Q:三分後に世界を救いなさい。但し与えられるスキルはAIが適当に自動生成したものに限るものとする。 (大場鳩)
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射手座の場合

「お前、死んだわね。」

 

「えっ、どういうこと?」

 

「交通事故に遭ったんでしょう?でも、死ぬ前にもう一つの世界に転生することができるわ」

 

「異世界?」

 

「そう。こちらの世界でやり直すチャンスがあるわ。でも、条件があるのよ」

 

「どんな条件ですか?」

 

「その世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「分かりました。でも、なぜ私なんですか?」

 

「それは、あなたが選ばれたからよ」

 

「採用基準は?」

 

「知らない」

 

「何故?」

 

「AI任せだから?」

 

「……」

 

「心の準備ができたら、スキルを与えましょう。えーとそうね。貴方何月生まれ?」

 

「12月19ですけど」

 

「じゃあ射手座ね。そこから連想されるスキルを一レベルにつきひとつです。今からいうから覚えなさい。

 

「レベル1: 弓術 - 弓による攻撃の精度と威力が向上する。

レベル2: 狩人の目 - 動物や魔物の位置を感知する能力を持つ。

レベル3: 追尾矢 - 敵を自動的に追尾する矢を放つことができる。

レベル4: 応急手当 - 自己治癒能力を高め、簡単な治療ができるようになる。

レベル5: 速射 - 弓の連射速度が向上する。

レベル6: 火矢 - 炎を纏った矢を放つことができる。

レベル7: 野外生存 - 野外での生存技能が向上する。

レベル8: マルチショット - 一度に複数の矢を放つことができる。

レベル9: 身軽さ - 軽い動作で素早く移動できるようになる。

レベル10: 狩猟技能 - 魔物や動物の解剖学や行動パターンを理解することができる。」

 

「ちょっちょっといきなり始まった」

「何?」

「そんないっぺんに言われても覚えられないんですけど」

「スキルを発動させるには効果を理解した上でスキル名を口にしないと駄目だからね」

「……メモかなにかありますか?」

「あるけど異世界に持ってけるのはひとつだけだから代わりにスキルを手放すことになるけど?」

「メモだけ持ってどうしろと?」

「じゃあ要らない? 要らないならやめるけど」

「要ります」

 

「レベル11: 絶妙な狙い - 正確な狙撃が可能になる。

レベル12: 跳弾矢 - 壁などに跳ね返りながら敵に攻撃する矢を放つことができる。

レベル13: 狙撃指示 - パーティーメンバーに対して攻撃目標を指定することができる。

レベル14: 隠密行動 - 敵から見つからないような動作ができるようになる。

レベル15: 狙撃連鎖 - 連続で正確に狙撃することができる。

レベル16: マルチショット - 一度に複数の矢を放つことができる。

レベル17: 追尾魔法矢 - 追尾する魔法力を込めた矢を放つことができる。

レベル18: シャープシューター - 遠距離からの攻撃の精度が向上する」

 

「あの多分勘違いでなければ同じやつふたつ出てきたんですけど」

「要らない?」

「要ります要ります」

 

「レベル19: 矢の回収 - 矢を回収する際に失われた矢の数が減る。

レベル20: パワーショット - 弓による攻撃の威力が大幅に向上する。

レベル21: 魔法射撃 - 魔法力を込めた矢を複数同時に放つことができる。

レベル22: 矢切り - 敵の矢を切り裂くことができる。

レベル23: 毒矢 - 毒を纏った矢を放つことができる。

レベル24: 狙撃強化 - 狙撃の威力が向上する。

レベル25: 隠密移動 - 敵から見つからないように素早く移動できるようになる。

レベル26: 爆裂矢 - 爆発を起こす矢を放つことができる。

レベル27: 瞬発力 - 急速な動きをすることができるようになる。

レベル28: 応急処置強化 - 応急処置の効果が向上する。

レベル29: 弓使いの嗅覚 - 周囲の状況を嗅覚で感じ取ることができる。

レベル30: 超跳弾矢 - 壁を跳ね返る矢を高速で連射することができる。

レベル31: 魔法矢強化 - 魔法力を込めた矢の威力が向上する。

レベル32: 狙撃範囲拡大 - 狙撃が届く範囲が広がる。

レベル33: 魔法防御 - 魔法攻撃から身を守ることができるようになる。

レベル34: 集中力 - 集中して狙いを定めることができるようになる。

レベル35: 遠隔探知 - 遠くの敵を探知することができるようになる。

レベル36: 装填速度 - 矢を素早く装填できるようになる。

レベル37: 爆発範囲拡大 - 爆発矢の範囲が広がる。

レベル38: 狙撃精度 - 狙撃の精度が向上する。

レベル39: 警戒心 - 敵の接近を素早く察知することができるようになる」

 

「……」

 

「何か言いたそうね」

 

「いいえ大丈夫です」

 

「レベル40: 多重射撃 - 複数の矢を同時に放つことができる。

レベル41: 矢の貫通力強化 - 矢が貫通する力が強くなる。

レベル42: 爆風矢 - 矢が着弾した際に爆風を起こすことができる。

レベル43: スタン矢 - 相手を一時的に動けなくする矢を放つことができる。

レベル44: レーザーサイト - 矢の軌道を見ることができるようになる。

レベル45: 狙撃解除 - 狙撃中に攻撃を受けても狙撃が解除されなくなる。

レベル46: 自己再生 - 軽傷を治すことができるようになる。

レベル47: 超高速矢 - 非常に速い矢を放つことができる。

レベル48: 爆炎矢 - 火炎を纏った矢を放つことができる。

レベル49: 狙撃後の一撃 - 狙撃を放った後に一撃を加えることができる。

レベル50: 無限矢 - 無限に矢を使用することができるようになる」

 

「……」

 

「……ふう。あら不満そうね」

 

「えーと正直覚えられるか不安です。大体レベルってことは敵を倒さないと手に入らないんですよね。そこまで辿り着けるかも分かりませんし」

 

「そうね。じゃあこうしましょう! 今言ったスキルを九つだけ選んで廃棄します。代わりに三つずつ掛け合わせてエキストラスキルに変えてあげます。これはレベルに依存せず最初から使用可能です」

 

「その方が楽かな。じゃあそれでお願いします」

 

「じゃあ九つ選んで。もし覚えてないならこっちで適当に見繕うけど?」

 

「お任せで」

 

「「ステルス歩行」、「スナイパービジョン」、「爆風矢」を組み合わせた「サプライズ攻撃」

「ステルス歩行」で敵の視界から逃れ、 「スナイパービジョン」で相手の位置を特定し、「爆風矢」を使って敵を驚かせつつ攻撃する技。

「多重射撃」、「超高速矢」、「無限矢」を組み合わせた「弾幕」

「多重射撃」で矢を複数放ち、「超高速矢」でそれらを高速で発射しつつ、「無限矢」で弾幕を維持する技。

「応急処置強化」「自己再生」「魔法矢強化」を組み合わせた「回復強化」。

軽傷を治すことができるようになる「自己再生」と、応急処置の効果が向上する「応急処置強化」を、魔法力を込めて更に強化する回復技」

 

「うーん元々存在しなかったスキルが掛け合わせの素材として生えてきた気がする。でも強そうだからまあいいか」

 

「何か言った?」

 

「よし褒めておこう。ありがとうございます。さすがです女神様。さすめが」

 

「ふふんそうでしょうそうでしょう」

 

「いやあ本当にお綺麗だし有能だなあはははは」

 

「そこまで言うなら追加サービスしてあげましょう。今言ったスキルの効果を全て掛け合わせてひとつのスキルにしてあげるね。その方が楽でしょう? 私って気が効くなあ」

 

「えっ、ちょっ待て、それは」

 

「はいどーん『必中弾幕回復矢』。視界範囲内の標的を確実に治療できてしまう矢だよ」

 

「……あの他のスキルは?」

 

「勿論ないよ?」

 

「攻撃手段は?」

 

「これだけ♪」

 

「……おまえやっぱポンコツだろ」

 

追伸:この後なんだかんだでスキルが活躍して無茶苦茶異世界を救った。

 



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AB型の場合

「お前、死んだわね。」

 

「えっ、どういうこと?」

 

「居酒屋の狸の置物が頭上に降ってきて死んだの」

 

「そういえば繁華街を歩いてたらいきなり目の前が真っ暗になったっきり……狸の置物?」

 

「でも、死ぬ前にもう一つの世界に転生することができるわ」

 

「異世界?」

 

「そう。こちらの世界でやり直すチャンスがあるわ。でも、条件があるの」

 

「どんな条件ですか?」

 

「その世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「分かりました。でも、なぜ私なんですか?」

 

「それは、あなたが選ばれたからよ」

 

「採用基準は?」

 

「ダーツ」

 

「えっ?」

 

「名簿を壁に貼り付けてダーツで適当に決めました」

 

「おしゃれバーで遊ぶ感覚で決められたのか」

 

「心の準備ができたら、スキルを与えましょう。えーとそうね。貴方、血液型は?」

 

「ABでRhマイナスですけど?」

 

「見た目地味なくせに珍しい血液型じゃない。じゃあ特別にレアスキルをあげるから五十のうちひとつを選びなさい」

 

「血液型で得したのこれが初めてかも」

 

「絶対防御 - ユーザーを物理的・魔法的な攻撃から完全に無傷にする。

絶対魔法 - ユーザーが完璧な精度と最大の力でどんな魔法をも使えるようにする。

絶対力 - ユーザーに並外れた身体的な力と持久力を与える。

錬金術の熟練 - ユーザーが望む物質や材料を作り出せるようにする。

獣使い - ユーザーがどんな動物やモンスターでも手なずけて命令できるようにする。

バーサーカー - バトルでのユーザーの身体能力と攻撃性を増す。

鍛冶の熟練 - ユーザーが最強の武器や防具を作ることができるようにする。

身体操作 - ユーザーが自分の体を完全にコントロールできるようにし、形や大きさも変えられる。

魅了 - ユーザーが言葉や行動で他人を魅了・操作できるようにする。

千里眼 - ユーザーに遠くの出来事を見る能力を与える。

次元移動 - ユーザーが異なる次元や世界を移動できるようにする。

ドラゴンスレイヤー - ユーザーのドラゴンに対する力を増し、ドラゴンの力を吸収することができるようにする。

属性魔法 - ユーザーが要素(火、水、土、風など)をコントロール・操作できるようにする。

エンチャント - ユーザーが物品に魔法的な性質を与えることができるようにする。

神の存在感 - ユーザーが力と神聖性のオーラを放つことができ、恐怖と尊敬を与える。

癒しの魔法 - ユーザーが魔法でどんな傷や病気も治癒できるようにする。

幻惑の魔法 - ユーザーが感覚を騙す幻を作り出せるようにする。

不死身 - ユーザーに永遠の命と若さ」

 

「ストップ。ちょっと待ってください」

 

「……なんか文句でも?」

 

「文句はないんですけどこひとつ良いですか?」

 

「何?」

 

「毎回、効果説明にユーザーって入ってるのはどういう意味ですか?」

 

「ユーザーは使用者って意味だけど?」

 

「じゃあもうそれ使用者で良くないですか? 何でわざわざユーザーとかカタカナ使うんですか?」

 

「仕様」

 

「仕様って」

 

「あんたいちいち細かいわね。AB型のくせにA型みたいな性格してるって言われない?」

 

「言われます」

 

「でしょうね。A型らしくスキルのグレードをレアじゃなくてコモンまで下げても良いんだけど?」

 

「すいません。どうぞ続けてください」

 

「巨人化 - ユーザーが自分の体を巨大化させることができるようにする。

調和の力 - ユーザーが周りの自然界を操り、調和をもたらす力を得る。

死者蘇生 - ユーザーが死者を蘇らせることができるようにする。

変身 - ユーザーが他の形態や姿に変身できるようにする。

タイムトラベル - ユーザーが時間を移動できるようにする。

魂の召喚 - ユーザーが他人の魂を召喚することができるようにする。

バリア - ユーザーが自分や他人を攻撃から守るバリアを張れるようにする。

氷の魔法 - ユーザーが氷を操り、凍らせたり、氷の塊を作り出すことができるようにする。

暗黒魔法 - ユーザーが闇の力を操り、攻撃を行うことができるようにする。

未来予知 - ユーザーが未来を予知することができるようにする。

空中浮遊 - ユーザーが空中で浮遊することができるようにする。

剣の達人 - ユーザーが剣を使いこなし、切り裂くことができるようにする。

魔法の護符 - ユーザーが周りの人々に魔法的な護符を付けることができるようにする。

反射 - ユーザーが物理的な攻撃を反射することができるようにする。

呪い - ユーザーが他人に呪いをかけることができるようにする。

声の操作 - ユーザーが声を操作し、他人の行動を制御できるようにする。

オーバーロード - ポンポコ野郎が自分の力を超えたレベルまで増幅させることができるようにする。

爆発魔法 - ユーザーが強力な爆発を引き起こす魔法を使うことができるようにする。

魔法の語源 - ユーザーが魔法の起源と歴史を知り、より強力な魔法を使うことができーー」

 

「……えっ?」

 

「何?」

 

「今途中で変なのなかったですか?」

 

「変なの?」

 

「いやユーザーじゃなくてポンポコ何とかって言いませんでした?」

 

「オーバーロード - ポンポコ野郎が自分の力を超えたレベルまで増幅させることができるようにする」

 

「それです。誰ですか? そのポンコツタヌキ」

 

「ポンポコ野郎様だけど?」

 

「その能力を使うと自分じゃなくてポンポコ次郎のレベルが増幅されるってことですか?」

 

「ええポンポコ野郎様がね」

 

「女神が敬称つけるとか何者なんだよポンポコ様」

 

「悪いけどそれ以上の説明は許されていないの」

 

「本当に何者なんだよ」

 

「続けるわ。

神話の生き物 - ユーザーが神話上の生き物を召喚することができるようにする。

瞬間移動 - ユーザーが瞬間的に別の場所に移動することができるようにする。

心の読み取り - ユーザーが他人の心を読み取ることができるようにする。

熱の魔法 - ユーザーが熱を操り、火を起こしたり、加熱したりすることができるようにする。

ガーディアン - ユーザーがガーディアンを召喚し、自分や他人を守ることができるようにする。

神速 - ユーザーが極めて高速で動くことができるようにする。

魔法の習得 - ユーザーがより多くの魔法を習得できるようにする。

雷の魔法 - ユーザーが雷を操り、放電したり、電撃を起こしたりすることができるようにする。

空間操作 - ユーザーが空間を操作し、物体の位置を変えたり、物体を出現させたりすることができるようにする。

水の魔法 - ユーザーが水を操り、水を凍らせたり、水を操って攻撃することができるようにする。

火の魔法 - ユーザーが火を操り、炎を起こしたり、火を操って攻撃することができるようにする。

超能力 - ユーザーが超能力を持ち、テレキネシスや透視などの能力を発揮することができるようにする。

絶対防御 - ユーザーがあらゆる攻撃から身を守る絶対的な防御力を得ることができるようにする。

以上、五十。ふう」

 

「お疲れ様です」

 

「さあそれじゃあ早速どのスキルにするか決めて頂戴」

 

「オーバーロードでお願いします」

 

「決断早っ。……本当にそれでいいのね?」

 

「なんか無茶苦茶気になるんでお願いします。というか後半ほとんど聞き飛ばしてました」

 

「後悔はない?」

 

「多分選ばなかったら気になり過ぎて次の人生後悔そうなんで」

 

「幸運を祈るわ。グッドラック!」

 

追伸:この後、ポンポコ野郎様が大活躍して無茶苦茶世界を救った。



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探偵の場合

「お前、死んだわね。」

 

「えっ、どういうこと?」

 

「野良猫に引っ掻かれた傷から感染症になってそのまま死んだんでしょう?」

 

「病院に行って熱がひどくてそのまま寝て……あれから死んだのか」

 

「死んだわね」

 

「あのヤブ医者、痛み止めだけ飲めば問題ないって言ってた癖に」

 

「でも、死ぬ前にチャンスをあげましょう。おめでとう。もう一つの世界ーー異世界に転生することができるわ」

 

「異世界?」

 

「そう。こちらの世界でやり直すチャンスがあるわ。でも、条件があるの」

 

「どんな条件だ?」

 

「その世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「何故自分なんだ?」

 

「それは、あなたが選ばれたからよ」

 

「よく分からん」

 

「心の準備ができたら、スキルを与えましょう。えーとそうね。貴方職業は?」

 

「探偵だな」

 

「じゃあ探偵から連想されるスキルを一レベルにつきひとつ今から与えるわ。

 

レベル1:観察力 - 細かなところまで見逃さず、周りをよく観察することができる。

レベル2:洞察力 - ある事象に関する真相や本質を見抜く力を身につける。

レベル3:質問力 - 相手に対して適切な質問をすることができる。

レベル4:忍耐力 - 長時間状況を見守り続けることができる。

レベル5:記憶力 - 見たもの、聞いたことを鮮明に記憶することができる。

レベル6:読書力 - 膨大な量の文献から必要な情報を効率的に抽出することができる。

レベル7:インタビュー技術 - 相手の話を引き出すテクニックを身につける。

レベル8:暗号解読 - 暗号を解読することができる。

レベル9:人相学 - 人の外見から性格や行動を読み取ることができる。

レベル10:証拠集め - 現場から必要な証拠を収集する技術を身につける。

レベル11:情報収集 - 様々な情報源から情報を収集する技術を身につける。

レベル12:合理的思考 - 論理的に考える力を身につける。

レベル13:分析力 - 大量の情報を整理し、分析する能力を身につける。

レベル14:推理力 - 様々な仮説を立て、それらを検証する力を身につける。

レベル15:暗記力 - 大量の情報を暗記することができる。

レベル16:スパイ技術 - スパイ活動に必要な技術を身につける。

レベル17:フォレンジック - 科学的手法を使って物的証拠を分析する技術を身につける。

レベル18:統計学 - 統計的なデータ分析を行う力を身につける。

レベル19:交渉技術 - 相手との交渉を成功させるためのテクニックを身につける。

レベル20:トレーサー - 物事の行方を追跡する技術を身につける」

 

「えーとちょっと待ってくれないか?」

 

「何?」

 

「異世界ってどんな場所なんだ? もしかしてファンタジー的なモンスターとかがいる場所なんじゃないのか?」

 

「ええいるわね」

 

「レベルがあるってことはそいつらを倒して強くならんとスキルが手に入らないわけだ」

 

「そうね」

 

「つまり治外法権で弱肉強食の腕っ節がものを言う世界なんだよな?」

 

「ありていに言えばそうなるわね」

 

「……」

 

「レベル21:犯罪心理学 - 犯罪者の心理を理解し、犯罪者の行動や犯罪の動機を解明する能力を身につける。

レベル22:リサーチ技術 - 様々な情報源から必要な情報を調べ上げる能力を身につける。

レベル23:テクニカルスキル - コンピューターやネットワークなどの技術を駆使して情報を収集する能力を身につける。

レベル24:マーケティング - 様々な人や組織とのコミュニケーションに必要なスキルを身につける。

レベル25:リスクマネジメント - 事前にリスクを予測し、それに対する対策を講じる能力を身につける。

レベル26:ネゴシエーション - 交渉を成功させるためのテクニックを身につける。

レベル27:データ分析 - 大量のデータを分析し、有用な情報を抽出する技術を身につける。

レベル28:クリティカルシンキング - 問題解決に必要な論理的思考力を身につける。

レベル29:コミュニケーション - 人とのコミュニケーションに必要なスキルを身につける。

レベル30:フォトグラフィー - 写真撮影に必要な技術を身につけ、物証や情報収集に活用する。

レベル31:サバイバル技術 - 屋外での生存に必要な技術を身につけ、不測の事態に備える。

レベル32:仮説形成 - 仮説を立て、その仮説を証明するための証拠を収集する能力を身につける。

レベル33:フォレンジック - 犯罪現場からの証拠を収集し、分析する技術を身につける。

レベル34:メンタリング - 相手の成長や発展を支援するためのスキルを身につける。

レベル35:プレゼンテーション - プレゼンテーションを成功させるためのスキルを身につける。

レベル36:ディベート - 議論を成功させるためのスキルを身につける」

 

「なあ女神様」

 

「……何?」

 

「フォレンジックがふたつあったが?」

 

「要らないなら削除するけど?」

 

「……これから異世界で魔王を討伐させられるんだよな?」

 

「そうね」

 

「確かに探偵するには便利そうなスキルばかりではあるんだけどさ、討伐の役に立つとはどうしても思えないんだが?」

 

「探偵は犯罪者を捕まえるものでしょう?」

 

「おれはペット探しと浮気調査が専門だが……まあそうだな。少なくともモンスターや魔王何かと戦う職業ではないよ」

 

「だったら魔王も広い意味では犯罪者なのだから役に立つに決まってるじゃない。QED」

 

「……ドヤ顔だな」

 

「レベル37:セキュリティ - 情報や資産を守るためのセキュリティ対策を講じるスキルを身につける。

レベル38:コンサルティング - 企業や個人に対してコンサルティングを行うためのスキルを身につける。

レベル39:情報解析 - 情報を収集し、分析するための技術を身につける。

レベル40:法律知識 - 法律に関する知識を身につけ、法的な問題に対応する能力を身につける。

レベル41:プロジェクトマネジメント - プロジェクトを成功させるためのマネジメントスキルを身につける。

レベル42:調査報告書の作成 - 調査結果をまとめ、報告書を作成するスキルを身につける。

レベル43:ストーリーテリング - 情報をストーリー化し、伝えるスキルを身につける。

レベル44:ミステリー解決 - ミステリーの解決に必要な推理力や洞察力を身につける。

レベル45:掲示板 - 異世界転生者同士で交流を行うことができる。

レベル46:コンフリクト解決 - コンフリクトを解決するためのスキルを身につける。

レベル47:リーダーシップ - チームを率いるためのリーダーシップスキルを身につける。

レベル48:ディシジョンメイキング - 決断を下すためのスキルを身につける。

レベル49:クラウドファンディング - 資金調達のためのクラウドファンディングのスキルを身につける。

レベル50:アウトプットの質の向上 - 調査結果をまとめ、プレゼンテーションや報告書などに適切にアウトプットするスキルを身につける」

 

「……」

 

「以上だけど何か意見はあるかしら。ありそうだから一応ひとつだけなら訊いてみるけど」

 

「ひとつだけ?」

 

「ひとつだけ」

 

「どんだけレベル上げてもクソ能力ばっかだとか異世界でクラファンってどういうことだよとか。……いや今言うべきはそんなことじゃないな。多分こいつは適当なんだ。あのヤブ医者みたいに」

 

「どう決まった?」

 

「ああ」

 

「じゃあどうぞ」

 

「あんたの上司に『よろしく』とだけ伝えてくれ」

 

「……」

 

追伸:この後、商人として堅実に成り上がって魔王討伐に無茶苦茶貢献した。



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平凡の場合 & ……

「お前、死んだわね。」

 

「えっ、えっ、どういうこと?」

 

「バナナの皮で滑って頭蓋骨が割れたでしょう? ぷ?」

 

「えっと誰ですか?」

 

「死ぬ前にもう一つの世界に転生することができるわ」

 

「異世界?」

 

「そう。こちらの世界でやり直すチャンスがあるわ。でも、条件があるの」

 

「どんな条件ですか?」

 

「その世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「分かりました。でも、なぜ私なんですか?」

 

「それは、あなたが選ばれたからよ」

 

「採用基準は?」

 

「……」

 

「えっ?」

 

「あのさあ。そういうのイチイチ言わなきゃいけないのかなあ。私一応女神なんだよね」

 

「急に機嫌悪くなった」

 

「仕事だからいちいち応対してるけどさあ毎回毎回そういうの訊かれると嫌になるっていうかさあ。もう本当に面倒」

 

「仕事だからちゃんとやらなくてはいけないのでは……」

 

「あ?」

 

「いえなんでもないです。すいません」

 

「心の準備ができたら、スキルを与えましょう。えーとそうね。好きな食べ物は?」

 

「カレーライスですけど」

 

「なんつうか平凡。なんとなく貴方みたいな平凡な人には平凡なスキルを与えます。連想されるスキルを一レベルにつきひとつ。今からいうから覚えなさい」

 

「どういうこと?」

 

「眉毛描きスキル:眉毛を描く技術を磨くスキル。

独り言スキル:何かを考えている時に口に出す癖を抑えるスキル。

虫取りスキル:虫を捕まえる技術を磨くスキル。

縄跳びスキル:縄跳びの技術を磨くスキル。

指パッチンスキル:指で音を出す技術を磨くスキル。

ヨーヨー技スキル:ヨーヨーの技術を磨くスキル。

ハンドスピナースキル:手で回すスピナーの技術を磨くスキル。

タバコ芸スキル:タバコを口にくわえたまま芸をする技術を磨くスキル。」

 

「ちょっと待って下さい」

 

「あん?」

 

「さっきから平凡というか変なスキルばっかりな気が……あのこれで魔王を討伐するんですよね?」

 

「ですね」

 

「ですねってヨーヨー技でどうやって倒すんですか?」

 

「それを考えるのが君の仕事なんじゃないかな?」

 

「怖っ。何かブラック企業の嫌な先輩みたいなこと言い出したんだけど」

 

「じゃあ続けまーす。

ペットのしつけスキル:ペットのしつけの技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

手品スキル:手品の技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

釣りスキル:釣りの技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

ジャグリングスキル:ジャグリングの技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

コーヒー豆焙煎スキル:コーヒー豆を焙煎する技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

ハンモック作りスキル:ハンモックを作る技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

扇子使いスキル:扇子を上手に使う技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない」

 

「何か露骨に役に立たないとか言い出したんだけど」

 

「シャボン玉スキル:シャボン玉を作る技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

箸使いスキル:箸を上手に使う技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

色鉛筆スキル:色鉛筆で絵を描く技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

サインペン字スキル:サインペンで文字を書く技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

毛糸で編むスキル:毛糸で物を編む技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

フラフープスキル:フラフープを回す技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

習字スキル:美しい字を書く技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

おしゃべりスキル:人と話をする技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

キャンドル作りスキル:キャンドルを作る技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

絵本読み聞かせスキル:子供に絵本を読み聞かせる技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

手紙書きスキル:手紙を書く技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

ランドセル作りスキル:ランドセルを作る技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

無人島生活スキル:無人島で生き残るための技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

スカッシュスキル:スカッシュをプレイする技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりな」

 

「スカッシュって何だろう」

 

「スカッシュはロンドンで生まれたインドアラケットスポーツ。 2名で4面を壁で囲まれたコートの中で、小さい、中が空洞のゴムボールを交互に打ち合うやつ」

 

「そこは丁寧に教えてくれるんだ。でも役に立たなそう」

 

「ジグソーパズルスキル:ジグソーパズルを組み立てる技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

ヨーヨースキル:ヨーヨーを回す技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

ビー玉遊びスキル:ビー玉で遊ぶ技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

電子レンジ料理スキル:電子レンジを使って料理する技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

簪留めスキル:簪で髪を留める技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

紙飛行機スキル:紙飛行機を作る技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

マジックスキル:手品をする技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

ジャグリングスキル:ボールやクラブなどをジャグリングする技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

麻雀スキル:麻雀をする技術を磨くスキル。異世界では役に立つことはあまりない。

鉄道模型スキル:鉄道模型を作る。

柔道スキル:柔道をする。

バスケットボールスキル:バスケットボールをする。

テニススキル:テニスをする。

ゴルフスキル:ゴルフをする。

スケートボードスキル:スケートボードをする。」

 

「スキルの説明が……説明がもはや説明になってない」

 

「サッカースキル:サッカーをする。

ボウリングスキル:ボウリングをする。

陶芸スキル:陶器を作る。

ブラックジャックスキル:ブラックジャック。

ポーカースキル:ポーカー。

ドミノスキル:ドミノ。以上」

 

「……」

 

「まあこんなところだけど何か異議申し立てとかある?」

 

「もう一度聞くんですけど本当に魔王討伐するんですよね」

 

「するわね。何か文句が?」

 

「あの……いえ……特にありません」

 

「まああっても聞かないけどね。あははは、我ながらリアルタイムアタックで即死最速記録が出そうなスキル群ねえ」

 

「うう嫌がらせを隠そうともしてない」

 

「ちなみにこのスキルを使って魔王討伐できたら逆立ちしながら土下座してあげるから。まあ頑張って」

 

「……分かりました」

 

追伸:この後、魔王討伐リアルタイムアタックで最短スコアを出して、女神が死ぬほど逆立ち土下座した。

 

 

【被害者の会】駄女神を告発するスレ【訴訟】

 

【探偵な転生者】

ようやくレベル46まで来たぞ!

 

【探偵な転生者】

開設はこれでいいのか?

 

【探偵な転生者】

おーい誰か見てるやつはいねえか。

 

【探偵な転生者】

もしもし?

 

【探偵な転生者】

反応がねえな。

 

【探偵な転生者】

はあああ結局これもハズレスキルじゃねえか……。

 

【探偵な転生者】仕方ねえ。諦めて魔王討伐進めるか。

 

【平凡な転生者】

どうもこんにちは!



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デバッカーの場合

「お前、死んだわね。」

 

「えっ、えっ、どういうこと?」

 

「死因はエナジードリンクの飲み過ぎによる急性カフェイン中毒ね」

 

「えっと誰ですか?」

 

「死ぬ前にもう一つの世界に転生することができます」

 

「異世界?」

 

「そう。こちらの世界でやり直すチャンスがあるわ。でも、条件があるの」

 

「じょ条件ですか?」

 

「その世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「えっと、なぜ俺なんですか?」

 

「それは、あなたが選ばれたからよ」

 

「もしかして俺に秘められた出生が」

 

「……ないわね」

 

「えっ?」

 

「選ばれたのは完全なる抽選の結果です。わかりやすく言うとランダム。じゃあ心の準備ができたら、スキルを与えましょう。えーとそうね。職業はなに?」

 

「フ、フリーター、いやゲームデバッカーです」

 

「デバッカー?」

 

「ええっとゲームのプログラムのバグを見つけたりするのが仕事です」

 

「じゃあそれに因んだスキルを与えます。今回も連想されるスキルを一レベルにつきひとつね。今からいうから覚えなさい」

 

「今回って俺以外にも?」

 

「はじめまーす。

レベル1: データ収集。データベースから指定した情報収集を実行する。

レベル2: プログラミング言語。1つ以上のプログラミング言語をマスターする。

レベル3: プログラミングフレームワーク。プログラミングフレームワークを利用してアプリケーションを開発する。

レベル4: データ構造とアルゴリズム。基本的なデータ構造とアルゴリズムを理解する。

レベル5: ソフトウェア設計。ソフトウェア設計を行うための方法論やツールを習得する。

レベル6: ソフトウェア開発ライフサイクル。ソフトウェア開発ライフサイクルを理解する。

レベル7: データベース管理。データベースを設計、管理、保守するための技術を習得する。

レベル8: ネットワーク技術。ネットワークの設計、構築、保守に必要な技術を習得する。

レベル9: セキュリティ技術。セキュリティに関する技術を習得する。

レベル10: クラウドコンピューティング。クラウドコンピューティングの基本的な概念や技術を習得する。

レベル11: オートメーション技術。自動化ツールやプログラムを作成するための技術を習得する。

レベル12: マシンラーニング。マシンラーニングの基本的な概念や技術を習得する。

レベル13: ビッグデータ。ビッグデータに関する技術を習得する。

レベル14: ソフトウェアテスト。ソフトウェアテストの基本的な概念や技術を習得する。

レベル15: ソフトウェア品質管理。ソフトウェア品質管理の基本的な概念や技術を習得する。

レベル16: ソフトウェアプロジェクーー」

 

「あっあの」

 

「なにか?」

 

「俺ゲームデバッカーって言ってもそんな本格的なやつじゃなくてゲームで遊んでみてへんなバグを見つけるだけの仕事で」

 

「で?」

 

「いや今並べられてる専門用語とか言われても使い熟せそうにないというか」

 

「じゃあスキルいらない? スキルなしだと多分すぐ死ぬような世界に飛ばすけど?」

 

「い、いります絶対いります!」

 

「レベル17: バージョン管理。バージョン管理ツールを利用して、ソースコードの変更履歴を管理する。

レベル18: コードレビュー。コードレビューの方法論やツールを習得する。

レベル19: ドキュメンテーション。ソフトウェアのドキュメンテーションの方法論やツールを習得する。

レベル20: プロジェクトマネジメント。プロジェクトマネジメントの基本的な概念や技術を習得する。

レベル21: コミュニケーションスキル。チーム内や顧客とのコミュニケーションスキルを磨く。

レベル22: 問題解決能力。問題解決能力を高めるための技術や方法を習得する。

レベル23: プレゼンテーションスキル。プレゼンテーションスキルを磨くための方法論やツールを習得する。

レベル24: プロトタイピング。プロトタイプを作成するための技術やツールを習得する。

レベル25: UI/UXデザイン。UI/UXデザインの基本的な概念や技術を習得する。

レベル26: マルチ??ラ????フォー??開発。??ルチ??ラ????フォー??開発のための??術や???ルを習得する??。

レベル27: ソフトウェアアーキテクチャ。ソフトウェアアーキテクチャに関する技術やツールを習得する。

レベル28: コンピューターグラフィックス。コンピューターグラフィックスに関する技術やツールを習得する。

レベル29: モバイルアプリ開発。モバイルアプリ開発に必要な技術やツールを習得する。

レベル30: デスクトップアプリ開発。デスクトップアプリ開発に必要な技術やツールを習得する。

レベル31: ゲーム開発。ゲーム開発に必要な技術やツールを習得する。

レベル32: ウェブ開発。ウェブ開発に必要な技術やツールを習得」

 

「げっ、ゲーム開発って」

 

「は?」

 

「異世界に行くっていうのは何かの比喩でどこかでスマホのアプリゲームを作れば良いってことですか?」

 

「異世界は異世界です。凶悪なモンスターが闊歩する暴力だけがものを言う弱肉強食の世界です。貴方のイメージだとサバンナが近いかしら」

 

「えっとそんな世界でSEみたいなスキルが役に立つんですか?」

 

「それは使い方次第じゃないかしら?

レベル33: フロントエンド開発。フロントエンド開発に必要な技術やツールを習得する。

レベル34: バックエンド開発。バックエンド開発に必要な技術やツールを習得する。

レベル35: クラウドコンピュー????ング。クラウドコンピュー????ングに関する??術や???ルを習得する??

レベル36: セキュリ????。ソフトウェアのセキュリ????に関する??術や???ルを習得する??

レベル37: ???タ????。データ????に????な??術や???ルを習得する??」

 

「えっ?」

 

「……ふむ?

まあいいか。

レベル38: 機械学習。機械学習に必要な技術やツールを習得する。

レベル39: ディープラーニング。ディープラーニングに必要な技術やツールを習得する。

レベル40: 自然??語????????然??語??????????な??術や???ルを習得する??

レベル41: ロボティクス。ロボティクスに関する??術や???ルを習得する??

繝ャ繝吶Ν42: IoT縲?oT縺ォ髢「縺吶k謚?陦薙d繝??繝ォ繧堤ソ貞セ励☆繧九?」

 

「なに言ってるんだ?」

 

「繝ャ繝吶Ν43: 繝悶Ο繝?け繝√ぉ繝シ繝ウ縲ゅヶ繝ュ繝?け繝√ぉ繝シ繝ウ縺ォ髢「縺吶k謚?陦薙d繝??繝ォ繧堤ソ貞セ励☆繧九?

繝ャ繝吶Ν44: 3D繝励Μ繝ウ繝?ぅ繝ウ繧ー縲?D繝励Μ繝ウ繝?ぅ繝ウ繧ー縺ォ髢「縺吶k謚?陦薙d繝??繝ォ繧堤ソ貞セ励☆繧九?」

 

「言ってる意味がわからない」

 

「繝ャ繝吶Ν45: VR/AR縲7R/AR縺ォ髢「縺吶k謚?陦薙d繝??繝ォ繧堤ソ貞セ励☆繧九?

繝ャ繝吶Ν46: 繧イ繝シ繝?繧ィ繝ウ繧ク繝ウ縲ゅご繝シ繝?繧ィ繝ウ繧ク繝ウ縺ォ髢「縺吶k謚?陦薙d繝??繝ォ繧堤ソ貞セ励☆繧九?

繝ャ繝吶Ν47: 繧キ繝溘Η繝ャ繝シ繧キ繝ァ繝ウ縲ゅす繝溘Η繝ャ繝シ繧キ繝ァ繝ウ縺ォ髢「縺吶k謚?陦薙d繝??繝ォ繧堤ソ貞セ励☆繧九?

繝ャ繝吶Ν48: 繝??繧ソ繝吶?繧ケ險ュ險医?ゅョ繝シ繧ソ繝吶?繧ケ險ュ險医↓髢「縺吶k謚?陦薙d繝??繝ォ繧堤ソ貞セ励☆繧九?」

 

「あのですね!」

 

「んっんっ。

レベル49: ネットワーク設計。ネットワーク設計に関する技術やツールを習得する。

レベル50: システム監視。システム監視に関する技術やツールを習得する。

以上ね」

 

「あのあの」

 

「以上が貴方のスキルよ」

 

「途中何語だったんですか? しゃべっている言葉がなにを言っているのかほとんど聞き取れなかったんですけど」

 

「どうやら文字化けしたみたい」

 

「文字化け?」

 

「いわゆるバグね。多分何とかしないとそのままではスキルとしてまともに機能しないと思うから注意しなさい」

 

「注意しなさいって、ただでさえ使い方がよくわからないスキルなのにバグってどういうことですか。こんなんで異世界に行ってもどうしようもないんじゃ」

 

「大丈夫よ」

 

「根拠は……?」

 

「だって貴方、デバッカーなんでしょう?」

 

「……」

 

追伸:この後、無茶苦茶苦労したけど異世界のバグをついた無双とかして何とかなった。



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服役囚の場合 &……

「お前、死んだわね。」

 

「何処だここ?」

 

「死因は脱獄中に発見されての射殺ね」

 

「独房か?」

 

「貴方は死ぬ前にもう一つの世界に転移することができます」

 

「異世界?」

 

「そう。こちらの世界でやり直すチャンスがあるわ。でも、条件があるの」

 

「条件て何だよ?」

 

「その世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「くだらねえ」

 

「くだらなくてもなんでもやらざるを得なくなるはね。|そういう運命(・・・・・・)にしてあるから」

 

「……運命だと?」

 

「じゃあ心の準備ができたら、スキルを与えましょう。えーとそうね。あんたは服役囚で良かったわよね?」

 

「俺は無実だ」

 

「はいはい」

 

「おい聞いてんのか?」

 

「あんたが無実かどうかはどうでも良いの。じゃあそれに因んだスキルを与えます。今からいう言葉を覚えなさい」

 

「……スキルって何だよ」

 

「スキルは貴方が使えることわりを超越した能力のこと。

では受け取りなさい。

監獄生活術:長期間の監禁生活に耐えるための技術や知識を習得する。

監視回避術:監視カメラや警備員の目をかいくぐるための技術を習得する。

脱走術:監獄からの脱出に必要な技術や知識を習得する。

警戒心:周りの状況や人々の行動に注意を払い、危険を回避するための能力を習得する。

サバイバル術:限られた資源をうまく使い、生き延びるための技術や知識を習得する。

物欲しさに目がくらむことがない:不正行為をせず、自制心を保つための能力を習得する。

ステルス能力:周りに気づかれずに動ける能力を習得する。

防御術:攻撃から身を守るための技術や知識を習得する。

根気強さ:困難な状況でも諦めずに努力し続けるための能力を習得する。

ハッキング:コンピューターシステムに侵入し、情報を取得するための技術や知識を習得する。

手品:手さばきを使って、周りを魅了するための技術や知識を習得する。

心理学:人の心理状態を理解し、相手を操作するための知識を習得する。

剣術:剣を使って戦うための技術や知識を習得する。

格闘術:手足を使って戦うための技術や知識を習得する」

 

「な、身体が光ってやがる?」

 

「祝福してるのよ。スキルを与える為にね」

 

「狙撃術:遠距離から正確に狙撃するための技術や知識を習得する。

暗殺術:相手を黙殺するための技術や知識を習得する。

詐欺術:相手をだますための技術や知識を習得する。

生存戦略:限られた資源や環境下で生き延びるための戦略を習得する。

偵察術:情報を収集するための技術や知識を習得する。

地形認識:地形や地形の特徴を認識するための技術や知識を習得する。

忍耐力:長時間続く困難な状況や試練に耐えるための能力を習得する。

心理的な抵抗力:過酷な環境や人間関係で心を傷めないようにするための能力を習得する。

切り札:特別な能力を一度だけ発動することができる能力を習得する。

目覚めの一撃:一度だけ、過去に習得したスキルを短時間で最大限に発揮する能力を習得する。

アジリティ:敏捷性を高め、素早く動く能力を習得する。

切り札:特殊な技術や武器を駆使して戦うための能力を習得する。

地形読解:地形や地勢を読み解き、戦術を立てる能力を習得する。

暗号解読:暗号を解読する技術を習得する。

警戒心:周囲の状況に常に気を配り、危険を察知する能力を習得する。

言語学習:新しい言語を習得するための能力を習得する。

感知能力:周囲の状況や相手の気配を感じ取る能力を習得する。

暴力的な交渉:暴力的な手段を用いて交渉する技術を習得する」

 

「……」

 

「追跡能力:相手の行動を追跡し、捕まえる能力を習得する。

観察力:細かい部分まで見る力を習得する。

健康管理:健康管理や治療の技術を習得する。

仲間募集:仲間を募集し、協力して生き延びるための技術を習得する。

収集癖:必要なアイテムや情報を収集する習慣を習得する。

精密な計算:数値を正確に計算する能力を習得する。

障害物克服:障害物を克服するための技術を習得する。

暴力的な交渉:暴力的な手段を用いて交渉する技術を習得する。

 

物盗り:盗みやすい状況を見つけ出し、物品を盗む技術を習得する。

探索:隠された場所やアイテムを見つけ出す能力を習得する。

詐欺師:人を騙す技術を習得する。

身体改造:筋肉や体力を強化するための訓練法を習得する。

心理操作:相手の心理状態を読み取り、操る技術を習得する。

偽造:書類や証明書などを偽造する技術を習得する。

サバイバル:自然環境での生存技術を習得する。

護身術:自己防衛のための技術を習得する。

潜入:敵陣地などに潜り込み、情報収集する技術を習得する。

以上」

 

「……なあ女神さんよ?」

 

「何かしら?」

 

「今手に入れたスキルとやらはどんな風に使っても良いのかよ」

 

「構わないわ。それを悪用して金儲けをするのも法を犯すのも人を傷つけるのも自由」

 

「ほう? なら試してみよう心理操作!」

 

「……」

 

「肉体改造! 物盗り! 暗殺術!」

 

「……ふふ」

 

「ちっ」

 

「スキルが使えるのは転移してから。でもそれ以降はどんな風に使おうが貴方の自由よ」

 

「本当だろうな?」

 

「ーー但しそれができればね」

 

「あん?」

 

「服役囚、貴方には相応しい運命を与えましょう。今から向かう転移先はーーダンジョンです」

 

「は? ダンジョン? どういうことだよ?」

 

「元はお城だった薄暗い石造りの広く深い迷宮。貴方は最下層にいる魔王を討伐するまでそこから出ることが叶いません」

 

「は? なんでそんな場所に」

 

「決まってるじゃない服役囚だからよ」

 

「どういうこうとだ」

 

「ダンジョンの語源は地下牢獄。服役囚の貴方に相応しいスタート地点じゃなくて?」

 

「っっっっっっっっっ畜生があああああ!」

 

「行ってらっしゃい♪」

 

追伸:この後、殺人鬼は地下牢獄(ダンジョン)で死に果てた。

 

 

【被害者の会】駄女神を告発するスレ3【訴訟】

 

ーーーーーー

ーーーーーー……

 

【射手座な転生者】

というわけで散々な目に遭いました。

 

【平凡な転生者】

敵しか回復できないスキルって酷いですね……

 

【射手座な転生者】

勇者からは無能扱いされて追放どころか仲間にすら入れて貰えないからね

 

【AB型な転生者】

『必中弾幕回復矢』かー…。

自分だったら手に入れた時点で諦めてただろうなあ。

 

【AB型な転生者】

まあそれでも何とか無双状態が確立できて羨ましいですよ。

僕なんか完全に失敗してますから。

 

【平凡な転生者】

でもそっちも魔王は倒してるんでしょう?

 

【AB型な転生者】

倒してるは倒してるけど世界そのものが崩壊しちゃってますからね……。

まさかあいつがあんな存在だったなんて思いもしませんでした。

 

【探偵な転生者】

みんな苦労してんだな。

 

【平凡な転生者】

探偵さんは成功してる部類ですよね。

商人から成り上がって内政&外交チートルートですから。

 

【探偵な転生者】

そういうスキル構成だったからな。

まあおまえにチート呼ばわりされたくはないけどな。

 

【デバッカーな転生者】

皆さん良いですか?

そろそろ準備整いました。

 

【探偵な転生者】

よしよしそれじゃあ始めようか。



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モデラーの場合

「お前、死んだわね。」

 

「えっとあなたは誰ですか?」

 

「女神です」

 

「僕は死んだのか」

 

「死因は自殺のようね。コレクションしていたロボットのプラモデルをすべて廃棄された」

 

「ああそうでした。色々ありましたが生き甲斐を無くしたのが決定打になったんです」

 

「貴方は死ぬ前にもう一つの世界に転移することができます」

 

「異世界ですか?」

 

「そう。こちらの世界でやり直すチャンスがあるわ。でも、条件があるの」

 

「条件て何ですか?」

 

「その世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「はあ」

 

「じゃあ心の準備ができたら、スキルを与えましょう。えーとそうね。あなたの趣味はロボットのプラモデルを作ること」

 

「ええ」

 

「ではそれに因んだスキルを与えます」

 

「スキル?」

 

「ガトリング砲:高速連射の機関銃を扱う技術。

電磁砲:高速の弾丸を発射する技術。

プラズマ攻撃:プラズマを利用した攻撃技術。

火炎放射:炎を吐く技術。

走行能力 - 高速移動が可能な足回りを持つ。

跳躍能力 - 高く跳ぶことができる脚部を持つ。

飛行能力 - 空を飛ぶことができるロケット推進装置を持つ。

ダッシュ能力 - 瞬時に高速移動できる能力を持つ。

ステルス能力 - 敵に発見されにくくなる能力を持つ。

ジャンプアタック - 足から衝撃波を発生させ、敵を攻撃することができる能力を持つ。

格闘攻撃 - 掌底やパンチなど、格闘技的な攻撃を行える能力を持つ。

ナイフ攻撃 - ナイフを扱っての近接攻撃を行える能力を持つ。

連射能力 - 高速で連続して射撃することができる能力を持つ。

シールド - 盾やバリアを展開し、攻撃を防ぐ能力を持つ。

水中行動 - 水中で自由に動くことができる能力を持つ。

地中潜行 - 地中に潜り、敵の背後から攻撃する能力を持つ。

超高速移動:高速移動が可能な技術。

飛行:空中を自在に移動する技術。

変形:形状を変化させる技術。

強化装甲:身体を強化するための技術。

機動力強化:機動性を高める技術。

高出力エネルギー兵器:高出力のエネルギー兵器を操る技術。」

 

「あのすいません」

 

「何かしら?」

 

「僕が行くのは異世界なんですよね? ファンタジー世界にSFじみた能力持ち込んじゃって問題ないんですか?」

 

「問題ないわね。だって貴方が行くのはロボットがうじゃうじゃいる世界だもの」

 

「そうなんですか? 魔王がいるからてっきりファンタジー世界だと思っていました」

 

「異世界といっても魔王と呼ばれる人工知能が暴走した結果、ロボットが反乱を起こしたディストピア世界だから」

 

「ハ、ハードですね」

 

「まあ難易度的には中の下くらいね」

 

「そうなんですか」

 

「無人機群制御技術:多数の無人機を一度に制御する技術。

複数ロボット協調動作技術:複数のロボットを協調して動かす技術。

人工知能システム開発技術:自己学習や自己進化する人工知能を開発する技術。

レーザー攻撃:レーザーを利用した攻撃技術。

爆発物処理:爆発物を処理する技術。

ステルス:敵の目を避けるための技術。

対空射撃:空中の目標に対する攻撃技術。

誘導ミサイル:追尾性の高いミサイルを操縦する技術。

妨害兵器無効化 - 敵の妨害兵器を無効化する。

弾薬補給 - 自身の武器に必要な弾薬を補充する。

装甲強化 - 自身の防御力を上げる。

精密射撃 - 高い精度で狙いを定めて射撃することができる。

潜行 - 敵の目をかいくぐって動くことができる。

高速移動 - 瞬間的な高速移動が可能。

空中戦 - 空中でも戦闘ができる。

電子戦 - 敵の電子機器を妨害したり、制御したりすることができる。

超音波探知 - 音波を利用して、敵の位置を探知することができる。

爆発物処理 - 敵の爆発物を処理することができる。

磁力操作 - 磁力を操り、物体を移動させたり、敵の武器を無力化することができる。

エネルギー吸収 - 環境中のエネルギーを吸収することができる。

超高速計算 - 高速で計算を行うことができる。

自爆 - 緊急時に自爆して、敵を撃退することができる。

仲間の回復 - 仲間を回復することができる。

機動力強化 - 機動力を強化し、敵をかわしながら戦うことができる。

シールド展開 - 自身にシールドを展開して、攻撃を防ぐことができる。

集中力強化 - 集中力を高め、精密な作業や戦闘ができる。」

 

「あの質問良いですか?」

 

「何かしら?」

 

「スキルは始めから使えるんですか?」

 

「良い質問ね。スキルを獲得するには敵のロボットを倒してパーツを手に入れる必要があります」

 

「成る程」

 

「パーツの特性や組み合わせの過程で使えるスキルが増えていくわね」

 

「分かりました」

 

「空中戦: 空中での戦闘に優れた能力。飛行や浮遊しながら敵を攻撃することができる。

瞬間移動: 瞬間的に移動することができる能力。戦闘の位置取りや回避に使うことができる。

再生: ダメージを受けた際に自己修復する能力。回復速度や回復量を上昇させることができる。

エネルギー吸収: 相手からエネルギーを吸収する能力。攻撃力や防御力を上昇させることができる。

複数装備: 複数の武器や装備を同時に扱う能力。戦闘の幅が広がる。

全方位攻撃: 全方位に攻撃ができる能力。周囲の敵を一掃することができる。

自爆: 自らを爆発させ、周囲に大きなダメージを与える能力。瀕死の敵や多数の敵を一掃することができる。

情報解析: 敵の情報を解析し、有利な戦闘を展開するための能力。敵の攻撃パターンや弱点を見つけ出すことができる。

自動回避: 自動的に攻撃を回避する能力。敵の攻撃が当たりにくくなる。

巨大化: 人型ロボットが自身の体を拡大し、敵を踏み潰す能力。拡大することで攻撃力や耐久力が上昇する。

以上」

 

「あのそれで肝心のロボットってどんな感じのがもらえるんですかね」

 

「どんな感じとは?」

 

「性能とか見た目とか。スキルよりもそっちの方が気になるかなって思ってですね」

 

「それもパーツ次第ね。最初は球体のゴム鞠みたいな状態からスタートすることになるでしょう」

 

「なるほど」

 

「ただサービスでガトリングと火炎放射器のスキルは最初から使用できるようにしてあげたから油断しなければ負けないでしょう」

 

「ありがとうございます!」

 

「じゃあ準備ができたら転生させるわね」

 

「はい」

 

「……ああひとつ勘違いしているようだから訂正しておくけど私があげるのはスキルだけ」

 

「え?」

 

「ロボットはあげられないわ」

 

「だって球体のロボットを頂けるんですよね? ガトリングと火炎放射器付きの」

 

「あげないわ。なるの」

 

「なる?」

 

「貴方がそれになるの」

 

「まさか」

 

「そのまさかでーす。貴方の転生する先がその球体のロボットです。まさかまさか人間のままでいられるなんて思ってた? 甘い甘い。そんなわけない。良いじゃないプラモデルが好きなんでしょう。ロボットが好きなんでしょう? だったらロボットになれて本望じゃない。ぷぷぷ」

 

「……」

 

「それじゃあ行ってらっしゃい♪」

 

追伸:だがこの後、女神の思惑とは裏腹にめちゃくちゃ人(ロボ)生を謳歌した。



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牡羊座の場合

「お前、死んだわね。」

 

「えっ、どういうこと?」

 

「頭蓋骨陥没で死んだのよ」

 

「そういえば散歩の最中に何かが降ってきたような。ここは?」

 

「ちょっと雑誌読んでるから読み終わるまで静かにしてくれないかな」

 

「すいません」

 

「……」

 

「……」

 

「さてもう良いわ。えーとあなたの死因は……ふーん隕石が落下したようね」

 

「貴方は?」

 

「私はそうね。女神とかコーディネーターなんて呼ばれてるわ」

 

「コーディネーター?」

 

「貴方の死後をコーディネートするの。貴方はもう一つの世界に転生する権利を得ることができたわ」

 

「異世界?」

 

「そう。こちらの世界でやり直すチャンスがあるわ。でも、条件があるのよ」

 

「どんな条件ですか?」

 

「その世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「なぜ私なんですか?」

 

「それは、あなたが選ばれたから。……今回は籤引きみたいね」

 

「はあ籤引きですか」

 

「宝くじよりも厳選で、低確率の籤なの。

さあ心の準備ができたら、スキルを与えましょう。えーとそうね。星座は何かしら」

 

「牡羊座です」

 

「では貴方らしいスキルを適当に見繕ってあげる」

 

「僕らしい?」

 

「じゃあ行くわね。

瞳術: 相手の目を見ただけでその人の心を読むことができる。しかし、自分の目を隠すことができなくなる。

魔術: 炎や風、水などの元素を操ることができるが、使用するたびに自分の寿命が短くなっていく。

巨人化: 巨大な肉体に変身することができるが、変身後は自我を失い暴走する可能性がある。

形態記憶: 目にした生物の形態を記憶して自分自身に変身できる。ただし、変身するたびに自分の寿命が縮まる。

ネクロマンシー: 死体を操ることができるが、使用するたびに自分の精神が蝕まれていく。

空間歪曲: 物質を別の空間に移動させることができるが、移動させる物質の大きさや量によって自分の体力を消耗する。

霊魂の分離: 自分の霊魂を分離させ、自由自在に操ることができる。ただし、分離している間は肉体を失い、攻撃された場合には死んでしまう。

視覚幻覚: 相手の目に見える光を操り、幻覚を見せることができる。ただし、使用するたびに自分の視力が低下していく。

妖精化: 妖精のような翼を持ち、空を飛ぶことができる。しかし、翼を失うと自分の寿命が短くなっていく。」

 

「ちょっと待ってもらえますか?」

 

「何かしら」

 

「僕はその、いま貴方が列挙したスキルっていうのを貰えるんですか?」

 

「ええ良かったわね。強力なスキルばかりじゃない」

 

「でも説明の後半に『ただし』って言葉がつくやつばかりなんですが」

 

「どれも代償はあるわね。でも工夫次第でいかようにもなるレアスキルばかりよね」

 

「まあそうかも」

 

「じゃあ続けるわね。

時間操作: 過去や未来を見ることができるが、使用するたびに自分の寿命が短くなっていく。

心臓切り取り: 相手の心臓を手に取り、自分の力とすることができる。ただし、使用するたびに自分の寿命が短くなっていく。

風読み: 相手の動きを読み取り、回避することができる。ただし、使用するたびに自分の運命が変わっていく。

隠密行動: 音を立てずに移動することができるが、使用するたびに自分の寿命が縮まる。

形態変化 - 自分の体を自由自在に変えることができるが、制御が効かなくなり変身してしまう場合がある。

呪われた視力 - 非常に鋭い視力を持つが、視力を使うたびに自身の寿命が減っていく。

経済マスター - 商売や投資に関する知識が豊富になるが、お金に執着しすぎて他のことを見失ってしまう。

透明人間 - 物体を透過することができるが、周囲から認識されなくなり自己アイデンティティを失うことがある。

夢旅人 - 夢の中で自由自在に行動できるが、現実に戻ることができなくなる場合がある。

飛行士 - 空を自由自在に飛ぶことができるが、高所恐怖症になってしまい地上に降りられなくなることがある。

時間転移者 - 過去や未来に旅することができるが、時間の変化によって自分自身が存在しなくなってしまうことがある。

錬金術師 - 金属を素材に別のものを作り出すことができるが、体内に金属を取り込んでしまうと体が錆びついてしまうことがある。

知識の泉 - 知識が常に湧き出てくるが、情報過多になって狂気に陥ることがある。

暴力化 - 力が強くなるが、暴力行動を取りたがるようになり周囲から敬遠されることがある。

精神感応者 - 相手の感情や思考を読み取ることができるが、自分の感情をコントロールできなくなってしまうことがある。

空間歪曲 - 空間を歪めることができるが、歪みすぎると自分自身が歪んでしまうことがある。

墓場調査 - 墓場に潜り、古代の秘密を探ることができるスキル。ただし、掘り出したアイテムに呪いがかかっていることがある。

魔力転換 - 敵から受けた攻撃の魔力を自分の魔力に変換することができるスキル。ただし、使用するたびに自分の魔力に負荷がかかる。

血の監視 - 目視で相手の血液を読み取ることができるスキル。ただし、相手に察知されると、その相手から追われることになる。

語り部 - 古代の言葉を熟知し、それを駆使して相手を説得することができるスキル。ただし、説得に失敗した場合、自分自身に呪いがかかることがある。

相手の弱点探し - 相手の弱点を見つけることができるスキル。ただし、自分の弱点も同時に見つかることがある。

呪文習得 - 古代の呪文を習得し、使用することができるスキル。ただし、使用するたびに自分の身に呪いがかかることがある。

霊能力 - 精霊や幽霊とコミュニケーションを取ることができるスキル。ただし、使用するたびに自分の魂が弱まっていく。

暗殺術 - 相手を素早くかつ無音で仕留めることができるスキル。ただし、使用するたびに自分自身も徐々に凶暴化していく。

狩猟本能 - 獣や魔物を見つけ出し、狩ることができるスキル。ただし、使用するたびに自分自身も獣のようになっていく。

超越感覚 - 自分の身体能力を超越し、圧倒的な力を手に入れることができるスキル。ただし、使用するたびに自分自身も精神が不安定になっていく。」

 

「あの」

 

「これらのスキルは牡羊座と何か関係があるのでしょうか」

 

「何といえばないしあるといえばある」

 

「意味がわからないんですが」

 

さっき読んでいた雑誌によると今週の牡羊座は十年に一度の幸運らしいわ。でも別の雑誌だと人生ワーストってある」

 

 

「それから隕石に当たるなんて普通の人生では起こり得ない。それはある意味で幸運であり不幸でもある。そういうところが貴方らしさだと言ったの」

 

「な、なるほど」

 

「続けるわ。

魔獣使い - 魔獣を操ることができるが、魔獣との契約は死ぬまで続く。

言霊- 言葉を駆使し、周囲の気持ちや思考を操ることができるが、自分の言葉に呪われる可能性がある。

死者蘇生術 - 死者を蘇らせることができるが、蘇生した者は自分の意思に反して行動する可能性がある。

影縫い - 影を操り、物理攻撃を回避することができるが、自分自身が徐々に影に飲み込まれていく。

瞳術 - 目を操り、周囲の視界を歪めることができるが、自分の目が見えなくなる可能性がある。

呪術- 呪文を唱え、周囲の物を操ることができるが、自分が呪われる可能性がある。

神託- 神の言葉を聞き、予言をすることができるが、神の声を聞いたことで精神的なダメージを受ける。

転生- 死後、別の生命体に転生することができるが、転生する度に記憶が失われていく。

時間遡行者 - 過去や未来に意識を送り、時間を遡ることができるが、時間を遡るたびに寿命が縮まる。

錬金術- 物質を変化させることができるが、失敗すると自分自身が変異してしまう。

転移- 物質を別の場所に転移させることができるが、転移先が不適切な場合、自分自身が転移してしまう。

心眼- 周囲の人間の感情を読み取ることができるが、自分自身の感情に干渉されやすい。

幻術- 幻覚を見せることができるが、自分自身が幻覚に囚われる可能性がある。

霊媒- 亡霊と交信することができるが、亡霊に取り憑かれる可能性がある。

以上。」

 

「そういえば昔からそういう体質なんですよね。商店街の福引でよく旅行券が当たるけど行く先々で事故に遭うとか、大手企業になんとなく就職できたけど地獄のようなブラックだったとか」

 

「そうね。何事にも良い面と悪い面はあると思うけど貴方はそれが極端みたいね」

 

「ですねー」

 

「ちなみに籤引きで異世界転生に当たるのは宝くじで当選するよりも幸運な部類なのはご存知かしら」

 

「そうなんですか?」

 

「普通は虫からやり直すかあの世行きの二択だからとても幸運なことよ。ちなみにこれに対する悪い面てなんだと思う?」

 

「悪い面ですか。うーんなんだろう」

 

「貴方の転生先が最高難易度の悪夢のような世界だってこと」

 

「え?」

 

「スタート時点の幼少期から地獄みたいな状況だから覚悟なさい。まあそんな受身な姿勢じゃ魔王討伐どころか生き残るのも無理でしょうけどね」

 

追伸:この後無茶苦茶、必死に足掻いて生き抜いた。



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コックの場合

「お前、死んだわね。」

 

「えっ、どういうことでしょう?」

 

「どうやら食中毒で死んだみたいね」

 

「そういえば料理をしていたところまでは覚えているのだが……はて貴方は?」

 

「私はそうね。女神とかコーディネーターなんて呼ばれてるわ」

 

「コーディネーター?」

 

「貴方の死後をコーディネートするの。貴方はもう一つの世界に転生する権利を得ることができたわ」

 

「もうひとつの世界?」

 

「そう。貴方には異世界でやり直すチャンスが与えられたの。でも、条件があるのよ」

 

「ほほう、どんな条件ですか?」

 

「異世界での役割を果たすことよ。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「なぜ私なのでしょうか?」

 

「それは、あなたが選ばれたからとしか言えないわね」

 

「ふむ」

 

「さあ心の準備ができたら、異世界で役立つスキルをスキルを与えましょう。えーとそうね。貴方の職業は何かしら。武器を持っているけど軍人なの?」

 

「これはただの洋包丁です。自分は寂れた洋食店でしがない料理人をやっておりました」

 

「では貴方らしいスキルを適当に見繕ってあげる」

 

「私らしい……ですか?」

 

「じゃあ行くわね。

「鉄のシェフ」:異世界で必要な調理技術を習得するスキル。

「魚の目利き」:新しい種類の魚を発見し、調理方法を編み出すスキル。

「食材調達の達人」:異世界の豊富な食材を見分け、入手するスキル。

「味覚の博士」:異世界の食材を使い、美味しい料理を作り出すスキル。

「食品加工のプロ」:異世界の食材を加工し、美味しい食品を作り出すスキル。

「料理のアルケミスト」:異世界の食材を組み合わせ、化学反応を起こし、新たな料理を創り出すスキル。

「火の使い手」:異世界で調理に必要な火をコントロールするスキル。

「食卓の芸術家」:異世界で美しい盛り付けを行い、料理を芸術作品に仕上げるスキル。

「肉の解体師」:異世界の畜産物を上手に解体し、最高の部位を取り出すスキル。

「フレーバーハンター」:異世界の調味料を探し、新しい味を生み出すスキル。

「食文化の研究家」:異世界の食文化を研究し、地元の人々と共に食卓を囲むスキル。

「食べ物の偵察兵」:異世界で食べ物を探し求め、飢えをしのぐスキル。

「食材の抽出技術者」:異世界の食材から必要な成分を抽出し、料理に応用するスキル。

「料理の魔術師」:異世界で魔法を駆使し、奇跡的な料理を作り出すスキル。

「炭火料理人」:異世界で炭火を使った料理を作り、独特の風味を出すスキル。

「調理器具の達人」:異世界の調理器具を使いこなし、最高の料理を作り出すスキル。

「食べ物のハンター」:異世界で珍しい食材を探し、新しい料理を創り出すスキル。

「食物アレルギーの専門家」:異世界の食材に対するアレルギー反応を正確に判断し、安全な料理を提供するスキル。」

 

「ふむふむ?」

 

「何か文句でもあるのかしら」

 

「いえいえ素晴らしいスキルをたくさんありがとうございます」

 

「まだあるから黙っていなさい。

「異世界のフードスカウト」:異世界で美味しい食べ物を発掘し、人々に紹介するスキル。

「美食探検家」:異世界を旅し、新しい美食を見つけ出すスキル。

「バーベキューマスター」:異世界でバーベキューを得意とし、肉料理を作り出すスキル。

「シーフードマイスター」:異世界でシーフードを扱い、最高の海鮮料理を作り出すスキル。

「スパイスの魔術師」:異世界のスパイスを使い、料理に深みと風味を与えるスキル。

「料理のテクニシャン」:異世界の料理技術を習得し、新しい料理を創り出すスキル。

「食物分析士」:異世界の食材を分析し、最適な調理法を見つけるスキル。

「食品衛生士」:異世界での料理に必要な衛生管理を徹底し、安全な食事を提供するスキル。

「焼き菓子の職人」:異世界で焼き菓子を作り、甘い香りと美味しさを提供するスキル。

「調理書の解読者」:異世界の調理書を解読し、新たな料理を作り出すスキル。

「素材のコレクター」:異世界の食材を収集し、最高の素材を使った料理を作り出すスキル。

「エスニック料理人」:異世界のエスニック料理を研究し、新しい味を生み出すスキル。

「酒の達人」:異世界で酒造りを学び、最高のお酒と料理のペアリングを提供するスキル。

「食品保存のプロ」:異世界の食材を上手に保存し、長期間にわたって美味しい料理を提供するスキル。」

 

「まだまだ途中のようですがすみません女神様」

 

「何かしら?」

 

「これらのスキルはすべてすぐに使えるようになるのでしょうか?」

 

「いい質問ね。貴方にはスキルツリーが与えられます。未知の素材で料理をするごとに与えられたポイントで成長することができるでしょう」

 

「よく分かりました。ありがとうございます」

 

「続けましょう。

「料理の研究者」:異世界の料理についての研究を行い、新たな発見や改良をするスキル。

「野菜ソムリエ」:異世界の野菜に詳しく、最高の野菜料理を提供するスキル。

「スープマイスター」:異世界の食材を使って、美味しいスープを作り出すスキル。

「鍋料理の達人」:異世界の鍋料理に詳しく、最高の鍋料理を提供するスキル。

「スイーツクリエイター」:異世界の素材を使って、美味しいスイーツを作り出すスキル。

「炭火焼きのプロ」:異世界で炭火焼きを得意とし、独特の風味を持つ料理を作り出すスキル。

「調味料の魔法使い」:異世界の調味料を使いこなし、新しい料理を創り出すスキル。

「ビュッフェマスター」:異世界のビュッフェ料理を得意とし、バラエティに富んだ料理を提供するスキル。

「手作りパスタ職人」:異世界で手作りパスタを作り、美味しいパスタ料理を提供するスキル。

「フルコースのオーケストラ」:異世界の食材を使って、バランスのとれたフルコース料理を提供するスキル。

「魚料理の達人」:異世界で魚料理を得意とし、新鮮な魚を使った料理を提供するスキル。

「スタミナ料理人」:異世界の食材を使って、栄養たっぷりのスタミナ料理を提供するスキル。

「屋台の達人」:異世界の屋台料理に詳しく、手軽に食べられる美味しい料理を提供するスキル。

「肉バルのマエストロ」:異世界の肉料理を得意とし、美味しい肉料理を提供するスキル。

「フルーツのアーティスト」:異世界のフルーツを使って、美しいデザートを作り出すスキル。

「野外料理のプロ」:異世界の野外での料理に詳しく、自然と共存する料理を提供するスキル。

「スピリッツメーカー」:異世界の素材を使って、美味しいアルコールドリンクを作り出すスキル。

「バラエティシェフ」:異世界の食材を使って、様々な料理を提供するスキル。あらゆるジャンルの料理に精通しており、オリジナルメニューも作り出すことができる。

以上」

 

「ところで女神様」

 

「何かしら?」

 

「魔王討伐においてこれらのスキルはいかような貢献をするのでしょうか?」

 

「良い質問ね。答えは『知るわけないじゃない』よ」

 

「は?」

 

「スキルを活かすのか殺すのかはそれを使う貴方次第に決まっているじゃない。異世界にはモンスターたちがわんさかといるから死に物狂いで戦わないとね」

 

「アドバイス痛み入ります」

 

「貴方、動じないのね?」

 

「いいえ。喜びに打ち震えています」

 

「どういうこと?」

 

「私は最高の料理人になりたかった。そしてそれに相応しいスキルを頂いた。さらには未知の食材と格闘できるという機会まで。感謝してもしきれません」

 

「料理のスキルでモンスターをどうこうできると思えないけど?」

 

「料理の前には瑣末なことでございます」

 

「そう。つまんない。精々生き延びて楽しませて頂戴ね」

 

「はっ、この洋包丁に誓って」

 

追伸:この後、剣聖として無茶苦茶名を馳せたが、料理の腕はからっきしのままだった。



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不治の病の場合

「お前、死んだわね。」

 

「そうですか」

 

「どうやら病気で死んだみたいね」

 

「長かったような短かったような時間でした。貴方は神様ですか?」

 

「私はそうね。女神と呼ばれてるわ」

 

「これから私はあの世へ行くのですね」

 

「いいえ。貴方はもう一つの世界に転移する権利を得ることができたわ」

 

「もうひとつの世界?」

 

「異世界。そこでやり直すチャンスが与えられたの。でも、条件があるのよ」

 

「それはどんな条件ですか?」

 

「異世界での役割を果たすこと。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「何故自分が?」

 

「それは、あなたが選ばれたからとしか言えないわね」

 

「そうですか」

 

「さあ心の準備ができたら、異世界で役立つスキルをスキルを与えましょう。えーとそうね。貴方の職業は何かしら?」

 

「恥ずかしながら働いたことはありません」

 

「じゃあ学生時代に得意だったことは?」

 

「恥ずかしながら学校には行ったこともありません」

 

「ああ……どうやら不治の病を患っていたようね。お気の毒様。なにか趣味とかはないのかしら?」

 

「本を読むことが好きでした」

 

「情報が薄いわね。お気に入りはなに? 推理小説? SF? 文学?」

 

「動物の図鑑が好きでした。世界にはたくさんの生き物がいて外に出てそれに触れるのが夢だったんです」

 

「では貴方に相応しい過酷な試練と大したことのない祝福をひとつずつ見繕ってあげる」

 

「私らしい……試練と祝福ですか?」

 

「そう。貴方に相応しい過酷な試練はーー。

そう生まれた先が無人島であること。

そこは砂漠、凍土、溶岩などあらゆる過酷な環境が凝縮しており、各所には危険なモンスターたちが棲息しています」

 

「その本は何でしょう?」

 

「魔物図鑑。モンスターを生成する為の参考書よ。

島にいるのはそうねーー

ウィスプン - 空中に漂う不思議な生き物。瞬間移動をすることで知られている。

ブリンドルック - 魔法が行き渡る異世界に生息する、半透明の鳥。不可視化する能力を持つ。

クリムスゴブ - 地下世界に生息する、光を発する毛皮を持った不思議な生き物。

シャドウプードル - 影のような犬。闇の中での狩りを得意とする。

フロストスリスク - 氷の世界に住む、鱗に覆われた巨大な蛇。

グラスロン - 緑豊かな森に住む、透明な角を持った不思議な獣。

バンディポッド - 山の中で見られる、背中にバンドを持つ不思議な生き物。

フェイリーキャット - 魔法の森に住む、翼と角を持った猫。

ファイアホッパー - 炎の世界に生息する、飛び跳ねる昆虫。炎を放つことができる。

ジェルゴースト - 水晶のような体を持つ、幽霊のような生き物。

ライムハウンド - サバンナの広大な地に生息する、ライム色の毛皮を持った犬。

オーラマンティス - 光のような虫が群がる場所に生息する、オーラを持った蟷螂。

クラウドリーパー - 雲の中に住む、爪と翼を持った不思議な生き物。

ミストラビット - 霧が立ちこめる場所に生息する、霧のような毛皮を持ったウサギ。

テンタクローラー - 海の深淵に住む、触手を持った不気味な生き物。

レッドリッパー - 火山の中に生息する、血のような液体を持った生き物。

スカルバード - 遺跡や墓地に生息する、骸骨のような鳥。

ゴーストシープ - 霧の海に住む、透明な毛皮を持った羊。」

 

「……蟷螂に兎と羊」

 

「貴方の知る可愛らしい動物に似た外見をしているかもしれないわね。でも体格はどうかしら?」

 

「どういうことですか」

 

「魔物図鑑によれば見上げるほどの蟷螂や、貴方をひとのみにできる羊のようね」

 

「そうなんですか?」

 

「何故目を輝かせるの? もっと怯えなさい」

 

「気になります」

 

「いずれにしろモンスターは非常に獰猛な生き物ばかりよ。

これから告げる名前を聞いて震え上がるといいわ。

ライズファング - 巨大な牙を持つ、洞窟の中で暮らす狼のような生き物。昼夜逆転した環境下でも活動する。

ウィンドストリダー - 空気のような透明な体を持つ、風に乗って移動する生き物。

パラディンドラゴン - 光り輝く鱗を持つ、正義の戦士として知られる竜。

ノクターンスネーク - 闇の世界に生息する、星を模した体を持つ蛇。

グラビティアイ - 異次元空間に生息する、重力を自在に操る眼の生き物。

ミラージュフラッター - 砂漠の中で見られる、幻想的な羽を持った蝶。

グランドレイサー - 地底の迷宮に生息する、甲冑を纏った不思議な生き物。

ランプライト - 洞窟の中に住む、発光体を持った不思議な生き物。魔法のような力を発することができる。

デスウィスパー - 死の王国に生息する、霊魂を纏った不気味な生き物。

クロノメイジ - 時間を操る能力を持った、ローブを纏った魔法使いのような生き物。

ディープシーマーメイド - 海の底に生息する、美しい尾びれを持った人魚。

プリズマガストロン - 天空に生息する、虹色の体を持った飛竜。

グリマーファング - 華麗な牙を持つ、夜に活動する不気味な生き物。

サンダーフィン - 巨大なヒレを持つ、雷のような魚。

ブルームスパイダー - 花の中に生息する、美しい毛皮を持ったクモ。

テラノックス - 地表の洞窟に生息する、鋭い爪を持った巨大なトカゲ。

レイジングホーン - 激しい怒りを持つ、角を持った獣。戦闘時には角の先から炎を吹くことがある。

フロストウィスパー - 氷の世界に生息する妖精。囁き声で遭難者を誘惑する。」

 

「ドラゴンや甲冑を纏った生き物や魔法使いのような生き物」

 

「病院で寝たきりだった貴方には想像もつかないでしょうね」

 

「はい。他にはどんな生き物がいるんですか?」

 

「そうね。

メテオライト - 隕石に宿った生命体。地球の大気中で活動する。

メタルバルーン - 金属製の体を持ち、浮遊しながら移動する生き物。

バイオニックビースト - ロボットと有機物の融合体。人工知能を持つ。

サイレントキラー - 夜の森に住む、狩人を狙う不気味な生き物。姿形は不明。

フェイドレイサー - 光を吸収することができる、透明な体を持った生き物。

クリムゾンデビル - 火山に生息する、赤い体を持った悪魔のような生き物。

ブラッディストーム - 雨を操ることができる、血のように赤い体を持つ生き物。

フローティングアイランド - 空中に浮かぶ、草木や湖が生える島。

サンダーアンテロープ - 細く長い角を持つ、雷を操る角獣。

ダストシャドウ - 砂漠に生息する、砂を操る影のような生き物。

バジリスク - 目を合わせた相手を石化させるという伝説の生き物。

グリマーホーン - ツノを持ち、輝く毛皮を持つ、夜に活動する鹿のような生き物。

ネクロドラゴン - 死者の魂を食べる竜。黒い体を持ち、骨を模した鱗が特徴。

ゴーストシップ - 海の上を漂う幽霊船。風を操る力を持つ。

以上」

 

「あの」

 

「何かしら。文句は後にして頂戴ね。勿論聞くつもりもないけども」

 

「モンスターの説明はそれだけなのでしょうか?」

 

「どういう意味?」

 

「何を好んで食べるのかとか鳴き声はどんなだとかそう言った情報はないのでしょうか」

 

「知りたいの?」

 

「是非」

 

「それじゃあ大したことのない祝福のほうを与えるわ」

 

「これは?」

 

「ただのノートよ。貴方が転移先で唯一持って行くことができるもの。能力は『どれだけ使ってもなくならないし無くしても好きな時に呼び出すことができる』ことだけ」

 

「まっさらな白紙のノート」

 

「魔物の図鑑を与えるとでも思った? 馬鹿ね。そんな便利なものを与えるわけないじゃない。欲しければ貴方が創り出すことね」

 

「私が創り出す……?」

 

「その目で見て、その耳で見てね」

 

「……っ! はい!」

 

「何よその返事。これから地獄に転移させるんだから悪態くらいつけばいいのに」

 

「あのそういえば転移っていうのはそのーー」

 

「さっきも言ったけど転移先に持っていけるのはそのノートだけよ。残念ながら貴方の病気を持っていくことはできないわね」

 

「ありがとうございます!」

 

「はあ聞き分けがよくてつまらない子。顔も見たくないからさっさと消えなさい」

 

「行ってきます女神様!」

 

追伸:この後、魔物図鑑は無茶苦茶更新を続けた。



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園芸部の場合

「お前、死んだわね。」

 

「そうですか」

 

「どうやら通学中に自動車に轢かれたようね」

 

「貴方は女神ですか?」

 

「私はそうね。女神と呼ばれてるわ」

 

「これから僕、異世界に行くんですかね?」

 

「よく知ってるわね。貴方はもう一つの世界に転移する権利を得ることができたわ」

 

「テンプレだなあ」

 

「異世界。そこでやり直すチャンスが与えられたの。でも、条件があるのよ」

 

「どんな条件ですか?」

 

「異世界での役割を果たすこと。役割は勇者の仲間として魔王討伐に行くこと」

 

「やっぱテンプレだ」

 

「さあ心の準備ができたら、異世界で役立つスキルをスキルを与えましょう。えーとそうね。貴方は学生のようね?」

 

「ええまあ」

 

「何の部活に所属していたか教えて貰える?」

 

「園芸部ですけど?」

 

「では貴方にはスキルをふたつ見繕ってあげる」

 

「何でしょう」

 

「緑の手。貴方はどんな植物でも育てることができその効能を十二分に発揮させることができるわ」

 

「地味なスキルだ」

 

「もうひとつはストレージープランター。自分だけの植物を育てることのできる自分だけの異空間よ」

 

「ほう」

 

「プランターに植える植物の種を生成してあげるわ。

「銀霜草」 - 異世界の森に生えるこの植物は、銀色の葉を持ち、氷属性の魔法を強化する効果がある。

「瑠璃草」 - 鮮やかな青い花を咲かせるこの植物は、精神を鎮める効果があり、魔法陣に用いられる。

「紅炎草」 - 真っ赤な花を咲かせるこの植物は、熱属性の魔法を強化する効果がある。

「漆黒茨」 - 黒い茨を持つこの植物は、敵の動きを遅くする効果がある。

「夜風草」 - 白い花を咲かせるこの植物は、夜風に乗って香りを運び、眠りを誘う効果がある。

「青銅葉」 - 青みがかった葉を持つこの植物は、肌を引き締める効果があり、美容にも効果的。

「魔力蘇生草」 - 草原に広く群生するこの植物は、魔力を回復する効果がある。

「天使の羽」 - 白い羽を持つこの植物は、精神を浄化する効果があり、神秘的な魅力を持つ。

「蛇毒草」 - 緑色の葉を持つこの植物は、強力な毒を持ち、敵を倒すために利用される。

「月影花」 - 月の光を浴びて輝く白い花を咲かせるこの植物は、闇属性の魔法を強化する効果がある。

「幻想の実」 - 草原に点在するこの植物は、幻想的な効果を持ち、夢や幻覚を見ることができる。

「天使の祝福」 - 薄紫色の花を咲かせるこの植物は、回復魔法の効果を強化する効果がある。

「流星花」 - 一定の間隔で光る花を咲かせるこの植物は、雷属性の魔法を強化する効果がある。

「鬼灯の炎」 - 暗い森の奥深くで生えるこの植物は、火を纏い敵を攻撃する効果がある。

「銅緑草」 - 銅色の葉を持つこの植物は、肝臓を強化する効果があり、アルコールの解毒にも役立つ。

「翡翠草」 - 翡翠色の花を咲かせるこの植物は、氷属性の魔法を強化する効果がある。

「神秘の花」 - 不思議な色をした花を咲かせるこの植物は、神秘的な力を持ち、未知の魔法を生み出す効果がある。

「草原の聖水」 - 草原に広く群生するこの植物は、回復魔法の効果を強化する効果がある。

「幽霊のしずく」 - 白い花を咲かせるこの植物は、魔法の効果範囲を広げる効果がある。

「闇魔の若葉」 - 暗い森で生えるこの植物は、闇属性の魔法を強化する効果がある。」

 

「氷属性を強める効果のやつがふたつあるのは何か意味があるんですか?」

「さあ?」

 

「「金鱗草」 - 金色の葉を持つこの植物は、体力を回復する効果がある。

「青月草」 - 青い花を咲かせるこの植物は、月の力を取り込んで魔法攻撃を強化する効果がある。

「樹海の薬草」 - 樹海に生えるこの植物は、毒の解毒効果がある。

「赤石の花」 - 赤い花を咲かせるこの植物は、火属性の魔法を強化する効果がある。

「水晶の草」 - 水晶のように透明な葉を持つこの植物は、氷属性の魔法を強化する効果がある。

「銀糸草」 - 銀色の葉を持つこの植物は、魔法の命中率を上げる効果がある。

「白雪の花」 - 白い花を咲かせるこの植物は、氷属性の魔法を強化する効果がある。

「闇影草」 - 暗い影を落とすこの植物は、闇属性の魔法を強化する効果がある。

「妖精の舞」 - 色とりどりの花を咲かせるこの植物は、妖精の力を取り込んで回復魔法の効果を強化する効果がある。

「七色草」 - 七色の花を咲かせるこの植物は、七つの属性すべての魔法を強化する効果がある。

「夜明けの花」 - 朝日に照らされると薄紫色に輝くこの植物は、回復魔法の効果を強化する効果がある。

「紅蓮の草」 - 赤い葉を持つこの植物は、火属性の魔法を強化する効果がある。

「永久花」 - 一度咲くと枯れることがないこの植物は、全ての効果を強化する効果がある。

「神秘の木」 - 木のような形をしているこの植物は、全ての魔法を強化する効果がある。

「黄金の花」 - 金色に輝くこの植物は、お金に関する魔法を強化する効果がある。

「幻想の花」 - 不思議な形をしたこの植物は、幻想に関する魔法を強化する効果がある。

「天空の草」 - 青い葉を持つこの植物は、風属性の魔法を強化する効果がある。

「魔女の花」 - 黒い花を咲かせるこの植物は、闇属性の魔法を強化する効果がある。

「星降る草原」 - 星のような花を咲かせるこの植物は、魔法攻撃の命中率を上げる効果がある。

「輝ける華」 - 華やかな色をしたこの植物は、全ての効果を強化する効果がある。」

 

「氷属性を高めるやつ三つ目なんですけど被りすぎじゃないですか?」

「気のせいよ」

 

「「冬桜の木」 - 雪の中でも咲くこの植物は、氷属性の魔法を強化する効果がある。

「秘密の薬草」 - 名前の通り、秘密の効能を持つ薬草である。どんな効果があるかは不明。

「薔薇の実」 - バラの花を咲かせ、美味しい実を付けるこの植物は、美容に関する魔法を強化する効果がある。

「幸せの木」 - 枝にぶら下がるように実をつけるこの植物は、幸運に関する魔法を強化する効果がある。

「氷河の花」 - 氷のような花を咲かせるこの植物は、氷属性の魔法を強化する効果がある。

「聖なる木」 - 神聖な気配を漂わせるこの植物は、光属性の魔法を強化する効果がある。

「霊魂の葉」 - 幽霊のように透けた葉を持つこの植物は、霊力に関する魔法を強化する効果がある。

「火山の薬草」 - 火山の近くでしか育たないこの薬草は、火属性の魔法を強化する効果がある。

「水晶の花」 - 透き通った花びらを持つこの植物は、氷属性の魔法を強化する効果がある。

「魔法の種」 - 普通の種にはない、魔力を帯びた種。植えるだけで、魔力を高める効果がある。」」

 

「……氷属性、結局六つ目なんですけど」

 

「そうみたいね」

 

「まあ植物の種はともかくストレージは便利そうですね。異空間系スキルは貴重だから」

 

「貴方えらく落ち着いているのね。大抵の人はここにくると状況が飲み込めないままパニックを起こし続けるものなのだけれども」

 

「まあ単純に慣れですね」

 

「慣れ?」

 

「こっちの話です。では世界を救ってきますね」

 

追伸:この後、十七回目の魔王討伐に成功した。



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