HELLSING D×D (愛狂者)
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1話

勢いで書いてしまった。後悔も反省も真空のようにありません。


「アーカード様、お手紙でごさいます。」

 

豪華な屋敷の一室でアーカードと呼ばれた長髪の黒髪で肌が病的な程白く目は血のような赤い色した瞳の青年が隣の執事から手紙を受け取り読む。そのまま一通り読むと手紙への視線を隣の執事へと向ける。

 

「明日、グレモリー家の次期当主リアス・グレモリーとフェニックス家三男のライザー・フェニックスがレーティングゲームをするみたいだな。これは、それの招待状か。ウォルターこいつらはどういった意図でゲームをすると思う?」

 

「私の考えで申し上げますと恐らく政略結婚ではないか、と」

 

ウォルターと呼ばれた執事がそう答える。

ここまでの会話を聞けば分かると思うがこの世界はハイスクールD×Dの世界だ。しかも俺はHELLSINGのアーカードとして転成してきた。死んでから転成するまでの短い意識の中で神様の声っぽいのが聞こえてきて、転成するならどんな特典がいい?と聞いてきたので死ぬ30分前まで読んでいた。何故か死因は分からない。そしてHELLSINGのキャラのアーカードになりたいと、願ったらこういった感じで転成した。もちろん転成して赤ん坊に産まれた時は驚いた。しかも、母親がまさかのインテグラだったから尚更なわけだ。 さらにHELLSINGキャラのほとんどが味方なわけだから何も言えない。

 

「アーカード様、以下が致しなさいます?」

 

おっと、少し説明でウォルターの事を忘れていた。

 

「そうたな、私としてもかの魔王の妹君であるリアス・グレモリーと三男坊であるとはいえ、フェニックス家の者のである2人の実力が知りたい。ウォルター、インテグラはこの事を知っているのか?」

 

「ええ、もう既に知っておられたうえでアーカード様だけて行けと。もう既にレーティングゲームに行けるよう支度を手配しております。」

 

「そいつは、上々。ウォルター他の眷属を呼べ。出掛けるぞ。」

 

「はっ。畏まりました。」

 

アーカードはそう言って立ち上がると、ウォルターを引き連れてそのまま部屋を出る。

 

 

 

「エェェェイィィィイメェェェエン!!!!」

 

部屋を出ると同時にアーカードに飛び込んでくる大声と無数の銃剣(バヨネット)。そしてそのままよける間も無くアーカードに突き刺さっていく。 アーカードの周りは血の池となっている。

 

「毎日威勢がいいな、アンデルセン」

 

しかし、銃剣(バヨネット)が刺さっている状態でも何事もなかったように振る舞うアーカード。

 

「フンッ!」

 

銃剣が刺さっているのにも構わず笑いながら神父服を着た大柄で顔が厳つい男に話しかけてくるアーカードにイラついたのか鼻を鳴らす神父、アレクサンド・アンデルセン。

少しの間睨み合っているうちに、

 

「うっひゃあ!毎日飽きないねえ。2人とも」

 

そう言いながらアンデルセンの後ろから少年が現れる。しかも驚いたことに少年にまさかの猫耳が頭に生えている。

 

「相変わらずだねえ」

 

さらに体の右半分が怪しげな模様を刻みこみ死神を連想させるような大鎌をもった褐色肌の女性、ゾーリン・ブリッツを先頭に複数の人達が歩いてくる。

これら全ての人数がアーカードの眷属である。

眷属とは、主となる悪魔が人間を初め、他の種族を悪魔へ転成させる悪魔の駒(イーヴィル・ピース)と呼ばれるものを使い転成した悪魔の事である。また、悪魔にも使えることが出来る。悪魔の駒(イーヴィル・ピース)で眷属になった者は主となる悪魔の部下と考えれば大体合う。さらに、悪魔の駒(イーヴィル・ピース)には女王、戦車、僧侶、騎士そしれ兵士。前から1、2、2、2、8の数ずつある。

アーカードの眷属は女王1人、戦車2人、僧侶も2人、兵士が3人の8人である。

 

「それで。私らを呼び出した訳はなんだい?アーカード」

 

「明日、あの有名な魔王の妹にしてグレモリー家の次期当主とフェニックス家の三男坊がやり合うつもりらしい。私達らそれに招待されただけだ。」

 

「たかがそんなものに行くのかい?」

 

怪訝そうに顔を顰めるゾーリンにアーカードが何が面白いのか笑い出す。

 

「クックックックックックックッ。ああ、たかがそんなもののために行くのだ。ゾーリン。あのグレモリー家の次期当主の眷属にかの有名な赤龍帝が加わったらしいからな」

 

赤龍帝という言葉を聞きその場にいる皆に少しの驚愕が走る。

 

「へえ。つまりその赤龍帝を見に行くって訳だ」

 

猫耳の少年、シュレディンガーが面白そうに両手を頭の後ろで組んで笑っている。

 

「そうだ。これを見逃す訳が無い。」

 

シュレディンガーの笑いに誘われてかアーカードも笑みをもっと深める。

「どうせあれでしょ。見た後に話しかけて殺るんでしょ。アーカードの旦那もとんだ戦闘狂すっねえ」

 

そこに聞こえて来るのは男の声。しかし声の発生源は金髪の気弱そうな女性がいるだけ。

 

「婦警、うるさいぞ」

 

「い、いや。私じゃないですよ」

 

「そうだぜ、旦那。勝手に嬢ちゃんのせいにすんじゃねえよ」

 

婦警と呼ばれた女性、セラス・ヴィクトリアは急に自分のせいにされ、タジタジになりながらも否定し、さらにセラスから先程の声が聞こえてくる。

 

「婦警、どうでもいいからそれを黙らせろ。」

 

「おいおい、旦那。それは無いぜ、それは。俺にも名前ってもんがあんだからよ」

 

「さっさと支度しろ」

 

セラスから聞こえてくる声を無視して話を進めるアーカード。決して聞こえてくる声の主の名前を忘れたわけでは無い。明日レーティングゲームへ観戦しに行くからだ。そう、決して声の主の名前を忘れたわけでは無い。

 

ちなみに聞こえてくる声の主の名前はピップ・ベルナドットである。

 

少しグダグダ感があったようだがアーカードの一声で皆が支度をするため解散して行く。そしてアーカードは笑みを浮かべながら自室へ向かう。そしてさらに向かうため。向かうは、明日行われるレーティングの会場へ。

 

 

 

「ああ、楽しみだ。聞けばあの赤龍帝を眷属にしたというではないか。明日、赤龍帝を眷属にしたというグレモリーを見極めてやろう」




どうでしたか?


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2話

お待たせしました。


レーティングゲーム当日、アーカード達は会場の入り口に来ていた。

 

「アーカード・ヘルシング様ですね。御一行様方達もよくぞおいでなさいました。どうぞこちらへ」

 

アーカード達が着いたと同時に迎えにきた受け付けが恭しく頭を下げ、会場へ案内していく。

観客席に立ち入るとそこに招待されていた様々な来賓の悪魔達が騒ぎたす。

 

「あれが、ヘルシング家次期当主アーカード・ヘルシングか・・・」

 

「うむ、噂に聞いていたとおり中々見所があるな・・・」

 

「ふんっ。あんな若造が・・・。何故当主は来ない?」

 

など、色々な囁き声があちらこちらから聞こえてくる。

アーカード・ヘルシングーーーーーヘルシング家。

それは、ここ数十年で拡大してきた家柄だ。爵位は伯爵である。その背景は、簡単だ。前代当主がヘルシング家の方針の切り替えでいいまでの何処にでもある経営から一転して化け物狩りを主体としたからだ。

そして声を無視しながら案内人に着いて行くと前から紅の色の髪の男が歩いてくる。

 

「これは、アーカード君。私の妹のゲームを見に来てくれたのかい?」

 

「これは、魔王サーゼクス・ルシファー様。ご機嫌麗しゅう。御招待のお手紙を頂きましてね」

アーカードが頭を下げる。それに合わせて他の一同も頭を下げる。

魔王、名の通り悪魔の王。

そして目の前の男性が魔王であるサーゼクス・ルシファーだ。

しかし、今サーゼクスはリアス・グレモリーのことを妹と言った。無論これにもわけがある。

昔に悪魔、天使、堕天使をまとめて呼称する三大勢力で戦争があった。しかしそこに二天龍と呼ばれる他のドラゴンよりも遥かに強い2頭のドラゴンが現れそこで争いを始めた。

これにより三大勢力は一先ず停戦としドラゴン達をなんとかすることになった。

そして二天龍は三大勢力の天使陣のトップである神が創り出した神器(セイクリッド・ギア)というものに封印され、戦争は終結した。

その時に4人いた魔王が亡くなり、それに慌てた悪魔達は強い悪魔を魔王に据え置いた。そのうちの1人がサーゼクス・ルシファー。つまり、ルシファーは役職名であり、本名はサーゼクス・グレモリーである。このことから、リアス・グレモリーはサーゼクス・グレモリーの兄であるということが伺える。

 

「そうか。ところでインテグラ殿は?」

 

「依頼でございます。よって私共が参上致しました。」

 

「それは御苦労。あ、そうだ。せっかくだからこっちに来て見てみないかい?噂でも有名な君のことだから少し興味を持ってね。ほら、リアスと同じ今期の若手悪魔であるから」

 

先程から変わらず優しい笑みをうかべている魔王の発言に周りの悪魔達が騒ぎ出す。

 

「なっ!魔王様!それは些か度が過ぎますぞ!いくら冥界に貢献しているからとて流石にこのようなことは見逃せませんぞ!」

 

「ええ、その通りです。私はただの悪魔ですから。流石に魔王様の御提案に乗っても目立つことは今避けたいので」

 

サーゼクスに物申した悪魔に便乗するようにアーカードも答えるが、その答えを聞いて周りの悪魔達は、

 

『いや、もう、若手悪魔が魔王様に声を掛けられている時点で無理だろ!』

 

と揃えて心の中で叫んだ。

そのあと2、3個質問がサーゼクスからアーカードへされた。

 

「それでは魔王様、私はこれにて失礼致します」

 

「うん、呼び止めてすまないね。ゆっくり楽しんでいくといい」

 

「感謝いたします。それでは」

 

サーゼクスから離れたアーカード達は自分たちの用意されてる席へと向かう。ちょうどアーカード達が席に着いたと同時にアナウンスが流れる。

 

『皆さま。このたびグレモリー家、フェニックス家のレーティングゲームの審判役を担うこととなりました、グレモリー家の使用人グレイフィアでございます。我が主、サーゼクス・ルシファーの名のもと、ご両家の戦いを見守らせていただきます。どうぞ、よろしくお願い致します。さっそくですが、今回のバトルフィールドはリアス・グレモリー様とライザー・フェニックス様の意見を参考にし、リアス様が通う人間界の学び舎『駒王学園』のレプリカを異空間に用意しました。両陣営、転移された先が本陣でございます。リアス様の本陣が旧校舎のオカルト研究部の部屋。ライザー様の本陣は新校舎の生徒会室。『兵士』の方は『プロモーション』をする際、相手の本陣の周囲まで赴いてください』

 

 

 

リアス・グレモリーはレーティングゲームの説明を聞きながら熟考していた。

今回、グレモリー家当主とフェニックス家当主がこちらの意向を無視して決めたものだ。

私だって家ののことに関することだから結婚は覚悟してるわ。けど、せめて結婚相手ぐらいは自分で選ばさせて欲しい。フェニックス家当主には悪いけど、ライザーはあまり自分のタイプでは無い。ましてやライザーは私の事をグレモリー家次期当主としてしか見ていない。私はリアス・グレモリーとしてみてほしいわ。

でも、それはゲームに、負けた時だけ。私は、ううん。私達はそうならないためにも絶対負けはしない。ライザーになんか負けて溜まるものですか。

しかも、今回のゲームに最近台頭してきたヘルシング家の若手悪魔の次期当主、アーカード・ヘルシングが見にきてるみたいじゃ無い。無様な負け姿は見せられないわね。何としてでも負けるわけにはいかない。朱乃や裕斗や子猫、イッセー、アーシアのためにも。

 

 

 

『それでは開始いたします。なお制限時間は特にございませんので・・・・・・それでは、ゲーム開始です』

 

 

 

そうしてゲームは始まる。




主人公はアーカードに近い考え方をしていますが、一応オリ主なのでアーカードとは少し違います。


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