IS ~2人の転生者~ (櫻井 煉獄)
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プロローグ

初投稿です!

よろしくお願いします!

イメージOP
SKILL/JAM Project


 

「よっ!見舞いに来たぜ~」

 

ドアが開かれ、男が入ってくる。

彼は

 

蒼崎 龍輝(そうざき りゅうき)

 

この大学病院に入院している

 

黒崎 勇斗(くろさき はやと)

 

の、親友である。

 

「おう、龍輝か。」

 

「ん、これりんごな。ほい」

 

りんごを1つ袋から取り出しベットに座っている勇斗に手渡す。

 

「・・・そのまま渡すかフツー」

 

「いいじゃん。元気そうだし、さ!」

 

朗らかに笑う龍輝に勇斗はあきれた表情をしながらも嬉しそうである。

親友の気遣いが彼は嬉しいのだろう。

そのままりんごにかぶりつく。

 

「うちに送られてきた農家直送のりんごだ!うまいだろ!」

 

「いい甘さだな。俺の好みに合ってる。」

 

「そいつはよかった。またもってくるわ。」

 

安堵した表情を見せ、喜ぶ龍輝。

 

「んでこれな。いつものやつ。」

 

そういうと龍輝は肩掛けタイプのバックから数冊のノートを取り出す。

 

「・・・いつもいつも悪い。」

 

申し訳ない、と言った顔で受け取る勇斗。

対して龍輝は

 

「気にすんなって!俺が好きでやってんだからさ!」

 

と笑顔で返す。

 

「・・・サンキュー」

 

勇斗は小さな声でそう返した。

 

「おう。そーだ!こないだ面白そーな本あったから買って来たぜ!」

 

「マジか!見せてくれ、病室ってのは暇でな。」

 

「はははっ!でさ、これが______

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから何時間も話し、夕日が差し込んできたころ、

 

「お、もうこんな時間か。」

 

「そろそろ帰るのか?」

 

「ああ、今日は飯もまだ作ってねーし。」

 

「そうか、明日も来るのか?」

 

「おー、明日の授業のノートも持ってくっから。」

 

上着を羽織ながら龍輝は言う。

 

「なんか欲しいもんあっか?」

 

「・・・そうだな、みかんでも持ってきてくれ。」

 

はにかみながら龍輝は答える。

 

「ははっ!りょーかい!」

 

龍輝はドアに手をかけ、

彼らにはお馴染みの言葉を交わす。

 

「__じゃまたな、親友」

 

「おう、親友__」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE:龍輝

 

俺は病院を出てスーパーによるため、大通りを歩いていた。

 

(今日は何にすっかな~。餃子昨日食ったし・・・ハンバーグにすっか!)

 

晩御飯の献立を考えながら歩いていると

前方に珍しい蒼髪の少女が見えた。

 

(んー?蒼髪の女の子?外人さんか?)

 

いろいろ考えながら進む。

視界に少女をいれながら。

 

__すると少女がポケットから何かを落としてしまったようだ。

少女はあわてて拾おうと車道に出た。

 

(おいおい、あぶねーぞ。ま、車来てないしッ__!?)

 

そこに信号無視した車が突っ込んでくる。

_____少女に向かって真っ直ぐと・・・

 

(はあっ!?なにやってんだよ!?)

 

運転手は気付いたようでブレーキを踏むが間に合いそうにない。

少女も驚いて動けそうにない。

 

(ちぃっ!)

 

とっさに俺はガードレールを飛び越え、少女を抱きかかえる。

 

そして背を向けた瞬間、背中に衝撃が走る。

 

(ぐっ!?)

 

そして俺は宙を舞った。

 

周りが騒がしくなってくるが聴こえない。

 

意識も無くなってくる。

 

そんな中俺は腕の中の少女を見た。

 

頬が少し赤くなっているが怪我はなさそうだ。

しかし俺のほうを見て驚いている。

 

(よかっ____た__________

 

そして俺の意識はブラックアウトした。

 

 

 

 

 

時間は少しだけ遡る。

 

side:勇斗

 

龍輝が行ってから5分ぐらいだろうか。

 

俺の担当医師がやってきた。

 

「黒崎さん。今日の分のお薬を投与させてもらいます。」

 

「はい」

 

医師は俺につながれている管から伸びた先にある袋に薬を入れだした。

 

「では、あとで夕食をお持ちしますね。」

 

「はい」

 

医師は退室した。

 

3分後くらいだろうか。

俺は意識が朦朧としてきた。

 

(ぐっ・・・)

 

俺はナースコールのスイッチを押そうとしたが、

その前に意識がブラックアウトした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこまでも白い空間、そこに龍輝と勇斗は居た。

 

「どこだ?ここ・・・あ!おい勇斗!」

 

「ん?龍輝!お前もいたのか」

 

「ああ、しっかしどこだ?ここ」

 

龍輝と勇斗が話していると、

 

「ごめんなさい!!」

 

「「!?」」

 

いきなり声が聞こえた。振り返ると先ほど龍輝が助けた少女が頭を下げていた。

 

「あっ!さっきの!」

 

「知り合いか?」

 

「ああ、さっき車に轢かれかけだったのを___ってあーーっ!」

 

「!? どうしたいきなり。」

 

いきなり声を上げた龍輝に勇斗は問うと、

 

「俺、多分死んでる」

 

爆弾発言をした。

 

「ごめんなさい!!」

 

また少女が謝ってきた。

 

「えっと・・・さっきからどしたの?それと君は誰?」

 

「はい!わたしは・・・________

 

少女の話によると

・少女は神

・下界には下見に来ていた

・本来龍輝は死ななかった

・龍輝が助けなければ運転手は消えていた

・2人は全く同じタイミングで死んでしまった

・これはイレギュラー

・2人はこのままでは消えてしまう

ということだった

 

「マジか・・・」

 

「死んだか、俺も」

 

2人とも沈み気味のテンションになった。

 

「すみません!で、でも!安心してください!2人とも消えません!」

 

「「え?」」

 

呆けた顔をする2人。

 

「私のせいですから、2人には転生してもらいます!」

 

「「どこに?」」

 

「インフィニット・ストラトスの世界です!」

 

2人は顔を見合わせ頷く。

 

「「ありがとう」」

 

「いえ、ではお望みの機体をおっしゃってください。それから特典もそれぞれ3つ考えてください!」

 

 

 

 

 

「では、これでいいですね?」

 

「ん!」

 

「ああ!」

 

2人は特典を言った。

 

「では、お2人は兄弟として転生してもらいます!」

 

「「りょーかい!」」

 

「あちらの扉を抜けてください。転生します!」

 

「ん、そだ、君また、会えるかい?」

 

「タイミングはお教えできませんが、会えます!必ず。妹として」

 

「ならよかった!じゃね!また。ありがとー恩人のかわいい女神ちゃん!」

 

「かわっ!?」

 

そういうと龍輝と勇斗は扉をくぐった。

 

物語が、今始まる。




いかがでしたでしょうか。
感想をいただければありがたいです!


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1学期・IS学園での波乱万丈
第1話 IS学園初日・上


3つも感想がありました!ありがとうございます!

1話です。どうぞ!


SIDE:龍輝

 

さて、みんなはじめましてかな。

この世界に転生したうちの1人、蒼崎龍輝改め、

 

櫻井 龍輝(さくらいりゅうき)」だ。

 

名字が違うって?

それは、俺らを拾った人の名字が「櫻井」だったからな。

つまり勇斗も「櫻井」ってわけ。

 

軽く説明すると、この世界に来たとき、予想してた通り

幼稚園児くらいの年齢だったのさ。

で、孤児院にいたんだけど、ある日突然俺らは引き取られたわけ。

そこが「櫻井」だったのさ。

で小学校に行けば、織斑たち原作組みとも会って

友人になったのです。

 

そして現在、高校1年生。

予想通り織斑はISを動かしニュースに。

俺と勇斗も原作のようにISを動かした。

今現在俺、勇斗、織斑は

 

クラスメイトにめっちゃ見られてる。

 

 

SIDEOUT

 

 

現在IS学園1年1組にイレギュラーがいる。

女性しか動かせないISを動かした男、

 

織斑 一夏

 

櫻井 龍輝

 

櫻井 勇斗

 

の3人である。

 

そして今彼らがどうしているかというと

 

一夏は机に突っ伏している。

 

しかし龍輝、勇斗は視線等感じていないかのように

冷静に、本を読んでいる。

その姿は絵にしたら100%間違いなく高く売れる。

2人とも顔は整っている。

イケメンに分類されるものたちだ。

 

勇斗は黒髪ショートで爽やか、それでいて少しつり上がっている目。

物静かな雰囲気を漂わせながら、サスペンスものの小説を読んでいる。

 

対して龍輝は蒼髪で少し長め、右の前髪に6色のメッシュが入っており、

奇抜に見えるはずなのに、なぜか似合って見える。

穏やかな目で微笑みながらミステリーものの小説を読んでいる。

 

そんな2人をクラス中が眺めていると扉が開く。

と同じくらいに一夏も起きた。

 

「全員揃ってますねー。それじゃあSHRはじめます。私は副担任の山田真耶(やまだまや)です!」

 

黒板の前で微笑む副担任の真耶。

身長はやや低めの155cm。服が若干大きめのようで小さく見える。

 

「それでは皆さん、一年間よろしくお願いしますね!!」

 

元気に言うが帰ってきた反応は

 

「・・・・・・・・・・・」

 

静寂であった。

 

「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。しゅ、出席番号順で」

 

順番に自己紹介がされていく中、龍輝と勇斗は一夏を見て一言。

 

((絶対聞いてねえな、こいつ))

 

「織斑くん!織斑一夏くんっ!」

 

「は、はいっ!?」

 

予想通り聞いていなかった一夏は素っ頓狂な声を上げた。

思わず笑いそうになる龍輝と勇斗だが、なんとか堪える。

しかしクラスからは笑い声が多少聞こえていた。

 

「あ、大声出しちゃってゴメンね。怒ってる?でも、あの、自己紹介『あ』からで今『お』の織斑くんなんだ。だからご、ゴメンね?自己紹介してくれるかな?だ、ダメかな?」

 

それに驚いた真耶は何度も頭を下げていた。若干涙目である。

 

「いや、そんなに謝らなくても。というか自己紹介しますから落ち着いてください」

 

「本当ですか?や、約束ですよ!絶対ですよ!」

 

うれしそうに手を取って詰め寄る。

一夏は立ち上がり後ろを向く。そして

 

「えー、えっと織斑一夏です。よろしくお願いします」

 

そういうと黙る一夏。

クラスメイトからは期待の視線が送られる。

一夏は箒に視線を送るも、箒は無視。

頼みの綱だ、と龍輝と勇斗を見るが、

龍輝はどこからか出したトランプで遊び、

勇斗は俺は知らん、とでも言うかのように目を閉じた。

四面楚歌の一夏は息を吸うと、言った。

 

「以上です」

 

ガタガタッ。とクラスの何人かがこける。

勇斗も腕を組んだままこけた。

そして龍輝は

 

「ハハハハハハッ!!」

 

抱腹絶倒である。

 

「あのー・・・」

 

声をかける真耶。すると

バアンッ!といい音を鳴らし一夏は頭を叩かれた。

振り返ると、鬼がいた。

 

 

SIDE:勇斗

 

さて、はじめまして。だな。

黒崎勇斗改め、櫻井勇斗だ。

 

現在、織斑の奴がマヌケな自己紹介をしたところだ。

そこに黒いスーツを着た俺達の姉のような存在、織斑千冬___ねえさんがいた。

 

「げえっ、関羽!?」

 

馬鹿が余計なことを言った。あんなことを言えば

 

バアンッ!

「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」

 

あの鋭い攻撃が来ると分かっているのに。

するとクラスから黄色い声援が響いた。

 

「キャーーーー!本物の千冬様よ!」

 

「ずっとファンでした!」

 

「私、お姉様に憧れて来たんです!南北海道から!!」

 

どこだよそこ。南なのか北なのかはっきりしろよ。

 

「あの千冬様にご指導いただけるなんて幸せです!」

 

「私、お姉様のためなら死ねます!」

 

いやいや、死なないほうがいいぞ?俺や龍輝なんて例外で転生したんだから。

 

「・・・・毎年、毎年よくもまあ、これだけ馬鹿者が集まる。あれか?私のクラスだけ馬鹿を集中させているのか?」

 

ねえさんが言う。しかしこれは逆効果だったようだ。

 

「お姉様!もっと叱って!罵って!」

 

「でもたまに優しくして!」

 

「そしてつけあがらないように躾をして!」

 

うるさいな。ほんとに。

 

「で?挨拶もまともにできんのかお前は」

 

「いや、千冬ね〈バシンッ!〉

 

「織斑先生だ」

 

あっ、馬鹿そういうこと言ったら・・・

 

「織斑君って千冬様の弟?」

 

「じゃあISもそれが関係してるのかな!」

 

「でもそれじゃあ、あと二人は・・・?」

 

ほうら、こうなる、めんどくさい。

お?山田先生が話しかけそう。

 

「織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」

 

「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けてすまない」

 

おお、ねえさんにしては珍しいやさしい声だ。

 

ブウンッ

 

「避けるな、馬鹿者」

 

そんなことを思っていたら出席簿の一撃を喰らうとこだった。

すこし屈み、ギリギリ避けた。

つか、ねえさん避けなきゃ痛いって。

 

「いや、何で殴られそうになったし、俺?」

 

「失礼なことを考えていただろう、貴様」

 

おおう、心が読めるとは恐ろしい。

 

「まあいい、次はお前だ」

 

「了解。」

 

指名されては仕方ない。自己紹介か、めんどくさい・・・

 

「櫻井 勇斗だ。好きなこと、趣味は読書、機械いじり。特技は機械類の作成、修復。男は珍しいかもしれないが、仲良くしてくれ、ちなみに織斑先生は義姉だ。以上」

 

こんなもんだろ。評価はいかほど?

 

「「「「「きっ」」」」」

 

ん?どしたクラスメイト?

 

「「「「「きゃああ~~~~~~!!!」」」」」

 

うるせえ!!耳痛いわ!!

 

「イケメンよ!イケメン!」

 

「織斑君は正統派、クールな櫻井君!」

 

「じゃあ、もうひとりは?」

 

勝手に盛り上がりやがった。

っと、評価は?

 

「ふむ、いいだろう。さて次だ」

 

うし、オッケイ!次は龍輝か。どんな感じだ?

 

「櫻井龍輝だぜ。好きなことと趣味は読書と料理。とくにお菓子やスイーツなんか好きかな。特技は記憶することと、トランプ系のカードの扱い、それと・・・」

 

いったん区切ったか。あれやるな。

そして龍輝はその場で、バク宙した。

そしてきれいに制服の中に着ていたパーカーのフードをかぶった。

 

「アクロバットです!俺も織斑先生の義弟、名字だと勇斗とかぶるから名前で呼んでくれ!よろしくなっ!」

 

よろしくな!のとこでウインクしやがった。自己紹介で絶対やる龍輝の定番ネタである。

そしてクラスからはまたも歓声。

 

「こっちもイケメンよ!」

 

「爽やかで少年みたい!」

 

「正統派織斑君!爽やか少年龍輝君!クールな勇斗君!」

 

「このクラス最高!」

 

なんか盛り上がってる。

 

「合格だ。織斑は見習うように。さあSHRは終わりだ。諸君らにはISの基礎知識を半月で覚えてもらう。いいな。いいなら返事しろ。よくなくても返事しろ。私の言葉には返事しろ」

 

軍隊か、俺らは。

 

 

SIDEOUT

 

 

SIDE:龍輝

 

さて、自己紹介、それに一時間目の基礎理論授業も終わって休み時間。

ところがどっこい!今俺ら男子3人はクラス全員に加えて、他クラスの女子、

さらに2,3年の先輩なんかまでいちゃうわけ!

 

ま、俺や勇斗は気にしないけど、織斑はそうはなってないっぽい。

さっきから冷や汗かいてんのがよく分かる。

あー、なんでかって?そら、席が織斑、勇斗、俺だからな。

チラッと隣を向いてもどす。なにやってんだよ。

 

「な、なあー龍輝ー、勇斗ー」

 

「なんだ」

 

「んー?どった、織斑」

 

何を思ったか俺らに話しかけてきた。

ちなみに俺はトランプで遊んでるし、勇斗は本を読みながら。

 

「いや、この空間居辛くないか?」

 

「他人の目線など気にしてるからだ」

 

「そうそう、気にしなきゃいーんだよ!」

 

などと話していると

 

「・・・ちょっといいか」

 

もっ・・・失礼、篠ノ之が来た。

 

「おー、久しいな。篠ノ之」

 

「織斑に用があるんだろう?持っていけ」

 

「あ、ああ。いくぞ一夏」

 

「あ、おい待てよ。箒!」

 

さて、馬鹿がいなくなったな、っと。

そこに、

 

「ねーねー、りゅっちー、さっくー」

 

「「ん?」」

 

隣の女子が話しかけてきた。

ダボダボの制服を着た「ゆるふわ」という表現が似合う少女。

たしか・・・

 

「布仏、だっけ?」

 

「そーだよー」

 

なんかほんわかした空気になった。すげえなこの子。

 

「というか何だ、そのあだ名」

 

「んー?りゅうきだからりゅっちーでー、さくらいだからーさっくー」

 

「・・・まあいい」

 

なんか雰囲気に負けた感じだな、勇斗。

 

「で?なんか用があるんだろ?」

 

「そうそうー。りゅっちーって料理とお菓子好きなんだよねぇー?」

 

「そーだけど?」

 

「じゃあーおいしいお菓子、作れるー?」

 

「まーそれなりのはできるよ」

 

「じゃあじゃあー私に作ってくれるー?」

 

身長的にも仕方ないのだが上目遣いになってんだけど!

 

「あー、時間あったらね」

 

「ほんとー?やったー!」

 

と、俺に抱きついてくる布仏。

とりあえず・・・

 

「むふぅ~」

 

撫でてみた。効果は抜群だ!顔も若干赤い。

・・・なんか羨ましそうに女子の皆が見てくる・・・

 

〈キーンコーンカーンコーン〉

 

チャイム鳴ったか。

っと、布仏もちゃんと離れた。

時間守るのはいいことだ!

 

バアンッ

「とっとと席に着け、織斑」

 

・・・ここに守らねえ馬鹿がいた。

 

 

 

 

さて2時間目、真耶姉(さっき勝手につけたあだ名)はすらすら教科書を読んでいく。

そんな中織斑はさっきからちらちらと周りをみている。

・・・あの様子だとぜってー分かってねえな。

ちなみに勇斗は事前学習したのでギリ大丈夫。

俺はといえば余裕である。

何故か!それは!!

 

転生特典の一つ、完全記憶能力のおかげである。

 

ここで特典について触れておこう。

まず1つ目。高い身体能力だ。

これは普通にいると思った。2人とも共通でな。

ちなみに俺は天才的な頭脳もプラスされる。

これは女神ちゃんが言ってたんだけど、

生前元気だった人と生前病気だった人だと転生に使うエネルギー量が違うんだってさ。

んで1人の転生に使えるエネルギー量は決まってて俺のほうがスペックが高い。

女神ちゃん曰く

 

「勇斗さんは高スペック、龍輝さんは廃スペックです・・・(誤字じゃないぜ)」

 

ってさ。

んで2つ目。俺は完全記憶能力、勇斗は機械に対する力。

俺のは呼んで字の如く。この世界に来てからの事すべて覚えてる。

で、勇斗のは簡単にいうと機械を操る力。

これ使えば、ハッキングなんて余裕で出来るし

その気になればISにジャミングもかけられる。

3つ目はまだ秘密ってことで!

 

とかいってたら織斑が真耶姉となんか喋ってる。

 

「織斑君、ここまででわからないところはありますか?」

 

「あ、えっと・・・」

 

「分からない所は遠慮なく訊いてくださいね。私は先生ですから」

 

「じゃあ、先生!」

 

「はい!織斑君!」

 

あーもしかしてこいつ・・・よしあれやってみよ。

 

「次にお前は『ほとんど全部わかりません』と言う」

 

「ほとんど全部わかりません・・・ハッ!」

 

やっぱり・・・馬鹿だこいつ。

 

「え・・・ぜ、全部ですか・・・?」

 

「えっと、織斑君以外で今何かわからないって人はどれくらいいます?」

 

当然ゼロである。なに『え?』って顔してんだよ、織斑。

 

「・・・織斑、入学前の参考書は読んだか?」

 

ねーちゃんが聞く。そうあれをやれば分かる。勇斗もあれで覚えた。

 

「古い電話帳と間違えて捨てました」

 

バアンッ!

「必読と書いてあっただろ馬鹿者」

 

ハハハッ!!こいつは傑作だ!電話帳と参考書は間違えねーよ!

 

「あとで再発行するから一週間で覚えろ。」

 

「いや、一週間であれは・・・」

 

「やれと言っている」

 

「はい・・・」

 

「櫻井兄、後で織斑に教えてやれ」

 

ご指名かい。

ちなみに誕生日は勇斗が11月、俺が12であとだけどみんな俺を兄ってみるんだよなあ。

よしここは・・・

 

「だがことわ〈ブウン!〉ちょっとせめて最後まで言わせてよ」

 

ネタつかったら出席簿が飛んできたよ、どー思う?

 

「ふん、まあいい。織斑、ISは兵器だ。深く知った上で扱わなければ事故が起きる。理解できずとも覚え、そして守れ。それが規則だ」

 

織斑はしぶしぶといった様子で椅子に座った。

素直なとこはあいつの長所なんだけどな。

 

そう思ってたら授業は終わった。




若干区切れはよくないですかね。
感想・ご指摘お待ちしています。


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第2話 IS学園初日・下

あけましておめでとうございます
新年初投稿!
今年もよろしくお願いします!
2話です!!


SIDE:龍輝

 

さて、2時間目の授業も終わり、ねーちゃんから指名されちゃった俺と勇斗で織斑に

教えているところだ。

そこに、

 

「ちょっと、よろしくて?」

 

「んあ?」「ん?」「へ?」

 

金髪のクロワッサン・・・もとい金髪ロールの白人、セシリア・オルコットが来た。

うわ、やっべ!完全に忘れてて、フツーに返しちまった!!

これは失敗だ。勇斗もしまったという表情だ。

 

「まあ!なんですの、そのお返事!わたくしに話しかけられるだけでも

光栄なのですから相応の対応があるのではないかしら?」

 

あーあ、めんどくさくなった。どーしよ。

ちなみにだけど原作読んでてもこの頃のこいつは嫌いだ。

そのあとも好きにはなってないけど。

俺はなんて声をかければ機嫌が直るかを考える。

勇斗はもうあきらめたように目を閉じた。

そこに、

 

「ふん、これだから男は・・・」

 

まさかの追撃かい!!織斑はさっきからキョトンとしてる。

なんか言えや。

とりあえずこの状況だと最善は・・・

 

「いや、これは失礼。イギリス代表候補生のセシリア・オルコットさん?

いきなり話しかけられたものですから、すこし驚いてな。申し訳ない」

 

こんな感じでどーよ!

 

「あら、多少の知識はあるようですのね?」

 

よっし!多少の改善に成功!

っと織斑がフリーズから戻ってきた。

 

「なあ、龍輝ー、勇斗ー、それから君。質問いいか?」

 

ほう何だい、しょうね…ってやべっ!これはまさか!!

 

「代表候補生ってなんだ?」

 

ああーーーー!!またミスった!これは止めたかった。

教室の皆は揃ってこけ、オルコットはフリーズ。勇斗は頭を抱えた。

 

「あー、織斑。お前は一瞬でもいいから考えてから発言しろ」

 

「おう、考えた。でもわからん。教えてくれ」

 

こいつは…ったくよ。

 

「…読んで字の如く、国家の代表の候補生のことだ」

 

「おおー、なるほど!!」

 

なに一人で納得だ、ってアホ面してんだよ。

 

「し、信じられませんわ!」

 

おっと、フリーズから帰ってきたオルコットが叫んだ。

そっからなんかマシンガンみたいに喋り出した。

うるせーよ。

 

「__わたくしは入試で主席、唯一教官を倒したエリート中のエリートなのですから」

 

「あれ?俺も倒したぞ?教官」

 

「は・・・?」

 

おーなんか言ってるけど、

織斑のははっきり言えば真耶姉のドジが限界突破しただけだしなあ。

 

「わ、わたくしだけと聞きましたが?」

 

「女子では、ってオチじゃね?」

 

真っ赤になったオルコットは標的を俺らに変えた。

 

「あ、あなた!あなたたちも教官を倒したって言うの!?」

 

「いや、そんなことはないぜ?」

 

「!そうでしょう、そうでしょう。まああたりま__

 

「まあ、ねえさんと山田先生とのタッグマッチで訓練機じゃ無理だな」

 

「__は?」

 

今度こそ完全に凍りついたオルコット。

クラスも凍っちった!

ちなみに入試は俺、勇斗VSねーちゃん、真耶姉に訓練機という勝てる気がしないものだ

 

「ま、まさか!?あなたなに冗談を・・・」

 

「いんや、事実だぜ?なあ、真耶姉?」

 

クラスの端っこに来ていた真耶姉に聞く。

 

「ふぇっ!?あ、はいそうですね。

龍輝くんと勇斗くんは私と織斑先生とやりましたよ。事実です」

 

「なっ!?」

 

オルコットはついに黙った。

ん?入試の結果?訓練機だよ?相手は世界最強とその同レベルだよ?

当然負けたよ、2人のシールドエネルギーは4割削れたけどな。

 

っとここでチャイムが鳴った。

さってと授業受けますか!

 

SIDEOUT

 

 

 

 

SIDE:勇斗

 

さて3時間目はねえさんの授業だ。

クラス代表決めらしい。

と、なるとまたオルコットがめんどいが、放って置こう。

 

「立候補、推薦どちらでもいい」

 

ねえさんが言うとクラスのほとんどが手を挙げる。

 

「はい!織斑くんを推薦します!!」

 

「私も!」

 

「私は龍輝くん!」

 

「賛成!」

 

「じゃあ、あたしは勇斗くん!」

 

「意義なーし!」

 

やっぱ、こうなるか。ま、俺はたった今シバかれた屍になりたくないので黙って待つ。

と、そろそろか?

 

「納得いきませんわ!!」

 

来たか、めんどいやつ。まー聞き流しとこう。

 

「__極東の猿ばかりのこの後進的な国で暮らすことが苦痛__」

 

ビュッ!

 

瞬間、正確には苦痛の「く」のとき。

俺と龍輝の手がぶれる。___否、オルコットに投げつけた。

と、同時にねえさんの手もぶれる。

俺と龍輝が投げたものはねえさんが投げた出席簿に突き刺さり、

その出席簿は壁に刺さる。

 

「__櫻井兄弟、人間の急所にものを投げるな」

 

「いやぁ?おみごと、織斑先生?けど、きちんとずらして狙ったぜ?」

 

「馬鹿者、万一、があったらどうする?私は犯罪者の弟などは嫌だからな」

 

「そりゃ、嬉しいぜ!」

 

まあ、龍輝は普通に喋ってるがあいつも俺と同じようにキレてるだろう。

だからこそ俺たちは、オルコットに物を投げた。

あいつはトランプを、俺は__

 

「あっ、あのシャーペン俺のだ!」

 

織斑のシャーペンである。

__いや、見つけたからさ、仕方ないだろう。

と、今は調子に乗っているポンコツ高飛車お嬢様だな。

 

「っとぉ、オルコット。さっき日本をさんざん侮辱してくれたなぁ?

そんなお前にちょっとクイズを出したいんだが?」

 

「クイズ?」

 

「あぁ、一般常識だ。簡単だぜ?んじゃ早速1問目!

初代モンド・グロッソ優勝者、プリュンヒルデは誰だ?」

 

「簡単ですわね!そこにいらっしゃる織斑千冬先生ですわ!」

 

「正解。第2問」

 

「ISの開発者は誰だ?」

 

「馬鹿にしてるんですの?篠ノ之束博士ですわ!」

 

「正解だ。最後の問題」

 

「「2人の国籍は?」」

 

「それはもちろんに__ほん__」

 

オルコットの顔が青ざめる。理解したか。

 

「わかったか?お前は国を代表する『代表候補生』としてきているんだ。

つまりお前の一言には国の意思があるとも言える」

 

「そのお前が、日本を侮辱したんだ。今の話をイギリスにでも持っていけば___

 

「そこまでだ、お前たち。貴様らには決闘で決着をつけてもらう。

1週間後の放課後、第3アリーナで行う。いいな?」

 

「はい」

 

「・・・りょーかい」

 

「・・・分かりました」

 

イライラが消えないがまあいい。どうせこうする予定だったしな。

 

SIDEOUT

 

 

 

 

SIDE:龍輝

 

さて、放課後またもや織斑に教えている。

そしてなぜか俺のひざの上には布仏がいる。

 

「んでー?なんで布仏は俺の膝上にいるのかな?」

 

俺が聞くとほんわかした空気を撒きながら言う。

 

「なんかーここがー落ち着くーからー?」

 

「疑問で返すなよ。とりあえず退こうぜ?」

 

「やーだー」

 

あしをぶらぶらさせながら言う。

 

「んなこと言わないでさ」

 

「__じゃあー、りゅっちーがー私の下の名前を呼んだらー考えてあげるー」

 

「んー?___本音、退いてくれ」

 

要望どおりにしたら顔を赤くされた。

 

「んふぅ~、やーだよー♪」

 

「ったく~」

 

やたら上機嫌な本音をなでていたら

 

「あ、よかった。3人ともまだ教室にいたんですね」

 

真耶姉が来た。

 

「どうしたんですか?山田先生?」

 

織斑の応対をしていた勇斗が聞く。

 

「えっとですね、部屋が決まりました」

 

ほう、予想通り。

なんか織斑の疑問があったっぽいが俺らが男だからだろう。

 

「じゃあ、俺は荷物を取りに行くんで帰って良いですか?」

 

「荷物は私が手配した。ありがたく思え」

 

さっすが!ねーちゃん!ナイス!

 

「織斑は生活必需品。櫻井たちは・・・あの人がやった」

 

「なら、安心だ」

 

「右に同じ」

 

「んで?真耶姉ー、誰がどこの部屋?」

 

「はい。えっと、織斑君は1025号室で女子と相部屋、

龍輝くんは1045号室で女子と相部屋、勇斗くんは1046号室で一人部屋です」

 

「ねー、真耶姉?俺のルームメイトは?」

 

「えっとですね・・・あ、いるじゃないですか。布仏さんです」

 

「ふぇ?私ー?」

 

驚いている本音。実際俺も驚いている。

 

「ま、いーや。よろしくな本音!」

 

「うん!よろしくーりゅっちー!」

 

さて、楽しく過ごせる気がするぜ!!

 

俺らは夕食を食べに、食堂へ向かった。

 

 




こんな感じでどうでしょう!

感想・ご指摘お待ちしています!!


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第3話 櫻井兄弟の受難

投稿の間隔が広くてすみません。
こんな小説ですが見ていただけるだけでうれしいです。

では3話どうぞ!


SIDE:龍輝

 

さて、みんなおはよう。

IS学園1年1組所属、櫻井龍輝だ。

 

昨日あのあとは普通に本音、勇斗、織斑と飯を食った。

やー、ここの飯は普通に美味かった。

そんなこんなで部屋に来てシャワー浴びて寝たんだよ。

 

でもね、朝からこの展開は読めなかったよ。

 

なんか知らないけど俺の布団の中、具体的に言えば首から下。

 

____本音がいるんだけど・・・

 

 

・・・・・え?

 

まてまてどーなってる??

本音がいるよ?しかもなんか俺ちゃっかり抱きしめてんだけど!?

 

・・・起こそう、そろそろ腹も減ってきた。

 

「お~い本音、朝だぜ起きろ~」

 

「んむぅ~、もうちょっと寝かせて~」

 

ダメだ、可愛い。

ってちげーよ!!起こさねえと。

 

「ほーら、本音。飯食おーぜ?」

 

「むぅ~、じゃあ~りゅっちー起こしてー?」

 

上目遣い+抱きつきコンボ。

まずい、これはもう一度寝たい・・・

いや、でもねーちゃんがキレると恐ろしいし・・・

 

「ったく、しゃーねーなー」

 

俺は布団をゆっくりはがすと、ちょうど俺の腕の上に乗ってた本音の上体を起こす。

 

「ほら、起きろ~。ちゃっちゃと着替えろ~」

 

「ん~、その前にごはん食べよー?」

 

眠そうに目を擦りながら本音が言う。

まー、着ぐるみさんはいいかもだけど俺今めっちゃだぼっとした格好だかんな。

 

「じゃ、ちょっと待ってろ。制服に着替える」

 

「わかった~」

 

さて、急がねえと勇斗がそろそろ来るな。

 

・・・しかし、柔らかくて大きいな、アレは・・・

何がって?胸部装甲です。

絶対通常の装甲よりは大きい。

 

 

「本音、行くよ」

 

「ん~、おっけー」

 

 

 

 

 

 

 

 

ところ変わって食堂。今朝食をとっているところだ。

 

「なあ、本音」

 

「なに~?りゅっちー」

 

「なんで、俺の布団に入ってたのさ」

 

「え~?だって、さむかったんだもん」

 

「んじゃ、何でくっついてたのさ」

 

「え?りゅっちーが~急に抱きしめてきたんじゃん~」

 

「は?」

 

___意味が分からない。

抱きしめた?俺が?

 

・・・・あ・・

 

思い出した。昨日寝ぼけながら近くのなんかに抱きついたわ。

 

「・・・ゴメン、本音」

 

「んーん、別にいいよ~」

 

そう答える本音の顔はちょっと赤くなってた。

 

「あ、でも~今日からも~りゅっちーの布団入っていい~?」

 

思い出したかのように言う本音。そして上目遣い。

 

「ん~?ま、お好きにどーぞ」

 

「やった~!」

 

隣に居た本音は俺に抱きつく。さらさらとした髪を撫でる。

満面の笑顔になった。良かった・・・

 

さてねーちゃんの脅しは恐ろしい。早く行こう。

 

___余談だが、この会話の最中、勇斗は黙って女子に囲まれながら飯を食っていた。

 

 

 

SIDEOUT

 

 

 

SIDE:勇斗

 

朝から、疲れのたまっている櫻井勇斗だ・・・

朝食の時から女子に囲まれて疲れた・・・

授業のときも山田先生が中途半端に説明を付けるから気まずくなった・・・

 

さて、休み時間になると俺達の周りに女子が群がる。

が、そこは気がきく龍輝が上手いこと廻すことで俺は必要最小限しか喋らないで済む。

 

「はいはい!しつもーん!!」

 

「今日って暇?」

 

「順番ね。俺と勇斗はあんまヒマじゃないけど織斑は大体ヒマだよ」

 

「ちょっ!勝手なこと言うなよ!!」

 

「うるさい、喚くな。いつも教えてやってるんだ、これくらいしろ」

 

「うっ・・・」

 

「はい、じゃ次」

 

「千冬様って普段どんな感じ!?」

 

「え、案外だら___」

 

バアンッ!

 

「散れ」

 

____おおう、たった一言、二音で止めた。

ま、ばらさないほうが身のためでしょ。俺は馬鹿とは違うんで。

 

「ああそうだ、織斑。お前のISだが準備まで時間がかかる」

 

「へ?」

 

「予備がない。すこし待て。学園が専用機を用意するらしい」

 

___ダメだ、わかってねえ。顔に書いてある。

しかしクラスからは、どよめき。

ま、当たり前だな。ねえさんはため息をつくと龍輝に言った。

 

「櫻井兄」

 

「りょーかい!いいか織斑、現在____

 

そこから龍輝は教科書6ページをそのまま言った。

 

___禁止されています」

 

「そういうことだ。本来は専用機は企業、国家に所属していなければ与えられない。

が、お前は特別にデータ収集のため専用機が用意される」

 

「ま、つまりすんごく噛み砕いて言えば、

コアは束しか作れないのに作ってくれないからコアは469しかない。

んでお前は、実験体の特別枠ってわけ。Under Stand?」

 

ここで気付いただろうか。

___そう、コアの数が2つ多い。

これは俺と龍輝の分。きちんと増えているらしい。

 

「お、おう。・・・ってあれ?じゃあ龍輝と勇斗は?」

 

「心配は要らん。こいつらは既に持っている」

 

「そーゆーこった!!」

 

「おまえは自分の心配でもしてろ」

 

そう、俺たちは既に専用機を持っている。

待機状態?俺は左腕のブレスレット。龍輝は本人が言うまで待ってくれ。

クラスはまたもや、とゆーかさっきよりむしろ盛り上がった。

 

と、そこで女子の1人が、

 

「あの、先生。篠ノ之さんって、博士の関係者なんでしょうか?」

 

「そうだ。篠ノ之はあいつの妹だ」

 

束は原作と同じ様に行方不明。そして女子に詰め寄られた篠ノ之はキレた。

 

うるさい。

 

 

SIDEOUT

 

 

SIDE:龍輝

 

さて、篠ノ之がキレた後、授業終了。

本音と喋ってたらオルコットが来た。

もう無視してた。

 

織斑が気をつかってやってるのに無視した篠ノ之は置いといて飯を食いに行こう。

 

 

 

 

 

さて多少のいざこざはあったが、なんか剣道をしだした。

 

「どうしてここまで弱い!!中学は何部だった!!」

 

「帰宅部だよ!」

 

あーあ。大観衆の前で恥さらし。哀れなり。

 

「そ、そーだ。龍輝、勇斗お前らはいいのかよ!」

 

げっ、余計なこと言うな!

 

「ああ、そうだな。お前たちもやるぞ、早くしろ」

 

決定かい。

 

「勇斗、先にやっていいぜ。あと、これな」

 

俺は勇斗に一枚の紙を渡した。

勇斗はちらりと見ると頷いた。

 

「織斑、竹刀」

 

「え、けど防具取り行くだろ?」

 

「いいから、貸せ」

 

勇斗は無理やり竹刀を奪うと、篠ノ之に向き直った。

 

「・・・なんのつもりだ」

 

「別に。そもそもあれがないほうがやりやすい」

 

勇斗の言葉に篠ノ之の眉がすこし動く。

が、俺も防具は邪魔だと思う。

 

「ねえ、勇斗くんなに考えてるんだろう」

 

「相手は篠ノ之さんだよ」

 

「織斑くんと一緒で負けちゃうんじゃない」

 

まあ好きに言ってるねえ。

 

「織斑、審判頼む」

 

「お、おう」

 

試合開始。と、同時に篠ノ之が動く。

さっきの発言がよほど気に食わないのか、素早い連続の打ち込み。

まあ、基準が『普通』なら早いな。

『普通』ならね。

 

「すごい・・・」

 

いま勇斗はすべての打ち込みを受け流している。

___そして3分がたった。

 

「勇斗、オッケイ!!」

 

俺が叫ぶ。と、同時に篠ノ之が竹刀を振り下ろす。

勇斗はそれを竹刀で止め、払い、振り下ろした。

 

パアン、という音が鳴り、試合終了。一本である。

 

会場の全員が静まる中、本音が聞いてきた。

 

「ねえ~りゅっちー」

 

「何?」

 

「さっきの~おっけーって~、なに~?」

 

俺は口角を上げて言う。

 

「ん?ちょっとしたルール設定だよ」

 

「ルール?」

 

「そ。『3分間絶対に打ち込まず、なおかつその後5秒以内に倒す』って言うね」

 

これは思いついたからやってみた。意外と楽しそうだな。

 

「ふう、危なかった。龍輝」

 

「うし、本音ルールと罰ゲーム決めて?」

 

「ふぇ?私~?・・・ん~、じゃ開始5秒で籠手で一本。罰ゲームはパフェね~?」

 

イタズラっぽく言う本音に同じ笑みを浮かべて返す。

 

「了解、お嬢様」

 

そういうと本音はきょとんとした後、顔が赤くなった。

勇斗から竹刀を受け取り、構える。

 

「そういうことだから、早くやろうぜ」

 

「がんばれ、りゅっちー!」

 

本音が応援してくれた。俺は頷く。

 

「舐めるな!!」

 

開始早々荒っぽい打ち込みを仕掛けてくる。

が、甘い。

 

「ッ!?」

 

___既に、俺の勝ちだ。

 

「ふぃ~、終わり」

 

観衆の皆がシーンとしちまった・・・

よし!

 

「織斑、後よろしく!!行くぞ、勇斗!」

 

「ああ!」

 

俺は本音を抱えて勇斗と剣道場を後にした。

 

 

 

SIDEOUT

 

 

 

 

 

「ふぃ~。つっかれた~」

 

現在、寮の中部屋へ向かって歩く3人組。

先ほど圧倒的な実力差で篠ノ之箒を下した龍輝、勇斗

さらに龍輝に抱えられてきた本音。

龍輝の腕に巻きついている。

 

「まったくだ。誰かがよく分からんゲームを始めたせいでな」

 

「ん~?そういいながら楽しんでたのは誰だっけなあ?」

 

「・・・」

 

黙る勇斗。なんだかんだで楽しんでいたのである。

 

「それにしても~すごかったね~、2人とも~」

 

「ありがと、本音」

 

言いながら本音の頭を撫でる龍輝。

 

「でも~、パフェは食べたかったな~」

 

「はいはい。今度買って上げますよ」

 

「ほんと~!やった~!」

 

ぴょんぴょん跳ねる本音。

 

「じゃあな」

 

「おう~また明日!」

 

と、ここで勇斗と別れ部屋に戻る龍輝と勇斗。

 

「あ、そうだ~。りゅっちー」

 

「んあ?何?」

 

着替えと寝巻きを準備していた龍輝はそのまま聞く。

 

「・・・りゅっちーの専用機って~、どんなの~?」

 

「ん~・・・展開したらねーちゃんに殺されっから名前だけな」

 

そういうと龍輝は本音の耳元に顔を近づけ、言う。

 

「・・・へ~。ちなみに待機状態は~?」

 

「待機状態?これだよ」

 

龍輝は自分の右耳の髪を掻き揚げ、耳を見せた。

 

「・・・ピアス~?」

 

そこには、透明な雪の結晶の形のピアスが付いていた。

 

「そ。でもま、穴は開けてないぜ?」

 

「じゃあ~どうくっついてるの~?」

 

「さあ?俺にもわからん。製作者も分からないっぽいし。でもま、取れるから」

 

龍輝は耳たぶに触れる。するとピアスは付いているのが不思議なくらい簡単に取れた。

 

「ほら」

 

「おお~。見せて見せて~!」

 

袖をぶんぶんさせながら本音が龍輝に近づく。

 

「いいぜ。つーかシャワー浴びてきていいか?」

 

「うん~いいよ~」

 

本音に許可を貰うと、龍輝は脱衣所に入っていく。

 

それを確認すると、本音は機械を取り出し龍輝のピアスをその上に置く。

そして機械からパソコンへとケーブルをつなげる。

しばらくキーボードを叩く音だけが部屋に流れる。

そして本音はケーブルを抜き、機械をしまうと今度はスマホを取り出しメールを送る。

 

そして何事もなかったかのようにもとの位置に戻ると、ちょうど龍輝が出てきた。

 

「ふ~、さっぱりした。本音も入る?」

 

「・・・ううん~、先にご飯食べよ~。おなかすいちゃった」

 

「おっけい!んじゃいこーぜ!」

 

「あ、トイレ行きたいから~、席とっておいて~」

 

「りょーかい!」

 

「あ、これ~返すね~。きれーだな~」

 

「さーんきゅ!んじゃ行ってるぜ」

 

笑顔でピアスを受け取り、耳につけると部屋を出て行く龍輝。

扉が閉まるギリギリのところで本音は呟いた。

 

「りゅっちー、ごめん・・・」

 

 




長く書けなかった・・・

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第4話 VSセシリア・勇斗の力

かなり間が空きました。
すみません。
リアルがすこし忙しかったので・・・
こんな作者ですがこれからもよろしくお願いします。

では4話!勇斗のIS&戦闘初披露です!!


SIDE:龍輝

 

「なあ箒」

「なんだ一夏」

「気のせいだとは思うんだけど」

「なら気のせいだろう」

「ISのことを教えてくれる話はどうなった?」

「・・・」

「目・を・そ・ら・す・な!」

「仕方ないだろう!大体___

 

おはよう、櫻井龍輝だ。

ついに迎えた決戦の日。

試合前、ピットに俺たちはいる。

先ほどからなにやら織斑と篠ノ之が喧嘩してるが今はそれどころじゃない。

 

「織斑君、織斑君、織斑くーん!!」

 

真耶姉が走ってきた。

 

「山田先生、そんなにあわてないで落ち着いてください」

「そうですよ、はい深呼吸」

「は、はい。す~~は~~す~~は~~」

「ハイそこでストップ!」

「うっ」

 

織斑がやらかしたので俺はポッケの消しゴムを投げ、勇斗は手刀を放つ。

同時に____

 

パアンッ!

 

「目上の人間に敬意を払え、馬鹿者」

「千冬姉・・・」

パアンッ

「織斑先生と呼べ、覚えろ。さもなくば死ね」

 

ねーちゃんが殴った。

いつもの俺なら「そうそう、覚えろってこと!」とかいって悪乗りするが、

生憎今の俺にそんな余裕はない。

なぜなら___

 

本音がいないのだ。

 

別に神隠しにあったわけでも、学園からいなくなったわけでもない。

でもいない。正確には、俺と会話をしない。

剣道の一件の後、食堂でいくら待っても本音が来ないから部屋に戻ると

既に本音は姿を消していた。次の日の授業には来たが、チャイムと同時にどこかへ

行ってしまう。(本音ばっかに集中してるとねーちゃんに殴られる)

しかし、いくら考えても(授業中以外で)わからない。

心当たりがあるとすれば待機状態を見せたときだが・・・

 

「龍輝」

「・・・勇斗か」

「心配なのは分からんでもない。自分が関係してるから深く考え込むのも分かる。」

「・・・」

「けど、今は前を向け。一応これが俺達のIS初披露だ。気を引き締めろ」

 

勇斗が俺に言う。

そうだよな、いつまでもうじうじしててもわかんねえ。

 

「よし!考えるのはやめた!今は前を向く!」

「ああ。それでこそ俺の親友、櫻井龍輝だ」

「おうっ!」

 

俺らが拳をぶつけるとねーちゃんはこちらを見ると薄く笑った。

 

「大丈夫のようだな」

「おう!任せとけ、ってな!」

 

すると真耶姉が言った。

 

「そ、それでですね!来ました!織斑君の専用機!!」

「織斑、すぐ準備しろ。アリーナは使用時間が限られている。ぶっつけでものにしろ」

「この程度の障害、男子たるもの軽く乗り越えろ。一夏」

「前途多難。だが、何とかなるだろう」

「初陣にはもってこいの舞台、気合入れてけよ!」

 

困惑顔の織斑に俺たちは言う。

 

「「「「「早く!!」」」」」

 

 

さあ、見せてくれよ。主人公。

 

 

 

SIDEOUT

 

 

SIDE:勇斗

 

さて、櫻井勇斗だ。

先ほどから織斑が専用機「白式」に乗り始めている。

 

「ISのハイパーセンサーは問題なく動いているな。気分は悪くないか?」

「大丈夫だ、千冬姉。いける」

「織斑先生、だ。・・・わかった」

 

織斑は篠ノ之の方に意識を向けた。

 

「箒」

「な、何だ?」

「行ってくる」

「あ、ああ___勝って来い」

 

今度は俺たちに向ける。

 

「龍輝、勇斗。先に勝ってくるぜ」

「それが出来ればな」

「っておい!」

「せいぜい醜態をさらすなよ?」

「ってだから!何で普通に送り出してくんないんだよ!!」

「冗談だ」

「そーそー、おにーさんたちが緊張しないようにしてやってんの!」

「えぇ・・・」

 

怪しい、とでも言いたげな織斑の視線を無視していると、龍輝が真面目な顔をする。

 

「織斑」

「うん?」

「やさしいおにーさんからのアドバイスだ」

「おう」

「有利な状況になっても絶対調子に乗ったりするな。

 油断してると一気にやられちまうぜ。あんなんでも代表候補生、実力は確かだ」

「・・・わかった、じゃあ行ってくる!」

 

そういった織斑はアリーナへと飛び出していった。

 

 

 

 

 

 

「さーてと、行くか」

「そうだな」

 

織斑を見送り、すぐにピットから出ようとすると、山田先生に呼び止められた。

 

「あれ、どこ行くんですか?2人とも」

「んー?どこって、外だぜ?」

「え?織斑君とオルコットさんの試合は見ないんですか?」

「・・・」

「山田先生。そいつらはおおかた、

『自分たちは見せていないのに相手のだけ見るのは卑怯』とでも考えているんです。

 違うか?お前たち」

「・・・さすが織斑先生」

「分かってた?」

「貴様らの考えなど筒抜けだ」

 

流石、としかいえない。

 

「しかしそれはさせん」

「やだ」

ブウンッ

「・・・駄々をこねるな、櫻井兄」

「だってハンデ貰うようなもんだぜ?絶対ヤダ」

「・・・仕方ない、これを付けろ」

 

そういうとねえさんはどこからともなくヘッドホンを取り出し俺たちに渡してきた。

 

「それは織斑の声だけを拾っている。それをつけて後ろを向いていろ」

「・・・分かった。まあそんならいいや」

「ああ、それと私たちの声も聞こえるからな」

「オルコットの機体云々の話が聞こえなければかまわないです」

 

それだけ言うとねえさん、山田先生、篠ノ之はモニターに目を移した。

 

 

 

 

三十分くらいたったろうか。

織斑は防戦一方だったが、一転。攻勢に持ち込んでいた。

しかしねえさんの声が聞こえた。

 

「馬鹿者、浮かれている」

 

それを聞いた龍輝はおもわずモニターを見そうになったが何とかこらえ、聞いた。

 

「・・・マジで?」

「ああ、左手を閉じたり開いたりしている」

「馬鹿が・・・」

「あちゃー、せっかく浮かれんなっつったのに・・・」

「え?どういうことですか?」

「真耶姉、あれはあいつの癖なんだよ」

「癖、ですか?」

「そ、あれがでるときはね」

「大抵簡単なミスをする」

「へぇ~。さすがご姉弟とお友達ですね」

「ま、まあなんだ。あれでも一応弟だ」

「あー、照れてるんですかー?照れてるんですねー?」

 

すこしニヤニヤしながら言ったであろう山田先生に合掌する。

と、同時ごろに悲鳴が聞こえた。

 

「いたたたたたたたたたたたた!!」

「私はからかわれるのが嫌いだ」

「はい!分かりました!分かりましたから離してください!痛いです!いたい!」

 

その時戦況が動いた。爆音が聞こえる。おそらく織斑が直撃したな。

 

「一夏っ!」

 

篠ノ之が叫ぶ。が、しかし

 

「__ふん。機体に救われたな、馬鹿者」

「反撃開始と行け、織斑」

「さあ、行け!」

 

そして、織斑の声が聞こえる。

 

『俺は世界で最高の姉を持った』

『俺も、家族を守る』

『とりあえずは千冬姉の名前を守るさ!』

 

そう言い放った織斑に俺は期待した。いける、と。

しかし俺はこの瞬間の俺を殴りたいと思った。

なぜなら____

 

『試合終了。勝者 セシリア・オルコット』

 

こうなったからである。

やはりあいつは馬鹿だった。

 

SIDEOUT

 

 

 

 

 

 

「持ち上げといて、それでこの結果か。大馬鹿者」

「・・・はい」

「せっかく気ぃきかせて俺がアドバイスしたのに、無視して。それでこれか」

「・・・はい」

 

先ほどから正座している一夏に説教中の千冬と龍輝。

そして勇斗は精神統一中だった。

 

「勇斗くん」

「はい」

「オルコットさんの準備が終了したようです。どうぞ」

「了解しました」

 

真耶に呼ばれ、勇斗は立ち上がる。

勇斗は意識を集中させ、ISを装着する。

勇斗のブレスレットから光が溢れる。

光が晴れると、そこには全身装甲のISがいた。

 

「全身装甲!?」

 

真耶が驚きの声を出すが、千冬は普通に勇斗に話しかけた。

 

「勇斗、いけるな」

「まかせろ、ねえさん。俺はへまはしないさ」

「さ、格の違いを見せてこい!勇斗!!」

「ああ!」

 

そういうとアリーナへ飛び出す。

 

 

 

 

 

 

アリーナへ出た勇斗は少なからず、生徒に驚かれた。

実際セシリアも目を見開いている。

 

「それが、あなたの機体なんですの?」

「ああ」

 

勇斗のISはトリコローレ。左右違った長さの角にツインアイはオッドアイ。

翼を広げて空中にたたずむその機体の名は____

 

「『ウイングガンダムフェニーチェ』」

「・・・それが、その機体の名前なんですのね」

「ああ、空を翔る不死鳥の名だ」

 

その言葉に、セシリアはうなずくと言った。

 

「これまでのご無礼な態度、申し訳___

「待て」

 

謝罪しようとしたセシリアは突然止められ驚く。

 

「謝るのは後にしてくれ」

「・・・何故ですの?」

「戦いに迷いが出そうだから」

「・・・分かりましたわ」

 

ちょうど試合開始のブザーが鳴る。

 

「ではこの試合は勝たせていただきますわ!」

「踊りなさい!このセシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」

「悪いが踊りは苦手だ。不死鳥の炎で燃やし尽くさせてもらう!!」

 

セシリアのビットが飛び出す。

と、同時に勇斗の背中からもビットが飛び出す。

 

「ッ!あなた・・・」

「ビットはお前だけの土俵じゃない」

 

さらに勇斗は頭部からバルカンを発射。

それを避けるためにセシリアはビット操作を中断。

その隙を突き、勇斗はビットを2機堕とした。

 

「くっ」

「休む暇は与えん」

 

ビットでセシリアを追い詰めていく。

しかし代表候補生、一筋縄ではいかない。

 

「そちらにばかり・・・やらせませんわ!」

「!」

 

セシリアはビームを避けながらもライフルでビットを狙い撃つ。

そのビームが当たるその瞬間!

 

「なっ!」

 

ビットが二つに分かれる。

対象を失ったビームは壁に着弾。

さらに残り3機の内、2機が分離。

セシリアは合計7機のビットに襲われることになる。

 

(これは・・・仕方ありませんわね)

 

セシリアは残ったビットを勇斗本人にぶつけるように操作した。

そしてビットは勇斗に当たった。爆煙が上がる。

 

(やったかしら?)

 

煙が晴れるとそこには・・・

 

両側にシールドを張って無傷の勇斗がいた。

 

「なあっ!?そんな・・・あれで無傷ですの!?」

「そうでもない。が、今回はこいつに助けられた」

 

シールドをよく見るとビットがある。

そう、このシールドは3機のビットが合体して現れる。

「シールドビット」である。

 

「さあ、そろそろ燃え尽きろ!」

 

背部に展開した「バスターライフル・カスタム」

さらに、左腕の「ビーム・レイピア」を持つと勇斗はセシリアへ突っ込む。

 

瞬時加速(イグニッション・ブースト)!?」

 

そうして接近した勇斗はまずライフルをレイピアで払い落とす。

そしてバスターライフルをセシリアに向ける。

 

「終わりだ」

 

しかしセシリアはふっと笑うと

 

「ブルー・ティアーズは6機あってよ!」

 

2機のビットを展開した。対して勇斗は仮面の下で笑うと

 

「そうか、残念だったな」

 

背中の8つの翼(・・・・)の右4つが分離し、独立したブレードビットとなる。

 

「フェザービットは11機だ」

「そんな・・・」

 

勇斗はブレードビットで2機を撃墜すると、そのビットを持ち合体。剣にした。

 

「特別サービス。『フェザーダガー』こいつで終わらせてやる」

「そうはいきませんわ!インターセプター!!」

 

セシリアは最後の抵抗と言わんばかりにショートブレードを展開した。

だが、勇斗は軽く笑うと

 

「その程度では壁にすらならん」

 

ダガーの一振り。それだけでセシリアのショートブレードは破壊される。

 

「なっ!?」

「これで本当に終わりだ」

 

勇斗はダガーでセシリアを切りつけると、バルカンとバスターライフルで吹き飛ばす。

 

「不死鳥の炎で燃え尽きろ!不死鳥の咆哮(フェニックス・シュート)!!」

 

バルカン、バスターライフル、レイピアの柄、ビット____

勇斗の全火力を総動員して放たれた咆哮は・・・

 

「きゃああああああ!!!!」

 

____ひとつの雫を蒸発させるのに十分すぎるほどだった。

 

 

『試合終了。勝者 櫻井勇斗』

 

 

 




戦闘描写がうまく出来てるか分かりません。
けど私なりの全力なので・・・
それから会話のところを変えました!
「前のほうが良いよ」や「変えて良くなった」
などの感想もお待ちしています!!

感想・ご意見お待ちしております!


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第5話 VSセシリア・龍輝の力

また時間が空きました。
今回は龍輝のターン!


SIDE:龍輝

 

や!櫻井龍輝だぜ!

いま勇斗がオルコットを潰してきたところだ。

俺は一回ピットから出て気持ちを落ち着かせている。

と、そこへ・・・

 

「・・・りゅっちー」

「本音・・・」

 

____本音が来た。

 

 

少し暗い顔をしている本音は俺の名を呼んだきりうつむいて言葉を発しない。

俺は久しぶりに話しかけてくれたことを少し喜びながら本音をやさしく撫でた。

 

「りゅっちー?」

「そんなに暗い顔すんな、本音。お前にゃ、笑顔のほうが似合ってる」

「うん・・・」

「ほら!笑えって」

 

少しだけ笑顔になった本音に満足しているとピットから真耶姉が来た。

 

「龍輝くん、出番です!」

「Yes,sir!」

 

テンションを上げて返事をしてから、本音と目線を合わせる。

 

「本音、勝ってくるぜ!」

「・・・うん。頑張ってりゅっちー」

 

本音に笑顔とウインクで応えるとピットへと走りこんだ。

 

 

SIDEOUT

 

 

SIDE:勇斗

 

さて、オルコットを倒した俺はピットへ戻り、織斑たちと話していた。

 

「すげーな!勇斗!」

「ああ、なかなかの戦いだったぞ!」

「そうでもないさ」

 

後ろから頭に乗せられた手に振り向くとねえさんがいた。

 

「まあ合格、といったところか」

「ありがとうございます」

「不死鳥の咆哮を使用したのはともかく、これくらいはやってもらわねばな」

「ええ、まあ。テンションが上がってしまったので・・・」

 

と、反省していると龍輝が戻ってきた。

 

「しゃ!俺のターンだな!」

「ああ、行って来い。割と楽しめるかもしれん」

「そいつは楽しみだ!」

 

龍輝は目を閉じると集中し始める。

そして左手の腕時計が輝き、龍輝が光に包まれる。

光が晴れるとそこには

 

トリコロールの体、シャープな顔つき、細長い脚。

 

またも全身装甲のISがいた。

 

「龍輝くんも全身装甲(フルスキン)!?」

 

龍輝は緑のツインアイを一層輝かせると

 

「ガンダムエクシア、櫻井龍輝。ターゲットを確認。これより、目標を駆逐する!」

 

ピットを飛び出した。

 

 

SIDEOUT

 

 

 

アリーナへ飛び出した龍輝は勇斗と同様に驚かれた。

 

「あなたも・・・。それがあなたの」

「ああ、俺の相棒、『ガンダムエクシア』さ」

「エクシア・・・」

「敵を殲滅、駆逐する天使だ」

「天使にしてはやさしくなさそうな通り名ですわね・・・」

 

「あなたも謝るのは後のほうがよろしいですか?」

「そりゃな」

「わかりましたわ」

 

試合開始のブザーが鳴り響く。

 

「先ほどは負けましたが今度は負けませんわ!」

 

「さあ、踊りなさい!このセシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲で!」

「エクシア、目標を駆逐する!」

 

セシリアはビットを展開。龍輝は肩から柄を引き抜くと光の剣にする。

光剣「GNビームサーベル」である。

 

ビットから放たれるビームをかわしながら龍輝は1つのビットへ接近。

 

「オラッ!」

「っ!」

 

切り裂いて破壊した。

 

「まだまだ!」

 

龍輝は腰から柄を引き抜きサーベルより短い光の剣にする。

短剣「GNビームダガー」だ。

そしてそれを構えると、振り向きながら

____投擲した。

 

「くっ!」

 

かろうじてセシリアは避けることに成功するも、

後ろに待機していたビットが1機ダガーが突き刺さり壁に刺さった。

 

「もいっこ!」

 

もう1つダガーを出し投擲、ビットの破壊に成功した。

 

「こんなに早く3機も!?」

「へへっ」

 

得意そうに笑った龍輝はサーベルをしまい、両腰に装着している武装ラッチに

ふたつの剣を呼んだ(コール)

取り外した。

「GNロングブレイド」に「GNショートブレイド」

 

「さーて、いくぜ?」

 

瞬時加速(イグニッション・ブースト)により、目にも留まらぬ速さで接近。

 

「終わりだ!」

「いいえ、まだですわ!ブルー・ティアーズは6機あってよ!」

 

スカート部分が分離し、ビットへ変化する。

しかし龍輝はうれしそうに言う。

 

「そーこなくっちゃ!」

 

そういうとビットへと標的(ターゲット)を変え、

ふたつの刃で切り裂いた。

そして振り返る。そこには____

 

「かかりましたわね」

 

ライフルを構えたセシリア、後方にはビットが1機。

誘い込まれ、挟まれたのである。

 

「・・・」

「終わりですわ」

 

勝ち誇った笑みを見せるセシリア。

 

「ふーん、なーるほど」

 

銃口を向けられている龍輝。しかし動じることなく静かに腕を振った。

 

「何を・・・!?」

 

すると壁に刺さっていたダガーが2本ともビットに向かって飛んでくる。

そして、龍輝は手に持つ剣を構えながら斬りかかる。

セシリアは装甲の一部を犠牲にその攻撃を止める。

 

「このまま・・・」

「行くわけないっしょ!」

 

0距離で攻撃を加えようとするも、後方・瞬時加速(バックイグニッション・ブ-スト)で離脱される。

 

距離をとったセシリアは戦況の分析を始めた。

 

(くっ・・・ビットがすべて撃墜されてしまいましたわ)

(それにしても・・・代表候補生でもないし、ましてや男性だというのにこの技術力・・・)

(櫻井龍輝、櫻井勇斗、そして、織斑一夏・・・この方たちは男性だと言うのに強い!)

 

「おーし、オルコットー」

「なんですの?」

「本気、見してやるよ!」

 

宣言した龍輝の右腕に剣が折りたたまれている武装が装着される。

 

「こいつが俺の本気、「GNソード」だぜ!」

「ライフル?いえ、名称からしてサーベル?」

「どっちだろーなぁ?」

 

ソードを構えた龍輝は光弾を放つ。

セシリアもライフルで迎え撃つが、まったく意味を成さない。

かろうじて弾道から外れるも、避けた先に____

 

「はい、残念♪」

「なっ!?」

 

待ち構えていた龍輝に砲撃を受ける。

ライフルを犠牲に何とか耐えるセシリア。

 

「さーて、決めますか」

 

 

 

 

そのころ、ピットにて__

 

先ほどからセシリア相手にワンサイドゲームを行う龍輝に驚く真耶、箒、一夏。

 

「すげえ、龍輝!圧倒的じゃねーか!」

「まさかここまで強いとは・・・」

「すごいです・・・」

 

しかし千冬は少し不満顔である。

 

「どうかしたんですか、織斑先生?」

 

不思議そうに聞く真耶に千冬は答える。

 

「あいつ・・・遊んでいる」

「「「ええっ!?」」」

 

驚愕する真耶。一夏、箒も同様に驚いている。

 

「ほ、本当ですか!?」

「ああ。あいつが真面目にやるならば、オルコットは1分持たないだろう」

「「「えええっ!?」」」

 

またも、驚愕する真耶達。

 

「まあ、俺も本気で龍輝とやったら負けるでしょうね」

「お前なら割と勝てないこともない気がするがな」

 

そんな会話をしていると

 

「じゃ、じゃあ試験のときは?」

「ああ、あれは単純に機体に慣れてなかったのもあるな」

「え?じゃあ・・・」

「まあ、1時間あれば私と同等になるな」

「ええっ!?」

 

とまたも、爆弾発言。そこに箒が、

 

「あの、織斑先生」

「なんだ、篠ノ之」

「現役の織斑先生と龍輝ではどちらが強いのですか・・・?」

「ふむ・・・」

 

顎に手を当て少し考えると千冬は言った。

 

まだ(・・)私に分があるだろうな」

 

と、言った。

 

「すごいですね~龍輝くんは・・・」

「そろそろ終わる様です」

 

勇斗が言う。

 

全員がモニターを見る。

 

 

 

 

戻って龍輝とセシリア。

ボロボロのセシリアにほぼ無傷の龍輝。

 

「なー、オルコット」

「なんですの・・・?何回も何回も・・・」

「いや、さっきの質問の答え」

「ああ・・・」

「正解はどっちも!」

 

そういうと刀身が可動。GNソードは大剣へ姿を変える。

 

「んじゃ、いくぜ!」

 

剣を構えセシリアへ突っ込む龍輝。

 

「インターセプター!!」

 

最後の抵抗とばかりにブレードを展開するが、

 

「無駄無駄!ドライヴゥゥゥ・スラッシャァァァァ!!」

 

光のエネルギーがGNソードの刀身に集まり、赤く輝く。

その剣を振り下ろす。そんな天使の剣撃は、

 

「きゃああああああああああ!!!!」

 

雫など、たやすく壊した。

 

 

『試合終了。勝者 櫻井龍輝』

 

 




どうでしたか?
龍輝最強説!

ではご意見・ご感想お待ちしています!!


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