尾刃カンナと他生徒たちとのハメ撮りを見る話。 (神の筍)
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それはただのセクハラです!
・先生…
外部から連邦生徒会によって呼ばれた捜査機関シャーレの顧問。
連邦生徒会長は『心に寄り添って、生徒たちに多くの選択を与えてくれるような人物』を選んだつもりだったが、物理戦闘特化でゲマトリアや色彩正面突破上等みたいな人物を呼んでしまう。
クッソ強くて、クッソ性欲も強くて、クッソ生徒からもモテている。
以上。
時刻は深夜二時前――連邦生徒会の捜査機関“シャーレ”の執務室は天井まで張られた窓から降る月光と、机の上に設置されたデスクトップPCの画面光が電灯代わりを成していた。
神妙な面持ちでマウスを動かしているのはシャーレの顧問――立場上“先生”と呼ばれる人物だ。
学園都市キヴォトスは数千の学園から構成された超大規模地域であるためか、常日頃から争いが絶えない。切った張った撃ったは当たり前、日夜少女たちや企業が暗躍しては爆発音が聞こえ、最近では覆面を被った複数人の銀行強盗犯が続出しているという陳情もある。『コンビニで万引きした』――犯罪に大小は無いと綺麗事を並べたいが、その程度ならまだマシで、厚生施設に送れば済む。だが、時に学園、ヘイロー、キヴォトスの破壊を目論む破滅主義者の者たちが現れるといったことも起こる。そういう明らかに生徒の手に余るときに前に出るのが大人であり、先生の仕事の一部だった。
ちなみに、本人は【 物理学の先生も出来るよ 】と言うが、この“物理学”とは“物理的”の意味だ。
どうもトラブルに巻き込まれやすい体質なのか、休みの日や暇な時間に外に出ると大抵厄介なことに巻き込まれる。武装勢力も少なくないのだが、その場に警備組織が辿り着く前に街の不良たちを拳骨で沈め、暴走した重装甲ロボットを穴だらけにして、襲ってくる狐坂ワカモと応戦してはその後二人でどこかに消えている。また、アリウス分校との一件ではアリウススクワッドを伸してから事情を聞き、そのまま分校奥底のベアトリーチェと抗戦……サオリたちが到着したときには分厚い扉を挟んだクリプト(いわゆる教会地下)からは嬌声が響いて四人は悶々としたとか何とか。ちなみに、行き際の道にはガスマスクの上から明らかに恍惚とした表情をするユスティナ聖徒会とラバースーツを開かれたバルバラが横たわっていたらしい。
シロコ・テラーが登場したときは僅かな情報から事情とその背後にいる者たちを推測して、
なお、そのとき、
【 綺麗な色でも、汚い色でも、既に染まってしまった大人が……選択も与えずに無色の子供たちの未来を決めるな 】
と言ったらしいがその意味は本人以外は誰も知らない。
……まぁ、何やかんや騒がしいキヴォトスは今日も今日とて、こんな深夜であろうともどこかで誰かが笑ったり泣いたりしている都市なのである。
「――やはり、まだ起きていたんですか?」
さて、PCの画面とにらめっこをしていた先生にそう問いかけたのは女生徒であった。
少しくすんだ金髪は長めに伸ばされ、ヘイローの下には獣耳。服装は連邦生徒会とも連携の深いヴァルキューレ警察学校のもので、胸元の名札には公安局局長『尾刃カンナ』と記されていた。
「防衛室からの帰りに偶然光が漏れているのに気付きました。こんな暗闇での電子機器使用は目に悪いですよ」
シャーレの執務室は連邦生徒会ビル数十階にあるが、その造りは独特で部屋に入ると下るための階段がある。二階貫通式なのだ。
彼女は階段を降りる間にも先生に話しかける。
「勝手にやって来て申し訳ないんですが、コーヒーをいただいてもよろしいですか? 徹夜には慣れているつもりですが、今日は新しい警備方針のプレゼンもあって――」
【 全然良いよ 】
カンナが最後まで言うよりも早く、先生は了承の返事をする。普段はホットコーヒーをマグカップに入れて飲んでいるが、今日は冷たいものが良かったのだろう。彼女は冷蔵庫に並んでいる缶コーヒーを手に取った。
プルタブを開け、先生の下へ寄って行く。
「それで、こんな時間まで一体どんな仕事を? シャーレ預かりになるほどの騒動は耳にしませんが」
シャーレの仕事――キヴォトスの生徒たちも含め、外の者たちも先生が「いざとなったら最後に出てくる仕事人」みたいな役割だと思っているがそうではない。先生の仕事とは「生徒を見ること」で、勉学に困っている生徒がいれば助けてあげるのもれっきとした業務内容なのだ。
【 いや、大したことじゃない 】
「ご謙遜を。私たちキヴォトスの生徒がどれだけあなたに助けられているか。大事も小事も繊細な仕事ぶりは見習わなければなりません」
クイっと、カンナは缶コーヒーに口を付けた。
【 そうかな。まぁ、今は本当に仕事じゃないよ。ただ―― 】
心地良い苦みが喉を過ぎ、意識をはっきりとさせる。
【 ――
「――――ぶう゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っっっ」
喉まで入ったコーヒーが吹き出される。幸いだったのはカンナが咄嗟に右を向いたことで、PCや机の上のファイルには掛からず窓際が汚れただけだったこと。
固いスチール缶が握り潰され、飲み口からコーヒーが溢れる。手に伝う冷たさに慌ててゴミ箱に突っ込んで、もう一度先生を見た。思案気な横顔は至って真剣で、時折顎に手を当てて唸っている。真面目に仕事をしている様子が強く、先ほどの言葉は自分が疲れすぎているだけではないのかとカンナは思った。故に、もう一度聞くことにする。
「すみません。疲労が溜まっていたようで……もう一度何をしていたのかお聞きしても?」
【
「おおおぉぉぉ、お、おかしいでしょう! 何を恥ずかしげもなくとんでもないことを発しているんですか! 仕事のし過ぎで頭おかしくなったんですか!」
【 カンナのもあるよ 】
「……っ」
『狂犬』と恐れられ、内に秘めた正義の熱い彼女だが、先生のその言葉にはっきりと心当たりがある。というか、普通にストレートに頼まれて彼女も撮ったのだから当たり前のことだ。
「まっ、まだ持っていたんですか」
激しく瞬きするカンナに先生は「よっぽどのことが無い限り消さないよ」と返した。
正々堂々、とんでもない人間である。
「ぅ……く、む」
思わず「消してください」とギザギザの歯が開きそうになったが、唇までは開かずにどもった声音だけが漏れる。
先生が数多の生徒と関係を持っていることは知っている。
カンナだけではなく、他の生徒も知っていることだ。
「知っている」ということは、そもそも手を出されているということであり、全員が竿姉妹。よもや『狂犬』のハメ撮りが不手際から巷に広がれば彼女の名声は地に落ちるが、言い出せない。それがまるで
下手なことを言い出せず、恭順する自分に興奮を覚えている――頭も、身も、心も、じんわりと熱を持った。
頬を赤くした彼女に向かって先生は手招きする。
「ど、どうしました……」
素直に先生に近寄ったカンナは手を掴まれ、勢いよく引っ張られた。
「ひゃっ――」
似つかわしくない声が漏れるが先生が一々指摘することはない。もっと可愛らしい声を出せると知っているからだ。
カンナは体勢を崩しながら先生の膝の上に座った。二人の身長差は頭一つと少し、サイズ良く彼女は顎の下に収まる。
妙な座り心地に腰を動かし――気付く。既に臨戦態勢を整えた先生のソレに。
【 ちょっとだけ一緒に観ようか 】
「ばっ、な、何を言ってるんですか! じ、自分のならまだしも他人のを勝手に!」
【 ダメかな? もしかしたらカンナのも見られてるかもしれないよ 】
「え……そ、それは本当ですか?」
「どうだろうね」と先生は言うと、カンナを左腕で抱き締める。右手はマウスを動かし、適当な動画をクリックした。
「こっ、これはたしか……トリニティの正義実現委員会の№2」
場所は――各学園に先生専用で作られた教員トイレだった。お掃除ロボットによって磨かれた内部は埃一つ落ちていない。
その密室の洗面台に黒いセーラー服を着た『羽川ハスミ』が手を付いて尻を突き出していた。本来足首まであるスカートは腰の上に乗せられ、同色のTバックがずらされて肉竿が刺さっている。
『はあぁぁぁっ♡ はぁぁっ、ん♡ 先生っ、先生♡ 良いですっ♡ もっと、もっとください!』
いつもは涼し気な表情に、戦闘では戦術指揮官として場を支配するハスミが淫語を吐いている。いくら各部屋防音や耐震が兼ね備えられた場所とはいえ、学園の中だ。少々過激な取り締まりを行う正義実現委員会の副委員長がこんな姿を外で晒している。
ハスミの挿入部分が映されていたカメラワークが変わり、今度は人二人分ほどの鏡が映される。そこにはスマホを持って撮る先生と我を忘れて乱れた表情のハスミの顔があった。よく見ればブラジャーは剝ぎ取られて鏡に取り付けられた吸盤フックに掛けられている。何も支えるものが無くなった爆乳は激しく揺れ、ぱんっぱんっと当たる肌音に隠れて布に擦れまくった音が聞こえてくる。
『うっっっ♡ ぁぁぁあああ~~~っ♡』
もう一度カメラワークが下に戻され、脈打つ肉竿が映る。二、三十秒もすると落ち着いたのか動画の中の先生はゆっくりと抜いていった。
紫色雁高のソレは正に――“女殺し”。
当然排尿器官も兼ね備えるが、それよりも
子供の腕はあるモノがすべて抜かれると、べちゃりと尻谷間に置いた。
どびゅりとハスミの膣内から白濁液が溢れ――そこで動画は終わった。
「……」
【 ちなみにこの後ツルギもやって来て3Pになったよ 】
先生は濃厚過ぎる一幕に唖然としたカタナにそう言った。
「ご、後日談みたいな報告なんかいりません!」
そして、再び適当な動画をクリックする。
『んっ、じゅぷるるるぅ♡ じゅぷぷっ、じゅるるる♡ じゅぞぞぉ、じゅぷ、じゅぷぅっ♡』
次に映るのは灰色の髪をツインテールにした目端の強い女生徒。耳が尖っており、左腕には赤い腕章で“風紀”の文字。ゲヘナ学園風紀委員、切り込み隊長として名高い武闘派生徒『銀鏡イオリ』だ。
『ぢゅ、ぢゅるっ♡ ……んんっ、れろっ♡ れ、ちゅるぅ、じゅるっ♡ ……気持ち良い? れろれろっ、ちゅっ♡ じゅっぷ、んん、じゅぞっ♡』
彼女の小さな口では到底すべてを飲みこむことなど叶わず、その分熱心に両手を使って扱き続けている。竿先は唇と舌で攻められ、少しずつ膨らんでいく。
先生がイオリの頭を撫でると彼女は嬉しそうに眼を細めた――――そこで、扉がノックがされる。
『……イオリ。先生が来てるって聞いた。入っても良い?』
今現在、風紀委員はイオリ以外全員出張っていた。しかし、この全員とは“一般の風紀委員”のことであり、行政官の天雨アコと委員長の空崎ヒナは除かれる。アコはもう直ぐ開かれる予算委員会で少しでも費用を勝ち取るべく机に貼り付けになっており、ヒナの方は彼女が出るほどの悪党は出現していないため手すきになっていた。そんなとき、風紀委員以外のゲヘナ学園生から先生が来ていると話を聞いて一般風紀委員が駐在しているこの教室へやって来たのだ。
『っ!? んっ、ぢゅっぽっ……い、今はちょっと手が――んんんぢゅぷぷぅぅっ♡』
イオリがヒナに返答しようとしたとき、タイミングを合わせた先生がイオリの後頭部を押して肉竿を口に突っ込んだ。
『イオリ?』
『んぼっ♡ じゅぽっ、ぢゅるるるぅ♡ ぐぷぅ♡ じゅぷるぅっ、じゅぷ♡ じゅっぽぉ、じゅっぷ、ぢゅるっ♡ じゅるるるるぅうっ♡』
イオリが苦しくない程度に喉奥を責める。彼女は歯を立てないように口を広げ、激しく出し入れされる肉竿を舌で包む。
『ぐぅ、じゅるうっ♡ んん~♡ ぢゅるるっ、じゅるるう♡ じゅっぽ♡ じゅる、っぽ♡ じゅるぅる♡ じゅぷぷぅぅ~~~♡』
先生は腰を突き上げ、イオリの頭を抑えた。
舌で味わう余裕もなく直接食道に白濁液が流し込まれていく。まるで熱いシチューをコップで飲んだかのような熱が胃に伝わり、イオリは前後に腰を激しく揺らした。
『……いないみたい。見回りに行ったのかな。じゃあ、先生はどこに――』
扉の前からヒナの気配が消える。どうやら違う場所に探しに行ったようだ。
『……ぢゅぞぞぞ、ぅ、じゅる、っぱ♡ ふぁっ♡ ふぅぅ~……だ、
厳めしく先生を叱責するイオリだが、彼女の手は再起した肉竿を無意識に扱き始めている。次の行為をすることは明白で、先生がイオリのシャツに手をかけ始めたところで動画が止まった。
【 結局この後ヒナにもばれて、追いかけて来たアコと帰って来たチナツの五人で…… 】
「わぁぁ! もうっ、もう良いですからっ。何となく予想は着いてますから……その、それでこれはいつまで……」
先生は忙しなく腕を上下させるカンナの紺色のシャツに手を伸ばす。ちょうどタイトスカートのすぐ上に、巨乳と呼んで差支えの無い胸によってなだらかな傾斜が出来ている。位置的にはネクタイ先下のボタンを二つ開けた。
「あっ……」
思わず声が漏れるが、抵抗はしない。
大人の拳より小さな隙間だが、一度入れてしまえば手首くらいの稼働領域は確保出来ている。公安局の制服と同じような紺色のブラジャーの上から胸が揉まれる。
「ぅあっ、先生……」
【 期待してた? 】
「……っ、それは……ふぅっ♡」
言い淀んで、カンナは艶の含んだ息を吐く。
【 次はカンナが選んで良いよ 】
「わっ、私が――ひんっ」
さすがにそんなことは出来ないと、断ろうとした瞬間に突起が撫でられる。幾十と指の腹で擦られ、摘ままれ、吸われて開発された乳首は彼女の弱点でもあった。
「早く」と、急かされてカンナも観念する。どうにかここで観たことは心の中で押し込めようと決意して、カーソルを移動させて直ぐの動画をクリックした。
そこは――シャーレの執務室に隣接された先生の私室である。
私室と言えば厳粛なイメージに思えるが、要はただ自室であり、マンションやアパートの一室と何も変わらない扱いだ。とはいえ、ここはかの連邦生徒会ビル。相談室の一室をとっても最新設備に十分な広さが与えられ、外部から招かれた先生の部屋もまたそれなりの広さを持つ。
それはカンナも知っており、カンナ以外の生徒も訪れたことはあるだろう。各々何をしているのかは不明だが。
『……っ』
『っ♡ ……』
『……♡ っ……』
『っっ……』
『……っ……』
『……♡ ……っ』
リビングと、寝室。他は風呂やトイレだけで特別な部屋はない。リビングにはカウンターを挟んでシステムキッチンがある。
自分に無頓着な先生は食事をコンビニで済ませることが殆どで、それを知った生徒が時間を見つけて手料理を振るってくれることもあった。一番多いのが殆どの毎週末に来る連邦生徒会首席行政官の七神リンだ。彼女は金曜日の夜に来て、互いに用事が無ければ日曜日の昼に帰るという通い妻ムーブをかましている。
そんな先生の部屋のリビングだが、特に趣味の無い先生は比較的大人数が座れる“コの字”型のソファとテレビを置いただけになっている。物があれば散らかすことは明白なため、じゃあ最初から物は買わないようにしようという精神だ。
そんなソファに七人の女生徒――――と、言って良いのだろうか?
彼女たち七人のうち六人はまったく同じ姿形をしている。まるで修道女のような礼服だが身に纏うのはハイレグカットとエロさを極めている。しかし、それを眺めている先生を除き情欲が湧き立てられないのは溶けて消えてしまいそうな、水晶のような肌色が原因だろう。
彼女たちの名前は――“ユスティナ聖徒会”。
現在の“シスターフッド”の前身で、戒律の守護者とも呼ばれた武力集団である。
その顔無き彼女たちを率いたのが最も偉大とされた聖女バルバラだ。
『っ……っ♡ っ……っ♡ っ……っ♡』
一時期はアリウス分校に加担してトリニティ総合学園を苦しめた彼女たちが全員ソファに手を付いて尻を差し出している。バルバラの下半身のラバースーツは破かれ、他の面々のハイレグも同じように秘部が丸見えになっていた。
どうやら動画を撮っているスマホはテレビの前に置いているようで、コの字型ソファに並ぶ聖徒会と全裸となった先生の後ろ姿が見える。
一番真ん中にいたバルバラが必死に腰を振ってアピールしたが、先生は左端の聖徒から遠慮なく挿入した。
『……っ♡ っ♡ っ♡』
不感症などではない。
聖徒は身体を震わせながら先生を楽しませ、自身も与えられた快楽に酔い痴れる。発声機能は不死身の存在になった時点で失っているため、漏れた空気の音しか聞こえないが、厚ぼったい吐息は徐々に室内を埋めていく。
『~~~♡』
先のこと、七人いるのだからペースを考えなければならなそうだが、こと先生に至ってそんなことは関係ない。
見れば、嗅げば、触れば、味わえば、挿れれば堕ちる肉竿は当たり前のように絶倫で、陰嚢は野球ボールのように詰まっている。
自分が気持ち良くなることだけを考えて扱き捨て、先生はあっさりと
『っっっ♡ 』
そしてすぐ、一人目の淫隙から白濁液が垂れ落ちるよりも早く二人目に挿入する。同じように
『~~~っっっ♡ っ♡ っ~♡』
射精間際、素早く抜く。
どびゅるるるるぅぅぅっっっ、と背筋の浮き出た背中の髪に浴びせた。
バルバラはそのまま倒れ、ソファの背に凭れ掛かる。偉大なる聖女が弱っているというにも関わらず聖徒たちは顧みることなく肉竿に群がり、二度目の
ユスティナ聖徒会についてはカンナも当然知っている。トリニティとゲヘナで結ばれるはずだった――エデン条約。そこに乗じたアリウス分校の生徒たちと、何らかの盟約に寄って彼女たちに味方した無限の戦力だ。
名も、心も、顔も、永劫の戒律へ捧げられた彼女たちが淫蕩に耽っている様子は衝撃的で、カンナは無意識に溜まっていた唾を飲み込む。それは見る人によれば期待しているようで、彼女の体臭は段々と男を誘うようなフェロモン満載のものへと変わっていく。
先生はそれを察したのか、堪能するように首筋に鼻を埋めた。
「先生っ……くすぐったい、です」
身を捩らせるのも一瞬、フロントホック式のブラジャーが外される。
いつの間にか規律正しくスカートに仕舞われていたシャツは外に出され、下から先生の両手が入れられていた。熱を保ったブラジャーが引き落とされ、カンナの前に持っていく。
【 貰って良い? 】
「だっ、ダメに決まってるでしょ!」
先生は一秒前まで付けていたブラジャーの温もりを頬で味わって、嗅いだ。
ありとあらゆる種類の果実が生る果樹園に放り出されたような、甘酸っぱい匂い。香水やお香にでもすれば好事家がこぞって買いそうだが、これを知れるのは先生だけである。
そんな変態的な行動を目の前で見せられたカンナだが、自身のブラジャーを取り上げるようなことはしなかった。既に試して、意味が無いと理解しているからだ。
分厚い公安局のジャンパーを脱がす。
シャーレの執務机は広く、端っこに先生のスーツも雑に置かれていた。こんな光景を早瀬ユウカが見たら激怒するだろうが、気にせずその上に投げるように重ねた。
【 少し腰を上げてくれるかな? 】
言われた通りカンナは腰を上げる。
机に手を付いて、中腰の体勢だ。
自ずからPC画面と近くなる。動画のサムネイルを散見すると映っている制服に統一感は全く無く、片っ端から手を出していることが分かる。以前の彼女ならば叱責の一つや二つを飛ばしただろうが、もう彼女もこの中の一人なのだ。
カチャカチャと股下の直ぐそこで音がする。
ジッパーが開けられ、熱気を伴ったソレは元気が良すぎたのか窮屈なズボン内から出された瞬間反り返りと共にカンナの入り口を下着の上から擦った。
「ぁんっ♡ ……っ」
思わず、自分の口を塞ぐ。
先生はそんなカンナに構わず、タイトスカートへ手を掛けた。
公安局の主な仕事は企業間の違法な癒着調査や、キヴォトスに仇名す思想犯の逮捕。表の警察組織では目立ちすぎるときに変わって捜査を継いだりと様々だ。基本的に罠を張って手早く無法者を捕まえるため、最終的には高確率で戦いになる。そのため、いざというときのために動けるよう、このタイトスカートも伸縮性に優れたもので、見た目以上に柔軟が効くのだ。
先生はスカートを半分ほど上げると腰を掴む。
太ももの位置を調整して、空白の三角形に竿先を向けた。
「ん……っ♡」
日ごろ鍛え上げられた肉体だが十分柔らかい太ももと、下着とタイツ越しにも感じられる肉厚の淫貝がくつくつと愛液を吐き出す。
にゅるりとコーティングされた肉竿をそのままにカンナはもう一度先生と膝に座った。
タイトスカートが被せられているため中の様子は見えないが、下から突き上げられたスカートの前面は漏らしたかのように濡れ痕が広がっていく。現在進行形のそれは先生が興奮によって出す我慢汁で、それだけで常人の射精量はあるだろう。
執務室の椅子が緩く、規則正しく揺れる。
合わせて二人の身体も上下し、カンナはスカートの上から竿先を手のひらで撫で回した。
【 最後に一つだけ見ようか 】
「このっ♡ 状況でっ……? ん、はぅんっ♡ ふぁっ♡」
先生は腰を動かし、右手は胸を揉みしだきながら空いた左手でスペースキーを叩いた。
映し出されたのはホテルの一室である。
カーテンは開けたままになって、外は雲一つない快晴。カメラ越しには分かりにくいが奥には海が見えた。小さなシルエットで生徒たちが夏を満喫しており、季節は八月前後だろうか。
画面半分はベッドが映され、そこには逆光でよく見えないが正常位で繋がる男女がいた。
一人は当然の如く先生で、激しく腰を動かしている。
もう一人、先生に足を掴まれて大きく開かれた状態で受け入れる生徒の顔は見えない。鷲掴みにしても尚余るだろう胸の大きさに、程良い肉付を保ちながらも長いすらりとした美脚。ホテル特有の大きな枕に乗せた頭部にはピンと長い獣耳が存在した。
『先生ぇ……! 先生っ♡ もっと下さいまし! もっと、もっと、卑しい雌奴隷にお情けをっ♡』
不意に画面が真っ暗になる。どうやら先生が机の上に固定していた状態から手に取ったようで、今度は見下げるような体勢からのアングルになる。
『あなた様のものがっ……ぁぐっ♡ くぅうぁ♡ ……貫いてっ♡ ぉっ♡ んくぅっ♡』
藍墨茶の長髪は扇に散り、満月色の瞳が突き上げられる快楽に合わせて揺れる。
どうやら水着を着ていたようで下は女生徒の片腿に引っ掛かったままである。上はずらされて露わになったパフィーニップルがぷるぷると誘蛾灯の役割を担い、先生もついつい吸い寄せられては吸い付いた。
『はぁぁぁあんっ♡ ふふっ、美味しいですか? んぅ♡ あなた様っ♡ 雌奴隷のっ♡ 乳首……っ♡ ダメぇっ……ダメっ……♡』
片方を舐って満足しなかったのか、先生は両方の胸を寄せて突起を隣り合わせにする。そして、そのまましゃぶり付く。
『……イっ、く! もう、耐えられませんっ♡ あなた様の愛がっ……愛が深すぎて♡ ……この
同時に先生も隙間なくワカモとの挿入部をくっ付けて吐精した。
避妊具など無い。
先を考えず、自分の欲しい一途な愛だけを求めてワカモは先生に手を上げて抱擁を要求する。
最後にキスをして、そこで動画は終わっていた。間違いなく帰宅は翌日の朝になっているだろう。
公安局局長たるカンナだからこそ、ワカモの危険性は人一倍存じている。
曰く、“災厄の狐”。
姿を見せれば大規模破壊が行われ、実力は折り紙付き。連邦生徒会が管轄する矯正局からも脱獄したことから“七囚人”の一人とも言われている。
襲撃時は狐のお面で顔を隠しているため正体は知られていないが、書類で見た情報と照らし合わせると耳の形と髪形で本人と推測出来る。それに「ワカモ」と名乗ったことに対して先生が何も言っていない。間違いなく本人なのだろう。
いつものカンナならば、覚えているうちに人相画でも作るだろうが――――。
「――ん゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛っ゛♡ す、すごッ♡ イ゛ッぐッ♡ イ゛っで、ます゛ッ♡ 先せぇ゛ッ、止ま゛って♡ 待って、待って゛く゛ださっっっい゛っ♡」
どうやら、ワカモのハメ撮り動画の途中で先生は我慢が出来なくなり、タイツを破って挿入したようだった。
胸を操縦桿のように掴み、小指から順に搾り上げて鬱血した乳頭を親指と人差し指で摘まむ。子宮を押し上げるようなピストンは連邦生徒会が先生のために用意した高価な椅子の反動機能によって衝撃を増していた。
「つ゛よ゛っ♡ 子、宮ッ、とんとん゛っ♡ だめぇ♡ だめです、って゛♡ 先゛生゛ッ♡ お゛ぉ゛っっ♡」
どっちゅん、どっちゅんと竿先と子宮口がディープキスを繰り返す。結合部から摩擦によって泡立った淫液がズボンを汚し、タイトスカートは激しさから腰の上まで捲られていた。
先生はカンナの太ももを開き、膝上でM字開脚にさせる。
「あ゛っっ♡
ワカモが自分のことを「雌奴隷」と言っていたが、カンナは正に「雌犬」だ。『狂犬』ならぬ「雌犬」。シャーレの先生が首輪を付けた「雌犬」。制服の下には先生を誘惑するための肉体が隠されており、敵を威圧する唸りのような低音ボイスは裏返って媚びを売る。きゃんきゃんと発情をアピールして子種を強請るのだ。
「う゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っ♡ はぁ゛っ~~~っ゛♡ イ゛っ、イ、ぁぁああ゛♡」
食いしばった口の隙間から涎が垂れる。
何度も小刻みに身体を震わせ、何度も絶頂に達しているが先生の動きが止まることはない。痛みなどなく、たとえ明日最重要案件があっても、
【 ……! 】
赤子の手に握られたかのように膣内が収縮、そして――。
「っ゛っ゛っ゛っ゛っ゛~~~♡♡♡ 多すぎッ♡ 溢れ゛る゛ぅ゛♡ 熱ッ♡ ん゛お゛お゛っっっ♡」
視界が明滅し、黒目が裏返る。束の間、気絶したカンナは波のように押し寄せる快楽に起こされ、また気絶。起こされ、気絶して、起こされ、気絶して……勢いよく潮を吹いた。
「……はぁっ♡ ……はぁっ♡ ……はぁっ♡」
虚空を見つめ、出来るだけ動かないように努める。弛緩した身体は風が吹くだけでも鳥肌を立たせ、触れられれば腰を跳ね上げるだろう。
「……毎度毎度……んっ……変わらず凄い量を
落ち着いて来たころ、カンナがそう言った。
【 今日は泊まっていく? 】
「えっ……まぁ、非番ですので明日は休日ですが……」
【 あと、また動画撮って良い? 】
「――っ!? あ、あれだけ持っておいてまだ撮るんですか? ……へっ、変なところに流さないことを約束していただけるなら……」
その言葉を最後に二人は執務室から姿を消した。行き先は当然先生の私室である。
翌朝、様子を見に来たユウカとリンが置かれたままのブラジャーと染みになった諸々の液体を見て説教が始まるのだが、今だけは言われるがままに淫らな姿を晒してくれるカンナを堪能するのであった。
カンナはこういうことしてくれる。
ハスミもこういうことしてくれる。
イオリもこういうことしてくれる。
ユスティナ聖徒会もこういうことしてくれる。
聖女バルバラもこういうことしてくれる。
ワカモもこういうことしてくれる。
世界はこんなにも優しい。
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