東方怠惰人 (栗ンプ)
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プロローグ

よろしくお願いします。とりあえずプロローグからどぞ!(^^)


ps 文章を付け足しました。


「ん?」

 

目が覚めると、全く知らない場所に居た。

 

「ふぁ〜、ん〜……ここどこだ?」

 

辺りを見回すと最低限の家具、そして真ん中にコタツがあり上にミカンとポットがある。どうやら俺はコタツの中でいつの間にか眠ってしまっていたらしい……いやいや待て待て、俺ん家にコタツなんてあったっけ? と言うより今は夏じゃ無かったか?

 

…とりあえず昨日の事を思い出そう。確か連れと遊んで、時間も時間だったから自転車に乗って帰ってたら車が横から飛び出してきて…そこから先が思い出せない。

 

「てか思い出せないって事は車に轢かれたか?だとしたら記憶が無いのも頷けるけど。」

ガラッ

すると突然障子が開いた。

「それはワシが説明しよう」

音がした方へ目をやると障子の先には長い髭を生やし杖を持った白髪の老人が立っていた。

 

「あんた誰?」

「人に名を聞く時はまず自分からじゃろ?」

「ん〜、それもそうだな、俺は嵐間朱人(あらしまあけひと)

よろしく」

「嵐間朱人か、ワシは神じゃ」

「……は?」

「じゃから、神じゃよ。とりあえずコタツに入りながら話そう、ミカンもあるしの」

 

そう言って俺の前に座ってよっこらせと言いながらコタツに入る、てかいきなり何を言い出すんだ、この爺さん。

 

「あ、信じて無いじゃろ? 一応この部屋もワシが作ったんじゃがな。」

「へ〜この部屋じぃちゃんが作ったのか、なかなかやるな」

「うむ、そうじゃろ? ってこんな雑談しとる場合ではなかったの。おぬしが何故ここに居るかじゃったな」

「あ〜そう言えばそうだったな、で? なんで?」

「実はのおぬしは車に轢かれて死んでしまったのじゃ。」

 

あ〜やっぱ轢かれてたのか、しかも死んだってマジかよ。

 

「そっか〜残念だな、まだ童○すら捨ててなかったのにな。」

「あんまり残念そうじゃないんじゃが…」

「まぁ〜人はいつかは死ぬしね、遅いか早いかそんなもん。それが運命ってやつじゃないの?」

「そ、それがの? おぬしはまだ死ぬ運命じゃ無かったのじゃよ。」

 

……へ?今なんて言った? 冷や汗をかきながら申し訳無さそうな顔をする自称神。

 

「寝不足でウトウトしてたら、おぬしの運命を変えてしまっての…本当に申し訳ない‼︎」

 

コタツに頭をぶつけそうな勢いで謝ってくる。あ〜成る程、要するに神のミスで死んだって事か。

 

「ん〜まぁ良いよ、神がウトウトして運命を変えちゃったのもまた運命だったんじゃない?」

 

ま、これはただの俺の持論だけど。お、このミカン美味ぇ〜。

 

「…そうか許してくれるか、ありがとう。しかし人の運命を操るワシの失態すら運命とは…おぬし、面白い奴じゃな。」

「そうか? まぁいいや、で? 俺はこれから天国に行くの?」

「いや、おぬしには転生をしてもらおうと思う。早過ぎた死じゃ、もう少しくらい生きたいじゃろ?」

 

転生? あぁよく小説で見るあれな。確かによくよく考えればこれまでの事全部、神様転生ものの小説と全く一緒だな。でも…

 

「別にいい。」

「え⁉︎なんで⁉︎」

「だって面倒いから、このまま天国逝ってずっとそこで暮らしたい、てか寝たい。」

 

自称神が言った事は本来なら喜ぶべき事だろうが俺は違う。無気力、怠け者、面倒くさがりの俺はそんな事微塵も興味が無いからだ。ぐで〜っとコタツのテーブルに顔をのせる。

 

「え〜(なんとゆう怠け者)」

「しかも転生って大抵が面倒い所に飛ばされるし? 俺は平和に寝て暮らしたいわけよ。」

「しかし、おぬしには転生してもらわねば運命が…」

「怠い、面倒い、寝たい。」

「…本当にいいの?」

「え?」

「そんな事したらこの小説終わっちゃうよ?いいの?」

 

ウゼェ!なんだこの自称神!急にフランクだなおい!さっきまでの威厳はどうしたんだよ⁉︎てかメタいなおい!

 

「てか転生するのは強制だから、うん。」

「俺をミスで死なせたくせになんで偉そうなんだよ。」

「ごめんなさい、許して下さいm(_ _)m」

「(だんだん威厳が無くなってきてるし)はぁ……で? どこに転生するんだ?」

「おぬしが選んでいいよ。」

 

お、マジか!だったらなんもない平和で寝れるとこが良いな〜。どこにしようかな? ぶっちゃけ同じ世界でいいんだけどな……どうせテンプレ通りどっかアニメの世界しか無理なんだろうけど、それならなんの変哲も無いアニメとかあったっけなぁ〜……あ。

 

「決めた、男子高校生の日常にするわ。」

「分かった、東方Projectじゃな」

「おい神、人の話聞いてたか? それとも歳で耳が遠いのか?」

「だっておぬし好きじゃろ? 東方」

「なんで俺の好きなもん知ってんだよ、プライバシーの侵害だぞこら。」

「神にプライバシーなんて無い(キリッ」

 

こいつ殴りてぇ、でも面倒くせぇ…

 

「東方は好きだけどあそこ異変だの妖怪だの面倒くさい事ばっかじゃねぇか、怠いな。」

「まぁそう言わずに、ちゃんと能力も付けてやるから、の?」

 

そう言って手を合わせてお願いして来る自称神、なんでそこまで転生にこだわるかねぇ? 能力ねぇ、正直いらねぇなぁ。普通の人として普通に暮らしたい…

 

「能力ねぇ…あ、じゃあ「睡眠欲を操る程度の能力」で。」

「分かった、「チート無双する程度の能力」じゃな。」

「おいジジイ、いい加減殴るぞ? 面倒いけど殴るぞ?」

 

そう言いながら俺は指をゴキリと鳴らす、誰がそんなむちゃくな能力寄越せっつったよ

 

「だってもしかしたら生き残れないかもしれんのじゃぞ?」

「だったらもっと普通の世界に転生させろよ、しかもなにちゃっかり異変に巻き込もうとしてんだ、普通に暮らしたいって言ってんだろジジイ。」

「そんな事したら小説続かないもん♪」

「もん♪、じゃねえよ可愛くねぇよクソジジイ。あとメタ発言自重しろ。」

 

後もん、の時首傾げんのやめろ。吐き気がする。このジジイさっきから何なんだ?

 

「さりげなく酷いな…ん〜じゃあ「オンオフ切り替える程度の能力」ってのはどうじゃ?」

「オンオフ? どういう事だ?」

「オフ状態じゃと普通の人間じゃがオンにするといろんな事が出来るんじゃ、例えば不死をオンにすると不死になるしオフにすると普通に死ぬって感じじゃ。」

「完全にチートじゃねぇか、何だその僕の考えた最強の能力(笑)みたいなの、そんなもんいらねぇよ。」

「はい、それに決定じゃな。」

 

紙に何か書きながらウンウンと頷く自称神、こいつ殴るの通り越して○したくなってきたな。

 

「とりあえず説明とかはこんな感じじゃな、後なにか聞きたい事はあるかの?」

「結局東方は変わらねのな、はぁ……いつの時代からスタートするんだ? 後最初から能力は使えるのか?」

「時代はちょうど紅魔郷の前じゃな、能力は最初からじゃいちいち修行するのもお主の性格からして面倒くさいと言いそうだしの。」

「紅魔郷か、最初からかよ〜。あぁ〜怠いな、それと…フンッ‼︎」

 

ゴン‼︎と鈍い音が部屋に響く、俺が自称……もういいや神の頭を殴る音だ。

 

「痛ッ!何をするのじゃ⁉︎」

「さっきまでのお返しだ、はぁ眠て〜コタツ暖け〜…もうちょいここで寝かしてくれね?」ゴロン

「さっさと行って来い。」

 

そう言うと俺のいる場所に穴が空いた…え?

 

「あぁ、やっぱこんな行き方なのね…怠い!」

 

そう言って俺は穴の中に落ちて行った。

 

「…ふぅ、行ったか。気を付けてな朱人君よ…さぁってワシも眠くなってきたし寝よっと♪」

 

そして最後までぶれない神なのだった。

 




とりあえずプロローグからいきました。下手くそですみません(꒦ິ⌑꒦ີ)
こうした方が良いんじゃない?このタグ付けた方が良いよ、誤字が有るぞゴルァ!などの感想も待っておりますのでよろしくお願いします。それではまた次回お会いしましょう(`・∀・´)ノシ


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幻想郷突入


一話です。楽しんでください(^ ^)



ps 文章を付け足しました。


ここは幻想郷、人や妖怪、神様など様々な種族が暮らしている外とは隔離された世界。

そんな摩訶不思議で奇想天外な世界にある一人の男がやってきた……いや、ビュービューと冷気に全身を包み込まれ重力に抵抗すること無く、本来ならばこんな事をする時は必ず着用するパラシュートも付けずにその人間は、落ちてきた。

 

「はぁ、どんだけ高い所から落としてんだよ? 転生させといて速攻殺す気か? あの神いつか絶対に殺す…あ言っちまった。」

 

何だこれ? 雲の上じゃねぇか、軽く見ても1万メートルはあるぞ? 宇宙の方が逆に近いと思う、幻想郷に宇宙ってあったっけ? まぁ月があるなら有るのかもな。悪かったなにわかで。はぁ〜もうこのままもう一回死んじまおうかな、その方がいい気がしてきた。…うん死のう。

 

『馬鹿者!何死のうとしとるんじゃおぬしは!』

「あれ?何でお前の声がすんの?」

『頭の中に直接話しかけとるんじゃ、「こいつ直接脳内に・・・!」ってやつじゃな』

 

ウゼェ…

 

『それはそうとおぬし!何もう一度死のうとしとるんじゃ!寝ようと思っておったのに飛び起きたわ!折角転生させたのに無下にする気か⁉︎』

「うるさい、頭に響くからでかい声出すな。てか元をたどればテメェのせいだろうが、ジジイ。」

『それはそうじゃが、もっと命を大切にせんか!』

「お前は俺のオカンか? 大体なんでこんなに高い所から落とすんだよ、殺す気マンマンじゃねぇか。」

『スマン、それもミスじゃ。』

 

あの野郎っ……!悪びれも無くいけしゃあしゃあと言い放ちやがって!

 

「今すぐここに来いクソジジイ、ぶち殺してやるよ。」

『悪かったって、それよりもうすぐで地上じゃぞ?はよう能力使わんか。』

「あ〜、面倒くさ能力とか使うのも怠い、貝になりたい、チーズ蒸しパンになりたい、絨毯のシミになりたい…。」

『もはや面倒くさがりを通り越してネガティヴじゃな…ほれもう地上じゃ!はよはよ!』

「うるせえなわぁったよ、ったくよ。誰のせいだと思ってんだよ…。」

 

えーと何をオンにすれば良いんだ? てか能力ってどう使うんだ? ……そういやその辺の説明聞くのすっかり忘れてたな、まぁあのジジイが何の躊躇も無く落としやがったけど。

 

『頭の中でイメージすれば出来るぞ?』

「何さらっと人の考えてる事よんでんだよ?」

『フヒヒwwwサーセンwwww』

 

もう相手にすんのやめよ怠い以前に疲れる…てか、あれ? なんか地面が近いようn

 

\ドゴーーーーン‼︎‼︎‼︎‼︎/

 

爆音が響き渡り地面にポッカリとクレーターが出来上がる。普通ならば大抵の物は落下の衝撃に耐え切れずバラバラになるのがオチである。にもかかわらず、その中から何の変化も無く俺はむくりと起き上がる。

 

「……あれ?なんで生きてんの?」

『あ、危なかった…ワシが不死をオンにしてなかったら死んどったぞ(汗)』

「おお、サンキュージジイ助かった、感謝する。」

『ならジジイはやめてほしいんじゃが』

「それはやだね。」

『酷い(;_;)』

 

だって絶対付け上がるから、さて涙目でしょんぼりするジジイは放って置いてこの後どうすっかな〜

 

「てか、こんな事したら目立つじゃねぇか⁉︎しまった〜!絶対面倒くさい事になる!」

『いや、その前におぬしが幻想郷に入った時点でほとんどが気付いておるぞ?』

 

は? なんで?

 

『だっておぬし相当強い力持ってんだもん。まぁワシがあげた力じゃから当然じゃがな!』

 

……マジかよ、俺の平凡平和人生終わったな(笑)

 

『ほれ、もうすぐおぬしの元にいろいろ来るぞ? てかもう来てるの。』

 

マジだ、見たことある奴がいるよ。

はぁこれから色々聞かれるんだろうなぁ、面倒くさ〜。

 

 

 

少し時間は戻り、朱人が幻想郷に入った直後。

 

とある神社

「はぁ〜、平和ねぇこのまま何も起きなければ良いけど。でも異変が起きないと御賽銭が……はぁ。」

 

と中でお茶を飲んでいる紅と白の服を着た少女がため息混じりに呟く。巫女服の様な格好をしており、傍にはお祓い棒が置かれている。おそらく少女はこの神社の巫女で有ると予想できる。そういっていた直後に。

 

「残念ながらそれは無さそうね。」

 

自分以外は誰も居ない筈の神社に女性の声が届く。声が聞こえたと思った直後、何もない空間に突如、裂け目が現れた。裂け目は開き無数の目玉が蠢いている。その中から一人の女性が出てきた。

 

「珍しいじゃない。あんたが真面目な顔して現れるなんて、紫。」

 

裂け目から現れた女性は紫と言う名前らしい。何とも言い難い変わった帽子を被り手には日傘の様なものをぶら下げている、もう方の手には扇子もっており口元を隠しているまるで何処かの貴婦人の様だ。裂け目から出てきた彼女は少女の前に座りニコニコと笑いながら口を開く。

 

「あら? 私は常に真面目よ? 何を言ってるのよ、霊夢。」

 

紅白の服を着た少女は霊夢と言う名前のようだ。何が常に真面目よ、と誰に言う訳でも無く呟く少女は目を半開きにしてじと〜っと紫を睨みつける。

 

「そんな事よりも無さそうってどういう事よ?」

 

霊夢が質問を言った直後紫はニコニコと笑っている顔から真剣な表情で霊夢を見つめる。

 

「…ついさっき、かなりの力を持った者が幻想郷内に入って来たわ。私達の結界を無視してね。」

「…そう言えば何だか妙な気配がするわね。」

 

二人はどこか遠くを見つめて話し合う。どうやら霊夢と紫は朱人が幻想郷に入り込んだ事に気付いている様子だ、神が言った通りどうやら朱人と言う存在は幻想郷中に知れ渡っているのかも知れない。

 

「私は入り込んだ者を見つけて話してくるわ、話し合いで済むようなら良いけど……貴女もくる? 霊夢。」

「んー……悪いけど私はパス、面倒事に巻き込まれたく無いしね。」

「あらそう、まぁ良いわ。じゃ行ってくるわね。」

「行ってらっしゃい。後でどんな奴か教えてね?」

「はいはい。」

 

少し考えた後、霊夢は拒否した。どうやら今日は余り動きたくないらしい。そういって紫は再び裂け目の中へ消えていき空間は元に戻った。

 

「はぁ面倒くさい事にならなきゃ良いけど…」

 

そんな霊夢の呟きは誰にも聞こえる事なく消えていった。

 

とある森の中

 

「お、これは新しい魔法の実験に使えそうだな!。」

 

白黒の服を着た大きな帽子をかぶった少女がお目当ての物を見つけたと言わんばかりに嬉しそうに呟く。大きな帽子に片手には箒、その格好はまるで御伽噺に出てくる魔法使いの様だった。

 

「さてと、今日はもう帰って…ん? 何だ、このでかい魔力、こんな力持ってる奴ここに居たっけ? どこにいるんだ?…。」

 

そう言って辺りを見回している。が人どころか動物の姿すら見当たらない、ふと少女は視線を上へとあげる。

 

「もしかして…上か?」

 

まさかそんな、と思いながらも上を見てみると人が落ちてきている。

 

「本当に居た……あいつが魔力の正体か、なんだか面白い事になりそうだせ!」

 

まるで新しいオモチャを見つけた!と言わんばかりの嬉しそうな表情の少女、そう言って少女は箒にまたがり朱人が落ちていく方向に飛んで行った。

 

とある館

「何でしょうか?このとてつもなく大きな気は…」

 

余すところなく紅く大きな館の門の前で腕を後ろで組みながら立っている女性が言う、見た目は綺麗な赤のロングの髪に緑を基準とした服その服装正に中国の功夫使いの様な格好をしている。門の前に立っているあたりこの館の門番なのだろう。そして、彼女もまた朱人の存在を感知し額に冷や汗をかいていた。

 

「嫌な予感がしますね。お嬢様の計画の邪魔にならなければ良いのですが。」

 

場所は変わり館の中。

 

「…何だか面白い奴がやって来たわね。」

 

淡いピンク色の服を着た少女がつぶやく。背中に羽が生えているので人間では無い事がはっきりと分かる、まだ幼さを残しているが何処かしらに強者のオーラを匂わせる。

 

「どうしますか?お嬢様。ご命令とあらば見に行き、必要とあらば排除しますが。」

 

羽の生えた少女の側に立っていた女性が少女に語りかける。透き通る様な銀の髪をしておりメイド服を着た女性は手にナイフを数本持ち何処かを睨みつける。そう言われた少女は必要無いと言い手をあげる、お嬢様と呼んでいるあたりかなりの権力者のようだ。

 

「問題無いわ。それよりも咲夜、例の準備は?」

 

メイド服を着た女性は咲夜と言う名前らしい。

 

「はい、順調です。後1週間で全てが終わります。」

「そう、ならいいわ。行って良いわよ。」

「失礼致します。」

 

咲夜がそう言うと同時に消えた。ドアすら開いておらず、まるで最初からそこに居なかったと錯覚させる行為。

 

「なんだか大変な者が来たようね、レミリア。」

 

分厚い本を抱え眠そうに目を擦りながらドアを開け入ってくる紫の髪との服を着た少女が喋る、ピンク色の服を着た少女はレミリアというらしい

 

「あら?珍しいわね?貴女が図書館から出てくるなんてね、パチュリー。」

 

紫の少女はパチュリーという名前のようだ

 

「大きな魔力を感じてね、気になったのよ。」

「そうね、それなりの力を持った奴が来たようね。でも関係無いわ。」

「…まぁあれをするなら関わるかも知れないし別に良いわ。それじゃ、またね。」

「ええ、またね。パチュリー。」

 

そう言ってパチュリーは奥へと行った。

 

「もう少しで全てが変わる…フフフ

ッ」

 

場所は薄暗い何処か

 

「…何だかすごい大っきい力を感じる。強そう。」

 

狭く暗い部屋の中で少女がつぶやく。その部屋はそこら中に元は生き物であっただろう何かの肉塊が転げ落ちて、辺り一面を血と腐臭で埋め尽くしていた。まるで戦争が起きた後の様な有様だった。

 

「どんな人なんだろう?会いたいな〜これなら簡単に壊れなさそう。フフフフッ…フフフフフフッ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




とりあえず幻想郷に着きました。大体の人物が朱人が幻想郷に入った事に気付いてます(笑)人物によって力の事を魔力や気など言い方を変えていますが元は同じものだと思ってもらって構いません。
次回もこんな感じに東方メンバーの反応を書くか、朱人と合流させるか迷っています。
もしよろしければどちらが見たいかを感想に書いてくれるとありがたいです(;_;)

それではこの辺で、また次回(`・∀・´)ノシ


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合流

第5話です、今回から書き方を少しかえてみました。お楽しみください(^ ^)


朱「はぁ〜、なんか来たなぁ……怠い。」

 

いきなりで悪いが、俺は今東方のキャラに詰められている。側から見たら羨ましいだろうが俺としてはそこはかとなく怠い。

 

紫「さて、いきなりで悪いけど貴方の事を詳しく教えてもらおうかしら?」

朱「(紫か……意外だな、霊夢が来ると思ったが。)教えてくれっつわれてもなぁ。むしろ俺が聞きたい事の方が多そうなんだがな?」

紫「それもそうね、とりあえずここじゃなんだし移動しましょうか。」

 

どこ行く気だよ、マヨヒガとかだと嫌だな……面倒クセェし。ん? なんの音だ?

 

魔「到着っと!あんたか? デカイ魔力の持ち主は?」

 

お、魔理沙じゃねぇか。いきなり主役級に会えたな。てか魔力? 俺にそんなもんあんのか?

 

神『種族によっては力の感じ方が違うのじゃよ。彼女の場合魔法使いじゃから魔力とゆう訳じゃ』

 

そうなのか、てか普通に喋りかけてくるようになったな。ちなみにこの白黒の服を着た少女の名前は霧雨魔理沙な、作者が地の文書くの面倒くさがったから俺が説明した。あぁ〜面倒くさ

 

紫「あら? 魔理沙じゃない。どうしたの?」

紫「紫も来てたのか、何だかデカイ魔力を感じたから気になって見に来たんだ。見たところそいつが魔力の正体らしいな。」

紫「そうね、この子がその正体よ。とりあえず博麗神社でここの事を説明したりこの子について聞くつもりだけど、貴女も来る?」

魔「そうだな、私も行くぜ。」

 

なんか、俺放って話進められてるんだが大丈夫か?

 

 

すると何やら音がして大きな風が吹いたかと思うと、少女があらわれた。

 

文「あやや、私が一番だと思いましたが、お二人とも早いですね。」

魔「文じゃないか、お前も来たのか。」

文「当然です、こんなスクープになりそうな事を放っておく筈が無いでしょう!」

紫「まぁ十中八九来るとは思ってたけどね、とりあえず博麗神社に移動しましょうか。この子はわたしがスキマで送るから貴女達は個人できてね、それじゃ。」

 

そう言って紫はスキマを出して朱人を中に入れた後自分も入りスキマを閉じた。

 

魔「あ、おい!……ちぇ、私達も連れて行ってくれたって良いのにな。」

文「まぁそう言わずに、行きましょう魔理沙さん。」

 

そう言って二人も博麗神社に向けて飛んで行った。その直後、慧音達と輝夜達、そして勇儀達も到着した。一歩遅かったようだ。

 

輝「あら? 確か妖力の出所はこの辺りだった筈なんだけど……誰も居ないわね。」

鈴「姫様〜!待って下さいよ〜!」

て「早いよ姫様。」

輝「貴女達が遅いのよ……ってあら?慧音に妹紅じゃない。」

慧「輝夜かに兎達か、という事は貴女達もあの大きな妖力を?」

輝「ええ、気になって見に来たってわけよ。」

妹「相変わらず暇なんだな。」

輝「あら、貴女だって見に来てるじゃない。」

「私は慧音や里の人達が心配だから見に来たんだ、お前みたいに暇だからじゃない。」

慧「まぁまぁ、ここで喧嘩したってどうにかなる訳じゃないだろう?」

鈴「姫様も挑発なんかしないで。」

妹「そうだけど……って他にも来たな。」

勇「あれ? この辺でデカイ妖力を感じたんだが、あんたらか?」

慧「いや、私達ではない、恐らくここに居た者だろう。私達も気になって見に来たんだ。」

萃「な〜んだ、居ないんだ。つまんないの。」

慧「しかしここに居たのは間違いないだろう。可能性としてはここに落ちた後逃げたか、あのスキマ妖怪が連れて行ったか。」

輝「ここに来るまでは誰も見なかったからこっちに逃げてないのは確かね。」

勇「あたしたちも見てないよ。」

慧「となると、スキマ妖怪が何かしたか。」

妹「どっちにしろここには居ないんだ。もしあいつが何かしてるなら時期に正体も分かるだろ。」

輝「そうね、はぁ〜せっかく面白い事があると思ったのに。」

勇「あたしたちも久しぶりに喧嘩出来ると思ったのにねぇ……ねぇ、あんたら誰か付き合ってくれないかい?」

慧「悪いが先約があるんでな、妹紅行こうか。」

輝「私達もパス、鬼と喧嘩する程馬鹿じゃないしね。」

勇「なんだい、つれないねぇ……萃香、帰って飲み直すか。」

萃「は〜い。」

 

慧音達が帰った数分後

 

チ「あれ〜? この辺だと思ったんだけどな〜?」

大「誰もいないね。」

ル「居ないのかー。」

 

大遅刻したチルノ達であった。

 

 

 

博麗神社前

 

朱「痛ぇ!……っつぅ〜ケツうった。」

紫「あら?ごめんなさいね。」

朱「そう思うならもし今後こういう事がある時に気を付けてくれ。(うぇ〜しかもあの浮遊感気持ち悪)」

 

ここが博麗神社か、思ったより普通だな。まぁただの神社だしそんなもんか、魔理沙達はまだ来てないみたいだな。やっぱ瞬間移動ってスゲェな……まぁ俺も使えるんだろうけど。

 

紫「魔理沙達はまだ来てないようね、とりあえず先に上がっちゃいましょうか。霊夢〜? 霊夢〜?」

 

中から紅白の服を着た少女が出てくる。彼女こそがこの東方projectの主人公である博麗霊夢である。

 

霊「おかえり紫、って誰よそいつ。」

紫「ん〜? 元凶って所かしら。」

霊「元凶? あぁ、そいつが。」

 

初対面相手にそいつ呼ばわりか。まぁ気にしねぇけど……

 

紫「とりあえず中に入りましょう、あ、後で魔理沙とあの新聞記者も来るからね。自己紹介は彼女達が来てからにしましょ。」

霊「はいはい。」

 

数分後……

 

魔「到着っ!お〜い!霊夢〜!魔理沙だぜ〜!」

霊「大声出さないでよ!うるさいわねぇ!」

文「霊夢さんも充分うるさいと思うのですが……」

霊「そこ!うっさい!」

文「あやや、聞こえてましたか。」

魔「とりあえず入れてくれよ、あいつの話聞きたいしさ!」

霊「そうね、上がんなさい。」

魔「お邪魔するぜ!」

文「お邪魔しますね。」

 

博麗神社居間

 

紫「さて、全員揃ったわね。とりあえず貴方が何者か聞きたいところだけど、こっちの説明もせずに話すと困るでしょうからこっちから話すわね。」

朱「おう(まぁ大体知ってんだけどな。)」

 

 

紫「ようこそ、幻想郷へ。」

 

 

 

 

 

 

 




やっと合流しました。ここからが本番ですね、主人公には悪いですが頑張ってもらいましょう(笑)

朱「あのまま出番が無ければよかったのに」


……ではまた次回(`・∀・´)ノシ


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反応

第4話です!

前までの物を一つにまとめました、お楽しみ下さい!


とある山の中

 

「ん?なにやら物凄い妖力を感じるわね。これはスクープの予感がするわ!」

「こんな所に居ましたか文さん!捜しましたよ!」

「ん?椛じゃない、どうしたの?そんなに慌てて。」

 

黒い羽を生やした少女と白い尻尾と犬耳を生やした少女が話している。

話を聞く限り黒い少女が文で白い少女が椛と言う名前らしい。

 

「どうしたの、じゃないですよ!気付いてますよね?この大きな妖力。何者か分かりませんがとんでもない者が幻想郷にきたんですよ!まさか今から行こうなんて思ってませんよね?」

「当然!今から見に行こうとおもってるけど?」

「ダメです!こんな力を持った者が現れた以上、ここに被害が無いとは言い切れません!文さんにもここに居てもらいますからね!」

「どうせ後でここに来るかも知れないなら今から行っても一緒じゃない。それに…こんなスクープを見逃すなんて記者として出来ないわ!」

 

そう言うと文は凄まじいスピードで何処かへ飛んでいった。

 

「あ!ちょっと!文さーん!……はぁまた身勝手な事ばかりして、後で大天狗様から怒られても知りませんからね!」

 

しかし椛の言葉は文には届かなかった。

 

とある湖

 

「チルノちゃ〜んルーミアちゃ〜ん、待ってよ〜。」

「遅いよ大ちゃん、早く早く!」

「遅いのだー。」

 

霧がかった大きな湖の側で三人の幼j…ゲフンゲフン!少女が遊んでいる。もう面倒くさいので紹介するが、水色の髪に氷の羽を生やしている少女がチルノ、金髪で両腕を広げている少女がルーミア、緑の髪に羽を生やしている少女が大ちゃんこと大妖精だ。

 

「大ちゃん遅〜い、そんなんじゃアタイは捕まらないよ〜。」

「も〜ちょっとは手加減してよ〜……ん?」

「どうしたの大ちゃん?もしかして油断させる作戦だな、そんな事にアタイは引っかからないよ〜!」

「早く追いかけてくるのだー。」

「ううん、そうじゃなくて…あれ。」

「ん?あ、なんか落ちてくるね。なんだろ?」

「おー、なんなのだー?」

「分かんない。(けどなんだろ?この感じ)」

「面白そうだしアタイ達も行こルーミア、大ちゃん!」

「え?ちょっとチルノちゃん!危ないかもしれないよ⁉︎」

「へ〜きだって!だってアタイは最強だもん!行こ!」

「行くのだー!」

「ちょっと、チルノちゃ〜ん!」

 

とある館Part2

 

「フン!ハァ!……ふぅ、今日はこのくらいにしておこうかな。」

「妖夢〜?ご飯はまだ〜?」

「あ、はーい!今作ります!……はぁ、幽々子様も少しは自分で作ろうとしてくれば良いのにな。」

 

今話している銀髪で剣を持っている少女は魂魄妖夢。ここ白玉楼の庭師兼門番の様なもの、そしてピンク色の髪にどこかおっとりした雰囲気を持つ女性は白玉楼の主、西行寺幽々子である。

 

「ありがとう妖夢、ごめんね剣術の練習途中に頼んじゃって。」

「そう思うなら少しは自分で作ろうとして下さい。」

「だって妖夢のご飯が食べたいんだもの、美味しいし。」

「それは嬉しいですけど…もう、今度からは努力して下さいね。」

「は〜い。じゃあ、いただきま〜す。」

「いただきます……ん?」

「あら?何かしら?この気配。すごく大きな力ね。」

「そうですね、ここまで気配が届くなんて…どうします幽々子様?」

「ん〜まぁ放っておいても良いでしょ、それよりも今はご飯を食べましょう。」

「幽々子様がおっしゃるなら良いですけど…(これでいいんでしょうか?)」

 

 

とある森の中にある家

 

「さて、今日も人形作り頑張りましょう。上海、手伝ってね。」

「シャンハーイ」

 

この金髪の少女の名前はアリス・マーガトロイド、魔法使いであり人形を使った魔法を得意とする。横で喋っているのは上海人形、アリスが作った人形である。なお言葉はシャンハイとしか喋れない。

 

「それじゃあまずは……?」

「シャンハーイ?」

「何かしら、この魔力…こんな大きな魔力持った奴幻想郷に居たっけ?」

「シャンハーイ」

「……まぁいいわ、それよりも人形ね。」

「シャンハーイ!」

 

とある屋台

 

「よし!準備完了!今日も繁盛しますようにっと。」

「おはようミスティア、もうやってる?」

「おはようリグル、ええ大丈夫よ。あなたも早いわね、お腹空いてたの?」

「ちょっとね、早速だけど注文いい?」

「ええ、何にする?」

「うーんと、じゃあとりあえず大根とゆで卵でお願い。」

「はーい、ちょっと待ってね。」

 

鳥のような羽を生やした少女はミスティア・ローレライ、屋台を経営しており中々の人気がある。触角にマントを羽織っている少女の方はリグル・ナイトバグ。

 

「それはそうとミスティアは最近どう?繁盛してる?」

「まぁまぁね、あなたはどう?最近なんかあった?」

「私は特に何も無いよ、いつも通り虫達と平和に暮らしてる。」

「そう、なにか面白い事でもあったら良いのにね。」

「ははは、そんな簡単に起きないy……あれ?」

「どうしたの?空なんか見て。」

「いや、なんか変な感じがして…私は一応蛍の妖怪だからさ、所謂虫の知らせ的なものを感じられるんだけれど…気のせいかな?」

「ふーん、それよりも変な感じねぇ……はい!大根とゆで卵お待たせ。」

「あ、ありがとう。じゃあいただきます。(ほんとに何だったんだろう)」

 

人里

 

「うーん!……はぁ今日は授業休みだし、ゆっくり出来るな。」

「おーい慧音、いるか?」

「妹紅か、どうしたんだ?」

「今日寺子屋休みだろ?だからご飯でも食べに行こうかと思ってね。どうする?」

「そうだな、久しぶりにゆっくり食事でもするか。」

「なら早く行こうか。」

 

この寺子屋で教師をしている女性は上白沢慧音、半獣人ではあるが人が好きな友好的な人物。もう一人の銀髪にもんぺを履いている少女の名前は藤原妹紅、一見普通の人に見えるが完全な不老不死であり、ある竹林の案内人である。

 

「それより妹紅、道案内は大丈夫なのか?」

「今日は休み、私も偶にはゆっくりしたいからね。それに、あんな所誰も行かないよ。」

「まぁそうだろうが…もし怪我人や病気の人が出たらどうするんだ?」

「あ…まぁ食事が終わったらすぐ戻るし大丈夫だろ。」

「だといいけど…ん?」

「どうしたんだ?」

「いや、大きな妖力も持った者の気配がしてな。こんな奴は初めてだ、外の世界から来たのか?」

「確かに凄い妖力だな、どうする?行くか?」

「……そうだな、もしかしたら里の人達が危ないかもしれない…行こうか。」

 

 

とある竹林

 

「コラー!てゐ!また悪戯して、待ちなさい!」

「ふふ〜ん♪引っかかる方が悪いのよ。」

 

この頭にうさ耳がある二人の少女、名前は因幡てゐと鈴仙・優曇華院・イナバ。二人とも兎の妖怪であるがてゐは悪戯好き、鈴仙は常識人と全く性格が違う。

 

「も〜頭にきた!絶対許さないんだかr…うわぁ!」

「あはは!また引っかかった!鈴仙ってばホント引っかかりやすいなぁ。」

「う〜、ムカつくぅ!」

「あはははは!……ん?」

「隙あり!……ってどこ見てんのよ?」

「ん?んー何だか変な気配を感じてね?気になったの。」

「変な気配?……確かに、凄い妖力を感じるわね。」

「でしょう?でもこんな大っきい妖力の奴幻想郷に居たっけなぁ?」

「とりあえず師匠に報告しに行く?」

「そうだね、でも師匠も気付いてそうだけどね。」

「一先ず永遠亭に戻りましょう。」

「はーい。」

「それはそうと!さっきの事は忘れないからね!」

「はいはい。」

 

 

永遠亭

 

「ん〜暇ね〜…ねぇ永琳、何か面白い事無い?」

「そんなに暇ならお外にでも行ってくればどうですか?姫様。」

 

ここは永遠亭、幻想郷の病院でありある住人達の家である。今話している人達は八意永琳と蓬莱山輝夜。永琳は医者であり幻想郷内でもトップクラスの天才である。輝夜は蓬莱人と呼ばれる人種であり、妹紅と同じく不老不死である。

 

「外ねぇ…行ったところで何かある訳でもないしねぇ。強いて言うならご飯くらいかしら。」

「なら食事にでも行ってくればどうですか?」

「いやよ、永琳のご飯の方が美味しいもの。」

「ふふ、おだてても何も出ませんよ?」

「事実なんだけどね、はぁ〜何かないかしらねぇ…あら?」

「どうしました?…って、なにかしらこの気配?」

「どうやら、面白い事が起きたらしいわよ?」

「……その様ですね。」

「姫様ー!師匠ー!」

「おかえり、優曇華どうしたの?そんなに慌てて。」

「凄い大きな妖力を感じたので報告しに戻って来ました!」

「結構ヤバそうだよ〜?」

「知ってるわ、ちょっと遅かったようね?鈴仙、てゐ。」

「やはり知ってましたか、どうするんですか?」

「決まってるでしょ?見に行く!」

「えぇ〜!危険ですよ姫様!」

「いいじゃない、ちょっと見るだけなんだし、いいでしょ永琳?」

「行くなって言っても行くんでしょう?なら止めませんよ。」

「やった!じゃあ行ってくるわね〜!」

 

そう言って輝夜はすぐさま飛び出して行った。

 

「あぁ!姫様!」

「行っちゃったね〜。」

「優曇華、てゐ、姫様に危険が無いように護衛して来てくれる?」

「分かりました!行ってきます!」

「は〜い、行こっか鈴仙。」

「……何も起きないと良いのだけれど。」

 

とある花畑

「あら? なにかしら、この妖力……凄いわね。」

 

向日葵畑で傘をさした緑の髪の女性がつぶやく。彼女の名前は風見幽香、数いる妖怪の中でもトップクラスの実力を持つ妖怪である。

 

「これはまたおもしろそうな奴が来たわね……しばらく退屈しないですみそうね。早くこっちに来てくれないかしら、フフッ……」

 

地獄

 

「全く貴女と言う人は何故仕事をサボるんですか、死神としての自覚が足りてません。」

「はい、すみません。」

 

幼い外見の割に妙に威厳のある緑色の髪をした少女が癖のある赤い髪をツインテールにした女性を正座さて何やら話している。

女性が少女に説教されている。はたから見れば凄くシュールな光景だ。

彼女達の名前は小野塚小町と四季映姫・ヤマザナドゥ、小町はともかく映姫は大変面倒くさい名前である。小町はここ地獄で死神をしており、主に三途の河で働いている。が、彼女はサボり癖があり少々問題児。映姫はかの有名な閻魔様であり幻想郷の中でもかなり偉いのである、見た目からは想像も付かないであろ今日もまた小町が仕事を放棄して何処かでフラフラしていたようだ。

 

「大体貴女が働かなければなら誰が死者の魂を運ぶのですか?貴女が仕事をしないと周りにも迷惑がかかるのです、もっと責任感を持ちなさい。」

「はい、すみません。」

「それとこの前の事についてですが貴女は……ん?」

「どうしました、映姫様?」

「気付かないのですか?この異常な妖力に。」

「……確かに凄いですね、一体誰でしょうか?」

「分かりませんがこれだけの力を持つ者は幻想郷の中でも数える程しか居ません、もしかしたら外から来たのかもしれませんね。」

「外から? 外の世界にはこんな奴が居るんですか?」

「私も知りません。とにかく小町貴女も気をつけなさい、もしかしたらの可能性も有るのです。」

「分かりました。」

 

 

天界

 

「はぁ……暇ね、衣玖。」

「でしたらお勉強をしましょう、総領娘様。」

「嫌よ、面倒くさいもの。」

 

地面(雲の上)に寝そべっている少女と側で立っている女性が話している。彼女達は比那名居天子と永江衣玖。天子は天人と呼ばれる種族で衣玖は竜宮の使いと呼ばれる妖怪で天人のお目付役である。

 

「ねぇ、なんか異変起こしても良い?」

「駄目に決まっているでしょう。そんなに暇なら昼寝でもしてはどうですか?」

「だって眠くないも〜ん、まだ朝だし……って、なんの音これ?」

「……何か、上から降ってきますね。」

「上から? ……ってうわぁ!」

 

突然上から何かが降ってきて雲を突き抜け下へ落ちていった。まぁ主人公なのだが。

 

「なに今の?」

「よく見えませんでしたが、人の様でした。」

「人? なんで上から降って来るのよ?」

「私に聞かれても……」

「ねぇ、見に行っていい?」

「駄目です。」

「……ケチ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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説明

第6話です、どぞ!(^ ^)


紫「ようこそ、幻想郷へ。」

朱「……はぁ。お邪魔します。」

 

霊夢や魔理沙、文が一斉に漫才の如くこける。紫は思ったより冷静だ。

 

紫「あら? 反応薄いわね、もっと驚いたりしないの?」

朱「いやなんつーか、そーゆーのホントに有ったんだなって。」

紫「ええ、有るのよ。そして今現在貴方はその中に居るの。」

朱「ふーん……まぁどうでもいい。で? そっちが話す事はそれだけ?」

紫「そうね、他にもいろいろと有るけどそれはまた今度話すわ。さて次は貴方が話す方よ。」

 

思ったよりテキトーな性格だな、てか質問有るかどうかも聞かないのか、そうとう焦ってるな。まぁ面倒くさいからなんもしねぇけど。

 

朱「何聞きたいんだ?」

紫「貴方が何者で、どうやってここにきたのか、それを教えてくれない?」

朱「何者かねぇ、人に名を聞くときはまず自分からって教わんなかったか?」

神『それワシの台詞……』

 

うるせぇ、お前の台詞でもねぇよ

 

紫「……そうね、自己紹介がまだだったわ、私は八雲紫。この幻想郷の管理者の様なものよ。」

朱「ふーん……で、そっちは?」

魔「私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだぜ!よろしくな!」

文「私は射命丸文と言います、ここ幻想郷で新聞記者をやっておりますので以後お見知りおきを。」

霊「私は博麗霊夢、私もここの管理者みたいなものよ。」

 

そう言って博麗神社に集まっている幻想郷のメンバーは自己紹介をした。ぶっちゃけ全員知ってんだけどな(笑)

 

朱「とりあえず、名前は嵐間朱人、ここに来た理由は分からん気付いたらここにいたって感じ。」

神『思いっきり嘘ついたの。』

 

おめぇは神に転生してもらってここに来たなんて説明する奴に会ったこと有るのか?

神『……ないの。』

 

紫「そう、気付いたらここに……」

霊「あんたがヘマやったんじゃないの?」

紫「酷いわね、そんな事しないわよ。……多分。」

朱「んで? 聞きたい事はそれだけ?」

魔「それじゃあ、朱人は人間なのか?」

 

いきなり人間なのかって……普通ならブチ切れるぞ。まぁほぼ人間やめてっけど。

 

朱「お前は俺が人間以外に見える

か?」

魔「ここじゃ見た目で判断してたら痛い目にあうからな!確認だぜ。」

朱「へ〜、まぁいいや正真正銘人間だよ。」

文「じゃあ次は私が!あ、今日聞いたことは新聞に書かせて頂きますのでそのつもりでお願いしますね。」

朱「じゃあ答えねぇ。」

文「え? なんでですか?」

朱「あんまり俺の事知られて欲しくないから。」

文「そんな〜、お願いしますよ!」

朱「無理だな。」

文「では、新聞には載せませんから!」

朱「その言葉を信じれる保証は?」

文「もし書いたら私を煮るなり焼くなり好きにして良いですから!」

朱「その言葉に嘘偽りは?」

文「ありません!(まぁ書くんですけどね、人間なら手出しもできないでしょう)」

朱「……分かった、答えられる範囲なら答える。」

 

そして文から数々の質問をされた。てか質問多すぎ、答えんの怠い。

 

文「ありがとうございごさいました!」

朱「かくなよ。」

文「はい!そりゃもう約束は守りますよ!」

霊「それじゃあ次は私が質問して良い?」

朱「なんだ?」

霊「あんた、能力は使える?」

朱「能力?」

霊「そう、私達はそれぞれ能力を持ってるのよ。例えば私は”空を飛ぶ程度の能力”魔理沙は”魔法を使う程度の能力”って感じでね。」

朱「へ〜お前ら人間なのに空飛んだり出来るんだ。」

霊「まぁね、で? あんたは使えるわけ?」

朱「まぁ無理だな。」

霊「そう、それじゃあここで生きていくには難しいかもね。」

朱「そうか。」

 

そう言うと霊夢は呆れたような顔をしている。俺、何かおかしい事言ったか? さっぱり分からん。

 

霊「……あんた、少しは緊張感って物が無いわけ?」

朱「無いな、生きている限りいつかは死ぬからな。」

霊「あんた、変わってるわね。」

朱「そうか?」

 

てか今思ったら俺今後どうゆう生活していけば良いんだ? ……まぁなんとかなるだろ、考えんの怠いし。

 

霊「それはそうと、あんたこれからどうするのよ? 元の世界に帰りたいの?」

朱「別に〜。」

魔「それじゃあここに留まるのか?」

朱「どっちでも良い。」

文「無気力ですね……」

 

すると紫が切り出してきてとんでも無いことを言い出した。

 

紫「それじゃあ今日からここ、博麗神社に住みなさい。」

霊魔朱「「「……は?」」」

文(これは!またまたスクープの予感!)

 

急に何言ってんだこいつは? 頭のネジが何本か足んねぇのか?

 

紫「……今何か失礼な事考えたでしょ?」

朱「いや? てかここに住むのは断る。それなら自分でなんとかする。」

紫「なんとかって……どうする気?」

朱「なんとかはなんとかだ。」

紫「そう……それじゃあせめて部屋ぐらい提供させなさい。これからここの新しい住人なんだから。」

 

まぁそれなら別にいいか。

 

朱「分かった、それならそうする。」

 

さて、これからどうなるかな? まぁ面倒くさい事ばっかりだろうなぁ……




これから異変などに首を突っ込む事になりそうです。
これからが本番ですね。

それではまた次回に(`・∀・´)ノシ


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異変

7話です、お楽しみ下さい(^^)


朱「へぇ〜、まぁまぁのとこだな。」

 

紫が用意した部屋に行ってみると日常生活で使う大抵の家具がある和室だった。今日から長いことここに住む事になるのだ、自分色に染め上げていこう。しかし……

 

朱「それより部屋っつったのに家丸々渡してきやがって、恩がデカ過ぎるな。」

 

そう、紫は部屋にだけではなく家を1つ渡してきたのだ。こんな事されたらいつかお返しをしなければならない。てかあいつなら絶対求めて来るな、滅茶苦茶怠い。

 

朱「はぁ……とりあえず、他のとこも見とくか。」

 

家の中を探索し台所やトイレの場所を調べた。どうやら一人暮らしするには勿体無いくらいの良物件のようだ。

 

朱「そういやこれから一人暮らしか、掃除洗濯家事全般、全部俺がやんのか……ふぅ、だりぃ。」

 

ポケットからタバコを取り出し一服する。これから山の様に非日常が続くと想像すると嫌気がさす。

 

神『まぁそう言うな、こんな事なかなか体験出来んぞ?』

朱「俺は平和に暮らしてぇんだよ、非日常なんざこれっぽっちも求めてねぇ。」

神『勿体無いのぉ、お主ぐらいの歳じゃともっと刺激を求めるかと思ったがの。』

朱「刺激なんかいらねぇよ。」

 

そう言いながら神と喋っているが側から見れば一人で喋っている変人の様にしか見えない。そしてそれは見られていた。

 

紫「何一人でぶつぶつ喋ってるの?」

朱「(見られてたか)別に、ただの独り言だ。」

紫「そう? 誰かと会話してる風に見えたけど?」

朱「ここに俺以外に誰がいんだよ。」

紫「そうね、てっきり現実を知っておかしくなったのかと思ったわ。」

朱「んなわけねぇだろ、つか何人の事盗み見してんだよ、ついでに盗み聞きも。」

紫「あら、ごめんなさいね。貴方が一人で何喋ってるのか気になってね。後、部屋はどう? 気に入ってくれた?」

朱「趣味悪いなあんた、あぁまぁまぁだ。それよりなんで家ごとなんだよ。」

紫「いいじゃない、その方が便利でしょ?」

朱「……後でなんか要求してきても俺は答えねぇぞ。」

紫「それはどうかしらね?」

神『朱人、恩は返さんとダメじゃぞ?』

 

わぁってるよ、ったくよ。面倒くさいな

 

紫「それじゃあ、私は帰るからこれから大変だろうけど頑張ってね。」

朱「心にもない言葉をありがとよ。」

紫「貴方って本当いじわるね、そんなんじゃモテないわよ?」

朱「ほっとけ余計なお世話だ、なんなら貰ってくれんのか?」

紫「ん〜考えといてあげるわ、フフッ。」

 

こっちから願い下げだよ。

 

紫「それじゃ、またね。」

朱「出来ることならもう来るなよ。」

 

そう言って紫はスキマの中へ入っていった。……さて、これからどうすっかな? ジジイ紅霧異変までどのくらいだ?

 

神『あと一週間ってところじゃの。』

 

一週間か……関わりたくねぇけど恐らく関わるんだろうな。

 

神『まぁ関わるの。」

 

他人事みたいに言いやがって、元はと言えばてめぇの所為だろうが。はぁ面倒くさ……とりあえず今日は寝よ。

 

神『まだ昼間じゃぞ? 早くないか?』

 

良いんだよ、眠い時に寝れるんだから最高じゃねぇか。睡眠欲とその他諸々をオンにしてっと。さてと、俺は寝るからな、絶対起こすんじゃねぇぞ。

 

神『はいはい、お主が睡眠を邪魔されるのが嫌なのは分かっとるよ。』

 

そうか、それなら話は早いな。またいつかな、おやすみ。

 

神『あぁ、おやすみ。(いっかって……)』

 

 

ーーー1週間後

 

神『おい、いい加減に起きんか。』

 

う〜ん……うるさいなぁ、後2日寝かせろ。

 

神『寝過ぎじゃ馬鹿たれが!一週間丸々寝るとは思わんかったぞ!』

 

寝たい時に好きなだけ寝れて体にもなんの問題もない……何て素晴らしい能力なんだろう。ありがとうジジイ、それしか言う言葉が見つからない。

 

神『やかましいわ!とにかくさっさと起きんか!』

朱「ちっ、分かったよ。ふぁ〜……だりぃ。」

 

そうこうしていると紫が現れた。こいつは玄関からこれねぇのか?

 

紫「おはよう朱人……って、貴方すごい寝癖ね。どれだけ寝てたの?」

朱「一週間。」

紫「……え?」

朱「一週間、あの後すぐ寝てずっと寝てた。」

 

紫がかなり引いている。別に良いじゃねぇか。

 

紫「食事とかはどうしたの?」

朱「俺は食わなくても大丈夫な体なんだよ。」

紫「貴方って本当に人間?」

朱「お前に言われたかねぇよ。」

 

ちなみに紫が妖怪とゆうのは聞いている。博麗神社にいた他の面子の正体も言わずもがな。

 

紫「それもそうね、それよりもそのお前って言うのやめてくれない? 私にも名前が有るんだから。」

朱「じゃあ八雲な。」

紫「出来れば下の名前で呼んでちょうだい。なんだかむず痒いわ。」

朱「もっちっと仲良くなったらな。まぁ無いだろうけど。それより何の用だ?」

 

大方予想はついてる、どうせ異変だ。

 

紫「実は今、異変と呼ばれるものが起きているのよ。それを解決して欲しいの、霊夢と一緒にね。」

 

ほら来た、あーあ面倒くさいなぁ……ん? 待て今起きているって言わなかったか?

 

朱「異変? 起きている?」

紫「窓の外を見てみなさい。」

 

紫に言われた通りに窓の外を見ると一面紅色に染まっていた。さながらホラー映画の演出の様に……

 

朱「なんじゃこりゃあああ!!!」

紫「これが異変よ、これの原因を調べて潰してきて欲しいのよ。」

 

ヤバい想像以上だ、本物は違うな。ってそんな事思ってる場合じゃねぇな。これから紅魔館に向かう訳か

 

朱「八雲なら分かるんじゃねぇのか? あのスキマでパパッと犯人のとこ行ってよ。」

紫「こう見えて私も忙しいのよ、だから霊夢と朱人の頼んでるんじゃない。」

 

ホントかよ、にわかには信じがたいな。

 

朱「俺に拒否権は?」

紫「無いわね。」

朱「だろうな、はぁ〜……怠い。それと、なんで俺の事名前で呼んでんだよ?」

紫「ん? 朱人の事、ちょっと気に入ってるからね。」

朱「……そうかよ、はぁ〜あ怠い事がまた増えた。」

紫「それはあんまりじゃない?」

朱「そうござんすね、とにかく博麗んとこ行ってくる。」

紫「ええ、頼んだわよ。」

朱「頼まれましたよ……これで家の貸し借りはチャラだからな。」

 

そう言って朱人は家を出て行った。

 

紫「……嵐間朱人、貴方の力見せてちょうだい?」

 




あけましておめでとうございます、お久しぶりです(^^)
今回から遂に異変へ突入していきます、主人公がどうなっていくか楽しみですね(笑)
次回は戦闘になるかもしれませんが、まぁ彼の事なのでまともな戦いは起きないです。

それではまた次回に(`・∀・´)ノシ


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遭遇

第8話です。どうぞごゆっくり(^^)


博麗神社

 

霊「はぁ〜全く、どこのどいつがこんな事したのかしら。」

 

紅く染まった世界を見て霊夢が溜息をつく。どうやらこれから異変を解決しに行くようだ。

 

霊「さてと、そろそろ行きますか。」

魔「おーい!霊夢ー!」

 

箒にまたがった魔理沙が空から飛んでくる。どうやら魔理沙も調査に行くそうだ。

 

霊「何しに来たの?」

魔「決まってるだろ? 私も行くんだぜ!」

霊「だと思った。足だけは引っ張らないでよ。」

魔「任しとけ!」

 

そうこうしている内に朱人も神社に着いたようだ。

 

朱「おいーっす、博麗、霧雨。」

霊「あんたまで何しに来たの朱人?」

朱「八雲にお前らの手伝いしろって頼まれたんだよ。家の借り有るから断れねぇしよ、面倒くさいけど。」

魔「大丈夫なのか? 能力も無い普通の人間なんだろ?」

朱「大丈夫じゃねぇの? 俺は何もする気無いし。」

 

キャラの性格とかは分かってるからそこを駆使してなんとかするしな。

 

霊「……言っとくけど、あんたがピンチでも私は何もしないからね。」

朱「肝に銘じとくよ。」

魔「私は出来るだけサポートするぜ。」

朱「よろしくな。」

霊「ほら、そろそろ行くわよ。」

魔「場所は分かってるのか?」

霊「勘だけど、大体ね。」

魔「そうか、そう言えば私達は飛んで行くけど、朱人はどうするんだぜ?」

朱「俺は歩いていくしかねぇよ? 心配すんなお前らが行く方向へ行って大体の場所を予想するから。」

霊「そう、じゃあお先にね。」

魔「待ってるぜ!」

 

そう言って霊夢と魔理沙は飛んで行った。さてと、どうしましょうかねぇ?

 

 

 

 

朱人が紅魔館へ向かう途中、黒い球体がふよふよ浮いている。

 

朱「あれは……ルーミアか? 霊夢達にやられなかったのか?」

ル「うー、危なかったのだー。もうちょっとでピチュるところだったのだー。」

 

どうやらギリギリのところで逃げてきたらしいな。どうすっかな、ここは気付かれないように行きたいけど。

 

ル「ん? 人間なのだー!」

 

無理らしいな、ここはあの手で行くか。

 

ル「ねぇ、あなたは食べてもいい人類?」

朱「残念ながらダメな人類だ。」

ル「そーなのかー、でもお腹すいたしな〜……いただきま〜す!」

朱「やっぱそうくるか。」

 

「宵闇の妖怪」ルーミア

「自称普通の人間」嵐間朱人

 

朱「 ちょっと待て!」

ル「なんなのだー?」

朱「まずはお互い自己紹介といこう、俺は嵐間朱人、人間だ。そっちは?」

ル「ルーミア、妖怪なのだー。」

朱「そうか、ルーミアお前腹減ってるのか?」

ル「そうなのだー、だから朱人を食べるのだー。」

朱「俺を食っても美味しくねぇぞ? 代わりに良いもんをやろう。だから俺を食うのはやめてくれ。」

ル「良いもの? なんなのだー?」

朱「ほら、チョコだ。知ってるか?」

 

そう言ってポケットから板チョコを取り出した。名付けてお菓子を作り出す能力……そのままだな、まぁどうでもいいや。

 

ル「知らなーい。美味しいのかー?」

朱「食えば分かる。やるよ。」

 

ルーミアが疑いながら一口食べる。その瞬間、物凄い勢いでチョコを食べだし一瞬にして食べ終わった。

 

ル「美味しいのだー!」

朱「そうか、まだまだ有るから遠慮せずに食え。」

ル「ありがとうなのだー!」

 

こうやって餌付けしてれば今後襲ってくる事はないし、寧ろ役に立ってくれるかも知れん。まさに一石二鳥だな。

 

神『腹黒じゃの〜……』

 

いいんだよ、食われるよりよっぽどましだ。子供は純粋なほど可愛いんだよ。

 

神『まぁ、お主のやる事に口はださんよ。』

 

なら今度は睡眠の邪魔すんなよ?

 

神『……それは分からん。』

 

おい、そこは分かったって言えよ。さっきと言ってる事違うぞ。

 

神『分かったわい。』

 

それで良いんだよ。

 

ル「美味しかったのだー!ありがとう朱人!」

朱「良いってことよ、ほれお土産にポテチとクッキーもやるよ。全部美味いぞ〜?」

ル「わはー!やったー!朱人大好きなのだー!さっきの奴等とは全然違うのだー!」

 

さっきの奴等って霊夢と魔理沙か? 何したんだよあいつら……

 

朱「そうだ、代わりと言っちゃなんだが、紅い館を知ってるか? 紅魔館って所なんだけどよ。」

ル「知ってるのだー。」

朱「だったらちょっと案内してくれるか? そこに用があんだよ。」

ル「朱人の為ならお安い御用なのだー!」

朱「マジか!あんがとさん。」

ル「ついてくるのだー。」

 

こうして初めての戦闘は終わりを告げた。これ戦闘にって呼べるのか? ……呼べるわきゃねぇよな。でも平和に終わりゃそれで良いか、面倒くさいしな。

 

 




とゆうわけで初戦闘?でした。
次は大チルと美鈴の予定ですのでお楽しみに!

それではまた次回(`・∀・´)ノシ


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到着

第9話です、それではどうぞ(^ ^)


紅魔館へ向かう道中

 

朱「はぁ〜、なぁルーミア、紅魔館は後どのぐらいで着くんだ?」

ル「もうちょっとなのだー。」

朱「そうか(そろそろ怠くなって来たな。)」

ル「ほら見て、湖が見えた!」

 

お、本当だ。って事はここは霧の湖か?

 

ル「この先に紅魔館が有るのだー。そう言えば朱人って紅魔館も知らないって事は外来人なのかー?」

朱「ん、まぁそんな感じだ。」

 

ん? ここが霧の湖って事は……面倒の種が居るんじゃねぇのか? やべぇな、クソ面倒くさい事にならなきゃいいけど……

 

ル「あれ? チルノ達がいない。」

 

どうやらチルノ達はやられたみたいだな……グッジョブ、霊夢!魔理沙!

 

ル「しょうがないから先に進むのだー。」

朱「そうだな、寄り道してる場合じゃねぇしな。」

 

 

 

 

 

紅魔館前

 

ル「着いたのだー。」

朱「おお、ここがあの紅魔館か……マジで紅いな。目が痛い。」

ル「じゃあ朱人とはここでお別れなのだー。またね。」

朱「おう、ありがとな助かった。また会えたらお菓子やるよ。」

ル「それじゃあ私から会いに来るのだー!」

朱「ん、まぁ暇な時なら良いぞ。それじゃあまたな。」

神『お主ならいつでも暇じゃろうが。』

 

煩いぞジジイ。さてとここにもあいつらが居ないって事はもう中に行ったって事か……美鈴が倒れてるって事はそうらしいな。どうすっかな〜中に入ったら入ったで面倒くさいだけだろうしなぁ……良し、起こしてやるか。

 

朱「おーい、あんた大丈夫か?」

美「うーん……。」

 

こいつ大丈夫か? あいつらマジで容赦ねぇな

 

朱「もしも〜し、聞こえてる? 返事しろ〜い。」

美「うぅ……っ⁉︎ ここは⁉︎ 私は⁉︎」

 

こりゃ相当重症だな、まぁパニクってるだけだろうしゆっくり話してやるか。はぁ、なんで俺があいつらの尻拭いをしなきゃなんねぇんだよ、面倒くさいなぁ!

 

朱「とりあえず落ち着け、知ってる限りは話してやるよ。」

美「あの、貴方は?」

朱「俺は嵐間朱人、外来人って奴だ。」

美「どうして此処に?」

朱「ん〜? さっき此処に紅白の巫女服と白黒の魔法使いが来たろ?」

美「っ⁉︎ 貴方、あいつらの仲間ですか⁉︎」

 

そう言って美鈴は戦闘態勢をとろうとするが体が動かないようだ。

 

朱「落ち着け、そんな体じゃまともに動けねぇだろ? それに仲間って訳じゃない。強いて言うなら知り合いって所だ。ほれ、俺は何もしねぇからそう警戒するな。」

美「それで、はいそうですかと信じる人は中々居ないと思いますけど? 特にこの幻想郷ではね。」

 

はぁもう、なんちゅう面倒くさい事してくれてんだあいつ等は……

 

朱「とりあえず、横いいか?」

美「……どうぞ。」

 

朱人は美鈴の横に座り込む。下手な事すればマジでやられるな。……仕方ない能力使うか、えっとどんな傷も治す能力とかは有るか?……あるな、よし!

 

朱「なぁあんた、これからすることは絶対に誰にも言わないって約束してくれ。」

美「え? 何をする気?」

朱「良いからとりあえず約束してくれ、いいか?」

美「分かりました。」

朱「よしじゃあいくぞ。」

 

そうだな、イメージは手を前にかざすと治っていくイメージでいくか。

そして朱人が美鈴に手をかざすとあっという間に傷が治っていった。

 

美「⁉︎ 傷が⁉︎」

朱「ふぅ、どうだ? 治っただろ? これでもまだ敵じゃ無いって信じてくれないのか?」

美「いえ、信じます。どうもありがとうございました。そして先程は失礼いたしました!自己紹介させていただきます、私の名前は紅美鈴。此処紅魔館の門番をしております、よろしくお願いします。」

朱「紅さんか、よろしくな。」

美「美鈴で良いですよ、私も朱人さんと呼びますから。」

 

なんか、急にえらくフレンドリーになってきたな。やっぱ美鈴ってすげえいい性格だよな。二次創作物でも。

 

朱「そうか、じゃあよろしくな美鈴。」

美「はい、よろしくお願いします!この恩はいずれ必ず返しますから!」

朱「良いよ別に、貸し借りとか嫌いなんだよ俺。」

美「それでは私の気が済みません!是非御返しさせて下さい!」

 

はぁ、逆に面倒くさいな。多分断ってもしつこいだろうし、貰っとくか。

 

朱「分かった、それじゃあまた今度頼む。」

美「はい!任せて下さい、何でもしますから!」

 

ん? 今何でもするって言ったよね?

……このネタはやめよう、危ないし。

 

美「それで、朱人さんはこれからどうするんですか? この異変を止めるんですか?」

朱「さて、どうすっかな〜。ぶっちゃけ面倒くさいしなぁ。」

美「出来れば、これは止めないでいただけますか? 事情は話せませんが深い理由が有るんです、お願いします。」

 

おおかたレミリアがフランの為にした事だろう。俺の力が知れ渡ってる以上どうせ関わる事になるんだ、どう答えたって一緒だろ。

 

朱「別に良いよ。でも八雲に言われた以上帰ることは出来ないからさ、話し相手になってくれねぇか?」

美「そんな事で良ければ是非!私も朱人さんの事知りたいですし。」

 

そう言って美鈴は手を合わせて喜んでいる。そんな喜んで聞きたい事か? まぁ一応助けたし恩人の事は知っときたいのかもな。

 

美「あれ? でも朱人さんって確か新聞に載ってたような……」

朱「……は?」

美「射命丸文って鴉天狗が書いてる新聞ですよ。それに確か朱人さんの事が書かれて記憶が有るんですよ。」

朱「具体的にはどんな?」

美「確か神社で巫女と同棲とかなんとか……あ、朱人さん?」

 

朱人はキレていた!目に見えるほどに青筋を浮かべながら禍々しいオーラをだし鬼の形相をした悪鬼羅刹がそこにはいた!

 

朱「あの女ぁ……ぶっ潰す、いやぶっ殺す!!!」

美「あ、あ、朱人さん⁉︎ 何があったのか知りませんが落ち着いて下さい!」

朱「美鈴、御返しを思いついた……アのカラすをヤるゾ。」

美「喋り方と声がおかしくなってますよ⁉︎」

朱「ナニいってルンだ? ふつウダロ? コンカいバっカリはメンどクサいとかイッテルバアイジゃないな。」

美「朱人さん戻って来てー!!!」

朱「クケケケケケ!!!!!!……まぁそんな事はまた今度するとして何話す?」

美「(するんだ……)そうですね、朱人さんってどんな人ですか?」

朱「どんな人かぁ……無気力、面倒くさがり、怠け好きかな。」

美「そ、そうですか。随分とマイナスな事ばかり言いますね。」

 

これ以外に言いようが無いからな。他にあるなら教えて欲しいね……自分で言っといて情けねぇな。

 

朱「他に聞きたい事はあるか?」

美「さっきの事なんですけど、あれ朱人さんの能力ですか?」

朱「まぁそんな所だ、他の奴には能力は使えないって言ってるからマジで言うなよ?」

美「分かりました!」

 

ん? 気のせいか、視線を感じる。レミリアが運命を覗いているか、紫が見てるかどっちかだな……ちょっと辿ってみるか。……成る程レミリアの方か、ちょっと脅かしてみるか?

 

朱「よいしょっと、美鈴これから意味不明な事するけど気にするなよ?」

美「え? はい、分かりました。」

 

そう言って朱人は立ち上がり、門の前まで来たところで止まり右手で顔を隠し、左手で紅魔館を指差しながら言い放つ。

 

朱「きさま!見ているなッ!」

美「……あの、朱人さん? 急にどうしました?」

朱「いや、何でもない。気にするな、絶対に気にするな。」

美「はい……?」

 

ついやっちまった、このネタはみんなやるだろ普通。俺がおかしいのか? やめよ、考えるの怠くなってきた。てかちょっと待て!俺がこの行動をやったことにより、レミリアが不思議に思う→興味を持つ→呼ばれる→巻き込まれる。の方程式が出来るじゃねぇか!しまったー!どうする⁉︎ こうなったらこっちから行くか? 逃げるか? ……あぁもう面倒くさい!こっちから出向いてやらぁ!

 

朱「美鈴、悪いがやっぱこん中に入る用事が出来た。でもお前も、はいそうですかと入れるわけにもいかない。という訳で提案がある。」

美「はい、なんですか?」

朱「俺と勝負しよう。」

美「え⁉︎ でも朱人さんには恩が有るので手は出せないですし⁉︎ それに人間と戦う訳にも……」

朱「安心しろ、なにも考えてない訳じゃない。美鈴が言ったように俺はただの人間、だからハンデとして勝負の内容は俺が決める。どうだ?」

美「そうですね、それなら安全ですね!分かりました、その提案乗りましょう!」

 

くぅ〜やっぱ美鈴ええ人やぁ(泣)

さて、ここはいっちょ穏便に済ませて尚且つ面倒くさくないものでいくか。

 

朱「助かる。なら俺から勝負それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャンケンだ!」

美「……え?」

朱「ジャンケンだよジャンケン。グーチョキパーで決めるやつ。」

美「それは知ってますけど、何でジャンケンなんですか?」

朱「安全で簡単で面倒くさくない!それにこういうときは古今東西ジャンケンって相場が決まってんだよ。」

美「はぁ、そうなんですか? しかし私も乗ったとは言えジャンケンで決めるのはちょっと……結構大事な場面ですし、ね?」

 

ふむ、流石に駄目か? 行けると思ったんだけどな。でもこれ以外考えてなかったしどうする? やっぱ逃げるか?

 

咲「大事な場面ならいつも寝てるのは何ででしょうね?」

美「さ、咲夜さん⁉︎」

 

咲夜さん来たー!!!やべぇ!本物やべぇ!ってか咲夜さん来たって事はやっぱレミリアに連れて来いって言われたか? うわぁ自業自得とは言え面倒くせぇ。

 

咲「自己紹介が遅れました。私、紅魔館でメイド長をしております、十六夜咲夜と申します。以後お見知り置きを。」

朱「十六夜さんですね、よろしくお願いします。俺は嵐間朱人、人間で外来人です。以後お見知り置きを。」

 

うわ、マジもんのカーテシー……俺もつい礼儀正しいくなっちまった。

 

咲「普通の喋り方で結構ですよ、嵐間様。宜しければお嬢様がお呼びなのでついて来てもらえますか?」

朱「あぁ、じゃあそうさせてもらう。後、何で俺が呼ばれたんだ?」

咲「お嬢様のお考えになっている事は私にも分かりません。ただ興味が湧いたと申しておりました。」

 

やっぱりか、はぁこれからどうなんだろうなぁ……もういいや、この流れに身を任せよう。

 

朱「分かった、いいよ。」

咲「有難う御座います。では此方に……美鈴、門はよろしくね。」

美「はい!分かりました!」

 

さてと、ついに紅魔館内に突入か……

 




咲夜さんマジ瀟洒!
第⑨話でした!9話なのにチルノが出てこないってどうゆうことなの……
まぁそれはさて置きついに紅魔館内に突入です!
次回は異変の元凶とご対面ですね、どうなる事やら……

それではまた次回!(`・∀・´)ノシ


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紅魔館突入

第10話になりました。それではどうぞ!(^ ^)


紅魔館内

 

俺は今、咲夜さんに案内され紅魔館に居る。中もここまでかと言うくらい紅い。どうやらレミリアが俺に興味を持ったらしい、とてつもなく面倒くさい。てか霊夢と魔理沙が戦ってるんじゃねぇのか? 原作どうなんだよ。まぁ俺がいる時点でなくなったようなもんだけどさ。あ、止まったって事はこの部屋か。

 

咲「此方でお嬢様が待っております。」

朱「ありがとさん、十六夜さん。」

咲「では私は戻りますので。」

 

そう言って咲夜さんはその場からフッと消えた。すげぇ時止めってこんな感じなんだ。

 

朱「さて、それじゃあ行きますか。」

 

大きめの扉を開け中へ入る、そこには王座の様な椅子に座ったレミリアと暇そうな霊夢がいた。レミリアと霊夢の距離は10m程離れている。とりあえず、あいつの隣に行くか。

 

朱「何してんだ? 博麗。」

霊「こいつがいきなり面白い奴を見つけたとか言って戦わないのよ。」

 

そう言って霊夢はレミリアを指差す。どうやらまだ戦っていなかったようだ。

 

レ「初めまして、私はレミリア・スカーレット。ここ紅魔館の主であり、吸血鬼よ。」

朱「俺は嵐間朱人、人間で外来人だ。」

 

高圧的な奴には堂々としておかないとな。なめられる。

 

レ「随分警戒してるわね、もっとリラックスしても良いのよ?」

朱「生憎、吸血鬼にお呼ばれしてリラックス出来る程バカじゃないんでね。」

 

本当はめちゃリラックスしてますけどね。いきなり襲ってこられても面倒くさいから見た目だけでもね。

 

レ「ふ〜ん……まぁ良いわ。貴方に一つ聞きたい事が有るのよ。」

朱「なんだ?」

レ「貴方、私が運命見てる事に気付いたでしょ?」

 

やっぱりそう来たか。どうすっかな〜、面倒くさい事になった。……先ずは誤魔化してみるか。

 

朱「運命? 見てる? 何のことだ?」

レ「とぼけるのね……私はね、運命を操る力を持っているのよ。そして、とてつもない力を持った貴方がここに来たから、貴方の運命を覗いていたの。」

朱「人の運命覗き見るとか、おたくいい趣味してんな。」

レ「話を最後まで聞きなさい。」

 

そう言って威圧を出してきた。おぉ怖っ、カリスマ全開だな。

 

レ「そして運命を見ている最中に貴方は突然私の方を向いて「見ているな」と言ってきた。指まで指しながらね。」

霊「あんたそんな事したの? それよりも何で気付いたのよ。本当は能力持ってるんじゃないの?」

 

やべぇな、霊夢も入ってきやがった。ここは意地でも誤魔化し通すか。

 

朱「んな訳ねぇだろ。あれは俺が好きな漫画のキャラの台詞だよ。美鈴にここの主人が吸血鬼だって聞いたからキャラの真似したんだよ。」

霊「なんでそんな事する必要があるのよ?」

朱「そのキャラも吸血鬼だからだ。やりたくなってやった。反省はしているが後悔はしていない。」

レ「貴方、相当の阿呆ね。」

朱「アホちゃいまんねん、パーでんねん!」

 

決まった!これ一回は言ってみたかったんだよなぁ。我ながらポーズも完璧だな。

 

レ「……貴方、私を侮辱してるの?」

朱「…….え?」

霊「あーあ、知らないわよ。」

レ「こんなにも屈辱的な気分は初めてだわ。」

朱「いや、待て!誤解だ!」

レ「何が誤解なのかしら? 人間にしては度胸があるけれど、それもどこまでもつかしらね?」

朱「待て!落ち着け!話せばわかる!言葉が喋れるのは話し合いをするためだろ⁉︎ 考え直してくれ!」

レ「こんなにも月が紅いから、本気で殺すわよ。」

朱「ちょ、待ち、ストッp」

 

 

 

ドカーーーーン!!!!!!!!!

 

 

 

朱「……何事?」

 

殺される直前、いきなり轟音が響き渡りドアが吹き飛んだ。そして煙の中から二人の少女が出てくる。

 

魔パ「「ケホッケホッ……霊夢(レミィ)マズイ事になったぜ(わ)。」」

霊レ「「どうしたの? 魔理沙(パチェ)。」」

 

お前ら息ぴったりだな。漫才コンビ組めるんじゃねぇのか?

 

パ「妹様が出てきたわ。」

レ「なんですって?」

霊「魔理沙、何があったの?」

魔「私があの魔法使いと戦ってたらいきなり乱入してきた奴がいてさ。そいつがもう強いのなんのって、だから逃げてきたんだぜ。」

 

ははぁ、さてはフランが来たか……こりゃ最悪の展開だな。はぁ……怠い事になるぞこれ。

 

フ「二人ともどこに行くの? もっと遊ぼうよ。」

レ「フラン、どうして出てきたの?」

フ「あら? お姉様久しぶり。元気だった?」

レ「質問に答えなさい。」

 

おぉおぉ焦ってるな。まぁ普通はそうか、対するフランはまるでお人形を貰った少女の様にはしゃいでいる感じだ。

 

フ「フフフッ……なんだか凄い力を感じたから気になって出てきたの。これなら簡単に壊れないだろうなって思って。」

 

あぁ、これはアレですわ。完全に狂気モード入ってますわ。だって目に光が無いんだもの。

 

レ「早く部屋に戻りなさい。」

フ「嫌よ、折角楽しめる事が出来たんだもの……そこにいるお兄さんから出てるみたいね? ねぇ私と一緒に遊ぼ?」

 

さて、これはどうすっかなぁ……考えても無駄か。どうせ戦わなくちゃいけないんだろうし、ここはいっちょ少し本気になりますか。

 

朱「いいぞ。」

霊「朱人⁉︎ 何言ってるのよ!能力も無いあんたがどうこう出来るわけないでしょ⁉︎」

レ「そうよ! どれだけ危険な事か分かってるの⁉︎」

朱「まぁ大体予想は出来てる。面倒くさいけど、どうせ逃げられねぇんだったら最後まで足掻いてやるよ。」

フ「フフッ……フフフフフッ……アハハハハハハハハ!!! さぁ楽しみましょう!!! あなたが、コンテニュー出来ないのさ!」

 

 

 

 

 

 

 




と言う訳で第10話でした。レミリアとの戦闘は回避しましたが、もっとエグいのが来ました(笑)
でも、次回は遂に主人公が少しですが本気を出します!
戦闘描写は初めてですのでどうか過度な期待はしないでくださいorz

それではまた次回(`・∀・´)ノシ


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初戦闘

第11話です。それではどうぞ!(^ ^)


フ「アハハハハハハハハ!!!」

朱「完全にいっちゃってるな……うおっ⁉︎」

 

大中小数々の弾幕が迫り来る。俺の目は今特殊で、弾幕の隙間のルートを示す矢印が見えている。これまた便利だ。

 

朱「よっ、ほっ、あらよっと。」

フ「あーもう!なんで当たらないの⁉︎」

 

がむしゃらにただひたすら弾幕を打ち続ける。下手な鉄砲数打ちゃ当たるとは言うが、実際はそんなにうまくいかないもんよ。ちょっとふざけてみるか。

 

朱「オレ!……ハイハイハイハイ!……Thank you very much、フッ!ハッ!」

 

某緑の顔の奇人の様に、闘牛士や有名歌手に変身しながら弾幕を避ける。こりゃ楽しいな(笑)

 

フ「あぁもう!禁忌《クランベリートラップ》‼︎」

朱「あっ!……オウッ!」

 

俺はガンマンの様な格好になり銃を抜き、打とうとしたが弾幕で銃を弾かれて、弾幕を食らってしまった。原作再現を忘れないぜ!

 

フ「やった!当たった!」

朱「どうして? どうして私を打ったの⁉︎」

霊魔咲パレフ「「「「「「え?」」」」」」

朱「い!あ!う!……う!あ!い!……う!あ、あぁ〜‼︎」

 

奇声をあげながらフランの元へ歩いていく。みんなドン引きだな。流石にフランに映画のあの感じは出来ないので途中でやめるか。

 

フ「あ、倒れた……勝ったの?」

レ「なんなの? あいつ。」

咲「私にも分かりません。」

 

さてそろそろかな? 観客を出して拍手喝采!

 

朱「ありがとう!私の事、愛してくれているのね!さて、じゃあ帰ろっと、あ、こっち?」

フ「巫山戯るのも大概にしてね?」

 

出て行こうとしたらフランが歪な形の剣のようなものを突き付けてくる。かなり怒ってるな。

 

朱「……やばし!」

フ「禁弾《スターボウブレイク》」

朱「びょ〜んびょ〜んびょ〜ん」

 

ホッピングマシンで回避!そのまま紅魔館外へ出る、ここで暴れんのも悪いしな。

 

バリーーーン!!!

 

美「な、何事ですか⁉︎」

朱「おーっす美鈴、危ないから下がってた方がいいぞ。」

美「朱人さん⁉︎ どうしたんですか⁉︎」

朱「説明するより見た方が早い。」

 

俺を追ってフランも窓から出てくる。その後に霊夢、魔理沙、レミリア、咲夜さんの順番で出てくる。

 

美「妹様⁉︎ どうして⁉︎」

レ「ちょっと!ちゃんとドアから出なさいよ!」

朱「緊急事態故致し方無し。」

 

あれ? フランが俯いてる? 狂気モードが治まったのか?

 

フ「もういい。」

朱「え?」

フ「もう壊れてもいい、本気でやる。」

 

どうやら狂気は治まったけど本気にさせちまったようだ。こりゃ俺も真面目にやりますか。

 

朱「……分かった。なら俺も真面目にやろう。」

フ「今更遅いよ、禁忌《フォーオブアカインド》」

 

フランがスペルカードを宣言した途端、フランの分身が三人、現れる。

 

フ「終わりにしてあげる……禁忌《レーヴァテイン》」

朱「おいおい、こりゃちょっとオーバーキル過ぎませんか?」

 

ドゴーーーーーン!!!!!!!!

 

とてつもない爆音と共に煙が巻きあがる。フランは少し笑っている。

 

フ「フフッ、やっと壊れた。」

魔「そんな、嘘だろ? ……なんで止めなかったんだよ、霊夢⁉︎」

霊「私だって止めたかったわよ!でも止められないわよ……。」

美「そんな、朱人さん……。」

 

魔理沙は怒りか悲しみか分からない感情になり、霊夢を怒鳴りつけている。霊夢は口では守らないとは言っても、やはり知り合いが死ぬのは悲しかったらしく膝をついている。美鈴は目の前の現実を受け入れるのに必死でただ立ち尽くしていた。

 

レ「……所詮、ただの人間だったって訳ね。行きましょう咲夜。」

咲「はい、しかし嵐間様と妹様は?」

レ「見たでしょ? フランのあれだけの攻撃を受けて死なない生物なんていないわよ。フランは中に連れて来なさい。」

咲「分かりました。妹様中に戻りましょう。」

フ「……嫌だ。」

レ「フラン、中に戻りなさい。」

フ「嫌だ、まだ終わってないもん。」

 

霊魔美咲レ「「「「「え?」」」」」

 

煙が晴れ何も残っていない筈の地には無傷で仁王立ちしている朱人がいた。グキグキと首を回し骨を鳴らしている。

 

朱「さてと……派手にやってくれたな?」

フ「ッ⁉︎」

 

凄まじい圧を出しながら言葉を発する。先程までの朱人とはまるで別人の様だ。

 

朱「さて、第二ラウンドだ。次は……俺の番だ。」

 

次のゴングが鳴り響く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




とゆう感じで第11話でした。
前半ふざけて見えたけど一応本気なんですよ?(笑)
今回は映画のMASKを参考にしました。例のあの場面ですがそのままなので思い出してくださいね(笑)
最後はちょっと王道過ぎましたかね?
いよいよ次回は決着及び紅魔郷クリアです!
どうなる事やら……

それではまた次回(`・∀・´)ノシ


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決着

第12話です。どうぞ!(^^)


レ「なんで⁉︎ どうして生きているの⁉︎」

 

レミリアが声をあげて驚いている。他の面々は目を丸くしているだけで声も出ていない。まぁそりゃそうか、フランの攻撃をあれだけ受けたのに生きてるんだもんなぁ。

 

朱「言ったろ? 真面目にやるって。こっからはお遊びなしだ……元々遊ぼって言われたのにお遊び無しってのもおかしいけどな。」

フ「なんで?」

朱「ん?」

フ「なんで壊れないの?」

 

フランが少し怯えた感じで問いただしてくる。嫌われなきゃいいけどなぁ、子どもに嫌われるのって結構ある傷つくし。でも、もう容赦はしない、情け無用だ。

 

朱「そりゃあ、俺が真面目に戦うからだ。」

フ「そう、じゃあ……やってみてよ。」

朱「あぁ、やってやるよ。」

 

そう言って凄まじい殺気をあびせる。全員が酷く怯えて数歩下がっている中、フランだけは冷や汗をかいているだけだった。

 

朱「さて、行くぞ?」

フ「ッ‼︎」

 

そう言うと朱人は一瞬消えたかと思うと、フランの目の前に移動していた。フランが構える時にはもう遅かった、朱人は両手でフランの両耳の辺りを叩いた。するとフランは足がふらつき耳や鼻から血を流し、倒れそうになる……が、朱人は倒れてくるフランの腹を蹴り飛ばし、フランは紅魔館まで吹っ飛んで行った。

 

レ「フランッ⁉︎ 貴様よくも!」

朱「黙ってろ、これはお前とは関係無い戦いだ。邪魔をするな。」

 

ガラガラと音を立てながらフランが紅魔館から這い出てくる。

 

フ「ケホッ、ケホッ、そうだよお姉様、邪魔しないで? 折角面白い玩具を見つけたんだもん。」

レ「でも!」

フ「邪魔しないでって言ってるの。」

 

フランが殺気を出す。中々デカイな、流石原作最強クラスで吸血鬼なだけはあるな。

 

美咲「「妹様……。」」

朱「さぁ、どうした? お前からはかかってこないのか?」

フ「言われなくても!」

 

フランが猛スピードで朱人に向かって飛んでいく。手には剣を構え、切り裂こうとしている。しかし、朱人はそれを見切り上へ躱し、剣を掴むと一気に引き寄せ遠心力を使いフランを地面へと叩きつける。

 

フ「カハッ!!!」

朱「そら、どうした? そんな攻撃じゃ当たんねぇぞ。」

フ「くそ、舐めるなー!!!」

 

立ちあがり、怒りに任せ、がむしゃらに剣を振るうが全く当たらず、朱人は足を引っ掛けてフランを転ばせた。顔面から思いっきり転んだ。

 

フ「痛っ!」

朱「おら、俺を壊すんだろ? オモチャみたいに、やってみろよ。」

フ「うう、アァァァァァァァアアアア!!!」

 

涙目になりながらもフランは諦めずに向かってくる。そろそろ終わらせるか? とか思ってたら美鈴が割り込んできた。面倒くせぇな。

 

美「朱人さん!もうやめて下さい!これ以上は妹様が死んでしまいます!」

フ「美鈴、邪魔しないでって……。」

美「出来るわけないでしょう⁉︎ お願いします、朱人さん!」

 

美鈴、頼むから邪魔しないでくれ。これはフランの為でもあるんだ。

 

レ「咲夜、もしあいつがフランを殺しそうになったら時を止めてフランを連れて逃げなさい。なんとしてもよ。」

咲「最初からそのつもりで御座います、お嬢様……。」

 

レミリア達も何か話してるな、大方咲夜さんに時を止めてどうこうしてもらおうって話だろ。絶対に邪魔はさせねぇけどな。

 

霊「魔理沙、あいつあの吸血鬼を殺す気でいるわよ。」

魔「本気か⁉︎ 朱人、本当にそいつを殺す気なのか⁉︎ それはルール違反だぜ⁉︎ ただでさえ弾幕ごっこもして無いのに殺しなんて!」

朱「先に来たのはこいつらだ、俺はそれを買った。ただそれだけの事だ。」

 

こいつら滅茶苦茶勘違いしてるな。無理もないか、無気力だった野郎が急に殺気を飛ばし出したんだもんな。さて、それじゃあ終わらせるか。

 

朱「そろそろ、終わらせてやる。」

フ「へぇ、やって見せてよ。」

朱「……覚悟は良いか……。」

フ「ッ⁉︎ 消えた⁉︎」

 

俺は某格ゲーの大技をするため遥か上空へジャンプした。そして……

 

朱「愚か者め‼︎」

フ「上⁉︎」

レ「ッ⁉︎ 咲夜‼︎」

咲「駄目です!早すぎて間に合いません!」

霊魔美「「「朱人(妹様)‼︎」」

 

ズドーーーン!!!

 

辺りに轟音が鳴り響く。フランはぎゅっと目を瞑っているが一向に攻撃が当たる気配がない。どういう事だと思い目を開けると、フランに当たる直前に手を止めている朱人の姿が目に入った。

 

朱「ふう、焦ったー!ギリギリセーフ!ったくもうちょい上手くやれよ俺……ここまでした俺が言うのも何だけど、大丈夫かフラン、立てるか?」

フ「どうして? どうして殺さなかったの?」

朱「質問を質問で返すなー!……と言いたい所だけど、殺さなかったってのは当たり前だろ? 吸血鬼とは言え子供を殺したら俺もう生きていけねぇよ。それにこれは荒療治だ。」

フ「荒療治?」

朱「おう、フランが狂気を抱えてるってのは一目見て分かったからな。殺す気でかかりゃお前も狂気じゃなくて本気になるって思ったんだよ。ま、賭けだったんだけどな。ハハハハハハハ!!!」

 

そう言って豪快に笑い飛ばすが周りはシーンとしている。あれ? これやっぱ俺が悪い? そりゃそうだわな、側から見りゃ大人が女の子をボコボコにしてるようにしか見えねぇもんな。よし!謝ろう!

 

朱「すいませんでした!!!orz」

フ「え?」

朱「いくら荒療治とは言え女の子をここまで痛めつけた事には深く反省しております!本当に申し訳ありませんでした!」

 

ジャンピング土下座をかまして謝りまくる。女の子に土下座してる大人かぁ、みっともないなぁ(泣)

 

フ「フフッ。」

朱「え?」

フ「フフフッ…アハハハハ!」

朱「おい、フラン? もしかして、また狂気モード入っちゃった?」

フ「ううん、違うの。私の事思ってしてくれたのに急に謝るから可笑しくなったの。」

 

これは、許してくれてるのか? 分からん、さっぱり分からん。ただ、フランは涙を少し流しながらこう言ってきた。

 

フ「ありがとう!お兄様!」

朱「え、お、おう……てか、お兄様⁉︎」

フ「どうしたの? もしかして嫌?」

朱「いや、そーゆー訳じゃ無いけど、俺ってそこまで身分も高くないし、お兄様って呼ばれんのも初めてだからなんか変な感じがしてな、出来れば普通に呼んでくれないか?」

 

するとフランはうーんと唸りながら考え込む、そして、あっと言って恐ろし事を言い出した。

 

フ「じゃあ、お兄ちゃん!」

朱「……ゴハッ!!!」

フ「お兄ちゃん!どうしたの⁉︎ 急に血を吐いて、怪我してるの⁉︎」

朱「いや、違うんだフラン。何でもないから気にすんな。」

 

まさかフランに満面の笑顔でお兄ちゃんと呼ばれる日が来ようとは、しかも凄まじい威力だな。どんな攻撃よりも効いたぜ、こりゃあ。

 

朱「フラン? 俺は別にお前の兄ちゃんでもないから普通に朱人とかって呼んでくれていいんだぞ?」

フ「じゃあ朱お兄ちゃん!」

 

駄目だー!この子全然分かってねぇ!ヤバい!これはヤバい!でも凄ぇ嬉しい!

 

朱「じゃあもう、それで良いや。改めて、俺は嵐間朱人、人間で外来人だ。よろしくなフラン。」

フ「私はフランドール・スカーレット、あそこに居る吸血鬼の妹。よろしく朱お兄ちゃん。」

朱「おっと!そう言えば戦ってる時お前を随分傷つけちまったな、ちょっと待ってろ。」

フ「え? 私は大丈夫だよ? 頑丈なんだから!」

朱「馬鹿、それじゃ俺が浮かばれない!良いからジッとしてろ。」

 

俺は美鈴にした様に手をフランに翳して傷を治す。

 

朱「ほれ、これでもう大丈夫だ。」

フ「凄ーい!全部治った!ありがとう、朱お兄ちゃん!」

 

うんうん、やっぱ子供はこう純粋な方が良いな、歪んでたらいかんですよ。さて、そろそろ固まってるあいつらに声かけてやるか。

 

朱「おーい、お前らいつまで固まってるつもりだ?」

レ「ハッ⁉︎ フラン!大丈夫? 怪我はない⁉︎」

美「妹様ー!大丈夫ですかー!」

咲「妹様!お怪我はございませんか⁉︎」

 

みんなフランを心配して駆け寄ってきた。いい家族だな、フラン。

 

フ「みんな、ありがとう。私は大丈夫だよ。朱お兄ちゃんが治してくれたから!」

レ「そう、良かったわ。」

朱「レミリア、本当に悪かったな。お前の大事な妹を傷つけて。許してくれ。」

レ「いえ、元はと言えばこちらの責任。それにフランを殺さずにいてくれたどころかこの子の狂気すら取り除いてくれたんだもの。謝るのはこちらの方よ、そして感謝するわ。」

咲「嵐間様、有難う御座いました。」

美「朱人さん、本当にありがとうございました!」

 

何故か礼を言われた。本当に何故?

そんな事をしていると霊夢と魔理沙が話かけてきた。

 

魔「朱人ー!大丈夫なのか? 怪我とか無いのか?」

霊「朱人!あんた、弾幕ごっこの?ルールまで無視して!どうなるか分かってるの⁉︎」

朱「分かってるよ、だから今謝ってるだろ? 悪かったよ、本当に。」

霊「今後二度と、こんな事が起こらない様にしてよね。それから、紫!見てんでしょ!出て来なさい!」

 

そう言うとスキマから紫が出てきた。このアマ最初から見てやがったな!

 

紫「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ〜ん。」

霊「あんた、朱人の事調べる為に連れて来させたでしょ?」

紫「何のことかしら〜?」

霊「惚けても無駄よ、あんたの事だから朱人の力が知りたくて関わらせたに決まってるわ。」

紫「……流石ね霊夢、正解よ。」

朱「ハメやがったな⁉︎ このクソッタレィ!嘘つきみぃ!……忙しいだの借りだの、あれは俺を引っ張り出すための口実か⁉︎」

紫「借りは本当に有るでしょう?」

 

クソ!何も言い返せん!

 

紫「まぁ朱人の力は大体分かったわ。能力までは分からないけど、やっぱり相当な力を持ってるわね。」

霊「そうよ、あんた能力無いとか言ってたくせに。何で嘘ついたの?」

朱「喋ると面倒な事になりそうだったからだ。言っとくけど今後も喋る気は無いからな。」

紫「貴方らしいわね、まぁ良いわ。それじゃ、私は帰るからね。じゃあね〜。」

 

そう言って紫はスキマへ戻って言った。クソ!いつかギャフンと言わせてやるからな、覚悟しろよ!そして霊夢はレミリア達に話しかける。

 

霊「で? そっちの話は終わったかしら? 早くこの霧何とかして欲しいんだけど。」

レ「そうね、分かったわ。この霧は消すわ……でも一つお願いが有るの。」

霊「何かしら?」

レ「フランを定期的に外に出したいのよ、この子の為にもね。元々この霧はフランの為に出したの。だから、たまにで良いから朱人と一緒に遊ばせてあげても良いかしら?」

フ「お姉様……。」

霊「それは私が決めることじゃ無いわね。どうなの朱人、お願い聞いてあげるの?」

 

え? 俺? マジかよ。まぁでも子供は好きだし(likeの方で)別に良いか。

 

朱「あー、フランが良いなら俺は構わねぇよ。」

フ「朱お兄ちゃん……良い!朱お兄ちゃんとお外で遊びたい!」

魔「珍しいな、朱人が引き受けるなんて。」

朱「珍しいって言うほど絡んでもないだろ。」

魔「つれないなぁ。」

霊「まぁそう言うことだから、良いらしいわよ?」

レ「ありがとう、朱人。貴方には本当に感謝しても仕切れない。」

朱「別に良いって、俺もここで暴れちまったのと、遊ぶくらいなら問題無いからな。」

レ「そんなの……とりあえず霧は取り除くわね。咲夜、パチェに伝えてきて頂戴?」

咲「畏まりました。」

霊「やれやれ、やっと終わったわ。これで異変は解決ね。」

 

怠い事はほとんど俺の様な気が……まぁ良いか、考えるのも面倒くさい。さて、家に帰りますか。

 

 

 

 

 

こうして紅霧異変は無事解決した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ふと見てみるとお気に入り10突破とUA1000突破してた。
どういうことなの……気付いたら鼻歌歌って踊っていました(笑)
戦闘より会話の方が長いって……クソ駄文で申し訳ありませんorz
さて、紅魔郷をクリア出来ましたね!今回は某格ゲーの豪○の禊を出してみましたが、表現が難かったです。セリフで分かった人の方が多いかな?
そしてフランちゃんが仲間に加わった!幼女軍団結成中!作者はロリコンではありませんよ(笑)(咲夜さん大好き)

さて、次回は宴ですかね〜。うまくいくかな?

それではまた次回(`・∀・´)ノシ


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宴会

第13話です。どうぞ!(^ ^)


紫「宴会をするわよ。」

朱「は?」

 

異変を解決して2日後の夜、俺は現在家にいる。そろそろ寝ようと思っていた。が、そこには何故か紫もいる。そして唐突に宴会をしようと言ってきた。

 

朱「急に何言い出すんだ? てかもう寝たいんだけど。」

紫「此処では異変を解決したら毎回宴会をしてるのよ。それに貴方も参加しなさいって事よ。」

朱「無視かよ……断る、面倒くさい。」

紫「そう言うとは思っていたわ。でも、拒否権は無いわよ、もう始まりかけてるのよ、貴方が来れば宴会開始よ。」

 

今日かよ!しかも凄く嫌な予感がする。紫は笑顔でスキマを俺の真下に出すとこう言った。

 

紫「それじゃ、後でね。」

朱「このやろー!」

紫「野郎じゃ無いわよ〜。」

 

ちくしょう、ムカつく奴。口だけは良く回るな。博麗神社に着いたけど、なんかめっちゃ人いる、しかもケツから落ちた。

 

朱「痛って!……あいつ、落とす場所くらい考えろよな。」

霊「やっと来たわね、それじゃあ主役も来たし宴会を始めましょうか。」

朱「はぁ? 主役だぁ?」

霊「そうよ、異変解決の主役さん?」

 

怠っ!なんだこのノリ? てか主役と言うか主人公はお前らだろ⁉︎ あ、この小説じゃ俺なのか。……怠いなぁ。

 

霊「ほら、朱人もコップもって……それじゃあ、異変解決後の宴会を始めましょう!朱人、あんたが指揮して。」

朱「はぁ? 何でだよ。」

霊「良いから!」

朱「ったく怠いな……え〜それじゃあ、カンパーイ。」

 

参加者一同「カンパーイ!」

 

はぁ、てか今思ったら俺酒飲めねぇんだった。しまったな、こっそり帰るか?

 

フ「朱お兄ちゃーん!」

朱「おお、フランか。なんか久しぶりに感じるn、グホァ!」

 

き、吸血鬼のスピードとパワーで腹に突撃された。死ぬ、マジ死ぬ。

しかし、子供に懐かれるなんて幸せだなぁ。

 

朱「フ、フラン? 嬉しいのは分かるけど、今度からはもうちっと優しく来てくれ。」

フ「分かった!」

レ「あら、結局来たのね。」

朱「レミリアか、それに十六夜さんに美鈴も。来たと言うより無理矢理連れて来させらせた。の方が正しいけどな。」

咲「こんばんは、嵐間様。」

美「こんばんは、朱人さんも苦労してますね。」

朱「まぁな、それよりも……なんか参加人数めっちゃ多くねぇか?」

レ「いつもこんな感じよ?」

朱「そうか。」

 

なんか全然関係無い奴までいるしよ。まぁ面倒くさい事にならなきゃいいけどさ。ん? あれは……

 

朱「見つけたぞ、鴉。」

文「あやや、朱人さんじゃありませんか!……って、どうしたんですか?」

朱「お前、俺の事新聞に書いただろ?」

文「⁉︎ な、なんの事ですか?」

朱「ほう、物的証拠が有るのにとぼけるか。お前言ったよなぁ? もし書いたら煮るなり焼くなり好きにしろってよぉ……。」

文「……私は用事を思い出したのでこれで失礼します!」

 

文は逃げようとした、しかし回り込まれてしまった!

 

朱「お別れです!」

文「あやや〜〜!!!」

 

その日、幻想郷中に一匹の妖怪の悲鳴が響き渡ったそうな……。

 

朱「これに懲りたらもうすんなよ?」

文「はい……。」

美「あはは、本当にお仕置きしましたね。」

朱「当たり前だ。」

 

ん? また誰かこっちに来た。あれは、慧音と妹紅か。つっても俺に何の用だ?

 

慧「貴方が嵐間朱人か?」

朱「そうだ、何か用か?」

慧「私は上白沢慧音、こっちは藤原妹紅だ、宜しく。聞いた話によると、吸血鬼を倒したそうだな。そんなに強いのか?」

朱「またか……いや、全然。」

妹「あんまり嘘はつくもんじゃ無いよ。」

 

そう言って妹紅は少しだけ手から炎を出している。おい待て、俺なんかしたか?

 

慧「よすんだ妹紅、すまない。少し酒が入ってるんでな、許してやってくれ。」

朱「別に良いけどさ、俺なんかしたか?」

慧「いや、君が何かをした訳じゃ無いんだが……はっきり言うとな、君が人里に何か影響を及ぼすか心配なんだ。」

朱「え〜っと、あぁなるほどね。要するに敵か味方か分からないから不安って事ね。」

慧「まぁそんな所だ。」

朱「心配しなくても、何もしねぇよ。人里にもいつかは行くだろうけど、俺は人間だし人里に何かしたからって得がある訳でもない。だから敵じゃない。」

慧「……分かった。君の言葉を信じよう、それじゃあまた。」

妹「……警戒して悪かったね、もし迷いの竹林って所に行くなら私が案内してあげるよ。じゃあね。」

朱「はいはい、ありがとさん。」

 

ふぅ、何とかなったな。あの二人と仲悪くなると人里に行きにくいからな。良かった良かった!

 

レ「ふと思ったんだけど貴方全然お酒飲んでないわね?」

朱「ん? あぁ、俺酒飲めないんだよ。」

フ「朱お兄ちゃんお酒飲めないの?」

朱「うむ、物凄く弱い。」

レ「……へぇ、良いこと聞いたわ。」

朱「……何企んでやがる。」

レ「別に?」

 

スゲェ怖いな……

 

 

 

 

 

そして、悲劇は起こる……

 

 

 

 

 

 

 




さて、第13話でした。宴会メンバーですが、主人公二人と紅魔館メンバー、紫に永遠亭、そして慧音と妹紅って感じです。永遠亭メンバーは次回に持ち越し。そして今回も格ゲーから技を出してみたんですが分かりましたかね? まぁギャグパートですし文は大丈夫でしょう(笑)
そして、次回も宴会です。が、何かが起こってしまいます。果たして、最後の悲劇とは……

ってな感じでまた次回!(`・∀・´)ノシ


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閉会

皆様、大変お待たせしました!14話です!
それではどうぞ!(^ ^)


どうしてこうなった……

今、俺こと嵐間朱人の目の前には地獄絵図が広がっている。よこたわる人々、散乱している酒瓶、所々にクレーターのある神社、へし折れている木々。なにがどうしてこうなった……

 

 

遡ること10時間前……

 

レ「ホラホラ朱人、もっと飲みなさい。」

朱「馬鹿!やめろ!俺は飲めねぇんだよ!」

レ「何言ってるのよ、これは宴会よ? 飲むのが普通でしょ?」

朱「だとしても鬼殺しってなんだよ!せめて甘い物にしてくれ!」

紫「なに子供染みた事言ってるのよ、ほらもっとグイッと。」

朱「ムグゥ⁉︎」

 

こ、こいつら、俺で遊んでやがるな。覚えてやがれよこの野郎!……あ、野郎じゃねぇか……ってんなこたどうでもいいんだよ!このままじゃマジでヤバイ!

 

朱「ちょ、マジ、やめ……」 バタッ……

レ「あ、少しやり過ぎたかしら?」

フ「朱お兄ちゃん倒れちゃった。」

咲「どうするんですか、お嬢様?」

美「大丈夫ですか、朱人さん⁉︎」

レ「彼なら大丈夫でしょ。フフッやっと弱点を見つけたわ。」

勇「ん? 朱人の奴どうしちまったんだい?」

レ「飲み過ぎて倒れたのよ、全く……フランを倒したとは思えないわ」

咲「お嬢様、それは流石に。」

 

そこには両腕をダランと垂らした、だらしない朱人の姿があった。明らかに様子がおかしい。

 

レ「ちょっと、朱人? どうしたの?」

朱「う……」

全員「う?」

朱「うぉおおおらぁああああ!!!!!」

 

朱人は某サイヤ人の様に声をあげ全身から妖力を出し戦闘態勢に入った。

 

霊「ちょっと朱人!落ち着きなさい!ここで暴れるのは無しよ!」

レ「良いじゃないの、ちょっとくらい。これも宴会の醍醐味でしょ?」

フ「朱お兄ちゃん頑張れ〜!」

美「止めなくて良いんでしょうか?」

咲「放っておきなさい、突っ込んでも巻き込まれるだけよ。」

 

朱人は戦闘体勢に入り今まさに戦おうとしている。周りは焦っている者や楽しんでいる者など様々だ。しかし、これだけは言える。このアホを止められるものは居ない。

 

 

レ「ちょっと朱人! 落ち着きなさい!」

朱「うるせえ!」

レ「いきなり五月蝿いなんてちょっと酷くない?」

咲「十中八九お嬢様の所為だとおもわれますが……。」

朱「おい!神!てめえ俺にこんな事させてタダで済むと思ってんのか⁉︎」

 

『儂のせい⁉︎」

 

 

霊「何もないところに向かって喋ってるわ。」

美「本当に大丈夫ですか? 流石に飲ませ過ぎたんじゃないですか?」

 

酔っ払い過ぎて謎の発言すらしだす朱人、もはやこの暴走特急を止める事は出来ないだろう。

 

朱「てめえの所為だろうが!あぁ⁉︎」

美「取り敢えず、彼を大人しくさてきます。朱人さん落ち着いて下さい!」

 

美鈴が朱人に向かって走り出す。そして拳を作り思いっきり腕を引き一気に朱人へと突き刺す。これには朱人もひとたまりもなく、ぶへっと情けない声をあげ、吹っ飛ばされる。

 

 

美「これで大人しく……。」

朱「いてぇ。」

美「あれ?」

朱「……今のは痛かった…痛かったぞーーー!!!」

美「うぇ⁉︎ 手加減したとは言え人間が妖怪の拳に耐えるんですか⁉︎」

朱「うー、吐きそう。」

美「ちょ、やめて下さいよ!」

 

どうやらでかい声をあげたせいで気分が悪くなったようだ。自業自得である美鈴が朱人から離れようとしたその瞬間……

 

朱「うぉええええええ……おぇ……」

美「あーーー!!!!! 何考えてるんですか⁉︎」

霊「何にも考えてないんでしょ。」

 

朱人は盛大にゲロをぶち撒けた。哀れ美鈴。

 

朱「もう無理、限界。」

美「ううう、もうお嫁に行けない。」

朱「面倒くせぇ……」

美「え?」

朱「面倒くせぇって言ってんだよー!!!」

 

朱人は全方位に無数の弾幕を撒き散らし辺りを破壊していく、その光景は正に地獄といっても良いだろう。

 

美「ぎゃあぁぁ!!」

霊「やめなさい朱人!ここを消滅させる気⁉︎」

魔「落ち着け朱人!神社が滅茶苦茶になるだろ⁉︎」

フ「朱お兄ちゃん凄〜い!」

レ「そんな事言ってる場合じゃないでしょ⁉︎ 早く朱人を止めるわよ!」

咲「畏まりました!」

慧「一体なんの騒ぎだ⁉︎ ……おい!朱人君!やめるんだ!」

妹「これは、一筋縄じゃいかないみたいだね。」

文「あやややや⁉︎ これはマズイですね流石に私も動かないと!」

 

皆がパニックになり朱人を止めようとする。それでも彼の猛攻は止まらず、神社一帯がボロボロになって行く。朱人を止めようとした者は皆巻き添えをくらい次々と倒れていく。そして全員が倒れ静かになった神社には一人朱人だけが立っていた。

 

朱「……やっと静かになった。」

 

朱人はその場にバタッと倒れてしまった。どうやら寝てしまったようだ。こうして朱人の幻想郷初の宴会は幕を閉じたのであった。

 

そして冒頭へと戻る。

 

朱「あ〜頭が痛い、しかも何にも覚えてねぇ。一体何があったんだ?」

紫「貴方が酒に溺れて派手に暴れたのよ。」

 

朱人の横に突然スキマが現れその中から紫が出てくる。どうやら隠れて全ての事の内容を見ていたらしい。

 

朱「……八雲か、お前見てたんならなんで止めなかったんだ?」

紫「だって面白そうだったんだもの、それに貴方の実力も見てみたかったしね♪」

朱「お前……いつか博麗にぶっ飛ばされるぞ?」

紫「バレなきゃいいのよ。」

朱「じゃあ俺がチクっといてやるよ。」

紫「ちょ!やめてよ!あの子本気で怒ったら怖いのよ⁉︎」

朱「俺を止めなかった罰だ、ざまぁみやがれ。」

紫「うぅ……その前に、スキマ送り!」

朱「あ!てめぇ!」

紫「じゃあね〜。」

朱「またかよチクショー!」

 

そして朱人は家に無事? 帰ることが出来たとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朱「おい!何終わったみたいにしてんだよ!しかもまたケツから落ちたしよ、これで終わりじゃねぇからな!覚えてろよ八雲!」

 

 

 

 




申し訳ありません!皆様大変お待たせしました!
ここ最近とても忙しく、なかなかアイデアも出てこず、一旦行き止まりましたが無事、帰ってこれました!
失踪する気などは全くありませんのでこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m
さて、次回は少し趣向を変えて朱人の日常のような物を書こうと思っております。異変はもうちょっと先になりそうですのでご了承下さい。

それではまた次回!(`・∀・´)ノシ


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休日

第15話です!それではどうぞ(^ ^)


朱「ふぁ〜……あー、良く寝た。」

 

問題の宴会から1週間が経った。相変わらず朱人は1週間丸々睡眠をとり今に至る。ベッドから出た朱人は大きなアクビをし、腕を上げ背筋を伸ばす。彼の1日が始まったのであった。

 

神『相変わらず良く寝るのぉ、お主は。』

朱「いいじゃねぇか、寝る子は育つって言うだろ? さてと、今日は何すっかな〜? てかよ、あれから何日経った?」

神『(流石に寝過ぎじゃと思うんじゃが……。)ちょうど1週間じゃな。』

朱「うーん、宴会から1週間も経つのか。それじゃ久々にフランとかルーミアにでも会いにいくか?」

神『何度か家に来とったぞ、お主は爆睡しとったがの。あの子ら寂しそうじゃったぞ?』

朱「マジか、悪いことしちまったな。よし!会いに行ってやるか。」

 

取り敢えず洗面所に行って顔洗うか、朝飯は……良いか、ええっと、着替えも楽なもんでいっかな。さて、紅魔館に出発しますかね。

 

朱「さてと、今日も平和であります様にってね。」

慧「ん? 朱人君じゃないか、おはよう。」

 

あれは、慧音か、この時間に外にいるって事は今日は寺子屋は休みみたいだな。向こうは俺に気付いてるし、挨拶ぐらいしとくか。

 

朱「ん? あぁ確か慧音さん、だっけ? おはようございます。」

慧「覚えていてくれたのか。あんな状態だったのにな、あれから全く見かけなかったけど、具合は大丈夫なのか?」

朱「あぁ、別に何とも無いよ。正直、ただずっと寝てただけだったしな。あ、それと、あの時はすみません。いくら泥酔だったからってちょっとやり過ぎた。」

慧「そうか、それなら良いんだ。それに気にしなくていいさ、あれは君が悪いんじゃ無い。元はと言えばあの吸血鬼が元凶だしな。」

 

どうやら慧音は許してくれてるみたいだな。いやぁありがたいねぇ……流石、心が広いわ。

 

朱「それなら良かった。それじゃ、俺はこれから用事があるからまたな慧音さん。」

慧「あぁ、またな。朱人君。」

 

うーむ、人付き合いも良好。このまま何事も無かったら良いのになぁ……まぁ、まだまだ異変は続くから無理だろうけど、はぁ〜怠い。

 

朱「しっかし、宴会の時はマジで散々だったな。勇儀姐さんに目をつけられなきゃ良いけど……。」

神『そう言えばあの娘もお主を探しとったぞ、家が分からなくて結局諦めとったがの。』

朱「マジかよ……あぁ、勇儀姐さん結構好きなキャラだったのに、会いたくねぇなぁ。」

 

そうこうしている内に霧の湖に到着っと。さてと、多分ルーミアはこの辺に居ると思うんだけど……いたいた、ってチルノと大妖精も居るじゃねぇか。参ったな、大妖精は兎も角チルノはちょっと面倒くさくなりそうだ。まぁ仕方ねぇ行くか。

 

朱「おっす、ルーミア。久しぶりだな。元気にしてたか?」

ル「あ!朱人だー!久しぶりー!」

朱「その様子じゃ元気してたみたいだな、んでそっちの嬢ちゃんたちは連れか?」

チ「ルーミア、こいつ誰?」

大「チルノちゃん!初対面で失礼でしょ!すみません!」

朱「いや、気にしてねぇよ。俺は嵐間朱人、外来人の人間だ。」

 

やっぱ自己紹介は必要だよな、それにしても大妖精はしっかりしてるな〜。チルノも少しはこんな感じだったらな。ま、それはそれで違和感しか無いけどな。

 

大「私は大妖精と言います、よろしくお願いします。隣の子はチルノちゃんっていって、私の友達です。」

チ「あたいがチルノだ、よろしくね朱人!」

大「チルノちゃん!歳上の人なんだからちゃんと敬語使わないと!」

チ「あたいは最強だから良いの!」

大「も〜、すみません。根はいい子なんですけど。」

朱「だから気にしてねぇよ。よろしくな。チルノに大妖精。っと、そう言えばルーミア、噂で聞いたんだが、何度か俺の家に来たみたいだな。悪かったな、お菓子あげられなくてよ。」

ル「気にしてないのだー、朱人なら許してあげるのだー。」

朱「そっか、ありがとよ。」

 

そう言って頭を撫でてあげると目を瞑って嬉しそうにしている。やっぱ子供って可愛いもんだな。ちなみに俺はロリコンじゃねぇぞ?

 

チ「朱人はルーミアと友達なのか?」

朱「ん? まぁちょっと色々有ってな。」

ル「朱人はとっても優しいのだー!美味しいもの沢山くれたし!」

チ「美味しいもの⁉︎ あたいにも頂戴!」

大「チルノちゃん!幾ら何でもそれは良くないよ!」

朱「良いって良いって、ん〜そうだなぁ……じゃあチルノにはこれをあげよう。ホイッとな。」

チ「何これ?」

朱「これはな、アイスクリームっつって冷たくて甘くて美味しい食べもんだ。取り敢えず食ってみな。」

 

チルノは不思議そうにバニラ味のアイスクリームを一口食べた。その瞬間、目を見開き溢れんばかりの笑顔になりこう言った。

 

チ「美味しいー!朱人!これ美味しい!」

朱「だろ? 気に入ってくれて良かったよ。」

ル「朱人ー!私もあれ食べたいのだー!」

朱「ホイホイ、じゃあルーミアにはチョコ味、大妖精にはメロン味だ。どれも美味しいぞ〜。」

ル「わーい!ありがとうなのだー!」

大「私の分まで……ありがとうございます!朱人さん!」

朱「良いってことよ。ほれ、遠慮せずに食え。早くしないと溶けちまうぞ?」

 

チルノ達は美味しい美味しいと言って夢中で食べていた。偶に食べさせ合いをしてそっちも美味しいなど、年相応のやり取りも見られる。やっぱ子供ってのはこうあるべきだよな。なんか見てたら俺もアイス食いたくなってきたな、好物のチョコミントでも食いますかね。

 

チ「朱人の食べてるのはなんて味なの?」

朱「ん〜? これはチョコミントっつってな、俺が一番好きな味のアイスなんだ。食ってみるか?」

チ大ル「「「食べたーい!」」」

朱「はいよ、ほれ。全部は食うなよ?」

チ大ル「「「いただきまーす!」」」

チ「これ美味しいー!」

大「このすごくスーっとする感じがまた良いですね!」

ル「なんでこんなにスースーするのだ?」

朱「これはな、ザックリ説明するとミントっつう植物が使われててな。その効果でスッキリした感じになるんだよ。ミントはいろんなもんにも使われてる優れもんなんだぞ?」

チ大ル「「「へー!」」」

朱「さてと、アイスはこれでもうおしまい。あんまり食べ過ぎると腹壊すからな、程々にしないとな。」

チ「えー!もっと食べたい!」

大「チルノちゃんワガママ言わないの。朱人さんも言ってるでしょ? 食べ過ぎると良くないって。」

チ「あたいは最強だから大丈夫なの!」

大「もー。」

ル「私も、もっと食べたいのだー。」

朱「そう言いなさんな、今度会った時にまた食わしてやっから。ほら代わりにクッキーと飴ちゃんやるから、これで我慢してくれ。これもアイスに負けず劣らず美味いぞ?」

チ「むー、分かった。我慢する。」

朱「うむ、聞き分けのいい子はお兄さん好きだぞ。」

チ「今度会ったらまたアイス頂戴!約束!」

朱「あぁ、約束だ。」

ル「約束なのだー!」

大「あの、私も約束して良いですか?」

朱「勿論、約束だ。それじゃ、俺は用事があるからこの辺でさらばじゃ。」

チ「またね!朱人!」

朱「あぁ、またな。」

ル「またなのだー!」

大「さようなら!朱人さん!」

朱「あ、お菓子食ったんだから寝る前にはちゃんと歯磨きしろよー!じゃないとお菓子あげないからなー!」

チ大ル「「「はーい!」」」

 

うむ、いい返事だ。そんじゃ紅魔館に行きますか。フラン俺が行ったら喜ぶかな? お、紅魔館が見えてきたな。美鈴に挨拶しとくか。

 

朱「おっす美鈴、お久しぶり〜。」

美「あ、朱人さん!お久しぶりです。あれから顔を見ないんで心配しましたよ、もう大丈夫なんですか?」

朱「うむ、一週間眠ってこの通りバッチリよ。んで、フランが俺に何度か会いに来たって聞いてな今日は遊びに来たんだ。」

美「そうだったんですか、妹様も喜びますよ!さぁどうぞお通り下さい。」

朱「そんじゃ、お邪魔しま〜す。」

 

うっひゃ〜相変わらずこの館は広いな。案内無しじゃ確実に迷うなこりゃ、さてと咲夜さんは何処かな〜。

 

朱「こんちゃ〜、三河屋で〜す。誰か居ませんか〜?」

咲「三河屋って誰ですか?」

朱「うお!ビックリした〜。心臓に悪いって。」

咲「朱人様なら大丈夫でしょう? それよりもお嬢様と妹様がお待ちです。」

朱「十六夜さんはクールだねぇ。(ま、そこがいいんだけど。) そんじゃ案内よろしく。」

咲「はい、此方に。」

 

やっぱ咲夜さん美人だなぁ。こんな人と付き合える奴は羨ましいねぇ、もし手ぇ出そうとしてる野郎がいたら暗殺してやろうかな……って何考えてんだ俺は。お、そうこうしてるうちに部屋に着いたみたいだな、久しぶりの吸血鬼姉妹にご対面〜。

 

咲「お嬢様、妹様、朱人様を連れて参りました。」

レ「御苦労様、朱人に何か出してあげなさい。」

咲「畏まりました。」

フ「朱お兄ちゃんだ!久しぶりー!」

 

そう言ってフランは満面の笑みで俺の腹辺りに抱きついて来る。あぁ、些細な幸せってこう言う事を言うんだろうなぁ。俺も誰かと結婚して子供が欲しいなぁ。

 

朱「おう、フラン久しぶりだな。元気してたか? あ、俺ストレートティーと甘いもんにして。」

咲「畏まりました、朱人様。」

レ「図々しいわねぇ。」

朱「レミリアが出せって言ったんだろ? ならリクエストぐらい良いじゃねぇか、なぁフラン?」

フ「ね〜、お姉様そんなんじゃケチって言われちゃうよ?」

レ「う〜、分かったわよ。それじゃ咲夜、お願いね。」

咲「はい。」

 

うお、急に消えるなよ。マジで心臓に悪いな。まぁそう言う能力だし仕方ねぇか。それよりも、レミリアの奴この前の事謝る気あんのか? ちょっとお仕置きが必要か?

 

レ「久しぶりね朱人。」

朱「あぁ久しぶりだなレミリア。んで、あん時の事はちゃ〜んと覚えてんだろうな?」

レ「あの時? なんの事かしら。覚えて無いわね。」

朱「ほ〜、なら思い出させてやろうか? ちょっとばかしお仕置きも含めてな。」

レ「うぐ、悪かったわよ!少しやり過ぎたわ。」

朱「此の期に及んで逆ギレか? そんなんじゃ誠意が感じられねぇな。」

レ「う〜、ごめんなさい!」

 

レミリアも涙目になって来てるしそろそろ許してやるか。にしてもあいつもこうしてればその辺の子供と変わりねぇな。変にカリスマぶらなくて年相応にしてればちったぁ可愛気があんのにな。

 

朱「うむ、許してやる。今度からはあんな事すんなよ? もしまた何かしでかしたらその時は……」

レ「しない!しません!だからもう怒らないでよ!」

朱「よし、ならこれでこの件は終了だ。仲良くしようかレミリア。」

レ「うん。貴方には逆らえそうもないし、仲良くする。」

フ「仲直り〜!フランも嬉しい!」

朱「俺も嬉しいぞ〜。面倒事が一つ無くなってな、ハハハ!」

レ「そうね、私も朱人に怒られずに済んで嬉しいわ。」

咲「お待たせ致しました。お嬢様にはいつもの物とマフィンを、妹様にはオレンジジュースとクッキーを、朱人様にはお望みのストレートティーと甘いと申されたのでチョコブラウニーを御用意しました。」

 

おお!これまた美味そうなチョコブラウニーが!しかも紅茶も咲夜さんお手製!くぅ〜最高に幸せだー!

 

レ「ありがとう、咲夜。折角朱人も来たんだから貴女もゆっくりしなさい。」

咲「しかし、まだ仕事が……」

レ「そんなの妖精メイドに任せておきなさい。それに後で構わないわ、今はこの時間を楽しみましょう? これは命令よ?」

咲「フフッ……お嬢様の御命令とあらば。」

フ「わ〜い!ありがとう咲夜!」

朱「すげぇ美味そう!サンキュー十六夜さん!」

咲「いえ、どうぞ召し上がってください。」

レ「それじゃ、乾杯しましょうか。」

フ「乾杯〜!」

朱「おう、乾杯。」

咲「乾杯。」

フ「おいし〜い!やっぱり咲夜の作ったお菓子美味しいよ!」

朱「マジで? そんじゃ早速一つ……美味い!口の中でとろけるこの食感、美味すぎる!この紅茶も程よい甘さでスッキリして飲みやすいし、十六夜さん俺んとこの嫁に来ない?」

咲「お二方にお褒めに預かり光栄でございます。」

レ「どさくさに紛れて何口説いてんのよ、咲夜はうちの大事なメイドなんだから渡さないわよ。」

朱「じゃあ俺がこの家に住めば問題無くね?」

レ「何勝手なこと言ってんのよ⁉︎ てかどこまで本気なのよ⁉︎」

朱「俺は何時でも本気だろ?」

レ「寧ろ巫山戯てばっかりじゃないの⁉︎ でも、朱人がここに住むのは良いかもね。」

フ「朱お兄ちゃんこの家に住むの? やったー!」

咲「あの、話がよく分からない方向に向かっているんですが。」

レ「フランも喜んでるし、どう? ここに住んでみる?」

朱「いや、あの、褒めるために冗談で言ったつもりだったんだけど?」

フ「え〜、ここに住んでくれないの?」

 

涙目で俺に訴えかけてくるフラン。グッ!上目遣いは反則だろ!だがここに住めば確実に面倒くさい事が起こる!特にあの鴉とか……ここは心を鬼にして断るしかない。

 

朱「ごめんなフラン、流石にここに住みこむのは俺が許せないんだ。代わりに何時でも何処でもお前が会いたい時に会いに来てやっからよ。それで勘弁してくれ、な?」

フ「本当? 約束?」

朱「あぁ、約束だ。」

フ「絶対、ぜ〜ったいだよ? 約束だよ?」

朱「あぁ絶対だ。破ったらここに住んでもいいぞ?」

フ「分かった!約束ね朱お兄ちゃん!」

 

ふぅ、なんとかなったな。にしても今日は約束事が多いねぇ。ま、これはこれでいっかな〜不思議と面倒とも、怠いとも思わないしな。

 

レ「な〜んだ、住んでくれないんだ。つまんないの。」

咲「お嬢様、朱人様にもそれなりの理由が有るはずです。ここは諦めましょう。」

レ「貴女が本気で頼み込んだら住んでくれるんじゃない? 朱人ったら結構本気で貴女の事好きみたいよ?」

咲「え……で、でも私はお嬢様にお支えする使命が有りますし、それに朱人様は妹様の事を気に入ってるみたいですし(汗)」

レ「(咲夜ったら本気で焦ってるわね、ちょっと面白いかも。でも焦ってるって事は咲夜もそれなりに朱人のことが気になってるって事よね? 結構モテるのかしら?)」

 

さてと、皆にも会えたし美味しいもんも食わせて貰ったし、そろそろ帰りますか。もういい時間だろうしな。

 

朱「そんじゃ、俺はそろそろ帰りますわ。またな。」

フ「え〜もう帰っちゃうの? もっと一緒にいようよ。」

レ「フラン、ワガママ言わないの朱人は人間よ? 私達みたいに夜行じゃないんだから。」

フ「むー、分かった。」

朱「お、珍しくいい事言ったな。なんかあったか?」

レ「別に、ただ貴方がここに住む可能性が有るから今日はもう会えなくても良いかなって思っただけよ。」

朱「ふーん……ま、ここに住むとまではいかねぇけど宿泊ぐらいは出来っからよ。暇だったらまた呼んでくれや。今度は他の奴も呼んでさ。」

レ「ええ、その時も美味しい物と咲夜を用意して待ってるわ。」

咲「お嬢様⁉︎」

朱「ハハハ、なら明日も来ようかな?」

フ「明日も来てくれるの?」

朱「んー、まぁ暇だったらな。そんじゃ、またな。」

レ「えぇ、またね朱人。咲夜、朱人を玄関まで案内してあげなさい。

咲「畏まりました。それでは此方にどうぞ。」

フ「バイバ〜イ!絶対また来てね!

朱「おう!またなフラン!それじゃあ十六夜さん、案内よろしく。」

 

咲夜さんに案内され玄関まで来た。さて、咲夜さんにも別れの挨拶しとくかな。

 

朱「ありがとう十六夜さん。それじゃ、またな。」

咲「はい、またいらしてくださいね、朱人様。」

 

え⁉︎ 咲夜さんが俺に微笑みかけてくれた⁉︎ やべぇコリャ一生もんの宝だぞ!クソ〜カメラ持ってりゃ良かった〜!はぁ、過ぎたことは仕方ねぇか、美鈴に声かけて帰ろ。

 

美「あ、朱人さん。お帰りですか?」

朱「おう、今日は楽しかったよ。今度は美鈴も一緒にゆっくりしようぜ。」

美「え、でも私には門番の仕事が……」

朱「んなの俺からレミリアに言っといてやるからよ。仲間外れなんて寂しいだろ?」

美「ありがとうございます、朱人さん!」

朱「おう、じゃ今日はこの辺で、バイナラ〜。」

美「はい!さようなら!夜道ですのでお気を付けて〜!」

 

いやぁ今日はいろんな事が有ったなぁ。でもなんやかんやで平和だったし楽しかったな。明日も平和であります様に、出来れば異変なんて起きませんように……ま、それは無理か、面倒くせぇなぁ……でも今はこの平和を満喫しますかねぇ。

 




第15話でした!唯の主人公の休日なのにかなりの長文に……
さて次回は異変に入って行こうかな? と思っております。
が、途中変更の可能性も有るので過度な期待はしないでくださいね。

それではまた次回!(`・∀・´)ノシ


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新たな異変


お久しぶりでごさいます。
第16話でございます、それではどうぞ!(^ ^)


朱「……寒い。」

 

突然で申し訳無いが俺は今、最高に寒い。どのくらい最高かと言うと某吸血鬼のハイな時ぐらい最高だ。何故だ? 何故こんなにも寒いんだ? 当然だろう何せ今外は……

 

朱「なんで春の季節なのに雪が降ってんだよ……。」

 

そう、もう春の季節のはずなのに何故か雪が降っている。これは間違いなくあの異変がやってきた。

まさか、こんなにも早くに来るとは思わなかったけどな。

 

朱「あぁ〜怠ぃ〜。動きたくね〜。」

神『そんな事言うとらんと、早く解決して来たらどうじゃ?』

朱「え〜? ……面倒くさ。」

神『お主はいつもそんな感じじゃな。なんやかんやで解決してくれる癖に、このツンデレさんめ☆』

朱「ぶっ殺すぞクソジジイ。」

神『暴言も行き過ぎると暴力のなるのじゃよ?』

朱「知るか、てめぇが気色の悪いこと言うからだろうが。しかも今回はマジで怠いんだよなぁ、俺寒いの嫌いだし。あぁ〜、コタツあったけぇなぁ……出たくない。」

神『だらけきっとるの。』

朱「コタツ考えた奴は神だな。」

神『え? ワシ作ってないよ?』

朱「テメェじゃねぇよ。」

 

あぁ〜にしてもどうすっかな〜。異変解決も怠いけどずっとこのままってのも怠いしなぁ〜。あぁ〜、霊夢達が解決してくれりゃ話は早ぇんだけどな。ん〜……しゃあねぇな、行くか。

 

朱「あぁ〜、怠い〜寒い〜動きたくない〜。」

神『お、行くのか?』

朱「このまま寒いのも嫌なんだよ。どうせ俺が絡まねぇと解決しねぇんだろ?」

神『よく分かっとるの、それじゃあ頑張ってくるのじゃぞ。』

朱「あいよ。」

 

とりあえず霊夢んとこにでも行ってみるか。魔理沙も一緒に居りゃ楽なんだけどな、後は咲夜さんも一緒に解決するんだっけか? そこだけは嬉しいな。さてと、パパッと終わらせてくるか。

 

博麗神社

 

霊「あぁ〜寒い。こう寒いと動くのが面倒ね。……なんか朱人の気持ちが今なら分かるような気がするわ。」

 

霊夢がコタツに入って温まっていると、風を切る音が聞こえたと同時にザクっと雪を踏みしめる音がきこえた。襖がガラッと開くと、いつもの白黒カラーで厚着をしている魔理沙が入ってきた。

 

魔「おーい、霊夢ー!いるかー!」

霊「大声出さなくても聞こえてるわよ。何の用?」

魔「決まってるだろ? この雪、間違いなく異変だぜ。早く解決しに行こう!」

霊「あぁ〜、解決したいのは分かるんだけどこうも寒いとねぇ〜。面倒よね〜。」

魔「なに朱人みたいな事言ってるんだよ。いいから行くぞ!」

霊「えぇ〜。」

 

霊夢と魔理沙が話し合いをしていると、またザクザクと雪の中を歩いている音が聞こえる。今度の来客はどうやら歩いてきたようだ。しかし今度は室内に入って来ずに外から霊夢を呼びかける。

 

朱「博麗、居るか?」

魔「ん? あの声朱人じゃないか? おーい朱人!こっちだぜー!」

霊「何であんたが呼んでるのよ。」

魔「良いじゃないか。どっちも知り合いなんだからさ。」

朱「邪魔するぞ〜。」

 

襖が開くとマフラー、手袋、耳当てなどかなりの厚着をした朱人が入ってきた。

 

魔「よう朱人、お前から此処に来るなんて珍しいな!何の用なんだ?」

霊「だから何であんたがきいてんのよ、ここ私の神社よ?」

 

霊夢がジト目で魔理沙を睨んでいる。がコタツに入ったままなので威圧感は微塵も感じない。

 

朱「この雪、多分異変だろ? 俺らで解決しに行くんだよ。」

霊魔「「……え?」」

 

霊夢と魔理沙が信じられない物を見たかの様な顔で朱人を見ている。当然だろう、何せあの常日頃だらけきっている朱人が自ら異変解決をしようと誘ってきたのだから。

 

霊「朱人大丈夫? まさかこの寒さで頭がやられちゃったの? まさか、この雪に続いて異変⁈」

魔「それとも風邪でも引いたのか⁈ 熱は無いみたいだけどちゃんと休んだ方が良いぜ?」

朱「失礼な奴らだな…俺がんな事言っちゃ悪いのかよ?」

霊「いや、悪い訳じゃ無いけど…ねぇ?」

魔「うん、流石にビックリしたぜ。」

 

ったくこいつらは俺の事をどういう目で見てんだよコノヤロー。

 

神『そりゃ常日頃から怠い怠いと言っておればビックリするじゃろ。』

 

うるせぇよ寒いのは嫌なんだよ、あぁ〜何か怒るのも怠い。

 

神『言った側から怠いとな……。』

 

朱「兎に角寒いのは嫌なんだよ、早い所解決しようぜ。」

霊「朱人が言うぐらいなら動くけど……やっぱり変ね、もしかして別人?」

朱「良い加減にしねぇと俺手伝わねえ魔ぞ?」

霊「ごめんごめん!謝るから!……はぁ、それじゃあ行きますか、異変解決!」

魔「私が言っても動こうとしなかった癖に朱人が言うと動くんだな。」

霊「そこ!うるさい!」

 

そんなこんなで異変解決へと向かう霊夢、魔理沙、朱人三人であった。

時は少し戻り、所変わって紅魔館では。

 

咲「困ったわね。」

 

キッチンにて咲夜が頭を抱えていた。なんと買い溜めしていた材料などが底をつきそうなのである。

 

咲「このままでは食事も紅茶も出せなくなる。どうしましょう……。」

レ「どうしたの、咲夜?」

咲「お嬢様、実は……」

 

 

メイド説明中

 

 

レ「なるほどね、それじゃあ咲夜貴女に異変解決を命じるわ。」

咲「……どういう事でしょうか?」

 

咲夜が頭の上に?マークを付けて首を傾げている、レミリアの急な要求に流石の咲夜も頭が回らなかった様だ。

 

レ「雪が降って材料が買いに行けないなら雪を止めれば良いのよ、そうすれば解決出来るでしょう? どうせこれも異変なんでしょうし、あの巫女と魔法使いと一緒に解決に行ってらっしゃい。」

 

レミリアの無茶苦茶な要求、普通なら雪を止めろなど誰がどう足掻いても無理な話、しかしそこに居るのはあのパーフェクトメイド我等が咲夜さん!主人に命じらた彼女に出来ない事など無いのだった!

 

咲「お嬢様が仰るならば仰せのままに。」

レ「では行ってらっしゃい、気をつけてね。」

咲「畏まりました。」

 

そう言った直後咲夜はレミリアの目の前から消えた。彼女の能力「時間を操る程度の能力」である。

 

レ「さて、それじゃあ咲夜が帰ってくるまで何してようかしら? あらそう言えば頼んでた紅茶は? ……作って貰ってから行って貰えば良かった……。」

 

 

そう言ってレミリアは項垂れながら自室へと戻って行った。

 

時は戻り博麗神社から異変解決へと向かった三人。

 

魔「にしても本当に凄い雪だな、これじゃまともに動く事も出来ないぜ?」

霊「そうねぇ、ねぇ朱人何か便利な道具とか持ってない? あんたなら何かしらあるでしょ?」

朱「むちゃ言うなよ、俺はどこぞの猫型ロボットじゃねぇんだぞ?」

 

まぁぶっちゃけ雪止めるぐらい余裕だけど。

 

霊「猫? 何それ? まぁ良いわ、兎に角今は先へ進みましょう。」

朱「何かあてでもあんのか?」

霊「無いわ、勘よ。」

朱「はぁ〜、またかよ。」

魔「心配すんなって!霊夢の勘は当たるんだから。」

 

まぁそうだけどよ、俺が関わってるから何かしら変わってねぇか不安なんだよなぁ。まぁ前は特に変わって無かったっぽいし大丈夫かな……ん? あれ、咲夜さんか?

 

魔「ん? あれ紅魔館のメイドじゃないのか?」

霊「そうね、こんな所まで一体何の用かしら。」

咲「二人とも久し振りね……って朱人様⁈」

朱「おっす十六夜さん、お久しぶり〜。」

咲「お久しぶりでございます、どうして此方に?」

朱「ん〜? 寒いの嫌だからよこいつ等と異変解決しに行こっかなと思ってよ、十六夜さんは?」

咲「私はお嬢様に異変を止めろと申されたので此方の二人と共に解決へと向かおうと。」

朱「なんだ、目的は一緒か。じゃあ一緒に行こうぜ。」

咲「え? 朱人様も御一緒に?」

朱「おう、さっき言ったじゃねぇかよ。」

咲「そう、でしたね、では御一緒させて貰います。」

朱「なんで動揺してんのか分かんねぇけど宜しく〜、おいお前等も宜しくぐらい言っとけよ。」

 

この男実はちゃっかり咲夜とのフラグを立てていた。

 

霊「え? あ、ええそうね。宜しく。」

魔「宜しくな!それより朱人何で私達は呼び捨てでこいつは敬語なんだよ⁈」

朱「あ? お前等がもうちょっと行儀良くしてたら敬語だったかもな。」

霊「何ですって⁉︎ 魔理沙は兎も角私も行儀が悪いってどう言う事よ⁉︎」

魔「おい!私は兎も角ってどういう事だよ⁉︎」

朱「あぁ〜面倒くせぇ〜。」

 

 

 

 




お久しぶりでごさいます!
あれから半年以上経ってしまいまして申し訳ございません!(泣)
でも不定期更新って書いてあるし大丈夫だよね?(オイ)

さて16話でしたが如何だったでしょうか久し振りに書いたので余りよろしく無いかもしれません(自業自得)
こんな調子では次回はいつになる事やら……

それではまた!(`・∀・´)ノシ


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