白兎が英雄ホイホイなのは間違っているだろうか? (red knight)
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白兎が英雄ホイホイなのは間違っているだろうか?設定集

とりあえず大まかなキャラクターの設定です。



白兎旅団とは

ベル・クラネルと彼を守る者達の一団。そのほとんどが訳ありの面々。

あとベルとメーテリアを除く全員が恩恵を刻んでいる冒険者である。

 

【ベル・クラネル】

 

レベル:1

 

ステータス:秘密

 

装備:英雄辞典(ヒーローズバイブル)

数多くの英雄の事が書かれた魔導書。普段はベルの深層世界にあり、ベルの身に危険が迫った時自動的に現れベルにページに書かれた英雄の力を与える。

 

肩書:白兎旅団団長兼マスコット

 

白兎旅団の団長(ただし幼児なので旅団の運営は実質的に年長者たちが取り仕切っている。)

生まれた時から持っていた謎の本『英雄辞典(ヒーローズバイブル)』の所有者ゆえに数多くの英雄と出会う運命にある。

 

【メーテリア】

 

レベル:1

 

ステータス:秘密

 

装備:オリハルコンのフライパン

どんな料理も焦げずに焼ける優れもの。武器にしても一発でゴブリンを場外ホームランすることができる。

 

肩書:白兎旅団団長母

 

ベルの実母。病気で死ぬ運命と諦めていた頃旅の医師だった冥土返し(ヘブンキャンセラー)のお陰で延命。

 

【エミヤ】

 

レベル:7

 

ステータス:秘密

 

魔法:無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)

 

肩書:白兎旅団副団長兼料理長

 

ある日偶然異世界から呼び出された。近くに生まれたばかりのベルが居たため彼をマスターと呼ぶ。

 

【キン肉アタル】

 

レベル:6

 

ステータス:秘密

 

必殺技:ナパームストレッチ

 

肩書:白兎旅団団長補佐兼教官

 

元ゼウスファミリア教官でメーテリアとアルフィアの知り合い。ファミリア解体後各地を転々として偶然メーテリア達と再会。

 

【ダイドウ・カツミ】

 

レベル:7

 

ステータス:秘密

 

装備:エターナルエッジ

 

肩書:白兎旅団戦士

 

元傭兵でかつて戦争大国だったラキアを度々苦しめたテロリスト。

 

冥土返し(ヘブンキャンセラー)

 

推定レベル:4~5

 

ステータス:秘密

 

肩書:白兎旅団医師

 

元アスクレピオスファミリアの医師の一人だったが退団して各地を放浪。たまたま出産間近のメーテリア達と遭遇し出産中にも関わらず彼女を治療。

 

【アツシ・中島】

 

レベル:2

 

ステータス:秘密

 

スキル:月下獣

白虎に変化する。月が出ているとより強力になる。

 

肩書:白兎旅団戦士

 

5歳くらいの頃に孤児院から追い出され、ある日2歳だった頃のベルに拾われた。

 

【トリコ】

 

推定レベル:7

 

ステータス:秘密

 

スキル:赤鬼(レッドオーガ)

怒りと同時に発動。力のステータスが10倍になる。

 

肩書:白兎旅団戦士

 

元アカシアファミリアの美食屋(グルメハンター)で各地の美味しい美食を求めて旅している際に空腹で動けなくなったところをベルとメーテリアに助けられる。

 

【ルルーシュ・ランペルージ】

 

レベル:5

 

ステータス:秘密

 

スキル:絶対遵守(レクイエム)

使用者の右目に浮かぶ紋様を見た人に命令を与え、必ず実行させる。

 

肩書:白兎旅団軍師

 

数百年前悪逆非道の皇帝として名を馳せた人物と同姓同名。

 

C.C.(シーツー)

 

レベル:5

 

ステータス:秘密

 

スキル:不老不死

年を取らず死ぬことは無い

 

肩書:白兎旅団魔導士

 

数百年前悪逆非道の皇帝の傍にいた女性と同じ容姿の人物。

 

【アルフィア】

 

レベル:7(ヘラファミリア在籍時)

 

ステータス:非公開

 

魔法及びスキル:詳しくは公式でチェックしてください。(大体知ってるだろうから省略)

 

肩書:白兎旅団団長保護者兼魔導士

 

元ヘラファミリア上級冒険者【静寂】。メーテリアがベルを出産した後冥土返し(ヘブンキャンセラー)の診断を受け数年に渡る治療の末病が完治。

 

【オサム・太宰】

 

推定レベル:6~7

 

ステータス:秘密

 

スキル:人間失格

手が触れた相手のスキルを無効化する

 

肩書:白兎旅団隠者

 

ベルが5歳の頃、アツシと一緒に川でおぼれてるところを拾って以来仲間になった。

 

【ユキチ・福沢】

 

推定レベル:7~8

 

ステータス:不明

 

スキル:不明

 

肩書:元アーネンエルベ連合国陸軍将校

 

【ザルド】

 

レベル:7(ゼウスファミリア在籍時)

 

ステータス:非公開

 

スキル:詳しくは公式でチェックしてください。(大体知ってるだろうから省略)

 

肩書:白兎旅団副団長

 

元ゼウスファミリアの冒険者【暴食】。

 

【ジャンヌ・オルレアン】

 

推定レベル:4~5

 

ステータス:不明

 

スキル:不明

 

 




話が進むにつれて随時更新予定


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第一章 白兎旅団とオラリオ
白兎旅団、オラリオへ


自身の好きなキャラクターがメインですので異論反論あるかもしれませんが暖かい気持ちで御読みいただけるとありがたいです。


始まりは雨だった…………

 

私の目の前には生まれたばかりの赤子とその母親がいる…………

 

かの者を救うため私達は呼び出された…………

 

何のために…………

 

誰が…………

 

どうして…………

 

その答えはこの無垢な赤子が知っているのであろう…………

 

 

 

 

 

数年後、とある森の家では

 

 

冥土「うむ。完全に完治したね。おめでとう。」

静寂「ああ。これで私も晴れて長生きできるな。」

冥土「そうだね。だけど治療した際にも言ったけど、あの病気は君の力の大半を占める極めて稀な症状だ。それが完治した今、君にはかつての実力の半分の力しかない。それでもあの子と共に行くのかね?」

静寂「当たり前だ。今まで親戚らしいことができなかったからな。」

冥土「そうだね。なら合流だね。幸い彼らはまだメレンの街にいるらしいから上手くいけばオラリオでおち会えるかもしれないね。」

静寂「なら善は急げだな。」

 

 

 

 

 

メレンの街

 

 

街の正門で一人の少女がいた。

 

その彼女が見つめる先にいるのは………

 

???「ベルくぅん!!」

ベル「ナノハおねえちゃん!!」

ナノハ「もう行くの?」

ベル「うん。ぼくはオラリオにいってえいゆうになるんだ。それがぼくのゆめだから。」

ナノハ「そうか………寂しくなるね。」

 

少女=ナノハ・高町が一人の少年ベルとの別れを惜しむ。

 

ナノハ「ねえベルくん。私、一人前の魔術師になるよ。そしたらオラリオでベルくんの隣に立って一緒に戦えるよね。」

ベル「ナノハおねえちゃん………」

ナノハ「私は何があってもベルくんの仲間だよ。」

ベル「うん。」

 

ベルとナノハが握手を交わす。

 

???「では行こうかベル。」

ベル「はいエミヤさん。」

エミヤ「ナノハ・高町、例えどんなに離れていようと私達『白兎旅団』は君を仲間だと思っている。だから忘れないでくれ。私達の絆は誰よりも強い事をな。」

ナノハ「うん。」

 

ベルとナノハの傍にベルの仲間が集まる。

 

メーテリア「元気でねナノハちゃん。」

トリコ「元気でな。」

ダイドウ「………ふん。」

アツシ「また逢おうね。」

アタル「では行こうか。」

 

ベル達『白兎旅団』はこうしてメレンの街を離れていく。

 

その後ろ姿を見つめるナノハ………

 

フェイト「ナノハ………絶対一流の魔術師になってベル達に恩返ししないとね。」

ナノハ「うん。」

 

 

 

 

 

オラリオ ロキファミリア本拠地(ホーム)『黄昏の館』

 

 

フィン「これは………中々………」

シロエ「どうしたんだいフィン?」

フィン「シロエ、君は聞いているかい?オラリオの外で起きた怪事件を解決している謎の集団『白兎旅団』について。」

シロエ「『白兎旅団』………たしかギルドが認定した特殊技能を持った少年を中心とした使節団みたいな組織と聞いているが?」

フィン「うん。オラリオのそとで自警団活動しているアテナファミリアのクロノから手紙が来てね。………近々彼らはここオラリオに訪れるらしい。」

シロエ「本当か?」

フィン「ああ。彼らは全員追放されたゼウスから恩恵を刻まれているとはいえ改宗(コンバージョン)可能な冒険者だと聞いている。僕としては彼等全員を引き入れたいと思っている。」

シロエ「それで………どうする?」

フィン「もちろん彼らを狙ってるのは僕達だけじゃない。フレイヤファミリア、ガネーシャファミリア、アポロンファミリア等主なファミリアが彼等を迎え入れようと躍起になるだろう。正直言って争奪戦になるだろうね。」

シロエ「そうか………」

フィン「だからシロエ。君の陣頭指揮の元彼等『白兎旅団』をスカウトする極秘作戦を立案してほしい。」

 

 

 

 

 

オラリオ郊外

 

 

馬車に乗りオラリオの正門の前までたどり着いたベル達………

 

ベル「ここが………オラリオ………」

メーテリア「久しぶりね。」

エミヤ「ここがそうか。」

アタル「それじゃ入場審査を終えたらまずは宿の確保とギルドへの登録だな。」

アツシ「でも………大丈夫かな?一応僕達大半がヤバい経歴持ちですよね?」

ルル「そこは問題ないだろう。俺やC.C.(シーツ―)は東方では罪人だがここでは無名に近い。ダイドウとアツシはラキアでは罪人だがオラリオでは意外と友好的に迎え入れられる可能性が高い。」

アツシ「だと良いですが………」

エミヤ「さぁそろそろ我々の番だぞ。」

 

彼等『白兎旅団』はいよいよオラリオへ………

 




白兎旅団………

とあるスキルを持った少年ベル・クラネルを中心に集まった英傑たちの集団。

人員
メーテリア(ベルの母親)
アルフィア(ベルの叔母)
エミヤ(Fateシリーズ)
キン肉アタル(キン肉マン)
中島敦(文豪ストレイドッグス)
トリコ(トリコ)
大道克己(仮面ライダーW)
ルルーシュ・ランペルージ(コードギアス)
C.C.(コードギアス)
冥土返し(とある魔術の禁書目録)

順次追加予定


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白兎と母、教会で貧乏神様に会う

色々捏造してますのでそこはご愛嬌という事で………


オラリオのとある宿屋

 

ベル「きょうはどうするの?」

エミヤ「そうだな。まずはギルドでいくつかファミリアを紹介してもらった入る所を決めるとしよう。とりあえず全員でギルドに向かうとするか。」

アタル「そうだな。ベルとアツシ以外全員あの爺さんの眷属という事になってるからな。」

メー「私は一応ヘラ様の眷属なんですが………」

トリコ「まぁ元とはいえオラリオ二大ファミリアの眷属なら下手にちょっかいをかけるバカはいないだろう。」

 

そう言ってベル達はギルドへと向かう。

 

 

 

 

 

ギルド

 

立香「はぁ~」

エイナ「どうしたの立香?」

 

ギルド職員でアドバイザーである藤丸立香が溜息をつく。

それを見て同僚のエイナ・チュールが近づいてきた。

 

立香「ヘラファミリアを担当して以降どのファミリアも担当させてもらえないのがこんなにも苦痛だなんて………」

エイナ「だって立香………当時のお給料全て馬の養育費につぎ込んでたよね?しかもボーナスもつぎ込んで………」

立香「だって!!赤兎馬は!赤兎馬はすっごっくいい子なのよ!!それなのにヘラファミリアが壊滅した途端私を窓際に追いやったのよあのデブ!!あいつだって私腹を肥やしてるのに!?」

エイナ「………(どっちもどっちな気がするけど………)(-ω-;)ウーン」

 

藤丸立香………幼少期にギルドに入省した職員でギルド内ではそれなりのベテランなのだが馬にご執心な上にギルド長ロイマン以上に公私混同することが多い事から二大ファミリア壊滅以降どんどん降格し現在窓際に追いやられた不運な美少女である………

 

立香「はぁ~この際有望な新人のアドバイザーになって彼が出世するたびに私も出世街道に返り咲きたいな。」

 

そんなことをほざ………呟いていると

 

エミヤ「すまぬが冒険者登録をしたいのだが?」

立香「はーい。ってゲッ!?」

 

現れたのはエミヤ達一行だった。

 

立香(あの人たち………昨日ガネーシャファミリアの人達が言ってた例の『白兎(しろうさぎ)旅団』だったかしら………)

エイナ「冒険者登録ですね。お名前をお伺いしても?」

エミヤ「私はエミヤ、元………傭兵だ。」

アタル「私はアタル、同じく傭兵。」

アツシ「僕はアツシ・中島です。あの僕は傭兵じゃないですよ。」

ダイドウ「………ダイドウ・カツミ。」

トリコ「トリコだ。元アカシアファミリア所属の美食屋(グルメハンター)。」

メー「メーテリアです。私は恩恵を刻んでませんでしたがヘラファミリアのお世話になってました。」

ベル「ベル・クラネルです。ななさいです。」

 

全員が自己紹介した所で………

 

メー「あの~エミヤさん。登録自体はお任せしますので私はベルを連れていきたいところが………」

エミヤ「構わない。書類手続きは私達の方でやっておく。」

メー「ありがとうございます。それじゃベル、外へ出ましょうか。」

ベル「うん。」

エミヤ「そうだな………カツミ、君も二人についていてあげてくれないか?」

ダイドウ「………まぁいいだろう。」

 

メーテリアとベル、ダイドウが席を外す。

 

エミヤ「さて………では手続きを簡単に済ませようか。」

立香「えっええ。(あれ?向こうの流れに乗っかっちゃってない?)」

エイナ「えーとたしかガネーシャファミリアの皆様からの通達で皆さまの事は存じております。では手続きを。」

 

 

 

 

 

オラリオの外れの教会

 

メーテリアはベルを連れて教会へとやって来る。

その道中、メーテリアとベルの親子に手を出そうとした冒険者たちをダイドウがコテンパンにしていたのは愛嬌である。閑話休題。

 

ベル「ここがおかあさんがいきたかったところ?」

メー「そう。でも前と比べて大分荒んでるわね。たしか7年前に闇派閥(イヴィルス)が一斉にオラリオを攻撃したとか聞いてたけど………」

ダイドウ「ああ。その時アーサー・ペンドラゴン………彼を団長とするロンゴミニアドファミリアと彼の妹アルトリア・ペンドラゴンの加勢により闇派閥は一掃されたと聞いている。」

 

ちなみにベルが生まれる7年前にメーテリアの姉ともう一人を闇派閥(イヴィルス)に勧誘しようとした神がいたがメーテリアと姉を治療した医師のドクターストップとその時一緒に暮らしていた傭兵時代のエミヤ、アタル、ダイドウの3人に追い返されたのだ。

結果としてメーテリアと姉は命を長らえ、もう一人も呪いを解くことに成功したのだ。閑話休題。

 

メー「でもこの荘厳さは変わらないわね。さぁ中に入ってみましょう。」

 

メーテリアに促されて教会の中に入るベル達。

すると………

 

???「うわっと!?誰だい君達は?」

 

教会の中にツインテールのロリ巨乳な少女がいた。

 

メー「えーと………ここは教会ですよね?」

???「ああ。そうだよ。でも今は廃教会になっていてボクの住処にもなってるよ。」

ベル「おねえさんはだれ?」

???「フフフ。聞いて驚くといい。」

 

少女が胸を張って

 

ヘス「ボクはヘスティア。こう見えても神なのさ。」

「「「・・・・・・・・へぇー。」」」(棒読み)

ヘス「ちょっと君達!?ちょっとは驚きなよ!こんな成りをしてるけどこれでも神様だよ!」

ダイドウ「いや~だってな………ヘラの婆さん知ってるからどうしてもな………」

ヘス「ボクをヘラと一緒にするな!ボクはこれでも良識ある方なんだぞ!ってヘラ?何故ヘラの事を?」

メー「あの~私の姉がヘラ様の眷属でして。それと私も世話になった事が………」

 

メーテリアの話を聞いていきなり土下座するヘスティア。

 

ヘス「頼む!!今言ったことはヘラには話さないでくれ!!」<(_ _)>

メー「あの、頭を上げてください。別にそんなことをしませんから。」

ヘス「本当かい!?」

メー「ええ。ところでヘスティア様?なぜこの教会に住んでるんですか?」

 

これがベル達白兎(はくと)旅団と神ヘスティアの出会いであった………

 

 




オラリオにはロキファミリア、フレイヤファミリアと並ぶ最強派閥にロンゴミニアトファミリアが存在しその三強の事を総じて『オラリオの三巨頭』と呼んでいます。

ロンゴミニアトファミリア
団長であるアーサー・ペンドラゴンを中心としたレベル7~5が多数所属している少数精鋭の派閥。


ちなみにトリコの元所属先としてアカシアファミリアが存在します。

アカシアファミリア
食神といわれるアカシアの元多くのグルメハンターが所属する狩猟を目的とした派閥。ちなみにアカシアの奥さんが料理人が集まる派閥を作っている。


ちなみに某悪神は静寂と暴食を勧誘しに来たのですがたまたま同居してたエミヤ達に追い返されて仕方なく別の人を勧誘したみたいです。


次回はエミヤ達のレベルの説明と彼等のオラリオでの派閥を決めようと思います。
あとルルーシュ達は宿屋で留守番してます。
その理由についても次回説明します。


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白兎旅団、炉の女神の眷属に

各キャラのレベルと簡単なステータスが明らかに………


廃教会

 

ベルとメーテリア、ダイドウが会ったのはヘスティアという女神。

彼女がなぜこの教会にいるのかというと………

 

 

 

 

ヘスティア語り

 

天界で暇してたボクは最近地上が賑やかだと聞いて降りてきたんだ。

ちょうどオラリオでは暗黒期を終えて平穏だったんだけど………

 

 

 

 

 

とある日のヘファイストスの工房

 

ヘファ「ヘスティア!怠けてないで少しは動いたらどうなの?」

ヘス「ええ………だって平和過ぎて働きたくないんだよ~」

ヘファ「………」(# ゚Д゚)

 

 

 

 

 

そして現在………

 

ヘス「という事なんだよ。」

メー「ヘスティア様が悪いですね。」

ダイドウ「お前が悪いな。」

ベル「かみさまかわいそう。」

ヘス「うわぁぁぁん!ベルくぅぅん!味方なのは君だけだよ~!」

 

ヘスティアのどうでもいい身の上話を聞いてばっさりと一刀両断するメーテリアとダイドウ。

ただ一人ベルだけが彼女を可愛そうだと言った。

それに感動して泣きながらベルに抱きつくヘスティア。

 

ベル「よしよし。」

メー「ところでヘスティア様。神様という事は貴方も眷属がいらっしゃるので?」

ヘス「いや。こんな廃教会に住んでる神の眷属になりたいってモノ好きはいないよ。」

メー「そうですか………ねぇベル、ダイドウさん。私考えてる事があるんですが?」

「「?」」

 

 

 

 

 

ギルド

 

エイナ「ではこれにて手続きは終了です。」

エミヤ「ありがとう。では次はファミリア選びだな。」

立香「でしたらこちらに主要なファミリアのリストがありますので見てみますか?」

 

立香から渡された資料をエミヤとアタル、トリコの三人が吟味する。

 

エミヤ「大手ならロキファミリア、小さい所でタケミカヅチの所も良さそうだ。」

アタル「我々の実力で考えるならロキかフレイヤ、ガネーシャ、アストレアのどちらかだろう。」

トリコ「別に探索系でなくていいならデメテルとかミアハはどうだ?」

 

色々な候補が出る中で

 

ベル「エミヤさん。」

 

ベルが教会から戻ってきた。

 

エミヤ「ベル。もういいのか?」

ベル「うん。それはそうとじつはみんなにしょうかいしたいひとがいます。」

「「「ん?」」」

アツシ「ベル君?メーテリアさんの隣にいる女の子は誰?」

 

ベルの後を付いてきたメーテリアの隣にいるのは

 

ヘス「君達がメーテリアくんの言ってた人達だね。ボクはヘスティア。神だよ。」

「「「「………はい?」」」」

メー「私達ヘスティア様の下で冒険者になろうと思います。なので早速ファミリア登録しましょう。」

 

一呼吸おいて

 

「「「「「「なんでさー!?」」」」」」

 

ダイドウ「やっぱりこうなるよな………」

ベル「なんで皆驚いてるの?」

 

 

 

 

 

廃教会

 

その後すったもんだの末無事ヘスティアの眷属としてファミリアを立ち上げることになった白兎旅団。

ベルとメーテリアに恩恵を刻み、他のメンバーは改宗(コンバージョン)を済ませる。

その際宿屋で留守番していたルルーシュとC.C.(シーツー)も合流したんだが………

 

ヘス「あれ?君達昔世界征服を企んだブリタニアって国で悪逆非道の皇帝と魔女と同じ名前だけど何か関係あるのかい?」

「「いいえ。誰ですかそれ?」」(棒読み)

 

という感じで言葉を濁されたのだが………

 

ヘス「まっいいか。………それよりも今はこれだね………」(-ω-;)ウーン

 

ヘスティアの目の前には9枚の羊皮紙。

 

1枚目

ベル・クラネル

 

レベル1

 

《スキル》

 

英雄一途(アルゴ・フレーゼ)

・早熟する

・英雄への憧れを持ち続ける限り効果継続

・絆を紡いだ英雄の数だけ効果向上

 

2枚目

メーテリア

 

レベル1

 

《スキル》

 

母乃福音(マザーズゴスペル)

・守護する

・母としての愛を持ち続ける限り効果継続

・息子が成長するたび効果向上

 

3枚目

エミヤ

 

レベル7

 

《魔法》

投影(トレース)

・武具生成魔法

・その目で見た触れた武具を無の状態から生成する

・詠唱式:【(武器名)投影開始(トレース・オン)

 

無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)

・固有結界魔法

 

《スキル》

【鷹の眼】

・投擲武器が必中する

・半径10km先を見通せる

 

4枚目

キン肉アタル

 

レベル6

 

《スキル》

血盟の御旗(ブラッディーフラッグ)

・強い絆で結ばれたパーティの証

・パーティのメンバーのスキル・魔法を使うことができる。

・またパーティメンバーに自身のスキルを渡すことができる。

 

5枚目

トリコ

 

レベル7

 

《スキル》

赤鬼(レッドオーガ)

・超嗅覚

・匂いで全てを感知する

・怒りで全ステータスが10倍に上がる

 

【食義】

・小さなエネルギーで強力な技を放つことができる

・魔法にも使える

 

6枚目

アツシ・中島

 

レベル2

 

《スキル》

月下獣(ワイルドタイガー)

・白虎に変化する

・自身の体の一部を変化することも可能

・スキル発動中はどんな怪我でも一瞬で再生する

 

7枚目

ルルーシュ・ランペルージ

 

レベル5

 

絶対遵守(レクイエム)

・下した命令を順守させる

・左目に発現した紋様を見た者すべてに命令を下しそれを必ず実行させる

・恩恵を刻んだ者に対して一回しか効果を発揮しない

 

 

8枚目

C.C.(シーツー)

 

レベル5

 

【不老不死】

・年を取らず死ぬことは無い

 

9枚目

ダイドウ・カツミ

 

レベル7

 

《スキル》

【ロストドライバー】

・『仮面ライダー』に変身するベルトを発現する

・ベルトは己の意思で発現することができる

 

【codeE】

・このスキルを得た者、永遠を知る

・このスキルを持つ者、永遠にその名を刻み続ける

・このスキルを使う者、過去を引き換えに永遠を得る

 

ヘス「………ファミリア立ち上げていきなりのレアスキルのオンパレード。………僕はこの先どうなってしまうのだろうか………」

 

ヘスティアは先の見えぬ己がファミリアの未来に不安を感じていた。

 

 

 

 

 

ロキファミリア本拠地(ホーム)『黄昏の館』

 

アカ「すまん主君。一足遅く白兎旅団の面々は別の神と契約を結んでしまった。」<(_ _)>

 

執務室でフィンとシロエの前で土下座するアカツキ。

 

シロエ「まぁ仕方ないか。来たのが昨日の今日で宿舎の場所を調べなかった僕にも非があるし」

フィン「過ぎた事はどうしょうもないよ。それよりどこの神と契約を?」

アカ「ヘスティア様です。」

ロキ「なぁぁにぃぃ!!ドチビんとこやと!?」

 

アカツキの報告に反応したロキ。

 

シロエ「どうかしたんですかロキ?」

ロキ「ドチビはウチの天敵や!!あんなちんちくりんのくせに胸がでかいなんてウチに対するあてつけか!!」

(((なんだ。ただの嫉妬か………)))

 

ロキの持たざる者の妬みにあえて突っ込まない三人………

 

 

 

 

ロンゴミニアトファミリア本拠地(ホーム)『円卓の箱庭』

 

ロン「そうですか………かの者達がこのオラリオに………」

ランス「はい。」

ロン「ありがとうランスロット。それでアーサー。君は彼等をどうするつもりか?」

アー「私としてはしっかりと彼らを見極めてから判断したいと思います。」

 

円卓の間に座る一人の女神と騎士の男性。

ロンゴミニアトファミリアの主神ロンゴミニアトと団長のアーサー・ペンドラゴンだ。

 

アー「かつてブリタニア帝国を率いて全世界を敵に回した悪逆非道の皇帝ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアと彼の片腕と呼ばれた魔女。」

ロン「かの傭兵王が後継者と認めた伝説の傭兵キン肉アタル。」

アー「ラキアの全盛期に各地で反ラキア派のテロリストとして名を馳せたダイドウ・カツミ。」

ロン「数年前各地の村や町の作物や食料を食い荒らした猛虎と思わしき人物アツシ・中島。」

アー「元アカシアファミリアのナンバーワン美食屋(グルメハンター)と言われたトリコ。」

ロン「ヘラ様から大事にされてたメーテリアとその息子のベル。彼らはこのオラリオにとって善か悪か………しっかりと判断せねば………」

 

数年前暗黒期のオラリオに彗星の如く現れ闇派閥(イヴィルス)の冒険者をコテンパンに叩きのめし一躍オラリオ最強の一角に上り詰めた騎士たちのファミリア。

その名はロンゴミニアトファミリア、彼らは白兎旅団に注目していたのだった………

 




やっぱりヘスティアファミリアでしょう。
結果的初っ端から関係各所から注目を集める羽目になったヘスティアは今後胃痛に悩まされるかもしれない………(-ω-;)ウーン


ちょっとロンゴミニアトファミリアの構成員について説明すると………
言わば円卓の騎士たちなんでほとんどが騎士ですね。
主神:ロンゴミニアト
団長:アーサー・ペンドラゴン
副団長:マーリン
幹部:ランスロット、ガウェイン、パーシヴァル、トリスタン
団員:ギャラハッド、モードレッド、ガレス、アグラヴェイン、ケイ他
こんな感じですかね。


さぁて次回はどうなるかな?


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白兎旅団、初ダンジョンへ

ここでヘスティアファミリアの戦力をおさらい。↓

ベル・クラネル
メーテリア
エミヤ
トリコ
キン肉アタル
アツシ・中島
ダイドウ・カツミ
ルルーシュ・ランペルージ
C.C.

初ダンジョンでこのメンツ………
一応言っておくけどこのメンツで初めてダンジョンに潜るからね。



ヘスティアファミリアが生まれた次の日………

 

カン!カン!カン!

 

住処である廃教会を改修しているエミヤ、アタル、トリコ。

木材を運ぶアツシ。

設計図を見ながらルルが全員に指示を出す。

一方ダイドウは教会の周りに何かを仕掛けていた。

 

ダイ「教会の周りにいくつかトラップを仕掛けておいた。」

ルル「ありがとう。そろそろベル達が帰ってくる頃か………」

ベル「ただいま!」

ルル「ちょうど来たか。」

 

ベルとメーテリア、C.C.と虎の着ぐるみを着た女性が帰ってくる。

 

メー「食料と雑貨、あとヘスティア様の紹介でミアハファミリアからポーションを格安で購入できました。」

ベル「ぼくにあうぼうぐもかってもらった。」

C.C.「そろそろ腹が減った。なぁピザを用意してくれ。」

???「ついでに肉も食いたいニャ。」

エミヤ「ああ、今準備を………って誰?」

ジャガー「通りすがりのジャガーマンだニャ。」

「「「「「………本当に誰?」」」」」(。´・ω・)?

 

 

 

 

 

それからしばらくして………

 

エミヤ「………」(こめかみに指をあてる)

ベル「エミヤさん大丈夫?」

アタル「無理もない。トリコと張り合える大食漢がオラリオにいるとは思わないだろう。」

 

ダンジョンの一階にやって来たベル、エミヤ、アタル、アツシ、トリコ、ルル、C.C.の7人。(メーテリアとダイドウは留守番。)

 

C.C.「とりあえず今日あの着ぐるみに食われた分を取り戻さないとな。」

トリコ「おう。」

ルル「言っておくがC.C.とトリコもうちのエンゲル係数上昇に関わっているんだからな。」

アツシ「あははは………」(-_-;)

 

という感じで7人はダンジョンに潜っていく。

ちなみに7人の装備だが………

 

ベル・クラネル

武器:彩とりどりのナイフ

防具:子供用簡易鎧

 

エミヤ

防具:聖骸布

 

キン肉アタル

防具:ソルジャージャケット

 

アツシ・中島

防具:白虎皮のスーツ

 

トリコ

防具:サバイバルスーツ

 

ルルーシュ・ランペルージ

防具:ゼロの法衣

 

C.C.

防具:ギアスメイル

 

ベル以外武器を持っていない。

 

エミヤ「では行こうか。」

普通なら小さいベル以外の6人が武器を持ってないのは一般常識的に危ないのだが………

 

 

 

 

 

ダンジョン内で………

 

アツシ「がぁぁぁぁぁあぁぁ!!」

 

半人半獣状態になったアツシがゴブリンたちを切り裂けば

 

エミヤ「体は剣でできている(I am the born of my sword)

 

エミヤが弓矢でコボルトの群れを撃ち抜く。

 

ルル「トリコ、ゴブリンの後方にウォーシャドウ。」

トリコ「レッグナイフ!!」

 

ルルが後方でトリコに指示を出してトリコの蹴りがウォーシャドウの群れを切り裂いていく。

 

C.C.「うるさい雑魚共だな。」

アタル「ああ。だがしばらく戦ってないからな。いい錆落としになりそうだ。」

 

C.C.がどこから出したのか二本のククリ刀でフロッグ・シューターを切り裂き、アタルはダンジョン・リザードの攻撃を躱しながら蹴り一発で倒していく。

そしてベルは………

 

ベル「はぁ!」

 

小さな体をめいっぱい使いながら跳躍し、コボルトの真上を飛び跳ねながら

 

ベル「風竜、旋風刃!」

 

翠色のナイフで風を起こすベル。

その風はかまいたちのようにコボルトを切り裂き魔石に変えた。

 

そうこうしている内に………

 

エミヤ「今日はこれぐらいにしておこうか。」

 

コボルト100匹、ゴブリン200匹、ウォーシャドウ40匹、フロッグ・シューター35匹を仕留めた。

 

トリコ「次はもっと奥まで行くか?」

ルル「それにはまずベルがレベル2に上がるまで待たないと無理だろう。」

エミヤ「そうだな。近いうちダイドウを連れて中層まで行ってみるか。」

 

エミヤ達がそんな話をしてる傍でベルは倒したモンスターの魔石を回収していた。

すると………

 

アイ「ねえ君?その魔石………君が一人で?」

 

ベルの傍に一人の少女が

 

ベル「ううん。エミヤさん達といっしょにたおしたよ。」

 

ベルがエミヤ達の方を見る。

すると少女は………

 

アイ「あの人たちは君の家族?」

ベル「ううん。みんなぼくのなかま。ぼくのおかあさんはきょうかいでおるすばんしてるの。」

アイ「………そうなんだ………君はこの後どうするの?」

ベル「みんなといっしょにちじょうにもどるよ。」

アイ「そう………私は」

 

すると

 

???「おいアイズ、特訓はもう終わりだ。さっさと地上に帰るぞ。」

 

そこに現れたのはダンジョン内で活動するにはあまりにも派手なドレスを着た二十代後半の女性。

 

アイ「先生………」

ベル「せんせい?」(。´・ω・)?

???「おやおや、こんなところにアルミラージがいるとは珍しいな。」

 

その女性はベルを見下ろしながら

 

???「私の事はクリスティーナお姉さんと呼ぶがいい。」

 

あまりにも高圧的な態度にベルは少し怯える。

そんなベルに気づいたエミヤ達が

 

エミヤ「!?お前は………」

アタル「なぜここに【誓約女君(レジーナゲッシュ)】が!?」

ルル「【誓約女君(レジーナゲッシュ)】、あの戦闘狂がオラリオに?」

アツシ「皆さん彼女がどうかしたんですか?」

 

エミヤ達が驚愕する中何も知らないアツシが訪ねる。

 

クリス「ほう。珍しいな。あの伝説の傭兵【血盟傭兵(ソルジャー)】や【絶対君主(ブリタニア)】、【無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)】とこれだけの面々がいるとはな。ちょうどいい。最近このオラリオで私を満足させる相手が少なくて退屈してたんだ。殺し合うのも一興か。」

「「「「「………」」」」」

 

エミヤ達が身構え、怯えるベルとアイズの前に立つアツシが成り行きを見ている中………

 

ぐぅぅぅぅ………

 

アイ「お腹空いた………」

ベル「ぼくも………」

 

「「「「「………」」」」」(-ω-;)ウーン

クリス「興がそがれたな。殺し合いは次までとっておくことにしよう。」

 

とりあえず危機は脱した………

 




追加キャラ

クリスティーナ・モーガン(プリコネ)
現ロキファミリアアイズ専任教育係兼相談役。二つ名【誓約女君(レジーナゲッシュ)】。たぶんレベル7以上。
戦闘狂。バーサーカー。退屈しのぎにフレイヤファミリアやロンゴミニアトファミリアを襲撃する人。
傭兵界隈ではその名を知られているらしい………



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白兎旅団、ロキファミリアと顔合わせpart1

ちなみにこの時のベル君はまだ6歳ぐらいです。


廃教会

 

エミヤ「さぁもうすぐできるぞ。」

 

エミヤがキッチンで鍋を作る。

 

ヘス「待ちきれないよ。」

ベル「ワクワク。」

メー「すみません。本当は私が作れればよかったんですが………」

アツシ「仕方ないですよ。例の発作が出てしまったんですから。」

 

テーブルを囲みながらエミヤの料理が出てくるのを待つ面々。

 

トリコ「はぁ~早く食べてぇー。」

ルル「トリコ、よだれが凄いことになってるぞ………」(-ω-;)ウーン

C.C.「気持ちは分かるが落ち着け。」

アタル「今日稼いだ分で食料はしばらく持つがな。」

ダイドウ「だが食糧問題は何としても解決しないとな。トリコのスキル【美食屋(グルメハンター)】でダンジョンのモンスターを食材に変えて持ち帰るのは必ず他の神が放っておかないはずだ。」

ルル「それについては考えがあるんだ。」

エミヤ「話し合いの途中だがカレーできたぞ。」

 

そう言ってエミヤが用意したのは

 

エミヤ「特性コボルト肉のキーマカレーだ。」

「「「うまそう!!」」」

メー「美味しそうですね。」

 

カレーに大興奮のベル、ヘスティア、トリコ。

メーテリアもワクワクしていた。

 

トリコ「では全ての食材に感謝を込めて………」

「「「「「「「「「いただきます!」」」」」」」」」」

 

 

 

そしてカレーを食べ終えた後、

 

ヘス「それで今日会ったというロキファミリアの幹部から何を言われたんだい?」

 

ヘスティアがエミヤ達に質問する。

 

エミヤ「ああ。実はな………」

 

 

 

 

 

回想

 

クリス「あーそう言えばフィンの奴がお前達に興味を持っていたな。今度私達のファミリアに招待しよう。」

エミヤ「拒否権は?」

クリス「無いな。もし断ると言うなら直に私が出向いてやろう。」

エミヤ「是が非でもないか………」

 

回想終了

 

 

 

 

 

 

エミヤ「という訳だ。もし断れば間違いなくここは戦場になる。」

「「「「「「「「………」」」」」」」」」(-ω-;)ウーン

エミヤ「なので明日にでもロキファミリアを訪問する。行くのはヘスティアと俺、ルルとアタルも来てくれ。あとメーテリアとベルにも参加してもらうつもりだ。」

メー「私、お役に立てるでしょうか?」

ベル「あしたどこにいくの?」

エミヤ「今日会った女の子が所属しているファミリアの本拠地だ。ちょっとご挨拶にな。」

ベル「そうなんだ。」

 

ベルはどん場所なのか期待でワクワクしていた。

 

 

 

 

 

翌日………

 

ロキファミリアの本拠地(ホーム)『黄昏の館』

 

ベル「わー。」

メー「前は私病気で来ることもなかったけどロキファミリアの本拠地って大きいですね。」

 

ロキファミリアの屋敷を目の前にして感嘆の声を挙げるベル。

メーテリアも初めて見るのか簡潔に感想を述べる。

 

エミヤ「さぁそろそろ中に入ろうか。」

 

エミヤに促されて正門に向かうヘスティアファミリア一行。

 

門番Ⅰ「止まれ。ここはオラリオでも大手のロキファミリア。」

門番Ⅱ「何か用か?」

 

門番二人に止められる。

 

エミヤ「我々はヘスティアファミリア。【誓約女君(レジーナゲッシュ)】に招待されてきた。」

ヘス「向こうから招待されたんだ。通してくれるかい?」

 

すると………

 

ロキ「おうおうドチビ。どの面下げてウチに来たんや?相変わらずちんちくりんやないか。」

 

ロキが現れ、すぐさまヘスティアを挑発する。

 

ヘス「やぁやぁロキ。相変わらずの絶壁じゃないか。一瞬男かと思ったよ。」

 

ヘスティアも反撃する。

 

「「はははは………」」

 

「「やるか!!」」

 

エミヤ「落ち着けヘスティア。」

リヴェ「はしたないマネをするなロキ。」

「「ほげぇっ!?」」

 

ヘスティアにチョップをかますエミヤ。

ロキの頭を杖でたたくリヴェリア。

 

エミヤ「私達の主神がすまない。」

リヴェ「こちらこそロキが無礼を。」

 

お互いに謝るエミヤとリヴェリア。

改めて………

 

リヴェ「クリスから話は聞いている。リヴェリアだ。今日は来てもらって助かる。何せ君達白兎旅団はオラリオでも注目されてるからな。」

アタル「意外だな。オラリオは迷宮(ダンジョン)内の話題以外には無頓着と思ってたからな。」

エミヤ「そうだな。それで君達ロキファミリアは私達との関係についてどう考えている?」

フィン「それについては中で話そうか。」

 

フィンもやって来た。

 

フィン「会えてうれしいよ白兎旅団もといヘスティアファミリアの皆。僕はフィン。ロキファミリアの団長を務めさせてもらっている。」

エミヤ「私はエミヤ。訳あって今ヘスティアファミリアの副団長を務めさせてもらっている。」

フィン「副団長?てっきり君が団長かと思ってたけど。」

エミヤ「あいにく私は弓兵だ。団長はこの子さ。」

 

エミヤがメーテリアに手を引かれて連れられたベルをフィン達の前に呼びこみ

 

エミヤ「ベル、ご挨拶を。」

ベル「はっはじめまして。ぼくはベル。かみさまのふぁみりあでだんちょうです。よろしくおねがいしましゅ。」(*- -)(*_ _)ペコリ

「「「………」」」

 

ちょっと噛んでしまったベル。

ロキやフィン、リヴェリアはびっくりしたのか黙っている。

 

ルル「まぁ驚くのも無理はない。それより君達ロキファミリアは我々と同盟を組みたいんじゃないのか?」

フィン「!?」

ロキ「どうしてわかったん?」

 

さらに驚くロキファミリアの面々。

 

エミヤ「まぁそれについてはおいおい説明する。とりあえず中に入ろう。外で話す事ではないからな。」

 

エミヤに促されて屋敷の中へ。

 

 

≪続きはpart2で………≫

 




ロキファミリア内にも他作品のキャラが多数在籍してますがそれについては次回紹介していければと思ってます。


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白兎旅団、ロキファミリアと顔合わせpart2

そろそろ戦闘シーンでもいれようかな。


『黄昏の館』応接室

 

 

シロエ「皆さん初めまして。僕はロキファミリアで事務を担当しているシロエだ。よろしく頼むよ。」

ルル「ご丁寧にどうも。ルルと言います。お見知りおきを。」

 

 

シロエとルルが握手する。

その際互いの背中に何やらどす黒いオーラが出ているがそれをツッコむ野暮な奴は誰一人いなかった。

 

フィン「まっまぁともかく座ろうか。」

 

フィンに促されて席につく面々。

 

エミヤ「それで………私達に興味があると聞いたが?」

フィン「ああ。オラリオの外で偉業を成し遂げたという白兎旅団がこのオラリオに現れたと聞いて何時でも勧誘できるよう見張ってたんだけどね。」

エミヤ「なるほど、オラリオに来て時々視線を感じたが君達の間者だったか。」

フィン「まぁ今となっては手遅れだけどもし良かったら僕達のファミリアに」

エミヤ「それはお断りさせてもらう。すでにヘスティアの眷属になったし彼女は貧乏であることを除けば良神で最も分別のある神だ。君達の主神がどういう神か分からないのに勝手に改宗(コンバージョン)はできないよ。」

ヘス「えっエミヤくぅ~ん!!」(´;ω;`)ウゥゥ

エミヤ「それに私達の団長はヘスティアを気に入っている。なら私達もヘスティアを信じることにした。だからお断りだ。」

フィン「そうか………残念だな。」

 

フィンが勧誘するもエミヤ達は改宗(コンバージョン)する気はないようだ。

 

ベル「ねぇエミヤさん、ちょっとまわりをみてきてもいいですか?」

エミヤ「たしかに難しい話ばかりになるからベルにはつまらん話になるだろうな。」

フィン「だったら僕達のホームを案内してあげよう。」

シロエ「そうだね。アカツキ。」

アカツキ「呼んだか主君。」

 

天井裏からアカツキがさっと現れる。

 

シロエ「アカツキ、そこにいるベル君に僕達のホームを案内してあげてくれ。」

アカツキ「心得た。」

エミヤ「メーテリア、君もベルと一緒に見てくるといい。交渉は私とルル、ヘスティアが居れば何とかなる。アタル、君も同行してくれ。まだ同盟を結んでないから安全のため二人の護衛を頼む。」

メー「よろしいのですか?ではよろしくお願いします。」

アタル「分かった。」

 

アカツキに連れられてベル、メーテリア、アタルの三人が応接室を出る。

 

ルル「それじゃここからは交渉だな。」(黒笑)

シロエ「そうだね。」(黒笑)

((うわ~悪い顔してるよ………))(-ω-;)ウーン

(((ああ………真っ黒クロエだ………)))(-ω-;)ウーン

 

 

 

 

 

『黄昏の館』闘技場

 

アカツキ「ここが闘技場。ファミリアの団員達の訓練でよく使う場所だ。」

アタル「ほう。これはなかなか広い場所だな。」

ベル「おおきい………」

メー「本当ね。」

 

観客席から闘技場を覗くベル達。

その闘技場では………

 

アイズ「はぁ………はぁ………」

クリス「どうしたアイズ。お前の力はその程度か?」

 

仰向けに倒れながら息を整えるアイズとそのアイズを叱咤するクリスティーナ。

 

ベル「あのこ………」

メー「ねぇアカツキさん、あの娘はもしかして冒険者なの?」

アカツキ「ああ。彼女はアイズ。私達のファミリアの新人冒険者だ。」

アタル「しかし珍しいな。【誓約女君(レジーナゲッシュ)】が新人教育するなんてな。」

アカツキ「基本座学はリヴェリア殿と主君が教えて戦闘訓練はクリス殿が担当している。あれでもクリス殿は教官としてかなり腕が立つ。」

 

アカツキの説明を聞く。

 

アタル「それより久々にスパーリングしたくなったな。どうだベル?」

ベル「うん。ぼくアタルせんせいとすぱりんぐする。」

アカツキ「でしたら今クリス殿と話をしてきます。」シュッ!

 

一瞬でアカツキはクリスとアイズの元まで降りてきて………

 

シュッ!

アカツキ「いいそうです。」

アタル「そうか。では遠慮なく………」

 

 

 

 

 

その頃………

 

アル「ここにアイツが………ザルドがいるのか?」

冥土「たしか僕では治せない呪いの類を解ける解呪士がいるんだよね?」

オサム「ええ。それにここならかの二大ファミリアに恨みを持つ奴らを返り討ちにできるからね。」

 

アルフィア、【冥土返し(ヘブンキャンセラー)】、オサム・太宰がやって来た場所………

 

『福沢道場』

 




白兎旅団第二陣は只今順調に仲間を増やしております。(笑)

ちなみに第二陣の面々は………

・アルフィア
・【冥土返し】
・オサム・太宰

この後加わる予定の人達………

・ザルド
・福沢諭吉(文スト)
・ジャンヌ・ダルク(Fateシリーズ)

さて何時頃ベル君達と合流させるかな?


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白兎旅団、ロキファミリアと顔合わせpart3

今回はアタルさんとベル君のスパーリングから始まります。


『黄昏の館』闘技場

 

闘技場の中央に何故か西洋のコロッセオのような場所に不釣り合いな四角いジャングルもといリング。

その中でストレッチをするアタル。

ベルもどこで着替えたのか、シングレット(アマレスのユニフォーム)を着てスクワットしながら準備を整えていた。

 

アタル「ベル準備はいいか?」

ベル「いつでもいいですよアタルさん。」

 

リング中央でベルとアタルがにらみ合う。

 

アタル「さぁ来い!」

ベル「はい!」

 

ベルがアタルにタックルを仕掛ける。

アタルはしっかりとディフェンスする。

 

アタル「片足だけでもいいからしっかりとつかめ。小さいお前がでかい相手を倒すなら相手のバランスをちょっとでも崩さなきゃだめだ。」

ベル「はい!」

 

ベルのタックルを受け止めながら指導をするアタル。

それを見ていたギャラリー。

途中でリヴェリアも合流して

 

クリス「ほほう。流石伝説の傭兵。指導者としても一流か。」

アイズ「すごい………」

アカツキ「見事な指導だ。」

リヴェ「しかし………なぜ近接格闘メインなんだ?」

メー「ああ、それは今までの旅先で対人戦が多くて………」

 

メーテリアが説明する。

白兎旅団はあちこちで武名を轟かせた事もあって中には彼らを引き抜いて戦争の道具にしようと企む輩も多かったそうな。

中にはそういう奴らに弱みを握られ仕方なく戦った相手もいた。

そういう相手を殺さずに倒すためアタルとの特訓で徒手空拳も身につけたそうな………

まぁアタル曰く徒手空拳でなくレスリングだとか………

 

メー「エミヤさんやダイドウさんからも戦闘術は教わってるんですが、対人戦においてはアタルさんの方が一日の長があるので。」

リヴェ「なるほどな。」

 

すると………

 

にゃん太「リヴェリアさん、ここでしたかにゃ?」

 

現れたのは壮年の猫人族(キャットピープル)の男性。

 

リヴェ「にゃん太班長、どうかしたのか?」

アイズ「班長!」

 

アイズがにゃん太の傍による。

 

メー「あの~こちらの方は?」

クリス「私達のファミリアの筆頭料理人兼新人教育担当(複数人担当)のにゃん太だ。」

にゃん太「はじめまして。にゃん太と言いますニャ。このファミリアでは班長と呼ばれてますニャ。」

メー「ご丁寧に。私はメーテリアです。」

 

お互い挨拶するにゃん太とメーテリア。

 

リヴェ「ところでにゃん太班長。私に用事とは?」

にゃん太「実はリヴェリアさんにお客様ですニャ。」

リヴェ「客?」

???「もう………リヴェリア、今日の約束忘れちゃ駄目でしょ。」

???「しゃあないやんケー姉、リヴェ姉は大手ファミリアの幹部なんやさかい。」

 

やって来たのは金髪ショートカットのハイエルフの女性と同じく金髪ロングヘア―のハイエルフの女性。

ショートカットのハイエルフの名前はケーナ・リヨス・アールヴ、リヴェリアの姉でデメテルファミリア所属。(レベル7)

ロングヘアーのハイエルフの名前はマリエール・リヨス・アールヴ、リヴェリアの妹でミアハファミリア所属。(レベル4)

 

リヴェ「ケーナ姉さんとマリエ。そうか、今日はひさびさに飲もうと約束してたか。」

ケー「そうよ。約束の時間までまだあるから迎えがてらここに来たって訳。」

マリ「ごめんなリヴェ姉、仕事あったのにいきなり来て。」

 

和気あいあいと話す三人。

 

メー「あの~三人は姉妹なんですか?」

リヴェ「ああ。二人とも私よりも先にエルフの森を出て世界を旅してこのオラリオで冒険者として活動しているんだ。」

ケー「ん?もしかしてメーテリアちゃん?」

メー「そうですけど………あれ?もしかしてケーナさんですか?」

ケー「そう。久しぶりね。病気は治ったの?」

メー「お久しぶりです。ええ。おかげさまで。」

リヴェ「えっと………ケーナ姉さん、メーテリアとは知り合いなのか?」

ケー「ああ、リヴェリア達は知らないのか。メーテリアは恩恵刻んでなかったけどヘラファミリアで保護されてたのよ。その時私が看病したりしたからね。」

「「………」」

にゃん太「そう言えばケーナっちは元ヘラファミリアでしたニャ。」

クリス「ほう。ヘラファミリアとな。私がオラリオに来た時にはすでに解散してたので会う事はなかったがな。」

アイズ「?」(。´・ω・)?

「「えぇぇぇぇぇ!?」」

 

リヴェリアとマリエの声が響く。

 

アタル「ん?何かあったみたいだな。ベル、今日はここまでにするか。」

ベル「はい。ありがとうございました。」

 

アタルとベルも駆けつける。

 

ケー「それにしてもヘラファミリアが解散した時はびっくりしたわ。私は黒竜討伐前に受けたクエストで孤児を保護して育てるために脱退してデメテルの所に改宗(コンバージョン)したけどメーテリアの事が心配だったしね。でも元気そうで良かったわ。そう言えばアルフィアは?」

メー「姉さんも病気治りましたよ。訳あって今は別行動ですけど。そう言えばオプスさんは?気まぐれでゼウスファミリア辞めて隠居するって言ってから一度も会ってませんけど。」

ケー「ああ、オプスは今ヘルメスファミリアにいるよ。懐かしいな。オプスとアルフィア、ザルドさんの4人でよくダンジョン探索したっけ。」

 

ケーナとメーテリアは昔馴染みだったらしく昔話に花を咲かせる。

 

 

 

 

 

一方応接室では………

 

ルル「この条件なら私達も異論はない。」

シロエ「では詳細を詰めていくことにするよ。」

エミヤ「何はともあれ話し合いが上手くいって良かったよ。」

フィン「そうだね。僕としてはこれ以上ない成果を得られて満足だよ。」

 

フィン達ロキファミリアとエミヤ達ヘスティアファミリアの同盟が無事締結になったようだ。

 

ロキ「ドチビ………お前大変やな。あのルルって元ブリタニアの悪名皇帝その人やんか。」

ヘス「ロキこそ………恩恵を刻まない非冒険者による探索チーム『放蕩者の茶会(デボーチェリティーパーティー)』の腹黒参謀『腹黒メガネ(ブラックグラス)』を仲間にして。」

 

お互いの参謀格がとんでもない経歴の持ち主だと知り何故か慰め合うロキとヘスティア。

 

エミヤ「ルルとシロエの腹の探り合いに当てられたら誰でもそうなるよな。」(-ω-;)ウーン

フィン「正直僕も生きた心地がしなかったよ。」(-ω-;)ウーン

 

 

 

 

 

それから数日後………

 

フィン「早速ですまないがエミヤ達、新人合同訓練の教官として参加してもらえないか?」

「「「「「「「え?」」」」」」」

ベル「ん?」(。´・ω・)?

 

早速ヘスティアファミリアがオラリオで名を轟かせる機会が訪れようとしていた。

 




キャラクター設定&追加キャラです。


シロエ(ログ・ホライズン)
ロキファミリア作戦参謀兼事務担当。【放蕩者の茶会(デボーチェリティーパーティー)】という非冒険者のみで構成されたパーティで【腹黒メガネ(ブラックグラス)】の愛称で知られる名参謀。

にゃん太(ログ・ホライズン)
ロキファミリア筆頭料理人兼新人引率役。シロエと同じく【放蕩者の茶会(デボーチェリティーパーティー)】のメンバー。愛称は班長

アカツキ(ログ・ホライズン)
ロキファミリア密偵。シロエを主君と仰ぐ。

ケーナ(リアデイルの大地にて)
リヴェリアの姉で現デメテルファミリア所属(レベル7)。元ヘラファミリアの冒険者。アルフィアとメーテリアの顔なじみ。アルフィアとは一緒にパーティーを組む仲。ケーナ、アルフィア、ザルド、オプト(現ヘルメスファミリア)の4人でオラリオの4大仕置人の異名を取り闇派閥の冒険者を懲らしめていたらしい………

マリエール(ログ・ホライズン)
リヴェリアの妹でミアハファミリア所属(レベル4)。リヴェリアよりも先にエルフの森を出て旅している最中に関西弁に訛ってしまう。商売上手で従者で友人だったヘンリエッタと一緒にオラリオに訪れてミアハファミリアに加入しミアハファミリアの運営を担っている。


ロキファミリアだけじゃなく他のファミリアにも戦力を上手く分散しないとね。


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白兎旅団第二陣、戦力集め

ここらで静寂ことアルフィア以下白兎旅団別行動組の様子を書いてみようと思います。


とある街………

 

『福沢道場』

 

それは色んな事情を抱えた者達の駆け込み寺………

そして、一部の裏の世界に精通する者からはこう呼ばれてた………

………最後の聖域と………

 

 

 

 

 

オサム「いや~可愛いですね。どうですか?私と心中でも」

ジャンヌ「私は神に仕える身なので丁重にお断りします。」

 

オサム・太宰が福沢道場の食客ジャンヌ・ダルクを口説くがやんわりと断られていた。

 

ザルド「まさかお前がわざわざ俺に会いに来るとはな。」

アル「数少ないあの戦いを生き残った仲だ。私より早くくたばったか確認しに来ただけだ。」

ザルド「相変わらずだな。………でもあいにく呪いは解呪できた。ジャンヌのお陰でな。」

 

元ゼウスファミリア【暴食】ザルド、かつて三大クエストの一つベヒーモス討伐において多大な功績を挙げた第一級冒険者。

しかしその代償として体を蝕む強力な呪いを受けてしまう。

余命いくばくない人生、生きることを諦めかけた彼が最後にたどり着いたのがこの福沢道場だった………

 

ザルド「まさかこの道場の食客にあの呪いを解ける解呪士がいるとは思わなかったがな。」

アル「ふん。お互いしぶとく生き残った訳か。運がいいな。」

ザルド「まぁ何はともあれよく来たな。今日はごちそうだな。スター、美味い飯を頼む。」

スター「やれやれ、私はあくまで冒険者なんだがな………」(´Д`)ハァ…

 

福沢道場の食客の一人、スタージュンがやれやれと肩をすくめながら厨房へ向かう。

 

カエル「しかし………私の専門外である呪いを解くとは中々素晴らしい解呪士みたいだね君は。」

ジャンヌ「ありがとうございます。けど私は解呪士ではなくルーラーですから。」

 

冥土返し(ヘブンキャンセラー)】ことカエル先生がジャンヌの解呪士としての力を称賛していた。

 

ユキチ「お客人、大した出迎えもできず申し訳ないな。」

カエル「いえいえ。」

 

道場の掛け軸の前に座りながらお茶を飲んでいるのは福沢道場の主、ユキチ・福沢。

 

ユキチ「それでザルドについてだが、呪いは解呪された。体力も戻っているし何時でも君達に同行できるだろう。」

カエル「なるほど。それは了承したよ。」

ユキチ「それとは別にお願いしたいことがある。」

アル「聞こうか。」

ユキチ「実はこの道場だが近々たたむことにした。」

 

ユキチから出た言葉は意外なものであった。

 

アル「なぜ?」

ユキチ「近々この街が戦火に飲まれそうになるからだ。」

 

ユキチからの説明ではこの道場がある街の先にある川を挟んだ先にある国は軍事国家だという。

この軍事国家は国境沿いを厳しく監視し隣国に亡命しようとした者を捕えては首都まで連れていき見せしめとして処刑する凶悪な国家元首の納める国だった。

そんな国から逃げようと考える者は後を絶たないが如何せん国境警備が固く中々亡命できずにいた。

そんな亡命者達の現状を憂いたユキチの先祖がそう言った者の匿うためにこの街に道場を開き代々亡命者を無事逃がす事から駆け込み寺として重宝されていたのだ。

ところがユキチの代になってこの軍事国家が大々的に他国に戦争を仕掛けあちこちで戦火が上がっているらしい。

そしてその火は道場のあるこの街にまで及ぼうとしていた。

 

ユキチ「それで君達にこの街の住人達をオラリオの隣国アーネンエルベまで護衛してはもらえないだろうか?」

アル「………それは構わんが、アンタはどうする?」

ユキチ「私はこの街で生まれ育った。ならばこの街と共に灰になるだけだ。」

ジャンヌ「ユキチさん!!」

ザルド「ユキチさん、アンタ………」

ユキチ「皆まで言うな。」

 

そう言って奥に下がるユキチ。

その背中はある覚悟を背負っているように思えた………

 

ザルド「アルフィア、頼みたいことがあるんだ。」

アル「言いたいことは分かる。」

 

 

 

 

 

一週間後………

 

火の手があちこちに上がり住居は無残に破壊されている。

そんな街を我が物顔で歩く兵士たち。

そして兵士たちは福沢道場を囲んで………

 

隊長「大罪人ユキチ・福沢!お前には我が国家にあだなす者達を無償で匿いましてや我が国の仇敵ベルカに亡命させたとして我が国家より正式な逮捕状が出ている!速やかに投降しろ!」

 

道場の扉が開く。

身構える兵士たち。

現れたのは太刀を持ち白無垢を着たユキチ。

 

ユキチ「………」

隊長「武器を捨てろ!さもなくば貴様の命は」

ユキチ「命など何時でもくれてやる。だが………何の罪もないこの街を滅ぼそうとしたお前たちの罪………この太刀で捌いてくれよう。」

 

ユキチが太刀を抜く。

 

隊長「大罪人がぁ!奴を殺せ!」

 

兵士たちが一斉に襲い掛かろうとするが………

 

福音(ゴスペル)

「「「「「うわぁぁぁぁぁ!」」」」」

 

吹き飛ばされる兵士たち………

 

ユキチ「君達は………」

アル「乗り掛かった舟だ。手を貸そう。」

ザルド「アンタには恩義がある。死なせはしない。」

スター「このような下郎にお前みたいな男を死なせるのは許しがたいんでな。」

 

アルフィア、ザルド、スタージュンの三人。

 

オサム「いや~ユキチさん、僕達だけじゃないんだよ。」

カエル「私がいる限り誰も死なせないよ。」

ジャンヌ「我が旗を道しるべに続け!」

 

オサム、【冥土返し(ヘブンキャンセラー)】、ジャンヌが武器を手に取った街の住人達を引き連れて兵士たちを取り囲む。

 

ジャンヌ「聞けこの街の民たちよ!奴らは貴殿らの家を壊し、土地を汚し、街を破壊した!そしてその刃は福沢道場にまで向けられようとしている!それを許さず置くべきか!」

「「「「「「「オオオオオオ!」」」」」」」

 

ジャンヌの演説に住民達が決起する。

あまりの迫力に兵士達は委縮していき………

 

隊長「おっ怖気るな!?数ではまだ我々の方が」

兵士I「大変です!?街の外にアーネンエルベ騎兵軍が!?」

隊長「!?」

 

 

 

 

 

街の外………

 

小高い丘を陣取る騎馬隊の中にあってチャリオットに乗っている一人の大男。そしてその隣には細身で長髪の男性。

 

孔明「王よ、僕達の民はなんと心強い事だろうか。」

イス「そうだな。では行こうか………」

 

大男が右手を挙げる。

 

イス「全軍………突撃!!

「「「「「「「オオオオオオオオオオオオ!!」」」」」」」

 

一斉に丘を下り街へと向かっていく騎馬隊。

その騎馬隊の波は敵兵たちを飲み込んでいく。

 

孔明「第三部隊、右後方に敵魔法部隊がいる。そいつらを叩け!」

イス「第二と第四は周辺の敵戦力を分散し各個撃破せよ!」

 

チャリオットに乗る二人の指示で騎馬隊は街を覆うように広がっていく。

そして本隊はそのまま一直線に突き進み敵を蹴散らしながら街へと突き進んでいく。

 

隊長「なっ!?何故【アーネンエルベの征服王】と【孔明】がここに!?」

 

【アーネンエルベの征服王】………諸国連合国家アーネンエルベの七王の一人にして騎馬戦においては戦場無敗を誇った大騎馬隊を率いる男イスカンダルの異名である。

そして彼の右腕である軍師【孔明】ことロード・エルメロイⅡ世が加わることでイスカンダルの騎馬隊は絶対無敵と称されるほど強大になるのだ。

 

イス「市民の安全が最優先だ!第五部隊は守備陣形!残りは余に続け!」

 

こうして某軍事国家の侵略は一瞬にして瓦解。

ユキチ達に率いられた住民たちに加えイスカンダルの騎馬隊の力により完膚なきまで蹂躙されたのだ。

 

 

 

 

 

戦闘終了後………

 

イスカンダル率いるアーネンエルベ騎兵軍は手慣れた動きで街の復興作業に従事していた。

 

孔明「瓦礫の撤去作業を終えたら住宅の再建に取りかかれ。」

 

【孔明】ことエルメロイⅡ世の指示で兵士たちが住民と協力して瓦礫を撤去していた。

 

ユキチ「恩に着るイスカンダル。」

イス「頭を上げろユキチ。余は長年の友であるお前を失うのは万の軍を失うのと同義だと思ったから行動したまでにすぎん。」

ユキチ「相変わらずだな。」

イス「それで………街が復興したらまた道場を続けるのか?」

ユキチ「………」

イス「なら我が軍に来い。今なら余の権限でお前を軍に戻すこともできる。」

ユキチ「悪いが断る。」

イス「何故だ?」

ユキチ「………道場を畳むと決めた時私は一つ夢を追う事にした。」

イス「夢だと?」

ユキチ「イスカンダル、昔私はオラリオの冒険者になりたいと話したよな。あの時の夢を長い間忘れかけてたが数年前ある少年と出会い彼の夢に向かう姿を見て思い出したんだ。あの時の夢をな。」

 

ユキチが見る先にいるのは………

 

アル「ふぅー久々に暴れたから疲れた。」

カエル「少し疲労が見えるから出発は明日の朝だね。」

オサム「ザルドさん、頑張ってね。」

ザルド「お前も働け。」

スター「うむ。いい出汁が取れた。」

ジャンヌ「皆に神の祝福があらん事を。」

 

アルフィア達を見ながらユキチは軽く笑いながら

 

ユキチ「あの少年に会わなかったら彼らと縁を結ぶことも無かっただろう。」

イス「………そうか、なら余としては何も言うことは無い。だが………」

 

イスカンダルが拳をユキチの前に突き出し

 

イス「困ったことがあれば何時でも余を頼るといい。お前は余が認めた数少ない余の友だからな。」

ユキチ「うむ。」

 

拳を合わせるイスカンダルとユキチ。

 

 

 

 

 

翌朝………

 

アル「では行くぞ。我が妹と義息子がいるオラリオへ。」

 

アルフィアの号令の元ユキチ、スタージュン、ジャンヌを加え白兎旅団第二陣は一路オラリオへと向かうのだった。

 




用語説明

【アーネンエルベ】
オラリオの隣国で七つの小国が一つの国家となった民主国家。
小国の貴族が中心の上院と民衆の中から選ばれた政治家達の上院による連邦議会による国家運営が主体。
ただ七国の各王に独立行動権が与えられており彼らの自己判断で国内の治安維持と諸外国からの侵攻に対する防衛を行っている。
だがラキアと違いむやみに戦争はせずあくまで専守防衛が基本理念である。

【白兎旅団第二陣】
アルフィア、【冥土返し(ヘブンキャンセラー)】ことカエル先生、オサムの三人による白兎旅団の別働隊。
そこに元ゼウスファミリア【暴食】ザルド、元三虎ファミリア副団長スタージュン(トリコ)、救国の聖女ジャンヌ・ダルク(Fate)、元アーネンエルベの軍人ユキチ・福沢(文スト)を加えオラリオに向かっている。

【アーネンエルベの征服王】
アーネンエルベ七皇の一人イスカンダルの二つ名。

【孔明】
アーネンエルベ騎兵軍軍師ロード・エルメロイⅡ世の二つ名。

次回はオラリオで『新人冒険者合同訓練編』となります。


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第二章 白兎と人虎、新人合同訓練に参加する
白兎と人虎、新人合同訓練に参加するprologue


色々と捏造していこうと思ってます。
とりあえず各ファミリアから参加する新人たちは皆癖が強いと思ってください。


バベルの前の広場

 

広場に集まった数多くの冒険者達。

彼等は皆レベル1~2の冒険者である。

その中に………

 

ベル「みんな、こんかいのえんせいのさんかしゃなんだ。」

アツシ「そうだね。皆僕みたいな年齢の人が多いな。」

 

この遠征に参加することになったベルとアツシ。

 

アイズ「ベル、アツシ。」

ベル「アイズさん。」

アツシ「アイズちゃんも参加してたんだ。」

アイズ「うん。リヴェリアが参加しろってうるさいから。それにクリス先生が何事も経験だって言うから参加してみた。」

 

アイズと話をしていると………

 

ジェロ「君達も参加者だか。オイラも参加者だがいっぱいいるんだな。」

アツシ「え~と貴方は?」

ジェロ「オイラはジェロニモ、イクティニケファミリアの冒険者だ。よろしく頼む。え~と」

アツシ「僕はアツシ・中島、こっちにいる男の子は僕と同じファミリアのベル、女の子の方はロキファミリアのアイズちゃん。」

「「よろしくおねがいします。」」

 

ジェロニモという冒険者と会話するベルとアイズ、アツシ。

その様子を………

 

ベート「ケッ。ヴィーザルめ、俺をこんな茶番に送りやがって………」

 

狼人族(ウェアウルフ)の冒険者レベル2のベート・ローガ………

 

リノ「あれ?おねえちゃんおねえちゃん。わたしとおなじくらいのおとこのこもさんかしてるよ?」

シズル「あらあら本当ね。」

 

中堅ファミリアに所属している姉妹、シズルとリノの二人………

 

ベルシ「………」

 

フルフェイスヘルメットをかぶった謎の冒険者ベルシ………

 

ロエⅡ「ほほう。兄も色々考えたな。面白くなりそうだ。」

 

ロキファミリア幹部シロエの妹であるロエⅡ………

 

参加者の中にはいろんな人たちが参加していた。

 

 

 

 

 

合同訓練が始まる三日前………

 

エミヤ「それで私達を呼びだしたのは君か………」

ルル「まさかスケルトンに呼び出されるとは………」

C.C.「ルル、あれは太古の魔術師だ。私も初めて見るがな。」

 

エミヤ達ヘスティアファミリア上級冒険者組がある日の夜、廃教会の外で不穏な気配を察知し外に出た所、黒いローブを羽織った骸骨の魔術師がその場に立っていた。

 

フェルズ「ワタシノ名ハフェルズ。君達ガ白兎旅団ダナ。君達二一ツ依頼ヲオ願イシタイ。」

トリコ「依頼?一体何をさせようって言うんだ?」

フェルズ「君達ノ知人ガ凶悪ナ犯罪者ヲ解キ放ッタ。」

アタル「知人?」

フェルズ「【虐殺侯爵(ジ・ジェノサイド)】ルガール・バーンシュタイン。」

「「「「「「!?」」」」」」

ダイドウ「ほう。あの殺人鬼、まだベルの事を諦めてなかったのか。」

フェルズ「詳シイ事ハ彼女カラ聞イテクレ。」

 

物陰から現れたのは………

 

アスフィ「お初にお目にかかります白兎旅団の皆様。私はアスフィ・アル・アンドロメダ。ヘルメスファミリアの団長を務めております。」

 

 

 

 

 

合同訓練当日

 

広間に集まった新人冒険者達を前にして教官役の冒険者を代表して………

 

マリエ「今日集まった皆、冒険者になったばかりの新人ばかりや。中にはそこそこ経験してる子もおると思うけど皆仲良くこの4日間乗り切っていこうやないか。」

 

ミアハファミリア副団長マリエール・リヨス・アールヴが挨拶する。

 

マリエ「今回は訓練教官としてロキファミリアからリヴェ姉とクリスちゃん、直継はん、にゃん太はん。デメテルファミリアからケー姉。ロンゴミニアトファミリアからもギャラハッド君。それと新興ファミリアであるヘスティアファミリアからエミヤはんとダイドウはんに参加してもらっとる。聞きたいことがあったら何でも聞きや。」

 

教官にロキファミリアからリヴェリア(レベル6)、クリスティーナ(レベル6)、直継(レベル6)、にゃん太(レベル5)、デメテルファミリアからケーナ(レベル7)、ロンゴミニアトファミリアからギャラハッド(レベル5)、そしてヘスティアファミリアからエミヤ(レベル7)とダイドウ(レベル7)が参加することになった。

 

波乱の4日間が幕を開けようとしている………

 




新章です。

新人合同訓練に参加することになったベルとアツシ。
アイズや若かりし頃のベートなども加わり面白い展開になるでしょう。


ロンゴミニアトファミリアから参加してきたギャラハッドさん。
Fateシリーズではマシュと融合したサーバントという点や彼女を二度助けたという情報以外戦闘能力等が分からないのですがこのシリーズにおいてはそこそこ強い設定にしようと思ってます。


それと新たな敵【虐殺侯爵(ジ・ジェノサイド)】ことルガール・バーンシュタインが送り込んだ刺客とは一体………
とりあえず教官役が強者なので不測の事態にも対応できると思いますが………


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凶狼、制約女君に喧嘩を売る

今回はギャグ回です。
ベートさんに(色々と)頑張ってもらいましょう。


ダンジョン4階層

 

マリエ「それじゃ皆、ここからはコンビ組んで8階層まで一緒にいくで。」

 

マリエの一言でコンビを組む若手冒険者達。

 

ベル「がんばりましょう。」

アイズ「うん。」

 

ベルとアイズが組むことになった。

一方アツシは………

 

アツシ「よろしくお願いします。」

ジェロ「よろしく頼むだ。」

 

ジェロニモと組むことになった。

一方で………

 

ベート「けっ、俺が組む奴って………」

ロエⅡ「よろしく頼むぞオオカミくん。」

ベルシ「………」

 

ヴィーザルファミリアのベートはロエⅡとベルシという得体の知れない冒険者とトリオを組むことになった。

 

リノ「おねえちゃんおねえちゃん、いっぱいモンスターをかりましょう。そしたらわたしたちちゅうごくのまおう(・・・・・・・・・)だよ。」

シズル「注目の的(・・・・)って言いたいのね。」

 

デメテルファミリアの姉妹コンビ、シズルとリノもやる気満々だ。

 

マリエ「うんうん。皆やる気満々やな。」

リヴェ「まぁ色んな所がマリエの提案に賛同して参加者を集めてくれたのは嬉しい誤算だな。」

ギャ「それだけあの大抗争で多くのファミリアが傷ついた証拠だろう。だからこそ二度とあの大抗争が起きないよう眷属のレベルアップになりふり構わず他のファミリアの提案も受け入れたんだろ。」

 

マリエとリヴェリアの姉妹が話してる傍でロンゴミニアトファミリアのギャラハッドが感慨深げに新人冒険者達を見ていた。

 

マリエ「まぁギャーさんが言うのも納得やけど………」

リヴェ「そう言えばギャラハッド、お前のファミリアの新人も参加してるのか?」

ギャ「ああ。俺の腹違いの妹だ。今回フレイヤの所のバカ猫の妹と組んでいる。」

 

そう言ってギャラハッドが指さす方には………

 

マシュ「こんなに参加者が多いなんて、緊張します。」

アニャ「この遠征に参加したら少しは兄様に近づけるかニャ?」

 

ロンゴミニアトファミリアのマシュとフレイヤファミリアのアーニャ・フローメルが緊張していた。

 

マリエ「それじゃ皆、行動開始やで。」

 

 

 

 

 

一方、地上では………

 

ルル「見つけたぞ。ここだ。」

 

ヘスティアファミリア居残り組ルルとアタルはオラリオの外れにある小さな宿屋に来ていた。

 

アタル「ヘルメスファミリアのアスフィがガネーシャファミリアの冒険者を動かして調査してもらい当たりを付けた箇所で一番可能性が高いのがここか。」

ルル「ああ。あの【虐殺侯爵(ジ・ジェノサイド)】が送り込んだ犯罪者の名前を知って可能性のある場所を特定したらここが一番怪しい。」

 

二人は武装して乗り込む気満々だ。

 

ルル「分かってるがアタル、相手は………」

アタル「分かってる。【ファミリア潰し】と【悪食の黒獣】、【ドクター・ジャッカル】に【音速の狂信者(ラディカル・グッドスピード)】。ロキ、フレイヤ、そしてロンゴミニアトファミリアの三派閥でも手を焼く凶暴な戦力だ。今回はあくまで調査だけだ。」

ルル「では行こうか。」

 

二人が宿屋の中へと入っていく。

 

 

 

 

 

ダンジョン8階層

 

遠征の方は順調に進んでいた。

ここで注目のコンビの活躍をダイジェストで紹介しよう。

 

ベルとアイズは共に前線で戦うスピードアタッカーなので素早さを生かしてモンスター達を翻弄して倒した。

基本攻撃一辺倒のアイズをベルがオールラウンドにサポートしているのが印象的だった。

 

アツシとジェロニモも抜群のコンビネーションだ。

アツシのスピードでモンスター達を一か所に集めたところでジェロニモの必殺技『アパッチの雄叫び』で一気に仕留めるのだ。

組んでいたコンビの中では一番多くのモンスターを倒したと言える。

 

マシュとアーニャも意外とコンビネーションがいい。

盾役のマシュがモンスター達を引き付けている間にアーニャが隙をついてモンスター達を魔石に変えていく。

 

という感じで遠征では理想的なコンビの活躍が光る一方で中にはコンビネーションに苦労する組もいた。

 

それが顕著だったのはベート、ベルシ、ロエⅡのトリオだ。

このトリオ、前線アタッカーのベートとオールラウンダーのベルシ、後方支援担当のロエⅡと一見理想的な組み合わせに見えるがある一点が足を引っ張った。

そうベートの性格だった。

強引な性格のベートに対し物静かで無口なベルシと達観した性格のロエⅡの相性は思いのほか最悪の組み合わせだった。

何を考えてるか分からないベルシと物事を割り切るほど冷めた性格のロエⅡにベートはイライラし結果的にベートの単独行動が目立ち結果的に8階層に来るまでの成果はイマイチだった。

 

ベート「ちっ。」

 

やけっぱちになっているベート。

 

ロエⅡ「ここはやはりベートに合わせるべきだったかな。」

ベルシ「………彼は焦りすぎる。ここは私達が彼に合わせるべきだったな。」

 

ロエⅡとベルシが反省会していると………

 

クリス「ちょっといいか。」

 

そこに教官役のクリスティーナがやって来た。

 

クリス「お前たち二人は中々効率よく連携している。実にいいぞ。」

「「どっどうも………」」

クリス「それに引き換え、そこの狼小僧は全然なってないな。」

ベート「ああん?」

 

クリスティーナが大声でベートにダメ出しをする。

ダメ出しされたベートがクリスティーナに詰め寄る。

 

クリス「独りよがりでソロでワルツを踊るうちはまだまだ半人前だ。一流の強者になりたければ(あいて)を見つけろ。戦いとは独りではできない。相手がいなければな。」

ベート「どういう意味だ?」

クリス「お前はまだまだ半人前だという事だ小僧。」

ベート「けっ!オバサンが何言ってやが」

クリス「ふっん!!」

ベート「ぶっはぁ!?」

 

いきなり殴られるベート。

 

クリス「言葉に気を付けろ小僧。私は気が短い方だ。」

ベート「てめぇ………オバサンのくせにぶっはぁ!?」

 

再び殴られるベート。

 

クリス「どうやら躾をしなきゃいけないみたいだな。おいリヴェリア、数分ほどこの小僧に暴力(きょういく)を施してくる。」

リヴェ「待てクリスちゃん。相手はレベル2だ。お前が相手したら」

クリス「大丈夫だ。ちゃんと手加減はする。今この場で私と殺し合いができるのはエミヤ、ダイドウ、副団長の姉君、それとギャラハッドだけだ。それぐらいの分別はできる。」

リヴェ「だからって」

ベート「上等だ!ぶっ倒してやるぜオバサン!あとババア、邪魔すんじゃねぇぞ。」

リヴェ「!?」(# ゚Д゚)

 

リヴェリアの額に青筋が浮かぶ。

その様子を見て妹のマリエはじめ傍観者全員が一斉に二歩下がる。

 

リヴェ「クリスちゃん………」

クリス「なんだ副団長?」

リヴェ「死なない程度に懲らしめてやれ。」

クリス「ふふふ、いいね。そうこなくては。」( ̄ー ̄)ニヤリ

 

そう言ってベートを奥へと連れていくクリスティーナ。

 

 

 

 

 

数分後………

 

マリエ「それじゃ気を取り直して遠征を再開するで。」

「「「「「「「おおお!」」」」」」」

 

マリエの号令で再び行動を開始する新人冒険者達。

その一方で………

 

ベート「………」Ω\ζ°)チーン

ロエⅡ「大丈夫か狼君?」

ベルシ「………自業自得だな。」

 

顔が腫れあがるまでボコボコに殴られたベートに気を遣うロエⅡと呆れるベルシの表情が心にぐさりと刺さるベートの心情は今この場にいる誰にも理解されなかった。

 

 




久々の更新です。

今回の敵の簡単な情報を書いておきます。

【ファミリア潰し】:オラリオ郊外の善良なファミリア8組を壊滅に追い込みかの大抗争でも暗躍していた幻術士。

【悪食の黒獣】:東方にてアマテラスの眷属を殺しまくり東方を戦乱に陥れた凶悪ファミリア所属の殺し屋。

【ドクター・ジャッカル】:彼の去った場所には草一本残ってないと噂されるほどの危険人物。

音速の狂信者(ラディカル・グッドスピード)】:どんな品も発注から最短1分~1日で運ぶ裏社会最速の運び屋。

まぁある程度ヒントは書いてあるので誰だかは分かると思いますがとりあえず名前が分かるまでは弄らないで下さい。お願いします。


ちなみにリヴェリアはクリスティーナの事を『クリスちゃん』呼びします。
まぁリヴェリアの中の人を生かしたネタなので分かると思いますが。


次回はいよいよ白兎旅団第二陣が合流します。
また例によって不定期更新ですのであしからず。


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