戦女神放送局-Commuting Turns into Despair- (矢矧草子)
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2023年1月
1月5日


ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣(ゆい)でーす」

「通勤お疲れ様。でもこれから仕事だからもっとお疲れ様。私もこの後仕事だからみんなと同じよ。頑張りましょ。はあ。パーソナリティの(うた)よ」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「これちゃんと配信されてる? 大丈夫? あー。オッケーね」

「この番組は、私がビールを1本飲み終わるまでの約10分間、雑談に付き合ってもらうぞ! がコンセプトのラジオです」

「みんなごめんなさいね。私もツラいから一緒に頑張りましょ」

「そんな悲しい始まり方してどうするんだよ。もうちょっと楽しくやれよー」

「嫌だ嫌だと思ってたけど、いざ始まると信じられないくらいうざいわね」

「仕方ないだろ。ツライ目にあってもらうのがコンセプトなんだから」

「みんなとか言っちゃってたけど、そもそも人いないし。好き勝手に喋ってちょうだい」

「はいはーい。じゃ、最初のトークテーマ。一日のオナニーの最高回数は?」

「それ私、出社前のテンションで答えなきゃいけないの?」

「私は4回だな。朝一に1回、夜ご飯の後に1回、風呂上がりに1回、寝る直前に1回」

「よくそんなできるわね」

「1人でいると、いつの間にか揉んでんだよ」

「はあ」

「揉んでっとさ、乳首触りたくなってきて、そしたらAV見たくなって、気づけばよ」

「じゃあ、今私が揉んでやったらオナニーしたくなるわけ?」

「ならん」

「なんだー」

「エッチしたくなる」

「私は無理よ?」

「じゃあ揉むなよ」

「気持ちいいからいいじゃない。減るもんじゃあるまいし」

「増えるものはあるけどな」

「困った性欲魔人ね」

「高めるだけ高めてバイバイなんて、姐さんの方がとんだ変態だぜ」

「はいはい。花純(かすみ)にでも慰めてもらいなさい」

「で、姐さんは?」

「なにが?」

「オナニー記録」

「そんな1日に何回もやったことないわよ。せいぜい2回くらいよ」

「もしかして清楚キャラで売ろうとしてる?」

「だとしたら朝一であんたのパイ揉まないでしょ。マジよマジ」

「じゃあイッた回数は?」

「それこそセックス中にイッた数なんて覚えてないでしょ、普通」

「じゃあ、数えきれないくらいイッたことあるんだ」

「あんたとヤッたときにね」

「ってことは、私が姐さんの1番の女ってことか」

「いろんな1番があるけどね。one of the mostってことよ」

「あ?」

「英語で話した私がばかだったわ」

「そういえば姐さんってAV見るの?」

「見ないことはないけど、あんたほど見ないわよ」

「好きな女優とかいんの?」

「あんまりいないわね。女優で探すことないから。でも前に見た、レズれ! ってメーカーの、絶叫? みたいなやつのちょっとボーイッシュな人は良かったわね」

「全然覚えてねえじゃん」

「そういうの一期一会だから。いちいち覚えてないのよね」

「冷めた女だな」

「うざいわね。今日中にちょっと調べとくわ。明日のラジオで報告するわね」

「よろしく!」

「どう? そろそろ飲み終わる? 私もうそろそろ出たいんだけど」

「えー、もうちょっと居ろよー」

「無理よ。早く飲みなさい」

「はいはい」

「じゃ、今日はここまでね。明日も。あー、憂鬱ね」

「なんで!」

「私は明日も、出勤前に幸せそうに酒飲んでるあんたの会話相手をしなきゃいけないのかと思うと、ツラくてツラくて」

「涙が出ちゃう?」

「涙よりも先に、手が出ちゃう。女の子だもん」

「姐さんが自分で女の子っていうの、聞いててキツイね」

「うっさいわね。じゃ、今日もお仕事頑張ってね。みんなも、私も」

「がんばー」

 

 



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1月6日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「昨日言い忘れてたんだけどね」

「なんだ」

「このラジオは一応宣伝番組なの。というのも私たちロックバンドをやっててね」

「そうなんだよー」

「今はまだオリジナル曲が出せてないんだけど、毎月第2、第4日曜日にカバー曲を投稿するから、ぜひ聞いてね」

「通勤の合間に聞け」

「このラジオもアーカイブ残すから、ぜひ最初から聞き直してねー」

「じゃあ今日の最初のトークテーマだな」

「その前に」

「ん?」

「昨日の宿題があったじゃない」

「なんだっけ」

「ほら。好きなAVの女優さんの話」

「あー、あったなー」

「何とか探したわよ」

「で、誰」

「いや、めっちゃ時間かかったんだからその苦労話を先にさ」

「そんなの誰も求めてないって。誰だよ」

「はあ。あのー、メーカーはレズれ! ってとこであってて。そこの『共鳴』って作品に出てる、向井藍さん」

「知らないなー」

「あの人がね。ちょっとカッコよくて抱かれたい」

「私よりもか?」

「あら、やきもち?」

「私よりも抱かれたいならもう抱いてやんない」

「それとこれとは話が違うじゃないよー。うりっ」

「おい、だから揉むなってー。私のこと大好きかー」

「ま、そこそこにね」

「腹立つなー」

「ちなみにあんたは好きな女優さんいるの?」

「私は、松本いちかだな。ちょっとブリッ娘で生意気な顔しててかわいいんだよ、これが」

「あんた好きそうね」

「こういう娘にさ、イヤイヤ言うのにさ。私のタバコが吸えないのか? って吸いかけのタバコ咥えさせたいよね」

「それはわかんないけど」

「でたぶん、咥えると煙が鼻に染みてむせたりするから、そこでキスしたいよね」

「苦しいでしょ、普通に」

「口塞がれちゃうから、鼻でめっちゃ息するからスンスン音するし、興奮するよね」

「あんたの性癖はわかんないけどさ、ん? 詳細過ぎない? やったことあんな?」

「ばれたかー」

「危ないからほどほどにしなよ」

「姐さんはヤニカスだからそのプレイできないしなー」

「演技くらいはしてあげるわよ」

「演技じゃ興奮しないんだよなー。いや待てよ」

「ん?」

「姐さんが演技してるなんて逆に興奮するな」

「逆って、何との逆なのよ」

「今夜は寝かさないぜ」

「寝るわ。明日も仕事があるもの」

「けちー」

「そういえば、あんたってなんで吸い始めたのよ」

「いや、知ってるじゃん」

「そういうことじゃなくない。ラジオよこれ。リスナーが知りたがってるでしょーが」

「いねえリスナーのことなんて気にする必要ねえって」

「そうだけど」

「今度聞かれた時に話すからいいよ」

「はあ。はいはい」

「あー、もう終わっちゃう。姐さん締めて」

「あんたは気楽でいいわね。宣伝よ。まずは、1月15日の日曜日にカバー曲を投稿するから聞いてね」

「絶対聞けよ」

「あと、メールフォームを作りました。今なら採用率100%。概要欄にリンクあります」

「NGなしだ! 何でも来い」

「あとは?」

「私と遊んでくれる女の子募集中だ。タバコ吸ったことがない子がいいな。ツイッターでDMくれ」

「それはほどほどにね」

「じゃ、最後に姐さんからの教養だ」

「教養って言っても大したものじゃないけど。私がいいと思った俳句を毎日1句紹介して番組を終わろうかと思うわ。偏差値が低すぎる番組のせめてもの抵抗よ」

「姐さんの発言も結構どうかと思うことあるけどな」

「うるさいわね。アンタよりはマシよ」

「その言い方が結構限界あるってこと自覚してるだろ」

「んんっ。人の世の窓打ちにけり冬の雨。人の世の窓打ちにけり冬の雨。西嶋あさ子の1句でした」

「よーし。また明日なー」

「お仕事頑張りましょ。行ってきます」

 




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1月10日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「前回言い忘れてたんだけど、週末は伊勢神宮に行ってました」

「ほんとにな。そういう大事なこと言い忘れるのはラジオパーソナリティとしてどうかと思うぞ」

「あんたに言われたくはないけどね。3年前から三が日を外して伊勢神宮に参るようにしたのよ」

「わざわざ何時間もかけて何しに行くんだよ」

「参拝よ」

「意味わかんねーんだよな。その辺の神社でいいじゃんかよ」

「地元の神社にも参るわよ」

「分っかんねー」

「あんたにわかってもらう必要ないからいいわよ。そういえば花純も、新年に伊勢に行きたいって言ってたわよ」

「は? あんな物欲まみれのくせにか」

「12月31日から1月1日にかけてパチンコが開いてるんですって」

「なんだそれ」

「普通は風営法の問題で、夜12時には閉まるんだけど。伊勢神宮の関係で三重県ではオールナイトできるらしいわ」

「何がうれしいんだよ」

「打ちながら年越しができるのがいいんじゃないの? 私だって知らないわよ」

「やっぱ欲にまみれてやがったな」

「曰く、負けると分かってても打たなきゃいけない瞬間がある。ですって」

「じゃあやめろや」

「アンタらって初詣って行かないわよね」

「神頼みするくらいなら遊ぶ」

「努力するとかそういう方向性じゃないのね」

「神様よりも、その辺の女の子の方が私の願いを聞いてくれっから」

「あんたモテるもんね」

「モテるというかヒモの特性が高いんだと思う」

「どういうことよ」

「ほら、姐さんってヒモになれそうにないじゃん?」

「そう?」

「なんか、ほっといても生きていけそうな」

「あー、そう見られがちかもね」

「事実はどうあれね。でも私ってワガママが聞いてもらいやすいというか。たぶん世話したくなっちゃうんだよな」

「言わんとすることは分かるわ」

「だろー。だから神様なんていらねえんだよ」

「そういえば新幹線の中で考えてたんだけどさ」

「なに」

「オナニーってはっきり言うじゃん、わたしたち」

「そうだな」

「隠さない?」

「は?」

「ほら、隠すというか、隠語? 直接言わないようにするというか」

「は?」

「例えば、オードリーのオールナイトだと、自分磨きっていうらしいの」

「私たちも真似するってことか」

「そういうこと。やっぱり電波に乗せてるんだし、もう少しオブラートにね」

「もしかして姐さん、恥ずかしいの?」

「そんなわけないでしょ」

「じゃあいいじゃん」

「なんていうのかなー、慎みというか」

「オナニーをオナニーと自信持って言えない奴はダメだ! 私はオナニーと言うぞ! オナニー」

「仕方ないか」

「ほら、姐さんも。オナニー」

「は」

「言えって」

「オナニー」

「よーし」

「何勝手に満足してんのよ」

「その方が気持ちいいじゃん。それに、たぶんリスナーも聞きたがってるよ」

「誰も聞いてないけどね。そろそろ締めるわよ」

「はいはーい」

「まずは宣伝よ。1月15日の日曜日にカバー曲を投稿するから聞いてね」

「絶対聞けよ」

「あと、メールフォームを作ってあります。概要欄にリンクあります」

「NGなしだ! 何でも来い! あと、私と遊んでくれる女の子募集中だ。何でもいいから連絡くれ」

「飢えてるわね」

「じゃ、最後に姐さんからの教養だ」

「今日の1句ね。山西雅子(まさこ)の1句。浮かびくる如く石あり冬の水。浮かびくる如く石あり冬の水」

「また明日ー」

「行ってきまーす」

 

 




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1月11日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「週の真ん中水曜日。月曜日が祝日だったとはいえ、あと2回もこれがあると思うとツラいわね」

「あ、そうか。月曜日は成人の日だったか。新成人おめでとう!」

「おめでと」

「じゃあ今日から酒もたばこも解禁か。よかったな、お前ら」

「まず、そんな年齢の人はこのラジオ聞かないと思うし、あと飲酒喫煙は20歳からよ」

「は。なんだそれ。成人したんだろ?」

「健康面を考えて考慮されたそうよ」

「そんなのクソだろうが」

「ま、あまり大きな声じゃ言えないけど。吸ったり飲んだりする人は一々18歳とか20歳とか気にしないと思うけどね」

「ま、私はどっちも20歳超えてからだけどな」

「あら、意外」

「そういう姐さんは?」

「ノーコメントよ」

「ここでのノーコメントは、暗に認めてるようなもんだろ」

「ま、想像にお任せするわ。ミステリアスな女を目指してるから」

「遅いだろ」

「いいのよ。で、なによこれ」

「読んで」

「今日の下着は何色と何色ー。これってさ南海キャンディーズの」

「さ、これから毎日ブラとショーツの色を公開していこうと思うぞ。でも、ただで答えてもらうわけにもいくまい」

「違うのね。まあ別に色言うだけでしょ。何でもいいわよ」

「それじゃあハラハラドキドキが足りないだろ! じゃんけん一回勝負で負けた方が発表だ。あいこだったらどっちも言わない」

「なるほど」

「そして視聴者を喜ばせるために、少しでいいから嫌がるそぶりを見せろ」

「はあ」

「いくぞー。じゃんけんぽん。あいこかーい!」

「初日からあいこだなんて、先が思いやられるわね。もうサムネにコーナー名書いて釣るしかないわね」

「じゃんけんに負けたら下着の色公開! って?」

「危なかったー。上下で色が違うのばれるとこだったー」

「うわ、姐さん。釣るのうまいな」

「ま、だてにあんたらよりアングラに長くいないわよ。VIPに女神スレがたってたあのころからよ」

「知らないけど」

「伝わると思ってないからいいわ」

「そういえば言ってなかったけど」

「なにかしら」

「アーカイブの朝ラジオが何回か再生された形跡があったぞ」

「あら、それはありがたいわね」

「しかし、視聴者数は0。これいかに」

「明日には下着目当てで1人くらい来るんじゃない?」

「だといいけどな。目標は、今月中に視聴者10人だ」

「随分と消極的ね」

「目標が大きすぎると届かなくて挫折するからな」

「あんたみたいなキャラがそういう建設的なこと言うとキモいわね」

「姐さんに相談なんだけどさ」

「相談って怖いわね」

「私は顔出してもいいと思ってるわけ」

「言ってたわね。私は出さないわよ」

「それは知ってるけども。だから、もうサムネのまま喋るのも面白くないから、普通のラジオ番組みたいにブース化してそこを映すのとかどうかと思って」

「私は」

「カメラと姐さんの間に衝立(ついたて)でも置いとけばいいだろ」

「まあ、いいけど」

「じゃ、決まりね。明日の放送から変わるぞ」

「私が仕事行ってる間に工事が始まるわけね」

「机と、小道具にマイクを置くくらいだけどな」

「あと、三脚的なやつね」

「乗り気だねー」

「やるからには本気で。これが私のモットーよ」

「オッケー。じゃ、今日はこの辺か」

「はいはい。締めるわよ。まず宣伝ね。1月15日の日曜日にカバー曲を投稿するから聞いてね」

「絶対聞けよ」

「あと、メールフォームあります。概要欄のリンクからどうぞ」

「NGなしだ! 何でも来い! あと、私と遊んでくれる女の子募集中だ。何でもいいから連絡くれ」

「相変わらずね。連絡はあった?」

「ないからこうして毎日呼びかけてるんだろ」

「難儀ね」

「じゃ、最後に姐さんからの教養だ」

「今日の1句ね。五十嵐(いがらし)播水(ばんすい)の1句。流れ来るもの一つなき冬の川。流れ来るもの一つなき冬の川」

「また明日ー」

「行ってきまーす」

 




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1月12日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「座り位置とか、カメラとかあると気分が変わるわね」

「本物のラジオやってるみたいだろ」

「ラジオに本物も偽物もないと思うけどね」

「さいしょはぐー。じゃんけん、ぽん! 勝ったー!」

「あー、もう! 負けちゃったー。えっと」

「姐さん。淡々としすぎ」

「演技なんて無理よ。我慢しなさい。それよりも下着の色言うんだから心して聞きなさい」

「え、姐さん?」

「上は薄めの赤。パステルカラーね。下は濃い目の赤」

「今見るのかよ」

「一々覚えてなんかないわよ。その辺にあるのつけるだけなんだから」

「生活感を感じるぜ。お、1人いるぞ」

「あら、ラッキーボーイね。ボーイかしら。ガールかしら。それともおじさんかしら」

「なんでもいいよ」

「なんでもよくはないでしょ。女の子だったら遊んでもらえるかもしれないじゃない?」

「確かに! よし、今日は張り切るぞ」

「張り切って何するのよ」

「実はメールが届いた」

「あらま。それもまたすごいわね」

「初メールだ。覚悟しろ。ラジオネーム、ヒレカツ奉行。パンチラは見えないことにこそ価値があると思う」

「それは分かるわ」

「いや、見えた方がいいだろ」

「ばかねえ。ずっと後ろをつけ狙って、もうちょっとと思いつつ少し体をかがめてみたり、首をひいたりして見てる間に想像できるでしょ。あんな顔してエッチなパンツかな。それとも、くまさんのプリントされたパンツかな。とか」

「それはあるかもだけど」

「それが見えてしまったら、妄想はおしまいなのよ。やっぱり人ってミステリアスな部分が多い方が良いのよ」

「でも、パンツが見たいから覗き込んだりするんだろ?」

「そうよ」

「じゃあ見たいんじゃん」

「あー、こりゃダメね。平行線ね」

「なにが」

「このギリギリのところで、もう少しかがむか、いやそれは目立つし。でも見たいのに。って葛藤がいいのであって。つまり、パンツが見たいのんじゃなくて、パンツが見たいという状態がいいのよ」

「意味わからん」

「はあ。義務教育からやり直してきなさい」

「姐さんは義務教育を何だと思って」

「ちなみに1つ言っておくけどね。スカートが短いのは、おじさんに見せるためじゃなくて、その方が可愛いからよ。誘ってると勘違いして近づいちゃダメよ」

「それはそうだな」

「でも遠くから見えてしまうのは仕方ないわ。見えるような状態にしてる側が悪いの」

「一理ある」

「あとね、全国の女子中高生のみんな。階段上るときスカートを抑えるでしょ? あれ、余計にエッチよ。どうせ見えないんだから堂々としてなさい」

「はあ」

「私今まで結構頑張って覗き続けてるけど、見えたのなんて片手で足りるくらいよ。だからよほど短くない限り見えないから安心なさい。あと、嫌ならスパッツかタイツ履いときなさい。ダサいけど被害にあうよりは十分マシよ」

「なんか社会派なラジオになっちゃったな。あと姐さんの変態性が垣間見えた」

「さて、そろそろ締めるわよ。飲んじゃいなさい」

「はーい」

「まず宣伝。1月15日の日曜日。ついに明々後日ね。カバー曲を投稿するから聞いてね」

「絶対聞けよ」

「あと、メールフォームあります。概要欄のリンクからどうぞ」

「NGなしだ! 何でも来い! あと、私と遊んでくれる女の子募集中だ。何でもいいから連絡くれ。最後に姐さんからの教養だ」

「今日の1句ね。三橋(みつはし)敏雄(としお)の1句。戦没の友のみ若し霜柱。戦没の友のみ若し霜柱」

「また明日ー」

「行ってきます」

 

 




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1月13日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「今日が終われば週末よ」

「オープニングトーク。ラジオネーム、ヒレカツ奉行から。半年ぶり3回目の電気が止められました。夜ってこんなに静かだったんですね。感動です」

「感動する前にやるべきことがあると思うわ」

「養ってくれる人を探すのか」

「支払いをしなさい」

「金があればしてるんだよ、普通は」

「お金がないなら働きなさい」

「働く以外にも金の入手法なんていくらでもあるんだから、働く必要はないだろ」

「じゃあどうするのよ」

「誰かに借りるとか。代わりに払ってもらうとか。いっそのこと払わずに電気が止まったままで過ごすとか」

「それをやりだしたら人間終わりよ」

「ま、硬いことは気にすんなって」

「硬いというか、常識というか」

「それはそうと、姐さん。練習は進んでる?」

「何が? 明日の?」

「当たり前だろ。明日のレコーディングはどうだ」

「正直相当きついわ」

「そっか。ま、がんばってくれ」

「そういうアンタはどうなのよ」

「私か? 完璧に決まってるだろ」

「それはそれで腹立つわね」

「自分から言い出したことはどんな些細なことでも守るぜ。むしろ些細なことのほうが守るかな」

「その芸人根性はバンドマンらしいというかなんというか」

「って。私たちのこんなくそみたいな紹介、別にわざわざいらねえんだよ!」

「じゃあなに話すのよ」

「明後日投稿する曲の紹介だろうが」

「はあ。え、どうするの。花純呼ぶの?」

「チッチッチ。甘いね、姐さんは。まるで」

「まるで?」

「イチゴジャムだな」

「は?」

「姐さん知らないの? ジャムって信じられんくらいの」

「砂糖使いまくってるんでしょ? そういうことじゃなくて、こういう時ってもっとなんか上手い比喩表現求められてるんじゃないの?」

「じゃあ、姐さんなら何て言うのさ」

「え、えっと。私とアンタのピロートークくらい」

「そんな甘いか?」

「そもそも誰にも伝わらないネタに走ってしまって、嫌悪感すら感じてるわ」

「初めてエッチした時って何喋ってたっけ」

「寂しいこと言うわね。室内の喫煙室って、風がないから煙が目に染みてツラくない? って話よ」

「むしろそんなどうでもいいこと、よく覚えてんなー。さては私のこと大好きか?」

「じゃないとこんなことやらないわよ」

「バンド?」

「朝の拷問ラジオよ」

「それはまあ、いいじゃん」

「バンドも、まあ。窮地には立たされてるわけだけどね。練習の時間取り切れないから」

「でも、結局断らない姐さんが悪いともいえる」

「そうなのよねー。ホンっとに。これがヒモになれないタイプかー。って思わされるわ」

「ヒモはヒモで大変なんだぜ?」

「はいはい、言ってなさい」

「信じてないな?」

「信じるも何も。ねえ。はい、締めるわよ」

「はーい」

「まず宣伝。1月15日の日曜日。ついに明後日よ。カバー曲を投稿するから。聞いてほしいような。聞いてほしくないような」

「だめだ。絶対聞け」

「うーん。複雑。あと、メールフォームあります。概要欄のリンクからどうぞ」

「NGなしだ! 何でも来い! あと、私と遊んでくれる女の子募集中だ。何でもいいから連絡くれ。最後に姐さんからの教養だ」

「今日の1句ね。今回は、ながさく清江(きよえ)の1句。ちょっとおしゃれで好きなのよ。(かん)(うめ)()してしばらくして匂う。(かん)って、寒い(さむい)って漢字を書いて、寒ね。寒の梅挿してしばらくして匂う」

「また明日ー」

「行ってきまーす」

 

 




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1月16日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「また月曜日が始まってしまったわ」

「ま、私は毎日が日曜日だけどな」

「うらやましい限りね。というよりもよ。じゃんけんは?」

「じゃんけん?」

「下着の色の発表をかけたじゃんけん」

「あー、あったなー。え、何、姐さん。言いたいの?」

「そんなわけないじゃない。アンタが前言ってたんでしょ。小さい約束こそ守るって」

「そこまで言うならやろうか?」

「当たり前でしょ。じゃんけんぽん!」

「おー。姐さん、じゃんけん弱すぎね」

「はあ。1回くらいアンタの下着を、画面に見せつけてやりたいんだけどね。何回負けることになるか分かったもんじゃないわね」

「御託はいいから早くしな」

「はいはい。えっと。上は濃い目の赤。下はちょっとピンク系」

「そろそろ姐さんの秘密も暴いていきたいよね」

「秘密って何よ」

「言ってもいいなら言うよ」

「いや、ミステリアスに行きましょう」

「そんなことよりもだよ。昨日動画投稿したぞ」

「最近本職が何かわかんなくなってたわ。バンドマンだったわね、私たち」

「私たちが初めて歌ってる姿を投稿だ。お前ら当然見たよな?」

「誰に向かって言ってるのよ」

「将来のファンたち」

「いい心がけではあるのかしらね」

「あれ苦労したんだぞ、お前ら」

「仕方ないじゃない。顔出しNGが条件なんだから」

「いいアイデアだったろ。煙草のパッケージで顔隠すって」

「私はあんま動かないからいいけどさ」

「問題は花純なんだよな。あいつ、いつもまったりしてるくせに、ベース持ったら暴れまわるからな」

「あれで顔出しNGなんだからたまったもんじゃないわよね」

「結局顔隠そうと思うと、あいつのところだけ目一杯画像が居やがるから。一見なんの動画かわからんね」

「JTがスポンサーになってるみたいよね。あ、詳しくは動画をチェック。概要欄にリンクあるし、チャンネルページに行ってもわかると思うわよ」

「ナイス宣伝」

「ナイスというか、このためのラジオでしょ」

「忘れてたぜ」

「本末転倒もいいところね」

「姐さんはそもそもなんで顔出し嫌なん」

「は? 当たり前でしょ。逆になんでアンタは顔出してもいいのよ」

「可愛いから?」

「はあ」

「メロメロなくせに」

「メロメロかはわかんないけど」

「さ、今日のメールだぜ。また、ヒレカツ奉行から。部屋が汚すぎて、めっちゃでかい黒とオレンジのミミズみたいなのが出ました。と思ったら、おしゃれな紙袋の持ち手でした」

「どういうこと?」

「紙袋の取っ手がミミズに見えたんだろ」

「いや、そう書いてあるけども。え、部屋が汚すぎて?」

「部屋が汚ければなんでも湧く可能性があるってことだろ。毒をもったミミズも生まれるかもって」

「そう思うレベルの部屋ってどういうことよ」

「私に聞かれても書いてあることしか知らねえし。おい、ヒカレツ。詳細送れ。あとお前、ちゃんと朝の配信に来い。後からアーカイブで見てんじゃねえぞ」

「どうする? アーカイブも見てなかったら」

「よし、それも報告しろ。見てなかったらお前の家を見つけ出して性的にいじめてやる」

「期待しないほうがいいわよ。こいつの性的なイジメはほんとにたち悪いから」

「なんだよ。いつもあんなに嬉しそうに喘いでくれるくせに。もうしてやんねえぞ」

「あー、それは困るわねー」

「みんな。姐さんな。信じられんくらいドMだから、いつもクールに決めてるくせに、エッチの時すげえんだからな。超甘えてくるんだからな」

「そのあたりが本当かどうかも含めて、ミステリアスってことで」

「じゃあそろそろ締めるぞ」

「はいはい。宣伝。昨日ついにカバー曲を投稿したわ。頑張って練習したからぜひ聞いてね」

「絶対聞けよ」

「あと、メールフォームあります。概要欄のリンクからどうぞ」

「ヒレカツ。メールかけよ。あと、私と遊んでくれる女の子募集中だ。何でもいいから連絡くれ。最後に姐さんの授業だ」

「授業というか今日の1句ね。平子(ひらこ)公一(こういち)の1句。裸木(はだかぎ)や落日は(しゅ)をひとしぼり。(しゅ)って、朱肉の朱ね。裸木や落日は朱をひとしぼり」

「また明日ー」

「はあ。行ってきます」

 




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1月17日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「火曜日というのは一週間の中で2番目にツライ日ね」

「じゃんけんぽん!」

「私じゃんけん弱すぎない? えっと。上はオレンジが混じったくらいの赤。下はー、濃いめの赤。ワインレッドみたいな」

「はい、お前ら満足か。満足しろよ」

「昨日言おうと思ってたんだけど、せっかくならカバーした曲を紹介したほうがいいんじゃない?」

「そうか? じゃあ頼んだ」

「ってわけで、花純に頼んでた原稿読み上げるわね。えーっと。2008年にすたじお緑茶から発売された。え? 魔法少女が大活躍のアクションADV? セーラームーンみたいな? ってことかしら」

「せめて今の世代にわかるようにプリキュアとか言えねえのかよ」

「続けるわよ。えっと、『マジカライド』が発売され、その主題歌が今回カバーした『magicaride』です。作詞、八木沼悟志さん、山下慎一郎さん。作編曲、八木沼悟志さん。歌、fripSideさん」

「fripSideは、近年レールガンで有名だな」

「詳しいわね。えっと、今回の曲をセレクトした花純としてはfripSideで一番好きな曲で、初代ボーカルのnaoさんの頃はよかったが、2代目の南條愛乃さんのカバーは微妙だった。しかし、3代目の上杉真央さんと阿部寿世さんでは、化けた。私はこれからもfripSideを応援する。だそうよ」

「失礼極まりない文章だな」

「関係者の皆様、並びにファンの皆様、花純になり替わりお詫び申し」

「いらん! 言いたいこと言って何が悪い。ロックだろ」

「いや、形式美は大事よ」

「少なくとも私らが謝ることではないだろ。文句があるやつは花純にだけ言え。私らは知らん」

「過激ねえ」

「多少目くじら立ててもらったほうが人の目にはつくしな」

「それはここで言っちゃ意味が」

「さて、今日のメールだ。ヒレカツ奉行から来たぞ。えーっと。尾崎豊にはまり始めました。昨日は夜の校舎の窓ガラスを壊して周った夢を見ました。34歳です」

「とんでもな人ね。まあ、年齢のことはそろそろ私も言えない頃になってきてるけど。こうやって年齢が添えられると余計に哀愁が漂うわね」

「姐さんは尾崎豊は?」

「お母さんが好きだったせいで、結構早くから聞いてたわ。それこそ中学生のころよ」

「姐さんの中学生の時ってさ」

「生徒会やってたわね。担任にどうしてもやってほしいと泣きつかれたのも、今となってはいい思い出ね」

「品行方正な姐さんも今となってはセックス狂いの社畜だもんな」

「セックスにくるってるんじゃなくて、気持ちいいことをまっすぐ追い求めてるだけよ」

「34歳が急に尾崎豊にはまるよりも、強烈な気がするぞ。その発言」

「あら、欲望に忠実で何がいけないのかしらね。実社会では一応、品行方正は保ってるわよ」

「漏れてないといいけどな」

「ほんとにそれよ。だから、絶対に顔を出して個人情報を漏らすわけにいかないのよ。みんな分かってね」

「変なの」

「っていうかヒレカツさんさ、返事してくれてなくない?」

「ほんとじゃねえか! おい聞いてんのか! 尾崎豊を聞くのもいいけど、ラジオも生で聞けよ?」

「生は良いわよ?」

「お、ちょっとセクシー路線か?」

「切り抜き用よ」

「さすがネット老人会は違うぜ」

「はいはい。締めるわよ。まず宣伝。この前の日曜日にfripSideさんの『magicaride』をカバーしたわ。聞いてね」

「絶対聞け。1人100回再生がノルマだ!」

「メールフォームあります。概要欄のリンクからどうぞ」

「NGなしだ! 何でも来い! 私と遊んでくれる女の子も募集中だ。最後に姐さんからの教養だ」

「今日の1句よ。今回は、殿村(とのむら)菟絲子(としこ)の1句。幸不幸(ねぎ)をみぢんにして忘る。幸不幸葱をみぢんにして忘る。葱は冬の季語よ」

「また明日ー」

「はあ、行ってきます」

 

 




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1月18日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「そろそろ生リスナーが欲しいころね」

「姐さんが顔出してくれりゃ、一発なんじゃね?」

「さ、今日も頑張りましょうか」

「頑張るも何も、テキトーにしゃべるだけだがなー」

「今日のオープニングメール。ラジオネーム、ヒレカツ奉行さんから。いつもありがとねー。えーっと。風邪をひきました。寂しいです」

「風邪かよ」

「コロナじゃない? 大丈夫?」

「聞いてもどうせラジオは聞きに来ねえんだから意味ねえって」

「そうは言っても」

「私はここ数年風邪ひいてねえからなー」

「バカは風邪ひかないってね」

「姉さんは最近風邪は?」

「全然ひいてないわね。大学生のころにあったかしら」

「姐さんも立派なバ」

「風邪の時はね!」

「話そらしやがったな」

「風邪の時はね、とにかく暖かくして、カロリーあるもの食べて、寝てなさい。解熱剤は使いすぎないこと。寝れないなら睡眠導入剤もありよ」

「めっちゃ真面目に喋るじゃん」

「キャラ云々の前に、医療人だから。医者ではないけどね。あ、あとたくさん水分とって。もし口内炎とかできて辛かったらビタミン剤飲むのもアリよ」

「なんか、本物っぽいな」

「一応本物なのよ。かかりつけのお医者さんがあればちゃんと行くのよ? 素人が勝手に、どうせ大したことないからって決めつけるのが一番駄目よ。ただの風邪ですねって、お医者さんに言ってもらいなさい。と、まあ、こんだけ言っておけば大丈夫でしょ」

「姐さんそういうところあるけどさ」

「なによ」

「メールの最後に寂しいですって書いてあるんだから、どうするかとかどうでもよくて、優しい一言をかけてほしいんだよ」

「そんな一言で風邪が治るなら医者も薬もいらないわ」

「冷めてんなー」

「なによ。あんたが言ってあげればいいじゃない。役割分担よ」

「わたしは、お前のことなんて知らん! 勝手に早く治せ! って言い放つタイプじゃん?」

「まあ、変にあんたに心配されるほうがキモいわね」

「だろー。だから、姐さん。求められてるし、時間もねえから」

「別に時間はまだいいけど。はあ。えっと。ヒレカツさん。プッ」

「おい、失礼な奴だなー」

「ヒレカツに、さんまでつけて優しく語りかけてるの、想像したら滑稽だなって」

「はあ?」

「ヒレカツ定食を目の前にして、語り掛けてる姿を想像しちゃって」

「それ言っちまうと、私も次からそうとしか見えなくなってくるからやめてくれ」

「はあ、はあ。まずいわ。ツボっちゃって言えないやつだわ」

「早く。テイク2」

「んんっ。よしっ。ヒ、ヒレカ、プッ!」

「あー、もうダメだ。ヒレカツ、許してやってくれ」

「ご、ごめんね。悪気はないのよ。心配はしてるんだから」

「だそうだ。もう今日の姐さんは使い物にならねえから、私が締めるぞ」

「よろしく」

「えっとー、まずは宣伝か。この前の日曜日にfripSideの『magicaride』をカバーしたぞ。絶対聞け。1人100回再生がノルマだ!」

「大変なノルマねえ。あんたも当然聞くんでしょ?」

「めんどくさいからパス。次! メール送ってこい! なんでもいいぞ。NGなしだからな。あとかわいい女の子からの連絡も大募集だ!」

「いまのところヒレカツさんしか、プッ!」

「無理にしゃべるからー。ヒレカツ以外からのメールも待ってるぞ」

「で、今日の1句は」

「これを」

「はいはい。えっとー、は、なんて読むんだよこれ」

「ひきめりょうう」

「はいはい。蟇目(ひきめ)良雨(りょうう)のやつ。花街(はなまち)に抜け道ありぬ冬、あ?」

「すみれ」

冬菫(ふゆすみれ)

「もう一回読んで」

「なんでだよ」

「そういうものだからよ。ちなみに、花街っていうのは昔の風俗街のことよ」

「へー。行きてえな」

「風俗街って女でも入れるお店あるのかしらね」

「知らねえけど。調べといて」

「私仕事なんだけど」

「じゃ、また明日なー」

「はあ。いってきまーす」

 




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1月19日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「私は誕生日でも仕事なのよ」

「え、姐さん今日誕生日なの? ってか、個人情報漏らしていいのかよ」

「さすがに誕生日くらいは教えてあげるわ。といっても、何年に生まれたかまでは言えないけどね」

「ん-。言いたい」

「でもアンタしか知らないって特別感があっていいんじゃない?」

「どっちも捨てがたい。秘密とか苦手なんだよなー、私。でも姐さんの特別は魅力あるよなー」

「人たらしのあんたに言われるなんて、私も捨てたもんじゃないわね」

「姉さんと同じ誕生日の人って誰がいるのさ」

「有名どころで私も好きなのは宇多田ヒカルさんね」

「あー、あのー、エヴァ歌った人ね」

「私としては、笑う犬の生活、だったかしら? それのEDで、天井が落ちてくる中で『Automatic』を歌ってた印象が強いけどね」

「ちょっと、よくわからん」

「ま、仕方ないわね。ちなみに私が一番好きなのは『traveling』よ」

「どんなだっけ」

「あとで聞かせたげるわ」

「じゃあそれで」

「ちょっとだけ昔話してもいい?」

「別に止めるようなことではないけどな」

「私が中学生から高校生の頃がニコニコ動画が全盛期だったのよね。なんだけど、そのちょっと前のニコニコ黎明期は2chの住民の遊び場だったのよね」

「はあ」

「でね、VIPの人たちの替え歌が投稿されるんだけど、それにハマっててね。そこで聞いたのが、雌豚閣下って人の替え歌だったのよ」

「すげえ名前だな」

「私が聞き始めたころにはすでに引退してたんだけどね。最近復活してるのよ。CDを個人発売してたんだけどね、懐かしさから買っちゃったわ」

「好きだな」

「閣下の替え歌で初めて『traveling』を聞いてね。そこから宇多田ヒカルが好きになったわ」

「いい迷惑なのか何なのかわかんねえな」

「そう言わないでよ。ちなみにこの人ね、twitterでVIPみたいなことしてて。この前なんか、安価でお菓子買うとかやってて。お金ないのにヤンヤンつけぼー買わさせられるみたいな。安価は絶対って言ってたけど、twitterで安価やってる人なんて初めて見たわ」

「あんか?」

「アンカーリンクの略でね。ようは、指定されたタイミングの書き込みに従うっていうやつよ」

「はあ、なんかよくわからん」

「あれはあれで面白かったんだけどね。今の時代にはちょっと流行らないかしらね。ネット老人会の遊びよ」

「姐さんの昔話はここまでか?」

「まだ語りつくせないけど、今日はこの辺にしといてあげるわ」

「誕プレは何が欲しいんだ?」

「何がいいかしらね。旅行かしら」

「旅行かー。どこに行くか」

「京都奈良の修学旅行コースをもう1回周りたいのよね」

「却下。つまらん」

「なんであんたが決めてるのよ」

「温泉だな。九州か四国だな」

「じゃあ愛媛の道後がいいかしらね」

「よし。今度行くか」

「えっと、お金は」

「私がそんなの持ってるわけないだろ」

「予約は」

「そんなメンドイこと、できるわけないだろ」

「それは、プレゼントなのかしら?」

「提案というプレゼントだな。私もついていくぞ」

「自分の分くらいは自分で」

「金はない」

「ん-」

「よしっ。じゃあ気が変わらないうちに締めちゃうぞ」

「え、うーん。まあいっか。まず宣伝。この前の日曜日にfripSideさんの『magicaride』をカバーしたわ。聞いてね」

「絶対聞け。1人100回聞け!」

「メールフォームあります。概要欄のリンクからどうぞ」

「NGなしだ! 何でも来い! 私と遊んでくれる女の子も募集中だ」

「最後に今日の1句よ。今瀬(いませ)剛一(ごういち)の1句。()の高さにて風花(かざはな)を見失ふ。風花って雪のことよ。眼の高さにて風花を見失ふ」

「また明日ー」

「行ってきますー」

 

 




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1月20日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「さっき思ったんだけど、アンタって私が出社してからって何してるのよ」

「なんだ、姐さん。私のことが気になっちゃうのか? 好きか? 大好きか?」

「それ、好きって言わせたいだけよね」

「そうだ」

「まあ、好きよ」

「ちょっと照れてる姐さんも可愛いな。私も好きだぞ」

「ちなみにどうやって言ってもらうのが好きなの」

「姐さんみたいに照れながら言うのも好きだし、花純みたいに真正面から好きっていうのも好きだな。ただ」

「ただ?」

「目を見て言ってくれないとやり直しだな」

「はあ」

「朱音はその点、目も合わせてくれないからよくやり直しをさせてるな。もちろん、なんでダメなのかは言わないけどな」

「じゃあ探り探り」

「そう。なにがダメなのかわからないまま、狼狽えつつ好きって連呼してくれるのは愛おしいな。あいつも女が好きなら」

「染めちゃえばいいじゃない」

「いや、あいつはちゃんと好きな男がいるらしいからな。難しいかもしれん。姐さんと違って」

「どういう意味よ」

「大丈夫。傷心中の姐さんを手籠めにしちまって、そのまま男どころか私以外の人間に目が向けれなくなった姐さんの話はしない」

「全部言っちゃってるじゃない」

「いいじゃねえか。そのうちばれるんだから」

「そうかもだけど」

「そんなことよりもだ。メールが届いてる。まずはいつものやつだ。ヒレカツ奉行。先日救急車に乗りました。経験はありますか?」

「何やってんのよ。大丈夫だったの? え、もしかして風邪のやつ?」

「いや、詳細は何もないから知らんけど」

「この時期だとたらい回しとかあるかもだけど、無事で何よりだわ」

「姐さん、救急車は?」

「大学院生の時に乗ったわ。病人として」

「なんそれ」

「ちょうどその時インフルエンザにかかってね。自宅療養してたら急におへそのあたりに激痛が走ってね。もうホントに息できないくらい。で、ド深夜よ。死ぬかと思って救急車呼んだわ」

「へー」

「結果的には、尿膜管膿瘍っていう感染症でね。たぶんインフルで免疫落ちてたせいね。抗生物質を投与されてすぐに痛みは治まったんだけど、土曜日に救急車で運ばれたから、月曜日まで退院できなくてね。暇で暇で仕方なかったわ」

「ありゃー。あれ姐さん、大学生の時は風邪ひいてないんじゃなかったっけ」

「ま、インフルを風邪症候群に含むか含まないかっていう定義の問題ね」

「なんかウゼえ話が始まったからやめやめ。次のメール。初投稿だ。餃子の香車から。レズセ配信はしないんですか?」

「はー、出てきたわね」

「なにが」

「女2人が仲良くしゃべってたら必ず生まれてくる、レズセックス大好き人間よ」

「と言ってもなあ、私たちは実際セックスしてるわけだし」

「公言してるから、それを公開しろよって言ってるだけではあるんだけどね。無理よ」

「無理ってか、きついだろな。だって顔出しNGなんだぜ、姐さん。ロッカーのくせに」

「でね、たまにいるのよ。顔隠していいからレズセ配信しろってやつが。あのね、一言もの申してあげるわ」

「いけいけ、姐さん」

「まず顔をどう隠すかだけど、マスクをつけるとか、たまにあるのは覆面をつけるとか。マスクだと結構顔見えるわけ。ダメ。そして論外は覆面。あれでどうやって興奮するというの? やってるこっちの身としては、一瞬で覚めるわ。そんなのセックスどころじゃない。ダメ」

「その通りだ!」

「次に、じゃあ顔の部分を後でモザイクなり画像なりで隠すというやり方。例えば、私たちがあげてる『magicaride』の動画みたいにね」

「さすが宣伝隊長」

「あれの弊害はただ一つ。キスが見れないこと。あのね、女同士のセックスなんてね、キスが命なのよ。常にキスよ。キスが見れないセックスは、セックスにあらず」

「それもその通りだ」

「あと細かいことを言うけど、レズセックスという単語は嫌いだわ。ただのセックスよ。気をつけなさい」

「ちなみに姐さんはキスが大好きだ。キスだけでイけるぞ」

「ちょっと。話の腰を折らないでよ。ってわけで、私が顔出しNGな限りセックス配信はしないわ。2度とこんな事言わせないで頂戴ね」

「ま、私は別に配信してもいいんだけどな」

「はあ?」

「だから、視聴者の中で顔出していい奴がいたら連絡よこせ。一緒に顔全開でセックス配信するぞ」

「そうやって言うと誰も寄ってこなくなるけどね。インターネットタトゥーは怖いわよ」

「あー、そうやって言うのか。タトゥーな」

「あー、もうこんな時間じゃん! ちょっとあと締めといて。行ってきまーす!」

「いってらっしゃーい。じゃ、締めるぞー。まずは宣伝なー。この前の日曜日にfripSideの『magicaride』をカバーしたぞ。絶対聞け。1人100回再生がノルマだ!

次! メール送ってこい! なんでもいいぞ。NGなしだからな。あとかわいい女の子からの連絡も大募集だ! 最悪、男でもいいぞ。セックス配信しような。

よし、今日はここまで。じゃあなー」

 

 




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1月23日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「みんな、金曜日ぶり。週末はどうだったかしら」

「どうせ大したことしてねえ奴が多いだろ。姐さんと違ってな」

「そんな比較をする必要はないんだけども。週末は金沢へ行ってました。大学の同期と誕生日会をしにね」

「誕生日会のためにいくら使ってきたんだよ」

「往復の交通費だけで3万弱ね」

「その金でもっといいことできただろ。何してたんだよ」

「まず、能登のほうにワイナリーに行ってたわ。能登ワインってお店ね」

「こっちにいるときとあんま変わんねえじゃん」

「あんたと遊ぶのとはまた違った楽しみなのよ。で、なんかね、12種類くらい試飲ができてね。お店の人に言われたの。飲み放題ですよって」

「なんだそれ」

「度数が強いから、飲み比べをしながら、説明を聞いて、さっきの味忘れたからもう1回飲んで、なんてやってたらさ。出来上がっちゃうわけ」

「だろうな」

「もう楽しくなっちゃって。お土産買ってきたからいいじゃない」

「なにかはわからんけど、おいしかったな。ジュースみたいだった」

「でしょー。って、あれ。アンタあれもう飲んだの?」

「飲んだ」

「なんでよ、一緒に飲もうって言ったのに」

「1人で旅行行きやがるから罰だ。そもそもあれは私へのお土産だろ?」

「違うわよ。みんなへのお土産よ」

「そういうことは、早く言ってくれんと困る。もう飲み切っちまったぞ」

「はー。もー」

「ま、いいじゃねえか。どうせそのうちまた行くんだろ?」

「そうだけど。飲んじゃったものは仕方ないわ。今度また買ってくるから。絶対1人で飲まないでね」

「私用のお土産を別で買ってきてくれれば、こんなことにはならなかったのにな」

「私が悪いのかしら」

「ま、結果的にはそうなるな」

「はあ、アンタに渡した私がバカだったわね」

「そう項垂れるなって。さ、メールだぞ。ヒレカツ。うがいをするときは歌いながらするのが良いって聞きました」

「知らないわ。耳鼻咽喉科の先生にでも聞いてみて」

「おいおい。テキトーだな」

「違うわ。知らないからこそ知らないとキチンというのよ。中途半端な知識を持ってる人間が、微妙な知識でしゃべるのが一番危ないのよ」

「そんなもんか」

「まあ、うがい程度で命にかかわることは稀だろうけど。医療系は特に気を付けないと、いつどこでだれがそれを信用して実践してしまうか分からないから」

「意外とまじめだな」

「真面目というか、境界線の問題よ」

「じゃあ次。もう1個ヒレカツだ。巨人の星2が好きです」

「分かるわよ。あの、飛雄馬! って親父が殴ったときに、明子姉さんが、頑張って。って言うところいいわよね。私も昔、ゲームコーナーのやつ打ってたわ。たぶん一番打った台じゃないかしら」

「なんでこんな話題で話せるんだよ」

「一般教養よ」

「姐さんってそういうのやるんだな」

「というよりも、私が全く受け付けないもののほうが珍しいと思うわよ」

「女とのセックスもな」

「やってみなければ良し悪しを判断できないもの。あんたとセックスしたときは気持ちよかったわね。もう男とセックスしようと思えなくなっちゃったわ」

「今は」

「ん-。最近もあんまり思わないわね。仕事終わったらアンタが家にいてくれるんだし。花純とヤッてても振り向いてくれるから」

「そりゃーなー。花純と姐さんじゃタイプが違うから、楽しみ方が違うんだよなー。今度姐さんさ、花純とやってみなよ」

「2人は嫌よ。アンタがいないと」

「なんだ? デレ期か?」

「毎日がデレ期よ。満足?」

「よーし。今日も帰ってきたら抱いてやるからな」

「月曜日はちょっと」

「って言いながら、やっちゃうのが姐さんだよな。分かってる分かってる。かわいいなー。チューしてやろうか」

「お願いするわ」

「え、まじかよ」

「なによ。してくれないの?」

「いや、するけどさー。ったくー。席移動しなきゃいけねえじゃん。よっと。ちゅっ」

「んっ。ありがと。さ、締めましょ」

「っと。まてまて。席に戻ってない」

「別にもういいじゃない。えっと、先週の日曜日にfripSideさんの『magicaride』をカバーしたわ。聞いてね」

「絶対聞け。1人100回聞け!」

「メールフォームあります。概要欄のリンクからどうぞ」

「NGなしだ! 何でも来い! 私と遊んでくれる女の子も募集中だ」

「最後に今日の1句よ。奥坂(おくざか)まやの1句。本開くやうに冬空仰ぐ。本開くやうに冬空仰ぐ」

「また明日ー」

「行ってきまーす」

「ね、もう1回チューして」

「まだ放送残ってるぞ」

「いいからいいから」

「んー。しゃーねーなー。ちゅっ」

「あー、仕事行きたくなーい。行ってきまーす」

 

 




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1月24日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「今日の夜から明日の朝にかけて大寒波らしいわ。みんな気を付けてね」

「私も今日は外でなきゃならんからなー」

「あら、いい女でも見つかったの?」

「ま、そんなところだ。居酒屋でバイトしてる大学生なんだけどな。女同士のセックスってどういうのか教えてほしいって」

「また物好きな」

「そういわれちゃ断るわけにいかんからな。張り切ってセフレにしてくる」

「やりすぎちゃダメよ」

「わかってるって」

「ほんとかしら。粘着されちゃっても知らないからね」

「私、そういうのはあんまり出会わないんだよな。さっぱりしすぎてるんだろうな」

「ん-。どうだか」

「それこそ、姐さんと花純くらいだぞ」

「ほら、例外がいるんだから」

「くっつかれたならそれはそれでさ。バンドメンバーになってもらえば」

「いや、そうじゃなくて」

「大丈夫だって。姐さんとエッチする時間は変わらねえから」

「そういうことを言ってるんじゃなくて!」

「もー、嫉妬深いんだから。ほら、みんな見てみろ。これが姐さんだぞ」

「だー。いいから。メール読むわよ」

「はいはい。ヒレカツな。BGMやサントラは聞きますか? 僕はブルーアーカイブのBGMが好きです。あと肉じゃがが好きです」

「サントラなら、花純の領域でしょうけど。私あんまり聞かないから。ポケモンのBGMは懐かしくてたまにメドレー聞いちゃうわ」

「私は『Arcaea(アーケア)』って音ゲーの曲はちょいちょい聞くくらいかな。えっとなー。なんて読むんだ。この2つだな」

「『Cybernecia(サイバーネシア) Catharsis(カタルシス)』と、『Vicious(ビシャス) Heroism(ヘロイズム)』かしらね。ちょっと正確な意味は分かんないけど。あー、ブルアカだとあれね。『Unwelcome School』が好きだったわ。前にYoutube musicのおすすめに入ってたのよ」

「なんだ姐さんも聞いてるんじゃん」

「意外と探せばあるもんね。ま、バンドやってるし、多少はね」

「それはそうと姐さん。すすんでる?」

「進捗ダメです」

「あと5日だぞ?」

「あ、明日。そう。明日よ。雪がひどいらしいから、あわよくば有休にしようとしてるから。そこで練習するわ」

「そっかー。明日は練習かー。じゃあ姉さんは明日はセックスはお預けかー。残念だなー」

「息抜き程度になら、いいんじゃないかしら?」

「一通り叩けるようになったらな?」

「ん-」

「なんだよ、アヒルちゃんみたいだな。キスしてほしいのか」

「午前中で仕上げたら、午後は一杯エッチできる?」

「まあ、疲れるのは姐さんだから、私は別に構わんよ」

「じゃあ明日絶対有休とってくるし、いっぱい練習するから!」

「はいはい。頑張ってな。すごいフラグだけどな」

「現実世界はそう簡単にフラグ通りにならないわよ。有休という権利を阻害できる会社なんてないんだから」

「はいはい」

「こうしちゃいられないわね。早く病院いって課長に相談してくるわ。締めるわよ」

「大忙しだな」

「別にもういいじゃない。えっと、先週の日曜日にfripSideさんの『magicaride』をカバーしたわ。聞いてよね」

「絶対聞け。1人100回聞け!」

「メールフォームあります。概要欄のリンクからどうぞ」

「NGなしだ! 何でも来い! 私と遊んでくれる女の子も募集中だ」

「最後に今日の1句よ。八木(やぎ)林之助(りんのすけ)の1句。雪原に雪原の道ただ岐る(わかる)。岐阜県の岐って漢字でわかれるって意味よ。雪原に雪原の道ただ岐る」

「また明日ー」

「行ってきまーす」

 

 




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1月25日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「今日は私も飲んじゃうわ。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「朝からお酒を飲めるのが1番幸せよね」

「その感覚はバグってると思うけどな」

「アンタはいつもいつもいいわね。こんな思いで酒飲んでるんだ」

「ちなみに、姐さんはとてつもなく酒が弱いから、今日は使い物にならないだろうな。練習もたぶんできん」

「そんなことないもん! 私最近になって気づいたことがあるのよ」

「なんだよ」

「才能って全然ないと思ってたのね。ほら、凡人オブ凡人じゃない、私」

「まあ、つまらん人間ではあるかもしれん」

「それ。つまらないって言われるの1番嫌いなのよね」

「それは知らんけど」

「でもね、気づいたのよ。私、努力は結構できるタイプなの。でも周り見てると、努力するって結構挫折しちゃうというか」

「まあ、成長が見えてこない諦めたくなるよな」

「そう、そこなのよ。私、努力は結構できるのよ」

「さっきも聞いたぞ」

「だから、努力するというか、地道に頑張ることに耐える才能は有るんだと思うの」

「凄いことではあるよな」

「だから、お酒飲んだ後でもドラムの練習はできるわけ!」

「それは努力とは少し違うと思うけど」

「話は変わるんだけどね。この前面白い漫画見つけたの」

「珍しい。いつも本ばっかじゃん、読むの」

「漫画は漫画の面白さがあると思うから、たまには読もうと思ってね。でね、ちゃんとラジオで言うためにメモしてきたわ。平庫ワカさんが描いた、『マイ・ブロークン・マリコ』って作品でね」

「どんな」

「私があらすじを言うと安っぽくなっちゃうから、待ってね。どっかにあらすじが転がって、るで、しょ。っと。えー、ウィキをそのまま読むわよ」

「どうぞ」

「OL・シイノトモヨは、ラーメンを食べながら見ていたテレビのニュースで、親友・イカガワマリコが亡くなったことを知る」

「うわ、この始まり方すごいな」

「マリコは父親から長年にわたって虐待を受けていた。シイノはせめて親友の遺骨だけは救い出そうと、懐にドスを忍ばせ、刺し違える覚悟でマリコの実家へ向かう。 シイノは、マリコの実家へ赴き、格闘の末遺骨を強奪する」

「ずいぶんな展開だな」

「まあまあ。えー、そして、シイノは遺骨を抱えてベランダから飛び降り逃走する」

「パワフルすぎて」

「シイノは、かつてマリコが海へ行きたいといっていたことを思い出す。そして、マリコが行きたがっていた岬を目指し、高速バスに乗り込んだ」

「高速バスってあたりがまた、人生観が出ていいね」

「でしょー。なんかね、絵がキレイなわけじゃないんだけど、むしろその感じが物語のドタバタ感が出ててね。あと、主人公がタバコ吸ってるのもいいんだわ」

「ほー。最近の作品ってちょっと珍しいからなー」

「やっぱタバコ吸ってなきゃ絵にならない部分ってのもあると思うのよね」

「じゃあ私が死んだら、仏壇にはタバコさしてな」

「それもいいわよね。なんか、喫煙者に煙草供えるのって」

「いや、死なないでーとか言うところだったろ、今の」

「でも私が死んでも仏壇に煙草供えないでね。家族とかには隠してるんだから」

「聞いちゃいねえし。なんで隠してんのさ」

「だって、そりゃ」

「いいだろ別に、大の大人なんだから。吸いたいもんを勝手に吸ってるだけだし。そもそも姐さんの親ってどっちも吸ってるだろ」

「だからこそ。吸ってほしくないって昔から言われてて」

「だー、いい子ちゃんだよ。出たね、姐さんの悪いところ。周りの期待する姿を演じようとするやつ」

「もう無理だもーん。私に芯なんてないもーん」

「はー、こういう奴が私をヒモにしてくれるんだからありがたい話ではあるんだけどさ」

「はー。煙草おいしー」

「でも姐さん、1ミリでしょ? そろそろあげようと思わんの?」

「あげたいっていう感覚がわかんないけど。これで十分楽しんでるし。あげすぎて体に害が来るのも嫌だし」

「でも全然置いてないって言ってたじゃん」

「そうなのよねー。キャスターホワイトの1ミリって、ロングは置いてあるところあっても、普通のサイズは全然置いてなくて。だから買いだめするんだけど、あると吸っちゃうわよね」

「あー、つもり話もあるだろけど。そろそろ」

「そうね。次持ってくる」

「いや、じゃなくて締めようって。あー、行っちゃうし。ってか、今顔映ったんじゃね。え、どう? だれか見てる? 映ってた? ま、いいや。締めますよー。

えっと、『magicaride』カバーしてるから聞けよ。100回聞けよ。メールも送れ。以上。じゃーな!」

 

 




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1月26日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「社会人になって初めて、水曜日に有休をとったわけなんだけど」

「昨日な」

「あるじゃない。大企業でさ、週休3日にしたら業務効率上がったって話」

「知らん。働いたことないから」

「ですよねー。まあ、そんな話もあったから、いろいろ込みで休んだんだけど。ツライわね」

「いいじゃん1日休んだんだから。狙い通りだろ」

「違うのよ。1日休んじゃったせいで、体が怠けてるのよ。これなら3連休のほうがよっぽどいいかも」

「でも今日仕事したら、明日は金曜日じゃん。もう週末みたいなもんだろ」

「そうなんだけどー」

「あと今朝疲れてるのは、ぜってーに昨日ヤリすぎたからだって。ずっとセックス三昧だったから」

「だってー、久しぶりにゆっくりあんたとエッチできるんだもん。ドラムも頑張ったし」

「それは素直にすごいわ。ほんとに午前中で仕上げるもんな」

「でしょ。頑張りすぎて仕事に響く」

「それさ、たまに姐さんから聞くけどさ」

「どれ」

「仕事に響くってやつ。何のために仕事してんの。趣味や休日を謳歌するために、いやいや仕事してんだろ。じゃあ、休みを目一杯楽しめたからいいじゃん」

「それは正しいんだけど。こう、体力がない中で仕事をしなきゃいけないっていう枷というか。それがツラいのよ。頑張りたくない仕事だから、体力がない状態でしたくないというか」

「はー。よくわからん!」

「ま、共感してもらえると思ってないからいいわ。私の仲間は、カメラの向こうにたくさんいるからね」

「そんな底辺で集まっても」

「こらー。社会人のこと底辺って言うなー」

「じゃあ、社会の奴隷」

「まあ、それは否定しきれない」

「でも、奴隷って相当底辺だろ。歴史的に見れば」

「ぐっ。あんたに勉強面で負けるのはうざいわね」

「勉強で負けてるわけじゃないと思うがな。ま、今日のメールだ。ヒレカツ。寸又峡(すまたきょう)という峡谷が静岡県にあるらしいです」

「あら、エッチね」

「姐さんは素股したことあるか?」

「いやー、ないわね。そんなことする必要ないことのほうが多いもの」

「そうか」

「だって、入れたくなければそこまでしてやんないし。入れたければ入れちゃうし」

「まあ、言わんとすることはわかる」

「え、アンタはやったことあんの?」

「ある」

「どう」

「男に言わせると、全然気持ちよくないし、むしろ骨がごつごつ当たるだけで痛いって。焦らしプレイにすらできなかったわ」

「じゃあAVの素股は嘘ってわけだ」

「いや、これも男に聞いたんだけどな。男も姐さんみたいな思考になってるらしいんだ」

「やるならやるしってこと?」

「そういうこと。つまり、素股までしてもらえるくらいなら、ワンチャン入れれるって思うわけらしい。ようは、暗に入れてもいいって聞いてるようなもんなんだと」

「はー。男も大変ね。直接聞けばいいのに」

「それはまた違うらしい。風情がないんだと」

「セックスに風情もくそもないけどね」

「でも雰囲気は大事だろ?」

「そりゃ大事だけど」

「そういうこった。よーし、そろそろ締めるぞ。」

「あら、もうそんな時間。えっと。あー、まずは『magicaride』のカバーを投稿してあります。聞いてね」

「死んでも聞け」

「あと、明後日? 違う。明々後日だ。日曜日に次のカバー出します。必死すぎて限界。ちょっとペース落とさないと厳しくない?」

「ダメだ。最初に会議で決めたからな。オリジナル曲を出すなら別だろうけどな」

「ん-。しばらくはこれで我慢か。次のカバーはみんな大好き、あのアニメのカバーです」

「オタクども。今のうちに耳掃除しとけ」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「じゃあ、今日の1句。だいぶ有名な人がようやく出てきたわ。高浜(たかはま)虚子(きょし)の1句」

「いや知らんけども」

「あら、一般的にはちょっと知られ切ってないのかしら。ま、いいわ。高浜虚子の1句ね。口に(そで)あて()ゆく人冬めける。口に袖あてゝゆく人冬めける」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 

 

 




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1月27日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「金曜日よ。今日を乗り切りましょう」

「初投稿だ。ラジオネーム、砕け散るわさびから。ラジオをやってるということはおそらくラジオ好きなんでしょうが、お二人はどんなラジオを聞いてましたか? ちなみに僕はこの番組が初ラジオです」

「嘘よ」

「なにが」

「こんなちゃんと体裁整ってて、答えやすいメールを送るやつがラジオ童貞なわけないわ。むしろ職人よ」

「おい、嘘つきかよ。ってか姐さん、ネットのウソに敏感すぎな」

「ネットに転がってる情報なんてほとんどが嘘よ。そこから正しい情報を見つけ出すのが真の情報強者よ」

「なんかかっこいいこと言ってそうで、ダサそう」

「いいのよダサくても。それより、質問よね。あんたはラジオっ子じゃないわよね」

「そうだな。私は基本的にラジオを聞いたことがない。このラジオは、ノリとテンションと姐さんに任せてある」

「ま、そうよね。あんたからそんな話、聞いたことないもの。私はラジオっこっちゃラジオっこだったわ。でも、そこまでどっぷりだったわけじゃないわね。たまに受験勉強の合間に聞いてたくらいね」

「1番聞いてたのは花純だよな」

「まあ、あの子の場合は深夜ラジオじゃなくてネットラジオだけどね」

「なにそれ。なんか違うのか」

「私も具体的に説明しきれないんだけど、イメージ的によ? 深夜ラジオはパーソナリティのトーク力でやってる的な。ネットラジオはパーソナリティのリアクションを楽しむ的な」

「違うか?」

「最近はアイドル化した声優さんたちがラジオに起用されることが多いから、声優オタクの巣窟になってて。でもトークでどうこうは求められてなくて、なにかしらゲームをやったりするそのわーきゃーしてるのを聞くみたいな」

「別にどっちもそう変わらんだろ」

「ま、そうね。花純は相当どっぷりだったみたいだから、私たちのラジオはあの子が構成作家みたいなポジションにいるわ。なお構成作家の夜は長いので、今は寝てるわ」

「スタッフが寝てるのに進行する番組ってのも面白いな。ま、メールに行くか。今日のヒレカツだ。逆転裁判4の2つ目くらいのステージで詰んだことを思い出しました」

「うわー、それはひどいわね。ま、私逆裁やったことないからわかんないんだけど」

「そんな難しいゲームをやったことない気がするなー」

「私はね、小学生くらいの時かなー。メダロットのゲームを買ってもらってね」

「めだろっと?」

「イメージ的にはロックマンに近いような」

「ろっくまん?」

「じゃあもう無理。続けるわ。メダロットのゲームのね、あんまり詳細覚えてないんだけど、博士の家から出て町に行くみたいな。そんな冒頭だったと思うんだけど。博士の家から出るところで詰まった気がするわ」

「なんだそれ」

「たぶんゲームを始めて1時間たってないんじゃないかしら。何もできなくなっちゃって。やめたわ」

「そのほうがよっぽどひどいんじゃね?」

「そんなこと言ったって知らないわよ。そもそもメダロットもそんな好きだった記憶ないし」

「じゃあなんでやってたんだよ」

「それも知らないわよ。私の親に聞いてよ。たぶん誰も覚えてないけど」

「じゃ、締めるぞ」

「はいはーい。まずは『magicaride』のカバーを投稿してあります。聞いてね」

「死んでも聞け」

「あと、明後日。日曜日に次のカバー出しますこっちも絶対聞いてね」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「じゃあ、今日の1句。坂巻(さかまき)純子(すみこ)。この世へと吹き戻されて(なみ)の花。この世へと吹き戻されて濤の花」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 

 




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1月30日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「なんで月曜日って始まるのかしらね」

「日曜日が終わるからだろ」

「そういう哲学的なことを聞きたいんじゃなくてね」

「なんだよ、わっかんねえな」

「もういいわ。えっと、昨日動画投稿しました」

「そうだ! 聞けよ!」

「花純からもらった原稿をそのまま読むわね」

「よろしくー」

「えっと、まんがタイムきららで掲載されていた、かいふらいさん原作の4コマ漫画『けいおん!』。その作品のアニメ化第2期後半のエンディングテーマ、『No,Thank You!』のカップリング曲が『Girls in Wonderland』です」

「見たことないな」

「私も見たことなかったから、オープニングとエンディングのPVは一通り見たわ」

「律儀だな」

「OPはけっこう明るめな印象だったけど、EDはどれもかっこいいわね」

「萌えアニメなんだろ?」

「あっとちょっとだけエッチだったわ。目線が」

「萌えアニメだもんな」

「今回の『Girls in Wonderland』のメイン曲の方の『No,Thank You!』はなかなか衝撃だったわよ。あんたも見てみなさいよ」

「アニメは別になー」

「映像の最初でね、可愛い気のある女の子が、ふっと目線が逸れたかと思ったらカメラにバーッてスプレーかけるのよ。この時の無表情具合がなんともね」

「実写?」

「アニメよ」

「なんだ」

「でも参考になるかもよ。結構ロックよ」

「まあ、気が向いたらな。じゃ、今日のメールだ。ヒレカツ。最近二日酔いしやすくなりました」

「歳ね。体が弱くなってきてるのよ。チェイサーをちゃんと挟みながら飲むことと、週に2回くらいは休肝日作りなさい」

「姐さんその辺うるさいもんな」

「二日酔いで勝手にツラくなってるのはいいけど、世話しなきゃいけいないのはこっちなんだから」

「でも二日酔いになって、次の日の夕方まで無駄に寝て過ごすのも飲み会の楽しさじゃんね」

「じゃあ一人で全部やってなさい。水用意したり、おじや作ったりしてあげないわよ」

「ヤダー」

「なんて我が儘なのかしら」

「私はヒモなんだぞー。一人であれこれできるわけがないだろ! 虐待に近いぞ」

「そんな軽々しく」

「ちなみに姐さんの二日酔いエピソードはなんかあるか?」

「私じゃないんだけど、お母さんの話でね」

「いつのことだよ」

「私が小学生だったから、あー、あぶな。年齢出るとこだった」

「おしい」

「ま、いいわ。結構昔よ。いつも朝早いお母さんが全然起きてこなくてね。お父さんと一緒に薬とか云々を薬局に買いに行ったの。私も妹もめっちゃ心配してたのに、お父さんはケロッとしててね」

「ま、二日酔いだしな」

「私もすごい献身的に介抱したの。病気だと思ってたから。でも病院には行かなかったのよね」

「ただの風邪でも、べつに行かねえこともあるしな」

「で、私が酒を飲むようになってから聞いたのよ。お母さんいつも結構な量飲んでるけど、二日酔い無いの? って。そしたらよ」

「わりとなってたよって」

「そう! 言ってないだけで結構なってたからって。で、ピーンときたの。あの時の体調悪かった日は、二日酔いだったんだろうって」

「以上、落ちがわかってたトークでした」

「あんな振り方されたら無理があるでしょ」

「仕方ないだろ、ただの尺稼ぎなんだから。じゃ、締めるぞ」

「はいはい。昨日、『Girls in Wonderland』のカバーを投稿しました。けいおんファンも、そうじゃない人もぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「今日は吉田(よしだ)七重(ななえ)の1句。風邪に寝て壁の白さを見尽くせり。風邪に寝て壁の白さを見尽くせり」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 

 




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1月31日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「火曜日ね。Tuesdayね。チューして」

「そういうキャラはきついと思うぞ」

「こうでもしないと会社に行く気力がわかないのよ。あんたは一日家だからわかんないでしょうけど」

「なんだ。行ってらっしゃいのチューってことか。あとで玄関でしてやる」

「じゃあ頑張る」

「よし。お前ら、動画聞いたか?」

「動画聞いたって面白い表現ね」

「演奏してる動画なんだから、見るというより聞くだろ。なんだ、姐さんは音楽を見るのか」

「そういうことじゃなくてね。演奏してる風景だし、動画を投稿してるわけだし、どっちが正しいのかなーって」

「当ってるか間違ってるかなんてどうでもいいんだよ。聞け」

「それはそうね。聞いてね」

「じゃ、今日のメールだ。ヒレカツ。最近タバコを吸うと頭が痛くなります」

「多分酸欠よ。控えた方がいいわよ」

「辞めれるなら辞めてんじゃねえのか」

「電子タバコにしときなさい。アイコスとか、グローとかプルームテックとか最近いろいろあるでしょ」

「でもあれ美味しくなくない?」

「あら、そうなの? 吸ったことないから知らないけど」

「昔、試供品でもらって吸ったことあんだけど。なんか、モワーッて熱くて、臭いがきもくて、ガツンと感がない」

「タバコなんてニコチンの依存で吸ってるだけなんだし、いいんじゃないの?」

「なんか吸った感がなくてさー。本数がむしろ増えるし、充電が切れたら吸えないし」

「健康にいいんじゃない、むしろ」

「わかってねえなー、姐さんは」

「私も一応喫煙者だけどね」

「次だ。初投稿。バラバラのバラン。先日高校の授業で、三英傑のホトトギスの俳句を知りました」

「高校生でそれを初めて知るってのは不安になる報告ね」

「お二人は、自分の性格を表すならどんなホトトギスの俳句を作りますか?」

「なるほど、そういう話ね。即興で作るのは限界があるタイプね」

「じゃ、姐さんどうぞ」

「えー、ちょっと待ってよ。何かしらね。んー、理由調べろ。とか?」

「なんだそれは」

「鳴かぬなら理由調べろホトトギス。鳴かないなら鳴かないなりの理由があると思うから。というかそもそも、鳴くってどういう原理なのかしらね。鳴かぬなら原理調べろホトトギス。で、どうかしら」

「アドリブのわりに姐さんっぽさが出てていいな」

「アンタはどうなのよ」

「私かー。ん-、鳴くのを探せ」

「その心は?」

「ん? 心?」

「あー、意味は?」

「意味か。 鳴かない奴に意味はないんだよ。鳴いてるやつを探せばいい。どうせその辺にいるんだ」

「というかアンタなら、鳴くやつがちらほらと寄ってきそうではあるわよね」

「そういうことだ」

「これで満足かしら?」

「よし、今日はここまでだな。姐さん」

「はいはい。この前の日曜日に、けいおんの『Girls in Wonderland』のカバーを投稿しました。最初のカバーの『magicaride』とあわせてぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「今日は鈴木(すずき)真砂女(まさじょ)の1句。悪相(あくそう)の魚は美味し雪催(ゆきもよい)。悪相の魚は美味し雪催」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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2023年2月
2月1日


ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「週の真ん中水曜日。絶望はあと3日も続くわ」

「最初のメール。ヒレカツ。いつも行くネカフェに、いつも同じおじさんがいます。喫煙所の時間もかぶります。恋ですか?」

「多分だけどあなたも思われてるわよ。またこいつ居るよ。って」

「もう話してみたらいいんじゃね? いつも一緒ですねって」

「知らないおじさんとなに話すのよ」

「そんなの私の知ったこっちゃねえ。当事者が考えろ」

「ずいぶんな投げやりね」

「姐さんは喫煙所にまつわるトークあるか?」

「そんな無茶苦茶な。あー、ちょっと前なんだけどね。名古屋でラーメン屋さんに行ったのよ」

「一人でか」

「一人よ」

「わざわざ名古屋で一人とは。寂しいな」

「いいじゃない。用事があったのよ。でね、女の子二人組の向かいに座ったのよ。広いカウンターで、二人とも顔が見えてたの」

「ほうほう」

「一人は髪を明るく染めててね、超タイプで。もう一人は黒髪で、たぶん遊んでるわね」

「清楚系ビッチって姐さん好きじゃないのか」

「清楚系ビッチというか、あの子は何だろうね。ちょっと分類できないけど。とにかくちょっとギャルっぽい子の方が好みだったのよ」

「ほんで?」

「先に向こうがお店出ちゃってね。あーあ、と思いながら私も食べ終わって、お店の前の喫煙所でタバコ吸ってたのよ。さっきの子の名前何かなーって想像しながらね」

「変なの」

「そしたら、バタバターって足音が聞こえてきて、喫煙所の前をさっきの子たちが通り過ぎてくのよ。多分忘れ物したんでしょうね」

「おお」

「でね、声かける勇気もなかったからそのままなんだけど、名前だけは二人の会話から分かっちゃって」

「なんだ」

「りさちゃんと、みきちゃん」

「そっか」

「はい、喫煙所トークよ」

「姐さんも喫煙所で恋をしたと」

「恋まではいかないけど、ちょっとドキッとした経験よ」

「よーし、リスナーの喫煙所トークを募集だ。ドシドシ送れ」

「一つコーナー化しちゃったわね。ま、そんなに数が来ないと思うから、集まったころにまとめて読み上げる形で行こうかしらね」

「じゃ、次だ。初投稿。窓ふき大臣」

「すごい大臣がいたものね。行政死んでるのか生きてるのかわかんないわね」

「えーっと、姐さん宛だな。姐さんはニコニコ古参のようですが、思い出のコンテンツはありますか?」

「思い出だらけよ。中高生のほとんどはあそこで時間を使ったんだから。あの当時は歌ってみたをずっと徘徊してたわ」

「歌ってみた?」

「素人が歌ってる動画を投稿するのよ。当時はある種の文化圏が形成されてたから、そこ出身でCD出したり歌手活動始める人とか何人かいてね」

「YouTuberか」

「それの先駆けみたいなものね。私は当時、男性なら蛇足さんとneroさんを追っかけてたわ。女性はnayutaさんと雌豚閣下ね」

「全然知らん」

「アンタのために言ってるんじゃないからいいのよ。一押しは、nayutaさんの『永久に続く五線譜』と、雌豚閣下さんの『traveling』よ。あと、『ランティス組曲』も聞きなさい。あれが私の青春よ。今でも歌えるわ」

「あ、そう」

「もうちょっと続くわよ。あとはテニミュね。VIPが遊んでた頃のネタ動画だけど、あれは楽しかったわ。ニコニコの空耳文化はここから始まったんじゃないかしら。ゲーム実況は、牛沢さんがスタートね。あの人のときメモ実況を見て、ときメモ4買ったわ。龍光寺さんは今でもお気に入りの子よ」

「姐さん、その話まだ続く?」

「何よー、まだ語り足りないわよ」

「もうビールないんだけど」

「えー」

「締めるぞ」

「はーい。この前の日曜日に、けいおんの『Girls in Wonderland』のカバーを投稿しました。最初のカバーの『magicaride』とあわせてぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「今日は佐藤(さとう)鬼房(おにふさ)の1句。綿虫(わたむし)の夕空(こわ)れやすきかな。綿虫の夕空毀れやすきかな」

「じゃあなー」

「行ってきまーす」




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2月2日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「今日がんばったら、明日は週末よ」

「姐さんさ、舌ピどう?」

「どうって何よ。別にどうとも思わないけど。人生謳歌してるなーってくらい」

「じゃなくて、開けたくない?」

「何よいきなり」

「昨日遊んだ女の子がさ」

「開けてたのね」

「そうなんだけどさ。キスがめっちゃ気持ちよくてさ。ピアスの効果で」

「そう。で、私に開けろと」

「そういうこと」

「なんで私なのよ」

「だって、耳開けてない奴にいきなり舌開けろって言ってもなあ」

「確かに、花純も朱音も明けてないけど」

「だろー。姐さんしかいねえって」

「え、あれずっとつけてなきゃダメなの? ちょっと見た目もそうだし、体的にもデメリット洗ってからじゃないと判断できないわね」

「じゃ、要検討ってことで」

「ちょっと調べとくわ」

「じゃ、最初のメール」

「その前にさ」

「なんだよ」

「昨日の今日で悪いんだけど、喫煙所トークを思い出したのよ」

「おお」

「この前金沢に行ったときにね、米原で乗り換えだったから、そこの喫煙所に行ったのよ。そしたら、ブースの前にすごい美人の人が立ってたの。誰か待ってるような風だったから、タバコ吸ってる相手を外で待ってると思ったの」

「まあそうだな」

「でも、中に誰もいなくて。だから、目印にしてただけかと思ってたらね。あとから男の人が寄ってきて、その人と一緒にブースに入ってきたの」

「喫煙者同士の待ち合わせか」

「そういうことなんだけど。吸ってる間さ、ホテルがどうとか目的地がどうとか喋っててね。向こうが先に吸い終わって出ていくんだけど、手つないでるのよ」

「まあ、付き合ってるなら」

「あれ、絶対不倫ね」

「なんでだよ」

「男の人ね、スーツ着て会社鞄風なの持ってたの。絶対出張だって言い訳して旅行してるわ」

「なるほど」

「その先は見てないからわかんないけど、あれは絶対そういうやつよ。ちょっとドキドキしちゃったわ」

「姐さんもそういうの好きだなー」

「かしらね」

「じゃあようやく今日のメールだ。ヒレカツ。おもらしが好きです。でも恥ずかしがってくれないと興奮できません」

「この人、メールフォームのことツイッターかなんかと勘違いしてないかしら」

「この辺は、ほんとは姐さんの領域な気がするんだがな」

「どういうことよ」

「姐さんみたいなちょっと気が強いキャラが漏らした時の方が興奮するだろ」

「それはちょっと分かるかも」

「でも、顔出せないんじゃ意味ないよな」

「そうね」

「朱音あたりに交渉して、顔出してもらうか」

「あの子、適当な論理で攻めたら負けちゃいそうだから怖いわね」

「先っちょだけだから。先っちょだけ漏らすだけだから」

「先って何よ」

「ちょっと顔出して漏らすだけだから」

「それで了承しちゃう気がするからねー」

「ファンサービスだから」

「なんとでもいえるわね」

「下着売れるから」

「それはちょっとどうかしら」

「もし売れなかったら逆にダメージか?」

「私にはわかんないわ」

「乞うご期待。要望が多ければ多いほど朱音も観念するかもな」

「私じゃない分安心感はあるわね」

「じゃ、そろそろ締めるぞ」

「はいはい。この前の日曜日に、けいおんの『Girls in Wonderland』のカバーを投稿しました。最初のカバーの『magicaride』とあわせてぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「今日は麦水(ばくすい)の1句。朽蓮(くちはす)や葉よりもうすき初氷(はつごおり)。朽蓮や葉よりもうすき初氷」

「じゃあなー」

「行ってきまーす」

 

 

 




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2月3日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「ビバ週末」

「なんだそれ」

「イタリア語で、万歳って意味よ」

「なんで急にイタリア語なんだよ」

「そもそも今日一日働かないと休みではないんだけどね」

「姐さんも難儀なキャラだな」

「それよりも、調べてきたわよ。舌ピ」

「どうだ」

「無理ね」

「なんで」

「確定的な情報じゃないから、話半分で聞いてね。みんなも」

「はいはい」

「まず神経損傷のリスク。で、口臭のリスク。最悪なのは、活舌が悪くなるリスク」

「それは致命的だな」

「こんな風に毎朝ラジオやってるのよ。ピアス開けてからしばらくはそもそも炎症でラジオどころじゃないと思うし、活舌悪いラジオなんて誰も聞かないわよ」

「姐さん、一番大事なことが抜けてる」

「何よ」

「ボーカル」

「そういえば、私らバンドやってたわね」

「お前ら聞いたよな? 『Girld in Wonderland』と、『magicaride』。あれ、姐さんがドラムボーカルやってんだぜ」

「キャラ的にはアンタが歌う感じでしょ」

「私歌下手だからなー」

「私も別にうまいわけじゃないわよ」

「そんなこと言うなって。メインボーカルがそんなマイナスなこと言ったら誰も聞かねえぞ」

「そうは言っても、ねえ」

「そういうことなら仕方ない。朱音にピアス開けてもらうか」

「無理させちゃだめよ」

「大丈夫だってー。はい、今日のメール。窓ふき大臣だ。あ、なんだこれ。姐さん読んで」

「何。えーっと、ああ。歳時記(さいじき)は何を使ってますかって」

「なんだそれ」

「私がいつも持ってきてるこれ。俳句の季語の辞書みたいなやつね」

「はあ」

「最初に買ったのは、新装版俳句小歳時記 水原(みずはら)秋櫻子(しゅうおうし)編だったわね。全部の季節が入っててページも見やすくてよかったけどすぐに物足りなくなって。今は角川書店の俳句歳時記 第5版 大活字版を使ってるわ。今日の一句もここからの引用よ」

「はあ」

「これは季節ごとに分かれてるやつだから、値段はちょっとかかるけど。その分収録数が多くて助かるわね。手軽なサイズで持ち運びもしやすいし」

「姐さんの鞄いつもパンパンだもんな」

「歳時記と、句帳と、メモ帳と、ペンがね」

「あとタバコな」

「まあね」

「いまどきそんな鞄してる奴いねえぞ」

「知ってるけど、鞄の中なんて趣味全開でしょ、普通。いちいち気にしてられないわ」

「そういうところがかっこいいんだけどな。じゃ、次のメール。ヒレカツ。水受けがある灰皿に灰を落とすときのジュッって音良いよね」

「わかるわ。だから、ちょっと長めに灰を残して叩くのよね。その水が新しくなったばかりだと余計に良いものよね」

「何が」

「なんか、きれいなものが汚れていくのって良くない?」

「それはわかる」

「アンタは汚してばっかりよね」

「失礼な。汚すというよりも自発的に汚れてもらうのを眺める方が好きだ」

「朱音も時間の問題かもね」

「じゃ、締めるぞ」

「はいはい。この前の日曜日に、けいおんの『Girls in Wonderland』のカバーを投稿しました。最初のカバーの『magicaride』とあわせてぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「今日は。あ、立春じゃない」

「なんだ」

「暦の上で春になったから、春の歳時記買わなくちゃ。冬の季語は今日までね。来週からお楽しみに」

「誰だ、楽しみにしてる奴は」

「おそらく、窓ふき大臣くらいでしょうね。さて、山口(やまぐち)青邨(せいそん)の1句。寒鰤は虹一筋を身にかざる。寒鰤は虹一筋を身にかざる」

「じゃあなー」

「行ってきまーす」

 

 




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2月6日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「月曜日よ。一週間血反吐を吐きましょうね」

「姐さん、大事な話がある」

「すごく怖いんだけど、その振り」

「このラジオの目標はなんだ」

「まあ、私らの曲を聴いてもらうための販促よね」

「もっと具体的な数字目標は」

「あー、なんか前言ってたわね。1月中に同接10人って」

「越えてたぞ!」

「あら、すごい。ありがとねみんな。で、今日は」

「13人」

「あらま。みんなおはよー」

「通勤中の奴は手を挙げろ」

「どう?」

「えーっと。8人いるな」

「みんな頑張ってね。私ももうちょっとで出勤だから」

「でも姐さんは電車乗らねえじゃん」

「満員電車は何とか避けたわ。通勤時間も短いわ。でも、急ぎの仕事は私に降ってくるわ」

「家が近いんじゃ仕方ねえな」

「ま、そのおかげでラジオができて。いや、そのせいで朝から飲酒するあんたに付き合わされてるのキツイわね」

「こいつらも、朝っぱらから酒飲む私の姿見てツラくないのかよ」

「それはそれは複雑な思いがあるんじゃないかしら。会社に行きたくない気持ちの代弁者的な人や、この恨みで自分を奮い立たせて仕事を早く終わらせるとか、単純にマゾなのか」

「なんでもいいけど、曲聞けよ」

「そっちが本業だしねー」

「よし、今日のメールだ。ヒレカツ。最近読んだ本は?」

「ん-、最近と言っても2か月くらい前なんだけどね。えーっと、調べるわ。あー、っと。乙野(おとの)四方字(よもじ)って人の2冊同時刊行された本なんだけど。『僕が愛したすべての君へ』と『君を愛したひとりの僕へ』ね。これは面白かったわよ。この前の秋に映画もやってたらしいわね。そっちは見てないけど」

「はあ」

「この2冊は、主人公が同じなんだけど、いわゆる並行世界の物語でね。えっと、謳い文句は、見る順番で結末が大きく変わるふたつのラブストーリー」

「はあ。並行世界ってなんだよ」

「難しいこと聞くわね。ん-、ドラえもんのもしもボックスとかがその例ね。つまり、ある小さな違いがあるだけのもう一つ違う世界があるんじゃないかっていう仮説的なものね。ザ・サイエンスフィクションね」

「んん?」

「例えばさ、いま私は仕事前にラジオをやってるわけ。でも、楽しくなりすぎてラジオをやめたくなくなってくる。そんな時私には2つの選択肢が出てくるの。ラジオを続けるか、仕事に行くか」

「はあはあ」

「そして私は結局仕事に行くことを選ぶんだけど、もしかしたらラジオを選ぶことだってあったかもしれないの」

「なるほど」

「そのもしかしたらの未来って、私は体験できないけど、実はその可能性の未来が同時に存在してるかもしれないの」

「そんな馬鹿な」

「それをもし本当に起きるならこうなんだろうってやつが、SFであり、並行世界という概念を題材とした話なわけよ」

「はー。よくわからん!」

「あんたに理解できると思ってないからいいわ」

「なんかムカつくから締めるぞ」

「はいはい。えっと、『Girls in Wonderland』と『magicaride』をカバーしました。ぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「NGはないんだけどね、花純にちょっと聞いたんだけど」

「なんだ」

「そんなメールを送られても何もトークできねえだろ! ってメールは引っかかってるらしいわ。採用率100%ではないみたい」

「そうだったのか」

「ま、みんなは適当にメールちょうだいね。待ってます。あと、チャンネル登録といいねもよろしく」

「それな! めっちゃ大事!」

「あとごめんなさい、春の歳時記がなかったから、今週はひとまず冬の季語で行くわ。今日は鈴木(すずき)花蓑(はなみの)の1句。湯ざめして或夜の妻の美しく。湯ざめして或夜の妻の美しく」

「じゃあなー」

「行ってきまーす」

 




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2月7日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「遊びに行くときはあんなに余裕な早起きも、仕事となるとしんどいわね」

「今日のヒレカツだ。イヤホン派orヘッドホン派?」

「ヒレカツさんはすっかり常連ね」

「私はもっぱらヘッドホンだ。開放型で音を鼓膜に弾き飛ばす感じだな」

「私はイヤホンが多いわね。メガネしてるから、ヘッドホンだと耳のところが痛くなっちゃって」

「それはたぶん安いヘッドホンだからだな。高いのだと違うらしいぞ」

「らしい?」

「お店の人が言ってた」

「ま、そのうち検討するわ。というか、ワイヤレスが多いのよね今」

「便利でいいだろ」

「そうかもしれないけど。バッテリーがなくなったらおしまいじゃない。それが困るのよね」

「そういうこと言ってるからおばさんとか言われるんだぜ」

「誰によ」

「花純とか」

「あの子は」

「まあまあ許してやれって」

「それを垂れ流して、ってかそもそもあんたとの会話でそうなったんなら同罪よ」

「今晩抱いてやるから」

「できれば週末がいいわね」

「週末は高くつくぞ」

「何のために働いて給料稼いでると思ってるのよ」

「よっ。ヒモ養い」

「そういえば思ってたんだけどね」

「なんだ」

「あんたせっかく飲んでるんだから、もうちょっとそれを使ったこと喋ればいいじゃない」

「どんなだよ」

「前にね、『たくのみ。』って漫画を読んだのよ。あれがまあまあ面白くてね。で、ちょっとお酒の豆知識も入るの」

「たとえば?」

「あんまり覚えてないんだけど。エビスビールのラベルにタイが描かれてるとレアいとか」

「それ嬉しいか?」

「コンテンツとしてね。居酒屋トークでは限界があるでしょって」

「いや、限界は知らんけども、こいつらは居酒屋トークを聞きに来てるんだろ。だから大丈夫だ。あと、私はそんなちまちまと知識を拾いながら酒なんて飲めん」

「ですよね」

「次のメールだ。初投稿。砕け散るわさび」

「ありがとねー」

「子供の頃の音楽の好みって親の影響度がすごく高いと思うんです。お二人の幼少期はどんな曲を親さんは聞いてましたか? ちなみに僕の両親は、共にパチンカスなので、アラチャンや姫BIGやキンパルなどがいつも流れてました」

「とんでもな親ね。カス過ぎて何も言えないわ」

「どんな曲?」

「あとで聞きなさい。JAS何とかがうるさいから」

「はいはーい」

「あとたぶんだけど。私たちの親と同世代なら北斗の拳で昇天がうんたらとか、うるさいんでしょうね。私は吉宗なら『また逢えるかもしれない・・・』が好きよ。あ、ちなみに『吉宗 THE BEST』ってアルバムが発売されてるわ。必聴よ」

「姐さん、詳しすぎじゃね」

「一般教養よ」

「えっと」

「それよりも昔聞いてた曲よね。うちは80年代とか90年代のJ-POPがずっと流れてたわ。特に母親がバンドやってたのもあってバンドばっかり聞いてたわね」

「たとえば?」

「挙げたらキリがないわよ? LINDBERG、プリプリ、TUBE、GLAY」

「古っ」

「そりゃ70年前後に生まれてんだから。ってか、今思うと昔の曲は結構過激な歌詞多かったかもね」

「そうなの?」

「GLAYの『誘惑』のサビだと。『キスから始まる夜は暑い』とか。TMの『WHITE BREATH』は、『迂闊な僕の切なさを中にださせて』とか」

「めっちゃロックじゃん」

「ここが目標地点よね」

「早くオリジナルを出したいけどな」

「もうちょっと頑張るから、乞ご期待ね」

「じゃ、締めるぞ」

「はいはい。えっと、『Girls in Wonderland』と『magicaride』をカバーしました。ぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「あと、チャンネル登録といいねもよろしく」

「してねえ奴は今すぐしろ」

「今日は宇佐美(うさみ)魚目(ぎょもく)の1句。雪吊(ゆきづり)や旅心を書くに水二滴。雪吊や旅心を書くに水二滴」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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2月8日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「水曜日って、まだ水曜日かよ感があって逆にツライわよね」

「なんの逆だよ。ヒレカツー。ジッポいいですよね」

「確かにね。私持ってないけど、その音の響きだけで前に一句読んだわ。冬凪の夜はジッポのための世界」

「良いか悪いかわからんけども」

「私が勝手に満足してるからいいのよ」

「ならいいか」

「あんた昔ジッポ持ってたわよね」

「んあー。今でも持ってるぞ」

「でも使わなくない?」

「遊びに行くときはカッコつけるために持ってる」

「第一印象のためってことね」

「姐さんもその姿に惚れたんだろ?」

「違うわ。エッチが気持ちよかったからよ」

「ふふー。どうだ、お前らー。いいだろー」

「何を自慢してんのよ」

「こうやってたまに姐さんの所有権を主張しとかねえと、いつファンが寄ってくるかわっかんねえからなー」

「たぶん言い寄られてもそうそう(なび)かないから大丈夫よ」

「よしっ。じゃ次のメール。初投稿。夜までバナナ」

「ありがとねー」

「ポリネシアンセックスをしてみてください」

「無理よ。耐えきれないわ」

「なんだこれ」

「ここ数年で急に流行ってる風なやつなんだけど。一週間くらいかけて、ゆっくりセックスするっていう」

「なんだそりゃ」

「たしか、最終日まで性器に触れないようにするっていうね。究極的にじらしたプレイですって」

「焦らしプレイか。そりゃいいな。今度やってみるか」

「だから私は無理よ。そんな何日も焦らされたら仕事に支障が出るわ」

「その支障が出るほどに焦らされるっていうのが、楽しみの一つなんじゃね?」

「限度ってものがあるでしょ」

「じゃあこうしよう。木曜日から始めて、日曜日の夜にセックス。これなら仕事の影響も少ないだろ」

「そうかもだけど」

「はい決定ー。じゃ、明日の夜は寝かさないからなー」

「嬉しいような怖いような」

「これを断るようなら、もう二度と抱いてやらねえからな」

「大丈夫よ。ちゃんと受けてやるわ」

「それでこそ姐さんだな」

「でも日曜日って次の収録でしょ」

「だから、そこでいっぱい汗かいて高まってくれ。どうせ夕方には終わるだろ」

「私3日間も焦らされた状態で歌うの?」

「色気が出てむしろちょうどいいんじゃねえか?」

「吐き気が」

「ちょうどいいから宣伝だ。2月12日に3曲目のカバーを出すぞ。2月は姐さん月間だ。な」

「PVに惚れ込んだ2曲よ。結構楽しみなんだけど、気が重くなっちゃったわ」

「じゃ、この流れで締めるか」

「あー、うん。えっと、『Girls in Wonderland』と『magicaride』をカバーしました。次の日曜日にもカバー出すわ。ぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「あと、チャンネル登録といいねもよろしく」

「してねえ奴は今すぐしろ」

「今日は鈴木(すずき)榮子(えいこ)の1句。共に()きて母の蜜柑(みかん)の方が甘し。共に剝きて母の蜜柑の方が甘し」

「じゃあなー」

「はあ。行ってきます」

 

 




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2月9日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました。最初のメールだ。初投稿。あい」

「ん? あいさん? ありがとう」

「お二人がかっこいいなと思ったので、タバコを吸いたいと思い始めました。ですが、コンビニに行っても種類が多すぎてどうしたらいいかわかりません。なにかおススメはありませんか?」

「ダウト」

「何が」

「ネカマね」

「ネカマ?」

「ネットおかまの略よ。まず名前が単調すぎ。で、内容がめっちゃ下心見え見え。これは長年の勘から言ってネカマに間違いないわ」

「じゃあ無視するか?」

「別に無視はしなくていいわ。ま、仮にこの人が喫煙者だとしても、ほかの非喫煙者で吸いたい人がいるかもしれないから、その人のために話すわ」

「あいよ」

「まず、吸わないほうがいいわよ」

「それは返答としてはどうなんだ」

「たぶん多くの喫煙者が言うと思うけど、このご時世、禁煙や嫌煙が叫ばれてる中でわざわざ喫煙者になる必要がないわ。よほど理由がないとむしろキツイわよ」

「たしかになー」

「で、もしそれでも吸いたいというのであれば、まずは電子タバコをお勧めするわ。あれは、完全燃焼させてるがゆえにタール分が少ないから、体への害が極端に少ないわ」

「らしいなー。私は無理だけど」

「私は吸ったことないからわかんないけどね。そして、それでも紙タバコが吸いたいという人がいればおススメするのは」

「なんだ」

「まずは、ピアニッシモ・アリア。メンソールがすっきりしてて、単純に吸いやすいわ。同じシリーズの、ピアニッシモ・ルーシア。メンソールだけじゃなくて柑橘系の香りが混じってるから、煙草の臭いがきつすぎないわ」

「姐さんのは」

「私のは、ウィンストン・ホワイトね。メンソールが苦手なら、これがいいと思うわ。バニラ風味なのも吸いやすくなってると思うし。香りで言うなら、バージニアエス・ロゼもいいかしらね。花純のやつね。ローズの香りがいいのと、このシリーズの特徴で、口紅が付きにくいらしいわ。吸ったことないから知らないけど」

「ほーん。なんも知らん」

「あんたあんま乗り換えたって話聞かないもんね」

「私は最初からセッタだな」

「美味しいの?」

「だからー。それしか知らないんだってー。一番売れてるやつだからうまいんだろ」

「それもそうね」

「よし、次だ。ヒレカツ。就活中です。ツライです。思い出はありますか?」

「就活は失敗したわ」

「で?」

「それ以上でも、それ以下でもないわ。で、今の病院に落ち着いてる」

「つまり、行きたいとこじゃねえと」

「誰が好んでブラックなとこで働きたいのよ。月の残業時間バカにならないのよ。労基もギリギリよ」

「それはそれは、ありがとな」

「あんたのために稼いでるわけじゃないんだけどね」

「でも結果的に私の肥やしになってるだろ」

「そうなんだけど。悲しくなるからやめて」

「なんでだよー。好きな人を養えるんだぞ。いいじゃねえか」

「社会で働くってこういうことなのね」

「なに言ってんだ。そうそう。今夜は楽しみにしとけよ。お前らは明日の朝な」

「なに?」

「なんとかセックスするんだろ。今日から」

「忘れてたわ。なんか元気出た気がする」

「よーし、この勢いで締めるぞ」

「はいはーい。えっと、『Girls in Wonderland』と『magicaride』をカバーしました。次の日曜日にもカバー出すわ。ぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「あと、チャンネル登録といいねもよろしく」

「してねえ奴は今すぐしろ」

「今日は鷹羽(たかは)狩行(しゅぎょう)の1句。初霜のあるかなきかを掃きにけり。初霜のあるかなきかを掃きにけり」

「じゃあなー」

「行ってきまーす」

 

 

 




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2月10日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

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「あのね、キツイわ」

「なにが」

「あんなにチューしてもらったのに、何もないなんて」

「姐さん、オナニーしてねえだろうな」

「してないわよ! だってしたら怒るでしょ」

「怒るというか幻滅する。何のための焦らしだよって」

「でもー」

「でもじゃねえ。今日も仕事頑張ってこい」

「今までで一番憂鬱だわ」

「最初のメール。ヒレカツ。僕と遊んでください。だめだ。次」

「ちょっと。いいじゃないの、遊んでくれるって言ってるんだから一回くらい」

「だめだ。こいつは私のことを知りすぎてる。もっと何も知らない奴と遊びたい。はい、次」

「あらま。かわいそうに。でも多分ネタで送ってるだけだと思うからいっか」

「姐さんもひどいもんだな。次のヒレカツ」

「また彼なの?」

「まだ男か女か決まったわけじゃねえだろ。彼女かもしれねえぞ」

「あら、ごめんなさい」

「東方で誰が一番好きですか」

「これね、まず珍しく花純のコメントがあるわ。えーっと、チルノらしいわね。喧嘩っ早いところが好みで、特に青髪がポイントですって」

「はあ」

「私は茨木《いばらき》華扇《かせん》ね。といっても、東方M-1しか知らないから、そこのキャラ性だけよ」

「何言ってんだか」

「はいはい。あんたは東方知らないもんねー。ごめんねごめんね」

「別にいいし。次。砕け散るわさびだ。初投稿じゃないのか」

「ほら、ラジオ童貞とか言ってた。って、やっぱり。こんなにメール送るやつやっぱり童貞じゃなかったわね」

「あー、はいはい。えー。先日、友人とビールの好みの銘柄について話をしました。意外と好みは分かれるようで、スーパードライか一番搾りが人気が高かったです。お二人は好きなビールや苦手なビールはありますか?」

「私は一番搾りねー。さっぱりしてて飲みやすいわ。スーパードライは辛口すぎてキツイわね。瓶ならいいけど」

「私は全部好きだな」

「いや、特にこれが好きとかないの?」

「私は嫌いなものないし。大好きか超好きかのどっちかだ」

「両津じゃん」

「りょうつ?」

「こち亀の主人公ね。あれと同じこと言ってるわ」

「ん-、あんま知らんから分かんないけど」

「褒められてるからいいのよ」

「じゃあいいか」

「ね、ねえ」

「なんだよ」

「ちょっとチューして」

「番組中だぞ」

「我慢が」

「そこを我慢してこそ、なんとかセックスだろ。行ってらっしゃいのチューだけはしてやるから」

「無理無理。もう今日は終わり。ねえ、おっぱいも」

「だー、うるせえな。おっぱいは今日はだめだ。明日まで我慢だ。チューならいくらでもしてやるから」

「うん」

「じゃあ締めるぞ」

「ばいばーい」

「おい!」

「チュー」

「ちょっ、姐さん。こらっ。配信切るまで待てって。おいー」

「待てないー」




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2月13日

ポン、ポン、ポン、ポーン

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「週の頭の月曜日。最悪の日だわ」

「いいだろー。昨日はめちゃくちゃ楽しかったんだからよー」

「昨日のあれはもはや楽しかったなのかどうかわからないわ」

「えーとだな、前に誰かから何とかセックスをしてくれって言われてな」

「夜までバナナさんね。で、ポリネシアンセックス」

「そう、それだ。で、1週間は無理ってわけで、4日間でやってみたわけだ」

「4日間でもきついわね」

「金曜のラジオを聞いた奴ならわかると思うが、1日焦らされただけの姐さんがあれだったんだが。なんとか金曜日も土曜日も焦らすことには成功した」

「本当にしんどかったわ。一人でしようと思っても一日中監視されてるんですもん」

「だって姐さん、いつ勝手にオナニーするかわかんねえから」

「というわけで、本当にツラかったわ。ま、たまにスティックで乳首触ってたんだけどね」

「なにー。でもまあ、それくらいなら許してやろう。むしろ焦れただろ」

「そうなのよ。ちょっとだけ解消できるけど、それを超える程度に焦らされて」

「日曜日の姐さんはすごかったな」

「初めて乳首だけでイったわ」

「また姐さんの初めてを奪ってしまった」

「以上、ポリネシアンセックス実況でした。もう2度とやりたくないわ」

「なんでだよー、気持ちよかっただろ」

「度を越してるのよ。もう全身が筋肉痛なんだから」

「月一くらいにしといてやる」

「そんなことよりも、本職の話よ」

「ん? 病院か?」

「違うでしょ。宣伝」

「おお、そうだった! 昨日姐さんが喘いでる中で、カバーを投稿したぞ」

「今回は私セレクトね。相川七瀬さんの『恋心』よ。ぜひ聞いてね」

「確かに、PVはよかったな」

「相川七瀬さんの公式チャンネルがあるから、ぜひそれも見てみてね」

「私らの映像は寂しいスタジオだけどな」

「しかも、顔はタバコのパッケージで隠れてるのよね。いいアイデアだけど、どうなのかしらね」

「今更だろ。続けてなんぼだぞ」

「そういうことにしときましょうか。それと、ちょっと言いたいんだけど」

「なんだよ」

「偶然見つけたんだけど、相川七瀬さんの公式チャンネルに再生リストがあってね。タイトルがいいのよ。『ROCK or DIE』ですって」

「じゃ、メールに行くぞ」

「もうちょっと話させてよ」

「そういう個人的な話は聞かれた時に話せよー。今はだれもお求めじゃないぞ」

「いいじゃない。私たちの好き勝手やってるラジオなんだし」

「どっちかってーと、私の好き勝手なラジオの予定なんだけどな。姐さんは被害者みたいな」

「ひどいわね」

「そんなこんなでそろそろ時間だ」

「あーん、もー」

「出勤の時間だぞ、姐さん」

「やだー、出勤したくないー。もっとおしゃべりしてたいー」

「大黒柱なんだからちゃんとしてくれよ」

「分かってるわよー。分かってるけど今だけ我がまま言ってもいいじゃない」

「はいはい。どうどう」

「いい子いい子のチューは?」

「締めたらな」

「うん。えっと、昨日第3弾のカバー曲。相川七瀬さんの『恋心』を投稿しました。『Girls in Wonderland』と『magicaride』もぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「あと、チャンネル登録といいねもよろしく」

「してねえ奴は今すぐしろ」

「今日は下村(しもむら)非文(ひぶん)の1句。こまやかに咲きことごとく樹氷林。こまやかに咲きことごとく樹氷林」

「じゃあなー」

「行ってきまーす」




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2月14日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「バレンタインデーだけど、それよりも火曜日よ」

「ラジオパーソナリティがイベント事を適当にしてどうすんだよ」

「大丈夫よ。もっとかわいらしい子たちが一生懸命バレンタインやってくれるわ。私には無理よ」

「ちなみに私にチョコはないのか」

「今日帰りに買ってくるから」

「手作りじゃねえのか」

「朱音が作ってくれるでしょ。それでいいじゃない」

「姐さんの手作りも食べてみたいなー」

「見返りは?」

「出来次第だなー」

「ん-。土曜日まで待って」

「無理」

「じゃあ私も無理」

「けちー」

「あんたと違って仕事があるんだから我慢してなさい」

「はーい。じゃ、ヒレカツ。ネカフェの喫煙室でパチンコの大当たり動画を見続けてるおじさんがいました」

「それは逆に末期ね」

「逆か?」

「そうよ。打ちたいけどお金がない人にとって、その手の動画は簡易的に脳汁《のうじる》が出せて便利なのよ」

「のうじるってなんだ」

「脳みその汁なんだけど。ちょっと待って、調べるから。えーっと、アドレナリンみたいな。脳内麻薬のことを指すですって。ニコニコ大百科から引用」

「はあ」

「パチンコの連チャンって、最近のは音も映像も激しいからもう続けば続くほど脳みそが焼き切れちゃうのよ。その快感を知っちゃうと抜け出せないんだけどね」

「姐さんもやってるだろ」

「私は1パチ打ってるだけだから。気晴らしに月1回くらいね」

「いちぱち?」

「1円で1玉買って打つのよ。比較的低レートだから、負けてもキレないし、勝ったら嬉しいし」

「姐さんってそういうの強いのか?」

「たぶん辞め時が分かってるからあんまり大きく負けにくいわね。トータルではプラマイ0くらいのはずよ」

「花純は」

「あの子は情報で戦ってるから。トータルで結構勝ってるみたいよ」

「おいおい、じゃあパチンコの動画出せばいいじゃん」

「それしたら本当に私たち何者か分かんなくなるわよ」

「物は試しだって。一回だけ」

「顔出さないんだけど?」

「知ってるが。出さなきゃまずいのか?」

「ま、いいわ。要検討ってことで」

「初投稿だ。ビッグマックビッグ抜き」

「ありがとう。ちなみにビッグを抜くとどうなるのかしら」

「普通のハンバーガーが出てくるんだろ」

「あら、かわいそう」

「姐さんは未成年のころどうやって煙草を入手してましたか」

「なんで花純はこのメールを通したのかしらね」

「面白いからだろ」

「えっと、まず未成年のころに吸ってたかについてはシークレットよ。というか、ちゃんと聞いてくれてる人ね。そこはまず感謝だわ。アピールの仕方が歪んでて好きよ」

「姐さんの好き発言出ました」

「私はそもそも、元カレが吸ってたから吸い始めたの。というか、同じのを吸うことで一緒の気持ちになるみたいなね」

「姐さんそういうことするキャラだったんだな」

「健気よねー。歪んでるけど。ようは、彼のをもらって吸ってたからその人と付き合ってた当時は買ったことなかったわ。自分から吸おうと思ったこともなかったしね」

「なんで分かれたのさ」

「重すぎるってさ。健気は時に枷《かせ》になるのね」

「ドンマイ姐さん」

「ま、傷心中にアンタに拾ってもらったし結果オーライよ」

「拾ったのか拾われたのか」

「そんなのどっちだっていいわ。もう締めましょっか」

「よろしく」

「こうやってたまには昔話もいいわね。えっと、日曜日に第3弾のカバー曲。相川七瀬さんの『恋心』を投稿しました。『Girls in Wonderland』と『magicaride』もぜひ聞いてね」

「3000回聞け」

「多すぎない? あとは、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は正木《まさき》ゆう子の1句。紙漉き(かみすき)って季語なんですって。初めて知ったわ。()く紙のまだ紙でなく水でなく。漉く紙のまだ紙でなく水でなく」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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2月15日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「ウェンウェン泣いてWednesdayとは言ったもので。泣きたいわ」

「なんかあったか」

「仕事があるのよ」

「がんばれ」

「ホントうらやましいわ」

「今日のヒレカツ。チョコモナカジャンボが好きです」

「分からなくもないけど、私はかき氷派だから、アイスはあまり好きじゃないわ」

「冬でもか?」

「冬でもホントは食べたいんだけど。需要がなさ過ぎてどこにも売ってないのよね。妥協点は、ガリガリ君と、爽と、クーリッシュね」

「ガリガリ君なんてめちゃくちゃかき氷じゃん」

「違うのよ。こう、スプーンですくって食べたいのよ」

「姐さんはふわふわとガリガリどっちが好きなんだ」

「ふわふわも良いんだけど、やっぱりかき氷はガリガリ食べたいわよね。小さいころ家で作ってたわ。こう、専用の円柱みたいな氷を作っておいてね。かき氷機にセットするんだけど、滑っちゃってうまく削れないからひっくり返してとかね」

「ちょっとよくわからん」

「やっぱりイチゴ練乳よね。ま、かき氷のシロップなんて香料でごまかしてるだけらしいけど。でも香りで味を楽しめるなら別に十分だと思うのよね」

「シロクマは?」

「あの、あれでしょ。熊本県のやつ。おいしいんだけど、フルーツが邪魔なのよね。もっとこうシンプルな奴の方が好きね。でも、イチゴの奴はおいしかったわ」

「よし、お前ら。イチゴ大募集だ」

「生モノなんて募集してどうすんのよ」

「姐さんの食レポをみんな期待してんだよ」

「ダメよ。衛生管理上認められないわ。だからカタログギフトを送って頂戴。イチゴ選んだげるわ」

「偉そうだな」

「あんたから言い出した企画でしょー」

「次。夜までバナナ」

「ポリネシアンセックスの人ね。死んでも忘れないわ」

「相手に履いててほしい下着の色は何ですか」

「別に色は気にしないわ。その人に合ってればなんでもいいんじゃない?」

「それは男か? 女か?」

「あ、そうね。女性ね。男性はどうかしら。いちいち下着に目が向くかというと。ダサすぎなければなんでもいい気がするわ」

「ダサいって例えば?」

「昔付き合ってた人で、変なおじさんのパンツはいてた人がいてね。あれ見えたら萎えちゃったことがあるわ」

「そういうのは禁止か」

「エッチの前に見せられてもねえ」

「ちなみに私は下着レスが好きだ」

「あんたそれよく言うわよね」

「特にショーツがないと良いな。その状態で街中を歩きたい」

「昔やらされたわね」

「すごかったな。パンツに染みができちゃうとか言ってな」

「あれホント恥ずかしかったんだから」

「ブラもつけずにな」

「あれでハチ公前に待たせるんだから問題児よね」

「嫌ならやらなきゃよかったじゃん」

「断れるわけないじゃない」

「よしよし」

「なに満足そうにしてんのよ。そろそろ締めるわよ」

「任せた」

「まず宣伝です。この前の日曜日に相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿しました。『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてね」

「10回ずつ回聞け」

「随分と良心的な数字になったわね。えーっと、あとメールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は二度目の登場よ。平子(ひらこ)公一(こういち)の1句。ひとゆれに消ゆる色とも冬ざくら。ひとゆれに消ゆる色とも冬ざくら」

「じゃあなー」

「はあ。行ってきます」

 




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2月16日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「明日は金曜日。飲み会よ」

「よかったじゃん」

「良いわけないでしょ。上司と一緒に飲むなんて」

「何が嫌なんだよ」

「あのね、気を使って飲む酒がおいしいわけ?」

「私は私の飲みたいようにしか飲まんから知らん」

「幸せな人生ね」

「そんな風にいろいろ考えてっから疲れるんだぞ」

「自覚はしてるわ」

「ヒレカツ! 唇の皮をめくっちゃう」

「ダメよー。キスするとき視線がそこに行っちゃうわよ」

「大丈夫だろ。こんな奴キスする相手いねえよ」

「風俗に行ってるかもよ」

「それなら向こうはプロなんだからいちいち気にしねえだろ」

「それは、どうなのかしら」

「姐さんは気にしてんのか?」

「そりゃ気にするわよ。私はいつもナチュラル系の色が入ってるリップ使ってるわ」

「私とキスするとき用にか?」

「当り前じゃない」

「でも私なー、キスの時に相手の唇がささくれてるとそれめくるの好きなんだよなー」

「いやよ、痛いじゃない」

「その痛そうにしてる顔がいいんじゃねえかー」

「ほか当たって」

「じゃー、花純にでもお願いしてみるかなー」

「やってくれるといいわね」

「私に唇をめくってほしい奴募集だ! メールよこせ」

「本気にしなくていいからねー」

「次、砕け散るわさび」

「ラジオ童貞って嘘ついてた人ね」

「お二人の会話に出てくるあかねさんや、かすみさんはラジオに出ないんですか?」

「まずは花純(かずみ)からコメントよ。朝7時に起きるなんて拷問です。そもそも台本書いてるの私なんで出るつもりはあんまないです。だって」

「ま、あいつは朝弱いからなー」

「私は朝早く起きてる上に、相方の飲酒を目の前で見させられてるわけだけどね。次に朱音(あかね)のコメント。出れるなら出たいですけど、悠衣ちゃんに怒られるので出れません。なによこれ」

「あいつ結構頭おかしいところあるからなー。朝のラジオで制御しきる自信ねえぞ」

「だから出禁ってこと?」

「もし万が一どっちかがダウンしたら、一人ラジオか花純が入るだろうな。朱音にトークは無理だ」

「かわいそうに」

「なら姐さんと二人でやるか?」

「さ、そろそろ締めちゃおうかしら」

「こうやって本音を隠すのが汚い大人なんだよな。一番やばいと思うぜ」

「んんっ。まずは宣伝よ。相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿してあります。『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてね」

「死んでも聞け」

「メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今まで冬の季語だったんだけど、今日から春の季語にするわね。引用は前に紹介した水原(みずはら)秋櫻子(しゅうおうし)編 俳句小歳時記から」

「なんでもいいよ」

「秋櫻子の季語の解説がまた良いのよね。やっぱりこの歳時記好きよ。及川(おいかわ)(てい)の1句。ある時はものおもふまじと麦を踏む。ある時はものおもふまじと麦を踏む」

「じゃあなー」

「はあ。行ってきます」




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2月17日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「ちょっと今日は一本もらうわね」

「珍しいな。私も」

「はい」

「サンキュー。で、なんだよ」

「飲み会よ」

「昨日も言ってたな。ってか、帰ってきてからずっと言ってるよな」

「それくらい憂鬱ってこと。じゃ、今日のメールね。前にホトトギスのメールくれた自称高校生ね。バラバラのバランさん。勉強のコツを教えてください。あとおすすめの参考書を教えてください」

「こんなメール答えて楽しいか?」

「求められてる以上は答えましょうかね。NGなしなんだもんね。えっと、勉強のコツなんてものは知らないけど、繰り返してればそのうち何とかなるわ」

「適当だなー」

「勉強してたからわかるのよ。勉強方法を聞いてくるってことはそこまで上位の大学を狙ってないんでしょうけど。そんなレベルなら理解できなくてもいいから問題のパターンと解法を、あー解き方をとにかく頭に叩き込む。手が自然と動くまで繰り返す。単純に学校の問題集10週くらいやったら? 悩むのはそれからよ」

「姐さんはどれくらいやったんだよ」

「数えたことないから分かんないけど、たぶん15週くらいはしてるわ。文字通り問題集が擦り切れたわ。あと、おすすめの参考書なんてあんまりないわ。学校指定のやつを死ぬほどやれば十分よ。でも1冊だけ。西きょうじって人の『ポレポレ』って問題集は買ってもいいと思うわ。黄色くて薄い奴だから探せばすぐ見つかると思うし」

「はあ」

「これ30週くらいやっとけば英語は大体何とかなると思うわ」

「姐さんの勉強講座でした」

「まじめな話はありがたいけど、答えにくいわね。空気感が」

「姐さんってどれくらい勉強できたんだ?」

「それもまたずいぶんと答えにくいけど。偏差値でいうと65オーバーくらいかしら。英語はセンターで7割ちょうどくらい。数学はセンター偏差値80くらいあったかしら」

「へんさちってなんだよ」

「ん-、平均的な人よりどれくらい離れてるかみたいな指標ね。50が真ん中で、数字が大きいほど賢い側よ」

「で、どれくらいすごいんだよ」

「さあ。同世代でいえば上位0.1%くらいかしらね。受験者が大体50万人くらいだと思うから、そのうちの上位500人くらいね」

「なんかよくわからんな」

「ま、そういうことよ。次行きましょ」

「ビッグマックビッグ抜き。パチンコ実践動画待ってます」

「需要があるのね。ま、やらないから安心して残念がっててちょうだい。期待するだけ無駄よ」

「あとは、特にメールの指定されてねえけど」

「コメントないの」

「読んだことなかったな、見てみるか」

「えっと。あー、尊いですって。あの、言語って時代によって進化するものだからいいけどね。もともとの意味は、高貴だとか身分が高いとかそういうことよ?」

「いいんじゃね、喜んでるなら」

「なか最近、女性2人を見るとすぐに百合カップリングを思い浮かべて「尊い」とかいうやつがいるからムカつくのよね」

「でも私らはセックスしてるんだしいいじゃねえか」

「それはそうなんだけど。あ、違うわね」

「なにが」

「私が火つけてあげてたのが、尊いんですって。タバコ吸ってる人間のどこが尊いのよ」

「あー、姐さんイライラしてんな」

「イライラというか、よくわからないものに直面してるせいで混乱してるのよ。いいわ、締めましょ」

「よろしく」

「えー先週、相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿したわ。『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてね」

「聞いてから死ね」

「それ、聞いたら死んじゃうんじゃない? 大丈夫?」

「そんな柔な奴はこんなところにいない」

「えっと、死なないでね。責任感じちゃうわ」

「その一言のほうがキツイよな」

「そうかしら。あと、メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は夏目(なつめ)漱石(そうせき)の1句よ。あんたもこれくらいは知ってるでしょ」

「なんか本書いてたな」

「代表作は、『坊ちゃん』とか『吾輩は猫である』とかね。で、今日は猫の一句よ。恋猫の(まなこ)ばかりに痩せにけり。恋猫の眼ばかりに痩せにけり。恋猫(こいねこ)が春の季語ね」

「じゃあなー」

「行ってくるわね」




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2月20日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「最悪ね」

「ヒレカツ。自分のいびきで起きました」

「いびきの原因の一つに、喉の狭窄があるわ。気にしてるなら、瘦せるのが一番かもしれないわ」

「でもそんなこと気にてたら好きなもの食えないだろ」

「だから、瘦せるのがつらい場合はマウスピースを買うっていうのも手よ。耳鼻咽喉科の先生にでも相談してみなさい。そもそも原因がほかにあるかもしれないしね」

「姐さんも金曜日はいびきかいてたな」

「あれはアルコールが原因のパターンだと思うわ。だって、飲んでない日はいびきないでしょ?」

「あんま覚えてねえけど」

「そういうことだからいいのよ。次行きましょ」

「夜までバナナ。貝合わせって気持ちいいんですか?」

「私やったことないから分かんないわね」

「あれなー、難しいんだよなー」

「なにが」

「クリを合わせなきゃならんから、お互いに協力が必要でなー。うまく当たんねえと痛えだけだしよー」

「でもそれって体の相性って感じじゃないの? 結局恋人なんて相性が大事なら別にいいんじゃないの?」

「今度やってみっか。やったら分かるぞ。無駄に疲れるだけで全然気持ちくないからな」

「あー、じゃあ遠慮しようかしら」

「よし、今夜やるか」

「今夜はちょっと、仕事の疲れが」

「セックスしたら仕事の疲れも吹っ飛ぶから大丈夫だって」

「あんた仕事したことないじゃない」

「次々。窓ふき大臣。好きな歴史上の人物は誰ですか」

「これ聞いて何が嬉しいのか分かんないけど。私は高杉晋作が好きよ」

「誰だそれ」

「明治維新の時の長州の人でね。ん-、元勲(げんくん)たちからも一目置かれてたような人よ」

「ん?」

「有名なエピソードは馬関(ばかん)戦争の時の調停役ね。彦島(ひこしま)を割譲しろって言われて古事記を暗唱したという話が残ってるわ」

「つまらん」

「受け入れたら上海のようになる。断れば全面戦争になる。だから相手に折れさせるために、日本は神の国だから誰にも渡せないって唱え続けたと言われてるわ」

「次行っていいか」

「待ってよ。もっと日本史上稀にみる偉人の話を」

「次々。コメント読むぞ」

「はーい。えーっと。今日はタバコ吸わないんですか? あのー、私病院では吸わない人で通ってるから、臭い付けたくないのよね」

「たぶんついてっぞ」

「言われたことないわよ」

「言えねえだろ、普通」

「タバコって臭いわよねって話したことあるわよ」

「遠回しに、臭えって言われてんだろ」

「病院やめようかしら」

「タバコ辞めたらいいんじゃね」

「じゃあ逆に開き直って吸ってやろうかしらね!」

「姐さんってそんなキレやすかったか」

「いつも隠してるだけよ」

「おっかねえな」

「もう締めるわね。先週、相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿したから。『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてよ」

「聞いてから死ね」

「メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は(はら)(ゆたか)の1句よ。鴨帰る日和(ひより)朱線を強く引く。鴨帰る日和朱線を強く引く」

「じゃあなー」

「行ってくるわ」




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2月21日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「みんなー、オッハー。パーソナリティーの悠衣でーす」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間がやってきました」

「絶望は続くよ、どこまでも」

「金曜日までだろ」

「日曜日が終わればまた月曜日が始まるわ。定年するまで地獄は続くのよ」

「夜までバナナ。キスマークってどうですか」

「あんまり好きじゃないわね。こう、アピールしてくるみたいで」

「それは付けられる側の話か?」

「いえ、見る側の話よ。首筋とかに見えるとなんだこいつって思わない?」

「私結構つけちゃうタイプだからなー」

「付けられるのも嫌といえば嫌よ。たぶん周りの人もそう思ってるから、付けるにしてもなるべく人目につかないところにって思うわ」

「まー、私の場合はキスマークというよりも歯型だけどなー」

「一応言っとくけど、痛いのよ」

「分かってるけど、なんか二の腕とか見ると噛みたくなんだよなー」

「週末につけられたやつまだ残ってるしね」

「みんなに見せてやれよ」

「いいけど、見えるかしら」

「見えないなら文句言ってくるだろ。ほら見てみろーお前ら。姐さんのプニプニ」

「ちょっとやめてよ」

「これを触れるのは私だけだかんなー。いいだろー」

「歯型を見せるんでしょ」

「そうだけどさ、もうちょっといいじゃんかよー」

「あのねえ」

「ん-」

「何よそんな見て」

「もうちょっと肘あたりにつけていいか?」

「ダメよ。私腕捲る(まくる)こと多いんだから」

「いいじゃんかよー。アピールさせろよー」

「歯型はアピールになるのかしら」

「見ようによっちゃなるだろ」

「見ようによっては、暴力受けてるようにも見えるけどね」

「ま、細かいことは抜きで。次。もう一個、夜までバナナ。左右どっちの乳首が弱いですか」

「どっち?」

「姐さんは右のほうが敏感だな。利き手で触るほうだからだろうな」

「アンタ右利きでしょ」

「じゃなくて、姐さんがオナニーするときの話」

「ま、そうかもだけど」

「何顔赤くしてんだよー。いつもしてることだろー」

「毎日じゃないわよ」

「毎日とは言ってねえけど。週どれくらい?」

「大体4から5ってところかしら。仕事が疲れすぎててすぐ寝る時もあるから」

「姐さんのオナニーは週4から5。ここテストに出るからな」

「何のテストよ」

「ちなみに姐さんは何とかセックス以来、乳首だけでイケる体になっちまったな」

「何時間も乳首だけで焦らされてれば誰だってそうなるでしょ」

「そうでもないぞ」

「うそ」

「嘘じゃない。次。夜までバナナ。ぺニバンってどうなんですか。使ったことないから知らん」

「あら、意外」

「使いにくそうだし。第一、あんな変なの入れなくても女は満足するから。キスして全身触っときゃイクからなー」

「身の蓋もないようなこと言って」

「そもそも、女同士でセックスしてんのにペニバン使うってことは、男に入れられたいのを女で我慢してるにすぎん! だからあれを使ってるのは偽物だ」

「言い切るわね」

「姐さんも私とのセックス中にちんこほしいと思わねえだろ」

「まあ、そんなこと考えてる余裕がないというか。思ったことはないわね」

「そういうわけだ。わかったか、お前ら」

「じゃ、そろそろ締めるわよ」

「よろしくやっちゃって」

「先週、相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿したわ。先月カバーした『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてよ」

「絶対聞け」

「メールフォームあるので、メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は草間(くさま)時彦(ときひこ)の1句。公魚(わかさぎ)をさみしき顔となりて喰う。公魚をさみしき顔となりて喰う」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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2月22日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「お前ら、元気か。悠衣だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「台本がちょっと変わったわね」

「最初の挨拶が固すぎてたって言ってたな」

「アンタらしくないもんね」

「なんか台本あると律儀に読んじまうんだよなー」

「だから台本のほうを直してもらったと」

「ずっと言ってたんだけどな。毎回毎回、忘れてたとか言いやがるから。昨日ラジオ終わりに叩き起こして直させた」

「花純もかわいそうに」

「直さねえ奴が悪い。あと今日は猫の日だ」

「2月22日でにゃんにゃんにゃんね」

「昔姐さんに猫のコスプレさせたことあったな」

「嫌な記憶だったわね」

「今年もやるか?」

「明日も仕事なのよ」

「だから何だよ。仕事とプライベートは別だろ」

「翌日仕事があるのに、心の底からはしゃげないわ」

「そんな理由なら知らん。今夜楽しみにしとけよ」

「憂鬱だわ」

「じゃ、ヒレカツ。好きな焼き鳥は何ですか。この世で一番つまらん疑問だな」

「いいじゃない、興味持ってもらってる分だけ」

「こういうことを答えるためにラジオやってんじゃねえんだよ。ってかヒレカツ。ネタ切れか?」

「この人の場合、ツイッターに呟くようなことしか送ってきてないし、前からこんなもんじゃなかったかしら」

「まあいい。私は何でも好きだ。以上」

「私はネギマね。ネギおいしいわよね」

「ん? 焼き鳥がうまいんだろ?」

「ええ。ネギがおいしいからネギマがおいしいわ」

「んん? んん?」

「焼き鳥食べてても、たまにワンポイントほしくなるしね。飽きちゃうしもたれちゃうから」

「姐さんも年には勝てんってか」

「言うほど年じゃないわよ。でも、ねー」

「そろそろおばさんに入るんだから無理すんなって。次。ビッグマックビッグ抜き。立って吸う派? 座って吸う派?」

「座りたくなるわよね。でも座るとさすがに見た目がね」

「別に座ろうと思ったこともないけどな」

「椅子があるタイプの喫煙所は?」

「座んねえな」

「なんでよ」

「座ろうと思ってないからな」

「年かしら」

「さっき否定したはずのことがすぐ返ってきたな」

「でも立ってたほうが健康にはいいのよね。意識して立つようにはしてるわ」

「意識してる時点で、おばさんだろ。次。夜までバナナ。下の毛ってどうですか、どうしてますか」

「あんたマメに手入れしてるわよね」

「そりゃ女の子と遊ぶならなー。ボサボサだとすぐ嫌な顔されちまうぞ」

「その忠告は別に要らないんだけど」

「あと相手もつるつるだと嬉しいな。邪魔だろあんなの」

「一応体毛ってのは、デリケートな部分を守るために生えてるらしいけどね」

「セックスの時邪魔だって。引っかかったりしたら痛いだろ」

「そうだけどさ」

「姐さんは、毛が無い奴と有る奴どっちがいいんだよ」

「ん-。実はどっちでもいいかしら」

「ボサボサな奴とセックスしたことあんのかよ」

「今までの彼はみんなそうだったわね。男の人ってあんまり手入れしないイメージだけど」

「男でも剃ってるやつは剃ってるぞ」

「女の子はあんた以外知らないけど。あー、でも、女の子とエッチするなら整えててほしいかも」

「その点、姐さんは薄いからあんま手入れいらねえもんな」

「してないわけじゃないけどね」

「じゃ、締めるぞ」

「先週、相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿したわ。先月カバーした『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「メールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は鷹羽(たかは)狩行(しゅぎょう)の1句。前も一回紹介した人ね。紅梅《こうばい》や枝枝は空奪()()。紅梅や枝枝は空奪ひあひ」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 

 




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2月23日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「お前ら、元気か。悠衣だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「次の日曜日は収録日ね。怖いわ」

「怖いってなんだよ。また練習できてないのかよ」

「あんたと違って時間がないのよ」

「私だって時間が無限にあるわけじゃないぞ。遊びに行ったりしてんだから」

「女の子と?」

「女も男もだけど。嫉妬か?」

「そうよ。私はいつも夜遅くまで仕事してるのに、のうのうと平日にあんたとエッチしてる女の子にイライラしてるわよ」

「抱いてやるって言ってんのに拒否るからー。ってか昨日セックスしたし、いいじゃねえか」

「あれは。その。恥ずかしかっただけだから」

「あの写真、載せてもいいか?」

「は? ネットに? 無理よ。無理無理」

「顔隠すから」

「あんなのネットの海に流したらそれこそ死ぬわ」

「顔隠すのにか?」

「ネットっていうのは凶悪なのよ。どこでどういう形でおもちゃにされるかわかんないんだから」

「そんなもんかよ」

「もっとネットリテラシーを勉強しときなさい」

「ん-。メールだ。夜までバナナ。何カップですか」

「これいつも思うんだけどね。カップを聞いてどうしたいの」

「ん? 興奮するんだろ」

「そういうことじゃなくてね。いい、その辺の男たち? 太ってる人と痩せてる人では同じカップでも膨らみは違ってくるわよ」

「あー、そういう」

「本当にあんたたちが欲しいのは、アンダーとカップなのよ。カップだけ聞いても意味がないわ」

「本当に欲しいのは彼女だろ」

「ちなみに私はその辺の情報NGだから」

「おいおい。そこまで言っといてそれはあんまりだろー」

「さっきも言ったばっかじゃない。ネットに個人情報を流すときは気をつけなさいって」

「おっぱいのサイズくらいいいじゃねえか、減るもんじゃねえんだし」

「そう言うならあんたが言ってあげればいいじゃない」

「私か? アンダー68のAだ」

「言っちゃうのね」

「ちなみに花純からコメントが来てる。えー、あいつはDカップだ。アンダーは知らん」

「小柄だし痩せてるし、だいぶ目立つわよね」

「で、朱音がアンダー67のEだ」

「それ朱音が書いてるの?」

「知らん。花純に勝手に書かれたんだろ、どうせ。さ、あとは姐さんだ」

「ちょっと待ってよ」

「大丈夫だって。小さいのはみんな知ってるから」

「そういう意味で嫌がってるんじゃないんだけど」

「私の口から言っちまうぞー」

「AAよ」

「あれ、小さくなった」

「前はAあったんだけどね。ちょっとダイエットしたらすぐにおっぱいが萎む(しぼむ)わ」

「小さくても元気出せって」

「朱音の勝ち誇った顔が目に浮かぶようだわ」

「あいつおっぱいしか取り柄ないからなー」

「なんか腹立つわね。締めましょうか」

「よっしゃ、じゃあ朱音のおっぱい揉むか」

「そうしましょ。えっと、相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿したわ。先月カバーした『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「次の日曜日に4つ目のカバーも出します。要チェック」

「スマホに張り付いとけ」

「メールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は川端(かわばた)茅舎(ぼうしゃ)の1句。(うらら)かや松を離るる(とび)の笛。麗かが春の季語よ。麗かや松を離るる鳶の笛」

「じゃあなー」

「今日祝日なんだけど。行ってきます」




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2月24日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「お前ら、元気か。悠衣だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「給料日よ」

「良い話と悪い話がある」

「それってさ、どっちから聞くかってことでしょ。良い話だけでよくない?」

「ダメだ。どっちも話す。ちなみに聞きようによっちゃ、どっちも悪い話にもなるし、良い話にもなる」

「じゃあ、一応悪い話だと思ってるほうから」

「昨日な、朱音のバイトが休みでさ、家でゴロゴロしてたんだよ。2人で」

「まあ、よくある光景なんじゃないの?」

「ムラムラしてさ。ちょっと誘ってみたのさ。エッチするかって」

「拒否られたって話ね」

「逆だ。私の女が増えた」

「はあ!」

「朱音も女同士のセックスの魅力に気付いたらしい。いやー、昨日は楽しかったー」

「ちょっと! 無理やりやったわけじゃないでしょうね」

「ちげーよ。キスだけ、キスだけちょっとやってみ? って言ってそっからはもうなし崩しよ」

sveid(スヴェイズ)の良心が(けが)された瞬間ね。ま、いつか手を出すと思ってたからこの際諦めるわ。悪い話は」

「姐さんが正社員で働いてるだろ? で、朱音はバイト。私と花純はゴロゴロ。これじゃ金銭的に限界が来るわけだ」

「まあ、ずっと限界ぎりぎりを彷徨(さまよ)ってるけどね。なに、あんた働く気になったの?」

「朱音がレズ風俗で働くことを決めた」

「は!?」

「正確には一日体験入社してくる。来週の頭から」

「なんでそうなるのよ!」

「エッチして金稼げるなんてそんなおいしい商売ないでしょって」

「毒されすぎだし、あんたの影響力デカすぎ」

「体験してくるだけだから、そこで合わなきゃやめるって」

「それのどこが良い話だったのよ」

「稼ぎが倍増するだろ」

「そういう問題じゃないでしょ。あんたが風俗で働きなさいよ」

「前にも言ったが、私は自由にセックスがしたいだけだ。接客業の延長でセックスなんてできん」

「そういう客層向けでいいじゃない」

「レズ風俗に来るような奴が、適当にあしらわれて満足するわけがないだろ。精神的満足感を得ようとしてんだぞ。私には無理だ」

「だからって朱音には」

「だーかーらー。体験入社してくるって言ってんだろー。来週まで待てよ」

「はあ」

「この配信聞いてる男ども。どう調べてもお前らはセックスできねえからな。女になってから出直してこい」

「この情報が全世界に発信されてる朱音が不憫(ふびん)ね」

「じゃ、今日のメールだ。バラバラのバラン。国語ってどうやって勉強したらいいんですか」

「なんてタイミングでこれ読んでんのよ。あと、こんな番組にこんな真面目なこと聞くな」

「まじめな話はまじめな奴よりも、ふざけてるやつから聞いたほうが頭に入るんじゃね」

「一理あるけど限度があるでしょ。まず、古文と漢文はなるべく取りこぼしちゃダメよ。パターンが決まってるのと、点を取れる方法がある程度決まってるから」

「なんだそれ」

「まず古文は、古文常識を頭に叩き込んどきなさい。確か荻野(おぎの)って人が書いた、『マドンナの古文常識』って本があるから、あれの内容全部入れときなさい。古文単語は雰囲気でいいわ。あと助動詞は全部覚える。以上」

「全部覚えるってハードル高いだろ」

「エピソード記憶って言って、一対一対応で訳も分からず覚えるわけじゃないからまだ楽だと思うわ。頑張って。漢文は、再読文字といくつかの文法覚えたら大体何とかなるわ。故事成語の成り立ちをいくつか知っとくと、同じようなパターンの話が多いから解きやすくなると思うわ」

「まだ続くのか?」

「あとちょっとよ。で、現代文はよくわかんないわ。ただ、受験国語において絶対的悪とされている概念と、絶対的善とされている概念があるからそれさえ覚えとけば大体何とかなるわ。平和とか人権とか環境とかが絶対的な善。戦争とか科学とか、サイエンスのほうね、とか、そういうのは絶対的悪よ」

「科学は悪なのか」

「らしいわよ。科学の発展によって自然環境が破壊されたから、科学は悪だって言い訳が、割としっくり来たわ」

「よくわからんから終わるぞ」

「はいはい。相川七瀬さんの『恋心』のカバーを投稿したわ。先月カバーした『Girls in Wonderland』と『magicaride』も併せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「明後日には4つ目のカバーも出します。要チェック」

「スマホを手放すな」

「メールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「で、今日は。春の歳時記買ってきました。御開帳ー」

「何が楽しいんだよ」

「やっぱり何でも開封って楽しいじゃない。じゃ、さっそく最初の一句。うわ、悩んじゃう」

「時間ねえぞー」

「ん-。今日は石田(いしだ)郷子(きょうこ)の1句。陽春(ようしゅん)の雀があげし雪煙。太陽の陽に春で、陽春ね。陽春の雀があげし雪煙」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 

 




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2月27日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveidラジオ!」

 

「お前ら、元気か。悠衣だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの詩です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「そわそわしちゃうわね」

「仕事か」

「朱音の件よ」

「なんで姐さんがそわそわするんだよ」

「どう転んだとき、どう反応したらいいかなと」

「考えても無駄だからいいじゃねえか。それよりも昨日動画を投稿したぞ」

「THE BACK HORNの『コバルトブルー』ね。あれもPVがかっこいいのよね」

「あれは結構ロックだったな」

「見たことない人はぜひ見てね。オフィシャルで見れるわ」

「私らもあんなPV作ってみてえな」

「海岸で波に揉まれながら、転げまわりながら、ぐしゃぐしゃになりながら演奏するの気持ちいいでしょうね。ま、まずはオリジナル曲作んないとね」

「私に曲が降りてくるまで待っとけ」

「いつになるんでしょうね。今回の映像も花純が暴れてるから、そこもぜひお楽しみに」

「じゃ、メール。夜までバナナ。消火栓のランプカバーって限りなくBに近いAらしいですよ」

「それ昔、トリビアの泉って番組でやってたわね」

「そういうことじゃなくて、姐さんの胸は消火栓より小さいってことじゃね」

「わざわざ腹立つ人ね」

「こいつな」

「あんたもよ」

「私はAだから同等かもしれねえし」

「いや、あんたにも腹立つってこと」

「なんでだよ」

「わざわざ指摘するからよ」

「でも事実だろ」

「なぜ気にしてないことを、わざわざ掘り返して気にさせようとするのかしらね」

「そうやって意地になるあたり結局気にしてんだろ」

「あー言えばこー言うわね」

「次。ヒレカツ。靴下が嫌いです」

「気持ちは分からなくもないけど。靴履くときは履いときなさいよ」

「私はいつも裸足だかんなー」

「家の中は別にいいわよ。でも足先は冷えやすいから、冷え性な人は履いたほうがいいわよ」

「姐さんはなんで家の中でも履いてんの」

「汗かくから。そのままにしてたら家の中汚れるじゃない」

「掃除すりゃいいじゃん」

「その掃除するから汚してもいい理論だと、あー。あんたは自分で掃除しないもんね」

「そうだな」

「使う時からキレイにしようとしとけば、掃除が楽になるじゃないっていう理論なのよ。こっちは」

「そっかー。ま、がんばれ。次。窓ふき大臣。好きな、なんだこれ」

「何々。好きな俳人(はいじん)はいますか。俳句の人ね。山口(やまぐち)誓子(せいし)が好きね。でも最近、歳時記見てたら、水原(みずはら)秋櫻子(しゅうおうし)もいいなと思うわ」

「だれだよ」

「山口誓子はね、伊勢のおかげ横丁に、記念館があるから。伊勢参りの際はぜひ寄ってみてね。私の句帳はそこで買ったわ。句集も初めて買っちゃったし」

「終わっていいか?」

「山口誓子の句碑は結構いろんなところにあるけど、二見の夫婦岩のところにもあるわ。その近くの賓日館(ひんじつかん)ってところには、彼の伊勢参りの句が掲示されてるからそれも是非」

「あー、うるさい。終わるぞ!」

「はいはい。えっと、昨日THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿したわ。前に投降した『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も併せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は先週悩んだもう一個の俳句。岩田(いわた)由美(ゆみ)の1句。春なれや水の厚みの中に魚。春なれや水の厚みの中に魚」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 

 




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2月28日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気か。悠衣(ゆい)だ」|

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「今日はゲストが来る予定だったんだけど」

「朱音は昨日頑張りすぎて、朝は起きれんらしい」

「仕事が楽しかったっていうのは良いことなんだけど。なんだかねえ」

「いいじゃねえか。楽しくて金も稼げてセックスもできて。良いこと尽くめじゃねえか」

「今は何を言っても無駄だと思うからいいけど」

「含みがあるな」

「どんなお客さんに当たるかわかんないんだから」

「夜までバナナ。双頭ディルドってどうなんですか」

「どうなんですか」

「使ったことないから知らん。次」

「ちょっと。なんかこうもっと、今度使ってレビューするとかないの?」

「じゃあ姐さんやってみるか?」

「次行きましょ」

「夜までバナナ。バイブを入れて一日過ごすってどうなんですか」

「どうなんですか」

「やったことないから知らんが」

「が?」

「今度姐さんで試してみるからレビューまっとけ」

「ちょっと!」

「次」

「待ちなさい!」

「なんだよー。ちゃんと答えただろー」

「なんで私がやるのよ。あんたがやりなさいよ」

「ちゃんと答えろっていたのは姐さんだろー。じゃあその責任を取ってだなー」

「そういうことじゃ」

「あ、バイブは無理だろうから、ローターな。遠隔でスイッチ押せるタイプと、スイッチ入れっぱなしとどっちがいいかな」

「街中で急にスイッチ入れられたらリアクション爆発するわよ?」

「じゃ、遠隔か。買っとくぞ」

「なんでそうなるのよ」

「乗り気だから?」

「そういうことじゃなくて!」

「うるせえなー。次つぎー。ヒレカツ。パックリ割れた。何が」

「指とかじゃない? ほらたしか、唇めくるのも彼じゃなかった?」

「そうだったか?」

「乾燥しやすいのね。大変ね。私も先週、この親指と人差し指の間のさ、水かきのところ割れちゃって」

「なんか言ってたな」

「全然痛くなかったんだけど、自分の近くが赤くなってるから。やば、血出たと思って。最初鼻血かと思ったわ」

「姐さんたまに急に出すからなー」

「で、鼻押さえたら、いや手から血出てんのかーいって」

「おお」

「周りに人が居るのに、思わずセルフ突っ込みしてたわ」

「姐さんもそういうことができるんだな」

「セルフ突っ込みしてるときは、だいたい本当にしょうもないミスしたときよ」

「天然か?」

「ちょっと不注意なだけよ」

「まえもドアに頭ぶつけてたよな」

「あれは、ドアを(ひら)いて足を踏み出して、で、こう体を入れるわけだけど。足が思ったより早く出ちゃって、ドアに引っかかって、開ききってないドアに突撃しただけよ」

「それを天然っていうのじゃねえのか」

「空間把握能力が弱いだけよ」

(かたく)なだな」

()めましょっか」

「よろしく」

「まずは一昨日、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿したわ。前に投降した『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は飯田(いいだ)龍太(りゅうた)の1句。竹林の月の奥より二月来る。竹林の月の奥より二月来る」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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2023年3月
3月1日


ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気か。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「3月は別れの季節ね。卒業の思い出はある?」

「処女の卒業か?」

「なんでもいいけど」

「高校生の時に処女売ったな」

「はあ!」

「おかげでギターを新調できた」

「売ったってどういうことよ」

「どうもなにも、その辺のおじさんに声かけて、買わんかーって」

「い、いくらで」

「10万」

「安くないかしら。でも、援交の何倍? 6倍とかくらい? なら、そんなもん?」

「ブツブツ言ってっと飽きられるぞー。で、姐さんの卒業はいつだよ」

「あ、えっと。私も高校生ね。その時の彼氏と」

「いくらだよ」

「なんで彼氏とエッチするのに金とるのよ」

「あーあ。つまり姐さんの人生は10万くらい損してるってわけだ」

「現在進行形でアンタに搾取されてるから、そんな10万誤差みたいなもん。じゃなくて」

「じゃ、最初のメール」

「はあ。どうぞ」

「砕け散るわさび。今日のパンツの色は何ですか」

「そういえば最初のころやってたわね」

「あれなー。お前らは面白いかもしれんが私らは詰まんねえんだよなー。姐さんって赤系の下着しか持ってねえから」

「あー、言わないでよ。せっかく内緒にしてたのに」

「もうこの際いいだろ。だから色聞いても赤っぽい何かしか出てこねえんだよな」

「しかもアンタは下着嫌いだしね」

「というかキャミだな。締め付けられんのウザいんだよなー」

「別に下着でいいんじゃないの?」

「こう、下着をつけてないって感じがいいだろ。私らしくて」

「知らないけど」

「というわけで今日も姐さんの下着は赤い」

「赤が好きなんだからいいでしょ」

「勝負下着とかあるのか?」

「昔はあったけど。今はないわね。誘惑しようと思ってもすぐ脱がされちゃうし」

「そんな悪い奴がいるのか」

「先に下着だけ脱がされて服の上から触ってくるのよね」

「私とおんなじだな」

「あんたのことよ」

「なんだー。誘惑したいのか」

「ちょっとくらい気にしてくれてもいいじゃない」

「毎日見てんだからいいだろー」

「着替えで見られるのとはちょっと違うじゃない」

「お、姐さんの乙女が出てきた」

「あー、もーいいわよ。次行くわよ。もう一個、砕け散るわさびさんよ。ありがと。sveid(スヴェイズ)ってどういう意味なんですか」

「今かよ」

「今更感はあるけど、ちょうどそろそろなんじゃない?」

「じゃ姐さん」

「アンタが喋んなさいよ」

「話がむず過ぎんだよなー。早く」

「はあ。えっと、北欧神話なんだけど、ヴァルキリーって聞いたことあると思うのよね」

「知らん」

「えっと、ワルキューレともいうんだけど。ほら、ワーグナーの『ワルキューレの騎行』とか」

「あー」

「でね、そのヴァルキリーって、その、総称というか。戦争で誰に勝利を与えて、誰に死を与えるか決める女神のことを言うのよ。たくさんいるのよ。で、その中で『騒音』、あの、(うるさ)いって意味ね。そういう名前を持った女神からsveidって持ってきたのよ」

「覚えたか」

「由来は覚えなくてもいいけど、名前は憶えてね」

「よし、いい感じになったし終わるぞ」

「はいはい。この前の日曜日に、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿したわ。前に投降した『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

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「今すぐしろ」

「今日は渡邊(わたなべ)水巴(すいは)の1句。さ()波は立春の譜をひろげたり。さゞ波は立春の譜をひろげたり」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月2日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「なんでまだ木曜日なのかしら」

「ヒレカツ。優勝したい」

「なにでかしら」

「なんでもいいんだろ」

「アンタ優勝したことある?」

「んあ-。小学生の時にマラソン大会で優勝したことがあるな」

「え、すごいじゃない。学校で?」

「いやー、なんだろなー。県か?」

「え、思ってたより凄すぎて引いてる」

「なんだよ。姐さんは」

「え、私。ん-。たぶんないわ」

「いやなんか、人生どっか尖ってただろ」

「私ほど平々凡々な人生も少ないわよ」

「勉強できんじゃん」

「上位数パーセントに入る程度よ。1位なんてないわ」

「だめだな。もっとこう、なんか肩書きのために優勝してこい」

「無茶言わないでよ。今から何するのよ」

「俳句とか」

「賞とるの? 何年かかると思ってるのよ」

「知らねえけど。今月中に思い出すか作るかしろよ」

「ありえないわ」

「次。砕け散るわさび。お互いの好きなところと、嫌いなところは何ですか」

「これ最初にやるもんじゃない? 昨日もそうだったけど今更よね」

「いちいちうるさいな。姉さんは私のどこが好きなんだ」

「好きから? 嫌いから言ってもいいけど」

「どっちでもいいよ」

「じゃあ好きなところからね。ん-。エッチなところ」

「そんなの人間みんなそうだろ」

「あー、じゃあ。エッチなことを隠さないところ」

「それはそうだな」

「嫌いなところは。ん-。なんだろ」

「無いだろ。大好きだもんな」

「嫌いというか直してほしいところなんだけど」

「なんだよ」

「もっと私にかまってほしい」

「はあ」

「ほかの人と遊ばないでほしい」

「私はそんな束縛してくるやつとは遊べん」

「知ってる。だから何もないかも」

「詰まんねえなー」

「あんたは?」

「私かー。姐さんは、嫌がりながら結局一番頑張ってくれっからなー。ラジオとか」

「やるからには全力でやらないとね」

「疲れててもセックスするときはするしな」

「チューされたら、やんないとこっちも収まんないから」

「で、そうだなー。嫌いなところかー」

「ないでしょ?」

「1個か?」

「え、何個かあるの?」

「分からん。パッと思いついたのは、リスクを考えすぎだろ」

「大事でしょ」

「なんか、こー、冷めるんだよな。たまに」

「例えばどれよ」

「いちいち覚えてねえけどー。そこで一歩引くなよって」

「一人くらいそういうのいないと死ぬわよ?」

「そうかもしんねえけどさー」

「そうなのよ。世の中常にリスクを負わない人が先頭を走って、リスクを考えてる人が手綱を握るのよ」

「なんかそれウザいな。もう終わるぞ!」

「はいはーい。この前、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿したわ。前に投降した『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は中田(なかた)(ごう)の1句。春あさきまま川浪と笛の音と。春あさきまま川浪と笛の音と」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月3日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「今日は桃の節句ね」

「あ?」

「ほら、雛祭りよ」

「あー」

「飾ってたでしょ?」

「あれなー。めんどくせえんだよなー。出すのも仕舞うのも」

「ずぼらすぎるでしょ」

「だってよー。なんであんなのに部屋の一角とられなきゃいけねんだよ」

「ん? どんな大きさ?」

「大きさったって。普通だろ」

「何段かあるの?」

「5段だろ、普通」

「アンタ、そんなにしてもらってるのに。ご両親と両祖父母が泣いてるわよ」

「姐さんはどんなだよ」

「私はお内裏(だいり)様とお雛様だけよ」

「誰だよ」

「1段よ」

「じゃあ最初っからそうやって言えよなー。あと、ちっさー。だから姐さん結婚出来ねえんだぜー」

「結婚のチャンスはあったけど、ことごとくカス男だっただけよ」

「それもまた不幸だな」

「あー、もう。メール行くわよ。夜までバナナさん。ありがとう。概要欄の項目増やしてほしい」

「どういうこった」

「あれじゃない? もっとプロフィール載せろって」

「別にそんなのが欲しいならいくらでも書いてやるよ」

「じゃあ、募集しましょうか。何を書いてほしいか」

「よし、決まりだ」

「送ってもらったら、しれっと概要欄を更新しておくから、定期的に確認してね」

「商売根性たくましいな」

「そう来なくっちゃ」

「とりあえず、おっぱいの大きさでも載せとくか」

「前に喋ったネタだから、過去回もチェックよ」

「次。ビッグマックビッグ抜き。昨日10万勝ったから」

「あらよかったわね」

「いいからその金を私らに(みつ)ぐんだよ」

「駄目よ。どうせ人生マイナスしてるんだから、そんなところからむしり取っちゃ」

「姐さん、たまにナチュラルに毒吐くよな」

「毒も何も、人生トータルしてプラスしてる人は一々いつ勝ったとか言わないのよ。年単位で見るのよ」

「あー」

「そういえば思いだしたんだけど」

「なんだ」

「優勝経験。小学校の時、学校の図書館の本の貸し出し冊数全校1位だった。しかも、4年生から3年連続」

「おお」

「すごいでしょ」

「なんか微妙」

「何でよ! 3連覇よ、3連覇」

「いや、分かったけど」

「市の図書館でも本借りてたから、年間150冊くらい読んでたかも」

「よく分からん」

「多分凄いわよ」

「凄さがわからん」

「んもー。せっかく思い出したのにー」

「とりあえず姐さんの肩書ができたってことか。概要欄に書くか」

「あ、ダサいかも」

「なんて書くか」

「そのままでいいでしょ。小学生本の貸し出し冊数3連覇」

「じゃ、それで」

「ま、少しダサいくらいが、むしろちょうどいいかしらね」

「終わるぞー」

「はーい。まずは、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿してあるわ。『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は折角だから雛祭りの句よ。高浜(たかはま)虚子(きょし)の1句。これぱっと見で、めちゃくちゃ惚れちゃった1句ね。白酒(しろざけ)の紐の如くにつがれけり。白酒の紐の如くにつがれけり」

「じゃあなー」

「行ってきます」




概要
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3月6日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「大丈夫。まだ日曜日よ」

「ラジオやってるってことは月曜日だろ」

「大丈夫。これは夢よ」

「じゃあ、酒飲んじまえ」

「ダメよ。仕事なんだから」

「分かってんじゃねえか、うぜえな」

「現実逃避くらい許してよ」

「ヒレカツ。唇の皮治った」

「おめでと。これでチューができるわね」

「キスはいつでもできるけどな」

「そう言わないで。あ、これってあんたにアピールしてんじゃないの?」

「姐さんだろ。だって私は唇めくるの好きなんだぜ。治ったらできねえだろ」

「え、じゃあ私?」

「そういうこったろ」

「ん-。次行きましょ」

「そういうところ」

「窓ふき大臣さん。しっとり系で好きな曲はありますか?」

「私は何でも好きだけどな」

「花純からのコメントが来てるわ。まずは、SHIHOの『birthday eve』。これぞI've(アイブ)サウンドの最高点。実は橋本みゆきや、川田まみ、佐藤アスカも歌ってるが結局はオリジナルが正義。ただし、みゆきっちの「your new world」は震える。次にmiruの『Sign』。FLATから発売された『うたてめぐり』のED。これは映像とともに聞くことで最高の気分になる。スクリーンセーバーEDが最&高。最後に、上原れなの『After All~(つづ)る想い~』。入りのピアノが、もう1音目から爆発してる。涙は無意識に流れるもの。ピアノが凄いといえば。って長いわ」

「終わったか」

「終わってないけど()めたわ」

「賢明だ」

「私は、プリプリの『M』が好きね。カラオケでも十八番(おはこ)よ。あとは(おく)華子(はなこ)さんの『ガーネット』でしょー。あと、うわ。なんだっけ、あれ。」

「無理だな」

「あの、あとちょっとなのよ。キロロじゃなくて、えーっとー」

「あとあと。明日で直してこい」

「くやしー。絶対調べてくるから!」

「次々。ビッグマックビッグ抜き。ライター使い切れる?」

「あれよね。消しゴム使い切れる? と同じタイプの質問よね」

「すぐ()くすから使い切ったことなんてねえぞ」

「私結構使い切るわよ」

「ライターって何処(どこ)捨てんの?」

「ビンカンの日に、かごの中に一緒に入れとくのよ。別に袋に入れてね」

「なんでそんなこと知ってんだよ」

「大学の同期がごみ収集のバイトしてたことあってね」

「彼氏か」

「全然。仲良かっただけよ」

「つまんねえの」

「じゃあそろそろ終わるわね。まず、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿しました。『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は長谷川(はせがわ)久々子(くぐし)の1句。如月(きさらぎ)の息かけて刃のうらおもて。如月の息かけて刃のうらおもて」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




概要
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3月7日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「昨日のやつ思い出したわ」

「なんだっけ」

「しっとり系で好きな曲。川嶋あいさんの『明日(あす)への扉』だったわ」

「よく分かったな」

「ビガーンってフレーズが出てきて。歌詞検索したわ」

「まあ知らんけど」

「あとで聞きなさい。もう、ザ・青春って感じよ」

「はあ。ヒレカツー」

「ちょっと! もうちょっと語らせてよ」

「うるせえーなー。コーヒーは何派?」

「え、豆なんて気にしたことないわ」

「ちげえだろ。ブラックとか、カフェオレとか」

「あー。なら、ブラックね」

「ほんとなんも入れねえもんなー」

「いつからか。砂糖が入ってると口の中が気持ち悪くなっちゃって」

「歳か?」

「口腔細菌叢の変化だと思うわ」

「は?」

「大学の頃から一人暮らしだから、お母さんの料理とメニューが変わって。だから口の中の環境が」

「だー。そんなことはどうでもいいんだよ」

「なによ。年齢のせいじゃないっていう弁解を」

「次! 夜までバナナ。ゲップかオナラの音を聞かせて」

「そんなもの聞いてどうするのよ」

「姐さんすっと出せるか?」

「私全然でないのよ。ゲップ」

「おならは?」

「お酒を飲むとすぐ出るわ」

「じゃ、今度姐さんが酒を飲むまで待機だ!」

「あんたが出せばいいじゃない」

「私の聞いても面白くねえだろ」

「面白いというか、興奮するかどうかなんじゃないかしら」

「してやろうか。すぐ出せるぞ私」

「では、どうぞ」

「ゲ、オ、オボェ」

「なによ、その準備体操みたいな」

「喉開けたら空気が漏れるだろ。それマイクに乗せるだけだって」

「反応は。なんかコメント欄がパーティー会場になってる」

「お前らが望んだ結果だ。甘んじて受け入れろ。そしてどっかで姐さんのも聞かせてやる」

「ビール飲んでればそのうち出るかもね」

「待っとけ。次。砕け散るわさび。グッズ展開はありませんか?」

「ま、そりゃしたいけどね。コストとかさ」

「先に金集めればいいだろ」

「それは信頼があるからこそできるわけで。私たちにその信頼が」

「じゃああれだ。クラファン」

「あー。返礼の一つにグッズをね」

「そういうことだ! タオルかシャツがいいな!」

「定番よね。タオルってコスト的にどうなのかしら。シャツは比較的安くできそうだけど」

「調べとけ」

「投げやりね」

「シャツのデザインは私がしてやる」

「それについて、花純からコメントがあるわ。えっと。書道ですって」

「はあ?」

「ラジオ中の一言を拾い上げるから、それを書いて。ですって」

「じゃあ書きたい言葉を言えばいいのか。おっぱい!」

「いや、そういうことじゃなくて。これ、見本って」

「あ? はー。こういうことか」

「無意識に出ちゃった言葉を拾うタイプでしょうね」

「よーし。じゃ無意識にいくぞ!」

「まずは今日の分終わるわよ」

「よしきた」

「何でテンション上がってるのよ。まず、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿しました。『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「次の日曜日には新しいカバー投稿するわ。今月は朱音選曲のアイドルシリーズよ」

「待っとけ!」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は鷹羽(たかは)狩行(しゅぎょう)の1句。3回目くらいの登場かしらね。春めくや階下(かいか)(よい)女客(おんなきゃく)。春めくや階下に宵の女客」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月8日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「最初のメール。窓ふき大臣さん。カバー曲のリクエスト募集してませんか?」

「してない」

「けど、募集してもいいんじゃない?」

「ダメだ! ()びないことがモットーだ」

「らしいわ。ごめんなさいね」

「自分が好きな曲が選ばれるまで待っとけ」

「焦らしプレイってことね」

「そういうことだ。次。ビッグマックビッグ抜き。タバコが一番うまいタイミング」

「お酒飲んでるときかしらね。ビールがいいわ」

「違うな。姐さんの出勤前に目の前で飲みながら」

「やめましょう」

「なんでだよ」

「次行きましょ? えっとー。ヒレカツ奉行さん。いつもありがとねー。好きなファンタは何ですか」

「質問がカス中のカスだな」

「レギュラーならグレープだけど、昔1回だけ飲んだイチゴのやつおいしかったわ」

「ダメだな。メロンソーダ一択だ」

「あのセブンに売ってるやつね」

「あれが世界で一番うまい飲み物だな」

「お酒より?」

「ノンアルの中で」

「ずいぶんな評価ね」

「飲んだことねえ癖に文句言うな!」

「ごめんなさいねー」

「次だ。初投稿。しろまる。プテラノドンより好きな恐竜はいますか? はあ?」

「ダメねー。狙いすぎよ?」

「何が?」

「たぶん印象に残るために必死なんでしょうけど、変なところを突きすぎて滑ってるパターンだわ」

「なるほどな」

「こういうのはゆっくり。最初はめっちゃ普通のこと聞いといて、順番にずれたこと聞いてくのよ」

「どういうアドバイスだよ」

「ちなみに私はステゴサウルスが好きよ」

「どんなだよ」

「あのー、背中になんかいっぱい生えてるやつ」

「あ?」

「ちょっと待ってよ。画像探すから」

「ってかプテラノドンってなんだよ」

「それはほら、飛んでるやつよ。翼竜って(くく)られがちじゃない?」

「しらん」

「ほら、これ。ステゴサウルス」

「なんか見たことあるな」

「学名は、ステゴが「屋根に覆われた」。サウルスが「トカゲ」。へー、サウルスってトカゲって意味なんだ」

「そんな話どうでもいいだろ」

「ダメねー。知識ってのはいつ()きるかわかんないんだから。知って損はないのよ」

「はいはい。蘊蓄(うんちく)おばさん。略して、うんちおばさんだな」

「さすがにおばさんはないでしょ」

「うんちはいいのかよ」

「略してるだけだから、そこを怒っても仕方ないでしょ」

「いや怒るだろ普通」

「そもそも怒られるようなこと言わないでよ」

「じゃ、終わるぞー」

「はあ。THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿してます。『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「次の日曜日はー。4日後ね。新しいカバー投稿するわ。今月は朱音が選ぶアイドル曲よ」

「待っとけ!」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は日野(ひの)草城(そうじょう)の1句。春暁(しゅんぎょう)や人こそ知らね木々の雨。あ、これ係り結びね。春暁や人こそ知らね木々の雨」

「じゃあなー」

「みんな、係り結び覚えてる? 行ってきまーす」




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3月9日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「最初のメールよ。初投稿。一ヵ月(はかり)の上生活さん。サントーリオ・サントーリオかよ」

「は?」

「そういう医者が昔居たのよ。いいわ。ありがと。姐さんに血を抜かれたい。なんなら失敗されたい」

「よかったじゃん」

「イヤよ、キモイわね」

「もしかして、姐さんの最初のファンじゃね?」

「最初の頃はこういうキモいのに粘着されるのね。我慢するしかないかしら」

「我慢じゃなくて喜べよ」

「どう解釈したら喜べるのかしら」

「箱推しじゃなくて、個人にファンがついたんだぞ。私らもそういう時期になってきたってこったろ」

「まあ、そうなんだけど」

「よし、サントーリ? お前は今日から姐さんの舎弟第1号だ」

「ファンですらないのね。あと、一ヵ月(はかり)の上生活さんね」

「姐さんのファンはそういう設定でいこう」

「ファンをファミリーって呼んだりするあれね」

「そういうこった」

「嬉しいのか悲しいのか。次よ。しろまるさん。リベンジね」

「リベンジ?」

「昨日、変なメール送ってきた人よ。えっとー。広辞苑は第何版が好きですか?」

「姐さん、広辞苑持ってなかったっけ?」

「第6版ね。昔クリスマスにネダったわ」

「じゃあ、6版が好きと」

「こういう方向で来るのね。わかったわ」

「なんだよ」

「もし意識的にふざけてるなら、ハードル高くなってるから。気を付けてね」

「何の話だよ」

「アンタは気にしなくていいわ」

「よし。次。ヒレカツ。カツ丼の卵が食べたいなら、親子丼を食べればいい」

「とても分かるわ。親子丼おいしいのよねー」

「意味わからん。カツ嫌いなのか?」

「モタレるのよ」

「歳か」

「体力の問題よ」

「強情だな」

「事実だから」

「次。夜までバナナ。巨乳セーターのお姉さんが喫煙所にいました。いいな、それ」

「見ちゃうわよね」

「セーターってのがポイントだよな」

「そうね。巨乳なのにセーター着てパツパツにしてる人は見せつけてるだけよ。たくさん見てあげなさい」

「私なんか話しかけちゃうぜ」

「何話すのよ」

「触ってもいいですかって」

「やば」

「50%くらいで揉める。おすすめだぜ」

「女だからじゃない?」

「ラジオ聞いてるお前らも聞いてみな。いけるかも」

「やめときなさい。刑事事件になる前に。アンタも責任取れないでしょ」

「なんで私が責任とるんだよ。いい大人が自分でやったことくらい自分で責任もて」

「ごもっともで」

「よし、終われ!」

「どういう命令よ。まったく。えっと。THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿してます。『恋心』、『Girls in Wonderland』、『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「3日後には新しいカバー曲を投稿します。今月は朱音が選ぶアイドル曲よ」

「待っとけ!」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は中村(なかむら)草田男(くさたお)の1句。妻抱かな春昼(しゅんちゅう)の砂利踏みて帰る。春の昼って書いて、春昼(しゅんちゅう)ね。妻抱かな春昼の砂利踏みて帰る」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月10日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤に絶望を添える朝から飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「一週間で一番楽しい金曜日」

「働いてからな」

「ツライ」

「仕事辞めればいいのに」

「もう一人大黒柱ができたものね」

「続けてるってのが予想外だよな」

「稼ぎがなかなかいいのもうれしい誤算ね」

「私がテクを仕込んでんだ。売れるに決まってんだろ」

「それもまた、あれね」

「じゃ最初のメールだ。ヒレカツ。タバコといえばシャボン玉」

「面白い話ね」

「なんか分かるのか」

「私もそうだったんだけど、小さいころに庭でシャボン玉を家族で遊んでたのね」

「いい光景だな」

「それで父親が、煙草を吸ってからシャボン玉を作るのよ。するとね、真っ白なシャボン玉ができるわけ」

「面白れえな」

「今思えばとんでもないんだけど、ほっこり話の一つよね」

「嫌煙ブームだからな」

「次。舎弟1号」

「え、名前変えたの?」

「らしいぞ。一ヵ月(はかり)の上生活改め、舎弟1号です」

「ぜひやめて頂戴」

「姐さんのシケモク集めたいです。シケモクってなんだよ」

「たばこの吸い殻よ。普通最後まで吸い切らないからちょっと残ってるのよ。で、水につけて火を消すから湿気るのよ」

「キモいな」

「集めてどうするつもりか知らないけど。吸うの?」

「集めたなら吸うんだろ。よかったな、環境にやさしいぞ」

「タバコの葉は自然物だから環境に悪くはないのよ。問題なのはフィルターよ」

「それも何とかしてくれるだろ」

「ならいいけど。って。そういうことじゃないわ」

「よし。舎弟にはシケモクを送ってやる。住所を(さら)せ」

「やめなさい。送らないから」

「たばこ代が浮くのによー」

「それはこの人のでしょ。私はキモいだけよ。次行くわよ。夜までバナナさん。おっぱい見られてるって分かる?」

「知らん。姐さんに聞いてもわからん」

「それはどういう意味かしら」

「見られる胸してねえだろ」

「うっさいわね」

「じゃ、花純からのコメント読んでくれ」

「ホント、いい性格してるわよねあの子。えっと。2人じゃ答えられないだろうからコメントしておきます。めっちゃバレてます。隠しても無駄なので堂々と見てください。その方がキモくないです」

「だそうだ、手前(てめえ)ら」

「何を(あお)ってるんだか。私から少し補足よ」

「真っ(たいら)のくせに」

「ゆうきゆうって人が監修してる、『マンガで分かる心療内科』であった話なんだけどね。おっぱいを見られてる事象の内、そのことに気づいた事象だけを取り上げて、「今おっぱい見られた」って勘違いしてるから。女性の言う「おっぱい見られてることは分かってる」は大体間違いよ」

「ん?」

「ベン図で表すとこういうこと。おっぱい見られてる全部の事象が100回あるとして、それに気づいたのはこの中央の25回だけ。で、女性はこの25回が全部だと思ってるから、100%ばれてるって言い張るのよ」

「はー」

「あとは、見られてること自体をほんとに嫌悪してる人もいれば、私は男性の目をくぎ付けにするボディーなのよって自慢する人もいるわ。人間いろいろなのよ」

「姐さんは自慢しても嘘ってすぐバレるな」

「私だって一応、ちょっとくらいは見られることもあるのよ」

「あいつ、女のくせにマジで胸ねえじゃん! って見られ方だろ」

「終わるわよ?」

「なんでキレてんだよ。終われよ」

「あんたら覚えてなさいよ? まず、THE BACK HORNさんの『コバルトブルー』を投稿してます。相川七瀬さんの『恋心』、けいおんの『Girls in Wonderland』、fripSideさんの『magicaride』も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「明後日には新しいカバー曲を投稿します。今月は朱音が選ぶアイドル曲よ」

「待っとけ!」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は富安(とみやす)風生(ふうせい)の1句。春宵(はるよい)玉露(ぎょくろ)美酒(びしゅ)の色に()づ。春宵の玉露は美酒の色に出づ」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月13日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

手前(てめぇ)らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「昨日、第5作目のカバーを投稿したわ。日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』よ」

「アイドル曲だ。萌豚ども聞けよ」

「ま、ロックアレンジされてるけどね」

「いいんだよ、(こま)けえことは」

「私さ、はじめて真面目にアイドル曲のPV見たんだけど」

「おう」

「結構いいものね」

「ハマったか?」

「結構ハマってるわ。なかなかカッコいいし、しかも可愛い」

「しかもってか、アイドルは可愛いだろ」

「そうなんだけど、なんで伝わらないかなー」

「伝える能力が足りない姐さんが(わり)い」

「ちょっと名前がわかんなくて申し訳ないんだけど。1番のサビのところで、歩道橋のところで踊ってる子が超タイプだったわ」

「はあ」

「アンタPV見た?」

「見てねえ」

「せっかくカバーするんだから見なさいよ。あと、あんた達も見なさいよ? オフィシャルチャンネルで見れるから」

「宣伝おばさんだな。略して、でんばさん」

「でんばって何よ、電場?」

「知らねえよ。いちいち突っかかるなよ」

「あ、曲なんだけどね。2番サビの後のギター部分ってあんたのアレンジかと思ってたけど」

「元々だよ。あんなのアレンジ出来たら作曲できるだろ」

「そうかしら。分かんないけど」

「それよりも撮影の時だろ」

「そうね。いつも通り花純は忙しく動き回るんだけど、今回は朱音も忙しかったわね」

「踊りだすからなー」

「踊ってるバージョンも撮影はしてるけど、投稿はしてないわ。将来的に、特典映像として放出する予定よ」

「首を長くして待っとけ」

「じゃ、メールね。初投稿。マジノ戦線異状アリさん。そりゃ異常あるでしょうね」

「なんだよ」

「無視していいやつよ。えっと、もっとコメント読んでください。これねー、花純からコメントあるんだけどね。私も同じ気持ちなのよね」

「いいから読めって」

「ラジオの体裁をとってるから、メールはドシドシ受け付けるけど、コメントを読むつもりはあまりないの。読んでほしかったらメールを出してちょうだい。なんでも読んであげるわ」

「随分とオブラートに包んだな。もっとそのまま読めよ。コメントなんてしゃらくせえのに頼んなって」

「それも一つの文化だから、あんまり頭ごなしに否定はしにくいのよね。だから、その日のメールが尽きたらコメントも見るけどあまり期待はしないでね」

「そういうことだ。じゃ、次。バラバラのバラン」

「久しぶりじゃない? 勉強はかどってる?」

「ギャランドゥは剃った方がいいですか?」

「あんまり剃らなくていいと思うわよ」

「ギャランドゥってなんだよ」

「え、伝わらないの? えっと、へそ周りの下腹部の毛のことよ」

「チン毛か」

「そこも含む場合と、含まない場合があるみたいだけど」

「男が細かいことでいちいち悩むな。剃らなくていいだろ。男らしくあれ」

「最近は、男性だーとか女性だーとか、そういうの厳しいけど」

「うるせえな。言いたい奴には言わしとけ。男らしくありたいなら残しとけ。以上!」

「強引に行くわね。じゃあ終わりましょうか」

「任せた」

「まず昨日、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去作と(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は石嶌(いしじま)(がく)の1句。花冷(はなびえ)の湯葉のうすきを(すく)いけり。花冷の湯葉のうすきを掬いけり」

「花冷えってガールズバンドあんな」

「あら、そうなの。明日話しましょうか。行ってきます」




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3月14日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

手前(てめぇ)らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「今日はホワイトデーよ。お返しの準備はできてる?」

「こいつらにお返しの必要があるわけねえだろ」

「全然違うわ。会社勤めなら、女性社員がまとめてくれることもあるから。それに男性一人ひとりお返しをするのはあり得るわ」

「はー、変な話だな」

「もう一つは、アンタにも言ったのよ」

「はあ?」

「お返しは?」

「セックスしてやってるだろー。あれが私なりのお返しだ」

「ま、いっか」

「そうやって甘やかすと」

「いいのよ、私が満足してるから」

「ヒモがまたヒモになってしまうな」

「昨日の話だけど、花冷え。聞いてきたわ」

「聞いてきたってか、私が聞かせたんだけどな」

「なかなか激しくていいわね。デズボイスもすごい」

「姐さんもデスボイスの習得を」

「あれちゃんと指導受けないと喉やらかすわよね」

「だから練習しろって言ってんだろ」

「時間とお金を頂戴。ただでさえカバー曲の練習で時間がないのよ」

「朱音も働いてんだから、文句言うなよ」

「お金は?」

「朱音に聞いてみろ」

「はあ」

「最近、新曲出してたな」

「『お先に失礼します。』ね。社畜(しゃちく)(だましい)が震えるわね」

「お前らも聞けよ。あと、デスボが好きなら、Broken By The Screamだな」

「あの子らもすごかったわね」

「年上か下か知らねえぞ」

「あー、あの人たち、ね。女性が出してるとは思えない音よね」

「あれほしいな」

「ほんとね。アンタ会ってきて落として来たら?」

「落とせるとは思うけどなー。会うまでがハードル高《たけ》え」

「随分な自信ね」

「今日のメールだ。舎弟1号」

「はあ」

「サビで歩道橋で踊ってる子は斎藤(さいとう)京子(きょうこ)ちゃんです! めっちゃ可愛いですよね! でも姐さんのほうが可愛いです」

「あら、情報どうも」

「顔知らねえくせにな」

「多分あの子はタバコも吸わないし、お酒もほどほどだし。そしていい子よ? あっちに鞍替えしなさい」

「姐さんもいい子だぞ」

「ネガキャン中なんだから邪魔しないでくれる?」

「セックスのときなんか超甘々だからな。こんなに普段ツンツンしてんのに、超ツンデレだかんな」

「ほんと、顔出してなくてよかったと今ほど思ったことはないわ」

「真っ赤だな」

「言わないでよ」

「ま、これは私だけの秘密だな。ざまあみろ」

「次のメール行きましょ」

「オーケー。窓ふき大臣。姐さんの、ん? はいごう?」

俳号(はいごう)。俳句用の名前よ。私の俳号は何ってメールね。(うた) 狂煙女(きょうえんじょ)よ。詩歌(しいか)の、詩。狂うの狂。煙。女。で、(うた) 狂煙女(きょうえんじょ)

「狂うってのはロックだな」

「私が好きな高杉(たかすぎ)晋作(しんさく)の号に、東洋一(とうよういち)狂生(きょうせい)があって、そこから狂うの字はもらったわ」

「よくわからん」

「どこかの回で、彼の話をしてるから要チェックよ」

「いつかは誰もわからん。多分コメントでだれか教えてくれるだろ」

「そろそろ終わりましょうか」

「よしきた」

「まず日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去作と(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「PVもぜひオフィシャルチャンネルから見てね。あとは、画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

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「今すぐしろ」

「今日は大峯(おおみね)あきらの1句。花どきの峠にかかる(ひつぎ)かな。花どきの峠にかかる柩かな」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月15日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

手前(てめぇ)らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「最初のメールよ。砕け散るわさびさんから。杖を突いたおじいさんを手伝おうとしたら、「邪魔するな。自分でできる」って怒られました」

「変なジジイだな」

「これはねー。どっちとも言えないわね」

「なんでだよ。ジジイが悪いだろ。親切にしてやったのに可哀そうじゃねえか」

「その親切っていうのが余計なお世話なのよね。人に頼らなくても自力でできると思ってる人は、差し伸べられた手も邪魔どころかウザいとしか思えないわよね」

「勝手なもんだな」

「助けるほうも、困ってるだろうという思い込みな分、勝手といえば勝手になってしまうけどね」

「だからジジイは嫌いなんだよな」

「せっかく声をかけてもらえたなら、その親切はありがたく頂戴した方が双方のためになると思うわ。そうやって拒否することで、次同じ場面に出くわしても声をかけにくくなってしまうわ。その人は本当に手助けが必要かもしれないのに」

「社会派だな」

「茶化していい話と、そうでない話の区別くらいはついてると自負してるわ」

「姐さんもまた面倒くせえ女だな」

「どこがよ」

「言い回しが」

「うっ。次のメールに行きましょうか」

「そうやって都合が悪くなるとメールに逃げるよな」

「それがラジオの良さなんじゃない? えっと、ビッグマックビッグ抜きさん。マッサージ受けたい」

「いらん」

「なんでよ」

()らんからな」

「そうですか」

「姐さんはいつもマッサージしてほしいってうるさいよな」

「うるさいって何よ。ちょっとマッサージしてくれる人いないかしらーって言うだけじゃない」

「それがうるせえんだよな」

「お小遣いあげてるじゃない」

「ガキじゃねえんだからよー」

「でもやってくれるでしょ?」

「ま、そのままなし崩し的にセックスに移行するけどな」

「アンタのマッサージってエッチよね」

「性感マッサージってやつだな」

「体がほぐれるからいいんだけどね。時間に余裕があるときじゃないと頼めないのが玉に(きず)よね」

「でも最終的に求めてくるのは姐さんだけどな」

「だから、エッチなのがいけないんでしょ」

「まま、詳しくは将来出すセックス配信で」

「出さないから首は引っ込めてなさい」

「ちぇっ」

「次のメールよ。ヒレカツさん。脇汗が()れる。年齢のせいか、太ったせいね」

「痩せろ」

「そういえばいびきの問題もあったわよね。たぶん太ってるのが原因よ。一度お医者さんに相談してみなさい。かかりつけの内科があればそこでいいわ」

「なんでも相談に乗るな」

「専門分野はね。アドバイスくらいはできるわ」

「姐さんに相談したいお前ら、相談募集だ!」

「大したことは言えないわよ?」

「それでもいいだろ。誰かに打ち明けることが大事だ」

「ごもっとも」

「じゃ、終わるぞー」

「この前の日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去にカバーした4曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「それぞれの曲は、PVもぜひオフィシャルチャンネルから見てね。絶対楽しいから。あとは、質問箱という名のメールフォームが画面下の動画説明欄にあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は(もり)澄雄(すみお)の1句。煙草吸()や夜のや()らかき目借時(めかりどき)。目を借りる時間で、目借時(めかりどき)ね。面白いからぜひ調べてみて。煙草吸ふや夜のやはらかき目借時」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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3月16日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

手前(てめぇ)らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「昨日相当久しぶりに艦これを開いたわ」

「なんだそれ」

「艦隊これくしょんって言って、太平洋戦争中の軍艦を擬人化したゲームなんだけど」

「興味ない」

「ちなみに嫁艦は不知火(しらぬい)よ。単婚派だったわ」

「今日のメール」

「あー」

「しろまる。好きなお茶は何ですか? あと、僕の煙草はメビウスワンです」

「メールの質が落ちたわね。やっぱりそういう狙い方は難しいわ。出直し的なさい」

「何の話だよ」

「ちょっとずれたメールで気を引こうとしてた人よ」

「そんな奴いたな。でも、こうやって覚えられてるなら成功じゃねえか」

「そもそも、別にこの人に限らなくても、メールくれる人は大体覚えてるわ」

「こうやって(なじ)られるのが趣味なら、むしろ正解だったかもな」

「そうかもね。やられたわ」

「ちなみに、私はなんでも飲むぞ」

「私は、伊藤園のおーいお茶ね。昔は爽健美茶だったけど、いつの間にか変わったわ」

「で、メビウスワンな」

「私あれ合わなかったのよね。メンソール入ってないしいけるかと思ったんだけど」

「これいいな」

「どれが」

「喫煙者は、メール送るとき自分の銘柄も書け」

「「メビウスのしろまる」みたいな感じが良いんじゃない?」

「それでいこう」

「タバコ吸ってない人は?」

「好きなお茶の名前でも書いとけ」

「今日のメールからよろしくね」

「次だ。舎弟1号」

「またなのね」

「姐さんの切り抜き動画作っていいですか? いいぞ。どんどん作れ」

「それ自体は構わないけどね。切り抜き動画が再生されるほど私たちまだ人気ないわよ? 労力の無駄よ」

「いいだろ別に、やりたい奴にやらしとけば」

「ま、古参アピールになるし良いんじゃない? あ、でも、あれだけはダメよ」

「どれだよ」

「一回、酔っぱらって顔出しちゃったことあるでしょ。あれだけはNGね」

「姐さんがNGって言うときはマジな奴だから。お前ら気を付けとけ」

「それされたら全動画削除してネットとサヨナラするわ」

「活動もおしまいか」

「そうなるわ。だからぜひ、そこだけはNGでお願いね」

「姐さんが羽目を外さなきゃよかっただけなんだけどな」

「人間だれしも間違いがあるのよ。それをどう乗り越えていくかが重要なのよ」

「人任せに乗り越えようとしてんな」

「次のメールよ」

「また逃げる」

「夜までバナナさん。半袖半ズボンのおじいさんと、超厚着してるお兄さんが喫煙所に並んでました。そういう時期ね」

「なんだ、虫みたいな言い方しやがって」

「人によって暑い寒いが分かれる時期よね。私も職場で腕(まく)って仕事してるんだけど、他に誰もそんな人いないのよね」

「姐さんは真冬でも腕(まく)るしな」

「邪魔なのよ、(そで)

「寒いだろ」

「寒さより、動きやすさね」

「だから結婚できねえ」

「いいのよ。今は」

「なんだよ、急にどうした」

「結婚したらバンドできないし、あんたとエッチできないし」

「浮気になるもんな」

「バンド以外に時間割く余裕がないから。今は家庭持たなくていいわ」

「これがあと3年たった時になんて言うかな」

「子供ほしい。けど年齢が。とか?」

「ずいぶん現実分かってんな」

「若いうちに子供は産みたいけど。ま、要相談ね」

「誰と」

「未来の自分と」

「終わるぞー」

「あら、突然ね。えっと。この前の日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去にカバーした4曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は木津(きづ)柳芽(りゅうが)の1句。夜をふかす灯の下さらに春ふかし。夜をふかす灯の下さらに春ふかし」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月17日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「今日の最初のメール。セッタのヒレカツ奉行さん。セッタなのね。ありがと」

「私と同じだ」

「いつも喫煙所にいる虫」

「なんだこれは」

「知らないけど。いつも同じとこにいる虫が気になったんでしょ」

「どんな虫だよ」

「そうねー。せめてもうちょっと書いてほしかったけど、これはこれで想像力がはたらいていいんじゃないかしら」

「何を想像したんだよ」

「蛾かしら」

「おお。私はもっとキモイ名前のわかんねえ奴だ」

「キモイってどうキモイのよ」

「なんか触角が生えてて」

「虫は基本生えてるわよ」

「足が長くて」

「まあ、それは種類によるわね」

「そんな奴」

「何もわかんないわね」

「というか、どうでもいい。次だ。ピースの夜までバナナ。喫煙所にガラケーでワンセグ見てるおじさんがいました」

「なんでワンセグ見れなくなっちゃのかしらね。結構便利だったんだけど」

「ワンセグってなんだ」

「あらま。えっと、簡単に言うとテレビよ」

「ガラケーはテレビ見れたんか」

「今も限られた種類のスマホで見れるらしいけどね。iPhoneユーザーは基本的に無理よね」

「別にテレビ見てえことないからな」

「私だっていつも見たいわけじゃないんだけど。たまにふと、見れたら便利だなって」

「はあ」

「ちょうど微妙に時間つぶしたいときとかあるじゃない」

「インスタ見てれば時間消えるだろ」

「あー、そういうのあんまり見ないのよねー」

「エロい女がたくさんいるぞ」

「まあ、それはちょっと興味がわくけど」

「じゃ、次。ウィンストンの舎弟1号。姐さんと同じ匂いを感じるために煙草始めました」

「マジでやめなさい! それはちょっと、影響力が高すぎて困るわ」

「いいじゃねえか。吸うのは勝手だろ」

「あのね、もし何かあっても責任取れないからね。私、吸えなんて言ってないからね」

「ビビりすぎだってー。どうせ種類変えただけだって。こんなので吸い始めるとか、マジのストーカーレベルだって」

「だといいんだけど」

「ま、無理は禁物だぜー」

「そうよ。ほんとに体に合わないとかあるんだから。もしほんとに吸い始めたなら、こればっかりはやめることを本気でお勧めするわ」

「姐さん、顔(こえ)えぞ」

「私は結構マジで怖がってるわ」

「よーし、やめやめ。終わるぞー」

「今日が終われば週末よ。楽しんでいきましょ」

「言い聞かせてんな」

「こうでもしないと怖いのよ。えっと、この前の日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去にカバーした4曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は木内(きうち)彰志(しょうし)の1句。山の湯に膝抱き八十八夜(はちじゅうはちや)かな。茶摘みの歌にも出てくるわね。山の湯に膝抱き八十八夜かな」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月20日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「最初のメール。メビウスのしろまるさん。エディアカラ生物群とバージェス生物群、どっちが好き?」

「はあ?」

「今回はちょっとちゃんと練れてて偉いわ。及第点」

「いちゃいちゃしてんな」

「向こうが絡んでくるから」

「次行っていいか?」

「一応答えるわ。といっても私も全然知らないんだけど。ハルケギニア? くらいかしら」

「なんだそれは」

「なんかトゲトゲが生えてるんだけど。化石発見以来ずっと、上下左右を逆だと思われてたかわいそうな動物ね」

「ありえねえだろ」

「そのありえねえが起きてるから話題になってるのよ。みんなもぜひ調べてみてね。名前はたぶんあってると思うわ」

「次ー。ウィンストンの舎弟1号。暗証番号は0119です。姐さんの誕生日です」

「あっそ。次」

「つめてー」

「バラバラのバランさん。徳川将軍全部言えますか? これねー、名前覚えるのもいいけど、実績も一緒に覚えてね?」

「で、覚えてんのかよ」

「一応たぶん言えるはずよ。あのー、漫才師で三拍子ってコンビがいてね。キューティーハニーの替え歌で将軍覚えてるのよ」

「そうかい」

「YouTubeでぜひ調べてみてね。やっぱ歌って偉大よ。私も国試の時はいくつか替え歌で乗り切ったもん。腸内細菌とか、消毒法とか」

「次行っていいかー」

「徳川将軍まだ言ってないわよ」

「覚えてるか聞いてるだけだろ、こいつ」

「言えないと証明にならないじゃない」

「言いたいだけだろ」

「こういう時に秀才アピしとかないと、飽きられちゃうから」

「じゃ、どうぞ」

家康(いえやす)秀忠(ひでただ)家光(いえみつ)、えーっと、家綱(いえつな)綱吉(つなよし)。ふふっふーん。家宣(いえのぶー)家継(いえつぐー)吉宗(よしむね)家重(いえしーげ)家治(いえはる)。えーっと。家斉(いえなり)家慶(いえよし)家定(いえさだ)家茂(いえもち)。で、慶喜(よしのぶ)

「以上、台本の丸読みでした」

「書いてないでしょ! ちょっとー!」

「うるせえなー、次だ次。ヒレカツ。赤いものといえば」

「赤ねー。マクドかしら」

「姐さんの下着だろ」

「あー。そういうボケのメールね」

「せっかくのボケ、潰すなよ」

「私の似非(エセ)関西弁マクドが消えちゃったわ」

「中途半端な上乗せすんな」

「赤って食欲増進するわよね」

「流すな」

「だってこれ以上掘っても仕方ないじゃない。ほら、逆に青とかって食欲減退色って言うじゃない」

「そうか」

「赤とか茶色とかって、美味しそうに見えるから。飲食系の看板は赤が多いでしょうね」

「火のイメージか」

「そういう意味もあるのかしらね」

「私らのイメージカラーってなんだ?」

「特に決めてないけど。好きな色でいいんじゃないかしら?」

「姐さんは赤だな」

「あんたは何色なのよ」

「私は緑だな」

「昔薄い緑の服よく着てたもんね」

「ライムグリーンだな」

「あの2人は」

「イメージは、朱音は黄色で、花純は青だな」

「後で聞いときましょうか」

「明日発表だ」

「今日はそろそろにしようかしら」

「姐さんニヤニヤしてんな」

「今日は有休だから。みんなは仕事頑張ってねー」

「このあと仙台に行ってくるぞ」

「この辺の詳細もまた明日ね」

「じゃ、終わらせるか」

「先週の日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去にカバーした4曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は八田(はった)木枯(こがらし)の1句。落丁(らくちょう)のごとし暮春(ぼしゅん)の時計鳴る。落丁って、本のページが一部抜け落ちてることね。落丁のごとし暮春の時計鳴る」

「じゃあなー」

「ばいばーい」

 




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3月21日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「昨日はうる(せい)やつらに行ってきてたわ」

「ホルモンだな」

「私初めてだったのよね、生ホルモン」

「私はフェスで何回か見たことあったけどな。あんだけ近かったのはヤバかったな」

「整理番号が37番って何してんのよ。どういう徳積んでんのよ」

「徳は積んでねえけど、単純に昔から運がいい」

「恨まやしい限りだけど、今回ばっかりは恩恵にあずかったわ」

「ただ、まだあんなんじゃねえな」

「コロナ前はもっとすごかったってこと?」

「ダイブとかモッシュとか。私は結構ダイブしまくってたタイプだかんなー」

「ダイブって何よ」

「もう、人の頭の上を転げまわるってか。会場中をぐるぐるたらい回しにして前の方に投げ飛ばすやつだな」

「危ないでしょ」

「ま、揉まれるけどな。無礼講よ。おっぱいなんて触りたければ触れ」

「そういうことじゃなくてね」

「ちなみにセトリは覚えてない」

「もう(わめ)き散らかしてたからね。覚えてろって方が難よ」

「で、何がよかった?」

「今まさに覚えてないって話したばっかなんだけど。えっと、『チューチューラブリームニムニムラムラ』かしら」

「エッチだな」

「昔初めて友達に聞かされたのがあの曲だったのよね。メロコアばっか聞いてたから衝撃だったけど、まだ入《はい》れたわね」

「デズボは」

「あれは初めて聞いたわね。生で初めてデスボイスに触れたけど、正直場がうるさすぎて聞こえた記憶がないわ」

「まあなー」

「ただ、あれは憧れるわね」

「デスボか?」

「デスボ。出してみたいわね」

「そいえば、花冷えの話したか?」

「あれ、なんだっけそれ。あ、季語と同じグループのやつね」

「そう、それだ。あそこもデスボイス激しいな」

「聞かされたわね。『Invisible wall』が好きね」

「あと、BBTSだな」

「Broken by the Screemね。あそこはデスボが上も下も備えてて羨ましいわね。『サヨナラバースデー』とかね」

「姐さんも頑張ってくれ」

「あれ、出し方間違えると喉痛めるから。って、あれ。なんかこの会話したことある気がするわ」

「まあ、どっかしらに初見もいるだろ。別にいいだろ」

「まあ、いいのかしら。あ、さっきの2グループはどっちも女性バンドだから。みんなも聞いてみてね」

「で、私らのも聞け」

「あまりのレベルの違いに聞く気失せたりしないでね」

「プロとアマを比べるような馬鹿居ねえだろ」

「録音環境とかもレベチだからね。その辺は、目を瞑《つむ》ってね」

「あ、姐さん足はどうなんだよ」

「え、まだ痛いわよ」

「昨日姐さんな、ライブ終わった直後に外出たら足つりやがって」

「あんなにジャンプしたりしてたら仕方ないじゃない」

「こっちが恥ずいからやめてほしいぜ」

「高校生の時に、一回足つってからつりやすくなっちゃったのよ。あと、たぶん脱水ね」

「水買わねえからー」

「邪魔だと思ったのよ。まさかあんなに汗かくとは思わなかったわ。Tシャツもタオルも汗吸って激重よ」

「せっかくだし、見せつけてやろうぜ。Tシャツ」

「無理よ。洗濯中だから」

「なんでー」

「汗にまみれたくっさいシャツここに持ってくるか、洗濯して映せないのかどっちがいいのかしらね」

「こいつら的には汗だくのTシャツ見れたほうが嬉しいだろ」

「汗吸ってるって、見た目でわかるのかしら?」

「そこはほら、姐さんのトークでだな」

「はいはい、戯言はいいから。明日以降着てラジオしようかしらね」

「それもいいな」

「覚えてたら着るわ」

「覚えてねえな、こりゃ」

「刹那的な人生だからね」

「社会人のくせにな」

「さ、もう時間ないから終わるわね。先週の日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去にカバーした4曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

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「今すぐしろ」

「今日は(かつら)信子(のぶこ)の1句。カナリヤの脚の薄紅春逝くか。カナリヤの脚の薄紅春逝くか」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月22日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「長い長い連休は終わっちゃったわ」

「辞めちまえ」

「食い扶持があるなら辞めてるわ」

「メールだ。ピースのビッグマックビッグ抜き。禁煙したことある?」

「ないわね。必要に迫られたことないから」

「私もねえな」

「逆に何があったら禁煙する?」

「たぶん私は一生やめねえぞ」

「妊娠しても」

「うーん」

「ちなみに、もし子供のことを考えるなら、禁煙してから半年くらいは置いてから生でした方がいいわよ」

(なげ)えよ」

「赤血球がだいたい半年で入れ替わるから、一酸化炭素と結合してない状態まで戻ると思うわ。で、子供産むまでの約10か月も禁煙。母乳をあげるなら、さらにそこから乳離(ちばな)れする1年くらい。合計で約2年半」

「子供いらねえかもな」

「女性の場合は、妊娠を機に煙草を卒業しちゃうってパターンが多いらしいわね。子供を産むか、煙草を続けるか」

「姐さんはどうすんだよ」

「結婚したらやめると思うわよ。子供産みたいし」

「女同士じゃ産めねえぞ」

「分かってるわよ、そんなこと」

「結婚かー。めんどくさいからいい!」

「結婚しないの?」

「考えるのやめた! 次だ」

「はいはい。メビウスのしろまるさん。発泡スチロールを食べる夢を見ました。イカれてるわね」

「美味しかったか?」

「美味しいことはないでしょうけど。あれって原材料何なのかしらね」

「発泡スチロールだろ」

「じゃなくて、科学的な成分名がね。えっとー。ポリスチレン?」

「美味しいのか?」

「反応性が高そうには見えないけどー。どうかしらね。そもそも体内で消化されるような気がしないわ。そのまま出てきちゃうんじゃない?」

「うんこか?」

「まあ、そういうことね」

「じゃあ食べてもいいのか」

「推奨しないわ」

「よーし、実際食べてからまたメールよこせ」

「当方は一切責任を負いかねますので、悪しからず」

「次のメール。初投稿。フジツボ研究家」

「ダーウィンかよ」

「誰だよ」

「ほら、進化論の。あの人フジツボの研究してたらしいのよ。たぶん試されてたと思うから、突っ込んであげたわ」

「女の子同士のベロチュウが間近で見たいです」

「難しい注文ね。風俗行けば何とかなるんじゃないかしら?」

「無理だ」

「なんで?」

「3Pコースにしても、女同士は恥ずかしいからチューまではできんらしい。あくまで対男が2人になるだけだ」

「あらま」

「もし見たいなら、2人組の女を援交で捕まえてくるしかねえな」

「お金は倍かかっちゃうわね」

「風俗よりは安いぞ」

「まあね」

「私らが行ってもいいな」

「どういうこと?」

「向こうは一切手出しできずに、こっちは勝手にセックスしてる。他人の目があるから余計興奮するし、しかも金になるならいい商売だろ」

「まあ、そうかしらね」

「新しいビジネスだな。展開してくか」

「誰がやんのよ」

「ここに4人もいんだぞ。誰だっていいだろ。指名制でもいいぞ?」

「人に顔ばれするのはちょっと、でも一考の余地はあってもいいかもね。やり方次第ね」

「よーし。新しい金の出どころだ」

「どうなることやら。終わるわよ」

「やれ」

「先週の日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去にカバーした4曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は倉田(くらた)紘文(こうぶん)の1句。惜春(せきしゅん)のわが道をわが歩幅にて。春を惜しむって書いて、惜春ね。惜春のわが道をわが歩幅にて」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月23日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「そろそろお花見を考え始める時期かしらね」

(さみ)いだけだからいい」

「でも風流じゃない?」

「家の中からでも桜は見える」

「あら寂しい」

「それに、家の中なら酒飲みながらキスできるしな」

「外じゃ気を使ってるのね」

「いや、キス魔の姐さんがそれを言うかね」

「キス魔じゃなくて、ちょっとチューが好きなだけよ」

「だーかーらー。外だと自由にできねえだろー。家でやりゃいいじゃねえか」

「これは一本取られたわね」

「今年は家の中で飲む様子を配信してもいいな」

「せっかくYouTubeやってるしね。顔は出さないけどね」

「メール。バラバラのバラン。キスの時、手はどうしてたらいいんですか?」

「かわいらしいメールね」

「どうするも何も。こうやってだな」

「ここでやっても。んっ。映ってないわよ」

「説明すっから大丈夫だ。それに姐さんの(あえ)ぎが聞こえれば、正解っぽいだろ」

「そうだけど」

「まずは耳だろ。できるだけソフトにだ。手は(あご)につけといてもいい。で、指先だけで耳をいじる」

「んんっ」

「そしたら、その手をゆっくり(あご)まで滑らせる。その時に、親指で唇を触ってやる。なんならちょっと口を開いてやる」

「ああっ」

「で、指を突っ込んで舌を引っ張り出す。この舌を、吸う。こう」

「んんっ。ズズッ、ブッ」

「したら、あとは自由にやれ。舌を入れて口を舐めてもいいし、鼻を舐めてもいい。ちなみに姐さんは、舌を指でグリグリされるのが好きだ。な?」

「んんーっ。ん-んー」

「責めたいなら、体を拘束してやるのが一番だ。顎《あご》をこうちょっと持ち上げてやって、上から口を押さえつけるみたいに、キスする」

「んー! んっ、んー!」

「こうたまに鼻を、ん? なんだ?」

「ぷはっ。あんた、やり過ぎよ。まだ朝なのよ? あーもー、髪も崩れたしー」

「でもエロイぞ?」

「でもじゃなくて、エロくさせたんでしょ? あと、質問に結局答えてない」

「え、なんだっけ」

「キスの時、手はどうするのかって」

「あー、おっぱいでも触っとけ」

「そんな投げやりな」

「でも事実だろー。あとは、なんだ耳か顎《あご》触ればいいだろー。知らねえよー、それぞれ好みがあんだからよー」

「キスしたことないから聞いてるんでしょ、きっと。模範解答が欲しいのよ」

「姐さんはどうされるのがいいんだよ」

「私は、気持ち良すぎてあんまり覚えてない」

「はあ?」

「って、ちょっと髪直さなきゃ。あとよろしく」

「おいー。こんなとっ散らかって、どうすんだよー。まあいいや。ゴクゴクゴクッ。ふー。逆に物足りねえなー。よしっ。朱音とセックスしてくる。じゃあな、お前ら」




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3月24日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「番組中にチューするのはよくないらしいわね」

「スイッチ入っちまうか」

「入るでしょ、そりゃ。あんたも朱音で発散してたんでしょ?」

「ああ」

「いーなー。仕事じゃなければなー」

「休んじまえ」

「そうはいかないことくらい、よーく分かってますよー。最初のメールね。メビウスのしろまるさん。打製石器と磨製石器どっちが好きですか」

「は? せっき?」

「石の器《うつわ》で石器ね。またキモイメールが来たわね」

「パース」

「パスって何よ」

「こんな知らんこと聞かれても困る。私はパスだ」

「どうせ全部が全部答えてないじゃない。えっとー。打製石器のほうがワイルドでロックよね。見た目が」

「石だけにか」

「やば」

「なにが」

「そのギャグはきついわ」

「姐さんが言ったやつだろ」

「そういう拾い方したほうに、すでに責任が移ってると思うわ」

「すぐ逃げやがる」

「次のメールよ。セッタのヒレカツ奉行さん。いつもありがと。指の皮が戻ってきた」

「よかったな」

「ぱっくり割れもなかったのかしらね。よかったわね。でもまだ油断しちゃだめよ。最近はアルコール消毒がブームだからすぐに乾燥するから。気を付けてね」

「消毒するなってか」

「やり過ぎに注意ってだけよ。消毒は大事よ」

「汚物は消毒だ」

「バラバラのバランさん。歴代総理大臣全部言えますか? 無理よ。あとメールの落差が」

「姐さんも頭いいアピールだけで実質が伴ってねえよな」

「全部は覚えてないけど、たぶん7割くらい言えるわよ」

「強がるなって」

「まず、初代からしばらくは頭文字で覚えるでしょ、普通。いくやまいまい おやいかさかさ かやおてはたか やきかわたはわ」

「は?」

「7音で区切るとリズムが良くて覚えやすいと思うわ。最初の14音で明治。やきかわまでで大正。あとはー、大戦中の総理大臣が、近衛(このえ)東條(とうじょう)小磯(こいそ)鈴木(すずき)東久邇宮(ひがしくにのみや)まで。で、戦後の昭和期は、三角大福中でしょ。あとはいろいろ居て」

「うざい」

「あとちょっとだけ。これだけ言わせて。岸田(きしだ)(すが)の前の安倍(あべ)から、平成最初の竹下(たけした)までは、この前と同じよ。三拍子さんの漫才で覚えれるから。童謡『カッコウ』に合わせて歌えば覚えれるから。ぜひ調べてね」

「姐さんが歴史のこと喋りだすと止まんねえかんな」

「ちなみに高校は地理選択だったわ。歴史は趣味でやってます」

「キモイ」

「歴代内閣はどうやって総理が決まって、どうやって内閣が倒されたかを押さえておくのが一番ね。有名なのは第2次西園寺(さいおんじ)内閣が、上原(うえはら)陸軍大臣の」

「もーいい。さすがにうぜえ」

「せっかく高校生なら、ちょっとくらい伝えたいのに」

「うるせえ。次だ。ウィンストンの舎弟1号」

「出たわね」

「姐さんが飛ばしたスイカの種を舐めたいです」

「残念。私は種を掘ってから食べるタイプだから、口に含んで飛ばすなんてしないわ」

「お上品に食いやがって。庶民の食べ物だぞ」

「いろいろ汚したくないのよ。飛ばして床に落ちたらあと誰が掃除するのよ」

「姐さんだろ」

「だから嫌なんじゃない」

「でもどうせ私とか花純は飛ばすぞ?」

「少しでも数は少ないほうがいいでしょ」

「だめだなー。それでもロッカーかよ。わかった!」

「なによ」

「今年の夏は、スイカの種飛ばし大会やるぞ」

「誰がうれしいのよ」

「私がうれしい」

「そう」

「よーし。終わるぞ」

「今思い出したけど、ホルモンのライブTシャツ着てなかったわ。来週をお楽しみに」

「やっぱ忘れてたな」

「あんたもよ。えっと。先週の日曜日に、日向坂(ひなたざか)46さんの『ソンナコトナイヨ』のカバーを投稿しました。過去にカバーした4曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は高井(たかい)几菫(きとう)の1句。(おこた)りし返事書く日や弥生(やよい)(じん)。弥生は旧暦の三月のことね。で、それが尽きる。ようは、終わるって意味で、弥生尽ね。怠りし返事書く日や弥生尽」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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3月27日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「先週買った、ホルモンのライブT持ってきたわよ」

「着ろよ」

「着ても見えないから。なら飾っといた方がいいでしょ」

「変な奴だ」

「あとタオルね」

「ちょーカッチョいいな」

「こう首にタオル掛けて、(はし)を服の中に入れるの好きなのよね」

「見えてねえぞ」

「あんたやったげてよ」

「えー。こうでいいのか?」

「そうそう」

「これ乳首にタオル当たっていいな」

「当たる?」

「微妙に当たってるような当たってないような感じがいい。姐さんライブ中ずっとこうだったのかよ」

「バカね。あんなもみくちゃの中でそんなこと気づけないわよ」

「勿体《もったい》ねえなー。そういうとこだぞ」

「なにが、そういうとこなのよ」

「ほれ、メール読んどけ」

「セッタのヒレカツ奉行さん。いつもありがと。週末にいつも見てたおじさんが、平日にもネカフェにいた。それ、あんたもよ」

「住んでんのか」

「さあ」

「ネカフェに住んでんなら教えろ」

「ちゃんとプライベートな空間作んないと精神が病んじゃうわよ? 次ね。ウィンストンの舎弟1号さん。またか。えっとー。姐さんがほじったスイカの種を埋めて、収穫したスイカを姐さんにあげたいです」

「じゃ、やるから育てろ」

「勝手に決めないでよ」

「どうせゴミなんだ。あげとけ」

「そういえばシケモクも欲しいって言ってたわね」

「なんだそれ」

「たばこの吸い殻ほしいって話よ。あれ、どうするって言ったっけ」

「覚えてねえから全部あげちまえ」

「きもいからパスで」

「これだから。ちょっと人気が出たらすぐにファンを裏切る」

「まずファンというよりストーカーだし。裏切るも何も、要望に100%応えるとは言ってないわ」

「はあ」

「あと、季節感よ。せめて夏送ってきなさいよ」

「夏に言ってたら、もう種捨ててるかもだろ。今のうち言っとく方がいいだろ」

「なるほど。賢いかもね」

「よーし」

「変なところで満足そうにするわよね」

「姐さんももうちょっとツライ目にあってます風を出してかねえと。つまらんからな」

「十分ツラいけどね。ピースの夜までバナナさん。マン毛入れたお守り配って。(いか)ついこと言っちゃってるわね」

「それで喜ぶなら送ろうぜ」

「駄目よ。毛なんてものは特に怖いわよ」

「何が怖《こえ》えんだよ」

(わら)人形に入れられたらどうすんのよ。呪われるわよ」

「何だ姐さん、呪いとか信じてんのか」

「信じてないけど、やられないほうがいいでしょ。不安でしょ」

「じゃあ、自分のやつ入れなきゃいいじゃねえか」

「は?」

「その辺のお姉さんに、マン毛くださいって」

「犯罪よ」

「じゃあおじさんに。チン毛抜かせてくださいって。多分喜ぶぞ」

「それは。うーん。そうなのかもだけど」

「よーし。まずは番組でチン毛を抜かれてもいい男を募集するぞ。ってか、お守り配るからそれぞれ自分のチン毛を入れて送り返してこい」

「なによそれ」

「で、集まったお守りを、私らのマン毛入りのお守りって売るぞ」

「お守り代だけでいいし、呪いの心配もない、と」

「お守りなんて手作りでちょちょいってやればいいだろ。姐さんそういうの作れるだろ」

「私が作るの?」

「買ってきてたら金かかんだろー。作ったほうがいいって」

「私の労力は度外視なのね」

「早速今日から動くぞ」

「ま、一番の問題は、全部情報が()れてることだけど」

「それでもやってくれるやつがいれば(おん)の字だ。お前ら、楽しみに待っとけ」

「はいはい。終わるわよ。えっと。昨日。って! ちょっと!」

「なんだよ」

「宣伝忘れてるって。昨日の」

「あー。お前らー。昨日カバーしたぞ」

「もー、何のための番組なのよー。えっと。改めまして。昨日、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿しました。過去にカバーした曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「明日は、ちゃんとこの話するから。絶対明日もラジオ来てね」

「ラジオ聞くよりも、カバー見てもらえば十分だろ」

「あー、それもそうね。色々バグってたわ。あと、画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「初投稿も待ってるぞ。NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は高橋(たかはし)悦男(えつお)の1句。春の日にすかして選ぶ手漉(てすき)和紙。手で()いた和紙、紙のことよ。春の日にすかして選ぶ手漉和紙」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月28日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「昨日話損ねたやつだけど。一昨日の日曜日に、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿したわ」

「お前ら、もう聞いたよな?」

「あんたは、どう?」

「私が聞くわけねえだろー」

「そうじゃなくて。PV見た?」

「あん? あー、見させられたやつだろ」

「誰が可愛いとかあった?」

「あの、ナイフのやつだな」

「えーっと。ナイフはー。梅沢(うめざわ)美波(みなみ)ちゃんね」

「名前は知らん。あの、ちょっと生意気な顔がいいな。いじめがいがある」

「前もそんなこと言ってる人いたわね」

「あれだろ。松本いちかだろ」

「誰だっけ」

「AV女優のやつ」

「あー」

「サビの最後でな、手を後ろに伸ばしてんだけどな。あの時の顔が憎たらしいな」

「それはいい意味でかしら」

「当たり前だろー。あの憎たらしい顔をセックスでぐちゃぐちゃにしてえな」

「歪んでるわよね」

「姐さんは」

山下(やました)美月(みつき)ちゃんね。スプーンの子。もう最初の(ほうき)に乗って飛び跳ねてるシーンで好き。愛嬌もあるし」

「愛嬌があるかはわかんねえだろ。あんな動画だけじゃ」

「そうだけどー」

「ってわけだ。まだ聞いてねえ奴がいるわけねえけどな。もう一回聞きに行け。ラジオ終わったらいけ」

「最初のメールよー。初投稿。あぶりかぶり。は? んんっ。(あぶ)り、カルビさんね。読みにくいわ」

「人の名前バカにしてんじゃねえぞ」

「バカにはしてないわよ。文句言ってるだけよ。えっとー。fripSideベスト5教えてください。で、花純からコメント来てるんだけど。全部読むの?」

「できる範囲で読んどけ」

「はあ。えっと。全fripSide名義の曲の中から5曲だけ選びました。ホントにきつかった。異論は認めない。まずは、nao時代から。前にカバーした『magicaride』。どこかで見たことがある屋上絵から始まるし、当時どこでも見た立ち絵ペタペタOPだが、やはりここはすたじお緑茶のパワー。曲にかける労力はピカイチ。作品評価は低くても、曲の評価は群を抜いてる。次にnaoの『sky』。透き通る高音が特徴のnaoの声質が如何なく発揮されている。余計なバックの音がないのも初期fripSideの特徴の一つ。naoの声はベテルギウスまで響く。3曲目は、fripSide fearturing Ritaの伝説の1曲。『spiral of despair -resurrection-』。八木沼サウンドに、Ritaボイスという低音が合わさるとこれほどまでに違ったイメージが出せるのかと驚愕する。凌辱ゲーはなぜここまでOPがかっこよくなれるのか。痴漢専用車両はやったことがないが、最終痴漢電車は3作プレイ済み。曲が好きならプレイするかしねえよなあ。4曲目はナンジョルノ。まさかの理化学研究所とのコラボ。X線自由電子レーザー施設「SACLA」のPR用テーマソング。第2期を象徴するようなシンセバンバン曲だが、さらに疾走感が乗りに乗っている。理化学研究所はなぜエロゲソングバンバンのfripSideに依頼してしまったのか。ありがとう。最後は、『Fortuna on the Sixteenth Night』。直訳は『十六夜(いざよい)のフォルトゥーナ』。煙草の銘柄のことではなく、運命の女神のことらしい。私たちと同類か。好きというよりも気づいたら口ずさんでる曲。口ずさんでる間にサビの歌詞に惹《ひ》かれたところもある。第3期になってもエロゲソング歌うんやで? はー。終わったわ」

「お疲れさん」

「できればもう二度と、花純に質問しないでくれるかしら」

「あいつに読ませればいいだろ」

「あの子が出てくることはないでしょうけど。出てきたらそれはそれで止めれないわよ。多分これが最良」

「姐さんって大変だな」

「終わってもいいかしら」

「仕方ねえなー」

「ありがと。ふう。一昨日、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿しました。過去にカバーした5曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は石原(いしはら)八束(やつか)の1句。死は春の空の(なぎさ)に遊ぶべし。死は春の空の渚に遊ぶべし」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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3月29日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「砕け散るわさびさん。ホルモンのライブ行ったなら、ホルモンの曲をカバーしてみてください」

「姐さん次第だな」

「私の喉次第ね。やってみたくはあるけどね」

「やるなら何がいい」

「チューチューラブリームニムニムラムラとかね。大手を振ってセックスとか言えるのいいんじゃないかしら」

「私らっぽいな」

「というか結構ボーカルのパート分け多いし、デスボやるの私じゃないんじゃない?」

「は?」

「ナヲのパートと、ダイスケはんのパートと別れてるし。ドラムやるなら私もナヲのパートじゃない?」

「じゃー、誰がやんだよ」

「そりゃ、ホルモンにキーボードいないんだから」

「朱音か」

「交渉よろしく」

「すまん。厳しいかもしれん」

「私は楽しみだけどねー」

「次だ。舎弟。姐さんの髪結びたい」

「嫌よ。人に触れられたくないわ」

「だからこそ触りてえんだろ。あ、私は触ってっけどなー」

「あんたはいいのよ。気持ちいいから」

「お前らざまあみろ」

「エッチしてる時はむしろ触ってほしいのよね、私」

「舎弟もセックスしたら触れるかもな」

「いったいどれだけハードルを越えなきゃいけないかしらね」

「どうすんだよ、イケメンだったら」

「私はもう顔で判断するのはやめたの。カスが多いから」

「でも私はいい顔してんだろ?」

「あんたも例外なくカスよ」

「でも私とセックスしてんじゃん」

「だからよくないのよね。カスは総じてエッチ上手なのよね。流されちゃうのよ」

「姐さんも、そういう意味ではカスだよな」

「自覚はあるわ」

「次。もう一個舎弟。姐さんの使ったマスクほしい」

「しょっちゅう変えてるから数はあるけど。キモイから駄目よ」

「マスクなんて汚ねえだろ」

「こういう人は、自分でマスクを着けて匂いを嗅ぎたいとかそういうやつよ」

「病気うつるだろ」

「むしろうつされたいのよ」

「遊べなくなるだろ」

「そこじゃないのよ」

「わからん」

「使い終わったマスクにお酢をかけてから送ってあげましょうか。悶絶(もんぜつ)するんじゃないかしら」

「よし、住所を(さら)せ」

「次は?」

「舎弟」

「また?」

「どうもこいつのメールがたまってるらしい。から在庫一掃処分だ」

「どうりで今日の台本が薄っぺらいわけね」

「姐さんの靴の中敷きになりたい」

「昔よくあったやつね。サトリ様の椅子になりたいとか」

「は?」

「中敷きは湿度が高いし単純に体重支えなきゃいけないしお勧めしないし。あとキモいから却下よ」

「次。姐さんの髪ゴムを奪いたい」

「困るからやめて頂戴。え、結んでるところから奪うってこと?」

「しらん」

「結構大変よ。たぶん割とちゃんと拘束しないと取れないわよ。暴行罪と、強盗? 窃盗? そのあたりで逮捕案件よ。さよなら」

「刑務所でもメール出せ」

「いきなり禁固刑はないと思うけど。過去の発言があるから要注意人物にはなるわよ」

「次。姐さんの胸ポケットからペン取りたい、返したい」

「ちょっとキモイわね。いままでよりはマイルドだけど」

「よかったな」

「でもあわよくば、おっぱいにペンで触れようとしてるのが透けててキモイわね。ストレートにキモイわ」

「でもおっぱいねえから、あわよくばもないだろ」

「余計にむかつくわね」

「よーし、今日はこの辺にしといてやるか」

「え、まだあるの?」

「半分も越えてない」

「そんなあ」

「じゃあ終われ」

「はあ。えっとー。この前の日曜日に、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿しました。過去にカバーした5曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

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「今すぐしろ」

「今日は小林(こばやし)一茶(いっさ)の1句。春の月さ()らば(しずく)たりぬべし。春の月さはらば雫たりぬべし」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月30日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「ねえ、ここ私が担当なの?」

「おう、よろしく」

「台本もらった時から気が重いのよね」

「やっぱ、嫌なものは目に入れない方がいいんだな」

「かもね。(あぶ)りかぶ、ウザいわね。(あぶ)りカルビさんね。KOTOKOベスト5を教えてください」

「で、花純からのコメントな」

「はあ。まずはGIGA(ギガ)BALDR(バルド)シリーズから、『Jihad』。KOTOKOのオフィシャルチャンネルにライブ映像があるから必聴。口からCD音源とはまさにこのこと。KOTOKO史上最高の音楽はこれ。異論は認めない。赤サイリウムのうちの1本は私だ。何年この声を出し続けるのか。もう1曲BALDR(バルド)シリーズから、『Reboot oN/↓0』。A,Bメロとサビの印象がカチっと切り替わる。サビの入りから歌詞も爆発してる。疾走感が抜群。人生に疲れた時は私も再起動する。ロボットに乗って戦うって人間だれしもが(いだ)く夢だよね。しかし世紀末に生きたくはない。私もレインとラブホテルに泊まりたい。3曲目は印象変わって電波ソング。『Princess Bride!』。同名プリブラの主題歌。KOTOKOのベスト5に電波が入らないとか(にわか)もいいところ。ベスト電波はBraveとBrideとMighty Heratで悩んだが、テンポ感でBride。サビの英語は何度練習しても覚えられない。しかしそれがまた良い。だって、牛骨噛むから。4曲目は少ししっとりしたところから。D.O.(ディーオー)から発売された超伝説的不朽の名作、『家族計画』の主題歌、『同じ空の下で』。あえて多くは語るまい。様々な移植が出てるのでどれでもいいからプレイだ。KOTOKOの作詞はなぜこんなにも刺さるのか。プレイ後に聞き返すことをおススメする。シナリオは田中ロミオ。近年は『人類は衰退しました』を書いた人だ。古くは『CROSS†CHANNEL(クロスチャンネル)』も作っている。十字架の字を「ダガー」と打って変換できることを知った高校2年生の春。『CROSS†CHANNEL(クロスチャンネル)』は私には20年早かったかもしれない。5曲目はアニメから。百合アニメの金字塔とうたわれる『神無月の巫女』のED、『agony』。これはEDを映像で見ることをオススメする。ただの1枚絵だけで紡がれるED映像は作品を象徴するかのよう。そういう意味では、OPの『Re-sublimity』とどっちがいいか論争が絶えないが、映像込みで圧倒的に『agony』が優勢だとみている。異論は認める。勉強中に静かなのが嫌で適当に流してたのが運の尽きだった。私は千歌音《ちかね》ちゃんの嫁になりたかった。左頬を叩《はた》かれたかったし、私の夜を永遠に奏でてほしかった。教科書は1ページも進まなかったが、人生の大事なことを勉強した中学3年生の秋」

「ん? 終わったか?」

「終わったわ。まったく。事前に読み上げる練習させられるこっちの身にもなったほしいわよね」

「このシリーズ続くの面白いな」

「誰が面白いのよ。あぶりかぶ。もー! (あぶ)りカルビさんと、花純と、あんただけでしょ」

「意外とな。コメントが盛り上がってるだわ」

「ファンサービス的に続けろってこと?」

「そろそろ姐さんが(こび)売り始めてもいいだろ」

「これで(こび)売れてるのかしら」

「盛り上がってるならそういうことだろ」

「次行きましょ」

「次だな。バラバラのバラン。今年の大学入学共通テスト解いて」

「それはいいかもしれないけど。学習指導要領が変わりすぎてて参考にならないわよ、たぶん」

「私も参考にならんぞ」

「あんたの場合は受験勉強自体してないでしょ」

「まあそういうこった」

「そのうち時間を作って解くけど、面白くも何ともないからね。一応当日と同じスケジュールで解こうかしら」

「スケ?」

「2日間やるのよ。1日目が国語、英語、社会。2日目が数学、理科。私理系だから地理と物理、化学ね」

「がんばれー」

「じゃ、終わっていいかしら」

「かまわん」

「なんでそんな偉そうなのよ」

「リーダーだからな」

「一応そうだったわね。えっとー。この前の日曜日に、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿しました。過去にカバーした5曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は澁谷(しぶや)(みち)の1句。折鶴をひらけばいちまいの(おぼろ)。折鶴をひらけばいちまいの朧」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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3月31日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

 

「3月も最終日ね。早いものでラジオも開始して3か月がたったわ」

「時間の問題よりも、客がどんだけ増えたかのほうが問題だろ」

「確かにね」

「同時接続は20人を超えたな」

「2月に入った時とそんなに増えてないわね」

「なにかしら大転換がいるだろうな」

「だらだらやってても限界があるってことね」

「ま、その辺はおいおいだな」

「早く決めたほうがいいんじゃない?」

「オリジナル曲だぜばもうちょい変わるだろ」

「だといいけど」

「まあ、朝一に同時接続を求めるほうが限界があることはよく分かってるがな」

「結局は再生数とチャンネル登録数?」

「まあそういうこった」

「お友達にもぜひ広めてねー」

「あと、演奏してるやつも絶対に聞け!」

「話は変わるんだけど。昨日、本を買ってきたわ。住野よるさんの最新作、『恋とそれとあと全部』。ちょっと立ち読みしたら面白くって」

「興味ない」

「あんたが興味なくても、聞いてる人に刺さるかもしれないでしょ。えっと、あらすじはねー。

片想い男子とちょっと気にしすぎな女子。二人は友達だけど、違う生き物。一緒に過ごす、夏の特別な四日間。

めえめえ(瀬戸洋平)は下宿仲間でクラスメイトの女子サブレ(鳩代(くしろ)司)に片想いをしている。告白もしていないし、夏休みでしばらく会えないと思っていた。そのサブレが目の前にいる。サブレは夏休み中に遠方にあるじいちゃんの家に行くのだが、それはある〝不謹慎な〟目的のためだった。

「じゃあ一緒に行く?」「うん」思いがけず誘われためえめえは、部活の休みを利用してサブレと共にじいちゃんの家を目指す。夜行バスに乗って、二人の〝不謹慎な〟そして特別な旅が始まる――。ってね」

「不謹慎ってなんだよ」

「私もまだ読んでないから分かんないわよ」

「早く読めよ」

「読む時間があったら読んでたわよ。この週末に読むから。月曜日には感想が言えると思うけど。どうしようかしら」

「どうってなんだよ」

「ネタバレがね」

「あー」

「感想は、チャンネル概要欄に書くわ。読み終わったら更新しとくから。ぜひ定期的に確認してね」

「よし」

「最初のメール。ピースの夜までバナナさん。オナニーRTAして」

「いいんじゃね」

「どうやってやるのよ。撮るの?」

「撮らねえと証拠も何もねえだろ」

「顔出しNGよ?」

「いいだろ」

「むしろ、いいの?」

「仕方ねーだろー。姐さんが顔出してくれりゃ万事解決すっけどさー」

「ごめんなさいね。というかそもそも動画なんか撮ってもどこに投稿するのよ」

「ん? ここでいいだろ」

「YouTubeじゃ規制的に厳しいでしょ。たとえば音だけとか、全面モザイク入れるとか」

「それじゃ何の意味もねーだろ。ん-、なんか探しとけ。花純あたりが詳しいだろ」

「ま、PornhubかFC2か。あとなにかしらね」

「なんでもいい。明日やるか」

「急ね」

「こういうのは思いついた時がいいんだよ」

「企画を思いついたのはあんたじゃないけどね」

「ただなー、私オナニーは得意じゃねえんだよな」

「あら、意外」

「セックスするから。事実あんまりオナニーはしない」

「そういうことね」

「その点、姐さんは得意だよな」

「どういう偏見かしら」

「前言ってたもんな。週に何回かしてるって」

「エッチすると時間取られちゃうから。寝たい気持ちを抑えられないのよ」

「ちなみに道具は禁止だな」

「私は別に何でもいいわよ」

「自信満々だな」

「やるからには1位を目指さないとね」

「じゃ、終わるぞー」

「はいはーい。この前の日曜日に、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿しました。過去にカバーした5曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は森賀(もりが)まりの1句。朧夜(おぼろよ)のマーマレードに深く(さじ)。朧夜のマーマレードに深く匙」

「じゃあなー」

「行ってきます」概要




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2023年4月
4月3日


ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「四月は出会いの季節。そして、新入社員教育の季節ね。(はかど)ってる?」

「今からだろ」

「教育の準備とかね。大きい企業さんなら毎年のルーティンでしょうけど、教育担当者になると大変よね」

「一緒に仕事するだけだろ」

「私は今年も教育担当よ。頑張っていきましょうね。最初のメール。窓ふき大臣さん。座右の銘はなんですか」

「楽しく!」

「大事ねー。楽しくないと続くものも続かないからね」

「姐さんは」

「私はいくつかあるんだけど」

「ダメだ。一個だ」

「んー、なら。下問不恥(下問を恥じず)ね。論語からなんだけど、立場が下の人にいろいろ聞いたりすることを恥じるなって。(おご)り高ぶって聞かないなんてことの方がよっぽど恥なのよ」

「なんか偉そうだな」

「偉そうにしないって座右の銘なんだけど」

「次だ。ウィンストンの舎弟。ちんちんの血管から採血してほしい」

「まあ、血管に針さえ刺せれば血は抜けるんでしょうけど。聞いたとこないしキモいわね」

「取れるなら取ってやれよ」

「わざわざそこから取る必要がないからやってないのよ、普通。あと、もし失敗したときのリスクがエグそうね。やめときなさい」

「次だ。舎弟。姐さんのへその緒を自分に繋げたい」

「ごめんなさい、全然意味が分からないわ」

「私だって知らん。理解しろ」

「分かんないなりだけど、きっと私の胎盤に繋がりたいってこと? じゃあ私の子宮でってこと? キモすぎるわね」

「じゃあ却下と」

「輪廻転生があると信じるなら狙ってみたら? ただし、私が誰かと生でするタイミングに狙わないとなんの意味もないけどね」

「次だ。姐さんの社員証を首からぶら下げたい」

「それは、この人がってこと?」

「知らん」

「だとしたら、マイルドな注文ではあるけど。なんなのかしらね。今までよりもマイルドすぎて気持ち悪いわね。却下よ」

「面倒くさい奴だなー」

「私が悪いのかしら」

「サービス精神が足りねえよな。次。階段上るときにお尻を支えたい」

「なんで?」

「知るか」

「支えがなくても上れますけど。あと単純に、恐らくだけど強制猥褻(わいせつ)罪よ。捕まりなさい」

「いいじゃねえか、尻ぐらい」

「逆になんで、見ず知らずに人に体を触られても良いと思えるのかしら」

「最後だ。姐さんのクリトリスを遠隔でいじりたい」

「それは、ドラえもんの世界観かしら?」

「は?」

「いじるだから、ローターとかそういうのとはきっと違うんでしょ」

「いや、知らんし」

「だとしたら、そういう技術が出きるのを待つか、自分で技術開発しなさい。あとは、私のクリトリスとどうやって遠隔で繋げるかね。ま、せいぜい頑張りなさい」

「じゃこれは許可か」

「無理だと思うから、それなりに人生かけてみなさいってこと。エロは開発の原動力としては十分よ」

「よし、今日はこんなとこだな。終われ」

「はいはい。この変態質問、あと何個あるのよ。まったく。先週の日曜日に、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿しました。過去にカバーした5曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は四月馬鹿とかいて、エイプリルフールの俳句よ。村田(むらた)さだ子の1句。(つま)に又愚痴聞かせをり四月馬鹿。夫と書いても俳句では、「つま」って読むのよ。夫に又愚痴聞かせをり四月馬鹿」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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4月4日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「セッタのヒレカツ奉行さん。藤井聡太君に一言」

「誰だ」

「将棋の凄い子よ。あー、失礼かしら。凄い方ね。六冠よ」

「ろっかん?」

「タイトル六個持ってるのよ。凄まじい努力されてると思うから、これからも楽しみにしてるわ」

「次。ピースの夜までバナナ。キスの時の顔は、左派? 右派?」

「右ねー」

「ちげえだろ。上向いてるだろ」

「そうかも?」

「上から押さえつけられんの好きだもんな」

「それで言うと、あんまり覚えてないから分かんないわ」

「撮っといてやるよ」

「いつどこで流出するか分かんないから遠慮するわ。次。バラバラのバランさん。初彼女ができた友達がうざいです」

「お前も彼女作れば良いじゃん」

「できないから困ってるんじゃないの?」

「あのなー。じゃあ努力してんのかよ、彼女のために」

「私に怒っても知らないわよ」

「どうせ何もしてねえくせに、欲しいだのうるせえんだよ。まず努力しやがれ」

「あんたが努力とか言うの似合わないわね」

「努力は最低限必要なんだよ。そのあとは知らんけどな」

「あんた努力してるの?」

「才能で生きてけるなら、とっくに売れてるだろ」

「それもそうかもね。あんたキャラに似合わず努力してんのよね」

「あんま、こういうの出さん方がおもろいけどな。次だ。窓ふき大臣。クラシックは聞きますか?」

「妹がピアノやってたから、家ではよく流れてたわね。エリーゼのためにとか」

「クラシックかは知らんが、ピアノはまあまあ聞くぞ。おもろいからな」

「どこが?」

「ピアノだけで表現するっておもろいだろ」

「まあ、そうなのかもね」

「私んたのカバーなんて何個楽器使ってると思ってんだよ」

「なによ、今日はやけに真面目会ね」

「やべえな。もっとキモいメール寄越せ」

「コメントみてみましょうか?」

「そーだなー。えっとー。おっぱい見せて? 見せても良いが」

「YouTubeだときついわね。すぐにアカウントが消えるわ」

「どこまで見せれるか試すか?」

「どこまでって?」

「乳首はやべえんだろ? でも谷間は見せれんだろ? じゃあ間があるだろ。ギリギリの」

「そうだけど。リスキーじゃない?」

「そうやって弱腰でどーすんだよ。ロックじゃねえなー」

「えっと、アカウントが消えるのはさすがにだから。要相談ね」

「あいつらとか」

「まあ、やる方向になりそうだけどね」

「なら明日楽しみにしとけ!」

「終わるわよ? 先週の日曜日に、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿しました。過去にカバーした5曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

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「今すぐしろ」

前田(まえだ)普羅(ふら)の1句。乗鞍(のりくら)のかなた春星かぎりなし。乗鞍のかなた春星かぎりなし」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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4月5日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「で、今日はゲストがいるわ」

「眠い」

「しゃーねーだろー。私と姐さんじゃおっぱいが小せえんだよ」

「はい。まずは自己紹介ね」

「構成作家の花純(かすみ)です」

「ラジオではね。バンドはベースを担当してるわよ」

「そう」

「今日はそういうんじゃなくて、おっぱい担当だな」

「出すだけなら寝てて良い?」

「出しきっちゃダメよ?」

「勝手にして」

「おーし! 勝手にするぞ!」

「はいはい」

「今日はコメントも見てくぞ! お前ら、拡散してけ!」

「コメントもしてね。ついでに、チャンネル登録と、いいねと、過去動画も見まくってきてね。色々カバーしてるわよ」

「今日は良いんだよ、そーいうのは」

「ダメよ。せっかく人が集まるならむしろ好都合なんだから」

「しらけるなー」

「いいから。やるんでしょ?」

「おし! まずはブラだな」

「あ、ちなみにね。合意のもとだからね。イジメとかそういうのじゃないから」

「ナイトブラじゃねえか」

「でも、逆に良いんじゃない? 普通見れないでしょ」

「もっとエロいの着とけ!」

「まあ、コメントが盛り上がってるし、いいんじゃない? あの、女神降臨って書いてる人は注意点があるわ」

「うるせーなー、いちいちー」

「まず古すぎよ。20年くらいネットの世界に取り残されてるわよ。自覚しなさい」

「どういうことだよ」

「あと、一応これ『戦女神放送局』だから、女神はずっといるわ。私たちも一応女神と言う体よ?」

「恥ず」

「言っとかないと」

「よし! こっからだな!」

「ブラは序章よ」

「背中越しに。ほっ。外す」

「横乳が見えてるんじゃない? どう?」

「どうだ」

「見えて、そうね。みんなも見えてるわよね?」

「でだ。たぶん乳首が見えんけりゃいいんだろ?」

「あれよ? 勘違いしちゃダメよ? おっぱい揉んでるんじゃなくて、ニップレスシール貼ってるだけだからね」

「揉んではいるぞ?」

「せっかく隠してるんだから言わないでよ」

「お披露目だ!」

「配信は? 死んで? なさ、そう、ね? とりあえず死んでないわ」

「やっぱ乳首がダメなんか」

「でも、生理学系の動画とかでは出てるけどね。学術らしさか、単純な性的っぽさかの違いかしらね? あと、昔のアイドル水泳大会のポロリも見れるわよね」

「姐さんなんでそんな詳しいんだよ」

「調べたからよ!」

「エッチだな」

「今日のためでしょ! 垢バンされたくないでしょ!」

「あかばん?」

「アカウントが消えるかもでしょって!」

「作り直せば良いだろ」

「今まで登録してくれてた人をどうやって取り返すのよ」

「帰ってこん奴はそれまでだ」

「もっと一人一人大事にしなさいよ」

「いいだろ。どうせたまにおっぱい見せるんだから自然と集まるだろ」

「理由が不純だけど。集まらないよりはマシね」

「で、乳首はまずいんだろ?」

「どうしようかしらね。実際のおっぱい使って解剖学とかの講義動画にしてあげれば死なないかもしれないわね」

「じゃ、やるか?」

「さすがに怖いわね」

「じゃ最後に乳首いじめて終わるぞ」

「なに? 私はいつものやってれば良いの?」

「やれ。私は花純で遊んどく」

「いーなー。なんで仕事なのかしら。えっと。先週の日曜日に、乃木坂(のぎざか)46さんの『失恋お掃除人』のカバーを投稿しました。過去にカバーした5曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞けよ。な、花純?」

「ん、んんっ。んん」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い。花純もいつもメール確認ありがとな。うりうり」

「あっ。んっ。んふっ」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ! 花純からも言ってやれ」

「あ、えっと。んんっ。しゃ、しゃべれない」

「今日は清崎(きよさき)敏郎(としお)の1句。春の闇よりつぎつぎに濤頭(なみがしら)。春の闇よりつぎつぎに濤頭」

「じゃあなー」

「行ってきます」

「よし、いけ」

「もー! 今日は早く帰ってく――」




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4月6日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「さすがにちょっとビックリしてるんだけどね。あれだけ見せても登録者そんなに増えないのね」

「たしかに」

「ま、まあ。知名度が無いから、情報が広がりにくいかもだけど。切り抜きとかがバズればワンチャンかしら」

「てめえら、仕事しろよ」

「今回ばっかりは体張ってるしね。広まって欲しいわね」

「体張ったのは姐さんじゃねえけどな」

「グループとしてってことよ。というか、昨日あのテンションだったのに今日はまた普通に戻るの?」

「そうしかねえだろ」

「でも期待されてるわよ?」

「毎回そんな期待に応えてたらやること無くなっちまうぞ。たまにやるから良いんだよ」

「焦らしってこと?」

「んやー、ちょーっと違えんだけど。まー、そんなとこだな」

「あんたにかかれば、男の一人や二人簡単だもんね」

「女の方が得意だけどな」

「ちなみに今日メール全然読まないのは、花純(かすみ)が台本作れてないからよ」

「私んた見てねえからなー、メール」

「えっと、体調不良って訳じゃなくてね。単純に台本のありがたみを知れって言われちゃってね。今日は台本無しで10分喋るが裏テーマになってるわ」

「コメントに頼るのもダメか」

「頼りたいけど、コンセプト的には禁止ね」

「じゃあどーやって時間潰すんだよ」

「エピソードで繋ぐのが無難よね。テーマさえ決めちゃえば」

「なんでも良いのか?」

「私たちがどっちも話せるようなネタならね」

「姐さんのアナルを開発したい話」

「なによ、それ!」

「前に話したろー。アナルでよがる奴の話」

「聞いた気がするわね。大分前よね」

「いつかは忘れたけどな。あれを姐さんにやって欲しい」

「やってほしいというか、やりたいでしょ」

「まー、そーだな。理想は、猫の尻尾の形したローター型のアナルプラグを入れて街中を散歩だな」

「はあ!?」

「で、その辺のガキンチョに、「なにこれー」って触ってもらいたい。かなりドキドキするぞ」

「あんまりやると青少年保護法に引っ掛かるわよ」

「よし、これは早めにやろう」

「無理よ! 法に引っ掛かるから!」

「うるせーなー。法に引っ掛かるからロックなんだろー」

「そうなんだけど、そうじゃないって言うか」

「じゃあいいよ、生配信で姐さんのアナル開発垂れ流すから」

「それもまた地獄ね」

「でも世界初だろ。アナル開発を配信するなんて」

「発想がないものね、普通」

「スカトロが蔓延(はびこ)るぐらいだ。アナルなんて屁でもねえだろ」

「はあ」

「とりあえずだ。アナル開発はさせてくれ」

「嫌よ。なにされるのよ」

「まー、最終的にプラグが入るくらいまで緩くなってもらうけど」

「こわ」

「今日抱いてやるから。一回だけ。な? アナルちょーっと触るだけだから」

「んー。今日エッチ?」

「そうだ」

「行ってきますのチューも」

「してやるから」

「んー。じゃあ一回くらいなら」

「よーし! お前ら、楽しみに待っとけよ!」

「チュー!」

「よしよし、待て待て。また明日なー」

 




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4月7日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

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「今日も台本がないんだけど。今日はついに体調不良が原因よ」

「昨日も熱あったのかもな」

「あの子も頑固だからねー。体調悪いって言いたくなかったのね、きっと」

「だから、姐さんは今日休みだ。お前ら羨ましいだろ」

「なにが」

「姐さんに看病されたい奴もいるだろ」

「そのために体調崩すのもおかしいけどね。ってか、あんたが面倒見てあげなさいよ」

「無理だろ」

「なんでよ。お粥とか作って、なんかあったら様子見るだけじゃない」

「私今日、(そと)()てるから」

「え」

「女と遊んでくる」

「もー! せっかく休みとったのにー!」

「看病の休みだろ」

「そうだけどー! もー! なんでこーなるのよ」

「明日抱いてやる」

「明日は練習があるもん」

「だー! じゃあ出掛ける前に抱いてやるから」

「やったー! 終わる?」

「さすがにもうちょいやれ」

「むー。なに話す?」

「なんでも良いだろ! セックスが絡むとすぐポンコツになるよな」

「昨日のご飯とか?」

「夜か」

「昨日はー。麻婆茄子と、小松菜の胡麻和えとー、玉ねぎとニンジンの中華風スープ」

「よく覚えてんな」

「作った人は覚えてるのよ。あんたも作ってよ」

「無理だ。キッチンに立ったことなんて数えるほどしかない」

「あんたが作ったご飯食べてみたいー」

「わがままでうるさいな」

「あんたはいつもこんなもんよ?」

「もっと愛想が良い」

「なんかそれ! 私の愛想がないみたいじゃん!」

「無いだろ。ま、それが姐さんの可愛いとこだけどな」

「ありがと! 抱いて良いよ!」

「ホントうるせえな。キャラぶれひどいぞ」

「じゃあチューで我慢してあげる」

「はあ。なんか疲れるな。もう終わるか。姐さんも飲むか?」

「飲むー!」

「ほれ、飲ませてやる。お前らも喜べ。口移しだ」

「んー! んんっー! っぱー! 美味しー」

「満足か?」

「うん!」

「じゃ終わるから。お前ら、また来週な」

「ばいばーい」

 

 

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4月10日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

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「齋藤飛鳥の卒業ライブが当たったわ」

「当たるもんだな」

「しかも4人とも当たったわ。どんな豪運なのよ」

「初日なら当たるんだろ。2日応募して最終日は当たってねえし」

「そうなのかもだけど。だから、5月の17日と18日は更新がどうなるか分かんないわ」

「特別編として全員で喋るか」

「どこでやんのよ」

「別にどこだってできるだろ」

「ま、いいわ。後々考えるから。で、私全然乃木坂の曲知らないのよね」

「私もだな」

「正直あれくらいよ。前にカバーした『失恋お掃除人』」

「そうだな」

「というわけで今日は予習回よ。朱音(あかね)が好きな曲を何曲かピックアップしてくれてるわ」

「なんかコメントもついてるけどな」

花純(かすみ)が書かせたらしいわ。ま、今回ばっかりはありがたいわね。じゃあいくわよ。最初は『バンドエイド剥がすような別れ方』。前にカバーした『失恋お掃除人』とどっちにするかギリギリまで悩んだ1曲。最高。控えめにいって地球上で最高。サビの入りのテンポ感がいい。淡々と語られるかのような単調な変化の無い音程が逆に良い。私も若様とフェードアウトしたかった」

「相変わらず姐さんがキモく見えるな」

「分かってると思うけど、台本よ。しかももうちょっと続くわ。「消える」の部分で頭をポンポン叩くのがめっちゃ(いと)おしい。私も(なぎ)ちゃんの頭ポンポンしたい」

「なぎ?」

「この、左から2番目の子らしいわよ」

「ほーん」

「あ、音とか流せないから。みんなも一緒にPV見ながら聞いてね」

「エッチだな」

「急ね。どこがよ。アイドルのPVなのよ?」

「ちげえだろ。アイドルだからちょっとエッチなんだろ。じゃねえとおっさんに貢がせれねえだろ」

「それはー。一理あるかもね。で、どこがエッチなの?」

「この衣装。見てみ」

「可愛いじゃない。ちょっと着るのはハードル高そうだけど」

(そで)

「袖?」

「脇の下がスリットみてえだろ。だから、腕あげた時に脇が見えんだよ。ノースリーブじゃねえのに脇見せてんのはエッチだろ」

「あら、ほんとね。チラリズム的に良いわね。私好み」

「姐さん見たんだろ?」

「見たわよ、昨日。予習の予習させられたわ」

「こういうとこもちゃんと気づけよなー」

「私は今なにを怒られてるのかしら」

「ラジオパーソナリティとしての自覚」

「これ本業じゃないんだけど」

「ごちゃごちゃ良いんだよ。次いけって」

「はいはい。次は『好きというのはロックだぜ!』。なんだ私は若様に恋した瞬間からロッカーだったのか。もうキーボードなんて要らないのかもしれない。キーボード粗大ゴミにしてくる。だって私は究極完全体のロッカーだから。ありがとう若様。フォーエバー若様」

「キモすぎな」

「これはどう?」

「キャッチーだな。良い曲だ。あとエッチだ」

「今度はどこが?」

「まずサビのとこでな。口元で、手でハート作ってるだろ。これはエッチだ。口はセックスアピールのひとつだからな。そこに注目させるあたり、分かってる奴だな」

「なるほどね」

「あとは単純にラスサビでお腹だしてるとこだろ」

「それは私も思った」

「私もあんま知らんが、昭和の清純派アイドルを売ってた時と衣装の感じが違うな」

「時代が許容しだしたのか、時代が求めてるのか」

「案外どっちもだろうな」

「際どすぎないのは一周回って逆にエッチね」

「ねえさんもなかなか変態だな」

「そういうとこに気づけって言ったのあんたでしょ!」

「どうどう。落ち着けって。そろそろ時間だから終わるぞ」

「はいはい。ってー。あーあ。今週もやらかしたわ」

「台本に書いてねえ花純が(わり)い」

「そうは言っても、ねえ。えっと、昨日、林原(はやしばら)めぐみさんの歌う、『スレイヤーズNEXT』のOP、『give a reason』のカバーを投稿しました。過去にカバーした6曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は、村上(むらかみ)柄彦(ともひこ)の1句。畳屋を出てゆく畳春の風。畳屋を出てゆく畳春の風」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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4月11日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょ。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「昨日の続きといきたいところだけど、まずは一昨日投稿したカバーの紹介からよ」

「よし」

「今月は花純(かすみ)月間ね。林原(はやしばら)めぐみさんが歌う、『スレイヤーズNEXT』のOP曲、『Give a reason』よ。林原めぐみで一番好きな曲と言っても過言じゃない。最初は歌手だと思ってたのは私だけじゃないはず。オープニング映像の最初に地図が出てきて、順番にクローズアップされていく演出が、世界のどこかで起こってる物語だと言うことをとてもよく伝えてくれている。こうして私たちはアニメの世界に没入していくんだろう。サビの入りでただ腰に手を当てて立ち尽くしているだけなのにかっこいいのはなぜなのか。昨今のとりあえずキャラクターたちを走らせとけなオープニングとは一線を画す。最後のシーンでピアスをしてるのをみて開けることを決意した。だってかっこいいから。私もリナに成りたい。でもアニメは見てない。いや、見てないんかい!」

「今日はまた、一段と長いな」

「最近の好きな曲シリーズに感化されてるんでしょうね。ってなわけで、みんな聞いてね」

「500回聞け! あと、前のやつももう一回聞いてこい」

「そこまでしなくても良いけど、でも過去作もたまには聞き直してね」

「じゃ、昨日の続きだ」

「えっとね、乃木坂46の齋藤飛鳥さんの卒業ライブが当たったので、予習をちょっとずつしていくコーナーよ。昨日から始まったわ。今日の最初の曲は、『意外BREAK』。中森明菜を彷彿とさせるサビの妖艶さ。ちょっと冷たい視線が絶妙。ちなみに作業着の女の子は可愛い。私たちの衣装も作業着にしようかな。そうだ。そう提案しよう。いや、それは却下ね」

「勝手に却下すんな」

「じゃあ着るの?」

「会議しだいだ」

「会議っていうか、あんたの好みでしょ?」

「続き読んどけ」

「ゴーカートしたい」

「は?」

「以上よ」

「意味分からん」

「私に聞かれても困るわ。で?」

「この、こいつのちょけた顔良いな。ちょっと口つき出すだろ。良いじゃん。私はこういうやつが大好きだ」

「私は?」

「姐さんがやってもキャラじゃねえから微妙」

「えー!」

「だが」

「だが?」

「予期せぬタイミングであると、それはそれでギャップが可愛い。だからタイミング次第だな」

「乱発しちゃダメってことね」

「そういうこった。姐さんは」

「このね、高山(たかやま)一実(かずみ)ちゃんのね、車の下からニュッと出てくるの好きなのよね。たぶん画角が好きなんだと思うんだけど」

「画角か。上からなのが好きなのか」

「たぶんね。なんか重力で潰れたみたいなのが良いんだと思う」

「歪んでんな。次だ」

「はいはい。次は『僕の衝動』。アイドル曲らしからぬ重厚感が売り。そう思ってる。Bメロ最後の単調な感じが良い。どうも私はポイントとして、こういう低音の部分が好きなんだと思う。あとカッコいい。私たちも畑で耕しながら演奏してみよう。そうしよう。却下ね」

「だから勝手に却下すんなって」

「影響受けすぎなのよ、あの子は」

「いいだろ、別に」

「何事もほどほどが一番ってことがよく分かるわね」

「これ最後の赤い服エッチだな」

「巫女服じゃなくて?」

「なんだ? 清純の証のような巫女の存在を汚すのか?」

「まさかあんたにそんな怒られ方する日がくると思ってなかったわ」

「赤ってのが良いんだろうな。たぶん。知らんけど。興奮するんだろ。闘牛もそうだしな」

「闘牛は色で興奮してる訳じゃないらしいわよ。ヒラヒラに反応してるだけですって」

「なんでそういう冷めること言うかなー。姐さんはどうなんだよ」

「なんかね、設定感のちぐはぐに真っ直ぐ見れなくてね」

「は?」

「みすぼらしい時代錯誤な服着ながら農作業してる傍らで、最新技術かのように周りにディスプレイが出てくるの。キモくない?」

「いや」

「遊び道具も風車だったし。ちょっと真面目に見れなかったわ」

「もったいねえ奴だなー」

「仕方ないじゃない。一回気になったら離れないんだから」

「もう、いい。終わるぞ」

「あら、良い時間ね。一昨日、林原(はやしばら)めぐみさんの歌う、『スレイヤーズNEXT』のOP、『give a reason』のカバーを投稿しました。過去にカバーした6曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

「NGなしだ。何でも来い」

「チャンネル登録といいねもよろしく」

「今すぐしろ」

「今日は、山尾(やまお)玉藻(たまも)の1句。荒東風(あらこち)やふるま()酒をこぼし合()。東の風って書いて、「こち」って読むわ。菅原道真の一首、こち吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春を忘るな。は有名よね。荒東風やふるまひ酒をこぼし合ひ」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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4月12日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょ。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「乃木坂46、予習週間の3日目よ。今日の最初の曲は『ジコチューで行こう!』。飛鳥がセンターの曲だし、絶対歌うからみんな覚えとけ! ウォウウォウウォウウォウ!」

「は?」

「どうもこんなコールがあるらしいわよ。Aメロの最初のフレーズ終わり」

「ん? ああ。なんか言ってんな」

「続くわよ。美味しそう。そうか。食べながら演奏しよう。もうそうしよう! 却下ー、んー」

「却下しねえのか」

「するほどでもないようなー、ってね。最後よ。ウォウウォウウォウウォウ!」

「いきなり歌うとキモいぞ」

「私のせいじゃないっての! どうなのよ」

「めちゃくちゃキャッチーだな。これは盛り上がるな。最初に髪の毛パタパタさせてんの良いな。姐さんもやってみ?」

「可愛くないわよ?」

「可愛くないから良いんだろ?」

「むー」

「サビ前の、この、ストロー咥えさせてる。こいつの顔好きだぞ。この、あんたは私の物よ感がある憎たらしい顔だな」

「えっと、一応聞くけど、褒めてんの?」

「最高の褒め言葉だ。姐さんはどうだ」

「このサビの、手をぐるぐるするの可愛いわね」

「エッチか?」

「エッチでは、うーん」

「じゃあエッチなとこはどこだよ」

「そうねー。強いて言えば、2番のウォウウォウのところで、手をにゃんにゃんしてるのエッチじゃない?」

「まあ、良い線ではあるな」

「あんたの価値基準分かんないわよ」

「正解は、2番で提灯みたいなのの中に立ってるこいつと」

「これ、齋藤飛鳥ちゃんじゃない?」

「知らん。あと、ラスサビの転調前のこの屋上のシーンの、一番左のこいつだ。この首に手を当ててるやつ。これがエッチだ」

「はあ」

「姐さんもこれくらい言ってくれ。事前に見てんだろー」

「観点が違いすぎるから無理よ。次いくわね?」

「おう」

「2曲目『悪い成分』。カッコいい。テンポも良い。中森明菜風味を感じてる。今まさに感じてる。私は中森明菜に満たされてる。違った。乃木坂だった。なにこれ」

「何を自問自答してんだ」

「ちょっと、変な紹介文ね。ダンスもキレキレ。あれ、私たちってダンス無い? 踊ろう! 却下ね」

「却下か」

「ドラム叩きながら踊る方法があれば教えて欲しいわ。この子もキーボード弾けないからね?」

「投稿するやつは録音だけ別にしときゃ良いだろ」

「それじゃ演奏動画になんないじゃない」

「まあなー」

「私もピュアだから、指一本触れないでね。あ、みんなレズ風俗には来てねー。これ聞いてる奴らは行けないわよ?」

「これは紹介文なんか?」

「分かんないわよ」

「まあいいか。ただ、これはカッチョいいな。サビめっちゃ好きだぞ」

「あら、珍しいくらい高評価ね」

「あと、イントロ終わりに目線が急にカメラに向くのいいな」

「それはあれね。『けいおん!』の時にもそんな話したわね」

「したか?」

「ほら、『NO,Thank You!』の時。視線が逸れて戻って、ちょっとエッチだって」

「そうか。じゃあそういうことだ」

「どういうこと?」

「この話してるときまで戻って聞いてこい」

「たぶん1月の後半よ」

「よく覚えてんな」

「今までのカバー曲考えればタイミングはここしかないわよ」

「さすが雑用担当だな」

「これは雑用なのかしら?」

「今日はこんなとこか」

「まあ、そろそろ終わりましょうか。この前の日曜日に、林原(はやしばら)めぐみさんの歌う、『スレイヤーズNEXT』のOP、『give a reason』のカバーを投稿しました。過去にカバーした6曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

「画面下の動画説明欄にメールフォームあります。メールください」

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「今すぐしろ」

「今日は、あれ。忘れたわ」

「は?」

「歳時記を忘れたわ。えっとどうしようかしら」

「なんかひとつ小話して終われ」

「え、急にそんなー。えっとー。うーん。今日の一曲目のジコチューって話でね」

「なんだ?」

「字面だけ見て、乙女ゲームでよくある、廊下の曲がり角で男の子とぶつかってチューしちゃう、いわゆる事故チューかと勘違いしたわ。みんなもしたわよね?」

「じゃあなー」

「あー、ちょっと流さないでよー」

 




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4月13日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣(ゆい)だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょ。パーソナリティーの(うた)です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「乃木坂46、予習週間の4日目よ。今日の1曲目は、『歳月の(わだち)』。私はこの曲のためにピアノやってんだと思う。さっき捨てたキーボード拾ってくる。え、ちょっと、もしかしてキーボードぐちゃぐちゃやってたのこれ!?」

「なんか出し入れしてたな」

「みんなに説明するとね、なんの曲だっけ。あー、えっとー。『好きと言うのはロックだぜ』の紹介文にキーボード捨てるって書いてたのね、朱音(あかね)。で、おそらくそのせいで一回、家の外にキーボード置いてたの。そしたら数時間後に家の中にしまってたの。何してるのかと思ったら、こういうことだったわ」

「なに真面目に捨ててんだよ」

「ホントよね。えっと、楽譜捨てるのカッコいい! 私たちもやりたい! 早く作ってもらおう! あんたもちょっとは努力してみなさいよ」

「姐さんもな」

「んん゛っ。まだ続くわよ。バイオリン鳴ってる? じゃあバイオリン買わなきゃ! どこで買うんだろ。なんかもうバイオリン弾ける人sveidに入ってくれないかな。それはどうなのかしら」

「新メンバーか」

「これ以上増えてどうするのよ」

「悪くねえだろ。稼ぎが増えるぞ」

「働いてるならね」

「私は稼ぎの良いやつ捕まえるの得意だぞ」

「花純は?」

「あれは例外だ」

「あらま。次よ。『もしも心が透明なら』。エッチ! カッコいい! あと、エッチ! なにこれ」

「確かにエッチだ」

「えっと、どの辺が」

「顔も良い。グロスの赤も良い。ダンスも良い。指先が強調されてて良い。やたら手を合わせてるのが良い。常に手が口の近くなのが良い」

「多いわね」

「もうこれは全部エッチだな!」

「アイドルがかわいそうね。あとは、鏡に落書きしたい。口紅買ってくる。やめときなさい」

「良いだろ好きにしてやれば」

「掃除するのは私よ?」

「いいだろ、掃除してきれいになるなら。一回くらいやらせとけ」

「口紅は落ちにくいわよ。まあいいわ。次よ。『泥だらけ』。バンド曲なのにこれまで紹介してなかったのは、知らなかったからじゃないよ? ホントだよ? 忘れてただけだよ? これ、弁解になってるの?」

「これ演奏させろよな」

「良い曲よね。カッコいいわ。アイドルとは思えない感じ」

「これ演奏してんのか?」

「してるっぽいわよ。えっと、飛鳥のドラム生で見たい! きっとやるよね! 卒業だもんね! 飛鳥ー! あら、ドラム叩いてるの飛鳥ちゃんだって」

「じゃあやるだろ。これは覚えとくか」

「1日2、3曲しかやってないんだから、全部覚えときなさいよ」

「無理だ。むしろすぐ覚えれん曲に問題がある」

「トンでもな言い訳ね」

「なんでこっちが頑張ってやらんといかん?」

「ライブ行くんでしょ?」

「当たり前だろ。当たったんだぞ?」

「少しくらい頑張りなさいよ」

「だから、こうやって聞いてやってるだろ。お、ギターソロ自分で弾いてたらすげえなこれ」

「そうなの?」

「私もたぶん練習いるな」

「へえ」

「今度これ弾こうぜ」

「朱音のターンは再来月よ」

「明後日やろうぜ」

「まー、みんな次第ね。相談してみたら?」

「よーし! 終わるか」

「そうね。そろそろね。この前の日曜日に、林原(はやしばら)めぐみさんの歌う、『スレイヤーズNEXT』のOP、『give a reason』のカバーを投稿しました。過去にカバーした6曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

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「今日は、宮下(みやした)翠舟(すいしゅう)の1句。春一番(ひつぎ)ぐらりとかつぎ出す。春一番柩ぐらりとかつぎ出す」

「じゃあなー」

「行ってきます」

 




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4月14日

ポン、ポン、ポン、ポーン

カシュッ

ゴクゴクゴクッ

 

「あ゛ー。sveid(スヴェイズ)ラジオ!」

 

「お前ら、元気かー。悠衣《ゆい》だ」

「通勤お疲れ様です。お仕事頑張りましょう。パーソナリティーの詩《うた》です」

「お前らの通勤を絶望に変える飲酒ラジオ。sveidラジオ! の時間だ」

「いつまで続けるのか知らないけど、乃木坂46強化週間よ。今日の1曲目は『夜明けまで強がらなくてもいい』。私は私らしく生きる。だから、ラジオも突撃したりする! そう、予告無く! やめてちょうだい」

「そんときは姐さんに任せる」

「困るわよ。傘良いね! 傘差したい! 雨のなかで撮影したい! 毎度だけど、傘差しながら演奏できるなら教えてちょうだい」

「こいつそろそろ演奏嫌いだろ」

「もしかしたらそうなのかもね」

「これはここだな。2番のこいつが振り返って走り出す瞬間。ここ! 髪がふわっとするとこ。ここがエッチだな」

「なんか、エッチなとこ探す会になってない?」

「私は最初からそのつもりだ」

「はあ」

「姐さんはここだろ。2番のこの傘差してるとこだろ?」

「よく分かるわね」

「画角が良いんだろ? どーせ。画角にこだわるならここもいいぞ」

「どこ? えっと? イントロ?」

「この物陰から狙ってるのいいだろ? 視線向いてないのがポイントだな」

「いいわね」

「あと、もう一個。2番サビ」

「あ、そうそう! ここも好きなのよ」

「忘れんな」

「ごめんなさいね」

「あと単純に演出として、それの直後の泣きながらドーナツ食ってるの。おもろいな。あと鏡にもたれてるとこ。目閉じるのが鏡に映るのポイント高いぞ」

「総合的になかなか評価高いわね」

「おまけで曲も良いな」

「一応、ミュージックビデオよ?」

「次行け」

「2曲目は、『Wilderness world』。鉄砲カッコいい! 買う! え、知ってる?」

「知らん」

「買ったのかしら」

「さすがに買えんだろ」

「モデルガンならいくらでもあるじゃない?」

「あー。サバゲーするか?」

「は?」

「おもろいだろ」

「別に。公衆電話使ってみたい! え、そっか。使う機会ないわよね」

「姐さん使ってたのか」

「そりゃ。携帯ないならそれしか連絡手段ないもん」

「爆弾カッコいい! それはまじでやめときなさい」

「カッコいいだろ」

「犯罪よ」

「銃も犯罪だろ」

「モデルガンならセーフでしょ?」

「お、煙草吸ってんじゃん」

「それ、思った。こんなMV作るのね。昨今嫌煙がブームなのにね」

「でもロックだろ」

「この子達はアイドルよ? えっとまだ終わってないから一気に読んじゃうわよ?」

「よし」

「私も飛鳥に心臓狙われたい! 覗くやつで覗かれたい! いくちゃんに両手で撃たれたい! 捨て台詞吐かれて、唾吐かれたい! 私が最後に目にしたのはいくちゃんの打った弾になりたい! これはなにかしら」

「これがオタクなんだろ。いんじゃね」

「やりすぎると、いい迷惑よ。気を付けときなさい」

「終わるぞ」

「はいはい。この前の日曜日に、林原(はやしばら)めぐみさんの歌う、『スレイヤーズNEXT』のOP、『give a reason』のカバーを投稿しました。過去にカバーした6曲も(あわ)せてぜひ聞いてね」

「絶対聞け」

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「今すぐしろ」

「今日は石田《いしだ》波郷(はきょう)の1句。春疾風(はやて)(かばね)(あえ)()でゆくも。屍って、えっと、亡き(がら)のことね。春疾風屍は敢て出でゆくも」

「じゃあなー」

「行ってきます」




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