ハイスクールD×D 七星の英雄龍と神獄の魔神 (戦魔王ゼロ)
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プロローグ
私生活に色々とありましたので、リハビリも兼ねて書きました。
主軸は『ハイスクールD✕D』ですが、色々な世界を巻き込んだ戦いとなるので、息抜きがてら見ていただければ幸いです。
かつて、『人類悪』の獣達と『
その時に、人類・・・世界の希望となって戦った転生者がいた。
転生者は堕天使の長の父と人間に転生した『E✕E』の魔神の母の間に生まれた・・・つまり、俺のことだ。
俺こと荒神零夜は、原典世界(ハイスクールD✕Dの原作)にない
その神器はーーー総ての災禍を未来視で見通していた聖書の神が、自身の子たる堕天使の長アザゼルこと親父が作った『ぼくがかんがえたさいきょうのセイクリッド・ギアせっていしゅう』という黒歴史の塊を元に、最後の
その能力は総ての神器の保存及び、新たに神器を創るという規格外にチートなもの、一度保存した神器や新たに創った神器は複製も可能で、神器適合の関係で、一概には言えないが既存の神滅具ですら複製し使いこなすことができる。また、神器の譲渡や抜き取りも可能で、
それらの力を用いて、数多の次元を渡り歩き、様々な戦いの経験、出会いや別れを繰り返し、そして、『人類悪』の獣達の打倒、そして、『E✕E』の邪神群に勝利した。
だが、邪神群はーーーそのトップ、俺にとっては叔父に当たる邪神メルヴァゾアは、ただで殺られた訳でなかった。
メルヴァゾアは、平行世界又は異世界に、自分の力の一部又は悪転生者と呼ばれる自身の欲のままに世界を荒らす悪の転生者達に特典という力与えて解き放った。
悪転生者、邪神群の力の残滓によって混迷する多元世界
その脅威に立ち向かうために魔神として神の地位を与えられた俺は、邪神の残滓又は残党、悪転生者を捕え、罰を与え続ける新世界『神獄界』を創造した。
端的に、言えば悪転生者や邪神群専用の地獄
『神獄界』を統治する神となった俺は、自身の教え子や多元世界で出会った大切な者の為に力を振るえる戦士や転生者を眷属としてスカウトし、様々な加護や力を与え、転生者ハンターとして多元世界に派遣した。
数多の神剣といった神格兵装を生み出して、自身の他の規格外の人間たちと共に『人類悪』にして、『
一番弟子『
『
転生者の父の影響で、父が元々いた世界に飛ばされたが、そこで出会った家族や様々な縁で、家族となった義兄と共に様々な災禍に立ち向かい、『剣聖』と呼ばれる剣士に成長、元の世界に戻った後も姉と共に世界の脅威に立ち向かっていた世界最強のパワードスーツ乗り『
織斑一夏
転生者である父と、その父のサーヴァントとして招かれ受肉した英霊の母との間に生まれた影響で、原作よりも早い段階に力に目覚め、父がいた世界に飛ばされたり、元の世界に戻った後に作った彼女に殺されたが、たまたま呼ばれた悪魔の手によって転生悪魔となり、蘇った。その後は、様々な事件に巻き込まれるが、持ち前のド根性と世界の法則が歪むほどの胸に対するドスケベによって、それを躱して、世界を救い続けた二天の一角にして妖精騎士モードレットを拝命した赤龍帝『
俺の義弟であり、総ての魔を総べし魔王に覚醒し、自身の仇敵である邪悪な意志の塊たる祖父を倒した究極の白龍皇
『
女神の試練に打ち勝ち続けた黒き焔にして、新たな英雄達を教え導く師となった邪龍王『
愛する聖女との再会のために、邪龍となって聖杯を守護することを決めた無垢なる魂にして、新たな黄金の守護龍『
高慢たる神祖に復讐の刃を突き立て、それを完遂し、
ラグナ・スカイフィールド
総ての獣を友として、新たな生命を護る守護者となった優しき息子であり、獣の王となった
特にヤイバ、イッセー、ヴァーリ・匙、ジーク、ラグナ、レオナルドは『
無論、俺の嫁さんや仲間達も頼もしい奴らはたくさんいる。
彼らと共に、メルヴァゾァの野望を必ず止める。
そして、母さん・・・荒神零奈こと魔神セラセルベスが願った夢のために、俺は戦う。
「こんな所かな?プロローグとしては?」
「初回から、一発メタ発言はどうかと思うわよ」
神獄界ーー執務室
そこで、新たな魔神となった荒神零夜が、今までの経緯を自身の正妻であり、最強の騎士【
「とりあえず、ここを創ってからは悪転生者の対処が楽になったな」
「そうね。鬼灯様も悪転生者の対処には頭を悩ませていたから、確かここで罰を受けてから出身ごとに各地獄に送られるのよね?」
「嗚呼。強制的に転生させられたとはいえ、自身の欲のままに暴れたものは、もれなく地獄行。ただ、転生させられても自重し、普通に生活していた場合、もしくは善行を行っていた場合は裁判を受けてもらうことにはなるが、天国又は正式な転生が決まっている」
「邪神の手で転生させられたから問答無用って訳では無いのね?」
「まぁな、ただそれでも邪神の力で欲望を刺激されてやらかすことが多いから、そのパターンも、ほんのごく僅かだ」
そう言って、手元にある資料に眼を通す。最近の悪転生者達の動向や転生特典について纏めたデータで、転生特典の種類や力、量など細かく分けられている。
「やっぱ、悪転生者に人気なのが英雄王の宝具だな。身の程知らずにも程がある」
「男にとっては浪漫なんでしょ?」
「嗚呼。彼が慢心するのは、原初の英雄にして、最高の賢王だからだ。その事を分かっていないから、選んだ奴の殆どが地獄を見ている」
「あなたの力も似たようなものでしょ?」
そう言って、キリカは腰に挿していた剣を抜く。
「貴方が私のために創ってくれた神滅具『
「俺の力は、それ相応のリスクがある。故に、そのリスクをコントロールした結果だ。俺に掛っている万の呪いも含めて・・・」
「そうね。少し、配慮が無かったわ。ごめんなさいーー」
「君の遠慮ない所に惹かれたんだ。気にするなーー」
「あと、私のあの姿にでしょ?弟子のイッセー以上に貴方も変態よ?」
そう言って、執務室内にある休憩用ベットに視線を向けるキリカ
「一休みしましょ?」
「嗚呼」
そう言って、豪華な衣装を纏っていた二人の格好が変わる。
「私の囚人服姿に惚れたとか、普通なら絶対に引かれるわよ」
「周りの評価は、どうでもいい。俺の性癖として受け入れた」
そう言って、キリカと同じ囚人服姿になった零夜は、そのまま仲良くベットに入るのだった。
この物語は母である魔神の力と地位を継承した俺の教え子かつ家族でもある『
「流石は、囚人服、奴隷服と言った特殊な制服に命を掛ける男だ。まさか、昼間でやるとは・・・」
囚人服に身を包んだ零夜とキリカがベットに入っていくところを見ていた弟子の一人であるイッセーは、自身の師匠の変態性に改めて関心を向けていた。
『おっぱいに命を賭ける相棒も言えた義理では無かろう。乳神とか制服神とかE×Eには、まともな神は居ないのか!?』
そのあと、黙って見ていたことがバレたイッセーは、ぶち切れた零夜にボコボコにされていた。
零夜は、イッセーの師匠ということもあり別ベクトルの変態です。変態ですがチートも良いとこです。あと、アザゼル譲りの重度の厨ニ病です。神器の名前を考えるだけで、時間をあっという間に消費して、日が暮れるなんてことがよくあります。
しばらくは、短いエピソードを入れながら本格的なストーリーも追々に入れて行こうと思います。
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神獄の魔神
【神獄界】ーーー零夜が神滅具【
幾つもの世界の断片を加えた結果、一部の区画を除いては転生者ハンターですらも住むことが難しい自然が豊かすぎる九割が魔境の世界となった。
その住むことができる区画には、転生者ハンター達が住む都市が形成されており、零夜は、その都市の中心部にある洋風の大きな城
ーーー通称、【神獄城】で妻や仲間達である眷属と共に暮らしている。
「今日も悪転生者達が連行されてるか・・・分かってはいたけど多いな・・・」
転生者ハンターに始末された悪転生者(罪人)達は、この神獄界に魂だけ飛ばされる。
その魂は、俺のいる神獄城の中に幾つもある裁きの間で転生者ハンター達の報告の元、どの神獄界の地域に飛ばすか決める。
飛ばす地域が決まったら連行部隊の手によって連行し、連れられた地域で贖罪という名の刑務作業に従事してもらう。
なお、転生者ハンターは、一部を除いては、この神獄界住める区画以外での長期作業はできない程、過酷な環境の為、罪人たちの管理は俺が創り出した魔獣や怪人・・・懲罰使徒と呼ばれる者達が行っている。
「最近、海に飛ばされる罪人増えたな。やっぱり、色欲関係がずば抜けて多いか」
神獄界にある海には、主に転生特典を使って、相手を洗脳し、性的暴行等を加えたり、その世界に戦争との悪影響を起こした罪人達が飛ばされる。
何故、海に飛ばすのか?
その理由は、海はメソポタミアのティアマト神みたいに総ての生命の母と呼べる存在で、その生命の冒涜した罪人達を最も苦しめる魔獣や怪人達が多く住んでいるからである。
例を挙げるとすれば、海には【
彼女達は、俺がレオナルドを養子として引き取った時に複製した【
その時の俺はダークヒーローや敵の可愛いエネミーがかなり好きで、深海棲艦の中だと空母ヲ級を自身の秘書艦に置くほど可愛がっていた。
また、深海に住む彼女達と共存するために自身の身体を【
【
無論、本来の使用者であるレオ(レオナルドの愛称)も俺と同様に色々な魔獣や怪人は勿論のこと、スーパーマサラ人、スーパーサイヤ人、美食家、クリーチャー、最終的には主神クラスの神にまで、自身を自由自在に創り変えることができるようになった。
話が反れたな・・・
まぁ、彼女達、深海棲艦は俺や眷属以外には懐くことはない。その為、海に飛ばされた罪人達は、もれなく全員海の藻屑と化しているだろう。
『報告します!!都市部付近の鉱山にて、罪人たちの暴動が発生!!一部、神獄獣が洗脳されて使役されている模様!!なお、転生者ハンター及び使徒は膨大に増えた罪人たちの選別で、全員出払っています!!』
執務室で仕事をしていた零夜に暴動の報告が入る。
ここ最近、急増した悪転生者達・・・その数はあまりにも多く、零夜の眷属である転生者ハンターや使徒でも対処できないくらい人手が足りていない。
その為、地獄や冥界、黄泉、死の国といった色々な神話世界の死の裁定者達に頭を下げて、必要な人材を派遣してもらって、何とか管理しているのが現状だ。
「福利厚生の関係上、休暇を取っている奴らに戻って来させる訳にもいかないし、俺が行くか・・・キリカ、久しぶりに戦闘用の
『分かった。神獄城の指揮は任せて!』
自身の妻であるキリカに声を掛けた零夜は、直ぐ様・・・暴動が発生した鉱山に向かった。
ただし、零夜が
「ここ最近、力が増大する傾向にあってな・・・俺が動くだけで世界が壊れるから、普段から
『『『『『『『『・・・ば、化け物ーーー』』』』』』』』
そう言って、零夜は倒れた罪人の山に腰を掛ける。その様子を見て、怯える罪人達ーーー
暴動を起こした罪人達は暴動を起こした罪人の一部が保有していた洗脳系スキルで鉱山に住んでいた神獄獣(狼型)を洗脳し、その力を借りて暴動を起こすことに成功した。
だが・・・突然、自分たちの目の前に現れた黒装束の男によって、文字通り壊滅させられた。
「君ら、何故自分たちが転生特典を奪われずに、ここに送られたか分かるかね?」
そう言って、黒装束の男は空間から突然現れた黒刀を抜くと・・・
「
その瞬間、黒装束の男は黒い甲冑に包まれたーーー
次回に続きます。
魔剣創造の禁手化(亜種)の外見ーー感のいい人は分かるかもしれませんが、見た目はまんま仮面ライダーギーツに登場する仮面ライダータイクーンのブジンソードフォームです。
禁手の詳細も含めて次回以降に明らかにします。お楽しみに!
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黎き大君の武刃
「君ら、何故自分たちが転生特典を奪われずに、ここに送られたか分かるかね?」
そう言って、黒装束の男ーーー零夜は空間から現れた黒刀を抜くと・・・
「
その瞬間、黒装束の男は黒い甲冑に包まれたーーー
だが、それは、聖剣使いの因子を受け入れた木場祐斗(イザイヤ)だけが辿り着いたものであり、他の者が
零夜の場合は【
その一つがーーー【
仮面ライダータイクーンブジンソードを彷彿とさせる禁手であるが、この禁手の能力はーーー
『発動中、創れる魔剣が、この
そう言って、装備した武刃刀から【BLEACH】の主人公である黒崎一護の必殺技、膨大な霊力を込めた斬撃ーーー月牙天衝が放たれた。
いきなり有名技を放たれて、吹っ飛ぶ罪人達。その隙を見逃さずに瞬歩で間合いを詰めて、零夜は次々と罪人達の頸を刎ねる。
無論、罪人達もただ殺られる訳では無い。戦闘に特化した罪人たちが、瞬時に目配せをし、零夜の背後を取ろうとするがーーー
『俺の後ろに立つなぁぁぁぁぁ!!!』
その言葉と共に放たれる衝撃波に似た
「まさか、【ONEPIECE】の覇王色の覇気まで使えるのか!!!」
そう言って、気絶していく罪人たち
その罪人達の頸を刎ねながらーーー
『俺自身は、この禁手を使わなくても、元々覇気は使えたが、持っていないやつでも見てれば、この禁手で使用できるぜ』
呟き、
この炎は【家庭教師ヒットマンリボーン】に登場する死ぬ気の炎で、無論、この武刃刀なら全属性使用可能ーーーだが、剣を使うならーーー
『雨の炎、1択でしょ!無論、剣帝スクアーロ、山本武の時雨蒼燕流の再現も可能だーーー』
その言葉に、暴動を起こした罪人達の心は完全に折れたのだった。
「あれが、この牢獄を管理する魔神かよ、転生者ハンター以上の化け物じゃねえか!!!」
そう呟きながら、鉱山から逃げているのは、今回の暴動の主犯格である罪人ーーー
この罪人は、メルヴァゾアから洗脳・支配系の転生特典を貰って、好き勝手に転生した世界で人々、特に女を支配してハーレムを形成して楽しんでいた。無論、その世界で本来、主人公になる者を迫害した上で・・・
「くそ、どれも、あの転生者ハンターを名乗ってきた兵藤一誠が悪い!原作にない力を使いやがって!!」
この男が転生したのは【ハイスクールD×D】の世界、その主人公たる兵藤一誠の兄に転生し、一誠の力である【
一誠が自殺した後、この世の春だと思い、その世界に住む女性陣を洗脳し、好き勝手に己の欲のままに凌辱し尽くした。
だがーーー
「この世界で、無念に死んだ俺の仇だ。死すら生ぬるい地獄を見せてやる」
『嗚呼。奴は赤龍帝ーーー騎士王アルトリア、アーサーを含めた総ての赤き龍を侮辱した。その報いを受けさせてやれ、相棒!!』
「ーーー妖精騎士モードレット改め、
妖精騎士と名乗った兵藤一誠によって、文字通り世界ごと灼かれて、俺は、この世界に投獄された。
「あの兵藤一誠は洗脳したリアスどころか、総ての悪魔や天使、神々すらも焼き尽くしやがった。仮にもメインヒロインをだぞ、信じられるか!」
そう吐き捨てながら、逃走する。
今は、あの神から逃げないとーーー
「よっ!ここは、俺が管理する世界だぜ?逃げられると思ったか?」
零夜は、先程纏っていた禁手を解除した状態で、罪人の目の前に立っていた。
「一誠が無慈悲にリアス達を焼き尽くした事を驚いているみたいだが、答えは簡単。お前が、あの世界を
「お前がいた世界の一誠が自殺したから、原典通りに歴史は進まず、人々はトライヘキサによって、絶滅。故に、剪定されたから、お前という異物をイッセーに排除させて、剪定された世界を文字通り焼き尽くし、リセットさせただけさ」
そう言って、罪人の頭を零夜は鷲掴みする。
「お前が迫害したイッセーに向けられた負の感情を濃くした状態で、お前に与えよう。すぐに、気絶してくれるなよ、クズ野郎!」
「ぎゃあああああああああ、やめて、くれぇぇぇぇぇぇ!!!」
その罪人は、零夜によって完全に心を壊された。
何故、罪人達から転生特典を奪わないのか?
理由は魂に直接融合した状態で離すのが、手間など色々あるが、一番の理由はーーー
「邪神メルヴァゾアの加護を受けている奴らは、
そう言って、溜まっていた書類仕事を片付けていく夫にーーー
「この事を聞いた鬼灯様、ガチギレして貴方を拷問しそう」
キリカは呟き、ため息を吐いた。
今回は、主人公の零夜にスポットを当てた回でした。
キャラ、オリジナル設定・神器については、ある程度纏まってから設定集という形で出します。
次はイッセー回です。お楽しみに!
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無幻の赫龍神帝
今回は、イッセー回です。無茶苦茶、強化してます。
イッセーの出生も一緒に明らかにします。
あと、オリジナル魔術等の設定と様々なクロスオーバーキャラが登場します(今回は名前だけ)
【
荒神零夜の弟子の一人で邪神メヴァルゾアを倒した
【
零夜曰く、アイツこそが真の英雄、ヒーローである。だからこそ、他の弟子に比べると、関わっている時間は、一番長いかもなーーー
ちなみに、零夜の直弟子で有名なのが、イッセー、零刃、剱刃、匙、ラグナ(ヴァーリは義弟、レオナルドは義息であるため、正式な弟子ではない)
なお、剱刃の妹である巡巴柄の零夜の直弟子であり、アザゼルの負の遺産の一つにして、零夜の
【
だが、巴柄も剱刃同様に【
巴柄も剱刃同様に、鬼神までは行かなくても鬼化しており、兄の異名から【
何故、巴柄について、ここまで紹介しているかと言うとーーー
「私がイッセーのハーレムの一人だからよねーーー」
「メタ発言は、しなくていいぜ・・・巴柄」
そう言いながら、零夜に挙げる報告書を纏めるイッセーだった。
イッセー達が、現在居るのは自身の使い魔であり、【
「師匠、人使いの荒さには慣れたけどよーーー休暇を取る寸前に仕事ねじ込むのやめてほしいわーーー」
「まぁ、無言で二人のプライベートを覗いてしまったからね~~」
「昼間だぞ!!俺は報告の為に師匠の所に行ったのに、そこで、■■■している・・・何て、予想できるか!?」
「だったら、そのまま無言で、その場から去って、後で報告挙げるなり、やりようはあったでしょうーーーもしかして、キリカ様のーーー」
「はい、見いてしまいましたーーー」
その瞬間、巴柄から凄まじい殺気を感じた。
『あとで、皆で話し合いしよ?仕事が終わったら、覚悟してね♡』
イッセーの首筋に神器の刃を当てる巴柄。軽く青筋が立った状態で微笑んでる。
あっ、俺・・・死んだかもーーー
ブチ切れている巴柄の様子に思わず、イッセーはビビってしまうのだった。
突然、話が変わるがーーー
イッセーの父、兵藤五郎に転生者だ。しかも、ただの転生者ではない。よくある転生者とは違い、彼はある物語に登場した人物であり、かつては【猟兵王】と呼ばれていた。
自身が転生者だと気づいたのは、彼が高校生の時・・・その時に遭遇した悪魔との邂逅で記憶を、自身の力を取り戻した。
記憶と力を取り戻した彼は、かつて自分が就いていた仕事が、この転生した世界でも必要だと判断し、高校卒業後、裏の世界に身を投じた。
生前と同じく【猟兵王】の二つ名で、裏の世界で名を挙げていた彼は、ある仕事を任されることになる。
依頼主は魔術協会で、その仕事内容はーーー聖杯戦争のマスターの一人として、聖杯を確保することだった。
「問いましょうーーー私のマスターは、貴方をですか?」
「嗚呼、そうだ。お嬢ちゃんは格好からして、キャスターか?」
「はいーーーサーヴァント、キャスター。真名はトネリコ。雨の国から来ました。こう見えて、好戦的なんですよ?」
これが、兵藤三希こと雨の魔女トネリコ、後にモルガンと呼ばれし、最愛の妻との出会いだった。
ちなみに、この聖杯戦争には、零夜もマスターとして参加している。
その時に、呼んだサーヴァントは・・・
『ーーー問おう、貴様が私のマスターか?』
「はい。貴方の真名、見ただけで分かりました。貴方が呼ばれると言うことは・・・」
『世界の存亡に関わる自体と言うことだ。若き戦魔王よーーー』
「では、貴方を王として、私はサポートに徹します。最高最善最大最強の王よーーー」
まさかのオーマジオウ(グラントライダー)だった。
化け物ばかりが呼ばれた最大規模の聖杯戦争もとい聖杯大戦を零夜と共に終結させた兵藤五郎と聖杯によって受肉したトネリコ(ここからは三希と呼称)は世界中を旅した後、駒王町に住処を移し、そこで第一子となる長女、兵藤双葉を出産する。
ちなみに、双葉の正体は妖精騎士トリスタンことバーヴァン・シーで記憶を取り戻した時は、ものすごい涙を流しながら三希との再会を喜んだ。
その後、二人目を宿していることを知ると三希は、お世話係兼護衛として、妖精騎士ガウェインことバーゲスト、妖精騎士ランスロットこと、メリュジーヌを、この世界で、新たに得た秘術の力で、彼女達を受肉した状態で召喚した。
その召喚の影響もあったのだろう二人目(イッセー)は生まれながらにして神器を【
イッセー誕生後、自身の力に押し潰されないように五郎と三希は、それぞれの戦い方をイッセーに教える。
なお、神器の扱い方にしては、零夜を師匠として呼び寄せて鍛えさせた。
なお、運命力が強かったせいなのか、このイッセーもおっぱい紙芝居の爺さんと邂逅してしまい、巨乳好き、おっぱいドラゴンに目覚めてしまっている。
おっぱいドラゴンからは逃れられない。
そう、彼は原典以上のハーレム王となったのだ。
「とりあえず、この仕事が終わったら長期休暇に入っていいって言ってから、皆で旅行に行こう。母さん達も連れて・・・」
「そうね。正妻のリアス先輩、アーシアちゃん、朱乃先輩、白音ちゃん、ゼノヴィアさん、イリナさん、ロスヴァイセ先生、メリュジーヌさん、バーゲストさん、バーヴァン・シー義姉様、ルフェイちゃん、黒歌さん、
そう言って、巴柄はイッセーのハーレムメンバーを挙げる。候補を含めると、さらに人数が多くなりそうなので、思わず頭を抱えてしまう。
「嗚呼。冥界の仕事も残ってるし、さっさと師匠からの仕事終わらせようぜ。それにしても、【
その姿に苦笑しながら、イッセーは零夜から渡された仕事の内容を確認する。
「【
「嗚呼。この術が発動すれば、最後ーーーその術に巻き込まれた者は、二度と人に戻ることはないという結界型の劇場術式」
【
この術で分かりやすい例を挙げるとすれば、幼稚園の演劇で出てくることがある木の役だろう。
術を掛けられたものは術者の魔力が付きぬ限り、文字通り、木として、ずっと動かずに存在し続ける。発動中ーーー術者又は、術式耐性が高いものでない限り、そのものを木と認識してしまう。
術者の魔力が尽きれば、元に戻らず、
「師匠が恐ろしさを伝えるために、一度、術を掛けられたんだが、シャレにならなかったーーー」
「どんな姿に変えられたっけ?」
「・・・汽車の姿。正確には、汽車のコスプレの格好みたいになったが師匠が術を解くまで、俺たち、ずっと線路を走らされた・・・24時間不眠不休でーーー」
「それ、本当?」
「嗚呼。術式のせいで休みたいのに、身体が強制的に動かし続けられるーーーそれは、禁術指定も可笑しくはないわ」
「他には?」
「寺の鐘とかあるだろ?」
「うん」
「寺の鐘のコスプレした師匠がーーー」
「凄いパワーワード出てきたんだけど!?」
「まぁ、話進めるためにスルーして。とりあえず、その鐘の部分を師匠が叩くと、そこから凄い音と衝撃波周りに放たれーーー」
「目茶苦茶な状況ねーーーそれで?」
「衝撃波によって周りの木々が倒されるほど強い。それを直に喰らった者は爆風に巻き込まれたような形でボロボロに吹っ飛ばされた」
「とんでもない破壊力ねーーー」
「破壊力だけじゃないさ。倒されたものはしばらくすると、師匠と同じ鐘のコスプレをした姿になった。師匠曰く、音波にも
「破壊と洗脳支配を兼ねた攻撃とか反則にも程があるでしょ!」
「嗚呼。だから、師匠は犠牲者が出ないように徹底的に、この禁術の封印又は破壊を俺に命じたんだよ」
そう言って、イッセーは師匠の真剣な表情を思い返していた。
今回の仕事は一筋縄じゃ行かなそうだなーーー
その後イッセーは、零夜に命じられた異世界に向かうのだった。
この作品のイッセーの父は【猟兵王】、イッセーのお母さんは、妖精國女王ことモルガン陛下です。
そのお陰で、原作の何十倍も強くなっています。
姉はバーヴァン・シーで、原作以上のハーレムも築いています。
【
次回は、イッセーの戦闘回です。お楽しみに!
P.S.落ち着いたら、キャラ等の設定集も載せる予定です。
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道化の狂劇
イッセーが目的の世界に向かう前のことーーー
「ーーーあの憎き転生者ハンターが向かっているだと!?」
『ええ。しかも、あの兵藤一誠らしいですよ』
「ようやく、我らが邪神様の復活の手筈が整ったというのに!!」
一誠が向かっている世界で研究者らしき者達が、その動向を感知し、どうするか話し合っていた。
『我が主ーーーメルヴァゾア様が創りし秘術により、この世界の全生命体の
「どちらにして、完成させなければ、私達が殺されるーーー仕方ない、侵攻用の兵力として残して置きたいが、完成が先だ。私が使徒と共に兵藤一誠を迎え撃って時間を稼ぐ。お前は、その内に調整を終わらせろ!!」
『分かったわ!全ては、我が主の復活のため!!
「任せなさい。我が主を討ち滅ぼした怨敵、荒神零夜を滅ぼす為に!!!」
研究者の一人が一誠を迎撃するためーーー
「
狂劇の幕を開けた
「ーーー既に、この世界は
イッセーと巴柄が
安全の確認後【
そこは、大きな森の中だった。人の影もなく、木々が生い茂り、梟、烏といった鳥類や、鹿や馬、熊等の哺乳類、それに周囲には茸が自生している。
「師匠から貰ったデータと違うなーーー」
「ええ。データでは、科学技術が発展したが故に、起きた戦争によって、荒廃した世界。自然が下に戻るまでには、最低でも、あと10万年掛かると書いてあったわ。少なくとも、ここまでの自然が再生しているのは、不自然ねーーー」
そう言って、巴柄は帯刀していた一振りの刀を一閃する。
刀の銘はーーー
「
その言霊と共に振るわれた一刀は白い八つの龍と化し、世界中に飛び去った。
その後、白い光が世界を包み込むように光輝く。
光が収まるとーーー
「ーーー全員、
森と思っていた場所には、およそ1万人くらいの木のコスプレをした女性たちが立っていた。
他にもーーー頭に茸の被り物をした女性、動物の格好をした女性もいた。
全員、無表情であった。まるで、希望を奪われたかのように、彼女達から感情を感じることはなかった。
「ーーーとりあえず、この世界を乗っ取った奴を許さねぇ」
この世界の住人を見た一誠は、この光景を作り出した者を徹底的に潰す事を決意した。
その時だった。
「見つけたぞ、兵藤一誠!!」
突如、空間が歪み始めた。ワー厶ホールが形成されると、そこから一人の男が現れた。前に、零夜が見せた鐘のコスプレをした姿をしている。
「我が名はーーー」
「興味ねぇよーーー
一誠専用の大型銃剣ーーー【
それを薙いだだけで、赤いオーラが雷撃として放たれた。
【
「ーーー不意討ちにしては、馬鹿げた威力だ。私の命のストックを、ここまで削るとはーーー」
雷撃によって、男の半身が消滅していた。だが、時間が戻るかのように再生し、元に戻っている。
「邪神メルヴァゾア譲りの再生力ーーー眷属又は使徒確定だな。さっきも言ったが、名乗らなくていいぞーーー消すから」
「やってみなさい!!まあ、貴方の敵は、私だけじゃありませんがね?」
そう言って、鐘の部分を叩くと、そこから大音量の割れたような鐘の音が周りに拡散する。その音を聞いた
『我らが主の殲滅を開始するーーー』
一斉に、そう呟き一誠達に襲い掛かった。
木のコスプレをした
茸の被り物をした
また、動物の格好をした
その攻撃を、反撃もせず、神速にも等しい速度で躱し続ける一誠達ーーー
反撃もせずに躱し続ける理由がある。
「
「ーーージリ貧だな。そして、あの男は、おそらく、
「邪神の依代となった者が
そう言って、巴柄は
「逃がしてはなりません!!風よ、その者達を捕らえよ!!」
すると、イッセー達に迫る速度で、透明なマントを羽織った
その時だった。
『僕の可愛いイッセーに手を出すなんて、万死に値するよ』
『しばらく、大人しくしていてくださいーーー』
二人の可愛いらしい声が聞こえた。
それと、同時に風の
「メリュジーヌ!
そう言いながら、舟の甲板に着陸する。
そこにーーー
「やぁ、イッセー!モルガン陛下から頼まれてね、手伝いに来たよ!!」
「お待たせしました、旦那様。愚生も、及ばずながら力をお貸ししますーーー」
妖精騎士ランスロットことドライグのライバルであるアルビオンの腕から妖精となったメリュジーヌと、佐竹義重の子孫にして【人鬼】の異名を持つ女武者、佐竹
二人の笑みに、シリアスな表情となっていたイッセーの頬も緩む。
「ありがとう、二人ともーーーそれで、巴柄?見つかったか!?」
そんな二人にお礼を言ったイッセーは、即座に巴柄で問い掛ける。
「ええ。ここから数千km、離れた所に研究施設らしきものを発見したわ。おそらく、そこにいるーーー」
「分かった。ヴィヴィアン!そこにワープしてくれ!!」
『了解しました。
その後、
「研究所に向かったか!追い掛けるぞ!!」
イッセーを襲撃した男は、直ぐ様、研究施設に転移した。
その頃、研究施設では・・・・
「そろそろ、イッセーくんも来る頃かな?レイくんも後で向かうと言ってたから、楽しくなりそう!」
先程、男と会話を躱していた研究者ーーーローブを深く被っているため、顔や容姿が分からないが、声色から女性であることが伺える。
「明日は、レイくんの誕生日!その誕生日祝いとして、レイくんが開発した新たな
そう言って、研究者は手元にある端末を操作する。すると、突然、研究施設のモニターに、幾重にも拘束された蒼白い髪の少女の
この少女こそーーー
次回に話が伸びました。
次回、邪神VS 赫龍神帝イッセーと魔神零夜
明日は、私の誕生日兼ハーメルン投稿開始してから7周年となる記念の日です。何事も無ければ、当日投稿しますので、お楽しみに!
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魔神幻装
あと、今日でハーメルン投稿7周年となります!!
仕事等で投稿頻度が変わりますが、心にある厨二病が治らない限りは投稿し続けますので、応援よろしくお願いします!
これは、数日前に起きたことーーー
『レイ〜くん!!あと、もう少しで誕生日だね?何が欲しい?』
零夜の元に、ある通信が入った。その相手は、とある世界に潜入している妻の一人だった。
「ーーーいきなり、言われてもな〜魔神の力で何でも欲しいのは手に入るしーーー強いて、言うなら馬鹿弟子たちとの本気のバトルかな〜〜そんなことより、例の件、どうなってる?」
突然、誕生日の事を言われたので、零夜は、自身の胸の中にしまっている願望を照れながら伝えた。その後、零夜が、その世界に潜入させている件についての進捗を訪ねた。
『新しいメルヴァゾアちゃん候補のこと?一応、邪神教団の奴らが、その子が住む世界に侵略ーーー元々、荒廃していた世界だったから、スムーズに事が進み、その子含めて、住んでいた子達は、全員
その件は、邪神メルヴァゾアの新たな依代についての調査だった。邪神メルヴァゾアを倒した零夜だったが、メルヴァゾアの謀略により、メルヴァゾア自身の力を何億単位という形で分割され、様々な多元世界に飛ばしたのだった。
そのため、適合する依代が見つかれば、邪神メルヴァゾアは復活する。復活させないため、邪神の力ーーー
今回、新たな邪神の依代となった少女が住む世界は行き過ぎた科学技術の進歩によって起きた世界大戦で壊滅し、荒廃した世界ーーー邪神の復活を願う信奉者の組織『邪神教団』が隠れ蓑にするにはもってこいの世界だった。
「全員、女性ね〜〜よし、イッセーを向かわせるか。あいつの『
『全員、裸になっちゃうけどね〜〜まぁ、ここの子達、戦争の影響で感情が無い子達が多いから、イッセーくんの期待した反応はないかもね』
「まぁ、アイツなら責任は取るだろ?『妖精國』の王として・・・」
そう言って、この前のプライベートを覗き見した罰を兼ねてイッセーに、その世界へ向かうように指令書を書き始めた。
『そうだ!いいこと思いついた!!レイくん!誕生日は必ず、私に会いに来てね!例の
そう言って、通信が切られた。
ハッキリ言って、イヤな予感がした。
「お願いだから、余計な事件だけは起こさないでくれ〜〜〜束〜〜〜」
今回の通信相手・・・零夜の妻の一人にして【天災】という異名で様々な世界に技術革新という名の迷惑を掛け続けるうさ耳アリスのコスプレをした天才科学者、篠ノ之束が、また暴走しないか不安で胃が痛かった。
その不安は見事に的中することとなる。
「あとからイッセー達を追いかけるとするかーーーあと、あれも一応持っていこう〜〜」
そう言って、束が持ってきて欲しい
「
そう言って、妻がやりそうなことに頭を抱えるのだった。
時間は戻り、イッセー達が
イッセーは【
「束さんが、何か企んでる可能性がある?」
『嗚呼。しかも、先程、束が新たな邪神メルヴァゾアの依代となった少女のデータを送ってきてな・・・正直、やりやがったなと思った。データによると、この少女は悪転生者の手で造られた人造人間でありーーー』
そう言って、イッセーにデータの内容を明かす。
その内容はーーー
「ORTの細胞と絶望神サガの霊基が組み込まれている!?何を考えたら、こんなおぞましい事ができる!?」
世界終末レベルの内容だった。
新たに、邪神メルヴァゾアの依代となった少女は、この世界に転生した悪転生者に造られた人造人間出あることーーー
彼女には勇者王カマソッソが10億人の民とカーン王国を犠牲にして、その心臓をぶち抜いたアルティメット・ワンの一体、異聞帯ORT の細胞が埋め込まれており、それに加えてTCG『デュエル・マスターズ』を真の意味で絶望に追い込んだ邪神ーーー絶望神サガの霊基が重ねられていた。
『クラスはフォーリナー。もしかしたら、グランド・サーヴァントかもしれん』
「マジか・・・もしかして、束さんはーーー」
『おそらくーーーあれの稼働実験をさせるために、わざと見逃しただろうな・・・マジで、勘弁して!!!』
そう言って、顔面蒼白となって頭を抱えた。
その様子にイッセーはーーー
「流石、【天災】ーーーこっちが得た情報以上にヤバいことしてるわ」
頭を抱えている零夜に同情してしまうのだった。
研究施設に辿り着くとーーー
「やぁ〜イッセーくん、お久しさ〜〜♡」
束さんがいた。ただ、俺たちを襲撃してきた
「ーーー冗談ですよね、束さん」
「冗談?何のことかな?私が
そう言って、束は、鐘の部分を叩こうとする。
「君たちもメルヴァゾア様の下僕として、レイくんと戦え★」
狂気に孕んだ瞳。それを見た一誠は確信した。束が邪神メルヴァゾアの洗脳を受けているとーーー
「ーーーさせねぇ!!!」
そう言って、
聖剣の銘はアスカロン。教会から送られた竜殺しの聖剣であり、同時に・・・
「惜しかったね。君がよく
悪転生者の血を多く啜った聖剣として恐れられていた。そのため、イッセーの装備開発に多く携わっていた束は、自身が次に狙われる部分ーーー首だと考えた判断し、即座にシールドを集中的に展開し、刺突攻撃を防いだ。
「ーーー貴方が暴走していれば、殺してでも止めろと言われたのでーーー事態は、それ以上に悪化していたがーーー」
そう言って、即座にアスカロンを消すと・・・
「ーーー
イッセーの
イッセーは、それをすぐに呼び出したあと束に向けて発砲する。
「無駄だよ」
そう言って、指を弾く。すると、イッセーと束の間合いに
傷口から血が大量に出血し、その場に崩れ落ちる少女達
その子達を助ける為に、即座に近づこうとするイッセー
その様子を面白おかしく笑いならが、束が説明を始めた。
「私達が纏う、この衣装を
そう言って、鐘の部分を叩こうと手を振り下ろす。少女達を巻き込んで、
その時だった。
『ーーー助けて欲しいなら、早く言え。心配掛けるんじゃねぇよ、束ーーー』
「えっーーーレイくん?」
何故か、束の胸から禍々しい黒い刃が飛び出した。勿論、身体から出たものではなくーーー束の背後から突然、黒い影のような異形が現れた。
『ーーー
そう言って、黒の異形ーーー
すると、
それだけではない、いつの間にか、イッセーに撃たれた筈の少女達が無傷の状態で立っていた。撃たれた本人たちも何が起きたか分かってない様子だった。
だが、イッセーには心当たりがあった。
「もしかして、時間を少し巻き戻した?」
『嗚呼。それにしても、イッセー?誤射だけで動揺し過ぎだ。明らかに、お前を狙った謀略だーーー』
「それでも俺が傷付けたのは間違いない。そのままにすることはできなかった」
『そうかーーーまぁ、五郎さんもイッセーは猟兵には向いてないと言ってたしな。むしろ、フィーと同じく力なきものを護る遊撃士、つまりヒーローがお前に似合うとーーー甘いと思うが、そこは同意するぜ。お前は、俺みたいな神には絶対なるなよ?』
そう言って、少し落ち込んでいたイッセーの頭を掴み乱暴に撫で回した。
イッセーは、やっぱりヒーローとして力なき者を、笑顔を護るヒーローがよく似合う。
今回の采配は、俺のミスだ。だからこそーーー
『さっさと、終わらせて、呑みにいくぞ!』
「一応、今日、師匠の誕生日っすからね・・・分かりました。さっさと終わらせましょう」
そう言って、剣を構え直した。
『それじゃ行くぞ!
「嗚呼、クソ師匠!!」
そのまま術式の発生源となっている邪神メルヴァゾアの元に向かうのだった。
『ーーーこのオーラ、セラの忌子ーーー荒神零夜か。それに兵藤一誠も来るか。面白いーーーこの身体が何処まで私に適応したか、試してみるのも一興かーーー』
依代となった少女から、この世の者とは思えないおぞましい男の声がした。
すいません。話が終わりそうになかったので、また次回に話が続きます。
次回、邪神VS零夜&イッセー(続編)
お楽しみに!
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再誕した邪神
邪神メルヴァゾアとの戦いです。
『まさか、こんな可愛い子ちゃんになっていたとは思いませんでしたよ・・・叔父さん』
『セラの子ーーー零夜よ。我を討った怨敵よ。まさか、我の骸から
先程の戦いで洗脳された束を開放した零夜は愛弟子であるイッセーと共に邪神メルヴァゾアの依代がいる研究施設の最深部に来ていた。
ちなみに、救出された束は巴柄達と共に【
『赤龍帝、いやーーー
零夜と、少し会話を交わしていた少女ーーー正確には、その依代ごしにメルヴァゾアはイッセーに語り掛けた。
「どちらでもいい。あんたと俺は敵同士ーーーあんたの依代となった子を救う為に、あんたを倒す。それだけだーーー」
そう言って、【
『
オーラを開放した瞬間、零夜の姿が消えた。
黒い異形が影を残すこともなく、その場から消えた。
何かを察したメルヴァゾアは自身の周囲を即座に防護障壁を幾つも展開して防御を固めた。
防御を固めた瞬間、隕石が衝突した様な衝撃が防御障壁を貫通して伝わってきた。
『何て、力だ。だが、解せんーーー兄由来の圧倒的なパワーまでは分かる。だが、それでも我が障壁を貫通する程の衝撃とまではいかないーーー我に何の干渉をした?』
そう言って、さっきから防御障壁を殴り続ける零夜に、幾つもの呪殺術式を飛ばしながら問う。一般の者が、その術式を浴びれば即死するレベルの術式ーーー普通なら回避するのが当たり前だ。
だが、零夜は避けることもなく術式を浴びる。そのまま術式が発動し、零夜を呪い殺すーーー筈だった。
『効かねえよ!
すると、呪殺術式が崩壊し、その術式に使用された魔力が零夜の纏う鎧に吸収された。
その様子を見てーーー
『なるほど、取り込んだ者の力の無効化かーーーだが、障壁を無力化できない辺り、リゼヴィムと同じく無力化できる量が決まっているかーーー』
『大概はーーー無力化できるだがな。叔父さんが俺を警戒して対粛清防御クラスの並の障壁を幾つも展開するせいか、衝撃までしかいかんかーーーイッセー!!』
そう言って、自身の背後にいる弟子を呼ぶ。
「分かったーーー来い、
そう言って、【
宙へと投げられた剣は、突然、紅蓮の焔を発生させるとーーー
そのまま、イッセーの元に落下した。
落下した紅蓮の焔が消えると、そこにはーーーイッセーみたいな赤を基調とした大剣が突き刺さっていた。
『その剣は、まさかーーーはじまりのろくにんに造らせた・・・!!』
『そう。かつて、
「
そう言って、その剣の柄を掴み、構える。
「ドライグ」
『力の調整は任せろ、相棒!!そして、邪神に教えてやれ、
ーーーMaximum Over Boost!!
「ーーー
イッセーの声に反応して纏われる赤い鎧ーーー無限に等しいような量のオーラが赤く、赤く、鎧、剣から漏れ出ていた。
危険と判断したメルヴァゾアは、イッセーに攻撃を仕掛けるも、全て赤いオーラによって焼き尽くされてしまう。
赤いオーラは攻防一体の
「ーーー我こそは、総ての乳を束ねし、
すると、鎧からはーーー
【さぁ、我が夫にして、総ての魔の頂点に立つ者よ】
イッセーの主にして、正妻のリアス・グレモリーの声がした。
それだけではない。
【私の愛しい旦那様。貴方の優しき焔と、我が雷光と共に!!】
【雷光】のバラキエルの娘であり、忌々しい【光の英雄】の妹でもある、零夜と同じ
【私の愛しき赤い龍ーーーイッセーさん!子供達と待ってますね?】
【
【【我らの太陽よ。その優しき光で包んで欲しいーーー】】
後輩にして、猫叉あるいは猫魈と呼ばれる妖怪の少女、塔城白音と、その姉であり、一時はテロリストとして、様々な事件に関わってしまった美女、塔城黒歌
【我が主よ。貴方の困難を、我がデュランダルで断ち切ろう】
【我が夫にして、大切な幼なじみーーー貴方の苦難は私の苦難!共に乗り越えましょ!】
自身の【
そして、イッセーの幼なじみにして熾天使ミカエルのAとなった優しき天使、紫藤イリナ
【我が
【私の英雄よ。どうか貴方の王道を支えさせて欲しいですわ】
【吸血鬼すらも魅了する赤き光。私は貴方の光が無ければ生きてはいけませんーーー】
名門の家系に生まれし吸血鬼の少女、エルメヒルデ・カルンスタイン
【我が王にして、私の愛しき人よ。我が魂を込めて謳います】
旧レヴィアタンの血を受け継ぎ、新たな
【我が大将よ。我らの道行きを示し給え】
【我が友、無限の龍神もお主を慕っている。だから、必ず勝つのじゃ!!】
京妖怪の総大将にして赤き龍に魅了されし女傑、八坂。そして、その娘であり、友の
【私は、貴方の刃。貴方の剣ーーー】
【愚生も同じく、貴方の刃としてお使いください、旦那様】
零夜と同じく弟子にして【狂龍童子】巡剱刃の妹の巡巴柄と【人鬼】の異名を持つ戦国武将の総てを受け継いだ少女、佐竹鳳蝶
【貴方は私の共犯、だからこそ、貴方と永遠にいるわ】
【私もイッセーと共にいるよ。例え、監獄の中でもね!】
ある事件で監獄学院という場所に投獄された時に出会った共犯者にして、イッセーに
そしてーーー
【愚弟!お母様の跡を受け継いで妖精王になったんだ。お母様に恥をかかせたら、承知しないぜ!!】
【我が弟の様な存在にして、我らを導く妖精王。牙の氏族の名に賭けて、貴方と共に、戰場を駆けましょう!!】
【僕の愛しき恋人、イッセー!!二天の龍として、共に青空へ飛び立ちましょ】
イッセーの姉にして【妖精國】の女王モルガンの後継者の妖精騎士トリスタン又はバーヴァン・シーこと兵藤双葉
幼い頃からイッセーを護り続けてきた優しき牙の女傑、妖精騎士ガウェイン改め妖精騎士バーゲスト
二天龍の一角、白龍皇アルビオンの切り裂かれた手から生まれし龍の妖精にして、イッセーの恋人と称する気まぐれな新たな天龍少女、メリュジーヌ
それ以外にも鎧からは様々な女性の声が聞こえる。
その声にイッセーは安堵しながら、次の詠を紡ぐ。
「無限を友として、そして、夢幻の意志を受け継ぐーーー」
無限はオーフィスとリリス、そして、夢幻は赤龍神帝グレートレッドを指す。
「悪魔、天使、堕天使、半神、不死鳥、吸血鬼、鬼、妖怪、人、そして、妖精の頂点に立つ者としてーーー」
そう言って、剣に触れる。すると、そこから一人の魔女が現れた。
【我が王にして、新たな星の剣の担い手よ。私も貴方と共にーーー】
騎士王家の姫君にして、新たな聖剣と造るべく育てられた魔女。イッセーの母である三希ことモルガンから総ての技法を受け継いだ新しき時代の魔女にして聖剣の管理者、ルフェイ・ペンドラゴン
「新たな星の剣よ。我らの征くべき道を示せ!!我が師たる魔神よ!!!我が同胞たる
剣と鎧が共鳴するように赤きオーラが、燃えるように輝き始め、イッセーを、ルフェイを包み込む!!
オーラはまるで太陽のような球体となると、白く輝き始め、そしてーーー
光が収まると、そこにはーーー
【それが、貴様の新たな
『嗚呼。ドラゴンの王である
そう言って、聖剣を掲げたのは龍、魔、そして、妖精を彷彿とさせる赤い鎧の騎士
『
地球、冥界、そして、妖精國の王となったイッセーが妻であり、乳神様の加護を受けた使徒、そして共に戦う仲間の願いの形ーーー
新たな赤き龍の伝説を体現するために進化したイッセーの新たな
その名はーーー
【
『覚悟しろ、邪神メルヴァゾア!!お前の企みもここまでだ!!!』
『クククッ、上等だ!!
再び、
すいません、思った以上にイッセーの禁手の詠唱が長くなった為、また話が伸びます。
やぁ、イッセーをチート化させるとアイディアが止まらなくて、まとめるの大変ですねwww
次回もお楽しみに!
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零夜の真の力
今度は零夜がやらかします。
新たな赤き龍の伝説を体現するために進化したイッセーの新たな
【
『覚悟しろ、邪神メルヴァゾア!!お前の企みもここまでだ!!!』
『クククッ、上等だ!!
再び、
『手始めに数を増やそう!何、貴様らは我を倒した英雄だ!!これくらいは、乗り越えてみせよ!!!』
そう言って、メルヴァゾアから虹色の光が漏れ出す。するとその光は研究施設を包み・・・
『・・・マジかよ』
イッセーは絶句した。
『固有結界・・・それに似た現象だろう。それに、ここにいる全員からメルヴァゾアと同じ反応がある。普通なら無理ゲーだな』
いつの間にか、外に出ていた。
正確には、自身が滅ぼして廃墟と化した国や都市を再現するメルヴァゾアの権能の一つ。自身の力をフルに発揮するために展開した固有結界に酷似した専用の戦闘フィールド・・・そこには、100万体くらいのメルヴァゾアが軍勢と化して零夜たちを取り囲んでいた。
しかも、絶望神サガとORTを霊基に内包した状態で・・・
『カルデアのマスターを絶望に叩き伏せた異聞帯ORTが軍勢として展開しているとか、笑えねぇなーーーガチで世界を滅ぼす気か?』
そう言って零夜は虚空から神々しい光輝と禍々しい暗黒を纏った一振りの剣を呼び出して、その切っ先をメルヴァゾアに向ける。
『それは・・・懐かしいな。かつて、我を討った刃・・・セラとアザゼル、そして、貴様の手によって完成した黒歴史を象徴する
その剣を見て、メルヴァゾアは歓喜する。
何故ならーーーその剣こそ、メルヴァゾアを滅ぼした究極の剣
【
邪神メルヴァゾアを討つために討伐したトライヘキサの骸と剪定等の原因で滅び去った世界ーーー通称、
母、魔神セラセルベスこと荒神零奈が遺した魔神の権能と父、アザゼルが培ってきた
『あの時は油断した。だが、二度も同じガラクタに負けるほど我は、弱くないわ!!!』
全方位から全てを無に返す邪神の権能ーーー
この権能によって、数多の世界が滅ぼされ歴史も、そして、その歴史に存在していたもの総てが消滅した。
その権能が自身に向けられている。
だが、零夜は動揺しないーーーそれすらも想定しているのだから
『そう言えば、あんたに本来の
突如、零夜の周りの空間が歪んだ。
歪みが発生したと同時に黒い本が現れ、その中を開いた。
本の中に書かれている一節が光を帯びた。
《祝え!!総ての
突如、声がした。
まるで、オーマジオウが発したような威厳のある男の声が、その一節を諳んじる。
『師匠、あれを使うのか!?』
それに対して、イッセーが動揺する。
何故ならーーー
『魔神となった時に、俺は、あの世界からは既に戻ることはできなくなった。もう世界の国際条約、法の管轄外だし良いだろ?』
『関係ないと思いますよ。それだけ、師匠の
『関係ねぇよ。とりあえず、イッセー・・・祝え』
『えぇ〜〜。あと、このやり取り、ある意味、あの方に怒られ・・・』
『祝えと言っている!!』
零夜の周りが黄金の光を帯びる。
それを見たイッセーはため息を吐く。
これ、止まる気ないわ。あと、常磐元首相にチクろう。
邪神メルヴァゾアの脅威はもとい、首相として日本を護り抜いた仮面ライダーの王であるオーマジオウこと常磐元首相に、この事を告げようと決意したイッセーは覚悟を決める。
『祝え!! 再び、戦場に舞い戻る神器の魔王の復活を!!!』
イッセーが発した言葉は、ある合図であった。
その言葉と共に零夜も、高らかに宣言する。
『我が身に宿した書こそ、全知全能の神が最期に造った神滅の器なりーーー』
その宣言に反応するように零夜の纏う鎧と剣が黄金に光輝く。
『
オーフィスとグレートレッドに自身が魔王であると宣言する。
『
各神話の神々の王達に自身の力の開放を宣言する。
『我が同胞であり、同じ神を滅ぼす器を宿す者よ!貴公達の力を借り受ける事を謝罪する』
イッセーを含めた
『我が親愛なる妻にして、原初の蛇として全知全能に呪われし魔女よ。夫として、汝の呪いを共に分かち合う事を誓う!!!』
零夜の妻の一人にして、聖書の神に呪われし堕天使、【
『我に王の力を与えし全知全能よ!貴方が見た絶望を、我が希望へと変える・・・故に、見守り続けよーーー』
最期に告げたのは、この神器を創り出した聖書の神にーーー
絶望的な未来は何とかするから、余計な事はするなよと皮肉を込めながら自身の力が正しく使うことを宣言した。
そしてーーー
『
黄金の光が零夜の全てを包むーーー
それと同時に空間の歪みも、この戦闘フィールド全域にまで広がった。
突然、黄金の光が白く、白く、白銀を彷彿とさせるような光に変わるーーー
そして、その光が人の形までに収束するとーーー
今度は、その光を包み込むかのように黒い光の柱が間欠泉のように発生した。
やがて、黒い光の柱が細くなり、消えると、そこにはーーー
『それが、
『仕方ないだろ?この
オーマジオウを彷彿とさせるような鎧を纏った者がいた。
そう、これが荒神零夜が持つ【
その名はーーー
『
【
零夜が宿す
『さぁ、邪神狩りの時間だ!』
メルヴァゾアに向けていた剣を地面に突き刺すと全方位に向けて、赤と白のオーラが展開される。
赤のオーラは焔となり、白のオーラは光となってメルヴァゾアが放った
【全てを焼き尽くす赤き炎よ、全てを溶かし尽くす白き毒よ!天を冠する龍の覇者の威光をもって、全てを蹂躙せよ!!!】
零夜の放つ真言により、その威力はさらに強化され、やがてーーー
それどころかーーー約半数のメルヴァゾアが、その炎と光に巻き込まれて消滅する。
『有り得ん!そのオーラは、おそらく二天龍の力だろうが、ORTとサガを宿した我が再生もせず消滅など・・・まさか、他の神器の力も併用して!!』
『そうだ。
地面に突き刺した剣に、翠色のオーラを流す。
【生命を司る杯よ!消滅した邪神の末端を再生せよ!!】
翠色のオーラが、全方位に展開される。するとーーー地面からメルヴァゾア達がゾンビのように這い出てきて復活したのだ。
何故か、駒王学園の女子制服を着てーーー
『師匠、あれも併用してるですね。
『そうだ。これは俺を裏切ったアイツが発現した力ーーーそのせいで、
制服を着たメルヴァゾア達に命令を告げると、無言で頷き、先程のオーラのぶつかり合いで消滅しなかったメルヴァゾア達に襲い掛かる。
『
『だからこそ、諸外国や他の神話ーーー身内すらも、この力を恐れて使用を制限させられたからな~あと、お前の敵は俺だけじゃないぜーーー』
零夜の挑発に、メルヴァゾアが警戒した。何故ならーーー
兵藤一誠は、何処だ!いつの間にか姿が見えぬし、感知もできない!!
まるでーーー存在自体も、この世界から消えた・・・
その時、メルヴァゾアの身体から一振りの刀が内部から出てきたように突き出てきた。
『いつの間に・・・』
自身の背後を見ると、そこにはーーー赤いローブに妖精の羽が生えた姿をしたイッセーが自身に刀を突き刺した状態でいた。
「
『鎧だけでなく、そのような
「能力の調整をした結果だ。あとトリアイナは、俺がただの赤龍帝だった頃の話だろ?強化された意味合いも込めてトライデントに呼び方を変えたーーー」
そう言って、イッセーはメルヴァゾアを、突き刺した刀を抜いて納刀する
『我の身体を貫くとは、さぞ力を持った神刀と見た銘は?』
「
そう言って、先程の鎧姿に戻る。
『師弟揃って化け物め!!だが、それでこそーーー我を討った英雄達だ!!!お前たちを倒し、我が眷属として永遠に酷使してやろうーーー可愛い人形のように愛でがいがある!!!』
『容姿は可愛い美少女なんだけど、中身が邪神なのがなーーー』
そう言って、イッセーは剣を構えーーー
『あんたを倒し、依代の子を救う!!』
『やってみろ!今度は、我が貴様の全てを奪い、支配してやる!!!』
再び、イッセーとメルヴァゾアの激闘が再開した。
今回は、零夜が本来使う神器の禁手化を焦点とした形の回になりました。あと、禁手化のモデルはオーマジオウです。
ちなみに、イッセーのチクりによって、戦いが終わった後、零夜はオーマジオウ、親友の光の英雄達に折檻されたとかwww
次回でメルヴァゾア戦最後の予定です。長くなってすいませんがお付き合いを!
次回もお楽しみに!!!
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決着、そしてーーー
最後の方は、次回の主要キャラクターを登場させる予定です。
依代に宿って復活したメルヴァゾアに対して、
イッセーとメルヴァゾアが切り合っている様子を見ながら、零夜もメルヴァゾア達を相手に奮戦する。
『流石は、最強の邪神として恐れられていただけはある。完全に復活した訳でもないのに、攻撃力と防御力が、既に龍神クラスだ』
そうボヤきながら、零夜はメルヴァゾア達の集中砲火を、自身の両手に展開した小型防御魔方陣で防ぎ、周囲に反らしていた。反らされた攻撃は、自身を取り囲んでいる他のメルヴァゾアに直撃し、消滅させていた。
『貴様こそ、攻撃を反らす直前に、手に展開している魔方陣を使って、我の攻撃を解析し、我が放った攻撃以上の出力に引き上げて、我の末端達に直撃させている。お陰で想定した以上の出力での攻撃なので、防ぎ切れずに消滅している。それに、加えてーーー』
そう言って、消滅したメルヴァゾア達がいた所にセンサーを向けるとーーー
『ーーー命令受諾。目標、敵メルヴァゾア勢。攻撃、開始ーーー』
地面に展開された魔方陣から駒王学園の女子制服を着たメルヴァゾア達が現れ、制服を着ていないメルヴァゾアーーーつまり、自身の制御下にあるメルヴァゾア達に襲撃を掛けていた。
『我の命令すらも弾くとはーーー兵藤一誠の乳に対する執着心以上に、貴様も変態だな・・・我が甥よ』
『まぁ、俺の性癖なもので・・・イッセーの乳は勿論のこと、ヴァーリのラーメン愛以上にこだわりがある』
そう言って、零夜は自身の隣に視線を向ける。
その視線の先には、メルヴァゾアとは違う黒髪の女性が立っていた。
無論、駒王学園の制服を着た状態で・・・
『制服を着たメルヴァゾア達の指揮を頼むわ~〜女体化した俺・・・』
『えぇ。任せて・・・さて、
そう言って、制服を着た女性ーーー女体化した零夜こと零香は、同時に腰に差してある一振りの黒刀、
その様子にイッセーはいつも以上にドン引きする。
『流石、師匠。俺以上に変態で気持ち悪いーーー』
『何故、相棒を含めた今代の
ドライグは、その光景にトラウマを再発、発狂し掛かっていた。
イッセーは自他共に認めるおっぱい馬鹿。
ヴァーリは、それに匹敵するラーメン馬鹿ーーー彼らは、その度が過ぎた性癖やこだわりによって、様々な奇跡を引き起こしてきた。
例えば、ロキ戦における乳神様、そして、麺神と呼ばれるラーメンを司る神の降臨。その神々の力によって、ミョルニルのレプリカの覚醒は勿論のこと、イッセーの龍神化、ヴァーリの魔王化等、奇跡とも言える超常現象を引き起こしてきた。
そして、零夜はーーーアザゼル由来の厨二病に加えて、ある性癖を持っていた。
それが、制服。学生服は勿論のこと、事務服といった仕事服、軍服といった戦闘服、その果てに囚人服や奴隷服といった辱めに合うようなものにまで興奮してしまう変態だった。
興奮してしまうだけならいい。
実際、よくは無いが・・・
だが、この零夜が、流石はイッセーの師匠と呼ばれる由縁があるとすればーーー他人が着ている制服を、もし自分が纏ったら、どうなってしまうのかと妄想し、やがては、それを纏い、その妄想したシチュエーションを実際に行って、色々なものを発散する、イッセーとは別ベクトルの変態であった。
この性癖で、例に挙げるとすれば、もし、自分が奴隷として捕まり、奴隷服や貫頭衣といった粗末な衣服を着せられた上に奴隷商や奴隷市場で物同然に扱われた上で売られて、その売られた先であらゆる辱めを受ける妄想を、実際に体験し、そこで得た色々な快感を力に変えて、攻め込んできた旧魔王派の軍勢を一人で滅ぼしたり、妻のキリカと同じ囚人服を纏う事で、そこで生じた特別な
ちなみに、自分から奴隷になり行くことから察せられると思うが零夜は重度のMである。
その原因が、幼い頃に姫島家に預けられた事が関係しており、お世話になった朱璃さんとバラキエルさんの夜の営みを、偶々見てしまった。それが朱璃さんにバレた結果、ある英才教育を受けることとなってしまい、その才能を開花させたことにあるらしい。
『兵藤一誠の乳神といい、ヴァーリ・ルシファーの麺神といい、そして、貴様の制服神といい、善神群は、何故、イロモノばかりいるんだ!!』
自身の宿敵である『E×E』の善神群による理不尽な奇跡に、とうとうブチ切れたメルヴァゾアが、先程以上の出力の砲撃を絶え間なく連発して放ってきた。
流石の零夜も、反らす事はせずにーーー
『
アザゼルが考案した人工神器の一つである
『無駄だ!!!この砲撃には、防御貫通の効果がある。無惨に焼かれて仕舞え!!!』
砲撃が命中ーーーメルヴァゾアが言った通り、その砲撃は楯を全て呑み込んだあと、展開していた防御結界を砕き、中にいた零夜を呑み込みーーー
『ぐぁあああああ!!!』
焼き尽くしていた。
それを見たイッセーが、助けに入ろうとするが・・・
『隙を見せたな、死ねぇ!!!』
メルヴァゾアは武装爪を展開し、そこから光の斬撃をイッセーに飛ばす。
その斬撃はイッセーに直撃し、大爆発を起こした。
巨大な黒煙が発生し、周囲が真っ暗となる。
メルヴァゾアは確信する・・・
今の斬撃は、確実に仕留めた。
あとは、その身体を我が取り込めば・・・
メルヴァゾアは、黒煙に向かって歩み出す。
無論、各種センサーや武装を展開、奇襲を警戒しながらイッセーの所に向かう。
そう言えば、女体化した零夜は、何故カバーに入らなかったのだ?
ふとーーーメルヴァゾアの中で疑問が浮かび上がった。
そう、本体である零夜が攻撃で消滅。イッセーも攻撃をモロに喰らってしまい、倒れているのにーーー何故、他の我との戦闘を止めない?
まさか!!
『上か!?』
そう言って、武装を展開し、自身の上空に向かって一斉に放つ。
『マジかよ!?』
イッセーは、絶句した。
まさか、すぐに気付くとは・・・・
上空から奇襲を掛けたイッセーは、メルヴァゾアが展開した武装攻撃を、咄嗟に回避する。
『貴様の纏っている装備。まさか、いつもの鎧ではなく、パワードスーツーーー確か、インフィニットストラトスだったか?』
イッセーが、先程、纏っていた鎧ではなくーーーパワードスーツ、特に零夜の妻である束が造ったインフィニットストラトスに酷似したパワードスーツを纏っていた。
『確かに、俺の専用機は束さんに開発してもらっているが、それではない。さっきの
そう言って、イッセーは腰の辺りにマウントされた大刀ーーー
『ドライグ!俺の存在を倍加!!一気にキメるぞ!!!』
『任せておけ、相棒!!』
常人では認識できない速度で、再度上空に飛翔するイッセー
イッセーを今度こそ、仕留めるためにメルヴァゾアが標準を定めようとセンサーを向けた
《Phantom Boost!!》
だが、信じられない事が起きた。
『馬鹿な!?我に匹敵するぐらいの分身だと!?』
メルヴァゾアが驚くのも無理は無かった。突如、センサーに映し出された大量の兵藤一誠の反応があった。
突然、空に現れた兵藤一誠達
その全部が、メルヴァゾアと同じ本人であり攻撃体勢を取っていた。
『全部、俺だけどな・・・じゃ、トドメは師匠に任せて、周りのものを、片付けるかーーー
メルヴァゾアに向けて放たれるは赤き龍の群れによる特攻とも言える超音速突撃
まるで、流星群とも言える集団突撃は周りにいるメルヴァゾア達を残さず破壊していった。
突撃の余波ですら、粉々に砕かれるメルヴァゾア達
それを見たメルヴァゾアの一体が、ある決断をする。
『流石に、このままでは不味い。口惜しいが撤退を・・・』
「誰が撤退させると思う?」
『荒神零夜!?生きていたのか!?』
「まぁ、零香が入れば俺自体の復活は容易だ。それに、人格コアを転移させて逃げるから司令塔の機能を有した奴が誰かは分からなかったが、今のお前さんだけ、他のメルヴァゾアと違い、逃亡という行動をとった。つまり、
そう言って、メルヴァゾアの前に現れる零夜
その格好はオーマジオウみたいな鎧ではなく・・・
『我を倒した時の格好ーーー囚人服か。それに、その装備している黒き大砲ーーー
「嗚呼。キリカの囚人服に、お前を滅ぼした
かつて、メルヴァゾアを滅ぼした零夜の切り札であり、バベルの塔を模した
「ーーー
『我を穿つか。恐ろしいものを生み出しよってーーー』
黒き大砲を持っているのにも関わらず瞬時に、必殺の間合いに入った零夜はメルヴァゾアのコアとなる部分に
「ーーーこれ以外の機能は凶悪でな、あんまり使いたくなかったよ」
そう言って、兵装を解除すると、メルヴァゾアのコアが手元に残る。
依代からコアが抜かれた影響なのか、敵対しているメルヴァゾア全機の動作が止まっていた。
依代となった子を束達の所に転移させた零夜は、コアに向かって話しかける。
「俺の勝ちだ。叔父さんーーー」
『口惜しいが、そうだな。だがーーー』
「また、復活するか?どうせ、今回もアイツの手引きだろうが、宣言しよう。それでも、俺たちが勝利するーーーさっさと停止しな!」
そう言って、零夜は、コアを握り潰した。それに応じて、敵対していたメルヴァゾア達の稼働が完全に停止した。
「さて、帰るか。ずいぶん、時間が立ったしーーー帰ったら、俺の誕生日パーティーでもするか。イッセーも来るだろう?」
「そうですね。この世界と、彼女達はどうします?」
「しばらく、神獄界で管理する。あと、依代となった子を含めたメルヴァゾア達の世話、お前に一任するわ」
「えっ!制服を着た子達も機能停止したんじゃないですか!?」
「嗚呼。依代の中にある人格を司るコアは潰したが力は残ってる。彼女がいる限りは、完全に止まった訳じゃないーーーアイツがメルヴァゾアの力を持っている以上、こっちもメルヴァゾアの力をある程度持っていた方がいい」
そう言って、零夜はイッセーの肩を叩く。
そしてーーー
「頼むぜ、ハーレム王。この子達も幸せにしてやってくれ」
イヤらしい笑みを浮かべながら、イッセーに面倒事を押し付けるのであった。
総ての後処理が終わり、零夜がイッセー達と神獄界に戻った頃ーーー廃墟となった研究施設
「ハァハァーーー何とか、奴らの手から逃れる事ができた。おのれ!荒神零夜!!兵藤一誠!!貴様たちさえ、居なければ!!!」
そこで、イッセーと交戦した邪神メルヴァゾアの使徒が息を切らしながら、悪態をついていた。
「急いで、教祖様に連絡をーーー」
「その必要はない。あと、お前の役目も終わりだ」
突然、若い男の声がした直後に、使徒は意識を失った。
まるで、人形のように動かなくなっていた。
声を発した男は、
すると、使徒の脳が光に包まれる。その光は男の手に吸収される。
光が収まると、脳を掴んでいた使徒を、まるでゴミを捨てるような形で投げ飛ばして放棄した。
「これは、これは・・・幾ら人形だったとは言え、雑に扱いし過ぎでは?」
突然、別の男の声がした。
「もう嗅ぎつけてきた。いや、コイツは囮か?」
「ええ。師匠が、あんたを炙り出すために、わざと、この人形を見逃しましてーーー」
そう言って、男の前に現れたのは、推定、二十代後半の黒髪の青年で、黒いロングコートに一振りの黒い太刀を帯刀している。
男は、この青年の正体に心当たりがあった。
ちなみに、男の格好は白いロングコートに銀髪、一部に金のメッシュが入っている。
「初めまして、
「不要だよ、
「師匠のクローンにして、最大の宿敵。元
こうして、零夜の一番弟子にして、最強の転生者ハンターの黒鉄
今回でメルヴァゾア戦、決着しました。
次回は、その戦いのあとに起きた零夜の一番弟子と零夜最大の宿敵との邂逅話を送りします!!
次回もお楽しみに!!
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