バカと金髪と召喚獣 (くろろん、)
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試召戦争編
オリ主紹介!


小説投稿が初めてです。至らない点たくさんあると思いますが温かい目で見ていただけたら幸いです。

原作に沿ってやっていこうと思います。

最近バカテスを見返してなんか書きたくなってしまったので書いてますw

オリ主についてはクラスにいるなんか運動も勉強もそこそこできるやつ程度に考えてもらえたらと思います。

自己満足ではありますが、どうかよろしくお願いします!


名前 如月燐 (きさらぎりん) 男 2-Fクラス 

 

168cm 48kg

 

容姿 小柄 金髪(染めている)チャラめ。美形。

イメージは終わりのセラフの百夜ミカエラ

 

召喚獣 見た目は黒服ガンマン。 メイン武器は銃。

 

 

腕輪 睡眠弾(50点消費)

 

ダメージを与えることはできないが、召喚獣がダメージを受ける、または召喚獣か触れない限り動けなくなる。

 

成績 総合科目Aクラス下位〜Bクラス程度

 

得意科目 英語、数学

苦手科目 国語、社会系

 

以下詳細

 

現代国語 Dクラス程度

 

筆者の心情?そんなの俺に聞くな。筆者に聞いてこい!が彼の口癖

古典 Cクラス程度

現代国語よりはできる。理由は秀吉が得意だから。一緒に勉強できるように程々に勉強した過去あり。

 

数学 Aクラス程度

人と違うことをしたい彼は常に別解を探し求めているうちに得意になっていた模様。

 

物理 Bクラス程度

 

化学 Bクラス程度

 

生物 Cクラス程度

 

英語 Aクラス上位程度

親が海外にいるのもあり、英語を身につけるのを半強制された。親の努力の賜物。

 

保健体育 Aクラス程度

ムッツリーニと付き合ううちに影響を受け、徐々に点数を伸ばした。

 

日本史 E

 

世界史 E

過去よりも未来につながることの方が意欲があるらしい。

歴史に興味を持っていない模様。

 

地学 Cクラス

 

地理 Cクラス

 

現代社会 Cクラス

 

 

性格

社交的で常識人。勉強はできるが後先を考えないで行動するため、失敗することも多い。

 

やる気が出ないと基本的には無頓着になる。ノリがいいため、Fクラスのバカなことも積極的に参加する。

 

根は真面目なため、授業中聞いてないフリをしているが実はちゃんと聞いて課題も提出している。

 

モテるが鈍感なフリをして流すことが多い。

運動神経が良く、部活から助っ人を頼まれることが多いため、学年内では割と顔は広い。

 

設定

 

1年生半ばに文月学園に入学した転校生。

優子と同じクラスで隣の席だったことから優子と仲が良い。

 

ムッツリ商会のお得意様。ムッツリーニとは廊下で鼻血を出して倒れているムッツリーニを介抱し、仲良くなる。ムッツリーニ経由で明久たちと仲良くなった。(1年次には違うクラス)

 

ムッツリ商会では木下兄弟の写真を買ったり、明久たちの弱みを握るために写真を買っている。

 

ちなみに、ムッツリ商会では彼の写真も人気なのだが、そのことに関しては気づいていない。

 

学力はAクラス下位程度。雄二から試験召喚戦争の話を聞いて面白そうと感じFクラスへ。

 

両親、妹は海外で生活しているため一人暮らし。

そのため家事は明久と同程度にはできる。

 

趣味はゲーム。よく明久とオンラインゲームしている。

 

その他キャラは原作の通りかと思います。

妹も登場するかも…

 




次回から登場します・・・

違和感ないように頑張ります!!!


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第1問 自己紹介と宣戦布告

バカテスト 化学

問 以下の問いに答えなさい。

『調理の為に火にかける鍋を製作する際、重量が軽いのでマグネシウムを材料に選んだのだが、調理を始めると問題が発生した。この時の問題点とマグネシウムの代わりに用いるべき金属合金の例を一つあげなさい』



姫路瑞希の答え

『問題点・・マグネシウムは炎にかけると激しく酸素と反応する為危険であるという点。』
『合金の例・・ジュラルミン』

教師のコメント

正解です。合金なので『鉄』では駄目という引っかけ問題なのですが、姫路さんは引っ掛かりませんでしたね。


土屋康太の答え

『問題点・・ガス代を払っていなかったこと』

教師のコメント

そこは問題じゃありません。


吉井明久の答え

『合金の例・・未来合金(←すごく強い)』

教師のコメント

すごく強いと言われても。


如月燐の答え

『問題点・・明久が料理を作ろうとしたが、金欠の為、水以外調達できなかった点』
『合金の例・・明久が欲しがっていた爛輝龍の重金塊』

教師のコメント

先生も一狩り行きたいです。



ジリリリリリーン

 

目覚まし時計が俺を現実へと引き戻す。もう7時か・・・。

 

「やっぱ昨日明久に付き合わなきゃよかった。。。」

 

昨日、ドロップアイテムが一つ足りないからと夜中までモンスターハンティング3に付き合わされたことを後悔する。

 

こりゃ、明久のやつ寝坊確定だな。

 

春休み明けの初日、二度寝というベッドからの甘い誘惑を断ち切り登校の準備をする。

 

もう転向してから半年も経つのか。。。

 

そう。俺が転校してきたのは昨年の9月、慣れないことばかりでなにもかも戸惑っていたが、仲良くしてくれた悪友の顔を思いながら重い一歩を踏み出す。

 

 

俺が文月学園に転校してから初めての春が訪れた。

 

校舎へと続く坂道、その両脇には桜が満開に咲き誇っている。新入生だろうか、ちらほら見慣れない顔も混ざっており校門前は活気がある。

 

 

 

 

「如月、おはよう。」

 

 

 

 

 

と、校門の玄関の前で低い声で止められた。

 

 

 

 「おはようございます。鉄人先生」

 

「ちゃんと名前で呼べといつも言っているだろう」

 

 

僕の目の前に居る教師の本名は『西村宗一』だ。

 

 本校における補習(洗脳)や生活指導(拷問)を担当しており、一部の生徒からはそれはもう恐れられている。

トライアスロンを趣味とし、アマチュアレスリングの心得もある肉体派教師で、通称「鉄人」と呼ばれている。(許可は下りていない。)

 

「そうでした。すんません。鉄村先生。」

 

「お前ほんとにわかってるのか?」

 

「はは。冗談ですよ。」

 

「今回の試験の結果も冗談だとよかったんだがなあ・・・」

 

大きなため息とともに鉄人から一枚の封筒を渡される。

 

 

「わざわざてつ・・・西村先生が渡しているんですか?」

 

今時こんな面倒なことをやっている学校はあるのだろうか・・・

 

「うちは注目されている試験校だからな。色々と変わった方法を採らなければならないらしい。

 

 この発表方法もその一環だな。まだあんなにあるのが億劫だけどな。」

 

 

鉄人に指し示された場所に視線を向けるとフタの開いたダンボール箱と、その中に詰め込まれた多数の封筒が見えた。

 

これにはさすがに鉄人にも同情せざるを得ないな・・・

 

「鉄人ざまあwww(大変ですが頑張ってください)」

 

「如月ィ後で覚えt・・・。」

 

 

 

言い間違えた後、鉄人の言葉も聞かずに全力でダッシュしながら下駄箱へと向かう。

 

幸いにも鉄人は校門でクラス分けを手渡しするという仕事があるため追いかけられずに済んだらしい。

 

「危ない。。新学期早々死ぬとこだった。」

 

息を整えていると・・・

 

「如月くん(燐)、おはよう。(なのじゃ)」

 

後ろから声をかけられたので振り返るとそこには美姉妹が二人・・・去年同じクラスの優子さんといつも仲良くしている秀吉だ。

ここは天国か・・・?もしかして実は鉄人に処された?

 

なんて考えていると・・・

 

「新学期早々何やってんのよ・・」

 

と優子さんにため息をつく。

 

「まあまあ、元気があっていいことじゃな。」

 

秀吉は優しいなぁ・・・

 

「実は鉄人影響されてトライアスロンしてから来たんだよね!」

 

見られてたら恥ずかしいので適当にごまかしておこう。

 

「ちゃんとさっきの後ろから見てたわよ。」

 

「あはは・・・ところで優子さんと秀吉はクラスどこだった?」

 

「Aクラスよ!」

 

優子さんがと薄い胸を堂々と張って答え・・腕があらぬ方向にぃぃぃ

 

「なんか失礼なこと考えてたでしょ!!!」

 

なぜばれたし。。。

 

「まあまあ、姉上、そこまでにするのじゃ・・・

それとわしはFクラスじゃぞ。」

 

早くも腕一本を失ってしまった。左でよかった・・・

 

「如月くんは?」

 

そういえばまだ見てなかったな・・・まあわかりきっているけど・・・

 

そういって封筒を二人の前で開けてみせる。

 

「じゃじゃーん。Fクラスでーす。」

 

そこには如月燐・・・Fクラスと書かれていた。

 

二人はなんでFクラスと言いたそうな顔をしていたので先に答えておくことにする。

 

「Fクラスはきっと退屈しないと思っているからね!!秀吉よろしくね!!」

 

色々話しているうちに優子さんがいるAクラス前に着いた。

 

扉のガラス窓から中を覗いてみる。

 

うわぁ……これはすごいな。

 

クラス全員分のシステムデスクとリクライニングシート。

 

黒板の代わりにあるのは巨大なプラズマディスプレイ。

 

壁にはやたらと豪華そうな絵画やらなにやらが飾られている。

 

さらに簡単なキッチンやその他の設備まで見えるな。

 

もしかしてFクラスもいうほど悪くないんじゃないか?とこの時は不覚にも思ってしまった。

 

「じゃあアタシここだから。またね。」

 

優子さんに挨拶をして二人でFクラスに向かう。

 

すると、住めば都って言葉を考えた人ですら逃げ出しそうな現実がそこにはあった。

 

紙で直されている落ちかけの2-Fというプレートそして目の前に広がるのは教室というより廃墟に近い。

 

とりあえずドアを開けるが、外観に違わず酷い所だ。ボロボロの畳に綿が入っているのかわからない座布団。叩けば足の折れそうな卓袱台。ってか卓袱台なんていつぶりに見たんだろう。

さらに言えば割れた窓ガラスは段ボールで補修されていたりと挙げたらキリがない始末。

 

「秀吉・・・強く生きような。」

「・・・うむ。」

 

二人で遠い目をしながら教室に入る。

 

(隠れて勉強するために)結構早めに来たつもりだったが、クラスには先客がいた。

 

俺がFクラスに入ろうと思った悪友の一人、赤ゴリラこと雄二だ。

 

「おう。秀吉と燐。早いな。それと燐、一辺表出とくか?」

雄二がファイティングポーズをとりながら言う。ゴングが鳴り響きそうな雰囲気だ。

 

あれ~。そんなに思ってることが顔に出ちゃてるかなあ?

 

「なな何言ってんの雄二。それと雄二は俺がここにいること驚かないんだな。」

 

あの対格差は正々堂々戦ったら分が悪いのでここは許しておこう。

 

「まあ俺がお前なら俺もそうするからな。」とのこと。随分信用してくれているようで何よりだ。まあ、何かあれば犠牲にするが・・・多分雄二も同じこと思っているだろう。

 

「席はどこ座っても構わないそうだ。」 

 

融通は利きそうなのはこのクラスの唯一の利点だな。あとは担任が鉄人にならなければいいが・・・まあさすがにないよね。うん。

あの人、生徒指導担当だしな。

 

(今思えばこの時フラグ立てたのが悪かったのだろうか・・・・・)

 

雄二や秀吉と話しながら教科書を隠し読みしているとHRの時間になった。

 

明久は案の定寝坊か・・・そんなことを考えていると雄二は教壇の前に立っていた。

 

 

そして・・・

 

 「すいません、ちょっと遅れちゃいました♪」

 

といかにもバカっぽい声が響く。

 

 

 「早く座れ、蛆虫野郎が!!」

 

 

 

 雄二の声のした方を見てみるとそこには雄二と同じく去年から仲良くしている明久こと吉井明久が立っていた。

 

「あれ?燐もFクラスなの?」

 

「明久が疑問に思うのも当然だが、少なくとも燐はFクラスの一員って事は確かだ。同じクラスになった以上こき使ってやるからな」

と雄二が言う。

 

 

 

「そうだな。俺の場合は明久のような捨て駒よりはマシな扱いになると思うけど」

 

 

 

「ちょっと、それって一体どういうこと!?僕はその程度の存在ってこと!?」

 

 

 

俺達三人はいつもの様に喋って(明久で遊んで)いると

 

 

 

「すいません通して貰えますか?今からホームルームを始めますので皆さん席に付いてください」

 

ドアの外から覇気のない声が聞こえてきた。おそらくFクラスの担任だろう。

覇気が溢れて、趣味でトライアスロンやってそうな声じゃなくてよかった。

非常に良かった。小さな喜びを味わいながら席に向かう。

 

 

 

「えー、おはようございます。このクラスの担任の福原 慎です。よろしくお願いします」

 

 

福原教諭はそう言うと黒板に名前を書こうとしたが、チョークが支給されていなかった。

え、どうやって授業するのこれ・・・誰も突っ込まないってっことは授業受ける気ないだろこれ・・・なんて思ってしまった。なんとかしてAクラスの友達を作ろうと決心した。

 

「皆さん全員に卓袱台と座布団は支給されていますか?不備があれば申し出て下さい」

 

「先生、俺の座布団に綿が入っていません」

 

「あー、我慢して下さい」

 

「俺の卓袱台の足が折れています」

 

「木工用ボンドが支給されてますので、後で自分で直して下さい」

 

早めに学校来てよかった。うん。

 

クラスの皆が不満を訴えたが軽くあしらわれそのまま自己紹介が始まった。

 

 

「木下秀吉じゃ、演劇部に所属しておる」

 

 

 

 「・・・・・・・・・・土屋康太、趣味は盗さ・・・・・・何でもない、特技は盗ちょ・・・・・・何でもない」

 

 

 

 自己紹介をしているのは去年からの付き合いである秀吉とムッツリーニ。秀吉は男だけど可愛いなあ、、ムッツリーニに至っては趣味と特技が盗撮に盗聴で外部から聞くと犯罪なのだが、昨年から写真や聖典などたくさんお世話になっているので、何も言えない。

 

 

「島田美波です。えーっと趣味は吉井明久を殴ることです♪」

 

 

 

 今物騒な発言をした女子がいたな。と思い見てみるとそこには明久達と同じ去年クラスメイトだったポニーテールと平らな胸が特徴の島田美波がいた。

あ、本人前にしたらこれ殴られるんだろうな・・・誰かみたいに・・・

 

 

「島田さん・・・・・・」

 

 

 

「ハロハロ~吉井。今年もよろしくね♪」

 

 

 

 

「如月燐です。よく運動部の助っ人やってます!よろしくお願いしま~す!」

 

 

 

と軽く自己紹介をし自分の席に戻る。

 

 

 

「吉井明久です。僕のことはダーリンって呼んでください♪」

 

 

 

『ダァ━━━リン!』

「・・・・・・失礼、忘れてください」

 

 明久は自滅している。ざまあw

 

っとまあこんな感じで自己紹介が進んでいる途中扉が開き、

 

 

 

「あの・・・・・・遅れて・・・・・・すいません」

 

 

 

「えっ?君は・・・・・・」

 

 

 

声のした方を振り向くとそこにはこのクラスには似つかわしくない女子が来て皆は驚くのであった。

 

 

「あの、姫路瑞希といいます。よろしくお願いします」

 

そこに立っていたのはピンクの髪に可愛いらしい顔、可愛らしくないボディをもった女の子で二年生なら誰もが知ってる優等生の姫路瑞希だ。

 

「はいっ!質問です!」

 

既に自己紹介を終えた男子生徒が高々と手を挙げる。

 

「なんでここにいるんですか?」

 

聞き方としては勘違いされてもおかしくない聞き方だが、それもそのはずである。

 

「その、振り分け試験の最中、高熱をだしてしまいまして・・・」

 

途中退出か。これにはうちの学校は厳しいもんなと同情せざるを得ない。

 

 

『そういえば俺も熱の問題が出たせいでFクラスになって』

 

『ああ、化学だよな?アレは確かに難しかったな』

 

『俺は弟が事故にあったと聞いて全力を』

 

『黙れ一人っ子』

 

『試験の前の晩、彼女が寝かせてくれなくて』

 

『今年一番の嘘をありがとう』

 

駄目だこのクラスバカばっかや。知ってたけども。

 

 

「で、では、一年間よろしくお願いしますっ!」

 

 

自己紹介を終えると、姫路さんは逃げるように明久の隣の卓袱台に座り、安堵の息を吐いて卓袱台に突っ伏す。よほど緊張したのだろう。

 

 

「あのさ、姫―」

 

「姫路」

 

明久のセリフにかぶせるように雄二が言う。あ、これわざとやってんなw

 

「よ、吉井君!?」

 

 

なぜか明久の顔を見て姫路さんは必要以上に驚く。あーなるほどね。面白くなりそうじゃん。そういえば明久も満更でもなさそうだな・・・

 

 

「姫路。明久がブサイクですまん。」

 

 

雄二が悪意あるフォロー(?)をする。

 

「そ、そんな!目もパッチリしてるし、顔のラインも細くて綺麗だし、全然ブサイクなんかじゃないですよ!その、むしろ・・・」

 

「そう言われると、確かに見てくれは悪くない顔をしているかもしれないな。俺の知人にも明久に興味を持っている奴がいたような気もするし」

 

「え?それは誰―」と明久。

 

「そ、それって誰ですかっ!?」

 

島田さんも聞き耳立てて反応するのか・・・なるほどね・・・

 

「確か、久保・・・

 

俺は知ってたけどこれはきつそうだしフォローするか。

 

 

「明久~今夜逆鱗手に入れるの付き合ってくれよ~」

 

「燐。今はそれどこじゃない。僕の青春の1ページが新しく刻まれようとしているんだ。さあ雄二続きを教えてよ。」

 

お前の為を思って言ってやってんのになあ…

 

 

「はいはい。そこの人たち静かに…」

 

 

 

先生が教卓を軽く叩いて注意すると・・・バキィッ バラバラバラ・・・教卓が崩れ落ちた。

 

え?そんなことある?思わず二度見いや三度見したね。

 

 

 

「え~替えを用意してきますのでしばらく待っていて下さい。」

 

 

先生が教室を出て行くと明久は雄二に手招きして雄二はしぶしぶ廊下に出て行った。

 

 

詳しくはわからないがきっと体の弱い姫路さんのことなんじゃないかな?

明久は馬鹿だけど他人の為ならなんでもするからな・・・

 

でもあんな呼び方だと明久×雄二とか言われかねないなw

 

まあこの間に島田さんと姫路さんに挨拶しておくか。 

 

「島田さん、姫路さん、初めまして!よく明久から話は聞いてるよ!よろしくね!

明久相手だと大変だと思うからいつでも相談乗るからね」

 

と少し含ませる感じで挨拶した。この方が距離は縮まるだろう。

 

秀吉やムッツリーニを含み4人と話していると廊下にいた二人が戻ってきた。

 

「えー・・・・クラス代表の坂本雄二だ。坂本でも代表でも好きに呼べ。それとお前ら。Aクラスはパソコンにシステムデスクらしいが・・・・・不満はないか?」

 

 

 

「「「大ありじゃあぁああっ!!!!」」」

 

これには俺も賛同せざるを得ない。クラスのみんなも思い思い口にする。

 

 

「Aクラスと同じ学費なんだろ?!」

 

 

「こんなのあんまりだ!!」

 

 

「改善を要求する!!」

 

 

「そうだろう?だから俺達は・・・・・Aクラスに対して試験召喚戦争を申し込もうと思う。」

 

説明するまでもないとは思うが、この学校、点数によってクラス分けがされ、その点数によって強くなったり弱くなったりするシステム「試験召喚獣システム」、それらを用いて下剋上を行う「試召戦争」なんていうものが採用されている。というより、発明したのがこの学校の学園長(ババア)なわけなんだが。

 

 

先程まで不満を言っていたクラスメイトがその一言だけで静かになる。さすがにバカでも到底勝てないという事が分かってるらしい。えらいえらい。

 

 

「そんなの無理だろ・・・・」

 

 

「これ以上設備を落とされたらたまったものじゃない・・・・・」

 

 

「姫路さんがいてくれれば何もいらない。」

 

 

若干数名はもっと馬鹿でした。褒めなきゃよかった。

 

こうなるであろうことはわかっていた雄二は胸を張って続ける。

 

「いいや、できる。このクラスには勝てる要素がある。今からそれを説明してやる」

 

「まず第一に、演劇部のホープ木下秀吉。コイツがいる。」

 

 うん。可愛い。

 

「そうか。秀吉の姉貴はAクラスの優子さんだ。」

 

それは理由になるのだろうか・・・まあ、盛り上がりかけているムードに水を差すほど野暮なことはないのでやめておこう。

 

「そうだ。そして次に・・・・」

 

 

 

雄二の視線が今にでも姫路のスカートを覗こうとしているムッツリーニに向かう。

 

 

 

「おい康太。いい加減姫路のスカートの中を覗こうとするな。」

 

 

「・・・・・!!(ブンブン」

 

 

雄二に声をかけられ、すぐに姫路さんから離れ、犯行を認めないムッツリーニ。そして慌ててスカートを押さえる姫路さん。写真撮ってたら一枚貰おう。あとで。

 

 

 

「コイツは土屋康太。あの有名な『寡黙なる性職者「ムッツリーニ」』だ。」

 

 

 

未だにムッツリーニは首を横に振っている。

 

 

 

「こいつがムッツリーニか・・・」

 

 

 

「あいつが・・・・?」

 

 

 

「そうだ。そして当然、俺も全力で戦う。」

 

 

 

そういった途端、クラスメイトがどよめきを隠せないようだ。

 

雄二も多分本気出せばAクラスはいけるんじゃないか?でも、雄二の弱点は慢心だからなあ・・・多分気づいていないけどね・・・

 

 

 

「たしか坂本って昔は神童って呼ばれていなかったか?」

 

 

 

「そして次。学年トップクラスの姫路と勉強だけでなく運動部から引っ張りだこの燐。この二人がいること。」

 

 

 

「おい、これって・・・Aクラス並みの実力者が3人もいるってことかよ・・・・」

 

まあ頑張っても勉強は姫路さんほどではないけどね・・・

 

 

「姫路さんさえいてくれれば何もいらない」

 

こいつはあとでしばくことにしよう。

 

「それに───」

 

ん?この流れは・・・?

 

「──それに吉井明久だっている」

 

・・・・シン────

 

 

 

そして急激に士気が下がる。閑古鳥すら鳴かないぞこれは。

 

「ちょっと雄二!どうしてそこで僕の名前を呼ぶのさ!全くそんな必要ないよね!」

 

「誰だ、吉井明久って」

 

「聞いたことないぞ」

 

オチで使うとはw雄二のやつ楽しんでるなw

 

「ほら!せっかく上がりかけてた士気に翳りが見えてるし!僕は雄二たちとは違って普通の人間なんだから、普通の扱いを──って、なんで睨むの?士気が下がったのは僕のせいじゃないでしょう!」

 

「そうか。知らないなら教えてやる。こいつは《観察処分者》だ」

 

「ち、ちがうよ!ちょっとお茶目な生徒につけられる愛称で……「いかにもバカの代名詞だ」雄二、きさまああ!!?」

 

流石雄二w明久で遊ぶことに関して右に出る者はいないんじゃないか・・・?

 

いや、俺も負けないこれに関しては!

 

「うるさい、バカ雄二!」

 

「まあ、いてもいなくてもいい雑魚は放っておいて……どうだお前達?これだけの戦力もあれば夢のAクラスのシステムデスクだぞ!」

 

雄二の演説はバカをやる気にさせるのには十分だった。

やっぱカリスマ性があるなあ・・・

 

 

「いけるぞ!いける!!俺たちがこんだけの戦力いるのなら!」

 

 

 

「あぁ!負ける気がしねぇ!!」

 

 

 

「分かったか?最低辺だと呼ばれているクラスに、こんなにも有能な奴らが集まってるんだ!さぁ、勝ちたい奴はペンを取れ!決戦の刻は近い!俺達Fクラスの真の実力を、上に居る優等生供に見せつけてやろうぜ」

 

 

「「「「「おぉぉぉぉぉぉ!!」」」」」

 

俺も頑張るとするか!このためにFクラスに来たんだし!!

 

 

「では代表である俺から、観察処分者である明久に最初の仕事を任命する。」

 

 

 

「なんで僕!?」

 

 

 

「そうだな。Fクラスの使者を吉井明久に任命する!相手はDクラスで時間は正午……つまり昼休み終えてからが開戦だ!」

 

 

 

「嫌だよ!?下位クラスからの宣戦布告の使者って、大体エラい目に遭うよね!」

 

 珍しい・・・明久にしては冴えているじゃないか。

 

暫く喋ってなかったし雄二をフォローしてやるか。

 

 

「おいおい何言ってんのさ明久。それは映画やドラマの話だろう?大事なイケメンな大使様にそんな失礼な真似をするわけがないだろう?」

 

もちろん嘘だ。イケメンってとこも。

 

「本当に?」

 

もちろん嘘だ。

 

「あぁ、俺は嘘ついたことないからな。」

 

これも嘘だ。

 

「まあ燐が言うなら。わかった。いくよ」

 

さらば明久。安らかに眠れよ。

 

明久は俺の言葉を聞いて、信じて勇敢にFクラスに出ていった。俺と坂本は顔を見合わせ・・・

ここで言うのはもちろんあれしかない・・・

 

「如月や、お主も悪よのう」

 

 

「いえいえ、お代官様ほどでは・・・」

 

 

さすが雄二。考えていることは一緒か。

 

 

「お主ら・・・存外に鬼畜じゃな」

 

 

「・・・明久・・・無茶しやがって」

 

 

 

俺と雄二は握手を交わし、ムッツリーニは黙祷を捧げていた。

 

 

その直後、Dクラスから戦士の断末魔が聞こえてきたのは言うまでもない。




新年早々、ここまで読んでいただきありがとうございます。

以下、今後のことを書きます。

アンチはしないつもりです。暴力系の方々(姫路、島田、霧島)らへんの描写は控えめかもです。
オリ主のヒロインは優子の予定ですが、まだまだ先になりそうなのでタグはまだつけないでおきます。

FFF団に関しては、オリ主物では珍しいですがオリ主である燐も所属させていこうと思っているので、アンチにはしません。(2年時の雄二と同じ)

オリ主、Fクラス原作キャラはチート性能(主席レベル)にしないので、俺TUEEE物を期待された方はすいません。

Fクラスでバカやってるのに一人加わった程度でご覧ください。
オリ主が常識人とか言ったのに余裕でFクラスの一因になりました。

緊急時は常識的になるってことにしてくださいお願いします。。。。

ゆっくり書いていきます。次回もお楽しみに。


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第2問 作戦会議

【バカテスト】 英語

問 以下の英文を訳しなさい。
[This is the bookshelf that my grandmather had used regularly.]

姫路瑞希の答え
[これは私の祖母が愛用した本棚です。]

教師のコメント
正解です。きちんと勉強していますね。

如月燐の答え
[これは今は亡き私の祖母が愛用していた本棚です。]

教師のコメント
正解です。過去完了形から前後の文脈を推測するのはなかなか出来ません。素晴らしいです。

土屋康太の答え
[これは             ]

教師のコメント
訳せたのはthisだけですか。

吉井明久の答え
[☆●◆△♪$≠        ]

教師のコメント
できれば地球上の言語で。


Dクラスから断末魔がしばらく鳴り響いた後、廊下から誰かが走ってきて、教室のドア勢いよく開かれた。そこにいたのは、

 

 

「騙されたぁっ!!殺されるところだった。アイツらすごい剣幕で掴みかかってきたぞ!!」

 

 

 ズタボロになって戻ってきた明久だった。

 

 

 

「やっぱりな」

 

「予想してたのかよ!」

 

「明久、敵を騙すにはまずは味方からって言うんだぞ。」

 

俺は雄二と同じように肩をすくめる。

 

たぶん、このクラス全員が知ってたと思うぞ。Fクラスのことは誰も信じてはいけないということを。

 

 

 

「吉井君。大丈夫ですか?」

 

姫路さんが心配そうに明久に声をかける。

 

「あ、うん。大丈夫だよ。ほとんどかすり傷だし」

 

明久の頑丈さには目を見張るものがあるが、Fクラスにおいてそれは格好の餌食になるだろう。

 

 

「吉井。本当に大丈夫?」

 

 

 

島田さんも明久の元に駆け寄る。二人とも優しいな。

 

 

 

「島田さんまで……心配してくれてありがとう」

 

 

 

 明久は二人の優しさに触れてか、涙を流している。

 

 

 

「よかった……まだウチにも殴る余地があるんだ」

 

「ああ! もうダメ! 死にそう!!」

 

 

 

島田さんも懲りないなあ。素直になるのはかなり先になるかもなあ。。

 

 

 

「そんなことより、今からミーティングに行くぞ」

 

 

 

 ――と雄二が珍しく明久に助け舟を出す。まあ、今後の試召戦争でこき使うつもりなんだろう。まあ、明久だけではないか。

 

 

「あの、痛かったら言ってくださいね」

 

「大変じゃったのう」

 

 

 

 雄二に続いて、姫路さんと秀吉が教室を出ていく。

 

俺も続こうとしたが、その前にムッツリーニに用事があるんだった。

 

 

「おーい、ムッツリーニ。」

 

「・・・・・・・なんだ。燐」

 

「さっきの姫路さんの写真取れた??」

 

「・・・・・・俺を誰だと思っている。」

 

さすがムッツリーニだ。多めに買って明久に転売してやろう。

 

一応言っておくが俺はこれっぽっちも興味はない。あのスタイルに断じて目が眩んだなどありえない。絶対。絶対にだ。

 

「・・・・・ちなみに島田のもある。」

 

「言い値で買おう。」

 

すいません、欲望には逆らえませんでしちゃ。。。

 

俺とムッツリーニみんなより遅れて屋上に着いた。

 

見ると明久が秀吉に慰めてもらってそれを見た島田さんと姫路さんが何やら対抗意識を燃やしているみたいだ。

 

中々本題が始まらなそうなのでここら辺で声かけておくか。秀吉は可愛いけど。

 

「雄二。そろそろ本題にしようか。議題はDクラス戦の作戦、だよね?」

 

「ああ。そうだ。今からDクラス戦に向けてのミーティングを始める。明久、ちゃんと宣戦布告はしてきたよな?」

 

「一応、午後一時に開戦とは伝えてきたけど。」

 

「じゃあ、先にお昼ご飯ってことね?」

 

「そうなるな。明久、今日くらいはまともなもの食べろよ?」

 

「そう思うならパンの一つくらい奢ってほしいんだけど」

 

あいつは今日も塩水なのか。まあ、同情できないが・・・

 

「えっ?吉井君ってお昼食べない人なんですか?」

 

「いや、一応は食べてるよ」

 

飲んでいるの方が正しいな。

 

「あれは食べていると言えるのか?」

 

「何が言いたいのさ」

 

「いや、お前の主食って……水と塩だろ」

 

「水と塩!?」

 

初めて聞いた姫路さんはそれはそれは驚いていた。

そりゃそうだ。このバ以外で聞いたことないもの。

 

「失礼な! 僕をバカにするにもほどがある!きちんと砂糖も食べてるよ!なんなら昨夜は贅沢してパン粉もあったね。」

 

なぜ自信ありげなのだろう。。。

 

「明久、それは食べていないと同義だ。」

 

「舐めるが正解じゃろうな」

 

 

 俺と秀吉の言葉を合図にみんなが明久に哀れみの視線を送る。いい加減ゲームへの課金や購入額を抑えることが出来ないのだろうか

 

 

「ま、生活費までゲームに使うお前が悪いよな」

 

「し、仕送りが少ないんだよ!」

 

「自業自得だな。こればっかりは俺らは何もできないぞ。」

 

周りを見渡すと、当然助け舟を出す者はいなかった。まあ、俺たちにとってはいつもの光景ではある。しかし、ある一人を除いて、だが・・・

 

 

「あ、あの」

 

 

 

ここで姫路さんが顔を赤くしながら口を開く。

 

 

 

「そ、その……よかったら私がお弁当を作りましょうか?」

 

 

 

 どうやら姫路さんは明久に弁当を作ってくるらしい。やるなあ明久。

ちょっと羨ましいぞ。ほんのちょっと。

 

 

「えっ? ほんと? 塩と水以外のものなんて久しぶりだよ」

 

「はい。明日のお昼でよければ」

 

「よかったじゃないか、明久。手作り弁当だぞ?」

 

「・・・・羨ましい」

 

「姫路さんにちゃんと感謝しろな。」

 

「うん!」

 

姫路さんは奥手に見えてちゃんと距離縮めようとしているな。

島田さんはどうするんだろう。対抗しないのか? 

 

 

「ふーん……瑞希って随分優しいのね。吉井だけに作ってくるなんて」

 

 

 

 ある部分を強調し不機嫌そうな口調でいう島田さん。これではまるで姑である。

 

 

 

「あ、いえ。その、みなさんにも」

 

 

 

姑の小言を聞いてで嫁さんが訂正する。明久、残念だったな。明久だけの特別じゃなくて。

 

 

「それじゃあ、お言葉に甘えるとするかの」

 

 

「・・・・楽しみ」

 

 

「お手並み拝見ね・・・」

 

 

「これでDクラス戦お前ら頑張れるな。勝って心置きなく飯をいただくとするか。」

 

 

「姫路さんだけだと悪いから俺も作ってくるね。」

 

確かに女子の手作り弁当は嬉しいが、7人分は大変だろう。昨日スーパーで買い物したし食材的にはまだ余裕があるはずだ。

 

「如月君って料理できるんですか?」

 

確かに姫路さんとは今日がほぼ初対面なのでこの質問は当然と言えよう。

 

「俺も明久と同じく一人暮らしで両親や妹はほとんどいないからね。たまに明久と料理することもあるし。」

 

「そうだったんですね。7人分だと持ってくるのが大変だったのでありがたいです。私、頑張りますね~。」

 

ああ、姫路さんが献身的過ぎて明久ではもったいないな。間違いなく。姫路さんのガッツポーズいやされる。

 

「よし。弁当の話はそれくらいにして、本題に入るぞ」

 

確かに脱線が過ぎたな。でも負けられない理由ができた。俺も頑張るか。

 

「雄二よ。一つ気になったのじゃが、なぜAクラスでもEクラスでもなくDクラスなんじゃ?」

 

姫路さんがいたらEクラスの中林達では止められる人はいないだろう。あいつら脳筋だし。

 

「理由は簡単。正面からでも勝てるからだ」

 

「どうして? 相手は上のクラスだよ?」

 

 

 雄二が言ったことに明久が疑問を抱く。一般的に見たらそう思うのも無理はない。

 

「明久の言いたいことはわかる。が、今ここにいるメンバーをよく見てみろ」

 

「ここにいるメンバー? えーっと……」

 

 

 俺に言われて明久は全員を見渡す。

 

 

「美少女が三人とバカが一人、金髪が一人にムッツリが一人いるね」

 

「俺が美少女だと!?」

 

「・・・ポッ」

 

「吉井ったら正直ね」

 

「おい明久、戦争前に死にたいか?」

 

「わしはブリーチはしたことないぞい。」

 

「ちがーう!!どうしよう、僕だけじゃ突っ込み切れない!この中なら島田さんしかあってないよ・・・」

 

シンプルに秀吉が美少女扱いされてるな・・・まあ言わずが吉だろう。

 

そして島田さんは島田さんで顔を赤くしている。なんだこれ。俺が言うのもなんだけどどうしろと。そろそろ止めるか。

 

「まあ、冗談は置いておいてだな、姫路さんは言わずもがな。明久の観察処分者としての召喚獣の操作技術に長けているし、島田さんは数学ならBクラス並みの学力を持つからね。雄二は機転が利くし、秀吉は国語はまあまあできるし演技も戦争中に役立つことはあるだろう。ムッツリーニは情報収集力と保健体育があるからね。このメンバーならEクラスには余裕ってことだよね?雄二?」

 

「ああ。そうだ。加えると燐も勉強はAクラスくらいはできる。初回限定でできる姫路を最終兵器とする作戦をEクラスに使うのはもったいないってことだな。」

 

「ところで雄二。俺は試験を受けているからFクラス並みの点数しかないが最初は姫路さんと一緒に試験受けたほうがいいか?」

 

「いや、燐はそのままでいい。今回は姫路が試験を受け終わるまで耐えるのがカギとなってるからな。できるだけ情報を敵に渡さないほうが今後いいと思ってな。」

 

「了解。頼むぜ代表様よ。戦死して補修は勘弁だからな。」

 

「任せろ。」

 

これで戦死したらムッツリーニに頼んで雄二×明久の写真集新しいの作ってもらおう。あれ何気に需要あるのが恐ろしい・・・

 

そうこうしているうちに昼休み終了の鐘が鳴る。

 

「初戦Dクラス。勝利で飾るぞ!」「「「おー!」」」

 

試験召喚戦争の火蓋が切って落とされた。




明日から仕事なので更新の頻度下がると思います。
長い目で見てください。

キャラブレがすごいかもです・・・
難しいな。


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第3問Dクラス戦!

こんばんは。
Dクラス戦始まります。


燐side

 

 

昼休みに雄二との作戦会議を終えて、遂にDクラスとの戦争が始まった。戦場には明久と島田さんがひとつの隊を率いてDクラスへと攻めていた。そして、俺はというと坂本とDクラスに対抗するための作戦を立てていた。

 

「姫路さんの補給には何とか間に合うとは思うけど、このままだとその前に代表までの道を開けるのは難しいよね。」

 

「そうだな。所詮Fクラスの戦力では押し返されるのは時間の問題だな。島田の数学で何人か戦死させて、士気を落としたいところだ。」

 

島田さんの数学はBクラス程度の戦力を誇るが、その他の教科で戦死していないといいが・・・

 

「ムッツリーニ。前線の様子はどうだ?」

 

雄二は通信機の応答先であるムッツリーニに声をかける。

 

「・・・前線では消費したら補給に下がるように立ち回っている。でも一人戦死した。時間の問題。」

 

「そうか。ありがとう。」

 

「・・・戦死したら鉄人の地獄の補習。前線の士気は下がっている。」

 

いかん、このままでは明久がしっぽを巻いて帰ってくるな。

 

「横溝君。明久にこれを渡してきてくれる?」

 

そう言って横溝君に紙の入った封筒を渡す。

 

「雄二。英語だけちゃんと回答したから英語の先生連れてくるね。」

 

「ああ。それは最終手段にしたいが背に腹は代えられないからな。頼んだ。」

 

俺は急いで職員室に向かった。

 

 

明久side

 

「吉井! 木下達がDクラスの連中と渡り廊下で交戦状態に入ったわ!」

 

「OK。全員、戦死するのだけは絶対に避けるんだ。中堅部隊は1対1じゃなく、2対1で戦おう! 残った一人は味方が苦しくなったと思ったらすぐにスイッチで後衛と入れ替わること!」

 

「「「了解!!!」」」

 

雄二の作戦通りに前線に指示を出す。僕の召喚獣はフィードバック付きだからあんまり戦いたくないんだよね。。。

 

「僕達の役目は先行した秀吉達の援護! 死ぬのは今じゃない、踏ん張れ!」

 

 

「「「おうっ!」」」

 

まだ始まったばかりで点数が減った人たちはすぐに補給にいてもらったため、幸いいまだに戦死者は出ていない。

 

「すごいわね吉井! 吉井って実は頼りがいがある奴だったのね!」

 

「う、うん、これなら行けそうだよ!」

 

そうはいっても雄二と燐が考えてくれた作戦をただ伝えているなんだよね。

同じ部隊に配属された島田さん。ポニーテールがトレードマークの彼女は、背は高く脚も綺麗だ。なのにどこか女性としての魅力が欠けている。何が足りないんだろう。

 

 

「ああ、胸か」

 

「あんたの指を折るわ」

 

まずい。なんか地雷踏んだっぽい!どうやって島田さんから生き延びようか考えていると前線から断末魔が聞こえてきた。

 

 

『ぎゃあああ。』

 

『戦死者は補習ー!!』

 

『て、鉄人!? 嫌だ! 補習室は嫌なんだっ!』

 

『黙れ! 捕虜は全員この戦闘が終わるまで補習室で特別講義だ! 終戦まで何時間かかるかわからんが、たっぷりと指導してやるからな』

 

『た、頼む! 見逃してくれ! あんな拷問堪え切れる気がしない!』

 

『拷問? そんなことはしない。これは立派な教育だ。補習が終わるころには趣味が勉強、尊敬するのは二宮金次郎、と言った理想的な生徒に仕立てあげてやろう』

 

『お、鬼だ! 誰か助け、イヤァァ―――(バタン、ガチャ)』

 

地獄を見てしまった・・・

何とかして僕だけでも生き残る方法はないか・・・

 

「全員!隊長として宣言する。総員退避!!」

 

 

「この意気地なし!さっきのだって忘れてないんだからね!」

 

 

 殴られた。しかもチョキで。

 

 

「ぎゃあ!目が、目がぁ!」

 

こうなったら僕だけでも逃げてやる!!Fクラスのほうに向き走り出したのも束の間・・・横溝君から僕宛の一枚の封筒をもらう。

差出人は燐かららしい。中身を見てみると・・・

 

逃げ出したらアキちゃんパーフェクトアルバムをムッツリ紹介においてもらう。

 

「全員突撃ーーーーー!」

 

僕は涙を流しながら全員に命じた。

 

「明久! 島田! 援護に来てくれたんじゃな!」

 

 

前方から美少女、もとい、秀吉がやってきた。相変わらず可愛い。

 

 

 

「秀吉、大丈夫?」

 

「戦死は免れたが、点数はかなり厳しい所まで削られてしまったわい」

 

「分かった。後退した時の指示も雄二からもらってる。秀吉達前衛部隊はこのまま教室に戻って回復試験を受けて、終わり次第雄二たちと合流して」

 

「了解したのじゃ。時間的に全部のテストは受けれんが、1、2科目受けてくるとしよう」

 

 言うや否や、秀吉達先行部隊は教室に向かって走っていく。出陣した時より人数が少ないのは、戦死して補習室に連れて行かれたからだろう。

 

 

 そしてさっきまで秀吉達と戦っていたのだろう、Dクラスの兵士達がこっちに向かってくる!

 

 

 

「吉井、あいつら、木内先生を連れてきたわ!」

 

「数学教師か!しかも補給に有利な採点の早い木内先生・・・」

 

 

 現在、渡り廊下に広がっているのは化学のフィールドだが、勝負を早めるために立会人を増やしてきたのだろう。秀吉達先行部隊が予定より撤退するのが早かったのはこれが原因か!

 

召喚獣の強さがテスト結果で決まるということは、採点は先生がしなくてはいけない。

 

当然、採点の甘さも、速さも、それぞれ異なるらしい。

 

木内先生においては、採点が速いが厳しい先生みたいだから、私たちのクラスは時間潰しをしてるんだけど、一気に片付けようとしているようだ。

 

 

 

 

 

「木内先生は数学担当だから・・・そのうちに数学の先生を連れてきそうね・・・」

 

「その前に・・・よし、須川君」

 

「何だ?」

 

「雄二にこの件を伝えて船越先生が来ないように指示をもらってきてほしい。」

 

「了解した!」

慌てて教室に戻る須川君。雄二に指示を仰ぎに行ったのだろう。戦局を覆すためには、確かに時間稼ぎをする必要がある。

 

「島田さん、時間稼ぎするよ。」

 

「わかったわ。サモン!」

 

僕は点数が高くないので、観察処分者の利点である操作性で相手の攻撃をかわすことに集中し、時間を稼ぐ。

時刻は3時を過ぎていた。いまだ防戦一方だけど、徐々に押されているのが分かった。

 

すると、また相手クラスに動きがあった。

 

 

 

「く、埒があかないぞ!」

 

「あいつら、時間稼ぎが明らかな目的だ!!」

 

「もう少し持ちこたえろ!今数学の船越先生を呼んでいる!」

 

つまり、さっき木内先生を呼び出したのは補充試験のためで、船越先生を呼んだのは教科フィールドを作るためってことだ。ここで補給が完了した部隊が帰ってきたら島田さんがいたとしてもかなりきつい。

 

ピンポンパンポン♪

 

 

 

〈連絡致します。船越先生、船越先生〉

 

須川君の声だ。

 

 

〈吉井明久君が体育館裏で待っています。生徒と教師の垣根を越えた、男と女の大事な話があるそうです。繰り返します、禁断の大事な話があるみたいです〉

 

「・・・・・・・」

 

「よ、吉井・・・・・・」

 

 

 

すると、あの放送で廊下内が歓声に変わった。

 

 

「隊長!あんたぁ男だよ!」

 

「俺たちのためにここまで………」

 

「よーし、お前ら!隊長の死を無駄にはするな!何が何でも押し通すぞ!!」

 

『『おおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!』』

 

 

 

「おい聞いたかよ、今の放送」

 

「こんなことまでしてくるか……」

 

 

士気も上がり、作戦は大成功。・・・僕というの儚い犠牲を生み出してしまったけど

 

 

 

「・・・す・・・須川ァァァァァァァ!!!」

 

殺す・・・あいつだけは殺す・・・絶対にィ!!!!

 

しかし、Fクラスの士気が上がったとはいえど、所詮はFクラスなのだ。

僕は須川君への殺意を静かに抑え現状を確認する。Dクラスの補給に行った部隊が少しずつ帰ってきている。

 

 

────雄二に託された僕達の作戦はとにかく時間を稼ぐ事。前線を長く保つこと。

 

 

 

だが、すでに部隊は敗戦濃厚状態だ。長くても後30分持つかどうか・・・・。

 

まったく! 雄二のヤツは何をやっているんだ! 早くしないと間に合わないよっ!

 

 

 

「吉井隊長! 布施先生側が後一人だ! もう後がねえ!」

 

『Dクラス! このまま敵部隊長の吉井を攻め落とせ!』

 

『佐藤次郎、戦死!』

 

「くっ! ここまでなのか!」

 

生き残った味方も残り数人。やばい。このままじゃ本隊が到着する前に全滅してしまう!

 

 

 

「く、くっそぉぉっっ!!」

 

 

 

絶体絶命の窮地かと思われた、その時──、、

 

 

 

 

「サモン────っ!」

 

 

 

 

僕よりも後方から召喚獣を呼ぶ声が聞こえてきた。この声は──!

 

 

 

「吉井君! 無事ですか?」

 

「姫路さん! 良かった! 間に合ったんだね!」

 

待ちに待った姫路さんが渡り廊下から現れた。

 

「ここからもう大丈夫です。Fクラス本隊! 中堅部隊が守ってくれた前線をここで突破しましょう。」

雄二から伝えてもらったであろう指示をみんなにかける。それに合わせて

「道を阻む敵Dクラスを殲滅しろ────!!」

僕も声をかける。ここからだよ!Dクラス!




ここまで読んでいただきありがとうございました。

基本的には原作に沿って行きますが、少しオリジナル展開にしていこうと思ってます。

アドバイスなど沢山お待ちしております。

この3連休中にもう一話書いていこうと思います。


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第4問Dクラス戦2

Dクラス戦続きです。


side 燐

 

俺は英語の遠藤先生を呼びに職員室に向かっていた。

開戦から少し経ち、今が一番しんどい時間帯だろう。

 

職員室手前、そんな時確か須川・・・?の放送を聞いて血相を変えて教室を後にする船越先生を見て明久に同情した。さらば、明久安らかに眠れ。

 

そんなこんなで遠藤先生と一緒にFクラスに戻ろうとしていると、先生に頼まれたのだろうか、Aクラスにプリントを運ぼうとしている優子さんが見えた。

 

「優子さん。手伝うよ。」

 

さすがに見て見ぬふりはできないので声をかける。

 

「あ、如月くん、いまFクラスは試召戦争中じゃなかった?急いでいるだろうし、大丈夫よ。」

ちなみに高橋先生も戦争に駆り出されているため、ほかのクラスは自習になることが多い。

「俺たちのせいで自習になっちゃったんだろうし、それくらいはさせてよ。」

 

「わかったわ。一人じゃちょっと大変だったしお願いするわ。」

 

「任せてよ。遠藤先生もちょっと時間かかってしまいますが、すいません。」

 

「ええ。大丈夫ですよ。」

 

Aクラスに自習のプリントを届けに渡り廊下を歩いていた時、突然後ろから声をかけられた。

 

「見つけたぞ、木下。こんなとこにいたのか。遠藤先生もいるじゃないか!ちょうどいい。補修送りにしてやる。遠藤先生、召喚許可を。サモン。」

 

優子さんのことを秀吉と勘違いしているがこの感じからすると、説明しても聞き耳を持ってくれないだろう。

相手は3人。まあなんとかなるだろう。英語でよかったと心から思った。

 

「優子さん。下がってて。サモン。」

 

「如月くん。いいのですか?」

と遠藤先生も事情も分かっているので心配してくれているが、この3人をFクラスに引き連れるほうが雄二のこともあり、被害も拡大するだろう。

「大丈夫です。お願いします。」

 

「如月くん・・・」優子さんも何か言いたそうな顔をしていたが気にしている余裕はなさそうだ。

 

「相手は一人か?Fクラス相手なら余裕だな。」

 

Dクラス

    高橋海斗 英語R  95点

     鈴木一郎 英語R 112点

     佐藤寿郎 英語R 108点

よかった。200点台の人がいたら少し大変だったな。

 

Fクラス 如月燐 英語R 356点

 

「ど、どうしてそんな点数の人がFクラスにいるんだ・・・まあいい、こちらは3に人d・・・」

 

Dクラスの一人がしゃべっているうちに俺は一人の頭を狙い撃つ。仮にも戦争かつ人数不利なのだ。卑怯、汚いは負け犬の言葉だよ?

 

 高橋海斗0点

 

「お、おい、汚いぞ、そんな点数なのにそんなやり方でいいn・・・」

 

全く学習能力がないな。君もFクラスのほうがお似合いなんじゃないか?

そう思いながら喋っている鈴木君の頭を撃つ。

 

もうここまで来たら1v1になった。顔を青ざめた佐藤君「すまなかった。ここは見逃してくれn・・・」は命乞いをするが、そのセリフを最後まで聞かずに頭を撃つ。

 

鈴木一郎  0点

佐藤寿郎 0点

「戦死者は補習~~~!!」

どこから現れたのか鉄人がものすごい速さで迫り来る。

英語の点数は消耗したくなかったので、点数を削らずに済んだのは相手の馬鹿さに助けられたな。

 

「如月くんもなかなか容赦ないことするのね・・・でも私のせいで巻き込まれちゃったのにごめんね。」

なぜか優子さんが謝る。

 

「全然いいよ。おかげで3人補習室に送れたし。それにしても秀吉と優子さんを間違えるなんて、優子さんのほうがこんなにもかわいいのにね。」

 

おっと。初陣の興奮も冷めなかったうちについつい口が滑った。

「えっ・・・あの、その・・・」

優子さんも顔を俯いてしまった。気まずい・・・

 

「あ、Aクラスついたね。はい。プリント。優子さんも自習頑張ってね!」

 

「あ、うん。ありがとね。じゃあまたね。」

と手を振ってそそくさと教室に戻っていった。

 

「じゃあ、行きましょうか。」

満面の笑みで遠藤先生が言う。

「はい・・・・・」恥ずかしい。穴があったら入りたいとはこのことだ。

 

それでも俺にはまだやることがあるので急いでFクラスに戻る。

 

 

明久side

 

「ここからもう大丈夫です。Fクラス本隊! 中堅部隊が守ってくれた前線をここで突破しましょう。」

 

「道を阻む敵Dクラスを殲滅しろ────!!」

 

Dクラスのピンチに姫路さんが駆けつけてくれた。

 

「点数が残り少ない人は戦線を離脱して補充試験を受けてください! 本隊は半分は坂本君の護衛です! まだ余裕がある人と本隊のもう半分は私と一緒にDクラスの戦力を一掃しましょう!」

 

「「「おおおおおおおおっ!!」」」

 

 

 

姫路さんの指示と共に味方の部隊がこれまでにないほどの声を上げた。

 

まだ出てきて間もないというのに、姫路さんは一瞬で状況を判断して的確な指示を送っていた。

 

きっと雄二から姫路さんが指揮を執ることで士気をあげられるという作戦も含まれているのだろう。

 

400点を超える姫路さんの召喚獣と時々聞こえるキュポンという音から放たれる熱線で多くの召喚獣(横溝君も犠牲となったが・・・)をなぎ倒していく。いける。これならいける。

 

「Fクラス近藤! Dクラス中野に勝負を申し込む!」

 

「こっちにもいるぜ。俺はDクラス塚原にで勝負を申し込む!」

 

「俺は斎藤お前だ!」

 

「なら俺もお供するぜ!」

 

『く──っ』

 

 

 

敵の部隊長である塚原君の周辺にたくさんのFクラスの本隊が集まる。

 

部隊の点数が回復したおかげで、姫路さんを筆頭に復活したFクラスの戦力は確実にDクラスの前線部隊の数を減らしていっていた。

 

今、確実に不利な形勢だった陣営は逆転している──!

 

姫路さんが来てくれてよかった・・・

「Dクラス塚原。討ち取ったりーーー!」

 

 

 

一際大きな声が上がった。今まで散々苦戦させられていたDクラスの前衛隊長をようやく倒せたらしい。

 

放課後という時間もあることで、下校中の生徒の人ごみに紛れ奇襲しやすかったというのもあり、かなり戦いやすかった。

 

いよいよFクラス優勢かと思われた時、新校舎の前線より向こう──Dクラスの教室の近くで代表の平賀君の声が廊下に響き渡った。

 

「ここまでは予定通りだよ。僕はこれでも代表なんだ。こういう情報も入るんだよ。例えば──振り分け試験で途中退席して0点になった生徒がいるとかね。作戦なしに戦争に挑むわけないのさ。Dクラス本陣! これ以上前線を進ませないよう姫路さんを取り囲め!」

 

Dクラス代表、平賀君が本隊を連れて新校舎に現れていた。前線の陣形を崩されてついに姿を現したのか。

 

平賀君の前には、前線に立っていた部隊の倍ほどの本隊が集まっていた。

 

 

その数────ざっと二十人以上──。

 

さすがに姫路さんといえどこの人数は多すぎる。

 

「そうさ。元々前線部隊は姫路さんを引きずり出すための囮。Fクラスの点数程度じゃあ多人数で包囲でもしない限り、代表を討ち取る事はできないからな。だとすればFクラスは必ず高得点者である姫路さんを切り札に出すであろうことも踏んでいたよ。」

 

全てを見透かしたような態度で平賀君は言う。悔しいが、確かにその通りだ。

 

僕達は犠牲になってでも道を切り開いて姫路さんを平賀君の下まで送り届けなればならない。

 

対してDクラスは姫路さんさえ戦死させるだけだ。Fクラス程度ならば基本的な点数で勝利を手に入れられる。どんなことをしたって勝てるだろう。

 

堅実に勝つなら、急いで王手を掛けるより、じっくりと兵隊を潰してしまえば良い。それが何より安全で確実だから。

 

すなわち、はじめからDクラスの標的は代表の雄二ではなく、最終兵器である姫路さんだったということだ。

 

「相手はざっと15人くらいですか・・・さすがに厳しいですね。」

 

 

 

周囲の状況を確認しながら、姫路さんは僅かに後ずさろうとしたところで、それができないと気づき足を止めた。

 

背後は教室の壁で、ドアから出てしまったら敵前逃亡として補修になってしまうからだ。 

 

本隊の後ろに控えた平賀君は手を掲げ命じる。

 

 

「Dクラス本隊! 全力を持って姫路さんを討ち取れ──っ!」

 

 

 

『『『サモン──っ!!!』』』

 

 

 

平賀君の号令の下、Dクラス本隊は一斉に召喚を開始した!

 

 

 

「Fクラス! 死んでも瑞希を守りきるわよ! 全兵力を持って突破口を開くのよ!」

 

島田さんが士気をあげる。やるしかないんだ。

 

「了解! サモン!」

 

「姫路さんは殺らせねえ!」

 

 

Fクラスも召喚獣を呼び出し姫路さんを攻撃しようとした召喚獣の間に割って入る。といえこの人数だ。向こうの方が戦力で勝っている以上、姫路さんがいても不利なのは否めない。

 

いくらAクラスレベルの強さがあろうと、多人数を相手にしては分が悪い。

 

指輪も点数を消費するのでそんなに多くの数は打てない。

 

これではまるでさっきまで僕たちがやっていた人数差を活かしていた作戦と同じだ。

 

「島田さん。僕らは少しでも人数を減らしに行こう。」

 

幸いにも数学のフィールドがあるのでそこで美波と操作性の長けている僕で戦って姫路さんの負担を減らそう。

 

「わかっているわ。後ろは任せたわよ。アキ。」

 

「え・・・?アキ?」

 

「そうよ。ウチのことは美波って呼びなさい。背中を任せるのよ。それくらいいいじゃない。」

 

「わかったよ美波。」

 

「お姉さまの相手は美春ですわ~~」

「アキちゃんの相手は私ね。」

 

「「チェンジで。」」

 

僕と美波は口をそろえて言う。でもそうこうしてられないのが現実でもある。

 

「「「「サモン。」」」」

 

Dクラス 清水美春 数学 125点

 

     VS

 

Fクラス 島田美波 数学 197点

 

Dクラス 玉野美紀 数学 116点

 

 

     VS

 

Fクラス 吉井明久 数学 55点

 

 

さあ、勝負だ。 




ほんとはここでDクラス戦閉めたかったのですが、展開的に長くなりそうだったので、次で終わりになるかと思います。
試召戦争の表現方法、難しい・・・


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第5問 Dクラス戦終幕!

火の古戦場の影響で投稿遅くなりました。

誤字指摘していただきありがとうございました。


明久side

 

 

 

「「「「サモン。」」」」

 

 

 

Dクラス 清水美春 数学 125点

 

 

 

 

 

 

 

     VS

 

 

 

 

 

 

 

Fクラス 島田美波 数学 197点

 

 

 

 

 

 

 

Dクラス 玉野美紀 数学 116点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     VS

 

 

 

 

 

 

 

Fクラス 吉井明久 数学 55点

 

 

 

 

 

背中を任せている美波は数学が得意だから心配はいらないだろう。

 

 

 

僕も召喚獣の操作に慣れているのもあって下手をしなければ負けないだろう。

 

しかし、少しでも姫路さんの道を空けるためには玉野さん一人を倒せばいいわけではない。

 

できるだけ多くの召喚獣を補習室に送らなければジリ貧になることは僕にでもわかる。

 

 

 

「ここでアキちゃんを倒して私の作った服を着させて坂本君と一緒に写真を撮ってもらいます!!」

 

 

 

玉野さんの言っていることはよくわからないけど、寒気がどことなくする。断っておいたほうがいいようだ。

 

 

 

「よくわからないけど、遠慮しておくよ。」

 

 

 

そういって玉野さんの召喚獣は直線に走って距離を詰めてきた。

 

 

 

僕は詰めてきた玉野さんの攻撃を最小限の動きで回避し、改めて距離をとった。

 

すると、玉野さんは同様の動きで再度攻撃をしようとしている。

 

 

 

「その動きはもう見切ったよ。」

 

玉野さんの召喚獣が剣で切りかかろうとしたところを躱し、まずは召喚獣の手を木刀で殴り、装備している剣を落とさせ、その剣を遠くへ蹴った。これで玉野さんの召喚獣の攻撃手段は素手しかない。玉野さんの点数はほとんど減っていないが、もう勝負ありだろう。

玉野さんはまだ点数が減ってないからか素手で攻撃してくるが、当然僕の木刀のほうがリーチは長い。殴りかかってきて距離が近いところを僕は玉野さんの召喚獣の喉元を狙って木刀で突く。

すると百点近くあった玉野さんの点数が一瞬でなくなった。

 

Dクラス 玉野美紀 数学 0点

 

 

Fクラス 吉井明久 数学 55点

 

美波を心配して後ろを見てみると少し点数を減らしているが、清水さん?を戦死させていた。

 

「美波。お疲れ様。まだたくさんいるけど頑張ろうね。」

 

「わかってるわ。」

 

僕と美波で少しずつDクラス生徒を戦死しているが、僕たちの点数もかなり危ないところまで来ている。

 

吉井明久 数学 15点

 

島田美波 数学 34点

 

「そろそろお前らも補習室に行ってもらおうか。」

 

Dクラス生徒1 数学110点

Dクラス生徒2 数学111点

Dクラス生徒3 数学108点

Dクラス生徒4 数学115点

 

4人に囲まれてしまった。姫路さんもかなり苦しそうな表情をしている。

 

ここまでか・・・

 

「アキ。最後まであきらめないわよ。」

 

「当たり前だよ。一人でも多く道連れにするさ。」

 

まだあきらめてたまるか。ここで死んだらFクラスは終わりなんだから・・・

 

Side 雄二

 

「ムッツリーニ、Dクラスの様子はどうだ?」

 

「・・・かなり厳しい。明久と島田は瀕死。姫路も100点ちょっとしかない。Dクラスはまだ近衛兵を除いて10人ほどいる。」

 

「苦しいな・・・まさかDクラスの標的が姫路だとはな。最悪お前の保健体育を使わないといけないかも知れないな。」

 

次戦のBクラスでお披露目予定のムッツリーニの保健体育は出来るだけ温存しておきたかった。

 

「・・・負けるよりはマシ。」

 

「ああ。背に腹は代えられないもんな。」

 

あとは燐が帰ってきたらもう一つ作戦を練るか。

 

すると突然ドアが開いた。燐か?

 

「やっぱりここにいたか。代表の坂本。」

 

現れたのはDクラス代表の平賀と近衛兵と英語の先生だ。全く予想していなかったわけではない。

Dクラス優勢でかつ姫路までDクラスで戦っているのだ。Fクラスの防衛は薄くなるのは一目でわかる。

 

「やっぱりここに来たか。Dクラス代表の平賀。相手代表の首は自分で取りたくなるよな。わかるぜ。」

 

「ああ。代表といえど5人もいればお前らにはきついよな。」

この行動は予想済みだ、。このために近くに大島先生を配備しておいたのだから。

 

「雄二。すまない。遅くなったのう。」

補給から帰ってきた秀吉だ。近衛兵には秀吉、ムッツリーニら5人はいる。なんとかなるだろう。

 

「うちの玉野から聞いていたが、本当にムッツリーニがいるとはね。君のことだろう?」

平賀がムッツリーニを指さして言う。

「・・・ブンブン」

 

「知っていて良かったよ。廊下に大島先生がいたのもそのためだろう?」

 

・・・?なんだと?気づかれていただと・・・?

 

「大島先生なら今頃Dクラスにいるだろうね。ちょっと移動してもらったよ。」

 

全てを見透かされていたのか。俺はDクラス代表のことを舐めていたのかもしれない。ここまで頭が切れるとは思わなかった。

 

「僕の掌の中だったってことさ君たちは。さあ、終わりにしようか。」

 

「「「「サモン!!!」」」」

 

「雄二。ここはわしらにまかせるのじゃ。」

 

「いや、俺も参加して少しでも人数を減らす。」

 

英語は俺も今朝補充したばっかりだからな。

 

 

木下秀吉 英語 65点

土屋康太 英語 42点

Fクラス生徒1 英語 68点

Fクラス生徒2 英語55点

Fクラス生徒3 英語61点

坂本雄二 英語 179点

 

 

VS

Dクラス生徒1 英語 124点

Dクラス生徒2 英語 133点

Dクラス生徒3 英語 119点

Dクラス生徒4 英語 136点

Dクラス生徒5 英語 129点

 

「お前ら。諦めるんじゃねえぞ。最後まで!!」

「「「「・・・当たり前(なのじゃ)!!」」」」

 

「さっさとFクラスを倒すんだ。日が暮れる前にな!」

「「「おう!!」」」

 

「いいか。俺たちは点数で負けてるからな。標的を集中させて一人ずつ倒していけ。」

 

いくら俺の点数が高いからと言って前線で動けるわけではない。一対一ではない以上予想外のところから攻撃が来たらそこで終わりだからだ。

 

しかしこいつらは明久のように召喚獣の操作が優れているわけではない。

 

Dクラス生徒のすぐに対応され、二人は戦死させたがこちらはFクラス生徒が三人戦死して、残るムッツリーニ、秀吉はもう瀕死だ。

 

「ここからは俺が前線を張るから、お前たちは点数に気を配って攻撃してくれ。最後まで戦い抜くぞ!!」

 

「「「おう!!!」」」

 

そう言って俺はメリケンサックで体力の減ったDクラス生徒を戦死させた。

 

「ならば俺も召喚しよう。サモン。」

 

平賀源二 英語 143点

 

残る相手は代表含め3人とも点数は減っていない。

こちらは点数のある俺と平均20点程度しかいない2人。苦しい。

 

「さあ。いくよ!」

 

残ったDクラス生徒3人が一気に俺に攻撃をしてくる。

一人目の攻撃を何とか除け、二人もの攻撃を腕でつかみそのまま3人目に投げる。

よし。少し召喚獣の操作を練習して良かった。

 

そう、明久の観察処分者(バカ)の動きを見て、戦争に役立つと思い、召喚獣の操作の授業は真面目に受けていたのだ。

 

「僕が攻撃してくると思わなかっただろう?」

 

後ろから平賀の声がした。まずい・・・間に合わない。

 

敗北を覚悟して目を瞑ったが、俺の召喚獣の点数は減っていない。

 

「・・・あとは任せた。」

 

俺の召喚獣の前にはムッツリーニの召喚獣が倒れていた。

 

「任せろ。絶対に勝つ。」

 

圧倒的点数不利、人数も不利、ここで出来ることは相手の攻撃を回避し、回避の際に攻撃を入れることか。

 

攻撃してくる一人のDクラス生徒の攻撃を躱すことは出来るがすぐに詰めてくる二人目の攻撃はガードするのが限界だ。少しずつ点数が削られていく。

 

どうしたらいい・・・?

 

「雄二。お主が3人の攻撃を躱すのは限度がある。わしが囮になるから一人を戦死させて二人の方が勝機はあるじゃろ。うまくやるんじゃぞ。」

 

そういって秀吉の召喚獣は俺の前に立ち、自らの点数と共に相手の攻撃を受け止める。

 

「今じゃ!雄二!」

 

「ありがとな。お前ら。俺は死んでも負けない。」

 

そう言って平賀の前に向き直る。

 

「それと今報告が入ったが姫路さんは戦死したらしいぞ。残るは吉井と島田さん?だけらしい。あっちも時間の問題だな。まあ、こっちもかなりの数戦死したらしいけどな。ほんと、お前らはよくやったよ。」

 

「おいおい、まだ終わったわけじゃないだろ。」

 

「ああ、”まだ”な。俺たちは二人。お前はもう100点もないだろう?今すぐに終わらせてやる。」

 

攻撃をよけるのに専念して、相手の隙が出来るまで耐える。

Dクラス生徒3は攻撃した後に隙が出来る。その隙を平賀がフォローしているが平賀を少しでも遠ざければ、間合いを詰めて急所に攻撃することができそうだ。

 

そこで俺は先に平賀が攻撃してきたところをDクラス生徒3の方へ躱し、Dクラス生徒3の攻撃をガードしてすぐさま急所に攻撃を入れる。

 

 

 

やった。そう確信したのと同時に後ろから平賀が攻撃を入れてくる。

途中から迫り来る殺気を感じ、何とか致命傷になるのは回避したが、点数は大きく削られてしまった。

 

「こいつに隙があることくらい僕にもわかっていたからね。仕留め損ねたが・・・」

 

 

平賀源二 英語 127点

 

坂本雄二 英語 6点

 

これではガードでも戦死してしまう。明久たちの援護も期待できない。どうすれば・・・・

 

ガラガラッ

 

Fクラスの扉が開くや否や、俺の方に召喚獣が立ちはだかる。

 

「Fクラス如月燐。Dクラス代表平賀君に勝負を申し込む。」

 

如月燐 英語 356点

 

「なんだと・・・なぜお前がここに・・・」

 

 

「すまん雄二、遅くなった!」

 

そういってあいつは舌を出しウインクしてくる。

 

「バカ、遅すぎんだよ。」

 

「雄二。よく耐えた。あとは任せて。」

 

バキュンバキュン

 

2発の銃声が鳴り響く・・・

 

こうしてDクラスとの試召戦争は幕を閉じた。




平賀君を強キャラにしてみました。
根本どうしよう・・・まだ構想思いついてません・・・

明久が思ったより頭働かせてますがゲームで慣れているって事にしてください!

沢山のお気に入りありがとうございます!励みになります!

次回も頑張ります!古戦場やってる方も一緒に頑張りましょう!!


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