スターと復讐者 (官隆)
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プロローグ

どうも官隆です 
この小説は初投稿なので
暖かい目で見ていただけるとありがたいです 
それではどうぞ!


ずっと妹を笑顔にしたかった、

だからどうやったら妹を笑顔にできるかずっと考えていた

そんなとき初めてショーを見た!

父さんも母さんも妹もみんな笑顔で

そうだこれならーー

 

 

 

〜少年side〜 

                            

司「早く、帰らないと!!」タ、タ、タ  

                                  俺は天馬司!小学5年生 未来のスターになる男だ!!            そんな俺が何故急いで帰っているかというと、今日はー                                                                   司「咲希が帰ってくる前に!」                   そう、俺の妹の咲希が病院から帰ってくる日だ! 

咲希を笑顔にするためのショーの準備をしないと!                

あの日咲希と一緒に見たショーのスターのように

絶対に咲希を笑顔にしてみせる!

司「ただいまー!」                    よし準備をー「司!」 

 

司「ど、どうしたんだよ母さん」                   

「咲希のことなんだけど、」                     司「!何かあったのか…」                         「ええ、体調を崩してしまったみたいで、」               司「そっか…」                               「それで今から病院に行かなきゃいけないからご飯はー」                          司「大丈夫!いつもみたいに机に置いてあるご飯食べればいいんだろ!俺はお兄ちゃんだから大丈夫だ!」      「そう…じゃあ行ってくるわね」ガチヤ                           司「…」

 いつもこうだ、咲希はなにもしたないどうして、

苦しい思いをしなくちゃいけないんだ

 

いっそ俺が咲希の病気を直せたらー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

咲希に苦しい思いをさせなくて済むのに

 

こんな寂しい思いをしなくて済むのかな

 

 

 

 

 〜side???〜 

キン、キン

 

そこには2人の人のみを超え者たちが戦っていた 

1人は朱い刺々しい槍を持ち相手を蹴散らすしその戦い方は獣のように荒々しく

もう1人は朱い槍と黄色の槍を使いなんとかその攻撃を耐えている顔に魅了の力を持つほくろ持つ戦士だった

 

?「フン」ブン  

 

「クッ、その槍、その姿貴公ほどの英雄が一体何があったというのだ!?」

 

?「あ〜?」

 

「答えろ、我らケルトの大英雄クー・フーリン!?」                    

 

クー・フーリン「なるほど、テメェ同郷の奴か」 

「そういえばいたな、テメェみてーな奴が確かー」

「ディルムッド・オディナだったか」

 

ディルムッド「答えろ!何故、貴公ほどの−」

 

クー・フーリン「まあいいか」

 

「同郷だろうが関係ねぇか」

 

さっさと死ね

 

その言葉と共に朱き槍に禍々しい魔力が溜まっていく。

相手の心臓を確実に射抜くとされるクー・フーリンの"宝具” その槍が今その手から放たれ     

 

 

 

 

 

     ゲイ・ボルク

 

ディルムッド「しまっ!」  

 

 

ディルムッドを射抜いた 

 

ディルムッド「ガー!!!?」 

 

ディルムッド「」シュー

 

クー・フーリン「戦場で隙を見せるやつがいるかバカが」

 

ガタ

 

クー・フーリン「…チッ」

 

「どうやら最後に掃除をしなくちゃ行けねぇみてえだなあ」

 

「めんどくせぇ」

 

〜午前12時〜

 

司「寝れないな…」  

 咲希大丈夫かな、父さんも母さんもなかなか帰ってこないし

 それだけ体調が悪いのか…心配だなぁ

     

         キン、キン 

          

司「!何だ?この音?」        

気になるけど、でも危ないことだったらー

いやでも〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し窓から覗くくらいなら大丈夫だよな  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だけど、それがどれほど甘い考えだったか

このときの俺は知る由もなかったんだ、

これが俺の運命の選択肢だったことを、

「クハハハは!」

そしてこれが       

「問おう、お前が俺の!」

       

俺の運命の日だったことをー

「マスターか!」

 

 

             

 

                                                         




司くんが呼び出したサーヴァント一体ダレナンダ? 
次回もお楽しみに!


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運命の日

 〜side司〜 

 ガタ

やばいやばいやばい! 

彼奴はあの朱い槍を持った男がこっちを見た 

それも殺意を持って 

急いで離れないとー

 バリン 

「逃げんなよ、めんどくせぇ」

 

後ろからガラスの割れる音と男の声がした 

冷や汗が流れる 体が震える 後ろを振り向くとそこにはー 

 

さっきまで自分が見ていた男が立っていた

 

そう認識すると同時に自分の体が宙を舞っていた

腹部には強い衝撃がはしる

このとき自分が蹴られたことを認識した

 

司「ガッ」ドッ

 

 

クー・フーリン「まぁ、餓鬼を殺すのは趣味じゃねえが」

       「運がなかったと諦めろ」

 

クソ、ここで死ぬのか

何もできずに咲希をおいて

…まだだ、まだ死ねない! 

 

司「…ない」

 

クー・フーリン「あ〜?」

 

司「まだ…死ねない」

 「咲希をおいて死ぬことなんてできない!」

 

そうだ!まだやり残してることがたくさんある

ここでは終われない 

それにー 

 

クー・フーリン「…まだ生きるのを諦めてないのか」      

「この聖杯戦争が“普通”だったらマスターになってたかもな」

「…苦しまねぇように一瞬で殺してやるよ」

 

司「…お前みたいに、人を簡単に殺す奴なんかに」

 「殺されてたまるかー!」

 

     面白い、ならば

 

その言葉と同時に突如としてカードが現れた

そのカードは光輝き俺に問いかけてくる 

これはー

 

『生き残りたいならば俺をよべ!我が名を叫べ!』

『覚悟あるのならば叫ぶがいいアベンジャーと!』

 

ああ生き残るためなら、覚悟ならとっくにできてるだからー

 

司「来い、いや、来てくれアヴェンジャー!」

 

クー・フーリン「ッ、馬鹿な、サーヴァントだと!?」

 

       クハハハハ

 

その笑い声と同時に男が後方に突き飛ばされた

そして俺の前には一人の男が立っていた

白い髪に特徴的な帽子 

 

      俺を呼んだな! 

 

男の目は黄色くそして眼光は鋭く、それでいてどこか暖かく

        

サーヴァントアヴェンジャー!召喚に応じ現界した!問おうー 

何故か"懐かしい"と感じた

 

      お前が俺のマスターか? 

 

司「マス、ター?」

 

アヴェンジャー「どうやらわかっていないようだな、まあいい説明は奴を倒したからだ」

 

司「ッ!」 

 

そうだ、まだあいつが!

 

クー・フーリン「…どうなってやがる」 

     「何故マスターが現れる、この聖杯戦争はー」

    「まあいい、今ここでイレギュラーは排除する」

 

アヴェンジャー「来るか!ではこちらも本気で行こう」

 

ッまずいここにいたら巻き込まれる!

そう思った時だったこちらに向かって叫ぶ声が聞こえたのは

 

?「ライダーお願い!」

 

ライダー「ええ、行きますわよ!」 

 

《百合の王冠に栄光あれ《ギロチンブレイカー》》

 

クー・フーリン「ッ!?」 

 

アヴェンジャー「クッ、宝具か!?」

 

?「それ以上はやらせないよ」 

 

「これ以上やるんならこっちも相手になる」

 

そう喋っているのは自分とそう歳が変わらない少女だった

金色の髪に何処かの組織のような格好をし目は鋭く 

直ぐ側にはまるでお姫様のようにきれいな女性がガラスの馬に乗り

こちらを見ていた

 

クー・フーリン「チッ、こいつだけじゃねえのー」 

      「ーあ?戻ってこいだ?〜クソ!」

 

そうなにかに切れたかと思うと男は屋根の上に乗りこちらに背を向けた 

 

アヴェンジャー「どうした、逃げるのか?」

 

クー・フーリン「…次にあったときは覚悟しとけ」

     

そう言って男はそこから去っていった 

助かった…のか? 

 

?「君大丈夫?」

 

司「ッ、ああなんとか」

 

?「そっか〜良かった無事で」

 

さっきとは雰囲気違うな 

なんてゆうかそのー 

って違う!

 

司「なあ今の一体何なんだよ!?てかこれ一体どういう状況だ!」

 

そう言うと少女は真剣な顔で言った

 

?「ああそっか知らないんだね」

 

「君は聖杯戦争に巻き込まれたんだよ」

 

司「聖杯、戦争?」

 

?「うん、詳しい説明は僕たちの隠れ家で」

 

「いいでしょ、ライダーそれとー」

 

「アヴェンジャー」

 

アヴェンジャー「…好きにしろ、ただしマスターには手を出すな」

 

?「それじゃあ決まりだね」

 

司「…というか!お前誰だ!?」

 

?「ああそっか、言ってなかったね」

 

ごめんごめん、そう言って少女はまっすぐこちらを見た

 

「僕の名前は」

 

シャルロット「シャルロット・デュノアだよ」

 

よろしくね    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

             

 

                                                         



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隠れ家

〜司side〜 

午前2時

 

隠れ家に連れて行くといったがー 

 

司「何もないじゃないか!」

 

そう森に入ったはいいもののそこにはなにもない

目に見えるものといえば大きな岩があるだけだ

 

シャル「そりゃ簡単に見つかったら隠れ家じゃないでしょ?」

 

司「グッ、確かに」

 

「じゃあどこにあるんー」

 

どこにあるんだ、そう言葉に出そうとした時

シャルが岩に触れると岩をすり抜けて”姿が消えた”って

 

司「消えたー!!!???」

 

ど、どうなってるんだ!?そう思っているとアヴェンジャーが岩に触る

 

アヴェンジャー「…」

 

司「アヴェンジャー?」

 

アヴェンジャー「…触ってみろ」

 

司「あ、ああ」

 

言われて触ろうとしてみると岩は俺の体をすり抜けた

 

司「うわー!」

 

「イテテ」

 

シャル「大丈夫?」

 

司「ああ、でもどうなってるんだ?」

 

アヴェンジャー「ホログラムだ」

 

司「!アヴェンジャー」

 

アヴェンジャー「しかし魔術師は機械には疎いと思っていたが」

 

シャル「あははっ、まあようこそ僕らの隠れ家へ」

 

隠れ家?そう疑問を持ち前を見てみると

そこには"豪邸”があった

………

 

司「はー!!??!?」

 

こんな豪邸が隠れ家っても、もしかしてこいつ

 

司「か、金持ちかなんかなのか?」

 

シャル「ああ、これは僕のじゃなくてー」

 

ライダー「シャルその話は中に入ってからのほうがいいと思うわ」

 

シャル「そうだね、じゃあ入ろうか」

 

そう言って中に入れられたがはっきり言って緊張で何も考えられない、というか冷静に考えてみると俺って

 

    変な男に襲われる→変な男を呼び出す

 

   →変な奴らについて行く→変な奴らの隠れ家now

 

…結構やばいなこの状況、アヴェンジャーはまあ少しは信頼できるとして、こいつ等はー

 

シャル「ただいま帰りました〜」

 

?「ええ おかえりなさいシャル」

 

目の前には長い髪の女性がいた

髪の色は白服装はどこか協会で見るシスターにも似てる気がする

 

カレン「初めまして、この度“聖堂教会“より派遣されました」

   「カレン・C・オルテシアンと申します」          

 

よろしくお願いします、そう言いお辞儀した

ここで一つ気になったことがある

"聖堂教会"その単語を聞いた時、アヴェンジャーが眉をしかめた

何かあったのか?

 

アヴェンジャー「………どうした」

 

司「な、何でもない」

 

カレン「それであなたの名前は?」

 

!自己紹介、それならスターになるため用意したあれを披露する時、よしいくぞーー

司「ゴボン」 

 

一同「?」

 

司「す〜」

 

『天翔けるペガサスと書き、天馬!世界を司ると書き司! 

その名も天馬司だ!!』

 

決まった、この自己紹介を考えるのにどれだけかかったことか!みんなこのかっこいい自己紹介を聞き目を輝かせること間違いない

反応を見てみるとーー

 

シャルは呆然とし

アヴェンジャーとカレンは冷たい目で

ライダーは暖かい目で俺を見ていた

 

司「な、何だその反応は!」

 

カレン「いえ、ただ一つ言うならとんでもなく痛々しかったのでつい」

 

司「なっ、かっこいいだろ今のは!?」

 

アヴェンジャー「俺もそこの女と同意見だ」

 

司「アヴェンジャーまで!?」

 

俺は一途の望みを立てシャルを見た

 

司「シャルはかっこいいと思うだろ?」

 

それに対してシャルは苦笑いを浮かべたかと思うと

そっと目をそらした

それだけで察してしまった

 

司「そんな〜」orz

 

何日も考えたのに〜クソッ!

 

ライダー「私はかっこいいと思ったわよ」

 

司「ほ、ほんとうか」

 

ライダー「ええ」ニッコリ

 

司「ほら!わかる人にはわかるんだ!」

 

アヴェンジャー「…それより話を進めろ」

 

カレン「ええ、そこの痛々しい子ちゃんと聞いておくように」ハア

 

司「誰が痛々しい子だ!!」

 


 

〜???side〜

 

クー・フーリン「おい、どういうつもりだ」

 

「どういうつもりとは?」

 

クー・フーリン「何故退却を指示した」

     「あいつらはこの聖杯戦争においてイレギュラーだ」

     「そうな奴ら早めに消しといたほうがいいだろ」

 

「クー・フーリン、君の意見も最もだ、だがーー」

 

「少しばかしのイレギュラーも必要なものだ」

 

「数多の聖杯戦争を見てきた私だからこそ分かる」

 

「それにその方が」

 

      面白いだろう 

 

クー・フーリン「相変わらず、テメェは気に入らねぇ」

       「それはそれとしてアイツらは俺が倒す」

       「余計なことはするなよ」コツコツコツ

 

「フッ」

 

やはりどの聖杯戦争にもイレギュラーは現れるか

今は手を出さん、だがいずれはーー

 

「覚悟しておくといいイレギュラー"天馬司"」

 

「これより君にはいくつもの試練が襲いかかる」

 

「乗り越えてみせるがいい」

 

「君がどのような結末をたどるか実に楽しみだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




《キャラ紹介》
天馬司 
妹を笑顔にしたスターのようになりたいと日々ショーの練習をしている。今のところは原作と対して違いがない 
特に虫が嫌い まだ原作のようなナルシストでもない 


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状況説明

〜司side〜

 

司「それで何が起きてるんだ!」

 

カレン「1から説明します」ハア

  「まず今"聖杯戦争"という儀式が行われています」

 

司「聖杯、戦争」

儀式ってオカルトじみた話になってきたな 

 

カレン「まあ、簡単に言えばどんな願いも叶えられる聖杯」

「それを巡り7人の魔術師が7基のサーヴァントを召喚し殺し合う」

「そう、英霊と呼ばれる存在をね」

 

司「英霊?」

 

シャル「簡単に言えば幽霊みたいな!」

 

司「ゆ、幽霊だとー!!?!?」

 

シャル「うん、アヴェンジャーとライダーもね」

 

幽霊、嫌でも

 

司「ふ、2人は触れたし足もあるぞ!!

 

アヴェンジャー「…は〜」シュー

 

司「!?」

 

アヴェンジャーが目の前で消えた!?

ど、何処に行ったんだ!?

そう俺があたりを見渡すと突如目の前にアヴェンジャーが現れた

 

司「うわ~!?」

 

アヴェンジャー「これで納得したか」

 

司「あ、ああ」

 

カレン「話を戻しても?」

 

コクリ

 

カレン「英霊とは英雄や偉人が死後、人々からの信仰により精霊の領域まで昇華された存在です」

「世界の外側にある英霊の座と場所から過去・現在・未来を問わずに召喚される」

「そして彼等サーヴァントは英霊の座にいる本体を元に側面を切り取ったコピーのようなものです」

 

英雄に偉人…織田信長とか坂本龍馬とかか?

 

カレン「あなたの右手を見てみなさい」

 

右手?そう疑問に思い見てみるとそこには

赤い何かが埋め込まれていた 

何だこれ?

 

カレン「それは令呪、マスターである証」

「サーヴァントへの絶対命令権」

「例えば絶対服従や自害をするようにもね」

 

!?

 

司「そ、そんなことしないぞ!?」

 

カレン「例えばの話です」

「そう、本来なら貴方やシャルのように彼らにもマスターがいる」

「彼ら英霊はマスターからの魔力供給があるからこそ現界できる」

「だけど今回の聖杯戦争は違う」

「彼らにはマスターがいない」

「にも関わらず現界し戦っている」

 

司「…それって何か問題があるのか?」

 

カレン「ええ、マスターとはいわば彼らのストッパー」

「人の力を超えた存在である英霊がもしその力を自由に使えば」

「どうなるかわかるでしょ、命を狙われたのだから」

 

司「ッ」

 

カレン「そしてもう一つ、これが1番の問題です」

「本来の聖杯戦争ならば7基のサーヴァントしか召喚されない」

「しかし現在それ以上のサーヴァントが現界しています」

 

司「は?」

 

今なんて言ったあいつみたいな奴が何十人もそんなのーー

 

司「やばいじゃないか!?」

 

カレン「ええ、だからこそシャルに手伝ってもらっているのです

「しかしシャルだけでは戦力不足も事実、ということでーー」

「手伝ってもらえますか?住み込みで?」

 

………は?

 

司「はーーーーーー?!!!!?!?!」

 

何言ってるんだこいつは!?

なんで住み込みなんだよ!?

 

司「手伝うのはいい!だが何故住み込みなんだ!」

 

カレン「貴方を襲ったサーヴァント」

 

 

カレン「彼は最後に貴方に言ったはずです」

 

クー・フーリン『…次にあったときは覚悟しとけ』

 

カレン「彼は必ずあなたを狙う」

「その時貴方の身の周りにも被害があるかもしれない」

 

俺の身の周りーー

 

『お兄ちゃん!』

 

ッ、それだけはだめだ!

咲希を危険な目には合わせられない!

 

司「…わかった」

「住み込みで協力してやる」

 

カレン「賢明な判断です」

 

司「というか俺着替えとか持ってこないとーー」

 

ライダー「それならここにあるわよ!」

 

司「はっ?」

 

シャル「カレンさんから持ってきておいてって言われてたんだ」

 

司「じゃあ最初からーー」

 

カレン「それでは今日からよろしくお願いします」

「自称スターくん」ニコリ

 


司部屋

 

司「はぁ〜」

 

俺は案内された自分の部屋にいる

どうしてこんなことに…

 

アヴェンジャー「後悔しているか」

 

司「うぉ、アヴェンジャー!いたのか」

「ていうか、お前は俺のサーヴァントってやつなんだろ」

「本当の名前って」

 

アヴェンジャーって多分本当の名前じゃないだろうし

 

アヴェンジャー「…英霊にとって真名とは弱点につながる」

「そう簡単には教えられん」

 

司「…弱点ってどういうことだ?」

 

アヴェンジャー「簡単に言えば英霊にとって死因は弱点ということだ」

 

司「なるほどな!」

 

アヴェンジャー「…だからこそマスターだろうと言うことはできん」

「それに少なくとも俺は貴様をマスターとは思っているが、認めてはいない」

「真名を知りたくば俺を認めさせてみせろ」

 

司「…わかった、俺がお前のマスターに相応しいやつだって認めさせてやる」

 

アヴェンジャー「…そうか」フッ

「もう寝るがいい、明日に響く」シュー

 

何だよあいつ…

…そりゃ後悔がないわけじゃないけどーー

 

司「一度首を突っ込んだんだ」

 

俺がこの聖杯戦争を終わらせてやる

 

 

 

 

 



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最初の任務

〜豪邸〜

 

司「ふぁ〜」アクビ

 

シャル「おはよう天馬くん」

 

司「おはようシャルロット!」

「あと司でいいぞ!あんまり名字で呼ばれるのに慣れてなくて」

 

シャル「そう?じゃあ僕もシャルでいいよ」

「それで昨日はよく眠れた?」

 

司「まあな、あんなにデカいベッドで寝たの初めてだ」

 

シャル「そっか、よかった」

 

司「それより今日は色々やるんだろ!」

「ご飯食べて力をつけないと!」

 

シャル「あぁ~、それなんだけど…」

 

なんだ?シャルの様子少しおかしいな

 

司「どうかしたのか」

 

シャル「…覚悟はしておいてね」

 

そう言いシャルは食堂に向かって行った

?覚悟ってどういうことだ?

その疑問も食堂に着くとすぐ解決した

 

〜食堂〜

 

アヴェンジャー「………」

 

司「アヴェンジャー?どうしたんだよ扉の前で突っ立って」

 

アヴェンジャー「…料理を見てみろ」

 

司「?」

 

その言葉に従い机の上の料理を見てみるとーー

 

そこにはグツグツと音を立て

見るからに食べてはならない赤いナニカがあった

 

司「…コレは」

 

カレン「麻婆豆腐ですが何か?」

 

ほほう、麻婆豆腐ね〜、ってー

 

司「明らかに違うだろうがー!!?!?」

 

どうしたらこんな麻婆豆腐が赤くグツグツ音を鳴らしてるんだ!?

 

カレン「朝から騒がしいですね」

 

「早く座りなさい」

 

司「おい、シャルこれはーー」

 

シャル「司、諦めて」トオイメ

「カレンさん、何言ってもこれだから」

 

司「ま、まさか」

「毎日…これか?」

 

否定してほしいと思いつつそう問いかける

………それに対してシャルは首を縦に振った

う、嘘だろ

………いや、まだ奇跡的にうまい可能性だって

 

司「…いただきます」

 

覚悟を決め口の中に入れてみる

………………………か、か〜!

 

司「カレー!!?!!?!!?!」

 

何だこれ!?口の中がすごい痛い!

こんなの人が食べられるものじゃーー

 

カレン「やはり朝はこれじゃないと」

 

はー!?

あいつ味覚どうなってんだ!?

 

カレン「ほらあなたも早く食べなさい」

「未来のスターならこれくらいいけるでしょ」ニコリ

 

司「クッ」

 

こいつ〜

 

司「ああ、完食してやる!スターとして!」

 

〜数分後〜

 

司チーン

 

アヴェンジャー「馬鹿が、意地になるな」

 

シャル「司〜大丈夫?」

 

ライダー「もう少しお水持ってくる?」

 

カレン「本当に完食するとは」

 

くそっ、なんで朝からこんなー

 

『続いてのニュースです』

 

テレビ?

 

『今日、深夜未明小学5年生の天馬司くん11歳が行方不明になりました』

 

!?

 

『家は両親が帰ってきたときにはガラスが割れており司くんの服なども盗まれていることから警察は誘拐事件として調査しています。』

 

そっか俺何も言わずに出ていったから

そりゃニュースにもなるか

 

アヴェンジャー「………」ピ

 

司「あ、何消してるんだよ!」

 

アヴェンジャー「見てないでさっさと話を進めろ、女」

 

カレン「ええ、そうですね」

 

司「………」

 

シャル「…司」

 

ライダー「…」

 

カレン「ではこちらをどうぞ」

 

渡されたのは黒いゴム製の手袋だった

これって何だ?

 

カレン「それを右手に着けて令呪を隠しなさい」

「それとその手袋には認識阻害の魔術をかけてある」

「それをつけている間は貴方が天馬司として認識されることはありません」

 

司「へぇ~」

 

すげえ~魔法みたいだな!

 

カレン「それと手袋にボタンが見えるでしょう」

 

ボタン?…あった!

 

カレン「押してみてください」

 

そう言われ押してみると

俺の服はあの夜シャルが着ていた服と同じデザインのものになった

かっけぇ!(イメージとしてはFGOの最終決戦礼装に似ている)

 

カレン「それは魔術礼装と呼ばれるもの」

「それを使えばある程度は魔術を使えます」

 

司「へぇ~」

 

シャル「お揃いだね!」ニッコリ

 

司「ああ!」

 

カレン「それでは本題です」

 

「こちらを見てください」

 

そう言って見せてきたのは新聞の記事だった

『女性連続誘拐事件』

そう書かれていた

 

司「これって」

 

シャル「…サーヴァントが?」

 

カレン「ええ、誘拐を目撃した人の話では鎖状のもので体を縛られ、そのまま空中を跳び逃げていったと」

 

空を跳ぶって、そんなの人間にできることじゃない

 

アヴェンジャー「…決まりだな」

 

ライダー「ええ、そうね」

 

カレン「主な被害は場所は◯◯区ですね」

 

司「よし、それじゃあ早速ーー」 

 

出発だー!

 

 

 

 

 

 

 



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調査

〜司side〜

 

司「ここが◯◯区か」

 

それにしてもこの手袋すごいな

本当にみんな俺を見ても反応しない

 

シャル「ここが目撃現場だね」

 

司「とは言っても、やっぱり何もないな〜」

 

『そうとも言えんぞ』

 

!?

今アヴェンジャーの声が頭の中に!?

 

『念話と言うやつだ』

『それより右の方をよく見てみろ』

 

右?そう言われ近づいていく

これはーー

 

シャル「…銃痕だね」

 

司「銃痕…!」

 

『わずかにだが魔力の残滓を感じる』

『サーヴァントのものと見て間違いない』

 

シャル「銃を使う英霊か…候補も絞れてくるね」

 

司「他に何かーー」

 

シャル「ーーあっそうだ、これこれ!」

 

そういい取り出したのは紙だった

 

それって?

 

司「何だよそれ」

 

シャル「カレンさんが目撃情報書いておいてくれたんだ」

「情報では外見は中年男性で海賊みたいな帽子を被ってたって」

「犯行時刻は夜の10から12時の間」

「攫われた女性に共通点はなしだって」

 

司「海賊…!」

 

シャル「…そういえばここら辺って今は使われてない港が近かったよね」

 

司「!た、確かそうだった気がする」

 

アヴェンジャー『となるとそこにいる可能性があるな』

『海賊だとしたら"クラス"はライダー"宝具"は船だろうからな』

 

司「宝具?クラス?」

 

シャル「ああ、その説明もまだしてなかったね」

 

「クラスで基本なもので7つあるんだ」

「剣士の"セイバー"、弓兵の"アーチャー"、槍兵の"ランサー"」

「騎兵の"ライダー"、魔術師の"キャスター"」

「暗殺者の"アサシン"、狂戦士の"バーサーカー"だね」

 

司「へぇ~、ってアヴェンジャーは?」

 

シャル「アヴェンジャーを始めこのどれにも当てはまらないのもいる」

「そんなサーヴァントは"エクストラ"クラスっていうんだよ」

 

"エクストラ"!何か特別みたいだな!

 

シャル「それで宝具って言うのは彼等の生前の武器や生き方」

「そういったものが武具となったもの」 

「彼等が生前に築きあげてきた伝説そのものでありーー」

 

司「ええっと?」

 

シャル「…簡単に言えば必殺技かな」

 

司「なるほどな!」

 

シャル「…本当は真名くらい欲しいところだけど」

 

司「う〜ん」

 

シャル「それはそれとして戦いのときのことを考えよう」

「ライダー」

 

ライダー「ええ!」シュイン

 

司「あっそういえばシャルのライダーと話すのって」

 

ライダー「あっ、ごめんなさい自己紹介していなかったわね」

「じゃあ改めて、ヴィヴ・ラ・フランス!」

「シャルのサーヴァント、ライダーよ」

「真名を言えないのは残念だけれどよろしくお願いするわ」

 

司「ああ、よろしくなライダー!」

 

シャル「…ライダーは戦闘型というより補助型だから」

「主に攻撃はアヴェンジャーに」

 

司「了解!」

 

シャル「…じゃあもう少しだけあたりを調べてみよっか」

「まだ犯行時刻より時間もあるし」

 

司「そうだな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜数分後〜

 

やっぱりないな〜

一回シャルのところにーー

ってあれは

そこには一人の小学校低学年くらいの少年が泣いていた

 

司「どうしたんだ?」

 

少年ビク

 

司「ああ〜怖がらせるつもりはないぞ」

「もうすぐ暗くなるのにどうしたんだ?」

 

少年「…どうせ信じてもらえないよ」

 

司「?、何をだ?」

 

少年「僕見たんだ」

「変なおじさんが女の人をさらってるのを」

「それに姉ちゃんも…」

 

司「!その話聞かせてくれないか!」

 

少年ー拓哉が話してくれた内容はこうだ

夜10時、拓哉はお姉さんと一緒に帰っている最中

誘拐犯の男に女性が攫われたのを見たらしい

そしてお姉さんが警察に連絡しようとしたところ男にバレ

お姉さんも誘拐されてしまったらしい

 

拓哉「僕、目の前で攫われるのを見ることしかできなかったっ」

「もし姉ちゃんが死んでたらーー」

 

司「……任せろ」

 

拓哉「えっ」

 

司「俺がお前の姉ちゃんもみんな助けてやる!」

 

拓哉「…本当」

 

司「ああ!俺はスターだからな!約束は守る」

 

拓哉「…あり…かどう」ポロホロ

 

司「そうだ、何言ってたか覚えてたりしてるか?」

 

拓哉「…それならーー」

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャル「奴隷?」

 

司「ああ」

「拓哉が言うには捕まえた人達を奴隷として売り渡すとか」

「そう言った話を誰かと話してたらしい」

 

シャル「海賊…奴隷…」

 

司「あとこれはわからないんだか自分は大陸なんちゃらって

ーー」

 

シャル「!?」

「そうかわかった!」

 

司「何が?」

 

シャル「真名だよ!」

 

司「…本当か!?」

 

シャル「うん!よしあとは時間を待とう司!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

もうすぐ時間か

よしいつでも

「…マスター」

 

司「何だよ、アヴェンジャー」

 

アヴェンジャー「何故あの拓哉という子供とあんな約束をした」

「まだ女達の身の安全すらわからん」

「もし無事でなかった場合傷つくのはお前だぞ」

 

司「…なんとなくわかるんだ」

 

アヴェンジャー「…何」

 

司「俺の妹の咲希はな病弱でいつも苦しそうだった」

「明日にはどうなってるんだろうって不安で仕方なかった」

「だからわかるんだ。」

「それに、これは拓哉との約束のためだけじゃないぞ」

「絶対に助けるっていう俺の"誓い"だ」

 

アヴェンジャー「…ククク、クハハハハ!」

 

司「!何だよ」

 

アヴェンジャー「いいではないか!ならばその誓い果たして見せよ!」

「"待て、しかして希望せよ"!」

 

司「…急に凄い喋るなお前」

 

プルルルル

 

司「!もしもし」

 

シャル[司、見つけた!]

 

司「!」

 

シャル[予想道理、港の方に向かってる!]

 

司「わかった!すぐ行く!」

「行くぞアヴェンジャー!」

 

アヴェンジャー「ああ!我がマスターよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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奴隷商のライダー

〜?side〜

ある一つの廃墟そこに2つの人影があった

そこには1人の子供と男がいた

 

?「マスター、ライダーが動いたようです」

 

「…わかった」

 

?「それと…」

「どうやら別のマスターも動いているようです」

 

「…そう」

「じゃあ急ごう、ランサー」

 

 

〜港〜

 

司「シャル!」

 

シャル「こっちこっち!」

 

司「それで何処だ!誘拐犯!」

 

そう言うとシャルは一つのコンテナを指差した

 

シャル「あのコンテナに入ってーー」

 

?「これでよし!」

 

司・シャル「!?」

 

そう声がした方を見てみると

そこには一人の男が立っていた

歳老いていて服装は映画で見る

海賊のものに似ている気がする

そして腰には剣と銃、間違いないあいつだ!

 

「た〜く、奴隷集めんのもめんどくせぇたらありゃしねえ」

「まあいい、クライアントも見つかったんだ!」

「こいつら売って大儲けだ!ワハハハハ」

 

あいつ!怒りで飛び出そうとしたところをシャルに止められる

 

シャル「作戦道理に行くよ」

 

「ああ!」

 

「ワハハハーー」

 

司「そこまでだ!!」

 

「ああ?何だ餓鬼?」

 

司「お前が女性連続誘拐事件の犯人だろ!」

「覚悟しろ!」

 

「何だぁ?ヒーローの真似事か」

「たく、これだから餓鬼は」

「怖え大人がいるってことを教えてやらねえとな」

 

そう言い男は邪悪な笑みを浮かべながらゆくっりこちらに歩いて俺の目の前に来た

 

「ここを見ちまったんだ」

「お前さん外見も良さそうじゃねえか」

「売っちまうのも悪くはーー」

 

シャル今だ!

そう目で合図する

 

シャル「ガンド!」

 

「なっ!?」ジュン

 

司「アヴェンジャー!」

 

そう俺が叫ぶとアヴェンジャーは実態化し

男を殴りコンテナとは逆方向に吹っ飛んだ

 

司「シャル!中の人は!」

 

シャル「みんな眠ってるけど行方不明になった人たちみんないる!」

 

よし!

 

「テメェ!マスターだったのか!?」

 

司「残念だったな!」

 

「〜テメェら!?」

 

シャル「貴方の真名もわかってるよ」

 

「何!?」

 

シャル「まずその服装からして貴方は海賊」

「そして貴方の話を聞いていた子から聞いたけど」

「彼女たちを奴隷として売ろうとしていた」

「これから察するにお前は奴隷商の人間だ」

「そして大陸という単語」

「奴隷商で新大陸を見つけた英雄ーー」

「お前の真名は"クリストファー・コロンブス"だ!」

 

コロンブス「クッ!?」

 

アヴェンジャー「クハハ!目撃者を残したのが仇となったな!奴隷商!」

 

コロンブス「…まれ!黙れ!黙れー!!!!」

「真名がバレたから何だ!」

「テメェら倒せばいいだけだ!」

 

そういうとコロンブスは腰にかけてある銃を取り

俺達に向かい撃ってきた

 

司「アヴェンジャー!」

 

そういうとアヴェンジャーは銃弾を弾き返し

そのまま走りコロンブスの方に向かう

それに対し、コロンブスは腰の剣を取り迎撃の体制を取ろうとするが、アヴェンジャーが懐に入りコロンブスの腹に一撃を与える

 

コロンブス「ガッ!」

 

コロンブスは後方に突き飛ばされた

そして反撃の隙を与えないようアヴェンジャー青黒い炎を

コロンブスに放つ

その衝撃で煙が舞う

これならー

そう思っていると突如煙の中から鎖が飛び出しアヴェンジャーの

体に巻き付いた

 

コロンブス「舐めてんじゃねえ!」

 

ライダー「それなら私を忘れないで欲しいは、ね!」

 

コロンブス「なっ!?」

 

ライダーの奇襲によりコロンブスは鎖を離し

アヴェンジャーは自由になる

 

ライダー「大丈夫?」

 

アヴェンジャー「…余計なことを」

 

コロンブス「クソが!」

「こうなりゃとっておきだ!」

 

そう言うと彼奴の魔力が膨れ上がっていく

これはー

 

シャル「気おつけて!宝具が来る!」

 

コロンブス「ハッハアーッ!辿り着いたぜ!」

「お宝だらけの新天地によぉ!」

「野郎共!錨を下ろせ!」

 

 

新天地探索航!!(サンタマリア・ドロップアンカー)

 

その言葉と共に彼が生前に乗っていた船

サンタマリア号が姿を表す そして船から無数の鎖が解き放たれアヴェンジャー、ライダー目掛け向かっていく

 

アヴェンジャー「クッ」

 

ライダー「ッ」

 

アヴェンジャーもライダーも紙一重のところで避けるが

鎖は二人を追跡する

 

コロンブス「ハッハアー!いつまで逃げてられるかな」ニヤリ

 

クソッ何か手はないのか!

あいつは俺達には目もくれていない

俺達があいつの動きを止めないと!

何処かに突破口がーー

 

司「そうだ!」

 

シャル「何か思いついたの!?」

 

司「ああ、失敗したらおしまいだけどなっ」

「シャルに頼みがあるんだがーー」

 


 

『ライダー!』

 

ライダー『シャル!何か…作戦が…あるのかしら!』

 

『宝具をお願い!』

 

ライダー『でも私の宝具じゃーー』

 

『大丈夫!僕を信じて!』

 

ライダー『…わかったわ!あなたが望むなら!』

 


 

『アヴェンジャー!』

 

アヴェンジャー『何だ…今あまり余裕がないんだが』

 

『今から俺達があいつの動きを止める!』

『だから、アヴェンジャーはいつでも行けるよう準備してくれ!』

 

アヴェンジャー『…わかった、だが早く準備しろ』

『こちらもあまり持たんぞ』

 

『ああ!』

 


 

司「準備OKだシャル!」

 

シャル「よし、ライダー!」

 


 

ライダー「ええ!」

 

「さんざめく花のように、陽のように!」

 

コロンブス「な!、宝具か!!」

 

「セーヌの流れ、モンブランの頂き…」

 

ライダーに宝具を打たせまいと鎖がライダーのもとに向かっていく、だがーー

 

「嗚呼美しきフランス!」

 

ライダーの宝具が先に出る!

 

百合の王冠に栄光あれ!(ギロチン・ブレイカー)

 

そして、ライダーの乗っていたガラスの馬が鎖を砕く

 

コロンブス「何だ、コケ落としか…」

 

狙い道理!ライダーの宝具を警戒して鎖はすべてそちらに行った

 

あとはーー

 

司「ガンド」

 

撃つだけだ!

 

コロンブス「な!?、しまっ!?」ジュン

 

あいつの対魔力はE、そりゃ当たったら動けないよな

それじゃあーー

 

司「アヴェンジャー!」

 

アヴェンジャー「クハハハハ!よくぞやった!」

「強欲の者よ、貴様に慈悲などいらぬ!」

 

コロンブス「な、待て!」

 

アヴェンジャー「我が往くは恩讐の彼方ーー」

 

コロンブス「やめろーーーー!!?!!?」

 

虎よ、煌々と燃え上がれ!(アンフェル・シャドー・ディフ)

 

宝具が解き放たれると無数のアヴェンジャーが登場し

四方八方からコロンブスに青白い光線を解き放つ

 

コロンブス「が~!?!?!」

 

よし、これでー

 

コロンブス「…なったら…あの餓鬼だけでも道連れに!」

 

奴がそう言うと一本の鎖が俺目掛けて飛んでくる

 

シャル「司!」

 

あっ、死んだーーと思ったその時だった

 

?「ふん!」キン

 

目の前に現れた人物が鎖を弾いた

 

コロンブス「なっ!テメェ…は…ちくしょう!」シュイン

 

シャル「司!大丈夫!」

 

司「あっああ、あの人に助けてもらって」

 

シャル「あれってサーヴァント?」

 

司「多分?」

 

そのサーヴァントは槍を持ち騎士のような鎧を纏っていた

髪は白く身長も高く優しいく笑顔でこちらを見ていた

そのサーヴァントに向かっていく人間がいた

白く長い髪をポニーテールで束ね

目の色は青、歳は俺達と同じくらいな少年だった

 

司「お前は…」

 

?「…ん」ユビサシ

 

?そいつが指を指した方向を見てみると

そこにはコンテナが………

 

司・シャル「ああ!誘拐された人達!?」

 

司「忘れてた!」

 

シャル「カレンさんに連絡しないと!」

 

司「そうだお前はーって、あれ?いない」

 


 

その後カレンさんの通報により警察、救急車が着て

誘拐された人達は救助された

とは言っても肝心の誘拐犯を俺達が倒してため

暫く調査が続けられるらしい

そしてあいつが言ってた"クライアント"

ご丁寧に注文者の住所が書いてあり

今回彼女たちを買おうとした奴らはみんな逮捕されたらしい

 

〜病院〜

 

拓哉「兄ちゃん!、姉ちゃんを助けてくれてありがとう!」

 

司「な〜に!俺はスターだからな!」

「ちゃんと約束は守る!、そう言っただろう!」

 

拓哉「!…俺決めたよ!」

 

司「?何をだ?」

 

拓哉「俺、兄ちゃんみたいなかっこいいやつになる!」

 

司「!…そうか!」ニコ

 

〜帰り道〜

 

司「それにしてもあの時のやつどこにいるんだ?」

「気づいたらいないし」

 

シャル「もしかしたら案外近くにいるかもよ!」

 

司「そんな都合のいいことーー」

 

シャル「司?」

 

司「あれ」ユビサシ

 

シャル「?あれってーー」

 

「お腹…空いた」

?「大丈夫ですか!マスター!?」

 

そこにはあの時俺を助けてくれたサーヴァントと

そのマスターらしき人物が倒れていた

 

司、シャル「いたー!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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もう一つの始まり

〜レストラン〜

朝7時

 

今俺達はコロンブスを倒した俺達は、朝ごはんを食べるため

レストランに入った

ただ目の前にはーー

 

?「」アムアム

 

ランサー「マスター、よく食べなさい」

 

俺の命を救ってくれたサーヴァントとそのマスターがいた

 

司「えっと…」

 

シャル「結構、食べるんだね」

 

?「…3日ぶりだから」

 

司・シャル「3日!?」

 

ランサー「ええ、だからこそ本当に感謝しています」

「まさかご飯を奢ってくれるなんて」

 

司「いや、こっちは命を救ってもらったし」

 

シャル「放置して置くのもね…」

 

ランサー「そうですか」

 

司「そういえば自己紹介がまだだったな!」

 

シャル「…まさか」

 

司「天駆けるペガサスと書き天馬!世界を司ると書き司!」

「その名も天馬司!いずれスターになる男だ!」

「どうだ!かっこいいだろう!」

 

?「…微妙」

 

司「な、何!?」

 

シャル「…落ち着いて」ハア

「僕はシャルロット・デュノア」

「君の名前は?」

 

?「……宵崎悠人」

 

ランサー「そして私が悠人のサーヴァント、ランサーです」

 

司「それで宵崎、お前ご飯3日ぶりってどういうことだ?」

 

シャル「家とかって…」

 

悠人「…家出した」

 

家出したって

 

司「なんで?」

「ああ、別に言いたくないならいいぞ!」

 

そう言うと悠人は少し黙ったあと話す

 

悠人「…母さんが死んだんだ」

 

ッ!

 

悠人「病気で…」

「父さんと妹は受け止めてたけど僕は受け止めきれなくて」

 

シャル「それで家出を?」

 

悠人「…うん」

 

司「でもそれ心配されてるんじゃーー」

 

ランサー「…これには理由があるのです」

 

理由?

 

ランサー「…悠人」

 

悠人「ん」

 

悠人が腕の袖をまくると、そこには令呪に似たナニカがあった

 

司「これって?」

 

ランサー「マーキングですよ」

 

司「マーキング!?」

 

悠人「…僕も家を飛び出して暫くして帰ろうと思ってた」

「でも」

 

 

 

 


〜一週間前〜

 

悠人「…母さん、…帰ろう」

 

?「おやおやおや!」

「どうなされたのですか年若き少年」

「絶望したような顔をして」

 

その声の方に振り返るとー

 

「しかし、危ないですよ」

「こんな夜遅くに一人でいては」

「悪い大人に連れて行かれてしまう」

「私のようなね」ニヤリ

 

目玉が飛び出し、邪悪な笑みを浮かべ

まるで自分を見定めているかのように見てくる

そんな高身長の男がいた

 

寒気がする、体が震える

 

に、逃げなきゃ

 

「おっと、逃しませんよ!」

 

そう言うと突如男の足跡が光り

そこから触手が飛び出して僕の体を拘束した

 

悠人「…!?……!?」

 

〜ビル〜

 

悠人「うわっ」ドサ

 

「貴方は実に幸運ですよ」

「私の今回最初の作品になるのですから!」

「COOOOOOL!に仕上げてあげましょう!」

 

怖い怖い怖い

助けて父さん、母さん、奏

 

「おい、何遊んでる」

 

!誰か来た

そこに立っていたのは朱い刺々しい槍を持ち

こちらを冷たい視線で見つめる男がいた

 


司「朱い刺々しい槍を持った男!?本当に見たのか!?」

 

悠人「うん見たけど…」

「…話を戻すね」

 


 

「おやおや」

「何かご用が?」

 

クー・フーリン「テメェの趣味はどうでもいい」

「成すべきことはなせ」

「アイツからの命令だ」

「それ以外は好きにしろ」コツコツ

 

「了解しました」

「さて、それでは始めましょう」

「助けなど来ませんよ」

「この世に神などいないのですから」

 

僕…ここでーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『父さんも奏も嫌いだ!!』

 

 

!まだだ…

 

悠人「…まだ死ねない」

 

「うん?」

 

悠人「父さんと奏に、酷いこと言ったこと」

「まだ謝れてない!」

 

だからーー

 

「生きることを諦めない!」

 

その言葉と同時に目の前に光輝くカードが現れる

 

『私の名を呼びなさい!ランサーと!』

 

その声は何処か暖かく安心できる

そして何故か信頼できると思った

 

悠人「…助けて!ランサー!!」

 

眼の前が光輝く

そして段々と人影が見えてくる

そこには白い鎧に身を包み

槍を持った騎士がいた

 

「なんですと!?」

 

ランサー「サーヴァントランサー、召喚に応じて参上しました」

「これより我が槍は貴方の敵を打ち倒しましょう、マスター」

 

悠人「…マスター?」

 

「馬鹿な馬鹿な馬鹿な!?!?」

「あぁ神よ!なぜこのような子供に救いを与える!?」

「我が聖女を!ジャンヌを救わなかったのに!?」

「何故だ何故だ何故だ!?!?」

 

僕がランサー?を召喚したことに対して

男は発狂している

 

ランサー「命令をマスター!」

 

命令って言ったって…

 

ランサー「命令してください!あいつを倒せと!」

 

悠人「!…アイツを倒してランサー!」

 

ランサー「了解しました!」

 

「貴様のような子供に奇跡など…!」

「殺してくれる!?」 

 

そう言うと男は本を取り出した開いた

そうすると男は先程、僕を拘束した触手を召喚した

 

ランサー「なるほど、海魔の類それに召喚術」

「貴様はキャスターか」

「だがーー」

 

ランサーは海魔に向かって走っていく

そして槍を構え薙ぎ払った

 

ランサー「すいませんが、こういうものの討伐には慣れてまして」

 

キャスター「ならば!?」

 

そう言うと男は更に怪魔を召喚する

しかしランサーは止まらない

増えた怪魔を気にもとめずランサーはキャスターのもとに走る

そして遂にキャスターに槍が通る

だがー

 

キン

 

キャスターが槍を剣で受け止めた

 

ランサー「何?」

 

キャスター「舐めるな、私とて騎士であったもの!」

「この程度では死なん!」

 

ランサー「成る程、見えたぞ貴様の真名」

「マスターのような幼い子供を誘拐し殺そうとした残虐性」

「そして先程の言葉ーー」

 

キャスター『我が聖女を!ジャンヌを救わなかったのに!?』

 

ランサー「聖女ジャンヌ・ダルクの軍の副官」

「彼女の死を嘆き自領の子を攫い殺害を繰り返した男ーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴様の真名は青髭"ジル・ド・レェ"だな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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青髭

ジル・ド・レェ

 

彼は15世紀のフランスの貴族、軍人であった

ジャンヌ・ダルクを深く信仰し、彼女が処刑されたことで

彼は狂い、自らの領地の子供を攫っては凌辱、惨殺を繰り返し

最後は殺人犯として処刑された後にグリム童話の青髭のモデルにもなった人物である

 

 

ジル「黙れ!?貴様が我が聖女の名を口に出すな!?」

「彼女は私の全てだった!」

「しかし!主は彼女を救わなかった!」

「にも関わらず何故!その子供に救いが!?」

 

その声は怒り、嘆きそういったものを感じた

そしてそれに反応するかのように

怪魔の数が増殖していく

 

ランサー「フン!」ブン

 

そしてそれをランサーが薙ぎ払っていく

 

増えては倒し増えては倒す

 

悠人「…きりがない」

 

ジル「死ね死ね死ねー!?」

 

ランサー「…キャスター、一つ言っておく」

「私が彼を守るのはマスターだからではない」

 

ジル「何?」

 

ランサー「我ら英霊はこの子のような」

「未来を生きる者達のために戦ったのだ」

「故にーー」

 

ランサーは怪魔を一直線に薙ぎ払い

キャスターに向かい槍をを振るう

しかし、キャスターが剣で防ぐ

 

ジル「この程度でーーな!?」

 

しかし、止まらない

ランサーの槍が光輝く

 

ランサー「貴殿のような、それを奪おうとするものに」

「負ける訳にはいかん!」

 

そしてランサーが剣を弾くと

ランサーはジル・ド・レェを槍で切り裂く

 

ジル「がぁ!?」

 

ランサー「終わりです!」

 

そしてランサーが槍をキャスターに振りかぶる

トドメがさされるーーかに思えた

 

バンバン

 

ランサー「ッ!」キン

 

?「悪いな、コイツに今死なれちゃ困るんだ」

 

ランサー「クッ!増援か!」

 

ジル「おお、貴殿は!」

 

黒いフードを被った男が銃を構えゆっくりジル・ド・レェに

近づく

 

?「引くぞ」

 

ジル「ええ、しかしーー」

 

悠人「ウッ!」

 

ランサー「マスター!どうしました!?」

 

悠人「腕がっ!」

 

服をめくってみるとそこには2つののマークがあった

一つは赤く輝き、もう一つは紫に輝いている

 

ランサー「これは!」

 

ジル「マーキングですよ」

 

!?

 

ジル「あなたを捕らえたとき、もしものためにと」

「しかし覚悟してください」

「傷が癒えた後、あなたを大切な者すべて!」

「私が殺してあげましょう」ニヤリ

 

ランサー「待て!」

 

バンバン

 

黒いフードの男は地面に銃弾を放ち煙が立ち籠める

ランサーが煙を直ぐ様払うがそこに2人の姿はなかった

 


〜公園〜

 

悠人「…家に帰ったら父さんや妹が危険にさらされる」

「だからあいつを倒すまで帰るわけにはいかない」

 

…そうか

 

司「お前も俺と同じなんだな」

 

悠人「?」

 

司「俺もお前の話に出てきたトゲトゲ野郎に命狙われて」

「そいつを倒さないと家族に危害を加えられるかもしれない」

「な!同じだろ?」

 

悠人「…」

 

司「…それでさ、俺達で手を組まないか?」

 

悠人「…えっ?」

 

司「俺もお前も倒すべき敵は違うが」

「あいつらは協力関係にある」

「それだったらこっちも協力していけばあいつらを見つけ出せる確率も上がる、どうだ?」

 

悠人「…いい…かも?」

 

司「だろ!」

「シャルもそう思うよな!」

 

シャル「まあ、僕達だけじゃ人手不足だし」

「それに、仲間は多い方がいいもんね!」

 

司「よし!決まりだな!」

 

悠人「…」

 

シャル「ふふ」

 

「何やら面白い話をしていますね」

 

そう声がした方を向くとそこには修道服を来たカレンさんがいた

 

シャル「カレンさん!?」

 

司「なんでここに!?」

 

カレン「フフ、ここには美味しい麻婆豆腐の店がありまして」

「よかったら今度一緒に行きますか」

 

司・シャル「結構です!!」

 

司「ていうか、いつからいたんだよ!」

 

カレン「最初からですね、あなた達がレストランに入ったときにはもういましたよ」

 

シャル「そんな時から…」

 

カレン「それで悠人と言いましたね」

「貴方、私達の隠れ家に来なさい」

 

悠人「…えっ」

「でも、僕がいたら敵に居場所がーー」

 

カレン「安心しなさい」

「協力者のお陰で隠れ家にはマスターを持たないサーヴァントは近づけないように結界を張りましたから」

 

シャル「そんなのあるんですか!?」

 

司「ていうか協力者って…」

 

カレン「これなら貴方を狙うサーヴァントは近づけない」

「それに一人で動くよりこちらの方がジル・ド・レェを倒すチャンスがある」

「どうします?」

 

悠人「…それなら」

「よろしく、お願いします」

 

司「はーハッハッハ!それでは、これからよろしくな悠人!」

 

シャル「よし!早く隠れ家に行こう!」

 

悠人「ちょ、引っ張らないで」タッタッタッ

 

ランサー「…感謝します、レディ」

「悠人に帰る場所を与えてくれて」

 

カレン「…別に感謝されることはしていません」

「それにその分働いてもらいますよ、彼には」

 

ランサー「それはお任せを」

「しかし初めて見たかもしれないな」

 

司「……!…?……!」ウガー

 

シャル「……!…」ハア

 

悠人「…!」フフ

 

ランサー「悠人が心の底から笑っているのを」ニコリ

 


 

〜?〜

 

「告げる」

「汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に」

「聖杯の寄るベに従い、この意この理に従うならば応えよ」

「誓いを此処に」

「我は常世総ての悪を敷くもの」

「されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし」

「汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手操るもの」

「汝三大の言霊を纏う七天」

「抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よーー!」

 

辺りが光輝くと、そこには7つの人影があったーー

 

「よくぞ現れました、私の下僕共」

「さぁ暴れなさい!あなた達の好きなようにね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




宵崎悠人
ランサーのマスター
あまり喋るのが得意ではない
銀色の髪をポニーテールで結んでいる
父と妹を危険に巻き込まないため、廃墟で暮らしていた
好きな物は甘いもの、嫌いなものはタコ


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バーサーク

〜隠れ家〜

 

悠人が俺達の隠れ家に住むことになってから3日

 

そんな俺達はある問題に直面していた

それはーー

 

ランサー「さぁ、いっぱい食べなさい」

 

カレン「残さないように」

 

この大盛り激辛麻婆豆腐だ

ランサーはとにかく食べ物を食わせてくる

そりゃ自分の好物だったら嬉しいが

これは一種の罰ゲームだ

しかもランサーは悪意がなく善意でやっている

ランサーは目を輝かせてこちらを見てくる

スターとしてこの期待はーー

 

司「いただきます!」

 

裏切れない!

 


 

司チーン

 

アヴェンジャー「…またか」ハア

 

シャル「また無茶しちゃって」

 

ライダー「お水持ってきたわ!」

 

カレン「いい食べっぷりでした」

 

ランサー「ええ!作ったこちらも嬉しいですね!」

 

悠人「…うちのランサーがごめん」

 

俺の朝はいつもこれか…

 


 

〜街中〜

 

司「まだ口の中がヒリヒリする」

「というかお前らなんで無事なんだ?」

 

シャル「僕はあの味に慣れちゃって」

 

悠人「…母さんもああいうの好きで」

「よく食べさせられてた」

 

司「マジか」

 

クソッ

耐性がないのは俺だけか!

 

アヴェンジャー『お前もお前だ』

『完食してああなるのなら、残すなりすればいいだろう』

 

司「でもランサーのあの目を見たら、残すのもなぁ」

 

あんな光輝く目で見られたら

残すのも躊躇われー「キャー!?」!?

 

司「今の声!」

 

シャル「行こう!」

 

悠人「…ん」

 

悲鳴のした方に向かうと

そこには矢で撃たれ倒れている女性と

弓を持った女がそこに立っていた

 

司「あれは!」

 

アヴェンジャー「サーヴァントだ」シュイン

 

悠人「…ランサー、お願い」

 

ランサー「了解しました」シュイン

 

シャル「ライダー」

 

ライダー「えぇ!」シュイン

 

女がこちらを振り向く

その目は正気とは言えない

そして耳には猫耳があり、尻尾も生えていた

 

「お前たちも!」

「子供達の敵か!?」

 

弓を構えコチラに矢を撃ってくる

 

ランサー「フン!」ブン

 

その矢をランサーが振り落とす

そして直ぐ様、アヴェンジャーが青黒い炎の球を放つ

しかし、あのサーヴァントはそれをすべて避けると

矢を直ぐ様撃ってくる

 

アヴェンジャー「チッ、速いな」

 

ランサー「それに瞬発力も高い」

 

「が~~~~~!!!」

「死ね死ね死ね!!」

 

弓を構え矢を何度も放つ

いくつかの矢がコチラに向かってくるが

ライダーが防いでくれている

 

シャル「弓の扱いから見てアーチャー」

「けどあの狂乱具合はーー」

 

アヴェンジャー「バーサーカーに近い!」

 

ライダー「"バーサークアーチャー" というところですか!」

 

バサアーチャー「が〜〜〜〜〜!!!」

 

その時だったバーサークアーチャーが放った矢が

建物に当たり一部が崩壊し瓦礫が落ちて来る

その先にはーー

 

悠人「!」

 

ランサー「悠人!?」

 

バサアーチャー「!」

 

ライダーも急ぎ守ろうとするが間に合わない!

刻一刻と瓦礫が悠人に落ちて来る

その時、バーサークアーチャーは弓を構える

そして射った矢は真っ直ぐと瓦礫に向かっていき

命中し木っ端微塵に砕け散る

 

司「悠人!」

「怪我はないか!?」

 

悠人「う、うん」

 

ライダー(いまあのサーヴァントーー)

 

ランサー(悠人を守った?)

 

バサアーチャー「ッ」シュ

 

アヴェンジャー「……逃げたか」

 

シャル「…救急車を呼ぶ」

「みんなは先に帰ってて」

 


 

〜?〜

 

「まったく、何をしているんだか」

「あのまま何もしなければ一人潰せたものを」

 

バサアーチャー「………」

 

「…まあいいでしょう」

「次はちゃんと仕留めるように」

「頼みましたよ、■■■■■」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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子供の味方

〜隠れ家〜

 

帰ってきた俺達はあのサーヴァントに対する

話し合いを始めていた

 

 

司「…女の人はどうだった」

 

シャル「」フリフリ

 

司「!…そっか」

 

ライダー「…即死だったそうよ」

「救急車が来たときにはもう…」

 

カレン「そのサーヴァントですが同様の事件を今回も合わせ3回行っているようです」

「被害者に共通点はなく、年齢も性別もバラバラですね」

 

アヴェンジャー「そして奴のクラス」

「おそらくアーチャー、だがーー」

 

シャル「狂化してるんだよなぁ」

 

ランサー「……あの、1つ気になったことがあるのですが」

 

悠人「…ランサー?どった?」

 

ランサー「悠人に瓦礫が落ちてきた時です」

「あの時、何もしなければ悠人は死んでいた」

「だが、あのサーヴァントは悠人を守った」

 

ライダー「それならアタシも、」

「防いでいる時感じたのだけど、本気で狙ってわいなかったと思うの」

 

悠人を守ったし、本気ではなかった

 

司「ん〜わからん!!」

 

シャル「とりあえずこの事件の被害者を調べてみよう」

「もしかしたら何か共通点があるかもしれないし」

 

司「じゃあシャルは一人目の被害者」

「悠人は二人目」

「俺は三人目の被害者について調査する」

「コレでいいか」

 

一同「あぁ(うん)」

 


 

ライダー「そこの方?」

 

「は、はい!何でしょうか!」

 

ライダー「この方はについて聞きたいのだけどー」

 


 

「あの人、あんまり評判よくなかったわよ」

 

ランサー「というと?」

 

「夜にねあの人の家、子供の泣き声が聞こえてー」

 


アヴェンジャー「…その情報は確かか?」

 

「あ、あぁ、でかい声で怒鳴りつけてたからよく覚えてる」

 

アヴェンジャー「…そうか情報感謝する」

 

モブ「…」(こえ〜〜!?)

 

 


 

〜公園〜

 

司「一回情報を共有するか」

 

シャル「一人目の被害者の人」

「近所関係よくなかったみたい」

「いつもキレてて、すぐに手を出すから」

「恐れられてたみたいだよ」

「事件の起こる前、子供に手を出そうとして数人に止められてたって」

 

悠人「……二人目の人」

「奥さんと子供がいて3人で暮らしてたみたい」

「けど夜な夜な子供の泣き声が聞こえてたから」

「あんまり仲は良くなかったんじゃないかな」

 

ランサー「そしてその子供の元に行ってみたところ」

「身体の至るところに痣がありました」

「恐らくは虐待を…」

 

司「…そっか、三人目の被害者の人は」

「襲われる前に、子供に怒鳴り散らして泣かせてたらしい」

「暴力こそ振るわなかったらしいけど…」

 

ライダー「今の話の共通点としてみんな子供を泣かしているはね」

 

ランサー「となると、あのサーヴァントの狙いは子供を傷つける者を殺すこと、ですか」

 

アヴェンジャー「さしずめ"子供の味方"だな」

 

子供の味方

 

司「ーーだから悠人を助けたのか!」

 

シャル「僕達に矢を本気で当てようとしなかったのも」

「僕達が子供だったから?」

 

動機がわかるとあまり悪い奴には思えない

けどーー

 

司「子供のためだからって、殺すのはやりすぎだろ」

 

何とかして止めないと!

 

シャル「けど、どうするの?」

「攻撃も全部避けられてたし」

 

アヴェンジャー「…舐めるなよ、シャルロット」

「あの速さならば、もう慣れた」

「二度目はない」

 

ランサー「同じく」

 

悠人「…本当に?」

 

司「まぁ本人達がそう言ってるし」

「駄目だった時はその時だ!」

 

悠人「……無責任」

 

シャル「…ほんとにね」

 

ライダー「けどそういうのも好きよ!わたし!」

 

司「行くぞ!みんな!」

 

待ってろよ、バーサークアーチャー!

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰か…わた…しを…止めろ

 

 

 

 

 

 

 



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バーサークアーチャー

〜夜8時公園〜

 

司「…本当にここら辺にいるのか?」

 

シャル「カレンさんが言うには、ここら辺で目撃情報が多発してるんだ」

「多分ここら辺に何かがーー」

 

悠人「ん、あれ」ユビサシ

 

そう指差す先には1人の男がいた

その男は狂気的な目をしており

子供を引きずって歩いていた

あれはーー

 

シャル「…なんかやばそうじゃない」

 

ライダー「えぇ、子供も泣いているし」

「ただ事ではないわ」

 

悠人「……誘拐?」

 

アヴェンジャー「かもしれんな」

 

司「やばいじゃないか!!」

 

その時、一本の矢が男に飛んでいく

 

悠人「ランサー!」

 

ランサー「ハッ!」

 

ランサーは直ぐ様男の前に出て

矢を落とす

 

男は尻餅をつきランサーを見上げている

 

バサアーチャー「邪魔をするな!!」

 

ランサー「すいませんが犯罪者であろうと殺させる訳にはいきません」

 

アヴェンジャー「大人しくしろ」

 

「離せ!?」

 

ライダー「少し大人しくしていてくださる?」

スキル【魅惑の美声】

 

「ハ、ハイ」

 

シャル「大丈夫?」

 

悠人「…今の内に逃げて」

 

「う、うん」タッタッタッ

 

バサアーチャー「その男を渡せ!!!!」

「邪魔をするならば貴様らも殺す!!!!」

 

アヴェンジャー「クハハハハ!!」

「やれるものならやってみるがいい!」

 

ランサー「ライダー、援護は任せましたよ」

 

ライダー「えぇ!任せて!」

 

バーサークアーチャーが矢を放つ

その矢をアヴェンジャーが青黒い炎のを拳に纏い放ち迎撃する

そしてランサーはバーサークアーチャーのもとに真っ直ぐと向かっていく

バーサークアーチャーはランサーに矢を放つが

アヴェンジャーにより迎撃を受け当たることはない

そしてランサーの槍がバーサークアーチャーを捉え

攻撃を放つ

バーサークアーチャーは避けようとするが

ライダーの魔力弾により退路を塞がれ攻撃を受ける

 

バサアーチャー「グッ!?」

 

シャル「攻撃が当たった!」

 

司「ナイスチームワーク!」

 

アヴェンジャー「このまま行くぞ!」

 

ランサー「えぇ!」

 

このままならやれる

そう思った時だった

 

バサアーチャー「が〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

 

バーサークアーチャーの咆哮が辺りに響く

 

バサアーチャー「二大神に奉る!!」

 

バーサークアーチャーが弓を空に向けた

矢に魔力が集中している

 

シャル「宝具!?」

 

司「まずい!?」

 

訴状の矢文!!(ポイボス・カタストロフェ)

 

二本の矢を空へと撃ち放つ

そして空から大量の矢が降りかかる

 

アヴェンジャー「ッ!?」

 

ランサー「グッ」

 

ライダー「キャ!?」

 

矢を避けようとするが

際限なく降ってくる矢に

逃げ道を奪われ、

次々と倒れていってしまう

 

司「みんな!?」

 

クソッどうすれば!?

 

バサアーチャー「ガァ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

 

バーサークアーチャーの叫び声が響く

その叫びは嘆き、怒り、

そして苦しみを感じた

 

司「ッ!」

 

どうしてそんなに苦しそうなのにーー

 

気が付くと俺はバーサークアーチャーのもとに

歩いて近づいて行っていた

 

シャル「司!?」

 

悠人「!?」

 

バーサークアーチャーは俺に矢を放つ

だが当たらない

 

司「アンタの戦う理由は子供のためだ」

「さっきの奴も、今までの被害者も」

「子供を苦しめ、泣かせていた」

 

腕に少し掠る

 

司「悠人が瓦礫に潰されそうなときも」

「アンタは迷わずに矢を射った」

 

顔を掠る

 

司「俺はアンタが悪い奴とは思えない」

 

そして俺はバーサークアーチャーの前に立つ

 

司「お前に俺は射てない」

「だってお前はーー」

「"子供達の正義の味方"なんだから」

 

ゆっくりとバーサークアーチャーに触れる

その瞬間、眩い光が俺を包み込むーー

 

 

 

 


 

〜?〜

 

気が付くとそこは森だった

草木が生い茂り、川が流れている

ここはーー

 

「"子供達の正義の味方"か、初めて言われたな」

「そんなこと」

 

声がする方を振り向くとそこには

バーサークアーチャーがいた

しかしその目には理性が宿っている

 

「安心しろ、ここでは襲うことはない」

「我が真名はアタランテ、ただの狩人だ」

 

アタランテ「汝の名は?」

 

司「!」

「天駆けるペガサスと書き天馬!世界を司ると書き司!」

「その名も天馬司!」

「いずれみんなを笑顔にするスターになる男だ!!」

 

アタランテ「そうか、いい夢だな」

「みんなを笑顔にか…」

「…私はな、司」

「すべての子供が愛される世界を夢見ている」

「だからこそ子供を傷つけ泣かせる者が許せなかった」

 

司「……アタランテの願いはいいものだ」

「けど、」

 

アタランテ「フッ、わかっているとも」

「私のやり方は間違っていると」

「…こんなことを頼むのもとおかしいが、私を止めてくれ」

「これ以上、被害を出さないために」

 

司「任せろ!!」

 

アタランテ「…頼んだぞ、司」ニコリ

 


 

バサアーチャー「が〜〜〜〜〜!!!」

 

司「!?」

 

アヴェンジャー「ハァ!!」

 

気が付くと俺は戦場に戻っていた

 

アヴェンジャー「何をしている!!」

 

司「アヴェンジャー!アタランテを止めてやってくれ!」

 

アヴェンジャー「?なぜ奴の真名をーー」

 

司「アイツは苦しんでるんだ」

「自分の間違いに気づいて、だからーー」

「アイツを楽にしてやってくれ!アヴェンジャー!!」

 

アヴェンジャー「…いいだろう」

「行くぞ!」

 

バサアーチャー「死ねー!!!?」

 

矢を放つアタランテに対して

アヴェンジャーは的確に避け

青黒い炎を纏った拳を叩きつける

 

バサアーチャー「ガッ!?」

 

アヴェンジャー「アタランテ、ギリシャの狩人よ」

「貴様の罪を今浄化しよう」

「我が浄化の炎で燃えるがいい!!」

 

そう言うとアヴェンジャーの青黒い炎は白く暖かいものに

変わってゆく

そしてその炎はアタランテの体を包んでいく

 

アタランテ「が〜〜〜!!!??!」

 

アタランテの苦しむ声が響く

しかしその声も段々収まっていく

 

アタランテ「………感謝する」

「やっとこの忌々しい狂化から開放された」

 

司「アタランテ!」

 

アタランテ「司、感謝するぞ」

 

司「!あぁ、スターとして頼まれごとは守る!」

 

アタランテ「そしてそこの子供らとサーヴァント達」

 

シャル「は、はい!」

 

悠人「…ん」

 

アタランテ「世話を掛けたてしまったな」

「…お前達、私のようなサーヴァントはあと6基いる」

 

 

司「それって!」

 

アタランテ「私のように狂化を受け」

「自分を抑えられずにいる」

「彼等も止めてやってくれ」

 

段々とアタランテの体が消えていく

 

アタランテ「司、これを」

 

そう言うとアタランテは何かを投げ渡してくる

これはーーメダル?

 

アタランテ「いづれ何かの役に立つ」

「持っておけ」

 

司「…わかった」

 

アタランテ「あぁ、これでーー」

 

やっと終われる

 

シュイン

 


 

〜隠れ家〜

 

あの後、捕えていた誘拐犯は警察に突き出し

俺達は隠れ家に帰っていた

 

司「………」

 

アタランテの願いは間違いじゃなかった

けどそのやり方は認められないけどーー

 

司「優しい奴だったな」

 

シャル「司〜!ご飯だよ!」

 

司「!、今行く!」

 

『私のようなサーヴァントはあと6基いる』

『彼等も止めてやってくれ』

 

あぁ、絶対に止めてやるさ!

 

 

 


〜?〜

 

「アーチャーが殺られましたか」

「まったく使えない」

「貴方には期待していますよ」

「アサシン」

 

 

 

 

 

 

 

 



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処刑人

〜?〜

 

夜の街中、そこで一人ので男が逃げていた

男は酷く怯えていた

背後を振り返ると誰もいなたことに安堵した

 

「何を安心しているんですか」

 

振り向くとそこには一人の男が立っていた

その手には、一本の剣

男の顔が青ざめていく

 

「罪人は死を」

 

うわ~~~〜!?!?!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

〜隠れ家〜

 

司「みんなってさ自分のサーヴァントの真名って知ってるか?」

 

シャル「急にどうしたの?」

 

司「アヴェンジャーは俺に真名を教えてくれないんだ!」

「まだ認めてないとか言って」

「だから、みんなの方はどうなのか気になってな!」

 

悠人「……僕は知らない」

 

ランサー「まだ悠人には早いですから」

 

シャル「僕は知ってるよ!」

 

司「シャルだけか〜」

「ていうか、もう認めてくれてもいいじゃないか!」

 

アヴェンジャー「我が真名をを知りたくばもう少し努力しろ」

 

何だよもう

 

カレン「皆さん」

 

悠人「…カレン?どうした?」

 

カレン「サーヴァントです」

 

!?

 

カレン「近頃、首を切られた死体が多く発見されています」

 

首が切れた?

 

シャル「その人達に共通点って…」

 

カレン「皆、軽犯罪を起こしたことがあるようです」

「万引きに窃盗などですが」

「そして彼等の死に方、まるでギロチンにでも切られたかのようにーー」

 

ガタ

 

音をした方を向くと

ライダーが立ち上がっていた

 

司「ライダー!何かあったか?」

 

ライダー「…いえ、何でも…ないわ」

 

シャル「……」

 

司「まぁ、調べに行こうぜ」

 

カレン「犯行時刻は午後11時から午前2時」

「主な犯行場所はーー」

 

ライダー「……」

 

シャル「…ライダー、大丈夫?」

 

ライダー「…えぇ、大丈夫よ」

「ただ、何か嫌な予感がするの」

 


午後0時

 

司「…ライダーの様子なんかおかしくなかったか」

 

あの後、調査のために別れた後

俺はアヴェンジャーに聞いた

 

アヴェンジャー「まぁ、奴の真名は予想できる」

「恐らくは自身の死因に反応したか」

「それか自分のーー」

 

「うわーっ!助けてくれて!?」

 

な、何だ!

 

男はコチラに走ってくる

その顔は怯え、冷や汗が流れていた

司「おい!どうしたんだよ!」

 

「あいつが来る!?」

 

アヴェンジャー「マスター!サーヴァントだ!」

 

!?

 

辺りを見渡すがどこにも気配がない

何処だ!どこにいる!?

 

「罪人には死を」

 

その時、背後から声が聞こえた

ゆっくり後ろを振り向くと一人の少年がいた

白い髪に狂気的な青い瞳、服は黒く

手には剣が握られ、まるで死神を思わせた

 

今、どこから!?

 

アヴェンジャー「!そこか!」

 

直ぐ様、アヴェンジャーが青黒い炎を飛ばす

しかしそれを避けられしまう

 

アヴェンジャー「"気配遮断"貴様、アサシンか」

 

司「アヴェンジャー!そいつアタランテと同じだ!」

 

アヴェンジャー「バーサーク状態か!」

 

バサアサシン「その男を渡せ」

 

「ヒッ!」

 

司「この人が何したっていうんだ!?」

 

バサアサシン「その男は罪人だ」

「故に処刑する」

「邪魔をするなら、容赦はしない」

 

バーサークアサシンが構える

 

「ガンド!」

 

バサアサシン「ッ!?」

 

突如背後からの奇襲を受けた

バーサークアサシンはガンドをまともに受けた

 

ランサー「ハァ!」

 

そこにランサーが追撃を加える

 

バサアサシン「ガッ⁉」

 

後方に吹き飛び壁にぶつかる

 

悠人「…無事?」

 

司「助かったぞ!悠人!ランサー!」

 

バサアサシン「また邪魔者が!」

 

シャル「司〜!」

 

司「シャル!」

 

これで戦力は揃った

ここから反撃だ!

と思ったがライダーの様子がおかしい?

それにバーサークアサシンもライダーを見て

狂気的な笑みを浮かべる

 

ライダー「何故…貴方がーー」

 

バサアサシン「あぁ!まさかまた会えるとは!!!」

「私の処刑はどうでしたか!気持ちよかったですか!?」

「まさかまた貴女を処刑するチャンスが巡ってくるなんて!!」

「あぁ!”マリー・アントワネット"!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




真名解明

ライダー"マリー・アントワネット"


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貴女のために

マリー・アントワネット

 

十八世紀のフランスの象徴と言ってもいい人物だ

革命期には人々から憎悪の対象として見られていたが

現代では飢饉にあっては宮廷費を削り寄付金と成し、

自ら貴族達に人々への援助を求める等

民を想う女性であったことが確認され名誉回復が

行われている

そして彼女を殺した処刑人ーー

 

マリー「何故?貴方がこんな事件を」

「"シャルル・アンリ・サンソン"」

「貴方はーー」

 

アヴェンジャー「無駄だ、王妃よ」

「あれは正気ではない」

「貴様の知る処刑人ではなかろうよ」

 

バサアサシン「ははは!」

「貴女がいるとなれば話が別だ!」

「今は引きます」

「準備ができ次第、貴女を再びーー」シュイン

 


 

〜隠れ家〜

 

シャル「ライダー…大丈夫?」

 

ライダー「えぇ、大丈夫よ」

 

それにしても

"マリー・アントワネット"か

俺が知ってるのだと、確かーー

 

司「お菓子ーー」

 

シャル「違うよ、司」

「その言葉はライダーの言葉じゃない」

 

司「え?そうなのか」

 

シャル「その言葉はルソーの著書に登場する夫人の言葉」

「それをその時代の人達がライダーの言葉と勘違いしただけだよ」

 

司「そうなのか!初めて知ったぞ!」

 

悠人「…同じく」

 

ライダー「シャル、ありがとうね」

 

シャル「ライダーを悪く言われるのが嫌なだけだよ」

 

司「それで、あの男」

「"シャルル・アンリ・サンソン"って誰だ?」

 

ランサー「彼はフランスの処刑人ですよ」

 

アヴェンジャー「そこのライダーを含め多くの罪人を処刑してきた男だ」

 

ライダーを殺した…

 

ライダー「本来の彼は誠実で優しい人だった」

「だから信じられないの、彼がこんなことをするなんて」

 

悠人「?ライダー、アサシンを恨んでないの?」

 

ライダー「えぇ、確かに彼はわたしを殺した」

「けれどそれはしょうがないことだったから」

「恨むことがあるとすれば」

「それは、わたしの息子のことだけね」

「けど今はわたしのことより、彼のことね!」

 

司「!あぁ、そうだな!」

 

シャル「あいつの狙いは多分ライダーだ」

 

アヴェンジャー「だろうな…奴はお前に執着していた」

「またお前を処刑するために現れるだろうな」

 

悠人「じゃあ、ライダーを護りながらーー」

 

ライダー「ごめんなさい、わたしに彼と一騎打ちをさせてくれないかしら」

 

司「!何でだ?」

 

ライダー「多分、彼を止められるのは、わたしだけだから」

「わたしに任せて頂戴」

 

シャル「ライダー…僕からもお願い!」

「ライダーのお願い聞いてあげて!」

 

ライダーとシャルが俺達に頭を下げお願いしている

本当は止めたいでも

 

司「…わかった」

 

シャル・ライダー「!」

 

司「大切なことなんだろ!」

 

悠人「…僕もいいよ」

 

アヴェンジャー「好きにしろ」

 

ランサー「無茶はしないように!」

 

他の奴らも賛同する

 

シャル「みんな!ありがとう!」

 


 

〜シャルの部屋〜

 

ライダー「シャル、ありがとう」

「わたしのお願いを叶えてくれて」

 

シャル「気にしないで!」

「僕もいつもライダーに助けてもらってるから」

「これくらいはね」

 

ライダー「ふふ、そう?」

 

シャル「…ライダー」

 

ライダー「何?」

 

シャル「絶対勝とうね」

 

ライダーを殺させない

絶対に!

 

ライダー「えぇ!彼にわたし達の力を見せてあげあしょう!」

「シャル!」

 


 

〜?〜

 

バサアサシン「もうすぐだ!」

「待っていてくれ!今度こそ苦しまずに殺してみせる!!」

「マリー!マリー!マリー!!」

「ハハハハハ!!」

 

 

 

 

 

 



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バーサークアサシン

〜平原〜

 

ライダー「みんなありがとう」

「後は任せて」

 

司「危なくなったらすぐに助けに行くぞ!」

 

シャル「大丈夫だよ!司!」

「僕とライダーは無敵だから!」

 

ランサー「ライダーご武運を」

 

ライダー「えぇ!任せて!」

 

そう言うとみんなが離れていく

それから数分後

 

ライダー「…来たわね」

 

シャル「!」

 

バサアサシン「マリー!会いたかったよ!」

 

ライダー「私もよ、サンソン」

 

バサアサシン「あれから多くの罪人を処刑してきた」

「処刑の腕も上がった!」

「今度こそ貴女に最高の死を!」

 

ライダー「残念だけど、今の貴方に殺されるつもりはないわ」

「それに今のわたしはシャルのサーヴァント」

「負けるつもりはないわ!」

 

二人の間に風が流れる

 

バーサークアサシンが剣を構える

そして一直線にライダーの元に走り剣を振るう

 

ライダーはその攻撃を避ける

そしてライダーの周りに花びらが舞う

その花びらは一斉にバーサークアサシンに襲いかかる

 

バサアサシン「ッ!?」

 

バーサークアサシンは避けようと動く

だがライダーは直ぐ様ピンクの魔力弾を放つ

 

ライダー「そぉれ!」

 

バサアサシン「ガッ!?」

 

バーサークアサシンは後退するが

直ぐ様迎撃の構えを取る

 

バサアサシン「これで、どうだ!」

 

ライダーに向かい剣を振るうが当たらない

どんなに切りかかっても掠ることもできない

そして顔には焦りが出てくる

 

バサアサシン「何故当たらない!?」

 

ライダー「ハァ!」

 

バサアサシン「な!?」

 

ライダーは飛び跳ねる

そして空中にてガラスの馬を召喚すると

バーサークアサシンに衝突させる

 

バサアサシン「うわ〜〜〜!?」

 


 

司「何でバーサークアサシンの攻撃が当たらないんだ!?」

 

ランサー「彼女も戦いの中で成長していたのでしょう」

「私達の援護をしていく中で、どのようにすればいいか」

「最善の行動を考える力、そして見切る目を身に着けた」

 

アヴェンジャー「…それだけではない」

「あいつのあの男を止めたいという思い」

「そしてマスターによる援護」

「だからこそ奴はあそこまで戦えている」

 

悠人「じゃあこのまま行けば!」

 


 

バサアサシン「ハァ、ハァ、ハァ」

 

ライダー「息が上がってきたようね」

 

バサアサシン「何故だ!?何故当たらない!?」

「召喚されてからも、僕はこの腕を磨き続けてきた!?」

「なのに何故!?」

 

ライダー「…貴方は間違っていたのよ」

 

バサアサシン「何?」

 

ライダー「確かに彼等は罪を犯した」

「けれど彼等を貴方が裁く必要はあったの?」

「貴方があの時襲った人も言っていたはーー」

 


 

『俺さ、少し前に食い逃げしたことがあったんだ』

『そん時に警察に捕まって』

『母ちゃんの泣いてる姿を見て』

『俺何してんだろうって思ったんだ』

『だから、これから真面目に生きて、罪を償っていこうと思うんだ』

 


 

バサアサシン「…そんな」

「僕は…」

 

ライダー「サンソン、本来の貴方は誠実で優しい人よ」

「けれどね、誰にだって間違いはあるの」

 

バサアサシン「マリー…!」

 

『何をやってるの』

 

バサアサシン「!?」

 

『ハァ、令呪を持って命ずる』

 

バサアサシン「マリー!僕を」

 

『目の前の敵を殺しなさい』

 

バサアサシン「止めてくれ!?」

 

ライダー「サンソン!」

 

シャル「ライダー!避けて!!」

 

バーサークアサシンはライダーに剣を振る

先程より速く、強く

 

ライダー「キャー!?」

 

シャル「ライダー!?」

 

バーサークアサシンにもはや意識はなく

ただ目の前の敵を倒すことしか考えていない

 

バサアサシン「あ、あ、マリ、!」

 

ライダー「…シャル!宝具を撃つわ!」

 

シャル「!オッケー!魔力どんと持ってって!!」

 

バサアサシン「うが〜〜!?!?」

 

バーサークアサシンの苦しむ声が響く

彼も必死に抵抗しているんだ

ならばーー

 

ライダー「サンソン!今その苦しみから」

「開放してあげる!」

 

ライダーに魔力が集まる

 

「咲き誇るのよ、踊り続けるの!」

 

バサアサシン「マリ〜〜〜〜!!?!?!」

 

「行きますわよ!」

 

ガラスの馬が輝く光のつぶてを振り撒きながら道を駆ける

バーサークアサシンを苦しみから解き放つため

 

百合の王冠に栄光あれ!(ギロチンブレイカー)

 

バサアサシン「が〜〜〜〜〜〜!?!?!」

 

バーサークアサシンは宝具を直に喰らう

そして後方まで吹き飛んでいく

バーサークアサシンが倒れると、その目には理性が宿っている

 

ライダー「目は覚めた?サンソン」

 

サンソン「えぇ、勿論」

「マリー、そしてそのマスター」

「ありがとう、僕の間違いを裁いてくれて」

 

シャル「……」

 

サンソン「これを、」

 

シャル「これって…」

 

司がもらったメダルと同じ?

 

サンソン「何かの、役には立ちますよ」

「……マリー」

 

マリー「何かしら?」

 

サンソン「貴方は僕のことを恨んでーー」

 

マリー「いいえ、あの時は仕方なかったのよ」

「それに貴方はあの人に鎮魂のミサをしてくれた」

「バレたら死刑ものなのに」

「そんな優しい人を恨んだりしないわ」

「ありがとうサンソン」

 

サンソン「あぁマリー、その言葉だけで僕はーー」

 

シュイン

 

マリー「………」

 

シャル「…ライダー」

 

ライダー「みんなの元に行きましょう」

「待ってるわ」

 

シャル「ーーうん!」

 

〜隠れ家〜

 

司「にしてもシャルももらったのか」

「このメダル」

 

シャル「うん、このメダル何なんだろう」

 

悠人「…何かの役に立つって言ってたし」

 

一同「うーん」

 

司「わからん!!」

「ってカレンさんがキッチンに!カレンさんを止めるぞ!」

「このままじゃまた麻婆豆腐だ!」

 

悠人「…!」

 

シャル「急げ〜!」

 

〜ベランダ〜

 

ライダー「〜〜〜♪」

 

そこで一人の女性は鎮魂曲を奏でていた

一人の男への、手向けとして

 

ライダー「〜〜♪ふぅ、」

 

ギャーギャー

 

ライダー「?」

 

トメロー!、アトモウスコシ、ニオイカラシテヤバイダロ!、アジミヲドウゾ

 

ウグ,グハ、ツカサ-!

 

ライダー「ふふ!楽しそうね!」

「わたしも混ぜて頂戴!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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騎士

〜?〜

 

「バーサークアサシン使えると思ったのに!」

「たく、バーサークセイバー!」

 

バーサークセイバー「……」

 

「頼んだわよ」

 

バーサークセイバー「……」コツコツ

 

その言葉を聞くとバーサークセイバーは

歩き去っていた

 

 


 

〜街中〜

 

悠人「…ランサー」

 

ランサー「ん、どうしました?」

 

悠人「買い物に来たのはいいけど」

「何で麻婆豆腐の具材ばっかなの?」

 

ランサー「ミスカレンに頼まれまして」

 

また被害が出る

これは止めるべきか

 

悠人「…ラン『皆様ただいまより豆腐の半額セールを開催します!』」

 

ランサー「半額!?急ぎましょう!悠人!」

 

悠人「う、うん」

 

ごめん司、シャル

止められないよ

 

 


 

〜帰り道〜

 

ランサー「たくさん買えましたね!」

 

悠人「うん、そうだね」

 

結局今日も麻婆豆腐か……

毎日激辛麻婆…キツイな

この後は公園で司達と合流してーー

 

ランサー「悠人!」

 

悠人「…?どうした?ランサー」

 

ランサー「周りを」

 

そう言われ周りを見てみると人がいない

これってーー

 

ランサー「人避けの魔術か!」

 

ランサーは直ぐ様、服装を戦闘形態に変える

そして何処からか足跡がする

 

コツコツコツコツ

 

バサセイバー「……」

 

そこには紫の髪に紫の鎧

その手には剣が握られており、何処か神秘的に感じた

そしてその目には狂気が宿っている

 

ランサー「まさか卿は!?」

 

バサセイバー「…覚悟しろ」

 

それだけ言うと男はランサーに斬りかかる

ランサーも槍で直ぐ様、防ぐ

 

ランサー「グッ!?」

 

バサセイバー「フン!」

 

ランサー「ガッ!?」

 

しかしバーサークセイバーの力に耐えられず

後方に吹き飛んでいく

 

悠人「ランサー!?」

 

バサセイバー「……」

 

バーサークセイバーはゆっくりとランサーの元に向かう

 

ランサー「まだ…まだ!」

 

バサセイバー「…終わりだ」

 

ゆっくりとランサーに剣を向ける

バーサークセイバー

 

悠人「ガンド!」

 

咄嗟にガンドをバーサークセイバーに撃った

しかしバーサークセイバーは剣でガンドを打ち消す

 

悠人「!?」

 

バサセイバー「邪魔をするな」

 

ガンドも効かない

自分にできることはもうーー

 

「クハハハハ!!」

 

 

バサセイバー「!」

 

アヴェンジャーが現れ、バーサークセイバーに

一撃を加える

その隙にライダーがランサーを運ぶ

 

司「悠人!」

 

シャル「大丈夫!?」

 

悠人「二人共、どうして」

 

司「中々約束の時間になっても来ないからな!」

「探してみれば、結界を張られている場所があるから」

「もしやと思ったわけだ!」

 

シャル「危機一髪だったけどね」

 

バサセイバー「援軍か、だがどちらにせよ倒すのみ」

 

アヴェンジャー「嫌、残念だがここまでだ」

 

バサセイバー「…何?」

 

シャル「えぃ!」

 

シャルが何かを投げると

そこから眩い光があたりを照らす

 

バサセイバー「クッ!?」

 

光が収まるとそこには誰もいなかった

 

バサセイバー「…逃げたか」

 


 

〜隠れ家〜

 

悠人「大丈夫?ランサー?」

 

ランサー「えぇ、何とか」

 

カレン「しかしまた狂化したサーヴァントですか」

「いい加減まともなサーヴァントに出てきてほしいものです」

 

司「そういう問題ではない!」

 

悠人「…ランサー」

 

ランサー「どうしました?悠人」

 

悠人「アイツのこと、知ってるの?」

 

ランサー「ッ!」

 

悠人「ランサーアイツ見たときーー」

 

ランサー『まさか卿は!?』

 

悠人「知ってそうな反応だったでしょ」

「だからーー」

 

ランサー「えぇ、こうなればいいましょう」

「我が真名は"パーシヴァル"」

「アーサー王に仕えし騎士です」

 

パーシヴァル…それがランサーの真名!

 

ランサー「そしてバーサークセイバー」

「彼は私と同じ王を主君とした騎士」

「真名を"ランスロット"円卓最強と言われた騎士です」

 

アヴェンジャー「ランスロット、アーサー王伝説の終わりの象徴か」

 

司「"終わりの象徴"?どういうことだ?」

 

シャル「アーサー王伝説はね、王妃ギネヴィアとランスロットの不貞から崩壊していったんだ」

「ギネヴィアの死刑が行われる際、ランスロットはギネヴィアを助けるために現れた」

「けど、その最中自分を慕い防具を身に着けていなかった」

「"ガヘリス"、"ガレス"を殺してしまうんだ」

 

アヴェンジャー「自身の弟を殺されたガヴェインは激怒」

「ランスロットと一騎打ちをしガヴェインは負け、深手を追った」

 

シャル「そしてアーサー王が遠征の最中」

「モードレッドが反逆しキャメロットは壊滅」

「深手を負い万全でないガヴェインやケイ卿は殺され」

「最後はアーサー王とモードレッドの相打ち」

「アーサー王は理想郷アヴァロンに運ばれた」

 

司「何ていうか、複雑だな」

 

ランサー「……」

 

ランサーは俯いている

それは何処か後悔しているように感じた

 

悠人「…ランサー」

 

ランサー「、まずはランスロット卿をどうにかしなければ」

 

アヴェンジャー「円卓最強の騎士と言われた男だ」

「そう簡単にはいかんぞ」

 

悠人「それにガンドも効かなかった」グッ

 

今の自分では何もできない

 

?「やぁ、何か行き詰まってるのかい?」

 

!?

 

司「アンタ誰だ!?」

 

?「あれ?僕のこと、カレン言ってないのかい?」

「シャル、君も?」

 

シャル「あはは、忘れてた」

 

カレン「えぇ私も」

 

ライダー「ごめんなさい」

 

?「そんなァ〜」

 

そう言うと男の人は膝から崩れ落ちる

 

とりあえず不審者ではなさそう

 

悠人「…名前は?」

 

男の人は笑顔で話し始める

 

?「そうだ!自己紹介がまだだったね」

「僕はロマニ・アーキマン」

 

ロマニ「親しみを込めてDr.ロマンと呼んでくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




真名解明

ランサー"パーシヴァル"


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突破口

〜隠れ家〜

 

司「ドクター、ロマン?」

 

シャル「ドクターロマンはここら辺の病院で医者をやってるんだ!」

「それにカウンセラーもやってるんだよ!」

 

ロマン「そんなに誇れることじゃないよ」 

「それより何か悩んでるようだったけど、」

「何かあったのかい?」

 


 

ロマン「成る程、それで」

 

ドクターに今までの出来事をすべて話した

 

悠人「今の僕らじゃ、バーサークセイバーには…」

 

ロマン「…僕が思うに多分まだ本気を出せてないんじゃないかな」

 

司「?どういうことだ?」

 

ロマン「君達はまだ魔術を使うようになって日が浅い」

「だから何処か魔術回路を使うことにブレーキがかかっている」

「それで彼等の動きにも支障が出ているんだと思う」

 

司「…ブレーキか」

 

悠人「どうすればいい?」

 

ロマン「それは僕にもね」

「シャルは何かコツとかあったのかい?」

 

シャル「僕の場合は使っていくうちにだから」

 

悠人「…そっか」

 

ランサー「…悠人」

 

ロマン「僕の方でも調べてみるよ」

「確か、あの辺りにあったはずーー」

 

悠人「……」

 


 

〜庭〜

 

ビュン、パコン

 

悠人「ハァ、ハァ」

「ガンド!」

 

ビュン、パコン

 

悠人「駄目だ、威力が上がらないっ!」

 

ランサー「そんなに急いでも強くはなれませんよ」

 

悠人「!…ランサー」

 

ランサー「ドクターに言われたことを気にしているんですか?」

 

悠人「…うん」

「僕を救ってくれたランサーが本気を出せない」

「それが悔しくてっ」

 

ランサー「ありがとう、悠人」

「私のためにそこまで考えてくれて」

 

悠人「!……」プイ

 

ランサー「ふふ」

「…私とて強くはありません」

「それに私は後悔ばかりだ」

 

悠人「後悔?」

 

ランサー「えぇ、私はね」

「ガレスやガヘリスが死んだと聞かされた時」

「後悔したんです」

「どうして自分はそこにいなかったのか」

「自分がいれば彼を止められたかもしれないのに、と」

 

悠人「それはーー」

 

ランサー「ですが今回は間に合った」

 

悠人「えっ?」

 

ランサー「貴方を助けることができた」

 

悠人「!」

 

ランサー「貴方は自分が救ってもらったと言いました」

「けどね、私も救われたのです」

「今度は間に合ったから」

 

悠人「ランサー」

 

ランサー「悠人、彼は一人であそこまでの強さを誇る」

「ならば私達は二人で強くなっていきましょう」

 

悠人「…うん!」

 

「どうやら心配なかったみたいだね」

 

悠人「!…ドクターロマン」

 

ロマン「多分それだよ」

 

悠人「えっ?」

 

ロマン「サーヴァントが一人で現界できないのと同じく」

「マスターはサーヴァントがいないと聖杯戦争を勝ち抜けない」

「二人の信頼がなければ全力が出せないんだよ」

 

信頼、

 

ロマン「今の君達にならやれるはずだ」

「これを」

 

悠人「これって…」

 

渡されたのは白く輝く腕輪だった

 

ロマン「新しい魔術礼装だよ」

「これは、マスターがサーヴァントをサポートできるように」

「調整してある」

「全力を出せないなら補っていけばいい」

「今の君達なら!」

 

補っていく…

 

悠人「…ランサー」

「絶対勝とう!」

「二人で!」

 

ランサー「えぇ!マスター!」

 

〜司部屋〜

 

司「ブレーキ…」

「ああ〜!もうわからん!」

 

アヴェンジャー「キレるな」

 

司「だって…」

「俺も強くなりたい!」

「けどブレーキって言われても〜!」

 

アヴェンジャー「貴様はそのブレーキを壊したことがあるぞ」

 

司「えっ!何時だ!?」

 

アヴェンジャー「コロンブスとの戦い」

「バーサークアーチャーとの戦いの時だ」

「宝具やあの技を打つのにも相当な魔力がいる」

「その時の感覚を思い出してみろ」

 

司「その時の感覚…」

 

あの時はーーあっ!

 

司「あの時はどっちも目の前の人を助けようと必死だった!」

「拓哉やアタランテの約束を守ろうと!」

「絶対に助けるって!」

 

アヴェンジャー「ならばそれを忘れるな」

「それがブレーキを壊す鍵になる」

 

司「!…おう!」

 

〜廊下〜

 

シャル「あれなら大丈夫そうだね」

 

ライダー「えぇ!そうね!」

 

シャル「ん?」

「カレンさんにどうしたんですか?」

 

カレン「これを」

「森の入口付近にありました」

 

シャル「これって…果たし状!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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バーサークセイバー

〜海辺〜

 

朝5時

 

シャル「ここだね」

 

司「本当にここであってるのか?」

 

シャル「ほら!ちゃんとここって書いてある!」

 

『▲▲市の海辺で待つ』

 

まぁそうだけど

にしても

 

司「寒いなあ!!!」

 

悠人「…朝5時だし、そりゃね」

 

シャル「けど、どうやってバーサークセイバーは果たし状を?」

「マスターがいないと入れないのに…」

 

そう話していると

足音がコチラに向かってくる

そちらを向くと二人の男がいた

一人はバーサークセイバー

もう一人は中年のイギリス人男性

緑の服を着て

右手には本を持っている

 

「これはこれは!」

「初めまして皆様方!!」

「吾輩はキャスターのサーヴァント!」

「今回はバーサークセイバーの援護に参りました!!」

 

バサキャスター「どうぞよろしく!」

 

司「バーサークキャスターか!!」

 

ランサー「…ランスロット卿」

 

バサセイバー「……キャスター!」

 

バサキャスター「かしこまりました!!」

 

バーサークキャスターが自身の本から数枚破り

宙に投げる

すると人型の影が立ち上がる

そしてその影はアヴェンジャー、ライダーに襲いかかる

 

司「これって!」

 

アヴェンジャー「チッ!」

 

ライダー「ッ!?」

 

その影はランサーに攻撃をせず

目の前にはバーサークセイバーがいる

 

バサセイバー「私と戦え、パーシヴァル!」

 

ランサー「!」

 

バサセイバー「私を…止めてみせろ!」

 

悠人「…ランサー」

 

ランサー「…その挑戦受けましょう」

 

二人が武器を構える

沈黙が続いている

 

ザバーン

波が舞い上がる

 

ランサー「」ダッ

 

バサセイバー「」ダッ

 

それと同時に二人は相手に向かい走り出す

バーサークセイバーは剣を振り払い

ランサーはそれを受け止める

 

バサセイバー「これでは以前と同じだぞ」

 

ランサー「それはどうでしょう?」

 

悠人「"瞬間強化"」

 

ランサーの力が上がっていく

 

バサセイバー「これはーー」

 

ランサー「ハァーー!!」

 

バサセイバー「グッ!?」

 

ランサーによりバーサークセイバーは

後方に吹き飛ばされていく

 

バサキャスター「何と!?バーサークセイバーが!?」

 

バサセイバー(以前はあそこまでの力はなかったはず…)

(あの子どもか!)

 

ランサーは直ぐ様に追撃を加える

体制の整っていないバーサークセイバーは

攻撃を受けてしまう

 

バサセイバー「がっ!?」

 

バーサークセイバーは後方に吹き飛んでいく

 

ランサー「ふぅ」

 

悠人「…ナイス、ランサー!」

 

バサセイバー「やられたよ、まさかそんな手があったとは」

 

バーサークセイバーは起き上がっていた

 

バサセイバー「だがーー」

 

バーサークセイバーは地面を力強く蹴り

ランサーの間合いに入ると

剣をランサーに振るう

 

ランサー「グッ!?」

 

悠人「ランサー!?」

 

バサセイバー「私とて負ける訳にはいかん!」

「お前たちが二人の力で勝とうとするならば!」

「私はそれを力でねじ伏せよう」

 


 

アヴェンジャー「ハァ!」

 

アヴェンジャーが青黒い炎を拳に纏い影を殴っている

 

アヴェンジャー「チッ!きりがないな」

 

どれだけ倒してもどんどん溢れている

 

司「あいつを、ガンド!、…なんとかしないと!」

 

シャル「ガンド!、司…今は目の前の敵!」

 

ライダー「厄介な力、ね!」

 

バサキャスター「いやいや」

「あいにくと、こんな力私は持っていなかったのですが」

「吾輩を召喚された方は、この力を授けてくださったのです!!」

 

バーサークキャスターはまるで演技でもしているかのように言う

まて…召喚された?

 

司「お前らにも、マスターが?」

 

バサキャスター「おや?ご存じなかったのですか?」

「すでにバーサークアーチャー、アサシンを倒し」

「勘づいていると思っていたのですが」

 

カレン『マスターを持たないサーヴァントは近づけないよう結界を張りましたから』

 

シャル「だから果たし状を!」

 

バサキャスター「さてさて!」

「仲間の一人はバーサークセイバーと戦い!」

「貴方達は多勢に無勢!」

「もはや勝ち目はないのでは?」

 

司「それはどうかな!」

「アヴェンジャー!」

 

アヴェンジャー「!成る程」

「ライダー、下がっていろ!」

「クハハハハ!行くぞ!」

 

そう言うとアヴェンジャーの周りに黒い靄が周囲に広がっていく

そしてそれを浴びた影は突如頭を抱え、次の瞬間

味方に襲いかかる

 

バサキャスター「これは!?」

 

宝具『巌窟王』《モンテ・クリスト・ミトロジー》

真名開放の際、溜め込んだ怨念を解き放ち

敵は疑心暗鬼になり同士討ちを始める

 

アヴェンジャー「我が怨念を解き放った!」

「それを受けまともでいられるかな?」

 

司「どうだ!!」

 

バサキャスター「フフフ、ハハハハハ!」

「実に見事!!」

「ですがお仲間の方は危ないのでは?」

 

司「俺の仲間を舐めるな!」

「あいつは必ず勝つ!!」

「だからそれまで俺達も戦うだけだ!!」

 

バサキャスター「実に面白い!!」

「ではもう少し!楽しませてもらいましょう!!」

 


 

キン、キン

 

ランサー「ハァ!」

 

バサセイバー「フン!」

 

どちらも傷を負いながらも互角の戦い

おしている

しかしーー

 

バサセイバー(ここだ!)

 

ランサー「ッ!?」

 

「"緊急回避"」

 

ランサーは間一髪のところで避ける

 

バサセイバー(またか!)

(あと一歩というところで、あのマスターの援護が入る)

(なんと厄介な!)

(しかしーー)

 

悠人「ハァ、ハァ」

 

バサセイバー(限界も近いな)

(いや、それは私とて同じことか)

(ならばーー)

 

ランサー『悠人!大丈夫ですか!』

 

悠人『結構…キツイ』

『ランサーは?』

 

ランサー『こちらも限界が近いですね』

 

だったらーー

 

『宝具を撃つ』

 

ランサーが槍を構えると同時にバーサークセイバーも剣を構える

 

「最果てに至れ、限界を超えよ」

 

バーサークセイバーの剣が青く光り輝やいていく

 

「彼方の王よ、この光をご覧あれーー」

 

ランサー「…ふぅ」

 

「聖槍、二重拘束解除」

 

ランサーの槍は赤く変わり黄色く光輝く

 

「カウントダウンーー」

 

縛鎖全断・過重湖光!!(アロンダイト・オーバーロード)

 

 

光さす運命の槍!!(ロンギヌス・カウントゼロ)

 

聖剣と聖槍2つが衝突する

 

バサセイバー「ハァ!!!!!」

 

ランサー「ヤァ!!!!!」

 

辺りに衝撃が走る

だか、ランサーは押されていく

 

ランサー「クッ!?」

 

まだだ!ランサーは負けない

だからーー

 

悠人「やっちゃえ!!ランサー!!」

 

ランサー「!ウォー!!!!!」

 

ランサーに魔力が集まり

力が強くなっていく

 

バサセイバー「!…フッ」

 

光が収まると二人が立っていた

 

バーサークセイバー「見事…だ」

 

バーサークセイバーは倒れた

 

悠人「ランサー!」

 

ランサー「悠人!っいてて」

 

悠人「!大丈夫?」

 

ランサー「えぇ、少し痛むだけですよ」

 

バサセイバー「…パーシヴァル」

 

!その声の方を向くとバーサークセイバーは

狂気的な目ではなく優しい目をして立っていた

 

ランサー「…ランスロット卿」

 

ランスロット「お前とそのマスターの連携」

「実に見事だった」

「…これを」

 

悠人「!…メダル」

 

ランスロット「持っておけ」

「…パーシヴァル」

「私は君達の隠れ家をマスターに伝えてはいない」

 

ランサー「!何故?」

 

ランスロット「あのマスターは気に食わん」

「それだけだ」

 

ランサー「そうですか…感謝します」

 

ランスロット「…後は」

 

任せたぞ

 

シュイン

 


 

バサキャスター「バーサークセイバーが破れましたか」

「それでは吾輩もこれにて失礼」

 

そう言うとバーサークキャスターは消える

 

アヴェンジャー「…逃したか」

 

司「悠人!大丈夫か!」タッタッタッ

 

悠人「うん、なんとか」

「けど疲れーー」バタ

 

司「悠人!?」

 


 

〜隠れ家〜

 

悠人「」スウスウ

 

カレン「疲労によるものです」

「特に酷い傷も残念ながらありませんでした」

 

シャル「残念ながらって」

 

司「それが一番だろ…」

「あれ?そういえばアヴェンジャー」

「何処行ったんだ?」

 

 

〜ベランダ〜

 

ドクターロマンとアヴェンジャーが会話をしていた

 

ロマン「聞きたいことがある」

「君達の戦い聞かせてもらった」

「その中で一つ気になることがあった」

 

アヴェンジャー「…というと?」

 

ロマン「バーサークアーチャーの戦いだ」

「君は最後、彼女に白い炎を使ったと言った」

「だが、僕は別の君ではない君とあったことがある」

「君にそんな能力はない」

「じゃあ君は何処でその能力を?」

 

アヴェンジャー「何を言うかと思えば」

「俺も貴様に気になることがある」

「俺も記録で貴様を知っている」

「だからこそ聞こう」

「何故貴様はここにいる?」

「ロマニ・アーキマン、いや」

 

「■■■■」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be continues

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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フェニックスワンダーランド

〜隠れ家〜

 

バーサークセイバーを倒して一週間

あれから特に事件も起きずーー

 

司「暇だ〜」

 

シャル「事件も起きてないしね」

「いいことだけど」

 

悠人「…今までずっと忙しかったから」

「落ち着かない」

 

司「わかるぞ!」

「俺も何ていうか、違和感があるというか!」

 

ロマ二「社畜の精神が出てるね」

 

司「ドクター!」

 

悠人「どしたの?」

 

ロマニ「頑張ってた君達にご褒美だよ!」

 

そう言って手渡されたのは6枚のチケット

 

司「これは?」

 

ロマニ「フェニックスワンダーランドのチケットだよ」

 

シャル「フェニックス?」

 

悠人「ワンダーランド?」

 

司「お前ら知らないのか!」

「"フェニックスワンダーランド"略して"フェニラン"」

「この辺りにあるデカイ遊園地だ」

「老若男女誰でも遊べるアトラクションがあって」

「そこのショーも凄いんだ!」

 

シャル「へ〜」

 

ロマニ「もらったんだけど、僕は使わないから」

「君達が使ってくれ」

「サーヴァントのみんなの分もある」

 

悠人「…何時までなの?」

 

司「ええっと、一週間はまだいける!」

 

シャル「じゃあ明日行こう!」

「またいつ事件が起きるかわからないし、」

「早いほうがいいでしょう?」

 

司「そうだな!」

 

ロマニ「サーヴァントのみんなも子供達のこと頼んだよ」

 

ランサー「お任せを!」

 

ライダー「楽しみね!」

 

アヴェンジャー「……」

 

アヴェンジャー静かだな?

やっぱり遊園地とか好きじゃないのか?

 

シャル「司!」

「今のうちに何あるか調べとこう!」

 

悠人「ジェットコースターあるみたい」

 

ライダー「何かおすすめはあるかしら!」

 

司「それならーー」

 

アヴェンジャー「……」チラ

 

ロマニ「……」

 


 

ロマニ『…僕自身どうして自分がここにいるかわからない』

『僕はあの戦いで…消えたはずだ』

『だけど気づいたらここにいた』

『それに本来、これだけのサーヴァントが動けば』

『抑止力が動く、けど動く気配がない』

『この自体といい、この聖杯戦争は何かおかしい』

『…子供達のことを頼んだよ、アヴェンジャー』

 


 

アヴェンジャー「……」

 

司「アヴェンジャーは何か乗りたいのとかあるか?」

 

アヴェンジャー「…お前たちに任せる」

 

ライダー「まぁ!そんなこと言わずに!」

「一緒に選びましょう!!」

 

司「あぁ!大人数で見てたほうが面白いしな!!」

 

アヴェンジャー「貴様ら!引っ張るなっ!」

 


 

〜翌日〜

 

〜フェ二ラン〜

 

ガヤガヤ

 

司「着いたぞ!ここがーー」

「フェニックスワンダーランドだ!」

 

大きい観覧車が回り、近くにはメリーゴーランドなどもある

辺りにはたくさんの人がいる

 

シャル「平日なのに人たくさんいるね〜」

 

ランサー「えぇ、そうですね!では何処から行きましょうか」

 

悠人「…フェニックスコースター」

 

ライダー「行きたいのね」

 

悠人「…」コクリ

 

シャル「次にこのメリーゴーランドね!」

 

司「午後からショーもある!」

「そちらも見たいな!」

 

アヴェンジャー「…はぁ」

「順番に行くぞ」

「まずはフェニックスコースター、だったな」

 

〜フェニックスコースター〜

 

「うわーーー!?!!!?!」

 

悠人「……!」

 

シャル「速ーい!!」

 

 

ランサー「楽しそうですね」

 

ライダー「えぇ!最近は戦いばっかりだったし」

「こういう時くらい、子供らしく遊んでもらいましょう!」

「ね、アヴェンジャー」

 

アヴェンジャー「…まぁ、休息も時には必要だからな」

 

司「みんな!次行くぞ!!」

 

シャル「今度はメリーゴーランドね!」

 

ライダー「今行くわ!」

 

ランサー「ほら、行きますよ」

 

アヴェンジャー「フン」

 

それからメリーゴーランドを始めとしたアトラクション

を堪能し、今は昼時

 

ランサー「それではご飯を買ってきますね!」

 

アヴェンジャー「ゆっくり休んでおけ」

 

ランサーとアヴェンジャーが昼飯を買いに行った

 

シャル「はぁ〜、面白いな!」

 

悠人「フェニックスコースター、また乗りたい」

 

ライダー「悠人はフェニックスコースターにハマったのね」

 

シャル達は次に何処に行くかを話している

 

辺りを見渡してみる

子供も大人も、みんな笑顔だ

 

司「……やっぱりここだな」

 

シャル「何が?」

 

司「うぉ!ってシャルか…」

「びっくりしたぞ!」

 

シャル「ごめんごめん」

「それで何がここなの?」

 

司「もちろん!俺がスターになるための最初の舞台だ!」

「ここでショーをしてたくさんの人を笑顔にする!」

「そしていずれ世界に飛び立つ!スターとしてな!」

 

悠人「…どうしてここなの?」

「他にもあるじゃん、ショーできる場所」

 

司「…周りを見てみろ!」

「ここにいるお客さんみんな笑顔だろ!」

 

悠人「…ほんとだ」

 

司「俺はみんなを笑顔にするスターになりたい!」

「それだったらみんなを笑顔にできるここだろ!」

 

シャル「いいね、それ!」

 

悠人「以外、司そこまで考えてたんだ」

 

司「以外とは何だ!」

 


 

ランサー「いい夢ですね」

「アヴェンジャーも鼻が高いのでは?」

 

アヴェンジャー「……」

 

アヴェンジャーの顔は何処か苛ついているような顔だった

 

ランサー「…アヴェンジャー?」

 

アヴェンジャー「…行くぞ」

 

ランサー「は、はい」

 


 

アヴェンジャー「…持ってきたぞ」

 

司「おぉ!待ってたぞ!」

 

シャル「それじゃあ食べながらでも聞かせてよ!」

「司はどうしてスターになろうと思ったの?」

 

司「!そうか、話した事なかったな」

「じゃあよく聞くといい!」

「俺が憧れたスターの話を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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夢の始まり

俺には病弱な妹がいるんだ

名前は咲希

病弱であまり学校にもいけない咲希を笑顔にするため

どうればいいのか、ずっと考えていた

けど、わからなかったんだ

笑顔にする方法が

 

司(今日も咲希は笑ってくれなかったな…)

(どうすれば咲希を笑顔にできるんだろう…)

(笑顔にしないと、俺はーー)

 

そんな時だった

父さんと母さんが俺と咲希をショーに連れて行ってくれたんだ

 

そのショーを見た日は忘れない日になった

 

咲希「わぁ……!すごいすごい!」

「お兄ちゃん、あの人、すっごくかっこいいね!」

「キラキラしてる!」

 

司「うん……!すごい!」

「本当にすごいね!」

 

咲希が笑ってる!

父さんも母さんもショーを見てる人みんな!

あの主役の人が歌って踊るたびにどんどん笑顔になって……

まぶしくて、かっこいい!

だから、みんなスターって呼ぶのかな?

 

咲希「……こんなに楽しいのに、終わっちゃうのは寂しいな」

「毎日ショーを見られたらいいのに」

「でも…わたし、そんなにお外出られないから…」

「きっと無理だよね…」

 

司「咲希…」

「そうだ!それならーー」

 


 

司「俺がショーをすればいいって思ったんだ」

「練習している時も楽しかったし、」

「何よりーー」

 

咲希『すごいよ!お兄ちゃん!』

 

司「咲希が笑ってくれたからな!」

 

シャル「…そっか」

 

ライダー「いいお兄ちゃんね」

 

司「別に、そんな褒められることじゃない」

 

悠人「…照れてる」

 

司「照れてない!!」

 

アヴェンジャー「……もうそろそろショーが始まるんじゃないか」

 

司「え!?」

 

時計を見てみるとショーの公演まで

あと10分だ

 

司「急がないと!?」

「走るぞ!!」タッタッタッ

 

悠人「…食後にすぐ運動…キツイ」

 

シャル「僕達は歩いていくよ」

 

子供達がステージに向かう

 

ランサー「……いい子ですね、司は」

 

ライダー「えぇ!そうね!」

 

アヴェンジャー「………」

 

ランサー「…どうしたんですか」

「そんな、しかめっ面して」

 

アヴェンジャー「……呪いだな」

 

ライダー「え?」

「どういうこと?」

 

アヴェンジャー「あいつの夢の話だ」

 

ランサー「何を…子供らしい」

「素晴らしい夢ではないですか」

 

アヴェンジャー「…わからんならいい」

「だが一つ言うとすれば」

「俺はまだ、本当のアイツと出会えていない」

「故に、俺はあいつを我がマスターと認めない」

 


 

司「ええっと、ここを曲がってーー」

 

「おおっと、そんなに走っては危険ですぞ」

 

司「!?」

 

この声は、演技でもしているかのようなこれはーー

 

司「バーサークキャスター!?」

 

バサキャスター「えぇ!お久しぶりですね!!」

 

やばい!今、アヴェンジャーが近くにいない!

 

バサキャスター「一緒に来てもらいましょうか!」

「天馬司くん!スターを目指すものよ!」

 

司「なんで知って!」

 

バサキャスター「聞いていましたから!」

「貴方の昔話をね!」

「それはそれとして、ここで暴れられては貴方も困るのでは?」

 

司「ッ!!」

 

ここで暴れられたら、他の人達にも被害が行く!?

だったらーー

 

司「……わかった、着いてく」

 

バサセイバー「ではこちらに」

 

アヴェンジャー、みんな…

 


 

〜劇場〜

 

司「ここは?」

 

バサキャスター「使われなくなった劇場ですよ!」

 

司「……こんなとこ連れてきて、なんのようだ!」

 

バサキャスター「興味が湧いたのですよ!」

「貴方はずっと演技をしているからね」

 

司「…演技?そんなこと!」

 

バサキャスター「おや?気づいていないのですか?」

「では、吾輩がその仮面剥がしてあげましょう!」

 

「さぁ、我が宝具よ幕開けだ!」

 

「席に座れ!煙草を辞めろ!」

 

「写真撮影お断り!野卑な罵倒は真っ平御免!」

 

「世界は我が手、我が舞台!」

 

開演の刻は来たれり、此処に万雷の喝采を!(ファースト・フォリオ)

 

その直後、辺りが光り始める

 

司「ッ!?」

 

目を閉じ、身構えると痛みは襲ってこない

恐る恐る目を開けるとそこはーー

 

司「…俺の…家?」

 

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絶望

〜悠人side〜

 

悠人「シャル!!」

 

シャル「悠人!どうだった?」

 

悠人「…いなかった、そっちは?」

 

シャル「こっちも見つからなかった」

 

ショーステージに行くとすでにショーは

始まっていた

だが司がいなかった

最初は、迷子になっただけかと思ったが

サーヴァントのみんなも探しているのに見つからないし

迷子センターで呼び出しても見つからない

 

悠人「…何かあったのかな」

 

ランサー「悠人」

 

悠人「!ランサー」

 

ランサー「気になる情報が」

「金髪の子供と、手に本を持った外人の中年の男性が一緒にいるのを見たと」

 

それってーー

 

シャル「バーサークキャスター!」

 

悠人「だぶん、まだ遠くに行ってない!」

「探そう!シャル!」

 

シャル「うん!」

 

無事でいて、司!

 


 

バーサークキャスターの宝具を受け

目を開けるとそこは俺の家だった

 

司「どうなってんだ?」

 

試しに机を触ってみると、俺の手が机をすり抜ける

 

幻覚か?

 

そう思っているとガチャとドアが開く音がした

 

音のした方に向かうとそこには、俺がいた

 

司『咲希を笑顔にするにはどうしたら…』

 

この言葉を聞き俺はこれが過去だと思った

バーサークキャスターの宝具は過去を?

 

司母『司!』

 

司『!母さん、どうしたんだ?』

 

司母『咲希の容態が悪くなったみたいなの』

『だから、今日のご飯は机の上に置いておくから』

『一人で食べてくれる?』

 

司『わかった!俺はお兄ちゃんだからな!』

『それくらい大丈夫だ!』

 

司母『じゃあ行ってくるわね』

 

ガチャ

 

いつもどうり母さんは出ていった

これと言っておかしいことはない

いつものことだ

そう思っているとーー

 

『……り』

 

司「?」

 

『いつも咲希ばっかり…』

 

司「!?」

 

『咲希、咲希、咲希、咲希』

『いつも咲希のことしか考えてない』

『俺だって父さんや母さんと居たいのに!』

『咲希のせいで!』

 

そんなこと考えてない!

俺は、咲希を憎んだことなんてーー

 

そう思うと場所が変わる

そこは俺がスターになろうと思った場所

あの日のショーステージだ

 

咲希『でも、わたしそんなにお外に出られないし…』

『きっと無理だよね』

 

司『咲希…』

『そうだそれならーー』

 

俺がショーをすればいい!

そうすれば!咲希は笑顔にできる!

[父さんと母さんは俺を見てくれる!]

 

司「ッ!?」

 

違う!俺は咲希の笑顔のためにーー

 

拓哉『俺、兄ちゃんみたいにカッコよくなる!』

 

司『!…そうか!』

[俺はかっこよくなんかない]

 

ライダー『いいお兄ちゃんね』

 

司『そんなことない』

[いいお兄ちゃんじゃない]

 

  [俺はどうでもいいの?] [演じなぎゃ!]

 

[もっと俺を見て]  [寂しい]  [苦しい]

 

  [怖い]   [憎い]    [スターになんか]

 

[恨めしい]    [お兄ちゃんだからー]

 

 [父さん、母さん俺を見て]  [笑顔にしないと、]

 

       [見てくれない!]

 

自分の声が、負の感情が俺の頭に響く

 

司「あ、あああ」

 

まともでいられない

違う!俺は、俺は!?

 

バサキャスター「貴方は自分を見てほしかった」

「そのために仮面を貼った」

「妹ではなく自分を見てもらうために」

「貴方は妹のためにスターになろうとしたのではない!!」

「貴方は自分の欲望のために!スターになろうとしているのです!」

「では、そんな貴方に吾輩から一言」

「そんな理由でショーをやるなら、スターにはなれませんよ」

 

パキン

 

俺の中の何かが崩れた

 

咲希への思い、夢も

すべてを否定された

 

司「…………」

 

司は膝を曲げ崩れ落ちる

その目には光が宿っていなかった

 

バサキャスター「これにてーー」

「終演」パタン

 

〜悠人side〜

 

悠人「本当にこっち?」

 

シャル「うん、こっちの方向はフェニックスワンダーランドのできる前の遊園地のショーステージがあるんだって」

「今は使われてない廃墟だけど」

 

ランサー「…誘拐にはもってこいというわけですか」

 

ライダー「!…見えてきたわ」

 

見てみると古い建物が目に入る

 

悠人「急ごう!」

 

 

〜ステージ〜

 

司「………」

 

バサキャスター「…壊れてしまいましたか」

「もう少し楽しめるとーー」

 

バン

 

バサキャスター「おや?」

 

悠人「司!?」

 

シャル「無事!?」

 

バサキャスター「おや、増援ですか」

「しかし、遅かったようで」

 

バーサークキャスターの目線の先には

目のハイライトをなくし

崩れ落ちている司がいた

 

悠人「ッ!?」

 

ランサー「貴様!司に何を!」

 

バサキャスター「なぁに、少しね」

 

悠人「…ランサー!」

 

シャル「ライダー!」

 

『お願い!』

 

その言葉と共に二人の姿は

戦闘形態に変化する

 

バサキャスター「では、こちらもとっておきを」

『出でよ!リア王!』

 

本のページ数枚破り放り投げると共に巨体な岩の巨人が現れる

頭には王冠があり、右手には剣を持っている

 

悠人「!何あれ!?」

 

シャル「"リア王"!」

「じゃああいつの真名って!」

 

バサキャスター「さぁ!これより第二幕の始まりです!!」

「行きなさい!リア王!!」

 

シャル「"ウィリアム・シェイクスピア"か!」

 

 

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本当の自分

〜悠人side〜

 

悠人「シェイクスピアって…」

「ロミオとジュリエットの?」

 

シャル「そうだよ、リア王も彼の作品の一つ」

「けど、あんな化け物じゃ」

 

バサキャスター「私とてこんな形で呼びたくはなかったのですが」

「まあいいでしょう!」

「行きなさい!リア王!」

 

リア王『が〜〜〜〜〜!!!!』

 

リア王は素早くランサー、ライダーの方向に向かう

 

ランサー「速い!」

「だがーー」

 

ランサーはリア王の足元に狙いをつける

 

ランサー「デカイ体は攻撃を当てやすい!」

 

足元に入り込み体に攻撃を当てる

だが、リア王は気にもとめていない

 

リア王『が〜〜〜〜〜!!!!』

 

ランサー(硬いな、それに攻撃が聞いている様子もない)

 

リア王がランサー目掛け、剣を振るう

そこにライダーの魔力弾が当たる

 

ライダー「大丈夫かしら?」

 

ランサー「えぇ、助かりました」

「あのリア王という怪物」

「素早い上に硬い、図体がでかいだけではないようです」

 

 

 

悠人「司を助けないといけないのに!」

 

シャル「リア王が通路をふさいでる」

「それに、司の近くにはバーサークキャスターがいる…」

(迂闊に近づけない)

 

悠人「アヴェンジャーは何処に…」

 

アヴェンジャー『往くべき場所がある』

『その廃墟はお前たちに任せる』

 

アヴェンジャーは別れる前そう言って消えていった

 

シャル「…いない人のこと考えても仕方ない!」

「僕達もできる限り援護だ!悠人!」

 

悠人「うん!」

 


 

〜司side〜

 

暗い暗闇の中を歩く

何故自分がここにいるのかはわからない

だが辺りから声が聞こえる

 

『司はお兄ちゃんなんだからーー』

 

…さい

 

『いいお兄さんですね、司さん!』

 

うるさい

 

『お兄ちゃんはすごいね!』

 

うるさい!!

 

俺は、俺はーー!?

 

『貴方はスターにはなれない』

 

ッ…わかってるよ

俺がスターになろうとしたのは咲希のためだった

咲希を笑顔にするためだった

けどーー

 

『咲希がいなければ!』

 

否定した

夢も、目的も、家族への想いもすべて

もう何も考えたくない

このまま、消えてーー

 

「ほぅ、消えようというのか」

 

!!

この声は、アヴェンジャー?

 

アヴェンジャー「……」

 

何で…ここに?

 

アヴェンジャー「貴様を向かいに来た」

「だが、何だその目は」

「絶望し、光を失ったその目は」

「お前は妹を笑顔にするのではなかったのか?」

 

…俺は、咲希を恨んでた

嫉妬して、居なければって思った

そんな俺が咲希を笑顔できるわけ無いだろ!

 

アヴェンジャー「ク、クハハハハ!」

「貴様本気か!!本気でそう思っているのか!」

「貴様のその嫉妬!それは貴様が愛を求めていたことに他ならん!」

「それは子にとって当たり前のものだ!」

「断じて!悪ではない!」

 

当たり前の、もの…

けど、俺は!咲希を笑顔にするために、

ショーを始めた!

全部咲希の笑顔のためだ!

じゃあ本当の俺は何だ?

スターの天馬司、お兄ちゃんの天馬司

これも全部演技だった!

じゃあ俺は……本当の俺は……

 

アヴェンジャー「俺が知るか」

 

知るかって…

 

アヴェンジャー「それは、自分で見つけることだ」

「俺に聞いてわかるものじゃない」

 

自分で見つけるっていったって

どうやって…

 

アヴェンジャー「"まて、しかして希望せよ"」

 

!!

 

アヴェンジャー「悠人、シャル、カレン」

「ドクターロマン、ランサー、ライダー」

「これだけの仲間がいる」

「一人で見つけろとは言わん」

「少しずつ、見つけていけ」

「この聖杯戦争でな」

 

 

少しずつ…

…アヴェンジャーも

 

アヴェンジャー「?」

 

アヴェンジャーも、一緒に探してくれるか?

本当の俺を

 

アヴェンジャー「!、ククク、クハハハハ!」

「我が力を望むか!いいだろう!」

「我が力!貴様に貸そうではないか!」

 

ありがとう、アヴェンジャー

だったら、もう迷わない

この戦いの中で、本当の俺を見つけ出して見せる

 

アヴェンジャー「前よりいい目になったではないか!」

「お前のような男を知っているぞ!」

「どんな逆光にも諦めない!そんな男を!」

「貴様をマスターと認めようではないか!」

「天馬司!」

 

 

「サーヴァント!アヴェンジャー!」

「真名を"エドモン・ダンテス"!」

「これより、我が恩讐、憎悪すべて貴様に捧げよう!」

「我が共犯者よ!」

 

司「あぁ、行くぞ!アヴェンジャー!」

「いや!エドモン!」

 

 


 

リア王『が〜〜〜〜〜〜!!!!』

 

ランサー「クッ」

 

ライダー「キャ〜!?」

 

リア王の攻撃が来た

ランサーは避けることができたが

ライダーは攻撃をくらってしまう

 

シャル「ライダー!?」

 

ライダー「大丈夫よ!」

 

そう言っているがライダーの顔には余裕がない

ランサーが前衛で頑張ってくれているが、いつまで持つか…

そんな時"司が立ち上がった"

そしてゆっくりと、バーサークキャスターの方向に向かう

 

バサキャスター「おや、まだ立ち上がれるとは」

「しかし、どうするおつもりで?」

「貴方には何もーー」

 

司「…るせぇ」

 

バサキャスター「?」

 

司「うるせぇよ!!」

 

そう叫ぶと同時に司が拳でバーサークキャスターを殴る

その手に"青黒い炎をまとって"

 

バサキャスター「がっ!?」

 

バーサークキャスターは後方に吹き飛んでいく

 

悠人「つ、司」

 

シャル「え、え?」

 

司「悪い、またせたな」

 

ランサー「あの炎は…」

(アヴェンジャーのもの!)

(なぜそれが司に?)

 

バサキャスター「グッ…一体何が!?」

 

すると徐々に炎は司の下から離れ

人の形を作ってゆく

 

アヴェンジャー「クハハ!いい拳だったぞ!我が共犯者よ!」

 

シャル「アヴェンジャー!?」

 

ライダー「一体どうなって?」

 

アヴェンジャー「何、少し力を貸しただけだ」

 

司「散々言われたんだ」

「これくらいはな」

 

シャル「司…なんか変わった?」

 

前の司と違い、今の司の目は何処か暗い

 

司「…そのことについて後で話がある」

「けど、その前にーー」

「お前をぶっ倒す!バーサークキャスター!」

 

 

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バーサークキャスター

〜バーサークキャスターside〜

 

「チッ、あんたが来たの」

 

召喚され、最初に見たものはかつての聖杯戦争で

我がマスターと戦った女だった

しかし、姿は闇に堕ちたように暗く、その顔は憎悪で包まれていた

本来、英霊は記憶を引き継げない

それは座に還った瞬間、記録となる

だが、私は記憶が引き継がれたまま召喚された

 

「まぁいいでしょう、貴方にも働いてもらいます」

「バーサークキャスター」

 

そうして私には召喚の能力が与えられた

それからというもの、戦うことはありませんでしたが

退屈で仕方がなかった

そんなときだった

 

バサセイバー「バーサークキャスター、共に来い」

 

バーサークセイバーの誘いがあった

とにかく退屈だった私は喜んでお供した

そこで見つけた

歪な仮面をつけ、戦っている少年を

 

司『俺の仲間を舐めるな!』

 

面白いと思った

あの仮面を壊したい、絶望する顔が見たい!

そんな気持ちでいっぱいになった!

 

そうして仮面を壊すことに成功した

だがーー

 

司『お前をぶっ倒す!バーサークキャスター!』

 

予想外の事態が起きた

 


 

バサキャスター「…吾輩を倒す、ですか」

「それは、このリア王を倒してから言いなさい!!」

 

リア王『が〜〜〜〜〜〜〜!!』

 

司「行くぞ、アヴェンジャー」

 

アヴェンジャー「あぁ」

 

悠人「待って!あいつ強い!」

 

司「大丈夫だ!今の俺たちならいける!」

 

アヴェンジャー「来るぞ!」

 

リア王がアヴェンジャー目掛け走り出す

アヴェンジャーは青黒い炎を飛ばすが止まらない

 

司「アヴェンジャー!」

 

アヴェンジャー「あぁ!」

 

アヴェンジャーの拳の炎が燃え上がる

そしてリア王に攻撃を加える

 

リア王『が〜〜〜!!?』

 

リア王が後退する

アヴェンジャーは、直ぐ様に追撃を加える

 

悠人「効いてる!」

 

シャル「僕達の攻撃、効いてなかったのに」

 

ランサー(あれは司からの魔力供給が上がって、一体何が?)

 

アヴェンジャー「ハァ!」

 

リア王『が〜〜〜〜!!?!?』

 

バサキャスター「リア王!?」

 

悠人「…僕達も」

 

シャル「黙って見てるだけなんて、ね」

「ライダー!」

 

悠人「ランサー!」

 

ランサー「!えぇ!」

 

ライダー「任せて!」

 

ランサーとライダーはリア王の懐に入り動きを封じる

 

ランサー「攻撃が効かなかても!動きを封じるかとはできる!」

 

ライダー「アヴェンジャー!今よ!」

 

 

司「アヴェンジャー!宝具を頼むぜ!」

 

アヴェンジャー「クハハハハ!いいだろう!」

「魔力を回せ!我が共犯者よ!」

 

「我が往くは恩讐の彼方」

 

リア王『が〜〜〜〜〜!!!!!』

 

虎よ、煌々と燃え盛れ!(アンフェル・シャドー・ディフ)

 

かつてコロンブスとの戦いでもこの宝具を見た

だが、アヴェンジャーの数があの時の数倍いる

その無数のアヴェンジャーが一斉にレーザーを放つ

 

リア王『が〜〜〜〜〜〜!??!?!?!!!?』

 

リア王に容赦なくレーザーが降り注ぐ

そして、リア王は消滅した

 

悠人「…すご」

 

司「あとはお前だけだ、バーサークキャスター!」

 

バサキャスター「…フ、フハハハハ!」

「まさかあのリア王を倒すとは!」

「予想外にもほどがある!」

「あぁ、アイデアが溢れてくる!」

「やはり貴方は見ていて飽きませんね!」

 

司「アヴェンジャー!」

 

アヴェンジャー「フン!」

 

アヴェンジャーがバーサークキャスターの懐に入る

そうしてバーサークキャスターの心臓を貫いた

 

バサキャスター「カッ!?」

 

シャル「アイツ…、何で避けなかったの?」

 

バサキャスター「…吾輩には戦う力はない」

「リア王が倒れた時点で、私は負けていたのです」

 

司「…バーサークキャスターいや、シェイクスピア」

「俺は個人的にはあんたのことが嫌いだ」

「散々言って、俺の事を壊そうとした」

「けど、この感情に気づけて良かったって思ってる」

「……ありがとう」

 

バサキャスター「ハハ、感謝などされることではーー」

 

「何をやっているんだか」

 

何処からともなく女の声が聞こえる

そしてバーサークキャスターは炎に包まれる

 

司「ッ!?」

 

アヴェンジャー「これは!」

 

そこには黒い甲冑に身を纏い、右手には旗を持つ

邪悪な笑みを浮かべる女がいた

 

「初めまして、イレギュラー共」

「クラスはアヴェンジャー」

「真名を"ジャンヌ・ダルク"と申します」

 

ランサー「…何故燃やしたのです?」

「…彼と貴女は仲間では?」

 

 

ジャンヌ「いいえ、マスターとサーヴァントそれだけの関係です」

「何より私が彼を仲間としてみる?」

「そんなことあるはず無いでしょう」

「魔女ジャンヌ・ダルクなんて出した奴を」

 

マスターとサーヴァント!?

それじゃあーー

 

司「お前がバーサークサーヴァントを!」

 

ジャンヌ「えぇ、私が彼らを召喚しました」

「しかし、こんなガキ共に負けるとは思わなかっなたわ」

「まったく使えなかったわね」

 

ランサー「それ以上、彼等を侮辱するのは許さない」

 

ライダー「えぇ、サンソンや他の英霊たちは苦しみながらも戦っていた」

「それを侮辱はさせないわ」

 

ジャンヌ「フン…そう、まぁ今日は警告よ」

「これ以上簡単には勝てると思わないことね」

 

そう言うとジャンヌ・ダルクは消えていった

 


 

〜隠れ家〜

 

シャル・悠人「ただいま〜」

 

司「…ただいま」

 

カレン「帰ってきましたか」

 

ロマニ「お帰りみんな!」

「フェニックスワンダーランド、楽しかったかい?」

 

シャル「いや、それどころじゃなかったというか…」

 

悠人「…大変だった」

 

ロマニ「え!?何があったんだい!?」

 

司「……」

 

ランサー「?どうしたのですか司?」

「何時もなら直ぐに話の輪に入っていくのに…」

 

ライダー「疲れちゃったのかしら?」

 

司「……ッ」

 

言いたい、けど怖い

みんなは受け入れてくれるか?

受け入れてくれなかったらーー

 

アヴェンジャー「…安心しろ、俺がいる」

 

!!…よし!

 

司「みんな!聞いてほしいことがあるんだ!」

 

俺がスターになろうと思った本当の理由

咲希や家族への想い

演じていた自分

本当の自分がわからないこと全て言った

 

司「俺一人じゃ、見つけられないんだ」

「頼む!一緒に探しえくれないか」

 

はっきり言えば怖い

この人達はーー

 

ロマニ「…司くん……頑張ったね」

 

えっ?

 

シャル「そうだったんだね」

 

悠人「本当の自分…難しい…」

 

司「…怒らないのか?」

 

ロマニ「?どうしてだい」

 

司「だって、ずっと騙してたってことじゃーー」

 

ランサー「司は難しく考えすぎです」

「騙されたなんて私達は思っていませんよ」

 

ライダー「えぇ、わたし達仲間じゃない!」

 

司「ッ、みんな…」

 

駄目だ、涙が出そうだーー

 

カレン「では、夕食にしましょう」

「今日は麻婆豆腐ですよ」

 

麻婆豆腐……

 

司「〜それはいつもだろうが!!」

 

出そうだった涙は、眼の前の脅威に引っ込んだ

 


 

〜?〜

 

ジャンヌ「今帰ったわよ」

 

「おぉ!ジャンヌ!よくお帰りに!」

 

ジャンヌ「大袈裟よ、ジル」

「それより貴方の傷は?」

 

ジル「もう少々回復には時間が…」

 

ジャンヌ「そう、まぁいいわ」ニヤリ

「今の所は順調、邪魔者がいるけどそれはいいわ」

「残りの3体に、あいつもいるんだから」

「覚悟しなさい、イレギュラー共」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be continues

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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自分探し

〜隠れ家〜

 

ロマニ「ーーこれで質問は以上だよ」

 

今、俺はドクターによる診察を受けている

どうしてかというと、前回本当の俺を見つけることを決めたはいいものの、まずどうする、何をするかそこで止まってしまった

そこでドクターの診察を受けてみるのはどうだ

というカレンさんの意見が入った

 

司「これで何かわかるのか?」

 

ロマニ「まぁ、少しばかりはね」

「…少しアヴェンジャーと話さなきゃいけないから」

「シャル達の所に行ってくれないかい」

 

司「?わかった…」

 

少しばかり疑問に思ったが司は出ていく

 

ロマニ「……」

 


 

アヴェンジャー「…どうだった?」

 

ロマニ「…彼の考えは異常だったよ」

「自分のことより妹のこと」

「妹を笑顔にしなければ自分に価値がない」

「本気でそう思っていたよ」

 

アヴェンジャー「…そうか」

 

ロマニ「…恐らく、これは彼の生活環境のせいだろう」

「物心付いた時から彼の両親は妹さんのことを心配していたんだろう」

「司くんの事はもちろん愛してたんだと思う」

「けど、妹さんの方にばかり目がいった」

「そのせいで、司くんの中に歪な考えができたんだ」

「幼い子供は何色にも染まるからね」

 

アヴェンジャー「……」

 

ロマニ「…僕ははっきり言って彼の両親が許せない」

「そして、彼の歪な考えに気付けなかった自分にもッ!」ドン

 

ロマニの顔は怒りと悲しみで埋まっていた

 

ロマニ「…僕達にできることは、手伝うことだけだ」

「本当の自分は自分にしか見つけられないんだから」

「…アヴェンジャー、司くんの事頼んだよ」

「僕達もできる限りのことはする」

「けど、1番近くにいる君ならーー」

 

アヴェンジャー「あぁ、任せろ」

「こちらもできる限りはする」

「……それはそれとしてあのシスターは何処だ」

「朝からいないようだが…」

 

ロマニ「あれ、知らなかったのかい?」

「カレンはこの近くの教会で働いていてね、今日は朝からやることがあるらしいよ」

 


 

〜教会近く〜

 

カレン「…お待ちしていました」

「貴方一人ですか」

 

「うん、彼は忙しくてね」

「それでどうだい?あの家の居心地は」

 

カレン「えぇ、快適ですよ」

「子供たちも、ゆっくりできています」

 

「それは良かった、彼らにはサーヴァントを倒してもらはなければ困る」

「僕達も表立っては動けないからね」

 

カレン「…貴方は何か知っているのですか」

「この聖杯戦争について」

 

「僕は何も、けど彼なら知っているのかもね」

「だからこそ君達にあの家を用意して、資金も出したんだと思う」

 

カレン「…そうですか」

「では、私はこれで」

 

「おや、もう行ってしまうのかい?」

 

カレン「こちらも忙しいので」

 

「そうか…じゃあ、またね」

 

そう言うとカレンの話していた相手は去っていく

カレンは去っていくのを確認すると小さくため息をついた

 


 

司「〜〜〜」

 

ドクターの顔、何か変だったな

多分、深刻だったんだろうな

自分にとっての普通のことを話したつもりだったけど

…やっぱり、壊れてんのかな俺

 

悠人「…司」

 

司「うぉ!…って悠人か」

「驚いたぞ」

 

悠人「何回も呼んだ、けど気づかなかった」

 

司「そうなのか、悪いな」

 

悠人「どうだった?」

 

司「深刻だったんだと思う」

「ドクターの顔、怒って悲しんでたし」

「それで悠人、なんのようだ?」

 

悠人「あっ、司リビングに来て」

「みんな待ってるから」

 

司「?…わかった」

 

そう言うと悠人は走っていった

何かあったのか?

 

〜リビング〜

 

シャル「待ってたよ!司!」

 

司「あ、あぁ、元気だなシャル…どうした?」

 

シャル「僕達、本当の司を探すの手伝うって言ったでしょう」

「色んな意見が出たから、やっていこうと思って!」

 

司「!…ありがとうな!みんな」

 

俺のために…

 

ランサー「では、私から!」

「こちらに座ってください!」

 

司「お、おう」

 

少しの間待つと、いい匂いがする

これはーー

 

ランサー「どうぞ!司の好きな生姜焼きです!」

 

司「おお!」

 

悠人「…何で料理?」

 

ランサー「ご飯を食べれば、元気が出ます!」

「その反動で本当の自分を思い出せるのではないかと!」

 

悠人「…バカなの?」

 

司「久しぶりの生姜焼きだ!」

「普通の料理出せるなら早く言えよ!」

「あぁ、久しぶりの普通の飯だ…」

「いただきます!」

 

ゆっくりと口の中に入れていく

そしてゆっくりと噛み締めて食べーー

 

司「辛〜〜〜〜〜〜〜い!!!?!??!?」

 

あまりの辛さに地面に転がる

これは!これは!?

 

悠人「…何入れたの?」

 

ランサー「メニュー通りに入れましたよ」

「ただ、ミスカレンのアドバイスでこちらのーー」

「秘伝の調味料を!」

 

絶対に辛子だ!

ランサーも騙されてんじゃねえ!

それがなければ完璧だっただろうが!

てか、見た目からして劇物だろ!?

 

てか、水を!水をくれ〜〜〜!!!!

 

〜数分後〜

 

司「まだ喉が辛い…」

 

悠人「…うちのランサーがごめん」

 

ライダー「じゃあ次は私ね!」

 

司・悠人『…不安しかない』

 

ライダー「司!ちょっとこっちに来て頂戴!」

 

司「あ、あぁ」

 

コレニキガエテクレナイ ハ!?ナンデコンナノヲ!? ゼッタイヤダ!

 

ソウイワズニ! チカラツヨ! ヤメ,ヤメロ〜!

 

悠人「…何起きてるの」

 

シャル「服を着させられてるんじゃない?」

 

悠人「悲鳴が聞こえるけどーー」

 

ライダー「準備ができたわ!!」

「司!出てきて!」

 

そうして出てきたのは金髪の長い髪にソングスカート

を履き、メイクをした可愛らしい少女だった

 

悠人「……ハッ!…司なの?」

 

司「…そうだよ…笑えよ」

 

シャル「いや似合いすぎててびっくりして」

 

悠人「うん、違和感ない」

 

司「…それはそれでな…」

 

ランサー「ライダー、何故女装を?」

「これも、本当の自分探しに必要が?」

 

ライダー「えぇ!私も最初はわからなかったけど」

「段々と女装していくうちに本当の自分を見つけられたって言うものがあったから使えるかと思って!ほら!」

 

写真をこちらに見せてくる

見てみると、おっさんが女装をしている写真だ

 

悠人「…これ違う、別のものに目覚めてる」

 

司「本当の俺がこれで見つかってたまるか!!」

 

カツラを投げ捨てながら、司は叫ぶ

 

シャル「じゃあ次は僕の番だね!」

 

司「…本当に大丈夫なんだろうな」

 

シャル「任せてよ!僕のはこれ!」

 

そう言って見せてきたのはーー

 

司・悠人「DVD?」

 

シャル「うん!自分がわからなくなった主人公が少しずつ成長していく物語だよ!」

「こういうものから、ヒントを見つけるのもありかと思って!」

 

悠人「…成る程」

 

司「他の二人と違って良い意見だな」

 

シャル「じゃあ、早速見てみよー!」

 


 

〜視聴後〜

 

一同『………』

 

…はじめの展開は良かった

主人公が仲間と一緒に自分とは何かを探していく

面白いものだった、だかーー

 

司「…バットエンドか…」

 

最後は本当の自分を見つける前に

トラックにはねられ死亡

…そんな展開誰が予想できる

 

シャル「…ごめん、もっとちゃんと確認しとけば良かった」

 

ライダー「…失敗は誰にでもあるわ」

 

ランサー「えぇ、アイデアは悪くはありませんでしたし…」

 

…この空気、気まずい

みんな善意でやってるのはわかっているが

見つけられるか不安になってきた…

 

悠人「…最後に僕」

 

司「!悠人もあるのか」

 

悠人「うん、司これ付けて」

 

司「これ、イヤホンか?」

 

司はイヤホンを付ける

 

悠人「流すよ」

 

そう言うと音楽が流れてきた

 

「〜♪〜〜♪」

 

聞いていて、暖かくて安心できて

胸が締め付けられて

心から救われたと思わせる

そんな音楽だった

 

司「……♪」

 

そう思っていると音楽が終わる

もっと聞いていたかったな

 

悠人「どう?」

 

司「…聞いてて、救われたって思った」

「優しい…音楽だったぞ」

 

悠人「…そっか」

 

シャル「この曲、誰の曲なの?」

 

悠人「…作った、僕が」

 

ランサー「!悠人が!」

 

悠人「うん、父さんが作曲家だから」

「いつも家で作業も見てた」

「本当の司を探す方法かんがえたんだけど、出なかったから」

「自分の司を"救いたい"っていう想いを音楽にした」

 

司「……そっか、ありがとう、悠人」

 

シャル「…けど、本当の司は見つけられなかったね……」

 

司「そんな簡単に見つかるとは思っていないぞ」

「それに、今日はーー」

 

みんな俺のために色々、考えたり

調べたり、用意したりしてくれてーー

 

司「嬉しい日だったからな!」

 

ロマニ「みんな〜」

 

シャル「ドクター!アヴェンジャーも!」

 

ロマニ「今日は何処かに食べに行かないかい?」

「カレンは今日、忙しくて帰ってこれないみたいだから」

 

司「行くぞ!今度こそ普通の料理だ!」

 

シャル「何処行く!何処行く!」

 

悠人「…焼肉とか?」

 

ロマニ「ちょっと!?そんなに高い所は駄目だからね!?」

 

アヴェンジャーの見る先には笑顔の司がいた

 

アヴェンジャー「!……」フッ

「あれならば、すぐ見つけられそうだな」

 

ランサー「アヴェンジャー!早くしてください!」

「置いていきますよ!」

 

アヴェンジャー「クハハハハ!今行く!」

「ドクターよ!俺はこの店を希望する」

 

ロマニ「ちょ!これ高級店じゃないか!?」

「駄目に決まってるだろ!?」

「誰か!彼らを止めてくれ〜〜〜〜!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

to be continues

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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海賊?再び

〜司side〜

 

それはある日のことだった

ドクターに呼ばれ、俺はリビングに向かっていた

そこには俺が目を背けていたアレがあった

なんで、どうして!?

ここなら!ここならあれから逃げられると思ったのに!?

そんな俺を見て、ドクターは笑顔を浮かべ話しかける

 

ドクター「司くん」

 

嫌だ!聞きたくない、聞きたくない!?

 

「"勉強"しようか」

 

 

 

イヤ〜〜〜〜〜〜〜!!?!?!?!?

 


 

カキカキ、カキカキ

 

司「なんで勉強なんかしなくちゃ……」シクシク

 

ロマニ「いや、君本当なら学校に行ってるんだから」

「ここにいる間もやってもらうからね」

 

司「…悠人とシャルは」

 

ロマニ「えっ」

 

司「なんで俺だけなんだ!」

「あの二人もやるべきではないか!?」

 

ロマニ「悠人もシャルも昨日のうちに終わらせて、出掛けたよ」

 

司「はぁ!?そんなの聞いてないぞ!?」

 

ロマニ「君は昨日、アヴェンジャーと出掛けていただろう」

 

司「グッ…」

 

そういえば出ていく時、ドクターが呼びかけてたような…

 

ロマニ「本当の自分探しも大事だけど、こっちも大切だよ」

「わかったら手を動かす」

 

司「はい…」

 


 

〜悠人side〜

 

悠人「ーー後なに買うのシャル?」

 

シャル「後は、本屋に行くくらいかなぁ…」

 

僕とシャルは今、買い物を楽しんでいる最中だった

 

シャル「本当は司も連れてきたかったんだけどな…」

 

悠人「話聞かずに飛び出していった司が悪い」

 

勉強を昨日のうちにやっていれば、遊びに行けたのに…

司、哀れな

 

シャル「まぁ、カレンさんじゃないだけマシだけど(小声)」

 

悠人「?なんか言った」

 

シャル「ううん、なんでもないよ!」

 

悠人「そう?…ところでシャルは本屋で何買うの?」

 

シャル「あぁ、料理本と司自分探しの役に立つものかな〜」

 

自分探しか…

 

悠人「…司も変わったよね」

 

シャル「え?」

 

悠人「ほら、自分探しを始めたあたりから」

「スターって言わなくなったでしょ」

 

シャル「あぁ!確かに!」

「それに声のボリュームも少し下がった気がする」

「普段とまったく変わらないから違和感なかったよ」

 

悠人「麻婆豆腐食べたときのリアクションも同じだし」

 

対して大きな違いが見つからない

 

シャル「…でもいまいち実感ないなぁ」

「司が演技してたって」

 

悠人「…本人も気づいてなかったんだし」

「僕達も違和感なかったもんね」

 

シャル「けど、やっぱり少し思うこともあるんだ」

「少しの間だけど、一緒に暮らしてたからさ…」

 

悠人「シャル…」

 

シャルは少し暗い顔をする

ここで話題をーー

 

悠人「…そういえば、シャル料理するの?」

「料理本買うとか言ってたし」

 

シャル「えっ、あぁそうだよ」

「いつも朝に司の断末魔聞くのも、なんか可哀想だし…」

 

悠人「…成る程」

 

いつも聞いてるから逆に違和感がなくなってた

そうだよね、普通朝から断末魔なんか聞きたくない

 

シャル「そういえば、悠人ってーー」

 

ドッカーン

 

!?

 

悠人「爆発!?」

 

シャル「こんな昼からッ!サーヴァントの仕業だったら急がないと!?」

 

そう言ってシャルは走り出す

 

ランサー「悠人、我々も」シュイン

 

悠人「うん!」

 


 

悠人「シャル、どうーー」

 

「デュフ!デュフフフフ!」

 

悠人「何あれ…」

 

シャル「サーヴァント…みたいだけどーー」

 

独特な笑い声をしたサーヴァントがいた

巨大な船が背後にあり

何処か海賊っぽい見た目だがーー

 

悠人「…オタクっぽい」

 

「だまらっしゃい!そこの餓鬼!…ってーー」

「その令呪、マスターですかな?」

 

男は令呪の存在に気づく

 

ランサー『悠人、あのサーヴァントの右手を』

 

ランサー人言われ見てみると女の人が捕まっていた

意識を失い、あの男に抱えられている

 

シャル「ああー!あの人有名なアイドルだよ!」

 

アイドル?

 

ランサー「その女性をどうするつもりだ!」

 

ランサーが槍を向け問いかける

 

「何って、決まってるでしょう……」

 

男は下を向く

 

「デュフ、デュフフフフ!」

「拙僧だけのハーレムのため!」

 

…………は?

 

一瞬思考が停止していた

シャルなんか口を開けて固まっている

 

「アイドル!それは手の届かぬ高嶺の花!」

「だか、そんなアイドルたちを自分だけのものにする!」

「想像するだけで笑いが止まりませんなwww」

 

…………

 

悠人「…ランサー」

 

シャル「…ライダー」

 

『殺れ』

 

その言葉とともにランサー、ライダーは、攻撃を仕掛ける

 

ランサー「このような、このような者が英霊とは!」

「私は、悲しい!」

 

「ちょ!それ違うキャラのセリフでは!?」

 

ランサー「円卓特権です!」

 

ランサーは槍を振るうが、ぎりぎり掠める程度に避ける

ライダーがガラスの馬で突進を仕掛ける

 

「おぉ!美しい!拙者のハーレムにどうですかなwww」

 

ライダー「貴方みたいな人はお断りよ!」

 

「これは、手厳しいですな!」

 

男は遊ぶかのように避け続ける

あの女の人を助けないと!?

 

「それでは、拙者これにてーー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逃さんぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒い炎が男の肩に命中する

その衝撃で男は女の人から手を離した

それをアヴェンジャーが保護する

 

司「悪い、遅くなった!」

 

司がこちらに駆け寄ってくる

 

悠人「司…なんでここに?」

 

シャル「連絡しといたんだ、サーヴァントかもしれないから」

 

司「おかげで勉強からも逃げられたしな!」

「それであいつが敵か?」

 

シャル「うん、認めたくないけど…」

 

「サーヴァント3基って、ずるくありませんか!?」

「そうだ!そこのお子様二人も協力しませんかな!?」

「そうすれば、あんなこともこんなこともーー」

 

ランサー「黙れ」

 

アヴェンジャー「殺すぞ」

 

アヴェンジャーとランサーが殺意を男に向ける

 

「ここで殺られるのは勘弁願いますぞ!?」

「一時撤退だぁ〜!?」

 

 

そう言うと男は船に乗り、何処かへと消えていった

 

…あんなことやそんなこと?

なんだろーー

 

ランサー「悠人、考えてはいけない」

 

えっ、でもあのサーヴァントについて何かーー

 

ランサー「考えては!いけない!」

 

あ、はい…

 

シャル「とりあえず、帰って作戦会議しよっか…」

 

そう言うシャルの顔は疲れ果てていた

 

とりあえず一つだけ言えること、

それは

今回のサーヴァントは変態だということだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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海賊対策

〜隠れ家〜

 

シャル「何あの変態は!!」

 

隠れ家についた途端、シャルが叫ぶ

まぁわかる、あれが英霊だとは思いたくないし

信じたくない

 

司「海賊で船もあったからライダーだろ」

「つまりバーサークライダーだな」

 

シャル「そういうことじゃなくて〜〜」

 

頭を抱え、どのように言葉にすればいいのか

わからず悩んでいる

 

ライダー「わかるわ、あのサーヴァントに見られた時寒気がしたもの」

 

悠人「ライダーがそこまで言うって相当だね…」

 

ランサー「あのサーヴァントは子供の教育、そしてアイドル達の為にも倒さなくては」

 

アヴェンジャー「あぁ、共犯者達の教育に悪いアレを駆除しなくてはな」

 

そのようにバーサークライダーへの殺意が高まっていく中

ドクターが何かを考えていた

 

ロマニ(特徴的な笑い、オタク、海賊)

(確実に"彼"だな)

(あんなサーヴァントが他にもいたらと思うと寒気がするし…)

 

司「まぁ、あいつの狙いはアイドルだろ」

「だったらこの辺りであるイベントで待ち伏せすればいいんじゃないか?」

 

ロマニ「!それなんだけどね、少し調べてみたんだ」

「最近アイドルが行方不明になる事件はなかったけど、襲われて意識不明のアイドルが数名いる」

 

ランサー「?それはおかしくないですか」

「彼の狙いは自分のハーレムのためにアイドルを攫うこと…」

「傷つけることではありません」

 

ロマニ「その通り!つまり他にもいる」

「アイドルを狙っているバーサークサーヴァントがね」

「だから今回の事件のこともあって、この辺りでのイベントはすべてなくなったらしい」

「見つけるのも難しいな…」

 

アヴェンジャー「それにあの素早い動きを封じなければならん」

「いかに奴がバーサーク状態であろうと、攻撃を当てられなければ話にならん」

 

〜〜〜

 

「おや、作戦会議でもしているんですか?」

 

見てみるとカレンさんが立っていた

 

司「カレンさんか、実はそうなんーー」

 

シャル「あぁー!!」

 

突如シャルがカレンさんのことを指さして立ち上がる

 

シャル「カレンさんの"アレ"使えば!」

 

ロマニ「?…!アレか!確かにアレならサーヴァントであっても逃げられない!バーサークライダーへの効果はバッチリだ!」

 

カレン「?何の話をされているのでしょうか、嫌な予感がするのですが…」

 

シャル「後はアイドルだな…」

 

ロマニ「ライダーはどうだい?」

「彼女の歌声はアイドルと同等のものだ」

「バーサークライダーは必ず現れる!」

 

シャル「ナイスアイデア!ドクター!」

「客に関しては僕たちが入るとして、でもそれだけじゃ――」

 

ロマニ「それだったら、こうすれば――」

 

カレン「いえその前に話を聞かせなさい、話はそれからです」

「聞いていますか――」

 

ロマニとシャルの話は止まらず、僕たちは待ちぼうけだ

 

司「…作戦はあいつらが考えてくれるみたいだし、俺たちどうする?」

 

アヴェンジャー「お前はアレだ」

 

指を指した方向には大量の本がある

 

司「…ご飯を!」

 

アヴェンジャー「ノルマが終わるまで貴様に飯はない」

 

司「嫌だ!嫌だ!嫌だ〜〜!」

 

司はアヴェンジャーに引きずられ連行されていく

 

悠人「…ご飯食べよう」

 

ランサー「ですね、私が作ったマッシュは――」

 

悠人「それはいいや」

 

残された僕達は作戦に向け、食事を取ることにしたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アヴェンジャー「これで今日の分は終わりだ」

 

司「ふぁい」

 

 

《司がノルマを終わらせるのはそれから3時間後だったという》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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ステージ準備

〜ステージ〜

 

僕達は今デカイステージにいた

 

シャル「その機材はここにお願いします!」

 

ロマニ「それは向こうの照明の所に――」

 

シャル、ロマニは何故か現場の監督作業を行っていた

 

司「スゲーよな、こんなデカイステージ使わせてもらう上に、人材も貸してもらえるなんて」

 

悠人「逆に何で?」

 

あの隠れ家といい今回といい金をかけすぎじゃないか?

ていうかそんなお金どこから?

 

カレン「このステージは協力者のおかげで借りることができました。やはり持つべきものは金を持つものですね」

 

司「コイツ本当にクズだな」

 

カレン「なんとでもいいなさい」

 

悠人「ていうか本当に協力者、何者?」

 

金持ちなのは確定だとして…

 

シャル「イヤ〜やっと終わったよ」

 

ロマニ「やっぱり忙しいね〜」

 

二人はやりきったような顔をしてこちらに来た

…その顔にちょっと腹が立つ

 

司「てか、本当に来るのか?」

「バーサークライダーじゃないやつも来るかもしれないし。誰も来ないかも」

 

シャル「あいつは多分来ると思うよ」

 

ロマニ「まぁ、来なかったらその時は――」

 

『僕達がライダーのライブを楽しむだけだ!』

 

二人は声を合わせ高らかに笑顔で言う

というかそちらが本音なんじゃ…

 

司「ライダーガチ勢共がッ!」

 

この二人、もしかしたら最初からこれを口実にライダーのアイドル姿を見たかっただけかもしれない。じゃなかったらあんなに張り切ってステージ準備の監督なんか務めない。

…特にロマンは

 

ロマニ「今失礼な事考えなかったかい?」

 

悠人「…気の所為だよ…」

 

変なところで勘が鋭いなドクター

そう思っていると足跡が聞こえてきた

 

「ごめんなさい、遅かったかしら」

 

振り向くとそこには、白のフリフリの衣装を着て

微笑むアイドル衣装のライダーがいた

 

ドクター「女神だ…」

 

シャル「尊い…」

 

この二人、キャラ崩壊が激しすぎない?

 

ランサー「お綺麗ですよ、ライダー」

 

アヴェンジャー「あぁ、王妃にふさわしい美しさだ」

 

ライダー「あら、ありがとう!」

 

アヴェンジャーとランサーはライダーを褒めている

というか、ライダーが来てから作業の音が聞こえないけど…

そう思って見てみると、みんなライダーに見惚れていた

ある者は拝み、ある者は神に感謝し、またある者は鼻血を出して倒れていた

…何これ

 

ライダー「みんな、わたしのためにありがとうね!」ニッコリ

 

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおーーー!!!!!』

 

ライダーの笑顔を見た作業員のみんなの気合はマックスだ

先程より何倍も早い勢いで作業が進んでいく

 

司「…スゲー」

 

悠人「ライダーはアイドル向いてるよ、確実に」

 

カレン「…では私はそろそろ位置につきます」

「ライダーも行きますよ」

 

ライダー「えぇ!じゃあみんな、またね!」

 

そう言うと二人は去っていった

 

司「後はあいつが来るかだな」

 

悠人「そうだけど、その前に――」

 

ロマニ「―――――」

 

シャル「―――――」

 

悠人「この二人を正気に戻そう」

 

司「…だな」

 

〜数分後〜

 

ロマニ「ごめんね、ライダーの笑顔にやられちゃって…」

 

シャル「…同じく」

 

二人は謝ってくるが恐らく反省はしていない

だって顔が笑ってるんだもん

けどそれより――

 

司「それはそれとして!どういう作戦なんだ?」

「何にも聞かされてないんだが」

 

そう、まだ作戦内容を伝えられていないのだ

突然ここに連れてこられ、ライダーのライブの準備をさせられる

何をするつもりか聞いても無視。逆に手を動かせときた。

……一発ぶん殴ろうと思ったけど

 

ロマニ「作戦内容は簡単だ。ライダーのライブに現れたバーサークライダーをカレンが捕まえる。それだけだ。」

 

?…カレンさんが捕まえる?

 

司「できるのかよ?相手、サーヴァントだぞ」

「普通の人間じゃ……」

 

ロマニ「大丈夫だよ。恐らくバーサークライダーとカレンの拘束は相性がいい。僕達は彼女達のことを信じるんだ」

 

…信じる

あっ、そうだ

 

悠人「ねぇ、真名の目星って付いてるの?」

 

そう言うとシャルは難しい顔をする

 

シャル「海賊っていうのでちょっとは絞れたんだけど…まだ…」

 

悠人「…そっか」

 

司「というか、多分生前とキャラが違うだろ。生前からあれだったらどんだけ最先端いってんだって話だし」

 

悠人「…あれも狂化の影響なのかな?」

 

ロマニ「嫌、それはないよ」

 

もしもの可能性を言ってみたらドクターに否定される

 

ロマニ「僕も狂化について色々考えてみたんだ」

「僕の予想では彼らはある一部分を狂化されたと考える」

 

司「一部分?」

 

ロマニ「アタランテは子供への愛。サンソンはライダーを今度こそ満足に殺す、とかね」

「多分その人物が抱いていた利用しやすい感情、それをジャンヌ・ダルクは狂化したんだ」

 

悠人「…利用しやすい感情」

 

司「じゃああのバーサークライダーは?」

 

ロマニ「あ〜、多分だけど――」

 

多分?

 

ロマニ「…海賊といえば食料やら財宝を奪うものだろ。だけどあの性格に海賊としての本能、それがうまく合わさってああなったんだと思う」

「簡単に言えば、極上の女がほしいってところかな」

 

嫌、それは…ちょっと…

 

シャル「…キモいな〜」

 

司「……でも、まだ攫われてはないんだよな。誰も」

 

ロマニ「そうだね、それが唯一の救いだ。」

「何より!そんなことをアイドルにさせようものなら!」

「僕が死のうとも、そいつをコロス」

 

…怖いな、ハイライトの宿ってない目に無表情の顔は特に

 

シャル「…あっ、もうそろそろ時間だ!」

「早くステージに入ろう!」

 

司「あっ、あぁ!そうだな!ライダーのアイドル姿早く見たいな!」

 

悠人「う、うん!楽しみ!」

 

この日、僕達はロマニにはなるべくアイドルの話題を出さないように決めたのだった

 


 

「デュフフフフ!感じますぞ、感じますぞ!」

「アイドルの気配が!待っててね〜アイドルちゃん!」

「拙者が今から迎えに行くから!デュフフフフ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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