命が尽きるまで (練火)
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第1話

皆さん~こんにちは!!
練火です!!(`◇´)ゞイェイ

不定期更新ではありますが一生懸命頑張りますのでヨロシクです!

駄文なのは許してください<(_ _*)>


-争いは繰り返す-

 

-だけど-

 

-君ならこの争いを終わらせられるだろうか-

 

-さあ、君自身の物語を見せて……この終わりなき争いに終止符を……-

 

チュンチュンッ

 

「また、あの夢か……」ムクッ

 

少年は目を覚まし、ベッドから降りる。

 

『カズ~!朝飯が出来たから降りて来なさ~い!』

 

一階から母親の声が聞こえ、少年ことカズは気だるげに返事をするとゆっくりと一階に降りて行った。

 

『ーー以前として、このコロニー・フロンティアⅣは戦争被害は受けておらずーー』

 

朝飯のパンを口に入れながら、そのニュースを聞いていた。

 

「アンタ、今日は急ぐ日だって。自分で言ってたでしょ?なら早くしなさい」バシッ

 

母親に背中を強めに叩かれ、カズは口に入れていたパンを吹き出しかけた。

これは朝のやり取りだ。

カズは食べ終わり、制服に着替えると。

 

「それにしても、カズが卒業式だなんて…… 」

 

「止めてくれよ母さん」

 

「だってアンタ……父さんが死んでから何もやる気になって無かったからね……それが今や、テストパイロットに成れるとはね……私は嬉しくて嬉しくて……」

 

後ろでそう言っている母親。実際にそうなのだ。父は何かの研究中に不慮の事故で死んだらしい。カズ自身はその日から何かをすると言う事に嫌気がしていた。しかし、ある人のお陰で復活し、父と同じような道を進もうとテストパイロットを目指した。一応、まだ(仮)状態なんだが……

カズは逃げるように玄関に向かう。

 

「それじゃあ、私は少し遅れるから。先に行ってて」

 

いまだに少し涙を流している母を背に向けてドアを閉める間際

 

「行ってらっしゃい」

 

母のそんな言葉が聞こえた。

 

バタンッ

 

「行ってきます」

 

ドアを閉めた後、カズもそう返した。

 

~~

 

学校に向かう途中、

 

「おはよう!カズ!」

 

「おはよう、昨日のテレビ見たか?」

 

友達と会い、馬鹿話をしながら登校する。これもいつもの風景だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……それが突然、無くなるとは…あの時の俺はそう思っていなかった。

 

~さぁ、始まる……再び、争いが……~

 

頭の中で声が聞こえ。ちょうどその時、友達がカズの横を指している。

 

「なぁ、カズ……あれって」

 

カズも指している場所に目を向けると

 

「……何で、連合のMSがこんな所にいるんだよ……」

 

まるでカズの問いに答えるように、MSは近くのコロニー壁にバズーカを向けた。

そして

 

「……何してんだよ?」

 

ドゴォンッッッッ!!!

 

バズーカはコロニー壁を壊した。

カズと友達や周囲にいた人達は呆気にとられながらその場に尻餅をつく。

 

ウーッウーッウーッッ!!!

 

少し遅れて、警報発令音がコロニー内に響いた。その音に続き、フロンティアⅣを自警するMS部隊も出ていく。

 

「カ、カズ!俺達も早くシェルターに避難するぞ!!」

 

友達は急ぎシェルターがある道に走るが。

 

「カズ!何してんだよ!?急がないと死ぬぞ!!」

 

来た道を戻るカズ、振り返らずに

 

「すまん!先に行っててくれ!!母さんが心配なんだ!」

 

友達の返答は聞かず、そのまま走り去った。

 

ガキィィィンッ!!バジュンッ!!ボォンッ!!!

 

どうやら、穴が空いた部分からMSが入って来ているのか、自警のMSが劣性になっているのがみえる。

そして、自分の家にもうすぐ着く。

カズは最後の曲がり角を曲がり、そこで見たのは。

 

「……嘘だろ……?」

 

MSの下敷きになっている自分の家があった。

連邦MS(ザク)のパイロットは逃げたのか、コックピットが空いた状態でピクリとも動いていない。

 

(大丈夫だ、母さんがそんな簡単に死ぬわけがない……大丈夫)

 

頭の中で否定しながら、家だった瓦礫に近づくと

 

ガラッ

 

下の……多分、リビングがあった場所の瓦礫が崩れて。母のぐったりした姿が見えた。

 

「母さん!そんな所にいたんだ。すぐに出してあげるからちょっと待ってて」グイッ

 

母の片腕を掴み、力強く引っ張った。

 

「うわっ!?」ズルッ

 

予想以上に軽く、カズは尻餅をつく。そして、カズは母の姿を見ると

 

「~ッ!!ヴェェェッ!!ガハッ!!」ビチャビチャッ!!

 

……吐いた。

それもそうだろう。そこにいるのは上半身だけがある母親だ。下半身は千切れたか。千切れた血管から血が流れ出ている。

吐き出し終わったカズはゆっくりと視線を母に戻す。片腕を掴んでいた手を離し、母を仰向けにして、見開いている目をゆっくりと閉ざした。

 

「……サヨナラ、母さん……」

その言葉を言い、カズもシェルターに急ごうとしたら目の端に、あるものが見えた。

それは母さんがもう一方の腕で抱き締めていた

 

「……箱?」

 

カズはおそるおそるその腕を優しく退けて、オモチャとかにありそうな小さなオモチャ箱を手に取り開ける。

その中には、1枚の手紙と、一つのカードキーが入っていた。

カズは手紙を開けて読む

 

『我が親愛なる息子……カズよ

この手紙を見ている事は、私は多分。死んだのだろう。私はテストパイロットからパイロットになり平和を守っていたハズだった。あの時を見るまでは……だが、その事を手紙に書くわけにはいかない。カズにも迷惑がかかるだろう。そして、カズ。私は君の誕生日に毎年プレゼントを渡していなかっただろう。なので、私から最初で最後のプレゼントを送りたい。高校の卒業式にはすでに使われていない7番ドッグに向かってくれ。そこにプレゼントがある。それを売ろうが使おうが君の勝手だ。最後に私はカズと言う息子に出会えて本当に良かった、本当ならこの手紙は私が目の前で言いたかったのだがな……すまない、そして、生きてくれ。

父より』

 

「……馬鹿親父……事故で死んだんじゃないのかよォ…」ポロッ

 

読んでいるうちに涙がこぼれながら、カズは7番ドッグを目指して走った。




お疲れ~
第一話はどうでしたか?やはり駄文でしたか?それはすみませんでしたorz
けどこんな感じで書くのでそこはヨロシクです

これから頑張るであります(`◇´)ゞ


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第2話

こんばっぱ~

ガンダムと言ったら、私は宇宙世紀でもそれ以外でも結構好きな練火です(。・ω・。)ゞ

取り敢えず、この前書きに主人公のデータを書きます。


名前
カズ・アルバ 18才

機体名
アルテミス
head
ゴッドガンダム
body
ローゼンズール
arm
Sガンダム
leg
v2バスターガンダム
backpack
ダブルオーガンダム セブンソード/G
shield
試製71式防盾(アカツキ)
weapon1
デファイアント改ビームジャベリン(レジェンドガンダム)
weapon2
専用ショットガン(ケンプファー)

option
マイクロ・ミサイル・ポット
GNフィールド
GNソードⅡブラスター
ビームサーベル

ちなみに武器の色は金色です


ドゴォンッッッッ!!!ギィィィインッ!!!バコォォォンッ!!!

 

外ではいまだに戦闘の音が響いている。7番ドッグの入り口についたカズ。目の前にある7番ドッグは誰も使っておらず、このフロンティアⅣでなぜ壊さなかったのかと言う疑問が出ていたほどだ。

 

「ここで……良いんだよな?」

 

出入口のドアにはパスワード入力装置がついており、カズは手紙をもう一度見るが……

 

「……せめてパスワード書いとけよ……」ガクッ

 

頭を下げながら、少しだけ考えるとわかったかのようにパスワードをゆっくりと入力していく。

 

「……俺へのプレゼントなら、パスワードは…これだよな……」

 

『カズ・アルバ』

 

自分の名前を入力して、右下にある解除ボタンを押した。

 

カシュッ…

 

ドアのロックが外れ、ドアが開いた。

 

「…親父…解りにくいよ…」

 

そう呟き、中にはいると。目の前には銀色のMSがそこにあった。

 

「…ガンダムタイプか?」

 

headパーツを見ると、色は違うがガンダムタイプのようだ。カズはコックピットの中に入り、操縦席に座ったのは良いが……

 

「……どうやって起動すんだよ……」

 

何時もなら、シートの近くにあるハズの物がなく落ち込むカズ。その代わり、少し目線をあげると目の前にカード挿し込み口があった。カズはポケットからカードを取りだし、慎重に差し入れた。するとキィィイィィインッ‼と言う音と共に機体が動き始めた。

 

「…分かりにく!」

 

コックピットの中で叫ぶカズ。コックピットを閉じ、ドッグを見ると下からでは余り解らなかったが、MSの目線ではコイツ用の武器が揃っていた。カズはそこから持てるだけの武器を取り、装備する機体を入り口に向けて歩き出す。

 

ガサッ

 

歩いていると、カズの頭の上で何かが落ちた。手に取ると、

 

「また紙か」ペラッ

 

カズは中身を見ると、またしても父の手紙であった。

 

『この紙を見ていると言う事はコイツに乗ったのだな?これはお前用に作ったカスタム機だ。お前は昔から遠距離より近距離戦闘を好んでいたのを思い出して、コイツを近距離ように作り上げた…嘆かしの金を使ってな…』

 

「いや、その一文は入らねぇよ」

 

MSは歩き続け、もうすぐ入り口に近づいていく。

 

『一応はコイツの名前はカズが考えてくれると嬉しい。それでは健闘を祈る』

 

7番ドッグの入り口がゆっくりと開いていく。カズは手紙を閉じ。

 

(さぁ、行くか…)

 

「カズ・アルバ。アルテミス…出る!」ゴオォォォッ‼

 

言葉と同時にブースター加速で一気に進んだ。

 

 

~~

 

ドッグから出ると、少し先に偵察用なのかゆっくりとこちらに進むザクが三体いた。

 

『貴様も敵か!』バババババッ!!

 

真ん中のザクがこちらに気付き、手に持っているザクマシンガンをアルテミスに向けて発砲する。

 

「クソッタレ!!」ガガガガガガッ!!

 

それを左腕に着けていたシールドで防ぎながら三体に接近し

 

「貴様らが……!!」ブスッ

 

バックパックからビームサーベルを取りだし、真ん中のザクのコックピットにタックルをするような形で突き刺した。

 

『こ、この野郎!!よくも隊長を!!』ブゥンッ

 

カズから見て右にいたザクがマシンガンを捨て、ビームサーベルに持ち替え。アルテミスを切りつけようとしたが左腕に持っていた一丁のショットガンの方が先に銃声を上げ、右にいたザクのメインカメラを破壊した。

 

『貴様らが…こんなところで戦争なんてしなければ…死ななかったのに!!』ザシュッ

 

アルテミスはそのままの姿勢でザクのコックピットに突き刺さっているビームサーベルで強引に胴を横凪ぎに切りつけた。

 

『クソがぁぁ!!』バババババッ

 

最後に残ったザクは距離を取りつつマシンガンで敬遠してくる。アルテミスはシールドで防いでいると

 

『そこの不明機。上からの攻撃だ!避けろよ!!』

 

空中から通信が聞こえ、アルテミスは7番ドッグ出入り口の真下までブースト回避した……刹那

 

バビューンッ‼!

 

アルテミスがついさっきまでいたところの範囲を含めて、巨大なビームがザクごと包んでいった。

 

「新手か!?」バッ

 

ビームが終わると同時に7番ドッグから姿を出し、真上のMSに向けて二丁のショットガンを向ける。

 

『落ち着け、俺は敵じゃない』

 

そのMSは両手を上に挙げ、抵抗はしないというポーズをした。アルテミスは二丁のショットガンを腰に戻す。上に挙げていた手を下ろし、こっちに近付いてくる。どうやらガンダムタイプのようだ。

 

『しかし……まだ機体が残っていたとは驚きだな』

 

声から察するにオッサンだろうか?

そう思っていると、また上から一体のMSが降りてきた。

 

『逃げ遅れ?敵では無いのよね?』

 

またガンダムタイプが目の前に降りてきて疑問の声を投げかける。こっちは女性か…

カズは通信をオープン回線にすると

 

「俺はこのコロニーの民間人だ、アンタ達こそ敵なのか?」

 

そう問い掛けると、オッサンが乗った(多分)MSから

 

「ん?ああ、すまなかったな。自己紹介が遅れた。俺はカレヴィ。コイツはウイングガンダムだ」

 

カレヴィと名乗るオッサンがそう言うと今度は女性が乗っている方から

 

「そう言えばそうね。私はレーア、この子はガンダムエクシアよ。貴方は?」

 

と自己紹介をされ、カズも答えた。

 

「俺はカズ…カズ・アルバ。機体名はアルテミスだ」

 

「ついさっきの戦闘を見ていたが、何かしてたのか?」

 

「高校卒業と同時にテストパイロットだ。だから、MSには乗りなれている」

 

そう言うとカレヴィは笑いながら、

 

「(ハハッ)そりゃ良いことを聞いた」ドォォゥゥンッ‼

 

その言葉と同時に近くで大爆発が起きる。

 

「……っと。これ以上ここにいるのは危険だな…すまないが、俺の後についてきてくれ」

 

そう言って先行するカレヴィにカズは

 

「?何をする気なんだ?」

 

「決まってんだろ?ここから脱出するんだよ」

 

その言葉と同時にカレヴィの後をレーアが続いていくので、カズも慌てて後を追っていく。

 




イエーイ!!2話終~了d(⌒ー⌒)

疲れたぜぃ。けどガンダムは好きだから止められない止まらない(;・ω・)

ちなみに武器のビームジャベリンですけど。あれはアークエンジェルで手にはいるので今はただのビームサーベルです。


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第3話

こんにちは(^^)/

練火です(。・ω・。)ゞ

第3話書きました。

駄文では有るけれど一生懸命書いたので!
それではどうぞ!!


敵はあらかた撤退しているのか、少量の部隊だけしかいない。カズはそれを殲滅しながらカレヴィの後を追うが、一つ疑問が出た。通信を繋げ、口を開こうとしたら。

 

『なぁ、カレ』

 

『ねぇ。私達は今どこに向かってるのかしら?』

 

レーアに先を越された。だが良いだろう、こちらも同じ質問なのだ。

カレヴィはその問いに素直に答えた。

 

『?何処って……港だけど?』

 

『『港?』』

 

『確か一番最初に制圧されたのよね?』

 

『そうだよ』

 

カレヴィは何を当たり前だろと言うような顔で答える。いやいや、

 

『カレヴィさん、一体港に何かあるのですか?最初に制圧されたのなら、あそこには船が無いはずですよ?』

 

正直な疑問を口にすると、カレヴィはその場に立ち止まり、近くの遮蔽物に身を隠した。カズ達もそれに倣うように近くの遮蔽物に隠れる。

 

『確か、アルバ君だったね?俺はさん付けや敬語はしなくていいぞ』

 

『あっ。じゃあ、俺も君づけじゃなくて呼び捨てで良いですよ?』

 

『それはありがたい………それでカズの質問の答えだが、あそこにはアークエンジェルがある』

 

『………連邦の船ですよね?』

 

『そうだが、今は俺達の船だ』

 

『…………盗みました?』

 

『何でそうなる?』

 

目の前に見えるのは港への入り口だ、そこには三体のザクが見張りとしてたっている。

 

『一人一体で行くぞ』

 

カレヴィのその声に頷く二人。そして、ザクが離れたのを見届けると

 

『今だ!!』

 

ゴオォォォォオッ!!

 

掛け声と同時に自分の倒すべきMSに襲いかかった。

 

『き、貴様は敵か!?』

 

ジャキッ‼

 

相手がこちらに気付き、マシンガンを向けるが

 

「遅い!」

 

ズシャッ‼

 

そのときには既に目の前のザクをビームサーベルで切ったところだった。

 

「恨むなら、ここに来た自分を恨め」

 

周りを見渡すとカレヴィは終わったようでこちらに向かってきている。

 

『お疲れさん、ところでレーアは?』

 

『ここにいるわよ』

 

その方向を見るとまたもや上空から降りてきた。空中戦が好きなんだろうか?

 

『近接しかしてない貴方に言われたくはないわ』

 

『謝るんで、心の中を読むのは止めてください』

 

『おいおい、お話は後でゆっくりとしてくれ。目的地は目の前なんだから』

 

カレヴィは港の入り口を指しながら言ってきて、そして入っていった。二人もその後に続く。

 

 

 

 

 

三体は壁に身を隠しながら、アークエンジェルを見る。ってかあれがアークエンジェルか……実物は凄いな。

素直に感心を持っているとカレヴィが

 

『あれがアークエンジェル、俺達の船だ』

 

『制圧されてますけどね』

 

レーアの冷たい言い方に少しだけ苦笑するカレヴィ

 

『そして、今あそこにいるザクとは違うMS《トールギス》あれがここの隊長機だ』

 

アークエンジェルの真下を見ると確かに一つだけ違うMSがザクと向かい合って何かを話している。

 

『とすれば余り当たりたくは無いわね』

 

『もう少し待って見るか…』

 

三体は少しだけ待ってみると、トールギスは何かを伝えに行くのかその場から離れていった。

 

『よし、行くぞ!!』

 

壁から躍り出て一直線に目の前の敵へ向かうアルテミス、ザク×5はこちらに気付き

 

『新手か!!』

 

ブウゥゥゥウンッ!

 

一斉にヒートホークを構えた。アルテミスは片方の手にショットガン、もう一方の手にビームサーベルを持っている。

一体のザクがアルテミスへ前から襲いかかった。

 

『くたばれ!!』

 

バチィィインッ!!

 

振りかぶったヒートホークをビームサーベルで防ぎ、コックピットに向けて。

 

「お前がな!」

 

ドンッ‼

 

ザクのコックピットに穴が開き、そのままドスンッと倒れた。

 

『セェェヤァァァッ!!』

 

ザシュンッ‼

 

『おらよっと!!』

 

ドスッ‼

 

二人もMSを倒し、残りは二体。カズは機体を走らせ、違うザクを狙いに行こうとすると。

 

バシュンッ‼

 

『そこまでだッ!!!!!』

 

カズの目の前でビームが当たり、その場で急停止をして声のする方を見る。

 

『来やがったか……』

 

『貴様らは一度とならず二度までもこのアークエンジェルを奪おうとするのか!!』

 

トールギスに乗っている男はアークエンジェルの前に降り立ち、憤っていた。っておい

 

『やっぱりアレ、盗んだんですね』ハァ

 

カズが溜め息をつきながらそう言うと

 

『おいおい、盗んじゃいない。奪ったの間違いだ』

 

『『どっちも同じだ(です)!!』』

 

自信満々に言うカレヴィに向けて、トールギスの男とカズの息があった。…もしかしたら、あっちの人と話が合うかもしれない。

トールギスはビームサーベルを構え、カレヴィに襲いかかった。

 

ギィィィンッ!!

 

『まあまあ、そんな熱くなんなよ』

 

そのビームサーベルをウイングガンダムのビームサーベルで受けながら軽く言うカレヴィ。

 

『貴様、カレヴィか!?』

 

『あ?そういうお前は誰だ?』

 

トールギスはウイングに蹴りを入れ、距離をおきながら

 

『貴様!!!忘れた…とは言わさんぞ!!』

 

『ハッハッ。冗談だよエイナル』

 

憤るトールギスの男(エイナル)と笑うカレヴィ。……なんかシュールっぽいな。

そう思いながら二人のやり取りを見ているとカズのすぐ近くで

 

『援護するわ!』

 

ジャキ‼

 

レーアがビームライフルをエイナルへ向けて構える

 

『ッ!!馬鹿!止せ!!』

 

『私の闘争を邪魔するな!!!』

 

エイナルは標的をカレヴィからレーアに変えて襲いかかる。

 

『早い!?』

 

レーアはトールギスに向けてビームライフルを構えるのだが、トールギスは蛇行しながら進んでいるので狙いが合わない。そうこうしているうちに

 

『もらった!!』

 

トールギスはビームサーベルを振り上げ、

 

ビュンッ!!

 

そのままガンダムエクシアに向けて降り下ろす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし

 

 

 

カランッ

 

 

 

 

『……貴様…………!』

 

そのビームサーベルが降り下ろされる事は無かった。ビームサーベルを持つトールギスの片手が切られそのまま落ちたからだ。エイナルは目の前の人物を見る。シルバーカラーのガンダムタイプがエクシアとエイナルの前に振りかぶったビームサーベルで両者を制している。

エイナルは距離を取り、低く憤るような声音で目の前のMSめがけて言う。

 

『何者だ……』

 

『……アルテミス』

 

『……良い名だ』

 

その問いに答えたのは少年の声だった。そして、次の瞬間。MSが赤く光り輝いた。

 

『あ、アレは……』

 

『覚醒現象だと…!?』

 

それを見てレーアとカレヴィが驚く。エイナルは少し笑うと壊されていない片手で腰にしまってある予備のビームサーベルを引き抜き。

 

『面白い!!』

 

アルテミスめがけて攻撃を開始した。

 

 

(少し前)

トールギスの片手を壊したカズはある事に戸惑っていた。

 

「な、なんだ。この光りは……!?」

 

急いで片手を切った直後、コックピット内が紅い光に包まれていく。その途端、カズの心の中が騒いでいく。そして、意識がだんだんと遠くに消えていく。

 

『………………』

 

エイナルが何かを言ってきているが聞こえない。カズはタッチパネルに触れながら

 

『止まれ、アルテミス。止ま……れ』

 

そこで意識は完全に失った。

 

 

 

 

 

 




終わった~疲れた~orz

やっぱりガンダムって良いよね!!


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第4話

こんにちは(^^)/

練火です(´・ω・`)

久しぶりの投稿で少々疲れていました。

だけど駄文は治らない!!
それではどうぞ!!


先に攻撃をしたのはアルテミスだった。右から左へ大振りにビームサーベルで切りつけようとするので、トールギスは後ろへ下がる。

 

ビュンッ!!

 

『なっ!!?』

 

下がった瞬間にアルテミスは体勢を低くして持っていたビームサーベルを投擲した。

トールギスはそれを避け、もう一度。突撃をする。

 

『貴様の武装はショットガンだけ…ならば!!』

 

アルテミスは近付いてくるトールギスにショットガンを向けて放つが

 

ドンッ‼

 

『甘い!!』

 

ゴオォッ!!

 

その場で横に動き、ショットガンの射程範囲を越えた瞬間。ブースターをフルに活動させて一気に近づき

 

ビュンッ!!

 

アルテミスのショットガンを持っている腕を斬りつけたのだが

 

『浅いか…!』

 

その直前にアルテミスはその腕を引き、斬れたのは持っていたショットガンだけであった。

 

『だが、これで貴様の敗けだ!!』

 

下に降り下がっているビームサーベルでそのまま切り上げるトールギス。

 

『カズ、避けて!!』

 

レーアの悲鳴にも近い声が響くが

 

『くたばれぇぇぇぇッ!!』

 

ビュンッ!!

 

それと同時にビームサーベルはアルテミスを切り裂いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バチィィィンッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーハズだった。

 

『なん……だと…?』

 

トールギスのビームサーベルが当たる直前にアルテミスは《ビームサーベル》で防いでいる。

アルテミスはそのまま滑るようにトールギスに切りかかるがバックステップで回避された。

 

『貴様、そのビームサーベルはどこに隠し持っていた!?』

 

エイナルはMSの機体を一目見た時に確信していた。アルテミスにはビームサーベルが一つだけの汎用型MSだとなのに何故……

エイナルはアルテミスが持っているビームサーベルを見る。

 

(そう言うことか)

 

『貴様、私のビームサーベルを使ったな?』

 

エイナルの問いにアルテミスは答えないが、その足下にはさっき落とされた片手が落ちている。

 

『フッ…面白いぞアルテミス!』

 

トールギスは突撃の構えをするが、そのすぐ後に。

 

『!?……わかった……全員、ここは引くぞ。撤退だ!』

 

その言葉にアークエンジェルの前にいたザク達は港から警戒しながら出ていく。

 

『アルテミスのパイロット!この勝負は預ける!去らばだ!!』

 

トールギスもこちらに背を向け一直線に港から去っていった。

 

『勝負とか言ってんなよ。恥ずかしい』

 

カレヴィが軽口を叩いた途端にアルテミスから出ていた赤い光が消え、その場で立ち往生をしている。

レーアがアルテミスに近付きながら返事を呼び掛けている。

 

『カズ、聞こえる?聞こえるなら返事をしなさい!』

 

数回に渡る呼び掛けでアルテミス起動し返事を返す。

 

『聞こえています。こちらは異常無しです』

 

その言葉を聞き、安心する二人。すると、今度はアークエンジェルから通信が来る。

 

『聞こえていますか?こちらはアークエンジェルブリッジ、ルル・ルティエンス中佐です。現時刻よりこの船の艦長代理に着任しましたレーアさん、カレヴィさん聞こえますか?』

 

『ルル艦長ですか?ハイ、こちらは聞こえています』

 

ルル艦長(声から察するに俺より年下か?)と呼ばれた女性は応答を聞くと嬉しそうな声で

 

『良かったぁ~。二人とも無事なんですね?』

 

『ああ、そうだが。それよりもルル艦長。今までどちらに?』

 

カレヴィが質問すると、ルル艦長はあーっと目を反らすような声で言うと。少し黙ったのち、まるで子供が嘘をついたような声音で

 

『……ちょっと別の用事で……』

 

『捕虜になってたんですね?』ハァ

 

カズがため息混じりに言うとルル艦長は動揺したのか

 

『ち、違いますよ!?こ、これはその……そう花を摘みに行ってたのです!?その後に捕まったとかそんなのでは有りませんからね?!』

 

『ルル艦長、墓穴を掘っていますよ?』

 

『はうぅぅ……』

 

ルル艦長の通信からおじいちゃんの声が聞こえ、少しため息も聞こえている。

 

『副長代行のマドック少佐だ。今横で落ち込んでいるルル艦長の代わりに頼み事がある。アークエンジェル発進のため、宇宙港を開けてもらいたい』

 

『了解だ』

 

おじいちゃん(マドック少佐)の頼み事に即座に返事を出すカレヴィ。

その後は港を開けるため移動を始めた。

その移動途中にレーアから通信が入った。

 

『艦長代理、ずいぶん若く見えたけど?』

 

その質問にカレヴィが

 

『お偉いさんのご息女らしくてな。安全な移送任務を与えられたんだろうが……』

 

ウイングとエクシアがゆっくりと止まり、その場で着地して

 

『愛されてるってことでしょ』

 

「そういえば…なんで敵は退いたんでしょうね?」

 

『ん?どうしたカズ』

 

この移動中にずっと考えていたことがどうやら口に出てしまったようだ。

 

「いや、ちょっとおかしいなって思って……なんで突然退いたんだろうなぁって」

 

『………それもそうね…どうしてかしら?』

 

レーアも疑問を口に出した瞬間

 

ピュリィィィィン!!!

 

『接近警報!!』

 

カレヴィが叫ぶと同時に身構えた瞬間

 

ザゥン!!ザゥン!!

 

ビームが足下から発現した。そして数秒後には……

 

「なんだよこれ……コロニーがバラバラに……」

 

『おい!警戒しろ、来るぞ!!!』

 

呆然するカズにカレヴィは叱咤の声を飛ばしながら身構える。三人の前からきたのは……ガンダム?

 

『ネズミが、逃げられると思うな!』

 

機体が周りを飛びながら

 

『私と……このデンドロビウムが来たのだからな!』

 

カズは未だにコロニーを眺めていると、視界のすみに有るものが移った。カメラを最大にしてみるとそこに浮かんでいたのは………死体、人の死体であった。

その死体の周りにはたくさんの民間人がもがき苦しんで死んだのであろう……

 

「あ……アアアアアァァァァァアアアアアアアアアアアアアァァァァァ!!!!!!!!」

 

その死体の中に、カズは見つけた……見つけてしまった。シェルターに逃げていたハズの友達の無惨に苦しんで死んだ骸を……

 

バシュゥゥゥゥゥゥッッ!!!

 

カズは悲鳴にも似た絶叫で叫ぶとデンドロビウムに背を向け、その友達の亡骸に向かって出来るだけ急いで翔ばした。

 

『ちょっと!いきなりどうしたのよ!?』

 

『バカ野郎!何してやがる!!?』

 

レーアとカレヴィが静止の声を飛ばすが、カズは一心不乱にその亡骸を目指すばかりだ。

 

(後、ちょっと……もうすぐで届く……!)

 

アルテミスが腕を伸ばし、その骸を掴める範囲まできた瞬間。

 

『カズ!!よけろ!!!』

 

後ろからカレヴィの叫び声に直ぐ様、横に緊急回避をした途端

 

ビュンッ!!

 

一筋のビームがカズのついさっきまでいた場所を通りすぎた。

 

「…………………ハ?」

 

そう通りすぎたのだ、すぐ目の前にあった友の亡骸までも消滅し尽くして…………

カズは後ろを振り返ると

 

『貴様は私を無視するとは……無礼な奴め!』

 

デンドロビウムがアルテミスに向けてメガビーム砲を構えていた。

 

『まずは一体……死ね!!』

 

ビュンッ!!

 

デンドロビウムからメガビームが撃たれるがアルテミスは一向に動こうとしない

 

『!?何やってるの!?避けなさい!!!』

 

「…………く………す………も」

 

レーアの叫びにカズはその場で何かを呟いている。

 

『カズ!!避けろ!死ぬぞォ!!!』

 

カレヴィの叫びにも反応しないカズだが、当たる直前に周囲にGNフィールドが展開されメガビーム砲を防いでいく。

 

『チィ!小癪な!』

 

「よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも……」

 

デンドロビウムはメガビームを撃つのを止めると、大型ビームサーベルを構え、アルテミスに迫った。

 

『死ねェェェェッ!!』

 

「ーーーーーー殺してやる!!!」

 

またもや自分の体に赤い光が纏った。

 

 




疲れましたぁぁぁ

多分次の話で覚醒現象についての説明を書くと思います…その他の説明も!!!(。・ω・。)ゞ

それでは次回で会いましょう
バイバイ~(・ω・)ノ


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第5話

こんにちは

練火です(´・ω・`)

なんか気分が良いので早めに投稿が出来ました

駄文ではありますが
それではどうぞ!!!


なんだこれは…………なんなんだこの光は…

カズとアルテミスを赤い光が包んだ途端にアルテミスの出力、耐久性等の能力値が限界点をオーバードライブしている。

このままじゃ機体がバラバラになって死ぬかな………まぁ良いや……このデカ物さえ殺せば……どうなっても

 

『また覚醒現象!?』

 

『おいおい、カズは無事なのか!?』

 

レーアとカレヴィはアルテミスから出ている赤い光を見ながらそう言う。

 

『フンッ!ただ機体が光っているだけで何ができる!!』

 

デンドロビウムは連続でビームサーベルで切りつけるが、軽々と避けられる。

 

『チィ!ならばこれならどうだ!!』

 

バシュッ!バシュッ!

 

ウェポンスロットから三角柱のコンテナを二つ発射し、

次の瞬間

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドッッ!!!

 

三角柱のコンテナから一斉にマイクロ・ミサイルが発射された。

 

『細切れになれェ!!』

 

マイクロ・ミサイルはアルテミスに向けて飛んでいった。

 

『カズ!今すぐ防御体勢をーーってなにをやってるの!?』

 

アルテミスは防御体勢をとるのではなくマイクロ・ミサイルの大群に突っ込んでいった。

 

『クハハハハハ!!!こいつはとんだ大馬鹿だ!』

 

デンドロビウムのパイロットはその行動をみて大笑いするが次の瞬間にはその笑いは消えることになった。

何故なら……

 

ヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッヒュンッ

 

『なんだと!あのミサイル群を避けている!?』

 

アルテミスは当たるギリギリで迫り来るすべてのマイクロ・ミサイルを避けてデンドロビウムの前に立ちふさがった。

 

『貴様……化け物か……?』

 

ビームサーベルの剣先をデンドロビウムに向けるアルテミス。

 

『アルテミス!援護する!』

 

『援護します!』

 

カレヴィレーアが言うのと同時にデンドロビウムの背後からビームが飛んでくる。

 

『チィ!!雑魚どもが!……私の邪魔をするな!!』

 

デンドロビウムはカレヴィ達の方に向いて、メガビーム砲を放とうとした時。

 

 

 

 

 

ガシッ

 

 

アルテミスがiフィールドにしがみついていた。

 

『なにをしている!?離れろ!!』

 

デンドロビウムを左右に動かし、振り払おうとするがアルテミスはそれに動じずに両手を固く握り

 

…………壊れろ!!!

 

思いっきり降り下ろした。

 

ガゴォンッ!!

 

デカイ音が鳴り、アルテミスがその場から離れるとiフィールドが叩き壊されていた。

 

『よ、よくもこの機体に傷を……!許さんぞ!!』

 

デンドロビウムは大きくアルテミスの周囲を動き回る。

 

「ッ!?」

 

ギギッ

 

アルテミスは迎撃するためにショットガンを構えようとするのだが動かない。腕周りを見るとワイヤーらしきものでグルグルに閉められていた。

 

『気づくのが遅かったな!……散れ!!』

 

デンドロビウムがワイヤーを手放すとアルテミスに巻き付いていたワイヤーも一緒に爆発を起こした。

煙が晴れるて見えたアルテミスは無傷で赤い光を纏ったままだった。

 

『何でだ!なんなんだその機体はァァァァッ!!』

 

デンドロビウムのパイロットは叫びながら、メガビーム砲を構えて突貫した。

 

『この………化け物がァァァァァァァッ!!!!』

 

メガビーム砲の砲身が当たる直前にアルテミスは軽く横に避けてその砲身を掴んだ。

 

 

 

 

「…………お前さえ…殺せるなら……」

 

 

 

 

アルテミスは砲身から片手を離し、腰にあるビームサーベルを手に取り。

 

 

 

 

「俺は……」

 

 

 

 

横一線に叩き切った。

 

 

 

 

「ーー化け物にでもなってやる…!」

 

『クソっ!限界か!!』

 

デンドロビウムは身を翻し、撤退しようとするが

 

ガシッ!

 

「おいおいおいおい……逃げんなよ…?」

 

『ヒィ!!?』

 

足のブースターにしがみつきズリズリと登って行くアルテミス。

 

『アレは……トラウマ決定ね』

 

『だな』

 

『??何が一体どうしたのですか??』

 

レーアとカレヴィは壊れたハッチの上で哀れそうな目でデンドロビウムのパイロットに同情している。こちらの様子をなにも知らないルルは呑気そうな声で質問してくるので、カレヴィは淡々答えた。

 

『敵のパイロットに同情している』

 

『スミマセン。本当に何があったのですか?』

 

『……聞かない方がいいと思いますよ?』

 

呑気そうに話すところに比べ、そのパイロットが乗るデンドロビウムにしがみついているアルテミスはついに本体の目の前までたどり着いた。そして、無言のままビームサーベルを両手に持ち

 

『ま、待t』

 

ザシュッ!!!ドゴォォォォンッ!!

 

容赦無く深々と突き刺した。デンドロビウムが爆発をする前にアルテミスは離れてそれを見届けている。

 

「これで……良いよね……?」

 

と思った瞬間。再び赤い光が消え、その場で停止した。

 

『またか……』

 

『とりあえず、アークエンジェルまで運びましょう?』

 

ウイングとエクシアがアルテミスの両脇を持ってアークエンジェルへと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

またしても声が聞こえる。

 

 

 

 

ー進む道は荊の道ー

 

 

 

 

 

 

ーこの運命からは逃れられないー

 

 

 

 

 

 

ーそれでも、諦めないで?ー

 

 

 

 

 

ーそれが例え悲しい道だとしてもー

 

 

 

 

 

 

ゆっくりと視界が開いていく。目の前には見知らぬ天井があり

 

「あっ、目覚めたわ」

 

「よぉ、具合はどうだ?」

 

目線を下に回すと、そこにいたのはちょいワル系のおじさんと、金髪の女性がいた。声から察するにレーアとカレヴィなのだろう……と言うことは……

 

「夢じゃ無かったのか……」

 

「ああ、残念ながらな」

 

カレヴィが何とも言えない顔で否定した。カズは上体を起こして、ベットの上に座った。

 

「カレヴィ」

 

「ハイハイ、わかりましたよ」

 

レーアがカレヴィの名を呼ぶと、気だるそうに返事を返すカレヴィは何とも言えない顔から一転、真面目な顔になり

 

「カズで良かったんだよな?今から質問をいくつかするがそれでも構わないか?」

 

その質問に頷くと

 

「よし、良い子だ。それでは一問目。あの機体はお前の持ち物か?」

 

「ハイ……そうですけど。何か問題が…?」

 

心配そうに答えたカズにカレヴィは少し笑いながら

 

「いや、何も問題はないさ。ただの質問さ。軽く答えてくれたらそれで良い」

 

「わ、わかりました」

 

その返答に笑顔で頷くと

 

「それじゃあ、次の質問だ。あれはどこで手に入れた?」

 

「スミマセン、見つけたのはお二人が出会ったあの7番ドッグなんです」

 

そう言うとカレヴィはヘェっと言う風な顔になり、

 

「じゃあ、君はどうやって7番ドッグに?」

 

その返答にカズは服の内ポケットから父さんの手紙をカレヴィに渡した。カレヴィとレーアはそれを読むと、なるほどっと呟いたのは気のせいではないだろう

 

「じゃあ、カズ。最後の質問だ……覚醒現象って知っているか?」

 

覚醒現象……?

 

「…無いですね」

 

「そうか。なら場所を変えながら話すか……たてるか?」

 

そう言われて、カズはベットから降り、床に足を着けた。まだぐらついているが時間が経てば直るだろう。

 

「…大丈夫です」

 

「よし。それじゃあ行くか」

 

 

 

 

 

 

 

 

「カズは機体に使われている部品で、重要素材のアビリティパッチって知ってるか?」

 

あるところへ移動しながら、カレヴィは口を開いた。

 

「一応は……確か、アビリティパッチⅠが別名、強化パーツで。アビリティパッチⅡが別名、派生パーツでしたよね?」

 

カズの後にレーアが補足をしてくれた。

 

「ええそうよ。アビリティパッチⅡには

EXAMやゼロシステムのシステム系

トランザムやNTーD、ハイパー化のモード系

そして、月光蝶、光の翼、クアンタバースト等の技系があるわ」

 

「そんなに有るんですか……?」

 

「まあ、技系のパッチは結構な適合能力と機体の耐久性がかなりなければ無理なんだけどもね」

 

あなた、本当にテストパイロットなの?と言うような事を言って先に歩いていくレーア。

カレヴィはそれを見て、苦笑した後に

 

「そして最後はアビリティパッチⅢと呼ばれる。進化・覚醒パーツが有るんだ」

 

「進化・覚醒パーツ?授業で習った覚えはないんですけど……?」

 

真面目にテストパイロットの授業をしてきたと言う訳ではないがそれでも一応は習ったのだが聞いた事は全く無い単語にカズは戸惑った。そして、次のカレヴィの台詞で

 

「そうか。聞いたことは無かったか。まあしょうがない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーーだってそいつは連邦とコロニーの一部……つまり一番上の階級の奴らしか知らないからな」

 

……………………ハア?

 

「その上、知っちまったら消されるから……これで俺とカズは仲間だ。今後ともよろしく」

 

グッと言うポーズでカズに向きながら言うカレヴィ……って待ておい

 

「えっ?消されるってどんな風に?」

 

「そりゃお前………」

 

何故、目を反らす?

目を反らしたカレヴィはカズの方を向き、此方の両肩に手を置き

 

「安心しろ。怖がらないようにヒントだけにする」

 

「その前に俺の顔を見ようかカレヴィ?」

 

カズの言葉を無視するかのようにカレヴィはそのままヒントだけ教えてくれた。

 

「味方が誰一人いない最前線で戦うだけだ……」

 

「それってほぼ処刑じゃねぇか!!!」

 

カズの魂からの叫びにカレヴィは耳を塞ぎながらも

 

「誰もそんな事は言ってないぞ?死に物狂い戦えば生き残れるハズだ」

 

それを聞いて少しはホッとするカズ

 

「……運が良かったらな」ボソッ

 

「おい、待てコラ。今何て言った?運が良かったら?それって間違いなく死んでませんかコンチクショー!!」

 

「まあ、最高機密だしな…それじゃあ、説明に戻るがアビリティパッチⅢはその名の通り覚醒現象をおこすんだ。その上、経験を積めば積むほどアビリティパッチⅢは自己進化していくらしい」

 

「らしいって?」

 

「軍の最高機密って言われているがその実態は謎なんだ……」

 

多分、あのオーバードライブが覚醒現象なのだろうか……

カズは一人納得していると、カレヴィが行きたかった目的地についたらしい。

 

「カレヴィ少尉、入ります」

 

ウィーンッ

 

二人はその部屋にはいるといたのは俺と同じくらいかもう少ししたの女の子とおじいさんだった。

 

「ちょうど良かった。私がマドック少佐だ。こちらに座っている方はルル艦長だ」

 

カズはマドックの自己紹介を聞き、その場で敬礼をとった。

それを見てマドックは少し顔を綻ばせると近くのソファを指しながら

 

「そんなに固くならないで良い。さっ。こちらに座りたまえ」

 

そう言ってくるので、カズとカレヴィはソファに腰を掛けた。

 

「それでだが………カズくんだったね?君は今からこのアークエンジェルの指揮下に入って貰いたい」

 

いきなりの発言をされ、カズは戸惑いを隠せないでいる。

 

「いや、なにぶんこのアークエンジェルに乗っているパイロットはカレヴィ君を含めて二人だけでね。さすがに戦力不足なのだよ」

 

マドックは少しため息を吐きながら答える。まあ、この場でノーと言っても間違いなく死ぬ可能性はあるのか……カレヴィめ逃げ道を封じやがった。

カズはしょうがないかと思いつつ

 

「わかりました。それでは、これからお世話になります」

 

ソファに座りながらそう言って頭を下げた。

 




終わった~
次からは月の戦いに入ります。
それでは
次回で
バイバイ~~(・ω・)ノ


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第6話

こんにちはー
練火です(。・ω・。)ゞ

一年間はフリーターってキツいよね♪




あれから約一週間、カズは覚醒に対する自己トレーニングを初め。その上で苦手な射撃の訓練と言う日々をしている。

 

「ここが月、凄いな……授業で聞いただけだからこれは……」

 

ただいまアークエンジェルは月の都市・フォン・ブラウンに来ている。

敵さんが襲いにはかかって来なかったのでなんとか無事について良かった。

ただし問題がひとつある………

 

「それで……ルルさん、どうやってアークエンジェルに帰るんですか?」

 

カズの目の前にいる見た目、年下の女性(まさかの年上でした)が辺りを見渡し

 

「えっと……どう帰れば良いんでしょう……スミマセン」

 

そう、問題とはルルに買い物に付き合わされショッピングに来たのは良かったがいつの間にか戻れなく成っていたことだ。

さて……どうするべきか………

 

「ヤバいですね…もしここに敵さんが奇襲でもかけて来たら…」

 

「そんな事は有りませんよ!?それは人としてやってはイケないのですから……」

 

「コロニー壊した奴らですから、無いとは言い切れ(ビーッビーッ)………ホラね?」

 

噂をすればなんとやらだ。ルルは嘘でしょ、と言いたげな…認めたく無かったのか動揺しまくっていた。

けど、この状況はほんとにヤバい……艦長と三人しかいないのにその一人がここにいるんだ……

 

「またレーアさん辺りに小言をくらいそうだな…」ハァ

 

ため息を吐きながら帰り道を探す、カズとルルであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

『もう、カズはどこに行ったのよ!!』

 

ザシュッ

 

レーアは怒り心頭で襲いに来たMSを切り伏せ、次のMS目掛けて機体を走らせていく。

 

『まあまあ、そんなに怒っても意味無いぞッ!』

 

ブシュッ

 

カレヴィは苦笑しながら、襲ってくるMSをビームサーベルで一突きして、そのコックピットに当てて被害を押さえていく。

 

『ですけど、カレヴィ!』

 

ズシャッ

 

『レーア……俺だって少しイラついてるんだ。こんな敵はさっさと終わらしたいんだがな……この場面じゃこちらはガン系が使えない』

 

『それは向こうも同じでしょ?』

 

『そうとはいかないらしいぞ』

 

カレヴィがそう言った途端、二人の近くにビームが降り注いでくる。

 

『なっ!?バカじゃないの!!?ここにはまだ逃げ切れてない住民がいるのよ!?』

 

レーアはビームの来た方を睨みながら言う。と同時にウイングがMSめがけて、機体を翔ばした。

 

『ウオラァッ!!』

 

ザシュッ!!!

 

よほどストレスが溜まっていたのか溜めに溜まったソレが爆発したのか、普段叫ばないカレヴィが大声で叫びながら。そのMSを一刀両断した。

 

『そ、相当荒れてるわね……』

 

それをレーアは内心引きながら眺める。それにしてもだ……

 

『ホント…カズのバカは何処に行ったのよ……!』

 

後ろに振り向きながらビームサーベルでMSに切り裂くエクシア。

客観的に見たらレーアも相当荒れていると思われる。

 

『これはすごい成果だな……二人とも、目の前まで来ているMS集団で最後だ。頑張ってくれ!』

 

マドックの言葉に二人は軽めに了解すると、そのまま敵陣めがけて加速していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

敵軍を追い払い、その数分後にカズとルルがアークエンジェルに帰って来た。しかもルルの目に涙が溜まっている。

 

「だーかーらー!なんで護衛に着いたカズまで迷子になるのですか?」

 

「すいません……」

 

「ハァッ…もういいです。これに懲りたらあまり自由行動は控えてください」

 

レーアの約1時間のお説教が終わり、正座を解こうと立ち上がろうとすると……

 

「すまないが、カズ君。ちょっと話を聞かせて貰えるかね?」

 

「イグッ!??!!」

 

ーーーーーー今度はマドックがカズの両肩に手を置き、再び正座をさせた。

カズは短い悲鳴をあげる間にマドックがカズの前に座り込み、

 

「なんで、ルル艦長代行が涙で帰って来たのかね??」

 

「「「……………ハァッ??」」」

 

その場にいた。レーアとカレヴィまでも疑問符を口にする。いやいや、だってそれはそうだろう…この厳格な人は実は親バカ(?)なのか?とりあえずは正直に答えるべきなのだろう。

 

「……ここに戻る少し前で、ルル艦長が結構前から食べたかったと言っていたアイスクリーム屋を見つけ、そこに行こうとしていたので止めました」

 

「…何故止めたのかね?」

 

その前に聞きたい………なんでそんなに笑顔なの??怖いんだけど……??

 

「いや…さきに艦に帰ることが重要なのでそちらを優先しただけなのですが……?何か問題でも…??」

 

恐る恐る聞くと、マドックはカズの肩に手を置き

 

「……君ももうすぐ大人に成る年だろう?」

 

「ええ、この前に卒業(仮)しましたので一応は……」

 

「ならば…解るだろう…」

 

マドックが重々しく言ってくるので三人は唾を飲み込み続きを聞く。

 

 

 

 

 

 

 

「人の娘を泣かせてはいかぬと言うことが……!!」

 

 

…………………………

 

 

 

 

「「「……………ハァ??」」」

 

マドックの意味不明な発言に三人はまたシンクロしながら疑問符を口に出した。

 

「すまないがマドック少佐…アンタの言っている事が理解できないんだが……」

 

こちらの気持ちを代弁するかのようにカレヴィが言ってくれるのでカズとレーアは頷く。

 

「なんだと……?君たちもあまり理解できなかったのか!?」

 

発言者のマドックは信じられんという顔でこちらを見てくる……ッというか…

 

「ただの親バカ発言よね?今の……」

 

「たぶん……そうだと思いますよ……」

 

レーアがマドックを見ながら言ってくるので、こちらもあまりマドックから目を反らさずに正直に答える。

 

「君たちにはわからぬのか……それは残念だ。あの娘は結構なムードメーカーなのでな…落ち込まれると士気にまで影響を及ぼしてしまうのだ」

 

「そういうことなのね。それなら、納得するわ」

 

確かに彼女はこのアークエンジェルと言う艦のムードメーカーだ。なるほど、そういう事だったのか……

そう思っていると横からカレヴィが

 

「因みに本音のところは?」

 

「私ぐらいの年だとあの娘ぐらいの孫がいてもおかしくないから。それゆえに甘やかしてしまう…」

 

「ーーーーーーってそれはただのジジ馬鹿じゃねーか!!?」

 

今の納得を返せ……

切実にそう思うカズであった……

 

 

 

 




今、思うと…マドックの発言は親バカなのだろうか…それとも、ジジ馬鹿なんだろうか…

次の話しは月での戦闘をラストにする予定ですm(__)m

それじゃあまた次話で!
バイバーイ(・ω・)ノ


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第7話

こんにちは!

練火です(。・ω・。)ゞ


このごろ、教習所に入り……来る日も来る日も車を……

まぁ。駄文ですがどうぞ!!


『みなさん。準備は良いですか?』

 

ルル艦長が通信回線で聞いてくる。

 

『ハイ。アルテミス、何時でも出れます!』

 

『こちらレーア。同じく出れるわ』

 

『こちらカレヴィ。何時でもいいぜ』

 

三者三答の返答をすると、ルル艦長がわかりましたっと頷き。今回の作戦をもう一度言ってくれた。

 

『今からするのは。再びやって来た敵軍の殲滅です。その後、すぐにこの地域より出発をしますので、殲滅を終えたら急いで合流ポイントまで来て下さい。それではみなさんーーーーーー死なないでください!!!』

 

『『『了解』』』

 

そう言うと満足したのか通信が切れ、三機はカタパルトからゆっくりと地面に着地した。

 

ゴオォォォォォォォォ!!!

 

それと同時に月の宇宙港から出発をしていくアークエンジェル。それを見ずに三機はエレベーターに乗り、月面まで登っていく。

その途中、到着まで時間がかかるのかレーアが口を開いた。

 

『ねぇ、貴方達はどうして戦ってるのかしら?』

 

『?いきなりな質問だな…そうだな。俺は軍人だからなぁ…それ以外は理由なんてないさ』

 

その問いにカレヴィが答え、レーアがこちらを向きながら貴方は?っと言う風に聞いてくる。

 

「俺はーーーーーー一言で言うなら復讐ですかね?もしくは…これ以上、アイツらみたいな犠牲を防ぐためにってところかな?」

 

そう言うとレーアは小声でそう……っと言ったきり喋らない。少しだけ気まずい空気が流れたと思ったら

 

『……私は……』

 

「え?」

 

聞き取れなかったので聞き直すと、

 

『…私は…私には戦う理由がわからないの…』

 

『?戦う理由が無いのに戦いに行くのか?』

 

『いえ、戦う理由はあるのよ……でも、その理由がわからないの……ねぇ、カズ…カレヴィ…私…どうすれば……?』

 

ソレを吐露したレーアの声は何故か不安で一杯になっている。カズは慰めようとするが

 

『…!二人とも、もうすぐつくぞ。ここからはお喋りは無しだ』

 

カレヴィのその声に二人はスイッチを切り替え、武器を手にする。

カレヴィはビームサーベル。レーアはビームライフル。カズはデファイン改ビームジャベリンを構え、ドアが開くのを待つ。

 

ガコンッ

 

エレベーターが止まり、

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

 

ゆっくりとエレベーターのドアが開いていく。

 

『ん?なんだ?誰か来たの……ッ!?』

 

ドスッ!

 

開いた直後にその近くにいたドムが地面に倒れた。その胸にはビームジャベリンの片割れが刺さっている。

 

『おい!?どうした?!』

 

ズバッ!

 

『て、敵sy』

 

バシュゥンッ!バシュゥンッ!

 

ドムに近づいた他のザクが声をあげたのと同時にウイングがスタートダッシュでザクを銅薙ぎに切り落とし。それに気付いたザクⅡ改が仲間を呼ぼうとした瞬間、頭とコックピットをエクシアのビームライフルで撃ち抜かれ、その場に倒れ伏した。

 

『カズ、あまり勝手なことはしないで』

 

「いや、今回は不可抗力でしょ?だって。このドム、此方に気付きそうだったので……」

 

ビームジャベリンの片割れを胸元から引きずり出すカズ。レーアは全く……っと愚痴を溢しながら、周りに敵がいないか調べている。

 

『おいおい。説教なら無事に生き残ってからにしておけ?それとカズ。よくやった』

 

カレヴィがビームサーベルからバスターライフルに持ち替えて、目の前の下り坂を見る。

 

『……どうやら、敵さんはどっかで休憩でも取ってるんだな』

 

カレヴィが軽口でそう言うので二人も下り坂のさきに目を向けると、いるのはザク二機にドム一機、奥に見えるのはザクⅡ改四機というところだ。

 

『さて、二人とも。さきにコイツで威嚇射撃を始める、その後に援護射撃をしてやる。間違ってもソレに当たって死ぬんじゃない……始めるぞ!!!』

 

キュウゥゥゥゥンッ!!!

 

そう言うと同時に、バスターライフルがエネルギーを溜め始めた。

………そして

 

『行けぇぇぇぇぇ!!!』

 

掛け声と同時にエクシアとアルテミスは下り坂のさきにいるMSめがけて駆けた。二人の間をーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

ビュオォォォォォォォッ!!!!

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーバスターライフルが通りすぎ、ドムに命中。食らったドムは上半身がなくなり、その場で倒れた。

 

『て、敵襲!!敵が来たぞ!!!』

 

グサッ!!

 

その言葉と同時にエクシアがビームサーベルを叫んだザクのコックピットに向けて突き刺す。

 

『チッ!たかが三機じゃねぇか!こんなの俺一人で』

 

バチィィィンッ!!

 

ザクⅡ改がヒートホークでアルテミスに向け振りかぶってくるがビームジャベリンでソレを防ぐ。

 

『クソッ!……まあいい。おい!蜂の巣にしてやれ!』

 

横に迫ってきたザクがアルテミスの横でマシンガンを構えた瞬間、

 

ビュビュビュンッ!!

 

アルテミスの後ろから来た三発のビームライフルでそのザクの両腕・胴体・頭を撃ち抜かれ、そのままその場で座るように倒れた。

 

『よお!援護はいるかい?』

 

「感謝します!……オラァッ!!」

 

ザシュッ!

 

ビームジャベリンを分離させ、余った片割れで目の前のザクⅡ改を叩き切り、爆風に紛れてさらに奥にいるザクⅡ改達に接近する。

エクシアも同タイミングだったのか真横にいて、同じ相手を狙っているみたいだ。

接近されているザクⅡ改三機はマシンガンやらバズーカを持って撃ち始めるが、エクシアもアルテミスもギリギリで避け、さらに前進する。

 

「左側」

 

『じゃあ、右ね』

 

短くそう言うとエクシアとアルテミスは真っ直ぐではなく、二人の真ん中に位置しているザクⅡ改を交差するようにお互いがその腕を叩き切り。

 

『終わりよ!』

 

ザシュッ!

 

「斬る!」

 

ザシュッ!

 

ちょうど対角線上に位置していた残りの二機、ザクⅡ改をそれぞれが一刀両断し、真ん中の両腕を切られたザクⅡ改の方を向くと、その機体は頭・胴体・コックピットに穴が開いて前のめり倒れていた。

カレヴィが近づきながら

 

『ハハッ。なら俺は真ん中だな…』

 

苦笑しながら合流しに来た。

 

『さて、それじゃあ…進んでいくぞ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらかた敵を殲滅し終えて、集合場所であるもう使われていない月面会場にたどり着く三機……だが、おかしい……

 

『妙に静かだな……』

 

カレヴィが口をこぼした。カズはソレとは違い別の事が出てくる。

 

「……なあ、二人とも……アークエンジェルは何処に行ったと思う……??」

 

そう…さきに待っているハズのアークエンジェルの姿が無いのである。

 

『私たちの方が先に着いたんじゃないのかしら?』

 

「そうかも知れないけど……なんか胸がザワザワする…」

 

カズは顎に手をおきながら言った直後……

 

『……ち……ン……う』ザザザザッ

 

誰かの通信が入ってきた。

 

『その声はルル艦長ですか?一体どうしたんで?』

 

通信をオープンにして、カレヴィが返答をすると

 

『そ、その声はカレヴィさんですか!?すいません!!こちらアークエンジェルーーーーーー』

 

ルル艦長の焦った声が聞こえて、次の一言で三人の思考が止まる事となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作戦中止(ミッションリタイヤ)して一時撤退します!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『………………………』』』

 

 

 

 

今、何て言った?ミッションリタイア?……なんで?

気付くとカズは

 

「どうしてですか!!?一体そっちで何が!?じゃあ俺たちはどうすれば良いんですか!!!!?」

 

前のめりになりながら矢継ぎ早に質問をしていた。

 

『カズ、少し落ち着きなさい。ルル艦長もオドオドしてるわよ』

 

隣にいたレーアから言われ、少し深呼吸をした後。ルル艦長が口を開き、質問に答える。

 

『ハイ、そうですね……一言で言えばアークエンジェルが襲われて修理をするしかないところまで来たので再び宇宙港に戻りました』

 

『待ってくれ。俺たちが囮を兼ねて殲滅をしていたんだぞ?たかが数体のMSでそこまで行くのか?』

 

『いえ、数体ではなくたった一機にやられたのです…』

 

「……一…機……?」

 

『……そのジョークはあまり面白くは無いわよ?』

 

カズとレーアは冗談と言いたげな表情で答えると、マドックがため息をついて

 

『冗談でもなんでも無いのだよ。アークエンジェルは君たちと離れて数十分後に敵MS一機にやられたのだ』

 

と同時に、遠くからドシーンッドシーンッと重量感のある足音がここまで聞こえてくる。

 

『その重量感のある音は………みなさん!今すぐにその場から離れてください!!』

 

ルル艦長が慌てて言うが、もう遅い………

 

「なぁ……アレ…何…?」

 

カズが音がしている後ろを指しながら、言うので二人も見てみると…

 

『冗談でしょ……?』

 

『おいおいおいおい……マジかよ……!?』

 

二人も絶句するしかなかった……だってアレはないだろ……

 

『でかすぎだろ……』

 

「………まさしく怪物だな…」

 

目の前に見えるのはアークエンジェルと同じくらいか、その前後程の大きい緑色の巨大なMSがこちらに向かって迫ってくる。

 

「資料で見たこと合ったが、アレがビグザムなのか………?」

 

緑色の巨大なMS=ビグザムは大きく足を上げると

 

『!?緊急回避!!』

 

バゴォォォオォンッ!!!!

 

ーーーーーーそのまま、カズ達が立っていた足場の建物を踏み潰した。

 

「あ、危なかった……」

 

『えぇ、カレヴィが言わなかったら。今頃、あの瓦礫の仲間よ……』

 

カズとレーアは生唾を飲みながら、そう感想を口にした。

 

『……さて…ルル艦長、船はあとどのくらいで修理完了しますかねぇ?』

 

『一応、急ピッチで進ませていますが……発進するだけなら、後、一時間弱と言うところです!』

 

ソレを聞いたカレヴィはバスターライフルをビグザムに向け、

 

『そう言うこった。二人とも……今から最低でも一時間は粘るか、アレをぶっ潰す以外に道はなさそうだ…死ぬなよ?』

 

『ハァ……誰にそんな事言ってるのよ…?』

 

レーアはビームサーベルをビグザムに向けながら答えた。

 

「さて……やりますか…」

 

カズはデファイン改ビームジャベリンを構え、面倒だと言いたげな言い方で答えた。

 

『当たれよォォッ!!』

 

バシュゥンッ!!

 

ウイングがバスターライフルを撃つがそのビームは真下へと弾かれた。

 

『なんだと!?iフィールドか……』

 

『なら近接で行くわ!!』

 

ブゥンッ!

 

「馬鹿!待て…!!あぁもう!!」

 

カズの制止の声を聞かず、ビグザムに迫るエクシア。ビームサーベルを高々と上げ

 

『ハアァァアアァァッ!!!!』

 

叫びながら振り抜こうとするが、ビグザムの胴体部からメガ粒子砲が撃ち出された。

 

『!?ウソッ!?間に合わない!!』

 

エクシアのコックピットにメガ粒子砲が当たると思われた瞬間、

 

ドゴンッ!

 

横からタックルをくらい、回避する形となったエクシア。

 

「ちゃんと相手の武装を確かめやがれ!」

 

『な!…うるさいわね!今のは私の勝手でしょ!……!?』

 

どうやら横からタックルをしてきたのはアルテミスらしく、その両足が半分だが壊れていた。

 

「クソッ!流石に覚醒状態でもアレは数が多すぎたか……」

 

紅い光に包まれているアルテミスは腰からショットガンを取り出すと、操縦部に向けて放った。

ビグザムは危険をかわす為にジャンプしてこちらと距離をとった。

 

『おい!カズ、大丈夫か!?』

 

カレヴィが心配してくるので、カズは大丈夫っとポーズを取ると

 

『な……何してるのよ貴方は!!?』

 

今度はレーアからの叱責が来た。

 

『なんで防御しなかったの!?アルテミスの腕にあるのはシールドでしょ!?』

 

「防御してたらスピードダウンするだろうが!そしたらレーア……お前が死ぬだろう!!」

 

カズが反論すると、レーアは何か思い出したのか

 

『!……別に私に価値なんて無いの!生きてる価値なんか無いのよ!?私が生きていても意味はないのよ!!!!』

 

「ふざけんじゃねぇぞ!!!!!」

 

レーアの悲鳴染みた叫びはカズの怒りの叫びによって掻き消された。

 

「今、お前が言った言葉はこの戦争で死んじまった奴等に言えるのか?…………生きてる価値が無いからと……そんなふざけたこと言えるのか!!?」

 

『カズ!レーア!前を見ろ!!!』

 

カレヴィの言葉で、レーアは横を向くと……ロケットランチャーが二人に迫っていた。

………が

 

「邪魔すんじゃねぇ!!」

 

ドゥンッ!

 

見向きもしないで撃ったショットガンはロケットランチャーに全段ヒットして、近くで大爆発を起こしたら

 

「自分で自分の価値なんぞ決めてんじゃねぇぞバカヤロー!!意味がないだぁ?んなもん精一杯、この人生を足掻いて足掻いて足掻きまくって…そしてその後の死んだときに何を残すかで決まるんだ!!まだ足掻いてすらいない奴がそんな事言ってんじゃねーぞ!!」

 

『………なら……どうすればいいのよ!!?』

 

レーアの叫びにカズは

 

「まずは、嫌な事があっても。誰かに否定されても生き抜いてみろ!そこからだ……!……今はコイツに勝つぞ…!!」

 

『……えぇ!!』

 

エクシアとアルテミスはビグザムに向き、特攻を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただいたのですが、少し謝ります。

すみませんm(__)m
ホントはこの話で終わらす筈だったのですが、少し、オリジナル話を書きたくなったので。前編後編に分けました。


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第8話

こんにちは!

練火です(。・ω・。)ゞ

毎日が退屈で眠たいです

それでは、駄文ですがどうぞ!!


バシュゥンッ!!バシュゥンッ!!

 

「俺の機体はあまり持ちそうにないか……すまんが、ビグザムに行くまでの援護をする!」

 

『了解!なら、私がトドメを刺すわ!』

 

ビグザムに迫りながら短く伝え会う二人、カレヴィはこちらに迫り来るメガ粒子砲等を相殺したり、注意を反らす動きをしている。

 

『さっさと終わらせるぞ!』

 

バシュゥンッ!!バシュゥンッ!!

 

ビグザムを動かしている奴は、ビーム類はダメだと気付いたのか。今度は大ジャンプをして

 

「!!?避けろ!!」

 

エクシアとアルテミスは急バックでかわすが

 

ドシンッ!!ビュオッ!!

 

着地をしたと同時にタックルをしてくるビグザム。シールドで守りに入るアルテミス。ビグザムその頭頂部がアルテミスのにぶち当たった。

 

ギュオッ!!

 

「吹っ飛ばされた!?」

 

ドゴンッ!!

 

「グハッ!!」

 

背後にある壁に思いっきり叩きつけられ、口の中が鉄の味でいっぱいだ……

一瞬だけ意識を手放してしまったからか、覚醒現象が解けていく。

 

『カズ!大丈夫!?』

 

「なん…とかな……」

 

通信から安堵の息が聞こえる。

 

「カレヴィ。後一回ぐらいフルチャージで撃てるか?」

 

『一応はな。後、フルチャージ一回分と調節して十回分ってところだ』

 

それを聞いて、カズは博打に出ることにした。

 

「二人とも聞いてくれ。これ以上はアルテミスが持ちそうにない……だから博打を打つ」

 

そこから説明に入るカズ。レーアとカレヴィは迫り来る対空ミサイルやメガ粒子砲を防いだりかわしたりしながら聞いていく。説明を終え、最後に確認を取るカズ。

 

「一回限りのラスト勝負だ……いけるか…?」

 

『やるしかないわね』

 

『これで失敗したら、笑い事だな』

 

そういうとウイングはビグザムの真上に翔び、そこからバスターライフルを構えていく。

 

キュウウウウウゥゥゥゥゥウウンッ!!!!!!

 

ビグザムが注意が上に向いた瞬間、その膝裏を…

 

『お願い……倒れて!!』

 

ザシュッ!

 

「倒れろォォォォッ!!!!」

 

ザシュッ!!!

 

エクシアとアルテミスが叩き切り、まるで、達磨落としのように倒れるビグザム。

そこへ、

 

『当たれよぉぉぉぉぉッ!!!!』

 

ゴオオオオオオオォォォォォォォォォッ!!!!!!

 

バスターライフルを撃つカレヴィ。

 

「いくらiフィールドがあっても一定は防げるだろう……()()()……な?」

 

それはちょうど操縦席にぶち当たり、iフィールドと互角に渡っている。………だが……

 

『こっちはな……コイツ(バスターライフル)がぶっ壊れるまで止まねぇぞ!!!』

 

ゴオオオオオオオォォォォォォォォォッ!!!!

 

さらに勢いを増していくウイングのバスターライフル。そしてついに

 

ーーーーーーバチィッ!!

 

その音が聞こえると同時にバスターライフルがビグザムの操縦席を貫通した。

それと同時に

 

バキィッ!バラララッ!!

 

ウイングのバスターライフルとその両腕が砕け散った。

 

ドゴオォォォッ!!

 

ビグザムも大爆発を起こし、その場で散った。

 

『カレヴィ!大丈夫!?』

 

エクシアがその場から動かないウイングに近寄り安否を確かめると

 

『ああ、少し反動がデカかったみたいだ』

 

『そう……良かった……』

 

「何とか……勝ったな……」

 

三人で一息ついていると、

 

 

 

 

『そこの敵MS三機。今すぐ、投降しろ!!さすれば命だけは助けてやる』

 

 

 

 

その通信と共に周りの壁から数十機のジェガンがカズ達を包囲していた。

 

『だとよ……どうする?』

 

『こっちは半壊一機、戦闘不能が一機……絶望的ね……』

 

レーアが落ち込みながらそう言う。

 

『もう一度言おう。すぐに降服しろ!そうすれば命だけは助けてやる!』

 

隊長機なのか、一機のジェガンが降服勧告を出しながらこちらに近づいてくる。

 

「レーア……後、燃料はどのくらいある??」

 

落ち込んでいるレーアにカズが不意に問うてきた。レーアはいきなりの質問に狼狽えたが…すぐに

 

「バカ。エクシアを舐めないでよ?この子は内部にGNドライヴを積んでいるから常時エネルギーMAXだと思って良いわ」

 

それを聞くと、カズは少し笑いながら

 

「そうか……レーア、カレヴィ…よく聞いてくれ。二度目の博打を打とう…」

 

『『!!?』』

 

驚く二人を他所に、カズは淡々と言う。

 

『俺が今から道を作るから、レーアはカレヴィと俺を連れてフルブーストでアークエンジェルが居る所まで行ってくれ』

 

『…分かったわ』

 

『上手く行けるのか?』

 

「それはやってからのお楽しみですよ♪」

 

そう言って、近づいて来る隊長機ジェガンにバレないようにデファイン改ビームジャベリンに有るものバックパックから取り付けると。二つに分け、片方を地面に刺して

 

「分かった!!こちらは降服をする。だから、命だけは助けて欲しい!」

 

そう言うと、近づいて来た隊長機ジェガンは周りのジェガンに武器を下げるように言った。

 

『安心してくれ。君たちの命だけは確実に保障s』

 

ドスッ!

 

近づいて来た隊長ジェガンのコックピットに持っていたデファイン改ビームジャベリンが突き刺さり。

その直後に思いっきり蹴りを叩き込み、突き刺さったままで遠くに飛ばした。

 

『お、お前!!嘘つきやがって!!!』

 

その声と同時に一斉に武器を構えた。

 

『おい、カズ……お前、失敗して無いか?』

 

あ~あとため息を溢すカレヴィに苦笑いしながら

 

「大丈夫ですよ?」

 

『構えて!!』

 

ジェガン達が一斉に構えた。

 

『撃t』

 

「爆剣!!」

 

カズが叫ぶと、隊長機ジェガンに突き刺さっていたデファイン改ビームジャベリンが大爆発を起こした。

 

『グワァッ!!?何があった!!?』

 

『クソッ!煙が有るから狙いが定まらない!!』

 

「いまだ!!」

 

ジェガンに乗るパイロット達がいきなりの爆発で狼狽えてるのを見て、合図を出した。

 

『カレヴィ!ちゃんと捕まっときなさいよ!!』

 

『わかってる!』

 

エクシアがウイングを腕で掲げると、ビグザムが壊した壁に向けて思いっきり加速する。

その途中にはアルテミスが立っている。

 

『カズ!この手を掴んで!!』

 

手を横にしながら段々とトップスピードまであげていくエクシア。アルテミスもソレを掴もうとする

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴメンな……二人は無事に逃げ延びてくれ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その手を上げ、エクシアとウイングにバイバイするように振った。

 

『やっぱりか……』

 

『なにしてんのよ!!?』

 

エクシアが止まろうとするが、カレヴィがソレを止めさせる。

 

『ダメだ、俺達は急ぎここから撤退しなければいけない』

 

『で、でも』

 

『良いから!!カズの行動を無駄にするつもりか!!!?』

 

カレヴィの剣幕に圧され、レーアはアルテミスが立っている場所を見ながら、その戦域を後にする。

 

「……行ったか……」

 

煙でよく見えないが、レーダーでは急速に動く反応見て確信するカズ。そして煙が段々と晴れていき、

 

『おい!!!二機逃げたぞ!追え!!』

 

その号令でジェガンが動こうとするが、

 

ドゴオォンッ!!ドゴオォンッ!ドゴオォンッ!

 

一番レーア達に近かったジェガンがカズのミサイルにより爆破され、全員が動きを止めた。

 

「おいおいおい、どこに行くつもりだよ………?」

 

デファイン改ビームジャベリンと腰からショットガンを両手に持ち

 

「それとも、今から逃げた二機を追って…死にたいのか?なら良いぜ?行ってこいよ逃げ腰野郎共……」

 

再び覚醒状態になりながらその二つで逆十字の形を取りながら言った。

 

「ーーーーーーその代わり、テメェら全員…地獄行きだ!!」

 

その言葉が開戦の合図となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レーアはカレヴィを抱え、逃げている。

 

背後には三機程度のザクが撃ち落とそうとマシンガンやらバズーカなどを撃ってくる。

ついさっきのジェガンが追ってこないと見ると……

 

『……上手くやっているらしいなカズは…』

 

カレヴィがレーアの不安に思っていることを口にして来た。

 

「……知ってたの?」

 

『いや?あの行動をするって言うのがわかったのは、カズが苦笑いしたときだ』

 

カレヴィの言葉にレーアは苦虫を噛み潰したような顔をすると

 

『それより、流石に俺を抱えてるからか?ザクどもに追い付かれそうだ!スピードをあげれるか!?』

 

「これでもトップスピードなのよ!!?」

 

レーアはスピードメーターを見ながら叫ぶ。

 

『それでもだ!やつら、ちょっとずつだが追い付いている』

 

「何でなの!?」

 

ガンッ!

 

レーアは横の壁に拳を叩きながら

 

「なんでよ…なんで追い付かれるのよ!!…お願い……エクシア…力を貸して!!お願い!!」

 

だが、エクシアには…なんの反応も無く、レーアは涙を流しながら。

 

「お願いよ……もうこれ以上は大切な人が死ぬのを見たくないの……だから……お願い……!!」ポロポロ

 

キュウゥゥンッ

 

レーアの思いが通じたのか。その音が通じたと同時に、目の前のモニターが赤色に染まり文字が浮き出た。

 

「うそ……これって……一度も出来なかったのに」

 

『おい!レーア、大丈夫か!?なんかアルテミスと同じようになってるぞ!?』

 

カレヴィが何か言ってくるが、何も聞こえない。だって、今、モニターに出たコレが驚きなのだ。

 

TRAN(トラン)SーAM(ザム)…」

 

『大丈夫なのか!?おーい!レーア!?』

 

カレヴィの声に我に帰り、涙を拭いて。

 

「ええ、もう大丈夫よ!カレヴィ、今からさらに加速するから舌を噛まないように!!」

 

そう言うのと同時にエクシアがさらに加速して、三機のザクが見えなくなった。

 

(すぐに戻るから待ってて……カズ!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

ザシュッ!!!

 

胴体を切られ、倒れるジェガン

 

「ガアァァァァァァァッ!!!」

 

ドゴンッ!!!

 

アルテミスはすぐさま、後ろから来ているジェガンに向けて照準を合わすこと無くショットガンを撃った。

 

『クソッ!相手はたった一機だぞ!!?なのに何で苦戦をしてるんだ!!?』

 

撃破数は十機を越えた辺りで数えるのをやめた。

 

(思考を止めるな……動け……動かせ!!)

 

迫り来るジェガン三機にショットガンを撃つが

 

カチッ

 

弾切れだとわかり、すぐさま腰からビームサーベルと交換して目の前のジェガン三機を切り捨てる。

 

「切り捨て……御免!」

 

残っているのは、後二機……アルテミスはその勢いのまま攻めにかかる。

 

『クソガあぁぁぁぁぁぁッ!!!』

 

ジェガンがバズーカを放ち、アルテミスに命中するが

 

ザシュッ!

 

『この……化け物……が…』

 

縦に切り捨て

 

『嘘だろ……??三十機だぞ……それが壊滅なんて……』

 

最後の一機に特攻するのだが……

 

ガクンッ

 

「!?こんな時に燃料切れ!!?」

 

覚醒状態が切れたアルテミスは背中から月面に落ちていく。ジェガンはこのチャンスを逃さないとばかりにビームサーベルを持ち、特攻する。

 

『死ねぇぇぇぇぇッ!!!!!!』

 

ビームサーベルでコックピットを突き刺そうとするジェガンだが。

 

「なら……一緒に死ね…!!」

 

残りのエネルギーを使い、外さないように、GNソードブラスターでその右肩口を突き刺し。

 

『ッ!!?まだこんなに力があったのか!?』

 

ドドドドドドドドッ!!!!!

 

戸惑った所へ近距離からのマイクロ・ミサイル・ポットを全弾射出した。

 

『あ……ウワアァァァァァ!!?!!!?!?』

 

ゴオオォォォォォォッ!!!

 

やはり近距離からは不味かったのか、爆風で勢いよく地面に叩きつけられ。そのまま、意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー貴方には辛い思いをさせてしまってごめんなさい

 

 

ーーーーーー私には願う力しかない……

 

 

ーーーーーーだから、私は願う

 

 

ーーーーーー貴方に天の加護が有ることを……

 

 

 

 

 

 

目が覚める。この天井は一度見たことがある。アークエンジェルの医療室だ……

体を起こすと、少しだが痛みがある。……良かった…生きてる。

 

ボトッ

 

近く何か落ちた音がしたのでその方向に向くと、

 

「カ……ズ……?」

 

そこにいたのはレーアで、落ちたのはリンゴだった。カズは笑顔で

 

「ただいま、レーア」

 

その後、レーアに泣き付かれるのだが、割愛しておこう。




疲れてしまった今日 この頃

レーアさんの奴は作者自身、無理やり感が半端なかったです……ごめんなさいm(__)m
それでは、次回にまたお会いしましょう。

バイバ~イ(・ω・)ノ


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第9話

おはよう!!!

練火です(。・ω・。)ゞ

久々の投稿で。主人公の喋り方とか忘れかけてたど阿呆う者ですorz

駄文だけど許してね?


医務室を出ると、レーアに止められた。

 

「ねぇ、カズ」

 

「?なんですか?」

 

振り返り尋ねると、未だに目が赤いレーアが少し俯きながら

 

「その…ついさっきのアレは忘れてくれないかしら…」

 

ついさっきのアレ……?

カズは掌にポンッと手を置き

 

「あぁ、ついさっきのワンワン泣いてたこtーーーーグボォッ!?」

 

言った瞬間、目にも止まらぬ早さで頬をグーで殴られたカズ。レーアは恥ずかしさのあまり、顔を紅くしながら

 

「今、ここで言わないでくれる!?」

 

「だからと言って殴らないでくれますかねぇ!?」

 

頬を押さえながら立ち上がるカズ…っておかしいな…

カズは少し疑問に思い、レーアに質問をしてみる。

 

「レーアさん。ここはどこなんですか?やけに体が重いですけど…」

 

ベットから降りた時に感じた体の重さはてっきり横になりすぎたからだと思っていたが、ある程度時間が立つのにそれが収まらない…

レーアは少しキョトンッとした後、少し笑い。

 

「フフッ。そうだったわね。カズがおかしいと思うわよそれは……カズ、自分でいつまであのベットにいたのか解るかしら?」

 

「??いや、解りませんが……それって俺の質問に関係あるのですか?」

 

疑問を投げ掛けたら疑問で返されたので、さらに疑問を出しなら聞いてみると、

 

「えぇ、貴方が眠っている間だから知らないかもね。ここは地球連合本部で、貴方は約二日ほど眠っていたの」

 

……二日……!?マジですか…

 

「地球連合って言うと…もしかしてここは地球ですか…?」

 

おそるおそる聞くと、レーアはまたもや少し笑い

と言うより、なんかレーアさん…いつもの堅さが無くなったのか…?笑うなんて珍しいな。

 

「フフフフッ…もしかしてじゃなくても、カズの予想通り。ここは地球、スペースノイドが一度は夢見る、懐かしの故郷よ」

 

レーアが窓のある所まで歩き、外を見せてくれた。カズは覗き込むと、目に入るのは

 

ーーーーーー何処までも続く蒼い空

 

ーーーーーー遠くの方で見える自然が作り出した木々の緑

 

 

 

そしてーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーそして、近くには軍施設の灰色……

 

「ーーーーー台無しだ!!」

 

「えっ!何で!?」

 

解ってた!解ってたけど!!

まさかの回答に驚いたのかレーアがビックリしている。

 

「おお!!ホントに目が覚めたんだな、カズ!」

 

近くの曲がり角からカレヴィが嬉しそうに言ってきた。カズもカレヴィに近づき、お互いに生きている事を確かめあえた。

 

「起きたばっかなのに動き回って平気なのか?」

 

「大丈夫ですよ。ようやく地球の重力に慣れてきたので」

 

心配そうに聞くカレヴィにカズは笑顔で答えると、カレヴィは真剣な顔つきで言った。

 

「そうか…なら丁度良い。カズ、すまないが少し着いてきてくれ」

 

 

 

 

 

 

 

カレヴィはカズ達を連れて外に出た。今は夏なのか、それともこの大陸の平常気温なのかとても暑い。

コロニーの生活ってあまり気温の変化が無かったしな………

っと真上でさんさんと熱気を出す太陽に顔を向けながら、そう思うカズであった。

 

「行くぞカズ、乗ってくれ」

 

カレヴィはそんな事を思うカズに気づかず、停めてあったジープを起動しながら呼び掛けている。既にレーアは後部座席に乗り、カズを待っている。

 

「すいません。今、行きます!」

 

カズがジープに乗り、ジープが動き出した。前から来る風が心地いい。

 

「暑いだろうけど、直ぐに着くから。少し我慢してくれよ?」

 

カレヴィの言う通り、基地から出て五分くらいの所にアークエンジェルが止まっていた。

ジープから降りた後、カレヴィの案内で艦長室に行くことになった。

 

「中である人達がお待ちだ。くれぐれもバカな真似は止めてくれよ?」

 

カレヴィは苦笑いしながら中に入ると、

 

「あっ、カズさん無事だったのですね!」

 

「フム、おはようと言っておこうかなカズくん?」

 

そこにいたのは艦長代行のルルと、副長代理のマドック。

 

そしてーーーーー

 

 

 

 

「ありがとう。すまないが、ルル艦長とカズ君以外は退室してくれると嬉しいな」

 

 

 

 

 

ーーーー見知らぬオッサンが一人。だが、その顔は歴戦の戦士を想像させるような顔つきだ。このオッサンは結構な階級持ちだと見た。

ルルとカズだけが残り。カズは敬礼をするが、目の前のオッサンは

 

「いやいや。そんなに畏まれなくても良いよ。ーーーーー初めまして、私はウルージ中将。ルル艦長の父親でもある」

 

こちら手を握って握手してくるので、カズも握り返し、

 

「自分はカズ・アルバ訓練兵でありま……父親?」

 

挨拶を返そうとするが、言葉が止まった。

 

「なんども言うが、そんなに緊張しなくとても良い。それより、君は覚醒現象を発生させたのだね?」

 

不意に言われた発言が一つ。だが、その発言を聞いたカズは頭の中で緊急信号がなる。ウルージはまっすぐにこちらの目を見ながらまばたき一つしない。

カズはゴクリッと唾を飲んだ。

中将って事はほぼトップの人間だ……処刑されるか、はたまた、レアケースだから標本になって実験台されるか……

冷や汗が流れる中、ウルージはいきなりニカッと笑うと

 

「ハハハハっ!なに、そんな顔をしなくて良い。君のお陰でルルは生き残ったのだ。感謝こそすれ、君が思ってるような事はしないよ」

 

まるで顔に出てたのか、ウルージはそう言うとカズを抱きしめ礼を言った。

 

「中将。それで、私はなんでここに残ったのですか?」

 

「ルル。ここにいるのは私とカズ君だけだぞ?ほら、いつもみたいに『父さん』で良いんだぞ?」

 

「中・将!こちらの質問に答えてください!」

 

恥ずかしかったのかルルは顔を赤くすると、大きな声で言ってきた。それに対し、ウルージは肩を竦めるとカズに向き直り、

 

「昔のルルは『父たんと結婚する!』って言ってくれたのに、時が流れるのは早いなぁ。カズ君もそう思うだろ?」

 

「いえ、むしろまだまだ子供な部分がありますよ?例えば、道案内のハズが新しい物につられて迷子に成ったりとか。アイスクリームが買えなくて泣ーーグッ!?」

 

「ワーワーワー!!!」

 

真っ赤な顔をしたルルがカズの首を絞め、黙らしてくる。

 

「泣いてなんていませんよ!アイス買えなくて泣き出すなんて子供な事はしてませんから!!」

 

「わかった。わかったからカズ君の首を絞めるのは止めようか?」

 

「違います!違いますからね!?」

 

ギブッ!ギブッ!!と声にならない叫びを出しながら

あっ……ヤバい……意識……が……

 

そこで、カズの意識が途絶えた。




お疲れ~(;´д`)

久々って言うのは最悪だね……書けそうで書けないと言う矛盾!!

とりあえず、のんびり不定期なので許してくださいorz


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第10話

お久し振りであります!

練火であります(。・ω・。)ゞ

久々すぎてしゃべり方が解んない……orz


『それでは、今回のミッションを改めて言います』

 

MSに乗り、機体の電源を入れながらルルの声を聞く。

 

『アークエンジェルはこれから山岳地帯にある哨戒基地を占拠し、奪い返そうとしてくる敵軍を殲滅してください。但し、今回はカレヴィさんは別の任務でいません』

 

『まぁ、ウイングガンダムはまだ修理中ですしね』

 

腕は治っているものの、その最大武器と言えるバスターライフルの補給が手間取っているらしい。

 

『ですが、父さ…ウルージ中将からの援軍として二人のMS乗りが配属されました』

 

つい、二分前にMSデッキで挨拶をしたあの二人……たしか、オレンジ髪の青年がショウで。そのショウマが先生と呼んでたのがフェズだったか?

 

『ショウさんとフェズさんの力を借り、必ず生きて戻って来て下さい!!』

 

『「了解っ!!」』

 

レーアとカズが同時に返事を返すと同時に、出撃準備に入る。

 

「さて、それじゃあ行くとしましょうか?レーアさん、そっちの準備は?」

 

『問題なしよ。ーーーーーレーア。エクシア出撃するわっ!!』

 

ビッシュゥゥゥゥンッ‼‼

 

そう言って、先に出撃するエクシア。カズはそれを見届けた後、ルルから通信が入った。

 

『カズさんに念押ししますけど、覚醒現象は出来るだけ押さえて下さいね?』

 

「了解。それじゃあ、更に頑張らないとレーアさんの説教…………頑張りますか。ーーーーカズ・アルバ。アルテミス行きますっ!!」

 

ビッシュゥゥゥゥンッ‼‼

 

アルテミスも出撃すると、哨戒基地(目的地)とは違う場所で光や煙が上がっている。地に着地した後ボソッと呟いた。

 

「あれは……?」

 

『多分、囮じゃないか?』

 

疑問を口にした瞬間にショウマの乗るΖプラスからの通信が入った。

 

「あ、数分ぶり。っで、囮って?」

 

カズの問いかけに、フェズが通信で答える。

 

『あっちで派手にしてくれたらこっちの警備はザルになるって、授業で習わなかったかい?』

 

「すみません。筆記は赤点ギリギリなもんなんです」

 

そもそも、そんな授業は無いハズですが。

 

『こら、皆さん。喋ってないで早く終わらせましょう?』

 

レーアの言葉で全員がスイッチを入れた。

 

『それじゃあ、死ぬんじゃないよ!』

 

フェズのその一言で、カズ達は哨戒基地へ移動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギィィィンッ‼‼ビュンビュンッ‼

 

 

 

哨戒基地へ近付くに連れ、敵MSが増えていく。

 

「コイツで…終いだ」

 

ズシュッ‼‼

 

アルテミスのデファイン改ビームジャベリンがコックピットを貫き、ジンは地面に倒れる。

 

『周囲に敵MS反応無し』

 

ショウマの通信で警戒体制を解き、一息ついた。

 

「哨戒基地ってのは後どのくらい先の地点にあるんだ?」

 

『後少しって所ね』

 

移動の最中、カズの愚痴に律儀にレーアが返す。

 

『そろそろ、急がないと囮の方へ向かった部隊が戻って来そうだねぇ』

 

『それってヤバイよな……』

 

フェズの言葉に全員が唾を飲み込む。

とにかく……急がないとな……

 

ガシュガシュガシュッビュオオォォォォッ!!!!

 

目的地に向けて、更に移動速度を上げる四機。

 

 

 

 

(哨戒基地)

 

哨戒基地の少し奥、戦艦の着艦地点にて

 

「こちらアルテミス。哨戒基地一時的占拠完了。アークエンジェル着陸は後、何分かかりますか?」

 

アークエンジェルに通信を回すカズ。

 

『アークエンジェルです。哨戒基地占拠お疲れさまです。こちらは数分後にでも着陸可能です。それまで持ちこたえてほしいのですが……。そちらの状況は?』

 

ルルの通信を聞きながら周りを見ると、エクシアとZプラスは自機のビームライフルを此方に見せながら首を横に振る。

 

「レーアさんとショウマのビームライフルは弾切れみたいです。それ以外は大丈夫だと思いますよ?」

 

『カズ、ごめんなさい』

 

『ごめんな?カズ』

 

「謝らなくていいから、死んでなければそれで良いんだしさ」

 

自分たちが不甲斐ないと思ったのか、謝る二人。カズはそれを否定しながら通信を続ける。

 

『だからショウマもこのタイプに乗れば良いんだよ』

 

『そんな恥ずかしいノーマルスーツを着るのは嫌だっ!!』

 

横から自機のシャイニングを指しながらそんな会話をするフェズとショウマ。それを尻目に、ルルの通信を聞いていく。

 

『それでは、アークエンジェルが着艦するまでの間、敵軍に奪い返され無いように注意して下さいね?』

 

『「了解っ」』

 

その言葉で通信が切れると思ったが、そのまま通信をプライベートに変えてルルが続ける。

 

『特に、カズさんは派手に目立たないで下さいね?配属された二人はまだ覚醒現象は知らないのですから』

 

「出来るだけ善処しますよ」

 

プツンッ

 

そう言ってカズは通信を切った。

 

「派手に動けないのはキツい……かな?」

 

ボソッと呟くカズ、回りではいまだにショウマとフェズがコックピットから身を乗り出し大声で話している。

と言うか元気だな、あの二人。

 

『ッ!?敵MS反応確認!全員戦闘準備をっ!!』

 

レーアの通信で、全員がスイッチを切り替える。

まだ戦いは終わってはいないのだ。

カズはそんな事を思いながらレーアに訊く。

 

「数は?後何秒で接触?どの方角から!」

 

『一辺に聞かないでよねっ!?私たちが来た道から、数は30強、後50秒ほどで接触!』

 

『なんだかんだ言って、普通にやってるよな……』

 

ショウマのぼやきにエクシアがそちらに向くと、Zプラスは両手を前に出し、首を左右に振っている。

 

「レーア!ショウマ!受けとれ!」

 

ガシッ!

 

ツインショットガンと予備として持ってきたビームガンを投げ渡した。

 

『サンキュっ……ておい!お前は要らないのかよ!?』

 

ショウマは驚きながら言うが、カズはデファイン改ビームジャベリンを見せつけ

 

『俺にはコイツがあるからな』

 

そう言うと、ショウマはバカなのかコイツ……的な雰囲気で此方を見たような気がする。

エクシアは既に慣れたのか、Zプラスの肩に手を置き

 

『カズは始めてあった時から近接バカなの…』

 

『……なるほど、そっちも苦労してんだな』

 

「オイコラ、聞こえてるぞ?」

 

今は銃を使ってのゼロ距離射撃とかビームジャベリンを防がれた用として使ってるから近接ばっかりじゃないんだが…

全くと思いながら、デファイン改ビームジャベリンを二つに分け地面に突き刺し前屈体制になるアルテミス。

 

 

 

『来るわよ!カウント5!4!3!2!1!』

 

ゥゥゥゥウウウウウン!!!

 

レーアのカウントを聞きながら、フルスロットルでバーニアをまわす。そして

 

 

「ーーーいっけぇぇぇぇっ!!!」

 

ッバシュゥゥゥゥゥンッ!!!!!

 

突き刺している二つのデファイン改ビームジャベリンを地面から抜いた瞬間。その姿がぶれた。

 

『0!』

 

『な!?目の前だt』

 

「失せろォっ!!」

 

ズシャズシャッ!!

 

アルテミスは前方から来ていた敵MS二機をすれ違い様に斬り落とす。

 

『アイツ……カズってなんかストレスでも溜まってるのか?』

 

『いえ、何時もあんな感じよ』

 

『……苦労を察するよ』

 

「俺が何かしましたかねぇっ!?」

 

ショウマとレーアの通信を聞き流そうとしたが、ついツッコミを入れるカズ。

ただ倒しただけでなにこの言われよう、泣くぞ泣き叫ぶぞコンチクショー……!

そう思いながら、カズは更に進み敵MSを切り裂いて行く。

 

『ってカズ!?あんまり進まないでよね!ここを三機で守るのはキツいから!!』

 

『え~っと……レーア…で良いんだっけ?』

 

ショウマが言いにくそうに口を開く。

 

『そうだけど?何かしら?』

 

『うん、その……ゴメン』

 

ショウマがいきなり謝った。

 

『えっ?どうしたのいきなり?』

 

レーアがいきなりの事で慌てている。が、その手に持つツインショットガンが目の前の敵MSを撃ち落とす。

ショウマもビームガンを撃ちながら言いにくそうに口ごもっている。

 

『あ~。いや、その言いにくいんだけど』

 

『なに、ハッキリ言っt』

 

ドゴオォォォォンッ!!!!!

 

カズの近くで轟音が鳴り響き、そちらに向くアルテミス。

 

 

 

 

 

 

『ーーーーー俺の師匠、既に前に行きすぎてるから、ここにいる防衛機……俺とレーア(二機)だけなんだ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

『これでもくらいな!!ヒィィトォォ!エンドォォッ!!!ーーー呆然としてどうしたんだい?』

 

ドゴオォォォォンッ!!!!!

 

そこにいたのは、思いっきり見覚えのあるシャイニングガンダムであった。っというかフェズ機である。

 

『ーーーカズ!!今すぐに戻ってきて!?早くッ!』

 

レーアの緊急要請が聞こえる。その間もシャイニングは敵MSを殴りつけ、蹴り壊し、投げ壊しと流れるように撃破していく。そのスムーズな動きに一瞬見惚れるが直ぐ様、思考を切り替え機体を反転させ防衛にまわろうとするアルテミス。

 

『おや?一緒に(やら)ないのかい?』

 

「そのお誘いは嬉しいですが、防衛機がたらないので今すぐに戻らないと…」

 

フェズの誘いに苦笑いを浮かべながら返答したカズ。だが、

 

 

 

『なら、今回の戦功トップはアタシだね』

 

 

 

 

フェズの何の気なしに言った一言が近接馬鹿(カズ)の動きを止めた。

 

ザシュッ!!!………ピタッ

 

「……………ほう?」

 

『ーーーおーい!カズさーん?』

 

『あー……あれはもうダメね。うん、ここは二人で頑張りましょうか』

 

通信の向こうからショウマとレーアのため息が聞こえる。どうやらあの二人は早くも打ち解けたようだ。ーーーーー戦乱真っ最中に。

 

「フェズさん……それはどういう意味で?」

 

『フェズで構わないよ。なに、一番MSを撃墜してるのはアタシだろ?なら、一番もアタシだ』

 

「ふっ、フフフフフフ」

 

自信満々で答えるフェズにカズは不気味に含み笑いをする。

 

『いきなり笑い出してどうしたんだい?』

 

「ーーーーふざけるなよコノヤロウ」

 

その瞬間、アルテミス機が赤く輝き始める。

 

「まだこっちは本気じゃない。ーー今から本気でやらせて貰うぞ」

 

『へぇ…それがアンタのハイパーモードかい?綺麗な色だねぇ』

 

フェズがそう感想を言ったが、既にその場にアルテミスは動きだしており。通常速度を越えた速度で向かって来るジムを薙ぎ倒した。

回りには驚きか恐怖か解らないが、五機のMSは自らの武器を構えたまま動かない。

 

『ーーー撃て!撃て撃て!!化け物がもう一機増えたぞ!!?早く殺せぇっ!!あそこの周辺を凪ぎ払えっ!!』

 

声の方を見ると、谷の上に一機のジムⅢが回りにいるザクやらジム・グフが数十機の中心で叫んでいた。

 

『で、ですが隊長!あそこにはまだ味方機が…』

 

『どうせ彼処にいるのは死ぬに決まっている!!なら、アイツらを殺すために死ね!ほら、早く撃て!!この通信はアッチには聞こえてないんだ!!』

 

凄くきこえてますが?

カズはため息を吐くと、構えをとっているシャイニングに通信を回す。

 

「聞こえました?フェズ。今すぐに離れた方が良いですよ?」

 

『?いきなりどうしたんだいカズ。ここに何か来るのかい?』

 

なんだと…?

 

「冗談は止めて急いだ方が良いですよ?」

 

『冗談…?良く解らないがそこまで言うなら、そうさせて貰うよ』

 

そう言うとシャイニングは後方へ下がっていく。

カズはそれを見ながら、頭の中はついさっきの会話に違和感を覚えながら、近くにいるザクに近づきデファイン改ビームジャベリンで切りつける振りをする。

 

バチバチバチバチバチッ!!!!

 

ザクのビームサーベルと鍔迫り合いになりながら、接触回線をするカズ

 

『ーーーやだっ!死にたくない死にたくない死にたくないッ!!』

 

聞こえてきたのはぐずぐずと泣きながら必死に自らを奮いたたせようとしている声だった。

 

「もしかして……学徒兵?」

 

接触回線が繋がってるとは知らなかったのか、ザクの搭乗者は一瞬驚いた後。

 

『なっ!?今から殺す奴と喋るなんて随分な趣味だな!!!』

 

「今すぐにでも殺したいが、予定が変わった。今すぐに、ここの五機に回線を回せ。近くにいる隊長機とその回りには流すなよ?」

 

バチバチバチバチバチッ!!

 

『なんだ!今更降伏でもするのか!?』

 

「こう言え、『もうすぐここは近くの数十機のMSに集中放火を受ける』とな」

 

『なっ!!誰がそんなことを信じるk』

 

叫んでいるパイロットの通信を切り、直ぐ様蹴り飛ばして距離を離すアルテミス。

そして、直ぐ様武器を構え、マイクロミサイルの準備をする。

 

『ーーーーと言うことだ。』

 

ついさっきのパイロットはちゃんとやったのか、回りから驚きの声が聞こえる。

だから、回りにはバレないようにって言ったんだけどな…。

回りにいる敵MS達はザクに顔を向けながら、驚きを隠せないようだ。

 

 

『今だ!!!撃てェェェェッ!!!!!』

 

 

その号令のもと。ビーム・実弾ライフル、ミサイル等が数十の数でアルテミス向け射出された。

 

『うわぁっ!?本当にきた!!?』

 

誰がそんなことを叫ぶがカズは冷静にそれをロックオンし、

 

「来てると解る攻撃なんて、簡単なんだよ!」

 

 

ドドドドドドドドッ!!!

 

 

マイクロミサイルを全弾発射した。

 

 

 

 

 

ボゴオォォオンッ!!!!!

 

 

 

 

目の前、辺り一面にミサイルの衝突による爆発が視界を覆った。

相討ちは無理だったようで、多少は漏れてくるが此方も同じだろう。

だが、ミサイルが此方に当たっても少し損傷するだけで大きなダメージは無い。

 

『なっ!?何故無傷なのだ!!?』

 

煙が晴れ、そこに見えるのは数十機いた敵MSはもう数えるぐらいで隊長機であろうジムⅢも片腕を失ったりと損傷は大きい。

 

『ひっ!退け退けぇ!あの一斉掃射ですらまともな傷が付かないなんて太刀打ち出来るわけがない。だから早く俺を守って逃げろ!』

 

機体を翻し、逃げ始めたジムⅢと数機のMS。もう小さく見えるところにまで逃げているが、

 

 

 

「逃がす訳……ねぇだろがっ!!」

 

 

 

ブォンッ!!

 

 

 

 

アルテミスがデファイン改ビームジャベリンを持ちそのまま力一杯投げ突けた。

 

 

 

ガシュウゥゥゥンッ‼

 

 

 

 

遠くでMSが落ちる音が聞こえた。

 

『ーーー隊長!?応答してください隊長!!!?』

 

 

ザクのパイロットがジムⅢの隊長とやらに通信を回すが、応答が無いようだ。

いやぁ、当たって良かった。

 

ガシャンッ

 

『や、止め』

 

「裏切られたよな?じゃあ、解るよな?」

 

カズの言葉に、ザクのパイロットは察したのか手に持つビームサーベルを地面に棄てた。

 

『……投降する。だから私たちの命は助けてくれ』

 

その言葉に他のMSも武器を棄てた。

 

 

 

 

「安心しろ。南京条約に基づき保証する」

 

 

アルテミスの覚醒現象が収まり、その五機を哨戒基地へと連れていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……後でアークエンジェル司令部で正座され、レーアとルル艦長のお叱りを受けているフェズとカズについては割愛しておこう。




自分的にはフェズさんも近接馬鹿だと思う自分がいる……

出来るだけ。投稿できるよう頑張っていきます……休み無いけど……orz


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第11話

おひさしぶりーーーーー!!!!

練火です(`ー´ゞ
生存報告の変わりに投稿しました。




哨戒基地占領から翌日のアークエンジェル談話室。

そこには、カズ・レーア・ルル艦長・マドック・フェズ・ショウマの六人がいる。

そこで昨日のハイパー化についての説明をカズとマドック・レーアがしていく。

えっ?ルル艦長はしなかったの?無理無理、あの子頭から煙出すところまで考えたけど無理だったから……あの子が艦長で大丈夫かアークエンジェル?

 

その説明が一通り終わりフェズが出された紅茶を飲みながら

 

「ーーーーへぇ~。じゃあ、あれが覚醒現象ってやつかい?噂で聞いたことはあったが、まさか本当だったとは」

 

「なるほど…やっぱり化け物級ですね」

 

「しかも、これ口外したらほぼ死刑確実とか……聞きたくなかったなぁ」

 

フェズ・ルル艦長・ショウマが各々の感想を洩らす。ってルルさんや、アンタはこっち側だろうが………

内心でタメ息を吐いていくと、談話室にカレヴィとウルージ中将が入ってきた。

正座していた三人は即座に立ち上がり皆と同じように敬礼する。

 

「あぁ、そんな固くならなくとも良い」

 

その言葉で全員が緊張を解く。

 

「さて、今日来たのは君達が一番戦力が有ると上層会議で決まってな。その指令を言い渡しにきただけだ」

 

「新しい指令…ですか?」

 

マドックが訪ねると、ウルージは頷き。内容を口にした。

 

「うむ、降伏した兵士が話してくれたお陰でな。ここに本陣を置いている連合の戦力がある程度解ったので」

 

その言葉に全員が唾を飲み、次の言葉を聞く。

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーー三日後、連合アメリカ本部を落とす作戦が決まった」

 

 

 

『!!』

 

全員が本当かと驚く。

 

「ああ、先発は私の部隊が本部に近い連合支部に強襲をかける。その間にアークエンジェルの君達には本部を落としてもらいたい」

 

「ち、ちょっと待ってください!!私たちだけでですか!?」

 

ルルが声を荒げてそう抗議するが、ウルージはそうだと頷き、足早に部屋から出ていった。

 

「連合本拠地を…俺達だけで…………」

 

ショウマが不安そうに呟いている。

それを聞きながら、カレヴィとフェズに問いかける

 

「俺達だけで勝率はどのくらいだと思いますか……??」

 

「そうだな……現状では30…いや20%有れば良い方だろうな」

 

顎に手を添えながら、カレヴィは答える。

20%か……随分な賭けに成りそうだな…………。

 

「……この三日間の間に遺書を書いた方が良さそうね」

 

レーアの言葉が重苦しい空気に消えていった。

 

 

 

 

その後、各々が自室に戻る中。カズは格納庫で考え事をしていた。

戦闘の最中に聞こえた敵兵士の声……だが、後で訊くと誰もオープン通信にはしてなかった……どう言うことだ?

最終調整に入るアルテミスを見上げ、カズは呟く。

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーお前はいったい何なんだ……?」

 

 

 

 

 

 

 

だが、その問いの答えは帰っては来なかった。

 




駄文全開です(笑)


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第12話

ひさしぶり―

覚えてるかな?


スー……ハー…

 

ゆっくりと深呼吸を繰り返す。

 

「カズ機、いつでも行けます」

 

モニターに移るルル艦長に告げると、

 

『了解しました。それでは合図とともに出撃してください』

 

そう言ってルルとの通信を切る。

それと同時に、レーアから通信が入る。

 

『そっちはどう?』

 

「なに、何時もと変わりませんよ」

 

『なら良かったわ……ねぇカズ』

 

「どうしました?」

 

『私が連合の『カズ!!助けてくれ!!』』

 

レーアが何か言う前にショウマの通信が入った。

 

「ど、どうしたんだショウマ!?まさか敵襲か!?」

 

Zプラス(ショウマ機)シャイニングガンダム(フェズ機)はアークエンジェルの砲台の上で索敵をしているハズだ。そのショウマからSOSが出されたのだ、直ぐ様出撃要請を出そうとした瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『この三日間考えたのに遺書書くの忘れちまったんだよ~!』

 

ズルッ

 

カズが操縦席からずり落ちそうになった。

 

『師匠にどうすれば良いか聞いたら《さすがはショウマだ。期待を裏切らないね》って爆笑されてさ~。……どうすれば良いかな?』

 

「もう諦めろ。もうすぐ始まるんだぞ」

 

『でもよ~』

 

「もう切るからな!!」

 

通信を切り、カズはレーアが何か言おうとしたのを思い出した。

 

「レーア、ついさっき何を言おうとしたんだ?」

 

『ううん、何でもないの』

 

そう言ってレーアは通信を切った。カズは首を傾げていると、発進の合図が来た。

 

『それでは、無事に帰還してくださいね!』

 

「了解。ーーーーーカズ・アルバ。アルテミス出ますッ!!」

 

ビュオォォォォォッ!!!

 

カタパルトからアルテミスが発進すると同時にガンダムエクシアも発進したみたいだ。

 

『さて、それじゃあアタシ達も行くとするよ。ショウマ』

 

二機の後ろから、Ζプラスとシャイニングガンダムがついてくる。

 

『それでは御武運を祈ります!!絶対に生きて帰って来てくださいね!!!』

 

ルル艦長はカズを含む四機に激励をすると同時に通信が切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーーーッララアアアアアアアアッ!!!!!」

 

 

ギャリィンッ!!

 

 

アルテミスの片割れのデファイアント改ビームジャベリンで目の前のグフを横凪ぎで切り捨てた。

 

「10機目ッ!!次ッ!」

 

すぐさま、視点を近くの敵の場所へ移そうとするが。

 

『ふうっ。コッチは終わったよ~』

 

『同じく終わったわ』

 

ショウマとレーアが言うとおり、この大陸では最大の拠点のハズなのだが……

 

『少なすぎる……何か怪しいねぇ…』

 

「本当にここが…本拠地なのか……??」

 

そう、少なすぎるのである。ある程度は近くのポイントで味方が囮に成っているとはいえ、少すぎる。

 

 

『ッ!!?全機、今すぐに外へ離脱しな!!』

 

 

入り口の近くで敵MSを殲滅していたフェズは叫んだ。

カズは近くに合った別の入口へ出た直後。

 

 

 

ドゴシャアアアァッ!!!

 

 

 

本拠地が巨大な車輪…いや、バイク(・・・)に踏み潰された。

 

「…………は?」

 

惚けた声が漏れる。

いきなりの事で頭が働かないがそれはしょうがないと言うしか無いだろう。

 

「そうだ…レーア?ショウマ?フェズ?何処にいる?」

 

『ーーービックリしたぁ』

 

数秒後に連絡が付いたので、ホッと安堵の息を漏らした。

 

『私達はいま合流した所よ』

 

「解った。ポイントデータを送ってくれ。そっちに向かうから」

 

レーアが送ってきたポイントデータの場所へ向かうと、まるでクレーターの後のような場所の中心に三機はいた。

 

「あれは何か分かるか?」

 

『巨大なバイク』

 

「だよなぁ」

 

問いに即座にショウマが返してきた。

遠くからみれば見るほどバイクだ。砲台とかMSの射出口が有るから戦艦なのだろうがバイクだ。

その戦艦バイクが此方に向きながらからオープン通信が入った。

 

 

 

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴッ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ、本当の戦いはこれからさ!!』

 

 

 

 

 

 

クレーターの淵から十数機のゲドラフが現れた。

 




銀魂はやっぱり面白い…………


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第13話

珍しく、更新(第?回)


『オイオイ!囲まれたのか!?』

 

ショウマが焦りながら言ってくる。

言わなくても解っている。本拠地を囮にしてあの戦艦バイクやゲドラフの最も戦えるポイントまで案内されたのだろう。

内心で舌打ちをするカズ。

戦艦バイクが突っ込んでくる!!

 

『来るわよ!』

 

「ここからは作戦2!!囮は頼むぞレーア!!」

 

通信を回すと全員は了解と頷き、戦艦バイクを中心に左右二手に別れて散開した。

 

『援護は任せてくれ!』

 

「期待してる…よッ!!」

 

バヂィンッ‼ザシュザシュザシュ‼‼

 

ショウマの言葉を返しながら迫り来るゲドラフの一機を切り裂いた。周囲には十数機のゲドラフが牽制をしながら、二機を囲んでいる。

 

「あのバイクより先に、周りのMSから倒すぞ!」

 

『へへっ任せてくれよっ!』

 

ビュンッ‼!

 

Ζプラスのビームライフルがゲドラフに直撃したように見えるが、

 

『ってあれ!?効いてないのか!?』

 

そんなものもお構い無し真っ直ぐにΖプラスに向かう

 

「チィッ!ビームコーティングか!」

 

アルテミスがΖプラスとゲドラフの間に入り、デファイアント改ビームジャベリンを交差にしてゲドラフの車輪を受ける。

 

「ショウマ!」

 

『ありがとうなカズッ!』

 

Ζプラスがゲドラフの目の前にグレネードを投げ込んだ。

 

ドゴンッ!

 

「そらよっと!!」

 

ザシュッ!!

 

動きが止まった瞬間にその横っ腹へビームジャベリンの片割れを突き刺した。

 

「ショウマ、コイツを使え!」

 

『ツインショットガン……良いのか?』

 

「何、俺にはコイツがある」

 

ビームジャベリンを見せ付けるアルテミス。

 

『あっそうか。カズだもんな』

 

……後でその言葉の意味を知りたいものですねぇ!?

そう思いながら、左右から迫るゲドラフを見つつ、

 

「ショウマ、ちゃんと息を合わせろよ!!」

 

『任せろって!』

 

左のゲドラフをアルテミスが連続で切り裂き、

右のゲドラフをΖプラスが横に避けた瞬間、コックピットにゼロ距離でショットガンを放った。

 

ザシュザシュッ!‼ドンッ‼‼

 

 

 

 

レーアとフェズは迫り来る戦艦バイクをかわし、ゲドラフを落としたりはしているが、終わりが見えない。

 

「せめて、あの戦艦をどうにか出来れば…」

 

『やっぱりちょっと手強いねぇ』

 

戦艦バイクにはビームを撃ち込んだり、シャイニングフィンガーを喰らわせたりとしているが車輪部部や下部の装甲は分厚く、殆ど傷がついていない。

ならばと思い、致命的な急所である操舵室を狙いに行くが、弾幕が厚く容易に近付く事が出来ない。

 

「ああ!もうっ!カズ達はまだなの!?」

 

今作戦を始める前に決めた囮作戦。対一の攻撃が得意なフェズとレーア、対多の攻撃を慣れているカズ。それに、少しでも生存率を上げるためにショウマが援護に入る。

それが作戦2の内容なのだ。

作戦が囮に成ってから既に十数分が過ぎようとしていた。

レーアはカズ達が居るであろう方向を見ながら、そう言った。

瞬間、フェズから通信が入った。

 

 

 

 

『馬鹿ッ!!!前を見ろッ!!!』

 

 

 

 

 

ーーーーーそれは間違いだったのかも知れない、目前に巨大なタイヤが迫っていたのである。

 

 

 

 

 

 

「えっーーーー」

 

 

 

 

 

反応は間に合わない。本能的にそう感じた。

 

「ーーーーまだ、私には……!」

 

レーアは両腕を顔の前で交差しながら呟いた。

 

『ーーーォォォオオォォラアァァァァァァッ!!!!!』

 

 

ギィンッ!!ガガガガガガガッ!!!!

 

紅いアルテミスが寸前で間に入り、ゲドラフの時と同じようにビームジャベリンでタイヤを受け止める。

 

 

 

 

 

『カズ!レーアが!!』

 

ショウマの通信で目の前の最後のゲドラフと戦いながらもレーアの方を見ると、戦艦バイクが迫っているのに身じろぎを一つもせずに何処かを見ているガンダムエクシアの姿であった。

 

「何やってんだよ!?」

 

ザシュッ!!ビュウゥゥゥンッ!‼

 

目の前のゲドラフを切り捨てると止める間も無く、アルテミスをガンダムエクシアに向け走らせる。

 

「間に合わない…!!もっと早く!!」

 

カズに答えるが如く、覚醒現象に入ったアルテミスの機体が紅く染まり、更に倍の速さでガンダムエクシアの元へたどり着いた。

 

「オォォオオォォラアァァァァァァッ!!!!!!」

 

叫び声を上げながら、デファイアント改ビームジャベリンで目前のタイヤに肉薄する。

 

ギイィィンッ!!ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!!!

 

ゲドラフとは質量が違い過ぎて、後二分も持たない間に砕け散るだろう。

 

「レーア!」

 

『ッ!ありがとうカズ!』

 

レーアが直ぐ様、離れていった。それを横目で見ながらカズは良しと思いながら、直ぐ様思考を目の前に戻す。

 

「限界まで上げるぞ、持ってくれよーーーアルテミス!!」

 

アルテミスの機体が紅く更に紅く染まっていく。

 

「ガアァァァッ!!!」

 

ギイィィンッッ!‼‼ドゴンッ!!!ジャジャジャッ!!!

 

横に反らし、戦艦バイクは走り去っていく。

 

『何だって!?たかがMS一機でこのアドラステアを……!?』

 

「鬱陶しいんだよォ。くそったれがアァァァッ!!」

 

アルテミスはヒビの入ったビームジャベリンを捨て、ビームサーベルを二本持って突貫する。

 

『撃て!相手はたかが一機!撃ち落とせェッ!』

 

ビュンッ‼ビュンッ‼ビュンッビュンッビュビュンッビュウゥゥゥンッ!‼

 

体勢を立て直したアドラステアから放たれる主砲や側面に配置されている砲門からの一斉射撃。

その射撃を全て紙一重でかわしながら、アドラステアの操舵室に向かう

 

『あれを回避するだと!?このーーー』

 

操舵室の艦長席に座っている男が目を剥きながら叫んだ。

アルテミスは両腕を微かに後ろに下げ

 

「耳障りなんだよ。失せろッ」

 

『ーーー化け物めっ!!!』

 

バチュンッ!!ボガァンッ!!!

 

操舵室を刺し貫いた。

そのまま後ろに下がりつつ、二本のビームサーベルを引き抜くと、アドラステアが爆炎に包まれていった。

 

「……化け物で結構だとも」

 

それを冷めた目で見つめながらカズは呟いた。

 

 

ーーーーーテメェ等、連合を滅ぼすためならな……




しょうがねぇだろ?基本読み専なんだから……


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