インチキギャンブラー古明地 (なちなに7172)
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入場

長続きしない


『必要なのは金と恐怖。それが効率よく手に入るのは...』

 

 

 

「賭場、ね。」

 

成人にもまだなっていないような幼さを感じる容姿。可愛らしい桃色のスカートとフリルの付いた水色のシャツ。胸の辺りにぶら下がっている瞳の様なチャーム。辺りを往来する人々の服装、スーツや黒のコート等落ち着きのある服を着ているのに比べあまりに場違いなその服装の彼女は酷く目立っているがそれを気にする質でもなかった。

 

半眼にて見上げる彼女の前には"カラス銀行"の文字黒塗りで描かれているビル群。非正規の手段...胡散臭い者から渡された...で手に入れた名刺を一つポッケから取り出し、その手で自動ドアを潜り抜ける。

少女は烏のロゴが付いた黒色の名刺を受付に渡した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あれは?」

 

「ただの小金持ちなギャンブラーじゃないすか。ガキのくせして金に困ってるんすかねー。」

 

「…。」

 

左目を縦に大きく貫く傷が特徴的な男、伊藤吉兆は一見客かと見間違える程行員らしくない行員を隣に、ヤンキーの様な風貌の赤みがかった髪を後ろに流してヘアバンドで留めている男を引き連れそうつぶやく。

 

行員の卵である男、昼間唯はまだ闇の世界に踏み込んでいなかった故にその雰囲気に気が付けない。

周囲は遠巻きながらもある卓の周りにたむろしその勝負を見守っている。緑のフェルトのシートが敷かれたテーブルは脂汗をダラダラと流す白シャツ中年の男と、その男と相対している成人しているか怪しいゆったりとした淡い色彩で着飾っているパジャマの様な服を着ている少女。この二人が囲んでいた。だが注目されている理由はその容姿ではない。不快度指数の塊と化している不清潔な男の黒チップ(100万)は27枚。それに対し少女の手元に置かれた黒色チップはたったの3枚。チップの数を比べれば圧倒的に少女の不利。しかしその場には言葉しづらい混沌とした暗雲が立ち込めていた。

 

「では再度ルールを確認いたします。

"タイマンババ抜き"はババ抜きにおける最後の運否天賦を再現したゲームとなっております。

両プレイヤーはチョイスとホルダーに分かれてもらいチョイスは手札を一枚、毎ラウンドシャフルするトランプの束から取り、そのカードをチョイス側の手札とします。ホルダー側はそのカードと同じランクのカードとジョーカーを手札にします。

例としてチョイス側の手札がハートの2だった場合、ホルダー側の手札はハート以外の2とジョーカー、って具合になります。

 

そしてそこまでの準備フェーズが終了するとラウンド開始。

チョイス側がホルダー側の手札を一枚選択しそのカードを自分の手札として取ります。もしそのカードが自分のカードと同じランクならばチョイス側の勝利。賭け金分を相手から奪います。しかしここでジョーカーを引いてしまった場合チョイス側の失敗として試合続行。チョイスとホルダーが逆転し先ほどの手順を行ってもらいます。

 

そしてここで勝負の肝となるのが絵札の存在。チョイス側は絵札を手札とした状態の時、ジョーカーを引いてしまった場合、チョイス側の賭け金は強制的に2倍に増額します。

さらにこの効果は5スロット本来賭け金の上限である4999万を超えても適用されます。それも流石に1億までが上限ですが。

ですのでもしチョイス側が絵札を手札としてしまった場合、互いにジョーカーを引き続ける間は手札のランクは変動しないので賭け金が倍々になっていきます。

 

ディーラーを務めている黒スーツの行員はそこで一息つき、現状の確認を行った。

 

「ですので今回の場合、通算10回に及ぶ絵札持ちにてのチョイス側の失敗が続いているので、両プレイヤーの賭け金は2の5乗、32倍となりますがよろしいですか?」

 

 

 

いいわけねえだろっ!!

 

 

 

「お前らも見てただろ!?こんなの、どう考えてもイカサマだ!十回もジョーカーを引き続けるとか…おかしいだろ!!」

 

咥内から唾を飛ばし激しい身振り手振りをし汗をまき散らす男はテーブルをドンと強くたたき傍に置かれたチップタワーがガシャリと音を立て崩れる。

 

だが男の弁は一般人目線で見れば的を射ていた。

直近10戦。その全てはチョイス側の負け、つまりジョーカーを渡しあうという結果になっていた。

この結果が起こり得る確率は1024分の1。さらにこの現象が起こりだしたのはちょうどチョイス側が絵札を手札として山札から引いた時から。男が口汚く不正を訴えるのも理解できることだろう。

 

「貴方がイカサマについて言及するんですね。」

 

「ああぁ?!なんの話だよ!話を逸らすなクソ餓鬼が!」

 

睡魔に取りつかれているように眠たげな瞳を携えている少女は興味なさげにそうつぶやく。その言葉に対して過剰に反応する男は誰が見ても図星を突かれていた。

明らかにこの現象は少女によるイカサマ。しかし観客たちは男の味方をしているわけではなかった。その実、少女が残りチップ三枚にまで追い込まれているのは男の手…イカサマによるものだった。

 

このゲームの手札はチョイス側が勝つたびに手札が山札から引かれそのカードを新たな手札とされるが、ジョーカーだけは変える必要がないためずっと同じカードが使われることになる。

その性質を利用し男はジョーカーに特製のガラスを使用した自分の眼鏡を通してしか見えない塗料をホルダー側になった際に裏面に塗り自分がチョイス側に回った際の圧倒的優位を確立していた。

実際、男がチョイス側に回った時の彼は常勝無敗。少女を勝負から降りさせない程度にチップを奪い続けていた。

 

この時(・・・)までは。

 

「確かにイカサマされているだろうというのは、まあ状況から見て確定的でしょう。しかしルール違反ではありませんので。今回禁止されているルールは電子機器の使用と故意に相手の手札を見る行為だけですから。」

 

ディーラーはあくまで仲介者。勝負にルール以上の事で首を突っ込む気がないようである。それは男が絵札が手札に来るまで少女に勝ち続けていた件についても同様。今回だけ何かと言うわけがなかった。

 

そして無法地帯が確約されたパッシブチート悪魔は勝負が始まって初めて無表情以外の感情を表に出す。嗤いだった。

 

「私が今回の勝負オールインしてるから300万。今回私がチョイス側で当たりを引けば、」

 

倍率32倍で9600万。地下行きは確定ね。

 

「黙れ!!クソクソクソ俺のイカサマに気が付けない馬鹿の癖にイキんじゃねえ餓鬼ぃ!!」

 

「貴方がチョイス側の時、貴方が私の二枚の手札から一枚とったんでしょう。私がイカサマする余地がないわ。」

 

少女の言は全て正論。図星も突かれた上に論破されっぱなしで恥ばかりが積み重なる。だがあまりに強い怒りと恥は逆に男は冷静さを取り戻させていた。

 

(落ち着け…。確かに今は不味い状況だ。この10回ずっと続いてるジョーカー渡しは絶対この餓鬼の仕業なのは間違いない。どんなイカサマをしたら僕が選ぶ札を予めジョーカーにしておくのか、まったくわからないけど…、結局僕がここで勝てばすべておじゃん。この餓鬼の残高じゃ絶対9600万は払えない。僕のイカサマはたぶん見破られている、んだろうな。これもどうやってるのかわかんないけど、ペアのカードに付けたはずの印がジョーカーについてるし…。)

 

だが男が末に生み出したのは病的なまでの狡猾さなどではなくただの現実逃避だった。

 

(でも二分の一で僕の勝ち!!この面だけが無駄に良い餓鬼を地下送りにして僕は9600万ゲット!!そしたらこんなうざったい戦略使って僕を地下送りにしようとしたこの餓鬼を買い上げて僕のペットにでもしてやるんだ。そしたら蹴って殴って僕のを擦り付けて、)

 

「はあ…。さっさと終わらせましょうか。」

 

冷静になったり怒気をまき散らしたり興奮したりいい加減付き合いきれなくなった少女は興が削がれたのか笑みを消し手早くカードを片手に持ち意識を男の手にある二枚のカード、ではなく、

 

(右引くな右引くな右引くな右…)

 

「左ね。」

 

ピッと手早く引きランクを確認する。両手には同じカードがあった。

 

「はァ…?なんでッ…。」

 

古明地様の勝ちですね。では賭け金の32倍、9600万が軍資金に追加されます。まあ、これ以上勝負を継続することはできないですが。」

 

「ふ、ふざけるなああ!!インチキだこんなの!!たった一回の勝負で特別融資を受けても払いきれない額になるとか、どう考えてもおかしいだろおお!!」

 

引きずられていく男を傍目に少女は軍資金を流し見する。まるで興味がない様子だった。

 

「…あの女をうちで囲いたいな。」

 

「伊藤さんそんな趣味あったんすか。」

 

「金に興味ない人間は金よりも力が強いからだ。」

 

正式に自分の班員になったら昼間を殴ることをまず決め、次に理由を話す。

虹彩の中まで真っ黒の瞳はじっと少女を見ていた。




こういうさっくり系小説書いてみたかった。

[タイマンババ抜き]
チョイスとホルダーに分かれてそれぞれ手札が1、2枚配られる。双方とも同じランクのカードが配られホルダーにはジョーカーも渡される。
チョイス側がホルダー側の手札を一枚選択しそれを手札に加え同じランクならチョイスの勝利、ジョーカーなら失敗とし役割を交代。チョイス側が勝つまで繰り返され続ける。
ただし、絵札の場合、プライドが高いのでジョーカーに騙されたと知った彼らは自分の(チョイス側の)手札を倍増する。
ちなみにチョイス側の引いた手札がジョーカーの場合ジジ抜きに変わりジョーカーをホルダーから引っこ抜かなければならなくなる。ホルダー側の手札は適当なランクのカードとジョーカーになる。


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4リンク

ジャンケットバンクの二次創作もっとでてほしい


「賭博口座?」

 

「ああ。4リンクとやらに上がったら勝手に作られるんだと。こっからの賭けは全部そっから金が落ちるから札束やらチップやらをわざわざ用意する必要はないって話だ。」

 

これを渡すのが新人の仕事なんだとよ。昼間はそう愚痴るようにつぶやきガシガシと頭をかく。

目の前の少女…古明地さとりというらしい…が現在住んでいるらしいマンションの一室。たいして高くもない金額だが駅から自転車五分とそこそこに近く立地も良い。

 

だからこその違和感。そんな普段使いにぴったりな持ち家であるはずなのにまるでつい先日から住み始めたかのように内装がなく家具もテーブルと椅子以外まるでないため昼間は少し困惑していた。

 

(おいおい洗濯機もないとかどうなってんだこの家は?…あり得ないとは思うがまさかな。)

 

何の根拠もない突飛な推測ではあるが、昼間にはそれがまるでギャンブルするためだけ(・・)に用意された住居のように思えてならなかった。

 

「賭けられる金額は5000万から1億。すげー額だな。そんな金あったら俺ならもうとっくにハワイに行ってるだろうな。」

 

「そう。」

 

相変わらず眠たげな瞳を昼間に向けず、テーブルの上に置かれているマグカップに注がれたコーヒーを上品に少女は啜る。容姿は子供のようだが所作は大人顔負けだった。

 

「アンタ、あんまり金に興味持ってないんだろ?なんでそんな奴が賭場なんかに来てんだ?」

 

伊藤主任…最近ボスと呼び始める事にした伊藤吉兆によればこの少女はまるで金に興味がないらしい。疑っていたわけではないがそれが本当であることを知った昼間はその事に疑問を持っていた。この時の昼間はまだ"特権"を知らないがそれを抜きにしても当然の疑問だろう。

 

「…貴方、昨日の最後のゲームで私を見てましたね。」

 

「よく知ってるな。うちのボスがお前の事注目してたからな。」

 

「きっと驚くだけで恐怖はしなかったでしょうね。」

 

はあとため息を一つ付きコーヒーメーカーの前にもう一つのコップを置く。一応昼間を来客として扱ってくれるようだ。

 

「お金は二の次よ。どうせアイツがいればいくらでも稼げるだろうから。」

「それよりも重要なのは次のゲームよ。何日後にあるんですか?」

 

「対戦相手は気にしないんだな。明後日の2時だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?…ああ、来たか。ついてこいよ。」

 

「ええ。」

 

あっという間に試合当日。銀行入口にて古明地を待つ昼間は来るまでの間暇潰しにポコ○ンをしていたが二の腕叩かれる。横を見れば自分の目線より一回り小さい身長の古明地がいた。

 

「緊張の欠片もなさそうだな。」

 

「そうかもしれないですね。自分の気持ちは鏡を見ても解らないですから、私にはわかりませんけど。」

 

会話ができているようで話が合わない。だが昼間は特段気にした様子もなくずんずん歩幅の小さい古明地を置いて先へと進む。

フロントは顔パスなのか受付もせず素通りしエレベーターに乗り込むよう昼間は親指を向ける事で促し3階が押される。

降りた先はなんの変哲もない廊下。途中の扉の前で止まり昼間はノックもせずノブを回し扉を開けた。

 

「ボス。連れてきました。」

 

開けた先には二人の男と高級そうな質感のテーブル。そして巨大なテディベアがあった。

二人のうち、一人は昼間と同じく賭場で見かけた左目に大きな傷跡があるのが特徴のヤクザのような気風の男。そしてもう一人はキッチリとしたスーツを着て眼鏡をかけたいかにも真面目そうな男。彼が今回の相手のようだ。

 

「…子供?」

 

「一昨日のTHE・賭博場のようなところでゲームするんじゃないんですね。」

 

さとりには少々背が高い椅子を引き座る。対面の男のように胸の少し下辺りに天板があるのに対してさとりは肩辺りにきている。対戦相手に子供だと思われるのも仕方のないことだろう。

 

「…僕は久保田宗次(くぼたそうじ)という。君は…」

 

「古明地さとりよ。予め相手は決まっているのね。」

 

さとりは自己紹介をさらりと終えこの部屋に来て早々に4リンク初戦を迎えようとしていた。

 

「まさか、今回が4リンク初めての試合なのか?」

 

が、対戦相手である久保田はまだ会話を続ける意思があるらしくゲームは始まらない。さとりはめんどくさそうに昼間や伊藤に目を向けるが都合の悪いことに彼らはプレイヤーの会話を尊重するらしく話を進めてくれはしない。

さとりの誰に言ってでもないつぶやきを拾い久保田はピクリと眉を顰めた。

 

「そうですね。せいぜい初狩りされないゲームが来るよう祈らんとするばかりですね。」

 

「君はここがどこだがきちんと理解しているのか?軽い気分でゲームに臨んでいるんじゃないのか?」

 

語気を少し強めて久保田は尋ねる。その言葉はまるで耳を貸さない子供に言い聞かせるかのようなものだった。

 

「理解も何も賭場でしょう。賭場でお金を稼ぐために貴方も来ているんじゃないですか?」

 

「いますぐ降りるべきだ。」

 

久保田の発言の後に静寂が残る。さとりは耳を疑う発言をした男を見つめてみるがいたって真剣そのもの。煽るような表情でもなくただ真面目にそうさとりに諭していた。

 

「君はまるでわかっていない。ここを金だけを賭ける場だと勘違いしている様じゃ、すぐに全てを失うぞ。」

 

「特別融資の話ですか?5スロットで会うディーラーほぼ全員に嫌と言うほど教えられましたが。」

 

「昼間。4リンク(四体満足)のペナルティについて教えてないのか?」

 

「あー…。」

 

すっかりと忘れて気まずそうな昼間を外野に、久保田は敵に言うようなことではない言葉をさとりに投げかけていく。

 

「五感の喪失。酷くて四肢欠損もあり得ます。この賭場で失うのは金だけじゃない。それを理解していないならここですぐにでも降参するべきだ。」

 

さとりは試合をする前にも関わらず使うと思っていなかった抑えているズルの力を少し緩める。

勧められた内容、それが「楽に勝つ。」なんて低俗な思いからではなかったと知り心底さとりは呆れ果てた。なんでこんな人間がここにいるんだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は汚い人間だ。それが大人になったからか、それとも僕自身がこの世界に汚されてしまったからか、わかり得ない事ではあるが。

大人は子供のころ大事にしていた「人のために」を忘れて自己にのみ楽をさせようと、そのためなら他人をいくら蹴落としてもいい。そんな考えが当たり前の様に脳髄に染みついている。

 

それは僕も同じだ。

田舎生まれの僕は近所の高校から東京の大学に出てそこでたくさんの‟希望”を見た。何かができるはずだという漠然とした希望の観念…。

瞳に夢を宿し社会に出た僕は揉まれて擦れて破れて捨てられて埃色に汚れていった。

もう何を思ってあんなにポジティブに生きていたのかわからない。

これが社会なんだ。僕と同じようにゴミカスになっている人間が上から下までたくさん詰まった会社を見て僕は悟った。

だから僕はそんなゴミ箱の中の生ごみ共から臭いを放たせないよう金を奪う事にした。この賭場に居る人間は特に臭くゴミを生み出す温床になっている。何人ものゴミの指を切り落とし足を切り落とさせ一部感覚をこそぎ落とす。その過程で得た金は全て養育施設に寄付し子供たちが清く育つよう願った。

 

そう、子供は違う。きちんと正しく世話し羽ばたかせれば大いなる夢と優しさを兼ね備える事ができる。彼らの起こす不祥事は愚かさと正しさの分別がついていない故の事象に過ぎない。

だから彼らはもっと大切に育てなければいけないんだ。万が一にも子供のうちから不良になんかさせてはならない。

 

だから子供の君はこんな所にいてはいけないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「顔合わせも済んだようだな。今回のゲーム、【老いたテディ】を開始する。」

 

「…君が降りる選択をしなかった事には落胆していない。正しい道に戻すのは正しい大人の責任だ。」

 

「言っても無駄でしょうけど、子供扱いしないでほしいわね。」

 

テディベアの瞳は幼子のようにキラキラと光っている。




ゲームを考えるのが一番ムズイ。


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