ゲーム実況者 百合園セイア (シフィ)
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【ポムワールド】#1 話題作を遊んでみる。【ミレ鯖】 その1
次の生放送(3/24)に間に合うかわからなかったのでひとまず区切りの良いところまでで投稿しています。
さ え お ・ライブ
#生シマエナガ #ミレ鯖
【ポムワールド】#1 話題作を遊んでみる。【ミレ鯖】
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「やあ、予告時間より遅れてしまってすまない。
テストプレイはやっておいたのだが、サーバーへの接続に少々手間取ってしまってね。他の参加者に確認してどうにか接続できた次第だ。
PvEの競争性が低いゲームと聞くし、急ぐ必要もないが冒頭で時間を使う必要もない。
焦ることは何の役にも立たないとは言うが……ん?」
恒例の
かわいい
今週入って3回目は多くない??
なんか喋ってて草
セイア様のお口
聞こえない、何か言ったの? 俺のログには何もないな
スパチャマシーン来た
初見です。声が聞こえません。
すULT私は聞こえますが? 皆様鍛錬が足りないのでは?
次の生放送では声が付くって祈ってる
「……またやってしまった」
ソフト側での制御ではなく、ハード側で音声の操作をしているから頻繁に忘れてしまう。
これでも、配信前には指差し確認を怠らないようにして、注意しているつもりだ。
しかし、まるでミュート芸をすることが運命付けられているかのように音声を入れ忘れる。
白いゲーミングデスクに備え付けられた音響リモコンに触れ、ミュートを解除。
「……やあ、ようこそ、私の配信へ。
私の狐耳でも見て、どうかまずは落ち着いて欲しい。
うん、
仏の顔もと言うように、謝って許してもらおうとも思っていない。
……言い訳をするつもりはない。ひとえに私の学習能力不足に他ならない。
……しかし、一つ言わせて貰うなら先ほどまで電話をしていてね。それが原因というわけではないが、一端を担ったのだろう。……はぁ」
お声聞こえた
しょんぼり助かる
耳助かる
うおおおおお! 耳へにょだああああ!
可愛い
音量、ワイプ共に問題はありませんよ。
すどんな時にも紅茶をまだ聞こえない
シマエナガさんの声好き
¥5,000
「そうだね、次こそは。
……さて、本題に戻ろうか。今回遊ぶポムワールドについて詳しくない視聴者もいるだろう。
ショップのレビューにこのゲームを一言で表した文面があってね。パケナの伝説 Breath of the ALK Call on Craft Impactというものだ。
聞き覚えのあるゲーム名をファミレスのドリンクバーのように混ぜ合わせて、奇跡的に崩壊することなくこうして話題作となった作品。
とあるゲームの開発に関わったことがあるが、好きな要素を気の向くままに掛け合わせても良いものができるとは限らない。
ゲームバランスの崩壊、要素のストレス化、バグの温床」
テイルズサガクロ……
1はね、2は好き
TSCの楽曲担当だっけ?
ポムワールドの案件ないなった
1が至高
サントラ再販してください! 何でもしますわ!
ポムワールドも少数精鋭だったっけ
TSCのゲームはともかく映画はクソ
あっ
すteacherこれ戦争です
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特定の人物を中傷するコメントは見つけ次第削除しますから、そのつもりで。 すどんな時にも紅茶を
火種がスパチャ満額なの嫌すぎ
TSCはいいぞ
「テイルズサガクロニクル*1が人を選ぶ作品であることは確かだ。それは個性であって、否定すべきものではないが……努力をやめる理由にもならない。先人に倣うことは成功への秘訣。そうだろう?」
金髪のアバターが初期リスである遺跡を抜け、どこか馴染みのあるデザインの二足歩行の猫やら超人気ゲームの最初の仲間にいそうなペンギンを見かける。
おもむろに拳を振り上げ、ペンギンをしばき、道中で拾った青いボールでゲットだぜ。
「……モキュロー*2はいないのかい?」
草
何にも言わずに御三家のペンギン殴り出したの怖くて泣いた
レジェウルでもモキュロー使ってたよね
いそう
68 55 55 50 50 42
似てはいるけどポッチャンではなくない?
かわいい
セイア様の鞄を独占したい
ペンチャマ強いけどすぐ先に、
ジュナイガーみたいなのはいる
「ジュナイガー*3、うん。ひとまずの目標はそのパケ……ポムにするとしよう。」
道中のポムを拾ったボールで乱獲、手持ちのポムが2桁に差し掛かる頃、崩壊した砦に幾人かが集まっていた。
筋骨隆々の白髪の男キャラ*4とやたらと胸の大きい桃髪の女キャラ*5に、華奢な金髪*6と赤髪*7の女キャラ。
それぞれが石や木など素材を集めたり、ポムと戯れ、木製の小さな拠点を中心に遊んでいる。
「し、ま、え、な、が? わあ〜! セイアさんだあ〜!」
「初顔合わせが
「ううん、イブキは久しぶりじゃないよ! だって毎日配信見てるもん!
えへへっ、セイアさん……じゃなかった、シマエナガさんもぱむわーるどやるの!?」
「愛嬌があり、察しもいい。皆が骨抜きになるのも頷ける。
イブキの言う通りこれからパムワールドで顔を合わせることになる。予定では1、2週間は連日の配信となるだろうから、配信だけではなくゲーム内で毎日会うことになるね」
「ほんと!? やった〜!イブキね?
「ふふふっ、シマエナガではなくセイアと呼んでくれて構わない。昔と違い名前を隠す必要もなくなったからね。
これも君がエデン条約締結に協力してくれたおかげでもある。君の優しさのおかげで私は姿を偽らずにここに立っていられるのだよ」
「なんだか、とっても褒められた気がするぅ〜!わぁーい!」
かわいい
おかしい、パンデモってゲヘナ生徒会だよね? 可愛く感じちゃう
セイア様と似たキャラメイク
このコメントは削除されました
可愛い
ミレ鯖ってゲヘナも参加してるのですわね
エッチなのはダメ! ◯刑!
調べたところ万魔殿と書いてパンデモニウムと読むそうで、品性に欠けます
「キキキッ。ティーパーティー*9の百合園セイアとあろう者が随分と貧相な身なりじゃないか。
それでは夜に凍えてしまうだろうが、見よ! この衣装を! *10白というのが気に食わんが、断熱性も高く、夜風を防ぎ、防御力は貴様の遥か上!
施政者とは身なりを整えてこそ……そうは思わないか?
すでにこの土地は我々
「今着てるの布の服ですし、そもそもこのゲームに対戦要素はまだなかったはずですけど……聞いてませんね」
なんだこいつ
やゲ糞*11
このコメントは削除されました
セイアちゃんも次のレベルでその服作れるよね……
ゴミみたいな土地ではしゃいでるの面白
「パケモン勝負ならいつでも受けて立とう。全く、これとエデン条約を結んだナギサの苦労が偲ばれるね」
はい……できればシマエナガさんにもご協力頂きたかったのですが……
すどんな時にも紅茶を
「しかしだ、この羽沼マコト様の偉大さを侮ってもらっては困る。
多少の確執など水に流そう、今この場でお前が跪き服従を誓うのであれば我々万魔殿に迎え入れようではないか! どうだ? 悪い話ではあるまい」
ポムワールドには
羽沼マコトのアバターである白髪の巨漢のネームプレートの下には万魔殿と書かれており、そのギルドに入れてやろうという招待なのだろう。
こういった場でなければ関わり合うこともない、参加すれば面白い絵が撮れるかもしれないが……
「遠慮しておくよ」
「なにぃ!? ば、バカな、イブキと一緒に遊べるのだぞ!? これほど貴重な機会を……! イブキから何度も話を聞いたから歩み寄ってやったというのに……!」
「歩み寄ってましたかね?」
「えっ……イブキと一緒に遊ぶの嫌だった……?」
「そんなことはないとも。複数のギルドに参加できるのであれば招待に乗ることもやぶさかではないのだが、ゲーム開発部との先約があってね。
どうだろう、心優しいイブキなら理解してくれるね?」
「そっかー、でもギルド? が一緒じゃなくても一緒に遊べるよね!」
「いいえ、イブキ、我慢する必要はないわ」
胸がとても大きい桃色髪のキャラが前に躍り出る。
昼間だというのに松明を掲げ、私のキャラの目の前に立った。
「サツキ先輩? どうしたのー?」
「トリニティに私たちが譲歩する必要なんてないもの、マコトちゃんも回りくどいことをするわね……それに、
「……? 参加者の名簿には載って……はっ!? キキキッ! なるほど、例の計画を今ここで実行するのだな!?」
「ええ、MKウルトラ計画。先日完成したばかりの出来立てホヤホヤ。初お披露目がティーパーティーの百合園セイアとなれば気合いも入るもの」
そう言い切ると、ボイスチャットに乗ってみょんみょんみょんみょんと何とも言い難い怪音波が流れる。
聞いているだけで頭が痛くなりそうだ。
「うふふっ! さあ……あなたは段々、万魔殿に犬のように服従したくなぁ〜る。おまけに私の配信にスパチャしたくなぁ〜る」
「耳が痛くなりそうだ、これを流しているのは君かい? 下賤で短絡的な策謀を巡らせるのは結構だが、人の迷惑というものを考えたほうがいい。
第一催眠術など、非科学的にすぎると」
「ウヴゥ〜! ワンッ! ワンワン! 」
「は? 」
くぁwせdrftgyふじこlp
¥3,000
pぉきじゅhygtfrですぁ
まじでうるさい
お耳伏せてるの可愛い
これネタでやってるの?
鳴き声が迫真すぎる
チャット欄の惨状に言葉を失う。
悪ノリであれば無言でお金を放り出す愚か者がこれほどいるということに、催眠術が効いたのだとしたらその効用に。
「ま、マコト先輩!? モニターに飛びつかな、わっ!?」
「ゲームをやっていただけなのに、まさかこんなことになるなんて! スクリーンショットを撮っている場合じゃありませんね、元宮チアキ、万魔殿の書記としてこのシャッターチャンスは逃せません! カシャ! カシャ! 」
「ひゃ〜!? イブキは飴さんじゃないよーっ!?」
「ああっ! それは限定版ムーに付いてきた大切なスピーカー! 口に入れるものじゃないわよ!? あ、あぁ〜……」
怪音波と共に重たいものが倒れる音が響く。
「……どうやら、たちの悪い冗談ではなく本気らしい。
私の勘はそれほど酷いことにならないと告げてはいるが、君子危うきに近寄らずとも言うからね。この場に残る必要もないだろう」
マップを開いて、道中にあったワープポイントを選択する。
イブキのことも心配だが、ここにいたところでできることはない。
立つ鳥跡を濁さずだが、挨拶もできないのは少し寂しくもある。
さて、ゲーム開発部との合流地点へ向かう道筋は……。
評価、感想、ここすきなど頂けるととても嬉しいです。
……でもセイアちゃんが実装されたら泣いて喜ぶので運営さんは早く実装して。中国語しか喋れないのセイアちゃんくらいだよ。この小説書く時に字幕実況って設定にするか迷っちゃったよ馬鹿野郎。
セイアちゃんへの怪文書等あれば感想に吐き出すか、一緒に小説を書いてくれ。
セイアちゃん配信者概念以外にも、ティーパーティーシェアハウス概念とか、セクシーセイア概念とか、バンジージャンプとか、ゲーム開発部セイア概念とかとかとか……妄想が膨らみそうなネタを書き連ねてくれると一緒にはしゃぎます、妄想に火がつきます。
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【ポムワールド】#1 話題作を遊んでみる。【ミレ鯖】その2
ブルアカアニメは先生も出てくるようで一安心ですね。
プロローグはやるのかな……?
追記
実装されませんでしたね……(3/24)
サプライズ実装逃したらいつ実装されるんだ……文化祭か?
さ え お ・ライブ
#生シマエナガ #ミレ鯖
【ポムワールド】#1 話題作を遊んでみる。【ミレ鯖】
チャンネル登録者数 〜〜〜〜〜人
ワープポイントから山を下り、湖のほとりに存在する開けた土地に辿り着いた。
道中でアースモス*1という巨大な象に襲われたが、直感で回避のタイミングはわかるからね。
然して問題とならなかった。
避けるのにコツのいる攻撃は私の苦手とするものだが、大振りであれば些事に等しい。
「あれがゲーム開発部の拠点のようだね。
モモイとのチャットではこの世界で一番立派な建物を作って待っている、とあったが
成程、確かに立派な、巨大な塔だ。
一面木製で窓もない変な塔だけど、装飾が何も施されていないのは建築中ということだろう」
縦に長い豆腐
初日にこの大きさの建物作るんだ
人間ぶっ殺しゾーンありそう
わたくしの慧眼が20階はあると見ましたわ
塔の上からパラグライダーに乗って藍色の髪のキャラ*2がほっほーい、と声を上げながら降りてくる。
パラグライダーがあることは知っていたが、作成するにはレベルが足りない。
建物といい
「ふっふっふ、セイアよ、よくぞこのドルマーガの塔に辿り着いた。しかし、この塔に入るにはゆきぐもの杖とつきのいし、勇者のしるしが必要じゃ。
でも、セイアはアリスの仲間なので問題ありません。パーティーを組めば入場用のアイテムは一つで良いということを学びました!」
「やあ、アリス。遅れてしまってすまない」
「大丈夫です、モモイもよく寝坊するので慣れてます!」
ピコン、とギルドに招待された通知が鳴る。
ギルド名は「勇者アリスと導かれし者たち」
ゼルナの伝説なり、ドルマーガの塔なり、ドラゴンテストなり……このゲームと同じようにゲームネタ塗れだ。
招待を承認してアリスのギルドに入る。
……思っていたよりメンバーが多い。私を含めて8名が「勇者アリスと導かれし者たち」に参加している。
「こっちですセイア、まだ作成中ですが、ドルマーガの塔を案内します!」
「ドルマーガの塔は固定なんだね……」
木製のドルマーガの塔の裏側ではポムたちが汗水流してあくせくと働いていた。
紫の鹿のポムは木を伐り、白い象のポムは畑に水を、道中でも見かけた二足歩行の猫のポムは装飾品を建築していたり様々な作業を行っている。
忙しなく動くポムと人の姿を見る限り、この人数を持ってしても仕事は山積みのようだ。
「ここでアイテムの生産をします、それと、あそこにあるお家はドルマーガの塔が完成したらお引越しする予定ですが、
みんなで最初に作ったお家なので残しておきたいなとアリスは思っています」
「バルコニーまでついた素敵な家だと思うが、確かにこの人数で住むには手狭だろうね」
視線の先にある小さな家から金髪の巨漢*3が姿を現した。ネームプレートには
「あっ、セイアじゃん! もー遅いよー、セイアがいない間にレベル10になっちゃったよ!」
「すまない、IPアドレスを打ち間違っていることに気づかなくてね……それでモモイは今何をしているところなんだい?」
「今? アイテムの整理中だったんだけど、めんどくさくて抜け出してきたとこ。
ユウカとケイがうるさくてさー、整理整頓は効率化の基本です。なーんて言っちゃってさ。拠点内ならどこでもアイテムは取り出せるんだしそんな細かいこと気にしなくても良いのに」
「理解不能。モモイ、訂正、ゲーム開発部の欠点はマイクロマネジメントを疎かにすることです。王女の見本となる貴方たちがその調子では見過ごすことはできません。
部室の掃除を疎かにした結果、ゴキブリが出た事を忘れたのですか?」
「げぇっ! ケイ!?」
塔の上からパラグライダーを使い、アリスと同じように藍色の髪の女キャラが降ってきた。
汚っ
ごきぶり、とは何でしょうか?
ミレニアムでゴキブリ出るのやばいでしょ
「その話を聞くと部室に行く気が失せるね。
ミレニアムなら自動掃除機くらいあるだろう? その、アレが出るほど汚れているのはどうなんだい。
不衛生にすぎるし、精神的にも肉体的にも悪いだろう」
「自動掃除機はタッチペン吸っちゃうし……で、でもでもゴキを見たのなんて1回だけだよ!?
1匹見れば〜なんて言うけど、あれ以来見た事ないし!」
「見つけたらアリスがお外に逃がしてます!」
「「えっ」」
「アリス? 」
その発言は何匹か見たことがあるということと同義で。
……黒光りする
アレを殺さずに逃す善性は美徳であり賞賛されるべきことだが、由々しき事態である。
「……整理整頓をする理由が見つかったようだね?」
「ゲーム内の掃除じゃなくて部屋の掃除の方がしたいよっ!!」
部屋の汚いゲーム開発部とアイテムの整理を終わらせて、自己紹介のためドルマーガの塔の一室に私、ユズ、モモイ、ミドリ、アリス、ケイ、ユウカにコユキと8人のメンバーが集まった。
外観に対して内装はある程度整えられており、食卓らしき長方形の机に、幾つかの椅子、貴重品の収納された棚などが揃っている。
「では、パーティーの新たな仲間を紹介します、踊り子兼占い師のセイアです!」
「セクシーセイアですまない」
ゲーム内で万歳をするエモートを実行し、ワイプに映るように腕を頭の後ろに持ち上げ、腰をセクシーに捻る。
さらにウインクをカメラに向けてして見せるとチャットが熱狂に包まれた。
えっっっっっっ
えええええっちなのはダメ!!! 死刑!!!!! 犯罪!! エッチなのダメったらダメ!
鼻血でてきた
えっっっっ
かわいい
¥5,000
¥6,900
〜〜時代後期に海祇湾の日比谷入江に面する小地名として現れ(武蔵国豊島郡内)、そこに秩父氏の一族が移り住んで江戸氏を名乗り勢力を伸ばし、江戸郷と呼ばれることとなった。
大胆すぎます……!?
すどんな時にも紅茶を切り抜き不可避
ベッドに押し倒して、まるで今にも◯◯◯をしそうな体勢ですね♡ クリームパイ
うっ、ふぅ
「あっははははっ、せ、セクシーセイアw 腕上げてるだけじゃん」
「ふむ、配信では大好評なのだけどね」
「ええー?」
あの一瞬で数十万を稼いだと思うと金銭感覚が狂いそうだ。
「そのくらいなら私だってできますよー、セクシーコユキ〜、
あっ、先生スパチャありが……たすかる? や、やっぱりあの本といいそういう趣味……!?」
「せ、先生!? なんで投げ銭を、交際費だから、じゃないです! そんな理由で落ちるわけないじゃないですか! それにあの本って一体何の話」
「えーっとあれをバラすのはちょ〜っとまずいんじゃないかなーと思うんですよねー……」
「配信を見ていなかったのが口惜しい。絶対良い資料になったのに」
「すごい、もう切り抜き上がってる」
「早っ、えっ? 待って1分も経ってないはず。あの一瞬で動画にしたの?」
「セクシーアリスです! (万歳エモート)」
「王女、はしたないです。……はい? 私の万歳も見たい? 何を言っているんですかこの大人は」
もしや全窓*4しているのかい? 如何にも先生らしいが……
他の配信でも同じようにスパチャしているのであれば懐事情が心配になるね。
「これじゃ収拾がつかないじゃないの、私に言ってくれても良いのに……
コホン! 何度かお会いしたことがありますし、自己紹介は不要かもしれませんが、セミナー*5の早瀬ユウカです。今回のミレ鯖 ポムワールドの管理人も兼任しています。
それでセイアさんは何かやりたいことはありますか?」
「まずはジュナイガー、間違った。フェザリオ*6の捕獲をしたくてね。そのためにもレベル上げに励もうと考えている」
「橋の向こう岸にいるクラスター爆弾を撃ってくるポムね。近場だしレベルさえあれば簡単に思えるけど」
「に・は・は・は・は! *7そういうことなら私に任せてください!
成功すれば一攫千金、万事解決の狩場を知ってます!
セイアさんってゲーム上手いんですよね? ならきっといけちゃいますよ!」
「ターン制のゲームなら負けたことがないね。アクションゲームは」
「なら大丈夫ですね、こっちでーす! 早く来ないと置いてっちゃいますよ〜っ!」
そう言い残し、ピンク髪の華奢な女キャラが部屋を飛び出して行った。
了承したつもりはないのだけどね……まあいい、これまでの経験からも、そして私の直感も着いていけば撮れ高があると囁いている。
行ってくると挨拶を残し、コユキの後をついていくことにした。
「行っちゃった。このゲーム一攫千金みたいな狩場あったっけ? ポムの乱獲くらいしかなくない?」
「うん、それにあの方向って……アースモスの……」
数分後……
「……あれ? セイアさん? もう終わったんですか? 早かった……あの、装備はどうしたんですか?」
「見ての通り、と言ったところだ。三途の渡賃に取り上げられてしまってね。ユズ、予備の装備があれば貸してもらいたいのだが」
旅立つ前に装備していた弓や服は死亡地点に落としてきてしまった。
持っているポムは落とさない設定なのは幸いではあったが、これからの展開に装備は必須だ。
裸一貫であの巨獣に立ち向かうのは無謀と言わざる他ない。
「私のでよければ喜んで、布の服と三連弓ですし、セイアさんのレベル帯ともあっていると思いますから。
……やっぱり、アースモスに挑んだんですか?」
「うん。一撃でやられてしまったよ。逃げる分には兎も角、立ち向かうには慣れる必要があるね。
コユキもそろそろ帰ってくる頃合いだと思うが……」
近くにいたアビドスの生徒も巻き込んでしまったし、到着時間は少し変わるかもしれない。
「わかりました。とりあえず装備を渡すのでついてきてください」
「恩に着るよ」
「うあぁああああ━━なんで━━! *8」
「ひぃいいん! たーすーけーてぇー!! ホシノちゃーん! *9」
「予想はしていたが、酷い有様だね……」
広い平原の先で、2人のキャラクターが巨大な象のポム、アースモスに襲われている。
巻き起こる竜巻と衝撃波を避け、必死にこの塔へ向かって逃げている。
一緒にいたアビドスの面々はいなくなっており、生徒会長であるユメだけが生き残ったようだ。
こっち来てるwwww
草
残当
こっち来んな
草
MPK? oh,bad manner
これヤバくない?
「アリス知ってます! あれはトレイン*10です!」
「そうだよ、アリス。キヴォトスでトレインは恥ずかしいことなんだよ!」
「そんなことより、このままじゃまずい。このルートだと塔にぶつかる。敵対ポムの攻撃は建築物にも当たるから……」
「塔が壊れるってこと!? ダメよそんなの、折角みんなで作ったのに!
コユキ! こっちに来ないで!! 」
「なんてこと言うんですかぁ!? ユウカ先輩の鬼ぃ! 悪魔ぁ! 体重100キロ! 」
「体重100キロなのっ!? 」
「100キロじゃないわよ!!!」
デブじゃん
※ミレニアムの生徒データが流出する事件があった際、セミナー会計 早瀬ユウカの体重が100kgであることが判明した
草
解説助かる
体重100ってすごいね
ユウカさんとは何度も会っていますが、そのようには見えませんでした
すどんな時にも紅茶を紅茶さんがそう言うなら……
晄輪大祭*11で走る姿を見ましたが、確かに100kgはなさそうでしたわね
100kgだった方が面白いのでヨシ!
「……これ、配信してますよね?」
「アーカイブにはこちらで訂正の字幕をつけておこう。それで問題ないかい?」
「ありがとうございます、……後で叱っておかないと」
気がつけば、巨象は塔のすぐ側にまで迫ってきていた。
竜巻が大量のヒットエフェクトを残し、外壁のHPを削る。
一刻も早くあのポムを引き剥がさなければ拠点は滅茶苦茶にされてしまうだろう。
「ボス戦です!」
「……アリスちゃん?」
「アリスはあの象を一目見た時に、いつか倒すと決めていました。
序盤の負けイベントに勝つことはとても難しいですが……今のアリスには仲間がいます!
戦士のモモイ、僧侶のミドリ、武闘家のユズ、魔法使いのケイに商人のユウカと遊び人のコユキ。そして占い師で踊り子のセイアもいれば無敵です!」
「
「お姉ちゃん、そろばんじゃなくて電卓……っぷ」
「ぷっ、あっはははは! わ、笑わせないでよ! 電卓で殴るユウカっ、あははっ! 」
「モモイ? ミドリ? 」
「「ひぃっ!?」」
2人の悲鳴と共に、外壁が破壊された。
外壁の隙間から巨象が姿を現す。
「……やあ、さっきぶりだね」
画面上部に表示されるlv38 アースモス HP5000という文字。
私たちの中で1番レベルが高いのはlv16のユズくんだが、ダメージは1桁しか通らない。
しかし、最低でも1ダメージは入る。
つまり5000回攻撃してしまえば倒せるというわけだ。
アビドス生徒会長のユメを含めて9名もいれば勝つことは容易だろう。
「行きましょう!」
「に・は・は! チョロいチョロい! ばぁん!」
「わかりやすく調子に乗ってるわね……」
「えー? だってハマってますよ? こんなの足を踏み外して落っこちない限り、わぁっ!? 」
戦闘用に設置した足場が破壊され、コユキが下に落ちた。
そのまま竜巻に巻き込まれて即死。
わかりやすくフラグを回収したね……。
「ああっ、コユキちゃーん! って、私の足場も……ひぃん」
「こちらに飛び移りたまえ。矢の貯蔵は問題ないかい?」
「セイアちゃんありがと〜、矢はえっと、50だけど
「そうか……しかし、悪かったね。私たちの戦闘に巻き込んでしまって」
「ふへへ〜、いいよ〜楽しかったもん!」
他のみんながやられちゃったのは残念だけど、と溢す。
ユメ以外のアビドスの生徒はやられた地点に向かい、アイテムを回収してからこちらにやってくるとのことだ。
アースモスの残りHPは1000を切った。
拠点の外周に張られた壁はほとんど壊されてしまったが、塔本体への被害は微小だ。
危なげない勝利と言っていい。
「いっけえ! ブルーボール!」
モモイの投げた最もランクの低い捕獲用のボール*12が、アースモスにぶつかり、弾かれる。
「お姉ちゃん、早すぎ。もっと削ってからじゃないと捕まらない」
「やってみなくちゃわかんないでしょ? まあダメだったんだけどさ。
あいつを捕まえればこのサーバーで最強になれると思うんだよねっ
捕まえるのは私だからミドリはボール投げないでよ?」
「やだ。そもそもお姉ちゃんのポムは全滅してるし、この中で1番活躍してない」
「はあ!? コユキよりぜーったい活躍してるよ! まだ一回しか死んでないし!」
「なんで私に飛び火したんですかっ!?
ふん、別にいいですよ〜、ユズのチェストからイエローボール持ってきたので。
これでアースモスだってイチコロです。にははははは! 」
普通に泥棒じゃん
草
すULTイチコロ(ゲット率6%)
あのUZQueenのアイテム盗むとか猛者だろ
このコユキという人はゲヘナ生ですか?
ちょくちょくいるポムワールドガチ有識勢はなに?
「ボールがないと思ったら……パスワードかけてたのに*13」
「あんなのちょちょいのちょい、ですよ」
「コ〜ユ〜キぃ〜! 今すぐユズに返しなさい! 」
「ひっ、な、なんですか? これ終わったら返しますし、ギルドの持ち物は共用なんですよね!?
私は悪くないです! わかるようなパスワードかけておく方が悪、
……あの、ノア先輩? その顔で背後に立たれるの怖いからやめてください……」
コユキからアイテム袋が落ちる。
内容を見てはいないが、恐らくユズのイエローボールだろう。
倫理観の薄い子だとは知っていたが、同居するとなると少々厄介だね……
塔の中に隠し部屋を作るべきだろうか。
「あ、あの。ただの消耗品ですし、誰が投げても結果は同じなので……返してもらわなくても大丈夫ですっ」
「ダメです、前にゲーム開発部のみんなでバイトをした時にユウカから聞きました。
そのボールはユズが頑張って集めたものなので、ユズが使うべきです!」
「アリスちゃん……」
「その通りだよ、ユズ! 私たちがあの象を削るから、ユズはそのボールであいつを捕まえてよ!」
「うん。部長が1番強い方が私たちも燃える」
「合理的な判断です。倒してしまっては捕えることができません。その点、ユズの反射神経であれば確実なタイミングでボールを当てることができるでしょう」
「……わかった!」
私たちの配役は決まった。
ユズがアースモスを捕まえることができるよう、ギリギリまでHPを削ること。
隣に立ったユメと一緒に弓を構え……
遠くから駆け寄ってくる人影が見えた。
「ふっふっふ、いいねっ! 年になるとこういうのに涙脆くてねえ……私にもこんな時期があったなあって……」
「うへ、ユメ先輩はまだそんな年じゃないでしょー?」
「ホシノちゃん! それにみんなも!」
「ん、でも留年してるから、この中じゃ1番年寄り」
「ひぃぃん……年寄りは傷ついちゃう……」
「あはは……来るタイミングはもう少し後の方がよかったでしょうか?」
「いや、構わないよ。ただ、挨拶は待って欲しい。後少しで我々の仇が捕まりそうだからね」
アヤネくんの質問にそう返し、目の前の仇に視線を戻す。
アースモスは自らの死期を悟ったのか、最後の抵抗だと言わんばかりに暴れ回る。
拠点のポムたちが吹き飛ばされる中、矢を当て続けじわり、じわりと真綿で首を絞めるように体力を奪っていく。
「今っ!」
黄色いボールがアースモスにぶつかる。……残りHPは24。
状態異常にもかかっていないし、これ以上ないタイミングだ。
ボールから飛び出した瞬間に倒してしまわないよう、出しているポムを手持ちにしまうようにモモイから指示が飛ぶ。
ペンチャマを手持ちに戻して事態を静観する。
捕獲確率は6%。ボールが2度揺れれば私たちの勝利。
揺れる。1度目。
効果音と共に、ごくりと唾を飲み込む音が聞こえそうなほど、空気が緊迫する。
……ボールからアースモスが飛び出す!
「次っ!」
その巨体が地面に着地するか否かという瞬間に、また黄色いボールの中に収まる。
ああっ
惜しい
投げ直すのはっや
「ユズっ、あと何個!?」
「3個。グリーンはたくさんあるから大丈夫」
……一度も揺れずまたしても飛び出す。
「まだっ!」
……揺れる。
そしてもう一度、揺れた。
「やったっ!?」
「うっそだあ! 豪運すぎでしょ!? 6パーですよ、6パー!!」
¥3,000
うおおおおおお!
っぱUZQueenですわ
なぜか先生から哀愁を感じます……
すどんな時にも紅茶を
「ユズっ、早く見たいです! 絶対強いです!」
「うん、ボックスから出してみるね」
そう言って戦闘用に組んだ足場からゲーム開発部の5人は立ち去る。それに追従するようにユメとアビドスの面々が離れていった。
……これで一区切りだろう。
大量の経験値も手に入って1つレベルが上がった。
「ふう……コユキ?」
「は、はい? な、なんですか? あの象も捕まって、一攫千金、万事解決だったじゃないですか!
私の言った通りだったでしょ? そ、それとノア先輩もそろそろ離れて欲しいな〜って。あっ、すみません。ごめんなさい。私が悪かったのでその顔はやめてください。
……はっ、せ、セイアさんなら私の事見捨てないですよね!? そうですよねっ!?」
「君の所業は目に余るものがあるからね、私のアイテムも取られかねないし、叱られた方が君のためになるだろう。
それと、占い師として一つだけ。
コユキがあのボールを投げていた場合、アースモスは捕まっていなかったよ」
「ぐはぁっ!? 」
「では、コユキと私は少しの間離席するので、ゲーム開発部の事をよろしくお願いしますね」
「ああ、任せるといい」
2人の姿が消える。
ログアウトしたのだろう、少しの間とは言っていたが少々長引きそうだね。
コユキがボールを使っていたら捕まらなかったのは本当?
すteacher
「……さあ? どうだろう。予知ではなく、ただの直感だからね。
私がただ、そうであれば良いと思っただけなのかもしれない。当たるも八卦当たらぬも八卦と言うからね」
これで一旦一区切りとなります。
まだまだ書けそうなので気が向いたら、評価がどえらいことになるか、要望があれば続きを書こうと思っています。
この世界の世界線は作者の「ラスボスが増えてるブルーアーカイブ」と同一の世界線なので、気になる方はどうぞ。ーあっちは前半部分書き直したいんですけどね……
https://syosetu.org/novel/321966/
……まあ、まだ原作開始前でユメ先輩もケイも出てこれてないんですが。
とりあえずセイアちゃんを実装してくれ、実装祈願小説とかいうタイトルを実装記念小説にさせてくれ……
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