ダンボールの中のガンタンク部隊 (島田愛里寿)
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プロローグ

ロボット魂の量産型ガンタンクを見た影響で衝動的に書いているので更新は不定期です。


 

『本当にすみませんでした!!』

 

「は、はぁ」

 

ここは死後の世界の空間。ここではある女神と男性が相対していたが女神が男性に精一杯頭を下げていた。

 

それもそのはず、そもそもこの男性は本来は死ぬ時期ではなかったし、彼女の前任者が『顔が気に入らない』というだけで人生票を書き換えて不幸な人生にしたのだ。

 

「頭を上げてください。確かに生きているのもつらい人生でしたがあなたに責任はありませんよ」

 

『うう、ありがとうございます。上層部もこの件を大変重くとらえておりまして、別の世界に憑依転生してもらいます』

 

「へ?それって本当ですか?」

 

『はい。その世界の名前は『ダンボール戦機』です』

 

「ええ…」

 

彼はもちろんダンボール戦機を知ってはいたがゲームでWしかやってこなかったので不安そうだ。

 

『大丈夫です。いくつか特典を与えることになってますから』

 

「え?」

 

『まぁ五つまでですが。本来なら三つまでなんですが上層部から謝罪の意味もあると言われまして』

 

「わ、分かりました。じゃあ『LBXを自作できるほどの知能』『前世で好きだったアニメやゲームに出てくる全機体や陸上兵器の詳細な知識』『その世界で必要なすべての言語を喋れ、書ける』『怠け癖の解消』『ある程度の戦闘能力』で」

 

『わかりました。では送りますね?』

 

「はい」

 

そうして彼は転生していった。

 

 

 

ここはダンボール戦機の世界のとある財閥の屋敷

 

そこには二人の少女が姉の部屋に向かっていた。

 

「黒潮。まだ陽炎は目を覚まさないのですか?」

 

「ああ、お医者はんによると目を覚ます時期は分からんそうや」

 

「そうですか。しかし我々は陽炎が目を覚ました際にはもう失望させません!」

 

「そうやな」

 

この館は海野財閥の所有している館だ。この世界においてはLBXや人以外の物ならなんでも売っている大財閥で海道財閥よりもランクは上だ。(モデルは機動警察パトレイバーに出てくるシャフトエンタープライズ)

 

しかも、その財閥は孤児支援に積極的で娘をすでに三人ほどいたが妹としてさらに数人を家に迎える為にこの館を作らせるほどだ。

 

しかし、引き取られた子たちと直系の娘二人は館を素直に喜べる状況ではなかった。

 

なにせ長女である『海野陽炎』が事故に巻きこまれて意識をずっとなくしているのだ。

 

「雪風や長波もかなり心配してたで。あと浦風や磯風も」

 

「‥‥まさかとは思いますが磯風を調理場に入れてないでしょうね?」

 

「そこは大丈夫や。浦風と長波が入ろうとしている所をしっかりと確保したで」

 

「はぁ。もし今目を覚ました陽炎に磯風の料理を食わせたら死亡してしまいますよ?」

 

そう、一度お礼と称して磯風が料理したのだが死ぬほどまずく不知火と黒潮は救急搬送される羽目になったのだ。

 

「さて、陽炎入ります…よ‥‥」

 

「どしたんや?しらぬ…い…」

 

「あ、不知火?黒潮?」

 

そう二人が入ったときに二人が愛する姉の陽炎が起きたのだ。

 

 

 

 

 




強襲型ガンタンクのプラモデルほしいですね。

次回 転生後の陽炎


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転生後の陽炎

LBX作るのはおそらく次回かと


「う、う~ん?ここは?」

 

転生したであろうことは分かったが、何か違和感があった。

 

「な、なにこれ!?」

 

そうなぜか女性に性転換していたのだ。

 

『あ、転生できたみたいですね?』

 

「あ、女神さん」

 

『今から特典とその体の記憶やしぐさなんかを送ります。頭痛がするかもしれませんが我慢してください』

 

「分かったわってつぅ!」

 

そして次の瞬間様々な記憶が流れ込んできた。

 

大事な妹二人のこと。

 

養子として家に来た多数の妹たち。

 

何事にも親身になってくれる親。

 

中学校に進学する前に事故に巻き込まれ、その際に最後まで残っていた妹の不知火を逃がすために失望したと言って逃がしたこと。

 

そして最後に脱出しようとした際にがれきが上から降ってきて下敷きになって意識不明になっており、明日には死亡していた可能性があったこと。

 

「な、なるほどねつまりは憑依転生ってわけか」

 

『大丈夫でしたか?』

 

「ええ。問題ないわ」

 

『そうでしたか。ではよいセカンドライフを』

 

そう言って女神は消えていった。

 

「さて。自分はどんな姿かしらね?」

 

そう言って彼女は鏡の前に立つと

 

「あ、これ艦これの陽炎だわ。じゃあ血がつながっている妹が不知火や黒潮って名前なのも納得ね」

 

そして納得していると

 

ガチャ

 

扉が開き

 

「さて、陽炎入ります…よ‥‥」

 

「どしたんや?しらぬ…い…」

 

二人の妹が入ってこようとして固まっていた。

 

「あ、不知火、それに黒潮。おはよ」

 

と明るく挨拶したが

 

「陽炎…陽炎!!」

 

ガバッ!!

 

「うひゃあ!」

 

不知火がとびかかって抱きしめてきたのだ。

 

「し、不知火どしたの?」

 

「黙ってください!不知火は、不知火は!」

 

「こりゃえらいこった!みんな呼んでくるで!」

 

そして不知火が感動して陽炎を抱きしめている間に衝撃から立ち直った黒潮は慌てて家族を呼びに行った。

 

 

「陽炎お姉ちゃん大丈夫でしょうか」

 

「ああ、姉ちゃんとはあたしらまったく話したことないからなぁ」

 

「うむ。やはり私が料理を…」

 

「「「だからやめて」」や」

 

ここは館のとある一室。ここには養子として海野家に引き取られた子供たちのうち雪風・長波・浦風・磯風がいた。実はもう一人、浜風という名の子もいるのだが部屋で勉強中である。

 

「お~い!雪風!磯風!浦風!長波!浜風!どこや!!」

 

「あれ?黒潮姉ちゃんどうしたんだよ?」

 

 

そこに慌てた様子で義理の姉の黒潮が入って来た。

 

「おお!長波!それに雪風と磯風、浦風もおったか!今すぐに浜風も呼んでくるんや!」

 

「どうしたんじゃけぇ?」

 

そう浦風が広島弁で聞くと。

 

「陽炎姉さんが、姉さんが目を覚ましたんや!」

 

「「「「ええ!?」」」」

 

四人はとてつもない衝撃を受けた。

 

一度も話したことがなく話してみたいなと思っていた彼女が目を覚ましたのだから。

 

「えらいこっちゃ!浜呼んでくるで!」

 

「お、おう!母さんたちにも伝えねえと!」

 

「それは長波と浦風に頼むわ!雪風、磯風来るんや!」

 

「は、はい!」「ああ!」

 

そして二人を連れて黒潮は陽炎の部屋に戻った。

 

 

陽炎の部屋

 

「あ、あのね?不知火?あの時に失望したって言ったのはね?あなたを逃がすために言った言葉の綾でね?別に失望していないからね?」

 

「分かっています。ですがそのせいで陽炎が眠ってしまったこととは別です。寝てた分甘えさせてください」

 

「あ、あはは」

 

陽炎は不知火にずっと抱き着かれていたので部屋から出られずにまたベットの上にいた。

 

そして黒潮が雪風と磯風を連れてきて三人も抱き着いてきてさらに親に電話してきた長波と浜風を連れてきた浦風も抱き着いてきたので陽炎は引きはがすことをあきらめた。




次回 ガンタンク


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陸戦強襲型ガンタンク

ネタバレあります。ご注意ください。


姉妹たちから絞殺されそうになっていた陽炎だったが会社から慌てて帰って来た母と父によって何とか助けられた。

 

「まったく!いくら陽炎が目を覚ましたことがうれしいと言っても病み上がりの状況で締め上げるなんて論外です!」

 

「「「「「「ごめんなさい」」」」」」

 

不知火たちは母から叱られることになったが陽炎は母の姿に見覚えがあった。

 

(やっぱりどう見ても弱音ハクよね?)

 

数日後

 

館の陽炎の部屋に陽炎はいた。実は全快していたが、医者から要安静と言い渡されたので部屋であるものを作っていたのだ。

 

「ふんふんふ~ん♪」

 

彼女が前世から好きだったロボットものがある。ガンタンク等を筆頭にする戦車型だ。なにせ他のガンダム系の機体はなんとも現実味がなく味気ないと思っていたからだ。

 

「ブルドっていうLBXはあるにはあるけどなんかダサい気がするのよね~。手持ち武装はもてないけど、やっぱりガンタンクがいいわよね~」

 

そうLBXの設計図だった。そして彼女が設計しているのはガンダムシリーズに出てきた機体。『強襲型ガンタンク』であった。

 

陸戦強襲型ガンタンク 元ネタ 機動戦士ガンダム MS IGLOO 重力戦線

 

機体番号RTX-440

 

機動戦士ガンダム重力戦線第三話にて登場。

 

ガンタンクの基礎となった試作機「RTX-44」を改修し、対MS戦能力を付与した機体である。戦況に応じて搭載武装を有効に使い分ける通常形態から、サブクローラーを展開して低姿勢になることでMSを上回る機動戦闘と被弾率の低下というメリットがある突撃砲形態に簡易変形することができる。

 

情報漏洩によって開発凍結処分になっていたがオデッサ作戦に参加するべく改修されて三機が実戦に参加。陸舟艇ダブデ二隻を大破、マゼラドップ四両、ザク八機、グフ一機、旧ザク一機、ドム二機、歩兵一個守備隊、装甲車一、を撃破し、要塞をビッグトレーと共同破壊するという大戦果を挙げたが一機が旧ザクとともに自爆、もう一機はダブデに体当たりして撃破、最後の一機もジオン側に潜入していたスパイがパイロットを裏切ってジオン側に渡っていたことが原因でスパイが乗っていたダブデの艦橋真下で自爆した。

 

 

武装

・220ミリ滑腔砲

・ボップガン

・大型火炎放射器

・30ミリ機関砲

・56連装ロケットランチャー

・MLRS

・重地雷

・燃料爆弾

 

 

「ふぁ~あ。なんか眠くなってきたわね~。昼寝しましょ」

 

そう言って彼女は寝たのだが、そこにある人物が入って来た。

 

不知火と黒潮だ。

 

「陽炎いますか?って寝てますね」

 

「ほんとやね。いや~しかし久しぶりに安心して陽炎の寝顔見れるで」

 

「何を言っているんですかって、ん?なんでしょうかこれ?」

 

それは陽炎が書いていた陸戦強襲型ガンタンク(LBX化)の設計図だった。

 

「これLBXやない?」

 

「それにしては面白い形をしていますね。まさか陽炎が?」

 

「ありえそうやわ~。最近の陽炎なんか事故前よりも頭ええしな」

 

「明石さんならつくってくれそうですね」

 

「ああ、最近LBX事業やろうって躍起になってたけどいい設計が決まらないって悩んでたもんなぁ」

 

 

「陽炎に相談してみましょう」

 

 

数時間後

 

陽炎が起きてきてなおかつ養子の妹たちが寝たタイミングを見計らい不知火は切り出した。

 

「陽炎。先ほど陽炎の部屋に入ったときにあったこれは何ですか?」

 

「へ?どれっぶふぅ!」

 

そして見せられた設計図を見た陽炎は飲んでいたお茶を噴き出してしまった。なにせこっそり書いていたガンタンクの設計図だったからである。

 

「なんですか?」

 

「な、げっほげっほ。どこでそれを?」

 

「?どこって陽炎の机の上に」

 

「あっちゃー」

 

まあ自分の不始末だったようだ。

 

「で?なんやこれ?」

 

「ああ、私が構想してたLBXよ。市販のパーツ改造して作ろうと思ってて」

 

「陽炎。うちの本社で作れると思いますよ?」

 

「へ?」

 

「ああ、陽炎が寝とったときにうちの会社もLBX産業に参画することになったんやが設計案が決まってなかったんや。で、これをさっき開発主任の明石はんと夕張はんに見せたら『作れますよ!いや作らせてください!!』って血走った眼で言ってきたで」

 

「えええ…」

 

「陽炎」

 

「ん?」

 

「私たちも一緒にやりたいんです!構いませんよね!」

 

「あ、あ~。わかったわ。取り合えず私たちだけで使いましょ?」

 

「はい!」「りょうかいや~」

 

そうして陸戦強襲型ガンタンクは作られることとなり、開発部は大いに成果を上げると同時に評価もあがり、出来上がった三機は陽炎・不知火・黒潮がテストもかねて使用することになった。




次回 破壊神との対決


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破壊神との対決

こっそり書いてた設計図がばれて海野財閥のLBX研究所に送られて三機の陸戦強襲型ガンタンクが届いてから数日後。

 

「いや~楽しいなぁこれ!」

 

「ええ!今まで使ったLBXよりも戦闘能力も高いですし、スピードも段違いです!」

 

「そ、それはよかったわ。でも壊さないでね?」

 

不知火と黒潮はガンタンクに夢中だった。そりゃそうであるブルドなどは確かにタンク系だが、上半身は人型のままな為に機動性や運用性に難ありな機体であったからだ。それに引き換えガンタンクは完全に戦車型として割り切って設計されているので扱いやすいのだ。

 

「分かってますよ。しかし陽炎に勝ててない我々としては特訓を重ねたいのです」

 

「せやせや。それに雪風たちからも欲しいってせがまれとる。データを取らんと作ってくれないらしいやん」

 

「あ、あはは…」

 

そう。実は開発部の明石主任と夕張副主任から作ったはいいが、かなり癖の強い機体のせいでコストや使いやすさの面で一般販売するわけにはいかないと言われたのだ。そこで陽炎は新しい機体の提案を求められており、結構大変なのだ。

 

「あ、そうだ気分転換に今度行く中学校に行ってみない?」

 

「ミソラ第二中学校ですか?構いませんが」

 

「ああ、陽炎はんが寝てたせいでウチラと同じ時期に入学になっとるからなぁ」

 

「なんかほんとごめんなさいね?」

 

「いえいえ!」「かまわへんで、むしろ二度とあんな心臓に悪い行動はせんでほしいがな」

 

「あ、あはは」

 

そして三人はミソラ第二中に向かった。

 

職員室で見学用に地図のパンフレットをもらったが、

 

「体育館裏のスラムには近ずくな」と警告された。

 

「なんで学校にスラムがあんのかしら?」

 

「さぁ?それは分かりませんが問題児がたむろしているから行くなという意味では?」

 

「まぁ今の時間帯にはおらへんとちゃうか?それにあと数週間でここに通うんや、危険な場所がいかに危険かも知っといた方がええんちゃう?」

 

「まぁそうね。行ってみましょうか!」

 

「はい!」「はいな」

 

(ごめん二人とも。多分郷田ハンゾウと三人衆いるわ)

 

内心陽炎は二人に謝りつつもスラムに向かった。

 

スラム

 

「やっぱりというかなんというかいかにもって感じね」

 

「はい。というか学校側も何をやってるんでしょうか?普通撤去作業くらいするのでは?」

 

「ことなかれ主義ちゃうんか?」

 

「二人とも言いすぎよ。まぁここでLBXの試運転してみない?」

 

「「はい」な」

 

そうして三人はガンタンクでスラムの中を探検したりしてみた。

 

「さて。そろそろ帰りましょ?」

 

「そうですねデータも十分取れたかと」「そうやな」

 

そしてCCMを操作してガンタンクを回収した三人が帰ろうとした時。

 

(ちなみにこのCCMも明石謹製であり、通常のCCMではガンタンクを操作できないので専用の物である)

 

「誰だ!」

 

「ッ!?」

 

とっさに距離を取って、声のした方を見ると

 

長い学ランに木刀を持った、原作と変わらない格好の郷田ハンゾウと郷田三人衆の矢沢リコ、亀山テツオ、鹿野ギンジが先程通ってきた道に立っていた

 

ガンタンクが戻って来た道にだ。

 

 

(あっちゃ~見つかっちゃったみたいね)

 

「なんだお前ら見ない顔だな」

 

「ここはあんたらみたいなやつが来る場所じゃないよ」

 

「それにお前らさっきからいろんな場所見てただろ」

 

(ひぇ~。なんでギンジにばれてんのよ!)

 

陽炎は二人と話していたのでしまっていなかったガンタンクをバックにこっそりしまおうとすると。

 

「お前、今リュックの中に何か入れただろ」

 

「げ」

 

ハンゾウは木刀を向けながら陽炎に聞いてきたので陽炎は渋々出すことに

 

そしたら

 

「何だそのLBX、新型か?」

 

「見たことがないアーマーフレームね」

 

「新刊の情報にはこんなこと書いてなかったでごわすが」

 

「つまりレア物って事かよ」

 

「お前、バトルしろよ。俺が勝てばそのLBXはコアスケルトンごと頂く」

 

「「「え、えええ!?」」」

 

陽炎はもとより不知火、黒潮も焦った。なにせ海野財閥の最新技術を集めて作った試作のLBXだ。持っていかれたら怒られるばかりか家にも多大な迷惑がかかる。しかしバトルしないと帰してくれそうもない。

(しかも出したままだったのは陽炎のみなのでタイマン確定)

 

「わ、分かったわよ」

 

「おし、じゃあこい」

 

彼らの後ろに続き、陽炎たちは郷田ハンゾウ達の部屋に入る

 

そこは原作通り、フィールドと天下無双と書かれた布にソファーがあった

 

「えっと。レギュレーションは?」

 

「なんでもありだ」

 

「えっとつまり?」

 

「陽炎、アンリミテッドです」

 

「あのな不知火?陽炎は一年くらい寝とったしわからなくて当然やで?」

 

「大丈夫かね?」

 

(まぁゲームやアニメは見てたけどWだけだったしね)

 

「行け、ハカイオー!!」

 

「行くわよ!陸戦強襲型ガンタンク!!」

 

そう言ってフィールドにガンタンクを放り込み、CCMを操作して稼働させる。

 

すると側面の排気口と背にあるバックパックから少し煙を出して稼働した。

 

「じゃあ始めるぜ?」

 

「ええ。いつでも」

 

「負けないでくださいよ!陽炎!!」

 

「頑張ってな!」

 

「ええ」

 

 

『バトルスタート!!』

 

 




次回 戦闘


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戦闘

なんかうまくいかなかった気がしますが許してください


陽炎たちは進学予定のミソラ第二中のスラム街でLBXの試運転をしていたがハンゾウらに見つかり、LBXをかけた勝負をする羽目になった。

 

『バトルスタート!!』

 

「相手は多分パワー系、だったら!」

 

戦闘開始と同時に陽炎は最大速度で突っ込む勢いで前進した。

 

「ぬぉ!?」

 

「ちょ!陽炎!何しているんですか!」

 

「見てなさいな!」

 

そしてハカイオーに接触する寸前で回避行動を取って距離を十分に取ったら…

 

「変形機構起動!」

 

「なにぃ!?」

 

「変形した!?」

 

そう。強襲型ガンタンクは背が高く被弾面積が大きい、ならば倒せばいい!というコンセプトで通常形態から突撃砲形態への変形が可能なのだ。

 

そして再びハカイオーに近づくと周辺を回り始めた。

 

「ちぃ!見えねえ!」

 

「よし!ここ!」

 

そう、最初に陽炎がとった戦法は相手の眼を奪うこと。相手のパワーが高いのならば攻撃される前に後ろから撃ちぬけばいいという感じだ。

 

とはいえベテランと初心者レベルの陽炎では少々分が悪く…

 

「へん!甘いぜ!」

 

「え?あ!?」

 

そう、220ミリ低反動砲を発砲した瞬間にはハカイオーはすでに側面に回っていたのだ。

 

 

「おらぁ!」

 

「ち!後退!」

 

そして陽炎も何とかハカイオーの攻撃が当たる直前に全速でバックさせて攻撃をかわした。

 

「やっぱり強いわね。変形解除」

 

そう言って陽炎は変形を解除して、

 

「ロケット一斉射!」

 

そして機体の左側にあった56連装ロケットランチャーを乱射した。

 

「おわ!?」

 

そして一瞬ハカイオーのバランスが崩れ、

 

 

「そこよ!!」

 

そしてハカイオーの胸の部分にある我王砲の砲口に低反動砲を叩き込んだ。

 

そしてブレイクオーバー判定が出た。

 

「なん、だと!?」

 

「リーダーのハカイオーが、負けた……」

 

 

「さすがです陽炎!っいた!なにするんですか!」

 

「あのね?不知火?空気読みなさいな」

 

そして陽炎は空気を読まなかった不知火の頭をはたいて、ハンゾウの元に向かった。

 

「あん?なんだよ」

 

「楽しかったわ。またやりましょ?」

 

「ハハッ!そうだな」

 

「今度はうちの妹たちと一緒にあなた達ともやってみたいわ。よろしくね」

 

「えぇ!?あたし達とも!?」

 

「意外でごわす」

 

となんやかんやあったが陽炎たちはハンゾウたちと仲が良くなった。

 

(ちなみに今度入学予定の生徒と知ったときはかなり驚かれたが)

 

 

海野家

 

「さーて、設計図を書いておいてって言われたけどどんな機体がいいかしらね~」

 

陽炎はある意味とても悩ましい問題で頭を抱えていた。

 

「やっぱり通常のファーストのガンタンク?いやでもだったら量産型でもいいし、Ⅱは拠点防衛用だから軍向けにはいいかもね~。でもR-44やロトもあるし‥‥あ。初期型でいいかな?」

 

そう言って陽炎はガンタンク初期型(オリジンのガンタンク)の設計図を書き始めたがあることに気が付いた。

 

「あれ?ハンゾウ達って原作キャラよね?あ、間違いなくなんかの事件に巻き込まれる可能性があることをすっかり忘れてた!!あ~ビッグトレーかヘビィフォーク級でも作る?いやダブデ級でもいいかもね」




次回 入学


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入学・開発者・拾い物

入学という題名ですがほとんど開発に関する内容です。

すみません

陸戦艇イラストはステルス兄貴さんにいただきました。

今回、ガンダム00のキャラが登場です!


ミソラ第二中に入学した陽炎と不知火、黒潮は原作主人公のバン達のクラスではなく隣のクラスに所属した。

 

そして陽炎はミソラ第二中一の天才と呼ばれそうだったが、目立ちたくなかった陽炎は試験等では手を抜いていた。(ちなみに不知火から母にばれてたいそう怒られたので二学期から実力をしっかり出すことになったそうな)

 

そして入学から数週間後、陽炎は不知火と黒潮とともに海野財閥のLBX開発部門の部屋にいた。

 

「お待たせしました」

 

「いや~ごめんなさいね?押し掛ける感じで来ちゃって」

 

「いやいや構いませんよ。で!出来たんですか!?」

 

「ええ」

 

そう言って陽炎は二枚の設計図を渡した。

 

ガンタンク 搭乗作品 機動戦士ガンダム(ファースト)

 

機体番号 RX-75

 

地球連邦軍の対MS戦闘車両「RTX-44」を、『V作戦』によってモビルスーツ(MS)にリファインした機体。連邦軍初のMSでもある。

 

連邦軍が当初MSという概念を正確に理解できていなかった事や、複雑な2足歩行システムの完成を待たずに開発されたため、戦車の下半身に人型の上半身を乗せたようなフォルムを持つ。

もっとも、地上で大型の機械を2足歩行させることは非常に困難なため、履帯移動は実は意外と理にかなっている機体でもある。

また、底部スラスターと姿勢制御バーニアを装備しているため、宇宙空間での運用も一応は可能だが履帯を使用できないのであまり使えない。そのため機動戦士ガンダム劇場版では、ホワイトベースが宇宙へ上がる際にジャブローに残され、代わりにガンキャノンがもう1機補充された。

 

 

量産型ガンタンク 登場作品 機動戦士ガンダム第08小隊第10話「震える山(前編)」

 

機体番号 RX-75R(Rはありなのかは不明)

 

ガンタンクの生産性を向上させ、砲火力や防御力を向上させた機体。量産型と銘打っているが実態は生産試験型であるが、ある程度の数が生産されていた。しかし、砲撃の際にバックパックにある弾薬庫を開いて給弾する関係上上からの攻撃には撃たれ弱い。さらにコアブロックシステムを廃止したので生存性が低下してしまった。しかしその代わりコアブロックシステムをなくしたおかげで胴体部を稼働させられるようになった。

 

最初は陽炎は初期型でいいかな?と思っていたのだが、イノベーターの存在を思い出したのでさすがに初期型では力不足だと判断し、とりあえずという形でファーストのガンタンクと08小隊の量産型を設計したのだ。

 

「おお!これはまたかっこいい機体ですね!」

 

「作り甲斐ありそう!」

 

明石と夕張はかなり興奮していた。そこに陽炎はあるお願いをした。

 

 

「で。ちょっと作ってもらい物があるのだけど…」

 

「「なんですか!?」ウキウキ!!

 

二人はかなり興奮気味に陽炎の話を聞きだした。

 

「うちの館って対LBXへの警備体制が甘そうだったから警備用のLBXと支援用の大型機を設計したから製品化してもいいから製造できる?」

 

「…設計図の内容次第ですね。どのくらいの大きさですか?」

 

「腰から膝くらいの大きさかしらね?」

 

「ええ!?結構な大きさですね!」

 

と言った対話がありつつも陽炎はこっそり書いていた設計図を新たに渡した。

 

「『ビッグトレー』『ヘビィ・フォーク』『ヘビィ・フォーク改』よ」

 

ビッグトレー級陸上戦艦

 

地球連邦軍の大型陸上戦艦。移動するために大型のホバーが搭載されている。

連邦軍においては前線司令部、または陸上部隊の旗艦として運用された。

 

兵装は対要塞砲二基と三連装40㎝主砲を三基装備していた。

 

 

【挿絵表示】

 

 

ヘビィ・フォーク級陸上戦艦

 

ビッグトレー級の後継艦として開発された艦。ビッグトレー級では後方に一基の砲を配備したので死角はなかったが火力の集中ができなくなっていた。そのため全砲を艦首方面に指向できるようになっており、対空砲もビッグトレー級の倍近くに増えている。

 

ヘビィ・フォーク級改陸上戦艦

 

本作オリジナル

 

ヘビィ・フォーク級陸上戦艦の艦橋後方部にビッグトレー級の後部砲と航空甲板を増設した艦。これで後方部にも火力をしっかりと指向できるようになった。

 

「うわぁお…」「すさまじいですね」

 

「でしょ?で、軍向けに施設防衛用のLBXも考えてるからお願いできる?」

 

「「お任せください!」」

 

 

そして三人は家への帰路についた。

 

「しかし陽炎。あんなに設計図をかいていたんですか」

 

「ええ。私はみんなとの生活を守りたいのよ」

 

「あはは。陽炎らしいなぁ~」

 

そして帰ったところ‥‥

 

「ただいまー」

 

「あ、陽炎姉さん!」

 

「ん?どうしたの長波?」

 

「ちょっと来てくれ!雪風が厄介な拾い物してきたんだ!」

 

「「「厄介?」」」

 

そう言う長波に見せられたモノは

 

ベットに横たわる白銀の長髪をした少女と母に看病されている男性だった。

 

「へ?」

 

そしてその二人に陽炎は心当たりがあった。前世に見たガンダム00の登場人物である人革連のセルゲイ・スミルノフ大佐(中佐)と超人機関出身の超人。ソーマ・ピーリス(マリー・パーファシー)だったのだ。




ガンダムOOのソーマ・ピーリスが出てくる小説が少ないのでここで出すことにしました。(あと荒熊も)

いっそ短編でOOの小説書いてソーマ・ピーリスと女主人公、荒熊でハッピーエンドな感じの話でガンタンクも出すか?


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拾い物に関して

最初はガンタンク系のタンクモドキたちで構成する予定でしたが00のティエレンがガンタンクや陸戦型ジムとコンビを組んでいるのを見たくなったので出すことになりました。


陽炎は頭を抱えていた。何せ帰ってきたら雪風がガンダム00の登場人物であるソーマ・ピーリスとセルゲイ・スミルノフのそっくりさんを拾ってきたというのだから。

 

陽炎はとりあえず雪風を部屋の外に連れ出して

 

「え、え~と雪風?どう言った経緯であの二人を拾ったか教えてくれない?」

 

と質問した。

 

「はい!散歩してたら男性が女の人の上にかぶさるようにして二人とも倒れていたので拾ってきました!」

 

「いや、犬・猫みたいな感覚で拾ってこないの!」

 

流石に陽炎も雪風の話には頭を抱えざるを得ない。いくら今の家族の中で一番精神年齢が低いと言っても人を二人も拾ってくるとは予想外だったからだ。

 

「はぁ。ま、連れてきちゃったものはしかたないか…とりあえず話を聞きましょ。あと雪風?」

 

「はい!」

 

「今度からは病院に連れていきなさい!」

 

と雪風にもう少し常識を教えなきゃいけないなと思いつつ陽炎は部屋に戻り、二人から話を聞くことにした。

 

「母さん。雪風がごめんなさいね」

 

「構わないわ。むしろ雪風には常識をしっかりと教えないとね」

 

「あはは…」

 

とセルゲイそっくりな男性を看病していた母に謝罪し、

 

「えっと。お話を聞いても大丈夫ですか?」

 

「ああ」

 

「何故うちの敷地内で倒れていたんでしょうか?しかも少女もつれて」

 

「それはな。私たちはある組織から逃げてきたんだ」

 

「組織?」

 

そして男性の話が始まった。

 

男の名はセルゲイ・スミルノフ。

 

元はロシア出身の元軍人で退役後に職を探していた際にイノベーターという組織から警備員にならないか?と誘われ、職が見つからなかったセルゲイは了承し入った。しかしそこはとんでもない組織だった。人の人権をまったく無視した人体実験は数知れず。日本政府に隠れた軍事開発。などなど軍人としての教示や誇りを退役後も持っていた彼は憤っていたが給与問題はあったし辞表を出しても生きて出られるかは怪しかったので我慢していた。

 

しかしある日、『超兵計画』という非人道的な実験の結果生まれた超兵のソーマ・ピーリスという少女の教育係を命じられてから彼の人としての良心に火が付き、彼女とともに脱出することを決意したがなかなか抜け出すチャンスがなかった。

 

そして今から数日前、研究員の一部が脱走するという事件が発生。(石森里奈がLBXのAX-00を持ち出した件)

 

その際の混乱に乗じ、自分を上官と慕ってくれている彼女とともに捜索をしているふりをしながら隙を見て逃げ出してきたのだという。

 

そして逃亡生活を送っていた際に見つかり逃げ込んだのがこの館付近の森林地帯でたまたま雪風が通りがかったことでイノベーターの構成員が逃亡、そして彼女に助けられたという。

 

 

これに母の海野ハクはショックを受けたが陽炎に館であずかっておくように!と厳命。大急ぎで夫に電話し始め、セルゲイをうちで雇えと恫喝しだした。

 

「と、とりあえず安心ですよ」と陽炎は言って部屋を出て彼女もLBX開発責任者の明石に電話をかけた。

 

「もしもし明石さん?」

 

『はい!何でございましょ~』

 

「さっき渡した防衛用のLBX支援メカ大急ぎで完成させて頂戴!人二人の運命がかかってるかもしんないの!」

 

『わっかりました!』

 

そして妹たちに家族が増えるかもしれないと伝え、大急ぎで彼女も新たなLBXの設計図を書き始めた。

 

その名称はガンタンクⅡとヒルドルブ。そして陸戦型ジムとティエレン。




次回 原作開始


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原作開始

お待たせしましたぁ!!


イノベーターから脱走してきたセルゲイとソーマの両名を保護してから海野家は大忙しだった。

 

まずはセルゲイを館の警備員に雇い入れ、ソーマを養子にすることになったのだが『ソーマ・ピーリス』の名は研究所で付けられたモノらしくこれでいいのか?と本人に聞いたが問題ないと言われたので本人の意思を尊重し、ソーマ・ピーリスで戸籍を登録した。

 

 

そして数日後、ミソラ第二中に登校した陽炎たちは隣のクラスの山野バンがLBXを買ったという話を聞いた。

 

(ふ~ん。ようやく原作スタートか‥‥)

 

「そういや陽炎。ソーマはんは大丈夫かいな?あの子、完全に軍人一択な性格してるやないか。ふつうの生活送れるか不安やで?」

 

「そりゃあ私もわかってるわよ。まぁ母さんがしばらく仕事を休んで雪風と一緒に家で教育するって言ってたわよ」

 

「…大丈夫でしょうか?うちの母は何かと暴走しかねない危険性をはらんでいるのですが」

 

「セルゲイさんはかなりの常識人だし、ある程度はセルゲイさんが教えてるそうよ。あ、あと帰ったら警備システムの設営手伝ってね?」

 

「はい」「ほいな」

 

 

そして家に帰った三人は館の防衛システムの構築を始めた。

 

「まずそもそも最近の施設はLBXの侵入に対しては無能なことが多いの。空気ダクトは普通にLBXなら入れるし、センサー系もLBXサイズの物は想定してないわ。で、私が考えたのは『目には目を歯には歯を』の理論よ」

 

「つまるところLBXにはLBXをということですね」

 

「そう。さすがね不知火」

 

「当然です」

 

「まぁそうは言っても警備用のLBXなんてうちでも製造は始まったばかり、同業他社じゃ軍以外は作ってないでしょうから初めての試みかもね(まぁイノベーターは別として)」

 

そういいながら陽炎たちは警備システムの構築を行っていった。LBXの配置などは自分たちでやったが警備AIなどは明石らが館に来て構築した。

 

(なおその際に明石と夕張は研究者魂に火がついてソーマを連れて行こうとしたが陽炎とハクのアッパーを食らってあきらめた)

 

そして構築された警備システムがこのような形だ。

 

第一ライン

館周囲の森林地帯付近にビッグトレー級を中心に陸戦型ジムとティエレンを中心とした部隊を多数展開

 

第二ライン

館と第一ラインとの間に構築され、ヘヴィフォーク級やヘヴィフォーク改級などを中心にした部隊とガンタンクⅡ・ヒルドルブ部隊を。この部隊は第一ラインへの支援砲撃も担当している。

 

第三ライン

実質的な最終防衛ライン。陸戦型ジムとティエレンが主力で館の目の前に布陣する形で展開している。しかし、この二機種の他に強襲型ガンタンクを大量生産して配備したので迎撃部隊として送ることもできる。

 

砲撃陣地

館の屋上に布陣してる量産型ガンタンクとガンタンク・ガンタンク初期型の部隊。さらに狙撃メインの陸戦型ジムスナイパー(08小隊にて登場したロングビームライフルを装備した全身緑色の陸戦型ジム)

 

遊撃隊

二つの部隊が構成されていて一つは強襲型ガンタンクとビッグトレー級一隻・ヘヴィフォーク級二隻の陣容で陽炎たちが運用する。もう一つはティエレン主体の部隊でセルゲイとソーマが運用する部隊だ。なお、明石が陽炎の設計図をもとに作った亜種も配備されているので飛行型や高機動型もあり、ソーマのLBX運用能力を見た陽炎と明石がソーマ・ピーリス専用機としてティエレンタオツーも制作したので同様に配備されている。

 

 

(なお、ティエレンとはガンダム00に登場する人類革新連盟の主力MSであり、名機としても名高い機体だ)

 

この警備システムの試験にて明石と夕張率いる研究部が大量に買い込んだLBXウォーリアー部隊は第一ラインを突破するどころかティエレン(地上型)に全滅したのだ。この結果を受け海野財閥率いる海野重工は新型LBXにティエレンを採用。社内の警備システムに導入し、多少性能を落とした機体を新商品にすることを決定した。

 

のちにウォーリアーやデクーよりも使われることになるLBXはこうして誕生した。

 

(なお陸戦型ジムは『市販するには性能が高すぎ』と言われたので警備用に使えるように調整中)



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大会への出場権獲得!

陸戦型ガンダム出さないのか?という意見がありましたが理由が今回分かります!


警備システムの構築を終了した海野家はソーマやセルゲイの生活基盤も確保できたのでしばらくの間は平和に過ごしていた。

 

しかし‥‥

 

「メタナスGX?」

 

「そうじゃ。かなり話題になっとるんじゃよ」

 

ある日陽炎は妹の浜風と不知火とともに浦風からメタナスGXというCPUについて聞いていた。

 

「で?その超高性能CPUが欲しいの?」

 

「いんや。黒い噂が流れ取るんじゃ」

 

「黒い噂ですか?」

 

「そうや浜風。なんでもセルゲイはん達が逃げてきた組織が欲している情報がそのメタナスGXの一つに仕込まれたって話じゃ」

 

「なんですって!?」

 

「本当ですか?浦風。その情報元はどこですか?」

 

「不知火姉さんは相変わらず裏を気にするなぁ。バン達が話しているのを同じクラスになった磯風と雪風が立ち聞きしてきたんじゃ」

 

「なーにやってんのよあの二人は‥‥」

 

(というか学校でそんな話するんじゃないわよ…)

 

さすがに陽炎もバンたちのうかつさにはあきれつつ茶を飲んでいたがが浦風の次の言葉に驚くことになる。

 

 

「で、そのメタナスGXが優勝賞品になるアルテミスに姉さんたちが出るとかいう噂があるそうじゃがどんな手をつかったんじゃ?」

 

「ブッフゥ!?は、はあ!?いや知らないわよ!?」

 

浦風の発言に驚く陽炎と不知火・浜風とトイレから戻って来た黒潮だったが理由はすぐに判明した。

 

「ただいま~。お前たち!プレゼントだ!」

 

帰って来た父のプレゼントが理由だった。

 

「え?これって‥‥」

 

「アルテミスの特別出場権の券ですね。しかも四枚‥‥」

 

「お父さん…どこから盗んできたんや?」

 

「ひどいな黒潮!これは正式にもらった券だ!」

 

なんと父が今年のアルテミスの特別出場券を持ってきたのだ。この特別出場券は初めてアルテミスに出資する者、もしくは親族がその企業代表という形で出る際に各予選などを無視し、そのブロックの決勝で特別枠で参加。そこで勝利すれば決勝戦に参加できる権利を有する券なのだ。

 

「え?あ、そういえば今月からティエレンの性能低下版が販売されるんだったわね。で、アルテミスにも支援するって言ってたっけ」

 

「そうだ!で運営委員会からもらってきたんだ」

 

その言葉に陽炎は納得し、あることを思いついた。

 

(あれ?確かこの大会でメタナスGXって確か強奪されてたわよね?じゃあそれを阻止すれば多少なりとも歴史は変わるだろうしメタナスGXって世界最高峰のCPUよね?だったらその処理速度を応用してセキュリティが一新が可能かも!)

 

そう、陽炎は陸戦型ジムを設計する際に陸戦型ガンダムも一応設計図を書いていたのだが警備システムの容量をジムよりも食うことが判明し、一部の機体は本社で試験用として使用中だが他の機体は予備機になっていたのだ。しかし使えれば警備システムがさらに手厚くなるのは明白。それに陽炎としてはタンク系以外では珍しく好きな機体を使えないのは少し嫌だったので一石二鳥と考えていた。

 

「不知火、黒潮。ソーマも誘って出ましょう!」

 

「分かりました」「分かったで!」

 

そうしてアルテミスに出場することになった三人。しかしこの大会で応援に来た雪風がまたいい意味で面倒ごとを起こすとはだれも想像していなかった。




次回 アルテミス


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アルテミス

陽炎たちの父が持ってきたアルテミスの特別枠券を使って出場することになった陽炎たちだったがある問題が浮上した。

 

「ですから!陽炎が最初に作った強襲型ガンタンクでいいと思います!」

 

「いや!ティエレンを私は押す!」

 

「いやどっちでもええんちゃうか?むしろ陸戦型ガンダムとかいうやつでもいい気がしてきたんやが‥‥」

 

そう。陽炎を慕う不知火と黒潮、そして最近家に来てなおかつ軍人気質の強いソーマが使用LBXについて真っ向から対立したのだ。

 

不知火が強襲型ガンタンクを押すは単純だ。最初に陽炎が設計し、自分たちにプレゼントしてくれたも同然の機体で出たい!という物だ。

 

ソーマ・ピーリスとしてはティエレンを何度も操作してきたし、ピーリスからしたら強襲型ガンタンクはトリッキーすぎて扱いにくいので信頼性が高いと評判のティエレン、できたらティエレンタオツーを使いたいのだ。

 

一方黒潮としては別にティエレンだろうが強襲型ガンタンクだろうがどっちでもいいと思っており、陸戦型ガンダムにも興味があったので『使ってみたいな~』という感覚なのだ。

 

流石に陽炎も頭を抱えた。インパクトや性能面からすれば強襲型ガンタンクの方がいい。しかし、信頼性や実家の会社の宣伝も兼ねているとするとティエレンの方がいい気がしないでもない。でも陸戦型ガンダムも表舞台に出してやりたいという思いもないでもない。

 

「どーした物かしらね~…」

 

 

「なあ陽炎姉さん」

 

 

「ん?どしたの磯風?」

 

「どうせなら三人は強襲型ガンタンクにしてソーマはティエレンタオツーで出場すればいいのではないのか?」

 

「「「は!」」」

 

そう、三人(不知火・ソーマ・黒潮)は陽炎が設計してくれたLBXで出たいという思いは同じなので磯風は衝突するなら同じ機体じゃなくてもいいのでは?と思ったのだ。

 

「盲点だったわね。三人はそれでいい?」

 

「はい」「ああ」「かまわへんで~」

 

そうして四人はアルテミスに出場する準備が整った。

 

 

数日後

 

アルテミス会場

 

「ここが‥‥」

 

「アルテミス‥‥」

 

「すごいな‥‥」

 

「せやな…」

 

四人はアルテミスの規模に驚いていた。

 

「さ!登録しましょ!!」

 

「「「「はい!!」」」」

 

 

そうして四人は登録しに行った。

 

 

「ようこそ!アルテミスへ!ご登録ですか?」

 

「ええ。あ!この券を‥‥」

 

そう言って陽炎は受付の女性に特別出場権券を提示した。

 

「ありがとうございます。海野重工よりの特別出場のお方ですね?ではLBXを」

 

 

「「「「はい!」」」」

 

 

そうして四人は一つチームとして登録をした。

 

陽炎  強襲型ガンタンク

 

不知火 強襲型ガンタンク

 

黒潮  強襲型ガンタンク

 

ソーマ・ピーリス ティエレンタオツー

 

そして四人は会場中心に集まるように指示され向かった。

 

 

 




次回 アルテミス開幕・予選決勝戦参戦


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大会参戦!

大変お待たせいたしました!!


アルテミスへの参加登録を終えた私たち四人は一旦観戦に来た家族の元に向かった。

 

「おまたせ~!」

 

「あ、お姉ちゃんが戻ってきました!」

 

すると真っ先に雪風が飛び付いてきた。

 

「相変わらず甘えん坊だな雪風は。あ、そうだ姉さん。姉さんのバッグにこのLBXが入ったままだったぞ」

 

そう言って磯風はあるLBXを取り出した。

 

それは陸戦型ガンダムであった。

 

「あっちゃー!! 予備機として登録するの忘れてたわ!! まっ仕方ないか・・・。磯風、雪風たちと一緒にそれで遊んでいいわよ?」

 

「なに? いいのか? まだ申請すれば間に合うのでは?」

 

「それがね~。公平性を期すために私たちみたいな企業参加のチームは再度申請するのが無理なのよ」

 

「そ、そうなのか…。わかった! 雪風や浜風、浦風と一緒に操作したりしてるよ」

 

「ありがと♪」

 

 

そうして陽炎たちは開会式に出席するために会場の中心にいた。そこには様々なLBXプレイヤーたちが集まっていた。

 

「しかしさすがはアルテミス。すごい数のLBXプレイヤーですね」

 

「しかもあちらこちらに世界的に有名なプレイヤーがおるで? 一応ウチラは各エリアの決勝戦からの参加っちゅうことになっとるから問題ないけど、さすがに緊張するな?」

 

「そうか? 私はむしろわくわくしているのだが…?」

 

「ソーマはんは相変わらず血気盛んやなぁ?」(-_-)

 

そんな感じで雑談していると突然会場の照明が落とされた。

 

「あれ?」

 

「なんや?」

 

「どうも始まるようです」

 

不知火の言葉通りモニターに実験映像記録が映し出され、強化ダンボールの発明と運用、そしてLBXのために使用されるようになったというナレーションが入った。

 

そして会場に各社のLBXを模したホログラムが投影された。

 

「「「「「「おおお~~!!」」」」

 

『集え! LBXプレイヤーの諸君! 世界の頂点をかけて!!』

 

その声とともに司会席がせりあがってきて

 

『これよりLBX世界大会! アルテミスを開催いたします!!』

 

「「「「「わぁ~~~~~!!!!」」」」

 

『世界中から注目されているこの大会!!これからどんな激戦が繰り広げられどんな結末が繰り広げられるのか!?』

 

そう司会が盛り上げると横の道から受付嬢が歩いてきた

 

 

「あれ? あの人って受付で対応してくれた方やないんかいな?」

 

「そうですね、なんであそこに? 道を間違えたのでしょうか?」

 

「んな訳ないでしょ!」

 

「…ははぁ。なるほどな」

 

ソーマ・ピーリスは混乱する三人の義姉とは違って彼女が普通の女性ではないとすぐに見抜いたようだ。

 

すると受付嬢の胸が割れて機械が出てきた。その機械の先にはあるCPUがはめ込まれていた。

 

『優勝者にはこのメタナスGXが送られます!! その処理速度は通常のLBX用のCPUの実に200倍!! まさに世界最高のCPUと言えるでしょう!!』

 

そうしてメタナスGXは再び彼女に格納された。

 

『さぁ!! このアルテミスにて優勝し、メタナスGXを入手するのは誰なのか!? いよいよ大戦トーナメントの発表です!!』

 

そうしてトーナメント表が表示されたが原作ではEブロックまでだったがこの世界線ではFブロックまで存在しており

 

『海野重工業代表チーム! Fブロック特別枠!!!』

 

と発表された。いよいよメタナスGXをめぐる大会が始まるのだった。




次回 Gブロック決勝戦・ティエレンタオツーの実力


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Fブロック決勝戦

お待たせいたしました!!

LBXの戦闘シーンって書くの大変ですね‥‥。


A~Eブロックまでは原作通りに進んでいた。

 

そして陽炎たちが出場するFブロックの決勝戦が始まろうとしていた…。

 

「さて…今回の相手は何かしら??」

 

「え~と…ブルド一機とタイタンが一機、グラディエーター一機にウォーリアー一機ですね」

 

「なんて言うか‥‥平均的なやぁ?」

 

「いや油断しないほうがいいだろう。その平均的な機体でこのFブロックの決勝戦まできたのだからな」

 

「もちろんよ!さ、行くわよ!!」

 

「「「はい!」」ああ!」

 

そうしてFブロック決勝戦が始まった。

 

『さぁ!トーナメントFブロック決勝戦にて激突するのはこの二チームだ!』

 

そう言って司会が解説を始めた。

 

『チームusually!市販の装備品でこの決勝戦まで勝ち上がって来た文字通りたたき上げの四人姉妹のチームです!!』

 

まぁよく言えばそうだが実情はお金がなかったので市販品しか使えなかったのだ…。

 

しかし、腕に関しては次女以外はまぁまぁと言った所だが、その次女は運がとてもよくそれでチャンスをつかみ攻撃して勝利を収めていたのだ。

 

『そして対するのは今年よりLBX業界に参入し、このアルテミスのスポンサー企業にも参入することとなった海野財閥の海野重工業代表として出場する海野代表チームです!!』

 

『このチームは海野重工製の試作LBXを使っている上に特別参加枠からの参加なのでその実力も未知数!一体どのようなバトルを繰り広げるのか!!』

 

「あれって…」

 

「うん。磯風ちゃんと雪風ちゃんのお姉さんたちよね?」

 

「まさかアルテミスに参加しているなんて…」

 

これにはバン達も驚いていた。同じクラスに妹の磯風と雪風がいるがあまり話さない間柄であったので知らなかったのも無理はないが…。

 

『レディ!』

 

「行ってブルド!」

 

「行くわよ!タイタン!」

 

「グラディエーターお願いなのです!」

 

「行くよウォーリアー!」

 

チームusuallyがLBXを出すのと同時に…

 

 

「行くわよ!強襲型ガンタンク!」

 

「行ってください。強襲型ガンタンク!」

 

「いくで!強襲型ガンタンク!!」

 

「いくぞ!ティエレンタオツー!!」

 

海野重工代表チームもLBXを展開した。

 

『おお!海野重工代表チームのLBXはどれも見たことのないLBXだ!!』

 

司会も見たことのない機体に驚いている。

 

「みんな。さっき言ったとおりによ!」

 

「はいな!」「少々気が引けますが…」

 

「タオツーの実力を証明するいい機会だ!」

 

『バトルスタート!!』

 

「MLRS全力発射!」

 

「「はい!」はいな!」

 

バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!バシュ!

 

「へ!?」「うそ!?」「ぴゃあああ!?」

 

ドガドガドガドガ!!!

 

『これはすごい!開始早々に多数のロケット攻撃だ!!』

 

そう。練度においては負けている海野重工代表チームがとった戦法は速攻。一番危険な次女の機体と姉妹の機体を分断、よければ撃破に持ち込むという物だった。

 

「なかなかやるね。でも隙だらけだよ?」

 

そういって次女のウォーリアーが爆炎の中から突っ込んできた。

 

「うそでしょ!?」

 

「不死鳥の名は伊達じゃあないんだよ」

 

そういって攻撃を加えようとした時

 

 

ドガ!

 

「え?」

 

突然ピンク色の機体がカメラをふさいだ。

 

 

「私も忘れないでほしいな!」

 

そう。ソーマ・ピーリスのティエレンタオツーだ。

 

そういって彼女は戦場とは反対方向にウォーリアーを連れて行った。

 

「さて。こっちもやるわよ!!」

 

「「はい!」」

 

 

そうしてダメージを負っていた残りの機体に攻撃を仕掛けた。

 

結果を言うと海野重工代表チームの勝利に終わった。

 

しかし完勝というわけではなく、強襲型ガンタンク側は相手が相応のダメージを負っていると思いこんで接近したのだが予想よりも負ってはおらず、接近戦に持ち込まれてしまい、各機ともに主砲を叩き折られて片腕を損壊してしまったのだ。しかし火力に物を言わせて何とか撃破した。

 

ソーマ・ピーリスと次女の響の戦闘はまさに激戦でタオツーの左足を破壊され、弾薬をすべて消費してようやく僅差のダメージで勝利を収めた。




次回 決勝戦?


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決勝戦?・裏方の物語

申し訳ありませんが今回、決勝戦はあまり書かれません。(すみません)しかし裏方で物語が展開されていきます!


Fブロック決勝戦を何とか勝ち抜いた海野姉妹たち。彼女らは誰を決勝戦に出すかで悩みに悩んでいた。

 

「やはり陽炎が行くべきでは?」

 

「そうは言ってもねぇ…。強襲型ガンタンクは悪くいってしまえば動く弾薬庫なのよ?決勝戦に出る他の参加者の機体を見てみたけどほとんどが高機動型。開発者がこんなこと言っちゃいけないかもしれないけどかなり分が悪いのよ」

 

「そうなんか!まいったなぁ…となると」

 

「まぁ機動型に対応できるのは私のティエレンタオツーしかいないだろうな」

 

「しかし陽炎。先ほどのようにMLRSでまとめて吹き飛ばしては?」

 

「うんにゃ。対策されてるだろうしさっき運営委員会の方から役員が来てね…」

 

「「「???」」」

 

「『先ほどのミサイル飽和攻撃は見ごたえはありましたが盛り上がりに欠けるし、決勝戦開始直後に撃たれるのはちょっと…』って言い含められててね‥‥」

 

「「「はぁ!?」」」

 

本来ならこんなのはあり得ないのだが、今回はレベルが違った。そもそも彼女たちが使用している強襲型ガンタンクとティエレンタオツーは海野重工が試作したLBXという扱いだ。そのために市販品とは部品の精度も威力も桁外れの物に図らずも仕上がってしまっていたのだ!(普通なら登録の際に気付くはずだが…)

 

そのため運営委員会側もこんな大火力機体が三機も同じチームから参加しているとは予想だにしておらず、最終決勝戦では一機だけの出場とはいえ、パワーバランス的にはまずいと判断したようだ。

 

「仕方ないな‥‥。分かった、私が出よう。だが陽炎」

 

「なに?」

 

「あの灰原とかいう選手がいるだろう?あいつはおそらく私が前にいた組織のメンバーだろう」

 

「!。それ本当?」

 

これは大きな情報だ。そうなると彼のそばにはピーリスを痛めつけた非人道組織のメンバーがいる可能性が高い。確保して尋問すれば何か証拠を得ることもできるだろう。

 

「とはいえ私も彼をしっかりとは知らない。彼の印象からに過ぎない」

 

「あ、そうなのね」

 

まぁ確実な証拠がなくては拘束もできない。これは後回しとなった。

 

「ま!頑張ってきてね!」

 

 

「ああ。今度こそ完璧な勝利をつかむ!」

 

そう言って。ピーリスは陽炎らとともに決勝戦ステージに上がっていった。

 

 

一方、ここは会場内の通路。

 

ここを雪風が走っていた。

 

「あわわわ!道に迷っちゃいましたぁ!」

 

常に運の女神のほほえみを得ているかのように運がいい彼女だが、時々運のないことに会う。今回はLBXのパーツを売店に買いに行って戻ろうとした際に発生してしまった。

 

「え~と。確かこっちの通路でしたよねってわぁ!」

 

「うぉ!!」

 

そうして慌てて地図を見ながら走っていたせいで隣の通路から出てきた黒ずくめの男数名とぶつかってしまった。

 

「あわわわわ!すっすみません!」

 

「なにしやがんだこのガキ!」

 

「やめろ!トラブルを起こすな!さっさと行くぞ!」

 

「ちっ!」

 

そうして男たちは落としたLBXのパーツらしき物をもって去っていった。

 

「お、怒られちゃいました‥‥えっと…あ!反対の道でしたね!お姉ちゃんたちのところに早く戻らないと!!」

 

そうして雪風も落としたLBXのパーツを拾って観客席に戻っていった。

 

 

 

この時に雪風の豪運が発動していたことで歴史は大きく変わった。

 

実はこの時彼女がぶつかった相手というのがイノベイターの工作員だったのだ!彼らはメタナスGXの強奪班で、時間内に撤収するために急いでいたために雪風とぶつかってしまったのだ。

 

この時彼女が売店で買ったLBXのパーツというのはアルテミス会場限定販売のCPUであり、それを十一個も買っていたのだが、落とした際に工作員たちもメタナスGXを落としてしまって混ざって相手が持っていったのが大会限定CPUで雪風が陽炎の分だと思って持っていったのがメタナスGXであったのだ。




大会限定CPUというのはオリジナル設定です。


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アルテミス後・陽炎仰天!?

お待たせしました!!

感想お待ちしております!!


さて、雪風がとんだ幸運を発揮して原作乖離を引き起こしていた頃。

 

決勝戦はソーマ・ピーリスがいたにもかかわらず原作通りに進んだ。

 

 

ティエレンタオツーを使用したソーマは善戦したのだが、灰原ユウヤの暴走が原作通りに起きてしまいその撃破に真っ先に動いたのだが、ティエレンタオツーはもともと陽炎がティエレンシリーズの多様性から将来的に宇宙空間運用型を作るつもりで作った試験機だったのでソーマの運用方法に完全に合ってはいなかったのだ。

 

(とはいえその時は陸戦型ガンダムはできていなかったし、CCMも対応していなかったのでこれを渡したという経緯があったがそれでも常人以上に扱っていたソーマはまさに天才と言えるだろう)

 

そのため空中機動を行った際に足を切断され、バランスを崩して墜落。そこにとどめを刺されてブレイクオーバーとなってしまったのだ。

 

 

「すまない陽炎‥‥!!」

 

「あ~。まぁ仕方ないわよ!むしろ破壊されなかっただけましって思っていいわよ!!うん!!」

 

陽炎は気持ちが落ち切っていたソーマをなんとかなだめていた。

 

「しかし、突然の停電に試合の緊急中断‥‥なにかありましたね」

 

「そうやな。しかもバンはんのアキレスが完全に破壊されていたってことは何かあったのはまちがいないなぁ?」

 

そう言いながら四人は家族のもとに戻っていった。

 

「ごめんね?決勝戦敗退しちゃったわ」

 

「まぁまぁ。企業特別枠でお情け同然で出場したチームが決勝戦までいったのでも快挙よ!」

 

 

そう母に慰められながら一同は車で帰宅の道をたどっていたの所‥‥

 

「あ、そーだった!陽炎お姉ちゃん!これ買ってきたんですよ!!」

 

 

そういって雪風が出したのは大量のCPUだった。

 

 

「うわっ!雪風あなた大量に買って来たわね!?」

 

「えへへ!大会限定品だったので多めに買ってきましたぁ!」

 

そう言いながら陽炎はCPUを見ていたのだが‥‥。

 

(ん?これって‥‥)

 

「ねぇ雪風?あなたこれどこで手にいれたの??」

 

「どうしたんだ?」

 

陽炎が雪風に入手先を問い詰めてきたのに気になったソーマは陽炎に聞いた。

 

「いやこれ‥‥」

 

そう言って彼女が出したCPUはなんと優勝賞品のメタナスGXだったのだ。

 

 

「いやいやいや!雪風!盗んできたんかいな!?」

 

「そんなことしてないですよ~~!!??」

 

それに驚いた黒潮が雪風を問い詰めるが、雪風にも身に覚えがない。

 

「あ、でも黒づくめの人にぶつかりました!」

 

「絶対そいつらが原因ね‥‥あ、そうだ!」

 

 

そうして陽炎は警備システムにメタナスGXを組み込むことにし、防衛システムに陸戦型ガンダムが追加されたことで警備レベルが上がることになった。




次回 ハッキング事件


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ハッキング事件

大変お待たせしました!

今回は戦闘はそれほどありません( ̄▽ ̄;)

感想お待ちしております!!


そうしてアルテミスから数か月後。

 

海野家の警備システムは革新的な革命を起こしていた。

 

雪風が成り行きで回収したメタナスGXであるが陽炎の父が運営委員会の信用できる筋に報告した所『できればしばらく持っていてくれ』と言われたのだ。

 

 

なんでも犯人グループの正体がつかめていないのと運営委員会内部にも不穏な動きをする者がいる関係上、下手に返されるとまた襲撃や盗難に遭いかねないので信頼のおける海野重工に預かっていてほしいのだという。

 

それを聞いた陽炎はこれ幸いと警備システムのメインシステムに組み込んで警備LBXのシステムを増強。

 

陸戦型ガンダムをモデルにしたLBXも稼働し始め館の最終防衛ラインに配置させた。

 

 

そんなある日‥‥

 

 

・海野重工警備管制室

 

「ふぁ~あ…眠いね~♪」

 

「ちょっと!しっかりやりなさいよ!」

 

ここは海野重工警備管制室。

 

海野重工関係の施設全体の警備と保安を一手に管制している部屋だがそうそう面倒ごとが起きないので暇なのだ。

 

そんな感じで担当の警備員があくびしていたその時

 

 

ビィー!ビィー!

 

「ん?ってええ!?」

 

「どしたの?」

 

「ハッキングを受けてるぞおい!」

 

「うぇぇえええ!?」

 

「警報を鳴らせ!!警報!!」

 

 

なんとメインシステムに対してのハッキングが発生したのだ。

 

・海野重工メインコンピューター室

 

ジリリリリリ!!!

 

「ちょっと!何事!」

 

ここは海野重工の重要情報が集まっているメインコンピューター室。ここに陽炎は警備システムの調整のために明石と夕張とともに出張っていたのだ。

 

 

「ハッキングです!何処からかハッキングを受けています!」

 

「なっ!?」

 

 

…このハッキング、実はイノベーターによるものなのだ。イノベーターも回収してメタナスGXが別の物であることに気付き、雪風の身元を割り出してメタナスGX内のデータだけでも回収しようとハッキングを仕掛けたのだ。

 

とはいえその程度は予想されていたので対ハッキング班が対応に当たっていたが…。

 

「だめです!相手のハッキング能力が高すぎて対応しきれません!」

 

「あーもー!」

 

どうやら難しいようだ。

 

そこに…

 

「陽炎!何事ですか!?」

 

「なんや!?」

 

と不知火、黒潮、雪風、浜風が入っていたのだが…

 

「うひゃあ!?」スッテン!

 

ブチ!!

 

雪風がメインシステムの回線ケーブルに足を引っ掻けて転倒してメインシステムがダウンしてしまった。

 

…これによってハッキング犯の逆探知は出来なかったがメインシステムへの侵入は阻止できたということになった。

 

以降、海野財閥では対ハッキングを最優先にすることになったのは言うまでもない。




次回 襲撃


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襲撃

お待たせしました!!


…いやほんとお待たせしてすみません(-_-;)


そうしてハッキング事件から数日たったある日。

 

第一警備ラインに敷設されていた振動センサーが反応を示した。

 

「あれ?これってLBXの反応??」

 

「?。どうしたのですか、陽炎」

 

 

「いやね?なんか屋敷の周囲の森に設置していた耐震センサーや熱源センサーがLBXっぽい反応をとらえた気がしてね?」

 

 

「ん~?こういう時にはカメラで目視確認やろ‥‥って!いやいや!!!めちゃくちゃな数のLBXやないか!」

 

 

「へっ!?‥‥ほんとね!警報!!!」

 

 

 

ジリリリリリ!!!

 

 

そうして海野財閥とイノベーターの戦いが始まった。

 

 

まずイノベーターのLBXと交戦を開始したのは第一ラインの陸戦型ジムとティエレンだった。

 

この二機種は元々玩具で作られた元来のLBXとはことなり宇宙世紀などで純戦闘用として設計されていた機体だ。

 

 

そのため正面から戦えばどっちが勝つかなど自明の理。

 

 

デクーごときではジムの相手にもならずティエレン部隊による包囲によって動けなくなったところでビッグトレー級の艦砲射撃で完全に吹き飛ばされ百機近くのLBXが一瞬で撃滅された。

 

しかし数に物を言わせて侵攻してくるために第一ラインは戦力は残っているにも関わらず十数分程度で突破されてしまった。

 

 

そして第二ラインではヒルドルブとガンタンクⅡ部隊が大活躍していた。30サンチ実体弾砲やミサイルランチャーによる弾幕の雨にはさすがにイノベーターのLBXでもかなわなかったようだ。

 

ここで八割~九割のLBXが殲滅されたがやはり数の暴力で来られると流石に抜かれる。

 

 

 

そのため、陽炎たち強襲型ガンタンクや陸戦艇が攻撃し、結局殲滅された。

 

 

 

その後、攻撃してきたLBXの残骸から所属先を分析しようとしたが‥‥

 

 

「え?分からない?」

 

 

「はい、今のLBXにはどこの商品なのかが必ず製造元がどこかに表示されているんですよ。理由は分かりますか?」

 

 

「ええ。強化ダンボール登場以前のような事件が発生した場合にそのLBXの購入者を素早く把握するためにでしょう?」

 

 

分析した明石の質問に陽炎はそう答える。なんせ強化ダンボールが開発されるまでLBXは‶危険なおもちゃ″というイメージが定着しており、幼稚園の襲撃や路上で銃火器での戦闘を行う等、常識が欠けているとしか思えない無茶なプレイヤーによって死者は出なかったものの負傷者が多発する事態に発展していたのだ。

 

 

まさにLBXは強化ダンボールのおかげで復権を果たしたと言っても過言ではない。

 

 

「そう!その通りです!!流石に勉強されていますね!!」

 

 

「で?それがないの?」

 

 

「ええ。本来なら必ずあるはずの製造元の記載がないので判別不可能です」

 

 

 

 

 

(ま、犯人はイノベーターで決まりでしょうね~)

 

 

襲撃の後、陽炎は自室で強襲型ガンタンクのメンテをしつつ考えていた。

 

 

(何とか追い返したとはいえここの警備に流石にタンク型とティエレン、陸戦型機のみでの防衛はむずかしいかしらね?ならミリタリー観全開のあの二機を作ってみようかしら?)

 

 

そう思い至った陽炎は早速青写真*1を書き始めた。

 

 

 

そして書きあがったのが以下の二機種だ。

 

 

・ジムスパルタン

 

 

・ジムスナイパーK9

 

 

この二機はジム系の機体であり、最高性能に近い機体なのだ。

 

 

陽炎はこの二機の開発を依頼して眠りについた‥‥。

*1
設計図みたいなもの




次回 タイニーオービット社での出会い。

アンケート次第で決まるかも…


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