転生した人類の最終兵器は魔物の国を楽しむ (白花 遥)
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プロローグ(前編)

漣が揺れたてる音は私を溶かすようにゆっくりと揺れる。私というものを、私という概念を、私を……全てを…

それが当たり前だと言うかのように、ゆっくりと揺れている。

青く何処までも広がる映し鏡、私は気づけばそこに居た

…………………

……………

………

12月31日それが私にとって、最後だったのかもしれないし始まるとも言えるかもしれない。

私は自分を語る事にして名前はとても重要ということは十分わかっている。しかし自分の名前を思い出そうとすると頭に霧が出来たかのように自分の事を思い出せないのだ。家族、友人、彼らと日々過ごした記憶ははっきりと思い出せるのに対して自分の事はさっぱりとまるで映画のフィルムのワンシーンを切り取られたかのように思い出せないのだ。

でも自分に最後

何が起きたかだけは語る事が出来る故まずはそこを話していこうと思う

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

私は皆から言えば高校生と呼ばれるものであった、入りたてで新しい生活を謳歌していた。

新しく出来た友と呼べるものと楽しく毎日を過ごしていた、

そんなある日…

私は街中を1人で歩いていた。買いたかったものが買えて嬉しく満足して自宅へと歩を進めていた。そんな時、偶然通りかかった公園で小さな子供達が無邪気に遊んでいた。子供の純粋に遊ぶ姿に私は少しだけ目を奪われていた、そしてあれが起きた…

小さな子供の持っていたボールが道路へと転がって行った、子供は追いかけ道路の真ん中へと飛び出した次の瞬間前からトラックが猛スピードで走ってくるところが見えた。子供のことがどうやら見えていないらしい。

私は戦慄し、どうするべきか考えた。そして、自分の持っていたもの全てを投げ捨て自分が出せる力いっぱいに走った。トラックはもうすぐそこまで来ていて、私は焦りながらもこのままでは自分も危なくなるということを考えていた。恐怖で止まりそうになる足に鞭打ち必死に走った。そして子供を突き飛ばすように歩道まで押した。

その瞬間トラックと私は激突した。運転手がその衝撃で止まった時、私は地面へと投げ出されるように地面を転がった

痛かった…骨が飛び出し、鮮血が自分を染めていき私が倒れる場所には赤黒い水溜まりが出来ていた。

 

「はぁ……はぁ……」

私は自分はもう長くは生きられないことを何となくだが悟っていた、生にしがみつこうにもその力が段々と薄れていく事を理解した。

唯一動かせる目で私は子供が無事かを確認した。子供は大人に保護されていて、誰かがスマホに耳を当て必死の形相で何を言っているように見えた。

寒さが私を蝕んでいくことが酷く怖くその寒さが何処かに消えて欲しいと望んだ。

『確認しました。『耐寒耐性』獲得、成功しました』

私はこの傷が今すぐに癒えて何事もなく立って欲しいと思った。

『確認しました。『自己再生』獲得、成功しました、続けて『衝撃無効』、『痛覚無効』…成功しました』

最後の心残りみたいに、いや最後なんだが…買ったフィギュア…まあ、くわしく言えば…『ブラックロックシューター』何年も前のフィギュアを偶然見つけたのだ。予算的にも申し分なく所謂衝動買いをした。

 

(あれ…飾りたかったなぁ…でも今となっては出来ない

相談…か…)

『確認しました。『ブラックロックシューター』を検索発見出来ませんでした。妥協案として『機械人形(オートマタ)』への転生を致します。』

ブラックロックシューター…アニメとかでも見たけど、カッコよかったな〜なんだっけ…分子を操作して銃弾を半永久的に作ったり…とか、

『確認しました。『分子操作』獲得、成功しました』

あとは…フィギュア関係ないけど、もっと…ずっと…歌って居たかった…な…

『確認しました。【ユニークスキル】『歌唄者(うたうもの)』獲得、成功しました』

まあ…らい…せが……あることを…願うばかりだ…ね…

 

 

 

 

 




というわけで初投稿、うん、書くのって結構つらいね
最近ブラックロックシューターをみてこれ転スラとか
らめたら面白そうだな〜って思って探してみたけど
なかった。
だから
「あ〜ない!ちくしょ〜!あ、そうだ俺が書こう」
って「そうだ、京都へ行こう」並の軽さで執筆
まあ、初めてだし批評も絶対もらうから、そんときは
ビシバシと言ってください、コメントくれるだけでも
モチベに繋がるしそこから学べるとなるとさらに
やる気アップするから、そんなわけでもし
読んでくれる人が来たなら是非とも
よろしくお願いします


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プロローグ(後編)

ん?お…お気に入りが増えてる…だと?!
たった1話で少しでも増えてくれるなんて
俺嬉しい!!!(涙)
これからもお気に入りしてくれる人が
楽しめるように頑張っていくわ
そんなわけで第2話プロローグの後編を
よろしくお願いします


意識が浮き上がる感覚とともに私が最初に感じた感覚は

 

「ん?なんだろ…凄い暗いな」

 

ただ目の前には暗闇が広がっており何も見えないという事が1番最初に感じたものだった。そして私は自分が何かの型のようなものに乗せられているのだと気づいた。

 

「身体は…」

 

身体は足を軽く動かすと動くそしてゴンッという音ともに自分の目の前には何か鉄板のようなものがあった。

 

「鉄板か、とりあえずは出たいけど…開くかな?」

 

開かなかった時はまた考えるとして、とりあえずは思いっきり目の前の鉄板を蹴ってみることにした。

 

「開くか分かんないけど…せーのっ!!!」バゴンッ!!!

 

と、意外とすんなり鉄板は吹き飛び空高く舞い上がり

ザバーン!!!という音とともに何処かに落ちた音が聞こえた

鼻には磯の香りが広がるとともにここは海に近い事が分かりという事が分かった。

 

「とりあえず、ここから立ってみよう。景色をみるだけでここが何処だか分かるかもしれないだし。」

 

(にしても。なんで私はここに居るんだろう…あの時轢かれたあれは夢にしては痛みが現実的過ぎるし…)

 

私は少しだけ状況整理しながら立ち上がって周りを見渡してみた

 

「……!わぁ、綺麗!」

 

周りを見渡すと目の前には青い海が広がっており、私はその光景に目を奪われた。そして、周囲を見渡してみると私が入っていたコンテナのようなもの以外に2台程同じようなものがあることに気づいた。私は2つあるうちの1番近い方のコンテナに近寄り、私自身が入っていたコンテナと同じように上から開ける構造をしたものに触れてみた、すると

溶けるように触れた箇所から中が段々と見えるように広がり、最後には自分の今の背丈程の大きな銃のようなものが中から姿を表した。

 

「大きな銃…でも、何処かで見覚えあるような」

 

私は酷くこの銃に見覚えがあった、しかし思い出せない…1度この思考は置いておくとしてこの銃をどうするべきか考えていた、すると

 

(………)

 

「ん?何か今…聞こえたような」

 

(手に……て)

 

明らかに声が聞こえたのだ。それもこの銃からだ

 

(手に…取って…ください)

 

そう言われた私は言われるがまま銃を手に取ろうとし、この銃が持てるのかも分からず手に取り、持ち上げた。持ち上がった事に安堵しながらもそのままの姿勢でいると

銃が青く光りだした、そして粒子のように手の中の重さが消えるそれと同時に粒子の全てが私の身体に吸い込まれるようにして全て消えた

何が起こったのだろうと唖然としていると

『確認しました。『個体名:ステラ』にスキル『銃器召喚』を獲得、

成功しました。』

 

と、死ぬ直前に聞こえた声が聞こえてきた

 

「この声、何処かで…まさか?!」

 

声に聞き覚えがあり、自分の中で不思議と思っていた事がいくつか分かった気がした。海へと向い覗いてみると左右非対称なツインテール、可憐でいながらその目には力を持ったような女の顔があった

 

「う、嘘でしょ…もしかして転スラの世界に来ちゃったの?!しかも転生対象はブラックロックシューター?!」

 

そんな悲痛とも嬉しいとも思えるような叫びが辺りに響き渡った。

 




という訳でプロローグ編としてはここまでにして次からはどう動いて行くのかの行動指針などを決めながらにします。
そして少しだけ解説
前回にて『機械人形(オートマタ)』そしてスキルとして『分子操作』
と呼ばれる種族とスキルを出しましたが
あれについては私独自で考え作ったのものです。
ブラックロックシューターは本来グレイと呼ばれるものであって
オートマタではないのです。ですが転スラの世界としてグレイとして出す訳には行かなかったのでほんとに妥協案としてオートマタを採用しました
つづけて、分子操作に関してはこれは私も詳しい事は覚えてないんですけどBRS(ブラックロックシューター)は無限に撃つような弾丸は既存の物を使うというより分子を操作することで弾丸を生み出し、それを放っているということを聞きました。という訳でスキルとして分子操作を採用することにしました。
今回に関しては前編を書いている際分からないんじゃないかと思う人が多くいると思い、自分の中で整理しながら書いていきました。これからもこのような事は続けていきますが、感想の方からも質問等がありましたらどしどし質問してください!
はい、というわけで一応プロローグ編はここまで次回からはタイトルを考えながらも展開していこうと思います。
それではご愛読ありがとうございます。
また次話で〜


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第1話「喋るバイクは旅の相棒?!」

まあ、おおまかな道筋はタイトルに書くとしてども作者です!
というわけでアンケートがもう何人か回答してくれたみたいで嬉しいです。一応アンケートを締め切るものとしてはまあ、リムル君の魔王の進化辺りにして、プロローグ編を終えた正式な第1話ご愛読よろしくです!


まあ、うん、凄い嬉しかった。自分の死ぬ前に言ったお願いみたいな事が叶ってなおかつ転生した世界がまさかの転スラよ転スラ。私死ぬのかな…あっ、もう死んでたんじゃん。とりあえずある程度の整理は出来たから、

さっきの世界の声…だっけ?が言ってた『銃器召喚』あれをやってみようと思う。どうやるんだろ、念じますか。

 

「ん〜むむぅ〜」

 

私は念じて体内にある銃を外に出すイメージを考えてみたすると

青い光とともに目の前には先程触れた銃があった。

 

「おぉ〜!出来た!」

 

とりあえず取り出す事が出来た喜びを噛み締めながら銃を持ち軽い程度に振ってみた。ブォンブォンという音がしながらも確かな重さを実感しこれが現実である事にまた喜んだ。しばらくしていると

プシューという蒸気が銃があったコンテナからし、何事かと振り返ればコンテナの側面が展開しブラックロックシューターの装備1式があった。

 

「1式セットで貰えるの!やった〜」

 

この世界に転生してから結構良いことずくめである。さて、装備1式を装備した私が次に目をやったのは、3台目のコンテナである。

 

「2台目のコンテナでこのプレゼントの凄さだからちょっと期待してもいいよね?」

 

と、少々子供っぽい事を思いながらもコンテナに近付き上に登って蓋のようなものを探した。しかし

 

「あれ?ないな」

 

無かったのである。不思議に思いながらコンテナの上をぐるぐる歩いていていると、思いついた

 

「あ、そうだ。上が駄目なら横側とかでしょ」

 

そう思い降りて横を回ってみると案の定、横側にそれらしきものがあったのである。単純なことであった。ちょっと間違えた自分に気恥しさを覚えながらも銃のときと同じように触れてみたすると同じように触れた箇所から中が見えるように広がっていき広がりきると同時に私が目にしたのは1台のバイクであった。

 

「おぉ〜バイク!でも私乗れるかな?」

 

バイクがあったことに喜びながらも自分ではこれを乗りこなせるのか少し心配になっていた。

 

「免許は、歳的にというか忙しさに圧迫されててそんな時間自体全然なかったわけだし。」

 

と、バイクの前でどうしようか悩んでいると

 

〈おい!〉

 

「う〜ん」

 

〈おいって!〉

 

「ほんとどうしよ、このバイク」

 

〈聞けって!〉

 

「うるさいよ!こっちは結構考えてるんだから邪魔しないでよ!ってあれ?」

 

話しかけられた方向に振り向いて見てもあるのはバイクだけで人など何処にもいなかったのだ。

 

「おかしいな、確かに声が聞こえたはずなのに。」

 

〈お、ちゃんと聞こえたみたいだな。おいお前!〉

 

「え、私?」

 

〈そうだ、あんただよ。俺を探してるみたいだが俺はあんたの目の前にいるぜ?〉

 

そう言われて目の前を見てみてもあるのは"バイク"だけのである。そう、人はおらず"バイク"しかないのだ。

 

「えーっと、てことはもしかして君はこのバイク?」

 

〈そうだ〉

 

そう言われ、一瞬の静寂が訪れる。

 

「えぇーーーーーー?!」

 

また私の叫び声が木霊する。

 

〈あんた、いきなりどうしたんだ?〉

 

「いや、どうしたって何も!バイクが喋るんだよ?!ていうかもしかしてさっきの銃を取れって言ったのももしかして」

 

〈あぁ、俺だよ〉

 

結構私の脳内は今混乱してる。いきなり話しかけられたかと思ったら相手はバイクという事実にだ。

しばらくして…

 

〈落ち着いたか?〉

 

「うん、まあ、ある程度はね」

 

私は今バイクをコンテナ出しそこに寄りかかっている状態だ。ちなみに残ったコンテナに関してなんだがバイクがしまえるぞ、それ。言われてやってみたところ全部が粒子となり私に吸収された。あと地味になんだが出てきた時に吹っ飛ばした鉄板。あれだけ吸収した時ちょっと血っぽい匂いしたから落ちたときに魚かなんかに当たっちゃったんだなと思い、海に向いてすまんと言う気持ちで合掌した。

 

〈んで、出発とかするのかい?〉

 

(そうだ!転スラの世界に来たのならリムルに会わないとじゃん!そうじゃないと、そうじゃないと…うん、なんか勿体ない気がする!)

そんな結構欲望丸出しの考えをしながらも私は出発する決意をした。

 

「あ、でも君のこと運転出来るかな?」

 

〈あ、俺か?〉

 

そう肝心な事を忘れていたが私は本来バイクが乗れない事について悩んでいたのだ。しかし、その事に関してバイクはなんの問題もないかのように

 

〈別にあんたが操作しなくてもある程度は俺が操作の主体をすることなら出来るぜ?〉

 

と言われたので

 

「じゃあ、それでお願い」

 

と、結構あっさり問題が解決したのだ。

 

〈んじゃ、俺に乗ってくれあんたがすることは、まあせいぜいエンジンをかけて後はバランスとる程度だ、心配すんな。あんたに危害が及ぶようなことはないように頑張るからよ〉

 

「そう、ならお願いね」

 

そう言い、私はハンドルを軽く捻る。ブォンブォンと軽快な音が出て出発する準備が大丈夫だと悟るとそれとは別に出てきたちょっとした心配を聞いてみる

 

「ねぇ」

 

〈ん?どした?〉

 

「あなたって名前あるの?あと、これ走って環境的に大丈夫なの?」

 

〈ああ、その事か名前に関してはない。んでかんきょう?だったか?そっちは多分大丈夫だ。俺はこの世界の魔素だったか?それを動力源にしてるからな。〉

 

「それじゃ、名前をつけるわけじゃないけど。あだ名としてフーちゃんって呼ぶよ」

 

〈……あんた、よく周りに変なあだ名つけるって言われないか?〉

 

「あぁ、確かに言われるね」

 

〈はぁ…んで取り敢えず走るにしても目的地みたいのはどうするつもりだ?〉

 

「そだね、じゃあ街を目指そう。情報収集にはもってこいだろうし」

 

〈了解、しっかり掴まっとけよ?マスターさんよ〉

 

「うん、よろしくね。フーちゃん」

 

そしてバイクことフーちゃんのハンドルを思いっきり捻りブォォンという音とともに私は走り出し、街を目指す事にした。




というわけで新登場バイクのフーちゃんです。正直バイクは喋らすかどうしようか迷ったけど、思ったけど主人公リムル君みたいな大賢者的スキル持ってないなって思ってんじゃ相棒として喋らす事にしました。
ちなみに名の由来としてはまあ、作者は仮面ライダーが好きなのでそこで出たキャラクターの名前をあだ名にしましたとも。
そんなわけで第1話も終了次はどうするかはまた考えますよ、そんなわけでまたね〜


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第2話「フーちゃんとの道中、知る自分」

というわけで第3回前置き投稿
まあ、ミスってタイトルと前と後書き忘れてたよ。うん、やっちまった。取り敢えず完成した本文がちゃんと残ってたことでよしとするとしよう。まあ、もしかしたらこういう事は何回かあるかもだが気にせず読んでくれると作者は嬉しいです。
というわけで第2話お楽しみください。


あの後私はバイクのフーちゃんに揺られながら街へと向かっていた。

 

「〜〜〜〜♪」

 

〈あぁ、あんたさっきから何してんだ?〉

 

「ん〜?歌、歌ってるの」

 

そう、私は前世の記憶を頼りにして歌を歌っていた。私はいつも歌っていた。私は歌が好きだ。だから、ずっと歌っている。それに暇を潰すには十分だしね。

 

〈あぁ、歌か…にしてはなんだか讃美歌とはかけ離れてるな〉

 

「そう…だね、私が歌う歌は讃美歌が進化に継ぐ進化を繰り返して出来た姿だと思うから」

 

そう言い少しだけ静寂が訪れたが私は質問したい事があり質問した。

 

「ねえ、少しだけ聞きたいことあるんだけどいいかな?」

 

〈俺が答えれる範囲であれば答えるぞ〉

 

「分かった、なら私って人なんだよね?」

 

と、普通ならそんな質問自体を聞くことがないような質問を私はフーちゃんに質問した。何故私がそう思ったのか、それはこの身体の元となったキャラクターの事になる。『ブラックロックシューター』彼女は作られた者だ。元は1枚のイラストだったわけだがそれが有名なボカロPと言えばいいだろうか…まあ、その人によって作られた歌から人気を上げ今も人気誇り愛されてるキャラクターとしている。そんな彼女はゲーム版にて作られた存在としている。もしこの仮説が合っているならば返答は…

 

〈は?何言ってんだ、あんたは人じゃないぞ?〉

 

ビンゴ、やっぱり合ってのね。

 

「そうなんだ」

 

〈そうなんだってあんたなぁ、自分の種族を知らなかったのか?〉

 

「うん、知らない」

 

〈嘘だろ…自分の種族も知らずに乗っていたのか?〉

 

「うん」

 

フーちゃんは酷く驚いていた、私自身ちょっとびっくりしてた。でも、ブラックロックシューターなら有り得る可能性ではないかと自分の中でなんとなく思っていた。

 

〈はぁ…分かった、街に着く少しまでの間あんたの種族について教えてやるよ。〉

 

「お願い」

 

〈分かった、じゃああんたの種族名は『機械人形(オートマタ)』だ。機械の人形といってオートマタだ。あんたは最後のオートマタだ、多分だがな。まあ、あんたを作った人は太古の昔にあんたをつくってあの箱に入れてたんだよ、目覚める時をずっとずっと先にしてな。あんたは魔物ように魔素が生命力というわけではない、確かに魔素を取り込んでいるわけではあるがそれを核、人でいったら心臓のようなもんだ。そこに溜め込んでそこでそして溜めた魔素を核を中心にして全身に行き渡らせて動いているんだ。ただほとんどは人と変わりないことは確かだ、食べることで味を感じることも出来る。まあ、別に食べなくても生きていられるんだがな。ざっとこんなところだ。〉

 

私はフーちゃんに解説されたその事について驚いた。ほとんどはブラックロックシューターの設定と変わりないのだが自分に核。つまり、弱点が存在することだ。つまりその核を破壊されると私は死んでしまうと言われてるものだ。

(やっぱり転スラの世界になってしまうと永久機関のような状態になる事は不可能か…)

 

「ありがと、教えてくれて」

 

〈いいんだよ、さてちょうどいい所で街が見えてきたぞ〉

 

そう言われ前方を見てみると確かに街があり、しかもそこは自由組合(ギルド)が存在するイングラシア王国が見えた。

 

「情報収集にはぴったり、だね。」

 

〈そうだな、とは言っても近くで止めるぞ?街のやつらにとって俺はどうしても目立っちまうからな〉

 

「うん、分かった」

 

〈んじゃ、この辺りだな〉

 

そう言うと、フーちゃんは止まった。

 

「ねえ」

 

〈ん?〉

 

「フーちゃんはどうするの?」

 

〈ああ、その事に関しては問題ない。あの銃と同じように俺はあんたの中に入ることが出来るんだよ。まあ、スキルとして追加されるんだが。呼びたい時は呼んでくれ。〉

 

「分かった」

 

そう言うと、フーちゃんは青い粒子となり私の中に入った。そして

 

『確認しました。『個体名:ステラ』にスキル『ブラックトライク』獲得、成功しました。』

 

という世界の声が聞こえ自分にフーちゃんが追加された事を知ると同時に思った事があった。

 

(名前、あるじゃん)

 

そう思ったのだ、すると

 

(こいつは、名前ってわけじゃねぇよ。言ったら種族名みたいなもんだよ)

 

と、返事が帰ってきた。

私がその事に驚いていると

 

(あんた、これも知らなかったのか…まあ、いい。俺にも一応『星幽体(アストラル・ボディ)』みたいなものはある。だからこうしてあんたと会話する事が出来るんだ。)

 

その事を聞き私が感心してると

 

(まあ、この状態では出来るのはサポートくらいだ。取り敢えず早く街に行くぞ。)

 

と、少し急かされてしまったので私は街へと歩み始めた。




うん、書いてて思ったけどタイトルは最初に書いて最後に変えるか変えないかを決める感じでいいんだなって思ったよ。でも結構いい感じに投稿出来てて作者嬉しいですわ。
取り敢えずしばらくはこの小説楽しいウェーブに乗って書き続けるし、途中少し止まる可能性もというかありそうだけど…
まあ、今度ともよろしくお願いします。
んじゃ、またね〜


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第3話「着いた街、ブルムンド」

はい、第3話投稿に当たって作者途中までミスしてた。ブルムンド王国をイングラシア王国と間違えてた。おかしいな、一応漫画に関しては13巻くらいまで読んだ筈なんだけど…記憶のあやふやって怖いね。
さて、そんなこんなでも
第3話楽しんでくださいな


ブルムンド王国、ジュラの大森林に隣接する小国であり、確か一応ギルドとかも存在してたと思う。そんなことを考えがながらも街へと入り、街中を少しブラブラしていた。ギルドカードを作ろうか迷っていたのだが行く機会がないだろうと思い、作ることはやめにした。そんなわけでジュラの大森林の今を知りたい私は街を歩く冒険者らしき人に話しかけた。

 

「すいません。」

 

「ん?嬢ちゃんどうしたんだい?」

 

「ここ最近ジュラの大森林で変わった事ってありませんでしたか?」

 

と、問いかけた。すると冒険者は

 

「最近ではなんでもオークロード呼ばれる怪物が出たと言われてるよ。」

 

オークロードその単語を聞き私は今のある程度の時系列を理解した。オークロードはリムル達にとっての初陣であり、リムルが魔王へとなるきっかけの第1歩となった存在だ。だから私はその情報を聞けた事に満足して冒険者の人に感謝を伝えた。

 

「ありがとう」

 

「どういたしまして、んで嬢ちゃんはなんでそんなことを聞くんだ?」

 

「ジュラの大森林に行ってみたいの。私は旅人だから。」

 

そう言った。

 

「そうかい、なら見てくるといいさ。ジュラは自然豊かで綺麗な土地だ。とは言っても自然しかないがそれも含めていいと思える場所さ、ただ最近は魔物が活発化しているらしいから行く時は気をつけるといいよ」

 

そう言われて、私は了解の意を示し冒険者と別れた。

 

(んで、次はジュラの大森林だな。)

 

(うん、でも行くのはそこの湿地帯。)

そう、知っている人は知っているかもしれないがリムルとオークロードが対決するのはリザードマン達が住む湿地帯だ。

 

(湿地帯?なんだってそんな場所に?)

 

(オークロードがいると思うの、多分)

と、結構適当でかなり思ってることがバレそうな事ではあったが

 

(そうかい、あんた結構勘で生きてんのな。)

と、言ってくれたので助かったと思いながらも湿地帯へと向かう為に門へと歩き始めた。

 

 

そして、門からブルムンド王国を出た私は少し歩いていき王国が小さく見えたような場所でフーちゃんを呼び出すことにした。

 

「フーちゃん、来て」

 

そう言うと青い粒子が身体から溢れ出し、私の目の前にその粒子が集まっていき、光を放つとそこにはブラックトライクことフーちゃんがいた。

 

〈よし、んじゃ早速出発しますか。〉

 

「そうだね。」

 

そう言ってフーちゃんに乗り、ハンドルを捻る。ブォォンという音ともに少し顔に風圧が来る感覚を覚えながらも、私はジュラの大森林へと向かっていく。

 

そして…

「俺達もいくぞ!」

 

その掛け声とともにベニマル率いる隊が動き始める。

 

 

 




というわけで、ちょっと文章的には少なくなっちゃったけど。リムル側ではオークロード戦開幕で主人公が何処で参戦するかはある程度ベニマル達が攻めてからにしようかなと思います。くわしくはまた小説版の方でくわしい隙間を見ながらにしようかなって思います。
そんなわけで取り敢えずは主人公の初陣と戦闘によるスキル覚醒についてやっていこうかな。
んじゃ、お疲れ様〜


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第4話「会敵のオーク、出会う転生者」

はい、眠れない作者です…
昨日13時間爆睡をかましたのが良くなかったかもです。あんな大量に寝ちゃうと流石に眠気が吹き飛んじゃって大変です。さて、今回やっと魔物の盟主さんに会えますわ。作者もウキウキのこの調子、飛び入り参戦の形になるけどそこからちゃんと混ざれるよう頑張る。
そんなわけで第4話お楽しみください。
あ、そうだ。ここからはリムル達との関係が始まるから小説版からちょくちょく切り抜いて使っていきます。


side リムル's

「暫く黙っていろ。我はランガ!リムル様の忠実なる下僕である!!!」

 

そう宣言した。続けて、

 

「オーク共、退くなら追わぬが、歯向かうならば容赦せん!」

 

オーク達は吼えた。

オーク兵はその咆哮に震えたが、恐怖を感じる事は無い。

豚頭将(オークジェネラル)が傍におり、ユニークスキル『飢餓者(ウエルモノ)』の影響がより強化されている。

 

「グググガ!小賢しい!畜生の分際で、我等に牙を向けるか!!!」

 

豚頭将は受けてたった。

両者同時に戦闘態勢に入る。

豚頭将の指揮に併せ、オーク兵達が素早く包囲陣を組む。

獣相手に、一騎打ち等をするつもりは無い、そういう意図である。

ランガは嗤う。

久しぶりに感じる高揚感。自らの、狩猟魔獣としての本能を解き放つ。

 

ウ"ォ"ーーーーーーーーーーーーン"ン"!!!!!

 

力の限りの咆哮を放ち、自らの妖気を開放した。

side out

 

 

side BRS's

 

森を駆け抜け、湿ったような気配がし湿地帯が近いことを私は理解した。

そしてフーちゃんに呼びかけた。

 

「空中で、貴方をしまう事って出来る?」

 

〈出来るが、まさかあんたそれをするつもりなのか?〉

 

「うん」

 

森が開いて、湿地帯が見えてくる。私に恐怖心はなくただあるのは闘争心のみ。燃える想いが私を前に進めている。

 

〈たく、危ない事なんだぞ?動きはこっちでやる、ぶっつけ本番だよ…全く…〉

 

呆れながらもやってくれる意志を見せてくれたフーちゃん。そして、丁度いい坂のようなものを発見し、そこにフーちゃんを傾ける。みるみるうちに坂は近づきそして私は…空を舞った。

 

side out

 

『告。ジュラの大森林より謎の高速接近反応を確認。』

 

「えぇ?!な、何が来てんだ?!だ、大賢者!解析出来るか?」

 

『否。個体は魔力感知でも捉えられないスピードで移動しているため、解析出来ません。』

 

「い、一体何が来てるんだ?」

 

ーーーーーーーーー

空を舞う感覚と共に私はフーちゃんを収納するイメージをそして、並列して剣を取り出すイメージをする。フーちゃんは青い光包まれ、掴んでいる感覚が無くなると同時に右手に新たな感触が生まれ、私の中に剣がある事を確認する。私はそのままの速度で俄然に見えるオーク達に向かって刃を振るう…

 

ーーーーーーーーー

ランガが『黒雷嵐(デスストーム)』を放とうとした瞬間、風を切る音とともに轟音が目の前に発生した。

 

ドゴォン!!!という音とともに煙が発生し、少し辺りが見えなくなる。煙が晴れるとそこには豚頭将とともにオーク兵が数十体死んでいた。その光景に少し驚くと童子に目の前に先程までいなかった存在がいることに気づく。その存在を見てみると1人の少女であった。1人の少女がオーク達を

少し、蹴散らしたという事に驚きながらも理解した。

 

「貴様!何者だ!」

 

ランガはそんな乱入者に威嚇をする。我が主に仇なす者であった場合。即刻始末するという意志を持って。

 

「私は…ステラ。

ブラックロックシューターのステラ」

 

そう、彼女は宣言した。

 

 

 




出会う転生者(出会えてない)うーん、これに関してはタイトル変えず行くつもりだけど、多分嘘つきとか言う人はいると思う。私自身正直微妙過ぎるんじゃないかなって思うし、でもこれはこのままでいいと思う次回以降に少しずつ接点持たせていこうと思うし。
んじゃ、お疲れ様
次の話もまあ、待っててください。


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第5話「戦う私、発動するユニークスキル」

というわけでこんちは、作者でーす。
というわけでもう5話目だよ、5話目。3日坊主になってない自分に感謝ですよ。書く時とかやっぱりモチベーション大事だから。
しかもですよ、ちょっと嬉しい事あったんですよ。深夜第4話の投稿後にUAとか見れる場所で見てみたら評価のとこに1人付けてくれた人居たんですよ。それもかなり高い評価。作者心の中で踊りましたからね。
まあ、取り敢えず嬉しかったことはここまでにして
はい、プロローグ編にて獲得していたユニークスキルやっと使えますよ。結構出すとこ迷ってたんですよ、作者自分で入れておきながらw
もちろんちゃんとユニークスキルの名に恥じないように使って見せますとも、ええ頑張りますよ。
そんなわけで第5話を楽しんでください。


「私は…ステラ。

ブラックロックシューターのステラ!!!」

 

そう宣言しながらも自分の立ち位置はかなり危ういものということは理解していた。それもそうだ、急な乱入者が現れて私を信頼してください。はい、そうですか。という美味しい話は存在しないのだ。だから、態度で表せない場合は…

私はオーク達に突き刺さっている剣を抜き、目の前にいるオークを一刀両断した。

 

「信用しなくてもいい、私だって自分に信用出来る要素が無いことは理解してる。だから、この戦いで貴方達からの信用を取る。」

 

行動で示すのだ。

 

ーーーーーーーーー

 

「ふん、いいだろう。ならばその信用なるものを我等から取って見せろ!!女!」

 

そうランガは言い放つと自らの魔力を角に集中させる。

そして、広範囲に渡り閃光と轟音を轟かせる。

いくつもの雷の柱が立ち上り、天と地を結んだ。

そして、巻き起こる竜巻。

 

ウォーーーーーーーーーン!!!!!

 

と、勝ち鬨の咆哮を放つ。

 

 

 

リムルは唖然としていた。自分の部下があまりにも強すぎて、理解に苦しむ状況が眼下にて展開されていて。自分の質問に自分で突っ込むを入れる程に目の前の状況が…

そう混乱しながらもリムルは大賢者に先程の飛翔体についての解析を頼んでいた。そして、

 

『解析完了致しました。』

 

「おお!大賢者、それであれはなんだったんだ?」

 

『告。先程の飛翔体はオートマタと呼ばれる種族である事が判明しました。』

 

「オート、マタ?」

 

リムルが疑問に思うのも当然だ。本来リムルがいる世界は機械などほとんど存在しないものなのだ。それなのに、大賢者にオーバーテクノロジーの塊のようなものを言われたのだ、疑問に思って当然だ。

 

『解。オートマタとは紀元前より作られた太古の存在であり、本来はこの世界には存在してない筈の存在なのです。』

 

リムルは大賢者からの解答について更に驚いた。謎の飛翔体が太古に作られたものであり、本来はもうこの世界には存在してないはずの存在と言われたからだ。

 

ーーーーーーーー

(おい、マスター!)

 

(ん?どうしたの、フーちゃん)

 

戦闘に身を投じ、嵐や落雷を避け敵を切り裂きながらもステラはフーの言葉に耳を傾けた。

 

(あんた、スキルの中にユニークスキルがあるじゃないか。そのユニークスキルは集団戦において真価発揮するもんだ。)

 

そう言われ、私は驚いた。自分にユニークスキルが存在している事がだ。スキルが何個かある事はフーちゃんより聞かされていたがユニークスキルは初耳だったのだ。

 

(どうやって使えばいいの?)

 

(発動条件は、あんたの得意分野だ。歌だ。歌を歌う事、そしてこのスキルを使う意志を見せることで発動するんだ。)

 

そう言われ、私は立ち止まる。オーク達は私に襲いかかろうとしているが私はそんなことを考えず、意識する…スキルを使うことを、自分の意志でやり、鍵を開けるかのようにして。そして宣言する。

 

「目覚めろ…歌唱者(シング・ラブ)!!!」

 

そう宣言し、私は歌い始める。

そして、そこから周りに変化が起こり始めた。

 

ーーーーーーーー

ランガは遠くより、声が聞こえてくるように感じた。そしてその声が届く同時に自身の魔素が急速に回復し、力が更にみなぎるように思えるのだ。

ランガはその事に驚きながらもこの事はあの乱入者が起こしたものだと理解した。

 

(あやつが、この力を引き出しているのか)

そう思いながらも、あの乱入者が言った言葉を思い出した。

「信用をとる」という言葉を。

 

「ふん、本気で取るつもりのようだな。いいだろう、その心意気十分だ。しかし、私とて負ける気はさらさらない!!!」

 

そう言い放ち、再度黒雷嵐を発動させる。

 

 




はい、というわけでユニークスキル歌唱者はシング・ラブとして扱う事にします。やっぱりこっちもちょっとは大事かな〜って思ったんでユニークスキルとしての出演にします。
とは言っても先の見通し的になると多分歌唱者はアルティメットスキルを作る際の生贄にされるかな〜って感じですわ。
でもそれまでに大活躍させる機会は多くあるからそこで沢山活用していこうと思います。
んじゃ第5話でした。
またね!


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第6話「来訪せし魔人、誕生豚頭魔王」

お昼を食べて、満足な作者です。
連投結構疲れるけどやっぱり楽しいと感じる。bgmにちょくちょくネタ曲使ってたりするし、まあ、キリがよくなったらそれまでのあらすじ紹介しようかちょっと迷ってる。先の方は断片的にシーンが出てる感じあるわ。
そんなわけで第6話楽しんでくださいな。


ランガやベニマル達による活躍により、オーク兵達はかなり数を減らしていき、形勢は少しずつこちらに傾いている事が実感していた。そして血が飛び交うような戦場の中で歌が響きその歌がリムル達の攻撃の勢いに拍車をかけていた。

そして、両者が戦力の再編を行い、対峙し睨み合う状態へと移行していた。そして、そんな両軍が対峙している中央へと、上位の魔族と思わしきものがリムル達を一瞥し、

 

「これは一体どういう事だ!このゲルミュッド様の計画を台無しにしやがって!!!」

 

そう大声で叫んだ。

 

ーーーーーーーーーー

私はゲルミュッドが降りてくるタイミングで歌をやめ、ゲルミュッドの後を追うように空から降りてきたリムルに地味に近づく、少しだけこちらを見ていたがすぐに視線をゲルミュッドの方へと戻した。

 

「役立たずの鈍間が!貴様がさっさと蜥蜴人や子鬼を喰って魔王に進化しないから!わざわざ、この上位魔人であるゲルミュッド様が出向く事になったのだぞ!!!」

 

私はその話を聞いていて、ゲルミュッドはやはり馬鹿なのだろうと思った。確かにゲルミュッドはかなり追い詰められた状態である事は理解している。しかし、それでもこうも計画の事をベラベラと話す事は正直に言う馬鹿の所業としか言いようがないのである。

ゲルミュッドの言葉で、気絶をしていたらしいガビルが起き上がり、叫ぶ。

 

「こ、これはゲルミュッド様!我輩を助けに此処まで来て下さるとは!」

 

(ガビル君…居たのね。)

はい、私完全に忘れてました。ガビル君結構序盤信用を裏切られるみたいな事をされたりされながらもリムルという新たな主君についたことで結構活躍の場が貰えてる感じあって、愛される馬鹿というイメージが私のガビルに対するイメージだ。

 

(まあ、ゲルミュッドがガビルの事を攻撃してくるだろうし、そのタイミングで出ますか…)

そう思い、何時でも動けるようにスタンバイした。

 

「あ?何だ、ガビルか。貴様もさっさと殺されておれば良いものを!まあいい。せっかく出向いたのだ、貴様は俺の手でころしてやる。俺の役に立って死ぬるのだ、光栄に思うがいい!!」

 

そう告げて、ゲルミュッドはガビルに向けて手の平を突き出した。そして、死ね!と言いながら、魔力弾を撃ち出す。

 

(今だ!)

そう思い、私は垂直で飛び出しガビルとの間に割って入るようにしてガビルのことを庇うリザードマンを押しのけ目の前から迫る魔力弾を剣で貫いた。小爆発が起きるもダメージは私に届くことなく、無傷の状態で立っていた。

そして、無言でハンドガンを取り出し、

 

「これしきの攻撃で、殺す?殺すってことはこれぐらいの力がないとじゃないかな?」

 

そう言い放ちゲルミュッドの腕に向けて引き金を引いた。ハンドガンから撃ち出された弾丸はゲルミュッドの左腕の二の腕にヒットし、ゲルミュッドはその痛みに悶え、回復しようと必死になっていた。

私はその後リムルへと目をやると何も言わずに下がった。

その後は知っての通り、リムルやベニマル、鬼人族の面々にゲルミュッドはボコボコにされて、そしてゲルミュッドは

 

「おい!豚頭帝(オークロード)!見てないで俺様を助けろ!ひゃはは!どこのどいつか知らんが、こいつの強さを思い知るがいい!やれ、豚頭帝!この俺に歯向かった事を後悔させ…」

 

ドシュッ!

 

そうゲルミュッドが言い切る前に豚頭帝はゲルミュッドの首を刎ねた。そのまま首は地面を転がった。そして

 

バキ、バリボリ…

 

という音とともにゲルミュッドの事を喰い始めた。そして豚頭帝がゲルミュッドを喰い終えた豚頭帝の本能のままにしか存在していなかった目に知性の輝きが見て取れた。そして先程とは比べ物にならない妖気を感じさせた。

 

『確認しました。豚頭帝の魔素量が増大しました。魔王種への進化を開始します。…成功しました。個体:豚頭帝は進化し、豚頭魔王(オークディザスター)へと進化を完了しました。』

 

もの凄い化物の誕生の瞬間を眺めながらも私は次にどのような事を行動すべきか考えた。豚頭魔王の再生力は凄まじい、私もその回復力は欲しいと思う。だから、それの突破する方法について考え。周囲に味方がいるか分からなかったため使わなかったガトリングを使うべきかを考え、タイミングを見て使う事を決意する。そして

 

「俺は豚頭魔王ァ!!!この世の全てを喰ラう者なり!名を"ゲルド"。魔王ゲルドである!」

 

そう豚頭魔王は高らかに宣言していた。

 

 




ふう、転スラやっぱ面白いな。書くために転スラ読むから更に面白いと思うわ。今度漫画買おっかな?
取り敢えずリムルが行くところをステラに行かせる事にしました。まあ、あのかっこよく止める場所はやっぱり混じりたいし。
そんなわけで次回豚頭魔王との戦闘回!そして主人公の秘策を出そうかと思います。


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第7話「戦闘、豚頭魔王」

というわけで前回豚頭魔王が誕生したわけですが、皆さんに先に伝えておく事があると思い、伝えておきます。まあ、ざっくり言えばブラックロックシューター本来の性能はやはり転スラとは別途として置きたいことです。物語内で獲得したスキルに関してはこれからも続いていきますが、やはりスキル外の能力でやってみるのもありと思うわけですよ。
と、結構長々説明して作者自身あんま分かってないので第8話にてそれを披露しようと思います!頑張るぞ!
そんなわけで第7話お楽しみください


魔王ゲルドが誕生し、自らを魔王と名乗った。やはり、この気迫は凄まじいなと思い相手の出方を伺う。すると

ベニマルが先手必勝と言わんばかりに黒炎獄(ヘルフレア)をぶっ放す。豚頭魔王を中心に黒い半球形が形成される。内部を高温の嵐が吹き荒れ、魔王焼き尽くそうとその猛威を奮った。しかし…

十数秒後、半球形が消失した場所に悠然と立つ豚頭魔王。

効いていない訳では無い。耐熱能力は持っていなかったらしく、皮膚は焼け爛れている。

それでも致命傷になっていないのは、妖気を放出し、熱抵抗(レジスト)を行ったのだ。

皮膚の再生が開始、やはりあの回復能力は突破する事は用意ではないと思いながらも私は剣を構え、走り出すそしてリムル達に言い放つ。

 

「私の事は巻き込んでも構わない!だから全力をぶつけてくれ!」

 

そう言い放ち豚頭魔王への距離を詰める。

 

「ハハハ!!単独で俺と渡りあうつもりか?貴様のような小娘程度捻り潰してくれるわ!!!」

 

豚頭魔王は肉切包丁(ミートクラッシャー)を私へと振り下ろし、私を一瞬で殺そうとする、私はその肉切包丁に合わせてパリィするかの如く刃を振るい包丁を弾く。それと同時に空中より、黒稲妻が降ってくる。私ごと巻き込んだそれは私にとって初めて死を実感する、痛みは存在しないがそれでも死は実感するものだ。豚頭魔王は黒く炭化し、少し離れていた私も身体全体が焼き焦げる感覚を感じながらもまだまだ動ける事を確認。

豚頭魔王もその驚異的な回復力で再生する。

そして私はそこから瞬時に飛び退く、私がいた場所にはシオンの大太刀が降ってきて豚頭魔王はそれを肉切包丁を受け止める。その一瞬の拮抗したチャンスを逃さないためにも私は豚頭魔王の足を狙いそして切る。少しバランスを崩したが豚頭魔王はすぐに足をくっ付け、シオンを吹き飛ばした。

豚頭魔王は私に狙いを定め肉切包丁を何度も振り下ろしてくる、私は避けては受け流しを繰り返す。

音もなく、豚頭魔王の背後にハクロウが立つ。

私は瞬時に防御の姿勢に入り、豚頭魔王の胴体が真っ二つにされ、頭が落ちる。私はその動きを認識する事は出来ず、腹部に軽いとは言えない傷を負う。鮮血が溢れるが少しずつ止まる感覚とともに私はこう思った。

 

(別に巻き込んで良いとは言ったけど、ガンガン攻撃してくるじゃん…)

 

地味なショックを受けながら豚頭魔王はこの程度で死なないと思い、私はある事の準備を始める。

案の定、豚頭魔王はその圧倒的な回復力で落ちた首を拾い上げくっ付けたのだ。

そしてソウエイの操糸妖縛陣にて豚頭魔王は拘束されるも豚頭魔王は混沌喰(カオスイーター)を使いその巻きついていた糸を全て腐食させ、喰らった。更には餓鬼之行進演舞(デスマーチダンス)を使い、追撃を行う。

私はリムルの元へと攻撃を避けながらも話しかける。

 

「ねえ、私に少し考えがあるの。やってみていいかな」

 

「お前…」

(大賢者、どうする?)

『解。オートマタは殲滅を得意とするものであるため、少し任せるのもいいかもしれません。』

(分かった)

 

「あんたの考え、乗った。俺は何をすればいい?」

 

そう言われ私は

 

「仲間の人達を下がらせて欲しいの、危ないから。」

 

そう言った。

リムルはどうやらベニマル達に連絡をしたらしく、悔しそうな顔をしながらもこちらへと戻ってきた。

 

「ハハ、怖気付いたのか?」

 

と、豚頭魔王は此方を煽るように言ってくるが私は落ち着いて皆より少し前に出るそしてイメージする、1番最初に見たあの巨大な銃を。

青い粒子が身体から大量に溢れ出し右腕へと集まっていく段々重みが増していき完全に粒子が集まりきるとそこには黒く巨大な銃があり、周りに威圧感を放つ。そして私は、

その引き金を引く。それと同時に大量の弾幕が豚頭魔王へと向かう。

 

リムル達は目の前の光景に驚いていた。謎の少女から青い粒子が出たかと思うと右腕へと集まりだし、完成した姿は巨大な銃であったからだ。

更にそこから豚頭魔王に向けて大量の弾幕が発射されている。薬莢が1秒に何百本と落ち、辺りにはノズルフラッシュによる閃光が立て続けに起きていた。

 

私は銃撃を止める。私の周りには大量の薬莢が落ちており熱を帯びている。私は大量に魔素を使ったため、一瞬目眩がし、後ろへと倒れこみそうになった。

しかし、私が倒れることはなかった。受け止められる感触があり後ろを見るとリムルが私を受け止めていたのだ。

ベニマル達から驚くものを見るような目で見られている。若干1名嫉妬の視線を向けているような気がするが…

 

「ありがとう」

 

私は受け止めてくれたリムルに対して感謝を述べた。

 

「いや、いいさ」

 

そうリムルは言うと驚いた顔をして前に視線を向ける。

私も釣られて目線を前へと向けるとなんと、

豚頭魔王が生きていたのだ、あの大量の弾幕をくらいながらもだ。

そして豚頭魔王は言い放った。

 

「フハァーーー!!!これが、痛みそれも止まることのない悪夢の!死を感じさせられたわ!だが、このオレを滅するには、足りぬなぁ!!!」

 

リムルは私に立てるか?と聞きながら私を立たせる。そして前方へと歩いていこうとする。私はその肩を掴む。

 

「ん?なんだ?」

 

「まだ、やる…やってみせる!」

 

「ほう、そんな状態でやるつもりなのか?」

 

「まだ限界は近くない、貴方を全力でサポートする」

 

そう言い私は心を燃やす。そしてフーへと問いかける。

 

(ねえ、オートマタ本来の力って解放出来る?)

 

(出来るが、魔素の消費量がさっきとは比べ物にならないぞ?)

 

(いいの、あの人を全力でサポートするためにはそれぐらいのとこやってみせる!)

 

(わかった、なら全力でいけ)

 

そう会話し、リムルの横に並び立つ。

リムルはやれやれとした顔をしながらも

大賢者へと命令する。

 

「俺の身体を制御する事を許す。意のままに操れ、『大賢者』よ!」

 

『了。自動戦闘状態(オートバトルモード)へ移行します』

 

私は自身の力を解放するあの言葉を言い放つ。

 

「アグレッサーモード!!!」

 

 




というわけでやっぱ戦闘長くなっちゃうもんやね、でも結構書いてて楽しかった。んなわけで次回は大賢者のオートバトルモードそして、ステラのアグレッサーモードでいきます。頑張るぞ!
こっから位置的には可愛い妹へと昇格させるからな!(確固たる意思)
作者頑張る!
んじゃ、またね〜


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第8話「解放アグレッサーモード、獲得魔王への第一歩」

はい、作者です!
感想もらえました!しかも応援してる系統の!めっちゃ嬉しかったです!お気に入りの人も増えてくれててめっちゃ嬉しいです。
というわけで今回、アグレッサーモードです。
オートバトルモードとの共闘やってみたかったし、そのままよりは解放状態にあるアグレッサーモードが適任と思ってね、どれだけの無双とその代償を書けるかを頑張ります!
そんな第8話よろしくお願いします


「アグレッサーモード!!!」

 

そう宣言すると同時に私の中でリミッターが外れるような感覚が起こり、力の奔流が全身を巡り左目からは青い炎が溢れ出した。

私はリムルの方を見つめ、あちらも準備が出来た事を理解した。そして、2人で一斉に豚頭魔王へと走り出した。

 

 

リムルが黒炎を纏わせた刀で豚頭魔王の左腕の肘から先を切断する。私は左腕に装着した『ブラックキャノン』で豚頭魔王の肉切包丁の付け根を狙撃、上へと打ち上げられた肉切包丁をそのまま破壊する。

豚頭魔王は目の前にいる2人の認識をエサから敵へと変えた。進化し、初めてまみえる敵の存在に豚頭魔王の全身に緊張が走る。

いつまでも左腕の再生が始まらないことに違和感を持ち、腕の先を確認すると、いつまでも消えることなく黒炎がそこで燃えていた。リムルは黒炎によって豚頭魔王の再生を封じていたのだ。

豚頭魔王はこの炎は仕掛けた相手を殺さぬ限り、炎が消える事は無い。そう理解すると肩口から腕を引き千切り根本から腕を再生させてみせた。

(このままじゃ、拉致があかない…)

 

私は決めてが無くこのままではジリ貧であると思っていた。しかし私は思い出した。原作知識から大賢者は炎化爆獄陣(フレアサークル)を使い豚頭魔王を焼き殺そうとすることを思い出した。そこで今できる最善の策を考え行動することにした。

 

豚頭魔王は拳に妖気を纏い殴りつけてきた。私は剣で受け流し、リムルは拳に装甲を纏い、その攻撃を弾いた。豚頭魔王は追撃として餓鬼之行進演舞を放ってきた。

私はブラックキャノンにて撃ち落としていき、リムルは捕食者にてその魔力弾を捕食した。しかし豚頭魔王はその時を待っていたかのように、リムルの方へと移動しリムルを掴んだのだ。

私はその事を理解していたため豚頭魔王の左腕を蹴りあげ、私も飛び上がり、そのまま取り出した『ブラックブレード』にて両腕を貫き拘束する形にした。そして

 

「リムル!」

 

そう叫ぶと、

豚頭魔王を中心に赤い魔法陣が展開した。そして、3人は魔法陣より溢れ出すの火の柱に飲み込まれた。

 

「ウォォォォォ」

 

と、豚頭魔王が叫んでいることからもやはりこれは有効打なのだろうと理解する。しかし、私は耐熱耐性を持っていないからダメージを受けるのだ。だからこれは豚頭魔王と私の我慢比べのような状態だった。

しかし

 

『確認しました。『耐熱耐性』獲得、成功しました。『耐熱耐性』、『耐寒耐性』を獲得したことにより『熱変動耐性』にスキルが変化しました。』

 

私はギリギリで耐熱耐性を獲得したことにより、スキルが熱変動耐性へと変化し、難を逃れた。

 

(しかし、私が手に入れたという事は…)

 

炎化爆獄陣が切れても尚、豚頭魔王は健在しており私と同じように耐熱耐性を獲得したのだと分かった。私は豚頭魔王に裏拳で殴られ、その衝撃で剣から手を放してしまいその結果私は豚頭魔王に左手で捕まえられた。

そして、リムルは言った。

 

「俺はお前を敵として認めた。今こそ本気でお前の相手をしてやるよ」

 

それを聞いた豚頭魔王は

 

「ヌハッハッハッハッ!笑止!いままでは本気でなかったとでも?もはや貴様らには何も出来ぬ!このまま俺に食われるがいい。」

 

と、嘲笑い私たちに対して『飢餓者(ウエルモノ)』を使う身体が溶ける感覚があり、私はリムルの方を見た。すると豚頭魔王の手からはリムルのスライム状態物が垂れ始めていることに私は気づいた。

リムルはこのままいけば豚頭魔王を喰らうだろう、だがそれだと今の私が邪魔だと言う事がハッキリと分かったのだ。

だから私は、

 

「あんた!」

 

リムルの方を向き、

 

「私ごと、喰らえ…」

 

そう言った。

リムルは驚いた顔をしながらも了解の意を示した。そして、飢餓者と捕食者による対決が始まったが、勝負はほとんど最初から決していた。リムルはドンドン豚頭魔王を喰らったいき、そして私ごと飲み込んだ…

 

 

 

 

私は精神世界のような場所でリムルと共に豚頭魔王、ゲルドの過去を見ていた。飢餓によるオークの絶滅の危機、そしてゲルドはゲルミュッドにより邪悪な企みの駒にされていたがゲルドはそれに賭けるしかなかったとそのために食わなければいけない、だからリムルに食われるわけにはいかなかったそう言っていた。それでも食い合いはリムルに分があり、ゲルドの敗北は決まっていたのだ。しかしゲルドは自分が持つべき罪を同胞に背負わせたくないと、俺がこの世の飢えを引き受けるのだと。それでも、ゲルドの死ぬ運命は変わらない。

だからリムルはゲルドやその同胞の罪を全て喰らってやると宣言した。だからゲルドはリムルに

 

「お前は欲張りだ…」

 

と言い、リムルはそれに対して

 

「そうだな、俺は欲張りだよ」

 

と、誰にも聞こえない声で言ったのだ。

ゲルドの意識が完全に消え、精神世界にてリムルの作り出した幻想を見てゲルドは驚いた。自分の立っている場所が自然の豊かな、木々が生い茂り、小鳥たちがさえずり、川のせせらぎが聞こえ、子供たちの楽しそうな声を…聞いたのだ。

そしてゲルドはその場に膝を付き、涙を流しながら最後にリムルへと告げた。

 

「強欲なものよ‥俺の罪を喰らうものよ…感謝する、俺の飢えは今……満たされた…」

 

そう言い、ゲルドは豚頭魔王は討伐された。

 

 




というわけで転スラ、森の騒乱編の豚頭魔王討伐、完了!というわけです!やった!取り敢えずこの後はジュラの盟主が少しあって森の騒乱編は完結になるかなって次はリムル側は王都生活編になるね。
いや〜やっぱりこのシーンぐっときちゃうな〜ゲルドの同胞のために自分は死ねないという意思。そんなゲルドにリムルはお前達の罪を全て喰らうという宣言。
ちなみになんであのときゲルドはステラへと何も言わなかったと言ったらまあ、簡単に言って話してないからですね。声をかけろよ!とは思うかもしれませんが、意外とスルーしちゃうもんなんですよ。こういうのって
そんなわけでまた次回お会いしましょう!
またね!!


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第9話「大森林の大同盟、同郷の主様」

ども、作者です!
ついに!うちの作品に色がついたよ〜!!!!!!やった〜!!!!!!めっちゃ嬉しい!始めて間もないけどそれでもこうやってみんなが応援してくれることが凄い嬉しい!だからこれからも頑張っていきます!
そんなわけで第9話楽しんで!


私はあの精神世界より帰還後、気づけば地べたに寝ている状態であった。戦は終了し、リムル達の勝利にてこの戦は決着した。そしてこの後にはジュラの大森林にとっての一大イベントがある、それが大同盟の誕生である。正直見に行きたいのだが、

 

(私、結局微妙な立ち位置で終わっちゃったな…)

そう、リムル達と協力したとはいえ私は乱入者である事に変わりないのだ。ちなみにだが精神世界に入って事によってある程度スキルをプレゼントされ、さらにスキル『銃器召喚』がユニークスキル『撃抜者(ツラヌクモノ)』へと変化しており、ちょっと喜んでいた私であった。

私は自分がどうするべき分からずただ呆然と立ち尽くしていた。すると

 

「なあ、もし良かったら。あんたもついてこないか?」

 

そうリムルに言われた。

 

「いいの?」

 

「いいのって…乱入しときながらそのまま返すわけにはいかないだろ?だからついてこい、話はそれからだ。」

 

そうリムルは言うと、仲間達と共に歩き始めた。

私はその仲間達の後ろ姿を少し見た後、ついていった。

 

豚頭魔王討伐の翌日。

湿地帯中央に仮説されたテントに、各々の種族の代表が集まっていた。今回の大活躍をしたリムル達、そして、湿地帯に住む蜥蜴人族からは、首領と、親衛隊長と副長。そして戦争の発端となった豚頭族からは、豚頭将の最後の生き残りと、部族連合代表の10大族長達。そして、ぼっちの私

会議はスムーズに進み、やはりリムルはゲルドとの約束を守りオークの全ての罪を引き受けた。そしてリムルはリムル、蜥蜴人族、豚頭族で同盟を組む事を提案し、両部族より承諾をもらいジュラの森大同盟の成立に向けて動けることとなった。そしてその後樹妖精(ドライアド)のトレイニーさんがこの場に現れ、樹人族(トレント)もジュラの森大同盟に加わることとなった。

 

そしてここからだ。

 

「んで、結局あんたは一体何者なんだ?」

 

そうリムルに問われ、私は改めて自己紹介をする。

 

「私はステラ、オートマタのステラ」

 

そう言った。

 

「んで、ステラはどうやってここまで来たんだ?」

 

やはり、リムルはあの時上空から見ていたため、私が何かに乗ってきた事は気づいているのだろう、だから私は答えた。

 

「バイク」

 

「え?」

 

「バイクに乗ってきたの」

 

と、正直に言った。リムルは驚いた顔をしたが周りの者はバイクの単語に疑問符を浮かべていた。

 

「その、ステラ殿だったか?そのばいくなるものは一体なんだ?」

 

蜥蜴人族の族長さんが私に聞いてきた。しかしバイクを言葉だけで表すのは難しいため

 

「外でやりたいから、ちょっと来てもらっていい?」

 

そういい、みんなで外に出た。

 

「フーちゃん、来て」

 

と言う。すると私の身体の中からバイクが飛び出してくる。みんなはその様子に驚き瞬時に臨戦態勢をとる。

 

「心配しないで、フーちゃんはみんなの敵じゃないよ」

 

私はそう言ってみんなを落ち着かせる。そして私は自分が旅人であり、ブルムンド王国に立ち寄った際に冒険者より豚頭帝の事をここに来たと伝えた。そうするとリムルは私の話を聞くと浮かんでくる疑問を私にぶつけた。

 

「あぁ、ステラがそういう理由で来たのは分かった。だが、なんでピンポイントでこの場所に来たんだ?そもそもなんで此処に来ようと思ったんだ?」

 

やはり、リムルは聞いてくるだろうと思い私はそれに答える。

 

「確かに、リムルの言いたいことは分かる。街で豚頭帝の事を聞いたら普通ジュラの森には行かないと思うし、ピンポイントでこの湿地帯に来るのもおかしいと思う。でも私はある予感を感じて此処に来たの」

 

「予感?」

 

「そう、予感。私の旅の理由は仕える主を探すための旅、そしてジュラの森に今いけばその主に会えるっていう予感とともに来たの。」

 

まあ、言って私の予感というのは原作知識の事を表しており、ある程度の未来に関しては知っているため原作知識を知っているということを出さず予感ということにした。

 

「んで、その仕える主って誰の事なんだ?」

 

「あなた」

 

「え、俺なの?」

 

そして私は同郷の人の証明のためにスキルとしてプレゼントされた思念伝達を使い、リムルへと思念を送る。

 

 

(リムル、リムルよ、聞こえますか?今貴方の脳に直接話しています。)

 

(ステラか?急にどうした?というかなんで俺の名前を知って…)

リムルの思念は最後まで送られる事はなかった。

 

(野生のステラが仲間になりたそうにこちらを見ている。仲間にしますか? ▽)

 

その瞬間リムルは吹き出した。

 

「ブフォ!!!」

 

「り、リムル様?!如何なされましたか?」

 

「あ、あぁ、なんでもない」

 

と、引き攣る顔をしながら答える。ドラ〇エネタで私は同郷ということを示す。そして私は思念ではなく言葉で今度は言う。

 

「だから、仲間にもってもいいかな?」

 

そう言った。

リムルは引き攣る顔を戻して答える。

 

「分かった、あんたはこれから俺の部下だ。よろしくな、ステラ」

 

そうリムルが言った途端、私の魂に自分の名を刻み込まれる感覚を覚える。そして理解する、これが名付けによる効果なのだと。

リムルは大量の魔素を持っていかれ、少しふらつくが立て直し

 

「お前、ちゃんと名前がついてるわけじゃなかったんだな…」

 

と、疲れたようにこちらに言ってくる。

だから私は

 

「ごめんね、でもこれからは部下としてよろしくお願いします。同郷の主様」

 

そう答えた。

 

 




というわけでドラ〇エネタです。
やっぱりね、リムルは僕は悪いスライムじゃないよを使ったのでじゃあ私も同じ戦法でいこうと思って使いました。そして、やっとステラの仲間化が出来た〜結構長かった。
こっからはまた魔物の国でのストーリーになるからそこんとこよろしくですわ。
んじゃ、またね!


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第10話「辿り着くジュラの街、働く新米」

というわけで、豚頭魔王戦を終えて当面は平和な時期になると思います。まあ、イベントとしては魔王来訪と王の来訪くらいかな〜?多分だけど。

まあ、多分しばらくは戦闘…あぁ、でも意外とありそうだな…まあ、ほんとに見切り発車で作者生きてるんでまたここをこうして欲しいみたいな事があったら感想とか使ってどしどしください。
そんなわけで第10話を楽しんでください



あの後リムルは10日間程名付けをしており、やはり15万に名付けを1人でやりきるの大変であるため、数字を使っての名付けをしていた。私は特にする事も思いつかずただぼーっとリムルの隣に居たが流石にずっといるわけにもいかず、リムルの所から離れ、手伝える事を探すことにした。ちなみにだが、私は取り敢えずは放任で管理される事となっている。そのため明確な司令を与えられず暇を持て余していたのだ。

 

街への行き方はリムルから教えてもらっていたため、取り敢えず街へとバイクを走らせた。私は街に1番最初に着いたらしく発展途上の場へと入るとリグルドがこちらに向かって来た。

私は大方の事情を説明し、リムル達は勝利したことを伝えた。リグルドはその事を喜んでおり喜びすぎて泣いてるレベルだった。私は当面は放任となり体が空くから何か仕事がないかとリグルドへと聞いた。

 

「いやあ、ステラ殿のおかげで作業がとても捗りました。ありがとうございます」

 

「いいの、気にしないで。私がやりたい事だったし」

 

やはり、まだ発展途上という事もあり仕事は多くあり私は色んな場所へと駆り出されていた。

リグルドから話を通されていたおかげか、私は足止めされずに仕事をすることが出来た。建造用の資材を運んだり、そのままミルドに指示されながら家を建築することもしたり、衣類の作成、他には鍛治の材料を運び込むこと、そして農業で雑草取りをしたりと前世の私にとってほとんどが初めてのものであり私は与えられた仕事をめいっぱい楽しみながらやりきった。

 

その後リグルドと別れ、私は少し歩き街を一望出来る丘へと来ていた。私はそこから街を見下ろし今日のことを振り返っていた。

この世界に来て初めての誰かとの関わり合いを感じる作業。私にとってそれは心が温まるものだった。生活としてはまだまだ大変と言えるだろう、それでも楽しいと思えるそんな生活。私は街に来てたったの1日だが、それでもそんな雰囲気を実感したのだ。

 

私は前世、困っている人がいれば助け、勉強はそれとなくやるという変わり映えのしない毎日を送っていた。でも、それに不満など一切なかった。変化を追い求め過ぎると辿り着くのは虚無であり、非日常的なものはスパイスとして少しあれば良いと私は思っている。

だから私はそんな生活をするみんなの事を改めて守ってあげたいと思った、私自身が偽りの人類の希望だとしても。

そう思いながら私は歌った。私の歌は風へとのりそして夜の闇へと溶けていった。私は歌い終わると共に少し眠気を感じそのままその眠気に身を任せ、眠った。

 

 




というわけでちょっとした日常回でした。いや〜やっぱり日常を書くの難しいね。はっきり分かるんだなこれ。
うーん、ここからもしばらくは戦闘はないからやっぱり休めるんだろうけど、意外にも困ったことだった。まあ、でもこれが私のオリジナルで作ったからかもしれないな。
まあ、また次回楽しみにしててください。
またね!


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第11話「剣術指南、知る己の弱点」

はい、作者です。
昨日は完全にノックアウトで伸びてましたよ、ええ。まあ、多分このペースになっていくとそのうちタグ通りになっちゃうからそうならないためにも頑張っていこうと思う。
それじゃ、第11話楽しんでくださいな。


???side

ある一室、その部屋は正に貴族や王が住むような部屋であり、『荘厳』そんな言葉が似合う程美しい部屋である。

そんな部屋にて2人がいた。1人は全体を白い衣服に身にまとい、グラスに注がれたワインを片手に外を眺めていた。もう1人は道化師という事が似合う程の奇抜な衣装をしており、部屋にとっては異質そのものであった。そんな道化師が1人に対し、話し始めた。

 

「せっかくお膳立てしたのに、新しい魔王が生まれへんかったんは痛いんちゃうか?」

 

それに対しもう1人は

 

「そうだな……しかし、面白いものが見れたよ、あのスライムそして失われた筈の古代の殲滅兵器オートマタ……どうしたものかな?」

 

と答えた。その事に道化師は

 

「せいぜい頑張ってや。もし協力が必要なら格安で請け負うたるわ。」

 

そう答え、その後相手の名前を呼んだ

 

「"魔王"クレイマンはん!」

 

side out

 

リムル達が帰ってくると街は急速に発展していった。やはり労働力として豚頭族はかなり優秀な人材なんだろう、しかも皆リムルに命を救って貰ったわけだから正直働きすぎて倒れないかが心配な所である。ちなみに私は豚頭族達が来たことで仕事は結構減った。あるとしても軽い運搬であって

それ以外はやはり暇が出来るため今はハクロウに剣術の指南を頼んでいる。

 

私は木刀を構え、緊張した様子でハクロウと対峙する。ハクロウはそれに対し落ち着いて木刀を構えている。ハクロウはやはり強い、名をつけてもらう前であったとしてもリムルの魔力感知をすり抜ける程の素早い動き、そしてそこからリムルの身体装甲すら切り裂く力。これが名付け以前だったのだ、そこからリムルより名付けされたことによって更に力を手にしたのだ。緊張するなという方が難しいものだ。

 

「来ないのか?ならばこちらから行かせてもらうぞ!」

 

そう言うやいなやハクロウは一瞬でこちらとの間合いを詰めるとこちらに木刀を私に叩き込もうと振る。私はそれにギリギリ反応しそれを防ぐ。しかし私はハクロウによる猛攻により、防御に徹する事しか出来ずそのまま…

 

ゴンッという音ともに私は頭に木刀を受け、模擬戦闘は終わった。そしてハクロウに

 

「主は少々力みに過ぎている、もう少し肩の力を抜くといいぞ」

 

と言われた。ぐうの音も出ない。対人戦となるとどうしても忌避感を覚えてしまうが故中々攻撃に踏み出せないのだ。それが私の心の弱さという事は分かっている、この世界において全てが弱肉強食なのだそんな甘ったるい事は捨てるべきだと思っても捨てることが出来ないのだ。

そして、そろそろ街の発展が大きくなってくるという事はあれもそろそろなのだろう。そんな思いをしながら私は街へと戻るであった。

 




うん、ネタが…ないよぉ(涙)どうしてもオリジナルになるとネタが枯渇気味になっちゃう…それで思いついてこそなんだろうが私はどーも頭が足りないからなぁ、ネタがぽんぽんと飛び出る豊作脳ではないから困ったものだよ…
まあ、取り敢えずはまたストーリー方面に戻していこうかな。それじゃ、また次回!
またね!


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番外編「シオンの手料理、確立妹の立ち位置」

はい、作者です。みんなは多分こう思ってるでしょう…お前何書いてんだよって実は作者自身も何やってんだって思ってます。深夜テンションで書いた記憶はあるんですけど、どうもネジが外れてるようにしか見えなくて、まあ番外編にちょうどいいかなって思って出すことにしました。
そんなわけで番外編楽しんでくださいな。


シオンの手料理が食べてみたい。ふと思ったのだ、漫画でベニマルが毒耐性を獲得する程の劇物。見た目的にも中身的にも、魔王の進化(ハーヴェストフェスティバル)が来なければ一生飯マズだったあれだ。

だが、実際どういうものなのか気になるところはないか?一応前世で私は他人に料理を出しても文句を言われない程度には頑張っていた。だからシオンの飯マズをここで調教するのはありだと思う。だから早速行こうと思う。誰かが言っていた、思い立ったが吉日その日以外は凶日だと。そんなわけでシオンとベニマルがいるであろう調理場へと向かった。

 

調理場にいくと紫色の煙が立ち込めていた。私はそのことに気にせず調理場へと向かっていった、そこにはシオンの手料理食いほとんど死にかけのベニマルと謎の物体Xを持つシオンがいた。

 

「シオン」

 

「どうしました?ステラ」

 

「私にも、手料理頂戴」

 

そう言うと倒れていたベニマルが物凄いスピードで起き、思念伝達で私のことを止めてきた。

 

(ステラ、悪いことは言わない。やめておくんだ)

 

(心配しないで、貴方にだけにやらせるのは流石に可哀想と思って手伝うだけだから)

 

(どうなっても知らんぞ…)

 

そんな会話をベニマルと交わしているとシオンが謎の物体X(料理)を持ってきた。

 

「シオン、この料理はなんて料理?」

 

「一応ポトフを作ってみました」

 

なるほど、ポトフか…うん、率直に言おう。これ絶対ポトフじゃねぇ、どういう製法したらこれ生まれるんだよ…なんでポトフ全体が紫色でしかもシミュラクラ現象発生するんだよ…まあ、いい食べてみよう。

 

「いただきます」

 

そう言って私はスプーンに1口すくい、食べて飲み込んだ。その様子をベニマルは固唾を飲んで見守っている。そして次の瞬間私はただひたすらにガツガツと食べ、シオンに何度もお代わりを要求し鍋のものを全て食い切った。そしてしばらく静寂が訪れた。

 

「お味の方はいかがです?」

 

シオンはその静寂に待ちきれず料理の感想を聞いてきたため私は笑顔で

 

「うん、美味しいよ」

 

と答えた。シオンはその事に酷く喜びベニマルは信じられないものを見る目で私を見ていた。

もちろん、嘘である。胃の中で渦巻くこの異物に対し身体は悲鳴を上げている、まさかここまでとは私は思うもしなかった。でも傷つけないようにしながら上手く料理を教えるために私は我慢を選んだ。

 

「でしたら、早速リムル様にも食べさせないと」

 

「シオン」

 

そう言ってリムル所へと劇物Xを持っていこうとするシオンを呼び止める。

 

「これがもっと美味しく出来るって言ったらやりたい?」

 

そう聞き、シオンの反応を待った。

 

「ほんとですか!!!」

 

そう言ってシオンは私の方へと凄いスピードできた。

 

「うん、ほんとだよ。私はこの料理をもっと美味しく出来る方法を知ってるだから一緒に料理やらないか?」

 

そう言った。それにシオンは

 

「もちろんです!リムル様に最高に美味しいものを食べさせるためにも一緒にやってあげますよ!」

 

そう言った。

 

「では、早速…」

 

そう言ったので、

 

「いや、今日は大丈夫だよ。流石にそんな沢山作っても私やベニマルは食べれないから、それに私もシオンに教えるために準備しないとだから、だから明日にしよ…ね?」

 

そうシオンに宥める様に言って、シオンは少し残念がりながらもまた明日ですよ!と言い帰って行った。そして私とベニマルがそこに残った。しばらくの静寂が続きベニマルは

 

「ステラ、大丈夫か?」

 

そう聞いてきたので

 

「大丈夫だよ、あとごめんね明日とかも巻き込んじゃって」

 

ベニマルはそのことに大丈夫だと言いながら、内心安堵していた。シオンの料理を食べても無傷なやつが現れて、それでいてシオンをあのように落ち着かせてみせたのだ、救世主を見るような瞳で私を見ていたがその時はどうも私は少しおかしかった。頭がボーッとして身体がポカポカしていてまるで風邪をひいた時のような状態だった。

 

「それじゃ、私は先に戻るよ。またね」

 

そう言ってベニマルと別れると否や私はリムルの方へと猛スピードで走り出した。そしてリムルがいるであろう場所に着くと勢いに任せて中に飛び込んだ。

 

バタンッという音がするとともに目の前にステラが現れたが、どうも様子がおかしかった。目の焦点があって頬が赤く、熱がありそうな感じであった。そして俺を見るとズンズンと俺の方へと来てそして抱きついてきた。

 

「すす、ステラさん?!な、なにを?!」

 

俺は急な自体に戸惑い、呼び捨てではなく敬称となったすると

 

「……で」

 

「え?」

 

「スー…で」

 

何か言っているようだったが服でもごもご言っており、聞き取り辛くてステラへと聞き直した。

 

「あ〜なんて?」

 

そしてステラは

 

「だから、スーって呼んでよ…お兄ちゃん…」

 

そう言った。その瞬間俺の思考はフリーズした。

 

ステラは自分が今何をやっているのか理解していなかった。ただ自分がしたいと思う…本能のままにリムルに話しかけていた。

 

俺は突然の事に驚いていた。ステラが急に部屋に入ってきたかと思えば、俺に抱きついてそれでスーと呼ぶことを要求し、そして俺の事をお兄ちゃんと呼んだのだ。正直ちょっとドキッとしたがステラの様子を見るに明らかにステラは今正気じゃないことが分かる。焦点の合わない目、異常に紅潮している頬、どう見ても正気じゃない。

 

『解。個体名『ステラ』は個体名『シオン』の料理を大量に摂取したことにより、脳がバグを起こしている状況です。解決方法は時間経過によるものしかありません。』

 

大賢者よりそのようなご達しがきて、俺はステラへと慎重に語りかける。

 

「なあ、ステ…」

 

「スー」

 

「す、スー。あぁ〜もう寝ないか?」

 

「なんで?」

 

「なんだって…ほら、時間ももう遅いだろ?」

 

「お兄ちゃん…私の事嫌いになっちゃったの?」

 

「え?」

 

「スーのこと、嫌いになっちゃったの?」

 

そう言いながら、瞳をうるうるさせていて言葉次第では泣き出すであろう事を察する…俺は先よりも慎重に言葉を選びながらステラに語りかける。

 

「違うんだ、兄ちゃんはスーに風邪を引いて欲しくないからこう言ってるんだ。だからスーの事が嫌いになった訳じゃないからな」

 

「ほんと?」

 

「ああ、ほんとだ」

 

「スーの事好き?」

 

「…ああ、好きだ」

 

そう言い切った。そしてその言葉に満足したかのようにニッコリと笑うと糸が切れたかのように寝てしまった。俺はそのことに安心しながらも妹ステラも結構悪くないなと思っている自分に少しげんなりしつつ明日どういう顔でステラに会わせるべきか悩んだのであった。

 

 

 




読んでみたんだけど、私は何やってんだ…やっべ書いてて恥ずかしかったこれ。ま、まあ足がかりが出来た事はいい事だろう…多分。次回からはまた本編の路線に戻して行くつもりです。
そんなわけでまた次回!


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番外編「次の日」と第12話「ドワーフの王」

はい、作者です。みなさん!!!お久しぶりです、ココ最近忙しさと精神的疲労により、執筆作業を止めたですよ。
んで、番外編なんだけどちょっと足りなかったからこっちに書こうと思います。ごめんね。
そんなわけで今回は1.5話分くらいになりまーす。
んじゃ楽しんでくださいな!


次の日、私は昨日自分がシオンの料理を食いきり、約束を取り付けた後以降の記憶がない事に違和感を覚えながら、瞼を開ける。すると目の前には、リムルがいた。リムルはもう起きているらしく私が起きるのを待っている形になっておりそして、気づいた。私がリムルに抱きつくような形で寝ている事をそして昨日自分が何をしたのかを…

 

「あ〜…おはよう、ステラ…」

 

そんなリムルの言葉と共に私の顔が真っ赤になっていき、そして後に戻れないという考えより、こんな事を言った。

 

「リムル」

 

「は、はい…」

 

「これからも、スーって呼んで、分かった?お、お兄ちゃん…」

 

リムルはそう聞いたあと少しフリーズした、そして顔を少し赤くしながら。

 

「わ、分かった…スー」

 

そんなわけで、私は擬似的にヴェルドラとは会っていないが一応兄妹という形になった。今になって考えてみれば、私はなんて事を仕出かしたんだろうと思っているが、もう自暴自棄になってなるようになれというのが私の思いだ。

 

番外end

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

豚頭帝による戦争が集結し、早1ヶ月が経った。街は豚頭族という労働力を手にしたことで急速に発展していき一気に現代とまではいかないが、だがそれでも十分発展したと思えるような街並みへとなった。そして1ヶ月ともなればやはりある程度イベントがあるものだ。

 

1つはガビル達蜥蜴人族がお兄ちゃんの元に付いたことだ。もう1つは…経緯がかなり恥ずかしいが私がお兄ちゃんの妹なった事だ。

お兄ちゃんがその事を公に発表した時には、いつかは来ると思っていた反面、やはり恥ずかしいと思った。もちろん、シオンに問い詰められたがシオンに「ごめんね」と言った所何故か許された、しかしお姉ちゃんと呼んでと言われた。するとベニマル達もお兄ちゃんと呼んでくれ!と凄いことになっていた。解せぬ…

そんな事がありながらも私は日々を謳歌していた。そんなある日の事、シュナやハルナ達に着せ替え人形にされ、ゴスロリを着させられていた時

 

(おい、ステラ)

 

(ん?どしたのフーちゃん)

 

(北の空方面から500程の武装集団がここに来てる感じだ)

 

というフーちゃんからの伝言を聞き取り、私はシュナ達と共に"その格好"のままその方角へと向かっていった。私たちがそこに着くと、リムル達は既に着いており、空を見上げていた。そして、空からペガサス達が降りてきて、そこにはガゼル王が居たのだ。

 

「…お久しぶりでございます、ガゼル王よ」

 

そうカイジンが言い、ガゼル王の前に膝まづいた。

 

「久しいなカイジン、それにスライム。余を…いや、俺を覚えているか?」

 

そんな会話を交わしているガゼル王が不意に此方を見た。私はその視線に気づくとシュナの後ろをへとササッと隠れる、そしてチラッと見るような形にする。そのようすにシュナ以外の鬼人達は少し不満そうな顔をする。その視線に気づいたリムルがこちらを見て驚く。

 

「な?!スー、お前なんて格好してんだ!」

 

そう言いながら人型になり、俺に詰め寄ってくる。その様子にガゼル王は驚きながらもそのまま眺めている。

 

「シュナ達が着させてくれたの。似合ってる、かな?」

 

「そ、そりゃ似合ってはいるけど…」

 

そんな会話をしているとガゼル王は一つ咳払いをする。

 

「そろそろ、本題に入りたいのだが…」

 

そう言うと、リムルはこちらをみて一瞬でスキルを使い、私をゴスロリから普段着に着替えさせる。

そしてガゼル王が本題に入り、目的としてリムルの本性を見極めるらしい。そしてそれを見極めるために剣で語ろうと言ってきた。リムルはジュラの森大同盟の盟主としてそんなに警戒しないでほしいと言うが、ガゼル王はリムルの事を法螺吹きといい、その事に鬼人の面々が殺気立つが、分私が駄目だよというイントネーションで止めたら、みんな止まってくれたからほっとした。すると木々が揺れ、木の葉が落ちたかと思うとリムル達の前に樹妖精のトレイニーさん達が現れる。その事にガゼル王はリムルの事を法螺吹きと言ったことは謝るが、本当にそのような器があるかどうかを確かめるためやはり剣で証明せよと言った。

トレイニーさんはその事に少し苛立ちをみせるがリムルがそれを制しガゼル王と交えるといった。そして両者共に剣を抜き、そして立会を始めた。

 

ガゼル王はやはり、強いの一言だった。リムルの攻撃を尽くその場から動かず、防いで見せたのだ。そしてエクストラスキル『英雄覇気(えいゆうはき)』にてリムルを威圧しその動きを封じる、リムルにトドメを刺そうとした所でリムルは気合いで突破してみせた。それを見たガゼル王は攻撃に転じその場から"消えた"。否、超高速に動き、魔力感知ですら捉えられない程の速さでリムルに攻撃した。リムルは一撃目を回避し、二撃目を刀で受け止めてみせた。

 

私は2人の立会をみて、やはりガゼル王の太刀筋はハクロウと同じに思え何百年も前にハクロウが教えた技を極めたのだなと思った。

 

その後ガゼル王から勝負をやめるとのことを言い、勝者はリムルに決定した。その後ハクロウが現れ、ガゼル王に剣を教えたのはハクロウという事が分かる。分かってはいてもやはり驚くものだ、その後ガゼル王はリムルに街の案内を申し出て、話し合いの場として宴会を開くことになった。

 




はい、番外編で俺何やってんだって思った作者ですw本来書いてる人がそんな事思っちゃアカンやろとは思うけどちょっと強引過ぎたかな〜って思います。
まあ、それは置いといてちょっとした報告です。この小説に関してなんですけど、一応漫画を基準に進めていこうと思うためいつかは止まっちゃう日が来ると思うですよ、多分。
そんなわけでまたまたアンケートをとれたらとろうかな〜って思います。一応考えてる限りではまたこんな感じの異世界ものか、もしくは日常的なやつかみたいな感じになると思うんで、また出てきたら是非とも回答してくれると作者嬉しいです。
それじゃ、また次回!
またね!


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第13話「宴会、そして話そうガゼル王」

ガゼル王達と宴会をするため、私たちは集会場として造られた建物へと来ていた。私は少し先に此処に来てみんなの配膳のお手伝いをしていた。みんなからは大丈夫だと言われたが

 

「みんなにばっかり働かせるわけにはいかないから、少しでも手伝いの」

 

と言って、少々押しきるように手伝っていた。

段々と並べられていく食事やお酒はどれも彩りが一国の王をもてなすにも十分であると思いながらも、配膳していた。しばらくしてリムル達が到着して宴会が始まった。ガゼル王達は料理に関してどれも美味いと言っていて、私は一国の王をも満足させる料理を作れるシュナ達の技術に感心していた。

しばらくすると、各々が話しを始め私はその様子を眺めながらも隅っこで会席料理の味に舌鼓を打ち、頬を綻ばせながら食べていた。

すると

 

「おーい!ステラ!ちょっとこっち来てくれ〜」

 

リムルが向こうから手を振って、私を呼んでいる。正直言って、ちゃんと話せるか不安だけど…それでもやっぱり行かないといけないから私は食べている料理を持ってリムル達の方へと向かった。

リムルは私が隣の座るの確認し、そしてガゼル王の方へと向いた。

 

「そんじゃ紹介するよ、うちの妹のステラだ」

 

「ど、どーもお初お目にかかります。ガゼル王殿、私ステラって言います…よろしくお願いします。」

 

「はは、どうやら緊張しているみたいだな。だが、そう堅苦しくすることはない。剣鬼殿から聞いたのだが、お前も剣鬼殿に剣術を指南してもらっているそうじゃないか。ならば俺達は兄妹弟子というわけだ」

 

うっ、いやそうなんですけど…緊張するなって方が難しいでしょ…だってガゼル王ですよ?ドワルゴンの王として何百年と君臨している王ですよ?!初対面で緊張するなと言う方が難題な気がするんですけど!

そう私が内心涙目となっていると、

 

「折角だ、お前の剣の腕…俺に見せてくれないか」

 

そんな事を言ってきた。もちろん私はその提案に驚きでショックで頭が真っ白となり、顔がフリーズした。そしてリムルは驚いた顔をしていた。

 

「き、機会があればということで…良いですか…?」

 

私はパニック状態にあるこの状況でこの言葉を絞り出せた自分を褒めてやりたいと思った。

 

「ふむ…無理強いするわけにもいかんな、では今回は諦めるとしよう」

 

そう言ってくれたから、私は内心ホッとした。

するとガゼル王は私に質問を投げかけてきた、

 

「時にステラよ、お前は他の者と少し違うと聞いてるのだがそうなのか?こう言うのは何だが、どうもお前は人にしか見えない」

 

そんな質問をしてきたため、私も自分が知っている限りの情報を教える事にした。

 

「そうです、ね。私自身、あまり自分の事はよく分かっていないんですが…私は機械人形、オートマタと呼ばれる存在だそうです」

 

そう言うと、ガゼル王は驚き、周りにいた部下達も一斉にこちらへと向いた。

 

「その言葉、真なのだろうな?」

 

私は、ガゼル王の気配が少し変わったと思いながらも首肯した。

するとガゼル王は、

 

「どうやら、嘘をついてる訳ではないようだな。しかし驚いた…まさかあの失われた古代兵器がスライムの妹になっているとは、世界とは広いものでそして中々に面白いものだ」

 

そう笑うとガゼル王はその後何度も私と剣を交えないかと誘い、それを私が躱し、リムルが止めるということがあった。それから夜も更けていき…

 

結局、宴会は明け方近くまで続いた。ガゼル王達が客室案内されるのを見送った。そして、

 

「ステラ、今から会議室に行くぞ。夜が明ける前に急いで決めること決めとかないとな」

 

「うん、分かった」

 

そろそろ建国の話だ。ガゼル王がリムルへと持ち掛けたこの国家間同盟の締結…

私はこの"魔国"が誕生する事を楽しみにしながらもその先の未来に待ち受ける運命に一抹の不安を感じた。それでも出来る限りのことをらやってみせようと1人決意し、リムルの後へとついていった。

 

それでも、今は待ちに待った"魔国連邦(テンペスト)"が誕生するのだ。違う名前になりそうなら全力で阻止してみせる!

 




どもー作者です!
いや~久方ぶりに書けたね、うん。とは言ってもやっぱり作者思ったんだよ、なんか1つだけだとあんまモチベ続かないなーって。だからさなんかもう1作品追加しようかな~って迷ってる。
帰ってきて早々何言ってんだとは思うけど、正直多忙を極めてて思うように筆が乗らなくて作品を更新出来ない!ってところの方が個人的には駄目かな~って思うからなんか書こうと思う。
見切り発車で振り回してごめんよ!
作者も出来る限りみんなが楽しめるような作品作れるよう頑張るし、暖かい目で見守ってくれると幸いだよ!
それじゃ、またね!


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第14話「魔物の国」

リムル達が作ったこの魔物の町が、遂に国家になる…

夢物語のような事かもしれないけど、ガゼル王からの同盟の申し入れに関しては、今後色んな種族交流していきたいと思っている私たちにとってはとても有り難いものであった。

ガゼル王から出された条件もお互いの利益になるものが多い。まあ、ドワルゴンまでの道路は全てこちらが請け負うけど、それを差し引いてもこの魔物の国がドワルゴンという大国の後ろ盾を得られるという通常の国家なら喉から手が出るような最高の条件だ。

こんなチャンス、無駄にはできない。

 

とは言っても、二国間の協定の調印式は今日中にしちゃうみたいでガゼル王に夜通しお酒に付き合わされてしまったから、かなりバタバタと慌ただしく会議室にベニマルら幹部のみんなを集めて話し合いをした。

そこで急遽決めないといけないのはこの国の名前だ。

 

みんな国名にリムルの名前を入れたがって、リムルにしてはどうやら嫌みたいで拒否を貫いていた。

というわけで私から提案しようと思う。

 

「じゃあさ、折角だしファミリーネームとしてのテンペストの方を国名にするのはどうかな?」

 

「テンペストをか?」

 

「そう!ジュラの森大同盟とかそれに参加してるみんなの事も加味した感じで!」

 

「おぉ!良いですな!なら、国名はジュラ・テンペスト連邦国などはいかがですか」

 

という感じに、案はその方へと進んでゆき、魔物の町を改めてジュラ・テンペスト連邦国となった。

その後は安心してるリムルの不意を突いて、首都をリムルにした。リムルは流石に1人だけ晒し者になるのは勘弁してほしいからか私の名前も使わないかと提案してきたが、

私はこうなる事を予測して、町の名前が長すぎるとか、リムルが王様になるからその王様の名前が勘違いされたら困るなどズラッと言い訳をしてその場を切り抜けたが、明らかに覚えてろよ…という顔をリムルがしており、1人冷や汗を流していた。

 

 

 

 

そんな会議から少しして、私はリムルと少し2人きりで話をしていた。やはりリムルは自分が国王として上手く出来るかという不安をもらしていた。

 

「私は、お兄ちゃんが王様でいいと思うよ。だって、ここまでみんなを引っ張ってきてそれでこんなに大きな国を作ったのはお兄ちゃんじゃん!だから、きっとお兄ちゃんならいい王様になれると思うんだ」

 

「ステラ…でもな、ステラは同郷のやつだから言えるが俺は元々ただの会社員のオッサンだったんだぜ?それが急に王様になれって言われてもなぁって…」

 

「お兄ちゃんの言いたい事も分かるよ、私だって急に王様になれって言われたらどうしたらいいか全然分からなくなるだろうし…でも、それだったら私たちがいるじゃん!」

 

その言葉にリムルは驚いたようにこちらを見た。

私はその反応を見ながらも、話を続ける

 

「確かに1人だけだったらとっても大変かもしれないよ。でも、お兄ちゃんにはみんながいるの。ベニマルとか、ソウエイとか、シオンとか、シュナとか、ハクロウにリグルド。他のみんなだっているし、もちろん私もだよ。だから、困った事になったとしてもみんなに相談すれば良いと思うの」

 

「ステラ…ありがとうな、そんな事考えたことなかったな…」

 

リムルはそういうと少し黙った。私も何も言わずにリムルを待った

 

「わかった、俺も困った事があったときにはお前らに相談することにするよ」

 

「うん、そう言ってもらえてよかった」

 

そんな会話を交わしながら、夜も明けていった…

 

 

 

 




俺、作者(当たり前)
まあ、ちびちび書いてるだけど不安がマジで尽きね〜!怖えよ〜!まあ、それでも頑張って書いてくから応援してくれると作者とっても嬉しいぞ!
それじゃあね!また次回!


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第15話「魔王来訪」

どーも作者です。
えーっとですね、なんと知り合いがこの小説を見たいと言ってきました。正直言って、恥ずかしいですが、身近な人からも意見は欲しい故是非とも読んで欲しいと思ってます、まあ、顔は真っ赤なんですけど
そんなわけで頑張っていこうと思いますんで楽しく読んでくれると幸いです。


ドワルゴンとの同盟が結ばれたことで、テンペストは正式な国家となった。

そして正式に建国されて以来、首都リムルは千客万来となっていた。

行商を生業とする犬頭族(コボルト)の部族や、小人族(ハーフリング)、魚人族(マーマン)など、多くの種族の魔物達を受け入れていて、街は今もなお発展を続けている。

そんな平穏な日々が幾日か続いていたある日、

 

(おい、ステラ!!!)

 

(わあ、どしたの?フーちゃん?)

 

唐突のフーちゃんからの呼び出しに驚きながらもこの時期このフーちゃんの焦りようからあの魔王が来たんだなぁ…と少し遠い目をしながらもフーちゃんの話を聞くことにした。

 

(どうしたの?)

 

(とりあえず簡潔に言うが、この街にかなりやばいやつが向かってる!魔素の量が半端じゃねぇ!)

 

(分かった、方角は?)

 

(方角は、ってまさかステラお前、行くんじゃねぇんだろうな?!今向かって来てるやつらは俺らが束になっても勝てない!断言してやる!だからそんな危ない真似するな!)

 

(大丈夫だよ、まだその向かってきてる人が敵と限ったわけじゃないし、それにいざとなったらアレがある)

 

(だがよ…しかもお前あれって、お前…死ぬ気か?)

 

(こんな所で死ぬ気はないよ、だから…教えて)

 

(ったく…どうなっても知らねぇからな、それにアレに関しては今のお前だったら…10秒だ。それが限界だ、それ以上はお前の体がもたない)

 

(分かった)

 

そうして私はフーちゃんに案内されながらも街の外へと向かった。

街の外へと向かうとリムルが先に着いていた。

 

「お兄ちゃん」

 

「…?!ステラ、お前なんでここに…」

 

そう言うや否やリムルの背後にとてつもない衝撃が起きた。

リムルと私がその衝撃地点に目をやると、そこには桜色のようであり、それでいて白金のような煌めきをもつ、いわゆるプラチナピンクと呼ばれる髪色をしており、髪をツインテールにして束ねている。そしてその小柄な肉体からは考えられないような力を内に秘めている、破壊の権化のような存在、

 

「初めまして、私はただ1人の『竜魔人(ドラゴノイド)』にして『破壊の暴君(デストロイ)』の二つ名をもつ、魔王ミリム・ナーヴァだぞ!」

 

デストロイ…ミリム・ナーヴァである

 

正直言って、真正面から勝てる相手ではない。私がこれから使おうと思うこのアイテムを使ったとしても勝算はないだろう、それでも最終手段としてこのアイテムは重要だ。

私は手のひらのUSBメモリーのような形状をしているこれを握りしめた。

その名も『オーバードライブキー』

私にとっての、最終手段だ

 

 

 

 



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第16話「オーバードライブキー」

ミリムは豚頭帝とリムル達の戦いをゲルミュッドを通して見ていたらしく、豚頭魔王に進化したことも知っているらしい。

ちなみに来た理由としては、挨拶…そう、ただ挨拶しにきただけなのだ。もちろんリムルは驚いていた、当たり前だ、リムルにとってはヴェルドラ以外での高濃度の魔素を内に秘めるやつが街に来てその目的は何なのか聞けばただ挨拶しにきただけである。ぶっちゃけ私も初見じゃなければずっこけてたと思う。そんな事を思っていると、

 

「覚悟!」

 

そんな声とともにシオンが現れミリムへと剛力丸を叩きつける、しかしミリムはそれを片手で受け止め

 

「わはははは!なんだ、ワタシと遊びたいのか?」

 

というこの余裕綽々っぷり、流石としか言いようがない。

すると突如ミリムがミノムシの様に糸に包まれる、この糸の操作性からしてソウエイの糸だろう。そしてそこに続け様にベニマルが黒炎獄が放つ、中々の連携プレイだと思うがその程度では…

 

「わはははは!凄いのだ。これほどの攻撃、ワタシ以外の魔王なら、無傷では受けられなかったかもしれぬぞ!」

 

獄炎から出てきたミリムは全くの無傷であった、そう無傷だ。ベニマルたちの連携をもってしても、天災には傷一つ付ける事が叶わないのだ

 

「だが…ワタシには通用しないのだ!!」

 

そうミリムが言い放つと自身のオーラを解放する、そして解放しただけでベニマルたちは戦闘不能となった。

生き物としての格が違う…私はそう思いながらもオーラの解放によって生じたクレーターの中心にいるミリムを見つめる。

 

「うぐっ……リ、リムル様、ステラ様、お逃げ下さい……」

 

「こ、ここは俺たちが…」

 

シオンやベニマルがそう言うがここで逃げるわけにはいかないと私は思う。ここで逃げ出せば被害が拡大するのは目に見えている、だから…

 

「私が行く」

 

そう言い、ミリムへと行こうとする肩をリムルが掴む

 

「駄目だ、ステラはここに残っててくれ」

 

「ごめん、今回だけに関してはお兄ちゃんの言うこと聞けないかな」

 

「だとしてもだ…」

 

「お兄ちゃん…お兄ちゃんはこの森の盟主なの、万が一があったら大変でしょ?それに私はお兄ちゃんの妹なの、お兄ちゃんの次に強いんだってみんなに思ってくれないと私が困るの」

 

「でもな、ステラ…」

 

「お兄ちゃん…信じて」

 

リムルが私を大切に思ってくれているのは私自身とても嬉しい。でも、ずっとそれに甘えてばかりいられない。

リムルは少し悩んだような顔をした後に

 

「任せたぞ」

 

そう言ってきた、それに私は

 

「任された」

 

そう言って、クレーターを滑り降りる。

 

 

クレーターの下まで滑り降りるとミリムが待ち構えていた。

 

「ほう?次はお前が遊んでくれるのか?」

 

「えぇ、私の後には大将が控えてるので少しは体力削らせてもらいますよ」

 

「わはははは!中々に面白いやつだな!良いだろう、相手をしてやろう」

 

それを聞くと私はブラックブレードを取り出す。そして

 

「アグレッサーモード!」

 

そう宣言し、左目から青い炎を撒き散らしながら戦闘態勢をとる

 

「手合わせ願いますよ…魔王殿!!!」

 

そう言うと私は地面を蹴りミリムへと攻撃を開始する。

とは言っても、アグレッサーモードではミリムには通用しないだろう。多少の身体能力の増加ではミリムには届かない。その証拠にミリムも私の攻撃を全て受け流している。

 

「なんだ、その程度ではワタシに傷を付けることも不可能だぞ!」

 

そう言い思いっきり拳をこちらへと振り抜くがそれを咄嗟にブラックブレードで受け止めるも勢いは殺しきれず吹き飛ばれてしまう。私はその場で受け身をとり起き上がるとブラックブレードを地面へと突き刺し、こんどはブラックキャノンを取り出しミリムに向かって弾丸の雨を浴びせる。流石にミリムもブラックキャノンに驚いたのか弾丸を避けていくが次第に弾丸の一弾一弾を拳で殴って撃ち落とし始めた。

私はその事に驚きながらもやはりとは思っていた。この程度の弾幕ではやはりミリムには届かない、やはりあれを使うべきだろうと思い乱射を止める。

 

「お前は中々に多彩なやつだなワタシ以外の魔王であれば多少の痛手を負っていただろうな、しかしその程度ではワタシには遠く及ばないぞ?」

 

「分かっています、でもまだ隠し玉はあります」

 

「ほほう?まだ隠し持っているのか、お前には驚かされる事ばかりだ!」

 

「多少なりとも、戦えるといいんですけどね。」

 

「ふふ、いいだろう。さあ!来るがいい!」

 

「それじゃ、少し準備させてもらいますよ」

 

そう言うと私は非対称なツインテールを解くとそれを1つに纏めてポニーテールにする、そして懐より青いUSBメモリを取り出す。そして

 

「10秒間、付き合ってもらいますよ!!!」

 

オーバードライブキー

イグニッション!!!!!!

 

そう宣言し、メモリを胸へと突き刺す。

突き刺すと同時に自分の背中から翼のようなものが生える感覚があり、そして時間が伸びてゆくように感じた。周りの時間だけが遅くなりながらも自分だけはそのままであるかのような、そんな感覚に惑わされながらも私は突き刺したブラックブレードを引き抜きながら魔王ミリ厶へと攻撃する。

 

初撃、私は腕を狙いそこにブラックブレードを叩きつけるかのように振る。腕には多少の切り傷が生まれ、多少通用することに私は安堵しながらも後方より迫る蹴りを間一髪で回避する。

 

正直ミリムがこの速さに食いついて来ることに驚きだが私は余計な考えを振り払いながらも次の攻撃に転じる、次に脚で胴を狙うがミリムはこれを空へと飛び避け私も空へと追いかける。そして3、4と攻撃を続けるがこれを全て防がれてしまう。

 

頭が焼けるように痛む感覚が近くなり限界が近いと感じた私はブラックブレードをミリムへと投げつけその間に通常より強化された状態のブラックキャノンを出し最高火力をミリムへと放つ。

 

ブラックブレードを弾き飛ばしたミリムは私が放とうとするものに気づきニヤリと笑いミリ厶も『竜星爆炎覇(ドラゴ・ノヴァ)』を放つ。

 

2つの巨大なエネルギーがぶつかり一瞬拮抗し巨大な爆発を起こす。しかしやはり分はミリムにあり巨大な爆発を引き起こしながらもミリムが放ったエネルギーは私を包みそして私を中心に巨大な爆発を引き起こした。私は薄れゆく意識の中後の事をリムルへと託し、意識は闇へと落ちていった…

 

 

 




はい、作者です。
正直言ってなんで竜星爆炎覇を放ってテンペスト大丈夫な感じかって言ったらまあ空に向けて撃ったからですね。いやいやいやとかみんなおもうかもしれないんですが街外れと空に放ったって要因でテンペスト大丈夫な感じです。まあ、余計なお世話ですが一応これは補足としてです

まあ、ほんと戦闘シーン書くと長くなったなって思いながら書いてましたよ。これからも頑張ってくんでそこんとこよろしくお願いします。


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第17話「映す鏡は白と黒」

どーも久しぶりの作者です
今回は転スラのストーリーを進めず、少しだけステラのストーリーを進めようと思います。まあ、ストーリーと言ってもほんと補完的なものなんで楽しんでもらえる嬉しいです。
あと、少しずつ書く量を増やしていけるよう頑張ります。



「…………」

 

誰かに呼ばれているような気がする

 

「…………!」

 

リムルやベニマル、ましてやミリムでもない

 

「………ト!」

 

でも私はこの声に聞き覚えがある、それもこの世界ではない場所だ。

 

「ホワイト!」

 

「!」

 

目を開けると辺りは真っ暗であった。何も無くただその空間を支配するのは闇だけであった。しかしそれはおかしいはずだ。私はミリムに負けて、森へと落ちたはず…であれば森で気がつくはずだ…

そんな事を考えていると

 

「やっと起きたか…全くいくら手酷くやられたとはいえ、ここまで起きぬとはな」

 

そんな事を言われ、音の方向を振り向くとそこには…

"私"がいた、しかし髪や目、などほとんどの色が私と正反対となっていた。

私はその姿に見覚えがあった、それはかつて地球上の人類を絶滅させたエイリアンの総督…そして私、というよりはこのブラックロックシューターというクローンを生み出した存在…

 

「ホワイト、ロックシューター…」

 

「ふむ、やはり知っているのだな…お前は」

 

ホワイトロックシューター、その人が居た

 

「さて、ここに居るのもなんだ…場所を変えよう、着いてこい」

 

そう言われ私はその言葉に従い、彼女に着いていった。しかし着いていきながらも私は考えていた。

 

(どうして、何故ここに彼女がいるの…そもそもここはなんなのだろうか、ジュラではないことは確かだけど…)

 

そんな事を考えていると

 

「さて、着いたぞ」

 

どうやら長く考えていたようだ、景色は先程の黒一色から変わり何処かの展望台のような部屋であった。白いタイルが敷き詰められていて、中心の台座のような場所には1つのテーブルと2つの椅子があり、空には夜空が広がっていた。

中央へと行き、お互いに椅子に座る

 

「さて、ホワイトよ。お前は私に聞きたいことが山ほどあるだろう?何が聞きたい」

 

そんな事を彼女言われ、私は少しずつ質問をしていく

 

「ここは何処なの?」

 

「ここは精神の狭間、言うなれば心の中だ。この世界はホワイト、お前の心の中ということだ」

 

「じゃあ、なんで私はここに」

 

「それに関しては私が招いたんだ。今ホワイト自身の体はあの魔王との戦闘で気絶している状態だ。その間何もしないより、ここで話している方がマシであろう?」

 

確かにずっと寝て経験を得ないより動いて経験を得る方がいい事なのは確かなんだが、こう呼ばれると緊張しかねない…

そんなことを思いながらも私は一番聞きたい事を聞くことにした

 

「じゃあ、なんで貴方がここ…というより、この世界に居るの?」

 

「ふむ…確かに、ホワイトの疑問も確かだ。私は本来死んでいる存在、この場に居ること自体イレギュラーに近いのだ。ただ…そんな私を引き寄せたのはホワイトの内に秘めているその力だ」

 

「力…?」

 

「そう、確かこの世界ではスキルと呼ばれていたな。ただそこら辺にあるスキルではこの様な芸当は出来ない…そうなるともっと強力なスキルであることが確かなのだが…」

 

(普通のスキルじゃない…か、そうなると必然的にエクストラ、ユニーク、アルティメットになるけど…エクストラには心当たりがあってもなあ…ユニークとかアルティメットはなぁ…うーん)

 

など考えていると

 

「確か、名前が歌唱者…とか言うらしい」

 

「歌唱者…あっ」

 

「え?」

 

「……」(目逸らし)

 

「ホワイト…まさかとは思うが、忘れていたとか言わないだろうな?」

 

「ア、アノデスネ…」(滝汗)

 

「…はあ、まさか本当に忘れていたとはな…私はショックだ、ホワイト…折角私の名前を冠するものに呼ばれてさぞかし使われているのだろうと思っていたが…蓋を開けてみたらこの有り様だ。全く、困ったものだよ…」

 

「ごめんなさい…」

 

「まあ、確かに扱いにくいスキルではあるのは認めよう。このスキルは支援に特化している、それ故に後衛の者が使えばよいのだが…ホワイトは近接特化であるために…正直このユニークスキルはミスマッチに近いだろう…それに、歌うには必ずに酸素がいる。いくら機械人形の身であったとしても酸素を吸って吐き出す時に音を奏でるというのは邪魔でしかないだろうな…」

 

全て彼女の言う通りである…本来は後方支援のためのスキルとなっている歌唱者はアタッカーのステラにとっては弱点を晒すようなものであり、宝の持ち腐れと言える。

 

「しょうがない、あまりこれには干渉し過ぎるべきではないのだが…今回は大目に見よう…」

 

そんな事を彼女は言うと、手を前へと突き出し、目を閉じる。意識を集中させているような感じがしており、そのまましばらく待つと異変が起きた。

 

『確認しました。《ユニークスキル:歌唱者》を《ユニークスキル:WRS(ホワイトロックシューター)》へと変更させます』

 

そんな事を世界の言葉より伝えられた

 

「…何を、したの?」

 

「何をした…か、そうだな…少々説明するのは難しいのだが、簡単に言って部屋の改装をした」

 

「部屋?」

 

「そう、ほらホワイトだってたまには部屋を少し変えてみたいと思うことがあるであろう?同じようなことだ。とは言っても、少々危ない橋だったんだがな…これはこのスキルに私が宿っていたから出来たものだ。他のスキルを同じように変えてくれということも出来ないし、一歩間違えれば修正力のようなもので私たちが消えている可能性だってあった。まあ、成功した故別に気にする必要はないが…」

 

私はこの話を聞いて驚いていた。まさか彼女がしていた事がそこまで危険な事だったとは…しかし、私が消えるという事は元に戻るだけなのだとも思っていた

 

「さて、スキルの説明する時間くらいは欲しかった所だが…どうやら時間切れみたいだな」

 

「どういうこと?」

 

「そのままの意味だ。ホワイトの意識が覚醒しようとしてるのだろう、ホワイトの体が透けているのがいい証拠だ」

 

そう言われ、自分の手を見てみると確かに少しずつ透け始めていた。

 

「さて、とは言っても説明しないままで終わってしまうのは良くないな…よし、私もついていくよ」

 

「え、ついてこれるの?」

 

「もちろんだとも。スキルを私に近いものに変えたのだ、それを介して私も向こうに行けるさ」

 

「そっか、じゃあ向こうでもよろしくね。えっと…」

 

「なんだ?名前のことか?ふむ…ラブとでも呼んどいてくれ」

 

「分かった…ラブ」

 

「うむ、よろしく頼むぞ」

 

その言葉を聞き取ったのを皮切りに私も段々と眠くなっていく感覚が出始め、そして消えた

 

 

 

 

一人残ったラブは笑いながら

 

「精々、私を飽きさせるなよ?ホワイトよ」

 

そう言うと、彼女は暗闇へと戻っていった




はい、作者です…(しおしお)
ほんとにね、あのユニークスキルはね…作者自分で入れといてなんだけどラブの召喚媒体としか考えてなかったから、折角って事でスキルを丸ごと変えました。
ちなみにですけど、スキルを進化させるのは知ってますけど…今回のスキルを変えるというのは作者知りません。もしかしたらあるかもしれないけど、ほんとに知りません。一応オリジナルだと思います
まあ、そんなわけでなんですけどラブちゃん出すことにしました。前からステラとフー以外に一体くらい出したいと考えてたんですけど、ストレングスとデッドマスターのコンビを出すことになると作者がもれなく破裂しそうなのでステラと対をなしているラブちゃんにしました。まあ、スキルで出てた時点で何人か期待してる人もいたかもしれないんですけどね。まあ、ほんと影薄かったんで忘れてる可能性あったんですけど…ほんとすいません。
これからも頑張っていこうと思うんで、楽しく読んでくれると幸いです。
ではでは、また次回に


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幕間「エイリアンとスライム」

調子がよかったので早めに投稿
段々と文が乱雑になってる気がする…やべぇな、どっかで調子戻せればいいんだがなぁ


意識が浮上する感覚から、鼻腔をくすぐる自然の匂い、そして耳に響く鳥のさえずりから私は今度こそ戻ってきた事を確認するとゆっくりと目を開ける…

視界に広がるのは、葉からの木漏れ日と真ん中から注ぐ日光だけである。多分あの後私は空からここに落ちてきて、木にぶつかったんだと思う。その証拠に、近くには根元から折れた木があった。

ゆっくりと起き上がるが、まだ体の節々が痛い…とは言え、五体満足なだけいいものだ。

そんな事を思いながらも、私は木を支えにしながらゆっくりと森を進む…

 

しばらく歩いて行くうちに私は意識がない時に見た、ラブとの会話を思い出す。多分スキルを使わないと彼女はこちらへと出てこれなさそうだ

 

『フーちゃん』

 

『…!起きたか、ステラ!』

 

『うん、ごめんね。心配かけて』

 

『いや、いいさ…無事で良かった』

 

『それでね、早速で悪いんだけど…ユニークスキルを使ってくれないかな?』

 

『ユニークスキル?あぁ、いいけど…ってなんだこれ、スキル名が変わってる…?ステラ、お前ユニークスキルが変わってるぞ』

 

『うん、知ってる。そのスキルを使ってくれないかな?』

 

『知ってるって…とりあえず使えばいいんだな?』

 

『うん、それでいい』

 

『それでいい…って、全く…後で聞かせろよ?』

 

『うん、分かった』

 

そんな会話をした後、私はスキルを使う

 

「ホワイト…ロックシューター」

 

そう言うと、体から赤い粘性の液体のようなものが飛び出す。その反動で私は倒れそうになるが、その手を掴まれる

 

「ラブ…」

 

「ふふ、相当ボロボロのようだな?ホワイト」

 

「そう、だね…結構ボロボロ…かも」

 

「まだ疲れておろう?少々運ぼう、今は眠るがいい」

 

「じゃあ、少しその言葉に甘えて…」

 

そう言い、私は少し眠る事にして、意識を手放した

 

「さて、では行こうか…だがその前に…ブラックトライクだったか?聞こえているのだろ?」

 

『なんで分かるんだよ…』

 

「当たり前だ、私はホワイトのスキルを通してここに居る。だから分かるのだ」

 

『そうもんか?』

 

「そういうものだ、さて、ブラックと呼ぶが…ブラックよ」

 

『なんだよ』

 

「…これからも、あやつの事を頼むぞ」

 

『…あぁ、もちろんだ』

 

「それが聞ければ十分」

 

『お前はどうなんだ?』

 

「私か?そうだな…まあ、任せろとは言えないが…やれるだけやるさ」

 

『なんだその締まりのない返事…』

 

「まあ、やれるだけやる…それだけのことだ」

 

『そうか』

 

「さて、そろそろ連れていくぞ?流石にこれ以上話しているとホワイトの兄上殿が心配するだろうからな」

 

『そうだな、安全運転で頼むぞ?』

 

「あぁ、分かった」

 

そう言い、私はホワイトを抱き抱える。眠っているとはいえ、なんだか映画のワンシーンの様だなと思いつつゆっくりと気配が強い方へと歩を進めた…

 

 

 

 

 

 

sideリムル

 

ステラと魔王ミリムとの戦闘を見ていたが、ステラのあの力は凄まじいものだと思った。あの状態のステラに俺が勝てるかと聞かれれば正直言って難しいだろう…あの圧倒的スピードは流石にスキルに頼っていては突破出来そうにないというのが、個人的な見解だ。

 

あの後、ミリムをハチミツで引き分けという形に持ち込み、ステラを探しているのだが…

 

「大賢者、ステラが何処に落ちたか分かるか?」

 

『解。個体名:ステラは魔王ミリムとの戦闘によって魔素を激しく消費したため、正確な位置を捉える事が出来ません。』

 

「そうか…」

 

(ステラ…大丈夫だよな…)

 

そんな事を思っていると

 

「おい、リムルよ」

 

「ん?どした?」

 

「さっき言っていたステラとはあやつか?」

 

そう言うミリムが指をさしている方向を見ると、白いステラに抱き抱えられているステラが居た

 

side off

 

(さて、ホワイトの兄上殿に会えたのはよいのだが…ここからどうしようか…)

 

そう考えていると、

 

「ステラ!」

 

そう言いながら兄上殿がこちらへと向かってきて、その後ろを魔王ミリムがついてきていた

 

「おいステラ、おい!大丈夫か!」

 

「そう慌てるな、ホワイトの兄上殿…今は眠っておるだけだ」

 

私はホワイトをゆっくりと降ろすと、兄上殿はホワイトに近寄り何か液体のようなものをホワイトへとかけたかと思うと、ホワイトの傷はみるみると癒え、傷一つなくなっていた

 

「おぉ!完全回復薬か!これは中々に凄いな!」

 

そうミリムが感心しており、私もその様子を眺めていた。すると兄上殿から私に対して質問された…

 

「えっと、お前は誰なんだ?パッと見はステラなんだが…どうも違うような気がしてな」

 

「正解だ、兄上殿。私はラブ、ホワイトの生みの親だ」

 

その言葉に兄上殿は固まる

 

「う、生みの親って…ステラの母親ってことなのか?」

 

「ふむ、言ってしまえばそうだろうな。私は確かにホワイトの母親だ」

 

「ていうか、さっきからホワイトホワイトってなんでステラの事をホワイトって呼ぶんだ?カラー的にお前の方がホワイトと呼ばれる方が合ってる気がするんだが」

 

「ふむ、まあ特に深い意味はないのだが…言ってしまえば自分の大事な子には自分と同じ名前を付けたい、みたいなものだ」

 

「そ、そうか」

 

「ああ、さてしばらくはホワイトが起きるまで時間がある。少し話をしようじゃないか」

 

そうしてホワイトが目覚めるまで、私達は少しだけ話をすることにした。

 

 




うん、駄目だこりゃ
あー難しい…とりあえずまたちびちび書いていきながら調子が戻るまで頑張っていこうかな
また応援してくれると作者は元気になります。
感想とかもねw


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第18話「マブダチの魔王」

どーもスプラの新作に夢中になっている作者です。
ほんと3凄いよ、ヒーローモードも然ることながら、今まで試合に関しても新しくなってて…ほんとに最高!
さて、そんなわけだけどまたちょっと文を伸ばしてみました。少しずつ伸ばしていくけど、5000字くらいで止めるようにしておくよ
そいじゃ、楽しんで!
イカよろしく〜!


再び私は目を覚ます、体に痛みはなく疲れもどうやらないようだ。そしてゆっくりと瞼を開けるとミリムが居た。

 

ラブが運んできてくれて、多分リムルの完全回復薬によって治してもらったんだなと思いながらもそこからずっと傍に居てくれたのかなと思いながら何かしら言葉をかけようとしたら…

開口一番

 

「お前!私の部下になれ!」

 

そう言われた

 

「え、えっ…え?!」

 

一瞬百面相をしそうになったのだが、一旦心を落ち着かせながらも起き上がりミリムを見る。

 

(うん、可愛い…じゃなくて!今私ミリムに引き抜きされそうになってるの?!なんで?!あれ…私何かやっちゃいました?…って!どっかのなろう系やってる場合じゃない…!)

 

うーん、うーんと悩みにながらもその理由をミリムに聞こうと思った

 

「あの、どうして私なの?」

 

「ふむ…そうだな、あの鬼人共も中々に良いのだが…お前が見せてくれたあの早いやつ、中々に凄くてな!それにお前、どうやら昔居た機械人形と同じということではないか!昔部下に加えたい思っていたのだが、気づいた時には既に居なくなってしまっていてな!だからだ!」

 

「そっか…」

 

とりあえずミリムの勧誘は断る方面にしようかと思っていたら

 

「あ、ステラ!起きたのか!」

 

そう言ってリムルが向こうから走ってきた。これを逃す訳にはいかないため、私は立ち上がりそそくさとリムルを盾にする

 

「おっとっと…どした?」

 

リムルが戸惑いながらもミリムと私を交互に見てなんとなく察したのかちょっとゲンナリとした顔をする

 

「おぉ!リムル!ちょうど良かった!そいつを私の部k「駄目だ」何故だ?!」

 

「ステラは俺の妹だ。それにもしステラを引き抜こうとするなら蜂蜜、二度とあげないぞ」

 

ちょっと内容としては子供っぽい脅しではあるが、それはミリムには効果抜群である

 

「なっ?!そ、そんな…」

 

正直ミリムちょっと可哀想かも…

なんて思いながらも私はミリムに近づく

 

「あの」

 

「な、なんだ?もしかして仲間になってくれるのか!!!」

 

「仲間にはなれないけど、その代わりに…お友達になってくれないかな?」

 

「と、友達?」

 

「そう、お友達。どうかな?」

 

そう言って、ミリムに対して手を差し出す。ミリムは数瞬迷う素振りを見せるが

 

「分かった、友達になってやる!」

 

そう言ってくれた

 

「ほんとに!ありがとう」

 

「そうか!ならお前も私の事はミリムと呼べ!」

 

「分かったよ。じゃあ、私のことはステラって呼んで。ミリム」

 

「あぁ!よろしく頼むぞ!ステラ!」

 

そう言ってミリムは私の手を握ってくれた

 

それから私たち3人は街へと歩を進めていた。ちなみに歩いている最中だが、ミリムは私に魔王にならないかと勧誘された。

一応素質はあるそうなのだが、正直発芽のための養分があれだと思うと…気が引ける、しかも今魔王になった所でトラブルの原因にしかならないからやんわりと断ることにした。

そうして段々と街が見えてくると、ミリムの目が輝き始める。

あ、これ嫌な予感がする。と思い、即刻ミリムから離れようとするのだが腕を掴まれる

 

「わははは!あれは何だ!面白そうだな、見に行くのだ!よし、ステラも来い!」

 

そう言って街の景色に浮かれ、はしゃぐミリムが走り始める。そして私はミリムに掴まれたまま。

これが意味することはつまり

 

「あ、お兄ちゃん。私ちょっと行っt…」

 

「え、ちょステラ?!」

 

最後まで言う暇与えず、私の体は浮きミリムに引っ張られながらテンペストを疾走する。気分はさながらジェットコースター!

リムルが後から必死に着いてきているが、流石は魔王、というよりは子供のはしゃいだ時のパワーには全くと言っていい程追いつけている気配がない

しばらく色んな場所を走り回っていると

 

「おや?ステラ様ではないですか。ご機嫌如何ですかな?」

 

ガビルが現れた。

 

「あ、あぁ、うん。元気、全然元気だよ〜。いや〜うん元気元気」(滝汗)

(ガ、ガビルー!今ここに来ちゃ駄目だって!だって、私の隣には核兵器もドン引きするような大災害を詰め込んだような少女がいるんだよ?!絶対、絶対あのワードは言わないでよね!)

 

「ところで、そちらのちびっ娘は…」

 

あ、終わった。そう思うもつかの間、デカい打撃音と共にガビルが吹き飛んだ。

 

「誰がチビッ娘だ!ぶち殺されたいのか?」

 

そんなことをミリムがいるが私はその光景に呆然とした。しかしすぐに意識が戻ってくると私はガビルに駆け寄る、後ろからリムルも追いついてきておりミリムを叱っている

 

「が、ガビル!大丈夫?しっかり!」

 

少し体を揺するとガビルがガバッと起き

 

「ぶはっ!我輩の親父殿が川の向こうで手を振っているのが見えましたぞ!」

 

「アビルさんって、まだ全然元気に生きてる気がするんだけど…」

 

「アッ」

 

とりあえずガビルが元気そうで良かったので起き上がらせる

 

「ところで、そちらのちびっ…『ギロッ』おっと、お嬢さんは一体?」

 

ガビルがミリムに対してまたちびっ娘と言いそうになったのだが、ミリムが睨み一つで潰してきた。怖いね

 

「あの子はミリム、魔王の1人なんだって」

 

「魔王ですと?!」

 

まあ、ガビルの反応が当たり前だと思う。だって、急に自分たちのところにとっても強い人来たらびっくりするもん。

そこからとりあえずミリムをみんなに紹介しようとの事でみんなに集まってもらって紹介の場を作った

 

「新しい仲間を紹介する、といっても扱いは客人という形になるので、丁寧親切に対応して欲しい」

 

そうリムルが言い終わるとミリムが1歩前に出て

 

「ミリム・ナーヴァだ!」

 

ミリムが自己紹介をすると少し周囲がどよめく。あんまり怖がらないで欲しいとか思ってるけど

 

「なんと?!魔王ミリム様!」

 

「おお……ご尊顔を初めて拝謁出来ましたぞ!」

 

「さすが、リムル様とステラ様っす!」

 

「あの暴君と、ああも親しげに……これで、このテンペストも安泰というものだ……!」

 

みな一様にいい印象を持っており、特に怖がっている人もいないからほっとしているのも束の間ミリムが特大の爆弾を落としてきた

 

「今日からここに住むことになった!よろしくな!」

 

「えっ?」

 

「いいと思うよ」

 

「ステラ?!」

 

「だってお兄ちゃん、しばらくの間ミリムがここにいるってことは並大抵のものトラブルとかなら全然解消してくれると思うよ?多分」

 

「で、でもな…」

 

「それに……」

 

私がミリムの方を見ると釣られてリムルもミリムの方を向く

 

「何かあったら、私を頼ってもいいのだ!」

 

その言葉にみんなが歓声をあげる

 

「ね?」

 

「…ったく、分かったよ…みんな聞いたか!本人がそう言っているので、そのつもりで対応して欲しい!」

 

リムルもそれで諦めたのか、みなにそのように伝え、みんなその事に更に歓声をあげた。

その光景を見たリムルは、ぽつりと

 

「魔王と友達か……」

 

と、呟いた。

すると

 

「そうだな、友達は変だな……」

 

「あ、聞こえてた?」

 

「結構聞こえてたよ」

 

「え、えっと……。友達というより、マブダチだな!」

 

ミリムがリムルの事を持ち上げ、そして私の腕に抱きつく。

その言葉を聞いたみんなは何度目かの歓声を上げる

 

「マブダチ?!」

 

「ち、違うのか?う、うぅ……」

 

リムルの叫びにミリムが、反応し泣きそうになる。そして手を見るとエネルギーが収束しているように見える。私は冷や汗を吹き出し、リムルも気づいたのか

 

「マブダチ!マブダチ!みんな!俺たち3人はマブダチ!」

 

そうリムルが前言撤回をしてマブダチ宣言すると、周囲の人たちがマブダチコールを始める。

 

「だろ?お前たちも、人を驚かせるのが上手いな」

 

ミリムはそう言ったが、まあ苦労しそうだと思いながら、私自身も頑張る思いを抱きその場をあとにした

こうしてテンペストに、火薬庫よりも危険な災害の如き魔王のミリムが仲間入りを果たした。

しかし、ミリムが仲間入りを果たした結果起きる旋風は、まだまだ吹き始めたばかりであるのである




え?ラブちゃんが居ないだって?どっかで飯食ってるだけだ、気にすんな。次回ちゃんと出すから待っといてな。
ていうかもう三連休だね
まあ、みんなも三連休楽しんでね
そいじゃ、またねー!


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第19話「マブダチと風呂」

みんなお久しぶりだな。
大体作者なやつです。ほぼ1ヶ月ぶりだが、絶対今回おかしくなってる。書き方が絶対おかしい。
やべぇな、というまあ開始早々に何やってんだって話だが
とりあえず忙しかった!
そんなわけでまあ楽しんでくれると嬉しい
あと「」のときのスペースをちょいと消してみた


昼のミリムのマブダチからしばらくして、夜に私たちはみんなでカレーライスを食べていた。流石に元の世界に居た頃のカレーライスには劣るかもしれないけど、それでもみんなの努力の結晶によって出来たものだと思うとずーっと美味しく感じた。そしてそんなカレーライスはミリムにも大好評だったようで

 

「うまー!かれーとは美味いのだな!こんなに美味しいのは蜂蜜ぶりなよだ!」

「今朝の話じゃねーか…」

「気に入ってもらえて良かった」

「そういえばミリム様が興味もたれたあれは、蜂が集めた蜜だったのですか?」

 

シオンの指摘からみんな蜂蜜の話へと移る。確か、蜂の魔物の…そうだアピトだ。アピトの集める蜜はリムルが管理しているらしく、まだ量産には漕ぎ着けてないそうだから私含めみんなに秘密にしていたせいか少しリムルが気まずそうだ。研究中とのことでいくつかの小皿に入れた蜂蜜を味見用にみんなに回す。私の前にも小皿が置かれた。嬉しい。

 

「お砂糖があれば、甘いお菓子が作れるようになるのですね…では、明日からはお砂糖の発見に全力を尽くしましょう!」

「はいシュナ様!このシオン、一命に代えましても砂糖を発見してご覧に入れます!」

「うむ!頼んだのだ!」

 

やっぱり、女性陣はお気に召したみたいだ。シュナとシオンとミリムの間ではスイーツ同盟が結成されていた。

そんな時私はリムルに少し気になったことを聞いてみることにした。

 

『ねぇお兄ちゃん』

『ん?どした、ステラ何か気になったことでもあったか?』

『そうだね、確か砂糖ってサトウキビとか作られるじゃん』

『そうだな。にしてもなんでそんなことを?』

『いや、確かサトウキビって結構温かい場所にあるイメージあるから今度ピクニックも兼ねてシュナたちと行ってみようかな〜って』

『あー確かにいいかもしれないな。というかステラはあの同盟に混ざらないのか?』

『うーん、確かに甘いもの好きだけど、あんまり食べれなくて』

『そうか…』

 

なんて会話をリムルとしているうちに蜂蜜の小皿が女性陣の所へ集中していた。ソウエイは一口で興味をなくしていたが、実は甘党のベニマルが羨ましそうに見ていた。

 

「ベニマル、私ので良ければいる?」

「え、いいんですか。でもそれはステラ様の…」

「私はいいの。ちょっと食べたら満足しちゃったし、全然食べて」

「そこまで言うなら…では、お言葉に甘えて」

 

そう言って私の分をベニマルに渡すとベニマルは嬉しそうに蜂蜜を口に運んでいた。私もそういう姿を見れるとあげて良かったって思える。

そう思っていた矢先、

 

「なあステラ!風呂に行って洗いっこするのだ!」

 

ミリムにお風呂に誘われた。リムルを見ると行ってらっしゃいと言わんばかりにニッコリとしていたため、この場はリムルに任せて私はミリムたちとお風呂に行くことにした。

 

風呂場に着き、みんなで風呂場に入ると湯気の温かさにミリムが目を輝かせていた。すると湯気の向こうに誰か居るのを感じた。どうやら先客が居たようで、彼女は一人で湯を楽しんでいた。

 

「ラブ!」

「おや、ホワイトか。お前たちも風呂に浸かりにきたのか?ここの風呂は気持ちいいな、芯まで温まる」

 

ほう、と息を吐きながらラブがお湯に浸かっていた。

 

「し、白いステラ様?」

「どういうことですか…ステラ様が二人?」

「おぉ!あの時の白いのではないか!」

 

そういえば、シオンやシュナ…というよりみんなに紹介するのを忘れていた。あとでリムルにも伝えておかないと

 

「なんだホワイト、私の事を伝えて居なかったのか?」

「あはは、すっかり伝えること忘れちゃってた」

「全く…とりあえず、そこに立ったままでいるのもなんだ…一緒に風呂に入ろう。なに、事情ならちゃんと話すさ」

 

そう言われ、みなお風呂に浸かりながらもラブの話に耳を傾けた。ちなみにミリムはお風呂にはしゃいでいて話は聞いておらず私は寝ていた(その後ラブからデコピンをくらい風呂で寝るなと怒られた)

ラブの話が終わると

 

「な、なるほどつまり貴方はステラ様のお母様?なのですかね」

「大方そんな感じだ。まあ難しく考える必要はない。『私という存在がいることを認識してくれる』それだけでよい」

「そう、ですか」

 

ラブがシュナにそういうが、シュナあまり分かっていない顔をしている。私も正直言って話の大半は分からない。そもそも存在として曖昧なのだ。だが、多分私が死んだとしてもラブは生きると思う。なんとなくだけど、

そんなこんなで私たちは風呂からあがるが

 

「お風呂気持ちよかったのだ!リムルに伝えて来るのだ!」

 

と、ミリムが裸にタオル巻いた状態で走り出した

 

「「?!」」

「ちょ、ちょっと待って!ミリム!」

 

シオンとシュナが驚き、私はミリムを追いかける。とはいえ、流石にミリムが早すぎるから追いつくことは出来ず

 

「リムル!お風呂とっても気持ちよかったのだ!」

 

ミリムがドアを開け、高らかにそういうがみんな固まっている

 

「み、ミリム着替えないと…はあ、はあ…駄目でしょ?一旦戻るよ」

「む、分かったのだ」

 

私はミリムをとりあえずミリムを引っ張りみんなから見えなくしたあとに

 

「お、お騒がせしました」

 

そう言って扉を閉めた

 

 

 




作者「おいーっす作者でーす」
ステラ「何これ」
作者「まあまあ、いいから挨拶してみなって」
ステラ「う、うん。ステラです」
作者「さて、そんなわけで後書きにて時たまこうしてステラと話してみようと思いまーす」
ステラ「私、話すことあるの?」
作者「まあ、ほんとテキトーに話してくれたらそれで結構」
ステラ「そっか」
作者「さて、今回はだけど…作者がステラに組み込んでいる事を教えるよ」
ステラ「私に?」
作者「そうだ。作者が書いてるステラには色んなブラックシューターが詰まってるよ」
ステラ「てことは、アニメとかゲームとかそういうのが混ぜ混ぜになってるってこと?」
作者「そゆことよ。dawn fallしかりThe gameとかもしかしたらフラグメントの要素も入るかもね」
ステラ「でも、そんなに詰め込み過ぎると書く時大変じゃない?実際スキルとかもごっちゃになってるし」
作者「うぐっ、ま、まあステラの言う通りよ。流石にメモ帳にでもステラのバイタルを書いといた方がいいよね。さて、そろそろ時間だな。そんじゃまた話す機会があれば話そうかな」
ステラ「また呼んで」
作者「あいよ、それじゃみんな」
作者・ステラ「「ばいばーい」」


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第20話「ミリム旋風の始まり」

おっす!オラ作者!
みんな元気してましたか?最近原神楽しくてニコニコしてる作者だよ!最近ね、お友達になんと占いが出来る子が居てね。最近スランプ気味だから占ってくれー!って頼んだのよ。んでその結果が「お前、休め」「???」というこの☆始末☆とはいっても更新を途切らすわけにはぁ…ってなりながらさっきプルプル書いてた。何やってんだよ作者!ってね(ノ≧ڡ≦)☆
まあ、少しだけ元気になれたからこれからも頑張って書いてくゾイ!


次の日、私はミリムと一緒に街を歩いていた。えっ?なんで一緒にいるかだって?まあそれは昨日の夜までに遡るけど、

昨日の夜、私とミリムがお風呂に行っている間にリムル達でミリムの事をどうするか相談していたそうだ。ミリムは配下を持たないことで有名な魔王らしい。そんなミリムが私たちの国と友好を結んだ、それは他の人から見れば私たちジュラの森大同盟にいる魔物たち全てがミリムの配下になったように見えてしまう。そうするとその事を良く思わない魔王たちの抗争に巻き込まれる可能性がある。

とはいえ、それを避けようにも私たちにそんな手段はない。だからミリムがここに住みたいと言うなら好きにさせて、他の魔王が動き出すなら、それはその時ということになった。

 

そんなわけなので、私はミリムのお目付け役としてミリムと一緒にすることとなった。そうやって歩いて街を見て回っていたとき、

 

「なあなあステラ!」

「ん?どうしたのミリム」

「何故ここの魔物たちはリムルを慕っているのだ?確かに力としてはリムルが1番かもしれないが、そのようには見えないのだ」

「何故…か。うーん」

 

ミリムからリムルがどうみんなを従えてるのかを聞いてきた。どう、か…うーん正直私には難しい質問だ。リムル自身、助けてたらみんながきた。みたいなところあるしなぁ…

 

「そうだね、これはちょっとした私の考えなんだけどそれでもいいかな?」

「もちろんだ!」

「ありがとう。それじゃミリムに聞くけど、力による支配っていいと思う?」

「ふむ、私はいいと思うぞ。誰も逆らうものが居なくなるわけだからな」

「確かに、力による支配なら逆らう人もいないから物事を上手く進めやすいかもしれないね。でも、必ずしもミリムのように圧倒的武を誇示し続けるということはとっても難しいことなんだ。それにそんな恐怖だけの力でしか支配出来ない人は本当に人の上に立つ王にはなれないんだと思うの」

「なるほどな」

「もちろん、これは私個人としての考えだから必ずしもこの考えがあってるとは限らないよ」

 

そういうと少しミリムは考える素振りをみせて

 

「そうだな、ありがとうなのだ!ステラ!中々に面白いものを聞かせてもらったのだ!」

「どういたしまして」

 

そんなことをしていると、突然ミリムが顔を顰め、明後日の方向に振り向いた。ミリムが見た方向を見てもあるのは並ぶ家々だ。

 

「どうしたのミリム?」

「どこのどいつなのだ…邪魔するならタダではおかぬぞ!」

 

そういうや否や、ミリムは風の如く飛んでいってしまった。

そして私の中でも合点がいった、おそらくミリムが来た時期に獣王国の人たちがきたはずだ。その気配に気づいたミリムはいち早くその方向へと向かった。トラブル気配を感じた私はリムルに連絡をとりながらミリムの場所へと向かうため『魔力感知』を使いミリムの場所へと向かった。

ミリムが居るであろう場所につくと、人だかりが出来ていてその中心にはリグルドと上等な黒の軽鎧を身に着けた獣人とその部下らしきもの何人かが居た、私はやはりと思いながら輪の外に居たミリムへと近づいた

ミリムの様子は冷静、とは言えず何かしらトラブルが起こったら攻撃しかねない様子だった

 

「カリオンの奴、約束を破りおって……!」

「まあまあ、お客さんみたいだから落ち着いて」

 

そうミリムを宥めながらもいざという時に備えてオーバードライブキーは持っていた。

魔王カリオンの部下である豹の獣人、フォビオは街を見回し、対応に進み出たリグルドに

 

「ここは良い街だな。獣王様が支配するに相応しい…そう思わんか?」

 

そう傲慢に言い放ち、それに対しリグルドは

 

「御冗談を…」

 

そう言った瞬間に、フォビオは躊躇無く拳を振り被る。

それと同時に私はオーバードライブキーを胸に突き刺し、一瞬でリグルドとフォビオの間に割って入るが流石にその手の軌道を変える事は出来ない…なので受け止めることにして、そして受け止める。それと同時に間延びした時間は元に戻り、私はフォビオの一撃を受け止めた。

少しのノックバックするような衝撃と熱が手にくるが、この程度なら問題はなかった。フォビオを見ると驚いた顔をしていたが、すぐに冷静になり

 

「なんだ貴様は!この手を離せ!」

 

そういって腕を振り、私の手から手を引き抜く。そうして私を睨んでくる。ここで、変に突っかかってしまうと状況の悪化に拍車がかかってしまう。出来るだけ、時間を稼がないと

 

「えっと、どうもここの主の妹やらせてもらってるものです」

「はあ?何言ってんだお前」

「(ですよね…)」

 

私の情報なんてほとんど無いに等しいんだ。情報戦に長けた人ならこういうアンノウン的存在として私を秘密兵器として残しそうだが、生憎と私が元々異分子なわけだからそもそも居るだけで"本筋"からは乖離するんだ。それにどうせバレるなら今も未来も関係ない。

そんなことを考えていると、後ろからとてつもないオーラが巻き起こりその場に居た全員が驚愕し私はブリキの人形のような動きで後ろを振り返るとそこには

 

「私のマブダチに━━━━━」

 

怒り狂う暴風の如き『破壊の化身』がいた

 

「━━━━━━なにをするのだぁー!!!」

「?!魔王ミリム!?」

「ちょっと待ってミリム?!」

 

そういって、ミリムが突っ込んでくるのだが右手にやべーエネルギーの塊が集まっており、フォビオに関してもそれを迎え撃とうと拳に炎が纏われている。正直この状況はかなり不味い状況だ。このままだとフォビオとミリムとの挟み撃ちにあって大変なこと(深刻)になるから一刻も早く逃走したいのだが、残念なことにリグルドがいるからそれをすることも難しい。だからせめて

 

「リグルド!ごめん!!!」

「おぉっ?!ステラ様!?」

 

咄嗟にリグルドを突き飛ばし、衝撃の範囲から遠ざかっていることを祈りながら私は光に包まれた

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、

 

「お前ら!大丈…」

 

リムルが駆けつけたのだが、そこには謎な光景が広がっていた。

フォビオは家の1軒に突っ込みぐったりとしており、ミリムはそのフォビオの近くにあるどざえもん状態のステラを引っこ抜こうと大きなカブを引き抜こうとするかのようにステラの足を引っ張っていた

 

「どう、なってんだよ…これ」

 

リムルはそんな言葉しか絞り出せなかった

 

 

 




1回コメディ感出しときたいなーって思ってね。ステラをどざえもん状態にした。ていうか、今の子どざえもんって分かるかな、何そのドラえもんのパクリみたいな名前のやつとか言われへんかな…ざっくり説明すると上半身が地面にズボって埋まってるやつ。
ほんとざっくり説明だわ。(`▽´)ガハハ
ん?あれラブさん珍しいこんな所にどしたの?ん?なにこれ…

『お前を殺す(カンペ)』デデン!!!

ま、待ってくれ!待て!待つんだGO!そんなニッコリ笑顔されても嬉しくないよ!やめっ、やめろぉ!!!
ギャーーーーー

『次回も、お楽しみに』byラブ


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第21話「謁見、獣王国の使者」

みんなぁ、久しぶりだな...作者だぞ...
承認欲求モンスターとなってしまって色々大変だった。
あと最近のアニメがおもろすぎて、
やっとこさ出来たけど、速攻クリスマスとか書くために頑張るかぁ
そんなわけで楽しんで!


「どう、なってんだよ…これ」

 

俺は目の前の惨状に唖然とするが、すぐ気を取り直しとりあえずミリム達の所に向かった。

 

「ミリム!」

「おお!リムル!いい所に来た!ステラを抜いてくれ!変にはまってしまったのか中々抜けないんだ!」

「お前なぁ、俺たちの街で俺の許可なく暴れたらいけないって約束したよな?どうやら昼飯は要らないようだな?」

「え"っ…い、いやあのだなこれはな、成り行きというかなんというかな…」

「全く…(まあ、確実にあいつが関係してるんだろうな)」

 

そう思いながら家に突っ込んでいる獣人に視線を向ける。家の一角に突っ込んでいる獣人は死んでいる様子はなく気絶してように見える。

 

「とりあえず、ステラを抜くか…話はその後だ」

「うぅ、わ、分かったのだ」

 

ステラの様子を見ると完全に上半身が地面に埋まっており、意識がないのか下半身はぐったりとしていた。

俺とミリムはステラの足を片方ずつ持つと思いっきり引っ張った。少しずつ体出てくるのだが途中途中にミリムの方からメキッだのグキッだのなんか人が出しちゃいけないような嫌な音がするんだが…

 

「ぬぬぬぬぬ…抜けろぉ〜!!」

「み、ミリム?なんか変な音お前の方からしてるけど大丈夫だよな?」

 

そうこうしているとスポンッとステラが抜けるのだが、

 

「「うわわわわ?!」」

ベゴォ!!!

「「ス、ステラー!!!」」

 

地面に思いっきり激突する。その後慌ててリムルが完全回復薬を取り出しすぐ潰してステラにかける。少ししてすぐステラが目を開けるのだが

 

「…ん?リムル…?」

「ステラ!良かった」

「あ…あれ…?さっきまで花畑に居たと思ったのに…」

「あーステラ、それ忘れてていい事だ」

「え、でも」

「忘れろ」

「う、うん」

 

とりあえず、まずはステラが起きた。さて、次にアイツなんだが…その前に

 

「ミリム」

「うっ…」

「街中で、力を使ったらダメだって言ったろ?」

「あぁ、リムル。ミリムはリグルドの事で怒ってくれたんだからさ、今回は大目に見てくれないかな?」

「いや、それボロボロのステラが言うのかよ。あのな、許すと次回次回とまた同じことになるからある程度は礼儀を弁えるという事を覚えてくれないと困るんだ(主に俺が)」

「う、うぅ…全てコイツのせいなのだ!もっかい殴ってやるのだー!」

「おいちょっと待て待て待て!!!」

 

まあ、とりあえずミリムを落ち着かせて獣人を起こした私たちは今は会議室へと来ている。獣人フォビオとその部下3人、リムル、リグルド、ベニマル、シオンの面子が多少の緊張感を持ちながら向き合っている。ミリムは会議用の机から少し離れた椅子に座っており、私もそこに一緒に座っている。

ちなみにミリムの昼飯は結局抜きにはならずミリムは美味しくサンドイッチを頬張っている。

 

「で、何をしに来たんだ?」

「フン。下等なスライム風情に、この俺が答えるとでも?にしても、ただのスライムに従うなんてこの街のやつらは随分とめでたいものだな」

 

フォビオの一言で空気が凍りつくような感じがした。リムルは冷静にしているが、ミリムやシオン、ベニマルなど配下の一同は殺気立っていた。かくいう私もその発言に対して怒りを抱いていた。しかし

 

「下等というが、お前よりは俺の方か強いぞ。それに、ステラもな」

「......」

 

リムルがそういうとフォビオがこちらに視線だけを向けてくるのだが、正直気まずいので気づかないふりをしてミリムを見ておこ

 

「俺は魔王カリオンとやらを知らないし、お前の態度次第ではカリオンは俺達と敵対する事になるんだぜ?それともお前らは、このジュラの大森林全てを敵に回すつもりなのか?」

「ハン!偉そうに。この町はこんな下等な魔物に従うのか?雑魚ばかりだと大変だな。ミリム様に気に入られているからと調子に乗るなよ」

 

さっきからフォビオがみんなを馬鹿にするのだが、正直怒りはもう湧いてこない...いや嘘だけどそれを上回るレベルで隣のミリムから出てくるプレッシャーがやばすぎる...正直押しつぶされそうなくらいでめっちゃ怖いです、はい...

 

「おいお前、ワタシの友達に舐めた口をきくじゃないか」

「.......」

「ミリム待て。お前今度何かしたら、マジで晩飯を抜くからな?」

「わ、わかった。おとなしくするのだ....」

 

という言葉と共に圧迫感が消え去り、私はとりあえずほっとして息を吐く。続いて何か視線を感じるとミリムが少し申し訳なさそうな顔をしてこちらを見ていた。正直私は心当たりはなく、頭に疑問符を浮かべていた。すると

 

「《ス、ステラ?少しいいか?》」

 

そんな事をぼんやりと考えていると、ミリムから思念伝達でこちらに話しかけてきた。

 

「《ん?何、ミリムお腹すいてるの?私のでよければあげようか?》」

「《え!いいのか!って違う!ワタシはそのことではなくてな、その...ステラに、謝りたいのだ》」

「《謝りたいこと?(ミリムって私に何かしたっけ)》」

「《そうだ、あの時あやつを殴った時に一緒に巻き込んでしまっただろ?だから謝りたくてだな..》」

「《ああ、そのことね。ううん、全然大丈夫だよ。ほらこの通り生きてるんだから》」

「《ステラは、怒ってはないのか?》」

「《え、別に怒ってないよ?それに怒る理由なんてないよ、ミリムはリグルドの事を思って怒ってくれたんだから。私のはまあ、事故みたいなものだし大丈夫だよ》」

 

そういうとミリムは少しホッとした顔をしながらも少しだけ不満と心配が入り混じったような顔をしていた。

 

「(なんだろう、ミリムが凄い変な顔してる。まあ別に何も言ってこないなら私から言う必要はないかな。さて、リムル達は何処まで話したのかな)」

 

そう思い、私がリムル達の方に顔を向けると。

 

「お、覚えていろ!きっと後悔させてやる!」

 

そうフォビオが言って部屋から出ていくところだった。意外にもミリムと話した時間長かったんだなと思いながらフォビオの出ていったドアを見つめていた。

...カリュブディス、あの圧倒的再生力に私は対応したらいいんだろうか

 

 




というわけで改めて久しぶりだな!
作者です!!!
高評価とお気に入りと感想が欲しくなってしまった(強欲)
先月と今月は中々勉強に忙しくて筆が進んでなかったけどやっとこさ落ち着いて書けたよ...
とはいえ、行事系の事を書こうと思ってるし頑張るかぁ
そいじゃ、みんな!また次回!
あ、赤になりたいなぁ、なんて...


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番外編「クリスマスの蒼星」

よっす!作者だぞ!
イベント系の代表であるクリスマスを書いてみたぞ!
え?クリスマスはもう過ぎてるって?ぎ、ギリギリセーフだしぃ???
今回のは少し、ステラとしての作者としての思いを少し語るぞ
んじゃ、楽しんで!


雪の降り積もったテンペスト

みんなで雪かきをしたり雪遊びをして過ごしていたが、そろそろあの時期になってきた...そう、クリスマスだ。

そういえば知ってる?メリークリスマスは宗教的理由で実はあまり言わない方がいいんだって。だからハッピークリスマスの方がいいの。ちゃんと覚えておいてね?私との約束だよ!

...私誰に向かって話してるんだろ。

そんなぼんやりとした事を考えながら、ステラはリムルとある準備をしていた。

 

「ごめんなステラ、流石に一人で配るにはちょっと量が多くてな」

「全然大丈夫だよ。むしろ頼ってくれて嬉しいからさ」

 

そう言いながら私はプレゼントを箱に入れて個包装をするを繰り返していた。私たちが何をしているのかと言うと、ずばりサンタとしてのプレゼント用意である。え?クリスマスパーティーで配るんじゃないのって?いや、私をそれがいいかもな〜とは思ってたけど...

雪の上にプレゼント置いてたら結構湿気で大変な事になるんじゃないかなってふと言ってみたら話がゴロゴロと進んでいって深夜のサンタ作戦に切り替わったんだよね。折角だから子供たち以外にもプレゼント配らないかという案のもと一ヶ月ちょっと前から噴水の前に欲しいものBOXを置いて欲しいものを募ったんだ。それでみんなが願い事を入れた事を確認した後、私たちはそれを回収して今はそのプレゼントを詰めてる感じなのだとか。

 

「そういえば家の中に入る時ってどうやって入るの?」

「う〜ん、影移動とかでじゃないか?そのまま侵入するとなると中々時間がかかっちまうからな」

「やっぱりそうなるよね」

 

そんなことを話しながら時間は少しずつ過ぎてゆき、そして...

 

 

 

クリスマスとなった。みんなでクリスマスパーティーを楽しく夜を過ごしていて、子供たちとエレンによる歌は中々に聞いていて心地よいものだった。しかもシュナたちがクリスマス料理を作ってきた時にはかなり驚かされた。実はもう食べられないんじゃないかと半分諦めていたから私にとってこの料理はとても嬉しいものだったんだけど...シュナはこういう料をは知らないはずだからリムルからの事なんだろうけど、なんだろうリムルが凄い遠い目をしている気がする。まあ、多分あの感じから結婚とかその手のことなんだろうね。

クリスマスディナーを終えて一人クリスマスパーティーを眺めているとラブがこちらに来た。

 

「ホワイト」

「ラブ!どうしたの?」

「いや何、ホワイトの事だ。きっとこれからの起きる事について悩んでいるのだと思ってな」

 

ラブが話した事に私は驚いた。何故、私だけしか知っていないはずのことをラブが知っているのだろう..?

 

「その顔、何故知っているのという顔をしているな?単純なことだ、私はホワイトの一部だ。記憶の一部を共有してるようなものだ。お前の記憶を覗くことくらい造作もない」

「そう、なんだ」

「そう構えることはない。私はこの知識を誰かに言うことはないさ。これはただの...そう、ただの心配しているだけだ」

「心、配...?」

「そうだ。ホワイト、いや...”お前”は不安なんじゃないか?お前はこの世界に来て、そして彼らと過ごして、恐れているんだ。自分がこの物語を壊してしまうのではないかと。そして壊してしまうことで本来傷つくはずのないものが傷ついて、そして...”殺してしまう”のではないか、とな」

「私が、恐れている...」

 

そんな事を言われた時、私の脳裏にはある情景が浮かんだ。みんなが笑っていて、私を呼んでいる。私もその場所へ向かおうと一歩踏み出す。だが、踏み出した瞬間全てが赤く染まりそしてみんなの...みんなの...怖い...やめて、私から奪わないでくれ...私が見て憧れた景色を、私が欲して止まなかったあの景色を...!やめろ。「...イト」やめろ!「...ワイト!」やめろ!!!!!!

 

「ホワイト!!!」

「!!!」

 

私はラブの言葉と共に意識の底から引っ張りあげられた。私の体は必死に酸素を求め、焦るように呼吸をしていた。苦しく、何もかもを吐き出しそうになるくらいの吐き気を感じ、立ってはいられず地べたに座っていた。

ラブはそんなステラを見ていた。ラブの視線の先にあるステラの星型の目からは蒼く、紫が混じったような炎が立ち上っていた。ステラ自身気づいていないのか炎は燃えたままだった。しかし、炎の色は蒼から紫へと段々と変わっておりステラの精神が不安定な状態になっていることが見て取れた。

ラブはそっとステラに近寄ると、抱きしめた。

 

「ホワイト」

「...」

「確かに、お前のその不安は十分に分かる。過度に接してしまえば既存の物語からは乖離してしまうだろう。いわゆるバタフライエフェクトだな。小さな蝶の羽ばたきによって巨大な竜巻が起こる。それほどまでの可能性を私たちは秘めている...だが、それがどうした?」

「...?」

「確かにこの世界はお前の知ったあの世界かもしれない。だが、違うんだ。ここにはお前がいる。例え私たちが居ることによって大きな歪が生まれたとしても、それを私たち自身で直してしまえばいい。それを直せる力が私たちにはある」

 

そう言われ、私は自分の手を見た。力か...私に、出来るのだろうか。分からないな。

 

「まあ、こんな話は置いといて..そろそろ本題に入ろうか」

「えっ、あっ、今の本題じゃなかったの?」

「そうだぞ?」

「...」

「まあそう怒った顔をするな。ほれ」

「...?なにこれ?」

「何って、ペンダントだぞ?」

 

ラブが渡してきたのは星型の赤いペンダントだ。星が結晶のようになっててとっても綺麗だ。...なんでくれたんだろ?うーん。ん?

 

「あ、今日クリスマスだったね」

「そこまで忘れるとは,,どれだけ核心に迫られる事を恐れていたんだ、お前は...その調子ではいざという時に動けなくなってしまう可能性があるからしっかり対策しておけよ?」

「うぅ、はい...」

「まあ、今はクリスマスだ。小言はこれぐらいにしいておいてやろう。ではな、ホワイト...ハッピークリスマスだ」

「うん、ラブありがと。絶対おかえしするから、楽しみにしてて。ハッピークリスマス」

 

聖夜の空には、様々な星と蒼と赤の星が浮かんでいた




さてさて、こうやってクリスマスは終わったが...次がもう控えてるからまた明日には取り掛かるつもりだぜ?
次回は物語進むかまたイベント系になるかは分からんけど、まあ楽しみにしてて!
それじゃ!また次回!


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