四季映姫・ヤマザナドゥの苦難 (島田愛里寿)
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プロローグ 四季さまついに倒れる

いい感じにアイデアが思いついたので投稿します!


 

ここは日本神話が管理している駒王町の裏の世界の地獄への入り口部分。

 

ここでは緑色の髪をして威厳のある服を着た女性が頭を抱えて悩んでいた。

 

「うう、なぜですかぁ」

 

「し、四季さま~どうされたのですか?」

 

そこに赤髪で胸部装甲の厚い女性がやってきた。女性の部下でもあり優秀な死神である小野塚小町である。

(能ある鷹は爪を隠すを普段ずっとしているので無能と勘違いされていることも多い)

 

「見てわからないのですか?いつも死人の魂を運んでいるあなたが?」

 

「い、いや~毎回毎回魂の数が足りないなと思っていましたが・・・」

 

「それですよ!!」

 

さっきから激怒してるこの女性はこの小説の主人公であり転生者である、四季映姫・ヤマザナドゥである。

 

「なんでここ最近の駒王町の死人の数だけ毎回毎回合わないんですか!中には死ぬ予定ではないのに死亡してここまできた者もいましたよ!!」

 

「い、いや、あたいに言われても・・・」

 

「・・・・そうでしたね。すみません、とはいえこれは大問題です。これでは輪廻の輪がうまく回りませんしなにより私の胃のダメージと睡眠が」

 

「・・そういえば、四季さま最近の睡眠時間4時間でしたっけ?」

 

「小町、それは一か月前までです。今月は2時間切ってます」

 

「いやいや!四季さま!さすがに寝てください!多少滞るのは仕方ないとしても四季さまに倒れられたらここ自体が機能不全に陥って上から怒られてしまいます!」

 

「そうは言いますけどね。定数があってないって今月最初の神々との一大会議で怒られたばかりなんですよ?『次問題を起こしたら交代させるからな?』って閻魔王さまから直々に。なら首にならないように私が頑張らない・・・・と・・・・」バタン

 

「し!四季さま~!!おい!誰かいないか!四季さまが倒れた!!」

 

とうとう彼女は倒れてしまった。

 

ちなみになんで彼女がここまで疲弊しているのかここで簡単に説明しよう。

 

ここ駒王町はもとより日本全土は基本的に日本神話勢力の影響下にあり、死者の魂は閻魔王たちの管轄下にある是非曲直庁が担当して裁き、冥界(つまり天国)か地獄か旧地獄(重大犯罪者のみ)・畜生界に送るかを決定し、輪廻の輪を維持してきた。しかし、ここ数百年のあいだに悪魔や堕天使・天使などの三大勢力が関係ない日本で好き勝手やるようになったのであるから日本神話からすればたまったものではない。しかも悪魔は群を抜いてひどく日本政府に勝手に働きかけて各地の土地を領土化してしまったのである。

 

とはいえ、多くの神々についてはあまり気にしなくても問題はなかったが、一部の神々や日本仏教勢力にとっては大問題であった。仏教や各地の小さな神社はかってに神域を悪魔や堕天使に侵されてしまったのだ。そんな中でも最も大ダメージを受けたのが四季映姫や小野塚小町らが所属している是非曲直庁であった。悪魔たちが勢力争いのたびに死神が迎えに行っていない人や動物・妖を殺し、勝手に眷属に変えてしまうことが多発しており、輪廻の輪が乱れまくってしまい正すために配下の死神を悪魔たちの巣窟であるキリスト系列の冥界に送らないといけなくなり、そうすると悪魔たちに眷属にする悪魔の駒を入れられる可能性が高まり、魂を回収しても悪魔たちにその死神が指名手配されてしまうという負のスパイラルに陥ってしまっているのだ。

 

そのため、四季映姫などの各地の担当裁判長の過労がMax状態なのである。

 

 

この話は四季映姫に転生した人間が日本神話として三大勢力と自分の胃に立ち向かいつつ輪廻の輪の保持のために奮闘する物語。




次回はまとまれば近いうちに投稿します!

次回 転生


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第一話 転生

四季映姫・ヤマザナドゥの転生初期と裁判長になるまでのお話です。


 

そもそも四季映姫・ヤマザナドゥがなぜ地獄の裁判長になったのか、それは数百年前の三大勢力が日本に乗り込んでくる前にさかのぼる。

 

「な、なんなんですかこれ・・」

 

彼女は本来令和の時代を生きていた男性だったが地蔵に転生していたのだ。

 

(まぁ地蔵と言っても矢田寺成美みたいな服をきて傘をかぶったロリッ子四季さまですけど)

 

流石に彼女もしばらくの間は混乱した、何せ自由に街道の脇から動けず、動けるのはお供えものを備えられて助けを祈られたときにそれを解決するために行動するときのみなのだから。

とはいえ、数年もたてば彼女も慣れてきてむしろ雨風が強いときはきついがブラック企業で業務に追われていた現代の生活よりも楽に感じていた。

 

「ふふふ。あんなくそブラックな仕事についていたころが懐かしいですね」

 

すこし動きにくいという問題はあったが何かと充実した生活をしており、人々の悩みにも親切に答えたり手助けなどをしていた彼女にある意味で悪い転機が訪れた。

 

「やぁやぁ!!君が有名な地蔵ちゃんだね?」

 

「は、はい?」

 

「私は日本神話勢力トップの天照大御神だよ!」

 

「あ、天照大御神様ですか!?そ、そんなお方がこんな一地蔵に何の御用でしょうか!?」

 

「あれ~?数日前に悩みの相談に乗ってくれたの覚えてないの?」

 

「え?数日前・・・あ!もしかして!『部下がいうこと聞かないんだよ~』って悩みを打ち明けにこられた女性ですか!」

 

「うん!それで恩返しとスカウトに来たんだよ!」

 

「す、スカウトですか?」

 

「うん!実は地獄の裁判長がかなり人手不足なんだよ。それに次期閻魔の候補にもいい子がいなくてね・・・」

 

「は、はあ」

 

「そこで君に地獄の裁判長をやってもらうから!あ、拒否権なしね」

 

「ちょ!それってスカウトじゃなくて徴用じゃないですか!!ってあ~」

 

そうして四季映姫は天照の部下に地獄に連れていかれ閻魔王のもとに運ばれていった。

 

「天照様。この地蔵は?」

 

「うん!君たち、裁判長がいないって嘆いてたでしょ?」

 

「ええまぁ」

 

「だからスカウトしてきたの!」

 

「「「えええ!!???」」」

 

その後すったもんだあったものの結局四季映姫は裁判長をやる羽目になってしまった。

(ちなみに閻魔王を始め地獄関係者から『ご愁傷様』と言われたとか)

 

こうして将来駒王町ができる地域一帯を担当することになり、直属の死神の採用のために死神訓練所に向かった四季映姫は運命的な出会いを果たした。

 

小野塚小町である。

 

 

彼女はこの訓練所でもかなりのさぼり魔で知られており、同期の裁判長らは経歴重視の傾向が強く、小町だけが誰にも選ばれずに残っていたのだ。しかし、映姫は小町の実力と能力を見抜いて彼女を抜擢したのだ。閻魔王たちからはもっと優秀な者がいると止められたが彼女は小町を選んだのだ。

 

 

そうして彼女はたどたどしくも閻魔として、裁判長として能力や小町を筆頭とする部下たちと歩んでいくことになった。

 

そうしてその時から彼女の胃痛との戦いも始まった。

 




死神訓練所はオリジナル設定です。イメージとしてはコナンの警察学校をイメージしてください。

この世界の小町は機動警察パトレイバーの後藤隊長みたいな普段は昼行燈いざという時は切れ者って感じです。

次回 黒歌保護


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第二話 黒猫又 黒歌保護

小町がいいことしますよ~


 

四季映姫が地蔵から閻魔(裁判長)になってから百数十年ほどたった。このころからキリスト教が入ってくると同時に三大勢力が日本に入ってきて好き勝手するようになってしまい、輪廻の輪が乱れ始めており、自然と是非曲直庁に死者の魂がしっかりと来ているかの確認を二重にしなければならなくなった。

 

「こ、小町。小町はいますか?」

 

「はぁはぁはい。ここにいますよ四季様」

 

「ちょ、ちょっとこの死者の魂の位置の把握をお願いできませんか?」

 

「え?いや、あたいの仕事は基本的に船頭と四季様の補佐でその身元確認の仕事は他のやつの担当じゃないんですか?」

 

「・・・その肝心の担当の死神が【悪魔の駒】を入れられたんですよ」

 

「ええ!大丈夫だったんですか!?」

 

「ええ、天照大御神様の計らいで何とか治療中ですがしばらくかかりそうです。まったく三大勢力の奴らめ(#^ω^)」

 

「ほんとにあの【悪魔の駒】なんとかなりませんかね?」

 

「開発者をこっちで裁いてやりたいですよ」

 

そう、原作にて悪魔の救済として開発された【悪魔の駒】であるが、悪魔以外の種族からすれば害悪以外の何物でもなく、魂レベルで悪魔に変質させる機能の影響で死神が回収するにも一苦労な上に輪廻の輪に魂を戻せなくなってしまったのである。

 

おかげで本来極悪人用に整備されていた旧地獄や動物霊及び奴隷制度が残っていた時代の人霊を収容するはずの畜生界さえも悪魔に変質してしまった魂の一時保管庫にせざるを得ない事態になっているのである。

 

 

「まぁおかげで畜生界での派閥争いがなくなったのでそこだけは感謝したいと言いたいところですが、仕事が増えただけなんですよね」

 

「ですねぇ」

 

「まぁとにかくお願いしますよ。あ、あとお使いもお願いできますか?」

 

「お使いですか?」

 

「・・・・胃薬を」

 

「あっはい」

 

 

地上界

 

「う~ん?ここに反応があったんだけどなぁ??」

 

小町はある人物の魂の確認のために事前に映姫が許可を取っていた神社に足を運んでいた。

 

その者の名は姫島朱璃である。

 

「お!いたいた!!なんで来なかったんだい?四季様が激怒してんだ早く来てほしいんだけどね?」

 

[!!!]

 

「へ?思い残したことがある?」

 

[!!]

 

「なるほどなるほど・・・まぁ確かに思い残したことには十分だがなぁ。その娘さんは多分しっかりやっていけると思うよ?」

 

[!!!!]

 

「ああ、悪い。部外者にそんなこと言われたら誰でも怒るよね、でもね?今回が最後のチャンスかもしんないんだよ?」

 

[??]

 

「確かにあんたは堕天使と恋に落ちた。しかし、日本神話は一応三大勢力を敵視していた。時期にこうなるのは時間の問題だったのさ、残酷なようだがね。」

 

[!!!!]

 

「あたいの上司にして閻魔の四季様はあんたをちゃんと人として裁いてくれる数少ないお方だ、最近の三大勢力の横暴さにしびれを切らして閻魔の規則に従わずに好き勝手に三大勢力側についていた死者を裁く輩が増えた是非曲直庁の中でもね」

 

[!!]

 

「まぁそういうこった。今行けばあんたはちゃんと人として輪廻の輪に乗れる、うまくいけば冥界でしばらくの執行猶予が与えられるかもしれんしね」

 

[・・・・]コク

 

そうして彼女の魂は地縛霊になる前に小町が担当している船の列に並ぶべく上がっていった。

 

「ふう、今どきにしては珍しく胆力のあった魂だったなぁ。さてと帰って彼女の運搬をって!四季様の胃薬忘れてた!!」

 

そうして彼女は慌てて近所の薬屋に胃薬を買いに行った。(もちろん死神の鎌は隠して)

 

この時にあらかじめ買っておかなかったことが、ある者の人生(妖生?)をよい方向に導くことになるとはだれも考えていなかった。

 

 

 

薬屋前

 

「いや~危なかった!売り切れるとこだったよ!!」

 

彼女はお使いの薬を何とか買えたようだ。そこに・・・

 

「にゃ、にゃ~ん」

 

黒猫がいた。

 

「おん?どうしたんだい?ってこんなとこになんで猫又が?」

 

しかし、さすが死神。この猫がただの黒猫とは判断しなかった。

 

「って!【悪魔の駒】入れられてんのかい!この反応・・・無理やり入れられた口か」

 

「!!」コクコク!!

 

「やっぱりか・・・」

 

そうしてどうするべきか悩んでいる小町のもとに

 

 

「やあ。すまないがその猫をこっちに渡してもらえるかい?」

 

「あん?」

 

そこには数人のイケメン(外見は)の男がいた。

 

「ふん!なに言ってんだい悪魔風情が」

 

「ほう?我らが悪魔とわかってその口の利き方とは。ふん、まぁいいさっさとその猫を渡してもらおうか」

 

そういって悪魔たちは小町を脅しつつ猫を奪い取ろうとするが

 

「ふんあたいをお前らごときがとらえられるわけないだろ」フッ

 

「な!ど、どこにいった!!」

 

しかし小町も死神、それも四季がたくさんいた死神の中から抜擢した能力者でもあるのだ。悪魔貴族の坊ちゃんにとらえられるわけがなかった。




次回 保護


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第三話 保護

全ては四季様の判断


 

小町が任務である地縛霊になりかけていた姫島朱璃の魂を三途の川の岸にしっかり向かわせたあとに彼女はお使いの薬をかった帰りにある黒い猫又を保護した。

 

その者の名は黒歌

 

「・・・・で?そのまま流れで連れてきてしまったと?」

 

「うう、はいその通りです」

 

「にゃぁ・・」

 

四季映姫・ヤマザナドゥからすればいくら妖とはいえ悪魔化した者を是非曲直庁に入れるのは気が進まないのだ。

 

「で?あなたの名は?」

 

「黒歌です」

 

「え~と・・ああ、いましたね。“黒歌”あなたは故郷を襲撃した悪魔から妹を守るために眷属化に同意したが、悪魔は妹さんも悪魔にしようとしたのでその悪魔を殺して悪魔政府に手配されたと」

 

 

「な、なんでそんなにわかるの!?」

 

「ああ、四季様が見てるのは浄玻璃の鏡っていってね。罪人の人生なんかを全部映し出すのさ」

 

「ふ~む。やはり私だけでは判断できませんね。これは月初めの会議に上げます」

 

 

会議場

 

「四季!!どうなっておるんだ!!なんでこうも毎回毎回死者の魂が合わないのだ!!」

 

「で、ですから!悪魔どもの開発した【悪魔の駒】のせいでそもそも死神での回収自体が厳しくなっているんですよ!!」

 

ここは日本神話勢力が保有している会議場。ここでは毎月月の初めに各地の神々や妖の代表たちが集まって会議を行うのだが、そこで映姫は毎度のごとくパワハラを受けていた。

 

(い、胃が・・・)

 

「ま、まぁまぁ落ち着きなって閻魔王。四季ちゃんに怒っても仕方ないじゃないn」

 

「天照様は静かになさっていてください!!これは是非曲直庁の問題なのです!!」

 

「はい・・・・」

 

(((役に立たねぇ!!)))

 

「いいか!!来月にも合わなかったら貴様を首にするからな!!」

 

「え、閻魔王さま!お待ちください!」

 

「そ、そんなことをされては我々の負担が!!」

 

バタン!!

 

そう言い放って閻魔王は会議場を後にしていった

 

「・・・四季ちゃんごめんね。いっつも閻魔王が好き勝手いって」

 

「い、いえ(#^ω^)」

 

まぁさすがに毎度毎度理不尽に怒られている四季も限界だったが精神力で耐えていた。

 

「で?何かお願いがあるんだったね?」

 

「ええ、実は・・・・」

 

 

 

数日後

 

「黒歌、貴方への処分が決まりました」

 

「は、はい」

 

「あなたは私の部下としての扱いになります。今すぐに大国主命様のところに出向き、悪魔の駒の摘出手術を受けてくるように」

 

「・・・え?」

 

黒歌は信じられないような顔をした。

 

「あ~四季様、もしかして」

 

「ええ、ここはいつも人手不足な上に悪魔社会に詳しいものもいません。そこであなたのような人材が必要なんです」

 

「は、はあ」

 

「安心しなさい。悪魔の駒の摘出を行えばあなたは普通の猫又に戻りますし、身の安全も保障します。妹さんの捜索も手が空けば行ってもいいです」

 

「!!」

 

「分かりましたか?」

 

「はい!!」

 

 

こうして黒歌の妖生はよりよい方向に向かうことになった。




次回 四季様キレる

次回はプロローグの数日後という設定です。


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第四話 四季様キレる

四季様の限界が超えます


 

プロローグの日から数日後、四季映姫が倒れたというのは日本神話全域に広がった。四季の容態も心配されたが、もっと心配されていることがあった。彼女は優秀であったがゆえに多くの仕事や案件が彼女を嫌う現閻魔王の嫌がらせで回されておりそれが原因で倒れたのは明白であったからだ。とはいえ彼女が押し付けられていた内容は緊急性の高いものも多いため、結局他の閻魔たちに回されていったが他の閻魔たちも倒れてしまったほど過酷な内容だったため是非曲直庁が機能不全に陥ったとか。

 

「閻魔王!なんでこんな無茶を四季ちゃんに押し付けてたの!?」

 

「四季の自己管理能力の欠如でしょう。私は知りません」

 

是非曲直庁が機能不全に陥ったので緊急会議が開かれたのはよかったが閻魔王はのらりくらりと言い逃れており、まったく話が進んでいなかった。

 

・・・・そこに

 

バン!

 

「し、四季様!」

 

「四季!」

 

「四季ちゃん!?」

 

四季映姫が小町を連れて乱入してきた。

 

「し、四季ちゃん大丈夫なの!?」

 

「今は大丈夫なだけですよ(#^ω^)」

 

そう天照に返事しつつ閻魔王を問い詰め始めた。

 

「閻魔王さま?なんでこんなことになったのかを私のせいにしようとしていたようですが私は睡眠時間を削って職務についていたのですよ?あなたが定時より前に帰っているにも関わらず私は2時間くらいしか眠っていなかったんですよ?」

 

「ふん!それがお前の責任だといっとるんだ!」

 

(うわぁ・・)

 

(閻魔王の役職他のやつに変えたほうがよくないか?)

 

(鬼神長のやつをか?確かにいい案だな。いやしかし今の閻魔王は無駄に伝手がある。どうしたものか)

 

「ほう、そういいますか。小町、例の写真を」

 

「は!」

 

そういって小町が配ったのは現閻魔王が悪魔たちに接待を受けていた写真だった。

 

 

「あなたは三大勢力からわいろ等を受け取って私たちの職務の妨害をしていたのはすべての証拠が挙がっています!神妙になさい!」

 

「・・よくやってくれたね四季ちゃん。さてと閻魔王、あなたの現在の地位をすべて剥奪し、無限地獄に追放とします。しっかり反省するように」

 

そういわれた閻魔王は茫然とするばかりで全く動こうとしなかったので結局小町の後輩たちが連行していった。

 

「ありがとね。四季ちゃん」

 

「まだ終わってませんよ」

 

「ほえ?」

 

「あなたへの説教がね!(# ゚Д゚)」

 

「えええ~!?」

 

そうして怒りに任せて四季は天照大御神に3時間ぶっ続けで説教をかました。

 

これ以降天照大御神のさぼり癖が一切なくなったので、他の神々や妖からありがたがられると同時に四季は恐れられた。




次回 四季様、地獄の裁判総長に抜擢


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第五話 ヤマザナドゥ拝命

地獄の裁判総長というのは勝手に考えました。


 

四季映姫によって閻魔王の汚職や不正が暴かれて以来、是非曲直庁はよき方向に向かって言ってはいたがやはり人手不足は深刻であった。

 

「四季様!四季様!!」

 

「大変よ~!」

 

 

「ん?どうしたのですか?小町に黒歌、そんなに慌てて」

 

閻魔王が更迭されたおかげでだいぶ減ったとはいえ、いまだに大量の仕事と格闘していた四季映姫のもとに小町と最近部下になって地霊殿や畜生界との連絡係を担当している黒歌が慌てた様子でやって来た。

 

「大変ですよ四季様!鬼神長様から呼び出しです!!」

 

「ふ~ん鬼神長からですか・・・って!鬼神長!?」

 

鬼神長。地獄の鬼たちを統括している鬼にして是非曲直庁のナンバーツーである。かなり優秀で、四季も何度かお世話になっている人物である。ちなみに今は、閻魔王代理を兼任している。

 

 

「な、なんであの方が私を?」

 

「とにかく!今すぐに向かわれた方がいいですよ!!」

 

「わ、分かりました!!」

 

大慌てで四季は正装に着替えて是非曲直庁本庁に向かった。

 

 

是非曲直庁本庁 閻魔王代理事務室

 

「すみませんね。病み上がりだというのに呼び出して」

 

「い、いえ!仕事中でしたので」

 

(いやいや!四季ちゃん!休んで!!)

 

(立派な社畜・・・・)

 

(おい!四季ちゃんに回されてる仕事をあまり働いてないやつにもっと回せ!)

 

ちなみに四季の言葉を聞いた鬼神長の部下たちは四季を憐れんでいたという。

 

「さて、私があなたを呼んだのはほかでもありません。昇進です」

 

「・・・・・へ?」

 

流石の四季映姫も理解するのに時間を要した。

 

「しょうしん・・昇進!?私がですか!?」

 

「ええ、そうです。あなたのこれまでの働きを考慮して、日本神話全体で決定しました。あなたを閻魔総長・・・すなわち地獄の裁判総長に任命します」

 

「さ、裁判総長?」

 

「新しくできた役職です。最近閻魔の慢性的な人手不足が深刻で我々だけでは管理しきれないのです。そこであなたには各地の閻魔たちの報告にもとずいた三大勢力などとの交渉や地霊殿・畜生界・冥界の直接的な管理指導などをお願いしたいのです」

 

「ええ!?そんな大役を私にですか!?」

 

かなりの大抜擢である。

 

「ええ。本来ならあなたはもうとっくに本庁でも高い位置の立場にいたはずなのですが閻魔王の嫌がらせでできなかったのです。それで今回のような大規模な出世というわけです」

 

「ふぇぇぇ・・・」

 

いわば一平社員が一気に会社の幹部に抜擢されるようなものだ。

 

 

「ただ・・」

 

「ただ?」

 

「閻魔としての仕事は兼任していただきたいのです。あ、ただ駒王町のみですが」

 

「ここでも人手不足ですか・・・」

 

「ええ、死神の多くが悪魔政府に狙われる状況なので閻魔直々に回収しなければならいところも増えているので」

 

ここでも三大勢力である。

 

 

「悪魔の駒の開発者見つけたら引っ張ってこさせましょうか?」

 

「できたらお願いします」

 

アジュカ・ベルゼブブは将来本当に地獄を見ることだろう。

 

「あ、あとですね」

 

「なんですか?」

 

「あなたに新たに名を与えます。ヤマザナドゥです」

 

こうしてこの時から四季映姫は四季映姫・ヤマザナドゥと名乗ることになった。

 

 

そうして・・・

 

「小町!その資料はそこの棚にお願いします!黒歌!畜生界の代表たちと地霊殿の古明地姉妹にも詳細な通達を!!」

 

「ふぇぇぇー!?」

 

「いきなり忙しくなりましたねぇ。(こりゃ昼行燈もそろそろやめた方がいいかな?)」

 

四季たちは三大勢力とのトラブルに正式にかかわっていくことになった。




次回 教会のシスター回収命令!!

この世界では幻想郷はない設定なのでヤマザナドゥは総長拝命時にいただいたということにしました。


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第六話 シスター回収命令

原作組と小町が接触します!!


 

「四季さま。呼び出しって何ですか?」

 

四季に新しき与えられた執務室に突然呼ばれた小町は少し困惑気味だった。なにせ、訳も分からず直ぐに来るようにと言われたのだ。

 

「ええ、貴方にはある人物の魂の回収をお願いします」

 

「ある人物?」

 

「シスター“アーシア・アルジェント”。駒王町に堕天使の策略で送られてきた少女で、数日以内に死亡するとでました。なので彼女の魂の回収を命じます」

 

「はぁ。しかしあたいが行く必要があるんですかい?」

 

「その駒王町に新しく着任した領主が現魔王の娘でして・・・」

 

「ああ。なるほど・・」

 

リアス・グレモリーはある意味有名であるらしい。

 

「と、いうわけでシスターの魂の回収を命じます。ただ、悪魔の駒を入れられそうになったら即撤収しなさい」

 

「分かりました」

 

 

駒王町 廃教会

 

「なんだってこんなとこにいるんだよ・・・・」

 

小町はアーシアの回収のために駒王町に到着したはいいのだが、なんでか廃教会の地下に彼女の魂の反応があったのでいやいやながら教会に向かってきたのである。

 

「さてさて、なんかイヤーな予感がするんだがねぇ・・・」

 

 

 

教会の地下ではオカルト部のメンバーたちとアーシアがそろっていた。

堕天使のレイナーレに神器を奪われたアーシアは人間としての死を迎えてしまうが、リアスにより眷属の悪魔として転生することができたのだ。

(是非曲直庁からすれば『ふざけんな!』といったところであるが・・・)

 

「アーシア!よかった!」

 

「はい!」

 

 

 

「あ~、感動シーンに水を差すようで悪いんだけどねぇ?」

 

「「「「!?」」」」」

 

「アーシア・アルジェントってシスター知らないかい?」

 

「え?私ですけど??」

 

「ああ!やっぱりかい!いやはや面倒なことになったなもう・・・」

 

「なによあんた。ここは私の領地よ?野良悪魔狩りは許してないのだけど?」

 

「あんたは呼んでないよ、リアス・グレモリー。アーシアちゃん?」

 

「は、はい」

 

「日本神話の是非曲直庁のあたいの上司である四季裁判総長様からあんたの魂の回収命令が出てんだ。一緒に来てもらおうか?」

 

「ええ!?」

 

さすがにアーシアも混乱気味だ。

 

「ふざけんな!いきなり来てなんだよあんた!胸は大きいからいいけど!」

 

「先輩最低です」

 

一誠も反発したがエロ坊主の気質はぬけてない模様。

 

「あんたは確か一誠とか言ったかい?あんたにも出頭命令が出てんだ。あんたらは一度死んだ、なら是非曲直庁で魂を裁いて、輪廻の輪に戻すか地獄で浄化させてから、輪廻の輪に戻さなきゃならんのさ。それを勝手に眷属化されるなんて困るんだがねぇ」

 

「なにわけわからないことを言ってるのよ!ここは私の領地!それに眷属に害を与えるのは許さないわよ!」

 

そういってリアスとその眷属たちは小町を取り囲んだ。

 

「はぁ。やっぱり言っても無駄だったかい、仕方ない。上司にはあんたらの言葉をそのまま伝えとくよ、あ、そこの猫又」

 

「な、なんですか?」

 

「あんたの姉が心配してたよ」

 

「な!」

 

「それじゃぁね」

 

「ま、待ちなさい!」

 

そういってリアスたちは攻撃したが、小町の能力の距離を操る程度の能力には意味がなく、彼女は悠々と是非曲直庁に帰っていった。




次回 エクスカリバー


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第七話 エクスカリバー

ゼノヴィアとイリナが出てきます。

エクスカリバーの設定はfateを参考にさせていただきました。


 

「『エクスカリバー』?」

 

オカルト研究部のメンバーと小町が接触してから数週間後、また四季の執務室に呼ばれた小町はイギリスの伝説の剣の話を四季から伝えられていた。

 

「ええ、まぁ正確にはモドキですけど・・」

 

「ん?本物じゃあないんですかい??」

 

小町はエクスカリバーをモドキと言い放った自分の上司に疑問をぶつけた。

 

「ええ、教会勢力・・・天界陣営とでも言いましょうか、彼らはエクスカリバーが過去の戦いで折れたので七本に打ち直してエクスカリバーの鞘とともに運用していると言い張っていますが、まったくのでたらめです」

 

「へ?」

 

「ど、どういうことにゃん?」

 

四季の手伝いをしていた黒歌もこれには疑問を呈した

 

「よく考えてみなさい。そもそもエクスカリバーはアーサー王の部下のベディヴィエール卿が泉の妖精に返還してますし、簡単に折れるような代物ですか?」

 

「あ、あ~。言われてみれば・・・」

 

「確かに・・」

 

「ええ、なので是非曲直庁としては模造品との見解です」

 

「なるほど~・・・で、それがあたいがまた駒王町に行く理由に何か関係が?」

 

小町はこのエクスカリバーの話をされる前に『また駒王町に行ってもらいます』という四季の言葉をしっかりと覚えていた。

 

「本題に入りますね。その七つのエクスカリバーモドキのうちの数本が堕天使陣営の過激派の一人コカビエルに奪われた挙句、駒王町に逃げられた模様です」

 

「・・・・堕天使のトップはなにやってんですかい?」

 

「趣味の研究に没頭してて知らなかったようです」

 

「お粗末にゃんね」

 

「まったくです。しかも教会から残りのエクスカリバーのうちの二本を持った教会騎士が二人派遣されてきてるんですが、こっちに話を通してないのです。小町」

 

「はい」

 

「その二人をここに連れてきなさい」

 

「御意」

 

 

駒王町 大通り

 

「って言ってもねぇ。顔写真はもらったから探しやすいけど、どこにいんだか」

 

小町はそう言いつつもしっかりと二人を捜索していた。

 

すると・・・

 

「おなか減った・・・」

 

「いうな。余計にお腹が減るじゃないか」

 

「・・・いたわ」

 

廃教会前に座り込む二人をあっさり見つけた。

 

「あんたたち」

 

「ふえ?」「む?」

 

「ゼノヴィアと紫藤イリナだね?飯はおごってやっから来てもらおうか」

 

そう小町は言い放った。

 

 

是非曲直庁 四季映姫・ヤマザナドゥ執務室

 

「よく来てくださいましたね」

 

「い、いえ」「ああ」

 

ゼノヴィアとイリナは突然きた死神を名乗る女性の小野塚小町に連れられて是非曲直庁にやって来た(まぁそもそも本来は生きているうちに来るところではないのだが・・・)

 

「では確認させていただきます。あなた達は、奪われたエクスカリバーの回収とコカビエルの討伐のために日ノ本に来た。相違ないですか?」

 

「ええ」「ああ」

 

「分かりました。では日本神話からの通達を言い渡します、『今回の件は眼を瞑るが、あまり好き勝手なことをされ続けると困る。管理をしっかりするように。あと今回の件で発生するであろう損害とこれまで天界勢力が発生させた損害はすべて天界勢力と教会に損害賠償を請求する、一括で払うように』とのことです。」

 

「ええ!?」

 

「我々に言われても・・」

 

「分かっています。これは後で電話とFaxを貸しますから送ってください、いいですか?くれぐれもなるべく被害を最小限に」

 

「は、はい」「わ、分かった」

 

しかし、数日後。四季の胃に大ダメージが来るとはまだ誰も知らない。




次回 小町本気出す。


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第八話 ケルベロスを回収せよ!

原作でケルベロス出てきましたっけ?


ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!

 

「なんですか今度はぁ!!」

 

教会勢力の聖剣使い二人に忠告を言い渡してから数日後、突如四季のデスクの黒電話がなったのだ。

 

この電話が鳴るときは大抵嫌なことなので四季にとっては鳴って欲しくないもの第一位なのだ。

 

「はいはい!どなたですか!このくそ忙しいときに!!」

 

そういって四季は乱暴に応対したが相手は四季や小町、いや、日本神話からしても予想外の人物であった。

 

『え~と?四季ちゃん?大丈夫??』

 

「!!。いえいえ!“ヘカーティア・ラピスラズリ”様!大丈夫です!!」

 

そう、西洋方面の地獄を管轄している女神であるヘカーティア・ラピスラズリであったのだ。

 

『そ、そうならいいけど・・・ってそんな場合じゃないの!助けて~!!』

 

「ど、どうされたのですか!?そんなに慌てて!」

 

ヘカーティア・ラピスラズリには四季も新米時代に交流があり今では互いに上司の無茶ぶりの被害者同士でこっそりと酒を飲む飲み仲間となっていはいたが、普段からとても頼りがいがあるヘカーティア・ラピスラズリがここまで困っている事態に四季もただ事ではないとさとり、内容を問いただすと・・・・

 

 

『ケルベロスって覚えてる?』

 

「え?ええ。たしか頭が三本あるそちらの地獄の番犬でしたよね?その猛犬がどうされたのですか??」

 

『堕天使に勝手に駒王町に持っていかれちゃったの~!!』

 

「・・・・・・ええ??」

 

流石にこれには四季も理解するのに時間を要した。

 

(え?いやいや、現界にケルベロスを放つ?いや放とうというのですか?あの堕天使は!?)

 

「ヘカーティア様」

 

『ん?』

 

「そのケルベロスは何体ほど連れていかれたのですか?」

 

『おおよそ・・三体ほどね』

 

「三体も持っていったのですか!しかたありませんね・・・こちらで対処しますが一つよろしいでしょうか?」

 

『何かしら?』

 

「そのケルベロスは処理してしまって構いませんね?」

 

『・・・・ええ。できたら連れてった堕天使の魂はこっちに持ってきてくれる?それならいいわよん』

 

「了解しました。魂の件は努力します」

 

チン。

 

そういって四季は電話を置くと当直担当だった小町とは違う死神に小町以下精鋭の死神に招集をかけさせ、直ちに駒王町に向かい、ケルベロス三体の駆除と連れてった堕天使の捕縛、もしくは魂の回収を命じた。

 

 

駒王町 駒王学園屋上

 

今ここではオカルト部と教会の聖剣使い一人がコカビエル及びフリード・セルゼンとバルパー・ガリレイを相手に戦っていたがコカビエルが召喚したケルベロスに苦戦していた。

 

「くそ!」

 

「なっなんでケルベロスなんか呼び出せるのよ!」

 

まさか冥界の女神から奪ってきたとはだれも夢にも思っていなかったが・・・

 

「フハハハハハ!見よ!エクスカリバーが一つになったぞ!」

 

「ああ!」

 

「くそ!」

 

「ヒャハハハハハ!これでお前らはおしm」

 

ザシュ!!

 

「「「え?」」」

 

突然フリードの首が切り落とされた。

 

「まったく日ノ本で好き勝手にやってくれるねぇ!?」

 

そこには珍しく怒りをあらわにした小町と彼女の後輩である死神達がいた。




次回 小町無双


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第九話 死神小町無双

お待たせしました!!


駒王学園屋上にてエクスカリバーを完成させたコカビエルとフリードに苦戦していたオカルト部の面々だったが、突然フリードの首がたたっ切られた。

 

「な、なによ、あなたたちは!」

 

まぁ突然戦闘に介入してきて相手の首を切られたら動揺するのは当然だ。

 

「あたいらは、日本神話是非曲直庁所属の死神さ。で、あんたがコカビエルかい?」

 

「そうだが?」

 

「あんたに日本神話と欧州方面の地獄から逮捕命令が出てんだ。即刻来てもらおうか!!」

 

そう、四季は小町たちを送り込む前にヘカーティアに手をまわしてもらい、コカビエルの逮捕状を作成しておいたのだ。

 

「ふ、日本神話なんて私は知らん。そもそもヨーロッパの地獄から私は指名手配されるような覚えは一切ないのだがね?」

 

「ほーん?あくまでも白を切りとおす気かい?じゃあそこにいる三体のケルベロスはどうなんだい。ケルベロスは日本神話にはいない。そして欧州方面の地獄の女神であるヘカーティア・ラピスラズリ様から盗難届も出ているんだよ。言い逃れはできないねぇ」

 

「く・・・」

 

「さぁ!もう言い逃れはできないよ!そもそもこの駒王町は“日本神話”の領域内だ!これ以上の戦闘行為は日本神話への宣戦布告と受け取るよ!!」

 

「ふむ・・・。さすがに死神相手に準備なしで挑むのは愚策か・・・。では逃げさせてもらおうか」

 

そうして小町に論破されたコカビエルは逃走を図ろうとしたが・・・

 

「はぁ!!」

 

ザシュ!!

 

後ろに回り込んでいた小町の後輩に首を叩っ切られた。

 

「よ~し!よくやったよ!!で、魂の方は?」

 

「ばっちりです!しっかりと回収しました!!」

 

そう。彼女らは最初っから捕縛するつもりは毛頭なく、魂のみの状態でヘカーティアに届ける予定だったのだ。

 

「そもそも肉体があったら苦しみは中途半端だ。なら魂のみの方が、最も永遠に苦しむからね」

 

なんとも残酷な話である。

 

「で、ケルベロスの方はどうだい?」

 

「はい。先ほどクラウンピースさんが来て連れて行きました」

 

実は四季の返答にケルベロスが殲滅されかねないと考えたヘカーティアがクラウンピースを派遣していたのだ。

 

「そうかい。じゃ、帰るとするかね」

 

「ちょ、ちょっと待ちなさい!!」

 

帰ろうとする小町たちの周りを悪魔たちが包囲していた。

 

「‥‥なんだい?あたいらの任務はこいつの殲滅と捕縛。それ以外には用がないんだが?」

 

「ここは私の領地よ!勝手なことは許さないわ!」

 

「はぁ~。イリナとかいう小娘から聞いてないんですかね?」

 

「無能なだけだよ。あ、あとうちの上司から伝言があってねぇ」

 

「な、なによ?」

 

 

「『そのうち三大勢力代表による会議があるでしょう。その場に日本神話代表として物申すことがあるので出席させていただきます。拒否権はない。』だってよ」

 

「「「「「はぁ!?」」」」

 

「ほんじゃぁねぇ」

 

そうして彼らが唖然としている間に小町達は帰ろうとしたのだが・・・・ 

 

 

「待ってください!」

 

「なんだい?猫又」

 

「塔城小猫です!あ、あの私の姉って・・」

 

「ああ、そうだったね。たしかあんたの前の名は<白音>だったかい。ならいいか。確かにあんたの姉はうちらが所属している是非曲直庁にいる。だが今はまだ合わせられないね。しばらく待ちな」

 

そういって小町は今度こそ能力で後輩たちと帰っていった。




次回 殴り込み


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第十話 殴りこみ

大変お待たせ致しましたぁ!

『ヒーロー社会の妖怪の山』の作成で忙しくて…


是非曲直庁の裁判総長にしてもっとも優秀と言われる四季映姫は三大勢力に対する不満も是非曲直庁内でももっとも高いことで有名だ。そんな彼女は今…

 

「さてさて小町!殴り込みしますよ!」

 

「四季様が壊れた!」

 

ウッキウキであった。

 

彼女は前閻魔王からのいじめに近い量の仕事を振られてからずっと落ち込んだ顔しかしておらず被告である魂たちからも心配されるほどであった。そんな社畜の鏡みたいな映姫がウキウキしているのなんて何百年ぶりかというぐらい珍しいので是非曲直庁の職員らは気が気じゃない。

 

『明日は槍が降るんじゃないか?』『いや、核戦争でも起って業務が増える前兆じゃないか?』

 

なんて話が蔓延しているほどに。

 

「そ、そんなに三大勢力の会合に殴りこむのが楽しみだったんですかぁ!?」

 

「無論です!そのためにこれまでの被害総額や修理費・施設の勝手な使用その他もろもろを昨日のうちに集計しておいたんですよ!」

 

「相変わらずすげぇ!」

 

そうしてあらゆる内容をまとめた書類を持った四季は小町とその後輩ら十数名を権力を問答無用で行使して動員して駒王町の駒王学園にて届け出なしで行われている三大勢力の和平会談の会場に乗り込んで行った。

 

職員会議室

 

「ま、もう和平結ぼうぜ!」

 

ここでは和平会談が日本神話勢力に届け出なしに行われていた。届け出なしに!(重要なことなので二回言いました)

 

「そうですね」「ああ」

 

そうして和平が結ばれそうになった瞬間‥‥

 

「おやナイスタイミングでしたかね?」

 

「「「「「!!!???」」」」

 

四季たちが殴り込みしてきたのだ。

 

「なんだい君たちは?」

 

そうサーゼクスは問いかけたが…

 

「相変わらず蝙蝠は無能なようですね?地主の許可もなくこんな会談をしていたんですから問い詰めに来るのは想定できたのでは?」

 

「相変わらずの堅物だなぁ?日本神話の四季ちゃんよ?」

 

実はこの場にいる三大勢力の要人のなかで彼女を知っていたのはアザゼルだけであったのだ。

 

「あなたもあなたですよ?黒鳩の長のアザゼル。大体あなたは長としての自覚が…」

 

「四季様四季様!脱線してます!」

 

「っは!いけませんね」

 

まぁ四季は彼に説教をかまそうとしていたがすぐに小町に正された。

 

「で?日本神話の方々が何の用でしょうか?」

 

一応笑顔でミカエルが迎えたが…

 

「貴方方、三大勢力すべてに対しての日本神話からの通告を言い渡しに来たんですよ」

 

「「「「「通告?」」」」」」

 

その場にいた者たちは全員頭をかしげたが四季はお構いなしに通告を読み上げ始めた。

 

「『日本神話は以下のことを要求する。

 

一つ。今後一切日本国内での眷属化禁止

 

二つ。神器強奪のための殺人行為の禁止

 

三つ。これまで三大勢力が持ち去った日本神話の神具すべての回収ならびに返還

 

四つ。これまでの殺人行為などの一切の謝罪といまだ残っている遺族に対して半永久的に被告人。またはその家族からの慰謝料の支払い。もし死亡していた場合は各政府に支払いを要求するものとする。(なおはぐれ悪魔による被害はそのはぐれ悪魔を悪魔化させた貴族に責任があるものとする)

 

五つ。勝手に使用してきた建物・土地の使用料の全額支払い。

 

六つ。損害賠償の支払い。

 

七つ。これまでに拉致された・もしくは眷属化された者たちの速やかなる返還。もちろん悪魔化していても。

 

八つ。これまで是非曲直庁の職員らが受けた人的被害に関する慰謝料の支払い。

 

九つ。悪魔の駒の日本国内での使用禁止。ならびに開発者の速やかなる引き渡し。

 

十つ。日本関係者に対する悪魔化を行った者たちの速やかなる引き渡し

 

十一つ。日本国内での活動の際には是非曲直庁の裁判総長四季映姫・ヤマザナドゥの許可状が必ず必要となるものとする。

 

十二つ。はぐれ悪魔に関する詳細かつ真面目な対策案の即刻なる提出。

 

十三つ。はぐれ悪魔の中でも生きる為に逃走してきた者も確認されている、亡命を希望してきた者に対する侵害行為の禁止

 

十四つ。妖怪はもとより日本国民への侵害・内政干渉の禁止

 

十五つ。禍の団との争いは各冥界や天界などで行うように

 

これら以上のことが守られない限り日本神話は三大勢力活動が日本で活動することを認めない。

 

なお上記の項目はもちろん天使・堕天使にたいしても同じく要求するものであり、現時点での要求はこれであるがのちのち追加されることも考慮せよ』

 

以上ですね」

 

問答無用な内容であった。




次回 四季様ご乱心


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第十一話 四季様ご乱心!

 

「さてさて?この通告を受諾していただけますよね?っていうか受諾しなさい」

 

四季映姫はこれまで見たこともないほどの笑顔でかつ小町を震え上がらせるほどの迫力で三大勢力のトップに迫った。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれないか?保障や賠償はともかく悪魔の駒の使用禁止や土地の使用料金の徴収なんてされたら貴族たちの反発が…」

 

 

「黒!」

 

スパァァァァァァン!!

 

「へぶぅ!」

 

四季は即座にサーゼクスの頭を悔悟の棒でひっぱたくと…

 

「これでもまだ妥協した内容なんですよ?というかこの内容もこちらが求める最低限のラインのみしか記していません。そもそもあなたたちの横暴さによって今までたまってきたあ恨みが今返ってきてるんですよ?ん?」

 

 

四季はブチ切れていた。

 

なにせただでさえ日本は少子高齢化で仕事が増えているのにかつてバランスを取っていたイザナギノミコトは今はいないのだ。

 

実はイザナギノミコトはかつて三大勢力のある一派によって暗殺されていたのだ。その者たちの狙いはイザナギノミコトが所有して管理していたアマノハバキリ(十握剣)だったのだ。日本神話勢力が事態を把握したころにはそいつらは剣を持って逃亡してしてしまっており、しばらく捜索していたのだ。

 

そしてつい最近になってようやく発見されるもすでに改造されて狗形の神滅具になっていたのだ。

 

四季はイザナギノミコトを大変尊敬しており、なおかつ彼がいないと日本は崩壊しかねないとわかっていたのだ。そんな彼を暗殺されたとあっては誰でもブチ切れる。

 

 

「ま、まぁまぁ落ち着いて下さ「天誅!」がほぉ!?」

 

そして次に四季はミカエルの頭を叩きのめし、

 

「あなた達天界も同罪ですよ?そもそもなんで聖剣を奪われるんですか?管理がずさんすぎますしよくあんなパチモンを聖剣なんていえますねぇ?ってか先日の損害賠償金まだ来てないんですがね?さっさと払いなさいこの鳩」

 

ちなみにゼノヴィアとイリナはしっかりと報告してます。

 

「し、しかしあんな大金「ふん!」がは!」

 

「さっさと払いなさいと言ってんですよ!頭だけではなく耳まで駄目になっているようですね!」

 

そういってミカエルには精神攻撃を繰り返し、

 

 

「お、おいおい。俺はあんたらには何もして「黒ぉ!」ゴハァァ!!」

 

 

「あんたらも同罪ですよ!なんで日本で殺人行為じみたことをしてるんですか!?大体戦争狂が部下にいるんだからしっかりと統率取りなさい黒鳩!あとあんたのとこにも日本神話が所有していた神具はまだまだあるでしょう?さっさと返しなさい!この研究馬鹿!」

 

四季はこれまでため込んでいた不満をぶち上げまくっていた。

 

「あ、あの」

 

「ん?どうしたんだい?」

 

その後ろではソーナ・シトリーと小町が話し合っていた。

 

「四季様?という方って…」

 

「ああ、苦労人さ。ってかあんたも苦労してそうだね?」

 

「ええ、姉のことで…」

 

「ん?もしかしてセラフォルー・レヴィアタンは…」

 

 

「はい。私の姉です」

 

「‥‥苦労してんなぁあんたも。とはいえこのままじゃらちが明かないから四季様止めてくる。あんたの姉たたき起こしておいて」

 

「はい」

 

そんな感じでシトリーは四季は振り回していた悔悟の棒が顔面に直撃して気絶した魔法少女の恰好をした姉や四季の殺気で気絶したリアスやその眷属。そして自分の眷属たちも起こしていった。

 

(この二人結構相性がいいのか?)




題名変更しました。

次回もしばらくかかるかと‥‥


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第十二話 返答

おまたせしました!


 

「で?返答は?」

 

小町の説得でなんとか落ち着いた四季だったが、三大勢力の代表らの返答に再び激怒することになった。

 

「い、今すぐは無理です。貴族の皆さんと協議しないことには‥‥」

 

「ほう?今この瞬間にも新たにあなた達悪魔の貴族によって眷属化された被害者が出ているかもしれないこの状況で?ずいぶんと呑気ですね?」

 

とはいえ先ほどかなり激怒したのである程度はすっきりしたのか静かに激怒していたが…

 

「わ、我々天界としては賠償金は払う用意はありますが‥‥」

 

「ありますが?」

 

「い、一部の天使の反発を受けていまして…」

 

「そのくらい黙らせなさい!だから日本神話内であなたは『見た目意外に価値がない役立たずの鳩モドキ』なんて言われているんですよ」

 

「がほぉ!」

 

「ミカエル様!」

 

ミカエルを精神攻撃で吐血させ、

 

「あ、あ~。神具に関しては今すぐかえって探して「逃がしませんよ?」」

 

探しに帰ると言い出したアザゼルを捕縛すると

 

「大体あなたはただでさえ研究以外無能なんですからあなたの研究室にうちの部下を送りますから入る許可だけだしなさい。ポンコツ黒鳩」

 

「い、いや。さすがに俺も悲しくなってきたんだが…」

 

「自業自得です」

 

アザゼルは吐血はしなかったが精神的なダメージを負い、帰ってからちゃんと仕事しようと思ったという。

 

 

「さて、次はあなた達ですよ」

 

「「「「「「え?」」」」」」

 

そうして三人の代表に精神的なダメージを好きなだけ与えた四季はリアスたちに向かって言った。

 

「あなた達には是非曲直庁より出頭命令が出ているとこの前に小町が伝えたはずです。しかし出頭してこなかった。なぜですか?」

 

そう。一誠はそもそも無関係の人間(日本人)だ、彼の魂は本来なら是非曲直庁に送られ四季が直々に裁くはずだったのだが、リアスが勝手に悪魔の駒を入れたせいで輪廻が歪んでしまったのだ。

 

まぁアーシアに関しては彼女は全面的に被害者なので白玉楼で次の転生を待てばよかったのだが悪魔に転生してしまったのでそうもいかない。畜生界でしばらく管理せざるを得ない状況だ。

 

ちなみに一誠は熱血漢で正義感と情に厚いところがあるが基本的にスケベなので地獄行きは確定とのこと。(とはいえ他の性犯罪者よりは刑期は短いそうだが)

 

「いやいや!俺まだ死んでないし!」

 

「人という種族の上ではあなたはすでに死んでいるんですよ!そもそもあなたには余罪もたくさんあるんです!今すぐに連れていきましょうか!?」

 

四季も女性なので一誠の被害にあった人達の苦しみはよく分かる。なにせ閻魔王がまだいた時にセクハラ・パワハラのオンパレードを受けていたからだ。

 

「あなたは普通に黒なので地獄行確定なんですよ!さっさと来なさい!手続きが進まないでしょうが!」

 

と一誠をしばき倒した。




次回 悪魔捕縛・開戦?


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第十三話 悪魔捕縛・開戦?

お待たせいたしましたぁ!

感想お待ちしております。


 

四季が三大勢力代表らを問い詰めていた頃、学校の外では小町の後輩の死神達が警備中の悪魔と揉めていた。

 

「だがら!そもそもここは我ら日本神話の領土なんですよ!ですから帰っていただきたい!」

 

「そういうわけにはいきません!我らはここの警備を仰せつかっているんですぞ!」

 

「だ~か~ら~!」

 

まぁ双方の気持ちも分からんでもない。悪魔側の警備担当らは自分らの仕事をしているだけであれこれ文句を言われるいわれはないというスタンスだが死神としても黙っているわけにはいかない。

 

なにせここは日本の土地。日本でのことは我々が対処しなければいけないという誇りがあるからだ。

 

 

「ったくもう‥‥ん?」

 

 

そんな感じであーだこーだもめていた所ある死神が近づいてくる集団がいることに気が付いた。

 

 

一方その頃‥‥

 

「で、でもよ!俺はまだ死んでねえぞ!!」

 

「ですから、貴方は日本の人間としてはすでに死んだ身なのです!!最もあなたとつるんでいた他の二人も地獄行は確定ですがね!!ほらさっさと行きますよ!!小町!!」

 

「はいは~い!ちょっとごめんよ?」

 

そう言って小町は一誠を確保しようとするが

 

「ちょっと待ちなさいよ!一誠は私の眷属よ!!勝手に決めないで頂戴!!」

 

「あのさ?話、聞いてた??」

 

リアスが抵抗してさらにもめる始末だ。

 

「まったく。サーゼクス?あなたの妹への教育はどうなっているのですか?」

 

「い、いやリアスの意見も聞いてくれないか」

 

「天誅!!」

 

スパン!!

 

「ハベェ!!??」

 

「いいですか!?あなた方の失態や怠慢でこういう面倒な事態になってるんですよ!?そもそもここは日本!!あなたたちの住む世界とは違うのです!!日本に来るなら日本の法や常識を学んでから来させなさい!!そもそも大人の付き添いなしでよく統治させようと考えましたね!?今は21世紀!植民地開拓時代の19世紀とは違うのですよ!!」

 

で、リアスをかばおうとしたサーゼクスは四季にさらに怒鳴られる始末だ。

 

「し、四季さま!!四季様!」

 

「あん?」

 

するとそこに小町の部下が飛び込んできた。

 

「おや?どうしましたか??」

 

「はっはい!先ほど魔術師らしき者たちをとらえまして‥‥」

 

「はい?」

 

校庭

 

「おら!おとなしくしなさいな!」

 

「ええい!離せ死神風情が!!」

 

「あんだと貴様!」

 

西洋系の魔術師との日本の死神の関係は実はかなり悪い。その理由は開国以降宣教師と偽って日本人を誘拐して魔術実験の材料にしようとしてきた者が多く、その大部分が悪魔関連だったので開国以降は死神の仕事に魔術師の処理が追加されたほどだったのだ。

 

 

再び戻って会議室

 

「で、その総大将らしき悪魔は逃がしたと…」

 

「す、すみません」

 

「まぁ構いません。あ、あとサーゼクス?」

 

「は、はいなんでしょうか?」

 

「今度あなたたちの冥界に行きます。あなた達だけではお話にならないことがよ~く分かったので貴族連中にもしっかりと通達しますから。あと日本系の眷属がいたら即刻回収しますのでそのおつもりで」

 

 

四季は有無を言わせない圧をかけながらそう言った。



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第十四話 四季様の日常

少々シリアスが続いていたので日常回です!


 

ボーンボーンボーン!

 

「あ、もう朝ですか‥‥」

 

四季の朝は前日の残業の処理から始まる。

 

「はぁまったく。閻魔の人材不足で本来は担当外の仕事もやる羽目になってるんですよねぇ…数百年前が懐かしい。とはいえほおっておくわけにもいきませんしねぇ‥‥」

 

と言いつつも仕事をこなす四季は間違いなくブラック企業の社畜だ。

 

「よ、ようやく昨日の分が終わりましたね‥‥さて」

 

ガチャ。

 

プルルルル!!プルルルル!!ガチャ

 

「あ、小町ですか?今日の分の回収予定の者の書類ができたので取りに来てくださいね?」

 

『いやまぁそれは了解ですけど大丈夫ですかい?』

 

「あははは…こんなの鬼神長に比べたらましですよ、ははは」

 

『さ、さいですか』

 

そう言って電話を切ったものの

 

「あたたたた…胃が…」

 

胃痛は相変わらずのようだが‥‥

 

 

そして現実世界の午前8時頃に朝御飯なのだが彼女の朝食はおにぎり数個だけで本当に少ない。

 

「はぁ…お腹すきました…悲しい…」

 

 

そして四季は昼過ぎから神々の会議にほぼ強制出席して三大勢力への対応の報告。

 

「え、え~。現在サーゼクスの妹がいる駒王町やその他の貴族との交渉はもめておりますが一部の悪魔との交渉はうまくいっております。なので…」

 

「あ、ああ。そうか」「お、おい。四季の顔一週間前より悪くなってないか?」

 

「え、えっと四季ちゃん?さすがに休んだら?っていうか四季ちゃん昨日寝たの??」

 

「いいえ?ここ二週間以上寝てませんよ?」(*´∀`)

 

「「「「今すぐに寝ろ!!!」」」」( ;`Д´)

 

神々から寝てないことに怒られ、他の閻魔からも謝られて四季はようやく三時間寝た。

 

 

「お待たせしましたね小町。神々のお方たちに怒られまして三時間寝てきました」

 

「いや、一日休んでくださいよ…」( ´゚д゚`)エー

 

「そしたらあなたもさぼるでしょうに」(ー_ー)

 

そうして心配する小町の意見を退けて仕事を渡した。

 

「じゃこれに記されている者の魂を回収してきてくださいね?」

 

「分かりました。・・・本当に休んで下さいよ?」

 

そう言って小町は出ていった。

 

「さて、次は‥‥」

 

そうして彼女は再び電話を掛けた。

 

「あ~。黒歌?畜生界に関する報告が来てないのですが?」

 

『あ!ごめんにゃ、今修正点が見つかったから修正中なのにゃ』

 

「あ、そうですか。ではできれば今日中に」

 

『わかったにゃ』

 

やり取りを終えた四季はふと時計を見て言った。

 

「はぁ。この後は白玉楼にいって数の合わない書類の確認、んでその後にさらに書類整理…また徹夜ですかね?」

 

 

その落ち込んだ顔を見ていた死神達はさぼったままの日本の神々に仕事をするように尻をひっぱたいて四季を気絶させてでも休ませようと心に決めたという。




なお翌日四季は小町に睡眠薬を仕込まれて強制的に休まされて神々は死神達のストライキ食らったのでしっかりと仕事をしようと決めたという。


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第十五話 キリスト系冥界への出張です!

大変お待たせいたしました!


 

四季が小町以下死神の策略で眠らされてから一週間後。

 

彼女は今日も執務室で書類整理と処理に追われていた。しかし今回は少し内容が違った。

 

「こ、小町。それで相手さんに提出する資料はできたのですか?」

 

「は、はい。現在天照大御神様に点検してもらっていますので今少しかかるかと」

 

「そうですか‥‥はぁ。徹夜ですれば昨日のうちに終わったんですがねぇ…」チラチラ

 

「駄目ですよ四季様。そういって無理しまくった結果が先日の騒動じゃないですかい」

 

「‥‥」

 

そう。四季が小町達に眠らされた翌日に目を覚ましてすぐに書類処理をしていた四季は天照大御神に呼び出されて働きすぎだと怒られて五日間の強制休日を命じられて休んでいたのだ。

 

しかし、数百年ぶりの長期休みだったせいかやることがなくて困ったそうな…

 

 

「さて、明日はキリスト教系の冥界への出張ですか…で。どうやって行くんですかい?」

 

「え~と小町が仲良くなったシトリー嬢からの連絡資料によると‥‥‥え?駒王駅の地下????」

 

 

 

翌日

 

「「‥‥‥」」

 

二人はシトリーの案内を受けて冥界への入り口へ来たのだがよりにもよって駅の地下を勝手に改造していた上にそこを冥界との連絡用の鉄道線を通していたのだ。

 

ここは四季たちも把握していない場所だったので四季はさすがにめまいがした。

 

「‥‥あ~、シトリーさん?ここは把握してませんでしたしある意味便利ですから私の権限で現時点では外交拠点として目をつむりますから。あ、ただ天照大御神様に報告しますからね?」

 

「ええ。むしろそうしてください」

 

 

そう言ったのはあの四季の三大勢力代表者会議に殴りこんだ事件以降小町と仲が良くなり穏健派かつ良識派であったソーナ・シトリーだ。

 

彼女は四季の通達後に日本の是非曲直庁に菓子折りをもって現れて『眷属に数人日本人がいるのだが本人らとしては自分のそばにいたいと言っているので認めてほしい』と申し込んできたのだ。

 

その際、四季は門前払いしようかと思ったが、天照大御神が見舞いに来ていたので彼女に確認したところ…

 

『本人たちに四季ちゃんが聞いて能力で白黒つけて判断したら?』

 

と言われたので本人たちを連れてこさせて能力で確認したら心からそう思っているのを確認したので閻魔王代理をしている鬼神長と天照大御神の許可が下りたので四季も許可をだして眷属たちの冥界所属を日本神話から公式に認められた最初の例となる事態があったのだ。

 

それ以来姉が外交担当である彼女と同じ苦労人だった小町は仲が良くなったので今回はそのパイプで冥界への出張を取り付けたのだ。

 

「にしても駅の地下に駅を作るとは・・・。しかも列車は各家で専用車を作っているとは豪勢ですね」

 

「ええ。一応リアスのところも持っていますので有力悪魔は大体持っていたはずです」

 

「まぁそれについても詳しく魔王様に問いただすとしましょうか。それにシトリーさん今回はありがとうございます」

 

「いえいえ。私たちも冥界に戻らなければならなかったので…」

 

そうして四季たちはシトリーらとともに冥界(キリスト教系管轄の)へと向かう列車に乗り込んだ。



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第十六話 会談?です!

大変お待たせしましたぁ‼️

会談と言っていいのかわからない内容になってしまいましたがご了承ください!!

感想お待ちしております!!


さて、そんなこんなで悪魔達の支配地域であるキリスト系地獄に列車で到着した四季と小町だったが四季は頭と胃を抱え続けていた。

 

「‥‥」

 

「あ、あの。大丈夫ですか?」

 

そりゃそうだ。

 

悪魔たちの横暴さには慣れた四季だったが、それでも各地からの苦情の書類が大量に届きかつそれらは裁判総長である四季のサインと判子が必要なので小町が能力で四季の部屋まで戻って書類を取りに戻ってソーナ・シトリーの手配で止まっていたホテルの部屋で仕事の処理をせねばならず四季は悟ったような眼をしていた。

 

 

翌日

 

「若手悪魔たちの会合ですか‥‥」

 

「はい。集まるのは次期魔王になりえる者が集まり、意気込みや夢などを言ったり上層部からの目を付けてもらうような感じですね。できれば悪魔の次世代を担う彼らを見てから会議を行いたいとのことで…」

 

「ほう…ところでソーナ・シトリーさんは「ソーナで結構ですよ?」そうですか。ではソーナさんの夢を聞いてもよろしいでしょうか?」

 

「私としてはこの冥界の地にレーティングゲームの学び舎を建てる事が夢ですね」

 

「学び舎…学校ですか?そう言った物はこの冥界にはなかったのですか?我々の是非曲直庁には小町がいた死神養成所がありますが…」

 

ちなみに四季は元地蔵なので中途採用され正規採用された他の閻魔よりは出世しにくいという事情があったが成績がかなり良かったので閻魔の地位では今のところ最上である裁判総長の地位にいる。

 

「ええ。あるにはあるのですが現在ある学校は上級悪魔と一部の特権階級の悪魔のみが入学する事が許された学校なんです」

 

「それは…かなり偏りがありますね」

 

「はい、そこで私は下級悪魔や転生悪魔も関係無く通う事が出来る学び舎を建てたいんです」

 

その言葉を聞いて四季は初めて悪魔に感激した。

 

「素晴らしいです!非公式ではありますが私はあなたの方針を支持します!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

四季は地蔵であった過去からそう言う被差別民の嘆きを昔多く聞いてきたのでソーナの夢を大いに支持したのだ。

 

 

数時間後

 

「‥‥‥」(# ゚Д゚)

 

 

(うわぁ‥‥四季様怒ってるぅ‥‥‥)

 

 

四季と小町は会合にゲスト扱いで参加することになったが四季にとっては、はらわたが煮えくり返る案件ばかりであった。

 

 

まず禍の団への対応も楽観的で不安が残るが若手はどこも一緒なのでそこはいい。

 

だが夢や目標を語るときになって問題が生じた。

 

サイラオーグやリアス、シークヴァイラ、ディオドラ、グラシャラボラスの目標はまあ貴族らしいという内容で聞いていた老人たちも機嫌がよかったがソーナ・シトリーの夢を聞いた老人たちは‥‥

 

「「「ハハハハハハハハハハハハハッ!!!」」」

 

「よりにもよって、あのような者達の為の学校を作ろうなどとは!」

 

「これは実に傑作だ!」

 

「夢見る乙女とはよく言ったものだ! ハハハハハッ!」

 

(‥‥は?)

 

「いやはや、無知であるとは実に悲しいな! よもや、あのシトリー家の次期当主ともあろう者がそんな夢を語ろうとは! ここがデビュー前の顔合わせの場で本当によかったな! もしも大衆の前でそんな事を言った暁には、シトリー家のいい恥晒しになる所だったぞ!」

 

「ソーナ・シトリー殿。下級悪魔や転生悪魔は上級悪魔である主に仕えて、その才能を見出されるのが世の常であり、それはこれからも変わりは無い。貴殿のような立場の悪魔がそのような養育施設を作ってしまったら、間違いなく伝統や埃を重んじる旧家の顔を潰す事に繋がりかねんぞ?」

 

「その通り。確かに、今の冥界が変革の時代に入っているのは我等も認めよう。だがな、世の中には変えるべきものと変えてはいけないものがあるのだ」

 

「矮小な下級悪魔や元人間の転生悪魔如きに教育などと、なんと愚かな事か」

 

という散々な評価でソーナも顔を伏せて涙がこらえているのが目に見えていた。

 

 

「小町、流石にいっていいですよね?言っても内政干渉になりませんよね??」(#^ω^)

 

「は、はい‥‥」(怖い…)

 

そうして四季の我慢が限界に達した。

 

 

 

 

「あなたたちは何を言っているのですか?」

 

四季による老害への説教が始まった。




次回 四季の怒りと持論


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