荒神を喰らうドクター (サツキタロオ)
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おまけ
ロドスのドクター達


キャラ紹介
ゴッドイーター編


レイヴン・アグレッサー

[イメージCV]小野賢章

[コードネーム]raven

[性別]男

[役割]前衛

[戦闘経験]3年

[出身]不明

[誕生日]12月13日

[種族]人間

[身長]186.1cm

【鉱石感染状況】非感染者

[オラクル細胞適合率]甲

[血の力]増幅

[バーストアーツ]有明月夜・宵闇の月・テンペスター

[神機]ヘヴィムーン・レイガン・シールド

 

[血の力]

AGEで唯一レイヴンだけが持っている血の力。血の力は『増幅』、自身のバースト時間と味方のバースト時間を高める。リンクバーストでも同様の効果がある。

本来ならブラッド隊しか使えないが、何故レイヴンが使えるかは不明。

 

[個別情報]

ロドス・アイランドのドクター。チェルノボーグの秘匿施設にて昏睡状態になっていたが、あるミナトのアグレッサーに引き取られ、対抗適応型ゴッドイーター(AGE)にされた。AGEになった際に、自身の記憶を全て失い、同じAGEの仲間達にレイヴンという名を与えられた。

指揮官としての能力は全て失ってしまったが、オラクル細胞の適合率が異常に高く、素手でオウガテイルを圧倒すると噂されている。

 

[個別情報2]

彼は基本的に自分より他人を優先する傾向がある。

記憶喪失な上、AGEである為世間知らずで、鉱石病の事や天災の事も知らなかった。ただアラガミの知識は多少ある。

アラガミの状態や戦闘方法を見ただけですぐに記憶する記憶力も持つ。

 

[個別情報3]

レイヴンは渡鴉の英名、響きがいいので気に入っている。

時々神機に話しかけている所が見られる。

誕生日はゴッドイーター3の発売日と同じ。

 

[ゲーム性能]

体力Lv10

オラクルLv5

スタミナLv9

敵体力視覚化Lv10

ユーバーセンスLv10

アイテム効果LV8

アイテム使用速度Lv6

近接攻撃力Lv10

[B]近接攻撃力Lv10

防御力Lv5

全力攻撃Lv10

剣の達人Lv10

ふんばりLv10

アスリートLv10

バースト時間Lv10

[B]近接攻撃体力吸収Lv10

[B]捕喰時獲得弾数Lv10

救命対象バースト化Lv10

受け渡しバースト化Lv10

[B]オラクル吸収量Lv10

 

 

デューク・アグレッサー

[イメージCV]小林千晃

[コードネーム]duke

[性別]男

[役割]前衛

[戦闘経験]3年

[出身]クルビア

[誕生日]2月19日

[種族]ループス

[身長]179cm

【鉱石感染状況】非感染者

[オラクル細胞適合率]丙

[バーストアーツ]デッドエンド・凶渦の雷光・風刃旋光

[神機]ショートブレード・ショットガン・シールド

 

[個別情報]

ロドス・アイランドの見習いオペレーター。種族はループス。あるミナトのアグレッサーに引き取られ、対抗適応型ゴッドイーター(AGE)になった。レイヴンに名前を与えたのも彼で、AGE達のまとめ役になっている。オラクル細胞との適合率は高くは無い。戦術を考えるのが得意で、指揮官として後衛に回る事もある。

 

[個別情報2]

仲間思いで熱血漢。神機の扱いはかなりの腕。銃身はあまり使わないのは、よく誤射してしまうかららしい。脳筋気味でよく突っ込んではよくダメージを食らうので、回復錠は他のゴッドイーターより多めに持つ。たまに任務でアラガミと戦う時が一番楽しいらしい。仲間が倒れたら真っ先にリンクエイドしてくれる。

 

[個別情報3]

デュークとは公爵の英名。

ロドスのAGEでは一番話しかけやすいので、ロドスに入ったら真っ先にデュークと仲良くなるのがおすすめ。

誕生日はレイジバースト発売日と同じ。

 

[ゲーム性能]

体力Lv8

オラクルLv8

スタミナLv8

カリスマLv10

近接攻撃力Lv10

被ダメージカットLv4

コンボマスターLv10

[B]コンボマスターLv10

復讐への憤怒Lv10

友情Lv10

アスリートLv10

生存本能Lv10

全力攻撃Lv10

移動速度Lv7

近接攻撃速度Lv2

アイテム効果Lv7

アイテム効果持続Lv7

名医Lv10

救命回復量Lv10

誤射抑制Lv-1

 

 

クロエ・アグレッサー

[イメージCV]竹達彩奈

[コードネーム]chloe

[性別]女

[役割]前衛

[戦闘経験]4年

[出身]ボリベル

[誕生日]2月4日

[種族]ペッロー

[身長]166.8cm

【鉱石感染状況】非感染者

[オラクル細胞適合率]乙

[バーストアーツ]カットバックフリップ・スターダストレイン・デスブリンガー

[神機]チャージスピア・レイガン・タワーシールド

 

[個別情報]

ロドス・アイランドの見習いオペレーター。種族はペッロー。あるミナトのアグレッサーに引き取られ、対抗適応型ゴッドイーター(AGE)になった。レイヴン達よりも先にAGEになっている。とりあえず気になった事はなんでもやっていき、後先を考えない性格。豊満なボディでいつも注目を浴びるが本人は知らない。

 

[個別情報2]

誰にでも優しく、誰にでも敬語を使うが、仲間の前ではフランクに話す。オラクル細胞との適合率もレイヴンの次に高いので、ゴッドイーターとしての実力も強い。銃を好んで使い、アラガミバレット入手後、即座にリンクバーストしてくれる。スタミナは多くないが、すぐ立ち直る。

 

[個別情報3]

クロエは若草や若枝を意味している。

昔の事はよく覚えておらず、あまり楽しくは無かった事は覚えているらしい。

誕生日は無印ゴッドイーターと同じ。

 

[ゲーム性能]

体力Lv8

オラクルLv10

スタミナLv2

カリスマLv6

アスリートLv7

防御力Lv10

バースト時間Lv5

整息Lv10

無我の境地Lv10

銃攻撃力Lv10

[B]銃攻撃力Lv10

誤射抑制Lv1

オラクル吸収量Lv5

乱戦時攻撃力Lv4

捕食吸収量Lv7

敵活性化抑制Lv5

器用Lv10

全行動スタミナ効率Lv10

トリガーハッピーLv10

銃特殊行動速度Lv10

 

 

バッツ・アグレッサー

[イメージCV]斉藤壮馬

[コードネーム]Butts

[性別]男

[役割]前衛

[戦闘経験]3年

[出身]カズデル

[誕生日]11月14日

[種族]サルカズ

[身長]179.4cm

【鉱石感染状況】非感染者

[オラクル細胞適合率]丙

[バーストアーツ]インフェルノラッシュ・ディストピア・ブラッディクロー

[神機]ヴァリアントサイズ・アサルト・バックラー

 

[個別情報]

ロドス・アイランドの見習いオペレーター。種族はサルカズ。あるミナトのアグレッサーに引き取られ、対抗適応型ゴッドイーター(AGE)になった。レイヴン達とは一日遅れでAGEになった。

 

[個別情報2]

お調子者で、よく外の出来事を見て、レイヴン達に伝えている。オラクル細胞との適合率はギリギリ丙範囲だが、根性と努力でクロエと同等の力を持っている。

 

[個別情報3]

ロドスのAGEの中で唯一名前に意味が無い。

聴力が良すぎてコンゴウの親戚と馬鹿にされている。

誕生日はゴッドイーター2と同じ。

 

[ゲーム性能]

体力Lv7

オラクルLv1

スタミナLv10

欲張りLv10

移動速度Lv9

近接攻撃力Lv10

近接特殊攻撃威力Lv10

ハイドアタックLv10

隠密集団Lv10

[B]体力自動回復Lv10

ふんばりLv10

弾丸マスターLv1

生存本能Lv10

駆除技術Lv10

ガード速度Lv10

[B]ヘイト低下抑制Lv10

近接特殊攻撃STLv8

奉仕の心Lv-10

敵活性化抑制Lv10

アクロバットチームLv10




ゴッドイーターの仕事は大変。


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メインキャラ紹介

オリキャラしか無いです。

ヒロインの詳細は実際にプレイしてどうぞ
ストーリーが進むにつれて項目追加していきます。

1月29日 追記:プレデタースタイル・特殊ボイス追加


 

レイヴン

【基礎情報】

【CV】小野賢章

【コードネーム】レイヴン

【性別】男

【戦闘経験】3年

【出身地】不明

【誕生日】12月13日

【種族】人間

【身長】186cm

【オラクル細胞適正】SS+

【使用神機】ヘヴィムーン・レイガン・シールド

【鉱石病感染状況】メディカルチェックの結果、非感染者に認定。

 

【能力測定】

【物理強度】卓越

【戦場機動】標準

【生理的耐性】欠落→優秀

【戦術立案】欠落→標準

【戦闘技術】優秀

【アーツ適性】優秀

 

【プレデタースタイル】

【CHARGE】壱式

【QUICK】弐式

【COMBO】弐式

【STEP】シュトルム

【AIR】レイヴン

 

【特殊ボイス】

【任務開始:旧市街地 礼拝堂】俺一人居れば、敵なんざいねぇよ。

【任務開始:旧市街地 礼拝堂(後期)】みんな、行くぜ!

【敵発見:オウガテイル種】軽く叩き潰してやる!

【敵発見:ヴァジュラ】こんなの俺の敵じゃねぇ!

【敵発見:ヴァジュラ(後期)】あの雷撃には注意しないとな…

【敵発見:ハンニバル種(後期)】見つけたぜ不死のアラガミ!

【敵発見:ディアウス・ピター(後期)】さて、どう来るか…

【敵発見:アリウスノーヴァ(後期)】なんてプレッシャー…だが…負けない!

【敵発見:アヌビス(後期)】やっと出会えたな…覚悟しろ!

【敵発見:神融種(後期)】恐ろしい見た目だな、だが恐れはしない!

【敵発見:クロムガウェイン(後期)】双腕を持ったアラガミ!?

【敵発見:マガツキュウビ(後期)】ちょっと好きになれないな…!

【敵発見:紅蓮のオロチ(後期)】命賭ける時が来たみたいだな!

【敵発見:アモル(後期)】あのアラガミは…!逃がすか!

【アモルに逃げられた】逃げられた!畜生ッ!

 

R

【基礎情報】

【CV】内山昂輝

【コードネーム】R

【性別】男

【戦闘経験】11年

【出身地】クルビア

【誕生日】不明

【種族】ループス

【身長】170cm

【オラクル細胞適正】S+

【使用神機】バイティングエッジ・スナイパー・バックラー

【鉱石病感染状況】不明

 

【能力測定】

【物理強度】優秀

【戦場機動】卓越

【生理的耐性】優秀

【戦術立案】優秀

【戦闘技術】卓越

【アーツ適性】卓越

 

【プレデタースタイル】

【CHARGE】ベンディガー

【QUICK】弐式

【COMBO】疾風

【STEP】シュトルム

【AIR】飛燕

 

【特殊ボイス】

【任務開始:エイジス】これが…人類最後の砦か…

【敵発見:グボロ・グボロ種】いい的だ!

【敵発見:シユウ種】武人との勝負か…面白い!

【敵発見:マルドゥーク】狼退治と行こうか!

【敵発見:カリギュラ】同じエッジ使いとして!勝負!

【敵発見:灰域種】手強いのが来たな。

【敵発見:特異種】こいつは強敵だな…

【敵発見:ハンニバル神速種】なんて早さだ!目で追えない…!

【敵発見:スサノオ】神機を喰らうアラガミか…注意しないとな。

【敵発見:神融種】神機と融合したアラガミか…!

【敵発見:メギド・オーディン】人類の希望も…今じゃ人類の脅威か…

【敵発見:アモル】珍しいアラガミだ!逃がさねぇ!

【アモルに逃げられた】あ、逃げられた…

 

ダン

【基礎情報】

【CV】榎木淳弥

【コードネーム】

【性別】男

【戦闘経験】1年

【出身地】龍門

【誕生日】7月6日

【種族】龍

【身長】175cm

【鉱石病感染状況】メディカルチェックの結果、非感染者に認定。

 

【能力測定】

【物理強度】標準

【戦場機動】優秀

【生理的耐性】優秀

【戦術立案】標準

【戦闘技術】卓越

【アーツ適性】標準

 

【特殊ボイス】

【任務開始:嘆きの平原】あの竜巻…見てると吸い込まれそうだ…!

【敵発見:アラガミ】あんなのが人の命を奪ってるのか…

【敵発見:アモル】あれって珍しいアラガミじゃ…?

【アモルに逃げられた】逃げられたか…

 

デューク

【基礎情報】

【CV】小林千晃

【コードネーム】デューク

【性別】男

【戦闘経験】3年

【出身地】クルビア

【誕生日】2月19日

【種族】ループス

【身長】179cm

【オラクル細胞適正】B+

【使用神機】ショートブレード・ショットガン・シールド

【鉱石病感染状況】メディカルチェックの結果、非感染者に認定。

 

【能力測定】

【物理強度】標準

【戦場機動】優秀

【生理的耐性】優秀

【戦術立案】優秀

【戦闘技術】優秀

【アーツ適性】標準

 

【プレデタースタイル】

【CHARGE】壱式

【QUICK】弐式

【COMBO】昇瀑

【STEP】シュトルム

【AIR】ガイスト

 

【特殊ボイス】

【任務開始:大渓谷 鉱山跡】こんな谷…来た事ないぜ。

【任務開始:エイジス】ここで…エイジス計画が…

【敵発見:コンゴウ種】デカいけど、負けないぜ!

【敵発見:ザイゴート種】射撃訓練にはもってこいだな!

【敵発見:クアドリガ種】ミサイルには注意しないとな!

【敵発見:ディアウス・ピター】見つけたぜ!仕留めてやる!

【敵発見:天なる父祖】ディアウス・ピターの近縁種か!?

【敵発見:アヌビス】あの時の借りを返してやる!

【敵発見:アリウスノーヴァ】第二のノヴァか…

【敵発見:ラーヴァナ】キャノンに注意しないとな。

【敵発見:ネルガル】格闘戦特化のアラガミか…注意しないとな…

【敵発見:終焉の残滓】この世のものとは思えないな…!

【敵発見:アモル】珍しい奴が出た!

【アモルに逃げられた】逃したか…

 

バッツ

【基礎情報】

【CV】斉藤壮馬

【コードネーム】バッツ

【性別】男

【戦闘経験】3年

【出身地】カズデル

【誕生日】11月14日

【種族】サルカズ

【身長】179cm

【オラクル細胞適正】B

【使用神機】ヴァリアントサイズ・アサルト・バックラー

【鉱石病感染状況】メディカルチェックの結果、非感染者に認定。

 

【能力測定】

【物理強度】標準

【戦場機動】標準

【生理的耐性】優秀

【戦術立案】標準

【戦闘技術】標準

【アーツ適性】標準

 

【プレデタースタイル】

【CHARGE】カガチ

【QUICK】ディオネア

【COMBO】ゼクスホルン

【STEP】ドランク

【AIR】レイヴン

 

【特殊ボイス】

【任務開始:嘆きの平原】あの竜巻どうなってんだ!?

【任務開始:煉獄の地下街】暑すぎない?ここ?

【敵発見:オウガテイル】小さいからって油断はしない!

【敵発見:コンゴウ種】速攻退治だ!

【敵発見:クイーンメイデン】気持ち悪りぃー!

【敵発見:ヴォルトゥムナ】龍のアラガミか!かっちょいー!

【敵発見:感応種】こいつらを倒せば…!金が大量だな!

【敵発見:ウロヴォロス種】で、デカい…!

【敵発見:アヌビス】あん時の借りは返させてもらう!

【敵発見:アリウスノーヴァ】嫌な感じ…するなぁ…

【敵発見:零號神機兵】うげぇ…悍ましい!

【敵発見:アモル】レア物だ!逃がさねぇ!

【アモルに逃げられた】畜生!逃げられた!

 

加賀美リョウ

【基礎情報】

【CV】鈴村健一

【コードネーム】リョウ

【性別】男

【戦闘経験】4年

【出身地】日本

【誕生日】11月14日

【種族】人間

【身長】174cm

【オラクル細胞適正】SSS

【使用神機】ロングブレード・アサルト・バックラー

【鉱石病感染状況】メディカルチェックの結果、非感染者に認定。

 

【能力測定】

【物理強度】卓越

【戦場機動】卓越

【生理的耐性】卓越

【戦術立案】卓越

【戦闘技術】卓越

【アーツ適性】卓越

 

【プレデタースタイル】

【CHARGE】天ノ咢

【QUICK】弐式

【COMBO】弐式

【STEP】シュトルム

【AIR】パニッシャー

 

【特殊ボイス】

【任務開始:贖罪の街】ここが俺の始まりだったなぁ…

【任務開始:エイジス】…シオ……

【敵発見:オウガテイル】今でも油断はしないぜ!

【敵発見:ヴァジュラ種】あんまり動くなよ!

【敵発見:ディアウス・ピター】しつこい奴だな!

【敵発見:ハンニバル侵喰種】なんであいつが…!?

【敵発見:感応種】感応種だろうと負けないぜ!

【敵発見:神融種】ブラッドの血の力を持った奴か!

【敵発見:灰域種】さて…何処までやれるかな?

【敵発見:アリウスノーヴァ】何度復活したって!俺が喰らってやる!

【敵発見:アモル】アモル発見!

【アモルに逃げられた】あちゃー…逃げられたか…

 

神威ヒロ

【基礎情報】

【CV】金本涼輔

【コードネーム】ヒロ

【性別】男

【戦闘経験】2年

【出身地】日本

【誕生日】12月18日

【種族】人間

【身長】173cm

【オラクル細胞適正】SSS

【使用神機】ロングブレード・スナイパー・バックラー

【鉱石病感染状況】メディカルチェックの結果、非感染者に

 

【能力測定】

【物理強度】卓越

【戦場機動】卓越

【生理的耐性】卓越

【戦術立案】卓越

【戦闘技術】卓越

【アーツ適性】卓越

 

【プレデタースタイル】

【CHARGE】壱式

【QUICK】弐式

【COMBO】疾風

【STEP】シュトルム

【AIR】霞ノ扇

 

【特殊ボイス】

【任務開始:嘆きの平原】さて、行きますか!

【任務開始:黎明の亡都】懐かしいな…ここ!

【任務開始:エイジス】ここでエイジス計画が…

【敵発見:オウガテイル種】その牙へし折ってやる!

【敵発見:ドレッドパイク】どう見てもカブトムシだよな…?

【敵発見:ウコンバサラ】こいつの対処は簡単だ!

【敵発見:感応種・神融種】また出たな!覚悟しやがれ!

【敵発見:灰域種】AGEじゃないけど…負けないぜ!

【敵発見:終焉の残滓】…ラケル先生の残像思念か!

【敵発見:紅蓮のオロチ】とんでもないプレッシャーだ!油断したらやられるな…!

【敵発見:アモル】レア物発見!

【アモルに逃げられた】逃げられちゃったか…

 

ルカ・ペニーウォート

【基礎情報】

【CV】

【コードネーム】ルカ

【性別】男

【戦闘経験】4年

【出身地】不明

【誕生日】1月8日

【種族】人間

【身長】180cm

【オラクル細胞適正】SS+

【使用神機】バイティングエッジ・レイガン・バックラー

【鉱石病感染状況】メディカルチェックの結果、非感染者に認定。

 

【能力測定】

【物理強度】卓越

【戦場機動】卓越

【生理的耐性】卓越

【戦術立案】卓越

【戦闘技術】卓越

【アーツ適性】卓越

 

【プレデタースタイル】

【CHARGE】カーネイジ

【QUICK】弐式

【COMBO】疾風

【STEP】シュトルム

【AIR】レイヴン

 

【特殊ボイス】

【任務開始:旧市街地 礼拝堂】気長に行くか…

【敵発見:アックスレイダー種】あいつの攻撃には注意しないと…

【敵発見:ハバキリ種】こいつはちょっと苦手だな…

【敵発見:ヴァジュラ】昔のゴッドイーターの間では、こいつが登竜門だったのか…

【敵発見:感応種(マルドゥーク以外)】マルドゥーク以外にも感応種は居るんだな。

【敵発見:神融種】ブラッドの力を持つアラガミか…

【敵発見:灰域種】こいつの戦い方は俺がよく知ってる!

【敵発見:メギド・オーディン】まだ生きてたオーディンが居るのかよ!

【敵発見:アヌビス】また会ったな!今度は倒してやるぜ!

【敵発見:アモル】あれは、珍しい物を落とすアラガミか!

【アモルに逃げられた】に、逃げられた…残念…




ストーリーが進むにつれて常時更新。


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モジュール・神機

メインキャラの神機。

オリジナルだから性能はごちゃごちゃ。


 

【レイヴン 神機詳細】

 

刀身:デトネイター(ヘヴィムーン)

切断:558

破砕:193

貫通:-

火:-

氷:-

雷:◎

神:-

固有スキル:トランスⅣ(生存本能Lv10、近接攻撃力Lv10、[B]近接攻撃力Lv10、駆除技術Lv10)

固有スキル:ラストリベンジⅣ(復讐への憤怒Lv10、覚悟Lv10、ふんばりLv10、生存本能全開Lv10)

 

rank14:全てを失った者のみが使えると言われる刃

 

銃身:ロストコード(レイガン)

切断:-

破砕:5.83

貫通:3.84

火:-

氷:-

雷:-

神:◎◎

固有スキル:リコネクトⅣ(防御力Lv5、[B]オラクル吸収量Lv10、整息Lv10、無我の境地Lv10)

固有スキル:ブレイブⅣ(体力Lv10、スタミナLv10、オラクルLv10、カリスマLv10)

 

rank14:決意を固めた者と歩んだ銃

 

装甲:エンプレイス(シールド)

基本防御力:1208

火:◎

氷:-

雷:-

神:-

固有スキル:エンペラーⅣ(バースト時間Lv10、救命対象バースト化Lv10、受け渡しバースト化Lv10、スタミナ自動回復Lv10)

固有スキル:リベンジャーⅣ(耐久値減少防止Lv5、防御力Lv5、アスリートLv10、コンボマスターLv10、ガード被ダメージLv10)

 

rank14:仲間と共に歩んだ英雄の盾

 

【デューク 神機詳細】

 

刀身:迅刀 青龍(ショートブレード)

切断:288

破砕:-

貫通:493

火:-

氷:◎

雷:-

神:◎

固有スキル:アンガーⅣ(復讐への憤怒Lv10、スタミナLv10、駆除技術Lv10、近接特殊攻撃威力Lv10)

固有スキル:ドゥームズデイⅡ(近接攻撃力Lv10、[B]近接攻撃力Lv10、乱戦時攻撃力Lv10、[B]乱戦時攻撃力Lv10)

 

rank14:あり合わせのスクラップで作られた刀身

 

銃身:爆砲 朱雀(ショットガン)

切断:-

破砕:6.00

貫通:2.81

火:-

氷:◎

雷:◎

神:-

固有スキル:アイハブコントロールⅡ(防御力Lv5、銃形態時ロックオンLv10、銃特殊行動速度Lv10、トリガーハッピーLv10)

固有スキル:ユーハブコントロールⅡ(弾丸マスターLv10、節約Lv10、移動速度Lv10、オラクル吸収量Lv10)

 

rank14:あり合わせのスクラップで作られた銃身

 

装甲:殴甲 玄武(シールド)

基本防御力:1061

火:-

氷:◎◎

雷:-

神:-

固有スキル:フォローアップⅣ(体力Lv10、オラクルLv10、スタミナLv10、ガード被ダメージLv10)

固有スキル:リベンジャーⅣ(耐久値減少防止Lv5、防御力Lv5、アスリートLv10、コンボマスターLv10、ガード被ダメージLv10)

 

rank14:あり合わせのスクラップで作られた装甲

 

【R 神機詳細】

 

刀身:黒狼(バイティングエッジ)

切断:780

破砕:-

貫通:490

火:◎

氷:-

雷:-

神:◎

固有スキル:マイティパワーⅡ(全力攻撃Lv10、剣の達人Lv10、防御力Lv10、生存本能Lv10)

固有スキル:フルオブプロミスⅣ(名医Lv10、駆除技術Lv10、近接特殊攻撃威力Lv10、近接攻撃力Lv10)

 

rank14:黒き狼が遺したとされる刃

 

銃身:沈月(スナイパー)

切断:-

破砕:5.50

貫通:5.50

火:◎

氷:-

雷:-

神:◎

固有スキル:杯蛇の厄Ⅳ(ハイドアタックLv10、状態異常蓄積Lv10、ヴェノム耐性Lv10、ヘイト上昇量Lv-10)

固有スキル:如何物食いⅡ(捕喰弾丸威力Lv10、捕喰オラクル吸収量Lv10、器用Lv10、溜め動作速度Lv10)

 

rank14:沈む月を撃ち抜いたとされる銃身

 

装甲:天輪(バックラー)

基本防御力:1084

火:-

氷:◎

雷:-

神:◎

固有スキル:イージーバーストⅣ(復讐への憤怒Lv10、バースト時間Lv10、救命対象バースト化Lv10、受け渡しバースト化Lv10)

固有スキル:ミュータントⅣ(体力Lv10、ユーバーセンスLv10、消音Lv10、捕喰体力吸収Lv10)

 

rank14:いつか光に歩めると信じた者達の盾

 

【ダン モジュール】

モジュール:血生臭いホルスター

rank1:攻撃+15、攻撃速度+3 特性追加:ブロックされている敵を攻撃時、攻撃力が300%まで上昇

rank2:攻撃+25、攻撃速度+6 素質『合体剣連撃術』更新:スキルの与ダメージ+115%

rank3:攻撃+255、攻撃速度+60 素質『合体剣連撃術』更新:スキルの与ダメージ+355%

 

アンロック:昇進2Lv60、信頼度100、任務1・2のクリア

 

任務1:サポート以外のダンで敵を累計1800体撃破する。

任務2:サポート以外のダンを編成・配置し、ダンの攻撃で敵を5000体以上撃破する。

 

モジュール:訓練用木刀

rank1:攻撃+90、HP+10 特性追加:攻撃時、敵の防御力を0にする

rank2:攻撃+105、HP20 素質『咆哮』更新:攻撃力+80%、防御力+5%、物理回避+3%

rank3:攻撃+300、HP1000 素質『咆哮』更新:攻撃力+100%、防御力+8%、物理回避+5%

 

アンロック:昇進2Lv60、信頼度100、任務1・2のクリア

 

任務1:サポート以外のダンのスキルで累計1800体の敵を撃破する。

任務2:サポート以外のダンで敵に累計10,000,000,000ダメージを与える。




こんなのあったら使う?

アンケートでどうぞ。


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黎明前奏 ~PRELUDE TO DAWN~
epic.1:遭遇


巨大ロボ?パワードカスタム?うっ、頭が……


「何だ貴様ら!?ぐわっ!」

「よしっ、ここの資料を全部確保するぞ。」

「待てっ、ここに人がいるぞ。」

「ん?何だこいつは?」

「分からない…だが…持って帰るぞ。」

「え?」

「今『AGE』が足りないだろう。」

「そうだな…こいつもAGEにするか…。」

「よしっ、連れて帰れ。」

 

 

何だこいつら……

 

『AGE適合試験を開始します。気を楽にしてください。』

『第一段階、喰灰による侵食を実行』

 

!?ぐ…ぐう……

 

『侵蝕開始を確認。続いて第二段階、神機を実装。』

 

ぐっ……ぐわぁぁぁぁ!!

 

『最終段階、対抗適応型オラクル細胞を移植』

 

ぐぁ!う、腕が……!

はあ…はあ……

 

『喰灰による侵蝕の中和を確認、バイタル正常域に復帰。判定………適性あり。』

 

『おめでとうございます。あなたは対抗適応型ゴッドイーターに認定されました。』

 

「生き残ったか……」

「甲判定……この辺りじゃ見なかったレア物だな。」

「どうだ?人間を辞めた気分は?」

 

うぅ……

ぐっ……

 

「おい、勝手に死ぬなよ?お前の命は、我々の為に使うんだ。」

「さあ、さっさと立ち上がれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また夢か…俺が…AGEになった日の出来事……

 

「おい…おい大丈夫か?」

 

「う…うーん…」

「どうした?ボーッとして。悪い夢でも見たか?」

「次の任務について聞いてきた。」

隣にいる金髪で俺と同じく両腕に腕輪で拘束されている青年がこちらを見ていた。

 

「おはよ、デューク。」

「そっちこそな、レイヴン。」

 

「………レイヴン。次は相当『濃い』場所だ。」

「俺も、お前もそろそろオシマイが近いのかもな……」

「濃い『灰域』の中で戦い続ければ身体は朽ち果てる…」

「戦えなくなった俺達をここの連中が甲斐甲斐しく世話してくれるとは思えない。」

「いずれ生命線の偏食因子の投与も打ち切られて…それか…アラガミの餌か囮をさせられてサヨナラか……」

「絵に描いたような…俺達『AGE』の末路だな…」

 

デュークは俺より先にこの牢獄に来ているAGEだ。失った仲間も多いと聞いた。

 

「……あ、そういえばお前記憶は戻ったのか?」

「えっと……研究室…獣耳の女…白い仮面の男達…」

「なんだ…記憶は戻ってないのか…」

「残念ながらね……」

 

俺は記憶が無い…いわゆる記憶喪失というやつだ。

覚えているのは…

謎の研究室…

獣耳の女…

白い仮面の男達だけ…

デュークは「きっと戦い続けてたら記憶も取り戻せる」と言ってくれたが…どうなることやら…

 

「おっと…そろそろ仕事だ。行くぞ。」

「ああ。」

俺はモニターを触り、次の任務を確認した後、牢獄から出た。

 

 

俺とデュークは荒廃した街までやってきた。

すると突然、通信機に連絡が入る。

『ダメだ…見えない!何処だ!?何処にアラガミが…!』

それは俺達とは別の牢獄『ブル』の連中の声だった。

それにデュークが返答する。

「混戦してるのか?何処の地域だ?」

するとブルからの返答が来た。

『サルベージを乞う!頼む!死にたく無い!』

それと同時に看守からも連絡が来た。

『気にするな。奴らは餌だ。貴様らは貴様らの仕事を果たせ。』

「………早くコイツを解除しろ。」

『アグレッサー専属AGE。ウルズ1、ウルズ2の拘束解除の処理を開始する。』

看守の声が鳴り響くと同時に、俺達の腕輪の拘束が解除された。

この腕輪は俺達の任務以外で外れる事は無い。

『さっさと行け、モタモタする時間など無い。』

空から成人男性ほどのコンテナが落下してきた。

デュークが勢い良く蹴り飛ばし、中に入っている武器を手に取った。

俺も続いて武器を取る。

 

これは俺達はゴッドイーターが使える唯一アラガミに対処できるに武器『神機』。

簡単に言ったら武器の見た目をしたアラガミだ。

俺は円月型の『ヘヴィムーン』、デュークは少し小型の『ショートブレード』だ。

『行動範囲はこちらで制御している。任務外の行動をすれば…わかっているな…?』

「ああ、わかってるさ。」

「行くか。…必ず生きて帰るぞ…。」

「おう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ある研究室では…

 

「ドクター?」

ここはとある研究室。そこに複数の覆面を被った兵士と黒い服を来た兎のような…ロバのような獣耳をした少女が誰かを探していた。

「おかしいな…確かにここに居るはずなのに……」

「自身で逃げ出したのでしょうか…?」

耳の生えた少し小柄な少女が言った。

「いいえ、おそらく何者かに連れ去られた可能性があります。」

獣耳の女が言う。

「え?どうしてですか?」

「……私達が最初にここに来た時には…ここは完全に漁られていた形跡があるからなんです。」

「なるほど…何者かがここに乗り込んで、ドクターを…?」

覆面の男は言う。

「しかし…誰なんでしょうか…レユニオンはドクターの存在を知らないはず…」

獣耳の女が考え込むと、覆面の男に連絡が来る。

「!アーミヤさん、ドーベルマン隊長から連絡です。レユニオンらしき武装組織が現れました!」

「どうしてレユニオンが……とにかく急いで撤収しましょう。」

「了解。」

そして覆面の男と少女は部屋から出る。

 

(ドクター……あなたは何処に居るんですか……?)

獣耳の女は心の中でそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いてて……」

……頬に傷を負ったデュークが牢屋に戻ってきた。

 

「あの看守…また派手に殴りやがって…」

「筋肉だけは凄い奴だったしな…」

 

あの後、俺達はブルの救出に向かい、何とか助け出す事には成功した。しかし、命令違反という事で看守達に暴行され続けた。

「今日はいつも以上だったな…」

「前は3時間。今日は2時間だ。1時間短くて安心したぜ。」

「ふっ…そうだな。」

 

「……いつまで…こんな生活続くんだろうな。」

俺が口をこぼす。

「そうだな…体張って稼いでも、上前は看守共にはねられる。………だが、俺達の命だけは、そう簡単に操らせねぇ。」

「俺達AGEが、誰の指図も受けずに大手を振って命を燃やせる場所……。」

「そんな場所をつくろう……な?」

「うん。」

俺はデュークに返答した。

こんな泥を啜るような生活はすぐにでも終わりにしたい。AGEみんなが安心して暮らせるような場所を作りたい……俺は何かとデュークと気が合った。

 

「お〜、いい事言うね!」

すると、デュークの後ろから誰かが抱きついてきた。

「!」

「あ……」

「……クロエ戻ってたのかよ…」

「えへへ〜…ただいま〜!」

…デュークに抱きついたこの子はクロエ。コールサインはウルズ4。デュークに好いている子だ。

 

「俺も居るぞッ!」

その声と同じく、誰かにどつかれる。

「よっ!」

「あっ!バッツ…!お前まで!」

「おうっ!お勤め完了だぜ!」

彼はデュークの親友で腐れ縁のバッツ。コールサインはウルズ3。ちょっと頭は悪いが、ムードメーカー系の立ち位置でもある。

 

「おいおい。今日も派手に殴られたな。」

「ちぇっ、お前に言われたく無い。」

「はあ…」

「ちょっと〜!みんな落ち着いてよ〜!」

 

 

 

 

 

 

深夜。俺は眠れずに起きていた。

「眠れないのか?」

デュークも眠れていなかったらしい。

「子供達はみんな眠った。寝てる時ぐらいは幸せな夢を見てて欲しいな…」

「そうだな……」

 

「………そろそろ寝よう…明日も任務だ。」

「だな……」

そうして俺たち二人はゆっくりと瞳を閉じていった。

 

 

 

 

 

『今回の任務は、この基地の近くに居るアラガミ共を駆除しろ。出来るだけ基地を傷つけるな。』

 

俺達四人は、アグレッサーの基地の守護を、命令された。

バッツの神機は『ヴァリアントサイズ』、クロエは『チャージスピア』を装備している。

「今回もまあまあ頑張るか…」

だるそうにバッツは言う。

そして煙の先から小型のアラガミが走ってきた。

「あれは…オウガテイルとアックスレイダー共だな。」

「なら楽勝だな。さっさと片付けようぜ。」

「了〜解!」

「わかった!」

そうして俺達は散開する。

 

 

 

「オウガテイルの牙は鋭いから…噛みつき攻撃には要注意!」

クロエはオウガテイル2体と交戦する。

一体目のオウガテイルの噛みつきを回避し、スピアで突き刺す。

クロエ「それっ!」

その後スピアを放し、捕食形態に移行して、噛みつき返す。

そしてそのままもう一体のオウガテイルにぶん投げ、転倒させた。

クロエ「これで、おしまい!」

クロエは神機を銃形態にし、オウガテイルに発砲する。

そしてそのまま倒した。

クロエ「うーん…いつもより強くなってる……」

クロエは神機を捕食形態にし、オウガテイルの素材を回収する。

「うわああああ!」

クロエ「?」

クロエは何処からか聞こえた声に反応した。

しかし……

『クロエ。こっちに来てバッツの支援を頼む。』

「………うん。分かった!」

クロエは急いでバッツ達の元に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんとか…終わったな。」

バッツはアラガミを全部捕食できて安心していた。

「よし…また戻るか…」

「ああ…」

そして通信機で連絡しようとするデューク。

しかし……連絡がつかない。

「あれ?つかないな…」

「何かあったのかな…?」

すると……

『こちら…アグレッサーー!謎のアラガミに襲われている…!速やかに…ぐわああああ!!』

「!?」

「なんだ!?」

「何かが来たって事だろ…それに……」

デュークは廃墟の向こう側に指差す。

そこには黒色の台風のようなものがあった。

「あれは…!?」

「………『灰嵐』だ……!」

「くそっ、急いで戻るぞ!」

そして四人は急いでアグレッサー本部に向かった。

 

 

 

 

アグレッサー本部にやってきたレイヴン達。

「何だこりゃ……」

レイヴン達が見たものは、無惨に喰い荒らされた看守達の死体がそこらじゅうにいた。

「くそっ……!子供達は……」

牢獄に取り残されたAGE達を探すレイヴン。

すると、強烈な殺気を感じた。

「……なんだ!?」

すると、左の防壁から大型のアラガミが姿を現した。獰猛な獣が煌びやかな鎧を纏うような、荒々しくも神々しいアラガミだった。

「あれは……『灰域種』!?」

「やばそうだな…どうする?」

「ひとまず…クロエはAGEを探してくれ!」

「うん!」

そうしてクロエはAGE達を探しに行った。

 

「行くぞ……!」

そして未知のアラガミに、三人は挑んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本部の中。クロエは牢獄に向かっていった。

「何処なの……」

と、探していたら、声が聞こえた。

「助けてくれー!」

看守の声だった。

「看守……」

「おい!AGE!早く救出しろ!」

「何をしている早くしろ!」

「………」

クロエはその声を聞き、銃口を看守に向けた。

「!?やめろ!何をしている!?」

「今まで……私達が助けを求めても…助けてくれなかった癖に……」

「当然だろう!?AGEは所詮道具に過ぎんのだよ!!」

「…………そう…」

そして引き金に手を伸ばす。

「ま、待て!偉大な私の研究をここで失う訳にはいかん!!」

「…………」

「やめてくれぇーーー!!」

 

バンッ!!と言う轟音と共に辺りに血が飛び散った。

 

「さよなら。」

 

 

 

 

 

 

「くそっ……こいつ強いぞ…!」

バッツが文句を言う。

あのアラガミは強い。

今の実力ではあのアラガミには到底、勝てそうに無いからだ。

「なら…遠距離からダメージを与えられるまで攻撃する…!」

「それが得策だろうな……」

そして三人は銃形態に変え、射撃を開始する。

 

「くっ…レイヴン!バーストアーツ使えるだろ!?」

「それがどうした!?」

「それであいつを撃退まで追い込む!」

「わかった!」

レイヴンは神機に力を溜め始める。

 

二人が銃形態で射撃をしているがアラガミはあまり食らっていない。

 

「無理そうだな…」

アラガミはこちらを視認してきた。

「やばっ……!」

アラガミはこちらに向かって走ってきたが……

突然左の壁から矢が飛んでくる。

「!?」

 

「よしっ、彼らを援護せよ!」

黒い覆面の男達がクロスボウを持ってアラガミに発射した。

 

「よしっ、隙が出来たぞ!レイヴンッ!!」

「おっしゃあ!!」

神機のオラクルエネルギーを溜め、全力の一撃をアラガミに叩きつけた。

 

ズドンと言う音と同時にアラガミの左目を斬り裂く。

アラガミは物凄く苦しんでいる。

 

「はあ…はあ…やばいかもな…」

今の一撃でオラクルがすっからかんになったレイヴンは体力を使い果たしてしまった。

 

「くそっ…」

そしてレイヴンは倒れ込み、気絶してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドクター……

 

 

 

 

 

ドクター………

 

 

 

 

 

ドクター…………

 

 

 

 

 

「ドクター!」

「!」

ベッドの上で目が覚めた。見知らぬ天井。少なくともアグレッサー本部ではなさそうだ。

そして右にいる謎の少女……記憶の中にある獣耳の女にとても似ていた。

「君は………?」

「ドクター。お久しぶりです。アーミヤです!」

 

「?」

俺は困惑した。何故、俺の事をドクターと呼ぶのだろう?

「ドクター?どうしたんですか?」

「……!デューク達は!?」

「えっ?……今、ドーベルマンさん達の所にいますよ。」

「ありがと。」

俺はベッドから起き上がり、急いでデューク達の元に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「で?あんたらは?」

デュークが腕を組みながら話す。

「我々はロドスの一員だ。」

「ロドス……?聞いたことあるか?」

バッツが小声でクロエに話しかける。

「いや知らない…」

クロエも返答するが、ロドスと言う言葉は聞いたことが無かった。

「……それでさ…そのドクターって奴を探してるんだっけ?」

「そうだ。ドクターは我々にとって大切な存在なんだ、君達とドクターはどう言う関係で?」

犬の耳をした女が話す。

「ちょっ、ちょっと待ってくれよ。レイヴンが……ドクター……なんだよな?」

「そうだが?何か問題でも…?」

「いや、あいつには記憶が……」

デュークの言葉を遮るようにレイヴンが割り込んできた。

「デューク!」

「あ…レイヴン……」

 

「ドクター!」

覆面の男達がレイヴンに近づいてきた。

「え…ちょっ…」

レイヴンは困惑する。

「ドクター!」

アーミヤも出てきた。

「み、みなさん、一旦ドクターから離れて…!」

その言葉で全員ドクターから離れた。

「…………」

 

「ドクターおかえりなさい。」

「ごめんなさい、助けてあげられなくて……」

見知らぬ少女のアーミヤはレイヴンにスマホ型の端末を渡した。

「ドクター。PRTSです。今まで辛い事を背負わせてしまってごめんなさい。でも…あなたの指揮ならみんなを助けられるかもしれません。」

「お願いします。ドクター。」

「私達を助けてください!」

レイヴンはアーミヤからPRTSを受け取った。

「…………」

 

「ドクター?」

 

「………ごめん……知らない…」

 

「え?」

 

「なんで…ドクターって呼ばれてるのか分かんないし……君の事も……覚えてないし…」

 

「自分の事も………あんまり………覚えてなくて……」

 

その言葉を聞いたロドスの面々は驚愕してしまった。

特にアーミヤが一番驚愕していた………




アークナイツのストーリーと原神のストーリー…交互に書くの大変過ぎだろ!


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epic.2:記憶

ゴッドイーター3とアークナイツって絡みやすそうだから、出来たストーリーです。
ゴッドイーターのキャラも出ます。


前回のあらすじ〜

 

ドクターと呼ばれる青年『レイヴン』は謎の施設から連れ出され、移動要塞『スレイブ』専属のAGEになっていた。

過去の記憶を全て失ったレイヴンと同じ牢獄で暮らす『ウルズ』の仲間であるデューク、クロエ、バッツとその子供達と苦しい生活ながらも何とか生き長らえていた。

しかし、突如としてスレイブに未知の灰域種アラガミが襲撃し、スレイブは壊滅してしまった。

その後。その場にロドスの面々が集まり、何とかその場を脱する事に成功したが…………。

 

 

 

 

 

 

 

ここは何処かの荒野……

ある男女が巨大なアラガミを神機で捕食していた。

「………おっ、レア物だ!」

片目を隠した金髪の少年はレア物が出た事に喜ぶ。

「戦果は上々みたいね。」

ランドセルを背負った爆乳の少女は少年に近づいた。

「まあね。お前にも良いとこ見せたいからな!」

「もう…」

2人は笑い合いながら帰っていった。

すると、地震が襲う。

神機を支えにしながら2人は何とか耐える。

揺れが収まると、空が黒く染まり出した。

「何だよこれ!?」

「分からないわ!とにかく急いでクリサンセマムに戻るわよ!!」

少年は少女の手を握る。

「ああ!」

そして、2人の姿は消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………おい。何を言ってるんだ。こんな時に冗談はよせ。」

ドーベルマンが冷静な口調で喋った。

「……」

すると、小さい子が語り出した。

「えっと…嘘ではないと思います。ごく稀ですがコールドスリープ後に記憶障害を訴えると聞いた事が…」

「回復はするのか?記憶はいつ戻る!?」

「私も詳しくは…すみません。」

「………?」

レイヴンはこの状況を飲み込めていなかった。

ただでさえ知らない人が自分の事をドクターと言い始め、コールドスリープやら戦術指揮やらで理解し難かった。

するとデュークが声を上げた。

「レイヴン!アラガミだ!」

デュークの方を向くと、そこには腕を組んだ翼のような腕を持ったアラガミだった。

「おい!アーミヤ…だっけ?こいつらを避難させろ!」

「え!?ど、どうしてですか!?」

「あいつは『シユウ』!荷電性シユウだ!」

バッツが神機を構える。

「あいつに触るなよォ…感電して喰い殺されるからな!」

そしてレイヴンとバッツが走り出した。

まずバッツのヴァリアントサイズを延ばして斬り裂く、しかし、部位が硬くて効いていない。

「射撃してやる!」

デュークが銃形態にして接近しながら射撃する。

デュークの銃形態はショットガン。接近しないと当たらないのだ。

 

「喰い千切れェ!!」

バッツのダイブ攻撃で一気に近づいた後、チャージ捕食で喰らい付いた。

そして頭部の結合崩壊に成功した。

 

「ギャアア!」

後ろから一般兵の悲鳴が聞こえた。

それを覗くと一部の兵士の身体中に棘が刺さっていた。

クロエは焦りながらも冷静に対処した。

「あれは『コクーンメイデン』…。みんな注意して!あいつ、動かないけど狙撃してくる厄介な奴だよ!」

レイガンでコクーンメイデンを撃ち抜きながら、薙ぎ払う。

 

シユウ堕天は頭部を破壊された怒りで活性化した。

「厄介だな…」

「レイヴン。ホールドできるか?」

「了解!」

レイヴンはバレットを麻痺弾に変更する。

「喰らえ!」

それでそのままシユウに向かって連射する。

シユウは麻痺はしなかったが、掌の結合崩壊に成功した。

 

「そのままぁ!」

空中捕食形態『レイヴン』でそのまま左腕を喰い千切って捕食する。

アラガミバレットを入手したレイヴンはバースト弾をバッツとデュークに向けて放つ。

 

「全力全開!」

デュークのショートブレードがシユウの頭部に深く突き刺さる。

「よっしゃあ!ぶっ潰す!」

サイズのバーストアーツ『ブラッディクロー』がシユウにトドメを刺した。

そしてその場にシユウは倒れ込んだ。

 

「いただき!」

バッツがシユウを捕食した。

「レア物は無さそうだな…最近ついてねぇな…」

「日頃の行いだろ。」

「荷電性シユウからあんまりいいの出ないだろ。」

デュークはツッコむ。

 

「ド、ドクター…大丈夫ですか?」

「別に?こんぐらいの危機ならいくらでも乗り越えれたし。」

レイヴンは鼻についた血を拭き取る。

 

「…こ、これがゴッドイーターの力なのか…」

一般の隊員達は驚いていた。

見た事も無い未知の敵を最も簡単に撃退したからだ。

 

「で?俺はこれからどうすればいいの?」

レイヴンは疑問を投げかける。

「………ひとまず、他の部隊と合流しよう。」

 

そして一同は、外に出る為の通路を走り抜けた。

「デューク。回復錠に余裕はあるか?」

「丁度16個余ってる。」

「いいね、半分分けてよ。」

「断る。お前に割を割いてられないからな。」

「ひでぇなぁ…」

そして、隊員の一人と、ドーベルマンが外に敵が居ないか、確認しに行った。

 

「!」

クロエが何かを感じ取った。

「どうした姐さん。」

「外!危ないよ!」

その言葉にアーミヤは声を上げる。

「戻って!外には…」

アーミヤがこう言いかけた束の間、隊員の一人に矢が大量に突き刺さる。

「クソ、罠か!」

「後退する!援護を!」

 

すると、後ろや出口からも敵がやってきた。

「おいおい。コイツら殺しても金になんねぇぞ!」

バッツが文句を言う。

それもそう。ゴッドイーターはアラガミを狩る者。人を殺しても資金を得られなければ、意味が無い。

そんな事をバッツは嘆いていた。

 

すると、通信機から、ノイズ音が聞こえてきた。

「こちら…エース…聞こえるか?」

「エースさん!?」

「スタングレネードを投擲する。俺が合図した目と耳を塞げ!」

 

すると、コロコロとスタングレネードが転がってきた。

閃光。あたり一面に光が満ちて、その光の中をレイヴン達は急いで逃げ去った。

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

 

 

レイヴン達はある廃墟に隠れた。

「ドーベルマン隊長…すみません…自分の警戒が足りず…」

「いや気にするな。」

そんな中レイヴンは、廃墟の中の資材を漁っていた。

「ドクター?何してるんですか?」

そんなレイヴンの奇行に疑問を抱くアーミヤ。

「金になりそうな資材探してんの。」

「え?」

「だから、金になりそうなのを探してるわけ。俺達基本金に困ってるし。」

「ああ。俺たちにとっては、これがアラガミ狩猟後のテンプレートになっててな。」

デュークが懐からノートパソコンを取り出す。

そして、キーボードをカタカタ叩く。

すると、レイヴンは資材の山の奥底にある機材の中から、チップを取り出した。

「これどうだ?」

レイヴンはチップをデュークに見せて、鑑定してもらった。

「……2000クレジットだな。大したものじゃない。」

「なんだ…残念。」

「……ドクター…いつもこんな事を?」

「うん、そうだよ。」

すると、後ろからゴツいおじさんがこちらに来た。

「エースさん…」

「久しぶりだな。ドクター。」

「あんたは?」

レイヴンは近づいてきたエースにそう告げる。

「……記憶喪失の話は聞いた。気にするな。」

そして、一言置いた後に再び言葉を募る。

「無事で何よりだ。ロドスに戻ったら、ゆっくり話そう。」

「まあ…いいけど。」

そしてレイヴンは、瓦礫の中を再び漁り始めた。

 

「ねえ君…意外と可愛いね…ロドスってとこに行ったら…お茶でもどう?」

「え、えっと…困ります…」

バッツがメディックちゃんにナンパを仕掛けている。

そこにクロエが後ろから、バッツに話しかける。

「バッツく〜ん?ナンパは駄目だって何回言えば分かるかなぁ〜?」

「」

バッツは恐怖で言葉を失っていた。

「す、すんません…姐さん。」

「次は駄目だよ?ほら、謝って!」

「ご…ごめんなさい…」

「い、いえ別に…気にしていませんから…」

メディックちゃんは懐が大きいと感じたバッツだった。

 

「そう言えば…ドクター…アラガミって…なんですか?」

「アラガミ?うーん…解説するのは難しいけど…まあ頑張るよ。」

レイヴンはその場に座って、アラガミの事について語り始めた。

 

「アラガミは、突如としてこのテラに現れた単細胞生物なんだ。」

「単細胞生物?あれが?」

「正確に言うなら、『オラクル細胞』と呼ばれるものから成り立ってる。」

「凄い学習能力も持ってて、食べた武器の性質を学習して進化していくんだと。」

「だとすると…リユニオンと同等…いや、それ以上の脅威になり得るな。」

ガードがそんな事を呟いた。

すると、外から悲鳴が聞こえてきた。

 

「うわぁぁぁぁぁ!!助けてくれぇぇぇ!!」

「死にたくないぃぃぃぃ!!」

 

外を覗くと、アラガミがリユニオンの隊員達を喰らっていた。

それも、複数体でリンチ状態だった。

 

「数は?」

「オウガテイルが3体。」

「別に対した相手でも無いな。」

そしてレイヴン達は神機を手に取る。

「アーミヤだっけ?」

「ど、どうしたんですかドクター?」

レイヴンはアーミヤに通信機を渡す。

「お前らは向こうに逃げて。俺達はアラガミを狩る。」

「丁度いい金ズルで嬉しいね。」

バッツは笑顔で言う。

「後で合流する。みんなは早く逃げて。」

デュークがそう呟くと、窓の外から飛び出した。

 

「よし…飯の時間だ!」

そしてレイヴンが外に出ると、神機を銃形態にして、発砲する。

オウガテイルは、こちらに向かって噛み付いてくる。

「オラッ!」

ショートブレードを構えて、高く飛ぶ。

空からの攻撃でオウガテイルにダメージを与える。

「ここで捕食!」

捕食形態の攻撃でオウガテイルに喰らいつく。

「クロエさん!」

「オッケー!」

捕食形態のまま、クロエに投げ飛ばす。

クロエは神機を構えて、そのまま貫いた。

「いただきまーす!」

オウガテイルの亡骸に捕食して素材を取る。

「俺も続きますかね!」

続いてバッツも鎌を展開して、オウガテイルを縦横無尽に斬り裂いた。

「やっぱ戦闘は最高だなぁ!」

快楽。今のバッツにはそれ以外感じなかった。

「最後は俺だ!」

レイヴンが、バーストアーツ『有明月夜』を使用する。

オラクルエネルギーを一段階チャージして、オウガテイルを叩き落とした。

オーバーキルと言わんばかりに、その攻撃でオウガテイルは動かなくなった。

「はい楽勝!」

レイヴンはオウガテイル堕天の死骸を神機で捕食する。

 

「終わったな。」

レイヴンがそう呟くと、地面から振動が起きた。

 

「な、なんだ!?」

すると、地面から中型種のアラガミが現れた。

左腕に巨大なドリルを携えた中型種『バルバトス』だ。

 

「あれは…見た事ないタイプだな!」

「あのドリルが厄介そうだな…」

レイヴンは神機を構える。

「行くぞ!」

そしてまず、クロエとバッツが交互から攻めかかる。

「えい!」

「オラッ!」

まず、ドリルのある左腕を攻撃した。

「おそらく、奴には地面に潜る事ができるアラガミだ。ドリルを積極的に攻撃しろ!」

「おうよ!」

銃形態にして、左腕を積極的に狙っていくデューク達。

しかし、バルバトスは地面に潜った。

 

「潜った。」

「出てきたらスタングレネードを投げるぞ。」

「了解。」

そして、ゴッドイーター達は、高い建物に登る。

レイヴンはスタングレネードを手に持ち、そして道の中央に立つ。

(何処にいる…)

オラクル細胞の反応を確認しながら、目を閉じるレイヴン。

 

…………

「そこだ!」

後ろから飛び出したバルバトスに、レイヴンはスタングレネードを投擲した。

辺りの光が包み、レイヴンは神機でバルバトスの左腕を豪快に破壊した。

そしてバルバトスは建物にぶつかり、建物が崩落した。

「ナイスレイヴン!」

レイヴン達に近寄るデューク達。

すると、瓦礫をどかしてバルバトスは怒りで活性化した。

「これで地面に潜れない筈だ。」

「なら、一斉射撃で吹き飛ばすぜ!」

 

全員の神機を銃形態にする。

「ファイヤー!」

そして、最大火力の弾丸を発射した。

その攻撃で、バルバトスは建物に押し付けられて、事切れた。

「いただき!」

レイヴンがバルバトスを捕食する。

神機がバルバトスをガブガブしながら、喰らい付いていた。

 

「じゃあ…アーミヤんとこに戻ろうぜ。」

「賛成。」

そして一同は、アーミヤ達の元に向かった。

 

……

「この先の公園を抜ければ、他の部隊と合流できる。俺達が先行して状況を確認する。ここで待機しててくれ。」

そう言ってエースは、通路を進んでいった。

レイヴン達は仕方なく、待機することにした。

 

「あーあ…その場に待機するのって、俺どうにも苦手なんだよなぁ…」

そう言ってレイヴンは辺りを動き回る。

「ドクター落ち着け。レユニオンに見つかるぞ。」

「そん時は殺すから。」

レイヴンは真顔で言う。

そして、アーミヤの隣に立った。

「そういやさ、アーミヤのその腕のやつ。なんなの?」

「え?これですか?」

アーミヤは少し辛気臭い顔をする。

「ドクター達には説明した方がいいですね。」

「レユニオンと同じように、私達も病に侵されています。感染すれば徐々に体が結晶化し…破裂して粉塵を撒き散らす病気…『鉱石病(オリパシー)』。」

アーミヤは服を脱いで、右手をレイヴンに見せた。

赤と黒の色をした結晶だった。

「お、おい…それって大丈夫なのか?」

「今のところ、鉱石病(オリパシー)を直す方法はありません。」

「…私やドーベルマンさん。ロドスに所属する殆どの方が… 感染者です。」

鉱石病(オリパシー)に接触感染の報告はありませんが。多くの非感染者は接触自体を避けます。」

その事を聞いて、レイヴンは柵を叩く。

「なんだよそりゃ…そんなの間違ってるって。」

次にドーベルマンが口を開く。

「…どの国も感染者への差別が酷いが…ここウルサスは特に拒絶反応が酷い。政府は偏向報道などで鉱石病(オリパシー)や感染者への恐怖心を煽り…市民の多くは『感染者は撲滅されるべき』だと考えてるそうだ。」

「じゃあレユニオンは、それを無くす為に?」

デュークが口を開いた。

「じゃあ、ロドスは何をしてるんだ?」

バッツは首を傾げて言った。

それに反応してアーミヤは言う。

「ロドスは感染者、非感染者達を救い、鉱石病(オリパシー)による問題を全て解決しようとする組織です。」

「争いによって失われる命を一つでも多く守りたい…でも、それだけでは駄目なんです。鉱石病(オリパシー)の治療法を発見し、争いの根源を断つ必要があります。」

「その希望がドクター…あなたです。」

「俺?」

レイヴンは指を自分に向ける。

「ドクターの研究で、鉱石病(オリパシー)の完治ができれば、人々を恐怖心から解放できる筈です!」

それを聞いて、レイヴンはプルプルと震える。

「ドクター?」

すると、レイヴンはアーミヤに抱きついて泣き出した。

「アーミヤ!お前は凄いよ!こんなにも感染者達の事を考えて…お前は凄い!凄い子だ!結婚して!」

「ドドドド…ドクター!?いきなりは驚きます…びっくりです…」

「あ…悪い。」

レイヴンはアーミヤから離れる。

「アーミヤ、ドクター。エース達の方は異常無しだ。」

それを聞いて、デュークは急いで神機を担ぐ。

「じゃあすぐ行こう。」

そして、デュークは通路を歩いて行った。

「それじゃあ、行こうぜアーミヤ。」

「はい。」

そして、アーミヤが先に通過を通って行った。

それに続いてレイヴンも通路を通った。

 

ズドンッ!

 

レイヴンの神機が引っ掛かりレイヴンは倒れ込んだ。

 

 

「ねえ!これどうやって行けばいい!?」

結局レイヴンは神機を持って進むことにした。

 

 

 

 

 

 

……………

 

 

 

 

 

 

 

そんなレイヴン達を、遠くから見つめていた人間がいた。

 

一人は、右手に籠手を装備し、異形の神機を持ち、ジュースをがぶ飲みする少年。

 

二人は、右手に赤い腕輪をつけた赤いベレー帽を被り、赤い神機を持って双眼鏡で何かを探している少女だった。

 

「あ、いました!」

少女はレイヴンを見つけ、少年に報告する。

「お、いたか。じゃあ俺達も動くとするか。」

そして、空き缶を捨てて、神機を取る少年。

「準備はどう?」

「いつでも行けます!」

そして、二人は高い時計塔から降りて、レイヴン達の後を追った……………




うちのドクター、スタレの主人公と気が合いそう。


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epic.3:危殆

???「おいおいおい、死ぬわあいつ。」

???「殺してやるぞバッツ」


前回のあらすじ〜

 

記憶喪失のドクターであるレイヴン達一同は、アーミヤ達と合流して共にロドスに帰還する事になった。

その道中、中型種のアラガミ『バルバトス』に襲われるが、レイヴンの作戦で無事討伐に成功した。

そして、エース達と合流して共にロドスへと戻る事に………。

 

 

 

……

「こんな公園歩く必要あんの?」

レイヴンが文句を言う。

ラジオでは、チェルノボーグの軍警察がレユニオンを鎮圧したと報道されていた。

「よくもこんな嘘みたいな報道ができるもんだ。」

「しかし、ウルサスの連中がここまで押されるとは考えにくい…どうも政府はレユニオンを制圧する気は無いように思えるが…」

エースとドーベルマンが言う。

デューク達はいつアラガミが来てもいいように、神機を構えていた。

「警戒しろよ。」

「分かってる。」

バッツは神機を剣形態に変える。

すると、レイヴンは何かを察知したのか動きを止める。

「どうしたんですかドクター?」

「いや…足元の霧が…」

そしてアーミヤ達は足元を見る。

すると、霧が濃くなっている。

「確かに…霧が濃くなっています。」

「敵のアーツか…」

デュークが何かを感知して、エースの肩に触る。

「エースさん。隊列を円形に。担架を中心に方陣形を。」

「分かった。」

そしてデュークの言う通り、エース達は隊列を円形にした。

すると、レイヴンがアーミヤから預かったスマホ型端末『PRTS』に来た通知を見る。

 

"周囲に敵影は確認できず"

"訂正"

"敵ドローン確認"

 

アーミヤが嫌な気配を感じ、空を見る。

その予感は的中し、浮かせていたドローンが二機破壊された。

 

"味方偵察機いずれも被弾"

"破壊されました"

 

「みんな!木の陰に隠れるんだ!」

デュークは叫んで、ロドスの面々を木の陰に隠した。

 

「この射撃…意図的な物か…!」

バッツは神機を銃形態にして木の陰に隠れた。

「まさか…目的は…私達の分断?」

「だろうね。アーミヤちゃん。怪我無い?」

「はい。私は大丈夫です。」

アーミヤは味方を探すが、霧が濃すぎて見つからない。

「アーミヤ!」

「ドクター!」

レイヴンがアーミヤの後ろから出てきた。

「向こうにアラガミが居るのが分かった。数は少ないが中型種だ。注意してこの先を脱出する。」

「はい!………あれ」

「どしたアーミヤ。」

アーミヤは先程隣に居たバッツを探す。

「バッツさんが居ません…!」

「はあ?あいつ何やってんだよ…!」

レイヴンは頭を掻きむしった。

 

 

 

…………

 

その時、バッツというと…

 

「おいおい…最近のかわい子ちゃんは…首にナイフを向けるのがお好きらしいね…」

「………」

バッツはクラウンスレイヤーに首にナイフを向けられていた。

「動くな。騒げば殺す。」

「はいはい…」

別にゴッドイーターなので首を斬られたぐらいでは死なないが、仕方なく従っておく。

「私は人を探してるんだ。知ってる事を全部吐いてもらう。」

「………」

バッツは目を閉じる。

そして、深く深呼吸をした。

「おい…何を…!」

クラウンスレイヤーは苛立ちを見せる。

そしてバッツは腕輪の部分でクラウンスレイヤーの右手を殴る。

「ッ…!」

「抵抗すんなッ!」

そしてバッツはクラウンスレイヤーに覆い被さった。

クラウンスレイヤーは逃げ出そうとするが、手足がガッチリと拘束されて動けない。

「お?」

バッツはクラウンスレイヤーのマスクを外す。

「おいおい。意外に可愛い顔してるじゃないか。」

「何をする…!放せ!」

「抵抗すんなって…すぐ終わる……」

バッツはクラウンスレイヤーの服をずらして胸をさらけ出した。

「お?結構あるじゃん。」

「や……やめ……」

バッツはクラウンスレイヤーの胸を揉む。

「こりゃいいや…久々に満足できそうだ…」

「やめろ……やめて……」

クラウンスレイヤーの目から涙が零れ落ちた。

「良いだろ?別に減るもんじゃないし…!」

バッツはクラウンスレイヤーのスカートに手を伸ばしてゆく。

「やめろぉぉぉおおおお!!」

 

……………

「はぁ……はぁ……」

「ハッハッハ!!最高だぜ!」

クラウンスレイヤーは地面に倒れ込んでいた。

そしてバッツは満面の笑顔である。

「ありがとよ嬢ちゃん。」

バッツは上機嫌で立ち去ろうとする。

「待て……」

「ん?」

「待て…ッ!」

クラウンスレイヤーがバッツを呼び止めた。

「……殺す……お前だけは絶対に殺す!」

「……ハッハッハ!面白い!」

バッツは腰のポーチからある物を取り出した。それは…スタングレネードだ。

「グッバイ嬢ちゃん!」

バッツはそれを地面に叩きつける。

クラウンスレイヤーは目が眩み、視界が真っ白になる。そして、バッツは走り去っていった。

「くそ……こんな所で……」

そしてコートを身に羽織り、そのまま倒れ伏してしまった。

 

 

…………

「レイヴンー!」

「バッツ!」

レイヴン達はバッツと合流できた。

「大丈夫だったか?」

「当然よ!こんなにもピンピンしてるぜ!」

「……なんか…雰囲気変わった?」

「お前にはどう見えるよ?」

レイヴンは服が乱れたバッツを見る。

「お前…最低だな。」

「へ?」

「なんでもねぇよ。気持ちよかったか?」

そうレイヴンが言うと、バッツは笑顔で言った。

「当然よ!あんな名器がまだ眠ってたなんて…驚きだぜ。」

それを聞いてレイヴンは顔をボコボコにしてやった。

「前が見えねぇ…」

 

「それより、ドーベルマン。増援は?」

「信号弾で既に増援は呼んでいる。」

「じゃあ好きに暴れ放題だな。」

そして神機を構えた。

すると、木陰から誰かが出てきた。

「やあやあ、君達。クラウンスレイヤーの無礼を許してくれ。」

「クラウンスレイヤー?ああ!あの子ね!いい奴だったよ!」

「お前の場合別の意味だろ…」

レイヴン達はジト目でバッツを見る。

「あのさ!そんなに見ないで!いや〜んエッチィ!」

「黙れ変態。」

「ところで…どうすんの?あんまり強そうに見えないけど…」

その少年は黒い杖以外は白い髪に白い服をした少年だった。

「攻撃の意思は無さそうだが…警戒はするな。」

デュークが警戒する。

「おい。早く逃げようぜ。」

レイヴンが言う。

すると白服の少年が言った。

「さてさて!みんな集まりのようだ!」

「自己紹介が遅れたね。僕の名前はメフィスト。」

「これから僕と楽しいゲームをしよう!」

「やっぱり罠か。面白い。」

デュークとバッツが剣形態にして前に出る。

「おや?君達は?ロドスじゃ…無いよね?」

「俺達はゴッドイーターさ!」

バッツがそう言ってスタングレネードを投げる。

「くっ…小癪なぁ…!」

………

 

そして、レイヴン達は急いで逃げていた。

「…!みんな、伏せろ!」

アーミヤ達は急いでしゃがんだ。

しかし、遅れた一般隊員達は上半身を喰われてしまった。

「アラガミか!」

煙から出てきたのは腕にキャノンを備えたアラガミだった。

「何だあいつ!?」

レイヴンは驚く。

デュークは端末を起動する。

「あれはヤクシャだ!ビーム撃ってくるぞ!」

「遠距離攻撃に注意ね…了解!」

そしてレイヴンは剣形態にして走りかかる。

「援護する!」

デュークも神機を持って走り出した。

 

「オラッ!」

ヘヴィムーンの重たい一撃が当たる。

しかし、装甲が硬いのかあまり効いていない。

「こいつ…かなりのアラガミ喰ってるな…!」

「ああ…なら銃撃で!」

銃形態に切り替えて散弾を撃つデューク。

「オラッ!」

レイヴンは喰らってアラガミバレットを補充する。

「撃つ!」

そして弾丸を放つと、ヤクシャは怯む。

「今だ!」

デュークはヤクシャの飛び乗り、キャノンを切り落とした。

「しゃあ!」

「じゃあトドメ貰うな!」

レイヴンは捕食形態の神機を振り回して、ヤクシャを喰らった。

 

「よし!みんな良いぞ!」

レイヴンはしゃがみ込んだアーミヤ達に呼び掛けて逃げ出した。

 

すると、向こうから援軍が来ていた。

「遅くなってすまない。」

「いや誰?」

レイヴンは馬耳金髪の鎧の女性達が現れた。

「二アールです。」

「二アールさんか。美しい…」

「その話は後です。手助けに参りました。」

 

 

 

「しゃあ!逃げようぜ!」

レイヴンは煙の中を進んでいった。

「待ってくれぇ!」

バッツ達もレイヴン達の後を追った。

そしてロドスの面々もレイヴンの後を追って行った。

 

「ぐえっ!」

レイヴンはまた神機が引っかかって路地裏に入る前に倒れてしまった。

「またかよ!」

そしてレイヴンは神機を持って路地裏に入って行った。

 

…………

 

 

廃墟の中に入ったレイヴン達。

「ふう…一安心。」

レイヴンは支給服を脱ぐ。

「はあ…ここには良いのはなさそうだな。」

バッツは瓦礫を漁るが良いものは何もなさそうだった。

レイヴンはため息を吐く。

「レイヴン。神機のメンテぐらいはしとこうぜ。」

「ああ。」

レイヴンは神機を置く。

そしてデュークはパソコンを置いてキーボードをぽちぽちと押す。

「ふーん…ちょっと形態変化をするのが0.2秒遅いな。」

「やっぱり寄せ集めのスクラップで造ったのを使い続けるのはキツイか…?」

「そんな事は無い。この辺りのアラガミは、恐らく大量の人間を喰らって細胞が異常変化してるだけだと思う。」

「なら良いけど。」

すると後ろからアーミヤがやってきた。

「何をしてるんですか?」

「神機の整備。」

デュークはアーミヤを見ながら言う。

「神機はな、俺達ゴッドイーターには欠かせない。いわば、生活必需品なんだ。これもアラガミなんだよ。」

「神機も…アラガミ…それって…危ないんじゃ」

「危ないよ。でも、これが無いと俺達はアラガミと戦えないんだ。」

「………」

アーミヤは黙ってしまった。

「ほら、あっちいけ。邪魔だ。」

レイヴンは冷たくあしらった。

「は…はい…」

アーミヤは悲しそうな顔で部屋から出て行った。

 

そして十分後…

 

「オッケー。」

「お、できたか。」

レイヴンは神機を持つ。

「前より軽くなってる。」

「ああ。少し弄った。」

「まあ良いや。行こうぜ。」

そしてレイヴンは廃墟を出ていき、広い広場に出る。

 

「静かだな…レイヴンどう思う?」

「さあ?」

「さあってお前…おい!それ貸せ!」

デュークはレイヴンから無理矢理PRTSを奪った。

 

"後方の熱源に注意してください。"

 

デュークはPRTSを見て考える。

「……火災…か?いや、敵のアーツか?」

「何の話?」

「とりあえず、俺達は広場を偵察してくる。」

「何かあったら教えてね。」

「おう。」

バッツとクロエ達が広場に向かって行った。

 

「!」

するとデュークが何かを察知した。

「火の匂い…全員!広場に急げ!」

「え?」

アーミヤ達は戸惑う。

するとビルが赤く光る。

「退避…退避だ!」

ドーベルマンが隊員達を退避させる。

「!」

デュークはアーミヤ達を担いでスライディングして避けた。

「ドクター!」

間に合わなかったレイヴンは急いで神機を盾形態にして防ぐ。

それと同時に、炎が迫った。

 

「うおっ…!重い!」

レイヴンは少し踏ん張る。

しかし、それも長くは続かない。

「くそぉぉぉ…!」

 

その様子をビルの上から見る二人の男女が居た。

「……」

「分かってるよ。助ければ良いんだろ?」

そして少年は手の甲の小手を外す。

すると、そこには黒い腕が見えた。

少年はジャンプして飛び上がり、手の甲を噛みついた。

 

「ぐおおおおっ……!」

レイヴンは汗を大量にかいている。

すると…

 

「!?」

謎のアラガミが、熱線の前に出て、熱線を弾き飛ばした。

「熱線を!?」

レイヴンは驚く。

「あれは…資料を見ていたより厄介だな…」

「レユニオンの暴君…」

「タルラ…」

 

「何だあのアラガミ…!?大型種か!」

そのアラガミは左腕に小手を装備した竜だった。

竜は雄叫びを上げる。

「俺を守ってくれたのか…?」

すると、再び熱線が飛んできた。

「また来た!」

その熱線が来たと同時に、アラガミは手をかざす。

アラガミはその熱線を吸収した。

「嘘ぉ!?」

レイヴンは驚く。

 

しかし、その余波が辺りに当たり爆発した。

 

「!?」

 

 

………………

 

 

 

「うーん…」

次に目を覚ますと、レイヴンは何者かに担がれていた。

「だ…誰だ……?」

レイヴンは目を少しづつ開けると、右手には小手を装備し、白い服を着た少年だった。

「助けてやったんだ。感謝しろよな。」

「あの…だから誰?」

少年はレイヴンに回復錠Sを飲ませる。

「体が…」

「この先に…お前の仲間がいる。急いで走って逃げろ。」

「あ、ああ…」

レイヴンは神機を持って、急いで逃げて行った。

 

「はあ……」

すると、そこにタルラ達がやってきた。

「貴様…何者だ…?」

「………」

少年は黙る。

「俺か?俺は…」

そして少年は"右腕から神機を取り出した"。

「ただの…ゴッドイーターさ!」

少年は神機を持ってタルラの方に走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………

 

「何処だ…?」

レイヴンは少年の言った通りに歩いていた。

「!」

すると、デュークを見つけた。

「デューク!」

「レイヴン!」

「他のみんなは?」

デュークは回復錠を飲んで落ち着く。

「エースはもう駄目だ。残った奴らで脱出する。」

「そっか…アーミヤは?」

「向こう。」

デュークは指を刺す。

レイヴンはアーミヤの元に行き、おんぶした。

「急いで脱出しよう。」

そしてレイヴン達は、街を歩いて行った。

 

「………」

「起きた?」

「ドクター…?」

アーミヤは目を覚ます。

「え…あの…」

「気にすんなって。お前体やばいんだから。」

「…いや…でも…」

「だから気にすんなって!気を使われる方がウザいんだよ!」

「すみません…」

レイヴンは前を向く。

「良いから、俺に黙っておんぶされてな。」

「はい…」

アーミヤはレイヴンに密着する。

「ドクターの背中…あったかいですね…えへへ…」

「それならよかった。」

レイヴンはそのまま歩き続けた。

 

 

 

 

……そして歩き続けて、開けた場所に出た。

 

「やーっと見つけたー。」

どうやら待ち伏せされていたようだ。

「誰だ!」

レイヴンは叫ぶ。

「あら?覚えてないの?記憶喪失ってのは本当みたいね。」

「あたしはW。覚えておくのね。」

少女はWと名乗った。

「ふーん…胸デケェな…」

「おい。」

バッツがそう呟くと、デュークが頭を殴る。

 

「その腕輪…あんたもゴッドイーターになったのね。」

「あんたもって…お前の知り合いにAGEが…?」

「そう。正解。」

すると、Wの後ろから神機を構えた少年が出てきた。

「俺がRだ。よろしく頼むぜ?ドクター?」

「感染者…?いや…ゴッドイーターだな?」

「両方正解。俺は感染者だし、ゴッドイーターだ。」

するとRは足の見せびらかした。

そこには黒い石があった。

「ふん。中々強そうだな。」

「そっちこそ。」

レイヴンはアーミヤをドーベルマンに預けて神機を持つ。

「面白い。」

Rも神機を手に取った。

彼の神機は二刀の神機『バイティングエッジ』だ。

「…デューク!先に行け!」

「……だかお前は!」

「俺は死なない!安心しろ!」

 

「R。ここは任せて良いかしら?」

「いいぜ。」

それを聞いたWは急いで退散して行った。

 

そしてレイヴンとRはお互い睨み合った。

 

 

「「行くぜ!!」」

 

 

そして二人のゴッドイーターは、戦闘を開始した。





……クラウンスレイヤーの扱いが酷いって?
……確かにちょっと後悔した。



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epic.4:新米

ハッハッハ!

クリスマスだなぁ!クリスマスにチキンを食べようとするお前達!

今年のクリスマスもシャケ一色に染めてやるっー!

いいかお前ら、
クリスマスにはシャケを喰えぇー!
分かったな!?

感染者も非感染者もクリスマスにはシャケを食べろぉー!!

いいな!?分かったな!?

クリスマスは、そう、シャケ三昧!!
分かったかーーー!!

クリスマスにはシャケを食えぇー!!


前回のあらすじ〜

 

レイヴン達は、レユニオン達から何とか逃げ切り、タルラからの攻撃を防いだ。

謎のアラガミの介入もあって逃げ延びることに成功したが、脱出しようとしたら矢先にWと名乗る少女達に見つかった。

そしてレイヴンはWと付き添っていたRと交戦を開始する事に……

 

 

「行くぜ!」

いきなりRが高く飛び上がって、地面に神機を叩きつけた。

「おっと。」

レイヴンは神機を銃形態にして、叩きつけたところに射撃する。

しかしRは一旦神機を手放した。

「!?」

「そらっ!」

射撃した神機の片方が地面に当たり、神機が空に浮かぶ。

そしてRは浮かんだ神機を掴み、レイヴンに切り掛かった。

「チッ!」

それを防御で防ぐレイヴン。

「やるな。」

「そっちこそ!」

二人はお互いを褒めあった後、再び斬り合う。

神機の刃がジリジリと火花を散らす。

すると、向こうからレユニオンの兵士達が出てきた。

どうやら、メフィスト達の配下のようだ。

「「邪魔すんな!」」

レイヴンとRの声が重なる。

二人は火炎弾で、配下達を焼き払った。

 

「邪魔だけは許さねぇ。」

「これは漢と漢の戦いなんだ。!」

そして神機を握り、お互いに走る。

レイヴンが高くジャンプして、捕食形態にしてRに喰らい付こうとする。

「チッ!」

Rは一旦地面に着地し、迫る神機から逃げる。

「これで!」

Rはスタングレネードを地面に投擲する。

「!?」

レイヴンはその眩しさで目を閉じる。

「今だ!」

Rは薙刀形態にして、神機を投擲した。

レイヴンは目を開けると、神機が既に迫っていた。

「!」

レイヴンは回避するが、腹部に当たり、そこから血がかなり出てしまった。

「やるな。」

「なんで今ので死なないんだ?」

Rはレイヴンの生命力に驚いた。

「頑丈なんだよ。」

「だが…」

Rは剣形態にして片方を投擲した。

「…!」

レイヴンは盾にしようとするが間に合わず、神機を吹き飛ばされた。

そしてRが神機を置いて、殴りかかってきた。

「ええい!」

レイヴンはそれに対抗して、回し蹴りを飛ばす、蹴りはコンテナを突き破る。

その足をRが掴み、バク転して転がす。

「うわっ!」

「終わりだ!」

Rは自身のアーツを発動した。

「何!?」

「俺のアーツ…見せてやるぜ!」

Rは飛び上がって、空中で黒い雷を纏った前転キックを放った。

それと同時にレイヴンは回し蹴りを繰り出す。

レイヴンはそれを正面に受け、コンテナを突き破って吹き飛ばされた。

Rは空中で吹き飛ばされるが、そのまま地面に着地した。

「ぐっ…」

レイヴンは、その攻撃で血を吐いて気絶した。

 

「レイヴン!」

「ドクター!」

アーミヤ達はレイヴンに近寄る。

 

「……ッ!」

Rは腹部を抑える。すると、そこから血が垂れていた。

「…油断した…いや…相打ちか…」

「今日はここらにしといてやる。」

(覚えておくぜ…ドクター…いや…レイヴン!)

Rはスタングレネードを投げ、その場を撤退していった。

 

「……急いで…ロドスに行こう。」

デュークはレイヴンを担いで、輸送機に乗り込んでいった。

「全員乗ったか?」

バッツが確認する。

「じゃあ…行こう!」

そしてクロエがドアを閉めて、輸送機は空に飛んでいった。

 

 

 

………………

 

「…………」

レイヴンは目を開ける。

そこは、柔らかいベッドの上だった。

「ここは…」

すると、机の上にある通信機があるのが見えた。

レイヴンは置いてあった黒い服を着て腕輪を確認する。

(違和感がある…)

アグレッサーにいた頃はずっと繋がっていた状態だったので、部屋の中で見る。

簡素で質素な部屋だった。

「…」

レイヴンは通信機を耳につけて起動する。

『よう。』

「誰だ?」

聞き慣れない声を聞いたレイヴン。

「あんた誰だ?」

『ちょっと今は言えないな。だが、次の目的地に行ったら分かるよ。』

「そうなのか…」

レイヴンは寝ぼけているのか、少し返事が朧気だった。

『チェルノボーグからの脱出。おめでとうレイヴン。』

(なぜ名前を…?)

「あの場にお前も居たのか?」

『さあ、どうかな?』

男ははぐらかすかのように言う。

「しかし、俺はまだお前の正体を知らない。お前もレユニオンなのか?」

『あんな馬鹿共と一緒にされるとは…世も末だなw』

男は笑う。

「………で?」

『?』

「なんかいい情報は無いのか?」

『なんも無い。じゃあな。』

ブチッって言う音と同時に男との通信は途絶えた。

「チッ…」

レイヴンは舌打ちをする。

「……」

レイヴンはドアに耳を向けて、敵が居ないかを確認する。

そして、勢いよくドアを蹴り飛ばして、破壊した。

辺りを見回すが、特に敵は確認できない。

「…とりあえず…デューク探そ…」

レイヴンはデュークを探す為に、ロドスの艦内を歩いていった。

 

 

 

 

………

「…そう言えば…俺記憶喪失だから艦内どんななのかわかんねぇや!」

レイヴンは高らかに笑う。

「はあ…とりあえず適当にブラブラしたら分かるか…」

「まずは…仲間探しかな…」

レイヴンは歩き出した。

道中で色んな人間に出会った。

どいつもこいつもドクターと言ってきて鬱陶しいを感じるレイヴンだったが、目の先にクロエを見つけた。

 

「クロエー。」

「お、レイヴンじゃん!どうしたの?」

「デューク知らない?」

「デューク君なら…君の部屋だって。」

そして向こうを指差した。

「あんがと。」

レイヴンは感謝を述べて走っていった。

 

そして、レイヴンの自室に辿り着いた。

「………俺の自室…」

レイヴンはドアを開けると、デュークが機械を弄っていた。

「よう。」

「何してんの?」

「俺達の部屋に、ターミナルを置いておいた。これでアグレッサーに残してた資材は使えるぜ。」

レイヴンは目線の先にあったターミナルを見つけた。

「ナイス。」

「まあね。とりあえず、適当にブラブラしとけよ。」

『ですね。ブラブラしましょう。』

「ん?」

レイヴンは二重に聞こえた声に戸惑う。

「あ、多分さっきのこれだぜ。」

デュークはPRTSを晒す。

「PRTSを改造させてもらった。人工知能AIも搭載したし、完璧さ。」

『イエーイ』

「随分個性的なAIだ事で。」

「で?名前は?」

「エアちゃん。」

『私はエアです。イエーイ。』

「個性派。」

レイヴンは部屋を出る。

 

「バッツ何処だろ…?」

すると地面に何かが突き刺さっていた。

「なんだいつものか。」

バッツがまたナンパをして誰かにやられたようだ。

まあいつものなのでレイヴンは放っておいた。

 

そしていつの間にか外に出ていた。

アーミヤもそこに鎮座していた。

「アーミヤ!」

レイヴンはアーミヤに呼びかけた。

「ドクター。どうしたんですか?」

「え?ただの散歩だよ。」

「そうですか。」

アーミヤとレイヴンは荒廃した大地を見つめていた。

「……俺さ。最初ドクターって言われた時は…なんだこいつらぶっ殺してやろうかって思ったけど…アーミヤを見て気が変わったんだ。」

「私を?」

「お前が感染者の為に必死に頑張ってる所を見ていたら、自然とロドスっていい奴らなんだなって感じたよ。」

アーミヤは暫くレイヴンを見つめる。

「今は記憶喪失だけどさ、いつかは記憶取り戻して、この世界を変えよう。な?」

レイヴンは柵の上に乗って、豪語した。

「……はい。」

「でも、無理はしないでくださいね。私達は三日後に新たな任務を遂行します。」

「それまで、ゆっくり体を休めてください。」

「ああ。」

 

そして…

 

 

「レイヴン。調子はどうだ?」

「平気。」

そしてレイヴンは神機を手に取る。

龍門(ロンメン)はこの先なんだよな?」

レイヴンは通信機に呼びかけた。

『はい。この先に龍門があるのですが…アラガミが大量に現れているんです。」

「数は?」

デュークは聞く。

『オウガテイル種が数体、コンゴウ2体。シユウが3体です。』

エアちゃんが答えた。

「ひぃ〜…結構な大群な事で。」

バッツはビビりながらも答えた。

「じゃあ、行きますか!」

レイヴンは神機を担ぐ。

『気をつけてくださいね。ドクター。』

通信するアーミヤ。それを軽々と了承したレイヴンは、輸送機から飛び出していった。

「俺たちも行くぞ!」

デューク達も輸送機から飛び出していった。

「え?俺も行くの?」

バッツはビビりながら、柱にしがみついていた。

『バッツさん?』

「俺高いところ苦手なの!」

そうバッツが言う。

「……」

呆れたデュークは、ボタンを押す。

すると、バッツのパラシュートが強制的に展開された。

「はぁ!?」

「うわああああああ!!!」

叫びながら空に落下していくバッツ。

 

そして、レイヴン達は神機を構えてアラガミ達に走っていった。

「オラッ!」

神機を振り下ろして、オウガテイルを薙ぎ倒していくレイヴン達。

「負けてらんねぇな!」

バッツは神機を銃形態にして遠くからの射撃を行った。

その攻撃で、結合崩壊が起きた。

「いただき!どストライク!」

レイヴンが回転しながらアラガミを捕食していった。

そして地面に着地すると、後ろからコンゴウが迫ってきた。

「せやっ!」

デュークの斬撃が、コンゴウにトドメを刺した。

「ああ…助かったデューク。」

「どうって事ねぇよ。」

そして、その場のアラガミは全員捕食完了した。

 

「よっし、完了だな。」

『ドクター聞こえますか?』

「アーミヤか。どうした?」

通信機にアーミヤの声が聞こえてくる。

『この先に、私達の次の目的地があるんです。』

「はえー」

「で?どうすればいいんだ?」

デュークが変わる。

 

「どしたのアーミヤちゃん。」

『そろそろ龍門の近くに来ました。私もそちらに向かいます。』

「いつ着けばいいんだっけ?」

『確か…22時に着けば…』

デュークはPRTSを見る。

すると、21:44と書かれていた。

「やっべえ!急げ!」

「だな!」

そしてレイヴン達は急いで龍門に向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

龍門に着くと、そこでは感染者達が兵士と揉めていた。

「おい!通してくれ!もうここしか無いんだよ!」

感染者達は叫び続けている。

それを見たレイヴンは爆笑してしまった。

「なんか馬鹿みたいw」

「おい…」

デュークはレイヴンの言動に注意する。

「ただの感染者に生きる価値はあるか?」

「レイヴン…」

「はいはい…」

そしてレイヴンは感染者達を蹴り飛ばす。

すると、前から誰かが歩いてきた。

青い髪、角と尻尾を持ち、二刀の剣を持った女性だった。

「チェンさん。お待たせしました。」

「面会は22時だと聞いていたが?」

そしてチェンはレイヴン達に携帯を見せる。

時間は既に22時を超えてしまっていた。

「ロドスは時間も守れないのか?」

「ごめんね。」

レイヴンは素直に謝った。

「まあ気にすんなって、カリカリしてるとシワ増えるぞ。」

「………」

レイヴンの言葉にチェンは内心イライラしながらも、無言で押し殺した。

「と、とりあえず…案内頼めないかな?」

デュークはオドオドしながらチェンに話す。

 

そしてアーミヤ達はチェンについていった。

そしてチェンはアーミヤに小声で話しかけてきた。

「アーミヤ。あれがドクターなのか?」

「一応は…そうです…記憶喪失で…」

「ゴッドイーターになって…少し野蛮になったと言うか…」

「なるほど…」

チェンはひとまず納得した。

 

「なあデューク。何するんだ?」

「龍門の統領とロドスに関する話だ…失礼な行動はするなよ…」

「分かったよ…」

そしてレイヴンは渋々デュークに着いていった。

「……ん?」

レイヴンは横に目をやると、自動販売機を見つけた。

「買ってくか…」

レイヴンはデュークに気づかれないように、自動販売機に向かう。

そしてクレジットを入れてジュースを取り出した。

ジュースを勢いよく飲んでいく。

「ぷはー!うめぇー!」

ジュースを飲み終わった後、レイヴンは階段を登っていき、龍門の都市に出た。

「ここが…龍門か…」

レイヴンは初めての街に心躍らせていた。

ひとまず街を歩くレイヴン。

「朝に行ければ良かったなぁ…」

「Rの奴…今度あったら叩き潰してやる…」

Rに負けた屈辱をいつか晴らそうと誓うレイヴン。

すると、上から何かが降ってきた。

「あーーー!」

すると、コンクリートに人が突き刺さった。

「だ、大丈夫か?」

「た、助けてー!」

レイヴンは突き刺さった少年を抜く。

 

「た、助かった…」

「お前誰?」

「俺、『ダン・フリューゲル』!龍門近衛兵の新米なんだ!よろしく!」

少年はダンと名乗った。

ダンは六つの剣を背のホルスターに装備していた。

「あなたは?」

「俺か?俺はレイヴン。ロドスのドクターだ。」

「ロドス…?確か…確かあのおじさんと契約を結ぶって話をチェン隊長から聞いてたっけなぁ…」

「え?そうなの?」

レイヴンは驚く。デュークからはそんな話を一歳聞いていなかった。

「まあ、つまりめちゃくちゃ偉いって事ですね!よろしくお願いします!」

ダンは90度姿勢ぴったりで挨拶してきた。

「おう!よろしくな!」

「ところで!レイヴンさんはここで何をしてるんですか!?」

「敬称はいらねぇよ。ムズムズする。」

「後、敬語もいらねぇからさ。気軽に接してくれよ。」

「え?……うん。分かった!よろしくレイヴン!」

レイヴンはダンと握手をする。

(元気な奴だなぁ…)

レイヴンはそう思った。

 

 

 

「…む?」

チェンの携帯から、連絡がかかってきた。

「……なんだ…ダン…」

呆れながらも携帯を耳に当てるチェン。

『チェン隊長!』

「うるさい…今話中なんだ…」

『すいません!』

「うるさい!……で…話はなんなんだ…」

『あっ、はい。ドクターを見つけたんですけど…どうすればいいですか?』

それを聞いてデュークは顔に手を当てる。

「あの馬鹿…居ないと思ったら…」

「………」

ケルシーもアーミヤも呆れてものも言えなかった。

「……見失わないように見ておけ。」

『はい!』

そしてダンが通話を切った。

「あいつ…」

「お知り合いなんですか?」

アーミヤが聞く。

「最近入った奴なんだ。困った奴で…」

「……」

 

 

 

その頃…

「はえー…チェンって奴は相当強いんだな。」

「そうなんだよ。チェン隊長は自慢の剣でバッサバッサと敵を倒していくのが羨ましくて…」

「俺もチェン隊長に追いつくぐらい強くなりたくて!近衛兵に入ったんだ!」

「夢を持つ事はいい事だぜ。」

「ありがとう!」

「そうだ。これからどうするよ?」

「どっちが近衛兵の寮に行けるか勝負とか?」

「いいね。そう言うの大好きだ!」

そしてダンとレイヴンは全速力で走っていった……




クリスマスにはシャケを食え!
分かったな!?

これを見てるそこの貴方!
クリスマスにはシャケを食べろ!

分かったな!?

クリスマスには…シャケを食えぇ!!


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epic.5:起動

巨大ロボを出したいという欲望を抑えられませんでした。


前回のあらすじ〜

 

契約をする為に龍門にやってきたレイヴン達御一行。

 

 

「契約どうなってるかなぁ…」

「うーん…成功してるといいね。」

レイヴンは龍門とロドスの契約が気になっていた。

あの契約でロドスの今後がかかっている事は頭の悪いレイヴンでも分かる。

「まあレイヴンの仲間達なんだろ?きっと大丈夫だって!」

ダンが肩を叩いて鼓舞してくれた。

「お前みたいな奴に鼓舞されてもなぁ…」

「それ!どういう意味!?」

そう二人が喋っていると、向こうから爆発音がした。

「…行ってみよう!」

「ああ!」

二人は急いで爆発音がした場所に向かった。

 

 

二人が爆発音のした場所に向かうと、酒場のひとつが爆破されていた。

「な、なんだ!?」

「あれは…?」

ダンが良く見ると、それはレユニオンの隊員だった。

それに紛れてRも居た。

「R…ッ!」

「ん?ようドクター?」

レイヴンは神機を構えて砲撃する。

Rはすぐさま回避して、レイヴンに向かっていった。

「あ!レイヴン!」

するとダンにレユニオン達が武器を持って斬りかかってきた。

ダンはそれを軽々と回避して、徒手空拳で倒していく。

「R!」

神機の鍔迫り合いが置き、地面が振動する。

「ドクター!前も負けたのにまた来たのか!」

「ああそうさ!お前を倒さないとイライラが収まらねぇ!」

「ああそうかい!」

Rはレイヴンの腹を蹴り、神機で切り裂く。

「てめぇ!」

レイヴンは怒って再びRに斬りかかった。

「怒りに任せた攻撃なんてぇ!」

Rはそれを軽々と避ける。

「避けやすいんだよォ!」

黒い電撃がRの右足に纏い、そのままレイヴンの頭部に直撃した。

その衝撃でレイヴンは地面に叩きつけられた。

「ぐはっ!」

「…戦闘経験の差が出たな。」

「大丈夫か!?」

ダンがレイヴンに近寄った。

「へっ」

Rは逃げるように去っていった。

「大丈夫かレイヴン!」

「うぅ…」

ダンはレイヴンを担いで、急いで医務室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

「うーん…」

レイヴンが目を覚ます。

すると、そこには涙目のアーミヤやチェン、ダンにデュークにあとその他も居た。

「ドクター!」

アーミヤはレイヴンに抱きついた。

「あ、アーミヤ!苦しいって!離れろよ!」

「あ…すみません…」

アーミヤはレイヴンから離れる。

「あ、そういえば…契約の件ってどうなったの?」

「なんとかなったよ。お前…着いてこいよな?」

「いやだって…」

「だってじゃねぇよ!」

デュークは少し怒りを見せる。

「……まあいいや…ケルシー先生に感謝しとけよ?」

「ケルシーって誰?」

「……会ってから挨拶しとけ。」

「おう。」

そして数時間後にレイヴンは医務室から出た。

「大丈夫か?まだ寝てても…」

「体動かす方が楽なんだ。」

レイヴンは顔に貼ってある湿布を剥がす。

「で?ケルシーってやつは?」

「あれ。」

デュークは向こうに指を刺す。

「あいつか…」

レイヴンはケルシーに近づいた。

「んんー…なあ?」

「……なんだ?」

「あんたがケルシー?」

「いかにも私がケルシーだが…まさか…君がドクターか?」

「うん。」

「………」

「怪我の件ありがとよ。」

「……うむ。」

「そっけない奴!」

そう言ってレイヴンは立ち去った。

するとケルシーはデュークに近づいてきた。

 

「デューク…あれがドクターで間違いないのか?」

「まあ…一応…」

「記憶を失う前とは大違いだ…まるで別人では無いか。」

「本当ならあいつがゴッドイーターになる事がイレギュラーだったからかな。」

「……だといいがな…」

 

 

 

 

そして数日後……

 

 

 

とある廃墟、Rは食料を貪っていた。

「……何してんのよ。」

Wが部屋に入ってくる。

「食べるか?」

「あんたの食い掛けでしょ?」

「要らないのか?」

「………要らない。」

Wは埃だらけの机に地図を置いた。

「なんだそれ?」

「ここ龍門の地図よ。」

「あいつが言ってたでしょ?制圧する基地の事。」

「サルースの奴か…あいつ胡散臭くて苦手だな…」

 

Rは『サルース・リオン』の事が苦手だった。

 

サルース・リオンは裏社会の情報屋であり、何処からともなく現れて情報を渡す。

その情報の的確さは、あのタルラすらも高く評価している。

今回の酒場の襲撃でも、龍門近衛兵の戦力ダウンが狙いだった。

 

「サルースの奴が何考えてるか知らないけど、あたし達には関係無いでしょ?」

「…………そうだな。」

WはRと共に地図を確認し始めた。

 

 

 

 

 

………

 

そしてレイヴン達は、作戦会議を行なっていた。

「昨日。龍門近衛兵の隠し拠点がレユニオンに襲撃された。」

「あの酒場ですか?」

ダンがチェンに問いかけた。

「ああ。」

チェンは静かに頷く。

「レユニオンは近衛兵の戦力を削いで…自身の物資としているらしい。」

「らしい…?なんで知ってるんだ?」

「それは…」

「俺のお陰だからぁ?」

すると、ドアから謎の人物が入ってきた。

ソンブレロと青いポンチョを身につけたなんとも不気味な青年だった。

「俺はぁ…あー…めんどくせぇなぁ…サルース・リオン…はあ…」

「…クロエ姐さん…なんか不気味じゃありません?」

「そう言うの言ったら駄目だよ。」

「彼はサルース。裏社会の情報屋で、様々な情報を的確に入手する。」

チェンの言葉に少し困惑を見せるデューク。

「………」

「サルースさん。今回はどんな情報を?」

アーミヤがサルースに問いかけた。

「えっとなぁ…レユニオンはぁ…巨大兵器作ってんの。」

「その巨大兵器でぇ…ここ…あー…龍門?全部ぶっ壊すってコト…わかる?」

「………」

サルースの言葉に一同黙ってしまった。

「寒っ。ノレないなぁ…じゃあ…俺はここでぇ…」

そしてサルースは気だるそうに去っていった。

 

 

「巨大兵器か…チェン隊長。何か対策は?」

「対策法なら…ある。」

そしてチェンはモニターを起動させた。

 

「この数日。我々龍門とロドスが共同で開発した機体を使う。」

モニターには、その機体の詳細が映し出された。

「まず…機体の素体となる『マグナストライカー』と『カイゼルストライカー』に…この『VSファイター』が装着される形だ。」

「…でも、カイゼルストライカーだけまだ調整中って書いてあるけど?」

「……このストライカーには人工知能AIが備わっていてな…その調整が終わっていないんだ。」

チェンはひとまず息を吸って深呼吸する。

そして机の上に置かれていた箱を開けた。

そこにはVSファイターが入っていた。

「VSファイターの種類は様々。射撃、格闘、補助…とにかく多方面での活躍が見込める。」

「ん?でも小さくないか?」

レイヴンがVSファイターの小ささに疑問をもった。

「だが、それだけではない。」

そしてチェンは懐から銃を取り出した。

「それは?」

「VSチェンジャーだ。」

「まんまじゃね?」

「そこうるさい!」

「はい。」

「……話を戻して、このVSチェンジャーを使ってVSファイターを巨大化させる。」

「そして、同じく巨大化させた素体と合体して…という感じだ。」

「へー。意外と強そうだな。」

「そして、このVSチェンジャーは操縦時のレバーにもなる訳だ。」

チェンは部下に他のVSチェンジャーを持ってくるように伝えた。

そして4個のVSチェンジャーが出された。

「このVSチェンジャーは特殊な機能でな。あまり量産化はできない。よって、実力者に渡される事になった。」

「実力者…」

レイヴンはゴクリの息を呑む。

「まず…ロドスからは…ドクターとアーミヤ、そしてデューク。」

「我々龍門からは…私と…」

チェンがそう言いかけた時、地面が揺れた。

「なんだ!?」

部屋に大急ぎで隊員達が入ってきた。

「隊長殿!龍門の外壁に、巨大化したレユニオンの隊員が!」

「何!?」

「しゃあ、外に出るぞ!」

レイヴン達は急いで外に出た。

「ダン!ここで待機しててくれ!」

「え!?」

「お前が居ても足手纏いなだけだ!分かったな!」

そう言い残してチェンも部屋を出た。

「………そう言われても、敵が来てるなら戦わないとな!」

ダンはチェンの忠告を聞かず、同じく部屋を出た。

「ん?」

ダンは机に置かれていたVSチェンジャーを手に取った。

「一応持って行くか…」

そしてぢ

 

 

 

 

 

外に出ると、巨大化したレユニオンの一般兵が来ていた。

「あれか…」

「おいチェン!ストライカー出してくれよ!」

「待て!まだカイゼルストライカーは調整が終わっていない!」

「隊長。お持ちしました。」

「部下の一人が、マグナストライカーの入った箱をチェンに渡した。」

「よし…これなら…」

そしてチェンがマグナストライカーを取ろうとした時…

 

「グワアアアアアアア!!」

「何ッ!?」

 

 

 

 

 

………

「はあ…はあ…」

ダンは急いで階段を駆け上がる。

そして地上のドアを開けると…

「こ、これは!?」

街は攻撃でかなりボロボロになっていた。

「ん?」

ダンが地面を見ると、そこにはマグナストライカーが落ちていた。

「これは…マグナストライカー?」

ダンはマグナストライカーを色々触っていると、カチッと言う音がした。

すると、マグナストライカーの側面が開き、ダンの目をサーチした。

「!?」

そしてサーチが終わると側面が閉じた。

『認証確認 ようこそ我がマスター』

「…?」

ダンはよく分からなかったが、とりあえずチェン達を探しにいった。

「あ!」

そしてチェンを見つける。

「隊長ー!」

「ダン!どうしてここに居る。」

「心配だったです!」

「全く…それより…マグナストライカーは?」

「これですか?」

ダンはマグナストライカーをチェンに渡した。

すると、再び振動が起きる。

「まだあいつか…」

「なんだありゃ!?」

ダンが空を見上げると、そこには巨大なレユニオンの一般兵が居た。

「ど、どうするんですかチェン隊長!?」

「待て、マグナストライカーを起動させる。」

チェンはマグナストライカーの側面を展開しようとする。

 

……………

 

「何故だ?起動しないぞ!?」

「え?そんな事ないと思いますけど…」

ダンはマグナストライカーを取って起動させた。

「あ、起動しましたよ隊長。」

「ま、まさか……」

チェンはしばらく動揺するが、一旦深呼吸をした。

「まあいい…行くぞ!」

そしてチェンはデュークとダンにそれぞれVSファイターを渡した。

「よぉし…三人揃って!行きますよ!」

ダンが掛け声をあげて、VSチェンジャーにファイターをセットした。

 

『SET!』

『READY GO GO GO!』

巨大化していくVSファイターに乗っていく三人。

 

「これがVSファイターの中か…」

デュークは驚きを隠せなかったが、とにかく勢いに任せてVSチェンジャーを台座にセットして操縦桿を起動させた。

 

「よし…無事にいけたな。」

チェンもVSチェンジャーを台座にセットして操縦桿を起動させた。

 

「三人の力を合わせて…やりましょう!」

ダンも操縦桿を起動させる。

 

そしてマグナストライカーが三機のファイターの中央に移動して合体シークエンスに入った。

その間、巨大レユニオン一般兵はボウガンを放つがダメージは無い。

 

「うおっ!?」

ファイターが変形しながらマグナストライカーに装着され、脚部が展開する。

そして三人は同じ空間に台座ごと移動された。

 

「うおおおお!!チェン隊長とデュークさんが居る!?」

「そりゃそうだろ。」

「…はあ…初合体がこれでいいのだろうか…」

 

ダンは興味津々。

デュークは若干呆れ気味。

チェンは胃もたれした。

 

「よっしゃあ!行くぜ!『ガンカイザー』!勝利を掴み取ろうぜ!」

ダンはレバーを引いてガンカイザーは歩き出した。

「くらえ!」

チェンはレバーを押してガトリング砲を連射する。

「このっ!」

デュークもレバーを押してミサイルを発射する。

 

「グワアアアアアアア!」

攻撃を受けたレユニオン達は爆散して辺りに血をぶちまける。

「トドメだ!」

ダンはレバーを連続で押してキャノン砲を展開して高エネルギー攻撃を放った。

その攻撃を受けたレユニオンは爆散した。

 

「しゃあ!やったぜ!」

「ふう…」

「……ダン。」

「はい?」

「……マグナストライカーの件で話がある。いいな?」

「………はい。」

 

 

 

 

戦闘が終わってから数時間後。

そしてダンはエレベーターを使ってチェン隊長の執務室に向かっていた。

「はあ…何言われるかなぁ…」

『ご安心をマスター。多分怒られませんよ。』

マグナストライカーがダンに喋りかけてきた。

「ありがとマグちゃん…」

そしてエレベーターを出て、チェンの執務室に入っていった。

 

「チェン隊長、来ました。」

ダンはドアをノックする。

「入れ。」

ダンは言われた通りに部屋に入る。

「…今回、隊長専用機体のマグナストライカーを一般兵士の君が使った件に関してだが…」

「………」

ダンが冷や汗を掻く。

「……不問になった。」

「……………へ?」

「不問だ。」

「えええ!?不問!?」

「……ああ。」

「…え?それだけですか?」

「…簡潔に言えば…そうだ。」

そして二人の間に静寂が訪れる。

「帰っていいですか?」

「まだ駄目だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃…

「……」

Rは神機のメンテナンスを行なっていた。

「こんなもんか…」

磨き終わった神機を地面に置いて地面に横たわる。

Rは夜が好きだ。暗い夜、闇が自分自身を隠してくれる。

「あーあ…」

そしてそのままRは眠りにつく。

 

「…あら?」

Wが部屋に戻ると、熟睡したRを発見した。

「…こいつ…ふわぁ…確かに眠いわね…」

そしてWはRの横に密着してそのまま眠りについた。




ガンカイザー
素体:マグナストライカー
合体機体:キャノンファイター・ガトリングファイター・ミサイルファイター
パイロット:ダン(メイン&キャノン)・チェン(ガトリング)・デューク(ミサイル)

マグナストライカーを素体とした巨大ロボ。
銃撃戦を得意としている。


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epic.6:餓狼

しばらくレユニオンの回が続くべさ。

これじゃあRとレイヴンどっちが主人公かわかんねぇな。


「ん?」

Rが目を覚ますと、Wが密着していた。

「お、おい…W?」

「…………」

「あー…めちゃくちゃ幸せそうに寝てやがる…」

RはなんだがWを起こすのも少し気が引けるのでそのままにしておいた。

 

それから数時間後…

「んー…」

Rが再び目を覚ますとWは居なかった。

「やっとどっか行ったか…」

そして神機のメンテナンスをして、廃墟を後にした。

「これからどうしよっかなぁ…」

(しらみつぶしに基地を襲撃するか…いや、Wと合流するか…うーん…)

「…!」

Rは物陰に隠れる。

すると、そこにはレイヴン達がやってきていた。

「チッ…レイヴン達が…」

「クソッ…」

Rは急いで逃げ去った。

 

「マジかよ…」

Rは少々焦るが、すぐに冷静を取り戻す。

「うっし…ちょっと辺りを散策するか。」

Rはスラム街を隠れながら走っていった。

辺りにいるレユニオン達にもロドスが来ていた事を伝えた。

そしてスラム街を駆け回って数時間後…

「…命大事に…って伝えといたけど…」

「別にあいつらの事だから聞かないんじゃない?」

「Wか…」

壁に横たわるRにWが近づいてきた。

「別にいいだろ…」

「ま…何をしようがあんたの自由だけど?」

「うん。」

そしてしばらくしてRは立ち上がる。

「どうしたの?」

「ちょっと散歩。」

そしてRはスラム街に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイヴン達はチェンに言われた通りにスラム街にやってきていた。

「めんどくせぇ…」

「ドクター。そういう事言っちゃ駄目ですよ。」

「そうだぜ。チェン隊長は何か考えがあるんだよ。」

「あの女に考える事とか出来ねぇだろw」

レイヴンは一人で爆笑する。

二人は呆れる。

「!」

するとレイヴンは何かを感知した。

「ドクター?」

「すまん。二人で探しててくれ!」

「あ、ドクター!」

レイヴンはそのまま走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

Rがしばらく歩いていると、何やら物音がした。

「ん?」

Rが物音のした場所に行くと、いい年した中年の男性が少年相手に襲っていた場所を見つけた。

「おい!」

「あ?」

Rは男性の肩を触る。

「辞めとけって。いい年した中年がよ。」

「誰だお前。餓鬼どもの知り合いか?」

「さぁな。」

Rは男性を殴り飛ばす。

「なっ!?」

そしてもう一人の男性に神機を投げ飛ばした。

「ひっ…!」

「これ以上は辞めとけ。本気でするぞ?」

「なんだよこの餓鬼…!ちくしょう!」

そして男性二人は逃げていった。

 

「おいちびっ子。大丈夫か?」

Rは傷ついた少年に絆創膏や湿布を貼る。

「応急処置だけど…ひとまず…安静にしときな。」

そしてRが立ちあがろうとすると…

「狼の兄ちゃん…ミーシャお姉ちゃんを助けてくれ…!」

「ミーシャ?お前らの仲間か?」

Rがそう言うと、付き添いの少女達も頷いた。

「ミーシャお姉ちゃん…悪い奴らに狙われてるの…」

「一緒に居たら危ないからって…今一人で逃げてるの…!」

「狙われてる……さっきの奴らか…」

Rはしばらく悩む。

「分かった。ミーシャ姉ちゃんは俺が探してやる。」

「本当!?」

「安心しろ。またさっきの奴らに絡まれたら大変だ。……お前ら…どこ住み?」

「……家なんて無いよ。」

「そこら辺で寝れるし、あ…親も居ないよ。でも平気。」

少年は立ち上がる。

「見つからないように隠れるからさ。」

「………」

Rは少し黙った後、少年の頭を撫でた。

「強い子だな。絶対見つけるからな…」

「で?特徴は?」

 

 

 

 

 

 

そしてRがミーシャを探していると、物陰に隠れる。

「レイヴンか…あいつらもミーシャを探してんのかな…」

そしてRはバレないようにレイヴン達から逃げ去った。

 

そして廃ビルにて…

「ここか?」

Rは中に入っていた男性達を拘束しながら進んでいった。

「あ…あれっぽいな…」

Rは白い髪のウルサス人を見つけた。

「あれか…」

そして一室に入る。

すると、そこには小鹿のように怯えるウルサス人を見つけた。

「大丈夫か?」

「あ…あなたは…?」

「俺は…まあ覚えなくていい。」

そしてRは壁に座る。

「あんたがミーシャ?」

「え…なんでそれを…!?」

「お前に付き添っていた子供が…お前を助けて欲しいって…」

「あの子達が…」

Rはポケットから干し肉を取り出した。

「食べる?」

「……いいの?私は…感染者よ?」

「……気にするなって。俺も…感染者だからな…」

Rは右足をミーシャに見せた。

「それは…」

「警戒すんな。別に襲う気は無いからさ。」

「……あんた…弟居るよな?」

Rのその言葉にミーシャは驚いた。

「な、なんでそれを…?」

「表情見たらわかるぜ?なんとなくだけど…」

そしてRは立ち上がる。

「もしもロドスって奴が来ても、警戒はしないで…話を聞いてやってくれ…じゃあな。」

そしてRは部屋から出ていった。

 

そして角を曲がってビルから出るところを…同じくミーシャを探しているレイヴンに見られていた。

「あの野郎…」

そして廃ビルの一室にレイヴン達が入る。

「……お前がミーシャか?」

「………そ、そうだけど…」

レイヴンはミーシャの肩に手を置く。

「さっきのループスに何かされなかったか…?」

「な、何もされてない…助けてくれたの…」

「………は?」

レイヴンはミーシャから手を離し、Rを探しにいった。

 

 

 

 

 

 

……そしてレイヴンはRを見つけた。

「…居た…」

レイヴンはRを見つけた。

「おい…お前だろ。ミーシャ助けたの…」

「………知らないな。」

「なんでそんな事したんだよ…レユニオンなのに。」

「お前に関係無いだろ。」

そしてRはその場に去ろうとする。

「じゃあ言うぞ!ミーシャにお前がレユニオンだって!」

そしてRは足を止める。

「そしてなんで助けたんだと!」

「………そんなこと言ってみろ…俺は貴様をムッ殺す!」

「!!」

そしてRはオリジナル笑顔で微笑んだ。

「嫌われるよ?お喋りすぎる奴は…誰にだって触れられない事はある…忘れるんだな…」

 

そしてRは立ち去ろうとする。

「おい。」

レイヴンはRの肩を掴んで殴りかかる。

「うおっ!?」

「いきなりなんだよ。」

「逃げるのかよ。クズ野郎。」

「…やり合うか?」

「ああ…やろうぜ?」

レイヴンは神機を手に持つ。

「いや、場所を変えよう。ここじゃあみんな巻き込んじまう…」

「そんな事聞く訳無いだろ!」

レイヴンは神機で砲撃する。

Rはそれを神機で防御する。

(クソッ…ここじゃあ駄目だ…逃げながら外に追い込む!)

Rは後ろに下がりながら走っていった。

「待ちやがれ!」

レイヴンはキレながらRを追っていった。

そしてRはレイヴンの砲撃を防御しながら後退して、荒廃した大地まで逃げ延びた。

「ここなら…遮蔽物も多い。」

Rが逃げ延びたのは、岩の多い土地だった。

「なら砕くまでだ!」

レイヴンはオラクルリザーブでレイガンの弾丸を放つ。

「チッ!」

Rはその攻撃を回避しながら撃つ。

撃った弾丸は地面に命中し砂煙が舞い散る。

「チッ…!厄介な事を!」

「そこだ!」

Rはキックをレイヴンに放つが、レイヴンはそれを感知して神機で叩きつけた。

「ぐわぁぁぁ!」

Rはそのまま壁に叩きつけられた。

「ハッ、俺も強くなってんだよ。」

レイヴンはそのまま神機を剣形態にする。

「トドメだ…!」

そして神機が振り下ろされようとしたその時…

 

ガキンッ!

 

「!?」

「……!?」

謎の刃がRから攻撃を防いだ。

 

『俺を使え。』

「……分かった…!」

Rは言われた通りに剣を掴み、レイヴンに斬りかかった。

「ぐわっ…!」

素早い連撃がレイヴンを襲った。

「この剣…いいな…!」

『だろ?』

『なら僕も使ってよ。』

続けて声がすると、マグナムがRにやって来る。

Rはそのマグナムを持ち、レイヴンに連射する。

「ぐっ…うわっ!!」

レイヴンはその衝撃と共に後退る。

「でやぁ!」

続けてRは何処からかやってきたハンマーで思いっきりレイヴンの頭を叩き下ろした。

その攻撃でレイヴンは地面に叩きつけられた。

「ぐっ……」

「トドメだ…レイヴン…!」

そして神機を構えてレイヴンに振り下ろす。

 

しかし、直前で手が止まった。

「……」

「!」

レイヴンは起き上がり、Rを蹴り飛ばした。

「チッ!」

「R…よくもやってくれやがったな…!?」

「クソッ…」

『おい。ここは逃げた方がいいぜ?』

「それが良さそうか…」

Rはスタングレネードを地面に投擲した。

レイヴンは目を隠す。

「!」

レイヴンが目を開けると、Rは既に逃げられていた。

「逃したか…」

 

 

 

 

 

 

 

そして逃げたRは廃墟の中で壁を殴っていた。

「クソッ…なんであの時…」

『ふんっ…殺し損なったな。』

すると、Rから謎のオーラが三つ程飛び出してきた。

「うわっ!?」

「俺は次狼。」

「僕はシモンだよ。」

「……力…」

Rから出てきたのは、巨人の怪人と魚人の怪人、そして狼の怪人が現れた。

「やっと出てこられたねぇ…」

シモンがRの肩を叩きながら言った。

「お前ら…一体何者なんだ!?」

「俺達は…とある者との"約束"で…お前のボディーガードを務める者だ。」

「はあ?」

「ま、気にするな。」

すると次狼達は再びRの体に入っていった。

『俺達を使いたい時は頭で念じな。』

「わ、分かった…」

Rは座って神機のメンテナンスを始めた。

 

 

 

そしてレイヴンはアーミヤ達の元に戻っていた。

「はあ…」

「ドクター。何処行ってたんですか?」

「ちょっとな…」

アーミヤはレイヴンがイライラしているのを感じていた。

「何が合ったんだ?」

デュークがレイヴンの肩を置く。

「…Rに負けたんだよ…腹立たしいぜ…!」

「落ち着けって…」

「あー…はいはい。」

デュークはレイヴンを宥めた。

「ん?その人がドクターか?」

デュークの後ろからループスの少女が居た。

「ん?そいつは?」

「ペンギン急便のテキサスだ。挨拶しとけよ?」

「知らない奴と喋る事は無い。」

「酷いな。」

すると、部屋に煙が蔓延して来た。

「…チッ…目眩しか…!」

デュークが神機を構える。

「みんな!出来るだけ離れるな!」

「厄介だな…吹き飛ばすか?」

レイヴンが弾丸を込める。

「ミーシャごと吹き飛ばす気か!?」

「……確かにな…保護対象が居るのはめんどくせぇ…」

そしてデュークはスタングレネードを投げて、全員を出口に逃した。

 

そして階段を上がる一行。

「どうする?敵に追撃されるかもしれないぞ?」

「『どんな道でも通ってみせろ』それがペンギン急便の心情の一つだ。」

「ペンギン急便もやるな。」

デュークはテキサスを褒めた。

「…それはどうも…」

そしてなんとか屋上に着いた。

すると、そこにはエクシアが待っていた。

「エクシア!」

デュークがエクシアに近づいた。

「で?どうやって行くんだ?」

「ここから飛ぶんだよ!」

「まさか…あっちに飛ぶのか?」

デュークは向こうに指差す。

「おいおい…エクシアもやるなぁ…」

すると、突然地面が振動する。

「な、なんだ!?」

レイヴンがそう言うと、凄い勢いで、こちらに迫って来る者が居た。

レイヴンは衝撃で転んでしまう。

「ドクター!」

「大丈夫だアーミヤ…だがあいつは…?」

煙からその者が出てくるとその者は頭部に光る単眼を持ち、骨の意匠は両足の脛に有る。緑色の鎧をまとった大柄でごつい体格をした怪人だった。

 

「私は…デストラ・ジハード…お前を倒す。」

「デストラだと…!?」

レイヴンは神機をデストラに向ける。

「私は…レヴリス様に仕えるのみ…ドクター・レイヴン…ここで死ね!」

次の瞬間デストラはハンマーで地面を叩く。

すると、ビル自体が振動した。

「不味い崩れるぞ!」

「うわぁ!どうしようテキサス!」

「急いで逃げるぞ!」

「逃がすものか!」

デストラはテキサス達に攻撃してきた。

「くっ…」

テキサスが攻撃するが、装甲が硬いのかダメージは無く、むしろ源石剣の出力が少し下がっていた。

「なんだ…剣の調子が…」

「なら任せて!」

エクシアが守護銃でデストラを撃つが、反撃されて守護銃に当たった。

「あ!」

「小娘め!」

そしてデストラがエクシアに攻撃する瞬間、デュークが盾形態で防いだ。

「重いッ…!」

「デューク!」

「エクシア…俺のポケットにあるやつを取ってくれ…」

「え?」

「いいから早く!」

「わ、分かった!」

そしてエクシアはデュークのポケットにあるスタングレネードを取り出した。

「これでッ!」

そしてエクシアが地面に投擲すると、辺りは光に包まれた。

 

「何!?」

「今だ!」

デュークはエクシアとテキサスを持って、向こうのビルにジャンプした。

「おい待って!」

バッツもフランカとリスカムを持ってジャンプする。

「おっと…」

「あら大胆♪」

「しゃあ!アーミヤ!俺達も行くぜ!」

「はい!」

レイヴンもミーシャとアーミヤを持って向こうのビルにジャンプした。

 

「小癪な真似を…!」

「アディオス!」

レイヴン、デューク、バッツの三人がそれぞれ射撃で足場を破壊した。

「うわあああ!」

スカルシュレッダー達もビルの崩落に巻き込まれた。

「レイヴン…!こんな事をしても意味は無いぞ!いつでも貴様を見ているからな!」

デストラはそう言い残して崩落に巻き込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ…危ねぇ…」

レイヴン達は無事に脱出できた。

「二人とも大丈夫か?」

「うん。ありがと。」

「助かった。…食べるか?」

テキサスはデュークに菓子を渡す。

「サンキュ。」

デュークは一口食べた。

 

「にしても…あいつ何者なんだ?デストラ…か…」

「レユニオンなのかな?アーミヤ知ってる?」

アーミヤは首を横に振る

「いえ…私もレユニオンにあんな方がいた事を初めて知りました。」

「新参者か…いや…でも随分戦闘慣れしてたし…うーん…」

そして一同が歩いて来ると、路地裏から出た。

「お、着いたか?」

レイヴンが路地裏から広場を見ると、何やら喧嘩が起こっているようだった。

「お、楽しそうじゃん。」

レイヴンが神機を持って走っていった。

「待てレイヴン!」

デュークも走ってレイヴンを止めに行った。

「オラァ!」

「ギャッ!」

レイヴンはレユニオン達を真っ二つにしていく。

「せやっ!」

「ぐわぁ!」

レイヴンは徐々に人を切り裂いていく。

デュークはレイヴンの後ろから羽交締めにした。

「これ以上にしとけ!」

「うるせぇ!離せ!」

「バッツ!」

「ふんっ!」

「ぐっ…」

バッツがレイヴンの腹を殴る。

そしてレイヴンは気絶してしまった。

「やり過ぎだよ…」

その場は血だらけで見るに耐えなかった。

 

「おいおい。ちょっといいか?」

すると、デュークとバッツが吹き飛ばされてしまった。

「ぐっ」

レイヴンが地面に落ちて、目を覚ました。

「なんだお前…!?」

「俺は神威ヒロ。よろしくな。」

レイヴンはヒロの右手の黒い腕輪に気づいた。

「お前もゴッドイーターなのか!?」

「ああ。そうだよ。」

レイヴンは急いで起き上がった。

「お前もレユニオンなのか!?」

「俺はレユニオンじゃない。安心してくれ。」

そう言ってヒロは神機でレイヴンを攻撃する。

レイヴンはそれを間一髪で防御した。

「なんだよ…!お前も敵か!?」

「…違うけどな…!今はそういう事にしといてくれ!」

「は!?」

そしてヒロは一旦後ろに回避した。

「……お前の力…試してやるぜ。」

そしてヒロははレイヴンに決闘を申し込んできた。




次狼
CV:杉田智和
Rの前に現れた謎の生命体。とある者との"約束"によりRのボディーガードを務める。武器になる時は剣。

シモン
CV:柿原徹也
Rの前に現れた謎の生命体。呑気な性格だが聴力は人より数倍良い。武器になる時はマグナム。


CV:玄田哲章
Rの前に現れた謎の生命体。鈍重で頑丈なパワータイプ。武器になる時はハンマー。

神威ヒロ
CV:金本涼輔
突如レイヴン達の前に現れたゴッドイーター。レイヴンの力を試す為に戦うことになる。


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epic.7:最強

遂にゴッドイーター主人公が……!?


レイヴンが神機で防御すると、ヒロの攻撃が急速に近づいて来てくる。

「くっ…!重いッ…!!」

「オラっ!」

ヒロが足蹴りでレイヴンの神機を吹き飛ばす。

「チッ!」

レイヴンは腕で防御する。

それに対してヒロは一旦バックステップした。

「あんた…強いな。」

「そりゃあ…終末捕食とか止めたからな!」

ヒロは殴りかかった。

「くそっ!」

「せやっ!」

レイヴンはしゃがんでから神機のところにローリングして掴んだ。

「やるな。」

ヒロは口笛を吹きながらレイヴンに走っていった。

「うらぁ!」

「チッ…!」

二人の殺陣が続く。しかし、レイヴンが少々劣勢だった。

(この強さ…………一体。)

「うらぁ!」

ヒロの打撃を必死に防御するレイヴン。

(くそ……!強い……。)

「とっておきだぁ!」

「まずい……!守れ、神機……!」

レイヴンは急いでバックステップした。ヒロの後ろから衝撃波が押し寄せた。

「何か来てるな……これ。」

少し低い腰の位置で両手を神機に乗せて守っていた。

「ビビったぜ、こりゃ……!」

レイヴンは顔から汗が流れていた。

(余裕が無くなって来たな。そろそろケリをつけてやるぜ。)

ヒロはまた神機に跨った。

「神機解放。」

赤黒く光っている神機を持つヒロが直線状に駆けてきた。

「おいおい……。」

あまりのエネルギーの質の違いに気圧され始めるレイヴンだった。

「死に晒せぇぇ!!」

斬り付けるまでの時間差を極限まで無くした超スピード斬りをレイヴンにぶつけた。

「でやぁぁぁ!!」

「おらぁぁ!!」

お互いの神機から放たれた超大斬撃がぶつかり合った。

「いけぇぇぇぇぇえ!!!」

ヒロが衝撃を殺しながら押し込んで来た。

(このままではまずい……一か八か!)

レイヴンも対抗するが……徐々に負けていく。

(くっ!!)

そして、ヒロに超大斬撃を返された。

「うぉぉぉぉぉお!!」

「ぐはっ!!」

神機解放状態の斬撃はレイヴンの身体を直撃して、気絶してしまった。

「ドクター!」

アーミヤがレイヴンに近寄った。

「少々エネルギーを与えますので耐えてください。」

アーミヤが血を流しているレイヴンに近寄った。

 

(今のは結構やばかったな…でも大振りだったな…)

(まだまだ強くなるって事ね。)

「これ使いな。」

ヒロはアーミヤに回復剤を渡した。

「これを飲ませるといいよ。」

「ありがとうございます!」

アーミヤはレイヴンに飲ませた。

アーミヤによって手当を受けている途中で、ヒロは去って行った。

 

 

 

 

そしてヒロは廃墟に入った。

「誰だ。」

ヒロは無言で壺を割った。

「…表に出ろって事ね。」

Rは神機を持って立ち上がった。

「行こうぜ。」

「ああ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、レイヴン達は研究所に向かっていた。

「できたのか?カイゼル。」

「はい。こちらです。」

レイヴンは差し出されたカイゼルストライカーを受け取った。

そしてスイッチを起動して目をスキャンさせた。

「これで俺の物になったんだな?」

「はい。」

「悪いな。」

レイヴンはカイゼルストライカーを手に入れた。

 

「これからどうするんだ?」

バッツがレイヴンに言ってきた。

「レユニオンを潰す。それ以外にあるか?」

「まずはミーシャをなんとかしないか?」

「…その件に関してはアーミヤやチェンがなんとかしてくれる。」

すると、スマホに連絡が入ってきた。

「はい。もしもし?………え?ミーシャが!?」

そしてレイヴンは急いで走り出した。

「…アーミヤ達が襲われたって!」

「それなら助けにいかねぇと!」

二人は急いで研究所を出た。

「おいそれ貸せ!」

「な、なんだお前ら!?」

レイヴンはバイクを持った青年の顔面にパンチを入れて、そのまま走って行った。

 

「しつこい…」

デューク達はレユニオンの襲撃から逃げていた。

「でやっ!」

その場にいる敵を切り裂きながら奥に進んで行った。

広間に出ると、その奥に多数のレユニオンがいた。

後ろからも大量に出てくる。

「囲まれたか…」

すると、奥から黒いマスクの男が出てきた。

「ロドス。あいつは何処にやった。」

「あの時の…奴か。」

「……まさか…龍門に引き渡したのか?」

「…それがお前となんの関係だ!」

「……貴様…!」

マスクの男は静かに怒りながら、武器を手に取った。

「同胞達の命を…貴様達の血で贖ってもらう!」

「……めんどくさい逆恨みは…嫌われるぜ!」

すると空からバイクに乗ったレイヴン達がやってきた。

「悪いな待たせたか!?」

「遅いぞレイヴン!」

「ドクター!」

「いくぞお前ら!」

レイヴン達はレユニオンに走って行った。

 

 

 

「おいおい…どうなってんだこれは…?」

ある一人の男が、龍門に訪れていた。

「ん?」

足元を見ると、地面にヒロが突き刺さっていた。

「……何してんだ?」

「た、助けてくれ…やられた…」

「ゴッドイーターにか?」

「ああ…戦って分かったけど…あの男…強い。」

ヒロはRとの戦いを語った。

「まるで歯が立たなかった…」

「ま、それは反省文を書かせるさ。」

「それよりまだいけるよな?」

男はヒロをリンクエイドした。

「助かります…」

「さ、行こうぜ!」

「はい!」

そして二人は急いで走って行った。

 

「チェン隊長!」

襲撃を受けた龍門近衛局の面々はレユニオンと戦っていた。

「!」

ダンは急いで剣で防御体勢を取る。

強い衝撃がダンの剣を弾いた。

「Rさんか!」

「なんで知ってんだ!」

ダンは剣を抜いて何度か切り裂く。

「でやっ!」

「オラっ!」

ダンはVSチェンジャーを使って懐から撃つ。

「いい銃持ってるな!」

「ありがとうございます!」

そして殺陣を繰り返していく。

「剣の腕がなってない!」

そう言ってRは剣を弾いた。

ダンは全ての剣を弾かれてしまった。

「だが!」

ダンはVSチェンジャーを持って発砲する。

「食らえ!」

トリガーを押して弾をチャージする。

すると、地面が振動した。

「何!?」

すると、謎の巨大兵器が姿を現した。

「あれは…?」

「レユニオンゾード!?」

「え?」

Rの反応を見てダンが反応した。

「あれはまだ開発途中だったんじゃ…?」

「よそ見してんじゃねぇ!」

空からレイヴンの襲撃が襲ってきた。

「うわっ!」

「レイヴンか!」

「今日こそ叩き潰してやる!」

神機を構えてRに走り出すレイヴン。

「くっ!」

急いで神機を構えて防御するR。

しかしパワーが強く、押し出されそうになるR。

しかし、レユニオンゾードが移動して地面が振動した。

「クソッ!なんだよあいつ!」

「レユニオンゾード…レユニオンが開発を断念した…巨大兵器さ。」

「…え?」

「誰かがあれを独自に開発しやがったんだ!一体誰が…」

Rは考えた末に、ダンに手を差し伸べた。

「おい!VSチェンジャーを貸してくれないか!?」

「え!?」

「それを俺に貸せ!」

「………」

「ダン!こんな奴に渡す必要無いぜ!」

「………頼む!!」

「………………分かりました。」

ダンはRにVSチェンジャーを渡した。

「ありがとな。」

「レイヴン!ストライカーを出せ!」

「………チッ…今日は多めに見てやる!」

レイヴンはVSチェンジャーにファイターを装填した。

そしてレイヴンはアーミヤに連絡を取った。

「アーミヤ!カイゼルの初実戦だ!ナックルファイターを呼べ!」

『え!?は、はい!』

「行くぞ…!」

「ああ。」

そしてRもファイターを装填して発射した。。

 

『GO!GO!FIGHTER!』

 

ファイターは徐々に巨大化していき、そして二人はファイターに乗り込んだ。

「…」

(Rと戦うのは気が引けるが…今は言ってる場合じゃないか…)

そしてカイゼルストライカーを装填して発射した。

「…行くぞ!」

「勝利を奪い取ろうぜ!」

 

ファイターが変形しながらカイゼルストライカーに装着され、脚部が展開する。

そして三人は同じ空間に台座ごと移動された。

「Rさん!?」

「悪いなアーミヤ。使わせて貰うぜ?」

「……分かりました。」

「……完成!ザンカイザー!」

 

「…レユニオンゾードβの攻撃方法は両腕の剛腕だ。キャタピラ移動で速力も速い。注意しろ!」

「「了解!」」

そしてザンカイザーは歩き始めた。

「えい!」

ナックルファイターの攻撃をレユニオンゾードβに仕掛けた。

レユニオンゾードβは軽々と防御した。

「喰らえ!」

腕を挙げたレユニオンゾードβの攻撃をドリルファイターで攻撃する。

装甲を貫いて内部にもダメージを与える。

「レイヴン!」

「言われるまでもねぇ!」

頭部のソードファイターで頭突きをした。

レユニオンゾードβは一瞬怯んだ。

「よっし!このまま…」

そう言ってザンカイザーが歩き出そうとすると、何処からか射撃が飛んできた。

「なんだあれは!?」

「あれは…」

Rは攻撃を仕掛けてきたレユニオンゾードを見た。

「あれはαか!」

レユニオンゾードαはミサイルを撃ってきた。

「うわっ!ミサイル持ってるのか!」

「注意しろ!」

ザンカイザーはレユニオンゾードβを盾にしながら歩いて行った。

「このまま投げ飛ばしてやる!」

ザンカイザーはレユニオンゾードβを投げ飛ばした。

投げ飛ばしたと同時にレユニオンゾードβは爆散した。

「そのままトドメを刺してやるぜ!」

レイヴンはトリガーを連続で押す。

 

『フィニッシュタイム!』

 

「ファイヤー!」

両腕のファイターにエネルギーを溜める。

そして一気に切り裂いた。

レユニオンゾードαは爆散してしまった。

 

「よし…」

敵を撃破すると、ドリルファイターが分離した。

「ダン!こいつ返すぞ!」

RはダンにVSチェンジャーを投げ渡した。

「悪いな。」

「………」

「……あばよ。」

そしてドリルファイターに乗ってRは何処かに去って行った。

 

「………R。」

レイヴンはRの乗るドリルファイターを見送った。

「…次は敵同士だからな。」

そう呟いて、ビルから飛び降りた。

 

 




現在の登場人物

R
CV:内山昂輝
レユニオンのゴッドイーター。なんやかんやで強い。
先輩に勝ってしまう男。

W
CV:竹達彩奈
ツンデレ爆弾爆乳女。爆弾魔。

レイヴン
CV:小野賢章
ドクター。今のこといいところ無し。

アーミヤ
CV:黒沢ともよ
ロドスのリーダー。出番は少ない。

ダン
CV:榎木淳弥
龍門近衛局の一般兵。スピード出世する。

チェン
CV:石上静香
龍門近衛局隊長。厳しい。

デューク
CV:小林千晃
何故かモテるし出番がある人。天然女たらし。
自分で書いててなんでこいつ出番多いのか分からない。

エクシア
CV:石見舞菜香
デュークの女その1。胸がある。

テキサス
CV:田所あずさ
デュークの女その2。胸は無い。

バッツ
CV:斉藤壮馬
出番無い組その1。

クロエ
CV:竹達彩奈
出番無い組その2。

神威ヒロ
CV:金本涼輔
GE2の主人公。レイヴンをボコボコした。何故かRには負けた。

ザンカイザー
素体:カイゼルストライカー
合体機体:ソードファイター・ナックルファイター・ドリルファイター
パイロット:レイヴン(メイン&ソード)・アーミヤ(ナックル)・R(ドリル)

カイゼルストライカーを素体とした巨大ロボ。
近接戦を得意としている。

レユニオンゾードβ
レユニオンが独自に開発したロボ。
格闘戦に特化している。

レユニオンゾードα
レユニオンが独自に開発したロボ。
射撃戦に特化している。


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epic.8:決意

アークナイツって面白いのかな。やってみようかな…


 

「うーん…見つからないな。」

双眼鏡で辺りを見回すデューク。

「本当?アタシに見せてよ。」

「ん」

デュークはエクシアに双眼鏡を貸した。

「あ!居たよ!」

「本当か!?」

デュークはエクシアに近づいた。

「敵も割と消耗してるみたいだね。」

エクシアは呟いた。

「あのまま会社に戻らなくてよかった……戻ってからまた任務に駆けつけるんじゃ一苦労だからね……。」

「…レユニオンの撤退ルートを予想してくれ。」

「はいよ。」

テキサスの言う通りにデュークはパソコンを使って調べ始めた。

「大まかなルートと方位をアーミヤに転送するんだ。」

「おう。」

「………んお?」

エクシアが何かに勘付いた。

「なんか敵さんこっちに来てるよ?」

「ちょうどいい。」

テキサスが源石剣を手に取った。

「ウォーミングアップといこうか。」

そして三人は武器を構えて敵に立ち向かった。

 

 

 

 

 

「クソッ!なんだこいつら!」

「隙が無い…ぐわっ!」

レユニオン達はエクシア達の猛攻でだんだん倒れていっていた。

「これはプレゼントだよ!」

「ぐっ!」

「こんなもんかなぁ〜」

エクシアは銃を持ってそう言った。

「思ったより楽勝だったな。」

続けてデュークも呟いた。

「感謝するよデューク。本当は私達二人だけの行動だったのに。」

「女の子二人だけじゃ危ないと思っただけだ。」

「えー?本当?」

エクシアがデュークに迫ってきた。

「本当だ!」

デュークも反撃するかのようにエクシアの至近距離まで顔を寄せた。

エクシアが顔を真っ赤にしていた。

(…ううっ…恥ずかしい…胸もドキドキしてきた…)

「むー…」

するとテキサスが少し頬を膨らましてジト目でデュークを見つめた。

「な、なんだよテキサス…?」

「……少し嫉妬しただけだ。」

「え?」

テキサスは小声で言ったがデュークには聞こえなかったようだ。

「……なんでもない。」

テキサスはそっぽを向いて言葉を濁した。

 

「……ッ!伏せろ!」

デュークはテキサスとエクシアにそう叫んだ。

三人はかがむと、辺りで爆発物が起動していた。

「トラップ!?」

「罠だったか…」

「いや、この攻撃…空からか!」

デュークが天を見つめる。

すると、謎のヘリがこちらに降りてきた。

そこから、謎の老人が出てきた。

「よう。俺はDr.レヴリス。レユニオンの幹部だ。」

「レユニオンの…」

「幹部……」

三人は息を呑んだ。

それもその筈、レヴリスから放たれる凄まじい殺気で動きたくても動けないからだ。

「どうした?挨拶ぐらいしろよ。」

そう言って杖を突きながらレヴリスが歩いてきた。

…デュークは神機をレヴリスに向けて発砲した。

しかし、レヴリスは平気な顔で弾丸を弾いた。

「やっぱり一筋縄ではいかないようだな…!」

「だろ?じゃあ、始めようか。」

そしてエクシア達はレヴリスと交戦を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここにミーシャが居るのか?」

「奴らも考えたな。源石の採掘場なんて誰も近づきたがらないからな。」

レイヴンとダンはミーシャが居ると噂の採掘場にやってきていた。

「とりあえず…デューク達と合流しないか?」

「ですね。」

そしてダンはデュークに連絡をした。

しかし……

 

「なんかノイズが酷いな…」

「何かあったのかもな。行こう!」

そして二人はデューク達を探しにいった。

 

 

そしてレイヴンが三人を見つけた。

「……うぅ…」

「大丈夫か!?」

レイヴンは三人に近寄った。

「おい!デューク!しっかりしろ!」

「エクシアさん!テキサスさん!」

レイヴンは三人に回復剤を飲ませた。

「レイヴン。急いでアーミヤ達に連絡を!」

「もうしてる。」

すると、荒野から物凄い速さで医療オペレーターがやってきた。

「では運びますね!」

「おう。任せた!」

「…」

レイヴンはデュークの足に巻きつけられていたVSチェンジャーを手に取った。

「借りるぜ。」

そしてアーミヤ達がやってきた。

「ドクター!」

「アーミヤ遅いぞ!」

「…それより…デュークさん達は…?」

「医療オペレーターが運んで行ったよ。もう大丈夫だ。」

「何があったんでしょうか…?」

「…さあな。とりあえずミーシャを奪還したら話そうぜ。」

「……ですね。」

するとバッツが近くに来た。

「バッツ。これ預かってくれ。」

レイヴンはバッツにVSチェンジャーを手渡した。

「…これは?」

「VSチェンジャー。これでファイターを呼べる。」

「またレユニオンゾードが出てきたら…その時はお前に任せる。」

「ああ。」

そしてレイヴンはアーミヤ達に激励を飛ばした。

「お前ら!ミーシャを助けにいくゾォ!」

「おおー!!」

 

 

 

 

 

 

 

……

その頃廃工場では、スカルシュレッダーとWが話し合っていた。

「あたしの助けが居る?」

「…残念ながらな。」

「ふふっ、素直でいい子ね。」

「…敵が想像以上に強すぎる。タルラが言っていた事とは状況が違う…」

「あらら。」

(やっぱりドクターがゴッドイーターになったイレギュラーかしら…)

そうWが考えていると、奥から何者かが歩いてきた。

「あれは…」

「あんたは…レヴリスだったかしら?」

「おうおう。覚えてたのか。」

杖を突きながら歩くレヴリス。

「何してたんだ。」

スカルシュレッダーがそう言うと、レヴリスは笑いながら言った。

「ただの掃除だよ。三匹程虫が紛れてたんでな。」

「それより…」

レヴリスはスカルシュレッダーの肩に手を置いた。

「このままではお前は絶対ロドスに勝てないぞ?」

「何!?」

「俺のレユニオンゾードを貸してやる。そして…」

 

「ドクターレイヴンを殺せ。奴は"計画"に邪魔なイレギュラーなのだ。」

「…計画?」

スカルシュレッダーがそう言うと、首に何かを向けられた。

(早い…!)

「あんまり深くは言うな。首と体が離れるぞ?」

「…分かった。俺にレユニオンゾードを貸してくれ!」

「交渉成立だ。ミーシャは我々の部下が護衛してやろう。」

「…!本当か!?」

「本当かしら?」

Wがそう言うとレヴリスは笑った。

「お前のような売女にはできん芸当だ。」

「…売…ッ!?」

「レユニオンゾードは採掘場の地下にある。急ぐなら今だぞ。」

「分かった。」

そしてスカルシュレッダーは走り出していった。

その場に取り残されるレヴリスとW。

「……あんた。本当にミーシャを守るの?」

「…何が言いたい?」

「……スカルシュレッダーをあいつらに倒させて…ミーシャはあんたらが拉致する。…そういう魂胆じゃないでしょうね?」

「……心外だな。俺がそんな事すると思うか?」

「それに…そんなのつまらんだろう?」

「…どうかしらね。」

Wはレヴリスに疑惑の目を向けながら去っていった。

 

 

 

「…よし…どうやって攻める?」

「…ガンカイザーで一気に…あっ…駄目か。」

「ああ。採掘場ごと壊して終わりだからな。」

レイヴンは懐からもう一つのVSチェンジャーを取り出した。

「…それは?」

「予備のVSチェンジャーだ。もしも破損したら困るから、スペアを二つ作って貰った。」

「…そうか。じゃあ、もしも何かあったら…すぐにザンカイザーで…」

すると振動がして地面が割れた。

「なんだ!?」

「あれは…!?」

地面から這い上がったのは、見た事の無いレユニオンゾードだった。

 

『あれがドクターか…!』

スカルシュレッダーは操縦桿を握ってミサイルを発射した。

「うわっ!」

「レユニオンゾードか!」

「見た事ないタイプだ!αでもβでも無いのか!」

 

それを見つめるR。

「レユニオンゾードγ…またレヴリスの奴が!?」

そしてRは廃坑を飛び出していった。

 

「クソッ、どうする?デュークが居ないからガンカイザーが出せないぞ!」

「…アーミヤ!お前がガンカイザーに乗れ!」

「…!…分かりました!」

「行くぞ!」

チェン達はVSチェンジャーにファイターを装填して発射した。

 

「フランカ、リスカム。後の事は頼むぞ!」

「了解です。」

「了解よドクター。」

そしてレイヴン以外はレユニオン達の襲撃の為に走っていった。

 

 

その頃、RはWの元に向かっていた。

「W!」

「…何よ。どうしたの?」

「…俺に着いてきてはくれないか。」

「…いきなりね。要件は?」

「言わなくても分かってるんだろ?」

するとWは溜息を吐いた。

「そうね。あのメガゾードは危険だから、すぐ止めないとね。」

Rはニヤッと笑う。

「じゃあ行くぞ!」

それて二人は走って行った。

 

 

 

「ん?」

レイヴンは奥から来るR達に気がついた。

「R、W!」

「おい、あのメガゾードを止めたいんだ。VSチェンジャーをくれないか?」

「…なんのつもりだ!あれはお前らのじゃないのか!?」

「残念だけど。あれはレユニオンとは殆ど無関係なの。」

「殆ど?」

「…元々はレユニオンが開発を断念したのを…レヴリスが独自に開発したんだ。」

「レヴリスは…レユニオンを内から支配しようとしてる。そして…世界を滅ぼすってな。」

「…本当なのか?」

「…本当じゃなかったらこんな事お前に言わないっての。」

そしてレイヴンはしばらく黙った後、渋々VSチェンジャーを手渡した。

「裏切るなよ。」

「どうかしらね?」

Wはニヤリと笑った。

「喧嘩してないで行くぞ!」

そしてレイヴン達もファイターを装填して撃ち出した。

 

「よし行くぞ!」

「合体開始!」

そしてソードファイター、ドリルファイター、スピアファイターの三機が、レユニオンゾードγの辺りを飛び回る。

そしてカイゼルストライカーに合体していく。

「完成!ザンカイザー・スピア!」

「こっちも行くぞ!」

「「はい!」」

マグナストライカーには、キャノン、ガトリング、ナックルがストライカーと合体した。

「完成!ガンカイザー・ナックル!」

レユニオンゾードγの前に二体の巨人が立ちはだかった。

『ロドスのゴミ共め…皆殺しにしてやるッ!』

 

激昂したスカルシュレッダーはミサイルを撃ち出した。

「行くぞ!」

「「ラジャー!!」」

その攻撃にザンカイザーはドリルを回転させる。

ドリルの回転でミサイルを破壊した。

「こっちも行きますよ!」

ガトリングでミサイルを撃ち貫いてゆくガンカイザー。

『小癪な奴らめ…!』

レユニオンゾードγは突如として量子分解した。

「!?」

その場にいた全員が驚く。

ガンカイザーがレユニオンゾードγを探していると、突如として後ろから攻撃された。

「な、なんで!?いつの間に…」

「奴には単独で亜空間転送を可能にしてるぞ!油断するな!」

Rの声と同時にメガゾードは再び亜空間転送した。

「……」

レイヴンは目を閉じて集中した。

 

『死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!』

 

「そこだ!」

レイヴンはγの攻撃を避けて、ドリルでコックピットを攻撃した。

『ぐふっ…!』

コックピットが露わになり、スカルシュレッダーもそこに居た。

「…スカルシュレッダー。」

『あと…少しだったのに…!』

するとレユニオンゾードγから火花が飛び散った。

「不味い!爆発するぞ!」

「させるか!」

ガンカイザーのキャノンでγをクレーターに吹き飛ばした。

 

『すまないミーシャ…約束…守れそうにな』

 

スカルシュレッダーはそう言い残して爆散した。

「…あばよスカルシュレッダー…」

Rは目を閉じてそう言った。

 

「…レユニオンゾードは倒しました。ミーシャさんを探すなら今です!」

そしてアーミヤ達はファイターから降りた。

「R。ミーシャが何処にいるか知らないか?」

「…俺はあれ以来ミーシャと会ってないが?」

「…まさか…」

Wはレヴリスに連絡を取った。

「…レヴリス。ミーシャを何処にやったの?」

『うるさい奴だな。廃工場の近くだろ。』

そう言い残して通信は切られた。

「廃工場か!」

レイヴンはアーミヤ達に位置を知らせて、廃工場に向かった。

 

「……ここに居ると思うんだけどな…」

そしてレイヴン達が歩いていると、前から何かを感じ取った。

「何か来る!」

レイヴン達は武器を構えた。

すると、奥から謎の怪人が出てきた。

「こ、これは…?」

『驚いたか?』

天井に居たレヴリスがレイヴン達に話しかけてきた。

『それは、トライアルA。改造実験体の一人だ。』

「トライアルA…!」

「ドクター!ここは私が!」

アーミヤがレイヴンの前に立った。

するとトライアルAがマシンガンを撃ってきた。

「くっ!」

ダンが剣を全合体させてアーミヤを守った。

すると、トライアルAは毒霧を撃ってきた。

「くっ、毒ガス!?」

「なら!」

レイヴンは神機で火炎放射を撃った。

毒霧はすぐさま消え去った。

「今だ!アーミヤ!」

「はい!」

そしてアーミヤはアーツを使ってトライアルAを貫いた。

『!!!』

トライアルAはそのまま爆散すると思われたが、しかし……

 

「うっ……」

「!?!?」

「え…ミーシャ…さん?」

トライアルAが消えると、そこに現れたのはミーシャだった。

「ミーシャさん!」

アーミヤ達は急いでミーシャに近づいた。

ミーシャの体は、黄色の粒子になりかけていた。

「まさか…」

RとWはレヴリスを睨んだ。

「レヴリス…お前…!」

『そう怒るなって。俺はただ、ミーシャをトライアルAに改造しただけだぞ?』

「そんな馬鹿な!あんたの目的はミーシャを拉致する事じゃなかったの!?」

Wが声を荒げると、レヴリスはフッと笑った。

『言ったろ?そんなのじゃつまんないって。』

「てめぇ…」

 

「ミーシャさん…!ミーシャさん!しっかりしてください!」

「はあ…はあ…」

レイヴンはミーシャの脈に触る。

「……駄目だ。…もう助かりそうにない。」

「…そんな!」

アーミヤはオドオドするが、ミーシャが手を握った。

「アーミヤ…もう…いいの。」

「ミーシャさん…」

「…アーミヤ…あの人は…何かをしようとしてる…」

ミーシャは息絶え絶えでアーミヤの手を強く握る。

「お願い…これ以上…スカルシュレッダーや私みたいな…犠牲者を…!もう…増やさないで…」

「…お願い…」

「…ミーシャさん……分かり…ました……」

「うん…ありがとう…」

そしてミーシャはゆっくりと目を閉じた。

「今行くね…アレックス…」

そう言い残して、ミーシャは粒子になって消えた。

 

「ミーシャさん…!」

その場にいた全員が失意に沈んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

アーミヤは一人自室に籠っていた。

あれから数日が経ったが、まだ立ち直れていないようだった。

「…ドクター…」

アーミヤは椅子から立ち上がり、部屋から出た。

手始めにバッツと出会った。

「バッツさん。ドクター知りませんか?」

「え?多分、食堂だと思う。」

「ありがとうございます。」

そしてアーミヤは食堂に向かう。

食堂に向かうが、そこにはケルシーしか居なかった。

「ケルシー先生。」

「アーミヤか。」

「ドクター知りませんか?」

「ドクターなら、恐らく屋上だろうな。」

「ありがとうございます。」

そしてアーミヤは屋上に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

アーミヤが屋上に出ると、レイヴンは外を見ていた。

「ドクター」

「…アーミヤか。」

アーミヤはレイヴンの隣に立った。

 

そして二人はしばらく黙った後、レイヴンが先に喋り始めた。

「初めて…見たんだ。人が…死ぬとこ。」

「…今までは…死んでる奴しか…見た事なかったんだ。」

レイヴンは手を振るわせた。

「怖くて…何も出来なかった。」

「情けないと思うよ。俺は…」

「そんな事…無いですよ。」

アーミヤはそう言った。

「俺、今まで…自分しか見えてなかったんだな…」

「自分さえ助かればいい…自分が生き残れば…それでいい。…でも違ったんだ。」

「……俺、変わりたい。……変わらなきゃいけないんだ。」

すると、風が吹いてきた。

そしてレイヴンの長い髪が棚引いた。

「…俺、自分が出来る事から始めるよ。」

「それが何かはまだわかんねぇけど。でも…本気で思ったんだ。変わりたいって。」

「ドクター……」

そしてレイヴンはアーミヤの方を向いた。

「……アーミヤ。確かナイフ持ってたよな。」

「え?…一応…持ってますけど…」

そしてアーミヤは懐からナイフを取り出した。

レイヴンはナイフを受け取り、髪に向けてバッサリと切った。

「あっ…」

「これで…今までの俺とは…サヨナラだ。」

風が吹き、レイヴンの髪は風で飛ばされていった………

 

 

 

 

「これからの俺を見ていてくれ、アーミヤ。それで、判断して欲しい。」

「……すぐには上手くいかないかもしれない。間違えるかもしれない。でも俺……変わるから。」

「…ドクター」

「はい。見ています、あなたの事を。」

「……頼む。」

そしてアーミヤが手をこちらに差し伸べてきた。

「改めて、これからもよろしくお願いします。ドクター!」

「…ああ!」

そして二人は握手を交わした。

 

 

 

 




今回の登場人物

Dr.レヴリス
遂に登場したレユニオンの幹部の一人。老人のような見た目をしているが、その戦闘力はタルラすらも超えている。

サルース・リオン
闇の商売人。氷を操るアーツを使う。

レユニオンゾードγ
スカルシュレッダーが登場した三号機。単独で物体を亜空間転送する能力も併せ持つメガゾード。
頭部のカメラアイからのビーム攻撃や両腕からのミサイル攻撃、二刀流による斬撃を得意としている。

トライアルA
レヴリスがミーシャを改造した改造実験体第一号。毒霧とマシンガンを武器とする。

アーミヤ
トラウマができる。

R・W
レユニオン脱退ルートに移行。
いつか抜ける。

デューク・エクシア・テキサス
大怪我を負ってしまう。

レイヴン
今までの行動と失念でショックを受けるが、それでも自らが出来ることをするために今までの自分から変わりたいと決意し、戒めに長髪だった髪を切る。


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冬隠帰路 ~PERISH IN FROST~
epic.9:序歌


冬隠帰路が始まる……


前回のあらすじ〜

 

トライアルAに改造されたミーシャを倒し、レイヴンは今までの行いを反省。

髪を断髪して変わる決意を抱いた。

そして他のオペレーターにも少なからず、心に影響を及ぼしていた。

 

「……」

レイヴンはデュークの部屋にやってきていた。

「…お、レイヴンか。」

「大丈夫か?」

「……髪切ったのか。似合ってるぞ。」

「そうか?」

そして二人はしばらく黙る。

「なあ、あの時何があったんだ?三人が負けるなんて。」

「…あれは…化け物だ。」

そしてデュークは語り始めた。

 

「あの時、奴が杖を突くと、一瞬で背後に居たんだ。そして俺達が後ろを振り向くと…」

「一瞬で全身大ダメージを負った。あれは居合だろうが…早すぎる。」

「エクシア達にも会っとけよ。多分喜ぶぞ。」

「分かった。」

そしてレイヴンは林檎を差し出した。

「食っとけよ。」

「……本当に変わったな。」

デュークが林檎を受け取るのを確認すると、レイヴンは医務室を去って行った。

「うーん…」

レイヴンがしばらく歩いていると、ケルシーと出会った。

「……こうして会うのは初めてだな。」

「そ、そうだな。」

「…髪を切ったのか。似合っているぞ。」

「そうか?サンキュー。」

そしてケルシーはレイヴンに何かを渡した。

「これは?」

「メガゾードに乗る時に使ってくれ。これならVSチェンジャーを使わなくともファイターを切り替えられる。」

「そうなのか?悪いなケルシー。」

レイヴンが去ろうとすると、ケルシーは何かを思い出してレイヴンを止めた。

「…あ、それと。もしもアーミヤの指輪に何かあったら伝えてくれないか。」

「指輪?」

「アーミヤの体に関わる重要な事だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

そして同時刻、エクシアとテキサスは病室に居た。

「完全に油断してたねー…」

「ああ。レユニオンのDr.レヴリス…私達以上の力を持ってたなんて…」

「…デュークはどうしてるかな…」

エクシアは窓を見ながらそう言った。

テキサスは平常を装っていたが、内心気になってはいた。

すると、部屋に誰かが入ってきた。

「お届け物でーす。」

どうやらロドスの構成員が入ってきていた。

「金の籠手を付けたお兄さんからのお届け物だそうです。中身は自分で確認してください。」

そう言って構成員は部屋を出て行った。

「…お届け物?」

「見てみるか。」

二人はダンボールを開ける。

すると、そこにはVSチェンジャーに似た銃と、ファイター、そして回復剤Sが10個程入っていた。

「これってファイター?」

「知らない型番だな。」

「あ、手紙も入ってる。」

エクシアは手紙の封を切り、中身を読んだ。

 

『手紙での連絡すまない。俺の名は加賀美リョウ。フェンリル極東支部に所属しているゴッドイーターだ。』

 

「フェンリル極東支部…?」

「だいぶ、遠い場所だな。」

「旧日本があるんだっけ。」

 

『お前達に届けたかったのは、そのデュアルチェンジャー。VSチェンジャーの技術を応用して制作された物だ。そしてファイターをそれぞれ一機。二人が同時に使えば、新たなメガゾードが誕生するぞ。上手く使ってくれ。それから、いつかは俺達も龍門に行くから。楽しみに待っててくれ。ついでにその回復錠を飲んで傷を治してくれ。 加賀美リョウより』

 

「…加賀美リョウ…?」

「…後でデュークのアーカイブで調べてみよう。」

「デュークもゴッドイーターだから、きっと載ってるはずだよね。」

そして二人は回復錠を飲んだ。

「……んお?」

「これは…」

二人は傷を確認すると、既に傷は塞がっていた。

 

「よし!行こう!」

「ああ!」

二人は包帯を解いて、医務室を出た。

 

 

「うーん…」

デュークは倉庫で何かを作っていた。

「これをこうして…」

油の匂いが辺りに充満する。

「できた!」

デュークはボタンを押す。

すると、バイクは直ぐにスマホに変形した。

「じゃあ、こっちの変形も試すか。」

デュークはバイクアプリを押して、投げる。

そしてスマホはバイクに変形した。

「完成だな。」

「何してるんだ?」

デュークが後ろを振り向くと、テキサスとエクシアが居た。

「二人。もう動いて平気なのか?」

「うん。もう大丈夫だよー。」

「そうか…二人はペンギン急便に戻るのか?」

「うーん‥もう少し様子を見てからにするよ。」

「そうだな。ただ回復錠を飲んだだけだからな。」

「無理はするなろ。」

「…で、何をしてたんだ?」

「俺の発明品さ!バイクのボタンを押せばスマホに、スマホのアプリを押せばバイクになるスーパーアイテムさ。」

「へー!凄いね!」

「だろ?」

デュークは誇らしげに言った。

「とりあえず、俺休憩するからさ。コーヒー飲む?」

「「飲む!」」

デュークは微笑しながら、コーヒー豆を挽き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ふっ!」

ダンは近衛局の同僚と訓練を行なっていた。

「うおっ!ダン…力強くなったな。」

「…そうかな?」

「そうだよ!いつかチェン隊長より強くなるんじゃないか?」

「……まだまださ。」

すると、チェン隊長が資料を持ってきた。

「今日の訓練はここまでだ。各自、休息を取るように。」

そして隊員達が休息を取る中、ダンは外に向かった。

「ダン。どうした?」

「走り込みです。」

「…さっきまで訓練してたばかりだろう?体を壊すぞ。」

「…いえいえ、大丈夫です。じゃ!」

そう言ってダンは走り込みをしに行った。

「……」

チェンは無意識に握り拳を作る。

「ダン…まだ気にしてるのか。…ミーシャの事…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

Rはマグナムを持って射撃訓練に勤しんでいた。

「…はあ…」

Rはマグナムを手から離す。

「お疲れ。」

「Wか。」

WがRにタオルを手渡す。

「…どう思う?ロドスの事。」

「え?」

WがRにそんな事を聞いてきた。

「……いつかは…レユニオンにも牙を向けるかもしれない。」

「…お前とも…戦っちまうかもな。」

Rがそう言うと、Wは笑った。

「あっそ。じゃ、あたしもアンタに着いてこうかしら?」

「はあ?」

「…別に…なんでもなーい。」

そう言ってWは何処かに去って行った。

「なんだあいつ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、数日後……

 

「……龍門近くに移動都市が?」

「ああ。チェルノボーグで逃げた都市の一つだってケルシー先生は言ってた。」

レイヴンとデュークは資料を見つめ合っていた。

「近くでアラガミも見たってよ。」

「大型か?」

「…あたり。ヴァジュラの接触禁忌種である『プリティヴィ・マータ』だと思われる。」

「…活性化したら攻撃が通りにくくなるやつか。」

「ああ。そいつが居るから、迂闊に近寄れない。」

「…で?どうするんだ?」

「当然。俺とお前で倒しに行く。」

「了解。」

そして、レイヴンとデュークは急いで移動都市に向かった。

 

「…アーミヤ。俺達がプリティヴィ・マータを倒したら連絡する。」

『了解です。』

レイヴンは連絡を切ると、直様プリティヴィ・マータの所に向かった。

 

プリティヴィ・マータを見つけると、レイヴンはレイガンを発射した。

プリティヴィ・マータがレイヴン達を認識すると、直様氷柱を飛ばしてきた。

「避けろ!」

二人は交差しながら攻撃を回避して、弾丸を当てていく。

「食らえ!」

レイヴンは神機を捕食形態にして、プリティヴィ・マータに食らいついた。

アラガミバレットを入手して、デュークに向けて放った。

「受け取れ!」

「サンキュ!」

デュークはバーストLv2になり、プリティヴィ・マータの頭部に切り裂いた。

「でやっ!」

その一撃でプリティヴィ・マータの頭部は結合崩壊した。

頭部を破壊されて活性化したプリティヴィ・マータ。

二人は冷静に神機を銃形態に戻して発射する。

「燃やすぜ!」

「オラッ!」

炎属性の弾丸がプリティヴィ・マータを襲った。

攻撃は熾烈を極め、プリティヴィ・マータの体力は限界に近い。

「終わりだ!」

そして捕食形態にして内部に食らいつき、コアを抜き取った。

「討伐完了…デューク。」

「直ぐ連絡する。」

デュークはアーミヤ達に連絡する最中、レイヴンは息を吐いた。

(寒い……)

レイヴンは建物の壁を触る。

「…ここらの気候は寒いのか…?いや、違う?」

「……レイヴン。連絡終わったぞ。」

「あ、悪い。ちょっと気になってな。」

「気になるって?」

「これを見てみろ。」

レイヴンは壁に指を刺す。

「源石が壁についてる…」

「こっから冷気を出してるみたいだ。」

「……敵のアーツか。」

レイヴンは向こうに目を向ける。

「行ってみようぜ。」

「おう。」

二人は神機を担いで、奥に進んで行った。

 

 

 

 

「……廃都市はここか?」

チェン、アーミヤ、ダン達はレイヴン達の所にやってきていた。

「…じゃあ行くか。」

そしてダン達は各自で行動した。

辺りには源石が大量に生えている。

「寒いな…」

「ああ。かなりな。」

アーミヤは端末を見る。

「目標地点までももう直ぐだと思うんですけど…」

「アーミヤ。気をつけてくださいね。レイヴン達が言うには、アラガミも居るみたいですから。」

そしてダン達は歩き続けて行った。

 

 

 

 

 

「レイヴン!逃げ続けてどうするつもりだ!?」

「こっちでいいんだ!」

レイヴン達はレユニオンから逃げていた。

「…よぉし…今だ!フロリー!」

「でぇぇぇい!」

すると、建物の窓からフロストリーフがハルバードで構成員を薙ぎ倒した。

「…よし。」

「…フロストリーフ…」

デュークがフロストリーフに近づいた。

「…ドクター。どうして私がこっちに居るって分かったの?」

「俺はゴッドイーターだぜ?」

「…ふふっ、そうだね。デュークも。」

「ん?…うん。」

「通信の内容って本当なのか?レヴリスとメフィストを見たって。」

「うん。」

すると、レイヴンは何かを察知した。

「何か来る…隠れるぞ!」

そして三人は建物の中に隠れた。

「…メフィストか。」

「…今直ぐ連絡を…」

デュークが端末を触る。しかし…

「あれ?」

「…見て。ここじゃ通信不能だ。」

フロストリーフが凍結した端末を見せてきた。

「これが原因か。」

「うん。でも…もっと恐ろしいのが居る。」

そして、フロストリーフは立ち上がって、広場に向かった。

 

「メテオリーテ…!無事だったんだな。」

「ドクター…来てくれたのね…でも…来るべきじゃない…ここで見捨ててもよかったのに…」

メテオリーテがそう言うと、レイヴンは肩に手に置いた。

「仲間は見捨てない。それがロドスの信条だ。」

「ドクター…」

その頃、ジェシカの元に向かったデューク。

「ジェシカ大丈夫か?」

ジェシカは震えて声が出せていなかった。

「…俺が居るから…安心しろ。」

「…デューク…さん…」

そしてジェシカはデュークに抱きついてきた。

「こ、怖いです…助けてください…」

「俺が助ける。だから安心してくれ。」

すると、向こうからメフィストの叫び声が聞こえてきた。

「ロドスの虫ケラ共!そろそろ出てきて一緒に遊ぼうよ!仲間が来たのもちゃぁんとわかってるんだよ?」

「……まあいいさ…やれ。」

すると、ガソリンを撒き散らすレユニオン。

そしてライターをガソリンに落とした。

 

「こ、これは…」

「既視感あるな…チェルノボーグで。」

レイヴンはそして柱から出て行った。

「無理するなよ。」

「分かってる。」

そしてレイヴンはメフィスト達の元に向かった。

「チェルノボーグ以来だね。ドクター?」

「そろそろお縄につく番だぜ、餓鬼。」

「チッ…イラつくな…」

「…こんな事したって、迫害が酷くなるだけだぜ。」

「それがどうした!?これを見れば奴らは抵抗する気力も失い…僕らに命乞いをするだろう…!」

メフィストの声に苛立ちを見せるレイヴン。

「そんなものに、俺達は屈しない。」

そしてレイヴンはメフィスト達に近づいた。

「メフィスト…その命…神に返すがいい。」

そしてレイヴンは神機を捕食形態にする。

「偉そうに…まるで帝王だね。」

すると、空から雪が降ってきた。

「?」

「まさか…」

風が吹き、辺りが氷に包まれて行った。

「なんだ…?」

そして炎すら消し去り、ビルまで凍結した。

「X社凍結しちゃった…」

「レイヴン!」

デュークが銃を撃ちながらレイヴンに近づいた。

「どうなってるんだ!」

「敵のアーツだ!」

後ろからの足音が聞こえ、二人は後ろを振り向いた。

「あれは…」

「ようやくお出ましか!この舞台の主役に拍手を!」

 

「あれは…」

 

「スノーデビルのプリンセス…」

 

「フロストノヴァ……!」

 

 

 




今回の登場人物

レイヴン
断髪して雰囲気が変わる。荒い口調は鳴りを潜めようとするが、たまに素に戻る。

デューク
本章の実質主役。

フロストノヴァ
本章の実質ヒロイン。可愛い。

ダン
あの日のショックで強さを求めるようになる。

テキサス・エクシア
加賀美リョウから『デュアルチェンジャー』を授けられ、巨大戦での戦力に加わった。なお、まだメガゾードはまだ出ない。

加賀美リョウ
独立支援部隊「クレイドル」に所属する最強のゴッドイーター。テキサスとエクシアにデュアルチェンジャーを手渡した。


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epic.10:変局

アーツナイツ始めました。

テンニンカちゃんかわいいね。


「君達の血肉はね、少しずつ、少しずつ……。」

「凍らされてから削られて、かき氷になっちゃうよ。」

 

すると、辺りが氷に包まれて行った。

「こ、これは…!?」

デュークは困惑する。

「寒い…この寒さはあいつが原因か!」

 

「……メフィスト…貴様……」

フロストノヴァがメフィストに話しかけた。

「まずは獣以下の殺人狂を雪原の人柱にしてやるべきか。」

「あーあ、僕も嫌われちゃったかなぁ?怖いなぁ。」

「でも今回の敵のロドスはあっちだよ。」

メフィストはレイヴン達に指を刺した。

 

「フロストリーフ。下がってろ、ここは俺達がやる。」

デュークとレイヴンは神機を剣形態にする。

「……デューク…ここは逃げた方がいい…」

「奴が私達に狙いを定めたら…勝ち目は無い。」

「…そんな事にはならねぇよ。」

フロストリーフの言葉をレイヴンは拒否した。

「俺達はゴッドイーターだ。こんな寒さ、正直平気だ。」

「ゴッドイーターじゃないアーミヤ達は下がっててくれ。ここは俺達が食い止める。」

「ドクター…」

「早く行け!」

「……アーミヤ。ここはデューク達に従おう。」

「…ドクターご無事で…!」

そしてアーミヤ達は急いで走って逃げて行った。

 

「…安心しろ、ロドスの兵士達よ。」

「少しも苦しまないように死なせてやろう。」

フロストノヴァがそう言うと、辺りの気温が急激に低下していった。

「気温が…」

「地面も結露してる…こりゃ相当な力だぜ。」

レイヴンは息を吐くと、白い息が出てきた。

「これぐらい無いと張り合い無いからな。」

レイヴンはデュークにバレットを発射した。

「!」

デュークがバーストすると同時に、レイヴンもバースト化した。

「『受け渡しバースト化』…お前いつの間にユニットを…」

「…気まぐれだよ。」

…そして二人は神機を構えた。

「分かってるな?」

「時間稼ぎだろ?分かってるさ!」

そして二人は走り出して行った。

「構えろ!」

メフィストはそう言って二人にクロスボウを向ける。

「撃て!」

そして無数の矢が二人を襲うが、デューク達はそれを軽々と回避して行った。

「これでどうだ!」

レイヴンは捕食形態『太刀牙』で一気に薙ぎ払った。

その攻撃で、レユニオンの構成員達は一気に喰い千切られた。

「よし!」

レイヴンはバックステップで距離を取る。

「続けてこれもだ!」

デュークは近距離でDリング散弾を浴びせる。

「クソッ!小癪な!」

苛立ちを見せるメフィストと、冷静に対処するフロストノヴァ。

「スノーデビル、各自散開、配置につけ。」

「はっ。」

そしてスノーデビル達は一気にレイヴン達を囲った。

「…絶対絶命って奴?」

「同胞達よ。邪魔な遮蔽物を破壊して 、奴らの血液まで凍らせてやれ。」

「了解。」

すると、デュークの通信機に連絡がかかってきた。

「…?もしもし?」

『聞こえるかデューク!』

「ケルシーさん?」

通信相手はケルシーだった。しかも、何やら焦っている様子だ。

「どうかしたのか?」

『近くでオラクル反応を感知した!近くにアラガミが居るぞ!』

「何!?」

次の瞬間、レイヴン達の真下から振動が聞こえてきた。

察知した二人は急いで回避する。

そこから出てきたのは、左腕のドリルを有した中型のアラガミだった。

「バルバルスか!」

「ドリル以外にも…冷気を使った攻撃は注意しないとな。」

そしてバルバルスはレイヴン達に狙いを定めた。

「グアアアア!!」

バルバルスは叫びながらレイヴン達に迫ってくる。

「ッ!」

轟音と共に、レイヴンに衝撃が走った。

「お、重い…なんて一撃だ!」

「レイヴン!」

デュークはショットガンでバルバルスのドリルに攻撃した。

しかし、対して効かず薙ぎ払いでデュークに攻撃してきた。

「ッ!」

デュークは急いで盾形態にして防御するが、当たりどころが悪く、気絶してしまった。

「ぐっ…」

「デューク!」

レイヴンは急いでデュークに近づくが…

「おっと、そうはさせないよ?」

メフィスト達がデュークの前に立った。

「クソッ、お前ら…!」

「ははっ!」

レイヴンは近づいてくるバルバルスの攻撃をジャンプで避け、背中に乗った。

「でやっ!」

神機を何回も打ち付けてその硬い装甲を砕く。

「くたばれ!」

そしてレイガンに変えてそのまま連射で内部から破壊した。

衝撃を与え、爆発するバルバルスに捕食してコアを奪い去るレイヴン。

「…はあ…はあ…デュークを返せ!この野郎!」

「おっと、これ以上進んだら…こいつの首を刎ねるよ?」

メフィストがそう言うと、構成員がナイフをデュークの首に近づけた。

「くっ…」

レイヴンは一瞬腕が止まる。

「…………」

「フロストノヴァ。こいつの始末任せていいかな?僕は忙しいんだ。」

「………いいだろう。」

そしてスノーデビル隊は、デュークを担いだ。

「まて貴様ら!」

すると!辺りの温度が急激に低下し始めた。

それと同時にに吹雪も吹き荒れていく。

「チッ!何処だ!」

(どうする…!?指先の感覚がねぇ…!)

(まだ耐えられるが…もって後20秒…この間になんとかしないと…)

「ッ!…そうだ!」

レイヴンは急いで、懐にあるバレットを取り出した。

 

 

 

…数分前

「あ!レイヴン〜!」

「クロエ。」

レイヴンに近寄ってきたのは、同じミナトのゴッドイーターであるクロエ・アグレッサー。

最近は、戦術武装を開発する担当になって、会えない日々が続いていたが、ようやく暇ができたそうだ。

「君に渡しておきたい物があるんだ〜。」

「渡したい物?」

レイヴンはキョトンとする。

「じゃ〜ん。これ!」

すると、クロエは多数のバレットを見せてきた。

「バレットじゃないか!どうしたんだよこれ。」

「私が開発した新型バレットなんだ〜。レイガン用だから実質レイヴン専用だよ〜。」

「…俺のバレットか…」

「反動は凄いけど、威力はピカイチ!グボロ・グボロ相手なら一撃なんだ〜。」

「…すげぇな…ありがたく使わせてもらうぜ!」

 

………

その事を今になって思い出した。レイヴン。

「使わせてもらうぜ!クロエ!」

レイヴンはバレットを神機に装填した。

レイヴンはオラクルリザーブを行い、そのまま発射体制に入った。

「なんだ?あれは?」

…徐々に徐々にエネルギーが神機にチャージされていく。

「…まさか…」

フロストノヴァは嫌な予感を察知したようだ。

「クソッ!まずいぞ!」

「どうするんだ!」

「逃げるしか無いだろ!」

「ひぃぃぃ!!」

恐怖で逃げ回るレユニオン達。

「貴様らぁ!逃げるな!さっさと立ち向かえよぉ!」

苛立ちを見せつけるメフィストと終始冷静なフロストノヴァ。

「…同胞達よ、急いで撤退するぞ。」

「はっ!この者はどうしましょう?」

デュークを担いだスノーデビルはそう言った。

「……連れていくぞ。」

「了解!」

そしてフロストノヴァ達は急いで撤退して行った。

「チャージ完了!」

レイヴンは溜まったエネルギーを充填した。

そして、それをレユニオン達に向ける…

 

「………」

レイヴンは一瞬戸惑った。

『本当は手を汚したく無いんだろう?』

「……」

『だったら…ロドスの奴らに殺させればいい。そうすれば手を汚さずに世界を手に取れるぞ!』

謎の声がレイヴンの頭に響く。しかし、レイヴンはそれを拒否した。

「覚悟はしているんだ…!今更後悔なんてしない!」

「臨界神滅砲!発射ッッッッ!!!!!!」

 

次の瞬間。辺りは光に包まれ、音が消えた。

何も聞こえず、何も見えない。

次に聞こえたのは、衝撃音と瓦礫が砕けていく音だった。

 

………………

 

「………はあ…はあ…」

レイヴンはその場に倒れ込んだ。

神機の銃身は熱で蒸気を上げ、持つのもやっとという感じだった。

「ははっ…すげぇなクロエ…」

レイヴンは苦笑いしながら、尻餅をついた。

『ふふっ、お前の選択。見せてもらったぞ。』

『これからの"運命"…じっくり見させてもらうぞ?ドクター…』

次の瞬間。その声は聞こえなくなった。

「なんだ今の…」

レイヴンがそう考えていると、連絡がした。

『ドクター!ご無事ですか!?』

「アーミヤか…」

「…デュークが…レユニオンに連れ去られた。」

『え!?』

「詳しい事はロドスに戻ってから伝える。」

『……分かりました。』

アーミヤの悲壮感漂う声と同時に通信は切れた。

 

「……一旦…龍門に行くか…」

(応急処置を受けるなら…今は龍門が近い…)

そしてレイヴンは疲れ切った体を持ち上げ、龍門に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

……

「わざわざ歩いてきたんですか?ご苦労様です。」

医療オペレーターに治療を受けているレイヴン。

「…それにしても、よくここまで歩いてこられましたね。そちらからここまで15キロは離れていますよ?」

ホシグマがここまで歩いてきたレイヴンに疑問を抱く。

「…ゴッドイーターの体力舐めんなよ!」

レイヴンは笑いながらそう言った。

「いやいや…ゴッドイーターでもそこまで体力ないでしょ…」

ダンはレイヴンにレーションとジュースを手渡した。

「おや、ダン小隊長。仕事はどうしたんですか?」

「ちょっ、ホシグマさん。その事言うのやめてくださいよー。」

「え?小隊長?」

レイヴンは驚きながらそう言った。

「ああ。レイヴンには言ってなかったでしたっけ。俺、今回の任務で第一部隊の小隊長に任命されたんです!」

「ええ!?マジかよ!?お前、今の階級は!?」

「警視長ですけど?」

「…スピード出世にも程があるだろ…」

レイヴンはスピード出世するダンにドン引きした。

「ハハッ、ドクターもそのような反応をされるんですね。隊長もそういう表情してました。」

「あのチェンが?」

「はい。ここだけの話…チェン隊長はダンの事が…」

すると、医務室のドアが開かれた。

「ホシグマ、ダン。任務だ。すぐに出発するぞ。」

「分かりました!」

「了解です。」

「では、ドクター。また何処かで。」

そう言ってホシグマ達は去って行った。

「チェンはダンの事が…?どうなんだ?信頼してるとかかな?」

レイヴンは悩みながらベッドに横になった。

「……そろそろいいと思います。」

「サンキュー。」

レイヴンは服を着て、近衛局の外に出た。

「急がないとな。」

レイヴンはバイクに乗って、急いでロドスに戻って行った。

 

 

…………

 

 

 

 

その頃…

「………」

デュークは以前眠りについていた。

そして、夢を見ていた。

 

 

今でも、ふと昔のことを思い出す。

 

薄暗い牢獄の中で自由を奪われ、犬のように扱われていた餓鬼の頃を。

 

選択権など与えられず、大人たちの都合で生かされ、不要になれば処分される。

 

確かに、俺達は犬のようだったかもしれない。

 

だが、それでも。俺達は誰一人として負け犬じゃなかった。

 

どれだけ理不尽な目に遭おうとも、いつか自由を奪う鎖を喰い千切る。

 

それが、あの牢獄の中で、俺たちを猟犬として結び付けた誓い。

 

多くのものを失い、かけがえのないものを得たあの日々を、俺は生涯忘れないだろう。

 

 

「……ゴホッ。」

「……?」

「ゴホッ…ゴホッ…」

しかし、デュークの見た夢は謎の咳によって突如としてストップした。

「…夢か…嫌な夢見ちまったな…」

デュークは目を覚ます。

そこは、キャンプ施設のような場所だった。

「そうか…俺はアラガミの攻撃を受けて…」

デュークは立ち上がって辺りを見回す。

「腕輪は…繋がってないみたいだな。」

「神機…流石に押収されてるか?」

そして、デュークは辺りを確認しながら外に出た。

そこは、龍門の近くだった。

「…みんな寝てるみたいだな。」

デュークはその場にあった神機を手に取った。

「よし…これで脱出を…」

そう決心すると、また咳が聞こえてきた。

「…?」

デュークはその咳がした場所に向かう。

「……あ」

「ゴホッ…ゴホゴホッ…」

「………」

デュークはその目で見た。

レユニオンの幹部であるフロストノヴァを。

(戦うか?いや…まずは連絡を…)

一歩後退るが…

しかし、フロストノヴァの苦しそうな姿を見たデュークは居ても立っても居られなかった。

「…大丈夫か?」

「……見たのか?」

「ああ。見たよ。」

「「…………」」

「これ…居るか?足しになるかは分かんないけど…」

デュークはポケットから回復錠Sをフロストノヴァに手渡した。

「いいのか?」

「……俺はいいよ。なんか…苦しそうだし…」

デュークは視線を逸らしながらそう言った。

「……」

フロストノヴァはそれを無言で口に含んだ。

(ここに居れば…レユニオンの情報を聞き出せるかもしれない…)

(少し…探ってみるか。)

 

デュークはスノーデビルに身を置くことにした。

 

この選択が後の未来に左右する事を彼らはまだ知らない。

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある龍門のビル。

そこにある一人の男が立っていた。

 

「ようやく…」

 

「ようやく辿り着いた。」

 

その男は龍族で、茶色の髪をしており、身には顔が見えないローブを羽織っていた。

 

「……急がないとな…」

 

男は急いで、龍門近衛局に向かった。




クロエ
久しぶりの登場。今後は出番を増やしていきたい。バレット作りが得意。

バッツ
最近出番が増えてきている。

デューク
レギュラーの一人。ハーレム野郎。

レイヴン
主人公。洞察力が優れている。

ダン
龍門近衛局の新人。
スピード出世男。

チェン
龍門近衛局の隊長。
実はダンの事が……?

臨界神滅砲
クロエが開発したバレット。
長い溜めと大量のオラクルを要するが、その威力は無強化でもグボロ・グボロをワンパンする威力。
地球一周する程の長い射程も有しているので遠距離攻撃としても使える。


謎の男
誰だか予想してみよう。


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epic.11:加速

龍門近衛局回。


「ふっ!」

「ぐわっ!」

ダンは大剣を振り回して、敵を粉砕した。

「ふう…」

ダンは息を吐いて、剣を地面に突き刺した。

 

「隊長。こちらは終わりました。」

『こっちも片付いた。』

「はい。」

ダンは剣を持ってチェンの元に歩き出した。

 

 

 

「…ただいま戻りました。」

ダンはチェンの部屋に書類を持ってやってきた。

「見せてくれ。」

チェンに書類を渡すダン。

チェンはそれを隅々まで確認した。

「うん。しっかり書けているな。」

「それはどうも。」

そう言ってダンが戻ろうとすると…

 

(あ、あれ…)

(急に眩暈が…)

ダンはその場に倒れ込んでしまった。

「!?…ダン!」

 

 

………

次にダンが目を覚ますと、そこは医務室だった。

「あれ…ここは?」

「起きましたか?」

医療オペレーターがデータベースでダンのデータを見ていた。

「…チェン隊長が、あなたをここまで運んだんですよ。」

「隊長が?」

「…疲労が溜まってたんですよ。今はゆっくり体を休めてください。」

ダンは静かに頷いた。

 

そして、医療オペレーターが出ていたのを皮切りに、ダンは医務室を出た。

(まだクラクラする…)

ダンは頭を抑えながら、チェンの執務室に向かった。

 

「…戻りました…」

「ダン…」

ダンは椅子に座る。

「大丈夫ですか?まだ休んでた方が…」

「いいんですホシグマさん。俺は…大丈夫です。」

少し過呼吸気味のダンを見て、チェンは椅子を立つ。

「ダン。今日はいい。」

「え?」

「今日はゆっくり部屋で休むんだ。いいな?これは上官命令だ。」

ダンは少し考え込んだ後、頷いた。

「…はい。」

ダンは椅子を立って、自室に戻った。

「…ふう…」

チェンは安心したのか、溜息を吐いた。

「…隊長は心配性ですね。彼だって近衛局の一隊員なんですよ?」

「……不安なんだ。昔からな…」

「昔から?」

「……言ってなかったか?私とダンは昔馴染みの友人だったんだ。」

チェンのその言葉にホシグマは驚きを隠せなかった。

「…あいつは私との出会いを完全に忘れていたが、私は今でも覚えている。」

「だからあいつが辛そうだと…私も不安なんだ。」

チェンの拳が震えている。

「隊長…」

 

 

 

 

……………

 

「うーん…」

ダンは目を覚ます。

チェンの命令通り、自室で休んでたダン。

スマホを見ると、睡眠を取ってからおよそ三日も寝ていたようだ。

「三日も寝てたのかよ…はあ…」

ダンは仕事服に着替えて、チェンの執務室に向かった。

 

「おはようございまーす。」

「ダンか。体調はどうなんだ?」

「もう大丈夫ですよ。」

ダンは椅子に座って書類を片付け始めた。

「ダン。この後任務があるが行けるか?」

「え?行けますよ。」

「そうか…なら、支度はすぐ済ましてくれ。」

「はい!」

ダンは立ち上がって武器を取りに行った。

 

………

そしてロドスでは…

「フロストリーフは?」

「風邪で寝てるよ。寒かったんだろうな。」

レイヴンは診断書を見つめた。

「…そういえばケルシー。新しい武器ができたって聞いたんだけど…」

「ああ。こっちだ。」

レイヴンはケルシーに着いて行くように、製造所に向かった。

 

「おー…!」

レイヴンの前には、巨大な銃と大型の剣型ユニットだった。

「これは?」

「剣と銃のハイブリッド。ソードレールガンだ。持ってみてくれ。」

レイヴンは言われた通りにソードレールガンを持つ。

「オリジニウムを使って弾丸を電磁加速させて発射する。グリップを変形させれば剣としても使える。」

「ただし、重量もかなりあるから気をつけて使う事だ。」

「こっちはライオットスラッシャー。こちらは剣と銃を装備したトンファー型の武装だ。」

レイヴンはライオットスラッシャーを持つ。

「…さっきのソードレールガンより地味な気がする。」

ケルシーは首を縦に振る。

「これはソードレールガンと併用して使う事を前提にしているんだ。これをソードレールガンの側面に連結させる事で絶大な威力を発揮する。」

「絶大な威力か…」

「早速試してみよう。現在オリジムシが大量にロドスに迫っていてるんだ。」

「え」

「ほら、早く行け。」

レイヴンは外に出ると、そこには一面中オリジムシだらけだった。

「ひえ〜、こりゃグロテスク過ぎないか?」

『いいから早く撃て。』

「はいはい!」

レイヴンはライオットスラッシャーとソードレールガンを連結させた。

 

『ゴッド!フィーバー!』

「ケルシーなんか変な音声流れてるんだけど。」

『…趣味だ』

「趣味かよ…」

そしてしばらくの間チャージを続ける。

 

「チャージ完了!」

『ド・ド・ド…ッ!!』

『今だ!撃てっ!』

ケルシーの声と共に、レイヴンは引き金を引いた。

『ストライクッ!!』

次の瞬間。極太の砲弾がオリジムシ達を襲った。

オリジムシはすぐさま消し炭になり、その中心部にクレーターができた。

 

「ひ、ひえ〜…威力えげつねぇ…」

『どうだ?凄いだろ?私は。』

通信のケルシーはフフンとしたしていた。

「はいはい凄い凄い。」

 

 

…………

そして、数分後、近衛局は市内の連続行方不明事件を調査していた。

「どうやら犯人の目撃情報は無いみたいです。」

「…神出鬼没というわけか…」

すると、ホシグマが敵意を察知した。

「隊長後ろに!」

すると、ホシグマの影から、謎の怪人が鎌を持って斬りつけてきた。

 

ガゴンッという音がホシグマの盾に鳴り響いた。

「お、重い…これはまさか…」

「トライアル!」

チェンはすぐさま剣を抜き、トライアルBに切り掛かった。

しかし、トライアルBはバックステップを取り、鎌で地面を切り裂いた。

「いったい何を!?」

すると、次の瞬間。ホシグマ達は地面に埋まって行く。

「!?これは一体…!?」

「奴の能力か…!」

「ク、クソッ!」

そしてチェン達は影に沈んでいった。

 

 

 

 

 

「隊長ー?」

ダンはチェンに言われた通りの場所に来ていたが、チェン隊長は居なかった。

「!」

ダンは後ろから来る殺気に気付き、剣で防御した。

「トライアル…!?」

「ぐわっ!」

ダンはトライアルBの鎌に吹き飛ばされた。

(しまった。やられる…!)

…しかし、何処からともなく、ローブの男がトライアルBに斬りかかり、トライアルBは車に叩きつけられた。

「……え?」

すると、ローブ男はこう告げた。

「ダン・フリューゲル!お前に残された選択肢は2つだけ…。俺に全てを任せるか、お前が未来を掴むかだ。決断しろ!!」

「全てを他人に任せるか…自分で未来を掴むか…か…」

ダンは地面に落ちた剣を拾い上げ、トライアルBに走って行く。

「俺は!自分自身で未来を掴む!」

起き上がったトライアルに空中からの一振りで真っ二つにした。

「よし!」

しかし、トライアルBの体はすぐさま元に戻り、そのまま影に沈んでいった。

「あっ!」

「…奴は影に潜むことが出来、体を再生する。今のお前では倒せない。」

「…そんな!じゃあどうすれば?」

「これを使え。」

ローブの男は懐から謎の機械を取り出した。

「これを使えば、18年に戻る事が可能だ。」

「18年前?なんでそんな限定的な…」

「いいから!」

ローブの男に無理矢理機械を渡されるダン。

「それから一つ忠告しておく。"過去の自分"には絶対干渉するな。これだけは守ってくれ。」

「分かった。」

そしてダンは機械のボタンを押す。

すると、ダンの周りの視界が歪む。

「う、うわぁぁぁぁ〜!!………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぁぁ〜!!………」

ダンはそのまま木の上に落下してしまった。

「いっ…てぇ…」

ダンは木から降りて辺りを確認した。

「本当に18年前なのか?」

ダンはしばらく歩く。

すると…

「ん?あれは…」

ダンは急いで草陰に隠れる。

そこには、砂の山を作って遊んでいる一人の子供がいた。

「あれって…俺…!?」

ダンは確信した。あれは過去の自分だと。

 

"過去の自分と絶対干渉はするな"

 

「………」

ダンはローブの男の言葉を思い出すが、それを承知で昔の自分に近づいた。

「何してるの?」

「ん?お兄ちゃんだれ?」

「…うーん…龍門近衛局のお兄さんかな?」

ダンはしゃがんで過去の自分を見つめる。

(本当に似てるな…)

角の形、尻尾、顔つき、髪型など。

ダンはここが18年前だと確信した。

「龍門近衛局!かっこいい!」

「そうかな?俺、カッコいいかな?」

「うん!俺もいつかなりたいなぁ…」

「あははっ、君ならきっとなれるよ。」

そう言ってダンは頭を撫でてやった。

「あ!お兄ちゃんこれあげる!」

すると、過去のダンは綺麗な真珠を渡してきた。

「これは?」

「俺のたからもの!お兄ちゃんにあげる?」

「いいの?ありがとう!」

すると、ローブの男から渡された機械が振動する。

「…ごめんね。俺そろそろ行かなくちゃ。」

「そうなの?…残念…」

「…大丈夫。また会えるよ。」

ダンがそう言うと、過去のダンは無邪気な笑顔を見せた。

「それじゃあね!」

「うん!バイバイ!」

そしてダンはその場を離れていった。

 

「危ねぇ…でもこれでいいんだよな?」

ダンは貰った真珠を見つめる。

それはとても美しく輝いていた。

 

「うぅ…」

「ん?」

今度は、何処からか女の子の泣き声が聞こえてきた。

ダンは泣き声の元に向かう。

そこには木にもたれて足を怪我している少女が居た。

「君、大丈夫?どうかしたの?」

「…グスッ…足怪我しちゃって…」

「それは大変だ。絆創膏を貼るよ。」

ダンはしゃがんで少女の足に絆創膏を貼った。

「無理しないでね。これから何処に?」

「お友達と遊びに行くの!」

「そっか。じゃあ早く行ってあげてね。」

「うん!龍のお兄ちゃんありがとう!」

そして少女は走っていった。

 

(あれ?あの子、チェン隊長に雰囲気似てたような…)

ダンが頭を掻いていると、突然機械が物凄く振動した。

「ちょっ!?またぁぁぁぁぁ!?………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぁぁ〜!!………」

ダンは元の世界に帰ってきた。

「どうだった?」

「ご、ごめん。過去の俺と干渉しちゃった!」

「…その件はいい。それで、手に入れたのか?」

「うん。」

ダンは懐から真珠を取り出した。

ローブの男は真珠を受け取る。

「ダン。これに力を込めるんだ。」

「俺が?」

「お前じゃないと駄目なんだ。」

「……分かった。やってみる。」

ダンは真珠に手を翳す。

 

……………

すると、真珠の周りに熱気が溢れてきた。

「………」

ダンの目が赤く輝いていた。

そして真珠は徐々に姿を変えていった。

「こ、これは?」

「『バーストイグナイター』お前の物だ。」

ローブの男はバーストイグナイターをダンに手渡した。

 

「トライアルBは市街地のB地区に居る。急ぐなら今だ。」

「ありがとう!」

ダンはバイクに乗ってB地区に向かった。

 

 

「さて…どうなるかな。」

 

 

 

 

 

…………

B地区に着くと、トライアルBは街で暴れていた。

「あれは…!」

ダンはバイクを走らせてトライアルBに突撃する。

「…今度は逃がさないぞ!覚悟しろ!」

ダンはバーストイグナイターを腕に装備し、側面のスイッチを押し込んで、ボタンを押した。

「バースト!」

ダンのその言葉と共に、形状記憶金属『アーツメタル』を素材としたアーマーが微粒子状に分解され、送信される。そしてダンの体に定着し、新たな力を得るのだ!

 

その光景を見たローブの男は驚愕した。

「…新たな未来を掴んだか!」

 

「名付けて…イグナイトフォーム。俺に着いて来れるかな…?」

ダンは数回ジャンプした後、凄まじい速度で加速した。

「でやっ!」

トライアルBの顔面にパンチをかまし、遠くまで吹き飛ばした。

「はあっ!」

更に連撃を加えていくダン。

トライアルBは能力を解除すると、影に沈んでいたチェン達を解放した。

そしてトライアルはチェンに走っていき、鎌を振り下ろした。

「くっ……」

「隊長!」

ダンはブースターを蒸して、トライアルBに殴りかかる。

「…隊長無事ですか?」

「ダン…その姿は…」

「ここは俺に任せてください!」

そしてダンは腕を回してエネルギーを溜め始めた。

「はああああっ……!」

背中のブースターから複数のチェーンが飛び、ダンのその場に固定される。

背中のブースターの炎が赤から青に変わる。

「最大ッ…出力だッ!」

チェーンを無理矢理引き千切り、誰にも見えない速度で加速した。

 

「でやあああああ!!」

トライアルBの腹に蹴りかかり、そのまま龍門郊外まで飛んでいき、トライアルBはその熱で蒸発した。

 

 

 

 

「ふっ、流石俺。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…よし…」

ダンは息切れしながら、剣を支えに立ち上がる。

すると、後ろからローブの男がやってきた。

「よくやった。お前ならやれると思っていた。」

「ありがとう。」

「うん。」

すると、ローブの男は空を見始めた。

「…そろそろ時間だ。行かないと。」

「そっか…バーストイグナイターの事。ありがとな。」

「…お前なら使いこなせる筈だ。チェン隊長を…頼むぞ。」

「ああ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あれ?なんでチェン隊長のこと知って…」

ダンがそれを言うと、既にローブの男は居なかった。

 

 

…………




ダン
今回の主役。過去の世界で過去の自分とチェンに出会う。

チェン
ダンの昔馴染みの友人だった。

トライアルB
巨大な鎌を使い、相手を影に落とす改造実験体。

ダン イグナイトフォーム
未来のダンから受け取った『バーストイグナイター』を使ってダンが変化する強化フォーム。
超加速からの攻撃から逃れる事はできない。

未来のダン
少し未来からやってきたダン。"災厄"によって仲間を失い、未来を変える為にやってきた。
常にローブを被るのは、他の仲間にバレない為と、失意に堕ちて光を見たくないらしい。

ライオットスラッシャー
ロドスが開発した大型のブレード。
ソードレールガンと合体する事で極限の威力を発揮する。

ソードレールガン
ロドスが開発した大型のレールガン。
ライオットスラッシャーと合体する事で極限の威力を発揮する。


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epic.12:呼応

コードヴェインはいいぞ。死にゲー初めてだからめっちゃ死ぬけどめちゃくちゃ神ゲー


「……はあ…はあ…」

ある一人の少女が苦しそうな少年を運んでいた。

「…早く…"血涙"を見つけないと…」

少女はそう言いながら、辺りを見回す。

「何処なんだろう…?ここ?」

「…うぅ…」

少年は更に苦しそうな声をあげる。

「どうしよう…このままじゃ…」

すると、少女は動いている船を発見した。

「ッ!もしかして…あれなら…」

少女は急いで船に向かっていった。

 

 

………

「デューク…何してるかな…」

執務室でそう呟くレイヴン。

「デュークが連れ去られてもう二週間か…」

ケルシーはコーヒーを飲みながらそう呟く。

 

「ドクター。書類を届けに参りました。」

「悪いなアーミヤ。」

アーミヤは資料を机に置いた。

 

すると、バッツが大急ぎで執務室に入ってきた。

「レイヴン大変だ!」

「どうした?」

「どうやら患者が来たらしいぜ!」

それを聞いた三人は急いでバッツに着いて行った。

 

格納庫に着くと、そこには苦しそうな少年が過呼吸になりかけていた。

「だ、大丈夫か?」

「…血…血は無いか…?」

「血…?それなら…」

レイヴンは自分の腕を少年に向ける。

「俺の血でよければ…ほら。」

「いいのか…?」

「血が欲しいならな。」

そして少年はレイヴンの腕に噛みついた。

レイヴンの腕からは大量を血が垂れてゆく。

そして少年はしばらく噛み続けて、レイヴンの腕から口を離した。

「…ドクター!?」

アーミヤは驚くようにレイヴンに近づく。

「いてて…意外に噛む力が強いんだな。」

少年は口に付いた血を拭き取る。

「悪かったな。俺はクロウ。こっちは連れのルナだ。」

「よろしくお願いします。」

ルナはぺこりとお辞儀をした。

「詳しい事は、応接室で話そう。」

 

そして彼らは応接室に向かった。

「……数日前の紅い霧が消えた話は知ってるよな?」

「…ああ。ターミナルでそんな事書いてあったな。でも、それは数時間後に消えたって話だけど?」

「そうだな。俺達は走って霧の外に出たんだが…その時化け物に襲われちまってな。」

「…私達で応戦したんですけど…クロウがその時に攻撃を受けちゃって…」

「このザマだ。」

クロウはため息をつく。

「これからどうすっかなぁ…」

「だったら、ロドスに来ないか?」

「「え?」」

レイヴンの言葉に、クロウ達は驚いた。

「ロドスに来れば、ある程度の衣食住は保証する。それでどうだ?」

クロウ達はお互い向き合った。

「……分かった。俺達もロドスに加入しよう。」

「何ができるか分からないけど、頑張ります!」

クロウとレイヴンはお互い握手を交わした。

 

……………

 

〜ロドス七号船室

「うーん…」

チェンは目を覚ます。

「おはようございます。」

「ダン…ここは?」

「ロドスですよ。まだ寝ぼけてるんじゃ?」

ダンはチェンにホットココアを差し出した。

「美味しいですよ。」

「…ああ。悪いな。」

チェンはダンからホットココアを頂く。

「…何故私はロドスに?」

「スワイヤーさんから報告があったそうです。」

「……どうやら…俺の部隊が全滅したらしくて…」

「それは本当なのか?」

ダンの資料を強引に奪うチェン。

「…これは…」

そこには、チェンの部隊とダンの部隊が絶滅したという報告書だった。

「参ったな…今龍門がどうなったかも分かんないのに…」

「スワイヤーは?」

「スワイヤーさんなら多分もうすぐ戻ってくると思いますけど。」

すると、向こうから成金風の見た目をお嬢様らしき人物が歩いてきた。

「あら、起きたのね。」

「…どうなったんだ。私は…」

「トライアルBを倒した後に、突然龍門にレユニオンが襲撃されたとしか…」

ダンは少し戸惑いながら言う。

「…俺、レイヴン達に協力してくれるか聞いてきます!」

ダンは急いでレイヴン達の元に向かった。

 

 

……………

その頃、R達はレヴリスのアジトに向かっていた。

「…ふう…デストラ。」

「はっ、レヴリス様。」

「そろそろレユニオンが龍門を襲撃する頃だろう。俺達もすぐに向かうぞ。」

レヴリスは重い腰を上げて、杖を突きながら歩く。

「レヴリス様こちらに。」

「おお、ジャーヴィスか。わざわざ悪いな。」

 

それを天井の穴から確認していたRとW。

「やっぱりレユニオンを裏から操ってたってのは当たりみたいね。」

「ああ。レユニオンを好き勝手に操りやがって…」

「どうするの?この事をロドスに伝えるの?」

「…状況的にはそうせざるを得ないな。」

 

「ジャーヴィス。"ネズミ"が二匹迷い込んだ。駆除頼めるな?」

「はい。我が主。」

するとジャーヴィスは頭上のパイプを切り裂いた。

「やはりお前達か。わざわざ話を聞きにきたのか?」

Rは地面に着地して神機を向ける。

「お前…レユニオンを乗っ取って何する気なんだ?」

「レユニオンを乗っ取って何をする…か…簡単さ。世界征服だよ。」

「はあ?」

「俺達感染者には人権が無い。いつか朽ちる体に恐怖しながら差別に苦しむ世界は嫌だろ?だから俺は手始めにレユニオンを乗っ取り、世界征服の一歩を踏み出すんだよ。」

レヴリスは両腕を高く上げた。

「それじゃあ何故トライアルを作った!ミーシャをあんな姿にしたのは何の為だ!」

「トライアルシリーズは俺たちの邪魔になる生命体を駆除する為に開発した生体兵器。人間の体を素体にするのが丁度良かったからな。」

「ふざけやがって…」

Rは強く神機を握る。

「話はそれだけか?俺は行くからな。」

そしてレヴリスとジャーヴィスは消えた。

「待てっ!」

W達がレヴリスを追おうとすると、デストラのハンマーがRに飛んできた。

「レヴリス様の元には行かせん。」

「……Wここは任せろ。お前はロドスに!」

「……たくっ、しょうがないわね!」

Wはそのままレヴリスを追った。

「デストラ。覚悟しろ。」

「覚悟するのは貴様の方だ。来い。」

(デストラの力はパトリオットと同等かそれ以上…こりゃ死ぬかもな…)

Rは強制解放剤を使ってバースト化する。

そして神機を連結させて、薙刃形態に移行して、そのままデストラに走って行った。

 

……………

 

その頃、レイヴン達は開かずの倉庫にやってきていた。

「…ここだな。」

「多分な。」

レイヴンは力尽くで倉庫の扉を開ける。

アーミヤはアワアワしながらドクターを見つめた。

「ど、ドクター。流石に無茶ですよ。」

「俺も手伝うぜ。」

クロウも共に倉庫のドアをこじ開けようとする。

「クソッ、これなら!」

クロウは吸血攻撃で扉に攻撃した。

「ぜやっ!」

レイヴンも神機をドアに叩きつける。

すると、ドアに徐々に亀裂が走った。

そしてレイヴンがドアをぶち壊す。

中には何も無かったが、中央にとても美しい剣が突き刺さっていた。

「…うっ…」

レイヴンはその剣を抜こうとするが、とてつもないエネルギーが襲ってきた。

服の右袖が徐々に破れていく。

「…このぉ…!」

そして全て引き抜き、レイヴンは剣を持った。

「こいつの名前は…『ソードオブロドス』…!」

「レイヴン。その剣は…?」

「…どうやら、誰にも使えなくてここに放置されてたらしい。」

「ふーん。」

レイヴンは剣を量子化させる。

「よし!龍門に行くぞ!」

「おう!」

そしてレイヴン達は格納庫に向かう。

「行くぜ!ファイター発進!」

レイヴンはソードファイターに乗り、急いで龍門に向かった。

 

………………

 

「…デューク。」

「フロストノヴァ。どうしたんだ?」

デュークはコーヒーを作っているところ、フロストノヴァが後ろから近づいてきた。

「私達はこれから龍門に向かう。」

「!」

「……できるだけ急いで準備してくれ。」

「…コーヒーぐらい飲んでったらどうだ?」

デュークはできたコーヒーを渡す。

フロストノヴァがカップを受け取り、そのまま飲み干した。

「……美味しい。」

「だろ?」

 

デュークは龍門の方角を見る。

(そろそろ再開できそうだなレイヴン。)

 

……………

 

ファイターから降りたレイヴンとクロウ、そしてダン達は龍門の地に降り立った。

「どうなってんだ…近衛局は?」

「連絡取れません。」

「クソッ、何が居るか分かんないってのに。」

「…!二人とも気をつけろ。何か来る」

すると、建物の横から大型のアラガミが現れた。

「ヴァジュラ!」

「ダン!先に行け!ここは俺達がやる!」

「はい!」

ダンはイグナイトフォームになって一気に駆け抜けた。

「クロウ。無理はするなよ。」

「吸血鬼舐めるなよ。」

二人は武器を持ってヴァジュラに向かって行った。

 

「「暴れるぜッ!!」」

 

 

そしてダンは辺りのレユニオン達を吹き飛ばしていきながら、近衛局に向かう。

「…!」

すると上からトライアルCが飛んでくる。

「くっ…こんな時に!」

ダンは合体剣を分離させて、二本のバタフライエッジを持つ。

「ふっ!」

ダンは走りながら、トライアルCの腹部に回転していく。

高速回転していくが一向に貫通できない。

そしてトライアルCは全身から蒸気を放ってダンを吹き飛ばした。

「くっ…!」

すると、後ろから弾丸が飛んできた。

「援護します!」

銃剣を持ったルナが攻撃してきた。

「誰だろ…?まだロドスですよね。分かりました!援護頼みます!」

ダンはバタフライエッジを一本帯刀し、オーガニクスを持つ。

背中のブースターから鎖が飛び出し、炎が赤から青に変化していく。

「…はああ…!」

ルナはスティンガーを展開して、トライアルCに突き刺す。

スティンガーはトライアルの肩に突き刺さり、辺りに血を充満させた。

そして鎖を無理矢理引きちぎり、加速による斬撃を繰り出した。

「よっし!」

X状に斬られたトライアルはそのまま爆散した。

「…ふう…」

「大丈夫ですか?」

「あなたは?」

「私は新しくロドスに所属したルナと言います。」

「こちらこそ。」

そしてダンは剣を再び合体させる。

「とりあえず、レユニオンを探しに行きます。」

「はい!」

そして二人はレユニオンの捜索に向かった。

「ああもう!なんでこんなことに!*龍門スラング*!」

「なんですかその*龍門スラング*って!」

「*龍門スラング*は*龍門スラング*です!」

「だからなんですかその*龍門スラング*って!」

 

………………

 

そしてダン達はチェン達と合流した。

「ダン!無事か!?」

「はい!無事です隊長。そちらこそどうですか?」

「私は平気だ。」

そして二人は奥の高く聳え立つビルがあった。

「行きましょう。」

「ああ!」

「バースト!」

ダンはイグナイトフォームになり、一気に走り出した。

「各部隊!ダンに続け!」

チェンはダンに着いていく。

 

そして屋上に向かうダン達。

「はあ!」

「ぐっ…!」

そこには大剣を振るうダンと薙ぎ倒されたレユニオンの構成員が居た。

「…まさか…ただの一般隊員に瞬殺されるなんてね…」

「これだけの同胞を全員片付けるなんてね?僕は君の事を過小評価していたようだ。

「まあいいや。ファウスト。彼らにサプライズよろしく。」

チェンはいち早く気がつく。

「オイ!全員伏せろ!」

「!」

そして何処からともなく矢がとんできた。

「クソッ、狙撃手か…!」

(あらかじめ防御姿勢をとったにも関わらず、これだけの衝撃をうけるものなのか?)

「隊長!あいつの攻撃じゃあ俺達に致命傷を与えられません!」

「分かっている。」

すると、空からヘリが飛んできた。

するとトライアルDがやってきた。

「またトライアル!?」

「ここは俺が!」

すると、トライアルDはバキュームを展開して近衛局員に向けた。

 

「うわぁ!なんだ…力が抜けてゆく…!」

「これは…相手の体力を吸い取るトライアルか!厄介ですよ!」

「…レヴリスの作ったトライアルは凄いねぇ!流石ダァ…」

「チッ…ダン。トライアルを頼む。」

 

「まあいいさ。僕の護衛達。立ち上がれ。」

メフィストがそう言うと倒れていた構成員が立ち上がった。

「ル、ルル、ルガア゙ア゙ア゙!!」

「貴様、何を!?」

「奴らの源石が成長している…?」

「源石により刺し貫かれた身体は再構築され、新たな体躯となる。」

「さあ、よく見ておくといい。これが僕の護衛隊、不死身の衛兵たちだ。」

 

「ボンドゥディルラギッダンディスカ!?」

「それに僕の家畜、僕の同胞……」

「フッー。」

 

「ムッキー」

「ムディバディィ!」

「ゴディラボンド!!」

「ディ、ディ、ア゙ア゙ア゙!!!ア゙!!!」

「静まれ。」

メフィストがそう言うと衛兵たちは一気に静かになった。

「隊長!全員起き上がってます!」

「彼らは僕の家畜、そして僕の手足でもある。」

「彼らは絶対死なない。僕が彼らの傷と痛みを全て治すからね。」

「クソッ!このトライアル、さっきのより強い!」

ダンは苦戦しながら大剣を振り回す。

すると、トライアルがジャンプしてビルの中央部に立つ。

「何!?」

するとトライアルは突然咆哮し、暴れ回り始めた。

「何!?」

メフィストも今の状況に理解が追いついていなかった。

「クソッ、どうなってるんだレヴリスゥ!!」

「メフィスト。俺達は嵌められたんだ…!」

「ここは撤退するしか…」

すると、トライアルDは自身の体を千切り始めた。

すると、先程のゴツい見た目のDはスリムな姿になった。

するとトライアルDは高速移動した。

「き、消えた…!?」

チェンは辺りを見回す。

「!隊長後ろです!」

「何ッ…」

トライアルDはチェンの腹に殴りかかった。

血反吐を吐きながらチェンは壁に衝突してしまった。

「隊長!」

ダンはチェンの体を揺らす。

トライアルDは再び咆哮し、地面にパンチを繰り出した。

「こ、これは!」

すると、地面が崩れ始める。

「不味い!」

ダンはチェンを抱き抱え、そのままビルから飛び降りた。

 

「クソォ!」

ダンは剣を壁に突き刺した。

「駄目だ…!持たない!こうなったら!」

ダンはブースターから鎖を射出してそのまま加速して行った。

そのままジェットで噴水に衝突した。

 

「ゲホッ、ゲホッ…!」

「隊長…!隊長!」

ダンは噴水から出てチェンに呼びかける。

「あっ」

チェンの腹部に切り傷を発見する。

先程のトライアルの攻撃だとダンは理解する。

ダンは包帯を取り出し、チェンに巻きつける。

「よっと。」

ダンはチェンをおんぶして、そのまま安全な場所に撤退して行った。

 

 

……………

 

「ん……」

チェンが目を覚ますと、そこは崩れていた市街地のビルだった。

「……!ここは…」

「起きましたか?」

すると、隣からダンがペットボトルを持ってやってきた。

チェンは腹部の傷を確認する。そこには不格好だが、しっかりと包帯が巻き付けてあった。

「これはお前が?」

「はい。苦しいですか?」

「大丈夫だ。水を貰おうか。」

チェンはダンからボトルを受け取り、一気に飲み干した。

「…あれからどうなったんだ?近衛局は?レユニオンは?」

「あの後、レイヴン達がなんとかしてくれたそうですよ。それに、レユニオンがここ龍門に集結してるって。」

「そうか…ならすぐに…」

「おっと、隊長はここで休んでてください。俺は先に合流します。」

ダンはビルから出る前にチェンに何かの機械を投げた。

チェンはそれを受け取る。

「合流地点の座標です。体が癒えたら来てくださいね。」

そしてダンはビルから飛び降りた。




クロウ
CV:下野紘
武器1:片手剣(ブロードソード)
武器2:斧槍(バルディッシュ)
吸血牙装:オウガ
ブラッドコード:サムライ
レブナントの一人。血不足で堕鬼化しそうだった。

ルナ
CV:水樹奈々
武器1:大槌(ヘヴィアックス)
武器2:銃剣(バヨネット)
吸血牙装:スティンガー
ブラッドコード:エトワール
レブナントの一人。血不足のクロウをロドスまで運んでいた。

トライアルC
全身から蒸気を放つ。それだけ。

トライアルD
バキュームで相手の体力を吸い取る。全て吸い取られると消滅する。
バキュームで一定の生命エネルギーを吸収すると、自身の装甲を千切って高速の移動とパワーを得る。

ジャーヴィス
レヴリスに仕える幹部の一人。レイピアによる刺突攻撃が得意。時間を操るアーツを使う。

デストラ
未来予知と重力操作のアーツを使う。

Dr.レヴリス
老人のような見た目をしているレユニオンの幹部、その戦闘力はタルラすらも超えている。
秘密裏にレユニオンを好き勝手に操り、世界の支配を目論む。

サルース・リオン
闇の商売人。氷を操るアーツを使う。感情が無いように見えて根っからの戦闘狂。
気に入らない者を氷漬けにし粉砕、殺害していった。


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epic.13:双璧

二人の共闘。そして…


「…」

Rは剣を支えに龍門に向かっていた。

「最悪だ…やられた。」

デストラとの戦いでなんとか撃退はしたが、デストラによる攻撃でRにはあるものが埋め込まれていた。

 

それは『王』の力と言われている力。

 

感染者、非感染者関係無く全てを統べる事が可能になると、Rは数年前に聞かされた。

 

(適合できなかったら死ぬ…か…参ったな。)

Rは重い足を踏み締め、そのまま龍門に向かった。

 

………………

 

「…はあ…」

デュークは溜息を吐く。

冬でも無いのに白い息が出た。

「どうしたんだ?」

「…ん?なんでもない。ただ…仲間が恋しいんだ。」

デュークは空を見て呟いた。

「あいつら、俺が居なくて歯止めが効かなくなってるんじゃないかなって。」

「あいつら…ドクターという人物か?」

「ああ。あいつ、昔は横暴で残忍だったけど今は変わろうと頑張ってる。すげぇって。思った。」

そう言ってデュークは自分の手を握りしめる。

するとそこからかなりの血が溢れてくる。

「それなのに…俺は…何も変わっちゃいない。あの"牢獄"に居た時と何も変わってない!」

「俺は最低な奴だ…信用したくても、他人を信用しきれない。」

「今でも思い出すんだ。"牢獄"に居た時、同じ仲間が死んでいく様を…」

「デューク……」

「…情けないな、俺って。」

デュークはヘナヘナそうに岩に座り込んでしまう。

「デューク……」

するとフロストノヴァが後ろから抱きついてきた。

「デューク。お前はそんなに弱くはない筈だ。」

「……」

「デュークは自分でそう思っているだけでは無いのか?少なくとも、私はデュークは信用に値する。」

そしてデュークは少し顔を上げた。

「俺の………」

 

……………………

 

 

 

その頃、Rは龍門近くの噴水に来ていた。

「…」

すると、そこにレイヴンとダンの姿も見えた。

「おーい!」

「R!」

「お前!」

ダンがRを見るなりすぐさま大剣を抜こうとする。

しかし、レイヴンが制止した。

「ダン。分かってる筈だ。今の敵はRなんかじゃない。」

「………分かってます。」

「…どうやらレヴリスの目的は感染者による世界征服らしい。」

「どうやら予想は当たってた訳だ。」

レイヴンは地図を見る。

「とりあえずアーミヤ達と合流しようぜ。Wはどうしたんだ?」

「連絡取れない。たくっ、こんな時に…」

そして三人が歩き出そうとした時、奥から巨大な音と共にデストラが落ちてきた。

「見つけたぞR。」

「クソッ、もう来たのか!」

三人は武器を構える。しかし、後ろから声がした。

「リーダーここはあたし達に任せて!」

「エクシア!テキサス!」

「来てくれたんですね!」

そして、エクシアとテキサスが三人の前に立つ。

「リーダー。ここはあたし達に任せて先に行って。」

「しかし!」

「時間稼ぎぐらいにはなる。心配するな。」

テキサスがもう一本の源石剣を抜く。

「……………分かった!無理はするなよ!」

そして三人はデストラを素通りしてそのまま走り去って行った。

 

「逃がさん…」

デストラはエクシア達に目もくれず、そのままレイヴン達を追おうとするが…

ズドンッ!…と銃声が鳴り響いた。

「…その先には行かせないよ。」

「ドクターの元には行かせない。」

「面白い。先にお前達から片付けてやろう。」

デストラはハンマーを持って二人に振り下ろした。

 

レイヴン達はレユニオンの猛攻から掻い潜り、地下街を走り抜け、そのままトンネルを出て再び地上に出た。

「…アーミヤー!」

「ドクター!」

「無事か?」

「ドクターこそ、大丈夫ですか?」

「!そちらは…」

アーミヤはRの方を見る。

「…俺の事は気にするな。」

そしてRはその場を去ろうとした。

「R。お前、後悔していないよな?」

「…………」

「俺達が倒すべきはレユニオンなんかじゃない。分かってるだろ?」

「今ここで去ったら、俺達は敵同士になり、一生共には戦えない。」

「それでいいのか…お前は。」

するとRは体を震わせた。

そして、こう言った。

「……………奴は死んだ。」

「?」

「……レユニオンの幹部であり、レヴリスの良き手駒として扱われたレユニオンのRは死んだ。」

「!じゃあ…」

「今の俺は…RD…ただのRD。クルビアで生まれた、ただの傭兵だ。」

そしてR改めRDはレイヴンの拳に殴りかかった。

レイヴンはその拳をガッチリと掴む。

「頼む。お前達と共に戦わせてくれ!」

「……その言葉。待ってたぜ。」

二人は握手をした後、ハイタッチし、拳を合わせた。

 

すると、アーミヤの通信機に連絡が入る。

「ドクター!スノーデビルがこちらに接近しています!」

「R、いやRD。ロドスのオペレーターとしての初任務だ。気合い入れろよ。」

「へっ、誰に物言ってる。」

二人は神機を手に持つ。

 

そしてデュークは市街地を走り回っていた。

(あいつが居なかったら…自分の事をよく分からなかった…自分の事を分かってなかったのは俺だった!)

(なら、変わった俺を見せてやろうじゃないか。俺のルールは俺が決めてやる!)

そしてデュークは廃墟を一刀両断した。

「!」

そしてデュークとレイヴンは見つめ合った。

「レイヴン…」

「デューク!」

デュークはレイヴンに近づいた。

「久しぶりだな。」

「ああ。どうだったスノーデビルは。」

「……居心地が良かったよ。」

「そっか。おかえり。」

レイヴンはデュークの肩に手を置く。

すると、後ろからフロストノヴァ達も来た。

「デューク。気付いたんだな?」

「礼は言うよ。ありがとうフロストノヴァ。」

「俺は俺なりのやり方で、この戦いを終わらせる!」

そしてデューク、レイヴン、RD、ダンの順に並んだ。

 

そしてフロストノヴァ達も戦闘態勢を取った。

しかし、次の瞬間、レイヴン達の後ろからボロボロのエクシアとテキサスが地面に叩きつけられた。

「エクシア!テキサス!?」

「まさか…もう!?」

「フハハハハハ!見つけたぞR!ここで殺してやろう!」

「そんな奴はもう死んだ。今の俺はRDだ。覚えとけ!」

神機をデストラに向けるRD。

「愚かな!ハア!」

豪快にハンマーを振り下ろすデストラ。

地面が割れていき、どんどん崩れていく。

「不味い!みんな離れろ!」

「フロストノヴァ!」

「ぐっ…」

そしてそのまま、デュークとフロストノヴァは落盤に巻き込まれてしまった。

 

「よくもデュークを!」

「許せんッ!」

 

そして三人はデストラに向かって走って行った。

 

 

…………………

 

その頃、二人は落盤に巻き込まれて、深い底に落ちていた。

「…出られそうに無いな…」

デュークは上を見つめる。

「……起きてるか?」

「もう目は覚めている。」

フロストノヴァは起き上がり、頭に付いたゴミを落とす。

「…私が気を失ってる間に殺さなかったのは、自信があるのか、それとも他の狙いがあるからか?」

フロストノヴァがデュークにそう問いかける。

「…"殺せなかった"が正解かな。」

「たとえ俺とお前が敵同士でも、あの時の交流は価値があるものだった。」

「それに、今俺達は戦うべきじゃ無い。それぐらい分かるだろ。」

フロストノヴァは少し黙った後、口を開く。

「レヴリス…だな?」

「ああ。気付いていたのか。」

「気づくも何も、最初から気づいていた。」

 

するとフロストノヴァは語る。

「奴から漂う憎悪と怨念、そしてその瞳にはとてつもない殺気と復讐心…」

「私はあの時、怖かった。奴は何かがある。とな。」

「そっか…」

デュークにポケットにあるタバコを持った。

ライターにつけようとするが、壊れているようだった。

「…はあ…」

溜息を吐いてポケットにしまう。

 

………………

 

そして外では、レイヴン達が戦っていた。

「はあ!」

「ふんっ!」

「でやっ!」

「無駄だ!」

三人はデストラに攻撃を仕掛けるが、悉く弾き返される。

RDはその場に倒れ込む。既に体力は限界だった。

「無様だなRD!このまま朽ちて消えるがいい!」

(ここまでなのか…)

そしてRDはゆっくりと目を閉じてしまった……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「諦めないで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何?」

デストラが辺りを見回すと、屋根にWの姿があった。

「R!あんた何やってんの!レヴリスの野望食い止めるんじゃ無かったの!?」

「こんなところでへこたれてる場合じゃ無いでしょ!さっさと立ち上がりなさい!」

 

「雑魚が…うるさくうめきおって…」

デストラがWを殺そうとするが、ダンとレイヴンが止めに入る。

「愛の告白の邪魔させねえぞ!」

「こう言うのは…最後まで言わせた方がいんですよ!」

 

「W…」

RDは目を開け、少しずつ立ち上がって行く。

「そうだ。俺はこんなところじゃ死ねない…あの野郎を一発ぶん殴るまでッ!」

RDは立ち上がり、そしてその背中から謎のオーラが立ち込めた。

 

『我は汝、汝は我。』

 

『己が信じた正義の為に、あまねく冒涜を省みぬ者よ!その怒り、我が名と共に解き放て!たとえ地獄に繋がれようと全てを己で見定める、強き意志の力を!』

 

RDはそのオーラを自身に纏わせた。

「馬鹿な!?適合したと言うのか!?」

デストラは心底驚いていた。

「おお!」

そしてオーラから出たRDの姿は黒と赤の装飾がされた姿だった。

「こっちも行かせてもらうぜ。」

レイヴンはソードオブロドスを天に掲げた。

するとレイヴンに黄金の鎧が纏われてゆき、そしてRDに似た姿となった。

「…すげぇ!」

「アーミヤ、デューク達は頼む。」

「え、あ、はい!」

アーミヤ達はデューク達の救助に向かう。

 

「さあてと。ここからが本番だぜ。」

「『帝王』と『魔王』の力、見るがいい!」

二人は武器を呼び寄せてデストラに走って行く。

RDは二刀の剣を構えてデストラに斬り掛かる。

「ぐふっ!」

レイヴンはソードレールガンで的確に射撃する。

「ぐおっ!」

「いいぞ!」

「効いてる!」

RDは二刀の剣『紫電』と『黒狼』を連結させて薙刃形態にする。

「でやっ!」

RDは目にも止まらぬ斬撃を浴びせる。

レイヴンはライオットスラッシャーとソードレールガンを連結させた。

 

『ゴッド!フィーバー!』

「はあああ……!」

「何!?」

デストラは立ち上がるところに、RDはきりもみキックを浴びせる。

その攻撃を受けたデストラは吹き飛ばされた。

『ド・ド・ド…ッ!!』

 

「ファイヤァァァァ!!」

『ストライクッ!!』

次の瞬間。極太の砲弾がデストラの辺りを包んだ。

 

「レ、レヴリス様…申し訳…ござい…ま…」

デストラはそう言い残して消えた。

「よっし…」

レイヴンはその場にへたれていく。

「大丈夫か?」

「ああ。」

二人が後ろを見ると、フロストノヴァとデュークが居た。

どうやら脱出に成功したようだ。

しかし、振動が起こる。

「おいおいなんだよ!」

すると、レユニオンゾード達が現れた。

「出やがったな。RD、アーミヤ!行くぞ!」

三人はVSチェンジャーを使ってファイターを巨大化させる。

「エクシア。大丈夫か…?」

「なんとかねー。」

エクシア達は回復錠Sを大量に飲み、傷を癒した。

「早速試す時じゃない?」

「だな。行くぞ!」

二人はデュアルチェンジャーを使い、四機のファイターを呼んだ。

「行くよテキサス!」

「分かっているエクシア。」

テキサスが乗るスラッシュトレインがガンナートレインに連結する。

そしてスラッシュファイターとガンナーファイターが腕と足に連結した。

 

「「完成!デュアルエンペラー・スラッシュ!!」」

「おお、あれが新しいメガゾード!」

「どうやら相手にも新しい奴が居るな。」

「レユニオンゾードδだ。注意しろ!」

「完成!ザンカイザー!」

ザンカイザーも大地に立ち、二機の魔神が立った。

「行くぞ!」

ザンカイザーのドリルがレユニオンゾードδに襲いかかる。

しかしレユニオンゾードδは右腕の斧を取り出して防御した。

「任せろ!」

隣からデュアルエンペラーの攻撃が轟く。

「ナイス!」

その隙にザンカイザーのドリルでそのまま腹部を貫いた。

ドリルを引き抜き、そのまま蹴飛ばすとレユニオンゾードは爆散した。

 

「よし!」

そして五人は機体から飛び降りる。

 

……………

 

その頃、あるゴッドイーター達がヘリに乗って龍門に向かっていた。

「おいおいヒロ。しっかり運転してくれよな。」

「分かってます。……あれ?」

「ど、どうした…?嫌な予感が…」

「どうしましょう…操縦桿壊れてます…!」

「ええ…ドン引きです…」

「どうすんだコレ!?」

「えああ!やばい!操縦が効かない!」

「うわああ!なんとかしてくれ!」

 

そしてヘリの中はそのままショートし、レイヴン達の近くに不時着した。

 

「うう…ヒロに運転させるんじゃなかった。」

「それ酷くないですか。」

「隊長。今の運転には流石に無茶です。」

「シエルまで!?」

「まあいいです。早くロドスのドクターと合流しましょうよ。」

赤い帽子を被ったゴッドイーターの少女『アリサ』は神機を持つ。

そして他の面々も神機を持った。

「よっし、じゃあ行くか!」

 

そして少年『加賀美リョウ』達がレイヴン達に会うのもそう遠くない。




レイヴン エンペラーフォーム
レイヴンがロドス内に突き刺さっている宝剣『ソードオブロドス』を引き抜き、『王』の力に目覚めた形態。レイヴンの体にある力を剣によって『鎧』の力を解放した強化形態。
ソードオブロドスによる剣撃や素早い徒手空拳を得意とする。

RD ダークネスフォーム
Wの呼びかけでRD(R)が内に眠る『王』の力を解放した形態。あらゆるスペックが他のオペレーターを凌駕しているうえに、アーツを抑制する力も有している。しかし、その絶大な力に他の者は耐えきれずに命を落としてしまった者は多い。
二刀の剣『紫電』と『黒狼』は万物すらも切り裂くと言われている。

R→RD
レヴリス達に反旗を翻し、レユニオンのRでは無く、新たなロドスのゴッドイーターのRDとしてレユニオンと戦う事を決意する。

W
ヒロインゲージがカンストした女。可愛い。

レユニオンゾードδ
γのデータを流用して作られたメガゾード。
カメラアイから発射する強力なビーム攻撃や、右腕の巨大な斧による斬撃を主な攻撃とする。

デュアルエンペラー スラッシュ(ガンナー)
合体機体:スラッシュトレイン・ガンナートレイン・スラッシュファイター・ガンナーファイター
パイロット:エクシア(ガンナートレイン)・テキサス(スラッシュトレイン)
四機のトレインで構成される巨大ロボ。
側転してモードを切り替える。

デューク
ホームシック気味。無力さに慄く。

デストラ
巨大なハンマーを豪快に振り回して敵を叩き潰すパワーファイター。

????
レイヴンやレヴリスよりも上位の存在。どうやら使徒を使って『観察』しているらしいが…?


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epic.14:氷刀

更新遅れてごめんまっさい。


「………」

そして、デューク達は暫く歩き続けて、広い広場に出た。

「……やはり、こちらに居ましたか。」

「…よう。フロストノヴァ。」

レイヴンがそう言うと、奥からフロストノヴァが歩いてきた。

「また会ったな。ロドス。」

「あの様子…フロストノヴァの周りの源石結晶が浮いている…?」

「どうなってんだ?」

RDも神機を銃形態にして辺りを警戒する。

「それ、痛そうだな。体は大丈夫なのか?」

「はあ…」

レイヴンが息を吐くと、すぐさま辺りが凍りついていく。

 

「…うっ…」

「アーミヤ!?どうした?」

「わ、分かりません…ですが彼女の感情が…私の意識に流れ込んできて。

「…待ち侘びたぞ。」

「レユニオンの指揮官を、殺したいのだろう?」

「それが今、お前達の目の前に居る。」

フロストノヴァはそう言葉を募らせ、こちらに向かって歩いてくる。

周りに浮かぶ黒い源石結晶が徐々に増えていく。

「そうだ、お前達の目標はここに居る。ここで燻り、熱を帯びている。」

「熱……?」

Wがキョトンとそう言うと、レイヴンが答えを言った。

「多分あいつの感情だ…」

「…フロストノヴァ…こんなところでお互いに力をすり減らす必要はないはすだ!」

デュークはそう言うが、フロストノヴァは聞く耳を傾けてはくれない。

「この都市から徹底的に排除された感染者達が、何処に向かうかなど龍門は気にも止めないだろう。もう、誰も来る事はない。」

「仮に、この都市にまだ数千、数万の感染者が残ってきたとしても、彼らの運命は既に龍門の手の中にある。」

「この戦いに横槍を入れる事はないだろう。」

フロストノヴァの周りの源石結晶がレイヴン達に向けられる。

レイヴンとRDは武器を構えるが、デュークは躊躇していた。

敵とはいえ、前まで共に居た者同士。更にはゴッドイーターの狩猟対象であるアラガミではなく、人間。

そんな事もあり、デュークは躊躇していた。

「…お前に勝てるのか?俺達に袋叩きにされる未来しか見えないが?」

「それ以外になにかあるか?」

「……俺的にはこっちが少ないと思うぐらいだ。雪崩を真正面から受ける馬鹿はいないからな。」

RDはアラガミバレットを全員に配る。

 

辺りがどんどん凍りついていく。

「レイヴン。油断せずに行くぞ。」

「ああ!」

二人は力を溜め、それを解放してそれぞれ、エンペラーフォームとダークネスフォームになった。

「フロストノヴァ。お前は本気なのか?」

「まだ何か交わすべき言葉があるのか?」

「それ以上力を使えば死んじまうぜ?」

「……」

「覚悟は決まってる…というわけか。デューク、覚悟を決めろ。」

デュークは下を向いたまま、神機を深く握りしめた。

「分かった…!」

そして二人の間を通り、フロストノヴァに剣を向ける。

「できれば戦いたくはなかった…だが…今は!」

 

「準備はできたか?」

「もう始まってるんだよ!」

レイヴンは銃形態に変えて、熱戦で薙ぎ払いをする。

フロストノヴァはそれを結晶でガードした。

「クソッ、力押しじゃ駄目か。」

「フロストノヴァのアレはかなり頑丈だ。注意しろ!」

二人は走ってフロストノヴァに刃を振り下ろす。

「食らえ!」

覚悟を決めたデュークも突き刺しで攻撃するが氷の刃で弾き返された。

「チッ!」

「クソッ、前戦った時と違って密室だから寒くなるのが早いのか!」

「W!お前は他のオペレーターを避難させろ。」

「…いいの?あたしな敵なのよ?」

「RDが見込んだ女なんだ。信用してるさ。」

それを聞いたWは黙って頷き、そのまま後ろを向いて走っていった。

 

「行くぞ!」

三人はフロストノヴァに走っていき、戦いは続いた。

 

………………

 

その頃、不時着したヘリからリョウ達が出てきた。

「ここにレイヴンがいるんだよな?」

「そうですね。リーダー、今謎に気温が下がってます。」

アリサがそう言いながら神機を手に持つ。

「隊長。私たちも行きましょう。」

「そうだな。」

シエルとヒロも神機を持って走っていく。

すると、地面から黒いヘドロと共にアラガミが現れた。

 

中型種と大型種が混在しており、リョウは鼻で笑う。

「これぐらいならすぐ片付く。みんな行くぞ!」

リョウは歪な形をしている自身の神機を持ってアラガミ達に走っていく。

 

捕食しながら薙ぎ倒していくと、何やら大きな足音が聞こえてきた。

「こ、これは!?」

「この反応…まさか…」

「灰域種……」

そして建物の横から出てきたアラガミは、左目に切り裂かれた後があり、常に怒り続けていたアラガミだった。

そのアラガミはリョウ達を無視して、何処かに走っていった。

 

「な、なんだ…あのアラガミ…」

ヒロが唖然としていると、シエル達が肩に手を置いた。

「とりあえず、追いましょう!」

そして四人は急いでそのアラガミを追いに行った。

 

………………………

 

 

その頃、フロストノヴァとの戦いは続いていた。

レイヴン達は防戦一本の戦いを続けていたが、お互いフロストノヴァと三人の体力は限界に近かった。

「こっちは三人も居るのに…互角以上とはな…」

「違う…俺たちの体が…この力にまだ適合できてないんだ!…だからスペックが落ちて互角の戦いになってるって事だ!」

RDは剣を支えにして言う。

「クソッ…」

「ゴホッ、ゴホッ…どうした…これで終わりか?」

「向こうも…限界が近いみたいだな。」

すると、この戦いに横槍が入ってきた。

崩れ落ちる天井から降りてきたのはレイヴン達がかつての港で戦ったアラガミだった。

その証明として、左目にはヘヴィムーンで抉られた形跡がある。

「あいつは…あの時の…!?」

レイヴンがそのアラガミに目を向けると、そのアラガミは激昂し、活性化した。

「面白い…相手になってやる!」

「一人でやるのか?」

RDもレイヴンの隣に立った。

「デューク!ここは任せる!」

そして二人はアラガミとの戦闘を開始した。

それと同時期にブレイズやアーミヤ達もやってきていた。

「デューク!」

「援護します!」

「…頼む!」

そして飛ばされてくる結晶を避けながら、デュークはフロストノヴァに迫っていく。

 

「!」

「覚悟ッ!」

デュークは捕食形態にしてフロストノヴァに迫っていく。

しかし、また新たな横槍が入ってしまった。

「ぐわっ!」

「!デューク!」

デュークは柱にぶつかってしまった。

「だ、誰だ!?」

「俺だよ俺。ま、言ってもわかんねぇか。寒。」

出てきたのはサルース・リオンだった。

サルースの手には二本のマグナムが握られていた。

「な、何をする気だ!?」

「簡単な話。お前ら二人には死んでもらう。」

「ちょっとお前達に生きてもらっちゃ都合悪いからな。死んでくれ。な?」

そしてサルースはフロストノヴァとデュークに銃を構えた。

「デュークさん!」

「させない!」

アーミヤとブレイズが二人を助けようとするが、足が動かなかった。

「足が…!?」

「凍ってる!?」

「そこで死ぬの見とけよ見とけよー。」

 

「デューク!」

レイヴン達は助けに行こうとするが、アラガミの猛攻でなかなか近づけない状態だった。

そして次の瞬間、デュークとフロストノヴァに弾丸が放たれた。

デュークは寸前で防御できたが、フロストノヴァはそのまま弾丸を受けてしまった。

「フロストノヴァ!」

「…ぐっ…砕けた…か…」

「あの石頭が…何処ぞの巫に貰ってきたものだ…私の命を繋ぎ止める事ができる、などと言っていたが…」

「あんな弾丸にすら持ち堪えられないとはな…ふふ、やはり不良品か…」

次の瞬間、フロストノヴァの周りに浮かぶ源石結晶が消えていき、辺りの気温が徐々にに戻っていった。

「くっ…ぐうっ!」

アーミヤとブレイズは自力で足の氷を砕き、サルースに交戦を仕掛けた。

 

そしてデュークはフロストノヴァの近くに来ていた。

「フロストノヴァ…何故だ…避ける事だって出来たはずだ…何故…」

「もう私の命は…長くは無かった…仕方がない事なんだ…」

「お前が言った責任はどうなる!?」

「…デューク…お前なら分かっている筈だ。悪人には悪人としてやるべき事がある。この結末に、私は不満など無い。自業自得さ。」

「お前達を傷付け、レユニオンと共に罪なき龍門人を標的にし、結果としてウルサスの感染者達の暗い未来の訪れを早めた。そんな者に、ロドスに行く資格などありはしない。」

「私の兄弟姉妹は……あの馬鹿者達は、私が生きる事を望むだろうな。」

「ああ!そうだ!だから生きてくれ!頼む。」

デュークは涙ながら懇願するが、フロストノヴァの体は徐々に冷たくなっていくばかりだった。

「無念だ。私達の命は、全部いいように利用されてしまった。」

「デューク…最後に…私の手を握ってはくれないか…?」

フロストノヴァの弱々しい手をデュークは優しく掴んだ。

「…!……暖かい?」

「…変だな。お前の顔が…冷たく感じるなんて…」

 

「私の体温は……もうそれほど…低く無いと言うのか?」

「死を前にして…ようやく…再び人と触れ合えるようになったか……。」

「…俺達は…お前がロドスに来る事を望んでる。」

デュークは静かにそう言った。

「この私に……本当にその資格が……あるのか?」

「ああ…俺はそれを望んでる。」

「…それに応えはいのは…非礼というものか……?」

「……デューク、ドクターに伝えてくれ。この大地では…人は一人一人の力では……何も成し遂げられない。」

 

「だが…お前は一人じゃない…」

「今この瞬間から……私がお前のそばにいる……。私が……お前達と共に歩む……。」

「私も……ロドスの一員となろう……。」

「……ありがとう……」

「いいや……。感謝したいのは……私の方だ……。お前の目は…私の古い知り合いに…よく似ている……。」

 

「……もう離していい。兄弟姉妹達が…私を待っている。」

「父さん…私は本当に馬鹿な娘だったよ………。」

「……でも……許して……。」

フロストノヴァはそう言い残して、腕から滑り落ちた。

フロストノヴァの遺体が光の粒子になり、その場に一本の刀が突き刺さっていた。

 

「フロストノヴァ……頼む……逝くな……目を開けてくれ……一人でも欠けたら……意味がないんだ……だから……頼む……」

 

 

 

「逝くなぁぁぁぁぁぁ!」

悲痛な叫びを上げるデューク。

 

 

 

 

「あーあ、つまんねぇの。寒。」

それを見たサルースは嘲笑うかのようにフロストノヴァの死を侮辱した。

「あんたにそれを言う資格なんてないのよッ!」

ブレイズが炎を纏ったチェーンソーを振り下ろす。

しかし、サルースは体術でそれを軽々と回避して足蹴りをした後に弾丸を連射した。

「ブレイズさん!」

「こ、こいつ…」

 

そしてデュークは残された刀を手に持つ。

「うおおおおおお!!」

デュークの周りに氷柱が出現し、再び辺りの気温が低下していった。

「はあああああ!」

デュークは刀を抜刀すると、全身が氷に包まれていき、デュークが自身で氷を砕くとそこから新たな力を宿したデュークが現れた。

 

「デューク!」

「あいつ…」

レイヴンとRDはデュークに目を向けた。

そして二人はそれぞれバーストアーツを使用してアラガミを怯ませた。

アラガミは分が悪いと感じたのか、その場を撤退していった。

 

「なんだ、あれは…?」

サルースもデュークに注目していた。

次の瞬間、デュークは俊足の居合でサルースの腕を斬り裂いた。

「何!?」

 

辺りから雪が降り注ぐ。

そしてデュークは刀を納刀した。

「サルース……お前に慈悲は…与えない。」

 

「ハハッ、冗談だろ?」

「………」

デュークは刀を粒子に分解した後、氷を纏った拳でサルースに何度も殴りかかる。

「でやっ!」

「ぐわっ!」

「チッ…ここは不利か…。」

サルースは自身を纏いながら撤退していった。

 

……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フロストノヴァ…」

デュークはフロストノヴァの腕に巻かれてあったスカーフを左腕に付けた。

「…俺は戦う。お前から貰ったこの力と……仲間達と共に…」

デュークはフロストノヴァから生成された源石結晶を地面に突き刺し、その場を後にした。

 

 

 

 

 

その頃、ダンは近衛局に戻っていた。

「あれから…どうなったんだろう…」

(レイヴンには会えてないし…隊長とは連絡が付かない。)

(最後に連絡が来たメッセージ…)

ダンはチェンから受け取ったメッセージを読んだ。

 

そこに残された言葉は『許せ。』……と言うたった三文字だった。

 

 

 

 

 




デューク カタストロフィフォーム
フロストノヴァから受け取った『氷刀』を抜刀して変化する強化形態。
氷の力を操り、辺りの気温が低ければ低いほど自身の力を増す。
その刃は鋭くて冷たく、相手に一切の慈悲を与えない。

アヌビス灰嵐種
epic.1にてレイヴンに左目を負傷されたアヌビスが限界灰域の深層に適応した姿。
レイヴンの匂いを常に探しており、復讐に燃える荒神の一体。

サルース・リオン
表向きは闇の情報屋。裏の顔は快楽連続殺人鬼。氷を扱うアーツを使用する。


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怒号光命 ~ROARING OF LIGHT~
epic.15:大戦


キャラがたくさん出てきて収集がつかなくなる 怒号光明 篇。はーじまーるよー。


数日後、WとRDはエレベーターにのり、ある場所に向かっていた。

 

「よう、タルラ。」

RD達はタルラと遭遇した。

「龍門崩しという壮大な計画にどっぷりハマってるんじゃないの?タルラ?」

「RDとWか…なぜここに居る。」

「あーら…ごめんなさいね。傭兵稼業が長過ぎたせいか、リーダーに行動の報告義務があっただなんて事、すっかり忘れちゃってたみたい。」

「ま、もう関係無い話になると思うけどな。」

RDは自分の手の甲を噛み、ダークネスフォームに変化した。

「挑発したところでお互いの為にならんぞ。レユニオンにはお前達の力が必要だ。今はこれ以上、我々の個人的な衝突は避けるべきだ。」

「別に魔族って呼んだって構わないのよ?サルカズなんて呼ぶのは、心優しい善人ぐらいなものよ。あたし達傭兵は、自分達がどんな種類のクズなのかちゃんと分かってるし。」「俺はループスだけど…」

それから暫く話は続く、しかしそれを邪魔する不届き者がやってきた。

 

「W。お前はタルラを頼む。アラガミは俺がやる。」

「頼むわね。」

RDは神機を掴み、多数のアラガミに向かって走って行った。

 

 

「はあっ!」

バイティングエッジでハンニバルの籠手を結合崩壊させる。

ハンニバルはW達に炎ブレスを吐くが、RDはそれを片手でハンニバルに投げ飛ばした。

続けてくるヴァジュラ二体の電撃を回避しながら、竜巻になってそのまま切り裂いていくRD。

「分身はこうやるんだーッ!」

 

RDはそう言いながら自身の体を100体程分身して多数のアラガミにそれぞれ十人ほど相手をさせた。

 

「喰らえ!」

「コズミックボルト‼︎」

「あー!枕がデカ過ぎます!」

「タカ!トラ!バッタ!」

「そこだッ!」

 

「…………」

Wは暴れるRDに呆れながらも、懐にある手榴弾に手を伸ばす。

「W、お前達の企みはもう見抜いた。今のお前達はレユニオンの敵だ。」

「何故私に歯向かう?お前達にはなんのメリットも無い筈だが。」

「企み?見抜いたって?その小賢しい悪巧みに絶賛どハマり中の脳みそで、あたしの考えが分かるとでも?」

「W、お前は私が中枢区画を使って龍門に侵攻するのを阻止しようとしている。」

「雑な駆け引きで、私から情報を引き出そうとしたのもフェイクだ。レユニオンの行き先になど微塵も興味もない傭兵連中のトップが、そのような空虚な質問をするはずがない。」

Wとタルラが喋り続ける中、RDは一人アラガミを狩り続けていた。

「まだ終わらないのかよ!」

どんどん押し寄せる大群にRDは膝をつく。

しかし、空からバレットの雨が降り注いだ。

「!?」

「よっ!」

空から降りてくるヘリから六人ほど神機使いが降りてきた。

「ハアッ!」

褐色肌の青年が捕食形態でヴァジュラを喰いちぎった。

「大丈夫!?まだ立てそう!?」

第一世代の神機を持った青年がRDに答えてきた。

「あ、ああ。まだやれる。」

RDも再び神機を掴む。

「ところであんたらは?」

「…ま、助っ人ってとこだな。」

「ここは俺たちに任せてくれ。」

「分かった、頼む!」

RDは急いでWの元に戻った。しかし、振動がやってくる。

「「!?」」

二人が驚いていると、多数のレユニオンゾードがそこに具現した。

「レユニオンゾードが!?」

「タルラ…あんた何かしたの?」

「…………」

「……無視ってか…W!ここは撤退だ!急げ!」

「うん!」

二人は屋上から飛び降りた。

RDはマントを翼にして滑空、Wを受け止めてレイヴン達の元に急いだ。

 

「俺達も急いで後を追うぞ。」

「分かっている。」

「…コウタ。行くぞ。」

「ああ!」

そして四人のゴッドイーターもビルから飛び降りてRD達の後を追った。

 

………………

 

「テキサス!」

「ああ!行くぞ!」

二人はメガゾードを呼び出して搭乗し、レユニオンゾードの対処に回った。

デュアルエンペラーガンナーとなり、迫ってくるメガゾードを撃ち抜いていく。

「多過ぎるよー!」

「デューク達が戻るまで持ち堪えるんだ!」

二人はそう言いながら対処に回っていく。

それを遠目から見る二人の男がいた。

 

「いよいよか…この龍門が火の海になるのは。」

「あーあ、寒いなぁ。さっさと滅ぼせばいい癖に。」

「いいや"SEED"を使われては困る。」

「気になってるけどさ、"SEED"ってなんだよ。」

「"SEED"はハーデスによって一部の者の遺伝子に組み込まれた因子だ。解除の方法は様々だが、脳の情報をリセットして凄まじい戦闘能力を得られるそうだ。」

「ふーん。それがなんなのさ。」

「運命を決められた六人の戦士が居るからさ。」

 

………………

 

p.m.07:00

 

ダンの端末に連絡が入った。しかし、その情報はダンにとって信じ難い内容だった。

「極秘指名手配…?チェン隊長を?」

「マジか……いや待て。」

ダンは考えを巡らせる。

「……ひとまず、チェン隊長に会って確かめないと。」

ダンは急いでチェンを探しに行く。バーストイグナイターを使用してイグナイトフォームになり、縦横無尽に龍門を駆けた。

 

そして、ある道を進んで、ダンはチェンを見つけた。

「…隊長…」

「ダンか…何故お前がここに…」

「隊長、龍門を抜け出す時はいつもここから行きますよね。抜け道や秘密ルートを知ってるのは隊長だけじゃないって事です。」

ダンは合体剣を分離して、二刀のルーンを逆手に持つ。

チェンもダンの行動を察して剣に手を伸ばした。

「隊長…一人で行くつもりですか。」

「私はそうしなければならない。」

「…一人で行くと言うのなら…俺を倒してからにしてください。」

「……いいだろう。これが近衛局としての…最後の決闘だな。」

二人は武器を構えて、鍔迫り合う。ダンが足を深く落とすと地面に小規模のクレーターができる。そしてチェンは押されつつも、ダンを押し除けようとする。

「くっ…力だけが強い唐変木め!」

「それはあなたもでしょうッ!」

ダンはチェンに足払いをするが、それをすかさず回避して斬撃を飛ばすチェン。

「チッ!」

「そこだ!」

ダンの持つルーンを弾くチェンの剣。その刃に迷いは無かった。

「俺は…!」

ダンはオーガニクスとファースト剣の二刀流になり、精神を研ぎ澄ました。

「ここで!あなたを!」

次の瞬間、ダンの中で何かが弾けた。

目から光が消え、先程よりも素早い斬撃が飛んできた。

(早いッ!)

(情報がリセットされていく…これは…?)

「…私にも…負けられない理由がある!」

チェンも何かが弾け、目から光が消える。

そしてお互い負けない程の高速斬撃が飛び交う。

「でやっ!」

「ハアッ!」

譲れない、譲らない。お互いの刃は火花を散らしてぶつかり合う。

「隊長…正直に言ってやります!俺同年代ですよね!?」

「そうだな!子供の頃からお前の事が頭から離れない!」

「今言います!俺、あんたが好きです!」

「私もだ!」

二人はそう言いながら剣を交える。

「前に隊長が俺好みのシャンプーに変えたってスワイヤーさんに言われました!」

「私はお前が私にいいところを見せたいと言って単騎で感染者の一部隊を壊滅させた事をホシグマから聞かされた!」

「隊長の下着でシコってすみません!」

「ダンのパンツ勝手に盗んですまない!」

 

二人は痴話喧嘩じみたレスバを繰り返しながら剣を振り続ける。

「私はお前に二回ジュースを奢ってやったぞ!」

チェンはそう言って二段攻撃を繰り出す。

「俺は十三回奢らされましたけどねぇ!?」

ダンもそう言ってファースト剣から十三回ビームを撃つ。

「この鈍感!」

「唐変木!」

「*龍門スラング*」

「*龍門スラング*」

 

「「はあ…はあ…」」

二人は長い痴話喧嘩と戦闘の末に息を切らす。

そしてダンがオーガニクス以外の剣を帯刀してチェンに刃を向ける。

チェンも刃をダンに構える。

 

一息入れ、お互い走り出していき、刃が交じり合った。

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パキッ

 

折れたのはチェンの刃だった。

「…完敗か…」

「……隊長。」

ダンはオーガニクスを帯刀してチェンの方を向く。

「隊長、俺も行きます。行かせてください。」

「しかし…お前は近衛局が…」

「近衛局なんてクソ食らえですよ。あんな最低賃金しか給料の払えない組織なんて。」

ダンはムカっとした顔をする。

「…俺、隊長を一人にしたくないです。貴方が一人で孤独な思いをするのなら…」

「ダン……」

「チェン隊長。行きましょう。俺は貴方と共に、いきます。」

「…………そう言うなら、最期まで着いてきてくれよ?」

「はいッ!」

二人は近衛局の上着を脱ぎ捨てた。

上着は風に舞い何処かに消えていった。

 

そしてそれを追ってホシグマ達が来た。

「隊長!」

「……ホシグマか…」

ダンはバイクを呼んで、乗り込んだ。

「……ホシグマ。私達は私の代わりにスラムに定期的に顔を出してくれ。」

チェンはそう言い残して、ダンと共に走り去って行った。

 

「チェン…ダン…」

ホシグマは暫く唖然としながらも、チェンの方を見つめた。そして察してしまった。

彼女は覚悟を決めた。もう帰ってくる事は無いのだと……

 

 

…………………………

 

 

そして、レイヴン達はロドスに戻っていた。

「改めて自己紹介をする。俺は加賀美リョウ。こっちはアリサで、ヒロとシエル。」

「神威ヒロだ。よろしくな。」

「シエル・アランソンと申します。ご指導、ご鞭撻の程、どうかよろしくお願いします。」

「フェンリル極東支部から来ました。アリサ・イリーニチナ・アミエーラです。よろしくお願いします。」

「俺はレイヴン・アグレッサー。こうして会うのは初めてだな。」

二人は握手を交わした。

「レイヴン。今龍門の騒動はヒロから聞いたよ。大変なんだってな。」

「ああ。アーミヤとケルシーが共同で指揮をくれる。俺達は前線に出て色々やる事になった。」

レイヴンはPRTSを持って色々な資料を見せた。

「…よく分からんが分かった。中枢区画ってとこに行けばいいんだな?」

「ああ。でも、その道中で尋常じゃ無い数のアラガミを確認した。なんとかして奴らを始末したい。」

それを聞いたリョウは拳を鳴らす。

「面白いじゃねぇか。最強のゴッドイーターの力を見せてやるぜ。」

そしてロドスは中枢区間に急ぐ。

 

各神機使い達は急いで神機のメンテを行なった。

「行けそうか?」

「当然ですよ。ブラッドの力を思う存分見せてやりますから。」

「期待してるぜ。」

そして、ヘリに乗ったゴッドイーター達はアラガミに向かって飛び込んで行った。

 

『レイヴン。中枢区画への進路は任せとけ!』

「ああ。行くぞ!」

そしてデューク、レイヴンの二人はファイターに乗って中枢区画へと向かっていくのだった………




レイヴン
キラ枠。とても強い。

RD
アスラン枠。なんか強い。

ダン
シン枠。かなり強い。

ソーマ・シックザール
藤木コウタ
CV:中井和哉、阪口大助
クレイドルのリーダーの同期。ロドスに助っ人として手助けしに参上した。

ギルバート・マクレイン
ジュリウス・ヴィスコンティ
CV:森川智之、浪川大輔
ブラッド隊のメンバー。ロドスに助っ人として手助けしに参上した。

【簡単時系列】
GE・GEB→GE2・GE2RB→GER・GE3・本編第一章・CV→本編第二章→本編第三章

【SEED】
戦闘などで危機的状況に陥った、あるいは感情を発露させたことを契機として発現する。発現中は目からハイライトが消える。
発現している間は、空間や環境の把握・認識力が劇的に向上し、周囲のすべての動きが指先で感じられるほど精密に把握できるようになる。
まんまガンダムSEEDの種割れと同じ。


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epic.16:紅蓮

レルネーの沼とかいうGE2RBをやった人しか実感できないミッション。


「到着!」

レイヴン達はファイターから降りて地下エリアに降りた。

「遅いぞ。」

「悪い!遅れた!」

ジュースを飲みながらレイヴンはそう言った。

 

「で?敵は居ないのか?」

レイヴンは神機を持ってソワソワする。

すると、奥から多数のレユニオンがやってきた。

「来たか。」

「……敵…。」

レイヴンとデュークの間から白髪の少女が歩いてきた。

「誰だ?」

「もしかして:ロスモンティス」

「あー、前に部隊員が言ってた殲滅戦のスペシャリスト。」

「敵。……あれは私の家族を殺した人達……敵だ!」

「おいおいロスモンティスちゃん。女の子がしわ寄せちゃ駄目だよ。」

レイヴンがそう言うと、デュークはハリセンで頭を叩く。

「ドクター、下がって。この通路にいちゃダメ。」

「安心しろロスちゃん。俺達ゴッドイーターだから。」

二人は神機を構えて、前に出る。

「……でも…」

困惑するロスモンティスと神機を構える二人。

「ドクター、私と敵の間に立たないで。」

 

「ひぃー!」

レユニオンの構成員がサイコキネシスで潰されていった。

「ひぃ〜、おっかねぇ。」

レイヴンは慣れた惨状に目を隠しながら銃形態にする。

「……いくぞ。」

デュークは無言で走り出して、構成員を神機で喰い殺す。

 

貫く、引き裂く、血がどんどん流れていく。

そして空から滑空してくるRDが神機を地面に突き刺した。

その衝撃で構成員が吹き飛ばされていった。

「RD!お待たせ。」

「元同胞だった奴らなのにいいのかよ?」

「…今更か?」

ロスモンティスがRDにサイコキネシスをしてくるが、圧で無効化する。

「…それより、ここから凄いオラクルを感じるぜ…」

「俺もさっき分かったけど…気持ち悪くなる程のオラクルだ…」

その予想と共に、黒いヘドロが現れる。

「アラガミ!」

レイヴンのその言葉と共に、謎のアラガミが飛び出してきた。

 

二頭の頭を持つ、異形のアラガミ。

悍ましい見た目と赤い体表が恐怖心を刺激している。

三人は寒気と恐怖で体が震えた。

(こ、怖い!なんてアラガミだ…!)

(これは死んだかもな…)

「アーミヤ!みんなを急いで奥に逃がせ!こいつは他とは違う!」

「はい!」

アーミヤ達はレイヴン達を残して、奥に進んで行く。

 

「…これは死んだかもな…」

「いや、私にはしないさ。」

デュークは氷刀に手を置き、抜刀する。

二人もオーラを纏って形態変化を済ます。

 

アラガミは咆哮し、三人に向かって突撃してきた。

「ぐっ!」

三人はガードするが、強い衝撃で吹き飛ばされる。

更にアラガミは右頭の仕込み刃を展開してきて薙ぎ払う。

レイヴンは回避するが、右の腹に激痛が走った。

「ぐわぁっ!」

「クソッ!なんて火力だ!レイヴンの防御力よりも上なのか!」

RDは脳天直撃弾を三発連射する。

それぞれの頭部に当たるが、特に効果は無く、アラガミは頭をRDに叩きつけた。

「があっ!」

「ちくしょう!」

デュークは辺りの空気を凍らせて氷柱を落とす。

アラガミは全てが見えているかのように、氷柱を軽々と避け、デュークに火球を放った。

デュークはすぐさまガードするが、一発目の火球で体勢を崩され、再び火球に命中してしまった。

 

 

「デューク!」

デュークは地面に神機を刺して支えにした。

「不味い…こいつ…強すぎる!」

「今の俺たち以上だなんて…!」

「このままじゃ…!」

三人がその場に倒れ伏す中、アラガミは向かってくる。

 

「くらえ!」

リョウやヒロがやってきて、神機をアラガミに向けた。しかしアラガミには効かなかった。

「効かないなんて!…第二のノヴァを思い出すな!」

「思い出さなくていい!それより後輩を助けるんじゃ?」

「だな。レイヴン!ここは任せろ!」

「た、頼む!」

レイヴン達は強化を解除して、アーミヤ達の元に走り出して行った。

 

「こいつは強敵そうだな…」

「油断するなよ!」

リョウとヒロはアラガミに向かって走り出して行った。

 

 

………………………

 

 

「…隊長。このまま行きますよ。」

「分かっている。」

その頃、近衛局を辞めたダンとチェンはバイクに乗って、レイヴン達の後を追っていた。

「ダン。これを。」

「これは?」

「龍門から抜け出す時に、道端に落ちていた。お前なら使いこなせると思ってな。」

ダンはチェンからガントレット型のアーツユニットを右手に装備した。

「どうですか?似合います?」

「前を見て運転しろ!」

ダンは言われた通りに前を向いてそのままジャンプして、中枢区画に向かった。

 

……………

 

 

そしてレヴリス達は、地下施設にある不思議なコアの場所に向かっていた。

「さあて、そろそろだ。」

レヴリスがそう言った途端、目の前に金髪の少女が現れた。

「待っていたぞ。レヴリス。」

「お前は……リターニア!」

「久しぶりね。貴方達の顔なんて二度と見たくなかったわ……」

リターニアは手を翳すと、どこからか鎖が現れてレヴリスを拘束しようとする。

しかし、レヴリスは居合で全てを切り裂いた。

「あーあ、ジジイの癖に剣術は全く衰えていないわね。」

「それはそうだろう。俺の遺伝子は優秀だからな。お前の遺伝子にも俺の遺伝子宿ってるからな。」

「そうね。私はあんたの遺伝子なんて継ぎたくなかったわ。」

「うるさい。最近女に困ってたから抱かせてくれ。」

レヴリスは居合の構えを取る。

「ええ。いいわよ?私、処女だから。」

「なら俺が貰おう。」

レヴリスとリターニアは互いに向かい合い、刀と鎖を抜刀した。

…………

……

そしてリターニアは敗北し、そのままレヴリスに[自主規制]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………

 

レイヴン達はなんとかアーミヤの元に辿り着いた。

「ドクター!」

「悪い、どうしたんだ?」

「いえ、あの前にいる敵に困ってまして…」

レイヴンが神機を持って、前に出るとそこにはレユニオンの幹部らしき奴が居た。

「僕はシタキヌ。あなたの心の声…聞かせてもらいますか?」

「…はあ?何言ってるかわかんねぇや!死ね!」

レイヴンがシタキヌに神機を振り下ろそうとすると、シタキヌは謎のビームを放ってきた。

 

「!?」

「ドクター!」

 

すると、アーミヤ達の頭の中に何かが流れ込んできた。

 

アーミヤ!アーミヤ!アーミヤ!アーミヤぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!

あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!アーミヤアーミヤアーミヤぅううぁわぁああああ!!!

あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん

んはぁっ!アーミヤたんの茶色の髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!

間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!

ロドスキッチンのアーミヤたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!

アニメ良かったねアーミヤたん!あぁあああああ!かわいい!アーミヤたん!かわいい!あっああぁああ!

エンドフィールドも面白そうで嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!

ぐあああああああああああ!!!コミックなんて現実じゃない!!!!あ…漫画もアニメもよく考えたら…

ア ー ミ ヤ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!

そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!テラぁああああ!!

この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?ゲームのアーミヤちゃんが俺を見てる?

ゲームのアーミヤちゃんが俺を見てるぞ!アーミヤちゃんが僕を見てるぞ!アーミヤちゃんが俺を見てるぞ!!

アニメのアーミヤちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!

いやっほぉおおおおおおお!!!俺にはアーミヤちゃんがいる!!やったよケルシー!!ひとりでできるもん!!!

あ、アニメのアーミヤちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!

あっあんああっああんあ風雲ぁあ!!つ、玄鳥!!翡翠ぁああああああ!!!士ぁあああ!!

ううっうぅうう!!俺の想いよアーミヤへ届け!!ロドス・アイランドのアーミヤへ届け!俺は実はドクター萌えなんだっ!!

 

アーミヤ孕めオラァ!

俺の子を産めぇ!

 

「………こ、これは!?」

「こここここここここここれは…俺の心の声!?!?!?」

レイヴンは頭を抱える。

「おいこら!どういう事だこれは!?」

「僕のアーツは相手の心の声をバラす能力…つまりは相手の本音が聞けるんですよ。」

「うわあああ!!やめろおおおお!!」

レイヴンは発狂して叫び散らす。

「ドクター………」

「お前さ…もう終わりだよ。」

レイヴンは頭を掻きむしって錯乱した。

「俺はもう終わりだぁ!!ぎゃああ!!ア゙ア゙ア゙!!」

「ドクター……落ち着いてください!どうしたんですか!」

「これが落ち着いていられるか!!皆の声が聞こえるんだぞぉ!?」

「これは貴方の本心ですよね??」

シタキヌはレイヴンに声をかける。

「黙れこのクソ野郎!絶対ぶち殺してやる!」

レイヴンは怒りでSEEDを発動し、エンペラーフォームになってシタキヌに走っていく。

「ドクター!」

「おい、待て!落ち着け!」

「うおおおお!!」

しかし、シタキヌは鎖でレイヴンを拘束する。

「くっ!離せぇ!」

そしてシタキヌのビームがレイヴンに向かって放たれた。

「げぶぁ!」

「レイヴン!」

RDもダークネスフォームになってシタキヌに向かって走って行った。

「おっと、あなたの考えはお見通しですよォ!」

シタキヌは空に飛んで行った。

 

「チッ、心の声を聞くのは厄介だな…いや…待て。」

RDに電流、走る。

「もうどうだっていい!心の声を聞くなら聞かせてやるってんだ!」

「そうだ!どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ!」

 

「おや彼は何を企んで…うぎゃあああ!」

 

 

 

シタキヌは頭を抱えて唸り始めた。

 

「W!好きだァァァ!」

 

 

「W!愛しているんだ!Wー!傭兵になる前から好きだったんだ!好きなんてもんじゃない!Wのことはもっと知りたいんだ!Wのことはみんな、ぜーんぶ知っておきたい!」

 

「Wを抱き締めたいんだァ!潰しちゃうくらい抱き締めたーい!

心の声は心の叫びでかき消してやる!Wッ!好きだ!」

「おいなんだこれ!?」

「ふぅん。やっと告白したってわけですね。」

チェンとダンにも聞こえ、ロドスにいるバッツ達にもこれは聞こえていた。

 

「Wーーーっ! 愛しているんだよ!俺のこの心のうちの叫びをきいてくれー!Wさーん!部隊が同じになってから、Wを知ってから、僕は君の虜になってしまったんだ!」

 

「愛してるってこと!好きだってこと!俺に振り向いて!Wが俺に振り向いてくれれば、俺はこんなに苦しまなくってすむんです。優しい君なら、俺の心のうちを知ってくれて、俺に応えてくれるでしょう」

「この声、RDさんでしょうか?」

「やっと告白したのか。」

シエルとヒロも呆れながら告白を聞き続ける。

 

「リーダーもこのぐらい派手に告白してくれたら良かったんですけどねぇ…」

「だっ!?馬鹿ッ!恥ずかしいっての!」

アリサは愛するリョウをからかい、リョウは赤面しながら反論する。

 

「俺は君を俺のものにしたいんだ!その美しい心と美しいすべてを!誰が邪魔をしようとも奪ってみせる!恋敵がいるなら、今すぐ出てこい!相手になってやる!でもWが俺の愛に応えてくれれば戦いません」

「へぇ…あたしもデュークにこんな風に告白しようかなぁ。」

「は?デュークに告白するのは私だぞ。抜け駆けするなエクシア。」

 

 

「あの馬鹿…」

……被害者と言えばいいのか、Wは赤面していた。

「なんてこと言ってるのよォ!」

そしてWはRDの元に向かう。

「あれがWだろ?」

「幸せになってー!」

「力一杯のキスをどこにもここにもしてみせます!キスだけじゃない!心から君に尽くします!」

「いっぱいキスするんだぞー。」

「結婚しろー!」

(あの馬鹿ァ…!)

 

「それが俺の喜びなんだから!」

「喜びを分かち合えるのなら、もっとふかいキスを、どこまでも、どこまでも、させてもらいます!」

 

W!君がツンドラの中に素っ裸で出ろというのなら、やってもみせる!

「うわぁぁぁ!虫唾が走る!ハッ!そうだ、アーツを解除すれば…」

シタキヌはアーツを解除して耳に耳栓を嵌めた。

 

「ヌッフッフッ…これでシリアスに戦いができますねぇ…ん?敵の声が…聞こえません!?」

 

レイヴンがレイガンでシタキヌに狙いを定めた。

「悪いけど、今だね。」

レーザーがシタキヌの腹を貫通した。

「ぐぎゃああ!」

「RD!今だ!」

「応ッ!喰い千切れぇ!」

捕食形態でシタキヌを喰らう。そこに残ったのは、右腕と右足だけだった。

 

 

「よくやったレイヴン。助かったよ。」

「…………」

「レイヴン?」

「なあ、RD。」

 

「俺さ、お前の事大好きなんだよね。」

「は?」

「ま、おめでとさん。」

そう言ってレイヴンはアーミヤたちの元に戻って行った。

「…RD!」

「Wか。どうしたんだ?」

RDが横を見ると、赤面したWが迫ってきていた。

「あんた…あたしの事…好きなのね?」

「え?なんで知って…!?」

「RD。お前全国にバラしてたぞ。さっきのアーツでな。」

「え、じゃ、じゃあまさか…全部聞いてたのか…?」

「当たり前よバカバカバカ!赤っ恥じゃない!」

Wはそう言ってRDをポカポカ叩く。

「…でも!俺はWの事が本気で好きなんだ!」

「………RD…あんた…遅い。」

そうWも言って抱き合った。

 

 

……………

 

「隊長…これってピンチってやつなんじゃ…」

その頃、チェンとダンはレユニオンに囲まれていた。

「今こそアーツユニットの出番じゃないか?」

「そうですね!じゃあ行きます!」

ダンはアーツユニットを起動して、波動を纏った。

 

イグナイトフォームに更に装甲や追加武装が装備されていき、波動を吹き飛ばして新たな力が顕現した。

「よっしゃあ!行きますよー!」

超加速でダンは交戦を開始した。




紅蓮のオロチ。
禁忌のアラガミ。中枢区画の地下エリアで遭遇した。
カタストロフィフォームのデュークとエンペラーフォームのレイヴン、ダークネスフォームのRDの三人ですら歯が立たなかった。
ヒロ、リョウの2人でも苦戦する程。
ネタバレするとラスボスより遥かに強い。

ライジングイグナイトフォーム
チェンが道端で拾ったガントレット型のアーツユニット『紅蓮 竜式』を装備し、電撃と炎の力を得たダンの最強形態。
アーツユニットによる輻射波動の威力は一個大隊を全滅させる程の威力を誇る。イグナイトフォームの時の速度と据え置きなので、空中を高速移動しながらあらゆる場所から輻射波動を撃つインチキな形態。

シタキヌ
全世界に相手の『心の声』をバラすアーツを持つ。


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epic.17:双狼

だぶち。可愛すぎるよだぶち。結婚してくれ。


「はあ…もう直ぐか?」

レイヴン達は無事にアーミヤ達と合流し、その場を走っていた。

「アラガミ共め!」

神機で敵を吹き飛ばしながら奥に奥に進んでいく。

 

奥地に進んでいき、施設に入ったレイヴン達。

すると、何処からか白い服装をした謎の男が出てきた。

「あなたは…guardさん?」

「お久しぶりです。アーミヤさん。」

 

「いや誰?」

 

知らない奴が出てきて困惑するレイヴン達。

「俺と声被ってるんだが…?」

デュークはイライラしながら神機を構える。

「落ち着け、馬鹿。」

「あんたが落ち着きなさい。」

デュークの頭を叩くRDとその頭を叩くW。

 

「!そこのお前!危ない!」

「え?」

guardが後ろを振り向くと、既にオウガテイルに捕食されてしまった。

「あがっ」

「ボーッとするな!」

レイヴンはレイガンでオウガテイルにレーザーを放った。

 

オウガテイルを撃退して、アーミヤ達はguardの遺体に近づいた。

頭から喰われたから上半身は無く、内臓と血が床に飛び散った。

「マジで誰だったんだ…?」

「知wらwなwいwよw」

「しらぬいです。」

「「は?」」

 

「とりあえず、あんな奴はどうでも良い。奥に進むぞ。」

「guardさん…」

 

外に出ると、荒廃した街とかなりの数の遺体だった。

すると、奥から振動がした。

 

『リーダー聞こえる!?』

「エクシアか!久しぶりだな!」

『うん!そこにデュークとストライカー居る!?』

「居るが?」

『さっき説明書を読んだんだけど、この三機でがったいできるって!』

「なるほどな…行くぜ!」

 

三人はファイターを展開する。

 

 

「行くよ!テキサス!」

「任せろ!」

デュアルエンペラーが分離して、カイゼルストライカーの各部に合体していった。

 

「「完成!ガンザンエンペラー!!」」

 

「でけぇ!」

「やれぇ!二人とも!」

デュークの言った通りに、ガンザンエンペラーは暴れて遊撃部隊を蹴散らしていった。

 

「はあ…」

デュークが息を吐くと、その息が凍った。

「これは…?」

 

「あいつは…」

RDが目をじっくり睨むと、そこには鎧姿の大男がやってきた。

「パトリオット…」

「RD、W。裏切ったのか。」

「悪いわね。もう着いてけないの。」

「そうそう。こっちの方が性に合ってる。」

(RD聞こえる?)

(お前らは…!次狼!シモン!力!存在してたんだ!)

(僕らの力をRDに全部渡すから、全力見せてね!)

RDの体に三人の力が溢れていった。エネルギーを渡し終えると、三人の存在は感じなくなった。

 

「私の部下を、攻撃した、諸君には、死んで、もらう。」

「そうですよ。お前らにはここで死んでもらいますよ。」

「ジャーヴィス…」

 

「ハッ、俺達の出番って訳だ。」

デュークとRDが前に並んだ。

「ここは俺達に任せて先に行け!」

二人は神機を持って走っていく。

「頼むぜ!」

 

レイヴン達は二人を置いて走っていった。

「二人がかりでやるつもりですか?愚かな…」

「お前みたいな奴に負ける程、やわじゃ無いんだ。」

 

「抜刀。」

デュークはそう言って氷を自身に纏わせた。

 

「ソウルを…解き放てッ!」

RDも自身のアーツを解放してダークネスフォームに新たな力を纏わせた。

 

「………待て。」

「ふんっ、姿が変わった程度で!つけあがるなッ!小僧!」

ジャーヴィスがそう言ってレイピアをデュークに突き刺そうとする。

しかし、次の瞬間にはジャーヴィスは砕け散った。

 

「何……?」

「これが…新しい力か…」

「圧倒的ダァ…」

「次はお前の番だ。パトリオット!」

RDとデュークは巨大な球体を生成して融合させた。

 

「(全略)」

「(全略)」

 

「「メドローアッ!!」」

 

 

「良き人生であった」

パトリオットはそう言い残して消滅してしまった。

 

 

 

…………………

 

 

 

 

 

 

 

レイヴン達の後ろから凄まじい爆発が起きた。

「どうやらあいつらやりやがったっぽいな。」

「やりすぎだと思うけどね…」

Wは呆れてそう答えた。

 

 

 

 

…………………

 

 

 

「つまらんな。」

ハーデスは天からそう言ってきた。

「終焉の刻は近い。選ばれたSEEDの種は配られた。………早く我を満足させろ。」

 

ハーデスは高笑いした。

 

 

 

……………

 

中枢区画の奥に進んでいくレイヴン達。

RD達も合流し、もはや敵など居なかった。

「RD…もう降ろしてくれない?」

Wを無言で背負うRD。

「大人しく背負われてろ。お前軽いな。」

「馬鹿…」

二人は語り合いながら進んでいく。

 

「で…レイヴン。どうすんだ?」

「何が?」

「この戦いが終わったらだよ。」

レイヴンは考える。

「使命とか忘れて、旅でもしてぇなぁ…」

「いいなそれ。俺も行こうかな。」

「じゃああたしも。」

「え?じゃあ俺も…」

「「「どうぞどうぞ」」」

 

四人のノリについていけずもう頭がパッパラパーなケルシーとアーミヤ。

「訳が分からん。」

「………耳栓使います?」

 

 

その頃、ダンとチェンは敵を外滅していった。

「…隊長。持たせてください。」

「え!?バッ、破廉恥だぞ!」

「え?…なんかすんません。とりあえず持たせてください。」

ダンはチェンの腰を持ち上げた。

「飛行するんで捕まっててくださいね。」

「おい!早く飛ばすな!馬鹿(ry」

チェンの言うことも聞かず、ダンは飛び立っていった。

 

…………………

 

 

「退屈だなぁ…」

遠く離れたフェンリル極東支部。

「リョウが居ないし、任務も無いからな。」

ソファに座る二人のゴッドイーター、男の方を『瀬野ヒビキ』、女の方を『朝比奈サキ』と言う。

「ソーマァ…私退屈だよぉ〜なんで連れてってくれなかったのぉ〜…」

「テラ大陸かぁ…少人数で行かなきゃ行けないとはいえ、俺も行きたかったなぁ…」

ヒビキがジュースを飲み干すと、ラウンジから帽子を被った緑髪の少女がヒビキの前に歩いてきた。

「先輩?寝てるんですか?」

「エリナか…先輩は忙しいんだ。後にしてくれないか?」

「……もう…今から"感応種"の討伐任務に行くんですよ!」

「ええ!?………ま、いっか…行こうエリナ。」

「はい!」

「あ!私も行く〜!」

サキも立ち上がって出撃ゲートに向かっていった。

 

 

 

 

………………

 

 

 

奥に進んでいくと、異様な空気を感じた。

「嫌な空気だな…」

「ああ…」

 

RDとデュークが言っていると、後ろから滑空でダンが飛んできた!

 

「二人ともー!」

「ダン!それにチェンも!」

「お久しぶりです!」

「ああ。」

「レイヴン!」

「おう、久々だな。」

四人が同じ方向を向く。

「この先…嫌な予感がする…」

「分かる。」

「行く以外に道はありますか?」

「無いな。」

四人は武器を構えて、奥に進んでいくのだった……




サイレンカイザー
合体機体:サイレンファイター・エイダーファイター・ポリスファイター
三機のファイターが合体したメガゾード。
両肩部のキャノン『ジェットカノン』にはモードがあり、三式弾や通常弾を撃つ『ノーマル』、液体を放射する『ポイント』、ビームを放つ『ビーム』の三形態がある。
………今回は出てこない。

ガンザンエンペラー
合体機体:ガンカイザー・ザンカイザー・デュアルエンペラー
三機が合体した機体。最低でも三人以内と合体不可能。

デューク カタストロフィゼロフォーム
デュークのオラクルが特異活性化し、刀を抜刀して変化する最強形態。
絶対零度を操り、攻防一体の力を有する。

RD ノブレスダークネスフォーム
RDに次狼、シモン、力の三匹とRDのアーツにより覚醒したダークネスフォーム。
マントを自由自在に操り、二刀の剣による斬撃、アーツで二頭の黒龍を作り遠距離攻撃、超速移動で敵を圧殺する。

guard
CV:小林千晃
ポッと出キャラ。背後から迫るオウガテイルに捕食されて死亡する。
レイヴン達は詳細を知らないので『ガチで誰だ?』となった。


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epic.18:衝動

Bloodthirsty warriors, harbor blood in your bodies and devour everything.



異様な空気の先を進んでいく。

すると、奥から何かマスクをつけたような見た目をしたゾンビのような何かが襲ってきた。

「うわっ!」

レイヴンがびっくりしていると、横から弾丸が飛んできた。

弾丸に当たった何かは霧になるかのように消えた。

 

「大丈夫?」

すると、横から黒い帽子を被った金髪の少女が歩いてきた。

「……………ミア…大丈夫か…?」

更に奥から三人程男が歩いてきた。

「人…?じゃないな?まさか…吸血鬼か?」

「!………どうして俺たちの事を?」

「俺たちの仲間に吸血鬼が居るからな。」

「そうか…」

中性の青年が握手を求めてきた。

「俺はアキト。よろしく頼む。」

レイヴンはアキトと握手した。

そしてレイヴン達はアキト達の話を聞いた。

 

「そうか…お前達は霧の牢獄から…」

「それにしても、どうなってんだ?ここは?感染者とか、訳ワカンねぇよ。」

大柄の男のヤクモが言ってきた。

レイヴンは吸血鬼達に現状を伝えた。

「…そんな事が…」

「人間同士で戦うなんて…」

「………俺達にも、この戦いを止めさせてくれないか!?」

「アキト…」

「人間同士で…人間同士で戦いあうなんて…おかしいだろ…!」

「…人を殺すのは…あまり良い気分じゃないが…やらせてくれないか?」

「……ああ。歓迎する。お前達も『ロドス』の一員だ。」

「…ありがとう…」

二人は硬い握手を交わす。

 

「ん?」

アキトがチェン達の方に目を向けた。

「そこの四人。」

アキトがカプセルをアーミヤ達にそれぞれ四つ渡した。

「……この血が…お前達に共鳴してた。何かあった時に使ってくれ!」

「…どうすんの?」

Wがチェンに小声で言ってきた。

「…試してみる価値はある。」

「そう…ですね。」

「ああ…」

 

「アキト。奥にアラガミが居るんだ。そいつらの始末頼む!」

「分かった!ルイ!ヤクモ!ミア!行くぞ!」

四人は走り出していった。

 

「……行くぞ!」

レイヴン達は奥に進んでいく。

途中に存在するアラガミをレイヴン達ゴッドイーターが駆逐しながら、タルラの元に向かっていった。

 

頂上に向かうと、焼き焦げた匂いがレイヴン達を刺激した。

「ク、クサイ…」

「ここに…」

 

アーミヤの指輪から紅い雷が溢れ出てきた。

「こ、これは…」

「………行こうぜ。」

アーミヤの指輪から紅い雷が溢れ出てきたと同時にレイヴンの手に謎のクローが装備されていた。

「……これでもう負ける気がしねぇ!」

 

 

……………

 

「……………」

頂上に着くと、そこにはレヴリスとタルラとリオンがいた。

「……ダン。お前達はレヴリスを殺れ、俺達はリオンをやる…」

「はい。」

 

レイヴン達はそれぞれ準備を開始した。

 

「ソウルを…ひとつに。」

レイヴンはそう言ってマックスキングクローにマックスソウルを装備した。

 

他の三人もそれぞれ自身の最強形態になり、レイヴンはマックスキングクローのトリガーを引いた。

エンペラーフォームになり、周りに紅い装飾と金の装飾が施されていった。

「完成…マックスエンペラーフォーム…ってね。」

 

「おいおい、面倒なのが増えてるじゃねぇか。」

「サルースよぉ。お前さん、レイヴン達に狙われてるんじゃねぇの?」

「恨みなんて買った事無いのになぁ…寒ッ。」

サルースは銃を二人に向けて放つ。

氷は熱気によって蒸発した。

「へー…少しはやるようになった感じか?」

「どうかな?俺達はお前を倒すそれだけだ!」

ダンが輻射波動で攻撃を開始し、それを各方面から避けて突撃していく三人。

「おっと!」

リオンは銃を使って、冷気を帯びた弾丸を浴びせた。

 

「チッ…」

「避けんなヨォ。気持ちいいのにさぁ!」

リオンが辺りを冷気に包んでいった。

「その程度の冷気で!」

デュークが剣を地面に突き刺して絶対零度を引き起こした。

 

「レヴリス…」

「かわいい子猫ちゃん達。遊びは終わりだ。大人しく俺に殺されてくれ。」

 

アーミヤの中では、何かが渦巻いていた。

 

 

アーミヤが目を開けると、そこには謎の神官らしき者が立っていた。

 

「あなたは?」

アーミヤが答える。すると彼はこう言った。

「私は、ずっとお前達を見てきた。遠い遠い、ずっと昔からな。」

「人間という生き物は愚かだ。ただ石っころが体に付いただけで差別し合い、殺しあう。」

「鉱石病の事ですか…」

「ああ。私はウンザリだ。更にはアラガミというイレギュラーも発生し、ゴッドイーターまでもが生まれてしまった。」

彼は杖を地面に叩いて、映像を見せた。

「もうこの世界に私の力は残ってはいない。次期にこの体も消えてしまうだろうな。」

「そこで、だ。これから先、このテラの世界をお前達ロドスに託そうと思う。」

「私達に…ですか?」

「"王"は覚醒し、その"伴侶"は今、こうして私と語り合っている。」

「伴侶…私が…ですか?」

アーミヤは自分に指を向けた。

「ああ。お前の中に眠る、荒ぶる神の力…解き放つんだ。この大地の答えを求める為にな。」

彼はアーミヤに近づき、胸元に触ると同時に消えてしまった。

 

……………次に目を開けると、そこは燃え盛る頂上だった。

「…………」

バチバチと音を立て、アーミヤから黒い光が発する。

 

 

 

 

 

 

 

"The technique of drawing a sword, when breaking it, it means breaking it."

"抜刀の技、破るに当たりて即ち破る"

 

"The technique of Naifeng, when cutting, is cutting."

"涙鋒の技、断つに当たりて即ち断つ"

 

"The sword of shadow hits the vine and gives up."

"絶影の剣、棄つるに当たりて即ち棄つ"

 

"The cloud-splitting sword stands as it stands."

"雲裂の剣、立つるに当たりて即ち立つ"

 

「!」

アーミヤは剣の柄を握り、力を解き放った。

 

「剣…」

「チェンさん…あれを使いましょう。」

チェンはアーミヤの覚悟を噛み締めて、アキトから渡されたカプセルを渡した。

 

(やる事にはなったけど…いざやるとなったら怖いわね…)

(ここまで来て引き下がる訳にはいかない。)

(何が起ころうと…後悔はしない。)

 

(解き放て、血の衝動を…)

 

四人はカプセルを口に含み、飲み干した。

 

 

"Which god will you pierce"

"汝、いずれの神を穿つ"

 

四人が目を開けると、目は禍々しい程紅く光っている。

それは、神にも等しく、悪魔のようにも見えた。

 

"What kind of battle do you vow to fight"

"汝、いかなる闘いを誓う"

 

 

四人の心にそう言葉が連なっていき、黒い触手のような物に包まれていった。

次に触手がヘドロのように流れていくと、四人の新たな力が解き放たれた。

 

「アーミヤ…すげぇ!」

「皆さん。行きましょう。この大地の答えを求めて。」

それと同時にアーミヤの持つ影霄が徐々に形状を変えていった。

 

その姿は神機そのものになっていた。

 

 




【特異情報】

レイヴン マックスエンペラーフォーム
エンペラーフォームの状態でマックスキングクローにマックスソウルを装填して変化する最強形態。
その姿は黄金の装飾の他に、赤の装飾を施されている。
核弾頭を受けても無傷の防御力、ダメージを受けても即時に回復する自己再生能力、全てを破壊する攻撃力を持つ。

槍牙 チェン
アーツユニット『カーディナル』を使用して、吸血牙装『スティンガー』、ブラッドコード『アルテミス』の力を宿した最強形態。
近接戦、遠距離戦において隙が無く、遠くの敵をスティンガーで引き寄せそのまま戦法をする。
武器1:槍牙の刀剣
チェンの持つ刀剣が変化した武器。切れ味が増し、通常の大型アラガミ程度なら余裕で真っ二つにできる。
武器2:赤霄
チェンが大切にしている刀剣。この形態時のみ制御が可能になり、全力の力を発揮できる。

狼牙 W
アーツユニット『ケロベロス』を使用して、吸血牙装『ハウンズ』とブラッドコード『アトラース』の力を宿した最強形態。
大型の大剣『骸刃』を豪快に振り回し、ハウンドによる吸血攻撃から逃れる術は無い。
武器:骸刃
まるで骨が連なっているように見える大剣。重量はかなりのもので、アーツユニットを使ったWでないと扱えないレベル。荒ぶる神や超高度の宝石もその力で叩き潰す事が可能。

刃牙 アーミヤ
アーツユニット『リンカーネーション』を使用して、吸血牙装『アイヴィ』とブラッドコード『エーオース』の力を宿した最強形態。
神機化した影霄とアイヴィの連続攻撃で敵の体力を吸収する。アーツを使用し、地面から多数の刃を生やす事が可能。
武器:影霄 変異型C.02
刀身?:ロングブレード
銃身?:アサルト
装甲?:タワーシールド
神機化したアーミヤの武装。レイヴンの血に呼応し、変化した。

爪牙 テキサス
アーツユニット『ダイダロス』を使用して、吸血牙装『オウガ』とブラッドコード『プロメテウス』の力を宿した最強形態。
素早い剣捌きによる連撃と、コンボで行うオウガでじわじわと敵を喰らう。
武器1:フロストブラッド
武器2:白狼の剣
アキトから受け取った武装。

【追記】
各オペレーターがアーツユニット使用後、それぞれのオペレーターから血を吸う行動が見受けられる模様。恐らくレブナントの力を使用しているが故だと思われる。血涙や特殊な食料の生成が必要。
源石病の悪化は確認できず。デメリットについては後々調査が必要。

【当該案件はロドス以外に公開を禁ずる】












Give a blood pact, a pledge, and unleash your blood drive.



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epic.19:決着

我々が神を喰らう者なのだ!


「…はあ!」

「でやっ!」

レイヴン達の猛攻がサルースに襲いかかってくる。

「おらっ!」

サルースも負けじと銃で受け止めてカウンターを仕掛けてきた。

「お前らごときじゃ勝てねぇよ!」

「それはどうかな!?」

ダンが輻射波動を使い、地面を融解させ、上空から攻めるRDが巨大なブレードを形成してサルースにけしかけた。

「チッ!厄介な奴め!堕ちろ!」

氷の弾丸をRDのマントに撃ち込まれ、RDは落下していった。

「負けてたまるかよ…!」

 

怒りによりSEEDを発現させるRD。

脳内情報がリセットされ、高速移動でサルースの懐に近づく。

「これがレヴリスの言ってたSEEDってやつか!」

「オラオラオラオラ!」

RDは分身して、全方位から攻め続ける。

サルースはそれを見越してから、氷のバリアを張り、攻撃をガードした。

 

 

一方でアーミヤ達はレヴリスに連携攻撃を仕掛けていた。

「喰らえ!」

神機と化したアーミヤの武器が捕食形態となり、レヴリスに喰らいつく。

「そこだ!」

チェンは赤霄を地面に突き刺し、そこから刃を生やしてきた。

レヴリスが上空に飛ぶと同時にチェンは叫ぶ。

「W!テキサス!今だ!」

 

「言われるまでもない!」

「あったりまえよ!」

Wの牙装から狼の二頭が露わになり、レヴリスに飛ばした。

「クソッ、厄介な…!」

「まだだ!」

「何っ!?」

テキサスがフルチャージの爪で突撃してきた。

レヴリスは咄嗟に攻撃を仕掛けようとするが、爪で弾き返されて、腹部に爪をブッ刺された。

「グワアアア!」

「まだまだ!」

チェンも牙装『スティンガー』展開。鋭利な槍で頭部に突き刺した。

 

 

「レヴリスは苦戦してる感じ…?おっと…」

サルースがバックステップで距離を取る。前から冷気を辺りに充満させるデュークと輻射波動でカッターを生成して投げつけてきた。

「遅い遅い!」

「どうかな!」

デュークがライジングザッパーで上空にサルースを受け上げ、背後からダンの合体剣を突き刺した。

「レイヴン!」

 

レイヴンがライオットスラッシャーとソードレールガンによる連撃を繰り返し、連結させ極太の砲弾をサルースにゼロ距離で発射した。

 

「ぐがあああああ!」

サルースはバリアを張るが、強過ぎる熱で防御しきれずに蒸発していった。

 

 

「レヴリス。生まれてきた事に後悔しなさい!」

Wがそう宣言する。

「愚かな事だ。俺を倒したところで…世界は変わらんッ!」

「命乞いとはいかないぞ!」

背後からテキサスがレヴリスの肩に剣を二本突き刺し、アーミヤの牙装がレヴリスの足に突き刺さり、身動きが取れなくなった。

 

「な、何!?」

「そろそろトドメにします!」

左右からW、チェンが立ち、背後からテキサスのチャージ吸血が命中した。

「どりゃあ!」

Wとチェンも左右から剣を突き刺して、拘束する。

突き刺さった部位から大量の血が溢れてきた。

 

「行きます!」

アーミヤが神機を強い握りしめて、レヴリスに走っていく。

「ええい!」

バーストアーツ『飛天翔』でレヴリスを切り上げた後、空中からの捕食を喰らわせた。

 

「こ、これが…ロドスの力だと言うのか…グワアアアアアアア!!」

レヴリスはそう呟いて爆散した。

 

 

 

…………………………

 

 

 

「勝ったな。」

レイヴンはそう言った。

すると、周りにオペレーター達がレイヴンを胴上げしてきた。

「ありがとうドクター!」

「助かったドクター!」

「アイラブドクター!」

 

「お、お前らやめろー!」

レイヴンは否定しながら言うが、表情は愉悦だった。

 

「ふう…」

RDは瓦礫の上に座り込む。

「お疲れ。」

隣からWが水を差し入れに来てくれた。

「サンキュ。」

「別にー?」

RDは一気に水を飲み干した。

Wも貰ったペットボトルを飲み干す。

「……ねえ、これからどうするの?」

「どうって?」

「レユニオンはもう無いじゃない。」

「確かにな。………どうすっかなぁ…」

二人が悩んでいると、隣からケルシーが歩いてきた。

「それなら…ここにいい求人があるぞ。」

ケルシーがロドスの求人表を渡してきた。

 

「…………」

二人が悩んでいると、向こうから誰かが倒れた音がした。

「!アーミヤ!」

ケルシーが急いでアーミヤの元に向かう。

RD達も急いでケルシーの後を追った。

 

「なっ……!どうした、アーミヤ!?」

「ケルシー、アーミヤはどうしたんだ。」

「…ドクター。今からやる事は口には出さないでくれ。」

「じゃあ、俺達は勝ってに聞く。」

RD達が興味を持って、二人に近づいてきた。

 

「参ったな…このパターンは想定していなかった。輸血パックだって持ってきてない…」

ケルシーは頭を抱える。それを加味して、レイヴンはこう言ってきた。

「ケルシー。俺のP73-c偏食因子をアーミヤに投与しろ。」

「え?」

「俺のP73-c偏食因子をアーミヤに投与してくれ。頼む。」

 

レイヴンは自身のP73-c偏食因子をアーミヤに渡す事を志願した。

P73-c偏食因子は通女のゴッドイーターが投与するP53、P66偏食因子よりも人体の細胞をオラクル細胞へと変異させる作用が強く、直接投与は不可能とされていたが、最近の実験で直接投与も可能になった。

この因子が遺伝子に組み込まれた体細胞は強化され、オラクル細胞の捕食に対する強い抵抗性や、驚異的な回復力が得られ、体内で偏食因子を自ら生産できることもでき、構造もオラクル細胞に近い形になるが、それをアーミヤに投与する事になると、事実的にゴッドイーターと同等になると言う事だった。

「……本当にいいのか。」

「それでアーミヤが助かるんならな。」

「………分かった。」

ケルシーは悩んだ末に、レイヴンから注射器でP73-c偏食因子を採集した。

アーミヤにその注射器を向けるが、手は震えていた。

 

「……ケルシー。辛そうなら俺が…」

「いいんだドクター。私は後悔はしていない。お前が選んだ"選択"なら…」

そう言ってP73-c偏食因子を投与した。

 

次の瞬間、アーミヤの体にオラクル細胞が充満していった。

「う、うう…」

アーミヤが目を覚ます。

「ケルシー先生?私…どうしたんですか…?」

「アーミヤ、俺の偏食因子をお前に投与した。」

レイヴンがアーミヤにそう言うと、アーミヤは驚いた表情をしていた。

「う、嘘…」

「マジ。」

アーミヤは驚きを隠せなかったが、しばらくすると落ち着いた。

「…いえ、ありがとうございます。助けてくれて。」

「いいんだ。別に。ただ、普通の人間を辞めさせてしまって、スマン。」

「気にしないでください。」

レイヴンがアーミヤの肩に手を置く。アーミヤもレイヴンの手に手を置いた。

 

…………………………

 

数ヶ月後…

 

「チェン、ダン、W、RD。新しい服はどうだ?」

「いい感じね。動きやすくて軽いわ。」

レユニオンとの戦いも終わり、ロドスに新たな四人が加入した。

「レイヴン。わざわざありがとな。引き止めてくれて。」

「お前がいないと喧嘩が物足りないからよ。」

レイヴンがそう言うとRDは苦笑いして拳を合わせた。

 

「あ、そうそう。ダン、RD。お前達には空席の第一、第三独立部隊の隊長をやってもらう事になった。」

「俺達が?」

「ああ。副隊長としてチェンとWもいるから別にいいだろ?」

「ならいいや。レイヴン。詳しい話はまた後程って事で。」

「そうね。バイバーイ。」

気さくに笑うRDとWはレイヴンの部屋から去って行った。

 

「じゃあ、俺達も行きます。ありがとうございました!」

「ドクター。これからよろしく頼む。」

チェンはお辞儀をして、部屋から出て行った。

 

………そして深夜、眠れなかったダンはパソコンを弄っていた。

内容は書類整理と制作だった。

「はあ…」

ダンが一息付くと、ドアをノックする音と同時にチェンが入ってきた。

「あ、隊長。」

「ダン。もう隊長じゃないぞ。いい加減慣れろ。」

「あ、すみません…チェンさん…」

ダンが照れながら謝罪した。

二人は同じベッドに座り込んだ。

 

「まさか、近衛兵の新兵だったお前が、いつの間にかロドスの独立部隊の隊長か…早いな。」

「チェンさんこそ、副隊長じゃないですか。」

「いいや、お前に抜かれるなら後悔は無いさ。」

チェンはそう言って酒を飲む。

チェンがダンの顔に見惚れ、手を絡めてきた。

咄嗟にダンが驚いた表情を見せる。

「…改めて言おう。ダン。私はダンが好きだ。これは仲間としてでは無い。異性としてだ。」

「チェンさん………お、俺もチェンが異性として好きです。これは…俺自身の本音だ。」

二人はお互い見合う。

「こ、こうやってやるのって…男の俺が主導権を握るんでしょうか…?」

「………知らん…私も経験が無いからな…」

チェンが照れた顔でそう呟く、ダンがチェンに覆い被さった。

「なら、俺が主導権を握りますッ!」

「ダ、ダン……ひゃう…」

 

その日、ダンの部屋から龍女の喘ぎ声が聞こえたそうな………

…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふう…風が気持ちいいなぁ…」

「そうですね。」

「だよなぁ……ん?」

レイヴンが横を見ると、隣には見知らぬ少女が風を感じていた。

「お前誰?」

「……いつか分かります。俺、行きますね。」

そうて少女が柵を飛び降りて行った。

 

「お、おい…!」

レイヴンが少女を追おうとすると、そこから飛び出して行ったのは白い鳥だけだった。

 

「な、なんだったんだ…?」

レイヴンが困惑していると、後ろからアーミヤが手紙を持って走っていた。

「アーミヤ。どうした?」

「こ、これ…」

そしてレイヴンはその手紙を読んだ。

 

「こ、これは…………!?」

 

 




レイヴン
主人公。アーミヤにP73-c偏食因子を投与させた。

アーミヤ
ヒロイン。レイヴンからP73-c偏食因子を投与させられた。実質ゴッドイーターになった。

RD
ライバル。決戦後にロドスの第二独立部隊のリーダーとしてロドスに加入する。

W
ライバルヒロイン。決戦後にロドスの第一独立部隊の副リーダーとしてロドスに加入する。

ダン
近衛局から離れてロドスの第三独立部隊のリーダーとしてロドスに加入する。その後、チェンとロマンティクスした。こいつらロマンティクスしたんだ!

チェン
近衛局から離れてロドスの第三独立部隊の副リーダーとして加入する。その後、ダンとロマンティクスした。こいつらロマンティクスしたんだ!




































「信じる限り、世界は変えられる。」

To be continued…




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