魔法戦記リリカルなのは Ties of Solar Eclipse (DFGNEXT)
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プロローグ「始まりの箱庭」

こんにちはDFGNEXTです。
この二次小説はシルフェニア様にて投稿させてもらっていたものです。
今回管理しやすいようにこちらに移転しました。

基本的にはパル転が優先されると思います。

また今までシルフェニア様のほうであとがきに書いていたものをそのままあとがきに持ってきています。

それではどうぞ!!



 

 

 

静かなる空間・・・たった一人の空間の中で彼は目覚めた。

 

 ここは・・・どこだ・・・?

 

目覚めると眼前には機械類が並んでいた。

よく見れば自身の体は固定され、何か液体の中に入れられていた。

 

 体中が痛い・・・・・・僕は一体?

 

知識があるのに記憶がないというのはこういうことだろうか?

単純に疑問しか浮かばない・・・

 

ここはどこか・・・どこか研究所のようなところ・・・

 

自分は何者か・・・わからない・・・

 

そんなことを考えていると目の前の金属製の重厚な扉が左右に開いた。

入ってくるのは白衣を着た男性が三人・・・

 

一番後ろにいる男性はメガネをかけた少し小太りな体系をしている。

 

二番目の男性はマスクとグラスを着けており、よくわからないが、

体系は少しやせていると言う感じだ。

 

そして一番前にいる男性は少し中年で、黒いサングラスのようなものをつけていた。

体系は二番目の男性よりもさらにやせているように思えた。

 

すると一番前を歩く男性が自分を見て笑顔になり話し出す。

 

「おぉ・・・功だ・・・つい・・・ったぞ・・・最高に・・・・・・強のエクリプス・・・ポン・・・」

 

液体のせいなのか、自分の頭がきちんと作動していないのか

聞こえてくる言葉は途切れ途切れだった。

 

理解をしようとしても一切纏まらない・・・

でもエクリプスという単語だけが、頭の中に強く残っていた。

 

すると先ほど話しかけてきた男性が・・・

 

「おっと・・・えて・・・ようだな・・・・・・れ・・・」

 

パチンッ

 

そんな甲高い音がした。

それは男性が指を鳴らした音だった。

 

【聞こえるか?IRA・・・】

 

!!

 

突然まるで頭に響くような声が聞こえてきた。

先ほどとは違い鮮明でよく聞こえる声だ。

低い・・・男性の声だ・・・

 

【自己紹介が遅れたね。私の名は「フェリクス・エルツェ」

 君の創造主だ。まあ父親というものか・・・

 

 まあ、それはいい。今私がやっているのは念話という魔法だ。

 君の知識にもあるはずだから使って話しかけてみるといい】

 

 念話・・・?

 

そう言われて頭の中の知識の中を探り、

それを見つけ話しかける。

 

まるで・・・・・・

 

【・・・こうか・・・?】

 

【すばらしい!あの一瞬ですべてを理解し使用するとは・・・

 さすがだよ「IRA」】

 

IRA(イラ)・・・?】

 

突然聞いた単語に驚く・・・

なんだろうか・・・

 

そんな疑問に答えたように男性は話した。

 

【おお、すまない言ってなかったな

 「Intact Radical Arms」

「完全にして急激なる革命的な兵器」

 つまりは・・・君の名だよ。】

 

【僕の・・・名前・・・?】

 

僕の名前・・・それが・・・「IRA」・・・

 

【そう、君は私が作り上げた中でも最高傑作だよ。

 現に君に私を殺したいと言う欲求はないだろう?】

 

・・・?殺したい・・・欲求・・・?

 

【殺したい・・・という気持ちはないけど・・・?】

 

【それこそ完成体である証拠さ。

 ・・・まあ今君は起動したてだ。

 調整をするからしばらく眠っているといい】

 

そういうと男性はとなりにいた男性に何か言った。

言われた男性はうなずき近くの機械が並ぶ場所にいい何か操作する。

 

すると自分が入っている培養液の中に何かが入ってきた。

赤い・・・けど見ていて飽きない色だった・・・。

 

しばらくするとそれは拡散し、自分の口の中にも入ってくる。

すると急激な睡魔が襲ってきた・・・

 

その強烈な眠気に耐え切れずに目を閉じる。

朦朧していく意識の中で、自分が最後に聞こえてきたのは

 

「お・・・すみ・・・I・・・」

 

その言葉を聞いた後、僕は眠りについた・・・

 

 

目覚めた・・・最高にして最強のEC因子適合者《エクリプスドライバー》

生まれながらに兵器としての力を授かった・・・。

 

彼が進む道はどのようなものだろうか・・・

 

 

 





初めまして、DFGNEXTです。
某サイトの閉鎖でオリジナル一作を除く二次作品は全部移転しました。

この作品はもしそのサイトが閉鎖していなかったら・・・
投稿していたはずの作品です

生まれながらに兵器として生まれながら
自由に考えることができる権利を持っている彼が歩む未来・・・

それを少しでも伝えられたら嬉しいです。

感想はどんとこい!です。


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第一話「勉強・・・学習・・・」

 

 

 

もう一度目覚めた後、僕が連れてこられたのは数々の本が並ぶ空間・・・

を通り過ぎ、ホワイトボードと多少の本が入った本棚、

そして真ん中にぽつんとある机・・・

 

それしかない・・・ちょっとした教室と呼ぶべき部屋に入った。

 

つれてきた小太りの男性が部屋を抜けると

茶色い髪の毛を持ったスラリとした雰囲気の女性が入ってきた。

女性は黒いメガネをかけていた。

 

女性は入ってくると言う。

 

「初めまして、IRA。私の名前はスヴァンヒルト・ヘンゼルト

 あなたの教育係よ。先生と呼べばいいわ」

 

「はい、先生」

 

「よろしい、う~ん・・・じゃあ、まずあなたの疑問に答えようかしら?」

 

疑問・・・か・・・

 

「じゃあまず・・・僕はなんですか?」

 

「僕は誰ですか、ではなく僕は何ですかか・・・」

 

「はい、僕が誰か、僕は「IRA」・・・でも何かはわからないですから」

 

「すばらしいわね。じゃあ質問に答えるわ」

 

そういうと先生はホワイトボードに黒いペンで字を羅列していった。

その中の「エクリプス」という単語が特別興味関心を引いた。

 

書き終わったようで先生はペンを置き僕に話しかける。

 

「えぇとまず、あなたは何者か。

 それはあなたは兵器・・・最強にして最高のEC兵器よ」

 

「EC兵器・・・?」

 

「そうね・・・一般常識しかインプットしてないからわからないわね。

 良いわ、まずはエクリプスウィルスについてね。

 

 エクリプスウィルスとは何者かが作り上げた人工ウィルス・・・

 感染したものを「EC因子保有者(エクリプスキャリアー)

 発症したものを「EC因子適合者(エクリプスドライバー)」と呼ぶわ。

 

 感染中期以降の感染者は負傷、肉体の欠損が修復するという症状が出るけど、

 再生速度や限界は個人の体質によって異なるわ。

 EC感染者は「感染・発症・適合・病化」のプロセスを辿り、

 強度の「病化」は肉体そのものを兵器に変える・・・。

 

 この体質の変化はウィルスが宿主を生き残らせるために

 肉体を作り変える際の効果そのものであり、再生能力もその一つよ。

 

 もっとも普通の人間なら死ぬわ。

 仮に死ななくても修復機能が暴走して起こる「自己対滅」によって

 肉塊になってしまうわ・・・これを見なさい」

 

そういうと先生はモニターを出して僕に写真を見せる。

それは・・・どう表現していいかわからないが、単純に言えばそれはまさに肉の塊だった・・・。

ところどころ肉片から出ている骨が気色悪さをさらに上げていた。

 

「さて、見てもらったところで続けるわ・・・

 この肉塊になる前兆症状として自我の喪失が現れるわ。

 これを防ぐには人殺しを行うしかないと言われている。

 

 そしてそれはまさに欲求・・・

 

 水の中に入った人間が酸素を求めるように、人を殺すわ・・・

 

 多少症状を抑えることはできてもね・・・」

 

「じゃあ僕はなぜ・・・?それがないの?」

 

「まさに!それこそがあなたが完成品である理由だわ!殺人欲求のないEC兵器!」

 

「質問には答えるんでしょ?僕にはなぜそれがないの?」

 

「あぁそうね・・・答えるわ・・・それはあなたが・・・

 

 人造魔導師

 

 だからよ・・・」

 

・・・そうか・・・

 

「僕は作られた存在なんだ・・・」

 

「そう・・・考え方自体はは戦闘機人と同じ・・・

 

 今より26年前の新暦50年頃に、去年管理局に逮捕されたDr.スカリエッティが

 当時存在していた戦闘機人製造の問題点に対し

 

 「ヒトをあらかじめ機械を受け入れる素体として生み出す」という手段を生み出した。

 

 これにより、「拒絶反応」や「長期使用における機械部分のメンテナンス」

 といった戦闘機人製造における問題がすべて解決された。

 

 そして、それはEC因子保有者も同じこと

 

 感染することによって自我が、肉体が崩壊するならば

 最初からそうならない素体を作ればいい・・・

 

 その理論で作られたのが・・・あなたよ「IRA」・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

特にその言葉に対して何も感じていないはずだが・・・

心の奥底で何かが引っかかっていたような気がした・・・

 

「まあ、とりあえずあなたが何者かと言われれば私にはここまでしか答えられないわ

 私はあくまで教育係だしね。他に何かあるかしら?」

 

「じゃあ、僕の素体の元は誰?少なくともこの体にはオリジナルがいたでしょ?」

 

その僕の質問を聞いて先生は

 

「オリジナル・・・がいると言えばいるけど、いないと言えばいない・・・

 

 なぜならあなたの体のオリジナルは一人じゃないのよ」

 

そう意味深な答えを言った。

 

「一人じゃない・・・?」

 

「そう!あなたには初の試みがあってね・・・

 一人の人間から造ってもおそらくはだめ・・・

 

 だからたくさんある遺伝子を一つに融合させて新たに造り上げた存在なら・・・

 そう考えて造られたのがあなた・・・

 

 だからオリジナルはいない・・・けど一番使われた人なら言えるわ」

 

「それはだれ?」

 

「それは・・・かの聖王・・・オリヴィエ・ゼーゲブレヒト・・・

 かつてリーダーが参加していた計画の遺伝子情報をそのままいただいて来たことによって

 偶然在ったのよ・・・聖王の遺伝子ならもしかしたらうまく行くんじゃないか

 

 そう思って使ったの・・・もっとも全部じゃないから

 

 あなたにはその特徴である虹色の魔力光「カイゼル・ファルベ」はないし

 聖王の鎧もないわ。右目が翡翠、左目が紅玉のオッドアイでもないしね・・・」

 

そういって自分の姿を思い出す。

髪は金髪のショート。

 

肉体年齢は・・・10歳くらいか・・・

 

金髪なことは受け継いだようだが・・・

 

瞳の色は紫色だ・・・

それにそもそも男だし・・・

 

一体誰が自分が聖王のクローンだと気づいてくれるだろうか・・・

 

「参加していた・・・計画・・・?じゃあ僕以外にもその聖王のクローンがいるの・・・?」

 

「・・・すばらしい判断力ね・・・えぇそうよ・・・私はそっちの計画については詳しくは知らないけど・・・」

 

そういうと先生は再びモニターを操作して

新たな写真を見せる・・・

 

そこに写っていたのは

茶髪のサイドポニーをした青い瞳の女性

金髪で赤い瞳をした女性

 

そして右目が翡翠、左目が紅玉のオッドアイの金髪の女の子

 

三人が笑顔でいる写真だった。

 

「そこに写っている女の子が「最後のゆりかごの聖王オリヴィエ」のクロ-ン体『聖王の器』

 成功個体らしく古代ベルカ王族の固有スキル「聖王の鎧」をも保持していたわ。

 

 一年前のJS事件後にそこに写っている高町なのはが引き取っているわ」

 

「その子に名前はあるの?」

 

「えぇ・・・個体名「ヴィヴィオ」・・・

 で高町なのはが引き取ったから今は「高町ヴィヴィオ」と名乗っているわ

 

 製造日でいえばあなたより前だから・・・あなたのお姉さん・・・ということになるわね」

 

「姉さん・・・」

 

「・・・まあ、それは置いておきましょう。

 まずはディバイダーやリアクトプラグについて説明しないとね」

 

そういうとホワイトボードに書いてあるそれらの用語をさし

説明を始めていく・・・

 

僕は素直にそれを聞いていた・・・

 

それにしても・・・姉さんか・・・

 

・・・会ってみたいな・・・

 

 

 

少年はただ絆を求め続ける・・・

 

 




第一話です。
研究所編はあと二、三話続ける予定です。

なおViVidには多少入ります。


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第二話「相棒-AIBO-」

 

 

 

「さて、そろそろ実戦訓練に行こうかしら」

 

「実戦訓練・・・?」

 

僕が二度目に目覚めてから三日・・・。

ECについて学習した僕は先生からそう伝えられた。

 

「そう、まださすがにリアクトは無理だけど、普通の魔導戦闘はやってもらうわ」

 

そういった時にグラスをかけた痩せた男が入ってきた。

男の手には鋼色と紫色をした腕輪を持っていた。

 

「あぁ来たわね。直接は紹介していなかったわね。彼の名は「グレッグ・ハッカー」

 

 あなたのデバイスとディバイダー、そしてリアクトプラグの開発を担当してるわ」

 

「グレッグだ。さん付けでいい、よろしく」

 

「はい、よろしくお願いします」

 

そういって僕は立ち上がりお辞儀をする。

 

「ふむ、早速だが・・・これが君のデバイスだ」

 

そういって手に持っていた腕輪を渡してきた。僕は素直にそれを受け取る。

 

近くで見ると細部が良くわかる。

紫の二つのラインの間に輝く鋼色・・・

それはとても綺麗で美しかった。

 

「名前はまだない。お前が決めるといい」

 

名前・・・こいつの名前・・・か・・・

 

「・・・リーラル・・・」

 

紫・・・単純だけど・・・

僕はこれが一番いい気がした。

 

「リーラルか・・・いいだろう。早速登録をしよう」

 

そういって連れてこられたのは・・・

所々欠けている壁が特徴的な訓練場だった。

 

「入れておいた知識の中に入っているな。早速登録しろ」

 

登録・・・でも・・・

 

「僕は・・・何式・・・?」

 

ミッドチルダ?古代ベルカ?近代ベルカ?

 

「近代ベルカだな・・・お前の肉体に使用した遺伝子は

 古代ベルカとミッドチルダの使い手だからな。中間のそれがいい」

 

「わかりました・・・」

 

そういうと僕ははマスター認証の準備を始める・・・。

 

「マスター認証、IRA・・・」

 

彼の足元に近代ベルカ式の牡丹色の魔法陣が展開する。

 

「術式は近代ベルカ・・・」

 

魔力の流れが一定方向に向かう。

牡丹色の光が体の周りを回転しながら包んでいく・・・

 

愛機(デバイス)に個体名称を登録・・・・・・・・・正式名称『リーラル』!」

 

魔方陣の輝きが終わる。

そしてそれは僕の中へと入っていた。

 

「リーラル!セットアップ!」

 

《了解しました。マスター》

 

合図とともにバリアジャケットが展開される。

その服は黒と紫を基調としたもの

遠くから見たら資料で見た八神はやての騎士甲冑に見えるかもしれない。

違いは肩の部分のジャケットの色が灰色なことか・・・

腰の部分にはカードリッジなども入れられるようなポケットがある。

 

そして本体のリーラルは両手を覆うグローブとなっていた。

手の甲にある紫色の宝玉は鈍い光を放っていた。

 

「セットアップ完了しました」

 

「うむ、よろしい・・・では訓練を始める」

 

そういうと彼は手元のキーボードを操作する。

すると壁に四角い穴が開き、そこから丸い機械が出現した・・・

 

確かあいつは・・・

 

「ガジェット・・・ドローン・・・?」

 

「そうだ、数年前からDr.スカリエッティ一味が使用していたものとほぼ同じだ。

 あくまでお前の訓練用だからAMFシステムがないが・・・その分安く済んだ」

 

「それでどうすれば・・・?」

 

「今からあいつが34体出現する・・・

 ただし攻撃色がオレンジの機体を破壊してはいけない。

 もし破壊したらポイントは減点される」

 

「了解・・・いくぞリーラル」

 

《了解、マスター》

 

そういうと俺はファイティングポーズで構える。

銃身を前にし、少しかがんだ状態だ。

 

「では、いくぞ・・・START」

 

その言葉とともにガジェットたちは僕に向かって攻撃してきた。

ビームで攻撃してくるもの、ケーブルで攻撃してくるもの

さまざまな攻撃パターンがあった。

 

そのうちビームを打ってきたガジェットにオレンジ色はなかった。

そいつらに向かって、僕は飛び掛った。

 

「ふむ、空戦適正は十分あるな・・・」

 

僕はまず一番近くにいたガジェットに魔力を込めた拳で殴りかかる。

その一撃は丸い金属のボディを楽々と突き破り

中の中枢を破壊、爆散させる。

 

「魔力量はなかなかだな・・・ランクにしてAくらいか・・・」

 

僕は続いて横にいたガジェットにリーラルで魔力を流し込む。

許容範囲を超える魔力を浴びせられたガジェットは機能を一時的に麻痺させる。

僕はその隙を見逃さず、そのボディを握り、振りかぶって

 

となりにいたガジェット三機に向かって投げつけた。

 

衝突した四機は火花を上げた後爆発した。

 

「どうだ?リーラル」

 

《調子は上々です。残りガジェット数29体

 内オレンジの攻撃を放ったのは11機体です》

 

「個体識別を俺の目に表示」

 

《了解、マスター》

 

すると自分の瞳にガジェットを識別する画面が現れる。

後にわかったことだが、このとき僕の瞳は黄緑色をしていたらしい。

 

ともかく敵の識別が完了した僕は残ったガジェットたちに攻撃を続けていった・・・

 

 

―23分後

 

 

「タイム25分・・・誤爆なし・・・か・・・まぁまぁだな。初戦闘にしては良いだろう」

 

「ありがとうございます」

 

「あとはここに書いてあるメニューをやったら今日は休め。

 EC因子適合者とはいえ、疲労は少しはたまるからな」

 

「わかりました」

 

そういって俺は渡されたデータを受け取る。

そこにあったのはガジェットが撃ってくるビームを

ひたすら避ける訓練などが書いてあった。

 

「それじゃあな。訓練は続けていろよ」

 

そういうとグレッグさんは部屋を去っていった。

それを僕は見届けると部屋のキーボードを操作し

データにあった訓練を続けていった。

 

 

 

 

 

「大丈夫?」

「なにがだ?」

「あなた・・・IRAに対して情でも移ってるんじゃないの?」

「ふっ、そういうお前はどうなんだ?」

「わ、私は別に・・・」

「同じことだ・・・何もないさ。兵器とそれの整備人

 お前はいわばプログラマーそれでいいだろ?」

「そう・・・ね・・・」

 

(でもやっぱり・・・あのこは・・・)

 

 




今回IRAのデバイス初登場です。
彼の役目は万が一IRAが暴走した場合のエマージェンシーツールです。

いわばシュトロゼックと同じような役割です。
後は銀十字の役目もかねています。

次回はリアクト・プラグ、ディバイダー登場です。


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第三話「リアクト」

 

 

 

訓練を始めてから四週間・・・

僕はガジェットをわずか5分でオレンジ以外を全滅させられるまでになっていた。

 

するとある日先生とグレッグさんが教室に来て・・・

 

「訓練も大分良くなってきた。そろそろお前もEC因子適合者として、

 リアクトプラグとディバイダーを持たせようと思う」

 

「その二つについては前に説明したわね。さっそく訓練室に行きましょう・・・」

 

「わかりました」

 

そういって僕達は訓練室へと向かった。

リーラルは腕につけたままだ。

 

 

「では、これがお前のリアクトプラグ『ラグナ3rd』

 とディバイダーの『ディバイダーEI-02』だ」

 

そう言われて渡されたのは

『卍』の形をした黒色で手裏剣型のリアクトプラグ『ラグナ3rd』と

銀色の銃身と白銀の刃物を持ったガンブレード

『ディバイダーEI-02』だ。

側面には「React Ragna3rd」と「EI-02」の二つの刻印がある。

 

「その二つはどちらもレプリカではない本物だ。

 だが完全にお前専用に調整されているため、ナンバリングが少々特殊だ」

 

「さあ、早速リアクトしてみて」

 

「わかりました」

 

僕はそう言って『ラグナ3rd』を手の平に突き刺す。

 

《Engage Ragna3rd》

 

『ラグナ3rd』からそう発せられる。

 

《React》

 

その言葉とともにディバイダーが輝きだす。

輝きが収まるとそこには・・・

 

「うむ、成功だな・・・」

 

「ECV・・・正常・・・完璧ね」

 

まず目立つのはディバイダー・・・

 

ナイフ状だったブレード部分は大幅に巨大化して銃全体を包み込むかの様な長大な刀身に、

銃本体もリボルバーやバレルの形状が変化し、バレルの背には鋸刃ナイフ状の刃が付属。

グリップ部分は可動式で銃のときは斜め、剣として使う場合は平行にする。

 

つまり巨大なガンブレードだ。

 

そして実験用の手術服だった服装は

黒と灰色と白銀が混ざった特殊なもの・・・

 

(後にわかったことだが、トーマの第二形態の戦闘服の色違い。ただしへそ出しではない。)

 

「ディバイダーEI-02・・・ラグナ3rd・リアクテッド」

 

僕は手にあるEI-02を適当に振り回す。予想以上に軽かった。

 

ガンナーモードにしてみる・・・

うん、問題ない。

 

「それじゃあまずはターゲットを出す。それをガンナーモードで打ち抜いていけ

 ただしターゲットが出てるのは1.5秒・・・さらに例のごとくオレンジはだめだ

 

 制限時間は30分・・・」

 

「わかりました」

 

「ではいくぞ・・・START」

 

グレッグさんがキーボードを操作するとともに

100mほど先の床に四角い穴が開き、そこからターゲットが出てきた。

 

色は・・・黒・・・打ち抜く・・・命中

 

「3・・・4・・・5・・・」

 

「す、すごいわね・・・初めてとは思えない」

 

「これこそが成功体である証拠だ。

 データを纏めて後でリーダーに送っておこう・・・」

 

「10・・・11・・・12・・・13・・・」

 

僕は出てくるターゲットをただひたすら打ち抜いていった・・・

 

 

 

 

「すばらしいな・・・まったく誤射をしていない・・・」

 

グレッグはデータを纏めながら笑う。

自分が作り上げた兵器の最大限の力を出し切っている

IRAに対して感謝のような気持ちを抱いていた。

 

「こっちの学習能力もすごいわよ。もう、教えることはないわ・・・

 デバイスマイスターの資格も取れるんじゃない?」

 

スヴァンヒルトはデータを見て苦笑いする・・・

そこにある問題はまったく持って

本来IRAの肉体年齢の人間ならば解けない問題だ。

 

その点数は100点・・・所謂、満点だった。

 

「これで彼が完全になったとき・・・

 EC因子適合者量産計画の目処が立つわ・・・

 ざっと後4、5年くらいかしら・・・」

 

「・・・プロジェクトFか・・・まああれは完全コピーは無理なようだがな・・・」

 

「それでも少なくても予測では5割は完成体になるはずだわ。

 そうすればIRAをリーダーにして完全無欠のEC軍隊が完成する」

 

「ディバイダーはヴァンデインが量産しているようだしな

 この計画は今のところ順調か・・・」

 

そう言いながら茶を飲むグレッグ・・・

だが、彼らは知らなかった・・・

IRAの中に生まれているある感情を・・・

 

絆を求める・・・殺人衝動の代わりに反応していると言っても良い

そんな感情を・・・

 

 

「姉さんか・・・」

 

自身の部屋に入りベッドに僕は寝転んだ。

普通のものより硬いものらしいが、

はじめからこれの僕には特に違和感はなかった。

 

僕が今手にとっているのはリーラル・・・

そしてリーラルが表示しているのは以前見せてもらった、

血縁状姉と言える女の子とその家族が写っている写真だ。

 

今僕の心を支配しているのは・・・

 

 会ってみたい・・・

 

 外の世界を実際に見てみたい・・・

 

 他の人間にあってみたい・・・

 

そんな気持ちだった・・・

でもまだその時じゃない・・・

 

まだ僕は弱い・・・僕が完全になったら・・・

会いに行こう・・・それで死んでしまったらそこまでだ・・・

 

 

そう決意した後・・・僕は眠りについた・・・

これから続く未来を夢見て・・・

 

 

 

 




第三話です。
ついにIRAの中に姉に合いたいという感情が芽生えました。

作中で指摘している通り、
これはECウィルスの殺人衝動が起きない代わりに起こる副作用で
彼の場合絆を求める衝動が発生しています。

今回登場したリアクトプラグとディバイダー

リアクトプラグは『ラグナ3rd』・・・名前の由来はラグナレクからですね。
形状が手裏剣なのはケーニッヒがナイフだったから・・・ただそれだけ
三番目なのはディバイダーのナンバリングと合わせて

IRAが1、EI-02が2、ラグナ3rdが3です。
ViVidとForce・・・つまり4に向かう数字ですね。

続いて『ディバイダーEI-02』ナンバリングの理由は前述の通り
EIは「Exceed Intact」・・・「完全を超えて」・・・です。
EC因子適合者完全体であるIRAが使うことで
オリジナルシリーズをも超えるディバイダー・・・
という意味を込めて名づけました。

次回はIRAがついに・・・?です。
感想お待ちしております。


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第四話「脱出-エスケイプ-」

 

 

 

あれから約四年・・・

ちょうど外の世界は2月くらいだろうか・・・?

 

僕はあれからひたすら特訓をしまくった。

力を得るため・・・外の世界に出るため・・・

 

そして姉さんに会うため・・・

 

だけどそれにはちょっとした問題がある・・・

 

先生、グレッグさん・・・そして()さん・・・

 

みんなの思いを裏切ることになる・・・

 

確かに皆がやっていることは犯罪だろうけど・・・

僕は言えたことじゃないし・・・そもそも善と悪なんて区別できない・・・

 

それが僕であり、今までの僕だからだ・・・

今からどうなるかはわからない・・・

 

けど今は・・・それでいい・・・

 

 

 

―訓練室

 

 

「さあ、今日は特殊ルールで行くぞ・・・」

「はい、わかりました」

「よろしい、今回のルールはオレンジを打ってはいけないという条件は同じだ。

 だが、今回はさらにガジェットたちがそれを妨害する。

 撃墜しても構わないが、オレンジ攻撃の奴は攻撃してはいけない」

「つまり、オレンジガジェットの攻撃の中ターゲットを射抜けばいいんですね」

「その通りだ。さあ、STARTだ」

 

それと同時にグレッグさんはスイッチを入れた。

 

大量に出現するターゲット・・・

そしてガジェット・ドローン・・・

 

さあ、始めますか・・・

 

僕は『ラグナ3rd』を手の平に突き刺す。

 

《Engage Ragna3rd》

 

『ラグナ3rd』からそう発せられる。

 

《React》

 

その言葉とともにディバイダーが輝きだす。

そしてその輝きが収まる。

 

そこに立つのは世界の毒・・・

 

「ディバイダーEI-02・・・ラグナ3rd・リアクテッド」

 

そして出てくるターゲットたちを射抜く!

 

色は・・・青・・・打ち抜く・・・命中

 

「3・・・4・・・5・・・」

 

「10・・・11・・・12・・・13・・・」

 

僕は出てくるターゲットをただひたすら打ち抜く

そしてそれを邪魔するガジェットの攻撃を見極める・・・

 

「リーラル・・・種別はできた。表示頼む」

 

《了解、マスター》

 

すると自分の瞳にガジェットを識別する画面が現れる。

オレンジ以外の攻撃をするガジェットを射抜く

そしてターゲットを打ち抜く・・・

 

ただひたすらそれを繰り返していた・・・

 

明日の計画・・・これが最後の交流だから・・・

 

 

 

「・・・オレンジ以外の全ガジェット撃破・・・ターゲット打ち抜き誤射0・・・

 

 ・・・すばらしい・・・すばらしい!!」

 

「ありがとうございます」

 

「では早速・・・ <ウィーン> おや?」

 

突如開く訓練室の扉・・・

そこに入ってきたのは・・・

 

「どうだいグレッグ君・・・IRAの調子のほうは?」

 

「あっリーダー、はい結果は上々・・・いえ完璧です。これ以上のものはないでしょう」

 

そういってデータをリーダーと呼ばれた男・・・

つまり・・・僕の父さんに渡した・・・

 

「受け取ったよ。ところでどうだIRA?体の調子は?」

 

「好調です。特別何もありません」

 

「そうか・・・ならいい・・・引き続き頼んだぞ。来月には量産計画を始動させる予定だからな・・・」

 

そういって父さんは部屋を退出していった。

 

「ふむ、さて私はデータを纏めにいく、お前は引き続きこれをやっていろ」

 

「わかりました」

 

その言葉を言った後グレッグさんは部屋を出て行った。

この広い訓練室の中・・・いるのは僕だけ・・・

いやリーラルと僕だけだ・・・

 

「リーラル・・・父さんたち・・・まだ気づいてないよな?」

 

《はい、マスター。リーダーは全く気づいていません》

 

「そうか・・・・・・」

 

やっぱり誰も気づいてないか・・・

僕の・・・力・・・ゼロ因子適合者(ドライバー)・・・

2年前から違和感を感じ、見つけてしまった力・・・

 

「これがバレたら・・・僕は・・・最悪処分される・・・な・・・」

 

あくまで父さんの計画は

「殺人衝動を起こさないEC因子適合者」

の量産だ・・・

 

つまり普通のEC因子適合者が殺人衝動を起こさないと言うわけだ。

だがゼロ因子適合者の場合殺人衝動のレベルが通常の比ではない。

 

そもそも通常なら起動しないか、排出される「ゼロ因子」

 

「ゼロ」の起動により、通常のEC感染者をはるかに上回る肉体強化と、

生体魔導融合による物理エネルギー生成能力を得ることができる。

 

ただしその代償として、通常の五感を喪失。

さらにディバイダーまたはリアクターによる

索敵・危機感知能力に頼った行動をとるようになるとのことだ。

 

つまりゼロ因子適合者とバレたら僕は量産に向かない・・・

最悪量産した個体を処分できない。

 

だからその前に僕自身が処分される可能性がある・・・

 

やっぱり・・・明日・・・だな・・・

 

 

 

―次の日

 

「さあ、始めるわよ」

 

ただいま僕は訓練室・・・

ここにいるのは先生とグレッグさん、あと小太りの人だ。

 

お誂え向きだね・・・。

 

「それじゃあ、ディバイダーを起動してくれ」

 

「わかりました(・・・)」

 

僕は『ラグナ3rd』を手の平に突き刺す。

 

《Engage Ragna3rd》

 

『ラグナ3rd』からそう発せられる。

 

《React》

 

「ディバイダーEI-02・・・ラグナ3rd・リアクテッド」

 

「ディバイダーの起動には成功・・・」

 

よし・・・ばれてない・・・

 

【リーラル・・・ゼロ・ドライブ・・・起動・・・】

 

僕はリーラルに念話で命令する。

 

【了解しました】

 

《Divide Zero “Eclipse”》

 

ディバイダーEI-02から放たれるその言葉とともに

研究所全体が激しく揺れた・・・

 

 

「ぐっ・・・は・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

目の前には「ゼロ」を受けて倒れた三人・・・

あらかじめ訓練室の部屋の扉を開けて置いてよかった・・・

最悪システムが麻痺しているだろうからね。

 

リーラル、ディバイダー、リアクトプラグを持って逃げる。

目的地は転送エリア・・・

 

走れば二分で着く・・・

 

 

「は、は、は、・・・」

 

《大丈夫ですか?マスター》

 

さすがにEC感染者でも走り続けるのはつらいか・・・

とりあえず機能を回復した転送装置を弄くる。

 

転送場所は・・・「ミッドチルダ・クラナガン」・・・

 

 

カチャッ

 

 

すると背後で金属音がした。

あわてず騒がずバリアを展開しつつ後ろを振り返る。

 

「あら、父さん・・・起きましたか」

 

「ぐ・・・イ、IRA・・・貴様・・・何のつもりだ・・・?」

 

「僕はゼロ因子適合者・・・あなたにとって失敗作・・・

 だから死ぬ前に・・・外の世界を見たいんですよ」

 

「貴様・・・お前の何がそこまで・・・」

 

「副作用・・・ですよ・・・その時点で僕は失敗作です」

 

「・・・そうか・・・」

 

そう言って僕の頭を狙う。

 

「無駄ですよ。僕はEC適合者・・・死ぬはずないだろ?」

 

「それでも・・・頭を打ち抜けば・・・」

 

「だから無駄です。僕の頭は今バリアでガードしています。

 そして他の部位にいくら当てても僕は死にません。

 だから・・・あきらめてください・・・」

 

もう準備は完了した・・・

後は・・・乗るだけ・・・

 

「・・・さようなら・・・父さん・・・」

 

僕はそう言って転送装置に乗った。

すると体が輝きだし・・・そして・・・研究所から僕の存在は消えた・・・

 

「・・・IRA・・・・・・」

 

研究所に響くのは・・・彼の苦痛の叫び・・・だけだった・・・

 

 





今回ついにIRAが研究所を抜け出しました。
そしてついに最後まで名前が出なかった小太り・・・哀れ・・・

さて次回はクラナガン・・・そしてStrikerSから5年・・・ということは・・・




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第五話「絆との出会い」

第五話「絆との出会い」

 

 

 

「うぃー・・・リーラルここどこ?」

 

目覚めてみると景色が予想と違っていた。

 

おかしいな・・・

確かにクラナガンに設定したはずだが・・・

 

《検索完了。ここはミッドチルダですが、

 場所は北部にあるベルカ自治領ですね》

 

「はぁ・・・ちょっと離れたな・・・

 ゼロの力で微妙に機能が麻痺してたのか・・・」

 

まあそれはともかく早くクラナガンへ行かないと・・・

ここから歩いて行こうと思えばいけるだろ

 

「よし、行くぞ!リーラル」

 

《それは構いませんがマスター・・・お金はどうする気です?》

 

「・・・あっ・・・」

 

まずい・・・忘れてた・・・

 

 

 

「さて・・・どうするか・・・」

 

今の俺の年齢は・・・14・・・いや13でいいか・・・

それでもバイトもできないが・・・どちらにせよこの先、生きていくためには金が必要だ。

 

 

「どうするか・・・リーラル」

 

《・・・乾坤一擲の方法ですが・・・一つあります・・・》

 

「どうすんのさ・・・」

 

《・・・それは・・・》

 

「それは・・・?」

 

《ただひたすらクラナガンへ向かうんです。

 そうすればいずれ着きますし、仮に空腹で倒れても

 警防の人か、親切な人が助けてくれると思います》

 

「・・・人のご好意を利用しようってか・・・まあ今更その程度・・・か・・・」

 

《どうしますか?》

 

・・・どうするって・・・そんなの決まってるだろ

 

「それでいくよ。もっとも倒れる気はないがな」

 

《わかりました。マスター》

 

僕はそういう。最高のEC因子適合者としてのプライドだ。

さて、まずは・・・

 

「リーラルバリアジャケットの・・・というか騎士服のデザイン変更」

 

《了解しました・・・変更完了です》

 

「うん、まあこれでいいか」

 

今の俺の服装は先ほどのいかにも「見た目不良」なリアクト状態から

黒い色に灰色のラインが入ったゴムパン。

そして藍色と灰色の二色で色づけされたパーカーへと変わっていた。

 

まあこれなら大丈夫だろ・・・

 

「じゃあいくぞ!リーラル!」

 

《了解!》

 

さあ、千里の道も一歩から・・・

 

 

 

 

ただいま居るのは廃棄都市区画

9年ほど前の空港火災で臨海第8空港が破棄されたため、

空港の閉鎖に伴い同時に放棄された市街地だ。

 

さらに5年前のゆりかご事件の舞台にもなったとか

 

今でもそのときの跡が多少残っていた。

 

ふ~ん・・・強そうだね・・・六課・・・

姉さんを引き取った高町なのはっていう人の教え子達か・・・

一度本気で戦ってみたいかな・・・

 

 

 

 

 

大分歩いたな・・・EC因子適合者だからまだ疲れてないけど・・・

 

やっと地上本部さんがお出ましだ。大分再建されてるね。

資料で見たのはものすごくボロボロだったけど。

といってもまだ遠く・・・はるか彼方に見えるだけだが・・・

 

今日はもう遅いし・・・寝るか・・・

 

そう思った僕は近くのビルの上に向かう。

そして未完成だが、認識阻害の魔法と幻術をかけて

僕は横になる・・・

 

「リーラル・・・お休み・・・」

 

《おやすみなさい。マスター》

 

こうして僕は・・・眠りに着いた・・・

 

 

 

 

起きると朝・・・もうちょいで昼・・・

 

さて・・・歩きますか・・・

 

 

 

なんかミッドらしくない居酒屋を通り過ぎ

ついに着きましたクラナガン!

 

いやぁテンション上がりますね!

 

さてさて・・・まずどこに行きますかね・・・

 

グー・・・

 

そろそろ腹もやばい・・・

早く行こう・・・

 

 

 

なにやら公園らしき場所に着いた・・・

 

が・・・もう・・・駄目・・・やばい・・・めまいが・・・

 

バタン・・・

 

 

 

 

「あれ?あそこにあるのなんでしょうか?アインハルトさん」

 

「えっ?・・・・・・!ひ、人が倒れています!!」

 

「た、大変です!!ママたち呼んできましょう!!!」

 

「はい!ヴィヴィオさん!!」

 

 

少し微妙な形で出会う二人・・・

果たして・・・彼らはこれから先どのような物語を生むのだろうか・・・?

 

 

 





今回は微妙に進みました。
次回は今回の倍の長さを目指します


そして・・・グラナガンじゃなくてクラナガンでしたね・・・(汗)

※シルフェニア投稿時「クラナガン」を「グラナガン」と書いていました。


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第六話「出会い-Encounter-」

 

 

 

「う~ん」

 

なんか・・・いい匂いがする・・・。

あれ?そういえばここは・・・?

僕・・・確か空腹で気絶したような・・・?

 

周りを見ると・・・ここは・・・どこかの家のソファーの上?

 

「あっ、気がついたんですね!」

 

するととなりから女の子の声が聞こえた。

その声がした方向を見ると・・・

 

「大丈夫ですか?気分とか悪くないですか?」

 

僕と同じような色の金髪で

右目が翡翠、左目が紅玉のオッドアイをした・・・

 

かつて写真で見た「高町ヴィヴィオ」がそこに居た。

 

「えっ!?あっはい、全く・・・」

 

グー

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

は、恥ずかしい・・・

人様の目の前でお腹がなるとか・・・

自分が決意したことだけどまさかこの人の前で鳴るとは・・・

 

「あっ、やっぱりお腹がすいてたんだね」

 

「あ、あなたは・・・」

 

突然聞こえてきた声に振り向くと

そこには髪をサイドテールにした女性

 

「初めまして、わたしは高町なのは」

 

「初めまして、私はフェイト・テスタロッサ」

 

そして黄色に近い金髪のフェイト・テスタロッサ

 

「は、初めまして、アインハルト・ストラトスです」

 

? こちらの方は情報がない。でも瞳からしてなにかしらの王族関係の人かな?

手に抱える・・・猫?型デバイスがなんかかわいい。もふもふしたい。

そして

 

「初めまして、わたしは高町ヴィヴィオって言います」

 

僕と同じオリジナルを持つ少女だ。

となりをよく見るとデバイスらしきウサギが空を飛んでいた。

 

「は、初めまして、僕は・・・」

 

キュグー

 

「はう・・・」

 

や、やばい・・・ものすごく恥ずかしい・・・//

 

「ふふ、お腹しているみたいだし。

 自己紹介の前に・・・はい」

 

そういって高町なのはから渡されたのは

白いパン二枚の間に玉子焼きとベーコン、レタス、トマト

が入ったもの・・・つまりはサンドイッチだった。

 

「・・・食べても・・・いいんですか?」

 

「うん、どうぞ」

 

「・・・いただきます・・・」

 

僕はそういいながらサンドイッチを食べる。

・・・あっおいしい。

 

「どうかな?」

 

「はい、おいしいです」

 

「そう、良かった。まだ余っているから

 お腹いっぱい食べてね」

 

「ありがとうございます」

 

そう言うと僕はお言葉に甘えて

お腹いっぱいにサンドイッチを食べた。

 

初めて・・・おいしい食事にありつけた。

 

研究所では・・・栄養ブロックだったし・・・

よく胃が受け付けたな・・・さすがはEC因子適合者か・・・

 

 

―数分後

 

 

「ふぅ・・・ごちそうさまでした」

 

「おそまつ様でした」

 

「・・・それで・・・あなたの名前は・・・?」

 

空気が変わり、フェイトさんがそう聞いてくる。

そういえばこの人質無官と勝って書いてあったっけ?

それにしても名前か・・・まぁ名乗っても問題ないだろう・・・

 

「・・・僕の・・・名前・・・か・・・

 一応・・・コードネームは「IRA」です」

 

その言葉にフェイトさんは若干顔をゆがめる。

この人の事情を察すれば当然といえる顔だなぁ

 

「・・・もしかして・・・人造・・・」

 

「はい、そうです。僕は人造魔導師です」

 

その言葉にフェイトさん以外の三人の顔が驚きに包まれる。

とくにヴィヴィオは気まずそうな顔をしている。

 

「研究所・・・とかから逃げ出してきたの・・・?」

 

「まあ、そうですね」

 

「何か・・・醜いことされていたの?」

 

「いえ、別にそういうことはありません。

 僕は実験体ではなく試作機。量産用のね。

 だから結果さえ出していれば全く問題ないですから

 

 むしろ皆優しくしてくれましたし・・・」

 

「じゃあ、どうして・・・?」

 

僕はその言葉を聴くと、一呼吸つく。

ちょっとでっかいカミングアウトだからね。

 

「会いたい人がいるんです。

 血縁上・・・というよりオリジナルが同じ・・・

 さらに製作者も同じ・・・いわば姉さんに・・・」

 

「そう・・・なんだ・・・それで・・・・・・・・・

 その人のいる場所の検討はついてるの?」

 

「はい、というよりもう会えました・・・」

 

そういって僕は「高町ヴィヴィオ」の方を振り向き・・・

 

「改めて、初めまして、ヴィヴィオ姉さん」

 

僕は飛び切りの笑顔で微笑みながらそういった。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

そして僕のその言葉に僕以外の全員が固まる。

そして・・・

 

「「「「えぇええええええーーー!!!」」」」

 

高町家に叫び声が響いた・・・

 

 

 

 

 

「えっと・・・落ち着きました・・・?」

 

「う、うん・・・な、なんとか・・・」

 

「カミングアウトされた情報がぶっ飛びすぎて

 頭がいまだについていけないの・・・」

 

いや、そんなこといわれても・・・

 

「ヴィ、ヴィヴィオさんの、お、弟さん・・・・・・?」

 

アインハルトさん・・・

まずは、落ち着いてください。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

そして一番驚いていると思われる姉さんは

呆然として顔をして心ここにあらずといった感じだ。

件のウサギさんがその肩をペシペシと叩く。

 

「・・・ま、まあとりあえず。今言ったことは事実です。

 研究員の人たちが言っていた事ですし・・・」

 

「そ、そうなんだ・・・。

 はっ、それよりも!その研究所はどこにあるの!!??

 人造魔導師製作は管理局の法を破っているから」

 

フェイトさんが声を荒げてそう言う。

でも・・・なぁ・・・

 

「さすがに家族を売れない・・・というよりも

 知りません。あくまで僕は出口をミッドチルダに

 しただけです。入り口である研究所がどこにあるかは知りません」

 

これは本当のこと出口の設定はしたが入り口まではわからない。

そもそもあの施設がある場所は先生曰く管理外世界だし

 

「そう・・・」

 

そういって悲しげな表情を見せるフェイトさん。

その重たい空気を換えようと思ったのか、

なのはさんが割ととんでもないことを言い出す。

 

「ところで・・・IRAくんはこれからどうするの?」

 

「へっ?・・・か、考えてもいませんでした・・・

 あくまでヴィヴィオ姉さんに会いたい一心で来ましたから」

 

そう、あくまでも目的は姉さんに会うこと。

それ以外の目的は一応あるにはあるが、

そんなことができる資金もなかった。

 

「そう・・・それじゃあ・・・」

 

なのはさんはそういうとニコリと笑い。

 

「それじゃあ・・・うちで暮らしてみない?」

 

「えっ?」

 

・・・・・・今なんていいました?

 

「な、なのは?」

 

フェイトさんが焦ってる。なるほど

完全にこれはなのはさんの独断ですね。

 

「ごめんね、フェイトちゃん。

 確かに急に言ったかもしれないけど、一応これでも理由があるんだ。

 

 まずIRAくんは人造魔導師・・・

 必然的に管理局が身柄を預かるかたちになると思うけど

 それをIRAくんは・・・認める・・・?」

 

「認めませんね。少なくとも姉さんに会う

 という目的のほかに外の世界を見るというものがあります。

 行動をあまり制限されたくありません」

 

僕はなのはさんの言葉に即答する。

そう僕は姉さんに会いたかったし、なによりも外の世界を見たかったのだ。

下手に制限される場所に居たくはない。それにEC因子適合者とばれたらいろいろと困る。

 

「・・・だからこれはなし、といいたいけどもともと人造魔導師に加えて

 これほど強力な魔力を持っている彼が、

 保護者なしでいたら確実に暗部の組織に狙われる。

 だから保護者は必要でしょ?」

 

「・・・うん、確かに」

 

ちょ、フェイトさん納得するの早!!

 

「だったらヴィヴィオを姉さんって慕ってるし、

 うちで預かったらいいんじゃないかなと思ってね。

 私たちが仕事で留守にしていたり、ヴィヴィオが特訓しているときとかに

 うちの留守を守ってもらいたいし・・・まぁ本当は学校に通ってもらいたいけれど・・・」

 

「それは嫌です。友達作るためだけに学校なんて行きたくはありません」

 

まぁ言ってもいいけど。まわりがどういうかだね。

 

それはそれとして、なるほど・・・それだったら僕にも利益あるな・・・

もともと拠点はなかったし、というか当初の予定通り。

これだったら僕の要望もかなえつつ、管理局の威厳も保てるな。

 

「だから・・・どうかな?IRAくん?」

 

「かまいません。むしろよろしくお願いしたいです。

 僕は見ての通り、身寄りがないですから・・・」

 

「じゃあ、あとはヴィヴィオに・・・って、あ、あれ?ヴィヴィオ?」

 

「ヴィ、ヴィヴィオさん!!?だ、大丈夫ですか!!??」

 

そこにいたのは許容範囲を超えた情報を得たせいで

完全にフリーズしているヴィヴィオ姉さんの姿だった。

目は点になっていると表現してまったく問題ないだろう。

 

なのはさんがやさしく肩をゆすり正気に戻す。

 

「・・・あ、れ、なのはママ・・・?」

「よ、よかったぁ・・・ヴィヴィオ?話は聞いていた?」

 

「えっ?・・・・・・・・・うん、IRAがうちで暮らすとかなんとか・・・」

「そ、ヴィヴィオはいい?」

 

「う、うん!!」

 

そういって姉さんは僕の存在を認めてくれた。

そして僕のほうを見て笑顔で

 

「よろしくね。IRA!」

 

「えぇ、ヴィヴィオ姉さん」

 

「う、う~ん・・・やっぱり見た目年上の人から、姉さんと呼ばれると何かが・・・」

 

「はは、まあ気にしないでください」

 

「う、うん・・・あっそういえばIRAっていつまでも呼ぶのも変かな?」

 

「そうですね・・・確かにこれはコードネームですし・・・

 こちらでの名前を考えておいたほうがいいですね・・・」

 

IRAの名前は倒産との大切な思い出だけど。

こっちで生きていくにはちょっと不便だしね。

 

「じゃ、じゃあみんなで考えようか?アインハルトちゃんも協力してくれる?」

 

「は、はい。もちろんです」

 

「ありがとうございます」

 

そして・・・皆で僕の名前と年齢を決めることにした・・・

年齢は割りとすぐに決まったけど・・・

 

 

数分後

 

 

「それじゃあ決定!名前は「相良光留(あいら ひかる)」年齢は14歳・・・でいい?」

 

「はい、それで・・・」

 

こうして僕の新しい名前が決まった。

 

フェイトさんからコードネームでも「IRA」は大切なものと言われたので

IRA→アイラ→相良と決まった。(自分も大切だとは思っているので)

 

そして名前は「光が留まる」という意味をこめて僕が考えた。

僕自身がたとえ闇の住民で、光を放てなくても

みんなの光を留めることで光り輝ける。と言う意味を込めた。

 

 

そう・・・いまから・・・僕「相良光留」の新しい物語が幕を開ける。

 

 

 






久々の投稿です。
今回晴れて(無理やり感ありまくりですが)
IRAくん改め「相良光留」くん高町家で暮らすことに!
苗字を高町にしていませんがまあエリキャロ見たいな感じです。
感想お待ちしています!



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キャラクター紹介(オリジナル&原作キャラ)

今回はキャラクター紹介です。
オリジナルキャラと原作キャラの細かい設定変更を少々・・・


 

TOSEオリキャラ

 

 

相良 光留

 

年齢:13歳(現在ViVid編) 14歳(現状空白期) 15歳(Force編)

 

 備考:肉体年齢であり、製造年齢はForce編で5歳である。

 

魔力光:牡丹色

 

髪型:金髪で、前部はあほ毛のないトーマで後姿は八神はやて

 

瞳の色:紫色

 

利き手:右利き

 

魔法:近代ベルカ式

 

魔導師ランク:A(現在ViVid編) A(現状空白期) AA(Force編)

 

 

概要

 

ヴィヴィオを作成した科学者の一人が造りだした

「殺人衝動を起こさない究極のEC兵器」をコンセプトとした人造魔導師。

 

オリジナルがいるクローンの個体だが、

ECVに対応するため数人の遺伝子データが使われており、

特に聖王オリヴィエの遺伝子データが約35パーセント使用されている。

 

他に使われたのは二人いるそうだが・・・?

 

聖王の血が入っていることからヴィヴィオを姉として慕い「姉さん」と呼ぶ。

 

製造されて3年後(実質は4年後に近い)

その場にいた研究員と教育係の先生を含め全員を気絶させ

ディバイダー、リアクトプラグ、デバイスを持って外の世界へと出る。

 

ミッドチルダについた後、クラナガンに着いたところで

空腹により気絶、倒れたところをヴィヴィオ達に発見されて

後に高町家に保護される。

 

同い年のトーマが旅に出ていると聞き

自分も旅に出るのだが・・・

 

 

実はゼロ因子保有者

現在のところコントロールに問題はないが

リーラルだけでは恒久的に抑えられるかは五分五分

 

コードネームは「Intact Radical Arms」通称「IRA」

苗字の相良はここからとられている。

 

また殺人衝動が起きない代わりに起こる副作用で

絆を求める衝動が発生している。

 

無理をしてでもヴィヴィオに会おうとしたのはそのため

ただ研究員達を恨んでいるわけではなく、

現状あったメンバーのうち「小太り」以外のメンバーに

大しては非常に好意を持っている。

 

 

所有デバイス

 

「リーラル」

 

IRA用に開発されたIRAのエマージェンシーツールで

万が一IRAが暴走したときのためにも作られている。

いわばシュトロゼックと同じような役割であり、

銀十字の役目もかねている。

 

 

もちろんデバイスとしても優秀で

立場上はアームドデバイスだが、

機能的にはインテリジェントデバイスや

ハイブリッドインテリジェントデバイス、

ユニゾンデバイスのほうが近い。

 

見た目は金属製の腕輪で

紫の二つのラインの間に輝く鋼色が特徴。

 

IRAをマスターとしてきちんと従っており、

マイスターであるグレッグに関しては特別何も思っていない。

IRAとしてはもう少し相棒と呼び合えるような関係になりたいと思っている。

 

 

 

バリアジャケットというより騎士甲冑

 

色は黒と紫を基調としたもので

遠くから見たら「八神はやて」の騎士甲冑に見えるかもしれない。

違いは肩の部分のジャケットの色が灰色なこと。

腰の部分にはカードリッジなども入れられるようなポケットがある。

 

本体のリーラルは両手を覆うグローブとなっており、

手の甲には紫色の宝玉がある。

 

本人は騎士甲冑ともバリアジャケットとも(厳密には言った)

言わずもっぱら「騎士服」と呼称する。(ちょっとしたこだわりらしい)

 

戦闘方法はもっぱら殴るだが、

本来の戦い方は相手の攻撃を受け流す所謂「柔の奥義」。

これは本来攻める特化のやり方はリアクト状態でやるものだから。

 

 

所有リアクトプラグ

 

「ラグナ3rd」

 

『卍』の形をした黒色で手裏剣型のリアクトプラグ

掌にぶっ刺すことでリアクトできる。

がある日を境に触れるだけでリアクトできるようにした。

理由はすべて姉のため

 

 

作者メモ

 

名前の由来はラグナレクからですね。

形状が手裏剣なのはケーニッヒがナイフだったから・・・ただそれだけ

三番目なのはディバイダーのナンバリングと合わせて

 

IRAが1、EI-02が2、ラグナ3rdが3です。

ViVidとForce・・・つまり4に向かう数字ですね。

 

 

所有ディバイダー

 

「ディバイダーEI-02」

 

銀色の銃身と白銀の刃物を持ったガンブレード型のディバイダー。

側面には「React Ragna3rd」と「EI-02」の二つの刻印がある。

 

ラグナ3rdとリアクトすると

ナイフ状だったブレード部分は大幅に巨大化して銃全体を包み込むかの様な長大な刀身になる。

銃本体もリボルバーやバレルの形状が変化し、バレルの背には鋸刃ナイフ状の刃が付属。

グリップ部分は可動式で銃のときは斜め、剣として使う場合は平行にする。

 

防護服は黒と灰色と白銀が混ざった特殊なもので

トーマの第二形態の戦闘服の色違い。ただしへそ出しではない。

 

リアクトしてもトーマと違い瞳の色は紫のまま。

ただし情報を瞳に出した場合はその機能によって色が変わる。

たとえばマーキング、識別ならば「黄緑」など。

マルチロックオンの場合は「青」

 

 

作者メモ

 

ナンバリングの理由は前述の通り

EIは「Exceed Intact」・・・「完全を超えて」・・・です。

EC因子適合者完全体であるIRAが使うことで

オリジナルシリーズをも超えるディバイダー・・・

という意味を込めて名づけました。

 

さらにこの文を呼んで作った後付けが

「Eclipse divider IRA」の略。

 

 

 

作者の言葉

 

全体的に好きなオリキャラの一人。

 

自分の作品の主人公に多い

「基本、何でもできるがどこかがもろい主人公」

を微妙に回避している子。

 

前々から考えていた古代ベルカ時代転生ものが

すでに他の人がやっていたため

逆にオリキャラでフォース時代はどうか?

と考えて作成したキャラ。

 

他のなのは二次創作の主人公

「九十九彩斗」

とは転生者でないので(自分が二次創作で転生物が好きなのは前述の主人公像が理由)

価値観がまた違ってきます。

 

またこちらでやっている作品の「パルキア」とは違い。

あくまで平然を保っているけど心には悲しみがある。

といった感じです。

 

上二人が転生前の価値観で動いているのに対してこちらはあくまでも

ECVの衝動で動いてます。

 

一応今後の展開(単行本がある分と最終回とオリジナル回)

は考えていますが・・・GOD編はどうしよう・・・やろうかな?

 

 

 

 

スヴァンヒルト・ヘンゼルト

 

概要

 

IRAの教育係の担当の女性

IRAからの呼称は本人が呼ぶよう伝えた「先生」

 

年齢は本人いわく「秘密」だそうだが、とりあえず20代

 

茶色い髪の毛を持ったスラリとした雰囲気の女性で、

黒い縁のメガネをかけている。

 

ベルカ自治領の出身だが、

本人は幼少期から裏世界にいるため

表についてはあまり関心がない。

 

IRAには最初、計画のための試験機といった考えだったが、

実際に本人とふれあい彼もまた人間という考えを持ち始める。

そのことについてはグレッグからは

「お前はいわばプログラマーそれでいいだろ?」

と言われている。

 

ECウィルスについての知識はかなりのことを知っており、

ヴァンデインの専務のクリーンなエネルギーという考えについては

割と賛同している。

 

 

 

グレッグ・ハッカー

 

初登場時はマスクとグラスを着けており、

それ以降はIRAと会うときはマスクははずしている。

 

体系は少しやせていると言う感じ。

 

オリジナルのディバイダーとリアクトプラグ

さらにEC因子適合者と情報をリンク操作できる

デバイスを作り上げた機械工学関係の化け物的科学者。

 

兵器を最高の機能で扱えるのは人間だけだという持論があり、

彼にとってIRAはただの試作機ではなく

自分の作品のポテンシャルを最高に引き出してくれる存在だと思っている。

 

そのためスヴァンヒルトに対していろいろいっていたが

ほとんどが嘘である。

 

 

 

フェリクス・エルツェ

 

少し中年の男性で、黒いサングラスのようなものをつけている。

体系はグレッグよりもさらにやせている。

 

科学者だが、優秀な魔導師でランクにしてAAである。

 

IRAに対しては息子のような思いを抱いており、

例え計画に支障が出ようとも彼は別にIRAを処分つもりはなかったが、

その思いが彼に伝わることはなかった。

 

 

 

小太りの男性

 

詳細を語らないことを・・・強いられてるんだ!!

 

 

 

 

 

原作キャラ

 

 

高町ヴィヴィオ

 

ほぼ原作どおり、光留のことは見た目と肉体年齢のせいで

弟として扱うことを最初は躊躇していたが、

ある日を境に姉としてがんばることを決意する。

 

 

アインハルト・ストラトス

 

原作はコミックスまでしか見ていないので

とりあえずジークには負けた設定でいきます。

光留のことは割と早く受け入れた。

というかライバル認定した。

 

 

高町なのは

 

ほぼ原作通りだが、とある理由で地上本部の教導をしていて、

地上では救世主扱いされている。フリットじゃないよ?

 

地上本部には「高町なのは式訓練マニュアル」という聖典があるとか、ないとか・・・

ゲキガンガーじゃないよ?

 

 

フェイト・テスタロッサ

 

ほぼ原作通り

 

 

八神はやて

 

数年前にあったある少年の願いのため

自分の部隊を作るためにがんばっている。

 

 

 




さて今回はキャラ紹介です。
一番変わっているのは・・・なのはかな?
ストーリーに関わってこないけどそこまで、
せいぜい主人公が強化されるくらい。

それでは皆さん!これからもこの作品をよろしくお願いします!!



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第七話「一人ぼっちの言葉」

これで向こうに投稿していた物はラストです。
次回からは向こうを優先するのでちょっと更新が遅れます。

それではどうぞ!!


 

 

 

さてIRA改め相良 光留となった僕ですが・・・

 

「ところで・・・それは光留さんのデバイスでしょうか?」

 

隣にいた姉さんと同じくオッドアイの少女

「アインハルト・ストラトス」さんが

僕の腕輪を指差してそう言ってきた。

 

「ん?はい、そうですね。ほら、挨拶しろリーラル」

 

《了解しました。マスター。初めまして皆さん

 私はマスターのIRA改め相良 光留のデバイスである

 「リーラル」です。以後お見知りおきを・・・》

 

「はい、よろしくお願いします」

 

「よろしくね。そういえば光留は魔法は何式なの?」

 

「近代ベルカですね」

 

僕は端的に答えた。

 

「あれ?ヴィヴィオとオリジナルが同じってことは

 元は聖王オリヴィエだよね?古代ベルカじゃないんだ

 ・・・まあヴィヴィオもミッド混合ベルカだけど」

 

「あぁ、そのことでしたら。

 僕はオリジナルが複数いるんです。そのうちの一人がオリヴィエ、

 そして他にミッドチルダ式の人がオリジナルらしいので

 中間の近代ベルカになりました」

 

何人素体にしているかは知らないけどね。

最低でも2人なわけだが

 

「へぇそうなんだ。じゃあちょっとセットアップしてもらえないかな?」

 

「なぜですか?」

 

「えっと・・・お役所仕事関係で悪いんだけど・・・

 人造魔導師の子を保護した場合でその子が魔法を使える場合

 どういう魔法を使い、どんなデバイスなのかを

 きちんと明記しなくちゃいけないんだ。

 

 だからセットアップしてもらってリーラルが

 どんな形態になるのか知りたんだけど・・・」

 

「あぁなるほど・・・そういうことでしたら」

 

ま、まずい!リーラルはともかく

ラグナ3rdばれたらまずい!!

EC因子感染者ってばれてもまずいぃ!!

 

ど、どうする・・・

 

「リーラル・・・セットアップ」

 

そんなことを考えつつも表面上は冷静を装い

リーラルをセットアップ。騎士服を纏う。

 

「へぇ~なんだかはやてちゃんの騎士甲冑みたいだね

 あっはやてちゃんていうのはわたしとフェイトちゃんの友達で

 今は管理局で特別捜査官をやっている人なんだけど」

 

「えぇ知っていますよ。

 この騎士服も彼女のものを参考にさせていただきましたから。」

 

なんだか初めて見た時に懐かしい感じがしたんだよなぁ

だからこんな形になったけど・・・

 

「あっそうなんだ。・・・それで・・・戦闘方法は格闘型でいいのかな?」

 

「はい、そうですね。どちらかといえば純格闘型(ピュアストライカー)ですね。」

 

まあEC因子適合者としては遠、中距離が得意だからね。

こっちでは逆に近距離戦に特化している。

もちろん簡単な射撃魔法ならベルカ式に変換して使えるし。

 

「そうなんだ!!わたしもストライクアーツやっていて純格闘型なんだよ!!」

 

「へぇ姉さんもそうなんだ。あっじゃあアインハルトさんもそうなのかな?」

 

「は、はい!そ、そうですね。

 わたしは真正古流ベルカの格闘武術「覇王流」を・・・」

 

「へぇ、確か覇王クラウス・G・S・イングヴァルトの流派だっけ?

 面白そうだなぁ、あとで模擬戦してくれませんか?」

 

「えっ?あっはい。これからノーヴェさんたちが来て訓練するので、その時でいいでしょうか?」

 

「はい、ありがとうございます」

 

良かった。どうやら面白い戦いができそう・・・

でもノーヴェさん?はて?どこかで聞いたことあるような、ないような?

 

「あっなのは、一応ノーヴェに光留のこと伝えておいたほうがいいよね?」

 

「うん、そうだね。コロナちゃんやリオちゃんも来るし」

 

「じゃあわたしは光留の手続きもしてくるからちょっと待っててね」

 

「うん、ありがとうフェイトちゃん」

 

そういうとフェイトさんはリビングから出て行った。

さてと・・・どうするか・・・

・・・あっそうか!!訓練するときに外に捨ててくればいいんだ!

そうすれば持ち物検査は問題ないはず・・・

 

後は・・・EC因子適合者ってことはどうすれば・・・いいかな・・・

 

 

 

 

 

 

「おう、お前がなのはさんが保護したって言う奴か?」

 

しばらくしてこの家に来たのは赤い髪をした女性

先ほど話に出ていたノーヴェ・ナカジマさんだ・・・

あっそうか!

 

「はい、そうですね。初めましてノーヴェさん

 僕の名前は相良光留です。年は今は13。来年で14歳

 ということにしています」

 

「そうか・・・・・・、似ているな・・・」

 

「はい?」

 

似てるって誰にだろう?

 

「ん、いやなんでもない。

 それより二人を紹介しないとな、お前ら、入ってこいよ」

 

その言葉とともに部屋に入ってきたのは

髪型がいわゆるツインテールで、キャンディー型のアクセサリーが耳のあたりについている少女と

頭の上にリボンがあり八重歯とショートヘアーが特徴の少女だった。

 

「は、初めましてコロナ・ティミルです」

 

「初めまして!リオ・ウェズリーです」

 

「初めまして相良光留です。たしか姉さんのご親友のお二人でしたよね」

 

「はい、そうです!!」

 

リオさんは元気良くそう返事をしてくれた。

 

「でも、不思議な感じです。ヴィヴィオやわたしたちより年上なのに弟さんというのは・・・」

 

「それでも製造年齢で言えば3歳くらいですよ?

 肉体年齢では上でも年上は敬うものです」

 

「・・・そういうものですか」

 

「そういうものかと・・・」

 

会話が途切れちゃった・・・まぁ自分でもかなり歪な事はわかってるけど。

年齢設定上はアインハルトさんが同い年になっているわけで・・・

そう考えているとノーヴェさんが

 

「そうだ、これからあたしらストライクアーツの練習行くんだけど。

 良かったら来るか?聞いた話じゃお前も格闘タイプらしいし」

 

「! はい、願ってもないことです。是非行かせてください!!」

 

アインハルトさんとの約束もあるが、正直に言えば僕の戦闘方法は

純格闘型ではあるが、所謂「剛」ではなく「柔」。

だけど研究所にいるときはガジェット相手だったし、使えなかったんだよねぇ。

対人戦でぜひとも試してみたい!!

 

「それじゃあ、行くか」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

そういうと僕は姉さんたちの後をついていった。

途中、ラグナ3rdをわかり難い場所に放置する・・・

これで第一段階はクリアかな?

 

 

 

 

 

「それじゃあまずは・・・」

「あ、あのノーヴぇさん。ちょっといいですか?」

「どうしたアインハルト?」

 

アインハルトさんがノーヴェさんの話を遮る。

 

「あの、先ほど光留さんと対戦の約束をしまして、

 先にそちらからやらせてもらえないでしょうか?」

「あぁそういうことか、かまわないぞ。お前らもいいな?」

 

「「「はい」」」

 

「おし、それじゃあアップから始めるぞ」

 

ノーヴェさんのその言葉とともに僕たちはアップを始めた。

 

 

数分後

 

 

「それではよろしくお願いします」

 

「こちらもよろしくお願いします」

 

挨拶はここまで、さっそく始めよう

 

「ティオ、いきますよ」

 

「にゃー」

 

アスティオンもやる気満々だな。

さて、それでは!!

 

「アスティオン」「リーラル」

 

「「セットアップ!!」」

 

お互いは戦うための格好となって向かい合う。

(アインハルトさんは身体強化魔法か・・・)

 

みるとアインハルトさんの体の大きさが変わっていた。

まぁこっちは男子だし、肉体年齢は同じでも

身長では今が同じくらいだし、まったく問題はない。

 

「よろしいですか?」

 

「ああ・・・」

 

アインハルトさんが掛けてきた声に僕は静かに答える。

ここから先はかける言葉は要らない。

 

「では、参ります!」

 

「それでは、レディー・・・ゴー!!」

 

ノーヴェさんの言葉とともに彼女は拳を構えて、大地を強く蹴り、声とともに突っ込んできた。

 

(攻撃が来る。なら!)

 

僕は独特の構えを取る。

手は手刀の状態、足は左足を下げたファイティングポーズだ。

これこそが僕の真の戦闘スタイル・・・

その名も「月光の流星(ムーンライト・メテオール)」柔の奥義・・・受けてもらいます。

 

アインハルトさんは先ほどと変わらず突撃からの強打を浴びせようとしている。

強い一撃・・・だけど!!僕は後ろへと回避をする。

そう見せかけた行動に彼女は追撃をかける・・・

 

刹那、アインハルトさんが放った右腕の拳を僕は受け流し、

アインハルトさんの腹部に左拳のカウンターを浴びせた。

 

アインハルトさんはそれを受け後ろへ少し吹き飛ぶ。

今のはあたりが甘かったな。あんまり堪えてないだろう。

 

そう思うと僕は更なる追撃のためアインアルトさんに突っ込んだ。

 

 

 

 

私の最初の突撃に光留さんは分かっていたかのように反応した。

 

私は後ろへ避ける彼に追いつき最初の打撃を浴びせようとした。

しかし次の瞬間襲ってきたのは鳩尾への痛みだった。

 

「がっ、ぐ、ぅっ・・・・・・!」

 

最初の打撃を入れられたのは私のほうだった。

まさか直撃を受けるとは思わず少し動揺する。

 

そしてゆっくり冷静に状況を考える。

先ほどの私の一撃を光留さんはまるで水の様に受け流し、

左拳でのカウンターを浴びせてきた。

 

つまり殴る勢いをそのまま利用したクロスカウンター。

よけようと努力したからか、致命打にはなっていないが

まともに食らっていればここでアウトだったかもしれない。

 

これは相手の威力が高ければ高いほど効果があるはずだから。

 

それを瞬時に理解し体勢と呼吸を整えるために

私は体を後ろに下がろうとするが、彼はそれを許さない。

 

そのまま連続で殴打が来る。腕で防ぎつつ、

さらにそこから私は反撃のために左回し蹴りを見舞う。

即座に彼はバックステップで距離をとった。

 

私は攻撃を行うため彼の懐へと飛ぶ。

一撃を与えられただけで終わるわけには行きません。

 

 

 

 

(すごいな。判断も行動も早い・・・どれだけ過密な訓練をしてきたんだろう?)

 

僕はやっぱりという顔しながら少し驚いていた。

覇王流という古き流派をここまで使いこなす。

それは並大抵の努力ではできないだろうと・・・

 

放たれたアインハルトの右拳を僕は受け流そうとするが、

刹那、彼女の左拳が僕のわき腹を襲う。

 

受け流そうとしたところ、彼女はわずかに方向を変えて攻撃し

ずれたその攻撃が僕に直撃した。

 

「ぐっ・・・・・・」

 

かなり無理な姿勢から放たれているため威力はさほどない。

ただ僕から少しの隙を作るには十分だった。

 

アインハルトさんは僕の鳩尾を的確に打ち抜く。

 

「ぐあ・・・」

 

鳩尾への一撃はボクサーですら受けたくないところ、僕は苦しむ。

そこへアインハルトさんが追撃の打撃をさらに与える。

それは顔への連打・・・腕で防ぐがすさまじい。

受け流しつつエネルギーを体には蓄えていく・・・

 

「ぐ・・・」

 

今流れは完全にアインハルトさんに傾いた。

大きな会場で観客がいれば誰もがそう思っただろう・・・

でも・・・僕もここで終わるわけには行かない!!

 

「覇!!」

 

僕は掌を前へと押し出し彼女の鳩尾へとあてる。

一説によれば掌とは体中の気を一番送りやすい場所だという。

 

その当てた掌に一気に魔力を流す。

そしてその攻撃によりアインハルトさんは吹き飛ばされる。

 

「くっ・・・」

 

でもまだ終わらないよ・・・

僕は右手を手刀する・・・右手の手刀に魔力が集めていく・・・。

ある程度まで魔力がたまったとき、僕はそれを振り下ろした。

 

手刀による一撃がアインハルトさんを襲う。

 

「く、あ・・・」

 

よろけるアインハルトさん・・・よし、止めだ!!

僕は左手でとどめの一撃を食らわせようとする。

柔で溜めたエネルギーは十分。

 

僕は左手でアインハルトさんに殴りかかる。

 

だが、そのとき・・・

 

「ま、だです・・・」

 

パシッ

 

放たれた一撃はアインハルトさんによって払われる。

 

「なっ・・・」

 

「覇王・・・」

 

その後、彼女は足から練った力を拳に送る・・・

そして・・・放つ!!!

 

「断空けぇええええーん!!!」

 

放たれた強打・・・その一撃は僕の鳩尾に直撃し、僕の体は吹き飛ばされた。

受け流すこともできなかった。柔の奥義見せるって決意したのになぁ・・・

 

 

 

「あちゃあ・・・負けちゃったか・・・」

 

僕は立ち上がり埃を払うと、静かに彼女にそう告げた。

この勝負完全に僕の負けだ。

 

「とても心が高ぶる戦いでした。ありがとうございます」

 

「こちらこそ、覇王流・・・やはり一筋縄ではいかないか・・・」

 

ん?周りがやけに静かだな・・・

そう思った僕は姉さんがいる方向を向く・・・すると

 

「す、すごい試合でした!!」

 

ヴィヴィオ姉さんが大声でそう叫んだ。

 

「アインハルトさんとあそこまで渡り合えるなんて!」

 

でも割とすぐ負けちゃったけどね・・・

一応降参扱いだけど。DSAAじゃどうだろうか?

まぁDSAAじゃ女子のアインハルトさんとは戦えないんだけど。

 

「光留さんすごかったです」

 

リオさんありがとうございます。

 

「アインハルト相手にあそこまでやれれば大分いいほうさ

 対人戦は初めてだろう?」

 

「はい、研究所では基本的にシューティングとガジェットとの戦いでしたから」

 

「そうか・・・どうだ? これからもこの特訓に参加してみないか?

 お前ならもっと伸びると思うし、こいつらにもいい刺激になる」

 

「皆さんが良いと言うのならば、是非」

 

こんな楽しいことなら絶対にやらなきゃ損だ。

 

「決まりだな。というわけだ・・・お前ら訓練始めるぞ!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

返事とともに来年のDSAAに向けた特訓が始まった。

初めてながら自分もそれについていった。

僕は出ないけどね。

 

 

 

 

―深夜

 

 

 

「ふぁぁ・・・起きちゃった・・・」

 

わたしはそういいながら時計を見た。

まだ夜中の3時・・・まだまだ寝ててもいい時間です。

今日はいろいろ有ったからちょっと気持ちが高まっているみたいです。

 

「・・・とりあえずおトイレ行こうかな・・・」

 

そう思ったわたしはトイレに向かうためにリビングを通って行きました。

 

―数分後

 

トイレで用を足した後、再びリビングを通ります。

 

「すー・・・すー・・・」

 

ここにあるソファーで寝ているのは光留。

今日・・・あれ?もう昨日か・・・出会ったわたしの弟・・・

見た目年上の弟と言うのもどうなんだろう・・・?

 

正直に言えばまだ実感はわかない。

オリヴィエには兄弟と呼べる人はいたのだろうけれど・・・

Project Fで作られたわたしにはいないと思っていたから・・・

 

ふふ、思い出に耽っちゃった・・・

さてと、明日も早いしそろそろ寝ないと・・・

 

「・・・おかあ、さん・・・」

 

? 光留・・・今お母さんって言った?

 

見ると光留の顔はものすごく微笑ましい笑顔だった。

 

「お、と・・・さん・・・おか、あ・・・ん・・・」

 

夢を見ているのかな?お父さんとお母さんがいる幸せな夢を・・・

そう思っていたら光留の顔が突然ゆがみ始める。

苦痛に満ちた顔・・・悪夢を見ているような・・・そんな顔に・・・

 

「あ、あぁ・・・お母さん・・・お、とうさん・・・行かないで・・・」

 

お父さんとお母さんが離れる夢を見ているのかな・・・

わたしもなのはママやフェイトママと離れたら・・・

そんなの想像したくもない。光留のうわ言はまだ続く。

 

「・・・やめてぇ! リ・・・・・・やめ・・・」

 

!? なんだろう? なんだかまた違う夢を見ているの?

 

「破壊・・・・・・・・・と抑える・・・・・・・・・」

 

「光留・・・・・・」

 

「いや・・・リ・・・・・・い・・・」

 

そして涙を量目から流しながら再び光留はまた眠りについたようだ・・・

・・・・・・光留・・・起きているときはあんなに強そうだけど・・・

やっぱり・・・一人はさびしいんだ・・・

 

そう思いながらわたしは光留の頬に触れる。

 

「大丈夫一人じゃないよ・・・お姉ちゃんがいるから・・・」

 

今日この日から・・・わたしは・・・「相良光留」の姉となることを誓った・・・

 

 

 




※何度も書きますが、これは向こうで書いていたあとがきです。


皆様かなりお久しぶりです・・・
えぇ、知っている人は知っていると思いますが、
私、三作品も進めているくせにハーメルン様でもう一作品かいてるんです。
わたしってホント馬鹿・・・

というわけで久々更新ですが、
今回はアインハルトととの対決・・・そしてヴィヴィオ、姉になるです。
久々にこちらは書いたので少し無理やりぎみですが・・・
どうぞ!!


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