青雷の軌跡 ~妖精との協奏曲~ (遊吉)
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アースランド



どうも!遊吉です!!

さて、今回から新章が始まります!


では、第1話、どうぞ!!





 

 

俺は、森の中で目覚めた。なんとか生きてるみたいだ。

 

くっ・・・さっきのまでの傷で動けねえ。

 

すると、背後から誰かが近づく気配がした?

 

 

「だれだ。おめえ?」

 

「!・・・猿が喋ってる?!」

 

背後には緑色の猿が2・3匹がいた。

 

 

「うるせーなこいつ。潰しちまえ!」

 

猿の一匹が俺に向けて拳を振り上げる。でも、猿の大きさがかなりでかいかなあれを喰らったら多分ヤバイだろう。

 

「うっわ!あっぶね~!レイ大丈夫か?」

 

『はい。ですが、聖弥、大丈夫ですか?』

 

「うん、大丈夫だけど・・・ちょっと動けなくなるかもね・・・」

 

俺は猿達の攻撃を避け続けるがさっきまでの戦闘の傷のせいでうまく動けない。

 

「はあ・・はあ・・はあ・・・くっ!ヤバイ目がかすんできたよ。」

 

『離脱しましょう!』

 

「うん。!・・あぶねえ!」

 

俺が飛行で離脱しようとしたら、目の前にさっきのより大き目の猿が飛び出してきた。

 

「囲まれた・・・!。」

 

 

俺が猿達に囲まれ追い詰められたその時、猿達の足元に魔法陣が展開され、そこから砲撃のような大きい魔法が炸裂し、猿達は倒れた。

 

「はあ・・・誰?!」

 

「君は?・・・おい!大丈夫か?!」

 

俺は人がいて安心したのかそこで気を失った。

 

「この子がさっきアニマから落ちてきたのか?」

 

その男は俺とレイを背負ってどこかへ消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う・・ん・・・ここは?」

 

俺は目を覚ました。そこはなにやら洞窟の中でたき火をしたいた。

 

「目が覚めたか?」

 

声がしたので振り向くとそこにはさっきの男がいた。よく見ると、その男は帽子にネックウォマーというなんか怪しい雰囲気だった。

 

「あの、助けてくれてありがとうございます。」

 

「いや、レイには及ばない。具合はどうだ?」

 

「はい、魔力も大分回復してきました。」

 

「?!君には魔力があるのか?!君はエドラスから来たんじゃないのか?」

 

「?エドラス?それって次元世界の名前ですか」

 

「?!次元世界?それはなんだ?」

 

どうやら話がかみ合っていないみたいだ。

 

「俺は次元震に巻き込まれてここに紛れ込んじゃったみたいで・・・。」

 

「次元震?」

 

「う~んあの、管理局、って知ってますか?」

 

「管理局?アースランドで言う評議員みたいなものか?」

 

「その評議員っていうものがどんな組織かは分かりませんがおそらく合っていると思います。」

 

「エドラスの事も評議員も分からないとなると、君は一体?」

 

「まさか・・・レイ、俺ってもしかして今までに発見されていない次元世界に紛れ込んじゃったのかな?」

 

『信じたくはないですがそうとしか考えられませんね。』

 

「な?!槍が!?」

 

「ああ、そっか管理局を知らないからデバイスも知らないのか。あ、レイ、バリアジャケット解除して。」

 

『了解。』

 

俺はバリアジャケットを解除する。

 

「こいつの名前はレイ、ブレイブハートです。レイはデバイスっていって人工知能が組み込まれているんです。」

 

「なるほど・・・もしかして君はアースランドとエドラスからやって来た者じゃないのか?」

 

「はい、第97管理外世界地球出身です。」

 

「地球?聞いた事が無いな。」

 

「やっぱり、う~ん・・・レイこれって管理局とかの事も話した方がいいのかな?」

 

『はい。』

 

「じゃあまず、次元世界についてですが。あなたの言うエドラスとアースランド以外にも何十もの世界があるんです。」

 

「なんだと?!そんなに?」

 

「はい、でも、恐らくアースランドとエドラスはまだ見つかっていない世界なんです。」

 

俺はそう言いながら男の人の前にその辺にあった木の枝で円を近くにいくつも書く。

 

「この円は一つ一つの世界です。これらの世界はすぐ近くに存在し、方法は限られますがまあいつでも行き来できます。でも・・・」

 

俺はそこで区切り、円の集団よりちょっと離れたところに円を1つ書く。

 

「でも、今ここにいる世界は他の管理外世界からは隔離されていて干渉できない状態にあるんだと思います。ここまで、分かりますか?」

 

「ああ、信じられないことばかりだが現にこの世界にないことが起きているんだ。信じるしかないな。」

 

 

俺は、その後も彼に管理局の事などを教えた。

 

 

「・・・・・なるほど。管理局という存在も、その次元世界という存在も分かった。じゃあ、君はその犯罪者のせいでこの世界に来てしまったと。」

 

「は、だから僕は迷子ですかね・・・。」

 

「君の行為はとても勇敢だ。だが、同時に無謀でもあるな。」

 

「うっ・・・反省してます・・・。」

 

「まあ、君も無事なようだし、結果オーライっといったところか。ところで君は元の世界に帰られる予定はあるのかい?」

 

「いえ・・・全く。ひっとしたらまた帰りのゲートが開くかもしれませんけどいつになるか・・・」

 

「ではこっちでの予定は?」

 

「いえ、それも・・・」

 

「そうか・・・じゃあ、ギルドに入ったらどうだ?」

 

「ギルド?」

 

「ああ、ギルドとは、魔導師同士の集まりであり、仕事を仲介する場所だ。依頼主からの依頼を達成し報酬をもらう。といったような仕組みだ。」

 

「それって俺みたいなやつでも入れるんですか?」

 

「ああ、特に制限はないが。多少のギルドごとにルールも存在するがな。では、フェアリーテイルに入ったらどうだ?」

 

「フェアリーテイル?」

 

「ああ、ここから割りと近くにあるマグロリアという町に存在するギルドだ。私も一応そこに所属している。」

 

「そうなんですか・・・。じゃあお言葉に甘えて。あの、道案内とかって・・・。」

 

「ああ、かまない。が・・・私には少々事情があってな。案内できるのは町のすぐ近くまでだ。」

 

「?事情って?」

 

「うむ・・・まあ、君にならいいだろう。私は、さっきいったエドラスというこのアースランドと並行して存在している世界の王子なんだ。それで、父のある計画に反対して数年前からアースランドで活動している。その計画というのは・・」

 

俺は、彼の計画について聞いた。

彼は、父であるエドラスの王のアースランドの魔力を奪うという計画に反対してアースランドで魔力を吸い取る魔法の“アニマ”を塞いで回っているらしい。

 

「あと、君にはこの世界についても教えておかなくてわな。・・・・・」

 

俺はその後、アースランドについても教わった。

フィオーレ王国という国、国の法律、通貨等色々なことを教わった。

 

 

「まあ、大体こんなところか。じゃ、そろそろ行こうか。すまない、名前をまだ聞いていなかった。」

 

「あ、そうですね。俺の名前は、聖弥、川原聖弥です。」

 

「私は、ジェラールだ。さ、行こうか。」

 

「あの、出発の前に、顔、見せてもらっていいですか?」

 

「それもそうだな。・・・これでいいか?」

 

ジェラールは、帽子とネックウォーマーをとった。

 

ジェラールは、青い髪の毛で、右目の方い赤い紋章みたいなものがあった。

カッコイイな・・・

 

 

すると、ジェラールは、帽子とネックウォーマーを再び着た。

 

「悪いな。こっちではできるだけこの姿でいたいんだ。」

 

「いえ、気にしませんよ。」

 

「すまないな、じゃ、行こうか。」

 

「はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日には、マグノリアの町が見えてきた。

 

「さて、俺が送っていけるのはここまでだ。すまないな。」

 

「いえ、十分です。ありがとうございます。」

 

「ところで、悪いが私の事はフェアリーテイルの面々には内密にしてくれ。」

 

「え?同じギルドの仲間なんですよね?なんでですか?」

 

「いや、フェアリーテイルの者達には私の素性を伏せているんだ。秘密にしていた方が任務をしやすいしな。それと、私の事はこれからミストガン、と呼んでくれ。フェアリーテイルではその名で通している。」

 

「そうですか、分かりました。あ、そうだ、俺の素性ってフェアリーテイルの人達にはなんて言ったらいいでしょうか?」

 

「おそらく、君の素性は包み隠さず話していいと思う。」

 

「分かりました。」

 

「では、私はこれで・・・」

 

「はい、ありがとうございました。じゃ、ジェ・・じゃなかったミストガン。」

 

 

そこで、俺とミストガンと別れた。

ミストガンが見えなくなるまで俺は手を振り続けた。

 

そして、ミストガンが見えなくなった後、俺は振り返ってマグノリアを見た。

 

「結構でっかいね。レイ。」

 

『はい、かなり。』

 

「さ、行こうか。フェアリーテイルに!」

 

『はい!』

 

 

 

俺とレイは歩き出した。

 

 

 

フェアリーテイルへ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






ミストガンとは同じ別世界から来た人同士っていうことで結構引き合わせやすかったですね。


タグにもあるように、他作品のキャラが登場するかもですのでよろしくです。


では、また次回・・・





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仲間


どうも!!

二話目てすね。

では、どうぞ!!






「へえ~~この町って広いだけじゃなくて、人も多いんだね。」

『そのようですね。』

 

「なんか、町の人達みんな活気よくていい町だね。」

 

 

俺とレイは町を歩いていた。

 

「ぼっちゃん!ひとりごと言ってないでうちの見てってよ!安くしとくから!!」

 

「あ、すいません。俺、旅してるんです。」

 

「そうなんか?なんだい、観光かい?」

 

「はい、まあ。あの、すいません。フェアリーテイルっていうギルドを探しているんですがどこにあるか分かりますか?」

 

「ああ、そこならここの通りをずっとまっすぐ行ったとこにあるよ。それにしてもぼっちゃん物好きだねえ。フェアリーテイルに行きたがるなんて。」

 

「色々とありましてね・・・。それじゃ、ありがとうございました!」

 

「いいってとこよ。今度よったときうちの店、よろしくな!」

 

「はい!」

 

 

 

 

「ふう・・・いきなり話しかけられたからびっくりしたよ。でも、場所も分かったし早く行こうか。」

 

『そうですね。日が沈む前までには今日の寝床を決めたいですしね。』

 

俺は言われた通り、まっすぐ歩いていた。

でも、ちょっと歩いたあたりに人が集まっていた。

 

「あの、どうしたんですか?」

 

「ああ、なんでもがらの悪い連中が女に絡んでんだと。」

 

人ごみの先を見てみると確かに人相の悪い男数人が銀髪の女の人に話しかけていた。

 

 

「なあなあ、ちょっとでいいからさ~俺らと遊ばね~か~。」

 

「ごめんなさい、このあと行くところあるから。」

 

「つれねえな~ちょっとでいいからさ~なあ頼むよ~。」

 

「ホントごめんなさい。お店があるから。」

 

「ああ!こっちが頼んでんのてその態度かよ!」

 

男はそう言うと女の人を殴ろうとする。

 

「レイ、ちょっとマズい!助けよう!」

 

『了解。』

 

俺はバリアジャケットを展開せずにレイの起動だけして暴漢と女の人の間に割って入った。

 

「なんだてめえは!」

 

「もう止めた方がいいんじゃないですか?嫌がってますし。」

 

「なんだガキの分際で説教か?10年はええんだよ!」

 

男は俺に向けて拳を降り下ろす。

が、俺は慌てず暴漢達に向けて魔力弾を放つ。

それは見事命中し、暴漢達は後方へ数メートル吹っ飛ぶ。

 

「ぐわっ!て、てめえ!魔導師か!?」

 

「やんのかおらあ!!」

 

2人は怒り狂い武器を取り出すが、

 

「遅い!」

 

俺はもう一度魔力弾を放つ。さっきのより強いのを。

そして、暴漢達はもう一度後ろに飛ぶ。

 

「やるのはいいけど人前で子供にあっさり負けてみる?」

 

「くっ!おぼえてろよ!」

 

暴漢達はそう言うと足早に去っていった。

 

「ふう・・・あ、大丈夫ですか?」

 

「うん、ありがとう。助かったわ。」

 

「そうですか、よかった。レイもういいよ。」

 

レイは待機状態に戻る。

 

「あなたって魔導師?ギルドには入ってる?」

 

「魔導師ですけどギルドにはまだ。」

 

「そうなの・・・あ!助けてくれたお礼にうちのギルドで何かご馳走するわ!」

 

「それはありがたいんですけど、俺、フェアリーテイルっていうギルドを探してるですよ。」

 

「じゃ、そうと決まれば早く行きましょう!」

 

「え?」

 

「フェアリーテイルにうちのギルドよ!」

 

「えええ!!!」

 

「私はミラジェーン、ミラって呼んで!あなたの名前は?」

 

「あ、俺は聖弥、川原聖弥です!」

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで俺はミラさんと歩いている。

 

「さ、着いたわ!ここが、フェアリーテイルよ!」

 

「うわああ・・・」

 

そこは大きめの建物だった。入り口の方からは騒いでる声とかが聞こえてくる。

 

「結構騒がしいですね。」

 

「一階は酒場になってるから誰でも入れるのよ。さ、中に入りましょう。」

 

「はい。うわ!」

 

俺が中に入ろうとしたら中の方からパンツ一丁の男の人が飛んできた。

俺は避けることがてきずぶつかってしまう。

 

「いって~!ナツの野郎~、やりやがったな!あ、ミラちゃん!町で変な奴に絡まれてるって聞いたんだけど大丈夫だったか?!」

 

「ええ、大丈夫よ。ねえ、グレイ、下。」

 

「ん?ああ!悪い気づかなかった!立てるか?」

 

「はい、ありがとうございます。」

 

俺は男の人が出した手を掴んでそう言う。

 

「この子が助けてくれたのよ。」

 

「そうか、ミラちゃんを助けてくれてサンキューな。」

 

すると、中の方から

 

「おい!グレイ何してやがる!とっとと続きやんぞ!」

 

「あの馬鹿。まだやる気かよ。まあ、立ち話もなんだ。中に入ろうぜ。」

 

 

中に入ると想像以上に人がいてびっくりした。

でも、

 

「おい、ナツ!さっきはよくもやってくれたな!」

 

「お前がぼさっとしてっから悪いんだよ。お!ミラ!っていてえ!!何しやがるグレイ!!」

 

「お返しだクソナツ!!」

 

「やんのか変態野郎!!」

 

と、俺とぶつかった人は喧嘩を始めてしまった。

 

「ミラさんあれいいですか。ほっといて?」

 

「いいのよいつものことだから♪さ、カウンターに座って。」

 

「は、はい・・・(いや、喧嘩がいつものことって・・・)」

 

よく見たらところどころケンカしてた。

 

(なんか、変わったとこだね。)

 

『そうですね・・・。』

 

 

俺がカウンターの席に着くと、カウンターと上で小さいおじいちゃんが酒を飲んでいた。

 

「どうも。」

 

「おお、いらっしゃい。」

 

「マスター、聖弥君はさっき私が町で困ったたところを助けてくれたんですよ。」

 

「そうかそうか!礼を言うぞ。」

 

「いえ、当たり前のことをしただけです。それより、マスターと呼ばれていましたが・・」

 

「ああ、わしがこのギルドのマスター、マカロフじゃ。」

 

「あの、マカロフさん。」

 

「なんじゃ?」

 

「俺をフェアリーテイルに入れてもらうわけにはいけませんか?」

 

「??なぜじゃ、お前さんは見たところまだかなり若い。その年頃なら親御さんもいるじゃろう。ギルドに入るにはちと早すぎはせんか?」

 

「その話も含めて話したいことがあります。できれば、2人で。」

 

「何か事情があるみたいじゃのう。じゃあ、こっちに来なさい。」

 

 

俺はギルドの奥の部屋に通された。

 

「どれ、お前さんの事情、話してみなさい。」

 

 

 

俺はマカロフさんにもとの世界のこと、こっちの世界に紛れ込んだ経緯などを話した。もちろん、ミストガンのことは伏せて。

 

 

「う~む・・・。この世界の他にそんなにも多くの世界があったとは・・・。」

 

「信じてもらえないと思いますが。」

 

「確かに、お前さんの言うことはわしも初めて聞くことばかりじゃ。・・・だが、わしはお前を信じよう。」

 

「!!た、たったそれだけの理由であっさり!?」

 

「お前さんはミラを助けてくれた。信じる理由はそれで充分。それにその喋るアクセサリーが何よりの証拠。」

 

「さすが、ミストガンのいるギルドの長だ・・・」

 

「!?お主、今ミストガンと?!」

 

「あ、これ言っちゃだめだった!」

 

「なぜお主がミストガンを知っておる?!あやつはギルドにも姿を現さんのに?!」

 

「いや、この世界に紛れ込んじゃったときに色々助けてくれたんですよ。」

 

「なるほど。そういうことかあやつもやりおるのう。」

 

「あ、あの、それでギルドには・・・」

 

「もちろん、歓迎しよう!え~と、お前さん、名は?」

 

「聖弥、川原聖弥です!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「早速皆に紹介せんとな!さ、ついてきなさい。」

 

「はい!」

 

 

 

俺はマカロフさんに連れられさっきの酒場に行った。

でも、まだケンカが続いていた・・・

 

「聞けえいお主ら!!」

 

マカロフさんが一喝するとピタッとやんだ。すげえ・・・・

 

「今日から新しくギルドに入る者がおる!さあ、皆に挨拶せい!」

 

「は、はい!え~と、川原聖弥です!よろしくお願いします!!」

 

俺が言い終わると同時に歓声が起こる。

 

「静まれい!・・・聖弥には色々と事情があってな。少々若いが仲良くしてやってくれい。以上、かいさーん!」

 

 

 

マカロフさんが言い終わると同時に聞いていた人達の何人かが押し寄せてきた。

 

「さっきの、ガキじゃねえか!ギルド入んのかよろしくな!俺はグレイだ。」

 

「よくみたら漢だ!漢だ!!」

 

「エルフマンうるさい!私はカナだ。あんた、酒飲めるかい?」

 

「もうカナ!聖弥はみた感じまだ15歳じょないでしょ!私はレビィ、よろしくね!」

 

と、さっきぶつかった男の人と、体の大きい男の人と樽を持った女性、青い髪の女の子が話しかけてきた。

 

「はい、よろしくです!」

 

その後何人か自己紹介をしてきてくれた。すると、

 

「おいお前魔導師だよな!?」

 

と、桜色の髪をした男の子が話しかけてきた。

 

「はい、一応・・・」

 

「だったら俺と勝負しろ!」

 

「お、いいねえ俺もちょうどお前の強さを見てみたかったんだ。」

 

「やめんか!聖弥は今日まで旅をしてマグノリアまでやってかたんじゃ。今日くらい休ませて勝負なら明日でいいじゃろう。聖弥もよいか?」

 

「まあ、じっちゃんがそういうなら・・・」

 

「分かりました。」

 

「それじゃあ、聖弥。ギルドマークつけるからこっちきて。」

 

「あ、はい。場所って決まってますか?」

 

「別に決まりとかはないから好きな場所でOKよ♪」

 

「え~とじゃあ・・・うん!ここにお願いします!」

 

「右腕の肘からちょっと下のところね・・・・はい!OKよ!これで聖弥もフェアリーテイルの一員よ!」

 

「お、よかったな。聖弥。あの、ミラさん、こいつにもつけたいんですけど・・・」

 

「このアクセサリー?う~ん、悪いけど小さすぎてつけれないわね。ごめんなさい。」

 

「ん?この変な輪っかにつけたいのか?」

 

『変で悪かったですね。変態さん。』

 

「うお!いつの間に!・・・って輪っかが喋った!!」

 

あ~あ・・やっぱりこの反応か・・・・どっかでみたような気がするよ・・・

てなわけで、事情説明っと

 

・・・・・・・・・・数分後

 

「喋る輪っかか~珍しいもん持ってるな。」

 

「僕のいたところじゃ珍しくないんですけどね。」

 

「お、そういやお前のことあんま聞いてなかったな。よかったら教えてくれよ。」

 

「え、は、はいまあいいですよ。」

 

 

というわけで、俺はみんなに事情を説明することになった。でも・・・

 

「なんじゃみんな聖弥のことを聞きたいのか?聖弥はこことは別の世界からきたそうじゃ。」

 

「・・・じいさん、どうかしちまったのか?」

 

グレイさんがそう言った瞬間、マカロフさんの腕が巨大化してグレイさんは踏みつぶされた。

 

そんな珍事件もあったけど、説明続行~

 

「今マカロフさんが言ったことは本当です。俺はこことは別の世界から迷い込んでしまったんです。でも、それを証明できる物はレイしかいませんけど・・・」

 

「そうか、そうだったのか。そいつは大変だったな。」

 

「え?!信じてくれるんですか?!」

 

「何言ってやがる。ギルドの仲間の言うことを信じるのは当たり前だろう。なあみんな!」

 

「「「「「おう!(うん!!)」」」」」

 

「皆さん・・・ありがとうございます!」

 

「レイには及ばんわい。さあ、もっとお前さんの世界のこと教えてやれい。」

 

「はい!!」

 

 

 

俺はマカロフさんに言ったようにみんなにも同じことを話した。

みんな、驚いた表情をしたけどすぐに信じてくれた。

本当にいい人達だ。

 

「それで、お前は向こうの世界からこっちに来ちまった、ということだな?」

 

「はい、その通りです。でも、次元振はもう収まっちゃったのでいつ帰れるかは分かりませんが・・・」

 

「分かりません。いつか反動でまた開くかもしれないって、レイが言ってたけど、いつになるか。」

 

俺は改めて今の状況に痛感する。

 

「一週間後かもしれないし、何年か先になるかも知れません。ひょっとしたらもう二度とあっちには帰られないかも。だから、そうなったとき、向こうに残してきたあいつ等のことを考えたら・・・」

 

向こうで俺の帰りを待ってくれているだろうなのは達のことを考えたら・・・・・

 

俺の目からはいつの間にか涙が流れていた。

 

それは、導師といえば同然のことだった。

だれも知っている人もいない世界で一人だけ、という事実は11歳の僕にはあまりにも残酷過ぎる現実だった。

 

「聖弥よ。よいか、ギルドは家。仲間は家族じゃ。嬉しいことがあれば互いに喜び騒ぎ、悲しいことがあれば互いに悲しみを背負うことができる。君の悲しみはみんなの悲しみじゃ。もし、これから悲しいことがあったら、顔をあげてみなさい。そこには、仲間が、家族いるんじゃ。そしてまた、君の世界には君の帰りを待つ大切な人達がいるはずじゃ。だったら君も必ず帰れると信じてこれからを行きていくんじゃ。」

 

マカロフさんの言葉は優しさに満ちあふれていた。

そして、それを見守るみんなの目も。

 

「はい・・・ありがとうございばす・・・マズダー!」

 

俺は喜びで言葉にならなかった。

まさか、ほとんど初対面の俺にこんなに優しくしてくれる人達がいるなんて・・・

 

俺はこのとき決めたんだ。

 

このギルドを絶対に守ると!

 

 

「さあ、涙を拭きなさい。その涙もみんなのものじゃ。君が帰るそのときまでわしらみんながそばにいよう。君はもう、一人じゃない。」

 

「え~~ん!!マズダー!!!」

 

俺はもう涙を抑えきれなかった。

 

「ええいもう!こうなったら好きなだけ泣け!涙を出しきってしまえ!!」

 

 

 

そのあと俺は数十分は泣いていた。

その間マスターはずっと俺のそばにいてくれた。

 

「どれ、落ち着いたか?」

 

「はい、ありがとうございます。」

 

「もう今日は遅い。明日に備えて休め。」 

 

「はい、そうします。あ、俺寝床ないや!」

 

そういえば寝床がないとこを思い出した。

 

「だったら俺んち来いよ!」

 

「え?いいんですか?!」

 

「どうせ俺、ハッピーと二人だけだしな。」

 

「じゃあ、お言葉に甘えさせてはもらいます。え~と・・・」

 

「ナツだ。よろしくな!聖弥!」

 

「よろしくです!!」

 

 

 

俺はその日、ナツさんの家て泊めさせてもらった。

ナツさんちはその・・・うん、物が多かったな!

晩ご飯もおいしかったしね。ちなみに、肉の丸焼きだった。

 

俺はその日いつもよりぐっすり眠れたような気がした。

 

 

 

 

 

 

 






いや~マスターはやっぱひいい人ですね。


次回はナツとの戦闘シーンです。


では、また次回・・・





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VS火竜

今回は、VSナツですね。

あと、他の人達との会話回です。


では、どうぞ!!







 

「ほら~早くしねえと置いてくぞ!」

 

「ま、待ってくださいよ!ナツさん朝早すぎですって!」

 

「ん?俺はいつもこんなもんだぞ。な、ハッピー!」

 

「あい!」

 

「つーかお前昨日と同じ服だな。」

 

そういえば俺はこの前からずっと同じ服を着ていた。ちなみに管理局の征服だ。

 

「こっち来ちゃったのは予想外だったから何にも準備してなかったんですよ。」

 

「ま、服の事は後でもいいや。早くギルド行って勝負しようぜ!」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

ナツさんちは町からちょっと離れたところにある一軒家だ。だから、朝早く出発してもギルドに着いたのはもうみんな来ていることだった。

 

「おはようございまーす!」

 

「お、聖弥。おはよう。昨日はぐっすり眠れたか?」

 

「はい、おかげ様で。」

 

「おはよう、聖弥!」

 

「あ、ミラさん。おはようございます!」

 

「ちょっと待ってて。すぐ何か作るから。」

 

「すいません。ありがとうございます。」

 

 

 

その後、ミラさんが作ってくれた朝ご飯を食べて俺とナツさんはギルドの外に出た。もちろん、勝負するためだ。

 

 

「さーて、準備はいいか聖弥?」

 

「はい、こっちはいつでも。レイ。」

 

『了解。』

 

俺は、バリアジェケットを展開する。

 

「何だありゃ!換装か?!」

 

周りで見ていた人が声を上げた。

 

「お、いい格好だな!よし!じっちゃん!」

 

「それでは・・・始めい!」

 

 

マスターの号令を合図にナツさんは地を蹴った。そして、まっすぐ俺に向かってくる。

 

「速い!レイ!」

 

『ブルーレイザー!』

 

俺はナツさんに向け、いくつも魔力弾を放つ。

だが、ナツさんはそれに瞬時に反応して全部避ける。

 

「あっぶねー!へ~なかなかやんじゃねーか!」

 

「ナツさんこそ。まさか全部避けられるなんてね。次は、こっちの番です。ブルーライジング!」

 

俺は高速でナツさんに接近する。そして、

 

「レイ、2ndモード!」

 

レイが槍から二刀へと姿を変える。

 

「うお!形が変わりやがった!」

 

だが、もう遅い!

 

「うおお!!」

 

俺はナツさんの目の前まで迫った。このままダブルスラントで吹っ飛ばせる!

 

が・・・

 

「火竜の鉄拳!!」

 

ナツさんの拳から炎が噴出し、俺に向けて殴りかかってきた。

 

「拳から火?!っ!!」

 

俺は殴られる前に何とか後方へ飛ぶ。

 

「拳から火が出るなんて、本当に魔法ですか・・・」

 

「へん!驚くはまだ早えぞ・・おら!火竜の劍角!!」

 

今度は、全身に炎を纏って突撃してきた。

 

「今度は突撃?!」

 

俺は避けられずバリアで防ぐ!

 

「くっ・・・重い!!うわっ!」

 

そのままナツさんの攻撃がバリアを突き破り、あたりに轟音が響き土煙が舞う。

俺はその隙に空へ飛ぶ。

 

そして、土煙がが晴れると、

 

「ありゃ?どこいった?」

 

「ナツ上だ!」

 

周りからの声でナツさんが顔を上げる。

 

「お前、空飛べんのか・・・」

 

「まあね・・。レイ!」

 

次にレイは1stモードに姿を変える。

そして、レイの魔力弾が形成される。

 

「へん!そんなもん、避けちまえば・・!なんじゃこりゃ!」

 

ナツさんは避けようとするがそうはいかない。

俺のバインドがナツさんの動きを封じているからだ。

 

「これで!バニッシュサンダー!!」

 

俺の放った攻撃がナツさんに迫る。

 

「バインドで動きを封じてたらさすがに・・・?!うそでしょ!!」

 

俺はまた驚く。なぜならナツさんの口から炎が溜まっていた。

 

「火竜の咆哮!!」

 

そのままナツさんは口から炎を吐き出しバニッシュサンダーとぶつかった。

そして、ぶつかりあいはナツさんの攻撃が勝り、俺のバニッシュサンダーは打ち消されていく。

 

「うあああ!!!!」

 

俺はそのままもろに喰らい地上へと落下する。

 

「いってーー!!あ・・・・」

 

俺が起き上がろうとすると1つの影が目の前に突き出された。

 

ナツさんの拳だった。

 

「そこまで!この勝負、ナツの勝ち!」

 

周りから歓声が上がる。

 

「ふう~~なかなかやんじゃねーか。」

 

「ナツさんはもっとですよ。体から火が出る魔法って見たことないですよ。」

 

「すげーだろ!!」

 

 

勝負の後は皆でギルドに戻った。

 

「ねえ聖弥。さっきの勝負すごかったよ。空飛べるねんてすごいじゃない!」

 

「ありがとうございます。レビィさん。」

 

「ねえ、敬語やめない?同じギルドの仲間だし。年もそんなに離れてないし。みんなもいいよね?」

 

「おう、別に俺はいいぞ。」

 

「漢なら言葉ではなく拳で語るべし!」

 

「いいじゃない。それより一緒に飲もうよ!」

 

「皆さん、ありがとうございます。」

 

「違うでしょ!」

 

「あ・・・皆、ありが・・とう。」

 

「はい、よくできました!」

 

「やっぱり年上の人に敬語じゃないのはなれませんね。」

 

「そんなことより腹減ったな~~」

 

「お前はそればっかだな。ナツ。」

 

「あん?なんか文句でもあんのかよ?」

 

「ああ?てめえに文句言ってたらきりがねえよ。」

 

「なんだとこの野朗!」

 

「やんのかバカナツ!」

 

 

「・・・なんかまたケンカ始まりましたね・・・」

 

「いいんじゃない?ケンカするほど仲がいいっていうし♪」

 

「あ、ミラさん。」

 

「ナツとの戦いお疲れ様。」

 

「は、ホント疲れましたよ。強いですね。ナツさ、じゃない、ナツは。」

 

「ふふ、でも、ナツより強い人は何人もこのギルドにいるのよ。」

 

「え?!そうなんですか?!」

 

「ええ。」

 

「そうなんだあ・・・じゃあ、もっと俺も強くならないとな!」

 

「うん、その息よ!あ、そうだ。聖弥。あなた、この世界に急に来ちゃったから服とかないでしょう?うちからエルフマンのお下がり何着か持ってきたわ。」

 

「わあ!ありがとう!ミラさん!」

 

「いいのよ。他に何着か欲しいなら買ってくるといいわ。」

 

「はい、そうします。でも、今お金無いんで仕事行ってからにします。」

 

「聖弥はまだギルドに入ったばっかりだから、この町の依頼を優先的にやった方がいいわよ。ますは、町の人に顔を覚えてもらわないとね!」

 

「はい、そうします。」

 

「頑張ってね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~一週間後~~

 

 

俺は、ナツとの戦いが終わってからマグノリアを中心に仕事をした.

内容は、落し物探しやお爺ちゃんお婆ちゃんの話し相手、荷物の運搬の仕事とか色々だった。

 

そんなこんなで俺はお金も貯まったから今待ちに出ている。

 

「この町にはある程度物は揃っているからな。気に入った物が見つかるだろう。」

 

「ありがとうエルザ。買い物つき合わせちゃって。」

 

「かまわんさ。お前とも話してみたかったしな。」

 

俺と今歩いている緋色の髪をした女性はエルザ。エルザ・スカーレットだ。

ナツと戦った次の日に仕事から帰ってきて仲良くなった。

個人的にはちょっとぬけてることもあると思うけどいい人だと思う。でも、ナツとグレイとかはエルザを見ると豹変するんだよね・・・。ケンカしててもエルザが近くに来ると肩組んじゃうし。

それと、エルザはS級魔導師っていうギルドの中でも実力はトップクラスらしい。

換装っていう鎧や武器を変えることができる魔法を使う。

 

 

「まずは、どこに行く?」

 

「う~んと・・・ミラさんからもらったエルフマンのお下がりちょっとサイズが大きいから服を買いたいな。」

 

「服だったらいい店を知っている。ま、私は買わないがな。」

 

ちなみにエルザの私物のほとんどがハートクロイツ社っていう会社の物らしい。

 

 

 

 

 

 

「いい服が見つかってよかったな。」

 

「うん。ありがとね、エルザ。」

 

「かまわんさ、それで他に欲しい物はあるか?確かお前はナツの家に住んでいるんだろう。だったら家具とかはある程度そろっているだろう?」

 

「うん、揃ってるけど、整頓できそうにないからな・・・」

 

「そういえば、あいつの家は散らかり放題だからな。」

 

「そうなんだ。俺もちょくちょく片付けてはいるんだけどね。」

 

「そうか。じゃあ、布団はどうしている?」

 

「布団はナツがハンモックくれたからそれを使ってるよ。あ、本とか欲しいな。」

 

「本?例えば?」

 

「魔導師の本とか小説、この国の歴史とかかな。俺こっちのことあんま知らないから知っておきたいんだ。」

 

「なるほど、それでお前が帰る手がかりが見つかるかもしれないしな。」

 

ちなみに、エルザも俺の事を知っている。

エルザもそのことをすぐに信じてくれた。そのとき言ってくれた言葉は「仲間の言うことだ。信じないでどうする。」だ。ホントいい人達だ・・・

 

 

そういうわけで俺とエルザは本屋に来ている。

 

「フィオーレ王国の歴史か・・・あ、そういえばフィオーレ王国の首都ってどこ?」

 

「ここからかなり離れているクロッカスという町だ。宮殿もそこにある。」

 

「そうなんだ。じゃ、これと・・・・・」

 

 

 

 

『また歴史系を大量に買いましたね・・・』

 

「いいじゃないか。趣味は人それぞれだ。私もたまにレビィから本をもらっているしな。」

 

「確かに、レビィが読書してることよく見るしね。さて、こんなもんかな。」

 

俺は、魔導師関連4割、歴史・小説系を6割くらいで買った。

 

「さて、次はどうする?」

 

「う~ん・・・そろそろお昼にしない?」

 

「お、いいな。早速行こう。」

 

 

 

 

 

 

 

「あの・・・エルザ・・・昼ごはんがケーキって・・・」

 

「ん?お前も食べるか?」

 

「いや、そういう意味じゃ・・・。」

 

俺たちは近くのレストランに来ている。

俺は、カレーだけどエルザはケーキだ。しかも、4.5個はある。

よく太らないな・・・

 

「なあ聖弥、お前の世界の事もう少し詳しく教えてもらえないか?前に聞いたのと他に聞きたいことがあるんだ。」

 

「いいよ。何から話したらいい?」

 

「お前の世界の魔法はどんな種類があるんだ?お前は空を飛べるが他の魔導師達も空を飛べるのか?」

 

「全員が飛べるってわかじゃないんだ。空を飛べる魔導師は空戦魔導師、そうじゃないのは陸戦魔導師っていうんだ。それぞれ、航空武装隊、陸士部隊に所属されることが多いね。ま、俺は陸士部隊だけど。」

 

「ほう、じゃあ、お前の友にはどんな者達がいるんだ?」

 

「なのはやフェイト、はやてっていう子達がいるよ。なのはは魔法の才能に溢れていてね。きっと将来管理局を代表する魔導師になるよ。フェイトは速くてね。そのスピードは目で追いきれないぐらいなんだ。はやてはちょっと事情があってね。前は足が不自由だったんだけど。今はもう回復してるけどね。あと、はやてにはヴォルケンリッターっていう守護騎士達がいるんだ。」

 

「守護騎士?なるほど、戦いがいがありそうだ。」

 

「確かに。シグナムとヴィータはかなり強いよ。シグナムはエルザと同じで剣を使って戦うんだ。シグナムは強くてね。まだ俺一度も勝てたことが無いんだ。」

 

「ほほう、是非戦ってみたいものだな。」

 

「きっといい勝負になるよ。」

 

「さて、食事も終わったことだしそろそろ買い物の続きと行くか!」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

それから俺は日用品とかを買って一応買い物は終了した。

 

 

「だいたいこんなものかな。ありがとうエルザ、最後まで付き合ってくれて。」

 

「かまわんさ。それに私のほうも礼を言うぞ。楽しかった。また話を聞かせてくれ。」

 

「うん、いつでも。じゃ、また明日ね。」

 

「ああ。じゃあな。」

 

 

 

 

 

俺とエルザはそこで別れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





あいかわらず戦闘シーンは悲惨な結果でしたね・・・

さて、話は変わりますが、次回から本編が始まります。
多少スキップするのでご了承下さい!


では、また次回・・・






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ギルド


どうも!

今回は、VSファントムですが、後半からです。


では、どうぞ!!






俺がフェアリーテイルに入って3ヶ月が経った。

俺は少し前くらいから遠くの方の依頼もこなすようになっていた。ま、大体が他の人と一緒に行ってもらってるんだけどね。

 

その間にいろんなことがあったな~

 

ギルドに新しいルーシィって言う女の子が入ってきたり、ナツとグレイとルーシィとエルザ、あとハッピーがアイゼンヴァルドっていう闇ギルドを倒したりしたな。あ、闇ギルドっていうのは、評議院からの解散命令が出てるのに裏で活動してるギルドのことらしい。ほとんど犯罪組織になってるみたいだから危険な組織みたいだ。でも、フェアリーテイルのような正規のギルドが闇ギルドを攻撃したら犯罪行為になっちゃうらしいんだけど今回は間接的にやちゃったみらいだから評議員も気付かなかったらしい。あ、でも、首謀者以外の全員が逮捕されたみたいだ。

 

あとは・・・そうそう、ナツとルーシィとハッピーが勝手にS級のクエストに行っちゃったな~。グレイもあとから連れ戻しに行ったけど帰ってこなかった・・・。

エルザが急いで向かえに行って2日後に帰ってきた。ま、3人(+1匹)はなんとか許してもらったみたいだから良かったよ。

 

 

 

 

 

 

 

「ホントに大変だったんだから~!デリオラっていう怪物が出たりして!」

 

「大変でしたね・・・。」

 

「でも、よかった!ルーちゃん達が破門にならなくて!」

 

「ごめんねレビィちゃん。心配かけちゃって。」

 

「俺もナツさん達が破門にならなくてよかったよ・・・」

 

「ナツが他のギルド行っちゃったら抑える人がいなくなっちゃうもんね!」

 

「確かに。それにしても、このギルドは本当に自由だよね。ルールも特に無いし。」

 

「そうかな。ずっとフェアリーテイルにいるから特に意識したことはなかったけど。聖弥の世界じゃ違うの?」

 

「う~ん・・・過去に犯罪を犯した人が厚生の意思があるなら管理局員として従事する、っていうことはあるけど。規則も多いし言葉遣いとかもあるからね~。一応社会人だし。」

 

「そっか~~。聖弥はもうその年で働いているんだよね。」

 

「うん。でも、学校と両立だから管理局より学校の方を優先してるけどね。」

 

「学校通ってるんだ!どんなとこなの?聖弥の世界の学校って!」

 

「男子と女子が一緒に勉強したり、お昼ご飯食べたりするよ。あと、休み時間に友達と喋ったり。」

 

「聖弥に管理局とかにどんな友達がいるの?」

 

「あ、それならレイ、アルバム。」

 

『了解。』

 

俺はレイの収納スペースからアルバムを取り出す。

 

「これ、前に皆でとった写真とかだけど見る?」

 

「見たい!」

 

「見せて見せて!」

 

「はい、どうぞ。」

 

「うわっ!この茶髪の子かわいい!!」

 

「こっちの金髪の子も!」

 

「ルーちゃんと一緒だね!!」

 

「金髪となると、フェイトか・・・」

 

俺の脳裏にあの綺麗な金髪が甦る。

 

「おーい!聖弥ー!」

 

「あ、ごめん。ぼうっとしてた。」

 

「その子が聖弥の意中の子?」

 

「わ!ミ、ミラさん!いつの間に?!ち、違いますよ!!」

 

「え?申しかして図星?!」

 

「赤くなっちゃってかわいい~!」

 

「もう!みんなしてやめて下さいよ!!」

 

「それで、気持ちは伝えたの?!」

 

「え・・・そ、それはまだ・・・。ていうかその前に“こっち”来ちゃって。」

 

「あ、そうなんだ・・・。ごめんね・・・」

 

「いいよ。別に。」

 

『その通りですよレビィさん。さっさと言わなかったこの人が悪いんです。』

 

「え?!俺なの?!」

 

『そうですよ。チキン。』

 

「チキンはひどいよ~!」

 

「じゃあ、帰ったらすぐに伝ないとね!!」

 

「ルーちゃん言う通りだよ!いつまでも女の子を待たせちゃだめだよ!」

 

「え!う・・うん。分かった・・・。」

 

「はい、よろしい!」

 

「それでこそ男の子!」

 

俺がミラさん達に遊ばれていると、

 

「おーい!聖弥!」

 

「はい、マスター!」

 

「こっちへ来なさい。」

 

「はい、分かりました!ごめん、ちょっと行ってくる。」

 

 

「何ですかマスター?」

 

「お主もギルドに馴染んできた。それで、そろそろかなり遠くへの依頼も受けてみたらどうじゃ?」

 

「かなりってどのくらいですか?」

 

「まあ、数日間かかる依頼だ妥当じゃな。」

 

「そうですね・・・は、分かりました。行ってきます。どんな依頼ですか?」

 

「これなんじゃが・・・!!?」

 

「!!?」

 

マスターが依頼書を取り出そうとしたとき、

 

「みんな!!」

 

マスターと俺を除く全員が眠ってしまった。

そして、入り口の方から誰かがやって来る。

 

「ミストガン!!」

 

それはミストガンだった。

 

「またお主か。いい加減依頼をとるときに寝むらせるのをやめんか!」

 

「・・・・・すまないなマスター。」

 

「久しぶり、ミストガン。」

 

「ああ、久しぶりだ。その様子だと随分ギルドに馴染んできたみたいだな。」

 

「うん、おかげ様で。」

 

「ところでマスター。聖弥のその依頼。私も同行したい。」

 

「なんと?!主がか?!」

 

「ああ。聖弥かまわないか?」

 

「うんいいよ。マスター、そういうことで。」

 

「ううむ・・・まあ主が付いておるならいいじゃろう。じゃが、くれぐれも用心せい。」

 

「はい!」

 

「では、聖弥。明日、現地で落ち合おう。」

 

「了解。」

 

「では、私はこれで・・・」

 

ミストガンはそう言い入り口の方へ歩いていく。

 

「一、二、三」

 

すると同時に姿を消した。

それと同時にみんなも目を覚ます。

 

「またあいつか・・・」

 

「相変わらずつええ眠りの魔法だ・・・」

 

「まだねむてえ・・・」

 

なるほど、顔が分からないようにみんなを眠らせているのか。

 

「聖弥、明日の依頼気をつけるんじゃぞ。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、次の日・・・・・

 

 

「ふう~~やっと着いたよ。」

 

『移動にかなりかかりましたからね。』

 

「とりあえず依頼主のところへ行くか。」

 

 

 

依頼主は町の採掘場の管理人だった。

内容は、町で一番大きな採掘場の入り口辺りにバルカンが住み着いて鉱石を採掘できないから追い払ってくれ。だそうだ。

依頼主が俺が小さいから驚いていたが同行者がいるというと納得してくれた。

 

 

 

 

そういうわけで俺は今その採掘場へ向かっている。

 

「ねえレイ。バルカンって確か俺がこっちに初めてきたときに襲ってきた猿だよね?」

 

『はい。』

 

すると木の陰から

 

「バルカンなら君だけでも十分に倒せる。」

 

「あ、ミストガン。」

 

「一応私も後ろで見ているが、恐らく問題ないだろう。」

 

「S級魔導師が見ていてくれるならこっちも心強いや。」

 

「では、行こうか。」

 

「うん。」

 

 

 

 

 

 

ミストガンの言う通り、俺だけでバルカン達は倒せた。

 

「バニッシュサンダー!!」

 

バルカン達は喰らい吹っ飛ぶ。

 

「ふう・・・これで最後かな?」

 

「ああ、全て片付けた。」

 

「あとは、こいつらを・・・」

 

俺は倒したバルカン達を転送魔法で山の方へ転送する。

 

「一応来ないように山の方へ返しておかないとね。」

 

「さて、依頼主のもとへ行こうか。」

 

「うん。」

 

 

 

 

 

依頼主はバルカン達を追い払ってくれたことにとても感謝してくれて報酬を少しオマケしてくれた。

俺は依頼主の家を出て、町の外れでミストガンと合流した。

 

「一応依頼は終わったよ。」

 

「そうか。お疲れ様だ。報酬は全部お前がとっておくといい。」

 

「え!それは悪いよ~!」

 

「かまわんさ。私は何もしていないさ。」

 

「じゃあ、お言葉に甘えて・・・あれ?ごめんミストガン、通信がきた。もしもし、あ、ミラさん。」

 

 

 

 

通信用ラクリマからの呼び出しはミラさんからだ。

 

「え?!ホントにすぐにそっち行くよ!!待ってて!」

 

俺は通信を切る。

 

「どうした?」

 

「シャドウ・ギア達がファントムに襲われたらしい!それからみんなでファントムの基地に殴り込んだらマスターが不意打ち喰らって戦闘不能だって。あと、だから、俺も向こうに行くよ!」

 

「そうか、なら私は・・・」

 

「え?ミストガンは行かないの?」

 

「ああ、私にはやることがある。」

 

「なんで!ギルドの危機なんだよ!」

 

「大丈夫だ。私はちゃんと役割を果たす。安心してくれ。」

 

「分かったよ。それで、何するの?」

 

「着いてくるか?」

 

「向こうも気も心配だけど・・・うん。行くよ!」

 

「ならこれを・・・」

 

「これってミストガンと同じだ・・・」

 

「一応これを付けておけ。顔がばれるとまずいからな。マスクは君が持っていた物を。」

 

「分かったよ。」

 

ミストガンがくれたのは黒のニット帽だった。

 

「じゃあ、行くぞ。」

 

 

 

ミストガンと俺はそれからファントムの支部を全部潰して周った。

 

俺はほとんど見ていただけだけどミストガンはファントムの魔導師相手を圧倒的な力で倒していった。

 

「すごい・・・」

 

「おそらくここで最後だ。」

 

「さすが、S級魔導師・・・」

 

「さて、ここで一旦別れよう。君はすぐ向こうに合流するといい。」

 

「分かったよ。マスターのことよろしくね。」

 

「ああ、では。」

 

そう言ってミストガンはその場から消える。

 

ミストガンはファントムの支部を回っている途中マスターが倒されたときに空中へ散布された魔力をかき集めていた。その度にマスターの元へ戻ってマスターに魔力を与えていた。その分マスターの回復が早くなる。

 

「よし、レイ全速で!!」

 

『了解。』

 

俺は高速でギルドへ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そろそろマグノリアだ!・・・あれ、何だ?!」

 

マグノリアに近づいてきたころギルドの方に何かあるのが見えた。見たところ大きな巨人のロボだった。

 

「あれって・・・まさかファントムの!?」

 

『おそらくは。ですが、中からナツさん達の反応があります。』

 

「すぐに中に乗り込もう!」

 

『いや、待ってください!ギルドのほうを見てください!』

 

「!大きなゴースト?!」

 

『今はそっちを。』

 

「そうだね!」

 

 

 

 

「かなりでかいね・・・レイ、カートリッジ!!」

 

『カートリッジロード。』

 

俺はカートリッジロードを使う。

 

「ライトニングサンダー!!」

 

俺はすぐに特大の砲撃を放つ。

 

「みんな遅れてごめん!!」

 

「「「「「聖弥!!」」」」」

 

「マカオさん、今の状況は?!」

 

「ナツ、グレイ、エルザ、エルフマンが中へ!あと、ルーシィがファントムに!それで、残ったもんはこいつを!こいつはギルドを壊そうとしてんだ!」

 

「分かりました!じゃ、俺もこっちに!」

 

「頼んだ!」

 

この大きいゴーストはファントムのマスター、ジョゼが作り出したジェイドというものらしい。並大抵の攻撃じゃ消えないらしい。

だったら!

 

「レイ!3rdモード!」

 

レイが大剣へと姿を変える。

そして、俺はまっすぐジェイドへと飛ぶ。

 

「うおお!!グランドクラッシュ!!」

 

俺はレイを大きく振りかぶってジェイドに向けて叩き切る。

ジェイドに体が真っ二つになるがすぐに切ったところが繋がりあって元通りになる。

 

「くっ!だめか!」

 

みんなも攻撃しているが、効いてる様子は無い。

 

「だったらレイ!あれを使う!ファイナルモード!!」

 

今度は、大剣から1stモードよりごつくなった形態へと変わる。

 

「レイ!カートリッジフルリロード!!」

 

レイからカートリッジが幾つも吐き出される。その数6つ。

 

 

「俺は絶対にギルドを守る!喰らえ!ライトニング・・・ブレイカー!!」

 

俺は今出せる最大威力の攻撃を放つ。しかも、カートリッジを6つもう使っているから威力はさらに上がっている。

 

それは見事ジェイドに直撃する。そして、ジェイドは・・・

 

「嘘・・・だろ・・!」

 

ジェイドは多少小さくなっていたが効いていなかった。

逆に俺はジェイドが繰り出したパンチをもろに喰らい後ろにあった岩に激突する。

 

「ぐわっ!!いってー・・・ライトニングブレイカー喰らった後にこの威力のパンチって化け物かよ・・・。」

 

ライトニングブレイカーとカートリッジを大量に使用した反動も加わって俺は体を思うように動かせない・・・。

 

「やべえ・・また攻撃してくる気か!うっ・・う、動けえ!!」

 

俺は何とか体を動かそうとするが間に合いそうにない!

 

その間にジェイドの攻撃が迫る。俺はもう無理と思い目をつぶる。

 

 

が、いつになってもやってくるであろう痛みはこなかった。

俺は恐る恐る目を開けると辺りがまばゆい光に包まれてた。

その光を受けてジェイド達は消えていく。

 

「ジェイドが・・・全部この光の影響かなのか?すげえ暖かい・・・」

 

そして、光が収まった後はみんなが喜んでいた。どうやらファントムに勝ったみたいだ。

 

「多分マスターだ。やっぱすごいや。マスターは・・・」

 

 

 

 

 

 

 

その後、なんとか守ったギルドだったけど、またナツとグレイ達がケンカを始めてその反動で

 

ガッシャーーン!!!

 

轟音と共にギルドは見事に崩壊した・・・

ナツとグレイ達はその後エルザによって地面にめり込んでいた。ま、仕方ないよ・・・

 

 

 

それからは、すぐに評議院のルーンナイトが来て数日間取調べとかがあった。

 

評議員が下した結果は、ファントムには解散命令が出された。フェアリーテイルにはお咎めなしという意外な形だった。

 

 

 

 

 

壊れたギルドは、リフォームすることになり大きさも前のより大きくするらしい。

だからみんな張り切って仕事している。

俺も高いところを飛んで手伝ったりしている。

エルザなんかは作業着着てやる気満々だ。

あと、ミラさんが書いた設計図見たけどその・・・ユニークな絵だった、うん。

 

 

 

 

 

そういえばナツとグレイ、エルザとルーシィとハッピーがロキっていう仲間からホテルのチケットもらったみたいでしばらくバカンスらしい。

 

何事も起こさないといいけど・・・

 

 

 

 

 

 

 





もう戦闘シーンは勘弁・・・・・
戦闘シーンはやっぱり難しいですね。



そろそろ前作の方の番外編を書こうかな、と思っている今日頃ごろです。


誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしています。


では、また次回・・・







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掘れども掘れども・・・



5話目ですね。


では、どうぞ!!





 

 

 

ファントムとの戦いから数日後、まだギルドの再建途中だけど仕事の受注が再開した。

 

みんなしばらく仕事をしていなかったからすぐに直行して行った。

そのまた数日後にナツ達がバカンスに行ったから俺は仕事には行かずギルドの再建を手伝っていた。

 

 

 

ナツ達がバカンスに行った次の日の朝に俺はマスターに呼ばれた。

 

「どうしたんですか。マスター?」

 

「お主は仕事には行っておらんみたいじゃが。」

 

「いや~今は仕事よりギルドの手伝い、ていう感じなんで!」

 

「まあたまには生き抜きもよいじゃろう。どうせ手伝っておる奴もたくさんおるし。どうじゃ、今日辺りにでも。」

 

「う~ん・・・まあマスターがおっしゃるなら。じゃ、早速依頼見てきます。」

 

 

 

「どれがいいかな~~っと。」

 

『あまり無理はしないように。』

 

「分かってるよ!あ、これなんかどうかな?」

 

それは鉱石採取の依頼だった。報酬は書いてなかった。。

 

「ミラさん、これお願いします。」

 

「は~い。え~と・・・あれ?報酬書いてないわね。」

 

「出来高払い、ということでしょうか?」

 

「そうなるかな。依頼があった町は鍛冶で有名な町だから気に入った武器があったなら報酬で買ってくるといいわ。じゃあ、行ってらっしゃい」

 

「はい。じゃ、行ってきます!マスター!行ってきます!」

 

 

 

俺は一旦ナツさんちに戻って準備をしてから列車に乗って出発した。

 

「鍛冶が有名なんだってね~。どんな武器があるかな?!」

 

『でもあなたには私がいるでしょう。』

 

「そうだけど・・・ほら!レイが使えない状況とかのときにあったら便利じゃん!」

 

『それもそうですね。私の代わりとなると剣や槍とかになりますね。』

 

「そうだね~。俺的には軽すぎるのよりかは重い武器の方がいいかな。」

 

『どうしてですか?』

 

「レイ自体がちょっと重いこともあるけど、俺が個人的に重いのが好きなんだ。」

 

『ま、武器の事は依頼が成功してから考えましょう。』

 

「そうだね~」

 

 

 

今回の依頼主は町で鍛冶屋をやっているおじいちゃんからだった。

 

「それでお願いしたいのは、腰を痛めたわしに代わって鍛冶の素材になる鉱石を採ってきてほしいんじゃ。」

 

「はい、分かりました。」

 

「鉱石は町の外れの洞窟で取れるからの。じゃ、頼んだぞ。」

 

 

 

 

洞窟はかなり大きかったからすぐに分かった。

 

「ねえレイ。金属ってどれくらい持って行ったらいいかな?」

 

『とりあえずある程度の量を持って行ってみましょう。』

 

「だね。」

 

 

 

「中に入ってちょっと立つけど鉱石が取れる場所ってどこかな~?」

 

『もう少し奥へ入ってみましょう。』

 

「うん・・・あ、あそこじゃない?」

 

俺が見つけたのは行き止まりのところだった。機材やらなにやらが置いてあって明るかった。

 

「う~ん・・・ピッケルとか使ってとるのかな?」

 

『そのようですね。』

 

「じゃ・・・早速やりますか!」

 

 

俺はその後ずっとピッケルを持って採掘をしていた。

でも、掘っても掘っても鉱石はとれなかった。

 

「でないね。やっぱ俺の作業効率が悪いからかな・・・」

 

『その可能性は否定できませんね。ですが、今日はもう遅いので宿を取ってまた明日のしましょう。』

 

「うん、そうだね。」

 

 

 

俺はその日は依頼主のところに戻って事情を話してまた明日も採掘をするとこを了承してくれた。

俺は休めの宿を取ってその日を終えた

 

 

「よし!今日もやりますか!」

 

次の日、俺は朝早めに起きて採掘を始めた。

 

「体痛いや~!」

 

『慣れない採掘の作業でしたからね・・・。』

 

「でも、そんなこと言ってられないからね。頑張って鉱石掘らないと!」

 

大分作業効率も上がって昨日より作業は進んだ。

でも、今日も鉱石は取れなかった。

 

そんな日がもう3日間が続いたある日・・・

 

「今日も鉱石は採れなかったのか・・・。」

 

俺はその日の昼、依頼主の家に呼ばれていた。前の日の終わりに「明日の昼に一度来なさい。」と言われていたからだ。

 

「はい・・・すいません・・・。」

 

「なぜ謝る?別に鉱石が採れんのはお前さんのせいじゃないだろう。」

 

「依頼を果たせないのが悔しいんです。」

 

「それは報酬が受け取れないから?」

 

「いえ、そうじゃないです。おじいさんはフェアリーテイルを信頼して依頼をしてくれたんですよね。その信頼に応えられないのが悔しいんです。報酬なんか二の次です。」

 

これは本心だった。信頼に応えられず、ギルドの名を汚すことになるのが本当に悔しかったんだ。

 

「そうか・・・。ふっ、お主の様な若者からそのような言葉を聞けるとわな・・・」

 

「え?」

 

「悪いなお主、実はあの洞窟からは鉱石なんか採れんのじゃ。とれるのは何の価値も無い石ころじゃよ。」

 

「ええー??!!」

 

「わしは別に腰を痛めてなんぞおらん。ぴんぴんしとるわい!」

 

「じゃ。じゃあなんでギルドにこんな依頼を?!」

 

「マカロフの奴に頼まれたんじゃ。ギルドに若いのが入ったから世話してやってくれとな。じゃが、ただで世話をするにはいかんからの。だから、こんな依頼書を送った、というわけじゃ。」

 

「マスターが・・・」

 

「そいでもってお前さんの力量を量らしてもらっていての。全く、年をとっても世話が焼けるギルドじゃ。ここ数十年鍛冶の依頼なんぞよこさんかったくせに。」

 

「俺を試していた、ということですか?」

 

「ま、そういうことじゃ。答えは・・・もちろん合格じゃ。ギルドを思う気持ちしかと受け取った!どれ、久しぶりに腕を振るうかの!」

 

「腕を振るう?何をするんですか?」

 

「わしは“鍛冶屋”じゃハンマー片手に腕を振るに決まっておろう。なんじゃ、わしに料理でもせいとでもいいのか。」

 

「そうですね・・・」

 

「ちと待ってれ。実は昨日のうちに材料はそろえておいているんじゃ。まあ、夜まで時間を潰しとれ。その間に最高に一本をこしらえてやろう。何か要望はあるか?」

 

「要望ですか・・・あ!刀でお願いします。それも長めで!重さは・・・普通のより重めでお願いします!」

 

「長刀じゃな。分かった。おお、1つ言い忘れておったわ。わしの一族は時々、妖刀をこしらえてしまっての。渡した奴の半数が死ぬか大怪我をしとるんじゃ。」

 

「ええ!!」

 

本日二度目の絶叫だった。

 

 

 

 

俺は夜までご飯を食べたり、町を観光したりした。

そして、約束の時間帯になると・・・

 

 

「おじゃましまーす!」

 

「おお来たか。上がれや。」

 

「刀は・・・」

 

「もちろんできとるわい。」

 

「やったー!」

 

 

 

完成した剣は、お願いしたとおりかなり長めだった。

 

「どれ、持ってみい。」

 

「はい・・!!重っ!」

 

「お主が頼んだんじゃろうが!刃をみてみい!」

 

俺は刀をさやから抜いた。

刃は明かりに反射して俺は目をつぶった。

 

「すごい切れ味でしょうね・・・。」

 

「あたり前じゃ。最高の素材と最高の鍛冶屋が打った一振りじゃ!全く素材が高くついたわい!」

 

「あ、刀の代金を!」

 

「そんなもんはいらんわ!そもそも依頼をしたのはわいじゃ!報酬とでも思って受けとれい!」

 

「あ、じゃあありがたく受け取らせてもらいます・・・。あ、名前とかは・・・」

 

「おうそうじゃ。先祖がしかるべき刀を打ったときにつける名の名簿があっての~。確かこの辺に・・・おおあったあった。どれ・・・どの名がいいかの~・・・・・・よし!これじゃな!」

 

「どんな名前ですか?」

 

「鬼哭(きこく)、妖刀・鬼哭じゃ!」

 

「鬼哭・・・・いいですね。かっこいいです!ありがとうございます。おじいちゃん!」

 

「何、レイには及ばん。まさか、久しぶりに打った刀がこのようなできになるとはの!わっはっはっは!!さあ!今日は祝いじゃ!!おーい!酒を頼む!!」

 

「はーい!」

 

と、奥の方から声がしたと思ったら若い女性が出てきた。

 

「ごめんなさいね。うちのおじいちゃんったら嬉しかったらすぐにお酒飲んじゃうのよ。もういい年なのに。」

 

「やかましいわ!わしはまだ現役じゃ!さあ!今日は飲むぞ!主も飲めい!」

 

「え?!俺まだ15歳超えてませんよ!」

 

ちなみに俺はこの3ヶ月間に12歳の誕生日を迎えた。

 

「細かいことは気にするでないわ!飲まんかったら刀はやらん!」

 

「え!・・・じゃあいただきます。」

 

「おーよしよし!さあ!ぐいっといけ!」

 

俺は人生で初めて酒を飲んだ。意外においしかったから何杯か飲んでいたらそこで記憶が途絶えた・・・。

 

 

 

 

 

 

「う~ん・・・あれ?ここどこ?うっ!」

 

「2日酔いじゃ!馬鹿たれめ!若いくせにあれだけ飲みおってからに!」

 

「だって、おじいちゃんが飲めって・・・」

 

「やかましいわ!ほれ、水じゃ。」

 

「ありがとうございます。・・・・・ぷふぁー!おいしいです!」

 

「当たり前じゃ!この水じゃからいい刀が打てる。」

 

「なるほど。じゃあ、この水にも感謝しないとですね。」

 

「そうじゃな・・・。そういえば、お前さんが泊まっていた宿には昨日のうちに連絡を切れたおいたからの。安心せい。ついでにさっき料金も払ってきて荷物もそこにある。」

 

「すいません、何から何まで・・・。」

 

「まあ、久々に若者を飲めたんじゃ。それはその礼とでも思ってくれたらいい。それで、お前さんはもうマグノリアに戻るのか?」

 

「はい、予想以上にここにいましたから。みんな心配してると思いますし。」

 

「そうか、ではな。」

 

「はい、後、怪我しないように気をつけますね。刀、本当にありがとうございました!」

 

「かまわんざ。また気が向いたら来てくれや。」

 

「はい、必ず!」

 

 

 

 

俺はフェアリーテイルへ帰った。鬼哭を引っさげて!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






分かる方には分かると思いますが鬼哭の元ネタはワンピースのローの刀です。
ローが好きすぎて出しました!

ちょくちょくでるかもです。


では、また次回・・・







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バトル・オブ・フェアリーテイル



今回はサブタイトル通りバトル・オブ・フェアリーテイルです。


では、どうぞ!!






 

 

 

「ふう~やっとマグノリアに着いたね~。なんだか、久しぶりに帰った気がするよ。」

 

『そうですね。ですが、この町は相変わらず騒がしいですね。』

 

「ま、なんていったってこの町にはフェアリーテイルがあるんだからね!」

 

『いえてます・・・』

 

「さて、もうすぐギルドに着くけど・・・って!なんじゃこりゃー!!」

 

俺はギルドがあった場所に行って驚いた。

理由は、

 

「でっけーー!!!」

 

 

再建途中だったギルドはもう完成していたからだ。

それに、大きさも前のよりかなり大きくなっている。

 

 

「大きくするとは言っていだけどここまでとはね・・・」

 

『とりあえず、中に入りましょう。』

 

「そうだね・・・。ただいまー!」

 

 

一階の酒場も大きくなっていて前より人が入っていた。

すると奥の方から、

 

「おお、聖弥。帰ったか!」

 

マスターがいた。マスターの定位置は前と変わらず酒場のカウンターの上だ。

 

 

「今帰りました。マスター。」

 

「よう帰ってきたな。その様子じゃと気付いたようじゃの。」

 

「はい、一応、おじいちゃんから合格を頂きました。」

 

「その刀を見たら分かるわい。にしてもあの頑固じじいからこうも簡単にお墨付きをもらうとはの・・・」

 

「簡単にって・・・これでも一週間近く向こうにいたんですよ?」

 

「昔、似たようなことをしたことがあるんじゃがそのときの者は一ヶ月は帰って来んかったんじゃ。一週間とはホント大したもんじゃ!」

 

「あ・・・そうなんですか・・・。」

 

「にしても随分長い刀じゃな。お主の背丈は優に越えておろう。」

 

「はい、そうなんです。自分からおじいちゃんにお願いしたんです。長くて重い刀がいいって。」

 

「そうか。にしてもよう帰った。立ち話もなんじゃ、ま、座れい。」

 

「あ、はい。」

 

 

俺はマスターにすぐ前の席に座った。

 

「あ、マスター。」

 

「なんじゃ?」

 

「俺がいない間ギルドに変わったこととかありました?」

 

「おお、そうじゃそうじゃ。えーとな、まず誰でも二階に上がれるようになった。ま、S級の仕事はS級魔導師の同行が必要じゃがな。」

 

「そうなんですか。でも、今の現状的にはエルザしか同行してくれる人はいませんけどね・・・。」

 

「そうじゃの・・・。ラクサスは皆と馴染もうとせず、ミストガンは音信不通だしの・・・。」

 

「いえてます・・・。」

 

俺とマスターが話してると後ろから、

 

「あなたが聖弥君ですか?」

 

 

呼ばれたから振り向くとそこには青髪の女性が立っていた。

 

「うん、そうだけど・・・。」

 

「おお!そうじゃ、変わったことがもう1つ、新メンバーが二人増えたんじゃった。」

 

「ジュビアよ!よろしくね聖弥君!」

 

「元ファントムのエレメント4じゃ。この前はグレイとやりあっていい勝負をしたそうじゃ。元ファントムじゃがまあえいじゃろう。」

 

「そうですね。よろしくね!ジュビア!あ、二人ってことはあと一人は?」

 

「ああ、あやつなら・・・そこに座っとる。」

 

「え?・・・・・・」

 

 

俺はマスターが指した指の方を見るとそこには、長い黒髪の男性が座っていた。

 

「ふん・・・・・」

 

「あの人は?」

 

「ガジル。ファントム最強の魔導師にしてナツと同じく滅竜魔導師。そして、レビィ達シャドウギアを襲った張本人じゃ。」

 

「え?!」

 

意外だった。ジュビアならまだしもギルドを襲い、なおかつ仲間を、家族を傷つけたガジルをギルドに?!

 

「な、なんで・・・そんなやつを・・・」

 

「色々思うところがあるとは思うが勘弁してやってくれ。やつも根はいい奴なんじゃ。・・・と信じたいしな。」

 

「彼に・・・更正の意思は?」

 

「おそらくは無くはないじゃろう。」

 

「そうですか・・・。じゃあ、俺のすることは1つですね・・・」

 

「「???」」

 

 

 

俺はガジルのところへ歩く。

 

 

「初めまして、ガジル。俺は聖弥。川原聖弥です。」

 

「うっせーガキ。消えろ。」

 

「ま、今は居づらいとは思うけどちょっとずつ慣れていくといいよ♪」

 

「黙れ。消えろ。」

 

「はいはいっと・・・。」

 

 

 

俺はマスターとジュビアのところへ戻る。

 

 

「あはは・・・。相手にされなかったよ・・・。」

 

「聖弥よ。なぜあんなんも気さくに声をかけられる?!」

 

「え?だって彼は改心したんですよね?だったら信じないと。“仲間”の言うことは信じる、ですよね?」

 

「お主というやつは・・・」

 

「ありがとう聖弥君。ガジル君ったらまだギルドに友達いないから仲良くしてあげて!」

 

「うっせー!!ジュビア!大きなお世話だ!!」

 

「ガジル君ったら照れてる!」

 

「照れてねえ!おい、お前!俺に近づくんじゃねえぞ!!」

 

 

 

「ああ言ってるけど、本当は嬉しいのよ。にしてもなんであんなに早くガジル君と話せたの?」

 

「俺の世界にも似たような境遇な人が何人かいるからね。俺の友達なんだ・・・。だからこっちの世界でも似たような境遇の人がいたら力になってあげようって決めてたんだ。」

 

「なるほど、な・・・。お前さんらしいわ。」

 

「ああ、聖弥君のことならマスターから聞いたわ。大変だったわね。」

 

「ありがとう。さて・・・俺疲れてますから帰って休みますわ。」

 

「そうじゃな、ゆっくり休め。」

 

「お疲れ様、聖弥君。」

 

「じゃ、そういうことで。」

 

 

 

 

 

 

俺は数日間ずっと肉体労働中だったから疲労がかなり貯まっていた。

俺はナツさんの家へ戻って早速眠りに着いた。

 

 

 

 

 

 

「う~ん・・・ふああ・・・おはよう。レイ。」

 

『おはよう、じゃありません。もう朝はとっくに過ぎています。』

 

「あ、そうなんだ。」

 

『ついでに言うとあなたが寝ていたのは2日前の朝。つまりあなたは約三日ほど寝ていました。』

 

「え?!そんなに?!どうりでお腹空いてるわけだよ・・・。早くご飯食べよ。」

 

 

俺は家にあった食料で簡単に済ませた。

 

 

「じゃ、今日も元気にギルドに行きますか!」

 

『マスター、その前に1つ報告が。』

 

「報告?何かあったの?」

 

『今マグノリアでフェアリーテイルの魔導師の反応が次々と消えています。おそらく内戦状態かと・・・。』

 

「仲間同士で戦っているってこと?!なんでそんなことが?!」

 

『分かりません。とりあえず、ギルドへ。』

 

「うんそうだね!」

 

 

 

俺は準備を済ませ、飛んでギルドへ向かった。

 

 

 

 

 

 

そのころギルドでは・・・

 

 

 

「残り3人になったよ!」

 

「私が復活して残り人数も律儀に変わったか。」

 

「この3人はここにいるナツとガジルとエルザのとこだね。」

 

「ん?!待て!今残り人数が4人に!いや、もう一人増えて5人になりおった!」

 

「いったい誰?ギルダーツはまだ帰ってきそうにないし・・・」

 

「なるほど・・・。奴も参加を決めたようだな。そして、奴も・・・。」

 

「「「まさか!」」」

 

「ああ、もう一人のフェアリーテイル最強魔導師候補の一人、ミストガン!そして、まだ未来の可能性が無限大に広がっている最年少魔導師、聖弥!」

 

 

 

 

 

ところ変わってマグノリアにあるカルディア大聖堂では・・・

 

「ほう・・・エルザに復活にミストガン参戦か。そして・・・・あのうさん臭えがきか・・・。ま、全員俺の敵じゃないがなあ!!」

 

 

 

 

 

 

一方聖弥は・・・

 

 

「よし、着いた!!みんな!!」

 

「おおやはり、待っておったぞ!聖弥!」

 

「来る途中町を見てきましたけど、今何が起こっているんですか?!町中でみんなが倒れてて!」

 

「今、ラクサスの馬鹿たれが、フェアリーテイル最強を決めようと町中に強制的に戦わせる術式を仕掛けて皆を戦わせとるんじゃ!」

 

ラクサスは確かマスターの実の孫で、フェアリーテイル最強候補の一人だ。

 

 

「術式って確か設置型の罠の魔法で、起動したら課せられたルールをこなさないと出られないっというあれですよね。でも、どうしてみんな街中で戦っているんです?」

 

「それは・・・あやつらがああなっとるからじゃ・・・」

 

「え?!みんな・・・石になってる!」

 

「エバーグリーンがあいつらを石にしてしまったんだ。早くやつを倒さないとあいつらが砂になってしまう!」

 

「じゃあ早くエバグリーンを倒さないと!」

 

「だが、町にはエバーグリーンの他にフリード、ビッグスロー、他の雷神衆達もいる。気をつけい。」

 

「私は先に行く!聖弥後からついて来い!」

 

そう言ってエルザは町へ向かった。

 

「じゃあ、俺も急がないと!いってきます!」

 

俺も町へ出ようとするが・・・

 

 

ガン!!

 

と見えない壁にぶつかった。

 

「「「「はああ!!??」」」」

 

「いってー!!何これ?!術式?」

 

「てことはお前も80歳以上なのか?!」

 

「違いますよ!俺はまだ12です!」

 

「なぜじゃ?ナツとガジルだけなく聖弥まで!」

 

 

 

といった状況が数分続いた後、石になっていた皆が元に戻った。

 

「元に戻った!!」

 

「おお!エルザVSエバーグリーン、勝者エルザ!よし!これで人質は解放された!さあ!どうでるラクサス!」

 

 

すると、入り口にあった術式の文字が空中に集まりだして大きな骸骨の形になった。

 

「聞こえるか?じじい、そしてギルドの奴らよ・・。ルールが1つ減っちまったからな~。今から新しいルールを追加する。・・・・・・・・・・」

 

声の主はラクサスだった。新しいルールの追加だった。

 

ラクサスは、神鳴殿というものを起動させたらしい。

町の外を見てみると、町の空中にいくつもの雷のラクリマが浮いていた。

あれは時間になると中にある雷が町中に降り注ぐ仕組みになっているから起動する前に、打ち落とせばいいと、ビスカがギルドから射撃したがすぐにビスカが雷撃に襲われた。

どうやら生体リンク魔法という種類の魔法で攻撃してきた魔導師に受けたダメージを連結させるというものだ。

 

「ついでにそこにいるガキ。」

 

「俺の事?」

 

「お前はうさん臭えからおとなしくしてろ。目障りだ。」

 

「なるほど、聖弥が通れんのは術式にあらかじめ書かれておったからか・・・。」

 

 

 

 

ラクサスの要求は、神鳴殿が起動する前にマスターに次のフェアリーテイルマスターの座を俺に譲れ、とのことらしい。

でも、マスターはラクサスではあまりにも軽すぎると、マスターの座を譲る気はないらしい。

 

このままじゃ町の人たちも危ないから、カナ、ジュビアあとミラさんが町へ、ルーシィとハッピーは町の人達の非難誘導に向かった。そして、レビィは術式の解読を開始した。

 

 

 

 

それから数十分後・・・

 

「お!ルーシィが勝った!!」

 

「何?!あのチア戦えたのかよ?!」

 

「ルーシィは強えぞ~。ついでに聖弥も強え。」

 

「ついでって・・・」

 

「ふん!ま、俺の敵じゃねえがな!」

 

「確かに、最初にナツと戦った時は完敗だったけど最近はおしいとこまでいってるんでだよ!」

 

「おうよ!この前は危なかったしな~。聖弥は人の動きをよく見てっからな~。負けるたびに俺の動きを研究してっからな。」

 

「おう!負けから学ぶこともあるからね!」

 

「なるほど。教訓を生かして・・・」

 

「それだ!!」

 

「「「そうか?!!」」」

 

 

「そうだよ!二つの文法を違う速度で解読して・・・・・・・・・・・・解けたー!!」

 

「「「おお!!」」」

 

「待ってて術式を書き変えてくる!準備はいい?三人とも?バトル・オブ・フェアリーテイル、参戦だよ!」

 

「燃えてきたぞ!」

 

「一暴れしてやんよ!」

 

「うん!」

 

 

俺とナツ、ガジルは町へ出た!!

 

 

 

さあ、行こうか!!

 

 

 

 

 

 

 




次回はVSラクサスですかね・・・

エルザの聖弥の評価、ちょっと大げさ過ぎましたかね・・・


では、また次回・・・









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幻想曲 ~ファンタジア~


今回は、VSラクサスです。


では、どうぞ!!






 

「レイ!ラクサスの反応は?」

 

『カルディア大聖堂です。』

 

「そこって確かかなり大きかったから・・・あそこだ!」

 

俺はそのままカルディア大聖堂へと向かう。

 

 

 

『聖弥。東の方角を見て下さい!』

 

「え?・・・あれってミラさん?!」

 

 

そこではミラさんとフリードだっけ?がいた。

 

 

「ミラさーん!」

 

「あ、聖弥。出られたのね。」

 

「うん、レビィが術式を解いてくれたんだ。」

 

「ふっ・・・俺の術式を解くとは、さすがだ・・・」

 

「そこにいるのって・・・」

 

「うん、フリードよ。でも、私達はもう戦う意思はないわ。」

 

「そうですか・・・。じゃあと残ってるのは・・・」

 

「ええ、ラクサスあと一人よ。」

 

「聖弥、といったか・・・。頼む、ラクサスを止めてくれ!」

 

「うん、分かってる。今ナツとガジルも向かってる!俺もすぐに行くよ。場所は分かってるから!」

 

「お願いね!」

 

「うん!」

 

 

俺はミラさんとフリードと別れてラクサスのいるカルディア大聖堂へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここだ!カルディア大聖堂!!」

 

『聖弥、中から魔力反応があります。』

 

「二つ?ラクサスと・・・もしかして!」

 

 

俺は急いで中に入る。

 

「やっぱり!ミストガン!!」

 

「なんだぁ~~・・・。ネズミが一匹紛れ込んだか・・・。」

 

「聖弥、無事だったか・・・。」

 

「うん。」

 

「ほう・・・お前ら知り合いだったのか・・・。じゃあこいつが何者かも知ってるのか。」

 

「ああ、知っている!」

 

「珍しいなお前が自分の事を話すなんて。」

 

「まあな。聖弥には事情があってな。」

 

「別の世界から来たっていうやつか。ま、くだらねえ冗談だな。」

 

「まあいいよ。信じてもらえなくて。」

 

「ま、無駄話はここまでにしてさっさと続きやろうぜ・・・」

 

「ミストガン!俺も!」

 

「ああ。」

 

俺とミストガンがラクサスと向かい合ったその時、

 

 

「「ラクサス!!」」

 

 

ナツとエルザがやってきた。

 

「ナツ!エルザ!」

 

「お、聖弥。来てたのか。」

 

「聖弥!それに一緒にいるのは・・・」

 

「「ミストガンか?!」」

 

 

ナツとエルザはミストガンがいることに驚く。

 

が、ミストガンはエルザを見た瞬間覆面を深く被った。

 

「おらあ!!」

 

ラクサスはミストガンの一瞬の隙を突いて雷撃を飛ばす。

ラクサスの攻撃はミストガンに顔に直撃して覆面が外れる。

 

 

その素顔を見たナツとエルザは、

 

「「ジェラール?!」」

 

二人はミストガンの本名を叫ぶ。あれ?確かミストガンって本名教えてなかったんじゃ?

 

「ミストガン、なんで?」

 

「いや、多少事情があってな・・・。」

 

「いや、深入りはしないでおくよ。」

 

「助かる。すまない・・・後は・・・任せた・・。」

 

そう言ってミストガンは姿を消す。

 

「ジェラール!!」

 

エルザはミストガンの名を呼ぶ。その目には涙が浮かんでいた。

どんな事情があるんだ・・・

 

 

 

「おい聖弥。どういうこった?」

 

「いや、俺が来たときにはラクサスとミストガンが戦ってたんだ。」

 

「さあてどうする~?3人まとめてかかってくるか?俺はそれでもかまわないがな。」

 

「エルザ!ここは俺と聖弥が引き受けてやる!お前はさっさと神鳴殿を止めて来い!」

 

「・・・分かった。ここは任せたぞ。」

 

「え!ちょっとナツ?!エルザも3人で戦わないでいいの?!」

 

「ああ、かまわない。信じていいんだろう?」

 

「ああ!もちろんだ!お前もいけるよな?」

 

「・・・うん。分かった!」

 

「よし、じゃあ私は神鳴殿を、お前達はラクサスを止めておけ!」

 

「「おう!」」

 

 

エルザは町へと走っていく。

 

 

「ほう・・・お前らみたいなザコが俺の相手ができると思っているのか?」

 

「まあエルザには止めておくって言われたっけど、倒してやんよ。ラクサス!」

 

「俺もナツと同意見だ。さ~て・・・」

 

 

 

 

 

 

「「燃えてきたぞ!」」

 

 

 

「来いよ!格の違いを見せてやっからよ!」

 

 

「行くぞ!聖弥!」

 

「了解!」

 

 

ナツはラクサスに突っ込んでいく。俺は後方からの援護に回る。

 

「火竜の鉄拳!」

 

ナツはラクサスに向けて攻撃を放つ。だが、ラクサスはそれをかわし、ナツに雷撃を浴びせようとする。

 

「させない!」

 

俺はすかさずバニッシュサンダーを放つ。

 

「ああ?おらあ!!」

 

ラクサスはそれを片手で弾く。

ナツはその間に態勢を立て直し俺の前まで下がる。

 

 

「ナツ、大丈夫?」

 

「ああ、なんともねえよ。助かった。」

 

「どうする?俺がさっきみたいに後方から援護しようか?」

 

「い~や、二人でガンガンいこう。でなきゃ倒せねえ。」

 

「分かった。レイ2ndモード。」

 

『了解。』

 

「さ~て・・・第2ラウンド開始だ!」

 

「うん!」

 

俺とナツはラクサスに向けて走り出す。

 

まずはナツが、

 

「うおおお!!!」

 

ラクサスに向かっていき互いに殴りあう。

数秒続いた後、ナツがラクサスに押されだしたから俺はブルーライジングでラクサスの後方へ移動し、切りかかる。

 

「ほう・・・中々の速さだが・・・まだ遅い!」

 

ラクサスは俺よりも速いスピードで移動し、俺の後方へ回り込む、

 

「これが格の違いだー!!!」

 

ラクサスは俺の頭を左手で掴み、雷撃を浴びせてそのまま雷を纏わせた右手で殴る。

 

「ぐわあああ!!!はあ・・・はあ・・・」

 

「なんだあ、もう終わりか!まだまだいくぞ!・・・」

 

「火竜の咆哮!」

 

ナツがブレスを飛ばし、ラクサスはそれを迎撃するために俺を放り投げナツのブレスを雷撃で防ぐ。

 

 

「聖弥!大丈夫か?!」

 

「うん・・・なんとか、ね。でも、体が痺れて・・・。」

 

「ラクサス!てめえよくもやりやがったな!」

 

ナツは一人でラクサスに向かっていく。が、ラクサスにいなされ、雷撃を浴びて俺の隣に飛ばされる。

 

「ナツ!大丈夫?!」

 

「あ・・ああ・・・。」

 

 

俺とナツは二人揃って地面に倒れている。

 

「やっぱエルザがいないと何もできねえじゃねえか・・・。さて・・・お前らの相手もそろそろ飽きてきた。まとめて消してやらあ!」

 

ラクサスは拳を空へかかげ、

 

「鳴り響くは招雷の轟き、天より落ちて灰燼とかせ!レイジングボルト!!」

 

 

ラクサスは巨大な雷撃を俺達に向けて放った。

だが、直前で俺とナツを助けてくれた人がいた。

ガジルだ。

 

 

「危ねーじゃねーか。つーか仲間に消えろとか普通言うか?まあ、消えてねえがな・・・。おら、二人とも立てるか?」

 

「うん・・・なんとか・・ね。」

 

「一応礼は言っとく。」

 

「お、3対2か?いいね~俺は別にいいぞ~。」

 

「ああ!うっせーよ!こいつは数えんな!俺と聖弥で十分だ!」

 

「ナツ、俺達だけでも苦戦してたのにそれはちょっと無理があるんじゃない?」

 

「だけどよー!」

 

「見ろサラマンダー。あいつはお前が知ってるラクサスか?」

 

「・・・・・」

 

 

ラクサスは我を忘れているようだった。

 

「今回ばかりは相手が化けモンだ。・・・共闘だ!」

 

「ちっ!・・・お前と組むのは今回だけだからな!」

 

「よろしく、ガジル。」

 

 

俺とナツ、ガジルは再びラクサスと向かい合う。

 

 

「俺がバインドを動きを封じて砲撃をぶちこむからその次に!」

 

「おうよ!」

 

「ああ。」

 

 

 

俺は空中へ飛びレイを1stモードに変形させる。そして、砲撃の準備をすると同時にラクサスにバインドをかける。

 

「!!・・・こんなもん!おらあ!!」

 

が、すぐにバインドを外す。

 

「やっぱだめか・・・。じゃあ!これなら!!レイ!カートリッジ!」

 

レイからカートリッジが二つ吐き出される。

 

「ライトニングサンダー!!」

 

俺は思いっきりラクサスに向けて放つ。

 

「中々の威力だが無駄だあ!!」

 

ラクサスは両手で受け止め自分の雷で相殺した。

だが、それと同時にナツとガジルが殴りかかる。

 

ラクサスは、二人相手に一歩も引かず、むしろすぐに二人に雷撃を浴びせ吹っ飛ばす。

 

「もう一丁!ライトニングサンダー!」

 

俺はもう一度砲撃を放つ。が、カートリッジを使ってない分、威力が弱い。

 

ラクサスは、今度は片手だけで対応する。

 

「お前の攻撃・・・雷が混ざってるな・・・。」

 

「ふっ・・・俺は魔力を雷に変換できる能力があってね!」

 

「だと思った。だが!俺の雷にはかなわん!」

 

「ナツ!ガジル俺が攻撃を防ぐからブレスを用意して!」

 

「「おうよ!」」

 

 

俺はラクサスの放った雷撃をバリアで防御するが、威力が高くダメージを負う。

 

「くっ!頼んだ!」

 

「火竜の!」

 

「鉄竜の!」

 

「「咆哮!!」」

 

ナツからは火が、ガジルからは鉄片が混ざったブレスがラクサスを襲う。

俺もすぐに態勢を立て直しバニッシュサンダーを放つ。

 

「やったか?」

 

 

土煙が晴れるをそこには・・

 

「3人揃ってこの程度か・・・?」

 

「嘘だろ!」

 

「いくら奴が強いからって竜迎撃用の魔法と特大の砲撃をあれだけ喰らって?!」

 

「さすが・・・マスターの孫だ・・・。」

 

 

 

「そいつは簡単な事だ。じじいがうるせえから黙っていたが・・・・。まあいい。特別に見せてやろう。うおおおおお!!!!!」

 

ラクサスが雄たけびをあげると同時に腕とかが大きくなって行って鱗状の模様が浮き出てきた。

 

「まさか?!」

 

「ラクサスも滅竜魔導師だったのか?!」

 

「嘘だろ?!」

 

 

 

「雷竜の・・・咆哮!!!」

 

ラクサスの口から雷が出て、それは俺とナツ、ガジルを巻き込み大爆発を起こす。

 

 

「うっ!・・・・体が・・・」

 

「痺れて・・・・」

 

「動かねえ・・・!!」

 

 

「やっとくたばったか。最後は楽に逝かせてやろう。」

 

 

そう言うとラクサスのから膨大な魔力が溢れ出した。

 

 

「この感じ・・・まさか?!」

 

「そうだ!妖精の法律(フェアリーロウ)だ!」

 

どんどん魔力が大きくなっていく。

 

「マスター・ジョゼを一撃で倒したますたー・マカロフの超絶審判魔法!?」

 

 

 

 

「ラクサスやめて!」

 

入り口の方から声がした。そこにはギルドにいるはずのレビィが立っていた。

 

「お前!なんで来た?!」

 

 

「ラクサス!マスターが!あんたのおじいちゃんが・・・危篤なの!!」

 

 

「「え?!」」

 

「あのマカロフがか!?」

 

「じじいが・・・。」

 

「だから・・・戦いを止めて、マスターのところへ行ってあげて!!」

 

 

「じじいが・・・・・・・・いいじゃねえか!!これで俺がマスターになる可能性が再び浮上したというわけかあ!!!」

 

ラクサスは、マスターの危篤を聞いても発動を止めなかった。

 

 

「全員消えろ!妖精の法律・・・発動!!」

 

その瞬間辺りが、マグノリア一帯がまばゆい光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

が、

 

「けほっけほっ・・・おい!無事か?」

 

「私はなんともない。ナツと聖弥は?!」

 

「「・・・・・」」

 

「へ!無事みたいだな・・・。」

 

そんな俺達にラクサスは驚く。

 

 

「なぜだ!なぜお前ら全員生きてやがる!」

 

 

「魔法に心を読めれたんだ。」

 

また入り口の方から声がした。そこにはぼろぼろになりながらも立っている。フリードがいた。

 

「ギルドの仲間も町の人達も誰一人やられていない。」

 

「どうしてだ!?妖精の法律は完璧だった!!」

 

「それがお前の答えということだラクサス。」

 

「??!」

 

「妖精の法律は術者が本当に敵と認識した者にしか効果は無い。そして、みんなもやられていない。この意味が分かるな、ラクサス?・・・魔法に嘘はつけないな・・・。」

 

「そんなわけねえ!俺は・・・俺はあ!!!」

 

ラクサスは雷撃を乱射する。

 

 

「あっぶねー!!」

 

「おい!ラクサス!!」

 

「しっかりしろ!!」

 

 

「うあああ!!!!」

 

「ラクサス!!もういい。マスターのもとへ・・・」

 

フリードがそう言いかけときラクサスは全身から電気を放出させた。

 

「俺はじじいの孫でもなんでもない!ラクサスだあ!!」

 

すると・・・

 

 

「みんな知ってる!思い上がるな馬鹿野朗!じゃっちゃんの孫がそんなに偉えのか?!そんなにちがうのか?!そんなことどときで吼えてんじゃねえ!ギルドこそ!俺達の家族だろうか!!」

 

「ナツ・・・」

 

「お前に何が分かるー!!」

 

そのまま二人は上空に飛び、何度もぶつかり合う。

 

俺達は外へ出てそれを見守るしかなかった。

 

「??なんか・・・変・・・?うんうん!気のせいだ!」

 

俺は自分の違和感を無視してナツの戦いを見守った。

 

 

 

戦いはラクサスが優勢だった。

 

ナツは大聖堂に頭から叩きつけられ屋上に放り出される。

 

 

「ざけんなあ!」

 

 

ラクサスはナツにさらなる追撃を浴びせる。

ナツは大ダメージを負うがまだ立ち上がる。

 

 

「まだ・・・立つのか・・・」

 

「もう止めて!!」

 

「ナツ・・・」

 

 

 

「ガキが!あとかたもなく消してやらあ!!」

 

 

「よせ!ラクサス!今のナツにそんな魔法を使ったら!!」

 

 

 

ラクサスは自分の頭上に魔力を集める。

 

 

「雷竜方天戟!!」

 

 

ラクサスは、方天戟の形をした雷撃をナツに向けて放つ。

 

 

「ナツー!!」

 

 

 

 

その攻撃はナツに当たる直前に直角に曲がって一直線に進んでいく。その先にいたのは・・・

 

「ガジル!聖弥!!」

 

 

ガジルは自分の腕を鉄に変えて、俺はレイを隣り合うようにレイを突き出して雷を纏わせている。

そしてそのまま雷撃を受ける。

 

「「ぐわああ!!!」」

 

 

「鉄?!まさか、自ら避雷針に?!」

 

「聖弥は雷同士をぶつけて威力を軽減した!!」

 

 

「・・・いっけーー!ナツーー!!!」

 

 

ナツはそのまま体に炎を纏わせラクサスに突撃する。

 

「火竜の鉄拳!鉤爪!翼撃!劍角!炎肘!」

 

そして・・・

 

 

「滅竜奥義!紅蓮爆炎刃!!」

 

 

ナツの渾身の力を込めた攻撃がラクサスに炸裂し、ラクサスは倒れた。

 

 

「さすが、・・・ナツだ!」

 

 

 

 

 

神鳴殿の方も止まったみたいで一件落着だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ファンタジア?何ですかそれ?」

 

 

「そっか~聖弥は寝ていたから知らなかったんだ~。」

 

「うちは毎年マグノリアの収穫祭のときにメンバー総出でパレードをやるんだ。」

 

「だけど、今回は怪我人が多いから誠也も参加ね♪」

 

「参加ね♪、って俺何も準備してないですよ?!」

 

「準備も何もお前の魔法はこの世界には無いんだ。観客にもうけるだろうよ。」

 

「あ、そうですね!じゃ、俺も参加しますよ!」

 

「それじゃあ皆!準備を再開するぞ!」

 

「「「「「おう!!」」」」」

 

 

動ける人全員でファンタジアの準備が始まった。

 

 

途中、ラクサスがマスターに会いに来るという事件があった。

 

ラクサスは・・・ギルドを破門になるらしい・・・・・

 

 

 

 

ファンタジアが始まる直前、マスターは全員にあることを命じた。

 

 

 

 

 

 

そして、ファンタジアが始まった。

 

皆は自分の魔法を生かした演技で観客を魅了していた。

 

俺とナツは重症だったから後ろの方にいた。

 

ナツは炎で、俺は魔力弾で「FAIRY TAIL」を描いた。

 

そして、全員であることを実行した。

 

 

それは、人差し指と親指を立てた腕を上空へ突き出す、というものだった。

 

これは何回か見たことあったけど、今日まで知らなかった。

 

これは、ラクサスが子供の頃にファンタジアに参加するとき、どこにいるか分からないマスターに向けて、自分はいつでもじじいを見てる、という意味が込められていたらしい。

だから、今のは、例えギルドを離れても俺達はいつでもラクサスを見守っているという意味だ。

 

 

 

 

俺は空に飛んでいたから見えた。

 

俺達からのメッセージを涙ながらに見つめそして去っていくラクサスを・・・

 

ラクサス、必ず帰ってきてね!!

 

 

 

 

 

俺は、この日、フェアリーテイルをもっと好きになった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ちょっと長めになりましたね・・・。


あと気付いた方もいると思いますが、ちらっと伏線を入れました。

誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしています。


では、また次回・・・






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青雷



どうも!!

今回は短めですね。



では、どうぞ!!







 

 

ファンタジアが終わって数日が経った。

 

 

それからはそれからで色々大変だった。

 

ラクサスが破門になったことをナツが猛反発して、昨日までだだをこねてたな。

 

そのとき、ちょうどマスターからラクサスの滅竜魔法の真相を聞いた。

 

 

 

なんでも、ラクサスは小さいとき体が弱くて父親のイワン、って人が体の中に滅竜魔法を扱えるラクリマを埋め込んだんだって。だから、ラクサスは滅竜魔導師じゃないらしい。

 

 

 

 

あと、マスターが孫の責任を取ってマスターを引退する、って言い出してね。

でも、フリードの一言で何とか思いとどまってくれた。ちなみに、フリードは反省の意味をを込めて髪型は坊主だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、まだ謎は残っている。

 

 

 

それは、ミストガンについてだ。

 

ミストガンは、自分の本当の名前をギルドの皆には教えていないって言っていた。

 

でも、エルザはミストガンの顔を見た瞬間、

 

「ジェラール!」」

 

と言った。

 

 

ナツもジェラールって言ってたし。

どうしても気になった俺はエルザにではなく、知ってそうなグレイに聞いてみることにした。

 

 

 

 

 

「ねえグレイ。」

 

「ん?どうした?」

 

「あのさ・・・ジェラールって人に心当たりある?」

 

「!!??な、なんでお前がジェラールの事を?!」

 

「その・・・」

 

「待て。そこから先は私が話そう。」

 

「「エルザ!!」」

 

「まあ、聖弥が私に聞かなかったのも分かる。すまないな、私があの時取り乱してしまったばっかりにな。」

 

「いやいや!エルザが謝ることじゃないよ!」

 

「そうか・・・。じゃあ、ジェラールについてだが・・・・・・・・・・」

 

 

 

エルザが言うにはジェラールはエルザの子供のときの友達だったらしい。

楽園の塔っていう死者を甦らせるためのシステムをエルザとジェラールと仲間達は住んでた村から連れてこられて強制労働をさせられていたらしい。いわば、奴隷だ。

だが、エルザ達はそこで革命を起こした。最初の方はエルザ達が押していたみたいだけど、相手側も押し返してきて、ジェラールはエルザ達をかばって一人連れて行かれた。それからジェラールはなんとかして脱出したけどそれからジェラールはおかしくなっちゃたみたいなんだ。

悪い魔導師に洗脳されたみたいで、エルザは、仲間の命の引き換えに楽園の塔から追放されて今、現在に至る、というわけみたいだ。

 

 

 

 

でも、ナツ達がこの前行っていたバカンスのときにナツ達は楽園の塔に乗り込んだらしい。

その時、ナツがジェラールを倒し、ジェラールは生死不明になっているらしい。

 

 

 

 

なるほど。これで1つの謎が解けた。

 

 

でも・・・・・

 

 

そんなこと今のミストガン、いや、ジェラールからは想像ができなかった。

そもそも、生死不明のジェラールがマグノリアにいたんだ。

というのがエルザの疑問らしい。

 

 

 

 

確かに、その状況はおかしい。

ジェラールは自らの思念体のジークレインっていう人を作り出して、評議員にずっと潜入していたらしい。

だったら、俺がこっちに迷い込んだ日、俺が会ったジェラールはいったい誰なんだ?

 

考えれば考えるほど、謎は深まっていくばっかりだ。

次、ミストガンに会ったら詳しいことを聞かないと!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、そういえば、なぞをいえばもう1つ・・・・

 

 

俺はラクサスとの戦闘中、自分の体に違和感を感じていた。

それは、ラクサスとの戦闘でどっかが悪くなっているのかなって思っていたけど、それは、何だか胸の辺りがチクチクで、今でも残っている。

 

 

どうしても気になった俺はマスターに相談することにした。

 

 

 

 

 

「なるほど・・・・・それは確かに妙じゃの。もう傷はほとんど完治しておるんであろう?」

 

「はい。もうすっかり。この胸の違和感意以外は。」

 

「ふうむ・・・心臓に支障が出てあるわけでもなさそうじゃの・・・。」

 

「はい、なんとも。・・・あ!」

 

「どうした?」

 

「チクチクが・・・収まりました・・・」

 

「そうか!ならそれはなにか怪我でもしておったんじゃろう。なにごとも無くてよかったわい!」

 

「そうですね・・・。」

 

 

 

「おーい!聖弥!お前もこっち着てケンカしようぜ!」

 

「えー!いやだよナツ!ナツ達とやったらまたマスターに怒らえるよ!」

 

「いいじゃんか!一緒に怒られようぜ!」

 

「道連れとか嫌だよ!って引っ張らないでよ!!もお!!!」

 

俺は、俺の手を引っ張るナツの手を思いっきり振り払った。

その瞬間、

 

バリリリリッ!!!

 

 

ナツの体に青い電流が走った。

 

 

「うりゃりゃりゃっ!!!・・・・・」

 

ナツは気絶する。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

「なんじゃこりゃーーー!!!!!」

 

 

俺の絶叫がギルドに鳴り響いた・・・。

 

 

 

その後・・・・・

 

 

 

 

 

 

「なるほど・・・・主には自身の魔力を電気に変換できる能力があると。」

 

「はい、魔力変換資質っていいます。でも、あんなにバリバリ!ってほどには普通なりません。」

 

「それで、心当たりは・・・」

 

「あることにはあります。ていうかそれしか考えられません。」

 

「なんじゃ?」

 

「俺は、ラクサスとの戦闘中、ラクサスの雷撃を浴びました。胸のチクチクもそのときからです。」

 

「それで、主の雷属性とラクサスの雷が混ざってさっきのようになったと?」

 

「いえ、まだあります。・・・俺達の世界には、リンカーコアと呼ばれる体内に魔力を取り込む期間があります。そこに魔力は蓄積され、魔法を使ったらその量は減少します。時間が経てばまた元に戻ります。こっちにも魔力の限界値を決める器のようなものがあると聞きました。」

 

「ああ、じゃが、まだ謎が多い機関じゃ。今も研究が進められとる。」

 

「リンカーコアも謎が多く、同じく研究中です。・・・だから僕はこう考えました。ラクサスの雷撃を受け、その雷撃がが俺の体の中にあるリンカーコアと何らかの反応を起こし、俺の体にこっちの世界の魔力の器ができて、ラクサスの雷撃を元に雷撃を使えるようなった。そして、俺の胸のチクチクは、反応中でそれが終わったからさっき治った。・・・・・大体、こんな感じでしょうか。」

 

「!!??・・・なるほど・・・その説明なら合点がいく。じゃが、そうなると主もラクサスと同じく体の中にラクリマが?」

 

「いえ、その可能性はないと思います。俺はラクサスの“雷撃”をベースになっていると思います。ですから、滅竜魔法を使えることは無いと思います。まあ、滅竜魔導師のもどきのもどき、といったところでしょうか?」

 

「確かに、その通りじゃ。まあ、何はともあれこれで聖弥も真のフェアリーテイルの魔導師となったということじゃ!」

 

「はい、そうですね!!」

 

「じゃが、これから何か大きな事件が起こるやもしれん。しっかりその魔法を使えこなせるようにしておけ!」

 

「はい!!」

 

 

 

 

 

これが、俺がこっちの世界で運命を感じた瞬間だった。

 

だって、ナツに走った電撃の色、ラクサスみたいな黄色じゃなくて、俺のもともとの魔力光と同じ、“青”色だったんだもん!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







少しずつアースランドに馴染んできている聖弥ですね。




あと、リンカーコアなどについてなどですが、原作と比べて間違いがあるかもしれませんがそこは、ご容赦を・・・・・




では、また次回・・・




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化猫の宿



聖弥の魔法の話になるはずがなんだか別の方向へ行ってしまった9話です・・・・・




では、どうぞ!!






 

 

 

俺は、あれからまた一ヶ月が経った。

 

 

俺は、雷撃を完全にマスターするまでギルドを離れ修行の旅に出た。

 

 

 

 

ここは、マグノリアから離れた森林・・・・・

 

 

「ふうう・・・・・!!おりゃー!!」

 

 

バリバリバリバリ!!

 

俺は、右腕を真っ直ぐ前へ突き出す。

すると、そこから青い電撃が飛んでいき、先にあった岩に当たり、岩は粉々に吹き飛んだ。

 

 

「だいぶこれにも慣れてきたね。」

 

『はい、コントロールも実戦で使用できるレベルまで上昇してきてます。ですが・・・』

 

「やっぱり?」

 

『はい、雷撃を使用したとき、魔力の減少はこちらの世界の魔力ではなく、リンカーコアから魔力が放出されています。』

 

「雷撃を使ったときは実質、レイを使ったときとほぼ変わらない、っていうことか・・・。」

 

『そういうことになりますね。ですが、それもあって雷撃以外の魔法を教わったんですから。』

 

「そうだね。換装も大分早くできるようになったし。それに、何かこっちの世界の魔法使えない魔力の持ち腐れになっちゃうもんね!」

 

 

 

 

俺は、雷撃のことを受け、雷撃以外の魔法を教わろうと思い、迷った結果、鬼哭もあるから近接攻撃も覚えようと思ってエルザに換装を教わることにした。

 

一通り基礎を教えてもらって、それからは修行で自分で練習した。

 

 

最初は、換装するのに時間がかかっていたけど今はもう大分速くなってきた。

今のところ持っている武器は鬼哭だけだ。ギルドに帰ったら仕事の報酬でまた新しい武器を買うつもりだ。

 

 

 

 

「さて!そろそろギルドに帰りますか!」

 

『そうですね。マスターにも丁度一ヶ月ほど旅に出ると言いましたし。』

 

「そうだね。さ、行くか!」

 

 

 

 

 

俺は、ギルドに帰るため森の中を歩いていた。

 

 

「この辺も何日かいただけだけど、いいことだよね~。」

 

『確かにそうですね。マグノリアもいい町ですが、このような自然もよいですね。』

 

「だよね~~。・・・??あれ??あそこ・・・・・」

 

 

俺はあるところで歩くのを止めた。

 

俺は森が開けたところに建物が見えたからだ。

 

 

 

「ここって??」

 

『どうやら集落のようですが・・・。』

 

「お主、どうかしたかな?」

 

「?!あ、すいません。勝手にはいちゃって!」

 

「かまわんよ。旅の者かね?」

 

「あ、はい。旅のいえば旅ですが・・・。まあギルドを離れて修行中です。」

 

「ほう!!その年でもうギルドに!うちのウェンディと同い年くらいかの?」

 

「年は12歳です。・・・え?うちって?」

 

「ここもギルドじゃよ。」

 

「ええ!!!!」

 

 

 

 

 

 

俺が訪れた集落は、化猫の宿(ケットシェルター)という魔導師ギルドらしい。さっき俺に話しかけてきたおじいちゃんはここのマスターで、ローバウルさんというらしい。

 

よく見れば、ところどころに人もちゃんといた。

 

 

 

それで、俺は今ギルドのテントの1つに来ている。ローバウルさんの自宅みたいだ。

 

 

「お主はギルドに入っておるようじゃが、なぶら~どこに所属しておるのじゃ?」

 

「(なぶら?まあいいや。)・・・・・えっと、フェアリーテイルっていうギルドに入っています。」

 

「なんと!フェアリーテイルとな?!あのフェアリーテイルとは・・・。ということはお主は、なぶら~“連合”には参加しておらんようじゃの?」

 

「連合?」

 

「なんじゃ、なぶら~聞いておらんのか?先日の地方ギルドマスターの定例会で、六魔将軍(オラシオンセイス)が動きを活性化しておるようじゃから複数のギルドが集まって六魔将軍を討つことになったんじゃ。」

 

「六魔将軍って確か、闇ギルドの三大勢力のバラム同盟の1つでよね?そんな・・・」

 

「連合に参加しておるのは、フェアリーテイルの他にうちと、青い天馬(ブルーペガサス)蛇猫の鱗(ラミアスケイル)が参加しておる。」

 

「四つのギルドで1つの闇ギルドを・・・。六魔将軍って確か6人なんですよね。というとこは、それほど六魔将軍は強大、ということですね・・・。」

 

「なぶら~、そいうことじゃ。連合の行動開始は今日じゃ、今頃は皆も集まっておるじゃろう。」

 

「そうですか・・・。あはは・・・多分フェアリーテイルからはナツさん達が出ますね。」

 

「そうらしいの。うちからはウェンディ一人だけじゃ、いや、シャルルが後を付いていったらしいから二人じゃの。」

 

「え?ウェンディちゃんは俺と同じ12歳なんですよね?六魔将軍相手にそれはむりがあるんじゃ・・。」

 

「大丈夫、ウェンディは攻撃系の魔法はあまり使えぬが他の者をなぶら~サポートする魔法を多く扱えるそれにウェンディはただの魔導師ではない。」

 

「??」

 

「天竜グランディーネから教わった魔法を駆使する魔導師、滅竜魔導師じゃ。」

 

「??!!滅竜魔導師?!ナツと同じ!」

 

「そう、だからウェンディは同じ滅竜魔導師であるナツ君が参加すると聞いたから今回の連合に参加したんじゃ。聞きたいことがあるそうでな。」

 

「なるほど・・・。あ、すいません。勝手に来ちゃってその上長々と話しちゃって。」

 

「なぶら~かまわんよ。若者の話は老後の楽しみじゃ。」

 

「あ!帰る前に1つ聞いても?」

 

「なんじゃ?」

 

「あの、そのウェンディちゃんて人間ですか?」

 

「ああ、もちろん人間じゃよ。・・・どうしてまた急に?」

 

「いえ、急って訳じゃないんですけど・・・その・・・ここにいる皆さんってなんだか人間じゃないみたいで・・・」

 

「??!!お主気付いたのか?!」

 

「・・・やっぱり・・・確信は無かったんですけど、魔力の反応がなんとなく違和感があったんで・・・。でも!深入りはしません。その反応じゃウェンディちゃんはそのことを知らないみたいだと思うんで。」

 

「ううむ・・・助かる。じゃが、連合の作戦が終わる頃にはこのギルドはなくなっている可能性がある。」

 

「どうしてですか?」

 

「いや、真相はいずれなぶら~知ることになるじゃろう。・・・お主、名は?」

 

「川原聖弥です。ローバウルさん。」

 

「そうか、聖弥か・・・。聖弥、なぶら~元気でな。」

 

「はい、じゃ、俺はもう行きますね。」

 

「ああ、気をつけてな。ギルドの者らにもよろしく。」

 

「はい必ず、じゃ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

俺はそこでローバウルさん、化猫の宿を去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その途中、マグノリアも近づいてきた森の中、

 

 

「聖弥・・・」

 

ふと俺を呼ぶ声がしたから振り向くとそこにはミストガンが立っていた。

 

 

「ミストガン!!」

 

「すまない、あれからかなり経って説明をするのが遅くなってしまった・・・。」

 

「そうだよ!エルザにも聞いたけどジェラールって?!」

 

「その話も含めて話がある。まあ歩きながらでも。」

 

「うん・・・そうだね・・・。」

 

 

 

 

 

ミストガンがいうには、このアースランドと並行世界であるエドラスには同じ顔をしていて同じ名前の人が存在している。エルザ達が知っているのはアースランドのジェラール、つまりエルザ達の仲間だったジェラールとミストガンは別人ということになるらしい。

だからミストガンは、こっちの世界では有名人であるジークレインと顔が一緒だから覆面で顔を隠していたらしい。

 

これで、全ての謎が解けたよ・・・・

 

 

 

「なるほど・・・ね。これで納得だよ。」

 

「そうか、よかった。誤解があるままだったらこっちにも色々不都合がある。今話せてよかった。ところで、君はさっきまで化猫の宿に行っていたみたいだが・・・」

 

「そんなことから見てたの?!・・・うん、まあね。」

 

「あそこにいるウェンディは私が7年前に助けた少女だ。これから仲良くしてやってくれ。」

 

「え?そうなの?うん!分かったよ。」

 

「ありがとう。では、私はこれで・・・」

 

「またアニマ?」

 

「ああ、最近数も増えてきている。急がねば。」

 

「OK。俺にも手伝えるならいつでも呼んでね!」

 

「ああ、助かる。では・・・・・」

 

 

ミストガンはそう言うとまたどこかへ行ってしまった。

 

 

 

アニマ・・・か・・。

 

このまま何事もなかったらいいけど・・・・・。

 

 

 

 

 







やべえ・・・後書き書くこと見つからねえ・・・
書かなくてもよくて書きたくなってしまいますね。



誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしております。


では、また次回・・・





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ウェンディ



10話目ですね。


では、どうぞ!!








 

 

「はあ・・・・やっと着いた・・・。」

 

『ジェラールさんと会ってからしばらく経っていますからね・・・。』

 

 

 

俺は、ジェラールと別れてから数日後にマグノリアに帰ってきた。

 

本当だったら次の日当たりにでも帰って来れたんだけど、途中立ち寄った町で急な依頼を受けたんだ。

 

なんでも、その町で最近山に盗賊団が現れて町を襲っているから退治してくれ、とのことだ。町で魔導師を探していたから俺は名乗り出て依頼を受けた。

 

 

 

 

盗賊団の方は人数も10人くらいで魔法もうまく扱えていなかった。

だから俺一人依頼は完遂することができた。

でも、かなり激しく戦ったからくたくたになっちゃった・・・。

ま、それでも報酬かなりもらったし結果オーライ結果オーライ!!

 

 

 

 

そういうこともあってマグノリアに着いたはいいもののかな~り疲れている。

 

 

「さて、一回ギルドに顔出してから帰ろうか。」

 

『はい、それがいいかと。』

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、ひとまず、ギルドへ向かった。帰るのは一ヶ月振りだ。

 

「なんだか、ここに入るのすごく久しぶりのような気がするよ。」

 

『そうですね。大体一ヶ月ぶりくらいですね。』

 

「さ~て、入りますか!ただいまーー!!」

 

 

 

俺は早速ギルドに中に入った。

みんな、変わらず元気だった。

 

 

「おお!聖弥戻ったか!!久しぶりじゃの!」

 

「はい、マスターすいません。戻るのが少し遅れました。」

 

「いやいや、無事で帰ってきたのが何よりじゃ。ところでどうじゃ、魔法の方は?」

 

「雷撃の方は大分熟練度も上がってもう実戦で使ってもいい段階まできてます。換装も大分速くなってきてます。あ!そういえば、連合のこと聞きましたよ!どうだったんです?!」

 

「それなら、無事、六魔将軍を討伐し、奴らは全員逮捕された。ん??なぜお前が連合のことを知っておる?通信用ラクリマは持っていなかったんじゃろう?」

 

「帰る途中、化猫の宿っていうギルドに立ち寄ったんです。化猫の宿って連合に参加してたんですよね?ウェンディっていう滅竜魔導師が?」

 

 

 

!!???

 

 

 

 

俺の言葉にナツ達が静まり返った・・・・・

 

 

 

 

「??え?どうしたのみんな??」

 

 

「お前!あのギルドんこと行ったのか?」

 

「うん、行ったよ。ナツ達が連合に参加してる日ぐらいかな。マスターとちょっと話したしね。」

 

 

すると、見慣れない青色のロングヘアーの子が驚いたような顔をしてこっちを見ていた。

 

 

「・・・・・」

 

「??誰?その子?」

 

「ああ、この子がそのウェンディだ。」

 

「あ!へえ~君が!ローバウルさんから聞いてるよ。俺と同じで12歳なんだってね~。今日はどうしたのここに遊びに来てるの?」

 

「いや、違う。ウェンディはフェアリーテイルに入ったんだ。」

 

「ええ!!??」

 

 

俺はエルザの言葉に驚く。

 

 

「え!?なんで!?化猫の宿は?」

 

「化猫の宿はもうこの世には存在しない。消滅したんだ・・・。」

 

「え・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

エルザが言うには、あの化猫の宿はローバウルさんが作り出した幻で、ローバウルさん自身も思念体のような存在だったらしい。

ローバウルさんは400年前に自身が作り封印したニルヴァーナという魔法を破壊してくれる者を探していて、ナツ達、連合がニルヴァーナを破壊したから自分はその役目を終え、ウェンディや連合の面々に真相を告げ、ウェンディをフェアリーテイルに託して消滅したみたいだ。

 

 

 

「そうだったんだ・・・・・ウェンディ、ごめんね・・・。」

 

「あ、いえ!いいんです・・・。聖弥さんは知らなかったみたいだし・・・。」

 

「そういうことだからウェンディはフェアリーテイルの一員だ。聖弥も仲良くしてやってくれ!」

 

「うん、もちろんだよ!ローバウルさんからもそう言われているから!」

 

「はい、よろしくお願いします!」

 

「あ、ウェンディ、俺と同い年なんだから敬語じゃなくていいよ。」

 

「あ、はい。・・・じゃない・・・うん、分かったよ!!」

 

「あら?随分打ち解けているじゃない。ウェンディ。」

 

「あ、シャルル!!聖弥、紹介するね、私と同じ化猫の宿から来たシャルル!私の親友なんだ!!!」

 

 

そこにはハッピーと同じ種族のような猫が立っていた。

 

 

 

「あ!白いハッピーだ!!」

 

「ちょっと!オス猫と同じ!!?」

 

 

 

「そんな~~ひどいよシャルル~~・・・」

 

 

シャルルの容赦の無い言葉にがっくり肩を落とす・・・。

 

 

 

「ま、元気出せよ。ハッピー!」

 

「そうよ!一回の失恋くらいでめげないの。」

 

そんなハッピーをナツとルーシィは励ます。

 

 

「ナツ・・・ルーシィ・・・うん!オイラめげないよ!何度砕けても何回でも突撃するよ!!」

 

「「「あきらめてないんだ・・・・」」」

 

 

俺とウェンディとルーシィは見事にハモった。

 

 

 

 

 

 

「あ、そういえば・・・ねえエルザ!どこかいい武器屋知らない?」

 

「武器屋?そうだな~~私はほとんどハートクロイツのものだからそれ以外のところはよく分からん。すまないな・・・」

 

「そうなんだ・・・」

 

「じゃあそれならお前のでっかい刀作ったじいさんに頼んだらどうだ?」

 

「ああ、あのおじいちゃん・・・いやまた行ったら何か重労働させられそうな気がするから止めておくよ・・・。」

 

「そうじゃ!また難癖つけて働かされるのがオチじゃ!やめておけい聖弥。」

 

「マスターまでそう思われる人ってそのおじいちゃんってどんな人なのかしら・・・」

 

評判の悪さにルーシィはツッコミをいれる。

 

 

「ルーシィ行ったらどうだ?少しは痩せんじゃね?」

 

「失礼ねナツ!私はまだそこまでいってないわよ!!」

 

「まだってことはいつかなる予定なの?」

 

「もう聖弥まで!!」

 

 

 

 

 

「うふふふ・・・本当にフェアリーテイルはみんな仲良しですね。」

 

「ま、騒がしすぎるのもどうかと思うけど・・・。」

 

「そういうなシャルル。いつもはあんな奴らだがみんな根は良い奴ばかりだ。」

 

「エルザさん!」

 

「まだ慣れないことばかりだと思うがゆっくり慣れていけばいい。」

 

「はい!」

 

「なんだか、私達世話になりっぱなしね。」

 

「そんなことはないさ。二人はもう私達の仲間、いや家族なのだからな・・・。」

 

「!!・・・はい!エルザさん!!・・・あれ?」

 

 

ウェンディは感動し、エルザの方を向いたがそこにエルザはいなかった。

 

 

「こらあーー!!お前達私のケーキを!!!」

 

エルザは今さっき自分が食べようとしたケーキがナツ達のケンカによって床に落とされたのを怒って仕返しにいっている。

騒然、ナツだけでなく、グレイや俺まで被害を受けている。

 

 

「あはは・・・」

 

「そういうあんたもケンカに入ってんじゃない・・・」

 

 

エルザの言動と行動の違いに、ウェンディは苦笑い、シャルルはあきれていた。

 

 

「でも!本当にいいギルドだよね!!」

 

「まあそれは否定できないわね。」

 

 

そう言い、二人はギルドをもう一度ギルドを見つめるのであった。

 

 

 

 

 

その頃俺は・・・・

 

 

「ぎゃーー!!!痛い!痛いってーー!!エルザーー!!」

 

「うるさい!!こうなったらついでだ!!お前にもケーキを恨み、晴らせさてもらう!!!」

 

 

俺は、エルザの怒りの巻き添えを食らって、間接技をかけられていた・・・・・・

 

 

 

早く休ませてーーー!!!!

 

 

 

 

 

 

 

その後、俺は数十分に渡ってエルザの間接技を喰らった。

その日はなんとか家に帰ることができた。

もちろん、その次の日の昼前まで、疲れと痛み(←主にエルザの関節技の)で爆睡していた俺だった。

 

 

 

 






今話で10話目ということで二桁目ですね。

展開とかはある程度考えてはいますが何話くらいになるかは未定です。



さて、話は変わりますが、近い内に他作品のキャラを出すと思いますので・・・・・



では、また次回・・・





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バイバイエドラス

どうも!

すっかり更新が遅くなってしまいました。
当初の勢いはどこへやら・・・・・



今回はエドラス編ですが、一話で終わる上にかなり短めです。


では、どうぞ!








 

 

俺が修行から帰ってきて数週間が経った。

 

 

その間俺は仕事に行ったりと充実した日々を送っていた。

 

 

 

 

 

でも、いくつかの出来事があった。

 

 

 

 

 

フェアリーテイルでお花見したり、ギルドの皆でマラソンしたりしたな~

 

 

 

 

お花見はルーシィが直前で風邪ひいちゃって桜を見れなかったルーシィの為にナツとハッピーが桜の木をひっこ抜いてルーシィの家まで持って行ったな~~

 

マラソンは、24時間以内にギルドから出発して折り返し地点まで行って帰ってこないと行けなくてビリになった人は恐ろしい罰ゲームがあるみたいだから皆怖がってたっけ。

 

途中は魔法とかなら自由に使っていいみたいなんだけど、今年から「飛行魔法の禁止」になったらしくてね。俺は飛行魔法が使えない分、地上でブルーライジングで移動した。他にもバインドかけたりもしたから順位は結構上位の方だった。

 

ちなみにビリは、同着で、ナツ、ガジル、グレイ、ジェットの四人だった。

罰ゲームは、なんだか恥ずかしい写真を撮られるらしくて、それを聞いた四人は逃げてたね・・・・・

その後、そうなったかは俺は知らない・・・・・

 

 

 

起こった出来事は楽しいイベントだけじゃなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミストガンが言っていたアニマが大きくなりすぎてフェアリーテイルがエドラスに吸い込まれちゃったんだ。

 

俺は、吸い込まれたときはギルドにいたんだ。

でも、吸い込まれなかったガジルにグレイとエルザと一緒に助けてもらったんだ。

 

それからは、捕まってたナツとウェンディを助けたり、エドラスのフェアリーテイルの皆と一緒に王国兵と戦ったりした。

 

 

エドラスでは、魔力は有限でいつか無くなるからその為にアースランドの魔導師をエドラスの魔力に変換するためにフェアリーテイルを吸収したらしい。

エドラスでは、吸収されたフェアリーテイルは巨大なラクリマに変えられてそこから魔力を抽出するらしい。

俺とグレイとエルザは、国王が見せ物の為に切り離したラクリマが偶然俺達でガジルがそれを滅竜魔法で壊したから助かったみたいだ。

 

あと、エドラスには「エクシード」というハッピーやシャルルと同じ種族がいた。

なんでも、エクシードはエドラスでは人間よりも偉大で世界を管理しているとされているみたいだけど、実際はエクシードの王の予言の力を利用して人間達にそう思わせていたみたいだ。

 

その予言の力を使って人間達の氾濫を予測した王が子供達をそれから守るためにエクシードの卵をアースランドへ送ったらしい。ハッピーとシャルルはその送られてきた卵から孵ったみたいだ。

 

 

 

 

そして、王の予言通り、人間達がエクシード達に牙をむいた

 

人間達は、ラクリマ化したフェアリーテイルとエクシード達の国に激突させることでエクシードの殲滅、その激突のパワーから発生するでエドラスに永遠の魔力をもたらすことを企んだらしい。

 

 

俺達はそれを阻止するためにナツ達やそれを知ったエクシード達と一緒にラクリマを止めようとした。

 

でも、ラクリマは大きすぎた。

止めようとした全員のパワーを力をあわせてもラクリマを止めることはできなかった。

 

 

そして、ラクリマがエクシード達の国に激突しかけたとき、急にラクリマが消滅したんだ。

 

 

 

みんなが呆気にとられてると、空からミストガン、いや、エドラスのジェラールが現れて、ラクリマがアニマを逆回転させてアースランドへ還したみたいだ。

俺達やエクシードの皆は喜んだ。

 

でも、人間達の反乱は収まらなかった。

 

 

人間たちは、今度はエクシードをラクリマへと変換させて捕まえようとしてきた。

 

その結果エクシード達はほとんどがラクリマへと変わった。

 

 

 

 

 

 

そして、エドラスの王は国の禁忌である巨大なドラゴンの形をしたロボットを起動させた。

 

その力が強大で、滅竜魔導師のナツ、ガジル、ウェンディの魔法をもってしてもかなりの苦戦を強いられていた。

 

俺はその時、王国軍と戦ってて助けることができなかった。

 

 

 

 

 

でも、ナツ達は勝った。最後の力を振り絞ってロボットを破壊した。

 

 

 

 

危機が去った事に皆は一安心・・・・・・したそのとき

 

 

 

逆回転させたアニマはエドラスから魔力を全て吸い取ろうとした。

 

つまり、俺やナツ達はもちろん、魔力を持つエクシード達は強制的にアニマへ吸い込まれてエドラスから離れることになる。

 

 

 

 

吸い込まれる直前、ナツとウェンディ、ガジルの三人が逆回転させたのを自分達の責任にするためにエドラスから魔力を奪う悪の王としてエドラスの人々を怖がらせた。

 

そのナツ達を止めたのは、エルザ・・・ではなく、エドラスの王子であるジェラールだ。

 

悪の王であるナツ達を倒し、アニマに吸い込まれやられる振りをする。そして、魔力を“持たない”ジェラールが魔力を“持つ”ナツ達を倒すことにより、人々に魔力が無くても生きていけることを知らしめ、ジェラールが新たな王として人々を纏める。

 

これがナツ達の作戦だった。

 

 

作戦は見事成功し、ナツはジェラールによって倒された。

そしてちょうど強くなったアニマの力によりナツ達はやられる振りをしながらアニマへ吸い込まれていった。

 

 

 

 

俺はナツがやられた後、空へ浮かびながらジェラールと話をした。

 

 

俺は、ジェラールに、ありがとう、と言い別れた。

確かにもう二度と会えないのは寂しいけど大丈夫!ジェラールだって曲がりなりにもフェアリーテイルで育ったんだ。元気でやるよ。

 

 

 

 

その後、俺達は完全にアニマへ吸い込まれていった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

そして、現在・・・・・

 

 

皆は今、宴会をしてる。

 

理由は、死んだと思われていたミラさん、エルフマンの妹のリサーナがエドラスで生きていてその帰還を祝う宴会だ。

リサーナは二年前に死んだと思われていたから皆大喜びだった。

 

宴会は夜遅くまで続き皆、疲れ果てたり、酔い潰れたりしてギルドで寝ていた。

 

俺は寝ている皆に毛布をかけて一人家へ帰った。

 

 

 

本当は俺もギルドで寝たかったんだけど、ジェラールの事もあったから一人になりたくてね。

 

その日はしばらく寝られなかったな・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、そういえばリサーナの他に新しいメンバーが増えたんだっけ。

 

パンサーリリー、エドラスの王国で師団長を任せられていたほどの実力者だ。

ちなみに王国軍に属していたけど、リリーはエクシードだ。

 

だから、リリーはガジルのパートナーになった。

ガジルはやっと自分にパートナーが出来て喜んでたな。それもキャラが崩壊するくらい・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこともあったけど、今日もフェアリーテイルはケンカという名の平常運転だ♪

 

 

 

中心はナツとグレイとガジル。そこからどんどん皆に連鎖してケンカの渦が広がっていく。

それをエルザが怒って止める。

 

その光景を見ながらウェンディやシャルル、ジュビアやミラさん達が笑いながら眺めてる。

 

俺は・・・・ミラさん達と一緒にカウンターでジュースを飲んでた。

 

 

 

そんないつも日常がこれからずっと続くと思ってた。

 

 

 

でも、現実は俺達に安息の時を与えてくれない・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

運命の時、12月16日に時は無情にも進んでいく・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





エドラス編を期待していた皆様、申し訳ございませんでした。

書こうにもネタが思いつかなくて、スキップしてしまいました。
すいません・・・



次回は、天狼島編ですね。
何とか複数話書けるよう努力しますので応援よろしくです!




あと、現在本編とは別にちょっとした番外編を執筆中です。番外編ですが今度の物語にも関連させていく予定です。

近いうちに書き上げ更新しますのでもうしばらくお待ちください。

なお、番外編のヒントは・・・あります!!

・・・釣りのときに使う道具は?

です。なんのこっちゃ!ですね!




では、また次回・・・・・










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剣士達  of アースランド

どうも!お久しぶりです。

個人的な事情もあったので投稿するのがすっかり遅くなってしまいました。(←言い訳)


今回は、番外編、的な感じです。

色々思うところはあると思いますが気長にどうぞよろしくお願いします!


では、どうぞ!






 

ウェンディとシャルルがフェアリーテイルに来てまたしばらく経ったある日、俺はミラさんから仕事の依頼を受けた。

 

 

「町の孤児院への訪問に依頼ですか?」

 

「ええそうなの。マグノリアの郊外にある小さな孤児院。」

 

「なんでまた僕が?子供ウケなら俺じゃなくてナツやグレイ達の方が適任じゃないですか?」

 

「そうなんだけど、ほら、ナツとかだったら建物を壊しちゃうかもしれないじゃない?」

 

「あ、なるほど。」

 

ナツ達だったらほぼ確実に物を壊す。グレイとかが一緒だったらなおさらだ。

 

 

「ここからは定期的に依頼が来るのよ。いつもは私と一緒にレビィやエルフマンとかが行くんだけど、今はみんな仕事に行っててあと何日かしないと帰ってこないの。だから、聖弥を誘ったってわけなの。」

 

「いつから行きますか?」

 

「今日の午後に行くと連絡してるわ。」

 

「はい、今日の午後ならOKです。行けますよ。」

 

「なら決定ね!よろしく!」

 

 

 

という感じで、俺は午後から町の孤児院に行くことになった。

 

それで俺は今、ミラさんと二人で町を歩いている。

その孤児院に向かっているんだ。

 

「町に孤児院があったなんて知りませんでした。何人くらいいるんですか?」

 

「え~と確か・・・7人だったと思うわ。ときどき人数が増えるけどすぐに里親さんが見つかるのよ。」

 

「へえ~~。あ!あそこですか?」

 

「そう、あそこよ。多分来ることは秘密にしてるからみんな飛び出してくるわね。」

 

「どんな子達なんだろな~~」

 

 

そこは、ちょっと大きめな木造の家だった。

 

 

俺とミラさんが家に近づいていくと、庭で寝ていた少年が俺達に気づき、

 

 

「おーい!みんなー!ミラさん達がきたぞー!!」

 

 

と、家の中に呼びかけた。すると・・・

 

 

ドタタタタッ!!!

 

 

中の方から騒がしい音が聞こえ、バタン!!と家の玄関が開いた。

 

 

 

「わあ!!ホントだ!!ミラさーん!!」

 

「久しぶりーー!!来るなら行ってよーー!!」

 

「・・・・・」

 

 

 

中から、ピンク色のショートヘアーをした女の子と、茶色い髪を二つにまとめた女の子、水色の髪をした女の子が出てきた。前の二人はミラさんに抱きつき、後の女の子は少し後ろであきれていた。

 

 

「みんな元気そうね!!あ、今日はいつもと違う人を連れてきたのよ!ほら、聖弥。」

 

「川原聖弥です。みんなよろしくね!」

 

 

「「よろしく!」」

 

「よろしく・・・」

 

 

「あら?キリト君はそこで寝てるけど、リーファちゃんとクライン君、アスナちゃんとエギルさんは?」

 

「ああ、リーファはもうすぐ来ると思うわ。クラインならアスナと出かけてるわ。エギルなら中にいるわ。」

 

ピンク色の髪の女の子がそう言うと、

 

 

「あ!ミラさーん!!」

 

中から金髪の女の子が出てきた。

 

 

「もう!皆さん待ってくれたっていいじゃないですか!」

 

「あんたが起きるのが遅いからいけないのよ。」

 

「あれ?その人は?」

 

「ああ、ごめん。川原聖弥です。よろしくね!」

 

「はい!よろしくお願いします!私はリーファです。それで、あそこで寝てるのは兄のキリトです。」

 

「うん、よろしく!」

 

 

俺が子供達が話してると、一人の大柄な男の人が出てきた。

 

 

 

「おお!すまねえな!ミラちゃん!」

 

「あ、エギルさん。お久しぶりです。」

 

「そこにいるのは言っていた子か?」

 

「ええ、そうです。川原聖弥君です。」

 

「よろしくな、聖弥。俺はここにいるガキ達を世話してるエギルってもんだ。まあ、立ち話もなんだ。中に入ってくれ。」

 

 

 

俺とミラさんは中に案内された。

 

中は結構広々とした感じだった。

 

ミラさんは子供達の相手をしていた。

その間、俺はエギルさんと二人で椅子に座って話をしていた。

 

 

その時にエギルさんから聞いたんだけどここにいる皆はやっぱり色々事情があってここにいるみたいだ。

 

 

 

 

 

 

「それにしても、子供を一人で世話をするなんてするなんてかなり大変なことじゃないですか?」

 

「まあな。俺も最初はここで酒場をやろうとここを買ったんだが、知り合いから身寄りの無いガキを二人を預かったらそれが連鎖してどんどん子供達が集まっちまってな。俺もなんだか子供達を世話するのが楽しくなっちまったというわけだ。」

 

「だから今は孤児院をしている、そんな感じですか?」

 

「大体そんな感じだ。今は孤児院というよりあいつらの固定の家みたいなもんだけどな!」

 

「え?それってどういう意味ですか?」

 

「あいつらはここをすっかり気に入っちまってな。里親が名乗り出ても嫌がってここを離れなくなっちまってな。今じゃ身の周りのことはほとんど自分達でやるから俺は今は楽させてもらってる。それに、うちには俺の他に優秀なシェフがいるからな!」

 

 

エギルがそう言うと、玄関の方から、

 

「今帰ったぞー!」

 

「ただいま~!!」

 

と、男性の声と女性の声が聞こえてきた。

 

「お、クライン、アスナ。おかえり。」

 

「「「おかえりなさーい!」」」

 

「おかえり。」

 

 

 

そこには、赤髪にバンダナを巻いた青年と茶色い髪を女の子が荷物を抱えて帰ってきたところだった。

 

 

「あの茶色い髪をしたのがアスナだ。あいつが今言ったうちのシェフだ。料理なら俺よりもうあいつの方がはるかにうまい。」

 

「へえ~。」

 

 

俺が話していると二人がこっちへ来た。

 

「今帰ったぞエギル。ん?そこにいるのはミラちゃんの連れか?」

 

「はい、そうです。川原聖弥です。」

 

「俺はクラインだ。それと、敬語じゃなくていいぞ。堅苦しいのは苦手でな。」

 

「私はアスナよ。よろしくね!」

 

「アスナ!クライン!あんた達もこっちきなさいよー!」

 

「おりい、俺たちは向こうに行ってくら。」

 

「ゆっくりしていってね!」

 

 

 

「今のがうちのシェフと、稼ぎ頭だ。」

 

「稼ぎ頭?」

 

「クラインは俺が最初に預かったガキでな。いまじゃここの年長者だ。そんであいつは今は仕事をうけてうちの家計を助けてくれてるわけだ。なんせうちには俺を合わせて9人もいるからな。」

 

「9人?確かミラさんは子供は7人って?ここにいるのはエギルさん入れて8人ですよね?あと一人は・・・」

 

「ああ・・・あと一人は上で寝てる。そいつは病気がちでな。大体は上で寝てる。そいつは最近うちに来たんだ。」

 

「会いに行ってみていいですか?」

 

「まあ、移るような病気はもってないからいいぞ。でも、寝てたらそっとしておいてやれ。」

 

「はい。」

 

 

 

俺は二階へ上がった。

 

1つだけ扉が閉まっていた部屋があったから俺はそこに入ってみた。

そこには誰かがベッドで寝ているみたいだ。

 

「寝てる・・・よね?」

 

俺はそっとベッドに近づく。すると・・・

 

「・・・・・起きてるよ!」

 

急にベッドから寝ていた(と思っていた)子がガバッと勢いよく起きた。もちろん俺は驚く。

 

「わ!!びっくりした~!」

 

「えへへ。ごめんね誰かが上がってくる音がしたから脅かしてみたんだ。外から皆が騒いでる音が下から聞こえてきたからフェアリーテイルの人達がきたと思ったんだけど、あたりみたいだね。あ、ごめん。暗いね。カーテン開けるよ。」

 

その子は、ベッドの近くにあったカーテンを大きく開けた。

すると、部屋に陽の光が入ってきて明るくなる。

 

そして、その子の顔がはっきりと見えた。

そこには紫色の髪をした子がいた。

 

「これでいいね。改めて、僕はユウキだよ!君の名前は?」

 

「俺の名前は川原聖弥だよ。よろしくね、ユウキ!」

 

「うんよろしく!」

 

俺たちは握手をする。

 

ユウキの手は細く、今にでも折れそうな腕だった。でも、どこか力強さを感じさせる手だった。

 

「僕、下の皆以外男の子の友達があんまりいなかったんだ!あえて嬉しいよ。聖弥!」

 

「女友達ならいるの?」

 

「う~ん・・・そうでもないな~。僕、寝てばっかだからあんまり外でないんだ~。ごめんね、一緒に遊んであげられなくて。」

 

「いいよいいよ。それよりも、ユウキは早く病気を治さないと!」

 

「うん。そだね・・・。」

 

 

俺とユウキが話していると・・・

 

 

「あ!ここにいたの?!」

 

「あ、アスナ。どしたの?」

 

「どしたの?じゃなくて!急にいなくなったから探してたのよ。」

 

「ごめんね。アスナ。僕と話してたから。」

 

「あ、そうなの。あ、ユウキ。もうすぐ夕食だから着替えて下に下りてきてね!」

 

「うん、分かったよ。じゃ・・・」

 

 

ユウキはゆっくりとベッドから降りるとクローゼットの方へ向かった。

 

 

「さ、聖弥は先に下りてて。」

 

「え?なんで?俺もユウキと一緒に降りるよ。」

 

「だ~め。ユウキの着替えタイムだから、“男の子”は立ち入り禁止でーす。」

 

「え?男の子って?ユウキもじゃないの?」

 

「え?!何言ってるのよ!ユウキはれっきとした“女の子”よ!」

 

「へ~~ユウキって女の子だったんだ~~。・・・・・・・・・・えええーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

「あはは、ごめんね聖弥。先に言ってたらよかったね。僕って髪もあんまり長くないからよく男の子に間違われちゃうんだ。」

 

「そうなんだ。でも、俺の方こそごめんね。先に気付いてたらよかったよ。」

 

「ま、ユウキの見た目なら間違われても仕方ないな♪」

 

「もう!キリト君!そんなこと言わないの!」

 

「はいはい、冗談だよ・・・。」

 

「あはは・・・。」

 

 

俺達は今、みんなで夕食を食べてる。ちなみにメニューはアスナとミラさんが作ったカレーだ。

エギルさんが褒めるだけあっておいしい。

 

 

昼ごはんを食べてても分かるんだけど、ここにいる皆は本当に仲が良く、とても楽しそうだ。

 

 

 

でも、そんな皆にも色々事情があるようだ・・・。

 

俺はさっきエギルさんと話してたときにその話を大まかに聞いていた。

 

 

 

 

まず、キリトとリーファは従兄弟だけど、本当の兄弟のように仲がいいみたいだ。ちなみに二人とも本当の兄弟じゃないってことは知ってるらしい。

 

二人の親は、二年前に闇ギルドが起こした事件に巻き込まれて亡くなって、ここに引き取られたらしい。

 

 

 

アスナは、元々資産家の令嬢で、幸せな日々を送っていたんだけど、住んでいた街に山賊の襲撃があってアスナはその混乱で両親と生き別れ、住んでいた街も襲撃により焼き払われ、アスナの家も焼けて跡形も無くなっていた。

アスナは一人で 各町を周り、両親や街の人達の行方を探していたが見つからなかった。

そして、マグノリアに辿り着き、行き倒れていたところをキリトに見つけられ、キリトの願いもあり、一時的にエギルのところへ預かられた。でも、後日、エギルが調べて分かった。アスナの両親が亡くなっていることが・・・。

 

 

それを知ったアスナは、泣き崩れ、三日三晩部屋に篭って泣いていたらしい。

 

そして、アスナは両親の死に嘆き、ナイフを首に突きつけ、自らの命を絶とうとした。でも、アスナが心配で部屋で待っていたキリトにより阻止された。

そのときのキリトの言葉でアスナは思いとどまり、そして、未来へと生きていく決心がついた

 

 

 

という話をエギルさんから聞いた。

そのときキリトが何を言ったかエギルさんや皆が聞いたけど、二人は教えてくれなかったようだけど。

 

 

 

 

 

 

 

リズも親を事故で亡くしてここに引き取られたらしい。

 

 

シリカは、幼い頃に母親も亡くしていて、唯一一緒だった父親も仕事中に行方不明になり、途方に暮れていたところをエギルが見つけてここに来たらしい。

 

 

 

リズとシリカはここに来た時期が大体同じこともありすぐに仲が良くなったようだ。

今じゃすっかりホントの姉妹みたいになっているみたいだ。

 

 

 

 

シノンは・・・小さい頃から親から嫌われ捨てられたそうだ・・・

それで、その親からのつてでエギルさんところへ引き取られたみたいだ。

ここに来たばかりのシノンは以前のこともあり、皆と距離を置いていたが、ここの明るい雰囲気を見て最近、段々と馴染んできたってエギルさんが言ってた。

 

 

 

 

皆、それぞれの事情があり、ここにいる。

でも、皆はそれを乗り越えて今いる。お互いにお互いが支えあい、助け合って生きているんだ。

俺は、ここの皆を見ていると向こうの世界の皆を思い出す・・・・・

 

 

フェイトやはやて、ヴォルケンリッター達も過去に色々あった。

でも、皆それを乗り越えて生きている。

そんなところがそっくりだ。

 

 

 

 

 

俺とミラさんは夕食を食べた後、孤児院を出た。

 

それで、今は帰りの道を歩いてる。

 

 

 

「なんか、いいとこだったな。」

 

俺はミラさんと並びながら歩いていながらふと呟いた。

 

「でしょ。みんな過去を乗り越えて、今を必死で生きてるの。」

 

「ミラさん。・・・そうですね。なんだかここの皆を見てると俺も頑張らないと!っておもいます。」

 

「そうね。聖弥も頑張ってもっともっと強くなってS級にならないとね!」

 

「え、S級?」

 

 

 

 

 

 

 

S級・・・・・

 

 

俺がこれから関わる事になる単語を始めて聞いた瞬間だった。

 

 

 

 

 





一部の皆様なんだかすいませんでした!


この話は、次話をどうしようか妄そ・・・いやいや!考えていたときにふうと思いついた話です。



ちなみにキリト達の再登場なんですが、それは皆様からの反応やアイデアが思いつき次第書こうと思っています。

ですが!これだけは言っておきます!


ユウキは出します!ていうかまだ、構想の段階ですが“次章”にも出そうと思っています!



それでは、感想、誤字・脱字のご指摘等お待ちしています。



では、また次回・・・・・





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S級



どうも!


3月に入って執筆に時間を取れるようになってきました。
投稿のスピードも上がると思います。


では、どうぞ!







 

 

「はああ~~分かってたら俺も仕事行ってたのに~~!!」

 

 

「まあまあ、また来年があるわよ。私達が帰ってくるまで、お留守番よろしくね!」

 

「はい・・・ああでも!選ばれたかったー!」

 

 

俺は、ギルドのカウンターでミラさんと話してる。

 

リサーナとルーシィ、ジュビアも一緒だ。

 

 

 

 

俺が話してるのは、この前マスターから発表された今年のS級魔導師昇格試験のとこだ。

S級魔導師昇格試験は、年に一度行われるフェアリーテイルの一大イベントのことだ。

S級魔導師とは、本来行くとこの出来ない難易度の高いクエストに行くことのできる魔導師のことで、フェアリーテイルでは、エルザ、ラクサス、ミラさん、あと、ミストガンもそうだったね。あともう一人いた・・・・・

 

 

 

 

 

 

その人の名前はギルダーツ、フェアリーテイル最強の魔導師だ。

 

エドラスの一件が起きる少し前に3年振りにギルドに帰ってきた。

ギルダーツは、S級のクエストより上のSS級クエスト、のさらに上の10年クエストに・・・ではなくそのさ・ら・に!上の100年クエストに行ってたんだ。

 

100年クエストっていうのは、名前通り、100年間誰も達成した事のないクエストのことだ。

 

 

でも、ギルダーツは達成することはできなかったみたいだ。

 

俺は、ギルダーツが帰ってきたとき、彼の家に行こうとしたナツについていった時にその理由を聞いた。

 

 

 

ギルダーツは、100年クエストの途中、霊峰ゾニアっていう場所で、ドラゴンに襲われたんだ。

 

 

 

 

 

 

ドラゴン・・・・・それはこのアースランドではあまり、いやもう見た人はいないといわれるほど珍しい存在だ。

ナツやウェンディ、ガジル達のようにドラゴンから直接教えてもらった魔法を使う滅竜魔導師(ドラゴンスレイヤー)がいるけどそれは特殊な例で、世間ではそんなの嘘だっていう人もいるけど、俺は信じてる。

 

 

 

 

 

 

 

それに、ギルダーツはドラゴンと戦い、自身の左腕と左足と内臓の一部を失っていた。

 

 

 

フェアリーテイル最強の魔導師のギルダーツが一瞬の出来事だと言っていたんだ。それだけでドラゴンの力の凄まじさを物語っていた。

 

 

 

 

 

 

 

話を戻そっか、それで、今年の昇格試験を挑戦するのは、ナツ、グレイ、エルフマン、ジュビア、フリード、レビィ、カナ、そしてメストの8人だ。

試験では、挑戦者がパートナーを1人選んで試験に挑戦するみたいだ。

パートナーはそれぞれ、ハッピー、ロキ、エバーグリーン、リサーナ、ビックスロー、ガジル、ルーシィ、ウェンディだ。

 

 

試験は年によってランダムで何が起こるかは分からないみたいだけど、毎年、エルザ達S級魔導師が試験者の邪魔をするらしい。それって結構マズイような・・・。

 

 

 

 

 

「確かにエルザさん達と戦いながら試験をするのはちょっと厳しいですね・・・」

 

と、心配の声を発するのは今年入ってきたばっかりでしかも試験に挑戦するジュビアだ。

 

「これは毎年のことだけど今回はミラ姉やギルダーツも参加するしね~。でも、ジュビアならきっと大丈夫だよ!私もいるし!」

 

そんなジュビアに激励の声を出すのは彼女のパートナーでもあるリサーナだ。

 

「そうですね!前向きに考えましょう!」

 

「そうよ、ジュビア!」

 

と、ルーシィも言うが・・・

 

「こ~い~が~た~き~~!!」

 

「ひひぃっーー!!」

 

ジュビアはとんでもない形相でルーシィ睨みつける。ルーシィはその迫力に悲鳴を上げる。

 

 

「まあまあ、落ち着いて。」

 

「そうだよ。ジュビア。」

 

俺とレビィがジュビアをなだめる。このやり取りはジュビアとルーシィとじゃよくある事だ。ていう、恋敵って・・・

 

 

 

「そういえば、聖弥の世界にはどんな魔導師達がいるの?」

 

ふと、ルーシィが俺に聞いてきた。

 

 

「う~ん・・・、エルザといい勝負しそうな人なら知ってるよ。あ、写真を見せたほうがいいね。レイ。」

 

『はい。』

 

俺はレイに収納してあるアルバムを出してもらう。

 

「え~と・・・この人だよ。名前はシグナム。」

 

俺は、5年生の春休みの時に撮ったみんなの集合写真を見せる。すると、

 

「綺麗な人ね~」

 

「でも、歴戦の戦士って感じがします。」

 

「確かに、強そうな人ね。」

 

順に、ミラさん、ジュビア、ルーシィが声をあげる。

 

「あれ?レビィ、どうしたの。」

 

「いや、この写真に写ってる人って皆綺麗だな~て思ってね。この男の子2人もかわいいし。」

 

男の子2人っていうのは多分クロノとユーノのことだと思う。

 

「そうですね。皆かわいい子ばっかりです!」

 

「それでそれで!聖弥はどの子が好きなの?!」

 

「え~と・・・って!!ちょい待ってーい!!」

 

 

リサーナからとんでもない流れ弾が飛んできた。

でも、言おうとしてもなんか・・・言いづらいよ・・・。

 

 

「聖弥はねリサーナ、え~と・・・・・この子が好きみたいよ!」

 

「わ!この子もかわいい!!綺麗な金髪、ルーシィと一緒ね。」

 

「ちょ!ミ、ミラさん!勝手に言わないでよ!」

 

「聖弥が言いにくそうだったからついね♪でも、ホントの事なんでしょ♪」

 

「え、は、はい・・・好きです・・・。」

 

「赤くなっちゃってかわいい!聖弥も普通の男の子なんだね~。ナツもこんな感じだったらな~。」

 

「ナツには無理ね。あいつ鈍感の中の鈍感だもん。」

 

 

ナツに対してきつい言葉を発するのは同じチームでもあるルーシィだ。

 

 

「でも、フェイトもかなり強いよ。なにより速いんだ。模擬戦のときなんかあの速さにどれだけ苦戦したことか・・・。」

 

「速いって、聖弥もかなり速いけど、それ以上?」

 

「こっちに来る前は、俺より速かったよ。今じゃ分からないけどね。」

 

 

すると、

 

 

「ほう・・・それほどの実力を持っているのか。是非手合わせしてみたいものだ。」

 

「「「「エルザ!!」」」」

 

俺達が話してるとエルザがカウンターにやってきた。

 

 

「いや、いくらフェイトでもさすがにエルザには勝てないと思うよ・・・。」

 

「だが、聖弥と同等以上の実力なのだろう?それに他の者も良い目をしている。」

 

「あはは、ホント見てみたいな。良い勝負すると思うよ。」

 

 

 

「勝負といえば・・・・・お前達!試験に向けての修行はちゃんとしているんだろうな!」

 

「「「あ・・・・」」」

 

エルザの言葉に俺とミラさん以外の3人が固まった・・・。

 

「ほう・・・していないようだな。どれ、私と特訓でもするか?」

 

その言葉で3人は冷や汗だらだら流しながらすぐにギルドの入り口の方へ走りながら、

 

「「「いえ!自分達でやりまーす!!」」」

 

と言いながら走っていった。

 

 

 

 

「ルーシィー!汁いっぱい出てるよー!」

 

「汗よーー!!」

 

といったハッピーとルーシィの1コマが入り口であったのは余談だね。

 

 

 

 

 

3人が走っていった後、

 

 

「ていうか、エルザと一緒に特訓したら試験当日にはくたくたで試験にならないよ・・・」

 

「ほう聖弥、随分と余裕だな。どれ、私が鍛えてやろう・・・こい!!」

 

「え?!なんでそうなんの!?ちょ!待ってーー!!!!ミ、ミラさーん!!」

 

 

俺はエルザに担がれながらミラさんに助けを求める。が・・・

 

 

「いってらっしゃーい!」

 

ミラさんは満面の笑みで俺とエルザに手を振っていた。

俺の希望は消えた・・・

 

 

俺はそのままエルザに担がれ運ばれていった・・・エルザの特訓という名の地獄へと・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ・・・はあ・・・・・やっと、着いた・・・。」

 

 

あれから2日後、俺はじご・・・“特訓”から帰ってきた。

 

案の定バテバテだよ。てか、あれだけやってなんでエルザは疲れてないんだよ・・・

 

それに、気のせいかな?この2日間でかなり魔力が上がったような気がする・・・

でも、その分換装や、滅竜魔法もかなり使いこなせるようになった。

 

 

でも、相変わらず、滅竜魔法はこっちの魔力じゃなくて、リンカーコアから魔力が消費されている。

でも、本来、滅竜魔法はこっちの世界、アースランドの魔法なんだ。その滅竜魔法がリンカーコアから消費されるのはおかしい。高威力な滅竜魔法を使えるとはいえ、俺の魔力のベースであるリンカーコアから排出されるのは俺にとってかなり不便だ。俺も使い方を工夫してるんだけどどうもうまくいかないんだよな~

 

ちょっとずつではあるんだけど、こっちの魔力から使えるようにはなってきている。まだ、実践では使えないけどね。

 

 

滅竜魔法とか見たらフェイト達が見たらびっくりするだろうな。

 

 

 

 

 

俺が帰ってきて家でゆっくりしてると、レイが話しかけてきた。

 

 

『聖弥、よろしいでしょうか?』

 

「ん?どしたの?」

 

『いえ・・・今回の昇格試験に参加するメストさん、私はフェアリーテイルにきてから名前を一度も聞いたことがないのですが・・・』

 

「え?・・・・・そういえば、そうかも。あ、でも、俺って今年から入ったばっかりだし、長いことギルドにいなかったからとかじゃない?ギルダーツだってそうだったし。」

 

『それも考えられますがギルド内での会話でも一度も話題に出たことがありませんし・・・。』

 

「でも、皆知ってるようだったし。別に怪しくはないんじゃない?」

 

 

確かに、皆、メストの名前を聞いても怪しむ素振りは一切見せなかった。

 

 

「それに、マスターが自分の目で評価して選んだ人だよ。心配しすぎ。」

 

『私も最初はそう思いました。ですが、マスターからの説明が終わって解散した後、ギルドの皆さんの会話を聞いていましたが、皆さんはメストさんのことになると記憶が曖昧のようなんです。彼の事になると記憶がぼやけてしまっているような。』

 

「だけど・・・・・。」

 

『聖弥・・・・・』

 

「・・・・・レイ、壊れてんじゃない?」

 

『いきなり何を言うんですか?!相変わらず失礼ですね!私にはどこにも異常は無いですよ!』

 

「あはは、冗談冗談♪でも、考えすぎだよ。大丈夫だよ。仲間、信じよ?」

 

『・・・そうですね。すいません。』

 

「いいよいいよ。さて、そろそろ寝るとしますか。」

 

 

 

俺はその後、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、この時の決断が間違っていたとは今でも思っていない。

 

 

メストさんを怪しんで本人に聞きに行ったって“あの未来”はきっと変えられなかったと思う・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

運命の日、12月16日まであと8日・・・・・

 

 






次回こそは、天狼島の辺りまでいきたいですね。

ですが、聖弥は今回の昇格試験には参加していませんのでどうやって絡ませようかかなり迷っています。

色々パターンを考えてはいますが強引臭がします・・・

天狼島の後の事も考慮してじっくり考えていきたいです。



誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしています。



では、また次回・・・・・




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残された時間・・・


どうも!

結構早く投稿することが出来ました!


では、どうぞ!!






 

 

「ほらよ。これでも飲んでゆっくりしてけよ。」

 

「すいません、エギルさん。」

 

「これくらいなら別にいいさ。にしても、今年もS級魔導師の昇格試験の季節か。この時期になるとフェアリーテイルの奴等が走りながら仕事に行ってるのをよく見かけるな。」

 

「俺も試験があるって分かってたら仕事に行ってたんですけどね・・・。今頃ナツ達は試験の真っ最中ですよ。」

 

 

俺は今、エギルさんのところへ来ている。今日は仕事ではなくプライベートで来ている。

 

今は、ナツ達が試験でギルドにあまり人がいないからここに来ている。俺が飲んでるのはウーロン茶だ。

 

 

 

ちなみに、今年の試験会場は天狼島だ。

 

天狼島は、昔、妖精がいたとされているフェアリーテイルの聖地だ。

フェアリーテイル初代マスター、メイビス・ヴァーミリオンが眠る場所だ。

 

 

 

「そういえば、今日って他の皆はどうしたんですか?」

 

 

「ん?ああ、あいつらは今出かけてる。夕方か夜に帰ってくると思うぞ。お・・・・・」

 

「??どうしたんですかエギルさん??」

 

話してる途中でエギルさんがとまった。俺は聞いたがエギルさんは笑いながら何も言ってくれない。

そんなやり取りが数秒間続いた後・・・・・

 

 

「聖弥ーー!!」

 

「うお!!?ユウキ!なんだいたの?!いたら言ってよー!」

 

 

なるほど、エギルさんが笑ってたのはユウキが後ろから近づいてたからか。

 

 

「ユウキは皆と一緒に行かなかったの?」

 

「僕、最近調子いいし、お医者さんにも段々治ってきてる、って言われてるんだ。だから、今は病気を治すことに集中しろ、ってエギルに言われちゃってね。」

 

「当たり前だ。病気ってのは治りかけが一番危ねえんだよ。今は治すことだけ考えろ。アスナ達も心配するしな。」

 

「うん、分かってるよ。僕も早く治して皆と一緒にお出かけしたいし!」

 

「確かにね。早く治るといいね!」

 

「うん!そのときは聖弥も一緒に遠くとかに行こうね!」

 

「おう!!」

 

 

 

そんなこんなで数時間が過ぎた。すると、

 

 

『聖弥!』

 

「どしたのレイ?」

 

『天狼島から高い魔力反応が多数確認しました。』

 

「たくさんの魔力?それってフェアリーテイルの皆じゃなくて?」

 

『はい、どうやらナツさん達と交戦中の模様です!』

 

「心配だな・・・レイ、行けるよね?」

 

『もちろんです!』

 

「OK。エギルさん、ちょっと行ってきます。お茶、ごちそう様でした。」

 

「いいってことよ。気をつけてな。」

 

「はい、分かってますよ。ユウキ、ごめんね。」

 

「ううん、いいよ。フェアリーテイルの皆を助けてあげてね。」

 

「うん!じゃ、行ってきます!!」

 

 

俺は、エギルさんとユウキに別れを言い、出るとすぐにセットアップし、いつもより速めに飛行した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が天狼島を目指して、数分後・・・・・

 

 

「レイ?今の向こうの状況は?」

 

『戦闘はまだ続いています。苦戦中・・・みたいですね。急ぎましょう!』

 

「うん!」

 

 

俺はさらに飛行速度を上げた。でも、

 

 

『聖弥、あなたのこちらでの魔力が減少しています。』

 

「本当?!となると、天狼島にいる皆もか・・・俺はリンカーコアもあるから大丈夫だけど・・・・・。レイ、急ごう!」

 

『はい!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、しばらく飛行してると、減少していた魔力が元に戻った。

 

 

 

 

 

 

俺が出発して数時間後、天狼島に到着した。どうやら戦闘はもう終わっているようだ・・・。

 

 

「ここが、天狼島・・・・・」

 

 

天狼島、そこは自然豊かで中央には巨大な木が堂々とたっていた。

 

 

「レイ、とりあえず皆と合流しよう!」

 

『ですね。皆さんは森の中にいます。ここからすぐ近くですね。』

 

 

 

俺は飛行で魔力を消費していたから地上に降りて歩いて移動することにした。

 

でも、歩き出してすぐ・・・

 

「・・・・・!!?誰だ!!」

 

 

前方から攻撃が飛んできて俺はすぐに回避する。

すると前から2つの影が近づいてくる。

 

 

「犬と鶏?」

 

『いや、違うでしょ・・・』

 

それはどっからどうみても二足歩行で立っている犬と鶏だった。あ、鶏は一応二足か。って!そんなことは今はどうでもいい!!

 

 

「貴様、フェアリーテイルか?」

 

犬のほうが俺に話しかけてくる。

 

「そうだ・・・と言ったら・・・」

 

「ならば・・・殺す!!」

 

 

そういうと、二人?が俺の方へ攻撃してくる。犬は刀、鶏は口から卵をはきながら。

 

 

「!!敵なら容赦はしないよ!!」

 

俺はその攻撃を雷の高速移動でかわす。二人の攻撃で俺がいた地面は大爆発が起きる。

 

そして、二人の背後へ周り、

 

 

「雷竜の翼撃!!」

 

雷を両手に纏わせ、そのまま両手を外から内へ振り払う。

 

俺の攻撃は二人に直撃し二人は空の彼方へ吹っ飛んでいく。

 

 

『大分威力も上がってきてますね。』

 

「うん、大分慣れてきたよ。さ、皆のところへ!」

 

 

 

 

 

俺は走ってその場を離れた。

そのまま走り続けてると、

 

 

「いた!!おーーい!!」

 

 

 

「「「「「聖弥!!?」」」」」

 

皆、俺の姿を見て驚く、ま、当たり前か。

 

 

「どうしたんじゃ、お主はギルドにおるはずでは?!」

 

「あ、マスター。いや、レイがここに皆以外の魔力があるって教えてくれたんです。それで、心配になってきたんです。何があったんですか?」

 

「まあ、話すと長くなるんじゃが・・・・・」

 

 

 

 

 

 

マスターによると、襲ってきたのは闇ギルド、悪魔の心臓(グリモアハート)らしい。悪魔の心臓って確かバラム同盟の一角、六魔将軍と合わせて二つも潰しちゃったことになるんだ・・・。

 

それで、グリモアは、ゼレフという史上最悪の魔導師を手に入れるために天狼島に侵攻してみたいだ。でも、マスターのマスター・ハデス、その部下達もナツ達によって倒され、グリモアは撤退したみたいだ。

 

 

 

「なるほど・・・大変でしたね。マスター。」

 

「ま、これで一件落着じゃわい。じゃが、おかげで試験も中止決定じゃ。」

 

「ま、それは仕方ないですね・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

その後、俺は皆と話していたんだけど・・・

 

 

「あ!ラクサスだ!?」

 

「・・・・よう。」

 

 

なんだかんだで一番びっくりしたのは、天狼島にラクサスがいたからだ。

ここの異変を察知して、“初代の墓参り”で来たみたいだ。

 

 

 

 

 

 

あと、これも驚いたんだけど、カナのお父さんが実は、ギルダーツだったらしい。

カナ本人もギルダーツに内緒にしていたみたいだから誰も知らなかったみたいだけど。

 

いつもはキリッてしてるギルダーツの緩みきった表情、あれはちょっと面白かったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

皆、グリモアとの戦いがずっと前に思えるくらい騒いでいた。

 

笑い、ケンカし、怒られ、場所は違えどどこはギルドにいるのと変わらない感覚だった。

 

そして、このまま皆笑いながらギルドへ帰る・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

と、ここにいる全員が思っていた。

 

でも、運命という宿命(さだめ)がそれを許さなかった・・・・・。

 

 

 

 

 

このとき俺も含めて誰も気づいていなかった。

 

 

 

 

天狼島に「時代の終わりを告げる黒き竜」が近づいていたことに・・・・・

 

破滅が待っている運命ともしらずに・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

運命の時まで、残された時間は極僅か・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 






聖弥が使った雷竜の翼撃は、オリジナルです。





さて、次回はいよいよ「奴」が登場します。

聖弥の運命は?!




誤字・脱字のご指摘、感想等いつでもお待ちしています。


では、また次回・・・・・





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手をつなごう


どうも!!


意外と早く投稿することが出来ました。

ちょっと強引かもしれませんがよろしくです!


では、どうぞ!!






 

 

時代の終わりを告げる黒き竜

 

 

 

 

それは、かつて1頭で国1つを滅ぼしたとされている存在・・・・・

 

その力は人間だけでなく、他の竜達をも上回り、その姿は漆黒の体に紫の模様が全身に存在するとされているがその詳細の大半が謎に包まれている・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

俺達はその圧倒的な力で・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここに、1つの“時代”が終わろうとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあて!準備もすんだ。ギルドに帰るぞい!」

 

 

「「「「「「おう!!」」」」」」

 

 

マスターの号令と共に皆が元気よく声を上げる。

 

 

 

船へと歩いていく皆の光景は、いつもと同じで笑顔に溢れていた。

俺も、皆と談笑しながら来年の試験に向けての意識を高めていた。

 

 

 

そう・・・・・来年、があるなら・・・・・

 

 

 

終わりが近づいていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!????

 

 

全員がある音に反応して立ち止まった。

 

 

 

「なんだこの音は!!?」

 

「音、というよりは・・・鳴き声か?!」

 

 

グレイ、エルザが順に声をあげる。

 

 

『聖弥!とてつもない反応が近づいてきます!!』

 

「!!」

 

『人を遥かに超越しています!おそらくは・・・・・』

 

 

 

 

空からゆっくりと何かが降りてくる。

 

雲の中から姿を現れたそれは・・・・・

 

 

「あれは・・・ドラゴン?!!」

 

ナツが驚きの声をあげる。

 

 

その姿は確かにドラゴンだった。

漆黒の体を纏ったドラゴンだ。

 

 

 

 

 

「あれは・・・・・」

 

 

全員が言葉を失っている中、ギルダーツが

 

 

「あいつは、俺が仕事中にあったドラゴンだ!?」

 

 

 

「「!!??」」

 

 

真相を聞いている俺とナツが反応する。

 

 

「なんでここいんだよ!!」

 

「知るか!!どうなってんだよ・・・・・」

 

 

ドラゴンは、こっちの方へ降りてくると、雄たけびを上げ、翼を羽ばたかせた。

 

その瞬間、凄まじい突風を俺達を襲う。

 

 

 

「うああ!!!」

 

「くっ・・・!!羽ばたき1つでこれかよ・・・!!」

 

 

全員が吹き飛ばさせそうになる。

 

突風が収まると、ドラゴンがこっちに襲い掛かってくる。

 

 

 

 

皆、力を合わせて戦った。だが、所詮、人とドラゴン・・・力の差は歴然だった。

 

 

「強すぎる!!・・・」

 

「滅竜魔導師でもまともなダメージを与えられねえ!!」

 

「さすがドラゴンですね・・・」

 

 

ドラゴンの圧倒的強さに滅竜魔導師であるナツ、ガジル、ウェンディの3人が悔しそうな声をあげる。

 

 

「・・・・・・・全員、船まで逃えい!!」

 

 

マスターが意を決したように呟いた。

 

 

「何言ってんだよじゃっちゃん!?」

 

「そうだよじいさん!」

 

「マスター!皆で帰るんでしょ!?」

 

 

ナツ、グレイ、俺がマスターを止めに入る。

 

 

 

 

「いいからいけい!!ガキ共!!」

 

 

 

そんな俺達をマスターが一喝する。

 

 

それでもなお止めようとする俺達をエルザ、ラクサス、ミラさんが必死で止めて走ってその場を離れる。

 

 

 

 

そして、場にはマスターとドラゴンだけが残った。

 

 

「「・・・・・・・・」」

 

 

間には沈黙が流れる・・・・・そして、ドラゴンのほうからマスターへ突進する。

 

 

「ぬうう!!行かんせぞ!このさきには・・・ガキ共がおるんじゃあ!!」

 

 

マスターも自身を巨大化させ応戦する。だが、巨大化したマスターでもドラゴンの力には敵わず、マスターはドラゴンに押し倒される。

 

 

マスターの目の前にドラゴンの大きな口が迫る。

おそらくマスターがドラゴンに殺させるのはもう時間の問題だった。だが、

 

 

「・・・・・はっはっは・・・・ぬっわっはっは!!」

 

 

 

自身が危険な状況にもかかわらず、マスターは大笑いする。

 

 

おそらく、自身を犠牲にして俺達が助かったことに満足してるんだろう・・・

 

 

 

そしてマスターはゆっくりと目を閉じる。

 

 

 

 

だが、すぐに目を見開く。当然だ、目を閉じる瞬間、自分が逃がしたと思っていた桜色の髪をした少年が自身の目の前を走りながら通り過ぎていったからだ。

 

 

 

 

「いくぞ!お前達!!」

 

 

戻ってきていたのはナツではなかった。エルザ以下全員が戻ってきていた。もちろん、俺もだ。

 

 

「お主らなぜ戻ってきた!?」

 

 

マスターは、俺達の行動に驚く。そんなマスターに、

 

 

「マスター、水臭いですよ。“皆”で帰るんでしょ?」

 

 

「・・・・・そうじゃな・・・わっはっはっは!!」

 

 

俺が言葉をかける。

 

 

1人だけ犠牲になるなんて間違っている。辛い事も、楽しいことも皆で共有する。それがギルド。

これは全部俺がここにきて学んだことだ。

 

 

 

 

そしてまた、全員がドラゴンと戦いを始める。

 

 

 

全員が今出せる最大の技を繰り出す。

 

 

エルザは換装した鎧と剣で、ジュビアは特大の水で、エルフマン、ミラさん、リサーナはそれぞれの接収(テイクオーバー)で、雷神衆も息のあった連携攻撃、レビィも立体文字(ソリットスクリプト)、ルーシィも精霊魔法で攻撃。カナ、ギルダーツ親子もそれぞれカード、クラッシュで攻撃する。

 

 

そして、皆がドラゴンの気を引いている間に、

 

「いけ!!お前達!!」

 

エルザが上空に向けて声を出す。

 

 

「「「おう!(はい!)」」」

 

 

そこには、エクシード達に乗って上空で待機していたナツ、ガジル、ウェンディ、飛行魔法で飛んでいた俺、そして地面から思いっきり飛び上がり攻撃態勢に入っていたラクサスだ。

 

 

そしてまず、ナツ達3人が、

 

 

「火竜の・・・」

「鉄竜の・・・」

「天竜の・・・」

 

「「「咆哮!!!」」」

 

 

それぞれ火、鉄を含んだ鉄片、空気を吐き出す。

 

3つのブレスを喰らい、ドラゴンは怯む、だが威力が少し足りない。

 

そしてまた、3人の後方からもう2つの影が迫る。その2つは体中雷を纏っている。

 

 

「「雷竜の・・・」」

 

 

大きく息を吸い込み・・・

 

 

「「咆哮!!」」

 

 

思いっきり口から雷を吐き出す。

 

 

エルザ達の魔法、そして、5人の滅竜魔導師の全力のブレスがドラゴンを襲う。

 

 

しばらくして全員が魔法を出し切り、攻撃が止まった。

 

 

辺りには土煙が舞っている。

そして、土煙が晴れる頃・・・

 

 

「やったか・・・」

 

エルザが最初に声をあげる。

 

 

だが・・・・・

 

 

 

 

「ギャーーー!!!」

 

 

ドラゴンは、ぴんぴんしていた。

 

 

「嘘だろ・・・まったく喰らっていない!?」

 

「あれだけの魔法と滅竜魔法を喰らってぴんぴんしてるだと?!!」

 

 

皆が驚きの声をあげている中、ギルダーツが・・・・・

 

「あいつは俺と戦ったときの力をだしていねえ“遊んで”いやがる・・・」

 

と、呟いた。

 

 

 

ドラゴンは再び鳴き声を発すると共に翼を羽ばたかせる。

さっきよりも力が強く全員が吹き飛ばされる。

全員が地面に叩きつけられる。

 

 

「強すぎだろ・・・」

 

「なんという力だ・・・」

 

「やっぱ人間じゃかてねえのかよ!?」

 

 

グレイ、エルザ、ナツが悔しそうな声を出す。

 

 

「皆、諦めちゃだめ!!」

 

「そうじゃ・・・皆でギルドへ帰るんじゃ!!」

 

「術式ならばあの攻撃を防げるかもしれない。」

 

「皆!防御の魔法を使える人に魔力を集めろ!!」

 

 

「皆・・・手をつなごう。」

 

ミラさんの言葉で皆が手を繋ぎだす。

 

 

 

それと同時にドラゴンが口を開けブレスを繰り出そうとする。

 

 

 

 

 

「よし、俺も・・・」

 

 

 

俺も皆の輪に加わろうとする。でも・・・・・

 

 

 

「聖弥、お主は・・・今すぐここから離れい。」

 

マスターが輪に加わろうとする俺を制する。

 

 

「え?!どうしてですか?!俺もみんなと・・・」

 

「いいから離れんか!!」

 

 

俺の言葉はマスターによって遮られ、それと同時にマスターは腕を巨大化させ俺を掴む。

 

 

「よいか、お主にはこの世界ではない、遠く離れた場所でお主の帰りを待つたくさんの人が居る。その者らをほうっておいて主はこんなところで油を売っておるのか?」

 

「でも!!」

 

「安心せい・・・わしらは必ず帰ってくる。ちいとばかし待っておれ・・・。レイよ!」

 

『はい・・・』

 

「わしが聖弥を放り投げたら・・・後のことは任せたぞ?」

 

『了解しました。私が責任を持って聖弥を安全な場所まで制御します。』

 

「ちょっと?!マスター!!皆も!!」

 

俺は、暴れるがマスターの握っている力は強く出られない。

 

 

マスターは俺に笑みを浮かべ俺のほうを見ている。

 

皆も・・・・・

 

 

「うっせーよ聖弥。じっちゃんがぜってー帰るって言ってんだ。ちょっと待ってろ。」

 

「そうだぞ。マスターは嘘を言う訳ないだろう。帰ったらまた、修行に付き合ってやる。」

 

「ちょっと待っててね聖弥。すぐ帰ってくるから。」

 

 

ナツ、エルザ、ミラさんも笑いながら話しかけてくる。

 

 

 

「よし・・・聖弥よ!!フェアリーテイルの絆は永遠じゃ!!しっかり待っておれ!・・・・・それえい!!」

 

 

マスターは、俺を全力で空へ放り投げる。

 

 

「マスター!!皆ーー!!!」

 

 

 

俺は泣きながら皆の方へ行こうとするがマスターの投げた力とレイの制御によりどんどん皆から離れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が投げられて数秒後、天狼島はドラゴンのブレスにより消滅した・・・・・

 

 

輪になって手を繋いでいた皆を残して・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







ふう~~~やっとここまできましたね。

ようやく1つの区切りですね。



これからも頑張って書いていきますのでよろしくです。


次回は7年間の空白期になりますね。








誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしております。



では、また次回・・・・・





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信じる、それがギルド



どうも!!



では、どうぞ!!






 

 

目覚めるとそこは知らない部屋だった。

 

 

白い壁に白い天井・・・・・どうやら病院の一室のようだ。

 

 

 

「そっか・・・俺・・・うっ!!」

 

 

俺は、記憶が途切れる直前のことを思い出して小さく悲鳴を上げる。

当たり前だ。自分の目の前で仲間が消えたんだから・・・・・

 

 

 

どれくらい時間が経っただろうか、時間が分からなくなるほど俺は考え込んでいた。

すると・・・

 

 

「気がついたかね?」

 

 

入り口のほうから声がして見てみるとそこには、小さなおじいちゃんが立っていた。俺はその人物に見覚えがあった。

 

 

「ヤジマさん!」

 

 

ヤジマさん

 

元評議員でマスターの古くからの知り合いだ。俺もマスターのおつかいとかで何度かお会いしたことがある。もちろん、俺の素性も知っている。

 

 

 

「ヤジマさん、ここは?」

 

 

「ああ、ここはハルジオンにある病院じゃよ。」

 

「そうですか。あ、俺って、どれくらい眠ってました?」

 

「う~~ん、ざっと一ヶ月くらいかの~。」

 

「え?!そんなにですか!?じゃ、じゃあ・・・みんなやマスターは・・・」

 

「残念じゃが・・・マー坊やナツ君達、天狼島すら発見されておらん。いろんなとこが捜索に協力してくれてたが・・・・・。スー弥君、今は辛い、の一言で収める状況じゃないかもすれんが、今は耐えるしかないよ・・・。」

 

 

「はい・・・それは、分かっています。辛いのは残ったギルドの皆も一緒だと思うんで・・・。あと、あのドラゴンってどうなったんですか?」

 

 

「アクノロギア。」

 

「え?」

 

「アクノロギア。それがスー弥君達を襲ったドラゴンの名前じゃ。古い資料によると1つの国を滅ぼしたといわれとるもはや伝説の存在・・・・・。」

 

「アクノロギア・・・・・」

 

 

俺は、あのドラゴンを思い出す。

漆黒の体、咆哮・・・いやでも記憶に残っている。

 

 

「スー弥君、君はあと、数日の内に退院できるそうじゃ。退院したら・・・ますはギルドに行ってあげなさい。皆、君を心配しとったよ。」

 

「はい、分かりました。なんだかすいませんヤジマさん。評議員にいらしたときから色々お世話になりっぱなしで。」

 

「なんのなんの、これくらいかまわんよ。じゃあ、わしはこの辺でお暇するかねえ。」

 

 

そう言ってヤジマさんは帰っていった。

 

 

 

 

 

 

それから俺は、数日間、何もすることもなく、ただ時を過ごしていた。

そして、退院の日が来た。

 

 

 

『聖弥、今日で退院ですが。』

 

「ああ、そうだね。」

 

『真っ先にギルドへ?』

 

「うん・・・そう思ってはいるんだけど・・・ただ・・・。」

 

『ただ、なんですか?』

 

「俺、ギルドに帰っていのかな?だって・・・俺、あの中で1人だけ帰ってきちゃって・・・他の皆に合わす顔がないよ!俺の目の前で、皆が・・・皆が死んじゃっ・・・」

 

 

『聖弥!!』

 

「!!?」

 

 

俺の言葉はレイによって遮られる。俺が初めて聞くレイの激しい口調だ。

 

 

『それ以上は言わないでください!マスターは、あそこにいた皆さんは、あなたに生きてほしかったからあなたを生かしたんです!聖弥、あなたには何をするためにこのアースランドで生きてきましたか?フェイトさんやなのはさん、遠い世界であなたを待っている人達に再び会うためにこの世界で生きてきたんですよね?だからマスターはあなたを放り投げたんです。分かりますか聖弥。あなたには使命があるんです。』

 

「レイ・・・」

 

俺はただ黙ってレイの話を聞いていた。

自然と涙が流れていた。

 

 

『あなたは言いました。私が試験前、メストさん、いえドランバルトさんでしたね。』

 

 

ドランバルト、それがメストの本当の名前だ。

実はメストは評議員の人で、フェアリーテイルを潰す材料を探る為にギルドに潜入してたんだ。

なんでも、記憶を改ざんする魔法を使って皆の記憶を操作して自分が試験に選ばれるように細工したみたいだ。

 

 

 

『私が彼を疑ったとき、「仲間を信じよう。」と。ま、結果的に裏切られましたが・・・。ですが、それはメストさんだけに限った話ではないですよね?』

 

「うん、もちろんだ!俺は仲間全員のことを信じてる!!」

 

『だったら信じましょう。皆さんは、必ず、帰ってくると言ったんです。だからそれを信じて待ちましょう。何年でも!あなたのことをフェイトさん達が待ってくれているように、今度はあなたが皆さんを待つ番です!』

 

「そう・・・だよね。うん、そうだよ!信じて、信じて待たなきゃだよね!!レイ!!」

 

『はい!・・・それに・・・・・』

 

「それに、何?」

 

『皆さんは・・・生きています!!』

 

「うん、そう信じよう!」

 

『・・・・・いえ、ですから皆さんは“生きている”んですよ!』

 

「分かってるよ。そう信じてこれからを過ごそう、ってことじゃないの?」

 

『ああもうじれったい!!だ・か・ら!私はある人に皆さんが生きているということを聞かされたんです!!』

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・はああ!!!!うそ?!マジで!?誰に?!!」

 

 

『遅いですよ・・・。まあいいです。・・・・・あなたがマスターから投げられ、その途中であなたは意識を失いましたが私はその後あなたを制御してハルジオンの海岸まで到着したんです。』

 

 

「うん、それは前に聞いたけど、確かその後に町の人が俺を見つけて助けてくれたんだよね?」

 

『はい、ですがその話には続きがあるんです。あれは、あなたが海岸に到着してすぐのことでした。海のほうから女性が歩いてきたんです。』

 

「海から?!」

 

『はい、そして、彼女は言いました。』

 

 

 

 

 

「私は、メイビス。メイビス・ヴァーミリオン・・・。」

 

 

 

 

 

「はあ!!!メイビスってフェアリーテイル初代マスターの?!」

 

 

『はい、彼女は確かにそう言いました。』

 

 

 

 

 

レイはそのときのことを思い出す。

 

 

 

 

彼女は、ゆっくりと海のほうから歩いてきました。

 

 

『すいませんが本当にあなたがメイビスさんでしょうか?』

 

「はい、本物ですよ。レイさん。」

 

『何故私の名前を?』

 

 

「だって私、ずっと天狼島にいましたから!」

 

『!!ということは“あの時”のことも・・・』

 

「はい、アクノロギアの咆哮のときをずっと見ていました。」

 

『では、マスター達がどうなってしまったかは・・・』

 

 

「ええ、知っています。三代目達がどうなってしまったかを。ていうか、私はそれをあなた達伝えるためにここにきたんです。」

 

 

『!!それで、どうなったんですか?!』

 

 

「結論から言います。・・・・・三代目達は生きています。」

 

『ですが、あの咆哮からは・・・・・』

 

 

「大丈夫です。三代目達が咆哮に当たる瞬間、妖精三大魔法の1つ、妖精の球(フェアリースフィア)が発動し、皆を護りました。妖精の球はあらゆるものからギルドを守る絶対防御魔法・・・皆は無事です。」

 

『あなたがそれを発動させ守ってくれたんですか?』

 

 

「いえ、私は幽体、皆のギルドを思う気持ちを魔力に変えるだけで精一杯でした。それと、三代目達とはしばらくは会うことはできません。妖精の球により皆を守ることに成功しましたが、それにより皆は凍結封印されました。おそらく、数年の間は会うことは出来ません。これを信じるかはあなた達次第です。」

 

 

『・・・・・それを何故私達に?それはギルドに残された方々に言ってあげたほうがいいのでは?』

 

「そう思ったんですが、ギルドとは仲間を信じるもの。残された者はきっと信じてこれからを生きていくでしょう。ですが、聖弥はそうはいかないかもしれなません。たくさんの仲間を目の前で失った。その年齢でそのような現実はあまりに酷です。それにより、聖弥にある未来を大きく変えることになるかもしれません。」

 

『なるほど。では、それを聖弥が目覚め次第・・・・・』

 

「それは、レイ。あなたに任せます。」

 

『私に?何故です?』

 

「あなたは私より聖弥のことを知っています。聖弥がこのことを言うに値する様子ならこれを伝えてください。」

 

『・・・・・了解しました。感謝します。初代。』

 

「いえ、礼には及びません。では、私はこれで。聖夜の回復を祈っています。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そう言ってメイビスさんは海のほうへと帰っていきました。』

 

 

「・・・・・初代がそう言ってるんならきっと大丈夫なんだろ!良かったよ!」

 

『では、このことをマカオさんや残された方達に?』

 

「ううん、一応黙っておこう。ひっとしてぬか喜びになっちゃうかもだし。」

 

『それもそうですね。』

 

「よし!これから・・・・・ギルドに帰りますか!!」

 

『はい!!』

 

 

 

 

 

 

 

俺はギルドへと帰っていった。

 

もう俺の目に迷いは無い。ただ仲間を信じるだけだ!!ギルドの皆と一緒に!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が帰ってきたときマカオさん達は涙ながらに俺のことを心配してくれた。

最初、俺は皆が落ち込んでないか心配だったけど、皆もマスター達の無事を信じて待つと決めていたようだ。

 

皆で力を合わせてギルドを守っていく、って!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、現実はそう甘くなかった。

 

 

 

ナツやグレイ、エルザといった主力メンバーを欠いたことでフェアリーテイルの権威は失墜、仕事も前みたいに入らなくなってギルドも売ることになってマギノリア郊外にある古い酒場に移ったんだ。

 

 

 

 

 

 

~~~~~そして、1年後、785年~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






これから数話の間、7年間の空白期が続きます。

よろしくです。




では、また次回・・・・・




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お礼参り!!のはず・・・

どうも!


では、どうぞ!!





 

ナツ達が消えて、俺は残った皆とギルドの為、少ない仕事を淡々とこなしていた。

 

そんなある日、俺はマカオさん・・・じゃなくてマスターからあることを頼まれた。

 

 

天狼組がいなくなってからマスターがいなくなったため、マカオさんが評議員から推薦させる形で四代目マスターに就任した。ちなみに、ワカバさんはマスター補佐だ。

 

 

 

 

 

「え?他のギルドへ?」

 

「ああ、あいつらが消えちまった後、捜索を協力してくれたギルドへな。ギルド以外の機関とかにならともかく、いつも何かしら世話になってるギルドとかに礼の1つも言わないのは性に合わないんでな。頼めるか?」

 

「はい、そういうことなら行きますよ。え~と確か・・・蛇姫の鱗(ラミアスケイル)青い天馬(ブルーペガサス)だしたっけ?」

 

四つ首の番犬(クワトロケルベロス)なんかもそうだが、あそこのマスターからは、礼はいいって言われてるからまあいいだろう。」

 

「了解です。マスター。じゃ、早速。」

 

「おう、頼むな。」

 

 

 

 

 

俺は、すぐにギルドを出発した。

 

 

まずは、蛇姫の鱗へ行くことにした。

蛇姫がある町へは電車でちょっとかかって到着した。

 

 

「え~と・・・確かこの辺だったような・・・・あ!ここか。じゃ、入ろうか。すいません、誰かいませんか~~??」

 

 

 

中には人が数人しかいなかった。その中の1人の大柄で坊主頭の人が俺の方へ近寄ってきた。

 

 

「どちら様ですかな?」

 

「あ、フェアリーテイルのもんですけど・・・」

 

 

俺がフェアリーテイルの名を言うとその人は一瞬驚いたような顔をしたがすぐに戻して、

 

 

「おお、そなたが聖弥殿か遠路はるばるご苦労でした。マカオ殿から連絡は受けております。さあ、中へ。」

 

 

俺は中のカウンター席に通された。

 

 

「すまんが、マスターのオババは今は用事でギルドの何人かと他の町へ行っております。」

 

「あ、いえおかまいなく・・・。あの・・・あなたは?」

 

「おおこれは失礼、ワシはジュラという者です。」

 

「あなたがここのエース、岩鉄のジュラさんですか!」

 

「なんの・・・それほどの者では・・・」

 

「そんなことないですよ!なんていっても聖十大魔道(せいてんだいまどう)ですし!それに、ナツ達と“連合”のときの話聞きましたよ。向こうの魔導師をすぐに倒しちゃったって。」

 

「連合・・・、あれも随分と昔に感じます。」

 

 

 

 

「ジュラさん、そいつがフェアリーテイルから来た奴か?」

 

 

俺とジュラさんが話してると、水色の髪をした人が話しかけてきた。

 

 

「おおリオン。聖弥殿、この者はリオン・バスティア。そちらのグレイ殿と兄弟弟子でもある。」

 

「あ、そういえば、グレイが前に、胸糞の悪い兄弟子がいるって言ってたような・・・。」

 

「ほう・・・あいついつの間にそんな口を。ふっ、まあいい。今度会ったときにただじゃおかん。」

 

 

 

聖十大魔道の1人というだけあって、ジュラさんからはものすごいオーラが出ているように思えた。

リオンさんからもグレイの兄弟子ということもあり、かなりの実力を持っているように思えた。

 

二人とも、今の俺じゃ足元にも及ばないと思う。

 

ん??なんか俺忘れてるよね??・・・・・・・・・・

 

 

「あはは・・・・・。あ!ここに来た用件を忘れるところでした!あの!天狼島の捜索、手伝ってくださってありがとうございました!!」

 

 

そうだよ・・・あやうく忘れるところだったよ・・・・・。

 

 

 

「いや、なんのなんの。フェアリーテイルとは共に戦った間柄。礼など及びません。」

 

「ジュラさんの言うとおりだ。かまうことは無い。それに・・・」

 

「それに・・・なんですか?」

 

リオンさんが変なところで区切ったから俺は気になり後を聞いた。

帰ってきた言葉は・・・・・

 

 

「ふっ・・・実力はフェアリーテイルよりこっちの方が上だしな。」

 

「ってそっちかよ!!」

 

 

 

その後、俺は二人と情報交換とかをしながら話してた。それで、次に向かう青い天馬がある街への列車の時間が迫ってたから青い天馬へ向かうことにした。

 

 

 

「じゃ、そろそろ俺は天馬へ向かいます。どうもありがとうございました。」

 

「マカオ殿達にもよろしく伝えておいてくだされ。オババには私から伝えておきます。

 

「聖弥。お前にはグレイと違って中々見所がある。いつでも蛇姫の鱗の来い。」

 

「あはは・・・考えておきますね。あ!ヤバイ!時間が!じゃ俺行きますね!」

 

 

 

俺は、二人に挨拶をして駅へと走った。

 

列車には何とか間に合い、次の町へと向かっていった。

 

 

 

 

「ふう~~危なかった~」

 

『ホントですよ。時間は見ておいてくださいよ。』

 

「はい、気をつけます。」

 

俺は、そう言って左腕につけてある腕時計を見る。

 

「天馬がある町へは・・・まだ時間があるね。」

 

『またさっきみたいなことにならないように、くれぐれも居眠りなんかはしないでくださいね。』

 

「うっ・・・分かってるよ・・・。」

 

 

レイは最近どんどん俺に容赦がなくなってきている。俺って一応レイのマスターだよね・・・・・

 

 

 

 

 

 

その後、なんとか居眠りはせずに無事、天馬がある街へ到着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが天馬・・・だよね?」

 

『はい・・・おそらくは・・・・』

 

 

俺は、ついてすぐ中に入ったけど、中はフェアリーテイルと違って、また別の雰囲気だった。

 

俺とレイがポカンとしてると、中が急に暗くなった。

 

 

「??何これ、停電?」

 

『いや違うでしょ・・・』

 

 

暗くなってすぐ、いつの間にか設置されていた階段の置物の上の方から

 

 

 

「やあ・・・君がフェアリーテイルから来た聖弥君だね。」

 

 

なんか妙に特徴のある声が聞こえてきた。

声からして多分男の人と思う。

 

 

 

「話は聞いてるよ。確か・・・・・・・・・まあいい。」

 

「『ないんかい!』」

 

 

 

なんて1コマもあったけど・・・・・

 

 

 

 

 

 

シュルルルル

 

 

 

その人は、階段の手すりを使って下へ降り、飛んだ。きれいに着地すると思いきや・・・

 

 

「ぬわっ!」

 

空中で体勢を崩し・・・・・

 

 

ゴチン!!

 

 

 

 

顔から床に落下した。

 

 

 

 

 

「落ちんのかい!!」

 

 

『もう私は何も言いませんよ・・・。』

 

 

 

 

 

「メ、メェ~~ン・・・・・」

 

 

その人が落下してすぐ明かりも元に戻った。なんだったんだろ。

 

 

すると、

 

 

「一夜様!!」

 

「兄貴!ご無事で?!」

 

「先輩!大丈夫ですか?!」

 

 

どこからか3人組が現れてその人の治療をし始めた。

 

 

「『・・・・・・・』」

 

 

 

 

数分後・・・・・

 

 

治療を終えたのか、立ち上がり、

 

「やあ!待たせたね!待っていたよ聖弥君。私は・・・・・」

 

 

ダララララララ・・・・・・・

 

 

3人組が後ろで楽器を鳴らし、

 

 

ジャーーン!!

 

 

「一夜で~す!」

 

 

「「「よ!さすが一夜様!!!」」」

 

3人組は拍手を贈る。

 

 

 

 

 

「・・・・・何コレ?」

 

『ワタシニイワレテモー』

 

 

入る場所間違えたかな?

 

 

 

 

「はっはっはっは!さあ座りたまえ!今マスターを呼んでくる。お前達!」

 

「「「了解です。兄貴(先輩)(師匠)!!!」」」

 

 

3人組は店の奥へと消えていった・・・・

 

 

 

 

マスター・ボブさん、皆によるとかなり変わり者って聞いてるけどどんな人なんだろう。いやな予感がするってことは確かだ。

 

 

 

 

 

 

俺は改めてその人と隣り合ってカウンターに座った。

 

 

「私は一夜だ。それと、彼らは、ヒビキ、レン、イヴだ。名前はゆっくり覚えるといい。遠路はるばるご苦労だったね。その若さでマスターの名代とは将来が楽しみだな。はっはっは!」

 

「いえ、名代っていうほどじゃ・・・」

 

 

俺が一夜さんの言葉に照れてると、

 

 

 

 

「いや~~ん!!かわいい坊や♪♪ウチにも欲しいわ~~♪」

 

 

「『ぎゃーー!!!出たーー!!』」

 

 

カウンターの奥からものすごい勢いで男(?)の人が飛んできた。

 

うわさには聞いていたけど、うわあ・・・凄い人・・・・・

 

 

 

「あら、それが喋る機械ちゃん?いい声してるわね~~!」

 

『ど、どうも・・・』

 

 

レ、レイがひいてる!!あの冷静沈着、いつも落ち着いているレイが!!

 

マスター・ボブさん恐るべし・・・

 

 

 

「あ、あの・・・マスター・ボブさん。」

 

「あら、なあに聖弥ちゃん??」

 

「天狼島の捜索、蛇姫の鱗の皆さん達と一緒に手伝ってくださってありがとうございました!!」

 

 

「あらあら~~♪♪いいのよ別に♪」

 

「その通りだ。私達は共に戦った仲じゃないか。」

 

「ありがとうございます。マスター達にも伝えておきます。」

 

 

第一印象は、微妙な人たちだったけど、皆さん、根はいい人達だった。

 

 

 

 

「それにしてもあなたってプリティね~♪ねえ、ウチにこない??」

 

「あはは、すいません。遠慮しときます。ここもいいとこと思いますが。」

 

 

「メェ~ン、残念だ。君のような将来輝く宝石を捨て置くには実にもったいない。」

 

「ま、フェアリーテイルのもんが簡単にウチになびくとは思えねえけど。」

 

「同感だな。」

 

「それに若干僕とキャラ被ってるし。」

 

 

上から一夜さん、レン、ヒビキ、イヴの順番で、落胆の声を発する。

 

 

 

「そ~お~でも、いつでもここにはいらっしゃい。サービスするわ~♪」

 

「は、はい。あ、ありがとうございます。」

 

 

 

 

天馬でも、時間はあっという間に過ぎていきそろそろ変える時間になった。

 

 

「すいません、長いこといちゃって。」

 

「かまわんよ。では、また会おう。今はしばし、別れの香り(パルファム)!!」

 

「お前、次会う時、もっとイケメンなっとけよ。」

 

「ギルドの女性の方々によろしく伝えといてね。」

 

「じゃ、またね。あと、次会う時、僕は君よりもっとかっこよくなってるから!」

 

「いつでも遊びに来てね~♪待ってるわ~♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~~変わった人たち多かったけど、全員良い人だったね。」

 

『まあ、凄い魔導師さん達であることは間違いないんですが。』

 

「そういや、ボブさんの、「サービスするわ~♪」って聞いた瞬間に体がひやっとしたような気がしたんだけど・・・気のせいだよね?」

 

『はい、気のせいです。聖弥、あなたは絶対に“あっち”には行っては行けません。』

 

「あっち??まあいいけど。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青い天馬がある町で一泊してから、俺はマグノリアへと帰ってきた。

 

 

「ふう・・・マグノリアに到着っと。う~~ん・・・やっぱ乗り物酔いが酷くなってるね・・・・・」

 

そういえば、最近俺は乗り物酔いの症状が乗り物に乗るたびに酷くなってる気がする。

なんでだろう???

 

 

「いやだよ。ナツと一緒なんて・・・。仕事にも行けなくなるじゃん・・・。」

 

『ウェンディさんに“トロイア”をかけてもらえばどうでしょうか?』

 

 

トロイアとは、ウェンディが使える魔法のことで。バランス感覚を高めることが出来る魔法だ。

 

と、それは置いておいて・・・

 

 

 

 

『ま、乗り物酔いうんぬんは放っておいて。早くギルドに戻りましょう。』

 

「うんそうだね。」

 

 

 

と、俺はギルドへと急いだ。

 

 

そして、すぐにギルドに帰ってマスターに報告が

 

 

 

 

 

 

 

 

できればよかったんだけど・・・。

 

そうさせてくれないのが最近の俺の運の無さなんだよね・・・・・。

 

 

 

 

帰る途中のことだった。

 

 

 

「早くギルドに戻らないとね~。・・・・・ん?」

 

俺が町の中を歩いていると、一匹の鳩が俺の目の前で飛び回ってきた。

 

 

俺が腕を出すと、そこに止まった。

 

 

 

「あれ?足に何かついてる?何だろコレ?」

 

 

それはよく見ると、手紙だった。

 

俺が手紙を取ると鳩はどこかへ飛んでいった。

 

 

 

「何か書いてる。え~と何々・・・「マグノリアの来たの森にて待つ。」だって。どうするレイ?」

 

『とりあえず行ってみましょう。ですが、マスターへの報告が先です。』

 

「了解。じゃ、ギルドへ急ごう!」

 

 

 

俺は手紙の用件が気になったからギルドへ道を急いだ。

 

 

 

無事、ギルドへ到着し、マスターへの報告も済ませた。

ちゃんと、一夜さん達の言葉も伝えたし、頼まれたことはきちんとこなした!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という訳で、俺は、マグノリアの北の森へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~マグノリアの北の森~~~~~

 

 

 

 

そこには、フードを被った3人組が立っていた。

3人ともフードを深く被っているためその顔はうかがえない。

 

 

「川原聖弥・・・か・・・・・」

 

 

そんな中、その中の1人が口を開いた。

 

その者の顔には赤い紋様が刻まれていた・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ジュラさんの口調がよく安定していなかったような気がします。
すいませんでした。




さて、次回についてですが、3人組は分かる人には分かりますね!

次回も早めに投稿したいです。





誤字・脱字のご指摘、感想等お待ちしております。



では、また次回・・・・・





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魔女の罪



どうも、遊吉です。


最近、誤字が多いです。
お読み下さってる方々申し訳ございません。




 

 

俺は今、マグノリアの北の森を歩いている。

森に入って結構経つけど、手紙の主はらしき人はまだ現れない。

 

 

『聖弥、ここに来てかなり時間が経過しましたが、手紙の差出人はどこでしょうか?』

 

「まあ、いたずらってこともあるかもしれないけどね。でも、もうちょい進んでみよう。」

 

『はい。』

 

 

 

そんな会話から数分後、前から3つの人影が俺の方に向かってきた。

3人ともフードを被っており顔は見えない。

 

『聖弥。』

 

「うん。どうやらお出ましのようだね。」

 

 

 

3人は、俺にある程度近づくとそこで止まった。

 

 

「あの、俺を呼んだのはあなた達なの?」

 

 

俺は3人に向けて問いかける。

 

 

「ああ。」

 

すると、真ん中にいた人が答える。声からして男だと思う。

 

 

 

「俺に何か用ですか?」

 

 

「ああそのつもりだ。」

 

引き続き同じ人が答える。

 

 

「それで、なんのようです??」

 

 

 

 

「それは・・・・・償いだ。」

 

 

「!?それってどういう・・・・・」

 

 

俺の言葉を待たずに3人は同時に被っていたフードを外す。

そこには・・・・・

 

 

「嘘だろ・・・ジェ・・・ジェラール!!」

 

 

そこには、長い黒髪の女性、とピンク色の短髪の女の子、そして、ジェラールが立っていた。

 

 

「いや、エドラスの方のジェラールはこっちにはもう来れない。ってことは、こっちのジェラール?!」

 

 

確かに、アニマは塞がったからエドラスのジェラールはこっち、つまりアースランドには来れない。

だから、今俺の目の前に立っているジェラールはエルザ達と色々あったほうのジェラールということになる。

 

 

 

 

「でも、なんでジェラールが?確かエルザ達が言うにはあなたは評議員に連行されて、死刑か終身刑になるって。」

 

 

「ああ、俺も最初はその罪を受け入れるつもりだった。だが、この二人が俺を脱獄させるまではな。」

 

「この二人は??」

 

 

俺は改めてジェラール以外の二人に目をやる。二人とも俺は見たことは無い。

 

 

 

「じゃあ、まず自己紹介からね。私は、ウルティアよ。この子はメルディ。」

 

「よろしく。」

 

 

「あ、よろしく。ん?ウルティア・・・メルディ・・・・・・あ!!」

 

 

ウルティアとメルディという名を俺は聞いたことがある。

 

割と最近にね・・・。

 

 

「・・・確か二人とも悪魔の心臓(グリモアハート)の煉獄の七眷属ってグレイとジュビアが言ってたっけ。」

 

 

「ええ、その通りよ。私とメルディは1年前にあなた達、フェアリーテイルと戦ったわ。ま、知ってのとおりマスター・ハデス以下、残りの煉獄の七眷属の生死も不明だけど。」

 

 

煉獄の七眷属、悪魔の心臓にして全員が失われた魔法(ロストマジック)を使う魔導師だ。

天狼島の戦いでフェアリーテイルを追い詰めた実力者揃いだ。

最終的にはナツ達に全員が倒されたって聞いてるけど。

 

 

 

でも、その中で戦いだけじゃなく色々あったのがこの二人、ウルティアとメルディだ。

 

 

ウルティアは、グレイの魔法の師匠、ウルの娘だ。

自分の生まれに関する母とのすれ違いからウルを恨んでいたがグレイとの戦いの時に自分の生まれの真実を知り和解。

 

 

 

メルディは、幼い頃に自分を拾ってくれたウルティアのことを強く慕い、天狼島ではジュビアと交戦の末に和解。

その後姿を消したって聞いてる。

 

 

 

俺が知ってるのはこれくらいかな。

 

 

 

 

「それで・・・俺への償いってどういう意味?」

 

 

「あなたも知っている通り、マスター・ハデスはゼレフを狙いフェアリーテイルがいた天狼島へ侵攻したわ。その後、激しい戦いとなり最終的にはフェアリーテイルが勝利した。でも、その結果アクノロギアを呼んでしまい、フェアリーテイルの主要メンバーは消息を絶った。」

 

 

「それは、俺も知ってるけど。それで?」

 

 

「川原聖弥・・・あなたは天狼島にいたフェアリーテイルの中の唯一の生存者、と聞いてるわ。あ、ごめんなさい、“生存者”っていうのは悪いわね。」

 

「いや、いいよ。誤らなくて。」

 

 

「ありがとう。だから目の前で仲間を失わせてしまった元悪魔の心臓である私達に償いをさせて欲しいの。」

 

「償いって・・・そんな大げさな。別にいいよ。あれはウルティア達にも予測できなかったことだし。」

 

 

「いいえ、私達の侵攻にアクノロギアが反応したことはほぼ確実なの。そのせいで多くの仲間が消息不明、死んでる可能性だってあるのよ!」

 

 

「ああ、それなら大丈夫だよ。ナツ達生きてるから。」

 

 

「「「!!」」」

 

 

 

 

『聖弥!!』

 

「あ、これ言っちゃまずかった!・・・そんじゃ今の、なし!!」

 

『何言ってるんですか!!はあ・・・詳細を話したほうが良いと思います・・・。』

 

「うん、それもそだね。実は・・・・・」

 

 

 

 

 

俺は、初代から聞かされた話を3人に話した。本当は話しちゃまずかったんだけど、多分言わなかったらウルティアは絶対に引かなかったと思うしね。

 

 

 

3人とも俺の話に驚いていた。

 

 

「なるほど・・・。天狼島の人達はいずれ何年かかるにしろ封印が解かれ、帰ってくる、と?」

 

「そゆこと。」

 

「ふむ・・・・・フェアリーテイルの魔導師がいうことだ。恐らくは事実だろう。」

 

 

 

「時間がかかるにしろナツ達は戻ってくる。だから、償いなんていらないよ。」

 

 

「でも・・・・・」

 

 

「なあ聖弥。結果がどうあれ悪魔の心臓がフェアリーテイルを苦しめたのも事実だ。それに俺もウルティあアに洗脳されていたとはいえ、エルザやナツ達に迷惑をかけてしまったのもまた事実だ。」

 

 

「え?ウルティアが洗脳?」

 

 

「ええ、あなたの仲間が見た楽園の塔でのジェラール、あれはゼレフの亡霊になりすました私がジェラールに洗脳をかけて操っていたの。」

 

 

「・・・なるほど。それで?」

 

 

「普通に考えて俺達は決して許されない行為を何度もしてきてしまった。だからナツやエルザ達の代わり、といっては都合かもしれないがナツ達に代わって君に償いをさせてくれ。」

 

 

「急にそんなこと言われても・・・。じゃあ1つ質問いい?」

 

 

「ああ、かまわない。」

 

 

「ウルティア達ってなんでジェラールを脱獄させたの?」

 

 

「それは。私が人生を狂わせてしまった人を救いたい、そう思ったのよ。例えば、ジェラールのような・・・。」

 

「俺達の目的はただ1つ、もう二度と俺達のような闇にとりつかれた人を出さないこと。そのためにこの世の闇である闇ギルドを潰す。それために俺達はギルドを作ったんだ。」

 

「ギルド?」

 

「ああ、正規でもない、闇ギルドでもない、独立ギルド「魔女の罪(クリムソルシエール)」」

 

「なるほど。正規だったらギルド間抗争禁止条約に反するしね。」

 

「その通りだ。まあ、ギルドは作って間もないけどな。それで、償いの件、どうするんだ?俺達3人はどんな罪でも覚悟している。」

 

 

「う~~ん・・・じゃ・・・決めたよ。」

 

 

 

 

償い、そんなことを要求されたのは多分人生で初めてだ。いきなり言われてびっくりしたけど、償いっていうのが鞭打ちとか以外でも当てはまるのなら俺の願いは1つだ。

 

もう二度と目の前で仲間を失いたくない。失うことが無いように俺自信も強くならないといけないんだ。

だったら俺の願いは、

 

 

「ジェラール、ウルティア、メルディ。俺に修行をつけてくれ!!」

 

 

これしかない!!

 

 

 

 

 

 

「「「!!!」」」

 

 

 

「待ってくれ聖弥!修行といっても俺達は一定の場所にあまり長居はできない。この辺りにも今度はいつこれるかわからないんだぞ!」

 

 

「だから、俺が魔女の罪について行くよ。」

 

「!!やめろ!!俺は脱獄囚、ウルティアとメルディだって元闇ギルドの幹部だ。そんな俺達と一緒にいたらお前にも迷惑がかかる!!」

 

「大丈夫だよ。エルザが言ってたけど、俺の素性知ってるでしょ?」

 

「ああ、エルザから聞いたことがある。別の世界から来たと・・・」

 

「俺はこの世界のことは知らない。ましてや、この国の囚人にことなんて知ってるわけ無いでしょ?」

 

「ふっ・・・・・伊達にフェアリーテイルの魔導師ではないな。よし、分かった。その償い、甘んじて受けよう!」

 

「ちょ、ちょっと待ってジェラール!!」

 

「かわまんさウルティア。聖弥は評議員にばれるようなへまはしないさ。」

 

「ああもう!分かったわよ!まったく、どうなってもしらないわよ!!」

 

「私もウルティアがいいなら・・・いいよ。」

 

 

 

「だ、そうだ。」

 

「ありがとう3人とも!!」

 

 

 

 

「とりあえず、聖弥、ギルドの者達に話をしてくるといい。俺達は数日間ならこの辺りにいることが出来ると思う。」

 

「うん、了解。じゃ、俺はマグノリアに戻るよ。」

 

「じゃ、ひとまずはお別れね。待ってるわ。」

 

「・・・・・また今度。」

 

 

 

その日は俺はジェラール達と別れた。

 

 

 

 

 

 






今回こそ誤字・脱字はない・・・・・はずです!




では、また次回・・・・・





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19話



どうも。

ちょっと更新が遅れちゃいましたね・・・。


今回でかなり時間を飛ばします。どうか、ご容赦を・・・


では、どうぞ!!





 

 

 

「しばらくマグノリアを離れる!?どうしたんだ急に!?」

 

 

「あの・・・俺、もっと強くなりたいんです。もう二度と目の前で仲間を失わないように。だからしばらく修行の旅に出たいんです。」

 

 

「修行っていってもな~・・・・・まあ、いいか。よし、分かった。行って来い!ギルドの皆には俺から言っておく。世話になってる奴に一言言っておけよ。」

 

「はい、分かってます。」

 

 

 

その後、俺はその足でエギルさんのところとか日頃お世話になってる人たちとかに今回のことを話した。

 

皆、驚いていたな。

 

 

あとは・・・そうそう、ナツの家の掃除をして、あともしものことがあるからナツが使ってた金庫はエギルさんのところに預けた。

 

 

その日は、必要なものとかを買ったりして終わった。ちなみに出発は明日だ。

 

 

 

 

 

そして、翌日・・・・・

 

 

 

 

「すいません。ギルドが大変のときにこんなこと言い出しちゃって・・・」

 

俺はギルドの入り口で集まってくれた皆に向けて謝罪の言葉を言う。

 

 

「かまわねえよ。俺達だけでもギルドは大丈夫だ。しっかりやってこいよ!」

 

「安心しろ。この不甲斐ないマスターを俺がしっかりサポートしてやる。」

 

「うっせー!誰が不甲斐ないマスターだ!!」

 

 

マカオさん、ワカバさんがいつもの口論をする。これなら大丈夫だろう。

 

 

 

「じゃ・・・そろそろ行きますね。」

 

 

「おう、しっかりやれよ!」

 

「いってらっしゃい!頑張ってね!!」

 

「ギルドはまかせろ!」

 

「行ってこい!」

 

 

残ったギルドの皆も俺に優しい声をかけてくれる。

本当にありがとう。絶対に帰ってくるから!!

 

 

 

 

そして、マグノリアの北の森へ向かった。理由はもちろんジェラール達と合流するためだ。

 

3人は約束どおり、この前の場所で待っていた。

 

 

 

「聖弥。準備はできたか?」

 

「うん、ばっちりだよ。ギルドの皆にも挨拶してきたし。」

 

「よし・・・では、行くぞ。」

 

「うん。」

 

 

そして、俺は歩き出した。

多分、マグノリアの町はしばらく見納めになると思う。

 

 

 

 

 

 

「よろしくね聖弥。」

 

「うん、よろしくウルティア。それと、メルディも。」

 

「うん・・・・・」

 

「メルディ、顔暗いよ。もっと笑って笑って。」

 

「うっ・・・考え、とく・・・・・。」

 

 

あら・・・・・

メルディはちょっと素っ気ないけどジェラールとウルティアと同じでいい人だ。

この態度はしばらく続くかな。

 

 

 

 

しばらく歩き続けると、ジェラールが、

 

 

「聖弥、俺達は君の償いと共に闇ギルドを潰さなければならない。だから、君は奴らに正体がばれないように戦闘の時は変装をしてもらいたい。」

 

「うん、了解。そういうのは何回か経験してるから。」

 

「そうか。くれぐれも注意してくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はもっと強くならないといけない。

 

二度と仲間を失いたくない。

 

仲間を守りたい。

 

 

この3つを誓ってここにいる。

 

エルザやミラさんにも負けないくらい強くならないといけないんだ。

 

 

 

 

 

 

その長い長い道のりに俺は一歩踏み出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、月日は流れる

 

 

 

 

~~~~~~~~790年~~~~~~~~

 

 

 

 

フィオーレ王国のとある森、そこには二つの影がぶつかり合っていた。

1人は槍のような者を持っており、もう1人は何も持たず戦っている。

 

だが、二人ともフードを深く被っているため顔は分からない。

 

 

二人の戦闘は激しく、周囲の木々を巻き込んでいる。

そんな戦闘に誰も気づいていない。その理由は片方の者が周囲に結界を張っておりその結界の外側からでは中で起きていることが見えないのである。

 

 

 

 

「うおおお!!!」

 

槍を持っているほうのものがもう1人に向かって突進する。そのスピードは凄まじく、普通のものならばその動きを捉えることはできないだろう。

 

 

だが、突進された者は驚いた様子も無く、難なく回避した。

 

 

「まだだ!!」

 

 

突進がかわされたが振り向きざまに複数の魔力弾放つ。

 

「甘い!!」

 

 

その魔力弾も簡単に交わし、高速で移動し、魔力弾を放った者の背後に回りこむ。

そしてそのまま蹴りを放つ。。

 

 

「くっ!!」

 

蹴りを何とかシールドで防ぐ。が、蹴りの威力に押され、後方に飛ばされる。

そして、空中で体勢を立て直し、地面に着地する。

 

 

 

「「・・・・・・・・」」

 

 

二人は距離を取り睨み合う。

 

そして・・・・・

 

 

「ライトニングサンダー!!」

 

槍から青い巨大な砲撃を放つ。

 

「は!!」

 

もう一方の者も負けじと手のひらから同じように魔力弾を放つ。

 

 

二つの攻撃は近づき、そして・・・

 

 

ドゴゴオン!!!

 

 

轟音と共に打ち消された。

 

恐らく結界を張っていなかったら誰かに気づかれていたかもしれない。

 

 

 

数秒の沈黙の後、二人は再び睨み合う。

 

また戦闘が開始されると思いきや・・・

 

 

「こら!あなた達!その辺にしときなさい!!」

 

 

近くから黒髪の女性が大声で近づいてくる。。

 

 

 

「ちぇ・・・もうちょっとやりたかったのに・・・・・」

 

「あいつがそれを許さないだろう。ここまでだな。」

 

 

その声を受け、二人は戦闘をやめる。それと同時に周囲に張っていた結界は解除された。

 

片方の者が持っていた槍はアクセサリーのように小さくなった。

 

 

 

「やっぱ敵わないや。まだまだ強くならないと。」

 

「いや、お前はこの5年間で十分強くなった。が、まだ負ける気はないぞ。」

 

「あはは・・・」

 

 

二人は同時にフードを外す。

 

1人は少し長めの黒髪でもう1人は青の髪の色をしている。

 

 

そんな二人に先ほどの女性が近づいていき・・・

 

 

「まあ、あなたは少なくともナツよりかは遥かに強くなってるわ。自信を持ちなさい。」

 

「これならそろそろマグノリアに戻ってもいいころじゃないのか?」

 

「そうだね~もう5年も帰ってないしね」

 

 

 

3人がそんな話をしてると・・・

 

 

「もう!待ってよ~~!!皆~~!!」

 

 

今度は長いピンク色の髪をした女性が走りながら3人に近づいてきた。

 

 

 

「あはは、ごめんごめん。」

 

「ごめんごめん、じゃないわよ!まったくもう!ねえ!ウルティアからも何か言ってよお!!」

 

「まあまあ落ち着きなさい。メルディ。」

 

 

「あんまり遠くに行かないでよ!」

 

メルディ、と呼ばれた女性は戦っていた2人を見ながら、

 

 

 

「聖弥!!ジェラール!!」

 

 

戦っていた二人は、ジェラール・フェルナンデスと、5年前フェアリーテイルから離れた川原聖弥その人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺がフェアリーテイルから離れてもう5年が経った。

ナツ達が消息を絶って6年だね。

 

 

あれからはあっという間でジェラール達と修行しながら闇ギルドを潰してた。

何度か危なかった時もあったけどまあなんとか頑張っていた。

 

年ももう18になって向こうの世界じゃ免許とかも取れるね。

 

 

 

「で、どうする聖弥?」

 

 

ジェラールは相変わらずだ。変わったことっていうと、前より笑うようになったことかな?

 

 

「もうギルドに戻ってもいい頃なんじゃない?あんまり私達と長く一緒にいると評議員に見つかる可能性も上がるわけだし。」

 

 

ウルティアも前より性格が明るくなったような気がする。

 

あと、俺の“あれ”も引き出してくれたしね。

 

 

「寂しいな~~もう聖弥と一緒に入れないなんて~~」

 

 

メルディは・・・・・かなり変わったね。うん。

髪も昔の短髪もやめて今じゃ長くなっている。

よく笑うようになったし、軽い冗談も言えるようになってきている。

 

 

 

「大丈夫だよメルディ。ギルドに戻るだけで、また会えるから。」

 

 

「まあ、会える機会はかなり少なくなるがな。」

 

「それは、分かってるけどお・・・・・」

 

 

ジェラールの言葉にメルディはちょっと悲しそうな顔をしてる。

ちょっと顔も赤いけど、気のせいかな?

 

 

「さて、とりあえず、、マグノリアの近くまで行こう。」

 

「うん、そうだね。」

 

「了解。」

 

「は~い・・・。」

 

 

俺達四人はマグノリアに向けて出発した。

 

 

 

 

 

「マグノリアか~~5年振りだね。レイ。」

 

『はい、もうそんなにたちますね。皆さん元気でしょうか?』

 

「噂だと同じマグノリアにあるギルドと問題を抱えているようだが・・・」

 

「らしいね・・・ちょっと心配だな~。」

 

「少し急ぐか。」

 

「そうだね。」

 

 

俺達はマグノリアへと急いだ。

 

 

 

 

 

俺は5年ぶりにフェアリーテイルに帰る。

 

 

俺の“家”へと!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







前作の番外編的な話も近いうちに投稿したいと思っています。

投稿先は、前作の方にしますのでご注意を・・・


次回は、天狼組帰還まではいかないとは思いますがある程度までは近づくと思います。


では、また次回・・・・・





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