【悲報】人理修復に巻き込まれたンゴwww (一般通過マスター)
しおりを挟む

掲示板、始めてみました
誰かワイの愚痴に付き合って…


昔書いてたやつの多少設定を変えてのリメイク。
暇だったので書いた。

続きは……いや、続くかな…。


1:名無しのマスター

最近職場が慌ただしくて胃に穴が開きそうでござる…

 

2:名無しのマスター

なんだなんだどうした

 

3:名無しのマスター

それだけじゃよくわからん

 

4:名無しのマスター

とりまスペックよろ

 

5:名無しのマスター

てかコテハン欲しい

分かりづらい

 

6:名無しのマスター

>>5

それ

 

7:人理お助けマスター

とりまワイのスペック説明しとくな

 

・19歳、173cm

・転生者

・異世界からコンニチハ状態

・黒髪ヤングなイケメン(重要)

 

8:名無しのマスター

イケメンとかはどうでもいい

 

9:名無しのマスター

転生者?

 

10:名無しのマスター

はい解散

 

11:名無しのマスター

 

12:名無しのマスター

どゆことや?

 

13:名無しのマスター

>>10

>>11

まあまあとりあえずイッチの言い分聞こうや

それから解散や

 

14:名無しのマスター

>>13

解散することは確定で草

 

15:人理お助けマスター

前世の死因とかはよく覚えてないけど気がついたら赤ん坊になってた

社会人の時の記憶とかは無いから恐らく学生の時に死んだと思われ

それからこっちの世界で19年生きてきたって感じ

 

16:名無しのマスター

>>15

生まれ変わった世界はファンタジー系の異世界か?

 

17:名無しのマスター

なんだか面白そうなスレだな

 

18:人理お助けマスター

>>16

いんや、普通の現代日本みたいな場所

ただどうやら魔術とかは存在するらしい、てか、ワイも多少は使える

 

19:名無しのマスター

ほう?

 

20:名無しのマスター

嘘乙

 

21:名無しのマスター

それでイッチは今何してるの?

 

22:名無しのマスター

勇者に選ばれて世界救う感じ?

 

23:人理お助けマスター

>>22

惜しい、いい線いってる

勇者とかそんなんじゃないけど世界救うことにはなってる

 

24:名無しのマスター

つまりどういうことだってばよ?

 

25:名無しのマスター

もったいぶらないでさっさと話してくれ

 

26:人理お助けマスター

もったいぶってるつもりは無いんだけど…

まあとりあえず簡潔に説明してくと

 

1、魔術があると知って興味持って魔術を勉強

2、才能を買われてロンドンに連れていかれてそこで魔術の勉強

3、とある実績から魔術師としての腕を買われて極寒の地にあるカルデアって場所に就職

4、そこでゴタゴタやってたら過去が大変なことに、さあ、治しに行こう

5、準備が整いいざ出発←イマココ

 

27:名無しのマスター

……は?

 

28:名無しのマスター

あれれぇ〜?どこかで聞いたことのある設定だなぁ〜

 

29:名無しのマスター

fgoやん

 

30:名無しのマスター

つまりイッチはfgoの世界に転生したってこと?

 

31:名無しのマスター

>>30

それかそういう設定でfgoを始めたってことだ

 

32:名無しのマスター

なるほどね、つまりイッチは痛いやつなわけだ

 

33:名無しのマスター

厨二病ってやつか

 

34:名無しのマスター

>>33

まあ、ここにいるヤツらは大抵そんなヤツらだから

 

35:名無しのマスター

ぐはぁっ!

 

36:名無しのマスター

>>34

やめてくれ…その言葉は俺たちに響く

 

37:名無しのマスター

で?イッチはそれを話してどうしたいの?

 

38:名無しのマスター

攻略お手伝い?

 

39:名無しのマスター

攻略なんて適当にやっててもストーリーくらい余裕でクリアできるべ

 

40:人理お助けマスター

まあ、現実味はないよなぁ

てことで釣り前提で話に乗っかってくれると助かる

 

41:名無しのマスター

>>40

おk

んじゃ聞くけど今はどこにおる?もう冬木か?

 

42:名無しのマスター

始めたてチュートリアルなら冬木だわな

 

43:名無しのマスター

シャドウサーヴァントのお祭り特異点だな

 

44:人理お助けマスター

冬木?どこそこ?

まだカルデア内におるで?

 

45:名無しのマスター

イッチは何してるの?

 

46:人理お助けマスター

レイシフト間近でみんなコフィンに入った中、ワイ1人だけコフィン前で一服しながらスレしてる

 

47:名無しのマスター

>>46

19歳で一服…?妙だな…

 

48:名無しのマスター

>>47

盗んだバイクで走り出したがる年頃なんだ許したれ

 

49:名無しのマスター

イッチ、いいこと教えてやろうか?

この後、レイシフトする瞬間に爆破テロ起きるで

 

50:名無しのマスター

ネタバレ乙

 

51:名無しのマスター

ガッツリネタバレするやん

 

52:人理お助けマスター

え?じゃあコフィン入らない方がいい系?

 

53:名無しのマスター

いい系だな

 

54:名無しのマスター

なんなら同僚たち助けてやれ

 

55:名無しのマスター

世界を変えろイッチ

 

56:名無しのマスター

原作改変ktkr

 

57:人理お助けマスター

ダメだ、開かね

コフィンの蓋固すぎ

 

58:名無しのマスター

1度入ったら出られない感じ?

 

59:名無しのマスター

まあそれくらい用心するわな

 

60:人理お助けマスター

めっちゃ中の同僚達から、何お前?的な視線感じる

 

61:名無しのマスター

そらそうだ

 

62:名無しのマスター

同僚たち無理なら所長ちゃん助けに行け

同僚たちは所詮生き返るから

ただ所長ちゃんは……

 

63:名無しのマスター

確かに

所長ちゃんのとこ行け

どうせ多分管制室におる

 

64:人理お助けマスター

え?まじ?

おk、お前らの言葉信じて走って向かうわ

 

65:名無しのマスター

おーう、行ってらー

 

66:名無しのマスター

ばいちゃ

 

67:名無しのマスター

……ガチで行ったんか?

 

68:名無しのマスター

イッチ行った?

 

69:名無しのマスター

釣りだしどうせ見てる

 

70:名無しのマスター

まあ嘘ですし、おすし

 

71:名無しのマスター

んじゃイッチ戻るまでみんなの推し鯖書いてけ

ワイネロちゃま

 

72:名無しのマスター

三蔵ちゃんかなぁ…

 

73:名無しのマスター

王道の騎士王

 

74:名無しのマスター

沖田さんやろ

 

75:名無しのマスター

生意気後輩のBBですね

踏まれたい

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

153:名無しのマスター

それにしてもイッチ遅いな

 

154:名無しのマスター

>>153

確かに

もう30分は戻ってないんじゃないか?

 

155:名無しのマスター

ガチでレイシフトしてる説

 

156:名無しのマスター

>>155

それは無い

……無いよね?

 

157:名無しのマスター

ないない、ありえない

……ありえないよね?

 

158:名無しのマスター

自信なさすぎだろお前ら

 

159:人理お助けマスター

ただまー

 

160:名無しのマスター

!?

 

161:名無しのマスター

来ちゃー!

 

162:名無しのマスター

待ってたぞイッチ

 

163:名無しのマスター

食いつきやば

 

164:名無しのマスター

まあ釣りだとしてもこんなおもろいスレみんな期待して待つわな

 

165:名無しのマスター

そんでイッチよ

今どんな状況

 

166:人理お助けマスター

まあ一言で言うなら……火に囲まれてる絶体絶命な状況?

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

オスオスオッス。

俺の名前は神代(カミシロ) (ハジメ)。今をときめくヤングなクールガイさ。

 

現在俺はコフィンの前でタバコを吸いながらスマホをいじってるところ。

え?未成年?いいかい?問題は問題にしない限り問題にはならないのだよワトソン君。

 

こんな胃がキリキリとする職場にいたんじゃタバコくらい許して貰わないとやってられないってもんよ。

それにとある技術開発長直々の健康が害されないタバコなのだよ。あの人様々だ。

 

 

 

 

 

さて、こんな俺なわけだが実を言うと転生者。

頭がおかしいのかって?そんなの昔からだ。ほっとけ。

 

そんな転生したグッドパーフェクトスーパーなイケメンの俺な訳だが例に漏れず転生特典というものを貰っていた。

それがそう、【前世の時に使っていたマイスマートフォン】だ。

え?スマホ太郎?まるで将棋だな。

 

と言っても使える機能は2つだけ。

それが【掲示板】と【夜のお供】。

夜のお供は前世の頃の俺の性癖が詰まった素晴らしい作品たちだ。

 

とても助かる。ありがとう。これからもお世話になる。

そんでおまけの掲示板。

なんとなしに今日は初のレイシフトという記念日なので使ってみることにした。

 

と言っても今までのこの環境に対する愚痴を書き連ねるくらいにしか使えないが。

 

てな感じで使ってみたが案外みんな反応してくれた。これが人の温かみか。

俺の言葉に反応して、興味を示し、質問されてそれに返す。

そんな単純な行為が意外と癒しになるとは……これならもっと早く使ってればよかった。

 

さて、そろそろタバコも吸い終わる。

俺もそろそろコフィンに━━

 

『イッチ、いいこと教えてやろうか?

この後、レイシフトする瞬間に爆破テロ起きるで』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ファッ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フッ、まずは落ち着けブラザー。

ビークールビークール。深呼吸だ。ヒッヒッフー。

 

よし……、

 

 

 

 

慌てろ。

 

は!?え!?いや、どういうこと!?

なに!?爆発テロ!?何がどうなって!?

 

とりあえずコフィンには入らない方がいいんだよな!?

よしよしよし。

 

お次は同僚達だ。

最近良く一緒に行動してた七人の入るコフィンに目を向けるが、みんなもれなく準備OK状態。

 

 

 

おー!ジーザスッ!!!

 

 

 

こうなったら次の瞬間には四肢爆散の見るも耐えない姿へと早変わりしてしまう。

 

蓋に手をかけ開けてみる。が!固い!固すぎる!

開かへん…開かへんよ…!

こっちは慌ててると言うのに中の同僚(ブラザー)たちは冷ややかな視線向けてくるし。

 

こうなりゃ掲示板だ!

何かいい案を……同僚見捨てて所長!?

 

見捨てるのかい!?彼らを!?

ふむふむ、どうせ生き返る?所長は生き返らないから助けに行け?

ふむふむ。……なしてあなた達はそこまで分かるのかい?

 

いや、ひとまずそんな疑問は捨ておけ俺!

とりあえず同僚は生き返るんだな!?ならばそれを信じて所長を助けに行くぞ!

 

唸れ俺の足ぃぃぃぃい!!!

 

その場を飛び出し廊下を激走。

風になり、風を超え音となり、音を超え光となるほどの速度(のようなつもり)で足を動かす。

曲がり角でも減速することなく峠を攻める走り屋のごとくトップスピードで。

そのまま入り組んだ通路を走り抜け、

 

 

 

 

 

「所長ぉぉぉぉぉぉおおおッ!!!」

 

 

 

 

 

管制室の扉を蹴り飛ばしながら中へと突撃した。

 

「「「「「!?」」」」」

「え…」

「っ!?」

 

驚く職員と困惑してる所長。

そんなのを他所にそのまま駆け抜け所長目掛けて突撃していき、その華奢な体を抱えた瞬間、俺の足元が赤く眩い光とともに大きな爆発音が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熱い。

暑いじゃなくて熱い。

サウナの中でおでんを頭から被ったようなそんな熱さが肌に突き刺さる。

え?分かりずらい?俺もだ。

 

そんなことを思いつつ目を開ける。

次の瞬間に目に入ってきたのは、赤く燃え盛る火。

崩れた建物の残骸。

 

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここは地獄か何かですか?




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

【悲報】燃えた街に放り出されました
人には人の性癖がある


暇だったから書いてた。
続いたね、やったね。


203:人理お助けマスター

周り火の海なんだけどどうしよ

 

204:名無しのマスター

飛び込め

 

205:名無しのマスター

心を燃やせ

 

206:名無しのマスター

>>205

心どころか体も燃えるんですがそれは

 

207:名無しのマスター

イッチに対しての殺意が高スギィ!

 

208:名無しのマスター

とりあえずマシュ達と合流しとけ

 

209:名無しのマスター

散策しようぜ

 

210:人理お助けマスター

合流したいけどね、どこ向かえばいいか…

とりあえずぼちぼち歩くわ

 

211:名無しのマスター

無難だな

 

212:名無しのマスター

普通すぎてつまらん

 

213:名無しのマスター

釣りならもっと面白いことしろよ

 

214:人理お助けマスター

てか、おまいらよく俺の状況わかるな

マシュのこととか話してたっけ?

 

215:名無しのマスター

あれ?イッチってfgo知らない感じ?

 

216:名無しのマスター

そういう設定か

 

217:名無しのマスター

>>214

恐らくお前の転生した異世界ってのは俺たちの世界でのゲームの世界なんだよ

 

218:名無しのマスター

型月世界に転生……普通に嫌だよな

 

219:名無しのマスター

>>218

それ

死亡フラグがそこかしこにあるとか絶対嫌だ

 

220:人理お助けマスター

あー、なんか俺やばい世界にいる感じか

 

221:名無しのマスター

やばやばのやばだな

よゆーで死ぬ世界やで

 

222:名無しのマスター

転生とかは憧れたりするけど型月の世界は行きたくねー

 

223:名無しのマスター

てか、イッチはなんで違う世界の掲示板に書き込みできるんだ?

 

224:名無しのマスター

>>223

確かに

 

225:名無しのマスター

嘘なんだからそこまで細かい設定考えてないでしょ

 

226:人理お助けマスター

あれやな、いわゆる転生特典てやつだな

 

227:名無しのマスター

出た!

 

228:名無しのマスター

転w生w特w典wwwwww

 

229:名無しのマスター

困った時の転生特典

 

230:名無しのマスター

ハイハイ特典特典

 

231:人理お助けマスター

前世の頃のスマホを生まれた時から持ってて、中に掲示板と夜のお供ってアプリが入ってた

 

232:名無しのマスター

夜のお供?

 

233:名無しのマスター

その話詳しく

 

234:名無しのマスター

ふむ聞かせてもらおうか

 

235:名無しのマスター

拝聴しよう

 

236:名無しのマスター

変態共が食いついたぞ!

 

237:名無しのマスター

食いつきがwww

 

238:人理お助けマスター

あれや、前世の頃の俺の性癖が詰め込まれた前世の頃によく世話になってた紳士の嗜みだよ

 

239:名無しのマスター

ほう、なかなかわかってる転生特典じゃないか

 

240:名無しのマスター

1番嬉しい特典だな

 

241:名無しのマスター

死活問題だからな

 

242:名無しのマスター

それで?内容は?

 

243:名無しのマスター

どういうお供達なんだ?

 

244:人理お助けマスター

ノーマルからアブノーマルまで

ありとあらゆる方向性のものが入ってる

 

245:名無しのマスター

素晴らしい!

 

246:名無しのマスター

俺もその特典欲しい

 

247:名無しのマスター

スマホってのがいいとこだよな

 

248:名無しのマスター

>>247

わかる、pcとかだったら体勢がな

スマホなら横になりながらできるからええよな

 

249:名無しのマスター

下の話しかしてねえな

 

250:名無しのマスター

それで?この後どうしていく方向で?

 

251:名無しのマスター

とりあえずそこはチュートリアルだからパパパッと終わらせてしまえ

 

252:名無しのマスター

ていうか画像とかうp出来んの?

 

253:名無しのマスター

確かに

画像上げてくれたら多少は信じてもええかなってなるからな

 

254:名無しのマスター

無理やろ

 

255:人理お助けマスター

あ、ええで

 

256:名無しのマスター

ええのかい!

 

257:名無しのマスター

かっる

 

258:名無しのマスター

これは画像を予め作っておいてたパターンですね

 

259:名無しのマスター

用意周到イッチ

 

260:人理お助けマスター

ほい、これでええか?

 

http://i.imgur.com/fAtegROr.jpg

 

261:名無しのマスター

え、めっちゃリアル

 

262:名無しのマスター

うわ、熱そ

 

263:名無しのマスター

……リアルすぎん?

 

264:名無しのマスター

写ってるピースしてる手はこれイッチ?

 

265:人理お助けマスター

>>264

せやで

 

266:名無しのマスター

……なんかいきなりレス減った気がする

 

267:名無しのマスター

合成かどうか調べてるんじゃね?

 

268:名無しのマスター

モノホンに見えるもんな

 

269:名無しのマスター

イッチの気合いがすげぇ

 

270:人理お助けマスター

あ、なんか遠くの方ですげー光ってる

なんだあれ?藁の巨人みたいなのもあるで

 

271:名無しのマスター

>>270

そこにマシュ達おるで

はよ行き

 

272:名無しのマスター

そこへ向かえイッチ

 

273:名無しのマスター

もうマシュの宝具特訓してるのか

 

274:人理お助けマスター

おk、今から向かう

ちょっと落ちるな

 

275:名無しのマスター

あいよ

 

276:名無しのマスター

気をつけるのよー

 

277:名無しのマスター

イッチはまじでfgoの世界にいんのかな?

 

278:名無しのマスター

お前らはガチだと思う?

 

279:名無しのマスター

>>277

ワンチャンワイは信じ始めてる

そっちの方がおもろい

 

280:名無しのマスター

釣りでもおもろいからおk

 

281:名無しのマスター

イッチの画像調べてきたけど合成とかの跡はなんも見つからんかったで

 

282:名無しのマスター

まじ?モノホン?

 

283:名無しのマスター

イッチ異世界人説濃厚

 

284:名無しのマスター

いや、なんかあれだろ

リアルでそういうセット作って写真撮ったとか

 

285:名無しのマスター

いやでもガチであって欲しいと思う自分がおる

 

286:名無しのマスター

>>285

いや、分かる

ワクワクするよな

 

287:名無しのマスター

異世界スレはこちらでおk?

 

288:名無しのマスター

新しい仲間が加わった

 

289:名無しのマスター

>>287

こちらでおkです

 

290:名無しのマスター

このまま人増えていくことになりそう

 

291:名無しのマスター

伝説の始まりだな

 

292:名無しのマスター

いや俺は信じんぞ!まだ信じない!

 

293:名無しのマスター

まだね、まだ

 

294:名無しのマスター

即落ち2コマが見える見える

 

295:名無しのマスター

とりまイッチが戻るまで待機だな

 

296:名無しのマスター

>>295

だな

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

さて、やって参りました藁の巨人が見えた場所。

ここに来るまでどれほど大変だったことか。

みんなも歩きスマホはやめよう。躓いてコケる危険性がある。みんなも気をつけようね(顔面から3回コケた)。

 

さて、スレ民の助言から来てみたはいいがみんなはどこに。

ホントにいるのか……っと、あ、いましたね。

 

際どい衣装に身を包みハァハァ言ってるマシュとそれを不敵な笑みを浮かべながら視線を向ける青髪長身のイケメン。

周りにはそれを驚いた顔してみている数名の女性+ホログラム。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、どういうこと?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そ、そういう特殊なプレイ?

いや、まあ待て落ち着け。早計がすぎるぞハジメくん。

なにか事情があるはずだ。そうさ、あのマシュがそんなこ「へっ、中々気持ちのいい宝具持ってるじゃねえか盾の嬢ちゃん」と……する、わけ……。

………………、

…………、

……、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フッ、あとは若いものたちで楽しみな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は何も見てないさ。

俺は理解のある男、他人の(へき)に口は出さんよ。

さ、神代一はクールに去るとするかね。

 

「あら、ハジメじゃない」

 

見ぃつかったぁ〜(逃走中)

それにしてもこの声は、

 

「あなたも生きていたのね」

 

俺の姿を見て何かを喋っているようだがその声は俺の耳には入ってこなかった。

 

なしておめがこげなとこにおるですかい?




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

天才×バカ=変態

下ネタ注意法発令中

ほぼほぼノリで書いてるとこがあるためくそ駄文
てか文字数多い…


352:人理お助けマスター

はいおまいら全員集合

 

353:名無しのマスター

お、イッチじゃん

おかえり

 

354:名無しのマスター

戻ってきたか

 

355:名無しのマスター

なんかあった?

 

356:名無しのマスター

進捗は?

 

357:人理お助けマスター

あのさ、所長ってばレイシフトの適性が絶望的なんだよ

ってかここにいる奴らならそこら辺はわかるか

 

358:名無しのマスター

>>357

せやな

 

359:名無しのマスター

まさか…?

 

360:人理お助けマスター

なんか所長がいるんだけど

つまり所長もレイシフトしてるってことなんだが……これは夢?

 

361:名無しのマスター

うわぁ

 

362:名無しのマスター

雑種が

 

363:名無しのマスター

おのれおのれおのれぇぇぇぇえ!!!

 

364:名無しのマスター

はい、やったわイッチ

 

365:名無しのマスター

戦犯ですねこれは

 

366:名無しのマスター

腹切って詫びな

 

367:人理お助けマスター

めっちゃ言うじゃん

え?なんか俺やっちゃいました?

 

368:名無しのマスター

やっちゃったねーイッチ

 

369:名無しのマスター

>>367

原作でも所長はレイシフトしてその場所にいたんだけど、じゃあなんでレイシフト出来てたのかって言うと爆発テロで肉体が爆発四散して体から抜け出た意識ってか残留思念だっけ?がレイシフトされたのよ

 

370:名無しのマスター

つまりは死んだことでレイシフト出来るようになりましたってやつ

 

371:名無しのマスター

イッチは所長を守れなかった……

 

372:名無しのマスター

あーあ

イッチあーあ

 

373:人理お助けマスター

……みんなこの場所の夜空って意外と綺麗なんだぜ

 

374:名無しのマスター

>>373

こいつ…現実逃避してやがる…!

 

375:名無しのマスター

イッチ戻ってこーい

 

346:人理お助けマスター

でも、ぶっちゃけ爆発する直前に所長助けられたと思うんだけどな…

所長の体抱き抱えた瞬間俺の足下爆発したし

 

347:名無しのマスター

つまりイッチも死亡?

 

348:名無しのマスター

━YOU DIED━

 

349:名無しのマスター

所詮はイッチもモブキャラというわけか

 

350:人理お助けマスター

やめろやめろ、俺は死んでないから

……死んでないよね?

 

351:名無しのマスター

自信を無くすなwww

 

352:名無しのマスター

知らんよwww

 

353:名無しのマスター

まあ可能性があるとすればあれやな

爆発の拍子に所長が気絶して意識だけがレイシフトしたとか

……まあ、イッチがちゃんと助けてたらの話だけど

 

354:名無しのマスター

>>353

なるほどね、確かに有り得るかも

イッチが助けられてたらね

 

355:名無しのマスター

イッチが助けられてたらの話ね

 

356:名無しのマスター

イッチがね

 

357:人理お助けマスター

めっちゃ言うじゃん

まあでも確かに有り得るか

後でロマンくんに確認してみるわ

 

358:名無しのマスター

てかこれはイッチがぐだ男ポジなのかね?

それともぐだ男+でイッチがいる感じ?

 

359:名無しのマスター

イッチがぐだ男だろ

 

360:名無しのマスター

でもイッチが合流する前に宝具の特訓してたんでしょ?

ぐだ男は別にいるんでね?

 

361:人理お助けマスター

ぐだ男って誰ぞ?

 

362:名無しのマスター

藤丸立香ってやつ

 

363:名無しのマスター

黒髪の男おるじゃろ?そいつじゃよ

 

364:人理お助けマスター

……おらんぞ?

 

365:名無しのマスター

んじゃイッチがぐだ男か

 

366:名無しのマスター

イッチが主人公か

 

367:人理お助けマスター

所長とマシュとホログラムさんと青髪の長身イケメンと……オレンジ髪の女の子おるで

 

368:名無しのマスター

……は?

 

369:名無しのマスター

なん…だと…?

 

370:名無しのマスター

ぐだ子なのか?ぐだ子なのか!?

 

371:名無しのマスター

つまりイッチは女の子に囲まれる空間を手にしたと…ほーん

 

372:名無しのマスター

はい、ギルティ

 

373:名無しのマスター

>>372

異議なし

 

374:名無しのマスター

死刑だな

 

375:名無しのマスター

殺せぇぇえ!!

 

376:人理お助けマスター

え、怖

なに?

 

377:名無しのマスター

てか、そいつらの写真うpしてみろよ

 

378:名無しのマスター

>>377

それな

うp出来るもんならしてみろ

 

379:名無しのマスター

俺たちはまだ信用してないからな

 

380:名無しのマスター

多少信じてはいるけど写真は見てみたいかも

 

381:名無しのマスター

イッチいけるか?

 

382:人理お助けマスター

ちょいまち、今撮る

 

383:名無しのマスター

おk、待ってる

 

384:名無しのマスター

画像の準備か

 

385:名無しのマスター

なんならIDも書いてくれると助かるな

 

386:名無しのマスター

>>385

せやな

IDも頼むぞイッチ

 

387:名無しのマスター

さすがに無理やろ

 

388:人理お助けマスター

ほいこれでどうや

 

http://i.imgur.com/FaTEgroR.jpg

 

389:名無しのマスター

……え、すげぇ

 

390:名無しのマスター

もう俺は信じるわイッチのこと

 

391:名無しのマスター

いや、まだだ

どこかにまだ合成の跡とかが

 

392:名無しのマスター

>>391

諦めろ

 

393:名無しのマスター

マシュがID書かれた紙持ってて後ろに緊張した顔で写ってるのがぐだ子か

 

394:名無しのマスター

奥に苦笑いしてるロマンがおる

懐かしい顔やな

 

395:名無しのマスター

呆れ顔してるキャスニキがイケメンすぎて

 

396:名無しのマスター

怒ってる所長の手を引いてるのがこれイッチか?

 

397:名無しのマスター

可もなく不可もなくだな

 

398:名無しのマスター

中の中……いや、中の上くらい

 

399:名無しのマスター

まあ整った顔してるわな

 

400:名無しのマスター

まあ、ここにいる大体はイッチ以下の顔面という事実

 

401:名無しのマスター

>>400

や・め・ろ

 

402:名無しのマスター

ゲボォッ!!

 

403:名無しのマスター

>>400

なんて一撃だ

重すぎる…

 

404:名無しのマスター

致命傷じゃねぇか

 

405:名無しのマスター

ちなみに調べてきたけど合成跡はなかったで

 

406:名無しのマスター

まあ信じるしかないわな

 

407:名無しのマスター

まあ、ワイはまだ疑心暗鬼だけどな

多少は信じることにした

 

408:名無しのマスター

ぐだ子とマシュと所長が可愛いからヨシッ!

 

409:名無しのマスター

>>408

それな

 

410:人理お助けマスター

まあみんな多少は信じてくれたようで何より

とりあえずこれから移動みたいだわ

 

411:名無しのマスター

この後って確かアーチャー戦か

 

412:名無しのマスター

ボスの前座戦ね

 

413:名無しのマスター

所詮は前座

 

414:名無しのマスター

おい!アーチャーさんのこと悪く言うなよ!

 

415:人理お助けマスター

そいじゃ今から移動なんでちょいと落ちる

 

416:名無しのマスター

おk、いてらー

 

417:名無しのマスター

待ってるぞー

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

438:人理お助けマスター

俺の考えたマシュの宝具名『マシュマシュバリケード』が却下されたから慰めて

 

439:名無しのマスター

>>438

ダッサ

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

さて、イカれた旅のメンバーを紹介してくぜ!

おそらくツンデレヒロイン枠!所長!

正統派ヒロイン枠と見せかけた主人公タイプ!藤丸ちゃん!

イケメン!死ね!長身青髪キャスター!

役に立ってくれそうで、役に立つかなぁ…(遠い目)ホログラムロマン!

そして、ドスケベHばい!我らがマシュ!

 

そんな彼女らの後ろを歩く俺!

スーパーウルトラミラクルハイパーマン改!神代一!

3歩後ろを歩くという一昔前のお嫁さんのような立ち位置。やはり日本人はおしとやかさが大事。僕の将来の夢はお嫁さんです。

 

何よりこの地獄のような光景をバックに咲き乱れる百合の花を存分に楽しめるこの位置は最高だ。

とりあえずキャスター、そこをどけ。俺は百合の間に挟まる男絶対殺すマンだぞ。

 

 

 

 

 

そんなことはさておいて、彼らが談笑してるうちに本題に移ろう。

 

「へいロマン」

『ん?どうしたんだいイッチくん?』

 

イッチ呼び。

俺が初めてカルデアに来た時に(ハジメ)という名前を(イチ)と読み間違えてから呼ばれるようになったあだ名。掲示板を始めたことでちょっとドキッとするからやめて欲しい。

 

「所長のことでちぃとばかしお話が」

『所長?呼んでこようか?』

「呼んできたらお前を"ビーダマンの刑"に処す」

『やめておきます』

 

どんな刑なのかは理解できないが彼ならば必ずやるだろうとロマンは真顔で悟っていた。

 

『えーと、それで所長になにかあったのかな?』

「何があったって言うか、所長ってレイシフト適性無いじゃん」

『うん………あ』

 

おいおい豆が鳩鉄砲を食らったようなケツしやがってどうしたんだいブラザー。

 

「心当たりは?」

『……もしかしたらレイシフトの適正値が大幅に上がった』

「ってのは無くはないが難しい、となると?」

『……』

「分かってて言わないのかそれとも?」

『……恐らくだけど爆発テロにより肉体の方が死んだことで残留思念のみがレイシフトした、という可能性』

 

その通りだ。

さすがロマン。自ら正解を導く事ができるとはさすロマ。

 

「ああ、そうだ。だがな、俺はそれに対してあえて不正解と答えよう」

『え?』

「爆発テロ起きる直前に所長の事、俺助けてるんだわ。てなわけで管制室近くの廊下あたりを調べてみてくれない?もしかしたら屍のごとく横たわってる所長の体が『ハイハイハイ、それについては私が答えようじゃないか!』な、何やつ!」

 

この美少女化したおじさんのような声は!ま、まさか!

 

『万能の天才!レオナルド・ダ・ヴィンチさ!』

「技術開発長!」

『ああ!ダ・ヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ!それでなんだがイッチくん。ああ、あとロマンも。所長ちゃんのことなんだがもう私の方で肉体は保護済みだ。頭部に多少の怪我はあれど命に関わる程じゃない。恐らくイッチくんも考えてることだろうけど気絶したことによる意識のみのレイシフトだと思うよ。だから安心してくれたまえ』

「さすが万能のTS(天才)ちゃん。愛してんぜ!」

『ふふ、君からの熱いラブコール、しかと受けとったよ!』

『そうかい……それは良かったよ』

 

よしよしよし、これは朗報。

さて、スレ民にも報告しとかねば。

そういえば、

 

「……ダ・ヴィンチちゃんってち〇ち〇あんのかな」

『ん?なんだい?イッチくんは私の"下"に興味があるのかい?』

「ありありですねぇ!ほらTS化したら下の竿の行方はどうなるのか気にならない?」

『なるほど。だが、残念ながら私に"そういうの"はもうないんだ』

「なん……だと……!」

『……僕は何を聞かせられてるんだい?』

 

なんということだ……!

思わず頭を抱えてしまう。こんなの魔術の勉強してて新たな魔術の可能性を見つけたあの時と同じほどの衝撃だ。

 

『君は"あった"方が良かったのかい?』

「……ふた〇りは性の神秘。性を超越した存在だ。お目にかかれるなら是非とも拝見したかった…!」

 

くっ!俺の夢がここで潰えるのか…!

 

『なるほど……君の考えに私は納得してしまったよ。よろしい!安心してくれたまえイッチくん!君の夢は終わらない!私はおよそ万能なのでね!それくらいならすぐに用意できるとも!』

「な!……さすがだ、ダ・ヴィンチ!」

『……もう、ついてけないよ』

 

「『何言ってんだ(るんだい)いいだろ(いいじゃないか)ふた〇り』」

 

『……もうやだこの2人』

 

帰ってからの楽しみが増えた。

ありがとう、アーメン。




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

油断、怠慢、すなわち『怠惰』

なんか主人公が変態変人のイカレキャラになってる気がしてならない。

……ノリとテンションで書くもんじゃないな(遠い目)



あ、あと感想にあった『安価』は自分もおいおい出そうと予定してたんで安心してください。


453:人理お助けマスター

アーチャー戦始まったんだけど

 

454:名無しのマスター

おぉイッチか

 

456:名無しのマスター

いきなりやなどした?

 

457:名無しのマスター

サーヴァント戦なのにレスしてんのかこいつは

 

458:名無しのマスター

……イッチってばもしかしてちょいと頭がアレな感じ?

 

459:名無しのマスター

アーチャー戦か

 

460:名無しのマスター

まあ、サーヴァント同士の戦いだからな

ただの魔術師のイッチのやる事といったら特にはないし暇だろな

 

461:名無しのマスター

>>460

だからって書き込みするか?フツー

 

462:人理お助けマスター

http://i.imgur.com/fatEgDod.jpg

 

463:名無しのマスター

おいwww

 

464:名無しのマスター

こいつwww

 

465:名無しのマスター

マシュ&キャスニキvsアーチャーをバックに自撮りすなwww

 

466:名無しのマスター

真顔のピースが逆にジワるwww

 

467:名無しのマスター

後ろと手前の温度差よ

 

468:人理お助けマスター

所長に怒られたンゴ……

 

469:名無しのマスター

>>468

そらそうだろwww

 

470:名無しのマスター

やっぱりイッチはアホなんだな

 

471:名無しのマスター

おいおいそれで俺たちのマシュちゃんが怪我したら腹切だぞ?

 

472:名無しのマスター

>>471

そらそうだ

 

473:名無しのマスター

>>471

当たり前だな

 

474:人理お助けマスター

任せろ

いざとなったら逃げる

 

475:名無しのマスター

逃げんのかよwww

 

476:名無しのマスター

クソ野郎じゃねぇかwww

 

477:人理お助けマスター

とりあえず所長の視線が痛いから一旦落ちる

 

478:名無しのマスター

あいよ

 

479:名無しのマスター

死ぬなよー

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

さて、どうしようか。

掲示板を閉じた俺は頭を悩ませた。

 

 

 

 

 

やることが()えんじゃ

 

 

 

 

 

視線が痛いから掲示板を閉じただけであってはっきり言ってこの場に俺の役目はない。

サーヴァント戦とかサーヴァントに任せておけばいい。俺たち魔術師なんてゴキブリのごとく逃げ回り隅っこでじっとしてるくらいしかやることが無い。

 

現に俺も藤丸ちゃんも所長も3人で離れたところの岩の陰に隠れてるだけだし。

え?戦いに突撃しろって?

おいおい、武器をぶつかり合わすだけで地面がえぐれる衝撃波を出すあの化け物どもの所に行けと?そんなのマリアナ海溝にシュノーケル1つで潜水しに行くようなもんだぜ。

 

無闇に出てって人質にされたんじゃ笑い話だ。

足を引っ張るどころじゃない。足にコアラのごとく抱きつくレベルのことになってしまう。マシュの足には是非とも抱きつきたいが。

 

 

 

「くっ……!」

 

 

 

マシュがアーチャーの攻撃を受けその後ろからキャスターが魔術を飛ばしての連携。しかして、マシュが辛そうだ。そらそうだサーヴァントとなったものの初めての実戦。カルデアの時に訓練したりさっきキャスターと宝具の特訓で戦ったと言ってもあくまで練習だ。

命の取り合いに関してはこれが初。急いて反撃しようものなら確実に待つのは死だ。

 

「防御に徹してたら何とかなりそうだが…」

「「え?」」

「攻撃に関してはキャスターに任せてマシュは防御のみに集中させた方がいい。時間のかけすぎも良くはないけど、だからといって焦って攻めたらマシュ死ぬぞ?」

「……そうね」

「マシュのマスターは藤丸ちゃんだよね?指示頼める?」

「う、うん。分かった!マシュッ!」

 

とりあえず最低限の指示はした。あとはマシュとキャスター次第だな。

さて、あと何をすべきか。

 

『……流石だね』

「ええ。変人と言えど流石に"Aチームマスターの候補"に入る器だけあるわ」

『うん。カルデアの珍獣と呼ばれてるのにね』

「世界が間違って生み出した男と呼ばれているのにね」

「ちょっとその話詳しく聞かせてもらっても?」

 

まじかよ。俺変人扱いされてたのかよ。

慎ましく掃き溜めに羽ばたく鶴の如く生活してたのに?遠巻きにヒソヒソこっちを見て話してたの知ってたけど、高嶺の花的な男の子だと思われてると思ってた。ショックで空も飛べちゃう。

 

「うぅ、もうカルデアに帰れない…」

「……願ったり叶ったり、ね」

「よせよ。照れちゃうだろ」

『……君の思考回路がもうよく分からないよ』

 

ま、これからは自分の生活態度を見直していこうか。

今までのセーブデータに上書きだ。

 

そういやマシュたちは今どうなってるんだろ?

 

 

 

 

 

あ、アーチャーが焦れったくて接近戦仕掛けてる。

 

あ、マシュが受止めた。

 

あ、キャスターが飛び出した。

 

あ、杖で殴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんかクラス間違えてない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの人ほんとにキャスターなの?

杖を槍みたいに構えて近接で戦ってるんだけど?実はランサーとかなんじゃないの?

いや、マシュを助けるためにあえて苦手な近接を挑んだ心優しきおにいさんってこと「はっ!楽しくなってきたなぁ!」……いや、あれはランサーだな。うん。

 

とりあえずマシュはお疲れ様だな。しっかりと休んでいただきたい。何なら俺が膝枕してあげたい。いつでも癒してあげる準備は万端だ。

 

 

 

 

 

ハジメがそんなことを思ってる間にアーチャーとキャスター(ランサー)の戦いは熾烈を極めていた。

残像が残るようなスピードで互いの武器がぶつかり合い衝撃波が生まれていた。

 

二本一対の剣と槍のごとく振るわれる杖。そんな中キャスター(ランサー)の持つ杖の先が炎に包まれさらに激しくなるキャスター(ランサー)の攻撃。

徐々に押され始めるアーチャー。

やがて、アーチャーの剣が弾かれ体制を崩した。

 

「クッ……!」

 

バックステップで距離をとるがキャスター(ランサー)はすかさず追撃のために接近。

 

「オラァッ!!!」

「ガフっ…!」

 

炎を纏った杖がアーチャーの体にクリーンヒット。

豪炎と爆煙が辺りを包んだ。

 

 

 

 

 

「先輩っ!」

 

下がっていたマシュが俺たちの前で盾をかまえ襲い来る衝撃波と熱から俺たちを守ってくれた。

 

何あれやべぇだろ。サーヴァントちゅよしゅぎてワロエナイ。

とりあえずキャスター……ランサー?……いや、キャンサーだな。我らがキャンサーの勝利ということでいんじゃろか?

 

「勝負ありだぜ?」

「……クソ」

 

キャンサーが倒れこむアーチャーを見下ろしながら勝ちを確信していた。

……ちょっと不味いかな。

 

「戦闘終了……なんでしょうか?」

「勝った…」

「ふぅ、良かったぁ…」

『お疲れさまだね』

 

気を抜きすぎじゃない皆様?

 

 

 

 

 

「だが……タダでは死ねん…!」

「な、てめえ!」

 

 

 

 

 

アーチャーのそのセリフと共に遠くに弾き飛ばされた1本の剣が戻ってきていた。

狙いは……、

 

「っ!先輩ッ!」

「え?」

 

藤丸ちゃんか。

俺は咄嗟に彼女の前へと飛び出した。そして、

 

 

 

 

「……っ」

「ハジメさん!」

『イッチくんッ!!!』

「ハジメ…!」

 

 

 

 

 

みんなの声が耳に入ってくる。

下を見ると血を流しながら深深と突き刺さる一つの剣が。腹の奥から混み上がってくる気持ちの悪い液体。直後吐き出された血の塊。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ゛ぁ〜、これは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぎもじぃぃ」




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

君の応援が力になる!

所長……可愛いよな。


534:人理お助けマスター

http://i.imgur.com/GroRFaTe.jpg

 

535:名無しのマスター

あれ?イッチじゃん?

 

536:名無しのマスター

おわ……

 

537:名無しのマスター

>>534

の画像、見るなら覚悟しろよ

 

538:名無しのマスター

無言でこの画像は怖いで

 

539:名無しのマスター

え?イッチ死ぬ?

 

540:名無しのマスター

めっちゃ深深と腹に剣刺さってんじゃん…

 

541:名無しのマスター

これ生きてんの?

 

542:名無しのマスター

グロ注意やでみんな

 

543:名無しのマスター

剣からしてアーチャーのやつだろ?

イッチ元気?

 

544:人理お助けマスター

元気元気

 

545:名無しのマスター

これで生きてたら釣りだろ

 

546:名無しのマスター

>>545

確かに

 

547:名無しのマスター

釣りでいいから死ぬな

 

548:名無しのマスター

これこそコラ画じゃないの?

 

549:名無しのマスター

>>548

調べたけど跡は無かったゾ

 

550:名無しのマスター

早い

 

551:名無しのマスター

>>549

有能

 

552:名無しのマスター

それじゃあイッチ、ガチで死ぬ寸前ってことか?

 

553:人理お助けマスター

>>552

そーそー、ガチやばみ

痛すぎて屁が出そう

 

554:名無しのマスター

……なんでイッチはこんなに呑気なん?

 

555:名無しのマスター

嘘だからやで

 

556:名無しのマスター

イッチはそこから復活する方法があんの?

 

557:名無しのマスター

てかイッチの魔術師としてのスペックがわからん

 

558:名無しのマスター

>>557

そういえば聞いてなかったな

 

559:人理お助けマスター

後で教えるわ

とりま周りの所長達があわあわして忙しいから落ちる

またな

 

560:名無しのマスター

お、おう

 

561:名無しのマスター

危機感のなさ

 

562:名無しのマスター

逆に大物感

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

ああ、痛い。痛いけど気持ちいい。これがサーヴァントの攻撃か。貴重な体験だ。

脳内にこの痛みを保存しておこう。だが、俺を傷物にした白髪のアーチャー。貴様は許さん。後で会ったら貴様をニャンニャンしてやる。

 

「ちょっ…!ハジメ、あなた大丈夫なの!?」

「ああ、余裕のよっちゃんやゲボォッ!」

『全然大丈夫に見えないんだけど!?』

「でーじょーぶさ。なんて言ったって俺は長男だ。次男だったらきつかったかもしれねえが長男だから我慢できる」

『我慢の範疇を超えてるよ…』

 

血がとめどなく流れてきてはいるがそれでもいつも通りの元気な姿を見てほっとする一同。

だが、致命傷なのは間違いない、焦りも残る。

藤丸が剣に手を当てた。

 

「ぬ、抜いた方がいいのかな…?」

「先輩、それはやめた方がいいです。抜いてしまうと血が止まらなくなります」

「そうね。今はこの状態のままの方が」

 

「あ、全然抜いてもいいよ。記念にこの剣取っておく?」

「「「ちょっと静かにしてください(ちょうだい)」」」

 

「……ぴえん」

 

うんうん唸るみんなのど真ん中で涙目になりながら剣の柄の部分に手を当てぐるぐる回す。

あ、痛い。これはいい痛みです。ドM?違います。ただの(変態)紳士です。

でも思うがこの剣、

 

「…つかそれ、アーチャーの野郎の剣だろ?あいつが消えたらその剣も消えるだろ、普通」

『「「「あ」」」』

 

おっとキャンサーが俺の気持ちを代弁してくれた。ちょうどアーチャーの方を見てみると光の粒子が出始めていた。

つまり、

 

「お、剣が消え始めてるー」

「ちょっ…!」

「ど、どうしましょう」

「て、手で押えてみるね!」

『みんなまだあわわわわわわ』

「おいおい…」

 

あ、藤丸ちゃん痛いです。なんか目覚めそうなんでやめ……いや、もっとお願いします。是非ともやってください。ばっちこい。

 

そんなことを思っていても消えるものは消えるもので腹に感じていた鉄の感触が消えた。

直後溢れ出てくる生ぬるい赤い液体。

 

「あ、お花畑が見えるよ」

「ちょちょちょ、戻ってきなさい!」

「クッ、俺はもうダメだぁ…おしまいだぁ…」

「何言ってるのよ!しゃんとしなさい!」

「……だが安心しな。一つだけ俺が助かる道がある」

 

『「「「!?」」」』

 

「……それは、何かしら?」

「所長、俺のために何でもしてくれるって誓うか?」

「……いいでしょう。何をすればいいの?」

 

そうか、なら……、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「猫耳ポーズで、『頑張れ頑張れファイトだよ(萌え声)』と応援してくれ」

「なんでよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐあっ!腹の痛みが!ゲボォッ!」

「ちょ、大丈夫なの!?」

「は、早く…!あのセリフを…!」

「え、えぇ…?」

 

強情なヤツめ。早く言え。言わないと死ぬぞ?わしゃ死んでしまうぞ?いいのか?見殺しにしていいのか?

 

『所長、応援してます』

「……耳、塞いでますね」

「目も閉じた方がいいのかな…?」

「……この先の光景を俺は見ねぇ。安心しな」

「なんか言う流れになってる…!?」

 

フッ、諦めな。外堀は完全に埋まった。後はブラザーの覚悟だけだぜ?

さ、ファイトだよ(裏声)

 

「〜〜〜っ、……分かったわよ」

「よろしい。頼むぜ所長(ブラザー)。ちなみに肝は猫耳ポーズだ。ここは外せん。さ、気合い入れて1発どうぞ!」

「注文が多いわね!うぅ〜……じゃ、い、行くわよ?」

 

そうして息を吸い込み。呼吸を整える所長。

ちなみに他の面々は耳に指を入れ目を閉じていた。……まあ全員指を軽く引き声が聞こえる程度に抑え、目もうす開きだが。

そんなことつゆ知らず、所長は口を開いた。

 

 

 

 

 

「が、頑張れ頑張れファイトだよ………に、ニャン?」(萌え声)

 

 

 

 

 

「しゃ、オラァッ!テレレッテレ〜、元気100万倍!アンパンメ〜ンッ!!!……よし治ったから先進もうぜ〜」

 

『「「「いやいやいや」」」』

 

「もうヤダ……」

 

 

 

 

 

なんだよ騒がしい。

 

『いや、なんでそんな不思議そうな顔できるんだい?』

「あんな応援されたなら治るでしょ普通。〇〇(ピー)キュアだって光る棒振りながら応援したらハイパーなパワーを発揮するだろ?それだよ」

「……俺ですらよく分からねぇぞ」

 

 

 

キャスターですら困惑の顔をうかべる。それもそうだ。彼を理解しようとしてはいけない。深淵をのぞく時、深淵もまたこちらを覗いてるのと同じだ。

彼を理解しようとすると常識というものが吹っ飛ぶ。"理解できない"。そう感じる間は正常ということなのだ。

 

 

 

「うへぇ、それにしても血がベッタリ。気持ち悪……いや、この気持ち悪さはこれはこれでありかもな」

『新たな性癖を開発しないで!』

 

扉を開け放ち新たな世界へゴートゥーヘブンしたい気分だがこれはこれで動きづらい。

レイシフトしようとしてた手前着てるのはカルデア戦闘服。肌に張り付いて動きが阻害される。一応上だけ脱いで腰に巻いておくか。

 

「……キズ無くなってますね」

「嘘でしょ…!」

「ど、どうして?」

「……お前ってなんなんだ?」

 

よせよ、みんな俺の肉体ジロジロ見るなよ。そんな見られてたらサイドチェストを決めたくなっちゃうじゃないか。

 

『……なるほど、君の魔術か』

「ピンポーン。ロマンくん大正解。帰ったら君を"クラッカーの祝儀"に参加させてやろう」

『……遠慮します』

 

みんなが不思議に思う中ロマンだけ正解を導き出すとは、さすがロマン。さすロマ。

 

「……魔術って……私の応援は意味あったのかしら?」

「気分を盛り上げるためには十分な応援だった。流石だ。さらにはファンサで最期にニャンをつけるとは恐れ入ったぜ」

「〜〜〜!!!」

 

赤面所長。

迷わずスマホを取りだしパシャリ。ちなみに所長の応援も録画してたからこれからも栄養補給で使わせてもらうぜ。

 

「ぃよーし、んじゃ行こうぜー」

 

張り切っていきましょう!

 

「す、すごい人だね」

「……こういうところはですけど」

「なんでこうも才能あるやつってのは軒並み変人なのかね〜」

『あはは』

 

 

 

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す……」

 

 

 

なんか若干1名バーサーカーになってない?大丈夫そ?




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

美少女?好物です

イッチのはっちゃけが足りない……もっと、もっと頭のおかしいキャラにしなくちゃ(使命感)


623:人理お助けマスター

生存報告!

 

624:名無しのマスター

来たー!!!

 

625:名無しのマスター

待ってたぜ!この時をよォ!

 

626:名無しのマスター

まじで生きてるんか?

 

627:名無しのマスター

釣り確定

 

628:名無しのマスター

お前が戻ってくるって俺は信じてたぜ!

 

629:名無しのマスター

現状はどんな感じ?

 

630:人理お助けマスター

>>629

とりまアーチャー戦が終わりひと休憩

藤丸ちゃんがちょっと体調悪そうなんでラスボス前にみんな腰を休めてる

 

631:名無しのマスター

イッチは大丈夫なん?

 

632:名無しのマスター

腹の調子は?

 

633:人理お助けマスター

ワイは無事

腹の傷ももうふさがったし、ほれ

 

http://i.imgur.com/gRnoDr.jpg

 

634:名無しのマスター

傷跡も無いな

 

635:名無しのマスター

実は刺さってなかったとか?

 

636:名無しのマスター

いや、血は流れてたからぶっ刺さってたでしょ、あれは

 

637:名無しのマスター

信じてるおまえら可愛いなwww

 

638:名無しのマスター

イッチのなんか魔術とかそういう感じか?

 

639:人理お助けマスター

>>638

鋭い!

つまりはそういうことだ

 

640:名無しのマスター

イッチの魔術師としてのスペックキボンヌ

 

641:名無しのマスター

スペックよろ

 

642:名無しのマスター

回復系魔術が得意とかそういう感じなの?

 

643:名無しのマスター

>>642

治癒魔術か

 

644:人理お助けマスター

魔術回路の量はB、質はA

扱う魔術は……名前はまだ正式に決まってないけどみんなからは『調整魔術』って呼ばれてる

 

645:名無しのマスター

調整魔術?

 

646:名無しのマスター

>>644

把握した

 

647:名無しのマスター

聞いた事ない魔術だな

 

648:名無しのマスター

実は人知れず存在してました的な?

 

649:名無しのマスター

名前が正式に決まってないってのが引っかかる

 

650:名無しのマスター

あれ?イッチ実は凄いやつ?

 

651:人理お助けマスター

これに関しては俺がロンドンに呼ばれるきっかけになったやつやな

魔術の研究してて、『ロンドンに充実した設備があるのでそちらで研究を』的な

 

652:名無しのマスター

つまり調整魔術ってイッチが生み出した魔術か?

 

653:名無しのマスター

イッチ有能説

 

654:名無しのマスター

え?やば

 

655:人理お助けマスター

>>652

せやで

 

656:名無しのマスター

まさかのチート魔術とか?

 

657:名無しのマスター

チートか

 

658:名無しのマスター

チートなのぉ…?

 

659:名無しのマスター

チートだと逆にテンション下がるやつな、分かる

 

660:人理お助けマスター

んー、別にチートって程じゃないと思うけどな

 

661:名無しのマスター

能力内容はよ

 

662:人理お助けマスター

一言で言うなら「コンディション」の操作

自分と自分が触れた相手の調子を整える魔術

 

663:名無しのマスター

コンディションか

 

664:名無しのマスター

なんか微妙…?

 

665:名無しのマスター

でも考えようによってはバフとデバフかけまくれるってことじゃね?

 

666:名無しのマスター

>>665

なるへそ

確かに使い方によっちゃ強そうだな

 

667:名無しのマスター

でもどうやってそれ使って傷治したん?

 

668:名無しのマスター

コンディションを整えるって事は自然治癒力とか、そういう人間の本来持つ力を増加させたりとかもできる的な感じ?

 

669:人理お助けマスター

>>668

鋭いな

つまりはそういうこと

 

670:名無しのマスター

はえー、なかなか使い勝手がいいな

 

671:名無しのマスター

それは生き物だけとかにしか効果ないのか?

 

672:名無しのマスター

土地のコンディションとか、空気のコンディションとかは操作できんの?

 

673:人理お助けマスター

基本的には生き物に対してのみ

まあ、ただ条件次第ではその場の空間とか地面とかまで操作はできる

 

674:名無しのマスター

普通に強い

 

675:名無しのマスター

チートやん

 

676:名無しのマスター

それでもサーヴァントには勝てないんだろうなぁ…

 

677:名無しのマスター

>>676

それ

サーヴァントとかいうチート存在

 

678:名無しのマスター

さらにその上にビーストとかもいる世界

 

679:名無しのマスター

オイオイオイ死んだわイッチ

 

680:人理お助けマスター

まあ使い勝手は別に良くないしね

調整魔術って区分的には魔術だけどどっちかって言うと呪術に近いし

 

681:名無しのマスター

呪術?

 

682:名無しのマスター

タマモとかの使うアレね

 

683:名無しのマスター

呪術と魔術の違いってなんだっけ?

 

684:名無しのマスター

>>683

魔術は『そこにあるものを組み替えるプログラム』で呪術が『自分の肉体を素材にして組み替えるプログラム』

 

685:名無しのマスター

なるほど分からん

 

686:名無しのマスター

ここには本場の魔術師がいるんだからそいつに聞きな

 

687:名無しのマスター

イッチせんせぇ〜

 

688:人理お助けマスター

うーんそうだなぁ

説明するってなかなか難しいんだよな

一言で分かりやすく言うと『魔力を使い発動するのが魔術』で『魔力ではない何か、物理的な代償によって発動するのが呪術』……って感じ?

 

689:名無しのマスター

なんとなく理解

 

690:名無しのマスター

へーなるほど

 

691:名無しのマスター

つまりイッチの魔術は……どゆことや?

 

692:人理お助けマスター

通常は魔力のみで発動可能だけど瀕死からの生き返りとか圧倒的戦力差を持つ相手とかに効かせる為には自分の何かを代償にするってことや

ちなみに致命傷の腹の傷を回復するなら寿命を1週間くらい持ってかれる

 

693:名無しのマスター

つまりイッチは寿命を縮めて復活したってこと?

 

694:人理お助けマスター

>>693

端的に言えばそれで合ってるぞ

まあ色々条件とかその他諸々のこともあるけどそんな細々したとこまで説明するとかなりになるから、とりあえずそんな魔術が使えるんやー、へー、程度に思ってくれればええで

 

695:名無しのマスター

おk

 

696:名無しのマスター

了解した

 

697:名無しのマスター

つまりは呪い(のろい)と呪い(まじない)を操る魔術ってこと……なのか?

 

698:人理お助けマスター

>>697

おー、その説明わかりやすいな

今度から使お

 

699:名無しのマスター

>>697

なんとなくイメージできたわ、ありがとう

 

700:名無しのマスター

>>697

お前頭いいな

 

701:名無しのマスター

てかイッチの魔術で所長のレイシフト適正何とかできんじゃね?

 

702:名無しのマスター

>>701

確かに

 

703:名無しのマスター

あー、そういう使い方も出来る可能性あんのか

 

704:名無しのマスター

>>701

天才

 

705:人理お助けマスター

……盲点!

 

706:名無しのマスター

>>705

おい

 

707:名無しのマスター

ちゃんとしろwww

 

708:人理お助けマスター

カルデア帰ったら試してみるわ

助言サンキューな

 

709:名無しのマスター

……もし成功したら、所長、ぐだ子、マシュの美少女3人との人理修復の旅の環境が手に入るのか

 

710:名無しのマスター

>>709

なるほどギルティ

 

711:名無しのマスター

言い残すことはあるかイッチ

 

712:名無しのマスター

所長には悪いが失敗して欲しい…!

 

713:名無しのマスター

羨ま死ね

 

714:人理お助けマスター

嫉妬乙www

 

715:名無しのマスター

>>714

こいつ、煽ってやがる…!

 

716:名無しのマスター

ぶっちゃけイッチに喧嘩売っても勝てる気せん

 

717:名無しのマスター

>>716

それな

 

718:名無しのマスター

てかイッチもスレ立ててるならなんかしよーぜ

 

719:名無しのマスター

そだな

安価とかとってみろよ

 

720:名無しのマスター

安価って……世界の運命を俺たちに委ねられても…

 

721:名無しのマスター

正気じゃねえな

 

722:人理お助けマスター

お、いいな安価

とるか

 

723:名無しのマスター

まじかよこいつwww

 

724:名無しのマスター

【悲報】イッチは正気じゃなかった

 

725:名無しのマスター

軽すぎだろ

 

726:人理お助けマスター

そだなー何にするか

ラスボス戦で何するかにしとくか?

 

727:名無しのマスター

イッチは長生きしないタイプだな

 

728:名無しのマスター

今を楽しむタイプだな

 

729:名無しのマスター

楽しみすぎて何も考えてないんだろうな…

 

730:人理お助けマスター

よし、ラスボスで何するか

 

>>740

 

731:名無しのマスター

マジでやりやがったwww

 

732:名無しのマスター

下手すりゃ自分が死ぬのにまじか

 

733:名無しのマスター

タイマン

 

734:名無しのマスター

情熱的な愛の告白を叫ぶ

 

735:名無しのマスター

無抵抗で攻撃を受けて、受ける度に「オフwありがとうございますwww」と言う

 

736:名無しのマスター

服を脱ぎ捨て裸で全力で踊る

 

737:名無しのマスター

聖剣に対して性剣で立ち向かう

 

738:名無しのマスター

裸で抱きつきに行く

 

739:名無しのマスター

泣きじゃくりながらキャスニキに助けを乞う

 

740:名無しのマスター

黒セイバーと肩組みツーショット

 

741:名無しのマスター

1mの穴を掘ってその中に入り、「誰だここに落とし穴を作ったのは!」と怒り気味に叫ぶ

 

742:名無しのマスター

……ちょいちょい狂気じみたやつがあるな

 

743:名無しのマスター

てかセクハラ系が多すぎ

 

744:名無しのマスター

ツーショットもなかなかな難度やで

 

745:名無しのマスター

無理やろこれは

 

746:人理お助けマスター

てかラスボスさんって誰や?

 

747:名無しのマスター

>>746

アーサー王さんやで

 

748:名無しのマスター

さらに言うと闇堕ち女アーサー王

 

749:人理お助けマスター

……ふむ、なるほど

そいつは可愛いのか

 

750:名無しのマスター

……まあ、可愛いは可愛いわな

 

751:名無しのマスター

美少女やね

 

752:名無しのマスター

推しです

 

753:人理お助けマスター

おk、ツーショットだな任せとけ

 

754:名無しのマスター

まじかwww

 

755:名無しのマスター

これは死んだ

 

756:名無しのマスター

逝ってこい

 

757:名無しのマスター

幸運を祈る

 

758:人理お助けマスター

お、移動らしいわ

ついにラスボスや

てなわけでちょい落ちるな

 

759:名無しのマスター

ああ、イッチが逝ってしまう

 

760:名無しのマスター

この後イッチの姿を見たものは居ないという…

 

761:名無しのマスター

━GAME OVER━

 

762:名無しのマスター

死ぬなよー

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

着いた着いたよ着きましたっと。

やってきたのは開けた場所。開放的だね。

 

そんな空間のど真ん中にドドドンと構えられた部屋に飾りたくなるようなオブジェクト。いや、デカすぎて部屋に入らないが。これは増築を考えなくては。

 

そんなオブジェクトの前に鎮座する少女が1人。

 

「あれが……アーサー王…!」

「なんて魔力放出なの……」

「見た目は華奢だが気ぃ抜くな。あれは魔力放出でかっ飛ぶバケモンだ。一撃一撃がバカみてぇに重い」

 

 

 

一同がそうして生唾を飲み込み気を引きしめる中、

 

 

 

「……ほう、面白いサーヴァントがいるな」

 

 

 

重々しい雰囲気を纏わせながら口を開くアーサー王を前にしながら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、可愛い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この男はいつも通りだった。

 

彼らは把握しきれてなかった。この男のぶっ飛びさを。

アーサー王は測りきれてなかった。否。測れなかった。この男の変人っぷりを。




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

神代一という男

今回は掲示板は出てこないヨ

てか、星4配布誰と交換しようか悩んでる


おいおいなんだよあのカワイコちゃんは。

黒い鎧に儚げな雰囲気。手に持ってるのはひとつの黒い剣。アーサー王って言ってたからあれがエクスカリバーか?聖剣ってか魔剣だな、あれは。

 

何よりもあの厨二病感が素晴らしい。可愛い+厨二病は最強。はっきりわかんだね。

 

あんな可愛い子なら是非ともお近づきなりたい。となると大事なのは第一印象。インパクトを残しつつ顔を覚えてもらわなくては。

となれば、

 

「所長」

「え?な、何かしら?」

「ビビってちゃ始まんねえ。ここは攻め攻めの姿勢で行くぞ」

「っ!……えぇ、そうね」

「よし来た。所長は俺の隣に来てくれ。ぶちかましてくぞ」

 

 

 

そう言ってハジメに手を引かれたオルガマリー。この時彼女は思っていた。

 

━あ、嫌な予感がする

 

と、

 

 

 

「……ちっ、相変わらずバケモンみてぇな魔力放出だぜ」

「近づいたら押しつぶされそうな、そんな気さえします」

「……っ」

『みんな気を引き締めて……あれ?イッチくんと所長は?』

 

「「「え?」」」

 

 

 

ロマンの言葉に辺りを見渡す3人。

そして見つけた目的の2人の人物。

横に並び、胸を張り堂々とアーサー王を見つめる男とその傍らで青い顔して男の顔をのぞき込む女。我らがハジメとオルガマリーがアーサー王に向かって歩いていっていた。

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「控えい!控えーい!ここにおわす御方をどなたと心得る!こちらにおわすは、我らが人理継続保障機関フィニス・カルデア所長、オルガマリー・アースミレイト・アニムスフィアなるぞ!頭が高い!控えおろう!」

 

「「「『(何やってるのあの人(何やってんだアイツ)ー!!??)』」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし決まったな所長。これでお相手さんも『な!?あのカルデアの所長だと!?』的な感じでタジタジだな」

「そうね!ある意味タジタジよ!」

「な、なんだ貴様らは…?」

 

「引かれてるじゃないのッ!」

 

おいおい落ち着けよブラザー。

こういうのはな第一印象はインパクトが大事なんだよ。インパクトさえ残せれば顔を覚えてもらってそこからはもう仲良しこよしの充実ライフが待ってるってもんなんだよ。

 

「ほら見てみろ、興味と尊敬の眼差しでこちらを見つめる愛らしい少女がそこにいるだろ?」

「……私には同情と畏怖の視線を感じるのだけど」

 

なかなか滑り出しは好調。手応えを感じました。

さて、俺も俺で早速頼んでみるとするか。

 

「やい!アーサー王!」

「な、なんだ?」

 

ビシッとジョジョ立ちでポーズを決める。

 

「貴様、かの有名な騎士王で相違ないな?」

「……あぁ、いかにも」

 

重々しい雰囲気。先程までのふざけた空気は消え去り空気が張りつめた。

 

「そうか。……ならば!」

「っ」

 

そして、睨み合う両者。

ハジメはポケットに手を突っ込み、取り出したのは!

 

「俺とツーショットの写真を撮ってください…!」

 

 

 

『「「「「「……は?」」」」」』

 

 

 

アーサー王も含めたその場の誰もが素っ頓狂な声を上げた。

手に持つは転生特典(スマートフォン)を高らかに掲げ、堂々とした出で立ちは勇者のようにさえも見えてくる。

 

「な、何を言ってるんだ貴様…」

「あのアーサー王が目の前にいる。ならば!ここで思い出として写真を撮るのは必然…!だが!盗撮はよろしくない!しからば堂々と頼み込み真っ当に仲良くピースする写真を撮るのがせめてもの礼儀というもの!てなわけでどうぞよろしく!

 

「どいういうわけだ!?」

 

 

 

アーサー王ですら思わず声を荒らげる。

致し方ないことだ。なぜなら彼はシリアス特攻持ちなのだから。

 

困惑するアーサー王にドキドキハラハラしているカルデア面々。そんな彼らを気にすることなくハジメは歩を進めた。

 

「寄るな変態!」

「変態ではない。紳士と呼んでもらおう」

「どの辺がだ!?」

 

剣を向けられてると言うのにその佇まいは堂々と。これは完璧な紳士です(錯乱)

やがて、アーサー王の目の前までたどり着いたハジメ。

それに対してアーサー王は変態を前にした少女のような顔を浮かべていた。そして、

 

「くっ、き、消えろ!」

 

その声と共に振るわれた一閃。

 

「「!?」」

「ハジメ!」

『イッチくん!』

 

剣はハジメの体を両断した。

 

 

 

 

 

かに思われた。

 

「ハァーイ、ジョージィ?」

「「「「『え?』」」」」

 

切り伏せられたと思われたハジメ。しかし、次の瞬間にアーサー王の背後から姿を表した。

 

「な…!どういうことだ…!?」

 

「それは残像さ…」

「訳が分からんッ!!」

 

すかさず体を翻しそのままハジメに向かって剣を走らせようとするアーサー王だったが、

 

「はい笑ってー」

「ちょ、離れ…!」

 

肩を組まれ動きが阻害されてしまっていた。そのままパシャリと小気味いい音が鳴り響き、ハジメのフォルダの中にピースでキラッと輝く彼と驚き顔のアーサー王のツーショット写真が保存されたのだった。

 

 

 

 

 

「よし、離脱!」

 

目的達成!速やかにこの場を脱出せよ。

あ、ついでに仕掛けておこう(▪▪▪▪▪▪▪)かな。一応はね。仕掛けて損は無いからね。

 

「く、待て貴様」

「おいおい俺のケツを追っかけてきて、火傷するぜベイベー?」

 

剣を振り回しながら追いかけてきやがった。

ふ、だが感情的に振るわれる剣というのは軌道が真っ直ぐさ。人の身である俺ですら避けるのは簡単さ。

 

 

 

「……なんであんなデタラメな動きで避けれてんだ?アイツ」

『「「「……」」」』

 

キャスターの言葉に誰も返すことが出来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神代一は神童である。

新たな魔術を開発し、そして、戦闘能力も魔術師の中で見てみると最高位な強さを誇る。

彼がカルデアに呼ばれた理由。それはとある人形師との戦いに勝利したことでその実績を買われ、戦闘員としてだった。

 

神代一は魔術師としての才能は最低と言っても過言ではない。

彼の家系はどちらかと言えば魔術師と言うよりも呪術師に近い。

そんな才能が無い中彼が選んだ道は『自分でも使える魔術を開発する』ことと『自身の肉体を極限まで鍛える』ことだった。

 

体を鍛えに鍛え、そして世界中のあらゆる格闘技を調べに調べ尽くし、それらの要素を少しずつ取り入れて自身にもっとも合う戦闘スタイルを生み出したのだ。

 

つまり、目の前に立つサーヴァント、アーサー王。彼女がいかにサーヴァントであろうとそれでもなお彼女の戦闘スタイルは西洋の剣術。

素早く、重く、鋭い攻撃を繰り出そうとその動きを完璧に調べ尽くした彼に当たることはないのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……かの有名なマリー・アントワネットはこう言った」

「くっ…」

 

「当たったら死ぬのなら当たらなければいいじゃない、と」

 

 

 

ふざけているようでその目は真剣。

デタラメな動きだと言うのに実際にまだ一撃も入ってはいない。

周りの面々も勝機が見えた。かのように思えた。

 

 

 

……これはまずいな。

避けれはするが、攻めたらこれ………死ぬな。

 

 

 

調整魔術の回復には弱点がある。それが欠損と脳の破壊。

 

脳の破壊は言わずもがな、脳が無くなれば思考ができない。つまり魔術の発動が出来なくなる。故に頭を潰されては行けない。

 

そして、欠損。欠損した部分の再生(▪▪)は出来ないのだ。いや正確には出来る。ただ、そこに生じる代償があまりにも大きい。

 

ただの傷のみなら魔力で十分。致命傷なら魔力にプラスで寿命を使い回復可能。では欠損は?

 

例えば左腕が吹き飛ばされたとして、無くなったその左腕を再生するというのは『無から有を生み出す』ことと同じだ。それを呪術でするとなると『肉体を素材にして欠損部位を再生させる』ということになる。

 

左腕の再生に使う肉体はそれと同等の量。つまり左腕を再生させるなら右腕、右足、左足のどこかを犠牲にしなくてはいけない。

 

欠損を治すために別の部位を欠損させる。こんなの何の意味もないことはわかるだろう。

傷の回復なら可能。しかし、欠損の再生は不可能。これが調整魔術なのだ。

 

攻めたら魔力放出で体勢を崩され、その圧倒的な火力の剣で体が文字通り蒸発する。

そこまで理解しているからこそ彼は攻めに出ることが出来ていなかった。

 

 

 

斬られるだけならウェルカムなんだがな。

消し飛ばされるのはゴメンだよ。

 

 

 

そう思うハジメ。表情はいつも通り。だが内心自分が勝つビジョンが見えていなかった。

 

人はサーヴァントに勝てない。それはごくごく当然のこと。

どれだけ戦闘技術があってどれだけ強い魔術を持っていたとしてもそれは揺るがぬ事実。

 

その理由として、

 

 

 

「っ!」

 

 

 

飛び退くハジメ。直後に今まで以上の魔力がその小さな体から放たれた。

 

スキル『魔力放出』

 

そう、人がサーヴァントに勝てない理由。それは、サーヴァントが持ち人が持てないもの。

その1つが『スキル』

 

そして、もう1つが、

 

 

 

「━━認めよう、貴様は強い。だからこそ手を抜かずこの一撃で終わらすことにしよう」

「……ガチィ?」

「……卑王鉄槌」

 

 

 

アーサー王のそのつぶやきと共に集約されていく魔力。

 

もう1つのサーヴァントだけが持つ奥の手、それが『宝具』

アーサー王の持つ最強の一撃が今まさにハジメに向かって牙を向いていた。

 

そんな絶望を前にしたハジメは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うはっ」

 

 

 

笑っていた。




感想、評価待ってます。

※感想の指摘で、あー確かにーと思うことがあったので魔術の名前を変えました


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

一難去って……?

文字数が……多い…!


「そういやラスボスさんのことなんだけどさー」

 

時間は数十分前のこと。

カルデア一行は洞窟をぬけた先に待ち受けるアーサー王の元へ向かっていた時だった。

前を意気揚々と歩くハジメが道に落ちていたサッカーボール程の岩を器用にリフティングしながらそう切り出した。

 

「ラスボスさんってアーサー王なんでしょ?」

「…あぁそうだが?それがどうかしたか?」

「いや、作戦くらい立てておくかって感じなんだけど」

 

それを聞いて驚く面々。

まさかこんな変人からそんな真っ当な意見が出るとは思わなかったのだ。

 

「た、確かにそうね」

『そ、そうだね。考えておくに越したことはないからね』

「そ、そうですね」

「……たまにはまともなこと言うんですね」

「うん、藤丸ちゃんが1番ひどいからね?分かってる?おにいさん泣いちゃうよ?」

「……んな事はいいから何か策があんのかよ」

 

キャスターの言葉にニヤリと笑い、リフティングしていた岩を思いっきり蹴り砕いた。

 

「モチのロン」

「へぇ、聞かせてもらおうじゃねえか」

 

そんなハジメを見てキャスターも不敵な笑みを浮かべた。

 

「大まかに言えば宝具を打たせる、だな」

 

「「「宝具を?」」」

「打たせる、ねぇ…」

『……それは、敢えてかい?』

「イエース。たしか聖杯?の恩恵で宝具を連発出来るほどの魔力供給があるって話だが、でも宝具なんて大技使ったあとなんて少なからず間が出来るだろ」

「……その隙を突くってわけねぇ、上手くいくかね」

 

納得はする。が、そこまでの持って行き方をどうするか。果たして上手くいくのか。

 

「そこは宝具を使わなきゃ倒せないと思わせるしかないわな」

『そんなことが出来るのかい?』

「キャスターも確かに近接戦はいけるけれど、だからといってキャスターとセイバーのクラスの能力差は大きいわよ?どうするの?」

「ん?だから、俺がセイバーと戦うって」

 

「「「「『……は?』」」」」

 

 

 

 

 

「出たわ…」

『いつもの頭おかしい発言だね…』

「さ、さすがに…」

「……頭大丈夫ですか?」

「まじかよ。いつの間にお前頭にそんなデバフがかかってたんだ?」

「よし、お前らそこに並べ。順番にきたねぇ花火を打ち上げてやる」

 

各々がハジメを心配する中、ハジメ自身は真顔で打ち上げ体制に入っていた。

 

『まあそれはいいとして、君にできるのかい?』

「できないとお思いで?」

『……信じていいんだね?』

「ああ、泥船に乗ったつもりでいろよ」

 

胸を張り自信満々に答えるハジメ。

 

『……それダメじゃない?』

「それで?宝具を使わせられたとしてその後はどうするのよ?」

 

そんな中先を促したのはオルガマリー。

そんな彼女に向かって彼はキメ顔で言った。

 

「その後のこともご心配なく。ちゃんと考えてあるのでね。てなわけでこっからは藤丸ちゃんとマシュの出番」

「私達?」「ですか?」

 

その言葉に頷くハジメ。

 

「藤丸ちゃんの令呪を使ってマシュを俺の前に転移させる。そのままマシュが宝具を使ってアーサー王の宝具を受け止める。完璧だな」

「ふむふむ」

「なるほど……分かりました」

「それで?俺は?」

「キャスターはその後即座に宝具を展開。アーサー王にぶち当てるって流れよ」

「……なるほどなぁ」

 

流れは掴めた。しかし、

 

「そう上手く事が運ぶかねぇ」

『……うん、確かに。あくまで宝具を打ってから次の宝具までの間は作れる。けど』

「別にアーサー王が動けなくなるわけじゃない」

「そうだね。それでキャスターの宝具を避けちゃったら」

「2度目は通じない、ですよね」

 

腕を組み唸るカルデア一行。

しかし、ここにいるのはカルデア最強の珍獣。変人であるが魔術士の腕は1級品。そんな彼がそんなことを想定してないはずもなく。

 

「だから……そこは俺に任せとけって」

 

そう言って笑った。

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

「藤丸ぅぅぅぅう!!!」

 

 

 

「うん!マシュ、お願い!」

「はいッ!」

 

令呪を発動する藤丸ちゃん。

直後に目の前に現れた盾の後輩。あ、いいケツしてる。

 

「マシュ、頼むよー」

「は、はい」

 

ここまでは予定通り。さて、このまま行けばいいが…。

 

「な!……なるほど、嵌められたわけか。まあいい!受けれるものなら受けてみろ!━━旭光は反転する」

 

 

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)

 

 

 

うーん、これは壮観。なんとも厨二病心溢れるいい色合いをしてるのだろうか。こんな照明があったら是非とも欲しいものだ。

 

「宝具!展開しますッ!」

 

 

 

疑似展開/人理の礎(ロード・カルデアス)

 

 

 

これがマシュの宝具か。俺は初めて見たが……なるほど。あのマシュがね。成長……したな。

まさか俺が護られるようになるとは。これはお兄さん感涙ものだぜ?

 

「クっ……やあぁぁぁああぁぁぁあぁあッ!!!」

 

 

 

 

 

そんな叫び声を上げるマシュ。

轟音と衝撃が辺りを襲い、それでもなお受け止め続ける。

 

そして、やがてアーサー王の宝具は消えていき。

 

「はぁ、はぁ…」

 

マシュがアーサー王の宝具を受け止めきった。

 

「よくやったマシュ。……キャスタァァァア!

「あいよ!準備は万端だ!」

 

さて、このまま押し切れっかなー。

 

「なるほどそういう事か…!」

 

流石に気づくか。ってももう遅いけどね。

魔力を流し込み魔術を起動。

 

「っ!なんだ…!?」

 

直後に膝を付くアーサー王。

 

「残念様だ。そこはもう俺の空間だ」

 

……サーヴァントに効かすって、中々きちぃ〜なオイ。

手に突き刺さる五寸釘(▪▪▪▪▪▪▪▪▪▪)と締め付けられる心臓にゾクゾクとする。うぅ〜興奮するなぁ。

 

 

 

「今だぞ!殺れェッ!

「ありがとよ。おら、くらいなァァア!

 

 

 

灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)

 

 

 

「クッ…、なぜ体が……これか…!?」

 

辺りを見渡すアーサー王。そこにあったのは地面に突き刺さった五寸釘。それらが彼女を取り囲むように突き刺さっていた。

 

しかし、気づくのが少しばかり遅かった。

地面に膝を突く彼女の元に炎の巨人が襲いかかった。

 

 

 

 

 

「……宝具ってすげーな」

 

轟音に耳を破壊されながら爆煙に燃えるアーサー王に目を向けていた。

受けてみたい好奇心はあるが死ぬ気は無いので今度にしよう。

 

そうしてると豪炎の中に浮かぶひとつの影。そこから出てきたのはズタボロのアーサー王だった。

 

「全く聖杯を守り通す気でいたが己が執着に傾いた挙句敗北してしまうとは……結局どう運命が変わろうと私一人では同じ末路を迎えるということか」

「あ?どういう意味だそりゃ。テメェ、何を知っていやがる」

「いずれあなたも知るアイルランドの光の御子よ。”グランドオーダー”……聖杯を巡る戦争はまだ始まったばかりだという事を」

 

あーなるほどね……完璧に理解したわ(分かってない)

とりあえず、

 

「また会おう我が騎士王よ」

「……貴様とは、もう……会いたくないな」

 

そう言うとアーサー王は光の粒子となって消えていった。

俺のハートに深い傷を残していきやがった。許せん。アーサー王は後で会ったらキン肉バスターならぬハジメバスターをかけることにしよう。

 

「おい待てよって……逝っちまいやがったよ。って、おぉお⁉︎やべぇ、ここで強制帰還かよ⁉︎チッ、納得いかねえが仕方ねぇ!お嬢ちゃん、あとは任せたぜ!」

「キャスターさん!」

「ああ!嬢ちゃん!次があったらそん時はランサーとして呼んでくれ!」

「キャンサーさん!」

「キャン……キャンサー?……キャンサーって誰だよぉぉお!」

 

そうして我らがキャンサーが消えてしまった。さよならキャンサー。お前のことは忘れるまで忘れないよ。

 

「……キャスター、セイバー、共に反応消滅しました。私達の勝利、なのでしょうか?」

 

とりあえずは一件落着?まあ、ここはいつものようにスレ民(ブラザー)たちに労いの言葉をもらいに行こうかな。

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

855:人理お助けマスター

無事に帰還致しました、こちらイッチ

 

856:名無しのマスター

お!?

 

857:名無しのマスター

帰ってきたということは…?

 

858:名無しのマスター

舞い戻ったか!

 

859:人理お助けマスター

ミッションコンプリート

アーサー王を撃破し、さらにツーショットも撮ってきたぜぇー!

 

860:名無しのマスター

イエェェェェェェェイッ!!!

 

861:名無しのマスター

流石だ!流石イッチ!さすいち!

 

862:名無しのマスター

お前なら……やると思っていたよ

 

863:名無しのマスター

それで!写真は!?

 

864:人理お助けマスター

>>863

君が欲しいのはこれかな?

 

http://i.imgur.com/GrANdoRdEr.jpg

 

865:名無しのマスター

こ、これは!?

 

866:名無しのマスター

うわぁ、めっさ美人

 

867:名無しのマスター

これがリアルの黒セイバーか

……いやまあ写真だが

 

868:名無しのマスター

この困り顔がポイント高い

 

869:名無しのマスター

>>868

分かる

 

870:名無しのマスター

マジで肩組んでるじゃん

 

871:名無しのマスター

イッチが邪魔だな

 

872:名無しのマスター

>>871

それ

 

873:人理お助けマスター

おい

むしろ俺が主役でアーサー王がおまけだぞ

崇めろ、俺を

 

874:名無しのマスター

てか、イッチはこの美少女と肩組んで写真撮ったんだよな

 

875:名無しのマスター

羨ま死刑

 

876:名無しのマスター

殺意の波動に目覚めそう

 

877:名無しのマスター

イッチ滅ぶべし

 

878:名無しのマスター

>>877

加勢するぜ兄貴

 

879:人理お助けマスター

お前らに二度と写真は送らんことにする

 

880:名無しのマスター

>>879

ごめんなさい

 

881:名無しのマスター

嫉妬しました、許してください

 

882:名無しのマスター

ご慈悲を…何卒…!

 

883:人理お助けマスター

しょうがない許したる

仲直り記念にこれをあげよう

 

http://i.imgur.com/faTEggOdR.jpg

 

884:名無しのマスター

こ、これは…!マシュの……ケツッ!!!

 

885:名無しのマスター

盗撮か、イッチ最低だな(まじ感謝)

 

886:名無しのマスター

見損なったぞ(イッチマジ神)

 

887:名無しのマスター

俺はイッチを崇拝する(もうお前の顔も見たくないわ)

 

888:名無しのマスター

>>887

逆、逆ぅ!!

 

889:人理お助けマスター

とりあえずこれでやっとカルデアに帰れるー!ヤッター!

 

890:名無しのマスター

ん?黒セイバー倒して…その後は?

 

891:名無しのマスター

黒幕さんは?

 

892:名無しのマスター

名前は忘れたけどアイツは出てきたの?

 

893:人理お助けマスター

ん?まだなんかあんの?

 

894:名無しのマスター

この後爆破テロの黒幕さん出てくるで

 

895:名無しのマスター

イベントはまだ続くやで

 

896:名無しのマスター

カルデアにはまだ帰れんで

 

897:人理お助けマスター

ガチィ?……っとチョイ待ち

 

898:名無しのマスター

ん?どした?

 

899:人理お助けマスター

……なんかモジャモジャの髪のやつが出てきた

 

900:名無しのマスター

黒幕そいつやで

 

901:名無しのマスター

カルデアにいたやろ、名前は忘れた

 

902:名無しのマスター

何とか教授ってやつやな

 

903:人理お助けマスター

……あー、いた気がしなくもない?

影薄すぎて覚えてねぇ、誰だアレ?

 

904:名無しのマスター

ブフォwww

 

905:名無しのマスター

カワイソスw

 

906:名無しのマスター

同じ職場の人からも忘れられる程のキャラということか

 

907:名無しのマスター

所詮かませだしね、しょうがないね




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

君の名は

この書き方だとガチで文字数が多過ぎて死ぬ。


「いや、まさか君たちがここまでやるとはね。計画の想定外にして私の寛容さの許容外だ。48人目のマスター適性者。まったく見込みのない子供だからと善意で見逃してあげた私の失態だよ」

 

そんなセリフと共に現れたモジャ髪とっちゃん坊や。

おいおいなんだチミは?

頭を捻らせ考える。カルデアにいた職員だったらしいから……はっ!まさか、

 

「……俺の従兄弟の友達の親戚の叔父さんの兄の彼女のお父さんの妹の子供のジョニーか?久しぶりだな。姉のゴンザレスは元気にしてるか?」

「……だ、誰のことを言っている?」

「あぁ違ったか。それなら俺の家の近くのお寺の弟子の親友の留学先一家の親戚の人と通信英会話をしてる生徒の弟のトムソンくん?おばさんの勘九郎さんはお元気で?」

「だから誰のことだ!?」

「えー違うのー?」

 

じゃ、知らねーや(鼻ほじ)

 

「レフ教授ですよ、ハジメさん」

「へー、じゃあ初めましてだね。どうぞよろしく」

 

初対面の人とは挨拶が大事だ。頭を下げて丁寧にいこう。

 

「……何度も顔を合わせたことがあるだろう」

「え?……あー思い出した。そうか君だったか。火山の火口付近でのデートは楽しかったよな。今度はどこ行く?」

 

「だから誰のことを言っているんだ!?」

 

そう叫ぶと頭を掻きむしりながら叫び出した。

おいおい思春期かよ。おにいさん面倒みきれないよ。

 

「〜〜!相……っ変わらず要領を得ない言葉ばかりでイラつく男だ」

「ははは、そんなイラつくな。そういう時は両方の人差し指を口の中にいれて、頬を引っ張りながら『学級文庫』と叫ぶといい」

 

「訳が分からん!」

 

『……相変わらずだけど1周回って冷静になれたよ』

 

それは良かった。

 

「はぁ、はぁ、チッ!……それにしてもこの声はロマニ君かな。キミも生き残ってしまったのか。すぐに管制室に来て欲しいと言ったのだがな。全く、相変わらず統率の取れてないクズばかりで吐き気がするな」

「大丈夫?エチケット袋はないから自分の頭に乗せたゴミ箱に吐くんだよ?」

 

「ええい!貴様は黙っていろッ!!」

 

シュンとしてしまう。

こっちは心配してると言うのに。いや、なにか事情があるのだろう。例えばそう……女の子の日とか。そう考えたらここまで怒りん坊なのも頷ける。

いや、だが待てよ?アイツは見た目は男……あぁ、いや、そうだよな。人には人の趣味がある。そういうことさ。ここは黙ってお口にチャックするのがマナーってもんだな。

 

「……おい、なぜ優しい目でこちらを見ている」

「……」

「……なぜ、『自分はわかってるからな』というような頷き方をしている」

「……」

 

「なにか話せッ!!!」

 

ああ、わかっているともジョニー。だから安心して。君の秘密は誰にも話さんさ。

 

「レフ……ああ!あなたも生きていたのね…!」

 

っ!不穏な気配を察知!

所長がフラフラとジョニーのもとへ歩いていってるじゃないか!

これはまずい!止めねば!

 

「へい!待つんだブラザー!」

「ぶべっ!」

 

おっと、慌てて飛び出したはいいものの足首を掴んでしまった。

おかげで所長がドッスンの如くばったり倒れてしまった。痛そー。

 

「ちょっと何するのよ!」

 

思ったより元気で安心。

 

「餅つけ、所長」

「いいから離しなさいよ…!」

 

足首をつかみながら倒れる俺と俺のせいで倒れた所長。

そんな位置関係、所長が俺の顔を足でおしのけようとしてくる。

だが、待て…!この場所は所長のカラータイツの中にうっすらとお宝が見える位置!

足を軽やかに交しつつ脳内フォルダに保存だ!

両手が塞がり写真が取れないからスレ民(ブラザー)達におすそ分けはできんがその分俺が堪能しよう。

 

「……やあ、オルガ元気そうじゃないか」

「っ!」

「君も大変だったようだね」

「えぇ、えぇ!そうなのよレフ!……ふがっ!?」

 

所長の体をよじのぼりそのまま口を手のひらで抑える。

今の所長は正気じゃない。下手に会話させてジョニーの思い通りにさせてしまったら俺は泣いちゃう。

 

「ふがふがふがっ!!!!」

「え?夕飯はパスタがいいだって?ご飯は1日1時間」

 

「ふがぁぁぁぁあ!!!」

 

おいおい、獣のような雄叫び上げて、はしゃぐのも大概にしてくれよ。

 

「はぁ、ほんとに予想外のことばかりで頭にくるよ。ねぇ、ハジメくん?」

「ん?スペースコスモスがなんだって?」

「おいカルデア!話が通じないぞこの男!何とかしろ!」

「「『……』」」

 

無言のロマンとマシュと藤丸。

彼らは思った。あの男を何とかできるならこっちだって苦労はしないんだよなぁ、と。

 

「ほんとに癪に触る、君たちが未だに生きているということに。いやだが、オルガがここにいるということは生きている、というのは違うか。とっくに君たち2人は死んでいる。オルガの足元に仕掛けた爆弾、ハジメくんが間一髪でオルガを助けていたがあの爆発を間近で受けたのだ。無事で済むはずもないか」

「え………?」

 

おっと…?流れが変わったな。

いやでもその話は…、

 

俺はそろりそろりと所長の元を離れ、ロマンの元へ向かった。

 

「おいロマン」(小声)

『え?あ、イッチくん』(小声)

「どうすんだこれ」(小声)

『えーと、何がだい?』(小声)

「いや所長は死んでないんでしょ?」(小声)

『そ…うだね。僕も確認したから確かだよ』(小声)

「じゃあ……どうすんだよアレ」(小声)

 

そう言って俺は所長とジョニー、マシュと藤丸ちゃんを指さした。

 

「なんか自信満々にジョニーがご高説垂れてるし、それ聞いて所長怒って落ち込んでるし、藤丸ちゃんとマシュは驚愕の事実みたいな顔しちゃってるし……言い出しづらくない?」(小声)

『いやまあわかるけども……あとジョニー呼びなんだね』(小声)

 

そりゃ俺の中ではジョニーだもん。モジャモジャジョニーの愛称でおなじみのあのジョニーだもん。本物のジョニーだよ?

 

「ロマン言いなよ」(小声)

『いや、ほらここはいつも通り君が空気読まないで言う方がいいと思うけど…』(小声)

「いやいや、気まずいじゃんあの空気」(小声)

『……君にも気まずいって思える感情があったんだね』(小声)

「はっ倒すよ?」(小声)

 

失礼なヤツめ。俺ほど空気の読める男もなかなか居ないんだぞ?

 

「こんな時にダ・ヴィンチちゃんがいてくれたらな。……てか、ダ・ヴィンチちゃんは?」(小声)

『彼女なら所長の体に異常がないか診察しにだいぶ前から席を外しているよ』(小声)

 

くっ、なんともまあ間の悪い。

こうなりゃ、

 

「じ、じゃんけんでもする?」(小声)

『……この場でかい?』(小声)

「よーし行くぞ。……来週もまた見てくださいね。じゃんけん」

 

「さっきから何をやっているんだ!そこはァァッ!!!」

 

おお!びっくりした!

すごい形相で叫んでるじゃないかジョニーよ。俺たちの会話に混ざりたかったのかい?だが悪いな。これはロマン君との2人だけの秘密なんだ。

 

「さっきからコソコソと……何を企んでる?」

「企む?フッ、何を言ってる。俺たちはただ単に……じゃんけんをしていただけだ!

 

「ほんとに何をしている!?」

 

全く楽しいひと時を邪魔してからに。君とはまた後で遊んであげるから大人しく待ってなさい。

 

『……レフ教授』

「ふー、ふー……ロマニ君か。なんだね」

『あなたは所長を殺せてはいないんですよ』

 

「「「!?」」」

 

「っ!なん……だと……!?」

 

ロマン!この野郎、タイミングバッチしで暴露しやがって。その流れだとかっこよく決められるじゃないか。

 

『ハジメくんが間一髪で所長を救った。その後ハジメくんはレイシフトで管制室から逃れ、所長はこちらの技術開発長が気絶して倒れてる所長の体を保護しています。そこにいる所長は言わば意識のみの所長です。つまり、所長がカルデアに戻ってきても何も問題はないんですよ』

「なっ!…クッ!クソガキめ…ッ!!」

 

うお、怖。目ガンギマリやん。やってる?(薬)

とりあえずジョジョ立ちしとこう。今回はキラークイーンのポーズにしとくか。

 

「調子に乗りおって…!ま、まあいい。どの道貴様らは滅ぶ運命なのだ。早いか遅いかの違い。精々少ない余生を楽しんでくれたまえ」

「知ってる?奥さん、あれがよく小学生たちの中で流行りの負け惜しみと言うやつなんですわよ。オホホのホ」

「〜〜〜っ!!!」

 

「「「『あまり煽るな(煽らないでください)ッ!』」」」

 

ぴえん。ぴえん超えてぱおん。

事実だもん。事実だもん。拗ねちゃお。地面にぬの字いっぱい書いちゃお。

 

なんかそっからは長かった。ジョニーが延々と話し続けるんだもん。

あいつ絶対人の話聞かないタイプだよ。自分の事ばっか話すタイプだよ。だから友達いないんだよ。

 

要約したら、『人類滅亡』……おしまいです。

こんな四文字で済む話をずーっと話してんの。いい加減にして欲しいですね。絶対レポートとか書くの下手だよあいつ。無駄なことばっか書いて文がかさばったりするタイプだよ。

 

そんなことしてたら地面が揺れた。

どうやら特異点が崩壊するらしい。

 

「ここももう限界か。さて、私はそろそろお暇しよう。これでも暇じゃないでね。君たちの末路を見るのもここまでにしよう。何私も鬼じゃない。最後の祈りくらい許そうじゃないか」

 

お?帰るのか?帰るのか?

 

「またなジョニー」

「だから私はレフだ!レフ・ライノール・フラウロス!覚えておけ!」

「な、なに?レフ…なんだって?贅沢な名だね。今日からあんたはジョニーだよ」

 

「アァァァァァアァァアアアアッ!!!」

 

そうしてジョニーは最後まで叫びながらその場を後にした。

最後までやかましいやつだったよ、あいつは。

 

そこからはもうてんやわんや。

なんか色々やばかったらしいけどとりあえず最後の最後まで俺は地面にぬの字を書いていた。意外と楽しかった。

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

1:人理お助けマスター

お久ー

 

2:名無しのマスター

お?

 

3:名無しのマスター

やっと帰ってきたか

 

4:人理お助けマスター

最近忙しくってさ、とりあえず経過報告

 

5:名無しのマスター

聞かせてもらおう

 

6:名無しのマスター

お!久しぶりのコテハン!

 

7:名無しのマスター

久しぶりゆーても1日くらいしか経ってないけどな

 

8:名無しのマスター

寂しかったぞ、イッチ

 

9:人理お助けマスター

特異点から帰ってきて色々検査して、その後所長のレイシフト適正の相談したら早速調整することなった

んで結果を言うと成功

これから先も所長も特異点の修復に参加することになった

 

10:名無しのマスター

それはナイス

 

11:名無しのマスター

けどイッチに嫉妬

 

12:人理お助けマスター

所長めちゃめちゃはしゃいでた

人前だとすまし顔だったけど隠れてめちゃめちゃはしゃいでた

 

13:名無しのマスター

>>12

何それ可愛い

 

14:名無しのマスター

推しが所長になりそう

 

15:名無しのマスター

所長可愛すぎて尊死

 

16:名無しのマスター

所長が幸せならOKです

 

17:名無しのマスター

イッチに嫉妬するがおめでとう、所長

 

18:名無しのマスター

それで次はいつ出発?

 

19:名無しのマスター

>>18

私も同行しよう

 

20:名無しのマスター

私も

 

21:名無しのマスター

私も

 

22:人理お助けマスター

特異点は見付かって早速明日かららしい

その前に戦力整えるとのこと

 

23:名無しのマスター

ガチャか

 

24:名無しのマスター

おい、その先は地獄だぞ

 

25:人理お助けマスター

俺と所長が英霊召喚するらしい

藤丸ちゃんはマシュがいるからいいかなとの判断

 

26:名無しのマスター

なるへそ

 

27:名無しのマスター

イッチには誰が来るか

 

28:名無しのマスター

可愛い子が来たら殺意沸く

 

29:名無しのマスター

>>28

それ

 

30:人理お助けマスター

とりまワイちゃんはおつかれちゃんだから眠りにつくとするよ

おやしみ

 

31:名無しのマスター

 

32:名無しのマスター

明日からも頑張れよー

 

33:名無しのマスター

全裸待機しとく

 

34:名無しのマスター

おやすみー




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

出会って別れてまた出会う

めっちゃお気に入り増えてて腰ぬかして目ん玉飛び出た。怖い……ついこの間までと桁が違いすぎてて怖い。けどお気に入り1000超えてて嬉しいから頑張ります。

……こんな暇つぶし駄文がこんな見られるとは思わなかったから少し恥ずかしい。


504:人理お助けマスター

おはよー

……寝てる間もだいぶ動いてたんだなここ

 

505:名無しのマスター

おはよイッチ

 

506:名無しのマスター

ちゃんと寝たか?

 

507:名無しのマスター

今日からフランスだろ?

 

508:名無しのマスター

オルレアンだっけか

 

509:名無しのマスター

ジャンヌが出てくるところな

 

510:名無しのマスター

それでサーヴァント召喚の方は?

 

511:人理お助けマスター

>>510

今からやで

 

512:名無しのマスター

イッチは誰を召喚するんだろうな

 

513:名無しのマスター

むさい男を召喚しろ

 

514:名無しのマスター

ダレイオスか呂布辺り召喚してくんねぇかな

 

515:名無しのマスター

美少女だけはやめてくれ

俺たちが嫉妬で死んでしまう

 

516:人理お助けマスター

でも嫌な予感するんだよなー

なんか今日見た夢独特だったから

 

517:名無しのマスター

>>516

ほう?

 

518:名無しのマスター

>>516

何それ気になる

 

519:名無しのマスター

なんかあったん?

 

520:人理お助けマスター

なんかあったとかって言うよりずっと夢の中で話しかけられてんの

で、俺が思ったことがそのまま伝わるらしくてそんな感じでずっと会話する夢

相手の姿が黒いモヤで隠れて見えないし、声も男なのか女なのか、二重の声が重なってて分からなかったし

 

521:名無しのマスター

それは怖いな

 

522:名無しのマスター

もしかするととあるサーヴァントに目をつけられてたのかもしれんな

 

523:名無しのマスター

なんかのきっかけで縁が出来たとか?

 

524:名無しのマスター

黒セイバーとかの可能性も微レ存…?

ツーショットとか撮ったからさ

 

525:名無しのマスター

>>524

有り得なくもない…のか?

 

526:名無しのマスター

まさかのビーストⅦさんだったりして

 

527:名無しのマスター

>>526

ないだろ……ないよね?

 

528:名無しのマスター

ないと言いきれないのが怖いな

 

529:名無しのマスター

イッチはぶっちゃけ頭があれなんだろうけど優秀なんだろうからな

目をつけられてもおかしくない

 

530:名無しのマスター

確かに

 

531:人理お助けマスター

なんか色々気になる単語並んでたけどとりあえず呼ばれたから召喚してくるわ

 

532:名無しのマスター

おk

 

533:名無しのマスター

いてら

 

534:名無しのマスター

報告頼むぞー

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

597:人理お助けマスター

結果報告します

 

598:名無しのマスター

お!

 

599:名無しのマスター

来ちゃー!

 

600:名無しのマスター

待ってたぞ

 

601:人理お助けマスター

まず所長から

ぶっちゃけ言うと所長は闇堕ちアーサー王さんを召喚しました

 

602:名無しのマスター

冬木以来のこんにちはか

 

603:名無しのマスター

普通に当たりやん

 

604:名無しのマスター

でもあれやな、ツーショットした男がいるってなったらあっちも気まずいだろうな

 

605:名無しのマスター

>>604

あー……

 

606:人理お助けマスター

まあ早速ね、O☆A☆SO☆BIはしたのでね

楽しかったよ

 

607:名無しのマスター

あ……(察し)

 

608:名無しのマスター

彼女に十字を切っておこう

 

609:名無しのマスター

アーメン

 

610:名無しのマスター

そんで?イッチは?

 

611:名無しのマスター

イッチはどうなんや

 

612:人理お助けマスター

俺ね、嫌な予感当たったわ

召喚できなかった

 

613:名無しのマスター

…おや?

 

614:名無しのマスター

これはメシウマか?

 

615:名無しのマスター

マスター適正なかった感じか?

 

616:人理お助けマスター

>>615

いやあるで

装置もしっかり作動したんやが誰も出てこらんかったんや

ただ不思議なことに令呪だけはちゃんと刻まれてんの

 

617:名無しのマスター

はえー、怖

 

618:名無しのマスター

お化けと契約した?

 

619:名無しのマスター

なんやろな

 

620:人理お助けマスター

やっぱり夢の中のやつなんかな

よくよく思い出せば『同じ異物同士、仲良くしよう』的なこと言われたしな

 

621:名無しのマスター

…おっと?

 

622:名無しのマスター

それイッチの正体もバレてるってことやん

 

623:名無しのマスター

異物か…

 

624:名無しのマスター

意外とすごいサーヴァントと契約できた説

 

625:名無しのマスター

曲がりなりにも転生者だからなイッチ

何かしら特別なサーヴァントと契約してもおかしくないからな

 

626:人理お助けマスター

ま、正体はわからんが夢の中じゃ意気投合してたし悪いやつじゃないでしょ

とりま今からレイシフトや、着いたらまた来る

 

627:名無しのマスター

あい

 

628:名無しのマスター

気をつけてなー

 

629:名無しのマスター

待ってるぞ

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

ついに来ましたサーヴァント召喚。楽しみですね。それはそれは楽しみ。意気投合するやつが来てくれたらいいなと思います。カーネルがハッピーセット持ってくるくらいのワクワク感だ。……分かりづらいな。

 

「よし、それじゃあまずは所長から行こうか」

「ええ」

 

そんなことはさておきまず初めに所長が召喚。ロマニ君に促され装置に手を当てなにか呟いてますね。

 

 

 

お、所長が装置に魔力を流した。

 

お、装置が光った。

 

お、ひかりの輪が出てきた。

 

お、部屋が光に包まれた。

 

 

 

っ!?この気配は!

感じてことのある気配!定位置に急げ!

そして、

 

「……召喚に応じ参上した。貴様が私のマスターというヤツか?…っと、なんだお前たちか」

「ええ、改めて……初めましてオルガマリーです。ここカルデアの「所長をしているのだろ?聞いていたからわかる」……そう。それならよろしく」

「……そういえば聞くが?あの男はどこに「ハァ〜イ、ジョージィ?」っ!?

 

背後からピタッと密着しない程度に隙間をあけて、声をかける。

さらにそっと手を置く。いきなりのことだから当然びっくりする。

 

体をビクつかせたアーサー王。恐る恐る振り返り、そこに居たのは満面の笑みを浮かべたハジメだった。

 

 

 

「うわあぁぁぁぁぁあぁああぁぁぁあッ!!!!」

 

 

 

叫び声とともに飛んでくる拳。

 

「フッ、危ないじゃないか我が騎士王。なんだい?俺の顔にハエでも止まってたかい?」

「うるさい!貴様自体がハエのような存在だ!」

「照れんなよマイハニー」

 

「うるさい!死ねッ!」

 

右へ左へ体を動かし拳を避ける。

バレリーナの如くしなやかに、フィギュアスケーターの如く鮮やかに、ダンサーの如くアクロバティックに。

 

「動きがキモイ!」

「はは、傷ついた……ので、おっぱい揉ませな!

「……はぁ!?こ、断るッ!」

「ケチんぼさんめ」

 

「当たり前だァァァアアッ!!」

 

おっと海賊王を目指す少年いた?

まさか、ゴムゴムの騎士王?ハイブリッドだね。アーロンパーク行く?

 

怒りながらおっぱいのことで恥ずかしがって赤面してる騎士王カワユス。しゅき。

 

そんなことをしていた時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピシッ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……おっとこれはまずい。

 

アホみたいに足に力を入れ追いかけっこしていた事で床にヒビが入ってしまった。

このままだと床が抜けてしまうぞ。

そんなことを思うが騎士王からの熱いアプローチが止まらない。

 

蹴りも拳も飛んでくる。幸いなのは聖剣…魔剣?エクスカリバーを使ってないことだろうか。

使われてたらカルデアぶっ壊れるもんね。しょうがないね。

 

そんな時だった。

 

「へ?」

「あ」

 

 

 

 

 

床が抜けました☆

 

確かこの下は通路。カルデアの中って複雑迷路みたいだからなあんまり覚えてないんだよな。

とりあえず横で一緒に落下してる騎士王に向かって手を伸ばした。

そういえば今度あったらあれをやると決めていたんだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょ、大丈夫なの!?」

「だ、大丈夫ですか?」

「イッチくん!無事かい!?」

「……」

 

声をかける所長に藤丸にロマン。マシュも恐る恐る下を覗いた。

土煙が舞う廊下。

そして、そこに居たのは、

 

「「「「……え?ほんとに大丈夫ですか(なの)?」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キン肉バスターならぬハジメバスターをアーサー王にキメるハジメの姿が。

 

 

 

「えーと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

騎士王の趣味です

 

ボクはキメ顔でそう言った。

 

「違あぁぁぁぁぁぁぁうッ!」

 

騎士王は怒り顔でそう言った。

 

身動ぎして暴れる騎士王。そう興奮しなさんなって。元気なヤツめ。

フッ、これから楽しくなりそうだぜ。

 

「早くおろせ!バカ者がぁぁぁぁあ!!!」

 

 

 

 

 

この後、彼もサーヴァント呼び出してみた。

誰も来なかった。彼は泣いた。

 

でもかっこいいタトゥーみたいな模様が左手の甲に出てきた。

彼は喜んだ。彼のテンションが50上がった。




やっぱり不憫組はまとめとく方がいいよね(ニッコリ)
ちなみにイッチのサーヴァントはイッチとある意味同属性のやつです。

感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

変態と聖女とカルデアと
世界救いに行ってきます


お気に入り増えすぎじゃない…?


レイシフトの時間になった。

準備に手間取ってしまった。早くみんなの集まる場所へ向かわなければ。

急ぎ足で廊下を進み、ワクワクを隠しきれずにスキップしながらルンルン気分で向かう。

 

そして、目的の部屋の扉を開け中へ、

 

「おつかれー」

「お、来たねイッチく…ん…」

「遅いわ…よ…」

「あ、ハジメさ…ん…」

「遅かった…ね…」

「何をしていたんだ貴さ…ま…」

 

こちらを見て言葉を詰まらせた。

……どうしたんだい?一体?

 

「「「「「うん、何その格好」」」」」

 

え?何って…、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ニワトリのコスプレだけど?」

「「「「「なぜ!?」」」」」

 

おいおい、フランスと言えばニワトリだぜ?知らないのかい。

 

「やっぱりマスコット的立ち位置のやつがいた方が現地の人だって親しみやすいだろ?それだよ」

「逆に近寄り難いわよ!?」

「そもそもそんな貴様と同類と思われたくない」

「「あ、あはは…」」

「……着替えてきてくれるかな?」

「なぜだ!?いいだろニワトリ!?」

 

この愛らしい顔を見ろ!可愛いだろ!ゆるキャラだぞ!コケッコハジメの愛称で子供たちに大人気間違いなしだぞ!

 

「分かった、分かったから頼むよイッチくん」

「じゃあ一体誰がニワトリになると言うんだね?」

「いや誰もならないわよ」

「分かった、騎士王に着てもらうことにする」

 

残念だが譲ろう。俺がダメなら騎士王だ。彼女なら俺の意思を継がせるに値する。

 

「いや、着ないが!?」

「なん……だと………!」

 

はあ、しょうがないワガママさんめ。そこまで言うなら着替えよう。

 

「馬鹿やってるんじゃないわよ……」

「だが掴みはバッチシだから満足した」

「掴むどころか素足で逃げられるよ……」

 

 

 

 

 

そんなわけで着替えてきた。

膝丈までの半ズボンにふつうの白いTシャツ。その上に薄手のパーカーでサンダル履いた至って普通の格好。

 

「「普通すぎる!」」

 

ロマンと所長が叫んだ。最近叫ぶこと多いね。喉痛めないようにね。

 

「どした?」

「遊びじゃないんだから礼装くらい着てきなさいよ」

「……僕もそう思うんだけど」

 

呆れる所長に苦笑いのロマン。

ふむ、言いたいことはわからなくもない。だが、

 

「だって堅苦しいもん」

「にしたってよ!」

 

そんな感じで所長と和気あいあいと触れ合いを楽しんでいると部屋のドアが開いた。そこから顔をのぞかせてきたのは我らがTSちゃん。ダ・ヴィンチちゃんだった。ちなみに"見たけど"あれはHでした。けどそれ以上に感動した。夜は捗った。ありがとう。

 

「はいはーい。みんな揃ってるかなー?レイシフトの準備整ったからみんな来てくれたまえ」

 

ついに人理修復の旅に出発だ。

ワクワクが心臓突き刺して震えるぜビート。ハジメエンジンがドクンドクン言ってる。

 

所長や藤丸ちゃん、マシュに騎士王もその目はまっすぐとしていた。

フ、気合が入ってるね。それじゃあここは一発、気を引き締めていこうか。

 

「ぃよーし、おめーら」

「……イッチくん、まだ何かあるのかい?」

「はあ、手早く済ませるのよ」

「「「……」」」

 

呆れた視線を向けてくる藤丸ちゃんとマシュと騎士王。ロマンも所長も優しく子供を諭すような声だった。

うん、最近冷たくなってる気がする。でも俺負けない!

 

「手始めに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界を救いに行くぞ

「「「「「っ!」」」」」

「……フフ」

 

お、ダ・ヴィンチちゃんが笑った。サムズアップしとこう。お、サムズアップ仕返してくれた。

 

「……うん」

「ええ、そうね」

「……ふん」

「そうですね。頑張りましょうね、ハジメさん」

「頑張らなくちゃね!」

 

よしよし、みんないい顔だ。それじゃあ、

 

「激励も終わったし……コフィンまで競走な!最下位は"バックデスソースの刑"な!」

 

「「「「「台無しだよ!」」」」」

 

そんな叫びとともにハジメを除いた5人は全力で走っていた。刑の内容は分からないがあの男なら確実に執行してくる。そんな考えが彼らの中に共通してあった。

 

そして、ついに人理を助ける旅が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気がついたら草原に立っていた。

 

「……」

 

辺りを見渡してみた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぼっち(一人)だった。

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

733:人理お助けマスター

人理修復だョ!全員集合!

 

734:名無しのマスター

お!ついに始まったか

 

735:名無しのマスター

イッチの人理修復がスタートしたか

 

736:名無しのマスター

それで今どんな状況?

 

737:名無しのマスター

今どこおる?

 

738:名無しのマスター

あなたは今どこで何をしていますか?

 

739:人理お助けマスター

今は草原に立ってる

ちなみにぼっち

 

740:名無しのマスター

お前いつも一人でいるな

 

741:名無しのマスター

友達いないんか?

 

742:名無しのマスター

お昼ご飯はトイレで1人で食いな

 

743:名無しのマスター

イッチ、お前……ハブられてんのか?

 

744:人理お助けマスター

>>743

そんなことない!……ないよね?

 

745:名無しのマスター

ここで疑問を持つということは心当たりがあるな?

 

746:名無しのマスター

まあ、敵とツーショット撮る頭のおかしい奴だから

 

747:名無しのマスター

しょうがないね

 

748:人理お助けマスター

俺は最先端をゆく男だからね

 

749:名無しのマスター

最先端を行き過ぎて誰も付いてこれてないんですがそれは

 

750:名無しのマスター

それでまず何するんだ?

 

751:名無しのマスター

早急に合流した方がいいが

 

752:名無しのマスター

場所がわからんよな

 

753:人理お助けマスター

ま、観光がてらぼちぼち歩くか

 

754:名無しのマスター

まあ、それしかないか

 

755:名無しのマスター

……呑気だなぁと思うのは俺だけ?

 

756:名無しのマスター

いやみんな思ってるから安心しろ

 

757:名無しのマスター

初めて来た土地で草原に1人でいるのに危機感ないよな

 

758:人理お助けマスター

ま、なんとかなるでしょ

 

759:名無しのマスター

大物だな

 

760:名無しのマスター

これぞイッチという安心感

 

761:名無しのマスター

逞しすぎて好き

 

762:名無しのマスター

逞しいというか脳天気なだけだと思うゾ

 

763:人理お助けマスター

歩きスマホをしながらこれからの予定を立てたいと思います

 

764:名無しのマスター

>>763

歩きスマホ、ダメ、ゼッタイ

 

765:名無しのマスター

この前歩きスマホしてた学生に肩ぶつかられて舌打ちされたからイッチは死刑

 

766:名無しのマスター

完全なるとばっちりがイッチを襲う

 

767:名無しのマスター

イッチカワウソ

 

768:名無しのマスター

カワウソってどんな鳴き声なんだろうな

 

769:名無しのマスター

ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!やない?

 

770:名無しのマスター

>>769

それはビーバーや

 

771:名無しのマスター

ビーバーでもないんだが?

 

772:人理お助けマスター

とりあえずこの特異点で何するかの安価でも取ってみるか

 

773:名無しのマスター

出た

 

774:名無しのマスター

困った時の安価

 

775:名無しのマスター

すぐそうやって安価に頼る

 

776:名無しのマスター

暇だからね、しょうがないね

 

777:名無しのマスター

安価は暇つぶしじゃないぞ

 

778:人理お助けマスター

おっし、とりあえず行くぞー

 

>>790

 

779:名無しのマスター

安価って言ってもな

 

780:名無しのマスター

何も無い中で案を出せと言われても……

 

781:名無しのマスター

それでも出すんだよォ!

 

782:名無しのマスター

それが俺たちの使命だ

 

783:名無しのマスター

なかなか浮かばねぇや

 

784:名無しのマスター

おいそろそろ近づいてきてるぞ、おまいら早く

 

785:名無しのマスター

そこら一帯の草をむしり取って更地にする

 

786:名無しのマスター

敵陣にダイナミックお邪魔します

 

787:名無しのマスター

かめはめ波の猛特訓

 

788:名無しのマスター

合流するまで全裸でいる

 

789:名無しのマスター

カルデア一行に気づいてもらえるまでドラえもんの歌を叫び歌い続ける

 

790:名無しのマスター

ワイバーンを手懐ける

 

791:名無しのマスター

ワイバーンか…

 

792:名無しのマスター

……ヤバい、イッチならイケるだろと思ってしまった

 

793:名無しのマスター

>>792

奇遇だな、俺もだ

 

794:名無しのマスター

イッチイケそうか

 

795:人理お助けマスター

イケるも何も実物見なきゃな…

……ってかなんだあれ?

 

796:名無しのマスター

ん?どした?

 

797:名無しのマスター

なんかあった?

 

798:人理お助けマスター

空にどデカい環型蛍光灯みたいなの浮いてんだけど

すごいね、灯いらずじゃん

 

799:名無しのマスター

あ…

 

800:名無しのマスター

ガチのラスボス黒幕の宝具やで

 

801:名無しのマスター

>>800

ガッツリネタバレでワロタ

 

802:名無しのマスター

>>800

お?お前友達いないな?

 

803:名無しのマスター

まあネタバラシされたところでなんとも出来んけどな、あれは

 

804:名無しのマスター

確かに

 

805:人理お助けマスター

へー

 

806:名無しのマスター

へー、って

 

807:名無しのマスター

めっちゃ興味無さそう

 

808:名無しのマスター

やっぱりイッチはすごいんだなぁ(小並感)

 

809:人理お助けマスター

とりあえず俺ワイバーン探してくるな

行ってきまーす

 

810:名無しのマスター

夕飯までには戻るのよ

 

811:名無しのマスター

羽目を外しすぎないようにね

 

812:名無しのマスター

ハンカチとティッシュも忘れずに持っていくのよ

 

813:名無しのマスター

イッチの母親多スギィ!

 

814:名無しのマスター

複雑な家庭環境なんだなぁ

 

815:名無しのマスター

しみじみ言うな




感想欄で指摘されたことに対していつかは言われそうだなぁとか思ってたけど……そんな攻撃的な言い方しなくていいじゃぁん。心はガラスだぞ?
まあ、好き嫌いは人それぞれなんで特に何も思わんけども。

とりあえずそれに対して、一言で済む答えがあります。

それが、才能(ギャグ補正)です。



ぶっちゃけるとそもそもあの話の段階じゃこの物語の方向性ってまだ全然定まってなくて、とりあえずイッチは多少強くした方がいいし所長も人理修復に参加させたいしという思いからああなったって感じですわ。
方向性定まった今だから言うと最初らへんの話ちょっと書き直したいと思ってるとこもあるし、けど面倒いのでパスで。

文才ない男が暇つぶしで書いた駄文なんで頭空っぽにして暇つぶし程度に呼んでもらえれば幸いです。以上。

感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

友情ってヤツァ…付き合った時間とは関係ナッスィング!!!

友達が出来ました。


905:人理お助けマスター

ワイバーン見つけたわ

 

906:名無しのマスター

意外とすぐ見つかったな

 

907:名無しのマスター

見つけたのはいいけどどうやって手懐けんだ?

 

908:名無しのマスター

何か策はあるのか?

 

909:人理お助けマスター

>>908

そんなのない

てか今こんな状況

 

http://i.imgur.com/fFaTagoR.jpg

 

910:名無しのマスター

うわぉ……

 

911:名無しのマスター

迫力がやべぇ

 

912:名無しのマスター

えーと?これはつまりイッチはもうワイバーンと追いかけっこしてるってこと

 

913:人理お助けマスター

後ろ走りしながら撮りました

 

914:名無しのマスター

やっぱイッチは頭おかしいわ

 

915:名無しのマスター

10はいるんでね?

 

916:名無しのマスター

恐ろしい程の数、こんなん俺ならチビっちゃうね

 

917:名無しのマスター

なんでこうなってる?

 

918:人理お助けマスター

あ、ワイバーンいる

とりあえず話しかけよう

へい、元気かい?

ギャオース

はは、捕まえてごらーん(イマココ)

 

919:名無しのマスター

友達じゃないんだからwww

 

920:名無しのマスター

……恋人かな?

 

921:名無しのマスター

勢いがすごい

 

922:名無しのマスター

ノリで生きてる感がすごい伝わる

 

923:人理お助けマスター

……やっぱり初対面だから容姿を褒めるのがいいかな?

 

924:名無しのマスター

あれ?イッチこれナンパだと思ってる?

 

925:名無しのマスター

それかもしくは合コン

 

926:名無しのマスター

ワイバーンとの合コンか……嫌だな

 

927:名無しのマスター

爬虫類をペットにすることもあるし、そう見ればワイバーンも愛くるしく……いや、感じれないな

 

928:名無しのマスター

>>927

それが普通の感覚なんや

 

929:名無しのマスター

てか、イッチは10体くらいのワイバーンに襲われながら写真撮ってレスしたりしてんのか

 

930:名無しのマスター

さすがイッチだなぁ

 

931:名無しのマスター

すげーなー

 

932:人理お助けマスター

慣れれば意外といけるもんだぞ

 

933:名無しのマスター

……型月世界にいるゆーても転生する前はこっちの世界にいたんやろ?

 

934:名無しのマスター

そうなるとイッチの前世が気になってくるよな

 

935:名無しのマスター

何者なんやイッチは

 

936:人理お助けマスター

前世か…懐かしいな

世界ギネスにチャレンジしたり近くの山で熊と遊んでたなぁ…

 

937:名無しのマスター

【速報】イッチ前世でもイカれてた

 

938:53名無しのマスター

なんか納得したわ

 

939:名無しのマスター

他の奴が言ったら嘘乙wwwって言ってただろうけどイッチならまあ…そうかみたいになるの不思議

 

940:名無しのマスター

これぞイッチクオリティ

 

941:名無しのマスター

そんなことばかりしてるから早くに死んでまうんやで

 

942:人理お助けマスター

なるほどなぁ、だから俺は死ぬんか

今度から気をつけよ

 

943:名無しのマスター

気をつけよ(気をつけるとは言ってない)

 

944:名無しのマスター

アニメだとなんやかんやで最後まで生き残るタイプだな

 

945:名無しのマスター

生き残るって言うか敵の胃に穴あけるタイプだろ

 

946:名無しのマスター

残念、敵どころか味方まで胃に穴があくんだよなぁ

 

947:名無しのマスター

胃を持つ味方&敵特攻攻撃持ちの宝具か

 

948:名無しのマスター

なんなら頭も痛くなりそうだから自我を持つ味方&敵特攻も持ってるで

 

949:名無しのマスター

宝具どころかデフォルトで持ってるんだろうな

 

950:名無しのマスター

強すぎワロタ

 

951:名無しのマスター

ほぼ全ての敵に刺さる特攻

 

952:名無しのマスター

ビーストですらお手上げ状態になりそう

 

953:名無しのマスター

イッチビースト説

 

954:名無しのマスター

人類悪と言われても、まあ、イッチだもんなで済みそう

 

955:人理お助けマスター

てか、ビースト?人類悪ってなんぞや?

 

956:名無しのマスター

あー、分かんないんだっけ?

 

957:名無しのマスター

まあ、クソ強モンスターだな

 

958:名無しのマスター

世界滅ぼす大災害

 

959:名無しのマスター

人間の獣性から生み出された、災害の獣どもの総称

ビーストの形は一つではなく、獣性に親和・適合した存在がビーストになる

ウィキペディア引用

 

960:名無しのマスター

人の誰にでも持つ7種類の悪い部分が集まって出来た獣

世界がより良くなるように世界を滅ぼして作り替えようとしてる大災害、癌細胞みたいなもん

 

961:人理お助けマスター

なるほどヤンデレか、性癖です

 

962:名無しのマスター

ヤンデレで済ますなwww

 

963:名無しのマスター

性癖www

 

964:名無しのマスター

ビーストたち逃げてくれ!まだ間に合う!イッチと戦うな!

 

965:名無しのマスター

イッチの悪意のない好奇心がビーストを襲う

 

966:名無しのマスター

これはビーストを哀れんだ方がいいのかイッチにやめとけと忠告するべきなのか

 

967:名無しのマスター

>>966

どっちもやで

 

968:名無しのマスター

ぶっちゃけイッチでもビーストは無理だろ

サーヴァントですら普通に戦っても勝てねんだし

 

969:名無しのマスター

それな

正攻法じゃ絶対勝てないからさすがにイッチもやめとけ

 

970:名無しのマスター

イッチの特攻がビーストにも乗るならワンチャンあるで

 

971:人理お助けマスター

ぼくの夢はビーストの皆さんとお友達になることです

 

972:名無しのマスター

あ…

 

973:名無しのマスター

ビーストが狙われてしまったか…

 

974:名無しのマスター

……イッチとビースト、どっちに十字を切ろう?

 

975:人理お助けマスター

ぼくは異種姦もいけます

誰であろうと女の子として扱えば女の子になるんです

 

976:名無しのマスター

>>974

……とりあえずラスボスさんのケツには十字を切っとけ、アーメン

 

977:名無しのマスター

これにはビーストにも同情する

 

978:名無しのマスター

まさかビーストを憐れむ日が来るとは…

 

979:名無しのマスター

ビースト…あいつらはいいやつだったよ…

 

980:名無しのマスター

とんでもねえビーストが身近にいたもんだ

 

981:名無しのマスター

もうイッチがナンバーワンだよ

 

982:名無しのマスター

型月の世界観とイッチの性格がいい意味で壊滅的に合わない

 

983:名無しのマスター

シリアスキラーのシリアル製造機、イッチ

 

984:名無しのマスター

こうなると画像もええけど動画で見て見たい欲がある

 

985:名無しのマスター

>>984

分かる

 

986:名無しのマスター

ようつべとかニコ動とかで配信とか出来ない?

 

987:人理お助けマスター

あー、分からん

とりあえず後で試してみるか

 

988:名無しのマスター

それが出来たらまじ最高

 

989:名無しのマスター

そういやイッチのスマホって何ができるの?てか、充電大丈夫なん?

 

990:名無しのマスター

確かに気になる

 

991:人理お助けマスター

アプリは掲示板と夜のお供しかない

電卓とかカメラとかメモとかは一応使える

それ以外の機能は見当たらないな

充電はそもそもこのスマホにその概念はないです

 

992:名無しのマスター

うーん、これは不便

 

993:名無しのマスター

夜のお供しか使えねえスマホだな

 

994:名無しのマスター

配信無理やん

 

995:人理お助けマスター

帰ってからちょいと試行錯誤してみるわ

このスレもそろそろ終わりそうだし一旦落ちるな

誰か新しく立てといて

 

996:名無しのマスター

おk

 

997:名無しのマスター

進展待ってる

 

998:名無しのマスター

こうしてイッチはワイバーンに食われましたとさ

 

999:名無しのマスター

中から食い破ってきそう

 

1000:名無しのマスター

立ててきたぞ

移動しようぜ

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

スマホをしまい、目の前のワイバーンに目を向けた。

フ、いい顔つきじゃあないか。

 

「キュートなお目目に白い歯。可愛いじゃないか。美容に気を使ってるね?化粧品は何使ってる?」

 

やはりまずは褒めとこう。褒められて嬉しくないやつなんていないからね。

 

「ギャオォォォォオオスッ!!!」

 

噛みつかれそうになった。ご機嫌ななめだな。

……もしかして男の子?確かに男の子は可愛いと言われるのは嫌がるからな。おとこの娘だったら問題ないんだろうけど。

そうなると、

 

「…イケメンですね。出身はどちらです?」

「ぎ、ギャオォォォオ!」

 

あ、顔赤くなった。照れ屋さんめ。

でも、爪を振り下ろされた。照れ隠しか。可愛いじゃん。あー、いや可愛いはよくないんだったな。

 

あ、目の前のワイバーンが他のワイバーンに叩かれてる。

ふむふむ、なになに?『なにおまえ照れてんだよ!』『いや、褒められたのって初めてだし…』『敵だぞ!?』……なるほど。

 

「いや、分かるぞワイバーンくん」

「っ!…ギャォ…」

「うんうん、どれだけ頑張ってかっこよく決めてもキモイと言われたりするんだ俺も。君の気持ちは痛いほどよく分かる」

 

ワイバーンくんの肩に手をおき頷く。

 

「上司に無理難題言われて、『しょうがねぇ、やってやるか』って意気込んでやり切っても労いの言葉なんて全然貰えたりしないんだ」

「「「「「………」」」」」

 

おっと、このワイバーンくん以外のワイバーンくん達まで肩を落としてるじゃないか。みんな心当たりがあるのか。

 

「……そうだよなぁ、みんな苦労してるよな。俺も初めての土地で仲間からハブられてぼっちなんだ」

「っ!……っ」

 

おいおいやめろよ。俺の肩に手を置いて涙なんて流すんじゃあない。後ろの子達も口に手を当てて、『なんてこと!』なんてそんな顔せんでくれ。

く、ワイバーンくん達の優しさが心に染みる。

 

「俺たちは拳を交えた言わば戦友よ。今日は俺たちで愚痴を言い合おうじゃないか」

「「「「「「……!」」」」」」

 

力強く頷くワイバーンくん達。

みんな不満は溜まってる。今日はそれを吐き出すぞ!

 

「上司がなんじゃい!」

「「「「「ギャオッ!」」」」」

「クソ喰らえってんだい!」

「「「「「ギャオッ!」」」」」

 

「お前たち!今日は飲み明かすぞ!」

「「「「「ギャオォォォォォォオオォォォオォオスッ!!!」」」」」

 

 

 

 

 

うん、仲良くなった。




そう言えばみんなは星4鯖誰と交換した?
ぼくは黒セイバーです(ニッコリ)

感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

変態は遅れて登場する

掲示板形式のいい所は道中の描写とかを全て会話にできることです(楽だけど文字が多くなっちゃう)


55:人理お助けマスター

ただいま

 

56:名無しのマスター

お!おかえり

 

57:名無しのマスター

無事ー?

 

58:名無しのマスター

結局どうなったん?

 

59:人理お助けマスター

ただいまこちらは夜

そんでこんな感じになってる

 

http://i.imgur.com/gRooDrfeT.jpg

 

60:名無しのマスター

えぇ…?

 

61:名無しのマスター

焚き火囲んでワイバーン達と飲んでる…?

 

62:名無しのマスター

焚き火ってかキャンプファイヤーやろこれは

 

63:名無しのマスター

飲んでるのは…酒?

 

64:名無しのマスター

肉は……何の肉だ?

 

65:名無しのマスター

てかイッチの格好よ

 

66:名無しのマスター

服は洗濯して乾かしてるのか?

だからと言って素っ裸に腰にどデカい葉っぱ巻いてるとか…

 

67:名無しのマスター

顔にペイントもしてるし

 

68:名無しのマスター

……原住民族かな?

 

69:名無しのマスター

でもこう見るとイッチの体筋肉すげーな

 

70:名無しのマスター

>>69

いや、まじでそれ

 

71:名無しのマスター

ジム経営者として見せてもらうとまじでやべー肉体だなこれは

変に肥大しないで引き締まってて魅せるための筋肉じゃなくてガチで実用的な体してる

しかも堅いが固くないし硬くない

オリンピックの選手みたいに柔らかさがあることが見てわかる

 

72:名無しのマスター

>>71

どゆことや

 

73:名無しのマスター

中身の詰まった堅い筋肉なんだけど、だからと言って変に筋肉が固くなくて体も硬くないってことやない?

 

74:名無しのマスター

イッチ、ガチの戦闘民族だったか

 

75:名無しのマスター

うほ、いい体

 

76:名無しのマスター

ホモが湧いたぞ!

 

77:名無しのマスター

捕まえろ!

 

78:名無しのマスター

でもイッチなら喜ぶんでね?

 

79:人理お助けマスター

顔が可愛いならよし

むさい男だったらノーセンキュー

 

80:名無しのマスター

>>75

振られたな

 

81:名無しのマスター

誰か慰めてやれ

 

82:名無しのマスター

>>81

慰み者にされるだけやで

 

83:名無しのマスター

ふむ、大分大きなジムを経営し始めてかなり経つがこんな体は未だ見た事ないな

是非とも鍛錬内容を教えてもらいたい

 

84:名無しのマスター

筋肉ガチ勢か

 

85:名無しのマスター

ジムの経営者がこんな時間にここで何をしてるんですかね

 

86:名無しのマスター

暇な時は暇なんだよ

腹筋しながらfgoやったりしてる

 

87:名無しのマスター

タンクトップ着てか?

 

88:名無しのマスター

タンクトップ着てだな

 

89:名無しのマスター

なんかイメージ出来たわ

 

90:人理お助けマスター

タンクトップマスターじゃんか

 

91:名無しのマスター

>>90

ええやん、コテハンつけとき

 

92:名無しのマスター

新たなコテハンが生まれたか

 

93:名無しのマスター

このままちょくちょく増えそうだな

 

94:タンクトップマスター

これでええか?

 

95:名無しのマスター

いいじゃん、違和感ないで

 

96:名無しのマスター

案外しっくりくる

 

97:名無しのマスター

タンクトップ着てヒーロー活動してそうだな

 

98:名無しのマスター

ヒーロー活動(人理修復)ですね、分かります

 

99:名無しのマスター

大勢の子分いそう

 

100:名無しのマスター

そういやイッチ、食べ物それどしたん?

 

101:人理お助けマスター

ん?あー、これ?

酒とかは近くの壊れた街に転がってたから持ってきた、肉はそこらの野生の動物たちをワイバーン達と狩った

 

102:名無しのマスター

何時代の生まれだよ

 

103:名無しのマスター

縄文時代かな?

 

104:人理お助けマスター

先祖たちの気持ちが何となくわかったよ

 

105:名無しのマスター

今日はそのまま寝るんか?

 

106:名無しのマスター

すごい生活だな…

 

107:人理お助けマスター

>>105

そやね

このままワイバーン達と野宿やな

 

108:名無しのマスター

明日の朝、イッチ骨しか無くなってそう

 

109:名無しのマスター

>>108

食われてるやんw

 

110:名無しのマスター

イッチが寝るならワイらも寝るか

 

111:タンクトップマスター

ワイもこのスレ見つけてから全然寝とらんしそろそろ寝るかね

 

112:人理お助けマスター

おやすみ

とりあえず俺はこの後もワイバーンたちと飲んで飲んで飲んで潰れて死ぬ

 

113:名無しのマスター

死ぬな

 

114:名無しのマスター

生きよ

 

115:名無しのマスター

>>114

そなたは美しい?

 

116:人理お助けマスター

>>115

当たり前だろ、俺は美しい

 

117:名無しのマスター

ウザwww

 

118:名無しのマスター

調子乗んな

 

119:人理お助けマスター

ふて寝しまーす

 

120:名無しのマスター

www

 

121:名無しのマスター

おう、おやすみ

 

122:名無しのマスター

んじゃ皆々様、また明日

 

123:名無しのマスター

明日の明朝にこのスレで!

 

124:名無しのマスター

解・散ッ!

 

 

 

▼▽▼▽▼

 

 

 

━━翌日

 

レイシフトして来てからカルデアはフランスの聖女、『ジャンヌ・ダルク』と行動を共にしていた。

 

 

 

舞台は西暦1431年のフランス。

百年戦争の休止期間中であり、ジャンヌ・ダルクが火刑に処されてからさほど日が立っていない時代。

ひと時の平和を享受しているはずのフランスでは、邪竜による蹂躙が行われていた。

その邪竜たちを率いるのは、憎しみのまま殺戮を愉しむ【竜の魔女】

 

 

 

そんな事情を知ったカルデア一行は地道に聞き込みを始めようと動いた矢先に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇお願い。誰か私の頭に水をかけてちょうだい。まずいの、やばいの、本気で頭おかしくなりそうなの!だってそれくらいしないと、あまりにも滑稽で笑い死んでしまいそう!」

 

元凶(竜の魔女)と会敵していた。

 

「ほら見てよジル!あの哀れな小娘をッ!何あれ、羽虫?ネズミ?ミミズ?どうあれ同じことね。あんな小娘に縋るしかなかった国とかネズミの国にも劣っていたのね!ねぇ、ジルあなたもそう思……ああ、ジルは連れてきてなかったわね…」

 

ハジメがこの場にいたのなら「ミ〇キーマ〇スをバカにすんなよ!あぁん!?」とガチギレ案件まっしぐらなセリフを高らかに叫ぶ黒い少女。彼女こそが【竜の魔女】その人だ。しかし、

 

「あなたは……貴方は誰ですか!?」

 

ジャンヌ・ダルクは困惑気味に叫んだ。

それはそう、竜の魔女がジャンヌ・ダルクにそっくりだったからだ。

 

「それは私の質問なのですが……いいでしょう答えてあげます。私は"ジャンヌ・ダルク"。蘇った救国の聖女ですよ。もう1人の私」

「何を馬鹿げたことを……貴方は聖女などでは無い。私がそうでなかったように。……いえ、それはもう過ぎたこと、語ることではない。それより……、この街を襲ったのは何故ですか?」

「何故?そんなことジャンヌ・ダルクであるならわかるはずですのに。属性が変転してるとここまで鈍いものでしょうか?この街を襲った理由?そんなの明白じゃないですか。このフランスを滅ぼすためですよ。私、サーヴァントですもの」

「バカなことを…!」

「バカなこと?愚かなのは私たちでしょうジャンヌ・ダルク?なぜ救おうと思ったのです?裏切り、嘘を吐いた人間たちだと知りながら!」

「それは……」

 

言葉につまるジャンヌ・ダルク。

沈む表情を見てカルデア一行もなんと声をかけたらいいのか困惑していた。

 

「ふん、もういいわ。バーサーク・ランサー、バーサーク・アサシン。殺りなさい」

 

黒いジャンヌ・ダルクの声に反応した白髪をたなびかせた男のランサーと目元を隠した麗しい女のアサシンが前に進み出てきた。

 

「先輩!来ます!」

「うん、マシュ!」

「セイバー」

「あぁ、やることはやる。下がっていろ」

 

睨み合う両者。

まさに一触即発。そんな空気の中、ロマンが叫んだ。

 

『ん?……な!?』

「どうかしたの、ロマニ」

『魔性の反応が多数、こっちに向かってる!この速度はワイバーンか!?かなりの数だ!』

 

「「「「!?」」」」

 

「へぇ、いいじゃない……」

 

嗤うもう1人のジャンヌ・ダルク。

前門の竜の魔女、後門のワイバーン。まさに絶体絶命。

 

「ど、どうしよう!」

「落ち着きなさい、藤丸…」

 

宥めるが内心、穏やかではない。

そうしてやがて見えてくるワイバーンの大群。

まさに絶望の表情を浮かべた時、アーサー王が言葉を漏らした。

 

「……おい、貴様ら。先頭のワイバーンの背中を見てみろ」

「「「『え?』」」」

 

アーサー王の言葉に視線を向けるカルデア一行。それにつられるように顔を向ける敵陣営。やがて視界に映り込んできたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

腰だけに葉っぱを巻いた全裸の男が十字架に手足を括り付けられて、顔から血を流しながらワイバーンに乗せられた姿だった。

 

 

 

それを見たカルデアと一行は口を揃えて叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『「「「「変態(ハジメ)だッ!!!変態(ハジメ)が出たぞぉぉぉぉぉぉおッ!!!」」」」』

 

ついでに敵陣営は、

 

「「「「なんだあの変態はッ!!??」」」」

 

みんな心がひとつになった。

ここに一時だが平和が流れたそうな。




一瞬で吹き飛ばすぜシリアス雰囲気。

感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

変態が降臨する時、混沌が訪れる(諸説あり)

ピーマンだと思った?実は…、


ギャオ、ギャギャギャス(次人参残したらこの程度じゃ済まないぞ)ギャオーン(分かった)?」

「……だって、人参…辛いじゃんかよォ…」

 

朝食で俺の嫌いな人参を残したら大喧嘩になった。頭かじられた。痛かった。

運んでくれたのはありがたいけどやりすぎだと思う。でも楽しかったので良しとする。

いつまでも落ち込んでなんていられない。頭を治してっと…、

 

「え、えっと…ハジメさん」

「ん?おぉ、マシュか!いいか?お前も人参食う時は気をつけな。あいつら"ワイバーンベジタブル連合軍"だからよ。肉ばっか食うワイバーンに野菜食わせたらどハマりしちゃってさ」

「そ、そうですか…」

 

完全に失敗した。

野菜を好奇心で与えたらボリボリ食うんだもん。まさか過激派野菜組織になるとは思ってなかったよ。

 

「な、な、な、何よあんた!いきなり現れて!変な格好して!」

「ん?…あれは?」

「え、えーと諸々事情がありまして……一言で言えば、この特異点の黒幕?でしょうか…」

 

なに!?

つまりあいつとウコチャヌㇷ゚コㇿすれば解決というわけか。なるほどな。

 

「な、何ジロジロ見てるのよ…」

「見てないゾ」(ガン見)

 

そんな時、ワイバーンくんに肩を叩かれた。

 

「む?どうかしたか?」

「ギャオ…」

「あぁ、そうかそうだったな」

 

昨日の飲みの席でワイバーンくん達と話し合ったことを実行する時か。心が痛むな。

 

「いや、なんであなたこっちに来てるのよ…」

 

俺が黒い少女たちの元へ、そして、ワイバーンくん達がカルデアの元へ。そして、俺はカルデアに向かって言った。

 

「さあ!かかってこい!」

 

「「「『なんでそっち!?』」」」

「俺たちは決めたんだ!最近お前たちは俺に対して冷たすぎると!てなわけで労働環境を良くしてくれると確約するまで俺はこっちサイドに着くことに決めたぞ!!」

「「「「「いや、帰って」」」」」

「……どうやらこっちサイドも冷たいらしいな!」

 

世界が俺に優しくない。やはり俺の心を癒すのはダ・ヴィンチちゃんの股間だけさ。

だが、気がかりなのは、

 

「ギャオ…」

「……ワイバーンくん達…、大丈夫さ。俺たちは今は敵同士、だがそれでも同じ信念を掲げたブラザーだろ。今はこうだがいつかは手を取り合えると俺は信じてる。だから今は遠慮なんか要らん!全力で向かってこい!」

「っ!ギャオ…!」

 

いい目になった。他のワイバーンたちもその目に覚悟を感じる。ああ、それでいい。それでいいんだ。

 

「もう訳が分からないわ…」

「つまり……どういうこと?」

『今日もイッチくんワールドが全開ということだよ』

「……あの男はいつもこうなのか。大変なんだな、お前たち…」

「アルトリアさんももう一員になったんですよ…」

 

カルデアは相変らずだな。俺が来て嬉しいくせに、ツンデレさんたちめ。

 

「てか、だからあなたはなんなのよ!」

「ん?」

 

そんな声に振り返ってみるとそこには黒い壁があった。

 

「すごいな、喋る壁か。これは世紀の大発見だ」

「誰が壁よ!上よ!う・え!」

 

そう言われ上を向く。

うわぁ…、

 

「そんなゴツイトカゲの顔して声は可愛い声かよ。苦労してるでしょ」

「こっちよ!」

 

あ、なんだお前か。

トカゲの上に乗って、黒い服着て……厨二病だな。

全く、

 

「こら!あんた、そんな高いとこ登って!危ないって言ってるでしょ!それにそんな格好して…厨二病は早く卒業しなさいってお母さんいつも言ってるでしょ!いいから降りてらっしゃい!」

「あ……ご、ごめんママ。……じゃなくてッ!

 

お?なんだアイツ?ノリツッコミができるとか素質があるな。素晴らしい、ツッコミ大臣になれるぞ。

 

「あなたはなんなの!?誰!?名乗りなさい!」

 

名乗れ?よろしい。渾身の自己紹介をしようじゃないか。

 

「オッス、オラ神代一。ひとつなぎの大秘宝を8つ集めてフルコースを完成させ火影になるのが夢の攘夷志士だってばよ☆」

「「「「……」」」」

 

黒い少女を含めほかの4人すらも反応してくれない、だと…!

何故だ!?

おいおい、まじかよ。

 

「おめーらそれでもサーヴァントかァ!」

「「「「っ!?」」」」

 

「人が自己紹介したらその話に乗ってあげることも出来ないのかよ。これは俺の見込み違いというやつか?」

「…なんですって?」

「英霊とか言う割にはアドリブもできないのかよ。ダメダメだな」

「それくらいできます。いいでしょう、やってあげますよ」

「よし来た、その意気だ」

 

ひとつ咳き込み喉を鳴らす。それでは行くぞ、テイクツー!!

 

 

 

「オッス、オラ神代一。ひとつなぎの大秘宝を8つ集めてフルコースを完成させ火影になるのが夢の攘夷志士だってばよ☆」

「そう、それはいい心がけね。それで?ひとつなぎの大秘宝というのはどこにあるのかしら?」

「は?んなもんあるわけねーだろ何言ってんだ?」

 

「アァァァァァアアァァァァアァァア!!!」

 

「「「「落ち着いてくださいマスター!」」」」

 

おいおいヒステリックかよ。こいつはモテねーな。

 

 

 

 

 

『……なんというか…流石だね』

「あんなよく分からないノリに助けられてる自分が憎いわ…」

「……見てるだけで頭が痛くなるな」

「すごい…!かなりすごいことしてるのに全く尊敬も憧れも持てない…!」

「……それが普通です、先輩」

「え、えーと……彼が最後の協力者……なんですか?」

 

真顔になるカルデアに恐る恐る尋ねるジャンヌ・ダルク。そんな彼女に向き直り、カルデア一行は口を揃えて言った。

 

『「「「「いえ、全くの無関係者です」」」」』

「そ、そうですか…」

 

ジャンヌ・ダルクはこの時恐怖を覚えた。

 

━━あ、深掘りしたら殺される、

 

と……。

 

 

 

 

 

「……それがあなたの策ですか?」

「ん?」

 

策?なんのこっちゃ?

この主は十字架を手に持った青髪の女性。こいつは美人だな。

 

「おかしな言動をすることでこちらの思考を鈍らせるのがあなたの狙いですね?」

「……?」

「……どうなんですか…!」

「…………は!」

「「「「「っ!」」」」」

 

分かった分かったぞ!この女!

 

「お前まさか!」

「「「「「……っ」」」」」

「見た目は清楚を装ってるけど実は中身はヤンキー気質の暴力女だろ!俺の目は誤魔化せんぞ!俺にはわかる。お前はそういう女だな!猫かぶりも大概にしときな。どうせすぐバレんだから」

 

 

 

この時、青髪の女性……マルタ以外はこう思っていた。

 

━━何を言ってるんだこいつは

 

と。

 

 

 

「はぁ、もういいです。ライダーそのまま「……してやる」…?ライダー?」

 

「ヤロウォォォオブッッッックルァシャァァァァアッッ!!!」

 

「「「「ライダー!?」」」」

 

青髪の子が俺にアプローチをかけてきた。

振りかざした十字架。それが君の魔法(物理)か。

 

「そっちの方が俺は好きだぜベイベー?」

「ぬぁあぁぁぁぁあぁぁああッ!!!」

「落ち着きなさいライダー!」

 

みんな元気だね。そんなに俺と遊びたいのかい。しょうがない、付き合ってあげるのも紳士の度量よ。

 

 

 

「……自分のペースに持っていくのが上手いわね、あの男」

「ああ、敵に回すと厄介なタイプだな」

 

「分析はいいから早くあの男を止めなさい!ランサー!アサシン!セイバーも!……セイバーは?というより、あの男とライダーもどこに━━」

 

視線をさまよわせ、辺りを見回す黒ジャンヌそして、見つけた3人。

 

「当た…りな…さいよ…!」

「フ、秘密を抱えた麗しき騎士よ。今度俺とデートでもどうだい」

「へ?……へ?」

「ちなみに俺は君みたいなおとこの娘は性癖です」

「……ふぇ!?」

 

そこにはカオスが広がっていた。

黒ジャンヌは頭を抱えたくなった。そして、

 

「……空が、青いわね」

 

黒ジャンヌはそのうち考えるのをやめた。




イッチは世界で一番すごいんだから。

感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

変態特攻

掲示板と主人公の魔術の影が薄くなってる気がする…!


「……そうだな、余はやはり"うなじ"だろうか」

「うなじかぁ…なかなかニッチなとこ言うじゃないの。まあ、俺も好きだがね」

 

青髪のちゃんねーをあしらった後、俺は白髪のおじさんと性癖暴露大会をしていた。

青髪ちゃんねー?おとこの娘騎士になだめられてるよ。

 

「俺は普通に"足"がいいね。うん、後は"脇"とか?」

「足は確かに余も好きだな。だが脇か……気にしてみたことは無かったな」

「これからは意識して見てみるといいよ。エッチだから」

「……うむ、これからはそうすることにしよう」

 

「はいそこ!いつまでそんな話をしているんですか!ランサー!戻りなさいッ!」

 

黒い少女が指さして叫んできた。なんだよ、

 

「会話参加したい?オッケー、それじゃまずは性癖を教えてくれるかな?」

「そんなものありません!貴方がいると話が進まないのよ!」

「おいおい照れんなよ。人はみなエロスに生きてるんだ。それを隠そうとするだなんて……この、ムッツリさんめッ」

 

「だ、黙らっしゃい!」

 

顔が赤くなった。なんだ、やっぱりムッツリじゃないか。

 

「そうね。そろそろ話を進めたいのは私も同意するわ」

「って言うけど確実にあんたもムッツリタイプだろ。俺にはわかる」

「……」

 

俺に話しかけてきた目元を隠した女。

無言だったがその顔が徐々に赤くなっていっていた。

 

「おっさんも気をつけな?ああいうタイプは淑女を装って実はアホみたいに性欲が強いタイプだ」

「……そうなのか?」

「ああ、確実に一発二発じゃ終わらんね。今夜は寝かせないぜとかいうタイプだ。夜這いには気をつけてくれ」

「ふむ、頭に入れておこう」

「……」

 

めっちゃ顔赤くなってる。何も言わないあたり圧倒的図星だな。

 

「よし!それじゃ次はみんなで反復横跳びして遊━━」

 

そこまで言った途端俺の後頭部に衝撃が走った。

背後から近づいてきた組織の人間、これが黒ずくめの組織か。この後俺は毒薬を飲まされるのだろうか。

 

そうして俺の意識は暗転した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「これでよかったか」

「よくやったわセイバー」

 

アルトリアが剣の腹でハジメを気絶させそのまま足を持ち引きずっていた。

 

「ご迷惑をおかけしました」

「ああ、いいのよ。……あなた達も苦労してるのね」

「……はい」

 

黒ジャンヌと藤丸の友好度が10上がった。平和へと一歩近づけたね。

 

「えーと、それでこの後……どうしましょう?」

「……お、お開きにする」

「そうね、そうしましょう。私も今日は疲れました」

 

藤丸、マシュ、黒ジャンヌの間に気まずい空気が流れていた。

 

アルトリアとオルガマリーはハジメのあと片付け。マルタはセイバー……デオンになだめられ、赤面しながらハジメを見るアサシン……カーミラを警戒するランサー……ヴラド三世。

そんな光景を物陰から除く2人のサーヴァント。

 

シリアスが吹き飛びカオスが気絶し、残すは被害者たち。彼らの顔は既にやつれていた。

 

「それじゃあ、帰ります。行くわよ…」

 

そう言って黒ジャンヌ一行はその場を去っていった。

 

『……ほんとに帰っていったね』

「ええ、そうね」

「……敵ながら不憫だな」

「ハジメさん、ぐっすりですね」

「……疲れてたのかな?」

 

酒を飲み、潰れてそのままほぼ寝ずにここへやって来たハジメ。下が瓦礫だらけというのに爆睡をかましていた。

 

『……そう言えばさっきからサーヴァントの反応があるんだけど』

「「「え?」」」

「「!?」」

『近くにいるかもしれないから気をつけて』

「サーヴァントと言ってもどこに…」

 

ジャンヌがそこまで言った時物陰から現れた2つの影。

その人物はカルデア一行の方に向かい、そして━━━

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

起きました。おはようございます。とてもぐっすりでした。

手を上にあげ伸びをする。直後に音が鳴る骨。

 

夜更かしは良くないね。まさかあんな不覚をとるとは……、穴があったら突っ込みたい気分だぜ。

そういやここはどこだろうか。と、辺りを見渡してみると、

 

「あ、おはようございます。よく眠られましたか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

美人の顔が2つの山の間から覗いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後頭部に感じるこの感触……、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美女の頭なでなで膝枕だとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バカなぁぁぁあッ!?」

「えぇっ!?」

 

驚きのあまり、そして不意の衝撃に俺の体は横に水平に吹っ飛んだ。

 

「え?なになに?」

「な、なんの音ですか?」

「ああ…またハジメね」

「ああ、あの男か…」

 

なんかみんな言ってるが気にしてられん!

なんという、なんという破壊力だ!

まさかあんな不意を突いた必殺級の一撃をぶち込んでくるなんて。なんて恐ろしい子なの!

 

確かに顔は騎士王と同レベルの美少女。だが、恐らく騎士王に膝枕をされたとしてもここまでにはならなかった。

違う、違うんだ。あの少女の溢れ出るオーラ。なにあれ人じゃないよ。人の形した女神?地に舞い降りた天女?溢れ出る聖のオーラが俺に特攻として突き刺さる。まずい、このままだと俺が殺られてしまう!

 

ふ、ひとまず落ち着け。俺らしくもない。ここは一旦カルデア職員のフルチン姿を想像して冷静さを取り戻そう。こんな形で思い出して悪いなジョニー。なんだお前髪だけじゃなく下もモジャかよ。手入れはしろってあれほど「だ、大丈夫ですか!?お怪我は!?」……言った、の…に……、

 

 

 

気がつけば目の前にあの少女がいた。

 

 

 

 

 

 

「ゲボラァッ!!」

「きゃぁッ!」

 

後光の差すご尊顔。穢れを知らぬオーラ。全てを清めるほのかに香る女の子の匂い。

 

「こ、この世界に俺の(ギャグ)に対抗する聖の力を持つ者がいたとは……」

「え?……え?」

「あ、ジャンヌさん。彼はいつもそうなので気にしない方がいいですよ」

 

なるほどこの少女がジャンヌ、ジャンヌ・ダルクか。さすがだぜ英雄。とんでもねえ力を持ってるじゃねえか。

 

「な、なかなかやるじゃねーかジャンヌよ」

「え?は、はい……それよりお怪我の方は?頭からも血が流れてますよ?」

 

こんな状況でも俺を気にするとは出来た子だな。

 

「是非とも嫁に欲しい」

「……ふぇ!?」

 

照れ顔を拝見。これで寿命が114514年は伸びた。ありがてぇ。

とりあえずは落ち着いた。立て直すまで時間がかかりすぎた。今の状況を把握してお「あら、起きたのね。初めまして!」こ……う……、

 

美少女がジャンヌの横から出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アァァァァアァァァアアァァァァアァァァアアァァァァアァァァアアァァァァアァァァアアァァァァアァァァアアァァァァアァァァア!!!!!」

 

「「きゃあッ!!!」」

 

目潰し!

反射的に自分の目を潰す!

 

なんということだァ!何故美少女が二人増えてる!?顔面だけ見れば騎士王レベル!しかし、この2人はオーラが違う!穢れを知らぬ美少女達!そんな彼女らが作り上げる百合の世界!俺が見ていいものじゃなぁぁぁい!!!

 

「お、落ち着いてください!」

「ど、どうかしたの?」

 

2人に手を取られ動きを止められてしまった。

……確かにな。見苦しいとこを見せた。目を潰すのは2人の見てないとこでやろう。

そうして視線を前に向けると、そこには、

 

 

 

キラキラしたオーラを纏った顔のいい美少女が至近距離でこちらを見ていた。

 

 

 

 

 

フッ……、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故だぁぁぁぁあッ!!??」

「「きゃぁぁぁあ!!」」

 

腹にインパクトダイヤルをぶち込まれたかのように体をくの字にし体が吹っ飛ぶ。

……ああ、俺は今日ここで死ぬんだ。

 

 

 

 

 

 

「えーと……所長?」

「無視よ。無視するの藤丸」

 

頑なに目をそらすオルガマリーと藤丸、

 

 

 

 

 

「だ、大丈夫ですかー!?」

「面白い人ね!」

 

なおもハジメを追いかけるジャンヌとライダー、マリー・アントワネット、

 

 

 

 

 

「……今夜はうるさくなりそうだな」

「ハジメさんがいたら静かな夜なんてありませんよ」

「……苦労してるんだね、君たちは」

 

呆れる騎士王にあきらめたマシュ。

それをも見て同情するキャスター、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。

 

ハジメがいる夜は騒がしかった。




感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

イベントの前日はワクワクで眠れない

お久しぶり。
7周年を迎え書く気力が湧いた作者です。

……それともうひとつ書く気力が湧いた理由はあるけど、なんだと思う?


「そういや俺のワイバーンくん達はどこ行ったんだ?」

 

聖なる者ジャンヌと心を浄化せし者マリーからの襲撃に命からがら逃げ延びた俺は森の中に生えに生え散らかした木の一本に腰を預けながら呟いた。頭の傷?フ、美少女たちと戯れたという紳士の勲章として残してあるよ(血まみれ顔面)

 

そんなことより、目を覚ましてからアイツらの姿を見ない。

野生に帰ったか、それとも……、

 

「ああ、ワイバーンたち?それなら━━」

「ま、まさか……食べたのか」

 

「「「「「……はい?」」」」」

 

「な、何たる邪悪。狂気!まさかお前たちがそんなことをする奴らだったなんて!こんなとこにいられない!あたしもう帰る!」

 

目尻から煌めく雫を零しながら踵を返す。

もう……あの子たちとはやっていけない。

 

「いや、ちょ…!待ちな━━」

 

と、所長の声が聞こえたかと思ったその時何かにぶつかった。

 

「ぐへ」

 

なんだ?こんなとこに木なんてなかったはずなんだが?視線を上に向けてみると、

 

ワイバーン(ブラザー)たち!良かった生きてたのね!あたし寂しかった!」

「ギャオ…」

 

抱きつく俺に優しく頭を撫でてくれるワイバーン。後ろに控えるほかのワイバーンたちもこの光景を見て涙していた。

これは感動モノだ。俺ですらそう感じる。月九ドラマにも負けず劣らずの感動的再会だ。

 

「……ここに着いた途端貴方のワイバーン達が飛びさっていったのよ。理由は分からないけれど」

 

なるほどな食べたわけじゃなかったのか。これは悪い事をした。

 

「ごめんな。後で野菜たんまり食わせてやるから」

「「「「「ギャオ…!」」」」」

「「「「「あ、遠慮します」」」」」

 

そんな遠慮なくしなくていいのに。ワイバーンくん達だって、気合入れて目がガンギマってるんだから。

 

「それで?ブラザー達は何を?」

 

そう聞くと懐から取り出した物体。

 

「そ、それは……クマにイノシシ、ヘビ…!」

 

なるほどこやつらめ俺が目覚めてからの食料を取りに行ってくれてたのか。流石だぜ。でもな、

 

「気持ちは嬉しいが獣肉とかを生で食うのは──モガっ!」

ギャオ(うるせぇ、食え)

 

なんだとコイツめ!好き嫌いは良くないってか!?お残しは許さない系男子か!?食堂のおばちゃんかなにかか!?

そんなことを思っていると、次々にワイバーン達が鉤爪に持つ"ナニカ"を俺の口に押し込めてきた。

 

あ、待って待って、その蛇生きて……、いやマムシじゃねーか!俺死ぬど!?死んでしまうぞ!?おい誰かヘルp──

 

▼▽▼▽▼

 

555:人理お助けマスター

てなことがありました

 

556:名無しのマスター

おぉ、どしたどした唐突やな

 

557:名無しのマスター

あれイッチだ、なんかすごい久しぶりな感じする

 

558:名無しのマスター

で?どんな感じなことあったの?

 

559:名無しのマスター

唐突に帰ってきて、脈絡も無しだからな

 

560:名無しのマスター

もしかして報連相苦手なタイプ?

 

561:名無しのマスター

>>560

報連相とか以前にイッチは1人で自由にやってるタイプやろ

 

562:人理お助けマスター

とりあえずあの後ワイバーンと仲良くなったけどちょっと喧嘩しちゃって、ボコボコにされた姿でワイバーンの背に乗りみんなと合流

合流した時に敵さんたちと親睦を深め、深めに深めてバイバイした後に今みんなと野宿してる

あ、ワイバーンにイノシシと蛇と熊、あとはその他諸々の貴重なタンパク源を生で口にぶち込まれてたぞ

 

563:名無しのマスター

……ヤバい、最後の文見ただけで食った晩飯が出てくる

 

564:名無しのマスター

1周回って逞しすぎて好き

 

565:タンクトップマスター

これが世界の命運を握ってるマスターなのか

 

566:名無しのマスター

>>565

そうだよ(便乗)

 

567:名無しのマスター

よく死なんわ

 

568:名無しのマスター

イッチだけ型月時空とは違う世界線生きてそう

 

569:名無しのマスター

もうギャグ漫画の世界なんよ

 

570:タンクトップマスター

逆にあんな暗い世界ぶち壊していけ

 

571:名無しのマスター

>>570

それ

イッチの力でギャグ漫画に変えるんだよォ!!!

 

572:名無しのマスター

俺たちの知らんところでもう変えられてる説

 

573:名無しのマスター

>>572

有り得そうだから怖い

 

574:名無しのマスター

まあ、真っ黒騎士王と肩組みツーショット撮ってる時点で型月の世界観は壊れかけてますからねこれ

 

575:名無しのマスター

サーヴァントより頼れる狂人イッチ

 

576:名無しのマスター

頼れるっていうかサーヴァントだろうがなんだろうがあらゆるものをイッチワールドに巻き込んでるだけやと思うで

 

577:人理お助けマスター

ちな、今はもうみんな寝てる

ワイだけ起きてる

 

578:名無しのマスター

寝とけ寝とけ、明日に響くで

 

579:名無しのマスター

>>578

せやね

確か朝方に敵のライダーさん来るはずだった気がするし

 

580:名無しのマスター

朝一で戦闘あるからなぁ

 

581:名無しのマスター

ガッツリネタバレ

 

582:名無しのマスター

まあイッチの特典ですから多少はね?

 

583:タンクトップマスター

>>582

確かに

これ裏を返せばイッチって未来分かる力持ってるってことやんな

 

584:名無しのマスター

強い(確信)

 

585:人理お助けマスター

マジかよ

じゃあ明日の準備しなきゃじゃねーか

 

586:名無しのマスター

お、準備か

そういうの大事

 

587:名無しのマスター

対策考えたりするん?

 

588:名無しのマスター

イッチらしからぬ発言

 

589:人理お助けマスター

何言ってんだ?

明日ライダーさん対我らが騎士王の生試合だぞ

くつろいで観戦できるように椅子とツマミを作るんだよォ!

 

590:名無しのマスター

>>589

なんか安心した

 

591:名無しのマスター

これは完璧なイッチ

 

592:タンクトップマスター

ワイもその試合見たい

 

593:名無しのマスター

配信してくれぇ!

 

594:人理お助けマスター

配信は無理だな

実況はしてやるからそれで我慢しとき

 

595:名無しのマスター

写真もおなしゃぁす!

 

596:名無しのマスター

目の保養もくださればなと思うております

 

597:名無しのマスター

頼んだぜ、イッチ

 

598:人理お助けマスター

おうよ、任しとき




そういえばイッチのサーヴァントって誰だろうなぁ(唐突)
まあ、書く気力が湧いたのってそゆことです。
イッチはハジケリスト、イッチのサーヴァントはそれに似たり寄ったりってことですわ。
これでわかる人います?

感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ヤンキー女の"女の部分"っていいよね

そういや7周年の福袋で光コヤンとカーマが来ました。
あと、ちなみにアルクェイドもお迎え出来ました。

あとは夏イベです。むしろ7周年より夏イベが本番ですからね。頑張ろうね。


「……ん?」

 

目が覚めた。

眩い光が差し込む青空、自然を感じる木々の匂い、そして、耳に突き刺さる轟音。

 

「っ!?」

 

体を勢いよく起こす。

辺りを見渡してみると、

 

「なんと言うことだ…!」

 

少し離れた場所。そこで戦いを繰り広げる2つの影。

騎士王とヤンキーライダーだ。

 

くっ!なんてことだ!俺としたことが昨日の夜ワクワクしすぎてルンルン気分で木材と蔦で椅子を作り、そこらの木の実の皮を剥き今日という大事な試合観戦のために準備をしていたというのに…!まさか、寝坊するとは。

 

だが一旦落ち着け。慌てるのは良くない。一旦ここは笹を食って心を落ち着かせるのだ。

………………、

…………、

……、

 

「笹食ってる場合じゃねぇ!!」

 

手にした笹を口に詰め込みながら近くに常備していた椅子と木の実がたんまり入った蔦のザルを手にかけ出す。

 

特等席に急ぐんだよォ!

 

▼▽▼▽▼

 

「はぁ……はぁ……」

「……なかなか耐えるものだな」

 

対面する両者。

黒の鎧を身にまとい闇の力に満ちた聖剣を手にする騎士とドラゴン(宝具)を従えた聖女。しかし、その2人の間にある差。それは既に明白に見えていた。

 

「せ、セイバーってここまで強かったんだね…」

「バカね藤丸。彼女は反転(オルタ)化してるとは言ってもあの騎士王よ。私は当たりのサーヴァントを引いたの。そう……このエルィィィィトな私がね」

「「『……』」」

 

この時、オルガマリーの言葉を聞いていたカルデア陣営は思っていた。所長が変態(ハジメ)に影響されてきてるな、と。

 

「それにしてもすごいわね!彼女の剣技!」

「えぇ、素晴らしい力です」

「……もう僕たちの出番は無いんじゃないかな?」

 

聖女マルタの引連れてきたワイバーンを対処したマリー、ジャンヌ、モーツァルトも彼女達の戦闘に目を向けている。

価値を確信したカルデア陣営。

 

「さて、そろそろ終わらせようか」

「くっ…!」

 

騎士王、アルトリア・ペンドラゴンも剣を握り直しそのままマルタへと足を進めた。その時だった。

 

「ちょっと待ったぁぁぁぁあッ!!!」

 

「「「「「「「『!?』」」」」」」」

 

いきなり飛び込んできた大声。

誰しも彼しもがその声に驚き声の聞こえてきた方へ視線を向けた。そこには、

 

「俺を抜きにそんな楽しそうなことしてるんじゃあない!!!」

 

ジョジョ立ちを決めた。変態(ハジメ)がいた。

 

▼▽▼▽▼

 

なんてこったい。もう既に試合は終盤に差し掛かっていたということかい。

これは大変だ。俺は"彼女"の方へすぐさま走り寄った。

 

「大丈夫か!ヤンキー!」

 

「「「「「『なんでそっち…?』」」」」」

 

「……なんで私?」

 

この場にいる全ての者の心がひとつになった瞬間だ。

 

「バッキャローッ!!!いいか?この前も言った通り最近のわが職場は俺に対して冷たすぎるんだ。ここは!ガツンと!やってもらわんと!

「え、えぇ…?」

 

困惑である。

なぜ敵に応援されるのか。コレガワカラナイ。

 

「頑張れ頑張れできるできる絶対できる頑張れもっとやれるって!やれる気持ちの問題だ頑張れ頑張れそこだ!そこで諦めるな絶対に頑張れ積極的にポジティブに頑張れ!」

 

「ち、ちょっ…!」

 

声を張り上げヤンキーを応援する。

これでやる気を出してくれればいいのだが。

 

「うるさい、うるさいから…!」

「なん…だと…!」

 

うるさい……、これは良くない。

気分を害する応援は士気が下がってしまう。ここは方向性を変えよう。

 

「頑張れ頑張れファイトだよ」

 

そんなことを言いつつ忘れずに猫耳のポーズをとる。所長にしてもらった応援の仕方。あれは俺も元気が出たものだ。これは完璧だな。

 

「え、キモ…」

「ひっぐ…えぐっ…!」(´;ω;`)

「!?」

 

キモイって言われた。目から汗が出てくるァ。

 

「えっ…、ちょ…!い、いきなり!?」

「か、かなしい。私は悲しい。慰めて」

「え?…え?」

 

「頭を撫でるんだよォッ!!!」

 

「あ、は、はい!」

 

涙を拭きながら頭を差し出す。

その頭にポンと置かれた手。なでなでされる温もり。素晴らしい。この感触は国宝級。

 

「……なにこれ?」

「「「「「『………』」」」」」

 

誰かがこぼした言葉。それに答えられるものは誰もいなかった。

 

「さあ!それじゃ気を取り直していってみようか!いつまで俺の頭を撫でる気だブラザー!さあ、立てぇッ!!!立つんだジョォォォオッ!!!

「……」

 

そんな俺の言葉に気合が入ったのか、目を見据えキリッとした表情(虚無の目の真顔)で立ち上がるライダー。いぃ〜い表情だァ…、これは勝つる。

 

「……なんか、その……すまないな」

「いいのよ。苦労してるのね」

「あぁ…」

 

敵同士でありながら互いの気持ちを理解できる瞬間。ハジメがいるところにカオスはあれど平和もあるのかもしれない。

 

「よぅし!双方準備は出来たな!そんじゃブラザー!ゴング鳴らせ!」

「ギャオっ…!」

 

俺の合図に森の木々から顔をひょっこり覗かせたワイバーン達が近くの木をしっぽで叩き折った。

……全員で、1本ずつね。

……そんなに折れとは言ってない。

 

「さあ今始まりました。騎士王対ヤンキーライダー、世紀の対決。実況は私、神代一と解説は──」

「ギャオスギャオ」

「でおくらせて頂きます」

 

メガネを装着しながら椅子に腰かけるワイバーンと俺。

おっと忘れるところだったぜ、ブラザー(スレ民)達にも共有せねば。

そう思った俺はスマホ片手に立ち上がり、彼女たち2人の周りを走り回り写真を撮りまくり掲示板で文字を打ちつつ、実況を始める。

これができる紳士のマルチタスクなんだぜ。

 

「さて、早速ですがワイバーンさん。今回の戦い。見どころと言うとやはりどこでしょう」

「ギャー………グギャオ、ギャオギャオ、ギャスオーン」

「なるほど。ヤンキーライダーの"絶対領域"ということですか。これは目の付け所が違う。流石です」

「ギャオゥ…」

「「「「「「「『……』」」」」」」」

 

満足気に頷くワイバーンの後ろに控える残りのワイバーン達が彼に拍手を送っていた。うんうん、絶対領域はいいよね。

 

「ところでヤンキーライダーさんは分かりましたが我らが騎士王の見所については…?」

「ギャオ?ギャン、ギャギャギャオ。ギャスギャーン、ギャンギャンギャギャーン」

「なるほど。たしかに」

 

うんうんそれは言えてる。ワイバーンくんの言葉に目を閉じ首を縦に振るしかないな。後ろのワイバーン達も同調したように頷いてるもん。

 

「……えーと、ハジメくんだったかな?」

「やや?君はたしか……モッツァレラくんだったかな?」

「あ、モーツァルト。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトだよ。よろしくね」

「末永く世話になります」

「え?」

 

モーツァルトか。覚えた。モーくんだね。

 

「で、なにようかね?」

「えーと、ちなみに今ワイバーンはなんて言ったのかなーって思ってね」

 

なに?そんなことも分からんと。さては貴様、動物語の講義を受け取らんかったな?怠惰なヤツめ。

まあいいさ。俺は寛大だ教えてやろう。

 

「フッ、簡単だ。『あの厨二病騎士?あれはダメだな。鎧で身体を覆っちゃってエロスの欠片もなくなっちまってる。あれは見所も何も無いね。ママの腹から出直してきた方がいい』と言っていたな」

「あ、そうなんだね」

 

「後で叩き斬ってやるからな変態共…!!!」

 

ひえぇ…僕が言ったんじゃないよォ…、僕悪くないよォ…。

ま、そんなことはさておき、気づけばやはりヤンキーライダーが押されてるじゃないか。まずいな。

 

「ヤンキー!喉だ!喉を狙ってけ!」

ギャオ(脇が甘い時がある)!!!ギャスオーン(その隙を突いていけぇ)!!!」

「「「「ギャオギャオギャギャギャーン!!!」」」」

 

俺とワイバーンたちで盛り上げていかねばこの試合。

勝負は気から。応援することによって秘めたるパワーが開放されるんです。〇〇(ピー)キュアで学びました。

 

と、そんな時だった。

とあるものが俺の目に飛び込んできた。

 

「あー!今見えました!見えましたよ!ヤンキーライダーの激しい動きによってたなびいた布からチラッと!パンツです!しかも黒!見た目に反して大人っぽいセクシーなタイプのやつです!あーッ!えっちですッ!!!

「ギャオ…!」

「パンツというのもおこがましい……、あれは紛れもなくパンティですよ!?ドスケベじゃないですか!?

「「「「「ギャオーーーン!!!」」」」」

 

「さっきからうるさいわねッ!!!」

 

ヤンキーライダーからの怒声が聞こえてきた。

だってしょうがねーだろ。男なんだから。

 

ガサツなヤンキーが大人っぽいエッチな下着履いてたら興奮するだろ。それだよ。

それにしてもこの顔真っ赤ね。勝負下着?

 

「……そこだ!」

「っ!?」

 

あ、俺に気を取られた隙を突かれてとどめ刺された。

なんてこったい…!

 

「がはッ…!」

 

血を吐きながら倒れていくライダー。

 

『な、何はともあれ結果オーライ?』

「……そうね」

 

ロマンの戸惑い混じりの声と所長の全てを諦めたような声が聞こえてきた。

しかし、そんなことは気にしてられない。俺は即座にライダーの元へと駆け寄った。

 

「ライダー!大丈夫か!?」

「え?いや、その…」

「しっかりするんだ!ライダー!」

「いや、だから…」

 

「死ぬなァァァァア!!!」

「あうあうあうあうッ!!!」

 

ライダーの肩を掴み前後に揺さぶるハジメ

当然頭がガクガク揺れる。最後、死ぬ前に伝えようとする言葉さえも喋れないライダー。

 

「離しなさい!変態!!!」

 

「あはん」

 

腹を殴られた。痛い。

けど美少女からの腹パン。これはいいものです。

 

「はぁ…はぁ…、全く…!」

「……ほんとに迷惑をおかけしました」

「ほんとよ」

 

マシュの声に呆れ声で返すライダー。

全く迷惑だなんて、失敬だな。プンプンしちゃうぞ。

 

「マルタ、貴方は…」

 

ジャンヌがそう語り掛けた。

それにしてもマルタ。このライダーの真名ってやつか。なるほど。つまりまるちゃんだな。

 

「……とにかく、あなた達はリヨンに向かいなさい。あの竜の魔女に打ち勝つためにそこにいるサーヴァントに協力を求めなさい」

「……分かりました」

 

マルタのその言葉に頷くカルデア面々。

そして、満足気な顔をしたマルタはそのまま光の粒子となって、

 

「……」

「「「「「『……』」」」」」

 

光の粒子に……、

 

「……?」

「「「「「『……?』」」」」」

 

光の粒子にはならなかった。

 

「あ、あれ?」

「これはどういう…」

「と言うより怪我が治ってる…?」

「どういう…」

『……あ、もしかして!』

 

なにかに気づいたロマン。

そのままロマンは横たわる俺の方に声をかけてきた。

 

『イッチくん、君もしかして…』

「ん?ああ、傷治したよ。表面上の傷くらいならよゆーで治せるし」

「ちょ!何してるのよハジメ!」

「ん?何が?」

 

起き上がる俺の肩を掴んで詰め寄ってきた所長。

あ、顔が良すぎ。

 

「敵よ!敵なの!分かる!?」

「ふっ、何を言うブラザー」

「……へ?」

「拳を混じえた時点で俺たちは戦友よ。今日から彼女もブラザーだぜ!」

「……いやいやいや!」

 

何をそんなに慌てる。ええやん。ブラザーが増えることは何も悪くないことだぞ。

 

「……私を仲間にってことですか?それならやめておきなさい」

「どして?」

「私たちは召喚された時から"狂化"されているのです。殺戮衝動に駆られるほどまでに。今は無理やり抑えてますが、それでも…」

 

「え?まだそんな感じある?」

 

「……え?」

 

おっかしいな。さっき肩掴んだ時"治しておいた"はずなんだけどなぁ。

 

「あ、あれ?そういえば、何も…」

『……も、もしかしてイッチくん。君の魔術で…』

「あー、うん。コンディション整えといたはずだぞ」

 

「「「「「『……っ!』」」」」」

 

あれ驚かれてる?

どしたのよみんな。

 

「……なんでこう、性格はあれのくせして有能なのかしらね」

「素直にすごいと思えないんだけど、マシュ、私って性格悪いかな?」

「えーと、多分みんな同じ気持ちかと…」

「すごいのね、イッチ!」

「……頭がおかしいだけじゃなかったんだね」

 

あれ?ほめられてる?

……いや、なんか素直に喜べないんだよねー、うん。

 

『と、とりあえずマルタは仲間になる、ということでいいのかな』

「え、えぇ、そぅ……なるのかしらね?」

 

……なんかみんなぎこちない?……なんで?

 

「そ、それではリヨンに向かいましょうか」

「そ、そうだね、うん」

「ならば!俺のブラザー(ワイバーン)達を頼んな!おたくら!」

「「「「「ギャオ!」」」」」

 

俺が言う前に支度は済ませてたらしい、

背中を親指でクイクイと示すワイバーン一同。流石だぜ。

 

「……変なところで役に立つわね」

 

所長が冷たい。"ありがとう"の一言くれてもいいと思うの。

そんなことを思っていると、

 

「ねぇ、アンタ」

「ん?」

 

マルタが近くに来ていた。

モジモジとした様子でこちらをチラチラ見ている。これは俺に気がありますね。間違いない。

 

「そ、そのありがとね」

「……っ」

 

か、感謝された……だと……!?

聖人か!?いや、聖女か。

 

「フッ、気にするこたぁないさ」

「そう…「ただ」……え?」

 

「後でパンツくれ」

「それは嫌」

 

 

 

 

 

ぴえん




今回セクハラ多いなと我ながら思ってる。
久びさに続き書いたらイッチのノリについて行くのが作者ですら難しくなってる。
……感覚取り戻すまで長いなぁ。

……てかイッチの鯖はいつ出てくるかな…。

感想、評価待ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。