ポケットモンスターOR  紅き炎 (ドラッケン)
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序章 少年

始めましてドラッケンと申します。
初めての作品です。

男主人公が大幅改変されていますのでご注意を。


某日

 

ホウエン地方街道

 

 

「…そろそろか」

赤い髪色で少し男よりだが女性にも見えなくもない中性的顔立ちの少年はトラックを運転しながらそう呟く。

彼の名は「エンラ」と言い元々ホウエン地方に住んでいたのだがとある事情でジョウト地方、そしてカロス地方に住んでいた。

しかしまた別の事情でホウエン地方に帰ってきていた。

 

 

そして彼の運転するトラックがミシロタウンに到着した。

トラックを止めた場所は彼が住む事になる家の前でありその家は彼が一人で住むには少し大きすぎるといった感じだった。

 

エンラはトラックから降りると家の中に入っていく。

家の中には引越し屋のポケモンであるゴーリキーが荷物を運び終えていたようだ。

そしてそのゴーリキーのトレーナーらしき引越しやの従業員にエンラは話しかける。

 

「……引越し作業は終わったみたいですね」

「はい、全て完了しましたよ、…それにしても一人で住むにしては大きな家ですね」

「……まぁ…はい」

「それではこれで、…戻れゴーリキー!」

「お疲れ様です」

 

従業員はモンスターボールにゴーリキーを戻して家を後にした。

 

「…さてと」

 

エンラは従業員が帰ったのを確認しバッグを持って二階の自室に上がる。

自室は椅子と机とベッドがあるだけの簡素な部屋だった。

エンラは机に近づくと持ってきたバッグの中から写真立てに入った写真を二つ取り出す。

一つはメガネとかけた父親らしき男性と温和そうな母親らしき女性と幼い頃の彼が写っている写真。

もう一つは目つきは鋭いがかわいらしい少女と15~16歳辺りの頃の彼が写っている写真だった。

 

「…」

 

彼はそれらを机の上に置くとそのまま無言で下に降りていった。

 

「…帰って来たんだな…ホウエンに」

 

エンラはモンスターボールを二つ取り出す

 

「…ウェイクアップ、ブースター&ヒノヤコマ」

 

そう言って彼はボールを投げる。

そして現れたのは幼少期からずっと共に居たパートナーポケモンのブースターとカロス地方で捕まえたヤヤコマが進化したヒノヤコマだ。

 

「帰って来たぜブースター…お前の故郷に、それとヒノヤコマここが俺の故郷だ」

 

二匹はそれに答えるように鳴いた。

 

「おう、それじゃあ、行くか、「目的」を果たしによ」

 

彼は二匹をモンスターボールに戻して家を出た。

 

 

ミシロタウン。

ホウエン地方の中では小規模でかなり小さな町だ。

 

「まずは、一番近いコトキタウンか」

 

エンラはすぐに町の外に向かう

すると…

 

 

「うわあああ!助けてくれえええ!」

「なんだ!?まさか・・・奴らか!?」

 

男性の叫び声が聞こえた。

彼はすぐに町の外に出てその叫び声が聞こえた方向に走っていく。

 

 

そこにはポチエナに追いかけられ逃げている男が居た。

 

「そ、そこの君~!、た、助けてくれ!」

「…分かった、…ウェイクアップ、ブースター」

 

彼はすぐに状況を飲み込みブースターを繰り出す。

ポチエナはすぐに気づいてターゲットをブースターに切り替えた。

 

「ブースター、かみつくだ」

 

ブースターはポチエナに思いっきりかみつくを放った

 

「!?!?」

思った以上の威力に驚いたポチエナはそのまま逃げていく。

 

「ナイスだ、ブースター、…おじさんは、大丈夫ですか?」

「お、おおう…ありがとう、助かったよ…君は、見ない顔だね」

「ええ、今日この町に引っ越して来たんで」

「そうか!、それにしてもブースターか、ホウエンではあまり…というか全く見かけないポケモンだな」

「そうですね、ホウエン地方にはイーブイ自体がほとんど生息してないですから」

「うむ、…おっと、自己紹介がまだだったね、私の名前はオダマキという、この町でポケモンの研究やっている男だ」

「(ポケモンの研究)…、俺の名前はエンラと言います」

「エンラ君か、良い名前じゃないか」

「ありがとうございます、…それじゃあ、俺はちょっと用事があるので」

「おお、そうかね、分かった、それではまた今度会おうじゃないか」

「…機会があれば」

 

エンラはそう言ってその場を去っていった。

 

「エンラ君か、中々に良いトレーナーだったな!」

オダマキ博士はそう言ってミシロタウンに帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンラがオダマキ博士を助けてた地点の上空。

 

「………帰って来た……、エンラが…ぁは♪、エンラが帰って来た…!」

 

クロバットに掴まりその光景を双眼鏡で見ていた少女はそう呟く。

 

「あはは♪、やっとやっと…会える……ロックオン、したから♥」

 

 

少女はそのままクロバットに掴まってその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

「…なんだ?…すっげえ寒気がする」

 

コトキタウンについたエンラはポケモンセンターの中で椅子に座りながら休んでいた。

 

「にしても3年も帰らないと色々と変わっているもんだな…」

 

エンラは大きく変わったホウエン地方を考えていた。

 

「…そろそろ行くか」

 

彼は椅子から立ち上がり次の目的地「トウカシティ」に向かった。

 

「そういやトウカにはジムがあるんだったな…んまあ今は興味ないが」

彼の目的はジムではなくコンテストでもなかった。

もっと別の目的のためホウエン地方に帰って来た。

 

「……さっさと出てきやがれ…「マグマ団」…!」

 

彼は心なしにそう呟く。

使命感を帯びた言葉だった。

 

 

 

 

 

序章 少年  

 




というわけで序章が終わりました。

エンラ君の目的は「マグマ団」に関係するもののようです。


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1章 邂逅

ちなみにミツルのイベントはありません。
ミツル君とはセンリが一緒に行きました。


102番道路

 

エンラは102番道路を歩いていた。

既にブースターとヒノヤコマのレベルはここらのポケモンでは相手になるレベルではなかった。

そのため「むしよけスプレー」を使用しながらトウカシティに向かう。

 

道中ではトレーナーが勝負を仕掛けてくるがエンラの相手ではなかった。

 

「勝負だ!」

 

「ブースター、かえんほうしゃ」

 

「ああ!ジグザグマ!?」

 

「私と勝負して!」

 

「ヒノヤコマ、アクロバット」

 

「きゃあああ!私のポチエナが!」

 

 

「…やっぱここらへんには強いトレーナーはおらんよなぁ…」

少し調子が戻ってきたのか砕けた口調になっているエンラ。

 

そのまましばらく歩いているとトウカシティへの入り口が見えた。

 

「ついたか、トウカシティ…久しぶりに来るな」

 

トウカシティ

 

ジムもある比較的大きな町だがまだまだ田舎といったこの町。

つい最近新しいジムリーダーが来たらしい。

 

「俺のバッジはまだ3つ、4年前にとったきりだし・・・この町のジムは5つ目が良いらしいからな…」

 

彼はポケモンセンターで回復してからフレンドリィショップで買い物をした後にすぐさま104番道路に向かった。

104番道路は海に面していてすぐ先にはトウカの森がある。

 

 

トウカの森は森という場所の性質上他の地域にはいないポケモンも生息している。

 

彼も「昔」はよくこの森に来ていた

しかしきていたのはあくまで「昔」である。

そのため…、

「…ううむ、最後にきたのは8年くらい前だからな・・・かなり森自体が変わってやがる」

 

彼は迷っていた。

まっすぐ出口に向かおうと思っていたエンラはかなり困っていおり。

 

「さーてと…どうすっかな…」

 

彼はとりあえず北に向かって歩くことにした。

 

そして北に歩くこと数分

 

 

「た、助けてくれええ!?」

 

男の叫び声が聞こえた。

 

「!?、なんだ?」

 

すぐさまエンラは走ってその場に向かう。

そこには・・・彼の「目的」の一端が存在していた。

 

「おい、その書類をよこせ!」

「こ、これは大切な書類だ、渡すわけにはいかない!」

「そうか、なら力ずくで…」

 

赤い不思議な制服にフードをかぶった男が研究員みたいな男から書類らしきものを奪おうとしていた。

 

 

「そこまでだ…マグマ団」

 

エンラは背後から話しかける。

 

 

 

「!?、なんだてめえは……!?!?!、あんたは!?」

「…俺が何者かなんてどうだって良いだろう?、ほら、こいつからこの書類をうばいたきゃ俺を倒してからだぜ?」

「ククク、いいや!それは大歓迎だ、あんたにもしあったらつれて来いってのがカガリ様の命令だからな!、行け!ポチエナ!」

「なるほどな、…ってかもう知ってるのか…、ウェイクアップ、ヒノヤコマ」

 

 

マグマ団のしたっぱはポチエナを繰り出しエンラはヒノヤコマを繰り出した。

 

 

「ポチエナ!かみつ「ヒノヤコマ、つばめがえし」何ィ!?」

 

ヒノヤコマは一瞬でポチエナに翼の一閃を放つ。

レベル差とタイプ一致もあってか一撃で大きなダメージを受けるポチエナ。

 

「くそ、今度こそかみつく!」

 

ポチエナはジャンプしてヒノヤコマにかみつこうとするが。

 

「避けろ、ヒノヤコマ」

 

ダメージもあってか簡単に回避されてしまう。

 

「ヒノヤコマ、とどめのニトロチャージ」

 

炎を噴出させての突進を食らったポチエナは戦闘不能になった。

 

「…さてと、これでてめえの負けだな、したっぱ」

「っ…覚えてろぉ!」

 

マグマ団のしたっぱはそのまま走って逃げていった。

 

「良し、…まずは一人、そしてこれで確定したな、奴らは「なにかをやっている」ことがよ」

 

エンラは目的が一歩進んだことに喜んだ。

 

「…あ、ありがとう、助かったよ、それにしても強いなぁ君は!」

「カロスとジョウトにいた時にバトルの修行をしてたんで…んでその書類は大丈夫なのか?」

「ああ、君のおかげで無事だよ、…そうだ!お礼にこれを!」

 

研究員みたいな人はエンラにスーパーボールを手渡す。

 

「…スーパーボール」

「ああそうだ、ここらへんじゃあ売ってないからね」

「ありがたく貰っておくよ、感謝する」

「いやいや、感謝するのはこちらのほうさ、それじゃあ!」

 

研究員みたいな人はそのまま出口に向かっていった。

 

「…出口はあそこだったのか、一石三鳥だな」

 

ほくそ笑みながらエンラは出口に向かっていった。

 

 

 

 

森を出たエンラを見つめる影が一つあった。

 

その影はマグマ団の制服を来ている女性だった。

 

「はい…はい、彼の任務は失敗したもようです…え?、もっと大きな収穫があった?、…了解」

 

誰かと通信していた彼女は通信を切ると。

 

「へぇ…おもしろいなぁ、あの子」

 

そう呟く。

 

 

 

 

 

104番道路 某所

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もうしわけございません…カガリ様、書類を奪う事に失敗しサブミッションもこなせませんでした…」

「…別に期待なんてしてなかった。…エンラは君なんかじゃあ倒せない相手だから…、分かった次の任務に行って…邪魔だから。」

「っ………了解…。(エンラ…一体何者なんだよ…あの男は、カガリ様がリーダーマツブサ以上に…執着しているなんて…)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゅるり…はぁ…はやく会いたい……会ったらキャプチャーして…ァハ♪、楽しみ…♪、エンラ…だぁい好き♥」

 

マグマ団の幹部「カガリ」はそう言ってその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

104番道路 北部

 

 

「やっと抜けたー!!、そしてあそこに見えるのはカナズミシティか、…しっかしかなり景観も変ってんなぁ…んじゃ、行くか!」

 

 

 

彼は歩き出した。

 

 

 

第一章 邂逅  完

 

 

 




ヒロインのカガリの登場です。

原作ではマツブサ一筋って感じなカガリですがこのSSではエンラに対してかなり重い恋愛感情を抱いています。

理由は3つ程あるのですがそれはいずれという事で…。


感想お待ちしています。


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