ポケットモンスター Erotic Generation (破戒僧)
しおりを挟む

イッシュ地方編
第1話 私とデルビルと旅立ちの朝


 ポケットモンスター、ちぢめて『ポケモン』。

 この世界には、実に多くの、そして色々な種類のポケモンが存在する。彼らは、人々の生活には欠かせないパートナーだ。

 一緒に遊んだり、旅をしたり、戦ったり……。

 

 

 そしてここ……カノコタウンに、

 

 今日、1人の『ポケモントレーナー』として旅立ちの時を迎える少女がいた。

 

 彼女の名は……

 

 

 ☆☆☆

 

 

「アイカー、そろそろ起きなさーい? もう時間になるわよー?

 

 とんとんとん、と、部屋のドアを叩く音が聞こえる。

 お母さんが、私を起こすために。

 

 その私は……

 

 

「んあっ……はぁん……い、いい……デルビル……! もっと、もっと、してぇ……!」

 

 

 ベッドの上で……私のポケモン・デルビルにおちんちんを挿れられていた。

 

 

 黒い体に、鋭い(単に悪い?)目つきのポケモン・デルビル。

 私が……親戚のおじさんから、いちばん最初にもらったポケモン。

 

 一緒に遊んだり、戦ったりして……仲良くしてる大切な友達。

 そして、時には……こんな風に、えっちなことの相手もしてくれる。

 

 お母さんいわく、(デルビルの)平均サイズよりもかなり大き目らしい、私のデルビルのおちんちん。

 それが、パジャマを脱いで裸で仰向けになってる私のオマンコに、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てて出入りしている。

 

「んあぁあん! はっ、あ……んっ!」

 

 鼻息を荒くして腰を振る、私のかわいいデルビル。

 時折、こつこつと子宮口を突き上げられて、とても気持ちがいい。

 

 そして、私の股間に押し付けられているデルビルの腰が、ぶるるっ、と震えたかと思うと……私の中に、熱いものがどくんっ、と流れ込んできた。

 

「んあぁあーん……っ!」

 

 直後、

 

 バタン!

 

「こらアイカっ! いつまでも起きてこなくて……って! あなたまたデルビルにオナニー手伝ってもらってたわね!?」

 

 施錠していた部屋のドアを合鍵で開けて、お母さんが私の部屋の中に入ってきた。

 そして飛び込んできたものは……娘が朝っぱらから、その恥部にポケモンのペニスを突き刺して、汗だくでもだえている光景……。

 

 ……そりゃまあ、怒るわよね……。

 嫁入り前の娘が、よりによってポケモンのペニスで情欲発散してるんだもん。

 

 お母さんは呆れながら、脱力してる(?)デルビルを抱き上げて……私のオマンコからペニスを引き抜かせた。とろりとした精液と愛液の混合液が、その間に糸を引く。

 

「全くもう……ホントはいけないことなのよ、ポケモンとのセックスなんて」

「……だって、気持ちいいんだもん……自分でするより」

「そ・れ・で・も・よ。常識的に考えて……っていうか、下手するとポケモン保護法に触れるわよ?」

 

 呆れたようにいってくるうちの母親。

 ……はいはい、反省はしてますよ……後悔はしてないけど。

 

 だって……デルビルと私、体の相性ピッタリなんだもん。あーあ、デルビルが人間だったらなあ……って何回思ったか。

 

「全くもう……そんなにHしたいんなら、ちゃんと人間とするべきなのよ?」

「だって私彼氏いないもん」

「お隣のナオヤくんがいるじゃない」

「ちょっ!? 何であいつの名前が出てくるのよ!?」

 

 なんであのバカが私の恋人なの! 何言ってんのこの母親!

 

 アイツはただの幼馴染で腐れ縁で……全然そういうのじゃないんだから! あいつとするくらいなら自分でした方がいい!!

 

「もったいない考え方してるわね~……全くもう、人間の女には人間の男が一番いいのに。お母さんだって、そういう時はお父さんにもう足腰立たなくなるまで……」

「娘の前でする話じゃないでしょ」

 

 顔を赤くして平然と惚気(のろけ)る母。一応突っ込んでおく。

 

 ていうか、別にうちの壁防音でもなんでもないから、時々夜中にそういう声が超聞こえてきて、年頃の娘としてはすごく複雑なんですけど……

 

 そして実は、その喘ぎ声で私まで興奮して度々眠れなくなったことが、私がデルビルにえっちしてもらう元々の理由というか、きっかけだったりしたんだけど……。

 

「にしても、そんなにナオヤ君のこと嫌なの? 私としては、いつでもお婿さんに来てくれていいと思ってたっていうか……てっきりあんたも好きだと思ってたのに」

「いやいやいや、ありえないから」

 

 ふん、とそっぽを向きつつ、デルビルを抱きしめる私。

 

「全くもう……それより、そろそろアララギ博士に挨拶に行く時間でしょ? さっさと準備しないと遅れるわよ?」

「はいはい、今着替えるから……」

「そんな汗だくじゃ着替えたってダメよ。シャワー浴びてきなさい」

「はいはい……行こ、デルビル」

 

 がぅ、となくデルビルと一緒に、お母さんの何度目かのため息を背中で聞きながら、私はお風呂場に向かった。

 

 ……まあ、さすがにこの状態じゃ、あいさつには行けないか……

 

 汗だくに加え、オマンコからとろりとデルビルの精液が流れ出てきている状態で……ははは、と、自分のことながら呆れ気味に笑った。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第2話 アララギ博士の研究所

 

 デルビルと一緒に、私はアララギ博士の研究所を尋ねた。

 

 アララギ博士は、明るい茶髪を頭の後ろでまとめた女性。

 まだ若い人だけど……かなり権威のあるポケモン研究者だ。

 私は、そのアララギ博士に会うために、こうして研究所まで来たわけなんだけど……

 

 職員の人の話だと、アララギ博士は……奥の部屋にこもって出てこないらしい。

 一応、通っていいみたいではあるけど……何してるのかしら?

 

 職員の人達に断って、私は奥の部屋の方へと通路を進んでいく。

 

 すると……

 

 

 

 ……何だか、喘ぎ声みたいなのが聞こえてきた。

 

 

 

 ……まさか……

 

 嫌な予感がした私が、そーっとその部屋のドアを開けると……

 

 

 そこには……

 

 

 騎上位で、裸に白衣なんていう不自然この上ないカッコで……私のバカ幼馴染のペニスをむさぼっているアララギ博士がいた。

 

 

「あんっ、あんっ、ん、あぁ……! あら、アイカちゃん?」

「うえぇえっ!? あ、アイカ!?」

「……何してるんですか、アララギ博士……」

 

 人呼び出しといて、自分は客間で男とまぐわいながらお出迎えって……何?

 

 びっくりはしたみたいだけど……アララギ博士、特に動揺する様子はない。……肝が据わっているというか、なんというか……

 それに対して、博士の下になってる我が幼馴染はというと……目を白黒させてる。

 

「全くもう……あんたもあんたでしょ、ナオヤ」

「そ、そんなこと言ったって……断りきれなかったし……」

「そういううじうじした態度だからたびたび襲われんのよ」

 

 いわゆる草食系に分類されるんであろう、この黒髪に童顔の幼馴染・ナオヤは……たびたびこうして、アララギ博士に襲われる。

 研究で溜まってたところに、博士の好みのタイプらしいこいつがたまたま来たことが、そもそもの発端だったんだとか。それ以来、こんな風にちょこちょこと……

 

 なので性格に反して、このナオヤは結構な場数を踏んでるわけなのだ。私と博士と当人以外、誰も知らないけど。

 ……だからって、私はそこに混ざる気はないけどね。

 

「珍しいわね、アイカちゃんが、5分前行動なん、て……あんっ♪ もうちょっとで終わるから、ちょっと待っててくれる……かしら?」

「はぁ……いいですよ、じゃあ、奥の客間にいますから……」

「ええ。あ、クッキーあるから好きに食べて?」

 

 そう言うと……アララギ博士は再び腰をふり始めた。何事も無かったかのように。私の目の前で。

 

 ……これが、ポケモン研究の世界的権威……

 こんな、ショタ相手に大喜びで腰振ってヤってること知られたら、一発で失墜しちゃうでしょうに……

 

 ……ま、いいか。当人達の問題よね。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 数分後、

 

「あー、気持ちよかったわー! ナオヤ君、ありがと♪」

「は、はぁ……どういたしまして」

 

 露骨に肌がつやつやになったアララギ博士が、さすがにちゃんと服を着て、ナオヤと一緒に客間に入ってきた。

 ……やっと挨拶できるわ……。

 

「はー……やっぱり若さを保つには、女を錆付かせない事よね、ストレス解消にもいいし」

「あの、アララギ博士……さすがにそろそろ本題に入りません?」

「ぼ、僕もアイカも、もともと、旅立ち前のご挨拶に伺ったわけですし……」

 

 あぁ、そうね、と博士が返す。

 

「それじゃあ、あらためて……おめでとう、アイカちゃん、ナオヤ君。今日から君たちも、ポケモントレーナーとして旅に出るのよね」

「「はい、博士!」」

「うん、元気がよくていい返事ね! じゃあ2人とも、これから始まる冒険に関して、基本的なことを教えるから……外に出ましょう。ポケモンの用意はいいわね?」

「「はい!」」

 

 こうして、私とナオヤは、アララギ博士に冒険のイロハを教わるべく、研究所の外に出た。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第3話 露出と初バトル

 

 カノコタウンを出た私達3人は、道すがら博士に基本的な事柄を教わった。

 

 といっても……バトルの仕方やゲットの仕方なんかは、事前に教わってたから……そんなに内容は多くなかったけど。

 でも、実際に自分の足で歩いて確かめてみると……やっぱり新鮮ではあるわね。

 

 そしてその後、『もう教えることは何もないわ』……とか、ちょっと色々まだ違うんじゃないかってセリフを残し、博士はカノコタウンに帰った。

 

 

 そこから、私とナオヤは本当に自分達それぞれのたびが始まったんだけど……私はその途中、カラクサタウンで変なものを見た。

 

 

 なんか、緑灰色の……顔だけ出てるボディスーツみたいなの着た、変な集団。……プラズマ団とか言った?

 その集団と、そいつらのボスか何からしい、ゲーチスとかいうおじさんが、『ポケモン解放』だの何だのってくっちゃべってたり、

 

 

 後は……その直後に、Nとかいう優男に話しかけられたり……

 なんかアイツはアイツで、ポケモンが話してたとか何とか言ってたし……なんだろ? 今、そういうのが流行ってんのかしら?

 

 その後バトルになったけど……大して強くなかった。

 相手、チョロネコ一匹だけだったし(私もデルビル一匹だけど)……捕まえたばっかって感じだったし……何だったの……?

 

 

 ……ま、いいか。どうせもう会うこともないでしょ。

 

 

 ともかく、私の旅は……その後も続く。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 今日、私は始めて、見ず知らずのトレーナーとの路上バトルを経験した(N除く)。

 

 

 ……したんだけど……

 ……状況が、ちょっと変な感じだったというか……

 

 

「わぁああぁっ! な、何見てんだよお前っ!」

「きゃぁあっ!? あ、あんたこそ何してんのよっ!?」

 

 

 偶然通りがかった私の目に飛び込んできたのは……野球帽に短パンの少年、いわゆる『短パン小僧』が……下半身を露出して、立ちションをしている現場だった。

 ちょろちょろ……って、おちんちんの先端からおしっこが放物線を描いて飛んで、地面に吸い込まれて……って、何を説明してんの私は?

 

 子供とはいえ、いきなりちんちんが視界に飛び込んできたもんだから……いや~焦った焦った……

 

 それでその後、その少年に(顔赤いまま)バトルを申し込まれた。

 ……まあ、出会い方にかなーり問題はあるけど……トレーナー同士が出会ったらバトル、っていうのはお決まりのパターンみたいなもんだし……いいか、別に。

 

 ……そこまでは、よかったんだけど……

 

「何でアンタズボンとパンツはいてないのよ!?」

「う……うるさいなっ! 仕方ないだろ!」

 

 なぜか、そのバトル……短パン小僧が、未だにズボンとパンツをはいてない、下半身全裸状態での開戦になった。

 

 理由は簡単。私に見られたときに、それに驚いた彼が……狙いをはずして、自分のズボン&パンツにひっかけちゃったのが主な原因なんだけど……

 

 そのせいで彼の下の服が汚れちゃって、彼は……今、フルチンで私と戦っている。

 

 ……これじゃもう『短パン小僧』じゃなくて『フルチン小僧』ね……ただの変質者だ。

 もしくは『小便小僧』?

 

 お陰で彼も私も、ろくすっぽバトルに集中できない。

 だって、子供とはいえ、目の前におちんちんがある状態なんだし……こんな……

 

 その彼は、何か言うたびに『お前のせいだ』と目でも口でも言いながら、恨みがましく私のほうをにらんでくる。……正直うっとおしい。

 まあ、確かに驚かせたのは悪かったけどね……帰ったら彼、お母さんあたりに叱られちゃうんだろうし。……立ちションしてたあんたにも責任あるけど。

 

 ……だったら……そうね……ちょっと恥ずかしいけど、

 

 私は……だったらこれならどう? と言い……彼の目の前で、自分もズボンとパンツを下ろした。

 

 驚く(元)短パン小僧。その彼に、私は言い放つ。

 

「……ほら、これでおあいこよ。文句ないでしょ」

「えっ、あ……」

「さっさと続けるわよ! デルビル、火の粉!」

「わ……わわっ!? よ、ヨーテリー、体当たり!」

 

 そのまま、バトル続行……って何してんだろうね、私達……。

 

 2人とも下半身丸出しで路上ポケモンバトルとか……変態じゃない……まるで……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 結局……もう色々開き直った私はともかく、短パン小僧は、余計にバトルに集中できなくなっていた。……当然だけど。

 

 戦ってる最中ずっと、彼の目は私のオマンコに釘付け。……視線、超感じた。

 そのせいで私も変に興奮して……濡れそうになったから……手早く片付けたけど。

 幸い、彼のポケモンはヨーテリー1匹だったから、すぐ終わったしね。

 

 ……それにしても……

 

 私の初バトル(カノコタウンにいた頃の除く)……まさかあんな変態ちっくな感じになっちゃうなんてなあ……

 

 でも、正直……誰が通りかかるかもわからない路上で、パンツ脱いでるのとか……

 それを見ず知らずの、年端もいかない男の子にガン見されたりとか……

 その間中ずっと、股の間を風がスースー通り抜けてくのとか、なのにそこだけ変に熱持ってたりとか……

 

 ……逆に、興奮して……気持ちよかった、っていうか……。

 や、やばい……今日のがきっかけで、色々新しい性癖に目覚めちゃったらどうしよう……

 

 ……でも、今はその前に……

 

「デルビル、モンスターボールに戻る前に……『して』もらっても、いい?」

 

 この火照った体、どうにかしないと、ね……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「……驚いたな……あんな形で、ポケモンと仲良くしている子がいるなんて……」

 

 

 アイカとデルビルの交わり。

 その様子を……少しはなれたところの木陰から見ている、緑色の長髪の少年。

 

 

 名を……N。

 

 

「……面白いなあ、あの子……」

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第4話 ムシャーナの淫夢

 

 次の町、サンヨウシティに来るまでに……色々あった。

 

 まず、手持ちが増えた。

 

 ここまで来る途中で……どうやら群れからはぐれていたらしいシママに出会った。

 怪我もしてたし、ほっとけなかったから……近場のポケモンセンターに運んだ。

 

 そして、元気になったら……なんだか、なついちゃったみたい。そのまま、私についてきたので、ゲットした。

 

 これで、私の手持ちポケモンは……デルビルとシママの2匹だ。

 

 そして、

 

 

「シママ! でんげきは!」

 

 

 ごろごろどーん!

 

 そのシママの活躍で……サンヨウシティのジムリーダーにも勝利。

 こっちのタイプに合わせて誰が戦うかが変わるっていう嫌な戦い方だったけど、あいにく、シママはデルビルの弱点『みずタイプ』に強いのよね。

 

 と、いうわけで、ヒヤップをシママが一撃で倒して、私の勝ち。

 トライバッジ、げっとだぜ♪

 

 さて、がんばったシママには、あとでご褒美あげなきゃね……。

 

 

 あ、でもその前に、

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その前に、この町にいるっていう……アララギ博士の知り合いのマコモさんから頼まれてた用事済ませないと。

 

 町のはずれにある『夢の跡地』っていう廃屋周辺にいる『ムンナ』とかいうポケモンが出す、『夢の煙』のサンプルをとってくる、っていう頼みだったんだけど……

 

 で、来たわけなんだけど……なんか、また変なことになってる……

 

 

「おらおら! さっさと夢の煙を出せ!」

「やめたげてよぉ!」

 

 

 目の前には……ムンナに『夢の煙』を出させようとして暴力を振るっている、相変わらず変態ちっくな制服のプラズマ団員。しかも2人。

 

 そして、私の隣には……幼馴染の1人が、悲痛な表情でそれを見ている。

 

 クリーム色の髪の毛に大きい帽子。名前はベル。

 

 この子、私やナオヤよりも少し早い時期に旅に出たはずなんだけど……まだここにいたのかしら? 道にでも迷ってたのか、はたまたジムリーダーに勝てなかったのか……

 

 まあ、それはともかく……この光景は私も見てていい気分じゃない。まだ子供(多分)のポケモンを、自分勝手な目的のために苛めてるなんて光景は。

 

 ……デルビルと私のあれは、まあ……ほら、合意の上だから。

 

 ともかく、見ててすごく気分が悪い。

 

 なので、ちょこっと挑発して、ポケモンバトルに持ち込んで、

 で、予想外に弱かったから、相手2人ともシママで負かして、

 なのに、まだやめようとしないから……これはいよいよトレーナー本人を黒焦げにしなきゃダメかな、とかあたしが思い始めたその時、

 

 

 広場を……一瞬にして、得体の知れないピンク色の煙が包んだ。

 

 

 何が起こったのかわからない私。すると、その次の瞬間……

 

 

 いきなり、ふっ、と……私の着ていた服が、全部消えた。

 

 

「……っ!?」

 

 

 荷物なんかも、帽子すらも一緒に消えてしまい、私は正真正銘の全裸で、広場の真ん中に立っていた。

 

 直後に突然煙が晴れ、そこには……ベルも、プラズマ団も、ムンナもいなかった。

 

 しかし、代わりに……

 

 

「なぁおい、何だアレ?」

「痴女だ、痴女がいるぜ」

「うわ、何アレ? こんなとこで裸になるなんて、ありえないって」

「マジキモイ」

 

 

「…………っ!?」

 

 

 さっきまで影も形もなかった、見ず知らずの大勢の人がいて……皆が私を見ていた。

 わけもわからぬままに裸にされ、野外にその裸体をさらしている私を。

 指差しては、口々に陰口を叩く。

 

「なぁなぁ、あれヤっちゃっていいの?」

「いいんじゃねーの? 野外露出なんてする変態なんだし」

 

 などというセリフまで聞こえてくる。

 

 まずい、本当にまずい。この状況は。

 

 見られている。隠されてもいない、私の胸を、お尻を、恥部を。

 子供から大人まで、大勢の男女に。顔も隠さない……私の裸を。

 

 一体何がどうなってこんな状況になっているのかはわからないけど、とにかく逃げなくちゃ……じゃないと、本当に大変なことになる。

 

 薄笑いを顔に浮かべ、じりじりとにじり寄ってくるように見えるギャラリー達。

 中には、携帯電話やデジタルカメラを構えている者もいる。カシャカシャ、と、シャッターの音が聞こえる。

 

 私は動こうとしない足を叩いて気付け、その場から一目散に逃げ出した。

 

 すると、

 

 

 少し走った所で……景色が、もとの工場に戻った。

 

 

「……えっ?」

 

 あんなにたくさんいた野次馬達が、まるで幻のようにふっと消え、消えたはずの服も元に戻っている。……汗でびっしょりだけど。

 

「……何だったの、今の……?」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 後になって、ベルとマコモさんに聞いた。私が見たあの景色は、体験は……ムンナを助けるため、仲間の『ムシャーナ』が見せた『夢』だったのだ、ということを。

 

 どうやら、ムンナを虐げていたプラズマ団と一緒に……

 ……そこでたまたま(プラズマ団に対して)臨戦態勢にあった私のことも『敵』として認識して、一緒に催眠をかけてしまったらしい。

 

 ……私、巻き添えだったんだ……。

 

「ムンナは、その対象が『怖い』と思ってることを『夢』にして投影する力を持ってるのよ。何を見たのかは聞かないけど……大変だったわね」

 

 と、マコモさん。ほんとに。

 裸で野外に放置されて、それを大勢の人達になめるように見られる経験なんて……人によってはトラウマものだと思う。ムシャーナ、ちょっとえぐいよ?

 

 ………………でも、

 

 私の脳裏には……それに対しての恐怖と一緒に、別の感覚が残っていた。

 

 

 隠すものもなく、衆人環視の前にさらされる私の裸。

 私の裸体を見回す、何十人ものギャラリーの視線。

 いつ、暴徒化した彼らに犯されてもおかしくない……という、あの状況。

 なのに、股間はじゅくじゅくとうずいて……汗ばんだ体にあたる夜風が、やけに気持ちよかったのを覚えている。

 

 

 視線がそのまま手になり、舌になり、

 体中を触りまくられ、嘗め回されるかのような錯覚すら覚えた。

 

 あんな状況で……現実だったら、一歩間違えば一生ものの傷を負いかねないあんな状況で、

 

 私は、

 

 

 

「…………すごく……興奮しちゃった……」

 

 

 

 ……もし仮に、

 

 現実にあんな状況に放り込まれたら……私は、どうするんだろう。

 

 ……どう、してしまうんだろう?

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第5話 気になるあの子(ナオヤ視点)

 

「あぁあんっ! いい、あっ……いぃいっ!」

 

 今、僕の目の前では……一糸纏わぬ姿になったマコモさんが、僕の肉棒をオマンコでくわえ込んでよがっている。

 体位は騎上位、マコモさんが上。

 

 アララギ博士の昔からの(具体的に何年前からかは教えてくれないけど)友人だっていう、この人も……博士に負けず劣らずの好き者らしい。……もうコレ3回目なのに。

 

 勃起した僕のチンポを美味しそうにくわえ込んで、肉感的でやわらかなオマンコがつつみこみ……上へ下へとしごき上げる。奥をこつんと突くたびに、マコモさんの『くひぃっ!』という嬉しそうな声が響く。

 ……この部屋が完全防音で本当によかった。

 

「あっ、はぁん……ごめんね、ナオヤ君? 長いこと研究でご無沙汰だから、たまっちゃっててさぁ……」

「は、はぁ……そんな、別に……いいですよ……」

「うふふっ、でもすごいのね……君のおちんちん。3度目なのにまだこんなに元気で……アララギ博士が太鼓判を押すだけあるわね」

「ちょっ!?」

 

 博士!? ちょ……何報告してんですか!?

 

 って、いうか……言ってる間に、結構余裕なくなってきた……!

 

「あ、うっ……も、もう、僕……出そうですっ!」

「あはぁっ、いいわよ……いっぱい出して! ナオヤ君の精液、私の中にっ!」

「っく……うぅううっ!」

 

 肉壁で限界まで擦り上げられ、感覚が麻痺しそうなほどに快感が蓄積した……僕のペニス。そこから……腰が浮くような独特の浮遊感と同時に、白濁の液体が噴出した。

 

 防音の壁でも、一瞬『大丈夫か?』と思ってしまうほどの大きな声と共に、マコモさんは絶頂し……その裸体を、僕の上に倒れこませる。

 

 胸板の上で、ぷにゅん、と、形のいいおっぱいが変形し……まだ射精中の僕の愚息にブーストをかける。あ……まだ、しばらく出続けるかも……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 それから数分後、

 

 ようやく満足したらしいマコモさんは、着替えてベッドに入って寝……

 ……るかと思いきや、そのまま研究所に直行。

 

 ……ヤったら即仕事って、なんてきっぱりしてる人なんだろう……しかも、今の時間帯考えると……絶対徹夜する気だ。

 ……研究者って、ちょっと理解できない考え方の人が多いんだろうか? 博士といい、マコモさんといい……

 

 と、

 

「…………ん、ぁ……ん……!」

 

 廊下を歩いていると……ふと、何か……喘ぎ声のようなものが僕の耳に響いてきた。

 

 

 ……もしかして、と思い、僕は声の聞こえる方に行ってみる。

 

 

 歩くたび、だんだん大きくなる声。その音源は……奥のほうにある、これまた防音処理がされているはずの部屋。

 ……だけど、ドアが少し開いてて、音が漏れてる。……コレじゃ意味ない。

 

 そのドアの隙間から、中をのぞいてみると、

 そこに広がっていたのは……

 

 

 ……ベッドの上で裸になっている幼馴染が、その恥部に……ポケモンのペニスを受け入れてよがり狂っている、という光景だった。

 

 

「あん……んあぁっ! い、いい、いいよぉ……シマ……マ……っ! けっこう、大きくて……もっと……んっ!」

 

 四つんばいになって、後ろからポケモンのペニスを突き刺されているアイカ。相手のポケモンは、たしか……最近ゲットしたっていうシママだ。

 

 そのシママの、見た目のかわいらしさに似合わない立派さを誇っているらしいペニスを、まるでいとしい恋人のそれを受け入れるかのように受け入れているアイカ。

 やってることは、傍から見れば……ポケモンとはいえ、獣相手の獣姦なのに。四つんばいになって獣のように、醜悪なセックスをしているだけなのに。

 

 それでも、アイカは……あいつは嬉しそうにしている。

 

 昔から、アイカはデルビルを相手にしての『こういうこと』をよくやるやつだった。……知ってるのは、本人と僕と、アイカのお母さんと、博士だけだけど。

 

 まあ、本人が好きでやってるんだし……とは思うものの……

 

 ……何でだろう、正直…………面白くない、って思うのは。

 

 デルビルや、シママが、あいつを喜ばせて……アイツのあそこを好きなようにしてるのが、面白くない、って思えるのは……。

 

 

 ……あそこにいるのが、ポケモンじゃなく僕だったら……って、時々思うのは……。

 

 

 自問自答しても答えが出ない僕の目の前で……ぶるっ、と震えながらシママが放った精液が、アイカの膣内を満たし、収まりきらずに逆流してこぼれ落ちた。

……何度目なんだろ、あれ……

 

 股間に熱がこもるのを感じながら……僕は結局、しばらくの間、アイカのその痴態をじっと覗き見てしまっていた。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第6話 マクノシタはプレイボーイ!?

 

 これは、サンヨウシティを出て、シッポウシティに行く途中の道での出来事。

 

 プラズマ団にポケモンを取られた男の子を助けてあげたり、その時に、ナオヤ、ベルにつぐ第3の幼馴染、チェレンと共同戦線張ったりしたんだけど……それ以外に、ちょっと気になったことが一つあった。

 

 たまたま通りがかった『ポケモン育て屋』で……ある妙な話を聞いていたのだ。

 

 なんでも、よくここにポケモンを預ける常連さんの1人が、最近ポケモンを脱走させてしまったらしい。

 今も、その行方はわかっていないのだそうだ。

 

 そしてどういうわけか……その元の主だったトレーナーは、そのポケモンのことについて……話そうとしないらしい。話せば、探す手がかりになるかもしれないのに……?

 

 そんな話を頭の片隅にとどめながら歩いていた私の目に……道端で倒れている1匹のポケモンが目に入った。

 

 

「あれって……マクノシタ?」

 

 

 珍しい。確か、マクノシタはホウエン地方にしか生息していないはずなのに。

 

 けど、今は気にしている場合じゃない。見たところ怪我もしてるみたいだし……。

 私はマクノシタを抱き上げると、近くの木陰に連れて行って手当てした。

 

 その後、水を汲むために近くの川に行くと、地元民らしき人達に呼び止められた。

 

「おいお嬢ちゃん、この辺で傷ついたマクノシタ見なかったかい?」

「見つけたら教えてくれ、とっちめてやる!」

「……? 何かあったんですか?」

「とんでもない悪さしやがるポケモンなのさ! 見つけたら教えて……いや、見たところお嬢ちゃんポケモントレーナーだな? いっそ倒しちまってくれ!」

 

 などという物騒な会話を交わし、彼らとは別れた。

 

 ……彼らが言ってるのは、多分、さっき私が手当てしたマクノシタのことだと思うんだけど……何したのかしら、あのマクノシタ……?

 

 ともかく、タオルを冷やすための水を汲んで私が戻ると……マクノシタは動けるくらいまでに回復していた。

 安心した私は、そのマクノシタに治療の続きをしてあげようと近づいた……

 

 と、その時、

 

 マクノシタは……いきなり私を押し倒し、押さえつけた。

 

「…………えっ……?」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 僕ことナオヤは今、地元民の人達に頼まれて……このあたりで悪さをしていたマクノシタの退治のために、そいつを探している。

 

 ……とはいうものの、こんなに必死に、血眼になってさがして仕留めようとするなんて……一体、そのマクノシタ何したんだろう?

 

 気になって聞いてみると、

 

 

「ああ、あのマクノシタはな……他のメスのポケモンと手当たり次第に交尾しようとしやがるんだ。野生も、トレーナーのポケモンも構わずにな」

「は!? そ、そんなポケモンがいるんですか!?」

「ああ……だから、被害が広がらねえうちに退治しなくちゃならねえんだ!」

 

 

 な、なるほど……そうだったのか……とんでもないポケモンもいたもんだな……

 

 

「ほっとくとあのマクノシタ、そのうち人間の女に手を出すかもしれないぞ」

「い、いや、まさかそんな……」

 

 

 ないでしょ、さすがに……

 

 

 ☆☆☆

 

 

「んあぁあああっ! はぁ、ん、あぁああっ!?」

 

 小柄な体格からは想像もできない、格闘ポケモン特有のこの力の強さ。

 それになすすべもなく押さえつけられ、服を剥ぎ取られ……私は、マクノシタのペニスを突き刺されていた。

 

 力強く打ち付けられるマクノシタの腰、その度に膣内を蹂躙するピストン、

 まだ十分に濡れきってもいない内からこの激しさは……いささか負担が大きい。

 

 しかし、

 

「あぁああっ! す、すご……しゅご、ひうぅっ! いぃ、いいのぉ……! マクノシタのおちんちん、いいぃっ!」

 

 そんなことがどうでもいいくらいに、私の体を快感が駆け抜ける。

 太さも、デルビル達に引けをとらず……力強さは明らかにそれ以上。さすがは格闘タイプ……とでも言うべきなのだろうか?

 

(わたし、ポケモンにレイプされてる……こんな外で、こんなに激しく……っ!)

 

 このような行為に及ぶポケモンがいる何ていうのは聞いたこともない。

 けど……驚くのはそれで終わりじゃあなかった。

 

 まるで、歴戦のAV男優か何かのように……適確に女の感じる場所を攻め立て、感じさせる……まるで『慣れている』かのようなこの感じ。

 レイプなのに、屈辱なのに、ましてや相手はポケモンなのに……全てをゆだねたいとすら思えてしまう。

 

(こ、この子……いったい何なの……? ただのマクノシタじゃ、ない……)

 

 快感に酔いつつも困惑する私に構わず……マクノシタはラストスパートに入る。

 

 腰をしっかりと両手でつかみ、引き寄せ……射精が近いのか、さらに1まわり大きくなったペニスを膣内で暴れさせる。

 

「ん、ぎっ、はぁあ……んああぁあああっ!?」

 

 膣内を圧迫感が襲い、息苦しささえ覚える。呼吸も荒くなり……酸素を取り込むのが難しいくらいに感じられた。

 

 そして、その中で……マクノシタの欲望がはじけた。

 

「んあぁああぁあはぁああ――――っ!!」

 

 どこに溜まっていたんだろう、と思えるくらいの量の精液が流れ込んできた。

 お腹が熱い。そして重い。こんな感覚は……間違いなく初めてだ。

 

 射精が止まるまで、マクノシタはその白濁をしっかりと私のお腹の中に注ぎ込み……それが終わると、満足したようにペニスを引き抜いた。

 

 直後、こぽっと音を立てて、マクノシタの精液がこぼれ出る。

 全く未知の快感と、それに伴う疲労に、私はほぼ満身創痍。満足に動けない。

 

 しかしどうやら……マクノシタも同じだったらしい。

 

 怪我をした体でこんなことをしたんだから……ガタが来て当然、ということだ。

 自分から体力を使い果たしてしまったマクノシタは、そのペニスがなえるのと同時に、力尽きて地面に倒れこんだ。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後、

 

 私は……地元民の人達とマクノシタ探しに協力していたナオヤから、ことの詳細と真相を聞いた。

 

 あのマクノシタ(♂)……なんと、例の育て屋で聞いた、常連客が逃がしたポケモンだったらしい。

 

 もとの持ち主たるトレーナーは、あのマクノシタをたびたび育て屋に預けて、卵を作らせていたらしい。

 『固体値』がどうとか言ってたらしいけど……どういう意味?

 

 ともかく、そういうわけで、マクノシタは育て屋で、何度も何度も卵を作った。

 

 しかし、そんな中で、あまりに『そういう行為』を多く繰り返してしまったためか……そのマクノシタは、メスのポケモン相手に反射的に交尾したがるような『条件反射』じみたものができてしまったらしい。

 

 それがエスカレートして手に負えなくなり……今回の大騒動、さらには人間の私までも交尾の対象としてみるような暴走モードになった、と。

 それに困ったトレーナーがさじを投げて、捨てた、と。『逃げられた』じゃなくて。

 

 

 まだそのマクノシタが見つからないこともあって、みなさんはしばらくの間警戒を続けるらしい。

 さすがにナオヤはもう抜けるらしいけど。冒険あるしね。

 

 

 ……けど、警戒とか……もう必要ないと思う。

 

 だって、そのマクノシタ……

 

 

 

 ……さっき私がゲットして、今、このモンスターボールの中にいるから。

 

 

 

「ふふ……これからよろしくね……マクノシタ♪」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第7話 ヤグルマの森とお仕置き

 

 新たな仲間、マクノシタを主要メンバーに加えた私達は、そのまま『シッポウシティ』へと向かった。

 

 で、そこで恒例(?)のジム戦。

 そして、ここで活躍してくれたのが……意外や意外、マクノシタだった。

 

 まあ、ジムリーダーのアロエさんが使うのがノーマルタイプで、マクノシタが格闘タイプだから……っていうのも理由なんだけど、それだけじゃなかった。

 

 どうも、このマクノシタ……衝動的にメスに襲い掛かっちゃう以外は、すごくまともで優秀みたい。強いし、素早いし……バトルでも大活躍だもん。

 

 そして、追われてたところを、レイプまでしちゃったにも関わらず助けて、仲間にした私に……なんか、なついたっていうか、忠誠心みたいなものができたらしい。

 ゲットして以来、私が『頼める?』ってバトルに出すと……デルビルにも負けないくらいのやる気と気迫で戦うもん。

 ……けっこうな優良物件かも。

 

 ともかく、そんな感じで、マクノシタの活躍により……今回も無事に、ジムバトルもクリア。ベーシックバッジを入手した。

 

 ……が、問題はその後……

 

 

 ☆☆☆

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

 ここは、シッポウシティから西に進んだ、『ヤグルマの森』。

 そこで、私達は……次々に襲ってきてキリがない、プラズマ団の連中を相手にバトルを繰り広げていた。

 

 こいつら、シッポウシティの博物館から『我々の目的のためだ!』とか言って展示品を強奪して、そのまま逃げ出した。

 それを、アロエさんと……その弟分か何からしい男の人(アーティとか呼んでたような……)と一緒に追いかけた。それぞれ分かれて。

 

 で、私が追いかけた連中がどんぴしゃだったわけなんだけど……

 

 正直言って、きつい……。理由は、主に2つ。

 

 まず理由その1。敵が多い。

 アロエさんを警戒してたのか……プラズマ団が動員してるしたっぱの人数が多い。いくら1人1人が弱くても、これだとさすがに数の暴力ってものが……

 

 そしてもう1つの理由……

 私はさっきまでアロエさんとジム戦やってたから……ポケモンが消耗してるからだ。

 

 2対2のジムバトルに参戦したマクノシタとデルビルは、連戦に継ぐ連戦でもう限界……唯一無傷だったシママも、他2匹が休む間にかなり戦ったから、疲労が結構……。

 

 そんな中、ついに……シママにも限界が来た。

 タイプ的に相性の悪い、地面タイプの『メグロコ』の攻撃でシママがついに力尽きた。残る2匹も、戦える状態じゃない……。

 

 ほぼ丸腰になってしまった私を……プラズマ団が押さえつけ、後ろ手に縛った。

 

「全く、てこずらせやがって……こんなガキが……」

「くっ……放せ……放しなさいよぉっ!」

「うるさい、これは没収だ!」

「あっ!?」

 

 驚く私の目の前で、プラズマ団が私のベルトのホルダーから、モンスターボールを奪い取った。大切な仲間が入って休んでるボールを……3つとも。

 

「か、返せぇっ! 返しなさいよぉっ!」

「……お嬢さん、ポケモンは、あなたのような人が持っていていいものではありません」

 

 と、不意に聞こえた……今までの団員達とは違う、初老の男性のような声。

 声がした方を見ると……そこには、なんかこう……RPGの魔王系のキャラみたいな服を着たおじいさんがいた。

 団員達が『七賢人さま!』とか何とか言って、何か報告とか色々してたところを見ると……多分、幹部クラスか何かだと思う。

 

 その『アスラ』とかいう『七賢人』が、私の方を見る。

 いらだっていたこともあり、私は思わず、きっと睨み返した。

 

「……あなたも、ポケモンをボールに閉じ込め、苦しみを与えることをよしとするのですか?」

「何それ? アンタ達の勝手な主張でしょ!? いいから早くこれほどいて、私のポケモンたちを返しなさいよ! この泥棒集団!」

「……悲しいことだ。優秀なポケモントレーナーだというのに、間違った思想を……」

 

 やれやれ、とでも言いたげに首を振る七賢人。

 すると、懐からモンスターボールを取り出した。ただし……私のじゃない。

 

「お仕置きが必要ですね……ヤナッキー!」

 

 と、その中から……緑色のサルのような姿をしたポケモン、ヤナッキーが姿を洗わす。

 そして、七賢人が何事か指示すると……ヤナッキーは突然私を、手を縛ったまま、宙吊りにする。

 

 そして……何を思ったかスカートをまくって、私のお尻を丸見えにした。

 

「……っ!?」

「悪い子へのお仕置きはお尻ペンペンと相場は決まっています。やりなさい」

 

 すると、ヤナッキーは『つるのムチ』を出し……それをつかって、ぴしゃりと私のお尻を叩いた。

 

「ぃきゃぁあああっ!?」

 

 あまりの痛さに金切り声を上げてしまう。

 小さいころ、お母さんにお仕置きでお尻を叩かれたことはあるけど……そんなものとは比べ物にならないくらいの痛さだった。

 

 しなる鞭で、ヤナッキーはそのまま、2回、3回と私を叩く。

 痛い。お尻の皮が千切れてしまいそうに痛い。

 

「喜びなさい、まだ若いうちに……その間違った考え方を正してもらえるのですから」

「う、うるさ……きゃぁあ! っ……た、体罰、なんて……今時、流行ん、な……うぁああっ!?」

 

 ぴしゃっ、ぴしゃっ、と、

 

 何度も何度も……私のお尻を、ヤナッキーの『つるのムチ』が打ち据える。

 その度に私は悲鳴をあげ……その光景を、プラズマ団の連中は『いい気味だ』とでも言いたげな視線で見上げている。

 

 痛くて、悔しくて、恥ずかしくて……それでも、そんな感情も……考える余裕がなく、叩かれるたびに飛んでしまう。

 

 ……40回を過ぎたころ、お尻と一緒に叩かれていた私のパンティはボロボロになり、破れて地面に落ちた。

 すると、団員の1人が何かに気付き……

 

「おい、見ろよこれ。こいつ、叩かれて濡らしてるぜ?」

「…………っ!?」

 

 言われるまで私も気付かなかった事実。

 私の秘裂は、何度も何度も叩かれていた今のこの状況の中で……あろうことか、興奮を覚えていたのだ。

 多くはないが、確かに流れ出ている私の愛液を……団員達は下卑た目で見上げている。

 

「み……見ないで……あぐぅうっ!?」

 

 力なく抗議するも、鞭の一撃で声は途切れてしまう。

 

「やれやれ、最近の若者は節操がない……こちらのお仕置きも必要ですか?」

 

 すると、ヤナッキーが新しく何本かのつるを出し……それを、私の秘裂の入り口に集中させた。

 何本ものつたが、まるでイソギンチャクを押し付けられているかのように私の秘裂に密着し……次の瞬間、いっせいに膣内に殺到した。

 

「ひ、きぁ、ぁあああああ――――っ!?」

「安心なさい、処女かどうかわからないまま、むやみに挿入するようなことはしません、入り口だけにしておきましょう」

「いあぁあああはぁあああああっ! やめ、やめ……んああああああっ!」

「悔い改めなさい」

 

 何本ものバイブが、オマンコの中と外で暴れているような感覚。

 しかも、お尻の鞭はまだ続いている。

 

 痛みと快感に板ばさみにされ……私は、その『お仕置き』の中で、耐え切れず意識を手放した。

 

 

 

 ……その後、

 

 お仕置きが終わり、地面に落とされた衝撃で私は目を覚ました。

 お尻は、切れてこそいないものの、赤く腫れ、ひりひりと痛む。

 オマンコは……どれだけ責められて、どれだけイかされたのだろう。びしょびしょに濡れていた。

 

 スカートこそはいているものの、ノーパン。そもそも歩けない。

 そんな私に、七賢人は、

 

「今日はこれで許して差し上げましょう。しかし、今後も邪魔を続けるようであれば……これよりももっと酷いことになるかもしれませんよ……?」

 

 そういい残し……私をそこに放置して、団員達を引き連れて立ち去った。

 

 私はそのまま、息の荒い状態で……そこに取り残されていた。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第8話 ある意味初めての

 

 今私は、ポケモンセンターの宿泊施設のベッドに寝ている。

 昨日の疲れと、心の傷を……癒すかのように。

 

 ヤグルマの森で、多勢に無勢で私は敗北を喫し、モンスターボールを奪われた。

 

 しかし、直後にかけつけたアーティさんが、私のモンスターボールを運んでいた団員を倒し、取り返してくれていたらしい。今、3つとも……ベッドの脇の棚に乗っている。

 

 そして、森の中で倒れていた私を助けてくれたのは……

 

 

 今、私のベッドの横についてくれている……ナオヤだった。

 

 

 意識は朦朧としてたのに、よく覚えてる。本番ではないにせよ、辱められた私を目の当たりにして……怒りと悔しさの入り混じった表情を浮かべていたナオヤ。

 

 そのまま、私をおんぶして……病院に連れてって……

 

 ―――と、思ったら、

 

 パニクってたのか、こいつは私をポケモンセンターに連れてきた。治療目的で。

 ……わたしゃポケモンか。

 

 まあ、手当てなら別にそこでもできたし、思ったほど酷い怪我じゃなかったから、何てことも無かったけど……

 

 ……で、その後コイツは……一晩中私のそばについててくれたわけだ。

 

「……無理しなくていいのに……アンタも眠いでしょ?」

「……寝る気分になれないよ……お前が、こんな目にあって……」

「あら……心配してくれてるんだ? 意外と……」

「こんな時までおちゃらけるなよ!」

 

 いきなりナオヤに怒鳴られて……私もびっくりした。

 

 見ると、ナオヤは……昨日と同じ顔になっていた。怒ってて、悲しそうで、悔しそうでもあって……っていう、言い表しにくい、不思議な表情。

 

 それを見て……私は悟った。

 こいつは……本気で私のことを心配してくれてたんだと。一睡もしてないのにこの気迫は……そして、その声がどくんと心に響くのは……そういうことなんだ、と。

 

「僕……あの時、もっと早く俺が駆けつけてればって……悔しくて……! アイカが、こんな目に会ってるのに、何もできなかった自分が、情けなくて……」

「……あんたがそこまで思いつめることないじゃない」

「……僕の勝手だろ、どう思おうと……」

「それだとあたしが……あうっ!」

 

 と、言った瞬間に……お尻に鋭い痛みが走って、私は体を震わせた。

 それを見たナオヤが慌てて寄ってきて、

 

「えっと、傷……治るには2,3日かかるってさ……これ、薬」

 

 そう言って、差し出してきたのは……軟膏みたい。ぬれってことね……。

 ……でも、そういうことなら……そうね……

 

 ……本気で心配してくれたこいつに……ちょっとお礼しとこうかな……。

 

「……ねえ……あんたが塗ってくれない?」

「………………え゛っ!?」

 

 マンガでしか見ないような驚き方をするナオヤ。面白いわね。

 

「な、ななななな……なんで俺が……」

「自分で塗ろうとすると、皮が張っちゃって痛いの。頼めるわよね?」

「……っ……わ、わかった……そういうことなら……」

 

 顔を赤くして思いっきり動揺しながら、軟膏の蓋を開けるナオヤ。

 

 私は、お尻が擦れないように注意してうつ伏せになると……パジャマ(ポケモンセンター備え付け)のズボンを脱いだ。

 そしてパンツも脱いで……塗りやすいように、膝を立ててお尻を突き出す。

 

 ……この姿勢だと、見た目一発すごく卑猥で……ナオヤにお尻もオマンコも丸見えだ。

 

 ナオヤ、軟膏片手に……固まってる。

 

「……どうしたの、早く塗ってよ?」

「で、でも……」

「……もしかしてアンタ、欲情してんの? 怪我人相手に」

「……っ! わ、わかったよ……」

 

 おそるおそる、といった感じの手つきで……ナオヤは、軟膏をビンからすくって手に取り……私のお尻に優しく塗ってくれる。

 

 その途中、『あっ……』とか『ん……』とか、私が悩ましげな声を上げてみると……そのたびに律儀に反応して。

 ……案の定、ズボンにテント張ってるし……。

 

 ……まあ……目の前に女の子の下半身がむき出しであったら、そりゃあねえ……。

 むしろ、今まで襲い掛からなかった分……褒めてあげるべきかしら……

 

「……いいわよ?」

「へ?」

「……犯したいなら犯していいわよ、って言ったの。あんたの……そのチンポで」

「……っ!? な、何言ってるんだよ!? こんな時に、怪我してるのに……」

「こんなのたいしたこと無いわよ。それに……助けてくれたお礼もしたいし……」

 

 真っ赤になって慌てるナオヤ。

 

 ……普通の男なら飛びつくんでしょうけど……コイツはやっぱり草食系ね……。

 しかも、倫理とか道徳とかじゃなく、私の体調まで気遣ってるあたり……

 

 ……なんか、嬉しいかも……

 

「……だ、だからって……」

「……女に恥かかせる気?」

 

 だんだん逃げ場がなくなってきてる、それでもかたくなに遠慮しようとするナオヤに……私は、トドメの一言をぶつけた。

 

「……お願い……あんたので……忘れさせて……?」

 

 

 ☆☆☆

 

 

「い、挿れるよ……」

「ん、早く……」

 

 ぴとっ、と、入り口に熱くて硬い何かが当たる感触。

 続いて、膣口がこじ開けられ……膣内に、いきりたったペニスが入ってくる。

 

「……っ……き、きつい……!」

「はぁ……っん……!」

 

 下半身裸になり……後ろから私の膣にペニスを滑り込ませるナオヤ。

 腰が震えてて……いかにも緊張してる、っていう感じが伝わってくる。

 

 ……やれやれ……ちょくちょくアララギ博士の相手してるんだから、今更セックスに緊張しなくてもいいでしょうに……

 それとも……

 

 ……私が相手だから、緊張してるとか……?

 

 思えば、こいつとのセックスって……っていうか私、ポケモン以外とのセックスって、これが初めてのような……うわぁ、初めて人間相手のセックスしちゃった……。

 そして、相手がナオヤとは……。

 

 ……ま、別にいいか……遅かれ早かれ、こういう体験はするもんだと思ってたし……

 

 ……それに……仮にもある意味『初めて』なわけだし……どこぞの馬の骨よりだったら……こいつの方がいいっていうか……。

 

 っていうか、こいつ……予想外にチンポ大きい……っ!

 これ、ポケモンのと比べても遜色ないんじゃ……?

 

 と、私が関心しかけたその時、

 

 

「……ぅあ、ああぁああっ!?」

「……えっ……!?」

 

 

 私の膣内に……何の前触れもなく、熱い液体が……って、ちょ……も、もう!?

 い、いくらなんでも……早すぎるんじゃない……!?

 

「「………………」」

 

 開始数秒……というか、挿入した途端に射精という……早漏にもほどがある結末。

 私も、ナオヤも……気まずくて、それ以上何も話せない。

 

 ……挙句の果てに、ナオヤのが射精しきった後、膣内でなえちゃって……

 

「……あんた、早漏だったの? アララギ博士としてるときは……そんなそぶりなかったけど……」

「ご、ごめん……い、いつもはもっと、ホントに、長持ちするんだけど……その、何でか今日は……」

「……あ、そう……。ま、いいわ……あんたが気持ちよくなれたんなら」

 

 申し訳無さそうに引き抜かれたナオヤの肉棒を、私はくわえてなめる。……いわゆる、お掃除フェラ……ってやつ。

 ……予想外に早く終わっちゃったし……このぐらいしてあげてもいいわよね……。

 

「ん、ちゅ、はぷ……ちゅる……」

 

 ……ポケモンのとは、チンポも精液も、味、違うみたい。なんていうか……苦くて、つんとして……でも……いやな感じ、しないかも……。

 

 それにしても……フェラしても勃たないとは……逆にムカついてくるわね……。

 

「あ、あの……アイカ……?」

「……次」

「え?」

「……次、やるときまでに……早漏、治しときなさいよ」

「えっ!? あっ、う、うん……」

 

 驚いたような、でもちょっと嬉しそうなリアクション。

 ……こいつも男、ってことなのかしら?

 下半身は、まだしまらないけど……大きさは立派みたいなのに、もったいない。

 

「……多分……アイカだから、早く出たんだと思うんだけど……」

「? 何?」

「……っ……な、なんでもない。独り言……」

 

 

 翌朝、私は無事退院(?)し……その一足先に、ナオヤは宿を後にしていた。

 

 

 うん、これでいい。

 ちょっとさびしいけど……いつまでもナオヤに頼りっぱなしはダメだから。

 

 それに、この先、どんな……これと同じような、いや……これより酷い苦難が待ってるかもわからないんだ。

 このくらい、軽く乗り越えられるようにならなきゃ。

 

 

 

 ……そうでもしなきゃ、お姉ちゃんには……一生追いつけないもの。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第9話 警告と考えたくない未来

 

 紆余曲折の末、ようやく次の町、ヒウンシティに来た私。

 

 実は……ここ、前に一回だけ来た事あるんだけどね……。

 でも、ずいぶん前のことだから、全然地理とか覚えてない。ま、別にいいか。

 

 とりあえず、私は、アーティさんにお礼を言うためと、トレーナーとしてジムに挑戦するため、ジムを訪れた。

 

 ……けど……そこでもまた、予想外のトラブルが起こっていた。

 なんと、ベルがプラズマ団にポケモンを奪われていたのだ。

 

 幸い、私の加勢と、アーティさんの協力もあって……ベルのポケモンの奪還と、プラズマ団の連中の隠れ家の摘発に、時間はかからなかった。

 そこには例の『七賢人』も、ゲーチスとかいう幹部までいた。

 

 プラズマ団の連中も、さすがに……ジムリーダーとして脅威の実力を誇るアーティさんと戦う気にはならなかった様子だ。博物館の展示品も……アーティさんが取り返したって話しだし。

 その場でアーティさんが見せた度胸と知恵に感嘆した部分もあったみたいだけど……おとなしく、ベルのムンナを返して、その場は退散した。

 アーティさんは追わなかった。下手に追撃して暴れられたら、その方が厄介だとのこと。

 

 ……ただ、

 

 連中の……『七賢人』の1人が……去り際に、

 

 

「……忘れたわけではないでしょうね……? 今後これ以上邪魔を続けるなら……取り返しのつかないことに……それこそ、もっときついお仕置きがあるかもしれませんよ……お嬢さん……?」

「……っ……!」

 

 

 そう、あからさまに聞こえるように私に言った。

 

 私は、感情には抗えず、とっさにお尻をかばうような姿勢を見せてしまい……その様子に、七賢人と、幾人かの取り巻きの団員が、にやりとほくそ笑んだ。

 ……きっと、あの場にいた連中だ……。

 

 思わず追いかけて追撃したい衝動に駆られたけど……本当に大変なことになっても困るので、そこは我慢した。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 気分転換に、その日は……アーティさんに紹介してもらったホテルに泊まることにした。

 

 もちろん、ポケモンセンターと違って宿泊料はかかるけど……ビジネスホテルだから高くはないし、プライバシーも守られていて、いい環境だと感じる。

 

 私はその日は、早めに夕食を済ませると……シャワーを浴びて体を拭き、下の下着だけを身につけてベッドに横になった。

 

 パンティ以外、何も身につけずに寝る。カノコタウンでは……ひそかによくやってた。

 開放感があって好きだし……時には、そのままデルビルともできちゃうから。

 

 旅を始めてからは……ポケモンセンターの宿泊施設を使ってたから、無理だったけど……せっかくのホテルなんだし、このくらいしてもいいよね。

 

 ベッドで横になっていると……ふと、テレビの横の『ある機械』が目に入った。

 

 ……アレだ。ビジネスホテルとかではよくある……有料放送の装置。

 早い話が……ピンクチャンネルを見るための、代金投入装置。

 

 少し考えて……せっかくだからと思って、私は1時間分のお金を入れた。

 

 

 チャンネルはいくつかあって、色々なジャンルの番組が―――内容はエロティックで統一だけど―――流れている。

 

 ……その中に……拘束された女の子を、後ろから鞭で打ちつける、という内容の番組があった。

 

 SMものなら割とよくありそうな内容だけど……それを見た瞬間、私の脳内に……数日前、ヤグルマの森で受けた辱めがフラッシュバックした。

 

 ヤナッキーのつたでからめとられ、丸出しにされたお尻を『つるのムチ』で滅多打ちにされて、

 

 見られていることに興奮して股間がぬれていたのがばれて、今度は股間までも同時に攻められて……

 

 大勢の、とは言わないまでも、複数の団員達の目の前であんな風に辱められて……私は何もできなかったことを、

 それどころか……それに立派に感じてしまっていたことを、まざまざと思い出した。

 

 ふと、鞭で叩かれたお尻に触れてみる。

 ……もう痕もほとんど残っていない。明日か明後日には……完治するはずだ。

 ……それでも、記憶からは、消えてくれないけれど。あの痛みと、屈辱と……快感は。

 

 テレビを見ていると……場面がシフトして、今度は……縛られ、お尻を赤くした女の子が……後ろから、AV男優のペニスを受け止めていた。

 スパンキングは続いていて……少し赤くはれたお尻に、男優の腰が何度も打ち付けられ、その度に、嬌声を上げて女の子がよがり狂う。

 

 ……鞭やローソクの後は、本番。

 ペニスを膣に入れての、セックス。……いや、むしろ……レイプ。

 ……こうなるのは、AVなんだから……むしろ当然。

 

 ……でも、

 

 

 

 ……一歩間違ってたら、あの時……私も、ここまでやられてたのかもしれない。

 

 

 

 100叩き終わっても、縛られたまま放されなくて、

 

 お尻を突き出したまま……誰かのペニスを受け入れさせられて、

 

 そうなると……一番偉い七賢人だろうか、それとも、名前も知らない下っ端だろうか

 

 いずれにしても……女としての地獄を味わうことになる、一歩手前だった。それは確か。

 

 そして……あの時も、今日も、去り際に聞いた……あのセリフ。

 

 

 

『もしまた邪魔するようであれば……今度は、もっと酷いお仕置きをしなければならないかもしれませんよ……?』

 

 

 

 文面はどうだったか忘れたけど……そういう内容のことを言われていた……。

 

 ……おそらく、そういう意味なんだろう……。

 『次は犯すぞ』と。

 

 頭の中で、その意味をかみ締めながら……私は、TVの中の女の子が、狂ったように叫びながら精液を注ぎこまれる様子を、食い入るように見つめていた。

 

 ……もし仮に、これからも私がプラズマ団の邪魔になるようなことを続けるようなら、

 

 

(いつか私も……こんなこと、されちゃうのかしら……?)

 

 

 その問いに……誰も答えてはくれない。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第10話 芸術と羞恥プレイ

 

「絵のモデル……ですか?」

「ああ……君に、どうしても頼みたくてね……」

 

 アーティさんから告げられたのは、そんな内容。

 

 ちなみに今、どういう状況かというと……

 

 ヒウンシティのアーティさんのジムに挑戦して、私が勝利。デルビルありがと。

 その後、アーティさんから『ちょっと話があるんだけど』と言われて連れ出されて……今、とある喫茶店。

 

 そこで私は、アーティさんに……『絵のモデルになってほしい』という話を聞かされていた。バイト代も出すって。

 ……あぁ、そういえば……この人、副業が芸術家なんだっけ……。

 

 ……なんだか、光栄かもしれない。

 

 アーティさんって、芸術家としてもかなり一流で、有名だったはず。

 そんな人に、絵のモデルを頼まれるなんて……私をモデルにした絵を描いてもらえるなんて、そうそうないんじゃ……

 

「あぁ、もちろん……そんなに大げさなものじゃなくてね? ほら、こう……普段からの練習とかでも、どうせなら魅力的なモデルで描いてみたいじゃない?」

 

 ……あ、練習? 作品とかじゃないんだ……別に……。 

 ま、まあ……いいけどね……。過剰に期待してた私が悪いんだし……

 

 ……それに……練習のモデルとしてでも、魅力的だって思ってくれてるのは本当みたいだし……

 

 それに、アーティさんには……プラズマ団の連中に奪われたポケモン達を取り返してもらったっていう、大きな恩があるからね……。

 

「わ、私なんかでよければ、喜んでお受けします!」

「本当? よかった……じゃあ、明日、アトリエに来てもらえるかな?」

 

 明日早速それを引き受ける約束をして、その日は帰った。

 

 

     ☆☆☆

 

 

 アトリエでは、アーティさんが用意してくれた衣装を着て、デッサンの練習のモデルをやらせてもらっていた。

 

 普段着っぽいのから、ドレスだったり、ジャージだったりと、色々な服を着て、色々なポーズで、アーティさんの前に立つ(もしくは座る、寝る)。

 その度に、アーティさんはすごい速さで鉛筆を動かして絵を描く。……芸術家ってすごいのね。

 

 そして、朝10時過ぎから始めて、何回かの休憩を挟みつつ……時刻はそろそろ午後3時。

 5時間近くもやってたんだから、そろそろ終わりか、と思ったら……アーティさんが気まずそうにして、休憩中の私のところに近づいてきた。

 

 聞けば、最後に、前々から考えていた新しいジャンルに挑戦したいらしい。

 私は構わないですけど、と返すと……アーティさん、何故かまたも気まずそうに。

 

 そして、

 

「えっと……裸婦画、なんだけど……」

 

「…………えぇえっ!?」

 

 

     ☆☆☆

 

 

 恩のこともあり、断れなかった私は……今、モデル用の台の上で、一糸纏わぬ裸になって立っている。

 

 その様子を……真面目な表情で見ながら、白いスケッチブックに鉛筆を走らせるアーティさん。

 

 ……っ……こ、これ……予想はしてたけど、やっぱりすごく恥ずかしい……!

 

 今の私のポーズは……全裸の上、足を肩幅に開いて、両手は腰。正面向き。

 つまり……どこも隠さない状態で……アーティさんにすべてを見られている状態。

 胸も、恥部も……何もかも、さらけ出している。

 

 アーティさんは、スケッチブックと私を交互に見ながら筆を走らせ……筆を止めてこっちを見るたびに、私の心臓がどくんと跳ね上がる。

 

 今、どこを見てるんだろう?

 

 凝視してるのかな? ……してるんだろうな……画家だもん。

 

 普段誰にも見せないようなところ……全部、じっくり見られちゃってる……!

 じっくり見られて……どんな形か覚えられてる……! アーティさんの頭の中に、私の裸が鮮明にインプットされていく……!

 

 ひょっとして……やわらかいのかな、とか、考えてるのかな……?

 

 

 顔から火が吹き出そうで……それに、おそらく汗も結構かいてると思う。

 

 そして……いつ、興奮してあそこが濡れ始めるんじゃないか、って……すごく不安。

 

 プラズマ団の辱めの時とは、また違った不安感が私を襲う。

 

 ……唯一の救いは……アーティさんがいわゆる……生粋の芸術家ってやつで、目の前で女の子が裸になってるって言うのに、劣情なんて欠片も見せず、絵に集中してるとこか。

 目は完全に真面目。卑猥さ0。

 

 ……けど、

 もしも……あの目が、淫らな女を見る目に変わってしまったら、って思ったりすると……それだけで股間が熱くなって……!

 

「いや~……ごめんねアイカちゃん、こんな恥ずかしいこと頼んで……」

「あ、いえ……このくらい、何でもないです」

「強がらなくていいって」

 

 ははっ、と笑うアーティさん。

 ……今のこの絵面に、これでもかってくらいに似合わない気が……。

 

「でも、正直助かったよ……アイカちゃんみたいなかわいい子は描いてて楽しいからね、筆が進んで、練習にはもってこいだし、インスピレーションも高まるよ」

「も、もったいないお言葉です……」

 

 そ、そう言ってもらえると……こんな恥ずかしい思いした甲斐もあるかも……

 

 しばらくすると、アーティさんは筆を止め、スケッチブックを台座から取った。

 ……終わったみたいね……よかった……。

 恥ずかしくて、変になっちゃいそうだったから……。

 

 ……と、思ったら……

 

「……あのさ、アイカちゃん……もう1回お願いしてもいいかな……?」

 

「え?」

「んと、なんていうか……こう、満足行く出来じゃなくてさ……何か足りないんだよ。もう少しでつかめそうな気がするから……ごめん、もう1回!」

「…………裸婦で……ですか?」

「あー……うん、ごめんね」

 

 断れなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

 その後、ポーズを変えながら……アーティさんが『満足する』まで付き合うことになったんだけど……。

 

 

 うつ伏せに寝てみる……こ、これも恥ずかしい……

 

 仰向けに寝てみる……もっと恥ずかしい! 丸見えじゃない!?

 

 胸と恥部を手で隠したポーズ……って、恥ずかしがってるの丸わかりみたいで、余計に恥ずかしいような……?

 

 あえてシーツで体を隠してみる……ポ、ポルノ写真みたい……

 

 四つんばい……って、な、なんか……おねだりしてるみたい……?

 

 体育座り……って、こ、これ……しょ、正面から丸見えなんじゃ……!?

 

 

 そんな感じで……すごく恥ずかしくて、それでも、アーティさん満足できなくて、

 

 

 時刻は……なんと午後8時。

 

 結局……私はオーバーヒート、アーティさんは不完全燃焼……という変な状態のまま……その日は終わってしまった。

 ……私も、まあ……実に5時間もの間、裸で羞恥プレイさせられてた……っていう意味では、不完全燃焼だけど……。

 

「……ごめんね、こんな遅くまでつき合わせちゃって……バイト代、はずむからさ」

「い、いえ、そんな……とんでもないです……」

 

 その夜はアーティさんにおごってもらって、送ってもらうことになった。

 

 

 ……それと、

 

 

「あのさ……もしよかったら……っていうか、機会があったら、でいいから……今後も、モデル頼んでいいかな? 裸婦に限らず……色々。もちろん、バイト代出すよ?」

 

「えっ、あ……はい、私でよければ……いつでも……」

 

 

 

 ……そんな約束を、別れ際にかわしちゃったりもした。

 

 

 ……とりあえず……今日は、この、羞恥プレイで高まっちゃった不完全燃焼の下半身は……デルビル達にお世話になることは、間違いないかな……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

閑話10.5話 カミツレの誘惑(ナオヤ視点)

 

 アイカより一足先にライモンシティについていた僕は、街中にちらほらとプラズマ団が見え隠れするのを気にしながらも……町を散策していた。

 

 まあ……最悪、からまれたら、振り払えばいいだけの話しだし……ぶっちゃけ、負けるつもりもないし……。

 

 けど、前のアイカみたいに、数で押されたり、思わぬ強敵が出てきたりすることもあるから……注意しないとな……。

 

 ついさっき……あの、前にカラクサタウンで見た、得体の知れない緑髪のトレーナーに勝負挑まれたばかりだし……まあ、勝ったけど。

 

 

 …………思い出したら……少し腹が立ってきた気がする……。

 

 アイカを、あんな目にあわせて……

 やったと思しきプラズマ団はもう逃げた後だったけど……正直、幼馴染をあんな目に合わせられて、僕の心中は、今も穏やかじゃない。

 

 少なくとも、あれ以来……少しだけど、積極的にあいつらの悪事を潰そうと動くようになった気がするし……

 ……もしかしたら、この町に来てからよくその気配を感じるのも……僕の方から自然と探してたりするのかもしれないな……。

 

 ……ともかく、あいつらにはその都度しっかり対処するとして……さっきジム戦に勝って『ボルトバッジ』手に入れたから……もう少し、のんびりしようか……

 

 と、思った所で、

 

「……! ライブキャスター?」

 

 携帯通信端末『ライブキャスター』が鳴った。……? 知らない番号だ……誰だろ?

 

 通話モードに切り替えてみると、そこに映ったのは、

 

 

 ☆☆☆

 

 

「そんなに緊張しなくてもいいのに……」

「い、いや、だって……そりゃ緊張しますよ……カミツレさん……」

 

 ライブキャスターの相手は、なんとカミツレさんだった。

 ……僕、番号教えた記憶無いんだけど……どっから漏れたんだろ? 情報社会って怖いな……。

 

 今現在……ジムの奥にあるカミツレさんの私的スペースで、お茶にお呼ばれしてる。

 いきなりでびっくりしたけど……カミツレさんって、意外とフランクなのかな?

 

「この町にはいつまで?」

「そうですね……もう4,5日かなあ」

「あわただしいのね……せっかく自由な旅なんだから、ゆっくりすればいいのに」

「それもいいですけど……休みならそのくらいで十分ですし、それに……あんまりだらけてると、友達に追い越されちゃいますから」

「あら、そうなの? そうそう追い越されるほど、君、弱くないと思うわよ?」

 

 いやあ……油断ならないって……。チェレンとベル、2人とも成長著しいし……。

 

 でも、一番は多分……アイカだろうな。

 

 カノコタウンで友達内でバトルしてて、僕と彼女で戦績はいつも2トップだった。

 知識飲み込むのもすごくスムーズで……頭の回転も早かった。

 

 ……さすがは、『あの人』の妹……いや、血筋とかでトレーナーの強さを推し量るのはよくないんだけど、アイカの場合は実際に強いからなあ。

 

 連絡は入ってないけど……アイカなら多分、もうアーティさんには勝っただろう。早ければ……明日にでもこの町に来るかも。

 

 と、その時、

 

「……随分楽しそうに話すのね? その一番強いお友達って……女の子?」

「え? はい、そうですけど……」

「ふぅん……妬けるわね」

 

 と、言うと……カミツレさん、いきなり僕の隣に腰を下ろして……僕の体を触り始めた……って、ちょっと!?

 

「かっ……か、カミツレさん……?」

「じゃあ、その子が来て君を持っていかれちゃう前に……ちょっとつまんじゃおうかしら」

 

 言うなり、カミツレさんは僕をソファに押し倒す。そして……ズボンの上から、僕の股間をゆっくりとさすり始めた。

 自然、ゆっくりとズボンが盛り上がっていく。

 

「ふふっ、驚かせてごめんね? でも……君みたいに、かわいくて、しかも強くて……しっかりした強い心を持ってる人なんて、久しぶりなものだから」

(い、いや……理由になってな……っ!?)

 

 今度はチャックを開けて、中身を……外に出す。

 

 ズボンの中で苦しがっていたそれが外に出て、僕の肉棒に……ひやっと、そとのつめたい空気が当たった。

 同時に……カミツレさんの柔らかい感触。

 

 そして3秒後には……その先端が、カミツレさんの口の中にふくまれていた。

 

「んく、ふ……ちゅぷ……女って、優秀な雄の前では、どうしても正直になっちゃう生き物なのよ? 私もここのところ、ジムリーダーやモデルの仕事で溜まっててね」

 

 TVでも雑誌でも絶対に見れない、予想すらできないその光景を……僕は眼前にしている。

 電撃クール、若きスーパーモデル、シャイニングビューティー……そんな通り名をいくつも持つカミツレさんの普段の姿からは想像もできない……すごく背徳感が感じられる、その事実を。光景を。

 

 1人の男のペニスを美味しそうに舐め上げ、何のためらいもなく口にふくみ、唾液まみれにするその光景は……ひどく淫靡で、

 僕の肉棒は……ますます硬さを増していた。

 

「んふ……もう、よさそうね」

 

 それに満足したのか……カミツレさんは、僕のペニスから口を離す。

 そして今度は……自分の衣服を脱ぎ捨てて、僕の上にまたがった。

 

 カミツレさんの、誰も見ることなどできないであろう……きれいな秘裂が、僕の怒張したペニスの真上にある……どちらかがちょっと腰を動かすだけで、挿入できてしまう位置に。

 

 僕が抵抗しないことを、カミツレさんは了承として確認したのだろう……。僕の方を見てにっこりと笑いながら……腰を落とした。

 

 ゆっくりと……彼女の割れ目に、僕の肉棒が沈んでいく。

 最初は亀頭、次はカリ首、そして竿……真ん中の太くなってる部分が、ちょっとひっかかる……かも……っ!

 

 カミツレさんは少し苦しそうにしつつも、その全部を飲み込んで……根元までくわえこんだ。

 

「すごいのね、君の……大きさも、硬さも……っ! こんなの、初めて……しびれちゃう……っ、はぁ……!」

 

 言いながら、ゆっくりと腰を動かし始めるカミツレさん。

 チンポの全体が膣の中で擦れて……正直、すごく気持ちがいい。

 

 汗だくで乱れ、腰を振ってチンポをくわえ込むカミツレさんなんて……どうやったって見れるもんじゃなくて、

 世の男性達が妄想しているであろうその光景を、しかも本物を生で直接見ている僕。

 

 ……我慢できなくなったのは……おかしいことじゃないと思う……。

 

 腰をつかみ……下から、一気に腰を突き上げる。

 

「ひっ……あ、ぇあっ……!?」

 

 思わぬ反撃に驚いたカミツレさんに、僕は……アララギ博士とマコモさんに鍛えられた腰使いで、ずんずんとその奥を突いて快感を与える。

 

 多分、この突き当たってるのが子宮口で、その上辺りにGスポットだったはずだから……こう、かな……っと!

 

「あぁあっ!? そ、んな……んぅ、ゃぁあっ!」

 

 乱れるカミツレさんの反応から『正解』を感じ取った僕は、スピードを上げ……少し乱暴にその膣内でチンポを暴れさせる。

 

 普段の彼女からは想像できない乱れようのカミツレさんの姿は、裸姿が汗で艶やかに見えるその様子は……僕の精神を更に高揚させる。

 ピストンは早くなり……カミツレさんの喘ぎ声も大きくなった。

 

 そして……もう、限界……と来た所で、

 僕は、カミツレさんを押し倒し……秘裂からペニスを引き抜いて、噴出す精液をカミツレさんの裸体に浴びせかけた。

 

 びゅっ、びゅっ、と精液が飛んで……彼女の体を白く、粘っこく染め上げる。

 

 抜く直前、一足先に達していたらしい彼女は……体にかかる熱い感触に気付くと……そのシャワーが止むのを待って、体を起こす。

 そして、満足そうにしつつも……少し残念そうに言った。

 

「あら……なんだ。膣内に出してくれてよかったのに……」

「い、いや……さすがにまずいと……」

 

 それで万が一のことが起きたら、洒落にならない。

 アララギさんとマコモさんは、きっちりそういう薬飲んだ上で、だったんだし。

 

 そうカミツレさんに話したら、『じゃあ今度から飲むようにするから、そうしたら膣内に注いでね』とのこと。すごく嬉しそうに言っていた。

 ……人は見た目によらないなあ。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 カミツレさんに惜しまれつつ、帰ろうと外に出ると……またライブキャスター。

 今度は誰……おっ。

 

「(ピッ)やあ、アイカ」

『やっほーナオヤ、元気? 今、ライモンシティ?』

「うん、君は? そろそろ着くころ?」

『今ゲート見えたから、もう30分かからないわね。ねえ、迎えに来てくれない? 夜になる前に買い物とかもしたいし……あんたならこの町の地理もう把握してるでしょ?』

「ははは……了解」

 

 やれやれ、元気だなあ。相変わらず。

 

 さて……アイカが来る前に、彼女の喜びそうな店とかリストアップしておこうかな。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その様子を、物陰から見ていたカミツレ。

 

 ライブキャスターに話すナオヤの顔は、とても嬉しそうだった。

 

「……ふぅ……ちょっと、入り込む隙、ないかもね……」

 

 少し残念そうにして、はぁ、とため息を突いた。

 

 ……それで諦めたかは、まだ……不明であるが。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第11話 観覧車とNの真実

 ヒウンシティを後にした私は……4番道路を北に進んで、ライモンシティを目指した。

 

 その道中、ベルとチェレンとナオヤ……幼馴染3人に遭遇。内2人、チェレンとベルから立て続けにバトル申し込まれたりしたんだけど……連戦で勝利。

 

 ナオヤは……この前の出来事で私を気遣ったのか、それとも……単にバトルする気が無いのか、何もしなかった。

 ……逆に気になるわね……今度バトル申し込んでみようかしら?

 

 思えば、アイツが戦ってるとこ、私ほとんど見たことないし……あいつのポケモン、最初にもらってた『一匹』しか知らないし……。

 

 ……ま、次の機会に、ってことでいいか。

 

 それにしても、砂嵐がすごい……と独り言で愚痴を垂れつつ、どうにかライモンシティに到着…………したんだけど、

 

 ……町に入ると……いきなりプラズマ団×2が、見るからに弱そうなおじいさんを襲おうとしてた。

 で、それを助けたら……そいつら逃げ出して、

 放っとくのもどうかと思ったから、追いかけたら……そいつらの代わりに、懐かしい顔に出くわした。

 

 

「……やあ、久しぶりだね」

 

 

 ……たしか、N。

 ハクタイシティで初めて会って、その後実はシッポウシティでも会ってた……なんかよくわからない、謎の少年。

 

 プラズマ団見なかった? って聞いたら……ついてこい、とのこと。

 

 それで、ついていったら……何故か観覧車に乗ることになって、

 

 そこで……意外な事実と、意外すぎるものを見せられた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 Nが観覧車の中に持ち込んだ、ノートパソコン。

 彼はそれに、何もタイトルとかが書かれていないDVD-ROMを入れて……その中のチャプターの1つを再生した。

 

 そして映し出されたのは……驚愕の映像。

 

 

 

 ぴしゃっ、ぴしゃっ

 

『喜びなさい、まだ若いうちに……その間違った考え方を正してもらえるのですから』

『う、うるさ……きゃぁあ! っ……た、体罰、なんて……今時、流行ん、な……うぁああっ!? や……やめてぇえっ!』

 

 ぴしゃっ、ぴしゃっ

 

 

 

 植物のつたで宙吊りにされた、半裸の女の子。

 

 そのお尻を、『つるのムチ』で打ち据える、ヤナッキー。打つたびに、悲鳴があがる。

 

 その主と思しき老人と、手下達らしいその他大勢が……その様子を見物している。

 

 

 

 ……見間違えるはずもない。

 あの時の……ヤグルマの森で、プラズマ団に捕まって辱めを受けた時の、私だ。

 

 

 

 鮮明な画質が、透き通る音質が、逆に残酷で……私にまざまざと、その当時のことを思い出させる。

 お尻に走る激痛、突き刺さる視線の数々、耐え難い屈辱感……。

 

 気がつくと、私は……肩を抱えて、下唇をかみ、小刻みに震えていた。

 

「……最初に言っておくよ。僕が……プラズマ団の王様だ。この映像を持っていて……君がこういう罰を受けた、と知っているのは……そのためだ。ゲーチス達と一緒に、ポケモンを救うための運動を続けてる」

 

 何かNが言ってるのは聞こえるけど……頭には入ってこない。

 そんな余裕はない。

 

 Nの方も……ある程度、それはわかったみたいだった。

 

 パソコンを操作して、映像を一旦停止させる。

 

 そして、その直後……私の体の変化に気付いたらしい。

 具体的には……私の内ももを、透明なとろりとした液体が流れ落ち始めていることに。

 

「……ごめんね、怖いことを思い出させてしまったようだね……」

 

 Nの言うとおり、恐怖からなのか、

 はたまた、こんな映像でさえ自分は興奮してしまったのか……これを見られ、知られていると言う事実に。

 

 それはわからない。私にも、Nにも。

 

 けど、Nはそんなことを気にするつもりはないようで、

 

「……忠告しておくよ、アイカ。僕はいずれ、誰にも負けないポケモントレーナーになる。そして……全ての人々に、ポケモンを解放させるんだ。無論……君にもね」

「……っ……そ、そんなこと……」

 

 させない、と言おうとするけど、足ががくがくして、上手く話せない。

 足と口は関係ないはずなのに。

 

「……なら、君が止めてみせるんだ。僕が……ポケモンリーグのチャンピオンの座に立って、全てを統べる立場に立つ前に…………もっとも……」

 

 Nは一旦そこで言葉をとめると……

 ……とめていたパソコンの映像を、再び再生させた。

 

「……その過程で……これよりももっと過酷な試練が、待ち受けているかもしれないけどね……」

「…………っ……!!」

 

 

 

『うあぁああはぁああ!! い、痛い……や……やめ、ひぐっ……やめてぇええっ! お、お願い……もうダメ……らめなのおぉぉおっ! 許してえぇええっ!!』

 

 

 

 聞こえてくる、自分の嬌声。

 しかも……ほとんどが、身に覚えの無いものばかり。ディスクが終盤に行くにつれ、そういったものが増えていく。

 

(わ、私……あの時、こんなこと言ってたの……っ……!?)

 

 卑猥で、弱弱しくて……目を覆い、耳をふさぎたくなるような言葉の数々。

 

 意識が朦朧としていた時に、自分はこんなことを無意識に口走っていたのか、と。

 

 そしてそれを、大勢に聞かれていたのか、と、

 

 そして、この映像記録を……いったい、プラズマ団のどれほどの人間が見たのだろうか、と……恐ろしい想像が次々頭の中をめぐる。

 

 最後まで再生が終わると……ちょうど、観覧車も地上に近づくところだった。

 

 Nはそれに気がつくと……パソコンをシャットダウンし、ディスクを取り出した。

そして、地上に着くと、

 

「……もし、これからも会うことがあったら……その時はよろしくね、アイカ。どんな形かはわからないけど……楽しみにしてるよ」

「……っ……今更、何言って……!」

「そんなににらまないでよ。これでも、僕は……君のこと尊敬もしてるんだよ? ……僕とは違うやり方で、ポケモンとの間に『愛』をはぐくんでいる、君を……」

 

 そんな言葉を言い残して、その場を去った。

 

 ディスクは……プレゼントのつもりだろうか、その場に置いたままで。

 

 私は、手早くディスクを回収すると、自分もその場を後にした。

 

 

 

 ……頭の片隅に、妙な引っ掛かりを覚えながら……

 

 

 

(……最後に言ってた、Nとは違う『愛』、って、どういう意味……? ……っ! ま、まさか……いや、そんな……)

 

 一瞬頭の中によぎった、デルビルたちとの禁断の関係を……アイカは頭から追い出した。

 

 まさか……プラズマ団でも、そんなことまで知っているはずがない、と。

 

 

 

(……まさか、ね……)

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

閑話11.5話 ハリテヤマ・修行とご褒美

 

 これは、私がライモンシティでカミツレさんに勝ってから、ホドモエに向かう……その間の出来事。

 具体的に言うと、11話と12話の間(ただしジム戦済み)。なに、メタ発言? 気にしない気にしない。

 

 ともかく……その時、

 

 私は……あたらしく『進化』して仲間になったハリテヤマの修行のため……バトルガールとかも修行に訪れるっていう『リゾートデザート』にきていた。

 

 ……これ、どのへんが『リゾート』なのか全くわかんないけど……砂嵐すごいし……。ま、まあ……こういう苛酷な環境だから、修行になるのか……。

 

 それに、他の地方には……なんとかって道具がないと進めないくらいの砂嵐の砂漠もある、って話だし……。ま、今はどうでもいいけど。

 

 そんなわけで、私とハリテヤマは、そこで思う存分に修行をした。

 ハリテヤマもはりきって……襲いくる野生ポケモンや、同じように修行中のトレーナーのポケモンたちを相手に、奮闘してくれた。

 けっこう、強くなれたんじゃないかと思う。

 

 というか、何かこう……進化してから、性格まで変わった気がする。

 よりいっそう、武士っぽくなったっていうか……。命令に忠実だし、体張ってでも私のこと守ろうとしてくれるし……

 

 レイプ魔扱いされて追われてたところを、酷いことしたにも関わらず助けた(っていう立ち位置の)私に忠義を尽くしてくれてるのは、まあ知ってたけど……。

 

 まあ、頼もしいし……別にいいか、この性格、無理に直さなくても。

 

 

 

 ……あ、でも……1つだけ欠点あるけど……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その合間、

 なんとかっていう遺跡に入って、私とハリテヤマが休憩してたときのこと。

 

 あ、ちなみに虫除けスプレー使ってるから、野生ポケモン来ない。

 

 すると……休憩している私を、後ろからいきなり、ハリテヤマが抱きしめてきた。

 

「……えっ?」

 

 一体何を……って、もしかして……

 ……ああ、やっぱりだ……

 

 見ると……ハリテヤマの下腹部から……どこに隠してたのか、ってくらいの、立派に勃起したペニスがそそり立っていた。

 

 ……そう、『欠点』ってこういうこと……育て屋で種馬扱いされていたマクノシタ……もといハリテヤマは、ゲット当時、メスをみると交尾したくなる衝動があった。

 

 一応それ、私がいろんな意味で体張って矯正したんだけど……まだ、完全には直ってないみたいで、

 

 こんなふうに……たまに発情するのよね……

 

 こういうときは……ちゃんと、相手してあげるのが、私のやり方。

 体拭こうと思ってたけど……この後でいいわね。

 

 私は……こういうときのために常備しているブルーシートを敷いて、ハリテヤマの前にひざまずいた。

 そして……ていねいに、その、20cmはあろうかという巨大サイズのペニスを、口に含み……フェラチオを始める。

 

 同時に、自分で膣を弄くって……ぬらしておく。

 

 ……こうして両方ぬらしておかないと、このサイズは痛すぎるから……。

 

「んちゅ、はふ……れろ……んむっ、にしても、大きいわよね……口につっかえちゃうもん」

 

 喉まで差し込んでもまだ余るサイズ。……こんなの、初めてよね……。

 

 時折ヒクヒクと震えるペニスが、私の愛撫と舌でさらにカチカチになったのを確認して……私は仰向けになった。

 

 そこにハリテヤマは、私の片足を上げて、より深く挿入できる体位になって……いわゆる松葉崩し……そのペニスを沈めていく。

 

 ぐいぐいとオマンコが広げられる感覚。痛いくらいの……というか実際に痛みすら混じる圧迫感の中で、確かに大きな快感もまた駆け巡る。

 

 それに耐えながら……ようやく、私の中に、ハリテヤマの肉棒が全部埋まった。

 

 我慢してたのか、ハリテヤマはすぐに腰を動かし……パワフルさを前面に押し出したセックスで私の肉壁を擦り上げる。

 

 だいぶ拡張してる私のオマンコの奥で、ごつごつと子宮口が突かれる。

 その感触がたまらなくて……しかも、ハリテヤマのペニスの大きな傘が、出る時にきつく擦り上げるから……快感も急激に増していく。

 

「はぁ……はぁ……ぁ、はぁ……ん、ぐっ……!」

 

 圧迫感すら快感に変わりつつある私のオマンコ。そこを出入りする、ハリテヤマの巨根。

 ピストンにもう遠慮は無い。このままやられたら、壊れちゃうんじゃないか……ってくらいのセックス……

 ……いや、むしろ交尾と言った方がいいそれで、私の中をメチャクチャにする。

 

 この光景を誰かに見られたら……十中八九、私が襲われて犯されているように見えるだろう。

 

 そして、ハリテヤマのペニスがぷくっ……と、一回りさらに膨らみ……

 その尿道を通って……私の中に精液をどくんっ、とぶちまけた。

 

「あっ、はぁあああ――――っ!!」

 

 誰もいないことはわかっているので、絶叫と共に私もイってしまった。

 

 熱い射精はしばらく続き、簡単に私の膣内を満たす。

 そして……それでも納まりきらない量を流し込み、膣口から外にぼたぼたともれ出て……シートの上に溜まる。

 

 まだ、体はびくびくと震えてて……上手く動けない。

 だから、荒い息のまま、私は脱力し……落ち着くのをじっと待った。動けるように、なるのを。

 

 

 

 ……あぁ、でも……

 

 ハリテヤマの方が……まだ全然したりないか……

 

 

 

 案の定、少し息を整えると……ハリテヤマは再び動き出した。

 再び擦り上げられるその膣に……私の意識は、とろんとしたところから一気に覚醒させられ、

 

 その視界に……再び、私の膣を、精液と愛液をかき出しながら出入りする肉棒がうつる。

 

 本とはちょっと休みたいけど……いつもがんばってるこの子に、もう少しご褒美あげてもいいかな……と思って、私はもう少しがんばることにした。

 

 

 

 ……結局その後、溜めてたとはいえ絶倫にもほどがあるハリテヤマに、合計8回も膣内にドバドバ出されて、腰砕けになって……その日は動けなかった。

 むしよけスプレーの効果も、とっくに切れてるのに。

 

 まあ、頼れる仲間が守ってくれてたから、心配なかったけどね。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第12話 いつのまにか

 

 ライモンシティに来て早々、出鼻くじかれた気分だったけど……どうにか持ち直して、私はジムに行き、ジムリーダーのカミツレさんに挑戦した。

 結果は私の勝利。ボルトバッジゲット。

 地面タイプのポケモンがいなかったからちょっと苦労したけど……なんとかなった。

 

 それに、予想外の展開もあったし……

 ん? 何かって? それはね……

 

 

「行っけぇっ、ハリテヤマ!」

「迎え撃って、ゼブライカ!」

 

 

 ……とまあ、こんな感じで……マクノシタがハリテヤマに進化した。それも、バトルの最中に。

 

 そのお陰で、劣勢だったカミツレさんのゼブライカとの戦いも逆転できたわけ。

 すごいパワーとタフネスだったな……電撃食らっても突進されても平気っぽかったし。

 

 ……最近少なくなってきたとはいえ……夜、相手してもらうとき、大丈夫かな……とか、思っちゃったのは内緒で……ははは……。

 

 

 

 その後、

 

 上がっちゃってた跳ね橋を、カミツレさんの仲介で下ろしてもらうことになった。よかった……これで次の町いけるよ……。

 

 ……そこに行く途中でのこと。

 

 

 なんと、イッシュ地方のポケモンチャンピオン・アデクさんに会った。

 ……なんか、方々旅してる遊び人って感じだったけど……カミツレさんいわく、すごい人らしい。トレーナーとしても……人生の先輩としても。

 

 そしてもう1つ。

 その広場で……予想外の光景に出くわした。

 

 それは……

 

 

 チェレンとナオヤが、広場の真ん中でポケモンバトルを繰り広げている光景。

 

 それを見て、あら、とカミツレさんが驚いていた。2人とも、カミツレさんに勝ってバッジをゲットしていたらしいのだ。……早い。

 カミツレさんいわく、将来有望だと思えたんだとか。

 

 私から見たら……チェレンはちょっと堅物だし……ナオヤはうじうじして草食系だけど。

 

 で、その2人のバトルはどうなのかというと……

 

 

 ……ナオヤが優勢だった。それも……けっこう圧倒的っていうか……。

 

 ……予想通りといえば、そうかもだけど……

 

「シャンデラ、『きあいだま』でとどめだ!」

「っ……! レパルダスっ!?」

 

 3on3で行われているらしいバトル。

 

 さっき、ナオヤのヒトデマンが、チェレンのバオップをみずでっぽうで倒してた。

 それは……まあ、納得できる。タイプの相性もあるし。

 実際、チェレンも……『仕方ないか』って顔してた。

 

 しかし、このシャンデラVSレパルダス……ゴーストタイプVSあくタイプの戦いで、よく考えられた戦い方でタイプのハンデを克服して、しまいにはきっちり弱点もついて勝利……ナオヤの采配は、見事としか言いようがない。

 

 この時点で2対0。ナオヤの勝ちなんだけど……最後までやるみたい。

 

 チェレンが出してきたのは……予想通りフタチマル。たしか……チェレンが最初にもらったポケモン(当時はミジュマル)だったはず。

 やっぱり……一番の古株&切り札できたか。まあ、ファイナルだし。

 

 ……となると、ナオヤの方も『最初』の……ああ、やっぱり。

 

 

 「出番だよ、ポリゴン!」

 

 

 ナオヤの切り札……っていうか、私が唯一知ってたあいつのポケモン……バーチャルポケモン・ポリゴン。

 ……よりによって最初の1匹がコイツ? ってのは何度も思ったけど……まあ、当人が納得してるし、別にいいわよね。

 

 そしてその戦い、さすがにフタチマルも、チェレンのエースなだけあって、素早い動きと鋭い攻撃で奮戦した。

 

 けど……やっぱりというか、あいつのポリゴンにはかなわなかった。

 

 攻撃ほとんどかわされるわ、『みがわり』や『かげぶんしん』でさんざん翻弄されるわ、ダメージ通っても『じこさいせい』されるわ……昔と変わらない、相手にペースを握らせないバトル。

 素早く飛び回りながら『サイケこうせん』とか撃ってくるし。さながら戦闘機。

 

 そして疲れとダメージで動きが鈍くなったところに……隙ありとばかりに『ソーラービーム』叩き込まれ、フタチマル、あえなく撃沈。

 

 チェレン、結局3戦全敗。

 ……やっぱ、強いわね……ポリゴンも……ナオヤ自身も……。

 

 思えば、あいつのポリゴンとは、デルビルもよく戦ってたんだけど……勝率は芳しくなかったのを覚えてる。技も多いし、動きが読めないし……。

 せいぜい、10回やって3回とか……旅に出る直前には、五分五分くらいになってたかもだけど……。

 

 カノコタウンにいたころは、私とナオヤで2トップだったからなあ……。

 

 

 ……それ考えると……今更だけど……結構すごいのかしら、ナオヤって……?

 

 

 バトルが終わって、ポリゴンをボールに戻した所で……ようやくナオヤたちが私達に気付いた。

 

「ぅえぇっ!? あ、アイカ!? アデクさんにカミツレさんも……み、見てたんですか!?」

「そんなに驚かなくてもいいじゃない」

 

 いくら、幼馴染だけじゃなく、ジムリーダーとチャンピオンまでギャラリーに加わってたからって。

 

 その、今の戦いを見ていた2人からは……ナオヤにもチェレンにも、惜しげもない賞賛の言葉が送られていた。

 

 前途有望だとか、見ていて学ぶことの多い戦いだったとか……チェレンは、負けたことに落ち込んでへそまげて、相変わらず堅物な対応だったけど。

 

 ……と、その隣で、赤くなってる草食系と目があった。

 

「「あっ……」」

 

 不意にそんな声が漏れる。

 

 ……思えば……ナオヤとは、ヒウンシティで『しちゃった』んだっけ……あぁ、この微妙な空気の原因って、これか……

 ……な、何か私まで恥ずかしくなってきたような……いや、まあ、コレが正しいっちゃあ正しい反応なのか……。

 

 けど、ぎこちなく接したりなんかしてもいいこと無いので、普通に話しかけようとしたら、

 

「あ、あのさ……アイカ?」

「ん?」

「そ、その……どうだった? 僕の……えっと……戦い?」

「? ああ、まあ……そうね、よく考えられてたし……ポケモンもしっかり鍛えられてたっぽいし……」

 

 ……そう、ね……一言で言っちゃうなら……

 

「……うん、かっこよかったわね」

「ほっ……ホント!?」

「ホントホント」

「よ、よかった……」

 

 そう言って、ほっと胸をなで下ろすナオヤ。……何をそんなに緊張してたんだか……。

 

 ……でも……けっこう、こいつもたくましくなったかもね……。

 

 背もまあ、人並みくらいにはあるし……わかりにくいけど、筋肉もついてるし。

 そして、ポケモンに関しても文武両道……知識もあって、トレーナーとしての実力もある。

 

 ……いつのまにか、頼りがいがある感じになったんだなあ……コイツも。

 

 ……あとは、あの早漏が直れば文句なしかもね……アララギ博士の時もそうなのかしら?

 

 ちらちらとナオヤの方を見ながら、私はそんな事を考えていた。

 

 

 

「……どう思います、アデクさん、あの2人?」

「ふむ……2人とも前途有望、立派なポケモントレーナーになるな」

「いや、そうでなくてですね……まあ、それには同意しますが……あの『2人』のことですよ」

「うむ? ……ああ、そういうことか……ふむ……」

「………………」

「……一言で言うなら、」

「言うなら?」

「…………『青春』だろうな」

「……なるほど」

 

 

 

 …………?

 遠くの方でアデクさんとカミツレさんが何か話してたような……気のせい?

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第13話 コンテナの中の陵辱

 

 カミツレさんの仲介で、ホドモエに続く『跳ね橋』を上げてもらって、

 

 私とチェレンはすぐにホドモエシティに向かったんだけど……ナオヤはもうちょっとライモンシティに用事があるらしく、ここで分かれた。

 

 そしたら……町に入ったとたんに、なんか知らないおじさんに『お前らのせいでつかまえてたプラズマ団が逃げたから捕まえるの手伝え』とか言われて……

 しかも、『そうしたらジム戦受けてやる』とか言われたし……え、あんたジムリーダー?

 

 ……いいのそれ? 初対面の相手に、挑戦権ちらつかせて強制的に協力させたりして……?

 

 ……まあ、あの連中は私も気に入らないから、別に手伝ってもいいけど……

 

 

 その探してる途中……港付近の保管庫のあたりで、何か物音がしたような気がした。

 職員がいるんだから当たり前、ってチェレンはさっさと行っちゃったけど……どうにも気になった。

 

 それで、私はその保管庫の中を調べてみようと思って入ったんだけど……予想通り、プラズマ団の根城になってた。

 ……こんな寒いとこによくもまあ……執念だけは見事ね……。

 

 そして、そのまま私はプラズマ団との戦いに突入したんだけど……

 人数は、ヤグルマの森ほどは多くなかったから、途中までは何とかなってた。こっちには、進化したハリテヤマもいるし。

 

 けど……環境が悪かった。

 

 ただでさえ寒いこのコンテナの中。ハリテヤマ以外のポケモンたちは、寒さで強さが存分に発揮できなくて、

 しかも……プラズマ団の何人かが、氷タイプのポケモンを持ってた。

 

 捕まえたのか、奪ったのかはわからないけど……デルビルとハリテヤマがいるからタイプの上では有利なのに、この温度のせいでそいつらに大苦戦。

 

 結果、消耗したところを……奥のほうに隠れていた、幹部格と思わしき老人……『七賢人』の1人……ヴィオとか言う奴に出てこられて……

 

「ドータクン、サイコキネシス!」

「あぁっ、は、ハリテヤマっ!」

 

 最後の1匹であるハリテヤマを倒され……私はプラズマ団に2度目の敗北を喫することになった。

 

 

 そして、その後、とらわれて、奥に連れて行かれて……

 寒いけど……そんなこと気にしてる場合じゃない。

 

 両手を後ろ手に縛った私を目の前にひざまずかせて、七賢人の男は話した。

 

「やれやれ……てこずらせてくれたものだ。せっかくジムリーダー・ヤーコンのもとから逃れられたと思ったら、今度は件のポケモントレーナーとは……我々の理想には、あいも変わらず敵が多い……」

「よく言うわよ、他人のポケモンを奪う犯罪者のくせに!」

「……口の悪いことだ……」

 

 そして、

 

「……以前に私の仲間が言ったのを覚えているか? 『次はもっときつい仕置きをする』と……な……」

「……っ!?」

「同志たちよ、やれ」

 

 言うなり……下っ端たちが私を押さえつけ、下半身の衣服を剥ぎ取った。

 

「なっ……何する気!? やめなさいよ!」

「うるせえな、おとなしくしろ!」

「おらっ、お仕置きだ!」

 

 そのまま、下っ端の1人が……平手打ちで私のお尻をひっぱたいた。

 

「きゃぁああっ!?」

 

 身に覚えのある痛み。

 2度、3度と打ち付けられるたびに……あのときの記憶がよみがえって、私の体が震え始める。

 同時に……じわり、と、股間が熱を持っていくのを感じた。

 

 息が荒くなった私の股間の変化に、団員の一人が気づいた。

 そして、にやりと笑うと……今度は、その割れ目に手をつっこんでいじくり始めた。

 

 スパンキングのお尻の痛みと、膣をいじくりまわされる不快感、そして快感……

 ……本当に、あの時の再現みたいじゃない……!

 

「うあっ! き……ぁあっ! や、やめ……んくぅっ!」

「おいおい見ろよ、どんどんぬれてくるぜ?」

「尻叩かれて感じてんのか? とんだ変態トレーナーだな!」

 

 そして、

 

 ぎゃははは、と笑いながら続けられていたスパンキングと膣責めが、ふいに終わり……

 

「おい、お前、許して欲しかったら……七賢人様にお願いして許しを請え」

「『お願いします、私の体を自由にしていいですから、どうかこの責め苦からお助けください』ってな!」

「そ……そんな……!」

 

 そんな、恥ずかしいセリフ……! それに、そんなこと言ったら、ほんとに何されるかわかんない……!

 で、でも……言わなきゃ、ずっと続けられる……それだって、耐えられるかどうか……

 

 考えた末……私は、

 

「お……お願いします、七賢人さま……わ、私の体を、自由にしていいですから、どうか……お助けください……」

 

 

 言った。

 

 すると……七賢人は、ふむ、と、わざとらしく考えるようなそぶりを見せて、

 

「……ふむ……ならばお前には、私が寒さをしのぐ手伝いをしてもらおう」

 

 言うと、私はプラズマ団員によってそいつの目の前につれてこられ……むき出しの下半身をM字開脚の状態にさせられ、

 七賢人の男は、その服の下から……既に勃起したペニスを取り出した。

 

「……ふふふ……若い女の痴態というのは、いくつになってもそそるものだ……思わず硬くなってしまった」

「ひっ……!?」

 

 そして、その肉棒を……既に濡れきった私の膣に突き刺した。

 

「きゃぁあああぁあっ!?」

 

 膣内を貫いた衝撃と……こんな老人に犯されたのかという絶望が、私の背筋を寒くする。

 しかし、皮肉なことに……膣は、結合部は……熱いほどの熱を帯びていた。

 

「うむ……若いだけあって締まりもいい……なかなか温まれそうだな」

 

 私の体を下っ端達に抑えさせ、腰を振る七賢人。

 

 目の前の映像と、膣の中の感触……そして、僅かに臭ってくる加齢臭が、私の現状を否応なしに自覚させる。

 2まわり、3まわり以上も年の離れている老人に、この体を好きなようにされているという現実を。

 

 犯されている。それも……ポケモンでなく、人間に。

 こんな……プラズマ団の偉そうな老人に。

 

 悔しくて、でも気持ちよくて、そしてそれがまた悔しくて、

 快楽に堕落しそうになりながら……私は必死で、それに耐えていた。

 

「おいおい、すげえな」

「ああ、いいもん見れたぜ……」

「おい、撮っとけ撮っとけ」

 

 そんな声が聞こえるけど……抗議の声をあげることもできない。

 

 寒いのに汗をかいて、それがすぐに乾いて……すごく寒い。体が冷たい。

 なのに、オマンコだけは焼けるように熱くて……いやでもそっちに意識を持っていかれる。

 

 もっと突いて、暖めて欲しい……そんな風にさえ、感じてきてしまう。

 

 そして、

 

「おぉおふっ……そろそろ、そろそろ出すぞおぉおっ!」

「い、いや……いやぁあああぁあああ!!」

 

 膣内で……さらに熱い液体が、脈打つチンポから吐き出され……私の中に広がった。

 人間に膣内射精された……絶望と屈辱が、私の心に広がる。

 

 しかし、同時に……

 

(あったかい……気持ちいい……!)

 

 そんな感情も芽生えてしまって、

 それが、どうしようもなく悔しくて、

 でも……欲しくて。もっと温まりたくて。もっと感じたくて、

 

「ふぅ……私は満足した。同志達、次はお前達が好きにしていいぞ」

「はい!」

「へへへ……まずは俺からだ」

「ぁ……ぅ……っ……!」

 

 漏れ出た精液が滴り落ちる私のオマンコに……2本目のチンポがあてがわれる。今度は……名も無きしたっぱのそれが。

 

 続いて感じられる……それが体の中に入ってくる感触。

 押し広げられて、少し痛くて……でも、気持ちよくて。

 

 私は、耐え切れず……意識を手放してしまった。

 

 

 ……その間際、

 

 

 

 声が……聞こえた気がした。

 

 

 

 

「お前ら……何してるんだあぁあ!!」

 

 

 

 

 

 ……その後すぐに意識が闇に落ちたから……誰のそれかは、わからなかったけれど。

 

 ……なぜだろう、聞き覚えがあって……とっても安心できる声のような……?

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第14話 電気石の洞窟・N再び

 

 助けてくれたのは、ナオヤだった。

 

 倉庫の外から、かすかに私の悲鳴が聞こえたのを聞いて……飛び込んできて、

 そして、プラズマ団を全員蹴散らして助けてくれたらしい。

 

 ……『らしい』っていうのは、この話が……チェレンから聞いた話だからだ。

 ナオヤ本人は、私の容態が安定するまで付き添った後……残りのプラズマ団を1人で全員捕まえた後、町を出てしまったらしい。

 

 ……お礼、言いたかったのに……

 ……それで、できればその後……って、私何考えてるの!? な、何でアイツと……

 

 ……したい……なんてこと……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 調子が戻るまでしばらく休養をとった後、私はジムリーダーのヤーコンさんに挑戦した。

 

 あの後、海辺で捕まえた……新たな仲間・オクタンとともに。

 

 水タイプだし、とくこう高いから……かなり余裕で勝てた。

 それに、その途中……予想外に嬉しいこともあったし……

 

 そしてその後、私は『電気石の洞窟』に向かって……

 

 ……そこで、またしても予想外の事態に出くわした。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「やあ、久しぶり……っていうほどでもないか。元気そうだね、アイカ」

「……N……っ!?」

 

 洞窟に入った途端、得体の知れない、黒服の妙な3人組に捕まって……つれてこられたのは、この男の目の前だった。

 

「……何の用よ?」

「ちょっと、気になってることがあってね……」

 

 すると、Nが手で何か指示し……すると、黒服たちは、いきなり私のスカートをめくって、パンツをずり下ろした。

 

「……っ……何を……!?」

「……ふむ……」

 

 かぁっ、と顔が熱くなる。おそらく……私の顔は赤くなっていることだろう。

 その、むき出しになった私の恥部を……Nは、食い入るように見つめている。

 

 そして、時々触ったりしている。指の先っぽだけ、中に入れてみたり。

 

 ……しかし、それ以上は何もしようとはしなかった。

 

「……あ、あんた一体何のつもりよ!? こんなことして……結局体目当てってこと!?」

「いや、そういうわけじゃないよ。ただ……やはり気になったんだよ」

 

 気になったって、何が……

 

 

 

「……いや……ポケモンのペニスを受け止める君の性器は、他の人と違ったりするのかな……って、ね」

 

「………………っ!!?」

 

 

 

 ……い、今、何て……!?

 ばれてた……!? 知られてた……!?

 わ、私が……そういうのが趣味だった、ってことを……!?

 ってことは……ライモンシティの観覧車で言われたことも、そういう……!?

 

 わなわなと震えを抑えきれない私。

 その様子を見て、Nは特に何か反応することもなく、私の秘裂の観察を続け……最後に、ぺろりとその縦スジを舐めた。

 

「ひあっ!?」

「……別に……変わった味ではないね……」

 

 味って……いや、コイツほんとに興味示してない……

 逆に腹立つ……いや、助かってはいるけど……

 

 でも……『その事実』を知られてた、っていう驚きは……未だに私を動揺させている。

 何で……そんなこと、知られてるの……!? そして、どうしてアンタがそれに興味をしめすのよ……!?

 

 Nは私の股間から離れると……男達に指示して、私の服を着させた。

 

「どうして知ってるの、とでも聞きたそうにしてるね?」

「……っ……」

「それはね、彼らに調べてもらったんだ。ゲーチス直属の部下……『ダークトリニティ』に頼んで、ね。だから僕は知ってるよ。君の性癖も……昨日ジム戦を征したオクタンも、海岸で濃厚なセックスを繰り広げた末に仲間になったんだ、ってこともね……」

「……っ……」

 

 ダークトリニティ。この黒服3人の名前は、そういうものらしい。調査部員みたいなものなのかしら……?

 

 それよりもこいつ、人のプライバシーを何だと……

 

「他にも、君がイッシュ地方出身でないこととか……君のお姉さんのこととか……まあ、色々とわかったんだけど……まあ、それらは別に特筆すべきことじゃないな」

 

 あっそ。だったら調べるんじゃないわよ。

 

 

 ちなみに、今さらっと流したけど……今のNのセリフのとおり、私はイッシュ地方の生まれじゃない。今まで言ってなかったけどね。

 

 

 

 『ジョウト地方』。それが……私の故郷の地方の名前。

 

 小さいころ、色々あって、今のカノコタウンに引っ越してきた。

 前に言った、ヒウンシティに行ったことがあるっていうのも……その時だ。だってあそこ、港あるし。私、イッシュまで船で来たんだし。

 

 けど……まあ、今は別に関係ないし……置いとこう。

 ……お姉ちゃんのことについても含めて。別に今、話すことじゃない。

 

 それより今は……コイツが私のポケ姦癖を知っていたこと。

 

「僕自身、カラクサタウンを出た道路で、君がデルビルを相手に情事にふけっていた時は驚いたよ……ポケモンと人の交わりなんて、考えたことも無かったから」

 

 こいつ……そんな前から……! っていうか、のぞいてたの!?

 

「……っ……」

「そんなに睨まないでくれ。僕は君をうらやましいと思ってるんだから」

「うらやましい、ですって?」

「ああ……僕にはできないやり方で、友達……ポケモンとの『愛』をはぐくめているんだからね……うらやましい限りだよ。君なら、もしかしたら……」

「……もしかしたら……?」

「……いや、なんでもない……」

 

 それよりも、と、Nは……今度は、モンスターボールを取り出した。

 

「そんな君に……勝ってみたいな。一手……お願いできるかい?」

「いいわよ……恥ずかしいことされた分、あんたも後悔させてやるから……!」

 

 売り言葉に買い言葉で、私もボールを構えた。

 

 

 

「行くんだ、ガントル!」

「お仕置きしてあげて……ヘルガー!」

 

 

 

 ジム戦の中で進化し、さらなる強さを手に入れた私の相棒……ヘルガーが、ボールから出て雄叫びを上げた。

 

 

 

 ……結果は、私の勝利。

 Nは『もっと強くなって、全てのポケモンと友達になる!』と、言い残して、その場を去った。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

閑話14.5話 ヘルガー・本領発揮

 

 電気石の洞窟でNと遭遇した直後。

 

 ……なんていうか、私はすこぶる機嫌が悪かった。

 

 ホドモエシティのコンテナでさんざんに犯られたせいか……多少のことでは、動じないとは言わないけど、いちいち落ち込まないくらいには私の精神は図太くなっていたらしい。

 

 何、もとからじゃないかって? ほっといて。

 

 

 

 ともかく、その嫌な気分を紛らわすために、洞窟を探検がてら……ヘルガーの特訓も行った。

 ギアルとかバチュルとか、炎に弱いポケモンも結構出てくるから、いいわねここ。

 

 そして、たくさん修行して汗かいた後は……ちょっと息抜きしましょうか。

 

 ……もっと、汗かいちゃうけど。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 人が来ないくらいにまでは奥のほうに来て……私は、ヘルガーの前で服を脱ぐ。

 

 デルビルのころからの付き合いのヘルガーは……こういうとき、どうするべきかわかっている。

 

 すぐさま、裸になった私の元に走りより……その股間の縦スジをぺろぺろと舐める。

 まるでバター犬みたいに。バターなんてぬってないけどね。

 

「ん、はぁん……! ん、くぅ……!」

 

 やっぱりというか……ヘルガーは、私が気持ちよくなるところも、舐め方も、全部熟知してくれてる。

 

 全体を、ヒダを逆立てるように舐めまわして……尿道や陰唇のあたりを素早く。

 クリトリスを、皮をむくようにちょこっと刺激しつつ……甘噛み……は、してくれなかった。……あれ、何で?

 

 あ、そっか……ヘルガーになってから、牙が鋭くなってて……手とかならともかく、デリケートなここには遠慮してるんだ。

 

 っていうか、何気に私、ヘルガーになってからはやるの初めてだったんだけど……こんなことまで自分で気付けるって、ヘルガーどれだけ優秀なのかしら。

 ……これで人間だったら……最高の彼氏になると思う。そこらの男どもよりは、絶対にましなはず。今のままでも。

 

 十分ほぐれ、十分濡れた所で……私は四つんばいになった。

 そしてすぐにヘルガーが覆いかぶさってきて……勃起したペニスを膣内に差し込む。

 

「……っ……!」

 

 や、やっぱり、大きくなってる……! ハリテヤマほどじゃないけど、長さなら互角かそれ以上……!

 

 すぐに腰が動き……ピストンが始まる。

 ヘルガーの長くて立派なチンポは……遠慮なくごつごつと私の子宮口をつつき、しびれるような快感を私にぶつける。

 

 見た目は正に、獣の交尾。四つんばいの私を、ヘルガーが雄雄しく責め立ててる。

 しかも私、こんな野外で……本当に獣みたい……。

 

 すぐに私の喘ぎ声と呼吸は激しくなったけど……ヘルガーはどんどん腰を早くする。

 盛っている……わけじゃない。私の好みを知ってるのだ。

 

 思いっきり激しくピストンされて、喘がされて……そのままの勢いで射精されて、膣内灼けるように熱くされて……思いっきり気持ちよくなりたい。

 ……っていう、私の願望を……ヘルガーは忠実にかなえてくれる。

 

 だからって、レイプされるのとかは普通に嫌だけどね。いくら激しくても。

 

 それにしても、やっぱりすごく激しい……! ペニスも大きくなってるし……ピストンの勢いも、パワーが違う。

 やっぱり、デルビルの時からいちだんと……

 

 ……と、その時、

 予想外のことが起きた。

 

 私の膣内で……ヘルガーのチンポの付け根部分が、ぼこっとふくらんだ。

 

「……えっ?」

 

 何、これ?

 デルビルの時にはなかったのに……

 

 一瞬戸惑って……はっとする。

 

 そういえば……犬ってたしか、交尾の時に……挿入した後、ある程度性的快感が高まると、ペニスの根元にコブをつくって……抜けなくするんだ、って聞いたことがある。

 雌を、逃げられなくするために。

 そうして、ゆっくり種付けするために……。

 

 今の私……正にそんな感じだ……。逃げられないように、ヘルガーに捕まってる……。

 

 しかも心なしか、チンポそのものも大きくなったような気がする。そりゃあ、コブほどじゃないけど……1回りくらいも。

 

 そして、

 その状態で……ピストンが続く。外に決して出ない大きさのコブごと。

 当然……さっきまで以上に、メチャクチャだ。

 

「あがぁあっ! ひぎぃ……うぐ、えぇえっ!?」

 

 みっともなく大声を上げて、ヘルガーの殺人的なピストンを、息も絶え絶えで受け止める私。

 こ、これ……すごいっ……! このコブと、変則的な形と、この長さのせいで……ハリテヤマのよりすごいことになってるっ!

 

 けど、絶対に私は逃れられない。ペニスが抜けないから……ヘルガーが満足して、射精するまで、

 そして、種付けするまで……決して開放されず、ファックされ続ける。

 

 そして、意識が飛ぶかどうか、ってところで……ヘルガーの射精が、私の子宮にどっと流れ込んだ。

 

「っ……ぁああぁあぁあああぁあああ!!」

 

 絶叫する私の膣内に、デルビルの頃とは比較にならない量の精液が流れ込む。

 灼けるように熱くて、激しくて……だけど、すごく安心できて、気持ちいい。

 

 その間も、ピストンは止まらなくて……出続ける精液が、膣壁に塗りこめられていく。

 ああ、もう……完全にコレ『交尾』だぁ……

 

 こんな風に、激しくされるのも、いいかも………………なんて、終わった気になってた私だけど、

 

 その私に挿入したままで、ヘルガーが……何を思ったか、体を前後に反転させた。

 

 ちょうど……私と、お尻をつき合わせる形になる。……コブの作られたペニスを、入れたままで。

……? 何を……

 

 と、次の瞬間……再び、ヘルガーの精液が流しこまれ……私は、一瞬意識がとんだ。

 すぐに気がつくけど……何が起こったかわからなくて、鼓動がすごいのがわかる。

 

 困惑する私にヘルガーはぴったりとお尻を押し付けた。深く入れられたペニスが、子宮口にまでめり込む。

 

 そして……また、射精される。

 

(っ……ぁ……! ま、また……しかも、量も勢いも、すごすぎ……何で、こんなに何回も……?)

 

 と、そこまで考えて……気付いた。

 これ、もしかして……

 

 

 『また』出てる、じゃなくて……『まだ』出てる……?

 

 

 そういえば……犬に関する知識、に、

 

 犬って、種類にもよるけど……長いと、1時間近く射精が続くのもいるって……

 も、もしかして……ヘルガーも……?

 

 その疑問には……肯定で返されたも同然だろう。

 

 どくどくと注ぎ込まれるヘルガーの精液。

 すでに子宮も膣内もいっぱい。収まりきらない分が結合部からどくどく流れ落ちてるけど……まだまだ止まる気配なし。

 多分コレ……私が『やめて』って言っても……止まらないと思う。

 

 ヘルガー……完全に、私を孕ませるつもりでセックスしてる……。

 無論、そんなことは起こりえない、ってわかるだろうけど……それでも、そのくらい真剣に……。

 

 私はこれって……すごく苦しくて、意識が今にも飛びそうなんだけど……

 喜んで……いいのかな……?

 

 そんなことを考えたのを最後に、とうとう意識が飛んだ。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その数時間後、

 

 なんとか……お腹が破れることもなく、セックスを乗り切れたらしい。

 ……気絶している間にだけど。

 

 気がつくまで……ヘルガーは、ずっと私をペロペロ舐めながら、守ってくれていた。

 

 足元には……2リットルペットボトルでもぶちまけたのか、ってくらいの量の精液の水溜りができてた……。

 地面にしみこんじゃった分考えると……これより出したのよね……。

 

 そして、ポッコリ膨らんだお腹に力を入れると……おしっこよりすごい勢いで噴出す、ヘルガーが出してくれた精液。

 

 ……よく、生きてたなあ……。

 

 まあ、でも……すごく、満足できたから……いいか。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第15話 きんのたまおじさんの陰謀

 

 電気石の洞窟を抜けた私は、早速ポケモンジムに挑戦した。

 シママから進化したゼブライカの活躍もあり……飛行タイプの使い手であるフウロさんも撃破に成功。ジェットバッジ、ゲット。

 

 ……仕掛けの大砲がかなりうっとおしかったけど……あれ、やる意味あるの?

 

 ともあれ、これでフキヨセシティのジムもクリア。これでジムバッジは6つ目か。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 現在、私の手持ちポケモンは……5匹になっている。

 

 一番最初にもらったデルビルが進化した、ヘルガー。

 群れからはぐれたシママを捕まえて育てた、ゼブライカ。

 お尋ねものだった所を捕まえたマクノシタが進化した、ハリテヤマ。

 ホドモエシティでヤーコンさん相手に活躍してくれた、オクタン。

 そして……ごく最近捕まえた……チルット。

 

 ちなみに……チルット以外は全員オスだったりする。

 

 そして今、今後に向けてメンバー達を鍛えるため、『電気石の洞窟』にもっかい入って、修行して鍛えてる。

 

 そんな中、

 

 地下1階で、ちょっとポケモンたちをボールに戻して休憩させていると……巣窟の奥から、見知らぬ2人の男の人が出てきた。

 

 2人とも太ってて……しかもそっくり。服も、顔も、体型も。……双子?

 

 2人とも……真っ直ぐ歩いてこっちに来るんだけど……?

 

「えっと……何か御用ですか?」

「ああ、うん。はじめまして、僕はきんのたまおじさん・兄」

「そして僕はきんのたまおじさん・弟。よろしくね」

「はぁ……」

 

 ……なんて名前だろう。

 

 ともかく、そのおじさん2人組、何の用かっていうと……

 ……どうも、援交もどきの誘いらしい。

 

 ただし、いやらしいことは一切しないし、1日一緒にデートっぽく遊んでくれるだけでいいから、とのこと。

 条件を飲めば……お礼もくれるらしい。

 

 ……まあ、軽く気分転換にはなるかな、と思って、私は……つい、OKしてしまった。

 ホドモエであんなことがあったり、Nに剥かれたりした後だったから、まだあんまり冷静じゃなかったのかも……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 途中までは、確かに普通だった。

 

 口下手な感じのおじさん達に付き合って、色々観光とかするのは少し疲れたけど……それでもまあ、食事とかは豪勢なのを、それも全部おごりで食べられたから、結果オーライ……っていえばそうなのかな。

 

 そして、その日の夜……

 

 もうそろそろいいかな、って所で、おじさんは、お礼を渡すから、自分達がとまってるホテルまで来て欲しい、と言い出した。

 それを聞いてついていって、部屋の中に入ると……突然、おじさん2人が服を脱ぎ始めた。

 

「ちょっ……な、何のつもりですか!? そういうことはしないって約束でしょ!?」

「ここまできてそりゃないでしょ、お嬢ちゃん」

「部屋までついてきてるのにねえ?」

「それは、来ないと御礼が渡せないって……あぐっ!?」

 

 突然、私の体に痺れが走り……動けなくなった。

 

 見ると、足に黄色い……帯電した糸が巻きついている。

 これって、『エレキネット』……そして、その向こうに……物陰に隠れるようにしている、バチュルというでんきポケモンの姿。

 

 この人達、最初からこういうつもりで……!

 

 動けなくなって倒れた私をベッドに寝かせると、おじさん達は裸になり……私の服も脱がせて全裸にした。

 

 ペニスは既に勃起して大きくなっている。

 

 おじさん(兄)が、私の目の前にそれを突き出し……力の入らない私の口にムリヤリくわえさせる。

 口の中に……蒸れた男の人の匂いが広がって、酔ってしまいそうになる。

 

「ほらほら、なめてよお嬢ちゃん。でないと、おじさんが好き勝手に動いちゃうよ?」

「……っ、く……んむ……」

「そうそう、上手い上手い」

 

 好き勝手にされるよりはましだと考えたのか……はたまた、チンポが醸し出す『雄』の匂いに酔ってしまったのか……私は、言われるままにそれに舌を走らせていた。

 

 びくっ、びくっと腰を震わせて、フェラチオの快感を楽しむおじさん(兄)。

 

「そうそう、カリも裏スジもきれいに、満遍なく……ああ、金玉袋も舐めてもらえるかな? 何たっておじさん達、『きんのたまおじさん』だからね、はっはっは」

 

 面白くも無い、下品なだけのトークだけど……私は何も言わず、黙ってそれに従う。

 悔しいし恥ずかしいけど……早く終わらせれば、その分早く自由になれるはず……!

 

 すると、もう1人の方……おじさん(弟)が……どこからかとりだしたローションを、自分のチンポに、そして私のオマンコに塗りたくった。

 

「おじさんも舐めてもらいたいけど、それよりも挿れちゃいたいからね~……兄ちゃん、お先に失礼」

 

 そして……当然のように、私の膣の中にそれを挿入した。

 

「はぁ~……やっぱ若い子はいいなあ~……オマンコの壁がチンポに吸い付いてくるよ」

「んふ、んぐぅ……っ……んん!?」

「ほらほらアイカちゃん、お口が止まってるよ~」

 

 ローションと一緒に、急激に分泌され始めた愛液をかき出しながら、おじさん(弟)は腰を振り、私のオマンコを堪能している。

 

 おじさん(兄)の方も、興奮しているのだろう、さらに一回り大きくなったように感じるペニスを、口の中で暴れさせている。

 トロトロと先端から先走り汁がもれ出て、その味で口の中がいっぱいになっていた。

 

 上と下から貫かれ、汗のにおいや加齢臭、雄の匂いにまで包まれて……私の思考は半ば麻痺し、言われるままに腰を、舌を動かして奉仕するようになってしまっていた。

 

 悔しくて……でも、気持ちよくて……おちんちんが、口の中で美味しくて……

 

 脂ぎったおじさん達の肌が密着し、その腕に抱きしめられるのさえも、快楽の1つに思えてしまうほど。

 

 そして、それが頂点に達したころ……おじさん達は腰を震わせ、ほぼ同時にその精を、私の体の中に吐き出した。

 

 口では喉を鳴らして、膣では肉壁をひくつかせて、私はおじさん達の精液を飲み込んでいく。

 

「いや~、気持ちいいな~……おじさんの濃ゆい精液、たっぷり飲んでね、アイカちゃん」

「こっちの口も最高! いや~、この体を抱けるんなら、きんのたまの1個や2個、全然惜しくも何ともないねえ」

 

 まだ止まらない射精。精液を注ぎ込みながら、おじさんたちはそんな会話を平然と交わしていた。

 

 そして、ようやく射精が終わったかと思うと、

 

「ふぅ~……気持ちよかったぁ。じゃ、兄ちゃん、交代だね」

「おう。じゃあアイカちゃん、次、俺がオマンコね?」

「おれは口でしてね?」

「そ……そん、な……ぁ……」

 

 出しても萎える気配のないペニスを見せびらかすようにしながら……おじさん達は、私の体を第2、第3ラウンドに至るまで好き勝手に弄び、

 最後には仰向けに寝かせた私に、存分に精液をぶっかけて白濁で汚した。

 

 熱い粘着質の液体が、こびりつくように私の裸体にとびかかる。

 同時に、体を包む生臭い……しかし、雌としての自分を刺激されてしまうような、屈辱的な香り。

 

 ベッドに横たわり、名前も知らないおじさん達の精液にまみれている私は、さぞかし……醜く映ることだろう。

 救いは……このことを誰にも知られなかったことか。

 

 おじさん達は満足すると、服を着て、私のバッグの隣に『きんのたま』をいくつも置いて立ち去った。

 

 ……その脇に、

 

『電気石の洞窟にまた来てくれれば、いつでもあげるよ。あとホテルは朝まで借りて、お金も払ってあるから、今日はゆっくり休んでね』

 

 という書き置きまで残して。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第16話 ネジ山作業員達の欲望

 フキヨセシティを後にした私は、ネジ山を抜けてセッカシティを目指すことにした。

 

 途中、例によってチェレンがバトル挑んできたけど……私の勝ち。

 何せ、こっちも鍛えてる上に……ここ来る途中で、チルットがチルタリスに進化したからね。

 

 チェレンは『鍛えなおす』とか言って戻ったけど、私はそのままネジ山に入った。

 

 この山、実はヤーコンさんが地主らしい……鉱山王の名前、ダテじゃないんだ。

 

 しかもそのヤーコンさん、なんか、入ったところに立ってたから、また何か手伝わされるのかなと思ったら……単に山の自慢でした。……よかった。

 

 ともかく、そのまま入ったんだけど……この山、広い。

 しかも、鉱産資源採掘のために現在進行形で拡大してるから……通路も多くて……どこがどこにつながってるかわかんなくなる。

 

 結果……迷ってしまった。

 

 

 

 そんな中、親切な作業員の人が声をかけてくれた。

 そして、『今日はもう遅いから、工事現場のプレハブでよかったら泊まっていくといい』って言ってくれて……寝床まで確保してもらえた。すごくありがたい。

 

 案内してもらって、事情を説明して……私の宿泊を了承してもらえて、

 おまけに……ご飯まで分けてもらった。本当に感謝だ。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その夜、

 

 私は、寝る前にシャワーを浴びようと思ったので……備え付けの簡易シャワールームに入った。無論、許可も取ってある。

 

 作業員さん達は、今……一日の疲れを取るとかで、飲み会やってる。

 私は未成年だから、丁重にお断りして……早めに寝ることにした。

 で、その前にシャワー、ってこと。

 

 服を全部脱いで、外の籠に置き……中でシャワーを浴びる。

 

 と、その最中……突然、シャワー室の扉が開いて、作業員の人の1人が入ってきた。……っ……こんな時間に入る人もいるの!?

 

 もちろん……裸だ。しかも、普段から男ばかりの環境だからだろう、何も隠さず、堂々と歩いてくる。

 当然股間もむき出しで、たくましい肉体と共に肉棒が露出している。

 

「きゃっ!?」

「ん~……?」

 

 いきなり裸を見られて、小さくだが悲鳴を上げてしまう私。

 作業員の人は……私が入ってきたことにびっくりしているのか……何もせず固まっている。

 私は慌てて、タオルで体を隠して、出ようとする。

 

「ご……ごめんなさいっ! 私、出ますから……」

「ま~待ちなよ、そんな慌てないでさぁ?」

 

 出ようとしたら……作業員の男の人に腕をつかまれた。

 

 その瞬間、におってくるお酒の匂い……この人……もしかして酔っ払ってる?

 

 となると、飲みすぎて酔っ払ってもう前後不覚になる前にシャワー浴びに来たのかしら……でも、もう随分酔ってるような……?

 

 すると、その人は……いきなり私に抱きついてきた。2人とも、裸のままで。

 

「っ……な、あの……ちょ……」

「ん~……アイカちゃんってやわらかくて気持ちいいね~、いい匂いだね~」

「やっ……やめ……」

 

 よ、酔っ払ってるからって、やっていいことと悪いことが……

 しかも、何か……作業員のおじさんの手が、私のいろんなところをまさぐってて……

 あっ……ゆ、指が入って来……っ!

 

 ムリヤリ振りほどくのも……ためらわれる。何せ、助けてくれて、寝床まで手供してくれた恩人なんだし……

 

 ……が、そんな風に迷ってたのが、そもそもまずかったらしい。

 

「にしてもアイカちゃん、悪い子だな~、ここ男湯なのに、そんなあぶないカッコでいて……おじさん達のこと誘ってるの?」

「い、いや、その……違います! 皆さんより先に入っちゃおうと思いまして、その……」

「そんなアイカちゃんには……ヒック……お仕置きだぁ!」

「えっ? な、何……きゃぁあっ!?」

 

 と、おじさんがいきなり私を押し倒して……その上に覆いかぶさる。

 そして、自分の股間の肉棒―――既に硬くなってる―――を手に取り、私のオマンコの入り口に……狙いを定めた。

 

 驚く私の目の前で……何か言うよりも早く、おじさんはその肉棒を私に突き刺した。

 

「っ……か、あぁああっ!?」

「おぉー、気持ちいいー♪」

 

 たくましく勃起したチンポが、内側から私を押し広げる。加えて……まだ十分にぬれてないうちに挿入されたから、少し痛みが……

 

 しかし……おじさんがゆっくりと、それでいて大きく動き始めると同時に、膣内が濡れてきて……痛みも緩和されていった。

 それどころか……コレまでにない大きさのそれに、ごりごりと内側を擦り上げられる感覚が鮮明にわかるようになってきて……今度は精神面が追い詰められていく。

 

 このままじゃいけないとは思ったけど……こんな鉱山で働いてるだけあって……おじさんの力はすごく強くて、全然抜け出せない。

 

 その間にも、だんだんとピストンが早くなっていって……ますます力が入らなくなっていく。

 そしてついには……脱力して、おじさんの体に寄りかからなきゃならないまでに。

 

 これ幸いとおじさんは体位を変え……立ちバックに上げ足にと、様々な体位で私の膣を堪能し続けた。

 

「どうだいアイカちゃん……おじさんのチンコ、気持ちいい?」

「は、はい……で、でも……もぉ、やめて……」

「遠慮しなくていいよ~、じゃあ、そろそろ出すからね~?」

「……っ!?」

 

 言った直後、

 立ちバックで私を犯していたおじさんの腰が急に加速した。

 

 何が起こるのかとっさに悟った私は、どうにか肉竿を膣内から……最悪、その瞬間だけでも外に出そうとした。

 食事と寝床の恩は感じてる。けど、これ以上はさすがにアウトだ……! ちょっと乱暴にしてでも、外に……

 

 けど、それすらもこの細腕では到底無理で……

 

 そして、あれよあれよという間に……熱い感触が、私の膣内に広がった。

 

「っ、あぁ……はぁ……あぁああああっ!?」

 

 声を上げて……ガクッと崩れ落ちそうになる私。

 けど、おじさんはそんな私の体を支えて……最後まで全部、精液を膣内に注ぎこんだ。

 

 失意と脱力に襲われて……射精を終えたおじさんが体を放した瞬間、私は簡易シャワー室の床に座り込んだ。

 

 ……これ、もう一回シャワー浴びなおしね……オマンコの中も、きれいにしてから寝ないと……。

 

 

 

 と、

 

 

 

「おいおい、何だ何だァ?」

「痴女だ、痴女がいるぞ」

「あららら~? アイカちゃん、その格好はなにかな~?」

 

「……っ!?」

 

 大きな声を上げてイッたのが悪かったのか、はたまた単に、思ったより時間が経っていたのか……他の作業員のおじさん達まで、中に入ってきた。

 もちろん、全員裸で……中には、ここまでお酒持ち込んでる人までいる。ほぼ全員、酔っ払ってるみたい。

 

「おーお前ら、ちょうどいい、一緒にやろうぜ!」

「おお、いいなぁ。こんな行儀悪い子には、おしおきだなぁ」

「そ、そんな……」

 

 と、そのうちの1人が私のところに来て、

 

「ほぉれ、アイカちゃんも飲みなよ」

「んむっ……!?」

 

 酒瓶を……しかも日本酒か何かのきつい奴を、私の口の中に強引に流し込んだ。

 

 直後、私の意識は……そのお酒のあまりに強烈な衝撃で……一瞬にして朦朧となり……ほどなくして、ブラックアウトした。

 

 その朦朧とした状態の中で……新しいペニスが、膣内に挿入されたのを感じながら……

 

 

 ☆☆☆

 

 

「……なあおい、寝たか?」

「ああ寝た。っていうか……どっちかっていうと気絶だけどな」

「どっちでもいいだろ。へへへ……コレで思う存分ヤれるぜ」

「ああ。ここんとこ働きづめで溜まってたからなぁ……いい機会だ、たっぷり楽しませてもらおうぜ」

「へっへっへ……まさか酔っ払いの振りしただけでこんなことできるとはな」

「それも、こんなとびっきりの美少女となぁ」

「またいつこんな機会があるかわかんねえや。キンタマに溜まった精液全部吐き出させてもらおうぜ」

「どこに?」

「マンコに決まってんだろ、へへへっ」

「俺はぶっかけてえな~……」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 翌朝、

 

 私は……作業員さんに貸してもらった寝袋の中で目が覚めた。

 

 ……昨日のアレ、夢だったのかな……?

 でも、ちょっとだけお股がひりひりする感触が残ってるし……。

 けど、そんな感じの痕跡はどこにも無くて……むしろ、寝ちゃった私を作業員さん達が運んでくれた、みたいな……

 

 

 ……何もなさ過ぎて、まるで、証拠隠滅……?

 

 

 ……まさか、ね。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第17話 スリーパーの催眠

 ネジ山を抜けてセッカシティに到着した私。

 

 けど、ジムリーダーに挑戦するにはまだ不安があったし……この戦いで鍵を握るであろう、ヘルガーとハリテヤマの訓練をしようと、しばらくネジ山のふもとの森に通うことにした。

 ここのジムリーダー、氷タイプだからね。

 

 そして、ハリテヤマの訓練で、森で襲ってくるポケモンたちや同じように訓練してるトレーナー達を倒しながら進んでいると……珍しいポケモンが現れた。

 

 本来、イッシュ地方にはいないはずのポケモン……スリーパーだ。

 トレーナーが捨てたのか、逃げ出したのか……それでも、野生化しているのは確かなようだった。

 

 珍しいからゲットしようか悩んで……ともかく、エスパータイプに格闘タイプのハリテヤマでは不利なので、ここはヘルガーあたりに切り替えることにした。

 

 が、ハリテヤマをボールに戻した瞬間……

 

 私は……強烈な眠気に襲われた。

 

 ……!? こ、これって、もしかして……

 

(これは、『催眠術』……!? しかも、ぽ、ポケモンじゃなく、トレーナーに攻撃してくるなんて……!?)

 

 にやり、とスリーパーが笑ったように見えたのを最後に……私の意識は失われた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 目が覚めると……どうやら、どこかの洞窟にいるらしかった。

 快適……とは言えないけれど、雨風ならしのげそうな……野宿とかにはもってこいの空間、と言ってもいいかもしれない。

 

 私はそこで……裸にされて横になっていた。

 

 意識はまだ朦朧としていて……はっきりしない。

 

 すると……私の目の前に、さっきのスリーパーがいた。

 ……もしかして、こいつが私を運んできたの? でも、何のために……

 

 すると、スリーパーは振り子を取り出し……目の前で振る。

 同時に……私の頭の中に、声が流れ込んできた。

 

 

『フェラチオをしろ……フェラチオをしろ……』

 

 

「…………はい……」

 

 誰にともなく、頭の中の声にうつろにこたえると、私は……続いて目の前に差し出されたスリーパーのチンポにしゃぶりついた。

 

 何でって、しろって言われたし……。

 

 色以外は、普通の男のペニスと変わりないそれを……私は根元までしゃぶり、カリ、裏スジと、満遍なく舌を走らせる。

 他のどのポケモンとも、ましてや人間の男のそれとも違う、不思議な味がして……

 

 そしてなぜか、舐めていると……幸せな気分になれるようだった。

 

 自分でもわかる、とろんとした意識の中、頭を手で押さえられながら……一心不乱にそれをしゃぶる。

 

 時折、スリーパーは腰を強く突き出し、喉の奥にまでチンポを突っ込んでくる。

 一瞬だけ吐き気が襲い、むせそうになるけれど……すぐに、それすらも多幸感に変わり、この場を盛り上げるスパイスとなった。

 

 そしてしばらくすると……ぶるるっ、とスリーパーの腰が震え、直後にその精液が流れ込んできた。

 

 舌に、歯に、喉にからみつくような、濃厚なポケモンザーメンを、私は喉を鳴らして飲んでいく。

 熱くて、生臭くて、苦くて……けど、美味しく感じてしまう。

 

 多分、傍から見たら恍惚の表情になっているんであろう私は……ごくん、と最後の一口までスリーパーの精液を飲み下す。

 

 ……でも……あれ? 私……なんで、こんなに幸せな気持ちなのに、うつろな感じなんだろう……?

 何で、っていうか、どうしてこんなことしてるんだっけ……

 

 と、再び目の前に振り子が降られる。

 

 

『セックスしろ……セックスしろ……』

 

 

 ……あぁ、なんかもう……どうでもいいや……

 

 だって、これからもっと、気持ちよくなれるんだから……。

 

 獣のように四つんばいになり、私はお尻をスリーパーに向けて突き出す。

 

 その様子に満足したような笑みを浮かべ、スリーパーは……私のお尻をわしづかみにすると、まだ硬いままのチンポを一気に挿し込んだ。

 間髪いれず……激しいピストンが始まる。

 

 人外のチンポにかき回され……じゅぷじゅぷと音を立てる、私の肉壷。

 その音が響くたびに、スリーパーの長いチンポが私の膣奥を突くたびに、私の体を快感と幸福感が突き抜ける。

 

 すごい……気持ちいい……

 私、こんなの初めてかも……

 

 洞窟で、あたりで誰も見ていないということもあり……私は恥ずかしげもなく声を上げてもだえていた。

 

「んあっ、はっ、はっ、あ……っあぁあっ!!」

 

 ……でも、何で……『幸せだ』って思うたびに、何か大事なものを忘れてる気がするんだろう……?

 

 ……まあいいや……気持ちいいし……

 

 一突きごとに歓喜の声を上げる私を、スリーパーはさらに激しく責め立てる。

 

 そればかりか、さらに趣向を凝らしたくなったのか……再度、私の目の前に振り子を持ってきた。

 

 

『感度が2倍になる……』

 

 

「……っ!?  んはぁあああっ!?」

 

 いきなり……膣内を擦り上げられる快感か何倍にも膨れ上がった。

 これまで、人間や他のポケモン相手でのセックスでは……感じ得なかった領域だ。

 

 結合部から、私の快感に比例して愛液が洪水のようにあふれ出る。

 

 

『……3倍……』

 

 

 聴いた瞬間、軽くイってしまった。

 快感が長々と尾を引き、思考が弱まっていくのがわかる。

 

 

『……4倍……』

 

 

 一突き一突きが、意識を刈り取りかねない威力。

 もう……他の何も考える余裕がない。

 頭の中は……スリーパーのチンポでいっぱいになってしまった。

 

 誰よりも、何よりも快感を与えてくれるこのチンポ。

 コレさえあれば……私、何もいらないかも……

 私……何してもいいかも……

 

 ここにずっといようかな……

 旅、やめちゃおうかな……

 

 そして、あの時と同じように……スリーパーの腰がブルッと震え……肉棒が一回り大きくなったと感じた、次の瞬間、

 

 私の中に……耐え難いほどの快感と共に、熱い精液が流れ込んだ。

 

「んあああぁぁああぁぁあああああ―――――っ!?」

 

 理性、自制心、道徳……そういったものが全部、精液の奔流で流されていっているのが感じられた。

 

 体全体が脈打つように熱くなり……オマンコの中のスリーパーの逸物が、とてつもない存在感を放っているのがわかる。

 

 息が荒い中で……私は、いい用のない満足感に包まれていた。

 

 ……でも、何でだろう……同時に、虚脱感とか、虚無感、みたいなのまで襲ってくるのは……?

 

 と、どうやら満足していないスリーパーは、私の腰をつかんで……体位を変えてセックスを続けようとした。

 右手に振り子、左手に……モンスターボールを持ってる? 何で?

 

 でも……なんでもいいや……。あぁ……また、あの快感を味わえるんだ……犯してもらえるんだ……と、

 私が思った……つぎの瞬間、

 

 スリーパーが投げたモンスターボールから出てくると同時に、凄まじい速さで動いた黒い影が、スリーパーを突き飛ばした。

 同時に私の秘裂からチンポがすっぽ抜け……勢いにつられて倒れた私は、岩の壁に頭をぶつけて気絶した。

 

 えっ……? な、何……?

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後、

 

 催眠が解けた私は……大方の状況を把握した。

 

 

 スリーパーに、催眠術で操られて犯されたこと。

 

 そのスリーパーが、今度は私のポケモンをも操って私を犯させて、楽しもうとしていたらしいこと。

 

 しかし……ボールから出ると同時に襲い掛かってきたヘルガーに返り討ちにされたこと。

 

 その後、ヘルガーがボールから全員出して、スリーパーがタコ殴りにされたこと。

 ……それって、『袋叩き』? それとも、単なるリンチ?

 

 そのお陰で……危うく、スリーパーの肉奴隷となるところだった私は助かったわけだ。

 ヘルガーには、あとでご褒美あげなきゃね……ホント、助かった。

 

 ……でも……あの快感は……すごかったなあ……。正真正銘、感じたことも無いものだったし……。って、何考えてんの私は。

 

 けど、人間を犯すのが趣味なんて……マクノシタもそうだったけど、怖い性格の野生ポケモンもいたものね……。

 同族じゃなく人間、ってところが、また変っていうか……

 

 

 

 ……まあ、

 

 

 そのスリーパーをちゃっかりゲットしてる私も……物好きだけど、ね……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第18話 リュウラセンの塔としたっぱ達の逆襲

 

 ジムリーダー・ハチクさんとのバトルに勝利した私。

 

 が、そんな私の前に……あの連中『ダークトリニティ』が現れて、伝言を残して消えた。

 たしか『リュウラセンの塔』に来い……だったっけ?

 

 私は言われたとおり、その塔に登ると……中はなんと、プラズマ団の巣窟状態。

 しかも、塔のてっぺんの方から……何かが暴れてるような、大きな音がする。

 

 たしか、イッシュ地方の伝説だと、この塔には伝説のドラゴンポケモンが眠ってる、って噂……

 

 ……よくわかんないけど、ほっといたらまずい気がする!

 

 駆け上がるように塔を登る私。

 途中、プラズマ団が何人も立ちはだかったけど……蹴散らして先に進んだ。

 私はあんた達のボスに呼ばれてきたってのに……なんで邪魔されなきゃなんないのよ!

 

 途中までは順調に登っていっていたんだけど……何度目かのプラズマ団たちとの戦いに望もうとしたその時、

 

 突然、背後から……いくつもの電撃が飛んできて、私もろとも私のポケモンを吹き飛ばした。

 

「きゃぁああぁああっ!?」

 

 ……なんて、物騒で、卑怯なマネを……!?

 

 見ると……後ろに、例の『七賢人』が3人も立ってて……今の攻撃を放ったと思しき、ゼブライカやデンチュラといったポケモンもいた。

 

「N様の邪魔をさせるわけにはいかん」

「まだ儀式は完了していないのだ。お前はただ、N様が全てを終わらせた勇姿を見るためだけに呼ばれた」

「全てが終わるまで、おとなしく待っていろ……といっても、ムダなのだろうな」

 

 と、言うと同時に……麻痺で動けない私の周りを、プラズマ団が取り囲んだ。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「ほらほら、4人続けて相手できるか!?」

「……っ、あ……ふぁああっ!?」

 

 囲まれた私は、そのまま服を剥ぎ取られ……4人ものプラズマ団員にいっせいに犯されていた。

 

 1本がオマンコ、1本はアナル、さらに両手に1本ずつ握り締めてしごき上げながら、まだ上手く動かない体をひたすら陵辱されていた。

 

 しかも、しびれているせいなのか……普段より快感が鋭敏になっている気がして、1回1回突き上げられるたびに、脳天まで快感が突き抜ける。

 

「へへへ……お前にはここまで何回も邪魔されてきたからな……たっぷりお礼してやるぜ!」

「おらおらっ、もっと気持ちよさそうにして見せろよ!」

 

 彼らは容赦なく私のオマンコを、アナルを突き上げる。

 今までの恨みを晴らすかのように、私に女としての地獄を味わわせて満足そうにしていた。

 

 その様子を、高みの見物とばかりに……3人の七賢人が見ていた。

 

「そのまま、N様の準備が整うまで楽しんでいるといい、若きトレーナーよ」

「N様が、お前達のような若者をなぜ『ライバル』として認めたのかは……未だに解せんところではあるがな」

 

「……お前……『達』……?」

 

 どういうこと……?

 私以外にも、Nは誰かを呼んでたの……?

 

「そのまま犯し続けろ。できれば……二度と妙な考えを起こせなくなるくらいがよいな」

「お任せください、七賢人様」

 

 そんなやり取りの後、七賢人は……おそらくNに合流するためだろう……てっぺんの方へ向かっていった。

 

 残された私を、プラズマ団員達が立て続けに犯す。

 

「おぉっ……で、出る……!」

「お、俺も……!」

 

 言うなり……私の前と後ろの穴に入れていた団員が、膣内と直腸にそれぞれ射精した。

 熱い感触が広がり……私の中が、男の子種汁で満たされる。

 

「……っ……!」

 

 言いようのない屈辱感。

 しかし、それが冷めやらないうちに……次のペニスが挿入される。

 

 見ると、最初の4人のほかにも……いつの間に集まったのだろう、何人ものプラズマ団員達が、私を取り囲むようにしている。

 皆……目的は同じだ。

 

「おら、お口がお留守だぜ?」

「ちゃんとしゃぶれよ。ああ、手も止めるなよ」

「……ん……は、はい……っ……」

 

 休みなく、私を犯す。

 とっかえひっかえ、ペニスが突き出される。

 

 肉ヒダをなくすつもりか、というくらいに遠慮なく、膣内を出し入れされる。

 あふれる愛液を持ってしても、その回数ゆえに、潤滑油として頼りなくなるくらいに激しく。

 大小さまざまなチンポが差し込まれ……快感を求めてピストン、そして射精を繰り返す。

 

 同じ要領で、アナルも犯される。

 前の秘裂よりもさらに締まりのきついそこを、本来は排泄器官でしかないそこを、心地よさそうにペニスを出入りさせ、精を放つ。

 

 口の中も犯される。

 舌の動きを、頬の壁の感触を堪能し、時折歯にあたる硬い感触も楽しみながら、口の中に射精したり、顔にかけたりと繰り返す。

 

 そのまま……どのくらいの時間が経ったのかもわからないくらい、犯され続けた。

 膣内も、直腸も、肌も、口の中も、どこもかしこも精液の感触でいっぱいになる中……私は、気付かないうちに意識を手放した。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「……アイカ、おい、アイカ!」

 

 私を呼ぶ声に、気がつくと……プラズマ団は1人もいなくなっていて、

 服も着せられて横たわっている私を……ナオヤが揺り起こしていた。

 

「アイカ、無事か? アイカ!」

「な、ナオヤ……? 何でここに……?」

「よかった……無事みたいだな……。俺も呼ばれたんだ、Nの奴に……ここに来いって」

(!? あいつらが言ってた、ここに呼んだ他の奴って……ナオヤだったの!?)

 

 驚いたアイカだが、すぐに自分が見聞きしたこの塔の『異変』をナオヤに告げ、2人で塔のてっぺんに向かう。

 

 私は腰砕け状態でまともに動けなかったので……ゼブライカに乗っていった(自転車より速いし)。

 

 そして、頂上についた私達の目の前には……

 

 

 

 Nが、伝説に聞いた2匹のドラゴン……『ゼクロム』と『レシラム』を従えている光景だった……。

 

 

 

「遅かったね……僕の認めたライバル……アイカに、ナオヤ」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第19話 古代の城・囚われた2人

 

 リュウラセンの塔で起こった、衝撃的な出来事。

 それこそ……直前まで陵辱されてたことまで、ふっ飛んじゃうくらいに。

 

 Nが伝説のドラゴンポケモン2匹……『ゼクロム』と『レシラム』を復活させ、しかもそれを従えた……という事実。

 

 まるで神話に出てくる英雄のようなそのいでたちに、私達は何も言えなかった。

 そしてそのまま……Nは『この力で僕は世界を変える』と言い残し、その場を去った。

 

 

 

 当然ながら、その事実を知り……私達は混乱に陥った。

 

 伝説のポケモンの力がまともに使われれば、それこそこの世界が滅ぶような事態にだってなりかねない。

 それを理解しているアララギ博士は、私達と協力して、どうにか伝説のドラゴンに対抗するための手段を探すことになった。

 

 おそらく、Nがそれらの力を使って何かするために動くにしても、まだ準備期間があるはず、という見立ての元、私達はイッシュ地方の、そういった伝説の手がかりがありそうなところを片っ端から探すことにした。

 

 チェレンもベルもナオヤも、そして私も……調査に動く。

 

 私は、リゾートデザートの奥地にある『古代の城』という遺跡を調べることになった。

 どのへんがリゾートなのかはなはだ疑問に感じる砂漠地帯を抜けた後、私とアララギ博士でペアを組んで、伝説の手がかりを求め、この遺跡の奥に進んだ。

 

 

 しかし、その遺跡には……先客がいた。

 いわずもがな……プラズマ団である。

 

 

 しかも、どうやら同じように伝説についての調査のために来ていたらしい。Nに対抗しうるような手段を見つけられてはまずいから、潰しておこうと思ったのかもしれない。

 

 私は最初から全力で戦い、ポケモンたちと共にプラズマ団を蹴散らして進んだ。

 十分に準備していた私達は、下っぱ程度なら多勢に無勢という言葉には無縁だ。

 

 ……しかし、予想外の事態が起こった。

 

 不意をつかれ……アララギ博士を人質に取られてしまったのだ。

 

 博士は『私に構わないで!』と言っていたけど……幼いころから色々とお世話になっていた恩人である博士を見捨てられるはずもない。

 私はポケモンたちをボールに戻し、おとなしく投降した。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 拘束されてつれてこられた私達の目の前に……ゲーチスが姿を現した。

 

「これはこれはアイカくんに、研究者として名高いアララギ博士! いやはや、こんな所まで遠路はるばるご苦労様です」

 

 いつも通りの、丁寧だが誠意などは微塵も感じられない口調。

 不快感をあらわにしながら口を開いたのは、アララギ博士だった。

 

「それで? 私とアイカを拘束してどうするつもりかしら? ポケモンでも奪おうと?」

「いやあ、それも悪くありませんが……やめておきましょう。我々の王・N様が絶対的な力を手にした今……それはもう弱い者いじめですからね」

 

 それよりも、とゲーチスは私のところに歩み寄ってくると、

 

「さて、おめでとうアイカ! 君に用があるのですよ」

「私にですって?」

「ええ、君のことを、少々試させていただきたいのです」

 

 言うなり……私の周囲に『ダークトリニティ』が現れ、私の服をすばやく剥ぎ取った。

 

 赤くなる私と、驚く博士。そして、すぐにキッとゲーチスを睨む。

 

「どういうつもり!? こんな子供に……何をしようというの!?」

「なあにご安心を。しばし『試させて』いただくだけですからね……おい、用意しろ」

「はっ」

 

 すると……ゲーチスは奥の方から、下っ端に命じて……いくつかのモンスターボールを持ってこさせた。両手にもてるくらいの量だ。

 

 そして、ゲーチスが言い放った言葉とは……

 

「アイカ、これからあなたには……ここにいるポケモン達とセックスしていただきます。それによって、あなたが『器』かどうか……選定させていただきますので」

「「なっ……!?」」

 

 驚きに目を見開く、私とアララギ博士。

 

「な、何を言うの!? ポケモンとセックスさせるなんて、しかも無理矢理……そんなこと、許されるはずかないわ!」

「おや、ではまだ年端もいかぬ教え子を襲って交わるのは許されるのですかな、アララギ博士? たしか……ナオヤ君でしたか?」

「……っ……!」

 

 ……知ってたか……これもあいつらの調査?

 自分がたびたびナオヤにセックスの相手をしてもらっていたことを上げられて何も言えなくなる博士。

 

 しかし、それとコレとは関係ない、彼女に手出ししないで……と食い下がったものの、ゲーチスはまるで聞いている様子がない。

 

 私は考えた。

 幸い、と言っていいかわからないけど、アイツの目的はあくまで私だ。けど、このままだと……アララギ博士にまで危害が及びかねない。それは避けないと……

 

 そして私は、

 

「……わかったわ、従う。あんたの言うとおりにするわよ……」

「アイカっ!?」

「ほう、素直なことですね?」

「そのかわり……アララギ博士を、別室に連れて行って。博士は……関係ないから」

 

 こうすれば……私が犯されているところも、博士に見せなくてすむし……博士の安全も確保できる。私だけじゃもの足りなくなったポケモンに襲われるなんて事態も、防げる。

 

「わかってるとは思うけど……」

「ええ、もちろん。誓って、アララギ博士に手は出させません。団員たちにもきつく申し付けておきましょう」

「……ならいいわ」

「アイカ……そんな、ダメよ! アイカ!」

 

 アララギ博士は、最後まで私を心配して声を上げながら……億のほうへ連行されていった。

 ……よし……これで、どうにか……博士の安全は確保できたはず……。

 

 ……あとは……私の問題、か……

 ポケモンに輪姦される……か……耐えられないことはないと思うけど……

 

 その前に……気になることが1つ。

 

「……1つ、聞いてもいい?」

「何でしょう?」

「……今更文句言うつもりも無いけど……これ、一体何のためのテストなの? ポケモンとセックスさせるなんて……ただのポルノにしか思えないけど……」

 

 するとゲーチスは、作り笑顔のまま、

 

「いえいえ、立派な試験ですとも……ポケモンと人間との間の『愛』の可能性を試すための……ね……」

 

 そう言うと、今度は……部下に何か、箱のようなものを持ってこさせる。大きさは人の頭ぐらいで、てっぺんに丸い穴。

 ……なるほど……大体予想はつく。

 

 あれは……『くじ』が入った箱だ。

 そして、その『くじ』で決めるのは、おそらく……私を犯すポケモンの順番。

 

 その箱にゲーチスは手を入れ、取り出した紙を見て……

 

「ふむ……では始めましょうか! 最初はまず……」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第20話 古代の城・淫辱のテスト(前編)

 

「……っ、ぅ……!」

 

 プラズマ団に博士を人質に取られ、『テスト』と称して複数のポケモン達との乱交を強要された私は……前戯もそぞろに、さっそくポケモンのペニスを受け止めている。

 

 今、私がそのペニスを受け止めているポケモンの名前は……グラエナ。

 ヘルガーと同じ、犬型のポケモンだ。

 

 事前にゲーチスによって、何かの薬を飲まされていたらしいグラエナは……すぐさま、四つんばいになっている私の膣内に挿入し、ペニスを動かし始めた。

 

 人間のものよりもかなり大きく……しかも長い。すぐに子宮口に届いてしまう大きさだ。

 

 まだよく塗れていないうちからの圧迫感のあるセックスに、私は歯を食いしばって耐える。

 せめてもの救いと言えば……薬で既に勃起した状態だったために、犬系ポケモンのペニスに特有の『アレ』が膣内に入らなかったことか。

 

 それでも、ごつごつと子宮を突き上げるペニスに、私は……次第に喘ぎ声が混じってきた声で、愛液があふれ始めた膣で耐えた。

 快感が体を駆け巡り、まさに犬のように息を荒くする。

 

「おやおや……ポケモンとのセックスなど、普通なら屈辱で涙の一つも流すものでしょうに……何も答えることなく受け止められるとは……筋金入りですね」

「っ……大きなお世話……ぅあぁあっ!」

 

 一切の妥協なく私を犯し続けるグラエナのピストンに、私の膣は正直に反応してしまう。

 

 太さも長さも、いつも受け止めているヘルガーのそれほどではないにせよ……無理矢理に、しかも人間のそれではない陰茎で犯されている屈辱感、そして……背徳感。

 突かれるたびに……望まずも、まだまだ襲い掛かってくる快感。

 

 そして……自分の中で、早くも……それに恍惚として喜んでいる自分がいる。

 

 屈辱を覚えつつも、それを喜んでしまっている自分がいる。それが何より悔しい。

 

 人質をとってレイプするような、こんなやつらに、体を自由にされている……なのに、喜んでいる。そんな2つの自分を感じてしまうことが、私はくやしかった。

 

 ……この悔しさも……いつまで保っていられるのかわからないけれど……。

 

 そして、ピストンの勢いも早さも、私の呼吸が追いつかないくらいに速くなったところに来て……グラエナは遠吠えと共に射精した。

 

「ぅ……っ……ぐぅ……っ!!」

 

 勢いも量も、人間のそれとは桁違いの精液が、膣の奥深くに叩きつけられ……たちまち氾濫する。膣口の隙間から、ボトボトと砂の地面に零れ落ちた。

 

 グラエナはそのまましばらくの間射精し続けたが……どうやら、ヘルガーのように長時間の射精はないようだった。薬を使った影響だろうか。

 それでも、その量は十分に段違いで……私の肉壷をあふれさせてもなお、しばらくの間出され続けた。

 

 出し切ると……満足そうにその場を去った。後には……息切れしてオマンコから白濁をこぼしている私が残された。

 

 どうにか崩れ落ちずに、息を荒げてこらえている私を見下ろしながら……ゲーチスはあざ笑うかのように言い放った。

 

「ふふっ、楽しんでいただけたようで何よりです。まだまだいますので、ごゆっくり……」

 

 そしてゲーチスが退くと……マントで隠れて見えなかったその後ろに、すでに次の相手が準備されていた。

 

 地面タイプの、シンオウ地方のポケモン……カバルドンだ。

 

 四足のポケモンなので、少し形を変えて、交尾もといセックスをすることにしたのか……ひっくり返して仰向けになっている。

 そして、後ろ足の付け根にあるペニスは……予想通り、勃起していた。

 

 ゲーチスの指示通り、そのカバルドンのペニスをつかみ……ろくに休憩も取らされず、私はその上に、騎上位で乗る。

 そして、腰を落とし……そのペニスを受け入れる、という形。

 

「いぎ、っ……!!」

 

 太くてたくましいそのペニスに下から貫かれる感触に……私は思わず腰を上げてしまいそうになる。

 すぐ直前にグラエナのペニスで突かれ、擦り上げられている私の秘裂に……まだ唾液や愛液でぬらしてもいない、しかも極太のペニスは……きついだろう、と思えた。段階を踏んで少しずつ挿入してもいいだろう、と。

 

 しかし、

 それを見越したのか……ダークトリニティが、上から私の肩をおさえつけて、一気に挿入させた。

 

「あ……はぁあっ!?」

 

 いきなり勢いよく、愛液ごと肉壁を押しのけて突き刺さるペニス。

 その、モロに壁を擦り上げられる感触に……私は痛みと衝撃で絶句し、しばし息も止まった。

 

 しかし……トリニティはそんなことは構わず……そのまま押し込み、一番奥までカバルドンのペニスを突き刺す。まるで、オナホールか何かでも扱うかのように。

 そして、動けない私の代わりに……そのまま体を揺らして、膣内でペニスを擦り始める。

 

 乱暴なその動き方に、膣内が壊れるかと思うほどの衝撃と拡張感が私を襲う。

 

 しかも……カバルドンの体の表面は砂交じりで、膣内に入ったペニスからも、そんな感触が伝わってくるように感じられた。

 ざらざらして……肉壁と擦れると、ひりひりとした痛みを伴う。

 

 しかし、その中に……確かに、大きな快感もまた混じっていた。

 

 事実……しばらくすると、ダークトリニティにやられずとも……私は自分で腰を振っていた。

 膣内で暴れるペニスを、もっともっと暴れるように……と、膣で、行動でもって歓迎していたのだ。

 

 すると、

 

「ふむ……まだまだ余裕もありそうですね。おい、もう1匹も同時にやらせてしまえ」

「…………はい」

 

 そんな会話が聞こえた直後……モンスターボールが投げられる音がして……そして、背後から……私の腰が、何か力強い腕のようなものでつかまれた。

 

 そして……無防備な菊門に、熱くて硬いものがあてがわれる。

 

 驚き慌てて振り返ると……そこにいたのは、ローブシン。格闘タイプのポケモンだ。

 

「なっ……や……!」

 

 何か言う前に……ローブシンは、私の菊門に、やはり既に勃起していたペニスをねじ込んだ。

 衝撃で声も出せない私にかまわず……一番奥までねじ込まれるそのペニス。

 

 前の方にはカバルドンのペニスがあり……体の中で2本に挟まれていると言う奇妙な、しかし尋常でない圧迫感を伴った2本挿し。

 

「あが……はぁ、あぁあぁああああっ!!?」

 

 そのままローブシンは私の体ごと抱え上げ、力任せにズコバコと私の中を突きまわし始めた。

 一突き一突きのたびに、内臓が押し上げられるかのような感覚が襲ってきて、意識が飛びそうなほどの快感と圧迫感で、息が止まりそうになる。

 

 しかも、そのたびに膣内の方のカバルドンのそれと、肉壁をはさんでぶつかり……圧痛と快感で狂いそうになるのだ。

 

 すでに突きまわされている最中に何度もイって、何度目かから数える余裕も無くなった。

 

 力任せに好き勝手に犯されている今の私の姿は……まるで人間オナホールのようだ。ローブシンにとっては、似たようなものなのかもしれない……。

 

「あぐあぁっ!? あぁ……は、ああぁああ……やめ、……壊れ、あぅうぅっ!?」

 

 そして……射精もまた規格外。量も勢いも、その出続ける長さも……私の子宮を変形させる気かと思えるほどのそれだ。

 

 こんなとんでもない相手に犯されて、意識を保っていられた私は、褒められてもいいと思う……もっとも、プラズマ団に褒められてもうれしくないけど。

 

 下腹部からドボドボとローブシンの精液をあふれさせる私の元に、次が来た。

 

 まけじと……カバルドンのペニスから、精液が噴水のように解き放たれ……膣内にあふれたのだ。

 

 ローブシンの射精の衝撃が抜け落ちないうちから叩きつけられる次弾に、落ちかけていた私の意識も急激に回復させられ……連続での絶頂を味わうことになった。

 

 ひりひりした肉壁に熱い精液が塗りこめられ……私は絶叫しながら、快感の中で何度もイってしまった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後、

 ケッキングやツンベアーといったポケモンが続き……抵抗できない……しようと思ってもそんな体力も無い私に、次が来た。

 

 そのポケモンは……ギャロップ。

 

 真打登場、とでも言えばいいのか。

 

 すでに怒張したペニスは、今まで入れたもののどれよりも大きく……まさに『馬』といっていいもの。

 両手を固定され、私は立ちバックの姿勢でギャロップに突き出された。

 

 私の体を縦にまたぐようにして、性器の位置を調整する。

 そして……あまりの大きさに、さすがに驚きと不安を隠せない私にかまわず……すぐさま、ギャロップは私の膣内にその肉棒を突きたてた。

 

 瞬間、今までで一番の圧迫感が襲い、痛みと快感が膣内から脳天までを駆け巡る。

 

 真円状に広げられたオマンコは、ヒダがなくなるかと思えるほどに拡張し……張り裂けてしまいそうなほどだ。

 そんな状態でも、お構いなしに出し入れされる。

 

 さきほどまでとはさらに桁違い。一回ごとに絶頂が襲い来る状況になって……私はもう、快感を感じてよがる以外のことができない。行動でも……頭の中でも。

 

「はぁあああぁあっ!? オマ……ンコ、広が、っがぁ……うあぁああっ!? ひ、ひぬ……ひんじゃううぅぅううぅっ!!」

 

 力強い……というレベルをとうに超えているそのピストンに、ガリガリと意識が、理性ごと削られていくのがわかるようだった。

 

「ふむ……段階的にペニスの太いポケモンに替えていっているのがあるとはいえ……ここまで見事に受け止められるとは……最早一種の才能ですね」

「うるさ……んああぁっ! 褒め、ても……うれしくな……がひぃいっ!」

 

 見事にギャロップの肉欲のはけ口にされている私は……会話すらまともにできていない……ということを認識するのもやっとになってきた。

 実際……今、ゲーチスが言っていたことも……途切れ途切れに聞こえる程度になっている。

 

 そして、私を蹂躙しているギャロップも……もう1段階上の快楽を求めたらしい。

 ……ついに、その肉棒が……子宮口を突きぬけ、子宮に直接入ってきた。

 

 膣口より奥の、肉壷全体をフルに利用され、そのチンポをしごき上げられる。

 いままで紙一重で、奇跡的に無事だった……子宮すらもついに犯されて。

 まるで体全体を貫かれていくような感覚で、快感に狂い……意識があるのかどうかもはっきりしない状況下で……ギャロップは、深奥にペニスを突き刺して射精した。

 

「うあああぁあああぁあああああ――――っ! あぁあがあぁああああ―――っ!!」

 

 注ぎ込まれる大量の精液。下腹部が妊婦のようにポッコリと膨れる。

 すぐさま子宮を、膣内を満たした精液が……濁流となって膣口から逆流して噴き出し、私の足元に白い水溜りを作った。

 

 しばらく続いた射精を受け止め続ける私は……意識など、あってないようなもので、

 快感だけに反応する程度の意識を残して、あとは混濁した闇の中に放り投げてしまっていて、

 

 そして、ギャロップのペニスが引き抜かれ……膨れたお腹の中に溜まっていた精液が外に吐き出された。

 ごぼぼ、ぶぼっ、という淫靡な音と共に。

 

 その音を、そして、

 

「ふむ……なるほど。ポケモン相手にここまで犯されて、まあ、無事とはいえないまでも……よくこうして保っているものです……。さすがは、幼いころからポケモンと交わってきただけのことはある。ふっふっふ……1つ目の項目はクリアですね……」

 

 ゲーチスのそんな声を聞きつつ……またしても、気を失った。

 

 

 

 しかし、私は知らなかった。

 むしろ……ここからが本番だったのだと……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第21話 古代の城・淫辱のテスト(後編)

 あれから……数匹のポケモンに、更に犯された。

 

 ボズゴドラの強靭なペニスに膣内をかき回されたり、

 

 サマヨールの、体温を感じない幽霊のような、しかし欲情だけは立派に感じられるペニスを受け止めたり、

 

 モンジャラの触手で、下の2つの穴に加え、口まで犯されたり、

 

 もう……私の体力は限界にていた。

 

 そして、今の相手は……

 

 

 

 

「ああああぁああああっ!? あ、あ、あ……うああぁあああやめてええぇええええ!!」

 

 エスパータイプのポケモン・ランクルス

 

 人形みたいで、一見かわいらしい見た目のポケモン・ランクルス。これなら……少しは楽そうだな、と思っていた。

 ……けど……すぐに、大きすぎる勘違いだった、と気付くことになる……。

 

 ランクルスが、その小さな体のどこからペニスを出すのか、と……疲れきった頭で考えていた自分が、酷くおろかに思える。

 

 ランクルスは……体を包んでいるその液体を変形させて圧縮し……擬似的なペニスを作り出して、それを私の膣内に挿入したのだ。

 しかも、その流体ペニス……子供の足ほどもあろうかというほどに太い。

 

 だめだ……こんな……今までのどんなポケモンよりもすごい……! 太くて、苦しくて……そして何より、こんなに、気持ちいい……!!

 

 こんなの……私……本当に壊れる……!

 

「あ、がっ……あ……も、だ……め……し……死ん、じゃう……うぐ……」

 

 今まで感じたことのない……それこそ、本当に体が破裂するんじゃないか、ってくらいのとてつもない圧迫感が、私を内側から責めたてる。

 まるで、お腹の中で風船でも膨らませているみたいな感覚、ただでさえ精液で満杯なお腹に、極太のペニスが入ってきて、乱暴に出入りしているのだから。

 

 しかも、そのさなか……今度は、お尻にまで……同じようにして作った流体擬似ペニスをねじ込んできた。

 

「うああぁ……あああぁああああああっ!!!」

 

 こちらもまた、子供の足ほどもある大きさの擬似ペニス。

 しかし……そんな言い方では済まされない怒涛の快感が、私の中になだれ込み……排泄物しか通常は通らない直腸の中を、何度も往復する。

 

 規格外の大きさで……ショック死するのではないか、とさえ思える。

 そこからもたらされる感触は……もう容量オーバーもいいところだった。快感だか何だかすらもわからない。

 

 もう、どこまでがオマンコでどこまでがお尻だかわからない。

 つながってしまってるような感覚がする。

 下半身全体が性感帯になっているみたいで、

 このままだと、確実に自分は狂ってしまう……そう、確信がある。

 

 ……いや、あるいは……

 もう、狂っちゃってるのかも……

 

 けど……その方が楽かも……

 もう、理性とかいらないかも、っていう気すらする。

 いっそのこと……もう、快感しか考えられなくしてほしい。

 そうすれば……こんな風に、屈辱感とかに悲しむこともないし……なんて。

 

 私……もう手遅れっぽいなあ……

 

 そして、その時がきた。

 

 ランクルスの精液……それも、周りの液体と混ぜ合わせて作り上げられた大量のそれが、オマンコとお尻に流れ込んできたのだ。

 

「アアアアアあああっぁあああぁあああぁあああああぎゃあぁああああああ!!!!」

 

 獣のように叫ぶ私の膣に、直腸に流れ込む、何リットルもの精液。

 

 膣口からドバドバあふれ出るものの、射精の量に追いついておらず……私の下腹部はポッコリと膨れて破裂しそう。

 

 直腸に入っていった分に至っては……そのきつい締まりとペニスの大きさゆえ、そして奥行きゆえに、ろくにあふれ出すこともできず……どんどんと逆流し、

 腹部を……まるで臨月の妊婦のように膨らませた。

 

 気の済むまで出し切ると……ランクルスは去り、私は……石床にどさっと転がった。

 

 限界などとっくに超えている私の2つの穴から……とめどなくあふれ出るランクルスの精液。

 先にセックスしたポケモンたちがあふれさせた精液の水溜りに混ざり……私はその上にびちゃっ、と倒れこむ。

 

 そして……意識もうつろな私の目の前に……すっと影が差した。

 

 大きさからして……人間とは違う。とすると……新手……?

 

 そんな……これ以上なんて……もう、無理……よ……

 

 抗議しようにも声すら出せない。そんな私の目の前に……その、『次』のポケモンが姿を見せた。

 それは……

 

「メタ……モン……?」

 

 ノーマルタイプの、カントー地方・ジョウト地方に生息するポケモン……メタモン。それが……私の目の前にいた。

 

「さあ、気合を入れてくださいね。そのポケモンが最後です」

 

 ……こいつが、最後……

 さして、大きくもないし……これなら、耐えられるかも……

 

 なんて思ってる矢先……ふと、私の頭に疑問が浮かんだ。

 

 

(……このポケモン……どうやって交尾するんだろ……?)

 

 

 メタモンは、スライム状の体を変質させて細胞レベルで変身し、他のポケモンに擬態する能力を持っているポケモンだ。

 それを応用して、ランクルスのように、体の一部をペニスにするのか……と思った次の瞬間、その答えが出た。

 

 しかし……それは、予想を大きく超えるものだった。

 

「……え……?」

 

 ぐにゃぐにゃと変形し、その姿を変えていくメタモン。

 そして、それが変身したのは……

 

 

「……私……?」

 

 

 そう……私本人だったのだ。全裸の。

 ただし……不気味なほどにそっくりなその外見に、1つだけ、決定的に違うところを持って。

 

 ……股間に……ペニスが生えているという差異を。

 

 私変身したメタモン……偽アイカは、ゆっくりと腰を落とし、本物のアイカである私を押し転がして仰向けにすると、そのペニスを……膣口にあてがう。

 中からあふれ出てくる精液の奔流を押しのけて……その巨根は、ゆっくりと、無抵抗な私の膣内へと侵入していった。

 

 巨根とはいえ、今までに私を犯してきたポケモン達のペニスと比べれば随分と劣る大きさ。快楽で責めるつもりなら、ちょっと不可解な行動ではあるけど……私には、十分な追い討ちだ。

 

 押し広げる程度とはいえ、膣内を埋め尽くすには十分な大きさのペニスが……私の子宮口まで届いて、下から突き上げ始めた。

 

「……ぅ、はぁ……っ……ん…………?」

 

 挿入され、出し入れが始まって早々……私は、快感と同時に……違和感を感じた。

 

 無論、これまで同様……喘ぎ声をこらえきれないほどの快感は、膣壁を擦り上げられることで断続的に叩き込まれる。

 嬌声をあげても止められることはない。じゅぷじゅぷと……膣内を巨根が蹂躙する。

 

 レイプに他ならない行為であることは間違いない……というのに、

 私は……なぜか、それの他に……もっと強い違和感を感じていた。

 

 違和感……いや、違う。もっと……『嫌な予感』というべきなのか……。

 

 すると……メタモンに犯されているその横から……私が何かを不思議に思っていることに気がついたのか、ゲーチスのにやりとした顔が割り込んできた。

 

 気にせずに腰を動かすメタモンに犯され続けている私に……ゲーチスは

 

「そうそう、1ついいことを教えて差し上げますよ。メタモンが他のポケモンと違う点は何か、ご存知ですか、アイカ?」

「……? 変身能力……じゃ……?」

「ふふ……それもまあ、正解ですね。ですがもう1つ……メタモンには変わった能力があるのです……。メタモンには雌雄が存在せず……タマゴ未発見に分類されているポケモンを除く全てのポケモンと交わって、妊娠させたりしたりすることができるのですよ」

 

 それを聞いて……私は、この男が言おうとしていることを理解した。

 ……してしまった。

 

 まさか……そんなはずない。

 だって、メタモンは……いくら変身しているからって、あくまでポケモンだ。

 だから……

 

 しかし……そんな私の、希望的な願いを……ゲーチスは一蹴するセリフを放った。

 

 

 

「ふふふ……ああ、もう1つ。そのメタモン……遺伝子操作で、人間をも妊娠させられるようになっていますからね……」

 

 

 

 背筋が寒くなった私の膣内で……偽アイカであるメタモンは、腰の振りを早めたところだった。

 まさか……このタイミングで、ラストスパート……!?

 

「い、いや……っ!」

 

 抜かなきゃ……私は、いの一番にそう思った。

 

 さっきから違和感というか、不安感の正体はこれだったのか……と。今更ながら納得する。

 ゲーチスの言葉が本当かどうか確かめる術はどこにもないけれど……快感に混じって上ってくる、背筋が凍るようなこの悪寒が不安を助長する。

 

 それに、もし本当なら……取り返しのつかないことになりかねない。

 

 しかし……すでに体力がそこを尽きている私は……腕に力をこめることすらままならず……メタモンに犯されるままになっている。

 

 そして……こんな時にも、欲望に正直に……ひくひくと震えて快感を、射精を催促する秘裂に嘆く私の目の前で……メタモンは、ぶるっ、と腰を震わせ……

 

 精液を……放った。

 

「い……いやああぁあああぁああぁっ!!」

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……どれだけの間、気を失っていたんだろう。

 

 メタモンに、精液を注がれたところまでは覚えている。孕まされる……と、失意の中で。

 メタモン―――私に擬態した―――の背後でにやりと笑っているゲーチスの顔を思い出し、嫌悪感を覚えながら……どうやら、気絶している間にある程度体力が回復したらしく、私は少しは動けそうな感じだった。

 

 そして、起き上がろうとして……ふと、自分の腹部に目をやると……

 

 

 ……そこには……妊婦のように膨れ上がっている、私の下腹部があった。

 

 

 ぎょっとするより先に……事実が脳内を駆け巡り、突きつけられる。

 

(……本当に……私……妊娠したの……!? ポケモンの、子供を……)

 

 認識すると同時に、と言ってもいいタイミングで……腹部に、更なる異変が起きた。

 

 

 ぴくっ、と、お腹の中で何かが動き……胎動を始めたのだ。

 

 

「……っ!?」

(嘘……もう、生まれそうになってるの……!? どんだけ成長早いのよ……!)

 

 恐ろしさに目を見開くアイカの眼前で……ゆっくりと、下腹部のふくらみが移動していく。それと同時に……アイカの子宮口付近に、急激な圧痛が発生した。

 

「んんんっ!? うぁ……はぁあっ……!?」

 

 その痛みが、あまりにもリアルな映像を……アイカの頭の中に結ぶ。

 これから自分が、ポケモンの子を産み落とそうとしているのだ、という……現実を。

 

(いや……そんなのいや……っ!)

 

 ポケモンとの交尾……ポケ姦は、今まで何度も経験した。無理矢理でない限り、嫌悪感もない。

 

 しかし……今回は明らかに別だ。

 通常、人間の子供しか通ることのない産道を……ポケモンを通し、その体から生み出そうと言うのだから。

 本体が出てくるのか……それとも卵が出てくるのかはわからないが、どちらも恐ろしいことに変わりはない。

 

 私は、人間の子供よりも先に、ポケモンを産むのか。人間の伴侶も見つからないうちから……人外の母親になるのか……と、

 そんなイメージが、私を内側から攻め立てる。

 

 しかしそれも……だんだんと大きくなっていく圧迫感に押され……意識の片隅に押しのけられていく。

 

 子宮口を逆向きからこじ開け……膣内に入り込んでくる大きな感触が、否応なしに私に自分の状況を知らしめる。

 今……子宮口を出てるところ……もうすぐ……膣内に……っ!

 

(産みたくない……産みたくないよぉ……っ!)

 

 そんな心の叫びもむなしく……圧迫感と共に、私の子宮から抜け出た何かが……膣内をごそごそと移動してくる。

 何に後押しされているわけでもないのに……適確に、出口を目指して。

 

 いや……もしかしたら、私の膣壁が……女の本能で、ヒクヒクと動いて手助けしてるのかもしれないけれど……。

 ……もう……そうだとしたら、私は『雌』と呼ばれるべきなんだろうけど。

 

 下に向かって変形していく下腹部から……私は視線を離せないでいる。

 こんなの見たくない。でも……目が閉じない、首が動かない。

 

「あ……い、いや……」

 

 そして……圧迫感がピークに達し……下腹部のふくらみは、膣口付近まで来たところで……唐突に、ダークトリニティのうちの2人が、私の両足をつかんで左右に広げた。

 そして残り1人が……正面に控え、出産を待ち構えるようにする。

 

 そんな状況下……膣口が裂けるかと思うほどの圧迫感と共に……私の膣口から、白い……丸みを帯びたものが、少し顔を出した。

 

「いや……あ、あ……あぁああ……ぁあが……っ!!」

 

 恐怖と不安の中で、私の膣口は……圧痛とともにどんどん広がっていき―――私が見ている目の前で―――それに伴って、白いものも、徐々にその姿を見せていく。

 

 ゆっくりと……滑り出るように、しかしそんな単純なものではない感覚と共に。

 

 おそらく……出産を迎える妊婦は皆、このような痛みと苦しみを経験するのだろう。

 しかし……今の私は……違う。同じ痛みでも……その先に待っているのは、新しい家族ではなく、自分が人とは違う……ポケモンを生んだ存在になってしまうという、切望にも似た感情。

 

 受け入れたくない、直視したくない現実……だが、目を逸らせなかった。

 

 そして、

 

 

 

「あぁぁああああうぁぁあああああ―――――――――っ!!!」

 

 

 

 トリニティの2人によって開脚させられた私の股間。

 その膣口が、生まれようとする命によって最大限に押し広げられた……次の瞬間、

 

 ちゅるん、というような音がしたと思うと……目の前で……私の中から、……見間違いようもない、ポケモンの卵が産み落とされた。

 

 私という、人間の膣内から、

 ポケモンという、人間でない生き物の卵が。

 

(ほ……本当に、産んじゃった……私……人間、なのに……ポケモンの、卵……)

 

 失意と驚愕で呆然としている私の目の前に……ゲーチスが歩み寄り、

 ダークトリニティがとりあげ、床に落とすことなくキャッチされた『卵』を手に取ると……私の目の前にそれを持ってきた。

 

 そして

 ささやくように……私の耳元で、

 

 

 

「ふふふ……おめでとう、アイカ。あなたの子供ですよ」

 

 

 

 瞬間、

 

 

 

 脳が処理できず、耐え切れず……そして私自身が現実を直視することを拒んだがゆえに……

 

 ……私は、気絶という方法で、その場から逃れていた。

 

(夢だ……こんなの……夢だ……)

 

「ふっふっふ……これはすごい……見事に耐え切りましたねえ……あなたには『資格』があるようだ……認めざるを得ませんね……N様も、お喜びになるでしょう……」

 

 ……ゲーチスの、よくわからないセリフまでがこめられた、笑い声の尾を引かせながら……

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第22話 古代の城・アララギ博士の献身

 

《三人称視点》

 

 ここは、アイカがポケモン達の相手をした部屋とは、また別の部屋。

 

 その部屋で……1人の女性が穢されていた。

 

「んっ、ふ……ちゅる……んむ……れろ……」

「おやおや、お上手ですねえ……アララギ博士……」

 

 自分のペニスを口にほおばって舐めまわすアララギを見下ろすゲーチス。

 そのゲーチスを憎憎しそうに睨み返しつつも、はむかう様子は見せないアララギ。

 

「ほら、お口がお留守ですよ?」

「っ……わかっています……!」

 

 この状況はどういうことかと言うと、

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ちょうど、アイカがランクルスに犯されていたときのこと。

 

『アアアアアあああっぁあああぁあああぁあああああぎゃあぁああああああ!!!!』

 

「もう……もうやめて……! この子を……アイカをこれ以上苦しめないで……!」

『おやおや……このアイカとやらが随分とかわいいのですね、アララギ博士』

 

 別室で、アララギは……モニター越しに、17匹のポケモンに犯される様子を……強制的に見せられていた。

 

 犯されるたびに歯を食いしばって耐えるアイカ。

 しかし……次第に強力になるその責め苦に、涙を流し、泣き喚き……悲痛な姿で助けを懇願するその姿は、アララギの精神を追い詰める。

 

 幼いころからわが子も同然にかわいがってきた女の子が……冒険の始まりを温かい目で見送ってやったアイカが、こんなにも無残に犯されている。

 かわいらしい顔を苦痛にゆがめ、理不尽な責め苦に心を壊している。

 

 それが……アララギには耐えられなかったのだ。

 

 そして、モニターの向こうでアイカの陵辱の指示を出しているゲーチスは、こんなことを言い出す。

 

『さて……困りましたね……もう限界でしょうか? この後本来なら、団員達の性欲処理のお手伝いでもしてもらおうかと思ったのですが……』

「ば……バカなことを言わないで!? これ以上続けたら……あの子は本当に壊れてしまうわ!」

『ふむ、そうですねえ……しかしですねえ……』

 

 その時……アララギは、ゲーチスの視線が自分の体に向いていることに気付いた。

 それが……何を意味しているのかも。

 

「……わかったわ……」

『ほう? 何がわかったのですかな?』

「……っ……わ、私が……身代わりになります……。だから、お願い……」

 

 そして、今に至る。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 先ほどまでアララギがしゃぶっていたペニスは……今は、その膣につきたてられている。

 体位は後ろからの……立ちバック。

 

 裸に白衣だけを着せられた、ある意味マニアックな装束で……アララギの膣はゲーチスのペニスに蹂躙されている。

 

(……っ……! こんな、胡散臭い老人のオチンチンを入れることになるなんて……!)

「ふっふっふ……これはまた、類稀なる名器……まさか美貌と優秀な頭脳に加えて、このようなものを持っておられるとは……いやいや、頭が下がりますなあ……」

「……っ……早く、済ませなさい……!」

 

 加齢臭の漂う、しかし硬く勃起したペニスを深々と突き刺され、アララギはそこから駆け上がる確かな快感に抵抗できないでいる。

 

 レイプだというのに……家で彼に、ナオヤに抱いてもらっている時とは全く違うのに……それにもまして快感が駆け巡る。

 それが悔しくて、しかし何もできなくて、

 ただこうすることでしか、彼女を守れない……アララギは自分に言い聞かせ、同時に無力な自分を呪いながら、ゲーチスの責め苦に耐えていた。

 

 ゲーチスの、その老齢に似つかわしくないたくましさのペニスが、アララギの膣内で暴れ回る。肉壁を、ごりごりとえぐるように。

 刺激は体内を駆け巡り……望まない快楽を感じさせる。

 膣口からは愛液があふれ出て……ももを伝い、砂の地面に流れ落ちて吸い込まれていく。

 

 女としての自分が悲しみ、雌としての自分は歓喜している……屈辱的な事実。

 

 しかし、

 

(あの子が耐え切った責め苦に比べれば……これくらい……!)

 

 文字通り歯を食いしばって、アララギは耐えた。

 その様子が……健気さが、さらにゲーチスを興奮させる。

 何度も何度も突き上げて……卑猥な言葉を浴びせる。

 

 それでも耐えていたアララギの元に……

 

 ……ある声が届いた。

 

『……博士……なんで……!?』

 

「……っ!? アイ……カ……!?」

 

 放心状態から回復したアイカが……モニターの向こうで、重たい下腹部をかばいながら、上体を起こしていた。

 

 そしてその視線が……モニター越しに、間違いなくこっちを見ている。

 その目を……驚きに見開かせて。

 

 そして、アララギの目もまた……驚きに見開かれていた。

 

『どういうこと……!? 私は何でもいうこと聞くから、博士には手を出さないって……』

「ええ、言いましたよ私は。『手は出させない』とね……しかし、私自身が手を出さないとは言ってない……」

『そんな屁理屈……っ……』

 

 やはりダメージは相当大きいらしい。まともにしゃべることもできず、アイカは崩れ落ちる。

 

「まあ、ゆっくりそこで休みながら見ていなさい、アイカ。私の精が、アララギ博士の若々しい恥部になみなみと注ぎ込まれる瞬間をね……」

 

 言うなり……ゲーチスの腰が加速し、アララギを追い詰めていく。

 

「あぁっ……ん、んぅ……はぁ……んあああぁあ!」

『は、博士……!』

「だ、だめ、アイカ……見ないで……こんな、こんな私を見ないで……!」

 

 醜い自分を見られたくないと願いつつも、アイカは目を放せない。

 いつのまにか、アイカの……そしてアララギの頬にも、涙が伝う。

 

 そして……より一層、奥の奥まで、ゲーチスの肉棒が突き刺さったその瞬間……そこで、白濁の精液がはぜた。

 

「ああああぁあはああぁぁぁああん……!!!」

 

 つやのある嬌声を響かせて……アララギは達し、その膣内で、子宮で……ゲーチスの精液がどくん、どくん、と注がれるのを受け止める。

 

 悲しきかな……下半身は、喜んでいる『雌』の本能が色濃く反映されており、きつく締め付けて、一滴でも多く、このいとしいペニスから零れ落ちる精液を搾り出そうとしていた。

 

 ゲーチスは最後まで精液を注ぎ込むと、ゆっくりとその膣からペニスを抜いた。

 その後に続いて、白い液体が、とろりと膣口から零れ落ちる。

 

「ふぅ……結構なお手並みでしたよ、アララギ博士」

「ぅ……うぅう……っ……!」

 

 穢されたのみならず、自分のせいで、自分が無力だったせいでアイカが辱められ……このようなことになってしまった事実を、アララギは噛み締めていた。

 

 その瞳に希望の光が戻るには……今しばらくかかると思われた。

 

「ふふっ……そうですねえ、博士……いっそ、これを機に娼婦にでもなってはいかがです? 我らが王が世界を変えた暁には……ポケモンを捕えて研究する『博士』など不要となるのですからね……あなたの生きる道などそれくらいでしょう? ふっふっふ……」

 

 そんな言葉を残して。

 

 

 

 プラズマ団が去った後……残されたアララギは、裸のまま……服を抱えてアイカの元へ走る。

 

 このときのアイカは、卵を出産した直後なのだが……先ほどまでゲーチスに犯され、その直後からしばらくの間、脱力で動けなかったアララギは、それを知る由もない。

 しかし……その心に刻まれたつらさは、見ているだけでありありと伝わってくるものがあった。

 

 そして、下腹部が不自然な形に膨れてしまい、目に光がともっていない彼女を……ゆっくりと抱き起こし、抱きしめた。

 

「ごめん……ごめんなさい……アイカ……っ……」

 

 そう、何度もつぶやきながら……アララギはしばらく、彼女を抱きしめていた。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

閑話22.5話 ポケモントレーナーの慰め方

 今現在、私がいるのは……あの事件の後で、放心状態だったうちに連れ込まれた、ライモンシティの病院。

 どうやら、アララギ博士が運んでくれたらしい。

 

 ……自身も酷い目に合わされたには変わりないっていうのに……頭が下がる。

 

 ともかく、この総合病院で……私もアララギ博士も、検査を受けた。

 

 基本的な検査の他、アララギ博士は……産婦人科の検査も。

 仮にも、相手が人間だったわけだし……一応、大丈夫かどうかを検査するため。

 生々しいけど……妊娠の可能性を……ね。

 

 といっても、昨日の今日ので妊娠したかどうかなんてわからないから……博士の体が、危ない時期か大丈夫な時期か、っていう検査になるらしく、

 ……どっちにしても、予防用の『お薬』は飲むらしいけど……

 

 同じくらい、博士のメンタルも心配だった。だって、仮にもレイプされたわけだし。

 それも、何回りも年上の、嫌悪感すらおぼえるような男を相手に。

 

 ……まあ、そこは年の功なのか……平気だったみたい。よかったら精神科に紹介状を書く、って言ってたお医者さんにも、けろっとしてた。

 ……ちょっと、無理してるみたいだったけどね。

 

 でも、こういう時に腫れ物扱いしたりすると逆効果だから、普段どおりに接している。

 

 ……それよりも……

 

 

 

 重症なのは……私の方だったんだけど。

 

 

 

 未だに、ちょっと退院を許可できない……ってお医者さんに診断食らって、私はあの事件から1週間がたった今日も、病室のベッドの上か、庭に気分転換に出るくらい。

 博士よりよっぽど……っていうか露骨に腫れ物扱いされる毎日。

 

 検査―――事情が事情だったので、必要そうな検査を片っ端から受けた―――では、疲労の蓄積と、軽度の栄養失調以外は特に異常もなかったのに。

 ちなみに、栄養失調は……妊娠・出産の際に、子供に栄養をもっていかれたからだろう、とのことだった。

 

 ……まあ、自覚はしてる。退院はまだ無理だって。

 

 だって……あんな目にあったんだし。そりゃ、常識的に考えて……心の傷も深いだろう。

 

 あれだけの数―――途中から数えてない―――のポケモンに、とっかえひっかえ犯されて……ありったけの欲望と精液のはけ口にされた。

 まるで、同種の雌を相手にするような激しい交尾の相手をさせられた。1日のうちに、何度も。

 

 何度もイって、気絶して、

 

 お腹の中を奥までえぐられて、裂けるんじゃないか、ってくらいの大きさのものをねじ込まれて、

 

 ヒダが全部なくなっちゃうんじゃないかってくらいに擦り上げられて、

 

 …………最後には

 

 

 ―――孕まされて、

 

 

 そのまま……卵を産んだ。

 

 ポケモンの卵を。

 

 私は、

 人間なのに。

 

 相手がポケモンか人間かを問わず、レイプにはもう経験はあった。

 輪姦も、されたこともあった。

 それでも、ちょっと休めば、平気な顔でいられた。もともと……引きずるタイプでもないし。

 

 ……けど、

 

 正直……あれは、きつかった。

 

 何がショックだったかなんて、上げればキリがない。大から小まで。

 

 自分に擬態したポケモンに強姦されたとか、

 

 遺伝子が操作されてたとはいえ、ポケモンに……ポケモンの精液で……孕まされたこととか。

 

 そのまま……卵を産み落とすことに……人間の赤ちゃんより先に、ポケモンを妊娠して出産することになったとか。

 

 その瞬間を、プラズマ団の連中に見られて……しかもその後、

 

 間違いなく、私が産んだ……私と血肉を分けた、『私の子供』だ……って、断言されて、再確認させられたこととか……。

 

 ……それら全部がショックだった。

 だって……まるで……

 

 

 

 ……私があの瞬間から、人間じゃなくなったみたいに思えるんだもん。

 

 

 

 だって……そうじゃない?

 人間って……普通に人間と恋をして、セックスもして、妊娠して……人間の子供を産むじゃない。

 

 だけど私は……そんな、生物学的に考えて当たり前すぎる大原則を破った。

 人間でありながら、ポケモンと交わり……その子を産んだ。

 

 人間は哺乳類。だから卵は産まない。そんなところまで覆した。

 あの……自分の中から卵が出てきたのを見た、あの瞬間に。

 

 ……私は……

 ……人間、と名乗っていてもいいんだろうか。

 人間でいる資格が、あるんだろうか。

 

 普段からポケ姦にいそしみ、

 今回、ポケモンの母にまでなった、私に。

 

 

 博士や、お医者様の先生、それに……お見舞いに来たチェレンやベルの、腫れ物を触るような態度も……何気にきつかった。

 そんなつもりない……って知ってるのに、よそよそしいように感じて。

 それが……要らぬ方向に、脳内で解釈されて、

 

『……あぁ、みんな……私が人間じゃなくなっちゃったから、こんな態度なんだ……人間として、見てもらえてないんだ……』

 

 人間を捨てたケダモノを見る目で見られてる……なんて思えて。

 今回、ポケモンに犯されて、出産までした……っていう情報自体、博士とお医者様以外は知らない、伏せられていることだ、って知ってるのに。

 

 それでも……私の心の中は、自虐的だった。

 

 

 ……今、庭。気分転換中。……できてないけど。

 しかも、看護師さんが付き添って……車椅子で。過保護すぎじゃない?

 まあ、心に傷がある患者さんは、突然腰が抜けて動けなくなることもあるらしいから、仕方ないことみたいだけどさ……。

 

 モンスターボールから出てるヘルガーが、ぺろぺろと手を舐めて元気付けてくれてるけど……ごめんね、多分まだ無理。

 

 この……体の髄まで……それこそ、お腹の奥の奥、子宮の中にまで刻み付けられた……心の傷……なのかな? が、癒えるには……まだまだ遠そう。

 

 今まで……どんな辱めも、すぐに吹っ切ってきたのに。

 数え切れないくらい陵辱されて……それでも、きっちり前に進めてたのに。

 さすがに……妊娠はきついか。それも……その後まで、環境やら人の目やらが尾をひくとなると……

 

 お医者様の話では、何ヶ月単位での長期入院も視野に入れて……だそうだけど……

 これだと、ホントにそうなっちゃかもね……なんて、

 

 思ってた…………その時、

 

 

 

「……久しぶり、アイカ」

「……! ナオヤ……」

 

 

 

 散歩してる中庭の、正面から……ナオヤが歩いてきた。

 あ、お見舞い……来てくれたんだ? 素直に嬉しいかも。

 

 ……でも……何だろう……

 

 ナオヤの目……何だか、いつもと違う……?

 いつものナオヤと……ううん、それだけじゃない。他の、お見舞いに来てくれた人や……お医者さん達とも。

 

 そのまま、ナオヤは……私の目の前に来た。そして、顔を覗き込んで……ちょ、ちょっと近いわよ?

 ナオヤの……童顔だけど、イケメンと言っていい整った顔がどアップ。

 

「えっと……な、ナオヤ?」

「……聞いたよ、博士から。大変そうだね」

「えっ……」

 

 ナオヤの目は……何もかも知ってる、と言いたげな目だった。

 

 ……あ、そうか……博士、もしかしたら、親しい人には話しておくかも……って言ってたから……家のお母さんとかに話して……

 それを……ナオヤが聞いてたのかな?

 

 なるほど……知られちゃってたわけだ。全部……

 

「ははは……大丈夫よ、ちょっとびっくりしたけどさ……もう大丈夫」

「ううん、大丈夫じゃない」

「えっ? ……や、そんなことないから……」

「いや、大丈夫じゃないよ……アイカ」

 

 ……真剣な目で、私の目を見て言ってくるナオヤ。

 ……心配して言ってくれてる……のかな? 目つき……他の人とは随分違うけど……

 

 嬉しいけど……いいよ別に……

 やめてよ……あんたまで、私を腫れ物扱い……と、思ったその瞬間

 

 

「よいしょ、っと」

「えっ!?」

 

 

 いきなり……ナオヤは、車椅子に座っていた私を……お姫様抱っこで、しかしやや乱暴に抱え上げた。

 そしてそのまま歩き出す。ちょ、ちょっと!?

 

「な、ナオヤ!? 何……」

「はぁ……今のアイカ、正直見てらんないから……ちょっと荒療治だけど我慢ね」

 

 は!? どういう意味!?

 

「ヘルガー、耳貸して」

 

 さらに、ヘルガーに何かささやいて……ちょ、ヘルガー!? 何、どこに走ってくの!?

 

「さて……行こっか」

「どこに!? ちょっ……ナオヤ!? 説明し……」

 

 そのまま、私は拉致られた。唖然としてる看護師さんを残して。何で!?

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そして、連れて来られたのは……病院に併設されてる、リハビリ施設。

 その一角にある……ポケモンバトルコート(大)。

 

 そして、私は……パジャマ姿で、コート内に白線で描かれたスクエアの中にいた。バトルの時、トレーナーが入ってポケモンに指示を出す位置だ。

 

 すると、ヘルガーが……私の病室に保管されてるはずの、私のモンスターボールを全部持ってきた。

 これって……

 

「説明なんかいらないよね? ポケモンバトル……やるよ、アイカ」

「な……何なの? いきなり、こんな……」

 

 まだ困惑気味の私を置いてきぼりに……今までにないくらいの闘気……というか、覇気と言っていい気すらする……を見せるナオヤ。

 な……何、この状況!? こいつ、何でバトルなんか……

 

 するとナオヤの口から……予想外の言葉が出た。

 

 

 

「できるでしょ? アイカは、ポケモンと『一緒に戦う』側……人間なんだから」

「!!?」

 

 

 

 見透かされていた。

 私の……悩みの内容を。

 

「そ、それは……」

「……お見舞いにこれなかったのは、悪いと思ってる。でも、いつまでも退院してこないから、どんなことになってるのかと思えば……全くもう……」

 

 呆れたようにいいつつも、ナオヤの口調は真剣そのものだ。

 

「全く……いつまで、そんなことで悩んでるのさ、アイカらしくもない」

「……っ……そんな言い方ないでしょ! 私……仮にもレイプされてるのよ!? ポケモンに! 何回も! しかも、あんなことまで……」

 

 『あんなこと』の内容は……ちょっと口に出すのはつらい。

 けど、今のは……至極当然の反論だったと思う。だって、レイプっていうのは……女に、死と同等の屈辱・恥辱を与える責め苦だから。

 

 ……が、それに対してナオヤが言ったことは、

 

「だって……『そこ』じゃないじゃないか、君が悩んでるのは」

「!」

 

 ……自分でも意識していなかったところを……見破られた。

 

 ……そうだ……私、変なこと言った。今。

 

 だって私……レイプ『された』、出産『した』ことよりも……その後の、自分自身についての考え方で悩んでるんだ……

 

 ……思いっきり、自分の問題じゃん。

 

 それを……こいつは見抜いてたんだ。

 博士やお医者様、チェレンやベルが……そして、私自身、気付けもしなかった、その盲点を。

 

 と、

 ずんずんと……コートを縦に突っ切って、ナオヤが私のところに来た。

 

 そして、両手でガシッと顔をつかむ。まるで、キスするみたいに。

 

「僕の目を見て、アイカ」

「な、ナオヤ!? 何……」

「見ろ!!」

「っ……!?」

 

 み、見ろって……言われても……

 

「何が見える?」

「え? そ、そりゃ……ナオヤの目……」

「その中!」

「中? え、えっと……私の顔……」

 

 映ってるし。黒目に。

 

「……誰の顔?」

「え? だから、私の……」

「どこ出身の、誰の顔?」

「……? 何でそんなこと」

「どこ出身の、誰の顔?」

「……エンジュシティ出身の」

「どこ地方のどの町出身の誰の顔?」

「……ジョウト地方、エンジュ……」

「どこ地方のどの町出身、何月何日生まれ何座で何歳で性別は何で夢は何で職業は何の誰の顔?」

「……っ……!」

 

 ……いい加減にイラッときた私は、半ばやけっぱちになって、

 

 叫んだ。

 

 

 

「ジョウト地方エンジュシティ出身! 1月28日生まれみずがめ座! 今16歳の女の子で将来の夢は世界最強&おねえちゃんに追いつくこと! ポケモントレーナー・アイカの顔よっ!!!」

 

 

 

 ……あ。

 

 今、私……

 

「……そうだよ、アイカ、君は……」

 

 私、今……

 

「君は……ポケモントレーナーだ」

 

 呆然とする私の心に……今までとはうってかわって、優しい口調でゆっくりと言うナオヤの言葉は……しみこんできた。

 ひび割れてた心が……元通りになっていくのがわかる。

 

 ナオヤは今度は、私の顔を横に……横にいるヘルガーに向けて。

 

「……ヘルガーは、君をどんな目で見てる?」

「……いつもの、私を見る目」

「そう……自分を導いてくれるトレーナーを見る目だよ。彼も……」

 

 そう……ヘルガーも、言ってくれてる。

 私は……トレーナーだ、って。

 

 この目……多分、今ボールの中にいる他の子たちも、同じ目を向けてくれるんだろう。

 いつも通りの……目を。

 

 独り相撲してた私に……至極当たり前のことを、教えてくれている。

 

 

 私は……人間。

 

 ポケモントレーナー。

 

 彼らの……友達。

 

 

「…………ふふっ……」

 

 

 それが理解できた瞬間、

 私は、なんかもう……どうしようもなくなって、笑ってしまった。

 

 そして……ゆっくりと、深呼吸。

 

「……ふぅ」

「……調子、戻った?」

「…………まあ、あとちょっとね」

「?」

 

 ナオヤが聞き返すより早く、私は……小走りに、コートを一旦出た。

 

 そして、

 

 

 

……病人着のパジャマから、いつもの、冒険の時に着る服に着替えて……戻ってきた。

 

 

 

 で、最後の仕上げ。

 

 ボールの中から、ポケモン達を全員出す。

 そして……全員の目を見る。

 

 頼もしいトレーナーを見る目で見てくる、ゼブライカ。

 

 忠誠心バリバリの目で見てくる、ハリテヤマ。

 

 中のいい友達を見るような目の、オクタン。

 

 一緒に遊ぼう、とでも言いたげな、チルタリス。

 

 しょうがないな、って感じの目の、スリーパー。

 

 

 ……うん……みんな、いつも通りっ!

 

 

 この瞬間、私は……

 

「~~~っ…………」

 

 ためて、ためて……

 

 

 

「完・全・復・活っ!!!」

 

 

 

 した。

 よし……元気100倍! もう何にも問題なし!

 

 私は……ポケモントレーナー・アイカだっ!!

 

 

 正面に立つナオヤの視線も、安堵をはらんだものに変わっている。

 

 その気持ちに……そして、私を、病床から引きずり戻してくれたその心に……私は、行動で答えてあげることにした。

 

「さて……戦ろっか?」

「……そうだね……せっかくこうしているんだし……久しぶりに戦ろうか!」

 

 ほー……ナオヤも、珍しくノリノリだ。

 ま……嬉しいけどさ、その方がっ!

 

「よっし皆! 一気に行けぇっ!」

「えっ!? ちょ……六匹同時!? 普通1対1か、あっても2対2とかじゃ……」

「いいの! せっかくだし、どうせなら派手に! ナオヤも早く!」

 

 ナオヤは、はあ……と、一瞬だけ頭を抱えて……

 しかし、次の瞬間には、『まあいいか!』と笑みを浮かべて、

 

「仕方ないなもう! 皆出てこい!」

 

 全てのポケモンを場に出した。

 私の合わせて、合計12匹。6対6(同時)の大乱闘だ、おー壮観。

 

 じゃあ……私の復活記念! 派手に行きますか!!

 

「ヘルガー! ハリテヤマ! ゼブライカ! オクタン! チルタリス! スリーパー!」

 

「ポリゴン! シャンデラ! スターミー! ゴルーグ! ジバコイル! メタグロス!」

 

 

「「行っけぇっ!!!」」

 

 

 

 結局その日、

 

 私とナオヤは、昼過ぎまで……1時間以上もオールスター大乱闘を繰り広げ、

 

 その後、医者の先生に文句なしのメンタルの回復具合を見せ付けて……即時退院した。

 

 

 

 ふふっ……ナオヤには今度……きっちりお礼しないとね。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第23話 伝承・英雄・急展開

 結局……イッシュ地方のどこを探しても、さしたる手がかりは見つからなかったらしい。

 

 チェレンもベルも、アデクさんもナオヤも……考えつく限りの高名な遺跡を探したけど……特にそういったものはなし。

 伝説のドラゴンに関連するものはあったけど、弱点や対抗法などは特に記されてはいなかったからだ。

 

 そして、完全復活した私は……ナオヤと一緒に、最後の手がかりを求めて……セッカシティのさらに先、ソウリュウシティに行くことになった。

 

 そこのジムリーダーであるアイリスちゃんや、そして市長であり先代ジムリーダーであるシャガさんなら、ドラゴンつながりで何か知っているかも……という一縷の希望を手繰ってだ。

 

 途中……またゲーチスが現れて、ムダだとか何とか嫌味を言ってきたけど……気にしてる場合じゃないから無視した。

 

 ……ソウリュウシティに行って、少しでも有益な手がかりをつかまないと……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

《三人称視点》

 

 どこともわからない、暗い建物の中。

 窓からも光が差し込んでこないところを見ると……おそらく、ここは地下なのだとわかる。

 

 なぜ、地下なのに窓があるのかは不明だが……

 

 その建物のとある1室。

 家具の何もかもが一級品であり、かなり荘厳な雰囲気を醸し出すその部屋の、ベッドの上で……複数の男女が乱れていた。

 

 正確には……男1人に女が数人である。

 

「んあぁあああっ! はぁ……あん……い、いいです……N、さま……っ!」

「ずるいですわ……次は私にも」

「私にも、ご慈悲を……」

 

 N……と呼ばれている男性に奉仕している、プラズマ団の女達。

 皆、一糸纏わぬ裸であり……同じく裸であるNの夜の相手を務めているのは明らかである。

 

 Nは、その中の1人の膣内にペニスを抜き挿ししながら……空いている手で他の女達を相手している。恥部をいじくったり、胸をもんだり、愛撫したり……時には、唇を寄せることもある。

 がっつく様子は見せず……あくまで上品に。

 

 その度に、女達は恍惚の表情を浮かべ……Nの好きなようにされていることを喜んでいた。

 自分達が抱かれている相手は、これから全世界の王となる存在なのだ、と信じて疑わずに。

 

 そしてそのうち……快感が勝るようになってきたのか、Nの腰使いも激しくなる。

 女体をむさぼるようなセックスに変わり……それでも、いやむしろ……より女達は喜びの表情になる。

 

 やがて限界が訪れ……Nはその睾丸に溜め込んだ精液を、その手に抱く女の膣内に吐き出す。

 

「んああああぁああっ! す、すごい……出ています……N、様の……子種……私の中で、跳ね回ってますぅぅうううっ!」

「ああっ、ずるい~……」

「いいなぁ……え、N様……私達にも、どうか……」

「この体、お使いいただけませんか……?」

 

 懇願するように言ってくる女達を、Nは一巡して見回し、

 

「わかっているよ……おいで。皆、愛してあげる」

 

 その言葉に……女達は皆、喜びに顔を輝かせた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 数時間後、

 

 ベッドの上には……いずれも裸の、Nによって膣内に精液を注ぎこまれ、至福の表情で眠りについている女達のすがたがあった。

 

 それを見下ろすように、胡坐をかいてゆっくりと座っているN。こちらも裸である。

 

 その部屋に、ドアを開けて入ってきた者がいた。

 

「……やあ、ゲーチス。待たせてすまないね」

「構いませんとも。ふふ……しかし、相変わらずの絶倫っぷりですなぁ……N様。これだけの女を抱いて、涼しい顔をしておられるとは……」

 

 ベッドの上に寝ている全員……合わせて6人もの女達を相手にしたというのに、平然としているNを見て、ゲーチスはにやりと笑う。

 その背後には……他の七賢人が控えていた。

 

「ご満足いただけましたかな?」

「ああ……とても。やはり……愛とはいいものだね……」

「うむ、何よりです。英雄色を好む、とも言いますし……N様には我慢せず、しっかりこうして情欲を発散して、英気を養っていただかねばなりませんな」

「そうか……じゃあ遠慮なく、これからもその格言に甘えさせてもらおうかな。僕としても……こうして他の人の愛を感じられるのは嬉しいからね」

「それは結構……近いうちにもっと豪勢なハーレムをお作りいたしますので、楽しみにお待ちください」

 

 その言葉に、にっこりと笑みで返すN。

 そして、バスローブを着こみ、シャワー室に向かおうとする。これから始まる会議の前に、身を清めようと。

 無論……そのシャワー室にも、侍女たちが待っているのだが。

 

 と、

 

 Nは、何か思いついたように振り向き……ゲーチスに問いかけた。

 

「そういえばゲーチス……彼女達は……どうだった?」

「うむ? ……ああ、あの……ナオヤという少年と、アイカという少女ですね? ご安心を……既に調べはついております」

 

 そして、ゲーチスは手元の手帳に眼を落とす。

 

「ナオヤという少年ですが……ふむ、やはり天才的なポケモントレーナーですな……。そう遠くない未来、イッシュ地方のチャンピオンの実力にまで上り詰めることでしょう……。あの若き力に、遊び歩いているアデクが勝てるとも思えない……」

「そうか……何度か手合わせしたが、やはりね……僕の好敵手にふさわしい……。僕が全ての王である、英雄であることを示すために、ふさわしいライバルだ……」

 

 そして、ゲーチスはページをめくり、

 

「そして、アイカという少女のほうですが……彼女もまた逸材ですな。トレーナーとしての素質もさることながら……ポケモン相手にまで愛情を注げるその器量……先の『試練』にも耐え切りましたし……やはりこれもまた、天性のものかと……」

「そうか……やはり彼女もまた、僕に選ばれるべき人間だ……」

 

 そして……何か思うように遠い目になり、Nは……つぶやくのだった。

 

 

 

「やはり、彼女はふさわしい……僕の……この世界の王の……花嫁に」

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ソウリュウシティに到着して数日。

 

 結局……私とナオヤは、2人ともジム戦に勝利して『レジェンドバッジ』を手に入れたけど……

 

 本来の目的である、『2匹のドラゴンの弱点』は……見つけられなかった。

 シャガさんも、アイリスちゃんも……何も知らないって。もう、時間無いのに……。

 

 けど……気になる資料はあった。

 

 なんか、すごく昔の文献にあった……いくつかの言い伝え。

 

 イッシュ地方には、レシラムとゼクロムの他に、もう1匹別のドラゴンポケモンがいたとか……

 

 争いの中にあったこの世界を救った、3匹の正義のポケモンとか……

 

 イタズラ好きの風と雷をこらしめた、大地の神様の話とか……何なんだろう?

 

 可能な限り情報を収集しよう、っていうことで、アイツと分かれて探している私は……1人、町外れの遺跡でため息をついていた。

 

 

 ……その時、

 

 

 

「んぐっ!?」

「……おとなしくしろ」

 

 

 

 突然後ろから羽交い絞めにされ、布というか……ハンカチみたいなものを口に押し付けられる。

 そして、そのハンカチ……甘い匂いが……っ!? ま、まさか……睡眠……薬……

 

 そして、一瞬だけ視界に映った、見覚えのある黒い影……たしかこいつら、『ダークトリニティ』……?

 

「な、に……」

「……ゲーチス様のご命令だ。来てもらう」

 

 最後まで聞こえたか聞こえないかのうちに……ゆっくりと、私の意識は落ちていった。

 

 その直前に感じた……抱え上げられるような感触と共に。

 

 私……どうなるの……?

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第24話 調教という名の花嫁修業(前編)

 

《三人称視点》

 

「……どうしたんだろ……?」

 

 カメラつき携帯通信装置『ライブキャスター』によって、ナオヤはアイカに呼び出しをかけていた。調査結果の確認のために。

 しかし、一向に出る気配が無い。

 

 もっとも……出たとしても、報告できるような調査結果は特に無いのだが。

 

 しかし、何か……胸騒ぎを覚えるナオヤだった。

 先の陵辱からは……そして、その結果もたらされた自己閉塞からは、アイカは間違いなく立ち直ったはずである。それは、彼自身の手ごたえから確信できていた。

 

(……もうちょっと、待ってみようか……)

 

「……それにしても……何なんだろ? この大雨……突然すぎるっていうか……ずぶぬれになっちゃったし……」

 

 今現在、近くにあった岩陰で雨宿りをしているナオヤ。この近くの遺跡の調査中に、突如激しい暴風雨が起こったのだ。さっきまで晴天だったのが信じられないほどの。

 

 と、その時ナオヤは、

 

「…………ん?」

 

 暴風雨の向こうに……何か影のようなものが2つ、動いているのを見つけた。

 

「何だろ、アレ……」

 

 無性に気になったナオヤは……それを確認するため、豪雨に構わず駆け出した。

 

 

 

《三人称視点 OUT》

 

 

 一方その頃、

 

 呼び出しがかかっているはずのライブキャスターの持ち主はというと……

 

 

 ☆☆☆

 

 

「はぁあっ、んく……んあぁああっ!」

 

 突如囚われの身となってしまった私は、気絶している間に、どこかもわからない建物の中に運び込まれていた。

 そして、わけもわからぬままに縛り上げられ……ダークトリニティの男達によって強姦……いや、輪姦されていた。

 

 衣服は全て剥ぎ取られ、全裸で、手を手錠で拘束され、なすがままに肉棒で膣内を蹂躙されている。

 

 しかも……何か欲望のようなものを見せるわけでもなく、ただ事務的に犯すだけ、というのが……他の、今まで犯されてきたプラズマ団員達とは違って……逆に不気味だ。

 こいつら……一体、何のつもり……?

 

「……っ、はぁ……はぁっ……! くぅ……」

 

 仰向けになっている私のオマンコに、トリニティの男の1人のペニスが深々と突き刺さっているのが目に見える。

 ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てて出入りするそれの隙間から……今までに注ぎ込まれた精液がこぼれ出ている。

 

 そして、また……限界に達したらしい男の肉棒が、私の膣内で精液を吐き出した。

 

 膣内で広がる精液の感触。雌としての自分が喜んでいるのを感じつつも、それに必死で耐える私。

 

 すると……部屋の扉が開き……ゲーチスが入ってきた。

 

「ゲーチス様」

「どうだ、調教の調子は?」

「はい……お恥ずかしながら、難航していると言わざるを得ないかと」

 

 調、教……? 私を……?

 何……一体それ、何のつもりなの……?

 

「まあ、無理もないだろうな……何せ、人間によるレイプよりも何倍も過酷かつ屈辱的な、ポケモンによるレイプを何度も経験しているのだ……若いとはいえ、並大抵の辱めで落ちるような女ではあるまい」

「……では、ポケモンを用意して犯させるのですか?」

「それでも決定打になりえるとは思えんな……何せ、あの連続を壊れずに耐え……さらに、出産までした心の傷から立ち直って見せたのだ。まあ、辱めて調教する、という方向性そのものは間違ってはおらんがな」

「……さっきから、人をほったらかして何しゃべってんのよ……?」

 

 ここで、私もこいつらの会話の中に割り込んだ。

 多少無理してでも……強気で。弱ってる素振りを見せないようにしないと……相手にも、自分自身にも。

 

「調教って何よ……あんた達、私をどうしようっていうの……?」

「ふむ……まだまだ大丈夫なようですね……さすが、と言うべきでしょうか、アイカ」

 

 にやりと笑って言うゲーチスは、私のそばに来る。私は寝台に拘束されていて身動きできないので、首を動かしてゲーチスをにらみ上げた。

 

「まあいいでしょう、お答えします。あなたにはこの『調教』によって……忠実な肉奴隷として振舞える女になってもらおうと考えているのです、我々は」

「何、言ってるんだか……今までも、私やアララギ博士のことを、いいように犯してきたくせに……それを今更、肉奴隷って……何のために……」

「ん? ああ……勘違いなさらず。あくまでも『性格』と『振る舞い』を肉奴隷にするのであって……当然、特別にそうするための目的というものがあるのですよ」

「……?」

 

 いぶかしむ表情の私を見下ろしながら、ゲーチスが言った答えは……

 

 

 

「あなたには……我らが王、N様の『花嫁』になっていただきたいのでね」

 

 

 

「……は……!?」

 

 ……い、今こいつ、何て言ったの……

 私が……Nの『花嫁』……!?

 

「ば、バカなこと……」

「バカなこととは酷いですねえ、最高の栄誉ではありませんか。いずれこの世界を征するお方の妻になれるのですよ? あなたには、その資格がある」

「ふざけないで!」

「ふざけてなどいません。ポケモンも人も、どちらも同じように愛し、その愛を受け止められる……その寛大さに、N様はあなたの大きな『愛』を感じたのです。そして思った……これからの戦いの中、あなたのポケモンへの『愛』は、プラズマ団に新たな、そして大きな何かをもたらすだろう……とね」

 

 まだ、信じられない……私が、Nと結婚させられる……!? そのために、拉致されて……調教される……!?

 けど、ゲーチスに……嘘を言っているような素振りはない。

 

「そのためにはまあ……見ての通りの反応ですからね。もう少し花嫁にふさわしい……従順な性格になっていただかなくてはなりません。N様がお困りになります」

「だから、調教しようっていうの……? バカバカしい……そんなもの、ムダに決まって……」

「そうそう、まさに『その』感じの態度を直す必要があるのです」

 

 そして、ゲーチスは私から視線をはずすと、今度は懐から手帳を取り出し……パラパラとめくって見始めた。

 

「しかし、ふむ……もう少しでプラズマ団決起の時となるという時だ……こちらの用も、早めに解決しなければならんな」

「しかし、このまま同じように続けても……落ちる可能性は低いと考えられますが」

「うむ、まあ……そのあたりは考えてある。心配は無用だ……ちょうど、開発部門から受け取ってきたところだからな」

 

 そう言って、にやりと笑って私に視線をよこす。

 

 ゲーチスが何を考えているのか……これから私のみに何が起こるのか……私はその笑みを、心のそこから恐ろしく思った。思わずにはいられなかった。

 

 するとゲーチスは、懐からまた何かを取り出した。

 それは……

 

 ……リボン?

 

「さて……楽しい調教の始まりですよ、アイカ……」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第25話 調教という名の花嫁修業(中編)

 

「お気に召していただけましたかな、この特製のアイテムは……」

「はぁああっ! や……あ……んああぁああ! あぅ……んんんん!」

 

 ゲーチスにつけられた、私の首に巻きつけられている『リボン』。

 これをを付けられてからというもの……私の地獄のような調教は本格化した。

 

 やられていることはさして変わらない。仕事に出かけたダークトリニティの代わりに、したっぱのプラズマ団員達にかわるがわる犯されている。

 

「へへへ……いい締まりだなあ、この女」

「いいんですかゲーチス様……この女、N様の花嫁だって聞きましたけど……」

「構わん、それにふさわしくするための、いわば訓練なのだからな」

「じゃあ遠慮なく……へへへっ!」

 

「ぐぅ……うっ……!」

 

 勃起したペニスを、かわるがわる内部に突き立てられ……ごりごりと肉壁を擦り上げられる。

 その熱を……そして挿し込まれているペニスの形まで、リアルに感じ取れた。

 むき出しの胸も揉まれて、舐められて……体中から、快感が流れ込み、駆け巡る。

 

 ひたすらに続く、屈辱的な陵辱。なのに……自分の中の『雌』はそれを喜んでいて、もっと快楽を……と貪欲に叫ぶ。

 

 

 ……それなのに……私は、1度もイけていなかった。

 あの……リボンをつけられてから。

 

(なんで、イけないの……? このリボン、いったい……!?)

 

 どくどくっ、と、

 またしても注がれる精液。私の子宮に、熱いものが流れ込み……私は快感に悲鳴をあげ、体をのけぞらせる。

 

 しかし……達することができない。

 

(何で……っ……!?)

 

 

 ☆☆☆

 

 

 一通りの強姦が終わった所で、ゲーチスが接触してきた。

 息が荒くなっている私を、満足げに見下ろし、

 

「どうでしたか? どれだけ犯されても、自分だけ達することのできない気分は……」

「な……んで……っ……?」

「おやおや……いつものきつい口調も、もうなりを潜めてしまいましたか」

 

 コレは残念、と笑うゲーチスを、私はせめてもの抵抗にとにらみつける。

 しかし案の定というか……微塵もこたえていないゲーチスである。

 

「あの、リボンは……何なの……? 全然、イけなく……」

「ええ、まさにそのとおり……。あのリボンは、つけた者を性的に絶頂できなくするものですよ」

 

 得意げに説明を始めるゲーチス。

 

「ポケモンに持たせる『気合のハチマキ』や『気合のタスキ』といった道具をご存知ですか? 瀕死になるダメージでもHP1でもちこたえさせるというものですが……あれの原理を応用してましてね……対象が絶頂しそうになると、あと一歩の所で踏みとどまらせてしまうのです」

 

「……っ……じゃあ……」

「ええ……それをつけている限り、あなたは永遠に絶頂できません。絶対にね……おや、次が来たようですよ」

 

 見ると……次の当番らしきプラズマ団員達が部屋に入ってきていた。

 

「さぁ……存分に楽しんでくださいね」

「っ……!」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後……何時間もの間、その『リボン』をつけての陵辱が繰り返され……私は、絶頂できない地獄を味わった。

 

 

 膣内を肉棒でかき回される。

 

 きつく締まる、侵入者を拒まんとする肉壁を、しかし豊富に流れ出る愛液に手伝われてペニスに出入りされ……腹の中をぐちゃぐちゃにされる。

 

 色欲に狂った団員達の、欲望のままに繰り返されるピストンに、膣がこすれ……悲鳴を上げる。そしてそこに……灼熱の白濁液が注ぎ込まれる。

 

 ……しかし、イけない。

 

 

 年齢のわりに豊満に実った胸を、手でぐにぐにともみしだかれ……好き勝手に変形させられる。乳首をつままれる。

 

 アメのようにべろべろと舐められ、吸われ、母体のシンボルを汚される。

 

 ペニスを挟まれてしごかされ、精液で白く染められたりもした。

 

 ……しかし、イけない。

 

 

 口やアナルに、指や舌、ペニスをねじ込まれた。

 

 食べ物の通り道であるはずの口や、排泄器官として発達した肛門を、男性の象徴が力強く出入りし……先走り汁と精液で汚していった。

 

 特に肛門姦は、便が何度も往復しているかのような不思議な、しかし強烈な快感を私に与え、呼吸さえ妨げかねなかった。

 

 ……しかし、イけない。

 

 

 ことごとく……いけそうな刺激が遮断される。

 始めは泣き叫んでいた私の心も……次第に沈黙してくる。心の中で声をあげることすらできないほどに、私の意識が混沌に落ちていく。

 

 その様子を……ゲーチスが満足そうに見ているのが、視界の端に移っていて、

 その顔に憎しみを向ける感情を残しておくことで……私は何とか、狂わずに耐えていた。

 

 何度、強姦のグループが交代したか……もう覚えてもいない。私はただ……膣と胸と肛門と口を使われるだけの、心が壊れたラブドールになろうとしていた。

 

 屈すまいと、思ってたけど……これ以上は、心が本当に壊れそう……

 けど、あいつらの言いなりになるなんて……

 

 すると……ゲーチスが、再び私に近寄ってきた。

 かなり久しぶりに思えるその光景に……一瞬、私ははずしてもらえるのか、と期待してしまった。……それにはおそらく、条件を飲ませられるだろうと思って、思いとどまったけど。

 

 ……しかし、予想は外れた。最悪の形で。

 

 

 

「さて、ウォーミングアップはこれくらいにして……そろそろ本番にしましょうか?」

「……っ!?」

 

 

 

 ……今、何て言った?

 今までのが……ウォーミングアップ!? 冗談でしょ!?

 

 聞き間違いであってくれと心で叫ぶ私の目の前で……ゲーチスは2匹のポケモンをボールから出した。

 

 1匹は……オーベム。エスパータイプのポケモンだ。

 もう1匹は……サザンドラ。黒い、三つ首のドラゴンタイプのポケモン。

 

 一体、これから何を……?

 

「さあ……始めましょうか。オーベム、シンプルビームを」

 

 と、オーベムが放った光線が……私に直撃した……っ!?

 

 今のは、『シンプルビーム』……たしか、特性を『単純』にする技……

 

 特性が『単純』になると、能力変化がいつもより大きくなる……

 

 ……って、まさか……!?

 

「そう……人間に『シンプルビーム』を当てると、面白いことになるのですよ……。なんともけしからんことに、感覚をより大げさに感じるようになる……快感などを、ね」

「……っ……!?」

「そして、サザンドラですが……簡単な質問です。サザンドラの首は何本あるでしょう?」

 

 ……こんな時に、何を……? 見たまま、3本……

 

「聞くまでもありませんでしたね、愚問を失礼。ではもう1問……サザンドラのペニスは、何本あるでしょう……?」

「…………っ!!?」

 

 何を、言ってるの……

 一本じゃ……え、でも、さっき、わざわざ首が3本って言……ま、まさか!?

 

「さて……何をされるかもうお分かりでしょう……サザンドラ、やれ」

 

 そして、号令と共に……雄たけびを上げて、サザンドラが私のほうに飛んできた。

 

 ……いきりたった、3本のペニスを引っさげて。

 

 恐怖と驚愕で声も出ない私の後ろに回りこみ、そして、

 

 巨大なそのペニスを、

 私の肛門と秘裂に、

 『シンプルビーム』で敏感になったそこに、

 

 1本ずつ……突き刺した。

 

「あああああっぁああぁああああぁああああああああ――――――っ!!?」

 

 先ほどまでに蓄積した快感と、欲求不満の心に加え……人間よりも大きい、ポケモンの……それもサザンドラという大型ポケモンのペニスを、

 しかも2本同時にねじこまれ……私は一瞬にして津波のような衝撃と快感に襲われた。

 たちまちそれは私の限界を超え、私を絶頂……

 

 ……させてくれなかった。

 首にある……『リボン』のせいで。

 

「うああああぁああああっ! あああぁああああ――――っ!!」

「おやおや、てっきり声は枯れたと思ったが……出るものですねえ、まだ随分と……ああ、安心してください、サザンドラは1度に3本のペニスを使ったりはしません…………ローテーションで使い分けて、いつまでも犯し続けるのですよ……」

 

 ゲーチスが何か言ってる。けど聞こえない。

 

 聞いてる余裕が無い。何も。

 

 見る余裕が無い。何も。見えていても……脳に入ってこない。

 

 考える余裕が無い。何も。頭の中が……快感で埋め尽くされる。

 それ以外の何もかもが、脳から押し出されている。

 

 

 耐えなきゃ……屈しちゃダメ…………え、何で?

 悔しい……こんなことされて…………え、どうして?

 あんな奴の思い通りになんか…………え、誰だっけ?

 

 

 何でイかせてもらえないんだっけ?

 何で私は意固地になってるんだっけ?

 そんな必要あるんだっけ?

 プライドと快感と、どっちが大事?

 

 

 ……だめだ……考えられない。

 

 その瞬間……私の中の理性が、完全に沈黙して、

 代わりに饒舌になったのは……私の中の『雌』。

 

「許してええええっ! もうだめ、ダメなのおおおぉぉおおおっ! おね、おね、お願いお願いお願いいいいイかせてえええええっ! リボンはじゅしてえええ!!」

「おやおや、そんなことを言わないで下さい、もったいない。せっかくここまで耐えたのですから、もう少しがんばってみましょう?」

「そんなのいいのおおおぉおおおっ! い、い、イきたいのおおおぉぉぉおおお!!」

 

 懇願もむなしく……ゲーチスは笑っている……と思う。はっきりはわかんない。

 

 私の膣内は、サザンドラのペニス2本が大暴れして……肉壁が削り取られそうな勢いでかき回されている。

 お腹の中……両側から圧迫感が襲ってきて、それ以上に快感があって……もう、どうにかなりそう……

 いや……多分もう、なってる……。私今、普通じゃないもん……。

 

 例えるなら今、私の体は……密閉された鍋の中で、熱湯が沸騰しているような感じ。

 水蒸気は外に出たがってるけど……密閉された容器がそれを許さない。

 水蒸気が増え、鍋の中に満ちるばかり。鍋の限界を超えてもなお。

 いつ破裂してもおかしくない。

 

 ……私も、同じ。

 際限なく溜まっていく快感が……私という鍋を壊そうとする。

 いや、ひょっとしたら……私はもう、壊れているのかも……物理的にはともかく、精神的には。

 

 もうだめ、我慢できない。

 苦しい! 壊れてしまう! 死んでしまう!

 

「お願いいいいぃいい! イかせてえええええ! 助けてええぇええ! 何でも、何でも言うこときくからあああああ! 花嫁でも肉嫁でも、なんでもなるからあああ!!」

「やれやれ、仕方ありませんね……本当に壊れられても困りますし、いいでしょう」

 

 そして、ゲーチスは懐から、何かスイッチのようなものを取り出した。

 ちょうど時を同じくして、サザンドラのペニスが、2本ともぷるぷると震え始めた。

 

 そして、

 

 ゲーチスが、リボンのスイッチを解除すると同時に、

 サザンドラのペニスが一回り大きくなり、精液が注がれ、

 

 

 私は……絶頂というにはあまりにも過ぎた、爆発のような快感を味わった。

 

 

 今、自分はどうなったのか?

 体が爆発してしまったのか?

 ショック死したのではないか?

 

 

 そんな風に思えてしまう……

 実際にその後しばらくの間、何も見えず、何も聞こえず、何も感じず……私は、真っ白な世界にいた。

 感覚全てがはっきりしない。どこまでが自分で、どこからが空気かわからない。

 

 臨界量から一気に炸裂した私の快感は……そんな、幻想的なものを私に見せて、

 

 そこから戻ってきて……感覚が正常に戻ったとき、

 すなわち、未だ体に残る膨大な快感と、膣と肛門に挿入されている巨根の圧迫感がわかるようになった時、

 

「あ、あはは……あはははは……ぁあ……ん……」

 

 私は……私ではなくなっていた。

 

 心の中に……信じられない欲求が湧き上がる。

 

(もっと……欲しい……! 足りない……もっと気持ちよくして……!)

 

 ……それに答えるように、サザンドラが……再び腰を降り始め……私は、悔しさも嫌悪感もなく……というか、そんな観念すらもさっぱり忘れ……歓喜した。

 

「……さようなら、強気で勝気な不屈の心の少女・アイカ……」

 

 ゲーチスが何か言って……どうでもいいや。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第26話 調教という名の花嫁修業(後編)

○Side 三人称

 

 プラズマ団の頂点に君臨するN。

 そのNを補佐すべく立ち上げられたのが、ゲーチスを筆頭とする『七賢人』である。

 

 その7人が……ゲーチスを先頭にして、彼らのアジトの中を並んで闊歩していた。

 彼らの地位を知るプラズマ団の面々からすれば、何事か、と思うほどの光景といえる。

 

 その一団が……とある部屋の、大きな……ガラス窓がある部屋の前に来て止まった。

 しかし、その窓は……どうやら『曇りガラス』のようで、その向こう側の部屋の様子ははほとんど見えなかった。

 誰かが1人、部屋の真ん中に立っている……という程度しか。

 

「して、ゲーチス殿……本当なのですかな、それは……」

「本当であれば、この上ない吉報ですな……何せ、懸念事項の一つがつぶれた上、むしろ我らに味方する状況となったのですから……」

 

 それらの、七賢人達の質問に……ゲーチスは、いつもの含みのある笑顔で返した。

 

「もちろんですとも! ふふ……百聞は一見にしかず……見ていただきましょう」

 

 パチン、と、指を鳴らす。

 すると、そういう仕組みだったのだろう……装置が作動し、今まで曇りガラスだったそのガラスが一瞬で透明になった。

 

 そこには……

 

「「「おぉっ!」」」

 

○Side 三人称 OUT

 

 

 ☆☆☆

 

 

 いったいあれから、どのくらいの時間がたったんだろう。

 わからない。時計も何もない……独房みたいな殺風景な部屋に、閉じ込められているから。

 

 ただ……正面に、大きな曇りガラスがあるだけで、その向こうのものは何も見えないから、

 そこ以外は、金属か何かのような、光沢のある素材の壁や床があるだけ。

 

 その部屋で私は……両手首に重厚な手錠をかけられ、天井から鎖で吊るされている。

 高さは微妙なもので……今私は、膝立ちの状態。

 まるで、拷問を受けている女囚のような見た目だろう……しかし、この体勢が一番疲労が少ない。

 

 寝転がれるほど鎖は長くなく……力を抜くと、中途半端に天井から吊り下げられているような形になる。……余計疲れるので、やっていない。

 立つことはまあ、できるものの……散々に犯されたせいで、足腰にそもそも力が入らない。数十秒で限界が来て、崩れ落ちてしまう。

 

 コレが一番楽な姿勢なんだ。膝を立てて、天井からぶら下がってる……サルか何かみたいな、無様な姿勢が……。

 

 と、その時……

 

 目の前の曇りガラスが、突然……ふっ、と、透明なそれになり、

 その向こうに……見覚えのある人とない人が入り混じった……何人かの老人達が見えた。

 

「……ゲー……チス……」

『ご機嫌いかがかな、アイカ。君の体調を気遣って、一応長い休憩を取らせていたが……疲れは取れただろうか?』

「……っ……」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……あれから……ゲーチスに『リボン』を外されてから、私は犯され続けた。

 

 サザンドラのペニスが勃たなくなるまで……は、もちろんのこと、

 

 その後も……ギャロップやらグラエナやら、長くて太いペニスのポケモンに……

 

 それが終わって、膣の締まりが戻るのを待ったら……今度は、人間の団員達に。

 

『へへっ、あの勇ましい女トレーナーが見る影もねえな!』

『自分から腰ふってやがるぜ、この淫乱女!』

『しかも見ろこのアヘ顔! 完全に狂ってるぜこりゃ!』

 

 そんな風に……酷く私を傷つけるセリフとともに……彼らはかわるがわる、何時間にも渡って私の膣内で、口の中で、肛門内で、肉棒を暴れさせた。

 女としての地獄とも……しかし、天国とも言える状況の中で……私を弄んだ。

 

 そこまでされて……私は……とっくの昔に、おかしくなってしまっていた。

 犯されることに抵抗がなくなり、嫌悪感もほとんど感じなくなってしまっていたからだ。

 

 ただ、それでも……

 

 お預けをくらい、気が狂いそうなところまで追い詰められても、

 ポケモンの極太ペニスに犯されても、

 プラズマ団に卑猥な言葉と共に輪姦されても、

 

 私には……こいつらは、『敵』だ、と、認識していられるだけの、たったひとかけらの理性が残っていた。

 こうして、こういう目にあっていることが、屈辱である……と考えられるだけの自分は、残っていた。

 

 ……もっとも……行為のときに、そんな気持ちを行動に表せないほどには、堕ちてしまっているのは確かだけど。

 

 それでも、この理性が……行為の時には、プライドという形で余計な邪魔者になるこの理性さえあれば……いつか、どうにかなる……と思ってはいた。

 

 

 その私に対して……今朝からぱったりと、陵辱も輪姦も行われなくなった。

 

 

 最初のうちは、その『理性』が……それを幸運だ、と感じさせてくれていた。

 もう犯されないかもしれない、人としての尊厳を保ち、プライドを守れる、と。

 

 ……しかし、数時間もしないうちに、そんな考えは根こそぎ消え去った。

 

 乾く。

 どうしようもなく、乾く。

 

 喉じゃない。股が……下半身が……私の中の『雌』が、だ。

 

 そこでようやく気がついた。

 輪姦や強姦に喜ぶようになっていた時点で……こうだったんだ。

 

 私の体は……もう、セックスなしじゃ生きていけないんだ、と。

 快楽に飢えて肉棒を求める、どうしようもない体になったんだ……と。

 

 

 ……そうした張本人……ゲーチスが、今、私の目の前にいる。

 

 

 数時間前の私なら、にらみつけただろう。

 

 昨日の私なら、怒鳴りつけて、暴言をぶつけただろう。声も……聞こえるようだし。

 

 そして、今の私が……奴を前にしたことは……

 

 敵意を向けるでも、怒鳴りつけるでもなく、

 

 

 

「…………許し、て……ください……」

 

 

 

 涙目になっての……弱弱しい懇願だった。

 

 ゲーチスを取り囲んでいるほかの老人達―――おそらく『七賢人』―――が、私のセリフに驚いていたけど……気にする余裕はなかった。

 私の神経は、ゲーチスの口から聞こえてくる回答にのみ向けられていた。

 

『…………ふむ、どれはどういう意味でしょう? 敵である我々に、助けを懇願するとは……少々わかりづらいですねえ……』

「……もう、許して……何でも、するから……お願い……します……」

『おやおや、痛々しい……一体私は、どうしてあげればいいのでしょうねえ……』

「お願い……助けて……」

 

 男を前にして、下半身が泣き叫ぶ。

 ひとかけらの理性が、それを抑え込もうとして……抑え切れない。

 

 せめてもの抵抗は……具体的に行為の内容を言わないことだった。

 しかし……内心では、そうして欲しいと思っていたのだけども。

 

 ……するとゲーチスは、

 

『ふむ……まあ、私も鬼ではない……アイカ、あなたにチャンスをあげましょう』

「……チャン、ス……?」

『ええ……御覧なさい』

 

 ぱちん、とゲーチスが指を鳴らすと……曇りガラスのある壁を正面に、向かって左右の壁がスライドして……左右に、違ったものが姿を現した。

 同時に、私を縛っていた鎖が、あっけなく外れる。

 

 右……鉄格子の向こうに、通路が見える。奥行きは深く……かなり遠くまで続く通路。

 そして、その手前に……没収されたはずの、私の服や荷物……そして、モンスターボールまでもが置いてあった。

 

 左……鉄格子の向こうに、ドアが見えた。そのドアは……鉄格子をはさんで、ではあるものの……正面の壁についている。

 ……つまり……ゲーチス達のいる部屋に続くドア、ということになる。

 その通路の手前には……手錠や縄、鎖つきの首輪……といったものが置かれている。

 

 両側の壁の鉄格子は……重厚そうに見えるが、どちらも鍵は開いていた。

 

 続いて、ゲーチスが……

 

 ガラス窓の向こうで……ズボンとパンツを下ろし、肉棒を露出した。

 

『簡単なことです。アイカ……右の道を行けば、あなたはここから逃げられます。追手も一切出さないと約束しましょう……鉄格子の扉を開けて、荷物を持って逃げなさい。それだけで……あなたは自由の身です』

 

 ……一拍置いて、

 

『左の扉をくれば……あなたには今後、絶えることなくペニスによる陵辱を行い、性的快感を与え続けて飢えることのないようにしてあげましょう。N様の花嫁と共に肉便器となり、我々プラズマ団の性欲を受け止め続けることを許可します……』

 

 

 ……つまり……

 

 

『なお、どちらか片方の鉄格子しか開けないようになっていますからね……アイカ、あなたが選びなさい。自由になるもよし、肉欲を求めるもよし……あなたにゆだねましょう』

 

 

 

 それを聞いて……私の体は……自然に動き出していた。

 

 

 

 足りない体力を振り絞って……自由になった体で、はいずって動く。

 本能のまま……私が、私の本能が、心が望む道へ。

 

 

 鉄格子に手がかかる。押す。開く。

 

 背後で、ガシャン……と、ロックがかかる音。反対側のが閉ざされた。

 

 

 私は、それに目もくれず……通路の前にあるものをかき集めて……通路を、同じようにはって進んだ。

 

 この先に……私の願いがあるから、と、自分で納得して……

 

 

 ……そして、

 

 

 抜けた先には……

 

 

 

「……歓迎しますよ、アイカ」

 

 

 

 ゲーチスの笑顔と、その股間にそそり立つ肉棒があった。

 

 その眼前で……私は……

 

 自主的に、命令もされていないのに……手錠をはめて、鎖つきの首輪をはめて、縄やその他……調教に使われるのであろう道具を抱えて、私は……涙ながらに、ゲーチスに懇願していた。

 

「お願いします……もう、限界なの……! 許して……私を……肉便器でも何でもいいから……犯して、……下さい……。おチンポ……プラズマ団のおチンポ、恵んでくださあああぁぁああいっ!」

 

 直後、

 

 ゲーチスは私を押し倒し……その、触ってもいないのにぬれてしまっている秘裂に、ペニスを突きたてた。

 

「……―――――っああぁはぁああ!!」

 

 肉を掻き分けて入ってくる異物。

 熱い、硬い……男の象徴。

 

 これだ……私、これが欲しかったんだ……っ!

 

 問答無用で私の『雌』を刺激する『雄』。

 ほかのことが全部どうでもよくなるくらいに気持ちいいもの……そう、遺伝子に刻み込まれている、古来から続く生物の常識行為。

 

 おあずけされて、初めてそのありがたみがわかる。

 

 恵んでもらえて、初めてその嬉しさがわかる。

 

 雄に雌が犯してもらえると言うことが、どれほど喜ばしく、自然で、当然で……気持ちいいことなのかが……!!

 

「あぁああっ! いい……いいのぉっ! チンポ、中で擦れて……ゴリゴリって……気持ちいいのおおぉおおお!」

「はははははっ! 随分と淫乱な女になったものだ! これは予想以上……とんだ拾い物だったな!」

 

 私の痴態を満足げに見下ろしながら、ゲーチスは力強く腰を振る。

 たくましいペニスの先端が子宮口にあたり、こつこつという感触を双方に伝える。そのことが……より一層、私の快感に拍車をかけていた。

 

 自分は今、子宮まで犯されている。気持ちいい。嬉しい、と。

 

「うむ……しかしこれは見事! あれだけ巨大なポケモン達のペニスを何度もくわえ込んでおいて、それでなおこの締め付けとは……なんという名器か!」

「気持ちいいぃぃい! 人間のも、ポケモンのも、チンポ気持ひいいぃぃいい!」

 

 よがる私を見下ろしながら、ゲーチスはさらにペニスを硬く、大きくさせた。

 どうやら……よほど気に入ってもらえたらしい。

 

「さあ、自分で考えて答えなさい。アイカ、お前は何ですか?」

「は、はいぃぃいっ! N様の花嫁で、ゲーチス様の性奴隷で、プラズマ団の肉便器で、ただの淫乱なメス犬ですぅうううぅうっ!」

「よく言えました! ならばその淫乱女に、たっぷりと精液を注ぎ込んでさしあげましょう!」

「はいぃいいっ! きて、きてぇええええ!」

 

 どくっ、どくっ、と、

 

 ゲーチスの精液を注ぎこまれ……私は、歓喜の悲鳴と共に……絶頂を迎えた。

 

 膣肉がヒクヒクと動き、精液を搾り取ろうとする。

 その感触を楽しみながら……ゲーチスは、手塩にかけて完成させた芸術作品を見るような目で、裸で仰向けに倒れ……しかし、手錠をしているせいで不自然な姿勢になっている私を見下ろした。

 

 その視線が、より私に強く実感させる。

 私はこれからも……こんな風に、犯し続けてもらえるんだ、と。

 

 そして気付いた。

 

 

 

 さっきまでしつこく邪魔していた……あの『理性のかけら』が、私の中に……感じられなくなっていることに。

 たしか、そう……鉄格子を開けたあたりから……

 

 

 

 その謎は……すぐに、見透かしたかのようなゲーチスによって開かされた。

 

「ふふっ、迷いがなくなりましたねアイカ……当然です。あなたは今、自分で決断したのですから……」

 

 ……それって、つまり……

 

「ふふふ……あなたは、目前にさらされた、自由を捨てて……目先の快楽だけを求めたのです。今までずっと、調教に耐えながら望んできた『自由』を、自分の手で諦めた……」

 

 ……ああ、そうか……

 

「そうしてあなたが自分で選んだ道なのですよ……ここにとどまり、我々から快楽を受け取り続けるという、欲望に正直な選択は……。だから、あなたには……今まで旅を続けてきたポケモンたちや、外の人間達との絆を手放してまで、これを選択したあなたには……もう振り返る資格も、余裕もないのです……」

 

 ……だから、こんなに気持ちいいんだ……。

 不快感も嫌悪感もなくて、快感だけがあるんだ……こんなに、幸せなんだ……。

 

 そんな、ゲーチスの言葉が……何の抵抗もなく、心に染み渡っていく。

 聞いた感じ……すごく失礼な言葉で、普通なら怒り狂っても仕方ない内容なのに。

 

 ……ああ、私、完璧終わってる。

 

「ふふ……さあ皆さん、皆さんも……共に楽しみましょう」

「おお、いいのですかゲーチス様?」

「コレはありがたい……実のところ、そろそろ限界でしてな……」

 

 ふと気がつくと、ペニスが7本に増えていた。

 その光景から……最早、私の脳内には、歓喜しか浮かんでこない。

 

 何の迷いもなく、私は四つんばいになって……お尻を突き出した。

 なるべく卑猥に……興奮して、気に入ってもらえるように……メチャクチャに犯してもらえるくらい、魅力的に見えるように……

 

 

 

「おちんぽ……ください、七賢人、様ぁ……」

 

 

 

 初老の男性達が、私の裸体に殺到し……私は、その輪姦の中で……歓喜の悲鳴をあげた。

 上げ続けた……終わるまで、何時間もの間。

 

 

 その時、

 

 

 同い年くらいの……見覚えのある、少年の顔が……一瞬だけ、頭をよぎった。

 それは……このアジトで、女の幸せを知る前まで……思っていた少年の顔。

 

 

 ……ごめんね……でも、今私、気持ちいいの。幸せなの。

 だからもう……あなたは要らないの……。

 

 

 けどまあ一応……一回くらい、あやまっておくね。

 

 

 ……ごめん、私のことは、忘れてください。

 

 さよなら……●●●。

 

 

 

 …………●●●……?

 

 

 

 ……ああ、だめだ……

 重ね重ね……ごめんね……。

 

 

 

 

 君の名前……忘れちゃった。あはは……

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第27話 傀儡の花嫁

 ○Side 三人称

 

「彼女を保護した……?」

「ええ、N様……どうやら、相手方の陣営で内部分裂があったようなのです。彼女は、その被害に……」

 

 プラズマ団のアジトの廊下を、ゲーチスから報告を受けながら、Nが歩いていた。

 その目は、冷静であるためにわかりにくいが……驚きに見開かれている。

 

 Nは、アイカがゲーチスによって拉致・調教されたという事実を知らされていない。ゲーチスが情報を操作し、一部のプラズマ団員にしか知られないようにしていたためだ。

 無論、犯していたのもその、ゲーチスの目が行き届く分の『一部』である。

 

 そのため、見通しがついた時点で……ゲーチスはNに、偽りの報告をした。

 

 トレーナー達は内部分裂を始め、その被害に遭い……彼女が爪弾き者にされた、と。

 今まで自分なりに平和のために戦ってきた彼女が、色々な形で色々な人に裏切られてしまったのだ、と。

 そのせいで、悲しみに心を閉ざしかけている彼女が、これ以上その被害に遭う前に……今までの恨みも何も一旦忘れ、プラズマ団が保護した、と。

 

「そうか……やはり、ポケモン達を『使う』側の人間は……身勝手なんだね……」

「ええ……私としても、驚きと怒りを禁じえません。彼女は今まで、我らと戦うという手段をとりつつも……『その』人間達のために戦っていたのですから……」

「しかし、裏切られ……」

 

 そしてNが、ゲーチスに案内された部屋の1つの扉を開くと、

 

 

「結果がこれ……か……」

 

 

 そこには……うつむいてベッドに座っている、アイカがいた。

 双眸は、床を見ているようで虚空を捕え……生気を無くした瞳からは、ハイライトが消えている。

 

 誰が見ても、一瞬で……察しがたい心の傷を持っているとわかる姿だった。

 

「申し訳ありませんN様。敵とはいえ、彼女の『ポケモンへの愛』は紛れもなく本物……勝手なこととは思いましたが……自己判断でアジトに保護いたしました」

「構わないよ……むしろよくやってくれた、ゲーチス」

 

 Nがそばに近づくと、アイカは顔を上げる。

 何も言わなかったが、その顔から……Nは、アイカが今までに味わった数々の苦労を、なんとなくでも……読み取ろうとした。

 

「彼女は精一杯の愛を示したんだ……人にも、ポケモンにも……。……だから、こうなってしまった彼女を……僕は今度は、僕の愛で救ってあげたい」

「……ご立派です、N様……」

 

 言いながら……Nは、ベッドの上に乗り……アイカを抱きしめる。

 反射的にだろうか……アイカも、Nを抱きしめ返した。

 

「……では、私はこれで……」

 

 ゲーチスが退席した後……Nは、アイカの顔を見つめる形にする。目を真っ直ぐ見て……アイカの目がよどんでしまっていることに、悲しみを覚えた。

 

「こんな純粋な少女の目をよどませてしまうなんて……真に、この世界のポケモンたちへ愛を示した彼女の…………やはり、この世界は許せない……」

 

 哀れむように見つめ……彼女の唇に、Nはそっと自分のそれを重ねた。

 

「今度は僕の愛を、受け取ってくれ……アイカ……君を救いたい……」

 

 

 ○Side 三人称 OUT

 

 ☆☆☆

 

 

 抵抗することもなく、私は……Nに服を脱がされた。

 

 そして、裸になった私の目の前で……Nは、いかにも私をいたわるように……肌をなで、甘い言葉をかけてくる。

 

 女性の団員を使って訓練でもしたのかしら……やけに、女が触られて気持ちいい部分を知っているように思える。

 ……まあ……こんな大組織のトップなんだし……そういうことになっててもおかしくないか……。

 

 いたわる手つきのまま、私の体を撫で回し……愛を示すかのように、Nはキスの雨を体中に降らせた。

 ……まるで、新婚夫婦の初夜みたいな……初々しさを感じる。

 

 

 ……そんなの……私は求めてないのに……!

 

 

「……大丈夫……君はキレイだよ、アイカ……。気に病むことなど……何もない」

「ありがとう……そう言ってもらえて、嬉しい……すごく……」

「……僕も嬉しいよ……アイカ……。僕を……受け入れてくれるんだね……?」

 

 純情な女性なら嬉しいんであろう、そんな……甘々な感じのやりとり。

 Nは、私がNに対して心を開いて、その気持ちを受け止めることにしたんだと思ってるみたいだ……私も、そんな風になるような受け答えをしている。

 急に敬語なんか使ったら怪しいから……以前までと同じように、タメ口を入れて。

 

 ……けど、それは……全部、ゲーチスに言われたから。

 

 ゲーチスに……『花嫁としてNを受け入れたように見せろ、あくまでも清楚に、Nの希望に沿う形でな』……そう、言われたから……従ってるだけ。

 別に……アンタに心を開くつもりなんかない。

 

 ……けど……

 

 股を開くつもりなら、いくらでもある。

 

 だから……早く……

 そんなわざとらしい、メロドラマみたいなやり取り、もう要らない……だから、早く私を犯して……!

 

 私は……あんたがこれからしてくれることにしか、興味がないの……!

 

 すると、願いが通じたのか……Nがふと、私の両足をつかみ……その間……つまりは股間の部分に、自分の腰を近づける。

 当然、裸になっているNの逸物は丸見えで……もう数cm動かせば、私の膣内に……

 

 ……そこで、止めないでよ……!

 

 視線で、『受け入れてくれるかい?』とでも語りかけてくるようなNに、私は……目いっぱいの憂いのこもっているであろう視線を送る。

 こめられているのは……『早く入れて』、その一念。

 

 それを……Nは都合のいいように受け取ったらしく……勝手に納得してにっこりと笑うと……私の膣内に侵入してきた。

 

(あぁあっ……き、来たぁ……おちんちん、入ってきたぁ……!)

「っ……君の愛を感じるよ……アイカ……」

 

 ゆっくりと動くN。多分……私をいたわってるんだと思う。

 けど……余計なお世話もいいところだった。

 

 私は……もっと強引に、メチャクチャに犯して欲しくて、股を開いてるのに。

 拷問の時みたいに、人とも思わないくらいの勢いでかき回して欲しいのに、

 

 それなのに……このペースの遅さときたら、気が急いてしょうがなかった。

 

 自分から動いてしまいたい。

 もっと乱れて、激しくして……と懇願したい。

 

 ……でも、それはゲーチスに禁止されている。

 だから、あくまでも……この男の思うようにさせないと……。

 

 すると……徐々に、Nも気分が乗ってきて、興奮してきたらしい……私の膣の中をかき回すペースが、徐々に速く、激しくなってきた。

 

 それでも私が抵抗したり、脅えたりしないことを……Nはどう受け取っているのだろう?

 自分を認めて、求めてくれているんだとか、勘違いしてるんだろうな……。

 ただ、もっとしてほしい、って思ってるだけなのに、私は。

 

 私を救いたいんなら……もっと……もっとメチャクチャに犯して!

 

 仲間を呼んで、穴という穴につっこんで犯して!

 

 休む間もなく、何時間でも、不眠不休でこの体に快楽を叩き込んで! やさしさなんか……いらないからぁ……!

 

 物足りない、叫びたい気持ちをこらえて……私はNのピストンを受け止め続ける。

 

 これじゃ……犯されてるにしても、生殺しに近い……ごほうびどころか、拷問よ……。

 

 Nは、満足そうに……それも、自己満足のそれの中で……私の体を、自分の分身でかき乱している。この行為によって、自分の愛が私を救えていると思って。

 自分のペニスは……自分の愛を、私の膣壁から伝えることに成功している……私も、それを受け取ってくれていると……当たり前のように思っているんだろう。

 今まで……そういう反応しか見てこなかったから。

 

 ……本当は、このオマンコには……もう何百本ものチンポがつきたてられた後なのに。

 

 ……本当は、私の膣内や子宮は……計り知れないほどの、ポケモンや人間の精液を受け止めてきた……それで汚された後なのに。

 

 ……本当は、私は……あんた1人のチンポや、そんな自己満足の『愛』なんかじゃ、これっぽっちも救われることなんてないのに。

 

 ……本当は……

 あんたが、自分の『花嫁』になると思ってる私は……

 

 ……ゲーチスの肉奴隷に……そして、プラズマ団幹部達の肉便器になる、ってことが、もう決まってるのに。

 

 そんなことも知らないNは……最後まで自己満足の中で、腰を振っていた。

終始、ムダにさわやかな笑顔を私に向け……そして……

 

「出すよ……僕の愛……アイカに、注ぎ込む……くあぁあっ!」

「はぁあ、やああぁあ―――っ!!」

 

 ようやく、軽くイくことができた私は……このときばかりは、声を我慢しないで出し……Nに、自分の行為の成功を印象付けた。

 ……無論、ゲーチスの指示通りに。

 

 どくどくと、Nの精液が流れ込んできて……私の膣内を、子宮を、ゆっくりと満たす。

 その中で……私の心が、少しだけ満たされていくのを、私は感じた。

 

 ……こんなセックスじゃ、物足りないけど……。

 

 すると、Nは……また無駄に私に気を使って、

 

「……安心して、アイカ……これからは、僕が君を守るから……ずっと一緒にいて、この世界を変えていこう…………それでも不安なら……」

 

 そしてNは、そっと……私を抱きしめた。しかし……それ以上、体は求めてこない。

 ゲーチスの話なら……女性5、6人相手にできるくらいの絶倫ではあるらしいのに。

 

 ……いたわりのつもりなんだろうけど……大きなお世話にもほどがある。

 精液が入ってる陰嚢を、ペニスをさらけ出している男を前にして……襲うことも襲われることもできないなんて! もう……拷問じゃない……!

 

「……そうだね……今夜は、もう少し君のそばにいようか……」

 

 ……っ……抱かないなら、さっさと帰ってよ……!

 

 そうすれば、また……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後、

 

 Nが、私を残して部屋を離れたタイミングで……ゲーチスは部屋に帰還した。

 

 そして、ベッドの上で……Nがいなくなるやいなや、オマンコを自分で弄くり始めていた私を見て……にやりと笑う。

 

「ふふふ……よくやったなアイカよ、上手い演技だった」

「はぁ……はぁ……つら、かった……」

 

 とろんとした目で、私はゲーチスを見返している。

 

 ゲーチスは無言で私に近寄ると……その桃尻をわしづかみにし、自分の肉棒を取り出して……その秘裂に突き立てた。

 

 先ほどまでのNとのセックスですでに塗れていた秘裂は、すんなりとゲーチスのペニスを受け入れ……締め付ける。

 

 それと同時に、とうとうがまんできなくなった私は……歓喜の声を上げて、軽く絶頂した。

やっとだ……やっと、いつもみたくしてもらえる……!

 

「褒美をたっぷりくれてやろう……私のコレで思いっきりよがるがいい。ふふふ……たっぷりと注いでやるからな……」

「んああぁあはあああ! ちんぽ……おちんぽいいぃいっ! いいのおお! もっと、もっとかき回して下さいゲーチス様ぁああああ!」

「ふはははははっ! やはりお前は膣の具合も堕ち具合も最高だ! 見ていて興奮することこの上ない……これから末永くかわいがってやるからな!」

 

 本能でも、意識下でも、ただひたすらに快感をむさぼり続ける私。ゲーチスの言葉は……表面化にしか、実のところ届いてはいなかったりする。

 それでも、私は……股に突き刺さっているこの感触だけで満足だった。

 

 ただ……狂ったように―――いや、もう実際狂っていると言ってもいい―――ゲーチスのチンポから快感を、精液を得ようと、一人の女として、雌として、激しいセックスに喜びの声を上げ続けていた。

 

「んぅ! あぅ! おぅ……はあぁっ! は、激しっ、いいぃい―――っ!」

「ははははっ! よくもまあここまで堕ちたものだ……元々を知っているだけに、見ていて飽きないな。末永く、我々の奴隷としてかわいがってやろう!」

 

 これよ……この激しさ……!

 いたわりなんてない……ただ快感さえあればいい、そんな風に言ってるかのような、この激しさ! 私は、これが……コレがほしかったの!

 

 私は……こうして生きていくんだ……。

 普段は、Nが迎えいれた花嫁として……

 裏では……最高幹部たちや、交流のある有力者達、それに……手柄を上げたプラズマ団員なんかの、慰み者として、肉便器として……。

 

 精液を浴びて、注がれて、飲んで……それだけが仕事の女として生きていくんだろう……これから……

 ……考えただけで……期待に胸が膨らんでしまう。

 

 そして、その祝福でもくれるかのように……ゲーチスのチンポが、私の一番奥ではぜた。

 

「あああぁああはああああ――――っ!!」

 

 流れ込む精液、乱暴に叩きつけられるペニス。

 それら全てが……今まで、Nの中途半端かつかっこつけたセックスで焦らされた私の心を満たしていく。

 

 そして、一通り出しつくすと……ゲーチスは、ゆっくりとそのペニスを抜き取った。

 

 思わず残念そうな顔になってしまった私だけど……そのゲーチスの後ろに広がっていた光景に……再び笑みをとりもどす。

 

 そこには……下半身裸で、私の裸に興奮し……ビキビキにチンポを勃起させた、何人ものプラズマ団員。10人は軽くいる……。

 

「ふふっ、褒美だアイカ……誰がいい? 好きな男を呼んで、思う存分犯させていいぞ?」

 

 そういってゲーチスが指差した男団員達は……より取り見取りだ。

 

 筋肉質な者、スマートな者、肥満体型の者、背の高い者、低い者……

 

 誰がいい……って? そんなの……決まってる。

 

「全部……下さい……!」

「ははっ、言うと思った……おい、好きにしていいぞ」

「「「プラーズマー!」」」

 

 掛け声と共に……男達は私に殺到した。

 

 

 

 私はそのまま、何時間も男達の慰み者にされた。

 

 穴という穴には精液を注がれ……体にもぶっかけられた。体の内と外とを問わず、私は真っ白いザーメンまみれだ。

 

 恍惚の表情で、死ぬようにして気を失うに至るまで……私は、その天国を、思う存分に味わっていった。

 

 男達が、気を失った後も私を犯し続け……精液まみれになった私をベッドに放置して帰った……というのは、後で聞いた話だ。

 髪にも肌にも、精液とその匂いがこびりついて取れなくなった頃に。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「はぁ……どこに行ったんだ、アイカ……?」

 

 ため息混じりに、そんなセリフが口を突いて出た。

 

 ……アイカが行方不明になって、もう1週間になる。

 

 ……今までの経験からすると……何かに巻き込まれたのは間違いないだろう。

 

 パニックを避けるために、一応このことは……僕とアララギ博士しか知らない。彼女はもともと旅をしている身だから、母親なんかは、あちこち飛び回っているんだろう……という認識で通っている。

 

 ……けど、正直……僕は心配で気が気じゃない。

 

 アイカは、この前の一件からは立ち直ったけど……それを超える何かを、今度は刻み込まれないとも限らない。

 何だかんだで、トラブルに巻き込まれがちな彼女だから……

 

 そう考えると、いても立ってもいられないんだけど……プラズマ団の地下組織振りは、最近の目立ち方に目をつぶれば徹底しており……アジトの場所が全くつかめない。

 

 こうしている間にも……アイカに、何か起こってるかも知れないのに……

 

 自分の無力さ、そして歯がゆさに、僕がきつく手を握り締めていた……

 

 

 ……その時、

 

 

 

「……お兄さんが、ナオヤ……さん?」

 

「……え?」

 

 

 

 どこかで聞いたような声が聞こえて……僕は、振り返った。

 

 そこには……やはり、どこかで見たことがあるような、小さな女の子が立っていた。

 

 ……けど……なんだろう、この違和感……

 まるで……この女の子に対して、脳が勝手に『そんなはずない』とでも言ってるみたいな感じだ。何で……?

 

 ショートの茶髪に、桃色のワンピース。釣り目気味の、気の強そうな……でも、どことなく優しそうな目……。

 ……まるで……

 

 するとその子は、

 唐突に……こんなことを言ってきた。

 

 

 

「お願い、手を貸して。プラズマ団のアジトの場所、教えるから……。お……アイカお姉ちゃんを、助けてあげて」

 

 

 

 ……何だって?

 

 

 

,



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第28話 2つの再会・取り戻した心

 

 私は……自分に割り当てられた部屋で、おとなしくじっとしていた。

 と、いうよりも……そうしているより他に無い。動きたくもないし……。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

 息を切らしている私は……つい今しがたまで、何人ものプラズマ団員に輪姦されていた。

 幾度となく膣内射精で精液を注がれ、膣口からはそれがとろとろと流れ出ているだろう。……自分でも、ちょっと見てみたい気もする。

 肌にも……精液をかけられた痕跡が残っている。ところどころ、カピカピする。

 

 それでも……少したった今、

 私は……私の股間は……『雌』は……また、乾き始めていた。

 

「……ほしい……チンポ……」

 

 挿れて欲しい。入れてかき回して欲しい。メチャクチャにかき乱して欲しい。

 膣内で、思いっきり濃い精液をぶちまけて欲しい。

 人と思われなくてもいいから……肉便器でも何でもいいから……早く、あのたまらなく気持ちいい天国に私を連れて行って欲しい。

 

「誰か……犯し……てぇ……」

 

 普通の人間じゃあ、とっくに発狂死するであろうレベルの輪姦やポケ姦……それに耐えうるだけの肉体と精神が、これまでの冒険や、幼い頃からのポケ姦で養われていた私は……こうして、意志を持って肉欲を求めるだけの余裕がある。

 

 私のオマンコも、ひくひくと震えて……何かを突っ込まれるのを待ってる。すごく切なくて……自分でしてしまおうかとも思える。

 けど……もう私の体は、そんなんじゃ満足できない。

 

 人間の男の人のチンポが欲しい。いっぱい犯して注ぎ込んで欲しい。

 Nでもゲーチスでも、トリニティでもしたっぱでもいい。犯して……!

 

 あ、でも、ポケモンのチンポならもっと気持ちいいよね……

 ギャロップの馬チンポとか……グラエナの犬チンポとか……ああ、想像したらもっと欲しくなってきちゃった……どうしよう……おかしくなりそう……。

 

 だれか……お願い……早く、私のオマンコに……

 

 ……その時、

 

 

 

 ずずぅううううん……

 

 

「……な……に……?」

 

 地響きと共に……建物全体が揺れた気がした。

 何だろ……地震……? それにしては、変な感じだったな……

 

 ……いや、どうでもいい……今はとにかく、だれか私を……

 

 と、

 扉の向こうから……大勢の人間の足音が聞こえてきた。そして、こんな会話も。

 

 

「おい、何だ!? 何が起こったんだ!?」

「侵入者だ! いきなり乗り込んできて、暴れてやがる!」

「何だとぉ!? くそっ……ゲーチス様とN様が、ポケモンリーグ攻略でお留守にしていると言うのに……」

「『ダークトリニティ』もいないし……どうすりゃいい!?」

 

 

 ……あー……そりゃ大変ね……

 けど、どうでもいいじゃない……誰かほら、挿れてよ。

 

 

「残っている七賢人様方に指示を仰ぐんだ! 我々だけで迎撃するしかない1」

「け、けど……侵入者って、遠目で見たけど……あいつだったぞ!?」

「『あいつ』? 誰だよそれ?」

「あいつだあいつ! N様がライバルだって認めてる……」

 

 

 うるさいわよ……どうでもいいじゃないそんなの……それより早く挿れてよ。

 そんだけ人数いるんだから、1人か2人こっち来てくれてもいいじゃない。

 

 

「目的は何だ!? くそっ……わからない……!」

「こんな所で……我々の夢を邪魔されてたまるか」

「そうだ! 我々で撃退するんだ!」

「へへへっ……全部終わったら、そこの部屋にいる女で皆で祝賀会でもやるか!」

 

 

 ごちゃごちゃいってないで今さっさと来てよ!

 こっちはいっぱい男がいるのに誰も入れてくれなくておあずけ状態でイライラしてるのに! 弱いしたっぱなんかチンポ程度の価値しかないんだからさっさと挿れて!

 

 早く早く早く! オマンコにチンポ突っ込んで! もうそろそろゲーチスが言ってた定時調教の時間でしょ!? 侵入者なんかどうでもいいからさっさと犯してよ!

 

 気がつくと必死でオナニーしている私がいた。でも……ああだめだ、こんなんじゃぜんぜん足りない!

 誰でもいい……犯して! オマンコがうずいておかしくなりそう!

 

 早くチンポ挿れて! チンポ挿れて! チンポ挿れて、チンポ挿れて、チンポ挿れてチンポ挿れてチンポ挿れてチンポ挿れてチンポ挿れて挿れて挿れて挿れて挿れて挿れて挿れて挿れて挿れて挿れてチンポチンポチンポチンポチンポチンポチンポチンポチンポチンポチンポチンポチンポチンポぉぉぉぉおおぉぉおおおおっ!!

 

 

 

 と、その時……

 

 

 

「だめだよ、そんなこと言っちゃ」

「…………?」

 

 

 

 少し舌ったらずな……小さな女の子みたいな声が、私の耳に届いた。

 

 目の前を見ると……

 ……ベッドの隣に、いつの間に現れたのか……1人の小さな女の子がいた。

 

 

(この子……誰……?)

 

 

 いきなり、私に与えられた仕事場……性処理部屋の部屋の真ん中にあらわれたのは、まだ10歳にもならないであろう小さな少女。

 

 ショートの茶髪に、桃色のワンピース。釣り目気味の、気の強そうな……でも、どことなく優しそうな目……。

 ……どこかで、見たような……?

 ……というか、何でここにこんな子供が……

 

 ……いや、そんなことはどうでもいい。私は今……誰かに犯して欲しいんだから。

 こんな子供に構っている暇はない。

 

 そうなると……子供にはまだちょっと早いなあ……これから私がしてもらうことは……

 というか、精液まみれで裸のこのかっこう自体、教育上よくないわよね……。

 

 するとその女の子は、優しく出て行くように言おうとした私より先に、口を開いた。

 

「……そんな悲しいこと言っちゃダメだよ。あなたを待ってる人が、外にいるもん」

「……何、を……言ってる、の……?」

 

 少し悲しそうな目で、女の子が語りかけてきた。

 

「酷いことされて……それで、諦めたりしちゃダメだよ。ここを出るんでしょ? 大好きな人に会いたいんでしょ? それが……本当の望みなんでしょ?」

「…………?」

 

 何を言ってるんだろう、この子は。

 

 私の望みは……ここで永遠に、ゲーチス達……プラズマ団の肉便器として、死ぬまで犯され続けることよ?

 人とも思わないような激しいセックスの中で、お腹が破れるくらい精液を注がれて、イきっぱなしの中で毎日を過ごすことよ……?

 

 そして、いずれは誰の子かもわからない子供を妊娠して、それをNの子だ……って偽って産んで、

 何も知らないでいるあの可愛そうな王様の、形だけのお后様になって、

 その裏で……死ぬまで犯され続ける……

 

 だから私は、自分から願って、ゲーチスに屈服する道を選んだ……これが、私が一番望んでいる道だから……。

 

 

 …………なのに、そのはずなのに、

 

 

「あなたは本当は……ここから出て、本当に大切な人のところに帰りたいと思ってるんだよ。こんなところで、酷いことされて……嬉しいわけないんだよ」

 

 

 この子の言葉は……何故か妙に、私の心にしみこんでくる。

 

 

 同時に……この子にそんな事を言われている自分が……恥ずかしい、なんていう、わけのわからない気持ちが出てくる。

 いやむしろ……この子に、今の私の姿を見られたくない、という気持ちすら。

 

 ……どうして……?

 今まで、どんな卑猥な言葉をぶつけられても、私はむしろ……嬉しかったのに。

 どんなに恥辱的な姿を見られても……むしろ、より興奮していられたのに。

 

 なんで……この子に言われると、すごく恥ずかしくなるの?

 彼女がピュアな子供だから? ううん、そんなんじゃない。今の私は……そんなの気にしないところまで、堕ちちゃっているはず…………あれ?

 

 なんで『堕ちて』いるなんて……今の私を否定するみたいな言葉が、頭の中に出てきたの……? 今の私が、望んでいることなのに……?

 

 ……まるで……調教を受ける前の私に、ちょっとずつ戻っていってるような……

 

 ……この子に、声をかけられるたびに……

 ……この子、何者なの……!?

 

 この子の言葉、まるで……自分が自分で、自分の心に言い聞かせてるみたいに、すっと入ってきて……私の頭を揺さぶる。

 

 ……そこで、初めて気付いた。

 

 

 

 ……この子が……小さい頃の私と、同じ姿をしてるんだ、ってことに。

 

 

 

 一瞬、ここは私の心の中なのか、とも思った。陵辱に屈することを拒んだ、私の良心か何かが……精神世界で、私に語りかけているのか……

 だから、あんな風に言葉がすんなり入ってくるのか、と。

 

 ……でも、そういう感じじゃない。

 この子からはまるで……つい最近まで一緒にいた、家族か何かみたいな雰囲気を感じた。

 本気で心配してくれる、家族のような雰囲気を……

 

 そして何より、部屋の外のこの喧騒。

 さっき聞こえた『侵入者』とやらと戦っている音が聞こえる。……間違いなく、現実の世界で、私はこの子と話している。

 

 でも……そうなると、

 わざわざ、小さい頃の私に成りすましてまで……なんでこの子は……

 

 …………と、

 

 私が不安そうな表情になっているのに気付いたらしいこの子は……私の瞳を覗き込んでくる。

 その……私を見つめる瞳に……私が写っている。

 

 ……見れば見るほどそっくりね……いや、この子が(多分わざと)私の真似をしてるんだから、当然と言えば当然だけど……

 

 ……ホント、よく似てる。まるで……

 

 まるで……

 

 ―――まる、で…………!

 

 

 

 ――――まさか……

 

 

 

 その瞬間、

 

 今の今まで、情欲まみれだった私の頭が……いきなり覚醒した。

 すっと冴え渡り……元通りの冷静な思考が取り戻された。

 

 ……あんなに徹底的に調教されたのに、こんなに簡単に、ってのは不思議だけど……ある意味、当然とも言える。

 ……だって、

 

 もし、私の予想が当たってるなら……

 

 

 ……私がこの子に、こんな無様な姿を見せるわけには……いかないんだもの……

 

 

「……ねえ、もしかして……」

「……? どうしたの?」

 

「…………もしかして、あなたは……」

 

 と、聞こうとしたその時、

 

 

 

 ドゴォォォオオオオオン!!!

 

 

 

 部屋の壁が砕け散って……その土煙の向こうから、誰か……いや、何か……? が……こつこつと、こっちに歩いてくるのが見えた。

 

 私は、その誰かが来る方向に向けて振り返った。

 隣の女の子も、私と同じ方向を見る。

 

 その、土煙が晴れると同時に……私の視界に、懐かしい顔が飛び込んできた。

 

 ……それを見て、私は……

 

 ……絶対に忘れるはずのない……彼の名前を読んだ。

 

 

 

「……………………ナオ、ヤ……?」

「……アイカ、遅くなってごめん」

 

 

 

 幼馴染の男の子……ナオヤが、そこにいた。

 手を伸ばせば、届く距離に。顔にも、手にも、股間にも。

 

 数分前の私なら……迷わず、彼のズボンを下ろして、その肉棒をむさぼっただろう。

 

 けど、今の私は……呆然としていた。今の……この状況に。

 

 裸の私。精液まみれで……膣からもそれをこぼしている。

 ナオヤが……おそらく、ここまで壁をぶち抜いて一直線で来たんであろう、ゴルーグを従えて……ベッドの上の私を見下ろしている。

 

 そして頭が冴えていくと……私は自分を振り返る余裕ができた。……できてしまった。

 

 拉致監禁されて、犯されて……さんざん辱められて。

 イけないようにされて、調教されて……絶頂禁止で、壊れる寸前まで追い込まれて

 

 そして……壊れて、

 

 それからは……ひたすらチンポが欲しくて、

 下っ端たちのを喜んで受け止めて、しゃぶって……

 Nのセックスの相手もして……

 ゲーチスに、卑猥な言葉でおねだりして……そのチンポに喜んで……

 

 ……私……今まで……なんてこと……!!

 

「あ、あ、あああああああああああああああああああああああああ……」

 

 彼女の、そしてナオヤのお陰で正気に戻った私を……強烈な罪悪感、不安感、自己嫌悪が襲う。

 

 嘘だ……嘘だ……嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!

 あんなはしたないこと……あんなみっともないこと……

 あんな、人間やめたようなこと……しかも、心の中でまで……

 いや……ぁ……私、こんな……っ! もう、生きていけな……

 

 と、

 

 瞬間……何が起こったかわからなかった。

 

 見ると……ナオヤが、私を抱きしめていた。

 

 抱きしめられるなんて……このアジトにきてからしょっちゅうあった。

 セックスの最中……何度も、肌をすり合わせながら……男に抱かれた。

 

 …………けど、

 

 今のナオヤの抱擁は……そのどれよりも暖かい。

 服越しでも感じるナオヤのぬくもりが……パニックになりかけた私を落ち着かせてくれた。

 

 …………なんて、安心できるの……。

 

 泣いた。ひたすら泣いた。我慢せずに泣いた。

 ナオヤの胸に顔をうずめて泣いた。服がびしょびしょになっただろう。でも、ナオヤは気にしなかった。

 黙って……そっと腕を回して、抱きしめてくれた。

 

 

 ……しばらく泣いて、

 

 

「……ナオヤ、もう……大丈夫」

「……ほんとに?」

「……ホント。だから……帰ろ?」

「……ああ、そうしよう」

 

 ナオヤは私に、いつの間にか取り戻してくれていたらしい……私の荷物とモンスターボールを渡してくれた。私は、素早くそれを着る。

 

 そしてナオヤは、私を抱きかかえてゴルーグに飛び乗……ろうとしたけど、

 私はそれを制止して、振り返る。

 

 そして、さっきから……温かい目で私達を見てくれている、この謎の少女に……手を差し出した。小さい頃の私に瓜二つな、この子に。

 

 その手を見て、彼女がきょとんとする。

 

 その彼女に、私は言った。

 

「……一緒に行こう? あなたも、私と一緒に」

「えっ? ……でも、私は……プラズマ団の……」

「そんなこと気にしなくていいよ……私は、あなたと一緒にいたいの。だから……行こう?」

 

 ……少女の瞳が嬉しそうに、しかし、悲しそうにゆれている。

 少しの沈黙の後……言いたくないことを言うかのように、彼女は声を絞り出すようにして、

 

「……でも、私……私が何なのか、あなたは……」

「……わかるよ、あなたが何なのか」

「でも、それならなおさら、何で……」

「それでも、よ。あなたと一緒に行きたい。だって………………家族でしょ?」

 

 返事を待たずに……私は彼女を抱きしめた。

 

 彼女は、驚いたように、びくっ、と震えたけど……その後すぐに……密着させている私の頬に、彼女がその目から流したのであろう、熱い雫が伝うのを感じた。

 

 ……受け入れてもらえるとは思わなかったのだろう、黙って消えるつもりであったのだろう……彼女のうれし涙が。

 

 何せ彼女は一度……私を絶望の淵に叩き落した張本人でもあるのだから……意図せずに、とはいえ。

 

 ……でも、私は……そんなこと、気にしてないよ。

 ……だって……まあ、一度はそのことで、私は悩んだけど……気付いたもの。ナオヤのお陰で。

 

 ……私は『人間』で、『ポケモントレーナー』だって。

 

 ……だから、彼女が何者かなんて、気にしない。一緒にいたい。これからも。

 

 

 ……ぎゅっ、と

 

 彼女が、私の体を抱きしめ返してきたのを感じて……そして、

 彼女の声が……私の耳元で、

 

 確かに、こう言った。

 

 

 

「……ありがとう、お母さん」

 

 

 

 ……次の瞬間、

 

 女の子は……私の手の中で、まだ小さな……こどものメタモンになった。

 古代の城で、私が産み落としたあの卵から孵ったのだろう……ポケモンに。

 

 

 ……その子に、私は……にっこりと笑いかけると、

 

 わが子を抱えるように―――いや、実際に私の子ね―――両腕に抱きかかえたまま、ナオヤのゴルーグに飛び乗る。

 

 

 

 そして、団員達の怒号を背中に受けて……私達は、プラズマ団のアジトを脱出した。

 

 ……来るべき、最終決戦に……備えるために。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第29話 最終局面と伝説のポケモン

 ここはアララギ博士の研究所。

 

 あの後、私とナオヤ……そしてメタモンは、ゴルーグに乗って……疲れただろうから途中でチルタリスに代わってもらって……カノコタウンのこの研究所に帰り着いた。

 

 今私は、アララギ博士の研究所のベッドに寝ている。

 家に帰ってありのままを話せば……お母さんを心配させるどころじゃないから。

 

 アララギ博士は……まあ、当然だけど、行方不明だったはずの私が帰ってきたことに驚いていた。何の連絡もなしに。しかもなぜか手にメタモンを抱いて。

 

 そして博士には、私から……どういうことになっていたかを話した。

 

 

 

 プラズマ団に拉致されて、捕まっていて、

 

 拘束され、身動きも取れない状態で陵辱され続けて、

 

 想像を絶する屈辱的な責め苦を受けて、プライドも何も根こそぎ削ぎ落とされて、

 

 壊されて、堕とされて……一時期は、本当に何もかも言いなりの肉便器にされて、

 

 

 

 もしあそこで、ナオヤとこの子……メタモンが助けてくれなかったら、永遠に私はプラズマ団の性処理人形だった……。

 ……あらためて考えると、本当に危ないところだったんだ……私……。

 

 聞いている間、悲痛な表情を見せつつも……アララギ博士は何も言わず、黙って全部聞いてくれた。

 

 そして、秘密にしておくことを約束し……快くベッドを貸してくれて。

 メタモンに関しても……ここに一緒にいてくれていい、と言ってくれた。

 

「……大変、だったわね……アイカ」

「……ん……今回は、ちょっと……本気でやばかったです、ははは……」

 

 努めて明るく。心配させないように……

 

 ……って思ったけど、あんなこと聞かせた時点で絶対心配されるの確定だから、普通に自然体で。まあ、十分軽いし。

 

 今の私は……普段着から、楽なパジャマに着替えて、ベッドの上。上半身だけ起こしてる状態。

 横には、アララギ博士と……もう1人。

 

 ……私の、娘がいる。

 私が産んだメタモンが、今は、人間の女の子―――小さい頃の私―――の姿で。

 

 ちなみにナオヤは、ちょと野暮用で出てる。急ぎらしい。

 ……そばにいて欲しかったけど……まあ、仕方ないかな。

 

 

 

 休憩がてら、私と博士は、彼女……メタモンから、色々と詳しい話を聞いた。

 普通に日本語話せたし……今までプラズマ団にいたわけだから、情報ソースとしても優秀……といって差し支えない。土産話には十分すぎるくらいね。

 

 

 

 あの、古代の城で……私から『産まれた』後……この子は、プラズマ団のラボで孵化したらしい。

 

 しかし、そこにいる誰も、親とは思えなかった、と。

 そして……体細胞の検査なんかをしている毎日だったという。

 

 聞こえてきた感じだと、残酷な実験なんかはされなかったみたい。一安心。

 普通のメタモンと何ら変わりないな、って判明したあたりからは、プラズマ団が奪ってきた他のポケモン達とほぼ同じ扱いになってたって。

 それから少しして、女の子が捕まってきた、って聞いて、

 

 一度、偶然、調教のために連行されて通路を通る私の顔を見て……『この人だ』……って、何故か一目でわかったらしい。

 ……本能、か何かかな……? まあ、嬉しいけど……。

 

 そして、私が酷い目にあっていることを知ったこの子は、我慢できなくなった。

 

 数あるポケモンのうちの一匹……そこらへんのポケモンと同じ、として扱われるようになっていたメタモンには、監視も甘くなっていて……彼女はそこを突いたらしい。

 

 プラズマ団の下っ端の姿に変身して、脱出。

 そして、方々さまよって……偶然、ナオヤに会った。

 

 ナオヤの名前と顔は、脱出する直前に失敬した、プラズマ団員用の情報端末で見たんだとか。その他にも、情報色々と。

 

 そして、子供の頃の私の姿―――『人型の変身』の中で一番落ち着くらしい―――に変身して、私の救出を依頼。

 

 ……まあ、そこから先は、説明してもらうまでもない、か。

 そして、私が救出されたわけだ。肉体的にも、精神的にも。

 

「……ほんとに、助けられちゃったなあ……ありがとね」

「ううん、だって……私も、お母さんのこと、大事だから」

「あらあら、仲のいい親子ね……片方がポケモンだとは思えないわ」

 

 まあ、確かに……決してドラマチックとは言えない経緯で生まれてきたわけだけど、そんなの……今となっては、私は気にしてない。

 普通にかわいいし、助けられたし、それに……

 

 ……この子に、罪はないもん。

 

 そんな感じで……ポケモンだけど、娘には変わりないこの子を、私はきっちり受け入れていた。

 

 そしてこれは余談だけど……アララギ博士いわく、この子、人間じゃないのはまあいいとしても……メタモンとしても、普通じゃないらしい。

 

 本来、メタモンは……人間には変身できないんだそうだ。

 

 あ、こっからアララギ博士のポケモン講座ね。

 

 

 

 そもそも、メタモンは次のような生態を持っている。

 

 メタモンは、細胞とか色々変化させて、他のポケモンに変身できる。

 その際、色々と作り変えて……能力や技なんかもコピーできるし、後からでもまた変身しなおせる。

 

 ただし、『その時点での』変身対象のコピー、っていう条件付き。

 例えば、デルビルに変身したとしても……その『変身した時の』デルビルが火炎放射を覚えていなかったら、いくらメタモンが鍛えても使えない。

 

 また、夜になると、寝てる間に襲われないように、石とかに擬態して寝る。

このことから、メタモンは……物や、無生物にも変身できる。

 

 

 ……ただし、そんなメタモンでも……なぜか人間には変身できないらしい。

 

 

 その点で見ると、あっさり変身してしまってるこの子は異常なんだそうだ。

 百歩譲って変身できたとして、記憶や知識までコピーするわけじゃないんだから、人間の言葉を話せるはずないし。

 

 ポケモン同士は、種族も鳴き声も違っても意思疎通できるけど……人間にはさっぱりだし……そこへ行くと、普通に日本語話してるもんね、この子。

 

 しかも、彼女が変身したのは……見たこともないはずの、私の『子供の頃』の姿。

 私の『娘』なんだから、って、この姿には特に疑問持ってなかったんだけど……そういやそうよね……。見たこともないものに変身とか、聞いたことないし……。

 

 ……けどまあ、

 考えても仕方ないか……わからないんだし。

 もしかしたら……私が『産んだ』ことで、色々遺伝子が変わったのかもしれないし。

 

 メタモン本人もわからないことを考えたって仕方ない。この話はここまで。

 

 ちなみに、私を犯して妊娠させたあのメタモンは、事前にプラズマ団にそういう処置を受けていた固体だったらしい。研究員達の話をこの子が聞いた感じだと。

 

 その処置や投薬自体、かなり無理矢理な方法で、効果も長くはなく……私を犯したすぐ後に、その効果も切れてしまったらしい。

 そいつも今はもう、普通のメタモン……ということだ。

 

 ……と、

 

 その子の話が終わったその時、見計らったみたいなタイミングで……ナオヤが部屋に入ってきた。

 

「あ、お帰り、ナオヤ」

「お帰りナオヤ君……どうしたの、そんなに慌てて?」

「お帰りなさい、おと……ナオヤさん」

 

 順に、私、博士、メタモン。

 

 メタモンが明らかに『お父さん』って言いそうになってたけど、ナオヤは気にしている様子はない。

 ……何か、のっぴきならない事態でも起こったんだろうか?

 ……起こったんだろうな……。

 

「うん、大変だよ。さっき、ライブキャスターでアデクさんから……いや、見てもらったほうが早いな」

 

 ナオヤは、テレビのリモコンを手に取ると、テレビをつけた。

 

 そこでは、臨時ニュースで……とんでもないことが報道されていた。

 

 

 

 ポケモンリーグを取り囲むように……プラズマ団の巨大な城が出現した、と。

 そして、プラズマ団が……自分達が世界の頂点に立つ旨を、テレビの一時的にジャックして、声明を出した、と。

 

 

 

 テレビに映る、信じがたい光景。私……今まで、あそこにいたの……!?

 

 そして同時に、ナオヤの口からは……イッシュリーグのチャンピオン・アデクさんがNに破れたという報告も入った。

 

 勢いに乗ったNは……自らが新たなチャンピオン……イッシュ地方最強のトレーナーであるという事実と共に、計画を最終段階に進める気だろう。

 この世界の……全てのポケモンの『開放』に。

 

 

 しかし、Nは知らない。

 

 

 

 それが……ゲーチスが、この世界を支配するために吹き込んだ方便だと。

 抵抗力を排除し、自分が頂点に立つことこそが……真の目的なのだと。

 

 

 

『英雄となったN様の号令で、全世界がポケモンを手放す! そしてその世界で、私達プラズマ団だけが、ポケモンという便利な力を使って、その後の世界を管理し、支配していく……ふはははっ! 世界が……世界の全てが、私のものになる日は近いっ!!』

 

 

 

 私を犯しながら口走っていた事柄を思い出し……私は下唇を噛んだ。

 

(止めなきゃ……!)

 

 お母さんには、後で言い訳するとして……この状況を何とかしないと……っ!

 

 けど……どうすればいいだろう?

 

 仮にもNは、アデクさんが勝てなかった相手だ。

 奴の手元には、イッシュ地方の伝説のドラゴン……レシラムとゼクロムがいる。おそらく、アデクさんが勝てなかった理由もそこだと思う。

 世間知らずで自己閉塞な王様が、人生の酸いも甘いも理解してるアデクさんに、経験やら手腕で勝てるとは思えないし……。

 

 けど、経緯や形がどうあれ、Nの力が強大なのは事実……どうにかしないと、止めるも何もない。

そのためには、レシラムとゼクロムに対抗するだけの力を持ったポケモンが必要だけど……

 

「……ナオヤ、自信ある?」

「……ないわけじゃないけど……さすがに、伝説2匹同時となると、ね……現にアデクさんが負けてるし……油断はできないな……」

「やっぱりそうか……私が加わっても厳しい?」

「かもね……」

 

 ……やっぱり、伝説のポケモンだもんね、相手は……。

 

 それに……問題はまだある。

 仮にその2匹に、私とナオヤの全戦力6匹を注げば、十分に戦えるし勝てる……とは思うけど、

 その場合、その後に続かないのよね……一応Nも、トレーナーとしては一流だし……

 

 ゲーチスも、あんだけ大きな組織引っ張ってるんだから、相当強いかもだし……

 

 ……そうなると、ゼクロムとレシラムを素早く倒して、あとは総力戦でN達を負かす、ってのが、最善策なんだろうけど……

 ……そこまで強力なポケモンとなると……

 

(……私やナオヤのポケモンでも、そこまでは……力の質がそもそも違う『伝説』相手じゃ、ヘルガーやポリゴンでも厳しいわよね……)

 

 

 ―――と、

 

 

「あの、お母さん……もしかしたら、私、心当たりあるかも……」

「「「え!?」」」

 

 

 メタモンがちょっと遠慮気味にいったセリフに、私たち3人は食いついた。

 

「そ……それ、どういうこと?」

「うん、あのね……前に、話してたのをいいたことがあるの。研究員達は、噂話やおとぎ話程度だ、って言ってたし、レシラムやゼクロムが最優先だったから、大して気にしてなかったみたいけど……」

 

 そして彼女は、

 噂話程度でも、そこで聞いた情報を……話してくれて、

 

 そして、それに合致するかもしれない色々な情報が、アララギ研究所のデータベースで見つかった。

 ……これは、ひょっとすると、ひょっとするかもしれない……

 

 

 ……よし……一か八か……この可能性にかけるしか無さそうね……!

 

 

「……ナオヤ、やれる?」

「こっちのセリフだよ……アイカも大丈夫?」

「大丈夫よもちろん! ……博士、この子のこと、お願いしますね」

「わかったわ。人手がいるから……チェレン達にも連絡を入れなくちゃね……」

「……お母さん、気をつけてね」

「うん……大丈夫よ、すぐ帰ってくるからね」

 

 ……プラズマ団、ぶっ潰して……ね。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そして私達は、情報を整理して……メタモンが教えてくれた『他の伝説のポケモン』がいるかもしれない場所を洗い出し……そこに、それぞれ向かうことにした。

 

 私とナオヤと……あとは、チェレンとベルも動員して。

 伝説級に強力なポケモンを相手取って、自分を認めさせて、味方につける必要があるんだから……このくらいしないと追いつかない。

 

 全ては……プラズマ団との戦いの切り札を手に入れるため……!!

 

 

 

 チェレンとベルは、『フキヨセの洞穴』に。

 

 

 ナオヤは、『ジャイアントホール』に。

 

 

 そして、私は……『豊穣の社』に。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第29.5話 切り札は大地の守護神

 

 豊穣の社。

 

 その昔、各地を荒らしまわった風と雷のポケモンを封じ込めた、大地の神様が祭られてる……っていう場所。どうもそれ、迷信じゃないみたい。

 

 大地の神様は、れっきとしたポケモン……もし目覚めさせられれば、同じようにこの世界の危機だってことで……助けてくれるかもしれない。

 

 それには、『ボルトロス』と『トルネロス』っていう2匹のポケモンを連れて行く必要があるらしいんだけど……この2匹、相当レアで……しかも、イッシュ中を飛び回ってるから、見つけて捕まえるの相当に大変……。

 

 

 ……と、思ったら、なんとナオヤがもう2匹とも捕まえてた。

 しかも『たまたまそこにいたから』だって……アイツ、時々ホントにすごい……

 

 

 ともかく、助かったのは事実だから……そのまま私は、その2匹だけ借りて……豊穣の社に来た。

 

 その際……来る途中で、この近くの民家で見せてもらった、昔の文献を参考にした。

 すると、大地の神様に願い事をするときにやってた儀式みたいなのが載ってたので、それを参考にしてみることにした。

 

 

 

 ……けっこう、ハードな内容の『儀式』だけど……もう、四の五の言ってる暇も……ないか……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……そして今、私は……豊穣の社の前にいる。

 

 私の服装は……昔の文献を参考に、その当時、祈祷などに使われてた巫女服と似たようなものを用意して着ている。

 

 そして、私が……2匹のポケモンが入ったモンスターボールをもつ私が、社の前に立った、その時……

 

 社と、その周辺の地面が激しく揺れ……まばゆい光と共に……姿を現した。

 

 大地の神様と呼ばれたポケモン……『ランドロス』が。

 

 

 筋骨隆々、人間に近い姿をしているそのポケモンの鋭い視線におびえないようにして……私は、文献から参考にした当時の『儀礼』にのっとって、ランドロスに呼びかける。

 

 この世界が危機に瀕しているから、力を貸して欲しい……と。

 

 それを聞いたランドロスは……ゆっくりと地面に降りてきた。

 そして、私の眼前にまで来て……巫女服姿でひざまずいている私を見下ろす。

 

 文献によれば、これで願いを聞いてくれたわけではない。『覚悟』と『対価』が必要だ。

 

 ……この後何をするかも、私は……知っている。『覚悟』と『対価』を示すには、どうすればいいか……

 私は、そのやり方にのっとり……

 

 

 ……巫女服を脱ぎ捨てて、ランドロスの前で裸になった。

 

 

 するとランドロスは……後ろから突き出している、長い尻尾のようなもので私をからめとり……持ち上げる。

 そのまま、私の体をじっくりと見た。上から下まで……余すことなく、といった感じだ。

 

 私は、機嫌を損ねないよう……どこも隠さず、手を体側に置いて、ランドロスの方から何かアクションがあるのを待った。頼んでいる側なのだから。

 

 しばらく後……ランドロスは、不意に私を下ろすと……雲に隠れた下半身を、もぞもぞと動かした。

 そして、その雲の中から……巨大なペニスを取り出した。

 

 しかも……ただのペニスではない。尻尾と同じように、ゴツゴツとしたイボのような突起があちこちについている。まるで、真珠入りペニスだ。

 ……あんなものが、本当に生殖器として成立しているのか……と、私は震えた。

 

 ランドロスはそれを、私の前に突き出す。

 

 私はそれを黙って、両手で包むように持ち……口に含んで舌を這わせた。

 上から下まで、亀頭から竿まで……口に含んだり、時には外に出してなめたりして、丁寧に全体を唾液でぬらしていく。

 

 時折、ちょっと歯を引っ掛けてみたり、頬の裏側を使ってしごき上げたりして……口全体を使う。

 

 ランドロスの方も中々気に入ってくれているようで……時々私の頭を押さえつけ、もっとやるようにと奥までペニスを突き入れたりなどしていた。

 

 あきさせないように……途中から胸も使う。

 迫力があるパイズリができるほどではないにせよ、人並みよりもだいぶ胸があるほうである私の胸ではさんで……ランドロスの逸物をしごく。

 

 時折、乳首などに突起が引っかかって……私のほうにも快感が回ってきて、小さく声が出ちゃう時がある。……機嫌、損ねないといいけど……。

 

 しばらくして……ぶるっとランドロスの肉棒が震え、一回り大きくなったかと思うと……ランドロスが私の頭を押さえつける。

 そしてすぐに……熱い精液が大量に流れ込んできた。

 

「ん、くっ……ぅふぅ……んっ……!」

 

 頭を抑えたのは、『飲め』ってことね……なら、こぼすわけにはいかない。

 私は口をすぼめてこぼさないようにして……まるでペットボトルから流し込まれるかのような勢いの精液を、どうにか飲み下していく。

 口の中が精液の味で……どころか、精液そのものでいっぱいになって……むせ返りそうだった。

さすがに、口の端から少しこぼれてしまう。

 

 すると今度は、ランドロスは勢いよく私の口からペニスを引き抜き……残りの精液を全部私にかけた。

 残りとはいえ大量の精液を浴び……私の体はどろどろの真っ白に染まる。

 

 その、息も荒く、精液にまみれた私を……ランドロスは今度は、尻尾で持ち上げ……眼前に吊り下げた。

 

 そして……両足をつかんで股を開くと……

 

 ……照準を合わせ、一気に挿入した。

 

 

 直後、

 

 

「ぎ……っ……!!!!」

 

 

 感じたことの無い強烈な感触が、股間から脳天まで駆け抜けた。

 

 大きさ、硬さ、長さ……そして何より、無数についた突起……それら全てがあわさって、私の肉壷を……ただ挿れただけで、盛大に蹂躙した。

 

「あぁぁ……きひあぁああっ! はぁ……んぐぁああああ!」

 

 苦悶とも歓喜とも取れる悲鳴を響かせる私。

 それに構わず……ランドロスの腰が、ゆっくりと動き始めた。

 

 ごりごりと、突起が膣内をえぐる。

 ただでさえ限界まで広げられている膣を、さらに変形させんとして暴れる。

 子宮口もすぐに突き破られ、子宮の中まで、奥まで、巨大ペニスで犯される。

 

 愛液という潤滑油など……無意味に等しい。あちこちに走るとてつもない快感の中で、私は次第に、 悲鳴すら満足に上がらなくなっていった。

 

 突き入れられるたびに、お腹の形が目に見えて変わり……尋常ではない圧迫感と圧痛の中で……しかし、私は器用にも、快感を感じてもだえていた。

 

 痛いのに、苦しいのに、気持ちいい。

 

 恥ずかしい、逃げてしまいたい、でも耐えなきゃ。

 

 ……皮肉にも、奴らのアジトでの経験が……私の精神をつなぎとめる手伝いをしてくれていた。

 

 そして……またしても、ランドロスのペニスがぷくりと膨れ……

 

 熱い白濁の液体が……到底入りきらない量、膣内に流れ込んできた。

 

「ああああぁぁあぁあああああっ! がぁあぁああああいやあああぁあああーっ!!」

 

 下腹部に感じるのは、最早圧迫感なんていう生易しいものじゃなく……自分はこのまま死ぬのではないかというほどのそれだった。

 

 連結部から噴出す精液の勢いが、その量が……ランドロスの射精の激しさを物語る。

 

 それがようやく収まってきたころ……肩どころか、体全体で息をして、なんとか意識を保っている私がいた。

 

 

 …………しかし……多分、まだ終わらないだろう。

 

 ほら、ランドロスが……また、動き出そうとしてる……。

 この儀式……ランドロスが溜め込んだ性欲と精液を全部発散するまで続けないといけない、っていうことらしいし……。

 

 その通り、とでも言うかのように……ランドロスは、再び……今度はバックで、私のオマンコを勢いよく突き上げた。

 

 ……まだまだ、試練は続く……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 結局……ランドロスは、両手の指の数ほどの回数も、私を犯し続けた。

 

 腰を両手でがっしりとつかんで、M字開脚の私に前から突っ込んだり、

 

 頭と腕をつかんで後ろから、バック体位で乱暴に犯したり、

 

 口をオナホールのようにして扱ってひたすら奉仕させたり、

 

 逆流しそうなほどにいっぱいの量の精液をアナルから注ぎ込んであふれさせたり、

 

 時には、尻尾も一緒に使って2穴責めまでされたりした。

 

 そして、最後の一発が、私の膣の中に……といっても、容量オーバーですぐに噴出しちゃうんだけど……どくんっ、と注ぎ込まれると……ランドロスは尻尾を使って、私を地面に下ろした。

 

 直径が私の身長ほどもある、ランドロスの精液でできた大きな水溜りに……私はびちゃっと音を立てて着水。倒れそうになったが……どうにか、座ったままでこらえた。

 

 すると、ランドロスは……、なにやらうんうん、とうなずいてみせると……社に備えてあった、いかにも年代モノと思われるモンスターボールの中に入り……沈黙した。

 

 ……ようやく、私に……力を貸してくれることになったらしい。

 

 『覚悟』と『対価』……きっちり示せて、よかった……。

 このくらい、どうってこと……まぁ、あるけど……でも、世界が危ないことに比べたら!

 

 さぁ……他の皆も、今頃それぞれ『切り札』を解き放ってるはず! あとは……あの城に乗り込んで、Nとゲーチスを仕留めるだけっ!

 

 オクタンに頼んで、体中についた精液とその匂いを『みずでっぽう』で洗い流した後……けっこうきついとこまで来た足腰に鞭打って……私は、最終決戦の場に飛んだ。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第30話 最終決戦

 

 総力戦。

 まさに、そんな表現がふさわしい戦いで。

 

 突如現れた無法な要塞を制圧すべく、警察が出動し、

 それを迎え撃つ、したっぱのプラズマ団員達。

 

 ジムリーダーや四天王も参戦する中……彼らの支援を受けて、私達は最上階のラスボスと裏ボスのところに登ることができていた。

 

 

 

 今現在……私達は、敵のラスボス2人に対峙している。

 

 

 

「……残念だよ……わかりあえると思っていたのに、戦うことになるなんて……」

「全くですな……所詮はポケモントレーナー……おろかなものです」

「愚か者でかわいそうなのははあんたらね……ここで、何もかも終わるんだもの」

「今日が……プラズマ団最後の日だ!」

 

 恐れることもなく背筋伸ばして立つ、私とナオヤ。

 対するは、敵方の総大将……Nとゲーチス。

 

 Nは悲しげな、哀れむような目で。ゲーチスは、いつも通りの腹黒い笑顔で。

 私とナオヤは……純粋にやる気に満ちた、決意の炎を目に灯して。

 

「特にアイカ……君とは心も体も1つになって、共に未来への道のりを歩んでいけると思ったのに……。僕の妻は君しかいないと思ってたのに、本当に残念だよ……」

「全くですね……ふふっ、あのようにはしたない顔をさらして、もはや堕ち……もとい、心を入れ替えたとばかり思っていたのですが……ふん、中々どうして面倒な」

「……っ……!」

 

 ゲーチスの脳裏には、洗脳下にあった時の……淫らに腰を振って精液をねだる私が呼び起こされているのだろう。口唇がつりあがり、下品な笑みが浮かぶ。

 

 その顔に、私は……ぎり、と奥歯を鳴らす。

 脳裏に、あの、自分が狂ってしまっていたころの……悪夢のような光景がよみがえっていた。

 

 加齢臭ただようゲーチスに、自分から卑猥な言葉と共にセックスをねだっていた……誰でもいいから、いつでも、いつまでも犯して欲しいと思っていたあの頃が。

 そうして奉仕させられた……屈辱が。

 

「本当に残念ですねえ、アイカのあの素晴らしさ……手放すには惜しい……どうです? もう一度私達の元へ来て、狂ってみませんか? そうすれば、心ゆくまで……」

「あんた……いい加減に……」

 

 

 

「いい加減に……しろォ!!」

 

 

 

「「「!?」」」

 

 瞬間、

 

 響いたのは……いつも気が小さくて、大人しいはずの……ナオヤの怒号だった。

 

 額に青筋を浮かべ、歯を食いしばり、拳を震わせ……怒髪天を衝く勢いである。

 事前調査だけで知った気になっていたNやゲーチスはもとより、幼馴染のアイカさえ見たこともないその様子に……一同、絶句する。

 

「さっきから聞いてれば……正義の味方気取ったり、世界の支配者にでもなった気になったり……聞くに堪えないことばかり……調子に乗るな!」

「何かおかしいことでも? ここにいるN様は、時期に本当に世界の支配者になるのですよ?」

「そんなことさせるか! そんな……多くの人が涙を流さなきゃいけない世界を作る奴が、英雄なもんか! 僕らはその世界を……その未来を認めない! ここで……絶対に叩き潰してやる! そして……」

 

 ……そして?

 

 

 

「僕の……僕の大好きなアイカは、お前らなんかに絶対……いや、誰にも!! 渡さない!!!!」

 

 

 

 ……時間が、止まったような気がした。

 

 

 

 突然すぎる。シチュエーションとか段取りとかメチャクチャだし。

 

 っていうか多分……こいつ、自分で今、何言ったか気付いてないでしょ。

 

 ……けど……気にならない。

 だって……

 

 

 

 一番好きな人から……一番聞きたかった言葉を、聴けたんだから……。

 

 

 

 その瞬間……さっきまでどす黒く心の中に渦巻いていた、レイプや調教の思い出と、そのことへの恨みつらみ、憎しみとか、そういうものが……根こそぎ洗われた気がした。

 ……たいがい現金ね……私も……。

 

 ……ともかく、お惚気(のろけ)はこのくらいにして……

 

「いくよ、アイカ!」

「OK、あなた!」

「さぁ行……『あなた』!? ちょっ……何言ってんの!?」

「何よ、あんなに情熱的に告白して……お嫁にもらってくれるんでしょ?」

「そこまで言ってないよ!? っていうか、状況わかって……」

「つべこべ言わない、来るわよ!」

「ああああもう、やっぱりアイカはアイカだっ!」

 

 なーに当たり前のこと言ってるんだか、私の未来の旦那様は。顔赤いよ?

 

 ……言っとくけど、本気だからね。

 

 ……すっごく、嬉しかったんだから……。

 

「……不思議だな……君達を見てると、なぜだか……祝福したく思えてきてしまうよ……。けど……戦いは別だ、容赦はしない……レシラム! ゼクロム!」

 

 Nの呼び声に答え、白い龍と黒い龍……レシラムとゼクロムが姿を現す。

 さすがに『伝説』……他のポケモンとは絶対的に違う、圧倒的な存在感とプレッシャー。……正直、予想以上だ。

 

 その威光を、さも自分のものであるかのように鼻を鳴らし、ゲーチスがふんぞり返る。

 

「ふん……いくら意気込んだ所で……普通のポケモンでは、束になっても伝説のドラゴン2体にはかなうまい!」

 

「ああ……そうかもね……」

「普通なら、ね……」

 

「「……?」」

 

 いぶかしむNとゲーチス。

 ……言ってる意味、わかんない? 大丈夫……すぐわかるから。

 

 ……せーの、

 

 

 

「出番だ、キュレム!!」

「お願い、ランドロス!!」

「「!?」」

 

 

 

 姿を現す……更なる伝説のポケモン。

 

 氷の龍・キュレム。

 大地の守護神・ランドロス。

 

 どちらも……レシラム&ゼクロムと同等かそれ以上の、凄まじい力を秘めている。

 

 Nとゲーチスの顔から……余裕が完全に消えうせた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 すぐに始まった、火花散る戦い。

 レシラムの炎と、ゼクロムの雷は、確かに凄まじい。遠い昔にイッシュ地方を滅ぼしたと言われるだけのことはある。

 

 ……しかし、この2匹だって……負けちゃいない。

 

 自分も凍り付いてしまうほどの冷気を操るキュレム。

 地上だろうが空中だろうが、圧倒的なパワーでねじ伏せるランドロス。

 

 こちらも同じく『伝説』……一歩も引かない戦いを見せている。

 むしろ……戦っている土台である、この城の強度を心配したくなるくらいだし。

 

 レシラムの炎を、キュレムの冷気が相殺し……爆発と同時に氷が解けて、煙と水蒸気がふき上がる。

 

 その向こうから、電撃をまとって突っ込んできたゼクロムを……ランドロスが殴って叩き落とす。電撃によるダメージも、全くと言っていいくらいに無いみたい。

 

 …………そして、

 

 

 この頂上決戦は……ポケモンの力比べだけでなく……トレーナー同士の心のぶつかり合いでもあった。

 

 

「……君達は、そんなにも素晴らしいポケモントレーナーなのに……どうして、理解できないんだ……! この世界には、ポケモンの開放という変革が必要なのに……!」

「変革が必要なのはアンタの頭ン中ね、N。お互いを支えあってるポケモンと人間を引き離したって、後には悲しみが残るだけよ」

「……人間という鎖は、ポケモンをだめにする……というのに? 戦わせて、働かせて……ポケモンを縛り付けるだけじゃないか」

「……そう見えんの? この世界が……この世界で笑ってる、ポケモンたちが……!」

 

 ……このへんの話も、メタモンから聞いた。

 

 Nは、あの城からほとんど出してもらえずに育って……しかも、人によって傷つけられたポケモンばかり、ゲーチスに見せられて育ったらしい。

 ……そのポケモン達を否定するわけじゃないけど……それは、ほんの一部なのに。

 

 でも、そうやって育ったNだから……こんな風な考え方を持つに至ってしまったんだと思う。

 偏った知識と、歪んだ愛で……けど、紛れもなくそれを『本心』として、この世界を、ポケモンを見るNが……できてしまったんだと思う。

 

 ……もし、普通に育っていたら……彼はどれほど、優秀なポケモントレーナーになってたんだろう。

 

 

 ―――まあ、

 

 そんなこと、知ったこっちゃないけど。

 

 

「……やっぱり、アンタにゃ私はもったいないわね」

「……そうかい? 僕の思いは……変わらないつもりだけど……アイカ、君と一緒に、この世界の全てのポケモンを愛せたら、と、今でも思ってるよ?」

「……そうはならないさ、絶対に」

 

 静かな圧力が、隣にいるナオヤから飛ばされる。

 ピンポイントにNに向けられてるのに……私も感じてしまうほどのそれが。

 

「……そうか、君もアイカのことが好きなんだね……僕の……最大のライバル……ナオヤ。まさか、恋敵にまでなるなんて思ってなかったけど……」

「ふざけるな、お前じゃ恋敵なんかにもなりゃしない」

 

 いつも落ち着いているナオヤには珍しく……強気を通り越して攻撃的な口調。

 

「へえ……たいした自信だ。けど……僕は負けるつもりはないよ。必ず、アイカに……僕の愛を受け取ってもらうんだ……そして……」

「もう……負けてるよ、お前は」

「…………なんだって?」

「……周りを見ずに、自分と自分の行動を逐一、そんな風に美化して何とか我を保ってるような奴に……僕は負けない。絶対に」

 

 言い放つナオヤの目は、どこまでも真剣で、真っ直ぐで。

 私も、途中から……割り込めなくなっていた。

 

 というか……何か言うより、このまま見ていたい気分。

 

「お前の育ちはよくわかったよ……そういう環境で育ったんだろう? 知識も感情も、偏ってしまうような環境で……」

「…………」

「でも……お前は旅をした。そして、いろんなポケモンと触れ合ったはずだ……それを見て、何も思わなかった? 自分が見ていたポケモンが、世界の、ほんの一部だ、って……気づかなかった? ……そんなはず、ないよな?」

「……それでも、僕は……」

 

 Nは、さっきまでの勢いが徐々になくなってきているように見えた。

 ……図星……ってことか。

 当然よね……旅して、ポケモン鍛えてれば……そういうポケモンとも多く出会う。

 

「それでも僕は……ポケモンの解放が、彼らの……進化につながると、思ってた……だから、最後まで……その信念を貫かなきゃいけないと思った……!」

「……迷うんだったら、そんなもの変えればよかったのに」

「っ……そんな軽々しく……」

「軽かろうが重かろうが関係ない。それが他人を巻き込むもので、かつ、そこに自分自身も迷いがあったんなら……進む方向を変えればいい。恥ずかしいことじゃない、人なんだから、間違うことだってあるさ。……でもN……お前は、そうしなかった」

「…………開き直りじゃないか、それじゃあ」

「だから?」

「だから、って……」

 

 Nの顔から、余裕がなくなっていく。

 ポケモンバトルに関する余裕だけじゃない……精神面での余裕も、だ。

 

「人は間違う生き物だ……『本当に』自分が望むものを手に入れたいなら、恥ずかしかろうが何だろうが……度胸も努力もそこにつぎ込むべきだ!! そうすれば……結局、同じものが手に入る」

「同じ、もの……?」

「そうだよ……お前が望む、ポケモンに優しい世界……だ」

 

 ……論戦で、次第に押されていくN。押していくナオヤ。

 その影響が、バトルにまで出てきているのか……ゼクロムとレシラムは、キュレムとランドロスに押され始めていた。

 

「『ポケモンの開放』だって、その為の『手段』だったはずだ! お前が大好きなポケモン達を救うための! ……そこに固執してしまっていた時点で、手段と目的が逆転してるし……そもそもお前は目的を見失ってる!」

 

 レシラムの炎が、キュレムの冷気に負ける。

 

「結局君は、美化しすぎた自分と目的を否定できずにがむしゃらに突っ走ってるだけだ! 脇目もふらないんじゃなく、ふれない……信じてきたものが揺れるのが怖いから!!」

 

 ゼクロムの雷が、ランドロスの拳で消し飛ぶ。

 

「……そんな不安と迷いと自己暗示だらけの心に、誰かに注ぐだけの愛なんかあるもんか! さもポケモンのことを考えてるみたいに言うけど……君はただ、レシラムとゼクロムっていう力にすがって自分を正当化して……アイカっていう、自分にはない真っ直ぐで強い心と、深く純粋な愛情を持った存在をそばに置いて、さも自分もそれを持ってるみたいに信じたかっただけだ! そんな……そんな都合のいい奴に……」

 

 ……そして、

 

 

 

「―――アイカは、渡さないっ!!!」

 

 

 

 ナオヤ自身の咆哮と共に……キュレムの『こごえるせかい』がゼクロムに、

 ランドロスの『だいちのちから』がレシラムに見事に決まり……

 

 

 

 難攻不落と思われた伝説の2匹が……ついに、陥落した。

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第31話 真・最終決戦

《三人称視点》

 

 アイカ達がNとの激戦を繰り広げる一方、

 地上でも……大きな戦局の変化が起きていたりする。

 

 チェレンとベルが、『コバルオン』『テラキオン』『ビリジオン』の3匹をひきつれて帰還し、戦線に乱入したのだ。

 世界の危機に、同じように『伝説』の名を冠する3匹のポケモンは、チェレンとベルの呼びかけに答え、力を貸してくれていた。

 

 ジムリーダーや四天王たちも、この勢いに乗り……プラズマ団の軍勢を押し戻していく。

 次第に、破壊の損害は、プラズマ団の城のほうにまで及んできていた。

 

 ……ついでに、さりげなくナオヤが放っていた『ボルトロス』『トルネロス』も、好き勝手に暴れていたりした。

 

 ともあれ、これにより……プラズマ団の敗北は、大局でも、トップの戦いでも、決定的なものとなりつつあった。

 

《三人称視点 OUT》

 

 

 ☆☆☆

 

 

「……まさか、こんなことになるなんてね……」

 

 さっきまで、Nがこの世界の頂点に立つ切り札として君臨していた……レシラムとゼクロム。

 その2匹が……そろって倒れ伏していた。

 

 その様子を、呆然と見下ろす……N。

 

 キュレムとランドロスを従えて、その様子を見る私達。

 

 てっきりこの後、Nの他のポケモンと総力戦にもつれこむと思ってたんだけど……どうやら、Nはそんな気力もなくしてしまったらしい。

 

 ……最強と恐れられる2匹のドラゴンを手に入れた時点で、自分が負ける想像なんかしてなかったんだろう……心ここにあらず、って感じかな。

 

「……世界は……僕じゃなく、君達を選んだのか……」

「そういうキレイごとじみたセリフがそもそも違うってのよ。何よ、その……この戦いで負けるのが、自分の運命だった、みたいな言い方」

「……ポケモンバトルで、僕らが勝った……それだけだろう」

「……それでも、これで僕の夢は潰えた……そこに変わりはないからね……」

 

 疑いはしてたものの……はっきり自分の目標として掲げてた『ポケモンの開放』……それが事実上阻止された今、Nはコレからどうしていいかわからないんだろう。

 今まで……それしか見てなくて、それしか見れない中で生きてきたはずだから……

 

 小さい頃から抱いてきた『目標』と『信念』を、疑うことができなくて。

 

 それを正当化するために……ポケモンや、私にすがろうとして……

 

 けど、結局……そのどれもこれも、手から零れ落ちてしまった。

 

 ……そういう意味では……こいつも、ちょっとは被害者なのかもね

 

 

 ……が、

 

 

 そんなこの場の空気を読まない……正真正銘の『黒幕』が、もう1人いた。

 

 

 

「……ふん、それでも私と同じ、ハルモニアの王家の血を引く者か、ふがいない息子め」

 

 

 

 ……こいつが。

 

 

 

 敗北に茫然自失となるNを慰めるどころか、ゲーチスは侮蔑するような目でにらみ……

 

「せっかく王に仕立て上げ、一流の教育も施し、伝説のポケモンまで持たせてやったのに、敗れるとは……」

「……ゲーチス……?」

「本性が出たわね、狸ジジイ」

 

 余裕も無いが、優しさも消えうせた、どすの利いたにらみ顔で……ゲーチスは私とナオヤに向き直る。

 

 頼れる部下だったはずのゲーチスの変わりように、Nは唖然としている。多分……状況を飲み込めてない。

 

 けど……どうやら、フォローする時間はないみたいね……。

 

 ゲーチスは、私達の方に向き直り……

 

「ここまで来て諦めるものか! プラズマ団を組織し、人々からポケモンを取り上げて世界を征服するという私の夢を! 貴様らのようなガキ共に邪魔されてなるものか!」

「……やっぱり……お前達のあの綺麗事じみた目的は、方便だったんだな……」

「その通りだ! 全ての愚かな民は、我が命令にしたがっていればいいのだ!」

 

 ナオヤの指摘に、開き直るゲーチス。

 

「誰がポケモンなどという便利な道具を手放すものか! ポケモンは……世界を支配する我々だけが使えればいいのだ! そのために、我々プラズマ団は今日まで活動を続けてきたのだからな!」

「……敵も味方も散々騙してきて……それがばれたら、今度は開き直りとはね……!」

「ふん。ナオヤ……Nはお前のことをライバルとして認め、お前に勝つことで自分の強さの証明をするなどと言っていたが……思えば、それがすでに愚かだったわけだ。自分に自信をもつ必要などない、私に従っていればそれでよかったのだからな。人も、Nも!」

 

 そして、今度は私に向き直る。

 

「最後の最後まで、生意気なマネを……アイカよ……お前もお前だ。せっかくこの私が、肉奴隷に調教して、その体を役立ててやろうと思っていたというのに」

「なっ……ゲーチス!? 彼女は、僕の花嫁にするのでは……」

 

 自分が愛を注ぐはず、と思っていた私までも否定され、Nを更なるショックが襲う。

 

「表向きはな! 裏では、私直属の肉便器兼、プラズマ団の公衆便女にするつもりだった……! お前ははしたなく、裸で腰を振っていればそれでよかったのだ!」

「……こんの、下衆……っ!」

 

 奥歯が、ぎりっ、と鳴った。こんな奴に、私は……

 

「ふん、お前だけではない。世界が私のものになった暁には……私はNにハーレムを作るつもりだった……世界中のめぼしい女を集めて……Nの愛を注ぐという名目でな! カミツレも、シキミも、カトレアも、フウロも、そしてアララギも……! そしてそれら全員、裏で、私の元で、淫乱な肉奴隷にしてやると決めていた!」

 

 ……こいつ……そんなことまで……!

 

「ふん……諦めるものか……! レシラムもゼクロムも、Nが英雄を名乗るのに箔をつけるために利用していたに過ぎない! 負けたのならもう用はない……私自信の力で、全てに決着をつけてやるまでだ!」

「……もうこれ以上、話すことなんかないわね……」

「ふん、生意気を……来るなら来い!」

 

 

 ゲーチスは、懐に手を入れ、ボールを6つ一気に取り出す。

 放り投げたその中から……ゲーチスの最強メンバーだろう……

 デスカーン、キリキザン、ガマゲロゲ、バッフロン、シビルドン……壮々たる面子だ。

 そして……私を犯した、あのサザンドラが姿を現した。

 

「ナオヤ、お前は力でねじ伏せてやろう……二度とポケモンバトルをする気も起きんように徹底的にな! そしてアイカ、お前はまた調教しなおしてくれる! 二度と立ち直れんように、念入りに心を壊して、また肉奴隷にしてやろう……毎日白濁にまみれて、名も知らぬ男の子供を何人も孕むがいい! お前らにはそれがお似合いだ!」

 

 聞くに堪えない……さっきのナオヤのプロポーズで、全部すっきりしてたってのに、またいらいらしてきちゃったじゃない……。

 

 ナオヤも、大体そんな感じ。臨戦態勢。

 

「伝説と言えど、所詮ポケモン……私に勝てるものか! さあ来い」

 

 

 

「……勘違いしないで、あんたにはランドロスとキュレムは使わないわよ」

「彼らはあくまで、ゼクロムとレシラムの対策だったからね」

 

 

 

「何ぃ……?」

 

 

 ……あんたをぶっ倒すのは……あたし達自身の力でよ!

 

 

「ヘルガー!! ゼブライカ!! ハリテヤマ!! オクタン!! チルタリス!! スリーパー!!」

「ポリゴン!! シャンデラ!! スターミー!! ゴルーグ!! メタグロス!! ジバコイル!!」

 

 いっせいにボールから飛び出す、私達の頼れるたびの仲間たち。

 

「ふざけるなぁぁああああ!! このような下賎に……私が、負けるかぁあああ!!」

 

 アンタなんかに、伝説のポケモンは必要ない……

 長旅で連れ添った、私達の最高の相棒がいれば……十二分にお釣りが来るのよっ!!

 

 

 

 スリーパーとメタグロスの『サイコキネシス』が、デスカーンの『シャドーボール』を正面から粉砕して、

 

 突撃してきたバッフロンは、ゴルーグとハリテヤマが力で叩き潰して、

 

 シビルドンの電撃を、ゼブライカが『でんきエンジン』で吸収して、その勢いに乗せて……ジバコイルと一緒に、更に強力な電撃で吹き飛ばして、

 

 ガマゲロゲの攻撃は全てかわされて……チルタリスの『りゅうのはどう』とスターミーの『サイコキネシス』の餌食になって、

 

 キリキザンは……最大出力で放たれた、シャンデラの『かえんほうしゃ』とオクタンの『ハイドロポンプ』の前に、何もできずに一撃で沈んだ。

 

 

 一匹、また一匹と手持ちが倒れていく間に……ゲーチスの顔はどんどん険しくなっていって、

 

 

 残りは、サザンドラだけ……

 

 

「ふざけるな! 私の夢が! プラズマ団の世界制服が……こんなところで!」

「まだこんなこと言って……あんたもたいがい哀れね」

「……ま、悪人の末路なんて、こんなもんだよ」

 

 ……もう……終わりでいいわね……

 

 うっさいから、続きは……刑務所で叫んで来い、この下衆野郎!!

 

「ヘルガー!」

「ポリゴン!」

 

 号令と共に、2匹が同時に技を繰り出す。

 

 見せるのは……カノコタウンで修行中によくやった……私達だけの『合体技』。

 

 ポリゴンが『ロックオン』で狙いを定めると……その周囲に『きあいだま』がハンパない数浮かぶ。

 同時に、ヘルガーが『れんごく』を使って……そこにさらに、ポリゴンが『ねんりき』をかけて操作する。ヘルガーの炎を。

 

 昔は、『ひのこ』と『サイケこうせん』でやってたこの技……旅を重ねて、威力も段違いになってるんだから!

 

 そして、

 

 サザンドラの『りゅうのはどう』を、ヘルガーとポリゴンが『かえんほうしゃ』と『チャージビーム』で粉砕した直後に……技が発動。

 

 『ねんりき』で統制された『きあいだま』と『れんごく』の炎が……四方八方に散らばる。敵を……囲んで。

 しかし……『ロックオン』で、最終的には正確に飛んでいく。

 

 サザンドラと……ゲーチスのもとに。

 

 

 

「行っけええぇっ! 『全方位・煉獄気合玉』ぁあ!!」

 

「ぐぎゃぁあああああああっ!!」

 

 

 

 私が即興で叫んだ技名に重なって、大量のエネルギーがこもった大爆発の轟音と、ゲーチスとサザンドラの断末魔が響き……そして、静かになった。

 

 

 その日、

 

 

 プラズマ団は……人々の強い思いと結束の力の前に、壊滅という末路をたどった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第32話 普通の幸せ

 プラズマ団との戦いが決着してから、1ヶ月以上が経った。

 

 連中の組織は完璧に壊滅し、現在は、警察および国際警察が残党狩りを行っている段階である。

 組織としての再起は、もはや不可能。

 幹部格は、あの城に全員集まってたから……ジムリーダー達によってほぼ全員倒され、逮捕されたらしい。

 

 ただ……ゲーチスの奴が、連行される途中でダークトリニティに助けられて逃亡したらしい。なので、まだ未逮捕。

 そして、同じ理由で……その助けたダークトリニティも逃亡中。……あいつらは、ただのゲーチスのイエスマンだけど。

 

 あと、七賢人も地味に逃げ出したらしい。

 

 ただ、ゲーチス……なんか、心神衰弱と言うか、それに近い状態だったのと……プラズマ団はどの道もうないし、ゲーチス自身結構な歳だし、もうやり直すだけの体力は無いだろう(物理的に)ってんで……それほど危機感は無いらしい。

 

 ……精神面以前に、物理的に相当ボロボロにしたしね……。

 

 とりあえず指名手配にして、引き続き捜索を続ける……ってことだとか。

 

 ……アレの一番の被害者である私としては……やや納得いかない部分があるんだけど……。それに、最後に戦った感じだと、アイツも結構、いやかなり、トレーナーとしては強い部類に入る人だったと思うし……。

 

 まあでも、もう二度とこういうことは無いんだ、と思えば……いいか。

 いつまでも引きずっててもつらいだけだしね。

 

 

 一方Nは、あの後……行方不明になった。

 アデクさんに身柄は任せたんだけど……アデクさん、何やらアイツに関して思うことがあったらしく……あえて見逃して、自由にさせることにしたらしい。

 

 ……まあ、色々いいたくはあるけど……アデクさんがそう決めたんなら、問題ないのかもね。

 N自身、邪な考え持ってるわけでもないし……

 

 レシラムとゼクロムも、戦いの後に姿を消しちゃったから、Nと一緒かどうかもわからない。あの2匹、機動力もハンパないし……今頃イッシュ地方にすらいないかも。

 

 キュレムとランドロスは、それぞれもとの場所に帰った。コバルオン達も。

 ……けど、また何かあったら、手、貸してくれるって……言ってたように見えた。

 

 ……ちなみに、ボルトロスとトルネロスは、既にナオヤが『ゲット』しているので、手元に普通に残ってます。……あらためてすごい、と感じる。

 

 

 ポケモンたち、プラズマ団の連中はそんな感じ。

 

 で、次は……周りの人々。

 

 

 まず、チェレンとベル。

 

 チェレンは、また旅に出た。もっともっと強くなって、いつかチャンピオンになるんだ、って息巻いてる。

 戦いの中で、色々と他にも大切なことを見つけたように見えたんだけど……あいつは結局最後まで、真面目というか、石頭というか……ああなのね。ま、いいけど。

 ……ちなみに、この前ナオヤにまた負けたらしいけどね……。

 

 ベルは、ちょこちょこ旅に出ることはあるみたいだけど……主に、アララギ博士と行動を共にするつもりらしい。仕事手伝ったり、その先々でポケモンとふれあったりとか。

 まあ、やりたいことが見つかったみたいで……よかった。

 

 ジムリーダーさん達は、戦いの後……時期にばらつきはそれぞれあるものの、通常業務に戻ったらしい。四天王の皆さんも同じ。

 ……副業に先に復帰してた人のほうが多かったのは、どうかと思ったけど……(某芸術家とか、某モデルさんとか)。

 

 チャンピオンのアデクさんは、一度は引退を考えたらしいけど、周囲からの強い要望もあって残ることに決めたんだとか。

 引退後はまた旅に出て……チャンピオンの座を、なんとナオヤに譲ろうと思ってたらしい。実は、あの事件の後……勝負してたらしいのよね。で、ナオヤが勝ったって。

 ただ、ナオヤは『無理です無理無理無理無理無理!!』って全力で遠慮したそうな。

 

 そして、アララギ博士に預けてた、私の娘……メタモンは、私の家で引き取ることになった。

 お母さんにも、きっちり事情は話した。

 当然、すごく心配されたけど……きっちり、大丈夫だから、って、説明も説得もして、

 その上で……メタモンは私のポケモンとして、そして家族として、これから一緒に暮らしていくことになった。

 たまに、アララギ博士に検査とかしてもらうけどね。健康面で。

 

 そしてそのアララギ博士、しっかり元の研究生活に戻ったらしい。

 しかも、以前よりかなり気合入ってるんだとか……って、そりゃそうよね……なんたって、私とナオヤ、ベルにチェレンが、一時的にとはいえ伝説のポケモンを従えて一緒に戦ったんだもん。……話とか超聞かれたし。

 で、たまーにナオヤを襲って性欲発散してるらしいけど……最近、あんまりヤれなくなった、ってぼやいてた。

 

 ……あんまりヤれなくなったって……ま、そりゃそうよね……。

 

 

 何せ……

 

 

 

 ……私がほぼ独占させてもらってるから。

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

「ひあっ、ん……! くぅ……!」

 

 場所は、私の家。私の部屋。ベッドの上。

 

 そこで……生まれたままの姿で、私は……ナオヤの逸物を受け止めていた。

 

 ナオヤは……正常位が好きらしい。理由は……顔を見ながら、手を取り合って、抱き会ってセックスできるから……って、乙女かアンタは。

 ……バックから激しくされるのが好きな私の立場はどうなるのよ。

 

 けどまあ……ナオヤがそうしたいんであれば……私はいいけどね。

 

 ナオヤは……最初のうちは相変わらず早漏だったけど……何回か数を重ねるうちに、慣れてきたのか……ゆっくりと余裕を持ってセックスを楽しめるくらいにはなった。

 

 そこさえ改善されれば、ナオヤのチンポ大きいから……すごく気持ちよくて、私も楽しめる。

 

「アイカ……の、中……っ……! あったかくて、やわらかくて……気持ちいい……っ!」

「うれしい……そんな風に、言ってもらえて……!」

 

 ありがちなセリフなのに……ナオヤに言ってもらえると、それだけですごく嬉しく思える。

 それこそ……焦らされた後の絶頂と同じか、それより。

 

 ……それだけじゃないのよね……っと、そろそろ……

 

 ナオヤの腰の振りが早くなって、ぴくぴくと膣内のペニスが震えだす。

 そして、一回り大きくなった次の瞬間……私の子宮に、精液が勢いよく注がれた。

 

「あっ……んっ……ふゃあ、あああああっ…………!」

 

 流れ込んでくる精液が、子宮の隅々まで染み渡るような温かい感覚の中で……私も、穏やかにだけど……確かに絶頂を向かえ、達した。

 

 その間中、抱きしめてくれてるナオヤの腕が、胸板が……あったかかった。

 

 で、その後は……ナオヤと一緒に横になって、抱き合いながら、他愛も無い世間話したりとか、いちゃいちゃしたりとか。

 

 

 

 ……今までに味わったほかのセックスに比べたら、そりゃあ……普通って言うか、激しくも何ともないものだろうとは思う。

 

 この前、ナオヤがそれとなくそんなことを、『僕なんかとじゃ物足りないんじゃ……』とか聞いてきたので……何下らないこと気にしてんのよ、ってデコピンしてやった。

 

 ま、そりゃたしかにそうよね。……普通じゃない人達に犯されてきたんだし。

 けど、だから別にどう……っていうことは思わない。

 ナオヤとなら……それだけで満足できるから。

 

 卑猥な言葉で責められなくても、優しいベタな言葉を言ってくれるだけでいい。

 

 激しく突きまわされなくても、抱きしめながらゆっくり出し入れされるだけでいい。

 

 長くなくて太くなくても(それに関しては十分だと思うし)、突起もついてなくても、一度に入れられるのが一本だけでも全然いい。

 

 射精の量が、子宮におさまるくらいでも、全然いい……あ、いや、これはむしろ最近増えてきてる気がする……。

 

 とにかく……今のままで、何も不満なんて無い。全部、大満足。

 

 理由? ……決まってるじゃない。

 

 

 

 ……ナオヤ、だから。

 

 

 

 ……コレってアレよね。いわゆる、惚れた弱み、ってやつよね。

 あー……我ながら、完ッ全にホの字だわ……。情けな……くはないけど。

 

 

 あ、ちなみに、別に今のままじゃなくなっても……たとえば、ナオヤがバックが好きになっても、激しいセックスするようになっても、調教とかし出してくれても、私は別にオッケーだけどね。

 

 この前、そんな感じで『私を調教してみる?』とか聞いたら、デコピンされたけど。

 

 ……まあ、長々としゃべっちゃったけど……要約して、

 

 

 

 私は、とっても幸せです。

 

 

 

 

 

 

 …………欲言えば、子供にちょっと興味があるかも……とかなんとか冗談(半分)言ったら、まだデコピンされるんだろうな。

 

 ……いや、ホントにできたら生むけど。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……でも、

 

 ナオヤに満足してないわけじゃないけど……私には、まだ続けていることが1つ……

 

 

「そ、それじゃあその……お邪魔しました……」

 

 若干顔を赤くして玄関に立つナオヤを、私とお母さん、それに、メタモンの娘が見送る形。

 ……あーもー、こっちまで恥ずかしくなるから顔赤くしない! お母さんだってとっくに私達の関係くらい知ってるんだから!

 

「はいはーい、元気でねナオヤ君」

「明日はアララギ博士の手伝いだから、寝坊しないようにしなさいよ?」

「アイカが言うなよこの遅刻魔……じゃあおばさん、失礼します。メイも、またね」

「お父さん、ばいばーい♪」

 

 一礼して、メイにもきっちり一言添えて去っていく我が彼氏。……いつもながら礼儀正しい。

 

 

 ちなみに、わかってるとは思うけど……『メイ』っていうのは、このメタモン娘の名前。

 家では人型でいる時間の方が長いから、名前付けた。私の娘だし。

 

 根が素直で可愛い子だから、今ではすっかり家になじんでて……お母さんにも、『可愛い孫娘ができた』なんて言われてたり。姿かたちが小さい頃の私だから、実感もわくんだろうな。

 

 

 で、帰った後で、メイをお昼寝させてから……お母さんから振られた話の中身は、猥談。

 

「しかし、また今日もお楽しみだったわね、アイカ?」

「ん、まーねー……遠慮はしないことにしてるから」

「やれやれ、図太い子に育ったわね……別にいいけど、避妊はちゃんとするのよ?」

「あー、うん、今度からね」

「もう! お腹が大きくなってからじゃ遅いのよ!」

「そしたら普通に生むわ。ナオヤの子供なら大歓迎……っていうかもう孫いるじゃない」

「そうだけど、あのねえ!」

 

 そんな会話を交わしつつ、私は部屋に、お母さんは台所にもどる。

 

 

 …………そして

 

 

 私は……食後のデザートとばかりに……もう1つの趣味にも手を出す。

 

 ナオヤとのセックスは、確かに幸せ。すっごく幸せ。

 けど……こっちにはこっちで、また違ったよさが、依然としてあるのよね……♪

 

 

「ヘルガー、出ておいで」

 

 モンスターボールからヘルガーを出して、

 その後は……

 

 

 ……まあ、ご想像にお任せ……で、いいわよね?

 

 

「ひゃんっ! あっ、あぅ……んああぁああ! もう……がっつかないの……ぅんっ!」

 

 

 

 

   ―――THE END―――

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談1 チルタリス・大空の開放感

 イッシュ地方全体を震撼させた一大決戦から、だいぶ月日がたった。

 

 人々はすっかりもとの生活に戻り……私は、またトレーナーとしてイッシュ地方のあちこちを回っていた。

 

 

 

 そんなある日のこと。

 

 

 

 今日私は、チルタリスの背中に乗って……イッシュ地方の空を飛んでいる。

 いや~……ゼブライカの背中も心地いいけど、これも楽でいいわね……早いし。

 

 まあ、チルタリスが疲れるといけないから、そう何度もできないけど。

 

 今現在、ビレッジブリッジの上空。

 ……しかし、いつ見ても不思議な光景ね……名前の通り、橋の上に村があるんだもん……。ちょっとした要塞みたく見える。

 

 このあたりは眺めもいいから、ちょっとチルタリスにゆっくり飛んでもらった。

 

 

 

 ……のが、間違いだった。

 

 

 

「う~……もぉ、びしょびしょ……」

 

 

 いきなり雨に降られて……上空だったから避けられなくて、チルタリスもろともびしょ濡れになってしまった。

 ……チルタリスも私も、体はすぐに乾いた(チルタリスは羽毛も)けど……服が乾かない。このまま着てたら……ちょっとよろしくないことになりそうね……。

 

 ……最悪、風邪引いちゃうかも……それはヤバイな……。

 

 幸い、気温はあったかいから……これなら、服脱いじゃった方が楽かも……

 

 

 ……そんな風に考えた所で……

 私の脳裏に……あるアイデアが浮かんだ。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 あれ以来、

 

 具体的に言うと……プラズマ団との戦いの中で、色々な人に散々に犯されまくったり、旅の途中でいろんなポケモンのチンポをいっぱい受け止めてきたり、

 

 そんな風な感じの経験を繰り返してきた私は……最近、気付いた。

 

 ……いつのまにか、性に関して奔放というか、以前よりもかなりオープンな感じになっているということに。

 

 ……別に、私に限った話じゃないと思う。

 

 ナオヤだって……いや、あいつは別に何か被害にあったわけじゃないけど……私以外にも、アララギ博士やマコモさん……その他、叩けば色々と、セックスしてる関係の女の子がまだまだ出てきそうだし……。

 

 あいつ、童顔で草食系だから……そういうのが趣味な人にとっては、美味しそうに映るのよね……。しかも……アレも太いし……。

 

 だから、多分だけど……旅の途中に限らず、まだ、流れで肉体関係が続いてる相手も何人かいるだろうと私は見ている。

 っていうか、アララギ博士とマコモさんが既にそうだし。

 

 ……まあ、『英雄色を好む』とも言うし……私自身、そんなに束縛するタイプじゃないから、気にはしないけど。

 

 けど、その分……私も割と自由にやらせてもらってる。

 いや、積極的に他の男とセックスするっていう意味じゃなくてね? その……ポケモンとか、色々と。

 

 ……あとは、ちょうど今みたいに……

 

 

 

 チルタリスの背中に、服脱いで全裸で乗って空飛んでみたりとか……

 

 

 

 いや、コレは正真正銘思い付きで、服がぬれてるからってやってみただけなんだけど……結構、その……興奮するっていうか……

 

 一応、チルタリスの大きい羽毛で隠れてはいるんだけど……それでも、角度を変えれば見られてしまうかもしれないわけで。

 

 下からの視線にどきどきしながら……私は、大空を全裸で飛ぶ、というこの行為がもたらす……尋常じゃない開放感に浸っていた。

 

 いつ、下にいる人が空を見上げて、見られちゃうかもわからない……というこの状況も、私のあそこをより熱くしてくれる。

 

 ……私、露出狂の気でもあったのかな……?

 あ、そういえば……旅に出て結構最初の方に、似た感じのことがあったような……

 

 下から見上げれば……そこにいるのは、ただ飛んでいるだけのチルタリス。

 

 上から見下ろせば……その背中に、裸で……雲の上に寝るかのように乗っている女。

 ……変態以外の何者でもない、と言っていい。

 

 肌に直に当たる、チルタリスの羽毛が気持ちいい。

 火照った体をなでる、風が気持ちいい。

 眼下に見下ろす……ビレッジブリッジの人達の、いつ視線が向けられるか……いや、視線は1つ2つもう向けられてるんだけど、その視線が私のこの状態に気付いたら、と考えると……

 

 ……と、その時、

 

「あっ……!」

 

 私はうっかり……脱いでたたんでおいた服のうちの何枚かを、下に落としてしまった。

 ビレッジブリッジの『橋』からもはずれ……橋の下に落ちていく服。

 

 あれが無いと、私このままだ……とりにいかなきゃ……

 

 で、でも……もし下に誰か人がいたら?

 見られちゃう……いや、それだけじゃすまない可能性も……

 

 ……けど、服をほっとくわけには行かないし……

 

 

 

 悩んだ末……私は、チルタリスに……そっと下に降りてくれるように頼んだ。

 

 

 人がいないかどうか……きっちり確認して。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 幸い、服はすぐに見つかった。

 私は裸のまま、チルタリスの背中から降り……すぐにそれらをかき集めた。川にも落ちてないから、汚れてもいないみたいだ。よかった……

 

 そして、ほっとした私が、チルタリスの背中に乗ろうとした……

 

 

 ……その時、

 

 

 

「お姉ちゃん、何してるの?」

「えっ!?」

 

 

 

 いきなり現れた……小さな男の子に、声をかけられた。

 み、見つかっちゃった……! やばい、どうしよう……私、こんな格好で……!

 

 すると、子供は……私の体を、上から下までじろじろ見ると、

 平静を装いつつも、心の中では淡くっている私に……話しかけてきた。

 

「川に落ちちゃったの?」

「えっ?」

「川に落ちて服がぬれちゃったから、乾かしてたんでしょ?」

「え、あ、あ……そ、そうなのよ。よくわかったわね、賢いんだ?」

 

 どうやら、子供達が遊ぶ中でよくある状況だと思われたらしい。た、助かった……!

 

 自分を『賢いね』と褒められた子供は、照れくさそうに鼻の舌をかいていた。顔をちょっと赤くして。

 いや……私も顔赤いだろうけど……って、そんなことより、早くここを離れなきゃ!

 

「じゃ、じゃあ……お姉ちゃん、もう行くね? 約束があるんだ」

「うん、風邪ひかないようにね」

 

 そう言うと、男の子は駆け出し……私も急いでチルタリスの背中に乗った。

 

 い、今のは危なかった……。

 もし、子供じゃなくて大人の人だったり、保護者が一緒だったら、終わってた……

 

 ちょっと危ないけど、服はもうちょっと乾いてから上空で着るとして……早く行かないと。

 

 

 と、チルタリスが離陸した直後、

 

 男の子がいきなり振り返って……言い忘れていたかのように、言った。

 

 というか、既にチルタリスがそれなりに飛び上がりつつあったためか、叫んだ。

 

 

「お姉ちゃあーん、言い忘れちゃったけどー!」

「え?」

「お股のとこまだ濡れてたから、よくふいた方がいいよぉー!」

 

 

「…………っ!!? ち、チルタリスッ、全速力!!」

 

 

 な、なんてことを大声で叫んで……っ!!

 

 私はその場から、最高速度のチルタリスに振り落とされないように……必死でしがみついて逃げ去った。

 ほ、ホントに……最後の最後まで、心臓に悪すぎ……っ!

 

 

 ……けど……

 

 見られるかもしれない状況で、広い空を裸で飛んで……

 

 子供とはいえ、他の人に見られて……

 

 ……すっごく、気持ちよかった……かも……。

 

 

 わ、私……結構、変わっちゃった、かな……。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談2 オクタン・シキミの創作意欲

 ある日のこと。

 

 あの『プラズマ団事件』を機会に仲良くなって、時々会ってる、四天王の1人・シキミさんから……頼みたいことがある、と、呼び出された。

 

 そして、その内容とは……

 

 

「あ、あのねアイカさん……ちょっと聞きづらいんだけど……」

「はい?」

「そ、その……ぽ、ポケモン相手によくセックスしてるって、本当ですかっ!?」

「え!?」

 

 いきなりそんな事を聞かれて、私はひっくり返りそうになった。

 

 ……場所が、シキミさんの部屋で、誰にも聞かれる心配ないからいいものの……ちょっ、何ですかその内容!?

 

「え、えっとですね……その……実は、順を追って話しますと……」

 

 

 

 聞けば、

 

 シキミさん……今度、『ポケ姦』をテーマにした官能小説を書きたいと思ってるらしい。前々から興味があったジャンルなんだとか。

 

 ただ、自分はもちろんだし……周囲に、そんな、世間一般から見たら『異常』でしかない行為の経験者などいなかった。

 なので……資料に乏しく……今まで、書きたくても書けなかったのだという。

 

 そんな時……アララギ博士から、私のことを聞いて……って! 博士!? 何そんな簡単に他人に話しちゃってるんですか!?

 

「そ、それでその……もしよければ、ぜひ……その、『してる』ところを見せていただきたいな、と思って……。実際に見たほうが、色々わかることもあると思うし……インスピレーションも働くし……」

 

 真っ赤になって、すごく申し訳無さそうに……しかし同時に、すごく興味津々だと言いたげな様子で言うシキミさん。

 

 ……うぅ……そ、それはさすがに恥ずかしいわよ……。

 け、けど……シキミさんには、ポケモンの育て方とかで色々とお世話になってるし……逆を言えば、これを交換条件に口止めすることもできるし……

 

 ……悩んだ後、私は……

 

「じゃ、じゃあ……その……わ、わかりました……」

「ほ、本当ですかっ!?」

 

 その瞬間のシキミさんは、今まで見たこと無いくらいに嬉しそうだった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そして、部屋に散乱してた本を片付けてスペースを作ってから……

 

「えっと、じゃあ……そろそろ、始めますね……」

「は、は、はい! よ、よろしく取材させていただきます!」

 

 いよいよ、シキミさんに疲労することになった。人間とポケモンの交わりを。

 

 シキミさん、手にペンとメモ帳、それにデジカメやビデオカメラまで持って……完全に本気モード。取材準備完了。

 

 ……もちろん、映像は一切誰にも見せないように、って硬く約束させてます。

 

 ちなみに……シキミさんに事前に、何とのセックスがいいのか……を聞いた。私の手持ち6匹のうち、雌であるチルタリスを除いた5匹から選んでもらったところ、

 

「じゃあ……お願いね、オクタン」

 

 シキミさんが選んだのは、オクタンだった。

 いわく『触手っぽいプレイがイメージにぴったり!』だそうで……

 ……あの人、ホント何書くつもりなんだろう……?

 

 服を脱ぎ……シキミさんの視線が突き刺さる中で、私の体をオクタンの8本の足がゆっくりとなで始める。

 

 オクタンは、伸縮自在の足を、私の体に絡め……胸や恥部など、一度に色々なところを責めてくる。まだ、絡み付けてなでたり、揉む段階だけど……。

 

 その際私は邪魔にならないように、腕を体側に固定してる。で、オクタンはその上から、私の体を足でがんじがらめにしている。

 

 その様子は……シキミさんからは、拘束された私がオクタンに……いや、触手に陵辱されているように見えるかもわからない。

 

 実際……徐々にオクタンの愛撫は激しくなっていき……私の息も荒くなる。

 快感が蓄積して、からだもピクッ、って感じで震え始めた。こうなると……オクタンの方にも、私がスイッチが入り始めている状態だということがわかる。

 

 そして、オクタンは……だんだん力が抜け始めた私の、オマンコと膣に……8本の足のうちの2本を動かして、狙いを定める。

 

 そして、身を乗り出すシキミさんの目の前で……私のオマンコとお尻の穴、両方に……その太い足をねじこんだ。

 

「っ、ぁ……はぁあっ、ぅう……!!」

「うわぁ……すごいです! グレートです! あんなに太いのが、あんなに深く……」

 

 感激するシキミさん。

 

 オクタンの足は、当然だけどかなり太くて……オマンコもお尻もすごく圧迫される。

 苦しいけど……でも、これが結構気持ちよくて……前と後ろの両方から、はちきれそうなくらいにかき回されるこの感じが……たまらなくて。

 

 そしてそのまま、気分を出してきたのか……オクタンは、残りの足を使って私を空中に持ち上げる。

 そして、口に……さらに1本、足をねじ込んで、フェラチオのようにしゃぶらせた。

 

「す、すごいですアイカさん! まさに今のあなたは、触手に犯されるいたいけな少女……うぅう~……私の創作意欲もすごくかきたてられます! もっと見せてください!」

 

 ひ、人のこんな場面見て、そんなにはしゃがれると……なんていうか、複雑な気分ね……。

 まあ……つるし上げられて、触手に穴という穴に挿し込まれてる状態だし……そりゃ、すごい勢いで化け物に強姦されてるように見えるでしょうけど……。

 

 ……っていうか、あなたが書きたいのホントにポケ姦ですよね?

 

 そうこうしているうちに……オクタンもヒートアップしていく。

 

 オクタンの足は……さっきも言ったように太いから、出し入れするたびに、お腹の中後と引っ張り出されるような強烈な快感に襲われる。

 

 しかも……その全部に『吸盤』がついてることを忘れちゃいけない。

 肉壁を擦り上げる突起としても作用するし……しかも時々吸い付いてくるから、痛みと気持ちよさでおかしくなりそうになれる。

 想像できる? 膣内に吸盤が吸い付いた状態で……その足をぐいぐい出し入れされる、その凄まじい圧迫感、引張感。

 

 そんな足が3本同時に動き……釣り上げられた裸の私の、オマンコ、お尻、口を同時に陵辱しているのだ。

 しかも、他の足では体を釣り上げたり……胸を揉みしだいたりも、同時進行で行っている。

端から見たら……けっこう凄まじいインパクトだと思う。

 

 そして、オクタンの足は……そのうちの1本が、実は生殖器になっている。普通のタコと同じだ。もちろんオクタンは、それを私のオマンコに入れている。

 

 ……そして、より一層激しく、膣が壊れるかと思うほどのピストンの果てに……

 ……そこから、大量の精液を流し込んだ。

 

「んっ、ん……んんんぅぅふぅんんん――――っ!!」

 

「ふわああぁあ……すごいです……太い足を3本同時に受け入れた上、膣内射精まで見事に受け止めるなんて……」

 

 口を犯され、お尻を置かされ、胸をもまれ……そんな中で、どくどくと脈打つ足から注ぎこまれる精液を、オマンコで受け止める私の姿に……シキミさんは、心底感動した様子だった。

 

 ……だ、だから……そんな風にガン見されると、さすがに恥ずかしすぎるというか……

 こんな、精液注がれてる場面を、他人に見られてるとか……

 

 で、でもまあ……これでシキミさんも満足してくれただろうし……

 

 

 

 ……それに、私のほうも……ちょっとした『目的』を達成できたし……

 

 

 

 その後……オクタンの射精がとまるのを待って、今回のポケ姦観戦は終了。

 後片付けやら何やらを済ませて……私は夕方くらいに帰ることになった。

 

 シキミさんからは、お礼として……『ヒウンアイス引換券12回分』をもらった。

 まあ、現金はさすがにまずいからこういう形なんだけど……このご褒美は正直非常に嬉しい。あそこのアイス……すごく美味しいから。

 

 ……その帰り際、

 

「あ、あの……これからも、その……よろしくお願いしますね!」

「えっ? あ、はい……」

 

 そんな会話が交わされたのが気になってるけど……。

 

 ……まあ、いいか。結構自分でも楽しんでたし、

 

 ……それに、

 さっきも言ったとおり私のもう一つの目的というか、検証というか、も済んだし……

 

 

 

「……誰かに見られながら、っていうのも……けっこう、興奮するかも……」

 

 

 

 なんてことがわかって、この先のお楽しみのパターンが増えそうな予感がした……ある日の休日でした。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談3  フウロの羽休め(ナオヤ視点)

 アララギ博士の用事で、ちょっとジムリーダーのフウロさんに会いにフキヨセシティに来たんだけど……留守だった。

 

 で、ジムの近くにいた作業員の人に聞いてみたら……なんか、この近くの『タワーオブヘブン』っていう塔に向かったとのこと。

 

 飛行機で飛んでる最中に、屋上で具合悪そうにしてるポケモンを見つけた……って言ってたらしいけど……どんな視力……?

 飛行機から、しかも操縦しながら見つけられるとか……

 

 ともかく、急ぎの用事……じゃないけど、僕自身がこの後用事があるので、ちょっと急ぎたいと思い……ゴルーグに乗って僕もタワーオブヘブンへ。

 

 で、そこでフウロさんとあって、用事を済ませた。

 

 するとそこで、

 

「あ、そうだ! よかったら乗ってみる? 私の飛行機」

 

 と、フウロさんに誘われた。

 えっ? でも、この飛行機、貨物機じゃ……しかも、1人乗りだし……

 

「大丈夫大丈夫! アララギ博士なんていっつも無理言って乗ってくるんだからさ、どうってことないって!」

「(そうなんだ……)でも、結構荷物つんでるみたいですけど……大丈夫なんですか、これ? 積載重量とか……」

「平気平気、私の愛機をなめてもらっちゃ困るなーナオヤ君」

 

 自信たっぷりに、アイカと同じくらいある胸を張るフウロさん。

 ……そこまで言うなら……乗せてもらおうかな……? ちょっと興味あるし……

 

 僕はうなずいて返事を返すと……フウロさんと一緒に、ちょっと変則的な、貨物機での空の旅に出かけることになったのだった。

 

 ……こんだけ自信たっぷりに言うんだし……大丈夫でしょ。うん。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 …………大丈夫じゃなかった。

 

 やっぱりというか、積載重量オーバーで……エンジンがオーバーヒートしちゃったらしい。煙上げてた。すごく怖かった。

 

 フウロさんの『あっれー?』なんて間抜けな声を聞きつつ……非常事態なので、しかたなくその辺の開けた草むらに着陸。

 

 けど、フウロさんいわく……『このくらいなら私がすぐ直せる』とのこと。

 なるほど、遭難とか、そういう事態にならなくてよかった。

 

 ……けど、直ったらその時は、僕は素直にゴルーグで飛んで行こうと決めた。

 

 

 その飛行機の修理だけど……一応、僕も機械には強いので……手伝うことになった。

 そんなに複雑な構造でもなかったしね……僕視点だけど。

 

 けど、その途中……ちょっと問題が。

 

 飛行機の機体の下に、2人でもぐりこんで、機体下のカバーを開けて作業してるんだけど……すぐ隣、体を動かすと密着しそうな位置に、フウロさんの体があって……

 

 地面から機体までの高さも、しゃがんでギリギリ頭がぶつからないくらい、って感じの微妙な狭さで……

 

 おまけに、エンジンの熱で暑くて……

 しかも、それもあって……僕、上着脱いでて、今、上半身シャツ一枚だけだ。

 フウロさんは、元々薄着。

 

 その状況下で作業するのは……ちょっと、精神衛生上よくなかった。

 

 おまけにフウロさん、ただでさえ、服装の露出大きいし……

 

 何度も、その胸とかに目が行っちゃったりして……

 でも、精密機械だから集中して作業しなきゃだから、我慢して……

 

 ……どうにか、無事に修理を終えることができた。一安心。

 

 ……けど、

 どうやら、ばれてたみたいで……

 

 

 ☆☆☆

 

 

「ちょ……ふ、フウロさん!?」

「んふふっ、遠慮しなくていいんだよ、ナオヤ君?」

 

 カバーを取り付けて、機体の下から出ようとした時……いきなりフウロさんがのしかかってきた。

 

 そのまま、僕の下腹部を、フウロさんの足と腰でホールドして……けど高さがないから、上半身は起こさずに、僕の上にうつ伏せでもたれかかっている。

 ちょ、そんなことされたら……

 

「せっかくの空の旅、台無しにしちゃったからさ、そのお詫び」

「い、いや、そんなのいいですから……」

「だーめ、私の気がすまないもん。それにさっきからナオヤ君、私のおっぱいちらちら見てたでしょ?」

「う……」

 

 そのまま、僕の抵抗を無視して……フウロさんは、僕のズボンのチャックを開け……既に勃起してしまっているペニスを取り出した。

 そして自分もズボンとパンツを下ろし、その状態でペニスの上にまたがる。

 

 熱気と緊張が合わさって、汗が滝のように出てるのが自分でもわかる。顔も赤いだろう。

 これ以上は、まずい……けど……

 

「ふふっ……まだ、エンジンの冷却終わってないからな~、ここで変に動かれて、私の背中が機体に当たっちゃったりしたら……火傷しちゃうかもな~……」

「ひ、卑怯……」

 

 僕の上にまたがっているフウロさんは……エンジンを背にしている。さっき修理したばかりのエンジンを。

 

 カバーがついているとはいえ、その熱気はまだ高い。

 しかもフウロさんの服、露出高いから……確かに、ぶつかったら火傷しかねない。

 

 ……そうなると……僕は動けない……

 

「ふふっ、覚悟できたかな?」

 

 そしてフウロさんは……ちょっと腰を浮かせると、狙いを定めて腰を下ろし……その肉壷で、僕のペニスを包み込んだ。

 

 狭い膣内を……肉壁を掻き分けて、僕のペニスが奥のほうへと進み……それに伴って肉ヒダが表面をこすり上げ、快感をたたきつけられる。

 一瞬後……こつん、と、先端が一番奥に当たった。

 

「ふふっ、入っちゃったね……一番奥まで」

「う、っ……」

 

 腰ごとぴくぴくと震えている僕の様子を楽しげに見下ろしながら……フウロさんはゆっくりと腰を動かした。エンジンに当たらないように、ふり幅小さめで。

 それでも……十分すぎるほどの快感が、僕の体を駆け巡る。

 

 ぺし、ぺし、ぺし……と、互いの腰が控えめに打ち付けあう音が、熱気のこもる狭いスペースに響き渡る。

 

 その熱気もあって、息苦しいし、汗もすごく出るけど……気持ちよさのほうが勝って、やめたり、外に出る気になれない。あ、、そもそも出れないけど。

 

 するとフウロさんは……熱くなったんだろう、器用に上半身の服を脱いで……僕のシャツも脱がせた。

 そのままフウロさんが体を倒し、僕の上にうつぶせに寝かせる。

 2人とも、汗でびしょびしょになっている裸身が密着して……ぴとっ、という湿った感触。

 

 すぐ目の前には、同じように息の上がっているフウロさんの顔。

 彼女の、汗のにおいと……女の子の甘い匂い。

 豊満な胸は、僕の胸板に押し付けられて変形してて……その上を、玉の汗がたらりと。

 

 気付けば、あくまで控えめにだけど……僕の方からも、彼女を突き上げる形になっていた。

 両手で腰をつかんで……打ちつける、というか、叩きつける勢いで……動かせるスペースが少ない分、力強く。

 

「ん、はぁあっ……や、すご……ひぎゅうぅっ!?」

 

 快感にのけぞってエンジンにぶつからないように、片手をフウロさんの背中に回してがっしりとホールドし、僕の体に密着させる。

 必然、フウロさんは自由に動けなくなり……一方的に僕に責め立てられる形に。

 

 いつの間にか攻守が逆転し、ろくに動けないままに子宮を突き上げられているフウロさんはしかし……楽しそうに、もっともっと、と僕を催促する。

 同時に、同調するように……膣内がヒクヒクと動く。

 

 突き上げるたびに具合がよくなるフウロさんの膣内で、僕のペニスにはどんどん快感がたまっていき……ひくひくと震え始める。

 何かが、陰嚢からこみ上げてくるのが……ありありと、生々しく感じられた。

 

 そして、

 

 ひたすら突かれるばかりでラブドール状態のフウロさんの中で……僕の肉棒が限界をむかえ、とうとう決壊した。

 

 どくんっ、と音すら聞こえそうな勢いで……エンジンの熱気よりもよほど熱く感じられるであろう、僕の精液が……無防備なフウロさんの膣内に注がれた。

 

「あ……がっ、ふああぁああっ!? イく、イっちゃう! すご……すぎ、て……意識トんじゃうぅううっ!?」

 

 フウロさんも……僕の精液を注がれると同時に達したらしい。

 びくびくと震え、跳ね、のけぞりそうになる体を……しかし、僕が押さえ込んでそうはさせない。

 そのことが……余計に快感を暴れさせているようにも見えた。

 

 上から下まで密着した姿勢のまま逃がさずに、僕は……射精が止まるまで、彼女の子宮の壁に、精液の奔流を叩きつけ続けた。

 

「はぁ……ぁ……ひゅ……すご、かったぁ……」

 

 ようやく射精が止まった頃……どうにか意識をつなぎとめているフウロさんは、僕の胸の上で、汗だくのままぐったりして……そうつぶやいた。

 

 けど、ふと……僕も彼女も同時に、あることに気付く。

 

「……まだ、元気なんだね……君の」

「うっ……」

「ふふっ……あんなに出したのに、こんなに硬いままかぁ……」

 

 膣内で、未だ勢いを失わない愚息。

 

 それを肉壁で感じ取ったフウロさんは……不意に、これまた器用に……飛行機の外に滑り出た。僕も後を追う。

 

 すると、フウロさんは……機体に両手をついて、むき出しのままの下半身をこっちに向けて突き出した。バックで犯せ、とでも言わんばかりに。

 

 その姿勢に……一回りペニスが大きくなったように感じた。

 

「どうするナオヤ君? ここならもう、君、自由に動けるから、帰っちゃえるけど……君のその元気なおちんちんは、続けたいって言ってるよ?」

 

 ……つまり、

 もう帰れるこの状況で……性欲とはかりにかけて、自分で選べ、と。

 このペニスが苦しいまま帰るか……発散してから帰るか……

 

「私はどっちでもいいけど? エンジンが冷えるまで、もう少しかかるし……ひゃんっ!」

 

 言い終わる前に、

 僕は彼女の腰をつかんで……バックから肉棒を叩き込んでいた。

 

 もう、ここまできたら……毒を食らわば皿までだ。

 

 

 

 その後、僕らは前から後ろから、上になり下になり……お互いに満足するまで、互いの体を貪りあった。

 熱気の中にこもっててボーっとした頭がさめてきても、性欲のままに。

 

 終わった頃には、フウロさんの体が、汗と精液と愛液でベトベトで、

 エンジンは……当然、とっくに冷えていた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……で、

 

 用事全部済ませて、少々後ろめたい気持ちと共にカノコタウンに帰ると、

 会うなり……アイカの目がジト目に変わった。

 

「……ナオヤ?」

「え? な、何でしょう……?」

「……首のそれ、何?」

「え?」

 

 何、と聞かれてもわからないので……鏡を貸してもらってそこを見ると、

 

 ……僕の首筋に、くっきりと……痕になったキスマークが残っていた。

 

 ……フウロさん、いつの間に……

 

「……私以外の女の人の匂いがする」

「って、えっ!? あ、アイカ!?」

 

 と、今度はアイカ、僕の体の匂いをかいでいた。あ、洗ったのに!?

 

「……アララギ博士でも、マコモさんでもないわね……」

 

 しかも個人まで特定しそうな勢いである。

 

「……さて……ナオヤ? 何か……言うことがあるんじゃない?」

「…………はい……」

 

 その後、包み隠さず全部話した。

 

 すると意外にも、アイカは『まあ、浮気は男の甲斐性って言うしね』と、呆れつつも許してくれた。流されがちな男だってのはわかってるし、とも。

 

 ……メイに『お父さんのうわきものー』って言われたのは地味にショックだったけど。

 

 と、ともかく、よかった……許してもらえて……嫌われたらどうしようかと……。

 

 

 

 ……その代わり、

 

 その夜……枯れそうになるまで搾り取られたけど。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談4 サザナミビーチの悪意

 ある日のこと。

 

 サザナミタウンを訪れた私は、サザナミビーチで水着で日光浴してたら……30分位したとこで、ナンパされた。

 

 海に通い詰めだったのか……けっこうがっしりした体格の男2人。

 海パン、金髪ロン毛、ネックレス、グラサン……どう見てもチャラ男。

 

 ……まあ、チャラ男にしては鍛えてる感じはするわね……腹筋とかも割れてるし……筋トレとかが趣味なのかしら?

 

 けど、まあ……気分転換くらいならいいかな、と思って、乗ってやった。

 なんか、ご飯とかもおごってくれるつもりみたいだし。

 

 ……せっかくだから、思う存分たからせてもらいますか。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後大体、2,3時間くらい、こいつらに付き合って遊んだ。

 

 お金に余裕があるのか……気前よかったなあ。焼きそばとか、カキ氷とかおごってくれただけじゃなく、何でか売ってたシルバーアクセまで買ってくれたし。

 これは……予想以上にいい休日だったかも。

 

 そして、そろそろ日が傾き始めたかな……って感じの時刻に、男達は……いきなり、私を岩場に連れていった。

 

 貝拾いの穴場だとかでついていったら……案の定……

 

 

「ねえ、ここなら誰も来ないからさ」

「いいじゃん、俺達仲良しになっちゃったんだしさ……ヤろうよ?」

 

 

 そんな事を言い出す。

 人気の少ないこんなとこにつれてきて……やっぱりか、はぁ。

 

 見ると、もうそのつもりになってるのか……海パンの股間部分にテントが張ってある。

 ……あれ一枚どけるだけで……出てきちゃうんだ……。

 

 ……けど、さすがにそこまでさせる気にはならないし……私は『それはさすがに無理』と断って帰ろうとした。

 

 ……その時、

 

 

「……っ!?」

 

 

 突然、足にちくりとした痛みが走る。

 

 岩に足でも擦っちゃったか、と一瞬思ったけど……次の瞬間、いきなり体の力が抜けて、立っていられなくなった。

 

 その私の倒れこむ体を、チャラ男が受け止めて……

 

「ここまできてそれはないっしょ~」

「へへへ、ナーイス、ドククラゲ」

「!?」

 

 言うやいなや、水の中から……長い触手を伸ばしたドククラゲが姿を現した。おそらく……こいつらのポケモンだ。

 

 やられた……最初からこうするつもりだったんだ、こいつら。

 

 ドククラゲを海中に忍ばせて……私がすんなり誘いに乗ればそれもよし、

 乗らなかったら……こっそりドククラゲに毒を注射させて動けなくして、無理矢理……ってわけ……。予想以上に最悪ね、こいつら……!

 

 チャラ男達は、再びドククラゲに指示を出して、触手で私の体を支えると同時に拘束させると……そのうちの1人が、すぐに海パンを脱いで裸になった。

 そそり立った肉棒が、びんっと外気にさらされ……元気に上を向く。

 

「おいおい、いきなりかよ?」

「もう我慢できねーし。こいつの体エロすぎだろ」

 

 そう言うと……私のそばに来て、水着を剥ぎ取った。水着は……そのへんに放り投げていた。

 そして、腰を前に突き出し……ペニスを見せびらかすようにする。

 

「へへっ、どうよ彼女、このたくましいチンコ見て? 挿れたくなってこない?」

「……っ……!」

 

 努めて無視するけど……その様子も、かえって男達を興奮させた様子。

 

「へへっ、まあ断ってもヤるけどね~……ドククラゲ、じゃ、たのむぜ」

 

 すると、ドククラゲが私の体を持ち上げ……腰を突き出したまま不動の体勢の男の方に、体後と近づける。

 

(……えっ、ちょ……ま、まさか……?)

 

 そのまさかだった。

 ドククラゲは、そのまま、チャラ男のペニスを私の膣内に入れると……私の体のほうを動かして、男のそれをしごき上げ始めた。

 男は……足どころか、腰も動いてない。

 

「んあっ……! あ、っ、く……んっ……!」

「おー、楽ちん楽ちん」

 

 ペニスが膣内を往復するんじゃなくて、膣がペニスに沿ってグラインドさせられる。

 騎上位とかではまあそうなることも結構あるけど……こういう形はかなり恥辱的、と言ってもいいかもしれない。

 

 扱い方は……まるでオナホール。シコシコと男の肉棒を擦り上げるだけが仕事みたいに、好き勝手に体を操られている。……屈辱感は……予想以上。

 

「にしてもすげーな、この子のオマンコ。やべっ、今までで一番かも……」

「マジで? そんなにいいのかよ? あーくそ、早く挿れてー! さっさと代われよ」

 

 挿入している男の卑猥な感想。

 

 すると……また男が何か指示をして、

 直後、ドククラゲが私の胸をもみしだき始めた。

 

「……っ、あ……くぅ……んっっ!?」

 

「お! またきつくなったぜ! こりゃいいや!」

 

 変化する私の膣内の感触を楽しむチャラ男。

 

 そして、ほどなくして……終盤に差し掛かったのか、男が自分で腰を使い始めた。

 

「……っっ!? あ、はぁあっ! や……ぅそ……!?」

「ほらほらほらぁ、どおだ!? 俺鍛えてるから、勢いすごくて気持ちいいだろ!」

 

 強靭な足腰でピストンされるそのペニスは、悔しいことに……そいつの言うとおり、さっきまでのオナホールプレイよりもかなり気持ちよかった。

 

 さっきまでより激しく喘ぐ姿は、私が露骨によがっている様子をはっきりと男達に伝える。恥ずかしい……でも、これ……気持ちいい……っ!

 

 そして、そのピストンが最高潮まで加速した直後……男はペニスを私の膣の一番奥につっこんで押し付けて……射精した。

 

「ふあぁああぁあ! ぁあっ、あ……熱……はぁああ!」

「おぉおお……出る出る……いつもより搾り取られるぜ……つくづくいいオマンコだよ、彼女ォ」

「マジか~……なあ、いっそつきあわねえ?」

 

 返事する気もないし、返事する余裕も無い。

 そんな私の状況を知ってかしらずか……射精したチャラ男が乱暴にペニスを引き抜くと、今度は、待っていたもう1人のチャラ男がそこにあてがった。

 

 しかも、今度は先に射精したチャラ男が……後ろに回る。

 お尻をつかんで、肛門を広げてみて……おまけに、チンポの硬さが萎えてない。何をしようとしているのかなんて、考えるまでも無い。

 

「へへ、次は俺だ。よろしくね彼女」

「俺もこっちもらうか。へっへっへ……色々買ってあげた分はヤらせてもらうかんね、よろしく~……っと!」

「いっ、ぎ……あ、やめ……んあああはぁああっ!!」

 

 掛け声と共に……チャラ男達は、それぞれ私の前後の穴にペニスを突き刺し、遠慮なくピストンを始めた。

 

 

 

 その後、男達の陵辱は……ちょうどドククラゲの毒が体から抜ける、日暮れごろまで続き……私は、中にも外にも精液を浴びせられて、どろどろのザーメンまみれになっていた。

 

「今日は楽しかったよ」

「また会おうね、あ、これ連絡先、置いてくから」

 

 そんなセリフを残し……チャラ男2人は帰って行って、

 

 私は……体が動くようになるのを待って、どうにか帰った。

 

 

 

 あーあ……なんか今日は、ついてると思ったらついてなかったっていうか……欲張った罰でも当たったのかな……?

 

 ……ま、犬にでも噛まれたと思って、忘れよっと……。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談5 世代を超える愛欲(前編)

「ん、れろ……ふぅ……っ……!」

「…………?」

 

 今、僕は……いつものように、って言ったらちょっと不謹慎というか、節操がないみたいに聞こえるんだけど……

 アイカの家のベッドの上で、彼女とコトに及んでいる。

 

 彼女は今、僕のペニスを舐めてくれている最中なんだけど……

 

 ……何か、変だ……

 

「……ねえ、アイカ……?」

「……んぅ……? 何?」

「あのさ……何か、あった?」

 

 そう思えるほどに……違和感がある。雰囲気とか……テクとかに。

 

 いや、文句言うわけじゃないんだけど……いつもなら……すぐに意気が上がってくるくらいのフェラで楽しませてくれるんだけど……

 

 なんか、初めてフェラするみたいにぎこちない動きだし……やけに、いつもより緊張してるような気がする。

 

 ……否が応でも、何かあったのかな、って思うだろう。

 いつものことであるコレでさえ、上手くできなくなるくらいの何か、が。

 

 もっとも……聞いても、教えてくれないんだけど……

 

「……ねえ、お……ナオヤ……」

「?」

「もう、我慢できないの……挿れて……?」

 

 言うと、愛かはペニスから口を離し……僕の目の前に仰向けに寝転がって足を開く。顔を紅潮させて……荒げた息で。まだ、どこも責めてないのに。

 

 ……けど、

 

 いつもと様子が違っても……その姿は、相変わらず魅力的で、

 僕は……ついつい、その疑問を後回しにしようと思ってしまった。

 

 彼女のオマンコも……既にぬれてるみたいで、準備できてるし……

 

「……アイカ……力、抜いてね」

「う、うん……優しくして……?」

 

 ……?

 

 やっぱり、変だ……。

 

 コレじゃまるで、初めてセックスする時みたいな……いやそもそも、初めてでも彼女は、こんな初々しい態度とらなかった記憶あるし……

 

 ……けど、欲望には逆らえなくて、

 僕が、小刻みに震える彼女の足を両側に開いて押さえつけ、その膣内に足を進めようとした……

 

 

 その時、

 

 

 ―――ガチャ

 

 

「……何やってんの?」

「「えっ!?」」

 

 

 部屋の扉が開いて、そこには…………え!?

 

 

「あ……アイ……カ……!?」

 

 

 怪訝な顔になって、仁王立ちしているアイカが……え!?

 いや、でもアイカは今、ここに……っていうか、今正に僕が挿入しようとしてた所で……え!? アイカが2人!?

 

 いや、どういうことこれ!?

 た、確かにアイカは姉妹……っていうかお姉さんがいるけど……双子とかじゃないし、今はジョウトにいるはずだし……

 

 ……っていうか、それなら、今僕が挿入しようとしてたこの娘は一体……!?

 

 ―――すると、

 何やらアイカ(本物。多分)は、少し怒ったような顔つきで……しかし、僕じゃなく、その娘―――自分の姿をした偽者―――に向かって、

 

「……どうしてこんなことしたの?」

「……え、えっと……だって……」

「…………?」

「……うらやましくて、その…………ごめん、なさい……」

 

 と、次の瞬間、

 その偽者の体が、光に包まれて……

 それが収まった時、そこには……

 

 

「…………えっ!?」

「……はぁ、やっぱり、あなただったのね……」

 

 

「…………ごめんなさい。お母さん、お父さん……」

 

 

 裸で、秘裂の濡れ具合だけがそのままの……メイの姿が、そこにあった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……要約すると、

 

 何度か、私とナオヤのセックスを目撃してて……

 

 そんでもって、セックスの意味は知ってたから……うらやましくなったと。

 

 自分も、父親の愛を注いで欲しかった、と。

 

 

 ……だからって、なんて方法選んでるのよ、この子は……

 

 

 と、いうわけで……今回ばかりは、私もナオヤも、ちょっと本気で叱った。

 

「全くもう……いい? そういうのは、そんな思いつきで軽々しくやっちゃいけないの。しかも、私に変身するなんて……わかった、メイ?」

「……ごめんなさい……」

 

 しゅんとなるメイ。

 ……ちょっとかわいそうだけど……こういう時はしっかり叱っておかないと、教育上よくない、ってのは自明の理。仮にも親なんだし、きっちりしないと。

 

 まあ、一応反省したみたいだし……お小言はコレくらいでいいか……

 

 

 ―――と、思ったんだけど、

 

 

「じゃあ、もういいわ……服来て早く……」

「……やだ……」

 

……ん?

 

「……お父さんのおちんちん、ほしい」

 

 ……は?

 ちょっ……この子ったら、まだそんなこと言って……全然わかってないの!?

 

 さすがにちょっとコレには本気で怒りかけた私が、眉間にしわを寄せて怒鳴ろうとした所で……ぎょっとした。

 

 目の前にいる……息を荒げて、目を潤ませて……しかも、両目が微妙によどんで、焦点があってないような状態の……メイが目に入ってきたから。

 

 ……もしかして、この子……もう、止まれないくらいにまで興奮して……

 いや、コレはそんな生易しいもんじゃない……これって……

 

 …………発情、してる……?

 

 そこまできて……ようやく私は思い出した。

 

 

 そうか……忘れてたけどこの子……ポケモンなんだ……。

 

 

 だから、発情すると……ちょっと、人間よりもその衝動が強くて、厄介なんだ……。

 

 そうなると、このままほっとくわけには……

 

「……ナオヤ」

「え?」

「予定変更……ちょっと、手、貸して?」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 発情した状態のこの子をこのまま放っておくわけにはいかない。

 それこそ、我慢できなくて……他の男―――雄、と言うべきか―――とコトに及ばないとも限らないから。ポケモンの発情っていうのは、そのくらいに厄介だ。

 

 ……それにその……言いたかないけど、好色な私の血を引いてるわけだし……。

 

 それもあって、今、私とナオヤは……

 

「ん、ひゅああ……ゃ……お母さ……お父、さ……っ!」

「んちゅ、ぺろ……どう、メイ?」

 

 どうにかして……この子の発情を沈めようとして……あの手この手でなだめている。

 

 いや、あの……両親2人がかりで娘を責めてるってのも異常だと思うけど……こうしないと、よからぬことになりかねないわけだし……

 

 今……私がオマンコを……ナオヤが乳首を担当して、それぞれ舐めてあげている最中。

 

 曲がりなりにも、私たち2人とも経験は豊富だし……どうすれば気持ちよくなるか(なってもらえるか)っていうのは熟知してる。

 オマンコの方は……快感が強すぎることも懸念して、同じ女で制御が効く私が担当。

 

 ……目の前で、自分が指で広げてる……きれいな桜色の割れ目。そこに……ちろちろと舌を走らせる。

 ぞくぞくとした快感が、メイの背筋を登っては霧散して……を繰り返してるはず。

 

 ナオヤ担当の乳首の方も、そんな感じだろう……

 

 事実、メイは生娘のように……いや、そうだけど……初々しい反応で、私達の、奉仕と言ってもいいこれに、びくびくと体を震わせている。

 すでに……何度か絶頂しているのも確認済みだ。

 

 ……けど

 

「だめ……気持ちいいけど、まだまだダメなのぉ……っ!?」

 

 ……もう小一時間続けてるのに……一向に満足する気配がない。

 それどころか……どんどん雰囲気がいやらしくなってるような……

 

 荒い息のメイの視線は……さっきからずっと、ナオヤのペニスに注がれている。

 

 さすがにナオヤも、娘相手では気まずいのか……今は、さっきまでの勃起は収まっていて、だらんとぶら下がってる状態だけど……

 それでも……メイがその肉棒を見つめる視線は……発情した雌のそれで、

 

「お願い、お父さん……ちょうだ、い……私、に……」

「……っ……あ、アイカ……どうしよう……?」

 

 ……ひょっとしたら……メイは自慰とかももう経験済みで……今回になって、本当に我慢できなくなったら……ナオヤを襲ったのかも……。

 わざわざ、私に変身してまで、挿入されることを望んだくらいだし……。

 

 ……このまま中途半端に続けても……それこそ、悪影響かもね……

 絶頂はもう2、3回させてるとはいえ……焦らしてるのと同じだし……

 

 

 ……こうなったら……仕方ない、か……

 

 

「……ナオヤ……仕方ないから……挿れてあげて」

「えっ!? で、でも……メイはまだ、子供……」

「……この子……本気みたいなの……。多分もう、戻れないとこまでイっちゃってる状態……このまま我慢させとくほうがまずいわ……」

 

 ……もうこの子の頭の中、ナオヤとセックスすることしかない。そんな状態で、私達でいくら責めたって……この子はおそらく、満足しないだろう。

 

 ……下手したら、ホントに壊れちゃいかねない……。それは、さすがに嫌だ。

 

 ……それなら、多少の譲歩の上で……っていう条件で……。

 

「……メイ……ホントに、お父さんのおちんちんでいいの? あなたの大事な初めて、お父さんに奪われちゃうのよ?」

「……いいの……私、お父さん好きだもん……だからぁ……」

 

 ……なるほど、ね……

 

 

 

「……わかった。でも……無理は絶対させないからね、メイ?」

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談6 世代を超える愛欲(後編)

「……準備、いい……メイ?」

「うん……大丈夫……だから、早く……」

 

 ベッドの上に四つんばいになり、お尻を突き出す形になっているメイ。

 

 その下に、彼女を抱きかかえる形で……私が、服を脱いで横になってる。メイは、私の上にうつぶせになってる状態だ。

 メイが、快感で手足に力が入らなくなっちゃうかも、っていう配慮。

 

 その、私たち2人の下半身がよく見える位置で……ナオヤは、勃起させたペニスを構えて、膝立ちになっている。

 

「……力、抜いててね、メイ……」

「う、うん……」

 

 やはりというか……ちょっとだけ怖そうな表情を浮かべる、私達の愛娘。

 

 怖いのなら、やめればいいと思うんだけど……感情と欲望は別で。

 このまま放っておいた方がよからぬことにつながりかねない以上……処置はしておくべき、ってのが、私達の判断。

 

 血はつながっていないとはいえ、自分を『お父さん』と慕ってくれる女の子……その子の膣口に……ナオヤは、ゆっくりとペニスをあてがった。

 

 熱くて硬い感触を感じ、びくっと震えるメイ。

 それでも、弱音は吐かず……不安を打ち消すように、私の体にぎゅっと抱きつく。

 

 膣口を押し広げ……ゆっくりと、彼女の中に、ナオヤの肉棒が侵入していく。

 

 最初は先っぽ……そのうち、亀頭まるごと。

 そり返しの部分、竿の部分……と、凹凸を感じさせながら……徐々に、ナオヤのたくましいペニスは、徐々にその姿を隠していく。

 

「……ん、っ……は、ひゃ、う……っ……!!」

(……っ、せ、狭い……っ!)

 

 ナオヤの表情からして……メイの膣内は年相応のきつさなんだろう。

 それでも……2人とも何も言わない。ゆっくりと、腰だけが動く。

 

 そして……決して短くはないナオヤの肉棒は……

 

 気分を出すためにか、はたまたデフォルトなのか……膣内に確かに存在したメイの処女膜を破り、一番奥まで入った。

 

「―――っ!! くぅ……ん……!!」

 

 破瓜の痛みはあったんだろうか……歯を食いしばるように、メイはぎゅっと目を閉じて……私に抱きつく手は、痛いくらいに力がこめられた。

 

「大丈夫……メイ? もう、このくらいにする?」

「……痛い……けど、平気……」

 

 初めて弱音をこぼす。けど……その瞳に諦めの色は見えなかった。

 

 息は少し荒い。痛みからか、快感からか……わからないけど、それでも……メイが望むものは変わらないらしく、

 根元まで加えたナオヤのペニスを……催促するように、締め付けていた。

 

 ゆっくりと……あまり刺激しないように、ナオヤはメイの中で動く。

 

 とん、とん、とん……と、

 メイと密着している私の体にまで……僅かにだけど、ナオヤがメイの膣内を突き上げる衝撃や振動が伝わってくる。

 

 同時に……メイの呼吸や脈動……喘ぎ声なんかも。

 快感までも……なんとなくだけど……じんわりと、感じ取れるかのようだった。

 

 今、メイの中には……ほんの少しの恐怖。多分それは、今まで未知だった……男性を迎え入れるということへの……

 そして、それによってもたらされる快感に対してのもの。

 

 けど……それを補って余りある、快感。交尾への……喜び。

 そんな感じが……今の彼女の、嬉しそうな表情の根源だと思う。

 

 突き上げられるたびに、彼女がびくんっ、と震えるその様子はしかし……メイの、歓喜の反応を表しているもので間違いない。つらそうな声も上げないし、様子もないから。

 

 ただ、まあ……体が小さいから、1突きごとの、びくんっ、っていう震えが大きく見えて……ちょっと心配になるけど……。

 

 それでも、慣れてきた、と感じたのか、少しずつ……ナオヤは腰の振りを加速する。それもまだ、私とやる時の半分くらいだけど。

 

 けど、その頃にはもう……メイの中から、恐怖とかは消えていたみたい。

 膣内を責めてくれるナオヤの……父親の肉棒を、愛おしそうに受け止めていた。

 

「んひゃぁ……ん、くぅ……お、おへそのとこまで、来てる、のぉ……お父さんの、おちんちん、大きく、て……っ!」

「」

 

 傍から見たら……すごい光景だと思う。

 

 まだ、7、8歳くらいの裸の女の子。その膣内に……成人にちょっとまだ早いか、くらいの見た目の男が、肉棒を挿入して暴れさせている。

 

 さらに、女の子の体の下には……その女の子とよく似た、姉か母親か……っていう容姿をした少女が、これまた裸でその子を支えているんだから。

 

 どこからどう見ても……児童ポルノの類。犯罪でしかない光景。

 

 ……そんな状態でも……その3人の中にあるのが『愛』なんだから、すごいというか。

 

 その、肉棒を突きいれられている幼女……メイは、ヒクヒクと、体が震えてきている。

 どうやら……そろそろもって限界に近づいているらしい。呼吸も、何と言うか……速くなって、危なげ。

 

 それに比例して……膣内の締め付けも元が元だけに一層窮屈になり……ナオヤを追い詰める。催促するかのように。

 

 そのナオヤのほうも……腰がヒクヒクと。息も荒い。

 

 それに伴って次第に……我慢が効かなくなっていってるのも見て取れる。

 心なしか……メイの腰をつかむ手に力がこもり……腰使いも激しく、乱暴になる。

 

 最後の理性で少し抑えてるっぽいけど……私を犯す時と変わりないくらいのペース。

 

 ……それでも、メイは快感で満ち足りた表情……痛みも激しさも気にならないみたい。

 

 最大限に勃起した、ナオヤの大きなペニスが……まだ未成熟もいいところの、メイの小学生サイズの肉体の奥を乱暴に突き上げ、暴れまわる。そんな光景を見てたら……あぅ……私まで、何か……。

 

 しかも、メイが私の姿だから……余計に……。

 

 ……そして、

 とうとう……ナオヤの肉槍にも限界が来たらしい。

 

 自分のペニスをくわえてあえぐ愛娘の腰を思いっきり引き寄せると……

 

 ……直後、ピストンを止めて……その膣内で、欲望を爆発させた。

 

「ごめ、メイ……っ……出……ぁ……っ!」

「ぁぁあ……お、おと……熱……っっはぁああああぁぁあっ!!?」

 

 メイは、ナオヤの腕に抱かれながら……ひときわ大きく体を反らせると、自分も絶頂を迎えた。

 父親の腕の中で、小さな体がビクビクと震える。

 

「はぁ、は、んあぁ……お父さんの、いっぱい……お腹……にぃ…………」

 

 そして……浅く息を吐いて……呼吸音にも似た、小さな『はぁぅ……』という、満足げな声と共に……メイは失神して、気を失った。

 

 下腹部が、ぴくぴくと脈打っているのが目視で見えた。何が起こっているかなんてこと……想像するに難くない。

 

 ナオヤの射精の量は、熟れた成人女性をも満足させられるだけの絶倫的なそれ。ペニス自体のサイズもしかり。

 

 それが……まだ未成熟もいいところの、小学生の女の子の体に突き刺され、注ぎ込まれているわけだから……下腹部の形くらい、変わって当然……というもの。

 

 ペニスの形を浮かび上がらせて下腹部が変形し……たった一回の射精でも、膣内はそれで満たされて、ぽっこりとふくれている。

 少し痛ましい、しかし本人はいたって幸せそうな光景だ。

 

 最愛の父親に、処女を奪われ、セックスの快感を教えられ、精液を並々と注ぎこまれ……男を受け止めるという、女としての幸せを、早くも知ることになって……

 

 ……けど、まあ……放心状態と言うか……さすがに、刺激が強くはあったらしい。

 メイはトリップ状態で、ちょっと戻ってくるのに時間かかりそう。

 けどまあ、幸せそう……ではあるかな。

 

 ……でも、ね。

 

「……もぉ……いくらなんでも、膣内射精はないでしょ……『お父さん』?」

「あ、う……ご、ごめん……つい、アイカを抱いてる時と同じような感覚で……」

 

 面目ないと言わんばかりにしゅんとなるナオヤ。

 

 メイの秘裂からは……収まりきらない量の分の精液が、結合部の隙間からとろとろと流れ出ている。

 小学生の小さな体から、大人の女になった証と言ってもいい、破瓜の血とまじった……少しピンク色の白濁液が。

 

 少し落ち着いたのか……彼女の呼吸は安定してきている。うん、大丈夫そう。

 

 ……これで……発情も解消されただろうし……一安心ね……。

 こんなに早く……しかも父親を相手に、メイが処女を卒業しちゃうとは思ってなかったけど……。

 

 ……まあ、何はともあれ、これで心配なし、と。

 あとは、目を覚ました後で色々とフォロー入れてあげればOKね。

 

 ……さて、後は……

 

「…………ねえ……」

「……ん?」

 

 あれ? 今の声……

 

「お父さん……もっと……ぉ……」

「「メイ!?」」

 

 いつの間にか、意識を取り戻したメイは……また、ナオヤにピストンをねだって……腰を、自分からふり始めていた。小さくだけど……確実にわかるくらいに。

 

 ちょっ……ま、まだ……満足してないの!?

 しかも、それどころか……。

 

「お母さんも……ね?」

「えっ!? な、何言って……ぅんっ!?」

「ん、ちゅ……」

 

 しかも、

 次の瞬間……メイの唇が、私の唇に重ねられていた。

 ナオヤに挿入されたまま……だ。

 

 そのまま、メイは……私の胸に手を伸ばして、体全体を擦り付けながら……私の体を堪能するレズビアンか何かのように、迫ってくる。

 口の中には、舌なんか入れてくるし……って、ちょ……ちょっと!?

 

「んぅ、ぷはっ……め、メイ!? な、何を……」

「んひゅ……お母さんも、一緒に気持ちよくなりたいの……」

 

 ……っ……こ、この子……まだ満足してないどころか……おかわり要求!? しかも、今度は私も巻き込んで……ってこと!?

 

 考えてる間にも……本能に任せてだろうか、私に体を擦り付けて……私からのアプローチも要求……していたそのとき、

 

「ん、くぅ……っ!? ぁ……お父さ……んぅう!」

「っ……え、ちょ……ナオヤ……ひあっ!?」

 

 ナオヤが、無言のままでピストンを再開して……同時に、下になっている私の膣に指を滑り込ませて、くちゅくちゅと。

 私とメイ……同時に2人のセックスの相手を始めた。

 

 快感の、私は更に困惑も織り交ぜた中で……ナオヤの腰と指に、あらがえず矯声を上げる、私とメイ。

 

 こ、これじゃまるで……親子丼みたいじゃ……っ!

 

「な、ナオヤ……何、やめ……こんな、予定、ちが……」

「ご、ごめん、アイカ……メイとアイカが絡んでるの見てたら、ちょっと、我慢できなくて……っ!」

 

 言うと、ナオヤは……今度は、メイの中から肉棒を抜き取り……私の中に挿れて、

 メイの膣には……さっきまで私の中をかき回していた指を挿し込んだ。

 

 私もメイも、変わらず喘ぎ声を響かせて……しかし私の膣内には、指よりも太い肉棒が挿し込まれている。

 さっきまで、娘の……メイの中で暴れまわり、精液を吐き出した……硬くて熱くて凶悪なペニスが。

 

 肌を重ねて横になる親子2人が、1人の男……ナオヤの手と肉棒によって責められるその光景は……最早いわゆる『親子丼』そのもの。

 親子2人で……父親の欲求を満足させているようにしか見えない。

 

 既に最大サイズまで大きくなっているナオヤの肉棒は、私の中を遠慮なくかき回し、えぐり、突き上げ、愛液を書き出して蹂躙する。

 

 メイは、ナオヤの指使いに喘ぎながらも……私の胸や唇を攻めることを忘れないでいる。時に乳首をつまんだりして……私が反応するのを嬉しそうに見ていた。

 

 私は私で、その2人からの同時の責めに……最初あった、『親子でこんなことするつもりじゃ……』なんていう考えが……吹き飛びつつあった。

 

 そして3人とも声に艶がかかり、こなれてきた所で……終盤に入った。

 

 ナオヤは私の中から肉棒を抜くと……私とメイのオマンコを密着させる。

 そして、その2つに挟むような位置取りで……自分のペニスを差し込んだ。

 

 そのまま……2つ同時に擦り上げる容量で、腰を動かす。

 必然……私とメイのオマンコには、同時に快感を感じさせられる。

 

 入り口部分だけとはいえ、敏感な肉壁……さらには、時折クリトリスにも当たって擦り上げるナオヤのペニスに、私もメイも喘ぎ声をこらえられない。

 

「ふあぁ、はっ、や……こんな……んああぁ……!!」

「い、う……っく……お父さ……お母、さ……んぐぅうっ!?」

「す、ごっ、これ……アイカのと、メイのと……擦れて……っ!!」

 

 親子3人入り乱れての乱交という、倫理も何もかも無視したセックス。

 

 ペニスが直接挿入されてるわけじゃないから、快感的には少し弱いんだろうけど……この背徳感漂う 状況は、プレイ内容は……それを補って余りある。

 

 ナオヤは気付いてるかどうかわかんないけど……私もメイも、軽い絶頂を何度も迎えるほどに責めたてられていた。

 

 そして、

 

 私とメイの『間』を行き来するナオヤのペニスが、ひくひくと再び震え始め……腰もガクガクと震えたのを感じた、その時……

 

 声にならないような声が、ナオヤの口からこぼれたと思った瞬間……びゅくっ、と、その先端から白濁液が噴き出した。

 

 口を押さえたホースのような勢いで噴き出した熱い精液は……飛び散り、私とメイの裸体を染め上げていく。

 

 最初は、挟んでいるその位置から……びくびくと震えながら、私達のお腹や胸、顔に。

 そして、少し後……ちゅるん、と抜き取ると……今度は私達のお尻や恥部、メイの背中にまで降り注がせる。

 

 狙ったのか、そうでないのかわからないが……私もメイも、大量のナオヤの精液を体中に浴び、淫靡ここに極まれり、といった見た目をしている。

 

 全身性液まみれの、全裸の母娘。

 しかも、母は17歳、娘は8歳ほどで……その精液は父親のもの。

 

 そんな淫靡な状況も手伝ってか……私も、メイも、精液を浴びながら……少し遅れて、絶頂に至っていた。

 密着していて、ナオヤのペニスが抜き取られた後も……お互いのオマンコは擦れあっていたんだから、当然といえば当然。

 

 2人とも脱力し……メイは、私の胸の、乳房の間に……顔をうずめる。2人とも、呼吸が荒くて……胸が上下する。

 

 ナオヤは、そのアブノーマルかつ禁忌感漂うプレイで満足したのか……ふぅ、と、息をついて、射精が止まると同時に……ベッドに胡坐で座る。

 嫁も、娘も満足させて、性欲も思いっきり発散できて、心地よい疲労感がその体を包んでるんだろう。

 

 ………………でも、

 

 

 

 ……これで終わりとか、思ってないわよね……?

 

 

 

「ん、ちゅ……」

「れろ……ん……」

「……!? え、ちょ……あ、アイカ!? メイ!?」

 

 一息ついてすぐに……私とメイは、ナオヤのペニス……すっかり油断して萎えきっていたそれを、2人がかりでフェラチオしていた。

 すぐさま、欲望に正直に……硬さを取り戻す。

 

「ちょ、め、メイ……!? ま、まだ満足してないの……!? っていうか、アイカまで何してんの!?」

「全然まだだよぉ……」

「私も……っていうかむしろスイッチ入った」

「えぇえ!?」

 

 元気になったのを確認すると……戸惑うナオヤをよそに、私とメイは……一瞬アイコンタウトをかわしただけで、お互いの意思を通じさせた。

 そして、同じ行動をとる。

 

 お尻をナオヤに向けて突き出して……四つんばいになった。

 ナオヤの目の前には……私とメイの下半身が、むき出しで並んでいる。どうぞ、とでもいわんばかりに。

 

 そして、荒い息のまま、

 

「ほら、ナオヤ……親子丼、おかわりどーぞ?」

「お父さん……私も、もっと欲しいの……」

「……ぇ……っ……」

 

 裸でかしずく、私達親子。

 Wフェラで勃起させて、欲望むき出しにして……

 そして……お尻むけて、親子そろって……淫乱なおねだり。

 

 そんな光景に、草食系とはいえ―――最近結構がっついてきてるし―――れっきとした男であるナオヤが我慢できるはずもなく。

 たちまち余裕をなくしたナオヤが獣になり、私達に襲いかかるまで……数秒とかからなかった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ―――結局、

 その日は日付が変わっても終わらず……朝まで3人でやった。

 

 ナオヤは、セックスにフェラに、アナルにスマタに、パイズリに手コキに……あらゆる方法で精液を搾り取られていた。

 吐き出されたそれは、私達の口から胃袋に流れ込んだり、膣内を満たしたり、直腸内を逆流したり、肌を白く染め上げたり……。

 

 メイはその日のうちに、立派な女になったと言っていいと思う。

 何度も、許容量以上の量の精液を膣で受けとめ、あふれさせるだけでなく……フェラチオからの『ごっくん』や、アナルセックスまでも、一晩の内に経験済み。

 

 私も無事じゃない。何度も膣やらアナルやらを責め立てられ、精液を吐き出された。

 しかも、ナオヤだけでなく、メイまで責めに加わることもあって……ナオヤが出し入れしてる間に、メイに胸やクリトリスをいじくられたりとか。

 娘の前とは思えない勢いでよがり狂い、イき倒したのをはっきり覚えている。

 

 

 

 ……そんなこんなで気付いた時には、すっかり朝で……三人共汗まみれ、精液まみれ、愛液まみれ。

 しかも、全裸のまま腰砕けになって、一歩も動けない……起き上がることすらできない始末。這って移動すら無理だった。

 

 

 

 で、昼前になっても起きてこないのを心配して見に来たお母さんに、ドア開けるなり悲鳴を上げられた。

 ……ベッドの上で色々まみれて動けない娘夫婦と孫娘が視界に入ってきたんだから、当然だけど。

 

 その後、急遽ポケモン達を総動員して助けられた。

 お風呂にも入れてもらった。ナオヤと私はポケモン達に、メイはお母さんがそれぞれ洗われて……体中にこびりついた精液やら何やらを洗い流して、

 

 

 

 ……で、当然……

 

 

 

「親子そろっていい加減にしなさいっ!! アイカとナオヤ君だけならともかくとして、メイちゃんまで加えて3Pってねえ……しかも一晩中、立てなくなるまでって、盛りのついた獣じゃないんだから、限度ってもんがあるでしょ!! それでいいと思ってるの親として!? メイちゃんもメイちゃんよ! 気持ちはわからなくもないけど、変身してナオヤ君に襲い掛かるって所からまずおかしいでしょ!? そもそも親子でこんなことダメってわかるでしょ3人共!? 全くもう……ホントにこの子たちはどうしてこう……」

 

 

 

 ……すごい勢いで叱られました。小一時間。

 

 

「あー、うん……もう、ごめんとしか……」

「……す、すいませんでした……お義母さん……」

「……おばあちゃん……怖い……」

 

 

 三者三様。

 

 ちなみに、私達は座ってるのもつらいので、3人そろってベッドに寝ている状態。いろんな液体まみれだったシーツは、お母さんが代えてくれました。

 

 結局、

 私達3人共、少し動くだけで激痛が走るほどの腰のダメージのせいで、その日一日寝たきりで過ごさざるを得なくなりました。

 

 ……さすがに……これは、やりすぎたなあ……完全に……素直に反省しよう。

 

 

 

 ……また……やっちゃうんだろうけど……。

 

 

 その時は、その……加減するように努力しよう……。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談7 真夜中の町の裸婦モデル

 今日、私は……アーティさんの頼みで、再び絵のモデルになっている。

 

 その……今回も、裸婦の。

 

 しかも、今回は……ただのモデルじゃないらしい。

 

 今度開かれる、裸婦をテーマにした絵画イベント。

 それに展示するための絵を、アーティさんも要請されて描くことになったらしいんだけど……その絵のモデルに、私を使いたい、というのだ。

 

 こんなこと頼めるのが私しかいないとかなんとか。

 

 まあ、頼りにされてるのは嬉しいし……色々とお世話にもなってる。

 それに、いやらしい展開になるわけじゃない、っていうのは……これまでにも何回か引き受けたヌードデッサン(の練習)でわかってるので、今回も私は引き受けた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 アーティさんが場所に選んだのは……イッシュ地方の東の方にある、カゴメタウンという町だった。

 

 アーティさん、描きたい絵のテーマが『人の世に舞い降りた天使』っていうタイトルで描きたいらしくて……町並みの中にたたずむ裸婦の構図が作りたかったらしい。

 けど、さすがに街中で裸になったら、色々まずいどころじゃない。

 

 そこでアーティさんが考えたのが……夜になると町に人が1人もいなくなる、この『カゴメタウン』でやることだった。

 

 この町、昔からの慣習で……夜になると大人も子供も外出してはいけないらしい。

 宿泊施設の門限も夕暮れ時だから、たまたま町に滞在している旅人にすら当てはまるんだとか。

 

 アーティさんいわく、ここなら、夜にやれば……裸でも誰にも見られる心配はない、と。

 それに、家々の明かりが背景になって、幻想的でいい感じの構図になる、と。

 

 ……アーティさん、真顔でとんでもないこと要求しますね……。

 いくら見られる心配がないからって、街中で女の子に裸になれとか……。

 

 まあいいですけど……ホントに安全なら。

 

 

 と、いうわけで……夜、私とアーティさんはカゴメタウンに来た。

 そして、上手いことどの家からも見えない位置の高台に絶好のスポットを見つけたアーティさんが、私に指示を出す。

 

 私はそれに従い……いつも通りに、服を全部脱いで裸になった。

 そして、高台のベンチに座り……アーティさんに細かい指示をもらいながら、絵にふさわしいポーズをとる。

 

 アーティさんがキャンパスに筆を走らせている間、私は……いうまでもなく、ずっとどきどきしていた。

 

 こんな夜中に、こんな野外で、こんな町の中で裸になっている私。

 こんなところを見られたら、自分はどうなってしまうのか……。

 

 家々の窓から漏れる明かりは……そこに人が住んでいるという証。

 それら1つ1つが、住人達の目になりうるんだと考えたら……私の胸の奥が、そして股間までも……かぁっと熱くなるのを感じた。

 

 もし、誰か窓を開けて、身を乗り出してこっちを見上げたら……

 

 もし、誰か……町の慣習を守らずに、夜に外を出歩いていたら……

 

 考えるとそれだけで、頭が沸騰しそうだった。

 

 

 しばらくして……アーティさんが1枚、下書きの段階だけど、絵を描き終えた。

 しかし、どうにも納得いかないらしく……休憩を挟んで、もう1枚、他の構図で絵を描くことにしたらしい。

 へんな言い方だけど……まあ、まだ夜は長いわけだから、時間に余裕はある、と。

 

 何かつまめるものを買ってくるよ、と言い残し……アーティさんは一旦その場を離れた。

 ……人が出歩かないのに、お店開いてるの……? ……ああ、フレンドリィショップなら開いてるか。

 

 私は、さすがに裸で待つのはまずいだろうから、とアーティさんから渡されたコートを着て、ベンチに座っていたけど……

 ……ふと、歩いてみたくなった。

 

 コートは来たままだけど……その下は全裸、ていう普通じゃない格好で……私は、夜の街を歩く。

 アーティさんが戻ってくるまでの、ほんの短い間だけど……ちょっとした冒険のつもりで。

 

 ……途中で、ものたりなくなって……コートも脱いでしまった。

 

 ひんやりした夜風が、じかに肌に当たって……かいた汗を蒸発させる。

 普段は決して風なんか当たらない、股の間を……すーっ、と風が通り抜ける。ぞくぞくっ、と、背筋を快感がかけ登る。

 

 ……我ながら変態的な考え方するようになっちゃったな、とは思う。

 けど……ほんのちょっとだけ、今は……欲求が理性に勝ってる。

 

 ……いっそのこと、このまま、町一周でもしてみようかな……なんて思った、

 

 その時、

 

「おいおいおねーちゃん、だめだよこんなとこでそんなカッコしてたら?」

 

「……っ!?」

 

 突然、背後から聞こえた声に……心臓が止まりそうになった。

 そして、とっさに振り返ろうとしたけど……それより早く、私は後ろから口をふさがれ、腕と体を押さえ込まれた。

 

(……っ……誰、この人……っ!?)

 

 うかつだった……何も、完全にこの町で夜出歩いてる人がいない、っていう根拠なんか無いのに……。

 そう、たとえば私たちみたく……夜になってからこの町に通りかかった人とか……単に、慣習を守ろうとしない人とか……

 

 そういうケースに対処するために、私はコート着てたのに……

 

「へへへ……さっきから見てたんだよねぇ……ヌード絵のモデルでもやってたの? しかもこんな街中で……大胆だね~」

 

 どうやら……この、後ろから私を押さえつけてる男、さっき、アーティさんが私の絵を描いてるところから既にのぞいてたらしい。気付かなかった……。

 その時から……つまり、こうするタイミングを狙ってた……ってことか……。

 

 顔はわからないけど……声から男だとわかる。その男は……私の耳元に顔を寄せていて……荒い鼻息の音がよく聞こえる。気持ちの悪いことに。

 

「ひひひっ、騒がない方がいいよぉ? さすがに、町の人達が出てきちゃうだろうからさぁ~……そうなったら、君も困るでしょ?」

「……っ……!」

「わかればいいんだよぉ。ひひ……じゃあ、さっそく……」

 

 すると……男の下半身から、カチャカチャという音がして……

 次の瞬間、私の太ももに……何か、硬くて熱い棒のようなものが……押し付けられた。

 

 それが何か……想像するまでもない。

 こ、この人……私をレイプするつもりだ……しかも、この、私が騒いで助けを呼べない状況を逆手にとって……

 

 どうにか逃れようと手に力をこめてみたりするけど、男の力は強く……離れられない。

 

「ひひっ、あの男が戻ってくる前に済ませないとねぇ~……君の方はもうばっちりぬれてるみたいだし……いくよぉ」

 

 そういうと……私の反応を待たず、男は……その肉棒を、遠慮なく、勢いよく……私の膣の中に押し込んだ。

 

 肉壁を押しのけて侵入される感触と同時に、チンポが持ってる熱を体の中に感じる。

 それが、外気の冷たさと対照的で……快感と共に、私の今の状況が、あらためて呼び起こされたような気がした。

 

「おぉおぉっ! 気持ちいいねえ~、しかも、もうこんなに濡れ濡れなんだね~」

(……っ! わ、私……こんな所で……町の真ん中で、誰かも知らない人に犯されてる……!)

 

 動かし始められるペニス。ピストン運動で、私の膣内が擦り上げられる。

 その度に、少しずつ体が熱を持ち……汗を流す。そこに夜風が当たり……ひんやりと体の表面をなでていく。

 

 それが……この異常なシチュエーションを、より鮮明に自覚させる。

 

 町の真ん中……しかも、昼間は何人もの人が行き交う、道の真ん中。

 そこで、私は……後ろから肉棒を突きたてられて、犯されてるんだ。

 

 見つかるのを恐れ、悲鳴も上げられず、ただなすがままに。

 

 酷い屈辱。ただ……絵のモデルになりに来ただけなのに。

 

 完全な自業自得で……男の欲望のままに、性欲のはけ口にされている。

 

(なのに……こんなに感じて、こんなに気持ちいい……なんて……!)

 

「あっ、は……っ、ふ……ぅ……っくっ!」

 

 必死で声が出ないようにこらえる私の膣内で……次第に男のペニスが加速し、動きが早く、激しくなっていく。

 ぱんっ、ぱんっ、と小気味いい音を立てて、男の腰が私のお尻に何度もぶつかり、おまんこがぐちゅぐちゅと水音を立て、愛液を撒き散らす。

 

 その1つ1つの物音ですら、誰かに聞かれはしないかと……私はより一層興奮することとなった。

 

 そして、その興奮の中で……男は、私の子宮の中に、我慢できなくなって……精液を一気に注ぎ込んだ。

 

「……っ、く、ひ、ぅ―――――ふぅううっ!」

 

 膣内に広がる、灼けるような、粘着質の感触に……どうにか私は悲鳴と嬌声を飲み込んで、男の精液を受け止めた。

 

「あぁ、ふぅ……よかったよ、おねーちゃん……」

 

 男は満足するまで白濁を吐き出し続けた後……崩れ落ちないように立っているのが精一杯の私からチンポを引き抜くと、すぐに姿を消した。

 

 疲労と羞恥、そして快楽の真っ只中にあった私は追いかけることもできず……かといってその場でうずくまっていることもできなかった。

 

 荒い息で、体力をどうにかひねり出して……アーティさんとの待ち合わせ地点にどうにか戻る。

 幸い、アーティさんが戻ってくるより前に、私は戻ることができた。

 

 そして、アーティさんの差し入れのお菓子を食べて、その後……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 数週間後、

 

 私をモデルに描いた、アーティさんの作品……『街中のヴィーナス』は……そのイベントで最優秀賞をとったとのことだった。

 

 ……天使じゃなかったの? って突っ込みは置いといて……

 

 町のなかで、つややかで艶かしい裸体をさらす美女の雰囲気を適確に、訴えかけるように見事に描けている、と……審査員達から絶賛されていた。

 

 

 実はあの後、

 

 陵辱されて息が上がり、汗をかき……見た目の雰囲気的が少々なまめかしく、というかぶっちゃけエロくなった私は……アーティさんの芸術家魂に『コレだ!』と訴えかけるものを醸し出していたらしく……

 

 今までになくノリノリで筆が進んだアーティさんにより、その夜……レイプ後の私を、更に扇情的なポーズを取らせて、それをモデルに描き上げられた絵……それが『街中のヴィーナス』なのだ……。

 

 アーティさんのインスピレーション前回で描き上げられたその絵は、最優秀賞をとり……より多くの人が、その見事な絵を見ようと……そのイベントの展示スペースに殺到した……っていうのを、全国ネットのテレビでやっていた。

 

 ……すなわち……裸の私の絵を……それも、誰かにレイプされ、子宮に精液を注ぎこまれてハァハァ言ってる私の絵を……それだけ多くの人に見られてることになる。

 

 素晴らしい絵だ、とか言って……皆、私の裸を見ているのだ。

 あの日、すでに穢された後の……私の裸を……。

 

 あの絵の中の少女の膣内が、誰かも知らない男のザーメンで満たされてるなんてことも知らずに……。

 

 

 そう考えると……恥ずかしいどころじゃなかった……。

 

 

 

 

 

 

 ……余談だけど、

 

 裸婦画の件(レイプの事実の裏話は伏せたけども)を話したら……ナオヤがちょっと不機嫌になって、

 

 その夜……いつもより激しかった。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談8 名店? 迷店? マッサージ

 ライモンシティに着た私は、日ごろのストレスの発散もかねて……スポーツに汗を流していた。

 

 ちょうど、自由参加のテニスの試合があったので、私も受付を済ませて参加することにしたの。

 

 スポーツは得意な方だから、戦績としては上々。

 8戦して、6勝2敗。

 

 その2敗は……なんか、すっごく元気なピンク色の髪の女の子と、三つ編みポニーテールの、やたら気合気合言う子だった。しかも、ピンク髪の方、関西弁。

 確か名前が、『アカネ』と『スズナ』……だったっけ? 有名な人なのかな?

 

 ともかく、思う存分テニスを楽しんだ後で、私は……シャワーでその汗を流した。

 

 そして、ふと……この前偶然見つけた、小さなマッサージ屋さんのことを思い出したので、行っていることにした。

 疲れたからだのリフレッシュに役立つかも。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 小さなお店だけど……値段も安いし、まあ、1回試してみる分にはいいかも。

 

 そう思って入ると、出迎えてくれたのは……人のよさそうな笑みを浮かべた……白髪混じりの初老に白衣の男の人だった。……ここの店員さんかな?

 

 私は専用のそれだっていうマッサージウェア―――作務衣みたいな見た目の薄手の服―――に、下着も全部脱いで着替えると、寝台に横になった。

 

 ドクターっぽい白衣を着たマッサージの人が、体をあちこち触る。

 ちょっと手つきがHだった気がしたけど……その後、その人はなんと、それだけで見事に私の体の、こってる、もしくは疲れが溜まっている箇所を見つけ出していた。

 それも……私が自覚しているところは全部。話してないのに。

 

 ……けっこう、すごい人かも。もしかしてここ、隠れた名店?

 

 そしてそのまま、背中に手を当ててマッサージを始める……と同時に、私の鼻に、何かすごくいい匂いが流れ込んできた。

 何だろう……すごく、リラックスできるような……。

 

「ああ、この匂いですか? 実はこれ……ロズレイドが出すアロマ花粉を加工して作ったアロマなんですよ。気分を落ち着かせる効果があります」

 

 なるほど……確かに、リラックスするかも……。

 適確かつ見事なマッサージも合わさって……みるみる疲れが取れて、リラックスしていけるような感覚がある。

 

 そのまま、肩、腰、腕、足と……マッサージは進む。

 時折、オイルなんかも使いながら。それもまた、人肌に温められている上に、いい香りがして気持ちいい。

 

 大体40分くらいも経ったころには、ほぼマッサージは終わっていた。

 

 すると今度は……店員のおじさんは、

 

「それじゃあお客さん、今度はお尻行きますよ?」

「……っ!」

 

 ぐにゅっ、と……私のお尻をわしづかみにした。

 

 驚いたけど……そのままおじさんはマッサージを続けてくる。

 

 何かちょっといやらしい手つき、って感じるんだけど……気のせいよね……。おじさんはあくまで、マッサージしてくれてるだけなんだもん。うん、きっとそうよ、

 

 それに、何だか……さっきから、リラックスしてるせいか……眠いような、そんな感じで……

 

 すると今度は、おじさんが……棚に置いてあった軟膏みたいなのを持ってきた。

そしてそれを手に取ると……なぜか、もう片方の手で、私のマッサージウェアの下の服をするりと脱が せ、さらに上のウェアもぺろりとめくった。

 

 必然的に……私の下半身が、うつ伏せで、おじさんの前に丸出しになる。

 

 えっ……な……何? 何でいきなり脱がせて……

 

「あ、あの……?」

「ああ、すいません突然。これから、オマンコのマッサージに入りますからね?」

「っ!?」

 

 突然告げられた内容に驚く暇もなく、私は……膣内にぬるりとおじさんの指が入ってきたのを感じた。

 そしてそのまま軟膏(?)を、内側にも外側にも塗りたくられる。

 

 ちょっ……え? な、何を……っ!?

 

 止めようとするけど……なぜか、私の体は動かなかった。

 動かしたいのに、体が動いてくれない。体全体が重くて……『もうちょっと寝ていたい』って主張しているみたいな感じだ。

 まるで、麻酔みたいに……って、まさか……このアロマ!?

 

「ああ、無理に動かなくてもいいですよ。そのアロマ……少々アルコールや麻酔成分、あとは……ちょっと女性が大胆になるような成分も混じっていますから……すごくリラックスして、とろんとするでしょう?」

 

 それでか……

 た、確かに……動かない(動きたくない)だけじゃなく、なんか……意識がとろんとしている感じがある。まるで、半分眠ってるみたいな、不思議な感じ。

 

 その私の秘裂の周りを……ほぐすようにおじさんはもんでいく。

 次は下腹部、再びお尻、オマンコとお尻の穴の間……。

 

 次第に、私の息が荒くなっているのを感じた。

 私、これ……感じてきちゃってる……。気持ちいい、って……!

 

 そして、ある程度まで揉みほぐすと……私のオマンコからは、やはりというか、トロトロの愛液が流れ出てきていた。

 

 しかし、おじさんは気にすることなく……今度は、なんと自分が下半身裸になった。

 そして……代の高さを少し低くすると……台の上の私の姿勢を、よっこらせ、と言いながら……お尻を上に突き出すような形に変える。

 

「それじゃあお客さん、今度はオマンコの中と、子宮のマッサージですからね」

 

 そ、それって……まさか……

 でも、体が重くて……動かない。アロマが鼻から流れ込んできて、私の体を抑え……同時に、私の中の『雌』を刺激していく。

 

 そんな私の秘裂に、おじさんは……何か液薬のようなものを新たにトロトロと流し込むと、私の膣内に、ためらいなくペニスを挿入した。

 

「んっ……んっぅぅぅぅううん!!」

 

 さすがにこのときばかりは、脱力しているとはいえ声が出た。

 

 そのままおじさんのピストンが始まる。

 

 単調に突くだけかと思いきや……円を描くように腰を動かしたり、8の字を描くように動かしたりと……工夫して、オマンコをいっぱいに使った動きで私の膣内で思いっきり暴れまわっていた。

 

 しかも、結構長さもあるため……こつこつと子宮口に当たっている。

 

「ふふふっ、気持ちいいですかお客さん? 私、こう見えても女は結構抱いてますから、扱いは人よりは達者なつもりですよ?」

 

 確かに……いろんなところに、けど、適確に気持ちいいところに当たって……オマンコ全体が、子宮がじゅんじゅんして、まるで喜んでるみたいなのがわかる。

 

 わ、私……騙されて犯されてるのに……マッサージとか言ってえっちなことされてるのに……感じて、気持ちよくなっちゃってる……!

 

「ふふふっ、じゃあ今度は……おっぱいもマッサージしましょうね。張りが出ますよ」

 

 また別の軟膏を取り出して塗りたくりながら、私のオッパイをもんでいくおじさん。

 こ、コレも気持ちいい……力が……いや、力どころか、抵抗する気力も抜けて行っちゃう……。

 

 寝台の上で覆いかぶさられ、オマンコに挿入され、オッパイをもまれて……なんて卑猥な光景だろう。

 けど……たまらなく気持ちよくて、何もかも任せてしまいたい、なんて思えてしまう。

 

「さて、そろそろですね……お客さん、中に出しますよ……」

「ふぁ、ゃ……そ、そんな……中は、だめ……」

 

 私に構わず、ぱんぱんぱんっ、と小気味いいを響かせて……おじさんは腰の不利を激しくして私のお尻に打ちつける。

 

 そして……一番奥で、子宮口にチンポの先端を押し付けて精液を吐き出した。

 

「ふあぁあ……ぁああぁあああ――――っ……!」

「ふぉお……出る出る……ふふっ、最高ですよ、お客さんのオマンコ……。今もほら、私のチンポから精液搾り取ろうとして、ピクピクしてます」

「やぁっ……あ……い、言わないで……」

 

 熱い液体が膣内に流し込まれるのを感じながら……私は、しばしの間……アロマの効能も手伝ってか、いつもよりも長く続く、セックスの余韻に浸っていた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 意外だったのは、

 

 本当に疲れが完全に取れて……今すぐにでも体を動かしたくなるくらいに元気がみなぎっていたことだった。

 

 しかも……もっと意外なことに、

 

 卑猥な行為をされて犯されたオマンコも、お尻も……果ては、好き勝手にもみしだかれたたおっぱいも……なんか、前よりも張りがあったり、しまってたり……

 ……レイプ中の言葉責めだとばかり思ってた事柄が、全部本当になっていた。

 

 体全体が、本当に完璧な状態になっていたのだ。

 

 聞けば、このおじさん……元々は、イッシュ地方じゃない、他の地方にいた……すごく優秀な薬屋さんだったらしい。

 同時に他の分野の医療技術に関しても達者で、マッサージなんかも、どこをどうすれば疲れが取れるか知っていて、自分の薬とあわせて完璧に疲れをとるくらい朝飯前なんだとか。

 

 おじさんが言うところの最優秀作品が、さっき私が塗られて犯された、オマンコのしまりや胸の張りをよくする軟膏らしいんだけど……作った途端に周りに白い目で見られるようになって、居づらくなって引っ越したんだとか。

 

 そして、オマンコを隅々までほぐすにはチンポが一番、というのもおじさんの主張。しかも、薬には副作用で媚薬に似た効果もあるから、塗ったらある程度手で揉んだ後、チンポをいれて出し入れして塗りこんでやるのが一番だとか。

 ……つまりあのセックスは……実は、正しい薬の使い方だったわけだ。

 

 ……される方は溜まったもんじゃないけど……

 

 けどまあ……それ以外はすごくまともなのにね……残念だわ……。

 

「あ、お客さん、料金はおまけしときますよ。私も、久しぶりにあんな具合のいいオマンコを楽しめましたからね」

「やっぱりそっちの目的もあったんじゃないのよ」

「ははは……まあ、私も男ですから。あ、それと……お土産にコレをどうぞ」

 

 と、おじさんが渡してくれたのは……おじさん特製の逸品だっていうリラクゼーションアロマオイル(媚薬効果とかはなし)だそうだ。

 

 そしてもう1つ。……スタンプカード?

 

「ご来店1回ごとに押させていただいて……たまったら、今日使った特製の軟膏を少し分けて差し上げますよ? Hの時とか、彼氏とかに使ってあげると、喜ばれますよ~……? オマンコのしまりをきつくする作用もありますからね」

「…………それ、お金で買えたりは?」

「残念ながら」

「……あっそ……」

 

 全く……どこまでも都合がいいというか……なんて店なんだろ……。

 

……けど、腕は確かなのよね……もったいない……

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談9 スリーパーの催眠とナオヤの豹変

「……はぁ……」

「……なんでアンタが落ち込むのよ……」

 

 ええと、

 

 知っての通り(?)、私はたびたび、性的なトラブルに巻き込まれてしまうことが多々ある。自分でも『ナオヤのものだ』って自負してるこの体が、他の人に汚されたりとか。

 

 それを、全部じゃないけど、ナオヤはある程度把握してるわけで……

 

 ……そのたびに、なぜかコイツの方が落ち込むのよね……。

 しかも、シてる最中に。

 

 今日もそう。一通り乱れて、私の中にナオヤを受け入れて……膣内射精されて。

 で、その後……コイツがため息ついてる。

 

 ……レイプされた女の子が落ち込むのはわかるけど……彼氏にここまで感情移入されて落ち込まれてもなあ……いや、嬉しくはあるんだけどね?

 

 けど、このままじゃなんか後味悪いので……

 

「スリーパー、出てきて」

「? 何してるの、アイカ?」

 

 答えず、小声でスリーパーに指示。

 小さくうなずくと……スリーパーは振り子をナオヤに向け……自慢の催眠術を。

 

「え、ちょ、なっ……!?」

 

 ろくに事態が把握できないうちから催眠術をかけられ、驚きつつも……すぐに脱力し、動かなくなるナオヤ。目は、とろんとしてうつろだ。

 

 ……ちょっと強引だけど……スリーパーの催眠で、うまいことふっ切ってもらおうか、と思って、こういう強硬手段に出たわけ。

 

 ……まあ、無理矢理ではあるけど……別に大丈夫でしょ。

 これっきりにするつもりだし……これから先、自力で乗り越えるためのきっかけにでもなってくれれば……

 

 

 

 ……と、私が思った……その時、

 

 

 

「……アイカ」

「? 何、ナオャんぐぅっ!?」

 

 振り向いた途端……いつの間にか立ち上がっていたナオヤに、いきなり……勃起したペニスを口に突っ込まれた。

 

(……っ!? な……何!?)

 

「もう……ダメじゃないか。毎度毎度……他の男なんかに、アイカの体を触らせちゃあ……アイカは僕のなんだよ?」

「ん、ぐ……!?」

 

 両手で私の頭を押さえつけるようにして持ち、加えたペニスを離せないようにし、そのまま、私を見下ろしながら言うナオヤ。

 優しいまなざしだけど……気のせいか、目がすわっているようにも見える。

 

 

 ……えっ……まさか……コレって……!?

 

 

 と、混乱していると、

 

「何してるの、アイカ? フェラしてくれないの?」

「っ!? なっ……」

「じゃあ……こんなことしちゃおうかな~」

 

 すると、ナオヤは……抱えている私の頭の方を動かして、加えさせている自分のペニスに快感を与え始めた。

 いわゆる、イラマチオ、ってやつ。

 普段のナオヤなら、こんなこと絶対にしない……ってことは……

 

 ……やっぱり……催眠術で暴走しちゃってる!?

 

「……ぷひゅ……んぷ……す、スリーパー、解除んぐぅっ!?」

「よそ見しちゃダメだよアイカ」

 

 催眠術を解除させようと、スリーパーにしゃべろうとした途端、ひときわ深く……のどのところまでナオヤのペニスが突き刺さる。

 

 同時にナオヤは私のボールを使ってスリーパーを戻した。

 これで……催眠を解く手段がなくなった。自然に効果が切れるのを待つ以外に。

 

 吐き気を催しそうになったけど……そんな暇もないくらいのペースで、ナオヤのイラマチオが続いている。

 

 口の中を乱暴に往復し、舌や歯、頬の裏側を乱暴に使って、喉と膣口のように何度もつついて……正直、これはけっこう苦しい。

 でも、構わず続けるナオヤ。……完全に催眠に飲まれちゃってる……私への配慮とか、そういうの全然見られないし。

 

 時折、勝手に反応して舌とかが動いちゃうんだけど……それも、ナオヤにとっては快感を生み出す材料でしかないようで。

 

「はぁ……気持ちいいよ、アイカの口の中……」

「ん、ぐぅ……や、め……ナオヤ……苦し……」

 

 すると、見覚えのある感じで、ナオヤのペニスと腰がヒクヒクと震え始め……ナオヤの手の動きが一層激しくなる。

 

 そして……数秒後、

 唐突にナオヤが、私の口からペニスを抜き取ると……勢いよく精液を吐き出した。

 

「っは……熱……っ……!」

 

 当然、噴き出した精液は私の体にかかる……髪や顔、胸とかに。

 大量の白濁液で……私は体中を白く染められた。

 

「ふぅ、すっきりした……でも、いい眺めだなあ、アイカが僕の精液まみれになってて」

「けほっ、けほ……ぁう……ナオヤ……何で……」

「何で……って、別に不思議じゃないでしょ? アイカは僕のなんだし」

 

 さも当然、といった感じで、私を見下ろしながら言うナオヤは……そのまま、乱暴に私を押し倒す。

 

「それなのにアイカってば……毎度毎度、僕だけのこの体を他の人やらポケモンやらに好きにさせちゃって……怒るよ?」

「べ、別に好きでさせてるわけじゃなひゃぅうっ!?」

「言い訳禁止」

 

 いきなり乱暴に指を、3本も膣に突っ込まれて、衝撃でセリフが止まる。

 

「そんないけないアイカには……ちょっとお仕置きが必要かな?」

 

 そう言って私を押さえつけるナオヤの手には……たまたま私の部屋においてあった、梱包用のビニール紐が握られていた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 それからのナオヤは、ナオヤじゃないみたいに強引なプレイの連続だった。

 

「ん、はぁ……や……んぐぅううっ!? い、痛……んああぁ!?」

「ああぁっ、いいよ……アイカの膣内……あったかくて、締まりもよくて、気持ちいい……」

 

 梱包用のビニール紐で、後ろ手に手を縛られ、うつぶせにされている私。

 手をつけないので……必然、顔をベッドに押し付けて、腰だけ浮かせている形になってる。

 

 その状態で……しかも、目隠しまでされて、ナオヤは私に後ろから挿入していた。

 

 ろくに抵抗もできない私を、ナオヤは、まるでオナホールか何かで自慰でもするかのように、何の遠慮も容赦もなく犯し、膣内でペニスを暴れさせている。

 

 硬くなり、熱を持った肉棒が、私の膣内の肉ヒダをこすり上げる。擦り切れそうなほどに激しく……摩擦熱すら覚えそうなほどの勢いで。

 

 まるでレイプ。己の快感だけを考えた乱暴なセックス。何度も今まで経験しつつも……ナオヤとのこれまでのセックスでは、一回たりともなかったシチュエーション。

 いつもがいつもだけに、私はより感じているような気がした。

 

 そして……ナオヤの肉棒がヒクヒクと震える。

 

「……っ、出るよ……っ!!」

「……っぁ、くぅ……んううぅぅうっ!?」

 

 ナオヤの精液が膣内ではじけ、熱い感触が広がる。

 同時に、射精の衝撃で……一気に快感が私の背筋を駆け上り、何度目になるかもわからない絶頂に私は達した。

 

「はぁ、っ……はぁ……はぁ……はぁ……っ……」

 

 数回目の射精に、さすがに私も息が上がってきている。

 

 ナオヤは、ゆっくりと腰を振り、刺激を与え……尿道に残った分まで残らず、私の中に精液を注ぎ込む。

 子宮に、どくん、どくん……と、脈打ちながら熱い液体が流れ込むのを感じる。

 

 ……が、

 

 それが収まると……ナオヤは、また動き始めた。

 

「……まだ、やるの……?」

「ん? 当たり前じゃない……まだまだ全然満足できてないもん。いいよね?」

 

 ナオヤがけっこうな絶倫であることは、私は知ってる。

 それに、同じ日のうちにアララギ博士とかマコモさんとかの相手もすることがあるから、体力がかなりあるのも。

 

 それに、私自身はナオヤのものだ、って自負もしてるし、セックスは拒まない。

 

 ……けど、さすがに……体がついてこれなそうになるのは仕方ないと思うというか……これ以上はさすがに私が耐え切れないというか……

 

「ち、ちょっと、もう……無rひきゃあっ!?」

 

 ぱぁん、と。

 

 私がセリフを言い終わらないうちに……ナオヤの平手打ちが、私のお尻を打った。

 

「ダメだよ、反論なんかしちゃーさー。アイカは僕のなんだから」

「あっ、う……」

「もー……お仕置きが必要かな、これは?」

 

 ぱぁん、ぱぁん、ぱぁん……

 

「あっ、やっ……ぎ、ひぃぅっ!? んあっ!!」

 

 何度も私のお尻を平手でスパンキングし……同時に、腰も動かして犯す。

 正にレイプされているような感触だ。

 

 普通に痛い。お尻は赤くなってるだろう……腫れるかもしれない。

 なのに……オマンコからは愛液があふれ出る。

 

「乱暴にされて感じるなんて……Mってだけじゃないね、コレ。アイカって……どうしようもない変態さんなんだねぇ」

「はっ、あ……ち、違っ……」

「この変態ドMまんこで、いろんな人やポケモンのチンポくわえてきたのかぁ……これはやっぱりお仕置きしておかないとね」

 

 すると……唐突にスパンキングもピストンも止んで……ペニスを抜き取ると、ナオヤは私を仰向けにした。

 

 そして、強引にM字開脚の状態にされ……その姿勢のまま、背中を回したビニール紐で縛られ、開脚のまま足を閉じれなくさせられた。

 

 さらに……何かこう……私の肌をなでるような、ちょっとくすぐったい感覚が、身体のあちこちに。……何をされてるのかは、わからない。

 

「ふぅ……こんなもんでいいかな?」

 

 すると……唐突に、ナオヤが私の目隠しをとる。

 

 次の瞬間……私の目に飛び込んできた光景……私の裸体の様子に、私は驚いた。

 

 手は後ろ手に、足はM字開脚になるようにしばられたその体には……

 

 

『ナオヤ専用肉便器』

 

『ポケモンチンポ大好き』

 

『一児の母でーす』

 

『レイプされすぎ』

 

 

 ……などと言った言葉が、あちこちに書かれていた。

 何……これ……!?

 

 それを見て思った。さっきの不思議な感覚は、油性ペンか何かを走らせる感触だったのだ……と。

 

 そしてナオヤは、その様子を携帯電話でパシャパシャと撮ると、

 

「ふふっ、このくらい書いとけばわかるでしょ? アイカが僕だけのものだ……って、さ。さて、じゃあ……」

 

 そしてナオヤは、落書きと精液が目に付く、惨めなまでの状態の私の腰に手を回し……

 

 再び、膣内に肉棒を挿入した。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 結局……ナオヤの陰嚢も体力も空になるまで、私は犯され続けた。

 無論……落書きも緊縛も、そのままで。

 

 しかも、その後更に『ポケ姦中毒』『産んじゃった』などと言った調子で、落書きは追加されていって、

 

 ナオヤのレイプも、膣内射精のみならず、イラマチオにぶっかけに……と、思いつく限りの方法で、私を辱めていった。

 

 まるで、縄張りにマーキングする野生の狼みたいに、私の体に精液のにおいを染み付かせているかのように、荒々しく。

 それを無抵抗のまま受けた私の状態は、それはもう悲惨だった。

 

 汗まみれの上、全身に落書き、さらにはぶっかけられた大量の精液まみれ。

 

 オマンコはゆるゆるになるまで犯されて、指とかも入れてぐちゅぐちゅにかき回されて、

 奥の方からは、収まりきらなかった精液が流れ出てきていて。

 

 お尻の穴も……何度も何度もねじ込まれて、直腸内に射精された。もちろん、指とかも入れられた。

 

 

 そして、体力的にも限界にきたらしいナオヤは、ようやく満足した様子で……仕上げに、さらに色々な方法で私を無残な状態にすると……そのまま放置して、横で眠ってしまった。

 

 

 ……後には……

 

 

意識が混濁するほど犯され、

 

オマンコに太いペンを、アナルにリコーダーをそれぞれ突き挿されている、

 

体中汗まみれ精液まみれで、卑猥な落書きを各所に書き込まれた私が残された。

 

 

 

 

 

……数時間後、催眠が解けた状態で目を覚ましたナオヤは……思い出して、またへこんでしまった。

 

……何なのよ、もう……

 

 

 

……たまにならいいかな、とか思ってたのに……

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談10 悪夢の陵辱・ゲーチスの逆襲

「ふふふっ……動いてはいけませんよ、アイカ……この子に無事でいて欲しければ、ね……」

 

「……っ……この外道……!」

「お、お母……さん……!」

 

 うかつだった。

 

 休日に少し遠出して、その辺を散歩してた時のことだ。

 

 そこで、ちょっとの間だと思って、メイから目を離したのが……まずかった。

 

 ……まさか、こいつに……ゲーチスに、メイが捕まるなんて……!

 

 あの一件以来行方知れずだったこのだけど……今日、唐突に私は、見たくもなかったその顔をもう一度拝むこととなった。

 かつて私を陵辱し、恥辱のどん底に叩き落したこの男の顔を……。

 

 しかも……メイを人質にとられるという、最悪の状況下で。

 

 残党と思しき数人のプラズマ団を従えているゲーチスは、メイをしっかりと部下に捕まえさせておいて……にやりと笑みを浮かべ、私を見ている。

 

「ふふっ、久しぶりですね、アイカ……また会えて嬉しいですよ」

「あっそ……こっちは最悪の気分よ、エロオヤジ」

「おやおや、これは随分と嫌われてしまったものだ……まあ、いいですがね」

 

 相変わらずムダに飄々とした、つかみどころのない会話を好むようだ。

 そして、私のまなざしから……怒りと嫌悪、そして、『これ以上ムダ話はする気はない』……と、悟ったらしいゲーチスは、

 

「さて……アイカ、わかっていると思いますが……この子の命が惜しければ、私に従っていただきましょう。拒否も抵抗も、許されませんよ」

 

 やはりというか……メイを人質に、私を脅迫するつもりらしい。

 ……こいつ……ッ……この人非人っぷりは全然変わってないのね……。

 

「……何が望みよ?」

「ふふっ、何……簡単なことです……こちらへ」

 

 抑えられているメイに、視線で『大丈夫だから』と送ると……言われるままに、私は、ゲーチスの元へ歩み寄った。

 

 そして、ゲーチスはその私を、部下に命じて後ろ手に拘束し、ひざまずかせる。

 その際に、モンスターボールを含む荷物類も没収された。

 

 そして……ズボンとパンツを下ろし……私の目の前に、そのペニスを露出した。

 

「……っ!?」

「ほら、懐かしいでしょう……かつてあなたを虜にした私の肉棒ですよ?」

 

 ……っ……こいつ、メイが見てる前で……

 

「さて……もう何をしろなどと、言わなくてもお分かりでしょう?」

「……なら、せめて、メイが見てないところで……」

「それは無理な相談ですねえ……嫌なら……」

 

 ……やっぱり、だめか……まあ、ある程度は覚悟してたけど……

 

 ……こんなこと、メイの……娘の目の前で……!

 

「……わかった……でも、メイには手を出さないで……あなたも、あなたの部下達も」

「ええ、それはいいでしょう……では、どうぞ?」

「……っ……!」

 

 意を決して……私は、目の前に突き出された……ゲーチスのペニスをくわえた。

 

 メイが『ひっ……』と、息を飲む声がしたけど……聞こえないふりをして。

 

「ん、んぐ……ちゅる……ひゅ……」

「ううむ……懐かしいですねえ、あなたのフェラチオも……自分から腰を振って喜んで犯されていた、あの頃が思い出されますよ」

 

 

 卑猥なゲーチスの言葉責めも、なるべく聞こえないふりをする。

 ……それでも、どうしたって頭には届いてて……屈辱的なことこの上ないんだけど……。

 

 娘が見てる目の前で……ナオヤじゃない男の……しかも、こんな、加齢臭の漂ってくる老人のペニスをくわえて、舌を這わせてるなんて……。

 

 それでも……下手に抵抗はできない……メイに何があるかわかったもんじゃない以上、私に、こいつに従う以外の選択肢はないんだから……。

 

 私は、どんな目にあってもいい……辱められても、痛めつけられても……でも、メイだけは無事に……!

 

 私の頭をつかんで押さえ……時折乱暴にゆらし、私がフェラしているその光景を楽しんでいるゲーチス。

 そのペニスが、口の中で徐々に……さらに熱くなり、さらに膨らんできた。

 

「ふふっ、いい顔だ……くわえたくもない男のペニスを、愛する娘の目の前で愛でなければならない屈辱、そして憎悪……そそりますねえ」

「……だったら、さっさと終わらせてくれるとありがたいんだけど……?」

「ならば相応の働きをしなさい……っ、と……おぉ……そろそろ、出ますよ……!」

 

 ペニスがヒクヒクと震え始め……口を離せないように、私の頭が手で押さえられる。

 

 そして、腰ごとぶるっ、と震えたかと思うと……次の瞬間、口の中に、熱い白濁液がドバッと広がった。

 

 舌に、歯に、頬の裏に……雄の匂いを強烈に放つゲーチスの精液が絡みつく。

 その匂いが、口から喉を通り、鼻に抜ける。

 吐き気を催すような……しかし、女としての本能を刺激される匂い。

 

「んっ、ぐ……んぐっ……!!」

「ほら……一滴残らず飲み干すのですよ……」

 

 言われるまま……私は、喉を鳴らしてそれを飲み込んでいく。

 

 2、3度大きくびくびくと震え、そのあと小刻みに数回……ゲーチスは肉棒から、勢いよく口の中に精液を吐き出し……ようやく、おさまった。

 

 口の端から、僅かにこぼれ出た精液が、あごを伝ってぽとりと落ちる。

 

 そして、口の中に残った最後の一口をどうにか飲み下した途端、

 

「んく、っ……はぁ、はぁ…………きゃっ!?」

「ふふっ、美味しかったですか? 余韻に浸っているところ申し訳ありませんが……ふふっ、そろそろ……」

 

 私はいきなりうつぶせに押し倒された。

 

「さて……それでは本番、ですね……準備はよろしいですか、アイカ……?」

 

 返事を聞く気もないゲーチスの問いかけ。

 

 それが合図だったかのように、プラズマ団員が、私の服を剥ぎ取って全裸にした。

 わたしの胸が、お尻が、オマンコが……隠すもの全てを奪われ、冷たい空気にさらされる。

 

 そしてそのまま持ち上げて、四つんばいにさせる。

 

 プラズマ団員達の、ゲーチスの、そして……メイの視線が集中するのを感じる。

 

 そして……

 

「じゃあ、挿れますよ……っ!!」

「ん、くぅっ……!!」

 

 ずぷっ、と、

 ゲーチスの肉棒が、私の肉壷の入り口をこじ開け……中に入ってきた。

 

 怒張した熱いペニスが、肉ヒダをこすり上げながら、何の遠慮もなく、一気に奥まで突き抜けた。

 

 そのまま、欲望のままに、私の中で縦横無尽に暴れ回り始める。

 

「ふぅ、む……! 久しぶりですが、やはり名器ですよ、あなたの膣は……間違いなく、今まで抱いてきた中で最高の一品だ……!」

「……っ……んっ、ぐ、はあぁ……っ!!」

 

 腰をつかみ、年齢を感じさせない力強いピストンが……記憶の端に残っている、何度も私の中を行き来したそれが、今、再び私を辱めている。

 

 それを受け止めている私の膣は、フェラのときから濡れ始めていて……今はもう洪水のごとき有様だった。

 

 ゲーチスのペニスが出入りするたび、大量の愛液が水あめのようにからむ。

 そしてそれ以上の量のそれが、かき出されて地面に落ちる。

 

 傍から見たら……犯されながら、とろとろとオマンコから粘液を垂れ流す、淫靡な女の様子を見ることになるのだろう……。

 

 ふと、視界の左端にメイが映った。

 

 その顔は……ショックを受けたような、悲しんでいるような……複雑な顔になっている。

 怯えているのか、体は小刻みに震え……目の淵には、涙まで浮かんでいた。

 

 ……ごめんね……怖い思い、させちゃって……

 

 でも、あなたのことは……守るから……私は、いくら汚れてでも……!

 

 その一心で、私は、こらえきれない喘ぎ声を漏らしつつも……文句も言わず、ゲーチスのペニスを受け止め続ける。

 

 熱を持った切っ先が、子宮口をコツコツと突き上げ、体の中からじんじんと快感が広がり、頭をとろかしていく。

 

 何も考えられなくなりそうな……そう、あの頃……アジトで何度も味わった感覚。

 嫌なのに、気持ちよくて……もう、何も考えたくなくなる、あの感覚だ……。

 

 そのさなか、

 

「ふふふっ……メイちゃん、でしたか……見ていてどうですか? お母さんが、私のオチンチンを、美味しそうに受け止めていますよ……?」

「っ……い、いや……!」

「っ…………! メイは、関係な……んぐっ!?」

 

 ひときわ強く突き上げられ、声が途切れる。

 

 さらに文句を言いたくなったけど……言ってどうにかなるものでもないし……惨めに思えるだけだろう。

 そのまま、歯を食いしばって、陵辱に耐えた。

 

 そして……そのままゲーチスのピストンは続く。

 わざと、メイから横向きに見えるようにして……私とゲーチスがつながっているところを……私が犯されているところをよく見えるようにして。

 

 メイの、私が喘ぎ声を上げるたびに聞こえる『ひっ……』という声を聞きながら……ゲーチスは腰を振り、高まっていく。

 

 そして、ひときわ強く腰を振ると……再び、肉棒から子種汁を解き放ち、焼けるように熱いそれを膣内に溢れかえらせた。

 

「―――っ…………!!」

「……っ……ふぅ……相変わらずの名器でしたね。アイカ……ふふっ、見えますかメイ? あなたのお母さんのオマンコから、私の精液がこぼれ出ていますよ?」

「い、いや……ぁ……!」

 

 目の前で、自分の母が……フェラチオをさせられ、犯され、精液を注ぎこまれ……膣口からそれがこぼれ出る光景を見せられたメイの口から出た言葉は……それだけだった。

 

 ……その表情も……脱力で崩れ落ちている私には、見ることができないけれど。

 

 ……っ……私の娘を……こんな風に、怯えさせて……っ!!

 

 屈辱と憎悪に私が歯を食いしばった…………その時、

 

 

「いやぁ……やめて……んはぁっ!?」

 

 

「……!?」

 

 聞こえるはずのない声が聞こえて……私は、はっと顔を上げた。

 

 そこでは……プラズマ団員に、スカートの中に手を突っ込まれたメイが、おびえながら必死に抵抗しようとしていた。

 しかし、いかんせん子供と大人……抵抗になっていない。

 

「……っ……! ゲーチス! メイに手を出さないでって……っぐっ……言ったじゃ……!」

「ええ……ですから、別に私は手を出していませんよ?」

「あなたの部下も、って、んあぁっ!! 言った……でしょ……!?」

 

 勢いに任せて怒鳴りつける―――喘ぎ声のせいで途切れ途切れになるが―――と、ゲーチスはにやりと笑って、

 

「おや? ご存じないのですか? プラズマ団は解散したのですよ?」

「は……!?」

「ですから私はもう『七賢人』ではないし、彼らも私の『部下』ではありません。ただ私に協力してくれている……単なる『知り合い』ですよ」

「……っ……そんな屁理屈……んあぁあっ!?」

 

 またしても、快楽で言葉を封じられる。

 たった今射精したばかりの、ゲーチスのペニス……それがもう硬さを取り戻していた。そのまま、腰を動かし……快楽をむさぼる。

 

 そして、抵抗も何もできない私の目の前で……

 

 メイの小さな裸体が組み敷かれ、

 

 ズボンとパンツを下ろしたプラズマ団が、その上に覆いかぶさり……

 

 

 

「じゃあ、いくぞ……そらっ!」

「いや、やめて、いや……ぁあああぁぁっ!?」

 

 

 

 その小さな入り口を突き破り……名も知らぬ団員のペニスが、メイの膣内に深々と突き立てられた。

 

「ぁ……ぁ……い、いやぁ……」

「うあぁ……こりゃいいぜ、狭くて、きつい……!」

「嫌……痛……お母さん……いやあぁぁあっ!!」

 

「メイ……メイィ―――ッ!!」

 

 おそらく……今の私の絶叫も……これから始まる陵辱を彩るスパイスにされるんだろう……っていうのは、予想がつく。

 

 それでも……私は、叫ばずに入られなかった。

 

 とうとう……メイまで……こんな、ことに……っ……!

 

 私、母親なのに……守れなかった……!!

 

 私自身も、3度目の射精欲求に突き動かされるゲーチスによって嬲られ続け……喘ぎ声を上げ、震えながらも、目を離せない。

 

 その私の目の前で……メイは、プラズマ団員の男に陵辱されていく。

 

 ナオヤの件があるから、初めてではないとはいえ……セックスを経験するにはあまりにも早い、その小さな、つぼみのような膣口。

 そこがこじ開けられ……赤黒い肉棒が刺さっている。

 

 何の遠慮もなく、力強くピストンされ、小さな体がびくん、びくん、とはねる。

 

 明らかに、メイの体と、相手の男の体のサイズが不釣合い……そのせいで、刺さっている肉棒の形が、僅かながら、下腹部に浮き出て……変形させていた。

 

 押さえつけられ、好き勝手に犯されるのその様子は……よくできたラブドールのようにも見えた。

 

 ……失意の涙を浮かべ、恐怖と悲しみのに顔をゆがませ……助けを求めて泣き叫んでいなければ、本当にそう見えたんだろう……。

 

「嫌、嫌ぁっ!! 痛……あぐ……んあ……はひあぁあっ!?」

「お願い……やめて、やめてよぉ……っ!!」

 

 懇願するような私の声も届かない。陵辱は……本当に子供を相手にしているのかと思うほどの激しさで続けられる。

 

 そして……私の方の陵辱も、再びラストスパートに入りつつあった。

 

「お願い……やめて……メイに、手を出さないで……私が、代わりに、何でもするからぁ……っ……!!」

 

 無視して、ゲーチスの腰の動きが激しくなり……膣内でペニスが、またヒクヒクと震え始める。

 犯されている側の私の子宮が、期待するようにうずきだしたことからも……その時が近づきつつあるとわかった。

 

「おおぅ、で、出るぜ……もう、出る……」

「や、やだ……やめて、んぐっ……お母さん、怖いよ……お母さ……っく……うああ……」

 

 励まそうとしてか、慰めようとしてか……私が、メイに対して声を上げようとした……その時、

 

 

 プラズマ団員の腰が、ぶるっと震え……同時に、メイの目が、驚愕に見開かれた。

 続けて……涙が、その頬を伝う。

 

 

 それだけで……何が起きたか……想像するには十分だった。

 

「……ぅおぉ、おぉほぉ……っ!」

 

 薄気味の悪い声を上げながら、プラズマ団員の腰がびくっ、びくん、と脈打つように震え……そして、

 

 その、メイとの連結部から……収まりきらなかったのであろう、溢れかえった分の、白濁の液体が……とろりとこぼれ落ちた。

 

(そん……な……!!)

 

 直後、

 

 私の膣内でも……同じことが起きた。

 

 3度目となる射精が、ゲーチスのペニスの先端からほとばしり……私の子宮内に再び注ぎ込まれる。

 

 快楽に震え、喘ぎ声を上げることをこらえ切れなかったが……私の心の中には、そんなことはなく、

 ……失意と、絶望だけが、占めていた。

 

 ……それも、私だけの陵辱だったら……どれほど楽だったろう……。

 

 私は、以前のように、ゲーチスに犯され……子宮に精液を注がれた。

 

 さらには、メイまでも……名も知らぬプラズマ団員の男に犯され、同じように膣内射精された。

 

 ……こんな、ことって……

 

 ショックで嗚咽すらも出てこないらしいメイを視界の隅に捕えながら……私の体から、、いや……体だけでなく、心からも……急速に力が抜けていった……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 それから……ただひたすら、陵辱の繰り返しだった。

 

「うおぉっ……こいつのオマンコ、すげーいいぜ……細かくヒダが絡み付いてきてよぉ……こすり上げられる……」

「こっちのは小さいだけあってすげー締まりだ……こんなの初めてだぜ……」

「へへっ、ほらほら……お口がお留守だぜ、おじょーちゃん」

「お母さんもがんばれよ、娘に負けてんじゃねーよ、ははっ」

 

 私とメイ、2人並んで四つんばいにされ……オマンコと口にそれぞれ1本ずつ突き立てられ……そのまま、何人ものプラズマ団員の精液を、上下の口で受け止めさせられた。

 

 男が絶頂し……膣内に、もしくは口の中に精液を吐き出すと……その次の順番の男が、空いた穴に新しいペニスを挿入する。

 何度も何度も、ローテーションで私達を犯す。

 

 ……そんなのも、序の口だったけど。

 

 私は、お尻が真っ赤になるまで、何度も平手で叩かれ、失禁してしまったり……

 

 メイは、アナルにもペニスを突き立てられたり……結局、ゲーチスにも犯されたり……

 

 私を脅して、メイのオマンコを無理矢理舐めさせたり……その逆も……

 

 ひざまずかせて、2人がかりでゲーチスに奉仕させられたり……なんてことにもなった。

 

 私もメイも、数え切れないくらい犯され……精液を注ぎこまれ……

 オマンコが、当分閉じないくらいにゆるゆるになり……とろとろと、溢れた精液が流れ出る。

 

 

 

 数時間後……

 

 円を作って囲むように立つ、プラズマ団員達の見下ろすその視線の下で……

 私とメイは、犯されすぎてガニ股になり、それが直らない状態で……重なるようにして倒れていた。

 私が下、メイが上になって……

 

 膣口からといわず、肛門からも白濁液を垂れ流し……体中にしたたらせている。

 

 体は動かない……どころか、意識が朦朧として、もうどうにもならないその状態で……私達の耳に、薄気味悪く笑う、ゲーチスとプラズマ団員達の笑い声だけが届いていた。

 

 ちょっとだけ、視線を下にやると……瞳から光が消え、焦点の定まらない目になってしまっているメイがいる。

 

 私は……何も考えず……最後の力を振り絞るようにして……弱弱しく、ぴく、ぴくん、と震える、彼女の体を……抱きしめた。

 

 耳に入ってきた会話の内容からすると……おそらくこれから、私達は……どこかに監禁されるんだろう。

 プラズマ団員達に、恨みを晴らすかのように、毎日犯されるんだろう。

 

 それこそ、最後の時にゲーチスが言っていたようなこと―――だれともわからない人の子供を産むようなことに―――に、なってしまうのかもしれない……。

 

 ……しかも……そこに、メイまで巻き込むことになって……

 

 ……ごめんね、メイ…………

 

 お母さん、あなたのこと、守れなかった……

 あなたはあの時、私を助けてくれたのに……

 

 そんな、自分自身の失意をごまかすかのように、そして……これから、私達母娘を待ち受けるんであろう、過酷な運命から、少しでも目を背けるかのように……

 

 私は、ぎゅっ……と、メイを抱きしめた。母から娘への、せめてもの愛情表現だといわんばかりに。

 

 力の限り……ぎゅっ……と、

 

「……お……母……さん……」

 

 そうして……抱きしめた所で…………

 

 

「お母さん……」

 

 

 所で……

 

 

 

 

 

 

「……お、お母さん、痛いよ~……」

 

「……ん、え…………?」

 

 

 

 

 

 

 ――――――目が覚めた。

 

 

 

 

 

 ………………目が覚めた?

 

 

 

 

 

「…………あれ?」

 

 

「よい、しょっと……おはよう、お母さん。おばあちゃんが呼んでたよ、『疲れてるのはわかるけど、晩ご飯できたから、いいかげん起きてきなさい』って」

「…………は? え? ええ?」

 

 

「もう……起こしに来たらいきなり抱きしめられちゃうんだもん……びっくりしちゃったよ……お母さん、怖い夢でも見てたの?」

「……………………」

 

 

 目の前には……至極いつも通りの……明るくて元気で、相変わらず私にそっくりな……メイの顔。

 

 

 当然、陵辱の痕跡なんか、どこにもなくて……。

 

 

 ……もしかして……いや、そんな……まさか……

 

 

 

 

 

…………今の…………夢オチ……!?

 

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 …………後になって、メイに聞かされて知った……というか、思い出したんだけど……

 

 確か私、昼間……またナオヤが新しく、しかも珍しいポケモン捕まえてきたって言うから、ためしにバトルすることにしたんだっけ。

 ちょうど暇だったし、私の家の庭で。

 

 

 ……で、

 

 

 

 ナオヤが捕まえてきたのが『ダークライ』で…………って、またどっからそんな激レアポケモン捕まえてきたんだか……

 

 

 

 そして、『ダークホール』の流れ弾に私が当たって、眠っちゃって……

 

 

 

 その、ダークライの特性『ナイトメア』のせいで……私は悪夢を見た……と。

 

 

 で、そのままバトル中止になって、

 無理に起こすのもアレだからって、私はそのまま寝かせることにして、

 晩ご飯の仕度ができて、メイが呼びに来て……今に至ると。

 

 

 

 ……起こしてよ、悪夢見るの目に見えてんだから……。

 え、起こしても起きなかった? あ、そう……

 

 

 

 晩ご飯の席では、メイと、お母さんと、いつも通りお呼ばれしているナオヤと……ちょっと申し訳無さそうにしている(?)ダークライも一緒だった。

 

 ……まあ……わざとじゃないんだし……攻めるに攻められない……

 けど……当分こいつとバトルしたくない……と思ってしまう私に非はないはず。

 

 

 

 

 ……でも……夢でよかった……。

 

 

 

 

「ちなみにアイカ……どんな夢見たの? うなされたらしいけど」

「絶っ対言わない、誰にも」

「えー、教えてよー、お母さん」

「ダメ。特にメイには」

「え……何で?」

「でもほらアイカ、悪夢は人に話すと正夢にならない、って言うじゃない。ね?」

「だーめ、とにかく……っていうか、意地でも正夢にしないつもりだから安心して」

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談11 古代の城と灼熱の蛾の卵(前編)

 プラズマ団が壊滅しても、ところどころでくすぶっている残り火がある。

 

 その1つが……あの最高幹部連中『七賢人』。

 現在、イッシュ地方各地に散らばって隠れている。

 

 国際警察主導の捜査と、私やナオヤ、チェレンなどが協力していることにより……まあ、着々と捕まっていっているわけだけど。

 

 そんな中で、私はまたトラブルに巻き込まれた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 古代の城。

 

 かつて私が、アララギ博士を人質にとられて辱められた場所。

 

 そこに……七賢人の1人が潜伏していた。

 

 まあそれでも、強さ的には私の敵じゃない。下っ端たちを蹴散らしてそいつも捕まえ、きっちり国際警察の人に(コードネーム『ハンサム』さん)引き渡したんだけど……

 

 そいつが、捕まる前に言っていたセリフが気になった。

 

 

 『ここに住む強力なポケモンを捕まえて献上するつもりだった』

 

 

 ……どんなポケモンが住んでいるんだろう……そう思うのは、ポケモントレーナーとして自然なことだと思う。

 誘惑には勝てず……私は、プラズマ団達を連行する国際警察の人達を見送った後、そのままここにとどまり……探検してみることにした。

 

 ……それが、とんでもない事態を招くとも知らないで……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そのポケモンの名は、『ウルガモス』。

 この古代の城のポケモン生態系の頂点。

 

 名前は聞いていなかったものの、最深部にいる……と七賢人から聞いていたそのポケモンは、何故か通路の途中で私と出くわし……いきなり襲い掛かってきた。

 

 しかも……私が、他の野生ポケモンとのバトルを行っている最中に。

 

 そのポケモンもろとも放たれた、ウルガモスの広範囲攻撃で……私までもまきこまれ、モンスターボールに手を伸ばすよりも早く、私は気を失った。

 

 そして、

 

 目が覚めたとき……私は、遺跡の最深部と思しき場所で……裸にされていて、

 

 ウルガモスが、その上にまたがっていて、

 その腹部から出ている、生殖器のようにも見える管が……私の膣に、挿入されているところだった。

 

「ひっ、ぎ……!?」

 

 その光景に私が恐怖を感じたと同時に、ウルガモスの『管』が、私の中に入ってきた。

 

 何でこんなことになっているのかはわからないが……私はとりあえず逃げようとした。

 しかし、鱗粉か何かの毒だろうか……体がしびれて動かない。

 

 太く、そり返しのような凹凸がいくつもついていて……しかも長い。そんな管が……私の膣の中に、ずるずると入ってくる。体温は高いけど……男性のペニスとはかなり違う、異質な硬さを持った……ウルガモスの生殖器。

 

 入り口を過ぎ、膣内を進み……そして、ついに子宮口にまで届いた。

 ……さすがに……子宮口の小さな入り口までは通らなかったようだけど。

 

 それだけでも、けっこう私にはきつかったけど……こんなに、太い管……!

 

 すると、ぐいぐいと押しても通らないことにいらだったのか……ウルガモスは、私の膣内で、乱暴にごつごつと生殖器を暴れさせ始めた。

 どうにか子宮口を突破しようと。

 

「や、だ……やめ……はぁっ!?」

 

 当然、そんな硬くて長いものを膣内で暴れさせられている私は、圧痛と……同時に襲ってくる快感でたまったもんじゃなかった。

 

 しかも管は、硬いのに……中でぐねぐねと動いていて、これも初めての感覚。肉棒……というには、また異質すぎて……私の息も激しくなっていく。

 

 躍起になって子宮口を破ろうとするその管は、私の膣壁をこすり上げ、子宮口に何度も激突している。

 

「あぁ……ぐっ……! や、やめ……こ、壊れ、ひゃ……ひぐぅうっ!?」

 

 容赦なく続くその、ピストンとも呼べないピストンに……私の膣は否応なしにほぐれ、膣口の抵抗も弱まっていく。

 

 そしてついに……子宮口がこじ開けられ、ウルガモスはその中に管を侵入させた。

 

「あっ、あ゛……ぅ……ぅぅうっ……!」

(入ってる……こんな、奥深くまで……)

 

 膣口から子宮の中までを貫き、ウネウネとうごめくウルガモスの管。

 寄生虫と言うには大きすぎるその物体は、快感と同時に薄気味悪さも私に感じさせる。

 

 すると、異変が起きた。

 

 最初は膣口に、次は膣内に、そして子宮口の辺りに……と、順番に……何やら、お腹の中が圧迫されるような感触が、順繰りにめぐってきていたのだ。

 まるで、脈拍のように……いや、それとも違う。

 

 そして、最後に……とすん、と、子宮に何か小さな衝撃を感じた。

 

「…………? 何……今の……?」

 

 脱力し、息を切らしながらも、その感触の正体が気になって……私は、状態をほんの少しだけ起こして、結合部を見る。

 一体、何が起こっているのかを知りたくて、

 

 そして、

 私は……その、とんでもない正体を知った。知ってしまった。

 

 ウルガモスの下腹部から出た管……それが、ウルガモスの方の付け根から……ぷくっと膨らむ。1回りか、2回り。

 

 そのふくらみは移動し……管が挿入されている、私の膣内にいたる。

 直後、さっきのあの感触。

 

 ……そして、私は悟った。

 この行為の……あの膨らみの……そして、あの感触の正体を。

 

 

 

(私……ウルガモスに、卵、産み付けられてる……!?)

 

 

 

 ぞっとするような真実。

 そんな中でも……ぴくんぴくんと動くあの管に、快感を覚えてしまう自分が腹立たしい。

 

 ……それと同時にもたらされているのは、あのポケモンの卵だというのに。

 

 あのポケモンの卵が、私の子宮を……本当なら、私の子供が育つはずの場所を占拠しようとしているというのに。

 

 逃げ出そうにも、体はしびれている。ろくに動かない……。この、上半身を少し動かすだけでも、正直、精一杯。

 なすがままに……卵を産み付けられることしかできないのだ……私は。

 

 ぷくぷくぷく……ころん。

 

 ぷくぷくぷく……ころん。

 

 そんなペースで……ピンポン球くらいの大きさの、ウルガモスの卵が……ゆっくりと私の中に産み落とされていく。

 

 ちょっとずつ、でも確実に……子宮が重くなっていく。

 

 1つ、また1つ……もう何個目だろう。

 

「……い、やぁ……っ……やめ、て……!」

 

 体も動かなければ、モンスターボールもない。

 抵抗する術を1つも持たない私は……少しずつ、お腹が膨らんで、苦しくなっていくのを……見ているしかなかった。

 

 ウルガモスは、感情など読み取れない複眼で私の顔を見下ろしながら……事務的に、それを続けた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 卵を産みつけられた私は……それから、ウルガモスに監禁されることになった。

 知能が高いらしいウルガモス……その監禁・拘束は、ポケモンとは思えないほど……それこそ、並の性犯罪者などより徹底していた。

 

「……っ、はぁ……う……」

 

 私は、疲労と……屈辱があいまった感情の中で、ため息をついていた。

 ……つきたくもなる、こんな状態にされれば。

 一見すれば、無理のない反応だ……とわかってもらえるはずだ。この状態は。

 

 

 

 逃走防止のため……そして、体を冷やさないためだろうか、私の体は、裸のまま……下半身が砂の地面に埋まってしまっている。

 

 古代の城にある、上に乗ると下の階に沈んでいってしまう流砂……あれを、途中まで沈んで、そこで止まってしまったような状態だ。

 これ以上沈まない。が、上に上がることもできない。

 

 どうやら、ウルガモスは……卵を産みつけた私の中で、卵達が育つのを待つつもりのようだ。……きっちり、監視下に置いた上で。

 

 窮屈ではないし、足もある程度動くものの……一人では脱出は絶対にできない。手を突いても手が沈むし、砂を器用に泳ぐなんてこともできないから。

 まるで、あり地獄。間抜けに見えるだろうけど……本当にそうなのだ。

 

 ある程度体を倒せるみたいだから、寝ることはできそうだけど……これからは1日中、砂にまみれて過ごさなければならないのかと思うと……気が沈む。

 

 いつまでって……

 ……たぶん、卵が孵るまで……

 

 

(……私……これからどうなるんだろう……?)

 

 

 ころころと、卵の感触を僅かに感じる下腹部。

 砂に埋もれかけているそこをなでながら、私は……誰も答えなどかえしてはくれない問いを、心の中でつぶやいた。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談12 古代の城と灼熱の蛾の卵(中編)

 古代の城のウルガモスに監禁されてから、数日が経過した。

 

 相変わらず、私の下半身は砂に埋まっていて……そこから1歩も動くことができない状態。寝る・起きる程度のアクションはできるものの……それだけ。

 

 何故かこの部屋は気温が安定していて……砂漠なのに、昼はそれほど暑くなく、夜もそれほど寒くないのが救いだ。私は今、全裸なんだから。

 

 食事は、ウルガモスが、リンゴやキウイ……他にも、見たことのないものも含めた色々な果物を運んできてくれた。

 ポケモンの味覚基準なのか……人間の味覚からしたら、味がいいものも悪いものもあったけど、文句も言っていられないから、なるべく美味しいものを選んで食べた。

 

 水は自由に飲めたけど……それも、ウルガモスが自分の技である『ねっとう』で出すものだった。水場には連れて行ってもらえなかった。

 ある程度温度調節が効くようで、人肌くらいのぬるい水だった。

 

 トイレも、その状態で……動かずに済ませるしかなかった。すごく屈辱的な感じはしたけど……そのままで。

 比重の問題なのか、出したものは砂に飲まれて沈んでいくけど……それでも、十分不快感を煽るものはある。

 

 ただ、衛生上の配慮なのか……1日1回くらい、ウルガモスは私に水浴びをさせる。

 

 ただし、どこか水場に連れて行くわけじゃなく……砂場から引っこ抜いた私を、少し離れた地面まで連れて行き……こちらも『ねっとう』でシャワーを浴びせるというもの。温度は、ちょうどいいくらいで。

 

 汚れを流して、洗って、そして自分の羽で羽ばたいて乾かすと……逃げる間もなく、私はまた砂の牢獄に沈められる。

 

 端から見たら、なんと惨めで情けない姿だろう。

 ……まるで、一挙手一投足を監視される囚人か……はたまた、1日1回手入れされる、フィギュアか何かになった気分だ。

 

 

 お腹は、日に日に大きくなっていく。

 ちょっと出てるかな、程度だったお腹も……子宮の中で卵が成長してきたんだろう……普通の人間の妊婦と同じくらいまで大きくなっていた。

 

 ちょっと動くと……中で卵がごろごろとぶつかり合う感触があった。

 ……普通に生きてれば、人間は一生感じることなんかない感触が……。

 

 ちょっと苦しい感じもあったけど……それも慣れてしまった。

 ……慣れてしまえる自分が悔しかった。

 

 

 大きくなっていく、ウルガモスの卵……おそらく、これが私の中に入れられたのは、この砂漠気候の乾燥から卵を守るためだろう。いくらウルガモスという種族が、乾燥や熱に強いといっても……まだ卵なわけだから。

 

 ……アララギ博士から、一部を除いて、ポケモンの卵は外界に出ないと……母親のお腹の中にいるままでは孵化しない、と聞いたことがある。だから、乾燥や外敵からは守りたいけれど、孵るまで母親がお腹の中にしまっておくのも無理、ということだ。

 

 こういう昆虫類は、そう言う場合、暗くてじめじめしたところを探して卵を産みつけるけど……今回は、私をその『場所』に選んだわけだ……。

 つまり、私の子宮は……卵を外敵と乾燥から守り、そして卵が冷えないように暖めて……無事に孵化させるための『安全な場所』……。

 

 ……ここまで来て、いちいちあれこれ文句なんか言う気はない。

 

 ……ただ、

 

 その卵が、私のお腹が物理的に限界を迎える前に、孵化の時を迎えてくれることを……無力な私は、祈るばかりだった。

 

 

 ……そして、

 

 

 その時が……ついに来た。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その日は、朝から苦しかった。

 というか……苦しくて目が覚めた。

 

 お腹が張る。人間の妊婦よりも……さらに2周りは大きく膨らんだお腹が。

 内側で……何かが、力なく、しかし精一杯……暴れているように。

 

 私は……砂の上に出ているお腹をさする。

 お腹には、妊娠線……お腹の側面にできる、赤いひび割れたような模様が浮き上がり……かなり無残な感じに見える。

 ……これ、博士かマコモさんに相談したら、消える治療とかあるかな……

 

 しかし、そんなことに意識を向けている間にも……お腹の圧痛は増していった。

 ……『ような気がする』じゃない……これは、確実に……中で、暴れている。

卵のままなのに……ポケモンたちが。

 

 『このままじゃ生まれられない』『産んで』『広いところに出して』と……しゃべれない口で言っている。必死で訴えている。

 

 すると、どうやって感じ取ったのか……呼ぶよりも先にウルガモスが現れ、私の体を流砂から引っこ抜いた。

 そして、まるでベッドのように……やわらかい砂の上にぼとり、と落とす。

 ……さしずめ……産屋か。

 

 私はそこで……もう何日もまともに動かしていない手足を酷使して、四つんばいになった。寝たままの姿勢だと、苦しいし……お腹が重くて、圧迫される。

 まるで乳牛みたいに、お腹が垂れ下がる姿勢をとった方か……いくらかマシだった。

 

 その、お腹の中で……

 生まれる準備が整ったことを悟ったのか……卵達がより一層激しく震え始めた。

 

 そのうちの一つが……ゆっくりと下に移動していく。

 

 準備がすでに整い……開いていた子宮口を通る。

 

 続いて、股間の骨が真ん中から広がり……その間を卵が通過する。

 

 膣内を通って……そのたびに私に、お腹の中を広げられ、通過される圧痛を与えながら……外に出ようとしている。

 

 産む側の私も、お腹に力を入れて……ぜん動運動を誘発し、卵を早く外に出そうとする。

 

 ……メタモンの時は、産みたくない、と抵抗したけど……今回は2回目だし……素直に産もう、と思えた。

 どうせ産むことになるんだし……そうしなければ、本当にに死にかねない。

 

「うっ、うぅう……っ……うぁあ゛……おぁ……!!」

 

 ずずずず……と、膣内の肉ヒダをこすりながら、外へ外へと貪欲に動く卵。

 それを、早く生まれてきて……と、動機はどうあれ、私は切に願う。

 

 そして、その感触が膣口に近いところまで来た……その時、

 

 ……適応力、とでもいうのだろうか……

 はたまた、母体である私を気遣ってだったのか、

 

 今まで、成長するのを遠慮していたかのように……出口を目前にして、卵が急速に肥大化した。

 驚く私の目の前で……膣口付近の、テニスボールくらいのふくらみが……どんどん大きくなる。比例的に……圧痛も伴って。

 

「あ……っ……!? ぅぐ……ああぁああっ!!?」

 

 四つんばいの状態の私は、それに耐えながら……必死で股間に力をこめた。

 痛い、痛い……破れちゃう……!! 早く……早く生まれて……!!

 

 そして、ひり出すように力いっぱい腹筋を硬くすると……じゅぽんっ、という擬音と共に……子供の頭ほどまでに大きくなった卵が、膣口から転がり落ちた。

 ……私の中から……生まれたのだ。

 

「はぁっ、はぁ……か、は、ああぁっ……ぐぅう……!」

 

 産み落とした卵との間に、粘着質の糸を引き……ヒクヒクと震える膣口。しかし……さするだけの余裕はない。

 私の方が、生まれたての小鹿みたいに、足元がガクガクと危なっかしいから。

 

 ……それどころか、

 

「―――っ……あ、っ……! ま、また……!」

 

 お腹の中で……また、外に出ようとする動きが活性化する。

 

 ……『次』が、誕生を催促していた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 それから……さらに続けて8つ。

 私は……砂のベッドに、卵を続けて産み落とした。つまり……全部で9つだ。

 

 傍から見たら、そうね……今の私は……浜辺で散乱するウミガメみたいな感じなんだと思う。

 

 裸で、四つんばいで……汗まみれ、砂まみれで……涙まで流してひぃひぃ言いながら、オマンコからいくつも卵をひりだしている。

 息はもう上がっていて、本当に、1個産むたびに……死ぬ思いをしている、と言える。

 

 痛いのもそうだけど……それ以上に、『体力』が厳しい。

 1個産み落とすたびに、どういう仕組みでかはわからないけど……体力がごっそり持っていかれる。卵の成長にでも使われてるのかな……。

 

 私の股間の下には……どれも、誕生直前に急成長し、子供の頭くらいの大きさにまで大きくなった卵達が……ごろごろと転がっている。

 十分に成長し、もう乾燥も何も怖くなくなったそれらは……すっかり表面が乾いていた。

 もう……誕生を待つだけだ。

 

 そんな事を考えながら、最後の1つを生もうとした……その時、

 

 ぱきっ、と、音がした。

 

 続けて、

 

 ぱきっ、ぱきっ

 ぱきっ、ぱきっ

 ぱきっ、ぱきっ

 ぱきっ、ぱきっ

 

 次々に音がして……生まれた卵達に、ひびが入る。

 

 そして、中から……ウルガモスの進化前の、芋虫のような姿のポケモン……たいまつポケモン・メラルバが生まれてきた。

 卵の殻を破り、続々とこの世に生誕していく。

 

 ……その時だった。

 

「……えっ、な、何で……!?」

 

 ―――むくむく……と、

 私のお腹の中に残った、最後の一個が……まだ、膣口どころか、子宮口も出てないと言うのに……子宮の中で、膨れ上がった。

 再び、私のお腹が……さっきまでと同じくらいに膨れ上がる。

 

 どうして……!? まだ、生まれる前なのに……

 っていうか、こんな所で大きくなったら……子宮口も産道も、絶対通らない…………!

 

 

 ……まさか……

 

 

 

 ―――ぱきっ

 

 

 

 音がした。

 

 次いで、お腹の中で……何かの形が崩れたような違和感。

 

 そして……

 

 ……絶対に卵じゃない、ウネウネとした感触の『何か』が……子宮の中で暴れ始めたのを、感じた。

 今まで自分を閉じ込めていた『何か』を押しのけ……自由を求めて、めいっぱいその体を動かしているような……そんな感覚。

 

 子宮を床のように踏みしめる、何本もの脚。

 

 中でくねくねと動く……長くて太い体。

 

 ちくちくとしたこの感触は……触覚か、はたまた毛か。

 

 

 ……嫌な予感が……いや……

 ……予感として感じるよりも前に……的中してしまった。

 

 メラルバが……卵の最後の一個が……

 

 

 

(……生まれ……た……!?)

 

 

 

 生む前に……私のお腹の中で、孵っちゃった……!?

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談13 古代の城と灼熱の蛾の卵(後編)

「あ、がっ、やぁああっ!?」

 

 ……先に行われた9個の出産に、時間をかけすぎちゃったのか、

 お腹の中で、卵から孵ってしまったメラルバが……外に出たい、と暴れだす。

 

 暗闇の中、右も左もわからず……手当たり次第にぶつかっている。

 芋虫の形の体を、ぐねぐねとうねらせ……いくつもの足を動かして、子宮内を動き回り……壁の向こうに出ようと。

 

 生まれたばかりとはいえ、ポケモン……。体の中で暴れられるその感触は……経験したことないけど、多分、胎児がお腹の中で、胎盤を蹴っ飛ばすよりも……数段上の衝撃だと思う。

 

 そしてもう1つ……炎タイプのポケモンであり、たいまつポケモンと呼ばれるだけあり……その体温がかなり高い。

 腕で抱きしめて、暖かい。と感じる程度のそれでも……体内にそれが直接あるというのは、かなりの熱を感じる。

 

 痛い……子宮の中で……暴れてる……!

 熱い……子宮の中が……焼けそう……!

 

 たまらず、私は崩れ落ちた。

 それでも、とっさに肘を立ててお腹をかばい、メラルバに影響はないようにする。

 

 そして……もう、四つんばいでいるだけのの体力も無いので、仰向けになった。

 それでも……体力的に楽でも、お腹はちっとも楽じゃない。

 

「あっ……は、がぁ……お、おとなしく、してぇ……っ!!」

 

 圧痛と熱感に、転げまわりたくなるけど……なんとか我慢して、お腹をさする。

 ……こうした方がいい、って、本能で感じる……私が、女だから……かな。

 

「……おちついて……慌てないで……大丈夫、だから……っ!!」

 

 すりすり……と、さすっていくと……心なしか……少しずつ、メラルバが暴れるのが、治まっていくような気がした。

 

「大丈夫……ね……? 怖くないよ……ちゃんと、生まれられるから……」

 

 不必要なほどに……私の口から出てくる言葉は、メラルバに優しかった。

 苦痛を与えてたんだから、もうちょっと恨みがましくてもよかった……ううん、普通ならそうなるんだろうな、っていうことは、私も思うんだけど……

 

 ……それでも、こう思えるから……。

 

 ……生まれようとしてるだけのこの子に……罪はない……って。

 

 ……ふふっ、いつの間に、私……こんな、母親じみたこと言えるようになったんだろう……いや、まあ……実際母親だけど……。

 

 そんな思いもあったけど……今はとにかく、私は……私のお腹の中で怖がってるこの子を、あやして……きちんと産んであげること。

 それが……今、私がすべきことだと思えた。

 

「……大丈夫、焦らないで……ちゃんと、産んであげるからね……」

 

 そして、私は……下腹部に手を当てて、少しだけ押す。

 すると、中にいるメラルバが……そっちに意識を向けたような気がした。

 

「ほら……こっちだよ。こっちから、出られるよ……」

 

 すると、お腹の中で、多数の足がうごめき……からだがうねり……メラルバが方向転換して、子宮口のあるほうを向いた……気がした。

 

 そしてそのまま、体内でうごめく感触が……子宮口の入り口をこじ開けて、外に出た。

 

「……っ、ぅう……!?」

 

 やっぱり、苦しい……

 けど、先に9個産んでるから……子宮口が広がってて、少しは楽……かな……。

 

「……そう、そうよ……そのまま、進んで……っ、くぅ……!?」

 

 そのままメラルバは……私の膣のぜん動運動のアシストを受けながら……今までと同じように、産道を通って外に向かっていく。

 

 ……違うのは……その感触。

 今までの『卵』の状態とは……いや、人間の子供とすらも、比べ物にならないくらい生々しい感覚。

 

 そりゃそうだ……だって、私今……メラルバを……芋虫を生んでるんだよ?

 

 芋虫のウネウネした体が……赤ちゃんの通り道を、いっぱいある足をぐにぐに動かして、這って進んできてるんだよ?

 

 芋虫の表皮が、肉壁を擦って、

 

 芋虫の足が、とことこと肉壁を踏みしめて、

 

 私の中を……我が物顔で歩いてるんだよ……信じられる……?

 

「あぁあっ、はぁ、はあっ、はぁ……!?」

 

 そして、信じられないことに……

 

(私……感じてる……!?)

 

 その刺激に……私は、性的な快感すら感じてるらしい。

 ……膣内での刺激とはいえ、出産の圧痛の中で気持ちいい、なんて思えるなんて……私、どれだけ変態なの……!?

 

 そうこうしている間に……ついに、メラルバが……膣口の辺りまで来た。

 そして、導くようにそのあたりをなでている私の手を追うように……ゆっくりと、その頭から外に出していく。

 

「うっ、ぐぅ……!!」

 

 触覚や毛がひっかかって、ちょっと痛い……けど、我慢しなきゃ……!!

 この子だって……暗くて怖いの我慢して、がんばって、ここまで来たんだ……!

 

 仰向けだから……ちょっと下を見ると……その、生まれてくる様子が見える。

 

「はぁっ、はぁっ……ひっ……はぁああっ!?」

 

 ラマーズ法……なんてのは、試す余裕すらなくて、

 生まれようとするメラルバのために、とにかく私は……全身全霊を注いでいた。

 

 ……けど、私の体力も、もう限界に近いし……早く、終わらせなきゃ……!!

 

「はぁっ、はぁっ、は……っ……はぁっ、はぁっ、はぁっ……ぁっ……!!」

 

 膣口が……ゆっくりと、内側から……こじ開けられる。

 

 最初に……膣口から、ちゅるん、と、2本の触角が出てきた。

 

 次いで……メラルバの頭。目は、閉じられてる。まだ開いていないのか……はたまた、膣内が狭すぎただけか……。

 

 そして……芋虫を思わせる胴体が……ぐにぐにと、膣内からひり出てくる。絡みつく肉ヒダを、力ずくで振りほどきながら。

 上下左右に体を揺らし、膣口をこじ開け、ずかずかと踏みしめて……肉の床から、砂の床へと、歩みを進めていた。

 

「はぅ……うぐう……! ん、あぁあ……!」

(頑張れ……あなたも、私も……! あと、ちょっとだから……早く……!!)

 

 私も、歯を食いしばって、下腹部に力をこめ……ぜん動運動でメラルバを後押しする。

 まるで、お腹の中身全部を持っていかれるような感触……子宮ごと引っこ抜かれそうな、強烈な引張感……それでも、なんとか耐えた。

 

 そして、ついに……

 

 

 

「ああぁ、うぅぅうあぁぁああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ―――――っ!!!」

 

 

 

 胴体の最後……一番太い部分と、その先の……急に細くなっている尻尾部分が、そしてその先が、ようやく、外に出た。

 ちゅるん、という音と共に……膣口から、とろりと糸を引いて。

 

「はぁー……はぁー……はぁー……や、っと……う、生まれたぁ……」

 

 女の子の膣から……太さにして腕ほどもありそうな巨大な芋虫が……体をうねらせながら、外に出てくるという……傍から見たらおぞましいにも程がある光景。

 触覚のある……虫の頭が、長い胴体が出てくるその一部始終を……私は見ていた。

 

 けど……気にはならなかった。

 ……何でだろう?

 

 そんなの気にしてるほど、精神的に余裕ないから?

 

 そんな風に言ったら、この子がかわいそうだから?

 

 どうでもいいから?

 

 ……考えるのもめんどくさいや。

 

 でも、まあ……

 

「……無事に……生まれられて……よかっ、たね……」

 

 私の股間のところで、初めて踏みしめる砂の大地の感触に、若干戸惑っているように見える……生まれたてのメラルバ。

 先に生まれた、9匹の兄弟たちと一緒に……戯れている。

 

 そんな様子を見ながら……私の体力は、とうとう限界を迎えた。

 視界がどんどん暗くなり、意識が薄れていく。

 

 ……私、コレ……死んじゃうのかな……

 ……死んでも、おかしくないな……何せ、メラルバ10匹も産んで、それにごっそり体力持っていかれたんだもんな……。

 ……どうにも、ならないかな……

 

 

 ……と、胸に違和感。

 

 見ると……私が最後に産んだメラルバが……私の胸のてっぺん……乳首の辺りを甘噛みして、ちゅーちゅーと吸っている。

 ……もしかして、母乳……ほしいのかな……?

 

 ははは……ごめん、出ないよ……私が妊娠したわけじゃないもん。そこにいる……ウルガモスの卵、産み付けられただけだもん……。

 

 ていうか、何それ……なんか、人間みたいなことするんだね? 子宮の中で孵って、そのまま私が『産んだ』からかな?

 

 そんな……ちょっとだけほほえましいかな、っていう感想を抱きながら……私の意識はブラックアウトした。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 生きていられたのは、奇跡だと思う。

 

 

 

 意識を取り戻した私の周りには……ウルガモスが置いていったのだろう、大量の果物が積まれていた。

 ……お礼、のつもりかな? こんな、代理母じみたマネをしてくれたことへの。

 

 ともかく、どうにかしてそれを食べようと手を伸ばそうとして……でも、手が動かなくて。

 

 そしたら、なんと……1匹のメラルバが、それを口元まで運んでくれた。

 私はお礼を言いながら……その果物を食べた。

 

 ……その繰り返しで……実に十数時間かけて、私は動けるだけの体力を取り戻した。

 

 

 回復を待つ間に気付いたんだけど……

 

 10匹ものメラルバを……内1匹は孵った後のを産んだ私のオマンコは……さすがにガバガバに広がってしまっていた。

 ある程度閉じてきたみたいだけど……それでも、指5本くらいなら余裕で入っちゃうくらいに。

 

 ……これ、直るといいなぁ……

 直らなきゃ……ナオヤに申し訳ないな……こんなんじゃ、気持ちよくしてあげらんないよ……

 

 あと……ヘルガーとハリテヤマとゼブライカとオクタンとスリーパーも……

 

 

 

 回復後、果物と一緒に置いてあった、私の服や荷物を回収し……体力がある程度戻ったとはいえ、おぼつかない足をなんとか動かして……砂の城を脱出する。

 

 その時……しばらく『歩いて』なかったから……ちょっと練習が必要だった。……私のほうが赤ちゃんみたいじゃない……。

 

 

 そして、いざ脱出しようとしたときになって……ようやく気付いた。

 

 

 

「……あなたは……皆と一緒に行かないの?」

 

 

 

 後ろからついてくる……1匹のメラルバに。

 

 

 

 しかも、この子……私が『産んだ』子だ……。何故か、わかる。

 

 他のメラルバは……ある程度外の環境に慣れたあと……私を置いて、ウルガモスと一緒にどこかへ行ってしまった。

 なのに……この子だけはそれについていかず……私についてきた。

 

 というか……あの、果物を運んできてくれたあの時点で、もうウルガモスたち……いなかったし。

 その時にもう、ウルガモス達に付いて行く気はない……として、この子は私にずっとよりそっていたことになる。

 

 

 ……もしかして……

 

 

「……一緒に……来たいの?」

 

 

 その返事を……メラルバは、行動で示した。

 

 私の足元に寄り……よじ登ってくる。膝、太もも、腰、お腹……そして胸まで来た。

 思わず私がそこで抱きとめると、そのまま私の胸を……さっきと同じように、甘噛みして吸う。服の上から。

 

「あっ、やん……っ!」

 

 だ、だから、おっぱいは出ないよ……?

 

 ……でも……何でかな……

 

 

 ……この子……ちょっと、かわいいかも……

 

 

 そのまま……私は、そのメラルバを、ぎゅっ、と、抱きしめた。

 ……もう、放さない……とでも言いたげに。

 

 

 

「……これからよろしくね、メラルバ?」

 

 

 返事は、やっぱり甘噛みだった。

 

 

 

 

 

 その日、

 

 私の家に……また新しい仲間が、家族が、加わることになった。

 

 しかも、メイに続く……私の2番目の子供、という形で。

 ……あ、いや、正確には11番目か。先に卵9個産んだしね。

 

 ちなみに、性別はオスだった。

 メタモンのメイに、メラルバの弟ができたことになる。

 ……すごい家系図ができそうね……それ。

 

 

 

 ふふっ、でも……

 ……、なんだかんだ言っても……やっぱりかわいい、かな……自分の子は、さ……

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談14 恥辱のバトルサブウェイ

 バトルサブウェイ、という施設がある。

 

 ジョウト地方でいう所のバトルフロンティア、ホウエン地方で言うところのバトルタワーのようなもので……腕試しをしたがるトレーナー達が集って、ひたすらバトルをしていく勝ち抜き型バトル施設。

 

 ……しかも、それがなぜか地下鉄(バトルも移動も)……という、ちょっとよくわからない感じの場所なのである。

 

 まあ、それはともかく……私もナオヤも、ここは結構お気に入りだったりする。

 

 24時間営業で、いつ来ても誰かしらとバトル出来るから、トレーニングするにはもってこい。2人ともここの常連だ。

 

 今日も私は、ここに挑戦して……見事7人抜き達成。

 今、帰りの電車の中で揺られてるところ。

 

 帰りのホームまで戻る電車の中だけど……すごく混雑してた。すっかり満員電車状態。

 ……バトル用列車の数に対して、帰り路線の数少が少なくなるなんてこと、そうそうないんだけど……今日は特別大盛況だったみたい。

 

 

 すると、そんな中……

 

 さわっ、と、

 私のお尻に……何か、人の手のようなものが当たる感触があった。

 

 一瞬ドキッとしたけど……まあ、満員電車だし、偶然当たることもあるかな……

 と、思ってやり過ごそうとした矢先……

 ……また、同じ感触が、私のミニスカのお尻をなでた。

 

 さすがにこれは……と思って振り向くと……そこにいたのは、1人の男。

 

 知らん顔してるけど……よく見ると……さっき、第7戦で私が負かしたトレーナーだった。……何それ……仕返し、っていうかむしろ、八つ当たりのつもり?

 

 私がふっと目を逸らすと……再びお尻に感触が。……これ、もう間違いないわね……。

 

 気の弱い女の子なら、何も出来ずになすがままになっちゃうんだろうけど……あいにくと、私はそんな可愛げある性格じゃないのよね……。

 注目浴びようが恥ずかしかろうが、叫び声上げるだけの度胸はある。

 

 高をくくってるのか、痴漢は……私のスカートの中に手を入れ、パンツの上からお尻や……もう少しで、オマンコの部分にまで届きそうなところをまさぐってる。

 

 とりあえず大声出そうとして、すーっ……と息を吸い込んだ……

 ……その時、

 

「んぐっ!?」

 

 いきなり手で口をふさがれて……私の口からはくぐもった声が漏れただけだった。

 なっ……こいつ、ここまでする!?

 

 頭にきたので、手を振りほどいてさっさと叫ぼうとしたその時……

 

 

 なんと、痴漢の男……いきなり私のスカートを、パンツごとずり下ろした。

 

 

「―――っ!?」

「……叫んだら見られちゃうよ?」

 

 

 ぼそっ、と、

 耳元で男がささやいた言葉が……私の頭の中で不気味に木霊し……私は、出しかけた大声を飲み込んでしまった。

 

 満員電車の中……大声を出せば、注目を浴びるのは必至。

 そのくらいならなんでもないけど……さすがに、下半身を露出した状態で……っていうのは……

 

 いくらなんでも、私の羞恥心に耐え難いものが在る。

 

 すると、その間に……もう開き直ったらしい痴漢は、むき出しのお尻にとどまらず……オマンコの方にまで手を伸ばしてきた。

 

 最初は、触れて、撫でるだけだけど……すぐに物足りなくなったのか、指を割れ目の中に滑り込ませて……小刻みに動かす。

 

 そんな刺激に、私のオマンコは正直で……ほどなくして……小さいけれど、水音が聞こえてきた。濡れ始めたのは……見なくてもわかる。

 

 こんなことされるの……しかも、電車の中で……嫌にもほどがある。

 見ず知らずの他人に、いつ見られるかもわからないって状況で……下半身裸にされて、オマンコ弄くられて……

 露出に羞恥に……顔が赤くなるのが止まらない。

 

 かといって……むやみに動いたり、振りほどこうとしたりして身じろぎしたりしたら……他の乗客の人に見られてしまう危険がある。

 

 同じ理由で……声を上げたりするのもアウト。

 叫ぶのはもちろん……喘ぐのも。

 

 ……下半身裸で、オマンコをぬらして、痴漢にいいようにされてる自分の、恥ずかしいにもほどがある姿を……

 この車両にいる人達、ほぼ全員に……

 

 ……そんなことになったら、私……もう、ここ来れないよ……!

 

 皮肉なことに……そんな状況を考えると……よりいっそう、オマンコの奥がじゅん、として……熱くて、濡れていくのがわかる……。

 ……何、興奮してんのよ、私……っ……こんな状況で……っ!

 

 それを感じ取ったのか……はたまた、抵抗できないことに気を大きくしたのか……痴漢は、さらに激しく指を動かす。

 

 最初は1本だけだった指も、2本、3本……という風に増やされていき……明らかにくちゅくちゅと聞こえる水音を立てて、私に快感を与え続ける。

 

 声を抑えるだけで精一杯で……他のことを考える余裕もなくなってきそうだ。

 だんだん……足に力が入らなくなってきたような気すらする。

 

 我慢しろ、私……もう、そんなにかからないで、ホームに着くはずだから……!

 そしたら、人の波が動くどさくさにまぎれて、一気にスカートはいて、走って逃げればいい……!

 それまで、我慢すれば……!

 

 ……が、

 

 痴漢も、同じことを考えたのか……ふいに、私の恥部をかき回す指が止まる。

 

 そして、何やらカチャカチャと、不穏な音が背後から聞こえて……

 次の瞬間……いきなり、腰を両手でつかまれた

 

 そして、男の体の方に引き寄せられて……

 

 

 ……股間の部分に……何か、熱くて硬いものが押し当てられた。

 ……って……まさか……!?

 

 

 そ、そんな……こ、こんなとこで……電車の中で……そこまで……っ!?

 

 

 恐る恐る、視線を後ろに向けると……

 痴漢のはいているズボンの、腰のところのファスナーが下ろされていて……その中から、猛々しく勃起した肉棒がのぞいていた。

 もちろん……押し当てられてるのは……それだ。

 

 こ、こいつやっぱり……最後までやるつもりで……!?

 

 痴漢は腰を押し出して……私の股の間に、自分のペニスを滑り込ませる。

 太ももまで愛液でぬれたそこに挟まったペニスを、ゆっくりと前後させて……つたってくる愛液でぬらしている。

 それだけで……私の方にまで快感が届く。

 

 そして、何度目かのピストンで……

 肉棒は、痴漢の手で角度を変えられ……股の間ではなく……私の膣内に入ってきた。

 

「…………っ、くぅ……っ!!」

 

 ぬれた私の膣口は……目立った抵抗もなく、むしろ歓迎とまで言わんばかりに……痴漢のペニスを迎え入れた。

 男の人には心地よいんであろう、膣内のキツさを持って……するりと、奥まで。

 

 満員電車……いつ誰に見られるかもわからない、この状況。

 見ず知らずの痴漢に挿入されてる、このシチュエーション。

 

 それらがあいまって、現金にも快感は増して……私は、声をこらえるのが限界に近づいてきていた。

 

 とはいえ、気付かれるわけにも行かないし……と、そんな私のことなど知らぬといわんばかりに、痴漢は鼻息荒く、私の膣内を出入りして堪能している。

 

 愛液がかき出され、膣壁が擦り上げられ……1突きごとに快感が駆け巡る。

 ……このまま、じゃ……声が、出ちゃう……っ……!!

 

 私はとっさに、ポケットからハンカチを出して……それを折りたたんで厚みをもたせて、口にくわえ、歯でしっかりと噛んだ。

 これで、声もくぐもるし……奥歯で噛みしめられる分、声もこらえられるはず……!!

 

 しかし、それが……まずかったらしい。

 是が非でも声を出さないつもりだ……というのが痴漢にも伝わった。

 

 それをいいことに……もうばれることもなくなったと確信したんだろう……痴漢は、それまでよりも勢いよく……欲望のままに、腰を振って私を犯し始めた。

 

 ごつごつ……ごつごつ……と、膣の奥が、子宮の入り口が……痴漢のチンポに突き上げられる。

 そのたびに叫びそうになるのを……歯とハンカチを食いしばってなんとか耐える。

 

 手足が震えて、倒れそうになっても……どうにか倒れないように……。

 

 そして、電車の揺れが……また厄介だった。

 腰の動きとは違った、独立した刺激として……がたん、ごとん……と、揺れるたびに……予測できないタイミングで責め立てられる。

 体ごと揺れるから……余計につらい。

 

 加速するピストンに……不規則にやってくる電車のゆれの追い討ち。

 そのどちらもが……私を追い立てて、頭の中を真っ白にして、

 ますます……犯されることしか出来なくなっていく。

 

 そして、

 散々に、とろけてしまいそうなくらいにかき回された膣内で……ひくひくと、痴漢の肉棒が震えて、

 

 次の瞬間……私の中……一番奥で、それがはじけた。

 

 切っ先から、熱い、どろっとした粘液がほとばしり……脈打ちながら……子宮の中に流れ込んでいく。

 どくん、どくん……と……感じ取れるぐらいに騒々しい拍動がおこるにつれて……私のお腹が、少しずつ重くなっていくのを感じた。

 

「……っぐ、んっ……ぎ…………」

 

 痴漢の男は、なおも何回かピストンをして精液を搾り出し……最後の一滴まで私の中に出しきった。

 そして、ずりおろしていたスカートとパンツを素早くはかせる。

 

 ……愛液も精液も処理しないままに……

 

 当然……もれ出てくる2種類の混合液のせいで、感触は……熱くて……ぬるぬるして……すごく気持ち悪い。

 匂いも……たぶん、すごいはず……かいでる余裕も、今はないけど……。

 

 すると、

 

 

『バトルサブウェイ―――始発駅になります、お降りの方は……』

 

 

 目的地到着を知らせるアナウンス。

 どうやら……ちょうど、駅に着いたところらしい。計ったかのようなタイミングだ。

 

「……っ……ふぅ……気持ちよかったよ、トレーナーさん?」

 

 捨て台詞のようにそう言い残すと……まだ手足がふらつく私を残して……痴漢はさっさと電車を降りていってしまった。

 

「……っ……はぁ……はぁ……っ……!!」

 

 すぐに動くと、よろけて倒れてしまいそうだったので……私は、人の流れに乗り遅れたふりをして……壁際で、寄りかかって少し休んで、

 

 そして、最後の方で……なるべく誰にも、太ももの下に、精液と愛液の混じった液体が伝ってきてるという、異常事態に気付かれないように……どうにか、この場を後にして、

 

 急いでトイレに駆け込んで……中のもの全部かき出して……落ち着くまで、便座に座って休んでいた……。

 

 し、しばらく……バトルサブウェイ、来たくない、かも……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談15 罰ゲームinブラックシティ

 ブラックシティ。

 お金があれば何でも出来る……っていう、ある意味正しいんだけど、いまいち好感が持てない考え方をしてる人達が集まる町。

 

 そこで私は……ちょっと、面倒ごとに巻き込まれてしまった。

 

 

 

 この町では、ポケモン勝負すら賭博の対象になる。

 

 勝負してどっちが勝つか、なんてのはもちろん……その勝負するポケモントレーナーもまた、対戦して勝つたびにお金がもらえる仕組み。

 対戦の形式も、1対1からバトルロイヤルまで様々。

 

 あと、プライバシーが心配な人は、パピヨンマスクとかの仮面をつけての出場も可能。

 私も……一応、借りることにした。

 

 軽い気持ちで参加したんだけど……これが予想以上に面白かった。

 

 ポケモンバトルには自信があるし、そうそう負けない。

 以前、アデクさんと勝負した時には……勝てなかったけど、それでも『四天王ぐらいの強さは間違いなくある』って褒められたし。

 

 それに、上流階級が集まる遊び場だけあって、報酬も弾んでくれるから……かなりいいお小遣い稼ぎにもなるし……。

 強い人と戦えるから、腕が鈍らないようにトレーニングにもなるしね。私も、ヘルガーたちも。

 

 ……いや、まあ、バトルサブウェイにちょっと行きたくなくなったから……ってのもあるけど。

 

 そんな感じで、私はここしばらく、暇になるとブラックシティに来て、アルバイト感覚で戦う日々を過ごしていたのだった。

 

 そんなある日のこと。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 稼いだお金を使って、買い物をしていた時のこと……

 

 何か、知らない黒服の人に声をかけられて……『裏』のステージでバトルしてみないか、って誘われた。

 ……なんか、胡散臭い香りしかしないんだけど……。

 

 まあ、一応話だけ聞いてみようと思ってついていくと……説明が聞けた。

 

 完全会員制のクラブ、秘密厳守で……どうやら……表のバトルとほとんど同じようなルールらしい。バトルに勝てば、賞金がもらえる。観客は、どっちが勝つかに賭ける。

 しかも、1回当たり、表のカジノの3倍近い額。

 

 ただ、それとは別に3つ、とんでもない別ルールがあった。

 

 1つ目……6対6の勝ち抜きバトル。試合放棄は不可能。

 

 2つ目……参加者が男性か女性かで、ルールが違う。1戦負けるごとに、男性なら罰金。女性なら……着ている服を1枚ずつ脱ぐ。

 

 3つ目……6匹全員戦闘不能になった場合、罰ゲーム。内容は秘密。

 

 ……胡散臭さ満点なんですけど……っていうか、罰ゲーム、大体予想つくし……。

 

 けどまあ……その分見返りも大きいし……何より、そんなにこっぴどく負ける気もしなかったので、受けることにした。

 

 賞金で、メイにお土産でも買って帰ろう……と思いながら。

 

 実際、2,3回チャレンジして……そのどれも完璧に勝った。

 2,3枚、服脱がされたこともあったけど……それでも最後には、相手全員戦闘不能にしてあげたし……。まあ、相手には気の毒だけど……。

 

 ……相手が男だけだったってのは、ちょっと気が楽かも。

 私のこと、脱衣ルールで脱がしてやろうとか、そういう目でしか見てない人ばっかりだったし……罰金払う羽目になって落ち込んでて、それで結構すっきりした

 

 その一方で観客側は、どうやら、私がそうなるのが見たいらしく……私が勝つたびに残念そうにしてた。

 

 そんな感じで、7,8回戦って……もう稼ぎも十分、あと1回くらいチャレンジしたら帰ろうかな……なんて、思ってたのに。

 

 

 

 ……なのに。

 

 

 

 ……まさか……負けるなんて……

 

 

 

 しかも、戦績(残りポケモン数)は、5VS0……。

 一糸報いたとはいえ……これでもかってくらいに完敗。

 

 相手は……上から下まで真っ黒な、ドレス風の服で、顔は……私と同じようにパピヨンマスクで隠している、女の人だった。

 ……今まで相手は男ばっかりだったのが、女と戦わせるから……変だとは思ったんだけど……まさか、こんなに強いなんて……この人……何者!?

 

 6回負けた私は……パンツも何もかも脱ぎ捨てて……全裸でコートに立っている。

 

「ごめんね? けど……これも勝負だから……」

 

 ちょっと茶目っ気出してそう言ってくる女の人は……大歓声を浴びながら、全裸の私を残してコートから退出した。

 

 

 そして、私は……

 

 

『それでは……残念ながら負けてしまった彼女には、罰ゲームを受けていただきます!』

 

 

 観客の心情を代弁するかのように、嬉しそうなアナウンスが響き渡った。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「んっ、ぐぅ……ぅあ……ああぅっ……!」

「ははは……こりゃいいぜ、こんな上玉、高級娼館に行ってもめったにいないからな!」

 

 ポケモンも全員戦闘不能になり、回復中。抵抗する術のない私は、スタッフに取り押さえられ……

 

 連れて行かれた、ステージ中央で……拘束具で動きを封じられている私は、公開陵辱ショーで辱められていた。

 

 予想はしてたけど……やっぱり、これが女の子が負けた場合の罰ゲームだったらしい。

 

 相手は……観客の中からオークションで選抜し、最も高値をつけた人。他の観客達が衆人環視の中だってのにも関わらず、下半身裸で嬉しそうに私を犯している。

 コイツが終わったら……またオークションで、最高値の人が選ばれて私を犯す。私が、限界に来て……気絶するまで。

 今現在……私は、もう5人目。

 

 通常、試合が男VS女の場合、相手の男が最初に犯す権利を得るらしいんだけど……私の場合、相手が女だったから、一回目からオークションだった。

 

 さらに、犯されてるのは……私だけじゃない。

 今日のうちに、『裏』の試合で負けた女の子は、全員同時に……このステージで、今日の総決算……メインイベントとして、陵辱ショーのいけにえにされているわけだ。

 私が負けた瞬間、私もその最後の1人に追加された……ってわけか。

 

 そして、なんと……賭けまで行われている。

 誰が最後まで、気絶しないで残ってるか……とか、誰が何回で気絶する……とか。

 

 周りでは……私以外の複数の女の子が、ステージで同時に犯されている。

 けど……そっちに気を回してる余裕もない。

 

 後ろ手に拘束具で手を固定されている私は、ステージの床に這いつくばらされ……後ろから肉棒を突きたてられていた。

 パピヨンマスクはつけたままになってるけど……何の慰めにもならない。

 

 レイプだと言うのに、正直に感じてしまっている私のオマンコからは、愛液が大量に流れ出て……出入りする、セレブ風の男のペニスを締め付ける。

 

 内部で肉棒をこすり上げ、刺激する無数の肉ヒダ。その感触を楽しむ余裕があるのかと思うほど……男のピストンは激しく、勢いも強い。

 こつこつと子宮を突き上げて、奥の奥まで私を犯し、暴れている。

 

 腰に回されている腕は……時折胸に移動し、自分でも豊満、と言って良いと思うそれを存分に堪能している。

 手だけといわず、口や肉棒でも……その権利が、『落札』したその男にはあるからだ。

 

 一分の隙間もなく膣内を埋め尽くすペニスが……やがて、ぴくぴくと震える。

 そして、一番奥まで突きこまれると……勢いよく、子宮に精液が流れ込む。

 

 先に出された4人分の精液が残ったままの子宮は……とっくの昔に容量オーバーになり、逆流してきている。流れ出た精液が……ステージに白濁の水溜りを作った。

 それでもなお、体の中に……局地的に高熱を感じながら、私は、また……衆人環視の前でイかされてしまった。

 

 それでも……気絶はしない私に、観客席から、今ので気絶すると予想してたらしい人達の残念そうな声と……それよりはるかに多くの、絶頂シーンを喜ぶ声が耳に届く。

 

 そして、その絶頂の余韻覚めやらぬうちに……相手の男は退場し、次のオークションが行われていた。

 

 そんな私の耳に、

 

「さあ! こちらの彼女は5人耐え抜きましたので……ルールにより、次からは2人同時にお相手するプレイとなりますっ!」

 

 そんなアナウンスが聞こえてきて……

 

 私が戸惑っている間に……入札が終わっていて、

 選ばれたらしい『2人』の男が……ステージに上がるやいなや、下半身裸になって私を立たせた。

 

 人形のように扱われながら……いや、実際にそうする権利を男達は買ってるわけなんだけど……私は、四つんばいにさせられ……男達のうちの1人のペニスを草々に突き刺された。

 

「ん、ぐぅ……っ……!!」

「うぉ……すげえ締まりだ!」

「へへ、それじゃ、俺はこっちを……」

「ん……むぐっ!?」

 

 と、同時に……口には、もう1人の男のそれを突き刺される。

 

 前後から串刺しにされる形で犯され、それにすら感じて呼吸を荒げ……愛液を溢れさせる私の痴態は、ギャラリーをより一層盛り上がらせていた。

 

 もうすでに容量オーバー状態の私の子宮……それを、押しつぶさんばかりの勢いで、ペニスは出し入れされ……そしてそれに負けないくらいに乱暴に、私の口の中でもう1本が暴れる。

 

「へへ……ほら、もっと締め付けてくれ……よっ!」

「んぎ……っ!!」

 

 そして、突然……今まで何のアプローチもなかった、お尻の穴に……男の指が突き入れられ、ぐりっ、と中で指をねじられる。

 

 それに反応するように出来てしまっている女の体は、膣を、さらには口をも、その影響で……男達の望む動きをさせていた。

 

 それに気をよくした男達。

 膣に挿入している男は……より一層力強い動きでピストンを再開し、

 口に入れている男も……より奥のほう……喉のところまで突き入れて、私の体を……今となってはただのラブドールでしかない私の肉体を堪能していた。

 

 すでに挿入6本目……にも関わらず、締め付けを衰えさせない私の膣……それを絶賛しながら……男の、腰を振るペースが……だんだんと速くなっていく。

 

 硬い肉棒を包む、熱くて柔らかく、しかし狭くてキツい、私の肉壷の中で……男は、うっ、と小さくうなった後……絶頂し、爆ぜた。

 

 肉棒の先端から、灼熱の白濁が迸り……私の子宮をまたしても溢れさせる。

 

 そして同時に、口の中にも……フェラチオで絶頂した男が出した精液が吐き出される。

 のどのところまで挿入されていたペニスから……熱い精液が……直接喉にかかり、食道へ、胃へ流れ込む。

 むせそうになったけど……それすら許さない勢いで、精液が流れ込む。

 

 そして……飲み切れなくなって、口のはたからこぼれだした頃……男は口から肉棒を引き抜き……噴き出る残りの精液を残りを体にかけた。

 

 上下2人の男が、満足するまで射精し切る頃には……私の体は、中も外も、白濁で染め上げられてしまっていた。

 

 

 ……それでも、

 

 

『では、続きまして7回目の……』

 

 

 ……終わらないんだけど……ね……。

 

 

 脱力する私のことなど一切考えず……また、私を犯す人が選ばれ……私は、その人に抱かれ……それを、その日はひたすら繰り返した。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 結局……私は、11回目まで耐え抜き……12回目でようやく気絶。

 8回目以降なんか、私以外の女の子が全員脱落して、私の陵辱ワンマンショーになってたし……。

 

 しかも、10回目以降は人員が1回に3人に増えて……。

 

 そんなこんなで、ようやく罰ゲームを終えた私は……施設つきの医務室で、アフターケアを受けていた。膣内洗浄とか、色々。

 

 やっぱりというか……こう言うこと前提でやってるだけあって、準備はいい。褒められることでもないけど……。

 

 そして……今回、私の罰ゲーム関連の『賭け(何回目で気絶とかそういうやつ)』でカジノ側に上がった利益の5%が、私に……ショーの報酬、という形でキャッシュバックされることになった。

 あ、ただ犯されるだけじゃないのね……。

 

 後日、振り込まれるらしい。

 

「いやあ、しかし今日はアイカさんのお陰で、始まって以来の大盛況でしたよ……今後ともどうぞごひいきにお願いします」

「ははは……あ、そう……」

「それと、お客様の多くから、『あの娘を娼婦で回してほしい』というご依頼が殺到しているのですが……いかがですか? 娼婦としてご登録など、お考えになっては……」

「いえ、それは遠慮しておきます」

「そうですか? お金は惜しまないと皆様おっしゃっていますし……オークション次第では、今日のアイカさんの勝ち金以上の巨額を1回で、というのも可能かと思われますが」

 

 勧められたものの、私はそこまでお金が欲しいわけでも、体を売ることが好きなわけでもない。

 

 その他に、ストリップショーや公開セックスショー施設への登録依頼も来てたらしいけど、それも全部きっぱり断った。

 

 スタッフの人は、少し残念そうにしていたものの……強制はしないというのがルールであるため、特に何か後に尾を引くものもなく、引いてくれた。

 

 

 

 …………その帰り際に、

 

 

 

「アイカさん、娼婦やストリップ、ショーの女優のご登録、気が変わりましたらいつでも承りますので……ああ、ポケモン相手のセックスショーなんていう変り種もありますので、よろしければご一考くださいね?」

 

 

 

……最後の1つ、ちょっと、興味引かれたのは……内緒。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後日談16 ホワイトフォレストの休日

特に何でもないある日、

 

私は……最近の、スケジュール的にも内容的にも結構ハードな日々の疲れを癒すべく……家族連れで、遊びに来ていた。

 

具体的には、電車で痴漢に犯されたり……バトルに負けて辱められたり……またポケモン出産したり……

……どれか一つでも大騒ぎになりそうなことをいくつも経験しといて、しっかり立ち直ってる私……今更だけど、どんどん普通じゃなくなってくわね……

 

そんな気分を忘れるための、今回の、ピクニック。

 

場所は……ブラックシティの近くにありながら、180度違う景観の自然の楽園……『ホワイトフォレスト』。

 

そこに……ナオヤ、メイ、そして……最近私達『一家』に加わった、メラルバも一緒に……自然の中、芝生にビニールシートしいて、ただいまリフレッシュ中……ってわけ。

 

ちなみにお母さんは……ホントは一緒に来る予定だったんだけど……何か、急な用事が入っちゃったらしく、来れないとのこと。

今更中止にすると、メイやメラルバがかわいそうなので……お母さんとは今度また遊びにいく、ってことで、今日は『親子水入らず』だ。

 

お弁当は手作りで持参。お母さん監修で、私とメイが早起きして作った(朝5時)。

 

昔からよく、お姉ちゃんと一緒にお母さんに教えられてたので、結構得意だし……遺伝なのか、メイも物覚えがよかったから、手間はかからなかった。

なので、無理しちゃって手が絆創膏だらけ……みたいなお約束はない。私もメイも。

 

出来たお弁当は……重箱で十段くらい。大量。

もちろん、私達3人だけでなく……それぞれのポケモンたちの分も作ったから。

 

それ持って、積載重量が大きくて力持ちなナオヤのゴルーグに乗って、ここまで飛んできた……というわけ。

 

「どう……おいしい? お父さん?」

「うん、美味しいよ? メイはお料理上手だね」

「えへへ……ありがとう!」

 

と、自分が作った鳥のから揚げを褒められて、嬉しそうにしてるメイ。顔をちょっぴり赤く染めてるその姿は……我が娘ながら可愛くてしょうがない。

 

……が、

何故かナオヤは……『おいしい』と言いつつも、何かちょっと言いたげな様子で……私とメイを交互に見ている。……どうかした?

 

「あの……アイカ?」

 

私にしか聞こえないように、声量に注意して話すナオヤ。

 

「えっと……このから揚げなんだけど……メイが?」

「え? うん、ホントよ? 美味しくなかった?」

「いや、すごく美味しいんだけど……揚げ物させたの? メイに? まだ子供だよ?」

 

ああ、そこね……。

 

まあ、油使うし……確かに、子供に揚げ物させるのは危ない。常識的に考えて。

けど、そこは私のDNA。メイはそんなやわな子じゃない。

私とお母さんで、しっかり教え込んであげたから。

 

「いや、それにしたって……メイまだ8歳か9歳くらいでしょ?」

「体はね? ホントのとこは……生後半年くらいね」

「ああ、そりゃそうだけど……って、それ余計ダメなんじゃ……」

 

ナオヤの心配も、まあもっともかもだけど……私だって、そのくらいの時からかなり本格的に料理仕込まれてたわよ?

 

さっきも言ったけど……お母さんが結構スパルタで、『男は胃袋から責める!』っていうのが持論らしく……ん? 字違わない?

 

それで、私もおねえちゃんも、小さい頃から仕込まれてたわけ。きっちり男の胃袋を満足させて、いい旦那をゲットできるように、って。

 

……違う角度からゲットしちゃった気もするけどね……私の場合。

 

そんなわけで、我が家的にはこのくらい全然普通です。

 

「大丈夫大丈夫、私とお母さんが教えてるんだから……来年の今頃には1人でコース料理作れるくらいまで鍛えてみせるしさ」

「何、その気合の入れよう……」

「……? お父さん、お母さん、どうかしたの?」

「ううん、なんでもない。お父さんが、メイの料理があんまり美味しくてびっくりしたんだってさ?」

 

まだちょっと納得してないナオヤは無視して、私達はお弁当をつつく。

どれもこれも、お母さんに見てもらっただけあり、自分で言うのも何だけど……最高の出来と言っていい。

 

無論、メラルバやヘルガー、ポリゴン……といった、ポケモンたちも一緒。

重箱ごとに、肉や野菜をわけて、ポケモンたちの好みに合わせたポケモン用料理(お母さん直伝)を作ってあげてるから、みんな美味しそうに食べてる。

 

残さず食べて、お腹がいっぱいになったら……今度は皆で遊ぶ。

ビニールのボールとかバドミントンとか、色んな遊び道具持ち込んで……広い芝生を一杯に使って駆け回る。メイと一緒に、親子&ポケモンで。

 

ナオヤは運動得意じゃないわけじゃないんだけど……私達は人一倍活発なので、ちょっと疲れるかも。メイ、やっぱり私の娘と言うか、あっちこっち走り回ってるのに全然疲れる気配ないし。

 

けどまあ……お父さんが家族サービスで妻と子供に尽くすのは当然よね?

なので、がんばってもらうことにしよう。最高の手料理をいっぱいご馳走してあげたんだし、文句あるまい。うん。

 

 

 

 

そんな感じで遊んでると、

草原の向こうから、どうやら……私達と同じように、ピクニックにでも来たらしい、家族連れっぽい人達が来た。

私達が遊んでるとこに来て、『よかったら一緒にどうですか?』って言ってきた。大勢の方が楽しく遊べる、とかで。

 

向こうも、お父さんとお母さん……そして女の子の3人。休日の家族サービスで、このホワイトフォレストにピクニックに来てたんだとか。

 

面白そうだったので……ご一緒させてもらうことにした。

うんうん、なるほど~……家族ぐるみで、他の家とこんな風に遊ぶっていうのも、けっこう楽しいもんなのね……新発見だわ。

 

相手の家族の人達には、『随分若いご夫婦ですね』って言われたけど……私とナオヤは、若く見られて喜んでるふりしておいた。

……実際に若いんだけどね……まあ、説明とか面倒だし。

 

そんな風に和やかな空気の中、私達は、その家族の皆さんと一緒に……色々遊んだ。

鬼ごっこやかくれんぼに……母&娘チームVS父親チームでバドミントンとか。

まあ、4対2だし……女チーム、私とメイがいるから……超圧勝だったけど。

 

バドミントンの時とか……割と本気でやったので、ナオヤと向こうのお父さん、私の剛速球に結構マジで怖がってた気がする。

けど、メイが面白がって楽しそうにしてたので問題なし。積極的に打ちました。

 

 

 

そして、今は……

 

 

「メラルバ、火の粉!」

「パチリス、かわせ!」

 

 

コートの上で……メイと、向こうのお子さんが……ポケモンバトルで遊んでる。

メイがメラルバ、向こうのお子さんは……パチリスを出して。1対1。

 

……ちなみに、メイが指示を出して戦わせてるメラルバは……私が産んだあのメラルバ。そう、彼女の弟です。

 

まあ、メラルバなんてちょっと珍しいポケモンだけど……まあ、子供のバトルだし、サイズが小さい彼らは見た感じもいい具合にほほえましいんじゃないかな、と思える。

 

……実際には、指示出してるトレーナーのうちの1人もポケモン(メタモン)なんだけど……指示出せるだけの知能も技量も、人間としての見た目も心もあるから問題ない、ってことでひとつ。

 

そんな風に、ほほえましくバトルする彼女達を、応援しながら見ているそれぞれの両親。

どちらが勝ってもいい経験になるだろうな……とか思いつつ。

 

「ほらほら、メイー、しっかりねー!」

「わかってるー!」

 

さすが私達の娘……常日頃から私達の様子を見てるだけあって、ポケモンバトルに関してのノウハウは目を見張るものがある……といっていいくらいだ。

メラルバも、種族としての能力もかなり高いし……相性もいい。

 

……2人とも、私がお腹を痛めて産んであげただけのことはある……かな。うん。

 

ほどなくして……パチリスもけっこう健闘したものの、私達が直々に鍛えてあげてるメイとメラルバにはさすがに適わず……5分くらいで決着はついた。

当然、我が娘と息子の勝利で。

 

相手の子、悔しそうにしてたけど……やっぱり子供だから立ち直りも切り替えも早い。

メイに『次は勝つね!』って宣言して、また遊びに戻っていた。

 

そしてそのまま、またしばらく家族で遊んで……西の空が赤くなってきたぐらいで、ピクニックはお開きにすることにした。

 

ちょっと名残惜しそうな、相手家族の皆さんと別れて……私達も家路につく。『また会えると良いですね』って、お互いに言っておいて。

 

久しぶりに、のんびりした感じの休日が過ごせたな……と思う。

 

……ほんとに……レイプやら何やら、エッチなことが絡んでこないことって、ここんとこまずなかったからな~……

 

 

☆☆☆

 

 

帰り道は……軽くなった荷物と一緒に……羽毛が柔らかいチルタリスで帰る。

 

バトルでがんばったメラルバは、今はモンスターボールの中で休憩中。

私は指示出すために一番前の方に乗ってて……遊び疲れて眠りそうなメイは、落ちないようにナオヤが抱いてくれてる。がんばれ、お父さん。

 

「しっかし、疲れたなぁ~……子供ってホント元気だよね……」

「なーに年寄りみたいな発言してんのよ、あんたまだ十代でしょ?」

「そうだけどさ……アイカもだし、メイも……あそこまで遊びまわるだけの体力がよくあるな~、って……僕もうへとへとなのにさ……さすが君の娘だよ……」

「どーいう意味よそれ……あ、チルタリス、前からスワンナの群れ来る。迂回しよ」

 

と、言われるままにチルタリスが大きく迂回して跳ぶと……その揺れでだろうか、

目を閉じて、寝る寸前だったメイが……目を開けた。

 

「あ、ごめんねメイ、起こしちゃった?」

「……ううん、だいじょぶ…………!」

 

と、何かに気付いたような様子のメイ。

 

そして……何故か『ぎくっ!』と効果音が聞こえそうな反応を返したナオヤ。……なんで?

 

すると、ナオヤに抱かれているメイの口から……思いもかけないセリフが。

 

「お父さん……おちんちん、おっきくなってる」

「「!?」」

 

……ええと?

 

あ、よく見ると……ホントだ。テント張ってる。

 

「……元気じゃない。少なくとも、娘に欲情して勃起できるくらいには」

「い、いや、その……」

 

……疲れマラ、って奴? 疲れた時とか、勃起しやすくなったり、性欲が却って強くなったりする……っていう?

 

……なんだかんだ言って、この人も私達の夫で父親なだけあるわね……しっかり元気じゃないの。いろんな意味で。

 

……そんなことを報告された以上、私達が次に何を言うかなんてのは決まってるわけで。

 

「お父さん……私、今日がんばったから……帰ったらご褒美ちょうだい?」

「あら、じゃあ私も、早起きして一緒にお弁当作ったご褒美もらおっかなー?」

「あ、あはは……了解」

 

と、いうわけで……夜の部、開催決定……ということで、いやおうなしに笑顔になっちゃうメイと私でした。

ふふん、疲れさせてもらおうじゃないの……旦那様♪

 

そんな、いろんな意味で明らかに普通じゃない私達親子の歓談に、私達を乗せてるチルタリスが、『しょうがないなこいつら』とでも言いたげに鳴いて、加速した。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

カントー地方編(赤・緑・青)
第1話 新たなる旅立ちの朝に


 

カノコタウン、ある日の朝。

 

私は……ナオヤの家のベッドの上で、裸で目を覚ました。

同じく裸の……ナオヤの胸板に寄り添って寝ている形で。

 

昨晩……随分と激しく乱れたのを覚えてる。その後……すぐに寝ちゃったみたい。

 

私は風邪を引かないように布団を引いて、もっとナオヤにくっつく。すると、さすがにナオヤも目を覚ましたと見えた。

 

「あ……おはよう、アイカ……」

「おはよ、ナオヤ。もう起きる?」

「ん~……そうしようかな、今日もう、出発の日だし」

 

と、眠い目を擦るナオヤ。……ああ、そうだったっけ。

 

どういうことかというと、

 

 

私とナオヤは……今日、カノコタウンでの小休止の日々を終えて、

さらにはイッシュ地方での冒険もひとまず終えて、

 

 

 

今日……『カントー地方』へ向けて旅立つことにしているのだ。

 

 

 

まあ、一緒に行くわけじゃないけどね。

 

それも楽しそうだけど……イッシュ地方のときと同じで、2人それぞれ違うものが見れるだろうし、

それに……最初に行く場所も違うし。

 

「ナオヤは確か、飛行機でヤマブキシティに行くのよね?」

「あー……うん。アイカは?」

「私はまずマサラタウン。ナナシマ経由で、お姉ちゃんの知り合いが船出してくれるんだってさ。そこで、アララギ博士の紹介でオーキド博士に会うつもり」

「あ、そっか……博士ね。いい人だよ。一回会ったことあるけど」

 

私は……カントー地方進出の記念もかねて、ポケモン研究の世界的権威・オーキド博士に会うつもりでいる。

ポケモンに携わる者で、その名を知らない人はいないほど有名な学者だ。

 

アララギ博士に聞いたら、オーキド博士の方も……私とぜひ話してみたいと言っているらしい。すごく光栄なことだと思う。

 

一方で……ナオヤはナオヤの用事で、自身の生まれ故郷である『ヤマブキシティ』に行くことになっている。そこでまず、現在は別居している両親に会うらしい。

 

まあ、その辺の詳しい経緯は、また後の機会に。

 

……ナオヤは、実家に帰ること自体に気乗りしてないみたいだけど。

 

「実家帰るの……やだなあ……」

「そんな風に言わないの。別に親子仲悪いわけじゃないんでしょ?」

「そうだけど……帰ったら間違いなくとんとん拍子でいろんな予定組まれるんだよ……。お見合いとか、社交会とか……」

 

ナオヤ、はぁ、とため息。

 

まあ……コイツ、実家が実家だからね……。

 

それにその……私としても、コイツがお見合いとかっていうのは、ちょっと嫌な感じはするんだけど……。

 

「でも、言ってたじゃない。今回、いい機会だから今回実家に帰って、『恋人ができたからお見合いはもうしない』ってお父さん達に言うんでしょ?」

「う、うん……」

「だったらきっぱり断ってきてね? 未来の旦那様♪」

「……っ、う、うん……わかってる……////」

 

顔を赤くするナオヤ。

 

すると……別のところにも血液が集まっていたのに気付く。

朝勃ちか、それとも今のでか……

 

……まあ、なんにせよ……ふふっ。

 

「あっ……こ、これは、その……」

「ふふっ……ねえ、ナオヤ……景気付けに一回、出しとこっか?」

「……っ……!?」

 

言いながら……横になっているナオヤの上にまたがる。

 

そして、その……硬くなっているペニスの上に腰を持ってきて、よーく狙いを定めた。

ナオヤは赤くなってるけど、抵抗なんかはない。むしろ……目には期待の色も見える。

 

私はそのまま……自分の中に、ナオヤのペニスを挿し込んだ。

 

「はぁ、っ、ぐ……んっ……!」

 

巨根と言っていいそれが……私の下腹部を内側から押し広げ、擦り上げる。

昨日出されたのが残ってるから……改めて濡らさなくてもすんなり入った。オマンコが広がって……ナオヤのペニスを包み込み、更なる快感をねだる。

 

ナオヤはそこにきて……私が動くのを待たずに、自分で腰を振り出した。

 

「んあっ、はっ、はっ……はぁ……んく、くひあぁっ……!」

「はぁ、はぁ……っ……あ、アイカの膣内、気持ちいいよ……」

「やぁ、っ……そんな、ストレートに……んっ……!」

 

こつこつと子宮口を突き上げる、直哉のペニス。

私の中で更に大きく、そして灼けるくらいに熱くなってて……朝のとろんとしてた空気から一気に引っ張り出された。

 

それをこらえるかのように、私は裸のまま、ナオヤに抱きついている。

するとナオヤは……腰を振りながら私を抱き寄せて、胸の先……乳首を唇に含む。

 

「んあぁっ! だめ……オマンコ突かれながら、乳首いじるの……だめぇっ……!」

 

上下から快感が押し寄せてきて、言葉を発するだけでやっとの私の中で、次第にナオヤのチンポがぷるぷると震えているのがわかった。

 

それに、何が起こるか察した私の膣は、より一層きつくその肉棒を締め上げる。

 

ナオヤも息を荒げている。余裕あんまり無い感じ。

それでも、腰も、胸を攻める舌も止めず……時折歯なんかも立ててみて、思いつく限りの方法で私を追い込んでいく。

 

そして、一層早く腰を振ると……片方の腕を背中、もう片方の腕を私の腰に回し……そのまま、ぐいっと力強く私を引き寄せた。

 

そして……次の瞬間……膣内に、勢いよく熱いものが広がり……私を絶頂に導いた。

 

「んぁ、あああ、あああぁぁあああああ―――っ!!」

 

朝勃ちチンポからどくどくと流れ出てくる精液が、私のお腹の中に溜まっていくのが感じられた。

意識がかき乱されて、とろんとして……このまま気絶してしまいそうな頼りなさ。

 

寝おきな上に、ナオヤが抱きしめてくれてるんだから……なおさら。

 

それでも、ここで寝たら昼間で起きられないのは確定なので……私もナオヤも、その余韻を楽しみつつ……射精が終わって少しすると、ベッドを出た。

 

まず、シャワー浴びて……それから出発かな。

 

私はヒウンシティの港。

ナオヤはフキヨセシティの空港か。

 

 

いよいよ始まるんだ……私の、新しい旅が。

今度は、どんな冒険になるんだろうな……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第2話 出会う少女・帰る少年

○Side アイカ

 

「おお、君がアイカ君か! アララギ君から話は聞いておるよ、はるばるよく来たなあ!」

「はい! お会いできて光栄です、オーキド博士」

 

カントー地方はマサラタウン。ヒウンシティから、知り合い伝手(つて)の船で送ってもらってここまで来た。

 

その、自然の多い町で町でひときわ目立つ建物……オーキドポケモン研究所で、私はかの有名なオーキド博士と対面していた。

 

やはりというか……アララギ博士とは一風違って、しかし似てもいるような……フランクでありながら威厳が漂う人だ。

 

……アララギ博士に関しての軽薄なイメージが私の中にあるせいかもしれないけど。

 

ともかく、そこで、今のポケモンについてオーキド博士が考える理論なんかを、プチ講演会みたいな感じで聞かせてもらえた。

 

自慢じゃないけど……私、昔から、アララギ博士の研究所に出入りして資料とかも見てたから……一般人とかよりは全然、そういう話も、専門用語もあるていどまでわかる。

だから、普通なら退屈に感じるかもしれない専門的な講義でも、けっこう有意義な時間を過ごせる。

そんな私に、オーキド博士の話は、すごく魅力的で面白いものだった。

 

 

 

ひとしきり話した所で、これからの話に。

 

「ふむ……ところで、アイカ君は……これからどうするつもりなんじゃ?」

「そうですね……せっかくのカントーですし、色々回ってみたり……イッシュ地方でそうしたように、ジムバトルしてめぐってみたり、っていうプランを考えてます」

「そうかそうか、うむ……有意義な旅になるといいのう」

 

そう言って、オーキド博士はうんうんとうなずく。

そして、ちょっと貸してごらん、と……私からポケモン図鑑を受け取ると、手元にあったマシンで最新版にバージョンアップしてくれた。

 

これで、検索とか……あとは、全国図鑑も見れるようになったわけだ。

 

私は、オーキド博士に丁重にお礼を言うと、そのまま研究所を後に…………

……しようとして、

 

どんっ

 

「きゃっ!」

「おっ、と……ごめんよ」

 

入り口の所で、ちょうど今入ってきたらしい男の人にぶつかった。

 

歳は……同じくらいかな。

茶髪に、ちょっと悪い目つき。

Tシャツにジーンズ、ポケットの多い多機能ベストを身につけている人だった。

 

一応私も謝ってから、今度こそ私は……研究所を後にした。

 

 

 

……この時会ったその人と、今後……何度も会うことになる、ということを……この時の私は、まだ知らなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

「ん? おお、今度はジャクか! 久しぶりじゃのう!」

「どうも、久しぶりっすねオーキド博士。お元気そうで何よりです」

 

その直後、

 

アイカとぶつかったその初年は少年は……研究所に入り、オーキド博士と談笑していた。

 

彼の名は『ジャク』。隣町であるトキワシティ出身のポケモントレーナーで、オーキド博士の教えを受けて育った1人である。

数ヶ月前、トレーナーとして旅立って以来、直接ではこれが久しぶりの、オーキドとの対面であった。

 

「ふむ……ほう! 捕獲したポケモンの数もじゃが……ジムバッジも順調に集めておるようじゃな。ひい、ふう、みい……4つか!」

「ええ、まあ……1週間後には5つ目を手に入れる予定ですよ。俺の目標は、チャンピオンですからね」

「うむ、志を高く持つことはいいことじゃ、がんばれよ」

 

昔話に花を咲かせつつ話す2人。

と、そこで……ジャクは、先ほどぶつかった少女のことを思い出した。

 

「そういえば、博士……さっき、ここから見慣れない女の子が出てきましたけど……博士の知り合いですか?」

「ん? ……ああ、アイカ君のことじゃな。彼女はつい先日カントーを旅しに来たばかりでのう……イッシュ地方のトレーナーなんじゃよ」

「イッシュ地方!? また、遠くから来たんすね……しかも、こんな田舎に……物好きもいたもんだ」

 

驚くジャク。

 

そして同時に興味も示す。もしかしたら、自分が見たことのないポケモンをつれていたり……知らない知識を持っているのではないか、と。

 

「ふむ……まあ、物好きはそうかも知れんが……腕は確かじゃぞ? 何せ、イッシュ地方のジムを全て制覇しておる強者じゃからな。このカントーのジムも、全て回るつもりだと言っておった」

「! ……へぇ……」

 

そして、強い。

ジャクの中で……彼女への興味がより大きくなった。

 

(イッシュ地方のトレーナー、か……)

 

心の中でつぶやき、ジャクはにやりと笑った。

 

 

 

 

 

……一方、その頃、

 

別の町には……もう1人のイッシュ地方のトレーナーが降り立っていた。

 

 

☆☆☆

 

 

○Side ナオヤ

 

「ふぅ、ついたか……」

 

数時間のフライトの後に、僕は故郷……カントー地方のヤマブキシティに帰還した。

 

ファーストクラスだったから、疲れたりすることは無かったけど……別に、あんな高い席取らなくても……まったく、相変わらずうちの父親は、何考えてるんだか。

 

……ここに来るのは『久しぶり』だけど……むしろ、始めて来たみたいな感じがするな……。

なにせ、ヤマブキシティってカントーでも有数の都会で、開発がどんどん進んでるから……見渡しただけでも、見慣れないビルやマンションなんかがいくつもある。

 

それでも……『故郷』っていう感じは微かに残ってるんだから、不思議だよね。

 

……ホントは……アイカと一緒に来て、色々回れたらよかったんだけど……アイカにはアイカのやりたいことがあるんだしね。

今頃、オーキド博士に会ってる頃かな。

 

「……ま、後で……合流できるよね。きっと」

 

自分に言い聞かせるようにそう言って、きっぱり切り替える。

 

さて、じゃあ……僕は僕の用事を済ませに行かないと。

さっさと父さんに会って……僕は僕の恋人ができた、って……きっぱり言わないと。

 

そして、全部終わったら……今度こそ、アイカを誘って……カントー地方を回ろう。2人で……一緒に。

 

そう心に決めて、ヤマブキ空港を出た、

 

……直後。

 

 

 

……僕の目の前に……黒塗りのリムジンが、いきなり停車した。

 

 

 

思いっきり周囲の視線を集める中で、黒服の、いかにもSPらしい感じの人が1人出てきて……僕の前に出て一礼し、車のドアを開ける。

 

「お待ちしておりました、ナオヤ坊ちゃま。お迎えに上がりました」

「……別に、頼んでないんだけど……?」

「このくらい当然のことです。何せ、数年ぶりのご帰省ですから」

 

……いきなり、出鼻くじかれた気分だ……。はぁ、これだから……

先行き、不安だなあ……

 

ため息をつきながら、僕は車に乗った。

 

 

 

……そして、

 

十数分、そのまま車に揺られ……本当なら歩いて向かうはずだった、その『目的地』に到着する。

 

ついたここは……まあ、『実家』って言えば『実家』だけど……別に、家じゃない。

どっちかって言うと『職場』。ただ、まず挨拶を入れるべき父がここにいるから、ここにきただけだ。

 

しかし、とうとう帰ってきてしまった……という実感の中、やはり出てしまうため息。

 

車のドアをSPの人が開けてくれたので、いつまでも乗っているわけにも行かず……重い足取りで、リムジンの外に出ると……

 

……そこには……予想通り過ぎる光景が。

 

……いや、外れてほしかったんだけどね。

 

 

「「「お帰りなさいませ、ナオヤ様!」」」

 

 

……父が待つ建物の入り口へと続く、一本道。

その両脇にずらー……っと並んだ、ビジネスマン風の男女数十名。……僕の出迎えのためだけに集まったと見える。……いや、SP的な役割もあるのかもしれんけど。

 

……そして、

 

その道の続く先にある建物、それは……『シルフカンパニー』の本社。

 

……この建物の……最上階に、父がいるわけだけど……

 

 

 

「お待ちしておりました、ナオヤ様。どうぞこちらへ」

「社長……いえ……お父様がお待ちかねですよ」

 

 

 

……いや、

 

いくら社長令息だからってさ……いつもやり過ぎだって……

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第3話 トキワの森で小露出

マサラタウンを出発した私は……早速、隣町である『トキワシティ』のジムに挑もうとした……んだけど、

 

そのジム、リーダーが留守にしてて……入れなかった。

……仕方ない、この町のジムは後回しにしよう……。

 

 

そして、特に時間潰す施設なんかもその町には無かったので……そのまま進んで、私はトキワシティの北にある『トキワの森』に入った。

 

 

薄暗くて、ちょっと気味悪い感じはするけど……結構、ここ……楽しい。

 

だって、見たこともないポケモンがいっぱい出てくるから。

その都度ポケモン図鑑で確認して……キャタピーやビードル……時には、ピカチュウなんていうかわいい奴まで出てきて、

 

ああもう……カントー地方……来てよかった!

 

 

そんな感じで、夢中になっていたのがまずかった。

 

 

知らず知らずのうちに……私は、どうやら、毒蜂ポケモン・スピアーの群れの縄張りに入ってしまっていたらしく、

すごい数で襲ってきたそいつらから……今現在、逃げてるところ。

 

「……っ……! こ、この数は……多すぎ……!」

 

一応、ヘルガーで応戦しようかとも考えた。まあ、今更野生のスピアー程度に遅れをとる私のヘルガーじゃないし。

 

けど……いかんせん数が多い。まとめて十数匹、『かえんほうしゃ』でなぎ払うことはできるけど……その隙に、他の奴らが襲ってくるだろうし……。

 

かといって、もっと強力な技を使ったりしたら……森林火災になりかねない。

 

なので逃げてるわけだけど……あいつら、数が多いし、速いし、飛ぶから……振り切れない。ああもう、ゼブライカがいれば……

 

カントーにくるにあたって……新しいポケモン達と触れ合うために、手持ちをヘルガーとスリーパー、それにチルタリスだけにしておいたのは……ちょっと失敗だったかも……この木が生い茂った森じゃ、チルタリスも満足に飛べないし……痛っ!?

 

どうやら……スピアーの飛ばした『どくばり』が、私の背中に1,2発当たったらしい。っ……毒はくらってないっぽいけど……ちょっと痛かった。

 

と、その時……

 

「お姉さん、こっち!」

「え? わわっ!?」

 

ぐいっ、と、

 

突然、茂みから飛び出してきた誰かに……腕を引っ張られた。

 

 

☆☆☆

 

 

「危なかったね……大丈夫、お姉さん?」

「うん、大丈夫。ありがとう、助かったわ、オサムくん」

 

スピアー達の追撃から、私を逃がしてくれた虫取り少年……オサム君に、私はお礼を言った。

日ごろからこの森に虫取りに通っている彼は、スピアーたちがどこになら追ってこないか、という縄張りラインのようなものを熟知しているらしい。

 

たまたま私が襲われてるのを発見して、それを利用して助けてくれたわけだ。

 

いや~……ホント、助かった……。あんな大群、イッシュ地方じゃ見たことないからびっくりしちゃった。

 

私は近くの木陰で、持ってたチョコレートを、お礼の意味でオサム君にも1つあげて、一緒に食べていた。

オサムくん、喜んでくれてるみたい。よかったよかった。

 

と、

 

「痛……っ?」

 

背中にちくりとした痛み。

そこに至って、ああ、さっき1,2本食らってたっけ、と思い出す。まあ、大丈夫そうだけどね……毒も感じないし。

 

と、オサムくん、私の違和感に気付いたらしい。

 

「お姉ちゃん、どうかしたの? もしかして……どこか刺されたの?」

「え? ああ、うん……でも大丈夫……」

 

と、そこまで言って……私は、1つ思いついた。

 

そうだ……どうせだから、オサム君にもう1つくらい……お礼しとこうかな……。

 

「うん、そうね……ちょっと痛いかも……ねえ、オサム君、ちょっと、赤くなってないか見てくれない?」

「え? うん、いいよ! 僕、薬持ってるから! どこ?」

「ホント? おねがいね……」

 

そう言って、私は……

 

オサム君の目の前で、ゆっくりと……スカートをめくった。

 

びっくりしているオサム君。私は更にその眼前で、パンツを下ろし……お尻を丸出しにする。そして、それを……オサム君のほうに向け、突き出した。

 

「お、お姉さん……?」

「ほら、早く見て?」

「えっ? あ、うん……」

 

おそるおそる、といった感じで……オサム君は、私のお尻に目を向ける。顔を、思いっきり赤くして。

 

目の前には……パンツが下まで下ろされて、丸見えになった……私の、オマンコとお尻がある。

 

お母さんのそれ以外は滅多に見ることができないであろう、女の人の裸。

ちょうど、異性に興味を持ち始める年頃であるとみたオサム君は、私の下半身に視線が釘付けだ。針の跡なんか、見ちゃいないだろう。

 

耳を澄ませば……荒い息遣いくらいなら聞こえてきそうだ。

 

そこで私は……今度は、一旦お尻を引っ込めた。パンツは下ろしたままで。

そして、ちょっと残念そうにしているオサム君の前で……今度は私は、上半身のシャツをたくし上げた。ブラジャーごと。

 

「こっちも、見てくれる……?」

「うっ、うん……」

 

再びびっくりするオサム君だけど……すぐに、私の胸とオマンコを凝視し始める。

 

今度は、顔を合わせている位置取りだから……よく見える。

 

他には見向きもしないで、オサム君は私の裸体に目を走らせる。

鼻息も荒くなってて……子供だてらに、興奮してくれているらしい。

ごくり、と、つばを飲む音まで聞こえた気がした。

 

私のほうも……羞恥心と敗北感で、心が揺さぶられる。思わず……そのままオナニーを始めたくなっちゃったくらいに。

けど……さすがにそれはまずいわよね……。

 

……けど、このくらいならいいかな。

 

「どう? どこか刺されて……腫れてない?」

「えっ? ええと……」

「……腫れてたら、教えてくれると嬉しいな」

「は、はれてるよ。お……おっぱいのところ……」

 

うそつき。私がさされたのは背中なのに。

 

でも……まあ、予想通り。男の子なら、仕方ないわよね。嘘ついてでも……おっぱい触りたいわよね。

 

「そっか……じゃあ、お姉ちゃんよく見えないから……塗ってくれる?」

「あ、うん……」

 

返事をすると、オサム君は、カバンから小さなビンを取り出した。あれが薬か。

 

その中の薬を手に取るふりをすると……オサム君、今度は私の胸を……遠慮も何もなく、両手でわしづかみにした。

そのまま、ぐにぐにともみしだく。

 

ふふっ、がっついてるがっついてる……夢中になって……かわいいわね。

 

塗る振りをすることも忘れて、一心不乱に私のおっぱいを揉むオサム君。

 

「……おかあさんのより、大っきくて、やわらかい……気持ちいい……」

「そう? ふふっ、ありがとう」

 

私の皮肉めいた返事に、気付いている様子は無い。ひたすらおっぱいをもんで……その様子をガン見してて……匂いもかいでるみたい。

 

そしてよく見ると……ズボンのところが大きくなってる。

 

このまま筆おろし……は、さすがにまずいわね。まだ、そこまでの性知識は無いだろうし……。

それに、やっぱり最初は、好きな人とさせてあげるべきだし……っていうか、私も大概暴走し始めてるわね……危ない危ない。

 

 

 

そのまましばらく、オサム君が満足するまで胸を堪能させた後……私はお礼を言って、まだ顔の赤いオサム君と別れた。

 

別れ際に、『今日のことは内緒ね?』と口止めしておくのを忘れないで、ね。

 

 

 

……それにしても、

 

……中途半端に胸触らせちゃったせいで……今度は私がサカってきたかも……

 

……森出る前に……ヘルガーに一発、お願いしよっかな……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第4話 2人の向かう先、その障害

常葉の森を抜けて、到着した先はニビシティ。

 

そこで、最初のジム戦……ジムリーダー・タケシさんとの戦いを繰り広げて、結果、私の勝利。

グレーバッジをゲットして、次の町へ進むことにした。

 

その道中、お月見山でのこと。

 

 

☆☆☆

 

 

「なんなのかしら……この『ロケット団』とかいうの……?」

 

お月見山の中に入って、ある程度進むと……そう名乗る、黒服の……いかにも小悪党って感じの連中がわんさかいた。

しかも、私のポケモンを狙ってくるとか……

 

さいわい、弱い奴ばっかだったから、普通に倒しながら進めたけど……うっとおしいわね……。

 

そういえば、この名前……ここに来るまでに、あちこちで聞いたような気もするけど……と、その時、

 

「よお、奇遇だな」

「?」

 

いきなり話しかけられて、振り返ると……そこには、1人の少年がいた。

 

よく見ると……あの日、オーキド博士の家でぶつかった少年だった。

服装は……あの時と同じだ。

 

「ああ、考えたら、自己紹介がまだだったな……俺はジャク。よろしくな、イッシュ地方のトレーナーさん」

「そう、私はアイカよ。よろしく」

 

とりあえず挨拶した後、よかったら途中まで一緒に行かないか、と誘われて、私はついていくことにした。

 

 

したんだけど……ちょっと後悔気味。

 

 

「それで、この間4つ目のバッジをもう手に入れたわけさ。まあ、俺にかかればちょといもんだったけどな。なんせ今まで……」

 

コイツ、どうやらナルシストの類らしくて……話しててちょっと疲れる。ちょいちょい自慢話織り込んでくるし……いやまあ、相応の実力はあるみたいだけどね。

 

おまけに……なんか、やたら肩組もうとか、手、握ろうとかしてくるし……絶対させないけど。

少し不満そうな顔してたけど、知ったこっちゃない。別に、そこまで仲良くしなくたって困らない。

 

……あ、そうだ。ついでに……ちょっと聞いとこうかな。

 

「そうだ、ちょっと聞きたいんだけど……」

「ん? 何だ?」

「カントー地方にきてからさ、『ロケット団』とかいう連中のことよく聞くんだけど……それ、どういうやつらなの? 何者?」

「え? ……ああ、イッシュ地方にはいないんだな。うらやましいぜ、あいつら弱いくせに数ばっか多くてうっとおしいからな」

 

聞けば……どうやら、プラズマ団と似たような奴らみたい。

ポケモンを悪事に使って、お金もうけしたり、人のポケモンを奪ったり……そういうことを好き好んでやる連中、とのこと。

 

……どこにでもいるもんね……そういうどうしようもないやつら……。

 

けどまあ、注意すべき奴らのめぼしがついてはっきりしたんだし……こいつとのちょっと不快な時間も、少しは利益あったかな。

 

……くれぐれも、前みたいなことにならないように注意しないと……

 

その時、私の脳内には……イッシュ地方にいた頃、プラズマ団の奴らに捕まって受けた辱めの数々が思い起こされていた。

 

……今度は、そうはいかないんだから。

 

 

 

ちなみにその後、私はコイツと分かれるためと、洞窟内のいろんなポケモンを見てみたいということもあって……『もうここまででいいから』って分かれようとしたんだけど。

 

こいつが『遠慮するなって』ってしつこくて……結局、突き放すのにしばらくかかった。

 

 

☆☆☆

 

 

○Side ナオヤ

 

 

「ちょっと待ってよ父さん! 僕もうお見合いはしないって言ったでしょ!?」

 

ヤマブキシティからハナダシティに向けての道を進んでいる途中で……僕は、ライブキャスターの向こうの父さんにそう抗議していた。

 

理由は今言ったとおり……お見合いを強制させられているからだ。

 

全くもう……この前はっきり『恋人ができたからお見合いはしない』って言ったのに……。

 

「僕はあくまで、見聞を広めて経験を深めるためにカントーを回ろうと思っただけなのに……なんでちゃっかりお見合いの予定組んでるの!?」

『勘違いするな、お前が帰ってくると決まったときにもう組んであったんだ。それに、お前の気持ちは聞いたが……一度した約束を破るのは不躾だろう? ダメならその時に言って断ればいいんだから、会うだけ会ってみなさい』

「そんなこと言って……」

 

そのまま、会話は終わってしまう。

 

はぁ……まさか、旅の途中途中でお見合いの予定組まれて……その人達と会うことになるなんて……コレだから実家帰るの嫌なんだよ……。

 

……けどまあ、約束しちゃってる以上、破るのは相手の人に悪いのも事実か……

しかたないから……会いに行こうかな……そして、そこで断ろう……。

 

「ええと、最初のお見合い予定は……ハナダシティ、か」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第5話 ゴールデンボールブリッジと女の戦い

ハナダシティに到着した私は……早速ジムに行ったんだけど、なぜか『本日休業』。

なんでも、ジムリーダーさんが用事で留守らしくて……そりゃ仕方ないか。

 

仕方なく私は、明日挑戦することにして……その付近を散策してみることにした。

 

で、町の北に行くと……『ゴールデンボールブリッジ』とかいう橋に差し掛かった。

 

どうやら『ポケモンバトルで5人抜き』を達成すると賞品がもらえる様子のその橋、面白そうだったんで挑戦してみて、楽勝。

 

で、その後……なぜか変装して勧誘してきて、最終的には襲い掛かってきたロケット団員がいたりしたんだけど……それも一蹴した。誰が入るかっての、そんな小物集団。

 

そして、その先にあるトレーナーもなぎ倒しつつ、岬の方に行くと……

 

……なんか、聞き覚えのある声が……?

 

……って、あそこにいるのって……

 

 

 

「そ、そんなにくっつかないで、その……さっき言ったように、僕には他に……」

「いいじゃない、せっかくのデートなんだし、ね? その恋人さんも、今は忘れてくれていいからさ……」

「そ、そんな……」

 

 

 

「……何してんの、ナオヤ?」

 

「……っ! あ、アイカ!?」

「? 誰、あんた?」

 

アンタが誰よ。っていうか、何してんのほんとに。

 

毎度おなじみ、若草色のコートを着たナオヤの隣には……オレンジ色のショートの髪に、露出多めの服を着た女の子。どこか、勝気な雰囲気がある。

 

その子、私に気付くと……露骨に面白く無さそうな目でにらんできて、

何か言おうとしたんだけど、それよりも早く動いたのは……我が幼馴染の方。

 

「あ、アイカ、ちょうどよかった、行こう! たしか、ハナダシティを案内してほしいって言ってたよね! ごめん、約束どおりに集合場所いけなくて!」

「え? な、何言って……ちょ、ちょっと!?」

「あ、ちょっ……待ちなさいよ!」

 

そんな、一緒にいた女の人の声に構わず……私を連れて、ナオヤは駆け出した。

去り際に、『ごめん、この人と約束があったんです!』と言い残して。

 

 

☆☆☆

 

 

聞けば、こういうことらしい。

 

父親のところに行ってお見合いの話を断ったはいいものの、すでに……いくつかのお見合いが組まれていた、と。

そして、そのうちのいくつかが……相手が結構な著名人で、今からキャンセルするのが失礼だ、と。

で、仕方なく……ナオヤは、それらをひとまず消化する羽目になったらしい。

 

そのうちの1人が、今日会ってたあの女の子で……

 

……まさか、ジムリーダーのカスミさんだとは……。

 

……そして、

 

私が何で、そのジムリーダーさんに、夜も遅くなってから呼び出されてるの……?

 

「来たわね、お邪魔虫。昼間はよくも、私とナオヤ君のデートを邪魔してくれたわね」

「何言ってるんだか……私は通りがかっただけでしょ? ナオヤのほうが迷惑がってたから、私に泣きついてきたんじゃない」

「なんですってぇ!」

 

そもそも、ナオヤは私の恋人だっての。

 

……いや、まあ……英雄色を好むとも言うし、多少の浮気心には目をつぶるくらいの気概はあるつもりだけどさ。

それでも……なんかこの女、軽そうっていうか……露骨っていうか……。

 

ナオヤ、見た目はいいから―――中身はもっといいけど……って何惚気てんの私は!―――カスミ(敬語面どい)も、それなりに本気で気に入ってたらしい。

で、お見合い会場抜け出して……断ってるナオヤを、ちょっと強引にあの岬まで連れ出して、いい雰囲気になろうとしたところを邪魔された、とのこと。

 

まあ、ナオヤを褒めてくれるのは、彼女として嬉しいけど……こうも敵意丸出しにされても、困るというか……

 

すると唐突に、

 

「勝負よアイカ! 負けた方がナオヤ君を諦める……それでいいわね!」

「嫌に決まってるでしょ? 何でそんなことしなきゃいけないのよ」

「なっ……逃げるの!? 臆病者! チキン!」

「安い挑発やめてくれる? 第一……バトルなら、明日ジムに行くつもりだから、その時にお願いするわ。じゃあね」

「ちょ……ちょっと!」

 

付き合ってらんないわ……と、帰ろうとすると、

 

「勘違いしないで! これはアンタと私の、女の魅力と能力をためす勝負よ!」

「は?」

 

ポケモン……じゃないの?

 

 

 

……そして何だかんだで勢いで連れて来られたのは、ゴールデンボールブリッジ?

やっぱりポケモン? っていうか、ここならもう昼間にクリアしたけど……

 

するとカスミは、なぜかその橋の下に下りていった。

 

そして、橋の陰になって……上からは見えない位置まで来ると、

なぜか……誰もいない闇夜の空間に向かって、大きめの声で、

 

 

「裏GBB(ゴールデンボールブリッジ)に挑戦したいんだけど、私たち2人で」

 

「? 『裏』……って何?」

 

 

すると……答えが来るより先に、カスミのその声にこたえるように、柄の悪そうなトレーナーが、大人から子供まで……集まってきた。

短パン小僧や虫取り少年なんかもいれば……山男や理科系の男みたいなのも。

 

私が戸惑っていると……ふいに、そのうちの2人が、私とカスミの体に……後ろから抱き着いて、さわり始めた。

 

「ちょ……ちょっと、何すんのよ!? やめ……」

「何だよおい、お嬢ちゃんたち……裏GBBに挑戦するんだろ?」

「だ、だからって何でこんな……っ、っていうか、何よその『裏』って!?」

 

すると、カスミが、男に服を脱がされながら……質問に答えてくれた。

抵抗する様子はなく……むしろ、望むところだ、とでも言いたげな雰囲気。

 

「説明するわ。『裏GBB』はね……女の子が体力の続く限り男のセックスの相手をして、何人相手できたかによって賞品がもらえる裏イベントなのよ」

「なっ……!?」

「ルールは今言ったことと……制限時間3時間の経過か、女の子の気絶、もしくはギブアップで終了、ってことくらいね。その回数に応じた賞品がもらえる。簡単でしょ?」

 

それで勝負ってことは……もしかして……

 

「ただし今回は、あたしとどっちが多く相手にできるかでも勝負してもらうわ。女としての能力が高い方が、彼を満足させられる……付き合うにふさわしいもの」

「そんな勝手なこと……んくぅっ!」

 

男が私のスカートとズボンに手をかけ、引き下ろす。私のお尻とオマンコがあらわになり……ギャラリーたちがおおっ、と声を上げた。

続く形でカスミのも下ろされ……しかし、カスミは動揺せず、むしろ堂々としてる。

 

「じゃあ、まずは一本目……と」

「やぁあっ!」

「っ、くぅ……!」

 

私とカスミに……後ろから肉棒が挿入された。

 

ろくにぬれてもいない膣内に……いきなりチンポが入ってきて、私の膣が押し広げられる。擦れて少し痛いけど……なんとか我慢できるレベル……っ!

 

そのまま、愛液を分泌し始めた私達の膣内で……男達は動き始めた。

 

「おぉっ、この子のオマンコ、すげえ……締まりよすぎだぜ……!」

「マジかよおい、今日は当たりだな!」

 

突き上げられる衝撃と、その度に……じんじんと私の体に快感が広がってくる。

したくもないセックスなのに、感じちゃうってのは……っ……人間って、相変わらず不便な体してるわね……。

 

私の体の中にいられることを喜ぶように、男のペニスはギンギンに怒張している。入れたときより……1回り大きくなったようにすら感じるかも。

 

そんな風に自己主張する肉棒を膣内に感じながら、私がふと横を見ると……カスミもまた、男達のチンポを受け止めて喘いでいるところ。

 

しかし私と違うのは……おそらく自分からであろう、もう1本……男のペニスを口でくわえて奉仕しているというところだった

さも美味しそうに、うっとりした表情で、肉棒にしゃぶりついている。

 

「へへっ、夢見たいだなぁ……美少女ジムリーダーで有名なカスミちゃんに、こんなところでこんなエッチなことしてもらえるとは……」

「んふ……私も女だもの、こういうことに興味くらいあるわよ。でも、このことは……わかってるわよね?」

「ああもちろん。裏GBBは秘密厳守だ。ここにいる全員、今夜のことは他言しない」

「だからほら、そっちの初めて来るお嬢ちゃんも、安心して楽しみなよ?」

 

言いながら……更に激しく、私の膣内を突き上げ、かき回す。

 

っ……どう、安心しろって……っていうか、こんなムチャクチャな……

 

すると、

 

「っ、お……やばっ、で、出る……」

 

たいした予告もなく……私の中に入れて腰を振っていた男が限界に達し……膣内に熱い精液を注ぎ込んできた。

 

「っ……! くぅ……ひぐ、ぅっ……!」

 

駆け上ってくる快感と、子宮に流れ込む粘着質な熱い液体を感じながら、私は……小さいながらも絶頂を迎え、息を荒くする。

その私から、ペニスが抜かれると……私の膣内から、とろりと精液が流れ出る。

 

しかし、そこから滴り落ちる愛液と精液の混合液が地面に落ちたか落ちないか、というタイミングの速さで、2本目のペニスが私の膣口にあてがわれ、挿入された。

……っ……こんなこと、もう付き合ってらんない……

 

さっさとギブアップでも何でもして帰ろうかと思ったその時、

 

 

 

「あら、せっかく早漏の人が当たってラッキーみたいだったのに……もう息が上がってるの? だらしないわね~……そんなんじゃナオヤ君を満足させられないでしょ?」

 

 

 

横から聞こえてきたそんな声に……さすがに腹が立った。

 

 

あーそうですか、そういうこと言いますか。

 

ぶっちゃけね、別に私は、何を挑発されようが……私のことなら、笑って流してやるつもりでいるわよ。

臆病だのチキンだの言われようが、ね。挑発に乗って無用な勝負受けるほど、時間と労力の無駄なことったらないんだからさ。

 

……けどね、

今のはさ……さすがに、見過ごせないわよね。

 

……ナオヤの……女として。

 

 

 

(だ・れ・がナオヤを満足させられないってぇぇぇこのビッチ女ぁぁあああっ!!!)

 

 

 

言ったわねこんちくしょう……週10オーバーでナオヤとヤってる私に対して、一番言っちゃいけないことを……!!

ナオヤと私の『関係』をバカにするとは……そこまで言われちゃあ引けないわねえ!!

 

……上等じゃないの……そこまで言うんなら、本気出してあげるわよ。

意地でも……アンタには負けないから……!

 

「おっ、何だ何だぁ? これ、男の取り合いだったのか?」

「うらやましいねえ! こんな美女2人に取り合ってもらえる男がいるのか!」

 

男達が何か言ってるけど、気にしてる気も無い。

 

横で、今ちょうど一回目の膣内射精を受け止めたらしいカスミに視線を向けると……私は、横にいた男のペニスを……2本、両手で持った。

そのまま、片方を手でしごきながら……もう片方、口に含んで舐める。

 

男達は驚きつつも……やっとやる気になったぞ、とすぐに盛り上げ直した。

カスミも、にやりと笑いながらこっちを見ている。

 

大方、『焦って加速したみたいだけど、そんなペースじゃ途中で限界が来る』とか思ってるんだろうけど……あんた、私の経歴知らないから余裕でいられるのよ……。

私が今までどんな、どれだけ、こういう事柄の経験積んできたか……

 

「うおぉっ、こ、この子……フェラも上手え……!」

「それに、マンコの締まりがもっときつくなったぞ……こりゃすげえっ!」

「しかも、自分から腰振ってるぜ!」

 

男達が喜びの声をあげ、観客達ははやし立てる中で……私は意地でもこの女に勝ってやる、と心に決めて……手を、腰を、舌を動かした。

 

 

☆☆☆

 

 

そして、約3時間後、

 

 

「んはぁああっ! あ、やぁ……も、もう、限か、ん……あぁああっ!」

 

今のはカスミ。

通算何本目かのペニスを膣内に受け入れ……口ではさっきまで、他のペニスを舐めてたけど……さすがにそろそろ限界のようで、男の腰使いに膣奥を責められて、よがり、喘いでいる。

 

多分、私のことも忘れて……快感で頭がいっぱいになってる感じだ、アレ。

 

精液で汚れるのを防ぐため、服も全部脱いで、精液まみれになって、男にガンガン犯されてるその姿は……いやらしくも、艶やかに見える。

 

一方その隣で……私も、服を全部脱いで、裸で男達の相手をしていた。

 

違うのは……私が、オマンコ、口、両手に2本、そしてお尻の穴まで使って……5人同時に相手にしていること。

 

私だけじゃなく、男達の方までエスカレートしていった結果がこれだけど……それでも、まだ意識も正気も保っていられる。

快感は……とんでもないことになってるけど……っ!

 

お尻とオマンコをごりごりと肉棒で擦り上げられ……お腹の中がはちきれ、つぶれちゃいそうな感触。

2つの穴を、同時に別々の男の異物に蹂躙されることの……被虐感。それも、快感を助長する要因の一つになってる。

 

口の中では、先走り汁をあふれさせるペニスが暴れて……頬の裏側や上あごにごつごつとその肉棒をぶつけ、快感をむさぼる。

口の中を通って鼻にまで突き抜ける雄の匂いが、私の理性をとろんとさせる。

 

両手に伝わってくる硬い感触、熱さは……ますます手首に力を入れさせる。細かい動きで亀頭をいじくりまわす、指先にも。

 

もともと激しいプレイ自体嫌いではない私は、快感が先行して……つい、それらに力が入っていた。

途中、何度も軽い絶頂を経つつも、手も舌も腰も休めずに。

 

そして、

 

「うおぉぉっ! で、出る……」

「お、俺もだ……もう限界……」

「出すぜ……アイカちゃん、飲んでくれよ!」

「お、俺達も……」

「ぶっかけてやる……っ!」

 

一気に……示し合わせたように、私が相手をしている男達が……精液を放った。

口の中には……むせるほどの、オマンコとお尻には……氾濫するほどの、肌には……熱湯をかけられたかのような射精が浴びせられ、私の体は一瞬にして、血化粧ならぬザーメン化粧で染め上げられた。

収まりきらない分の精液が、結合部の隙間から、口の端から……びゅっびゅと漏れ出、噴き出す。3つの口で飲み下す速度が、到底追いつかないし……要領も足りない。

 

「んぐ、ぅうふ、んぁぁへああああぁぁああぁあ―――――――っ!!」

 

蓄積した快感にこらえきれず、私はひときわ大きな絶頂を迎えた。

 

びくびくと震えるからだからチンポが抜かれると、それあ入っていたお尻とオマンコからは……どろりと精液が流れ出た。周りからは、いやらしい歓声が上がる。

 

そして、息を荒げ、さすがに少し休みたいな……と思ったその時、

 

「時間だ、それまで!」

 

それが聞こえるやいなや……男達は、ちぇっ、とつまらなそうにはしたものの……きっぱりとルールどおりに身を引いた。……なるほど、規則は遵守なのね。

 

カスミも開放されたみたいだけど……回復にはちょっと時間がかかりそうね。

 

 

 

勝負の結果は、

 

カスミ……オマンコで8、口で7、手で4。合計のべ19人。

 

私……オマンコで11、口で6人、手で9、お尻6。合計のべ32人。

 

ちなみに、規則により、男は射精は、する場所問わず1人1回。1巡したらもう1回……っていう感じのローテーションである。だから……実際は男1人につき何回か射精している。

 

それでもまあ……結果は歴然、ってとこね。

 

十数分待ってようやく回復し、結果を聞いたカスミは……目に見えてがっかりしていた。

 

ふん……こんなこと自慢できることでもないけど、レベルが違うのよレベルが。

こちとら、イッシュ地方でいろんな奴に散々犯されてきたんだから……思い出したくないけどね。

 

ともかく、この勝負……見事私の勝ち。

 

賞品として、カスミはハイパーボール10個と大きな真珠などの宝石類を、

私は……いろんな種類の木の実のセットと、この町のサイクルショップで使える『自転車引換券』をもらった。

……昼より何倍も豪華ね、『裏』の賞品……まあでも、集団援交みたいなもんだと思えば、こんなもんなのかしら。

 

こうして……そのはた迷惑な勝負に巻き込まれた、その日の夜は終わった。

 

 

 

翌朝、

ジムに行ったら、カスミは体調不良を理由に、またジムを休んでいた。

風邪だとか何とか張り紙で書いてたけど……理由は明白だ。

 

全くもう……私はどうにかきちんと動けるってのに、だらしない……負けてまでいらつかせるんだから……

 

結局、私がブルーバッジを手に入れられたのは……カスミが復活した2日後だった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第6話 サント・アンヌ号と2人の絆

ハナダシティを後にして、私が次に向かったのは……クチバシティ。

 

その時、ちょうどナオヤもクチバシティに行く予定だっていうから、ちょっとの間だけ行動を共にすることにして……一緒にクチバシティに向かった。

 

 

で、ついた先のクチバシティだけど……その港に、大きな船が泊まってた。

 

なんでも、世界一周する豪華客船で、『サント・アンヌ号』っていうらしいんだけど……どうやら、ナオヤの用事っていうのが、その船に乗ることらしくて……って、え? 世界一周行くの?

 

「いや、行かないけど……どうも、その辺、父さんの陰謀が見え隠れしててさ……」

「……? どういうことそれ?」

「うん……この船の出港、明日なんだけど……僕のお見合い相手が……何人か乗ってるらしいんだよね……。会わなきゃ失礼なくらいに重要な人は1人か2人なんだけど……」

「そのまま船に乗せて、世界一周に行かせて……船の中でお見合いパーティならぬ、お見合いハーレムでもさせようっての? アンタの父さんは」

「そうかも知れないし……や、でも、そんなことになるつもりもないんだけどね」

 

言いつつも、私達は……その『サント・アンヌ号』が停泊してるクチバ港に向かう。

 

そして、ナオヤが持ってるチケット(プレミアっぽい)だと……3名まで乗船可能、っていうことらしいから、よかったら私も……って誘われた。

 

……面白そう……かも?

 

 

☆☆☆

 

 

私は、ナオヤと一緒に船に乗船して……共用で使えるらしい、ナオヤの部屋に入った。

 

一応、上流階級も乗ってる豪華客船。ましてや、ナオヤと一緒にいるわけだから、そういう人達にも会うだろうし……船の中を歩くには、それなりの格好をしておいた方がいい、っていうことらしい。

私のラフな格好だと、ちょっと歩きにくいかな、と思ったんだけど……

 

ナオヤの部屋。そこのクローゼットには、何故か……ナオヤの服のほかに……いろんなサイズの、女物の……高級かつオシャレな服が、いろんな種類ずらりと入っていた。

ドレスっぽいのから、町でも普通に歩けそうな、ラフかつ上品さもあるものまで。

 

「……なんで、僕の部屋に、女の子の服が……?」

「お見合いで見初めた子を連れ込んで、そのまま一緒に寝泊りできるように……とか考えたんじゃないの?」

「ああ、そういうこと……ははは……」

 

呆れ気味のナオヤとそんな会話を交わしつつ……私は、ナオヤに断って、その中から1つ選んで借りた。動きにくいのは勘弁だから、見た目ノーブルなやつを。

……うん、着心地はいいわね。

 

そのまま、一旦別行動にして……後で、一緒に回ろう、ってことになった。

 

ナオヤは今のうちに、何人かのお見合い相手達に、きちんと断ってくるらしい。いくら重要度……? が低いって言っても、そういう所をできる限り丁寧に済ませるのが、ナオヤのいいところ……とも言える。

 

そこに私もついていったら……まあ、いくらなんでも失礼よね。

 

 

☆☆☆

 

 

それで、私は……ナオヤの用事がすむまでの間、船の中を散策している。

 

途中、いろんな場所に通りがかった。プールとか、レストランとか、ゲームコーナーとか……カジノは、さすがに行くのやめたけど。

 

と、そんな中……

 

「あれ、もしかして……アイカじゃないか?」

「!」

 

聞き覚えのある声が聞こえて、振り向くと……やっぱり。

 

そこには、3度目の邂逅になる、あのナルシストトレーナー……ジャクがいた。

 

いつものラフな格好……ジーンズにTシャツにベスト……ではなく、いかにも偉そうな感じの、紺色のフォーマルスーツ姿。顔もいいから……見た目はけっこう決まっている。

 

「いやー、奇遇だな? お前もこの船に乗ってたのか?」

「……そうね」

 

そのままなれなれしくこっちに来るジャク。調子よさそうな笑顔を顔に貼り付けて。

 

服装からして……実家とかが、結構裕福なのかもしれない。……実際、本人……わがままっていうか、自己中っていうか、そういうところあるし……。

 

「お前、このまま世界一周行くのか? 次ここに来るの……1年後らしいけど」

「ちょっと用事があって乗っただけよ。私、出航前に下りるわ」

「お、また奇遇だな。俺もそうなんだ」

「あっそう」

「でも、用事ってことは……船の中の案内が必要か? もしよかったら、俺が案内してやるぜ?」

「いいわよ、探検しながら行くから」

「お、それいいねえ、楽しそうで。ついてっていいか?」

 

あー、うっとおしい……このチャラ男、どうにかできないかなー……

 

 

☆☆☆

 

 

その後……いろいろ回ったけど……ことごとくこの男がついてきて、楽しさ半減。いや、それ以下。

っていうか、こいつ……いつになくしつこい……。

 

あー……この船は楽しいんだけど、早く降りたいなー……

 

でも、入り口では出入りに、乗船・降船に関わらずチケットが要るから、チケット持ってるアイツが一緒じゃないと、この船、降りられないし……

 

外はすっかり夕暮れ時。そんな船内を、私が特にあてもなく歩いていると、

 

ふいに……さっきまで後ろをストーキングしていたジャクが、壁に手を突いて、私の前に立った。進路をふさぐ要領で。

……かっこつけてるつもり……なの? 全然つけれてないけど。

 

「……何か用? そこ居られると、進めないんだけど」

「あぁ、実はさ……俺の部屋、このすぐ近くなんだよ」

 

……いきなり何言い出すの?

 

「まあ、最高級とまでは言わないけど……ゴールドランクの部屋でさ、広いし、居心地いいし……ベッドなんか、すげー大きくてフカフカなんだぜ?」

「……それが?」

「もしよかったらさあ……そのベッドに、寝てみたくないか、アイカ?」

 

……なるほど、言いたいことは理解した。理解したくも無かったけど……。

そろそろ我慢が限界にきそうなので、無視して通路の反対側から通り過ぎようとすると、またふさがれた。……しつこい……。

 

「私、忙しいんだけど」

「何も特にやることないって言ってたじゃんかよ?」

「それでも、あんたに構ってる暇は無いわけ。散策も結構楽しいから」

「もっと楽しいこと教えてやるからさ……なぁ? 俺の部屋、行こうぜ、アイカ?」

 

にやついて私を誘い……肩に手までかけてくる。顔も近い。聞きたくも無い息遣いが聞こえる。

そしてその手に至っては、だんだん下に下がっきてて……そろそろ指先が胸の辺りまで伸びそうになってたり……

 

……そろそろ、殴ってもいいわね……

 

とりあえず右フック、と私が拳を握り締めたその時、

 

 

 

「あ、お待たせアイカ! 遅くなってごめん……何してるの?」

「「!」」

 

 

 

後ろから、唐突に……そんな声が聞こえた。

 

振り返ると、そこには……ノーブル&フォーマルな礼装に身を包んだ、ナオヤの姿。

わ、一瞬びっくりしちゃった……結構かっこいいかも……。

 

そのナオヤはというと……私が、見知らぬ男に肩に手を回されてるのを、唖然としてみてる。……あー、ちょっと待ってね、今コイツ振りほどくから。

 

と、私よりも先に、ジャクの方が先に口を開く。

 

「あー、お前この子の知り合い? 悪いけどさ、邪魔しないでくれよ。この子、今から俺と……」

「ナオヤ! もぉ……遅いわよ!」

 

瞬間、私はジャクの手を振りほどいて、そのまま……ナオヤの腕に飛びつく。

そして、そのまま……恋人同士がやる要領で腕を組む。

 

その様子を、唖然としてみてるジャクと……いきなり抱きつかれてびっくりしてるナオヤ。構わず、私は歩き出す。ナオヤ引っ張って。

 

すると、ジャクがまだ何か……

 

「お、おいアイカ? 待てって……っていうか、お前アイカの何なんだよ?」

 

やっぱり殴ろうかしら、と思って私が振り向くと、

私より先に……今度は、ナオヤが口を開いた。

 

面白く無さそうな顔をしているジャクに向き直り、きっぱりと、

 

 

「……恋人ですよ、この子の」

 

 

そう、きっぱりと……

 

………………って……

 

……………………ちょっと……あんた……

 

……それは、さすがに、不意打ち……

 

やばい、私、今、たぶん…………顔超赤い!

 

「えっ、な……それ本当……」

「い、行こナオヤ! 早く!」

「えっ? う、うん……」

 

さっきより更に早足で、私はすたすたとその場を後にした。ジャクは完全に無視して。

っていうか……歩かずにいられない。顔が赤くて、熱くて……じっとしてられない。

 

……ああもう! 恥ずかしい! 嬉しい!

 

「あ、アイカ……? どうしたの?」

「な、なんでもない……ナンパなんかされて、機嫌悪いだけ! ほら、さっさと部屋!」

「あ、うん……」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第7話 サント・アンヌ号と2人の絆(後編)

部屋に一度戻った私達は、その後始まる、出港前夜祭のパーティに参加するため、再び着替えた。

いや、正確には……着替えたのは私だけだけどね。ナオヤはもう、今ので十分にパーティに出られる服装だったから。

 

私は、ちょっと悩んだ末……パーティドレスだけど、そんなに装飾がゴテゴテしてなくて、清楚な感じのする若草色のドレスを選んで身につけた。

うん……丈は長めだけど、それほど動きづらくもないし、いいかも。

 

そして装飾品も……あんまりしつこくない見た目のネックレスだけにした(コレも部屋に備え付けだった)。

 

よし、準備完了。

さーて……エスコートしてもらおうかしら。

 

 

☆☆☆

 

 

会場に来た私は……少しナオヤと談笑した後―――といっても、別に上品な話題とかじゃなく、ただのバカ話だけど―――それぞれ別行動をとった。

 

私は適当にパーティ会場を回る。

 

ナオヤは……最後に残ったお見合い相手のお相手。

その人がどうやら例の『失礼には扱えない人』みたいで……今、向こうの……こっちからも見える位置のテーブルで、ナオヤと話してる。

 

周りから見ると、セレブのカップルが高級レストランとかでデートしてるみたいに見えるけど……その実、あれはお見合いである。

しかも、それを断るためにナオヤは話してるわけで……

 

……いや、そんなことはどうでもいいんだけどね……別に、そのくらいで私、やきもち妬いたりしないし。

浮気とかも別に、本気にならなきゃある程度は……ってくらいのもんだし。

 

……この先、どのくらいアイツに惚れるかによって変わるかもだけど。

 

 

…………それよりも、今私が悩んでるのは……

 

 

「何だ何だ? あの彼氏君、他の女と楽しそーにしてんじゃんかよ。ほら見ろって?」

「……別に、見えてるわよ」

 

 

……こいつが……また……

 

さっきより豪勢な、しかし私から見ればしつこいだけの服装に身を包んだジャク。

……食べ歩きの最中にこいつに捕まったのが運のつき……ってとこかしら……。

 

私と同じテーブルについて、移動してもついてきて、立食コーナーでもストーキングしてきて……一向に離れてくれない。

 

しかもさっきから、ドレスになって露出具合の上がった私の体にやたらと手回そうとしてくる……肩とか、腰とか。いかにも、エスコートでもするかのように。

 

おまけに、なんか知らないけど、ナオヤに敵意燃やしてるのか、いつもの自分自慢に加えて……ナオヤの悪口交えたトークしてくるから、もっと不快感を煽る。

やれ他の女と一緒にいるだの、やれアレは絶対遊んでるだの……

 

「ほらほらぁ、今度は彼氏君、女の子たくさんに囲まれてるぜ? 男としてはうらやましいような、人間としてはそうでもないような……」

「あー……はいはい……」

 

アレは……確か、他のお見合い候補達ね……。

昼間断られたはずなのに、まだ諦めきれずに付きまとってるわけだ……。

無論、そんなのでも妬く私じゃない。

 

それに気付かず、自分の……おそらく、『彼氏が女にだらしないように見せかけるための視線誘導とトーク』が上手く言ってるんだとばかり思って、にやりとしたり顔。

どんどん悪くなる私の顔色と機嫌に、自分の作戦の成功を確信してるっぽい。

 

……あんたのそのうざったさが原因なんだけど……お!

 

「なぁ、あんな男といても絶対いいことないって。それよりさ、俺が本当の恋愛や遊びってやつを教えてやるから……な? 何も言わずに、今日は俺の……」

 

最後まで聞かずに私は席を立つと、少し駆け足でテーブルの向こう側に回る。

 

……そして……ようやく、彼女達を再度説得して振り払って、向こうからこっちに歩いてくるナオヤと合流。

さらに……面白く無さそうにしてるジャクに……わざと見えるように手をつなぐ。

それも、手のひらを合わせて指を絡める形の……いわゆる、『恋人つなぎ』で。

 

「待たせてごめんね、アイカ。全部終わったよ」

「そ、お疲れ様。どうする? 私、正直……パーティとか、食べ放題ってとこ以外、あんまし好きじゃないんだけど……」

「ははは……アイカらしいや。けど……今日はもう遅いから、この船に一泊して……明日の朝、出港前に下りよう」

「そうね。じゃあ今日はもう、部屋にもどる?」

「ああ」

 

そして、歩き出すと……なんか、後ろの方から視線を感じる。

 

またジャクか……ったく、あいつはまだ…………ん?

違うわね……視線の数が一つじゃない……?

 

……ああ、彼女達―――フラれたお見合い候補達―――か。

どうも……振り向かせようと躍起になってたナオヤと、やけに親しく話してる私に……どうやら嫉妬の視線を送っている模様。

……あ、それに……恋人つなぎ見えちゃってるんだ。そりゃ、見せびらかしてるように見えるわよね……。

 

……もっと見せびらかしちゃおっかな。

 

私は、そのまま、パーティ会場出口まで歩いていくと……不意に、ナオヤと正面から向き合う形になり……

そのまま、顔を引き寄せて、唇を重ねた。

 

遠くから、息を呑む音なんかが聞こえてきて……うっすら開けた目の向こうに、憎憎しげにしたり、うらやましそうにする女の子達や、すっごく面白く無さそうな顔のジャクが見えた。……あ、泣きそうな子もいる……ちょっとやりすぎた?

 

そして……ちょっとびっくりしてたナオヤだけど……その後、目を閉じて、私の頭と腰に手を回して……体を引き寄せるようにしてくれた。……素直に嬉しい。

空気呼んだのか、雰囲気にのせられたのかわかんないけど……ナイスアシスト。

 

見た目はどう見ても、ラブラブな恋人同時の愛の証にしか見えないキスシーン。

そのまま10秒くらいディープにやった後、唇を放す。

 

「……っぷはっ……ふふふっ♪」

「……ふぅ……えっと……アイカ?」

「なんでもない。さ、早く行きましょ?」

「? う、うん…………?」

 

そのまま、また恋人つなぎで……私達は、パーティ会場を抜け出した。

 

部屋戻ったら、さっさと着替えよう……さっぱりしてるの選んだつもりだったけど、やっぱドレスって慣れないわ……。

いいわよね別に、もうパーティ戻るつもりもないし。

 

あのあと、参加者同士の交流のための社交ダンスも始まるみたいだったけど……そんなのはもっと興味ない。

 

ダンスは踊れないことないけど、別に交流するつもりもないし、誰だかわからない人にエスコートされてもな~、って思うし……またアレがよってきそうだし……

 

それに、ダンスなら……思う存分、ナオヤに躍らせてもらえるもん。

 

……ベッドの上で、だけど。

 

 

☆☆☆

 

 

「ふあっ、ん……くぅっ! やぁ……ふ、深い……っ!」

「っ……はぁ……きょ、今日のアイカのオマンコ、いつもより、きついかも……!」

「やだっ、そんなこと……んひぅっ!」

 

正常位で私に覆いかぶさり、ギンギンに硬くなった肉棒を出し入れするナオヤ。

 

コツコツとペニスが子宮口を突き上げ、その度に体全体に、びくんっ、としびれるような快感が走る。

 

その合間に……ナオヤには珍しく、胸や首筋なんかの……他のとこも、揉んだりなでたり、舐めたりして責めてくれるから……なおさら感じる。

 

部屋に戻ってシャワー浴びて……すぐさま2人でベッドに倒れこんで、今に至る。

確実にまたシャワー浴びなおしだけど、最初から気にしてない。

 

汗でびしょびしょの体を密着させて、ぐちゅぐちゅオマンコの音を立てて乱れあう。

膣内では、空気を含んだ感じの水音を立てながら……

 

何だか今日は、2人してむさぼるように……お互いの体を求めあってる感じかも。

 

「はぁあっ、ん……! な、なんかナオヤ……いつもより、がっついてない……?」

 

腰を振りながら、私の首筋にしゃぶりつき、吸い上げるナオヤに……私は問いかける。

……あぁ、この、後に残る感じ……絶対キスマークできたなぁ……。

 

「ん、ちゅ……えっ……嫌だった?」

「いや、全然……むしろ、激しくしてくれて嬉しいけど……何でかな、って」

「……その……この船乗ってから、何度かアイカが、他の男にナンパされてるの見て……それで、その……」

「……あ、妬いてくれたんだ?」

「う……」

 

顔が赤くなるその反応が、正解だと教えてくれる。

 

ああ、そういえば……あのバカもそうだったけど……それ以外にも、何度か声かけられたっけな……男から。

どいつもこいつも明らかに遊んでるっぽかったから、眼中になかったけど。

 

ふぅん……意外と独占欲強いのね、ナオヤって。

 

と、その主人の気持ちでも表したのか……私の中で、また少し肉棒が硬く、大きくなったように感じた。

 

そのまま出し入れされる。膣内の肉壁が、愛液越しとはいえ、擦り上げられて……快感の電撃が、より一層強烈な……落雷に打たれたみたいなそれに変わり、私の体を、心を、どんどん追い詰める。

 

長さも増して……子宮口がごつごつと、叩きつけられるように突き上げられる。

もう、このまま、入り口押し広げられて、突き破られて、子宮まで入ってきて欲しい、子宮ごと犯されたい、そんな風にさえ感じる。

 

気付くと……私は足を、ナオヤの腰に回していた。もっと深く、と言わんばかりに。

 

力いっぱいのピストンに……私の中で、何かが膨らんでいくのがわかる。

突かれるたびに大きくなって……その分、考えることができなくなって。

全部……ナオヤに預けたい、任せたい、って、思えて。

 

そしてどうやら……ナオヤのほうも、そろそろ限界に近いみたい。

 

「ぅ、っ……! も、もう……アイカ……っ!」

「いいよ、ナオヤぁ……膣内に……好きなだけ出して……!」

 

そして……弾ける。

 

ナオヤの、決壊した下半身のダムから……私の膣内に、ドクドクと……熱い精液が流れ込んでいく。ナオヤの……赤ちゃんの素が。

 

全部、全部……こぼしたくないかのように、私は腰をナオヤに押し付ける。

ナオヤも、私の奥深くに突き刺して流し込む。子宮口……通り過ぎてるかも……?

 

「っぁぁ、っ……はぁ! はぁ……っぁ……ぁあああっ!!」

 

注ぎ込まれて絶頂に達した私は、快感と満足感で、喘ぎ声すら満足に上がらない中で……それでも、両手両足を、覆いかぶさっているナオヤに絡み付けて放さなかった。

 

……全部ナオヤが出し切って、息が上がったのが回復してきた頃に……ようやく、お互いに開放する。

私は、絡ませてた手足を放して、

ナオヤは、膣内から抜き取って……覆いかぶさってた自分の体も、どかして、

 

そのまま……2人並んで、布団に横になる。

いつもより激しくやったから……それに、絶頂が大きかったことも手伝って、けっこう疲れた。

 

あー、もう……このまま寝ちゃおっかな……明日の朝まで。

 

 

 

結局……その日は、2人とも裸のまま、その後布団をかけて、2人でイチャイチャしながら、色々と他愛もないことを話して……

 

そのまま、睡魔に身を任せて、

 

気がついたら朝だったから……急いでシャワー浴びて、服着て、支度して……私達は船を下りた。

 

 

 

……ま、今回は素直に楽しかったわね……動かない船旅だったけど。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

閑話7.5話 大好きクラブの裏の顔

 

クチバシティには、カントーに支部が散在する……ある団体の本部がある、というのは、結構有名な話。

 

その名も『ポケモン大好きクラブ』。

 

その名の通り、ポケモン大好きな人たちが集まって、おのおのが大好きなポケモンを愛でたり、好きなポケモンについて語り合うためのクラブだ。

 

可愛いポケモン、かっこいいポケモン……多種多様なポケモン達と、その主であるトレーナーたちが集まり、互いのポケモンを褒めたり、可愛がったりする。

 

 

その、大好きクラブに……私も今、来ていた。

 

 

「わ~……すごいですね、こんなにいっぱいポケモンが……」

「ふぉっふぉっふぉっ……そうでしょう? ここには、カントー中からポケモン好きが集まってきますからな」

 

と、案内してくれた……大好きクラブの古参メンバーだというジェントルマン。

年齢的にはおじいさんらしいけど、上等なスーツと、ぴんと伸びた背筋のせいだろうか、実際の年齢よりも若々しく見える。

 

先ほどから、大好きクラブのことについて色々と説明してくれているのだ。

 

まあ、といっても……活動内容は『ポケモンを可愛がる』だけだから……あんまり説明することは多くなくて、ほとんど見学ツアーだけど。

 

「最近は、このクラブに来る若いポケモントレーナーさんも少し少なくなって来ていましてな、いやあ、お嬢さんのような方に来ていただけて嬉しいですよ」

「え? そうなんですか?」

 

以外ね……こんなににぎわってるし……けっこう若い人達もいるみたいだし……。こんな、カントー全域規模のクラブなんだから、そんなことないと思ったけど。

 

でも、言われて見れば……若い人も、いないわけじゃないけど……それよりも、お年寄りの人達の方が多い気がする。

 

「最近は、若い人達は皆、ポケモンといえばバトル……という考え方の人が多いのです。まあ、クラブのメンバーとして籍を置いている人は少なくもないのですが……こうして実際に参加する人は、さほど多くはありません」

「あー……日中はみんな、バトルに夢中ですもんね……結構、最近は」

 

なるほどね……そういうことか。

それはまあ、わかるわ。私もトレーナーだもん。

 

ただまあ、私の場合、そんなにバトルにこだわってるわけじゃなく、むしろポケモンとのふれあいを求めてやってる傾向が強いからな……いろんな意味で。

 

でも、普通のトレーナーは……身近で言うとチェレンみたいに、『最強目指してポケモンバトル!』みたいな感じのノリの人が多いからな……昼間っから来ないか……。

 

すると、案内してくれた老紳士は、

 

「どうでしょう? アイカさんは久しぶりのお若い見学者ですから、特別に奥の、VIPエリアなどもご案内してあげることも出来ますが?」

「え? いいんですか?」

 

聞けばその『VIPエリア』、珍しかったり、人見知りするようなポケモンが多いエリアらしい。普通の人……形だけ籍置いてるような人や、幽霊部員と化してるような人にはお断りしてるエリアなんだそうだ。

 

い、いいのかな? 私なんかが、そんなとこ行って……私、このクラブ入ってるわけでもないし……そんなしょっちゅう来る気もないんだけど……

 

でも、好奇心には勝てないしな……

 

結局、その老紳士について、奥の部屋に行くことになった。

 

 

それがまさか……あんなことになるなんて、この時は、思いもしなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

その、『奥の部屋』に案内された……数十分後のことである。

 

「ふあっ、ぅあ……やあああっ!!」

「あ、ぅくっ……き、きもひいいよぉぉ!!」

「いく、いぐぅぅううっ!!」

 

大好きクラブの『奥』の部屋……寝心地のよさそうなベッドがいくつも用意された、やけに広い部屋。

 

そこでは……信じられない光景が繰り広げられていた。

 

まだ年端も行かぬ、小さな女の子達。

年齢で言えば、まだ小学校を出たくらいだろうか……って程度の、本当に小さな子。

 

その、何人もの子供達が……それぞれのベッドの上で、何人もの老紳士達に……慰み者にされている光景だった。

 

老紳士達は皆、裸だけど……その、指輪なんかのアクセサリーや、整った髪やひげなんかから見るに……皆、いい身分の人たちであることが伺える。

一般的に、そう……セレブとか言うような。

 

その老紳士たちが……いや、老『紳士』なんていう表現は使える状況じゃないけど……自分との年齢差を考えれば、孫と言ってもいいんじゃないか、ってくらいに年の離れた子供達に……肉棒をしゃぶらせ、その恥部に突きたて……堪能している。

 

正直、未だによくわからない、一体何なんだろうか、この部屋は……。

私は、大好きクラブにいたんじゃなかったっけか……?

 

しかも……

 

 

何で……私まで、裸にされて、ベッドに転がされてるの……?

 

しかも、何で……こんなに、体が、熱い……!?

目の前の、淫靡な光景だけじゃ、考えられないくらい……興奮して、体がうずいてる……どうして……!?

 

すると、

困惑する私の目の前に……見覚えのある老紳士が姿を現した。

 

「おや、お目覚めのようですね、アイカさん。ここがどこか知りたいですかな?」

 

大好きクラブを案内してくれていた……あの老紳士だった。

しかし、その身にスーツは見にまとっておらず……他の老人達と同じ、裸姿だ。

 

その、露出したペニスの先端からは……すでに誰かとまぐわった後なのだろうか、ぽたぽたと……白い粘着質の液体が垂れていた。

 

その老紳士は、悪びれる様子もなく、聞いてもいないのに説明を始める。

 

「驚かれましたか? ここが、我々大好きクラブの誇る『VIPエリア』なのです」

「……っ……!? どう、いう……こと……?」

 

得意げに、老紳士は説明を続ける。

 

 

ことの発端は、老紳士たちが、不眠症対策の快眠材として利用していた、スリープやスリーパーの催眠術……それによる『催眠波』だという。

 

紳士淑女達が利用していたその催眠だが……その波動には副作用があった。

 

小さい子供なんかが流れ弾的にそれにかかってしまった場合、同じように眠ってしまったり、記憶が一部欠けてしまったり、『ポケモンがえり』と呼ばれる……まるで自分がポケモンだと思い込んだような動きをするようになる……という副作用の数々が。

 

まあ、それらも一時的なものなので、さほど問題にはならなかったが……今でも時たま、ポケモンがえりした子供が一時的に失踪するという、神隠し的な事件が起こるという。

まあ、その原因がその催眠なわけで。

 

しかし……大好きクラブの会員達は、もう1つ……別の催眠を、スリープとスリーパーにかけてもらっていた。

 

それが……夜、若かりし頃と同じように、元気に性生活を営めるようにする催眠。

暗示によって心身を元気にして、さらに枯れかけのペニスをも勃起させるというもの。

 

そして……それにも、副作用があった。

しかも……若い女の人を発情させ、一時的にHなことしか考えられなくしてしまうという……まんま犯罪な副作用が。

 

そして、一部の……その『性欲増進』の催眠を使っていたメンバーは結託し、その副作用を逆に利用して……慰み者となる子供達を調達することにした。

 

その結果が……今のこの部屋。

老紳士たちが、孫ほどにも年の離れた子供達を連れ込んで陵辱している、この光景。

 

「いやあ、この催眠は、若いほど効きやすくて……自然と、あのような年齢の方々が集まりました。しかし、最近は我々も、もっと上の年齢の方も堪能したいと思ってましてね? そこに、貴方がいらっしゃったというわけです」

 

そう、説明を受けている間にも……また別の子が、1人の老紳士に秘裂を貫かれていた。

 

老人とはいえ、それなりの大きさのあるペニスを挿入され……小さな体を抱えられ、後ろから幾度も突き上げられていく。

 

年相応の高い声を出して、未知の、といっていいであろう快感に喘ぐ女の子。

 

無理などできないだそうに、へこへこと腰を、しかしどこか力強く老紳士は動かし……女の子の幼い膣内を堪能し、そして……

 

―――びくびくっ、と震え……

次の瞬間、結合部から、ぴゅるっ、と精液が噴出した。幼い肉壷には、収まりきらなかったのだろう。

 

と、それを見ていると……さっきまで話をしていた老紳士が、私の方にゆっくりと近づいてきた。

しかも、1人じゃなく……何人か一緒に。

 

しかし、私の体は……これも催眠の効果なんだろうか、動こうとしない。

 

「ふぉっふぉっふぉっ、あの様子を見て自分もしたくなりましたか? ああ、ご安心を……催眠術の左様で、あの子もあなたも、ほんの数日付き合っていただければ結構ですし……それが終われば、催眠の副作用で、何も覚えていませんからな」

 

 

☆☆☆

 

 

それから先は……予想通りにもほどがある展開だった。

 

老紳士は、命令に逆らえない―――おそらくは催眠術のせいで―――私を、四つんばいにさせて……私の膣内に、バックから挿入した。

興奮して、すでに濡れていたので……さほど苦労もしなかった。

 

「おぉおっ、これかこれは……やはり、小さい子の狭い肉壷もいいが、年頃の女の子の肉壷もまた……。程よく柔らかく、それでいて締め付けてきてくれる……」

 

感触を楽しむように、ゆっくりと何度か中を往復すると……本格的にピストンが開始された。

 

老いた足腰とは思えない、それなりの力強さ……そして太さだ。これも催眠だろうか。

まるで……下半身だけ、何年も、何十年も前まで若返っているように。

 

男は死ぬまで男……とは、よく言ったものだと思う。貪欲に……私の体から、性の快感をむさぼっている。

 

「ふぅう……やはり、若い女の子はいいですなあ……」

「ほうほう……そんなにも?」

「ええ、このすべすべの肌に、締まる肉壷……やはり、これだからいくつになっても、女の体というものはやめられません」

「いやはや全く。もう、デリヘルの売女どもでは満足できませんな」

 

……なるほど……催眠術の利用を思いつく前は、デリヘル呼んでたのね……この人達……。その頃から、性欲はあったってわけか……。

 

すると……挿入されている肉棒がびくびくっ、と震え……

 

次の瞬間、膣内に熱いものが流れ込んできた。

 

老紳士は『おっ、おっ……!』と、悦に浸るような顔をしながら体を震わせている。

そして……その、びくんびくん、というリズムに合わせて、私の中のペニスが震え、精液が吐き出される。

 

若い人間とあまり変わらない勢いで噴出した精液は……ずるりと老紳士が肉棒を引き抜くと、それに伴って……私の膣口との間に糸を引いた。

 

……しかし、さすがに年齢は完全には隠しきれないのか……少し、射精事態は早かったように感じた。量もそんなには多くないし……私、まだイってないし。

 

「ふぅ……いやいや、満足でした……。次の方、どうぞ?」

「おや、もうよろしいので?」

「ええ、催眠があるとはいえ、1日に3人は少々疲れました。まあ、また明日もあさっても抱けますしな……」

「そうですか、では遠慮なく……」

 

そんな声と同時に……

 

快感がまだ余韻を引いている私の膣内に……別の老紳士が肉棒を挿してくる。

 

さっきより若干太く……力強さも感じるそのペニスで……再び、私の膣内がかき回されていく。

さっき出された精液と、私自身が出した愛液が、ごちゃごちゃに、ぐちゃぐちゃにかき回されていく。

 

ちりも積もれば山となる……その要領で、だんだんと私の体内にも、快感が蓄積されていく。

 

……と、

 

「では、私は……こちらを失礼しますかな」

「ん……ぐゅっ!?」

 

また別の老紳士の肉棒が……今度は、口の中に入れられた。

 

私は、命令されるままに……その老紳士の、加齢臭のする……しかし、確かに濃厚な雄の香りをも漂わせるペニスをしゃぶる。

 

口の奥まで含んで……口全体をつかって快感を与える。舌を這わせ、歯を軽く当て、喉で吸い上げて。

 

私としても、祖父と孫ほどに年の離れた老紳士たちに、私は前後から串刺しにされている。その状態で……どうしても抗えない快感を感じていた。

 

そして、膣内に入れている方の老紳士は……ピストンを小刻みにし、子宮口をこつこつと突き上げ……ラストスパートをかけてくる。

私のほうも……その感触に、だんだんと体が震えてきて……絶頂が近いことが如実に感じられた。

 

口の方にもそれが反映され……ペニスをしごき上げる口腔内の動きに拍車がかかる。

 

そして、数十秒の後、

 

―――どくんっ!

―――どくんっ!!

 

……と、

膣内と口に、同時に……老紳士達の精液が放たれ……

 

「……っ……くゅ、んんぅぅううっ!!」

 

その感触を受けて……卑怯な手段で、老人たちの性欲のはけ口にされたにも関わらず……快感に耐え切れず、私もイってしまい、ひくひくと体を震わせて、脱力した。

 

体は正直に……肉壷の中にまだある、老紳士のペニスを締め付け……最後の一滴まで精液を搾り取っていた。

 

そして、

脱力している私に構わず……老紳士達は、

 

「ふぅ……いやあ、満足しました」

「ならば、次は私が頂戴しましょうか」

 

そう、事務的なような……しかしその実、欲望に満ちた、淡白な会話だけをかわすと……その、肉壷の前に立つ権利を他の誰かに譲った。

 

そして、またすぐに……私の膣内に、老紳士のペニスが、若い肉壷の快感を求めて……何の遠慮もなく入ってきた。

 

 

☆☆☆

 

 

……結論から言うと、

 

その後5日ほど……私は、他の幼い少女達ともども、老紳士達の慰み者にされ、幾度もオマンコを犯された。

 

そして、六日目の朝……催眠術の効果が切れる頃……私は、解放された。

 

催眠術は……一定期間、女性を発情させ……その後、その期間内の記憶がなくなる、という副作用を持っている。

ゆえに、解放された女の子達は……自分たちが遭っていた女としての地獄を含め、何も覚えていない。なので、何が起こっているか発覚しない。

 

更に言えば……もともと『神隠し』に遭う子供達が、皆この『大好きクラブ』を訪れていたため、もともとここも怪しまれていたりもしたらしいのだが……ここの会員の老紳士の中には、結構な大物もいたらしく……警察も捜査できなかった。

 

そのお陰で、老紳士達の『裏VIP』は……今まで存続してきていたのだ。誰にも、気付かれることなく。

私も……そうなるはずだった。

 

……が、しかし、

 

その大好きクラブ『裏VIP』は……その更に数日後、壊滅することとなる。

理由は簡単、私が潰したからだ。その存在を、忘れなかったから。

 

以前から何度か、スリーパーに催眠術をかけてもらっている私(主に夜、ナオヤとの営みを盛り上げる目的で)だから……ちょっとやそっとの催眠術じゃ効果が薄いのだ。

まあ、今回……動けなくはなっちゃったけど、記憶は消えなかったと。

 

なので、解放され次第……私はこのことを、とりあえず警察にリークした。

 

そして、もう1つの問題……お偉いさんが多いっていう『権力』の問題だけど……これはそもそも問題にならない。

 

だって、こっちにはナオヤがいるから。天下のシルフの御曹司が。

ナオヤに相談したら、快く了承してくれた(半ギレで)。

実家通して裏から圧力かけて、何も言えなくして……警察の捜査を援助。

 

で、『裏VIP』壊滅……というわけ。

 

以前の私だったらわからなかった。自分のことで一杯で、ほっといたかもしれない。

けど……そう、ちょうどあのくらいの娘が……メイがいる今の私としては、小さい女の子を弄ぶアレの存在は許せなかったから、徹底的に殺らせてもらったわけだ。

 

全く……私はともかく、年端もいかない女の子たちをあんな目にあわせるなんて……許せたもんじゃない。当然よ当然。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第8話 イワヤマトンネル・謎の襲撃者達

クチバシティでのジム戦も見事勝利し、これで私の、カントー地方のバッジは3つになった。

 

さて、お次はヤマブキシティ……に行こうと思ったんだけど、なぜか通行止めで入れない。……工事でもしてるのかしら?

仕方ないので、私は……ナオヤに教えてもらったやり方で行くことにした。

 

どうやら、ハナダシティの東の方にある『イワヤマトンネル』っていう洞窟が、ちょっと険しいけど……シオンタウン、っていう町に通じてるらしい。そこから地下通路を使えば、またいける範囲が広がるとのこと。

 

それなら話は早い、ということで……私は、そのイワヤマトンネルに向かうことにした。

 

その途中で、新しく……『ウツドン』というポケモンが仲間になった。

 

野生で出てきたんだけど……それにしては、けっこういい動きしてた。

タイプ上苦戦する……っていうか、野生のポケモンならむしろ逃げ出してもいいはずのヘルガーにも、全然ひるむことなく立ち向かっていったり……けっこう、何ていうか……骨がある感じ。

 

ゲットしたら、その時の戦いで私達のことを認めてくれたのか、素直に言うことを聞くようになってくれた。これは……結構頼もしい味方ができたかもね。

 

そのウツドンのレベル上げもかねて、例の『イワヤマトンネル』は、ゆっくり行こうかな、と思ってたんだけど……

 

……あんなことになるとは、思ってもみなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

トンネルの中は、とにかく暗くて……進むのも一苦労。

幸い、ライト持ってたからどうにか進めるかもだけど……足場とかよく考えて進まないと、すぐに転びそう。

 

足元も、急に崖になってるとかあるかもしれないし……気をつけないと……。

 

視界は、ライト使っても……せいぜい5~7メートル、ってとこかしら。これは、抜けるまで苦労するわね……。

 

そう思いながら、慎重に進んでいくと……

 

急に、どこからか……甘いにおいがした

 

それが何か、と、ふと考えた次の瞬間……私を強烈な眠気が襲った。

 

「……!? な、何……っ……!?」

 

薄れ行く意識の中で……私は、上の方から……何やら、霧というか……粉みたいなのが、はらはらと降り注いできているのが見えた。

 

……粉……? ! これってまさか……

 

「ね……『ねむりごな』……?」

 

そして、手からガシャン、と音を立ててライトを取り落とし、

 

とうとう……私の意識が闇に落ちた。

 

 

☆☆☆

 

 

目が覚めたとき、私の周りは……やけに明るかった。

 

いや、さっきまでの光景と比べたら……だけどね。あくまでも。

ちょうど、そう……ランタンとか、そういうキャンプ用の明かりを何個か置いてある感じ。

 

それに何だろ? 座ってる……っていうか、寝転んでる、お尻の下の地面も……硬くはあるけど、なんかこう……ビニールシート敷いてるみたいな感じで……

 

……そこで、ようやく私は……寝ぼけ眼が覚醒して、周りの状況を把握した。

 

私を取り囲むように、何人かの男達が……ビカチュウやニャースなんかのポケモンを模した、幼稚なお面で顔を隠して立っていることに。

 

そして、私は裸にされて……縛られて、口はガムテープでふさがれてて、ビニールシート敷いた上に寝かされてて……

 

しかも……

 

「…………っ!?」

 

あらわになってるオマンコから……とろりと、精液らしき白い液体が流れ出てきていた。

 

 

……もしかして私……寝てる間に、犯されてた……!?

 

 

愕然とする私の耳に、そいつらの会話が聞こえてくる。お面かぶってるせいで、声はくぐもってるけど……

 

「おい、こいつ目覚ましたぞ?」

「構うもんかよ、ほら、続けてやっちまえ」

「ああ。へへっ……それじゃお嬢ちゃん、失礼しますよ~?」

 

言うなり、男達の一人……マダツボミのお面をつけてる男が、私の返事も反応も待たず、私の足を開いて……膣口に肉棒をあてがう。

 

「んーっ!? んー!?」

 

何もいえない私に耳を貸さず……男は私の膣内に肉棒を滑り込ませた。

 

体の中に、厚くて硬い肉の塊が侵入し……女にとって抗いようのない快感が、私の下半身を駆け抜ける。

 

やっぱり既に犯されていたんだろう……私のオマンコの中は、大量の愛液と……流し込まれたらしい、まだ熱の残っている精液がひしめきあっていた。

 

それが潤滑油の役割を果たし……マダツボミのお面の男のペニスを、楽に出し入れさせる。

 

それをいいことに、男は……遠慮なく全力で腰を振り、私の膣内で肉棒を暴れさせる。

ぐちゅぐちゅと響く卑猥な音。それと同じタイミングで……ちゃっかり敏感になっている私の体の中を、快感が走る。

 

「へへへっ、こりゃいいや……お嬢ちゃん、どうだ? おじさんの気持ちいいか?」

「ん、ぐ……ふぅぅうっ!」

 

何も言えず、よがるばかりの私の中を行き来するペニス。

次第に……ひくひくと震えてきたように感じる。心なしか、少し大きくなっているようにも。

 

「嬉しいな~、おじさんよく短小だ、って言われるんだけど、そんなおじさんのチンポでも感じてもらえて。……っと、やべ、もう出る……」

 

次の瞬間……ただでさえぐちゃぐちゃな私の膣内に、新しく熱い精液が注ぎこまれた。

 

吹きだされる精液は、すでに飽和状態の私の膣内を流動し……そこを満たしている精液と愛液に混ざった。

 

今私が感じているのが、精液が膣内に降りかかるような感触でなく……中にある液体の堆積が増して、ほんのちょっと熱が高くなったような……そんな感触なのが、その証拠だろう。

 

私はその射精……実のところ何度目なんだろう……を受け止めながらも……イきそうでいけないところだった。

なまじ敏感になっている分、中途半端は一番つらい。しかし、男の方はもう満足したようで……そのまま膣から肉棒を抜き、ふぅ、と一息つく。

 

「あー、気持ちよかった……よし、次行こうぜ」

「おう、じゃ次は俺行くわ」

 

すると、私を休ませるつもりなどないようで……間髪いれず、次のお面の男が、ズボンとパンツを下ろす。

 

そして、その、顔に……今度はピカチュウのお面をつけた男が、続けざまに私の膣内に挿入した。

 

「……ぐ……あ……! こ、ふ……!」

(……っ……! さ、さっきより大きい……!)

 

またしても最初から遠慮なく突き上げられる。もうほとんど……オナホール扱いだ。

 

かき回される膣内から、ぼとぼとと……先に出された精液が、ビニールシートの上にこぼれていく。

それでも、ペニスが栓になっているせいで出て来れない精液の方が多く、お腹の中が重い。膣の中、子宮の中で、ごぼごぼと混合液がシェイクされている。

 

体位を変えて後ろから……更に不覚まで突きさされると、その感触は一層大きくなった。

 

決して放すまい、とでも言うかのように、私の腰をがっしりつかんで……鼻息荒く、男はチンポを出し入れして快感をむさぼる。

 

そして、

 

何の前触れもなく……いきなり、私の中に射精した。

 

そして、そのピストンと射精の衝撃で……私も、絶頂に達して……体を引きつらせた。びくん、びくん、と……大げさに震えているように感じる。

 

「あっ、ぅ……ぐぅ……ふぅ……っ!」

「ぉおおおぉっ、ほぉぉお~……気持ちい~~、最高だぁ」

 

変な声を上げて、射精の快感を気持ち悪く表現する男の声も……半分くらいしか届かない。

絶頂の度合いが、いつもより大きくなってるのがわかる……私、一体……寝てる間にどれだけ犯されて、お腹の中かき回されてたんだろう……?

 

「あぁあ~気持ちよかった~……いやあ、やっぱ若い子は違うわ~」

「そんなにかよ? くぅ~、楽しみだな~」

「まだまだ後がつかえてっから、がんばってくれよお嬢ちゃん」

 

「ぅ、ふぅ……」

 

そんな……

 

……っていうか、何なのよ、こいつら……人をいきなり拉致って、こんな風に輪姦して……ここに潜んで、女のこのトレーナー食い物にでもしてるの……?

そんな噂、聞いたこともないけど……

 

その先を考える暇もなく、

 

「よーし、じゃあ次は俺だ」

「んぐ、うぅうーっ!?」

 

私の受難は、まだ続いた。

 

 

 

その後も……

 

マルマインの仮面の男に、立ちバックで犯されたり、

 

ヤドンの仮面の男に、騎上位で腰を降らされて……振らないと、仕方ないとばかりに腰をつかまれて無理矢理上下させられたり、

 

ドガースの仮面の男に、アナルを犯されたり、

 

ニャースの仮面の男に、V字開脚で、他の人に丸見えの状態で犯されたり……

 

その全部で、膣内、もしくは直腸内に精液を吐き出されながら……何時間もの間、私の輪姦タイムは続いた。

 

 

☆☆☆

 

 

10人弱の男達が、好きなだけ私を犯して……ようやく気が済んだらしい。

声を上げる力も残っていないだろうと予想して、私の口に張ってあったガムテープをとり、手を縛っていたロープもほどいた。

 

息の荒い私の体が、ビニールシートの上にどさっと捨てられる。

 

うつろな意識の中で……男達の、不穏な会話が聞こえてきた。

 

「はー、気持ちよかった~……っと、これでいいんだよな?」

「ああ、この女の子を思いっきり犯してやれ、って約束だったからな」

「こんなかわいい子とセックスできて、しかも金までもらえるんだから、いいバイトだったな~……またやりたいぜ俺」

 

 

……え? 何、それ……?

 

 

そういえば……思えば、こいつら……最初から変だった……

 

まるで、私に狙いを絞ったみたいに襲ってきて……

しかも、お面まで用意して、顔がばれないようにして……明らかに、計画的だ。

 

そして、今の会話……

 

 

 

……こいつらまさか、私を犯すように、誰かから指示されて……っ?

 

 

 

(一体、そんなこと……誰が……?)

 

 

その、私が心の中でつぶやいた問いに、答えてくれる人はいない。

 

「悪く思うなよお嬢ちゃん、こっちも頼まれちゃったからさあ。金までもらっちゃったし」

「代わりと言っちゃなんだけど、ここ、シオンタウン側の出口の近くだから、歩けばすぐ出れるよ。あぁ、あと……服とライトと荷物、ここに置くからね」

 

男達はそういい残すと……そのまま、私を置き去りにして……さっさと退散した。

 

私は、動けるくらいまで体力が回復するのを待つと……どうやら男達の置き土産らしいウェットティッシュを使って、体をふいた。

そして、服を着て……今の出来事はなるべく考えないようにしながら、歩き出した。

 

 

……でも、考えずにはいられなかった。

 

 

レイプされたこともそうだけど……それ以上に、彼らが言っていたことが気になった。

 

 

(一体、誰が私なんかを……?)

 

 

考えながら、私は……本当に近かった、イワヤマトンネルの出口にたどり着いていた。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第9話 ポケモンタワーの幽霊

 

シオンタウン。カントー地方東端の町。

 

来て最初に思ったことは……ぶっちゃけ……雰囲気が暗い。

 

まあ、この町にある建物が建物だから、しかたないかもだけど……

 

そう……死んだポケモン達を奉り、供養し、その魂を慰めるために建てられた礼拝塔……その名も『ポケモンタワー』。

一種の合同墓地みたいなもの。しかも、ポケモンの。

 

その塔に、どうやら……最近、幽霊が出るとか何とか……そんな噂を聞いた。

 

イワヤマトンネルでやられたことの気晴らしにでもなるかな、と思って、ちょっと不謹慎かもだけど……探検に行くことにした。

 

…………ところが……

 

 

☆☆☆

 

 

「ちょっ……なんなの、こいつ……!?」

 

まさか、ホントに出るなんて……!

 

ポケモンタワーの上の方の階に行くと、野生ポケモンが出始める、ってのは聞いてたんだけど……まさか、こんなのが出るなんて思わなかった。

 

何たって、今、私の目の前にいるのは……黒っぽい、ゆらゆらした、得体の知れない……目だけがギラギラ光って見える『何か』。

しかも、ポケモン図鑑が反応しない。

 

まさか……本当に幽霊!? い、いや、そんなわけ……

 

ポケモンで応戦しようとしたんだけど……フワフワ浮いてるそれに、ヘルガーが火炎放射を当てようとしても……すり抜ける。

ひょっとしたらゴーストタイプのポケモンかと思ったのに……それも違うの!?

 

他のポケモンで応戦しようとして、ヘルガーを元に戻す。

 

と……その幽霊(仮)、ゆらゆらと私のほうに漂ってきて、

びっくりした私が、あわててそれを振り払おうとするけど……やっぱり、振り回した手もすり抜けて……その幽霊が、私の体にまとわりついてくる。

 

すると……今度は、意外なところに、意外な感触があった。

 

「……っ!?」

 

するり、と、

 

私のはいてたパンツが……その幽霊によっていきなり脱がされて……同時に、何かが足に引っ掛けられて、転ばされた。

 

当然、ノーパンでスカートの私が転んだわけだから……めくれたスカートの中の、オマンコとお尻が丸見えになる。

 

その膣口のところに……何か、触られるような感触が、今度は襲ってきた。

 

「ひゃっ……!? な、何……!?」

 

指みたいなものが入ったり出たりする感触があって……私の膣の形が、かなり乱暴にぐにぐにといじられる。

つままれたり、なでられたり……っ! ゆ、指が、入ってきたり……!

 

「はっ、や……ぁっ……んんんぅっ……!?」

 

こ、今度は……ぺろっ、て、舐められたみたいな感触が……どうなってるの!?

 

どうにかしようにも、相手の姿が見えないし……いや、幽霊は見えてるけど……

それに、それ以前に……転んだ時にへんなとこを打ちつけたみたいで、腰が痛くて上手く起きれない。

 

おまけに、目の前に『幽霊』の顔があって……地味に怖かったりする。

だって、コレが幽霊なのか否かはともかく……ホントに得体が知れないんだから。

ポケモンの攻撃も通じなくて、へんな技使って人を転ばせて、そしてやることがHないたずらって……?

 

先ほどから変わらず、舐めたりいじったりを繰り返す幽霊。

雑だけど……ちょこちょこ感じるところに当たったりして、何気に私も喘ぎ声が、少しだけど漏れてたりする……。

 

と、不意に、そのイタズラが止まった。ちょうど……濡れてきた所で。

 

いや、その……こういうわけのわからない状況でもぬれるのは、女の悲しい佐賀とでも言うのか……と、私が自分自身にいいわけじみたことを言おうとした、

 

その時、

 

 

ずぼっ……と、

 

 

「あ……がぁっ!?」

 

何の前触れもなく……いきなり、何か大きくて太いものが……私のオマンコに突き刺された。

いきなり突き立てられたその衝撃に……私は、快感もだけど……衝撃と痛みに、一瞬意識が飛びかけた。

 

……何、これ……!?

私、今……何、挿れられてるの……!?

 

「がぁ、ああぁあぁああっ!? あぁ、う……うあああっ!?」

 

乱暴に出し入れされるその感触に、私は……今までのレイプのように、快感によがることは何故かあまりなかった。

快感は、まあ……確かにあるんだけど……それ以外の不安が、かつてないくらいの大きさ。なんか……無機質な感じがする。

 

むしろ……本当に得体が知れなすぎる何かが出入りしているということに、軽く恐怖すら覚えている。……快感もだけど。

 

「あっ、おぁあぁああ、ぐっ……っ……!?」

(こ、こ、これ……ホントに、『何』が入ってるの……!?)

 

まず……ペニスじゃ絶対にない。

 

硬いし、太いけど……それがまず異質。

太さはまあ、このくらいの太さのペニスのポケモンはいるから、いいけど……硬さが問題だ。

勃起したペニスに感じるような、あの肉感的な硬さじゃない。まるで……石みたい。

 

触感も、ざらざらしてて……カバルドンのペニスにも似てるけど、違和感がある。

 

何より……あの、子宮や膣内を焼かれそうになるような、あの熱さがない。

むしろ、今入れられてるものは……どっちかっていうと冷たい部類に入る。

 

ペニス型のバイブ? 違う。形が全然だし……きゅうりとか、そういうものの方が、しっくりくる。本来の使用用途は別で、膣内に入れるべきじゃないもの……。

 

でも、見当もつかない……一体、何……!?

 

それでも、

そんな風に、乱暴で異質でも……入れられて快感を感じてしまうのは、女性器の性……とでも呼ぶべきものであって、

 

ホントに、乱暴にバイブでお腹の中を穿り回されているように……縦横無尽に、『何か』が私の膣内で暴れまわる。

肉壁をえぐり、こすり上げ、奥にズン、と突き当たってはまた暴れ……

 

っていうか、こ、これ以上は、ホントに……壊れちゃいそう……っ……!!

 

まるで、イタズラ好きの子供が、調子に乗って膣内を乱雑にり回しているかのような……そんな、稚拙で乱暴な責めが続き……

 

しかし、快感も……それと同時に、着々と蓄積していって……

 

……と、その時、

 

不意に……その『何か』が、唐突に引き抜かれ……私のお腹が軽くなった。

 

しかも、幽霊もふっ、と姿を消して……そのままいなくなり、現れなくなった。

 

「……はぁ……はぁ…………な、何だったの……今の……!?」

 

私は、最低限体力が回復するのを待って、すぐにその場を離れた。

 

幽霊なんか怖くないけど……今のは、ちょっと……怖いっていうか、気持ち悪い……。

……弄繰り回された快感を差し引いても……ちょっと、ここには居たくない。

 

いや、私はポケ姦は好きだけど、幽霊はさすがに……ねえ?

 

まだ、お腹の中に、あの感触が残ってるし……もうちょっと詳しく調べて、対策立ててからここまた来よう……。

 

 

☆☆☆

 

 

その夜、

 

ポケモンセンターで、遅れてイワヤマトンネルを抜けてきたナオヤに、今日あったことを話した。

 

すると、ナオヤが何か思いついたらしく、

 

「……前に聞いたことあるんだけどさ、このポケモンタワー……たまに、幽霊のたたりで、出てくるポケモンが皆、幽霊に見えちゃうことがあるんだって」

「? つまり……私を襲ったあれも、正体はポケモン?」

「その可能性が高いと思う。ただ、最近それが頻繁に起こってる、っていう噂も聞くし……気になるな……」

 

……その幽霊のたたり云々はどうでもいいからともかく……何らかの理由で、ポケモンが幽霊に見えちゃう、ってことね……しかも、ポケモン図鑑まで反応しなくなる。

 

ポケモンタワーっていう……いかにも幽霊とか、ポケモンの怨念とかが集まりそうな場所だから……なのかしら? 怖っ。

 

あの、ふわふわ浮かんでた『幽霊』も、実は幻で……正体のポケモンは別の位置にいた、ってこと? 見えなかっただけで。

……蜃気楼みたいね。

 

そしてつまり、

その不思議現象をなんとかしないと……あの『ポケモンタワー』は攻略のしようがない、ってことでもあるのか。うーん……

 

けど、だからってなあ……確かにそういうのは困るけど、諦めたくもないなあ……ここに出るっていうポケモンも気になるし……。

 

するとナオヤが、思い出したように、

 

「……そういえばさ、そういうのの対策に効果のあるアイテム、つい最近、うちで開発されたっけな……」

「? 何それ?」

「うん、『シルフスコープ』っていうんだけど……」

 

ナオヤの説明によると、

 

その『シルフスコープ』っていうのは……カントー最大にして、世界でも有数の大企業……『シルフカンパニー』によって開発されたアイテムらしい。

……言わずと知れた、ナオヤの実家である。

 

さて、その『シルフスコープ』、

見た目は、ただ単にメカニカルな感じのメガネなんだけど、その性能は凄まじく、

 

私が見た『幽霊』みたいな、正体のわからないものを、科学の力で解析して化けの皮をはがし……レンズ越しに、使用者にその正体を見せる。

 

しかも同時に、周囲にいる人間およびポケモンの認識経路とリンクし、その解析結果を直接送り込んで、認識環境を同じにする……

 

……長いし難しいから平たく言うと、

『シルフスコープ』を使ってる人が、幽霊の正体を見破った場合……その『正体』は、周りにいるほかの人間およびポケモンにも見えるようになる……というものらしい。

 

……なるほど、それはすごい。使えそう。

 

けど、そのシルフスコープ……コストとかの関係から、どうやら商品化は見送られたらしい。試作品が、開発元であるシルフカンパニーの倉庫に眠っているだけ。

 

……普通なら、まず手に入らない代物だけど……

 

「ん~……ナオヤ、それ、なんとかならない?」

「大丈夫だと思うよ? 試作機っていっても、1つだけじゃないみたいだし……父さんに頼めば、1つくらいなら貸してくれるんじゃないかな?」

「ホント!?」

 

で、その後すぐに、ナオヤがライブキャスターを通して、ナオヤのお父さんに頼むと……ナオヤが言ったとおり、貸してくれることになった。

やった、これでポケモンタワー探検できる! よかった!

 

……それにしても、

そんな、企業秘密っぽいのも入ってそうな、超貴重なアイテム、電話一本でちゃっかり借りられるなんてね……

 

「さすがは社長の御曹司ね……こういう時ホントうらやましーわ……」

「はぁ……その肩書き、好きじゃないんだってば……」

 

まあいいじゃない、今回はその肩書きに助けられてるんだし。ね?

 

私の目の前にいる、そうは見えないんだけど、実は超上流階級のお坊ちゃまは……私に腕に抱きつかれて、恥ずかしそうに、けど嬉しそうにしてくれていた。

 

……ふふっ、わがまま聞いてもらったんだし……今夜は……お礼しなくっちゃね。

 

何する気かって? 聞くだけ野暮、ってもんでしょ?

 

 

 

 

結論からいうと、

 

……うん、やっぱり、その……挿れるなら、肉感的であったかい物が一番いい、ってことで……

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第10話 ポケモンタワーとロケット団の影

数日後。

 

ナオヤから、届いた『シルフスコープ』を受け取って、ついでにナオヤも一緒に、再度ポケモンタワーに向かおうとしたんだけど……

 

どうも、ナオヤの方は……なんか、実家(シルフカンパニー)の方で何かトラブルがあったらしく、すぐにそっちに戻らなきゃならなくなったらしい。

仕方ないので、私1人で再挑戦。

 

……まあ、スコープがあるし……今度は怖くないわね。

 

 

 

しかし、

 

再度、そのタワーに行った私を待ち受けていたのは……予想外の出来事だった。

 

幽霊じゃなく、もっと……。

 

 

☆☆☆

 

 

タワーに入って……直後から、シルフスコープが効果を発揮。

あの『幽霊』は……ことごとく正体を見破られ、ゴースやゴーストだと判明。普通にヘルガーが倒しました。

 

……でも、あの時のは何だったのか……ってのは、未だに不明だけど。

 

 

すると、その最中……予想外の光景に出くわした。

 

そこにいたのは……『幽霊』でも、ゴーストポケモンでもなく……なんと、あの『ロケット団』の下っ端団員達。しかも大勢。

そのうちの何人かが……逃げ回ってる小さなポケモンを追い回してた。捕まえようとしてるのかもだけど……やり方が乱暴すぎる。

 

放っとくわけにもいかないので、手持ちポケモンを総動員してそいつらを駆逐。追われていたポケモンも助けた。

 

……よく見えなかったけど、どうやら……孤独ポケモン『カラカラ』だったみたい。図鑑に載ってた。

 

カラカラは、私を見ると……ホッとしつつも、ちょっと申し訳無さそうな雰囲気を出して……そのまま逃げていった。

……? 何でだろ……ま、いいか。

 

 

その後、普通にタワーを探索するだけだったはすなんだけど……ロケット団を倒しながら進んでいく。野生ポケモンに構ってる暇、ほぼなし。

こいつら……なんでこんなに……? この塔に、何かあるの……?

 

そして、最上階まで来た時……

ようやく全部終わるか、と思った私の目に……ある光景が飛び込んできた。

 

それは、待ち伏せしていたかのように……いや、実際してたんだろう……私を囲むように立つロケット団員達……

そして、彼らに捕まり……人質になっているらしい、謎の老人。誰かは知らない。

 

「お前! おとなしくしろ!」

「これ以上の抵抗は許さん、このジジイがどうなってもいいのか!」

「……っ……!」

 

気絶しているらしいその老人は、ロケット団員に両側から抱え上げられている。

立派な人質……これじゃあ、私は動けない。

 

見捨てるわけにも行かない……そう考えた私は、おとなしくするしかなかった。

 

 

☆☆☆

 

 

抵抗するすべを失った私は……当然のごとく……

 

「おらっ、しっかり舐めろ!」

「んっ、ぐぅ……!」

「へへっ、災い転じて福となす、だな」

「ああ、襲撃は痛いが、こんな美少女を好きにできるわけだしな」

 

モンスターボールを取り上げられ、服を脱がされ、縄で縛られ……私は、ロケット団員達にいいようにされていた。

 

私を囲んで立つ数人の団員。そのうちの1人のペニスを、私はくわえさせられ……舐めさせられている。

 

ペニスを口につっこんだロケット団の男が、乱暴に私の体を動かして、無理に口の中でペニスをこすり上げる。早く舐めないともっと酷くする……とでも言わんばかりに。

 

私は言われるまま、少し息苦しい中……ペニスに舌を這わせ、満遍なく舐めていく。

男の人の気持ちいい部分を、なるべく刺激するようにしながら。

 

「おっ……おぉ……結構うまいじゃねえか……」

「お、マジで? そりゃいいや、へへっ……」

 

くわえさせている団員が少し気持ちよさそうにしたのを受けて、その場にいる全員が下卑た笑みを浮かべる。

 

……その合間に、私は横目で……人質になっている老人の方を見た。

幸い、何もされてなくて……気絶してるから、この光景も見られてない。よかった、と言うべきなのか……

 

考えながらも、歯を立てないように気をつけながら、肉棒を舐めるその光景に……ロケット団員達は笑みを隠そうともしない。

 

口いっぱいに広がる、少ししょっぱいペニスの味と、酔いそうになるような……その雄の匂い。犯されているのに……これらのせいで、私の気分は高揚し……感じてきてしまう。

 

とろとろと先走り汁が漏れ始め、私の口の中に絡み始めると……男は、私の口から肉棒を抜き取った。

 

「へへっ、やっぱ……フィニッシュは下に出させーともったいねーよな……」

 

言いながら、私を押し倒し……その勃起したペニスを、あらわになっている膣口にあてがう。

経験豊富ながらもまだきれいなピンク色をしているその恥部が、まだ明るい塔の中で……鮮明に見えた。

 

男の肉棒は、その中にゆっくりと沈み込んで行き……それに比例して、私は、体の中が押し広げられるような感覚を覚える。

明らかな異物の侵入。しかし、体は……熱くて硬いそれの侵入を、むしろ歓迎しようとしている。

 

ついに根元まで沈み込み、私の膣内に熱い雄の槍が全て収まると……歓喜するように、男のペニスがひくひくと震える。もう……射精もすでに近いようだ。

 

その状態で、遠慮なく男は腰を振り……私の膣内を貪った。

 

「おぉおっ! こっちもすげえ締まりだ……まるで初物だぜ!」

「あっ、ぐぅ……はぁっ、ふ、深……んうぅうっ!!」

 

鬱憤を晴らすかのように激しいペースで出し入れされるその肉棒に、私は耐えるだけで精一杯だった。

何より、さっきのフェラチオもあって、なまじ興奮しだしてしまっている分、たちが悪い……下半身の『雌』が喜んで、私の膣が、ロケット団員の『雄』を求めている。

 

そして、ひときわ激しいピストンの後……私の膣内に、ドクドクと……熱いものが注ぎ込まれた。

 

「っ……っっっ! くぅ……ふぅうっ……!」

「うおぉおっ……こりゃいいや……出る出る……」

 

存分に私の膣内に、溜まっていた欲望の液体を吐き出していく団員は、恍惚の表情。

搾り出すかのように、何回か腰を振り……尿道に残った精液まで、残らず膣内に注いでいた。

 

出し尽くすと……私の腰から、つかんでいた手を離し……満足したようにふぅ、と息をつく。

 

「へへへっ、じゃあ次は俺だ……」

 

そして、休む間もなく……私の膣口に、別のペニスがあてがわれた。

 

「暴れてくれた分、たっぷり返してもらうからな……覚悟しろよ小娘、おらっ」

「あが……あぐぅっ!」

 

 

☆☆☆

 

 

その後、輪姦は続き……その間、とらわれている人質の老人が目を覚ます気配がなかったのは、奇跡としか言いようがない。

 

そして、その責め苦は……すでに団員達の間で2週目に突入した今も続いている。

 

膣だけでなく、肛門も口も胸もいいようにされ……それでも正気を、それどころか意識を保つことができているのは……皮肉にも、経験によるものがあるだろう。

 

そんな、しかし疲労困憊ではある私の耳に……ちょこちょこ、団員達の、こんな会話が聞こえてきたりする。

 

「そういや、ここんとこ……俺達ロケット弾の邪魔をする奴がいるんだよな?」

「ああ、聞いた聞いた。お月見山で化石探ししてた連中が根こそぎやられたり、ハナダシティで技マシン盗んだ奴も、GBB(ゴールデンボールブリッジ)にいて勧誘してた奴も倒されたってな」

「ひょっとしてこいつだったりして?」

「ひひひ、じゃあもっとお仕置きが必要だな?」

 

……なんて内容の会話。

 

でも……お月見山とGBBは私だけど……ハナダシティの泥棒、って……知らないわね……誰だろ?

 

そして、そんな中……何度目、十何度目になるかっていう挿入を行うべく、下っ端の1人が私の膣に肉棒をあてがった……その時、

 

 

「がっ!?」

「ぐわっ!」

「ぎゃああ!」

 

 

「……?」

 

いきなり、男達の悲鳴が響きだし……直後、

なぜか……目に見えない相手の攻撃に、次々と、私を犯していたロケット団員達がノックアウトさせられていった。

 

その度に、何かが動いているかのような……ひゅうん、という涼しい風が、私の肌をなでる。

 

困惑の最中で、私は……最後のロケット団員が倒れ付すのと同時に……その姿をついに現した『何か』の正体を見た。

 

そして、その奥から……戦いが終わるのを待っていたかのように、とことこと歩いてやってきたもう1匹の『何か』が、その最初の1匹と並び立つ。

 

それらは……

 

 

 

「……カラカラに……ガラガラ……?」

 

 

 

☆☆☆

 

 

その後、

 

なんとか回復を待って……私は服を着て、モンスターボールを取り戻すと、ロケット団員を全員拘束して、老人……フジさんというらしいその人を救出した。

 

 

連中を警察に引き渡した後で、私は……フジさんとともにシオンタウンに戻った。

そして、そこで……意外な話を聞かされた。

 

それは……さっきのあの光景……突如現れた、カラカラとガラガラ、その謎を解く鍵となる話だった。

 

 

 

フジさんは、ロケット団に追われていたカラカラとガラガラの親子を助けるために戦って捕まったらしいこと。

2匹は、どうにか逃げ延びたものの……ロケット団がひしめくタワー内で、離れ離れになってしまっていたこと。傷も負っていたため、下手に動けなかったこと。

しかし先ほど、ついに……その2匹が再会したのだ、ということ。

 

理由はまあ……言わずもがなだろう。私が、下の階のロケット団全滅させてて、怖がる必要がなくなって、おおっぴらに探せたからだ。

 

そして、その子供のカラカラというのが……私がこのタワーに入った時に助けた、あのカラカラだったということもわかった。

 

そして、私が予想するに……あのカラカラが、私を最初に襲った『幽霊』の正体じゃないかと思う。

攻撃がきかなかったのは……カラカラの身長が低く、幽霊が浮いていた位置よりも下に体があったからだ。あの太いのは、骨。イタズラの理由は……まだわからないけど。

 

ともあれ、そうして合流できた親子は、自分達を助けてくれたフジさんと、子供を助けた私への恩返しのために、ロケット団から助け出してくれたわけだ。

姿が見えなかったのは……あれも、幽霊と同じ、視覚異常の怪奇現象の一種だろう。あの時私、シルフスコープつけてなかったもんね。

 

 

 

ともあれ、

 

そんなこんなで……私のポケモンタワー探検は、予想外のトラブルに見舞われながらも……どうにか無事に収束した。

 

やれやれ……カラカラとガラガラには、本当に感謝ね……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第11話 サカキとの取引

フジさんと共にポケモンタワーを脱出した翌日、

 

私は……シオンタウンからかなり西の方にある都会・タマムシシティに来ていた。

 

聞けば、どうやら……この町のどこかにロケット団のアジトの1つがあるらしく、

そしてさらに……そこには、フジさんの娘がとらわれているかもしれない、とのことなのだ。

ガラガラ達を助けるために一緒に戦い、結果的に敗れ……囚われの身となってしまった娘が。

 

そのタマムシシティについた私は……色々と調べて回るうちに、『ゲームコーナー』が怪しいということに気付いた。

 

名前からして『ロケットゲームコーナー』だし……何かあるかもしれないと思って行ってみた。

 

見た目は普通だけど……しばらく歩き回って探してみると、ちらほらと、ロケット団らしき……挙動不審な男達の姿があって。

しかも……見覚えのある顔の奴もいるような気がする。

見かけた、というか、戦ったことがあるような気がする。お月見山だったか……それともGBBだったか……?

 

そいつらを尾行して……怪しい地下通路を使って出入りしていることを突き止めて、私もその中から侵入した。

 

 

☆☆☆

 

 

アジトだけあって、中にはロケット団がわんさかいた。

まあ、ほとんどしたっぱばっかりだったから……そんなにポケモンバトルで苦労することもなく、順調に勝ち進んでいった。

この程度なら、ウツドンのちょうどいいレベル上げになるわね。

 

すると、ある程度進んだ所で、妙なことが起こった。

 

ぱったりと……ロケット団たちが出てこなくなったのだ。

いや、いないわけじゃないんだけど……戦おうとしてこない。

 

それどころか……この先だ、なんて、親切に道案内までしてくれる。

 

戸惑いつつも、警戒しながら進んでいくと……地下4階で、何やらかなり豪勢なつくりの部屋の前に出ることができた。

……もしかして、ここは……

 

自動ドアが開いたその先に入ってみると……そこには、1人の男がいた。

 

悠然とソファに座っている男からは……下っ端たちなどとは比べ物にならないくらいの、なんというか……『存在感』のようなものが感じられる。……ただものではない、というのは確かだろう。

 

ここが『アジト』だということと……この部屋の豪華さを考えると……もしかして……

 

 

「ようこそ、侵入者君。はじめまして。私がロケット団のボス……サカキだ」

 

 

やっぱり、か……

 

 

「そう……じゃあ、話は早いわね……。今すぐ、フジさんの娘さんを返して欲しいんだけど」

「なるほど、それが目的か……しかし、できない相談だな」

 

まあ、こう答えるわよね……普通に考えれば。

 

「彼女は、あの老人と同様に……我々に協力することを拒んだ。しかもそれにとどまらず、我々の活動の邪魔をする……。前者だけなら見逃してもよかったのだが……邪魔立てされるのであれば、相応の対応をしなければならないだろう? ……もっとも、老人の方は、どうにか逃げおおせたようだがね」

 

なるほど……単純な理由ね。

プラズマ団と、考えることが一緒……邪魔するなら、酷いやり方でおしおき……ってわけだ。

 

まあ……単に欲望だけの理由で、っていうんじゃない分……ゲーチスよりはましなのかな?

いや、悪人にマシも何もないか……。

 

とりあえず、対応は決まった。

 

「だったら仕方ないわね、無理矢理にでも奪っていくから、悪く思わないで……」

「おっと、やめたほうがいいな」

 

と、私の言葉をさえぎるように言うと……唐突に、机に置いてあったノートパソコンを開き、私に見せた。

 

直後、私は息を飲んだ。

 

 

『んああぁあっ! や、やめて……あぁあっ!』

『おとなしくしろよ、この負け犬!』

『へっへっへ……いいオモチャだな!』

 

 

そこには……写真で見せてもらったフジさんの娘さん……その人が、多数のロケット団員によってレイプされている光景が映し出されていた。

ちょうど、ポケモンタワーでそういう目にあった私のように……前からも後ろからも肉棒を突き刺され、快感と屈辱に、かなり激しく喘いでいる。

 

愕然とする私に、サカキが落ち着いた口調で話しかける。

 

「下手なことをすれば、彼女がどうなるかわからないぞ?」

「……っ……!」

「ちなみに言っておくと、この辱めの様子はリアルタイムだが……場所はこのアジトではない。そして、このアジトに、私にこれ以降何かあれば……相応の制裁をこの女性に直ちに下せるようになっている」

「……卑怯な……」

 

ぎり、と奥歯を鳴らす私の視線にも、サカキは何も応えた様子はない。

 

落ち着くのよ、私……ここでこいつがこの光景を私に見せたってことは、それなりの何か目的があるはず……。

でなきゃ、普通に数の暴力で私を倒せば言いだけの話……まあ、されるつもりもないけど……。

 

「……それで、目的は何?」

「話が早くて助かる。まあ、はっきり言えば……この女性、君の態度次第では解放して差し上げてもいい」

「……その、条件は?」

 

睨みつけ続ける私に対し……サカキは、少し考えるようなそぶりを見せる。

 

「ふむ、そうだね……一番いいのは、君が我々の仲間になってくれることなのだが……態度から察するに、君はそれは嫌だろう?」

「ええ、正直言えば、ね」

「ふむ……であれば、条件としては不適当だな……思想の協賛が得られない戦力など、爆弾を抱えているようなものだ。かえって面倒とも言える」

 

そして、再び考えると……

 

「……ならば、そうだな……。せっかくだ、ここは一つ……たまには、自分の欲望に正直になってみるのもいいか……」

 

 

☆☆☆

 

 

案内された先は、ベッドルーム。

……なるほどね……こんなところに連れてこられて、やらされること、っていったら……1つしかないか。

 

ちょっと屈辱的ではあるけど……フジさんの娘さんの命には代えられないだろう。

 

部屋に入ると、サカキは……私の上着に手をかけ、するりと脱がそうとする。

 

「……待って。……自分で脱ぐわ」

「ほう、まあ……それも結構だ。脱がせるのも楽しみではあったのだがね……」

 

サカキはベッドに腰掛け……私が服を脱ぐ様子を、そのままじっくりと観察していた。

 

私は羞恥を覚えながらも、1枚1枚、服を脱いでいく。

カッターシャツに、スカートを。ブラジャーをはずして……パンティも下ろす。靴下まで……残らず脱いだ。

 

裸で部屋にたたずむ私を、ベッドの上でサカキは満足そうに見ている。

そして、自分も……調えられたスーツを脱いだ。

 

そして私をベッドに寝かせ……その上に覆いかぶさる。

 

「ふむ……美しいな、君の体は……もう数年もすれば、絶世の、といってもいい美女になるだろう」

「あら、褒めるのは上手なのね……それよりも、本当にフジさんの娘さんは……」

「ああ、解放しよう……約束だ」

「……わかった。なら……どうぞ、好きにして」

 

私は、曲がりなりにも信念のようなものを持っていると見られるこの男を……信じることにした。どの道……それ以外に選択肢、ないし。

 

「ああ、たっぷりと……愛でさせてもらおうか……」

 

 

☆☆☆

 

 

その後、サカキは、言葉通り……私を抱いた。

 

今までの、欲望に任せたレイプとは違う……まるで、そう……愛人を愛でるかのような抱き方で。

 

体のあちこちを愛撫し……首筋にキスを。そのあと、徐々にその手と、キスの位置をずらし……まるで、外国の映画に見るような女性の愛で方。

 

胸を揉んだりもするけれど……優しく、紳士的に……っていう感じ……。いや、やってることは全然、紳士でもなんでもないのに……。

そのまま首筋を吸い上げて、舌を這わせながら……手を動かして体をなでる。

 

「アジトで戦う君の姿を見て……美貌もさることながら、その見事な手腕に、年甲斐もなく魅せられてしまってね……こうしてみたい、と思ってしまったのだよ」

「あら、褒めてくれるんだ? そりゃどうも……んくぅっ!?」

「女性の美しさとは、外見もそうだが……その内面だ。それも、性格だけでなく……才覚、知性……そういったあらゆるものが、女性の魅力を引き立てる……。男というのは、えてして、そういった女性をたまらなく欲してしまう生き物なわけだ……」

 

もったいぶるような手つきで、じわじわと……私の体を弄ぶ。

 

まるで……自分が、サカキのお気に入りの人形か何かにでもなったような扱われた方に、私は正直……戸惑っていた。

 

そして同時に……今までみたく、激しく犯されているわけでもないのに、感じてきてしまっていることにも……。

まだ、恥部を触られてもいないのに……ぬれてきてるし……これ、一体……?

 

抱き寄せて、更に私の肌を味わうサカキと、肌が密着する。私の胸が、サカキの胸板に押し付けられて変形した。

そのまま……耳を舐められて、『あっ……』と、声が出てしまう。

 

「ふふ……紳士的なセックスは初めてかね? まあ、最近の若者達はがっつくことしか知らないからな……」

「っ……大きなお世話……くひぃっ!」

 

そこで初めて……私の膣口に、サカキの手が置かれた。

くちゅくちゅと、指を入れて3,4回かき回してみて……十分にぬれていることを悟ると、サカキは……腰を浮かせた。

 

そして……やはり既に勃起している肉棒を、入り口にあてがうと……ゆっくりと、だが確実に……私の中に押し込んだ。

 

……っ……大きい……!

 

「あ、はぁ、ぁう……っ……! やぁ、ふ、太……きぅ……!」

「っ……さあ、動くぞ……!」

 

膣内を押し広げる、巨根と言っていい大きさのそれが……乱暴ではないが、力強く出し入れされる。

 

私と体を密着させているサカキは、器用に腰だけを動かして……密着による私の体温を、呼吸を、感じられるままで……存分に私の膣内を犯しつくしていく。

 

暴れまわる快感と、私もサカキの体温を否応なしに感じるその姿勢のせいでか……私は気がつくと、サカキの肩に手を回して抱きついていた。

 

……っ……これじゃ、私……本当に、コイツの愛人みたい……!

 

でも、なんで……なんで、こんなに気持ちいいの……? 密着して、こんな風に……こんな、今までと違う感じのセックス……いや、レイプが……!

 

「おやおや、抱きしめられるとは光栄だね……そんなに気に入ってもらえたのかい?」

「うぁ……はぁあっ! そ、そんなわけ……」

「それは残念だ……なんならこのまま、私の愛人にでもなってもらってもよかったのだが……どうかな?」

「お、断り……ひぎぃ! あぅ、や……吸っちゃ……うああぁっ!」

 

言葉の途中で首筋にキスをされ、また私の声につやがかかる。

 

そして……次第に、サカキのピストンが激しく、早くなっていく

 

「それは、残念……それなら、まあ……一期一会のこの名器、存分に楽しませてもらおうか……!」

 

ラストスパートとばかりに激しくなり、擦り上げられる私の膣内。

 

お腹の中がいっぱいで、奥まで届いて……熱を発しながら私を追い詰める、サカキの巨根。体内のその、快楽と屈辱を同時に与える異物が……なぜだか、愛おしく感じてくる。

 

これって……理性こそはっきりしてるものの……イッシュにいたころ、プラズマ団の調教の時に感じた感覚と似てる……

でも、まだ一回だけで……ろくに寸止めも何もされてないのに……何で……こんな……!?

 

そして、サカキは……私の一番奥にそのペニスの先端を押し付けて……

直後……煮えたぎるような精液を注ぎ込んできた。

 

「うぁ……あああぁぁあああ―――っ!!」

 

慣れた快感と未知の快感、両方に蝕まれた私の体は……その一発の射精で絶頂をむかえ……喜んでサカキの精液を飲み干していった。

 

子宮に、膣壁に、熱い精液が染み渡る感触が……体全体を愛撫されたあの感触と交わって、感じたくもない快感を、そしてそれ以上の……満足感までも感じてしまう。

 

ホントに……サカキに愛されてるみたいな……いやなのに……。

 

息が荒い私の膣からペニスを抜くと……サカキはふぅ、と息をついた。

 

「ふむ……実にいい時間だったよ……この出会いを祝福したいほどだ」

「うる、さい……っ……はぁ、はぁ……」

 

力が入らない体で精一杯射返すものの、サカキの顔には余裕の笑みが浮かぶだけ。

い、一回のセックスで、ここまで疲れて……満足して……腰砕けにされるなんて……

 

「ふふっ……お楽しみいただけたようだな……。お気に召していただけたなら……ロケット団は君をいつでも歓迎するが? なんなら……私個人的に、そばに置いておきたくらいだ」

「おあいにくさま……間に合ってるわ」

「ほう、それは残念」

 

そういうと、サカキは服を着て、一足先に部屋を出た。

 

……と、思ったら……足を止めて、

 

「ああ、例の女なら……もう解放されている。今頃……そのおじいさんのところに戻れている頃だろう」

「……それは……本当……?」

「ああ、本当だとも。なんなら、ライブキャスターで確認してみてもいい……ついでに、『今後我々の邪魔をすることのないように』とでも伝言しておいてくれると助かるな……お互いに」

 

そして、

 

「それと、この基地はこのまま放棄して、団員も1人もいなくなるから……警察を呼ぶなり何なり、好きにしてくれたまえ。それまで、ゆっくり休んでくれていいよ」

 

そう、言い残すと……サカキは、部屋を出た。

 

 

私は、疲労に満ちたその体を……ちょっとしゃくだけど、サカキが言ったとおり……寝心地は言いこのベッドで、少し休めてから……警察を呼んで、外に出ることにした。

 

……サカキのテクニックで、乱暴でもないのに、あそこまでよがらされ、あまつさえ満足感までも味わわされたというその事実に、なんとも言えない感じの心中になりながら……。

 

 

(……っ……あんな……セックスの仕方があるなんて……。それほど激しくもないのに……あんなに追い詰められるなんて、初めてだった……)

 

 

そんな不安感を胸に抱きながら。

しかし同時に……胸のどこかで、また味わってみたい……という期待感を持ちながら。

 

 

 

……いや、もちろん、サカキにじゃなく……ナオヤにされたいけどね。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第12話 迷いカビゴンは寝ぼけ眼

娘さんを救出した私が、シオンタウンのフジさんのところに戻ると……フジさんは泣きながら感謝してくれた。

……まあ、これなら……サカキの奴に抱かれた甲斐もあった、ってものかもしれない。

 

そしてもう1つ、

あの時助けた、あのカラカラが……仲間になった。

 

どうやら、そろそろ親離れの時期だったらしく……それなら、信頼できるトレーナーについていきたいと思ったのか、フジさんの所でずっと私を待っていたらしい。

 

それは素直に嬉しいし……私は、カラカラの気持ちをそのまま汲んであげることにした。

 

これで、私の手持ちは……ヘルガー、スリーパー、チルタリスに加えて……カントーに来てから、ウツドンとカラカラが加わったわけだ。

 

 

☆☆☆

 

 

タマムシシティに再び向かった私は、ジムに行ったけど……どうやら、今日はジムリーダーが何かの用事で不在らしく、ジム戦は無理だった。

 

仕方ないから、他の所で時間を潰そうとしたら……街中で、こんな張り紙を見つけた。

 

『探しています』

 

で、その下に……ちょっとよくわからないポケモンのイラストと、連絡先。

 

「……?」

 

どうやら、迷子のポケモンか何かを探してるみたいだけど……ちょっと絵が残念なので、何を探してるのかわからない。……子供の絵かな?

 

連絡先からしてタマムシマンションに住んでいるみたいなので、ちょっと行ってみることにした。

 

そして事情を聞いたところによると……そこに住んでいるおばあさんの孫娘のポケモンが迷子らしく、捜してほしいとのこと。

どうせ暇だから、と、私はOKした。

 

そして、その探して欲しいポケモンというのは……

 

「……カビゴン?」

 

……おおよそ、迷子になりそうもない大きさのポケモンだった。

 

 

☆☆☆

 

 

幸いにも、カビゴンはすぐに見つかった。タマムシからちょっと進んだ先の道路の横道で、ぐっすり寝ていたのだ。こっちにはヘルガーがいたから、匂いで辿れた。

 

そして、首のところに……名前入りの首輪。うん、間違いない。この子だ。

 

ヘルガーをボールに戻し、私は……ちょっと狭いその道に入り、カビゴンの上に乗る。……脇に立つスペースがないから。

そして、ぺしぺしと叩いて起こそうとした。

気分は、隣のト○ロの妹ちゃん……でも、起きないなあ……。

 

少し強めに叩いてみると……ちょっと嫌そうにするけど、動かない。

 

仕方ないから、ここにこのままにして……モンスターボールを持ってるであろう、あの女の子を連れてこようかな、とか思ってると……

 

……ふいに、カビゴンが上に乗ってる私の体をつかんだ。

 

そして……何を思ったか、顔の位置に持ってきて……私を自分の顔の上に座らせると、ぺろぺろと私の股間を、パンティ越しに舐め始める。

えっ……ちょ、な、何!?

 

「な、やっ……ね、寝ぼけて……んぅっ!?」

 

まるで食べ物か何かのように、私のパンティを嘗め回すカビゴン。

 

屋外でこんなことをされて、驚いちゃったけど……わき道とはいえ、一応ここは道路。このままはさすがにまずいので、私はどうにかそこを離れようとした。

しかし、カビゴンの力が強く……抜け出せない。

 

そうして四苦八苦していると、なんと、

 

びりっ

 

「え……っ!?」

 

カビゴンに……パンツ、食いちぎられた!?

 

寝ぼけたままで私のパンティをむしゃむしゃと食べてしまったカビゴンに驚いていると……再び私の股間に、カビゴンは今度は直に舌を走らせた。

 

舌の先が、浅くだがぬるりと割れ目の中に入る感触に……私は不意打ちだったこともあり、快感に体をびくんっ、と反応させてしまう。

 

「やっ、あ、ん……や、やめ……なんで……!?」

 

そのまま舐め続けるカビゴン。私の股間の味が、気に入ったわけでもあるまいし……なんでこんなこと……!?

 

まさか……発情してる、とか……しかも、寝ぼけながら……?

そ、そんなこと……

 

ないはず、と言い切ろうとしたその時、

ふいに……カビゴンがむくりと上半身を起こし……今度は私を……その股間の位置に持ってきた。

 

そして、そこには……からだのサイズにあった大きなペニスが既にそそり立っており……私は驚くと同時に、愕然とした。

 

やっぱり、このカビゴン……私に発情してるんだ……!

 

抵抗するけど……力でかなうはずもなく、さらには……ベルトのところのモンスターボールにも手が届かない。

 

そのまま、カビゴンは寝ぼけ眼で……その肉棒を、私の……既にぬれている膣内に挿入した。

 

「……っ、あ……はがぁあっ!」

 

巨根をいきなり突き挿れられて、息が詰まる私に構わず……カビゴンは、まるでオナホールでも使うかのように、私の腰を動かし……膣内をずんずんと突き上げる。

 

太さも長さも、人間とは違いすぎるそのペニスに……膣内はいっぱいにまで押し広げられ、圧迫感と同時に……快感が体を突き抜ける。

 

子宮が押し潰されそうなほどの大きさと激しさに……見れば、私の下腹部は、僅かだがポッコリと変形していて、異物の侵入を主張していた。

 

しかし、あくまでも寝ぼけているせいだろう……全力が出ず、幾分の手加減は見られるようで……私は、オナホールのように扱われつつも、しっかりと快感を感じてしまっていた。

 

 

すると、唐突に……カビゴンのピストンが止まった。

 

「……?」

 

何かと思って見てみると……再び、カビゴンは寝てしまっていたのだ。

チンポを硬くして……私の膣に挿入したままで。

元々ねぼけてのものだったからか……睡眠欲が勝ったらしい。

 

普通に考えれば、これが逃げるチャンスだったのだろうが……あそこまで散々に膣内をかき回された状態で、いきなりやめられるというのは……逆に、私にとっては生殺しだった。

 

今はもう、ここから離れた方がいいのはわかっている。

しかし……体の疼きが、そんな考えをかき消してしまう……。

 

(……もう……ちょっとだけ……)

 

「……はぁ……っ……」

 

気付けば……まだ硬いままのカビゴンのチンポを加えたままで、私は……腰を振っていた。中途半端にお預けにされた快感を、もっとよこせと催促するように。

 

何やってるんだろうと思いつつも……腰が止まらなくて。

カビゴンの下腹部に座って……そのチンポを、今度は私がバイブ扱いするかのように……好き勝手に膣内で暴れまわらせる。

 

まだまだ硬さも熱さもを失っておらず、なおかつ我慢汁もきっちりあふれさせているそれは……ディルドーと思うには……よくできすぎたもので、

気付かないうちに私は……久しぶりである、手持ちポケモン以外のポケモンとのポケ姦に酔いしれていた。

 

 

……その時、

 

 

「あれ、君そんな所で何してるの?」

「……!?」

 

正面の道に……どうやら通りすがりらしい、1人のトレーナーが立っていて……まっすぐ、私とカビゴンの方を見ていた。

……っ……ま、まずい……カビゴンとポケ姦してるの、見られ……!?

 

と、思ったら、

 

「ははは、それ、君の? カビゴンのお腹に乗って遊んでるの?」

「えっ、あ……は、はい、まあ。ははは……」

「そっかー、ふふっ、楽しそうだね」

 

……気付いて、ない……?

 

あっ、そうか……私今、脱いでるのパンツだけで……スカートはそのままだから、上手いこと結合部が隠れてるんだ! それで、あの人には……私がポケモンとじゃれてるようにしか見えてないんだ!

 

でも、スカートがミニだから、下手に動いたら見えちゃう……

 

そんなことになったら、今はほほえましいものを見るあの人の目も……一瞬で変わってしまうだろうし……

下手をすれば、そのまま……犯されちゃうかも……! な、なんとか切り抜けないと……

 

「ははっ、でも君、いくら気持ちいいからって、そんなにぽよんぽよん動いたら、カビゴン苦しいかもよ?」

「……っ!?」

 

気がつくと……人が見てる前なのに、私の腰が勝手に動いて……ピストンを再会させていた。

な、何やって……こんな時に……

 

まさか私……見られて興奮して……っ!?

 

……でも、聞いた感じ……男の人が言ったのは、あくまでも『カビゴンのお腹で遊ぶことが気持ちいい』っていうニュアンスだし……。

言い回しにドキッとしたけど……まだ、ばれてない……い、いやそんなことより、こ、腰の振り止めなくちゃ……っ!

 

「あ、はは……そ、それがその……起きてくれないもので……」

「そうか。それじゃ、僕はコレで……」

 

と、その時、

 

こすりあげてピストンさせていたペニスが膨らみ……膣内に、寝ながら絶頂したらしいカビゴンの精液が流れ込んできた。

 

「っ……あぐっ……!!?」

「? どうしたの?」

「……っ……い、いや、何でも……」

「そうか……なら、いいんだけど……」

 

は、早く行って……!

 

リアクション我慢するのが大変なだけじゃなく……どんどん注がれて……お腹が……お腹がポッコリ膨れてきてる……!

そ、それに……もうちょっとで……オマンコからあふれ出てきちゃうから……!

 

腹と膣口に力をこめて、私は……快感で叫び声をあげそうになるのを必死でこらえつつ、精液の逆流の量を最小限にとどめていた。漏れ出したら……スカート塗れるし、匂いもすごいし……確実にばれる……!

でも、そうならないようにすると……お、お腹がパンパンに……!

 

愛想を振りまきながら、そのトレーナーは……ようやく、その場を去ってくれた。

 

直後、

 

「っ……あはぁぁああああぁあああっ!」

 

絶叫した私。

その膣内からは……収まりきらないカビゴンの精液が、波濤のような勢いであふれ出し……見る見るうちに周りの草むらに広がっていく。あたり一面が、白濁のねばねばした液体にまみれ……強烈な雄の匂いが私を包む。

しかも、今もまだ出続けてるから……際限なく広がって……。

 

まるで、私の理性も一緒に押し流してるような……

 

「はぁ……はぁ……は、あ、はぁあ……」

 

息をいつまでも荒くしながら……私は何もできず、カビゴンの股の上にまたがったまま……ひたすら、射精が終わるのを待っていた。

途中から力尽きて……そのお腹の上に倒れこんだけど……。

 

一日に400kgの食料を食べるというだけあり……カビゴンの射精の量は、今までのポケモン達の中で最高……

結局、その後数十分にも渡って……それは続いていた。

 

 

 

その後、無事に女の子を呼んでカビゴンを回収させた。

 

そしてそのおばあちゃんから、心ばかりの『お礼』ももらった。

……まあ、色々ハプニングはあったけど結果オーライってことで……。

 

……でもこれ、何に使うのかな……?

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第13話 サイクリングロード・陵辱再び

タマムシシティで、私はやるべきことの全てを済ませた。

 

ジムリーダー戦も勝った。

エリカ、草タイプだったし……ヘルガーにはかなわなかったわね、やっぱり。

 

そしてその戦いで……私は、ウツドンから進化した……ウツボットの実力を試してみた。

 

リーフの石……マンションのおばあさんからお礼としてもらったあれが、早速役に立ったのよね……全能力大幅アップ。

 

草タイプ同士の戦いにも関わらず……その強い能力で終始圧倒してバトルを制したのを見たときは、嬉しかったなー……アレ多分、私んとこの古参のポケモンにも劣らない。

 

そんな感じで、私は……レインボーバッジをゲット。

 

意気揚々と、次なる目的地、セキチクシティ目指して行ったんだけど……

 

 

☆☆☆

 

 

サイクリングロード。

タマムシシティとセキチクシティをつなぐ……長い下り坂。

 

そこで私は……暴走族の集団に絡まれていた。

 

まあ、暴走族のトレーナーなら、今まで何度か戦ったことがあるし、今回も……ウツボットのレベル上げのお手伝いでもしてもらうつもりでいた。

 

……しかし、

絡んできた暴走族達は……ポケモンとは関係なく、予想外の手札を持っていた。

 

それは……

 

「……っ!? 何で、それを……!?」

「へへっ、答える義理はねえなあ……」

 

暴走族がその手に持っていたのは……私の写真。

 

しかも……仮面の男達に犯され、白濁にまみれている……裸の私の写真だった。

 

……間違いなく、あの時……イワヤマトンネルでの陵辱の時の写真だ。

 

(何で、こんな写真をこいつらが……!?)

 

しかし、それを考える間もなく……男達は、私ににじり寄ってくる。

……その要求は……お金でも、ポケモンでもなく、

 

……私の……体だった。

 

 

☆☆☆

 

 

サイクリングロードから少し外れたところの廃墟。

そこに連れ込まれ……私は、全裸にされ、縛られ……床に転がされている。

 

そのまま普通に犯されるのなら……まだよかった。

 

…………しかし、今の私の状態は……この前の、イワヤマトンネルのときに輪をかけて悲惨である。

 

どういうことかというと……それは、私の体を見れば一目瞭然だ。

そこには……

 

『肉便器』

 

『ご自由にお使いください』

 

『中出し専用』

 

……などといった卑猥な言葉が、あちこちに書かれているのだ。

 

同じようなことが……お尻の方にも書かれている。何と書いてあるのかまでは……位置の関係上、見えないけど。

……まあ、見るに耐えないことが書いてあるのは間違いないけど……ね……。

 

そんな状態で、私は……廃屋の床に転がされ、

次から次へと殺到する、暴走族の男達の……文字通り、『公衆便女』にされていた。

 

今、私の秘裂には、何人目になるかもわからない男の肉棒が突きたてられている。

連結部の周りに、これでもかと色々な楽が気が書かれているのを下品な目で見ながら……男は嬉しそうにペニスを出し入れしていた。

 

無残な姿で、写真のせいで抵抗もできずにこうして犯されている私を見て、征服感と優越感に浸っているのが見てとれる。

 

「へっへっへ……やっぱ気分がいいなあ、縛られてる女を犯すのって」

「しかも飛びっきりの美少女ときたもんだ」

「レディースのビッチ共にも飽きてきてたとこだったし、運がいいぜ!」

 

口々に飛び出す下品な言葉。その1つ1つが、私のプライドをズタズタにする。

 

にらむことしかできない私を、肉棒を挿入している男がいやらしく見下ろす。

そして、あざ笑うかのように……ひときわ強く、その肉棒を突きいれた。

 

「んっ――――っ!!」

「ひひっ、いい反応だねえ、そそられるぜ」

 

突き上げると同時に、私の下腹部が内側から押し上げられてわずかに変形する。

それに伴って……そこに書かれている『ご自由にお使いください』の文字も少し形を変えた。

 

正常位ゆえに、それがはっきり自分の目でも見えてしまうことが……私により大きな屈辱感を与える。

気付けば、目の端には涙がにじんでいた。

……それすらも、男達をより興奮させるとわかっているのに。

 

「んぐう……んっ……っ……くぅ……!」

「へへへ、そんなにいいかいお嬢ちゃん、俺のチンポがよ」

 

一突きごとにびくん、と反応する私の体を、そのたびに誇張される各所の屈辱的な刻印を、男達は最高のショーとして見ていた。

中には、順番が回ってくるまでに……あるいは、先にもう済んでしまったのに我慢できず、自分でしごいている者もいる。

 

男は更に、私の……今度は胸に手を伸ばす。

2つの乳房にかけて『私は牝犬です』とかかれた、女のシンボルに。

 

「ふぁ、はぁあっ!? さ、さわ……ぐひゅっ!」

「おー、やわらけー」

 

男の大きな手で包み込んでもはみ出す程度に大きな私の胸を、最高のご馳走でも味わうかのように嘗め回し……もう片方を手で、思うままに弄繰り回す。

 

痛かったり気持ちよかったり……安定しない感触に戸惑い、もだえる私の顔を、男は満足そうに見ている。

腰のピストンと並行して、いつまでも責め続けていた。

 

そして、

 

「おほぉっ……で、出る……」

 

どくんっ、びゅるる……と、

何の遠慮もなく……アイカの膣内にその精液を放った。

 

挿入している仲間の腰が、びくん、びくん……と震える様子は、見ている側にも……射精が起こったのだと言うことを容易に理解させた。

 

そして、それを確認した仲間の1人が……近くの壁に『正』の文字を書き入れる。

 

そこには既に3つの『正』が書き入れられており、15回にもわたって私の中に精が放たれたことを表していた。

 

射精が最後まで終わるのを待って……挿れていた男は、膣内に入っている肉棒を抜き取った。

愛液と精液でドロドロになったそれを……私の口元に持ってきて、掃除させる。

 

その間にも……間髪入れず、また新しい男が、私の膣口にその肉棒をあてがう。

 

射精と絶頂の余韻がまだ冷めぬうちに……新たなペニスが、肉壁をかきわけて侵入してきた。

 

「んふ、ぐ……ふぁっ、ぅ……!」

「お~っ、マジだすげえ! 15回も中出しされといて、まだ全然きついぜ!」

 

下品な褒め言葉と共に、やはり一切の遠慮なく、私の膣内は蹂躙された。

 

汗で蒸れているのだろうか……膣壁からでもわかるほどに、雄の濃厚な匂いがただよってくるペニスに膣壁を擦り上げられ、抵抗力を奪われていく。

 

やがて、しびれるような快感が全身を駆け巡り始め……このままいけば、ろれつすらも回らなくなるだろう。

 

数分から十数分ごとに、ピストン・射精・交代を繰り返しているのだから……それをたった一つのオマンコで受け止めざるをえない私の負担は大きかった。

 

しかもこいつら、ムダに体力があって、1つ1つのプレイが激しいから……体力もどんどん奪われていく。

 

気絶すら許されない快感の津波の中で、私は懸命に耐えていた。

 

腰がぱんぱんと、甲高い音を立てて叩きつけられる。

そのたびに……私の力が、徐々にそぎ落とされていく。

 

それでも耐える私の目の前に……

 

「―――おっ、来たかお前ら」

「ちわーっす……おおっ、やってるっすねえ!」

「今日の獲物その子っすか? うわ、かわいー♪」

 

「……っ……!」

 

ただでさえ多かった、暴走族のグループの人数。そこにさらに……口調からして、知り合い……というよりは、後輩か舎弟か、といった雰囲気の男達が、何人も加わった。

 

みな、一様に劣情を除かせた目線で……私の……精液に汚れ、卑猥な文字を書き連ねられたこの裸体を、嘗め回すように見ている。

 

「へへっ、姉ちゃん、かわいい後輩達でよお……悪いけど、こいつらの面倒もみてやってくれや」

「大丈夫、せいぜいあと30人くらいしかいないからよ、へへへ……」

 

「……っ……!」

 

言い返しても……いや、何を言っても……この場では彼らを助長させるだけだろう。

 

私はもう、ただひたすらに……これが終わるのを待っていることしかできないのだ、と悟り……歯を食いしばった。

 

 

☆☆☆

 

 

数え切れないほどの回数、中に出された。

子宮が精液でいっぱいになって、お腹が重くて、たぷん、たぷん……という擬音すら聞こえる気がする。

 

口にも出された、もっとも……前戯や、お掃除フェラの延長線上でだけども。

 

意図して、膣内射精を行うようにしていたのだろう……そうだと容易に思えるほどの量を、私は膣内に流し込まれていた。

あれだけの人数外ながら……菊門に誰一人入れようとしなかったことからも、それがわかった。

 

何時間もの間犯されて……気付いた時には、日がほとんど暮れていた。

セキチクシティに出発しようとしたのは……朝方だったというのに。

 

酷使され、膣口がヒクヒクと震える感触を感じながら……私の耳に、男達の声が聞こえてきた。

 

……私の意識が戻っていることには、気付いていないようだ。

 

『ねえアニキ、こいつもう俺達で飼っちゃいません? ほら、ネタもありますし』

『あー、そうしてえとこだけどな……ほら、注文は散々犯した後は解放してやれ、ってアレだったろ?』

『そうっすけど……そんなもん反故にしちまえば……』

『いや、あいつ実はバックが相当やべえらしいんだよな……だから、下手に契約違反しねえ方がいいんだ』

『あ、そうなんすか……ちぇ、残念』

『ホントだよなァ……こんな上玉、中々いねえのによ』

 

……やっぱり……こいつらも、誰かに指示されて……

 

でも……イワヤマトンネルといい、一体誰が……?

 

そんなことを最後まで考えられず……私の意識はまた途切れた。

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第14話 ウツボットでデトックス

 

暴走族が私を解放して……というか、そのまま廃墟に置き去りにして解散してから、私は何とかその場を脱出した。

この場に居続けたら……状態が状態だし、誰かに見つかったら何されるかわからない。

 

私ともども放置されている服と荷物をつかんで、どうにか……目立たない草むらの位置まで移動する。

 

自分で見ても……酷い状態。

何十回も犯された膣内は精液で氾濫していて、さっきあらかたかき出したというのに、まだトロトロとこぼれてくる。膣壁にこびりついてるのかもしれない。

 

菊門には意図して挿れられなかったが……待ちきれずに自分でしごいていた者達の精液は、体中にこびりついている。

乾いているものから、まだ水分を残してねっとりしているものまで……汗などとは比較にならないくらいの不快感だ。

 

体も火照って……体力的にも精神的にも相当にきつかった。

 

そんな中、

 

私はふと……あることを思い出した。

 

それは……以前、どこでだったか仕入れた……眉唾物の、

しかし、ある意味魅力的ではある……ある方法だった。

 

 

☆☆☆

 

 

サイクリングロードからだいぶ外れた草むら。

ポケモンもトレーナーもほとんどいない場所で……私は、裸体をさらしていた。

 

精液がこびりつき……あちこちに『肉便器』『中出し専用』などと卑猥な言葉を書かれた体だ。……人に、間違っても見られるわけになどいかない。

 

その私の正面には……最近ウツドンから進化した、ウツボットがいる。

 

……が、護衛目的でモンスターボールから出したわけじゃない。

ウツボットには……あることをやってもらうために、ちょっと出てきてもらったのだ。

 

呼び出して、それが『できるか?』と聞くと……意外なことに、こくん、とうなずいてくれた。

ならば……と、眉唾物……というか、かなり突拍子もない案である『その方法』を、私は試すことにしたのである。

 

ウツボットに『お願い』と頼むと……ウツボットは、その口をゆっくりと開けた。

体構造上、上のほうについている……葉っぱで蓋がされている形の口を。

 

そして、私を、つるで持ち上げて……その中に入れた。口の中に。

 

すぽっ、ちゅるん、と……私の体は、あっけなくウツボットの体内に飲み込まれる。

 

中は暗く、狭かったが……そこまで窮屈な感じはしない。

むしろ……体を包み込むウツボットの内皮の肌触りが、絹のように滑らかで心地よく……ちょっと落ち着いているくらいだ。

光も……ちょっとは入ってくる。本はギリギリ読めないくらいの光量で。

 

……この、爪を引っ掛けての登ることもできない滑らかさ加減が、捕食された獲物にとっては絶望的なんだろうけど。

 

ウツボットは、食虫植物型のポケモンだが……虫に限らず、体の中に入る大きさなら、普通に、哺乳類だろうと爬虫類だろうと食べてしまう。

弱らせて抵抗できなくしてから……上にぽっかり開いた口の中に放り込むのだ。

 

今の……私のように。

 

そして……溶解液を分泌し、消化して吸収してしまう。

……本来なら。

 

しかし、今回私は……ウツボットに、あることを頼んでいた。

 

しばらくもしないうちに……体を包む内表皮から、さらさらとした……おそらくは溶解液であろうそれが分泌されてきた。

獲物を骨ごと溶かしてしまう、強力なそれだが……私はそれを、体中に浴びていく。

 

……しかし、私は……それによって溶かされるようなことはなかった。

 

ウツボットは、その消化液で溶かすものを選定できる能力を持つ。……骨まで何でもとかして食べられるウツボットに、必要な能力なのかはわからないけど。

 

その能力のお陰で……私は、大量に分泌されていく消化液を浴びても解けないで、そのままそこにいられる。

ウツボットが溶かしているのは……私の体ではなく……

 

そこについている……精液や汚れだった。

 

こびりついた精液……お湯で洗っても中々とれないそれが、さらさらとした消化液になでられると、すんなりと溶解して流れ落ちていく。それが……肌でわかった。

 

これが……私がウツボットに頼んだこと。

私は……こうやって、ウツボットの体内で……分泌される消化液によって、体を洗ってもらっているのだ。体は溶かさず、その他の余分な汚れを溶かし、食べてもらうことによって。

 

ただ……やはり、何も影響がないわけではないらしい。

溶解液は……私の体を溶かしはしないものの、酸性の成分ゆえだろう……体の表面には、炭酸のように、シュワシュワとしたくすぐったい感触が残る。

 

同時に……副作用か何かなのだろうか……何か、体が熱くなるような感触もあった。

まるで……媚薬のような

いや、効果は……そこまで露骨ではないんだけれども、似たような感触。

 

暗く、湿度も高い、このウツボットの体内の環境とあいまって……私を不思議な気分にさせる。

 

まるで……

 

(私、今……ウツボットに食べられて、消化されてるみたい……)

 

体内に落ちてきた哀れな獲物を、捕食者が消化液によって溶かそうとする。

その液は体を伝い、熱を持たせ……どろどろに溶かして吸収してしまう。

 

実際には自分はそんなことにはならないはずだ、とわかっていても……そんなことを露骨に頭の中に浮かばせる状況に、私の頭はぼーっとし始めていた。

 

ぞくぞくとした高揚感と、セックスの時にも似た……言いようのない快感を、

しかしセックスとは違い……体全体で味わっていた。

 

消化する際のぜん動運動のようにウツボットの体内は妙にクネクネと動き始め……その刺激が、敏感になった私の肌を刺激する。

 

「やっ、ひゃ……ん……はぁ……!」

 

……本当に、エサになった気分だ。

なすすべもなく、ウツボットに食べられているような……変な気分だ。

 

すると、

初めて知ったんだけど……ウツボットは体内にも、つる……というか触手のようなものを持っているらしく。

それが、私の膣とお尻、それぞれの穴の中に……するりと入ってきた。

 

「ひゃあ……あぁあああっ!?」

 

ペニスよりも細いそれはしかし、膣内を嘗め回すようにゆっくりと……奥まで擦り上げる。

……いや、もしかしたら……実際に嘗め回しているのかもしれない。

 

何故なら……その2つの穴の中にも、肌に感じる……あの熱さやくすぐったさが伝わってきていたから。

 

体の中も、捕食者の餌場としては例外ではない、ということらしい。

 

隅から隅まで、私を味わってるんだ……。

ウツボットにとって、今の私は……キャンディか何かと同じなんだ……。

 

「あぁ、は……ぉふ……っ!」

 

ついには、触手は私の口の中にまで入ってきた。

口腔内……歯も歯茎も、舌も喉も、あますことなく嘗め回し、消化液を塗りたくる。

 

正真正銘、体全体を……私は、ウツボットに嘗め回され、消化され、食べられていた。

その快感ときたら……コレまで味わってきたものとは、種類が違う。

 

まるで……体全体が性感帯になったような感触。

なでられるたびに……ぞくぞくとした快感が駆け上り……蓄積していく。そのメカニズム事態は、セックスのそれとさして変わらないように思えた。

 

(もっと……食べて……もっと、私を……食べてぇ……!)

 

心の中で、そんな……人間をやめるかのような懇願をする私。

それを助長するかのように、どんどん快楽は高まっていき……

 

やがて……セックスのように、私は絶頂を迎えた。

それも……長い絶頂を。絶え間なく快感を送りこまれているのだから、当然と言えば当然……なのかもしれないけれど。

 

同時に、

 

しょわわわわ…………

 

「やっ、あ……んあはぁ……おしっこ、でちゃった……」

 

ウツボットの中に……愛液に混じって、私の尿までもが広がる。

 

ウツボットはというと、怒るかとも思ったのだが……どうやら、むしろ喜んでいるように感じられた。

植物は、アンモニアも栄養として吸収する者もいるから……つまり、肥料代わり……ごほうび……なのかな?

 

いっそ、このまま消化されても構わないかもしれない……そう思えてしまえそうな快感だった。

 

 

☆☆☆

 

 

程なくして……洗浄は終わった様子だ。

ウツボットの触手の動きが止まり……膣内・直腸内の奥深くまで入れられていた触手は、一本残らず外に引き出された。

 

しかし、私の体には……まだ熱が残っていた。

物足りない……そんな思いと共に。

 

もっと……あの消化液をすり込んで欲しい。

もっと……ぜん動運動で体全体を擦ってほしい。

もっと……お腹の中まで、触手で嘗め回して欲しい。

 

「ねえウツボット……もっと……もっと私、食べて……お腹の中まで……ね……?」

 

すると、

 

 

ばしゃああああんっ!

 

「――――っ!?」

 

 

いきなり、頭の上から……冷たい水が大量に降ってきた。

……どうやら、ウツボットが、近くの水場から水を飲んだらしい。

 

……同時に……私の頭も冷えていった。

 

それまであった高揚感が徐々に引いていき……意識がはっきりしてくる。

 

……あー……落ち着いてきた……

なんか、とんでもないこと口走ってたなあ……

 

少し息を整えると……頭はすっきりした。

と、同時に……ウツボットが、ぜん動運動で……ちゅるん、と私の体を吐き出した。

 

吐き出された私の体からは……全ての汚れが洗い落とされていた。

精液はもちろん……落書きや、お風呂で洗い落とすはずの垢までも、全部。

それでいて、体や髪の毛そのものには……全くダメージがない。

 

そして、さっきかぶった水によって……消化液もキレイに流れていて、

今、私の体は……全ての汚れと毒素を抜かれた、感じたこともない爽快感に包まれていた。さっきまでの淫靡な気持ちもなくなっている。

 

ふとウツボットを見ると、『満足した?』とも『頭冷えたか?』とも取れそうな視線を私に送ってきていた。

ははは……ごめんねウツボット。なんか、途中で私おかしくなっちゃって……でも、もう大丈夫だからね。

 

……でも、

御礼くらいはしてもいいよね?

 

私は、そのままウツボットに歩み寄ると……ちゅっ、と、その口のところの葉っぱにキスをした。

 

そして、服を着て……再度ウツボットにお礼を言うと……モンスターボールに戻し、回復した体で、サイクリングロードを下っていった。

 

さーて、やっとセキチクシティに行けるわね……。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第15話 サファリゾーンと水辺の性豪

セキチクシティに到着した後……速やかにジムに挑戦。

 

まあ、結果としては勝ったけど……なんであのジム、『見えない壁』なんていうめんどくさい仕掛け用意してんのよ……?

たどり着くまでに何回おでこぶつけたか……

 

ともかく、それクリアしつつ……ジムリーダーのキョウさんとバトル。

毒タイプの攻撃が厄介だったけど、ここではエスパータイプのスリーパーと、地面タイプのカラカラが大活躍して勝利した。

 

レベル上げにも貢献してくれたし、うんうん、実り多い戦いでした。

 

 

 

さて、

ジム戦も終わったことだし……『あそこ』行ってみようかな。

 

 

☆☆☆

 

 

「んー……やっぱり、普通に戦ってゲットするのとは勝手が違うわね……」

 

と、いうわけで……やってきましたサファリゾーン。

 

ここでは、ポケモンバトルでなく……サファリパーク的な感覚で、放し飼いになっているポケモンを『自分の手で』ゲットすることが出来る。

ちょっと言い方変だけど……500円で入場すれば、ポケモン取り放題、ってこと。

 

いや~……一度来てみたかったんだ、ここ。

 

でも、けっこう難しいな……見ると聞くとじゃ大違い。

 

『エサ』を投げると、ポケモンは逃げにくくなるけど、捕まえにくくなる。

『泥』を投げると捕まえやすくなるけど、逃げやすくなる。

 

……うーん……よくできてる……。

 

ちなみに、この投げる『泥』……少し前までは『石』だったらしいんだけど、かわいそうだっていう意見が出たのと、ポケモン保護法にふれそうだったので、改定したらしい。

 

……いや、わかんなくもないけど……それ言ったら、ポケモンの技の『いわおとし』とか『岩石封じ』とかの方がよっぽどやばいんじゃ……まあいいか。

 

ともかく、そんな感じで、私はこのサファリゾーンを楽しんでるんだけど……

うーん……中々上手く行かないもんね……。

 

まあ、一応……2匹ほどゲットしたけどね。タマタマと、ニドリーナを。

 

けど……それよりも、失敗して逃げられた数の方が多い。

観光ガイドブックで読んだ感じだと、慣れるまでは時間がかかるとか何とか……うーん、何度も挑戦しろってことか……。

 

けど、そこまで入り浸るつもりもないんだよなあ……

残り時間もそんなにないし、ボールも少ないし……まあ、今日の所はこのくらいにしておこうかな。あんまり無駄な出費が増えるのも考え物だしね……。

 

けど、最後にもう一匹くらい捕まえてみたいな……どうせなら、もっと個性的というか……よさそうなのを……。

 

「……そういえば、カントーに来てから、まだ水タイプのポケモン一匹も捕まえてなかったっけ……水辺にいってみようかしら」

 

私は……本来波乗りを使えるオクタンが手持ちにいないので、浅い所を選んで……靴と靴下を脱いで、池だか湖だかわかんない広い水場の中に入った。

 

けっこういるな……ニョロモやトサキントなんかもかわいいし……あ、あれってタッツー? あれもいいな………………ん?

 

と、

そこで私は……向こう岸にある岩場に……あるポケモンを見つけた。ような気がした。

 

(あれ……? ……今のって、まさか……)

 

……いや、あんなポケモンまでここにいるの? わ、興味ある……

 

私は、すぐさま向こう岸に行こうとしたけど……さすがに、向こうに渡ろうとすると、川の深い部分を泳いでいかなきゃいけなくなる。

 

……しかたないな、服脱ぐか。

 

どうせ、このあたり……奥地過ぎて誰もあたりにいないから、いいだろうと思い……服も下着も全部脱いで、バッグにつめた。

ファスナーもしめて……よし、これで、このバッグ防水だから……泳いでも大丈夫だ。

 

誰もいないとはいえ、野外で全裸になる……なんというか、恥ずかしいような、背徳感があるような、そんな感じだったけど……とりあえず、今は気にしないことに。

 

そのまま、ニョロモやトサキントたちの間を泳いで、河を渡って……その、お目当ての向こう岸に到着した。

 

そしてそこには、

 

「……やっぱり、いた……シャワーズっ!!」

 

4本の足に、青い毛色、尾ひれのついた……魚のような尻尾。

イーブイの進化系……あわはきポケモン、シャワーズ……まさか、こんなポケモンまでいるなんてね……。

 

やばい……これは……何としてもゲットしたい。

イーブイ自体が希少なポケモンだから……こうして見る機会もなかなか無いんだもんね……この出会いは運命よ運命。水タイプだし。

 

さて、

まず泥にするかエサにするか、私が迷っていると……

ふと、私に気付いたらしいシャワーズが……こっちに寄ってきた。

 

そして…………ん!?

 

「ちょ、ちょっと、何!?」

 

シャワーズは、ただいま全裸の私の足元までよってくると……

……いきなり、私の股間に、顔を近づけて……ペロペロと舐め始めた……!?

 

……あ、いや、サファリゾーンのポケモンが人に慣れてるのは、別に驚くことじゃないか……

 

いきなりだったから、びっくりしちゃったけど……まあ、そういうことなら。

とりあえず一歩引いて、手を差し出してあげる。はい、なめるならこっちね。

 

その隙に、私はあなたをどうにかゲットするプランを考え……いや、なついてくれるんなら、そのままついてきてくれるのが一番いいんだけど……野性じゃないからな……

 

すると、シャワーズは……

 

私が差し出したその手を、ぷいっ、と無視して……

……再び、私の足元に寄ってきて、股間を…………ってちょっとちょっと!?

 

何!? どういうこと!? なんでこのシャワーズ、私のオマンコばっかりなめようとしてるの!? しかもなんだか……息も、少し荒いような……

 

……と、

ここで……私は、ふと、思い当たる節があった。。

 

たしか、この様子……前にも、見たことがある。

いや、シャワーズじゃないけど……ヘルガーとかで。あの時は、ええと……

 

……あ……。……ということは、もしかして……

 

「このシャワーズ……今、発情期なの……?」

 

 

☆☆☆

 

 

そこから、魔がさした私は……

シャワーズの股間を覗き込み……それがオスだと確認すると、

 

……ホントに、ちょっと魔が差した感じで……そのまま、地面に座り込んだ。

 

いや、じ、実を言うと……こんな屋外で裸になってるっていう、この時点で……その……けっこう、興奮してた、っていうか……

 

そして、その座り込んだ私の股間に……待ってましたとばかりに、シャワーズは顔を豪快にうずめた。

そして……ペロペロと舐めている。

 

しかも、それが頭の側からだったから……私の目の前には、興奮しているシャワーズのペニスがあって……

 

気付けば、私もすっかりその気になって……シャワーズのペニスを手に取り、口に含んで……いわゆる『69』の状態になっていた。

 

「ん、っ……ふぅ……ん……!」

 

ペロペロと股間をなでるシャワーズの舌は、単純な動きだけど……それでも、屋外で、しかもポケモンが相手、っていうこの灰と区間とあいまって……快感を必要十分にあたえていくれていた。

 

しかも、このペニスも……かなりサイズ大きめで……。

 

水タイプのポケモンだからなのか、水中を泳ぐからなのかは知らないけど……シャワーズのペニスは、そこまで味も濃くはなくて……なんていうか、あっさりした感じ。

 

人間や、陸生のポケモンみたいな、あの大臭のきつい……むわっとした感じはない。

 

けど、それでも……やはり雄のペニスだけある。

女の……雌の本能を刺激する、フェロモンみたいなものは……バッチリ感じる。

 

ほどなくして……シャワーズのペニスからは、トロトロと我慢汁が、

私の膣からは……愛液が流れ出てきていた。

 

それを確認したからか、はたまた、単にそう言う気分になったのかはわからないけど……シャワーズは、ふと、私のオマンコから顔を離した。

 

そして……

案の定、私の下半身……股間の方に回りこむ。

 

私は、それに答えて……四つんばいになって、お尻を突き出す。

……ポケモン同士の、交尾のように……。

 

……そして次の瞬間、

シャワーズは、前足2本で私の背中を抑えるような姿勢になると……その、立派に怒張したペニスを……挿入した。

 

「ん…………―――んんぅぅうううっ!!」

 

シャワーズは……どちらかといえば、小型のポケモン。

しかし、そう思えないほどに立派な形に、大きさになったペニスが……私の膣口をこじ開け、肉壁を押しのけて差し込まれた。

 

そして、すぐに……我慢できないといったようすのシャワーズが、ピストンを始める。

 

もともと体温の低い、水タイプのポケモンだからだろう……人間や、他のポケモンほど……ペニスの温度は熱くない。ぬるめ……って感じ。

 

しかし、それもまた、独特な感触で……さらに、逆にそのお陰で、『膣内にある異物』の感触をリアルに感じ取ることが出来ていた。

 

そんな私の心中を知ってかしらずか……シャワーズのピストンはどんどん激しくなる。

 

なんか、こう……すごく、性欲に飢えてたような、勢いのある腰使い。まるで……そう……初めて童貞を捨てた、思春期男子みたいな……がっつく感じ。

 

……と、

私は……もう1つ、妙なことに気付いた。

 

なんか……さっきまででも十分大きかった、シャワーズのペニスが……ゆっくりだけど、まだ、どんどん大きくなっているような気が……?

 

そういえば、聞いたことがある。

 

水タイプのポケモンは……普段から水を使った攻撃を使うから……その体の中に、より大量の水を溜め込んでおく器官があるらしい。

 

そして、シャワーズは……その器官の役目を……水分子に近い構造をした、体中の細胞が担っている。そのため、体に溜め込んでおける貯水量が尋常じゃない。

 

そして、その細胞は……中に含んでいる体液成分をあやつって、ある程度自在に性質や形、大きさまでも変化させられる……って。

体が固体のシャワーズが、ベトベトンなんかが使う『とける』なんかの技を使えるのはこのためだ。

 

そして、今……

その貯水能力と、細胞の変化能力のお陰で……どんどん、ペニスに……血液どころか、水が集まって……大きくなってるんだ。

 

ほどなくして、シャワーズのペニスは……大型のポケモン……それこそ、ギャロップなんかにも匹敵するくらいに大きくなっていた。

 

「はぁああぁっ! ん、んあ……やぁああ! こんな、大き……んんぅっ!?」

 

こうなると……ただよがるだけでは到底済まず、私は……いつのまにか、大声を上げて……シャワーズの巨根と、荒々しいピストンによがり狂っていた。

 

最初はせいぜい子宮口に届く程度だったそれは、今はもう、その入り口をこじあけて、子宮ごと私を犯している。

 

その、小型ポケモンによるものとは思えない快感に……私は、喘ぐことしかできない。

 

盲点だったなあ……まさか、シャワーズのが、こんなに……こんなにいいなんて……!

 

そのシャワーズも、降って沸いた幸運……私という淫乱な雌にペニスをつっこめるこの機会に、遠慮なく快感を感じることにしているらしい。

 

可愛い顔で、口を開けて舌を出し、息の上がった犬のようなしぐさを見せつつも……その力強い腰使いを、一瞬も休めることなく、私に叩きつける。

 

種の保存とか、生殖行為による子孫繁栄とか、そういうのも考えずに……ただひたすらに、私のオマンコをむさぼっているように見える。

ほとんどのポケモンは、体験することなく一生を終えるであろう……人間の膣を。

 

逃がすまいと、力強く私の背中を押さえる、シャワーズの前足、その感触すら心地いい。

 

多分……私に、最後の瞬間まで、自分の肉便器になっていさせるつもりなんだ……

最後の一滴まで注ぎこんで、妊娠させるつもりなんだ……私のこと……。

 

そんなことにはならないとわかっていても……そういう雄の本能に当てられると、うずいてしまうのは女の性。

ひくひくとうごめき、私の膣は……もう準備が整っていた。

 

 

……そして、

次の瞬間……私の膣内で、一層大きくペニスが膨らんだと思うと……

 

……びゅるっ、でもなく、

……ごぷっ、でもなく、

 

どばぁああっ、と、精液が吐き出された。

 

「……っ……っっぅぅぅっ!!!?」

 

悲鳴すら上がらない。一気にとてつもない量の精液を注がれて……危うく一撃で意識が飛ぶところだった。

 

まるで……ヘルガーの、あの長い射精で注がれる量を、一度に吐き出されたかのような、とてつもない衝撃。

 

その量が……これもまた、シャワーズが、体細胞に溜め込んだ大量の水分によるものだ、ということに……少しして気付いた。

 

しかし、その頃にはすでに……何かを考えるには心もとない所まで、私の思考能力は衰弱しきっていて、

 

今なお、どくん、どくんと出続ける、シャワーズの精液は……とっくの昔に限界容量を超えた私の膣内からあふれ出し、水溜りを作っていた。

足元のそれは……私の大雨のあとの水溜りかと思えるほどの大きさだ。一般的な家庭のお風呂なら、半分くらいなら湯船が埋まるかもしれない。

 

……この、多さの分だけ……私の体で気持ちよくなってくれたんだろう。

そう思うと……変な話、ちょっと嬉しかった。

 

そして、

そのまま、私は……ぽっこりと精液で膨れたお腹のまま……ついに体力が尽きたようで、そのまま……意識を放棄した。

 

……どうやら、もうしばらく続きそうな……どくん、どくん、という……シャワーズの射精を、その体内で感じながら。

 

……起きた時に……お腹の中、壊れてないといいなあ……。

 

 

☆☆☆

 

 

目が覚めると、

さっきまでの水溜りは……地面が砂であるせいか、小さくなっていたけど……それでも、砂地の濡れた面積の大きさから、あらためてその量に驚かされた。

 

……量だけなら……確実に今までで最高だ。サザンドラやヘルガーでも、ここまで多くない。

 

そして、そのシャワーズは……満足したような表情で、私の隣でぐっすりと眠っていた。

起こす理由もなかっし、私ももう少し休みたかったから……そのままにしておいた。

 

……その、休んでいる間に……私は、色々と考えてみた。

 

そういえば、私……サファリパークで色々とポケモンを見て回ったけど……シャワーズみたいな、水棲の哺乳類型ポケモンは、見なかった気がする。フローゼルとかの。

 

だとしたら……もしかして……

 

このシャワーズ……もとからこのサファリにいたんじゃなくて……外から迷い込んできたポケモンなんじゃ……?

 

そして、発情期になったものの……同型のポケモンがいなくて、交尾も出来なくて……だから、あんな風に、飢えてたっていうか……私の体にがっついたのかも……

 

……だとしたら、うん……よし。

こうするのが……一番いいわよね。この子のためにも……私のためにも。

 

 

 

と、いうわけで……

寝ている間に、シャワーズに『サファリボール』を使わせてもらって……無事に、見事に、ゲットさせていただきました。

 

いやあ、泥や石なんか目じゃないくらい、弱ってた……っていうか、疲れてくれてたしね……主に、私の体で。そりゃゲットできるでしょ。

 

いろんな意味で頼もしい仲間の加入と共に、私のサファリゾーン体験は、終わりを告げた。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第16話 お見合いと草花の淑女(ナオヤ視点)

○Side ナオヤ

 

……父さんが組んだお見合い。いろんな所の、いろんな名家のお嬢さんやら、有名人やら、実力者やら……何人どころじゃなく、相当な多さ。

それらを、ちょっとずつ処理していく……あーもう、なんて陰鬱な作業だ……。

 

僕はアイカが好きなんだ、って……父さんにはきっちり伝えたのにな……。

 

まあ……父さんにとっても、小さい頃から家族ぐるみで、アイカの家とは交流があったし……僕らのみならず、家同士の仲もよかった。

だから当然、アイカのことも、父さんはよく知ってるし……アイカ個人に対して、否定的な印象を持ってるってことは……まずない。

 

けど……まあ、仮にも僕は、天下に名を轟かせる『シルフ』の御曹司。

父さんからすれば、様々な面で実力者といえる、それなりの相手と結婚してほしい……っていう願望はあるだろう。社長としても……親としても。それは……わかる。

 

それでも……僕は、アイカのことを諦めるつもりはないけど……っと……?

 

……どうやら、相手が来たみたいだ。

 

 

 

今、僕は……お見合いの場所に設定された、和風の旅館にいる。

一応正装して、畳に敷かれた座布団に座り……お見合いの相手を待っていた。

 

……その相手が、今しがた到着したらしい。

……予定の時間より、ちょっと遅れたな……ま、話を断るのにはいい材料か。

 

そして、

部屋の、向かい側のふすまが開いて……その相手が、ゆったりとした、しかし礼儀正しさと気品を感じる動作と共に、部屋に入ってきた。

 

一歩部屋に踏み入ると……足をそろえて、きれいなフォームでぺこりと一礼し、

 

 

「お待たせしてごめんなさい、ナオヤさん……急遽、ジムの方が忙しくなりまして、お約束の時間に遅れてしまいました。どうぞ、ご容赦ください」

 

 

今日のお見合い相手……タマムシジムのジムリーダー・エリカは、そう言うと……また、ゆったりとした動作で……向かいの席に座った。

 

 

☆☆☆

 

 

エリカさんとは、子供の頃……何度か会ったことがある。

彼女の親が地元の名士で、『シルフ』ともそれなりに交流があった。その関係でだ。

 

もっとも……アイカみたいな、特に仲のいい幼馴染……ってレベルじゃない。せいぜい、知り合いか、昔の友達程度……そういって過言じゃない関係だ。

 

それでも、昔話に花が咲くのは、多少は仕方のないこと、でもあった。

久しぶりに会う旧友同士、僕もエリカさんも、お見合いとか関係なく……その部分については、楽しく語り合えたと思う。

 

……これが、ただの食事会だったらどれだけいいか……

 

最初から若い者同士に任せる方針だったらしいこのお見合いは、仲介人の介入もなく、幼馴染2人だけで、つつがなく、ほころびなく進められた。

 

……さて、

あとは……この話を断れば、それで終了なんだけど……このまま、何も起こらずにすんなり終わって欲しいもんだな……。

 

 

☆☆☆

 

 

○Side アイカ

 

「……無理ね。絶対無理」

『あ、やっぱりそう思う?』

 

私は、セキチクシティの喫茶店で『忍者食』という名の普通のお団子を食べながら……そんな会話を、ライブキャスターの向こうのアララギ博士としていた。

 

そして今のは……『ナオヤが今日、タマムシジムのエリカとお見合いする』って情報を博士から聞いて、無事に終わるか、って尋ねられたことに対しての私の返答。

 

『何と言ってもナオヤ君だものね……今回もソッチ系の展開になっちゃうかな?』

「十中八九、ね……あいつと女の子が絡むと大体そうなるもん。特にジムリーダー」

 

カミツレさんやフウロちゃんがいい例。

こっち来てからも……カスミとだって、あのまま流されてたらどうなってたか。

 

『まあまあ。英雄色を好む、って言うじゃない? それに、アイカだって……多少はそういうところにも目をつむることにしてるんでしょ?』

「ま……難儀な性格や宿命背負ってるからね……うちの旦那様は」

『わかってるならいいじゃない。彼の気持ちはあくまであなたが独り占め出来てる自信があるんだから……ちょっとの浮気心くらい多目に見てあげてもいいでしょう?』

 

……まあ、そうなんだけどね……。

 

……私が、今回のお見合いで、何も起こらないはずない、ってのは……その、ナオヤのスケベ心だけが理由じゃないのよ、

 

『? どういうこと?』

「んー……ナオヤの方じゃなく……エリカがね……」

『……? エリカちゃんが……どうかしたの? 清楚でおしとやか……絵に書いたような大和撫子で、女性の鑑……って、雑誌で読んだけど……?』

 

あー……大和撫子、ね……

いや、まあ……それも、まちがってはないのよね……

 

昔からあの子、基本はおしとやかで大人しくて……清楚なイメージもあって、男の子に人気だったし……親連中もこぞって、将来が楽しみ、なんて言ってた。

 

……ただ、彼らは……知らない。

 

エリカという人間には……そこからは想像しがたい裏の顔があるのだと……。

 

いや、別にあのおしとやかなエリカの態度が演技だとか、そういう意味で言ってるんじゃない。あれも間違いなく、エリカの本当の顔だ。

 

……が、

彼女には……世間に知られてない、内面がある……ってだけだ。

 

そしてそれは……数年経った今も、変わっていなかった。

 

この前……タマムシジムに挑戦した時、エリカと再会して……私は、それを目の当たりにした。だから……間違いない。

 

ホント……変わってなかったな……

あいつの、笑顔と、大人しさと、清楚さと…………それに……

 

 

(……腹黒さと、貪欲さは……)

 

 

私にとって、敵に回したくない人物No.3である彼女のことを思い出しながら……私は、はぁ、とため息をついた。

 

 

☆☆☆

 

 

○Side ナオヤ

 

……えーと……

 

……どうしてこうなったんだっけ……?

 

たしか……部屋の中でばっかり話すのもあれだったから……2人で、日本庭園風の庭に出て歩いてたんだけど……

 

……池の上にかかってる石橋の上で、エリカさんが、足を踏み外して……

それに巻き込まれて……僕も一緒に落ちて……。

 

で、幸いにも、お風呂が用意されてる旅館だったから……そのままだったら風邪引いちゃうし、旅館の人のお言葉に甘えて、お風呂に入らせてもらって……

 

いや、ここまではギリギリわかるんだ。池に落ちたのは事故で、風邪引かないためにも、せっかく旅館なんだから、お風呂に入るのは得策……って言ってもいいわけだし。

 

……しかし、部屋に戻ってきたら……

 

なぜか、さっきまでいた部屋に……布団が敷いてあって……

しかも、

 

「お待ちしておりました、ナオヤさん」

 

その、敷かれた布団の上で……一足先にお風呂(女湯)から上がっていたらしいエリカさんが、浴衣に身を包んで……三つ指ついて出迎えてくれた。

 

 

……うん、このへんだ。このへんから色々と狂い始めた。

 

 

その後、いろいろ会った後……今、僕は……『ご迷惑かけてしまったお詫びに……』って、エリカさんにマッサージしてもらってる。

 

……いや、その……怪しいとは思ったんだけど……あんなに澄んだ瞳で見られながらだから……断れなかった。

うつぶせになって……マッサージしてもらうことになったわけだ。

 

それに、その……一緒にいたのだいぶ昔だから、よく覚えてないけど……

ほら、エリカさん昔からおしとやかな大和撫子だったし……そんな、他のお見合い相手連中みたいな、腹黒かったりそういう真似には及ばないだろうと……

 

「ふふっ……やっぱり、殿方の背中って大きいんですのね……♪」

 

……思っていた時期が僕にもありました。

 

いや、あの……エリカさん? 何してんの?

 

さっきまで、その……うつ伏せの僕の体の横に膝をついて、ごく普通に、腰とかを指圧してくれてたんだけど……

 

今はその……明らかに、手じゃない、やわらかくて温かい感触が背中に……

 

背中を振り返ってみると……やっぱりというか、エリカさんは……横になっている僕の体に、覆いかぶさるように体を預けていた。僕の背中に……胸を押し付ける形で。

 

「あ、あのー……え、エリカさん? ま、マッサージは……?」

「うふふっ、だってナオヤさん……あんなに失礼なことをしてしまったのに……普通のマッサージ程度で済ませていいはずがないでしょう……? ちゃんと誠意を持ってお詫びしないと……ジムリーダーの名折れですもの」

「い、いや、その……別にそんな、僕は何も気にしては……」

 

そんな僕のセリフを絶対聞いてないエリカさんは……そのまま、風俗嬢のごとき手つきで……首筋や腕といった、僕の体の、浴衣から露出している部分を撫でる。

 

このへんでもう、とっくに僕としては……魂胆は見えた。

多分、前の……カミツレさんとか、フウロさん的な展開になるであろうことは。

 

いや、別に……既成事実ができたからっていっても……お見合いが強引に成立するわけじゃない。自慢したくはないけど、そのくらいの力はある家柄だし。

むしろ、こういう世界では……それなりに力のある家柄の場合、相手を何人かつまみ食いしてから決める……っていうやり方もよくあると言えばよくある。

 

だからって、僕はそういうのをよしとするわけじゃないので……今回も、これからなさろうとしてること含めて丁重にお断りしようとしたんだけど……

 

なぜだか……体が、動こうとしない。

背中に感じる……エリカさんの温もりに甘えたまま、それを振り払えない。

 

いや……ちゃんと頭ではわかってるし……別に、痺れ薬とかで、体がしびれて自由が利かないとか、そういう感じじゃなくて……

 

その……言ってみれば、体が欲望に正直になりすぎてる、って感じかな……?

頭ではダメだってわかってるのに、この気持ちよさをもっと味わってたいっていう欲望の方を、体が勝手に優先しちゃってる、って感じで……

 

すると……エリカさん、くすっと笑って……戸口のところを指差した。

その先を見ると……ん?

 

あれって……ラフレシア? ……エリカさんのポケモン?

そして、花の部分から、花粉みたいな『何か』が…………って、まさか!?

 

「うふふっ、素敵でしょう? あのコの花粉、色々と性質を変化させられるんですよ?」

「……例えば?」

「例えば、そうですね……しばらく体を麻痺させて、動けなくしたりとか……殿方のあれを元気にしてあげたり、とか♪」

 

……やっぱし……こうなるのか……っ……

 

「ああ、それと……安心してくださいね? 麻痺する、っていっても……感覚までは麻痺しませんし……きちんと感じますから♪」

 

あ、もう隠そうともしないのね。

 

 

☆☆☆

 

 

なし崩し的に、布団に寝かせられ……仰向けになっている状態の僕。

その、風呂上りの浴衣の前をはだけて……エリカさんは、僕の、すでに半勃ち状態の肉棒を取り出した。

 

しかも、エリカさん自身の浴衣も……帯を解いて、前をはだけている。

脱ぎ捨ててはいないものの……上下の下着を着けていなかったらしく、左右に広げている浴衣の間から……彼女の裸体がモロに見えている。

 

その光景は……僕の、半勃ちだった肉棒を興奮させるのには……十分だった。

 

しかし……血流が集まり、硬くなるより先に……彼女の柔らかい手が、僕のそれを包み込み……いたわるように、なで、さすり始める。

 

「ふふっ……しばらく会わない内に、こちらも立派になったんですね……。前は、可愛いくらいだったのに」

「なっ、ちょ……いつの話してるんですか!?」

「ふふっ、怒らないで下さい。まだ小さい頃……それこそ、一緒にお風呂に入ってた頃の話ですしね」

 

悪気もなく、そんな風に……あくまで穏やかな口調のエリカさん。……ホントに、何年前の話だろうね……会うだけ、話すだけならまだしも……一緒に風呂とか……。

 

まあ、その時は……ほぼ例外なく、アイカとかも一緒だったけど。

 

すると、エリカさんは……すっ、と身をかがめて……ほとんど完全に勃起してしまっている、僕のペニスに……それこそ、匂いでも嗅げそうなくらいにまで、その顔を近づけた。

 

露出した亀頭に、彼女の息が当たるのを感じる。……ちょっとくすぐったくて……それでも、その暖かい感触に、反応してしまう。

 

……それだけで、興奮して……さらに、その先を期待してしまう自分が居る。

 

すると……『できそうな』ではなく、実際に『すぅ~っ』……と、僕のペニスの匂いを……恥ずかしがる様子もなく、普通に堪能していた。

 

「ふふっ……さぁて、コレで一体、何人の女の人を泣かせてきたんですか?」

「い゛っ!?」

ちょっ……な、何で知ってるの!? 

 

「ふふっ、聞いてますよ? イッシュ地方では、カミツレさんとか、フウロさんとか……」

「!? !!? な、何でそんな……!?」

「ご存知ありません? ジムリーダー……特に女の子のそれ同士のネットワークって……けっこうあなどれないんですよ? ナオヤさんのことは、フウロさんから聞きました」

「……あー……」

「すっっっごく、よくしていただいた……って♪」

 

私も期待していいんですよね? と言いつつ……彼女はどうやら、次のステップへ。

 

順序だてて考えるに、次はフェラあたりかな……と思ったんだけど……エリカさんは、そのまま顔を上げると……僕の腰の上にまたがった。

 

見ると……まるで、今まで触っていたみたいに、彼女の恥部が濡れて……ぽたぽたとしずくが零れ落ちているのを見ることが出来た。

 

……さっきまで、彼女の手は両方とも、僕の肉棒に添えられてたから……そうじゃない、ってわかってるんだけど。

 

となると……この先のことを創造して、独りでに濡れちゃったのか……それとも、お風呂であらかじめほぐしておいていたのか……

 

「はしたない女だって、思いますか……? ……でも……これでも、随分我慢させていただいたんですよ……?」

 

その姿勢のまま……ゆっくりと、僕の胸板の方に上体を倒してくる。

……その過程で……ほとんど羽織っている状態だった浴衣は、今度こそ脱ぎ捨てられた。

 

「それこそ……ナオヤさんが、カントーからいなくなってから、今まで……何年も」

 

いまや、僕のペニスの真上に一度っている、彼女の秘裂からは……ぽたぽたと、愛液が滴り落ちて……挿れてもいない、僕のペニスをぬらす。

 

彼女の体温が、ほんの少し残っているそれが……僕のモノの匂いと混じって、何とも形容しづらい匂いになっているそれが……僕の、残っている理性を……どんどん突き崩していく。

 

そんな、最後の頼りない理性を残した僕の目の前で……エリカさんは、状態を完全に僕の胸に乗せた。

 

彼女の……それほど大きくはないけど、形のいい……美乳、といっていいそれが、ぷにょん、と、僕の胸板の上で変形する。

マシュマロみたいに、上質で上品な感触が……股間のそれとは別の、さらに理性を追い詰める匂いが、僕の鼻をくすぐる。

 

……そんな、状況の中で……

 

胸は、下ろして、押し付けたのに……エリカさんは、いつまでたっても……下半身だけは、微妙に浮かせた状態のまま……僕の下半身と合わせようとしない。

 

あいかわらず……愛液はしたたり続けている。

このまま、十数センチ下に下ろすだけで……僕の肉棒は、彼女の秘裂のなかに、いとも簡単にうずまるだろう。……これだけ濡れてれば、本当に簡単に。

 

でも……そうしない。

ただ……何かを訴えかけるような、少し潤んだ目で……僕の方を見つめてくるだけ。

 

 

……なるほど、そういうこと。

 

 

似たような状況が……フウロさんの時にもあったな……。

 

あくまで、シチュエーションだけ整えて……最後の最後、もう実行できる……てとこで、彼女達が足踏みになる……っていう、この状況。

 

……つまり、

 

ここから先は……僕の意思で、僕がやれ……ってこと、ね。

 

……ふぅ、と、ため息のように浅く息を吐いて……僕は、腕に力をこめた。

 

まるで、こうなるタイミングを計算していたかのように―――いや、実際してたんだろう―――僕の、さっきまであったからだの痺れは……すっかりとれていた。

 

つまり……エリカさんを押しのけて拒絶し、帰ろうと思えば……できてしまう。

 

……そうするだけの精神力が、あったら……そうしたんだろうけど……。

 

「……ふ……っ!」

 

僕は、そうせずに……エリカさんの腰に手を添えて、ゆっくり、しかし確実に……僕の腰の上に……引き下ろした。

 

 

…………必然、

 

僕の、いきり立った肉棒は……先端……カサ……そり返し……

そして……根元、と……肉壷の中に、その姿を隠していった。

 

「…………っ……ぁ……!!」

 

その感触を……今まさにペニスをしごき上げている、膣内の肉ヒダで感じたんであろう、エリカさんは……何か、声が出そうになっているのを押し殺すように、下唇を噛んでいた。

 

何だろう……嬌声とは、少し違うような……いや、それも混じってるっぽいんだけど……。

 

……その答えは、

少しして……ちょっとだけ、結合部に滲んできた……赤い鮮血が教えてくれた。

 

驚いたし……そのことを、口に出してエリカさんに訪ねちゃいそうになったけど……よくよく考えれば、わざわざたずねなくても、明白なことだろう。

 

それを……わざわざたずね返す必要性も、ちょっと見当たらないし……逆に、横道に逸らすようなことになる気もする。いい気はしない。

 

……だったら……このまま続けて……彼女の、そのままの気持ちを、このまま受け止めるのが……一番いいような気もする。

 

……彼女の……痛みをこらえる中で、一生懸命浮かべたような……しかし、本当に嬉しそうな……この笑顔を見てると、余計に。

 

……やれやれ……

知らなかったとはいえ……ホントに長いこと待たせちゃったらしいな……

 

 

……まさか……僕のために(多分)、処女、とっといてもらってたとはね……

 

 

当のエリカさんはというと……彼女は彼女で、少し大変そうだ。

 

嬉しそうなのはそうなんだけど……破瓜の痛みもあるだろうし……それを除いても、実際、初めての膣の中に……完全に勃起した状態のペニスが入ってるんだから……そこからくる、単純な圧迫感だって、バカに出来ないものだろうと思う。

 

そして、見た感じ……それと同じくらい、快感も湧きあがってきてるっぽい。

 

なんかもう色々いっぱいいっぱいで、声も出せない状況……って感じだな。

 

その証拠に、僕の肩を痛いくらいの力でつかんでるけど……肌に爪立てて引っかかないように気をつけてるだけでも、よくやってる方だと思う。

 

……でも、多分……ここで僕が、気を使って何か話しかけた所で……帰ってくる言葉は予想できる。

 

だったら……

 

「……ん……っ!? あ、ぁ……ひあぁ、くぁっ……!!」

 

ずずっ……と、

ゆっくり、あくまでゆっくり……僕が、彼女の膣内で肉棒を出し入れし始めたことで……こらえきれない分の声が、口から漏れ出ていた。

 

少しでも、安心させられれば……と思って、僕の手は、彼女の背中に回る。

背中に回して……極力優しく、抱きしめる。

 

腰は……気を使ってることを気取らせないように、ゆっくり動かし続けて。

 

じゅぷっ、じゅぷっ……と、淫らな水音とともに、おさまりきらない愛液が、結合部からあふれ出て……僕のペニスを伝って流れ落ちていく。

布団の上に、おねしょかってくらいに大きな染みが広がっていく。

 

それにもかまわず、僕と彼女の営みは続く。

 

「んっ……ん……んんっ……っ、くぅ……!!」

 

圧痛も快楽も同時に襲ってきてるであろうエリカさんは……それでも、ムードを壊さないよう気を使って、僕の体にしがみついて耐える。

 

……けど、どうやらそれも……少しずつ、和らいできてると見た。

 

息が詰まってるような声が、だんだん……長く響く、つやのある感じの声に変わってきて……

それと同時に、必死に肩をつかんでた手も……僕の首回りに回されたりなんかして、そのへん余裕が生まれてきたと見える。

 

膣内の締め付けとかにも……変化が出てきた。

貫通したてで、ひたすら締め付けるばかりだった肉壁が……刺激だけでなく、より純粋に快感を求めて、僕の肉棒の表面でうねってきてるのを感じた。

 

それに呼応するように……僕の腰の方も、だんだん乱暴になってきた。

 

処女を捨てて間もないエリカさんに気を使って、ゆったりしてた腰使いが……どんどん乱暴になっていって、

やがて……騎上位で、下から叩きつけるような力強さになっていく。

早さも……どんどん早くなる。

 

しかし、一度慣れててきたからか……エリカさんの方も、それほどキツいとは感じないようで……嬌声をあげながら、僕にしがみついて放さない。

 

そのせいでより近くに感じる、彼女の呼吸が、匂いが……余計に僕を興奮させた。

 

徐々に、腰の……下半身の奥底から、熱いものがこみあげてきて……そして……

 

「あ……もう……出…………っ!!」

「―――っ!!」

 

どくんっ、と、

 

勢いよく……エリカさんの膣内に、白濁の液をぶちまけて……ただでさえ狭くて隙間のない膣内が、愛液を押しのけて、精液でほとんどいっぱいになった。

 

さすがにこらえ切れなかったらしいエリカさんは……同時に達してしまったらしく……口から声を漏らしながら、ビクビクと体を震わせて……数秒後、脱力し……崩れおちた。

最初と同じに……僕の胸板の上に。

 

そこにあたる、エリカさんの肌……というか、胸の感触が……射精の余韻の中で、生々しく、心地よく感じられた。

 

……はぁ……。でも、またやっちゃったなあ……

これで……博士に、マコモさん……カミツレさんに、フウロさんに、今回のエリカさん…………あ、メイ入れるとこれでもう6人だ。アイカ、ごめん……気の多い、そのくせ精神力の弱い僕で……。

 

そのまま、力を抜いてもう休もうと……したんだけど、

 

「あら? もう……満足なんですか、ナオヤさん?」

 

と、いたずらっぽい声と共に……どうにか回復したらしいエリカさんが……例の、大和撫子と小悪魔的を足して2でわったような笑顔で、僕の顔を覗き込んでいた。

 

「まだ、ナオヤさんのここは、ぜんぜん大丈夫そうですけど……私に気を使っていただけるんでしたら、平気ですよ? それに……」

 

そして、そのまま後ろを向いて……

 

「今日は、こっちもキレイにしてきたんですけど……味見してみませんか?」

 

と、

後ろの……菊門を広げるように見せながらの、彼女の一言。

 

……あー……アイカ、も1つごめん、かも。

 

 

……結局その後……誘われるまま、満足するまで……隅々まで、彼女の体で楽しんでしまった。

 

 

☆☆☆

 

 

そのまま、夜。

 

なんと、こうなることを見越して……エリカさんは、この、お見合いの席に用意された客室……『宿泊』で、今日明日予約してあったらしい。

……ホント、よくやるよ……この子は。

 

昔から要領がいいというか、抜け目ない感じだったからな……。

 

とまあ、そんなことを……結局あのまま続けて、体力が尽きたから休憩してる……布団の中で聞いた。

 

「ふふっ、噂どおり……とってもよかったです……ナオヤさんの……♪」

「ははは……そりゃどうも……」

 

それでも……嬉しい、っていう気持ちは、ホントにホントだとわかる、彼女の笑顔。

そういう顔してもらえるのは、僕としても嬉しいんだけど……でも……

 

「でも……その……エリカさん……。この、お見合いは、その……」

「わかってます。断りたいんですよね?」

「え?」

 

知ってたの?

 

「はい」

 

聞けば……最初から全部承知だったんだそうだ。

 

僕が、彼女との共通の幼馴染……アイカのことを好きだ、ってことも、

そのために、お見合いを片っ端から全部断ってる、ってことも、

 

それ全部承知した上で……それでも貫き通したかった、ってわけだ。自分の気持ちを。

たとえ……これっきりでも。

 

「お見合いじゃなくても、アプローチはさせてもらうつもりでしたから。まあでも……多分、アイカちゃんには勝てそうにないな……ってのも、なんとなくわかりますし……安心してくださいね。お見合いの話は、わかってます」

「……そう……」

「はい。私は、ナオヤさんも、そのつもりのようですし……私は身を引きますね。アイカちゃんと、お幸せに」

 

……そっか。

そういってもらえるのは……うん、よかった。助かった。

 

……隅々まで堪能させといてもらって、都合いい話だけど……僕が、アイカと将来、結婚するつもりだ、っていうのは……ホントに変わりない事実だし。

それを、彼女の方から理解してもらえてる、ってのは……ちょっと不謹慎だけど、よかった……

 

 

「あ、でも、私は全然愛人でも構いませんから、そのへんはこれからもよろしくお願いしますね?」

 

 

と、思ったのは甘かった。

 

え、ちょ……身を引いてくれるんじゃないの!?

 

「ええ、お見合いや婚約者の件に関しては、潔く。でも、あなたを好きな気持ちだけは、どうにもごまかしが効きそうにないもので……一歩引いて、妾か愛人で」

「いや、ちょ……いいのそれで?」

「よく言うじゃないですか、上半身と下半身は別の生き物だ……って♪」

「それ、普通男に言うセリフ……」

 

……はぁ、甘かった……

 

この娘、こういう娘だっけな……若干パワーアップしてるけど……。

 

そんなこんなで……

お見合い候補は一人減ったものの……愛人候補なんていう新しいジャンルが、今日、開拓されてしまった……タマムシシティの夜だった。

 

「別に今日じゃないですよ? カミツレさんもフウロさんも、愛人なら立候補しようかな、って言ってましたから」

「何それ……」

 

 

 

ホント、何なのさ……

 

 

 

 

 

「それと……ナオヤさん」

「ん?」

「私は、愛人という形で身を引かせていただきましたし……他のお見合い相手の方に関しても、ナオヤさんは断っていくつもりなんでしょうけど……」

「うん」

「……私や、その他の皆さんはいいとしても……『彼女』は、それじゃ多分、納得しないと思いますよ?」

「…………『彼女』?」

 

 

え? 誰、『彼女』って……?

納得しない……ってどういうこと?

 

 

「彼女は、まあ……クールとはいえ、私と違って、性格は普通に純粋な娘ですし……印象もかなりいい子ですけど……その分、ナオヤさんに関しては本気ですからね……」

「えっと……その……あ~……?」

「……思い出せませんか? ホラ、あの子ですよ……2人がまだカントーにいた頃……私は時々でしたけど、ナオヤ君とアイカちゃんと、よく一緒に遊んでた……」

 

 

……ええと……

 

僕らがまだカントーにいた頃……一緒に遊んだ……?

ってことは、アイカと僕に、さらにはエリカさんにも共通の……付き合いの古くて長い幼馴染……

 

ってことは…………

 

 

 

……え? 『彼女』って……あの娘?

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第17話 東西南北・疑惑の検問

 

「……おかしい……」

 

カントーに来て、私はすでに……5つのジムバッジをゲットしている。

その勢いのまま、私は6つ目のジムに行こうと思ったんだけど……そこで問題が。

 

カントーには、残り3つ、ポケモンジムがある。

しかし、そのうちの2つ……グレンジムとトキワジムの2つは……今現在、ジムリーダーが留守にしているらしい。ポケモン雑誌に書いてあった。

どちらのジムも、いつ再開するか未定だそうなのだ。

 

そうなると……残りの1つ。

カントーの中心、といってもいい位置にある都市……『ヤマブキシティ』にある、ヤマブキジムに行くことになるんだけど……

 

……そこに行くために通らなきゃいけない、東西南北4箇所の『ゲート』が……なぜか、どれも通行止めになっているのだ。

……何で……?

 

「あの……これ、いつ通れるようになるんですか?」

 

「何度も言わせるな、未定だ未定。帰りなさい」

 

何度聞いても……こんな風に、係員さんに通らせてもらえない。門前払い。

……つい最近まで、問題なく通れた……って話なのに……何でいきなり?

 

「何で通してもらえないんですか? 町で何か起こってるとか?」

 

「残念だが話すわけにはいかない。とにかく、誰も通すわけには行かないんだ」

 

「そ、そんな……私、この町にどうしても用があるんですけど……」

 

「そう言われてもな……」

 

……弱ったな……。ジム戦もそうだけど、この町には、それ以外にも……早く入りたい理由が二つもあるのに……

 

1つはもちろん……ナオヤの件。

今頃はもう、さすがにナオヤも、ナオヤのお父さんとの話をつけてると思うし……ナオヤが全てのお見合いをキャンセルする理由として挙げられた『彼女』として……きっちり、おじさんに挨拶しておきたい。

 

……そして、もう1つは……

と、

 

「……ん? 待ってくれ、今、通信が入った」

 

と言うと、警備員さんは……カウンターの向こうに設置してある電話をとった。

そして……その向こうの相手と、何やら話している。……同僚とか、上司かな?

 

「……そうか! わかった……じゃあ、ここはもう? よし……」

 

何かを話し終えた後……一瞬、何かたくらんでいるような笑みが、警備員さんの顔に浮かんだように見えた。

それがちょっと気になったけど……すると、警備員さんは、私に向き直り、

 

「君、もしかしたら、通れるかもしれないぞ?」

 

「え、ホントですか?」

 

嬉しいけど……何でいきなり?

 

「ただし……少々、手続き的なものが必要になるから……奥に来てもらえないか?」

 

 

☆☆☆

 

 

別室に通された後、警備員さんはご丁寧に、さっきは冷たくしてすまない、と謝り……なぜか、お茶まで出してくれた。

 

まあ、断る理由もないので、一応もらっておく。

……一緒に出された茶菓子が、私の好きなのだった……って理由もあるけど。

 

「さて……実は、このゲートなんだがね……封鎖しているのは、テロ対策なんだ」

 

「テロ対策……?」

 

「ああ。最近は『ロケット団』とかいうよくわからない連中がいてね……最近、ヤマブキシティでも動きが活発になってきているから、その関係だ」

 

へー……なるほど、そういうことだったのね。

……でも、町1つ丸ごと封鎖するなんて、いくらなんでもやりすぎなような気がするけど……?

 

「ついさっき、警戒レベルが下がった。だから、完全封鎖は解除されたよ」

 

「じゃあ、入れるんですか?」

 

「ああ。でも、警戒中に変わりはないからな……一応、危険物を持っていないかどうか……身体検査をさせてもらってもいいかな?」

 

んー……まあ、そのくらいなら仕方ないか……。

 

出来れば女性の人に頼みたいから、それとなくそう言ったんだけど……ついさっき、交代で帰っちゃったらしい。……運、悪いなあ……。

 

……ま、仕方ないか……。ちょっとの我慢よね。

別に、変なことされるわけじゃないし……。

 

警備員さんに言われるままに、私は荷物を提出し……チェックしてもらう。

モンスターボールも含め、1つ1つ、丁寧に。

 

警備員さんは、何かの書類に色々と記入しながら……淡々と、作業をこなしていく。

 

そして、一通り終わった後……

 

「じゃあ、ちょっと失礼」

 

ぱんぱん、と、私の体を服の上から軽く叩いていき……不審物を隠し持っていないかどうか調べていく。

……やっぱり、ちょっと恥ずかしいけど……テロ対策としては、当然か……

 

……でも……それにしても……

何か……手つきがいやらしいような……?

 

やけに、胸とかお尻とかの辺りを頻繁に触ってるような気がするんだけど……ま、まさか……ね……?

 

すると……警備員の人は、私の体から離れた。

ようやく終わったのかな……と、思ったその時、

 

「じゃあ、上着を脱いで?」

「えっ?」

 

え……ちょ、え?

いや、さっき……ポケットから全部出して見せたはずだけど……?

 

それでも一応調べる……といわれて、仕方なく……私は上着を脱いだ。

 

冒険に便利なように、ポケットが多くついているそれを、警備員に渡す。

その全てに手を入れてチェックしていき……少しして、調べ終わった。

 

が、警備員はそれを私に返さず……すぐわきの机の上のカゴ―――さっき検査したバッグとかがまとめて入れてある―――に入れた。

 

困惑する暇もなく、今度は……

 

「じゃあ、今度はそのシャツも脱いで?」

 

「……っ!?」

 

……ちょっと……何言い出すのよ……!?

 

この下、私もう下着だけなんだけど……いや、そういう問題じゃない。

 

なんで、そこまで調べられなきゃいけないのよ……こんな、さして厚手でもない、ポケットだってついてないシャツに……凶器も何も隠せるようなとこ、ないじゃない!

 

……まさかコイツ……最初から『これ』が目的で……!?

 

「……無理です。この下はもう、下着しか着ていませんし……」

 

「女性の危険人物の場合、そういったところにむしろ隠し持っている可能性が高い。すまないが、手を抜くわけには行かないな」

 

「じゃあ、女性の係員の人を……」

 

「だからさっきも言ったように、今は不在だ」

 

……っ……ああ言えばこう言う……平行線で話が進まない……!

 

「……いくらなんでも……」

 

「なら……すまないが、ヤマブキシティには入れられないだけでなく……君の身柄を拘束させてもらうことになる」

 

「はぁ!?」

 

ちょっ……何言い出すのよコイツ!? どういうこと!?

 

「当然だろう? 調べると言われてそれを拒否し、逃げ出すような者は怪しすぎる。警戒態勢下である以上、自由にさせておくわけにはいかない。当然、荷物も没収だ」

 

……っ……コイツ……!!

でも、主張は通ってる……検査の仕方が異常なこと以外は。

 

……多分、これ以上ここでごねてもムダだろう。

悔しいけど向こうには、テロ対策って言う大義名分がある……それに、やってることも……多少強引に言い通せば、必要な警戒である。

 

……それなら……いっそ……

……少しだけ、少しの間だけ……恥ずかしいのを我慢すれば……!

 

「……わかったわよ。シャツも……脱げばいいのね?」

 

「スカートもだ」

 

「なっ!? 何で……さっきは……」

 

「警戒を強めるのは当然だ」

 

……っ……

我慢……我慢よ……! 少しの間の辛抱なんだから……!

終わったら……この町の警備部門の責任者に絶対文句言ってやる……!!

 

怒りと羞恥をこらえながら……私は、いつも来ている赤いシャツを脱ぐ。

おおっ、と露骨に喜んで笑みを見せる警備員。

……気にしないようにして……スカートも脱いだ。

 

それを警備員にわたして……今、私の体は……たった2枚の布によってのみ、大事な部分が隠されている。ブラジャーと……パンツだけで……。

 

「足は肩幅、手は後ろで組んで。体を隠さないように」

 

いまいましい命令。心なしか……口調そのものも威圧的になったような気がする。

歯を食いしばりつつ……なるべく平静を装って、言われたとおりにする。

 

警備員は……露骨に嬉しそうにしながら……少しずつ立ち居地を変えながら、私の体をいろんな方向から、舐めるように見ていく。

 

……っ……気持ち悪い……!! 早く終わってよ……!!

 

と、

警備員が、私のちょうど真後ろに回った……その時、

 

視界から消えつつも、その視線を感じる私の手元に……

 

―――ガチャリ、という音と共に……何かがはめられた。

 

「え……っ!? な……何……!?」

 

「反抗的な態度が目立つからな、当然の処置だ」

 

まさかコレ……手錠!? 後ろ手に……!!

 

し、しくじった……ここまで自由にさせちゃ、絶対いけなかったんだ……!!

 

コイツ多分、最初からこうするつもりだったんだ……

難癖つけて、脱がせて……必要なら、権力をちらつかせて脅して……

 

そして多分、最後には……

 

「ふふふ……それじゃあ……最後のそれらも脱いで、調べさせてもらおうか」

 

「……っ……や、やめなさいよ! あんた、いくらなんでも、こんなことして……ただで済むと思ってんの!?」

 

「何を言っている? 俺はただ、仕事をしているだけの真面目な警備員だ」

 

警備員は聞く耳持たず……私の後ろに立ったまま……ブラジャーのホックをはずした。

悲鳴を上げる暇もなく……下も脱がされる。

 

手錠で身動きもろくに取れない状態のまま……私は、全裸にされてしまった。

 

ここまできたら、さすがに抵抗しようと思ったけど……なぜか、さっきから体が上手く動かない。何で……? 力が入らない……?

 

……まさか……さっきのお茶に、何か……!?

 

―――ムニュッ、と、

唐突に……何の遠慮もなく……警備員の男の手が、私の胸を背後からわしづかみにする。

 

「おお、これはこれは……へへへ……」

 

手に力がこめられるたびに、胸がぐにぐにと変形し……痛みと同時に、しゃくなことに……快感を、私にぴりぴりと感じさせる。

振りほどく力もなく、立っているだけでやっとの私は……されるがまま。

 

すでに乳首はピンと立ってて……上を向いている。

 

警備員は次に……下にも、手を伸ばした。

 

歯を食いしばり、極力声を出さないようにしても……体は正直なもので、すでにそこは濡れ始めてしまっていた。

 

乱暴に……ではなく、なでて、愛でるように……すりすりとオマンコが擦られる。……それが、逆にこの状況ではつらい。

生殺しにされて、楽しまれている気配がありありと感じられてしまうから。

 

ほどなくして……私の足腰に、力が入らなくなる。

警備員はそれを待っていたかのように、ひひっ、と気色悪く笑うと……私を、手を固定したまま……床に転がして、仰向けに寝かせた。

 

後ろで担っている両手は、体の舌になって少し痛いけど……あまり気にならない。

 

警備員はそのまま私を放置し……何もせず、舐めるようにじろじろと眺めてくる。

椅子を持ってきて、腰掛けて……見下ろす形にして、

息が荒くなった私の、大事な所が全部見えてしまっている裸体を……思う存分、見て楽しんでいる。

 

ぴんと立った乳首、形のいい胸、ぬれたあそこ……全部、見られてしまう。

 

体中に……男の視線を感じる。目をつぶっても、見られているのがわかる。

考えないようにしても……どうしても、体が反応してしまう。

汗が噴き出て……オマンコはヒクヒクと震え、愛液を垂れ流す。

 

何で……こんなことに……っ!!

 

「……ふふっ、じゃあそろそろ、最後の検査にしようか」

 

「……っ……!」

 

心行くまで私の裸体を視姦したあと……男は立ち上がり、イスを蹴飛ばしてどけると……私の体を、今度はうつぶせにした。

そして膝を立たせて……お尻を、上に突き上げさせる形にする。

 

……この後、どうするかなんて……嫌でもわかる。

 

男の指が、私の恥部の入り口を左右にひっぱり……奥まで見えるようにする。

 

「さて、ここに何か隠していないか調べるが……あいにく、深いところまで調べられる道具が無くてな……仕方がないから、コレで代用してやろう」

 

言うと……警備員は、カチャカチャと音を立ててベルトをはずし、ズボンを脱ぐ。

案の定……勃起したペニスが、その下から顔を出した。

 

それを……一度わざと私に見える位置に持ってくると……次の瞬間、狙いを定めて……私の膣内に挿入した。

 

「―――っ……!! ぅあ……っ……く……!!」

 

「……おぉおっ……こ、これは、ひひひ……すげえ……」

 

口調まで、はっきりと下卑たものになった警備員は……腰を振り、ぱんぱんと音を立てる。

おくまでしっかりぬれて、すでに準備万端だったオマンコに……怒張した肉棒を何度も往復させ、私の体から、快感を搾り取る。

 

手が体の後ろにあるために、床に顔を押し付けられている形になっている私だけど……そんなことに気を向ける余裕もないくらい、遠慮の無いレイプが続く。

 

「ひひっ……これはけしからん……ただの小娘かと思ったら……立派な凶器を持っているじゃないか……!」

 

「……っ、うるさ……ふぅっ!!」

 

「うぉ……お……っ! そろそろ……出そう、だ……っ!!」

 

そして、

 

我慢できなくなった肉棒が……私の膣内……その一番奥に押し付けられ、

そこから……熱い精液がほとばしり、私の膣内に流れ込んでいった。

 

じんわりとお腹の中が暖かくなり……否が応でも、精液の広がりを感じてしまう感触。

薬のせいか、肉体的にも精神的にも限界に来ていた私は……それにあわせたかのように、その場で絶頂してしまった。

 

ヒクヒクと痙攣する私の膣内が……男の肉棒から、精液を搾り取る。

その、女の体の正直な反応に……警備員は歓喜し、私は歯噛みした。

 

……それが、男の射精がとまるまでしばらく続いた……。

 

…………しかし

 

『検査』は……それでは終わらなかった。

 

「ひひひ……いやぁ、出した出した……でも、まだ調べてない穴があるよなあ……?」

 

「……っ……!?」

 

「ひひっ、安心しな……こっちもきっちり、可愛がってやるよ……!」

 

言うが早いか、

男は、その体勢のまま……今度は、私の、後ろの穴……菊穴に、その肉棒を押し込み……

……同じように、欲望に任せて犯し始めた。

 

 

☆☆☆

 

 

結局、警備員は……検査だの何だのと、シチュエーションプレイじみた単語を並べながら、睾丸が空になるまで私を犯し続け……

ようやく満足した所で……手錠だけはずし、そのまま私を放置して立ち去った。

 

そのまま、気を失ってしまった私が、目が覚めたとき……

 

『ゲート』は、まるで誰もいなかったかのように、もぬけの殻になっていた。

あのいまいましい警備員はもちろん……その他の職員も人っ子一人いない。

まるで、ただそこにあるだけの建物……その名の通りの『ゲート』のようになっていた。

 

……そこが、若干気になったけど……私は、嫌な記憶ごと頭からそれを振り払って、

ようやく通れるようになったらしい『ゲート』を通り……ヤマブキシティへと、歩みを進めた。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第18話 再会……3人目の幼なじみ

 

……色々と思い出したくないプロセスを経て、どうにかこうにかヤマブキシティに到着。

 

んー……来るの久しぶりだけど……変わってるようで変わらないなあ、この町も。

 

私の故郷はジョウト地方のエンジュシティだけど、一時期ここに住んでたことがあった。

その時、ナオヤとも知り合って……その、ナオヤのほかにも、いっぱい友達が出来た。それこそ、同年代の子供から……近所のおじいちゃんおばあちゃんまで。

 

いやあ、思い出のネタにはホント困らない、個性的で楽しい町だったなあ、昔から。

 

テレビのお笑い……特に、モノマネが大好きだったあの彼女とか……

 

一応エスパー(多分)なんだけど、考える時間が長くて、何かこう、中途半端な凄さしか見えてこないおじさんとか……

 

あとは……そうそう、特に仲良かったのが1人いたっけ……

 

ナオヤと私と、特に一緒に遊ぶ機会が多くて、親同士も仲がよくて……でも、それだけに遠慮もないから、ケンカもけっこうしてた……『ある女の子』。

 

……あいつ……今、何してるのかな……? せっかくだから、会いに行ってみてもいいかも……

 

……っと、あれ? ここは随分変わったなあ……

 

すたすたと町を散策する私の目に飛び込んできたのは……まだ建設途中と思しき『駅』だった。

 

……これ……前に聞いた、『リニア』の発着駅かな? ジョウト地方と直通でつなぐっていう噂の……わ、それって最高じゃない!

こことつながるの、コガネシティ……ってことは……私の故郷にも近いし!

 

いやあ……ホントにこの町は、カントー1、2を争う大都会だけあって、日進月歩ね……活気付いてきて、嬉しい限りだけど。

 

……で、

そんなヤマブキシティの二大名所(リニアが出来たら『三大名所』になりそうね……)と、いえば……

1つは……ナオヤの実家でもある、世界有数の大企業『シルフカンパニー』。

 

そしてもう1つは……まあ、ポケモンと共に生きるものなら当然気にかける……そう、ポケモンジム。

 

ちなみに、ここヤマブキのジムは、『かくとう』タイプのポケモンを専門に使うトレーナーさん達が集まった『空手道場』を基盤にしていて…………あ、あれ?

 

その、ジムの前に私が着てみたら……何コレ?

ジムの……空手道場……『一箇所』をのぞいて、昔のまま、なんだけど……

 

……『ジム』の……看板が、出てない。

 

そしてしかも、

その道場の隣に……新しい……ジムが!?

 

え、ちょ……もしかして……

 

……空手道場……ジムの座、奪われちゃったの!? うわ、なんてことに……

 

や、まあ……ポケモン業界も、良くも悪くも弱肉強食だし……そういう『世代交代(?)』も、仕方ないっちゃそうなんだろうけど……昔から『ヤマブキシティ=格闘ジム』って認識のある私だから……やっぱ戸惑うわね。

 

道場破りでもしたのか、それともポケモンリーグ運営委員会の決定なのかはわかんないけど……今はこの、隣に建ってるジムが、新しいジムなんだろう。

建物的にも新しいし……交代したの、つい最近みたいね。

 

一応気になるので、そのジムの看板を見てみる。

こういう看板には、たいてい……そのジムがどんなジムか……専門のタイプとか、ジム内部の様子とか……そういうのが、簡単に書かれているもんだから。

 

そして何より……『ジムリーダー』がどんな人なのか、も。

 

さて、空手道場師範より、この町のジムリーダーにふさわしい、って認められた非とっていうのは、いったい誰…………

 

 

 

…………え?

 

 

 

……ちょ……え?

こ、これ…………マジ!?

じ、ジムリーダー…………『アイツ』なの!?

 

 

と、

その時、

 

 

 

「……やっぱり来たわね、アイカ……」

 

 

 

……私の背後から……酷く懐かしい声がした。

一発で……誰だかわかる声が。

 

まあ、何年ぶりかだし、多少は声変わってるけど……それでも、私の記憶の本棚の中から、その存在を引っ張り出すには十分のインパクトだった。

……そのくらい、何度も一緒に遊んで、何度もケンカして……何度も、バトルした。

 

そうだ、思えば……いちばん最初に、デルビルと一緒に戦ったのは……こいつだった、って、今でも覚えてる。

 

……どうやら、子供の頃から使えるって言ってた『予知能力』でだろうか……私の来訪を『予知』してたらしい彼女は……振り返ると、そこにいた。

 

ジムの看板を覗き込む、私の真後ろに……

 

何年ぶりかに会う……ナオヤと同じくらい古株の幼馴染であり……

 

……この町の『ジムリーダー』である……彼女が。

 

―――しかして、その正体は……

 

 

 

「久しぶりね……アイカ」

 

「元気そうね……ナツメ」

 

 

 

長い黒髪に、精悍な顔立ち。

年齢は……確か、私と同じくらいだったはずの……しかし、どこか大人びていたり、神秘的に見える……彼女。

 

着ているピッタリとしたボディスーツは、まあ……何だそれ? っていう感想に尽きるんだけど……まあ、その辺は彼女のこだわりなんでしょ。今更何も言うまい。

 

……しかし、まあ、ほんとに久しぶりだ……。

 

私やナオヤと、特に仲がよかった……と思う、彼女……ナツメと会うのは。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第19話 最高の幼なじみ=最強の恋敵

私は、ジョウト地方エンジュシティ出身

ナオヤは、カントー地方ヤマブキシティ出身。

ナツメも、同じ。

 

そんな3人で……小さい頃、よく一緒に遊んでいた。

幼稚園から、トレーナースクールの初等部……と、常に一緒だった私たち3人は……ポケモン関連にしても、いつも一緒に遊んで、成長していった。

 

私のデルビル(今はヘルガーだけど)、ナオヤのポリゴン、そしてナツメのケーシィ……みんなでがんばって、いつか最強のポケモントレーナーになる! なんて大言壮語わめき散らしながら、がむしゃらにがんばってたっけな。

 

まあ……身近に、目標足りえる人が何人かいた、っていうのも……原因の一つね。

 

 

 

 ……しかし、そんな子供の他愛も無い夢物語だったはずの会話内容を……私達は3人共、それぞれ着々とかなえつつある。

 

私もナオヤも、それぞれイッシュ地方でチャンピオン級と四天王級の所までポケモンを育てた。

 

そして、ナツメも……正式な手順踏んだとはいえ、既存のジムを蹴落として、って形だけど……カントー随一の大きさのジムを統括するジムリーダーにまで上り詰めた。

 

……そんな風に、一路『高み』を目指して進撃していく私たちが、こうして再び出会ったのも……もしかしたら、必然だったのかも。

 

 

…………しかし、

 

 

この子とは……それ以外にも、一度きっちり話さなきゃいけない『因縁』がある……そのことを、私は、再会したこの時点で……失念していた。

 

 

☆☆☆

 

 

「びっくりしたわよ……まさか、あんたがジムリーダーなんかになってるなんてね……」

「あら、知らなかった? 一応、雑誌とかで取り上げられたりもしたのよ? ……まあ、イッシュ地方にいたんじゃ、見なくても無理ないか」

「かもね……でも、ホントにすごいじゃない。『カントー地方最年少でジムリーダーになった天才少女』って、あちこちで評判なんだって?」

「ふふっ、ありがと。まあ、ホントはもうだいぶ前にジムリーダー資格とってたんだけど……さすがに前例が無い年齢だから、ポケモンリーグの委員会もちょっとごたごたしてたみたい。似たような年齢のジムリーダーなら、ほかの地方探せばいるのにね」

 

そんな感じで、私とナツメは……適当に案内してもらった、ヤマブキシティのこじゃれた喫茶店でお茶している。

 

……こうして話すのなんて、ホントに久しぶりだから……ガールズトークが弾む弾む。

しかも、『ポケモン』という共通の話題があるもんだから、それもなおさら。

 

自画自賛になっちゃうけど、2人どちらも凄腕のトレーナーである者同士、思う所も似たようなところがあるし。

 

昔話や、私とナオヤが引っ越してからの話など……楽しげな笑い声の響き渡る会話は、途切れることが無い。

 

「そういえば、アイカはお父さんの仕事の都合で、イッシュ地方に引っ越したのよね?」

「そうそう。同じ頃、ナオヤもホウエン地方への引越しが決まって……でも、あの時ナツメってば、ばらばらになるのが嫌で大泣きしてたっけね~……?」

「ちょっ……そ、それは言わなくていいでしょ!」

「照れないでよ~、親友としては、別れを惜しんでくれるのは嬉しかったんだからさ。それに、大泣きしちゃったのは私も一緒だったし」

「……でもその後、ナオヤ君はまた引っ越して、イッシュ地方でアイカと一緒の町になったんでしょ? あの時はちょっと、仲間はずれみたいでさびしかったわよ?」

「そんなこといわれても、親が決めたことだったし……」

 

口元を尖らせたりしつつも、楽しい会話は続く。

 

そんな感じで話してる私達を……好奇の視線で見てる、カフェの他のお客さん達。

 

……まあ、町の超実力者たる『ジムリーダー』が、誰かもわからない女のこと親しげに、すごく楽しそうに話してたら、そりゃ気になるか……

 

……ま、私達は気にしないけど。

 

すると、そんな中、

 

「……そういえば、さ?」

「うん、何?」

 

私より一足先に、ケーキを食べ終わったナツメが……ふと、思い出したように言った。

 

「アイカ、てっきりナオヤ君と一緒に来ると思ってたんだけど……別行動だったの?」

「ああ、うん。アイツはアイツで忙しいみたいよ? ほら、実家が実家だし……一緒に集まれなくて、残念だった?」

「え? ああ、いや、そういうわけじゃないわ。ただ……うん、その……」

「?」

「……もしかしたら、あなたとナオヤ君が、さ……一緒に旅とかしてるのかな、とか思ってたから、ね……」

 

? 何?

さっきから……ナツメのセリフに所々引っ掛かりが感じられる。

 

……その様子に……私の脳内では、小さい頃に、ナオヤも交えた3人で遊んでた記憶の中から……それに当てはまるものが、ふと浮かんだ。

 

……そうだ、そういえば……前にも、こんなことが……

 

「……まあ、でも……ナオヤ君も忙しいわよね。仮にも『シルフ』の御曹司なんだし……たまの帰省にも、お見合いお見合いで大変だ、って聞いたわ」

「ああ、そうみたいね。そのへんも、私がアイツと一緒に旅するわけにいかない理由の一つ……ってわけ。いくらなんでも、お見合いの場に他の女がいたら、いくら断るの前提のお見合いでも失礼でしょ?」

「他の女、って……彼女とかでもないんだし、ちょっと表現極端じゃない?」

 

苦笑しつつ言うナツメ……って、あれ?

 

「うん? 彼女だよ?」

「は?」

「いや、だから、私。ナオヤの恋人」

「……え?」

 

きょとんとするナツメ……あれ、言ってなかったっけ?

 

ああ、そういえば……会話には出して無かったかも……私が、アイツと付き合い始めた、って……。

あーあー、そりゃ驚くのも無理ないわ。ごめんごめん。

 

「……えっ!? あ、アイカ……ナオヤ君と付き合ってるの?」

「あ、うん。ごめん、言ってなかったっけ?」

「ホントに!?」

「ホント……よ? イッシュ地方で、そこそこ冒険してから、ってタイミングで」

「……えええぇええっ!?」

 

突然、普段のクールかつキュートなナツメからは創造もできない感じで驚かれた。

 

おー……この子のこんな顔、なかなか見られないなー……貴重貴重。

小学校の頃から中途半端にクールが滲み出していたナツメだし……でも、そんなに驚くとこかな?

 

いや、自分で言うのもどうかと思うけど……年頃の男と女が、長いこと近所で仲良くしてたんだから、そういうことになるケースもままある……って予想できないかな?

 

や、まあ、昔仲がよかった幼馴染に対してそういうの考えろ、って言うのもちょっと変な気がするけど……でも、今のはいくらなんでも驚きすぎじゃない?

 

と、思ったら、なにやらナツメは神妙な顔をして……

 

「……そっか……そういうことだったのね……なるほど、だから私の予知夢でこのところ……なら、まさか……?」

 

……何をぶつぶつ言ってんのかしら?

や、あの……こんな真昼間から、カフェのど真ん中で、そんな……顎に手添えてコ○ン君ばりの思案顔……やるなとは言わないけど……ちょっと浮いてるわよ?

 

「でも、それならアイカは……友達として……でも、あまりにかわいそう……でも……いいえ、だからこそ私は……」

「もしもーし、ナツメー?」

「……はっ! ご、ごめんねアイカ、考え事してたわ……」

 

うん、知ってる。

 

するとナツメは……何か、決心を固めたような顔になって……

 

「アイカ……私は、あなたのことを友達……ううん、親友だと思ってるわ……」

 

……何、いきなり?

 

「……でもね、だからこそ……言っておきたいの」

「……ふーん……何を?」

「……あのね……」

 

一拍、

 

 

 

「……あのね……ナオヤ君は……私と結婚するの」

 

 

 

………………

 

………………はい?

 

え、ちょ……何言ってんの?

 

「え? ちょ……ナツメ? それ……どういうこと?」

「アイカ……あなたは、近い将来……ナオヤ君と別れることになる……。そして……ナオヤ君と結婚するのは……私なのよ…………ごめん」

 

いや、答えになってないんですけど……

……だから、さ……何言ってるの、って……

 

言い終わってから、ちょっと目をそらしてしまったナツメは……顔が赤い?

 

……えーと、つまり……?

 

「……ナツメも……ナオヤのことが……好き?」

「……! …………ええ……」

 

こくり、とうなずく。

 

……あー……そういえば……

小さい頃、一緒に遊んでた頃からも……ちょくちょく、そんな兆しがあったような……ナオヤと話したり、手つないだりして、時々顔が赤くなったり……

 

毎日、一緒に登下校してたし……

休日はほぼ毎日、お互いの家に遊びに行ってたし……

平日も、勉強会って名目で、放課後もあって一緒に宿題したり……遊んだり……

 

……や、それ全部……私にも、共通して当てはまるんだけどね……

今思えば……自分に正直じゃなかっただけで、私もあの頃から、ナオヤのこと好きだったんだけど……

 

……つまり、だ。

もう一度、今度は詳しく確認すると……

 

「……ナツメも……ナオヤが好きなのね?」

「…………ええ……」

 

……そっかー……

 

「小さい頃の気の迷いとか、そういうんじゃなくて……本気で、結婚したい……っていう部類の、『好き』……なのね……?」

「……ええ……!」

 

……そっかー……

 

「……それじゃ今のは……『私には負けないぞ!』っていう、宣戦布告……って意味なのね……?」

「……いや、それは違うけど」

 

……そっ……あれ?

 

「……え?」

 

え? 違うの?

いや、だって今……『私と結婚する』って……

 

わたしてっきり、昼ドラばりに『あんたから奪ってやるから!』みたいな感じで宣戦布告されたもんだと……

 

するとナツメは……

 

「いや、そうじゃなくて……それは、その……もう、決まってること、っていうか……確定事項なの。だから、アイカには、ごめん、って……」

「……いや、だからそれがどういうことよ?」

 

挑発? アンタなんか目じゃないわ的な?

……んー……さすがにそれはちょっと私も腹立つんだけど……? でも、ナツメってそんなこと言うような子じゃなかったわよね……?

 

「いや、そうじゃなくて……」

「……あ! もしかして……ナツメもナオヤとお見合いの予定があるってことか!」

 

あーあー! なるほど、それで『確定事項』か! なるほど……そりゃ、そういう言い方になるのも無理ないわ! お見合いって、お互いが基本、結婚する意思ありでやるもんだし。

 

ナツメ、ジムリーダーだもんね……そりゃ、将来有望な者同士、ナオヤのお父さん(社長)がくっつけようとするのも大いにありうるか。

 

でも、残念というか、その……ナオヤは、その『お見合い』、断るつもりで……っていうか、ナツメだけじゃなくて、他にも大勢とお見合いしてるのよ、ナオヤは。

……1つの例外もなく、全部断ってるけど。

 

だから、そういうことなら……

 

「いや、そういう意味じゃなくて……いや、お見合いの予定は確かにあるけど……私が言ってるのは『確定事項』として、私がナオヤ君と……」

「じゃ一体どういう意味なのよそれ!?」

 

つい取り乱してしまった。けど、仕方ないと思う。

 

あーもう、何なのよ一体!? ナツメ、まさかあんたホントに私のこと見下してバカにしてるんじゃないでしょうね!? 確定事項って何よ確定事項って……

 

「いや、だから……『予知』よ……『予知』……」

「……は?」

 

『予知』って……未来の出来事がわかるっていう、あれ?

 

……ああ、そういえば……ナツメの家ってエスパーの家系だとか何とか……それで、未来予知能力も使える……ってこと?

……その、予知能力が……どうしたっての?

 

「……見えるのよ……私とナオヤ君の、結婚生活が……」

「…………は?」

 

……見える?

……えっと……つまり、それって……

 

「私がナオヤ君と、結婚して……子供も生まれて……幸せな家庭を築ける未来……毎晩、夢に見るの。だから……」

「……もしかして、その『夢』があるから……?」

「ええ……だから、ナオヤ君と結婚するのは私……だからアイカは……」

「……アホらし」

「…………え?」

 

と、

神妙に話してたナツメが……いきなりきょとんとした。今の私のセリフで、かな? ……そんなに意外だった?

 

いや、でも……ねえ?

いくらなんでも……そんなこと、唐突に言われても……

 

「あ、アイカ……?」

「何?」

「……怒らない……の? 私、いずれ、あなたからナオヤ君を……」

「いや、それ以前に信じてないから」

「え?」

 

驚くナツメその2。いや、なぜ驚く?

 

いや、だってそんな『夢』で将来決定付けられても……そもそも私、そういう占いの類とか信じない方だしさあ……

 

私としては、そんな夢なんかでいちいち一喜一憂して(夢の中の幸せな新婚生活までは否定しないけど)、しかも私に対して罪悪感覚えるとか、ちょっとそれ忙しすぎじゃない?

 

というか、ナツメそれ信じてるの? マジ?

 

「う、占いって……私のはれっきとした『予知』で、そんな占いなんて不確かなものじゃ……」

「どっちも似たようなもんだって。ていうか、別に私、ナオヤと別れる気ないし……」

「で、でも予知夢で……それに、私だって結婚しない気ないし……」

「日本語変よ、それ」

 

っていうか……あんたそれ、あんたがナオヤと結婚するのを前提に話すな。あいつと結婚するのは私だから。

 

「やっ、そんな……わ、私がナオヤ君と結婚するのよ! 夢にもそう見たし……私もそう決めてるもの!」

「だからそこ勝手に決めるなって言ってんの! ナオヤと付き合ってるの私だし、この先何があろうと別れる気なんてないし、つかそもそも私は予知も占いも信じないの!」

 

ぶっちゃけ、ノロケだけど……私とナオヤはそんじょそこらのカップルとはレベルの違う絆で結ばれてる……っていう自覚がある。

 

プラズマ団関連で、何度も共闘して、死線もくぐったし……体の関係だって、数えくれないくらい持った。

 

さらには……まあ、私としては……『浮気は男の甲斐性』ってことで……多少の浮気なら、本気にならない限り容認する方向性である。

現に最近も、アララギ博士やマコモさん、フウロちゃんあたりが『借りて』るし。

 

まあ、ナオヤが魅力的なのは私が一番よく知ってるし……私自身、ポケモン相手にセックスしたりするもんね……お互い様ってことで。

 

……それでも、

 

「だからって……私だって、そんなの認めたくない! 私だって、ナオヤ君と結婚したい……っていうか、するつもりだもの!」

「……へー、言ってくれるじゃない……相変わらずのクールさだと思ったら、しばらく会わないうちに、随分とアクティブにもなってたみたいね……?」

 

……なるほど、

予知夢うんぬんはこの際置いとくとしても……彼女……ナツメが、ナオヤを好きな気持ちは、本物……ということらしい。

 

「わ、私っ……今度、お見合いすることになってるわ! そこで、きっとナオヤ君を振り向かせてみせるつもりだからっ!」

「残念でした……ナオヤにとってはそれ、父親に勝手に設定された、断るの前提のお見合いなのよ? 今までもそうしてきたし、そもそも私っていう女がいるもの!」

「そっ、そんなの、どうとでも……私、何ならその場で、ナオヤ君に抱かれたって構わないと思ってるんだから! 布団だって用意するつもりでいるしっ!」

「あ~らら、短絡的じゃなぁい? それに、仮にそれが成功したとしても、私なんてアイツにもう数えるのが疲れるくらいヤられてるわよ?」

「そのくらいこれから巻き返すわ! そのために、処女も何もかも今まで大事に取っておいたのよ……前も後ろも上も、私の『初めて』全部ナオヤ君に捧げるために!」

「ぐっ……や、やるわね……」

 

初物か……ううむ、中々に強力……!

 

ナオヤ、私はもちろん、博士とかマコモさんとか、フウロさんとかカミツレさんとか、基本的に経験豊富でオープンな感じの女の人ばっかり最近抱いてるからなあ……

処女の初々しい反応は、確かにぐっとくるかも……

 

……それ以前に……私の処女、デルビルにあげちゃったんだっけな……

いや、それ自体に後悔があるわけじゃないけどね……ヘルガーとなった今でも、私に色々な面で尽くしてくれてるし……

 

「そ、それに、何度も言うけど、私は『予知夢』で彼との明るい未来をもう見てるの! 結婚して、子供も生まれて……」

「だから! それを私は信じないって言ってんの!」

「ホントに当たるのよ私の予知夢! 昔から!」

「昔からって何よ、例えば?」

「例えば、その……ほら、アイカが賞味期限切れのお菓子食べてお腹壊して遠足いけなかったあの件! アレも私予知してたのよ?」

「なあっ!? ちょ……あれわかってたのあんた!?」

 

なら教えてよ事前に! あの時私、楽しみにしてた遠足行けなくてしくしくと枕をぬらしてたんだから!

 

「とっ……ともかく! 私はその『予知』を踏まえて、今後の人生プランまで組み立ててるのよ! ナオヤ君と2人の人生の!」

「私にはそんなもん要らないわね。行き当たりばったり、障害はその都度粉砕していくっていうスタイルで幸せになるんだから!」

「わっ……私なんて、もう子供の名前や進路まで考えてあるんだから!」

「甘いわね! 私なんてもう子供産んだわよ!」

「はっ!? なにでたらめ言ってるのよ!? アイカあなたまだ16でしょ!?」

「……でたらめ……だったらよかったんだけどね……」

 

弁明したいけど、まさかポケモンを産んだとはいえないしなあ……。

いや、勘違いしないでね? だからって何も変わらない。メイは私とナオヤの子供よ?

 

そしてナツメ、名前はいいけど、進路まできめてやりなさんな。自主性自主性。

 

……しかし、まあ……

 

「……お互い……退く気は無さそうね?」

「ええ……まあ、この展開は……『予知』するまでもなかったものだけれど……」

 

……正直、これは私も本気にならざるを得ない展開……だと、そう思う。

 

単なるセックスフレンドではなく、将来の伴侶、としてのナオヤをかけた……女と女の戦い。

そんじょそこらの女相手なら、負ける気なんて微塵もしないけど……今、目の前にいるこの美少女は……私にとっても油断できない存在だ。

 

同じ『幼馴染』であり……同じように、ナオヤのことをよく知っている仲。

ロングの黒髪に、精悍な顔立ち……とまあ、ルックスも、美女と言っていいそれ。

 

そして何より……

 

……同じ気持ちを抱いてるからわかる。

彼女……ナツメも……本気で、ナオヤが好きだ……と。

 

「……負けないわよ?」

「……そのまま返すわ」

 

……たった一言だけ、それだけの応答で……締めくくられた舌戦。

しかし、それだけで……事足りた。考えることは……同じだろうから。

 

……上等よ、ナツメ……久しぶりに会ったとこ悪いけど……あんたの望みはかなえてやれないわね……

ナオヤは……絶対に私と結婚するんだから!!

 

 

……さて、そうと決まれば……

 

……前哨戦がてら……『女』の戦いの前に、『ポケモン』の戦いで勝負させてもらおうかしら……?

そこであなたに勝って、まず白星つけて勢いを付けてあげるんだから……!

 

腰のベルトに装着してる、6つのモンスターボール……それをちらりと見せると、どうやらナツメも言いたいことがわかったらしい。

 

「……いいかしら? ジムリーダーさん……?」

 

「もちろん、OK……と、言いたい所なのだけど……」

 

…………あれ?

 

え? ダメなの? 何で?

てっきりここはこのまま、女の意地を賭けたポケモンバトルにつながっていくものだとばかり……

 

「……私としても、そうしたいんだけど……今、ちょっと立て込んでてね……」

「へー……何? 隣の格闘道場から、ジムの座奪還狙って挑戦状でも受け取ってるの?」

「いや、それはもうむしろ年中行事だから別に特筆するようなことじゃないわね」

「……あ、そう……」

 

師範さん、未練たらたらですね。

まあ、『男は一度決めたことは諦めない!』っていう観点から見れば、それも美学なのかもしれないけど……。

 

でも、それなら何でダメなの?

 

「……ジムリーダーは、ポケモンジムの責任者、って役割のほかに……所属する町の治安維持における役割も持ってるのは知ってるわよね?」

「? ええ、そうね……警察と協力したりするわね」

 

たしか、そうだ……プラズマ団に対して、アーティさんとかヤーコンさんとか……すごく積極的に動いてたっけ。

 

でも、それが?

 

「……この町周辺で……最近、『ロケット団』の活動が活発なのよ。それが、ちょっと看過できないレベルになってて……いざって時に備えてるの」

「あ、それで?」

「ええ……ジムはしばらく休業。悪いけど、挑戦はもう少し待って」

 

なるほど、それなら仕方ないか……

 

しっかし……ジムリーダー……結構大変なんだなあ……

そして、それをしっかりこなしてるナツメは、やっぱすごいなあ……

 

ともかく、そういうことなら仕方ない。

 

「わかった。……ああ、何か会ったら手伝うわ、連絡してね?」

「そうね……もしかしたら、そういう時も来るかもね」

 

そう、言葉をかわし……

少々、なんともいえない感じになった空気の中で……私とナツメは別れた。

 

 

 

……そう経たない未来に、また、会うことになるんだろうだけど……ね。

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第20話 三角関係のお知らせ

○Side アイカ

 

「……とまあ、そんなわけで、ナツメに宣戦布告されちゃったのよね」

「……それ……僕に話す? 普通……」

「? 何かまずかった?」

 

と、まあ、

レストランの向かいの席で、ハンバーグステーキを食べてるナオヤに……ナツメに会って、予知夢だのなんだのって話して、結果的に超弩級の恋敵になったことを報告。

 

ちなみに、今私がいるのは……『マサラタウン』から南に海を渡るとたどり着く、小さな島……『グレン島』。

 

ここのジムリーダー・カツラさんが帰ってくるのを、ここで気長に待つことにしたわけ。

 

……で、偶然、ナオヤに会った、ってわけ。

 

「……とまあ、そういうわけで、ナツメと本格的にナオヤの奪い合い、って感じになったのよ」

「……久しぶりに会った幼馴染(ナツメ)相手に、何でいきなりそんなことになっちゃってんのさ……もうちょっと、他に話すことあるでしょ?」

「しょうがないじゃない、2人ともアンタのこと大好きなんだもん」

「……素直に嬉しいんだけど、言ってくれるテンションが変だよ、アイカ……」

 

はあ、と、ナオヤ、ため息。どして?

 

そしてこのナオヤだけど……カントー地方のお見合い巡りも、残す所あとわずからしい。

 

お金持ちのお嬢様や、各地の女性ジムリーダーなんかの、このポケモン社会において様々な意味で『一流』と呼べる女性達とのお見合いの数々。

そのお見合いも、残す所あとわずかなんだとか。

 

その1つが……ナツメ、ってわけだ。

ヤマブキシティで執り行われる予定のそのお見合いは……まだちょっと日程的には先のことらしいので、少しはゆっくりカントーを巡れる、とナオヤはこぼしていた。……どうやら、かなり忙しいペースであちこち回っていたらしい。

 

「あー……ごめんねアイカ……お見合い、まだ全然終わんなくてさ……」

「んー……ま、いいわよ。ナオヤが一番苦労してるな……ってのは、私も理解してるから」

「……うん、ありがとう……。僕も、1日でも早く、全部のお見合いに決着つけるからさ」

「ふーん……じゃあ……」

「? 『じゃあ』?」

「そのお見合いの後、たまに朝ちゅんになったりするのも、もう会わないだろうから遊んでおきたいから、ってことだったり?」

「ぶほっ!?」

 

口に含んでいたメロンソーダを噴き出すナオヤ。汚いわねもー。

まあ……予想できたから、私はしっかり、食べ終わったライスの皿(こぼすものが何もない)でガードしたけど。

 

そのあと数秒間むせ返っていたナオヤは、どうにか息を整えると、

 

「なっ、は……げほっ……ち、違っ……いきなり何言って……!?」

「? 何、どうかした?」

「どうかしたじゃないよ! 何いきなりとんでもないこと聞いてくるの!?」

「……だって、事実じゃない?」

 

……お見合いの後、その場の雰囲気に流されて……そのまま朝までピ―――なことになった……っていう展開も、何度か聞いた。

いや、まあ……そんなにしょっちゅう聞くわけじゃないけど……2,3回くらい?

 

最近だと……タマムシジムのエリカあたりとか……ね。

ま、あの子は特別、小さい頃から交流もあったしね……。

 

「や、あ、あの、それは、その……エリカさんは、ええと……遊びとかじゃなく、ホントに僕に礼節を尽くしてくれるつもりで……いや、僕はアイカのことを、って心に決めてるけど、その場その場の雰囲気っていうか、その……」

「あーもー、そんなみっともないくらいに慌てなくていいわよ。気にしてないから」

「……はい……ありがとうございます……」

 

まあ、前にも言ったけど……私としては、彼氏もとい未来の夫の、そういう一面もおおらかに容認するスタイルでいるつもりだしね。

 

よく『浮気は男の甲斐性』だの『英雄色を好む』だの言うし……そうじゃなくても、ナオヤはその……容姿もいいし、魅力的だから……思いを寄せてくる女の子も多いだろう。

 

そこに、こいつのこの、気弱というか何というか……流されがちな性格だから……しばしば、そういうことになるかもな、っていうのは……イッシュ地方で、コイツと付き合うと決めたその日にはもうわかっていたこと。

 

……あの時点で、アララギ博士に、マコモさんに、カミツレさんに……私以外の結っっっっっ構な人数の女の人と、そういう関係になってたし……。

 

……けど、

 

ホントに見てくれてるのは私だ……ってことがわかるから……そこまで悔しくも悲しくもないし、危機感も感じないのよね。

だから……多少の浮気なら、笑って流すくらいの寛容さを持って接しよう、と思ってるのよ、私は。

 

と、そのことをあらためて話すと……ナオヤは、安心したのと同時に……ふと、ちょっと不安というか、複雑そうな顔になった。 ? どしたの?

 

「……えっと、さ……そうやって、心を広く持ってくれるのは、僕としても嬉しいんだけど……」

「だけど……何?」

「……僕も、そうした方が……いいのかな?」

「は?」

「……いや、だからさ……アイカが、その……浮気とか、しちゃった時に、笑って許すような……あいたっ!?」

「何の心配してんのよアンタは」

 

でこぴん一閃。のけぞるナオヤ。

 

……あのね、妙なこと考えなさんな。

私は別に、そんなアンタ以外の男に積極的に抱かれようなんて思ってないんだから。浮気心なんてもの、覗かせる予定もないし。

 

私は……毎日でも、たまにでも……あんたの隣にいられれば、それで幸せなんだから……さ。日常生活でも……ポケモンバトルの時でも……ベッドの上でも。

アンタ以外の男が、その代わりになってくれるなんて想像もしてないし……望んでもいない。だから、私にはあんただけ……そんな心配は無用だってのよ。

 

……まあ……

 

その意思とは全然関係ない所で、色々なトラブルに巻き込まれて……予想の範疇超えていろんな人達に、私の体を堪能されちゃったりしたことはある……っていうか、そうなることも多いんだけど……ね……

 

そこはホラ……不可抗力だから、関係ないから。私が望んだわけじゃないし。

 

と、そうきっちり説明すると……ナオヤ、露骨に安心したような顔で、胸をなでおろしていた。

 

「はぁ……よかった……」

「もお、安心しすぎよアンタ……そりゃ、私、色々とえっちなトラブルは多かったけどさ……そこまで尻軽にやってるつもりないからね?」

「あー、うん、ごめん……」

「全くもー……まあでも、そういうケースで強いて言うなら……」

「え゛!?」

 

……んー……そうね……

 

「し、強いて、言うなら……?」

「んー……まあ、お気に入りのポケモンと、とか……」

「ああ、うん……なるほど、そういうことね……」

 

……恥ずかしながら……やっぱりやめらんないのよね……『ポケ姦』は……。

 

ああ、それと、後は……

 

「……トレーナーとしても少年としても、まだまだ未熟で年端もいかない幼い男の子を、ちょっと年上の魅力でからかってあげたりとか……そういう程度かな?」

「……ちょっと危なくない? っていうかアイカ……そういう趣味あったの?」

 

失礼な、人をショタコンみたいに。

 

いやまあ、あのくらいの……スケベ心に忠実かつ、まだ未発達でいじりがいがある子供って、その……そういう意欲をそそられるというか…………いやいやいや、何考えてんだ私。そんな恥女みたいな。

 

と、ともかく……私の浮気心なんて、あってもそんなもんよ。だから、あんまり深刻に考えなくてもよし!

 

……あんたが私のことを見てくれている限り……私も、ずっとアンタのこと、見てるから……さ。

 

 

 

……あ、そういえば……

私が、よく悪の組織に犯されたり色々されたりしてる……ってあたりで思い出したんだけど……

 

「どんな記憶のつながりで思い出してんの?」

「いいから聞け」

 

いや、私が言いたいのは、私が犯された云々じゃなくて……『悪の組織』の部分。

 

このカントー地方の悪の組織といえば……『ロケット団』。

そのロケット団が……最近、ヤマブキシティ近辺で盛んに活動してる……っていう、うわさが、まことしやかに流れてる。

そして、同じ内容を……この前、ナツメに聞いたばかり。

 

……何か、大変そうだけど……そんな中でも、ナツメとのお見合いは行われるんだろうか? ナツメ、すごく忙しそうだけど……

 

……っていうか、そもそも……私達で、何かナツメを手伝えるようなこと、ないのかな……?

 

「……そういや、父さんからも……最近、ロケット団の動きが活発になってるから、気をつけろ……って言われたっけな……。近々、何かやらかすつもりなのかも……って」

「……何かって、何だろ?」

「さあ……それがわかれば、苦労無いんだけどね……ともかく、僕らも注意しよう」

「そうね……」

 

……私達は、もちろんそうだけど……

 

……ナツメも……何も、物騒なことにならないといいけど……

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第21話 ナナシマ編・びぎにんぐ

 

「―――そういうわけだからさ、父さん。僕これから、しばらくそっち……には、もどれないから」

『随分といきなりだな……急にそういわれても、こちらにも都合というものがあるのだが……』

「僕に相談もなく勝手にお見合……いの予定組んだ、あんたが言えることじゃな、いでしょ……?」

 

とまあ、

ただいま、ナオヤは……ライブキャスターの向こうにいる、ナオヤのお父さんに……これから自分が、とある理由で身動きできなくなるから、って連絡してる所だ。

 

それに伴って、こっちに着てから、何かとお家絡み、そしてお見合い絡みの予定を持ってくる父親さんに、『勝手に決められても出られないからね』って通告中。

 

『むう……しかし、明後日の社交会や、その次のパーティなどは……せっかくカントーにいるのだから、お前にも出席してもらおうと思っていたんだが……』

「知らないよ、そん……なの……。勝手に予定に組み込まないで……って、最初に……っく……言っておいたよね?」

『だが、お前は私の後を継ぐ者として、今から方々の……』

「勝手に……決、めないでよ。第一、次のお見合いなら来月になるまでないんだし、そこは問題ないでしょ? 予定ない所をどう使おうが僕の自由だし、今更他の予定入れられても対応あぅ……っ……でき、ないよ。っていうか、入れないでね」

 

ナオヤのお父さん、どうやら色々とナオヤにまだ予定を組もうとしてたらしいけど……ナオヤは頑として、『それら全部あなたが勝手に決めたことだから従いません』と、譲歩しようとしない。

 

まあ、ナオヤの主張のほうが当然っていうか、正しいんだろうけどね。

 

するとナオヤ、

 

「ああ、父さん、ちょっとっく、っ……ちょっと待ってて」

 

ふいにそう言うと、ナオヤは……腕のライブキャスターの音量ボタンを押し、マイク、スピーカーともにオフにした。

これで、通信の向こうのナオヤのお父さんには、こっちの物音は聞こえない。

 

そしてナオヤは、

 

 

「ちょっとアイカ! 電話してるんだから待っててって言ったでしょ!?」

「んちゅ、れろ……何よ……いいじゃない、別に同時進行できないようなもんじゃないんだし……」

 

 

と、

ナオヤが腰掛けているソファの所にひざまずいて……ナオヤのペニスをしゃぶっていた私に……ちょっと慌てながらまくし立てた。

 

通話中ずっと、なるべく水音は立てないように……しかし、きっちりナオヤのココを気持ちよくさせてあげるつもりで、ペロペロと舐め上げていた、私に。

 

「いいわけないでしょ!? なんでもない顔してるのどれだけ大変だったか……もう少しで声出ちゃうとこだったんだよ!?」

「出てたじゃん? 『ぅあっ』とか『ぅくっ』とか」

「だったらなおさらダメだって理解してよ! 父さんにばれたらどうすんの!」

 

股の間に顔をうずめてる私を無理矢理引き剥がすと、ナオヤは、大急ぎで息を整えた。

まあ、あんまり待たせてると怪しまれちゃうもんね。

 

そして、じと~っ、と視線を送る私に、視線で『余計なことをしないように』と厳重注意すると、再びライブキャスターを手に取る。

 

「ごめんごめん、父さん。待たせて」

『うむ、いや、かまわんさ。どうかしたのか?』

「うん。ちょっとアイカに呼ばれてね。もう終わったから大丈夫だよ。……それで、さっきの続きだけど……」

『それよりも……さっき、何やら苦しそうにしている様子だったが……大丈夫なのか?』

「……っ!?」

 

おー……ナオヤ、焦ってる焦ってる。

 

「い、いや、大丈夫だよ。全然……うん……、ホラ、その……船の上だからさ、ちょっと酔っちゃったのかも。まあでも、そんなに長く乗ってるわけじゃないから」

 

そう、上手いこと言ってその場をしのいでいた。船酔いだ、ってごまかして。

 

さて、そう……

今、私とナオヤは……船に乗っているのだ。ある場所に向かうために。

 

その、場所っていうのは……

 

 

 

「大丈夫だってば。そんなに離れてないでしょ? カントーもナナシマも」

 

 

 

☆☆☆

 

 

さて、

時はさかのぼること……昨日。

 

ナオヤに『あんた巡って三角関係できてるから』とかカミングアウトした数日後にあたる。

 

ようやく帰ってきてくださったグレンタウンのジムリーダー・カツラさんと、バトルの結果……普通に勝ちました。

 

最近加わった新しい仲間が、昼でも夜でも、バトルでもベッドでも元気溌剌なもので。

 

どうやら、あの日サファリで出会ったあのシャワーズ……スピードもパワーも、あらゆる面で驚異的なポテンシャルを持っていたらしく、私の期待をはるかに超える動きで相手を蹴散らしていってくれた。

うん……やっぱり、いい拾いものだった。

 

そんな感じで、カツラさんに勝って、クリムゾンバッジをゲットした私は……

 

 

 

…………本格的に、これ以上何もすることがなくなってしまった。

 

 

 

いや、だって……トキワシティのジム、リーダーがいつまで経っても帰ってこないし……つかそもそも誰なのよ……

 

ヤマブキジムのナツメは、ヤマブキシティの治安維持であちこち行ってて忙しいから、現在ジムは休業中だし……

 

そんなわけで、どーしよーかなー……とか思いつつ、グレン島の波止場でため息をついていた……そんな時だった。

 

 

 

ライブキャスターに……アララギ博士から、通信が入ったのは。

 

 

 

「『ナナシマ』……ですか?」

「何です、その……島??」

『カントー地方から、船でしばらくしたところにある島……正確には諸島ね、いくつも連なってるから。アイカ、ナオヤ、悪いけど、あなた達ちょっとそこに行けないかしら?』

 

ちょうど暇でしょ? と、博士。

どこでそんな情報仕入れてくるんだろ? まあ、おっしゃるとおり暇人ですけど。

 

それで、それを聞きつけたアララギ博士が……なぜか、私と……ナオヤに、その『ナナシマ』とやらに行くよう申し出てきたわけだ。

 

で、今こうして……博士から事情を聞いてる、ってわけ。ナオヤと2人そろって。

 

 

 

その博士によると、つまりこういうことらしい。

 

その『ナナシマ』は、大小7つの島々からなる島群らしいんだけど―――何でこんなそのまんまな名前なのかしら―――そのナナシマに、博士の知り合いの研究者がいるらしい。

 

その知り合いが、今ちょっと研究に行き詰ってて……研究を更に進展させるために、もっと色々な場所に調査に行きたいらしい。

 

しかし、その知り合いさんは、あいにくとポケモントレーナーとしての腕は……そんなじゃないらしい。

そのため、調査先で何かもしもの事態があった場合、対応できなさそうなのだとか。

 

しかも、最近では、カントー地方から流れてきたロケット団が、小規模ながらナナシマでも活動しているのを目撃されているみたいで……

 

……要するに、

 

「そのお友達のボディーガードとして、私とナオヤを指名したい、と?」

『そういうこと。物分りがよくて助かるわ♪』

 

なるほどね……

何とまあ、豪華なボディーガードだこと……。

 

自分で言うのも何だけど、ナオヤと私の2人……チャンピオン級と四天王級を1人ずつって、ちょっとしたマフィア組織くらいなら軽ーく壊滅させられるわよ、コレ。

 

『その割には、いっつも負けてピ―――な目にあってるのはどこのどなた?』

 

うぐ……反論できない……

 

確かに……何故か私の場合、いろんな不幸から、格下のはずのそういう連中に負けて、そういう目にあうことも多くて……

 

……っていうか、仮にもそういう被害に確かにあってる私に対して、ちょっとどころじゃなくデリカシーに欠ける発言じゃありません?

 

『だってあなた、そのくらいでへこたれるほどか細い神経して無いでしょ? っていうかむしろ、それを糧にしてレベルアップしてるくらいじゃない?』

「何のレベルですか、何の」

『ナオヤ君への夜のご奉仕のテクニシャンレベル?』

「……それは、まあ……参考にしてるのは、否定しませんけど……」

「そうなの!?」

 

まあ……良くも悪くも、転んでもただじゃ起きない性格なもので。

 

……って、そんなことはおいといて。

 

なるほど……まあ、ちょうど暇だし……引き受けてみるのも、悪くないかな。

 

その『ナナシマ』ってのがどういうとこなのか……ってのにも、興味あるしね……。

 

隣を見ると、どうやらナオヤも乗り気みたいだ。

 

聞けば、このグレン島で行われる予定だったお見合いも昨日で終わって、これからしばらく暇なんだそうだ。そりゃいい。

 

そのことを博士に話すと、

 

『よし、それじゃ決定ね。船は私が手配しておくから、明日か明後日にでも出発……ってことでいいかしら?』

「あ、いえ、それなら大丈夫です。グレン島に来た時に乗ってきた僕の自家用クルーザーがありますから……博士から向こうに話を通していただいて、着港の許可だけもらっておいていただければ」

「おー、さすが御曹司」

 

そんなわけで、

急遽、明日出発で……私とナオヤでの、ナナシマでお手伝いしつつ小休止旅行が決まったのでした。

 

ちょっとした旅行気分で楽しめそうね。

せっかくだから……今のうちに、ナツメに対してのリード広げとこうかしら。

 

 

☆☆☆

 

 

とかいうやり取りがあったのが、昨日。

 

そして、今、私とナオヤは……ナオヤのクルーザー(運転手つき)にのって、一路ナナシマを目指してるわけ。

 

その際、事前にナオヤのお父さんに報告せず、グレン島を出港してから、ナオヤは連絡を入れた。

 

理由は言わずもがな。付け入る隙を与えないため。

 

そんなこんなで、私とナオヤは、クルーザーに揺られつつ、ナオヤのお父さんに連絡しつつ……ナナシマを目指してる。

 

そこに、ナオヤにご奉仕しつつ……っていうのが、さっきまで入ってたんだけど。

 

「そんなわけで、予定入れられても応えられないから、これからしばらく僕に関する予定とかは入れないように!」

『それは……うむ……仕方がないな。では、しばらくとはいつまでになりそうだ?』

「とりあえず、最悪……次のお見合いまでには戻るよ」

 

なるほど、時間切れまで目一杯楽しむと。それまで呼び戻すなと。

まあ、仮にもアララギ博士……ポケモン研究の権威者の紹介での、依頼の一環なんだし……それほっぽって帰って来いとは言えないか。

 

……それにしても……

 

(……やめてってば!)

(やだ)

 

お互いに声に出せない状況が継続中のため、アイコンタクトでお送りしました。

 

通話を再開したナオヤが、隙を見せた瞬間に、再び私は接敵。

素早くファスナーを下ろして……引き続き奉仕させていただいている次第。

 

……けっこうスリリングでいいと思ったんだけどな……テレフォン(しながら)セックス。いや、まだフェラだけだけど。

 

まあ、まともなのは明らかにナオヤの方の意見だってことはわかるんだけど……背徳感があって、いいんだけどな~……

 

それにほら、私達くらいの仲になると、ささいなことは気にならなくなるっていうか……恋は盲目、とかって言うしさ……

 

(『恋』じゃなくて『変』だよもうそれ)

 

…………ほっほう……

 

アイコンタクトとはいえ、そういうこと言ってくれやがりますか。

ていうか、誰がそんな上手いこと言えと。

 

……いいよ……それなら、

とことん『変』でやってやろうじゃん。

 

「だからもう……っっ!?」

 

と、

私の口の動きがいきなり激しくなり……さっき庭をかけて快感が襲ってきたらしい、ナオヤが、思わず絶句していた。

 

『ナオヤ、どうかしたのか!?』

「い、いや……ちょっと、船が揺れてさ」

 

戸惑ったような目で、器用に視線だけこっちに送ってくる。

 

(ちょっ……あ、アイカ……待っ……!!)

(待たないよーだ)

 

夜、お互いにハイになった時くらいの勢いで、ナオヤのペニスを攻め立てる。

 

限界まで勃起して……血管も浮き出てる、童顔のナオヤにはちょっと似合わないくらいにまで怒張した、立派な肉棒。

 

それを、荒々しく……しかし満遍なく、丁寧に……舌を、頬の裏を、歯を、喉まで全部使って、しごき上げていく。

 

今まで、不本意なのも含めて得た経験も全部、フル稼働させて……どうしたらコイツが気持ちいいか、きっちり模索しながら。

 

加えて、ナオヤは……今、通話中で……緊張感ってもんがある。

それも手伝ってだろう。かなり、こう……血が集まって、ピクピク震えて、

 

見た目一発、苦しそう……ってな感じの状態にまでなっていた。

 

もう……何か1アクション、強烈なのをかましてあげれば……一気に決壊して、びゅるっと出ちゃうんじゃないかな……ってくらいに。

 

それを察知して、コレは早く終わらせないとまずいと思ったのか……ナオヤの口調も早口になり、なんとかさっさと電話を終わらせようとする。

それとも……さっさと終わらせて、そのあとヤることまで考えて……かな?

 

そして、

 

「と、ともかく……そういう、こと、だから……じゃあね……っ!!」

 

―――ピッ、と、

 

半ば強引に、ナオヤがライブキャスターの通話終了ボタンを押した……その瞬間、

 

「……っ……くぅううっ!!」

 

私の口の中で……びくびくっっ、と大きく震えた肉棒から……どびゅっ、と、濃厚な子種汁が噴き出て……私の口の中に、喉の奥にと流れ込む。

緊張感のせいだろうか、いつもより多い気がする。

 

ナオヤはというと……通話終了と射精、二重の開放感からか……よりいっそう、大きく、びくびくと体を震わせて……背筋ぴんっ、とのけぞらせるオーバーリアクション。

 

危ない危ない……それ見られてたら、いくらなんでも言い訳できなかったわね。間一髪ってやつか。

 

こっちに向けられる視線が『他人事みたいに……!』って、抗議の視線だったけど……どこ吹く風。

 

いいじゃないねえ? このくらいのお茶目したってさあ。

ナオヤとしても、気持ちよかったでしょ?

 

そして私は……口の中に出しつくされた、ナオヤの精液を、全部飲み下すと……尿道の中に残って部分まで、バキュームかけてじゅるるっ、と吸い出す。

 

そして、きっちりお掃除フェラでキレイにしてあげてから……

 

「……ふふん、ご馳走様~♪」

 

そういい残して……速やかにその場を離れた。

 

……ホントは、ここで後ろから、今のに起こったナオヤに襲い掛かられてもよかったんだけど……どうやらナオヤ、本気で疲れたらしい。今ので。

あ~……こりゃ無理か。

 

……続きは夜ね。

 

 

 

さて……2人っきりのナナシマ旅行、いい感じでスタート切れたわね……

ふふっ、これから2週間ちょっと、楽しくなりそうで何より♪

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第22話 ともしび温泉と意外なジェラシー(ナオヤ視点)

○Side ナオヤ

 

……さて、

来る途中……我が恋人によるとんでもない凶行が、クルーザーの中で繰り広げられたけども、どうにか、アララギ博士に聞いた『ナナシマ』に到着した。

 

ここは、その諸島の1つ……その名も『1の島』。

 

……まんまだな、名前。

 

そこで出会ったのは……アララギ博士の知り合いの、ニシキさんと……このカントー地方およびジョウト地方の『預かりシステム』を管理してるっていう、マサキさん。

まあ、マサキさんも、博士の知り合いではあるらしいんだけど。

 

イッシュ地方でいう所の……マコモさんの研究所にいる、ショウロさんが、似たような……というか、同じようなシステム作って管理してたっけな。パソコンでポケモンやる取りする、あのシステム。

 

そのシステムの管理運営はともかく、そのニシキさんに『アララギ博士のお使いできました』って伝えると……早速頼みごとをされた。

 

なんでも……今やってる研究にどうしても必要なものを、ここ『1の島』の火山、『ともしび山』にとりに行きたいから、そのボディーガードを頼む、とのこと。

 

 

 

―――で、行ってきた。

3人で。

 

いや、まあ……自画自賛になっちゃうんだけど……僕とアイカが一緒だと、そこらの障害はもはや障害じゃなくなるからね……

 

なんか、野生ポケモンとか、不良トレーナーとかにとどまらず、ロケット団まで襲ってきたけど……普通に返り討ちにしたし。

 

そして、ともしび山の遺跡らしき所から、これまたそのまんま『ルビー』とかいう名前の石を回収。

 

で、今日の仕事は終わり。

 

ニシキさんは、『ルビー』の研究・分析のために家に帰るということなので……僕とアイカは、せっかくきたんだからと、

この島の名所である……『ともしび温泉』に行ってみることにした。

 

 

☆☆☆

 

 

「いや~気持ちいいわね~、やっぱり温泉って最高っ! もうちょっと広かったら泳げるんだけどな~……」

「イヤだめでしょ、温泉でそんなことしちゃ……」

 

と、

湯船につかりながら……僕とアイカの会話。無邪気な感じで、冗談めかして言うアイカだけど……この娘はホントにやりかねないのである。

 

そんなやりとりの様子を……温泉に浸かっている、他の入浴客の皆さん―――って言っても、年配のおじいさん達ばっかりなんだけど―――が、ほほえましいものを見るような目で見てくる。

 

この温泉……基本的に混浴らしいから……。

 

ただしもちろん、僕もアイカも……裸ではなく、水着を着ている。ここ、水着着用OKだから。

今日はいないけど……いつもは、観光客のカップルとかも入るらしいし。

 

ただし、おじいさんとかのお年を召していらっしゃる方の場合……あんまりそういうの気にしない人も多い。

水着なんか着ないで、そのまま全裸で……とか。つけててもタオル巻いてる程度。

 

まあ、にごり湯だから、ギリギリ大丈夫……なんだろうか?

 

そんな感じで……僕もアイカも、のんびりお風呂につかっていた。

 

「いやいや、仲いいねえ、お2人さん。あべっくで旅行かい?」

 

とか、そんな感じで、やけにフレンドリーに話しかけられる。お年寄りってこういうのすごく得意&遠慮しないよね。

 

それにしても、『あべっく』て……現実に聞いたの始めてかも。

 

そして、そんな中でも……特に緊張せずにフランク&フレンドリー……悪く言えば無防備なのが、このアイカだったりする。

今の発言が嬉しいらしく、

 

「あはははっ、ナオヤ聞いた聞いた? あべっくだってさ♪」

「あー、うん……」

「おやおや、ホントに仲がいいねえ……まるで新婚さんみたいだよ」

「あははー♪ 近々そうなる予定ですからご心配なく」

「ありゃりゃ、こりゃめでたいねえ」

「いいねえ、美男美女のあべっくか、お似合いだよ!」

 

そんな感じで、僕そっちのけで交流していらっしゃる皆さん。

 

……というか……ちゃっかり何婚約宣言してるんだろ、この少女は。

 

……いや、まあ……するつもりし、そう言ってもらえるのは、ぼくとしても素直に、すごく嬉しいんだけど……

 

「……絶対ナツメには渡さないんだから……(ボソッ)」

 

……違う何か思惑が見え隠れしてるような……そう、クルーザーの中から。

 

……っていうか……それ考えたら、ちょっと思い出してきた。

クルーザーで……僕が電話してるってのに、アイカの奴……

 

……足元にひざまずいて……チャック開けて、アレを取り出して……

父さんにばれたらどうするんだよ、って状況の中で、あんなにその……気持ちよく……じゃなかった、激しく……あ、あんなことを……

 

……っ……やばっ……想像したら、大きくなりかけて………………ん?

 

と、そんな変な気分になりかけた所で、僕は……あることに気付いた。

 

今、アイカは……温泉が滝みたいに上から流れ落ちてくる形になってる場所に行って、珍しそうにそれを眺めている。

もちろん、水着着用で。

 

……しかし……僕が気になったのは……その周りから注がれる、おじいさん達の視線だった。

 

何と言うか……水着とはいえ、状態としては立派に『半裸』のアイカの体を……おじいさん達はまるで、嘗め回すように見ているような……そんな雰囲気を感じる。

 

いや、アイカとじゃ年の差ありすぎるんだし、僕の気のせいかもしれない……けど、

 

その中には……ニヤニヤとあからさまに笑ってたり、こっちを向いてないことをいいことに、指をさしてたり……

中には……腰に巻いたタオルの前側が……不自然に盛り上がって、膨らんでる人も。

 

……何でか、なんてのは……想像するまでもないだろう。

 

……正直……一気に面白くなくなった。

何というか、この……アイカに、劣情の視線が注がれている……まるで、公然と視姦されているような……この光景が。

 

……同時に、僕の中に……思いもしないくらいの苛立ちが湧き上がってきた。

なんというか……説明はしづらいんだけど。

 

……これ以上、アイカを……このおじいさん達の目の前にさらしておきたくない。

というか……彼女の恋人は僕なんだから、遠慮しろって……そんな感じ。

 

……この感じ……そうだ、前にも何度か味わった。

 

アイカが、ポケモン相手に性欲を発散してるのを見た時、

 

Nの城で、Nが公然とアイカを『好きだ』とか言ってた時、

 

それに……最近は、サント・アンヌ号で、あのジャクとかいうトレーナーが、アイカを露骨に誘ってるのを見たとき。

 

……嫉妬だ、っていうのは……疑いようも無い。

 

しかし、否定する気も、恥じる気もないから……さっさと上がるか……とりあえずこっちに呼び戻そうかな、なんて思った……その時、

 

ギャラリーのおじいさん達の1人が、ふと湯船から立ち上がると……わざとらしく、腰に巻いていたタオルを落とした。

 

必然……あらわになる、そのおじいさんの男根。

 

「おや、ごめんよお嬢さん、落ちちまった」

「やだもー……気をつけてくださいよ、はい、タオル」

 

親切にも拾って手渡すアイカに対して……おじいさんはニヤニヤと笑い……わざとらしくそれを見せ付ける。反応を見ようとして。

 

もっとも……そのくらいでどうこう思うようなアイカじゃない。ちょっとびっくりはしたかもしれないけど。

 

……けど、

 

この瞬間……僕のほうがカチンと来てしまった。

 

それ以上、何かが起こる前に……僕は、湯船から立ち上がり……おじいさん達と談笑しているアイカのところに歩いていくと……

 

「? どうしたのナオ……ヤ……? え? え?」

「アイカ、向こうの方、もうちょっと違う温泉もあるみたいだよ? いってみよう?」

「え? ちょ、ちょっと!?」

 

気がつくと、

そんな感じで……アイカの手を引いて、なるべく人の目のない……他の温泉に、アイカを引っ張って行っていた。

 

……存外、僕も独占欲強いな……アイカのこと言えないや。

 

 

☆☆☆

 

 

アイカを引っ張ってきた先は……さっき行った通り、また別の温泉。

 

しかし、行く……と見せかけた温泉から、フェイントをかけて、こっそり、さらに別な温泉に来ていた。

……言わずもがな、あのおじいさん達を撤くために。

 

事前にパンフレットで見て、調べて置いた知識が役に立った。

 

この温泉は……一応、温泉ではあるんだけど……足腰の弱いお年寄りにはちょっと傾斜がきつい道を通ってくる必要がある。

 

しかも、お湯もあんまり温度が高くないので……湯冷めの可能性も考えて、お年寄りがほとんど来ない。

 

そして、他の温泉からはなかなか見えない……その温泉に、僕はアイカと来た。

 

「いや、ちょっとびっくりしたな~……あんな強引に引っ張っていかれるとは」

「うん、ごめん」

「ううん、気にしてないわよ。むしろ、ちょっと新鮮っていうか……嬉しかったし。嫉妬してくれたんでしょ?」

 

と、アイカ。

やはりというか……彼女はお見通しらしい。僕の心の中も。

 

もしかしたら……『嫉妬してくれるかな』なんて考えてたのかもしれないし。

 

……けど、

今、僕は……嫉妬してるだけじゃない、ってことには……気付いてるのかな……?

 

アイカは、そのまま、ちょっと嬉しそうにしつつ……湯船につかろうとして……

 

「ふふっ、そんなに面白くなかった? お年寄りとはいえ、私が男の人に囲まれ……」

 

―――がしっ

 

いきなり、僕に腕をつかまれて……言葉を止めた。

 

「……え?」

「……うん、面白くなかった。……どうしようもないくらいに」

 

きょとんとした表情で見返してくる……アイカ。

 

その視線の先で……僕は、何と言うか……さっきから急激に、しかしいよいよ我慢できなくなろうとしていた。

 

思えば……クルーザーで膝立ちでフェラされて、昂ぶって、

 

温泉で……半裸……水着のアイカの、可愛くも色っぽい姿を見てて、

 

そして……おじいさん達に絡まれる様子を見て、独占欲からイラッとして……

 

ゆったりめのトランクスタイプの水着のせいで、少しわかりにくいけど……

僕のアレは、そのせいですでに……今すぐにでも始められるような状態になっていた。

 

人目につかない温泉で……僕は、

 

「―――っ!!」

「んむっ!?」

 

何の前触れもなく……いきなり、アイカの唇を奪った。

 

アイカは、とまどってるような様子だったけど……放さない。

抱き寄せたまま……彼女の唇を吸い続ける。

舌まで入れて……口の内側まで攻め立てる。

 

そして、たっぷり数十秒もたってから……ぷはっ、と口を離すと……

 

……キスしている間にその気になったのか……はたまた、僕の勃っているアレが、お腹にでも押し付けられてたのか……

 

アイカの、下の水着が……お湯や汗以外の液体で、ちょっとだけ濡れ始めていた。

 

「……っ……あ、あの……い、今……?」

「今」

 

無駄なやり取りは無し。バッサリ肯定で返す。

 

なんかもう……自分でも、普通じゃないな……ってわかるんだけど……同時に、もうコレ、収まりつきそうに無いな……っていうのもわかるので、考えないことにした。

 

……後々になってちょっと後悔しそうな気もしたけど……少なくとも、やること自体は……後ろめたいことではないはず。アイカは、僕の恋人なわけだから。

 

 

☆☆☆

 

 

湯から一旦上がって……その淵に腰掛けて、僕は……水着から、すでに勃起しているペニスを取り出した。

 

そして、ひざまずいているアイカに……それを舐めてもらっている。

……ちょうど……クルーザーの中での続き、みたいな感じだ。

 

さっきまで、ちょっと戸惑ってたアイカだけど……今は、いくらかいつもの調子に戻って……僕のペニスに、舌を這わせてくれている。

 

ただ……洞窟の中とはいえ野外ということなのか……若干、息が荒い感じはあるけど。

 

……それにしても、

 

最近、あんまりアイカと寝てなかったし……船の中ではそれどころじゃなかったから、今初めてこう感じるけど……

 

……こうして、女の子をひざまずかせて、自分のモノをなめさせてるのって……何て言うか、すごく……背徳感とか、征服感、みたいなものを感じる。

 

自分が悠々と座ってる所に、女の子は一生懸命……その匂いにとろけそうな表情で、僕のペニスを舐めてるわけで……

上下関係が完全にはっきりした、奉仕『されてる』感がいなめない。

 

思わず……アイカの頭に、ぽん、と手を添えて……まるで、主人が従者を褒めてるみたいな感じになる。

 

それに気付いたのか銅貨わからないけど……アイカは、より一層舌の動きを複雑にして……時折、その外側をなめたりなんかして、僕にあきさせない工夫を、新たに混ぜ込んでくる。

 

……本当に……きっちりした主従関係の中で、奉仕されてる、みたいな感覚。

 

そんなアイカを見てると……僕も、我慢できなくなってくる。

 

こういうこと、自分で言うのもどうなのかと思うけど……僕ってこう見えて、いつもはおとなしくても……暴走する時は思いっきり暴走する方だと思う。

 

『古代の城』で犯されて、ポケモンの卵まで産まされ(コレが後のメイなんだけども)、落ち込んでるアイカを励ました時、結構力技だったし……

 

アイカのために、ゲーチスやNを相手にしてマジギレしたこともあったし……

 

サント・アンヌ号で、アイカからしてきたとはいえ、あんな衆目の前で彼女とフレンチなキスに及んだのも……記憶に新しい。

 

……たいがい、アイカが関わってくる。

 

そして……今回も、

なんというか……クルーザーの一軒に加え、さっきの温泉で刺激された独占欲みたいなのがあって……そろそろ、僕自身の収まりがつかなくなってきた感じだ。

 

不意に、ぐっと手に力をこめて、フェラを続けるアイカを引き離し……不思議そうにする彼女を、腰のところから抱き上げる。

 

そして……湯船の中に足を入れたまま……その淵に手をつかせて、立ちバックの姿勢に。

 

それで、アイカも、これからどうなるのかわかったんだろう……

そして……久々に、僕が暴走気味だ、ってのも。

 

そのためか……アイカは何も言わず、抵抗もせず、それに従って……艶やかな微笑と共に、黙って僕の方にお尻を突き出した。

 

「……どうぞ、旦那様♪」

 

……と……生唾を飲み下しながら、ゆっくりと彼女の腰に手をかけ、彼女の下の水着をずらして恥部を露出させる僕に、一言だけ……そう言って、

 

 

―――直後、

 

僕は、彼女の下半身を引き寄せる要領で……すでにトロトロになっていたその秘裂に、彼女の奉仕で硬くなった肉棒を突きたてた。

 

彼女にとっても、待ちわびていたそれだったらしい。

挿れた瞬間……びくん、と、やや大きく腰を震わせて……肉壷の中も、きゅっ、ときつく締まった。

 

そして……快感も期待通りか、それ以上だったんだろう……腕と足に、ぐっ、と力を入れて……崩れ落ちないようにこらえていた。

もっとも……僕もそうだったんだけども。

 

けど、だからといって休むようなこともなく……僕は、すぐに腰に力を入れて……目の前の、最高の肉穴を……思いっきり突き上げた。

 

久しぶりに味わう……彼女の、無数の肉ヒダが絡みついて、肉棒をしごき上げてくる感覚。

 

まあ、他の女性―――エリカさんとか―――の膣内で、最近感じたものではあるけれど……こうして、自分の最愛の人、といえる彼女のそれを味わうっていうのは……不思議なもので、また別な感覚だった。

 

逃げ出したりしないなんてのはわかってるんだけど……それでも、絶対に逃がさない、とばかりにしっかりとその腰をつかむ、僕の2本の腕。こんな所にも、今さっき爆発した……支配欲とか征服欲、独占欲なんてのを……自分でも感じ取れた。

 

もしかしたら、アイカ痛いんじゃないか、なんて考えが一瞬よぎる。

けど……それ以上に、僕は本能で彼女を求めていた。

 

―――なんて風に考えてる間も……僕の腰は、機械のようにせわしなく動いていて……アイカの口からは、押し殺した嬌声が漏れ出していた。

 

ぱんぱん、と突き上げてるから揺れるし、口を閉じてるからわかりづらいけど……多分、歯を食いしばって耐えてるんじゃないかと思う。

 

下腹部から膨れ上がってくる快感に、手足が脱力して崩れ落ちないように。

そして……声が漏れて、向こうの温泉にいるおじいさんたちに聞こえないように。

 

まあ、離れてるとはいえ、そんなに距離があるわけじゃないから……それなりの大声なら聞こえるだろうし……もともとアイカ、声大きい方だしね……

 

……けど、

不思議なことに……そういう殊勝な努力を見せられると……この状態の僕っていうのは、余計にいじめたくなってくる。

 

……世の一般男性にもそういう人多いんじゃないかな……とか思いつつ、僕は……何の前触れもなく、腰を加速させ……さらに、勢いも強めた。

 

「……っ!?」

 

驚いたんだろう……ちょっとだけ大きめの声と共に、アイカが息を呑む音が聞こえた。……そのしぐさすら愛おしくて、興奮して。

 

(……ちょ、ちょっとナオヤ……つ、強すぎ……こ、声、出ちゃう……からっ……!!)

 

声を押し子押しながら、小声で話しかける……という、微妙に器用な特技を披露し、僕に注意を呼びかけるアイカ。

 

……はっきり聞こえてるんだけど……それも無視して、僕の欲望のままに……いや、むしろあえてそれよりも過剰に、激しく彼女の膣を攻め立てる。

 

その対応に、驚きやら困惑やら、いろんなものが混じった表情のアイカ。……まあ。予想通りなんだけど。

 

そうこうしていくうちに……だんだん、声を我慢できなくなっていくアイカ。

 

手足もガクガク震えてきて……だんだん、腰に添えている手に、彼女の体重を感じるようになってくる。

 

疲労……だけじゃない。絶頂が近いんだ、とわかる。

 

そしてそれは、僕にもいえることで……僕も、結構限界が近くなっている。

 

いつの間にか、僕は……半分四つんばい状態のアイカに、覆いかぶさる……というか、ほぼピッタリ密着しているような形になっている。

傍から見れば……野外で、四足で……ホントに獣の交尾みたいな形だ。

 

……すると、

 

彼女を突き上げる僕の目に……あるものが飛び込んできた。

 

普段なら、そんなものを見たら……焦って僕は隠そうとするだろう。どうにか落ち着こうとして、アイカをなだめて、落ち着かせて……

 

……けど、

この時の僕は……本当にどうかしてたような気がする。

 

何せ……それすらも、セックスを盛り上げるためのスパイスのように、いつもなら絶対にしないような選択をしたんだから。

状況的にも……アイカに対しても。

 

僕はアイカの体を抱え、引っ張って……つながった状態のまま、湯船に座り込んだ。

ちょうど……胡坐を掻いた僕の上に、アイカが座っているような形。

 

突然のことに、アイカが『?』と疑問符を浮かべている……そこに、

 

「おう、さっきのあべっくさんじゃないか、相変わらず仲がいいねえ」

「あ、どうも」

「……っ!? ど、どうも……」

 

と、

さっきのお風呂にいた、おじいさん達の何人かが……この風呂にやってきた。

 

……しかも、

アイカは覚えてるかどうか知らないけど……そのうちの1人は、さっきアイカにペニスを見せたあのおじいさんだった。

 

この風呂、段差が多いから、、お年寄りが来るのは結構大変なんだけど……この人達は、普通に来れるくらいの体力あるんだろうか。

 

……それとも、

アイカを見るために……わざわざついてきたんだろうか。

 

そんなことはわからないけど……僕達は、そのまま―――下半身が湯船のにごり湯の中でつながったまま―――おじいさん達と他愛も無い世間話をしている。怪しまれないように。

 

普段、こういう状況になると……僕はドギマギして、アイカがフォロー……ってのが普通のパターンなんだけど、今は逆。明らかにアイカの方に余裕が無い。

 

多分それは……セックスの最中にいきなり部外者が来たことと……

 

……今も、湯船の中で僕が腰を細かく振っているからだろう。

 

湯が湧き出てる場所の近くに要るお陰で……絶えず並みがあるから、僕のピストンで多少波が立っても、僕がその中で彼女を犯してるなんてわからないだろうし……

 

それに、僕とアイカの普段の力関係をなんとなくでもわかってるようなら(多分さっきの温泉あたりで)、むしろこの状況を、『アイカが僕に甘えてる』ように見るだろう。

 

でも……その実、アイカは必死に声を、反応をこらえる中で……僕が容赦なく彼女を攻め立てている、っていうのが現状だ。

アイカは別に、ショタは好きでも、露出趣味や、視姦される趣味があるわけじゃないから……けっこうきついんだろう。

 

時折、アイカの方から―――さすがにおじいさん達とのこの距離だと、小声でも悟られる可能性があるから―――『お願いだからちょっと待って!』って、視線が飛んでくる。

 

けど、僕はというと……余計にそれに興奮してしまう。

 

そして、そんな、ある意味極限状態でのセックスがしばらく続く中……そろそろ、僕の腰の辺りから……こみ上げるような感覚が上がってきて、

 

それを感じ取ったらしいアイカも、目線で『今はホントにダメ』と訴えかける。

 

しかし、僕はそれを無視して……ラストスパート、とばかりに腰をより一層……さっきまでよりも激しく、しかし細かく動かして彼女を追い詰め……

 

―――そして、一気に爆発させた。

 

「……っく……!」

「~~~~~~っ!!」

 

必死の思いで声を殺している彼女の膣内に……温泉のお湯よりもさらに熱いんじゃないか、って勢いの僕の精液が、どくんっ、と注がれる。

 

それを表情に、しぐさに出さないように……なんてのは無理な話で……僕が支えてるお陰で、大げさにびくびく体を震わせるようなことはなくても……アイカの顔は、これでもか、ってくらいに赤くなって、息も荒かった。

 

さすがに、周りで見ているおじいさん達も、様子がおかしいことに気付き始めたので、頃合いを見計らって―――具体的には、射精が止まった頃に―――僕は、アイカに話しかけて……一芝居打った。

 

「アイカ、顔赤いよ? のぼせちゃったんなら、もう上がろう?」

「……っ!? えっ、あ……や……でも、その……」

 

言いつつ、僕は湯の中で……そっと彼女の膣内から肉棒を抜き取り、僕と彼女の水着を調えて直す。

 

(い、今は、だめ……腰が、その……精液も……)

(けど、あんまりここにいると変に思われちゃうかもよ?)

(……っ……)

 

まだなかなか足に力を入れづらそうなアイカに、いつもならやらないであろう形で発破をかけて……僕は立たせる。

 

そして……まさか、今まさに湯を後にしようとしている少女が、膣内に濃厚な精液を注がれて、もう体力も限界間近だとは思わないであろうおじいさん達に、軽く会釈して……僕もアイカも、その場を去った。

 

……僕はというと、

 

おじいさん達の目の前で、アイカに注ぎ込んで、

 

アイカに対して、最初から最後まで完全に主導権を握って、

 

そして、今なお赤い顔の、僕が支えてないと歩くのも厳しそうなアイカに……この状況に……何とも言えない征服感と満足感を感じていた。

 

アイカが……この少女が、僕のものだ、という、満足感を。

 

……けど……

この、アイカの赤い横顔を見て……そして、荒い息遣いを聞いてると……もうちょっとだけ、欲張りたくなってくるから、不思議だ。

 

……そして、それを我慢する気も……なくなってきた。

 

……たまにだし、いいよね? もうちょっと……

 

……いや、いっそ……この旅行中ぐらいなら……?

 

 

☆☆☆

 

 

○Side アイカ

 

……遊び過ぎた。

それが……率直な反省。

 

イッシュ地方にいた頃から……ナオヤは普段こそ、おとなしい装飾系男子だけど……たまに、一旦火がつくと、私ももうたじたじになるくらいの盛りっぷりを見せる。

 

潜在的に、そういう欲求がもともとあるのかも。

スリーパーの催眠で暴走した時も、そうだったし……

 

しかし、今回もまた、見事に逆襲されたなー……

 

いきなり唇奪われたと思ったら、そのまま野外プレイに突入だし……

 

おじいさん達来ても、腰振るのやめないし……気付かれて無いとは言え、衆人環視の中で思いっきり膣内射精されたし……

 

挙句の果てに、注がれてすぐ、まだ足腰に力が入らない……しかも、膣内に精液たっぷり溜め込んで、気を抜いたら膣口から垂れてきそうなあの状態で……湯船から連れ出されて、歩かされて……入り口の脱衣場まで連れて行かれてる。今。

 

その途中……何人かのおじいさんとすれ違うたび、わざとらしく丁寧にお辞儀するから……もう、私、色々な意味で限界に来そうで……

膣口に力入れて、締め付けて、垂れてこないようにするので精一杯……

 

……クルーザー含め、最近今まで、ナオヤをからかってた分が一気に爆発した感じ。

しかも、さっきの……私も感じてた、おじいさん達のエロい視線が、起爆剤どころか増幅させちゃったみたいで……

 

結果……久しぶりに、ナオヤに散々に、腰砕けにされた。心も体も。

 

……しかも、

ナオヤの様子見る限り……まだ、収まって無さそうなんだよね……

 

すると、そんな心の声が聞こえたのかどうかわからないけど……

脱衣場(ここだけは男女別)につく直前、ナオヤが、私の耳元にそっと口元を近づけて……息遣いが聞こえるくらいの距離で、

 

「……じゃ、アイカ……後で続きね?」

「……う……う、ん……」

 

とろんとした意識の中で……私は、うなずくしかなかった。

 

……あー、これ、今日いっぱい……

いや、下手したら、この旅行中ずっと……肉食モードになったナオヤにメチャクチャにされるかも……。今にも増して、見も心もナオヤのものになるまで……完ッ璧に……

 

それが……心配でもあり、楽しみでもある……自分でもコレどうしようもないな、とか思えてしまう……どこまで言ってもナオヤには勝てない、私だった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第23話 木の実の森と禁断の遊び

 

 

ともしび温泉から1の島のホテルにかけて、ナオヤに徹底的に骨抜きにされた後、

 

私とナオヤは、マサキさんとニシキさんの研究が進んで、開発に必要な次のパーツが判明するまで、2の島、3の島といった他のナナシマで時間を潰すことにした。

 

そのうちの1つ、2の島で、何かよくわからないおばあさんにナオヤがつかまって、情熱的に『わしの最強の技を覚えていかないか!?』とか勧誘されてたもんだから……せっかくだから覚えさせてもらえばってことで、私だけで3の島に来た。

 

ナオヤは、その最強技とやらを覚えてから合流するって。

 

その3の島で、入島直後、暴走族の騒ぎに巻き込まれるっていうトラブルがあったんだけど……威勢の割に弱かったので、さくっと蹴散らした。

 

そしてその後、

暇つぶしに向かった『木の実の森』で……事件(?)は起きた。

 

 

☆☆☆

 

 

『木の実の森』。

ナナシマの観光名所の1つで、いろんな種類の木の実が取れる森。

 

奥の方はちょっと複雑だけど、土地勘的になれてる子供達くらいなら、普通に入って木の実を取りに来るらしい。

 

その森の中で、ちょっと入ったところに、何人かの子供達が、不安そうにしていたので、何か会ったのか、と聞いてみたところ、木の実採集の最中、迷子になったらしい女の子がいるらしく……一緒に捜してくれないか、と頼まれた。

 

名前はマヨちゃん。いつも一緒にこの『木の実の森』に来るメンバーだから、今更迷うとか考えにくいらしいんだけど……さっきからどこにもいないし、呼んでもこないらしい。

 

そして、もしこの森の奥のほうに迷い込んだのなら……この森は、奥に行くと道が複雑になる上に、出てくるポケモンも強くなって、子供じゃ歯が立たなくなるから、探しにもいけないそうだ。

 

私なら、いざという時はヘルガーに頼んでにおいをたどれば、迷わず余裕で帰れるので、引き受けた。暇つぶしにもなるし……迷子の子供をそのままにしとくってのも気が引ける。

 

そして、マヨちゃんを探して行ってみた先で……私は、信じがたいものを目にした。

 

 

「はぁん、っ! やぁ……もっとぉ、しゅ、しゅごいぃ……っ!」

 

 

木の実の森の奥。かなり複雑な、現地の子供でも来ないであろう領域。

 

そこで、マヨちゃんと思しき女の子が……野生のそれらしい、ポケモンに犯されていた。

 

スリーパー。カントー地方の本土にも普通に出現するポケモン。

っていうか、私の手持ちの中にもいるし。

 

それが……そのたくましい男根を、入れるには未成熟もいいところであろう少女の秘裂につきたてて、激しく出し入れしている。

 

当然、まだ小さい女の子だから……その存在が、下腹部の変形という形でくっきり浮き出て示されている。

腰をつかんで固定して入るけど、体が小さいからガクガクと体全体が震えていた。

 

どう見ても、悪質な野生ポケモンに捕まった女の子が、その欲望のはけ口に去れてしまっているという光景。速攻でジュンサーさんが飛んでくるレベル。

 

わざわざこなくても、私がきっちり野生ポケモンを成敗して少女・マヨちゃんを助けだすシーンだ。

 

 

……犯されてるマヨちゃんと、犯してるスリーパーが、あんな雰囲気じゃなければ。

 

 

「はぁ、んふぅ……ごめんねスリーパーさん、ここんとこあんまり来れなくて……久しぶりで張り切っちゃってるんだね」

 

 

「…………?」

 

 

何だそれ? と思って、いいのかどうか悩みつつも、ちょっと様子を見てると、

 

一見すると女の子が野生ポケモンに捕まって強姦されてる図だけど……どうもこの状況、そうじゃないらしい。

 

むしろ、女の子……マヨちゃんは、あのスリーパーと普段から『そういう仲』で……ちょくちょく木の実の森に遊びに来ては、木の実採取のついでに、あのスリーパーとこういうことをして、お互い気持ちよくなってるんだそうだ。

 

ってことは、コレは……レイプじゃなくて、合意の上の和姦……?

 

……ち、地方の女の子って、進んでるというか、荒んでるというか……

 

完全に度肝を抜かれ、あっけに取られてしまった私は……助けるのもどうなんだろう、と思えてきてしまった。

 

や、2人とも(正確には1人と1匹)、気持ちよさそうに楽しそうにしてるし……野生ポケモンとのポケ姦は、私も実は大好きだし……

 

結果として私は、その行為をとめることが出来ず……影から見守る形になってしまった。

っていうか、目が離せない。衝撃的過ぎて。

 

 

マヨちゃんの、うちメイと比べてもそん色ないぐらいの小さな秘裂。

 

当然、成獣であるスリーパーの、成熟したペニスは……それ相応の大きさであるため、そこに突き入るには、両者の大きさは不釣合いであることは一目瞭然。

 

真円状に、ヒダもしわも1つもないくらいに広げられているマヨちゃんの秘裂の口は、これ以上もう伸びないだろう、って感じの、超限界な具合。

 

そこを、幼いながらもきっちり分泌されてるらしい愛液をかき出しながら、スリーパーのペニスが何度も何度も、欲望のままに往復する。

 

そのたびに、マヨちゃんの口から漏れる……快感に満ちた喘ぎ声。

そのつややかな声は、彼女がまだ○学生の少女だということを忘れさせる。

 

小さな膣内で怒張し、ペニスの傘の返しの部分が抜けないんじゃないかってくらいの大きさになってるそれを、下腹部の形がはっきり変わる威力で出し入れしているスリーパーは、このくらいじゃ人間の体は壊れないと知ってるのか、遠慮がない。

 

時折、挿れられてる膣内は壊れないんだろうか、って心配になるくらいの勢いだ。

 

それでも、快感しか彼女の顔からは感じ取れない。

 

……い、いるもんね……生来のビッチというか、ポケ姦好きというか……私が言えたことじゃないけど、こんな年齢で……。

 

マヨちゃんは、その地方の温暖な気候のせいもあって汗だくで、肌には、玉のような汗が浮かんできて……

 

そしてそれを時折、ご馳走であるかのように舐め取るスリーパー。

その様子が、とんでもなく淫靡だった。

 

その舌の感触すら快感なのか、漏れるマヨちゃんの喘ぎ声。

 

ホントに○学生とは思えない乱れっぷりだ。……他人ながら、将来が心配である。

 

私だって、ポケ姦セックス覚えたての頃でも、あそこまでじゃなかった……はず。

 

そして、次第に……スリーパーの腰の動きが早くなり、何度もピストンされて擦られて、赤くなりつつあるマヨちゃんの膣口を、ますます酷使する。

 

傍から見てると……その様子が何を意味するのか、とてもわかりやすかった。

 

若干腰にガクガクとした震えが混ざってきたスリーパー。

ラストスパートをかけるようにピストンをますます苛烈にすると……数秒後、マヨちゃんの小さなお尻に、その腰をぐっと押し付けて、

 

 

――びくんっ、と

 

 

大きく体を震わせ、反らせ……その欲望を開放した。

 

 

「―――っ……はぁ、ぁあっ!!!」

 

 

マヨちゃんはと言うと、

その衝撃と快感に、ついには声も出せなかったのか……同様に大きく体をそらせ、震わせると……一気に脱力した。

 

そして、数秒経って……その小さな膣内に収まりきらなかったらしい精液が、どぷっと膣口からあふれ出て……森の地面に滴り落ちた。

 

そうなっても、絶倫らしいスリーパーの腰は、ぴくん、ぴくんと震え続け……彼女、マヨちゃんの膣内には、子宮の中には、精液が注がれ続ける。

 

マヨちゃんが快感のあまり完全に脱力――気絶してるかも――という、この状況だけ見ると、完全に彼女はポケモンによる強姦の被害者だ。

 

小さな体のこともあって、オナホール代わりに滅茶苦茶にされたかわいそうな女の子にしか見えない。

 

スリーパーは、絶頂の快感がうかがえる満足げな顔で、まだ遠慮なく射精続けてるし。

 

しかし、その顔には……最高に幸せそうな、満足そうな……けどやっぱりアヘ顔入ってる笑顔が張り付いてる。

 

そしてしばらくすると、

少ししぼんだかな、って感じの大きさになったペニスが……マヨちゃんの膣から抜き取られた。

 

さっきより硬さも少しなくなっているように見えるそれは、普通の人間の成人男性以上の太さが余裕であって……これ、本当にマヨちゃんの中から、少し小さくなるの待たないと抜けないんじゃないだろうか?

 

その先端からは、ぽとぽとと精液がまだ零れ落ちていて、抜いた直後にもちょっと飛んで、マヨちゃんの小さなお尻にかかっていた。

 

そしてスリーパーは、まだ息が荒いマヨちゃんの傍にしばらくついててあげると……彼女が落ち着いたくらいになって、その場を後にした。

 

その際、どこからか木の実を――けっこう珍しげなものもいくつか――取り出して、彼女に差し出していた。

 

……料金? コレ、実は児童買春?

 

そして、そのスリーパーの背中が完全に森の奥に消え、私が、迷ったわけじゃないならマヨちゃんは自力で帰れるだろうと判断して立ち去ろうとした所で、

 

「ふふっ、どこ行くの、お姉さん」

 

「!!?」

 

……さっきからの覗きが、マヨちゃんにとっくにばれてたことを知らされた。

 

ポケットティッシュで、体についた精液を簡単に始末したマヨちゃんは、ゆっくりと私が隠れてた気の陰に近寄ってきて……その裏にいる私の顔を覗き込んだ。

 

え、えっと……その……なんて言ったらいいか……。

 

するとマヨちゃんは、大方の事情は知ってる、というか予想がつくのか……私に対して、口元に人差し指を一本立ててあてて『内緒にしてね?』とだけ言うと、そのまま立ち去ってしまった。

 

 

 

「あ、それとね……あのスリーパーさん、他にもスリープとかスリーパーのお友達たくさんいるから……もしお姉さんにその気があるなら、こんどはみんなでやらない? だってさ」

 

 

 

去り際に残されたそんな言葉に、ちょっとドキッとしてしまう私だった。

 

 

……なんだか、最近の子供ってすごいな……。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第24話 いてだきのどうくつと四天王カンナ

お久しぶりです……読んでる人いるのかわかりませんが。

スランプに入ったきり抜け出せず、そのまま筆を置いてしまったんですが……先日、アニメのポケモンを見てふと懐かしくなって筆を執りました。

すっかり文章の書き方なんかも忘れてて、お目汚しかもしれませんが……超久しぶりの投稿です。どうぞ。


 4の島。

 ナオヤの修行がまだ終わらないので、またしても私1人で来たこの島で、私は……懐かしい知り合いと再会した。

 

 

「あれ!? カンナ……さん!?」

 

「あら? アイカちゃんじゃない! 久しぶりねえ……元気だった?」

 

 

 

 カントー地方・ポケモン四天王の1人、カンナ。

 

 私のっていうか、お姉ちゃんの友達で……その縁で私とも知り合ったんだけど……まさか、彼女の実家がこの島にあったとは……。

 

 

 

 お姉ちゃんと一緒に何度かあったことはあったし、バトルもしてもらったことがある。

 

 なので、別に知らない仲ってわけじゃないんだけど……何気にお姉ちゃん抜きで会うのは初めてだし、まさか家に入れてもらえるなんて思ってなかったので、ちょっと緊張している。

 

 カンナさんは、普段は気が強くてクールな面が強い人なんだけど……意外なことにぬいぐるみ好きで、家にはたくさんのぬいぐるみが置かれていた。

 

 この意外な趣味をお姉ちゃんにからかわれたこともあるらしく、思い出してちょっと面白くなさそうにしてたカンナさんは、ちょっとかわいかった。

 

 ……そんな風に、楽しく、平和に過ごしていた時だった。

 

 

 4の島に、ロケット団が現れた……っていう情報が、カンナさんのところに飛び込んできたのは。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 カンナさんの家のすぐ裏にある、『いてだきのどうくつ』。

 そこにロケット団が隠れている、っていう情報を手に入れたカンナさんは、『ちょうどいいから手伝って』と言って、私にも協力を要請してきた。

 

 もちろん、私はOKした。

 別に断る理由ないし、久しぶりに会ったカンナさんとの共同戦線ってのも悪くない。何より、連中にはいくつも借りがある。

 

 カンナさんと2人で洞窟に行くと、少し奥へ進んだあたりで……見覚えのある黒服の連中がわらわらと。ホントにいたよ……

 

 まあ一応、話に聞いていた通りの光景ではあるので……速やかに全員殲滅すべく、カンナさんと協力して蹴散らしていく。

 

 私もまあ、実力に自信はある方だけど……カンナさんは、さすがは四天王って感じだ。

 ばったばったと、苦戦することすらせずに下っ端達を薙ぎ倒している。氷づけになったり、水流に飲み込まれたり……もう圧倒的だった。

 

 すると、勝ち目がないことを悟ったのか、ロケット団は撤退をはじめたので、追いかけて洞窟の奥へと走っていこうとした……その時、

 

 

 ――ぱりん

 

 

「え!?」

 

「アイカちゃん!?」

 

 

 そこが、ただの凍った床ではなく……薄く氷が張っただけの床であると気付かずに足を踏み出してしまった私は、それを踏み抜いて……下に落ちてしまった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 よりにもよって、落下した先は……連中が奪ったポケモンや、それが入ったモンスターボール各種を保管している倉庫だった。

 

 四天王カンナによる摘発というピンチに、急いでそこのポケモン達を移動させようと作業しているロケット団員達のど真ん中に私は落下し、しかも気絶してしまった。

 

 その結果……こういう状況になるのは、最早必然だったんだろう。

 

 武装解除の名目で、モンスターボールはもちろんのこと、道具類や衣服まで全部剥ぎ取られ……後ろ手に両手を縛られ、床に転がされている私。

 

 当然、それだけで収まっているかというと……そんなことはなくて。

 

「へへっ、一時はどうなることかと思ったが……こりゃとんだ拾いもんだな」

 

「ああ。ったく、大暴れしてくれやがって……責任はたっぷり体で取ってもらうことにしようぜ」

 

 例によって……とでもいうのか、

 女の子を捕まえたら、こういうことをせずにはいられないんだろうか、こいつらは。

 

 どういう仕組みなのか、温度管理されていて寒くも冷たくもない部屋に連れ込まれ……私と、私を人質にされて捕まってしまったカンナさんの2人は、そろってロケット団の性欲処理のために犯されていた。

 

 後ろ手に手を縛られた私は、顔を床に押し付けられ、お尻……下半身を上に突き上げる形で床に転がされ、遠慮なく膣口を肉棒で貫かれている。

 

 さっきまで肌に感じていた寒さ・冷たさとは間逆の、焼けるような熱さが……私の敏感な部分から、ずんずんと体の奥深くまで突き入れられ、引っ張り出され……それの繰り返し。

 

 そこそこ大きなそのペニスは、私の子宮口にまで届き、ピストンのたびにその入り口をごつごつとノックする。

 

 まただ……レイプだというのに、私の体は、この乱暴な扱いにもどんどん感じて気持ちよくなっていく。秘裂からはどんどん愛液を垂れ流し、それがロケット団の嗜虐心を加速させる。

 

 さっきまで、ポケモンでの戦いで全く手も足も出なかった鬱憤を晴らすかのように、わざと乱暴に私の膣内をぐちゃぐちゃにかき回し……『この淫乱』とか『いいざまだな!』とか……私のメンタルに言葉責めが叩きつけられる。

 

 ……半分くらいは、耳に届いてこないんだけど。感じすぎて……聞く余裕がなくて。

 

 ……それに、そんなことしなくても……目の前にある光景が、十分に私を追い詰めてくるから……。

 

「へへっ……まさか、四天王をカンナを自由にできるなんてな」

 

「ああ、棚から牡丹餅って奴だな……くくっ、テレビや雑誌で見るよりいい女だぜ」

 

「う、ぐ……んむぅっ!?」

 

 結論から言えば……カンナさんが捕まったのは私のせいであり、

 そして、この状況もまた……私のせいだと言える。

 

 四天王というブランドもたたってか……ロケット団員達のカンナさんへの責めは、見方によっては私より酷い。

 

 私とほとんど同じように、メガネ以外の全ての衣類を剥ぎ取られたカンナさんは、何人ものロケット団員に同時に責められていた。

 

 床に仰向けに寝転んでいる団員に騎上位で挿入され、下から突き上げられ、

 

 左右に立っている団員からは、バキバキに勃起したペニスを押し付けられ……手コキを共用されている。時折そのペニスは口にも突っ込まれ、むわっとした臭気にだろう、カンナさんの顔がしかめられる。

 

 時折、後ろに団員が立っては……その形のいい、むき出しのバストをもみしだいたりして……カンナさんの反応を楽しんでいた。

 

 程なくして、下にいる団員のピストンが早くなったかと思うと……叩きつけるようなフィニッシュと同時に、膣口の連結部分から……どばっ、と精液があふれ出す。

 

 もう、あれで何回目の膣内射精だろう……何度、あの体の中を灼かれる感覚に、カンナさんは耐えたんだろう。

 

「おら、他人の心配してる余裕あんのか!?」

 

 そんな乱暴な声と共に、これまた乱暴に……後ろから下っ端が腰を叩きつけ、さっきまでより少し強めに子宮口がノックされる。

 

 しかもその直後……『まだ余裕ありそうだな』と、下卑た笑みと共に前側から近寄ってきた別の団員が、自分の肉棒で私の口をふさいだ。

 

 洞窟の、冷たいけれど住んだ空気とは間逆の、熱くて臭い空気が……雌に本能に直撃するにおいと共に、私の鼻と肺の中に流れ込む。

 むせそうになる私に構わず、イラマチオよろしく男は腰を動かす。

 

 後ろの男はどんどんハイになり、胸に手を回してもみしだいたりして私を追い詰め……私の口から漏れ出る嬌声に舌なめずりしている。

 

 どんどん腰が早く、激しく動くようになり……呼吸するのが二重に苦しくなってきた。

 

 傍から見たら、私も十分悲痛そうに見えるんだろう……横目でチラッと見えたカンナさん、悔しそうな悲しそうな顔して、私に向ける視線にもそれが見て取れる……なんてことを考えた次の瞬間、

 

 最奥をノックしたまま、ぐっと押し付けられたペニスの先から……どくんっ、と白濁の粘液が吐き出され、そのまま入り口の向こうに流れ込む。

 子宮を蹂躙し始めたその熱に、耐え切れなくなって私は絶頂した。

 

 その時、口の中がイレギュラーに動いてそれが刺激になったのか……口に入れていたほうのペニスからも白濁が噴出し、私の喉を灼き、食道に、胃に流れ込んできた。

 

 上と下から同時に侵食され……私の体は、その雌の部分は……わかりやすく歓喜の雄叫びを上げて、そのまま一気に脱力した。

 

 どさっ、と床に倒れこんだ私の膣口から、肉棒が抜き取られ……詮が抜けた形になった肉つぼからは、どろりと白濁が流れ出る。

 

 しかしそれも……数秒後には、今か今かと待ち構えていた、次の団員の肉棒が栓になって、すぐにせき止められるんだろう。

 

 向こうは向こうで、カンナさんの膣に新しいペニスが突き刺されると同時に……両側のペニスが爆発して、その白い肌に、もっと白い……しかし若干黄ばんでいるようにも見えるどろりとした液体が、ぶちまけられてこびりつく。

 

 胸に、顔に、メガネにかかって……すごく淫靡な感じだ。

 

 よく見ると、今度はカンナさんは後ろの穴……アナルにも同時に挿入されていて、さっきにもまして苦しそうに喘いでいるのがよく見える。

 

 ……多分、私も、数秒後に同じ感覚に襲われるんだろう。

 

 今まさに、菊門にぴとっと押し付けられている、肉槍の先端の硬い感触が……それを雄弁に物語っている。まだ……さっきの絶頂の余韻も抜けていないのに。

 

 ……直後、

 

 硬く閉じられたその入り口を、無理矢理こじ開けて侵入してきた肉棒が、私の直腸にズドンと衝撃を叩き込んだのと同時に……快感と苦痛が私の頭のキャパシティーを一気に振り切って、意識が飛んだ。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第25話 秘密の倉庫と研究員

見てくださってる方のあまりの多さにびっくりしてます……

感想の方も、時間見つけてきちんと返信するつもりです。

これからも更新は不定期でしょうがお楽しみいただければ幸いです。
カントー編第25話、どうぞ。


 

 気がつくと、私は……『いてだきのどうくつ』から、また別な場所に運ばれてきていた。

 寒くないし、どう見ても周りが近代的な建物の壁と床だからすぐわかった。

 

 カンナさんは、別室にでも捉えられているのか、一緒の部屋にはいなかった……いや、そもそもここがどこなのかもわかってないし、一緒にカンナさんがここに連れて来られてるのかもわからないけどね。

 

 そして……服は、まだ全部剥ぎ取られたまま。

 意識がある最後の記憶の時と同じ。私は全裸だった。

 

 手も縛られたまま、床に転がされている。ろくに動けない。

 

 しかも、あの後で何も後始末なんかもしてもらえなかったらしい……体のあちこちに、精液が乾いんだと思われる、かぴかぴした感触が残ってて……膣とアナルの中には、熱さこそないものの、露骨なまでのどろっとした感触も。

 

 丁寧に扱う気なんて微塵もなく……ただ単に性欲処理用の肉奴隷として扱われ、ここまで運んでこられたのがよくわかった。

 どうやら、気絶した後も容赦なく犯し続けてくれてたようだし。

 

 そんな、気絶前と違うのは、場所ともう1つ……

 

 

「へへっ、『まあゆっくり楽しんでくれ』って、こういうことかぁ……ロケット団のやつら、いい趣味してるじゃないか!」

 

 

 これから私を犯すのが……ロケット団、って感じじゃない、白衣の冴えない男だ、ってことだろうか。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そいつの、なんだかやたらわかりやすい独り言から推測すると……どうやらこいつは、遺跡とかで発掘される珍しいアイテムなんかを横流ししてロケット団に売りつけてお金を稼いだりしている研究員らしい。

 

 今回、毎度いい取引をさせてもらっているお礼ってことで、取引のついでにちょっと楽しんで言ってくれって言われて、この部屋に来たら、私がいた、ってことのようだ。

 

 つまりロケット団の奴ら、上客の取引相手のこいつへの慰安か何かのために、4の島で捕まえた私を差し出した、ってことか。

 

 さらに、そいつの言葉から、ここが『5の島』の倉庫であるってことがわかったあたりで……もう辛抱たまらん、といった感じで、男はズボンを脱ぎ始めた。

 

 続けてパンツも乱暴に脱ぎ捨てると……その下から、すでにいきり立ったペニスがぼろん、と顔を出した。

 

 そしてそれを、私の顔の前に持ってくると……

 

(うっ……何、この匂い……)

 

 口に含んでもいないのに、その強烈な匂いが鼻に届き……私は思わず顔をしかめた。

 

 研究員っていう職業のせいなのか……どうやらこの男、けっこうな間お風呂に入ってないと見える。

 

 私の中の雌の部分が、香ばしい、と感じるレベルを超えた匂いだった。汗やら何やらの匂いが溜まりこんで混ざってぐしゃぐしゃになった、口に含むのを全力で拒否したい匂い。

 

 しかしそんな時に限って、強姦魔は私の一番嫌な展開を強要してくる。

 

 男は私の頭を乱暴につかむと、自分の下半身に引き寄せ……そのペニスを、私の口元にぐぐっと押し付けた。

 

「へへっ、まずは口でしてもらおうか……ほらっ、口開けろ! くわえろよ!」

 

「っ……く……」

 

 切っ先をぐいぐいと唇に押し付け、無理矢理こじ開けようとする。

 

 そのたびに、唇にその匂いがすり込まれるようで……くわえてもいないうちから、口の中にまで不快感が広がっている。

 

 そしてそんな些細な抵抗も、すぐに破れ……私の口の中に、汚れを纏った肉棒が差し込まれ、喉の奥まで突き刺さってきた。

 

 直後、一気に鼻に突き抜ける強烈な匂い。

 

 人の体臭や、汗の匂い、デリケートゾーンの蒸れた匂い、それに……あんまり考えたくは無いけど、おそらくは尿の匂い……それらがごちゃごちゃに混ざった匂いが、口の中と鼻の中に充満した。

 

 自慢じゃないけど、こうして無理矢理口の中を蹂躙された経験もそれなりにあり、そういう匂いにも耐性があると思っていた私でも……思わず吐き気を催し、胃液が競りあがってくるほどの刺激臭。

 

 これってもしかすると、十日間単位でお風呂とさよならしてる人なんじゃ……!?

 

 しかし、そんなことを考える時間すら与えられず、まるで初めて女体の神秘に手をかけた思春期の子供のように、興奮気味に、遠慮なく男は私の口の中をかき回す。

 

 両手で頭を押さえ、乱暴に口にペニスを出入りさせては、頬の内側や舌に擦れる感覚を楽しみ、口内の温かさに恍惚の表情を浮かべる。

 

 そして、もっと私に舌を使って気持ちよくするように、上から目線で命令してくる。

 

 仕方なくその肉棒に舌を這わせると、気のせいかもわからないけれど……舐めた瞬間に舌がしびれるような感覚まで味わうことになった。

 

 唾液に溶け出したペニスの汚れが、私の口の中を片っ端から汚していくようで、匂いと嫌悪感でどうにかなりそうな中……耳障りな男の声を聞きながら、私はフェラチオを続けた。

 

 とろとろと漏れ出した先走り汁が舌に絡み出し……心なしか、それすらもどろどろで汚らしく、口の中でねばねばに糸を引いているような気がしてきた。

 

 それらに耐えながら肉棒をしゃぶり続け……数分後、耐え切れなくなったらしい男が、欲望を口の中で弾けさせた。

 

 最早味わい慣れてしまった精液の匂いと味が、どっと口の中に広がる。

 

 やっぱり嫌悪感はあるけど……その独特の、個人個人でそこまで差は大きくないといえる味と匂いに……悔しいけど、一瞬だけほっとしてしまったような気すらする。

 

 それくらい、この男の肉棒のにおいと味は生理的に受け付けられなすぎるものだったから。

 

 

 ……けど、

 ホントに苦しいのは……ここから先だったんだけど。むしろ。

 

 

 何せ、一発射精して少しは落ち着くかと思っていたこの研究員風の男は、これでかえって火がついたように……さっきまで以上にがっついて、私の体をむさぼってきた。

 

 今度は、白衣をはじめ服を全部脱ぎ捨て……あのにおいを全身から発して。

 

 私の胸を、首を、お尻を、膣を……レロレロと、美味そうに嘗め回し、堪能し、

 

 それらの箇所に、今さっき射精したばかりの肉棒をこすり付けては、その感触を楽しんで腰をびくびくと震わせ、下品に笑う。

 

 胸をわしづかみにして、形が変わり、ちょっと痛みを感じるくらいに強くもみしだき……また舐める。しゃぶって、甘噛みまで。

 

 それらを、私の裸体にぎゅっと抱きつきながらやるもんだから……嫌悪感やら不快感やらが、あらがえない快感と同時に襲ってきて……二重の意味で苦痛だ。

 

 行為もいちいち変態的だし……どんだけこの男は女性に嫌悪感を抱かせるのが上手なんだろう。一周回って感心すらしそうなんだけど。

 

 今も、『女の子っていいにおいだなぁ~』なんていいながら、もう10分くらいも、私の膣とアナルの周りを嘗め回してるし……

 

 膣からはとろとろと出てくる愛液を、ずずずっ、と、じゅるるっ、と音を立ててすすり、

 

 アナルを舌でこじ開け、その中を上下左右満遍なく嘗め回し、においも同時に楽しんでいる。

 

 舐めながら感想なんかをリアルタイムでしゃべってくるもんだから、よけいにたちが悪い。

 

 そして、やっぱりというか、最後は……

 

「ひひひっ、いよいよだあ……それっ!」

 

「っ、ぐ……や……ひうっ!!」

 

 ――ずぷぷっ、と、

 

 散々嘗め回されたおかげで、トロトロに濡れてしまった私の膣に、未だバキバキに硬さを保っている肉棒が突き刺さり……同じ理由で敏感になってしまっていた私は、びくんっ、と体を震わせて大きく反応する。

 

 腰は浮き上がり、膣の肉壁はひくひくと震える。

 

 それに気分をよくしたらしい男は、私のことなんて一切考えずに、欲望の赴くままに腰を振った。

 

 匂いがない分、口に入れられるよりマシなんじゃないか、って一瞬思ったけど……確かに直接口に入れられるよりは弱くても、連結部分から漂ってくる匂いはやっぱり酷い。

 

 しかも、私の喘ぎ声なんかよりよっぽど大声で、『おぉっ!』だの『ふぉっ!』だの口走るし……鼻にも耳にも目にも優しくない。

 

 変な言い方になるけど……ある意味、今までで最悪の強姦相手かもしれない……。

 

 そんな不潔な肉棒に責められているというのに、しっかり感じてしまう女体の正直さにちょっと悔しくなりながらも……がつんがつんと最深部を突き上げられる衝撃に、私の限界も近づいてきていた。

 

 ……何だかんだ言って、結局最後はこんな感じになるのか。

 不快だのくさいだの言ってても、結局感じて達するんだな……

 

 不潔だろうと何だろうと、ピストンによって擦り上げられた私の肉壷は……それを雌の喜びとしてちゃっかりとらえたようだ、と、

 

 私の膣内で、感じ慣れた熱い感触がはじけ……それに対する正しい反応だとでも言うかのように、私の体が『びくんっ!!』と大きな震えとともに絶頂した。

 

 長い絶頂にさらされながら……膣内に、子宮内に流れ込んでくる、不潔なこの男の精液の熱い感触が……すでに膣内にあった、ロケット団員達に射精され注がれた精液の感触と混ざるのを感じながら……私の意識は、遠のいていった。

 

 そして、それが途切れる間際……

 

 

「へへっ、まだまだ休ませないぞ……今度はアナルで……がっ!?」

 

 

 と、

 そんな、不自然に悲鳴のような声が聞こえたかと思うと……次の瞬間、私を犯していた男の体から力が抜け……床に倒れこんだ。

 

 そして、その向こうに見えたのは……

 

(……ジュンサー……さん?)

 

「こちら第4地下倉庫です! 監禁されていたと思しき少女を発見・保護しました! 性的な暴行を受けていた模様……至急救護班を回してください!」

 

 おそらく、今そいつ警棒か何かでを殴って気絶させたんであろう、青色の制服が特徴的な警察官……ジュンサーさん達だった。

 

 なぜか全ての地方に共通して、全員が同じ顔をしている彼女達が……3人1組で部屋に突入してきたかと思うと、男を昏倒させ、私の救助に当たっていた。

 

 ……あんまりよく事態がわかんないけど……とりあえず私、助かる……のかな?

 

 

 

 その救出劇が、カンナさんが事前にジュンサーさんに話して用意しておいた非常用の救出手段によるものだった、っていう話は……それからもうちょっと後、目が覚めた後にポケモンセンターで聞いた。

 

 『洞窟に入ってから3時間以内に連絡が1度も入らなかったら、捕まったものと考えてください』と事前に言っていたらしい。

 

 加えてカンナさんは、アクセサリーやメガネなどに見せかけた発信機をいくつも持っていて……それを手がかりにジュンサーさん達が動いて、ロケット団のアジト……倉庫を突き止め、電撃作戦で突入して私達を救出してくれたわけだ。

 

 さすがカンナさん……考えることが違うなあ……私も見習わなくっちゃ。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第26話 てんのあなと羞恥の指令・前編

前の投稿から結構空いちゃいました……

それにしても、なんか感想に返信できないんですが……何度やってもエラーになっちゃう。
前は出来てたのに……なぜ?
……パソコンが古いからでしょうか? 増税前に買い替えときゃよかった……

感想は全部、1つ残らず読ませてもらってます。
もしこの先状態が改善したら、返信もさせてただくつもりなので、どうぞご容赦を……

ではとりあえず、カントー編第26話、ナナシマ・6のしま編です。

感想でリクエストがあった展開にしてみました。どうぞ。



4月6日追記

返信できるようになりました。
原因は不明のままですが…ま、いいか。

なので先ほど、感想への返信をさせていただきました。お待たせして申し訳ないです。ありがとうございました!

今後ともごひいきに。


 ロケット団の基地から救出され――カンナさんも先に救出されてた――私はポケモンセンターでしばらく休んだ後、次の島に行くことに。

 

 『もうちょっと休んだら?』って心配してくれたジュンサーさんに言われたけど、悲しきかなこういうことから立ち直るのには慣れてるし、くよくよしてても何かが改善するわけでもないからね。

 

 それに、そのジュンサーさんたちの調査で、この5の島の倉庫の壊滅のおかげで、ナナシマにいたロケット団は全て駆逐できたってわかってるから、もう危険も……多分ないし。

 

 

 

 そういうわけで、私は次の『6の島』へとやってきた。

 ……え、ナオヤ? まだ修行中だってさ。

 

 ったくあのバカ、私がどんな目にあってたかも知らないで……いやでも、それ教えたら教えたで、あいつ怒りと自己嫌悪で大変なことになりそうだし……やっぱ黙っとこ。

 

 うん、いい妻ってのは夫に無用な心配をかけさせないのも仕事のひとつよね。

 

 さて……じゃ、気を取り直して6の島の調査と行きますか。

 

 この島には、えーっと……『いせきのたに』っていう場所があるんだったかしら?

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その、数十分後、

 

「へー……ここがその『てんのあな』なの?」

 

「うん、そうだよ、お姉さん」

 

「判りにくい場所にあるからさ、知らないとたどり着けないんだよな、ここ」

 

「おまけに、変な扉でふさがれちゃってるしね」

 

 私は今、ここに来る途中で出会った地元の子供達と一緒に、『てんのあな』にきている。

 

 この子達は、私がこの『いせきのたに』に来る途中で通った『みずのさんぽみち』で知り合った子達で……服を脱いで水浴びしていた所、隠れてそれを覗き見ていたのである。

 

 まあ、別にそのくらいサービスしてあげてもよかったんだけど……せっかくなので、ちょっとそれをネタに軽く脅かして聞き込みしてみたら、予想外に気になる情報が聞けた。

 

 この先にある『いせきのたに』……その、ちょっとわかりにくい場所に、何やら割と本格的に『いせき』っぽい場所があるらしい。

 

 ひょっとしたら、そこにニシキさんが必要としている特殊な『石』があるのかもしれないと思い、ストリップショーの見物料代わりに、この子達に案内を頼んだわけだ。

 

 

 

 で、いざ来てみると……なるほど、ちょっと見つけにくい場所にあった。

 

 岩で出来た小部屋みたいになってる上に、入り口がその辺に転がってる岩のせいでかなりわかりにくい。

 

 子供達は『遊んでる時に偶然見つけた』って言ってたけど……確かにこれは、ちょっと探した程度じゃ見つからないかもしれない。そのくらいわかりにくい。

 

 しかしその子供達も、その奥にある謎な石の扉よりも奥には行ったことがなく、普通にこの岩の部屋を秘密基地として使ってる程度らしいんだけど……

 

 私は、この『扉』に書いてある模様に、見覚えがあった。

 

 ナナシマに来て一番最初に、ニシキさんに『役立つかも』って言われてもらってあった、暗号の解読表……それに記されている文字にそっくりなのだ。

 

 

 いや、暗号っていうか……『点字』なんだけど。

 

 

 この文字を私が読めるということを教え、

 そして実際に、扉に書いてある指示通りに『いあいぎり』を使って扉を開いてみせると……当然というか、男の子達はたいそうびっくりしていた。

 

 なるほどね……やっといてなんだけど、この遺跡やっぱり、扉とかに点字で書かれている指示の通りにするとそれが開くわけね。そして、先に進める、と。

 

 そうとわかれば話は早い。私はこのまま、この遺跡を奥の奥まで探検して調べてみることにした。

 

 一緒に来た男の子3人も、『すげー!』って感じで目をキラキラさせて、一緒に来たそうにしてたので……まあいいかと思って、一緒に行くことにした。

 

 

 ☆☆☆

 

 

『ここで そらをとべ』

 

『ここで みぎに まわれ』

 

『まんなかで しゃがめ』

 

 

 そんな指令を次々にクリアしていき……だいぶ奥まで来た。

 

 すると、今度たどり着いた部屋には、次の『扉』がなくて……壁に『指令』の書かれたプレートだけが貼り付けてあった。

 

 そして、部屋の真ん中には、テーブル……にしてはちょっと低い、円柱状の、人が1人か2人寝られそうな大きさの台が置いてある。

 

 ……なんだか今までと違う感じの部屋ね……まあいいか。

 さて、それで……今度の指令は……

 

 

『ここで ふくを ぬげ』

 

 

「「「…………」」」

 

 4人とも、しばしポカンとして……少し経ってから、その意味を理解する。

 

 えっと、コレって……どういう意味?

 いや、どういう意味も何も、そのまんまの意味なんだろうけど……何か、指令の感じまで変わったわね……

 

 いやむしろ、指令にあわせて部屋の感じが変わった、と見るべき?

 そう思うと……なんだか部屋の真ん中のこの丸い台も、ラブホとかにある丸くて回るベッドみたいに見えてくるような……

 

「えっと、お姉さん……? ど、どうするの?」

 

「どうするって……ここまで来たんだし……」

 

 やれやれ、と……上着1枚だけ、とりあえず脱ぐ。男の子たちも同じように。

 ……変化なし。やっぱだめか。

 

 と、いうことは……だ。

 

「お、お姉さんっ!? な、何してるの!?」

 

「しょうがないでしょ? こうしないと先に進めないみたいだし……」

 

 当然というか、驚いている子供達の目の前で……私は、スカートにシャツ、そして上下の下着をぽんぽんと脱いで……あっという間に全裸になった。

 

 3人は、いきなりのことに唖然としつつ……数秒ほどではっとしたように目を逸らした。顔は……もちろん真っ赤だ。

 

 まあ、いきなり目の前で女……しかも、年上のお姉さんが裸になったんだから、テンパって恥ずかしがるのも無理ないけど。

 

 ……さっきは自分達のほうから覗き見してたくせに、ね。

 

 それはともかく、ここまでしないと『脱いだ』ことにならないというのも、予想できたといえばできたので……観念して私は裸になったわけだ。

 

 せっかくここまできたんだから、最深部まできちんと探検したいし。

 

 ……けど、やっぱりというか、私1人裸になってもだめみたいなので……

 

「……ねえ、君達?」

 

「「「……っ!?」」」

 

 どきっ、という効果音が似合いそうな感じで、リアクション大きく驚く3人。

 しかし、声がかかるかもしれないと……あるいはその内容も、予想できていたらしい。

 

 さっきよりも更に顔が真っ赤になって、こっちを直視できていない。

 

 しかし、時折チラチラと、一瞬だけ盗み見るかのように――完全に失敗だけど――私の体に視線が向けられるのを感じる。

 

 それも……思春期までもうちょっとの――いや、中身はもう思春期かな?――Hなことに興味津々なこの子らの年にはいかにもって感じに……胸や、お尻、そして……恥部のあたりに。

 

 そんな彼らの様子を見て、私は……何というか、久しぶりに、ちょっとイタズラ心を出してみたい衝動に駆られたのだった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ――がこん、と、

 

 大きな音がして……部屋が、正確には床が、スライドして下に下がっていく。

 

 どうやら……この部屋はエレベータみたいになってるらしい。指令をクリアすると、下に下に進めるようになってるみたい。

 

 私は、さっきまで以上に顔を赤くして、両手で股間を必死に隠している3人の男の子を、横目でにやにやと見ていた。

 

 恥ずかしさと好奇心が、3人の男の子の心の中で戦った結果……どうやら、3人の『オトコノコ』の部分が勝ったようだ。

 

 一応提示するだけしてみた、『脱がなくてもいいけど帰ってね?』という選択肢を見事に蹴って、3人は私と同じように、きていたものを全部脱いで、全裸になった。

 股間は、両手でしっかり隠して。

 

 ただし……その隠す行為に関しては、半分ほどすでに失敗してるけども。

 

 ○学生でも、やっぱり男の子っていうことなんだろう、両手で作った覆いには収まりきらない、勃起した肉棒が、その隙間から目に入る。

 

 お母さんとかの肉さん以外の女の人の裸なんて、めったに見ないだろうし……もしかしたら初めてかもしれない。

 否応無しに、股間のソレが反応してしまっても、そりゃしかたないってものよね。

 

 一応私は今、形だけでもこうしておいた方がいいかと思って、両手で胸とあそこを隠してるんだけど……もしこの手をどけたら、彼ら、ひょっとしてごまかすのも忘れてガン見してきたりして……やば、ちょっとやってみたい。

 

 そんな、時折顔を出す(主に年下のショタっ子限定)私のちょっとビッチというか、痴女じみた部分を自覚していると……その彼らの方も、やはりというかこちらを意識せずにはいられない状態らしいことがわかった。

 

 さっきまで同様、私が視線を自分達に向けていない隙を見計らって、ちらちらと私の体をチラ見……いや、だからバレバレなんだけどね。教えてはあげないけど。

 

 う~……最近強姦展開で犯されてばっかだったから、ちょっと本格的に、娯楽的なセックスに渇望が……久々に遊びたい……。

 

 目の前ににんじんをぶら下げられた馬の気分だ。未成熟(おいしそう)な男の子が3人も、裸で目の前にいる光景は……やば、濡れてきそう。

 

 最近かまってくれないナオヤにはちょっと悪いけど、ちょっとくらい遊んでもバチはあたらないわよね?

 アイツだって、誘い受け気味に色んな女の子抱いてるし。

 

 ……っていうか、このままいくと全地方の女ジムリーダー片っ端から制覇しそう。

 アロエさんみたいな人妻や、アイリスちゃんみたいなロリっ娘にはさすがに手は出してないみたいだけど……いやでも、ロリの方は、最近メイっていう前科が出来ちゃったからちょっとハードル下がったかも?

 

 ま、それはともかく……あくまで私が好きなのはナオヤであって、ナオヤと添い遂げるつもりなわけだから、ちょっとくらいの火遊びは許されるはず。以上、自己完結。

 

 ……なんなら、あとでお仕置きしてもらってもいいし~……。

 

 さて、そうと決まれば……どうしようかしら?

 

 普通に誘って順番に筆下ろししてあげるのもいいかもだけど、ちょっと芸がないというか、面白くないというか……トキワの森でやったみたいに、男の子の自主性(笑)を刺激してあげるのがいいかも?

 

 例えば、最下層まで行って調査をきちんと終えた後で……『ちょっと疲れたから寝るね?』って言って無防備に寝ちゃうとか。

 

 裸で寝ても服着て寝てもいい……あ、そうだ、間を取って、服は着るけどノーパンでっていうのも蟲惑的でいいかも。

 

 ……なんてことを私が考えていると、部屋の降下がとまり……次の『指令』が書かれた石版が壁に現れた。

 

 すると、そこには……

 

 

『かくしては ならない』

 

 

 それを読んだ私は、ちょと驚いて唖然として……

 男の子達3人にそれを伝えると、驚きと期待と焦りと羞恥と……その他色んな感情が一緒くたになった、面白くも器用な表情を見せてくれた。もちろん、顔は真っ赤だ。

 

 ……なるほど。

 

 もしかしたら、私がわざわざ小細工を考える必要は……ないかも?

 

 ひとまず、この遺跡を、そしてこの恥ずかしい命令を次々と出す石版を作って設置してくれた先人の皆様方のお手並みを拝見しましょうか。

 

 

 




感想でリクエストがあった、ビッチ・痴女系の展開にしてみました。どうぞ。

もし他にも希望等あれば、感想にでも書き込んでいただければ、参考にします。

量によっては全部書くのは難しいかもしれませんし、遅筆な上に更新ペースも安定しないので、いつ書けるかはわかりませんが……


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第27話 てんのあなと羞恥の指令・後編

感想への返信を再開しました。
遅くなって申し訳ないです。

カントー編第27話、前回の続きでビッチ×少年×筆おろし展開です。どうぞ。


 

 

 つぷっ――と、

 肉壁と肉壁の間、愛液で湿った狭い空間に、指を入れて……強引に広げる。

 

 入り口が左右に広がり、中までよく見えるようになったそこを……私の指が上下左右に動いて刺激する。

 

 いつも入ってくる肉の棒よりはかなり細いけど、しかし間接があって曲げられる分、コレはコレでいい感じに動くから……気持ちいい部分さえ把握しとけば、わりと役に立つ。

 

 ……まあ、物足りないけどね。

 

 それでも、快感には絶対値的に正直な私の肉壷は、肉壁からとろとろと透明な粘液を流し始め……それが入り口から外に出て、股間部分を伝ってお尻のほうへ流れ……今座っている丸い台の上に水溜りを作る。

 

 そして、

 そんな様子を……全裸の少年達は、バキバキに勃起した自分の肉棒を隠そうともせずに――まあもともと隠しちゃダメなんだけど、それも忘れてるよあの様子だと多分――凝視している。うんうん、健全なことで結構。

 

 ああ、この状況?

 もちろん、石版の『指令』よ?

 

 

『まんなかの だいの うえで ひとりで しろ』

 

 

 と、いうわけで……ラブホ的に置いてあった、部屋の真ん中の丸い台の上に座って、私はこうしてオナニーを披露しているわけだ。

 

 わざと指の動きをゆっくりにして……見入るように見ている彼らを、更に引き込むように。

 

 にしてももしかして、ここから先……こんな感じの指令ばっかりなのかしら?

 

 

 ☆☆☆

 

 

『ひとりで しごいて だして おんな に かけろ』

 

 どうやら、ここの指令は……男と女が一緒にこの遺跡を調べに来てることを前提にして記されてるらしい。

 

 運がよかった、のかな? 私1人で調べに来たんじゃ、ここから先進めなかっただろうし。

 

 そんなわけで、男の子3人には……この場でオナニーしてもらって、精液をどぴゅっとだして私にかけてもらうことに。

 

 オカズはもちろん私。

 やりやすいように、台の上で……お望みのポーズをとってあげたり、さっきに引き続いて1人でオナニーでもしてみせてあげる。

 

 直接手伝うと『ひとりで』……の指示通りにならないだろうから、私はあくまで見せるだけにとどめて、男の子達に自力でしごいてもらわなきゃいけないんだけど……そんな心配も要らないかのように、3人は一心不乱に股間の一物を擦り続けている。

 

 やっぱりHな年頃なんだなあ……私の裸を、というか痴態をガン見しつつ、ひたすらに自分の欲望を満たすために手を動かしてる。

 

 ペニスは真っ赤で、さっきまでよりも更に大きく膨れ上がって、なんかもう傍から見ていて痛そうなくらいだ。

 びくびくと脈打って、今にも破裂しそう。

 

 ……なんてことを考えた直後、

 

 まさにそんな感じだったらしく……短く、切なげな、悲鳴みたいな声をあげたかと思うと……男の子3人は同時に達し、その肉棒の先端から、勢いよく白濁をどぴゅっとほとばしらせる。

 

 3発が3発とも、放物線を描いて飛んで……私のむき出しの肌に、ぴちゃぴちゃぴちゃっ、と降り注いだ。

 

 半分放心状態でありながらも、射精の余韻に浸っていると思しき3人の男の子の、どこか満足そうな顔に……私のはまた、こみ上げてくるいたずらな笑みをこらえられなかった。

 

 まあ、ともあれ……これでこの指令もクリア、と。

 

 ふふっ、じゃ、どんどん行こっか。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 それから、いくつもの『指令』を……私は半分楽しみながら、男の子達は戸惑い、恥ずかしがりつつも、やっぱりちょっと楽しみながら……クリアしていった。

 

 

『ぼうを てにして しぼりだせ』

 

 ――という指令では、私が男の子達のペニスを手に取り、手でしごいてヌいてあげた。

 

 男の子達が自分でしごくのは、さっき別な表現でやったから、つまりこの命令は女の子に手コキを命じてるんだと思ってやったんだけど、ビンゴだった。

 

 女の人にしごいてもらう……どころか、おちんちんを触ってもらうのすら初めてらしい3人は、ホントにかわいいくらいにビクビク肉棒を震わせてた。

 

 射精の瞬間なんか、気持ちよすぎて崩れ落ちそうになってたし……

 

 

『ははなる みのりを くちにして めをとじよ』

 

 母なる実り……胸についてる2つの母性の象徴のことだろうとほどなくして気付いた。

 

 男の子3人のうち、じゃんけんで勝利した1人を相手に……正面から抱きしめると慎重的に無理があるので、横に、赤ちゃんにするようにして抱きかかえる。

 

 そして、彼は……目の前にある、私の胸に、乳首に吸い付き、目を閉じた。

 

 その時点で条件をクリアし、部屋は下がり始めたわけだけど……彼はそのまま、私のオッパイから離れず…ちゅうちゅうと吸ってきている。赤ちゃんみたいに。

 

 しかも、もう片方の胸を、手でつかんでもみしだいている。

 ぐにぐにと変形するおっぱいの感触を、手のひらで楽しんでるみたい。

 

 小さい頃を思い出してる……ってことはないわね。

 息を粗くして、ぺろぺろ舐めたりしながら、必死にむしゃぶりついて堪能して……こんなエロガキに、赤ちゃんの純粋さなんて感じないわねー。

 

 ま、これはこれでかわいいけど。

 

 予想の範囲内ではあるけど、やっぱり背徳感があるし気持ちいいその刺激を心地よく思いながら……気が済むまでさせてあげることにした。

 

 

『きんの みずで ゆかに みずたまりを つくれ』

 

 ……これはまた、マニアックなプレイ、もとい、指令が……。

 

 『きんのみず』っていうのは……おそらくアレだろう。

 すぐにわかったので、私は全裸のまましゃがみ……

 

 数秒後、

 股間から、ちょろちょろちょろ……と音を立てて、『きんのみず』を出した。

 

 石の床に零れ落ちたわたしのおしっこは、少しの飛沫を飛び散らせながらも、指令どおりに床に水溜りを作っていく。

 

 そして、またそういう仕組みになっているのか……ちょうど私の膀胱が空になった所で、部屋の降下が始まった。

 

 ……ああもちろん、3人は最初から最後までガン見してたわよ?

 

 

『ははなる みのりで はさんだ ぼうから ときはなて』

 

 なるほど、パイズリで抜いてあげなさいと。

 

 さっき『ははなるみのり』を堪能させてあげた子を除いた2人でじゃんけんをして、その勝者のペニスを……みざまずいた私が胸で挟んでこすりあげてやった。

 

 暖かくてやわらかい感触に挟まれたその子は、終始恍惚の表情を浮かべ……私が片方、もしくは両方の胸を動かすたびに、切なげな声を上げたり、腰を、もしくはペニスをびくんと震わせて反応していた。

 

 1、2分と保たずに射精してしまい……私の顔と胸に盛大にぶちまけて……これで今日2回目の射精。

 

 さすがにちょっと疲れたみたいだけど、おちんちんはまだ硬いまま……やる気満々だ。男の子って元気ね……。

 

 

 そんな感じで続けてきたけど……ここでついに、真打とも呼ぶべき指令が来た。

 

 

『だいに てをついて うしろから それを つらぬけ』

 

 

 ☆☆☆

 

 

 えらばれたのは、さっき『ははなるみのり』がらみの指令2つをかけたじゃんけんで、どちらでも負けてしまった3人目の子。

 

 残念そうにしてたのがちょっとかわいそうだったから、ここで思いっきりサービスしてあげることにした。

 

 私は真ん中の台に手をついて、後ろに向かってお尻を突き出し……それがよく見える位置に、今回担当の子を立たせる。

 

 さっきまでいろいろとやっていたこともあって、すでにトロトロに濡れてほぐれている私のオマンコがよく見えているはずだ。

 

 そして、それを見ていた彼の肉棒も……すでに準備万端。

 力強く上を向いて、今か今かと活躍の時を待っている。

 

 一応私の中の予定では、ここからやさしく、ゆっくり指示でも出しながら誘導してあげるつもりだったんだけど……そこはそれ、思春期の男の子のスケベ具合を甘く見ていた。

 

 目の前で、とろりと愛液を垂れ流す秘裂を見て……男の子はもう辛抱たまらなくなってしまったらしい。

 

 がしっ、と私の腰を両手でわしづかみにして……肉棒の切っ先を、秘裂に押し当てる。

 

「え、ちょ……」

 

「お、おねえさん……いくよ……っ!!」

 

 びっくりしている暇もなく……次の瞬間、

 硬く、熱くなった肉棒が……肉壁の圧力を押しのけて、ずぶっと私の中に入ってきた。

 

 不意打ちだったこともあって思わず、びくん、と体が震えてしまう。

 

 いつも入れてるモノ……ナオヤやポケモンたち、あとは、なぜかたびたび沸いて出てくる強姦犯達のそれに比べれば、必然というか小ぶりなペニスだけど……雌の肉壷に入ったことを本能的に歓喜するように、びくびくと震えていた。

 

 どうやらその震えは、肉棒だけでなく本人の腰周り全体で起こってたみたいで……入れただけで、射精こそしなかったものの、感極まったように、男の子は切なげな声を漏らしながら小刻みに震えていた。

 

 そして、たくましいことに……そこから更に雄としての本能が湧き上がってきたみたい。

 

 私の腰をつかむ両手に一層強く力をこめ、絶対に放さない、そして離れないようにして……腰を動かし、膣内で肉棒を暴れさせる。

 

 サイズの小さな子供のおちんちんでも、ずちゅっ、ぐちゅっ……と立派に卑猥な音を立てて私の中と外を出入りし、こすり上げられ、突き上げられる快感を私に与えてくれる。

 

 一心不乱に腰を振る彼は、初めて体験する女の子の体を……全身でその喜びを表しながら堪能しているように見えた。

 

 こんなところだけは、他の男共とかわらないなあ……夢中で女体の快感をむさぼって、絶頂という最高の瞬間に向かって猛ダッシュで突き進む。

 

 その自覚があるのかはともかく……本能に正直に、忠実に下半身を暴れさせる男の子は、だんだんと私のお尻に自分の腰を叩きつける強さが強くなって、ペースも上がってきていた。

 

 さっきまでより、体の震えも大きく……びくびく、っていうよりは、がくがく、って感じのものになってきてるし……これはそろそろかな?

 

 切なげな喘ぎ声を上げる以外はしゃべることも出来ないらしい男の子。

 最後の力を振り絞って、私の膣内を突き上げて……そして、爆ぜた。

 

 『ぅ、ぁ……――っ!!』と、声にならない声と、荒い呼吸と共に……私の中に、どくん、と熱くて白い濁流が流れ込んできたのが感じられた。

 

 その瞬間、今までずっと、小分けでも長い時間をかけて快感が蓄積されてきたこともあってか……私の体も、いつもほど劇的にじゃないけど……絶頂に至っていた。

 

 その時、今更だけど……横で見ていてうらやましそうにしていた、残り2人の男の子の顔に衝撃が走ったようで……自分達の友達が、今正に私という女の中で、マンガとかのなかでしか見たこともなかっただろう『膣内射精』をやってのけたのを見て、『え、マジ!?』とでも言いたそうな顔になっていた。

 

 その顔は……体力が限界に来たらしい、挿入していた子が、私の膣からおちんちんを抜き取った直後、その切っ先と私の膣口との間に白い糸を引いて見せたとき、より大きく驚きを表していた。

 

 ……面白かったので、そのすぐ後、よく見える位置に自分で移動してきた彼らに、見えるように……お腹に力を入れて、今しがた出された精液をとろりと出してみせてあげた。

 その時の驚きようったら。

 

 そしてそのすぐ後、ごくり、と喉を鳴らして……顔色と視線だけで『自分達もやりたい』と主張してくる。

 下半身は……いわずもがなな状態だ。

 

 どうしようかな、と考えたと同時に、私は……挿入された時点で始まっていた部屋の降下がすでにとまっていて……新たな『指令』の石版が出されているのに気付いた。

 

 どうやら最後の指示らしいその石版には……

 

 

『まえと うしろと うえの あなで

 すべてを ときはなてば さいごの とびらが ひらく』

 

 

 ☆☆☆

 

 

 それからはもう……何というか、やりたい放題だった。

 

 私はもちろんノリノリだったし……さっきまで、友達と私のセックスをみせつけられていた2人の男の子も、ちんちんをバキバキにして準備万端。

 

 今しがた射精した残る1人の子も、すぐに復活して……最後の指令に挑んだ。

 

 ひょっとしたらこれは、3つの穴を使いさえすれば、別に『一度に』でなくても大丈夫なのかもしれないけど……ここはあえて使う方向で。

 

 せっかく棒も穴も3つずつあるんだから、ってことで、ね。

 

 台の上に乗った私の、オマンコと、お尻と、口……それぞれの穴に、最早頭の中に性欲しかないんじゃないか、ってくらいに興奮した3人が、それぞれの肉棒を入れて、

 

 欲望のままに、かなり乱暴に……出し入れしたり、上下に動かしたりして暴れさせて、

 

 テクニックも何も感じられないけど、若さ……というか未熟さから来る、このがっつく感じが、またなんとも……これだから、小さな男の子って好きだ。

 

 3つの穴を同時に責め立て、私の体に快感を叩き込んでくる、3人の男の子。

 

 膣内の肉壁に、口内の歯や舌や頬の裏の感触に、きつく締め上げる菊門に……それぞれ違う、しかし初めてであろう快感を感じながら、どんどん絶頂へと上っていく。

 

 経験の浅さもあって、3人共けっこうすぐに絶頂しちゃうんだけど……今までの人生の中にはなかった特大の快楽に、理性と体のタガか何かが外れちゃったのか……疲労を感じさせず、責める穴をとっかえひっかえして、休むことなく何度も何度も私の体をむさぼっていた。大丈夫なのか、ってこっちが心配になるくらいに。

 

 案の定、大乱交はそれほど長くは続かず……それぞれ4回目くらいの射精を、私の口とお尻とオマンコの中に注ぎ込んだ所で……限界を超えて酷使したらしい体が悲鳴を上げたのか、3人同時に崩れ落ちた。

 

 石の床にどさっ、と落ちたので、大丈夫かちょっと心配になったけど……どうやら平気みたい。

 動かないのは、あくまで疲労のためかな……それも十分洒落にならなそうだけど。

 

 私はちょっとだけ休憩した後で、体をタオルで拭いて、かけられた精液をふき取ってから服を着た。

 

 そして、風邪をひかないように彼らの体も同じようにして服を着せてあげる……前に、最後のサービスとして、すっかり力を使い果たして元気をなくした肉棒だけは、それぞれお掃除フェラでキレイにしてあげた。

 

 きっと、家に帰ってから……おちんちんに妙なカピカピした感触を感じてどきっとなることだろう。ふふっ……想像すると面白いわね。

 

 そして、全ての後始末を終えてから……

 

 

 私が一番最初に、服を脱いだ時に、少し離れた場所の床に置いておいた『ライブキャスター』を手に取り……『録画モード』のスイッチを止める。

 

 

 そして、私が全裸になってから、4人で大乱交を繰り広げ……男の子3人が大人の階段を上りまくった後に気絶するまでのムービーを、保存用メモリの隠しフォルダに『保存』して……

 

 最後に、寝ている彼らと自撮りで記念撮影をパシャッとしてから……最後の指令をクリアしたことで開いた扉の向こうで、お目当ての『サファイア』を回収。

 

 男の子達全員が起きるのを待ってから地上に戻り……

 

 まだどこか夢見心地で買い顔をした彼らと、みずのさんぽみちまで一緒に戻り……そこでそのまま別れた。

 

 ふふっ、お目当ての『石』も手に入った上に、いいストレス発散までできちゃった。

 おまけに、後で見返して楽しめるお宝映像まで撮れちゃったし……なかなかに有意義な1日になったかな。

 

 さて、次の島に……行く前に、『石』をニシキさんに届けとこっかな。

 

 ……ていうか、いいかげんにナオヤさっさと合流しないかなー……。ここんとこ私、犯ったり犯られたりずっと1人なんだけどなー……。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第28話 ラッキーダンスと動き出す陰謀

まただいぶ空いてしまった……エタらなくてよかったです。
最近すごく忙しいもんで……

今回本番は無いですが、マニアックっぽい展開というか……いや、7のしまって18禁展開に発展させられそうなイベントないもんで……


 

 さっきポケモンセンターで、ナオヤから連絡が入った。

 どうやら、やっと修業とやらが終わったらしく……この『7のしま』で合流しようとのことだった。

 

 やっとだよ……もうここんとこずっと私1人で、3のしまから6のしままで犯ったり犯られたりだったよ……ホント疲れた。

 

 昨日『6のしま』で、無垢な少年達の筆下ろしをしてあげたりして少しは気分転換できたけど、ここ数日の間に体にたまった疲労感はやっぱり抜けてなくて……何だか体ががだるくて重い……。

 

 

 

 そんな時だった。この島に……『ラッキーダンス』なる、珍妙な、しかし不思議な踊りを教えてくれる人がいる……と聞いたのは。

 

 

 

 その名もズバリ『ラッキーおやじ』という名前のおじさんの元をたずねると、それについて詳しく聞けたんだけど……なんでも、その『ラッキーダンス』とは、踊るとすっかり体の疲れが取れてしまう不思議なダンスらしい。

 

 ……そんなんあるんだろうか、と思ったんだけど……まあ、やってみるだけならと思って、その踊り方を教えてもらうことに。

 

 すると、おじさんは『じゃあちょっと待っててね!』と言って奥の部屋に消えた。

 必要な道具とかを準備してくるらしいけど……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 で、

 

(こ、これ……ホントに効果あるのかしら……?)

 

 そんなに難しいダンスじゃなかったので、一通りその踊り方を教えてもらった私は……課してもらった衣装に着替えて、さらにその他の準備も済ませて、ステージの上で踊っていた。

 

 ……ステージから天井まで伸びるように取り付けられた、1本のポールに体を絡みつかせるように……

 

 そこに手を添えたり、寄りかかったり、その周りを回ったり、それを足で挟んだりしながら、艶かしい感じでダンスを……

 

 ……あのコレ、誰がどう見ても『ポールダンス』ってやつだと思うんですけど……。

 

 体操とかエクササイズ、雑技なんかの一種としても知られてるけど……同時に、エッチなお店でダンサーやストリッパーが疲労するダンスとしても有名な、あの。

 

 着てる衣装も、下着と間違うくらいに露出が多いやつで、激しく動いたらずれて見えちゃうそうな感じだし……

 

 半信半疑……いや、二信八疑、くらいで踊っていく私。

 ポールの周りを回りながら、腰や脇をくねくねと揺らす要領で動かして……なるたけ魅惑的な感じのそれを舞う。

 

 ……ホントに夜のお店でそのまま通用するんじゃないか、って感じの踊りだけど……

 

 要所要所に、それなりにきついというか、体操的な感じに体を動かす部分があって、ストレッチみたいな感覚をそこで覚える。

 

 その部分だけは、そういうダンスっぽいみたいな感じもするけど……いやでも、圧倒的に多いその他の部分がまずエロすぎるんだよね……

 

 っていうか、ストレッチはいいけど(健康的に、って意味で)、それって余計疲れるんじゃないの!? ホントに効くのこのダンス!? 今更だけど……これで効果なかったら踊り損の疲れ損なんだけど……

 

 いやでも、舞台下で『そうそう、上手い上手い……ああダメ、そこはそうじゃないよ!』って、熱血女子スポ魂モノの監督ばりに気合入れて指示出してくれてる『ラッキーおやじ』さんがまたマジなんだよね……。

 

 これまで私を犯してきた悪人連中に共通してあった、淫らな感じの目線とか全然感じないし……ホントに真剣に私に教えようとしてくれてる、って感じ。

 

 ……なんか、恥ずかしくても疑わしくても、途中でやめるとか言いづらい……

 

 

 

 そんなわけで、そのまま踊り続けてるわけなんだけど……ここからが本番というか、一番恥ずかしいというか……。

 

 一通り動いて、体の表面に汗がしっとりと浮かんできた所で……ダンスが次のステップに移り……私は、両胸を隠すブラジャーのような服の前の部分にあるファスナーを下ろし……乳首が見える状態にする。

 

 ……こんなギミックがついてる時点で、確実に普通のダンスコスチュームじゃないんだけど、もう気にしないことにして……。

 

 露出した乳首――すでに羞恥心で硬くなってきている――を、時折ポールにこすり付けるようにして、また踊る。

 

 普通は絶対に空気に触れることのない部分を露出させ、あろうことかその状態で堂々と踊っているというわけのわからない状況。

 

 裸になるだけなら、お風呂とか、ベッドの上でなら、普通にそうなるから……別に何も、なれない感覚、ってわけじゃない。

 

 けど……こんな昼間から、しかも人前でそこを露出して踊るなんてのは、痴女でもなかなかやらないだろう。それこそ、仕事でもない限り……いや、仕事の人だって夜しかやらないだろう。

 

 そんなことを考えて、露骨に羞恥心を意識しているからだろう……どんどん私の体は熱くなっていって、乳首と汗以外にも変化が現れ始める。

 

 具体的には……下着同然の薄布で隠されている、股間のあたりに……

 

 そしてこのタイミングで、今度は私は……そこにあるギミックに手をかけた。

 

 お尻のあたりにある一本の紐を引っ張ると……Tバックと呼ぶのもぬるそうな、小さなパンツ1枚を残して、残りの布がはらりとほどけて落ちた。

 

 これで私は、ブラジャーの意味をほとんど果たしていない上と、割れ目だけをどうにか隠し、しかし陰毛なんかは絶対に隠せていなくてほぼ丸見えな格好で、ポールダンスを踊っていて……

 

 しかも、下の布の面積が少なくなったことで……濡れているのがバッチリと見える。

 というか、垂れてきた。布で抑えられてた分の、すでに出てきていた愛液が。

 

 すでに見た目完全にストリップショーでしかないこのダンス……ここからさらに過激になる。

 

 さらにそこから数分踊った後、ポールを軸にして1回転する……と同時に、上下の最後のギミックを同時に使う。

 

 ついているもう1つの紐をひっぱると同時に……残っていた僅かな布がはらりと落ちた。

 これで、正真正銘……全裸である。

 

 いわゆる『夜のお店』のショーとかでも、ここまで脱ぐのは一握りだけだろう。

 

 そんな、ある意味専門職の人しか手を出さないようなダンスを、今……繰り返しになるけど、昼間っから私は踊ってるわけで……。

 

 乳首も秘裂も、完全に露出。ダンスの時にポールにかすったり、当たったりする時に……ひんやりとした金属の感触が刺激になって、冷たいのに体は熱くなる。

 

 こすれても擦れなくても、動くたびにとろとろと少しずつ流れ出る愛液が、太ももを、あるいはポールを伝って流れ落ち……よく見るとステージの上に、そこそこの大きさの水溜りが出来てしまっていた。

 

 少し激しく動けば、乳房がぷるんっと揺れたり、少し遠くに愛液が飛んだりする。

 

 手にはじとっと手汗が浮かんで、油断するとポールをつかんでも滑ってしまいそう。

 

 というか、手汗以前に……私が握ったり擦ったりからみついたりするもんだから、ポール全体が、程度の差はあれど濡れてしまっている。私の汗とか、愛液とかで。

 

 さっきから日の光を受けて、金属光沢によるそれ以上にきらきらと光ってるのはその星だろう……もっとも、私の体のも汗その他で光ってるかもしれないけど。

 

 そのまま、蟲惑的なダンスをさらに数分続ける。

 

 全裸になって以降、心なしか……股を蟹股に開いたり、開脚で回ったり、M字に開いたり……そんな感じの卑猥さ漂うポージングが増えたような気がするんだけど……?

 

 そして、そんな中でも、一番の見せ場というか塗れ場というか……ラストにして最大の卑猥なパートが、この次にある。

 ……卑猥通り越して、変態って言ってもいいくらいのが。

 

 ポールを両手でつかみ、ぐっと腰とお尻を突き出して、観客席に秘裂から何からよく見えるポーズをとり……そのまま、膝を折って蟹股でしゃがむ。

 

 そして、和式トイレにでも座っているかのような、人によっては下品とも取られてしまいそうなポーズで、私は……お腹に力をこめる。

 

 と、次の瞬間、

 

「…………っ、っ!!」

 

 ――すぽん、ぽとっ

 

 そんな音と共に……あらかじめオマンコの中に入れておいた、殻のついたままのゆで卵が出てきて……ステージに落ちた。

 

 この『産卵』なんていう、アブノーマルにも程があるパフォーマンスをもって……この『ラッキーダンス』は終わる。

 

 『ラッキーといえばタマゴ生み』なんていう安直な発想から考え出されたフィニッシュの形らしいけど……正直、18禁ビデオのテーマにも中々ないと思う、こんなの……。

 

 私の愛液で濡れて、人肌に暖められている卵が、ステージの上をころころと転がっているのを視界の端で見ながら、私は疲労感と脱力感で、ぺたんと座り込んでしまった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……あんなんで、ホントに疲れが取れるんだから不思議だった。

 

 踊り終わった直後こそ、疲労感たっぷりだったけど、一息ついて立ち上がってみると、それまでの気だるさその他が嘘のように回復して……たっぷり寝てきっちり休んでリフレッシュしたみたいに体が絶好調になってた。

 

 ……あのエロダンスのどこにそんな特殊効果が……ま、いいか。調子いいことはいいことよ。結果結果。

 

 ともあれ、体も回復したし……さっさとナオヤと合流しましょ。

 

 この『ナナシマ』の用事ももう全部終わったし……そろそろ、カントー本土にもどろうかしら。

 ナツメのところのごたごた、解決してるといいなあ……そろそろ、ジムバトル挑みたい。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……同時刻、

 

 ヤマブキシティ郊外の、廃屋にて……

 

 数人の、ロケット団の下っ端を相手に……たった一人で戦う、ジムリーダー・ナツメの姿があった。

 

 もっとも……その戦い方は、ナツメに対して……この戦いの勝敗に、何の不安も抱く必要性がないほど……圧倒的なものであったが。

 

「く、くそっ……強ぇ……!」

「女のくせに……なんだ、この強さ……!」

「この人数で、手も足も出ねえ……!?」

 

「……人のポケモンを奪って、私利私欲のために使おうとするような悪党に……私が倒せるはずないでしょ? ……フーディン!」

 

 優雅なしぐさとともに、そう言い切ると……複数のロケット団のポケモン達を相手に立ち回っている、自分のポケモン……フーディンに指示を出す。

 

 直後、フーディンの周囲に光弾……『きあいだま』が浮かび上がり……周囲を取り囲んでいた、ロケット団の下っ端たちのポケモンを一蹴する。

 

 驚きに目を見開くロケット団員たち。

 しかし……ナツメは、当然……それに配慮して、意識が戻ってくるのを待っていてやる義理など無い。

 ジムリーダーの権限で、全員捕縛して連行し、情報を聞き出そうとした……

 

 

 ……その時、

 

 

「ヒュウ♪ やるねえ……さすがジムリーダー・ナツメだ」

 

「……? ……誰かしら?」

 

 ロケット団達の後方から……新たに、1人のトレーナーが現れた。

 

 その姿を見た途端、ロケット団員達の顔に、驚きと戸惑いと……しかし、僅かな安心が浮かぶ。

 そのことから……ナツメは素早く、今現れたこの男が、自分の敵である、と認識した。

 

 すぐさま臨戦体勢で構えさせたフーディンの後ろから……油断せず、その新手の男を睨みつける。

 

「……あなたは誰? 何の用かしら?」

「くくっ……わかってるくせに。まあでも、自己紹介は必要だな……よし」

 

 と、何やら偉そうな口調で言うと……

 

 

 

「はじめまして、だな……。俺はジャク! よろしく、ジムリーダーさん」

 

 

 

 ロケット団側の戦力の新手、として現れた、軽そうな外見とテンションのそのトレーナーは……悪びれる様子もなく……そう名乗った。

 

 今の、フーディンによってもたらされたこの惨状にも……いまだ、圧倒的な存在感を漂わせている、そのフーディンにも……まったく、おびえたり動揺したりすることもなく、

 

 ただ、自分のペースを崩すことなく……にたにたと、欲望を滲ませた笑顔を顔に貼り付けたまま……軽口を放っている、ポケモントレーナー・ジャクだった。

 

 

 

 

 

 ……この日、

 

 ヤマブキシティジムリーダー・ナツメは……ジムに戻らなかった。

 

 

 

 

 

 




『ラッキーダンスを習いにきたのが男だったらどうするんだろう?』とかいう疑問は禁止で(汗)。

次回からカントー編の予定です。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第29話 ジャクの真実と本性

 

 カントー本土に戻り、ナオヤと別れてから、ほんの数時間後、

 

 私のライブキャスターに……ある通信が入って、

 

 見覚えの無い番号から寄せられたその内容に……私は、驚いて……慌てて、その番号の持ち主が指定した場所まで行った。

 

 そして、そこで待っていたのは……

 

 

「よお、アイカ! 元気そうだな?」

「……ジャク……!?」

 

 

 呼び出されて行った先は……なんと、ナオヤの実家とも呼べる……『シルフカンパニー』の本社ビル。その一階ロビー。

 

 受付嬢なんかが常に待機しているはずの、その大きなフロアにはしかし……気持ち悪いほど、人気が無かった。

 

 いるのは……呼び出されてきた私と、呼び出したジャク。

 そして……

 

 ……ジャクの後ろに控えている……ロケット団の下っ端たち……。

 

「……どういうことよ、これ……?」

「ん? ああ、こいつらか? いやさ、この会社……シルフカンパニーさ、つい最近、ロケット団が占拠しちまったんだってさ」

「な……っ!?」

 

 今、何て……!?

 

 せ、占拠した!? この……カントー最大の企業……シルフカンパニーを!?

 

 ま、まさか、ロケット団……危ない連中だとは思ってたけど、ここまでとんでもない手段に出るなんて……!

 

 イッシュ地方全土に向けて宣戦布告したプラズマ団の所業からすれば小さく見えるが……シルフは一企業とはいえ、全世界に向けて影響力を持つほどの大企業。

 それを占拠したっていうんだから……とんでもない事態だ。

 

 ……いや、それも気になるけど……それよりも……

 

「……あんた……ロケット団の団員だったの?」

「あ、勘違いするなよアイカ? 俺は別にこいつらの仲間ってわけじゃないさ……ただ、ちょっと利用させてもらってるだけだ」

 

 悪びれる様子もなく言うジャク。

 

 聞けば……自分の目的のための小間使いとして優秀、というか使えるから……人員の提供目的で、ロケット団に協力しているのだ、とジャクは語った。

 

 その見返りとして、部隊の指揮権限や、自分の私的な目的のためにも、ロケット団と言う組織のバックアップを約束されている、とも。

 

 ……もっとも、私はそんなことどうでもいい。私が聞きたいのはそこじゃない。

 

 それを、ジャクも知っている……というより、わかっているのだろう……何せ、その事実をひけらかして、私をここに呼び寄せた張本人なんだから。

 

 ……これ以上、余計な問答に付き合う気はないので、さっさと本題を突きつける。

 

「……ナツメは、どうしたの?」

「ああ、ナツメね……ほら、見てみな」

 

 直後、

 私のライブキャスターに……ある映像が映った。

 

 そこには……

 

「……っ! ナツメ……!」

 

 どこかから転送されていると思しきその映像には……戦いに敗北して捕えられたと思しき……見るも無残な姿にされた、ナツメがうつされていた。

 

 服を全て剥ぎ取られ、全裸にされて……両手両足を縄で縛られている。

 黒い布で目隠しをさせられ、口には、舌を噛んだりできないようにするSM器具……ギャグボールを噛ませられている。

 

 そして、その体は……白い粘質の、おそらくは精液であろう液体によって……頭から足先まで、べっとりと汚されていた。

 張りのある肌も、黒くつやのあるキレイなストレートヘアも、白濁によって染め上げられてしまっている。……何が起こったのか……想像するまでもない状態だ。

 

「あんた……っ!!」

 

 精一杯の敵意をこめてジャクをにらむ。

 

 ジャクは少しひるんでいたが……すぐに持ち直し、何事も無かったように口を開いた。

 

「さあて、アイカ……ナツメをこれ以上、酷い目にあわせたくないだろ?」

「……何が言いたいのよ……?」

「ふふっ……知ってるくせに……」

 

 ついてこい、と手招きして……ジャクは、私を、シルフ社屋の奥に連れて行った。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……ついた先は、仮眠室。

 

 徹夜作業などで疲れた社員が、短時間の間、仮眠を取るための施設だ。

 当然……ベッドも用意してあった。

 

 ジャクは、そこにくると……『わかってるだろ?』とでも言うように……私に視線を送る。次いで、ベッドを顎でさした。

 

 ここにくるまでに、荷物も、モンスターボールも没収されてしまっていた私は……言われるままに、おとなしくベッドの上に乗った。

 そして……服を脱ぐ。

 

 上着も……シャツも、スカートも……下着も……全部脱いで、ベッドの隅に置く。

 

 全裸になった私は……ゆっくりと、ベッドに腰掛けた。

 

 前進を舐めるように見る、ジャクの視線を感じる。

 隠すものがなくなり、丸出しになった……私の胸も、お尻も、オマンコも……全部が、ジャクの粘着質な視線にさらされている。

 

 荒い鼻息を隠そうともしないジャクは……辛抱たまらなくなったのか、自分も服を……下半身だけだけど……脱いだ。

 

「へへっ……一目見た時から思ってたんだ……やっぱり、いい体してるな……!」

 

 欲望そのままに……私に襲い掛かるジャク。

 私を押し倒し……胸にむしゃぶりついた。

 

 まるで、赤ん坊のように、貪欲に……しかし、醜悪で意地汚く、ねばっこい舌使いを織り交ぜて、私の胸を味わっている。

 時折……歯を軽く立てて、甘噛みなども織り交ぜてきていた。

 

「へへへ……でけーし、形もいいし……やわらかくて手触りも感触も最高じゃねーか……こんな上物のオッパイ、見たことねーや」

 

 まるで一つの生き物のように貪欲に動く舌からは、大量の唾液が分泌され……ほどなくして、私の胸は、ジャクのつばまみれになっていた。舐められていない、味見されていない箇所など、1つも無いかのように。

 

 ジャクは、満足……したのかどうかはわからないが……ようやく私の胸から口を離すと……置き土産とばかりにぎゅっと強く揉んだ。

 

 私の『きゃっ!?』という声を聞いて満足そうにすると……今度は私を膝立ちにさせる。

 

 そして、その目の前に……すでに勃起している、自分のペニスをずい、と差し出した。

 

「ほぉら、次はアイカが気持ちよくしてくれよ?」

「……っ……!」

 

 その言葉に呼応するかのように、今か今かと快楽を催促するペニスは、ひくひくと動き……自己主張をしていた。……本当に、別の生き物のようだ。

 言われるままに……私は……目の前に差し出されたペニスに向かって、顔を動かす。

 

 口を開き……発情した雄の香りが漂ってくるそれを……口にふくんだ。

 

 いきなりではなく……感触を確かめるように、軽く舌を這わせて、

 それから徐々に……舌の、使う面積を増やし……舐め上げるようにしていく。

 

 ペニスは半分ほどまで、口の中に収め……鼻にぬけるむわあっ、とした臭気。

 それが……否応無しに私の中の『雌』を刺激し……口の筋肉を、歓喜するようにひくつかせる。

 

 それを裏付けるかのように……とろとろと、唾液が後から後から染み出してくる。

 

 いつの間にか、口のはたからこぼれそうな量にまでなっていたそれを……こぼれないように、飲みながら……フェラチオを続ける。

 

 ……その際、

 なんだか、唾液以上に粘っこいものの感触が……何度か、喉を通過した。

 ……たぶん……こいつのペニスから染み出した、我慢汁まで一気に飲んだんだろうと思うと……吐き気がする。

 

 

 

 口の中に、唾液に混じってかなり濃厚に、先走り汁の味を覚えるようになったあたりで……ふいに、ジャクはペニスを抜き取った。

 

 ねとっ、と私の口との間に糸を引くペニスを……ジャクは、私の顔と交互に、満足そうに眺める。

 

 そして……いよいよ、

 

「へへへ……じゃあアイカ、こっちにケツ出しな」

 

 フェラチオをやめたのに……むしろ今までより息を荒くして、ジャクは命令した。

 

 4つんばいになり……お尻をジャクの方に向けた。

 

 そして、

 待ちきれなかったかのように……いや、実際そうなんだろうけど……予告もなしに、いきなりジャクのペニスが突き刺された。いきなり。一番奥まで。

 

「……っ……!! ぁ、あ……深……っ!」

「ぅおぉっ……な、中もすげえ……っ!! 締まりもいいし、絡みついてくるぜ……!」

 

 そのまま、サルのように……何も考えずに、ひたすら腰を振る。

 抜き差しするだけ……快楽だけが目当て……それ以外はどうでもいい、と、体でわかる、乱暴なセックス。

 

 そんな、ただの強姦に……感じてしまっている自分が、悔しかった。

 

 でも、

 怒張したペニスでえぐられ、貫かれ、かき回され……その一回一回ごとに、私の中の雌は喜んでしまう。歓喜の感情を、脳に伝えてしまう。

 

 相手は、私のことなんて何も考えていなくて、

 ただ、体だけを……快楽だけを目当てに、卑怯な手段で私のことを弄んでいる強姦魔なのに……それを、膣が受け入れてしまう。

 そして、その先のフィニッシュを……精液を……欲してしまう。

 

 そして、

 次の瞬間、不意打ちのように……

 

 

「……っ、ぉお……出る……っ!!」

「…………っ!?」

 

 

 お腹の奥に……どぴゅるっ、と、熱い感触が広がった。

 

 飛び散った精液は……一番奥で炸裂し……私の子宮の壁にへばりつき、

 何度も何度も噴出して……同じように張り付いていく。我先に、と。

 

 その感触が……快感となって、私の体を駆け巡り……抗いようの無いところまで精神を追い詰める。

 何度目かはおぼえていないけど……その快楽の波状攻撃に、私が絶頂してしまったのも……当然のことだった。

 

「っ……はぁ~……最高だぜ、お前のオマンコ……あいつらに犯させてたのがもったいねえや……これなら、もっとさっさと俺の女にしときゃよかった」

 

 腰をお尻に密着させ……ペニスの先端を子宮口に押し付けたまま、余韻を楽しみながら……ジャクは、そんなことを言ってのけた。

 

 しかし……お腹に精液をぶちまけられた衝撃で、やはりイってしまっていた私は……だまってそれを聞いているしかなくて、

 

 さっきまでの憎悪も、たやすく快感に押しのけられて……今は、この子宮の中の暖かい感触しか頭に入ってこない。

 

 ……しかし、射精も終わったころ、

 

 てっきり抜かれると思っていたペニスは、ささったまま……今度は、ジャクは私の体を……強引に、正常位の体位に持っていった。

 

 ……そのため、今度は……ジャクの、下卑た笑みの浮かぶ顔がよく見える。

 

「へへへ……悪いけどよ、俺……ここ何日かオナ禁しててな……まだまだ出せるんだよ。なあ、お前のために健気な努力したこのチンポ、もっと楽しませてくれよ~?」

 

 言うなり、

 

 ジャクは再びピストンを開始し……私の脳を快楽で揺らし、思考能力をもぎ取った。

 

 夜は、まだ……終わりそうにない。

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第30話 儚い夢は陵辱に散る

今回からしばらく陵辱コースです。キツい表現も結構ありますのでご注意を…


 

 

 ○Side ナツメ

 

 侮辱……屈辱……恥辱……

 

 あらん限りの低俗な言葉を並べてみたが……私の、今のこの状況を適確に表現してくれそうなそれは、私の語彙の中には見当たらない。

 

 それほどに……私のこの状況は凄惨なものだった。

 

 

 

 突如乱入してきた、あのジャクというトレーナーは……予想以上に強かった。

 

 少なくとも……ジムリーダー級の力があるのではないかと思わせる、ポケモンの強さ……それを再拝する手腕。

 悪の道に堕落したことがもったいないくらいに。

 

 それでも、どうにか優勢に立っていた私だが……応援のロケット団員―――幹部クラス含む―――が駆けつけてきたあたりで……均衡は崩れた。

 

 結果的に……私は破れ、囚われの身となった。

 そして、その成れの果てが……これだ。

 

 

 服を剥ぎ取られ、全裸に剥かれ……ベッドの上に転がされている。

 両手両足は縄で縛られ……大事な箇所を隠すことも出来ない。

 もちろん……モンスターボールやその他の持ち物は、全て取り上げられた。

 

 その私の体には……先ほどまで、私の裸体をおかずに、自分の肉棒をしごいていた、ロケット団員達の白濁が……頭から足先までこびりついている。

 

 何も抵抗できないままの私に……欲望のままに、子種汁をかけていったのだ。

 

 むわあっとした、雄の臭気の中で……幾度も浴びせられる、粘着質の液体。

 露骨に、性欲処理用のオモチャとしての……いや、それ以下のような扱い。生まれてこの方……経験したことのないほどの屈辱だった。

 

 ……まあ、女として一番大切な部分……秘所を汚されていないことが……唯一の救い、と言えるのかもしれないが。

 

 その状態で、しばらく放置されていた私の元に……1人の男が現れた。

 

 両脇に数名のロケット団員を引き連れ、上等なスーツに身を包んだその男は……纏っている空気や、この場の雰囲気から考えて……人目で、こいつらを束ねている立場だとわかった。ロケット団の、幹部級……もしくは、それ以上の人物だと。

 

 ―――しかし、

 私は……その男の顔を見た途端……驚きを隠せなかった。

 

 何せ……その顔には、見覚えがあったのだから。

 

「あなたは……サカキ!?」

「やあ……久しぶりだね、ナツメ君」

 

 ……私の記憶に間違いがなければ、

 目の前にいるこの男……サカキは……トキワシティにある、トキワジムのジムリーダーだったはずの男だ……。

 

 本来、こんな場所にいるはずのない……ロケット団を引き連れているはずの無い男。

 最近、ジムを留守がちにしているとは聞いていたけれど……

 

 ……まさか……!?

 

「あなたは……あなたが、まさか……」

「ふむ……察しが早くて助かる。やはり君は若いのに頭が良いな……そのとおり、私が……この『ロケット団』のボスだ」

「…………っ!?」

 

 ……信じがたいことだった。

 

 数々の困難を潜り抜けたものだけがなれる……ポケモン社会の平和のために尽力すべき、万人に愛される立場の『ジムリーダー』……。

 ……その一角が、このような悪の組織に加担しているなんて……!!

 

「……まさか、あなたがこんなことをしているとはね……」

「意外だったかな?」

「……どうしようもないくらいにね……でも、それより今は……失望のほうが大きいわ」

「貴様……ボスに生意気な口を!」

 

 語気を荒げるロケット団の下っ端。

 しかし、それをサカキは手で制した。話を続けるために。

 

「まあ……心中お察しするよ。君は人一倍、ジムリーダーと言う仕事に責任感と誇りを持っている……と、評判だからね……。しかしながら、残念だが……私の邪魔をする以上、放っておくわけにはいかないな」

「……あなたの……目的は何?」

 

 答えてもらえるとも思わなかったが……一応、聞いてみた。

 この男……サカキは、ジムリーダーとして認められたことからもわかるように……その実力は、圧倒的なのだ。一説には、カントー最強、とも言われるほどに。

 

 それほどの人物が、ここまで巨大な組織を率いてなそうとしていること……それを、私は……想像できなかった。

 

「ほう、興味があるのかな?」

「ぜひ聞いておきたいわね……ジムリーダーという地位を隠れ蓑に、裏社会を牛耳り……巨大な悪の組織を率い、天下のシルフカンパニーを占拠し……さらには、私みたいな女を辱めて……その先に、一体あなたは何を夢見るのかしら?」

「ん? ああ、いや……誤解しないでくれ。君をこういう目に合わせたのは、彼の……ジャクの判断だ」

「何ですって?」

 

 あのポケモントレーナーの、独断……?

 

「ああ。まあ、厳密には彼はロケット団ではないからね。手を組んでいる立場であり……目的が達成できるならば、ある程度やり方を自由にしてもらっているんだよ、彼には」

「……そう……雇用関係ってわけね。で……その目的は?」

「ふむ……それは、君をさらった目的かな? それとも、私の根本的な目的かな?」

「できれば両方……聞きたいわね」

 

 すると、サカキは……ふむ、と考えるそぶりを見せたものの、

 

「後者については……ふむ、残念ながらまたの機会にさせてもらいたい。しかし前者ならいいだろう……この町を手に入れるためさ」

「なっ……ヤマブキシティを!?」

 

 どういうこと……!? いったい、この町に何をするつもりなの……!?

 

「ああ、別に武力で制圧しようなどと考えているわけではないから、安心してくれたまえ。まあ……穏便な方法ともいえないがね……」

「なら、一体どういう……」

「それはこれからわかるさ……まあ何にせよ、それには君が邪魔だったわけだ……どうあってもこの町にロケット団の存在を認めないであろう、君のようなトレーナーはね」

 

 ……当たり前だ。

 ロケット団といえば、カントー地方では悪の代名詞。そんなやつが、街中にはびこっているなんて……そんなこと、到底認められるはずが無い。

 

 現に……私は、ロケット団による被害が、このヤマブキシティで出始めてからは……積極的に警察機関に協力し、それを粛清していた。

 ……この町を……私の故郷を……こんなやつらの好きには、させたくないから。

 

「……うむ、至極まっとうな意見だろうね……故郷を愛するのは自然なことだ。しかしながら……私も私で考えがあって行動している……邪魔をしてもらっては困るんだ。君が考え方を変えないのであれば……こちらとしても、手段を選んでいられないな……」

 

 と、言うと……

 サカキは……私に背を向けて……ドアの方へと歩いていった。

 

 ……なぜか……護衛としてつれてきたはずの、数名のロケット団員を、そのまま、この部屋に残して……

 

「私は本来、このようなやり方は好まないのだがね……ジャクの提案と……単に効率の問題だ。悪く思わないでくれたまえ」

 

 私を一瞥し、そう言い残すと……サカキは、この部屋を後にした。

 

 あとには……縛られ、拘束されたままの私と……

 

 …………サカキがいなくなった途端に、その顔に、欲望を丸出しにした笑みを張り付かせた……数人のロケット団員たちが残された。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「へへへっ……」

 

 そんな笑い声だけを響かせると……残った男達のうちの1人が、唐突に……私のそばに来た。

 そして……何の前触れもなく、私の胸をわしづかみにする。

 

「きゃっ……!?」

「おお、『きゃっ』だってよ? 可愛い反応してくれるじゃねーか」

 

 同意するように……周りの男達の顔にも笑みが浮かぶ。

 

 何も気にせず、ぐにゅぐにゅと私の胸を揉みしだき、その感触を楽しんでいる男は……おそらくは、おびえを隠しきれていないのであろう私を見て……より嬉しそうにした。

 

 私はそれに、嫌悪感を隠しきれなかった。

 

 ……しかし、そんなことを考えている余裕すらなかった。

 

「じゃあ……俺はこっちだ」

 

 と、別の男が……私の……一番大事な部分に手を伸ばしてきた。

 な……何を……ちょっとっ!?

 

「やっ……やめなさいよっ! 何を……」

「やだね、へへへ……お? 何だよおい、もう濡れてるじゃねーか!」

「胸揉まれて感じたのか? ははっ、こりゃとんだ淫乱ボディだな」

 

(……っ……そんな、なんで……!?)

 

 信じがたいことに……男達の言うとおり、私の膣からは……すでに愛液が、トロトロと染み出していた。

 こんな……嫌なはずなのに……なんで……!?

 

 何で……こんなことされてるのに……快感を感じてしまうの……? 何で、濡れて……もどかしい声まで、もれそうに……

 

 女の体とは、そういうもの……そう、どこかで聞いたことがあったし……実際……じ、自分で慰めていた時にも……そういう感触はあったけど……

 ……こんな、知りもしない男に乱暴にされて、感じるなんて……

 

 すると、

 

 いらだっている私の前で……突然、今まで膣をさわり、撫で、愛液を指に絡めて遊んでいた男が立ち上がる。

 

 そして……何も言わず、いきなりズボンを下ろした。

 

「へへ……もう我慢できねえ……!」

「ひっ……!?」

 

 パンツすらもずりおろされたその下から……すでに勃起した、グロテスクな肉の棒が姿を現す。

 

 ……初めて見る……男の人の、肉棒……

 こんなに大きくて……おぞましいものだなんて、思わなかった……! 臭いもひどいし……こ、こんなもの……視界に入れたくもない……

 

 ……で、でも……こんなもの、私の目の前で出した、ということは……!?

 

「へへっ、じゃあ、味わわせてもらおうかね……ジムリーダーさんのオマンコを」

「……っ!?」

 

 私にとって最悪の宣告が、何の遠慮もなく発せられた。

 

 そして、急ぐように、その男は……胸を揉んでいた男を押しのけると……肉棒に手をそえ……その切っ先を、私の……秘所へと押し当てた。

 

 ま、まさか……そんな……い、嫌……! こ、こんな男に……!

 

「や、やめて……許して、いれないでっ!! そ、それだけは……そこだけは……」

「バカ言うなよ……こんな上物……我慢できるはずねえだろ!」

 

 そして、

 

 まだその言葉も言い終わらないうちに……何の遠慮もなく……いきなり、肉棒が私の膣に突き刺され……

 

 直後……

 

 ―――ぶつん、と、

 

 あっけなく……今まで、私がずっと守り続けてきた、純潔が……散った音がした。

 

 ほんの一瞬の出来事……でも、私には……その瞬間が、まるで永遠のように長く感じられた。

 

(……う……嘘……!? そんな……こ、こんなのが……私の……初めての……!?)

 

「うおっ! まさかとは思ったけど……コイツ初物じゃねーか!」

「マジかよ! うわぁ、そりゃ得したなお前」

「どうりでキレイなマンコだと思ったぜ」

 

 男達の、下卑た声が聞こえる。

 膣内から上ってくる……破瓜の、刺すような痛みは、確かに感じる。

 しかし……それを気にする余裕がないくらい、私の心は真っ暗になっていた。

 

(こ、こんな形で……!? こんな形で……私の、初体験が……)

 

 自然と……目の端に、涙が浮かんだ。

 悔しい……悔しすぎる……! こんな所で……こんな奴に……!!

 

 しかし、それに気付いているのかどうか……はわからないが、

 

 ―――ずんっ!

 

「あぐっ!?」

 

 その、脳内での嘆きすら許してくれない、唐突なピストンによって……私の意識は、いきなり現実に引き戻された。

 

 その分身を、私の中に挿入しているロケット団員は……吐き気がするほどに満面の笑みで、意気揚々と腰を振っている。

 

 私が、さっきまで処女だったなどということに、配慮の一つもすることなく……ただ、自分が今好きに出来る、この都合のいい体を堪能することだけを考え……肉棒で快感をむさぼっている。

 

「おいおい、あんまし乱暴にすんなよ? 一応初めてだったんだろ?」

「わかってるけどよ……締まりも、絡みつき具合もハンパねーんだよコレ……やべえ、今までで一番気持ちいいかも……」

「マジかオイ、エロいのは外見だけじゃなくて、中身もかよ」

 

 好き勝手に言われている……けど、反論することもできない。

 

 私は……今まで何度もやってきたオナニーなどでは、全く味わうこと適わなかったこの感触を……体の中を、外からの異物によってゴリゴリとえぐられる感覚を、ただひたすらに叩きつけられていた。

 

 セックスとして……男女の営みとしては、甘美なはずのその感覚はしかし……私には、1突きごとに、体の奥底に直接絶望を叩き込まれているようにしか感じない。

 

 好きでもない男に、体をいいようにされ……

 守り続けてきた、初めても奪われ……

 

 ……だというのに、快感を感じてしまう、私の体。

 そこに……私は、さらに深く絶望していった。

 

 ……いつの間にか、処女喪失の痛みすら薄れ……快楽だけが脳に届くようになってきている気さえする……

 ……私……こんな、いやらしい女だったの……?

 

 ……でも、

 いくら自分で自分に問いかけても……答えを返してくれるものはいない。

 

 そして、

 代わりに……というよりも、トドメとばかりに……

 

「よぉし……出すぞっ!!」

 

 と、聞こえた刹那、

 

 その意味を理解するよりも先に……私のお腹の中で、何かがはじけた。

 

 突き刺さる、熱くて硬い肉棒……そこから、更に熱く……なにやら粘っこい何かが放たれ……私の中に広がっていく。

 

 それが、何なのか……考えるまでもなかった。

 

(……う……そ……)

 

 女としての、尊厳も奪われ……屈辱にまみれて、

 初めてを奪われて……いいように犯されて、

 

 ……最後には……

 膣内に……精液まで…………!?

 

 その瞬間……私の中から……おおよそ、希望と呼べるものが……根こそぎ奪い去られていったのを感じた。

 

 どくん、どくん、と脈打ち、子種汁を注ぎ込む肉棒の感触を、不気味なほどにはっきり感じながら……私は……考えることを放棄した。

 

 ……そう、するしかなかった。

 

 ……だって……これ以上、何かを考えていたら……本当に、心が壊れてしまいそう……

 

「ふぃー……気持ちよかったぁ。ジムリーダーって下の方も優秀なんだな、へへっ」

「よし、じゃあ次は俺だ。へへへ……たっぷり相手してもらうぜ~?」

 

 ……そんな声も、もう無視できるくらい……私の心は虚無に染まっていた。

 

 ……ただ1つ、

 闇に染まりつくす前に……考えたことがあるとすれば、

 

 ……本当に、初めてを捧げたかった……思い人のことだった。

 

(……ごめん……ナオヤ、君……)

 

 2本目が挿入される感触を、肉壁で感じながら……私は、今度こそ思考を手放した。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第31話 思惑と忍耐、そして希望

  シルフカンパニーに来た所を捕まって、

 

 ロケット団に協力していたジャクに、欲望のままに、さんざん体を弄ばれて、

 

 その睾丸が空になるまで、膣内に精液を注ぎこまれた後……私は、備品倉庫と思しき、暗い、牢屋代わりの空間に放置されていた。

 

 服は剥ぎ取られたまま、全裸で……しかし、私への配慮だろうか、簡易式のベッドが用意されていたので、そこに横になっていた。

 暖房も機能しているらしく……寒くは無かったし。

 

 ……もっとも、それは……ここに、私を幽閉しておく……っていう、相手方の露骨な準備に他ならないわけだけど。

 

 

 ……自慢じゃないけど、こういう状況はもう何度か経験している。

 

 犯される、ってだけじゃなく……こうして、牢屋じみたところにとらわれて、幽閉される……そういう状況。

 プラズマ団やら、ブラックシティやらで……悲しきかな、ある程度慣れてしまった。

 

 だから、思考も……いくらか冷静に働く。

 

 その中で……ベッドにおとなしく寝て、体力の回復を待ちながら、私は……まず第一に、ナツメのことを考えた。

 

 ライブキャスターで見た映像は……酷い有様だった。

 体中にこびり付いていたアレは……まず、全部精液で間違いないだろう……そうなれば……

 

 必然的に……もっとひどいこと……それこそ、女としての尊厳を全部ズタズタにするような、地獄を見せられていてもおかしくない。

 

 一応、私は『ナツメにこれ以上酷いことをしないように』っていう名目で、ジャクに体を差し出したけど……それで、ナツメが今後無事に……何もされないとは思えない。

 十中八九……辱めを受けているはず。

 

 それでも……あの場でジャクに反抗していれば、それよりも酷い事態になることは十分に考えられた。

 

(……ナツメ……ごめん……。今、私は何も出来ないけど……お願い、耐えて……!!)

 

 もう、だいぶ前のことになるけれど、

 私が……プラズマ団の基地に捕えられ、陵辱の限りの果てに……一時的にとはいえ、性欲しかない獣にまで堕落されてしまった記憶がよみがえる。

 

 あの時は……もう、本当に終わったと思った……いや、違うな……思うことすら出来なかった。何せ……頭が、犯される以外のことを考えてくれなかったから。

 

 ……あんなことに、なっていなければいいけど……

 

 ―――と、

 

 ガララッ、と、倉庫兼牢獄の扉が開いて……

 外から……数人の、ロケット団の下っ端が入ってきた。

 

 ……その顔に、例外なく……下卑た笑みを貼り付けて。

 

「へへへ、いたいた……よう、お嬢ちゃん」

「暇なら、俺達と遊ばねぇか?」

「お、おい、いいのか? 勝手にこんなことしちまって……」

「平気だっての、ボスは仕事中だし……あのいけすかねえジャクとかいう奴も、さっきコイツ相手にがんばっちまって、ぐっすり寝てるしな」

 

 私がいることなんかそっちのけで……そんな会話。

 

 ……ああ、そうか、

 私も……別に、安心も何も出来る立場じゃなかったわね……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「ぅ、おぉお……っ……! で、出るぜっ……!!」

 

 何本目かのペニスが……また、私の中ではじけた。

 

 もう、慣れてしまった感覚が……子宮口から始まって、子宮の中に広がっていく。

 今の今まで、男性の睾丸の中にあった、子種汁が……私の中に広がっていく感覚が……

 

「……ぅ、っ……!!」

 

 歯を食いしばってそれに耐える私は……すでに、満タンを超えて精液を注がれた子宮から……入りきらない分の精液を、びゅびゅびゅ……と、下品な音を立てて溢れさせる。

 そのようすが……なおも、男達を興奮させているようだ。

 

「あ~……出した出した、もう出ねえ」

「おーおー、また大量だなこりゃ」

 

 そんな声と共に……無造作に、私の膣からペニスは抜き取られ……私は、オナホール同然に乱雑に床に転がされた。

 

 慣れていると言っても……当然、犯されれば体力も消耗するし……疲れる。息はまだ乱れたままだ……。

 

 ……もっとも……それを考えてくれるような配慮なんて、こいつらにはないけど。

 

 

 

 ……こいつらが来てから……私は、ある要求を突きつけられた。

 

 それを突っぱねたら……案の定、こいつら実力行使に出た……ってわけ。それが、今のこの結果。

 

 何人ものロケット団が、下半身を丸出しにして、一気に群がってきて、

 そのまま、何の遠慮もなく……私の体を弄び始めた。

 

 ろくな前戯もせず……ある程度濡れたのを確認して、肉棒が挿入され……すぐさま、男の欲求だけを考えた、乱雑なピストンが始まる。

 

 同時に……口を開けさせられ、雄の匂いの漂うペニスをくわえ困られ……口淫での奉仕を強要された。歯を立てるなよ、と、髪の毛を乱暴につかまれて脅された上で。

 

 そしてそのまま……口とオマンコを同時に犯される。

 肉壁を肉棒で擦り上げられ……女としての屈辱と同時に、抗いようの無い快感を、その身に、ピストンの1回1回ごとに刻まれていく。

 

 さらには……その程度では堕落することも無くなった、私の精神……それに引っ張られて、強気なものになっているであろう目つきなどは……かえって逆効果だった。

 

 屈服した顔が見てみたい、という、彼らの欲求を刺激する結果となり……より一層、容赦のないプレイを、立て続けに体に叩き込まれるという事態を呼んでしまったのだ。

 

 獣のように四つんばいにされ、後ろから突き上げられ……嬌声を上げさせられ、絶頂までもっていかされる。

 当然、精液のほぼ全ては膣内に放たれて……それが、何度も、何本も繰り返される。

 

 体位も……後ろから、前から……彼らが思いつく限りの体位を試され、好きなように……まさにラブドール扱いされた。

 

 卑猥な言葉も……幾度となく浴びせられた。『牝犬』だの『淫乱女』だの……もう、聞き飽きるほどに……。

 

 ……そんなことが、もう数時間も繰り返されている。

 

 ……と、

 てっきり、また次のペニスが入ってくると思っていた私に……今日何度目かになる、ロケット団からの『勧誘』がささやかれる。

 

「ほらほらぁ、お嬢ちゃん……いい加減にさあ、もううなずいちまえよ」

「そうそう、俺らの仲間になりゃ、もう何もつらい思いなんかしなくてすむんだぜ?」

「悪いこと言わねえから、な? この際開き直っちまえよ」

 

 ……至極単純。ロケット団への勧誘……それが、彼らの目的でもあった。

 

 理由は単純に、私の……ポケモントレーナーとしての戦力だろう。今まで、何人、何十人とロケット団員を叩きのめしてきた私だから……仲間に加えれば、それは強大な戦力になることは間違いない。

 

 さらに……屈服させて引き込んだ、と幹部やサカキに報告すれば……手柄にもなる。

 

 おまけに……そうなれば今後、同じロケット団の仲間だから、という理由で……性欲処理の道具としても活用できる。

 

 ……何が『悪いこと言わないから』よ……どっちみち欲望丸出しじゃないの……!

 

「……お断りよ……誰がこんな組織、入るもんですか」

「ハァ……やれやれ、まーだお話が足りねえのか?」

「まあ、その方が、俺らも楽しくて良いけどな……へへっ」

「よく言うぜ……どっちみちやるつもりだろうが、お前ら」

「あ、ばれた? ひゃははは!」

 

 言いながら……再び、私の体に群がってくる男達。

 

「さて、そんじゃ遠慮なく……ほっ!!」

「……っ……!!」

 

 何度も肉棒を挿入され、出し入れされ……少し緩んでしまった、私のオマンコ。

 そこに……またしても、名も知らぬロケット団員のペニスが突き入れられた。

 

 感触を確かめるように、少しゆっくり、何度か動かした後……今までどおり、何の遠慮もなく、出し入れが開始される。

 

 膣内で、反り返った熱い肉棒が……私の肉ヒダを絡みつかせて、外へ中へと行ったり来たり……そのたびに、私の脳に快感が刷り込まれていく。

 

 呼応するようにあふれ出る愛液は、先ほどから止まることがなく……私が寝ているベッドのシーツには、汗のシミかと思うくらいに大きな染みを作ってしまっていた。

 

 ……すると、

 

「おい、待ちきれないんなら、そっちの穴空いてるぜ?」

「へへ、そうだな……じゃあ……」

 

「―――っ!!?」

 

 ―――ずぷっ、と、

 括約筋をこじ開けて……お尻の穴にも、肉棒が入ってくる。

 

 前後同時に穴をふさがれ……そしてやはり、遠慮なくその肉壁を堪能される。

 単純計算で、先ほどまでの2倍……しかし、実際にはそれ以上ではないかと思うほどの衝撃が、快感が……私の体を駆け巡る。

 

「はっ……ん……あっ! や……うあぁああっ!!」

「ははは……いい声で鳴くなあ、この牝犬」

「ああ……もういっそのこと、俺達で飼っちまいたくなるわな」

「あーくそ、サカキ様との取引とはいえ、こいつの所有権があのいけすかねえガキってのは腹立つな……」

「つっても俺ら、こうしてちゃっかり犯してるけどな、はははっ」

 

 ……慣れてると言っても……平然としていられるわけが無いほどの快感。

 下卑た会話が耳に入ってきづらくなるくらいには……私の精神は追い詰められていく。

 

 そのうち……ヒクヒクと震えだす、彼らの陰茎。

 その意味を悟った私だけど……だからといって、何か出来ることがあるわけでもない。

 

 いいように弄ばれ、喘ぎ声をもらしながら、その時を待つしかない私に……

 

 ―――どくん、と、

 今日何度目かの射精が……膣と直腸……その2箇所に同時に注ぎこまれる。

 

「―――――っ!!!」

 

 必死に耐えて、絶頂に伴う悲鳴を飲み込むと……後に残るのは、全身にじわじわと染み渡る、余韻といえる快楽。

 そして……どくん、どくん、と……妙にはっきり感じられてしまう……こいつらの子種実の躍動。

 

 収まりきらなくてこぼれていくけれど……それでも、今お腹の中にある分をかき乱して、もっている熱で子宮を焼こうとするその勢いは感じられる。

 

 それが、ようやく収まったあたりで……私の息も、落ち着いてきて……

 

 ……しかし、

 

 すぐさま……新しい肉棒が……開放された2つの穴に添えられる。

 

 同時に、今度は……私の眼前にも、3本目の肉棒が。

 その持ち主の下卑た視線は……『口を開けろ』とありありと語っている。

 

「へへっ、まだまだ休ませねーぜ、お嬢ちゃん」

「もっともーっと、お互いに楽しもうな?」

 

 ……ったく……

 

 コレ……いつまで……続くんだか……!!

 

 我慢よ我慢……このくらい、あの時に比べればどうってことない……

 

 それに……

 

 きっちり……こういうときのために、手は打ってあるんだから……!!

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ○Side ナオヤ

 

 グレン島でアイカと別れて……その後僕は、残りのお見合い相手の処理に追われて……相変わらず、カントー中を飛び回っていた。

 

 ええと、昨日今日で3人断ったから……あと、残り……2人か。やっとだよ……やっと終わりが見えてきた。

 

 と、思った……その時、

 

 ―――~♪ ~~♪

 

「ん? 何だ?」

 

 ライブキャスターから流れてきた、着信音。誰だろ、こんな時間に? もう夜10時なんだけどな……まあ、起きてるからいいけど。

 

 画面を見ると、そこに発信者の名前が……あれ?

 

「……メイ?」

『お父さん! 今起きてる?』

 

 と、イッシュ地方に残してきた、僕の愛娘―――やっぱハッキリ言うのちょっと恥ずかしいな―――メイが、何故か血相を変えていた。

 

 いや、まあ、こうして応対してるわけだから、きっちり起きてますけど?

 

「どうしたの、こんな時間に? 何かあった?」

『うん……っていうか、何かあったのは、むしろそっちだと思うけど……』

「? どゆこと?」

『お母さんに何かあったかもしれない……ちょっと調べて!』

 

 …………は?

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第32話 女の意地と鋼の友情

 

 

 この倉庫兼牢獄にとらわれてから……もうすでに数日が経過した。

 

 いわく、協力の報酬として私の『所有権』を持っているジャクは……気まぐれにやってきては、オナホール同然の扱いで私の体を堪能していく。

 好きに命令し……逆らえない私が、若干の反抗心を見せつつもそれに従っている様子を見て、悦にひたり……私の膣内で、存分に射精していく。

 

 下っ端達はと言うと……こちらも、性欲処理用の道具として、たびたび牢屋を訪れ……集団で、私の体を嬲っていく。

 思いつく限りの手管で私を辱め……時折、ロケット団への勧誘を織り交ぜて。

 

 昼も夜もなく……そんな生活が続いている。

 

 さすがに、一応『人質』ではあるわけだし……体調を崩されては困る、という配慮はあるのか……ある程度の休憩と、睡眠時間は与えられている。

 

 しかし、だからといって……余裕などは決して生まれない程度のスパンで、私の体は男達によって快楽の淵に叩き落される。

 

 そんな、生かさず殺さずな生活は続き……

 今日もまた、こうして……男達に犯されている。

 

 オマンコとお尻に、前後から1本ずつペニスを突き刺され……2人の人間によって挟まれるような形で、私は下からズプズプと突き上げられ……絶え間ない嬌声を上げている。

 

 一突きごとに、股間から貫かれる衝撃と快感が、体を縦に貫いて脳天まで叩きつけられるようで……こらえることなど、もうとっくの昔に不可能になっていた。

 その段階まで……もう、私の体はできあがっていた。

 

 擦り切れるのではないかと思うほどに擦り上げられた膣壁からは、もはや摩擦による痛みなど微塵もなく……どろどろとした潤滑油にまみれ、ただただ肉棒を、快感をむさぼるためだけにひくひくと動くことしか出来なくなっている。

 

 本来は排泄器官であるはずの菊門もまた……怒張した男根によって真円状に広げられ、中の……その奥までえぐられている。

 最初あった圧痛も消えうせ、今では、最初からそうだったかのように……オマンコ同様、精液と快楽だけを吸い上げる穴になってしまった。

 

 また、今現在は使われていないにしても……この口にも、何十発と注ぎ込まれた。

 飲みきれないほどの量の精液が、欲情したロケット団員達によって次々と流し込まれる。その全てをしかし私は……全くこぼさずにとは言えなかったが、飲んで下した。

 

 胃が精液で膨れるなどという、マンガでもないような酷い展開を……ここ毎日、私は経験していた。用意される食事すら、喉を通らなくなるほどに……。

 食欲の問題ではない、単に、胃が一杯だから、という理由でだ。

 

 それでも、体力を保つために、出された食事はきっちり平らげ……飲まされた精液もろとも、消化して吸収してみせた。……ここまできたら、もう意地だ。

 

 そして、

 

 ―――どくっ……と、

 お尻とオマンコに……何十回目かの、熱い感触がほとばしる。

 

 こらえきれなくなり、それに続くように絶頂した私の姿に……周りの観客達から、下卑た声援が巻き起こる。……不快もここまでくると、気にもならなくなったが。

 

「ふぃー……出した出した」

「ひひっ、相変わらずきもちいいマンコだったぜ、ありがとよ嬢ちゃん」

「……あっそう……よかったわね」

 

 そう、強気には言うものの……正直、強がりだ。

 

 いくら、こういう事態に慣れていると言っても……体力的な問題がある。

 すでに、腰には限界が来始めている。きっちり寝て食べて体力を保っていると言っても……疲労というものは蓄積する。

 正直……もう、座っているのもつらい状態、といっても……過言ではない。

 

 ……それでも……

 

「……ほら……次、来なさいよ……どうせ続けるんでしょ……?」

 

 それでも……私は、『やめろ』と懇願することはしない。

 むしろ、進んで男達を挑発して見せさえする。

 

 ……それはなぜか……というと……

 

 ……同じ牢屋の隅に、失神して転がされている……ナツメがいるからだ。

 

(……っ……ナツメは……私がきっちり、守らなくちゃ……!)

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ナツメが、私と同じ牢屋……この部屋に連れてこられたのが……初日の輪姦が終わった後、すぐのことだった。

 

 私と同じように……全裸の上、体中を精液まみれにされて……

 しかも、膣口の付近にこびりついている精液には……ほのかに、赤い色が混じっているように見えた。……おそらくは、破瓜の血が。

 

 大切な処女を奪われ、陵辱された後と一目でわかる彼女のその姿は……希望も何もかも忘れてしまったかのような、凄惨なものになっていた。まるで……糸の切れた人形だ。

 

 その顔も、きれいな黒髪も……精液で悪趣味な化粧をさせられていた。

 意識があるのか、単なる痙攣か……その体は、わずかにヒクヒクと震えている。

 

 私が初めて陵辱された時以上に悲痛なその姿を、そして……陵辱の直後と言う理由もあるのだろうが、一切の感情が感じられなくなってしまった顔を見て……これが、あのクールで、しかし純粋な心根をもつ、あのナツメかと……愕然としてしまった。

 

 そして、思った。……これ以上は……ナツメが本当に壊れてしまう、と。

 ……それだけは……絶対にだめだ、なんとかしなくちゃ……と。

 

 

 

 要求は簡単。『私が相手をするから、ナツメに手を出すな』……これだけ。

 

 このセリフと、反抗的な目つきと態度で……大半のロケット団員達は釣り上げられた。

 私が限界に来て、気を失うまでは……ナツメには手を出さない、という約束をとりつけられたのだ。

 

 そのかわり……必然、彼らの欲望の全てが私に向くことになったけれど。

 

 それが、今のこの状況だ。

 

 私の膣には、また新たに肉棒が突き刺され……その持ち主は一心不乱に腰を振り、私の体から快感をむさぼっている。

 はりも弾力もある私の秘裂を、乱雑に性処理に使って満足している。

 

 菊門には何も入っていなかったが……かわりに、私は口に、勃起したペニスをくわえていた。

 鼻腔に届く、精液の匂いと雄の匂い……むせ返りそうになるそれに耐えながら、頬どころか喉の奥まで使ってそのペニスに奉仕する。

 

 すると、別の男の手が、私の胸に伸びてくる。

 ぐにゃり、と、感触を楽しみながら私の胸を変形させ……そのたびに、こらえきれずにぴくん、と反応してしまう私を見て楽しんでいる。

 

「……っ、おぉお……っ、やべえ……やっぱコイツのマンコ最高だ……!」

「おいおいマジかよ? もう散々マワしてんだろ? とっくにユルユルになっちまってんじゃねえの?」

「いや、まあ多少はそうなんだけどよ……肉ヒダが粘っこく絡みついて……これでもかってくらいに、すご……あ、出る……」

 

 ―――どくん、と

 

 また一発……私の子宮に、子種汁がどぼっと注ぎ込まれた。

 

 同時に……それでまた絶頂してしまった私の体から、ごっそり、残り少ない体力を奪っていく……。

 

 正直言って、もう、息も絶え絶えだ……あんまり、自分で言うことじゃ、ないと思うんだけど……決して、誇張表現でもなんでもない……と思う。

 

 ……それでも、

 

 しつこいようだけど……弱音は吐かない。

 あくまで強気に……こいつらに、私を犯したい……と思わせるように……

 

 挑発に乗って……次のペニスがあてがわれる。もう……それだけで、体力を持っていかれるかのような感覚だ。

 でも……耐えなきゃ……

 

 あくまで……

 

 ―――ずぷっ……ずりゅ、ずりゅ……

 

 強、気……に……

 だめだ、気を失っちゃ……ガンバれ私……!

 

 ―――どくっ、どくん……びゅるるる…………ずずず、ずるっ

 

 ―――ずぷっ……! ずりゅりゅりゅ……

 

 ま……また、入ってきた……っ……!

 で、でもまだ……っ……

 

 ……ここ、で……ダウンする、わけには……!!

 

 ―――どくん、びゅるるる……ぶびゅるる……

 

 で、ないと……

 

 ナツ……め…………が…………

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ○Side ナツメ

 

 ―――ずどっ!!

 

「あぐっ―――!?」

 

 ……何度味わってもなれることの無い、身の毛もよだつ感触とともに……私は目を覚ました。

 膣へのペニスの挿入を目覚まし代わりにされる、最悪の目覚めで。

 

「ぅ、あ……ああぁ……っ……!!」

「へへっ、今日もそそるねえ、その顔……」

 

 ……処女を散らされて……肉奴隷の生活が始まってから、もう数日。

 

 毎日毎日……何人ものロケット団員が私を犯す。精液を、口に、膣に、お尻に注ぎ込み……泣き叫ぶ私を見て、二重の快楽に浸っている。

 

 私はもう……ジムリーダーとして毅然として戦っていた頃の余裕は、割と最初の方でそぎ落とされてしまった。

 犯されるたびに、泣き叫び、許しを請い……そんな、ただの少女だ、今は。

 

 ……唯一の救いは……輪姦とはいえ、1日あたり5、6人……多くても10人を超えることは無い人数ですんでいることくらいか……

 

 そのおかげで……何とか、完全に引き返せない所まで精神が堕落するようなこともなく……どうにかこうにか、正気を保てている。

 ……それが、逆につらい……と、思うことはあるけれど。

 

 ……が、

 今日は……いつもと様子が違う。それを……私は知った。

 

 私を取り囲む人数が……そして、明らかに欲情をたぎらせている人数が多い……いつもより、ずっと……

 何人、どころじゃない……10人……20人……もしかしたら、もっと……!?

 

「な……なんで、こんな……多……っ……!?」

 

 恐怖を滲ませて、どうにか声を絞り出す私に……1人の男が語りかける。

 

「ん、なーに言ってんだよお嬢ちゃん? いつもこんくらいだぜ?」

「う、嘘……だって、いつももっと……」

「あーあー、その答えならホラ、そっち見りゃわかるぜ?」

 

 そう言われて……恐る恐る……震えながら、私は、男が指差した方向見て……

 

 

 

 ……直後、絶句した。

 

 

 

「……アイ、カ……ッ……!?」

 

 

 

 そこにいたのは……いつからか、私と同じ部屋に監禁されるようになって……同じように、一緒に犯されていた……幼馴染。

 

 しかし、それを認識していてもなお『どうしてこんなことに!?』と疑問を持ってしまうほどに……見るも無残に、ボロ切れのように犯されつくした……アイカの姿だった。

 

 

 四肢を力なく放り出したその体は……ピクリとも動かない。

 

 体中……頭のてっぺんから足先に至るまで、ドロドロの精液まみれで……白濁に汚されていない部分を見つける方が至難の業だ。

 

 膣穴も、肛門も……いったいどれだけの数を受け止めればこうなるのか、と言いたくなるほどに広がっていて……奥からトロトロと、注ぎこまれた精液が漏れだしていて、

 しかし、それでいてなお……彼女のお腹は、体内に残る精液で膨れていた。

 

 何よりも悲痛なのは……その顔だった。

 いつも元気一杯で表情豊かなその顔は……蝋人形かと思うほどに生気が抜け落ちており……目は不気味な半開き。焦点もあっていない。ハイライトも消えている。

 偶然だろうが……首の向きから、自分の方を向いているその視線が、恐ろしく不気味なものに感じる。

 

 ……もし『コレは死体だ』と言われたら……信じてしまいそうだ。

 それほどまでに、床に放り出されているアイカの姿は壮絶だった。

 

 ……しかも、信じがたいことに……

 そういう趣味なのか、その状態になっているアイカを、なおも犯し続けているロケット団員もいた。

 もう……はたから見る限り……ほとんど死姦だ。

 

 なんで……なんで、こんな……!?

 

「おいおい、ちゃんとお礼言ってやれよ」

「そうそう。このお嬢ちゃん、お前を守るために体張ってたんだからよ」

「…………え……?」

 

 そこで……初めて聞かされた。

 

 アイカが……私を守るために、私の分も……ほとんどのロケット団員の相手を、その身一つでこなしていたのだと。

 しかし……今まで数日、どうにかこうにかこらえてきたものの……今日、ついに限界が訪れ、あのようになってしまったのだと。

 

 ……何よ……それ……

 

 今まで……犯される人数が少なくて……運がいいとか、何を思ってたの……!?

 正気を失わずにすんだのが、私自身の精神力のお陰なんて……何を調子のいい勘違いをしてたの……!?

 

 ……全部……アイカに押し付けて……何してたのよ、私は……

 

「……っ……あ、いか……ぁ……っ!!」

 

 気がつけば……私は、犯されながら……涙が止まらなくなっていた。

 

(……ごめん……アイカ、ごめん……! 私……)

 

 涙で潤んだ視界で……人形のようになってしまった幼馴染を……唯一無二の親友を見据え……何度も、何度も……心の中であやまった。

 

 後ろから、膣内を突き上げられながら……何度も、何度も。

 熱い精液を注がれながら……何度も、何度も。

 

 ……そして、

 何度目かの、オマンコに挿入されるペニスが入れ替わったタイミングで……ようやく、私の涙も枯れた。

 

 そして同時に……腹も決まった。

 

「……今度は……私が……!」

「あん、何だって……?」

 

 と、

 

 そう聞いてきたロケット団の男に……

 私は……今までの私とは全く違うであろう……強気な、殺気すら発せられそうな、意思をこめた視線でもってにらみつけた。

 

 その……さっきまで、泣き叫んで許しを請いていた少女の変貌に……ロケット団の男達は驚いている。

 

 ……が、当然だ……私にしてみれば。

 

(アイカは……情けない私のために……あんなになるまでがんばってくれた……! なら……今度は私の番よ……これ以上、アイカを愚弄させはしない……!!)

 

「おぉ……いい目するじゃねえかよ、お嬢ちゃん」

「へへへ……そそるぜ。おい、お前らもそんなので遊んでねーで、こっち来いよ」

 

 すると、

 人形同然になっていたアイカをラブドールにしてサカっていた男達も、何だ何だとこっちによってきた。……ここにいる全員の欲望が、私に向けられる。

 

 ……けれど、これでいいわ……

 相手してあげる……それこそ、私が壊れるまで……

 処女も散らした……尊厳も捨てた……もう、失うものなんか何もない……!!

 

 今度は私が見せてやる……アイカが見せてくれた、女の意地を……!!

 守ってみせる……かけがえの無い……親友を!!

 

 と、思ったその時、

 

 

 

「……何よ……いい面構えじゃないの、ナツメ……」

 

 

 

「「「!!?」」」

 

 驚愕に目を見開く、私やロケット団のメンバーの視線の先で……

 ……糸の切れたマリオネットのように、力なく横たわっていたアイカが……ゆっくりと起き上がった。

 

 それも、ギリギリというか……悲鳴を上げる体に鞭打っているのが、丸わかりな動きだったけど……それでも、どこか力強さを感じるそれだった。

 

 そして、

 こっちに向けられるアイカの顔は……気丈な、そして強気な笑みを浮かべていた。

 

「……アイカ……あんた……」

「ストップ……その先言わなくていいわ……。私なら、大丈夫よ」

 

 ……絶対嘘だ。

 いくら立ち上がったって言っても……息は絶え絶えで、膝はガクガクで……

 

 しかし、本心からそれを気にもしていない様子のアイカである。

 

「……アイカ、あなたは休んでて……ここからは、私が……」

「んなことしたら、あんたがグロッキーになっちゃうでしょ? ついこないだまで生娘だったやつが、無理して強がるんじゃないわよ……」

「……あなたが言えることじゃ、ないでしょう……っ……! 大体、そんな状態で続けたりなんかしたら……あなた、本当に死……」

「はッ! そう簡単に死ぬもんですか……なめないでよね、ナツメ」

 

 そう、はっきりと言い放つと……アイカは、顔にこびりついていた精液を、ぐいっと腕でふき取った。

 

「あんたとはねぇ……冗談抜きに、超えてきた死線の数が違うのよ……今更このくらいで……死にも、狂いも、しないわよ!!」

 

 ……そう、言い放つアイカの目には……あの、強い意思が戻っていた。

 

 ……まいったな……ホントだ。

 この子ったら……ホントに、私なんかより全然強い……底が見えないわ……

 

 ……だからって、私も引く気ないけどね……

 だってそうでしょ? これでようやく、本来の形になったんだもの……

 

「へへっ、こりゃあびっくりだ。元気いいねえ、お嬢ちゃんたち」

「そんなに元気なんなら……2人とも楽しませてやるよ!」

 

 ……あーあー、やっぱりこうなった。

 

 まあ……望む所だけどね。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 それから、私とアイカは……本当に、壊されるほどに犯されつくした。

 

 組み伏せられ……オマンコを奥の奥まで、えぐるように犯された。

 膣内の肉ヒダが擦り切れそうなほどに、乱暴に出し入れされ……欲望のままに、子種汁を子宮にドバドバと注がれた。

 

 犬か何かの交尾のように、バックからただひたすら突き上げられたりもした。

 

 菊穴も、遠慮なく使われた。広がったまま元に戻らなくなるんじゃないか、ってくらいに……ガバガバになるまでペニスを出し入れされた。精液も注がれた。

 

 口の中も……喉の奥まで犯された。

 喉に直接、精液を噴きかけられて……むせそうになって……それでもやめてもらえずに、飲みきれないほどのザーメンを注がれた。

 

 体位なんて、いちいち考えても覚えてもいない。

 正常位……バック……騎上位……その他……見たことも聞いたことも無い体位も、いくつもさせられ、犯された。

 

 手コキも、足コキも、脇コキもさせられた。

 

 胸が大きいアイカは……ペニスを胸ではさんで、パイズリもさせられていた。

 

 胸はさほどじゃないけど、髪が長い私は……髪をからめて奉仕させられた。

 

 四つんばいに近い形で縛られ、固定され……後から後から犯されて、精液便所にされたりもした。

 

 その際、油性のマーカーで体に『公衆便女』『生意気でごめんなさい』『ザーメン大好き』などと……屈辱的な言葉を書かれたりもした。

 

 

 

 ……ありとあらゆる手段で陵辱されつくした私達は……穴という穴に、尋常ではない量の精液を、溺れるほどに注ぎこまれ、

 最後には、さっきのアイカのように、糸の切れて人形同然になって崩れ落ちた。

 

 ……しかし、

 それでも……力が入らなくなった後も、気絶した後も、ロケット団は私達を犯し続け……

 私も、アイカも……意識を取り戻して、そして気絶して……を、繰り返した。

 

 

 ……何時間、十何時間も経ち、日付もとっくに変わったであろうころ……ようやく、私達は解放された。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ○Side アイカ

 

 目が覚めると、朝だった。

 

 犯され始めたのが、昨日の午前中で……12時間以上は確実に続けられたから……まだ何時間も寝てないな……どうりで疲れが取れない。

 

 いや、それ以前に……明らかに限界を超えて犯されたから……体中が痛い。

 ……ちょっとまずいな……今日、昨日と同じ調子で犯されたら……

 

 すると、

 倉庫のドアが開き……2人のロケット団員が入ってきた。

 

 男たちは、全裸で横になっている(ナツメはまだ意識が無い)私達を見て、ひひっと笑ったけど……襲ってくる様子は無い。

 

 手には、食事の乗ったプレート……どうやら、朝食を届けに来ただけらしい。

 

「よぉ、目覚めはどうだい、お嬢ちゃん?」

「……さあね……」

「ひっひっひ……そんな怖い顔して警戒しなくてもいいぜ? ちっと残念だが……今日は誰も、お前らを犯しにこねえからよ」

「……? どういうこと?」

「昨日調子に乗って、お前達2人ともボロボロになるまで犯しちまったからな……これ以上はさすがにお前らがもたないだろってんで、今日は休みだ」

「……誰の指示?」

「さあな」

 

 言うなり……男達は、プレートを置いて出て行った。『明後日からはまた犯すけどな!』と、下卑た捨て台詞を残して。

 

 残された私は……今、知った事実の意味を考えながら……私の分の食事を食べていた。

 

 ……おそらくだけど……私達を休ませるように命令したのは、サカキか……それに順ずる幹部クラスだろうと思う。

 ジャクは……そういうことするような奴じゃないから、多分違うわね。

 

 そして、なぜ……私達を、無事な状態で生かしておくのか……?

 

 それは……単純に、利用価値があるから……と見て良いだろう。それが何なのかは……わからないけど。

 

 すると、

 視界の隅で、ピクリと動いたナツメが……ようやく、身を起こした。

 

 私と同じく、体がガタガタの様子の彼女に、おはよう、と、一声だけかけて……彼女の分の食事のプレートを差し出す。

 

「……食欲……ないんだけど……」

「それでも食べときなさい。きっちり食べて体力保っとかないと……もたないわ」

「……よく、喉通るわね……? 私なんか、まだ、お腹が重くて……たぶん、飲んだ精液……だいぶ胃袋に溜まってるわ、コレ……」

「そんなの私だって同じよ。詰め込んででも食べないとダメだって知ってるだけ……幸い、あいつら私達に死なれちゃ困るみたいだし……栄養価は問題ないでしょ」

 

 しぶしぶ、といった様子だけど……ナツメは、私と同じように……プレートを引き寄せると、食事を……詰め込むように口に入れて食べ始めた。

 うん……今は、それでいい。そうしなきゃいけない。

 

 

 

 ……今は、こうやって……少しでも体力を保っておかなきゃ……。

 

 こんなこともあろうかと……事前に、手は打ってある。

 ……そのうち、きっと……助けがくるから……その時まで……!

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第33話 サカキの交渉と急展開

大変長らくお待たせいたしました……

長くなったんで分けます。一挙2話投降です。
第34話とあわせてどうぞ。


 

 

 ○Side 三人称

 

 ―――時は、少しばかりさかのぼり、

 

 場所は……『シルフカンパニー』の社長室。

 その、限られたものしか入ることを許されない部屋で……2人の男が、神妙な面持ちで語り合っていた。

 

 もっとも……片方がもう片方に対して、敵意をむき出しにしている……緊迫した状況であったが。

 

「……貴様……それでも血の通った人間か……!?」

「何とでも言ってくれて結構……。……結構だが……私としては、悪態よりも『答え』を聞かせてほしい所だな、社長」

 

 サカキは……先ほどから自分を、射殺さんばかりの視線で睨んでいる……妙齢の男に、そう語りかけた。

 

 シルフカンパニーの社長にして……ナオヤの父親である、その男に。

 

 その社長が、ちらりと視線を向けた先には……サカキが持ってきたノートパソコン。

 その液晶画面には……目を背けたくなるような、信じがたい光景が映し出されていた。

 

 アイカと、ナツメ……

 2人とも、ナオヤ……自分の息子と仲がよかった、旧知の親友。

 

 その、立派に成長した2人が……ロケット団の下っ端達の手によって、汚され、嬲られ……女としての地獄を味わわせられている、その光景。

 

 どうやら録画と思しきその光景を……下唇をかみ締めながら、ナオヤの父は、なんとも言いがたい表情で見て……やはり目を逸らし……そして、やはりサカキを睨んだ。

 

 小さい頃から、ナオヤと一緒に……娘同然に可愛がっていた彼女達。

 その無残な姿が見るに絶えず……こうなるように仕向けた男に、およそ40代とは思えない殺気をほとばしらせる。

 

 しかし、対するサカキも、裏社会を滑る立場にある……良くも悪くも猛者。その程度のことで、何もひるんだりする様子は見せない。

 

 逆に、畳み掛けるように……ナオヤの父に言葉をつきつけた。

 

「さて……もう、多くを語る必要はないと思うが……私の言いたいことわかるだろう?」

「……彼女達を、人質に……私を脅そうと言うのか……!?」

「まあ、そういうことになるな……。ダメならダメで、他の方法を考えるが……彼女達が、無事に解放される保障は出来ない、と言っておこう」

 

 苦虫を噛み潰したような、ナオヤの父を気にかけず……サカキは何も遠慮することなく、ナオヤの父から見て向かい側のソファに腰掛けた。

 

「約束しよう……条件さえ飲んでくれれば、彼女達は直ちに解放しよう……なんなら、できる限りのアフターケアを付け加えてもいい…………だから、社長……」

 

 そして、一拍置いて、

 

 

 

「……いい加減に教えてはくれないか? 『マスターボール』の製造方法を……」

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 『マスターボール』

 

 野生のポケモンにぶつければ、体力の消耗も何も関係なく、絶対に捕獲できてしまうという……まるで御伽噺のような力を持つ……最高のモンスターボール。

 

 一般にはその存在を知られていない……シルフカンパニーの超最高機密製品だ。

 

 なぜ機密なのか? ……考えても見て欲しい。

 

 100%の確率でポケモンを捕獲できると言うことが、どれほどすばらしく……しかしそして、どれほど恐ろしいことか……を。

 

 ポケモンとは……決して、ゲームのキャラクターのように、人間に捕獲されるのが当然の宿命として生まれ、死んでいくような存在ではない。

 ポケモンは……紛れもなく、生き物であり……1つの命なのだ。

 

 確かに……現代社会において、ポケモンは……モンスターボールにより捕獲され、人と共存する形になってはいる。

 

 しかし、

 そもそも、『モンスターボール』とは、ポケモンを『ゲット』する道具である。

 ……決して……『服従』させる道具ではないのだ。

 

 仮にボールに捕獲したとしても、トレーナーの言うことを聞かないポケモンというのは、至極当然に存在している。

 トレーナーの力量不足であったり、野性を色濃く残していたり、捕獲したトレーナー(俗に『親』と呼称される)が、指示を出すトレーナーと違う、など、理由は様々だ。

 

 イッシュ地方で言えば、ツタージャなどは……極端かもしれないが、いい例だろう。

 ツタージャは、トレーナーの実力不足を悟ると……『自分がついていくに値しない』と判断し、トレーナーを見限ってしまうこともあるのだ。

 

 しかし……大概の場合、その問題は発生しない。

 なぜかというと……トレーナーは、大抵、ポケモンをバトルの末に捕まえるからだ。

 

 ポケモンを捕獲する際の『バトル』には……捕獲可能な所までポケモンを弱らせる、という目的の他に……トレーナーの力をポケモンに示す、というものがある。

 

 そのトレーナーの采配や姿勢、トレーナーが育てたポケモンとのバトルなどから……野性のポケモンは本能的に、自分がこのトレーナーについていけるかどうかを判断する……と、一部の学派によって説明がなされている。

 ちょうど、サルやライオンなどの群れのボスが、実力でその頂点に君臨するように……ポケモンもまた、自分を屈服させるほどの器のトレーナーを本能的に求めるのだ、と。

 ボールによる『ゲット』は、その意思を表現するきっかけに過ぎないのだ、と。

 

 ゆえに……『バトル』と『ゲット』、この2段階のプロセスが在る以上、ほぼその後に問題などは発生しないのだ。

 

 しかし、

 そこに……『ダメージに関係なくポケモンを絶対に捕まえる』などという機能がついたボールが投入されれば、どうなるか……もうお分かりだろう。

 

 もしこの学説が正しければ……たとえ100%の確率で捕獲できたとしても、その後に問題が出てくる可能性が高い。ポケモンとの意思疎通の問題で、だ。

 

 さらに、その他にも理由はまだまだある。

 

 もし、そんなものが流通すれば……ポケモンは本当に、ただ人間に捕まえられるだけの、ゲームキャラのような存在に認識されてしまうだろう。

 

 邪な目的によるポケモンの乱獲……絶滅危惧ポケモンの更なる減少・絶滅……想像するだけでも問題はいくらでも出てくる。

 

 それゆえに、シルフカンパニーは……『マスターボール』の存在を公表しておらず、あくまで都市伝説のようなレベルの噂にとどまっているのだ。

 

 ……もっとも、

 サカキのように……耳ざとくかぎつけてくる輩も……ゼロではないのだが……

 

 

 ☆☆☆

 

 

「……あくまで、要求はそれか……」

「無論だ。最初に伝えた通りさ……この会社を占拠させてもらったのも、そのためだ」

 

 サカキは、ナオヤの父に対して……何の遠慮もなく、そう言い放つ。

 

「マスターボール……素晴らしいじゃないか。絶対にポケモンを捕まえる、究極のボール……まさしく、全てのポケモントレーナーの夢だ。そこに、善も悪もない」

「……だが、危険な代物だ。だからこそ……外に出すわけにはいかん。仮にも貴様はトキワジムのジムリーダー……マスターボールがもたらす危険くらい、わかるだろう……!」

「もっともな主張だ。だが……私の目的のためには、それが必要だ」

 

 サカキはソファを立ち、窓の外に目を向ける。

 シルフ最上階・社長室の大きな窓からは……ヤマブキシティが一望できた。

 

「何……なにも私は、この世界の全てのポケモンを手中に収めようなどと思っているわけではないさ……相対的にそうなるかはわからんがね」

「ではなぜ、マスターボールを望む……? 伝説・幻とされているポケモンの捕獲が目当てか? それとも、一般に流通させて金でも儲けるのか?」

「前者はいい使用例だ……いくつかハードルはあるが、力も人望も手に入る。が……後者は愚策にもほどがある。一般市民などが使うには、マスターボールは過ぎた力だ」

「……貴様は、使うに値する存在だとでも?」

「自画自賛になるがね……有効活用できるだけの分別はあるつもりだ」

 

 そして、再びサカキはソファに腰掛ける。

 そのサカキに……今度は、ナオヤの父から問いかけた。

 

「……もう一度問おう……マスターボールを手に入れて、一体何を望む……? あの禁じられたボールを使って……貴様は一体、何をしようというのだ……!?」

「……もう一度答えよう……残念ながら、それを話すにはまだ早い」

 

 表情を変えず、サカキはオウム返しのように答えた。

 

「だが……ロケット団の目的は話せずとも……マスターボールの使用用途など、『ボール』である以上、大方予想がつくものだろう? さっきあなたが予想した通りさ……必要に応じて、われわれがポケモンを捕まえる時に使用する……まあ、例外もあるがね」

「……例外とは何だ? 権力者に裏で賄賂として渡して、懐柔でもするつもりか?」

「……ふふっ、ご想像にお任せしよう」

 

 肯定も同然の答えだった。

 

 確かに……もしそんな用途に使われようものなら……金などよりもよほど魅力的な取引材料になるだろう。それこそ、小国の政府1つ2つなら動かせてしまうほどに。

 そしてそれこそ……社会の混乱材料になりかねない。

 

 しかし、そんなことで治安その他が乱れれば、ろくなことにならない……それも、サカキならわかっていそうなものである。ナオヤの父は未だに、その真意をつかめない。

 

 と、

 

「……おしゃべりは……ここまでにしようか」

 

 サカキは……流れを断ち切るようにそう言った。

 

「我々は、ここを占拠したその日に……会社内外の全てのデータバンクを、セキュリティの全てを解除して徹底的に調べた……。消去されたデータも復元して、だ」

「…………」

「しかし……どこを探しても、マスターボール関連のデータは、それが開発された、という1つの事実をのぞいて、何一つ見つからなかった……」

「……それは、データは全て廃棄……」

「できるはずがない。社長……あなたも、商売人としてとはいえ、ポケモン研究に携わる1人……その集大成ともいえる『マスターボール』そのものを、そう簡単に捨て去ることなどできはしない……あなたにとっては、大事な子供のようなものだ」

 

 口答えさえ許さない、とばかりに、サカキはたたみかけた。

 

「研究者にとっての研究成果とは、そういうものだ……かならずどこかに、バックアップはある……そのありかを教えてほしい」

「……そんなものは、ない……」

「そのように滝のような汗を流しながら言われても、説得力に欠けるというもの……」

 

 その言葉通り、滝のように汗をかくナオヤの父は……感じていた。

 この、目の前にいる男は……自分などが、交渉術で勝てるような存在ではないと。……長引けば長引くほど……泥沼にはまっていく、と。

 

「繰り返しになるが言おう……マスターボールを……その製法も、研究過程の記録も、全てを含めて我々に提出してくれたまえ。なんなら、言い値で買い取ろう」

「…………を……」

「ん?」

「……マスターボールを……世に出すわけには、いかん……!」

「……ほう? では、取引を断り……彼女達を見捨てると?」

 

 サカキの目は……ディスプレイを社長側にして、動画が再生されっぱなしの、ノートパソコンに向いた。

 

 その液晶には……アイカとナツメが、ロケット団の構成員達に、欲望のままに犯され……穴と言う穴を蹂躙され、悲痛な声を上げている様子が、まざまざと映し出されている。

 

 ナオヤの父にしてみれば……少し目が行くだけでも、胸をえぐられるような画だ。

 

「……言うまでも無いとは思うものの、あえて言っておくが……取引に応じないのであれば、彼女達はこちらで処分させてもらおう……」

「……殺す、とでも言うのか……?」

「さすがにそこまではしないさ。ただ……彼女達くらい魅力的な女性であれば……裏に手を回せば、『買い手』には困らないだろう……」

「……っ……!?」

「美貌はもちろん、彼女達の出自は……『売り』に出すときには大いに目を引くからね……ふふっ、物好きが飛びつくだろう。ナツメ君は、ヤマブキジムのジムリーダーを務める天才美少女トレーナーであり……そして、アイカ君の姉は…………おや?」

 

 サカキはそこで、気付いたように……いや、実際気付いて、声を上げる。

 

 ……社長……ナオヤの父が、膝の上に乗せて、握り拳を作っている、その手元……

 手のひらに爪が食い込むほどに強く握られた、そこから……赤い雫が、ぽたぽたと零れ落ち……高価なズボンに染みを作っていることも。

 

 よく見れば、頬もふるふると震えている。

 

 娘同然のアイカ達の未来と、この世界の秩序……その2つを天秤にかけられて、葛藤していることは明らかだった。

 

「心中お察ししよう。確かに、残酷な二者択一だ……」

「……白々しいことを……」

「それについても言い訳はしない。……それに、さっき言ったことも本気だ……交渉が決裂した場合、彼女達は処分する。あなたとの取引は、他の方法を考えよう」

「……考える……時間を、くれないか……?」

「却下だ。結論を先延ばしにする意味は無い」

 

 きっぱりと言い切るサカキ。容赦はない。

 

「そして前にも言ったが……助けは期待するな。この社屋から外部への救援要請手段は、全てシャットアウトしてある。外部からこの社屋内の情報を探ろうとするラインも同様だ……万に一つも、時間経過で解決できる問題などない」

 

 そして、

 

「これが最後だ、社長。彼女達の自由と引き換えに……『マスターボール』に関する全ての情報を我々に渡したまえ。YESかNOか……それ以外の答えは不要だ」

「……っ……!」

 

 その問いかけに……社長は、呼吸をするのも忘れて、頭の中で自問を繰り返す。彼女達の未来と、社会に対しての責任……どちらを取るのが正しいのか……と。

 

 しかし……答えは出てこない。出てくるはずがない。

 そもそも、答えなどなく……この2つは本来、同じ天秤の両側にかけるべきものではないのだから。

 

 そんな、頭がパンクしそうなほどに追い詰められた、ナオヤの父の耳に……

 

 あるいは、こうなることも予想済みだったのかと疑いたくなるほどに適確に……サカキの、悪魔のささやきがしみこんでいった。

 

「……苦しむことは無い……。社長……あなたが抱える重責は相当なものだろう……しかし、かかっているのは、人の命であり、未来なのだ。言えた義理ではないが……人の命以上に尊ぶべきものなど、この世にあるとお思いか……?」

「………………!!」

「この交渉において、悪は我々ロケット団だ……。社長……例え、あなたが社会に対して責任ある人間として配慮を怠る選択をしたとしても……それは前途ある若者の未来のため……誰も、あなたを悪などと責めることはない…………さあ……」

 

 ……そして、

 

 ついに、ナオヤの父は……

 

「……マ……」

「……ふむ?」

「マスターボールの……データの……場所は…………!!」

 

 

 

 ……その時、

 

 

 

 ―――バリィィイン!!!

 

 

 

「「「!!?」」」

 

 

 

 突如、轟音と共に……強化ガラスで出来ているはずの、社長室の窓が一部割れた

 

 同時に吹き込んでくる、高所特有の強風と、凍えそうな冷たい空気。

 

 ……そして、

 

 その風と同時に……吹き込んで……否、

 

 

 乗り込んできた者が……1人。

 

 

 それには……さすがに、社長はもちろん……サカキすらも、驚愕を隠せない。

 

 ガラス窓に空いた穴から入ってきた、その人物は……強風をものともせず、割れて室内に飛び散ったガラスを、ぱきぱきと踏みしめながら……ゆっくりと歩いて、

 

 そして、

 

 

 

「ただいま、父さん。……随分と尻の長い客がいるね……塩撒いていい?」

 

 

 

 普段の彼からは創造もできない……カミソリのように鋭く、氷のように冷たい威圧感を漂わせながら……

 

 トレードマークの、若草色のコートをなびかせるナオヤは……その隣に1匹のポリゴンを従え、父とサカキの前に立った。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第34話 反撃開始とナオヤのポリゴン

一挙2話投稿です。
どうぞ。


 

 

 ○Side ナオヤ

 

 社長室に……窓を破壊して直接乗り込んだ僕は、

 そこで……1人の男と、にらみ合っていた。

 

「……これは驚いた……まさかの招かれざる客だな……」

「それはそっちだろ……人んちに勝手に上がりこんで何してるのさ……?」

 

 男の名は……サカキ。ロケット団のボス。

 社長室で……部屋の主である社長その人を、最早そっちのけで……僕ら2人は、どちらからともなく、にらみ合っていた。

 

 ……色々と、言いたいことはあるけど……その前に、と。

 

 直後、

 僕の目配せに応え……隣に浮遊して控えていたポリゴンが『サイケこうせん』を発射。

 

 しかしそれは、サカキではなく……

 ……見るに耐えない動画を垂れ流していた、ノートパソコンに命中し……跡形もなく消し飛ばした。

 

 それに、ほう、と、感心を織り交ぜた反応を返すサカキ。

 

「これは……大したものだね……光線の早さも威力も、素晴らしい」

「……ノーパソ、弁償した方が?」

「いや、構わないよ。このくらいは必要経費だろう」

 

 おどけた様子で返すサカキには……しかし、隙は見られない。

 やれやれ、とため息をつくと、口を開いた。

 

「しかし、予想外だな……どうやって父親の会社の危機を知ったのかはわからないが……まさか直接、しかもこんな手段で乗り込んでくるとは……存外、行動力があるらしい」

「これが一番手っ取り早かったしね。階下にはどうせ、下っ端がわんさかいるんでしょ? とても面倒くさくて、相手してられないし」

「ふむ……まあ、確かに、効率的だ……が……」

 

 そこでサカキは、机の上の……さっきまでノートパソコンがあった位置を一瞥し、

 

「例えそうでも……先に階下をきっちり処理して来るべきではなかったかな?」

「だからそれだと効率悪いんだよ……それに、報告もらったあんたさっさと逃げちゃうだろうし」

「ふむ……逃げざるをえない状況に出来ることは前提なわけか……まあいいだろう」

 

 しかし、とサカキは続ける。

 

「先ほどの映像を見ていたならわかると思うが……残念なことに、こちらには交渉のカードがある……人質という名の、ね」

 

 ……なるほど……やっぱ、そう来るか。

 

 さっき、ノートパソコンに映し出されていた動画は……一瞬見ただけだけど……見間違えようもないものだった。

 

 アイカが……ロケット団の連中によって、無残に犯されている姿。

 

 そして、もう1人……長い黒髪の女の子……かつて、僕がここに住んでいたころ、愛かも入れて3人で一緒に遊んでいた、幼馴染……

 今は、この町のジムリーダーを勤める少女……ナツメ。

 

 その2人の、あんな動画があるってことは……2人は人質になっていることは自明。

 

 ……しかし、

 

「それなら心配無用……今頃、救助が終わっている頃だよ」

「…………何だと?」

 

 と、

 僕の口から飛び出した、予想外の返答……自分達の切り札であるはずの、切り札そのものを否定されたサカキは……さっきまでの余裕のある表情を、若干崩した。

 

 そして、僕が特にセリフを撤回する様子を見せなかったからか……懐から、スマートフォンのような通信端末を取り出す。部下に確認するつもりだ。

 

 ……が、しかし……

 

「……つながらない……だと?」

 

 おそらく初めて、サカキの顔に困惑が浮かぶ。

 同時に……それだけで『何をした?』とでも聞こえてきそうな、鋭い眼光が……僕を捕える。本当に、予想外の事態なのだろう。

 

 ……まあ、いいか、教えてあげても……教えたからって、何か出来るわけでもないし。

 

「何も難しいことはしてないさ。ただ……」

 

 一拍、

 

「……こいつに、久々に暴れてもらっただけだ」

 

 隣に浮いている、僕の相棒……ポリゴンを指差して、僕は言った。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ○Side アイカ

 

 私とナツメが……幽閉されている、倉庫。

 見た目より、壁なんかもずっと頑丈で……ちょっとやそっとじゃ破壊できない。

 

 扉の外側に鍵があるから……用途は違うけど、牢屋としても意外と高い性能を発揮していた、その倉庫は……

 

 

 扉が消し飛び、壁が粉砕され……見るも無残な状況になっていた。

 

 

 そして、コレをやったのは……

 

「お母さん、大丈夫!?」

「メイ……こんなとこまで、よく来たわね……」

 

 自分の身長よりも1.5倍近く大きな、ウルガモスを従えた……メイだった。

 

 ……っていうか、メラルバ……進化してたんだ? いつの間に……

 

 当然、メイだけじゃない。

 

「あ、ああああアイカちゃん……だ、大丈夫ですかっ!?」

「おやおや……酷いことするねえ、ここの、ロケット団って連中も……」

「どこにでもいるもんですね……プラズマ団みたいなやつら……でも、アイカちゃんが無事でよかった……あ、いや、ちょっと無事じゃない、かなぁ……?」

 

 私の姿―――幽閉されてたそのまんまだから、全裸だ―――を見て、狼狽するシキミさん、

 プラズマ団と変わらない、ロケット団の鬼畜っぷりにに呆れる、アーティさん、

 そして、同じく呆れつつ、私を心配してくれる、フウロちゃん。

 

 なんとまあ……ジムリーダー2人に、四天王1人とは……そりゃ倉庫もふっ飛ぶわね。

 

 と、思ったら……何かまだ何人か、他の階で暴れてるらしい。

 

 アロエさんとか、ハチクさんとか……ハナダシティのカスミとかも来てるらしい。

 ……すごいわね……摘発が大掛かりとはいえ、なんて豪華メンバー……。

 

 そして、その中から……私の救出ってことで、私が裸を見られても平気な面々が選ばれて、ここに来た……ってわけだ。

 

 メイはまあ、当然として、

 シキミさんもフウロちゃんも、同じ女の子だし……シキミさんに至っては、前にポケ姦シーン見られちゃってるし……

 アーティさんは……女性の裸を裸婦画のモデルとしか認識しないから大丈夫。

 

 そして、ナオヤは直接敵のボスと戦うために、直で最上階に行ったそうだ。

 ホントは、こっちに救助に一緒に来るはずだったらしいんだけど……人員は足りてるから、とりあえずメイ達に任せて……頭を叩きに行ったんだとか。

 

 ……それと、もう1つ理由が……

 

 ……ナツメ。彼女の存在。

 

 私と同様……陵辱され、精液まみれで横たわっているナツメは……その強靭な精神力のお陰か、心が壊れていたり、極端に不安定になってる様子は無い。

 

 しかし……女としての地獄を味わったのは事実。

 私みたいになれてるわけじゃないし……心に折った傷は大きいだろう。

 

 ましてや、そんな姿を……アイツは気にしないだろうけど……思い人である、ナオヤには……見られたくないはずだ。

 だから、ナオヤには……今回、はずしてもらったわけだ。

 

 その、ナツメはというと……突然、救助の手が差し伸べられたこの状況に……頭が追いついていないらしく、

 私と同じ……全裸に、体のあちこちに精液がこびりついた姿で……ぽかんとしていた。

 

 ……えっと、まずは……ナツメを再起動させて……

 

 次に、身だしなみどうにかして……

 

「はい、お母さん。お湯でぬらしたタオル」

「ありがとメイ、気がきくわね」

「うん! それと……服とモンスターボールも、きっちり取り返してきたよ!」

 

さすが我が娘……着眼点がしっかりしてるわね。

 

 ……さて、

 全部終わったら……それから、ナオヤに合流ね。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ○Side ナオヤ

 

「……にわかには、信じられんな……まさか、そんなことが可能だとは……」

 

 僕が、このビルに侵入するに当たって『やったこと』……それに対するサカキの反応がコレだ。

 

「別にいいよ、信じなくても……どの道、やることは変わらない」

 

 今回、サカキは……外部との連絡手段を立つために、シルフ本社を占拠した後……セキュリティを含むネットワークを掌握し、外部とのつながりの一切を遮断。

 それにより、外部へ助けを求めることも……外部から車内の様子を確認することも、全く不可能な状態になった。

 

 同時に、社内で何かあった場合……たとえば、侵入者が来た場合なんかは、社内のセキュリティシステムを応用して、すぐにわかるようになってる。

 

 この状況は……こいつをとっちめるにせよ、アイカ達を救出するにせよ、こっちに著しく不利だ。

 だから、根本から何とかすることにした。

 

 ……何をしたのかと言うと……至極簡単。

 

 ポリゴンに頼んで、この会社のネットワークにハッキングし、侵入&掌握。

 それによって……サカキが完全に握っていたはずの、この会社の全てのネットワークを……完全に奪い返した、ってだけだ。

 

 そうなりゃあとは簡単。何しようが、どう暴れようがセキュリティ発動しないように出来るし……当然、サカキに連絡も行くはずが無い。やりたい放題だ。

 

 シルフカンパニーで作られた人工ポケモン『ポリゴン』は、もともと、データから作られたバーチャルポケモン。そのくらいのことが出来る能力を持っている。

 

 ―――ただし、サカキもバカじゃない。そのくらいの対策はとっていた。

 

「……解せないな……そういった、外部からのハッキング攻撃に対しての対策は、万全を期していたはずだが……」

「へえ、そうなんですか?」

「電子攻撃において最凶といわれる、『ポリゴンZ』の攻撃をも防ぐシステムを使っていたよ……にも関わらず、感知することも出来ずに乗っ取られるとは……」

 

 なるほど、それはすごい。

 ポリゴンZといえば、プログラムの暴走によって生まれた、ポリゴンの最終進化系。

 たった1匹で、大規模なネットワークをまるごとクラッシュさせるだけの力を持つ……とまで言われるポケモンだ。

 その攻撃をも防ぐセキュリティシステムか、そりゃ確かにすごい。

 

 ……けど、残念。

 僕のポリゴンは……ちょっと特別なんだ。

 

 どういう意味かって言うと……僕のポリゴンは……普通のポリゴンはもちろん、進化系であるポリゴン2や、ポリゴンZすら持っていない、色々な能力を持っている。

 さらに、共通して持っている能力も含め……それらのスペックが異常に高い。

 

 それゆえに、単に戦闘能力が高いにとどまらず……普通は使えない技や特性を使ったり、技の威力が段違いに強かったり、ハッキングとかの戦いに関係ない能力もずば抜けて高かったりする。

 

 ……そして、この能力……というよりスペックは……別に、突然変異とかでこうなったわけじゃない。元々こうだ。

 いや、というかむしろ……ポリゴンってのは、元々こうだったはずなんだ。

 

 しかし、これらの能力は、スペックは高いけど、その代わりに、ポリゴン自身もトレーナーも扱いづらいし……生産コスト的に全く非現実的だった。

 だから……他のポリゴンは、ここまでの性能は持ってない。持っているのは、僕の、この1匹だけだ……。

 

 ……さて、

 勘のいい方なら……もうわかったんじゃないかな?

 

 ……と、表情を見る限り……どうやら、サカキも察したらしい。

 

 そういうことさ……僕の、このポリゴンは……

 

「そうか……シルフカンパニーによって、『最初に』作られたポリゴンか……」

「そういうこと……正真正銘、この世界に最初に誕生した……ポリゴン第1号さ」

 

 こいつは……このポリゴンは……僕が、父さんに最初にもらったポケモン。

 

 その正体は……研究当初、ハイスペックを追及しすぎたために……強くはなったものの……戦闘力、電子演算力、その他あらゆる分野で強くなりすぎて、

 

 僕を除けば、誰一人こいつの真の力を生かしきれなかった、とてつもないオーバースペックを持つ孤高のポリゴン……それが、こいつなんだ。

 

 ちなみに。

 それ以降に生み出されたポリゴンは、制御不能を防止するために……著しくダウングレードしたものばかり。

 つまり……ちょっと言い方は悪いけど、こいつの劣化コピーだ。

 

「なるほど……それなら、納得できる……」

 

 と、サカキは悟ったように言って……

 そして……ちら、と、視線を向けた先には……

 

 ……先ほど、バトルさせるためにサカキがくりだした……しかし、1秒ともたずにポリゴンによって瞬殺されたニドキングが……気絶した状態で横たわっていた。

 

「この有様も、うなずけるというものだ……相性の問題もあるとはいえ、私が育てたニドキングが、こうもあっさりと負けるとはね……」

「決して弱くはなかったと思うよ?」

 

 うん、むしろ強かったと思う。見た目からでも、その重厚さや、パワーが伝わってきたくらいだ。

 

 ……ただ、

 

「それ以上に……どうしようもなく、僕もコイツもキレてただけだ」

「なるほど……興味深いな……君も……そして、そのポリゴンも……」

 

 言うなり……サカキは、ニドキングを回収し、新しいモンスターボールを構える。

 

 僕も、ポリゴンに目で指示し……新たな敵への素早い対処に備えようとした……

 

 ……その時、

 

 

 

「はいはーい……ごめーん、ちょっと代わってくんない?」

 

 

 

「「「!」」」

 

 聞きなれた声と共に……社長室の、本来の出入り口である扉が開く。

 そこには……

 

 

「やっほー……遅くなってごめんね、ナオヤ……とゆーわけで、バトンタッチしてくんない? そこのおじさんに色々と言いたいことあるからさ」

 

 

 階下のロケット団員を、おそらくは片っ端からなぎ倒してここに来たと思しき、アイカとヘルガーのコンビが……堂々と立っていた。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第35話 未完の決着

 

 

 おー、いたいた、悪の大ボス。

 

 どうやら、すでに戦いは始まっていたと見られる。

 少し荒れた様子の社長室に……臨戦態勢のナオヤとポリゴン、そして……サカキがいた。

 

 そのサカキは、私が乗り込んできたことに……多少なり、驚いていたようだけど……それもすぐに引っ込んだ。やっぱり……根っこの部分で冷静な性格らしい。

 

 そんな状況の中で、さらに、

 

「……ここで何をしていたのかしら、サカキ……?」

 

 ……私の後ろから、ナツメも追いついてきた。

 

 監禁されていた最中の、弱弱しい姿は消えうせ……今は、ジムリーダーらしい……そして、私と並び立つにふさわしい、堂々とした姿でそこに立っていて、

 傍らには……小さい頃からの相棒である、フーディンも一緒にいる。

 

「……なるほど、見事な手際だ……。これは一本取られたな……」

「褒めてもらっても何も嬉しくないわね……悪いけど」

 

 そう突っぱねると……手っ取り早く、こっちの意向を理解させるために、腰のホルダーからモンスターボールを1つはずして、手に持つ。

 

「ナオヤ……選手交代。そいつ、私にもボコらせなさい」

「……了解」

 

 言うなり、ナオヤは……ポリゴンを連れて下がった。

 

 ……よぉし……これでOK……

 あとは……一応、こっちにも許可とっとこうかな……。私と同じで、コイツのこと……ブッ飛ばしたいと思ってるだろうし……。

 

「……ナツメ、悪いけど、私が先でいい?」

「ええ、構わないわ……。むしろ、私は別に戦わなくても……必要があったら助ける……ぐらいでいいわよ。さっさと1人で片付けちゃって」

「……あれ、そうなの?」

 

 あんなことされたんだから……てっきりナツメも、コイツに相当腹立ってるだろうと思ってたんだけど……っていうか、立ってないはずないんだけど……

 

「私はそれより、この事態の収拾に従事しなくちゃ……。手始めに、社長―――ナオヤ君のお父さんを含めた、シルフ関係者全員の保護……それに、社屋内のロケット団員の拘束……全ての証拠品の回収……やることは山ほどあるわ」

「うわー……冷静ね、ナツメ……さすがジムリーダー」

「けっこう無理もしてるけどね……今は、こうしてた方が楽ってだけ。不測の事態を考えてここまでついてきたけど……後は任せるわ、アイカ」

 

 そして……気丈ににこっと笑って、

 

「あなた1人でも、楽勝でしょ? このくらい」

「……もちろんじゃない! 誰に向かって言ってんのよ!」

 

 ……かわす言葉は、それだけで十分だった。

 

 まあ、色々とおしゃべりしたいことはあるけど……後でいいや。

 今は……きっちり、この場を片付けないとね。

 

 それだけすますと、ナツメは……来た道を逆戻りし始めた。

 

 ……さあて、

 せっかく任せてもらったんだから……きちっと期待に応えなくっちゃね……!

 

 すると、雰囲気から……いや、それが無くてもわかるけど……これから何が始まるかを悟ったのだろう。

 サカキもまた……私の方を見て、にやりと笑っていた。

 

「……強いな、君達は……私が言うのもなんだが……あれほどの苦痛を受けてなお、こうして気丈に立っていられるとは……ふふ、私の目にはいささか眩しく映るよ」

「あっそ……心にも無い褒め言葉をどうも」

「いやあ、本心だよ。実際……君達には敬意すら払いたくなるくらいだ」

「その割には……私もナツメも、けっこうな目に合わされたけどね」

「まあ……敬意は払えど、遠慮はしない主義だからね、私は」

 

 ……ったく……相変わらず、つかみどころがないというか、なんというか……

 

 イッシュ地方で戦った、あのエロオヤジ……ゲーチスとは、別の意味で厄介な奴ね。

 

 あいつも、口先で人をもてあそぶのが大好きな、嫌な奴だったけど……今、目の前にいるこいつ……サカキは……あいつとは、また違うタイプの悪人だ。

 

 目的と欲望に忠実なのは、ゲーチスと同じ……けど……徹底的に人を見下しているアイツと違って、こいつは……過小評価も過大評価もしない感じ。

 口先で人を弄ぶ、というより……他人を測る、みたいな、思慮を感じる。

 

 あくまでも、冷静に……かつ、冷徹に……物事を推し進めるだけの実力と技量を持ってる……それに必要なだけの、度胸と……おそらくは、実力も。

 

 それゆえか……信念、とまでは言わないし、褒めるつもりも毛頭ないけど……こいつには、ゲーチスには感じなかった……威厳、みたいなものすら感じ取れる。

 

 ゲーチスを、インチキ宗教の教祖とするなら……こいつは、マフィア組織のゴッドファーザー、ってところかしら。ちょっとわかりにくいけど。

 

 ……まあ、それでも……

 

「あいつにせよ、アンタにせよ……女の敵の助平親父、ってとこは変わんないわね」

「……ふむ……その『あいつ』が誰を指すのかはわからないが……それはまあ、そうだろう。私だって人間だ、人並みに性欲もあるし……それに従うだけの欲望もあるさ。美しい、魅力的な女性を見れば……抱きたいとだって思う。アイカ君、君のような……ね」

「あんたさっき、『敬意を持って接する』云々言ってたと思うんだけど?」

 

 もう前言撤回ってわけ?

 

「側に置きたい女性として見ることと、敬意を払う対象として見ることは……必ずしも異なる立場には立たないだろう?」

「ふーん……はべらせる愛人を尊敬するようなこともあるって言いたいわけ?」

「無論だ。それに見合う優秀さを持っているのなら、私はそれが例え、二回りも年の離れた子供だったとしても、敬意を払うさ……客観的な視点を持たず、誰も彼も見下すようなまねは……身を滅ぼすからね」

 

 ……やっぱ、ゲーチスとは違うわね。

 自分が一番偉いなんてこと、こいつは思ってない……きっちり、客観的な見方で状況を判断して、冷静に物事を運ぶだけの思慮を持ってるんだ。

 

 ……そして、

 それゆえに……おそらくは、ゲーチスよりも手ごわい。

 

 欲望・思慮・冷静さ・客観的視点・他者への敬意……それらを兼ね備えているからこそ……こいつには、ゲーチスよりも格段に隙が無い。

 仮に、ポケモントレーナーとしてのレベルがゲーチスと同等だとしても……その点において、圧倒的にしのぐだろう。

 

「さらに言わせてもらえば……君に対しては、特に顕著にそれを感じるね……。その美貌に加え、トレーナーとしての確かな実力……最後まで自分を貫き通す不屈の心……ふふ、正直……今でも、できるなら私の愛人になってほしいと思っているくらいだ」

「……そのせいで、私はタマムシシティでああいう目にあった……ってこと?」

 

 フジ老人のお孫さんの一件で、交換条件としてコイツに体を差し出した時の記憶がよぎる。……敬意を払う相手にするようなことじゃなかった気がするけど。

 

「そうだね……あの頃から君は魅力的だったよ。しかし今思えば、あの時は少々大人気ない方法に出てしまった気もするな……ふむ、それに関しては詫びておこう」

「……脅したり詫びたり、忙しい男ね。そんなに私が欲しいなら……」

 

「……そのへんにしてくれない?」

 

 と、

 多少なり怒気をはらんだ、ナオヤの声が割り込んできて……私もサカキも、はたと口を止めた。

 

「……いくらなんでも、目の前で人のガールフレンドについてなんやかんや言われるの、いい気分じゃないんだよね……。アイカも、やらないんなら僕がさっさと片付けるよ?」

 

 ……うわちゃー……こりゃ怒ってるなあ……。

 まあ、嬉しいけど……なるほど、余裕はないと。さっさと終わらせろと。

 

「……と、いうわけで……彼氏が待ってるのよね。だから……おしゃべりはここまで、さっさとケリ付けさせてもらうわよ、ラスボスさん!」

「ふむ……いいだろう。君の挑戦を受けて立とうじゃないか」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 結論から言う。

 

 やっぱり……サカキは強かった。

 それも……とんでもなく。

 

 サカキが繰り出してきたポケモンは……ゴローニャ。

 対する私のポケモンは……ヘルガー。

 

 タイプ的に考えれば……明らかにこっちが不利だった。

 それに……そのゴローニャ、そもそもの育ち具合がとてつもなくレベル高くて……スピードもパワーも、孫所そこらのトレーナーのそれとは段違い。

 

 真っ向から勝負したら……まず、苦戦は免れないほどに強力な相手。

 

 しかし、

 だからって……ヘルガーが負ける理由にはならない。

 

 攻撃力・防御力は……向こうが上。

 

 だけど、持久力やスピードは……ヘルガーの方が圧倒的に勝っていた。

 

 それを生かして、超高速で立ち回り……ゴローニャに狙いを定める暇を与えないスタイルで、ヘルガーは戦った。

 

 ゴローニャは、物理防御力は高くても、特殊攻撃に対する防御力はそれ程でもない。

 そして……ヘルガーというポケモンは、悪タイプの中でも屈指の特殊攻撃力を持つことで知られている。

 

 その2点をを生かし……ヘルガーは、目にも留まらぬ速度で駆け回りながら……ゴローニャの攻撃を見事に避け続ける。

 

 その合間を縫って……高速移動中ながら、まるでプロの殺し屋のような俊敏さと正確さで……主に、特殊攻撃を中心に叩き込んでいく。

 

 時には、攻撃すると見せかけてフェイントをかけて、がら空きのところに強烈な一撃を叩き込んだり……『えんまく』や『火の粉』で目くらましをして、終始ペースを握り続けて戦った。

 

 『あくのはどう』に『シャドーボール』、『れんごく』に『メタルクロー』……強烈な技を立て続けに叩き込まれ……次第に、強大なタフネスさを誇るゴローニャの動きも鈍くなっていき、

 

 それとは対照的に……相手の攻撃が単調になっていく分、こちらからの攻撃は、速度も威力も激しさを増していく。

 

 ……そして、

 

 

 雨あられと飛んでくる猛攻撃の嵐に、ついにゴローニャが膝をついたその瞬間……ヘルガーのとどめの『だいもんじ』が炸裂し……勝負はついた。

 

 

 

「……タイプ的に考えて優勢といえる、岩タイプのポケモンを前にしてこれとはね……いやはや、君には驚かされてばかりだよ、アイカ君」

 

 ……とは、サカキの弁。

 ゴローニャをボールに回収しつつ……しかし、それほど悔しがるような様子は見せない。むしろ……その表情には、まだまだ余裕すら感じられた。

 

 ……さすがに、1匹倒したっていっても……何にも楽になった気がしないわね……。相変わらず、とんでもない威圧感のままだし……。

 ……このまま、ストレートに勝てるとは思わないほうがいいかも……

 

 ……さて、次は何を繰り出してくるのかしら……?

 

 そして、

 不敵な笑みを浮かべたまま……サカキは、次のモンスターボールを懐から取り出…………ん……?

 

 ……違う……?

 

 サカキが懐から出したのは、モンスターボールじゃなかった。

 ……あれって、何……? 金属の、筒みたいな……

 

 と、次の瞬間、

 サカキは……その謎の物体を、空中に放り投げ……

 

 ……直後、

 

 

「―――すまないね、もう時間だ」

 

 

 ―――ピカアァァアア―――ッ!!!

 

 

「「……っ!!?」」

 

 いきなり、その物体から、目もくらむような光と、耳をつんざく爆音が……って、コレもしかして、目くらまし用の閃光手榴弾(スタングレネード)!?

 

 いきなりだったから……私もナオヤも、完全に不意をつかれて……しばらく、その衝撃で動けなかった。

 

「―――っ!! あ、あんの極悪人~~~っ!!」

「……っ、く……ゆ、油断してた……っ……あ、アイカ、無事!?」

「ええ、まだ、ちょっと見えづらいけど……なんとか……」

 

 そして、

 ようやく視力が回復した私達の目の前には……おそらく、サイドンか何かに掘らせた戸とも思われる……特大の風穴が、天井に空いていた。

 

 

 

 大急ぎで、私とナオヤが、その穴を……といっても、垂直に空いてるから……ナオヤのポリゴンにつかまって浮かんでもらって、追跡すると……

 

 屋上まで穴は続いていて、そこには……今にも、ヘリ(しかも明らかに軍用)で逃げようとしているサカキがいた。

 近づいて阻止したいけど……くっ……ふ、風圧がすごい……!

 

「……っ……周到だな……もしもの時に逃げる準備も、きっちり済ませてた、ってわけか……」

「そういうことだ。計画には自信はあるにはあったが……物事に絶対はないからな」

「へえ……逃げるの?」

 

 ……まあ、挑発した所で……乗ってくるとも思えないけど。

 

 案の定、

 

「ああ、そうさせてもらおう……ここで意地を張っても、出来ることは少なそうだ」

「ふぅん……潔いというか、思慮があるというか……なるほど、やっぱ、そんじょそこらの悪党とは違うみたいね……あんた。いろんな意味で手ごわそうだわ」

「おや、ほめてもらえるのか? それは光栄だ」

 

 話してる間に、サカキはヘリに乗りこみ……直後、離陸が始まる。

 

 くっ……止めたいけど……下手やって、ヘリの燃料とかに引火したりして、爆発とかしたらまずいしな……。ましてやあれ、軍用だから……搭載してる兵器類に誘爆なんかしたら……それこそ大惨事になるし……。

 

 それもわかっているんであろうサカキは、

 

「ふふっ……今回は、私の完敗だよ。アイカ君、ナオヤ君……いずれ、また戦うことになるだろうが……その時はまた、よろしく頼むよ」

「……っ……こちらとしては、そんな時は来て欲しくないんだけどね……」

「それで……その、『次に会った時』は……私は、拉致されて脅されて調教されて、今度こそあんたの肉奴隷にでもされちゃうのかしら?」

「ふむ……いや、やはりそれはやめておこう。力づくででも手に入れるべきものと、それでは意味のないものがあるからね……」

 

 ふーん……? それも、あんたの考え……っていうか、こだわりかしら?

 

「私は君に魅力を感じているし、側に置きたいとも思っている……しかし、性奴隷としての君が欲しいわけではないからね……体だけものにしても、君が私に賛同し……心も預けてくれるのでなければ、意味は無い」

「あっそう……なら、わたしをはべらせるのは未来永劫無理ね」

「ああ、そのようだ。残念ながらね…………おっと、そうだ」

 

 すると、

 サカキは……ふいに、懐に手を伸ばす。

 

 思わず身構える私とナオヤに、サカキは……

 

「ついでだ……哀れな敗北者から、勝者にプレゼントでもさせていただこうかな」

 

 そう言うと、取り出した『何か』を……私とナオヤに、それぞれ投げてよこした。

 

 何かはわからなかったけど、とっさにキャッチしてしまったそれは……

 

「……あれっ、これって……」

「……バッジ……? ……まさか、トキワジムの『グリーンバッジ』か!?」

 

 はっとしてサカキを見返すと、肯定する意味で……サカキは笑みを返してきた。

 

「ご名答……ポケモンリーグ公認のジムバッジだ。君達に進呈しよう」

「……何のつもりよ、一体……?」

「そのままの意味さ。今回の件で、私がロケット団のボスであることが露呈した……同時にもう、私はジムリーダーではいられなくなるだろう」

 

 ……まあ、当たり前だ。

 悪の組織のボスが『ジムリーダー』なんて……そんなこと、ポケモンリーグの委員会が認めるはずない。

 

「別に未練などないが……幸いにも『今』ならまだ、私の権限で、君達にバッジを進呈できる……だから、ジムリーダーとしての最後の仕事をさせてもらったわけさ」

「ふぅん……随分優しいじゃない、情けでもかけたつもり?」

「まさか。正当な評価だよ……君達ならどの道、いずれ手にするバッジだろう」

 

 そして、

 サカキの乗るヘリが、本格的に飛行体勢に入っていく。

 

 同時に、手を出す術の無い私達の目の前で……その出入り口の扉が、ゆっくりとしまっていき……

 

 

「では、また会おう……さらばだ!」

 

 

 その言葉を最後に、ヘリのドアが完全に閉じ……

 サカキを載せたその機体は……空のかなたへと飛んでいき……見えなくなった。

 

 

 

 大きな戦いが1つ……終わりを告げた、瞬間だった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第36話 アイカ流陵辱後ケア(前編)

今回は一挙2話投稿です。



  ……サカキたちロケット団の間の手から、シルフカンパニーを開放した後……

 

 一応、監禁されて多少なり衰弱してた私とナツメは……治療その他のため、急遽手配してもらった病院に入院した。

 

 ……なれたな、この展開……何度目だろ。

 

 そのまま、私にとってはいつも通り……検査して、問診とかもして……それ以外はベッドでゴロゴロ。うーん……相変わらず、やること無くて暇な生活。

 

 しかも……今度の入院、前より長くなるかもって。……まあ、何だかんだでけっこうハードな目にあわされたしなー……

 

 まあ、ちょくちょくお見舞いが一杯来てくれたから……前ほどじゃなかったけど。

 

 メイとナオヤは、ほぼ毎日来る。

 一時は、メイが『ここに泊まる!』なんて言い出して、すごく困ったけど……まあ、きちんと言い聞かせて納得させた。

 

 それでも、お父さんことナオヤと一緒に、毎日様子見に来てくれるけどね。

 どうやら……私が元気になるまで、こっちでナオヤのとこに泊り込んでる気らしいし。

 

 フウロちゃんとかアーティさん、ハチクさんなんかも、面会が許される段階になると来てくれて……お見舞いをくれた。

 フウロちゃんはぬいぐるみで……アーティさんは、クール便で取り寄せたヒウンアイス。さすが、わかってる!

 そして、ハチクさんは……なぜかキムチ。……いや、体力はつくかもだけど……。

 

 そして、シキミさんは……お見舞いの果物も持ってきてくれたんだけど……

 その時……『こ、今度……そ、そういった体験のこと……しゅ、取材させてもらっても良いですか!?』って……あなた今度はどんな小説書くつもりですか?

 

 そんなにぎやかな病室で……私もナツメも、笑ってすごすことが出来ていた。

 

 

 

 ……けど、

 

 正直な所……ナツメは、こうして目に見えるほど元気じゃない……と、思う。

 

 

 何せ……少し前までは処女だった彼女には……きつすぎるほどの体験をしたんだから。

 

 

 私も……以前、似たような状況に何度もなったから、わかる。

 

 心を開いた人にしか許したくない、自分の体を……誰ともわからない男に弄ばれる、なんていう……地獄のような苦しみ。

 一夜のあやまち……なんて、簡単な話じゃない、一生ものの屈辱。

 

 私は、それもどうにか乗り越えて、こうして笑っていられるけど……ナツメは、そうとは限らない。

 

 いや、強い子だってのはわかってるんだけど……こればっかりは、そういうのとは全く別ジャンルの問題だしなあ……。

 

 現に、私だって……もう慣れたつもりでいたそれに、何度か心へし折られそうになったこともあったし……

 ヤグルマの森とか……冷凍コンテナとか……古代の城とか……その他。

 

 ……それ考えると……ナツメにもやっぱり、フォロー的なものが必要じゃないかと思う。

 

 いくら、あの監禁場所で……なんかこう……私との友情パワー的な何かで、トラウマ乗り越えた……っていっても……さすがに、心の傷までは消えないだろうし。

 

 ましてや……ナツメは、ナオヤに捧げるはずだった処女を散らされてるんだから……そうとうショックだったはず。

 ……それ考えると、このままにしておくのもまずいけど……下手に穿り返すようなマネも避けたい、ってことになるんだけど……う~ん……見事に両立しない……。

 

 

 ……そして、

 

 入院中ずっと考えてて……退院当日になって、ようやく考えがまとまった。

 

 ……そして、私は……ナツメに、こう声をかけた。

 

「……ナツメ、今日の夜、ちょっといい?」

「え? まあ、いいけど……何?」

 

 ふふふ……それはね……

 

 

 ☆☆☆

 

 

「―――で、それで何で、2人して僕んとこに夜這いかけてくる……なんていう展開になったの?」

「わ、私、一応止めたんだけど……その……」

「いやまあ、結局これが一番手っ取り早いと思ってね?」

 

 ―――とまあ、

 

 ナオヤの部屋に乗り込んで、ベッドの上で……3人そろってこんな感じの会話を交わしてるわけであります。

 私と、ナオヤと……ナツメの3人で。

 

 ……いや、まあ……我ながら、短絡的だとは思うんだけどね……?

 

 でも、意外とこれがホントに効果的なのよ。

 心の傷癒すったって、表面上のおしゃべりだけで何とかなるもんでもないし……きっちり、心を開いて、腹を割って話す必要がある。

 

 それと、まあ……単に、ヤられた分の傷心を癒す必要も、単純にあるし。

 

 となれば……一番効率いいのは、

 ベッドの上で、何もかもさらけ出して、やることやって身も心も裸になって、言いたいことしたいことあらいざらい全部……ってのが、あとくされも無い。

 

 それに……

 ……ナツメってば、けっこう乗り気だったしね……。

 

 と、いうわけだから……がんばってもらいましょうか。

 

 そのまま、私は……何も言わずに、いつも通り……服を脱ぐ。

 元から薄着だから、時間はかからない。シャツにスカートに下着に……全部脱いで、すぐに、ベッドの上で全裸になる。

 

 ちょっと恥ずかしそうにしてたけど……ナツメも脱いだ。

 

 ここで初めて、私は……ナツメの裸体を、あらためてじっくりと見ることが出来た。

 ……監禁されてた時って、そんな余裕無かったしね……

 

 年のわりに胸も大きいし、くびれもきちっとできてて……女として、すごく魅力的な体つきをしている。

 私も、そういうとこには自信あるんだけど……自画自賛になるけど、いい勝負だと思う。

 胸とか、大体同じくらいのサイズだし……。

 

 それに、股間の割れ目も……処女みたいにピッタリ閉じてて、中身のきつさを見た目から想像させる。

 これなら……この前の輪姦のせいで、ナオヤを迎え入れるのに不都合がある……ってことも無さそうだ。

 

 しかも……気のせいか、ちょっとしっとり濡れてきてるようにすら見える。顔も赤い。

 

 ……まあ……ナオヤが向かい合わせでガン見してるわけだから、無理もないけど……。

 

 そのナオヤは、今更恥ずかしいのか、はたまた単に見とれてるのかは知らないけど……中々脱ごうとしないので……じれったいので無理矢理剥いた。

 

 すると、案の定、

 

「……っ……!」

 

 あ、今のナツメね。

 

 ナオヤの股間で、私達の裸に興奮して……天を突かんばかりに大きく、硬くなっているペニスを見て……息を呑んでいた。

 

 まあ、標準サイズよりだいぶ大きいからね……ナオヤのは。

 

 多分……あの場で、私達を陵辱したどのロケット団員の肉棒よりも大きいと思う。まあ、気絶してる間に入れられた分は知らないけど。

 

 さて、

 いつになってもこういうことに慣れず(初めての相手のナツメがいるから、ってのもあるか)、ちょっと恥ずかしそうなナオヤ。

 

 それとは対照的に、愚息の方はもう準備万端……むしろ、早くしろとばかりに催促しているようにすら見える。

 

 さて……じゃあそろそろ、幼馴染2人がかりでお相手させてもらいましょうかね。

 

「じゃ……ナオヤ、そこ寝て。ナツメ、やるよ?」

「わ、わかった……な、ナオヤ君……よ、よろしく……」

「あ、うん……えっと、その……よろしく……」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 お客様よろしく、べっどに裸で寝ているナオヤ。

 その股間に……私とナツメは、2人して左右から顔を近づけて……その逸物に舌を這わせている。

 

「ん、ちゅる……れろ……」

「んむ……くぷ……じゅる……」

 

 私は、まあ……いつものことだから、けっこう流暢にやってるけど、

 ナツメは……シルフでの一件があったとは言え(そもそもカウントするようなもんじゃないし)、慣れないフェラにちょっと戸惑っている様子だった。

 

 まあ……人生初めての、惚れた男の人とのセックスが3Pだってんだから、その辺からも無理ないかもとは思うけど……。

 

 それでも、一応……冷静さはあるんだろうか。

 ナオヤの反応と、横の私の舌使いを見つつ……どうしたらナオヤが喜んで=気持ちよく感じてくれるかどうか、模索しつつ舌を動かしている。

 

「ふふ……贅沢ねナオヤ……こんな風に、二人も美少女はべらせてご奉仕させちゃって」

「や、まあ、それはその……まあ、役得だとは思うけど……どう返していいやら……」

「い、いいのよ……ナオヤ君は、堂々としてて。わ、私たちが、やりたくてやってる……その……ことだから……」

 

 赤くなりつつも、はっきり言ってのけるナツメ。

 

 しかし、やっぱり恥ずかしいんだろう……また少し顔は赤くなり……フェラの姿勢も、ちょっとうつむき加減になる。舌は休ませてないけど。

 

 いつもはクールな感じのナツメの、ギャップがありありと感じられるその様子に……ナオヤもドキッとしたらしい。

 ペニスがぴくん、と震え、さらに硬くなった。

 

 ……ん~……『初々しさ』とか『恥じらい』か……。

 デフォルトでガッツリ行くタイプの、自他共に認める肉食系の私には、足りないものの1つね……。そのへんはちょっとうらやましいかも。

 

 まあ……演技してまで作る気もないし……そのへんはナツメに担当してもらいますか。

 

 その分……私は、私のやり方でご奉仕してあげればいいんだし……。

 

「じゃ、ナツメ……こっち任せるわね」

「え?」

 

 と、言って……フェラをナツメに一任すると……今度は私は、ナオヤの上半身側に移動する。

 

 そして、そのまま横から抱きついて……胸で腕を挟んだり、体にこすり付けて感触を堪能させてあげたり……。

 

 さらに……乳首の周りにも手や舌を這わせて……こっちからも快感を送る。男であっても……異性からこの辺を撫でられ、舐められれば、それなりに感じるもの。

 

「……っ……!」

 

 上半身には……こすりつけられる、私の手と胸と舌。

 下半身には……まだぎこちないナツメのフェラチオ。

 しかも……2人とも、自分を好いてくれて……取り合っている幼馴染。

 

 シチュエーションから何からすごく淫靡なこの光景……多分、ナオヤ本人が感じてる快感は、普通以上だと思う。

 

 ……と、

 そろそろ、頃合かな……ナオヤも……ナツメも。

 

 見ると……ナツメの顔が、さっきよりもさらに一層赤くなっている。

 多分、あれは恥ずかしさだけじゃなくて……自分も感じてるからだろう。

 

 よく見ると……ペニスに添えられている手は、左手だけ。

 そして、かすかに聞こえる……フェラ以外の水音……。

 

 ……なるほど、ナツメの方は……むしろ、もう準備OKってことね……。

 

 さて、それじゃあ……

 

「じゃ……ナツメ、そろそろやろっか……?」

「え? な、や……やるって」

「ふふっ、わかってるくせに」

 

 私は一旦、ナオヤから離れて……ナツメのいる下半身側に移動すると……そのまま、ナツメをひっぱって……仰向けに寝ている、ナオヤにまたがらせる。

 

 股間の下にナオヤの一物が視認できる、その位置に来て、ナツメの顔は……この子の顔、どこまで赤くなるんだろう……?

 

「あ……アイカ……っ? い、いきなりそんな……その……」

「いきなりもフタナリも無い! もうここも準備万端じゃないのよ。それにナオヤがこんなに欲しそうにしてるんだから……さっさとやってあげなきゃかわいそうでしょ?」

「で、でも……こんな、こ、心の準備を……」

「あら~? もしかして怖気づいちゃった? だったら先に私がお手本見せてあげてもいいんだけど?」

「……っ……」

 

 あ、さすがに反応するか。

 プライドを刺激されたナツメは、キッと私を睨む(あんまり怖くないけど)と、

 

「……ナオヤくん……じゃあ、行くわね……」

 

 私に何も言わず……腰を中腰にして、手をナオヤのペニスに添える。

 

 すでに、フェラしながら弄くっていたせいで十分に濡れている、その秘裂に……ナオヤのペニスの照準を合わせて……

 

 そして……

 踏ん切りをつけるように、深呼吸すると……ゆっくりと腰を落とし、自分の肉壷で肉棒をくわえ込んでいった。

 

「……っ……は、ぁ……っ! お、あ、……太、っ……」

「……ぁぁ……っ! すご、きつい……っ!」

 

 思ったとおり……処女並みのキツさのままだったらしいナツメは、ナオヤのをくわえこみ……全方向から、しかしやわらかく膣肉でくわえ込んで……フェラで興奮させたばかりのペニスを刺激する。

 

 そして……たいしたもので、そのまま快感と圧迫感に押し負けることなく、自分から腰を振り出した。

 

 ……やっぱり……まあ、私が言うのもなんだけど、女って強い生き物よね……

 トラウマになりそうな体験した後でも、きっちり、好きな人に喜んでもらえるように頑張っちゃえるんだから……。

 

 ……まあ、そうなるようにけしかけたの私だけど。

 その方が……トラウマ克服にもいいし……幼馴染として応援できるしね。恋敵だけど。

 

 赤い顔で、もういっぱいいっぱい、って感じの表情で……それでも健気に腰を振る……普段クールな、しかし心根は素直で優しく、ちょっともろい感じのナツメ。

 

 そのナツメに、一生懸命……その極上の体で持って奉仕されてるんだから……ナオヤもそりゃ感じるだろう。

 

 ……けど、

 そろそろ……ナオヤのほうも限界だろうな……

 

 何せ、ナツメのフェラと私の愛撫の途中で、本番にそのまま移行したわけだし……

 ……そうなると……こっちでもちょっと調整してあげる必要があるか。

 

 私は、傍らで傍観してる姿勢から……ナツメの背後に回り、

 

「―――ひゃあっ!? ちょ……な、あ、アイカ!?」

「ん~? いいからいいから、続けて?」

 

 その美乳を……背後からわしづかみに。

 

 当然、びっくりして飛び上がりそうになってたナツメだけど……快感を溜め込んだ体は、戸惑いも通り越して、すぐにそれも快感として受け止め始める。

 

 口元から、さっきの倍、艶かしい声を出すようになったナツメは……その膣内では、さっきよりさらに激しくナオヤの逸物をしごき上げていることだろう。

 

 いつのまにか、ゆっくりだったピストンも、だいぶ加速して……パンパン腰を打ち付ける音が聞こえてくるくらいだし。

 

 騎上位でもだえるナツメと、その下で堪能しているナオヤ。

 そのナオヤの体が、小刻みに震えてきて……うむ、そろそろか。

 

 せっかくなので……2人一緒にイってもらうことにしましょうか。

 

 ナツメの体を通して、ナオヤの快感が伝わってくるようで……そろそろ、絶頂が近いことがわかる。

 

 そのタイミングに合わせられるように、胸を揉み、もう片方の手でクリトリスを擦り、首筋に舌を這わせ……ナオヤと協力する形で、ナツメを快感で追い詰めていく。

 

「ひゃぁ……ぁあっ! や、な……あ、アイカ……やめ、そんな……んあぁっ!」

 

 そして、

 ナオヤの体が、びくっ、と大きく震える……直前、

 

 私は……胸から手を離し……片方の手でナツメのクリトリスをつまみ上げ、もう片方の手の指を……アナルにつっこんでぐりっ、とねじる。

 

 直後、

 

「うぁ……ああああぁはぁああああっ!!」

 

 絶叫と共に……ナツメの体がびくんっ、とはねて……後ろにのけぞる。

 

 絶頂したのが……この上なくわかりやすい光景だった。

 

 同時に……その、のけぞっている最中のナツメの体から……びくん、びくん……という、明らかに、ナツメの体そのものが出しているのと違う不自然な躍動を感じる。

 

 それが……ナオヤが、ナツメの膣内で、どくん、どくん……と精液を吐き出しているものだと気付くのに、時間はかからなかった。

 

 数秒後には……ナツメとナオヤの結合部から……どうやら入りきらなかったらしい精液が、とろりと流れ出てきていた。

 

 ナツメは、自身も何度か体をびくん、びくん、と震わせて……しかし、最後の一滴まできっちりナオヤのザーメンを受け止めると……

 

 精根尽き果てたように、脱力し……どさっ、と、ナオヤの胸板に倒れこんだ。

 

 胸板に押し付けられ、平らに変形したナツメの胸。

 その感触を堪能できているであろうナオヤも……初めてのナツメとのセックスを、その膣内の感触を心行くまで堪能できたようで。

 

 同じく脱力しているその姿からは……なされるままだったとはいえ、一種の達成感みたいなものすら感じ取ることが出来た。うんうん、気持ちよかったんだねー。

 

 

 

 …………でも、

 

 

 

 まさか、コレで終わりだなんて思ってないわよね?

 

 ナオヤも……ナツメも。

 

 

 

 快感の余韻に、顔を自然とほころばせている2人を見下ろして……私は、にやりと笑った。

 

 ふふふ……アイカ流陵辱後ケア、ここからが本番なんだから。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第37話 アイカ流陵辱後ケア(後編)

今回は一挙2話投稿です。


 

 

 ナツメが、その膣内にナオヤの一番絞りを受け止めてから、およそ1時間後。

 

「ふぁあぁっ……ぁ……は、ん、ああぁっ……やああ……!!」

 

 そこには、まだ、現在進行形で……ナオヤにヒィヒィ言わされている状態の、ナツメの姿が。

 

 なんのこたない。あの後、ちょっとの休憩挟んでから……引き続き、ナオヤのペニスで膣内をぐちゅぐちゅにかき回されてるだけだから。

 

 ゆるくなることもなく、変わらない締め付けのキツさで……

 しかし、体が快感を求める姿勢は貪欲になって、ナオヤのペニスを受け止める。

 

 今もこうして……騎上位でナオヤの肉棒をくわえこみ、貪欲に快感を貪っている所。

 

「んあぁ、はぁあっ……も、もう、だめぇ……これ以上は、無、理……っ……んんっ!!」

「無理とか言いながら、自分で腰振ってるじゃないの」

「ひあぁああっ!! そ、んな……ちが……ああっ!!」

 

 言ってることとやってることが違うナツメ。

 

 ……まあ、口ではそう言いつつも……ってやつね。体は正直。

 頭で『こんなHなこと……』……なんて思ってても、どうしても腰は勝手に動くし、膣肉は勝手にうごめく。

 

 わかる、わかるよ、私も同じ、恋する乙女だから。……『乙女』じゃないけど。

 

 そんな、素直じゃないナツメを……騎上位の姿勢のまま、後ろから押して、ナオヤの胸板に押し倒す。

 そのまま、ナオヤごとゴロッと転がして……正常位に。

 

 ナオヤは、少ししてから、またピストンを続行し始めたけども……そこに……

 

「ふあぁあっ!? あ……アイカ……何して……きひっ!?」

「んー? ……お手伝い?」

 

 今度は私も参戦。

 正常位で、仰向けにされて責められているナツメの体の……胸やクリトリスなんかの、むき出しになってる弱点部分を……ナオヤに協力する形で責めていく。

 

 当然、2人がかりでヤられているナツメの快感は、2倍……いや、それ以上。

 

 汗だくで……ナオヤと私に同時に攻め立てられ、がくがくと体を震わせ、黒髪を振り乱し、ヒィヒィ喘いでいるナツメ。

 

 ……エロい。

 女の私からしても、ぐっとくるくらいにエロい。

 

 あー……長髪&黒髪&汗だくって、こんなにエロく見えるのかな……それとも、ナツメが特別なのかな……

 

 ……どっちにしろ、今は私は……女なりに、ナツメの体を苛めさせていただきますけども。そりゃもう、遠慮なく。

 

「ぁああ……あ、アイカ……だめ、そんな……触らない、で……んぅうっ!!」

「んー? でも、ナツメのここは、そんな風には言ってないわよ?」

「だ、だって、き、気持ちよすぎて……ナオヤ君のおちんちんだけでも、すごいのに……こ、こん、なっ……わたひっ、か、感じすぎちゃうぅ……っ!!」

「んー、いいよいいよ。感じちゃえ感じちゃえ。そんでもって、いっぱい乱れて、いっぱいイって、恥ずかしいとこ全部ナオヤに見てもらっちゃえ」

 

 言っていくごとに、どんどん……ナツメの膣口……ナオヤとの連結部から、トロトロと愛液が流れ出てくる。

 

 さらに、今の私のセリフに反応してか……ナツメの口から、喘ぎ声とは別の『ひっ!?』って声が聞こえたと思うと……また少し顔が赤くなった。

 

 そして、少し遅れて……ペニスを入れてピストンしているナオヤが『ん?』と反応。……どうやら、膣内の締まりにも、心理状態が如実に反映されたらしい。

 

 今にも『ぎゅうぅぅ……』なんて聞こえてきそうな見事な閉じ具合の膣。

 そこから見えている陰核を……私は、引き続き弄くってもてあそぶ。

 

「や、あぁあ……っ! い、嫌ぁっ……そ、そんな、恥ずかしいとこなんて……ナオヤ君に、見られたく、ないの……っ!」

「ん~? な~に言ってんだか」

 

 と、

 顔を赤くして首を横に振るナツメの上に……私は、唐突に『乗っかった』。

 

 まるで、私も正常位でナツメを犯すかのような体勢。

 オマンコとオマンコがピッタリ重なって、私とナツメの顔と顔が向き合う形。

 

「あ、アイカ……っ!? な、何……」

「ん~? 何を恥ずかしがることがあるっての? ナオヤに全部見られるの……嫌?」

「だ、だって……そんな……」

「だっても何もないでしょ? いずれは見られることになるんだし……それこそ、もっともっと恥ずかしい所まで、全部。だって…………」

 

 そして、私は……ナツメの耳元に口を近づけて……

 

 

 

「私も、ナツメも……もう、ナオヤのものになっちゃうんだから……ね?」

 

 

 

 ぶっ続けのセックスで、いい感じに疲弊してきて、頭とかもボーッとし始めた様子であるナツメに……そっと、そうささやく。

 

「ナオヤ君……の……もの?」

「そう……他の誰でもない……ナオヤのもの。私達2人とも、ナオヤのオ・ン・ナ」

「ナオヤ君の……女……」

「ナオヤに、抱かれて……おちんちん入れられて……ぐちゃぐちゃにかき回されて……そのまま、中で射精されて……ね? お腹の中、精液でたぷたぷになるまで注いでもらって……もしかしたら、そのまま孕まされちゃったりするかもね……」

「犯されて……射精されて……孕……っ……そんな、あ……」

 

 反応してはいるものの……ナツメの声から、拒絶の響きは聞き取れない。

 

 多分、今、私がささやいた一言一言は……じんわりと、少しずつ……しかし確実に、彼女の脳内にしみこんでいっていることだろう。

 

(ちょっ……あ、アイカ? 何言って……)

(あんたは黙ってなさい)

 

 これもケアの一環だから。

 

 そもそも、ナツメは……私と同じで、コイツに……ナオヤに心底惚れてた。

 だから……ナオヤになら、何されてもいいと思ってたし、体を求められれば、喜んで抱かれるつもりでいた。

 というかむしろ、抱いて欲しがっていた。好きにしてほしがっていた。

 

 ……しつこいようだが、私と一緒で。

 

 だから……そこを思いっきり利用して、こんな風な形の陵辱後ケアに利用させてもらうことにした……ってわけだ。

 

 ロケット団の連中に犯されたショック……それは決して、小さいものじゃない。

 

 まあ、私みたいに、心の持ちようがしっかりしてて、なおかつ場数を踏んでれば、普通に復活できるけど……ナツメの場合はそうはいかない。

 

 何せ、処女を散らされて、犯されつくして、恥態を思いっきり見られて……そんな、一生者のトラウマになりかねない体験をしたんだから。

 

 だったら、その後のケアに必要なものは何か。

 

 1人でじっくり考える? 違う。

 周りの人の優しさ? 不十分。

 時間がたてば忘れられる? そうとは限らない。

 

 ……じゃあ何かっていうと、

 答えは簡単……それを上塗りして、気にしなくなれるくらいの『幸福』だ。

 

 だからって、遊園地にいって遊んだり、美味しいもの食べたり……っていうジャンルじゃない。いや、人による部分もあるけど。

 

 一番効果的なのは……私の体験談からすれば……

 

 ……好きな人に、ガッツリ抱いてもらうことだ。

 

 と、いうわけで……こんな風に、ナツメへの事後ケアとして、私&ナオヤとの3Pという手段をとらせてもらうことにしたわけ。

 

 そして、

 

「いいでしょ? 私もナツメも、ナオヤのこと好きなんだもん……いっぱいナオヤに、ナオヤだけに愛してもらって……一緒に幸せになっちゃお?」

「ナオヤ君、に……愛して……ん、ぅううっ……!」

 

 こんな風に……ナツメに……ナオヤ―――思い人に愛して、抱いてもらうことの気持ちよさ、幸福感を、徹底的に叩き込む。

 

 そのたっぷりの幸福感で……陵辱された嫌な思い出を押しつぶしてしまう。

 同時に、ナツメの心の根本的なところに……この幸福感を植えつける。

 

 ナツメの心には……陵辱とか輪姦とか、それ以前に……自分はナオヤに愛されている、っていう概念が根付くから……それが、心の支えになる。

 

 その支えのお陰で……ナツメの心がそのまま強くなってくれれば……『愛される』っていう幸せを心に持つころが出来れば……このトラウマも、乗り越えられるはず。

 

 ……そして……

 

「……ナオヤ……君……」

「……な、ナツメ……?」

 

 

 

「もっと、来て……私のこと……メチャクチャにして……!」

 

 

 

 ……うん、成功した。

 

 

 傍から見たら……まるで、肉欲に逃げているように見えるかもしれない。

 けど……目を見ればわかる。

 

 今、ナツメは……何よりもナオヤの『愛』を感じている。

 膣内にある肉棒から、子宮を満たす精液から、そして……ナオヤと触れ合う肌や、ナオヤの視線や、匂いや……五感全てで、ナオヤを感じている。

 

 心の隙間を、肉欲で無理矢理埋めるんじゃなくて……ナオヤとの営みの中ではぐくまれ、成長していく、ナツメの心が……自然に埋めていく。

 ナツメの心自体が、ナオヤとのセックスを通して、強くなっていく。

 

 ……全部終わる頃、ナツメは、今より一皮も二皮もむけて、強くなっているだろう。

 

 だから、今は……めいっぱい、ナオヤに抱かれて、よがり狂っちゃえ。

 

「んあっ……はああぁああ! も、もう、やあぁ……」

「な、ナツメ……っ……ぼ、僕、また出るよ……っ! ナツメの、中に……!」

「出して……全部、子宮に出してぇえっ! 私、ナオヤ君のこと、大好きだからあっ! 私の……心も、体も、全部、ナオヤ君のものだからぁっ!」

 

 ぴったり重なっているナツメの体から……何度目かになるナオヤの射精と……ナツメの絶頂を感じ取れた。

 

 ……そして、

 

 その後ナツメは、体力の限界に着たのか……ぐったりと脱力して、動かなくなった。

 気を失ってはいないみたいだけど……さすがに連続はきつかったかな?

 

 でも、まあ、

 それに見合ったものは得られたようで……よかったよかった。

 

 

 

 さて、

 

 じゃあ、次は……

 

「……ねえ、ナオヤ……」

「え……?」

 

 私は、ナツメの体の上でナオヤに向き直り……一仕事終わって『ふぅ』と一息ついているナオヤの首に手を回すと、

 

「……今度は…………ね?」

「え、あ……う、うん……」

 

 

 言わずもがな、

 今度は……私の番だ。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 結局その後、

 

 ナツメが休んでいる間、今度は私がナオヤに思う存分犯してもらって、

 

 ナツメが回復してからは……2人そろって、ナオヤに犯してもらった。

 

 2人でナオヤにお尻を向けて四つんばいになって、好きなほうにツっこんでもらって……もう1人の方は、指でかき回してもらったり、

 

 さっきみたいに、オマンコをピッタリあわせて横になって……その間にペニスを通して、2人同時に犯してもらったり、

 

 さっきの仕返しよろしく、私が犯されてる間にナツメに胸や恥部を責められたり、

 

 2人同時にパイズリしてあげて、噴き出した精液でドロドロにされちゃったり、その後のお掃除フェラで、2人でキレイにしてあげたり、

 

 とにかく、思いつく限りの淫行を、私とナツメとナオヤの3人でヤりつくした。

 

 

 

 ……そんな感じで続けて……終わったのは、日付が変わってだいぶ経ってから。

 

 体力が尽き果てるまでヤり続けて……その後、シャワーを浴びて汗を流して(当然3人で一緒に)、

 

 その後、ナオヤの寝室に戻ると……なぜかシーツが新しいものに代えられていたので、そのベッドで3人一緒に寝た。……やり手ね、ナオヤん家の家政婦さん。

 

 まずは……なれないことして疲れたナツメが一番に寝静まり、

 次いで、2人を同時に相手して疲れたんであろう、ナオヤが陥落し、

 

 で、私が最後に寝たわけだけど……

 その前に見た、ナツメの寝顔は……肩の荷が全部下りたかのように、やすらかな寝顔で……ケアが上手くいったことを知らせてくれるには、十分すぎるものだった。

 

 

 うん、これにて一件落着!

 ……さ、私も寝よ……。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第38話 空前絶後・女の戦い。そして……

今回でカントー編『本編』ラストになります。エロはなしです。
そして、連載開始割と当初から引っ張ってきた伏線がようやく回収されたり……

あと、1つ連絡、というかお願いが。

破戒僧の活動報告にて、今後の展開に関するちょっとしたアンケートを実施中です。

もしお暇でしたらご協力いただけると嬉しいです。

では、第38話、どうぞ。


 

 

 あの事件以降、ロケット団はだいぶ大人しくなった……というか、ぱったりと活動を停止させている。

 

 ジュンサーさん達の見立てだと、『シルフ占拠』という一大ミッションのためにそれなりの規模の戦力を導入したものの、失敗し多数の団員が検挙されてしまった。

 

 その結果、一時的に戦力の立て直しをする必要があり、今はそのために地下活動にいそしんで組織の力を回復させているのではないか、とのことだった。

 

 シルフで逮捕された団員の数は、団員+悪者の研究員や協力者なんかを含めて、なんとまあ3桁に届きかねない数だったらしい。

 

 そんだけの規模の人員が動いた犯罪だったことにも驚きだけど、同時にそれなら確かに当分は動けないだろう、と納得も出来た。

 

 ただ、1つ気になることが。

 

 その3桁近い逮捕者の中に……あのジャクが含まれていなかったのだ。

 

 どうやら、どうやってか危機を察知して1人逃げたらしいんだけど……やれやれ、大人しく捕まってくれればよかったものを。

 

 ゲーチスといい、私にかかわりのある犯罪者(特に性犯罪者)は、危機回避能力その他も含めてタチの悪い連中が多すぎる。

 

 しかし……それだけの団員を擁する『ロケット団』という組織を束ねていたサカキという男は、やはり底知れないカリスマを持っているんだろうと、あらためて思う。

 

 ……それだけに、まともなトレーナーであり、ジムリーダーだったらと、すごく残念でもあった。レイプされた相手に対してこんなこと思うのも変だけども。

 

 そのサカキは、ポケモンリーグ執行委員会によって正式にジムリーダー資格を剥奪・解任され、トキワジムは一時休業ということになった(今までも開いてなかったけど)。

 ジムリーダーは同委員会により、近々選出されるそうだ。

 

 ちなみに私とナオヤにその誘いが来たりしたんだけど、断った。

 

 

 そんな感じで、大事件のほとぼりもようやく冷めてきた頃……私は今日、待ちに待った日を迎えている。

 

 あの事件以前、というか、ナナシマに行く以前から楽しみにしていた……この時を。

 

 

「それではこれより、挑戦者アイカ対ジムリーダー・ナツメによるジム戦を行います! 使用ポケモンは3体、入れ替えは挑戦者のみ許可。では……はじめ!!」

 

 

「よっしきたぁ!! 負けて泣くんじゃないわよナツメ!!」

 

「かかって来なさいアイカ!! 目にもの見せてあげるわ!!」

 

 

「……お母さんすっごく気合入ってるね、お父さん」

 

「……喜ぶべきなのか、呆れるべきなのか……」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ○Side ナオヤ

 

 さて、ここでひとつ豆知識を疲労しようと思う。

 

 ジムリーダーというのは、バトルを通して色んな役目を担っている。

 

 『ポケモンリーグに挑戦できるだけの実力・素質を持っているか』『自分のポケモンをきっちり理解し、育て上げているか』という確認はもちろん、その心におごりが生まれないようきっちりと叩いて矯正したり、必要に応じてアドバイスをあげることもある。

 

 『ジム』という名前を持つ以上、ただバトルするだけの場所じゃなく、そこを訪れたトレーナーがより大きく成長するためのきっかけを与える場所なのだ。

 

 そしてそれゆえに、ジムリーダーが挑戦者に対して、本当の本気で戦うことは少ない。

 

 常識で考えてみればわかる。毎年、各地方の『ポケモンリーグ』には、100人を超える出場者がいる。そして彼らは皆、ジムリーダーに勝利してバッジをゲットしてくるわけだけど……さて、ここで疑問だ。

 

 そんな彼らは、全員がジムリーダーよりも強いのだろうか?

 

 そんなわけがない。ジムリーダーはリーグ委員会公認の超一流トレーナーなんだから。

 

 そもそも普通のトレーナーに対して、ジムリーダーがきっちり鍛え上げたポケモンで相手したりなんかしたら、勝率なんてほぼ0%だ。

 

 もしそんなスタンスで全てのジム戦をやったら、多分だけど、リーグ出場者資格者なんて、人数にして1桁かそこらしかでてこないだろう。そしてそれ以前に、多くの若いポケモントレーナーの心がへし折れる。

 

 だからジムリーダーは、必ずしも本気で戦わず、トレーナーの能力を見極め、試すのに必要な強さのポケモンを選んで、必要なだけ加減してバトルを行う。

 

 それが普通のジム、普通のジム戦なわけだけど……

 今現在、このヤマブキジムで……僕らの目の前で繰り広げられている戦いは、ちょっとその『普通』とは違う。

 

 だからあとで、僕の隣で目を輝かせてこのバトルを見てるメイに『全部のジムであんな戦いが繰り広げられてるわけじゃないからね?』って訂正しておかないと……。

 

 何せ……

 

 

 ……このバトル、挑戦者(アイカ)もジムリーダー(ナツメ)も、超がつくほど本気で相手を叩き潰しにかかってるから……。

 

「お母さんもナツメお姉さんもすごいね~……お父さん、コレが『修羅場』ってやつ?」

 

「……完全に的外れじゃないだけに否定できないのがつらいな……」

 

「?」

 

 

「シャワーズ、シャドーボール!!」

 

「かわすのよスターミー! お返しに10万ボルト!!」

 

 アイカのシャワーズが口元に作ったシャドーボールが魔閃光ばりの速度と威力で飛んでいったと思ったら、ナツメのスターミーは『かげぶんしん』使ってもないのに分身を作る勢いの速度で回避、そして素早く10万ボルトを放つ。

 

 しかしなんとシャワーズは、アイカの指示と共に目の前に水のバリアーを作り出したかと思うと……スターミーの10万ボルトを、完全に遮断してしまった。

 

「なっ……!? 電気は水に強いはずなのに……!?」

 

「ふっ、化学のお勉強がおそろかね、ナツメ。知らないの? 不純物の混じっていない純粋な水は、電気を通すどころかむしろ絶縁体なのよ?」

 

 つまり、今シャワーズは蒸留水ばりの『純水』でバリアを作って、それが絶縁体の役割を果たして10万ボルトを防いだと……そんなことが出来るシャワーズも普通じゃないな。

 

 すると、目論見が外れたはずのナツメは……なぜかうつむいて、くっくっく……と笑い出す。え、今度は何?

 

「やるわね、アイカ……まさか私にコレを使わせるなんて」

 

「あら、セルフで敗北フラグ? ご苦労様ね」

 

「言ってなさい。スターミー! ウォーターカッター!!」

 

(((何その技!?)))

 

 存在しない技名に、僕とメイ、そして審判さんの心が一つになった瞬間、ナツメのスターミーが空中に大量の水を集め……それを『サイコキネシス』で超圧縮していく。

 

 ……ちょっと!? あれってまさか……超高圧で水を噴射して金属すら両断する切れ味の刃物にするっていう、その名もズバリあの……

 

 次の瞬間、全てを切り裂かんばかりの勢いで……というか実際にバトルフィールドの床を切り裂きながら、殺人水鉄砲がアイカのシャワーズめがけて飛んでいく。

 

 しかし、あたれば即戦闘不能間違いなしなその一撃を前に……僕の婚約者|(とそのポケモン)の対応は、こちらもホントにぶっ飛んだものだった。

 

「いよいよ本気ってわけね! シャワーズ、みずのはどう砲!!」

 

(((だから何その技!?)))

 

 次の瞬間シャワーズは、その口から『みずのはどう』を放つ。

 

 ……ただし、水量および勢いがハイドロポンプ以上な上、ただの水じゃなく『ねっとう』を使ってるのかよく見ると沸騰している。しかもその中には『すなかけ』の砂とか混じってる凶悪仕様。

 

 おまけにベースが『みずのはどう』であるせいだろうか、それらが波状攻撃ばりに何重にも叩きつけられる構造になっていて……こっちは床をえぐりながら進んでいく。

 

 まるで鉄砲水だ……防火扉ぐらいなら軽くぶち抜けそう。

 しかも中に混じってる砂粒のせいで、もし巻き込まれたら水流に押しつぶされつつ体中がズタズタになるだろう。こっちはこっちでいつのまにあんな殺人技を……。

 

 そして、超高圧の水の刃と、超高熱水の大砲が激突した結果……その狭間で大爆発が起こり……

 

 

「……シャワーズ、スターミー共に戦闘不能! および……バトルフィールド大規模破損のため試合一時中断! えー……すいませんもうちょっと加減して戦……」

 

「「だが断る」」

 

(……もうやだこの人達……)

 

 

 審判さんの心の声が聞こえた。

 

 場外まで飛び散った大量の水しぶきで水浸しの上、椅子とか倒れてかなりカオスな惨状になっている観客席で、僕とメイは……いまだやる気まんまんなアイカとナツメを前に、ため息をつくことしかできなかった。

 

 ちなみに水しぶきですが、メイが手だけを『バリヤード』に変身させて、バリアをはって防いでくれました。

 

 忘れがちだけどこの子『メタモン』なんだよな……ていうか、なんか最近どんどん器用(?)になってきてる。

 

 

 

 結局その後、仕方ないので場外に設けられた別枠のバトルフィールドで続きをすることになり……しかしそこでもこの2人はやってくれた。

 

 お互いに2匹目のポケモンで挑んだ2回戦、アイカのガラガラ(あ、進化してたんだ?)とナツメのエルレイドの戦いは、1回戦ほどバトルフィールドへのダメージはなかったものの、十分異常な内容のそれだった。

 

「ガラガラ! つばめ返し!」

 

「エルレイド! きりさく!」

 

 速い。速すぎる。見えない。

 数mはなれたところにいたはずの2匹が、次の瞬間『ガギィン!!』っていう、刀と刀がぶつかったような耳障りな音がして……

 

 いや、まだコレはいいんだ。お互いのポケモンが極限まで鍛え上げられてるってことだから。うん。

 

 たとえ目で追うのが不可能なくらいの速度で、どこのバトルファンタジーマンガだって位のスケールの近接戦闘になってたとしても、まあいいんだ。

 

 ……問題は、この後。

 

「ガラガラ、サイコカッター!」

 

「エルレイド、ブレイズキック!」

 

 ……君ら、そんな技覚えないよね?

 

 ガラガラは骨を振るったあまりの速さで衝撃波……くらいは出るのかもしれないけど、その軌跡がエネルギーの刃になって飛んでいったりなんてしないよね?

 

 エルレイドも、燃える炎のキックなんて使わないよね?

 

「ガラガラ、あくうせつだん!」

 

「エルレイド、サイコブースト!」

 

 何やってんの君ら!? 何平然と伝説御用達の技なんか使ってんの!?

 

 っていうか、その技2つとも知ってる人自体少ないのに――僕は前にシルフのデータベースやアララギ博士のとこにあった研究資料で見てるから知ってるけど――何を当たり前のように使ってんの!?

 

「ガラガラ、天翔○閃!!」

 

「エルレイド、ペ○サス流星拳!!」

 

「それはさすがにアウト―――!!!」

 

 結局この数分後、相打ちでまたしても引き分けになりました。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 で、第3回戦でアイカのヘルガーがナツメのフーディンを倒して、アイカの勝ち。

 見事ゴールドバッジをゲットしましたとさ。

 

「お父さん? なんで前の2回みたいに説明しないの?」

 

「説明する気にならないからだよ、メイ」

 

 ヘルガーが口からかめ○め波みたいなビーム出して、フーディンが元○玉みたいな特大エネルギー弾投げつけて、結果としてヘルガーが競り勝った、とだけ言っておこうと思う。

 

 ちなみにそのビームと光球の正体はそれぞれ、

 

 ヘルガーの『かえんほうしゃ』に『はかいこうせん』と『シャドーボール』と『ソーラービーム』を重ねがけしたとんでもないビームと、

 

 フーディンの『きあいだま』に『シャドーボール』とか『チャージビーム』とか『エナジーボール』を『サイコキネシス』で収束させて混ぜ込んで固めた特大エネルギー弾だったらしいけど、もうそんなことどうでもいいくらいに疲れた……。

 

 そんな、見ている者に多大な精神疲労を与えた2人は今、バトルフィールドの真ん中で、いい感じにというか、お互いの健闘をたたえあい認め合うかのように握手してるけど……その最中、

 

 何だか空気を読まないタイミングで、アイカのライブキャスターが鳴った。

 と、同時に僕のも鳴った。ん、誰だろ?

 

 露骨に『誰よこんな時に……』と表情に出しながら、通話ボタンを押すアイカと僕。

 

 すると、その画面に出てきたのは……

 

 

『やっほーアイカ、久しぶり!』

 

 

 僕もアイカもよく知る女性だった。

 

 

「!? お、お姉ちゃん!?」

 

 

「? お母さんの、お姉ちゃん?」

 

 と、興味深そうに僕のライブキャスターを覗き込んでくるメイ。

 

 その画面には、アイカにはちょっと似てないけれど……紛れもなく血のつながった、アイカの姉であるその人物が映っている。

 

 灰色と水色の中間のような髪色で、軽くウェーブのかかったそれは腰までの長さ。

 露出多めのヘソ出しルックに七部丈のパンツと、かなりカジュアルな感じの服装。

 

 若干ツリ目なところはアイカと同じだけど、それよりもちょっとだけ柔和な、しかし同時にミステリアス?な感じのする目つきが特徴。

 

 名実共に超一流のポケモントレーナーであり、僕とアイカにポケモンバトルを叩き込んだ師匠であり、カントー四天王であるカンナさん(アイカがナナシマで会ったらしい)の知り合いでもあり、そして……アイカに『ポケ姦』を教えた張本人だ。

 

「うっわー、久しぶり! 元気そうねお姉ちゃん!」

 

『アイカもね。カンナから何か色々大変な目にあったみたいだから元気付けてやってくれ、って言われてかけてみたんだけど、何だ、平気そうじゃない。さすが我が妹』

 

「まあ、一時はホントに大変な目に会ったけどねー、人生なんとかなるもんだわ」

 

『うんうん、前向きでよろしい。若いうちは苦労してナンボよ、人生なんて』

 

「いや、そんな年寄りくさいセリフよしてよ」

 

 笑いながらそう言うアイカ。

 久しぶりに話せて嬉しいんだろう、すごく自然な笑みが浮かんでいる。

 

 その様子を見ていたメイが、『あー!』と、何かに気付いたように。

 

「思い出した! この人、こないだ読んだ本に載ってた人だよね? テレビにも出てた!」

 

「テレビはわかんないけど、そうだね。こないだ雑誌に出てたね」

 

 数日前、シルフ事件のあと僕の家に泊まりこんでたときに、メイが読んでた雑誌にそういえば載ってたな……と思い出す。

 

 そうそう、たしかジョウト地方の超一流ポケモントレーナー特集、ってタイトルで出てたんだっけ。エンジュシティ出身の、現ポケモンリ『おー、ナオヤ君も元気そうね! そんでそっちの子が、話に聞いた私の姪っ子?』おっといきなり来たな。

 

「え、えっと……メイです! はじめまして!」

 

『うん、元気でいいわね。こうでなくちゃ。アイカ、いい娘じゃない、うらやましいわ。いやーまさか、妹に先越されちゃうなんてねえ』

 

「結婚も出産もする気ないくせによく言う。てか、お姉ちゃんだってお嫁の行き先なら引く手数多でしょうに……いつまで独り身でいるつもりだってお母さん心配してたわよ?」

 

『コレって男がいないのよー、どいつもこいつも弱っちいか甘っちょろくて。ナオヤ君っていう逸材が昔から近くにいたせいか、我ながら男の理想高くてさー。もういっそナオヤ君に貰ってもらおうかな、って最近思ってるわ』

 

「ちょっと待ったァ! 何妹の旦那堂々と寝取るよーな発言してんのコラァ!!」

 

 そんな、聞いてる側としてはちょっと恥ずかしい会話を続ける姉妹。

 

「全くもう……全国のお姉ちゃんのファンが聞いたら泣くわよ、今の。お姉ちゃんただでさえカリスマ扱いされてて、男を寄せ付けないクールレディ、ってイメージなんだから。それが堂々と年下の男、しかも妹の婿を狙ってます発言って……」

 

『そんなこと言ったってさー、私別に何言ったわけでもないじゃない。周りが勝手に騒いでるってイメージなのよね、今でも。私は普通にやりたいことやって生活してるだけだし』

 

「やりたいこと云々はともかく、四天王やっといて普通はないでしょ普通は。何年か前には流行語大賞までとりかけてさ。まああの名台詞、長すぎたからお流れになってたけど」

 

『それこそ『周りが勝手に』じゃない。私はただ私の考えを率直に述べただけよ?』

 

「それが指示されてるのよ。ちょっと恥ずかしいこと言うけど、私だってお姉ちゃんのアレは好きだし、私の周りにも影響受けた奴いっぱいいるのよ? ここにいるナツメとか」

 

 ぐい、とナツメを引っ張ってライブキャスターに映すアイカ。

 相手が相手だからか、ナツメはちょっと緊張してるっぽいけど……同時に、久々に大先輩の顔を見られて嬉しそうにも見える。

 

 向こうもナツメを久しぶりに見たからだろう、ライブキャスターから『おー!』って声が聞こえてきた……ところで、隣のメイが僕の服のすそをくいっくいっ、と引っ張ってきた。

 

「ねえお父さん、お母さんのお姉ちゃんの名台詞って、本に載ってたアレ?」

 

「そうそう、アレ」

 

「やっぱり! 私もアレ好きだよ!」

 

 どうやら、一時ジョウトのみならずポケモントレーナー界全体を席巻し、賛否両論ありながらも立派にポケモンの歴史に残る名言となった彼女の格言は、この小さなポケモントレーナー(自分もポケモンだけど)にも気に入られたようだ。

 

 メイは顔をぱあっと輝かせると、思い出すまでもなく覚えているらしいその言葉を、

 

 

 

「『強いポケモン、弱いポケモン、そんなの人の勝手。本当に強いトレーナーなら、好きなポケモンで勝てるようにがんばるべき』……だったよね!」

 

 

 

 一字一句間違えずに、そう言った。

 

 そしてそのセリフを信条としてかかげる当の本人はというと……お互い久しぶりに顔を見るナツメと、若干緊張されながらも話しているところだった。

 

 

『久しぶり、あなたも元気そうね、ナツメちゃん! なんか色々大変だったみたいだけど、立ち直れたみたいで何よりだわ。ジムリーダーの仕事も、がんばるのよ』

 

「は、はい! ありがとうございます、カリンさん!」

 

 

 

 悪タイプのポケモンを主に扱い、ジョウトリーグ四天王最強といわれる実力を持ち、ポケモン関連の多方面に知識と権威をもつ才女として知られる彼女……四天王・カリン。

 

 アイカの姉である彼女は、雑誌で見るようなクールな笑みとは少し違う、柔らかな笑顔を僕らに向けてくれている。

 

 

 

『あ、あとアイカ。私、もう四天王じゃないから。こないだチャンピオンになったから、ジョウトリーグの』

 

「え、マジで!? ワタルさん引き摺り下ろしちゃったの!?」

 

『うん。こないだプロポーズされてさ、断ったらなんか流れで勝負することになって。で、勝ったんだけど、そしたら『鍛えなおす!』ってフスベシティに帰っちゃって。で、しかたなくチャンピオン引き継いだんだけど……必然的に四天王が空席になっちゃったわけ。アイカ、やらない?』

 

「やよ、めんどくさい。カントーかジョウトのジムリーダー誰か昇格させてついてもらえばいいじゃない。」

 

『こないだそのやり方でキョウさん引っ張ってきたから連続は無理よー』

 

「キョウさんって、セキチクの? そうなんだ? ……何そんなタイミングでチャンピオンひきずりおろしてんのよ……」

 

『だから向こうが勝手に辞めたんだってば』

 

 

 

 ……平然とすごい会話をするんだから、この姉妹は……

 

 というか、さすがはアイカのお姉さん。負けず劣らず好き勝手やってるなー……

 

 

 

 




よ~やく出せました、この設定。

アイカの『お姉ちゃん』=カリン。

……まあ、割と最初の方での思いつきなんですが。
デルビルがパートナーだってことで。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第39話 ぽかぽか、もふもふ、びくんびくん

今回からしばらく日常編的なパートに入ります。

リクエスト話になります。どうぞ。

それと、ただいま活動報告にてアンケート実施中です。
お暇な方、活動報告への返信で回答ぜひお願いします。

登録してない方は感想欄とか、長い方とかはメッセージでも大丈夫です。



 

 

 さて、やることもなくて暇な今日この頃。

 

 私は何の気なしに、ナナシマは1のしま、『ともしびおんせん』に来ていた。

 

 ここは以前、ナオヤと一緒に来て……混浴で一緒に入ってたおじいさん達の視線にナオヤが嫉妬して、いつもと攻守が逆転して滅茶苦茶にされた場所……ということで、結構記憶に新しい思い出スポットだ。

 

 そこに私は、ちょっとこないだ大変な目にあったってこともあって、湯治的な意味で温泉に入りに来てたんだけど……ここで嬉しい? 誤算が。

 

 この島のお年寄りの皆さん、何か今日は老人会の旅行だとかでカントー本土に行っているらしく、ほとんどが留守。

 なので、普段ここのお風呂を使っているおじいさんおばあさんがいない。

 

 早い話が……私の貸し切り状態なのだ。

 

 いくつもある広いお風呂に私だけ……というのは、何とも言えない開放感があってたまらない。

 

 せっかくなので……色々と遊んでみた。

 

 普段は、お年寄りとはいえ男の人もいるわけなので、タオルを巻いて入るんだけど……今日はまず、何も巻いたり隠したりしないで、全裸で堂々と歩き回り、お湯に入る。

 

 そして、湯船(……って言っていいのかな? 露天の温泉なんだけど……)にぷかぷか大の字で浮いて漂ってみたり……

 

 大きなお風呂の定番。泳いでみたり、

 

 ……ちょっと調子に乗って、全裸で記念撮影的なことをしてみている途中に……それはやってきた。

 

 背後に気配を感じて振り向くと、そこには……

 

「……へ? キュウ、コン……?」

 

 きつねポケモン、キュウコン。ロコンの進化形。

 美しい毛並みと9本ある尻尾が特徴のポケモンで、千年以上生きるとか言われている……ホントに?

 

 そんな、大好きクラブのマダムやジェントルマンなどの間でも人気のキュウコンが、その評判に恥じない優雅な姿でたたずんでいた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 どうやらこのキュウコン、珍しいことに野生らしい。

 

 炎ポケモンだから水が苦手……っていう理由からなのかはわからないけど、キュウコンは私という存在を特に気にすることなく、温泉の近くの岩肌の上に寝転んで、そのままゆったりとくつろぎだした。……岩盤浴?

 

 そして私は、さっきからそのモフモフの毛並みを堪能させていただいてる。

 

 ……ポケモン図鑑に、『ふざけて尻尾をつかむと1000年たたられるらしい』って書いてあったからちょっと怖かったんだけど、それでも触りたくなるくらいに気持ちよさそうな毛並みだったので、触ってみようとそーっと近寄った。

 

 そしたら、嫌がるように喉で唸られたり、尻尾でぺしん、と手をはたかれたりした。

 

 やっぱだめなんだろうか、と思ったけど……その時ふと、今私が温泉から出たばかりで体が濡れてたことを思い出した。

 

 そこで、体をキレイに拭いてから再トライしたところ……触れた!

 嫌がられたりすることなく、そのもふもふの毛並みにタッチしたり、ぎゅってしたり、頬ずりすることが出来た!

 

 と、言うわけで……岩盤浴(だと思う)を楽しんでいるキュウコンに寄り添うような形で、私は今もその毛皮に包まれている。

 

 

 しばらくそうしていると、ふいにキュウコンが立ち上がってこっちを向いた。

 

 そして、何を思ったのか……私の体のにおいを、くんくん、とかぎ始めた。

 

 そこで今更ながらに気付いたんだけど……私今、全裸だ。

 

 まあ、当然よね。温泉に入ってた状態から、体拭いてそのままキュウコンをモフり始めたんだし。めんどくさかったのと、どうせ誰もいないのと、モフモフを全身で感じたかったから服着るのやめよう、って決めた記憶もあるし。

 

 そんな私の裸体には……もともと蒸し暑い洞窟の温泉で、さらに暖かいキュウコンの毛皮をモフってたせいか、しっとりと汗が滲んできていた。

 

 いつの間にか、におい的に女の子としてはちょっと気になるレベルにまで汗かいてたから、このくらいにしてまた温泉に入ろうかな……と私が思った次の瞬間、

 

 ――ぺろっ

 

「ひゃっ!?」

 

 唐突にキュウコンに体を……それも、股間を舐められた。

 

 他の箇所と同様にしっとりと汗をかき、もともと蒸れやすい箇所だという事も手伝ってそれなりに匂いが濃いと思われるその股ぐらに鼻先を近づけ……戸惑う私に構わず、においをかいだり、時折ぺろりとなめたりしている。

 

 すると私の視界の端に……たまたま私に背を向ける形になっているキュウコンの、後ろ足の付け根が……

 

 そしてそこに生えている、大きく硬くなったペニスが写った。

 

 ……ってことは……

 

(発情、してるのかも……?)

 

 

 ☆☆☆

 

 

 予想は的中。

 どうやらこのキュウコン……私の汗や股間の蒸れたにおいをかいでいて発情してしまったらしく……さっきからずっと、汗以外に愛液も流れ出始めた私の股間を舐めている。

 

 そして私は……そんなキュウコンの体の下で『69』のような姿勢になり、怒張したそのペニスを口に含んでいた。

 

 キュウコンは獣型のポケモンの中でも割と大型。やはりというかそのペニスも体に見合った大きさ・長さを持っていて……口に収まりきらず、喉の奥にこつこつと当たる。

 

 発情しているからか、雄くさい匂いも漂ってきていて……口から鼻に抜けるその香りが、人間のそれとは違うポケモンの雄の匂いが、久しぶりに私のポケ姦好きな心に火をつけた。

 

 膣口を這って刺激するキュウコンの舌の感触を股間に感じつつ、私も愛する人のそれに対して行うように、キュウコンのペニスに舌を這わせて興奮させる。

 

 長い竿にそってつつーっ、と、

 人間のそれよりも太いその周りをくるりっ、と、

 

 全体を満遍なく嘗め回しつつ、時折びくんと震えて反応してくれる感じから、キュウコンが気持ちよくなる敏感な場所を推理して……徐々に最適な舐め方を見つけていく。

 

 すでに最初に口に含んだ時よりも1まわりほど太くなり、硬さも血が集まってきてるのかかなり硬くなった。長さも増した気がするし、切っ先からは我慢汁も出てきて……何より鼻に抜ける匂いがまた強くなった。

 

 久しぶりに雄ポケモンの匂いに私の脳がとろんとしてきた所で……ふいにキュウコンは私の膣口を舐めるのを止め、私の口からペニスを抜き取った。

 

 おくまでくわえ込んでたから、きゅぽ、と子気味いい音を立てて。

 

 もっとも、バキバキに勃起したその獣チンポと、耳に聞こえてくるくらい粗くなっているこの子の息の音を聞けば、何がしたいかなんてすぐにわかる。

 

 私はそれに答えるため、四つんばいになってお尻を向けた。

 

 予想通り、キュウコンは心なしかさらに息を荒げて、すぐさま私の上に覆いかぶさってきて……何のためらいもなく、私のトロトロに濡れた膣にそのペニスを突きたてた。

 

「~~~っ!! あぅ……はぁっ……!」

 

 ここんとこ人間相手のセックスとレイプばっかりだったから、久しぶりな気がする。

 四つんばい+四つんばいで、後ろから突き入れられる獣のセックス。

 それも、人間以外の異形のチンポを受け入れるという内容での。

 

 膣口をこじ開け、肉壁を押しのけて突き入れられ……一気に子宮口まで到達したキュウコンのペニスは、すぐさまピストン運動によって私の膣を出入りし始める。

 

 毛並みのせいで、『パンパン』っていう音はしないんだけど……その代わりに、ピストンのたびにお尻にモフモフの毛並みがぶつかり当たって心地いい。なんか新感覚。

 

 背中やわき腹なんかには、覆いかぶさってるキュウコンの毛並みを同じく感じるし。

 

 片方がポケモンであり、もう片方の人間がそれにあわせているために、獣の交尾そのものであるこのセックスは……互いが満足できるシチュエーションで進んでるからなのか、私もキュウコンもどんどんヒートアップしていく。

 

 私はいつの間にか自分から腰を動かし、キュウコンはピストンの勢いが強くなっていく。

 

 そしてキュウコンは、ラストスパートに入ったらしい。ぽふぽふと音を立てて毛並みを私の桃尻にぶつけながら、ぷくっとペニスが一瞬膨らむ。

 

 そして次の瞬間……熱い精液が膣内に吐き出された。

 

 どくん、どくん、と脈打つようなリズムで膣内に溢れ始める大量の精液。子宮を灼く熱い感触。ポケモン独特の、打ち付けるような力強い射精。

 

 子宮口に切っ先をぐぐっと押し付けて放たれているその射精の一発一発が、この子が炎タイプのポケモンだからなのか……本当に焼かれそうな熱さだった。

 

 しばらく、体を震わせつつも耐えてたんだけど……その快感にどんどん力がそぎ落とされていって、ついには腕に力が入らなくなって、私は岩の地面に崩れ落ち……そうになったその時だった。

 

 唐突に……四つんばいになっている私のお腹の下側にも、キュウコンの毛並みが当たるのが感じられた。

 

 ちょっとびっくりして、快感に耐えて閉じていた目を開けると、四つんばいの私と岩の地面との間に、キュウコンの尻尾の1本がもぐりこんできていた。

 見ている私の前で、さらにもう1本。ついている両手を掬い取らんばかりの勢いで。

 

 いきなり体の下に高級ふかふかなベッドが出現したみたいな感触に、戸惑いつつも気持ちよくてほわんとする私。……まあ、硬い岩に倒れこむのが阻止されて助かったし。

 

 キュウコンの射精と同時に私も達してしまって力が抜けているので、このまま少しや済ませてもらおうかな……とか考えていたその時、

 

 私の体を……上下だけでなく左右も、キュウコンのもふもふの毛並みの尻尾が包んだ。

 

 そして、キュウコンは再び腰を降り始め……精液が溢れてぐちゅぐちゅになっている私の膣内をかき回し始めた。肉壁をこすり上げ、肉ヒダを前後にまくり上げ、快感をむさぼる。そして同時に、私の体に快感をどんどん刷り込んでいく。

 

 しかも、なんか幸せな気分にさせてくれている、私の顔以外の体中ほとんどを覆う形になっているこの尻尾が……予想外に曲者だった。

 

 ……いや、熱い+暑いのよ、これら。

 

 炎ポケモンだから基礎体温がそもそも高い上に、保温性抜群の毛並みだから……それに全身を包まれている私は、まるでサウナスーツを着ているみたいに暑い。

 

 しかも、ここは温泉が湧き出る洞窟。サウナほどじゃないけど蒸し暑い。

 

 そして今の状況。まぐわっていて体が熱い。

 

 まとめると、今の私の状態は……サウナスーツの上に冬服を着て超厚着した上で、床暖房もバッチリの低温サウナに入って、その中でセックスしてるっていう状況。

 

 ……あれ、これってまずいんじゃ……?

 

 そう考えてちょっと毛皮をはずそうと体をよじってみたけど……キュウコンは尻尾を私の体にぴったり密着させて放さない。その上で股間を叩きつけ、ずんずんと私の膣内を攻め上げてくる。

 

 外も中も気持ちいいんだけど……ちょっとまずいかも。

 暑さでボーっとして……しかもそこに快感まで加わって……だんだん何も考えられなくなってきた。思考が……麻痺する……。

 

 息苦しさもちょっと感じてきてるけど……そんな状態だから余計に感じるのか、私の体は、股間から叩きつけられ、全身に響いて広がる快感に完全に酔っ払っていた。

 

 汗は滝のように流れ、キュウコンの尻尾や毛並みを汚すけど、それでもキュウコンはやめないし放さない。

 むしろ、首筋なんかに浮き出た玉の汗を舐め取ったりしている。

 

 なんか、口からよだれなんかも垂れて出てきた……コレって本当にやばいんじゃ!?

 

 このままだと私、熱中症か脱水症状になっちゃうよ! もしくはその両方!?

 

 脳の奥底ではそうわかっていても……なんかもう体がほとんど動かなくなってて、快感を感じて喘ぐ今年かできな(どくんっ!!)……あ、射精された。

 

 確実にさっきまでより大幅に上昇しているであろう私の体温。

 それでもなお灼けるような暑さを感じる精液が膣内に吐き出される。

 

 けど、動けない。せいぜい口から、かすれた感じの喘ぎ声が漏れるだけ。

 

 ……気付けば、手足から力が抜けてて……完全にキュウコンの尻尾のモフモフベッドにこの裸体を預けて、包まれている形になっていた。

 

 そんな状態でも、快感だけは止まることなく私の体を縦横無尽に駆け巡る。

 

 余計に思考が鈍り、脳がしびれる……あ、またピストン始まった。

 

 もう力が入らず、自分では動かなくなった……というか動けなくなった私の体を、なおもキュウコンはむさぼり続ける。

 

 暑い。

 気持ちいい。

 ……あ、また射精された。

 

 ……っ……とうとう目がかすんできた……。

 

 やばいって、コレ……本気で、意識が……

 ってか……命が、かな……?

 

 またしても始まるピストンが、何度も注がれて溢れかえっている精液と流れ出る愛液の混合液でぐちゅぐちゅと音を立て、動かない私の体を快感だけが蹂躙しているのをやけに鮮明に感じながら……熱気と快楽の中で、ほぼ停止状態にあった私の思考は、とうとう完全に停止。

 

 それから程なくして……私の意識も消えた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 目が覚めると、病院だった。

 

 案の定、あの超熱気セックスの結果熱中症&脱水症状になってしまった私は、そのまま意識を失って、けっこう危ない所までいったらしい。

 

 しかし、あのキュウコンが……おそらくは出すだけ出して満足した後、近くを歩いていた他のトレーナーを先導してここまで連れてきた。

 

 そのトレーナーに助けられ、私は病院へ搬送され……助かったとのこと。

 

 ……いや、今回は本気でやばかったんだな……下手したらあのまま死んでたかもしれない……怖っ。気をつけよう。

 

 

 ちなみに、発見されてから救急車に運ばれるまでの間、私は当然全裸だったわけで、

 

 しかも、その発見してくれたトレーナーは男の人で……ばっちり全部見られちゃってたそうで……

 

 

 ……まあ、いいや。覚えてないし……気にしないことにしよう。

 

 

 




最近やってないってことでポケ姦・獣姦をリクエストする声が多かったので、日常一発目はがっつりポケ姦にしました。おーばー。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第40話 無人発電所の陵辱

リクエスト話その2です。

どうぞ。


 

 きっかけは、ハナダシティでロケット団らしき連中が悪さをしている場面に出くわして、それを追っかけていったこと。

 それが、全ての始まりだった。

 

 どうやら連中は、ハナダシティの東にある『無人発電所』という建物をアジトにしているらしい。

 

 その名の通り無人の発電所で、昔はちゃんと人がいて稼動してたらしいんだけど、色々な理由から放棄され、今では野生のポケモンが住み着いてしまっているらしい。

 

 そこに悪人も一緒に住み着いているようなので、逃がさず捕まえようと追いかけていった私は……その発電所の中で、予想外の反撃に遭った。

 

 施設の奥の部屋まで進んだあたりで……なんと、そのロケット団の連中のみならず、発電所に住み着いていた野生のポケモンたちからいっせいに攻撃されたのである。

 

 後になってからわかった話だけど、どうやら連中はこの発電所内のポケモンたちは、なんと最初から『グル』だったらしい。

 

 アジトとして使う上で邪魔にならないように+いざとなれば防衛のための戦力として使えるように、野生の電気ポケモン達をあらかじめ手なづけていたのだ。

 

 そうとは知らず誘い込まれた私は、ポケモン達が一斉に放った電撃で気絶させられてしまい……あえなく、ロケット団に捕われてしまった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 起きるまで我慢できなかったのか、それとも我慢する気がなかったのか。

 私が目を覚ました時には……すでに陵辱は始まっていた。

 

 それも……拘束され、意識があろうがなかろうがほとんど自由に動けない状態で、一方的に、オナホールのように犯されている最中だった。

 

 具体的には……まず、モンスターボールなんかを取り上げられ、武装解除させられていたのは当然のこととして、その上更に全裸に剥かれていた。

 

 さらに……両手に腕輪のような手錠のような拘束具を、それも別々のものを付けられている。そこからは鎖が伸びていて……天井付近のパイプのようなものに固定してあった。

 

 私の両手はそれに引っ張られる形になっており、その長さは私の足が床に着くギリギリといったところ。

 必然的に私は、バンザイをするような姿勢で吊り下げられて立たされていた。

 

 その私の腰をガシッとつかみ、息を粗くしながら、男――ロケット団の残党の1人であろうそいつは腰を振っていた。

 

 規則的なピストン運動によって、男の肉棒が私の体の内外を往復するたびに、私のお尻と男の腰が打ち合わされるパンパンという子気味のいい音と、ずちゅ、ぐちゅ、という粘着質な水音が混ざって聞こえてくる。

 

 膣内にはすでに、微妙に熱くてドロドロのものがある感触が……それがピストンでかき回される感触があるから、もう既に何回か膣内射精されたんだろう。気絶してる間に。

 

「ん? おいコイツ起きたぞ」

 

「おぉ、思ったより遅かったな……へへっ、もう何回も出してたってのによ」

 

「よおお嬢ちゃん、おはよう。君のオマンコ、気持ちよく使わせてもらってるぜ?」

 

 下卑たセリフと笑みがどこまでも不快感をあおるそいつらは……全員がロケット団かどうかはわからない。

 制服を着てる者と着てない者がいたから。

 

 まあ着てなくても、潜入して町とかに紛れ込んでるようなのもいるから、多分こいつら全員ロケット団員だろうとは思うけどね。

 

 そんなことを考えてたら、後ろで腰を振ってる奴のペニスが私の仲でぶるっと震えて、次の瞬間私の中で脈打った。

 

 同時に、どろっとした熱い体液が吐き出され……また少し私の下腹部が重くなる。

 

 何度かチンポを脈打たせ、何度も精液を吐き出し……ようやく収まった所で、男はそれをずるりと私の膣から抜き出して息をついた。

 

 すると直後に、下卑た笑みを浮かべたままの別の男が寄ってきて……私の片方の足を持ち上げた。

 

 手はバンザイで頭の上、隠すものも何もないその姿勢で片方だけ足を持ち上げられ、股を大きく開かれたことにより……必然的に、私の裸体の恥部は丸見えになる。

 

 その姿勢の私のお腹……下腹部を、男がぐっと押してきたことで、

 そしてさらに別の男が、私の膣口を指で左右に広げたことで、大体彼らが何をしようとしているのかの予想はついた。

 

 そして数秒後、

 彼らのご希望通り……私の中に注がれた彼らの精液が、どろりと流れ出てきて床に落ちる。やはり、やや粘着質な水音と共に。

 

 かなり淫靡な光景と言っていいそれを、男たちはニヤニヤと面白そうに見ている。

 

 恥部を凝視され、そこから白濁が流れ出る様を見られ、見せ付けられ、私もかなり恥ずかしかったが……それを露骨に態度に出すと、この手の輩は喜んでエスカレートする。

 

 なので、極力我慢していたんだけど……顔が赤くなるのは止められず、そしてそれを見た男たちの顔に、案の定笑みが広がった。

 

 それが引き金になったのか、それとも最初からそのつもりだったのかはわからないけど……男の1人が、今度は私の両足をつかんで持ち上げる。

 

「へへっ、安心しろよ。すぐまたたっぷり注いでやるからよ」

 

 そう言って、そして……すでにズボンとパンツを下ろし、露出させていた肉棒を……白い粘液が僅かに残る私の膣口に、ずぶっと突き刺した。

 

 目を覚ましてだいぶ感覚が戻ってきてしまったためか……その一突きに、私の膣の肉壁の快感神経が正常に動作し、私の体がびくっと震える。

 

 そのまま男は、手を私の足から腰へ移し、体ごと抱え上げるような形で下から私をずんずんと突き上げ始めた。

 

 駅弁、っていうんだったか。こういうの。

 両手が天井に吊られてるから、少し違うだろうけど。

 

 抵抗できない私は、なすがままに膣内を蹂躙され……愛液と先走り汁、そしてさっきまでの精液の残りが混じった汁を膣口からぼたぼたとこぼしながら、慰み者にされている。

 

 ただ私のほうからは何も……それこそ、腰を動かすことすら満足に出来ないというこの状況が、余計に私を羞恥と屈辱で追い込み、しかし確実に興奮させる。

 

 恥ずかしくても、体を隠すことも足を閉じることも出来ない。

 

 快感が体を突き抜けても、身をよじることも満足に出来ない。

 

 挙句の果てには……精神が自分から快感を求めるようになっても、その権利すらない。

 両手を吊られているこの姿勢では、腰を振ることすらほぼ男に任せるしかない。

 

 私は全くの受身に徹する。それ以外に選択肢がない、快楽も苦痛も、与えられるのみ。

 

 私をまるで1人の人として扱う気のない、まさに全くの道具扱いと言っていいそのやりかたに、私は頭では怒りと屈辱を感じると同時に……下半身では切なくてたまらなかった。

 

 悔しい。でも……抗えない。二重の意味で、だ。

 

 多重の屈辱と、それによる無力感。

 私が涙を流す寸前まで追い詰められたと同時に……とどめとばかりに膣内で男が爆ぜる。

 

 どくんっ、と再び注がれる精液……それも私は、受け入れることしか出来ない。

 

 奥の奥まで突き刺したペニスの切っ先からほとばしるそれを、男は心底満足そうに私の子宮の中に吐き出していた。『おっ、おぅ、ふ……』なんて喘ぎ声を上げながら。

 

 終わると、男はあっさりと手を離し……私の両足は再び床につく。

 そして、膣口からはまた白濁液がとろりと流れ出て、男たちはそれを見て悦に浸る。

 

 貫かれ、弄ばれ、注がれ、それを垂らす。自分達の眼前で。自分達によって。

 何も出来ずにそれを繰り返すだけの哀れな性奴隷となった私を、征服欲を満足させながらあざ笑う。

 

 そしてまた、別な男が下半身を露出させ、私の足に手をかける……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 部屋には窓はなかったが、壁掛け時計が置いてあったので時間はわかった。

 

 実に4時間近くもそれが繰り返され――男たちは適度に休憩しながら、だった。私は鎖で吊るされたままだったが――もう夜になるという頃、ようやく男たちは満足したようだった。

 

 私はその後更に様々な形で貫かれて弄ばれ……今はさっきよりも酷い状態になっている。

 

 最初は両手を天井につながれているのみだったが、途中から足にも鎖が付けられ、天井から吊るされた。

 

 正確には、両方の膝のあたりにだ。腕のそれと同じものを付けられ、今度はまるで『ぶたのまるやき』のように、天井に両手両足を向けて吊るされた。

 当然、私の秘裂はコレまで以上に丸見えだ。しかも、菊穴ともども。

 

 しかも、両足を微妙に離すように天井につながれたせいで……正面から見ると、M字開脚で、しかもちょうど『挿れやすい』位置に恥部が来るように吊るされている。

 

 その状態の私で、やはり男たちは性欲を満たし続けた。

 

 肉穴に自分の肉棒を突きたて、腰を手に前後に動くか私の体のほうを揺らして、吊るされた哀れな肉人形の体を味わっていた。

 

 精液を吐き出してはそれが流れ出る様子を見て笑い、また注ぎ……それを繰り返した。

 

 行為においても、その後も、好きなように徹底的に私を辱めた。

 

 さらに、肉穴のみならず胸や口をも使って性欲を満たした。

 胸は、膣内を堪能しながらもみしだかれたりしゃぶられたり、甘噛みされたりしたし、口は……頭側に回った別の男から無理矢理、上からねじ込まれてしゃぶらされた。

 

 喉の奥に熱くて硬い肉の塊の感触を感じながら、私はやっぱりどこまでも下卑ている男たちの声を、セリフを聞いていた。

 

「へへへっ、安心しろお嬢ちゃん、まだまだこんなもんじゃ終わらねえぜ」

 

「そうそう。俺ら全員、逃亡生活で溜まってるからな……発散させてもらうぜ」

 

「飽きないように色んなやり方で楽しませてやるからよ?」

 

 

 

 その後しばらく、陵辱は続いた。

 犯し方も、鎖や周りにあるものを使って、無駄に趣向を凝らされた。

 

 ある時は、両手両足の鎖で壁にはり付けにされ、辱められながら犯された。

 

 壁に『大』の字で固定され、例によって身動きがとれない中……私の体を、上から下まで弄繰り回し、舐めたりもみし抱いたりして辱める。

 

 それに否応無しに感じてしまい、体が正直な反応……びくっと震えたり、秘裂からとろとろと愛液が垂れてくるのを見て、男たちは下品に笑っていた。

 

 恥態をおかずに彼らが自分でしごいて、吐き出した白濁液を動けない私の体中にかけてベトベトに汚されたりもした。

 

 もちろん、普通に犯してきたりもする。

 

 貼り付けてある場所が壁なせいで少しやりづらそうにしていたが、下から突き上げるような形で不規則にごつごつと私の膣内を突いてくる。

 

 なまじ勢いが弱いそのピストンは、中途半端に蓄積していく快感が生殺しのようで帰ってつらかった。

 

 

 

 ある時は後ろ手に両手を縛られ、自分で動いて男たちに奉仕することを強要された。

 

 仰向けに寝る男たちの上にまたがり、勃起したペニスめがけて腰を下ろし……自分は何もしない男に快感を与えるために、騎上位で腰を振って男に、肉棒に奉仕する。

 

 別な男が顔の前に肉棒を持ってくれば、その先端や竿、陰嚢に舌を走らせて、むわぁっと漂ってくる雄の体臭を鼻の奥に感じながら奉仕する。

 

 興が乗ってくると、男の方からも動いてきたり、頭をつかまれてイラマチオに移行したりして……どこまでも男達の都合で奉仕させられる。

 

 しまいには嗜虐心より快感が優先されたのか、穴を前後と上の3つともふさがれ、私は腕が縛られていること以外はいつも通りに犯される形になっていた。

 

 

 

 ある時は両手を使えない状態のまま膣内にバイブを深く挿入され、スイッチを入れられた状態で放置された。

 

 最初と同じ姿勢……両手首の手錠から伸びる鎖が天井につながっていて、その長さはやはり私の足が床につく程度。しかも今度は両足まで鎖で床に固定されている。

 

 その状態の私の膣内に、決して細いとはいえないサイズのバイブレーターが深々と、引っ張らなければ抜けないほどに深く挿入され……スイッチが入れられる。

 

 特別性なのか可動性が大きく、膣内でかなり激しく暴れ回るその玩具に苦しめられる私を、男たちは休憩中の余興として鑑賞していた。

 

 彼らがしばし自分の肉棒と陰嚢、そして休まず振ってきた腰の疲れを取るために、酒を飲みながら休息を取っている間、私をただ休ませるのも芸がないということで即興で考えた責めだった。

 

 途中からはオマンコだけでなくアナルにまでバイブ……同じものが挿入され、前から後ろから激しい振動と快感が私の下腹部を断続的に責め続ける。

 

 トロトロと流れ出る愛液は水溜りを作り、軽くではあるが何度も達した。

 心身ともに全く休むことが出来ないまま時間が過ぎ、私がその2本のおもちゃから解放されたのは……男たちが腰を上げた時だった。

 

 

 私の体は、男たちのおもちゃそのものといった感じで性処理のために利用されていった。

 

 

 

 どこをどう犯されるにしても……とことんまともに人間扱いされないまま、ずっと私は犯され続け……今に至る。

 

 膣穴からも菊穴からもどろどろと精液が漏れ出し、口元にも精液がこびりつき、動けなくとも心身ともに疲弊させられた今のこの状態に。

 

 そんな地獄から私が解放されたのは、私の持っていたライブキャスターの位置情報からこの場所の存在を知ったハナダシティのジュンサーさん達が、応援と救出のための部隊をよこしてくれた……ほとんど丸1日後だった。

 

 

 




今回は、鎖等を使ったギミック陵辱でした。
色々ポーズ等変えてみましたが……楽しんでいただけたら幸いです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第41話 受け継がれる血、メイの暴走

 

 私は今、グレン島に来ていた。

 

 用があるのは、この島の『化石研究所』。

 

 イッシュ地方でも似たような場所はあったけど、ここでは古代のポケモンの化石を復元して、生きていた頃のポケモンに戻すことが出来る。

 

 そして私は、こないだお月見山に行ったときに化石を拾ってたことを思い出して、復元してもらいに来たわけだ。

 

 触手ポケモン……『オムナイト』の化石を。

 

「お母さん、触手ポケモン違う。うずまきポケモン」

 

 あれ、そうだっけ?

 

 

 ☆☆☆

 

 

 で、どうなるかといえば、

 

「……まあ、お母さんだし、こうなるよね……」

 

 すでに事後。

 今まで頑張ってくれていたオムナイトを胸に抱え、こんな会話を娘とかわす私。

 

 復活早々、オムナイトの触手に体中を体中を弄ばれ……というか、弄ばせている私であった。まあ、自分でも大方の予想通りだろうとは思う。

 

 ……けど、

 

(……なーんか、いまいち物足りないなあ……)

 

 気持ちよくは、あった。

 オムナイトの触手は全部で10本。オクタンより多い。

 

 まあ、アレほどの太さや力強さは無いんだけど……それでも、長細い上にオクタンの8本足よりも伸びるので、体の奥まで届いてぐちゅぐちゅにかき回してもらったりと楽しめた。

 

 何本かまとまった触手で膣内を、さらには子宮の中に細くした触手を入れて子宮ごと犯してもらったり……長細さを生かして、お尻の奥の奥まで貫いてもらったり。

 

 乱暴に胸をもみしだれたり、口の中をイラマチオばりにかき回されたり。

 

 そんな感じで、色々と楽しませては貰った。

 

 ただ、1つだけ大誤算。

 このオムナイト、まだ子供だったのである。

 

 そのため、力強さとかがほとんどなくて……子供特有の不器用さや無邪気さみたいなものがあったからその分はよかったけど、ポケ姦相手としてはちょっとまだ未熟。

 

 ヘルガーやシャワーズといった、ポケ姦分野の性豪を日夜相手にしている私としては……なんというか、物足りなかった。

 

 そんな愚痴をこぼしていると、隣でメイがジト目になっていた。

 

 母親がこんな話するの見てるの、嫌だったのかな? いやでも、この子の場合日ごろから私のポケ姦癖については知ってるし、そもそもこの子自身堂々とナオヤ……父親との近親相姦を喜んでやってる時点で、そんな全うな性的観念は……

 

 とか何とか考えていると、ふいにメイがにやりと笑った。

 そして、

 

「ねえお母さん。物足りないなら……私が手伝ってあげよっか?」

 

「は?」

 

 と、次の瞬間……メイの茶色の髪の毛が膨れ上がるようにぶわっと広がり、一瞬にして青色の、何十本もの長い触手に姿を変えた。

 

 そして更に一瞬後には、私の全身はその触手に絡め取られていた。ちょ、ちょっと!?

 

「え……ちょっ!? め、メイ!?」

 

「おかーさーん……まあ私自身、自分が年齢に不釣合いな性欲持ってるのは知ってるけどさあ……いくらなんでも娘に堂々と自分がポケ姦してる所とか日常的に見せてたら、娘の性癖が歪むかも知んないとか考えたことなかった?」

 

「そ、それはその……いやでも、ポケ姦はあんたもけっこうノリノリで自分から見てたわよね?」

 

「それはおいといて」

 

 おいとくんかい。

 

「ふふふ……お母さんのおかげで私、こんなことも出来るように育っちゃったんだから」

 

「そ、そうだったんだ……お母さん知らなかったなー、ごめんね? てか、性格変わってない?」

 

「知らないのも無理ないよ、別に普段猫かぶってるわけじゃないけど……ポケモンだから発情期とかあるのかもね。たまーにこんな風に暴走しちゃうの。で、そろそろその時期だった上に、シルフで犯されつくしたお母さんの恥態とか、ポケ姦とか見ちゃって……」

 

 ……目覚めた、と?

 

「ふふふ……お母さん、私が『メタモン』だってこと、忘れたわけじゃないでしょ? 普段旅に出てばっかりで触れ合う機会もない親子がせっかくこうしてあってるんだから……今日は思いっきり、エッチでビッチでポケ姦好きなお母さんに親孝行してあげるね♪」

 

「い、いや、どっちかっていうとコレは親を泣かせる所業……んぐぅぅっ!?」

 

 私の言葉を待たず……メイの髪もとい触手が、私の膣口と菊門をこじ開けて中に入ってくる。さっきまでヤってて、ローションや愛液で濡れてるから、前戯もなしに。

 

 さっきのオムナイトよりも太くて力強い触手が……肉壁を掻き分けて奥へ、奥へ。

 

「ああ、オムナイトはあんまり見たことないから、モンジャラの触手に変身してみたよ。こっちの方が長いし……数も多いから」

 

 まだ数十本フリーである触手を体の周囲でウネウネさせながら、メイは言った。

 

 膣に入った触手は、形はただのモンジャラの触手だから傘とかはついてないけど……うねうねと不規則に動いて膣内全体を刺激してくる。ピストン運動ももちろん忘れない。

 かなり太めだから、圧迫感もあって……ちょっと苦しいくらい。

 

 お尻に入った触手の方は……かなり遠慮なく、ゆっくりだけどどんどん奥へ奥へと進んでいく。もうそろそろ、大腸も半ばくらいまで来たんじゃないか。

 

 と、思ったら……お腹の中、かなり奥の方で何の前触れもなく動いたり、肉壁にぶつかってびくん、と震えたりして、こちらも苦しいと同時に結構気持ちいい。

 

 2つの穴から奥深くまで入り込んだメイの触手。それによって私のお腹は、妊婦ほどじゃないけどかなりポッコリとふくらんでいた。

 

 その状態で、体は触手によって宙吊りにされている上、両手両足は固定されている。

 体に上手く力が入らず、歯を食いしばるくらいしかその圧迫感と快感に耐える手段がない。

 

 すると、メイが触手を動かし……私の体位を変えた。顔を自分の前に持ってくる。

 

 何かと思って、ふとメイの体……そのちょっと舌のほうを見た所で、ぎょっとした。

 

 メイの股間。そこに……とんでもなく太いペニスが生えていたから。

 

「……っ!? ちょ……め、メイ、コレ……」

 

「すごいでしょ? お婆ちゃんの部屋にあったアダルトビデオ(無修正)の、男優さんのを参考に生やしてみたんだー」

 

 お母さんっ!? 孫の手が届く所に何置いてやがりますか!?

 

 参考にしたAVとやらは巨根ものだったんだろうかって思うほどに、メイが股間に生やしているそれは、彼女の体躯に不釣合いな大きさと形のえぐさを誇っていた。

 

 黒光りしてて、太くて反りも入ってる。見た目からでも固さがわかるくらいに力強く、血管がビキビキと浮かんで脈打っているかのよう。傘も広くて、膣に挿入でもそようものなら。太さも手伝って引っかかりは尋常じゃないだろう。

 

 ……というか、人間にこんなペニス持ってる人がいるもんなのか……もしかしたら、モデルにしたそれをこの子が自分で改造してバージョンアップしてるのかも。いや、きっとそうだ。

 

 ……そこまで思った次の瞬間、

 

「じゃお母さん、よろしくね」

 

「よろ……むぐぅ!?」

 

 メイは私の頭をつかみ、口をこじ開けてそのペニスを突っ込んできた。

 

 ずどん、という効果音がつきそうなほどに勢いよく入ってきたその黒光りする凶器は、私の口の中を突っ切って喉まで突き当たった。

 

 直後、鼻の奥に抜ける雄の匂い。

 否応無しに私の『雌』が反応してしまい、股間からじわりと愛液が染み出していく。メタモンってこんな匂いまで再現できるの!?

 

 それに気付いたかどうかは知らないけど、メイは私の口の中から喉、食道の入り口に至るまでの感触をじっくり味わうかのように、私の顔をつかんで前後にゆっくりと動かしていた。

 

 顔には恍惚の笑み……切なげな吐息なんかも漏らしている。

 

 

「んっ、ふぅ……お母さんの口の中、あったかくて気持ちいいよ……!」

 

「むっ、ぐ……」

 

 声を出した拍子に下が動いて、メイのペニスを刺激する。

 

 それがまた気持ちよかったらしく、メイは私に舌を動かして奉仕するよう頼んで……否、命令してきた。

 

 それを受けて、体に染み付いた動きなのか、舌が動いて娘の凶悪にふとくて固い肉棒を嘗め回す……しっとりと濡れた表面を走らせて、刺激を与えていく。

 

 メイの口から漏れる切なげな声が大きくなっていき、それにともなって、びくびくと私の口の中のペニスが震える。その振動で頭そのものが揺らされるくらい、力強く。

 

 先走り汁が切っ先から出てるんだろうか。口の中から鼻に抜ける匂いも、どんどん強くなっていった。

 

 しかもそれだけじゃない……なんか、そのにおいだけじゃ説明がつかないくらい、私のほうもドキドキしてくる……何コレ、まるで媚薬でも使われてるみたいな……

 

「ふふふ……ねえお母さん、『アロマテラピー』って技知ってる? ロゼリアとかが使える技なんだけど、状態以上の回復だけじゃなく、色んな使い道があるんだよ? 疲労回復とか、リラクゼーションとか……媚薬にもなるし」

 

「!? っぷは……あんた、いつの間にそんなもんを覚え……って、ちょっ!?」

 

 新たな技を娘が習得していたというカミングアウトと同時に、メイは私の口からペニスを抜き取り……また体位を変える。

 

 今度は……自分の目の前で、M字開脚で股を開くかたちに。

 

 ……これから何をするかなんてのは、最早想像するまでもない。

 

 その上でメイは、とんでもないことを言い出した。

 

「……ねえ、お母さん。知ってる? 私、知っての通り心は女の子だけど……メタモンって本来性別がないポケモンでさ、相手のポケモンが雄か雌かに関わらず妊娠させられるんだよ? 確かお母さん、遺伝子制御されたメタモンに犯されて私を産んだんだよね?」

 

「へ……?」

 

 そ、それが、何……?

 

「そんなお母さんに問題です……私自身はそういう施術を受けてないけど、間違いなくその遺伝子制御されたメタモンの血と、人間であるお母さんの血を引いています……さて、そんなポケモンと人間のハイブリッドである私は、人間の女性を妊娠させられるでしょうか?」

 

「……ちょ、ちょっとメイ!? そ、それはお母さんさすがにいくらなんでも……」

 

「正解は……『やったことないからお母さんで実験してみる』でした。いただきまーす♪」

 

「待っ……あぁぁあああっ!?」

 

 直後、

 

 とんでもない思惑――発情してるがゆえの暴走だと信じたい――を暴露したと同時に、メイは私がフェラチオで大きくしたペニスを、触手が抜かれてフリーになっていた私の膣につきたてた。

 

 あっという間に子宮口に届き、そのまま内蔵を押しつぶさんばかりの勢いでぐいぐいと押し付けられる巨大チンポ。

 

 瞬く間に子宮口はこじ開けられ、その巨大な傘が子宮の中にまで侵入してきた。

 

 それが快感になって刺激されて……また一回り、ただでさえ大きかったペニスが膨らんだ。

 

「あっ、は……すごいっ……お母さんの膣内、気持ちいいのぉ……!」

 

「がっ、は、ぐ……苦し……め、メイ……やめ……」

 

「何言ってるの、お母さん? プラズマ団に捕まってた時なんて、これよりずっと太いポケモンチンポいっぱいくわえて喜んでたじゃない。それに比べればまだ余裕でしょ? これからいっぱいいっぱい犯されるんだから、しっかりしてよぉ」

 

 そんなことを言って私の過去のトラウマ? をえぐり、なんと言葉責めに出てくるメイ。

 

 こ、この子、隠れSか何かだったの? てか、完全に育て方間違えた!?

 

「ふふふ……私、ここから生まれてきたんだよね? 気持ちいいのもそうだけど、なんか懐かしい感じがするかも……ああっ、もう我慢できないっ!」

 

 そう叫ぶように言うと、それまでゆっくりだった腰ふりが、膣内と子宮をえぐるようなピストンが一気に加速した。

 

 叩きつけるような肉棒の刺突。肉壁越しでも他の内臓が押しつぶされそうな衝撃がガンガンと叩き込まれ、股間から脳天に抜けていく。

 

 しかもそれに加えて、菊門にはまださっきの触手が入ったまま……どころか、さらに奥の方まで入ってきている。感覚的、逆流するかのように大腸すらもつっきってて……小腸まで届いてるんじゃないだろうか、ってくらいだ。

 

 圧迫感が尋常じゃない上に、前の口からはとめどなく快感が溢れてくる。

 実際に、そして感覚的にも板ばさみにされて、私の心身はいっぱいいっぱいだ。

 

 そんな私の限界ギリギリな精神を知ってかしらずか、どんどん早く、力強くしつつピストンを続けるメイ。

 

 やがて……今までの人生で何度も味わった、ひときわ強いピストンと腰の震え、そして、突き刺されているペニスの中を何かが通ったことを示す、ぷくっと膣内でそれが膨らんだ感触……

 

 そしてその直後……私の中でメイのペニスが弾けた。

 

 しかも、どう考えても人間の射精の勢いじゃない、とんでもない量が一度に。

 

 考えてみたら……思わぬ落とし穴だった。

 

 人間もポケモンも、男(雄)であれば生来ペニスを持っている。

 その使い方……射精のメカニズムなんかは知らなくても、射精はできる。そういう仕組みが体の中に出来てるから。

 

 けど、メイのこのペニスや射精は……メイが自分でイメージから作り出したもの。自分の体の細胞その他を組み替えて、擬似的にではあるけど、精液を体の中で作り出し、快感が絶頂に達すると射精に至るように。

 

 けど、その際の勢いなんかもメイのイメージによって形作られるわけで……

 

 そしてメイが女の子であり、射精なんてものの経験がない以上、それも彼女のイメージ……というか、精神的な勢いによって形作られるものだったのだ。

 

 だからこそ……

 

 過激な18禁マンガ、それも純愛ものから異種姦ものまで読み漁ったメイが、気持ちよさに比例して大げさなまでのイメージをペニスの構成につぎ込んだ結果、だったのだ。

 

 まるで……子宮の中で爆弾でも爆発したような、そのまま子宮が敗れてお腹が弾け飛びそうなとんでもない衝撃で射精が行われたのは。

 

「がっ……」

 

 あまりの衝撃に……悲鳴すら上げる暇もなく、私の意識は飛んだ。

 

 その間際……かすんだ視界の中でうっすらと、ビーチバレーのボールぐらいの大きさに膨らんだ私のお腹と、びくびくと体を震わせて恍惚の笑みを浮かべているメイを見た。

 

 

 

 その数時間後、

 

 意識が戻った後私は、どうやら『発情期』とやらが終わって性格が元に戻ったらしいメイに……凄まじく申し訳無さそうな顔で『お母さんごめんなさあああぁあぁい!!!』と泣きながら謝られた。

 

 メイがやってくれたのか、いろんな体液まみれだったであろう私の体はキレイになっていて、ゆったりしたバスローブに着替えさせられていた。

 

 必要な分はちゃんとしかった後、メイが泣き止むまで『よしよし』と頭や背中を撫でてあげた。反省はしてるようだし。

 ……なんか、記憶はあるけど酒飲むと酒乱で暴れるOLみたいね。

 

 しかし……今回はホントに死ぬかと思った……。

 

 けど……まあ、たまになら相手してあげてもいい、かな?

 

 ホラ、他の人をメイのあの『発情期モード』の餌食にするわけにはいかないし……きちんと加減ってものを教えてあげられれば、うん。

 ……決して性欲とか怖いもの見たさじゃなく。

 

 ……てか、妊娠……してないわよね?

 

 

 

 ちなみに後日、そのことをメイの自白で知ったナオヤが、『え、娘(メイ)に嫁(アイカ)を寝取られた? 何コレ……?』ってorzになっていたらしい。なんかごめん。

 

 でも大丈夫! 私の心は依然としてナオヤのものだから、うん!

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第42話 ハナダの洞窟とゴーリキーの巣

活動報告でアンケート結果発表してます



 

 

 ハナダの洞窟、という場所がある。

 

 呼んで字のごとく、ハナダシティの近くにある洞窟である。

 『なみのり』でポケモンに乗って向かうとあっという間につくんだけど……生半可な実力じゃあそこには入れない。

 

 いや、別に門番とかは特にいないんだけど……入らない方がいい。

 

 中に住んでるポケモン、凄まじく強くて……普通のトレーナーじゃ速攻で返り討ちだから。

 

 

 そんな危険な場所と知りつつも私が向かったのは、以前『ポケモンやしき』で見たあの怖い研究成果に関する何かが、この洞窟にいる、という情報をつかんだからだ。

 

 噂どおり、油断してたらジムリーダー級でも危なそうな強さのポケモンがかなりいて、おちおち休憩もできないような危険な洞窟だったけど、私達ならなんとかなるレベルではあるので、探検していた。その『何か』を探しつつ。

 

 しかし、いくら探してもそれらしきものは見つけられない。

 

 最深部まで行くと……何やら戦いの跡らしい大量の破壊痕とかを見つけることは出来たけど、それだけだ。他には何も特には見つからなかった。

 

 これ以上はムダだと判断して、あきらめて帰ろうとしたその時……私は足を踏み外して、洞窟の中の崖から転げ落ちてしまった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後の展開は……不運と言うしかなかった。

 

 何せ、転げ落ちた先にパラセクトがいて……突っ込んだ拍子にその背中のキノコの傘から大量の『キノコのほうし』が噴出。

 

 それを思いっきり吸い込んでしまった私は、そこから動けなくなり……そしてそこに泣きっ面に何とやら、野生のゴーリキーがやってきた。『ほうし』がまだ舞っている中に。

 

 ……そういえば聞いたことがある。パラセクトとかが使う『ほうし』には、雄が雌にアピール……すなわち求愛行動をする際に使う、特別なものがあるって。

 フェロモンとか、その類の……それに似たような感じのやつ。

 

 おそらく、アレはその類のものだったんだろう。

 

 それを人間である私が吸い込んだ結果……刺激が強すぎたらしく、体が麻痺して動かなくなってしまった。

 

 そして、ゴーリキーが吸い込んだ結果……ポケモンであるがゆえに動けなくなるようなことはなかったものの、その作用が正しく発動し……

 

 今私の目の前で、股間を大きくしている。

 

 あー……こうなるのか、結局……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 人型だからだろうか。強姦されている感が強い気がする。

 ゴーリキー()の剛直に股間を貫かれながら、私はそんな感想を抱いていた。

 

 

 

 破れんばかりに内側から押し上げられたブーメランパンツを脱ぎ捨てたゴーリキーは、抵抗できない私を抱え上げた。

 

 そして、そのまま犯されるのかと思ったら……なんと巣に持ち帰られた。

 

 そしてそこには、なんと……

 

(……っ、ちょ……マジで……!?)

 

 5匹、ゴーリキーがいた。

 お持ち帰りされてきた私を『何だ何だ』とでも言うような目でじろじろと見てくる。

 

 私を持ち帰ってきた奴奴以外は別に『ほうし』を吸い込んだりしてないから、興奮はしてなかったんだけど……興味は持っているみたい。

 

 ……そんな衆人(?)環視の中で、ゴーリキーは私を辱め始めた。

 

 いきなり地面に私を転がすと、そのまま押さえつけ……スカートに手をかけた。

 

「っ!? ちょっ……」

 

 言い終わらないうちに、ゴーリキーは私のスカートをパンツごと剥ぎ取った。

 

 しかも、器用なもので……とっさに私は股を閉じて脱がされないようにしたんだけど、それも振り切って脱がせてしまうくらいに力強く……しかし、破けないような力加減。

 

 私の、すでにちょっと濡れてしまっている下半身がむき出しになり、洞窟のひんやりした空気に撫でられる。

 

 脱がせたその瞬間から、すでにゴーリキーの視線は私の膣口の縦筋に向けられている。

 

 人間……異種族であるにも関わらず、ここが私の生殖器だって、ここに肉棒を入れると子供が出来るんだってきちんと知ってるようだ。

 

 ……いやまあ、今まで犯されたポケモンは大体そうだったけども。

 

 それでも、ここまで人間に近い体の形のポケモンとのポケ姦はあんまりないから……視線も挙動も、ちょっといつもより気になるというか『グチュッ!!』っ!?

 

「ひあっ!?」

 

 麻痺しているからだと違ってなぜか普通に動く口から……そんな声が出た。

 

 いきなりだった。

 いきなり……ゴーリキーの指が2本、私の膣口をこじ開けて差し込まれ、ぐにぐにと動いて膣内の肉壁をいじくり始める。

 

 それも、手の指の中でも長い2本……中指と薬指で。

 

 ……ホントに、本番前の前戯がてら、女の子を辱めるためにぐちゅぐちゅ音を立てて膣口を濡れさせる男みたいな……

 

 っていうか、事情を知らずに目つぶってたらホントにそう間違えそう。

 さっきから人間のセックス……もとい、レイプと同じような感じのやり方で事態が進んでるから。

 

 そう考えると、いつもそれほど抵抗ないはずのポケ姦なのに……この展開を予想したときも、ポケ姦だからって少しは気が楽だったのに……

 

 ……急に、恥ずかしくなってきた。

 体が熱い……しかも、最初に半ば諦めて受け入れた印象がある分、余計に。

 

 すると今度は、まだ脱がされていない私の上半身の衣服……その下からもぐりこませるように、ゴーリキーの腕が服の中に突っ込まれた。

 

 そして、その5本の指を持つ手で、入れた先にあった私の胸がぐにっとつかまれて変形する。ワイヤー入りのブラごとだったけど、お構い無しに。

 

 というか、邪魔だったのか……次の瞬間には剥ぎ取られていた。

 しかも、スカートとパンツと違って……乱暴に『ブチッ』と。

 

 引きずり出してその辺に放り捨てると、今度は私の服をまくりあげ……隠して支える下着を失った胸を露出させた。

 そして、今度こそ心置きなく……再びもう片方の手でもみしだきはじめた。

 

「んっ、くぅ……はっ、や……めっ、あ!!」

 

 左手で膣を、右手で胸を弄繰り回すゴーリキー。

(……ホントに、人間に犯されてるみたい……)

 

 指の数、その動き、いじられ方……全部が全部、普通のポケ姦ではありえない感じ。

 一度意識しちゃったから、もう羞恥心と妄想が止まらない。

 

 愛液はとろとろあふれ出し、卑猥な水音を立てている。

 

 汗で肌がしっとりと湿ってきて、洞窟の涼しい空気がちょっと気持ちいい。

 けどその分……胸と秘裂、そして顔が余計に熱く感じる。

 

 ……数秒後、その熱がさらに酷いことになる展開が待ってた。

 ふいに、膣肉を責めていた指の動きが止まり、それが引き抜かれたかと思うと、代わりに……

 

「ぁひあっ!?」

 

 ――にゅぷっ、と何かが入ってきて、

 ――ぬるるっ、と奥に滑り込んでいった。

 

 指よりも熱くて、それ自体がしめっているその『何か』の正体……それは、舌だった。

 

 ゴーリキーの舌はただの舌じゃない。長くて太くて、まるで触手みたいにぐにぐに動かせるトカゲ系の舌だ。それが……最大限に伸ばされて、私の膣内でうごめいている。

 奥の奥……子宮口まで届く勢いだ。

 

「ひゃっ、あぅ……熱っ……んあああっ!?」

 

 うねうねと動いて肉壁を舐め上げる舌。

 

 指にもペニスにもできない複雑な動きだ。

 

 私の膣内は……肉ヒダの1枚1枚に至るまで、余す所なくゴーリキーに味見されている。

 

 本来は決して入ることのないであろうその穴を味わっている。隅から隅まで。

 伸びて伸びて……子宮口の辺りまで、ゴーリキーの唾液が刷り込まれていく。

 

 ……っていうか、このクンニのせいで余計に感じるんだけど……つくづく、体だけじゃなく行動まで人間みたいなポケモンだと思う。

 

 交尾には必要ないから、頼むか教えでもしない限り、なめたりいじったりする前戯なんて、ポケ姦でやってくれるポケモンはいないのに……野生のポケモンがここまでするなんて、ちょっと信じられない。

 

 まるでコイツ、前戯の意味を……いやそれどころか、女を辱めて喘がせて楽しむ、っていう感覚すら知ってるみたい。

 何度も繰り返し同じこと言っちゃうけど……人間に犯されてるみたいだ……本当に。

 

 そんな責めがもう何分も続いて、嘗め回されている膣内ももまれている胸もどんどん熱く、敏感になっていって……ついには……

 

「はぁっ、あ……や、もう……ん、くぅっ!!」

 

 びくんっ、と体を震わせて……軽く達してしまった。

 

 同時に、ぷしゃあっ、と膣口から潮吹き。

 爆ぜるように吐き出されたそれが、顔を私の股間にうずめるゴーリキーの顔をぬらしたかと思うと……次の瞬間、じゅるるる……なんて音がそこから聞こえてきた。

 

 あふれ出たその、私の恥ずかしい液体を……ゴーリキーが音を立ててすすっているんだと瞬時にわかり、ますます恥ずかしくなる。

 

 しかも……洞窟内だから、その音が反響して大きく聞こえるから、余計に。

 

「っ、そんな音、やめっ……えっ?」

 

 すると……私の視界の端に、見ていて興味をもったらしい他のゴーリキーたちが近づいてくるのが見えた。

 

 そして、私と取り囲むように全員集まり……まだ最初の一匹に股間をじゅるじゅるとすすられている私を見下ろしている。

 

 ……そのパンツは……すでに下ろされていた。

 

 そしてさっきまで中に隠れていたんであろう、そしてもっと小さかったんであろうペニスが……全員、ヘソに当たらんばかりの勢いで怒張し、上を向いていた。

 

(ちょ……まさか……っ!?)

 

 

 

「んっ、は……あぁあっ!? やめ、無理……ん、ああぅあっ!!」

 

 予感は的中。

 ゴーリキー達は思い思いの方法で私の体をいじりはじめた。

 

 胸をかぷっと甘噛みして嘗め回す者、

 

 わきの下なんかのにおいのきつそうな所を嘗め回す者、

 

 お尻の穴の中に舌を滑り込ませて、直腸の中まで味わう者……

 

 様々いたけど、どいつもこいつも狙ってるかのように、私を焦らすように少しずつ快感を刷り込んでくる……我慢できなくなって私の口から喘ぎ声が漏れ始めても。

 

 ホントにこいつら……ポケ姦もののAV男優みたいな……手馴れてる感じすらする。

 

 いや、別に欲しいって言ってるわけじゃないんだけど、あんだけギンギンに怒張してるペニスを鎮めることも考えずに、舌や手で私の快感ばかりを高めてくる。

 

 ……案外本当に、私が屈服しておねだりしてくるのを待ってるんじゃないか、とすら思えてきた……っていうか、油断すると私のほうから本当にそうしちゃいそうな……?

 

 

 

 コレに関しては、私の予想は外れた。

 さすがにそこまでこいつらは人間っぽくはなかったみたい。別に、私が自分から求めてくるまで何もしない、って意図で焦らしてたんじゃなかったみたいだ。

 

 ……ただ、結果的にはそれと変わらないレベルだったけど。

 何せ、何十分もたっぷりそんな責め苦を味わわされたから。

 

 体中べとべと。舐められてない箇所なんてないくらいだ。

 何せ、最後には口の中にまで舌を入れられ、喉や食堂を味見されたから。

 

 屈服とかおねだり以前に、思考能力そのものがそろそろ低下してきた気がし始めた頃、ようやくというか……事態が動いた。

 

 ぐいっ、と、

 

「ぅぁ……っ!」

 

 我慢できなくなった一匹が、私の体を抱え上げ……快感ゆえにトロトロと愛液を垂れ流す膣口に、肉槍の照準を定める。

 

 そして、切っ先をちょっと入り口に触れさせ、感触を確かめるようにぐにぐにと軽く押し付けたかと思うと、次の瞬間……ずぶっ、と一気に突き入れた。

 

「~~~ぁっ!!! ぁ、ぁ……ぁぁああっ!!」

 

 当然というかなんというか……限界まで焦らされていた私の体は、その一撃であっけなく達した。

 

 しかし、お構い無しに……ゴーリキーは、その肉棒を私の肉壷に出し入れし始めた。

 

「あぁあぅあっ!? や、め……あ、今はだmぃぅぇああ―――っ!!」

 

 人間のセックスのように、しかし人間よりはるかに力強いピストンが、パンパンと体が打ち合わされる快音と共に続けられる。欲望と本能のままに。

 まるで……今まで我慢して多分一気に吐き出してるみたいに、遠慮なく。

 

 しかも……だんだん強くなっていく。ピストンも、何もかも。

 

「あっ、が……はぁ……ぅああ、んあああ……あぁあっ!」

 

 一発目を食らった時からだけど……快感とか色んな理由で、呼吸が乱れて息が苦しい。

 しかも、休ませてくれないから直らない。

 

 酸素が足りない感じの頭に代わりに叩きいれられるのは……股間から脳天までずどんと伝わる衝撃と、来る移送になるほどの絶え間ない快感。

 

 絡みつく肉ヒダを押しのけてずんっ、と突き入れられ、子宮口を押し上げて内臓に響く一撃。その後、腰を引くことで肉棒が抜けそうになり……また突き入れられる。

 

 雄の匂いと共に叩きこまれる衝撃と快感に、私の頭もだんだんと、本格的に麻痺してくる……快感のこと以外考えられなくなってくる。

 

 何だか……変だ。

 突かれるたびに敏感になっていくみたい……感じる快感が大きくなっていく。

 

 膣や子宮だけじゃなく、体中で快感を感じている。

 突き上げられるたびに、びくん、と胸や腕、足、頭にまで痺れが走る。

 

 苦しいはずの呼吸困難は気にならなくなり……快感をむさぼる膣肉は逆に貪欲になる。

 ただでさえ激しくてきついピストンだけど……もっと欲しくなる。

 

 明らかに異常な状態。まるで、強力な媚薬でも使われたみたいな……媚薬?

 

 そこで……僅かに残った、私の頭の正常に動いている部分が……はっとした。

 もしかして……

 

(あの『ほうし』……私にも効いてたの!? それも、痺れだけじゃなく……媚薬作用まで!)

 

 そこに、ようやく私は思い至った。

 

 ……ちょうど、もう手遅れってくらいに、頭が快感でバカになった所だけど。

 

 ゴーリキーの方もどんどん興が乗ってきたのか、私の体を無理矢理動かして体位を変えた……四つんばいの、犬みたいなそれに。

 

 どちらも人型なのに、わざわざ獣の交尾にも見える形を取った私とゴーリキーのまぐわいは、どんどん激しく力強くなっていき……『ほうし』で快感神経のタガが外れてバカになりつつある私の膣口からは、トロトロととめどなく愛液が溢れる。

 

 すると、見ていて我慢できなくなったらしい……別のゴーリキーが、私の目の前にペニスを突き出してきた。

 

「むぐ……んぎゅぅっ!?」

 

 そして、驚き戸惑う私に構わず……というか私の様子をうかがうことなど微塵もないままに、口もとにその切っ先を押し付け、こじ開けて口の中を犯す。

 

 あのパンツは通気性があまりよくないのか、はたまた通気性の問題じゃないくらいにゴーリキーの『雄』が力強いのか、口に含んだそのにおいはかなり強烈だった。

 

 でも、

 

(あ、やば……やばい……今の私の頭に、この匂いはやばいって……)

 

 雄の股間の鼻につくような、しかし香ばしい匂い。

 それが鼻まで届き、脳まで貫く。私の『雌』の部分がますますバカになる。

 

 ……そういえば、ワンリキーとかゴーリキーって、雄しかいないんだっけ……だから余計にこんな感じなのかな?

 

「んぎゅ……ぅぐ……れろ、ぴちゅ……じゅるっ」

 

 なんてことを頭で思いつつ、体は雌の本能に従って、口に含んだペニスに舌を這わせ、膣で受け止めているペニスをより強く締め付ける。

 

 ポケモンとか人間とか関係ない、ここにいるのはただの雄と雌だ、とでも言わんばかりに、私の体は快感に従順で貪欲だった。

 

 上としたからそれぞれ串刺しにされ、快感に喘ぎながらかろうじて意識を保ち……息苦しさすら覚えながらも、なおも更なる快感を求めて腰を振り、下を動かす。それが今の私だった。

 

 そして……それに応えるかのように、ゴーリキーは一層強く腰を動かし……私という雌にご褒美を与えるのだった。

 

「っっ……!! ん゛、ん゛んんんんぅぅぅ―――っ!!」

 

 どくん、と子宮内に溢れる、熱い感触。

 

 ゴーリキーの力強い射精を今日一番の快感として体中で味わいながら、私は声にならない声で絶叫しながら、何もかも限界に達して意識を手放した。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 目が覚めると……予想以上に酷いことになっていた。

 

 おそらく、かわるがわる、って感じで犯されたんだろう。巣にいたゴーリキー達に。

 体中ドロドロになってる。とりあえず使える場所、というか、使える穴は全部使ったらしい……オマンコやアナルの中にも違和感。口の中にも苦い味や粘っこい感触がある。

 

 感触からすると……どの穴も1回や2回じゃないだろう。

 

 こんなにされても起きずに気絶してたのって、やっぱり『ほうし』で体が本調子じゃなかったからなのか……

 

 しかし、どうやら数時間もたった今、ようやく私の体から『ほうし』は抜け切ったらしい。頭も正常に動くし……この状況がヤバイってこともきちんとわかる。

 

 さっさと逃げ出さないと……と、周囲の状況を把握すべく見渡した所で、気付いた。

 

 ゴーリキーが、周りに一匹もいなくなっていることに。

 

 それどころか、ゴーリキーの巣自体が、爆発か何かで吹き飛ばされたような形になって消滅していた。

 

 私はあっけに取られ……直後、背後から視線を感じて振り返った。

 

 そこには……

 

(……あれって……ポケモン、なの……?)

 

 見たこともない……少なくとも人間では無いけど、ポケモンとしてもあんなのがいるなんてのは知識の中にない、謎の存在がそこにいた。

 

 白と紫の体、鋭い目、長い尻尾……

 随分前に資料で見た『ミュウ』に似てる気がするけど……何だか違う。ミュウよりだいぶ大きいし、かなり力強い見た目というか……ちょっと怖いというか。

 

 その謎のポケモン――ひょっとして、私をゴーリキーから助けてくれたのこいつ?――は、私を一瞥すると……おそらくは『テレポート』で、その場から消えた。

 

 残された私は、しばし呆然としつつ……逃げたのであろうゴーリキーたちが戻ってこないうちに、剥ぎ取られた服をかき集めてその場から立ち去り、洞窟からも出た。

 

 もちろん、モンスターボールも捜してきちんと回収して。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第44話 事故と子宮と卵

 

「何で……何で、こんなことに……!?」

 

 ぽつりと呟いたその言葉は、今の私の心情の全てを表していた。

 

 そこにこめられている感情は、後悔でもあり、絶望でもあり、困惑でもあり……しかしそのどれでもないような、今までの人生でほとんど類を見ない感情だった。

 

 何せ、今までこんな自体に出くわしたことがない。

 

 それどころか……普通に暮らしていれば、一生こんな自体に出くわすことなんてないはずだ。それくらいの、異常事態。

 

 ……まあ、私は前にも2度ほど、『似たような』自体になら出くわしてるけど……。

 

 ともあれ、今のこの事態は異常極まりない。

 

 それを頭で、パニックになりかけつつも認識し……私は今一度『試した』。

 

 今私は、とある家の床に座っている。半裸で。

 

 具体的には……スカートとパンツを脱ぎ、下半身裸の状態でぺたんと座っている。

 

 しかしコレはいつものように(?)、悪いポケモントレーナーにやられた、というわけではない。私が自分で脱いだ。

 

 さっきこの身に起こった異常事態を確認するために……今まさに再び起こりつつあるけども。

 

 私は、露出している下腹部に……ぐっと力を入れる。

 

 同時に、何かがお腹の中で動くような感じがした。

 それも、『うねうね』とか『ぴくぴく』とかではなく、『ごろごろ』と。

 

 それでも構わず、私は力を入れる。ちょうど……排泄の時のように。

 

 しかし、意識して力をこめるのは、もっと前の方……膣口の上のあたり。

 手を当てて、外からもその感触を確認しながら、『それ』を感じる周囲にぐっと力を入れて……中から外にひりだすように力んでいく。

 

 位置としては、まさに『子宮』に最初に感じられたその感触は……子宮口から膣内へと出てきて、そこを通り……その過程で少しずつ大きさを増しながら、やがて膣口へ到着。

 

 そして次の瞬間、最後に私がもう一度力むと同時に……狭い膣口をこじ開けて出てきた。

 

 

 私の恥部からひり出され、零れ落ちたそれは……どこからどう見ても、卵だった。

 

 

 それが、2つ。

 

 1つは今出したもの。もう1つは……さっき、数分前に出したもの。

 

 しかし別に、何かのマニアックなプレイのように、あらかじめ膣内に卵を押し込んでいたわけではない。何もしていないのに……私の中から、これらが生まれたのだ。

 

 その現象から否応無しに思い出されるのは、イッシュ地方にいた頃の2つの事件の記憶。

 どちらも……砂漠の地下の『古代の城』で経験した、女としての地獄。

 

 1つは……プラズマ団による陵辱の末の、遺伝子改造されたメタモンによる出産。

 

 もう1つは……古代の城の影の主、ウルガモスによって卵を産み付けられ、その産屋代わりに子宮内でそれらを育てて産み落とした記憶。

 そのうちの1匹は、今私の娘のパートナーポケモンになってるけど。

 

 それら2つで共通する私の思い出。

 

 それが……ポケモンの卵を産んだこと。人間である、私が。

 

 今のこの状況は、あの時にすごくよく似ている。

 

 別に犯されたり産み付けられたりしたわけじゃないんだけど、それはそれで問題だ。

 

 何で『何もしてないのに』、私が卵を産んでいるのか。

 一体私の体に、何が起こったのか。

 

 おそらくその答えを解き明かす鍵になるであろう……部屋の隅にある、正体不明の奇妙な機械を、私は困惑の中で見つめていた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ことの発端は十数分前、ナナシマでも会ったマサキさんの家がこの近くにあると聞いて訪れた時にさかのぼる。

 

 結論から言うとそこで私は、事故に巻き込まれたのだ。

 

 家に来てみるとマサキさんはいなくて、かわりにマサキさんのポケモンと思しきラッキーが留守番をしていた。

 

 ラッキーに身振り手振りで『お茶でもどうぞ』と誘われたので家にお邪魔したんだけど、その際に私はポケットからコインを落としてしまった。

 

 そのコインは転がっていって、何やら怪しいマシンの中に入って止まった。

 

 で、嫌な予感がする中で私がそれを取りにいったら、狙ったかのような最悪のタイミングでそのマシンが誤作動。私はそれに巻き込まれてしまった。

 

 後になって知ったんだけど、そのマシンはマサキさんが『ポケモンあずかりシステム』を作る際に研究していた『転送装置』だったらしく、私は同じ部屋の反対側の隅に置いてあったもう片方の装置へと飛ばされていた。

 

 慌てて体中調べたけど、特に何も以上は無いし、身につけていた機械類が壊れてる様子もないので、ホッとしていた。

 

 ……が、その更に数分後。事件は起きた。

 

 何の前触れもなく……いきなり私の子宮付近に違和感が生まれると同時に、圧迫感から力んだ瞬間に私の膣口から『卵』が出てきたのである。

 

 ……絶句した。驚いた。意味がわからなかった。

 

 まさか、転送の瞬間、転送装置には私のほかにもう1つ……ラッキーのものと思しき卵が一緒に入ってしまっていたなんて、思いもしなかった。

 

 なんか以前見た、人間をテレポートさせる装置の実験で、一緒にハエが転送された結果人間と融合してしまい、ハエの遺伝子を持った人間という怪物が生まれてしまった……っていうホラー映画思い出した。

 

 内容が18禁っぽく卑猥でしかも間抜けな感じにはなってるけど、今の私ってまさにそんな感じなんじゃ……?

 

 ま、まさかラッキー(の卵)の遺伝子を取り込んだことで、ラッキーみたいに卵を産める人間になっちゃった、とか言うんじゃないよね……?

 

 

 

「……で、学会でたまたまカントーに来てた私のところに飛び込んできたわけね」

 

 呆れたような声でため息混じりにそう言ってくるアララギ博士。

 

 今自分でも言ってたけど、彼女は今、ポケモン学会の論文発表会のためにこのカントーの研究機関にきていた。

 もっとも、それ自体はすでに終わって、今帰り支度してたみたいだけど。

 

 その彼女を捕まえて私は、事情を話して泣きついた。体を調べてほしい、と。

 

「ご、ごめんなさ……んっ、くぅ……」

 

 今私は全裸になり、ベッドの上に寝転がって、博士の検査を受けている。

 目視での観察や触診、聴診器なんかでは何もわからなかったので……今は、膣内に胃カメラみたいな内部検査用の機械を挿入して、膣内や子宮を見てもらっているところだ。

 

 家庭用ホースよりちょっと細いかな、っていうくらいの大きさのコードが、仰向けに全裸で寝ている私の膣内に挿入され……手元のコントローラーを使ったアララギ博士の操作により、膣の奥へ奥へと入っていく。

 

 子宮口に至ると、その先端部からさらに細い苦太政のカメラが出てきて、更に奥へと入っていく。そしてライトをつけ、子宮の中を映すのだ。

 

 モニターに映る私の子宮の中を見て、アララギ博士は、

 

「……なんか白い液体で内側が汚れてるんだけど……アイカ? あなたついさっき強姦されたかポケ姦でもした?」

 

「……えっと、『事故』のちょっと前に、ヘルガーと草むらで……」

 

「洗うわよ。それからやり直し! 全くもう……」

 

 

 膣内洗浄後、あらためて見てもらった結果、アララギ博士は私の体、というか子宮に起こっていたことを簡単に説明してくれた。

 

「……悪い方の予感が当たってるわね。細胞サンプルを採取して遺伝子データを見てみたけど、どうやらアイカ、あなたの体内にラッキーの遺伝子が一部混ざってるようだわ」

 

「……やっぱり、そうですか……」

 

 聞けば、子宮の内側のつくりが、少しだけ普通の人間のそれとは異なるものになっているらしい。

 

 ラッキーの遺伝子が混ざったことで……ラッキーのお腹の袋のような感じのそれに。

 

 そして、私が『卵』を生んだ現象は……この袋の特性が子宮に宿っていたことによるもの、というのがアララギ博士の見解だ。

 

 ラッキーはポケモン図鑑において、こんな風に説明されている。

 

 

 ○ラッキー(たまごポケモン)

 1日にいくつか卵を産む。その卵は栄養満点でものすごく美味しいらしい。

 

 

 『1日にいくつか卵を産む』……この部分。

 ラッキーのこの特性が、私の子宮で再現されていたというのだ。

 

 つまり私は子宮で『1日にいくつか卵を』作って、膣口から産む体になったっていうこと……ではなかったみたいだ。

 

「ただ、いくら事故で組み込まれたといっても、ポケモンの遺伝子やそれに基づいた細胞が人間の体に適合するのは難しかったみたいね。徐々に失活してるわ」

 

「? それって……治ってきてる、ってことですか?」

 

「厳密には少し違うけど、そう取ってもらっていいわよ。一時はあなたの子宮はポケモンの遺伝子と人間の遺伝子が混ざった、ラッキーの卵袋みたいな力を持つ臓器になってたけど……時間がたつごとにポケモン遺伝子が人間の遺伝子に負けて淘汰されてきてる。この分なら……後数時間でもとの子宮の機能を取り戻すでしょうね」

 

 そ、そうなんだ、よかった……「ただし」……ただし?

 

「その段階で、完全にラッキー由来の遺伝子が、ひいてはポケモンの力を持つ子宮が消滅するとは限らないわ。何かの刺激がきっかけになって、一時的にでも再び機能を取り戻す可能性もある……そしてそれによって、あなたの体が思わぬ力を手にする可能性も」

 

「た、たとえば?」

 

「例えば……そうね……キーになる刺激の種類なんかは、せいぜい子宮や女性ホルモン、女性としての本能に訴えかける何か、ってくらいの説明しか出来ないけど……もし副作用の例を挙げるとするなら……」

 

 一拍。

 

 

「空前絶後……人間でありながら、ポケモンの子供を妊娠することが出来る子宮になっちゃう、とか、ね?」

 

 

 ……じょ、冗談……ですよね?

 

 卵は産まなくなったけど、その代わりにいつかとんでもないものを産んでしまうかもしれない子宮を手に入れてしまった私はそう尋ねるが、アララギ博士からの返答はなかった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第45話 氷の女が燃える夜

 

 ここは4のしま。

 

 前に来た時は、2のしまでへんなおばあさんに捕まったせいでこれなくて、その結果アイカ1人で来ることになった島だけど……今、僕はそこに来ている。

 

 なぜかって言うと、四天王のカンナさんに呼ばれているのだ。僕もアイカも。

 何やら用事があるらしい。詳しくは聞いてないけど。

 

 ただ、なんかアイカは他の用事全部済ませてから行くって言ってたから、僕が先に来た。

 

 なんでも、ハナダの洞窟に行くとか言ってたらしいけど……まあ、アイカの実力なら大丈夫だろう。

 

 ……ハナダの洞窟って言えば、こないだ僕も行ったな……

 

 アイカには伝え忘れちゃったけど、なんか一番奥で、『ミュウツー』とかいう新種のポケモンみたいな白い奴と戦ったっけ。あいつは強かったなあ……。

 

 たぶんエスパータイプのポケモンだと思うんだけど、あんな強力な超能力とか、人語を理解する知能を持ったポケモンなんて見たことも聞いたこともないしさ。

 

 

 

 ……まあ、勝てたからよかったけど。

 

 

 

 で、別にゲットはしなかったんだけど、この先何か困ったことがあったら協力する、とか何とか言ってくれたんだよね。頼もしい。

 

 代わりってわけじゃないけど、あいつのことはアララギ博士とかには報告しないことにした。自由に生きていきたいらしいから。

 

 しかし繰り返しになるけど、ホントに強かったなあ、あいつ。

 

 僕のポリゴンがナナシマで『ブラストバーン』と『ハイドロカノン』と『ハードプラント』と『ボルテッカー』を覚える前だったらやばかったかも。

 

 ……っと、それはそうと、そろそろカンナさんとの約束の時間だ。行かなくちゃ。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 アイカが来るまで時間つぶしってことで、『いてだきの洞窟』でカンナさんと一緒に修業してた時、その悲劇は起こった。

 

 足元に張ってた氷が割れて、僕とカンナさんは下に落ちてしまったのだ。

 

 しかも、下が身を切るように冷たい地底湖になってて……

 

 ……カンナさんは『この下は地面だから大丈夫よ』って言ってた気がするんだけど……まあ、間違うこともあるだろう、と思う。

 

 当然急いで上がったけど、服はびしょぬれになってしまった。

 

 そして、この洞窟の中はめちゃくちゃ寒い。

 この環境下、ずぶぬれの服なんか着てたら間違いなく凍死する。

 

 なので、カンナさんの案内で比較的暖かいエリアに案内してもらって――って言っても、せいぜい『氷点下じゃない』程度の暖かさなんだけど――そこで、やむを得ず僕とカンナさんは、服を全部脱いだ。

 

 そして……こういう展開ではある意味よく知られた方法で体を温めることに。

 

 

 

 裸でくっついて、互いの体温で……というアレで。

 

 

 

 今僕とカンナさんは……正面から抱きあっている。

 胸板のあたりに、カンナさんの体の一部分……すごく柔らかい部分の感触があって、かなりドキドキするというか、気まずいけど……

 

 ……頭の中を『確信犯』っていう単語がちらっとよぎったけど、懸命にそれを僕が気にしないようにしていると……ふいに、背中に回っているカンナさんの手が、僕の体を撫で回すように動き始めた。

 

 最初は、これも温まるためかと思ってたんだけど……その手がわき腹や腰、そして……抱き合うだけなら触る必要のないところにまで届き始めた。

 

「……あの、カンナさん!? どこ触って……」

 

「ごめんねナオヤ君、こんな目にあわせちゃって……だから、せめてお詫びを……と思って。ほら、こっちの方が温まると思うし……それに……」

 

 ちら、と視線を下に向ける。

 

 そこには……カンナさんの裸とその暖かさ、感触……そして、さっきから僕の股間を撫でているカンナさんの手に律儀に反応してしまった、愚息があった。

 

「……ナオヤ君も、男の子だものね……?」

 

 いくら人命救助とか生存戦略とかだ、ってわかってても――微妙に違う可能性もあるけど――男の体は正直なもので、目の前の女性の裸体には反応せずにはいられない。

 

 血液が集まり、びきびきと血管を浮かせて硬くなった僕のペニスに……いとおしそうに指を這わせるカンナさん。

 

 その顔は、気の強そうなりんとした目が手伝って……妖艶だった。

 

 

 

 押し倒され……少し冷たい地面に背中が触れる。

 

 しかしそれが気にならないくらいに僕の体は熱くなってて……特に、カンナさんが触れている一部分は酷く熱を持って、びくびくと震えている。

 

 カンナさんは僕の腹の上に腰を下ろし……肉棒を両手で包み込むように持つと、ゆっくりと優しく撫でて、少しずつ刺激を与えていく。

 

 視界に映る、カンナさんの裸体の背中。

 色白で陶磁器のようにキレイなその肌は、しっとりと汗が滲んでいることもあり、見ているだけで艶かしくて興奮する。

 

 そんな僕の心の中は、カンナさんの手の中にある肉棒が上手いこと(?)代弁してくれているようで……切っ先からは早くも愛液がとろとろとあふれ出てきていた。

 

 そ、そういえば……アイカとナツメと3人でヤってからまたずっと別行動になっちゃってご無沙汰だったっけ……やばい、そのせいで余計に……!

 

 息も荒くなり、そろそろ追い詰められてきていると解釈したんだろうか。カンナさんはこっちを振り向いてにっこり笑うと、

 

「そうそう……体が冷えちゃいけないから、くっつかないといけないわね?」

 

 いかにもというか、わざとらしくそう言うと……僕の上に覆いかぶさってきた。

 

 肌と肌、胸と胸、腹と腹、足と足がぴったり重なって密着するように。

 

 そして、硬くなった僕の肉棒の切っ先は、カンナさんの秘裂の入り口にぴとっと触れて……カンナさんが腰を下ろすと同時に、その中に導かれて入っていった。

 

 修業の一環とかで、体を鍛えているんだろうか。カンナさんの肉壷は、見た目と同じで若々しくてしめつけもきつくて……絞り上げるようにうごめいていた。

 

 無数の肉ヒダは僕の肉棒の傘や竿にからみつき、大量の愛液や僕自身の先走り汁のおかげで、少し動くたびにぐちゅぐちゅと淫靡な音を立てる。

 

 正面から密着してるから、カンナさんの表情は見えないけど……耳元で『はぁっ、あぁん……んぅ……』なんて切なげな声が聞こえる。

 

 腰が小刻みに、びくびく震えてるようにも……もしかして、軽くイってるのかも。

 

 すると、少しの間そのまま僕の肉棒を動かず堪能していたかと思うと、ぐちゅ、というひときわ大きな音と共に、カンナさんは腰を降り始めた。

 

 それも、出し入れのたびに僕の肉棒の敏感な部分を、自分の肉壁がうまく刺激するような動き方で……不意打ち気味なその快感に、僕は腰ごとびくんっ、と震えてしまう。

 

 それを押さえ込むように強く、体重をかけてカンナさんは僕と下半身を重ね合わせ……その後腰を浮かせて、肉棒が抜ける手前まで持っていく。

 そしてまた腰を沈めて……その繰り返し。

 

 胸も何もかも密着した状態で、腰から下だけが動いて快感が走る。

 

 その快感は……下半身だけに収まらず、ぞくぞくと背筋を伝って上ってきて、全身へと広がっていく。血のめぐりが早く、息が荒く、そして肉棒がますます大きく硬くなる。

 

 気がつけば……僕はカンナさんの腰や背中に手を回し……我慢できなくなって、自分から腰を振ってその肉壷を味わっていた。

 

「んぁっ、はぁ……ふふっ、やっぱり若い子は元気ね……いいわ、いらっしゃい、全部お姉さんが受け止めてあげるから……!」

 

 そんな言葉が耳に聞こえたかと思うと……ぎゅうぅうっ、と肉壷の締め付けがより一層きつくなった。

 

 刷り込まれる快感……しかし僕の下半身は、より大きな快感を貪欲に求めてますます激しく、大きく動く。膣口の奥の奥……おそらくは子宮口であろう部分を、こつこつと切っ先でノックし、その感触すら堪能する。

 

 快感で体が震えたことによるものか、少し上半身の浮いたカンナさんの胸をしゃぶり、味わい……それが刺激になってイレギュラーに動く膣内の肉壁。それも堪能する。

 

 カンナさんの女の部分を残さず味わい、その快感を糧にどんどん絶頂に近づいていく。

 

 そして……ほどなくして、限界は訪れた。

 

 煮立ってたぎった熱い僕の精液が、肉棒をカンナさんの一番おくまで差し入れた瞬間にどくんっ、と噴出し……子宮に直接流れ込む。

 

 そのまま腰を止め、切っ先を押し付け……一滴残らず子宮に流し込む。

 

 もっとも……程なくして子宮内も膣内も埋め尽くしてしまって、そとに溢れて出てきたけど。

 我ながら……ご無沙汰とはいえ、呆れる量だ。

 

 それと同時にカンナさんも絶頂に至ったのか……締め付けがぎゅうっとひときわ強烈になり、それも手伝って僕の射精はしばらく続いた。

 

 ようやくそれが収まってきた頃、少しだけど僕とカンナさんの乱れた息もマシになって……しかし、

 

「はぁ……はぁ……す、すごかったわ、ナオヤ君……でも……」

 

「?」

 

「まだ、服は乾いてないみたい……だから……ね?」

 

 

 

 結局その後……色々タガが外れて僕も乗り気になってしまった結果……体位やら何やらを変えて何度もカンナさんの女体を味わってしまった。

 

 騎上位、正常位、バックに駅弁……何度も何度も、カンナさんの中に注いだ。

 

 そして……10回超えたんじゃないかな、って回数の射精を、もういっぱいになって出した端から膣外へ漏れ出していく状態のカンナさんの肉壷に放った、ちょうどそのタイミングで……

 

 

「……なぁ~にをやってんのかしら、この浮気者は……?」

 

 

「……あ……」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その1時間後、

 とっくに乾いていた服を着て、洞窟を出てカンナさんの家へ。

 

 そこで……当然ながら、嫁にすっごく怒られた。

 

「全く、いつもいつも流されるまんまなんだからうちの旦那様は……しまいにゃどこかで子供こさえてくるんじゃないかって気が気じゃないわよ、ホント」

 

「……気をつけます……」

 

「まあまあアイカちゃん、浮気は男の甲斐性、って言うじゃない。そのくらい多めに見てあげなきゃ、いい奥さんにはなれないわよ? 普通の男ならともかく、ナオヤ君みたいなのはさ」

 

「ご心配なく、もう何十回となく見逃してあげてますから……ってか、明らかにカンナさんの確信犯でしょうが今回のは!」

 

「あら人聞き悪い、私はただ彼を暖めてあげようと思っただけよ? よくあるでしょ? 雪山とかで、互いの体温で……」

 

「あれあれあれェ~? たしかカンナさんの手持ちポケモンには、『にほんばれ』が使えて服なんか速攻で乾かせるヤドラン君がいませんでしたかねえ?」

 

「あらやだ、私としたことが」

 

 ……やっぱし確信犯か。

 

「はあ……もういいです。それで、何のようですか? 私とナオヤに」

 

「あ、そうそう……ホラコレ、こないだジョウトに行った時にカリンに会ったんだけど、そのとき預かったのよ。あなた達に渡してくれって」

 

「? お姉ちゃんに?」

 

 と、普通に驚いた様子のアイカがそれ……封筒を受け取って開く。

 

 その中に入ってたのは……船のチケット?

 

「カントーに来てしばらく経つでしょ? ジムバッジも全部集めて、この地方でやれることは全部やっただろうから……次の行き先にどうか、って言ってたわ」

 

 その、カリンさんが進めてくれた、船の行き先っていうのは……

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ジョウト地方編(金銀)
第1話 ワカバタウンと新たな旅立ち


今回から『ジョウト地方編』です。
最初の話はエロなしですが。どうぞ。


 

 

「ジョウト地方よ、私は帰ってきた!」

 

 

「……お父さん、お母さんはアレ何言ってるの?」

 

「見ちゃダメだよメイ、アレは人類の進化の失敗例だから」

 

 こらそこ、娘にいらんこと吹き込まない。

 

 まあ、ノリで定番な発言かました私も私だけどもね。

 

 とまあ、黒歴史はスルーして……やってきました、ジョウト地方はワカバタウン!

 トキワシティから22番道路とか突っ切って。トージョウの滝もシャワーズに乗って突破して。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 4のしまでカンナさんから『カリンからよ』って受け取った船のチケットは2種類。

 封筒の中に2つ入ってた。 

 1つは……アサギシティ・クチバシティ間を結んで運行する高速船『アクア号』のフリーパスチケット。

 

 そしてもう1つは、そこに来航する豪華客船で開かれる船上パーティの招待チケット。

 

 同封されてた手紙によると、四天王(今はチャンピオンだけど)ってことで招待状が何枚か届いたんだけど、別にお姉ちゃんには特に誘う人もいないらしいので、私たちが招待されたということらしい。

 

 お母さんとお父さんはイッシュ地方だし……一応声かけたけど『いい』って言われたそうな。

 

 それて次に順番が回ってきたのが私ってわけだ。

 お姉ちゃんいわく、『たまには帰ってきて顔見せなさいよ』だそうで。

 

 まあ、この機会に里帰りするのもいいかなって思ったし、お言葉に甘えることにしたんだけど……里帰りの際の足はきっちりこっち持ちなのよね。

 

 全くもう、どうせならクチバ港からアサギ港までの定期船のチケットかなんかでも同封してくれてもよかったのに。

 

 そんなわけで、せっかくなのでナオヤとメイも一緒にジョウト地方に行くことにしたわけだ。で、今に至る。

 

 

 

「ああ、話は聞いてるよ。君か、カリンくんの妹さんの、アイカちゃんっていうのは。僕はこのワカバタウンでポケモン研究者をやってます、ウツギです。よろしくね」

 

「あ、はい、どうも。えっと、こっちが……」

 

「お久しぶりです、ウツギ博士。ナオヤです」

 

「メイです。初めまして!」

 

 そんなわけで自力でワカバタウンまで来た私達は、とりあえずこの地方のポケモン研究の権威である、ウツギ博士に挨拶しておくことにした。

 

 まだ若く、年齢で言えば私達と10歳と違わないらしいこの人は、オーキド博士の弟子で……専門分野はポケモンの卵に関する研究なんだそうだ。

 

 そしてついでに言えば、お姉ちゃんの大学の先輩らしい。ゼミとかでよく議論を交わした中だ、って聞いたことがある。

 

 ちなみに妻帯者で、お子さんもいるそうな。ワカバタウン在住。

 

 それと、ナオヤとはポケモン関連の学会その他で会ったことがあって、すでに知り合いなんだそうだ。

 シルフカンパニーそのものがポケモン学会の支援企業になってるから、その関連もあるんだろうな。

 

「イッシュ地方とカントー地方を旅して、バッジは16個も集めたんだって? いやあ、姉妹揃ってすごいなあ、僕はポケモントレーナーとしての才能はなかったから、うらやましいよ」

 

「いえいえ、それほどでも。ポケモンたちが優秀だからですよ、私なんて彼らに助けられてばっかりの、まだまだな未熟者です」

 

「そういう謙虚でひたむきな姿勢が大事なんだろうね。で、そっちの女の子がメイちゃんか……」

 

 すると、ウツギ博士は私の耳元に顔を近づけて、

 

「……アララギ博士から話は聞いてるよ。君の『娘』なんだって?」

 

「っ!? は、はい……よくご存知ですね」

 

 驚いた。何でそのことを、この人が知ってるのかと。

 

 アララギ博士から何も聞かされてなかったから……てっきり知ってるのは、ナオヤと博士、私のお母さん、そしてナツメくらいだと思ってた。ゲーチスたちを除けば。

 

 聞けば、ウツギ博士はあの事件――初めて私がポケモンの卵を産んだ、古代の城のあの一件――の時、アララギ博士から頼まれて、私のメディカルチェックを担当したらしい。

 

 あの事件の時、病院関係者や捜査関係者に知らされたのは、私とアララギ博士がレイプされた、ってところまで。

 私が『産んだ』ことまでは知られていない。

 

 というのも、私のその『出産』に関連するメディカルチェックを、アララギ博士が誰にも話さず、秘密裏に知り合いの信頼できる研究者に依頼したからだ。

 

 それは聞いてたけど……それがまさか、ウツギ博士だったとは。

 

 ウツギ博士は、ポケモンの繁殖やポケモンの卵、進化前のポケモンなんかの研究にたずわさっているらしく、その方面での知識が豊富なんだそうだ。

 

 それを生かして、あの時は私の子宮内のポケモンの生殖細胞の痕跡その他、私の体への影響なんかについて調べてくれたらしい。私のプライバシーのことを考えて、誰にも言わずに。

 

「そうだったんですか……ありがとうございました」

 

「大変だったね……。何か僕に出来ることがあったら、遠慮なく言ってくれ。カリンくんには色々と世話になっているし、できる限りの協力をさせてもらうよ」

 

 そう優しく声をかけてくれるウツギ博士。

 ……この人が若くして人望もある研究者になった理由が、ちょっとわかる気がする。

 

 まあ、私はナオヤ一筋だから……人間としてウツギ博士に好感は抱いても、女として惚れることは無いけどね。

 

 ともあれ、そう言ってもらった所で、こういう類の話は長引かせたり尾を引いてもいいことは無いので、ここでおしまいにした。

 

 するとウツギ博士は、『あ、そうだ』と思い出したように言って、

 

「アイカちゃん、メイちゃんをこのジョウト地方につれてきたってことは……一緒に旅をする予定なのかな?」

 

「あ、はい。そうです。メイもだいぶ一般常識を学習しましたし、人生経験を積ませることを考えれば、旅もありなんじゃないかな、と思いまして。早い家では、10歳でポケモントレーナーとしての修業の旅に行かせる所もあるみたいですし」

 

「生後1年経ってないんだけどね、うちの娘は」

 

 と、ナオヤ。いや、まあ……そうなんだけどさ。

 

「ふむ……なら、パートナーポケモンをここで選んでいったらどうかな? 一応僕は、その役目も担ってるからね」

 

 と、ウツギ博士。あ、そっか、この人だっけ、この地方の新人トレーナーにポケモンを渡す役目を担ってるのって。

 

 新人のトレーナー……厳密に言えばトレーナー『志願者』の子供がポケモンをさ最初に手にするパターンっていうのは、いくつかある。

 

 親兄弟や親戚から譲ってもらうパターン、卵をもらってそこから育てるパターン、野生のポケモンとモンスターボール無しで仲良くなるパターン……その他色々。

 

 その中の1つが、その地方で新人トレーナにポケモンを渡す役目を担ってる、ポケモン博士から貰うというもの。

 

 カントー地方ではオーキド博士、イッシュ地方ではアララギ博士(と助手のベル)、そしてここジョウト地方ではウツギ博士が担当している。

 

 その流れもあって、うちのメイにポケモンはどうかな、って言ってきてくれたんだけど、メイは丁重に断っていた。

 まあ、それもある意味当然ではあるかも。メイにはもう、ウルガモスがいるから。

 

 同じく『古代の城』で巻き込まれた事件の際に私が『産んだ』、いってみればメイの弟とも呼ぶべき存在。メラルバから進化したウルガモスが、メイのパートナーポケモンだ。

 

 今後はメイは、ウルガモスと一緒に自分のポケモンを増やしていくことにする……って、事前にメイから聞かされてる。私もナオヤも。

 

 ……新人トレーナーが持つには明らかにオーバースペックな気がするけど、そこは気にしなくていいか。

 

 そんなわけで、今後の方向性も決まった所で……ん?

 

「どうかした、アイカ?」

 

「……今、窓の所に誰かいなかった?」

 

「? いや、気付かなかったけど……」

 

 ……見間違い、かな?

 窓から誰かがのぞいてるような気がしたんだけど……

 

 なんかこう、赤っぽい髪が見えたような気が……すぐ引っ込んじゃったけど。

 

 でも、ナオヤも博士もメイも頭の上に『?』を浮かべてるし……気のせい?

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第2話 マダツボミの塔・真夜中の責め苦

新章開始早々に遅くなって申し訳ないです。

感想返信も順次進めてます。ご容赦いただければと。


 

 ジョウト地方に来た私達は、とりあえず親子3人で旅をしてみることにした。

 その道中、メイのポケモントレーナーとしてのレベルアップのため、通りすがりのトレーナーと戦ったりしたんだけど……

 

 

「コラッタ、たいあたり!」

 

「ウルガモス、ねっぷう!」

 

 どかーん。

 

 

 ……圧倒的じゃないか、我が娘は。

 

 いや、ホントに。練習になってないよ明らかに。強すぎて。

 種類のみならず、私やナオヤ、お母さんやナツメの指導のもとで鍛え上げられた、メイのトレーナーとしての実力は、最早新人どころじゃないっぽい。

 

 ……勝負してくれた短パン小僧の彼、一撃でコラッタを戦闘不能にされてはん泣きである。なんかこっちに罪悪感が……。

 

 メイ自身、なんか微妙な顔になってるし……。

 

 うん、どうやら……メイの実力を測るにせよ伸ばすにせよ、そこらのトレーナー相手じゃ不足も不足のようだ。

 

 これならいっそ……この旅の最中、私達と同じようにポケモンジムに挑戦させて腕を磨かせるのもいいかもしれない。旅の途中で、新しい仲間たちを集めながら、ね。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ほとんど障害らしい障害にもつっかかることなく、私達親子はヨシノシティを越え、キキョウシティにまで歩みを進めていた。

 

 エンジュシティほどじゃないけど、景観とかから歴史を感じるというか……前に何度か来たことがあることも手伝ってか、なんだか懐かしい空気が漂ってくるなあ。

 

 メイはメイで、観光地に来たみたいな感じで色々と見て回りたそうにしてるし。

 

 実際、割と見所の多い街なのよね。けっこう大き目のポケモン塾があったり、『マダツボミの塔』っていう歴史を感じる建造物があったり。

 ああ、町の中じゃないけど、近くにはなんとかって遺跡もあったっけ。

 

 まあもちろん、一番はポケモンジムなんだけどね。

 

 キキョウシティのジムリーダーはたしか、ハヤトって名前だったわね……使うポケモンは飛行タイプ。今の、ウルガモス一匹しかポケモンがいないメイじゃちょっと不利かも。

 

 馬力では圧倒的にこっちが上だから、強引にそれで押し切れないこともないかもしれないけど……これからトレーナーとしてやっていくんであれば、そういう無理矢理というか力技みたいなものは、あんまりやらない方がいいだろうと思う。

 

 それに慣れてしまうと、それが通用しない敵が出てきた時に対処できないから。

 

 

 

 と、いうわけで、私達は一旦ここらで腰を据えてポケモンを探してみたり、育ててみたりするために、とりあえずこの町の名物の1つである『マダツボミの塔』へ来ていた。

 

 ここは、単に観光名所ってだけでなく、ホントにお坊さん達が住み込んで修業してたり、そのお坊さん達とバトルしてこっちの修行できたりするのだ。

 

 ちなみに、最上階にいる長老さんと戦って勝つと、ごほうびがもらえるらしい。何かは知らないけども……どうも日替わりみたいなんだよね。

 

 それと、ジョウト地方の新人トレーナーの多くは、まずこのキキョウシティこの塔をお参りし、これからのトレーナー人生が実り多いものになるよう祈願したりするそうだ。

 

 うちの娘もその伝統(?)にあやかりつつ、塔で修業がてらバトルしまくるぞー、ノリノリで挑戦し……結果、半日とかけずに完全制覇していた。

 

 いや、そりゃそうだよね……お坊さん達、使ってくるのマダツボミかホーホーだけだったし。予想しないじゃなかったけど、てんで相手にならなかったし。

 

 塔の途中のお坊さん達を根こそぎ再起不能にしながら勝ち上がっていった我が娘は、最上階の長老さんにも当然のごとく完全勝利し、見事賞品のモンスターボールを貰って嬉しそうにしていた。

 

 礼儀正しく「ありがとう、おじいちゃん!」なんて言ったりして。うんうん、さすが我が娘、この年で人間ができてるわね。えらいえらい、すごくえらい。

 

 ……何がえらいって、こないだお義父さん(ナオヤパパ)からポケモントレーナーとしてデビューするお祝いってことで、ハイパーボール1ダースのセットをすでにもらってたってのに、それでも嫌な顔一つすることなく受け取ってたんだから。

 我が娘ながら、エアーリーディングの技術は目を見張るものがある。うん。

 

 

 ところでその後、長老さんから『よろしければ今日はここに泊まって、修業を体験してみるのはどうですかな?』ってすすめられた。最近はこういう、一日修行体験が小さなブームになってたりするんだそうだ。

 

 ここマダツボミの塔は、言い方はアレだけど、そこまで修業内容とかは厳しかったり専門的じゃないので、お試し感覚でやってみる人も多いんだそうだ。

 

 それを聞いたメイは、ちょっと面白そうだって興味持ってたし、この塔には夜しか出ないポケモンが住み着いてたりもするので、そいつらと出会えたりもすると聞かされた。もちろん、戦ってゲットしてもいいと。

 

 確かに面白そうなので、今日は私達はここに泊まることにした。

 

 ☆☆☆

 

 そして夜。

 

 日が暮れてから、メイは私とナオヤと一緒に塔の中を探検してたんだけど……運が悪かったのか、その『夜しかいないポケモン』とやらに出会うことは出来なかった。

 

 残念そうにしながら、その日はもう就寝することになったんだけど……寝る前に私はトイレに行きたくなった。

 

 2人に『先に寝てて』と断ってからトイレに。

 和式トイレだったので、しゃがんで用を足していた……その時だった。

 

 

 ――ぺろり、と、

 用を足している最中の私の陰部を、何かが舐めたような感触がした。

 

 

 私はぎょっとして、あわてて立ち上がって振り返ろうとしたけど……その途端に体がしびれて動かなくなった。

 

 しゃがんでいた姿勢から体がぐらりと揺れ……膝をついて、前の壁に手をついてどうにか体を支え……視線を後ろに向けると、そこには……

 

(ご……ゴースト!?)

 

 ゴーストタイプのポケモン、その名もズバリ『ゴースト』。

 ゴースの進化系。手と顔だけのガス状ポケモン。

 

 それが……べろん、と舌を出した状態でこっちを見つめてきていた。

 こいつか……犯人。

 

 と、いうことは……この体のしびれって、もしかして『したでなめる』の追加効果?

 

 たしか『したでなめる』って、一定の確率で相手をマヒ状態にするのよね……つまり、私は後ろからお尻をぺろりと舐められた挙句、そのせいで動けなくなってるわけだ……今。

 

 経験上、しばらく取れそうにないこの体の痺れをどうしたもんかと考えるより先に……目の前のゴーストの舌がゆらりと動いたかと思うと、

 

 ――ぺろり

 

「ひぁ……っ!」

 

 また、舐めた。私の恥部を。

 

 倒れそうな体を、前の壁に寄りかかって支えてるせいで……今の私は、お尻をゴーストに向けて突き出しているような姿勢になっている。それも、トイレの邪魔にならないために、浴衣のような寝間着をたくし上げて。

 

 傍から見てみれば……まるで痴女が自分の下半身をさらして差し出しているかのような光景である。なんというか……すごく、卑猥な。

 

 それを認識した瞬間、私の中から『助けを呼ぶ』という選択肢がなくなって……それを悟ったかどうだかは知らないが、ゴーストがにやりと笑ったような気がした。

 

 

 

「んっ、く……ぅ、っ……!」

 

 結論から言うと、ゴーストは、舐める以外はほとんど何もしてこなかった。

 けど……そんなのは慰めにならないくらい、その舌の責めは執拗だった。

 

 お尻を突き出している姿勢の私。そのお尻を、左右から手でつかみ……両側に広げる。

 当然、そのせいで……私の秘裂が、菊門が丸見えになる。

 

 それをしばらくじろじろと凝視されていた。心なしか荒い気がする息が、2つの穴の入り口にかかるのを感じながら。

 

 その後だ、その舌の責めが始まったのは。

 執拗で、ねちっこくて、恥ずかしくて……けど、気持ちよかった責めが。

 

 まず、オマンコの入り口の縦筋にそってペロペロと軽く舐め……そこから少しずつ漏れ出てくる愛液を舐め取っているみたいだった。

 

 まだ刺激としては弱い部類だったけど……これでも快感を感じるには十分だった。

 このまま続けられたらやばい、なんて思うくらいには。

 

 そんな見通しが甘すぎたことを……私はその数分後、ゴーストの下が秘裂の入り口をこじ開け、肉壁を押しのけて奥へ滑り込んできた時に悟ることになった。

 

 垂れてきた愛液を舐め取っていたゴーストだが、今度は直接肉ヒダに舌を這わせ……そこから分泌される愛液をダイレクトに舐め取る。私の肉壷の中で、その長い舌を上下左右前後にうねらせて。肉棒のように出し入れして。

 

 ゴーストタイプだからか、人間の舌や肉棒みたいな熱はあんまり感じないんだけど……それが余計に不思議な感触で……

 

 それに、唾液のねっとりした感触はちゃんとあるし……それが、私の肉ヒダに塗りこめられていくのも、きちんと感じられるのだ。人間に舐められるより、ずっと奥まで。

 

 私の愛液が舐め取られ、変わりにそこにはゴーストの唾液が残る……そう意識すると、それまでは感じなかった、妙に生々しい異物感を感じ取ることが出来た。

 

 私の膣内で、奥の方で……ゴーストの唾液が、ねっとりと糸を引くような感覚……

 

 動くたびに、少しでも身じろぎするたびに……ゴーストの唾液と私の愛液がまざって、ぐちゅりと音を立てて……

 

 そして、それすらも舐め取られる……。

 

(っ、ぅあ……こ、これ、意外とやばい、かも……!)

 

 じわじわと与えられる刺激が、私の下半身へ徐々に蓄積されていき……しびれるような快感が手足をかくかくと震えさせる。

 

 一度に強烈な快感が叩き込まれるわけではなくて、長時間少しずつ注ぎ込まれていくような感覚……イけないまま、何十分も生殺しにされる苦痛……予想以上に、きつい。

 

「っ、は……ぁ……なん、で……い、けな……っ! いつまで、も……っ!」

 

 誰かに聞かれないように声を押し殺して、しかしそれでもやっぱり苦悶が声になって、形になって外に出てしまう。

 

 荒々しく犯されてガンガンイかされるのもきついけど……イけないのもきつい。

 快感がどんどん注がれて、それを爆発させられない。溜まっていく一方で、発散できない。……このままじゃ、いつかおかしくなってしまいそうな、追い詰められる感覚。

 

 そんな私の脳内を知ってかしらずか――知らずにやってんなら、こいつどんなドSゴーストだって話――ゴーストは私がイきそうでイけない絶妙な加減で、私の膣に快感を与え続けた。

 

 

 

 ひとしきり膣内を責められ尽くし、ゴーストの舌が届く限界の深さまで唾液が塗りこめられた頃……

 

「……っ!? っ、っ……っぁ!!」

 

 今度はゴーストは、私の菊門の中を味見し始めた。

 

 締め付けが秘裂よりもきつく、入り口が狭い分……中に入ってくる舌の動きは鈍いものの、それが肉壁を押しのけて暴れる快感は膣よりも強烈だった。

 

 ……その前に散々膣内を責められて、下半身がバカになりかけてるから、っていうのもあるかもしれないけど。

 

 現に今、舐められてるのは菊穴なのに、秘裂からもとろとろと愛液があふれ出てくる。

 

 何十分も前に用を足し、流すことを忘れたままの和式便器に、粘りのついた液体がぽたぽたと滴っていく。僅かな水音を立てて。

 

 少しの刺激で下半身に全く力が入らなくなっているせいで……この状態から抜け出すってことが不可能だ。たぶん、もう麻痺状態は直ってると思うんだけど……足が動かないから、逃げることも出来ない。

 ……いやそもそも、入り口のところにゴーストがいるからどっち道無理なんだけど。

 

 なんてことを考えながら必死で耐えている私をあざ笑うかのように……ゴーストの責めはいつまでも続いた。

 

 それこそ……お尻の穴がふやけて、開きっぱなしになっちゃうんじゃないか、ってくらいに。

 

 しかしそして、こっちの穴でも、イかせてもらえない。生殺しのまま時間だけが過ぎていき……体がガクガクと震える。上半身も、下半身も。

 

「ぅ、ああっ……おねが、もう……許……ぃうっ!?」

 

(どう、して……こんな……! どうせなら、一思いに……!)

 

 時折『ぷしゃあっ』と潮を吹く秘裂、ひくひくと震える菊穴。

 

 体の中に散々注ぎ込まれた快感、炭から炭までいじられつくした双穴。

 

 それでも、

 

(早く、イかせてよ……)

 

 それでも、結局……最後までイかせてはもらえなかった。

 

 多分、溜まりすぎた快感に頭と体が耐え切れなくなって……私は、気絶した。

 

 

 

 目が覚めると、すでに朝で……私はトイレの床にうつ伏せで顔から突っ伏して、お尻を上に突き出しているという淫靡極まりない姿勢で、意識を取り戻した。

 

 まるで、『挿れて下さい』とでもおねだりしてるみたいな感じの姿だった。……あんなところ誰かに見られたら、恥ずかしすぎる。

 

 ……恥ずかしいぐらいで済んだらまだいい方か。あんな姿勢で、しかも動けないと知られたら……そのまま肉棒を突きたてられることだって考えられるんだから。

 

 私が今まで旅してきた中で、そういう手段に出る人けっこういたし……見つからなくてよかった。ほっ。

 

 

 

 ……そして、

 なぜか、うちのメイが……いつのまにか、ゴーストをゲットしていた。

 

 本人曰く、早起きして明け方に見つけて、バトルして捕まえたらしいんだけど……まさか……

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第3話 ロケット団とヤドンのしっぽ

今回、ちょっと長いです。

そして、一部いつもとちょっと毛色の違うジャンルが混じってます。人によっては不快に感じるかも……? いや、直接的な表現は使ってないんですけど……

ともあれ、どうぞ。ジョウト地方編第3話です。


 

 

 ここはヒワダタウン。

 キキョウシティから何とかって洞窟を抜けて到着した町。

 

 そこで、私とメイは……呆れていた。

 

「ったく……あいつはホントに忙しい奴ね……」

 

「仕方ないよ、お父さんの会社の用事だもん」

 

 いや、そりゃわかってるけどさ……長期の家族旅行感覚で来た出先(ジョウト地方ね)で、実家の用事で何でナオヤが動かなきゃいけないのよ。

 

 あとメイ、『お父さんの会社の用事』って言ってたけど、シルフカンパニーはまだナオヤの会社ってわけじゃないのよ?

 まあ、まだ、だけど。いずれは継ぐだろうけど。

 

 で、そのシルフの用事は何なのかというと、だ。どうもあの会社、今度はボール産業に力を入れ始めたようで……この町に住んでるガンテツさんっていうボール職人に提携を持ちかけるんだそうだ。

 

 そしてその際、いずれ実家を継いで業務を取り仕切るための予行演習というか経験というかで、ナオヤが立ち会ったり交渉もしたりするらしい。

 

 しかもそれと似たような予定が、このジョウト地方、これから行く先々でセッティングされているというんだから呆れる。

 

 当然ながらナオヤは反発し、何言われようがバックレる勢いだったんだけど、その対策すら用意しているあたり、やはり大人――ナオヤパパは抜け目がない。

 

 そこで見返りに差し出されたものがまたとんでもなかったのである。

 

 なんと、メイの『戸籍』だ。

 

 金持ちってのはやっぱり裏で色々とコネ持ってるんだなあ……まさか、メイが普通に人間として社会に溶け込んで暮らせるように、偽造戸籍を作っちゃうなんて……。

 

 これからのメイにとって間違いなくプラスになるであろうこの悪魔の報酬(違法だしね。思いっきり)に、さすがのナオヤも折れた。

 

 結局、私とメイに侘びをいれて一時離脱する形となり、今しばらく私達は暇なのだ。

 

 で、その暇つぶしに、メイはこの町のジムリーダーに挑戦すしに行ったんだけど……まあ、あの子ならおそらく楽勝だろう。ウルガモス、炎タイプだし。

 

 え? キキョウシティのジム戦が飛んでるって? 普通に勝ってたよ? ウルガモスで。

 

 さて、その間私は……この町の人たちが気にしてた、ちょっとした問題の調査でも使用かな。

 

 町からヤドンが消えたっていう、奇妙な事件の調査に。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……のつもりだったのが、こんなことになるとはね……。

 

 まさか……またここでも『こいつら』に出くわすなんて……

 

「おやおや、侵入者を捕えたというから誰かと思えば……あなたでしたか。以前シオンタウンやシルフでは、随分とお世話になりましたねえ」

 

「あらそう? 悪いけど、いちいち顔とか覚えてないのよね」

 

「そうですか、それは残念」

 

 私の目の前で、ちょっと芝居がかった風に肩をすくめる男は……『R』の文字が刻まれた、いつ見ても趣味の悪い制服に身を包んでいた。

 

 そう……ロケット団である。

 

 ヤドンの井戸、と呼ばれる井戸に入った私は、いきなりそこに仕掛けられていた罠にかかって捕まってしまった。その拍子にバッグを落として、何も出来なくなっちゃって。

 

 そして、そこに現れたのが……ロケット団たち。

 そしてその幹部……ランスとかいうこの男である。

 

 どうやら、町からヤドンが消えたのはこいつらの仕業で、私はヤドン捕獲用の罠に捕まってしまったらしいのだ。

 

 その私の顔を確認したランスは……どうやら私に見覚えがあるらしい。

 手錠で拘束された私に、ちょっと嗜虐心を滲ませた笑顔を向けてきた。

 

「さて……せっかくきていただいたわけですし、何もせずにお引取り頂くというのもなんですね。少し楽しんでいっていただきましょうか」

 

「あら、それはどーも……でも別におかまいなく? 邪魔ならさっさと帰りますけど?」

 

「ふふふっ、何、そう遠慮なさらず……」

 

 ……まあ、ある程度覚悟してた展開ではあるんだけどね……捕まった時点で。

 

 

 

 当然のように裸にされた私は、てっきりそのまま輪姦されるものだとばかり思ってたら……ランス以下ロケット団員達はそうせずに、何やら筒のようなものを持ってきた。 

 

 腕くらいの太さのあるそれは、半分より先はキャップだったようで、それが取り外されると……その形が、そして使用用途がよくわかった。

 

 注射器だ……それも、巨大な。……形は、だけど。

 

 多分、血管にぷすっと刺して薬かなんかを注入するためのものじゃないだろう。

 針が太すぎる。どうみても、リコーダーくらいの太さがある。しかも、先、尖ってないし。もうアレ針じゃない。

 

 けど、注射器の形をしてて、中に何らかの液体が入ってるってことは……一応何かをどこかに注入するために使うものではあるんだろう。

 そして、この状況で持ってくるってことは……まさか……!?

 

 嫌な予感って言うのは当たるもので……私はうつ伏せで、お尻を上に突き出すような形で押さえつけられた。そして直後……おしりの穴に、冷たい感触が。

 

 何か棒状のものの先端だろうとわかる……ああ、ビンゴか。趣味悪っ……

 

 と、思ったら、その次に聞かされた言葉は、また予想外だった。

 

「ああ、先に言っておくと……まあ、予想通りこれから君のお尻の穴にちょっと素敵なプレゼントをさせてもらうけど……排便誘発剤の浣腸じゃないから安心するといい。」

 

 ? そうなの?

 てっきり、これからスで始まってロで終わる系統のプレイなんだとばかり……

 

「……? じゃ、一体……っ、くぅっ!?」

 

 ずぶっ、と、

 締まっている括約筋の抵抗を無視して、ねじ込むように硬い棒のような感触が入ってくる。本来は、出すだけで……逆に何かが入ることなんてないはずの穴に。

 

 反射的に下半身に力が入って抵抗するも、大して意味はなく……そのまま数cmから数十cmほど、肛門の中に注射器の先端がうずめられた。

 

 そして直後、視界の端で、ロケット団のしたっぱがピストン部分にぐいっと力をこめて押すのが見えて……私のお腹の中に、何か冷たい液体がどばっと大量に吐き出された。

 

「……っっ! くぅ……うぅっ、っ!」

 

 予想以上の量。もともと腸内にあった空気とあわさったその体積のせいで、一気にお腹が張る。同時に……液体の冷たさのせいで、お腹が冷える。痛みすら感じる。

 

 それでも、私のうめき声なんか無視して液体が注がれ続け……チラッと見ると、ぽこっとお腹が軽く膨れているくらいに注がれた所で、ようやく注入は止まった。

 

 すると、役目を終えたらしい注射器が私の肛門から引っこ抜かれようとしている前で、幹部のランスが、手に変な物体を持って私の前にやってきた。

 

 何だろう、あれ……尻尾?

 見た感じ、ヤドンの尻尾に似てる。

 

 ……そういえば、ここに来る途中、なぜか尻尾がないヤドンがいたっけ。

 それに加えて、キキョウシティの近くで、なんか胡散臭い『美味しい尻尾』なるアイテムを売ってた男がいたのを思い出す。美味くて栄養満点、だとかなんとか言って。

 

 って、まさか……こいつら……

 

「さて、見ればわかると思いますが……コレはヤドンのしっぽです。この村はどういうわけかヤドンが多いですからね、捕まえて、こうして尻尾を頂戴しているのですよ」

 

「それを方々で売ってるってわけね……ポケモン保護法違反よ」

 

「何、また生えてくるんだからけちけちすることもないでしょう。まあそんなことより……私達ロケット団は、この尻尾を扱っているうちに、面白いことを発見しましてね?」

 

 と、意地の悪そうな笑みと共に言うランス。

 

「ヤドンがシェルダーに尻尾を噛まれてヤドランに進化するというのはよく知られている話ですが、ヤドンはそういった刺激に鈍感であり……状況にもよりますが、痛みどころか噛まれたことに気付かないこともあります」

 

「あっそ……っ……で?」

 

「面白いことにですね……その鈍感な性質、僅かですが、切った後の尻尾にも見られることがわかったんですよ」

 

 ……? どういう意味? 切り落とされた尻尾が『鈍感』って……。

 

「トカゲの尻尾は斬ったあともしばらく動いているでしょう? それと同じで、ある刺激を与えると、まだ動くんです。触ったり、更に切ったりしても無反応ですが……」

 

 直後、私の肛門から注射器の先端が抜き取られ……た瞬間に、ランスは持っているしっぽをねじ込んできた。

 

「ん、ぐぅっ! は……ぁぁああっ!!」

 

 針(?)部分よりも更に太いしっぽを、ぐりぐりとねじ込んでくる。ぱんぱんになって苦しいお腹に、無理矢理に。

 あふれ出そうになっていたお腹の中身がせき止められ、栓をされた形に。

 

 そのまま、どんどん奥の方に押し込まれていく。

 膨らんだ風船を握り締めて圧力をかけるみたいに、私の腸が酷使され、追い詰められる。

 

「さて、話が途中でしたね。この尻尾なんですが、自分が切られたことに気付いておらず……キズ薬の類をかけると、細胞が活性化して回復しようとするんですよ。もちろん、そこからヤドンの本体が再生するなんてことはありませんが……トカゲのように、しばらく動くんですよねえ、それも活発に……さて、そろそろだと思うんですが」

 

「っ……何が……あぁぁあああっ!?」

 

 その瞬間、

 私の肛門に半分以上押し込まれ、謎の液体をせき止めているヤドンのしっぽが、ぐにぐにと私の中で動き出した。

 

 っ、まさか……今入れたのって、ポケモン用の薬……!

 

 肛門の内側でうねって暴れるしっぽが、何よりの答えだった。『鈍感』な尻尾は、切り口にあたる薬の作用で、自分を回復させようと活発に動き、暴れ……私を責め続ける。

 

「ふふっ、それは薬の効能が全部なくなるまで続きます。だいぶたっぷり注ぎましたからねえ、相当長く楽しめますよ……さて、仕上げです」

 

 そう言うとランスは、私の両手だけでなく両足をも手錠で固定し、仰向けにした。

 そして……

 

「さて……では、後ほど」

 

「え……っ……!?」

 

 そのまま私を放置して、立ち去ってしまった。

 

 

 

 それからが地獄だった、と言っていい。

 

 お腹は相変わらずの圧迫感で苦しいったらないし……それに追い討ちをかけるようにうごめいて責める、ヤドンのしっぽ。液体……薬が大量にあるせいで、しばらく止まりそうにない。

 

 空気と薬でぱんぱんに膨らんだ私の腸内を、引っ掻き回すように暴れる尻尾。

 

 よく風船アートなんかに使う、長細い風船。あれに空気をめいっぱい入れた状態で、あちこちをぎゅうぎゅう握り締めてるような感じだ。圧迫感と、それに伴う痛み、しかし同時にやってくる快感が腸内を刺激しまくって、痛い、気持ちいい、つらい。

 

 後ろの穴の内側を責められる快感は、前の穴にも影響を及ぼしていた……あふれ出る愛液が、恥部や足を伝うように流れ落ち……地面にしみこんでいっている。

 

「あぅっ、あっ、あ……へぁ……ぁぅ……!!」

 

「おやおや……まだ15分ほどしか経っていませんが、随分とできあがってしまっているのですね」

 

 そんな声が聞こえた。どうやら、ランスが戻ってきたらしい。

 そのランスの目の前で……私は、かなり恥ずかしい格好になってしまっている。

 

 お腹の圧痛と動く尻尾の快感、それらに耐えるため……今私は、仰向けに寝て足を大きく左右にM字開脚しているのだ。

 

 こうしてないと……足にお腹の辺りが圧迫されてどこかしら痛む。これが一番楽な姿勢なのだ……悔しいことに。

 

 そんな、私の一番楽な姿勢は……まるで男にこびる痴女みたいな姿だ。今正に、私の正面に立っているランスに向かって股を開いている。

 

 痛さと苦しさで息が荒くなり、身を縮めるとお腹が痛むせいで背筋は反っている。

 その上M字開脚で、うめきながら股からトロトロと愛液を垂れ流して……実情がどうあれ、私は今痴女以下の変態に見えてることだろう。

 

 もっと悔しいのは……前の穴までがどんどん切なくなって、何も入ってきていないことを、放置されていることを物足りなく感じてるって所だ。

 

 そして……ランスが帰ってきたことで、これから更に違う責めが待っているんじゃないかと不安になり……しかしどこか期待してしまってるところだ。

 

 執拗で陰湿、悪質な責め……まるで、女性のプライドを根本から折って屈服させようとしてるかのよう。

 思い出すのは……イッシュ地方で受けた、あの辱めの日々。

 

 二度とあんなことになりたくないとは重いつつも、目先の快楽に飛びつきたがっている私がいる。それが悔しくてたまらなかった。

 

 そんな心中を知ってかしらずか、ランスはより一層嗜虐的な笑みを浮かべると……ズボンのチャックを下ろし、中から肉棒を取り出した。

 

 そして、私の膣口にあてがって……一気に突き入れた。

 

 

「あ゛、っ……!!!」

 

 

 ちょっと女の子には似つかわしくない声を出して、私は下腹部から全身を、ガス爆発みたいにドカンと貫いた快感と痛みに……気絶しそうになった。

 

 いや、もしかしたら……一瞬だけ気絶して、しかしそのまま気を失っていられずにたたき起こされたのかもしれない。そんな感覚。

 

 押し込まれた肉棒は膣内から私の体を圧迫する

 

 とうぜん、そこに程近い後ろの穴の中の空間も無事で済むはずはなく……破裂しそうな風船のように、私の腸壁はそこらじゅうで悲鳴を上げた。

 ……腹の立つことに、痛みと同時に快感もしっかり感じながら。

 

 ランスは……私を辱めるために何かぼそぼそ言ってるみたいだけど、聞こえてこない。聞くだけの余裕がすでにない。……不幸中の幸い、とは言いがたいけど。

 

 がつんがつんと突き上げられ、そのたびにお腹が破裂しそうな圧迫感と、後ろでうねって前で擦れてという快感が全身を掛けめぐり、私にできることと言えば悲鳴とも喘ぎ声ともわからない声を上げることだけ。

 

 徹底的なまでになすがままな私は、そのまま時間の感覚もろくにない中で責められ続け……気がつくと、お腹の中に熱いものを出されていた。

 

 快感と苦痛が飽和状態だったからだろうか、射精の快感は特別強烈ではなく、その瞬間絶頂に至ってしまう……なんていういつものパターンにはならなかった。……その代わりにというか、さっきからイってたと思うけど。

 

 ただ、イってること、イきっぱなしになってることさえ気付けないほど、私の頭がいっぱいいっぱいになってたから、わかんないけど。

 

 そしてランスは、満足したとばかりに、痙攣する私から肉棒を抜き取ると……そのまま今度は、私の精神に止めを刺しにかかったようだった。

 

 相変わらず声は聞き取れないけど……いつの間にか、お尻に入っている尻尾が動かなくなっていることに気付く。どうやら、薬の効能を使いきったらしい。

 

 ランスはその、私のお尻から半分ほど出ている尻尾をむんずとつかみ……って、まさか!?

 

「ふふっ、さあ、仕上げです。苦しいでしょう? 今楽にしてあげますよ……ほら、抜いてあげますから……お腹の中のもの全部、その汚らしい穴から、どばっと出してしまうといいでしょう」

 

「……っっ!?」

 

 こんな時、こんな言葉に限って聞こえるって……!!

 

 っていうか、ちょっと、ホントにそれはやばいって……!

 私、今もうお尻にもお腹にも力なんか入らないのに!

 

 今その尻尾抜かれたら、散々かき回されてかき混ぜられてぐちゃぐちゃになった私のお腹の中身、全部出てきちゃう……薬と一緒に、全部、流れ出てきちゃう!

 

 それを見られるって……そんな……!!

 

 目じりに涙が浮かぶのを感じながら、『やめて』と私が懇願するよりも早く……ランスは力いっぱいしっぽを引っ張り、引っこ抜いた。

 

 瞬間、お腹の中の圧力が一気に減る感じがして、

 同時に、お尻の穴のあたりから……ごぼぼぽぼぼっ、というにごった音が聞こえたのを最後に……精神的に極限状態だった私は、その羞恥心がトドメとなって……気絶した。

 

 いや……逆に、助かったかもしれないけど。これも、精神的に。

 

 耳に残りそうなにごった音と、楽になっていくお腹の痛み、何かが流れ出る感触、そして私を見下ろして嗜虐的に笑うランスの顔を意識に僅かに残しながら……私の目の前は真っ暗になった。

 

 

 

 その数時間後、私は、救助され搬送された先の病院で、意識を取り戻した。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第4話 赤い髪の少年

長らく留守にしてました……しかも久々の更新なのに短い……

れ、連休中にもう1回は更新したいです。多分。きっと。

今回は新キャラ登場……もっとも、ぱっと見るだけですが。


 

 

 ヒワダタウンでの日々は、そんなに長く引き伸ばされることなく終わりを告げた。

 

 ヤドンの井戸からはロケット団達は1人残らず撤収していて、機材なんかも残っていなかった。一応、ジュンサーさん達の間で情報共有して警戒しておくらしい。

 

 私は例によって検査入院したけど、特に以上もなかったので翌日には退院できた。

 

 その間に、ナオヤは商談を見事に纏めていて……メイは2つ目のバッジを手に入れていた。インセクトバッジだっけか?

 

 この町のポケモンジムのリーダーって虫ポケモン使いなんだったっけ……やっぱ無理だったか。メイのウルガモスに対抗するのは。

 

 そんなわけで、明日にでもこの町からは出立する、って方針で固まったんだけど……そんなヒワダタウン最後の夜、ナオヤが気になる土産話を持ってきた。

 

 

 

「泥棒? ウツギ博士のポケモン研究所に?」

 

「うん。僕も急に聞かされてね、びっくりしたよ」

 

 ポケモンセンターの2段ベッドに親子で入り(上:ナオヤ、下:私とメイ)、後はもう電気消して寝るだけ、ってな段階になって、ふと思い出したようにナオヤが聞かせてくれたのがそんな話だった。

 

 商談を成立させた後に、会社の人からもたらされた情報らしい。

 

 今の言葉の通り……ワカバタウンのウツギ博士のポケモン研究所に、泥棒が入った……という知らせだった。

 

「ひょっとして……ロケット団とか?」

 

「いや、それはわかんないけど……多分違うと思う」

 

「? どうして?」

 

「手口がさ、ロケット団っぽくないんだよ。明らかに、なんていうか……プロっぽい感じがするんだ」

 

 話を聴けば、研究所に残されていた侵入の痕跡は、かろうじて誰かが侵入したということがわかる程度のごくごく僅かなものだったそうだ。

 

 かつてカントー地方では、ロケット団が民家なんかに侵入して泥棒をはたらくなんていう事件も多くあった。だから、ポケモン関連での空き巣事件なんかが会った場合、けっこうな頻度で捜査線上にロケット団が上がってくる。

 

 けどそういう事件の場合、お世辞にもプロとは言えないような、犯行の露骨な痕跡が残ってたりする。土足で部屋の中に入ったり、物色した箇所がそのままになってたり。

 

 まあ……連中、ただのポケモン関連犯罪なんでもやる子悪党集団であって、プロの窃盗集団ってわけじゃ全然ないんだから、そりゃ仕方ないのかもだけどね。

 

 けど今回の侵入者は、そういった雰囲気がないそうだ。

 

 さっきも言ったとおり、最低限の痕跡だけを残し、侵入の事実すらも悟らせないような完璧な隠密行動。セキュリティシステムも全部かいくぐって、気がついたときには全てが終わり、犯人は逃げてしまった後だったそうだ。

 

 十重二十重に仕掛けたセキュリティの1つが発動して警告を発しなければ、侵入された事実そのものが発覚しなかった可能性すらあるらしい。

 

 監視カメラなんかにも、姿は映ってなかったという。

 

 しかも、だ。

 さらに奇妙なことに、その泥棒は……

 

「!? 何も……盗まなかったの?」

 

「うん。不法侵入が発覚してすぐ、研究所内の備品やサンプル、研究素材なんかのチェックが行われたけど、なくなってたものは何もなかったんだってさ。もちろん、ウツギ博士が保管してたポケモンなんかも」

 

「……逆に不気味ね、それ?」

 

「研究所内のデータを狙ったスパイか何かかも、っていう可能性も考えたらしいんだけど、不正アクセスやデータコピーの痕跡もなかったんだって」

 

 ……つまり、ホントにその泥棒――何も盗んでないから、そう呼ぶべきなのかちと微妙ね――は、ただ研究所に忍び込んだだけ、ってこと?

 

「……まあ、忍び込んだはいいものの、お目当てのものがなかった、って可能性もあるけどね」

 

 ナオヤ自身、色々と考えていたみたいだけど、結局結論には至れなかったとのこと。

 

 まあ、泥棒の考えることなんてわかりゃしないしね……ましてや、何も盗まずに帰ったへんてこりんな泥棒さんのことなんて。

 

「……ま、私達に実害がなければそれは別に放っといていいでしょ」

 

「そうだね。博士も、今後はセキュリティにもっと気を配る気になったみたいでさ、その次の日にうちの子会社のセキュリティシステムを契約したんだって」

 

 え、シルフってセキュリティ会社も子会社に持ってたの?

 てか、商魂たくましいわね……そんなとこでも営業活動か……。

 

「てか、この際アイカもそこのお世話になれるようにこっちで手配しようか?」

 

「え? セキュリティ? いや別に、うちみたいな普通の民家にそんなもん……」

 

「そうじゃなくて、アイカ自身だよ……またロケット団に捕まって酷い目にあったんでしょ? いつもいつも脇が甘いというか……」

 

 うっ……それ言われると痛いわね……。

 

 なんかもう、何者かの作為が入ってるんじゃないかってくらいに、私って悪の組織とかそういうのに狙われて監禁されてエロい目にあったりするんだもんなあ……。

 

「いや、まあ大丈夫だって。もう気にしてないし、私が油断してたのも悪いんだからさ。わざわざそんなSPみたいなの付けられたら、窮屈でたまんないって」

 

「その割に何度も同じような目にあってるくせに……それにSPなんて、別に気にしなけりゃいいだけの話だよ? 僕にもついてるけど、なれてるからもう気にしてないし」

 

 ……え、何それ?

 ナオヤに、SP? いや、そんなの見たことないけど……

 

「四六時中、ってわけじゃないけどね。遠くに出かけたりする時とかは、例外を除いて基本的にかくれて僕のこと警護してるんだよ。子供の頃から」

 

「そ、そうなの!? 知らなかった……てか、気付かなかった」

 

「気付かれちゃ意味ないからね、その筋のプロ集団だし、アイカじゃ気付けないでしょ」

 

 こともなげに言うナオヤ。

 

 マジか。SP……本格的だなあ。もしかして、今も見張ったりしてるのかな?

 

 と聞いたら、別に四六時中監視してるとかそういうわけじゃなくて、単にナオヤとその仲間が危険な状態にならないようにだけ監視しているらしい。プライバシーとかあるから。

 

 部屋の入り口付近とかを見張ったり、周囲に怪しい人や車、装置その他がないか見て回ったりしてるそうだ。本格的。

 

「ま、今後さらにアイカの被害がひどくなるようなら考えるとして……寝ようか」

 

「そうね……お休み」

 

 話はそこで終わりにして、電気を消して私とナオヤは眠ることにした。

 

 ☆☆☆

 

 翌朝。

 かなり早く目が覚めちゃったので、ナオヤやメイが起きる前に軽く散歩でも……と思って明け方の町を歩き回っていた。

 

 人なんて別にいないだろうな……なんて思っていたら、意外とこんな早い時間でも起きている……というか、働いてる人はいた。

 

 ガンテツさんの工房からは、ボール作りをしているらしい音が聞こえてくる。

 

 木炭作りの工房からは、もうもくもくと黒い煙が煙突から立ち上っている。

 

 ウバメの森の方に歩いていく、虫取り網と虫かごを持った、紫色の髪の……ん? アレってここのジムリーダーじゃ……?

 

 そんな感じで、意外と朝から活気のある町にちょっと驚きながら、ちょっといい思い出のないヤドンの井戸に行ってみた。

 

 そこには、『KEEP OUT』の文字の書かれた黄色いテープが張ってあって、立ち入り禁止に……なっていたはずなんだけど、

 

 そこに通りがかったちょうどその時、そのテープの向こう側……井戸の中から、1人の人が出てくる所だ。

 繰り返すけど、立ち入り禁止の井戸の中から。

 

 その人は……なんていうか、ちょっと怖い? 雰囲気のある人だった。

 

 男の子……だと思う。多分だけど、私やナオヤと同い年くらい。

 赤い髪に、黒い服……顔は美少年、って言えるかもしれないけど、目がかなり鋭くて……ぶっちゃけ、目つき悪い。

 

 ……っていうか、何でだろう?

 なんかあの目つき、どっかで見たことあるような……?

 

 すると、その人がこっちに気付いたらしく、一瞬だけこっちを睨むように見て……しかしすぐに視線をはずして歩き去った。

 

 黄色いテープを乗り越えて、何も言わずにその場から立ち去った。

 

 ……何だろう、今の人……?

 目が合ったのは一瞬だったけど……何か言いたげな目だったような……?

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第5話 職務質問の延長線

ふっ……連休中にもう一回更新するとか言ってた奴はどこのどいつだろうね……(遠い目)



 

 

 ヒワダタウンを出た私達は、ウバメの森を抜け、コガネシティに到着した。

 

 ジョウト地方最大の都市というだけあって、すっごく都会って感じがする。カントーで言えば、ヤマブキシティかタマムシシティあたりだろうか。

 

 ウバメの森を間に挟んでるとはいえ……ヒワダタウンとはまたえらい違いだな……。あんていうか、ギャップがすごくて戸惑う。

 

 その途中にあったポケモン育てやさんで、見学&休憩してる時に仲良くなったおばあさんとおじいさんから、いつの間にか庭の隅に置かれていて、どのポケモンが生んだのかわからないっていうポケモンの卵を貰ったりした。

 

 その卵はメイが引き取ることになった。新しいパーティメンバーになるかもね。

 

 そしてその日は、コガネシティに宿を取って、これからしばらくの間泊まることになったんだけど……その初日の夜のこと。

 

 ☆☆☆

 

 私は、昼間通ったあの道に再び来ていた。

 

 何でかって言うと、宿で荷物を調べてみたら、ヒワダタウンで買ったはずの特別なモンスターボールがなくなってたのである。

 

 そして、昼間育てやさんで転んで荷物をぶちまけてたのを思い出した。

 

 あの時にどっか行っちゃったのかも……そう思って、急いで着てみたんだけど……もう夜だからだろう、閉まってた。

 

 仕方ないから明日きて聞いてみよう、と諦めて帰ろうとした私に、そこで……更なる不幸が降りかかった。

 

「こんな時間に、ここで何をしていた?」

 

「いや、別に怪しいことなんて何も……ただ、忘れ物を取りにきただけで……」

 

 おまわりさんに捕まって、職務質問されてしまったのである。

 ……ホントにあるんだ、こういうこと……。

 

 どうも、場所が悪かったらしい。

 

 この近くには『ポケモンそだてや』がある……っていうか、私今正にそこに行ってきた所なんだけど。

 

 そのせいで、たまにではあるが、泥棒がこのへんうろついてたりするんだそうだ。そのそだてやに預けられているポケモンを目当てに。

 

 加えて、時期も悪かった。最近では、ロケット団が再び活動を活発にしてきているっていう噂が流れてることもあり、警備その他を厳重にしてるらしい。

 

 そこで見つかった私は、こうして職務質問の対象になってるんだけど……このおまわりさん、中々解放してくれない。

 聞く必要があるのか、って感じのことまで根掘り葉掘り聞いてくる。

 

 挙句の果てには、『持ち物を出せ』って言われて……カバンの中身からポケットの中身まで全部見られた。

 

 いい加減そろそろ終わらないかな、とか思ってたら……終わるどころかこのおまわりさん、さらにとんでもないことを言い出した。

 

「ぼ、ボディチェックって……そ、そこまでする必要あるんですか?」

 

「念のためだ。モンスターボールに入れてしまえば、サイズを小さくして隠し持つことも出来るからな」

 

 至極当然のようにそう言ってくるおまわりさん。

 

 ぼ、ボディチェックって……それってつまり、軽くとはいえ体触るってことですよね……? それは、いくらなんでも抵抗が……

 

「あ、あの……さすがにそれは……」

 

「んん? 何か調べられるとまずいものでも持っているのか? 怪しいな……」

 

「違いますって! ……せめて、婦警さんとか呼んでもらえませんか?」

 

「ここの担当は私だ。それに、時間を与えてしまえば隙を見て逃げるかも知れん」

 

 ……っ! こんの堅物……天然なのか、それとも……

 気のせいかこの人、さっきから……私の体に這うように視線をやっている気がする。嫌な予感……

 

 でも、断ればもっと怪しまれちゃうし……

 

「……では、大人しくしていろよ」

 

 結局、そのくらいで済むのなら、と、少しの間我慢することにした。

 

 ぽんぽん、と、手のひらで私の体を服の上から軽く叩いて確認していく。

 必然……時には、胸とか腰とか、その辺りにもあたる。

 

 ……気のせいか、その時だけ手つきが撫でるみたいにいやらしかった気がするんだけど……

 

 そして、もう体中あらかた調べ終わっただろう……と思った安心してしまったその時、

 

 ぴとっ、と、

 あからさま、というよりも完全にわざと……警官の手が私の股間に当てられた。

 そしてそのまま、すりすりと撫でてきて……さすがに私もかっとなって、その手を払いのけてしまった。

 

「っ……ちょっといい加減に」

 

「何だその態度は!」

 

 ――パァン!!

 

「きゃあっ!?」

 

 瞬間、お尻に鋭い痛みが走る。

 私が抗議の声を上げるとほぼ同時に、警官が私のお尻に平手打ちをかましていた。

 

 痛みと驚きで、飛び上がるように体が反応すると共に……一瞬硬直する。

 

 その一瞬を狙っていたように、警官は素早く私の手をガッとつかんで動けなくした。

 

「なっ……は、話していきゃぁっ!?」

 

「口答えするんじゃない! 職務質問の最中に……公務執行妨害で逮捕するぞ!?」

 

 そのまま更に何度も、パァン、パァン、と乾いた音が響く。

 警官の手が、私のお尻に当たる音であることは言うまでもない。鋭い痛みに、体はびくっと震え、こらえきれず悲鳴が口から出てくる。

 

 何度か叩き、私が言い返してこないのを確認すると……警官は、

 

「抵抗するとはますます怪しいな……これは徹底的に調べる必要が在りそうだ。その間、大人しくしていてもらうぞ!」

 

 そう言い放った……その瞬間、私は見た。

 警官の顔に、下卑た笑みが浮かんでいるのを。

 

(やばっ……コレ、逃げないとまずいかも……)

 

 と、思った瞬間、私は両手を取られ……その手首に、何かが巻きつくように触れる感触がした。冷たい……金属? いや、コレもしかして……

 

 ガチャリ、という無機質な音。

 悪い予感が当たった。私の手にかけられていたもの、それは……手錠だった。

 

 しかも、私が今まで背にしていた、ネット上の柵に鎖を通す形で止められていて……完全に手の動きを封じられてしまっていた。

 

 戸惑う私に構わず、警官は私の腰……スカートに手をやると、そのまま下にひき下ろした。それも、パンツごとだ。

 

 こいつ、やっぱり最初からそのつもりか……そんな気持ちをこめて、思いっきり睨みつけてやると……

 

「これは……きついお仕置きが必要だな」

 

 ――パァン!

 

 

 

 たっぷり5分ほども、警官は私のお尻をひっぱたき続けた。

 それも、1回1回間を空けて、ゆっくりと……なぶるように。

 

 何十回叩かれただろうか……お尻が熱を持って熱くなっているのがわかる。

 

 たぶん、赤くなってるだろう……手の形に赤くなってるか、それともお尻全体が真っ赤になってしまってるかはわからないけど。

 

 それよりもまずかったのは……つくづく私はどんな体をしてるんだ、って自分でも思うんだけど……叩かれている最中に、むき出しの私のオマンコが、徐々に濡れ始めてきてしまったことだ。

 

 警官がそれに気づかないはずもなく……にやりと笑いながら、嬉々としてそのオマンコの方も『何か隠していないか調べる』なんて言って、指を入れて調べだした。

 

 ……訂正。調べてなんかいない。

 ただ、欲望のままにぐちゅぐちゅ弄り回してるだけだ。

 

 ねっとりとした私の愛液を指に絡ませ、『何だこれは?』なんていやらしく聞きながら、私を弄び続ける。

 

 時折、思い出したようにお尻を引っぱたいたりしながら。

 

 そんな時間がしばらく続いた後……警官はもう、建前を取り繕うことすらやめたらしい。快感で力が抜けてしまった私の腰を抱え上げ、自分の腰の高さをそこに合わせた。

 

「さて……そろそろ交代の時間だな。その前に、全部済ませてしまわないと……なっ!」

 

 警官の股間のチャックはすでに開かれていて、怒張したチンポが顔をのぞかせている。

 

 それを、ぴとっと私の膣口に押し付け……すでに濡れに濡れている膣内へと、突き刺すように挿入した。

 

 何度やっても、この瞬間の唐突な快感っていうのはキク。

 びくんっ、と私の体が大きく震え……私の両手を手錠でつないでいる金網がガシャガシャと音を立てる。

 

 しかし、手を動かそうとすると手錠が手首に食い込んで痛いので、私は自分から動くことを放棄した。

 

 金網を指でつかみ、それにすがるように捕まって体重をかけ、体を支える。

 

 そんな私に構わず、警官は欲望のままに腰を振り、肉壷をむさぼっている。

 

「くくっ、このくらいの息抜きしなくっちゃやってられないぜ……ロケット団だか何だか知らないが、悪者が出てくると正義の味方は忙しくって仕方ないからな」

 

 ……っ……その正義の味方さんが、悪者(ロケット団)と同じ低レベルな犯罪に手を染めてるってのは、なんとも笑えない話だこと……

 

 しかも私なんて、その両方に被害者にされちゃってると来たもんだ。マジで笑えない。

 

「おらっ、ガキ! エロい体しやがって……町を守ってるおまわりさんにもっと奉仕しろ!」

 

 そんな勝手なことを口走ったかと思うと……次の瞬間、私のお尻の穴に、こじ開けるようにして何か太い、そして硬くて冷たい金属の棒みたいなのがねじ込まれた。

 

 オマンコの中のペニスと、肉壁を隔ててゴリゴリと擦れあい、痛みと快感が強烈に強まって私を襲ってくる。

 

 ……っ……ひょっとしてこれ、警棒か何か!? こいつ、ホントに乱暴な……傷がついちゃったらどうするつもりよっ!

 

 お尻の穴なんて……私みたいに慣れてたり、開発済みの娘でもなきゃ、締まりが強い分痛くて、ホントに受け付けないような人だっているってのに!

 

 ……幸か不幸か、私はお尻も開発済みだから、きっちり快感として感じてるけどっ!

 

 多分だけどコレも、自分の快感と嗜虐心のためだろう。この強姦警官の。

 

 それを裏付けるように、下品な『おっ、おっ!』なんていううめき声みたいな喘ぎ声が私の耳に届いて、吐き気を催す。

 

 しかしそんな中でも、セックス本来の快感に加えて、乱暴な直腸内の責めすらも心地よい刺激として私の体は受け入れてしまっていた。

 

 ホントにもう、何というかっ……! 犯されすぎて、心はともかく、私の体ってば……強姦で快感をむさぼることに最近抵抗なくなってきてるんじゃないかしら?

 

 普通に和姦でポケモンとやるときや、ナオヤに抱かれる時なんかと変わらずに快感が私の脳みそまできっちり届くんだけど……!

 

 直腸内で乱暴に警棒を暴れさせ、膣内では肉棒を暴れさせる警官は……限界が近いのか、腰を打ち付ける強さと速さがより激しくなっていっている。

 

 そのうち、ピストン運動に集中し始めたのか、お尻の警棒は刺さったままにして動かさなくなり……代わりに、両手で私の腰を持って荒々しく膣内を突き貫く。

 

 衝撃のたびに、お尻の警棒も微妙に動いて快感がちくちくと上ってくる中、がつがつと子宮口を突いていたペニスがぴくぴくと震え……そして、爆ぜた。

 

 その瞬間、私の膣内に……最早馴染み深いものになっている熱い感触がどぱっと広がり……それを押し付けるように、警官のペニスは最深部まで入れられた状態で止まった。

 そのまま、2度、3度と吐き出され……子宮口から子宮内部にまで注がれたり、あぶれて膣内を逆流してきたりした。

 

 体の奥の置くまで広がる、熱い感触……慣れ親しんだといっても、やはり人間の体は……快感の果てには至るべくして至るらしい。

 

 何度目かの射精で、私の中の雌はとうとうこらえきれなくなり……それほど劇的にではないにせよ、全身をびくびくと震わせて絶頂してしまった。

 

 

 

 そのまま警官は、まだ私の足腰が立たないうちから、私の手から手錠をはずして開放すると……ご丁寧にも、さっき私から奪った私のスカートでそれを拭いて、証拠を隠滅していた。

 

 さらにもう1枚、私のパンツで……精液と愛液まみれになった自分のペニスを拭いて、私の膣を軽く拭いて……そのまま、私を放置してどこかに歩いていった。

 

 私はしばらくそのまま動かず、足腰が回復するまで少し待って……町に帰った。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第6話 ナオヤとアカネとポケスロン

今回はナオヤ主人公話です。お相手は泣き虫のあのジムリーダー……

……前々回のヤドンの井戸回に続き、またなんかマニアっぽい話になっちゃいました(?)が……


 

 

 ○Side.ナオヤ

 

 ポケスロン。そう呼ばれる場所がある。

 

 最近徐々にメジャーになってきたスポットらしいんだけど、その内容は、ポケモンにスポーツをさせてその成績を競うというものだ。

 

 ちょっと興味があったので、アイカ達に断って参加してみた。

 

 結果は上場。見事に優勝することが出来た。

 自画自賛だけど、普段からきっちりポケモンを育てている成果が出たと思う。

 

 後は、スポーツでかいた汗を付属のシャワールームで流して、ジャージから普通の服に着替えてそれで終わり……のはずだったんだけど……。

 

「はぁ……すごいわぁ……。ナオヤさんって痩せてるよーに見えて、割としっかりした体してはるんやねぇ」

 

「あ、あの、ちょ……あ、アカネさん!?」

 

 何で毎度、こうなるんだ……!?

 

 

 彼女は、ここから程近い町……コガネシティでジムリーダーを勤めている少女、アカネ。

 ノーマルタイプのポケモンを主としたメンバーで挑戦者の相手をする実力者だ。

 

 明るく活発な女の子。ちょっと涙もろい所もあって、バトルに負けると泣いたりすることもあるらしいけど。

 

 メイに負けた時は、お姉さんの意地とやらで泣くの我慢してたな……。

 

 ……そのアカネさんが……今、シャワールームの僕と同じ個室で……まだ洗う前で汗まみれのまま、僕と肌を重ねていた。

 

 ど、どうしてこうなった……!? 僕はただ、シャワールームで汗を流しに来ただけなのに……? しかも、ここ男子用のシャワールームのはず……。

 

 戸惑っている間に、アカネさんの胸が僕の胸板に押し付けられ、むにゅん、というなんともいえない感触が伝わってくる。

 

 押し付けただけ、それ以外に何をしてるわけでもないのに……僕の中の雄は、目の前のアカネさんという雌に対して実に欲望に正直な反応を見せていた。

 

「うふふっ……ナオヤさんも男の子なんですねえ……ほな、運動後の整理体操でも一緒にどうでっか……?」

 

 言いながら……血が集まって硬くなってきている僕のペニスに、アカンさんのやわらかい手が触れる。伝わる体温。震える肉棒。さらに充血が加速ずる。

 

 それに拍車をかけてるのは、僕らが運動した直後で、汗まみれだということだ。

 

 密着してることによって僕の鼻腔に届く、アカネさんの汗のにおい。

 女の子特有のふわりとしたいい匂いと混ざって、なんとも蟲惑的な匂いだ。

 

 さっきまで着ていたジャージの中で蒸れて、より一層強くなっているみたいだ……汗のにおいなんて、普通は嫌なにおいなのに……女の子のコレは、何でこんなに男を狂わせる感じのにおいになるんだろうか。

 

 一呼吸ごとに、むわっとするような、香ばしいといってもいいような匂いが僕の花を通って口や肺にまで流れ込む。その刺激は、脳にまで届いて僕の雄をたぎらせる。

 

 ぎゅっ、と……ますます密着してきたアカネさんは、真正面から抱きつきながら僕の肩に顎を乗せる形になると、すぅー……はぁー……と、耳で聞き取れるくらいに大きく深呼吸していた。

 同じように、2回、3回……と繰り返す。

 

「あー、ええ匂い……はぅ、アカン……もう我慢でけへん……!」

 

 とろんとした目で、微妙にろれつも回っていない様子のアカネさんは、呟くようにそう言うと……僕をその場に押し倒した。

 

 ポケモンと一緒に入ることも可能なこのポケスロンのシャワールームは、個室でもけっこう広く、人1人が横になることも可能だ。仰向けに、僕は倒された。

 

 そしてそこに、僕とは体の上下を逆にして……僕の股間を見下ろし、僕の顔の真上に彼女の恥部が繰るような形で、アカネさんがのしかかってきた。

 

 そこはもうすでに、触れれば確実に水音がするだろう、ってくらいにびしょびしょに鳴っていた。ぽたぽたと僕の顔に、彼女の愛液が漏れ出て零れ落ちるくらいにまで。

 

 そのまま、ぽすっ、と僕の顔の上に、覆いかぶさる形で彼女の股間が乗っかって……同時に、さっきまでにもまして蟲惑的な匂いが、僕の呼吸器系に流れ込んでくる。

 

 女の子の恥部のもともとの匂い。

 興奮して分泌される、愛液の匂い。

 運動して蒸れた汗のにおい。

 

 それら全てが混ざった、強くて、香ばしくて、脳天に突き抜けるような匂いを吸い込んで……本能からだろうか、ぞくぞくと体が震えたような気がした。

 

 そしてアカネさんはと言うと……目の前にある僕のペニスに顔を密着させんばかりに近づけ、それに舌を這わせたりしながら……さっきまでと同じく、大きく深呼吸をして、その匂いを目一杯吸い込んでは、恍惚の表情を浮かべていた。

 

「はぁ、んぅ……ええわぁ、最高やわぁ……! 男の人の……ナオヤさん汗の匂い、おチンポの匂いと混ざってすごいことになってますぅ……んむ、れろっ……」

 

 先端から付け根まで、余すことなく口でも鼻でも味わうようにして、アカネさんはとろんとした表情で僕の肉棒に奉仕していた。

 

 目と鼻、それに愚息まで直接、肉の快感に犯されてきてしまっては……僕の理性に、これ以上耐え抜く力はもう残されていなかった。

 

 雌の匂いを撒き散らしながら、目の前でぷりぷりと揺れるお尻を両手でつかみ……そこに顔をうずめる。

 そのまま、その匂いの根源であるアカネさんの秘裂に、僕はむしゃぶりついた。

 

 アカネさんの『ひゃあっ!』という声と共に、秘裂の中にさしこんだ舌から、アカネさんの肉壷の味が伝わってきて……ぴりりとしびれる。ちょっと塩っ辛い、かも?

 

 同時に、秘裂をこじ開けた瞬間に、愛液が溢れんばかりにこぼれ出てきて、舌を伝って僕の口の中に流れ込む。肉壁とはまた違った味……しかし同じように、僕を興奮させる。

 

 おまけに、鼻と口から同時に、勢いよく肺に流れ込む雌の匂い……フェロモンとか混じってるんじゃないかってくらいに、僕の理性を瞬く間にガリガリと削っていく。

 

 ふと見ると、どうやらアカネさんも煮たようなことになってるらしく…なんだか据わった感じの目をしながら、僕の股間のにおいを堪能しつつ、とろりとろりとあふれ出し始めた僕の我慢汁を舐め取っていた。

 

 そんな69の拮抗状態はそう長くは続かなかった。

 

 先に動いたのはどちらだったか……アカネさんは壁に手をついてお尻をこっちに突き出し、僕は寝ていた状態から起き上がって、そのお尻をわしづかみにする。

 

 アカネさんが、相変わらず据わった目で、何か欲しがるような、ねだるような蟲惑的なセリフを言っている気がするけど……そっちに意識が行かないくらいに僕もギリギリだ。

 

 物欲しそうにぱくぱくと震えて開閉するそこをめがけて……限界まで硬くなっている肉棒を突き刺した。

 

「んっ、ぁああああひあぁああん!! すごぉい……ナオヤはんの、チンポ……私のオメコの中、広げて、暴れて……んぎゅぅぅううっ!!」

 

 突き入れた瞬間に、僕も彼女も軽くイってしまった。

 そのくらいに、ここに至るまでにお互いが高ぶっていた。

 

 念入りな前戯……いや、あれを前戯と言っていいものが本当に迷う。何も根拠とか別にないけど、アレはもうすでにプレイの一つだったんじゃないかってくらいに……挿れたばかりの僕とアカネさんの体は、もうすでに出来上がっていた。

 

 あるいは、さっきまでポケスロンで激しい運動してたから、かもしれないけど……もうそろそろ、そういうことを考えるだけの余裕もなくなってきた。

 

 そこからはもうお互い、歯止めが利かなくなって……獣のように交わった。

 

 最初こそ、アカネさんは壁に手をついてそれを僕が後ろから突き上げてたけど……途中からは、2人とも四つんばいになって、獣の交尾みたいに。

 

 かなり大きめの乳房2つを揺らしながら、『チンポぉ!』『オメコぉ!』と淫語を連発して乱れるアカネさんの様子は……露骨というかあからさまだったと言えなくもないけど、余計な理性が全部飛んでる分、なんというか……すごくエロい感じだった。

 

 乱れに乱れてバカになって、自分を貫いている男に全てさらけ出して捧げてる感じ。

 

 それを責めたてる僕の方も、余計な理性が飛んでるので……まさに獣のようにその肉体を蹂躙している。逃げられないようにがっしりと腰をつかんで、パンパンと快音を響かせながら彼女の肉壷を余すことなく味わっていた。

 

 そして、そんな僕らの体を……結局最後まで、シャワーによって全く流されることのなかった汗のにおいが包む中で、僕は果てた。

 

 激しい交尾のせいだろう、がくがくとお互い腰を震わせながらも……噴き出る白濁液はきちんとアカネさんの子宮に流し込んだ。一滴残らず受け取らせんと、最初から最後まで。

 

 汗のにおいとセックスの快感で、今更ながらだいぶ壊れ気味な僕とアカネさんが意識と、そして正気を取り戻すまで……もうちょっとかかりそうだな、と頭の片隅で思った。

 

 ☆☆☆

 

 意識を取り戻してから、お互いちょっと気まずい中で……シャワーを浴びながら、僕はアカネさんから色々と事情を聞いていた。

 

 このシャワー室、設備の老朽化とかが問題になってて、近々取り壊すらしい。

 

 今もうすでに、別の場所に新しいシャワー室の取り付けが終わってて、今この古いシャワー室は立ち入り禁止なんだそうだ。

 ……そんな看板とか表示、なかったけど……倒れたりしてたのかな?

 

 しかし、立ち入り禁止でも水道管は通ってるし温水も出るので、新しいシャワー室より近いこっちを、アカネさんはこっそり使っているのだという。僕と違って確信犯で。

 

 女子の方は最近水が止まってしまったので、誰もいないと思って男子の方を使おうとしたら……何も知らずにこの古いシャワー室を利用しようとしてた僕と鉢合わせしたと。

 

 そして、アカネさんのあの乱れっぷりの理由だけども……

 

 アカネさん、やっぱりというか……男の汗のにおいが好きらしい。ちょっと嗅ぐだけで興奮しちゃうそうで……ポケスロンに出る時はいつもドキドキしっぱなしだという。

 

 競技も終盤に差し掛かる頃には……とろりと股間が濡れてしまっていることも珍しくないんだそうだ。

 

 なるほど……それで、お互い汗まみれの段階でああして鉢合わせした結果……あんなことになっちゃったわけね……。

 

 とりあえず、お互いに謝罪して、今日はもうこのままお別れすることになったんだけど……最後にアカネさんから1つ、頼みごとをされた。

 

 それは……

 

☆☆☆

 

「あれ、ナオヤ? なんか、ジャージ新しくなってない? 前のどしたの?」

 

「ああ、あれ? えっとね……運動の後にジュース飲んだんだけど、こぼしちゃってダメになっちゃったんだよね……まあ、もともと古くなって買い替え時の奴だったから、洗わずに捨てて、新しいコレ買ったんだよ」

 

「ふーん……」

 

☆☆☆

 

 その頃、

 コガネシティポケモンジム、ジムリーダー私室にて……

 

「ふあぁ……ええニオイやわぁ……。ナオヤさんの……男の人の汗のにおい、やっぱりたまらへん……んぅっ……!? あ、アカン、もぉ……濡れてきてもうてる……」

 

 ナオヤ曰く『捨てた』はずのジャージをその身にまとい、全身を彼女の大好きな『男の汗のにおい』に包まれ……早速パンツに染みを作る、ピンク色の髪の少女がいたそうな……。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第7話 自然公園のアリアドス

第7話 自然公園のアリアドス

 

 ナオヤが『ポケスロン』とやらに行っている間、私とメイはその手前にある『自然公園』で開かれている『虫取り大会』に参加して時間を潰していた。

 

 その名の通り、虫タイプのポケモンをこの公園内で、制限時間内に捕まえて、その大きさなんかを競うイベント。

 

 今回は、あえて私とメイは別々に分かれて、それぞれ虫ポケモンをゲットすることに。

 純粋に勝負だ。ポケモントレーナーとして。

 

 親としても、先輩トレーナーとしても、これは負けられない。

 そう思って、はりきって虫ポケモンを探しに出かけたんだけど……

 

 

(……何で、こうなるかな……)

 

 

 開始早々、私は……茂みの中で動けなくなってしまっていた。

 

 理由。茂みを進むうちに、気がつかずにとんでもなく大きな蜘蛛の巣に捕まってしまい、体中がネバネバの糸にくっついて動けないから。

 

 そしてちなみに、獲物が巣にかかったことを悟ってやってきた、この巣の主であろうポケモン……『アリアドス』が目の前にいるから。

 

 

 なんというか、逆に器用……というか、絶妙な捕まり方をした私は、手足を大の字広げて伸ばした形で、大きな巣にはりつけられるように固定されている。

 

 両手両足、そして背中やお尻がべとっとくっついてしまっている。全然動けない。

 もちろん、腰の辺りにあるモンスターボールにも手が届かない。

 

 アリアドスは、そんな風にもがく私を、噛み付いて血をすうでもなく、糸でさらに締め付けるでもなく、しばらく何もせずにじっと見ていたかと思うと……ふいに巣の上をかさかさと歩いて、私の腰の辺りにやってきた。

 

 そして、スカートの中に頭を突っ込んだかと思うと……私が驚くよりも先に、その中にあって、私の大切な部分を隠していたパンツに噛みつき、食いちぎった。

 

 その下の私の肉には牙が届かず、傷つかないように、器用に。

 

 驚く私の目の前で、今度はアリアドスは頭の角を使って私のスカートをめくり上げる。

 

 一部分だけを破られた私のパンツ……その穴からは、さっきまで隠されていた秘裂が顔を覗かせていた。誰に見られているわけでもないけれど、自然と顔が熱くなる。

 

 するとアリアドスは、その部分のにおいをかぐような仕草を見せる。

 

 相手はポケモン……だとわかってても、そんな仕草をされたら、普段からそこそこの頻度で『ポケ姦』という趣味に興じている私としては、意識せざるをえず……股間がじんわりと濡れてきてしまった。

 

 すると直後、アリアドスはまるで私の下腹部をまたぐような形で馬乗りになった。

 

「!? え、ちょ……な、何ッ!?」

 

 タイミングがタイミング、頭に『ポケ姦』という私の趣味が浮かんだ直後だっただけに、一瞬そんな創造が頭をよぎる。そして同時に、記憶の奥底から出てくるのは……イッシュ地方の『古代の城』での出来事。

 

 アリアドスと同じ、虫タイプのあるポケモンによって、卵を産み付けられ……その代理母のように卵を育てては産み落とすことになった、あの経験。

 

 今正にアリアドスは、あの時と同じように……お尻の突起を私の膣口にあわせ、めり込ませ、挿入しようとしているところだった。

 

 これってまさか、また私、卵を……!?

 

 愕然として、頭が追いついてこない私の気などいざ知らず、アリアドスはお尻の突起を、私のオマンコにずぶりと挿し入れた。

 

「んっ、く……!」

 

 太さはあるけど長くは無いので、入り口付近に少しめり込んだ程度だったけど……それでも挿入は少なからず私に快感を覚えさせた。

 

 アリアドスは更に、その管を上下左右に動かして私の肉穴をこじ開け、奥へめりこませ……そのたびに、乱暴で粗雑ながらも快感をもたらす刺激に、私の口から声が漏れた。

 

 そしてある程度その突起が私の中に入ると、ぴくぴくとその先端がひくついたように感じた。

 

 出てくるのはまた卵か、と思ったら……予想に反して、

 

 ――ぶしゅりゅりゅりゅりゅ! びゅりゅりゅりゅ!

 

(……っ!? この感触……卵じゃない!? 液体でもない……!?)

 

 かなり粘っこい感じの音がしたかと思うと、突起の先端から、私の膣内に何かが吐き出された。何だろう、すごく粘度高くてネバネバしてる……。

 

 膣内の肉壁に絡みついてる感じがわかる。けど、その粘度の高さのせいで、逆に子宮までは届かなかったみたい。子宮口を通り抜けられずに、感覚は膣内で止まってる。

 

 その膣内は、いつもよりぴたっとくっついてるような感触で……あ、今丁度アリアドスが膣から突起を抜き取った。

 

 そこからは、でろんとした見た目の白い何かが出ていた。

 でも、固体だ。精液じゃないみたい…………! コレって、まさか!

 

「……い、糸……? でも、何で……」

 

 アリアドスが、突起を私の中に突き刺して放ったもの。

 それはどうやら……巣を作る時やバトルの時にも使われる、蜘蛛の糸らしい。

 

 ねっとりと私の体内の肉壁にへばりついて離れないその意図の塊の切れ端が、まるで垂れてきた精液のようにでろんと私の膣口から出てぶら下がっていた。

 

 ……初めての経験ね……精液じゃなくて糸なんてものを膣内にぶちまけられるなんて。このアリアドス、一体何がしたいのかしら……?

 

 私はそう疑問に思ったけれど……その答えは、僅か5分後に明らかになった。

 

 

「んんっ、くぅ……あぅあぁっ……!」

 

 かみ殺した喘ぎ声を上げながら、私は快感に耐えていた。

 声を出さないように硬く口を閉じて、時折来る強い快感の波に、体がびくんっ! とはねてしまうのを可能な限りこらえる。

 

 そんな私の膣内では、快感を如実に表すかのように、肉壁からとろとろと愛液が染み出し……膣内にへばりつく糸をぬらしていた。

 

 そして膣内の糸を伝って、体の外に出ている部分の糸もがぐっしょりと濡れているその状態で、その糸の先端を……何匹もの『イトマル』が加え、ちゅうちゅうとしゃぶっていた。糸を使って体の外に染み出してくる、私の愛液を、おいしそうに。

 

 そしてその私の下腹部の、今度は背中側では……私の菊穴にさっきの突起を突き刺し、ぐりぐりとえぐるように動かしているアリアドスがいた。

 

 肛門をぐりぐりと陵辱され、抗いようのない快感が私の体を駆け巡る。

 

 どうにか声は最小限にまでこらえているけど、膣内に溢れる愛液までは我慢できていない……そして、それこそがこいつの目的だった。

 

 アリアドスは、巣にかかった獲物の血や体液なんかを吸い取って栄養にするって聞いたことがある。しかし、生まれて間もない子供のイトマルなんかには、刺激が強すぎることもある、とも。

 

 おそらく私の愛液は、こいつのまだ幼い子供達に与える、ミルク代わりのエサなんだ。

 血だと刺激が強いからって、私の愛液を与えているわけ。

 

 私の膣内に大量に出した糸は、いってみればストローの役割。

 染み出した愛液をこぼさず、吸い取りやすいようにしているわけだ。

 

 そして、そのエサとなる愛液をガンガン出させるために、親のアリアドスは今度は後ろ側に回って、その突起で私のアナルを犯していると……

 

 その結果は……ご覧の通り。

 

「ぅあっ……やっ、やめ……きうっ!?」

 

 快感に正直な私の膣は、アナルを責められる刺激に、たまらずトロトロと愛液を誰流しにして、たちまち糸の塊をびしょびしょにした。

 そしてそれをイトマルたちがおいしそうに吸い、アリアドスはもっと出せとさらに私を責めている。

 

 エサにされてるんだ、私……というか、私のオマンコと、愛液……すごい惨め。

 まるで、ミルクを絞られて飲まれてる乳牛みたい。

 

 野生のポケモンに、完全に家畜扱いされて……愛液を、子供達用のエサを生み出すだけの餌場として利用されてる……。

 

 そしてそれがわかってるのに、お尻の穴をほじくられる快感をこらえきれなくて……むしろこの状況に、扱いに興奮して、ますます濡らしてる……!

 

 じんわりと、しかしさっきよりもオマンコが熱くなる感じがしたかと思うと……それとほぼ同時に、また別な感触が下腹部に上ってきた。

 

 反射的にこらえようと下腹部に力が入ったけど、今のこんな状況でそれが出来るはずもない……ってことに気付くのに、さほど時間はかからなかった。

 

 なけなしの抵抗は程なくして破れ、それを最初に感じてから僅か数十秒後、

 

「ふっ、あ……もう、だめ……出っ、る……ぅっ!!」

 

 ――しょわあぁぁあ……ちょろちょろちょろ……

 

 私が失禁してしまったことによる金色の液体が、愛液に混じって糸を染めた。

 

 糸のみならず、パンツが、そしてスカートまでもが濡れてしまう。

 

 急に味が、もしくは温度や匂いが変わったことに少しイトマルたちが戸惑ってたけど、それも一瞬。すぐにさっきまでと同じように、ちゅうちゅうと音を立てて、私のおしkkと愛液がまじったブレンド体液を飲み始めた。

 

 ポケモン相手でも確かに感じてしまう羞恥心を感じながら、私は再び加熱し始めたお尻への刺激との両方に耐え……この、虫ポケモン相手の擬似授乳のようなプレイが終わるのを、何も出来ずにひたすら待っていた。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第8話 エンジュシティ・アイカのいたずら記録

 

 

「エンジュシティよ、私は……やっぱやめよ」

 

「いや、やるんなら最後までやりなよ。かえってみっともないよ」

 

「大丈夫よ、ここ地元なんだから皆私のことはわかってるから。結構突拍子もないこといきなりやる娘だって」

 

「それもどうなの」

 

「ここが、お母さんが生まれた街なんだ……」

 

 と、いうわけで、やってきましたジョウト地方は『エンジュシティ』!

 私ことアイカの生まれ故郷です! 家は引っ越す時に引き払っちゃったからもうないけど、懐かしいなー……この景色、この空気!

 

 向こうに見えるのは、これまた懐かしいスズの塔!

 

 いやー、昔を思い出すなあ。門番してるお坊さんの目を盗んで不法侵入して、天守閣近くまでいってお弁当食べたっけ。めっちゃ怒られたけど。

 

 「そりゃ怒るでしょ……」と呆れるナオヤはおいといて、どうしよう? あの頃のご近所さんにあいさつ回りでもしようかな?

 

 でも、若干だけど町並み変わってるから大変そうだなー……。景観はともかく、家の建ってる場所とか、ところどころ。

 

 昔より家が少なくなった気がする。人口が都会に流れちゃったのかな? やれやれ、最近は誰も彼も都会へ行きたがる……便利ならいいってもんでもないだろうに……

 

「何年寄りくさいこと言ってんのさアイカ……それよりどうする? マツバさん今ジムリーダーやってるみたいだけど、挨拶してこっか?」

 

「そうね。ついでにバッジせしめて行きましょ、メイ」

 

 

「おーっ!」

 

「おい……」

 

☆☆☆

 

 道すがら、メイに私たちがマツバさんと出会ったときのことを聞かれた。

 

 先に話したナオヤは、普通に親同士が仲がよくて、その縁で知り合ったという。

 

 私とマツバ兄……現ジムリーダーであるマツバさんの出会いは、まだ私たちがこのエンジュシティにいた頃にさかのぼる。

 

 そう、あれはちょうど今日みたいに、どんよりと空が曇って青い部分がほとんど見えない日のこと……

 

「私がマツバ兄のむき出しの背中に溶けたロウソクを垂らしたのが始まりだったと思う」

 

「ちょっと待って!? 何その話!? 何その出会い!? 初耳なんだけど!?」

 

 ぎょっとしたナオヤが、普段のナオヤからはちょっと想像できない感じの迫力でもって迫ってきた。うぉう、びっくりした!

 

「いやびっくりしたのこっち! え、アイカ何してマツバさんと出会ったの!?」

 

「だからそれを今から説明するんでしょうが」

 

 

 

 発端はお姉ちゃんだ。

 あの日私は、当時JCだったお姉ちゃんに、『今から思春期男子に青春の黒歴史を作ってやりに行くわよ!』と誘われて家を出た。

 

「ごめん、ツッコミ疲れそうだから放棄するね」

 

 好きにせい。

 

 ……おほん、続けます。

 

 その時お姉ちゃんが私を連れて行ったのが、何を隠そうマツバ兄の家だったのである。

 

 アポ無しでいきなり女子高生と幼女(私ね)がたずねて来たもんだから、マツバ兄の家の人びっくりしてたなー。無論、マツバ兄本人も。

 

 『あらあら、ついに息子にも彼女が出来たのかしら?』『あはははは、ありえないですよ』『あ、あらあら、そうなの……』なんて楽しげに家の人と話してたっけ、お姉ちゃん。

 

 その後、さも仲のいい友達であるかのように見せかけた後――まあ、実際にある程度は仲よかったみたいだしね――部屋に上がりこんだお姉ちゃん。と私。

 

 しばし雑談するお姉ちゃんとマツバ兄。その間、私は気まぐれに……という感じに見えるように、とことこと部屋の中をあちこち走り回っていた。

 

 『こらっ! もー、落ち着きのない子ねー。ごめんねマツバ君』なんてお姉ちゃんに怒られながら。

 

 そして、自然な流れで始まるポケモンバトル。当然部屋じゃせまいから、庭でやることになって……その見学のために一緒に庭に出ていたのに、いつの間にかいなくなる私。

 

 気付かれないようにマツバ兄の部屋に戻り……ガサ入れを開始。

 

 探す場所は、直前におねえちゃんから指示されていた『ベッドの下』『タンスの裏』『机の中』『本棚の去年以前の教科書・参考書のカバーの下』の4箇所。

 

 さっき私が無造作にとことこと部屋の中を歩き回った際、マツバ兄の視線や、じっと見てないとわからないくらいの微妙な動揺、焦りなんかをじっと観察していたのだ、お姉ちゃんは。

 

 そしてそこから、私が近づいたら困ったような仕草を見せた場所……すわなち見られたら困るものがある場所を割り出した。

 

 そこを調べた結果……あった。

 思春期男子の、秘密が。

 

 ベッドの下……えっちな本

 タンスの裏……えっちな本

 机の中……18禁ゲーム

 本棚の(略)……えっちな本(新品)

 

 そこまでやって、一度私は外に戻る。

 ちょうど、お姉ちゃんの勝利で一試合目が終わる所だった。3VS3の試合だから、まだ2試合ある。

 

 タイミングを見計らって、私はお姉ちゃんに駆け寄り……耳打ちでガサ入れの成果を素早く報告。そしてお姉ちゃんは立ち上がり、『何だろう?』という顔になっているマツバ兄に向かって、

 

『ねえ、この子トイレ行きたいらしいんだけど、場所どこかしら?』

 

『ああ。それなら……』

 

 と、あたかも今の耳打ちが私のトイレ要求だったかのようにして疑念を払拭。

 そして姉さんは、私の背中を押して『行ってきなさい』と言うふりをして、これまた耳打ちで、素早くその物品の処理方法を告げる。

 

 トイレなどには行かず、部屋に戻った私は、お姉ちゃんの指示通りにマツバ兄の『お宝』を処理しにかかった。その当事は意味のわからなかった『黒歴史』とやらを作るために。

 

 ……いや、ホント。ただのイタズラだって聞かされてたから。

 

 

 

 そして、指定された『仕込み』を終了させた私は、何食わぬ顔でバトル観戦にもどり……ころあいを見計らって、『お母さんからメールきたー、大至急帰って来いってー』とおねえちゃんにつげ、庭から部屋に戻ることなく直帰する。以上だ。

 

 その帰り道、私はお姉ちゃんにこう聞いた。

 

「ねえお姉ちゃん、あれってどんなイタズラなの? あれでマツバお兄ちゃんびっくりするの?」

 

「そりゃもちろん。家庭内ギクシャクしてどーしようもなくなるくらいびっくりするわよ! ……ま、ちょっと外道な気がしなくもないけど、遅かれ早かれ親には気付かれる内容のものだからね……ふっ」

 

 しかし、全てを終えた私の脳内に残っていたのは、疑問ばかりだった。

 

 お姉ちゃんの指示通りに何かの裏工作をきっちり行ったものの……その当時の性知識では、それが何を意味するのかまではわからない内容のものばかりだったからだ。

 

 えっちな本が恥ずかしいものだということ自体はわかる。でも、それらをあんな感じにああしておいたり、あんなものをあそこにああして置いておくことに何の意味があったのかがわからなかった。

 

 具体的には、やったことは4つだ。

 

 1つ目。部屋に戻り、まずマツバ兄のえっちぃ本のうち、ある程度の厚みがあるものをいくつか選んで……カーペットの下に敷くようにして隠した。

 掃除をしようとしてカーペットをずらしたりどかしたりすると気付くだろう。

 

 2つ目。同じくえっちな本の中から、比較的サイズの小さいものを2、3選び、そのままトイレに行き、壁についている物置棚に、トイレットペーパーの陰になるように置いておいた。パッと見わからないけど、トイレットペーパーを換えようとすると気付く位置だ。

 

 3つ目。お姉ちゃんに預かった香水の容器をポーチから取り出し、中身をマツバ兄の部屋のあちこちに散布した。合計10回ちょっとくらい。

 

 しかし、容器の中身はもともと入っていた香水じゃなかった。あのビンはお姉ちゃんが中身を全部使った後の空き瓶で、友達に頼んで作ってもらったオリジナルの香水が入っていたらしい……粟の花の匂いがする香水だそうだ。

 

 それをベッドの上やカーペットの上に散布した。

 

 あと、ゴミ箱の中にも何回かシュッとした。

 花粉症だというマツバ兄が鼻をかんだのであろう、丸まったティッシュ(乾いてカピカピ)が大量に入っていたのを覚えている。

 

 4つ目。お姉ちゃんが隠して持ち込んで、ベッドの陰に隠して置いておいたゲーム店の買い物でもらうレジ袋を、よく見える位置に置いておく。

 中身は18禁ゲームだった。タイトルは『キレイハナと少年 ~禁断の愛は種族を超える~』。

 

 そして5つ目。

 帰り際に、マツバ兄のお母さんとこんな会話をしておいた。

 

『あの……雑巾ありますか? えっと、お部屋でお菓子こぼしちゃって……』

 

『あらあらいい子ね。いいわよ気にしなくて、おばさんが掃除しておくわ』

 

 ……そして、私達は……帰宅した。

 

 

 

 数年後、それなりの性知識を身につけた私は、その時のことを思い出して……こう思った。

 

 ……あれは全て、鬼畜の所業だったのだ、と。

 

 

 

「……あれ? お母さん、ローソクのくだり出てきてないよ?」

 

「あ、うん、ごめん、勘違いしてた。あれは別の日だった」

 

「こんなエピソード何個もあんの!?」

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第9話 やけたとうでの出会い×2

 

 

「ようこそ挑戦者君。僕がこのエンジュジムのジムリ……」

 

「あ、お久~マツバ兄。元気してた?」

 

 

 ――ドガシャンッ! ガタン、ガタ、バタバタバタ……

 

 

 

「ど、どうしたんですかジムリーダー? 挑戦者の相手をするんじゃ……」

 

「無理無理無理無理無理無理!! 来た、奴来た!! ゴメンちょっとトラウマがアレでコレでソレして無理だから家庭関係がギクシャクして僕の青春と母さんのあの生暖かい目の記憶が姉と妹で悪魔の所業でうわあああああああああ!!?」

 

「し、しっかりしてください!? だ、誰かーっ! 衛生兵(メディック)! 衛生兵ー(メディ――ック)!!!」

 

 

 

 ――いっけね、トラウマ刻んじゃってた。

 

 ☆☆☆

 

 マツバ兄、私かお姉ちゃんが視界に入ると過呼吸起こすそうなので、ジムバトルはナオヤとメイだけで実施。

 見事勝利してジムバッジをゲットしてました。

 

 もしかしたら直前の悪夢の体験のせいで本調子じゃなかったかもしれないけど、勝負は何が起こるかわからないもんだよねっ!

 

 さて、その後やることなかったので、メイと2人で、このエンジュシティに古くからある建物の1つである『やけたとう』っていう場所に行ってみることにした。

 

 元々は『スズの塔』と同じくらいの高さのあった、荘厳な塔だったって聞いたけど……家事で焼けちゃったらしい。今は1階と地下1階が残るのみだ。

 

 中はすすと灰だらけで何もないんだけど、観光のついでに立ち寄ったり、歴史マニア的な人たちが時たま訪れるそうだ。

 

 噂では、この塔にはもともと伝説のポケモンがすんでたらしいんだけど……家事の時に逃げ出していなくなっちゃったとか何とか。

 

 残念……一度見てみたかったのに。

 

 

 

 そんな中。

 

 ホントに何もないなー……とか思いつつ、塔の1階部分を歩いてると……向こうから、結構な音や話し声が聞こえてきた。

 

 まるで、ポケモンバトルをしているような音や……言い争うような声も。

 

 もっとも……すぐにやんだけど。

 

「くっ……強い……!」

 

「ふん、その程度か……やはり――など――の敵じゃあ無いな」

 

 視界に入ったのは、ちょうど、2人のポケモントレーナーが互いのモンスターボールにポケモンを戻している所だった。

 そのうち1人は……知ってる顔だ。

 

 赤い髪に黒い服、目つきの悪い目……ヒワダタウンでであった、あのトレーナーだ。

 

 立ち入り禁止のはずのヤドンの井戸に、普通に入って出てきてた男。

 

 そしてもう1人は、紫色の少し派手で大仰な感じのデザインのスーツの身を包んだ男だった。薄い茶髪で、一応整った顔をしている。

 

 2人の表情を見るに、勝者は赤い髪の彼のようだ。負けたほうのスーツの人、まるで親の敵みたいな目で相手を見てるけど……何が原因でバトルになったのやら。

 

「認めないぞ……! 認めないし諦めない! 私はこれからも求め続けるぞ、私の信じる道を! そして、ここにいたという伝説のポケモンも!」

 

「ふん……勝手にすればいい。だが、これ以上俺に突っかかってくるのはやめろ。お前が何を求め、何をしようと興味なんざないが……俺は俺の信じる道を行くだけだ」

 

 そして赤い髪の彼は、床に空いた大きな穴から、塔の地下に目をやると……

 

「……ここにいたっていう伝説のポケモンも……お前の言うとおりなら、興味も失せたしな。さっさと帰ることにするよ……で、そこの2人は何か用か?」

 

 と、ここで初めて、私とメイがとっくに彼に気付かれていたことを、私達は知った。

 

 その言葉に、ちょっと私達は驚いて……彼の相手をしていたスーツの彼も、『え?』といった感じでこっちを向く。

 

「……別に何も? ただ……通路の真ん中でバトルされてちゃ通れないもんだから、立ち往生してただけだけど?」

 

「そ、そうか……確かにそれはそうだな、失礼した。私としたことが、つい熱くなってしまってね……」

 

 と、気付いたようにスーツの人が私達に道を開けてくれた。そして、自分もそこから離れ、他の場所へ歩いていく。

 

 私とメイは、ちょっとだけこの2人のトレーナーのことがひっかかりつつも、別に気にしてもしかたないか、と割り切って……塔の奥へ行くため、まだその場に立ち止まっている赤髪のトレーナーの横を通り抜けて、その場から歩き去った。

 

 ……その彼とすれ違う瞬間、

 

 その謎のトレーナーの視線が、私と、そして私の横を歩いていたメイに向けられて……なぜか一瞬だけ、フッと笑ってたように見えたけど……?

 

☆☆☆

 

 『やけたとう』は、1階より上は全部燃えちゃって、もうない。

 そしてその下、地下1階は……こっちも燃えてしまった。

 

 いやまあ、スペースとしては残ってるんだけど……木造の部分はほとんど燃えちゃってるんだよね。

 

 だから、床とかなくて、もう地面まるだしの状態なんだけど……かろうじて、上の階とつながるはしご部分だけは無事だったみたいで、下に下りることが出来た。

 

 まあ、何もないだろうけどね……とか思ってた私とメイの予想は、大きく外れることになった。

 

 

 

 地下一階の中心部。

 そこには、3匹の……見たこともないポケモンが鎮座していた。

 

 黄色い体に鋭い牙を持つ、獣……虎みたいなポケモン。

 

 茶色の体に赤い頭を持つ、ライオンみたいなポケモン。

 

 そして……青いすらりとした体で、頭に大きなクリスタルみたいなものがついてる、狼みたいなポケモン。

 

 一目見て、ただのポケモンじゃないとわかった。存在感が段違いだから。

 

 おそらく……『伝説級』と言っていいポケモンだと思う。イッシュ地方で見たポケモンたちの中で、似たような存在感のを上げるなら……コバルオン・テラキオン・ビリジオンあたりか。それか、コピペロス。

 

 3体のポケモンは、ほぼ同時にこっちに気付いて視線を向けてきたかと思うと……うち2匹、赤と黄色のポケモンは、そのままどこかへ走り去ってしまった。

 

 しかし、残った青い一匹はというと……ゆっくりとした、優雅にも見える足取りで、こっちに近づいてきた。

 

 そして、私とメイの目の前まで来たかと思うと……

 

(……ぇっ!? な、何……この状況!?)

 

 くんくん、と、

 鼻先を近づけて……私の股間のにおいをかぎ始めた。ちょ、ちょっと、何!?

 

 さっきまですごく神々しい感じだったのに何コレ、と、私とメイが戸惑いつつも唖然としている前で……その謎のポケモンは、ひとしきり私の匂いをかぐと、しかしそれ以上は何もせず、その場から立ち去った。

 

 先の2匹と同じように、風のように走り去って。

 

 

 ……この色々と謎なポケモンの正体が、ジョウト地方で伝説と称されるポケモン……『ライコウ』『エンテイ』『スイクン』であるということがわかるのは……もうちょっと後のことだった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第10話 秘密のミルタンク

オメガルビー、アルファサファイア発売迫る!
なのにジョウト編まだ半分も終わってない悲劇。

コレも全部きっとセルレギオスさんのせいなんだ……(違)

とりあえず閑話とかは抜きにしてもメインストーリー終わらせてからホウエン地方にいきたいです。
なお、高速船アクア号→カントー地方の話は書く予定はありません。さきにカントー編やったので。


 

 ここは、エンジュシティから西に少し行った所にある、とある牧場。

 

 『モーモー牧場』という名のついているここは、その名の通り……ポケモンの回復アイテムであり、人間用の健康食品としても有名なミルタンクのミルク……『モーモーミルク』が作られている牧場の1つだ。

 

 美味しいし栄養満点なので、私もよく愛飲している。

 

 そんなモーモー牧場に関して、今、ある都市伝説が一部で流れている。

 

 私は随分前、ブラックシティで耳にしたそれを、確かめに来た。

 

 

 

 この牧場では、ミルタンクの乳搾り体験なんかもやってるんだけど、その受付で、正しい『合言葉』を言うと……特別な場所に案内される、というのだ。

 

 私がそのとおりにすると、受付に座っていたおばさんは、にっこりした笑みのまま、顔色1つ変えることなく、『ついておいで』と、私を奥の部屋へと案内してくれた。

 

 いくつの鍵のかかったか扉を開けて行った先、そこにあったのは……さほど大きくない厩舎だった。けど、入っているミルタンクが1匹だけなので、ちょっと広く見える。

 

 エサ入れに入れられている飼料を食べているミルタンク。

 私はおばあさんに促され、その厩舎の反対側……ちょうど、ミルタンクのお尻側が見える位置に移動して……驚かされた。

 

 雌しかいないはずのポケモン、ミルタンク。

 その股間に……立派なペニスが生えていたのだから。

 

 都市伝説の内容として既に聞いて知ってはいた。けど、実際見ると……やっぱし驚く。

 

 そんな私に、おばさんは淡々と説明してくれた。

 

 このミルタンクは、紛れもなく雌である。ミルタンクに雄はいない。今も昔も。

 

 ただ、たまに生まれるんだそうだ。こういう、人間でいう所の『ふたなり』にあたる……突然変異で、ペニスが生えているミルタンクが。

 

 コレはコレで助かるらしい。通常、ケンタロスなんかと交配させないと卵を産まないミルタンクだけど、ふたなりのミルタンクならミルタンク同士で交配させられるから。

 

 ただし、繁殖期でない平常時が問題だった。

 ふたなりのミルタンクは、普通の雄のポケモンと同じように、『雄としての』性欲があり……それを発散させないことには、ストレスでお乳の出が悪くなってしまう。

 

 ふたなりでもミルタンクはミルタンク。出すミルクは、普通のミルタンクと同様に栄養満点だそうだ。

 年に数回、種馬役としてだけ飼育するにはもったいない。

 

 なので、定期的にこの子の性欲を発散させてやるんだそうだ。

 

 ある時は、ちょうど発情期に入った普通のミルタンクをあてがって。

 

 ある時は、別な、しかしミルタンクと交尾可能なポケモンをあてがって。

 

 またある時は……たまにやってくる、私みたいな物好きをあてがって。

 

☆☆☆

 

 厩舎の中に1人残された私は、ミルタンクの目の前で服を脱ぎ……全裸になる。

 

 そして、飼育スペースの中に入って……牧場主さんに教わったとおりの手順で、ふたなりミルタンクと交尾する準備に入る。

 

 ミルタンクの前でお尻を向けて四つんばいになり……オマンコとお尻の穴がよく見えるようにする。すると……すぐにミルタンクは反応した。

 

 今まで何度もこういうことがあったからかも。ミルタンクとはだいぶ構造が違う人間の肉体であるにも関わらず、股間に……ペニスを入れるべき部分に鼻を近づけ、くんくんとにおいをかいでいる。

 

 ……どんな匂いなのかな……多分、発情した雌の匂いだと思うんだけど。

 このミルタンクも一応雌なわけだけど……ふたなりだってことは、それでも興奮したりするのかな、同性の匂いにも。

 

 まあ、ミルタンクとしゃべれるわけじゃないからそんなこと確かめようもないけど……と考えてる間にも、くんくんと、鼻を近づけ……っていうかもうこすり付ける感じでにおいをかいでいる。

 

 ……ぶっちゃけ、ここ来たときからもう私のオマンコ濡れ始めてたから、今そんなことしたら確実に愛液とか鼻につくと思うんだけど……まあ、本人がいいならいいか。

 

 そして、そのまま満足いくまでにおいを堪能したらしいミルタンクは、今度は……

 

「ひゃっ!? ん……くぅ……っ!?」

 

 ぺろっ、と、

 長い舌を這わせるように動かして、味の方を確認しだした。

 

 獣型のポケモンの舌特有の、ぬるっとした感触……それも、ミルタンクのそれは太いし長い。表面を撫でるように動きもすれば、割れ目の中にずずっと入ってくることもあった。

 

 縦に横に、何度も私の体を舐めるミルタンク。自分とは違う種族のメスだけど…いい具合に興味津々になってくれたみたいだ。

 

 もちろん私のほうも、だいぶ出来上がってきてしまっている。

 割れ目に沿って何度も往復する、暖かくて湿った舌の感触……その心地よい刺激に、私の秘裂はトロトロと愛液を増産。ふとももを伝って流れ出てきている。

 

 さっきまでの数倍の量になっているそれの味を、ミルタンクは堪能していることだろう。

 

 四つんばいになっている所で、私は股の間からミルタンクの下半身に目をやると……さかさまの景色の中に、すでに大きく勃起しているミルタンクのペニスを見つけた。

 

 そして同時に……ミルタンクは、私の股間から顔を離し、自分の体を私の体にこすりつけるようにして、何かを催促するようにアプローチしてくる。

 

 よし……おばさんに聞いてた通りになった。

 

 じゃ、ここからがいよいよ……本番だ。

 

 何をとは言わないけど、もう待ちきれない様子のミルタンクを『どうどう』となだめつつ、私は……仰向けになり、足を蟹股に開いて寝転がった。

 

 ミルタンクは、交尾する時は基本四つんばいだ。しかし、お世辞にも手足が長いとは言えないし、お乳がたっぷり詰まっているからお腹が大きく出ている。

 

 それは何を意味するのかと言うと、だ。

 普段、私がヘルガーとやるときみたいに、こちらも四つんばいで後ろから攻めてもらおうとすると、手足の長さやお腹の大きさが原因で、上手く交尾できないのである。

 

 後ろ足2本で立てばどうにかならないこともないんだけど、それだとミルタンクに負担がかかるらしい。それはお乳の出にも関わってくる。

 

 だから、極力ミルタンクが楽な姿勢で交尾できるようにすることが大事……ってことで、仰向けになったわけだ。これなら、手足が短くてもペニスの長さがあるから、腰を振るだけでOKだし、お腹も邪魔にならない。

 

 そうしてスタンバイされた私の体に……ミルタンクは待ってましたとばかりにのしかかってきた。

 

 やっぱり、何度も経験してるんだろうか。異種族だっていうのに寸分たがわず私のオマンコに正確に狙いを定め……ずぶっと肉棒を突き刺してきた。

 

「ん゛っ……あぐ、ぅ……!」

 

 太くて長い立派なペニスが、何の遠慮もなく私の肉扉をこじあけて挿し込まれ、膣内を通ってあっという間に子宮口にごつん、と当たる。

 

 一瞬、膣内の感触を味わうようにぶるるっ、と体を震わせたかと思うと……すぐにミルタンクは、腰を振って私の膣内で肉棒を暴れさせ始めた。

 

「ぅあぅっ!? あっ、ぐ……はぅ、ぅあっ! やぁっ!」

 

 何ていうか……今まで、人間ともポケモンとも、何度もセックスしてきたけど……今回のコレって、今までに類を見ない、珍しい感じのプレイだ。

 

 ふたなりの雌ポケモンが相手、ってのもあるけど、私今……ほとんど動けない。

 

 道具とか、糸とかで拘束されて動けないようなパターンなら今まで何度もあったけど、今回のコレは……単にミルタンクが上からのしかかってて、そのお腹が大きいもんだから、上から押さえつけられるような感じになってて動けないのだ。

 

 そんな私の体を……上になっていることで自由に動けるミルタンクは、腰から下だけを動かしてパンパンと私の下腹部に叩きつけ、肉棒を出し入れして快感をむさぼる。

 

 何だろう、コレ……ギミックで体を固定して動けなくされて、オナホール同然の扱いで性欲処理に使われる感じのレイプに似た感覚だ……私に自由がほとんどない……。

 

 仮に、今すぐ逃げ出そうとしても逃げ出せない、そんな状況に私を意図せず追い込んで――いや、もしかしたら狙ってるのかもしれないけど――ミルタンクは腰を振る。

 

 熱くて太くて硬いミルタンクチンポは……我慢汁を私の膣内にトロトロと吐き出しながら、肉ヒダの感触を楽しむように、上下左右に微妙に動きながら出し入れされている。

 

 もちろん、私のお腹――下腹部も、ミルタンクの大きなお腹によって上側から圧迫されてるから、重みで潰されそうになる。ミルタンク、体重70kg以上だから。

 

 けど、内側ではそのミルタンクのペニスが、ゴリゴリと肉壁をえぐる勢いで出し入れされて暴れてるわけであって……。

 

 外側は重量のせいで重くて苦しいけど、内側からペニスがそれを無理やり押しのけで快感をむさぼってるのだ。間に私のお腹の肉を挟んで……結構、いやかなり乱暴である。

 

 言ってみれば、内側と外側で、圧迫感のサンドイッチ状態だ

 

 何だか、押しつぶされそうな圧迫感も、だんだんと快感に変わってくるから不思議だった。このまま押さえつけて、絶対に離さずに徹底的に種付けされるんだ……と思うと、なおさらに。

 

 自分が選んでこうなったとはいえ、何も出来ない無力な状態で、ただ快感のためと生殖のためだけに、私の下半身を好きなようにされてるってのは……しかも、それを人間でなくポケモンにいいようにされるっていうのが……やっぱり感じてしまう。

 

 外からの圧力のせいで、かなり容積が少なくなってる私の膣内。

 その中で、挿入されているペニスがひくひくと震えだした。

 

 しかし、何度も味わったその反応に、私がこの後何が起こるか悟った次の瞬間……予想していたことが起こるより先に……ミルタンクがより一層体重をかけてきた。

 

 最高潮を目前にして力が入ったのか知らないけど、ミルタンクは割とマジで私が窒息しかねないような力をかけてくる。ちょ、ちょっとこれは……

 

 しかも、

 

「ぁん―――むぐぅっ!?」

 

 その拍子に、私の顔までそのお腹に押しつぶされる形になったかと思うと……快感に喘いでいたせいで開いていた私の口に、何か突起物のようなものがねじ込まれた。

 

 それが何かを私が理解するより先に……今度こそ、私が予想していた展開が襲ってきた。

 

 ――どくんっ、と。

 

 膣内に、ミルタンクの特濃精液がどばっとはきだされ……しかし、膣内から子宮内にいたるまで、私の体内が極限の圧迫状態にあるせいで容積が全然足りず……ごびゅびびびゅっ! とにごった音を立ててあふれ出てきてしまう。

 

 しかしながら、ミルタンクの巨根によって、さながら栓をされているかのような状態になっている私の膣口では、とても精液全てをきちんと吐き出すなんてことは出来ず……大部分は、行き場のないはずの子宮内に注がれていく。

 

 しかし、どんどん精液で膨らんでいくその下腹部は、何度も言うようにミルタンク自身のお腹と体重で外側から大変に圧迫されてるわけで……

 

「んゅ、ぅ……んっ、ぅぅぅうう……!!」

 

(ちょっ……こ、これ……苦し……っ!!)

 

 快感ももちろんあるんだけど……冗談抜きにきつい。苦しい。痛い。

 

 お腹が破けそうな、張り裂けそうな……必死で子宮と膣の筋肉が頑張って、せまい膣口から精液を押し出そうとしてるけど……全然ペースが足りない……っ!

 

(お、お腹が……子宮が……っ! だめ……もう、広がらないって……っ!!)

 

 もう我慢も限界と、手でミルタンクの体を押しのけようとしても……腕力が足りない上に、抵抗されてむきになったミルタンクが更にのしかかってくる始末。

 

 割とマジで泣きそうになり、目に涙が溜まってきたあたりで……願いが天に通じたのか、ようやく射精が止まった。

 

 楽にはならなかったけど、今より苦しくなるってことがなくなったので、とりあえずそこは安心した―――のは甘かった。

 

 ひとしきりの射精を終えて力が抜けたミルタンクが、よりにもよって全体重を私に預ける形でのしかかって休もうとしてきた。

 

 当然、今までで最大級の圧力が私の体に、下腹部にかかるわけで……

 

「んん゛ん゛ん゛んんぅぅうぅ―――っ!!!?」

 

 ――びびびゅびぶびゅるるびゅるりゅりゅ!! びぶっ、びぶりゅっ!!!

 

 ほとんど悲鳴と言っていいような声が、押さえつけられて満足に発音も出来ない私の口から漏れ……下腹部にかかる巨大な圧力によって、子宮内部の精液が、せまい通路から一気に押し出された。にごった、下品な音と共に。

 

 まるで、パンパンに膨らませた水風船が一気に押しつぶされた時みたいに、氾濫した中身が……精液が、必死で外に出て行こうとして私の膣内を暴れ回り、逆流する。

 

 さながら、口を指でひしゃげさせたホースから出る水みたいに、結構な勢いで噴出すミルタンクの精液。

 

 しかも、信じられないことに……その強烈過ぎる刺激の中にあった、これまた強烈な快感が、刺すように私の肉ヒダから脳天まで突き抜けて……痛みと息苦しさの中にあって、私はまた未体験な感じの絶頂を味わった。

 

 十数秒ほどで、無理矢理に私の子宮の中は空になった――というか元通りぺしゃんこになった――と思ったら、さっきから何かが突っ込まれていて満足に動かせもしない口の中に、何やら甘い味が広がってきた。

 

 そこで初めて気付いた。さっき私の口の中にねじ込まれるように入ってきた謎の突起物は……ミルタンクの乳首だったということに。

 

 思う存分射精してリラックスしたミルタンクは、お乳が出るようになったらしく……私にのしかかってることでお腹が圧迫され、結果、私がくわえていた乳首の先からミルクがぴゅっと出て、口の中をぬらしたようだ。

 

 それを、舌に絡めて味わってみて……私は、『モーモーミルク』が人気商品である理由があらためてわかった気がした。

 

 甘みがあって美味しくて……疲れた体に力が戻ってくる感じがする。冷えてはいないけど、人肌くらいの温かさが、なぜか逆に落ち着く感じがした。

 

 ……思いのほかハードなプレイになった、ふたなりミルタンクとのポケ姦でダメージを負ったこの体には、特に。

 

 私は、ミルタンクが十分に休んで私の体の上からどいてくれるまでの間、ご褒美とばかりにぴゅっぴゅと口の中に放たれる、新鮮なモーモーミルクを、もうちょっと味わわせてもらっていることにした。

 

 下の口から苦いミルクを飲んだことで失った体力を、上の口から甘いミルクを飲んで取り戻させてもらうために(上手いこと言った)。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第11話 元気になったアカリちゃん

 

 

 エンジュシティから南西へ進んだ所にある港町『アサギシティ』。

 

 港町としてはジョウト地方最大の規模であり、こないだお姉ちゃんから貰った船のチケットの豪華客船が発着するのもこの港である。

 

 そんなアサギシティだけど、現在、そのシンボルでもある大きな灯台がほぼ無灯火の状態にある。

 原因は、光源となるポケモン……デンリュウのアカリちゃんの病気らしい。

 

 ……ちらっと、『ポケモンが光源ってポケモン保護法的に大丈夫なの?』って思ったけど、まあ別に何も問題は起こってないらしいのでいいんだろう。たぶん。

 

 そんなアカリちゃんを看病しているのが、この町のジムリーダーであるミカンちゃんらしいんだけど……実は彼女、私やナオヤの知り合いである。

 

 年も近くて将来有望なポケモントレーナー同士だってことで、以前そういう人が集まる場で会ったことがあって、それ以来友達だ。

 

 で、丁度タイミングよくというか何というか、アサギシティに来たあたりで連絡があったのだ。ミカンちゃんから。

 

 何でも、自分は(ジムリーダーの仕事そっちのけで)アカリちゃんの看病をしてて手が離せないので、代わりにタンバシティに行って『ひでんのくすり』をもらってきてほしいとのこと。

 

 ……いや、まあ、アカリちゃん、ミカンちゃん以外の世話は嫌がるらしいから仕方ないんだけどね? それでもジムを開店休業状態にするのはどうかと思うけどね?

 

 

 

 そんなわけでやってきたタンバシティでは、特にこれといって観光名所なんかもなかったので、さっさと薬屋さんで『ひでんのくすり』を貰う。

 

 ちなみに、請求書のあて先は『アサギシティ海上保安局』。灯台の管理してるとこらしい。

 

 そのついでに、メイがジムリーダーのシジマさんに挑戦して見事ショックバッジを手に入れたりした。

 

 後は、海水浴場なんかがあるわけでもないし――砂浜にいるのは水着の海水浴客じゃなく、道着で走りこみしてるおっさん達なのである。たぶんシジマさんの弟子――早く帰って薬を届けたいってのもあったので、用事が済んだらチルタリスに乗ってアサギシティに帰還した。

 

 そしてミカンちゃんに薬を渡し、アカリちゃんもそれで元気になって一件落着……

 

 ……と思ったら、その後にもうひと騒動待っていた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 アカリちゃんはすっかり元気になったけど、それでもまだ病み上がり。本格的な仕事(灯台の光源)が始まる夜までにはぐっすり休んで、それまで一応そばにいて様子を見ている必要があるらしい。

 

 しかし、さっきも言ったようにミカンちゃんがここんとこずっと看病に来てたせいでジムが開店休業状態。さすがにこれ以上閉めておくのはまずい。

 

 なので、もう1人、アカリちゃんが気を許し、世話をされることに抵抗のない人物……私が灯台で彼女を見ていることにした。

 

 というのも、最初は気付かなかったんだけど、このアカリちゃん、昔ミカンちゃんと一緒に世話をしたメリープが進化したデンリュウだったのだ。

 

 ほんのちょっとの間だったけど、群れからはぐれて孤立してたメリープを拾って、引き取り手が見つかるまで世話してたことがあった。その子だ。

 

 結局数日後、ポケモン牧場の人に引き取られてったんだけど、あの時はすっかり懐いてくれてたメリープとお別れするのが嫌で大泣きしたっけなー……。

 

 そのメリープが進化したのがアカリちゃんだとミカンちゃんに聞かされた時は、そりゃびっくりしたし、同時に、ミカンちゃんにしか懐いてないわけも、そのアカリちゃんが私の姿を見るなり抱きついてきた理由もわかった。

 

 さて、そんな背景があったため、ミカンちゃん以外に唯一アカリちゃんが心を許す立場の私が、アカリちゃんの世話をすることになってたわけだけど……

 

 ……ただのお世話のはずが、どうしてこんなことになってるんだろうか?

 

 ベッドの上で全裸になった私が、後ろからアカリちゃんのペニスを受け入れているという、こんな奇妙な事態に……。

 

 

 

 いや、さすがに私も、病み上がりのポケモンにポケ姦を持ちかけるほどバカじゃないんだけど……今回、逆にアカリちゃんが苦しそうだったのだ。ペニスが張って、大きくなって。

 

 その様子を見つけた時は私もぎょっとして、すぐに薬屋に電話で確認した所……『ひでんのくすり』は効能は確かだけど、ポケモンの体質によっては副作用として様々な症状が出る可能性もあるらしい。もっとも、危険なものじゃないそうだけど。

 そう、例えば……精力がみなぎってきたり、とか。

 

 今正にその副作用が発生してるらしいアカリちゃんは、苦しそうにしつつ……性欲も高まってるんだろう、私の股間の辺りに顔を近づけて、くんくんとにおいをかいでいる。

 

 放っとしても害は無いし、そのうち治る。もしホントにつらそうなら、交尾相手のポケモンをあてがってやればいいらしいんだけど……あいにくデンリュウはおろか、メリープもモココもいない。

 

 その結果、私が行き着いた結論は…………はい、ここでさっきの場面に戻る。

 

 

 

 ――ずぷっ、ずぷっ、ずぷっ……と、

 

 淫靡な水音を立てながら、私の膣内を行き来するアカリちゃんのペニス。

 薬の副作用によって怒張しているそれは、普通の勃起とはまた違う、異質な硬さを持っているように思える。

 

 いや、普通のアカリちゃんのペニスを受け入れたことがあるわけじゃないから、あくまで感覚なんだけど……何ていうか、違うのだ。

 

 性欲が先にあってペニスが勃起してるんじゃなくて、みなぎってどうしようもない精力の結果として勃起してて、その結果精神も追い詰められて結果的に欲情してる、みたいな感じ。

 

 睾丸の中身の充実が先に来るから、性欲を覚えた時にはすでに限界ギリギリ、みたいな。

 

 事実、最初から色々と限界に達していて余裕のなかったアカリちゃんは、私が服を脱いで四つんばいになるやいなや、その怒張したペニスをオマンコに挿入して鎮めにかかった。

 

 そしてそれから今までほんの数分の間に、もう3回も膣内で果てている。

 

 すでに私のお腹は精液でたぷたぷで、それなりに苦しさも覚える所まで来てるんだけど……やっぱりポケ姦マニアの性というか、快感が先に来てしまう。

 

 そこにさらに、いきりすぎて苦しんでるアカリちゃんを助けるという大義名分もあるから、やめるという選択肢はもうなかった。

 

 しかも、薬の成分か何かが関係してるのか……さっきから注がれる精液が、ただの精液って感じじゃないのだ。

 ……っと言ってる間に、まだ来た。

 

 『ぱるるぅっ……!』と苦しげな、切なげな鳴き声を上げたアカリちゃんは、ぶるるっ、と腰を震わせたかと思うと、私の膣内に精液を吐き出す。

 

 そのペニスは、羊のそれのような細長いペニス。おそらく、進化前がメリープやモココといった羊型のポケモンだったせいだろう。

 

 膣内を通り過ぎて、子宮口も潜り抜けて、子宮内に直接吐き出される。

 ――どくんっ、と、熱く、大量の精液が。

 

 さっきも言ったように、普通の精液って感じじゃない。

 

 普通の精液もそりゃ熱いんだけど、アカリちゃんの精液はなんというか……躍動するような元気な精液というか、力強さが違う気がするのだ。

 

 吐き出され、生産者(?)であるアカリちゃんの元を離れてなお、エネルギー的なものに満ち溢れてるというか、時間がたっても冷める気がしないというか……とにかく、普通の精液よりも力強い気がする。

 

 実際、さっきから何度も精液を注がれてるわけだけど、今までに注がれた分も全部含めて、子宮内を占領してるたぷたぷの感触は、まるで意思を持って生きているみたいな存在感を子宮の中で醸し出している。

 

 子宮内は未だ灼けるように熱く、言ったようにその熱(?)が引く気配はなし。そこに次から次へと追加で同じ精液が注がれるもんだから、未知の快感に私は割ともう限界だったりする。

 

「っ……う、くぅぅううぅぅっ!!」

 

 今また精液が注がれたと同時に、私の中の快感も限界に達し……今日もうすでに何度目かの絶頂を迎える。

 

 その時、びくびくっ、と大きく体が震えるのと同時に、何だか子宮内の精液がその快感を後押ししてるような気がする。

 

 股間から脳天まで突き抜ける絶頂。それと同時に、膣内、子宮内に満ちている精液の熱がさらにそれを上塗りして、全身をしびれさせると同時に、強烈に駆け巡る熱さに焼かれるような感覚があった。

 

 コレも……『ひでんのくすり』の副作用によるものなんだろうか?

 直接飲んだアカリちゃんだけでなく、性欲の発散っていう形で間接的に関わってる私にまで影響を及ぼすような、強力な薬……あらためて得体が知れない。ちょっと怖くもある。

 

 しかし、とにかく今は……それ以上にもたらされる快感が大きすぎて、もうアカリちゃんとのポケ姦以外のことを考える余裕がない。

 

 気付けばまた始まっているピストン、体中に熱を撒き散らしつつ、また子宮の中で熱くなり、うごめき始めるような感触の精液。

 ……数十秒後には、またここに追加で注がれるんだろうな……。

 

 もっとも、とっくに昔に私の子宮も膣内も容量オーバーになっている。射精のたびに大量の精液があふれ出し、動いただけでもどぼどぼと精液がかき出される。

 

 しかし、そんなことお構い無しに、後ろから私の腰を抱え込んで、怒張したペニスを一心不乱に出し入れするアカリちゃん。

 

 最初に比べると少し余裕が出てきた感じがしなくもない。

 苦しそうな様子も和らいだし、快感の方を楽しんでる様子も見られる。

 

 それでも、まだ苦しさがあるのか、それとも今度は快感の方にはまってしまったのか、あるいはその両方かはわからないけど、私のオマンコを味わっている。

 

 この量の分だけきちんとアカリちゃんの睾丸の中身は減って、負担は小さくなり落ち着いてきてるはずなんだけど……まだまだ終わる気配がない、

 

 ホントに……『ひでんのくすり』ってどんだけ強力なのか……。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 信じられないことに、薬の副作用を治めるためのアカリちゃんとの交尾は、なんと夜まで続いた。

 

 途中、何度も気を失いながらも私は犯され続け、時に、興奮したアカリちゃんが僅かに電気を放電して、そのショックでたたき起こされたりした。

 

 夕暮れ時になり、そろそろ灯台の光が必要になるんじゃないかと思われるくらいの時間帯になって、ようやく満足したらしいアカリちゃんは、私のオマンコからペニスを引き抜き、そのまま光源としてのお勤めを果たしに行った。

 

 後に残された私は、尋常じゃない量の精液でベトベトどころかびちゃびちゃになったベッドの上で、一日中下半身を酷使した疲労で動けずにいた。

 

 射精された回数は……20回より先は数えるのやめた。

 

 そして、その射精のたびに、熱くて色々異質な精液がどくどくと注がれ、最初は子宮に収まっていたその『熱』は、最後の方では体全体に広がってしまっていた。

 

 あくまで絶頂の瞬間だけ、しびれる感じと共に全身に広がっていた熱……しかし今、私は体中が熱い。穴という穴、それこそ毛穴にまで全部、あの精液を注がれたみたいな感じだ。

 

 頭は熱中症になったみたいにぼーっとしていて、そのくせ快感だけはがっつり感じさせられる、なんとも言えないエロ仕様。何だか倦怠感と高揚感が同居してて、エロいことをするのにはやる気は出るけど、それ以外に興味が行かなくて無気力、みたいな。

 

 そんな体になった私は、最後までアカリちゃんにオナホールのごとく弄ばれ、いいように犯されたわけで……でも、情けないことに悪い気はしなくて。

 

 未だに子宮の中で熱と存在感を放つ、薬によってパワーアップしたんであろうこの精液にもちょっとだけ感謝しようかな、なんて思った……

 

 ……その時。

 

「んっ……ぐ!?」

 

 とくん、と、

 子宮の中で、何かがうごめいたような感覚が私を襲った。

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第12話 ロケット団アジトにて

人間追い詰められると筆が進むんですかね?

前回、前々回とポケ姦を書きましたが、またしばらく人間相手になりそうな予感……。
前にも言いましたけど、ジョウトってポケ姦に使えそうなポケモンが絡んでくる場面少ない……汎用性のある感じのはイッシュとカントーで大体使っちゃったし……すいません、ふがいない作者で。




 

 デンリュウのアカリちゃんとのちょっとしたトラブルもあった交尾も何とか無事に終わり、さらにその翌日、ジムバトルに挑戦したメイがミカンちゃんを撃破した。

 

 まあ、メイの主力ウルガモスだしね……炎タイプだしね……。

 相性的に考えて有利も有利。結果だけを見れば、さほど驚くことでもないか。

 

 ……しかし……

 

 

 

『しゃきーん!』

 

 

 

 ……結構性格変わってたわね、あの娘……

 

 

 それともう一つ。

 ジムバトルのすぐ後、メイが持ってたあのポケモンの卵が孵化した。

 

 そして中から出てきたのは……『ププリン』だった。

 

 すごくかわいいポケモンが、生まれてすぐに見たメイを『おや』として認識して懐いてきたことに、メイはすごくうれしそうにしていた。『絶対強く育てるんだ!』ってやる気満々だったよ、微笑ましい。

 

 ……ってか、メイもポケモンだから、もしかするとトレーナー的な意味じゃなくて、マジで『親』として見られてる可能性もあるけど……ま、いっか。

 

 

☆☆☆

 

 

 そんなこんなでアサギシティを後にした私達は、またナオヤと別行動を取ることに。

 

 なんでも、ボール産業でのガンテツさんとの提携の件で緊急の検討事項が出てきたらしく、シルフの支部があるコガネシティにしぶしぶ向かっていた(ダジャレにあらず)。

 

 その間に私とメイは、次のジムがある『チョウジタウン』に向かうことに。

 

 しかし、何か最近よくあるような感じでジムが休みだったので、不在だというジムリーダーが帰ってくるまでの間、観光地である『いかりのみずうみ』でコイキング釣りでもしてようかと思ったら……そこでまたトラブルに遭遇。

 

 なんと、その湖で『色違い』の……赤いギャラドスに遭遇したのである。

 

 さすがにびっくらこいた。うん。

 勝ったけど。そしてゲットしたけど。

 

 そしてそのバトルの後すぐ、この湖の異常さに気付く。

 なんかこの湖……ギャラドスばっかりなのだ。

 

 襲いかかってくる様子は別になかったけど、なんか雰囲気的にやばい感じだったので、湖畔にさっさと戻ってみると……そこに、意外な人物がいた。

 

 看板のあたりから、湖全体を見渡してるあの人は……

 

 

「あれ? お姉ちゃん!?」

 

「おーアイカ、久しぶりね。メイちゃんも元気そうで何よりだわ」

 

 

 元ジョウト四天王、現チャンピオンのカリンその人だった。

 

 どうやらお姉ちゃんも、この湖の異変に気がついて、ポケモンリーグからわざわざここまで来たらしい。何か物騒なことがあった場合にでも対処できるように。

 

 最近、この近辺でロケット団がちらほら目撃されてるらしいし。

 

「全くもう……これホントはワタルの役目なのに……いろんな意味で」

 

「え、どういう意味?」

 

「だからいろんな意味よ」

 

 ……??? まあ、ポケモンリーグチャンピオンの役目、っていう意味だったら何となくわからなくもないけど、その他の意味って何だろ?

 

☆☆☆

 

 その後、お姉ちゃんは事前に下調べして、怪しいと目をつけていた『土産物屋』に乗り込み、カモフラージュされていた地下への入り口を見つけ出して突入。私とメイもそれに続いた。

 

 案の定そこはロケット団のアジトだったわけだけど、よほど重要な設備でもあるのか……セキュリティがやたら厳重。少し中を進んだだけで、警報装置が発動しちゃったっぽい。

 

 罠も多いみたいだし、ぐずぐずはしてられない――ってことで、2手に別れることに。

 私とお姉ちゃん、それぞれが別ルートでこの施設の最深部、そこにある秘密を目指す。あと、当然ここにいるロケット団の連中は片っ端からぶっ飛ばす方針で。

 

 なお、メイはまだ戦力的に不足があるので、速やかに外に脱出し、ナオヤ経由でこの味とのことを報告&応援を呼んでもらうことに。

 

 そうすれば、多分だけど正規の応援――ジュンサーさんとか――より先にナオヤが応援に来る。そうなれば百人力だ。

 

 最悪、私達はこの基地内部のことを調査しつつ、ナオヤたちが到着するまで耐えるなりかくれるなりしてればいい。そうすれば、一気に戦力過多で殲滅できる。

 

 

 

 ……とか考えた結果、フラグだったみたいなんだけども。

 

 

☆☆☆

 

 

 毎度のことながら、自分は単純と言うか、不意打ちに弱いなあと思う。

 

 侵入者用のトラップの1つに引っかかってしまったのだ、私は。

 ドガースやらビリリダマやら、自爆するタイプのポケモンばかりを放している『地雷原』とでも呼ぶべき廊下の一角に足を踏み入れ、そのままやられて気絶させられた。

 

 そして目が覚めた時には……なんかもうおなじみになってしまったが、私はロケット団に捕まっていた。

 

「お? 目が覚めたか、へへっ、随分ぐっすり眠ってたなーお嬢ちゃん?」

 

 そんなセリフと共に、後ろ手に縛られている私を見下ろしてくる男。

 

 したっぱ達とは、どこか違う雰囲気を感じる。あいつらみたく規格が統一された没個性的な感じじゃないというか。きっちり個性考えてデザインされているというか。

 

 部屋の隅に下っ端たちが控えてる所から見ても多分間違いない、こいつ、幹部か何かだろう。

 

「さて、聴いた話じゃお前、地雷トラップのエリアで捕まったって話だが……なんでこんなとこに忍び込んでたんだ? ん?」

 

「……多分、あんたらの想像通りよ。そうでなくても、あんたらにしてみれば私は邪魔者なわけだし」

 

「へへっ、そりゃそーだ」

 

 薄気味悪く笑いながら、ロケット団の幹部……下っ端がラムダと読んでいたその男は、縛られている私の顔を至近距離で覗き込む。

 

 ……今まで、幾度となくこの身に受け止めてきた類の視線。

 誰かにこういった視線を向けられた後、どうなるか……私は体で知っている。

 

「へっへっへっ、コガネシティでもここでも、部屋の中で働きづめだったから息が詰まってたとこだ……ちょうどいい息抜きが出来そうだぜ」

 

 言うなり、ラムダは部下に、自分の部屋かもしくは専用の仕事場か何かであるらしいここから、しばらく出ているように指図する。

 

 したっぱ達は少しうらやましそうにしつつ、私に向かって同様の下卑た笑み――いいざまだ、とか心の中で言ってそうな――を浮かべつつ外に出る。

 

 その扉が閉まるのを待って、ラムダは予想通りの行動に出る。

 

 ズボンのベルトに手をかけ、カチャカチャと音を立ててはずす。

 そのままパンツごとズボンを下ろすと、見たくもない物体がすでに硬くなっていた。

 

「へへっ、女の下っ端たちに相手してもらうのもなかなかいいんだが、やっぱ若い女の子のを味わうのもたまにはよさそうだよなあ」

 

 普段は部下を使って発散してるらしいこの男は、私の体を横にごろんと転がしてうつぶせに、さらに膝を曲げてお尻を突き出すような形にさせる。

 

 そして、スカートとパンツを一気にずり下ろす。私の隠されていた場所が、ラムダの視線にさらされる。

 

「確かお嬢ちゃん、アイカ、って名前だったよな? カントーにいた頃から噂になってたぜ? 何かあるごとに俺達ロケット団の邪魔をする小娘がいるって。それに……」

 

 一拍置いて、

 

「毎度毎度捕まった時に犯されてて……しかも、相当な名器だそうじゃねえか」

 

 何の断りもなくラムダの指が私の秘裂にうずめられるように入ってきた。指先はなんというか……カサカサな感じで、まだ濡れていない肉壁に引っかかって少し痒い。

 

 この姿勢だとラムダの顔は見えないけど、そもそも見たくもないし丁度いいとも言える。

 

 向こうもそれは気にしていない、というか、オマンコとお尻の辺りを凝視しているような視線をそこで感じている。ねっとりとした、絡みつくような視線。これからどうやってコレを美味しく食べてやろうか、とか考えてるんだろうか。

 

「へへっ、聞いてた通りのいい締まりだ……お嬢ちゃんひょっとして、毎度毎度期待して俺らに捕まってたんじゃねーの?」

 

 かと思えば、そんなことを言ってきたり。

 好き勝手言ってくれちゃって……別に間違っちゃいないんだけど、あらためて言われると悔しいと言うか、腹が立つ。全部あんたらが根本的に悪いくせに……!

 

「それならそうと早く言ってくれれば、俺達ゃいくらでも協力してやんのになあ? 名器でビッチの美少女なんて大歓迎だぜ?」

 

 言っている間も動くラムダの指。 

 

 オマンコで感じていた『ぐにゅぐにゅ』だった感触が、水音を伴った『くちゅくちゅ』って感じのそれに変わっていく。

 

 やはりというか……感じてしまう。この屈辱極まるシチュエーションにも関わらず、こんな下品な男の指使いに、私の雌の部分はどうしても欲しがってしまう。

 

 たぶん、ラムダの笑みはより一層満足そうな、そして下品な感じのものになっているんだろう……と、私が思ったと同時に、唐突に指はオマンコから引き抜かれた。

 

 代わりにその入り口にぴとっと密着してきたのは、指よりも太く熱い物体。

 見なくとも、触れただけでもうその正体がわかってしまう、肉の棒。

 

「ひひっ、興奮するぜ……団員のビッチ共とは見た目から違うんだもんなあ」

 

 はぁはぁと、いつの間にか息が荒くなっているラムダは、おそらく今、中腰で私の秘裂にその肉棒の切っ先の狙いを定めている所に違いない。

 

 興奮し震えているのか、当たっている先端部分が私の入り口で少しぶれていて……しかし、それすらも私のできあがりかけのオマンコは刺激として受容してしまう。

 

 結果、こちらもひくひくと動いて、まるで挿入をねだるかのような情けない様を、これから自分を犯そうとしているラムダにさらしている。

 

 直後、がしっと私の腰を両側から両手で握り締め、突き出されるラムダの腰。

 

 ほぐされてもなおピッタリとしまり、時折ひくひくと動くだけだった私の恥部の扉をこじ開けて中に入ってきたそれは、確実に最初に見たときよりも大きくなっていた。

 

 一気に私の膣内を貫き通し、子宮口をごつんとついて……なんとその直後、

 

「お……おぉおおぅっ! た、たまんねぇっ!」

 

 ――びゅるるるっ!!

 

 唐突に、それこそ、本当に何の前触れもなく……私の膣内に、熱くてねばねばした感触がほとばしり、挿入されているラムダの肉棒がぶるるっ、と腰ごと震えた。

 

 一瞬の間を置いて、何が起こったか私も理解する。

 

(へ? ちょ……嘘ッ、もう!?)

 

 え、ちょ……入れただけなのに、もう射精したの……?

 

「ふぃー……へへへっ、噂にたがわぬ名器って奴だなぁ、ごちそうさん」

 

 なんか、さも満足そうにしてるラムダだけど、私は逆に驚かされた。

 

 レイプされている最中、辱めの真っ只中、それはわかってるんだけど……思わず、あっけに取られたというか、呆れたというか……

 

 こ、こいつ……

 

(も、もしかして……早○……?)

 

 そのままラムダ、余韻を楽しむようにびくびくと震えて、何度か腰を前後させ、尿道あたりの残ってた残りの精液を全部私の膣内に吐き出し切ると……そのまま、じゅぽっと音を立てて引き抜いた。

 

 そして…………その後第2ラウンドに突入するでもなく、かと思えば玩具や部下を使って私を弄ぶでもなく……満足げに息をついたと思うと、

 

 

 そのまま、最初に座っていた作業机の方に歩き去っていった。

 

 

 ……え、ちょ!? お、終わり!?

 

 

 いやあの、待って!? これはさすがに生殺しだよ!?

 

 手の指で念入りに前戯された分もあるから――むしろそっちで蓄積した快感のほうが大きい――私結構オマンコ出来上がってるんだけど!?

 

 いや、別に陵辱されるのが好きとか、あんたに犯してもらいたいとかそういうわけじゃ絶対ないんだけど……それでもそのー、何かこう、期待じゃないけど、予想と違うというか……

 

 し、しかも、そこまでギリギリに追い詰められた感じじゃまだないってのが余計にタチ悪いんだけど……!

 

 イッシュ地方でゲーチスとトリニティに調教された時とか、シルフ事件の時に輪姦された時みたいな状態の時に寸止め的なことされたら、快楽と性欲に負けて堕ちて、自分から『おねだり』してたかもしれない。

 

 けど今回はそこまでじゃなくて、我慢できる範囲だ。ただし、かなりギリギリで。

 

 コレ狙ってやってるんだったら、このラムダって奴相当な策士だって話だけど、どうも違うっぽい。何を要求してくるでも挑発してくるでもなく、今の一発で満足してズボンはいて仕事に戻っちゃってるもん! 鼻歌まで歌いながら! 腹立つ!

 

 うう……ここで快楽に負けておねだりするなんてのは、まだ快楽に堕とされてない私のプライドが許さない……けど下半身は耐えるにも相当きついレベルに出来上がってる……!

 

 あああああ! お姉ちゃん! メイ! ナオヤ! 早く助けて!

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第13話 四天王カリンと幹部アテナ

 

 

 

 アジト突入後、アイカと別行動を取っていたカリンは、基地の内部構造を大まかに把握してきていた。

 

 このロケット団・チョウジアジトは、拠点であると同時に特殊な電波を発生させるための大掛かりな装置を駆動させるための基地。その電波によってポケモンの……いかりの湖に生息するコイキングの成長を強制的に早め、無理矢理ギャラドスに進化させる。

 

 そしてそれをどうするかといえば、ポケモンブローカーなどを通じて売りさばく。

 

 カントーで猛威を振るっていた頃と動揺、まっとうなポケモンと人との関係に後ろ足で砂をかけるやり口。それを認識し、カリンはため息をついていた。

 

 しかし、この数十分の間に、アジトの見取り図を手に入れ、自分の目で見て、足で歩いて調べた情報から、カリンはこのアジトを無力化する方法をすでに思いついていた。

 

 アジトの地下2階に装置を動かすための電源装置があり、それには電源用のポケモン……おそらくはマルマインか何かが鎮座している。その装置を止めるか、最悪その電源になっているポケモンを気絶させれば、電力供給は止まり、電波も止まる。

 

 電源装置が大きいために隠せるようなものではなかったためか、または自分達アジトの中であるために隠すつもりがそもそもなかったのか、その場所自体はすぐに見つかった。

 

 しかし、その扉はパスワードでロックされており、カリンは現在、それを探している最中だった。

 

 扉やその周囲の壁は相当頑丈に作られていることが見ただけでわかるもので、壊すことは難しい。可能かもしれないが、その場合は手加減ができず、その向こうの機械まで全て壊して爆発させてしまい、アジトごと崩れる、というようなことにもなりかねない。

 

 そのためカリンは、コンピュータの端末を覗きいたりしてどうにかパスワードを探していたのだが……その最中のことだった。

 

 思わぬ障害、そして思わぬ人物に出くわしたのは……。

 

 

☆☆☆

 

 

 おそらく幹部級の団員がいると思われる、大きな部屋。

 そこに入ったカリンは……侵入者を待ち構えていた複数のロケット団員にすぐさま取り囲まれた。

 

 その状況でも、カリンは特に慌てる様子などは見せなかったが……その中の1人、真ん中に立って全員を統率しているらしい赤い髪の女を目にした途端、驚きにわずかに目が見開かれる。

 

 その反応には、相手の女幹部も気付いたらしく、おかしそうににやりと笑った。

 

「あらあら、誰かと思えばカリンじゃない、久しぶりねえ?」

 

「ええ、そうね……アテナ」

 

 アテナ。それが、この女幹部の名前。

 名乗られるより前にその名を呼んだカリン。彼女は……この女性を知っていた。

 

「懐かしいわね……何年ぶりかしら?」

 

「大学……ポケモンカレッジを出て以来だから、6、7年ぶりってとこじゃない? あなた、変わってないわね。服が独特だから、最初一瞬誰かわからなかったけど」

 

「そういうあなたはだいぶ『変わった』みたいねカリン」

 

 おかしそうに言う両者。しかし、どちらも目は笑っていなかった。

 

 それは、今のこの状況がそうさせるのか……それともそれ以前に、2人の間に浅からぬ何かしらの因縁があるのか……それは定かでは無い。

 

 しかし少なくとも、カリンの方には今、昔を懐かしむよりも優先すべきことがあるのはたしかであり、それを忘れることはないようだった。

 

「昔話も結構楽しいんだけど、悪いわねアテナ、私急いでるの。こいつらどけてくれる? あと、あのでかい部屋の入り口のパスワードとか、知ってたら教えてくれるとありがたいわね」

 

「うふふっ、冗談が下手ねえあなた、相変わらず。そうなるとも思ってないようなことは言わないことよ」

 

 簡潔に述べられたカリンの用件に、これまた簡潔に返答を返すアテナ。あらかじめ台本を用意していたかのようにさらりと、拒絶の返答を。

 

 しかし、カリンはカリンでその様子を半ば予想していた。そのため、特に焦りもいらだちも見せることはなく……無言で腰のベルトに手を伸ばす。

 

 そこに取り付けられているモンスターボールのうちの1つに手を伸ばそうとしたその時、アテナがにやりと笑って、

 

「あら、いいのかしらそんなことして……あなたの大切な宝物がどうにかなっちゃうかも知れないわよ?」

 

「……? 何ですって?」

 

「わかりやすく言ってほしい? あなたの妹ちゃんねえ……今、私たちが捕えてるわ」

 

「……!!」

 

 今度の反応は、カリンもさすがに予想できていなかったものだった。

 

 そこにさらにアテナが追い討ちをかける。

 部下の一人が手渡したタブレット端末を何やら操作すると、カリンに見せた。

 

 そこには、捕獲して手足を縛り、床に転がされているアイカが映っていた。どうやら気絶しているらしいが、怪我などは見られない様子だ。

 

 しかしカリンはそれを見てもパニックになったりすることはなく、今告げられた事実をはっきりと理解し、飲み込み……自らに必要な対応を分析する。

 

 そしてすぐにそれに行き着くと、無言で実行した。

 モンスターボール用のホルスターになっているベルト。それを外し、アテナの足元に投げて捨てる。そして自分は両手を上げ、無抵抗をアピールした。

 

 アテナはそれを部下に命じて回収させ……しかし、それで終わらなかった。

 

「お利口さんね。でも、ベルトだけじゃだめよ?」

 

「……ボールを取り上げただけじゃ不満なの? 怖いのかしら」

 

「ええ不満ね。服の下に何か隠し持ってるかも知れないでしょ? ぜぇんぶ、脱いで見せてもらわないとね」

 

 ふふふっ、と笑いながら、優位な立場からあざけるように言うアテナ。

 しかしカリンも、弱気な様子は見せず、同様にアテナを鼻で笑ってみせた。

 

「ふふっ、変わってないって言ったけど訂正が必要みたいね。あなた、昔に比べて随分と臆病になったみたい。そんなに私が怖いの? 学生時代、ポケモンバトルの公式試合で一度も勝てなかったこの私が、さ」

 

 その言葉に、アテナの眉がぴくっと動き、唇が真一文字に近くなり、顔に感情が表れそうになったかと思うと……しかしそれはすぐに引っ込み、また笑みが浮かぶ。

 

「挑発するのは勝手だけど……わたくし、あんまり気が長い方じゃないわよ? あんまり怒らせると……かわいいかわいいアイカちゃんに何か在るかもねえ……ムダ口はもういいから、さっさとヌードになりなさいな」

 

「わかってるわよ……まったく、急かさないでよね」

 

 言いながら、カリンは着ている服に手をかける。

 

 肩とヘソの出ているキャミソールのような服。その下……お腹の所の端部分に両手をかけ、上に向かって一気に脱ぐ。

 

 その下からは、色白でありながら健康的であるとわかる滑らかな肌が現れ、アテナとカリン以外の下っ端たちが、無言ではあるが色めきたち、視線に下品なものが混じったのが見て取れる。

 

 気にした様子もなく、さらにカリンはベルトの止め具を外すと、すとんとズボンも下に落とした。上半身と同様、下半身もまた、たった一枚の布だけで隠されている状態になる。

 

 カリンは足を上げてズボンを外すと、今脱いだ上の服と一緒に横にのけた。

 

「ふふふふっ……愉快なものね。めったに見れるもんじゃないわ……ポケモンチャンピオン主演のストリップショーなんて」

 

 ふと見渡すと、カリンの目には、自らを取り囲むしたっぱ構成員達の股間の制服が、中から押し上げられてテントを張っているのが見えた。

 

 息も心なしか荒い。何が起こっているのか、何を考えているのか、予想するまでもない光景。

 

「あらどうも。そう言ってもらえると私も女としてまだまだイケるって思えて自信につながるわね。同い年とは思えない、どこぞのけばいおばさんと違ってね」

 

「……ムダ口はもういいって言ったはずよ」

 

「わかってるっての。がっつくんじゃないわよ、童貞のぼーやじゃないんだから」

 

 ため息こそあれど、ここにいたってもやはりカリンに弱気な仕草は見られなかった。

 

 至極当たり前のように、自らの裸身を隠す最後の薄布に手をかける。

 フロントホック……前に止め具があり、胸の中心で左右に開いて外すタイプのブラジャーを何のためらいもなくはずし、ぽいと投げ捨てた。

 

 先端に桃色の突起がついた、柔らかそうな双丘があらわになるも、すぐに今度は下の布に手をかけ、これまた一気に引き下ろす。

 

 髪の毛と同色の、少し薄めの陰毛の茂み、その向こうにうっすら見える縦一本の筋。

 桃のように張りのあって乳房と同様にやわらかそうな臀部。

 

 目の前のご馳走とも呼ぶべき光景に思わずそうなったか、今更下半身のテントを隠すためなのか、アテナ以外の団員が前のめりになる。

 

 天地がひっくり返っても決して見ることなど適わないはずの、ジョウトリーグチャンピオンにして誰もが憧れる才女・カリンの全裸姿。それが、手を伸ばせば触れられそうな、それどころかそのまま犯せそうな近くにあるというのだから、無理もない。

 

 染み一つない色白の肌にはハリがあり、形のいい乳房と臀部はわしづかみにしたくなるような健康的かつ魅惑的な色気を放っている。元々本人が纏っているクールにして妖艶な雰囲気もあいまって、その姿は男をたぎらせるのに十分だった。

 

 そんな裸体をさらしてなお堂々とし、微塵も恥ずかしがったりする様子を見せないカリンに対し、アテナは先ほどまでと変わらぬ笑みを浮かべる。

 

「あら、どうしたのアテナ? この瑞々しいお肌がうらやましくなっちゃったかしら?」

 

「全く、何度注意しても口が減らない女だこと……でも、まあいいわ。それよりもまあ、裸に剥かれても微塵も動じずに堂々としてるその様……さすがはチャンピオンね。見習いたいわ」

 

「そりゃあね? 進んで見せるほど安っぽく無いとは言え、見られて恥ずかしい体はしてないもの」

 

「ふふっ、あらご立派。その豪胆さどこから来るのかしらねえ……やっぱりジョウトリーグの頂点に立ってるって言う自負? それとも……あなたもやっぱり昔のままだったのかしら」

 

 ぴくっ、と、

 アテナのその言葉に……ほんの僅かに、注視していてもわかるかどうかといったレベルで、カリンの眉毛がひくついた。

 

「何せあなた……学生時代は手の付けられないビッチだったものねえ?」

 

「あらぁ……ビッチだなんて言葉が汚いわね。やんちゃだったって言ってよ」

 

「変わりないでしょ? 私とならんでカレッジの2大お姉さまなんて呼ばれてた時代も会ったんだし……もっとも、裏では2大ビッチとも呼ばれてたケド」

 

 肯定も否定もしないカリン。笑みが更に深まるアテナ。

 

 カリンの返答には別に何か期待していたわけではなかったのか、アテナは気にせず続ける。心なしか、昔を思い出して話すさまは楽しそうに見えた。

 もっとも……思い出を語るに際して、さわやかさとは無縁であるが。

 

「見境なし、ってわけじゃないし、好みの枠はどっちかといえばせまかったけど……気に入った男の子、特に年下の童貞の子なんか、あなた何人食ったのかしらね。それなのに表のイメージは男を寄せ付けないクールビューティー。よく言ったもんだわ」

 

「あら、うらやましいの? 確かにあなた、表のイメージもエロお姉さんだったもんね」

 

「まさか。勘違いされて的外れな評価を貰ってるあなたがこっけいだっただけよ。いや、むしをかわいそうだったかもね……。だって……」

 

 言いながら、アテナはすたすたとカリンに近づき……その裸体を見下ろすようにしてみながら、ゆっくりと歩いて後ろに回りこみ……

 

 むんずっ、と、

 後ろからその形のいい乳房を乱暴に左手でわしづかみにした。

 

「ん、っ―――!」

 

 さらに間髪をいれず、もう片方の手は、同じくむき出しの恥部に伸び……指2本を引っ掛けるようにして入れ、やはり乱暴にまさぐり始めた。

 

「本当の自分を見て、評価してもらえないなんてね……冷静沈着な才女、男に興味のないクールビューティー……ふふっ、あなたの表の評判なんて、ほとんどが周りの男たちからの勝手な理想や妄想の押し付けだったんだもの」

 

「それも別に気にしてないし、そもそも隠してるつもりはなかったんだけどね……んっ、もう、あなたは相変わらずがっつく感じなのね。」

 

 目の前でいきなりに展開し始めた、まさにストリップショーのような光景に、下っ端たちの顔がにやけていく。

 

「それで? こんな風に体をまさぐられた後は、私は今度はどんな辱めを受けるのかしら? ひょっとして、そこにいる彼らの相手をさせられ――」

 

 カリンが言い終わらないうちに、

 

 アテナが『そうだと言ったら何のためらいもなくやりそうね』と頭の片隅で思っていたその時、ふいにアテナが腰に提げていた通信機が鳴った。

 

 カリンの体から手を離し、それを目の前に持ってきたアテナ。

 ただの無線機やトランシーバーのようにも見えるが、モニターに映像やテキストを表示する機能もついているらしい。画面を見るなり眉をひそめる。

 

「……それも面白そうだけど、今日はこのくらいにしとこうかしら」

 

「あら、もうおしまいなの?」

 

「ええ……でも勘違いしないで、あなたをこのまま解放するわけじゃないから。とりあえず拘束させてもらうわね? 後で色々聞きたいこともあるし……わかってるとは思うけど、抵抗しないでちょうだいね」

 

 そう言ってアテナは部下に指示を出し、カリンから離れた。

 

 それと入れ違いになるように、手錠と足枷のような拘束具を持った部下がカリンに歩み寄っていく。下卑た笑みを顔に貼り付けて。

 

 それにもカリンは、うっとうしそうな視線こそ向けたものの、抵抗する様子は見せない。

 

 ……その時、

 

 

「ちょぉおぉっと待った―――っ!!!」

 

 

 背後にあったドアが蹴破られ……その勢いのまま飛び込んできたアイカが、カリンに近づこうとしていた下っ端にドロップキックを食らわせる。

 

 同時に、すでにボールから出た状態だったアイカのヘルガーが周囲全方向に『あくのはどう』を放ち、残りの下っ端も全員吹き飛ばして気絶させる。

 

 アテナは、素早くしゃがんでそれをかわしていた。さすが幹部クラス、とでも評価すべきなのだろうか。

 

「あら、妹ちゃん。お早いご到着ね……脱走したって、今連絡来たとこなのに」

 

「そりゃどうも! お姉ちゃん、大丈夫!? 無事!?」

 

「心配してくれてありがとアイカ。でも大丈夫よ、まだ何もされてないから」

 

 今の数秒の間に、カリンは素早く下着を上下身につけていた。さらにアイカに話しながら、ズボンを上げてベルトを止める。

 

「そういうアイカも……大丈夫そうね」

 

「まあ大丈夫よ別に。……何もされなかったわけじゃないけど」

 

「え?」

 

「ホラ」

 

 するとアイカは、カリンとアテナ――いずれも女性――以外に立っている者の居なくなったその部屋で、片手でスカートの前をめくり、もう片方の手でパンツを下に少し擦り下ろす。

 

「――っ! アイカ、あなた、それ……」

 

「このとおりよ。ま、たった一回だけだからどーってことないわ、気にしなきゃOK」

 

 下にずらされ、秘裂が見える形になったアイカの股間……そこから下の布地まで、白濁の粘液が糸を引いていた。

 アイカの膣内に吐き出されたと思しき、精液が。

 

「それ、ラムダの? 全く、手出してもいいけど逃がすなって言ったのに……使えない」

 

 と、そのアテナのセリフを聞いた途端、今までどんな辱めにも顔色一つ変えなかったカリンの目が……うっすらと細まった。

 

 同時に、まとう威圧感が先ほどに比べて明らかに増す。殺気、とすら呼べそうなそれに。

 

「ふぅん……じゃああなた、どのみち私の妹を酷い目にあわせるつもりだったわけ……」

 

「あらごめんなさい。私は酷い目にはあわせるつもりは無いんだけど、他のロケット団員たちまでは何も言い含めてなかったものだから」

 

「あっそう……まあいいわ。アイカも何も気にしてないみたいだし、私の考えが甘かったのもあるし。……ってことで……」

 

 一拍、

 

「ここからは私のターン、ってことでいいわよね?」

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第14話 深まる謎

今回は一挙2話UPです。

もっとも、あんまり長くないのが2つなので、あんまり分量は変わらないと思いますが。

第15話とあわせてお楽しみください。


 

 

 ロケット団幹部、アテナのポケモンは2匹。ゴルバットとクサイハナ。

 

 どっちも最終進化を前にした段階のポケモンだったけど、幹部だけあってかなり鍛えられていた。少なくとも、そんじょそこらのポケモントレーナーやしたっぱ団員では勝負にならないであろうレベル。

 

 ……まあ、私とお姉ちゃんの前じゃ全然だったんだけどね。

 

 私とお姉ちゃんが合流してから僅か3分弱。

 すでに戦いは終わっていた。

 

 ダブルバトルとなったそのバトルは、私のヘルガーとお姉ちゃんのマニューラによって一瞬で終わったので。

 

 クサイハナは『はなびらのまい』で攻撃してきたものの、その花びらごと焼き尽くす勢いのヘルガーの『かえんほうしゃ』で一撃KO。

 

 ゴルバットは『かみつく』か何かでこっちに攻撃を仕掛けてこようとした……と思ったら、一瞬で接敵したマニューラの『シャドークロー』で打ち落とされてた。

 

 結果、速攻でポケモンを戦闘不能にさせられたアテナは、『こんな研究所もう必要ないわよ!』って見事なまでの負け犬の捨て台詞を残して逃げ、その後、私達は電波発生装置の電源を切ってこの事件を収束させた。

 

 

☆☆☆

 

 

「ところでアイカ? あなた、他の幹部につかまったって聞いてたんだけど……何であの時、あんなにすぐ脱出できたの? 突入してからそんなに時間たってなかったし、その間に捕まって犯られて脱走して……って随分早かったわよね?」

 

 と、お姉ちゃんが取ってるホテルで、お姉ちゃんと一緒にお風呂に入ってたとき、ふと思い出したようにそう聞かれた。

 

 ああ、それは確かにね……まあ、何せ私としても予想外な感じの展開をたどったからねー。

 

 実はあの後……ある人に助けられたんだよね。

 

 

 

 あの早ろ……もとい、幹部ラムダの相手をさせられ、そのまま放置された私だけど、その後ラムダの部屋に電話がかかってきた。どこかからの呼び出しだったらしいそれを受け取ったラムダは、いそいそと部屋を出て行ってしまった。

 

 その後すぐ、幹部しか開くことができないはずの扉(ラムダが出掛けに自慢してた)を開けて入ってきたのは……何と、あの赤髪に黒服の少年だった。

 

 ヒワダタウンで、ヤドンの井戸から出てきた所を見た。そしてエンジュシティの『やけたとう』で、誰かとバトルしてた……あの少年。

 

 彼が私の拘束もはずしてくれた上、ここからどう行けばお目当ての部屋に直行できるかも教えてくれた。

 

 さらにその上、『そこ行ったら中にある機械を止れば、電波は止まる。俺はここから、その部屋のロックを遠隔で解除しておくから。それと、部屋の前に幹部がいると思うが……まあ、大丈夫だろう』ってアドバイスまでくれたのだ。

 

 そういえば、部屋の扉を開けたとき、ロックされてるはずなのに……ってお姉ちゃんがびっくりしてたっけな。伝えるの忘れてたから。

 

 その後その少年はどこにもいなかった。ロックを解除するなり帰っちゃったらしくて……遅れて到着したナオヤやメイ、応援のジュンサーさん達も見つけられなかったって。

 

 仕方ないのでジュンサーさん達は、内部にまだ取り残されていたしたっぱ団員たちや研究者を逮捕していたそうだ。アジト内部の証拠や機械なんかは、また今度あらためて調べるとのこと。

 

 しかし……ホントに謎だな。あの少年、一体誰だったんだろう?

 

 あんな特徴的な赤い髪の毛、一度見たら忘れないと思うんだけどな……顔にしたって、言っちゃ悪いけど目つき悪いし…………ん?

 

 待てよ? あの悪い、っていうかどっちかっていうと『鋭い』って感じのあの目つき……前にどこかで見たような気もするけど……?

 

 ……だめだ、思い出せない。

 

 ま、いいか。 そのうち思い出すかもしれないし……思い出せなきゃ思い出せないで、今んとこ別に不都合もないしね。

 

 

☆☆☆

 

 

 お風呂から上がると、メイが駆け寄ってきた。あれ、何だろ?

 

「あ、お母さん、カリンおばさん、これ」

 

 そういいながら手渡してきたのは……うん? 何コレ? 紙袋……の中に、お菓子?

 

「……チョウジタウン名物・いかりまんじゅう?」

 

「あらすごい、しかもプレミアムエディションじゃない」

 

 と、後ろから覗き込んできたお姉ちゃん。え、何コレ、有名なお菓子なの?

 ああいや、有名っていうか、私もただの『いかりまんじゅう』なら一応知ってるけど……そこまで別に珍しいお菓子でもなかった気が。

 

 それに、『プレミアムエディション』って何? もしかして、それがすごいの?

 

「すごいわよー? 原材料の関係で一日何箱も発売されない上に、発売日そのものが不定期で全然手に入らないお菓子。でもすごく美味しいって話よ? 確か……1箱8000円だったかしら?」

 

 はっせんえん!? マジで!? すご!

 贈答用の高級フルーツみたいな値段だ……しかも8個入りでその値段ってことは、1個千円もするってことじゃない!

 

 千円もあったら無駄使いしなきゃ一日分の食費にはなるわよ!? それがおまんじゅう一個……高級和菓子だ……

 

「ていうか、こんなすごいお菓子どしたのメイ? メイが買ったの? それともナオヤ?」

 

 あいつなら色んな権力とか財力で根回しして手に入れるくらいのことは出来そうだし、8000円程度の出費なんてあってないようなもんだと思うけど……

 

 しかし、そのいずれも違うと首を振るメイ。

 

 ていうか、考えてみればさっきまでメイこんなの持ってなかったし、今の今まで隠しておく理由もないしね。じゃあ、誰が……

 

「さっき部屋に来た人から貰ったの」

 

「? 誰それ?」

 

「わかんない。赤い髪の毛で黒い服着てて、目つきちょっと怖い人。たぶん、お母さんと同じくらいの年だと思う」

 

 

 ――!! それって……

 

「その人、他に何か言ってた?」

 

「え? うん。えーと……『お母さんと一緒に食べてくれ』ってだけ」

 

 ……それだけか……。

 他には何も、彼が何者なのかわかりそうなことは言ってなかったんだそうな。

 

 何か、ますます気になるな……彼、一体何者なんだろう?

 

 なんであの時、私を助けて、しかもこれからの行動を手助けするようなこともしてくれたのか……?

 

 それに、ロケット団のアジトを、あのトラップだらけの地下の基地を、あっさりと攻略したり、ハッキング(だと思う)でロックシステムを簡単に解除したり……只者じゃない。

 

 ていうか、エンジュシティの時はともかく、彼を前に見たヤドンの井戸は……このチョウジタウンのアジトと同じでロケット団がらみの場所だ。関係あるのかな……?

 

 んー……わからん……

 

 思索にふけっていた私は、

 

「……あら? これ子供用のサイズちっちゃい方だわ。せいぜい5000円くらいね」

 

 というお姉ちゃんの呟きに、少し遅れて気付くことになった。

 

 ……いや、5000円でも十分高いですけどね。

 

 ……と、やれやれってな感じで思いつつ、考えても仕方ないからもうやめようと思った…………その時。

 

 

 

「あれ……? 痛、つっ……!?」

 

 

 

 私のお腹を……突如、激痛が襲った。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第15話 違和感の正体

今回は一挙2話UPです。
今さっき一緒にUPした第14話とあわせてお楽しみください。

もっとも、あんまり長くないのが2つなので、あんまり分量は変わらないと思いますが。

今回、とうとうアイカが……


 

 

 いきなり強烈に痛みだした、私のお腹。

 しかし、その痛みが私にとって『見に覚えのある』痛みだった。

 

 それを一瞬で直感した私は、救急車を呼んだり病院に行ったりすることなく、ホテルの部屋のベッドの上に寝た。

 

 体を圧迫するといけないので、服は全部脱いで、全裸の状態でベッドに寝転がり、お腹に負担がかからないように仰向けか横向きに寝て『その時』を待つ。

 

 痛み始めた当初は、私の外見に特におかしな点はなかった。

 

 しかし今、それほど大きく出ているわけではないものの、私の下腹部はぽっこりと膨れ……それによってだろう、私はかなりつよい圧迫感に苦しめられている。

 

 滝のように汗が流れては、ベッドのシーツに染みこんでいく。そのシーツをぎゅっと握り締め、寒いわけじゃないけど震える体を必死で抑える。

 

 いっそ叫びたいくらいの圧痛。でも叫んでも楽になるわけじゃないのを知ってるし、何事かと思ったホテルの人に入ってこられるとまずいので必死にこらえる。

 ……思えばコレも、初めてじゃないしね……なんとかなるもんだ。

 

 そんな私を囲むように、メイとお姉ちゃん、そしてさっき到着したナオヤ、はベッドの周りにいてくれている。もうそろそろ、夜も遅いこの時間に。

 

 メイは心配そうに顔を覗き込んでるのが見える。

 お姉ちゃんは背中側だから見えないけど、ベッドに手をついて心配そうに覗き込んでくれていた。

 そしてナオヤは……ぎゅっ、と私の手をさっきから握ってくれている。

 

 3人に囲まれながら、私は裸で、うすでのタオルケットみたいな布を一枚だけ体にかけた状態で、お腹の痛みに耐えている。

 

 ……勘のいい人なら、もうそろそろわかった頃だろう。私が今、何に苦しんでるのか。

 そして……これから何が始まるのか。

 

 そして、いよいよ……というか、早くもその時はやってきた。

 

 下腹部……もっと言えば、子宮の中に、違和感。というか、異物感。

 最初ただの圧痛だったそれは、今では圧迫感と同時に……確かにそこに何かが入っている状態であるとわかるものだった。

 

 身じろぎすると、ごろっ、という感触と共にそれが顕著になる。そしてそれは、時間と共にだんだん大きくなっていた。

 

 しかし、少し前からその感触が大きくなることがなくなったかと思うと、今度は圧迫感がだけ尋常じゃなくなって、私を子宮の中から押し広げようとするかのようになる。

 

 上下左右に働くその力は、必然的に……上や横といった行き場のない方向ではなく、膣に、そして外につながる『子宮口』という逃げ道となる穴がある方へ集中しだした。

 

 内側から子宮全体を全体を押す力は、下向きに何かが出てこようとする力に変わる。

 

 太さ数センチの肉棒ですらゴツゴツとつっかえてそうそう通らない子宮口は(いや、あれも『ですら』とか言えないくらい膣内に入れると苦しいんだけども)、それよりも更に大きい物体が通ろうとしていることに悲鳴をあげ、抵抗する。

 

 しかし、勢いに負けて徐々に広がっていき……最終的には徐々に、めり込ませるようにしてそれを通していった。私自身への、さっきまで以上の激痛と共に。

 

 自分の肌を玉の汗が伝っていくのがわかるほどに大汗をかいている私。

 いつの間にか呼吸も止まっていた。痛みをこらえて歯を食いしばりすぎて、息をするのを忘れてたらしい。慌てて息を吸う。

 

 手汗もすごい。シーツの握り締めている部分が、濡れた机を拭いたみたいになっている。

 

 そして、今度は圧迫感が子宮から膣内へとシフトし……接している部分の肉ヒダを乱暴に、豪快に広げながら、ゴロゴロとした感触は少しずつ、少しずつ、膣口へと押し出されていく。

 

 それに伴って、だんだんと膣口が、触ってもいないのに開き始め……奥から、その異物感の、そして激痛の根源が顔を出す。

 

 白い、つるっとした、少し硬そうな表面。

 普段ぴたっと締まり、サイズによってはペニスすら挿入を拒む大きさのそれが、子宮口や途中の膣道同様に、強烈な痛みと共に広がり……それを外に押し出そうとする。

 

 その、今にも膣口が裂けそうな最後の痛みに耐え……次の瞬間、

 

 

 ようやく、私の中にあった『卵』が……外に押し出されて出てきた。

 

 

☆☆☆

 

 

「あー、毎度毎度死ぬ思いだわ……何度経験しても慣れないわね、コレ……」

 

「お疲れ様、アイカ。水飲む?」

 

「飲む……あ、でも出来ればスポーツドリンクの方がいい。汗かきすぎたし」

 

 それから十数分後、

 

 ナオヤとお姉ちゃんに介抱されながら、シャワー(本日2回目)をあびて汗を落とした私は、ゆったりした浴衣のような感じの寝間着に着替え、汗やら何やらで汚れたシーツがかかっている方とは別のベッドに寝ていた。

 

 隣には、2人が引き続きついてくれている。

 

「しっかしまあ、話には聞いてたけど、実際に見るとやっぱ度肝ぬかれるものがあるわね……我が妹が特殊なプレイのごとく、卵なんて産んでるってのはさ」

 

「はー……アララギ博士から可能性の示唆は貰ってたから、やな予感してたのよねー……やっぱり私、ポケモンの子供産めるみたい」

 

 それに、あの時妊娠したんじゃないか、っていう心当たりの方も、ある。

 

 ほんの数日前、ミカンちゃんにかわって、アサギシティの灯台のアカリちゃんの世話をしてたら……欲情したアカリちゃんに襲われて交尾され、その直後、何だか妙な熱さというか違和感をその場で下腹部……子宮に感じた。

 

 精液の熱さとは違う、不思議な熱さ。

 他のポケ姦では感じることのなかったあれが……目印みたいに思える。

 

 あの、ラッキーの卵と合体しちゃった一件の後も、何度もポケ姦してたけど妊娠することなんてなかったし、定期的にアララギ博士にお願いしてた健康診断でも、子宮に異常なし、遺伝子はちょっと違うけど、ポケモンの子供を作る機能事態は動いてない、って診断貰ってたのに。

 

 ……そういえば、あの卵って今どこにあるんだろ?

 

「ああアレなら、今メイちゃんが見てて……」

 

「お母さん! お母さん見て!」

 

 と、唐突に聞こえてきたそんな声と共に、隣の部屋にいたらしいメイが、ちょっと乱暴にドアを開けて飛び込んできた。

 

 すっごくいい笑顔で嬉しそうに笑っているメイの、その手には……

 

 

「ほら見てこの子! すっごくかわいい!」

 

「めり~!」

 

「「「…………」」」

 

 

 まだ小さな、生まれたばっかりくらいに見える『メリープ』が抱かれていて、かわいい声で鳴くと共に、嬉しそうにメイに頬ずりしていた。

 

 ……うん、かわいいわね……ホント。

 

 ……それで、そのメリープは、もしかして……

 

「さっき生まれたの! ねえお母さん、この子も私が育てていいかな? ウルガモスも、兄弟……あ、このこ女の子だっけ……えっと、妹が一緒なら喜ぶと思うの!」

 

「……ウン、イイヨ。ダイジニソダテルノヨ」

 

「うん! ありがとう!」

 

 てててて……とかわいい足音と共に去っていく我が娘。その妹を胸に抱えて。

 

 ……ふぅ。

 

「ま、いいか」

 

「いいの!?」

 

「いいのいいの、あの子は……3人目だから」

 

 うん、もう子供3人目。結婚もしてないのにね。

 

 あと、本来なら『3匹目』かもだけど、メイを『匹』でカウントしたくはないからね。この数え方でいいでしょ。

 

 しかし、生まれたのは『メリープ』……となると、やっぱり父親はアカリちゃんか。

 あの時のあの感触だろうな……やっぱり。

 

 何で、アカリちゃんだけあの妙な熱い感触があって、それで妊娠したんだろう……? 他のポケモンとのポケ姦では何もなかったのに。偶然?

 

 それも、何か理由がある? 確かアカリちゃんは、『ひでんのくすり』を飲んで元気になった直後で、他のポケモンとの差なんてそんなもんだけど……その薬に何か原因があるのかな?

 

 何か特別な条件を満たしたポケモンのみ、私を妊娠させられるとか……?

 

 

 ……考えても仕方ないか。寝よ。疲れた。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第16話 育児休暇はタンバシティで

 

 さて、

 

 あの一件の後、メイは私がホテルの部屋で休んでいる間に、ジムリーダーのヤナギさんに挑戦し、見事勝利してバッジを手にした。

 ついでってことで応援についてきた、お姉ちゃんも一緒に見守る中で。

 

 私とナオヤの代わりに応援してもらったんだよね。私はまだ動けないし、ナオヤは私についてくれてるし。

 

 なんていうか、毎度のことなんだけど、ウルガモス無双だったらしい。

 まあ、氷タイプのジムだしね……

 

 ジムバトルも終えた私達は、予定ではこの後、チョウジタウンから東にある『こおりのぬけみち』という洞窟を抜けて、最後のジムがあるフスベシティに向かう所だった。

 

 しかし、今私は、タンバシティの海辺の旅館にて、ゆったりとした時間を過ごしている。

 

 理由? 育児休暇。産後なもんで。

 

 落ち着いた畳の部屋で、背もたれつきの座椅子に座って緑茶を啜っている私。

 テーブルを挟んで向こう側では、メイがメリープと遊んでいる。すっごく微笑ましい。

 

 見てるだけで癒されるわぁ、わが子2人の元気な姿。……どっちもポケモンだけど。

 

 

 

 あの一件の後、私は一度、ウツギ博士――このジョウト地方で、ナオヤやお姉ちゃんなんかを除けば唯一私の事情を知っているので――の研究所まで、ナオヤのゴルーグに乗せてもらって飛んで戻ってきたのだ。

 

 先導はお姉ちゃんがしてくれた。ドンカラスに乗って。

 

 で、そこで調べてもらったところ、特に異常なしとのこと。

 

 さらに膣内、子宮内も検査してもらったんだけど、てっきり変質か何かしてるんじゃないかと思っていた私の子宮は、全く持って普通の人間のそれだそうだ。出産直後でちょっと疲弊が見られる程度で。

 

 ただ、そこからいくつか採取した細胞および組織のサンプルの解析結果はまだ出てないので、それを今は待つ状態だけど。

 

 なお、その時ついでにメリープの健康診断もしてもらったんだけど、いたって健康、元気一杯、何も異常なしとのこと。よかったよかった。

 

 で、今私は産後の疲れを癒すために、ナオヤが取ってくれたタンバシティの高級旅館に何泊かすることになってるわけ。なるべく都会から離れた所の方がリラックスできるだろう、ってことで。

 

 しかし、本格的に衝撃の事実が明るみに出ちゃったなあ……アララギ博士に聞かされた時はまだ『可能性』の段階だったけど……ホントにポケモンの子供を妊娠できるような体になっちゃってたとは……

 

 まあ、妊娠するにも何か条件があるみたいで、ポケ姦すればした端から孕んでくわけじゃないみたいなのが救いだけどね……その条件もまだわかってないし。

 

 ふと、我が娘達の方を見る。

 

 ぬいぐるみのように、いや多分それ以上にふかふかでふわふわなメリープの毛。

 それに頬ずりし、顔を半分くらいうずめたりしながら、メイは実に楽しそうに妹と遊んであげている。てか、じゃれてる。ちょっと先輩のププリンも一緒に。

 

 メリープもすごく楽しそうで嬉しそうだ。今遊んでくれてる見た目人間のメタモンのメイが、自分の姉だってことがわかってるかどうかはわからないけど。

 

 ……ま、いいか。今んとこ誰も不幸になってないし。

 

 

 

 それからしばらくして、お昼前。

 

 ごきげんそうな声でなきながら遊んでいたメリープが、ふと静かになった。

 

 何かと思ってそっちを見ると、こっちにてくてく歩いてきて……私のお腹、いや、胸のあたりにすりすりと鼻の頭を擦りつけ始める。

 

 その仕草で、私もメイも、この子の言いたいことが……正確には、欲しいものがわかった。

 

 ああ、なるほどね……もうそんな時間だったか。

 

「お母さん、メリープ、お腹すいたみたい」

 

「みたいね。はいはい、ちょっとまってねー」

 

 言いながら私は、モンスターボールからヘルガーを出した。メイもウルガモスを出す。

 その2匹に、扉と窓のところで見張りをしていてほしいと頼む。2匹とも、すぐに持ち場に向かってくれた。

 

 そして、つぶらな瞳で見てくるメリープ(超かわいい)を抱き寄せると……着ている浴衣の前をはだける。

 

 ぽろん、とこぼれ出た、薄い布1枚で包まれ、下着もつけられていなかった私の乳房。目の前に現れたそのピンク色の先端部に……メリープは、歓喜の声と共に吸い付く。

 

 そして、ちゅうぅぅ~……と、元気よく吸い始めた。

 それと共に口の中に流れ込むのは、私の母乳。おいしそうにそれを飲んでいる。

 

 この子、生まれたばかりでまだポケモンフーズとかが食べられないみたい。

 だから、こうして人間よろしく母乳育児ということになってるわけ。

 

 人間より先にポケモンおっぱいあげる母親って……まあいいけど。

 

 ん~……何度かセックスの最中にナオヤに吸わせてあげたり、犯される時に乱暴に吸われたりしたことはあるけど……何というか、また違う感じね。

 

 劣情みたいなのがこもってないせいもあるんだろうけど。こう、本来の使い方をしてるっていうか。

 

 一生懸命乳首を吸って、こくこく喉をならして飲んでるメリープがまたかわいいのよね……これ見たら、エッチなことなんて邪魔で考えてらんない。

 

 ……とかいってちょっと気持ちよかったりするんだけど。

 

 よく飲むなあ……まあ、大いに結構だけどね? どんどん飲んで大きくなるのよー。

 毎度けっこうな量を飲むから、足りなくなるんじゃないかなって時々心配になるんだけど、私のおっぱいもそこはけっこうたくましいみたいで、どんどん母乳を作る。

 

 なので、今のところ出なくて困るという事態にはなってない。……逆に、乳離れの後に張っちゃって困りそうな不安の方があるわね……痛いって聞くし。

 

 っと、そうそう、両方の胸で交互にあげないと、バランス悪くて片方のおっぱいだけ痛くなっちゃうんだった。

 

 健康診断してもらったあと、実家のお母さんに聞いたのよね、育児のコツ。

 ……お母さんにも呆れられたけど。結婚もしてないのに乳飲み子作って……って。

 

 と、もう片方をメリープに出してあげようとしたら……そのもう片方に、何かが吸い付いてきた。

 

 「えっ!?」と驚きつつそっちを見ると……あれ? ぷ、ププリン!?

 

「あ、こ、こらププリン……」

 

 ちゅうちゅう……と、こっちもメリープと同じように私の母乳を吸っている。

 

 隣で飲んでいるメリープは、特に気にした様子は無い。今んとこ、そっちのおっぱいからもお乳はきちんと出続けてるから。

 

 代わりにあわてたのはメイ。ププリンを止めようとしてくるけど……その手は私が止めた。

 

 なんていうか……ププリンがすごく幸せそうなもんで。

 隣のメリープとそう違わない気がして、むしろ邪魔したくない感じがする。

 

 ……考えてみれば、このププリンもまだ生まれたばっかりなんだもんね……おっぱいの見たくなるのも自然……なのかも?

 何ゆえ人間である私にねだるのかは不思議だけど。……メリープ見ててうらやましくなったのかな?

 

 よしよし、OKOK。1匹も2匹も変わりない、どんとこい。

 

 そのままププリンも抱きしめ、引き続きミルクを吸わせてあげることに。

 メイから『いいの?』って視線が飛んできたけど、『いいのいいの』と返しておく。どっちもあなたの大事な妹……と、言ってみれば妹分だもんね、まとめて大事にしてあげる。

 

 たーんと飲んで、元気に育ちなさいね。

 

 子供を育てる母親って幸せなんだなあ……ってな感じの感想を胸いっぱいに抱きながら、午後の穏やかなひと時は過ぎていった。

 

 

☆☆☆

 

 

 ……が、それだけでは終わらなかった。

 

 メリープもププリンも、ほぼ同時におっぱいを飲み終わり、背中をぽんぽんと叩いてげっぷが出た所で、食後のお昼寝に入った。2匹身を寄せ合い、気持ちよさそうに眠っている。満足そうな、幸せそうな笑みを浮かべて。

 

 ……が、ここに満足してないのが1人……

 

「……一応聞くけど、私の乳首に注がれるその視線は何なのかしら……メイ?」

 

 一番大きな私の娘が。

 

「……お母さん、私も飲んでみたい」

 

 凄まじく予想通り。

 でも不思議と、発情期的な色欲に満ちた感じの視線は感じない……いや、どっちかっていうと、この子の目も、メリープたちと同じ……

 

「私ほら、生まれた時、プラズマ団の研究施設だったし……お母さんと一緒じゃなかったでしょ? だから、お母さんに抱きしめてもらいながら、おっぱい飲ませてもらってるこの子たち……すごく、うらやましかったの……ずっと……」

 

 ……ああ、なるほど。

 全く、何ですぐエロ方面に考えるかな……母親失格かしら、私。

 

 この子もまだ生後1年くらいじゃん。甘えたい盛りどころじゃないじゃん。

 

 しかもこの子は、私があのプラズマ団の遺伝子改良メタモンに犯されて生まれた存在で……生まれてからずっと一緒にいたわけじゃなかったんだっけ。一番甘えたい時期に、私と……母親と一緒じゃなかったんだ。

 

 もちろん、一緒に暮らすようになってからはたっぷり愛情を注いで育ててあげたつもりだけど、こういう部分には思い至らなかったなあ…………よし!

 

「もちろん、いいわよ。おいでメイ、思いっきり甘えさせてあげる」

 

「! ありがとう、お母さん!」

 

 抱きついてくるメイ。同時に、その体が小さく縮んでいく。お得意の『へんしん』だ。

 

 しかし、もとの『メタモン』に戻るわけじゃなく……人間の赤ちゃんに変身していた。面影をバリバリ残した、ちっちゃくて幼いメイ、って感じの赤ちゃんに。

 

 そして私の乳首に吸い付いて、幸せそうに母乳を吸いだしていく。私はそのメイを、ぎゅっと抱きしめてあげた。苦しくなく、飲むのにも邪魔にならない程度の力で。

 

 あー……和やか。幸せ……

 

 

 このまま、こんな幸せな日々がずぅーっと続けばいいのになー……

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第17話 策謀のラジオ塔

今回から『コガネシティ・ラジオ塔編』入ります。

カントーのシルフカンパニー編と同じ感じで、けっこう長い&きつめの陵辱パートになる予感がします。
あんまりきつい、もしくは特殊な表現使う場合は事前にここで書きます。

あと、OR・AS買いました。面白いです。
ネタバレになるんでプレイ感想とかは差し控えますが……1つだけ。
ホウエン地方編におけるアイカの獲物が決まりました。

何あれ……病弱ショタ強化されてた……
Pixivとか大変なことになりそうですよ……?

長々と失礼しました。本編どうぞ。




 

 

 ある日のことだった。

 

 育児休暇(?)も終わってゆっくりしたし、そろそろ旅を進めようかなー……あーでもナオヤがまた家の都合で留守だから終わるの待ってからだなー……なんてことを考えていると、たまたまつけたラジオから流れてきた『ある番組』に耳を疑った。

 

 その数時間後、私はこのコガネシティの町を歩いていた。

 貸衣装屋で失敬してきた、ロケット団の服を着て。

 

 

 

 簡単に説明すると、私がコガネシティにつくと、町がなんかロケット団だらけだった。

 そこらじゅうにいて……いつかのヤマブキシティを思い出す状態。

 

 発見し次第確保対象のロケット団だけど、あまりに多すぎてジュンサーさんも手が出せない。単純に相手が多いから危険だし、1人を逮捕してるうちに他の連中が市民を人質に取ったりする恐れもあるからだ。

 

 あきらかに大規模な摘発が必要なんだけど、連中の拠点がつかめていないらしい。

 

 でも……私は検討ついてる。たぶんだけど。

 連中はおそらく……ラジオ塔にいるはずだ。

 

 拠点がそこ1箇所かはわかんないけど、おそらくは、幹部クラスが少なくとも1人はそこにいると思う。

 

 何せ……あんなラジオが流れてくるくらいだから。

 

 

 どっちみちラジオ塔に用がある私は、しかしラジオ塔には入れなかった。

 

 いや、正確には入れるんだけど、奥に行けない。見た目普通に営業してるように見えるラジオ塔だけど、2階より上に上がろうとすると止められてしまう。おそらくは……ロケット団の息のかかった立場の警備員に。

 

 多分、ロケット団員以外は入れないんだろう。

 

 そう思った私は、この町には写真館があり、そこに貸衣装とかもあったのを思い出した。確か、こいつらの制服もあったはずだと。

 

 店の店主は逃げちゃってたけど、鍵は無用心にも開けっ放しだったので、申し訳ないけど服を拝借させてもらった。

 

 そしてラジオ塔に潜入したけど……顔を隠してるわけじゃないから、いつばれるかっていう感覚はちょっと怖いもんがあるわね……さっさと用事を済ませないと。

 

 あのラジオ放送の『あの音声』が、録音だったのか生中継だったのかはわかんないけど……どちらにしろ、スタジオで収録されたもののはず。

 けど、いつもスタジオにいるわけない……となると、やっぱり監禁場所はこの塔の中のどこか、ってことになるわね……。

 

 機材か何かを置いておく倉庫あたりだと思うけど……あんまりせまい所じゃないと思う。

 

 変な話、私も何度かああいう連中に監禁された経験ってやつがあるからわかる。

 ほんの一時隠しておくだけならまだしも、それなりに長い期間、生きた人間を隠しておくとなると……せまい所、物が多い所は、色んな理由で逆に不都合だからだ。

 

 だから私が探すべき所は、それなりの広さがあって、物がそこまで多くなくて、人に見られる心配がない場所ってことになるんだけど……そうなると当然、2階以上だな。

 

 倉庫か休憩室か……しらみつぶしに探すしかないか。

 

 そう考えながら、私はラジオ塔の階段を登っていった。

 

☆☆☆

 

 3階以上の部屋を、片っ端から探していた時のこと。

 

「おい、何サボってんだ!」

 

「っ!?」

 

 後ろから、いつの間にか来ていた本物のロケット団員が怒鳴り声を上げていた。

 

 サボって……あ、私か。サボってる団員だと思われたんだ。

 

「す、すいません先輩! いえその、サボったわけではなくて……み、道がわからなくなってしまいまして!」

 

 直立不動でそう返しつつ……ふと、思いついたことを言ってみる。うまくすれば……

 

「ったく……とっとと持ち場にもどれ。ラムダ様やアテナ様に見つかったらひでえぞ?」

 

「は、はいすぐに。それで、その……いいでしょうか?」

 

「あん? 何だよ?」

 

「じ、実は、どこに行けばいいのかわからなくて……捕えた人質のいる場所の様子を見て来い、って別な先輩から言われたんですが……教えていただけませんか?」

 

「はぁ? 何だそりゃ? ったく、しょうがねーな……」

 

 やれやれ、といった様子で私に背を向けて歩き出す下っ端。よし、うまくいった!

 これで捕えられた人たちの監禁場所までいける……そこに『あの人』もいるかどうかわからないけど、いなくても話くらいは、目撃情報くらいは聴けるはず!

 

 まずはうまくいった、と思った私は、その下っ端について廊下を進んでいき……いくつか角を曲がった先の倉庫に案内された。

 

「ほら、ここだ。もう迷うんじゃねーぞ?」

 

「ありがとうございました、先輩もお仕事頑張ってください!」

 

「おう、お前もな」

 

 そう言って、元来た道を歩き去っていく下っ端。

 私はそいつが角を曲がって見えなくなるまで待つと、倉庫の扉を開けて中に入り……

 

 

 ……そして、この作戦の失敗を悟った。

 

 

「ようこそ、お嬢ちゃん」

 

「……っ!? アテナ、だっけ……?」

 

「あら、呼び捨てなんてなれなれしいわね。でもまあいいわ。……ふふっ、意外と似合ってるじゃない、その制服……ちょっと滑稽だけどね」

 

 倉庫の中。

 そこには、人質なんて誰一人おらず……代わりに、何人ものロケット団員と、女幹部のアテナが待ち構えていた。

 

 やられた……どうやら、騙されたのは私の方だったみたい。

 

 変装に意味がなくなったので、帽子を取ってそのへんに投げ捨てつつ、

 

「……その様子だと、わかってるみたいね。私が何でここに来たのか」

 

「ええ、もちろん。コレでしょう?」

 

 言いながらアテナは、小脇に抱えていたタブレット端末をいじり始め、数秒後……そこに再生されたあるムービーを私に見せた。

 

 それは……

 

 

『んあああぁっ! ぅぐ……んぅうっ! ぁぁあぅあぁああ……や、やめて……もう……無理……っ!』

 

『はっ、何言ってやがるんだか。どう見ても喜んでるじゃねえか!』

 

『そうそう、無理しねえで素直になれよ、カリンちゃん!』

 

『ふっ、ひぅ……ら、らめなのぉお! もう、お、おか、おかひくなっちゃうぅぅ!!』

 

 

 ラジオでは音声しか、しかも、名前や淫語の部分は修正がかかったものしか聞こえなかった。しかし今はこうして、映像もあり、音声のみならず映像も全くの無修正であろう動画として見せられている。

 

 私が時々聞く、18歳未満お断りの成年指定ラジオ番組……そこで昨日流れたのだ、この音声が。

 

 声だけでも、名前を隠されててもすぐわかった……お姉ちゃんだと。

 このラジオから流れてくる淫らな、プレイ中の実況中継のような音声は……お姉ちゃんの喘ぎ声だと。

 

 まさかとは思いつつ着てみれば、コガネシティはロケット団に半分占拠されていた。

 

 お姉ちゃんほどのトレーナーをどうやって捕まえたのかはわからないけど、この映像がある以上間違いないだろう……お姉ちゃんはこいつらに捕まってる。

 

 もっとも……この塔の中にいるかは最早怪しいけど……私はこれ以降、もう探すことは出来ないだろうな。ここから逃げられるとも思えないから。

 

「それにしてもバカねえ、変装して忍び込もうなんて、上手くいくわけがないじゃない。顔も隠してないのに。監視カメラであなたを見つけたとき、おかしくて仕方なかったわ」

 

「下っ端全員の顔なんて覚えてないでしょうから、うまくいくとおもったんだけどね…………っていうか下っ端って全員同じ顔してる気がするし」

 

「それ以上はダメよ」

 

 威圧感のある声で、諭すように言ってくるアテナ。あれ、なぜ急に真顔?

 

 何だろう……今のアテナの言葉には、なぜか神の意志を感じたわ……って私も何言ってんの?

 

 すると一瞬後、アテナはさっきの調子に戻って、

 

「確かに、最近ロケット団は団員を結構増やしてるから、下っ端に紛れ込まれたら気付くのは難しいわ……でも、あなたは例外よ」

 

「私?」

 

「ええ、『アレ』を聞いてここに来たのでしょう? 当然私達はあなたがくることがわかってた……それにね……」

 

 そこでアテナは、さらに意地の悪い(ついでにケバい)笑みを浮かべ、

 

「あなた、ロケット団の中じゃ有名人ですもの。特に男子の団員は多分全員あなたの顔を知ってるわ。あなたが過去、カントーから今に至るまでに私達の同胞にレイプされた映像をオカズに自慰してるもの、皆。実際にあなたを犯した人だって、1人2人じゃないしね……うふふふふっ、自覚なかった? そんなあなたが来たら、見逃すはずないじゃない」

 

 ……あっそう……そりゃどうも……。

 

「さてお嬢ちゃん、私たちが言いたいこと……わかるわよね?」

 

「…………」

 

 黙って私は、モンスターボールを全てはずしてアテナの足元に投げ捨てる。そして両手を上に上げて、降参のポーズ。

 

「お利口ね、好きよそういう子……でも、まだ足りないわね」

 

「?」

 

「その服よ。それはロケット団以外が袖を通すことは許されない服なの、脱ぎなさい」

 

「……わかったわよ」

 

 言われたとおり、着ていた貸衣装の制服を脱ぎ、下着姿になる私。

 

 それを見て満足した様子のアテナ。

 部下に命じて、私に手錠をかけさせて拘束する。素肌に金属の感触が冷たかった。

 

「……ひとついい?」

 

「あら、何?」

 

「お姉ちゃんは無事……じゃないみたいだけど、私が捕まったことで、少しはましな待遇にしてくれるとかないの?」

 

 そう言うと……なぜかアテナは、こらえきれないといった様子で、しかし必死にこらえている感じの「ぷっ、くくく……」という笑い声を口からもらした。

 

「……そんなにおかしい質問だった? それとも、そんなつもり毛頭ないってアピール?」

 

「いいえ? そんなんじゃないわ。ただ……あなたがあまりにもおかしくてね。なんて間抜けなんだろう、って……つい笑っちゃったのよ」

 

「……どういうことよ?」

 

「だって…………

 

 

 あなたのお姉ちゃん、捕まってなんかいないもの」

 

 

 …………!?

 

 

☆☆☆

 

 

 これは、その翌日の話。

 アテナから、ある映像と共に送られたメールで呼び出されたカリンは……普段のクールな笑みが消えた真剣な顔で、アテナと相対していた。

 

 その状況は、アイカがラジオ塔でアテナに捕まった時を髣髴とさせる。

 

 違う所といえば、場所がラジオ塔ではなく廃屋であることと、アイカではなくカリンが囲まれていること。

 

 それに、カリンの服装。

 普段着である、へそを出したラフな格好だった前回と違い……今日のカリンは、やり手のキャリアウーマンを思わせるスーツ姿だった。

 

 ……そして、

 

 アテナの手のタブレットの画面に移っているのが、アイカの輪姦映像だということ。

 

「……妹に随分素敵な接待してくれているみたいね、老け顔のエロお姉さん?」

 

「ホント、口の減らない女ね……ま、私は別に気にしないけど……そっちはむしろ気をつけたほうがいいんじゃない? この子がもっと酷い目にあうかもよ? ちなみにコレ、生中継だから」

 

 タブレットの向こうで輪姦されているアイカ。音声も……悲痛な声が、水音までもが聞こえてくる。

 

 ぎり、と奥歯をかみ締めるカリン。

 

「ふふっ、姉思いのいい妹さんよね、彼女」

 

「? いきなり何?」

 

「一言お礼を言っておきたくて。彼女を捕まえられたのは……ほかならぬあなたのお陰なんだもの」

 

 不機嫌さと怒りは残しつつ、言っている意味がわからないといった表情になるカリン。しかしそれも予想していたらしいアテナは、得意げに説明を続ける。

 

 同時にタブレットを操作し、生ライブらしいアイカの輪姦映像を消すと、代わりに別な映像を映し出した……アイカにも見せられた、あの『カリンの陵辱映像』を。

 

 音声付のそれを見た途端、カリンの顔色が変わる。

 

「それは、まさかっ……!」

 

「ふふっ、そうよ……彼女はコレをみて、カリン、あなたが私達ロケット団に捕まってると勘違いしてくれたのよ。バカよねえ……確かにコレ、犯されてるのはあなただけど……」

 

 一拍、

 

「撮影されたの……もう7年も前なのに」

 

「何で、あんたがそれを……」

 

 言いながら、映像の途中の部分を飛ばして映像を最後の方まで、アイカが見ていないところまで進めるアテナ。

 

 すると、レイプの終了とともに、撮影者と思しき者たちの『お疲れ様ー!』なる声が聞こえ、一気にその場の雰囲気が変わった。

 凄惨なレイプ現場から、友達(セックスフレンド)同士の和気藹々とした語らいに。

 

 その後に特別収録されていた、『輪姦プレイ』という設定でのセックスの感想や、次のプレイはどんな設定でやりたいかなどのインタビューまでもが流れる。

 

「あなたが当事所属してた乱交サークルのプレイ映像……口が堅くて信頼できるサークル会員にのみ配布されるものらしいわね。ホント苦労したわ……これ手に入れるの。でも、手に入れてしまえばもう全てはこっちのものだった」

 

「っ……!」

 

「本当に助かったわ、あなたが『どうしようもないビッチ』でね。ひたすら男の上で裸で腰を振ってた学生時代から、あなたほとんど外見が変わってないから、びっくりするほど簡単にだまされたのよ、あの子。ホントはこの映像が、あなたの了承の元で撮影された淫乱な遊びの現場だって知らずにね……ふふっ、制服はもちろん、ロケット団なんて単語も一回も映像の中に出てこなかったっていうのに……本当に単純だったわぁ」

 

 そこまで言うと、アテナは映像を消し、再び先ほどの生ライブ映像を出す。

 

「けど、こっちは本物……今正にこの子にお仕置きしてるところを写した映像よ? さて……大人しく捕まってちょうだいね、アイカちゃんのために」

 

 手錠を持った部下に目で指示を出しながら言うアテネの足元に、妹と同じようにしてカリンはモンスターボールを投げ捨てた。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第18話 恥辱に沈む姉妹

間に合った……

今回いつもより長いです。それもあってギリギリでした。
今日が土曜日じゃなきゃ、連続投稿アウトだった……っ!

あと、あとがきでちょっと報告が在ります。


「全く、毎度毎度……アイカも言ってたけど、あなた達って女の尻を追いかける以外にやることないわけ?」

 

「あら、まだ何も言ってないのに……追っかけてもらえるお尻だと思ってるのね、自分で。自信過剰な方ですこと」

 

「どうせそのつもりなくせに……さっさと話を進めたらどう? 見ての通り、こちとらいそがしいスケジュールの合間をぬって来てんだから」

 

 スーツ姿のカリンは、あくまで強気。すでにモンスターボールも失っているというのに、弱気になる様子は微塵も見せなかった。

 

 無論この態度は、アテナもまた予想済みである。互いの表情が変わることはなかった。

 

「それだったら心配要らないわ。あなたにはこれから休暇に入ってもらうもの……無期限のね。休みたければゆっくり休んでいただいて結構よ? それじゃあまあ……」

 

 一拍置いて、アテナは、

 

「とりあえず……また拝ませてもらおうかしら。あなたの恥ずかしい姿をね」

 

「やれやれ、またストリップってわけね。全くもう……」

 

「あら、今日はその必要はないわよ?」

 

 と、スーツの襟元に手をかけたカリンをアテナは制止し……それにカリンの手が止まったその直後、後ろにいたロケット団員が、両脇から手を回してカリンのスーツの胸部分を両手でつかむ。

 

 そして、下のワイシャツや下着ごと、左右に力任せに引き裂いた。

 

 ビリビリッ、ブチィッ……と、派手な音を立てて服が裂け、その下から、支えを失ったカリンの豊満な胸がこぼれ出る。

 

 いきなりのことに、さすがにカリンも少し驚いた様子で、目を見開いていた。

 

「うふふふ……どう、びっくりした? 前回はすんなり行っちゃったし、今回はちょっと乱暴さを出してみたの」

 

「……このスーツ高かったんだけど」

 

「こっちの方があなたには似合うわよ。特にここからはね」

 

 そう言うとアテナはカリンの肩を下に押して跪かせる。

 そのカリンの目の前に、横から……テントを張った黒いズボンが割り込んできた。

 

 見れば、周りのロケット団員達は全員、似たような状態になっている……そのうちの一人が目の前に来ていた。

 

 そして、アテナに指示され、顔のすぐ前でそのチャックを下ろし……中から、ビキビキと脈を浮かせた肉棒を取り出した。

 

 鼻先数ミリという所に、むわあっという雄の匂いを撒き散らす男根が突きつけられ……さすがにカリンも無反応と言うわけには行かず、少し表情を引きつらせる。

 

 それに気付いたかどうかはわからないが、アテナは笑ってメインイベントの開幕を宣言した。

 

「さ、素直に従ってくれたお礼に、あなたには素敵なお礼を用意したわ……思う存分、ただれた学生時代を思い出してちょうだい」

 

☆☆☆

 

 雄の本能に忠実に形を変えた、ロケット団のしたっぱのペニス。

 

 その切っ先が……ジョウト随一と謳われた美貌と才覚を持つ才女の口の中に、ぱくっと治められる。

 それだけで興奮し、あふれ出る先走り汁は……彼女の下の上にとろりと広がり、膜を作るほど。

 

 舌一面に味が広がるも、気にせずカリンはそれを動かし、肉竿に這わせ……顔も名も知らない男のペニスを口の中で転がした。

 

「う、おぉおっ、すげえ……! これが、ジョウトのチャンピオンの口の中かァ……!!」

 

「うへへっ、すげーなコレ、あのカリンが俺らロケット団のをしゃぶってるぜ」

 

「夢見てるみてーだよ、あんたみたいな上玉とヤれるなんてよ!」

 

 周りから浴びせられる下品な言葉は、極力耳に入れず……カリンは口の中の肉棒にだけ神経を集中していた。そうすることで、単なる作業だと思い込もうとするように。

 

「や、っべぇ……マジで上手いぞ、この女……」

 

「そんなにかよ……くそ、早くかわれよな」

 

「アテナ様の言ってた通り、淫乱なんだな、やっぱり」

 

 昔とった杵柄か、カリンの舌使いは瞬く間にロケット団員を追い詰めていった。

 予測不可能な動きで肉竿が撫で回され、どんどん快楽が蓄積していく。

 

 あふれ続ける先走り汁は、カリンの唾液とまじってその口の中を満たし、その量の変化は、聞こえてくる音をじゅるじゅる、から、ごぼごぼというものに変えていた。

 

 口内を占拠するそれを、カリンはペニスを斜めにくわえてほおの裏で刺激すると同時に、口の傍に隙間を作って外にこぼして逃がす。それは首筋を伝い、露出している胸へと流れていく。乳房に光る一本の筋が出来るそれもまた、傍から見ていて淫靡な光景だった。

 

 その胸が突如、後ろからぐわしっ、とわしづかみにされた。

 

 突然の衝撃に、カリンも驚いたのか体がびくっと一瞬震え、口の中のペニスにイレギュラーな刺激が伝わる。

 

「へへっ、見た目どおりのやわらかさだなあ……こいつはいじりがいがあるってもんだ」

 

「っ、あ……もう、出るっ……」

 

 背後から乱暴に揉みしだかれ、ぐにゅぐにゅと乳房の形が変わってカリンにも快楽を少しずつ刻む中……早くも限界に達したしたっぱが、自分のペニスをくわえているカリンの頭を両手でつかむ。

 

 そして、極限まで怒張した肉棒から……弾けるように、驚くほどの勢いで射精した。

 先走り汁の数倍の量と勢いの白濁液が、瞬く間にカリンの口を満たす。

 

 射精の瞬間、口の中に激突する熱い粘液に、固定され動かせないカリンの頭がびくっと震えた。時を同じくして、ただでさえ口から鼻に抜けていた雄の香りがいっそう濃厚になり、彼女の女の本能に響く。

 

 それを受けて、さすがに平気そうな表情を保つことができなかったらしいカリンは、顔をこわばらせて残りの射精を受け止め……こらえるようにそれを口に含む。

 

 そして、余韻を味わいながらしたっぱが肉棒を引き抜くのと同時……ごくりと喉を鳴らして飲み込んだ。

 

 それでも口の中に、まだねっとりと残る異物感。しかし大部分を胃の方へ送ってしまうと、ぷはっ、と息をつく。数秒ほどさえぎられていた呼吸を行い、空気を肺に送り込む。……あたりに漂う雄の香りも一緒に、だったが。

 

「あら? 無敵のクールビューティ様は、このくらいは笑って耐えられるかと思ってたんだけど……ひょっとしてあなた、ここの所ご無沙汰だったかしら」

 

「けほっ……そうね。私くらいになると、なかなかつりあう男がいないのよ」

 

「あら生意気。でもそれなら、今日は思いっきり羽目をはずしてみたら? つりあうどころか、普段は歯牙にもかけないような彼らと一緒にね……続けなさい」

 

「へい、アテナ様。へへへっ、そーゆーわけだ、よろしくなチャンピオン」

 

「せっかくの機会だ。ご教授いただくとしようかね、極上の女体って奴を」

 

 口の傍に飲み残しの白濁がついたカリンは……今度はスーツのスカートを、上と同様下着ごと剥ぎ取られる。

 

 アジトでも見た、陶磁器のように曇りない肌と、その薄く毛の生えた中に見える女性器が、今は団員達の更に近くに、目の前にある。

 

 たった今服を剥ぎ取った団員は、その極上の馳走を前に、こらえかねてカリンを押し倒した。その股間の肉棒、その先端からは……すでに先走りがあふれ出ている。

 

 さながら生肉を前にした野獣のごときその剛直。

 下っ端はそれを、仰向けに転がったカリンの足をつかんで大股開きにすると、無防備にその一本筋をさらす股間に……一気に押し込んだ。

 

 入り口から微妙にずれた位置に切っ先があたったにも関わらず、そのまま強引に直進させ、スライドするように入り口へ至ると……そこをこじ開けて中に入る。

 

 生娘のそれのようにぴったりとしまっていた女の穴は、一瞬にして真円状にその形を買え、したっぱの肉棒を奥まで受け入れた。

 

「お、おおぉ、おぉおっ! す、すげぇ……これがチャンピオンのマンコかよ……やべえ、こりゃすぐにでも出ちまいそうだ……っ!」

 

 入れただけでびくびくと体が震えている下っ端。

 しかし雄の本能か、快感の余韻を味わいつつも……腰は動き出す。

 

 男根を包み込み、しごきあげる肉壷の感触を味わいながら、何も考えず、いや何も考えられず、男は下半身をひたすらに暴れさせた。

 

 テクニックも何もなく、ただただ乱暴なだけのピストン。

 しかし、アテナの指摘どおり『ご無沙汰』だったカリンは……久方ぶりの肉棒の感触に、感情とは裏腹に血が騒ぎ、下半身がびくびくと震えるのを感じていた。

 

 本来の使われ方をしていることに、喜んでいるかのようだ。

 もっと快感を、と、体のほうがカリンの頭を追い込んでいる。余裕は、着実になくなってきていた。

 

(っ……! コレは、ちょっとヤバいかも……流されないように、しないと……っっ!!)

 

 戸惑うカリン。例え辱められようとも耐えてみせる、と覚悟した上で着ていた彼女の当初の思惑は、思いもよらぬ形で頓挫しかけている。敵のアテナすら『意外』と言ったほどに。

 

 予想外にさび付いていた自分の体。

 それを強引にこじ開けられ、快感という悲鳴を上げる女体。

 

 たしかに、このところそういった機会がなかったのは事実。四天王、そしてチャンピオンという肩書きは、それを手にした彼女に社会的な地位や立場を与えると同時に……それまであった自由な時間や楽しみというものをそぎ落としていた。

 

 それでも、それこそ『昔とった杵柄』。どう辱められようと不覚は取らないと、その体と心に自負はあったつもりだった。

 

 しかし今、予想外の事態。脳裏に浮かぶ焦りもまた、その快感を加速させる。

 

 飢えた肉壷は激しく雄を求め、うねり……皮肉にも、そこにおいては『昔とった杵柄』が十二分に実力を発揮する。

 

 がくがくと、少々危なげなほどに腰を震わせてピストンに励むしたっぱは、たちまち限界に達し……まるで雄叫び、もしくは断末魔のような歓喜の叫びと共に、肉棒の先端から欲望を吐き出した。

 

 びゅるるるっ――と豪快に、肉壷そのものもまた求めて止まなかった白濁液が、カリンの膣内を満たし、子宮口にまで一気に殺到する。その隙間から子宮内部にまで熱が届き……瞬間、彼女もまた限界を超えた。

 

 久方ぶりの雌の悦びは、電撃のごとく股間から脳天に抜け……誰が見ても絶頂したとわかるように、彼女の全身が一瞬のけぞって震え、脱力していった。

 

「―――っ、はぁ、はぁっ……はぁ……う……っ!!」

 

「あらあら……なんだ、案外ノリノリじゃない。喜んでもらえてよかったわ、私も彼らも、こうしてわざわざおもてなししてあげた甲斐があるというものだもの」

 

 皮肉を言いながら、まだ膣内にどくん、どくん、と注がれているカリンを、斜め後ろに立ってあざ笑うアテナ。カリンの打たれ弱さは、彼女にとっても予想外、というより、拍子抜けとも言えるものだったが……これもまた一興と楽しんでいる。

 

「それにしても……最初見た時はそうは思えなかったけど、けっこうあなた達姉妹って似てるのね。イくところなんか、予想外にそっくりだったわよ?」

 

「あら、そう……? そりゃやっぱり、私もブランクでさびついちゃったかしら……我が妹とはいえ、まだ年季の浅い小娘と同じくらいの色気しか出せないなんて」

 

「ふふっ、あらご不満? なら、いっそ比べてみない?」

 

「は? 何を……」

 

 後ろから聞こえるアテナの声。

 その方向に振り向こうとして……しかし、まだ押さえつけられている下半身が上手く動かず、振り向けない。

 

 仕方なく、そのまま仰向けに寝転んで見上げる形でアテナを視界に納めようとしたカリンは……視線が上方向を向いた途端、驚愕に目を見開いた。

 

 目があった。自分を見下ろす、2つの目と。

 

 いつの間にか、背後につれてこられ……大柄なロケット団員によって、荷物のように腰で抱えられるようにして、その白濁液にまみれた裸体をさらし、手足を力なくだらんとさせている……

 

 瞳から光が消え、人形のように、あるいは屍のようになった……アイカの目と。

 

「……ア、イ……カ……っ!!」

 

「約束を守ってもらったんだから、会わせて無事を確かめさせてあげるくらいはしたいじゃない? そう思って、つれてきてあげたのよ……丁度外の車に待たせてたから」

 

 これのどこが無事か……そんな思いが、カリンの脳裏をよぎる。

 

 先ほどまで、やや失敗しつつも、快楽で表情が崩れることの内容に歯を食いしばっていたカリンであったが……目の前に裸体をさらす妹の惨状に、鉄面皮は完全に崩れていた。

 

 普段の微笑をたたえたカリンからは想像もできない、狼狽した表情。驚愕に見開かれた目、動揺を隠しきれない瞳。震える唇、ガチガチと鳴る歯。

 

 そして、それらに一拍遅れて……アテナに向けられる、激しい怒りに満ちた表情。目の端には……涙すら見える。

 

「……ふふっ、あはははははっ! いい顔になったわねカリン! いいわ……もっと見せてちょうだい、私の知らないあなたの顔を! ほら何してるの、まだあなた達のチンポは元気でしょう……私を楽しませてくれたお礼をこの女にあげなさい!」

 

 その言葉と同時に、ずるりと引き抜かれるペニス。

 そこにすぐさま他の男のそれが番えられ……先ほどと同じように膣内に入り込み、暴れ始める。それを喜びとし、再びうねり、奉仕を始めるカリンの肉壁。

 

 頭の中には最早余裕と呼べるものがなく、屈辱と怒りしかないカリン。しかし快楽は、それを押しのけて流れ込んでくる。

 

 遠慮のなくなった下っ端たちは、下の穴が空くのを待たず、仰向けに寝転んだカリンの胸で挟んだり、その手に握らせたり、上から口に無理矢理入れたりして、かわるがわるカリンの女体を隅々まで堪能する。

 

 膣内で、手で、口で、胸で、

 どこかで誰かが白濁を吐き出すと、また新しいペニスがそこに番えられて快楽をむさぼり始める。終わりない責め苦、絶え間ない快楽。

 

 悔しい表情を隠せなくなったカリンを見下ろして悦に浸るアテナは、ふとアイカに……今は廃屋の床に下ろされ、わざとカリンからよく見える位置に無造作に転がっているその裸体に歩み寄る。

 

「っ……何を……むぐっ!」

 

「おら、口がお留守だぜチャンピオン!」

 

「何もしないわよ。ふふっ、心配しなくても、この子は大丈夫よ……シルフの時もこのくらいボロボロになっちゃってたけど、見事に復活したもの。親友のナツメちゃんのためにね……姉のあなたのためにも、今度も復活するでしょ、きっと。そしたらまた……」

 

 

 

「……人を形状記憶素材のシャツみたいに言わないでくれる……?」

 

 

 

「……っ!?」

 

「あら」

 

 むくっ、と……とまで言えるほどスムーズにはいかなかった。

 

 しかし、カリンとアテナ、そしてしたっぱたちの目の前で……先ほどまで確かに死に体だったアイカが、手を床につき、腕に力をこめ……起き上がろうとしている。

 

 失敗して再度どしゃっと床に崩れ落ちるも、直後に顔を上げた。

 

 その目には……光が戻っていた。

 

「アイカ……あなた……」

 

「あら、激レアじゃない……お姉ちゃんのそんな表情……どしたの? 何か悪いもんでも食べた?」

 

 その口調は、まるで軽い感じのそれ……少し前までのカリンを髣髴とさせるものだった。

 それはそのまま、彼女自身の……ここまでボロボロにされても折れることのない、強靭な心が現れた結果でもある。

 

 気丈にも笑みを浮かべ、今度こそ腕をついて上半身を起き上がらせた彼女は……色々と丸めながらもしっかりと座位を形作る。

 

「……私これだし、あんまし余裕ないから……用件だけ言うね、お姉ちゃん」

 

「アイカ……わた「大丈夫」……!」

 

「私は大丈夫……だからお姉ちゃん、心配しないで……って言っても無理かも知んないけど、とりあえず……ひとまずでいいから、安心して」

 

「………………!」

 

 その言葉に、カリンの瞳にも……元あった光が戻っていく。

 

 

「あら、そうなの。ホントに大丈夫そうね」

 

 

「あがっ!」

 

 直後、

 どうにか座っていた程度の姿勢から、アテナに背中を蹴り飛ばされ……床に転がるアイカ。

 

 彼女を見下ろすその顔には、不機嫌さがにじみ出ていた。

 

 そして、痛みと、抜け切らない疲れにうずくまって動けないアイカの傍らにしゃがみこむと……その顎に手をやって、ぐいっと引き寄せる。

 

「……本当に似てるわね、あなた達2人……せっかくいいところだったのに、ここ一番でぶち壊しにして邪魔してくれるところなんか、そっくり」

 

「あら、褒め言葉として受け取っておくわね、ケバいおばさん」

 

「……おまけにこの口の悪さ……というか、ホントに回復早いのね。さっきまでの方が、お人形さんみたいでかわいかったのに」

 

「そう思うなら、相変わらずあなたってセンス狂ってるわね」

 

「……こっちもか」

 

 視線をやると、そこには……下の穴に肉棒を突き刺されて辱めを受けながらも、今手元にある少女の笑顔と同じそれを顔に貼り付けたカリンがいた。

 

 アテナの眉間にしわがよる。苛立ちが傍から見て取れる。

 

 アテナはアイカの顎から手を放し、乱暴に床に放ると……姉妹をそれぞれ一瞥し、

 

「憎たらしい生意気な顔になっちゃって……あなた達! 2人とも足りないみたいよ、今度は2人そろって、さっきまでのいい表情に戻してあげなさい!」

 

☆☆☆

 

「ひひっ、こりゃ壮観ってもんだな」

 

「ああ、いい眺めだぜ……うぅ、俺も早く挿れてえ」

 

 そんなことを話す下っ端たちの目の前には……こちらに丸見えの恥部を向けて、四つんばいになっている2つの女体。

 

 淫靡な2つの穴が、挿入を待つように男たちの前に並んでいる景色。

 

 アイカとカリン、四つんばいになって横に並んだ2人は、さながら自らの秘裂を野獣に差し出す痴女のごとき姿勢を取らされている。

 

 その穴には、入れ替わり立ち代りロケット団員が肉棒を挿入し、欲望のままに腰を振って姉妹2人を並べて恥辱にまみれさせていた。

 

 本来ならば、カリンはもとよりアイカにすら遠く及ばないようなレベルのしたっぱ達。姦計に踊らされ、その肉体を弄ばれているアイカ達は、ひたすらに与えられる女としての地獄に、ただただ耐えて終わりを待つしかなかった。

 

「やっべぇ、前からも見てみろよ。超エロいぜ」

 

「ああ、そこらのAVなんぞ目じゃねえや……くそっ、ダメだ我慢できねえ、先に自分で、こっちで抜いとくか」

 

 一部の団員は、並んで犯される2人を正面から見下ろし……顔の近くに持ってきたペニスを自分の手でしごいていた。目の前の、あまりに淫らな光景をおかずにして。

 

 四天王クラスの実力者と、ジョウト地方のチャンピオン。

 しかも、美女と美少女、血のつながった姉妹。

 

 その2人が並んで恥態をさらしているのだ。実力でははるか下の自分達に、手も足も出すことができずに。

 その姿は、痴女を通り越して、性欲処理用の肉便器にすら見え始めていた。

 

 2人並んでバックから挿入されて突きまわされ、胸を揉みしだかれて。与えられる快感に、意味をなしていない、ただの悲鳴とも喘ぎ声とも取れる声が口からこぼれるだけ。

 2人の間に会話はなく、こちらの言葉責めにも返事は無い。

 

 汗と涙、それに涎を垂れ流しにしてがくがくと快感に震えながらひたすら耐えるその姿は……男たちをより一層興奮させていく。

 一本たりとも萎えていない、下っ端たちの肉棒は……まだかまだかと出番を待っていた。

 

 ―――びゅるっ、びゅるるるるっ!!

 

 ほぼ同時に絶頂にいたり、吐き出される熱い白濁。

 擦り切れんばかりに犯され抜いた2人の肉壷は、しかし律儀にもはっきりとまた反応し……2人の脳天に快楽をはじけさせて絶頂に追い込む。

 

「ひっ、ぎ……ぁっ、くぅう―――っ!!」

 

「うっ、ひぅぇあぁ、ぁ、ぁあああぁぁ――……!」

 

 声を押し殺すように快感に耐えるカリン。四つんばいの四肢に力をこめ、快感に震えながらも歯を食いしばって、絶頂の衝撃が過ぎ去るのを待っている。しかしやはり限界が近い、もしくは既に来ているのか、時折耐え切れずにガクッと崩れ落ちる。

 

 アイカの方は、力の入らない体を、震わせる、というよりは痙攣させていた。既に自分の意思では動かない体を、ぴく、ぴく、と反応するままにして脱力している。口からはでろんと舌が出て、目の焦点は定まらず、呼吸は不規則になりつつあった。

 

 

 そんな二人に降り注ぐのは、自分で手でしごいていた団員たちの肉棒から吐き出された熱く白いシャワー。顔に、背中に、腕に、髪の毛にべとっとへばりつき、醜悪な化粧となって2人の美しい体を淫靡に彩る。

 

 すでに見るも無残なまでの光景を作り出しながら犯され続ける2人。女の、人の尊厳を踏みにじられながら、それでもなお終わらない、どこまでも自分達を突き落としていく男たちの欲望のはけ口にされ続ける。

 

 

 

 それからさらに数時間もの間、陵辱は続いた。

 

 姉妹で裸にされ、四つんばいにして同時に犯される所から始まった、アイカとカリンへの陵辱の数々。

 

 人を変え、体位を変え、淫らな宴は続いた。

 欲望のままに2つの女体を堪能することに満ち足りると、今度は2人に互いの恥態を見せつけるようにして楽しみはじめた。

 

 アイカの目の前で、カリンが汚される。

 

 カリンの見ている前で、アイカが嬲られる。

 

 アイカのまだ成長途中の体を、下の制服を脱ぎ捨てたしたっぱの肉棒が下から貫き、腰を振って突き上げてガクガクと揺らす。舌が出て喘ぎ声が漏れる口は、別な下っ端が無理矢理ペニスをねじ込むことで塞いでいた。

 

 上下から注がれる白濁は、上下両方の口から、収まりきらずにあふれ出し……片方は口から首を伝って、もう片方は両の太腿を伝って流れ、さらにその体を白く染めていく。

 

 まんぐり返しにされて恥部が真上に来て、丸見えになるようにさらけ出されたカリン。そこに、さらにその上にまたがるようにした下っ端が、下方向に叩きつけるようなピストンで責め抜いていく。

 

 衝撃の逃げ場のない体位で、股間からガンガンと叩き込まれる衝撃と快感の波は、内臓に打ち込まれるようにしてカリンを内側から揺らし、射精と共に内臓を焦がし、あふれ出た精液はぼとぼとと体に、そして顔に零れ落ちてそれを汚していった。

 

 体を持ち上げられ、前後の穴に挿入されたアイカは、交互に出し入れされる肉棒に嬌声をあげ、絶え間ない快感にがくがくと身を震わせていた。

 

 騎乗位にされて下から突かれ、攻められるカリン。その両手にもペニスが握られて手コキを強要され、口にもペニスが入れられる、それらが一斉に射精すると、体中が白く染まった。

 

 今度はどれだけ耐えても、どれだけ泣いても叫んでも止まることのない陵辱の中、アイカとカリンの意識はゆっくりと闇に沈んでいく。

 

 そして……

 

 

「おいおい、さすがに壊れたんじゃね? コレ」

 

「大丈夫だろ、シルフの時もっと酷いことになってたけど、直ってたし」

 

「それにしたってこりゃ、ほとんど死人同然だろ……うわ、漏らしやがった。汚ねえな」

 

「姉のほうはコレ……あー、目、焦点あってねーわ」

 

「まあいいか、何か気持ちよさそうにしてるし」

 

「ぎゃはははっ、見ろよ、マンコいじると鳴くぜこいつ、もうマジ本能だけだな」

 

 

「あう、ふくぅぅ……ひゅー……ひゅー……」

 

「ひゃあん……ぁはぁ、はぅ、んぅうゅう……んー……」

 

 

 心も体も徹底的に衰弱させられたアイカとカリンは……全身くまなく犯されつくし、汚され抜いた姿で……ゴミを捨てるように上下に重ねられていた。

 

 体をあわせるように重なっている2人。その下側になっているカリンは、最後の意思でか、はたまた単なる生理的・反射的な反応か……上に乗っているアイカの体を、そっと両腕で抱きしめるようにしていた。

 

 身も心もボロボロになりながらも、妹を守らんとするように。

 

 下っ端たちの目には、ただの汚れきった使用済みのラブドール程度にしか、最早見えてはいなかったが。

 

 そしてその2人の身柄は、アテナの指示により、廃屋の外に止めてあったロケット団の護送用車両へと、すっかり暗くなった中で収容されたのだった。

 

 

☆☆☆

 

 

 糸の切れた人形のように力なく運ばれていく2人の裸体を見ながら、アテナは考えていた。

 

 一言で今のあれに対する感想を言い表すならば、何と無様なことか……この程度だろう。

 汚され、醜態をさらし、女として一生ものの傷を心にも体にも刻み込まれ、刷り込まれた2人。最早汚い生ゴミ、歯牙にかけるに値しない。

 

 ……そう重いつつも、アテナは気にかかっていた。

 

 今の2人の様子ではなく……陵辱が始まった時に見た、アイカとカリンのあの目が。

 

(……本当に……快楽(アレ)だけで堕とせるかしら? あの2人を……)

 

 根拠など何もない直感。今の堕とされたアイカたちを見れば、下っ端たちは声をそろえて『杞憂だ』と言うであろう、不確かな、しかし無視したくない懸念だった。

 

 最後こそ2人そろってうつろな目になっていたし、下っ端たちは気付いていなかったかもしれないが……陵辱の途中までは、2人の目がぎらついていた。

 

 アテナが、思わずさげすんで近づこうとして……その目を見て、躊躇してしまうような目。油断した瞬間に喉笛を食いちぎらんとする、獣のような目。

 

 もちろんそんなことが出来るはずはないのはわかっているし、ただ耐えるだけしかできなかった、そもそもそのつもりだった2人に、隙を見て何かするような意思すらなかったこともわかっている。それでもアテネの脳裏には、あの目が焼きついて離れない。

 

 何者にも屈することはないという意思を感じる瞳……悔しいとも思うが、あの目は軽んじていいものではない気がしていた。

 

 大学(カレッジ)の時代にも何度か見た、カリンの強い意思に満ちた目。

 姉のそれに負けないくらいの強靭な精神を匂わせる、アイカの目。

 

「……少し、見識を改める必要がありそうね……」

 

 ただ単に快楽漬けにするだけでは不足かもしれない。

 アテナは、自分の勘に従い……何も抵抗できないはずの2人の女囚に対し、見下そうとも、蔑もうとも……油断もするまい、とひそかに心を決めた。

 

 この数時間後、アテナは下っ端たちに予定変更を伝える。

 

 彼女自らが新たに構築した、アイカとカリン、2人を確実にコワすためのシナリオを……。

 

 

 

 




ちょっとご報告を。

明日からなんですが、更新ペース落ちるかもです。
少なくとも連日は無理かも……

理由としては……まあ1つは、新作……OR・ASをやりたいってことが1つ……(汗)
何気にモチベーションの1つなので……

それともう1つ、
この章のクライマックスまでのシナリオを、一回きっちり考え直したいんです。

カリンとアテナが同級生とか、なまじ色々詰め込んだので、設定が複雑になって、油断すると矛盾箇所が出そうなんですよね……
楽しみにしてくださってる方には申し訳ないんですが……すいません、少し時間を下さい。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第18話 調教開始

お久しぶりです。
一挙2話投稿です。第19話とあわせてどうぞ。
……ただし、第19話はちょっとアレな内容なので、苦手な方ちょっと注意です。

ちなみに今回、読むとわかると思いますが……以前単調な文章になってしまって失敗した『ギミックプレイ』の作者的なリベンジでもあります。
今度は上手くかけてるといいな……。


 

 

 

 

 ……おかしい。

 

 殺風景な窓のない部屋で、布団に横になりながら……私はそんなことを、ここ数日ずっと考えている。そう、『数日』だ。

 

 私が、そしてお姉ちゃんがロケット団につかまり、2人そろって気絶するまで前後不覚になるほど陵辱されつくしたのは……すでに数日前のこと。

 

 おそらくその翌日くらいに、私は目を覚ました。

 私専用の個室らしい、この監禁部屋で。何も着せられていない、全裸姿で。

 

 お姉ちゃんは一緒じゃないみたいだ。……ちょっと心細い。

 

 その時の私は、前までの経験もあるし、今回もこれから毎日朝から晩まで陵辱され続ける生活が始まるんだろうな……と思ってた。そして、覚悟も決めた。

 

 けど、その日はもちろん、次の日も、その次の日も……何もなかった。

 ただ、決められた時間に食事が届いて、部屋から出してもらえないだけの日々が続いた。

 

 ……逆に不気味だ。初日にあんだけ人をグチャグチャにしておいて……何もない?

 

 嫌な予感がする……何か、いつもとは違うことが起こりそうな、嫌な予感が。

 

 不思議に思いつつも、私にできることは無い。今日もまた、何もせずに一日を終える。

 

 事態が動いたのは、この翌日……私が目を覚まして、実に4日後の朝だった。

 

☆☆☆

 

「あら……意外と動じないのね? こんな目にあわされても」

 

「まあね……それなりに修羅場もくぐってきてるし、地獄も見てきてるから」

 

 素っ裸で、両手を鎖つき手錠――鎖は鉄みたいだけど、なぜか手錠の部分だけが革製だった――で拘束されて、何もかも丸出しで男団員達もいる前に突き出されてたって……騒いだり喚いたりしない程度の胆力はある。

 

 ……経験済みだしね、こういう、吊り下げ方式の鎖ギミックプレイ。

 

 けど、この前の……カントー地方の無人発電所の時は、この跳び箱みたいな形の椅子に座らされた覚えはないから、そこは新鮮かもね……。

 

 ただし、この形の椅子、っていうか台そのものはよそで経験あるけど。

 ブラックシティの裏ポケモンバトル場で負けたときの、罰ゲームで……。

 

 恥ずかしくないわけじゃないし、きっちりいらいらしてる。この女に対して。

 ただ我慢してるだけ。……まあ、我慢できてるってだけでも、色んな経験からついた私の肝っ玉が普通の女の子に比して相当アレなもんだってわかるけど。

 

 もっと昔の私……それこそ、イッシュ地方にいたころ、旅に出たての頃の私なら、こんな目にあわされたら、恥ずかしさと悔しさで泣いちゃってたかもしれないけど。

 

 森でプラズマ団にお尻丸出しにされておしおきされた時とか、ホントきつかったなー……今やられても多分泣かないけど。

 

 大抵の辱めなら我慢して乗り越えられる。何気に、犯された人数が多分100人や200人じゃないからね、私。

 

 そうして我慢して、情況が好転するまで待つしかないし……。弱みを見せないように、かといって挑発しすぎると後がきついから、気丈に、気丈に……

 

「うふふっ、聞いてたとおり随分と気の強い子ね……何をされても屈する気は無い、って強い意思も伝わってくる……ふふっ、反吐が出ちゃいそう」

 

 ――ぎゅっ!!

 

「い゛っ……!?」

 

 いきなりだった。

 このアテナって人、何の前触れもなく、いきなり私のむき出しの乳首をつねり、ねじり上げた。痛った……!

 

 不意打ちだった上に、このところあの子達――メリープやププリン――のお世話してた状態だったこともあって、私は態度でも胸でも、過剰に反応してしまう。

 

 声が出ちゃった上に……つねられた乳首から、少しだけだけど、ぴゅっと母乳が出てしまった。

 

 それを見たアテナは、きょとんとした感じの驚いた表情になって……またもう一度、今度は乳房ごとぎゅっとつかんだ。

 さっきよりも多く、勢いよく、母乳が出た。

 

「あららぁ? 何コレ? あなたこれ、もしかして母乳!? 何で出るの!?」

 

「っ……た、体質なのよ……悪い?」

 

 とっさに言った嘘。

 しかし、あっさりと言ったせいか、逆に疑われなかったらしく……アテナは鵜呑みにして、『あらあら、そうなの~……』と、嬉しそうに、下品に笑っていた。

 

 私を取り囲んで見物しているしたっぱ団員たちも同じだ。

 

「ふふっ、頭の中とオマンコだけじゃなくて、体全体が満遍なく淫乱なのね? 逆に感心させられちゃうわ……。でもこれなら、シルフの時にあれだけ酷い犯され方しても、心が壊れちゃわなかった理由もわかるわね……ふふっ、逆に喜んでたのかしら?」

 

「はっ、誰が……」

 

「強がる顔も素敵ね……さっきまではいけ好かないメスガキだとばっかり思ってたけど、私けっこう気に入ってきちゃったわ、あなたのこと」

 

 迷惑でしかないんだけどね……あんたなんかに気にいられても。

 

 するとアテナは、私の胸から手を離すと……

 

「いいこと教えてくれたご褒美をあげなくちゃね……あなたたち?」

 

「「「はい、アテナ様」」」

 

 呼ばれて、私を囲んでいたロケット団員たちの中から、3人が前に進み出た。

 そして……ズボンを下ろす。その下からは、見慣れてしまった、熱くて硬いモノが。

 

 ☆☆☆

 

 犯したいのをずっと我慢してたんだろうか、3人のロケット団員のペニスは、とっくに硬くなっていた。

 

 しかし、それをすぐに挿入したりはしなかった。

 命令なのか自由意志なのかわからないけど、丁寧なことに前戯から始めるらしい。

 

 跳び箱みたいな台にまたがって座っていた私は、座っていた台を取り去られ、その代わりに鎖を釣り上げられて……断ってバンザイしているくらいが丁度いい長さになる。

 

 ほとんど身動きの取れなくなった私の足元に、下っ端の一人がしゃがみこみ……指を一気に2本も秘裂に突っ込んでいじり始める。

 

 すると唐突に、男は手を止めることなく動かし続けながら、こんなことを言い出した。

 

「ひひっ、その顔は覚えてねえな? 俺達はお前のこと、よ~く覚えてるぜ?」

 

「そうそう。何せ、シルフの時に随分楽しませてもらったからなあ?」

 

「……っ!?」

 

 それを聞いて、ぎょっとする。

 同時に……カントー地方はヤマブキシティ、シルフカンパニーでのあの忌々しい事件の時の記憶が、私の脳裏によみがえった。

 

 狂う寸前まで犯され、体力を残らず奪われ尽くし……最後、救出される寸前になるころには、生気の感じられない人形のような、屍のような状態にまで追い込まれたあの時を。

 

 快楽に堕落させられたイッシュ地方の時とはまた別。精神が壊れそうになるような嬲られ方をした、自分で言うにも痛ましい記憶。

 

 こいつら……あの時に私を犯した団員か!

 

「ま、何十人って団員をとっかえひっかえ相手してたからなあ、お嬢ちゃんは。覚えてなくても無理ねえか」

 

 っ……あんた達が入れ替わり立ち替わりやってきたんでしょうが……休みなく、寝ても疲れが全然抜けないほど絶え間なく……。

 

 声に出すとそれでまた調子付かせるから言わないけど、それでも苛立ちが少し顔に出てしまったらしい。

 

 私の表情の変化に気付いて嬉しそうにした団員が、今度は3本指を入れてぐちゅっ、と音を立てさせる。

 

「あっ……ぐぅ……!」

 

「へへっ、何だよオイ、いきなり濡れだしたぞ……やっぱ昔を思い出して興奮したか?」

 

「あららら……じゃあこんなにした責任をとらねえとな。へへっ、お待ちかねのチンポでな……」

 

 とろりと愛液滴る膣口から下っ端は手を抜き取り、私の正面に回る。

 

 そして私の顔を見ながら……ぐいっと片方の足を持ち上げた。むき出しの膣が、愛液を垂れ流す秘裂が、正面からよく見えるようになる。

 

 そこに向けて……勃起した肉棒が、下から突き上げるように差し込まれた。

 

「おぉっ、これこれ……へへっ、相変わらずいいしまり具合と濡れ具合だぜ、入った瞬間に出しそうになっちまったよ」

 

 忌々しいことに、両手バンザイの片足立ちっていう変な姿勢で立たされてる私の視界にも、男とつながっている股間がばっちりと見えてしまう。

 

 しかも、立ってる状態での挿入だから……男の肉棒の硬さが私の秘裂の肉を押し上げてる感じが、目で見ても、膣で感じてもはっきりわかっちゃうし……その肉棒を伝って、私の愛液がトロトロ床に流れ落ちてるのもよく見えてしまう。

 特に愛液は、なんだか……私の雌の部分が喜んでる証拠みたいで、いやだ。

 

 そして始まる、突き上げるピストン運動。

 

 ぐちゅ、ぐちゅ……と卑猥な水音を立てて、一突きごとに愛液をかき出しながら私の膣を出入りするしたっぱのペニス。そのたびにひくひくと動く、膣口。

 

 自分からも、他の連中からもよく見えすぎる体位。全員の視線が、私の股間か顔、どっちかに注がれている。

 

 それらの視線に耐えながらふと見ると、アテナは……さっきと変わらないにやけ顔で私を見ていた。『いいザマね』とでも思ってるのかしら。

 

 するとふいに、男がペニスを抜いた。私の足も下ろして、ふぅ、と息をつく。

 

「? 何だよ、もう出たのか?」

 

「いや、違うけどよ……この体位もいいけど、ちと疲れるわ。やっぱ立ってる女は後ろからやるのがいいと思ってな」

 

 言いながらしたっぱは、鎖の長さをまた変える。今度は、私がバンザイのままなら、腰を曲げられるくらいの長さに。

 

 つまり……お尻を後ろに突き出させて、後ろから犯しやすい長さってわけだ。

 

 案の定、男は今度は後ろに回ると……私に予想通りのポーズをとらせて再度挿入した。

 

 どっちかと言えば慣れてる体位だけど、手錠が手首に食い込んでちょっと痛い……手首の部分だけが鉄製じゃなくて革製なのは、こういうプレイの時に痛めないためってわけか。

 

 だからって何も嬉しくなんかないんだけどね……っ!

 

 犯しやすい体位になったことで、加速する下っ端の腰。

 ぱんぱんぱん、と快音を立てて私のお尻を腰で叩く。書き出された愛液は、そのまま床に垂れたり、足を伝って下に流れていったりする。

 

 さっきとペースの差があるからか、私の体がちょっとびっくりしてる……やばい、思ったより感じてるかも……!

 

「おぉっ、いくぜ……アイカちゃんの極上膣内に、久しぶりの中出しだっ!」

 

 しかし、私よりも先に男の方の限界が来た。

 どくんっ、と吐き出される精液……膣内に広がり、慣れ親しんだ熱さが膣の肉壁から子宮口にかけて広がる。

 

 私の腰をガシッとつかんでいるしたっぱの手からは、射精の快感による震えと、じっとりとした手汗の湿っぽさが伝わってきて……何とも言えない不快感がある。

 っていうか、さっきからつるされっぱなしだから、手首と肩、それに腰痛い……。

 

 ふと見ると、食い込まないとはいっても、きつめの圧力のせいで手首が赤くなり始めてた。やっば……コレ痕が残ったらどうしよう……消えるといいけど……。

 

 まだ私が感じ始めだったからか、はたまたつるされ方が変わって痛みが出てきてたからか、射精の快感はそれほどでもなかったことには、ちょっと安心していいかもしれない。

 

 ……が、その後すぐ、残りの2人の男たちが動き出した。

 最初からそのつもりだったかのように、間髪入れない感じで。

 

「おい、ちょっと疲れちまったんじゃねーか?」

 

「へへっ、そうだな……ほら、コレ使わせてやるよ」

 

 言うなり、男たちは私を腰を伸ばして立たせると……さっき取り去った跳び箱みたいな台を再び持ってきて、私をそこに仰向けに寝かせた。

 

 しかし、縦に寝ても微妙に長さが足りないこの台では、私の座高分の寝るスペースはない。お尻の部分が少しと、頭側は首から上が台の外側に出てしまった。

 肩までしか台に乗ってないので、頭は上下左右にぐらぐら動く。

 

 ……私はこの状態に、下っ端たちの作為を感じて、いや確信していた。

 

 だって……こいつらが私をここに寝かせたのは、休ませるためなんかじゃないだろうから。

 

 案の定、2人は天井から下がっていた鎖を、今度は床につないで長さを変えた。仰向けのまま、私の両腕は床にピンと張った鎖に引っ張られ……結果、起き上がることはおろか、寝返りすら打てない状態に固定されてしまった。

 しかも、今度は同じ鎖と手錠で、足も同じように固定される。

 

 私は四肢全てを台に貼り付けるように固定され、首から上以外全く身動きが取れなくなった。まるで……台と一体になってしまったみたいに。

 

 その状態の私……視界が上下逆に見える。頭が台に乗らなくて、向きが逆さだから。

 

 その私の目の前に、下っ端の男が勃起したペニスを持ってきた。

 ちょうど寝ている私の体は……こいつらの腰の高さに来るみたいだ。

 

 そして……

 

「んっ、ごぉっ!!」

 

「おらっ、喉の奥まで使って全部くわえろ!」

 

 乱暴なことこの上なく、さかさまの私の頭を持って口を開けさせ、ずどん、とペニスを一気に突っ込んできた。

 

 イラマチオにしても、普段まずこんな突っ込まれ方はしない。喉までペニスを突っ込まれることだってそうそうない。

 

 なのに……いきなりこんな、乱暴すぎて痛みすら覚えるイラマチオをさせられた私は、いつもとは違う感じで口の中を縦断している男根に、舌を這わせていた。

 

 上下逆に突っ込まれているペニス。口の中で感じる感触、当たる場所……新鮮さすら覚えながら、私の口まんこは犯される。

 

 すると、突然と言うしかないタイミングで……本物のオマンコの方にも異物が入ってきた。

 

 私の腰を抱え、腰を振る別なしたっぱ。ぐちゅぐちゅと音を立てて、1人目と同じように私の体をむさぼっている。おそらくはこいつも……シルフ以来となるであろう、わたしの体を。

 

 口も、股間も、私が全く動けない中で、道具を使った自慰のように乱雑に扱われ、犯される。私はまるで、道具みたいに扱われている。

 

 ……この台を見たときから、こうなるような気はしていた。

 

 ブラックシティでも見たこの台、実は女を犯す上で、色々と都合のいい形と大きさをしている。そう計算されて作られてるのだ、この跳び箱もどき。

 

 手をついてお尻を突き出させて、バックから犯すもよし。

 うつぶせに寝かせて後ろから犯したり、前から口に入れてフェラさせるもよし。

 

 今みたいに仰向けに寝かせれば、正常位で犯すことも出来るし、変則的な形のフェラを楽しむことも出来る。

 

 おまけに、ちょうど腰が男のペニスの高さになるように調節できるから、男は腰を曲げずに楽に出し入れできるという仕組みなのだ。

 

 そしてさらに、ここに鎖や縄が加わると、今みたいに台に縛り付けて、女の子の意思や自由を完全に奪い……オナホール扱いで犯すことも出来る。

 女の子を完全に道具として扱い、陵辱できるギミックでもあるのだ、この台。

 

「おらっ、もっと舌使えよ、怠けてんなよ!」

 

 ――ぱしぃんっ!

 

「んぎゅぅっ……! ぐぅ、ぐ……んんっっ!!」

 

「ははっ、かわいそ……おっ! 気持ちいいポイント発見したかも」

 

 フェラ側の下っ端がいらだちと嗜虐心をこめて、私のお腹を平手で叩いた。

 

 その直後、私はうめき声に続いて、股間から上がってきた快感にびくんっ、と大きく震えてしまい、正常位側の男が調子に乗り始める。

 

 ……まさに道具。犯されることが、男に快感を与えることが役目の、オナホール。

 人を人として扱わないようなプレイ。

 

 ……そんなプレイにも、苦痛と同時に、確かに快感を感じてしまっている私がいた。いや、それどころか……特殊なプレイだからか、肩や手首、足首、それに喉のあたりに時折走る軽い痛みすら快感に変えているように感じる。

 

 それを証明するように、大量に流れ出る愛液。私のお尻側を伝って流れていき、台の角をぬらしている。

 

 びくん、と体が快感ではねるたびに、縛られている腕と足が痛い。

 オナホールそのものといて乱暴に突かれ、喉が痛いし、息が苦しい。

 腰をつかんで膣に肉棒を出し入れされるたびに、半端にはみ出たお尻が台の角に当たって痛い。

 

 女の体として欲情されつつも、道具として扱われて……悔しい。

 

 ……でも、

 快感は……消えない。

 

「おらっ、出すぞ……こぼすなよ!」

 

「お、俺も、出る……うぅっ!」

 

 上下から串刺しにされて犯されている状態の私に、唐突に訪れたフィニッシュ。

 のどの奥にびゅるっと、膣の中にどばっと、熱い白濁液が吐き出された。

 

 背徳的な快感と痛み……そんな2つが混在した不安定な所にやってきた雄汁の濁流に、私の体は正常な反応というものを失って……果てた。

 

 痛かったはずなのに果てた。気持ちよさの方が勝った。

 ……気持ちいい、けど……悔しい。私、道具扱いされても、体は喜んじゃうんだ……喜べちゃうんだ……。

 

 喉と膣に押し込まれる肉棒、そのせいで悲鳴を上げる私の首と口、それに腰……固定されてる方や四肢も、無理な姿勢がさらに無理になりそうで……ぎりりと関節やら筋肉をきしませていた。

 

 が……『物』の都合なんて考えてくれるはずもない。

 

 出したいだけ出したいように出す2人。そして……あっさりと抜き取られる肉棒。

 私の上と下の口から、糸を引いて。

 

「……ぷ、はっ、げほっ、げほげほっ!」

 

 息苦しさから開放され、肺の中に空気が正常に入ってくる……けど、その途中で冷たい空気に喉がひりひりして、咳き込んでしまった。

 

「あぐ……ふぅ、あ……はぁ、はぁ……うぅ……」

 

 首がへんな曲がり方――後ろに反りっぱなし――してるからか、まだ息が苦しい。

 

 鼻に、何か入ってきた。また咳き込む。

 頭が逆さだからかな……よだれとか、色々入ってきちゃうよ……

 

 よだれも、口からこぼれた精液も、涙も……全部、さかさまに流れる。私の顔、さぞかし酷いことになってるんだろうな……鏡見たくないかも。

 

 それに、多分だけど……さっきの愛液みたいな感じで流れ出てるんだろうな、注がれた精液が……。

 鎖で固定されたせいで、大股開きの私の股間から。

 

 そしてそれを……ロケット団員たちが、股間を大きくしながら……アテナが『いい気味』と笑いながら見てる。

 

 悔しい。けど……

 

(何で、気持ちいいんだろ……こんなんでも……)

 

 私の体って、レイプされても心が壊れなくなる代わりに……もう普通の女の子じゃなくなってるんだなー、って、あらためて感じさせられた。

 

 すると、またジャラジャラと音が。

 またギミックを操作して私の犯し方を変えるらしい……今度はどんな姿勢で嬲られるのやら……

 

 体を起こされた時、さっきまでと同じ顔で笑っているアテナが見えた。

 

 ……と思ったら、部屋を出てどこかへ歩いていった。部屋に、私とレイプ用の団員たちだけを残して。

 

 ……どこ行くんだろ……って、気にしてもしょうがないか……。

 さっさと、次の陵辱に向けて心の準備しないと……

 

 いつかは終わる。そうすれば休める。

 耐えられるはず。どれだけ惨めに犯されようと。

 

 今までも、そうだったんだから……

 

 

 

 ……そんな私の考えは……数十分後に覆されることになる。

 

 そのことをまだ、この時の私は知らなかった。この輪姦も、ギミックは使っていても、所詮はいつもと同じ輪姦だろうと、思っていたから。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第19話 『S』

いぇい、一挙2話投稿です。
いきなり最新話ってことでここに来た方、第18話もありますよ。

そして注意!
今回から数話、SM的な、それもけっこうハード(作者の中ではギリギリ)な表現が出てきます。
苦手な方はご注意ください。



 

 

 

 輪姦が始まってから一時間が経った頃、ようやくアテナは戻ってきた。

 

 ちょうど私が、台の上にうつぶせに寝せられ……というか台に押し付けられ、胸の双丘を変形させながらロケット団の男のペニスを受け入れいている所だった。

 

 それを確認した後、近くにいた団員に何か話を聴いていた。

 そして合図をすると、私を犯している途中だったものも含め、全員が外に出て行った。あっという間に。

 

 何だろう……もう終わりってこと?

 まあ、私としては助かるけど。2、3時間犯される付けるの覚悟してたから、体力的にも楽っちゃ楽だし。

 

 ……まあ、このあと別場所でさらに侵される危険もまだあるけど……。

 

 ☆☆☆

 

 犯されっぱなしで体を駆け巡っていた快感も引いた頃、

 私は、アテナに命令されて……台の上に、またぐ感じで座らされていた。

 

 格好は裸のまま。手は最初と同じ感じで、天井に伸びた鎖で吊るされている。

 

「ふぅん……思ったより元気ね。もうちょっと憔悴でもしてるかと思ったけど……案外丈夫じゃない」

 

 私の顎をつまむように持ち、視線を強引に奪いながら、アテナはそんなことを言う。

 

「聞いてた通りね。レイプであなたを疲弊させるのは、大変みたい」

 

「あら、そんな噂まで流れてんの? 私」

 

 知らない間に悪の組織の中で有名人か……それも、名器持ちのレイプ対象として。

 

 全然嬉しくないし……今思わず聞いちゃったけど、別に噂になんか興味ないわね。

 

「ええ。と言っても……あなたが気丈にも輪姦に耐えて、多くの団員を満足させたってことと、最終的には堕ちて人形みたくされちゃったっていうことに埋もれて、そこまで重要視されてないんだけどね……この噂は。でも……」

 

 アテナは言いながら、台に座る私の斜め後ろに回りこんできて……首元をぺろりと舐める。背筋に感じる、ぞくっとした感触。

 

 横目で見ると、少し顔が赤くなっているのが見えた。

 

「ふふふっ……私は注目したわ、この事実にね……。どれだけ汚されようと、どれだけ嬲られようと折れることのない鉄のハート。ふふっ、す・て・き♪」

 

「……お姉ちゃんに聞いたんだけど……あなた確か『両方』いけるんだっけ? 何、私は今度は、あなたの慰み者になればいいの?」

 

「半分正解ね……」

 

 半分?

 

 それがどういう意味なのか、特に深い意味は無いけど気になった。

 なので『何それ?』と聞こうとした…………その時。

 

 

 ――ビシィッ!!

 

「痛――っ!?」

 

 ―――!!?

 

 突然、私の背中を……鋭い、刺すような痛みが走った。な、何今の!?

 

 手でひっぱたかれた? ……違う、平手打ちなんかの痛みじゃなかった!!

 

 セックス中どころか、これまで感じたことのないくらい強烈な痛み……何なの!?

 

 あまりの痛みとその衝撃に、体を逸らせて大きくびくんっ、と震えてしまった私は、一瞬呼吸を忘れた。

 そしてその次の瞬間、目の端に……アテナが映った。

 

 その手に、何かを持っているアテナが。

 

 あれは…………まさか、鞭!?

 わ、私今、鞭でひっぱたかれたの!?

 

「あらあら、そんなに痛かった? ふふっ、それはよかった……」

 

 何が起こったのか、何で叩かれたのか……わからないまま、戸惑いの表情を浮かべているであろう私。

 アテナはそんな私を見て、嬉しそうに、楽しそうに笑っている。

 

 手の中にある鞭をいじりながら。

 

 オーソドックス、なんだろうか。サーカスの猛獣使いとかが使いそうな、普通の鞭だ。乗馬用の鞭や、SMとかでよく見るような先がバラバラの鞭とは違……SM!?

 

 お、お姉ちゃんは言ってなかったけど……まさかこの女って……

 

「ふふっ、いい声で鳴いてくれると、私としてもやりがいがあるわ……ねッ!」

 

 直後、

 

 ――ビシィッ!!

 

「――ぃあぁああっ!!」

 

 今度はわき腹にしなって一閃。叩きつけられる鞭。

 そこに走る……さっきと同じ激痛。

 

 また大きく体を逸らす私。それを見て笑うアテナ。

 こ、こいつやっぱり……S(サド)!?

 

「……っ……はぁっ! はぁ、はぁ……」

 

 痛みで呼吸が乱れた。肺が足りなくなった酸素を催促してくる。

 

 たった2発で息も絶え絶えになりながら……私の視線はアテナと、その手の鞭にいく。

 今しがた私に、耐え難い激痛を与えた……その元凶に。

 

「これ、いい鞭でしょう? やわらかいのによくしなって、しかも当たるとすっっっごく痛いの。特別製でね……ドククラゲの触手で作られてる一本鞭なのよ」

 

「ド……ク、クラゲ……!?」

 

「ええ。知ってるでしょうけど……ドククラゲは触手に絡みついた獲物に、自前の毒を流し込んで弱らせて仕留める……つまり敵に当たると毒が染み出す仕組みなわけ。それを応用して……叩くと同時に、ちょっとした薬品が染み出すようになってるのよ」

 

 や、薬品……!? 何よ、その物騒な鞭……!

 その『薬品』っていうのが何なのかは少し気になるけど、そんなことどうでもいいくらいに、明らかにやばいってこの人! 鞭もだけど、この女!

 

 やばい、こいつ本物のSだ……最近マンガとかでよく見るタイプの、Sだけどそこまで酷いことしないようなSじゃなくて、正真正銘、相手を痛めつけて喜ぶタイプ……!

 

 アテナが鞭を振りかぶる。

 

 思わず口から『ひっ!』と声が漏れた……心より先に体が覚えて反応した。

 

「ま、待……」

 

「ほぉら」

 

 ――ビシィッ!!

 

 身動きの取れない私の体を、三度鞭が捕えて打ち据える。

 わきの下に当たった……っ……!! い、痛すぎる……っ!

 

 やばすぎる、コレ……快感とかゼロ、完全に私を痛めつけるだけの拷問だ……!! 私が、痛みも快感に帰られるドMとかだったらまた違ったのかもしれないけど、基本的に私ノーマルだもん! いじめられて嬉しくなるの、ナオヤだけだもん!

 

 怖い、嫌だ、逃げたい……でも、逃げられない! そして、やめてもらえない!

 いつまで? ……アテナの気が済むまで……!

 

「ふふっ、ちなみにねえ……その薬品の正体だけど、あなたの痛覚神経を敏感に、優秀にする薬なの。簡単に言えば、この鞭で叩かれれば叩かれるほど、あなたは痛みに敏感になり、一発がどんどん痛く感じるようになる。そして、痛みがなかなか引いてくれなくなるのよ」

 

 今まで、拷問といえばレイプ。責め苦といえば快感。

 そんな方程式の中で生きてきた私にとって、初めて本当の本当に自分の理解も感性も及ばない領域の責め苦が振り下ろされた時……そこには、恐怖しかなかった。

 

 ――びしぃっ!

 ――びしぃっ!

 ――びしぃっ!

 

 お腹に、太腿に、もう一度背中に、

 快感とは無縁な痛みが走り……私の体はそのたびに悲鳴を上げて大きく跳ねる。

 

 涙腺はとっくに決壊している。頬を伝って流れる涙は、耐え難い苦痛にさらされた体の必死のSOSだった。

 呼吸は上手く出来ず、過呼吸みたいに不規則で苦しい。

 

「あらあら、アイカちゃん……たったコレだけですごい顔よ? 今の顔見たら、うちの団員たちのチンポも萎えちゃうんじゃないかしら?」

 

「はぁ、はぁ……っ! はぁ、あぅ、あぅあ……」

 

「ふふっ、ねえ……アイカちゃん」

 

 すると、アテナは私の前に顔を突き出してきて、にっこり笑い、

 

「もうやめてほしい? コレで叩かれるの……」

 

「……やめて、ほ、しい……! お願い、やめて……っ!」

 

 考える暇はなかった。

 気がついたら口が動いていた。

 

 私の体が、頭が、心が、全部がこの責め苦に耐えがたい思いを訴える。私の口がそれを言葉にしたのは……ごく自然だったかもしれない。

 

 するとアテナは、天井から鎖をはずし、私を跳び箱の上にうつぶせに寝かせた。そして、さっきレイプされた時みたいに鎖を床にセットし、うつぶせのまま固定する。

 

 そして再び私の目の前にくると、私の目の前でスカートをめくり、パンツを脱いだ。

 

 私のすぐ目の前に、アテナの女性器が見える。

 毛が結構ごわごわで、特に処理とかはされていないみたい。お姉ちゃんのそれみたいなピンク色じゃなく、黒ずんだ感じのオマンコ。

 

「おなめなさい。そうしたら許してあげる……まずは、ね」

 

 その誘いに……私のプライドというか、自尊心を踏みにじること請け合いなその命令に、一瞬、まだ僅かに残っている私の正常な思考回路が反発した。してしまった。

 

 数秒の硬直。それがアテナに『ためらい』だと見破られたのは、ある意味当然だろう。

 

 結果、

 

 ――びしぃっ!!

 

「ぅああぁあっ!!」

 

 私のお尻を打ち据える鞭。やわらかい部分に走る激痛。

 

「待たされるのは嫌いよ。次は……オマンコに直撃させようかしら」

 

「ひぃっ!?」

 

 冗談のような情けない声が出た。でも……無理ないと思う。

 

 今の痛みが、私のオマンコに……あんなに敏感で、あんなに弱い所に……冗談じゃない、そんなの、壊れちゃう! 死んじゃう!

 

 気付けば私は、アテナの剛毛の中に鼻の頭を突っ込み……どちらかと言えばグロテスクな感じにすら見えるそのオマンコを、ペロペロと舐めていた。

 泣きながら舐めていた。必死に、憎い女の恥部を。

 

「ふふっ、いい子ね……あンっ、なかなか上手いじゃない……」

 

 不気味なほど優しい声で私を褒め、背中やお尻をさすってくるアテナ。

 

 指がお尻の穴から割れ目を伝ってオマンコに来て……くちゅくちゅ、といじる。

 少し濡れてる……私やっぱり、痛いのにも感じるんだ……。

 

 でも、やっぱり限度ってあったんだろう……痛すぎて、快感なんかなかったから、全然気付かなかった。痛ければ何でもいいってわけじゃないんだ、我慢できる適度なおしおきじゃなきゃ、いくら私の開発済みの体でも気持ちよくはならない。

 

 するとふいに、アテナが私の前からはなれ……アテナの膣口をなめていた私の舌が空を切った。

 

 もしかして、また叩かれるのか……不安になった私は、体が小刻みに震えるのがわかった。おびえた目で、アテナを見上げる。

 

「ふふっ、大丈夫よ、約束は守るわ。叩かないであげる……」

 

 その言葉に少しホッとした私に、アテナはおもむろに、部屋の入り口の所を指し示した。

 

 そこには……

 

「あなたは、彼らの相手を再開しなきゃいけないしね」

 

 さっき部屋から退室した下っ端たちが戻ってきていた。

 

 責め苦そのものはまだ終わらない……けど、痛みの責めは終わったんだと、それならあっちの方が、快感の責めの方がましだな、と思った私に……

 アテナは……耳元で……

 

「鞭は、また後で……私の気分が乗ってきたら使ってあ・げ・る」

 

 ……地獄は、終わらない……

 

☆☆☆

 

 ロケット団の男たちに囲まれ、何回、何十回と犯され、精液を注がれるアイカ。

 

 その様子を少し離れた所から眺めるアテナは……アイカの様子を見て、満足そうに、おかしそうに笑っていた。

 

(ふふっ、順調ね……あの子の『調教』も……ふふっ、所詮は子供。ちょっと痛みを与えてやればこんなものね。ちょろいわ)

 

 その胸のうちに築き上げ、今正に実行している『作戦』の経過を見て、だ。

 

(獣も人間も同じなのよ……言うことを聞かせるには、アメと鞭で調教してあげるのが一番。ふふっ、もっともこの子の場合。両方鞭だけどね……快感を伴う苦痛と、苦痛しかない苦痛。輪姦と私のSM責め……それを交互にやるだけ……

 

私の鞭から開放されるのは、団員に犯されているときだけ……しかもこの鞭に仕込んだ薬品には、痛みを増すことの他にもう1つ、『性的快感を大きくする』という効能もある……鞭で痛めつけた後に、セックスで責めつつ、実の所はその快感が慰安となる……。

 

嫌でも体が覚えていく。痛みを消してくれるのは快楽であると。痛みを増す薬は使い続ければ段々効かなくなっていくから、余計にね。痛みから逃れるためにはセックスしかない。犯されるしかない……嫌でもそう覚えてしまう。快楽だけが救いとなる……)

 

 にやり、とまた笑う。

 視線の先では、鎖でつるされ、M字開脚させられたアイカの膣に、何十回目かの射精が行われていた。

 

(やがてそれが当たり前となり、それ無しでは生きていけなくなる……。快楽は痛みから救ってくれる救世主……そこに忌避感はなく、むしろ喜んで身をさらすはず。痛みの記憶から全力で逃れるために……。そこにちょっと手を加えて、私達に都合のいい操り人形兼ラブドールにしてしまえば……あなたは永遠に我らロケット団の手駒……

 

ふふっ、快楽の責め苦だけなら、もともとセックスが大好きで快楽に寛容であり体勢もあるあなたを落とすことは、もしかしたらどれだけ長い間犯し続けても不可能かもしれない。それは前々からあった懸念だったけど、この間の一件で痛感したわ……でも所詮は小娘、ちょっとアプローチを変えるだけで、あなたの心なんて簡単に堕としてしまえるのよ…………今からゆっくり時間をかけて、それを証明してあげる)

 

 アテナは立ち上がる。鞭を手に持って。

 

 それを視界に捕えたアイカ。恐怖に身がすくみ、涙が溢れ出し、体が震える。

 

 そんなことには構わず、アテナは鞭を振るう。自らの作戦の成就のために、この少女の心を、未来を粉々にしてしまうために。

 

 

 ――ビシィッ!!

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第21話 地下倉庫の惨劇

SM展開および陵辱編ですが、もうちょい続きます。



 

 

 これまで何度も味わってきた陵辱という屈辱。

 しかし、それらがお遊びに思えるくらいの苦しみが……今日一日で、きっちりと私の心に恐怖を刻み込んでいた。

 

 何だかんだで、今まで私が味わってきたのは、快楽を伴った精神を責めるタイプの責め苦だった。だから、心が折れそうになったり、快感に負けて堕ちそうになることはあっても……命の危機までは感じることはなかった。

 

 まあ、今回も命の危機を感じたと言うか、殺されそうになったわけじゃあない。

 

 でも……否が応でもそんな思考がよぎってしまうくらい、あの痛みは……アテナの鞭の痛みは、鮮烈で、凶悪だった。

 

 ドククラゲの触手……そのしなやかさと頑丈さ、そして叩くと同時に、痛みを増幅させる薬品が染み出し、私の肌に何度も何度も、鋭い痛みを刻み込んだ。

 

 快感を伴わない、単なる痛み。その残酷なまでの仕打ちは、私の心を一気に危機感で追い詰めてしまったのだ。

 

 アテナの楽しみが終わり……すなわち鞭打ちの時間が終わると、今度は輪姦の時間が始まる。しかし、その宣告が救いに感じてしまうほど、私の心はアテナの鞭を、深層から恐怖に感じてしまうようになっていた。たったの1日で、だ。

 

 輪姦される私の姿に興奮するアテナ、それを鎮めるため、私を痛めつけ……気が済むとまた輪姦が始まる。

 

 そんなサイクルで、1日は過ぎた。

 心身ともに衰弱しきってしまった私は、いつの間にか気絶してしまっていたようで……気がつくと、夜になっていた。最後の鞭打ちは、確か夕方前だったように思える。

 

「あら、起きたの?」

 

「ひっ……!?」

 

 何かを思うより先に……聞こえた声に、体が反応してしまう。

 小刻みに震えだした体を、両肩を抱くようにして押さえつけながら……声のした方を振り向く私。

 

 そこに立っていたのは……アテナだった。

 

 しかし、手には……鞭は持っていない。

 それに気付いてホッとするも……アテナは私の目の前で服のポケットをまさぐると、中から何かを取り出した。

 

 そして、私に差し出してくる。

 これは……犬用の首輪? それも、リードのついた……

 

「つけなさい」

 

 私の目の前――いつの間にか、両手両足は自由になっていた――にそれを突き出して命令してくる、アテナ。

 いつもの私なら反発して突っ返すか、そうでなくてもせめて睨み返すくらいはしてたと思う。バカにするな、って。

 

 でも、今の私は心に余裕がない。

 抵抗するということが思いつかず……それを手に取り、首に巻きつける。

 

 金具をベルトの穴に通し、ちょうどいいくらいの大きさで固定して……これでいいだろうかと、恐る恐るアテナを見た。

 

「ふふっ、よく出来ました。お利口な娘は好きよ……? もし逆らってたら……」

 

 するとアテナは、私からは見えない位置……腰の後ろのホルダーに止めていたらしい鞭を取り出して手に持ち、誰にも当たらない位置でひゅんっ! と唸らせる。

 

「ひっ……!」

 

 その風切り音だけで、私の体は再び震えだす。気のせいか……目じりに熱い感触までも。

 

「さ、立ちなさい。移動するから……これからあなたが生活する場所へ案内するわ」

 

 言われるがままに私は立ち上がり、アテナの後について歩き出す。

 全裸のままで、廊下にいるロケット団達の欲望と蔑みの視線にさらされながら。

 

 それでも、私には……ただ黙ってついていくことしか出来なかった。

 

 だめだ……怖い……! アテナに、逆らえない……!

 

 ☆☆☆

 

 監禁されていた部屋を出た時、私は、ここがどこだったのかをすぐに理解した。

 

(コガネシティの、地下通路……?)

 

 曜日によって色んな露店が出店されてたりする、地下通路。私がロケット団の衣装を拝借した貸衣装屋も、ここにある店の一つ。

 

 もっとも、ロケット団が来たせいで、すっからかんになってるけど。

 

 さっきまで私がいた部屋は、この地下通路の一室……倉庫か何かを、即席で監禁部屋に改造したものだったみたいだ。

 

 アテナと数名のロケット団員は、私をつれてその地下通路の……『関係者以外立ち入り禁止』の横道の先にある、ロックされた扉へ入っていった。さらに1つ階段を下りて。

 地下2階……? この町、そんなのあったんだ……?

 

 そこは……かなり大きな倉庫だった。

 色んな商品みたいなダンボールが大量に、そこかしこに積まれてる……そこかしこっていうか、壁際に寄せられてる感じだな。

 

 そして、その奥に連れて行かれると、そこには……1人の、壮年の男性がいた。

 

 上はワイシャツに、下は黒っぽいスーツ。どっちも何だか高級そうな感じの服だ。

 年相応って言っていいのか、白髪の頭は、ぼさぼさだった。口元には無精ひげが生えている。しかし顔は『おじいさん』でありながらダンディな感じで、髪を整えて髭をそったら、けっこう様になるんじゃないかなと思えるいでたち。

 

 服も高級なものだと思うし、どこかのセレブっていうか、偉い人みたいに見える。

 

 しかしその男性は……手錠で片腕を、部屋の大きな柱の一つに繋ぎとめられていた。

 わかりやすく、監禁されている。

 

 手錠の鎖が長いから、ある程度なら自由に動けそうだし……手首の部分は革だ。よく見たら、さっきまで居た部屋で私を縛ってたのと同じ手錠だ。

 だから、ある程度は部屋の中を自由に動けそうだし、そこまで窮屈そうでもない。

 

 ……監禁されてる時点で相当窮屈だろうけどね、十分に。

 

 その男性は、こっちを見て……私達の先頭を歩いているアテナを見つけると、

 

「……また来たのか」

 

「それはもちろん、何度でも来ますわよ。局長さん」

 

 と、アテナが返す。局長……?

 

 もしかして……ラジオ塔の局長!? 塔を占拠してから、ここに監禁してたの!?

 

 そう言われてみると、少し前に雑誌でインタビュー記事が載ってた、コガネシティのラジオ塔の局長さんの写真の……あの人に似てる気がする。今更だけど。

 

「何度きても私の返事は同じだ、お前達に協力はしない」

 

「あら、相変わらず冷たいお言葉ですのね……報酬は望みのままにする、とアポロ様もおっしゃっていますのに」

 

「結構だ。私は悪事に加担したりなどしない……皆が楽しんで聞けるラジオを作る立場のものとして、それを悪用して権力や金を生み出す道具にする気は無い」

 

「あらあら、態度は相変わらず冷たいけれど、いつ聞いてもご立派ですこと……」

 

 ……どうやらロケット団は、この局長さんに、自分の協力者になれ、って迫ってるみたいね。それでこんな所で監禁されてるのか……うんと言うまで逃がさないつもりで。

 

 ラジオ塔の局長となれば、ジョウト地方では屈指の著名人でありVIP。そんじょそこらの金持ちなんかじゃ足元にも及ばない、各分野の発言権なんかを持ってる。

 

 そんな人を裏の協力者にできれば、このジョウト地方で色々と動きやすくなるだろうし、狙うのも頷ける……上手くいってないみたいだけど。

 

「まあでも、私達も少々浅はかだったと考えていたんですの。お金だけで、あなたほどのお方の協力を仰ごうなんて、鞭で失礼でしたわね……だから局長さん、今日はあなたに、新しくお土産を持ってきたんですよ」

 

「土産だと? 何を……っっ!?」

 

 直後、

 アテナが横に一歩ずれると……局長さんの視線が私に向かい、その目が見開かれた。

 

 ああ、アテナが邪魔で見えなかったんだ、後ろで立ってる私のことが。

 いや、そりゃびっくりするよね……いきなり目の前に、全裸の女の子が現れたら。

 

 どん、と背中から押され……私は足がもつれて前に、局長さんとアテナのちょうど間に倒れこむ。

 

 上体を起こしながら、アテナを、そして局長さんを目の端で見る。

 ちょっと……どっちも、直視する気にはなれないから。

 

 局長さんは、私を見て……戸惑いと驚きに表情を歪ませている。

 

「な、何だ一体、これは……何のつもりだ!?」

 

「こんなせせこましい所に何日も押し込めてしまって、わたくし達としても申し訳なく思っていたんですの。それで、せめて娯楽の1つでも提供できればと思いまして……」

 

 そこまで言ってアテナは、私の首の首輪の、首の後ろの部分をガッとつかんで乱暴に引っ張り、無理矢理体ごと局長さんの方を向かせた。

 

「こちらの女の子、お好きにお使いいただいて構いませんわよ、局長さん。命令すれば何でも言うことを聞きますから、身の回りのお世話から肉便器まで、ご自由に」

 

「っ……!? 君達は……何と非道なことを……!!」

 

 裸に首輪。完全に奴隷扱いされている私を見て……それに多分、私の体中についてる赤い鞭打ちの痕にも気付いてるだろう……局長さんは、顔に怒りを浮かべた。

 正義感の強い性格なんだろうか、私の今の境遇を見て、怒ってくれてる。

 

 が、当のアテネはどこ吹く風。

 

「あら、遠慮なさらないで下さいな。もう何日もここにいて、色々とおつらいのでは? お体でも壊されてしまっては私達も困りますし、気分のリフレッシュは大事ですよ? それに、丁度いい運動にもなりますし……ここだけの話、この子中々の……」

 

「私を侮辱するな! こんな、こんなむごい目にあわされている子を前にどうしろと言うんだ! ふざけたことを……お前達は……!」

 

 呼び方が『君達』から『お前達』になってるな、なんていうどうでもいいところに気付いたけど、何も言わないでおく。目の前では、局長さんが叫ぶように怒ってる。

 

「我慢は体に毒だと申してますのに……それなら、一度試していただければわかると思いますわ。……さ、アイカちゃん、この方のお相手をなさい」

 

 ぐい、と前に突き出すようにして首輪から手が離れる。

 そのせいでまた倒れそうになって……しかし今度は、もともと膝立ちだったから手を突くだけでなんとかこらえられた。

 

 ちらっ、と振り向くと、アテナは再度、目で指示してくる。

 

 視線を前に戻すと……目の前には、パイプ椅子に腰掛けている局長さんの下半身があった。しわが目立つようになった、高級スーツに包まれた下半身が。

 

 アテナの命令が再度、頭をよぎる。……この人の、セックスの相手をしろと。

 

 えっと、それにはまずズボンを……「やめなさい!」……!

 

 私の思考をさえぎり、手を動かそうとした刹那のタイミングで、局長さんの叫び声が私の手を止めさせた。叱るような、しかしどこか優しい声が。

 

 はっとして顔を上げると、疲れた顔の、しかし力強いまなざしの局長さんと目が合った。

 

「そんなことはしなくていい、このような奴らのいうことなど聞かなくていい! 君はまだ若いんだ、体を、自分を大切にしなさい……」

 

 諭すように言ってくれる局長さん。

 

 ……なんて言うか、一言一言に重みがあるなあ……コレが年長者の、いや、人生経験を積んだ先達の貫禄って奴だろうか。

 

 アデクさんとか、オーキド博士にも似た感じのがあった気がするなあ……それに、ナオヤのお父さんや……ちょっとしゃくだけど、サカキの奴にも少し。

 

 ……ゲーチスにはなかったな。

 

 結構強い口調で言ってくれてるのに、何だか包み込まれるようで安心する……なんて、私は、私を気遣ってくれるこの人の言葉に、思わずじーんとしてしまっていた。

 

 

 ……そんなことしてる場合じゃない、ってことも忘れて。

 

 

「あぐっ!」

 

「っ! き、君!」

 

 ぐいっ、と、

 また後ろから乱暴に首輪を引っ張られ、私は何歩か分後ろに引きずられていく。

 

 そして、私の眼前に……ずいっと、アテナが顔を突き出して目を合わせてきた。

 そこにいたって私はようやく、はっとする。やってしまったと。まずい、と。

 

「何をしているの……私は局長さんの、私達ロケット団の大事なお客様を満足させろといったのよ?」

 

「あ、あの……」

 

「それを、ボーっとして何もしないばかりか、遠慮なんてものをさせてしまうなんて……お仕置きが必要ね……」

 

 青ざめる。その言葉に。

 目の前でアテナが……振りかぶる―――鞭を。

 

「や、やめ、待っ……」

 

 ――ビシィッ!!

 

「――っっあぐあぁぁああっ!!!」

 

 身を切る痛み。

 強張り、背筋が反る。そのまま倒れこむ、私の体。

 

 電気ショックでも流れたかのような激烈な反応の後、倒れている私の体は痙攣を始めた。上手く呼吸が出来ない……過呼吸みたいに苦しい。それに、痛い。

 

「おいっ! な、何を……その子に何を……」

 

「ごめんなさいね局長さん、礼儀のなってない子で。ちゃあんと教育しなおしますから……少しだけお待ちくださいな」

 

 ――ビシィッ!!

 ――ビシィッ!!

 

「やっ、あっ、が! っ……ひぎぃっ! やめて……もう……」

 

 ――ビシィッ!!

 ――ビシィッ!!

 ――ビシィッ!!

 ――ビシィッ!!

 

「っ! …………っ……!! ……、……」

 

「……あら、気絶しちゃったみたいね。しょうがないわ、今日はここまでにしましょう。では局長さん、本日はこれにて失礼しますわね? ああ、この子はこのままここに住まわせますので、今・度・こ・そ・遠慮なくお使いくださいね」

 

 遠ざかっていく。アテナの声と足音が。

 言ったとおり、私はここに放置されるらしい。

 

 気絶してはいない。まだ、だけど。あと数秒で、意識途切れるけど。

 ただ……何だか、あまりの痛みで、かな? 体が上手く動かなくなっただけ。

 

 遠ざかるアテナたちの足音よりも近くで、

 

「なんと……むごい、ことを……っ!!」

 

 局長さんが、何も悪くないのに……私を案じて泣いてくれている嗚咽が聞こえた。

 

 ……これから……どうなるんだろう……?

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第22話 進む侵蝕

 

 

 ……プラズマ団のアジトに、シルフカンパニーの一件……

 酷い陵辱なんてこれまでも何度も、そう何度も経験してきた。

 

 けど、今回ほどのは……私の、イッシュ、カントー、ジョウトと3地方にまたがって繰り広げられてきた、性的に乱れた冒険の歴史の中でも……過去に例がない。

 

 今回ほど、痛くて、苦しくて……悔しい監禁陵辱劇は。

 

 

 あの日から、私の苦痛と陵辱の日々は始まった。

 

 寝起きするのは、初日の最後につれてこられた……あの地下倉庫。

 手錠でつながれ、局長さんと同じ部屋で寝起きさせられる。

 

 服は相変わらず与えられていない。全裸で……隠すものも何もなく、放られている。

 

 一日のスケジュールは単純だ。簡単で覚えやすくて……苦痛だ。

 覚えやすいがゆえに、この後何が来るかがわかってしまい……私の心は恐怖と不安で支配されてしまう。

 

 ☆☆☆

 

「あっ、ぐぅ!! ひぎっ、ぃいいぃっ!!!」

 

 ――ビシィッ!!

 ――ビシィッ!!

 

 鋭い音。鋭い痛み。

 

 朝から私は、寝起きする部屋の外に連れ出される。

 そして……あの、初日に拘束された部屋にもあった台と鎖のギミックで拘束され……朝の運動とばかりに振るわれる鞭を受ける。

 

 時に前から、時に後ろから私の裸体を痛めつけるアテナ。

 彼女によって私は、一日が最悪の気分で始めることになる。

 

「うふふっ、いい声ね……やっぱり、気の強い、生意気で反発心たくましい女の子の悲鳴は本当に耳に優しいわ……」

 

「あっ、ぐぅ……あぅっ!?」

 

 首輪を乱暴に引っ張られ、顔をアテナの目の前に持ってこさせられる。

 

「いい目……意志の力を失ってない、けど恐怖を隠しきれてない、気丈で、それでいて健気で儚げな目……。これから毎朝こんなあなたの目を見られるなんて、幸せだわ、私」

 

 恍惚の笑みを浮かべるアテナ。本当に愛しいものを見る視線を……嗜虐心によって育まれたおぞましい愛情を、私に向けている目だ。

 

 こっちは、心が折れそうよ……痛み、苦しみはもちろん……毎朝コレが続いて、あんたのその顔を見なくちゃいけないっていう、絶望も手伝ってね……。

 

「あなたはロケット団のアイドルでもあるけど、それでもやっぱり仇敵で厄介者なのよねえ……そんな、ロケット団員達の敵意や不満が、この鞭の一発一発にはこめられていることを覚えておきなさい……もちろん……」

 

 一拍、

 

「私の愛情も、たっぷりこめられてるけどね……!」

 

 また、鞭が唸る。

 

☆☆☆

 

 鞭が終わると、ようやく私は朝食をとる。赤々とした鞭の痕が残った体で、部屋に戻された上で。

 

 私の体を見て、同居人(?)である局長さんは胸を痛めているようで……戻ってくる旅に増えている私の赤い痕を、裸体を、見ないように目を伏せたり、そらしてくれる。

 紳士的な人だと思う……だからだろうか、裸を見られても、はずかし……くないわけじゃないんだけど、そこまで……ロケット団達にさらす時のような忌避感は無い。

 

 

 

 食事が終われば……私を待っているのは、ある意味『いつも通り』の展開。

 

 欲望を目と下半身にたぎらせた、ロケット団員たちに囲まれ……さっきと同じ部屋に連れて行かれる。同じように台に乗せられ、鎖で自由を奪われる。

 

「へへっ……気持ちいいねえ、オナホール女の口の中は」

 

「んっ、ぐぅ……んむぅ、っ……」

 

「うへぇ、アテナ様容赦ねーなあ、ひりひりして痛そー」

 

 視線と野次にさらされながら、下っ端たちの気の向くままに陵辱される。

 台に縛られて、捕まったあの日と同じように、モノ扱いされて犯され、前も後ろも上も好きなように使われる。

 

 口の中に突っ込まれる肉棒。喉まで届いて呼吸すら妨げる。何分後かには熱い白濁液が、喉や食道に飛び散って引っかかるように勢いよく吐き出されるんだろう。

 

 それでも、痛くない分こっちの方がマシかも……何だかんだで、こういうのには慣れてるし……耐性もある程度ついてるし。

 

 ただまあ、ただの肉便器として、性欲発散用の女としてしか見られずに犯されるってのは、いくら経験積もうと我慢ならないくらい悔しいもんは、相変わらずあるんだけど……。

 

 けどやっぱり、同じ欲望の発散や今までの仕返しなら、こっちの方が……マシだなあ。

 

 この陵辱に、決まった終わりの時間は無い。

 

 終わるのは、昼食の時間になった時か(その後再会するから、中断、って言った方がいい感じかもしれないけど)、下っ端たちが飽きた、もしくは休憩する時、

 

 そして……アテナが仕事から戻ってきた時、だ。

 

 前2つなら、私はまたそのまま部屋に放り出されるけど……アテナが帰ってきた時は、また、朝と同じ苦痛に、私の体はさらされる。

 身を切るような、鞭の激痛に。

 

 時間的に不規則な、それらの繰り返しで一日は終わり……暗くなる頃に私は解放される。

 犯された後、汗や精液を洗い流すことはできず……汗まみれ精液まみれ、おまけに鞭で打たれて体が赤い状態で部屋に戻り……その見苦しい姿のまま、局長さんの前で寝ることになる。

 

 ……あんまり、自分の姿の惨めさは考えないようにしてる。つらいから。

 

 一日を、食事の時間を除けば……犯されるか、痛めつけられるか、放っておかれるか……いずれかの状況に身をおきながら、私は過ごす。

 

 快感に震え、苦痛におびえ、何もないひと時に安らぐ、そんな日々。

 何というか、今までになく心と体が弱っていくのが、日に日にわかる感じだった。

 

 そこに変化が訪れたのは……4日目からだった。

 

 ☆☆☆

 

 その日は、最初からいつもと違った。

 

 いつもはまず、アテナに鞭を打たれてから、私の一日は始まる。

 

 しかし今日は違った。

 欲情して我慢できなくなったらしいロケット団の下っ端達が……寝起きの私を組み伏せて、局長さんも見ている前で肉棒を突きたてて犯していた。

 

「へへっ、やっぱいいよなあ、こんな上玉がいつでも犯れる所にいるなんてよ!」

 

「ああ、マジでここの配置になったの運よかったぜ!」

 

 台とか鎖のギミックはないから、そのまま床に押さえ込まれ……上から叩きつけるように激しく肉棒を突きたてられ、出し入れされている。

 

 寝起きのまどろみなんかふっ飛んで、快感と羞恥で朝から頭がいっぱいになっている。

 

 なのに、私のオマンコは……快感にやはり正直だった。

 いつもは苦痛から始まる朝、逆の快感が襲ってきたことが嬉しかったのか知らないが、下っ端の朝勃ちの肉棒をおいしそうに加え、よだれのようにだらだらと愛液を垂れ流す。

 

「んぅっ、くぅ……んあああっ! あぁ……はぁっ!!」

 

 私を心配してくれる局長さんの前だと言うのに、本当に私は快感に対して嘘をつくことが出来ない人間なんだなと実感させられる。

 

 激しい責めに、私も声をこらえることが出来ず、身を駆け巡る快感のままに叫び声が上がる。びくん、びくん……と震えながら、朝から浅ましく乱れていた……その時。

 

「あらあら、楽しそうね……もう始めちゃってたの? あなた達……」

 

「…………っ!?」

 

 部屋に入ってきたのは……いつも通り、鞭を持ったアテナ。

 いつも通りの恐ろしい笑みと共に、順番はいつもと違ったけれど、また今日も私に地獄を与えに来た。

 

 彼女の顔を見た瞬間、私の心は恐怖と絶望、そして諦めに支配されてしまう。

 

 きっとこの後、セックスは中断……膣内や口腔内に精液を残したまま、例の部屋に連れて行かれて……また苦痛を与えられるんだろう。あの鞭で、身を切る激痛を。

 

 ……と、思っていたら、

 

「もう始めちゃってたのねえ……じゃあ今日はいいわ。ちょうど時間もあまりなかったし……私はもう行くから、そのまま続けていいわよ、あなた達」

 

(…………え?)

 

 そういい残して、アテナは……帰っていった。

 え? 何て、今……今日は、いい?

 

 叩かれなかった……このまま、叩かれなくていいって「おらぁっ!」あぐっ!?

 

 刹那、止まりかけた思考を叩いて戻される衝撃。

 股間からずどんと内臓にまで響く……力強いピストン。気のせいか、さっきまで以上に力が入って私の膣内で暴れさせられている気がする……?

 

「へっへっへ、こりゃラッキーだぜ、アテナ様からお許しが出たんだ……なあ嬢ちゃん、こうなりゃとことん楽しもうじゃねーか」

 

 勝手に気合を入れて、ずどん、ずどんと腰を動かし、肉棒の出しいれを再会する下っ端団員。その言葉なんて耳に入ってこなかったけど……私の脳裏には、ある1つの意識が浮かんできていた。

 

 アテナによる鞭の苦痛の心配が、一時とはいえ遠のいたことで……その思いは、浮かんできてしまっていた。

 

(よかった……助かった……)

 

 安堵の後、しかしまたアテナがくれば、今度こそ、苦痛の時間が来るのだろうと……それを思って……

 

(鞭より、こっちの方がまだましだわ……こっちの方が……。ずっと、こっちならいいのに……このままなら……)

 

 

☆☆☆

 

 

 また別な日。

 

 今度は、少し前にすでに下っ端たちの朝の輪姦が終わってしまった所でアテナが来て……逃れるすべがない、鞭で打たれる……と覚悟した、その時のことだった。

 

 アテナが、何かに気付いたように口を開いた。

 

「あらあら……局長さん、おズボンが随分と、苦しそう……」

 

「「……!?」」

 

 驚いた……しかし演技くさく、わざとらしい。

 しかし、内容が内容だ……私は思わず、その視線の先を見た。

 

 すると……ラジオ塔の局長さん、その股間が……ズボンにテントを張っていた。

 

 犯される私を見ても、かわいそうにと同情して欲情などとは無縁な、優しい視線を送ってくれて、声をかけて励ましてくれていた局長さんの股間が……度重なる、目の前での私の輪姦シーンで男としての本能が出てきてしまったのか、本来あるべき形になっていた。

 

 それに気付き、少し戸惑う、どう反応していいのかわからないわたしと……戸惑いと悔しさ、それに恥ずかしさが入り混じった顔になる局長さん。

 

 その2つを一瞥したアテナは、初日と同じように私の首輪をつかんで……

 

「さあ、今度は局長さんの方から期待していただいているのよ……できるわね?」

 

 許されている返答は……ただ1つだけ。

 私は、それに従って動くしかなかった。

 

 そして、今度は……局長さんも、戸惑って迷いはしたけど……止めはしなかった。

 やめさせれば……私がつらい目にあうと、あの鞭の餌食になるとわかっていたから。

 

 ズボンのチャックを開けると、年齢を感じさせないくらいにたくましくそそりたった肉棒が勢いよく出てきて……私は、自分を鞭打ちから逃がしてくれるそれに、むしゃぶりついた。

 

 年をそれなりにとっていても、ペニスはペニス……力強く、鼻につんと来る雄のにおいは健在で……それが口から鼻に抜ける。

 それにプラスして……独特な加齢臭も一緒に。

 

 癖のある、って言っていいのかどうかわからないけど、フェラチオではあまり味わうことのない芳しさを私は、舌で肉竿全体を撫で回しながら、口と鼻のみならず、肺の中ででも味わっていた。吸って、肺に満たす。男の欲望のにおいを。

 

 すると……やはり、何日も禁欲を続けていた中で、私の生レイプシーンなんてのを延々見せられていたのは、いくら壮年の男性でもきつものがあったんだろうか。

 

 溜まっていたものが一気に氾濫するかのように、すぐにびくびくと特徴的な震えが口の中の肉棒に起こり……直後、精液が吐き出された。

 

 加齢臭まじりの、何日も我慢された特別濃厚な精液が、一気に、私の口の中に。

 それこそ、若い人と何ら変わらない勢いで……吐き出された。

 

 

 

 私の口に出した後、局長さんのペニスの勃起は収まり……それを確認した私は、局長さんにもう続ける意思がないことを、そしてやめようとしてもアテナに睨まれる様子がないことを確認した上で、局長さんのズボンを元に戻した。

 

 その日は、それで終わった。

 

 アテナ達は去り……局長さんは、私に対する罪悪感とかからか、うつむき加減で私と目を合わせようとはせず……2人とも何もしゃべらないまま、眠りについた。

 

☆☆☆

 

「……思ったより早かったわね、この段階に来るのが……少し、スケジュールを前倒しにした方がいいかしら? まあ、局長さんはいいとして……アイカちゃんの方を上手く誘導してあげないとね……ふふっ、順調に進んでいる旨、アポロ様に報告入れておかないと」

 

 廊下を歩きながら、アテナは誰にともなく、そんなことを呟いて笑っていた。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第23話 カリンの現状とアテナの計略

えー……展開上こういう感じにしたかったのでこうしたんですが、カリンの扱い、というか対応が気に入らない人ごめんなさい。

あと、あとがきで独り言気味に今後の展開をつぶやいてます。よかったらちらっと見てってください。


 

 

 日々少しずつ形を変え、状況を変えて続けられていく、アイカへの陵辱。

 その先にある思惑に、まだ誰も気付いていない。

 

 アイカも、犯しているロケット団員も……途中から参加する形になった、監禁されている局長も。

 

 それが明らかになるのは……いつのことか。

 

 

 その一方で……もう1人、捕まった女性の方は……

 

 こちらは、アイカとは打って変わって、変化がないどころか……ほとんど『何もない』と言えそうな日々を過ごしていた。

 

 ☆☆☆

 

「お食事の時間です」

 

 部屋に入ってきたロケット団員の女は、たったそれだけ言った。

 

 手には、食事を載せたトレー。乗っている食事は、パンやミートボール、スープなど……割と簡単だが、それなりに栄養価もあり、バランスもいいもの。味も悪くない。

 

 女団員はそれを手に、この部屋に朝から晩まで監禁されている彼女……カリンの元へ向かう。

 

 カリンの待遇は、アイカとはほとんど真逆だ。

 強姦は、捕われたその日にアイカと一緒に犯された、あの一回のみ。それ以降は手を出されることは一切なかった。

 

 それどころか、この部屋にカリンが閉じ込められてからというもの、世話をするために入ってくる者は、ロケット団員とはいえ皆女性……まるで、戦争中における、敵国の高級捕虜に対する待遇のような配慮だった。

 

 食事も真逆。カリンの食事は先ほど述べたとおりだが、アイカのそれは、本当に粗末な食事。必要最低限のエネルギーを取れる程度のもので、味もいいとは言えない。刑務所の飯のようだと、アイカに出される食事の内容を知っているロケット団員は語る。

 

 部屋も、人が住むには適しているとは言えない。床も硬く家具もない地下室と、空調完備でやわらかいベッドもあるカリンの部屋とでは、雲泥の差。

 

 これだけ聞けば……圧倒的にカリンの待遇がいいように聞こえるだろう。

 だが、そうでもないのだ……残りのある1点においては。

 

 カリンは、その快適な部屋の中で……いわゆる『拘束服』に身を包まれ、ほとんど身動きできない状態で一日を過ごさせられている。

 

 素材は上質なものの、その服の見た目はまるで袋……寝袋か何かだ。

 

 そのデザインというか、設計はそもそもすでに普通ではない。何せ、両手両足に手錠などの拘束具を付けられた状態で着脱できるように作られている服なのだ。

 カリンは、両手両足を拘束されたまま、素肌の上にその服を着せられている。

 

 足元から、はくというよりも中に入るようにして着る。足の部分は分かれてはおらず、両足をそろえた状態から大きくは動かせない。そのため、ほとんど歩けない。

 

 腕を通す『袖』は一応あるものの、これも両腕をそろえて入れる形で、やはり見た目は袋。しかもやはり通したその先は開いてはいない上、腕はそのあと、二の腕の部分をベルト状の拘束帯で体に巻きつけるように固定されてしまう。実質動くのは、肘から先のみ。

 

 裸ではあるものの、一応自由に両手両足が動くアイカと違い、カリンはほとんど動けない状態で、一日中ベッドの上に寝ているか座っているか、といった生活をしていた。

 

 そして、生活の全ては女団員に世話をされる。というよりも、管理されている。

 選抜された女団員が部屋の外に常駐し、必要に応じて動いているのだ。

 

 食事の時間になれば、今のように女の団員が来て、手を使えないカリンに食事を『食べさせる』。メニューは食べさせやすくこぼしにくい固形物が多く、スープやドリンクはストローを使ってこぼさないように飲ませる。

 

 トイレの際は、下半身の部分についているファスナーをはずして下半身を露出させる。そして、部屋に備え付けのトイレにまたがらせ……見ている前で用を足させられる。終わった後の始末も、再び服を着せる作業も、全て世話係にやってもらう。

 

 風呂に入ることは出来ない。代わりに、女団員が一度服を脱がせ、温水でぬらしたタオルで体を拭く。ベッドの上に寝かせて、適宜体を転がし……手入れをするかのように。頭のてっぺんから足の先まで、無論、胸や股間、臀部なども全て。

 洗髪は、水を使わないドライシャンプーのようなもので行われている。

 

 環境そのものは悪くない。代わりに自由がほとんどなく、性的なものとは言えない屈辱的な要素が所々に存在する、異質かつ、また違った意味で残酷な監禁体勢だった。

 

 そんな彼女のもとに、監禁何日目かのある日……初めての来客があった。

 

 ☆☆☆

 

「お初にお目にかかります、ジョウト地方ポケモンチャンピオン・カリン殿」

 

 男だった。

 カリンがこの部屋につれて来られてから、初めて訪れた、異性。

 

 彼は、ロケット団の制服と似た……しかし白い色の服に身を包み、落ち着いた雰囲気を纏っていた。明らかに、普通の団員とは違う何かを感じる。

 

 男の名は、アポロ。

 ロケット団の幹部団員であり、このジョウト地方で活動しているロケット団たちのトップに立つ存在だった。

 

 簡単な自己紹介の後、アポロは、部下に持ってこさせた椅子に座り……ベッドに座るカリンと1対1で向かい合って話し始めた。

 

「意外と紳士的なのね、ロケット団のボスさんは。まあ、やってることは1から10までどーしようもないことだけど」

 

「それは痛み入りますね……しかし、ボスという呼び方はできればやめてください。我々ロケット団のボスは、サカキ様ただ1人……私は、ジョウト地方において活動する団員達の指揮権を与えられている、最高幹部に過ぎません」

 

「あら、そうなの……それで、その最高幹部さんが、この哀れな虜囚に何の御用?」

 

 そうカリンが問いかけると、一拍間を置いて、

 

「……単刀直入に申し上げます。カリンさん……我々の仲間になっていただけませんか?」

 

「……面白いジョークね」

 

 さほど間を置かずにカリンはそう返す。

 驚いていない、というよりも……問いかけの内容を予想していたようにも見える。

 

 不思議なことではない、というか、珍しいことではないのだ。カリンにとって……自分の力を欲しがる存在が、このように接触してくるという事態は。

 

 もちろん、このように犯罪そのものな手段に出てくる、もしくは出ようとするものなどめったにいないが、何らかのポケモン活動団体がその実力を求めて、大企業の重役などがネームバリューのために、カリンに協力してほしいと言ってくることは多い。

 

 もっとも、それらのほとんどはエージェントによってきっちりはじかれるわけだが。

 

 今回もカリンは、拘束されたのに何も苦痛も辱めも与えられることなく時間が過ぎていく中で、ロケット団の目的というものを考えていた。その中で可能性の1つとして脳内に上がっていたのが、何を隠そう、協力依頼だ。

 

 本命の可能性であったし……そのために最も強力な交渉カードを、彼らは握っている。むしろ、早々にこういった話が持ち込まれず、今の今まで事態が動かなかったことの方が不思議だったほどだ。

 

 だからこそ、カリンは即座に断りの返事を返した。

 

「……まあ、そう言われるだろうと思っていました」

 

「あら、わかっててここへきたの? それはそれは……無駄足ご苦労様「ですが」」

 

 割り込むようにして続く言葉を発するアポロ。

 

 その表情は、先ほどから変わらない……微笑だった。

 

「そう冷たく、邪険にされてしまっては……我々は交渉のためのカードを切らなければいけませんね……」

 

(……やっぱり、こう来たか……)

 

 続けられるアポロの言葉。これも……内容は、カリンの予想通りだった。

 

 そして、その『カード』の内容も、予想はついている。

 もっとも予想が簡単だった……しかし、出来れば当たっていて欲しくない予想。

 

 凛とした表情に固定したその顔の奥で、カリンは不安を押し殺すように、喉をこくり、と静かに鳴らしてつばを飲み込んだ。

 

 それに気付いたかどうかはわからないが、アポロは立ち上がると、部屋の壁際によっていった。

 そして、ベッドからは見えない位置に隠されているスイッチを押す。

 

 すると……壁の一部がスライドし、大きなモニターが現れた。

 

 この時点でカリンは、最悪の予想が当たっていることを理解する。

 モニターの全体が壁から現れると同時に、それは点灯し……映像が映し出される。

 

 大画面で映し出されたのは……

 

「……っ……!!」

 

「……我々としても不本意なのですがね……このような形での交渉は」

 

 残酷にも、予想通り……裸に剥かれ、男たちによってたかって汚される……最愛の妹の姿だった。

 

☆☆☆

 

「お疲れ様です、アポロ様。交渉はどうなりましたか?」

 

「残念ながら、袖にされてしまいました。いやはや、女性とは難しいものですね」

 

 十数分後、別室。

 そこには、デスクワーク用の執務机に腰掛けて力を抜くアポロと、デスクを挟んでその向かい側に立って、交渉の成果を尋ねるアテナがいた。

 

 結果は、失敗したとの報告。しかしアテナは、意外そうにはしていない。

 むしろ、やはりか、とでも言いたげな様子だった。

 

 もっともそれはアポロも同じで、むしろ今回、この交渉でいい返事がもらえるとは、露ほども思っていなかったようだ。

 

「妹さんの映像には、心を痛めていたようでしたが……自分の身内のこととはいえ、力の使い方を誤るわけには行かない、と力強く言い切られてしまいましたよ」

 

「あらひどい……アイカちゃんを見捨てるなんて」

 

「リーグチャンピオンの立場というものがありますからねえ……『きっとアイカもわかってくれる』だそうです。いやいや、美しい信頼関係だ……」

 

 ちょうどそこで、女性団員がアポロとアテナ、2人分の紅茶を入れて持ってきた。

 

 そこでアポロは、デスクの向こうにある応接用のソファに移動して座りなおし、アテナにも向かいにある同じソファに座るよう促す。

 アテナはそれに従って腰を下ろすと、ほぼ同時に机の上の紅茶を取った。

 

「まあ、予想できたことではありますわ……むしろ、身内を人質にとった程度で、リーグチャンピオンほどの人間が、特にあのカリンが、悪の目的にポケモンを使うことをよしとするとは、もともと思えませんでしたから」

 

「ええ、それは確かに……。しかしアテナ……それでも、手はあるのでしょう?」

 

 紅茶で唇を湿らせ、アポロは少し笑みを深める。

 

「もちろんですわアポロ様。すでに、2人を我々ロケット団の手駒とするための作戦は開始……いえ、すでに佳境に入っておりますの」

 

「それはすごい……しかし、今までや、シルフの時のような単なる陵辱ではなく、少々変則的というか……あらかじめ『シナリオ』を用意したものだと聞いていますが? どうでしょう? よければ、詳しく教えていただけませんか?」

 

「もちろんですわアポロ様」

 

 アテナは紅茶をテーブルに置くと、膝をそろえて話し始める。

 

 アポロはカップを手にしたまま、表情を変えず、しかし興味深そうにそれを聞く。

 

「男か女かに限らず、肉欲におぼれさせて堕落させ、言いなりにするのは、短絡的ですが効果的な方法と言えますわ。実際、あの子も過去に何度かそういう目にあっているようですし……しかし、今回は私は、その方法ではダメだと思っていますの」

 

「ほう? どういうことです? たしか……少なくとも今のところ、妹さんの方は、そういう手段を使っていると聞きましたが……」

 

「ええ。でも、それだけじゃあありませんの……」

 

 そこで、アテナの顔が、笑みが……楽しい思い出を思い出したかのように、嬉しそうな、しかし禍々しい笑みへと変わった。

 

 脳裏に在るのはもちろん、鞭を振るう自らと、それに泣き叫び、おびえる少女の姿。

 

「あの姉妹は2人とも、快楽だけではおそらく堕とすことはできませんわ。妹の方は、今まで何度も、想像を絶する、と言ってもいいレベルの陵辱を受けてきてなお、あのように精神が殺されることなく健在……心に傷を負うこともろくになく、普段から明るく笑っています。陵辱されても次の日には笑っていられるほどのレベルですわ」

 

「ほう」

 

「そして、その姉は……わたくしは大学が一緒で動機だったことと、恥ずかしながら似たような生活を送っていたのでよく知っていますの。当事のカリンは、それはもう性というものに貪欲で……ビッチと言ってもいいくらいの勢いで、あちこちで男の上にまたがって腰を振っていましたわ。ほぼ他人と言っていい相手との、行きずりの一夜なんていうものも何度あったかわからないですし……快楽に対して、耐性が無いとは思えません」

 

「なるほど」

 

「ですからあの2人では、いくら快楽と屈辱を与えても、完全に堕落させて手ごまに出来るとは思えません。情け容赦なく徹底的に犯しぬけば、堕落させる所までならそれも可能かも知れませんが……おそらくその前に心が死にますわ」

 

「それは困りますね……我々は性奴隷が欲しいわけではありません。チャンピオン・カリンという表世界の協力者と、その妹であり凄腕のポケモントレーナーという手駒がほしいのです……快楽だけの肉人形になられてしまっては元も子もない」

 

「ええ。ですからわたくし、今回はアプローチを変えて……準備に時間と手間をかけると同時に、それぞれの弱点をついてみることにしましたの」

 

「ほう? それは興味深いですね……ぜひ詳しく聞かせていただけますか?」

 

「もちろんですわ。まず妹……アイカちゃんですが、色々と経験豊富とはいえ、彼女は所詮まだ子供。苦痛と恐怖でのアプローチが、初手としては有効と判断しました」

 

「ふむ」

 

「彼女は快楽だけなら、もしくは快楽を伴った痛みなら、おそらく責められても強いですが……今まで、快楽と全く関係のない部分での痛みというものを味わったことはほとんどないはずです。彼女、別に取り立ててMでもないようですし……ならばまずは、自分は私達の気まぐれ一つで、酷い苦痛にさらされる立場なのだ、と教え込みます」

 

「そのための、鞭ですか」

 

「ええ。思ったとおり……Mならあそこで、痛みで感じて股間も濡れましょうが……彼女の中にはいい具合に苦痛と恐怖だけが根付いてくれました。それと交互に、まだマシな責めである陵辱も行いました……初日からしばらく、2つのバランスをうまくとって」

 

 アテナは続ける。

 

「しばらくしてから、わたくしは次の段階に調教計画を移行させました。徐々に、苦痛を与える頻度を減らして、代わりに快楽を与えるようにしましたの。それも、ただ比率を変えるだけでなく……そのことを別な形で意識させながら」

 

「と、いうと?」

 

「例えば……朝、すでに団員たちが陵辱による責め苦を始めていたところにわたくしが来て……しかし、もう団員たちが始めていることを理由に、彼女にとって恐怖対象である鞭による責め苦をその日取りやめたとします。すると彼女、犯されて屈辱を身にしみこまされている所だというのに……安心してしまうのですわ」

 

「無理もないことでしょうねえ……身を切られる痛みである鞭打ちが……毎朝自分を苦しめていたそれが、突如取りやめになったのですから」

 

「ええ、そして面白いことに……頭の端で思ってしまうのです。『犯されていたから助かった』と……その次も似たようなもので、監禁しているラジオ塔の局長さんを使いましたわ。彼女は性欲処理用の人形であり、断れば彼女が苦しむと最初に教えこみました」

 

 よかれと思ってアイカを止めた局長の目の前で、『仕事を実行しなかったアイカが悪い』として鞭で滅多打ちにした時のことを思い出しながら、アテナは続ける。

 

「何日か後、さすがに紳士然としていた局長さんも性欲が抑えきれなくなり、下半身にその様子が現れ始めました。まあ……目の前で延々と乱交を繰り返されれば当然でしょう。そこで再度アイカちゃんを処理係として差し向け……今度は立派に勤めを果たしました」

 

「おや、それはすごいですねえ……やはり彼も男ですか。そして妹さんはそれによってまた……初日は受けてしまったあなたの鞭を免れることが出来た」

 

「ええ。これと似たような形で、少しずつアイカちゃんの頭の中に、考え方を作り上げていっているのです。『レイプされていれば、苦痛から逃れられる』とね……単に陵辱か鞭打ちかを天秤にかけさせて痛めつけるより、自分の頭と体でそれを『実感』させたほうが、すんなり覚えてくれますから」

 

「なるほど面白い……しかしそれでは行きつく先は、先ほど懸念した単なる性奴隷になってしまうのではありませんか?」

 

 

 

「いいえ? この作業は単なる『逃げ道』を構築しただけに過ぎません。最後の仕上げは……別に用意しておりますの」

 

 

 

「ほう……それも例によって、『快楽』とは別の形で?」

 

「ええ。彼女の弱点はわかっていますから……さて、ここまでがアイカちゃんの方ですわね……その姉・カリンの方には、また別なコースを用意しました」

 

「先ほどからの話を聴いた限りだと、随分と妹さんと扱いに差がありますねえ……仲たがいでも狙っているのですか?」

 

「ふふっ、半分正解ですわ、アポロ様」

 

「半分?」

 

「ええ……少々プロセスが遠まわしなのです。あの女の場合、おそらく……苦痛と快楽を併用した、感覚のすり替えでは効果は薄いでしょう。そもそも、苦痛そのものに耐え切ってしまうかもしれません。ですからカリンには、最終的に突くあの女の弱点にあわせて、調教計画を立てました……性的なそれとは別の苦痛と屈辱を使います」

 

「ほう……?」

 

「ふふふっ……あの女に対しての私のアドバンテージは、人質の存在だけではありません。何せ、カレッジで4年も一緒にいたんですから……かつて机を並べた者同士だからこそ可能なやり方を、そしてあの女の最大の弱点をお見せしますわ……」

 

 笑うアテナは、まるですでに勝利を確信しているかのようだった。

 

 

 




ラジオ塔編も佳境……だと思います。多分。

予定としては、来週か再来週あたりまでにラジオ塔編を決着させて、年末年始あたりでジョウト編(の本編)を終わらせたいでと思ってます。
その後、後日談とか書きますけど。

そんなスケジュールを予定してるわけですが、このラジオ塔編でアイカがアテネから受けるSM責めで書きたいネタがまだいくつかあるんですよね……リクエスト含めて。
ここまでガッツリなSM展開中々ないですし、この気を逃したら書く機会なくなりそうで。

なので、次とその次あたりの更新ではそのSM部分を上げるかもです。鞭のほかにもこんなことやってました的に。
だらだらとすいませんが、もうしばしお付き合いいただければと。
(『んなもんいいから早く進めろや』って意見が多ければ考え直しますが……)

なお、それ以外の展開リクエスト(後日談や番外編、IFルートとかもOKです)も当然受け付けておりますので、どしどしどうぞ。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第24話 アテナの調教・熱

遅くなり申し訳ありません。
さて、連休中に書いた分を4話一気に更新します。

※SM展開ですので、苦手な方ご注意ください!

一応、SM展開はこの更新分で全部の予定です。次回以降展開を進めたいと……



 

 

 いつもと違ったのは、昨日だけじゃなかった。

 

 今日は回避されることなく、朝から訪れた、アテナによる苦痛の時間……その出鼻に、アテナは鞭を取り出すかと思いきや……今日はそれをもってきていなかった。

 

 背中にいつもついている、鞭を取り付けるホルダーごとない。今日は鞭を使わないんだろうか、なんて思って……その時の私は、少し安心してしまった。

 

 ……それが、全く的外れな、虚しい安堵だったと知るのは……その数分後のことだった。

 

 

 

 いつもの部屋につれてこられた私は、いつもの台の上にくくりつけられた。

 

 これもまた、いつもと違った姿勢……台の上に仰向けに寝かされた状態から、手首から天井へ伸ばした鎖で上半身を少しだけ起き上がらせられた形だ。

 

 まるで、床に寄りかかって座った状態からずりおちたみたいな姿勢。私のお腹の辺りから下半身までがよく見える。ちょっと首が苦しいけど、耐えられないほどじゃないな。

 

 その下半身も、台の上から動かせないように足を鎖で固定されてるんだけど。

 

「さて、準備完了……じゃあアイカちゃん、今日はね……ちょっと趣向を変えてみようかと思ってるのよ」

 

「? どういう意味?」

 

「何、ちょっとした気まぐれなのだけど……鞭だけじゃ飽きちゃうでしょう? だから今日は、こんなものを用意してみたのよ」

 

 アテナはそう言いながら、いつの間にか片手に抱えていたカバンの中に手を入れ……その中をあさると、数秒後、

 

 目を疑うものを、取り出した。

 

「……!? ちょ、そ、それって……」

 

「そう……ロウソクよ」

 

 太さ3センチくらいの、赤いロウソクが握られていた。

 

 前にAVのパッケージとかで見たことある……あれって確か、SM用の『低温ロウソク』ってやつ……?

 

 目を見開く私の目の前で、アテナは……それに火をつける。

 

 そして、拘束され動けない私の、台の上でむき出しのお腹の上に……斜めにしてかざした。

 

「怖がらなくていいわよ……聞いたことあるでしょう? SM用の低温ロウソクは、解けて肌に当たっても、火傷するほど熱くないって。まあ、これはただの低温ロウソクじゃない……特別製なんだけどね」

 

「……!? と、特別……?」

 

「ええ……いつもあなたが味わってる鞭と同じように、ポケモンの体組織を参考に作られてるの。これは、ようがんポケモン『マグマッグ』の体液から作られていてね……」

 

 そこでアテナは、焦らすように一拍置く。

 

 その間にも、火に当てられたロウソクが、だんだんと私のお腹の真上で……柔らかくなって、汁気が滲んでいく。

 

「普通の低温ロウソクよりさらに安全なのよ? 肌の弱い人でも、一時的に赤くなるくらいで絶対に火傷したりしないし、痕が残ったりもしないの。ただし……」

 

 その瞬間、

 溶解したロウソクが、火のついた先端から零れ落ち、私のお腹の上に……

 

 何滴か一度に、ぽとととっ、と……

「――っっぁぁあっ、っぐぅぅうううぅっ!!?」

 

「……感じる熱さは、普通のロウソクより上なんだけどね」

 

 しずくが私の肌の上に落ちて揺れた瞬間、焼けた鉄の棒を押し付けられたみたいなすごい熱さがお腹に広がって……脳までガツンと衝撃を叩き込まれた。

 

 すぐには冷えて固まらず、少しの間中私のお腹の上で、解けたロウソクがぷるぷると震える。

 

 その間中、私の頭は……実際の傷を伴わない感覚の熱さで灼かれ続けた。

 

 数秒後、お腹の上で冷えて固まったロウは……不思議なことに、空気に溶けるように消えてなくなってしまった。

 

 しかし、今のまだ余韻を感じる……鞭と同じく、快感とは無縁な苦痛が。肌を焼く、ロウの熱い感触が。

 

「ふふっ、どう? まだまだあるから、楽しんでね?」

 

 ――ぽとととっ!!

 

「――っぁぁあああああ!?」

 

 今度は、さっきより少し上……胸の下のあたりに垂れてきた。さっきより多く。

 

 範囲も、少し広く広がってしまって……肋骨の下あたりが灼けるように熱く、体が熱のショックでびくびくと震える。熱い部分の丁度上にある、胸も一緒に。

 

 ……その直後、まだ熱が引かないうちに……今度は、その胸に、やわらかく震えていた双丘の上にそれが垂らされた。

 

「――っっっ――!!」

 

 今度は声も出なかった。

 

 震えていたことが災いして、落ちてきた瞬間に牢のしずくが飛び散って……もう片方の乳房や、敏感すぎる乳首にまでかかってしまう。

 

 ぼつぼつと、しかし強烈な熱で、胸が焼き尽くされそうだった。

 

 そしてその熱が冷める前に、また別な場所にロウが落とされる。今度は……鎖骨の辺り。

 ど、どんどん……上に上ってきてる……!?

 

「あんまり暴れると、顔にかかっちゃうわよ~?」

 

「ひ……っ!!」

 

 あの熱が顔に直接……そう考えただけで私の背筋は冷えた。お腹の方は死ぬほど熱いけど。

 

 アテナは私の目の前でにやりと笑うと、今度は……また落とす位置を下に、お腹の方に下げていった。

 

 ……が、何回目かの後、何の前触れもなく急に上に持ってきた、肩の辺りに。

 

 いつ、どこに落とされるかわからない……下手なとこに落とされた時に、下手に動いたら、顔に……もしくは、もっとまずい所に……!

 

 顔、はもちろんまずいけど……目や鼻、耳や口に入るのはもっとまずい。例え火傷とかになる心配がなくてもだ。

 

 それに、下半身の方でいえば……お、オマンコとか……?

 冗談じゃない……あんなのがオマンコにかかったら、どんなことに……!!

 

 動く、震えることすらまずいってこと……!?

 

「うふふっ、さあ、まだまだロウソクはあるわ……たっぷり楽しんで?」

 

☆☆☆

 

 それから20分ほど。

 

 肉体的な傷は無いけど……私の精神は、かなり追い詰められてしまっていた。

 

 感覚の熱で肌を焼くロウソクの恐怖。それがどこに落とされるか、下手に動くとどこに飛び散るかわからないという恐怖……20分くらいで終わってくれたのが救いだった。

 

 感覚的には、もうちょっと長かった気がしたんだけど……壁の時計で確認したから間違いない。

 

 ……そういえば、何で今日に限って時計があるんだろう?

 何だか……嫌な予感がする。

 

 するとアテナは、まだかなり残っているロウソクの火を消して床に放った。

 

「さて……準備運動も済んだことだし、いよいよコレを使ってあげようかしら」

 

 そして、そんなことを言って……床に置いたままだったカバンから、さらに何かを取り出す。

 

 そしてそれを、見せ付けるように私の目の前に……ちょ、ちょっと!? 何コレ!?

 

「な、なに、コレ……!?」

 

「さっきのと同じロウソクよ? こっちは形から大きさから、さらに特別だけどね……」

 

 アテナが持っていたのは……ロウソクだった見た目の質感や色からわかる。

 

 ただし、今言っていたように、形と大きさがおかしい。

 

 太さはさっきのより太くて、長さが……短く見ても50cm以上ある。

 

 そして、形が……棒状のそれの片方の端は、普通のロウソクのような感じ。糸みたいなのが出た、火をつける部分がある。

 

 そして、もう片方の端は……男性器を象った、太いディルドーになっていた。反りや傘までついてて、すごくリアルだ……材質がロウソクじゃなければ、100%、女の子の穴に入れて使うものだろう。

 

 一体アレをどうやって使う気なのか、と私が混乱していると……アテナは説明も何もなしに、にやりと笑うと……直後、

 

 ディルドーの部分を、私の膣内に……勢いよくずぶっと突き刺した。

 

「あがっ……!!」

 

「ふふっ、ちょっと我慢してね……奥までしっかり、入れておかない……とっ!」

 

 ぐりぐりと上下左右に動かしながら、アテナはロウの張子を、私の膣の奥の奥までねじこんでいき……その長い全体の3分の1くらいが入った所で止めた。

 

 そして……

 

 反対側の、普通のロウソクの部分に……火をつけた!?

 

「……!? ……っ!?」

 

 頭が理解するのを拒否している。

 こ、この女……これ一体何してんの!? 何のつもりなの!?

 

 こ、こんなことしたら……

 

「ロウソクの部分はさっきと同じよ? それに加えてこっちは火も特別なの。アイカちゃんのほうが詳しいかもねえ……イッシュ地方の『ヒトモシ』っていうポケモンの頭の炎を参考に作ったんだけど、触れても火傷しないの。このロウと同じくらい熱いけどね」

 

 そしてアテナは、私の股間から伸びたロウソクディルドーの先で燃える、今言っていた『火傷しない炎』を、そしてその熱によってロウソクが解けていく様子を見ながら……にやりと笑う。

 

「だから……このままロウソクが解けながら、炎と解けてる部分があなたに近づいていって……あなたの膣の中に、解けたロウと一緒に炎が入っちゃっても……平気なのよ」

 

 ……平気、って……そんなわけ……!

 

「それじゃあ、私はコレで失礼するわね? そうね……ロウソクが全部解けてなくなるころにまた来るわ。その長さと太さだと……6時間くらいかしら? じゃあね」

 

「ま、待っ……!!」

 

 必死さのにじみ出た私の声を無視し、アテナは部屋の外へ消えた。

 

 後には、急所といってもいい場所に、凶悪なロウソクを深々と差し込まれた私だけが残った。

 

 顔が青ざめる。これから起こるであろうことを理解して。

 頭は一旦パニックになって……しかし、何もできることが無いと数分で悟ると、今度は逆に冷静になった。

 

 ぶっすりと差し込まれたこのロウソクディルドーは……ゆっくりととけていっている。溶けて、短くなっていっている…………もう片方の先端が差し込まれた、私の膣口に向かって。

 

 どんどんとけて短くなっていき……やがて、解けている部分と炎は……私の膣口に到達する。そして、さっきまで私の肌を焼いていたあの熱が……今度は膣内を焼き始めるのだ。

 

 火傷しないとはいえ……外の皮膚でも死ぬほど熱かったあれを、今度は私の膣内が……皮膚とは比べ物にならないくらいにか弱い、粘膜部分が受ける。

 そう考えただけで、狂いそうだった。しかも、ヒトモシの炎まで一緒なのだ。

 

 しかもアテナは……コレが全部解けるまで6時間くらい、と言っていた。

 私の膣内に入ってるのは、コレの3分の1くらいだ。残りの3分の2が外に出ていて……単純に計算して、あと4時間で全部とける。つまり……

 

 ……4時間後……私の膣内で、ロウソクが解け始める。

 その後、ゆっくりと2時間もかけて。

 

☆☆☆

 

 今日に限って壁に時計が置いてある理由がよくわかった。あれに視線をやるたびに……私の最悪の拷問へのカウントダウンが、着実に減っていってるのがわかる。

 

 今ちょうど、燃え始めてから3時間50分くらい……! あと10分くらいで……!

 

 すでに私の股間には、熱がじりじりと伝わるくらいになってきている。そこまで近づいてる。

 泣いても喚いても、誰も助けに来なかった。

 

 気が狂いそうな中で私は、涙も鼻水もぼろぼろこぼして酷い表情になっていたその時……ガチャ、と音がして、部屋の戸が開いた。

 

 そこには……アテナがいた。

 

「あら……時間間違えちゃったみたいね、速かった……っていうか、むしろこれからか」

 

「やめて! いかないで! お願い、助けて! コレ抜いて!!」

 

 気付けば、必死で叫んでいた。

 恥も外聞もなく……助けを求めていた。

 

「お願い、もう、時間が……あんなのが中になんて、嫌……耐えられない、死んじゃう……!」

 

「あらあら酷い顔、大丈夫よ……火傷はしないっていったでしょ?」

 

「助けて……お願い……何でもするから、言うこと聞くから……お願いします……!」

 

 頬を伝う涙。

 何か考える前に、必死に口が動く。どう言えば助かるか、必死で脳が検索して……考える前に口が動く。私のプライドも何も、全部頭の外に追いやって。

 

「お願いします……たす、助けてください……!」

 

「あらあら、必死ね……そこまで言うなら……」

 

「っ!」

 

 もしかして、とアテナの次の言葉を期待と共に待つ私に……アテナは、自分の後ろを指差した。

 そこには……1人の、ロケット団のしたっぱがいた。

 

「代わりに別のものをそこに入れて、それで許してあげなくもないけど……?」

 

「本当っ……ですか!?」

 

「ええ。でも、入れてもらうんだから……自分でたのまなきゃね?」

 

 何を入れるのか、何を頼むのか。

 追い詰められた私の脳髄は……瞬時に答えを導き出した。

 

 そして、それを口に出すのに……最後に残ったプライドのかけらが少しばかり邪魔をしながらも、もう5分ほどで始まってしまう生き地獄を回避するために、口が動く。

 

 下っ端団員に向けて、懇願するような口調で……

 

「……お願いします……このロウソク、取り出してください……! 代わりに……」

 

「代わりに?」

 

「……あなたの、おちんちん、を……入れてください……っっ!!」

 

 言い切った瞬間、股間に伝わる熱が一層強くなってきた。もう……時間が……!

 早く! 早く抜いて! 言ったじゃない! 頼んだじゃない!

 

「んもー、声小さいしはっきりしてないし、頼む気あるの? もう一回……ちゃんと言いなさい」

 

「ちゃんと、って……!」

 

「何を取り出して何を入れてほしいのかはもちろん、どこに、どうして、どんな風にしてほしいのかを具体的にはっきり、と。もっと大きな声でね……ほら、もう時間無いわよ」

 

 直後、私は一瞬だけ考えた後……思いっきり息を吸って、

 

 

「お願いしますっ! 私のオマンコからこのロウソクを抜いて、代わりにおちんちん入れてくださいっ! このままオマンコの中でドロドロに溶けて熱くなるの嫌だから抜いてくださいっ! 邪魔なロウソク抜いて、空いた私のオマンコでオチンチンいっぱい出し入れして、精液どぴゅどぴゅだして気持ちよくしてくださいぃぃぃっ!!」

 

 

「はい、よく言えました……ふふっ」

 

 直後、

 じりじりとした熱と一緒に……私のオマンコの中に入っていたロウソクが抜き取られた。

 

 助かった――私がそう感じ、私の頭に安堵が広がり、そのまま気が遠くなろうとした瞬間……別な熱いものが、早速肉壁をこじ開けて入ってきた。

 

「んぐぅぅぅううっ!?」

 

 早速、だ。

 空いた私の膣口に、すでに勃起していたらしいしたっぱ団員のペニスが入ってきていた。

 

 そして、むさぼるようにピストンを始める。先ほどまでロウソクが入っていたせいか、微妙にすべりのいい膣内をグラインドし始める。

 

 私は、安堵した瞬間だったことと……命の危険を感じるほどに追い詰められていたことも手伝ってか……挿入した瞬間に達してしまっていた。

 

 そんな私に、アテナが耳元でささやいた。

 

「ほら……お望みどおり助けてくれた彼に、お礼言わなきゃ?」

 

「は、はいぃぃぃっ! 抜いてくれてありがとうございます、おちんぽ入れてくれてありがとうございますぅぅっ! いっぱい、いっぱい私のオマンコで気持ちよくなってくださいぃぃいぃんんああああっ! いく、イグっ、またイグゥゥぅうぅゥ―――ッ!!」

 

 恐怖に駆り立てられるまま、私の思考のもとに動くことを放棄した状態から、まだ回復していない口は……アテナに命じられるまま、隠語を恥ずかしげもなく使って……屈辱的な言葉をぺらぺらとしゃべっていた。

 

 ……それを私が、『屈辱だ』と頭ではっきりわかるようになるまで、まだもう少し……時間が必要みたいだけど……

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第25話 アテナの調教・器

遅くなり申し訳ありません。
さて、連休中に書いた分を4話一気に更新します。

※SM展開ですので、苦手な方ご注意ください!

一応、SM展開はこの更新分で全部の予定です。次回以降展開を進めたいと……


 今日もアテナは鞭を持ってきていなかった。

 しかし、それに安堵する気なんかはもうなくなってしまっている。あのロウソクのせいで……私は、私への責めが鞭だけじゃないんだ、ってことを知ってしまった。

 

 いつも通り、アテナは私の首輪を引っ張って部屋から連れ出した。

 

 しかし……歩く方向がいつもと違う。

 いつも苦痛と快楽を与えられる、ギミック完備のあの部屋じゃなく……その反対方向に向かって、地下通路を歩かされる。

 

 歩きながら、ふいにアテナが話しかけてきた。

 

「今日はねえ……アイカちゃんに仕事をあげようと思ってるのよ」

 

「……仕事?」

 

「ええ。アイカちゃんここに来てから、私達に衣食住全部お世話になりっぱなしでしょう? それじゃあ、仮にも旅に出て自立してる人間としてよくないと思うのよね」

 

 ……何を言ってるんだか、このバカ女……。

 

 表情には出さないようにして、私は心の中で悪態をつく。

 

 今私、ここにいてあんた達に迷惑しかかけられてないっての……何がお世話よ。朝から晩まで痛めつけられるか犯されてるだけだってのに。

 

 っていうか、『食』と『住』は仮にそうだとしても……『衣』は無いでしょうが。

 今私はここじゃ常に裸……身につけさせてもらえるものなんて、この首輪くらいよ。

 

 皮肉にしても随分と下手なアテナの言葉にいらだつ私。

 それに気付いているかどうかはわからないけど、アテナは上機嫌そうに続ける。

 

「それに、あなたが献身的に私達ロケット団のために働いてくれれば、みんな邪魔者であるあなたへの怒りを静めるかもしれないし……おっと、着いたわよ」

 

 と、唐突にアテナが足を止めた。私の足も、それに伴って止まる。

 

「さ、アイカちゃん……ここが、今日あなたが働く『職場』よ?」

 

 そう言ってアテナが、親指で『くいっ』と指差したのは……1枚の看板。

 

 ドアの隣についているそれは、紛れもなく……男子トイレの看板だった。

 

 

 

 数分後、

 その男子トイレの中の個室の1つに……私は入れられていた。

 

 おおよそ、予想したとおりの有様にされて。

 

 両手を頭の上に上げ、手首の部分を『×』の字にするような形で縛って拘束される。

 さらに、正座のように膝を曲げた状態で足を縛られ、伸ばせないようにされる。

 

 その状態で、男子トイレの大便器に座らされ……縛った手を上側に、そして足をM字開脚になるように固定された。

 正面に立つと、見事なまでに私の秘裂と菊穴は丸見えになる。

 

 ……まごうことなき『肉便器』が、そこに完成していた。

 

「じゃ、説明は要らなそうだから……頑張ってね~?」

 

 アテナはそういい残し、最後に、私にも見える位置のトイレの壁に『肉便器こちら』と書いた紙を貼り付けると……ひらひらと手を振ってその場を去った。

 

☆☆☆

 

 予想はしてたけど……私を『利用』する客が来るまでに、そう長くはかからなかった。

 

 数分ほど間はあった。もしかしたら、コレは放置プレイも兼ねてるのか、とか思うくらいに……が、そう思ってる途中で、ロケット団のしたっぱの男が入ってきた。

 そして壁の張り紙を、次に縛られている私を見てにやりと笑い……あとは予想通り。

 

「おほぉっ! こりゃいいや……すげー締まりいいぜ」

 

「おい、早く変われよ」

 

「くっ、やべ、我慢できねーかも……」

 

「んっ、く、ぅ、んぐ……」

 

 正にとっかえひっかえ、って感じで、私のむき出しの膣穴は男たちに使われている。

 今も1本、新たにずぶりと挿れられた所だ。

 

 上半身はそこそこ動かせるけど、下半身は割としっかり便器に固定されている。そのため、ムダに挿入しやすいらしく……下っ端たちはどいつもこいつもスムーズに私に挿入し、動きたいように動いて性欲を発散させていく。

 

 多くはオマンコに。たまーに、お尻の穴に。

 

 全くと言っていいほどに抵抗できない私は、ただただ挿れられて吐き出されるだけ。

 

 人間として私に配慮する必要がない――あってもしてくれるかどうか微妙である――設定の上で、下っ端はひたすら腰を振る。

 

 ごつごつと膣の奥で肉棒の先端が暴れ回り、何人分もの精液をすでに吸い上げている肉壁をこすり上げる。こすり上げながら、漏れ出ている自分の先走り汁を刷り込んでいく。

 

 身動きすらろくに出来ない……正真正銘、犯される以外に何も出来ない状態。

 本当にモノのような扱いしかされない。私は今、下っ端たちの娯楽用に設置された肉便器そのものだった。

 

 しかもそれが災いしてか、私は膣内で動く肉棒の動きが、いつもよりはっきりわかってしまう。

 

「オラっ、もっとギチギチに締め上げろよ! 力入れろ!」

 

「んんっ!? ……んぐぅ……っ!」

 

 ぎゅうっ! と、乳首を強くつままれて潰されそうになる。

 力を抜いた瞬間、叱責するかのようにそうされて……一瞬にして私の体は緊張した。オマンコにもしまりが戻ったらしく、満足そうにするしたっぱ。

 

 どんどん硬くなっていくペニス。反っていくにつれて、膣内の中でも天井あたりに大きく力が懸かる感じがする。まるで、勃起の力で体を持ち上げられようとしてるみたい。

 

 次第に速くなるピストン。それに伴って、がくがくと快感によらない震えが混じってくるペニス。耳元では、息も荒くなり始めた。

 

 そして下っ端は、思いっきり腰を出して奥へペニスを突きいれながら……射精した。

 私の膣内で、今日何度目だか忘れてしまった白い洪水が起こる。

 

 すでに精液で満たされてしまっている膣内からは、収まりきらない分があふれ出て、結合部から漏れ出し……下の大便器の中にぽとぽとぽとっ、と落ちていく。

 

 構わず射精を続ける下っ端は、びくん、びくん、と脈打つように数回体を大きく震わせ、それと同時に私の膣内に注ぎこみ……やがて落ち着くと、ふぅ、と一息ついた。

 

 と、その時……気を抜いて油断してしまったらしい下っ端のペニスから、また別の液体が漏れ出した。

 

 じょぼ、じょぼぼぼぼぼ……と、明らかに精液とは違う音が、私の膣内から聞こえる。

 粘性も低いし、量も多くて断続的な……ちょっと……これってまさか!?

 

「おいおいふざけんなよ、こいつ小便漏らしやがったぞ?」

 

「げぇっ、きったねえ!」

 

「あ、わ、悪ィ、つい油断しちまって……へへっ」

 

 並んでいる他の団員たちからブーイングを受け、そんな風に軽い態度で謝っている、今私の膣内に挿入して射精、どころか放尿まで始めたこの下っ端は……しかし抜き取ろうとはせず、どんどん私の膣内と子宮内を自分の尿で満たしていく。

 

「うぅ、っ、ぐ……ぁう……っ!」

 

 連結部からは、尿と精液の混じった気持ち悪い感触の液体が漏れ出し、しかし漏れ出すペースよりも注がれるペースの方が上なせいで、私の子宮は、考えたくもない液体で膨らまされていく。

 

 しかしそれ以上に、今のこの状況は私の精神を激しく追い込んだ。

 自分の子供を育てる大切な部屋に、そんなものを注がれているというのに、抵抗も何も出来ない……そんな無力感と屈辱感に、私は襲われた。

 

 ……ひどい……こんな、こんな扱い……! まるで私、ホントにトイレみたいに……

 

「うぅ……っ……! ひっ、ぐ……ぅ、すっ……!!」

 

 気付けば、目からはぽろぽろと涙が溢れ、嗚咽も漏れ出てくる。

 

 見られてあざ笑われるとか、そういう可能性も何も頭に浮かぶ余裕すらない中で、私は涙をこぼして泣いていた。せめてもの抵抗にか、泣き声をこらえるように抑えながら。

 

 ……が、下っ端たちは、そんな私をさらに追い込んでくる。

 口汚い言葉を投げかけてくる、とかはなかったけど、代わりに……

 

「……んむっ!?」

 

「ったく、うるせーなこの便器……よし、これで静かになるだろ」

 

 とうとつに、私の口元が動かなくなった。

 一瞬だけ、理解不能なこの事態に困惑したけど……直後、何をされたか悟った。

 

 何か、貼り付けられた。そして、口をふさがれた。

 

 たぶん……ガムテープか何かだと思う。

 泣き声がうるさいからって、静かにさせられたんだ……。

 

 つくづく人間扱いされないんだな、と感じながら、私が情けなさに目だけで泣いていると……ようやくペニスを抜き取った、放尿した下っ端に変わって個室に入ってきた別な下っ端が、唐突に足で、踏みつけるように私のお腹を押した。

 

「ん……っ!?」

 

「オラ、今入ってるもん全部出しやがれ!」

 

 どすっ、と乱暴に踏んで、ぐりぐりとねじりこむように押し付け……それに伴って、私の秘裂から、注がれていた液体がとろとろと漏れ出した。

 お腹の痛みと同時に、張っていた下腹部が少し楽になる。

 

 で、でも……踏まれてる部分が、楽になった割合より断然痛い……!

 

 しかも、気が短いらしい男は、それを何度も繰り返す。

 少しずつ流れ出る尿と精液、それにまたいらだち、男は私のお腹を圧迫する。

 

 今度はさっきより激しく、乱暴。ホントに蹴られたのと大差ない感じだった。

 

「くっそ……挿れる気しねえぞ、こんなきったねえ穴によ……」

 

「おい、洗うならこっちの方が早いぞ?」

 

 と、そんな言葉と共に別な下っ端が……ホースを持ってきた。

 おそらくは、このトイレの備品であろうそれ。片方の端を下っ端が持っていて、もう片方の端は……見えない。

 

 見えないけど……多分……

 

 ちょ、ちょっと冗談でしょ!? まさか、それ……

 

 目を見開いた私の体は、小刻みに震え出す。

 そして、残酷にも予想通りに事態は運ぶ。

 

 下っ端たちは、1人が私のオマンコに手をかけて左右に広げ、ホースを持ったもう1人が……一瞬、私の視界から消えた。最初にそいつが出てきた方に。

 

 直後、きゅっきゅっきゅっ、と何かをひねるような音がしたと思ったらそいつはもどってきて……ホースからは水が出てきていた。

 

 必死で首を横に振り、嫌だと、やめてくれと主張する私に構わず……ロケット団はそのホースの出口を、私の広げられた膣口に近づけ、そして……

 

 ……水の出口を指で潰して狭めた。

 

「――――っ!!」

 

 その瞬間、勢いよくオマンコの中に流れ込んできた、身を切るような冷水。

 

 そのあまりの衝撃に……私の頭はどうやら色々と限界を超えてしまったらしく、私の意識はそこで途切れた。

 

 

 

 意識が戻った時には、膣内の『洗浄』を終えた後、意識がないことなんかに構わずすぐさま輪姦を再開したらしい下っ端たちの手によって……私の体はさらに無残なことになっていた。

 

 オマンコにもアナルにもたっぷり注がれたらしい。私の膣口から白濁液が絶え間なく漏れ出していて、しかしそれでもお腹がパンパンに張って苦しい。

 

 体中に精液が滴っている。中に注がずにぶっかけられた精液も少なくないみたい。

 

 ……それ以上にショッキングなのは、その精液以外にもう1つ、私の体を下品に飾り立てているものがあったから。それも、体のあちこちに。

 

 例えば、オマンコのすぐ上には……

 

『ご自由にお使いください』

 

 と、書かれている。おそらくは、マジックか何かで。

 

 それだけじゃない。左右の太腿には『中出し専用』『公衆便女』と、お腹の辺りには『無償奉仕活動』、他にも、主に下半身を中心にして体中に『淫乱』『変態』『メスブタ』etc……

 

 そして正に今、両胸にまたがって『反応が悪い時はここ!』と書かれて、両方の乳首に向けて矢印が書き足された所だった。

 

 ……どこまでも、どこまでも……私の尊厳って奴が叩き落されていく。

 

 そぎ落とされて、削り取られて、もう落ちる所まで落ちたと思っても、まだ先がある。どんどんどんどん、私は辱められていく。

 

 ……いつ終わるのかな、この地獄みたいな責め苦は……

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第26話 アテナの調教・馬

遅くなり申し訳ありません。
さて、連休中に書いた分を4話一気に更新します。

※SM展開ですので、苦手な方ご注意ください!

一応、SM展開はこの更新分で全部の予定です。次回以降展開を進めたいと……


 朝っぱらから変な話を聴かされた。

 

 なんでも、いつも私が使っている……というか、使わされているあの台が、汚れが酷くなってきたので洗っていて使えないらしい。

 

 ……私のせいじゃないってのに、いかにも『世話が焼けるわねえ』みたいに言われていた。

 

 そしてアテナは、その間代わりの台を用意したから、今日からそれを使うといって……私をいつもの部屋に連れて行った。

 そこで、私を待っていたのは……。

 

 

 

「いっ……いぎぃぃぃいいいぃぃぃっ!!」

 

 私の股間に、縦に1本筋が入ってるオマンコ。

 

 それに食い込み……そのまま体を真っ二つにされてしまいそうな激痛が、私の股間を襲っていた。

 

 人間が座るには適さない形……鋭角に加工された木製の台。

 ……三角木馬、と呼ばれるそれが食い込むことで。

 

 手錠を後ろ手にかけられ、足を鎖で縛られ、身動きをろくにとれない中で座らされているコレは、鞭やロウソクと同じようにSMプレイでは有名なものだけど……もともとは拷問用の器具に端を発するだけあり、とんでもなく痛い。

 

 秘裂をこじ開けて先端が食い込んでくる。肉壁を、肉棒みたいな『点』でなく『線』で押し広げて。身じろぎするたびに悪感すら感じる激痛が走り、体中に汗が噴き出す。

 

 何も考えられず、すでに何度も意識が飛びそうになっている。

 

 ちょっと……朝からコレは洒落にならないって……死ぬ、死んじゃう!!

 

「んん~……目覚ましには丁度いい悲鳴ね。毎朝これで起こしてもらおうかしら」

 

「あっ、かひぅ……痛い、っ……やめ、下ろして……」

 

 ――ガン!!

 

「…………っ!!」

 

 何の前触れもなく、アテナが木馬の足を蹴る。

 

 僅かに揺れると共に、衝撃が乗っている私にまで、そして接合部である鋭角にまで伝わり、その瞬間、秘裂をえぐり切られるような激痛が脳天に抜けた。

 

 ホン、トに……死んじゃう……!

 

 多分、私は今ほとんど白目を向いてるだろう……意識がまた、はっきりしなくなってきた。

 そのうち、本気でショック死とかするんじゃないか。そんな不安が頭をよぎる。

 

 すると……股間の激痛が、少しだけ和らぐのを感じた。

 

 見ると……足を縛っていた鎖に変化が。今の今まで床に固定されてたそれが、床からはずされていた。

 

「ふふっ、いいわよ? 楽な姿勢になっても……その木馬、横にちょっと出っ張りがあるでしょう?」

 

 見ると、木馬の足が伸びている部分の近くに……確かに、本の数cmほどの大きさのでっぱりがついていた。

 

 夢中で私は、足を浮かせることによって走る一瞬の激痛をこらえ……そのでっぱりに足をかけ、鋭角がオマンコに食い込まないように立ち上がる姿勢になる。

 

 しかし、膝が完全には伸びない。伸ばせない。

 木馬自体、横にそれなりに大きいせいで……立ったといっても、蟹股になっている。

 

 木馬をまたぐようにしつつ、鋭角に座らないように蟹股で立っている。

 

 ……けど、

 

 ……これはこれで、痛みは無いけど……かなり屈辱的なポーズだ。股関節がけっこう大きく横に開いてるせいで、膣口は丸見え。後ろから見ればお尻も丸見え。

 

 見た目で言えば……相撲の四股に近い。あの蟹股の状態で背筋は伸ばしてる感じ。

 

 ……痴女だってこんなポーズしないよ……恥ずかしい……!

 でも、こうしないと……痛くて死んじゃいそうになる……!

 

 すると、後ろ手に固定されていた手錠が、上に引き上げられて……吊り下げられる形に変わった。さっきの四股のポーズに、さらにバンザイを組み合わせた感じになる。

 

 より一層卑猥で下品な感じになった気がするけど……私がそんなことを感じる暇もなく、アテナはこんなことを平然と言い放った。

 

「さて、じゃあ私、ちょっと今日忙しいから……そのまま帰ってくるまで待っててちょうだいね? そうね……5時間くらいで戻れるから」

 

「……っ!?」

 

 ☆☆☆

 

 それから数時間……私は、三角木馬の上に蟹股で立たされたまま……放置され続けた。

 

 膝が曲がってるし、腰も姿勢が微妙だからつらい……足も、足全体がでっぱりに納まってるわけじゃないのに、そこで全体重を支えてるから、すごく痛い……

 

 ……でも、こうしないと……あの痛みが、また……!

 

 汗だけでなく、涙も流しながら、私は耐えていた。

 その私を、周りで椅子に座りながら、ニヤニヤ笑って眺めているしたっぱ団員たち。

 

 アテナに言われて私のことを見ているこいつらは、私が何を言っても、泣いて頼んでも助けてはくれない。わかっていながらも、苦痛に耐えかねて言ってみたけど……実際ダメだった。

 

 それどころか……気まぐれに立ち上がっては、私の回りに来て……私の卑猥なポーズをおかずに、自分でしごいて私にぶちまけていく。

 

 たちこめる雄臭。肌に張り付くどろっとした感触。

 

 体中に、ねばっとした白濁液が滴っている。動けない私の体に降り注いだそれのいくつかは、玉のように浮かんだ脂汗と混じって粘度を下げ、とろりと下の方に流れていっていた。

 

 心身ともに追い込まれていく中……ふと、あることに気付く。

 

 下っ端たちにかけられた精液のうち、何発かが、私の足元にあって……ふんばっている足に、ぬるぬるとした感触が絡み付いていた。

 

 その感触が……私の頭に、ある最悪の可能性を浮かび上がらせた。

 

 

(……これ……もし今足が滑って、コレを踏み図したりしたら……私、この木馬に向かってオマンコから落ちちゃうんじゃ……?)

 

 

 今まで考え付かなかった方が不思議な、簡単な……しかし、恐ろしいにも程がある想像が私の頭を占拠した。

 

 ちょっと、待って……そんなの、やばいどころじゃない……! 鋭角のこの木馬に、勢いよく上から落ちて座っちゃったりなんかしたら……『痛い』じゃすまないよ!?

 

 オマンコ壊れちゃう! 赤ちゃん産めなくなっちゃう、ダメになっちゃう!

 

 ホントに裂けちゃうかもしれないし、股関節の骨が砕けてもおかしくない!

 

 いやだ、そんなの……助けて……!!

 

 

 

 数時間後、戻ってきたアテナに、私はもう何度目になるか……泣いて懇願した。

 何でもするから助けてくれ、と。

 

 するとアテナは、『仕方ないわねえ』と言って私に歩み寄り、拘束をはずしてくれる……かと思いきや。

 

 ガン!!

 

「!!?」

 

 朝と同じように、木馬の足を蹴る。

 

 ぐらつく木馬。汗と精液で滑る、私の足。

 

 恐怖と絶望にそまった顔をしているであろう私を楽しそうに見ると、アテナはまた何度も木馬の足を蹴りつける。

 

 そのたびに私の、最早ろくに力も残っていない足は悲鳴をあげ、ずるずると滑っていく。

 

 そして……

 

「やめ……」

 

 

 ――ずるっ!

 

 

 片方の足がでっぱりをはずれ、

 その勢いでもう片方も空中に投げ出され、

 

 支えを失った私の体は、一気に落下して…………

 

 

 ――びしぃっ!

 

 

 いつの間にか巻き上げられていた手首の鎖に吊られる形になり……落下を免れた。

 

「……うふふ、びっくりした?」

 

「……は、ははは……」

 

 何でかはわからないけど、笑いが浮かんできた。

 

 他にどうしていいかわからなかったからかもしれない、私の顔は、他に浮かべるべき感情に思い当たらず……ただ、無様に、醜く笑っていた。

 

「ごめんねー、びっくりさせちゃって……じゃあアイカちゃんには、何時間も苦しい姿勢で耐えられたご褒美をあげないとねえ」

 

 するとアテナは、部下に命じて、私の下から三角木馬を撤去させると……変わりに、いつもの台を持ってこさせた。

 鎖を緩め、そこに私を座らせる。そして、再び私を拘束する鎖。台に縛り付ける。

 

 ……座っても痛くない感触が、私を……安心させた。

 安心できる状況じゃないのはわかってるけど、それでも、ぽろぽろと涙をこぼし……私の下半身が助かったことに安堵して泣いてしまった。

 

 ……その私を、ズボンから勃起したペニスを取り出した下っ端たちが、眺めていた。

 

「痛くなくなるまで、丁寧にかわいがってあげなさい」

 

 ……それなら、いいや……痛く、ないなら……

 

 私の脳は、とっくに考えることを放棄していた。

 

 

☆☆☆

 

 

 モニターの向こう。

 先ほどまで自分もいた部屋で、力なく……しかし一方で、安堵しているようにも見える様子で犯されているアイカを見ながら……アテナは笑う。

 

「順調ね……そのままゆっくり、ゆっくり……堕ちていきなさい。二度と這い上がれない、深い深い闇の底まで……ね」

 

 そこでアテナは、一旦モニターを消すと……それにつながっている自分のタブレットを操作し始めた。手馴れた、流れるような手つきで。

 

 今しがた流れていたものを含めた、ここ数日のアイカの調教および陵辱の様子を写した映像データをUSBメモリにコピーする。

 そしてそれを、傍らに控えていたしたっぱ団員に手渡した。

 

「これを手はずどおりに加工してちょうだい。明日の朝までにね」

 

「はっ!」

 

 はきはきとした返事と共に、したっぱは部屋を後にした。早速、今命じられた作業に取り掛かるのだろう。

 

 その背中を満足げな笑みと共に見送ったアテナは、

 

「さて……データが出来たら、明日からは……いよいよカリンね」

 

 誰にともなく、そう呟いた。

 

 そして、明日から行う『ある作戦』のために自らも必要な準備をするべく、その部屋を後にした。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第27話 アテナの調教・汚

遅くなり申し訳ありません。
さて、連休中に書いた分を4話一気に更新します。

※SM展開ですので、苦手な方ご注意ください!

一応、SM展開はこの更新分で全部の予定です。次回以降展開を進めたいと……


「ほぉ~ら、よく噛んで食べましょうね~、アイカちゃ~ん」

 

「んっ、むぐ……うぷ、ぅう……」

 

 ――ばりばり、ばりばり……

 

 昨日の夜、そして今日の朝と……私は、犬のえさを入れるような皿から、食事を食べていた……食事とも呼べないような食事を。

 

 皿の中身は……ポケモンフーズ。

 この倉庫の一角に袋入りで置いてあった、ポケモン専用の食べ物だ。

 

 美味しいはずもないし、屈辱以外の何ものでもないけど……食べないと体がもたないので、がまんして食べる。人間の口にあわせることなんて考えてない、硬い朝ごはんを。

 

 ……しかし、その屈辱はおまけでしかなく……アテナがこれを私に食べさせたのは、また別の理由からだったのだ……と、数時間後に私は知ることになる。

 

 ☆☆☆

 

 ぎりぎりぎり。

 縄が締まる。私の体を締め付ける。

 

 今日は、鞭ともロウソクとも違う……いわゆる『緊縛』ってやつだろうか。SM的に言えば、そこまで痛みもないし……ソフトSM、とか呼ばれるジャンルだ。

 

 縄で縛られ……私は、いつもの部屋の天井からつるされた。

 肌に縄が食い込み、ぎりぎりと締まって痛い。

 ヤバイ、コレ……絶対体中に、縄の痕とか残っちゃう……!

 

 鞭やロウソクは、『特別製』であるためか、あれだけ痛いし扱ったにも関わらず、痕が残ることなく直ってくれた。

 

 けど……これは普通の縄だ。市販されてる荒縄だ。

 締め付けの痛み以外にもちくちくして痛いし……痕が残らないようになんて繊細なつくりをされてるわけもない。きっとわたしの肌には、あと何日も消えないような赤々とした荒縄の後が、くっきち体中についちゃうんだろうな……。

 

 それでも、まだその心配が出来るくらいの余裕は、今の私にはあった。

 

 足をM字開脚の状態にさせられて閉じれないように固定され、その状態で天井からつるされて……無防備なオマンコとお尻の穴を、アテナや下っ端たちの前にさらしていて、

 

 さらに、言葉責めまでされながらその両方の穴を、指を突っ込まれてぐちゅぐちゅといじられまくってても……まだ余裕はあった。

 

 ……しかしそれも、長くは続かなかった。

 

 ひとしきり私の二穴を弄んだアテナは……また初めて見るアイテムを取り出した。

 

 大きな注射器だ。でも、先は針じゃないし、するどくなってない。中は空みたい。

 

 そしてそのアテナの隣で、下っ端が……お湯らしき透明な湯気の立つ液体の入ったタライをもっている。

 

 そしてアテナは、注射器でそのタライから大量にお湯を吸いだすと……

 

「じゃ、いくわよ……力抜かないと痛いわよ?」

 

「え? ――んぐぅっ!?」

 

☆☆☆

 

 数分後、

 

 私のお腹には……さっきまでたらいに入っていた人肌のお湯が大量に入っていた。

 アテナの注射気によって肛門から、何度も何度も注ぎ込まれた。

 

 これが『浣腸』だと気付いたのは……お腹がゴロゴロといい始めた瞬間だった。

 

「んっ、ぐぅ……あぅぅううっ……!」

 

「さあて、どこまで耐えられるかしらね……?」

 

 椅子に座って楽しそうにこっちを眺めるアテナ。

 その視線の先で……相変わらずM字開脚で丸見えの私は、お腹の痛みに必死で耐えていた。

 

 中身が出そうになっているアナルを、必死で引き締めながら。

 

 痛みは徐々に酷くなっている。それが、お腹の中で何が起こっていることによるものか……嫌でもわかってしまう。

 

 気を逸らそうとして他のことを考えながらいる中で、なんとなく、前に聴いた話を思い出した。

 

 人間の体は、消化の悪いものを食べると……それが体に吸収されずに排出されてしまうと。その時に出る排泄物の量は当然、消化のいいものを食べた時よりも多いのだと。

 

 昨日今日と食べた、ポケモンフーズ。

 今、多分……お腹の中で暴れまわってるんだろう。注がれたお湯でドロドロのグシャグシャになって……せまい体内から出ようとして。

 

 それを必死でこらえるも……アナルからは、こらえ切れていないお湯が、水漏れみたいにつつーっ、と時折漏れ出して、垂れてきてしまっている。

 

 今、出すわけになんていかない……だって今出たら……

 こんな、つるされた状態で……何もかも丸見えな状態でそんなことになったら……っ!

 

 脂汗で縄が滑っちゃうんじゃないか、なんて不安になるくらいの苦痛に耐えながら、私がお腹に力を入れてこらえていると……こんな会話が聞こえてきた。

 

「でもアテナ様、もったいなくないっすか?」

 

「あら、何が?」

 

「いやホラ、こいつに食わせたポケモンフーズ、けっこう高級なやつだったじゃないですか。それを、こんなどぶに捨てるみたいな使い方して終わりって……」

 

「それもそうねえ……そうだわ、いいこと思いついた」

 

 そう言うとアテナは、したっぱの1人に何か命じると……私の足元に、モンスターボールを投げさせた。

 

 出てきたのは……ベトベトン!? ちょっと……何する気?

 

「さて……ねえアイカちゃん、私達せっかくだから、あなたのお腹の中にあるそれ、有効活用させてもらうわね?」

 

「……っ……?」

 

「知ってるかしら? ベトベターやベトベトンって、工場から垂れ流される廃液やヘドロなんかの汚いものが大好物なの……さて、そのあなたの下にいるベトベトンが、これから何をしてくれるか……もうわかったんじゃない?」

 

「……!」

 

「ふふふっ、ほとんど消化されてないポケモンフーズに加えて……実はさっきあなたに注射してあげたお湯、このコガネシティの工場排水なのよ。最高の組み合わせよね……あら? もうそろそろ限界みたいね」

 

 ごろごろごろ、ぎゅるるるる……

 

 絶望的な音が聞こえ始める。

 それと同時に……私の下にいるベトベトンが、んがっ、と口を大きく開けた。

 

 ニヤニヤと笑いながら、これから始まる最悪のショーを見物せんとするアテナと下っ端たち。や、やめて……助けて……っ

 

 お願い、見ないで、こんな、嫌……ぁ……っ、もう……!!

 

 

「―――ぁあ、っ―――!!」

 

 

 

 耳を覆いたくなるような音が、私の下腹部から聞こえてきた。

 

 思わず目をつぶってしまった。しばらく……あける勇気がない。

 

 私のアナルから、ごぼぼぼぼびょびょびょ……と、下品な水音と共にこぼれ出た、未消化のポケモンフーズは……今正に、ベトベトンの口の中に吸い込まれていっているに違いない。

 

 そして、その様子が……M字開脚で丸見えな穴から、何もかもを汚らしく垂れ流す私の様子が、アテナや下っ端たちに見られている。

 

 屈辱だった……死にたい、と思うくらいに。

 ひどい、ひどいよ……こんなの……なんで、こんなこと……!

 

「ぅぅっ、ぐす……うぇぇっ……!」

 

「あらら、泣き出しちゃった」

 

 微塵も申し訳無さそうな気持ちがこもってない感じで、アテナがそういったのが聞こえてきたと思った……次の瞬間。

 

 ――ぴとっ

 

「あら」

 

「ひっ……んぇぇえええっ!?」

 

 お尻に、突如何かが張り付いた、というか……吸い付いたような感触があった。

 ぎょっとして、嫌な予感がして……舌を見てみた。勇気を振り絞って、目を開けて。

 

 すると……なんと、下にいたベトベトンが、体を大きく縦に伸ばして、私のお尻に吸い付いてきていた。むき出しの下半身に、下から噛み付かれているみたいにみえる。

 

 そして……

 

 ――ずずずっ、じゅる……ずずっ、ごくっ……じゅるる……

 

「~~~~~~~っ!!」

 

 先程よりも更に耳をふさぎたくなるような音を立てて、先程より更に恥辱的なことを始めた。私のお尻の穴に吸い付いて……直接中身を吸い出している。

 

 私のお腹の中身を、おいしそうに吸い出して……じゅるじゅるろ啜っている。ごくごくと飲んでいる。

 

 それを見て、さすがに予想外だったのか……アテナと下っ端たちも、大笑いしていた。

 こらえきれず、涙がこぼれる。嗚咽が漏れる。

 

 もう、許してよ……恥ずかしさと情けなさでどうにかなりそう……

 

 大量のお湯で張って苦しかった私のお腹が、ベトベトンの口元から、じゅるじゅると啜る音が聞こえるたびに、だんだん楽になっていって……その音が聞こえなくなった頃、

 

「ひぃぃぃいいぃぃっっ!?」

 

 最後の一滴まで味わわんとするかのように、ベトベトンはその大きくて長い舌を、私のお尻の中から腸内にまで入れて、隅々まで嘗め回してきた。

 

 幾多の恥辱にまみれた最低のショーがようやく終わることには、私のお腹は、お尻の穴の奥の奥まで、ベトベトンによってきれいにされてしまっていた。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第27話 策士、策に溺れる

 

 

 アイカとカリン。

 ただ陵辱し、辱めを与えるだけでは、ロケット団の望む形に堕とすことは出来ない……そう判断したアテナが考えた、新たな調教のプラン。

 

 これまでと全く違う種類のアプローチによってそれぞれを陥落させるというその計略は……いよいよ、仕上げに入ろうとしていた。

 

 ☆☆☆

 

 今日もいつもと同じ、苦痛から逃れるために腰を振る恥辱の日々が始まるのだと考えていたアイカ。

 

 しかし、今日彼女を待っていたのは……目を疑う光景だった。

 

「……何よ、コレ……!?」

 

 場所は、いつもの部屋。

 いつもの台のギミックは片付けられており、変わりに、何の変哲もない普通のいすが、部屋の中央に置かれていた。

 

 そしてそこには……見知った顔の少年が座らされ、ズボンのチャックを開けて……中から勃起した肉棒を露出させていた。

 そしてそれを、ロケット団のしたっぱと思しき女団員がくわえこみ、幸せそうに奉仕していた。

 

 紛れもなくそれは、自分がこの世で一番愛していると胸を張っていえる少年……ナオヤその人だった。それを目の前にして、混乱をわかりやすく表情に浮かべるアイカ。

 

 そんな彼女に、後ろから忍び寄ってきていたアテナがささやく。

 

「紹介するわ。我らロケット団の新しい『幹部』……ナオヤ君よ」

 

「はァ!?」

 

 叫ぶような、悲鳴に近い声で聞き返すアイカ。その顔に、瞳に、最早冷静さと呼べるものは微塵も見て取れない。

 

 当然だろう。何一つわけがわからないのだ。

 突如目の前に突き出された、思い人が悪の組織の下っ端に奉仕されているという現状。しかも、したっぱの顔は幸せそうだ。

 

 そしてアテナは、ナオヤのことを新しい幹部だと言う。

 

 さらに、ナオヤの状態、そして表情……それらがより一層、現状の不自然さを際立たせていた。

 

 椅子に縄か何かで縛り付けられていうというのであれば、その上で目隠しなり猿轡なりされているというのであれば、それはただの拉致監禁現場だろう。しかしそのような措置は一切見られず……しかもナオヤは、うつろな表情を浮かべている。

 

「ホラ見て? もうファンの団員が出来て、あんなことされちゃってるのよ。彼、大人気」

 

「何で……? え、何が……一体……」

 

 混乱がピークに達し、無意識にアイカは、アテナに目で説明を求めていた。

 アテナはそれを受け、言われなくても、といった様子で説明を始める。

 

「なぜナオヤ君がここにいて、こんなことになってるのか……聞きたいのよね。なぜ彼が、ロケット団の幹部になることになったのか……」

 

「……私を人質に、脅したの?」

 

 それならば、納得は一応出来なくもない。

 ナオヤのトレーナーとしての実力はアイカを上回る。チャンピオン級と言っていい。

 

 戦力としては申し分ない。ロケット団が欲しがるような人材でもあるはずだ……が、

 

「まさか! いくら彼が優秀でも、怒りを買って身内に爆弾を抱え込むようなマネはしないわよ……彼は、自分から進んで私達と組むことに決めたの」

 

「嘘よ! 何でナオヤがそんなこと……」

 

「あら、さびしいこと言うのね……あなたのせいなのに」

 

「!?」

 

「……内容は教えられないけどね? 私達はナオヤ君に、そしてシルフカンパニーそのものに、取引を申し出たのよ。アイカちゃんを人質にして」

 

 強張るアイカの顔。しかし今、人質として取り込まれたという説は否定されたのではなかったか……

 

「あなたを人質にしてナオヤ君を『勧誘する』ことはしないって言ったのよ。私たちが要求したのは別のこと。そしてその交渉の場で、ナオヤ君とそのお父さんに、私はあなたのレイプ映像を見せた……前回よりもさらに凄惨な目にあっているあなたの映像をね」

 

 言いながらアテナはいつものタブレットを取り出し、アイカによく見える位置に持ってくる。そこに移っていたのは……レイプによる辱めのみならず、鞭の苦痛をもその身に刻まれ、弱弱しくおびえきった自分の姿。

 

「コレ見たら誰でも思うわよねえ……いくらなんでも、これじゃあなたは長くは持たないって。これ以上続けさせたら、心が壊れちゃうかも……って。

 

 ことは一刻を争う、前回みたいに仲間を集めて助けてたりしたら間に合わない……これを見たナオヤ君は、あなたを助けるために要求を呑むことをお父さんに懇願した……が、シルフカンパニーの頭目としての責任があるお父さんは、それを拒否した。

 

 人質がいるとはいえ、私達悪の組織に屈してしまえば、大幅なイメージダウンを始め、色々と会社そのものに不利が起こるものね……そこを考えて、苦渋の決断をしたのよ。

 

 しかしナオヤ君にしてみれば、自分の最愛の彼女を見捨てる決断をされたわけ……そして、ここから先が私達も予想外だった。ナオヤ君はなんと、自ら父親を、シルフを裏切って私達に情報を渡したの。あなたを助けるためにね」

 

 

「…………ぇ?」

 

 

「まさかここまでしてくれるなんて思わなかったわ……私達のプランでは、短期間でとはいえ、それなりに精神を追い詰めて社長さんの方を屈服させる予定だったのに、まさかナオヤ君の方が動いてくれるなんて。よほど愛されているのね……あなた」

 

 微動だにせず、アイカはアテナの言葉を聴いている。

 

「でもその結果、シルフカンパニーは大混乱に陥った。当然、その元凶となったナオヤ君はシルフ上層部を敵に回し、追われる身となり……ここに身を寄せたの。私達としては、予想外の事態にちょっとだけ責任も感じてたし、喜んで保護させてもらったわ。そしてその後、ナオヤ君と私達は……取引をしたの」

 

「取……引……?」

 

「ええ。彼を幹部として迎え入れることで一定の強い権限を持たせ、それによってあなたの身の安全を保証する代わりに……将来、シルフカンパニーを私達ロケット団に差し出すと」

 

「……!?」

 

「正確には、シルフの御曹司であり、ロケット団の幹部でもあるナオヤ君がシルフカンパニーを継ぐことで、実質的にシルフを我々の支配下に置く、ってことなんだけどね。ま、その頃にはナオヤ君なら、最高幹部くらいになってるかもしれないけど。今はナオヤ君はシルフから追放状態だけど、裏で色々とやれば、他に適当な後継者もいない上、内部情報も山ほど確保できてるあそこに彼を出戻らせることくらい簡単だわ。そして……」

 

 一拍、

 

「アイカちゃん……彼はこれら全て、あなた1人のためにやってのけたのよ。自分の全てを捨てて、あなたを選んでくれたってわけ……」

 

 ……聞こえているのだろうか、

 すこしアテナはそう不安になりながらも、先ほどから茫然自失といった感じで視線を空中にさまよわせているアイカを見下ろしていた。

 

 一応、こっちを見てはいる。しかし、焦点はあっていない。

 

 つじつまがあっているアテナの説明は……アイカの精神をガリガリと削っている。

 

「でもさすがに彼、心への負担が大きすぎてあんな感じになっちゃったのよね……だから、本来ならあなたと感動の再会をさせてあげたかったんだけど……彼自身の心の傷が癒えて、心の整理がつくまでは無理ね。だから……ちょっとだけよ」

 

 言うなりアテナは、アイカの腕を取って支えながら、今までにないほど優しく抱え上げて……うつむいているナオヤの前に運んだ。

 

「……あんまり長くはだめよ。冗談抜きに彼の心に負担がかかるから」

 

 口調も、いつもと違って真剣……いや、神妙とすら言えそうなそれだ。

 何もかもが目の前の事態に現実味を帯びさせる中……アイカは口を開くことが出来ない。

 

 が、

 

「……大丈夫」

 

 先に口を開いたのは、ナオヤの方だった。

 

「心配しないで、アイカ……僕なら、大丈夫だから」

 

 その言葉に……ナオヤを見上げるアイカ。

 目の前にあったのは……うつろな目をして、しかし精一杯浮かべたような弱弱しい笑みを顔に貼り付けた……ナオヤの姿。

 

「……ねえ、ナオヤ」

 

「何?」

 

「……私、迷惑じゃない……? あなたから、全部奪っちゃったけど……あなたにすごく、つらいことさせちゃったけど…………これからも……」

 

「……」

 

「これからも、あなたの隣にいていいかな……?」

 

「……うん、ずっと一緒にいて…………アイカ」

 

 

 

 その後、更に二言三言、言葉をかわした後……アイカは部屋を出た。

 

 歩きながら、アイカにアテナが話しかける。

 

「……正直ね、私も今回ばかりはあなたに同情してるのよ。自分が原因で自分の大切な人が全てを失うなんて、女として最大級の苦痛だもの」

 

「……」

 

 うつむいたまま、応えないアイカ。

 

「……ねえ、アイカちゃん。これは提案なのだけど」

 

 アテナも、アイカの方は見ずに……淡々と話す。

 

「もしよければ……あなたもこのまま、ロケット団に身を寄せてはどうかしら? こんなことになってしまった彼を、そばで支えられるのは……あなたしかいない気がするの。私達のために働けなんていわないわ。でも……ナオヤ君のそばにいてあげてほしいから。いつも、いつまでも……ね」

 

 ☆☆☆

 

 その十数分後、アテナは部屋に戻ってきていた。

 

 アイカは、すでに送り終えた。

 ただし、今までいたあの地下倉庫ではなく……コガネシティの一角に用意した、賓客用の快適な居住区に。

 

 そこに送ったということが……先にアテナがかけた問いに、アイカがどう応えたのかというそもそもの答えだった。

 

 そして、部屋に戻ったアテナの顔は……彼女本来の残虐さが全面に出た笑みになっていた。

 

 その視線の先には、ナオヤがいる。椅子に座ってくつろいだ姿勢で、アテナの戻りを待っていたらしい、ナオヤが。

 

 そのナオヤは、アテナのその笑みを見て自分も笑みを浮かべると……おもむろに、あごの辺りに手を引っ掛けるようにした。そして……次の瞬間。

 

 びりぃっ、とその顔の皮が剥ぎ取られ……中から、チョウジタウンの基地にもいたロケット団幹部の顔が現れた。

 変装して、今までナオヤになりきって演技をしていた、ラムダの顔が。

 

「上手くいったみたいだな、アテナ」

 

「ええ。完璧よ……堕ちたわ、あの子」

 

 心底嬉しそうな、底冷えするような笑みを浮かべるアテナ。

 その表情に、そこから読み取れる感情に、味方であるラムダすら寒気を覚える。

 

「さて……残るは姉の方ね……」

 

 ☆☆☆

 

 そのさらに数時間後、

 

 今度アテナが見下ろしているのは……愕然とした表情で、うつろな瞳で虚空に視線をさまよわせる、カリンだった。

 

 今まで、決して短いとは言えない監禁生活にも耐えていたカリンだが……それまでとは打って変わって感情を、動揺を隠しきれていない。

 あのアイカと並んで犯されていた時以来の、鉄面皮が剥がれた顔だった。

 

 何をされたかといえば……別に輪姦されたわけでも、鞭で打たれたわけでもない。

 ただ……数時間前、アイカとナオヤ(ラムダ)が顔を合わせたときの映像を見せられただけだ。

 

 ただし、カリンに見せられた映像は……一部、音声が加工されていた。

 

 アイカとナオヤのやり取りはそのままだ。しかし、その後のアイカとアテナのやり取り……本当は、取るに足らない世間話程度の話だったそれが、挿げ替えられていた。

 

 カリンを追い詰める目的で、その部分は何度もリピートされている。

 

『……お姉ちゃんのせいだ……!』

 

「…………っ!」

 

 びくっ、と、身を震わせるカリン。

 期待通りの反応に、アテナは満足そうな笑みを浮かべる。

 

「私が、あんなビデオに騙されなければ……捕まらなければ……ナオヤは、あんなことにならないで済んだのに……! あんなビデオなければ……あんなものなければ!

 

 ――あんなもの、お姉ちゃんが作らなければ!!」

 

 耳から飛び込んでくるその言葉に、カリンはわなわなと震える。

 

 客観的に見れば、少しおかしい言葉。

 

 たしかに、あんなものを作っていた……言ってみれば、脅しのネタになるような過去をわざわざ残して配布していたカリンに、全く非がないとは言えないだろう。

 

 しかしだからと言って、しどろもどろの口調でも、カリンをここまで責めるのはどうか……ロケット団すら予想できなかった悲劇、責任がどうこう、誰が悪いということでもない。

 

 それに、誰より悪いのはそれを悪用したロケット団なのだから。

 

 しかし、

 そんな、少々乱暴な理屈でも……このアイカの心の叫び(偽)が、この目の前の美女に限っては……大打撃になるということを、アテナは知っていた。

 

「……い、いや……」

 

 狼狽するカリン。聞きたくない、とでも言う風に、首を横に振る。

 しかし、拘束服で腕が固定され、耳をふさぐことは出来ない。

 目を逸らしても、容赦なく耳から流れ込んでくるアイカの叫び。

 

 

『どうしてこんなことになるのよ……ナオヤも私も、幸せになりたかっただけなのに!』

 

『お姉ちゃんにはわからないわよ……私は別に、地位も名誉も欲しくなかった。平和に、ナオヤと仲良く暮らせればよかった……それが、こんな……!』

 

『……お姉ちゃんなんか、顔も見たくない……!』

 

 

「やめてぇえっ!」

 

 

 叫ぶカリン。その目には……涙。

 

 息を荒くするカリンの様子に、アテナは計画の成功を半ば確信する。

 

 素人が書いた三文小説のように、脈絡が明らかにおかしい、無理矢理な形で吐露される、カリンへの怒りと憎悪……の、加工音声。

 しかし、焦るカリンはそれに気付く気配すらない。

 

 これには理由があることを、アテナは知っている。何せ、この反応を狙ってこの作戦を実行したのだから。

 

 カリンの弱点……それは、人との繋がりに飢えていること。

 

 幼い頃……それこそ、カレッジにいたころよりもずっと前から、カリンは才女だった。

 

 同世代にポケモンに関する才能で並ぶものはおらず、優秀な成績を、学友にも教師にももてはやされる日々。一件、孤独とは無縁に見える日々だった。

 

 しかしその実、優秀すぎる自分は、他人から一歩距離を置かれていることも、彼女は悟っていた。

 

 そんな彼女にも、何の遠慮も気苦労もなく付き合える相手も何人かいた。

 

 親友と呼べる女友達もいた。休日にはどこかに皆で遊びに行ったり、年相応に羽目をはずしてやんちゃな火遊びに手も出した。

 学生時代には恋人もいた。それなりに深い関係になり、体も重ねたことがあった。

 

 しかし、運命はその繋がりすら、カリンから奪う。

 

 成績の違いによる周りとの評価・扱いの差。露骨に態度を変える教師の存在が原因で仲がこじれ、絶縁することとなった友達がいた。

 

 当事付き合っていた男性がカリンに惚れてしまい、自分から離れていった。それをうらんで彼女から離れていった友達がいた。

 

 付き合うことに気負ってしまい、疲れ……カリンの元を離れ、他の、自分にもっと近い女性との付き合いを選んだ恋人がいた。

 

 どれも、ほとんど理不尽なまでの過程で訪れた、絆の断裂。

 しかしそのつらさ、どうしようもなさは、カリンの心に深く刻まれている。理不尽に訪れたがゆえにこそ、よけいに。

 

 そして今、もっともカリンが失うことを恐れている絆。

 それこそが……血のつながった実の妹、アイカ。

 

 自分がどれだけはっちゃけても、どれだけ有名になっても、何も気にすることなく受け入れていくれる最愛の妹。ゼロ距離で何の遠慮もなく互いに接することが出来る存在。

 

 カリンのもとにたびたび訪れた心の傷。

 それをいつも癒してくれていたのは、テレビ電話越しのアイカとのバカ話だった。

 

 

 ……そのアイカが今、無理矢理な理屈だろうと何だろうと、自分を拒絶しようとしている。自分から離れていこうとしている、この状況。

 

 

(耐え難いでしょう……? あなたの心の支え。最後の砦……そう言っても差し支えないわ、彼女という存在は。それに気付けたのは幸運だったわ……最初の姉妹揃った陵辱の時にね)

 

 あの時のことを思い出すアテナ。

 

 あの陵辱の際、アテナの意識に引っかかったのは、カリンとアイカの強烈な意志の強さを秘めた瞳……だけではなかった。

 

 カリンが、アイカが捕らえられた責任の一端が自分にあると聞かされた時、そしてアイカを目の前にした時の、表情の変化。

 

 怒りや悲しみ、憎しみを予想していたアテナだが……カリンの顔に浮かんだのは、困惑と焦り、そして恐怖。アイカに嫌われるのでは、という不安。

 

 そこから導き出した……アイカという大弱点。アテナはそれに気付いた時、勝利を確信して高笑いしたほどだ。

 

 しかも今回、アテナはカリンにもう1つ、その焦りを『罪悪感』によって助長するための仕掛けを、最初から施していた。

 

 それは、ドロドロに犯され、鞭で打たれまでしている妹・アイカと違い……自分は何もされていないこと。表の顔として働いてもらう、いわば賓客扱いだという立場ゆえに、自由はなくとも、アイカと180度違う丁重な扱いを受けている事実。

 

 妹はあんな目にあっている。なのに私は安全な部屋で、ぬくぬくと一日を過ごすだけ。

 何の苦痛も辱めも受けていない。アイカは、今にも心が砕け散りそうな責め苦にさらされていたというのに。

 

 ……こんなところまで、自分には、『立場や地位の違い』が付きまとうのか。

 それに気付き、そんな思いがカリンの脳内に浮かぶのは……時間の問題。

 

(このまま眺めてるのも面白いけど……ちょっとこれ見た感じ、予想以上にショックが大きそうね。このままだと壊れちゃうかも……仕方ない、もう仕上げちゃいましょ)

 

 目の前で目に見えて狼狽するカリンを眺めていたアテナは、その傍らにしゃがみこみ、アイカの時と同じようにささやく。

 

「ねえ、カリン……アイカちゃんに謝らせてあげましょうか?」

 

「え……?」

 

「このままお別れなんて、あなたも嫌でしょ? だったら、彼女にちゃんと謝れば、許してもらえるわよ……大丈夫、さすがに私達も、それを邪魔するほど鬼じゃないわ」

 

「…………」

 

 うつろな瞳のカリンに、止めを刺すようにアテナが言う。

 

「このままお別れなんてことになったら一生後悔するわよ? まずは話さなきゃ……絶対に諦めちゃダメ、何をしてでも、彼女との関係を修復するのよ……」

 

(そう……そしてその手段は唯一つ。あなたも彼女と同じように、私達ロケット団に協力すること……。アイカちゃんの今の唯一の望みであり幸せは、ナオヤ君の役に立つこと。これからロケット団に身を置くナオヤ君の役に立つために、アイカちゃんはロケット団に協力する。そしてあなたもまた、アイカちゃんに嫌われたくないから、ロケット団に協力する……ふふっ、最高のハッピーエンドね)

 

 アテナは立ち上がり、別室で見ている部下に合図を出す。

 

 すると部屋の扉が開き……そこから、

 

「……カリンお姉ちゃん」

 

「…………っ! アイ、カ……!」

 

 事前にアテナに、『上手く言ってカリンをロケット団に、自分に協力させてね』といい含められているアイカが、部屋に入ってきた。

 

 アテナは、後は何もしなくても終わると確信して……部屋を後にする。

 

 部屋に、2人の……壊れかけの姉妹を残して。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その更に数時間後。

 監視モニターには……寝間着のようにゆったりとした、着ていて何もストレスもない普通の服を与えられ、それに身を包んだアイカとカリンが……抱きあって眠っている。

 

 片方はこれから姉と共に、最愛の少年のために働けることに安堵して、

 

 もう片方は、最愛の妹に嫌われる心配がなくなったことに安堵して、

 

 最後に残った幸せを逃すまいと必死にあがいた先にたどり着いた先が、今のこの光景。

 眺めるアテナは、満足そうにほほえむと……その上司に、任務完了の報告を入れるため、通信端末をいじり始めた。

 

「けどアテナ様……大丈夫なんですか?」

 

 モニターを操作していた下っ端が、ふいに訪ねる。

 

「あら、何が?」

 

「2人を陥落したのはいいっすけど、肝心要のあのアイカって娘を篭絡するのに使ったナオヤに関しては、ラムダ様の変装なんでしょ? それがばれたら、一気に滅茶苦茶になっちゃうんじゃ……」

 

「心配は要らないわよ。会う機会を少なくする理由なんていくらでも付けられるわ。あの2人の力が在れば、私達はそう遠くない未来、カントーもジョウトも裏から制圧できる。その過程で本物のナオヤ君を捕えて、こっちはこっちで調教してしまえばいいのよ」

 

「……そんなに上手く行きますかね?」

 

「大丈夫よ、彼女達を人質にすれば。それに篭絡事態はもっと簡単だわ……アイカちゃんが言ってたもの。ナオヤ君は……」

 

 一拍、

 

 

 

「もてるけど初心でヘタレだから、女性経験はアイカちゃんと、ヤマブキシティにいるナツメちゃんくらいしかないんだ、ってね」

 

 

 

☆☆☆

 

 

 アテナは気づかない。

 アイカとカリン、モニターの向こうにいる2人の、閉じられた目。

 それにかくれた瞳が……2人とも、『あの目』になっていることに。

 

 アテナは気付かない。

 『作戦』は、成功などしていないことに。

 

 アテナは気付かない。

 ナオヤとの邂逅の時、不審さを覚えたアイカが何気なくかわした会話の意味に。

 

 

『……落ち着いたら、さ。一緒に暮らそうね』

 

『そうだね……一緒に暮らそう、アイカ』

 

『私と……そうだ、どうせならナツメも一緒にさ』

 

『ナツメも?』

 

『うん。だって……私のほかに唯一、ヘタレのナオヤが手をつけた女の子だもん……ナツメもさ、一緒に連れて行こうよ、これから……』

 

『そうだね……3人で一緒に、幸せになろうね』

 

 

(……私の旦那様はもっと節操なしなのよ、ばーか……)

 

 

 アテナは気づかない。

 アイカとカリンを会わせたあの瞬間、計画が砕け散ったことに。

 

 2人が捕まるよりもずっと前……チョウジタウンの一件の直後、

 今後何かあった時に備えて、あらかじめアイカがカリンに、

 

『私がお姉ちゃんを『カリンお姉ちゃん』って名前付けで呼んだら、何かしら裏があるって合図だからね』

 

 ……と伝えていたことを知らないのだから。

 

 

「……で、どうするお姉ちゃん」

 

「どうもこうもないわ。今は耐えて……けど後で絶対、あのケバ女けちょんけちょんにしてブタ箱にぶちこむわよ」

 

「了解……あら? それ……割とすぐに実行できそうよ?」

 

 

 アイカの視線の先では……平らなはずの部屋の天井が、うねうねとうごめきだしていた。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第28話 意趣返しと開戦の狼煙

遅くなりました。
さあ……SMパートも終わり、いよいよ……


 

 

 その日は、言うなれば『お披露目会』とでも言えそうな催しが開かれていた。

 

 ジョウト・カントー両地方において主に活動しているロケット団には、表か裏かを問わず、様々な分野にかくれた協力者が存在する。

 

 大企業の重役、有名ポケモン関連団体の幹部、警察組織の高官……ビッグネームがそろって、ロケット団が貸切にした、コガネシティのあるホテルの中の、パーティ用会場に集まっていた。参加者は皆、一様に……男ばかり。

 

 立食パーティのような形で催されているその場において、つい今しがた……メインイベントが始まったところだった。

 

 参加者達の視線は、パーティ会場に設置されている、映画を見る時のような巨大なスクリーンに注がれている。

 

 そこには……別の部屋において今正に繰り広げられている、淫靡な光景が広がっていた。

 

『んふ、ちゅる……れろ……』

 

『ぺろっ、ちゅ……じゅるっ……んぅ……』

 

 おぉ~……と、参加者達の口からは感嘆の声が漏れる。

 

 その視線の先、巨大なスクリーンには……ロケット団の最高幹部であるアポロが映っている。

 

 そしてその背後に見えるのは……名も知れぬしたっぱ団員のペニスを、露出の大きなドレス姿で跪いて左右からぺろぺろとなめて奉仕する、アイカとカリンの姿だった。

 

 2人とも頬は上気し、目はとろんとしている。むき出しの腕や足、肩や鎖骨が醸し出す色気は、画面越しでも集まった権力者達を虜にするだけのものだった。

 

 その2人が、誰とも知れない男の陰部を舐めているという、普通に考えれば決して見ることの出来ない光景なのだから、余計に。

 

 そう、今日は……ロケット団の計略によって篭絡され、自分達の手駒兼性奴隷となった、アイカ、カリン両名のお披露目会だった。

 

「これはっ……何と素晴らしい!」

 

「本物のジョウトチャンピオンのカリンじゃないか! それが、おお……なんと淫靡な」

 

「その妹だという娘の方も、姉には劣れど文句なしの美しさだ!」

 

(ふん……劣情を隠そうともしないクズ共め。まあ、欲望に正直な分には扱いやすいから、パトロンとしては文句は無いのだけれどね)

 

 司会者席、とでも言うべき位置に立っているアテナは、スライドに移っている映像に鼻の下を伸ばしている金持ち達に侮蔑の視線をぶつけながらも、この会場における自らの役割を果たすべく、手元のマイクで話す。

 

「ご覧の通り、今回のお披露目はこの2人……ジョウト地方チャンピオンであるあのカリンと、その実の妹であり、彼女自身も四天王レベルの実力者であるアイカの両名です。皆様、あの乱れ切った、男を貪欲に求める恥態をご覧いただけていますでしょうか?」

 

 スクリーンの中では、ドレスと言いながらも、胸部分は乳首が、スカートは恥部が、それぞれギリギリで隠れるくらいの所までしか布がない、破廉恥としか言いようがないデザインの服を身にまとった2人の姿。

 

 うっとりとした恍惚の表情で、ポケモンの腕では自分達に及ぶべくもない、ロケット団のしたっぱのペニスに舌を這わせている。

 

 まるでAV女優のように、演技しようとしてもこれほど色気を出して見せることはできないのではないかという光景に……参加者達は一様に逸物を大きくしていた。

 もっとも……同族ばかりだとわかっているがゆえに、誰も隠そうとはしない。

 

 アイカは先端を、カリンは玉袋を、それぞれ口にくわえてしゃぶり、味わい、したっぱに快楽を送り届けている。

 2人とも、本当に愛しいもののそれにするように奉仕を行っている。

 

 しかもよく見ると、2人の手は……片方は、それぞれ自分が舐めている部分に添えるようにして置かれているが……もう片方は、自分の股間に向かっていた。

 

 距離があるためマイクで音を拾うことは出来ないが……そこで微妙に指が動き、くちゅくちゅとかき回して自分で慰めているのがわかる。

 

「さて、ではしばしの間……この2人の恥態をお楽しみくださいませ。最も……ロケット団にご協力いただく皆様に置かれましては、この先幾度となく目にする程度の光景でしかありませんが。そう、それこそ……スクリーン越しなどではなく、その目で」

 

 会場のボルテージは、更に上がるのだった。

 

 

 

 スクリーンの向こうで、アイカとカリンは一心不乱に下っ端のペニスを口と舌で愛でている。ビキビキに硬くなり、今にも射精しそうになって脈打っている肉棒……その先端からトロトロと滴り落ちる我慢汁を舐めとる。

 

 直後、我慢できずに2人の顔に浮かぶ……甘い蜜を口にしたかのような満足げな、恍惚の表情。アイカの方など、びくびくと体を小刻みに震わせていた。

 

 もう少しカメラが床にズームを寄せれば……2人の足元には水溜りまで出来ているのがわかるだろう。

 

 そんな中で、下っ端の肉棒が万を辞してびくびくと震えたかと思うと……次の瞬間、不意を撃ったようにカリンがアイカを押しのける形で、肉棒の切っ先をぱくっと加えた。

 

 直後、根元からびくん、びくんと震えるペニス……そこからほとばしる熱い白濁を、カリンは口内に溢れさせながら、こくん、こくん……と飲み下していく。

 

『ああっ! お姉ちゃん、ずるいよぉ……私も欲しかったのに……』

 

 それを、色気の乗った切なげな声で反論するアイカに、カリンは口内への射精が一段楽するのを待って……その口を、ちゅるん、と音を立てて肉棒から離す。

 

 そして、隣で不満そうにしている妹に向けて微笑みながら、

 

『んふ……大丈夫よ、アイカにも分けてあげるから』

 

『え? ……んむぅ!?』

 

 これまた不意打ち気味に……唇を奪った。

 

 その直後、アイカのそれと重ねられているカリンの口が開き、微妙に動く。

 それにアイカは一瞬驚き、その更に直後、とろんとした表情になってびくびくと震え始めた。

 

 姉妹でかわされるディープキス。細かく動く口元。

 それが一瞬だけ、僅かに離れた時に……口の端から零れ落ちる白濁の粘液。

 

 一目見て、カリンが口に含んだ精液を……アイカに口移しで注ぎ込んでいるとわかる光景だった。

 

 それに興奮したアイカが、微妙に達しているかのように震えている。

 

 さらには、お互いを愛おしむようにきつく抱き合い、ドレスとは名ばかりの布で申し訳程度に隠された形のいい胸をぐにぐにと押し付けあって変形させている。

 

 放っておいたら……今度はこのまま、姉妹2人で官能的な絡みを始めてしまいそうだったが、傍らで見ていたアポロがそれを止めた。

 

『こらこら、2人だけで盛り上がっていてはいけませんよ?』

 

『あ、はい……』

 

『ごめんなさいご主人様。あんまりこの子がかわいかったものですから』

 

『ふふふっ、仲がいいことは結構ですが……あなた達の体は、あなた達だけのものではないのです。それはきちんと教えたでしょう?』

 

『ええ、もちろん……』

 

 そこでカリンは、ふと気付いたように、自らを撮影しているカメラに流し目をやると……

 

『私とアイカの全ては……ロケット団と、それを支えてくださっている皆様のためにありますもの……♪』

 

 妖艶な仕草と共にそう言うと……見ていた参加者達のボルテージが一層高まった。

 

「う、ううむ……たまらん……あれがチャンピオン・カリンの艶姿か……!」

 

「隣の娘も抜群の色気ですな。まあ、若さゆえか、まだ少し色事においておぼつかない部分がありそうですが……それも一興か」

 

 あちこちでそんな言葉が飛び交う中で、少し待って……画面の中のアポロが、カメラの前、正面に立った。

 

 彼の姿でアイカとカリンの姿がよく見えなかったことに、不満げな表情になる者たちがほとんどだったが……それも一瞬だった。

 

『さて、本日おこしの皆様に置かれましては、今日は報告にとどめさせていただく予定でしたが……今回は予定を変更しまして、皆様に直接、彼女達の体を味わっていただく機会を設けさせていただきたいと思います』

 

 おおぉぉっ!! と、

 ほとんど歓声に近い声が上がり、参加者達の目はスクリーンに釘付けになる。

 

 皆、アポロの今の言葉に狂喜し、次の句を待ちきれない様子だ。

 

『会場準備のために少々お時間を頂きたく思いますが……そうですね、15分ほどお待ちください。その間に部屋をご用意いたします』

 

 そして、アポロを映していた画面が切り替わり、この建物の見取り図が代わりに映し出される。

 

 それによってアイカとカリンの半裸姿は全く見えなくなったが、ここにいたってそんなことに不満を漏らすものは最早いなかった。

 何せ、15分後にはその実物を味わえるというのだから。

 

 そんな中、アポロの予定外の言葉に驚いていたアテナは、参加者達に聞こえないように小声で、マイクではなく襟元の通信機に向かって話していた。

 

「よろしいのですかアポロ様? 予定にありませんが……」

 

『構いませんよ。急な招待にも関わらず、今回集まりがいいですからね、この機にやってしまいましょう……2人とも問題のない仕上がりですしね。アテナ、本当にあなたはよくやってくれました』

 

「とんでもございませんわ……では、お部屋のご用意をすればよろしいのでしょうか?」

 

『下の階の大浴場を使いましょう。そこなら裸でも問題ありませんし、汚れてもすぐに洗い流せますからね……皆様は着替えなどお持ちでは無いでしょうから、その方が都合がいい。床に敷くマットの用意を。それから、皆様のお荷物をお預かりしてください。返却の際、誰のものかわからなくなることのないように』

 

「かしこまりました」

 

 アテナは襟元の通信機をOFFにすると、手近にいた団員達に指示を出し始めた。

 

 

 

 そしてその数分後。

 先ほどまでパーティが開かれていた会場の下の階の大浴場に場所を移し……そろそろか、今か今かと、参加者達はその時を待っていた。

 

 風呂場であるがゆえにか、恥ずかしがることもなく……とうの昔に勃起して硬くなり、そそり立っている肉棒を隠そうともしない。

 

 もう少し待てば、先ほどまであのスクリーンの向こうに見るのみだった、普通ならばどれだけの金を積んでも手中にすることなど適わない、極上の女2人……それを手篭めに出来る。その期待感があった。

 

 脳裏に思い出される、下っ端のペニスをおいしそうにしゃぶって恍惚の笑みを浮かべている美女と美少女。

 

 あの口に自分のモノをくわえさせることが出来る。

 

 あの豊満な胸に顔をうずめ、揉みしだき、自分のモノを挟み込むことができる。

 

 そして……スクリーンの中でも見ることの適わなかった、2人の極上の秘裂に……自分のモノを挿しこんで存分に味わうことが出来る。

 

 そんな期待が膨らむ中……曇りガラスの向こうに黒い影がさし、とうとうその時が着たか、と参加者達の期待が最高に高まった……次の瞬間。

 

 

 ――ドカァン!!

 

 

「「「!!?」」」

 

 荒々しくガラス戸が蹴破られ……なだれ込んできたのは、裸の美女などではなかった。

 

 

「動くなっ――うっわ、きっつ――こ、この会場は我々国際警察によって完全に包囲されています! 両手を挙げて速やかに投降しなさい!!」

 

 

 機動隊を率いて突入してきた、指揮官らしい女性のジュンサーが、全裸の中年男たちが逸物を勃起させている光景に顔をしかめながらも……力強くそう言いきった。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「これはどういうこと!? いったい何がどうなっているの!?」

 

 その部屋は、風呂場に仕掛けられたカメラで、中の様子をモニタリングできた。

 そしてそこには、これから起こる娯楽の見物と、やりすぎで2人……アイカとカリンが壊れてしまわないように監視する目的で、アテナを始め数人のロケット団員がいた。

 

 そこの責任者であるアテナは今、モニターに映っているあまりにも予想外な展開に、甲高い声で部下達を怒鳴り散らしていた。

 

 が……当然ながら、アテナの問いに対して、彼女の望む答えを提供できるものなどここにはいない。

 

 全員が全員、今目の前で――モニター越しではあるが――起こっていることを説明できない。

 

 てっきりこれから、ストリップショーがお遊戯に思えるほどの濃厚なアダルトシーンが見られると思っていたら……始まったのは、全裸の中年男たちが機動隊に逮捕されていくという、誰得この上ない凄惨な絵面。

 

(どういうこと!? なぜ国際警察がこの場所へ……今日のこのイベントが知られていた!? いや、仮にそうだとしても、セキュリティに一切引っかかることなく、こんな深部へ、こんな大部隊がっ!? ありえない!)

 

 このホテルは、従業員は1人残らずロケット団の関係者だ。

 構成員だったり、協力者だったりする。

 

 ゆえに、公然と非合法なイベントを行うことが出来、協力者を招いてのパーティなどには必ずここが使われる。

 

 セキュリティも万全で、警察権力などの侵入、潜入を許さない。もし発見すれば、速やかに確保する……はずだった。

 

 しかしそれは今、現にこうして完全に破られている。

 

(監視の目にも留まらず、警報装置にも引っかからず…………! いや、それよりも……)

 

 と、ここにいたってアテナは……別な疑問に気付く。

 

 これからあの場所では、2人の女の輪姦ショーが行われるはずだった。

 

 実際には、その2人の代わりに警察が入ってきてしまったが……

 

 ……しかし、ならば、

 

(あの2人は……どこにッ……!?)

 

 ☆☆☆

 

「始まったみたいね」

 

「そーね」

 

 また別の部屋。

 

 そこには……先ほどまでのような扇情的を通り越して風俗嬢そのものな服装ではなく、いつもの『ポケモントレーナー』としての服装に着替えた、アイカとカリンの姉妹がいた。

 

 もちろん、その腰には、6つのモンスターボールがしっかりと装着されている。

 

 そんな2人の背後には、2人の男が立っていた、

 

 1人は、先ほどモニター越しに、今となっては砂上の楼閣となった『輪姦パーティ』の開催を宣言した、ロケット団の最高幹部……アポロ。

 

 そしてもう1人は……先ほど、モニターの向こうでアイカとカリンに奉仕されていた、名も知らぬロケット団員。

 

 その1人、アポロの、薄く笑みを浮かべた顔が……ぐにゃりと崩れる。

 色が失われ、スライムのような不定形の物質へ変わり……全体の色が統一されたピンク色に一瞬変わり……

 

 そしてその直後、見慣れた1人の少女の姿へと変わった。

 

「ふぅ……男の人に変身するのって窮屈だからやなんだよね」

 

「何を言ってんの。発情期のたびに『生やして』私に襲いかかってくるのはどこの誰だったかしらね~? メイ?」

 

「あ、あはは……それはまあ、何ていうか」

 

「あら、そんなことできるんだメイちゃん……ふふっ、今度見せてちょうだいね?」

 

 と、アイカ姉妹と軽口をかわすメイ。

 先ほどまで――無論、あの映像の向こうにいたあの段階からすでに――『アポロ』に化けていた少女は、今、久方ぶりに母親の隣に並び立ち……同じように腰にモンスターボールを携えて、立派に臨戦態勢を取っていた。

 

 そして、残る1人……名もなきロケット団員が、帽子を取る。

 

 そしてその下から出てきた、誰も知らない顔……の皮を、あごの下に指を引っ掛けて一気に剥ぎ取った。

 

 現れたのは……この場にいる3人の女性ないし少女にとって、もっとも馴染み深い男性の顔。

 

「全くもう……この一連の芝居必要だった? 別に見せ付けたりしなくても、さっさと囲んでとっ捕まえちゃえば済む話だと思うんだけど」

 

「あっはっは、ごめんごめんナオヤ。でもホラ、目には目をっていうかさあ……変装なんて姑息な真似してナメてくれたお礼は、やっぱ変装でやってあげたくて」

 

 アテナがアイカを堕とした……と勘違いしたあの日、

 アイカは一目で、ラムダが変装したナオヤを偽者だと見破っていた。

 

 匂い、体格、雰囲気、声……似せたつもりでも、何十回何百回と肌を重ね、長い時間を共に過ごしてきたアイカには……仮装に思えるほどに頼りない擬態だった。

 

(精神的に追い詰めるつもりだったのか知らないけど、余計に私を怒らせて、帰って頭すっきりしちゃったわよ、アレで。何より……旦那様のおちんちんを身間違えてたまるもんですかってんだ。何百回中に入れられて、何千回射精されてきたと思ってんだか)

 

 腹を立てたアイカは、そのままアテネが望んだリアクションを見せ付けてその場をしのぎ……さらに、その直後にカリンと合流。さらにさらにその直後、すでに基地内部に侵入していたメイと合流し、作戦を話し合った。

 

 そして今日のこの、意趣返しともいえる作戦に出たわけである。

 

 メイがアポロに変身しで会場全体を欺き、一網打尽にする。

 

 警戒心を最低まで下げることで、脱走による取り逃がしを0にすると同時に……これから女を抱くという状況によって、護衛を近くから遠ざける。裸になって女を抱くという時に、視界の端に物々しい護衛がいて楽しめる者はそういない。

 

 切り離した護衛は、あらかじめ連絡手段を立った上で事前に確保……正真正銘の丸腰になった男たちは、哀れ御用となる。

 

 ……が、その説明ではどうしても納得できない点が、ナオヤにはあった。

 

「だからさ……わざわざあの『ご奉仕映像』を連中に見せてやる必要……ってか、僕が変装して2人に『ご奉仕』される必要があったのかって話……ぶっちゃけ僕、見世物にされただけって感じだったんだけど。意趣返しにしたってメイだけで十分でしょ」

 

 2人の恥態を見せて出席者達を楽しませる、というそもそもの目的があったらしいが、そんなものはアポロに変身したメイに中止させればよかった話……と主張するナオヤに対し、アイカは、

 

「だからさ、そこはホラ、意趣返しだってば。あとはまあ、自己満足というか確認というか。私が進んで奉仕するのはナオヤだけ……っていうね?」

 

「いや、わけわかんないから……ってか、そういうこと考えるなら僕の方の気持ちも少しは考えてほしいもんだけど」

 

「? ……って言うと? 射精シーン大勢に見られるの恥ずかしかった?」

 

「それもなくはないけど……」

 

 一拍、

 

恋人(アイカ)の恥ずかしい姿とか、そういうの……他の人に見せたくないよ」

 

 それを聞いて、一瞬きょとんとしたアイカだが……すぐにその顔に、満面の笑みを浮かべた。

 心のそこからわきあがる、歓喜の感情と……少しの照れを、こらえきれない様子で。

 

「ふふっ、それはごめんね~……帰ったら、お仕置きでも調教でも何でもしてくれていいからさ。でもまあ、とりあえず今は……」

 

 直後、

 

 アイカは……部屋に仕掛けられたカメラを睨みつけ、その向こうで見ているであろう女へ……今まで散々自分を痛めつけ、辱めてくれた女へ向けて、独り言調で言い放った。

 

「今日までお世話になったお返し、させてもらわないといけないわよね……!」

 

「それは同感。後始末は父さんを通して警察に話はついてるから、存分に暴れて大丈夫だよ、アイカ」

 

「お母さん、今回は私も暴れるから。いいよね? 答えは聞いてない」

 

「あっはっは、うちの妹夫婦と姪っ子は元気だこと。じゃ、ま……一丁悪者退治と行きますか!」

 

 ――逆襲が、蹂躙が……始まる。

 

 

☆☆☆

 

 

 同時刻

 そのホテルの屋上にて……騒がしくなり始めた階下を、静かに見下ろしている者が居た。

 

 赤い髪。黒い服。

 鋭い眼光は……まるで壁の向こうにいる人の流れを見抜いているかのようだった。

 

「……害虫駆除も、巣がここまで大きくなると手間だったもんだな……弱いくせに数ばかり多い、そしてそれで強くなったつもりの連中……あらゆる意味で面倒だった」

 

 ポケットに手を入れて静かにたたずんでいる、その謎の少年は……全身に強い風を受けながら、呟くように言った。

 

「何より、それが身内の恥だってのが腹が立つんだよ……」

 

 吐き捨てるように言い放つと、次の瞬間、

 

 その屋上から……飛び降りた。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第29話 前門の姉、後門の妹

 

「いいぞベイベー! 逃げる奴はロケット団だ! 逃げない奴はよく訓練されたロケット団だ! ホントコガネシティは地獄よね、フゥーハハァ―――ッ!!」

 

「やられたらやり返す! やられてなくてもやり返す!! 身に覚えがない奴にもやり返す!!! だれかれ構わず……八つ当たりよッッ!!」

 

 自分で言うのもなんだけども……今現在、蹂躙、という以外に形容しようのない大破壊がこのホテルの中で巻き起こっている。

 

 犯人、私。あとお姉ちゃん。

 そして、それぞれの相棒であるヘルガー×2。

 

 ロケット団やそのポケモンを蹴散らすのはもちろん、見境なしの無差別攻撃でホテルの壁や床ごとぶち抜いてぶち砕いて壊して回っている。そりゃもう、凄まじい勢いで。

 

 壁をぶち抜き、天井を、床を崩落させ、

 

 セキュリティシステムを破壊し、エレベーターを焼き落とし、

 

 耐火シャッターを焼き尽くし、防火扉を融解させ、

 

 とにかく何もかも焼き払って進む。後に残るのは灰と燃えカスばかりなり。

 

 そんな、自重ゼロ、鬱憤晴らす目的100%で大暴れしてる状態なので、後ろから聞こえるメイの慌てた声なんかもあんまり頭に入ってこなかったりする。

 

「ちょっとお母さんにカリンおばさん!? いくらなんでも怖し……あ、いや、壊し過ぎだってば! ホテル崩れるよ!? 腹立つのはわかるけど、もうちょっと落ち着いて……」

 

「いいのよこんなホテル、あっても腹立つだけだし、どうせ邪な目的にしか使われないんだから!」

 

「いやそういう問題じゃなくて……ってか純粋に危ないんだってばぁ! あーもう、お父さんも電話なんかしてないで止めてよ! このままじゃお母さんとカリンおばさんがこのホテル瓦礫の山にしちゃうよ!?」

 

「――よし、じゃよろしく頼むよ(ピッ)。いいよアイカ、思いっきりやっちゃって。この後ここの土地とか全部シルフで買い上げてマンション建てるから」

 

「だめだ、お父さんも暴走モード入ってる! てかこんな時に何新しいビジネスプラン立ち上げちゃってんのこの御曹司!? ジョウト地方進出の第一歩!?」

 

 なんかメイ、しばらく見ない間にツッコミ鋭くなったわね。

 

 ともあれ、旦那様の度量と財力により本格的に手加減する理由がなくなったので、解体作業よろしく上の階から下の階へと、1階ずつ順番に、しかし迅速に下りながらホテルを消毒していく。汚物は消毒的な意味で。

 

 ……っていうか、派手に炎タイプの技使って暴れすぎたせいで、防火扉とかシャッターがほぼ全部閉まっちゃってて時間ロスするわね……ちょっと自重しときゃよかった。

 

 すると、3分の2くらい下った所で、階段の下から……聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 部下を叱責しながら逃げていると思しき、女の声が。

 

 それを聞いた直後、私とお姉ちゃんは視線を交わらせ……それだけでお互いの役割を確認し終えると、即座に動いた。

 

 

☆☆☆

 

 

 勝ちの決まった戦いのはずだった。

 いやそもそも、戦いだとも思っていなかった。

 

 自分の与える苦痛に、快楽に喘ぎ、己の無力さを呪うことしか出来なかったはずの妹と、その妹を失うことを何より恐れる姉。

 

 ……調教を経て肉奴隷に成り下がった彼女達を、自分達の新たな手ごまとして周知させるだけのはずだった。

 

 しかし現実は……今正に、自分は、そしてロケット団は窮地と呼ぶのも生ぬるい、絶体絶命の危機に追い込まれている。

 

(バカな……完全にあの2人の心は堕ちていたはずなのに! しかも、明らかに外部と連絡を取り合ってこんな作戦まで……くっ、一体どこで狂ったというの!? 調教は完璧だった、これは確かだわ……あのおびえ方は演技じゃない。じゃあその後!? ラムダの変装に気付かれた!? でもそんなそぶりは……それとも姉が何か吹き込んだ? いや、カリンはカリンでギリギリだったはずだし、その時見た不安な様子も演技じゃ……)

 

 走りながら幾度思い返そうとも、答えはでてこない。

 

「――っ、またなの!?」

 

 走っていたアテナの眼前に、コレまで何度も見た鉄の壁が立ちはだかった。

 付近の階における火災などに反応して閉まる、防火シャッターが。

 

 その隅の方についている通路用扉を開けながら、アテナは悪態をつく。

 

「さっきから何度も何度も……何なのよ、これは!? 降りるのに邪魔で仕方がないわ! 警察の連中が催涙ガスでも使って、それに反応したの!?」

 

「い、いえ、そのような様子はありません……ただ……」

 

「ただ、何よ!?」

 

「う、上の階におびただしい数と規模の熱源反応がありまして……おそらくポケモンか、相当に強力な銃火器類を使って制圧作戦を開始しているのかと……」

 

「なっ……!? ほ、他の階層の火災警報設備が作動するくらいの規模で!? ありえない……火炎放射器でも持ち出さない限り、そんなこと……」

 

 

「火炎放射器じゃなくて『かえんほうしゃ』よ、ばーか」

 

 

 ――ボゥォオオォォッ!!!

 

 

「「「!!?」」」

 

 

 突如……目の前にまたしても見えてきていた防火シャッターが、反対側から火炎を吹き付けられたことによって赤熱し……アテナたちの目の前で溶け落ちた。

 

 吹き付ける、それだけで火傷しそうな熱風にさらされて驚愕している一同の眼前に……その炎を押しのける形で、1匹のヘルガーが姿を表す。

 

 そして、すっかり溶けてなくなってしまったシャッターの向こうには……ジョウト地方ポケモンチャンピオン・カリンが仁王立ちで立っていた。

 

「やっほー、おばさん。そんなに急いでどこ行くの? 随分慌ててるみたいだけど」

 

「っ……! カリン……!」

 

 と、その直後……今しがた通ってきたばかりの、後ろのシャッターにも異変が起こった。

 

 こちらは、向こう側からのとんでもない威力の爆発によってひしゃげ、引きちぎれ、吹き飛んで転がった。そしてやはり、高熱によって一部が溶けてしまっている。

 

 その向こうから現れたのは……やはりというかアイカ。そして、相棒のヘルガー。

 

「……っ、あなたたち……っ!!」

 

「ありゃ? 思ったより余裕無さそうね……マジで追い込まれてる感じ?」

 

「みたいね。まあ、無理ないけどねえ……前後から焼死が迫ってきてるわけだから」

 

 軽口を飛び交わす2人姉妹が醸し出している空気とは対照的に、アテナは、かみ合っている奥歯がひび割れんばかりに顎に力を入れ、ギリギリと歯を食いしばっていた。

 

「よくも……こんなふざけた真似してくれたわね、あなたたち……っ!」

 

「わー、この時点ですでにすごい負け犬感」

 

「虚勢を張る余裕すらないみたいだものね……ま、だからって容赦なんてしてあげないけど。絶対に」

 

「それは同感」

 

「バカにして……っ! ふん、まあいいわ……今回はどうやら失敗だったみたいだけど、この借りはいつか必ず返させてもらうから……。私を、そしてロケット団を虚仮にしたこと、後悔させてあげるわよ……」

 

「あら、何そのセリフ? まるで私達2人から逃げられるつもりでいるみたいに聞こえるんだけど……頭大丈夫?」

 

「はっ、見くびらないでくれるかしら? チョウジタウンの基地じゃ後れを取ったけど、あいにくだったわね……今日は私も、万が一のことを考えて最強メンバーをそろえてきてあるのよ!」

 

 アテナは、腰のホルダーに装着しているモンスターボールを見せつけながら言い放つ。

 

 もっとも、アテナの言う『万が一の事態』とは、今のこのような状況ではなく……何らかの外部からの攻撃やスパイの侵入などといった、やむを得ず戦闘を行う可能性、程度の認識だったが……それでも、彼女の最強の6匹をそろえてきていることに違いはなかった。

 

 ゆえに、アテナは今自分が言ったことに、自分で微塵も疑いを持っていない。

 

 たしかに、四天王級のアイカとチャンピオンであるカリンを同時に相手取るのは至難だとはわかっているが、こちらには10人以上の部下もいる。そして自分のポケモンは、特に強い6匹をそろえてある。

 ならば何を恐れる必要がある……と。

 

 最悪、部下を囮にすれば、自分だけなら逃げ切れると……信じて疑っていない。

 

 

 ……もっとも、そんなものはただの希望的観測、と呼ぶのもおこがましいほどの低レベルな願望に過ぎなかったと、数十秒後には悟ることになるのだが。

 

「はぁ……おめでたい頭を持ってある意味幸せね……じゃはっきり言ったげるけど、私もアイカも、あんたたちは1人たりとも逃がすつもりは無いわよ」

 

「ふん、調子に乗っていればいいわ……私はあなたの「そもそも、あんたこの状況がすでにとんでもなく不利なことになってるんだ、ってわかってる?」……何ですって?」

 

 自分のセリフをさえぎってぴしゃりと言い放たれたカリンの言葉に、アテナは疑念を僅かに顔に浮かべる。

 

「今この状況……あんたに不利な要素がざっと5つあるわよ? 1つ目……あんた達は、私達2人を同時に相手しなければいけないこと」

 

「……ふん、たかが2人でしょう? こっちは10人以上……」

 

「2つ目……私達2人がかなり怒ってること」

 

 またしてもさえぎり、カリンは続ける。

 お前の話など聞くつもりはない、とでも言うように。

 

「3つ目……ここは高層ビルである上に、私たちがあなた達を前後で挟み撃ちにしてること。つまり……逃げ場がどこにもないこと。そして4つ目……私達のヘルガー、よく見て御覧なさい? 普通と違うわよ?」

 

「? 何を……」

 

 そこまで言って言葉を止めたアテナは、そこにいたってようやく気付いた。

 

 前後を固めている2匹のヘルガー……その首もとに、それぞれ何かがついていることに。

 

 前方にいるカリンのヘルガーの首元。

 そこには首輪がついていて……光灯の光を反射して虹色にきらめく、丸い宝石のような何かがぶら下がっていた。よく見るとその中心部に……揺らめく炎のような図形が見える。

 

 さらによく見ると、それと似たような形の宝石のついたブレスレットを、カリンが手首につけている。

 

 そして、後ろにいるアイカのヘルガーの首もとには……同じように首輪がついていた。

 ただしその見た目は、カリンのヘルガーの首輪とは全く違い、機械の首輪だった。大きくは無いが、メカメカしい外見がそれに疑いを持たせない。

 

 宝石などはついていないようだが、こちらはこちらで一体どういうものなのかまったくわからない。

 

 2匹のヘルガーの2つの首輪。

 アテナはそのうち……カリンが持っている1つの方だけに、心当たりがあった。

 

「……っ!? まさかそれは……最近カロス地方で見つかって注目され始めた……!?」

 

「そーゆーこと……ついさっき届いたのよ。専門機関に作成を依頼してた、私とヘルガーの取っておきのアイテムがね……」

 

 そして、カリンは腕のリング――メガリングを見せ付けるようにして、

 

 

「ヘルガー!! メガシンカ!!」

 

 

 直後、

 虹色の光に包まれ……カリンのヘルガーが、『メガヘルガー』に『メガシンカ』した。

 

 伸びた角を始め、より強力に、より禍々しく変わった眼前のヘルガーの姿に……アテナは、冷や汗をたらりと流していた。

 

「ふふっ……聞いたことくらいはあるみたいね? 『メガシンカ』……私もヘルガーも普段は使わないんだけど、今回は特別に見せてあげるわ」

 

「はははっ、お姉ちゃんド本気ね、かわいそ」

 

「あら、そういうアイカだって……ナオヤ君からそんなとんでもない……公式戦じゃ反則確実の外道なアイテムまで貰って使おうとしてるくせに」

 

「まあね……じゃ、そろそろ始めない? 時間があるわけじゃないし……時間かけるのもバカらしいし」

 

「同感ね……行くわよアイカ」

 

「ええ、お姉ちゃん」

 

 ――直後、

 

 ポケモンを出し、一応は臨戦態勢で待ち構えていた、アテナ含むロケット団たちに、前後から……灼熱の炎が殺到した。

 

 

 




コガネシティ決戦編、続きます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第30話 その名はシルバ

今回、一挙2話更新です。
第31話とあわせてどうぞ。


 

 

 時は少しさかのぼり、

 アイカとカリンが失踪してから数日が経過した、ある日の夜のこと。

 

 当然ながら、ナオヤ達はアイカと連絡がつかなくなったその時点で、捜索の準備を始めていた。そして音信普通が2日目に到達した時点で、調査を開始した。

 

 ナオヤに話す時間はなかったが、例によってアイカはメイに『私と1日以上連絡つかなくなったら何か起こってるから、私に連絡せずにすぐにナオヤに知らせて』と普段から言い聞かせていたおかげで、異変の察知そのものは早かった。

 

 しかし、誤算だったのは……コガネシティ全体に広がっていたロケット団の影響と、それによる妨害工作だった。

 

 いつぞやのヤマブキシティと同等、いやそれ以上の規模。ロケット団は、完全に制圧、というほどではないにせよ、コガネシティのほぼ全体に団員を散らばらせていたため、警察もうかつには動けない状態だった。

 

 それをいいことに、ロケット団は隠れたりすることもなく、堂々とコガネシティの都市機能を手中に収め、外部からの侵入・接触をありとあらゆる手段で持って妨害し続けた。

 

 電子空間でも行われていたそれのおかげで、介入はおろか情報の伝達すらも酷く遅いものとなっていたために……対策は遅々として進まなかった。

 

 多少強引な手に出る必要があるか……とナオヤが考え始めた、そんな頃だった。

 

 

 夜、

 自宅でもあるシルフカンパニー社屋・居住区画の通路を歩いていたナオヤは……曲がり角に差し掛かった所で、足を止めた。

 

「…………誰だ?」

 

 曲がり角の向こう側に、誰かがいる。

 

 隠れている、とは言いがたい。壁に寄りかかっているらしい体の3分の1ほどが、こっちに見えている。

 

 ナオヤが無言で腰のモンスターボールに手を伸ばすと、

 

「……警戒するな、ってのも無理な話だからそのままでいい。聞いてくれ」

 

 そう言って、声の主は通路の向こうから半分体を覗かせる。

 

 赤い髪に、黒い服。年のころはナオヤ自身と同じくらいの……鋭い目つきの少年。

 

 目の前のその少年の特徴が、以前アイカから聞かされていた……チョウジタウンのロケット団アジトを始めとする各所で見かける少年と一致することにナオヤが気付くまで、何秒もいらなかった。

 

 そして、ナオヤのその心の中を見透かして、『正解だ』とでも言うかのように、少年はあるものをナオヤに投げつけてきた。

 

 丁寧にパッケージに包まれた……『いかりまんじゅう・プレミアムエディション』。

 

「ホントはまた、家族3人で食べてもらおうと思ってたんだが……どうもそういう状況でもないらしい」

 

「お気遣いどうも。……とりあえず、色々とアイカたちが世話になったみたいだね、ありがと」

 

「礼には及ばない。俺の都合と……ただの自己満足だ」

 

「……? どういう意味?」

 

「……悪いが今時間がない。押しかけといてなんだが……世間話はまた今度ってことで、本題を話させて欲しいんだが……いいか?」

 

 赤い髪の少年は、不本意ではある様子だったが、ナオヤとの話を一方的に切り上げた。

 

 そして、眉間に若干のしわを寄せるナオヤに、自らがここに来た……もっと言えば、ナオヤをたずねて来た理由を……そして、ある1つの『提案』を話し始めた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 ……というのが、数日前の話。

 

 その後数日をかけて準備した計画を、今ナオヤとその少年は実行に移している。

 ロケット団主催の低俗なパーティ……協力者も多く集まるその会場を摘発し、一網打尽にしつつ人質達全員を救出する、という計画を。

 

 つい今しがた、怨敵アテナの声を下の階から聞きつけたアイカとカリンを見送ったナオヤとメイ。

 

 その直後、ナオヤのライブキャスターに連絡が入った。

 あらかじめ設定していた着信音で、誰からのものかを悟ったナオヤは、画面で相手を確認することなく通話ボタンを押す。

 

『ナオヤか?』

 

「誰にかけてるんだよ、自分で」

 

『ああ、そうだったな。その分だと順調そうだが……お前んとこの嫁と義姉はどうした?』

 

「お礼参りに行った。手加減する気ないみたいだったけど……丁度いいさ。解体業者呼ぶ分の代金が浮く」

 

『おっかねえな、お前のカミさんは……まあでも、作戦自体に影響がないなら何よりだ』

 

「そういうそっちは?」

 

『問題ない……今、ナルシストのバカの鼻っ柱を叩き折ったとこだ。アテナはもうじきぶちのめされるだろうから……これで幹部は全滅だな』

 

「了解。じゃ、後は手はずどおりによろしく……シルバ」

 

 返事を待たず、ナオヤは通話を切った。

 

 

 

 しかし、その相手はと言うと……特にそれを気にした様子もない。

 自分も同じようにライブキャスターをOFFにすると、やれやれ、とため息をつく。

 

「……さっきから火災報知器がうるさいのはそういうわけか。見た目どおり勝気……を通り越して苛烈な性格してるらしいな、あのアイカって子は……」

 

 そんなことを呟く彼――シルバは、そのホテルの地下室にいた。

 

 そしてそこで、積み重ねられた何人もの下っ端ロケット団員の上に座っていた。

 

 まるで、捨てるために1箇所に寄せ集めたゴミの山のように積まれた下っ端たち。バトルマンガなどでなら、実力者がザコ敵を一掃した後などに、その圧倒的な強さや格の差を表現するため、時々見られる構図だ。

 

 そしてその一番上が、幹部のランスだった。

 

「うっ、ぐ……こ、この小僧が……っ!」

 

「あんまりそういうこと言うと、その小僧に叩きのめされてる自分が虚しくなるからやめた方がいいぜ? ……しかしおせーな迎え、まだかな?」

 

 座っている下で身をよじって逃れようとしているランスの頭をわしづかみにし、舌になっている別の下っ端に押し付けて黙らせるシルバ。

 

「ったく、どうせ成功するはずねーんだから、大人しくしてりゃよかったのに……」

 

「お前が! 偉そうな事を言うな! この、七光りが……っ! 綿密な計画を立てての周到な準備の末に今日の日を迎えた、我々の苦労も知らずに……!」

 

「もちっと殊勝な、尊重するに値する類の努力ならそうしてやらんでもなかったんだがな……ったく、人様に迷惑かけるようなバカやって自慢するたー何事だ」

 

「お前がッ……! なぜお前がそれを否定する!? あの方の血を引くお前が……ロケット団の中でも、確かな地位を約束されていたはずのお前がぁぁあああっ!!」

 

「…………ランスお前それ、まだ直ってねーのかよ。つか、こんなことで嫉妬されても困るんだけどよ……そもそも俺、ロケット団になんざ入らねーって昔から言ってるし、親父にも了承取り付けただろうが」

 

 

「――冷たいことをおっしゃいますね、シルバ様」

 

 

「「…………!!」」

 

 突如、動くものはランスとシルバ以外に誰もいなかったはずのその場所に……そのどちらのものでもない声が響いた。

 

 その方向に視線をやると、立っていたのは……ロケット団最高幹部・アポロ。

 

 それを視界に捉えた瞬間、シルバはうんざりしたような顔になり……対照的にランスは、地獄に仏を見たような顔になった――その瞬間に、シルバの手刀が決まり、その体から力が抜け落ちた。

 

「てっきり捕まってくれたもんだと思ってたんだが……しぶといね、お前も」

 

「伊達にロケット団の最高幹部を務めておりませんとも。国際警察の包囲網程度なら……まあ、楽ではありませんでしたが突破できないことはありません。しかしまさか、それを仕向けたのがあなただったとは……知った時は落胆したものです」

 

「今更だな。前々から知ってたろ? 俺がお前らを嫌ってるのは」

 

「それでもいつかわかってくれると……そして、お父様――ボスの後を引き継いで、我々の次期リーダーとなって我々を導いてくれると思っていましたので。ご存知ありませんでしたか? 今もなお、ロケット団の中には……あなたを慕うものも多いことを」

 

「知ってるよ。だからこそ、この上ない形でつっぱねてやったんだろーが、こうして」

 

 はぁ、とため息をつくアポロ。

 

 すると、彼が口を開く前に……シルバの下から、うめくような声が聞こえた。

 

「お前がッ……このロケット団を否定することが許される思っているのか……ボスの血を引き、ボスの座を約束されていたお前が……! サカキ様の息子であるお前がぐがっ!?」

 

 言い終わるか終わらないかのうちに、『しぶてーな』の一言とともに再びシルバの手刀がランスの首元を一撃。今度こそ意識を刈り取った。

 

「……こんな風に、お前も俺に失望なり何なりしてくれれば楽なんだがな」

 

「難しいですね……性分ですから。サカキ様に忠誠を誓っている私としましては、ご子息であり、一流を超える才覚をお持ちのあなたにも期待してしまいます」

 

「……その親父もこないだ、俺が後継者から降りるの認めてくれたんだからよ……お前も諦めてほしいもんだよ。何で急に認められたのかしらねーけど」

 

「それは同感ですが、無理な話です。本来なら、ロケット団ジョウト地方の総指揮官はあなたになるはずだった……私がこうして今ついてはいますが、今も私は思っていますよ……あなたに、我々のトップに立ってほしいと」

 

 その言葉を聴いて、しばらく黙ったシルバだが……すっくと立ち上がると、下っ端の山のてっぺんから降りてきた。

 

 アポロの真正面に立ち、その鋭い目つきでアポロを睨みつける。

 

「……お変わりないですね……その目。サカキ様と同じ、鋭い、全てを射抜くような目だ……」

 

「……アポロ、お前ほどの男なら、もちっとましな生き方ってもんがあるだろーに……はっきり言うぞ。俺はロケット団には入らねえ。泥舟に好んで乗る気はねーからな」

 

「泥舟、ですか……ふふっ、確かにそうかもしれませんね……特に、今ここにおける我々などは。ランスはあのとおりで、アテナやラムダにも連絡がつきません。おそらく……」

 

「ラムダのバカは事前にとっ捕まえてある。ここ数日は、国際警察から派遣されたなんとかって奴が変装してラムダの代わりをやってたはずだ。ラジオ塔の偽局長とかな」

 

「おや、酷い意趣返しだ……偽者の偽者ですか」

 

「色々と下準備が必要だったもんでな……大変だったんだぜ? パスワードや施設の見取り図の入手、それに……捕まってる人質達の救出作戦なんかもな。国際警察に情報をリークしつつ、協力者として動いてくれる連中に声をかけて、内部に侵入して計画の準備をするための手助けをしたりとかな」

 

 あの夜、アイカの救出とロケット団の壊滅のための作戦に手を貸してほしいと申し出たのも、その一環だった。

 

 話を聴いて、それを了承したナオヤにシルバは必要な情報を全て渡した。そしてその上で、作戦の準備や救出に必要な全ての段階で手を貸していた。

 

 アイカたちが捕まっている場所の調査、その情報や目的のリーク、

 

 メイがそこに忍び込んで色々と裏工作を行ったり、アイカ達の元へ言って作戦を伝えるための補助、

 

 さらに、偽の情報で秘密裏に呼び出したラムダの逮捕……そしてそれに伴う、国際警察の潜入捜査員によるラムダとの入れ替わり、etc……

 

 皆、確実にこのジョウト地方のロケット団を再起不能にするための策だった。

 

「以前から邪魔なさっているのはわかっていました。いつか考え直してくださると期待申しあげておりますが……今はとりあえず、火の粉を払わせていただきます」

 

「永続的にそれでかまわねーぜ? もっとも……次を与えるつもりはねえが」

 

 直後、

 シルバとアポロは、腰のモンスターボールに同時に手をかけた。

 

 

 




金銀ライバルの彼、名前は『シルバ』になりました。
暗殺一家のお父さんの顔がよぎった人、すいません。

金銀の男主人公がよく『ゴールド』って呼ばれてて、ライバルがその対比で『シルバー』って呼ばれてるのをネットで見たことがあったのでそっから持ってきました。
……自分のネット閲覧傾向が偏ってるだけだったらすいません。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第31話 完・全・燃・焼

一挙2話投降です。
第30話と一緒にお楽しみください。アイカ、カリン大暴れ。

今年最後の更新になります。そして……とりあえず、ラジオ塔編、決着です。
……戦後処理は年明けになりそうですが。

あと、あとがきでお知らせがあります。
そのせいもあってちょっと長いんですが……読んでいただけたら幸いです。


 

 『かえんほうしゃ』

 

 炎タイプの技の中でもかなり強力な技であり、その名の通り中~遠距離から火炎を吹き付けて相手を攻撃する技。基本は1対1の技だが、威力次第では多対一の場面でも効果を発揮する。

 

 ……とはいえ、

 

 間違っても、たった2発放っただけでホテルの1フロアを消火設備・防火設備含めて全て焼き尽くしてしまうような色々おかしい技ではない……はずなんだけども、

 

「まあ、お姉ちゃんと私がやればこうなるか」

 

「そうそう、何も不思議なことないわよ」

 

「なくないわよ!? この化け物共!!」

 

 あ、生きてたか。

 

 私とお姉ちゃん、それぞれ、手持ちの水タイプのポケモンに水技で防御してもらって炎から逃れたんだけど……あいつらは正直、死なないまでも半殺しくらいにはなったかと思ってた。

 けど、意外と残ってるわね。アテナとあとは……下っ端が5、6人か。

 

 ま、それでもアテナ以外は今の一撃でポケモンが戦闘不能だ。

 アテナは……サメハダー? 今まであんなん使ってこなかったのに? もしかして私達対策に用意した水ポケモン?

 

 ……もう大概フラフラになってるけど。

 

 ちなみに私はシャワーズの『アクアリング』で守ってもらった。本来は回復技なんだけど、こんな使い方も出来る。

 

 そしてお姉ちゃんは……何だあのポケモン? 見たことないやつだ。新入り?

 

 えーっと、ポケモン図鑑で検索検索……あ、『ゲッコウガ』って言うんだ。

 そのゲッコウガが威力調節して作った『なみのり』の水の壁で防いでた。

 

 しかし、この一撃で大概勝負ついたように見えるけどなー……アテナとか、もう洋服すすだらけだし、端っこ焦げてるし。

 下っ端は半分以上が気絶してるし……残り半分もほぼ戦意喪失気味だし。

 

 今降伏勧告でもしたら、半数は応じてくれそうな感じだ。

 

 ……でも、してやらない♪

 

 すると、お姉ちゃんがふいに、思い出したように『ああ、そうそう』と口を開いた。

 

「ねえアテナ……私がさっき言いかけたこと、覚えてる?」

 

「はぁっ、はぁっ……し、知らないわよそんなの……」

 

 言いながらアテナは、腰のモンスターボールに手を伸ばす。

 

 私とお姉ちゃん相手に、いくら下っ端がいようが手数として足しになるようすがないことに、イコール今の状況がヤバイなんてもんじゃないものであることに気付いたらしい。今更。

 

 何匹もポケモン出して、多対一で一気に突破しちゃおうって作戦かもしれない。お姉ちゃんがアテナの向かう先……くだりの階段の前に陣取ってて、あそこ突破しないと下いけないし。

 

 もう……そんなに焦らなくても、下に行きたいならこのあとすぐにでもつれてってあげる……ってか、行くことになるのになあ。

 

 捕まえて、警察に引き渡すために……とかじゃなく。

 もっとすぐに、直接的(?)かつ結果的に。

 

 そんな、見た目完全に満身創痍なアテナに対して、お姉ちゃんは続ける。

 

「ほら、言ったじゃない。あんたが不利な要素が『5つ』あるって」

 

 ああ、うん。言ってた。

 

 ええと、順番適当で……『挟み撃ち』『テメェは俺を怒らせた』『戦いは数だよ、兄貴』『謎首輪』の4つね。

 

 その『謎首輪』なんだけど……お姉ちゃんのはもちろん『メガストーン』だ。

 

 そして私のは……メガストーンじゃないけど、こっちはこっちで凶悪なアイテムである。

 作戦開始直前、ナオヤに貰った。

 

 さっきお姉ちゃんがチラッと言ってたけど、普通に考えて公式戦じゃ反則間違いなしの超極悪非道なチートアイテムだ。何がそんなにひどいのか、そもそもこのメカメカしい首輪ホントに何なのかって言うと……実演した方が早いな。

 

 ちょうど、無事だった下っ端さん達とアテナが他のポケモンをボールから出して襲わせようとしてるから……うん、丁度いい。

 

 こっちに飛び掛ってくるコラッタやらドガースやらに向かって……

 

「ヘルガー! オーバーヒート!」

 

 さっきの『かえんほうしゃ』をもしのぐ勢いの爆炎が吹き上がり、そこらじゅうを焼き尽くす。ポケモンも焼く。ロケット団員も焼く。多分死んでないけど。

 

 またしても手勢のポケモンの大半を一撃で戦闘不能にする私のヘルガーに、アテナはしかし……器用にも驚愕しながら『にやり』と笑っていた。

 

 理由はわかる。今私が使った技が原因だ。

 

 『オーバーヒート』は抜群の破壊力と引き換えに、放つと特殊攻撃力……いわゆる『とくこう』が下がってしまうという諸刃の剣。

 

 アテナ的には、損害は痛いけど今後の私の攻勢が少しマシになった、とか思ってるんだろう。

 

 

 ……残念、甘いぜ。

 

 

 『……ピピッ』

 

 

「……?」

 

 と、私のヘルガーの首輪から謎の電子音。

 同時に、側面に空いていた穴から白い煙みたいなものが噴出し、ヘルガーの鼻や口に吸い込まれていく。まるで、アロマみたいに。

 

 アテナが頭上に『?』を浮かべた次の瞬間……ヘルガーの体から噴出していた炎のオーラが、即座に元に戻った。『とくこう』が下がる前の状態に。

 

「……は!?」

 

「おー、ホントに直しちゃった。すごいわねその首輪」

 

 愕然としているアテナと、感心しているお姉ちゃん。

 

 まー……アテナはショックなのも無理ないか。目の前でヘルガーの、下がったはずのとくこうが元に戻ったんだから。

 

 さて、種明かししましょうか。

 今のが何を隠そう、この首輪の力である。

 

 この首輪の名は『アロマリング』。ナオヤの実家……シルフが現在技術提携している、イッシュ地方のある研究機関のとある科学者が作った最凶アイテム。

 シルフの倉庫にあったのを、ナオヤが貸してくれた。

 

 この首輪の中には、木の実やハーブのエキスを抽出して作られた特殊なお香が何十種類も入っていて、装着しているポケモンに起こった異常を察知してそれらを放出するのである。

 

 たとえば、今のヘルガーの能力回復。

 

 『しろいハーブ』って知ってる? ポケモンに食べさせると、バトルで下がっちゃった能力値を元に戻すことができるハーブなんだけど。

 

 今のは、まさにそれなのだ。多分。

 『オーバーヒート』の反動でヘルガーの能力が下がった瞬間、『しろいハーブ』のエキスから作られたお香の煙が放出され、それを吸ったヘルガーは、そのお香の効果で下がった能力が元に戻った。

 

 しかも、その効果を……中のカートリッジのお香がなくなるまで何度でも発揮手切るってわけで「オーバーヒート!」ある。

 

 再び放たれる灼熱の炎。蹴散らされるザコたち。首輪から噴出す煙。能力元に戻る。

 

 ……うん、使っといてなんだけどこれはすごい。そしてひどい。

 公式戦じゃ確実に使用禁止になるアイテムね……バトルの戦略性とか大前提が平気で破壊されてく。

 

 しかもこの首輪、もちろん内蔵してるのは『しろいハーブ』の香りだけじゃない。

 

 体力を回復させる『オボンのみ』をはじめ、状態異常を回復させたり、『効果が抜群』な攻撃の直前に食べると威力を中和してくれる木の実各種、体力が残り少なくなると能力を上げる木の実各種、さらには『プラスパワー』なんかの、戦闘中限定で能力が上がるアイテム各種、一回の攻撃に限り技の威力を上げる『ジュエル』系の能力まで搭載されてる。

 

 それが、あるものはアロマが、またあるものはバッテリーがもつ限り何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも何度でも使い放題…………とどめにこの首輪自体、相当な強度で……生半可な攻撃じゃ傷一つつかないっていうね……

 

 もう一度言おう、公式戦じゃ絶対使えない。常時ポケモンセンターで回復しながら戦ってるようなもんだもの。ムチャクチャだこのアイテム。

 

 つか、ホントに作ったのどんな人なんだか……

 

 えーとたしか、何て言ったかな、コレつくったっていう科学者の名前……アロマ、に似た感じの単語だった気が……。

 マクロとか、アクマとか……なんとか……

 

「ひょっとして……アクロマ?」

 

「あーそうそう、それ……って、お姉ちゃん知ってるの?」

 

「あーうん、ちょっとね……そーか、あいつが……(ぼそっ)」

 

 

 ……?

 ちょっと気になるけど……まあいいや、今は。

 

 とりあえず、目の前にいるこいつらの排除から始めることに。

 

 さて、なんか途中で脱線しちゃったけど……さっきお姉ちゃんが言ってた『アテナが不利な5つの理由』。

 4つ目までは出たけど……残り1つは何なのかというと。

 

「アテナぁ、あんた今ハイヒールはいてるでしょ?」

 

「……は?」

 

 『何を言い出すんだコイツは』とでもいいたげな顔になったアテナは……お姉ちゃんの言うとおり、ハイヒールを履いている。

 理由=色んな所からロケット団の協力者が集まるってことで、礼装を着てたから。

 

 しかし、その靴じゃあ……これから起こることを乗り越える上で、大変だろうなあ……。

 

 何せ……

 

 

 ―――ゴゴゴゴゴゴゴ……

 

 

「っ!? 何、この揺れ……まさか……床がっ!?」

 

「ご名答~♪」

 

 軽い感じのお姉ちゃんの声。

 その直後……私とお姉ちゃんのヘルガー(お姉ちゃんのはメガヘルガー)による、自重なしで放たれた火炎攻撃によって強度限界を超えたホテルの床が焼け落ち……1つ下の階に抜けた。

 

 私とお姉ちゃんは、それそれゲッコウガとスリーパー(ねんりきで浮遊させてもらった)のアシストで無事に着地したけど……ロケット団やアテナはちょっと酷い。

 

 落下の衝撃で気絶した者多数。大小の怪我をした者多数。

 アテナも……サメハダーにしがみついてどうにか逃れたけど、あちこちぶつけたみたい。

 

 よかったわね……空中に浮いてられて。

 飛び降りて、ハイヒールで着地なんてことになったら……確実に足くじいてたと思うし。そうでなくても、瓦礫だらけのこの状態は歩くのも難しいはず。

 

 私達はスニーカーだし、アシストがあったから平気だけど。

 

 と、その時……私のライブキャスターにナオヤから通信が入り、このビルは私達をのぞいて、ロケット団も協力者達も、警察関係者も全員退避した、との知らせが。

 よーし……準・備・万・端!

 

「よ、よくも……っ!」

 

 と、そんなアテナの言葉を最後まで聞かず……

 

「ヘルガー! だいもんじ!!」

 

「ヘルガー! もういっちょオーバーヒート!!」

 

 再びヘルガーズによる挟み撃ちの火炎が襲い掛かり……手加減なしで縦横無尽に焼き尽くしたその炎により……

 

 

 ――ゴゴゴゴゴゴゴ……

 

 

「!? ちょっ……」

 

 ――ずずぅぅぅううん!!

 

 ……また抜ける床。

 落下し、あちこちぶつけるロケット団員たち(アテナ含む)。私達は無傷。

 

 そして、

 

「ヘルガー! 今度はふんえんよ!」

 

「そんじゃこっちはれんごく!」

 

「!? ちょっ、待……」

 

 燃える。

 そして床が抜ける。色々落ちる。

 

 ふと、壁の掲示板が目に入る。

 そこには……13階、と書いてあった。

 

 ふむふむ、つまり……

 

「「あと12回で地上か(ね)」」

 

「……っ!? あ、あんたらまさか、このまま……よ、よs」

 

 よして、あげない♪

 

「「ヘルガー! かえんほうしゃ!」」

 

「や、やめt」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! ふんえん!!」」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! れんごく!!」」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! オーバーヒート!!」 あ、お姉ちゃんハイ、ハーブ」「ありがと」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! フレアドライブ!!」」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! ふんか!!」」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! メラゾーマ!!」」

 

「なにそr」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! ほのおのうず!!」」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! はじけるほのお!!」」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

「「ヘルガー!! だいもんじ!!」」

 

 ――ドガァァアアァン!! ゴゴゴゴ……ずずぅん……!

 

 

 現在、2階。

 アテナ、満身創痍。

 

 延々と炎技の熱気にさらされ続けた上にあちこちから瓦礫やらガラス片やらが飛んできたおかげで、ちょっと痛々しいくらいに体中ボロボロ。アザとか出来てるし。

 

 服は破れた上に燃え尽きていて、かろうじて下着が残ってる感じ。上着その他はもうとっくにボロボロで、服としての役割を果たしていない。何もかも丸見え。

 唯一無事な下着も……あちこち焼け焦げてて、今にも崩れそう。

 

 さて、というわけで……最後の1発、行きますか。

 

 この数日間分の私の恨みつらみ……残る全部、この一撃にこめる!!!

 最後は、私のヘルガーとお姉ちゃんのメガヘルガー、それぞれのとっておきの技で!!

 

「よぉおしヘルガー!!! クロスフレイム!!」

 

「こっちは……せいなるほのお!!」

 

 私のヘルガーが気合で覚えた、イッシュ地方の伝説のポケモン『レシラム』の専用技……であるはずの『クロスフレイム』。

 

 お姉ちゃんのヘルガーがなぜか覚えてる、ジョウト地方の伝説のポケモン『ホウオウ』の専用技……であるはずの『せいなるほのお』。

 

 2つはアテナを中心に交差し……ホテル1階部分の全てを吹き飛ばした。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「全くもう……ホントに容赦しないんだからあの2人……」

 

 僕の目の前で、今、ロケット団の拠点の1つであるホテルが、アイカとカリンさんの戦いに耐えきれず、崩れ落ちようとしている。

 

 いやまあ、さっきアイカに言ったとおり、この土地後でシルフが買ってホテルかマンション建てるから別にいいんだけど……このままあの大きさの建物が崩れると周囲に色々被害が出るので、何とかしようと思う。

 

 慌てているメイをなだめて落ち着かせ、僕はゴルーグに抱えてもらって、ポリゴンと一緒に屋上のさらに上空へ移動。

 

 そしてそこで……

 

「じゃ、ポリゴン…………『りゅうせいぐん』」

 

 直後、

 ポリゴンが天空に向けて打ち出したエネルギー弾が空中で弾け、何百何千の光の散弾となって降り注ぐ。

 

 崩れるホテルの壁や床や天井を、その瓦礫を、着弾するエネルギー弾が粉々に破壊していく。

 

 そのまま崩れていたら、瓦礫や倒壊の際の爆風や粉塵で周りにまで被害が出ていたかもしれなかった巨大ホテルは……そのまま2度、3度と繰り返し放った『りゅうせいぐん』により、跡形もなく粉々になった。

 

 

 

 ちなみに、アイカとカリンさんは僕がこの『後始末』をすることを直前にライブキャスターで伝えたので、ちゃんと逃げた。

 

 アテナ以外のロケット団員達は……その時拘束された。

 その際、9割方が病院送りになったそうだ。

 

 

 そして、今回の怨敵であるアテナはというと……アイカ曰く、最後の『クロスフレイム』と『せいなるほのお』で起きた爆発で、地下水路に叩き落されてそのまま流されたらしいので…………その行き先でジュンサーさんに待ち伏せしてもらって逮捕してもらった。

 

 

 ちなみに、その際のアテナだけど……あちこち怪我したり火傷してた上、服が全部燃え尽きて、全裸にアクセサリーだけつけてるっていう痴女もびっくりの状態だったそうだ。

 髪はちりちりになってるし一部燃えてたし、白目むいて口から泡吹いてたそうで。

 

 しかも、待ち伏せ地点に流されてくるまでに結構な距離を流されたらしく、その途中で野次馬なんかに結構その姿を目撃された上、何枚か写真まで取られてネット上に流出してしまってるらしい。

 

 『流れる謎の痴女』『怪奇!? 水路のヌードおばさん』って感じのスレッドがその日中にいくつか立ってた。哀れな。

 

 結果的に、ロウソクより熱く、鞭や三角木馬より痛く、肉便器や排泄シーンより屈辱的なことになっちゃったわけだけど……まあ、これも自業自得ってことで。

 

 そして最後に、地下でアポロの相手をしてたシルバから『作戦完了』の知らせが入った所で……今回のこの、コガネシティでのロケット団との戦いは、ひとまず幕が降りた。

 

 

 




一度はエタったこの駄文ですが、まだ応援していただける方がいらっしゃったことに感激させられました。
皆様の感想やらメッセージやら励ましやらのおかげでこうして続けていられます。年の最後にあらためて感謝申し上げます。

来年はまずはジョウト地方編を、後日談とIFエンドも書いて終わらせて、そしたらいよいよホウエン地方ですかねぇ……

それがらみで、近々(もしかしたら数分後)活動報告で連絡あるかもしれません。
具体的には……ホウエン地方での進め方について。

繰り返しになりますが、今年一年……にちょっと足らないくらいの期間でしたが、どうもありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いします!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第32話 つまみぐい

お久しぶりです。
すっかり『あけましておめでとうございます』なんて挨拶が逆立ちしても使えないくらいの間が空いてしまいました……

なお、あとがきでそれに関する愚痴とか言い訳みたいなのをつらつらとかいてますが、今回に限っては告知でもなんでもないので、めんどくさいと少しでも思われたなら読まなくて全然大丈夫です。

では、どうぞ。



 

『次のニュースです。今日午後、ジョウト地方コガネシティにて、カントー・ジョウト両地方を中心に活動しているポケモンマフィアグループ『ロケット団』の大規模な摘発が行われました。当局関係者への取材によりますと、相当数の構成員が今回……』

 

 桃色の髪に赤いサングラスをかけた、けっこう特徴的な容姿をしているアナウンサーが、ライブキャスターのニュースチャンネルで、淡々とニュース原稿を読み上げている。

 

 やっぱりトップニュースはコレか。

 

 今回の一件で、ジョウト地方で活動してるロケット団はほぼ壊滅状態になったっぽい。

 

 当然といえば当然でしょうね。3桁にのぼる構成員に、幹部が一気に4人も検挙されたんだから。しかも、幹部の1人は最高幹部で、ジョウト地方の司令官な役割の奴だったらしいし……

 

 連中がどれだけの規模でこっちで活動してたのかは知らないけど、前回シルフで検挙した人数にも迫る検挙数みたいだし、間違いなく致命的なレベルの打撃だと思う。ひょっとすると、ジョウトからロケット団を叩き出せたかもしれない。

 

 ……けどまあ、こっから先は警察の方々のお仕事だし、私が気にしてもしゃーないか。本職の方々にお任せしよう。私ら部外者が関わる段階は過ぎた。

 

 ……いや、『部外者』じゃあないか、絶対。私は『被害者』だし。

 

 簡単に事情聴取しただけで解放してもらったけど、後日あらためて話を聞かせてもらいたい……って言われてるし。

 

 あの監禁拷問生活を思い出して話すわけ? また? プラズマ団アジトの時とシルフ事件の時に引き続き?

 

 ……地味に精神的にきっついんだけどなー、証言は割かし慣れてるとはいえ。

 

「アイカ、お風呂先入る?」

 

「お、サンキューお姉ちゃん」

 

 と、リビングのドアを半分開けてお姉ちゃんが。

 

 ちなみに私とお姉ちゃん、それにナオヤは今、コガネシティのホテルで宿を取っている。ナオヤが事前に手配してくれてた。しかも、最上階のロイヤルスイート。 

 

 ……まあ、ナオヤが手配する宿ってホテルにしろ旅館にしろ大概最高級のがいつもくるんだけどね。たぶん、セキュリティとかそのへんも考えて。

 

 そして今回のホテルは、最上階全体が1つのロイヤルスイートルームになってる感じだった。そこに、私、ナオヤ、メイ、そしてお姉ちゃんの4人が泊まる。

 

 当然、久々に一つ屋根の下で一緒に寝る旦那様に対して、私としては娘がいようが姉がいようが気にせず特攻かけるつもりだったんだけど……その前にちょっと思い至る所があって、ただいま悩み中です。

 

 何かっていうと……だ。

 

 お姉ちゃんに譲ってもらって失礼することになった一番風呂――さすがロイヤルスイートとでも言うのか、個室のそれとは思えない豪華さ――に入って……そこにある大きな鏡に、全裸になった自分の体を映して、じっと見る。

 

 パッと見、特に変わったところは無いように見える。

 しかし、じっと、よく見ると……裸体の所々に、色々な『痕』が残っているのがわかる。

 

 けど、鏡で『じっと』見るとわかるんだから……直接、近くで見れば、それほど集中しなくても、目を凝らさなくてもわかると思う。

 私の体のあちこちに刻まれ、未だに消えていない……責め苦の痕跡が。

 

 鞭で打たれたときについた、ミミズ腫れの痕、

 

 ロウソクでついた、こぼれた熱いロウの痕、

 

 縄で縛られた時についた痕、

 

(……ナオヤのことだから、気にしないだろうとは思うけど……でも……)

 

 ちょっと……躊躇しちゃうな。

 

 幸いというか、どれも消えかけだ。2、3日もすれば、きれいさっぱり消えると思う。

 

 アテナの奴、きちんと道具を選んで私を責めてたらしい。

 

 ドククラゲの触手の鞭やマグマッグの体液で出来たロウソクは……与える苦痛とは裏腹に、私の体に痕跡を残さないつくりだったんだろう。多分。

 

 私達を後々、肉奴隷としても活躍させるために。協力者達に抱かせる時、傷跡とかで不快な思いをさせないように。

 

 それでも、あんだけ強烈に、あんだけ毎日やられつづけたら、そりゃそれなりに痕も残ろうもんだ……何度も言うように、いずれ消えるだろうけど。

 

「……消えるまで、待とうかな……?」

 

 何ていうか、この体のままナオヤの前に出て行くの、抵抗あるし……。

 

 気持ち、痕が残って見えるところを重点的に。まあ、洗ったからってコレが消えるなんてことはないのはわかってるけど……なんとなく。

 

 しばし無言のまま、体を洗う。

 そのまま、頭も体もすっかり洗い終え……さっぱりした所で、湯船に入った。

 

 2、3人一緒に入っても十分ゆっくりできそうなサイズのバスタブの中で、私は手足を伸ばして、はぁ……と一息ついた。

 

 何かの入浴剤でも入ってるんだろうか、お湯は少し白くにごっている。

 そのおかげで、痕だらけの私の肌はすっかり隠れてしまうので、今は都合がいいというか、何と言うか……いやまあ、こんな誰もいない所で都合も何もないんだけど。

 

 そのまま私は、バスタブの淵にわきの下の所をかけてよりかかるようにして、はぁ、と一息ついた。

 

 ……あー、何だか今になって、どっと疲れが………………。

 

 

☆☆☆

 

 

 アイカがバスタブの淵に身を預け、体から力を抜ききっている頃、

 

 部屋では……ちょっとしたハプニングが起こっていた。

 

 もっとも……動じているのは、そのうち片方だけだったが。

 

「うぇえっ!? か、カリンさん、何してるんですかっ!?」

 

「あら、ナオヤ君。もうお戻り? 意外と早かったわね」

 

 警察その他各方面への手回しや、今後の予定の確認を終えたナオヤが部屋に戻ると……そこには、リビングの大きな姿見の前で、下着姿で立っているカリンがいた。

 

 いや、今は下着姿だが……その肩紐を、今正に外さんとして指をかけていた。

 

 部屋に入るなり目に飛び込んできたカリンの半裸に戸惑っているナオヤの前で、カリンはそのままあっさりと肩紐を、そしてブラジャーをはずす。

 さらには下にも手をかけて……

 

「ちょ、ちょっと、だからさっきから何して……っていうか、僕いるんですけど!?」

 

「あら、別に気にしないわよ私は。昔よくアイカも一緒に3人でお風呂入ってたじゃない」

 

「いつの話してるんですか!? そんなのもう何「それとも」……え?」

 

 と、そこでカリンはイタズラっぽい笑みを浮かべ、

 

「……ひょっとして、お姉さんの体にムラムラしちゃったかなぁ?」

 

 言いながら、下半身にまとっていた最後の布を放り捨てると……『ぎくっ』とでも効果音がつきそうな反応をしているナオヤにすたすたと歩み寄る。

 

 カリンの方が背が高いので見下ろす形になる。ナオヤの体を上から下に視線を走らせるカリンは……ほどなくして、僅かにだが、そのズボンが膨らんでいることに気付く。

 

 ナオヤはというと……図星だった上に、身長差の関係から、丁度顔の高さにカリンの胸がきている。

 乳首が上を向き、明らかに手のひらに大きさながら垂れずにハリのある双丘を前に……また一回り股間のふくらみが大きくなり、当然それもカリンの知るところとなった。

 

「ふふっ、これじゃあムラムラしてしょうがないわよね……ひょっとしてアイカとやりに来た? でもゴメンなさいね、あの子今お風呂に入ってるの。だから……」

 

 直後、カリンは硬直しているナオヤの首の後ろに片腕を回して抱き寄せ……もう片方の手を、そっと膨らんだズボンに当てた。

 

「まず、お姉さんが相手してあげる」

 

☆☆☆

 

 カリンに促されるまま、ナオヤはベッドに座り……ズボンとパンツを下ろして下半身を露出させる。

 

 案の定、とでも言えばいいのか、彼のペニスは大きく膨らみ……上に向かってそそり立っていた。先端からはすでに先走りが漏れ出し、よく見ればパンツにはしみが出来ている。

 

 カリンはナオヤの隣に座ると、それにそっと手を添え、ゆっくりとさすり始める。

 

 ぴくん、と反応するナオヤに、にっこりと笑みを向けた。

 

「ホテルで見た時も思ったけど……本当に大きくなったわね、ナオヤ君」

 

「どこ見て言ってるんですか……っていうか、大きくなったって何が?」

 

「あら、女にそれを言わせるの? えっち」

 

「……あのね……」

 

「ふふっ、全部よ、全部。背丈も、器も、ポケモントレーナーとしての実力も……そして、コレも、ね。これなら……アイカを安心して任せられるわ」

 

 言いながら、優しく肉棒をなでまわしていたカリンは……今度はナオヤの足元に跪き、さらに大きく膨らんだそれを口に含んだ。

 

 そして、付け根にはアイカよりも大きなその胸を押し当て、ぐにぐにと押し付けて変形させ、感触を伝えるようにしながら、ナオヤに奉仕する。

 

 とろとろと漏れ出してくる先走りを舐めとり、飲み下しながら舌を這わせていると、ナオヤの息はどんどん荒くなっていき……ぴくぴくと肉棒自体も震えだした。

 

「んっ、じゅちゅ……んりゅ、れろ……」

 

 喉まで届きそうに大きいそれは、加えた瞬間に口の中を雄の匂いで満たしていた。

 

 カリンが知る限り、今まで経験してきた男性のそれの中で濃厚な匂い。

 胃の中、肺の中にまで届き、鼻まで通り抜けて……脳をも侵食している気すらする。

 

 奉仕しているのは口と胸だけであるにも関わらず、すでに体がかなり火照っている。

 

(すごい匂い……先走りなのにこんなに濃いし……アイカがメロメロになっちゃうのもわかるわね。……やだ私ったら、久々に興奮してきちゃった……)

 

 そしてカリンは、まだアイカが入っている風呂場に一瞬チラッと視線をやると、

 

(……ちょっとくらい、いいわよね?)

 

 そう自己完結すると、きゅぽっ、と音を立てて口からペニスを離す。

 

 そして、ナオヤをそのまま仰向けに押し倒し……その腰の上にまたがった。

 男根の真上には、すでに濡れ始めたカリンの秘裂があり……滴っている愛液が肉棒にふりかかり、先走りと唾液も混ざったネットリした汁が肉棒をぬらしている。

 

 ナオヤはされるがまま……息は荒く、戸惑っているようにも見えるが、抵抗する様子は無い。どうやら割と本当にギリギリらしい、とカリンは推測する。

 

 そのまま腰を下ろし、熱く硬いペニスを奥の奥まで飲み込んだ――瞬間、

 

「……ぅ……っ!!」

 

 どくんっ、と、

 子宮口にこつんと当たるか否か、というタイミングで、ナオヤの肉棒がはぜた。

 

 同時にカリンの子宮内に、熱く煮えたぎった白濁が流れ込んでくる。あっという間に小さな部屋を満たしたそれは、外に逆流してとろとろと漏れ出し始めた。

 

「あらまあ……下準備してたとはいえ、もう出ちゃったの? それにこの量……ひょっとして、アイカが不在の間、ずっと浮気せずに溜めてたのかしら」

 

「っ……はぁ、はぁ……それは、その……」

 

「ふふっ、愛されてるわねー、あの子。でもそれなら、きちんと楽にしてあげないとつらいわよね……」

 

 そしてカリンは、噴き出る精液がそろそろ収まろうとしていた頃になって……ゆっくりと、腰を上下に動かし始めた。

 

 愛液にまみれた肉ヒダがねっとりと絡みつき、まだ硬いままのペニスを強烈に刺激する。

 

 もともと萎える気配などなかったものの、その刺激でペニスは完全に勢いを取り戻し、さらにそれは……その持ち主にも波及した。

 

 がしっ、とカリンの腰をつかみ下から突き上げるようにナオヤは動き出す。

 

「ん……――っ!?」

 

 不意打ち気味に突き上げられて、子宮口を大きく変形させられながら軽く絶頂を迎えることになったカリン。しかしそれでは済まず、そこから何度も何度も衝撃が襲う。

 

 とろとろと漏れ出る先走りは、すでに膣内、子宮内を満たしている精液と、そして肉壁から分泌される愛液と混じり、それをさらに肉壁に塗りこめるように肉棒が動く。

 

「はぁ、っ、あっは……コレ、すごい……っ! ナオヤ君の、おちんちん……私の中で暴れてるっ……!」

 

「はぁ、はぁ……か、カリンさんもっ……すごく、締め付けてきて……また、僕、もう……っ!」

 

「っ……ええ、いいわよ……遠慮は要らないわ、お姉さんの膣内に思いっきりちょうだい……っ!」

 

 下から突き上げる衝撃と振動に、ガクガクとした震えが混じるのを肌で感じたカリンが、肉壷をきゅっと力を入れて締めた……その瞬間、

 

 再びナオヤの欲望が決壊し、カリンの膣内に精を氾濫させた。

 

「――くぅぅうううぅっ!!」

 

 吐き出された精液は、すでにいっぱいになっている肉壷の内部でミックスされ……カリンの下腹部を内側から押し広げつつ、濃度にムラのある白濁となってどろりと流れ出た。

 

 ☆☆☆

 

 その後、さらに3度の射精を膣内で受け止めたカリンは、ナオヤとともに小休止を取っていた。

 

「いや~……予想外ね。まさかナオヤ君がここまで絶倫だったとは……私もうちょっとで足腰立たなくなっちゃうところだったわ。しかもそれなのに……まだ余裕あるときた」

 

 添い寝するように、ベッドでナオヤの隣に横になり、からかうように言うカリン。

 

 意地の悪そうな半目で視線を向けられ……しかも、実際に足腰立たなくさせるところだったナオヤは、ばつが悪そうに視線を逸らす。

 

 実の所、2回目の途中以降は完全に暴走気味になったナオヤが積極的に動き、欲望のままに肉壷に精を放っていたのだから、何もいえない。

 

 ここ数週間たまりに溜まっていたのであろう、その強烈な性欲を受け止めたカリンは、自分の妹が大当たりの物件を引き当てたのだなと、そしてあの小さかったナオヤがここまで成長するとは、と感心し、驚いていた。

 

「ふふっ……コレは、ホントに真面目に考えてもいいかもね。ナオヤ君にもらってもらうっていうアレ」

 

「い、いやちょっと……だからその、僕はアイカを……」

 

「あら、なんなら私は愛人でも2番目でもいいわよ? どの道……あの子1人じゃ絶倫のナオヤ君を毎日満足させるのって大変だと思うしね。でもよかった、まだ元気みたいだし、これならこの後アイカの相手も……」

 

 搾り取り過ぎてアイカの分がなくなった、などということも無いようで安心した、と呟いたカリンは……ふと、気付く。

 

 アイカが……もうだいぶ風呂に入って長いというのに、上がってきていない事実に。

 

 不思議に思ったカリンは、ナオヤに断ってベッドから離れ、風呂場に向かった。

 

 もしも、自分とナオヤがセックス中で戻るに戻れず脱衣場からそっとのぞいていた……なんてシチュエーションだったら、面白かったのだろう。

 

 しかし、脱衣場にアイカはいない。

 それどころか、脱衣場の床は濡れてもいない。それはつまり……先ほどからアイカが、一度も風呂場から出てきていないということ。

 

 まさか、と思ってカリンが慌てて風呂場の戸を開けると……

 

 

「な、ちょ……あ、アイカぁあっ!?」

 

 

 湯船に浸かってバスタブの淵に体を預けたまま、顔を真っ赤にしてすっかりのぼせてしまっている妹の姿があった。

 

 

 

 




いや、本当におそくなってすいません、筆が進まなくて……

それに、感想とかで色々と厳しいというか、鋭いご意見を頂いたものですから……ぶっちゃけこのままのやり方で続けていいものかどうか迷ってました。
どうも、昨年の最終更新話ははしゃぎ過ぎたようで……色々と辛辣なご意見もいただきました。作者としては、完全にノリだけで書いていたので、技やら設定やらにシリアスというか真面目な考察その他は全く入れていないのですが……

悩んで悩んで……あやうくまたエタるところでした。本当に。

ただ、悩んだその結果、そもそもコレは『ノクターン』の時代から、自分の自己満足で書いている小説なので……そりゃ人によっては好みの分かれる話になってしまうことだってあるでしょう……というところに考え至りました。
そしてそれでも、やっぱり自分はこの『ポケモンEG』を、書きたいように書きたいです。というか、それ以外に書き方を知りません。

書き方を変えたりできる気もしませんし……もし自分がこの書き方をできなくなる時が来るとすれば、多分それは今度こそ筆を置く時だと思います。

なので、これからも変わらずノリと勢いで、そして皆さんを楽しませるために書いていきたいと思います。あんまり細かい設定とか考えて書くことは、多分ないです。
ネタにも走りますし、時にはポケモンという作品の壁すらぶち抜くかもしれません(例:メ○ゾーマ)。
もし、お気に召さない話などありましたら、その時はすいません。

なんか、ただの愚痴になってしまってすいません。
今後ともよろしくお願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第33話 背徳感・多幸感

 

 

 カリンによって風呂場から救出されたアイカは、ひとまず体を拭かれてベッドに寝かされた。体には一応バスタオルがかけられており……その横に椅子を置いて座るナオヤが、ぱたぱたとうちわで扇いでいる。

 

「全くもう、お風呂でのぼせるとかいくつだっつー話よね、我が妹ながら……」

 

「ま、まあ仕方ないんじゃないですか? アイカ、疲れてたみたいですし……」

 

「そうだけどさあ……何もこれから旦那様に抱いてもらう、って日にねえ」

 

「ぅう……ん……」

 

 アイカはというと、熱くて寝苦しいのか、うなされているようにも見えた。

 

「しょーがないわねー……冷蔵庫の中見てくるわ。このホテルなら、氷とか、スポーツドリンクくらいならあるでしょうし」

 

「あ、はい」

 

 カリンは、ナオヤとの事後身につけているバスローブのまま、スイートルーム備え付けの大型冷蔵庫の所へ向かう。

 

 後に残されたナオヤは、しばらくの間アイカを仰いでいたが……少しして、あることに気付く。

 アイカが……汗をかいていることに。

 

 汗の始末はきっちりしないと、体を冷やしてしまう。ナオヤは仕方なく、別なタオルを持ってきて体をふいてやることに決めた。

 

 恥ずかしさは……全くないわけではないが、今まで幾度となく肌を重ねたアイカのこと、今更特にためらったりすることもなく、体にかかっているタオルをまくり取った。

 

 そして……ナオヤは目にした。

 温まったことにより、さきほどまでよりもさらにくっきりとアイカの全身に浮かび上がってしまっているいる……鞭やロウソク、縄や手錠の痛ましい痕を。

 

 この数週間、アイカが監禁された先でどんな扱いを受けていたのか、それを雄弁に物語る、痕跡を。

 

「…………っ……」

 

 事前にアイカに話を聴いてはいたものの、こうしていざ目の前にすると……やはり、衝撃は小さくない。

 

「お待たせ~、色々あったから全部持ってき……あらぁ? どうしたのナオヤ君? そんな所で……うちの妹を裸になんかしちゃって」

 

 と、背後からすたすたと歩いてくるカリンの軽口。

 

「もぅ……アイカがかわいいのはわかるけどね、ナオヤ君。一応その子のぼせてるんだから、盛るのはもうちょっと待…………っ!?」

 

 ニヤニヤとした笑みを浮かべていたカリンだが……タオルを取り払ったアイカの体に刻まれているそれを目にして、息を呑む。

 その裸体を、ナオヤが凝視していた理由も……理解した。

 

 風呂場では湯気がたちこめていた上、体全体が赤くなっていたせいで気付かなかった、その生々しい痕跡の数々……さすがのカリンも、軽口が続かない。

 

「…………」

 

 そんなカリンの目の前で、ナオヤはぐったりしているアイカを両手で抱え上げ……ぐっと抱き寄せる。

 

 胸板に彼女の頭を押し付けるようにして、慈しむように、愛おしそうに……優しく抱きしめる。頭に手をやり……優しく撫でる。

 小声だったが……カリンの耳には、その状態でナオヤが言った言葉がはっきり聞こえた。

 

「……お疲れ様……もう大丈夫だよ、アイカ」

 

(……ホント、いい男捕まえたわね~……アイカ)

 

 傍目から見てもわかるくらいにいっぱいの愛情を捧げる少年と、その腕に抱かれている妹。からかう気など起きないくらいに、微笑ましく、愛おしい光景だった…………

 

 

 …………が、

 

 

 その数秒後、カリンの表情が元のにやついたものに戻った。

 

「ねぇ、ナオヤ君………………そろそろ我慢も限界になってきた?」

 

「っっ!? な、何ですかカリンさんっ!? い、いつの間に……」

 

 気付いてなかったんかい、と心の中で突っ込みつつ、カリンは……顔を赤くし、本気で驚いた様子のナオヤの……股間に目をやった。

 

 寝巻き用の薄着のズボンは……ナオヤの、内側から激しく自己主張をしている膨張を隠すことに、見事に失敗している。

 

 結局の所、好きな子の裸を前にすればこうもなる。愛しいんだから、当然なる。

 男は上と下で別な生き物……よく言ったものだと、カリンは勝手に納得した。

 

「ふふっ、5回もおねーさんのお腹の中に吐き出しといて、まだそんなんなるんだ……でも残念、さすがにこの状態のアイカを襲わせるわけには行かないわね~……」

 

「そ、そんなことわかってますよ! べ、別に僕は……」

 

「けど、我慢はよくないからさあ……」

 

「え?」

 

 一拍、

 

「ちょっと……ダーティで背徳感のあるプレイで発散してみない?」

 

☆☆☆

 

 私が目を覚ますと、そこは……寝室だった。

 

 ……お風呂場で、気が遠くなったあたりまで、記憶がある。

 たぶん、お姉ちゃんあたりが運んでくれたんだろうな……と、想像はついた。

 

 とりあえず、それについては後でお礼を言うとして…………問題は、

 

 

「この状況は何だぁぁあ―――っ!!?」

 

 

「あらアイカ、復活早々元気ね」

 

 と、叫んだ私の目の前で、お姉ちゃんは……裸でペニスを勃起させてるナオヤを、後ろから手を伸ばして手コキしまくっていた。

 抱きしめられて動きを封じられてるナオヤは、息を荒くして、お姉ちゃんに肉棒をしごきあげられている。

 

 ただし……その視線は私に固定し、私の体をガン見しながら。

 

 そこで初めて、私は体に浮き出たこの痛々しい痕の数々がナオヤに見られたことを悟った……けどこの目の前で現在進行中の事態の方が重要だ。一瞬で頭からふっとんだ。

 

「お、お姉ちゃん!? 何てんのよナオヤに!? てか、この状況マジ何!?」

 

「何って……妥協点」

 

 だ、妥協点!?

 何、まさかナオヤをつまみ食いしようとか考えて、でも私の旦那だから手出すわけにはいかなくて、仕方ないから手コキで我慢しようっていう……

 

「いや、それはもうさっき5発ほどいただいたからいいわ」

 

 甘かった。妹の男だからって我慢するような殊勝な心がけが出来る姉じゃなかった!!

 

「これはさあ……さっきアイカを手当てした時に、裸見たナオヤ君が興奮しちゃったのよ。けど、まさかのぼせて気失ってるあなたに挿れるわけにもいかないし……だったらってことで、私が提案したの。アイカの裸見ながら私がしごいてあげる、って」

 

「どんだけさらっとそんな悪魔みたいなアイデアが出てくるのよ!? 何コレ!? 何この状況!? コレ見た目完全にNTR展開じゃない! そもそも私はナオヤになら寝てる間にオナホールみたいに挿れられて射精されたって文句ないわよ!」

 

「あらま、そりゃまた愛「――ぅ、ぅぁああっ!?」……あら」

 

 その瞬間、

 お姉ちゃんの言葉をさえぎるように、ナオヤの小さな悲鳴が聞こえたかと思うと……バキバキに勃起してとっくに限界になっていたペニスから、勢いよく精液が吐き出された。

 

 放物線を描いて飛んだそれは、私の体に正面からふりかかり……胸からお腹にかけて、白濁でべっとりと汚した。

 が、よく見ると……もうすでに2、3発かけられてたのか、他の部分もベトベトする。

 

「……っ、はぁ、はぁ……あ、アイカ……これは、その……」

 

「……いいわよ。何も言わなくて」

 

 やれやれ……って感じでため息をつきながら、私は体についた白濁を、指でからめとってキレイに舐め取った。

 

 お姉ちゃんは……射精の時に、しごいていた手の指についた精液を舐め取っている。

 

 そして、それを目にしてまた顔を赤くするナオヤの肉棒は……まだ、天を突いている。

 

「……うっわぁ、ホントに絶倫……いったい何回できるの?」

 

「さあ……たまに一晩で10回以上犯られるんだけど、そのパターンだと毎度私途中でトんじゃうから、わかんないのよね」

 

 ま……何回だろうが気にしてない、ってのもあるけどね。

 

 くたっ、とベッドに座り込むナオヤ。

 その正面に四つんばいでにじり寄り、私は顔を真正面に持ってくる。

 

「どうする、ナオヤ……もう寝る? それとも……」

 

「こらアイカ、あんた体まだ……」

 

「うっさい、平気よこのくらい……ぁ」

 

 お姉ちゃんへの反論を言い終わるより前に……ナオヤが、私の腰をつかんだ。

 そのまま抱き寄せて……自分は下になるように寝転び、私の体を上側に持ってくる。

 

 股間の縦筋……幸いにも、あれだけ激しく、酷く犯されてもここの形は変わらなかった。

 ぴたっと閉じたそこに、まるで今、初めて射精するのを待ってるようにバキバキのペニスが切っ先を向け……直後、一気に私の腰が引き寄せられた。

 

 その瞬間、私の膣内に……待ちに待った感触が広がった。

 

「―――っ!!!」

 

 最早間違えようも無い、ナオヤのペニスの感触……内側から、熱く焼けたこの肉棒に下腹部を押し広げられる。

 

 決して抗いようの無い――もっとも、あらがう気なんてないけど――雌の体の快感が全身を一気に駆け巡り……そしてそれは、ナオヤも同じだったらしい。

 

 久々の私のオマンコに……お姉ちゃんの手コキでなんか息も絶え絶えっぽかったナオヤの体に、どうやら火がついた。

 

 ……直感した。ああ、始まる、と。

 

 久しぶりに……私の旦那様の、暴走が……と、その瞬間、

 

 今度は、私のお尻の穴のあたりに……暖かく湿った何かが這う感触がした。

 

 振り返ると、そこにいたのは……お姉ちゃん。

 背後だから完全には見えなかったけど、灰色の髪が小刻みに揺れてる。

 

「…………っ!? お、おねっ……何して……!?」

 

 ぺろり、ぺろりと……お姉ちゃんは、私のお尻の穴に舌を這わせて舐めていた。

 

「ふふっ、つまみ食いのお詫びよアイカ……手伝ってあげる。いっぱい気持ちよくなりなさいな」

 

 言いながら、お姉ちゃんの手は……すでにピストンが始まって、下から突かれてガクガクと揺らされている私の乳房に向かっていた。

 

 前門の彼氏、肛門――じゃなくて、後門の姉、ってとこだろうか。

 やっば……これ私今日、正気保ってられないかも……

 

☆☆☆

 

 怒涛の勢いで突き上げられながら……肛門を優しく、しかし時に、入り口をこじ開けて中に舌が入ってきて責められる。

 

短いスパンで断続的に、乱暴さとやさしさが入り混じって犯される。

 

 正直言うと……まだ頭ちょっとくらくらして、体はろくに動かないんだけど……そんなことには気付かず、2人は私を責め続ける。

 ただの無抵抗……そう思われてるのかも。別にいいけど。

 

 まだぼーっとして覚醒しきれてない私の頭は、すぐさまお姉ちゃんとナオヤの2人がかりの責めで追い詰められ、思考が奪われる。ただ快楽に震えることしか出来なくなる。

 

 にも関わらず……私の心は、多幸感で一杯だった。

 この状況を喜んで、何も変えようとしてない。この流れに身を任せ、されるがままになりたがっている。

 

 さっき言った言葉……勢いで口から出たのは否めないけど、嘘は無い。

 

 こんな風に、オナホールよろしく乱暴に出し入れされても……その欲望のままに、膣内、子宮内にぶちまけられても、私には苦でもなんでもない。

 望むなら、いくらでもしてくれていい……そう思ってる。

 

 むしろ……私の方から、ナオヤを求めている。

 何を? 全部を。ナオヤが私にくれるもの……全部。

 

 この数週間、犯され続けた私の体は……貪欲に、『ナオヤ』を求めてるのだ。

 

 膣内の肉壁が、何だかいつもより活発に動いてナオヤの肉棒に絡みついてる気がするのも……子宮口がヒクヒク動いて欲しがってるような気がするのも……気のせいじゃない、と思う。

 

 そして、その成果は……数十秒後、早速現れた。

 

「――出……っ!!」

 

 その瞬間……私の下腹部と頭の中で、何かがはじけ……視界が真っ白になった。

 

 ☆☆☆

 

 遠慮なく吐き出されたナオヤの精液は……これまで、何度のカリンの膣内や手コキによって放った射精を含めて、一番の量だった。

 アイカの子宮をたちまち埋め尽くし、余剰分が結合部からどろりと垂れ流される。

 

 目の前で流れるそれを見たカリンは……ナオヤの予想を遥かに超える絶倫ぶりに、そしてそれを飲み込んでなお欲しそうに膣口をひくつかせるアイカの性欲に、半ば呆れていた。

 

(この2人って、出会うべくして出会って、結ばれるべくして結ばれるのかもね……お互い火がつくと底なしか……若いってスゴいわ………………でも……)

 

 その2人は、早くも第2ラウンドに入ろうとしている。ナオヤの、あらかた第1射を吐き出し終わったらしいペニスの震えが収まってきたのに伴い……再び腰が動き始めていた。

 

 しかしその瞬間、背後からカリンがアイカの体を抱え上げ……ナオヤから取り上げる。

 

「え……? か、カリンさん……?」

 

「盛りすぎよー、ナオヤ君。よく見てみ、アイカ気失ってるでしょ?」

 

「え?」

 

 見ると、本当にアイカは、目をとろんとさせて失神しており……反射的・本能的な運動ゆえか、膣口だけがひくひくと動いている状態だった。

 

「のぼせてくらくらしてたんだからこうなるのも当然よね……まあ、それでもアイカは構わないなんて言ってるけど、無理は禁物……ここは、お姉さんがもうひと肌脱ぐわ」

 

 アイカをベッドに寝かせると、その隣に四つんばいになり……カリンは、ナオヤに自分の下半身を突き出すようにして差し出した。

 

「どうぞ、ご自由に……姉妹丼よ? 食べるならマナーを守って、交互にね?」

 

 どちらも食べごろ。1人でも十二分に食べ応えのありそうな極上の体。

 

 そんな美女、美少女が、二人並んで自分に体を差し出している。

 抱いてくれと、むさぼりつくせと。

 

 このシチュエーションに、中途半端にお預けされていたナオヤが我慢できるはずもなく……一瞬と間を置かず、彼は2人に覆いかぶさるように襲い掛かった。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第34話 獣の一夜

第33話でアイカ×カリン×ナオヤパートは終わりかな、と思ったんですけど……なんか尻切れトンボっぽかったのでもう1話追加しました。
……内容的には結局飛んでますけど……


 

 

「……ど、どうして……こう、なった……!?」

 

 カリンは今……力なく、ベッドに突っ伏していた。

 

 のぼせてぐったりしている妹の負担を軽くするため、そして単純に自分がまだヤリたりなかったため……姉妹丼でナオヤに体を差し出してから、数時間。

 

 ふと横を見れば……嬌声を上げながら、2人が……ナオヤとアイカが交わっている。

 もう何十回目になるかわからない射精を膣内で受け止め、子宮を盛大に溢れさせながら。

 

 何時間たっても変わらぬ勢いで、獣のように激しく交わっている所だったのだ。

 自分は、とっくの昔に膣も腰も限界に達して動けなくなったと言うのに。

 

 自分がそうなるや、今度は2人の世界に入ってしまった2人は……ぶっ続けで獣のように交わっている。

 

「どんなスタミナしてんの、あの子達……!? 明らかに異常なんだけど……」

 

☆☆☆

 

「んっ、ぐっ、ふっ……ふ、ひぅっ! ……っぁ……んんぅぅうっっ!!」

 

 ……思いっきり、ナオヤに犯されている。

 

 さっきからずっと……犯されている。

 

 回数……数えるの、やめた。

 時間……見てない。

 

 ただただ、熱気と快感。

 突き上げられて、膣内を擦り上げられて、子宮に精液を吐き出される……そんな感触だけが、鮮明に感じられる。

 

 もう何度絶頂したかわからない……けど、わかっても意味ない。

 どれだけ絶頂してようが……まだ続けるから。まだまだ、続けるから。

 

 いつまで? ナオヤが満足するまで……いつまででも。

 

 最初、仰向けに寝かせられて正常位でヤり始めたと思ったんだけど……気がついたらいつの間にか、四つんばいになって、バックから突き上げられていて、

 程なくして、腕に力が入らなくなって崩れ落ち……今、こんな感じ。

 

 お尻だけ上に突き出してるポーズ……まるで、挿入をねだる淫靡なメス犬みたいに。

 

 そこに肉棒を突きたてて、ナオヤは今……本能のままに私の膣内で暴れてる。

 

 両手で私の腰をわしづかみにし、斜め上から貫くような勢いでがつんがつんと膣内を突く。何度射精しても萎えない、鋼みたいな肉棒で……私の子宮口を苛め続ける。

 

 ナオヤの手も、腰も、ペニスも……焼けるように熱い。触れられてる私の体の方が熱いのかもしれないけど、よくわかんない。

 

 背中側から覆いかぶさるようにしてきてるから、ナオヤの息遣いなんかが耳元で聞こえる。荒くて、浅くて、激しくて……自慰やセックスを覚えたての思春期でも、ここまでがっつりたりしないってくらいに…………いや、違うな。

 

 もうコレは多分、がっついてる、なんて生易しい範疇にないんだと思う。

 

 さっきから、ひたすら腰を動かして私を犯すことだけ考えてるナオヤ。

 その頭の中では……もしかしたら今、ただ1つのことしか考えられていないのかも。

 

「……っ、また……出る……っ!!」

 

 耳元でそんな声が聞こえたと同時、ナオヤの腰がブルブル、ガクガクと震えて……子宮口を押し上げるようにぐっと肉棒が押し付けられた……と思ったら、

 

 散々突かれ続けて緩んじゃったんだろうか、とうとう子宮口すら突破されて……もうすでに精液でたぷたぷの子宮内に、ナオヤのペニスの切っ先がめり込んだ。

 

 そしてその瞬間、ナオヤの精液がまたしても吐き出された。

 

「――~~~~っ!!!」

 

 とっくに容量オーバーの子宮に、まだまだこれからだといわんばかりに注ぎ込まれる白濁液。同じものでもうすでにパンパンな赤ちゃんの部屋が、私のお腹の中で悲鳴を上げる。

 

 それでも私は、耐える。ナオヤの欲望を、受け止め続ける。

 

 吐き出された精液は、もともとあった精液を押しのけて子宮内にどろりと流れ込んで混ざり……その外側の古い精液が押しのけられて膣外に噴き出す。

 

 そんなことがもう何度も繰り返されて……ベッドの上はもう、雨の日の水溜りみたいになっていた。ナオヤの精液と、私の愛液、そしてお互いの汗の混合物で、ドロドロに。

 

 その後、射精が収まって……ナオヤも、息を整えるためなのか、しばらく動かなくなる。

 

 けど…………ホラ来た。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……っっ!」

 

「あっ、ぐぅ……ぅううぅっ!!」

 

 再び、ナオヤの腰が動き始める。

 しかも今度は、緩んだ子宮口に一切の配慮が無いせいで、子宮ごと肉棒でぐちゃぐちゃに貫かれ、犯される。

 

 もう、ほとんど……獣の交尾、もしくは種付けだ。

 

 けど構わない、私は全部受け入れる。

 ここまでナオヤが私を、がむしゃらに、我を忘れるくらいに滅茶苦茶に求めてくれるのが……嬉しいから。私はナオヤのものなんだ、って、私自身も感じられるから。感じたいから。

 

 それに……何日も会えなかった間の分の、私への思いが爆発して暴走してる部分も、多少なりあるだろうし。

 

 今は……このまま、ナオヤを受け止め続けたい。

 

 これまで溜まってた分、私に全部吐き出してほしい。

 今まで会えなかった分、ナオヤを感じたい。

 

 だから……いくらでも、受け止める。

 

 ――どくんっ!

 

 また、私のお腹は精液で膨らんだ。

 

☆☆☆

 

 ……もう、何時間経っただろ。

 

 窓の外が明るくなり始めてるから……すごいな、軽く6~7時間はぶっ続けで犯されてたみたいだ。しかも……1人の男性に。

 

 1突きされるたびに体中に快感の電撃が走り、もうロクに頭で物事を考えられなくなってきた。すでに体のどこにも力を入れることなんて出来ず、今の私に出来るのは……力尽きたこのメス犬の姿勢のまま、ナオヤを受け止め続けることだけだ。

 

 しかし、そのナオヤもさすがに限界が近いらしく……何回か前の絶頂の時から、だんだんとピストンの勢いが弱まってきているのを感じる。

 

 射精の量も減ってきてる。射精する間隔も開いてきてる。こころもち、膣内に感じる精液も粘度が落ちてきてる気がする。

 

 そしてとうとう、ナオヤが絶頂したことを腰の震えで感じ取ったその瞬間……お腹の中の精液が増えなかった、イコール、ナオヤがようやく打ち止めになったことを悟った瞬間……私の背中にかかっていたナオヤの重みが、横にずり落ちた。

 

 眠ったというか、限界が来て気絶したんだと思う。ナオヤが。

 

 同時に、私もその拍子にそっちに引っ張られ……ナオヤに後ろから抱きしめられる形で、ベッドにどさっ、と倒れこんだ。

 

 ……訂正。びちゃっ、と倒れこんだ。

 

 ホントにもう、何ていうか……色んなものを限界まで搾り出しきった夜だったな……。

 ヤりすぎで死ぬんじゃないか、って本気で頭をよぎるくらいに、滅茶苦茶にヤりまくった……。所々記憶飛んでるし。

 

 それと……今夜一晩ぶっ続けで、何十発膣内射精されたかわからないこのセックスのおかげで……なんか、ロケット団に汚された苦痛とか、ナオヤに対する負い目とか、そー言うの全部搾り出されて押し流されて、どっか行った気がする。

 

 そう考えると……まあ、意義のある夜だった、かな?

 

 ……その代償として、コレは私もナオヤも、しばらくロクに動くこともできなさそうだし……多分今寝たら、しばらく目を覚まさずに爆睡し続けるだろうけど……しかも、この精液の海みたくなってるベッドの上で。

 

 ……あ……やば……

 

 限、界……かも………………

 

 ☆☆☆

 

 リビングから2人分の寝息が聞こえ始めたのを待って……知らないうちに部屋を抜け出して避難していたカリンは、部屋に戻った。

 

「やれやれ、やっと寝たか……って、うっわ!? ちょ、何コレ!?」

 

 そして、ベッドの上……1組の男女のセックスの結果できたものとは思えないような惨状を目にして、さすがのカリンも引いた。

 

 精液でドロドロのシーツの上に、精も魂も尽き果てたような疲れきった顔で横になっているアイカとナオヤ。どう見ても安眠とは程遠いものの上に寝ているにも関わらず、これだけ大きな声を出して驚いても、起きる気配は無い。

 

 そんな2人を、驚きと呆れと、そしてドン引きの混じった表情で見ながら、カリンは……鼻に届く、むせるような性交後のにおいに顔をしかめる。

 

「ちょっと、コレは……こんなになるまで犯されたら、いくらなんでも死ぬと思うんだけど……てか、男の方も死んでもおかしくないし……大丈夫なのかしら、この2人……?」

 

 とりあえず、この状態のベッドにこのまま2人を寝せておくわけにも行かないと判断したカリンは、ポケモン達に手伝ってもらいながら2人を抱え上げて、簡単に体を拭いてバスローブを着せ、もう1つの大きなベッドに放り込んだ。

 

 そして、どろどろのシーツは……

 

「……さすがにコレをどうにかするのは無理ね。後でベッドメイクさん呼ぶか……悲鳴上げられるかもしれないけど。……うぷっ、と、とりあえず換気しよ……」

 

 世話の焼ける妹夫婦のために、姉が色々と人知れず粉骨砕身しているところ……

 

 バスローブを着せられて横になっているアイカ。

 その手は……何かを感じ取っているかのように、そしてそれを愛でているかのように……ぽこっと膨らんだ下腹部に当てられ、すりすりと撫でていた。

 

 こころなしか、幸せそうな微笑の浮かんだ寝顔だった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第35話 水辺のランチ(?)タイム

今回から……何て言ったらいいんでしょう、コレ?
一応事後というか、日常編なんですけど……ジョウト地方のストーリーでもあるという……なんともいえない部分。
とりあえず、後日談でなくて数字の話名で投稿します。

あと、今回からリクエスト消化にも入りました。第35話、どうぞ。



 

 

 

コガネシティ、ラジオ塔の一件から数週間。

ニュースでまだちょこちょこ報道されたりするけど、おおよそ騒ぎも収まってきたかな……って感じだ。

 

そして、私とお姉ちゃんの療養も終わり、すっかり体の調子も戻ったので……今日からまだ旅を再会することになった。

 

お姉ちゃんとはその始まりの段階で別れた。ポケモンリーグに戻って、チャンピオンとしての仕事をこなさなきゃいけないそうだ。

 

残された私とナオヤ、そしてメイは……もともとジョウト地方を一周する感じでの冒険の途中だったことを思い出し、チョウジタウンからそれを再開することにした。

 

(メイの)ジムバトルはもう終わってるので、さっさと旅立って、その先の『氷の抜け道』も抜けて……『フスベシティ』に到着。

 

どうやらこの町、ドラゴン使いのポケモントレーナーが多く輩出されてるみたい。イッシュ地方にも似たような感じの場所があった気が。

 

とりあえず、ここでもメイがジムバトルを予定してるわけだけど……行ってみたらなぜかジムリーダーが不在だったので、とりあえず帰ってくるまで自由時間になった。

 

その時、私は町の近くにある大きな池に、散歩がてら行ってみた……そこでのお話。

 

☆☆☆

 

池と言うには大きく、湖と言うには小さい、そんな微妙(?)な大きさの池。

そこには、フスベシティ近くにあるっていう立地のせいなのか、ちょっと独特な感じのポケモンたちが棲んでいる。

 

コイキングやニョロモなんかの、割とどこにでもいるポケモンはもちろん……水タイプじゃなくてドラゴンタイプのミニリュウや、生息地が限られていてジョウト地方じゃ割と珍しいポケモンであるマリル。

 

それに……もともとジョウト地方にはいなかったはずの、シビシラスやドジョッチなんかもいた。

 

……外来種、ってことでいいのかな、こういうのも。ホウエン地方とか、イッシュ地方から来た感じの。

 

自力で海を渡って住み着いたものももちろんいるんだろうけど……心無いトレーナーに捨てられたポケモンなんかもいるのかも。

 

そんな、バリエーションに富んだポケモンたちが現れるこの池で、私はさっきから、ポケモン用のえさをまいていた。水族館で魚にエサを上げるアトラクション的な感覚で。

 

ぱっと池の水面にえさをまくと、ポケモンたちが集まってきてわれ先に口をぱくぱくさせ、ご馳走にありつこうとする。結構楽しいな、コレ。

 

ただ……ここに来る途中にチラッと見た掲示板に、『野生のポケモンにむやみにエサをあげないで下さい』って書いてあった気がするけど……ま、ちょっとくらいいいわよね。

 

しっかし……

 

「暑いなー、今日……」

 

日差しが結構強くて、ぽかぽかする。春を通り越して、初夏みたいな陽気だ。

 

それに加えて、私達今日の朝に『こおりの抜け道』抜けてきたから……服装が、その洞窟の中でも寒くないようなそれのまんまなのよね。

 

一応、上着脱いで腕もまくってるんだけど……まだ全然暑い。

服の下に汗もかいてる。……ちょっと気持ち悪いな。

 

「………………」

 

……そこまで考えて、まず最初の魔がさした。

 

十分後には、周りに誰もいないことを確認して……服を全部脱いで裸になり、水浴びを楽しんでいる私がそこにいた。

 

そして、冷たい水を心地よく感じながら、ふと、まだえさが余ってたことを思い出し、さっさとまいちゃおうかと思ったその瞬間……次の魔物がさした。

 

手にもった神箱の中に入っている、固形のポケモンフーズ。

しかし、少し強く握れば割れてしまう程度のやわらかさであるそれを、私は何個か手のひらに乗せて……ぎゅっと握って粉々にした。

 

そしてそのまま、手を股間に伸ばし……それを、秘裂の部分に塗りつけた。

 

水で濡れたせいでくっつきやすくなってたそこに、粉になったポケモンフーズは難なく張り付いて……私はその状態で、水辺の浅い場所に座り込んだ。

 

その瞬間、えさのにおいにつられてやってきた水ポケモンたちが群がってきて……あとはもう、どうなるかなんて想像できる。

 

「ひゃっ、あっ……んっ、くぅ……んっ……!」

 

ニョロモやマリル、それにシビシラスなんかが……私の股間に群がってくる。

 

そして、塗りつけられたポケモンフーズを食べようとして……オマンコの回りを、あるいはオマンコをダイレクトに舐めだした。

 

バター犬の原理(?)を応用した私のイタズラ……成功。

 

 

……思えば、ここで程ほどに楽しんでやめておけばよかったのかもしれない。

 

☆☆☆

 

正座を崩した感じの座り方で座り込んでいる私。

その股間の周囲は、そこまでスペース広くは無いので、つついてくるのはシビシラスとか、小柄なニョロモくらいがせいぜい。

 

つんつん、と小刻みに何度もつついてきたり、ぺろっと舐めてくるその感触に……しばし私は癒されていた。

 

単純にかわいいから見てて癒される、ってのもあるし、もちろん下半身は気持ちいいのでその意味でもイイ。

 

それなりに快感も蓄積してきたせいか、息も少し荒くなった……そんな頃だった。

 

「んっ、ふぅ……んっ!?」

 

もっと食べたい、という意味だろうか、何匹かのシビシラスが、オマンコの入り口部分に頭を突っ込んでちょっとこじ開けて、中の方を舐め始めていた。

 

ひだのある肉壁部分には届かない浅い範囲だけだけど、その刺激もまたけっこう新鮮で気持ちよくて……私はつい、調子に乗った。

 

ちょっと大きめに砕いたえさを、オマンコの浅い部分に押し込むように入れたのだ。

 

案の定、それを求めて私の恥部をまさぐり、暴れてこじ開けようとするシビシラス達。

さっきより強い快感が私の体を這い上がり、ぞくぞくして震わせる。

 

加えて今のこの、小さなポケモン達に、餌場として群がられているっていう状況がなんだか背徳感を誘って楽しくもある。腕を軽くふるって追っ払えば、たちまち追い払えてしまう程度ではあれど……今私、この子達に好きなようにされてるんだな……って。

 

そんなことを考えてボーっとしてた私は……その瞬間、やらかした。

 

オマンコだけじゃなくて、お尻にも入れてみようかな……なんて思って、まだ砕いてないえさを菊穴にねじ込んでしまい……

 

「……んっ? げっ! あ、あれ……?」

 

……けっこう奥のほうに入ってしまった。

 

しかも、オマンコより締まりが強かったせいか……中で砕けて、より奥の方にまで広がってしまったような感覚があった。え、ちょっとコレ……やばくない?

 

い、いや待て、落ち着くのよアイカ……別に何か、危険な異物が入ったとかじゃないんだから、そこまで慌てることじゃないわ。異物には違いないけど……別に人体に害は無いもの。……乾燥しててそれなりに固さがあるせいで、ちょっと痛いけど。

 

……これは……さすがにつつかせるのはちょっとアレな位置だと思った。

なので、遺憾ながら今日はもうこのへんで終わりにしようとして、ポケモン達に『ごめんねー』って言って立ち上がり、帰ろうとした……その時。

 

「りるー!!」

 

「……ん? え、ちょげふぁっ!?」

 

背後から激突してきたマリルに突き飛ばされ……ばしゃあん、と派手にすっころんだ。

 

浅いとはいえ水中に突っ込んだ私は、派手な水しぶきも手伝って、当然のごとくずぶぬれになった。

いや、でもそれは別にいい。裸だし、濡れても拭けばいいだけの話だから。

 

……問題は……転んだひょうしに、手に持っていたえさの紙箱を体で押しつぶしてしまったこと。

そしてそのせいで、体中に粉々のエサがついた状態で水中にダイブしてしまったことだ。

 

当然、そんなことになった私をポケモンたちが放っておくはずもなく……

 

「痛たた……わぷっ、あぷぁっ!? ちょ、え!? や、ちょっと待……ひゃぁああっ!?」

 

体中に、我先にえさを求めて殺到してきた。

しかも、水中の隙間だけでなく、体の上に乗っかったりしてくる奴までいて……ちょ!? あ、危ないって、おぼれる!

 

慌てて上半身を起こした私だけど……その上半身にもあちこちにえさがついてて、それを、体が大きくて股間周辺にいけないニョロモやミニリュウなんかが舐めとろうと群がってくる。

 

「ちょ、ちょっと待って……はぁんっ! 危なっ、か、体洗うからまって、離れ……ん、く……いぎぃっ、きひゅぅっ!?」

 

ぺろり、とニョロモの舌が私の乳房を舐める。

 

はむっ、ちゅぱっ、とミニリュウの口が私の乳首をくわえてしゃぶる。

 

さっきから股間をつつかれて溜まっていた快感までもが手伝って、体全体がぞくぞくとして震え始めた。まずい……快感が、我慢できないレベルになってく……!

 

仰向けのままどうにか這って、もっと浅い、横になってもおぼれない位置にまで移動した。

 

けど、それ以上はいけなかった。

快感で動けなくなったのもあるけど……腕にまでミニリュウが絡みついてきて、物理的に移動できなくされたからだ。

 

それでも、ひとまず溺死の心配はなくなったので、半ば観念するように私が脱力すると……野生の勘か何かでそれを悟ったポケモンたちが、いっせいに群がってきた。

 

「ひうっ……んっ、くぅう……はぁあ、んぃぇあっ……!!」

 

オマンコの回りを、入り口をつついて舐めるシビシラスたち。その中の何匹かは、その中にまで顔を突っ込んで肉壁を舐め上げ、こびりついて残っているえさをむさぼる。

 

その周辺……オマンコからお尻の穴にかけてや、お尻の穴の周辺にも、同じように群がってて……間断なくつつかれる。

単発では小さくて弱い快感が、数まとまることで暴力的な快感になって私を襲う。

 

自慰とも、セックスのピストン運動とも違う。数が多いせいで逆に緩急がなくなり、ローターを当てられてるみたいに休みなく責められる。

 

そしてそれが……股間だけじゃなく、体中にある。

 

シビシラスやドジョッチみたいな小さいポケモンの小さい刺激から……ニョロモやミニリュウみたいな、大きめのポケモンの大き目の刺激まで、多種多様。

 

倒れこんでいる私の体中をそういう刺激が襲う。

それも……なまじ体の中に快感が溜まりこんじゃってるせいで、どこを責められても――それこそ、性感帯であろうとなかろうと関係なく――快感がぞくぞくと体を駆け巡る。

 

気付けば……ろくに体を動かすことも出来ないくらいに、私の体は、電流みたいに強烈で御しがたいほどの快感が氾濫してしまっていた。動かそうと思っても、指一本満足に動かせない……というか、そろそろ頭にガンガン打ち付ける快感も大きくなってきてる。

このままだと、動かそうって考え事態保てなくなる可能性が……あ、やば、もう……っ!!

 

「んんん ん ん んんんんぅ―――っ!!」

 

びくん、びくん……と、私の意志によらずに体が大きく震えて……体の中で暴れまわってた快感の電流が、一気に外に向けてほとばしったみたいな感覚。

 

自分より全然小さいポケモン達にいいようにされて、絶頂した私……しかし、そんなことおかまいなしに、私の体はさらに責められ続ける。

 

ちょっと、これは……まずいんじゃ……っ!?

 

ふと下に……体の方に視線をやれば、そこには私の肌の色がほとんどみえないくらいに集まっているポケモンたち。

 

右手と左足にはミニリュウが絡みつき、

 

左腕から左手にかけては数匹のニョロモがたかっている。舐めたり、しゃぶったり。

左のわき腹にも手……もとい、口・舌をだしてなめ回してるみたい。

 

右足は……くすぐったいと思ったら、ニョロトノになめられていた。

 

お腹の上には、マリルとルリリが一匹ずつ乗ってて、それぞれ胸の周りを舐めてる……と思ったら、赤ちゃんみたいに乳首をしゃぶりはじめた。

うげ、気付かれたみたい……まだ私、メリープの出産が後を引いてて母乳がでることに。

 

そして、それらの隙間をぬってシビシラスやドジョッチたちが……オマンコやお尻の穴に群がってるものも含めて大量にいて、私の体を埋め尽くしている。

 

あはは……私、みごとにポケモン達の餌場にされちゃって……る……っっ!!

 

「ひっ、ぐ……ぇぅ……んああぁぁあああっ!!!」

 

逃げ場がないのに、体中からどんどん供給されていく快感に……私の体はまた限界を迎えた。

今度は、頭まで一瞬真っ白になって……意識が薄れていく感覚まである。

 

やば、いって……コレ……

 

もう、ほとんど私の体は限界といっていいレベルで、快感は飽和状態になってる。そこに更に今も体中から刺激が………………

 

…………あ、もう……だめ、かも……

 

☆☆☆

 

気付けば、夕方だった。

 

どうやら私の体は、ポケモンフーズの味がしなくなるまで徹底的にしゃぶりつくされたらしく……水に浸かっていたにも関わらず、体中ポケモン達の涎でカピカピだった。

 

……とりあえず、このままじゃ帰れないから、かるく水洗いしてから服を着て帰ろうとしたら……

 

「んっ!? んく……ぁうっ!?」

 

突如、下腹部に……何かに弄繰り回されるようなむずむずした感覚があって……そして次の瞬間、

 

 

――ぽちゃん……ぽちゃ、ぽちゃん……

 

 

「……うわ……マジで?」

 

 

お尻の穴からドジョッチが1匹、オマンコからはシビシラスが2匹……それぞれ出てきた。

出てきて……水に落ちて、そのままどこかに泳いでいった。

 

……しっかりと、体の中までしゃぶりまわされた、ってわけね、私は……。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第36話 熊の親子と体の異変

 

 

 きっかけは、フスベシティ滞在中に散歩がてら歩いていた林道で見つけた、1匹のポケモンだった。

 

 小さな体、つぶらな瞳、ゆるキャラないしぬいぐるみみたいな愛らしい容姿、

そして、手の爪をしゃぶっているという愛らしい仕草。

 

 ここまで言えば、私が何のポケモンについて話しているのかわかった人もいるだろう……そう、『ヒメグマ』である。

 

 フスベシティは周囲を山や森に囲まれた、自然豊かな町だ。そこに生息しているポケモンの種類も多種多様であり、ヒメグマはそのうちの1つ。

 

 ただし、私はゲットしようとそれと見つけたわけじゃなく……出会いはあくまで偶然だった。

 林道をおやつ食べながらあるいてたら、お腹をすかせてるらしい1匹のヒメグマが、こっちをうらやましそうに、というかもっと率直に言うと、物欲しそうに見てたのである。私の持っているおやつ……『ミアレガレット』を。

 

 なんか、ナオヤが家の用事でいった先で貰ったらしい。カロス地方のお菓子だ。

 

 その仕草が凶悪にかわいかったということもあって、反射的に私は半分おやつの残り――食べかけなんだけども――をヒメグマにさしだしてあげていた。

 

 しかし、ヒメグマはそれを私から受け取ると……食べるのかと思いきやそうせずに、それを持ってすたこらさっさと走っていった。

 

 不思議に思って後をつけると、ヒメグマは洞窟に入っていって……その中には、その親と思しき、進化系の『リングマ』がいた。

 洞窟そのものが深くないようで、入り口からすぐに見えるところに寝転がっていた。

 

 見るとどうやら……怪我をしているらしい。

 その親のところに、ヒメグマは私から受け取ったガレットをもっていって、食べるように差し出していた。

 

 ……なるほど……そういうわけか。怪我して動けない親熊のために、巣の外に出て食料を持ってきてあげようと……

 

(……なんていい子っ……!(ぶわっ!))

 

 思いもかけないところで親子の美しい愛情を見せられた私は……何だか手助けしてあげたくなってしまった。

 

 警戒されないよう、ゆっくりと親子に近づき……手荷物の中から『いいキズぐすり』を出してスプレーしてあげると……みるみるうちに親熊の怪我は治ってしまった。

 

 それを見て驚きつつも、飛び上がらんばかりに喜んでいる小熊(ヒメグマね)は、人間の子供みたいにわかりやすい感情表現で……ぴょーん、と私に抱きついてきた。

 

 見ると、泣いている。うれし泣きらしい。

 

 一方親のリングマの方は、嬉しさより、怪我がいきなり治ったことへの不思議さが勝っているようで、唖然としてた。

 

 ただ、こっちに何か敵意とかを向けてくる気配はなかったので、しばらくヒメグマに甘えられるままになっていると……洞窟の外から、ざあああ……っていう音が聞こえてきた。

 

「……え゛!?」

 

 驚いて振り返って見ると……さっきまで晴れていたのに、大雨になっていた。

 

 や、山の天気は変わりやすいって言うけど……ここまであっさり変わっちゃうもんなの!?

 

 どうみても出歩けそうには思えなかったので、洞窟の奥の方で……しばらく雨宿りさせてもらうことにした。

 一応リングマに(言葉通じてるかな、とは思ったけど)聞いてみたら、うん、って首を縦に振ってくれたので。

 

 親子水入らずにしてあげたいとこだけど、ちょっとだけお世話になります。

 

 ☆☆☆

 

 ……なんて思ってたのが、十数分前の話。

 てっきり私、雨が止むまでじっと座って何をするでもなく待ってるんだろうな、と思ってた。暇になったら、ポケモンたちを出してヒメグマと遊ばせて上げてもいいかな、とか。

 

 ……少なくとも……こんなことになるとは、思ってなかった。

 

「んっ、ぐ……ぅふぅ……ぁ、っ、く……っっ!!」

 

 目の前には……すやすやと眠るヒメグマ。

 洞窟の床に大の字になって、気持ちよさそうに眠っている。

 

 そのすぐ前で、私は……四つんばいになり、後ろから親のリングマのペニスで……秘裂を貫かれていた。

 

 親熊が助かってすっかり安心したら、気が抜けてしまったんだろう。

 雨が降り始めてから少しして、ヒメグマはすやすやと眠りに入ってしまった。

 

 最初は私の膝の上で寝てたんだけど、どうやら寝相があまりよろしくないようで……ゴロゴロと転がって地面の上に移動し、そのままそこで眠りこけている。

 

 すると、それまで大人しくしていた親熊がこっちにやってきて、いきなり私を押し倒し、困惑する私の下半身の衣服をはぎとった。口を使って器用に破けないように。

 

 見ると、股間の毛の中から、バキバキに勃起したリングマのペニスがはっきりと見えて……しかもその状態たるや、もうすでにギリギリというか、破裂寸前みたいな感じで……

 

 そこではっとして確認すると、私がさっき使った薬は、ただの薬じゃなかった。

 

 こないだ『タンバシティ』に行ったときにそこの薬屋で買った、お手製の薬だ。見た目がほとんど同じだから気付かなかった!

 

 たしか買うときにおじさんが『薬草と木の実から出来ている薬でね、ポケモンの体質や木の実の好みによっては元気になりすぎることもあるから注意してくれ』って……

 

 ってことはまさか、この現状は……

 

 

 で、どっちみち逃げられなそうだし……ってことで、責任とって沈めてあげることにしたわけである。ヒメグマを起こさないように……声を極力殺して。

 

 体のサイズからして予想できた通り、リングマのペニスは普通の人間のそれよりもかなり大きくて……しかも薬の副作用で元気になりすぎてるそれは、まさに凶器だった。

 

 最初の一突きでズドンと私のお腹の一番奥に届いて……その瞬間、先端から白濁が炸裂した。

 

 子宮口に焼けるように熱い粘液が吹き付けられ、肉壁を焦がしながら子宮内に溢れていく。下になっているお腹側に、どろりとした精液がたまっていくのがわかる。

 

 びくん、びくん、と脈打ちながら欲望を吐き出しているペニスは、私の膣内で圧倒的な存在感を放っていた。肉壁を押し広げ、変形させ……その形が感じ取れるくらいに特大の異物だもの、当然かもしれない。

 

 けど、初っ端からコレは刺激が強いというか……私も、たった一発で随分余裕のないところまでもってかれた気が……っ!

 

 始まって数分とたっていないはずのポケ姦セックス……というより、一回の膣内射精。

 にも関わらず、私の息は大いに乱れてしまっていた。何だか……いつもより余裕が無い気がする。

 

 思えば……野生のポケモンの相手をして犯されるのって、けっこう久しぶりだな……ひょっとしてそのせい?

 

 それにしたって、何だか……

 

(な、に……この、感じ……?)

 

 何か、お腹が……熱い……!

 精液を注がれた途端、うずきだしたような……っ!?

 

 何か……何だか……

 

(もっと……ほしい……っ!)

 

 飢えている。乾いている。

 私のオマンコの、その奥の奥が……欲している。

 

 上手く説明できないけど……とにかく、そんな感じがする。

 

 その証拠に……呼吸が整ったリングマが腰を振り、膣内の肉壁がえぐるように盛大に擦り上げられると……そこで発生した快感が、私の脳天に、いや全身に届き……あっという間に私の体は追い詰められた。

 

(何なの、コレ……こんなの、今まで一度も……っ!?)

 

 ずん、ずん、ずん……と、突き上げられる私の体。

 リングマのピストンは、同種のメスを相手にしているかのように遠慮が全くなく、私は子宮口を突き破られそうな衝撃に何度も何度もさらされた。

 

 前後に体が揺れる。4つんばいになっているせいで、その衝撃で胸が揺れる。

 

 しかも、何時間も犯されたわけでもないのに、私の腕はがくがくと震え……快感が暴れまわって大変なことになっている私の体を、今にも支えられなくなりそうだ。

 

 その時は、案外とすぐに来た。

 ずんっ、と一際強く打ち付けられたペニスの一撃で、とうとう私は前のめりに崩れ落ちた。膝は立ってるせいで、お尻だけ突き出した状態になっている。

 

 しかし、差し込まれている肉棒は鋼鉄の棒のように力強く、それ一本で私の体は持ち上げられ、支えられてしまいそうだ。

 

 膝の高さが偶然にも合ってるから何とかなってるけど……この上膝まで崩れた日には、私は本当に、オマンコにペニスを引っ掛けられてそれで持ち上げられながら犯され続ける……なんてことになるんじゃないか、とすら思える。

 

 おまけに、ピストンのたびに僅かずつだけど上下にも動くから……今の状態でも、完全に私の体全体はリングマのペニス1本で振り回されている。

 

 構わず犯し続けるリングマ。

 されるがままの私。

 

 息は荒い。体中が熱い。

 けど、膣内と子宮は更に熱い……もうわけがわからない。

 

 高熱が出た時みたいに私の頭はボーッとし始めて、何も考えられなくなっていった。

 ただ、下腹部にあるペニスの感触が……犯されてる間隔だけが鮮明にある。

 

 まるで、私の頭が……これ以外のことを考えることを放棄させてるような……

 

(何なの、コレ……? こんなこと、今まで一度も……それこそ、媚薬飲んで犯された時だってこんなことなかったのに……何なの、コレ……!?)

 

 これじゃ、まるで、私が……私の子宮が……

 

(精液、飲みたがってるような……っっっ!!)

 

 また、弾けた。

 ほとんどイキっぱなしみたいな感覚、飽和状態の快感の中で……2度目の射精が私を襲った。

 

 その瞬間……私の体中が熱くなった。

 

 まるで、注がれた精液が体中に直接広がったみたいな強烈な熱さが全身を襲って……頭の中、脳の奥にまでそれが届いた感触がしたその瞬間……私の意識は飛んだ。

 

 ☆☆☆

 

 気絶させられた後も、どうやら私は犯し続けられたらしい。

 

 リングマは、構わず犯したのか、それとも屈服して抵抗をやめただけだと勘違いして続けたのか……それはわからないけど。

 

 子宮一杯に注がれた熱い精液の感触。まだ力の入らない体をどうにか動かして上体を起こすと、それだけの動きでもお腹にたまった精液があふれ出した。

 

 リングマはといえば……満足するまでヤることができたのか、今はぐっすりと眠っている。ペニスも毛に隠れるくらいの大きさに戻っているみたいだ。

 

 そして、子供のヒメグマはというと……なんとあの騒ぎの中でも起きず、眠り続けていたようだ。案外図太いのね……よかったのやら。

 

 結局そのまま雨が上がるまで洞窟で過ごし、その後はリングマの親子に別れを告げて、フスベシティに戻ることにした。

 

 

 ……このポケ姦をきっかけに、私が私の体に起こったある『異変』を知ることになる……ということを、私はまだ、この時は知るよりもなかった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第37話 異変の正体

すいません、非っ常~~~に遅くなりました。
忘れてたわけじゃないんですが、リアルが忙しいのともう1つ……
ちょっと大幅に予定を変更したもので、その影響で……

感想・メッセージは全て拝見しています。後ほどお返しいたしますのでしばしお待ちいただければと。

それと、今回ちょっと説明会くさいのに加え、真面目かもです。


 

 

「またこの子は……ホントにもう、毎度毎度よくもまあこんなことを引き起こせるわね」

 

「あははは……ごめん博士。そして今日もありがと」

 

 私の目の前で、はあ、とため息をつくのは、毎度おなじみアララギ博士。

 私のよき理解者の1人にして、我が家の事情を1から10まで知っている1人。

 

 そして……今日みたいに、ポケ姦でガッツリ犯し抜かれた私の体内の洗浄や健康診断をする際に、毎度毎度お世話になっている人である。

 

 用事があってフスベシティにきてたところをこれ幸いと捕まえて、いつもの洗浄をお願いしたってわけ。

 

 それに加えて……あの、妙な感覚についての質問も、ね。

 

 ☆☆☆

 

 リングマとのポケ姦のときに感じた、あの不思議な感覚。

 

 交尾の最中、体中が、特に下腹部全体が何だか熱くなり、頭はエッチする以外のことを考えられないほどボーッとしてた。

 

 そんな状態でも体は激しく動き、何も考えなくても腰を振ってリングマのペニスのピストン運動を助長していた。

 

 まるで、私の子宮が精液を飲みたがっているような……そんな感覚だった。それに加え、体全体がそのために一致団結して、私の意志も何もかも振り切って動くような……。

 

 似たような感覚を覚えたことは、今冷静に考えると……なくはない。

 

 オナニーやポケ姦を覚えたばっかりの頃なんか、そんな感じだったなあ……四六時中、自分とデルビルの下半身のことしか考えられない感じ。

 

 寝ても冷めてもそればっか。朝起きればベッドの中でオマンコに手が伸び、デルビルと遊べばデルビルのオチンチンに目が行き、気がつくとケータイでエッチな画像や動画を検索してる感じの……

 

「そこまでたくましい性欲を四六時中持ってるのはあなたくらいよ、多分」

 

 ……アララギ博士の突っ込みは無視して。

 

 そんな、発情期かってくらいの性欲……それを、あのリングマとのポケ姦でふと思い出した。

 

 ……とか呟いたら、

 

「……案外、その通りかもしれないわよ、アイカ?」

 

「?」

 

 と、アララギ博士。

 へ、どういうこと?

 

「……カントーであなたに私が言ったこと、覚えてる? ほら、あなたが『転送装置』とやらの事故で、ポケモンの卵と融合しちゃった時のことよ」

 

「あ、はい……あれが何か?」

 

「……ひょっとしたらだけど……ここに来て、あなたの子宮と融合したポケモンの細胞が、とうとう活性化し始めたのかもしれないわ」

 

 ……はい!?

 

「ど、どういうことですか? あれはもう治ったんじゃ」

 

 徐々に……『失活』? してる、って言ったよね、博士!? ポケモンを産める子宮にはなったかもしれないけど、それ以外は問題ないって!

 

「その時、正確には私はこう言ったはずよ? 『何かの刺激がきっかけになって、一時的にでも再び機能を取り戻す可能性もある……そしてそれによって、あなたの体が思わぬ力を手にする可能性も』……ってね」

 

「……つまり、どういうこと?」

 

「『思わぬ力』の所が、どうやらポケモンの出産能力以外の形で現れ始めたみたいね。おそらく……あなたが今冗談混じりで言っていた『発情期』という形で」

 

☆☆☆

 

 その後におこなったいくつかの検査の後、それらを受けてアララギ博士が導き出した診断結果は……以下のようなものだった。

 

 結論から言うと、私は……『発情期』を迎えようとしているらしい。

 

 それも、ただの『発情期』――動物やポケモンが子孫を残そうとする意欲が強まり、その欲求も同時に強化される時期――というそれではなく、今アララギ博士が言った私の特殊な子宮の性質が絡んだ、ちょっと特別にして異質なものだそうだ。

 

「さて……アイカ、あなた、人間の女の子がいつ妊娠できるようになるか知ってる?」

 

「そりゃ……生理きてからでしょ?」

 

「そ……女性が子宮に胎盤をつくり、卵巣から排卵が始まってから。じゃあもう1つ質問よ。ポケモンが子供……卵を産めるようになるのはいつからか、知ってる?」

 

「……それは、えっと……」

 

 ……だめだ、わかんない。

 ポケモンの妊娠なんて……考えたこともないや。『させられ』たことはあるのに。

 

 何歳くらいでポケモンって、卵作る準備整うんだろ? ……いやでも、種族によって違いそうよね……?

 

「……わかんないけど、種類によって違うんじゃないですか?」

 

「その通り。かなり違うわ」

 

 こくり、とアララギ博士が頷く。

 

「生まれて数週間・数ヶ月で卵を産めるようになる種もいれば、何年も経たないとダメな種もいる。進化しないと産めない種、進化することで産めなくなる種、そもそも卵を作ることが出来ない種……様々いるわ。けど、最後の『未発見』以外の種別全てに共通する特徴が2つあるの」

 

「共通?」

 

「そう、1つは……ごく一部を除き、自分に生態が近い種族としか交尾して妊娠することが出来ないこと。そしてもう2つは……妊娠によって体に悪影響が出ない程度にまで成長しない限り、妊娠できないということ」

 

 1つ目は知ってる……というか、常識みたいなもんね。

 

 例えば、普通、プリンはプリンとの間に……つまり、同じポケモン同士で卵を作る。

 

 けど、プリンとピッピの間に卵が生まれることがある。種族その他が同じではないものの特徴として近いかららしい。

 

 しかし、さすがに種族として遠すぎるポケモンの卵は生まれない。例えば、プリンとスターミーの間に子供が出来たら、ぶっちゃけ不思議通り越して怖いだろうし……。

 

 そして、博士が言ってたもう1つは……これも、初めて聞くけど、不思議じゃないと思う。人間だって似たようなもんだし。

 

 母体としての機能が整う前に妊娠したりしたら、大変だ。負担が大きいし、子供にとっても母親にとっても危険なことになる。これも常識って言っていい。

 

 けど……このことが私の体質に何の関係があるんだろう?

 

「関係あるのは2つ目の方よ。アイカ、あなた……どうやらあなたの成長に合わせて、この法則が適用されたみたいなの」

 

「……つまり?」

 

「一昔前に『1○才の母』ってドラマがあったでしょ? アレでも言ってるように、人間でも妊娠できるようになってすぐに子供を作ろうとすると危険なの。適齢期まで待ってからじゃないと、母体にも子供にも負担が大きい。けど……」

 

「けど?」

 

「どうもあなたは例外みたいね……何度もポケモンを産んでるせいか、子宮の状態がかなり頑丈かつ安定したものになってきてる。適齢期レベルか、下手したらそれ以上に」

 

「……あー、そうですか……」

 

「そして、それをさとったポケモンの細胞が、『発情期が来た』と思ってあなたの子孫繁栄にかかる本能を後押しした結果が……あなたが疑問に思ってたアレよ。あなた元々性欲強いのに、そこにポケモンの発情期のメカニズムまで加わったから……」

 

 ……そりゃ、体全体が超熱くなって精液欲しがりだしもするわけか……納得できてしまう自分が怖い。

 

 はぁ、と私がため息をついていると……なぜか、アララギ博士の方から、『わかってないわねこの子……』とでも言いたげなジト目が飛んできていた。え、何?

 

「……アイカ、あなた、ことの深刻さに気付いてないでしょ?」

 

「……? どういうこと?」

 

「私は今、人間の体と妊娠メカニズムを例に出した上で、あなたの体が『適齢期に匹敵する』妊娠の準備の整ったそれだって言ったのよ? それに加えて……ああ、ごめんなさい、これはまだ言ってなかったわね」

 

 一拍置いて、

 

「ポケモンはね、今言ったとおり、成長して安全な妊娠・出産が可能になるまで妊娠しない。しかし、一旦そうなってしまえば比較的簡単に妊娠するのよ。無論、個体差や種族差はあるけどね…………私の言いたいこと、わかった?」

 

 …………?

 えっと、つまり……

 

 ①私の体は、なんやかんやあって今、妊娠適齢期レベルで妊娠・出産するのに安全なところまで成長を終えている。

 

 ②それを悟ったポケモン細胞により私、発情期に突入しそう。性欲増大の気配。

 

 ③それにともなって、ポケモンの特性として妊娠しやすくなりそう。

 

 と、こんな感じで問題点を並べ上げ、『まあ大変そうだな』という感想を纏めた所で……聞いていたアララギ博士から『はいそこ!』と指摘が飛んできた。

 

「①、内容不足よ。『人間を』を入れなさい」

 

「え? どこに?」

 

「『妊娠適齢期レベルで』と『妊娠・出産するのに』の間」

 

「えーと…………え?」

 

 そこで私は、ようやく理解した。

 アララギ博士が言おうとしていること……というか、言っていたのに私が気付けていなかったことに。

 

 つまり私は……肉体的に、『人間の子供を妊娠する準備が整った』ということをポケモンの細胞が悟ったのだ。そしてそれを後押しするため、『発情期』が来ようとしている……と、いうことは……

 

 今回の発情期は、『人間』を妊娠する確率が上げられる……ってこと?

 

「……今回のコレ、年齢的なところの他にも……何かトリガーになる刺激があった可能性があるわね。心当たり、ない?」

 

「……ロケット団に捕まってた時に、四六時中犯されたり拷問されてたことと、後は……その後、ナオヤに思いっきり抱いてもらいました。お姉ちゃんが引くくらいに」

 

「……多分それね。苦痛に感じる性行為の後に、幸福の絶頂と言える性行為を体験したことで……非論理的かつ科学的な要素がない言い方になっちゃうけど……あなたの体が腹を決めたのよ。この人(ナオヤ君)の子供を産もう、産めるようにしよう、って」

 

 言いながら博士は、キーボードとマウスを操作して、画面上に浮かんでいる私の体の検査結果データを眺めている。

 

 ……あの時のことは、不思議な感覚を覚えたことで私も覚えている。

 

 てっきり、とうとうナオヤの子供を妊娠しちゃったのかと思ったくらいだ。前に、女は第六感的な何かで、検査器具も反応しないうちから自分の妊娠を悟ることがある……って聞いたことがあったから。

 

 でも違った……あれは、ようやくナオヤの子供を作る準備が整った、っていう感触だったんだ、きっと。このお腹はもう、ナオヤだけのものにしようって。

 

 ひょっとしてあの日、あと何回かナオヤにおねだりしてシてもらってたら……もしかしたら。

 

「……今回の行為では、リングマの子供――ヒメグマの卵を妊娠してはいないみたいね」

 

「それってやっぱり……今私の子宮が欲しがってるのが、ただのセックスや快感じゃなくて、人間の精液だってことで……?」

 

「いえ、ただ単に大丈夫だっただけみたいね。周期的にもそうだし」

 

 なぜか私の『大丈夫な日』と『危ない日』を把握してるらしいアララギ博士。

 

「けど、それももう4、5日で明けるわ。そうなったら……いよいよ危ないわよ、相手が人間だろうと、ポケモンだろうとね。だからアイカ……」

 

 そして博士は、正面から私の顔を見据える。

 

「……あなた、普段から色々不幸なトラブルに巻き込まれて、ポケモンだけでなく色んな人間に犯されるようだけど……今後、絶対に人間相手には侵されたりしないようにしなさい。さもないと……今度は本当に取り返しのつかないことになりかねないわよ」

 

 そんな、真剣な表情のアララギ博士の言葉は……私の心に突き刺さった。

 そのくらい……いくら私が性に開放的で、強姦されようが輪姦されようが笑って乗り越えられる性格をしてようと、コレはさすがに見過ごせない危機だ。

 

 これから先数日、私は今までとは日にならないくらい妊娠しやすくなるのだから……それも、人間の子供を。

 

 今まで何だかんだで妊娠はしなかったけど、今回は危険度が洒落にならない。

 

 もし、いつもみたいに――こんな表現が使える時点でおかしいんだけども――強姦されたりしたら、と思うと、ぞっとする。

 

 そんなことになったら、私は……私の体は……!

 

 

 

 しかし、この十数分後、

 思いがけない事態に巻き込まれることになるということを……私はまだ、知らない。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第38話 『グリーンフィールド』

……8月中に1回更新するとか言っといてこのざまです……申し訳ない。

情けない話ですが、前回更新後、あそこからどう展開させるかで滅茶苦茶悩みまして……普通に純愛系に持っていってもいいと思ったんですけど、てんで筆が進まず……

かといって、繋がりが悪過ぎるから番外編も書けず……そしてそれ以前に忙しくて執筆時間取れず……こうなりました。
しかも短い上、エロ入ってないとか……話にならないですよね……

そんなダメな作者のダメな小説ですが、最新話、楽しんでいただければ幸いです。



 

 

……なんか、えらいことになったなあ……

 

 まさか、私の体がそんな変なことになってたとは……

 そして、あと4、5日後には、ポケモン的な発情期に突入+人間の子供を妊娠しやすくなるなんてことになるとは……

 

 ちょっとこれは、冗談抜きにヤバい。

 

 自分で言うのもなんだけど、私はその……普段から、そういうR18的なトラブルには事欠かない生活を送っている。誰かが仕組んでるんじゃないか、ってくらいに、頻繁にエロいトラブルに巻き込まれて……女の災難を味わっている。

 

 悲しきかな慣れてきたのか、最近はそういう目にあってもさくっと割り切ってしまえるようになったものの……今度ばかりはヤバい。

 いくらなんでも……妊娠は洒落にならん。

 

 誰とも知らない性犯罪者の子供を身ごもるとか、ネタじゃすまないって……産むならナオヤの子だ。

 

 一応、アララギ博士のツテで医療機関から避妊薬を出してもらえることになったんだけど……私の子宮、というか妊娠周期やメカニズムは通常の人間と違ったものになってしまっているので、効く可能性が低いらしい。マジか……。

 

「……もうこの際ナオヤに監禁してもらおっかな……。ヤマブキシティの実家なら広いし、あそこでこう……もういっそのこと、孕むまで犯してもらいながらかくまってもらえれば、他人に侵されることもないしナオヤの子供できるし一石二鳥な気も……」

 

 なんて危ない考えに至りつつあった私は……勢いのまま、ライブキャスターでナオヤに連絡を取っていた。

 

 ……この選択が、後に私にとんでもない災いとなって襲いかかってくることになるとも知らないで……。

 

 ☆☆☆

 

 ライブキャスターでナオヤと話した結果、丁度よく、とでも言うべきなのか……ナオヤも今ちょうどジョウト地方に来ているということがわかった。

 

 ならこれからホテルにでも連れ込んでもらってそのまま1ヶ月くらい監禁してもらおう、とか考えてたんだけども、残念ながらナオヤが今いるのは……コガネシティとかアサギシティみたいな、大きなホテルその他があるような町じゃなかった。

 

 むしろ、その逆。緑豊かで自然に囲まれた場所に、ナオヤは来ているという話。

 

 『グリーンフィールド』。それが、ナオヤが今来ているという町? 土地? の名前。

 

 『心が穏やかになる町』なんて言われるほどにゆったりした穏やかな土地で、観光地としても有名だけど、景観なんかを保持するために過度な開発はご法度とされているため、近代的な建造物は極端に少ないそうだ。

 

 せいぜい、ポケモンセンターとかがちらほらとある程度。他は、ホテルから駅に至るまでレトロな感じで、築数十年、数百年クラスの歴史を感じる建物も多いとか。

 

 そんな所でナオヤってば何をしているのかというと……どうも最近、ここに住んで遺跡の研究をしてたなんとかって博士さんが行方不明になったとかで、その調査らしい。

 

 そういうのってジュンサーさんとかの役目じゃないの、とも思ったんだけど、シルフカンパニー系列の企業と業務提携してるラボに務めてる人で、何度かナオヤ自身も会ってお世話になった人だから放っておけないんだとか。

 

 うちの旦那様は優しいねえ……。

 

 

 

 さて、そんな情報が入ったわけだけど……私は今、特に予定もないし、ぶっちゃけさっさと愛しの旦那様に仕込んでほしい。

 

 なので、留守がなんぼのもんじゃい、ってことで、ナオヤを追いかけて『グリーンフィールド』にやってきた。

 

 ……やってきた んだけど……

 

「……これ、どのへんが『グリーン』なわけ?」

 

 眼前に広がっていたのは……氷とも、水晶とも違う、謎の『結晶』に覆われた……とりあえず『安らぎ』とは無縁だな、って感じの大地だった。

 

 まあ、今ついポツリと口から出ちゃった呟きに関してはいいわ、この際。

 

 そんなこと言ったら、アメリカの『スプリングフィールド』は年中春なのか、って話になっちゃうし。

 

 でも、それにしたって、コレは無いんじゃ……明らかにコレ、何かしらよからぬことが起こってますよね? 確実に。

 

 よくよくその結晶体を見てみると、まるで波か何かのように『広がった』感じの痕跡が見て取れる。

 

 ざっとその広がり方を目で追って、その根元がどこにあるのか見てみると……案外簡単に、その広がりの根っこの部分を見つけることが出来た。

 

 この『グリーンフィールド』の、無駄な建造物が少ないという土地柄が味方してくれた形である。

 

 で、結論から言うと……この『結晶』が広がっていると思しき場所は、遠くの丘の上に見える、やたらでっかいお屋敷だった。

 そのお屋敷自体が『結晶』に覆われてて、結晶の塔みたいになってるんだけど。

 

 しかし、この『結晶』って何なのかしら……とか考えていると、

 

「あれ!? アイカ!?」

 

「あ、ナオヤだ」

 

 我がご主人様が……ポケモンセンターの建物の影から、なぜか息を切らして飛び出してきた。

 どうしたんだろう? 何だか、妙に慌ててるように見えるんだけど……

 

 まあ、でもいいやこの際。

 

「ど、どうしてここに? 最後に連絡取ったときは、フスベシティにいるって……」

 

「うん、そこにいたんだけどさ。ちょっとナオヤに用があったから、居場所調べて追っかけてきたの」

 

「用?」

 

「うん、ちょっと子供ほしくて」

 

「……ごめん、ちょっと何言ってるかわかんない……って、そんな場合じゃなかった! ねえアイカ、この辺で……」

 

 と、ナオヤが何かを言いかけたその時、

 

 ヒュン、ザッ!! という、何かが猛スピードで飛び出してきたかのような音が、私の背後で聞こえた。

 

「……っ!!」

 

 その瞬間、ナオヤの顔が驚きに歪む。え、何事?

 

 ほぼ反射的に、ナオヤの視線の先を確かめるべく、私は背後を振り向いた。

 そこには……見たことのないポケモンがいた。

 

 犬? ライオン? 何と言ったらいいのかいまいちわかんないけど……立派な鬣やら髭を持ち、力強い4本足で大地を踏みしめている……獣型のポケモンが。

 ……一見してわかる。ただのポケモンじゃない、と。

 

 しかし、それをポケモン図鑑で調べるような暇は……私には与えられなかった。

 

 

「……ママ、か」

 

 

「はい?」

 

 え、何? ママって何? 私?

 え、何言い出すのこの四足歩行ポケモンは? ママって何? 私が?

 

 いや、私はあんたみたいなたくましい子供をもった覚えはまだ……ついでに言うなら私はむしろこれからママになる予定で……

 

「……そう、ママだ」

 

 だめだ、聞いちゃいない。

 

「いや、何言って……ん!? 今あんた日本語しゃべっ……」

 

 

「お前が……ママだ!!」

 

 

 (多分)目の前のポケモンがそう言うと同時に、その両目が青白い光を放ち……その瞬間、私の意識は途切れた。

 

 ちょ……ママって、何……(がくっ)

 

 

 




悩んだ結果、ちょっと実験気味ですが、映画ストーリーに挑戦してみようかと。
若干血迷ってるかもしれないですが……

というわけで、章区切りはしませんが……『結晶塔の帝王』編になります。
4本足の獣パパとがんばるかも……

ちなみに『ミュウツーの逆襲』も考えたんですが、鬼畜仕様はラジオ塔編で散々やったので当分いいカナと思ってやめました。
だってあの映画にアイカ放り込んだら絶対孕……ごにょごにょ。

次話の更新はなるべく早くするよう頑張ります。シルバーウィーク中にあと1、2回くらいは……っ!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第39話 結晶塔の王妃(前編)

 

 

 ……えーと、コレはどういう状況だろう?

 

「ふふふっ、ママ~♪」

 

「…………」

 

 記憶があるのは……ナオヤと再会した直後、犬みたいなライオンみたいなポケモンが現れて……その目が光った所まで。

 

 気がつくと、この屋敷?にいた。

 

 一目見てわかった。ここが……あの、謎の『結晶』の中心にあった大きな屋敷の中の一室なんだと。

 そしてどうやら、この屋敷に住んでいるのは……今、私の膝の上で甘えてきている、この小さな女の子1人だけらしい。聞いたら、そう言っていた。

 

「ママとパパ、それとミーだけだよ!」

 

 ……と。ミーちゃんっていうのか、名前。

 そして、『パパ』っていうのが……あのポケモンみたいだ。

 

 部屋のベッドの上にあった、ちょっと年季の入った絵本を見て……そのうちの1ページに、あのポケモンが載っていた。

 

 伝説のポケモン……『エンテイ』。

 

 何でこのポケモンが『パパ』なのかとか、この結晶はいったい何なのかとか、色々と気になることはてんこもりなんだけど……1つ確かなことがある。

 

 どうやら私は、その『エンテイ』に……この子の『ママ』にするために連れさらわれた、っていうことみたいだ。

 

 察するに……この子ってママいないのかな? パパが男手一つで育てたのかな……ってパパ(自称)ポケモンだった。ダメだ、何もわからない。察せられない。

 

 ただ、こうしてミーちゃんを膝枕して撫でてあげている現在……エンテイは特に、私に何かを要求するような気配は無い。むしろ満足そうに、私……の膝の上のミーちゃんを見て、優しい目をして、笑っているように見えた。

 

 ……ミーちゃんを甘えさせてあげている……というか、ミーちゃんのやりたいようにさせてあげているうちは、大丈夫なのかもしれない。

 

 いや、何が『大丈夫』って?

 

 だってその……こういうトラブル続きの体質だとさあ、『ママ』なんて単語聞かされると真っ先に思い浮かぶのが……

 

 『お前がママだ』→『ママになる』→『子作り』→『妊娠しろ』→R18な仕打ち

 

 ……ってな感じのフローチャートが勝手に脳内で出来てしまうわけで……。

 

 しかしどうやら、ママってのはこうして甘える相手的な、子供が必要とする『お母さんの愛』的な意味みたいだし、今回はそっち系は安全と見ていいらしい。

 

 エンテイの目も……私に対して欲情してる感じはしない。ただただ、ミーちゃんに『父』としての愛情を注いであげている感じだ。

 

 これなら……とりあえず危険なことがないようにこの場をしのぎつつ、可能ならこの子や屋敷、そしてエンテイに関する情報なんかを集めつつ……ナオヤ達が助けに来るのを待つ、って感じになるかな。

 

 どうやら荷物なんかはさらわれた拍子に落としたか何かしてなくしちゃったみたいだし……

 

「……ねえ、ママ」

 

「うん? 何かなー、ミーちゃん?」

 

「あのね? 私……妹がほしい!」

 

「…………えっ?」

 

 ……あれ、雲行き怪しくなってきた。

 

☆☆☆

 

 数時間後。

 やっぱり今回もこういう展開になるんだな……と、私はベッドの上でため息をついていた。

 

 まあ……いつもに比べりゃ待遇はいいけど。

 外やら倉庫やらレイプされることが多かったけど……今回は、ふっかふかのベッドの上だ。縄とか拘束道具もないし、暴力も振るわれてない。

 

 ただし相手はポケモン。伝説の。

 

 エンテイは、のっしのっしと歩いてきて、自身が乗ってもだいぶ余裕がある大きなベッドに乗ると……真正面から、ちょっとビビリ気味な私を見据えて……

 

 ……予想外の質問をしてきた。

 

「……それで?」

 

「へ? それで……って?」

 

「どうやったら子供が出来る?」

 

 ……はい?

 え、ちょ……まさか知らない感じ?

 

 え、このエンテイさん……情操教育は小学校低学年レベルですか!?

 

 てっきりこれから犯されると思ってただけに、意外すぎるんですけど!?

 

「答えろ!」

 

「ひゃっ!?」

 

 とか考えてたら怒鳴られた。うわ、ダメダメ、怒らせるのはまずい……ええと、そうだな……

 ……せっかく知らないなら、コレを利用して……

 

「嘘をつくな」

 

「まだ何も言ってないんですけど!?」

 

「つこうとしていただろう、それくらいはわかる」

 

 何でこんな鋭いのこの四本足のパパ(自称)!?

 くっ……定番で『夫婦が抱きあって寝ると子供が出来るんだよー?』とか答えようと思ってたのを見抜かれたか……

 

「……ミーは妹を欲しがっている。お前はママだ、だからお前が、ミーの望みをかなえるんだ」

 

「……そんなに妹がほしけりゃ、あの子の本物のママに頼めばいいじゃない」

 

「……わからない」

 

「へ?」

 

「あの子のママがどこにいるのか、どうしているのか……いや、そもそもいるのかどうかも、私にはわからない」

 

「……? そりゃ、いるでしょ。ママとパパがいなきゃ、そもそも子供は生まれな……」

 

「……そんなことはいい! ママはお前だ!」

 

 ……っ!? 何、また怒って……地雷踏んだ!? わかんないけど!

 

 と、ともかく……これ以上下手なこと言って怒らせるのはまずいかも……話をあわせた方が安全かしらね……。今んとこ割と紳士だけど、怒ったらその限りじゃないかもしれないんだし。

 

 あくまでこのエンテイはミーちゃん基準で動いてる。なら、彼女の望むとおりになるようにしていればひとまずは……

 

「……教えろ、どうやれば子供はできる?」

 

「そ、その……それは……」

 

 観念して、私は簡単に説明した。

 男の何を女のどこに入れればいい……と言うと、今度はエンテイから『『ペニス』とは何だ?』って……そこも説明が必要なんかい!

 

 仕方がないので、簡単に説明しつつ、エンテイの後ろ足の間を失礼して…………あれ?

 

 おちんちん……見つからないんだけど……?

 

「……それは、そこに生えているものなのか?」

 

「は? そ、そりゃ……」

 

 と、何だかちょっとよくわからない質問――まるで、自分には元々生えてないみたいな――をされたかと思った……次の瞬間。

 私の目の前で……予想外の光景が広がった。

 

「……っ!?」

 

 さっきまで、何もなかったはずの……エンテイの股間。

 そこから……『結晶』が生えてきて伸び、私のよく知るおちんちん……それも、人間の男性のそれの形を成した。

 サイズは、エンテイにふさわしいボリュームで……もうすでに勃起済みのが。

 

 そしてさらに、今度はその『結晶』のおちんちんに色がつき、見た目……だけでなく、質感までも、本物そっくりのそれが出来上がった。

 

「これでいいのか?」

 

「え? え、ええ……いい、けど……」

 

 ……こいつ……何なの?

 

 伝説のポケモンの生殖器は、普段は隠れてて、こうやって現れる……? いや、そんなバカな。そんな話聞いたことも無い。

 あれは、明らかに『今作った』って感じだった。それこそ、私の話をもとに。

 

 触ってみても……硬さといい、熱さといい、本物みたいだ……しかも、付け根の部分も自然な感じで、作り物って感じはしない。

 完全に、エンテイの体の一部と化している……こんなことができるなんて……

 

 ……いや、そもそも、このエンテイ自体……ちょっとおかしな感じはするんだ。

 ひょっとして、こいつの体自体も……

 

(こいつ……何者なの?)

 

 とか考えていると、突然、エンテイの目が青く光った。

 

「……っ!?」

 

 直後、私の体が勝手に動き……服を脱ぎ始める。

 驚いている間に、あっという間に私は丸裸になり……さらにその後、四つんばいになって、エンテイの方へお尻を突き出す姿勢を取った。

 

「……ここにいれればいいんだな? それだけでいいのか?」

 

「そ、そうよ……そうして中で動かぁあああああっ!?」

 

 言い終わる前に、エンテイが私の体の上にまたがり……次の瞬間、

 

 前戯も何もなく、私の膣内に……ごりっ、ごりゅっ、とねじ込むようにして……エンテイのペニスが入ってきた。

 

「あっ、が……! はぁ、っ……!!」

 

「大きな声を出すな……ミーが起きる」

 

「無茶言……あぐっ!!」

 

 何の準備も……それこそ、心の準備だってろくに出来てない状態で、腕より太いサイズのペニスを突っ込まれれば……悲鳴だって出る。

 

 私のオマンコの口は限界以上に広がり、入り込んでいるペニスにぴったりと隙間なく密着し……それでいてなお悲鳴を上げている。

 膣内もお同じ……肉ヒダがなくなってるんじゃないかってくらいに、思いっきり内側から押し広げられている。

 

 動いたらその瞬間、壊れてしまいそうな苦しさ。

 

 しかし、そんな私の苦痛に構わず……エンテイは腰を振っている。

 

 出入りするペニスは、殺人的な太さの肉竿と、その先端についた肉傘で私の膣内をこすり上げ……徐々に湿ってくるその肉壁に悲鳴を上げさせる。

 

 お腹の形は当然のごとく変わり……突かれるたびに、内側から殴られているかのようにボコッと変形して飛び出す。

 

 熱い肉棒に押しつぶされて……内臓が全部押し上げられて……そんな感覚。

 声を出すのも苦しい、けど……自然に声が出る。悲鳴に近い喘ぎ声が。

 

 ……しかし、

 

「ぅぐ……―――っ!?」

 

 再びエンテイの目が光ったと同時……それすらも出来なくなった。

 声が、出せなくなった。多分……私の意識を奪ったり、この姿勢にさせた時と同じ力で。

 

 伝説のポケモンって、こんなことまで出来るもんなの……!? それともやっぱり、こいつが特殊だから……

 

「……っ!」

 

 声が出せない私の問いに、エンテイが答えるはずもなく……エンテイはピストンを続けている。

 

 ……幸か不幸か、私の膣内には徐々に愛液が溢れ始めていて……最初ほどの苦しさはなくなってきた。

 けど、そうなったらそうなったで……今度襲ってくるのは、快感だ。

 

 その大きさのせいで……挿さっている深さにもよるけど、私の膣内は、見事に全体が一気にごりごりと擦り上げられ、触れている全ての肉ヒダに痛みと快感がもたらされる。

 

 固い切っ先がごつごつと子宮口を突き上げ……今にも突き破りそう。

 必死でシーツを握り締めているのに、ピストンの勢いで体は徐々に前へ前へと押し出されていってしまう。

 

 ……いつのまにか、顔をベッドに突き……下半身だけを上に突き上げた姿勢になってしまっていた。

 

 肉壁を守ろうと必死で愛液が分泌された結果、膣口からはピストンのたびにぐちゅぐちゅ、と音を立てて愛液が漏れ出し、飛び散る。ぴしゃぴしゃと、周囲に。

 

 ……こんな乱暴なセックス……否、交尾でさえも、最後には快感として感じるまでに開発され尽くしている体を持っていることを……私は、誇ればいいのやら、嘆けばいいのやら。

 

 声が出ないまま、私は後ろから……エンテイのペニスによるピストン運動を延々と受け続け、その振動のせいか快感のせいかはわからないけど、体をガクガクと震わせていた。

 息を荒げて、肺に酸素をどうにか少しでも多く取り込みながら……延々と。

 

 いつ終わるかもわからないピストンを、延々と……

 

 

 

 ……この時私は、気付けていなかった。あまりの快感と圧痛で、頭がまともに回りゃしなかったから。

 

 エンテイが、『延々とピストンを続けている』ということの意味を……。

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第40話 結晶塔の王妃(後編)

 

 

「あ゛、ううぅ……ぅあ……っ! はぁ……!」

 

 じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ……

 

 ……もう、何時間経っただろう。

 

 水音を立てながら、まだエンテイは……私のオマンコで、その結晶の巨根を行き来させ、肉壁を乱暴にこすり上げている。

 そのたびに掻き出される愛液が、バケツでもひっくり返したのか、ってくらいの大きな染みをベッドの上に作ってしまっていた。

 

 ごつごつと奥を突かれるたび、子宮が、内臓が押し上げられて……お腹の形も変わって。

 

 口やお尻から注がれたりしたわけでもないのに、胃の中が圧迫されたり、シェイクされてるように感じて……何度か、熱いものがこみ上げてきたことも。

 

 もちろん、その過程で何度もイかされた。数なんか数えてない。

 

 けど、今はもっと大変なことがある……。 

 

(コレ……いつになったら終わるの……!?)

 

 さっきから、ずっとピストン運動が続くばっかりで……けど、それだけで、終わる気配がない。もう、何時間もこのまま……。

 ていうか、こんだけ続けてて……一回も射精されてないのだ。

 

 ……理由は、さっき気付いた。

 ひょっとしたら、だけど……

 

(こいつ、ひょっとして……『射精』って知らないんじゃ……?)

 

 さっきのことを思い出す。このエンテイは、私が簡単に説明するまで、子供の作り方も知らなかったし、ペニスだって、説明されてその場で『作った』ようだった。

 

 つまりこいつにはもともと、生殖機能がない。

 精子を作るための設備が体の中にない。よって……精液は出ない。

 

 ペニスは作り物。聴いた話を再現してみせただけ。中身は伴ってない。

 鈴口はあるけど……尿道だってあるか怪しいもんだ。

 

 ていうか、そもそもエンテイの奴……快感感じてる様子もないし……っ! 私言ってみれば、さっきから延々ポケモン型ディルドーで犯されてるだけじゃん……!!

 

 こいつ性知識ないし……下手したら、子供が出来るまでこれ続ける、とか考えてる可能性も……でも……

 

(説明するのも、まずい気が……っ!)

 

 こいつは、どういう理屈か知らないけど……説明を聞いただけで、ペニスを再現して見せた。だったら、ポケモンの精液を再現することも出来るのかもしれない。

 ……けど……それってつまり、射精されれば本当に妊娠するかもしれなくて……!

 

(伝説のポケモンって子供ができない種族もいるって聞いたことあるけど……こいつ、それ以前に確実に普通のポケモンじゃないし、説明してもいいのかどうか…………っ!!?)

 

「おい……いつになったら子供はできる?」

 

 そんな中、上にまたがっているエンテイからそんな声がかかる。

 

 声が震えたり、息切れしてる様子もない。やっぱり……疲れてないし、快感なんかもないみたいだ。

 

「いつまでこれを続ければいい、続けていれば子供は生まれるのか?」

 

「そ、それは……その……」

 

「この後何かするのなら教えろ、もう夜が明ける……このままではミーも起きてしまう」

 

 ……そんな長い時間犯されてたのか、私。

 延々とピストン続けて、射精もなしに……よく壊れなかったわね。

 

 どうしよう……もうすぐ朝ってことは、このまま待ってれば、じきに終わるかも……でも、それがいつかはわからない。10分後か、1時間後か……

 

 『夜が明ける』って言葉だって、文字通りの『夜明け』の意味なら、午前4時くらい。

そんな早朝じゃ、まだまだミーちゃんおきてこないだろうし。

 この部屋、窓がないからそのへんわからない。

 

 だったら、射精のことも教えてさっさと終わらせても……いや、でもそれは妊娠する可能性があってやばいんだっけ。

 

 いつもなら、ポケモンの赤ちゃんの妊娠とか『ああ、またやっちゃった』で済むんだけど……今回はさすがに得たいが知れなすぎる!

 

 こいつの目的は、私に子供を……ミーちゃんの妹を産ませること。今やってるのは、そのためだけのセックスで……他は何も考慮してない。

 

 そんな奴が、おそらくは『即興』で作るのであろう精液が、まともな機能を持っている保証なんてないわけで……

 

 私の知ってる『精液』や『射精』……子供の元になる白いドロドロの熱いアレが、どばっと流れ込んできて……それが気持ちよくて絶頂しちゃう。

 そしてその結果として、精子と卵子の結びつきで子供が出来て、子宮の中で少しずつ育って……

 

 ……私が当たり前に知ってるそんな知識も、おそらくこいつの中にはない。

 こいつが放った精液で、仮に子供が出来るとしても、まともなプロセスでできるとはとても思えない。

 

 子供が出来ないとかならまだしも、私の体に何か悪影響が出たりしたら……。

 

 結晶でペニスが出来た時みたいに……出した精液が子宮の中で形を変えて子供になるとか、そんなことになったりしたら……やばいって! 女の子の子宮もお腹も、子供の成長と共に少しずつ大きくなってくんだから!

 

 ポケモンの卵にしたって、授かった後は同じだったし! ウルガモスの時は……ちょっと微妙だったけどっ!

 

 いきなり子供が体内に現れたり、急激に成長なんかしたらどうなるか……! コイツの場合、ホントにありうるから……それだったら、普通に精液出された方が…… 

 

 と、考えていたその時、

 

「……そうか、その『射精』とやらをすればいいんだな?」

 

「……っ!?」

 

 そんな声が上から。な、何で!? 私何も言ってないのに……

 

「お前の願いが……心の声が届いたのだ。それを感じ取り、私が形にする……」

 

 エンテイは言いながら……意図してか、自然にかはしらないけど、ペニスの付け根がぴくぴく動いて、広がって膨らんで……え、ちょっ、そういう系!?

 

 ていうか、私の心の声がどうとか……こ、コイツ絶対普通のエンテイじゃないでしょ!

 

 見る見るうちにふくらみ……犬のそれのように、コブを作って私の体を逃げられなくすると……次の瞬間、

 

 ――ごばっ、と……熱いドロドロのそれが……膣内に噴出した。

 

「――っ、っ……ああっぁああぁああぁあああああ!!?」

 

 ピストンで限界まで追い詰められていたところに、子宮の一番奥で……とんでもない圧迫感の中で放たれた白濁の奔流に、一瞬意識が飛んだ。

 

 しかし、構わず流れ込んでくる精液は……コブが栓になって外に逃げられないまま、どんどん私のお腹の中を押し広げていき……私は、その苦しさで声も出ない。

 

 熱くて……ネバネバ……体の中の感触だけでそれが十分にわかるくらいに、濃厚……私の心とやらを読み取って再現したってのはホントみたいだけど……

 

(お、多すぎ……苦し……っ!!)

 

「……! これ以上は無理か……」

 

 そんな声と共に、ふいにコブが縮み、ぬるりと抜き取られるペニス。

 

 同時に、行き場を失って暴れていた大量の白濁が、どばっと外に流れ出し……すでに大きな染みのできているベッドの上に、それを覆ってしまうほどの白い水溜りを作っていった。

 

 数時間ぶりに、膣内の圧痛から開放された私は……射精と同時に襲ってきた快感と絶頂、それによる疲労も合わさって体に力が入らず……どちゃっ、と崩れ落ちた。

 膣口からは、勢いは衰えたものの、とろとろと精液が流れ出てくる。

 

 そのまま私は、思考を保つことも出来ず……目の前が真っ暗になった。

 

☆☆☆

 

「あ、おはようパパ……あれ、ママは?」

 

「ママはまだ寝ているよ、おはよう、ミー」

 

「そうなんだー? ママ、お寝坊さんだねー」

 

 場所は変わって、ミーの部屋。

 

 アイカをベッドに寝かせたままにして、エンテイはちょうど目をさましたミーのところに来ていた。

 

 彼女のもとに彼が『現れて』からというもの、朝はこうして、かならず起きた時から、夜は寝るまで一緒にいるようにしている。

 それを……彼女が望んだから。

 

 そのことに限らず、彼は彼女の望みなら何でもかなえてやるつもりでいた。

 

 それは……『妹がほしい』という願いも含めて。

 

(結晶で『妹』を形作るのは簡単だが……ミーはそれでは納得しない気がする。外から『妹』を見つけてくるのもだめだ……。ミーは『ママ』に妹をねだった。『妹』は、『ママ』が……あの少女がミーに与えなければならないだろう。どうすれば…………む?)

 

 気持ちよさそうに自分の毛並みに頬ずりしているミーを見ながら、エンテイがそんなことを考えていた……その時、

 

 

 ――ずずぅん……ぱきぱきぱき……

 

 

 砕けるような音と、かすかな振動が……エンテイとミーの耳に届いた。

 

「……パパ、今の音……何?」

 

「……お客さんかもしれないな。見てこよう」

 

 ミーを守るため、だれも近づけさせないため……エンテイは屋敷の周りを広く『結晶』で覆った。重機などでそれを破壊しようとしたものは、排除してきた。

 おそらく、またああいった連中が来たのだろうと、エンテイはあたりをつけた。

 

 不安がるミーをなだめ、エンテイは手近にあった窓から下を見下ろす。

 

 しかし、そこにいたのは……重機を操る作業員ではなく……。

 

 

「さて……さっさと返してもらおうか、僕の彼女を」

 

 

 若草色のコートに身を包んだ、若い少年だった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第41話 次なる行き先は……

 

 

「……何度目かな、この展開ってば……」

 

「こっちのセリフだけどね……ま、無事でよかったわよ、うん」

 

 目を開けると、知らない天井だった。

 けど、あの『屋敷』の天井じゃなかった。

 

 そしてすぐに……視界に見知った顔が入ってきて、耳慣れた声をかけてきてくれた。

 

 

 

 アララギ博士に聞かされた。ここはどうやら、あの屋敷からそんなに遠くない所にある病院らしい。

 

 あの『結晶』の調査のためにたまたま来ていた博士が、病院に運び込まれた私を見て驚いて……それで、その後診察その他を担当してくれていたとか。助かった……。

 

 そして、私があのエンテイ(?)に犯されて眠っていた、というより気絶していた間に……今回の事件は全部終わっていた。

 

 何があったって……私の旦那様が暴れただけらしいんだけどね。

 

 結晶塔に私がさらわれた後、ナオヤが突入して私を助け出してくれたそうだ。そしてその途中に、妨害するために襲ってきたエンテイを返り討ちにしたとか。

 

 で、そのエンテイだけど……やっぱりというか、本物のエンテイじゃなかったそうだ。

 

 正体はなんと……遺跡で発見された謎のポケモン『アンノーン』の力と、ミーちゃんのイメージによって、結晶によって形作られた幻想だった。

 

「アンノーンは、人の気持ちや感情を察知して、それを力に変えて具現化するような能力を持ってたみたいなの。限定的な条件下でしか発揮されないようなんだけど……どうやら、その力がミーちゃんの思いに反応して、エンテイの『パパ』を作り出したみたい」

 

 と、アララギ博士。さすが、いつものことながら分析が早いなあ。

 

「本当のお父さんはその『アンノーン』と、その遺跡の研究をしてたみたいでね、研究中に行方不明になってたのよ。ミーちゃん……さびしかったんでしょうね」

 

「そっか……でも何でお父さんのイメージがエンテイなの?」

 

「力強さと頼りがいのある感じを重ね合わせてたみたいね……寝室の絵本にエンテイの描いてあるページがあったから、お父さんと一緒に読んでいたのかも」

 

「なるほどね。……どうせなら、もうちょっとくらい小柄なポケモンだったほうが私としてはありがたかったんだけど」

 

 はぁ、とため息をつきつつ……お腹の辺りをさする私。

 うぅ……今回も、痛かったし苦しかったなあ。大きさもそうだけど……なんかソッチ系に頭が弱い感じだったから、そのせいかも。

 

 例えるなら……モノは巨根なのに、性知識が小学生以下で、乱暴にズコバコ腰を振るしか脳がない、みたいな……いや、それはそれでよさがあるんだけど、今回のはさすがに限度超えてるっていうか……

 

 せめてかわいくて純粋なショタっ子だったらまだマシだったのになー……。

 

「……聞きたくもない下劣な欲望を病院のベッドの上で垂れ流さないでくれるかしら?」

 

「あ……声、出てました?」

 

「思いっきりね。全くもう……心配要らないみたいね、コレはコレで安心したわ」

 

 ため息混じりにそんな皮肉を言う博士。

 

「全くもう……ショタっ子の前にあなたの恋人をちゃんと満足させて上げなさいよ。せっかく会いに来といて即拉致られなんかしちゃって……」

 

「そこは拉致の犯人に文句言おうよ博士……まあ、毎度のごとくナオヤや博士に面倒かけちゃったのは悪かったと思ってるけどね」

 

「ホントよ。おかげで昨日の夜、久しぶりにナオヤ君に慰めてもらうしかなかったじゃない」

 

「ちょっと待てコラ、さらっと何言ってんのよ年下好きオイ」

 

 また食ったのかこの人は……

 

 ついこないだ、幼馴染のチェレンも毒牙にかかったらしいし……しかも、研究仲間のマコモさんと二人がかりで……

 

 『美貌の才女』なんてポケモン学会系雑誌で騒がれてるその実態が、週一から月一ペースで年下食ってる肉食系――それ以前の何か問題歩きがするけど――だって知れたらどうなることやら。

 

 ま、いいけどね……アイツが女に流されるのは今に始まったことじゃないし。

 

「あ、そういえばアイカ、知ってる? こないだナオヤ君、フスベシティのジムリーダーのイブキさん食べちゃったんだって」

 

 けどもうちょっと自重してくれてもいいと思わなくもなくもなくないんだけどね!

 

「ま、そのへんのどうでもいい話はおいといて……」

 

「置いとくんだ……まあいいや。あーもう、猥談してたら久しぶりにショタ食べたくなってちゃったじゃないですか」

 

「何の発作よ……勝手に食べてきなさい。幸いというか、今回の一件であんたの懸念してた『発情期』の一件、なんとかなったみたいだから」

 

「え? どういうことですか?」

 

 バカ話の最中に割り込んできた、割と重要そうな情報。

 思わず私は、マジの目になって博士に聞き返した。

 

「あなた、エンテイに犯されたんでしょ? それも……『子供作る』って言って。しかも、結晶由来の擬似的なものとはいえ……膣内射精もされた」

 

「あ、はい……」

 

「不幸中の幸い、といったところかしらね。その精液によって、あなた、おそらく妊娠した……と、体が勘違いしたのよ」

 

 ……はい?

 え、どゆこと?

 

 

 

 噛み砕いて説明してもらった所によると、

 

1.私の体は、ちょうど妊娠するために『発情期』を迎えていた。

 

2.エンテイの精液は、『妊娠させるため』にアンノーンの力で作り出されたもの

 

結果、それを注がれた私は、擬似的に『妊娠』した。

 

4.『発情期』の目的達成。『発情期』終了。

 

5.ナオヤによりエンテイ、アンノーン撃破。幻全部消える。

 

6.私の妊娠も、『幻』の1つだった精液の消失でなかったことになった。

 

 

「こーゆーことよ。だからもうしばらくは安心、ってわけ」

 

「そっかー」

 

 よかった……ホント、不幸中の幸いだわ……面倒だった『妊娠』のリスクも同時に消えてくれたわけだ。

 いやまあ、またいつか来る可能性もあるわけだけども……少なくとも今は安心。

 

 でも、アララギ博士が研究続けてくれてて……私の変異した体質にも有効な避妊薬を近々作れそうらしい。そりゃ助かる!

 

 ……ってか今まで何で私そういうの飲んでなかったんだろう……?

 

「ま、いいや……何にせよ、コレでひとまず一件落着ですねー」

 

「そうだけど……あなたせっかくだし、このまま休暇、っていうか療養したら? ポケモントレーナーとしての活動に精力的なのはいいけど、さすがに最近キツ過ぎるでしょ?」

 

 と、ビッチだけどきちんと人を心配して思いやることはできるアララギ博士のそんなありがたい言葉が、私の胸にしみた。ビッチだけど。年下好きだけど。

 

 でも、休暇・療養かあ……それもいいかもなー……

 何だかんだで最近疲れること多いし……心配事が結果的に解消された今の時期が逆にいいタイミングかもしれない。

 

 イッシュ地方の実家帰ろうかな……それか、どこか緑……というか、自然の多い所で生き抜き生活をしばらく送るのもいいかも……

 

 ……緑が多いって言えば、グリーンフィールドは……うん、やめとこ。

 結晶が消えて緑の多い土地に戻ったらしいけど、あそこはもう当分行きたくないわ。

 

 私にとってあそこは、心が穏やかになるどこ炉じゃない思い出がある場所だ。

 将来的に、ナオヤの会社が保養施設の1つでも建てたらいく、くらいでいいか。

 

 すると、そんな私を横目で見ていたアララギ博士が、ふと思い出したように、

 

「ならさあ……ホウエン地方はどう?」

 

「え? ホウエン地方?」

 

「そうそう。今度、学会がらみの調査で行くんだけど……一緒に行かない? 自然も多いし空気もきれいだし。何より……連れて行く助手のバイト探す手間省けていいわ」

 

「おい、休ませる気あるんですか博士ちょっと」

 

「大丈夫よ。せいぜい書類整理くらいだし……あと、ポケモンが絡んだトレーナー向けの作業もあるからちょうどいいのよ。あなたなら腕は申し分ないしね。それに……」

 

 それに?

 

「……色々あったからね。しばらくは目が届く位置にいてくれたほうが、こっちとしても安心だし……何かあった時に対応しやすいわ」

 

「…………はい」

 

 ……全くもう、不意打ち気味に優しさだ済んだから、博士は……

 

 しかし、ホウエン地方か……たしかに、自然がいっぱいなところだって話聞くなあ。

 

(……案外、ありかもなあ……次の行き先……『ホウエン地方』っていうのも)

 

 

 

 

 

 

「かわいいショタとかいますかね?」

 

「知らないわよ…………あ、でもいたら私にも紹介しなさい」

 

「おいおい」

 

 

 




ナオヤとエンテイのバトルシーンはあとから書くかもです。
それ書けなくて話が進まなくて……いっそ一旦切っちゃおうかな、ということに。

そして、アイカの新たな行き先にスポットライトが当たりました……やっとだよ、やっと。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ホウエン地方編(ルビー・サファイア)
第1話 降り立つは波乱の大地


……何ヶ月ぶりでしょう。言い訳もできません。
ただ単にまた、筆が進まなかっただけなので……スランプとかいうレベルじゃない期間開いてしまいました。

もうなんと次のバージョンが発売近し、ということで……ちょっとずつかければな、とか思ってます。




「うっわ~……何もなーい……」

 

「コラ、バカ、失礼よアイカ。すいません、オダマキ博士……」

 

「いえいえ、本当のことですから。まあ、その分というか、当然ながら自然が豊かでして、だからこそ私は気に入ってるんですがね?」

 

「パパはフィールドワーク大好きだもんね。アララギ博士もそうなんですか?」

 

「私は……まあ、ぼちぼちかしら。とても、オダマキ博士のような活発な方についていける体力はありませんわ」

 

「いやいや、私とてもう、立派な中年のおじさんですよ。若いころのようには、とてもとても……まあ、それが今回、アララギ博士に声をかけた理由でもあるんですがね」

 

なんか、車の中も外も、のどかな空気がただよってるなあ……

 

あ、ごめん、説明遅くなったわ。

今、私……ホウエン地方の『トウカシティ』ってところにほど近い野道を、車に乗せてもらって走ってる途中です。

 

そんでもって、その車を運転してるのが……この地方におけるポケモン研究の第一人者、オダマキ博士。アウトドア派でフィールドワーク大好きな、ベテランだそうだ。

 

アララギ博士ともそこそこ古い付き合いの知り合いだそうです。

ちなみに既婚。妻子持ち。

 

というか、今後部座席で私の隣に座ってるのが……オダマキ博士の娘の、ハルカちゃんだ。

長めの茶髪――髪型何て言うのコレ? ツインテールもどき?――に、頭に巻いたバンダナ、そして大きな胸が特徴的だ。

 

……はっきり言って、似てないわね。

 

「……? どうかした、アイカちゃん?」

 

「え? あ、いや、ううん、何でもない。ただほら……ハルカちゃんって、お父さん……あ、すいません、オダマキ博士の研究の手伝いしてるんでしょ? えらいなー、すごいなー、って思っちゃっただけ」

 

と、ハルカちゃんをいつの間にか凝視していたらしい私は、あわててそう無難に言い訳して話題を反らす。

 

すると、運転席のオダマキ博士が、ははは、と笑って、

 

「それを言ったらアイカちゃんだってすごいって聞いてるよ? 何でも、若くして四天王レベルのポケモントレーナーだそうじゃないか。今までにも何度か、博士の研究を手伝っているそうだし」

 

「そうなの? うわー、すごいね、アイカちゃんって!」

 

オダマキ博士の言葉を聞いて、目を輝かせるハルカちゃん。

いやいや、それほどでも…………ん?

 

その瞬間、ハルカちゃんの後ろの景色が変わった。

 

それまで続いていた木立が消え……その向こうに、緑色と茶色以外の景色が見えたのだ。

率直に言ってしまえば……建ち並ぶ人工物が。

 

一瞬遅れて、アララギ博士とオダマキ博士も、そしてさらにハルカちゃんもそれに気づいた。

 

「おや……意外と早く着きそうですね」

 

「あら、では……あそこが?」

 

「ええ。トウカシティです」

 

☆☆☆

 

到着したトウカシティは、のどかな田舎の町、って感じだった。

 

なんというか、器用なもので……ポケモンセンターやら、フレンドリィショップやら、生活に必要な施設は全部そろってるのに、田舎的なのどかさもきっちり残している町だ。

 

そして私たちは、この町……ではなく、この町の近くにある小屋に住んでいるおじいさんに用があるそうだ。

その人に船を出してもらって、色々と行くところがあるらしい。

 

その人――何とか老人との交渉は博士たちに任せて、私とハルカは、トウカシティ周辺の草むらを適当に歩いていることにした。

 

あ、車乗ってる間に意気投合して、呼び捨てで呼び合う仲になったのでよろしく。

 

ハルカはこのへんの草むらは、オダマキ博士のフィールドワークに付き合って大体踏破してるらしいので、案内を買って出てくれてる。

彼女について、いろんなポケモンが見られるスポットを見て回ってるんだけど……

 

「当たり前だけど……他の地方にはいないポケモンばかりね……」

 

「あ、やっぱりそうなんだ。私は逆に、ホウエン地方以外を知らないから……ちょっと、アイカがうらやましいな」

 

「そう? なら、今度他の……そうね、カントー地方かジョウト地方、あと、イッシュ地方あたりに来ることがあったら、私が案内してあげるわよ?」

 

「ホント? やった! 楽しみだなー……いつになるかわかんないけどね」

 

そんな風に軽口の雑談をかわしながら、私とハルカは、草むらの内外、あるいは水辺、木の上なんかにいるポケモンを、遠目に、気づかれず、逃げられないくらいの距離で見ていく。ポケモン図鑑で、どんなポケモンか調べながら。

 

黒い子犬みたいなポケモン……ポチエナ。

 

名前の通り、ジグザグな体毛のアライグマみたいなポケモン……ジグザグマ。

 

青と白の羽毛が特徴的なカモメのポケモン……キャモメ。

 

芋虫のポケモン。カントーで言うキャタピーかビードルの立ち位置か……ケムッソ。

 

そして、緑色の毛が頭に生えた、人間の子供みたいな…………うん?

 

(あれ? 図鑑が反応しない……?)

 

遠目でも、かざしてみればきちんと反応してくれていた『ポケモン図鑑』が……次に見つけたポケモンに使ってみたけど、反応しない。

 

……いや、まあ……ポケモンの全体図も草に隠れて見えてないから、無理ないのかな? でも、他のポケモンはそうでもなかったし……

 

横を見ると、ハルカもそうみたいだった。

ポケモン図鑑を手に、首を横に振る。

 

「んー……多分あれ、ラルトスだと思うんだけど……あれ、でも、角ないな……?」

 

「……近くまで行って見てみる? そうすりゃ、図鑑ももしかしたら反応するかもだし」

 

……もし、それで逃げられたら、その時はその時だ。

別に、捕まえるつもりとかそういうわけでもないし……あ、でも、近くで見てかわいかったらちょっと考えるかも。

 

ハルカも、ちょっと考えた後に同意し、そのポケモンによって行く。

 

一応、気づかれないようにそーっと近づいていくけど。

ここまで来たら、仮に逃げられるとしても姿は見たいし、名前は知りたい。

 

ハルカから『たぶんラルトス』って聞いてはいるけど……もしそれが正しかった場合、テレポートで逃げられる可能性があるそうだ。そのラルトスってポケモン、エスパータイプなので。

 

となれば……もしかしたらびっくりさせちゃうかもしれないのは悪いけど、こうして死角から…………って……

 

「「……え?」」

 

「え? 誰……ひぃっ!? み、見つかっ……!!」

 

目の前の光景に驚き、声をはもらせる、私とハルカ。

 

その視線の先には……さっきまでポケモン図鑑に何の反応も見せなかった、緑色の頭部の主がいた。

 

だが……今なら、その理由がわかる。なぜ、図鑑が反応しなかったのかが。

 

そりゃそうだ……反応するはずがない。ポケモンじゃなかったんだから。

 

緑色の頭の正体は……人間の男の子だった。

それも、まだ小さな……私たちより3つか4つくらいは確実に年下であろう、少年だ。

 

どうやら、背の高い草むらの中で座り込んでいたらしい。ぺたんと、腰を抜かす感じで。

ああ、だから背格好がちっちゃく見えてたのか。ポケモンだと思うほどに。

 

おまけに、来ている服は白い。ラルトスに見間違えても、あるいみ仕方ない、かな?

 

そんな、ポケモンに間違えられてしまった少年は……どうやら、やっぱり驚かせてしまったみたいだ。

少しおびえたような、潤んだ目で……突如として現れた、私とハルカを見返していた。

 

 

 

…………なぜか、下半身まるだしで。

 

 

 

…………え、何コレ? 何、この……野外露出ショタ?

 

え、何? コレ、ホウエン地方ではよくあることなの? 外歩いてると、草むらの中にポケモンかと思いきやショタがノーパン待機してたりするの?

 

やばい、天国じゃん、ホウエン地方。濡れるわ。

 

てかコレ、食べちゃっていいの?

 

「いやいやいや、そんなわけないから! 何言ってんのアイカ……ってか、何ガン見してんのアイカ、その子怖がってるよ! あと、私も若干怖い!」

 

……はっ……私は今、何を!?

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第2話 最初の一匹と危険な光

 

「…………(びくびく)」

 

「…………(汗)」

 

いやーっはっはっは……どうしよう、この空気?

 

「……とりあえず吐きなさいアイカ、あんた来て早々に何やらかしたの?」

 

いや、まだ何もやってないよ?

 

一応説明すると、今、私たちは……ちょっとした用事で、博士たちと一緒に、トウカシティのポケモンジムに来ている。

 

ここのジムリーダーのセンリさんに、アララギ博士とオダマキ博士、ハルカちゃんと一緒に挨拶しにきたわけなんだけど……問題が1つ。

 

それは、私たちを出迎えてくれたセンリさんの後ろに……さっきであったあのショt……じゃなくて、少年が立っていたのだ。

 

……こちらを見て、明らかにおびえた雰囲気で。

 

そしてその視線は……こちら側全員、というよりも……明らかに私個人に向けられている感じなのだ。

 

ここまで来れば……傍から見ているだけの赤の他人でも、『この2人何かあったのか?』と思うだろう。

 

そしてその中でも……私がどういう人物かを知っているアララギ博士からは……『こいつ、さては……』的な視線を感じる。

 

まあ、何を想像しているのかは……大体わかる。

 

大体わかるけど、今回に限って言えばそれは濡れ衣なので、きっぱり否定しておく。

ホントに、何も別にやってないのだから。

 

確かにさっき私は、下半身まるだし状態のあの少年に遭遇はしたけれども……その後は普通に、持っていたビニールシートを貸してあげて、下半身を隠させた状態で町まで連れ帰ったので。一切、何も変なことしないで。

 

ハルカの目もあったし、迅速に助けてあげることにしたのだ。

 

……え、私1人だったらどうしたかって?

 

………………それは置いといて、

 

その時聞いたんだけど、丸出しの彼の名前はミツルというらしい。

 

ポケモンを見に道路に出てきていたところ、色々あってズボンとパンツをなくしてしまい、その場から動けなくなって途方に暮れていたところで、私に出会ったんだそうだ。

 

……その『色々』の部分をむしろ聞きたかったんだけど、なぜだか話したくないようなので、そっとしておくことに。

 

ともかく、彼はどうやら……性癖とか、何かこう、アレな感じの理由であそこで半裸になっていたわけではないらしい。

 

なので、普通に困ってる人を助ける感じで送ってあげた。トウカシティにある、彼の家まで。

 

……それからまだ30分も経ってないのに、こうして再開することになるとは思わなかったよ。

 

「ええとね、博士……実はさ……」

 

「…………っ……(びくびく)」

 

とりあえず、『吐け』と言われているので、吐く。

全部を正直に……ではなく、話さなくてもよさそうなところ、話さない方がよさそうなところなんかは、うまい具合に取り繕って。

 

いや、さっきから言ってるように、私は今回何も後ろ暗いようなことはしてないんだけど(心の中の声は除く)……ミツル君の方があれだからね。

野外で下半身ヌードになってたとか、話されて平気なはずないしね。

そのへんは私もアレだよ、配慮できるってもんだよ。

 

とりあえず、ポケモンを追いかけて森に入っていったら、道に迷って泣きそうになってたところを送り届けた――ということにしておいた。

 

『なるほど~』と納得する皆さんと、視界の端でちょっとほっとしているミツル君。

真相を知っているハルカは……苦笑い。

 

そして……まあ、気持ちはわかるけど、まだ疑ってる感じのアララギ博士。

しかし、ここでこれ以上追及してくる気はなさそうだ。

 

まあでも、これで一件落着……かと思いきや、そういうわけにもいかなかった。

 

「そうか……それならアイカちゃん、ひとつ、頼みごとをしてもいいかな?」

 

「はい? 頼み事……ですか?」

 

ジムリーダーのセンリさんが、そんなことを言い出した。

 

☆☆☆

 

ミツル君は体が弱いようで、ここよりも空気のきれいな、『シダケタウン』というところに引っ越すことになっているらしい。親戚の家にお世話になるとか。

彼はそれが心細くて、ポケモンが欲しい、と思っていたそうだ。

 

どういうことかって? いやまあ……私みたいな感じになると、引っ越しだろうがたびだろうが普通にやるんだけどさ、ミツル君……まだちっちゃいじゃん?

 

これから、引っ越して……親戚以外に知ってる人が誰もいない土地に行くっていうのは、怖いし、寂しいし、その他いろいろあって不安なわけだ。

 

だからポケモンが欲しくて、野山に出たところ……色々あれしてああなったと。

 

で、要するに彼は、まだ『最初の1匹』をもらっていない立場なので……自分のポケモンがほしいということだ。

 

普通、ポケモントレーナーが『最初の一匹』として手にするポケモンは、色々とパターンはあれど、基本、人からもらう形になる。

 

親や兄弟からもらうパターンが多分、一番多い。

 

それに次いで多いパターンとして、その地方で『最初の一匹』の授与を担当している人にもらったりもする。カントー地方で言う、オーキド博士みたいな人だ。

 

あとは、専用の卵牧場から、生まれたばかりのポケモンか、あるいはその前の卵をもらって自分で育てる……っていうケースも、少ないけどある。

 

けど、ミツル君はそのどれでもないパターンを選んだ。

『自分で捕まえる』という……かなりやんちゃな手段を。

 

けど当然出てくるのは、『そもそもポケモン持ってないのにポケモンバトルでゲットとかできるはずないじゃん』という懸念だ。

 

最初ミツル君は、モンスターボールだけでなんとかできると思ってたそうだけど、世の中そんなに甘くないんだよね……。

野生のポケモンってほら、予想以上に元気だからさ。素の状態でボールなんか投げても、弾かれるかよけられるか、入っても『だめだ、出てきてしまった』になるかだ。

 

かと言って、殴る蹴る、あるいは武器凶器なんか使って人間自身が戦うのは、ポケモン保護法に触れる。

 

その結果、当然のように失敗し、お小遣いをはたいて買ったモンスターボールもなくなってしまった(その上あんな恥態をさらすことになった)ミツル君は、この町のポケモントレーナーの導き手と言える立場である『ジムリーダー』のセンリさんを頼ったと。

 

その相談を受けている最中に、私たちが来たってわけだ。

 

で、その時センリさんはどう対応したかというと……自分のポケモンを1匹、ミツル君に貸してやった。あと、サービスでモンスターボールも。

 

つまりは、コレでポケモンを捕まえてきなさい、っていうことなわけだけど……そのタイミングで、私に声がかかったのだ。

 

彼に付き添ってやってくれ、と。

 

まあ……センリさんにも、博士たちあたりから、私がそこそこベテランのトレーナーだという話は届いていたんだろう。もしかしたら、私の素性……ジョウトリーグ現チャンピオン・カリンの妹だっていうことも、知ってるかもしれない。

 

それなら、新米どころか、まだトレーナーになってもいない、いわば『ポケモントレーナーの卵』を預けるには十分だ、と思ったんだろう。

 

……その背後にいたアララギ博士が『げっ』っていう風な顔になったんだけど、その時の彼女の心の声は考えないようにしている。

 

……いやまあ、何度も言うように、懸念はもっともなんだけどね?

 

自分でも、その……その後にミツル君が『い、一緒に来てくれます……よね?』って、頬を染めて上目遣いで見て来た時は、この身の内に巣くう獣が啼いたのがわかってしまった……って何を言ってんだろうね私は。

 

けどまあ、さすがにまだ何も知らないであろう小さい子を相手に、何かする気はあんまりないし、普通に先輩トレーナーとしての務めを果たそう、と思って、その依頼を引き受けたわけなのだ。

 

……なのだけど……

 

「すごいですね! アイカさんって、そんなに強いポケモントレーナーなんだ……」

 

「あははは……まあ、アレよ。経験って奴よ、単純にさ。ミツル君も、いっぱいいろんな人や、ポケモンと出会って人生経験積めば、すぐ強くなれるわよ」

 

「は……はい! がんばります!」

 

……久しぶりに見たわね……こんなにも純粋な子。

瞳の中にキラキラ光が見えるみたいだわ。さっきまでの、私を相手にした……どこか遠慮がちな感じとか、気恥ずかしさみたいなのは、話題づくりのためにポケモンの話をした瞬間になくなった。

 

ホントにこの子、ポケモンが大好きなんだな……そして、トレーナーになるということに、どこまでも真剣なんだ。

 

すごくまっすぐで、純粋で、誠実で……突っ走りがちで、ちょっとだけドジ。

 

そんな彼を見ていると……私のこの、初対面のショタ相手にあっち方面のことを考えてしまうような、そんな性根が……

 

(……やばい……我慢しろ私! 食べちゃダメ……沈まれ、獣……!)

 

……ますますうずいてきてしまう。

 

……うん、汚れてるなー、私。

こんなまっすぐな少年を前に、考えることがそれですか……ははは、救いようもない。アララギ博士が心配するのも当然だよ。

 

私にだって昔は、ポケモントレーナーとして、パートナーのポケモンと一緒に切磋琢磨して高めあっていこうっていう、純粋でまっすぐな気持ちを持っていた時期が…………あれ、なかったわねそういえば。

私、デルビルもらって割とすぐにベッドに連れ込んでポケ姦にはまった気がする。

 

……え、もしかして私、ポケモンと真正面から、下半身がらみなしで向き合ったことないんじゃ……? やばい、トレーナーの先輩として色々致命的な気がしてきた。

 

……ってなことを考えながら歩いていたら、突然、前方の草むらが大きくゆれた。

 

「「……!」」

 

それを見て、私もミツル君も、反射的に気を引き締める。

 

……いよいよ、だ。

ミツル君の初バトル。そして……初ゲットなるか……緊張のバトルが始まる。

 

一瞬のアイコンタクトの後、ミツル君はこくりとうなずいて……腰につけていた、センリさんから貸してもらったモンスターボール――ジグザグマ入り――に手を伸ばした。

 

そして、茂みからポケモンが飛び出して……

 

 

 

3分後、彼は再びズボンとパンツを失っていた。

 

「うぅ……ま、また……」

 

見えないように草むらにしゃがみ込み、半泣きになっているミツル君。

いやもう……呪われてるんじゃないのかこの子?

 

いや、まさか……あのタイミングでアレがああなって、あれをああしてあれがあれになった結果としてウルトラC的に下半身を剥かれるとは……

 

説明が下手? ごめんね。

 

そして、バトルの相手だったポケモンは、そのパンツとズボンもって逃げちゃうし……まあ、その後すぐにヘルガーに追いかけさせたから、大丈夫だとは思うけど。

 

「ご、ごめんなさいアイカさん……せ、折角ついてきてもらったのに、こんな……」

 

「あ、あはは……大丈夫だって。慣れないポケモンバトルだもん、こういうこともあるよ」

 

「そ、そんなわけないですよ……こんなっ、ポケモンバトルの拍子に恥ずかしい格好になっちゃうようなこと、僕ぐらいです……うぅ……恥ずかしいよぉ……」

 

……割と私もあるんだけどね。バトル中かその前後に剥かれること。

まあ、私の場合は状況とか色々違うし、確信犯的なものも混ざってるけど。

 

ともかく、またしても丸出し少年になってしまったミツル君は、ここから動くこともできず……お、ヘルガー戻ってきた。

けど、その口にくわえているのは……

 

「ズボン……だけ?」

 

そう。ズボンだけだった。ヘルガー、パンツは?

 

え、奪い返そうとしたら食いちぎられて破れた?(ジェスチャーより判断) あらま……

 

「そ、そんなぁ……で、でも、ズボンだけでも戻ってきたのは……よかったかも……」

 

さっきよりもさらに泣きそうになりつつも、まあ……一応、隠すことはできる、という意味では安心したらしいミツル君は、しぶしぶノーパンのままズボンをはいた。

 

……しかし、アレが直接ズボンの布地に当たるのが気になるのか、若干動きはぎこちない。

妙に内股というか、股間をかばうような歩き方になってるし。

 

「うぅ……何か、変な感じ……」

 

………………

 

見た目……小柄なショタ。儚げ。

表情……恥ずかしそう。顔、赤い。目、うるうる。

仕草……内股でもじもじ。時折こちらを、気にするようにちらちら。

その他……現在ノーパン。

 

……耐えろ……耐えろ、私……っっ!!

 

ここまで本能的欲求刺激されるようなショタに出会ったの、初めてなんですけど……

やばいコレ、一刻も早く用事済ませて帰らないと、マジで私獣になるかも……

 

そんな私の願いが天に通じたのかは知らないが……その、直後のことだった。

 

ボールに戻さず、なんとなくそのまま連れ歩いていたヘルガーが、突然、斜め前の方の木立をにらみ……ぐるる、とうなり始めた。

 

「……? どうしたの、ヘルガー?」

 

言いつつ、その視線の先を追うと……そこにいたのは……

 

小柄な体躯。

緑色の頭。

赤い角。

白い肌。

そして……ちょっと見えづらい位置にある、つぶらな瞳。

 

……さっき、ハルカが言ってた、あるポケモンの容姿と一致する。

 

ポケモン図鑑も使って、一応、確認……ああ、やっぱり。

 

「あ、あれって……ポケモン、ですよね?」

 

「みたいね。ラルトス……か」

 

「よ、よーっし、今度こそ……!」

 

ミツル君は、顔色は赤いままだけど、表情は気合いの入ったそれになって……再び、腰のモンスターボールに手を伸ばした。

 

その、ミツル君の視線とやる気を浴びているであろうラルトスは……逃げたり怯んだりすることはなく、それどころか普通にこっちに向けて歩いてきた。

ミツル君の目を、真正面から見つめ返しながら。

 

 

 

この数分後……ミツル君は、無事に最初のポケモンをゲットすることに成功するんだけども……その時私は、確かに見た。

 

モンスターボールに吸い込まれる、その瞬間……ラルトスの目に、ぎらりと危ない光が宿ったのを。

 

それは、私の気のせいでなければ……見覚えのあるもの。

 

アララギ博士やマコモさん、お姉ちゃんあたりが……『獲物』を発見し、ロックオンした時にその目に宿すような……私のような人種と、同類である証の光だった。

 

 

 

この、ちょっと気になるラルトスと、新米ポケモントレーナーであるミツル君が、今後どういう関係を築いていくことになるのか……この時の私には、想像もできなかった。

 

 

 

 




病弱ショタ、さくっと食べちゃうのもアレなので引っ張ってみますが……うーん、どうするか……

次回くらいから、そろそろエロ入りたいなあ……
リクエストとかも、消化したいし……うーん……


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第3話 お坊ちゃまの性教育

なんか、各地方の最初のエロは、ほとんどいつもショタで飾ってる気が……まあ、いいか。
今回の主役は……RSE時代、何かみょーに印象に残った序盤トレーナーだった彼です。


 

 

「い、い……いたいっ!?」

 

「こーら、男の子でしょ……情けない声出すんじゃないの」

 

ここは、トウカの森と呼ばれる場所。

その名のとおり、トウカシティからちょっと行った先にある森だ。虫ポケモンや、植物ポケモンが多く住んでいる。

 

そこで私は、1人の男の子の、ケガの手当てをしてあげていた。

 

ただし……私もその子も、上から下まで全部の服を脱いだ……すっぽんぽんで。

 

 

 

さて、ここに至るまでに何があったのかというと……だ。

 

ミツル君が無事に(?)ラルトスという、最初のポケモンを捕まえたのを確認した私は、彼と一緒にセンリさんのもとに戻って、ポケモンを返却。

その後、シダケタウンに行くミツル君を見送った。

 

そして私は博士たちから、次なる目的地が『カナズミシティ』というところにある、『デボンコーポレーション』という会社だと聞いていたので、一足先に向かうことにした。

車じゃなく、徒歩で。ゆったりと、景色でも見ながら。

 

その途中、森に差し掛かったところで……この辺りの雰囲気?には、あんまり似つかわしくない男の子とと出会った。

 

見た目一発『お坊ちゃま』って感じのその少年は……本当にお坊ちゃまだった。

 

彼自身が来ている服も、ブランドものらしき、すっごい高そうなスーツと革靴だ。

 

……ここ、森の中なのに、何でわざわざそんな暑苦しい上に動きづらくて、汚れちゃいけなそうな恰好で来るかね……一種の美意識?

 

しかも……使うポケモン自体は普通だけど、ちょっとでも傷ついた時にためらいなく『かいふくのくすり』なんてもんを使ったり――すごい高い薬だったはず――するあたり、金銭感覚とかその他がぶっ飛んでる気配がするのだ。

 

まあ、そんなところに驚かされつつも、普通に勝ちましたけどもね。

 

けど、問題はその後だった。

 

お金持ちのお坊ちゃまらしく、プライドが高いというかなんというか……バトルで負けた悔しさで泣きそうになっていた彼は、ポケモンをボールに回収するやいなや、ダッシュでその場から走り去り……

 

しかし、動きづらい服に動きづらい靴だったことが災いして、つまずいて転倒。

その際に突っ込んだ茂みの中に……運の悪いことに、『キノココ』という、ちっちゃなキノコのポケモンがいた。

 

そして、突っ込んだ拍子に、びっくりしたキノココがあたりに胞子をまき散らして……私もその少年も、その胞子まみれになってしまった。服とか、全部。

 

で、仕方ないので……近場にあった川岸に来て、胞子まみれになっちゃった服を全部脱いで洗って乾かしてる最中に、転んだ拍子に少年がケガしてたのが分かったので、持っていた救急セットで手当てしてあげている……ってわけだ。全裸で。

 

……うん? もちろん、狙ってるよ? 確信犯だよ?

 

いやでもさー、しかたないよねー。

寄りにもよって、半裸ショタを前にお預け食らってそのままで飢餓状態だった私の前で、のこのこそんな付け入る隙なんて見せられたらさー、襲うなって方が無理だよねー。

 

そりゃはぎ取りますとも。はぎ取ってじっくり堪能しますとも。

 

けど、焦らない焦らない……ショタはただがっついて食べるよりも、じっくりとその純粋なところをついて、赤くなる顔や恥ずかしそうな仕草を引き出してちまちまと行くのが美味しいんだからねー……にゅふふふふふふ。

 

……だいぶ女捨てた感じになってるな、ってちょっと頭をよぎったけども、まあいい。

 

今現在、お坊ちゃまの彼は、『早く洗わないと、服がダメになっちゃって怒られるよ?』という私の一言で真っ青になり、そのまま流れに任せて、パンツまで全部脱いで洗った。

 

同じようにして私も全部脱いだあたりで、はっとしてた。あれ、なんだこの状況、どういうこと? どうすればいいの? って顔に書いてあった。

 

洗った服はそのまま干してある。ヘルガーに見張り頼んで。

たぶん、1時間もすれば乾くだろう。

 

それまでの間が……私の独壇場だ。

 

「……っ……!」

 

膝小僧に消毒液をつけられてしみるらしい少年。

しかしその視線は、固く閉じられているように見えて……時折、ちらちらと私の方に向けられていることに、私は気づいている。

 

薬を箱から取り出すとき、川から水を組む時なんかの、私の注意が他のところに向くようなタイミングを狙って……私の裸体、主に、胸元とかお尻とかのあたりに。

 

『どこ見てるのかな~?』って声かけるか……いや、それよりもここは……

……うん、折角だし、さっきのあのシチュエーションを利用しよう。

 

丁度、向こうさんも、おあつらえ向きの状態になってるみたいだし……♪

 

「あれ……どうしたの? それ……?」

 

「え? ……わ、わわっ!? な、な……!?」

 

と、私が指さした先には……まだ子ぶりながらも、男の子らしく、勃起して大きくなっているおちんちんがあった。

 

まだ皮かむってる状態だけど……それがまた、かえってかわいい感じ。

先っぽの部分に、充血したみたいに赤い亀頭がちらっと見えてる感じがいい。

 

それはそうと……反応を見るに、性知識はまだほとんどなさそうね?

 

「な、何でこんな……え、大きく……は、腫れ、て?」

 

自分のコレが、何でこんなことになってるのかわかってない……となれば、

 

「ちょっと、よく見せて!」

 

「えっ!? わ、わわっ!?」

 

少年の、局部を隠すようにしていた手を押しのけて……大きく膨れ上がった肉棒がよく見えるようにすると、私は思いっきり顔をそれに近づけた。

匂いが漂ってくるくらいに、近くまで寄せて……じろじろと見る。

 

その視線に、状況に、ひくひくと震える肉棒と、息をのんで見守る少年。

こうなってしまえば……お坊ちゃまも、そこらの虫取り少年と変わんないわね。

 

さて、それじゃあ……レッツ、虚言。

 

「……ひょっとして、これも……さっきのキノココの胞子のせいかもしれないわ。知ってる? キノココって、攻撃されると毒の胞子をまき散らすことがあるのよ?」

 

「えっ!? じ、じゃあ……」

 

コレは一応、ホントの話だ。そういう特性を持ってるキノココもいるし。

 

けど、このタイミングでそんなことを言われたら……性知識も満足にないお坊ちゃまの思考なんて、たかが知れたもの。

ばっと、自分の膨れ上がった肉棒を見下ろして……しかし、器用にも顔は青い。

 

勘違いするよね。キノココの胞子の毒でこうなったって思うよね。

怖いよね、これからどうなるかわかんないもんね。

 

……って……あ、やばい、コレ、恐怖に負けて肝心のちんちんが縮こまりそうだ。

迅速に次のフェイズへ……ってことで、わしづかみ。

 

「ひゃ、わわっ!?」

 

「大丈夫よ……すぐに毒を出しちゃえば、大丈夫だと思うわ。心配しないで」

 

「ほ、本当……?」

 

「ええ。さあ……こっちに来て」

 

すがるような目つきになった少年を連れて……私は、リュックから取り出したビニールシートを川岸に敷いて、その上に少年を横にする。

片方の手は、ペニスをつかんだままだ。微妙に動かして刺激して、硬さを保たせている。

 

怖がってても、直接的な刺激には弱いようで……きっちり勃起継続中。

 

さて、それじゃあ……

 

「じっとしててね……あむっ」

 

「―――っ!?」

 

ペニスだけでなく、体中ガチガチに緊張して固くしている少年。

そこに、足側からより沿うようにして近づき……その剛直を、ぱくっとくわえる。

 

温かくて湿った、私の口の中に含まれて……その瞬間、びくんっ、と、少年のペニスが嬉しそうに震えて跳ねた。

 

「――れろ、れろるろ……んむ、ふぅ……ちゅる……」

 

「ぁう、うぁあ……ぇっ!?」

 

股間から伝わってくる、未知の快感に……少年、混乱中。

おちんちんが大変な病気にならないように、治療をしてもらってる……という認識の中、フェラチオの初めての気持ちよさに襲われる。

どんな気持ちなんだろうな……恐怖と快楽のコラボレーション。

 

どう反応していいかわからず、涙目で赤くなって震えているその顔は、よりいっそう私の股間を濡らしていく。もうあふれ出てきてるし。

 

……69の姿勢じゃなくてよかった……もしそうだったら、今頃少年の顔とか胸のあたり、びしょびしょだったわね。

 

亀頭、竿、付け根、カリ首、裏筋……舐め回していくと、どんどん少年の血液がそこに集まっていって、熱く硬くなっていくのを、口の中の粘膜で感じ取れた。

それに伴って、だんだんと……少年の方も、考える余裕がなくなってる感じだ。

 

「ふあっ、うぁあ……お、おねーひゃ……何か、へんな……ぅ、もっと……っ!」

 

不安感、消えてきたかな? 頭の中、快楽と困惑でごちゃごちゃになってるっぽい。

 

汗とかの塩気のある味から……徐々に苦みを含んだ味に変わってくる。

我慢汁が出てきて……次第にその味が強くなってくる。

 

……これなら……無事に『通りそう』ね。

 

「んちゅ、れろ……どう? 痛くない?」

 

「いたく、ない……くすぐった、きもち、いい……?」

 

「そっか、それならよかった。もう、大丈夫そうね……」

 

そう言って、ちゅぱっ、と音を立てて……私は口から、彼のペニスを話す。

 

その瞬間、ひんやりとした空気にあたると同時に、私の口やら歯やら舌やらが与え続けていた快感が感じられなくなり……はっとしたような表情になる少年。

 

その顔には……はっきりと『落胆』が浮かんでいた。

 

「あ、え……?」

 

「これでもう大丈夫ね……キノココの胞子の毒、ぜーんぶおちんちんの外に出たみたい」

 

「え、あ……うん……」

 

私の言葉に、病気にならなくて済んだことには安堵しつつも……それよりもはるかに残念さがまさるその心の内を、全く隠し切れずにしゅんとする少年。

快感がまだ少しは残っているのか、ひくひくと肉棒を震わせ、肩を上下させて息は荒い。むしろ……まだまだ物足りない、という、雄弁なアピールだった。

 

そして……おそらくは、その行為の意味をまだわかっていないままであろうに、少年は……実に『雄』らしく、こう欲求を述べてきた。

 

「で、でも……コレ、まだはれてるから……もっと……」

 

その言葉が方便以外の何物でもなく……本音はもちろん、快楽であることは、考えるまでもなくわかる。

顔には『もっと気持ちいいことしてほしい!』って、書いてあるし。ついでに涙目。

 

けどまあ……お望みとあらば別に、断る理由も……ないわね?

 

「わかったわ……えいっ」

 

「ひゃ……あううっ!?」

 

またぱくっ、と、肉棒を口に含む。

 

そして今度は……さっきと違って、一気に本気で搾り取りにかかる。

 

―――れろれろ……じゅる、ぐちゅ……むにゅにゅ……じゅじゅ、ずじゅるるる……

 

舐めて、こすって、噛んで、吸い込んで……

色んな刺激をいろんな場所に、立て続けに、畳みかけるように。

 

「あぁあああぁぁ!? うぁああ……ふぁ、あぐあっ……んあひおねえひゃああ―――!?」

 

さっきまでとは大きく違う、機関銃の連射のように押し寄せる、暴力的なまでの快楽に……もう少年の口は、意味のある言葉を発することができていない。

 

体全体をがくがくと振るわせて……顔なんか、汗に涙に涎に鼻水に、色んな液体でぐちゃぐちゃになってる。

 

そして……まあ、精通もまだの男の子なんだから、至極まっとうではある。

私の本気の搾精フェラからほどなくして……ひときわ大きく少年が体をのけぞらせた次の瞬間……どぷっ、と、私の口の中に苦い味が広がった。

 

そのまま、脈打つように2度、3度……注ぎ込まれる。

 

私はそれを、一滴もこぼさないように口の中で受け止めると……尿道の奥に残った分まで、最後にずずずっ! と吸い出したうえで……ごくん、と飲み下した。

 

そして、少年に目を向けると……あちゃあ。

 

「耐えらんなかったか……ま、初体験じゃ仕方ないか」

 

射精その他の快感に限界を超え……意識を手放して気絶してしまっている少年が、力なくそこに横たわっていた。

 

その股間では、私の唾液と彼自身の精液でテカテカになっている、徐々にその硬さをなくして力なくしぼんでいきつつあるペニスが。

……1回で限界か。ま、これも仕方ないってもんよね。

 

…………ショタを下の口で味わうには、最初から本番でやる方がよさそうね。個人差はあるでしょうけど、総じてスタミナとか連射残弾に限りがありそうだし……。

 

……とりあえず、このお坊ちゃまは、眠ってる間に軽く体でも洗ってあげて、服もサービスで着せてあげるとしますか。もうそろそろ乾いてるだろうし。

 

あー楽しかった、いいストレス解消になったわ。

 

ホウエン地方……ショタが特産って話、あながち冗談でもなさそうね。こりゃこの先も、期待できるかもだわ……じゅるり。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第4話 暗躍する謎の少女

久々の投稿。
しかしエロなし。

……じ、次回こそはっ!

あ、今回、あの人出ます。


 

 

一足先に向かうつもりが、結局博士たちと一緒に行く感じになってしまったけど……まあいいとして。

 

トウカの森を抜け……その途中で、なんか、赤いフードが特徴的な服装の、柄の悪い奴に絡まれている研究員っぽいおじさんを助けつつ、カナズミシティへ向かった。

 

そしてその研究員さんが、目的地のひとつである『デボンコーポレーション』の研究員さんだった。何ていうか、縁ってものを感じる。

助けたお礼ってことで、そのままちゃっかり案内してもらえたし。

 

それにしても、森で戦ったあのへんな奴……何者だったんだろう?

ただのチンピラじゃないような気がする。グループ名か何か知らないけど、『マグマ団』がどうのとか、組織だって動いてるようなこと言ってたし……

 

……前に旅した2つの地方にも、似たような連中が出てきただけに……不安だわ。

 

いわゆる『悪の組織』的な連中か……関わるとロクなことないのよね……。

具体的には、エロとかエロとかエロとか。

 

……ラジオ塔やグリーンフィールドでこっぴどくやられてもうアレだから、嫌なんだけどなーぶっちゃけ。その保養もかねてこの地方に来てるんだし。

せめて、団員がショタならまだ……ごにょごにょ。

 

『マグマ団』だっけ。後でちょっと調べておこう。

はー、先が思いやられる。

 

……それに、もう1つ気になってる点もある。

 

なんか、森を歩いてた時……視線、みたいなものを感じた。

 

周りを見回してみたけど、特にそれらしき人影はいなくて……けど、その違和感はいつまでもなくなってはくれなかった。

 

誰か、いたのかな……? それとも、私の気にしすぎか……

 

☆☆☆

 

「……あー、もしもし? カガリ隊長? こちらヒダネ。これよりフェイズ2に入ります。前回先輩が取り逃がしてたパーツの確保は必ず……はい、はい、もちろん。了解しました、吉報をお待ちください…………あと隊長、その会話の端々に謎に英語が混じる癖ってちょっとなん……あ、切れた」

 

一瞬前まで起動していたらしい通信機を耳から放して懐にしまう、1人の少女。

 

ふぅ、と一息ついて、その少女は近くにあった岩に腰かける。

 

そこは、カナズミシティ郊外の、人気のない一角。

 

これから開始されるであろう、彼女の属する組織による……言ってしまえば強盗作戦。

その実行犯の1人である少女は、間もなくここにかけてくる仲間を待つ間、しばし私事を多分に含んだ思考にふける。

 

「やれやれ……こんなパーツの強奪1つまともにこなせないとは。世界を救う正義の組織が聞いてあきれるね……それを本気で信じてる点も含めて、だけど」

 

口からこぼれ出たのは……自分が属している組織を、目的ごと盛大に否定するセリフ。

それはすなわち、彼女自身はその組織に属していながら、そこを見ていないという事実を指す。

 

先程までの口調や態度と比べて、かなり違和感のある独り言は、まだ続く。

 

「まあ、最悪時間をかければ自前でもどうにかできるものでしかないから、コレはいいんだけど……他の分野でも足踏みされるようじゃ、この先ちょ~っと困るかな~。せっかくホウエン有数の2組織を手ごまにしても、それそのものが無能じゃね……しゃーない、もうちょっと他の角度からも動けるように保険かけとくか?」

 

言いながら、少女は……ふと、少し脇の方の光景に目を向ける。

 

そこでは……野生のポケモンたちと一緒にあそぶ、彼女がいつも連れている1匹のポケモンがいた。

 

薄桃色の小さな体躯に、長い耳が特徴的なポケモン……ゴニョニョ。

 

特段珍しいポケモンではない、このあたりでは野生で普通に、特に『カナシダトンネル』という洞窟に行けば、よく見かけることのできるポケモンだ。

 

現に今、彼女のゴニョニョは、野生のゴニョニョたちと仲よく遊んでいる。

それを少女は、ほほえましそうに見ている。

 

「ふふふっ、よかったなーヒガナ、友達ができて……このへんのポケモンたちは優しいね。鈍感、って言ったら失礼なのかもだけど、ヒガナが普通のゴニョニョとはちょっと違う、ってことに気づかない。……いや、気づいた上で、受け入れてくれてるのかな?」

 

別に、ゴニョニョに聞いているわけではなく、そもそも聞こえるような声量ではない。

もっとも、耳のいいポケモンなので、もしかしたら聞こえているかもしれないが……彼女は、特にそこに興味はなかった。

 

返事がない点も含めてだ。自らが『シガナ』と呼んだそのゴニョニョが楽しそうなら、それでよかった。

 

そして彼女は、ふたたび視線を虚空に戻す。

その目には……確固たる意志や決意を感じさせる光が、力強く、しかしどこか暗く宿っていた。

 

(必ず、成功させる……この子たちのためにも……そのためには……)

 

脳裏に思い浮かべるは、自分が暗躍している先である組織。

 

それに加えて……あらかじめ調べておいた、他にも利用できそうな組織や個人が、いくつか。

 

目的に合わせてそれを選別しつつ、少女は懐に手を入れ、通信機を取り出した。

ただし……先程まで使っていたものとは、別なものだ。

 

それのスイッチを入れようとして……ふと、少女の頭に、ある1人の人物が思い浮かんだ。

 

「……そういや、さっき作戦を邪魔してくれたトレーナー……彼女も、利用しようと思えば。うん、先輩方が頼りなすぎた点を除いてもかなり強そうだったし……使えるかも。気になる点があるとすれば、私と同じで、他の地方から来たっぽい……ってくらいか」

 

大した問題じゃないけどね、と締めくくりつつ、少女は通信機を起動した。

 

「……もしもし、こちらコサメ。ウシオ隊長ですか? 次の作戦のことでひとつ……はい、はい、わかりました……あーすいません、そういうのは私得意ではなくて、はい。できれば、というかむしろ女のコがいない場所でどうかひとつ。いや『ウホッ♪』じゃなくてですね。私一応真面目に話を……あ、切れた」

 

先程と同じように、懐に通信機をしまいつつ……少女は、

 

「…………なんか、どっちの組織も……上司が濃いんだけど…………いや、まあ、実力は確かなんだし、気にしてもしゃーないか」

 

遠い目でそんなことを言い、ためいきをついたが……少しして、何かを振り切るようにしつつ立ち直る。

 

「とはいえ、やっぱり手駒は増やしといた方がよさそうだ。となると、最有力候補は、デボンの誰かを買収するか、あるいは、この地方に近々進出を考えてるっていうシルフとかいう企業の……ん?」

 

考えていた途中に、少女の目が……少し離れたところの舗装道を走る、2人の人間と1匹のポケモンをとらえた。

 

何か、荷物をもって逃げている……自分と同じデザインの服を着た男。

 

それを追いかけて疾走する、茶髪の少女と、彼女のポケモンであるヘルガー。

 

この地方でよく見られる『ポチエナ』や『グラエナ』と同じように、犬型の悪タイプのポケモンだが……この地方にはいない種類だ。

 

それが印象づいたこともあり……少女は、彼女をよく覚えていた。

何せ、先程まで『手駒』候補に挙げていたのだし。

 

(……あーあー、あれじゃじきに捕まるな。事前に打ち合わせしてた逃走ルート思いっきり無視してるし……忘れたか? しょーがないなもう、うちの先輩方は……)

 

ため息をつきつつ、少女は……疾走する茶髪の少女・アイカをじっと見て、

 

(保険……一応、かけとくべきかな。そのためにまずは……調べてみないとね。彼女が……何者なのか)

 

すでにこの作戦の失敗を確信できてしまった少女は、持ち場をあっさり放棄し……自分の目的のために動き出すのだった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第5話 アイカと傷だらけのクチート(前編)

注意。
今回の話には、一部、ネタと伏線の名を借りたマニアック描写?があります。
BLと異種姦に耐性の無い方はちょっとご注意下さい(汗)。


 

カナズミシティで、博士たちの用事が終わった後……私たちは今度は、カイナシティというところにいくことになった。

 

何でも、今、海洋研究の最先端を行く学者さんだか船長さんだかがそこにいて、博士たちはその人と交流がてら意見交換をしに行くそうだ。

可能かつ有用そうなら、共同研究も検討するらしい。

 

どうやら、最近はこの地方でも色々とポケモン研究が進んできているらしく、博士も色々と興味のある研究に出会えそうだ、って楽しみにしてた。

 

さて、そうなると……とりあえず、私もカイナシティまでは一緒に行こう。

けどその後は……別行動にしようかな。

 

もともと、保養のためにってこの地方に来たけど……今んとこ、かなりのんびりできてるし。だいぶ、ストレスとかも抜けた気がする。

 

それに私、もともと自分のペースで行先決めて、色々旅してまわってみるのを楽しむたちだからなあ……ついこないだも、ポケモンジムがあるのを見て反射的に挑戦しちゃったし。

カナズミジム突破。ストーンバッジ、ゲットだぜ。

 

そんなわけで、とりあえずカイナシティまでは一緒に行くべく、博士が手配してくれた船で出発したんだけど……潮の流れの関係だかで、途中、ちょっと足止めを食らうことに。

 

しかし、ちょうどよく……といっていいのか、そこは『ムロタウン』という、水道を挟んで存在する町の近くだった。

 

なので、潮の流れが安定するまでの間……ここで時間をつぶすことに。

 

退屈は……そんなに心配しなくてよさそう。

この町にも、ポケモンジムがあったし……何か、探検できそうな洞窟みたいなのもあったしね。

 

さて、どうやらジムリーダーは今留守みたいだから……先に、洞窟にでも行ってみようかな。

 

☆☆☆

 

で、行ってみた先の『いしのどうくつ』。

そこで私が見たものは……

 

(え、ちょ……何コレ!? ポケモン社会でもこんなんあんの!?)

 

そこで繰り広げられていたのは……凄惨な、凌辱の現場だった。

 

……思えば私、ポケモンと交尾したことはいっぱいあっても……ポケモン同士が交尾してるのをみたことって、ほとんどないな。

 

というか、コレは交尾は交尾でも……レイプの類なんだけど。見るからに。

 

今、私の目の前では……かわいらしい見た目の、ツインテール?みたいなものを頭につけた人型のポケモンが……同じく人型の、巨体のポケモンに、後ろから貫かれて、ひぃひぃとあえぎながらアへ顔を見せていた。

 

ていうか……犯してる方のポケモン、見覚えあるんだけど……。

ハリテヤマじゃん。前まで、私の旅パだった奴じゃん。種族同じだけだけど。

 

そして、犯されてる方のポケモンは……(ポケモン図鑑起動中)……クチート、っていうのか。かわいいな。

 

……しかし、なんというか……エロいな。ポケモン同士なのに。

どっちも人型な上、犯られてる側のポケモンがかわいい見た目だからか……普通にエロく見える。動物同士の交尾って感じ、あんまりしない。

 

最初は、合意の上の交尾かもしれない、と思って見始めたけど……やっぱ違うみたい。明らかにクチート嫌がってるし。レイプだコレ。

 

……気のせいかな、何か、他人事に思えない。

無理やり犯される辛さは……知ってるし。時々楽しんでるけど。

 

もしかしたらコレは……今まで私が知らなかっただけで、野生ではよく……とは言わないまでも、あんまり珍しくもないことなのかもしれない。

野生動物なら、強いものがメスを従えるっていうのは、ある意味道理だ。

 

ひょっとしたら、クチートはハリテヤマと戦って負けて、その結果ああなってるのかもしれない。それが野生のポケモンの間では、当然なのかもしれない。

 

それでも……コレはちょっと、見過ごすのは嫌だな。

 

ハリテヤマの巨体にのしかかられ、子供の腕ほどもありそうなペニスを乱暴に出し入れされているクチート。

息を荒くし、目の端から涙を流し、舌をでろんと出して快楽に悶えている。

 

部外者の余計なお世話だっていうのは十分に理解しつつも、止めさせるためにモンスターボールを取り出した……その時だった。

 

ハリテヤマが、クチートの小さな体を抱え上げて、体位を変え……何ていうんだろアレ、逆駅弁?的な、抱え上げたクチートを後ろから突き上げる形にした。

 

その瞬間、私の目に……ありえないものが飛び込んできた。

 

それは……

 

(…………生え……てる……?)

 

クチートの、腰のところ。

ハリテヤマのペニスが突き刺さってる、その真上あたり。

 

そこに……ハリテヤマのそれに比べれば、随分とつつましやかなサイズの……しかし、きちんとそういう形をして、固くなってて……正確に言えば、勃起している、

 

男の子の象徴が、生えていた。

 

…………ほわっつ?

え、え? え!? えええぇぇええええ!?

 

ちょ、ちょっと待て! マジで待って!

何アレ!? あれ、ちょっと……あれってあれそれこれどれつまりその……

 

 

≪しばらくお待ちください≫

 

 

……落ち着け私。冷静になれ。思考を働かせろ。

 

まずは状況を整理しよう……その結果・結論いかんで、この状況がどういうものなのか、色々と根本の部分から違ってくるぞ。

 

ええと……私は当初、コレを、ハリテヤマによるクチートのレイプ現場だと思っていた。雄(ハリテヤマ)が、雌(クチート)を犯している現場だと。

 

しかし、クチートにはおちんちんがついていた。

イコール、クチートは雄。というか、クチート『も』雄。

 

つまり、雄×雄。

 

……美少年が、同じく美少年、あるいは屈強な男に、後ろから『アッ――!!』される漫画を……前に見せてもらったことがある。イッシュの四天王のシキミさんに。

 

何であの人があんなもんを持ってて、あまつさえ自分で書いたりもしてたのかは知らない。というか、考えるだけ無駄だろうから、『シキミさんだから』で納得した。

私とオクタンに犯させて、それを燃料に創作意欲を燃やすような人だし。

 

つまりコレ、ガチムチのモーホーに華奢な美少年が食われてる感じのアレじゃん。

薔薇じゃん。BLじゃん。衆道じゃん。

 

マジか。ポケモン社会にもBL文化あんのか。

何気に大発見じゃない? 博士に相談してみよっかな。

 

とかなんとか思っている間に……あ、ハリテヤマがフィニッシュを決めた。

 

その下半身から、挿入されている逸物を介して、びくん、びくん、と脈打つような動きが、クチートの小さな体をゆさゆさと大きく揺らしつつ、その菊門の中に、白濁液を流し込んでいく。

 

それによって、クチートも再び絶頂に達したのか、直腸内に射精されながら、自分も射精していた。股間から伸びている、ハリテヤマのそれに比べれば、だいぶつつましやかなペニスから。

 

それはしばらく続いたかと思うと……ハリテヤマは、ふぅ、と満足したようにひといきついて、洞窟の奥に消えていき……後には、ぴくりとも動けないほどに弱ってしまったらしい、クチートが残された。

 

☆☆☆

 

で、その十数分後。

私はそのクチートを、手持ちの薬で治療してあげつつ、近くにあった水場で、体を洗ってあげていた。

 

いや、その……ね。なんていうか……他人事に思えなかったもんだから。

ズタボロに犯された上で放置、ってのがどれだけつらいかは、私自身知ってるからね。

 

たとえそれをやられたのがオスであっても、それが手を差し伸べない理由にはならない。したくない。

 

……いやまあ、助けようと思った瞬間に思わぬ事実が明らかになって唖然として、結局最後まで見過ごしちゃったわけだし……その辺の負い目?もある。

 

手当の途中で、まだうつろな感じながら目を開けたクチートは、徐々にはっきりしていく意識の中で、私に助けられたことを悟ったようだったけど……それに安堵しつつも、なんていうかこう……少しだけ、恥ずかしそうにしていた。

犯られてる最中から見られてた、って気づいたのかな?

 

しかし、特段嫌がる様子もないので、そのまま洗ってあげている。

 

……なんか、赤ちゃんの世話してあげてるみたいな気分だ。疲れ切ってるのか、何をしても全然抵抗しないから。

 

ちょっといたずらしちゃおうか、なんて思考がよぎったものの、さすがに自重した。

ホントに心身ともに疲れ切ってるはずだし、きちんと休ませてあげないと。いくら私が、人・ポケともにショタ好きでも、節度ってもんはちゃんとあるのだ……多分。

 

何にせよ、この子、かなりダメージ大きそうだ。急を要する傷とかは、薬で治したけど……これは、ポケモンセンターに連れてった方がいいかも。

 

その方が確実だし……多少なり、治療している私に心を開いてくれているのか、抱き上げたりしても、抵抗するどころか、嫌がる様子もない。

拒否するようなら、その時考えることにして……私は、この子を抱いて走り出した。

 

☆☆☆

 

アイカがどうくつを出て、ポケモンセンターを目指して走りだした、ちょうどその頃。

アイカたちが使っていたのとは、また別な入り口。

 

先にクチートを思う存分に堪能したハリテヤマは……その主の元へと帰ってきていた。

 

そこは、何もない、誰もいない砂浜。

しかし、ハリテヤマはそこにどっかり座り込んで、じっと待つ。

 

すると、その数十秒後……

 

ざばあっ、という音とともに、穏やかだった海面に派手に水しぶきが上がり……

 

「オウ! ハリテヤマ……存分に羽は伸ばしたカ? そろそろ、出発するゼ!」

 

中から……今まで潜っていたらしい、色黒の肌で筋骨隆々……そしてなぜか全裸の大男が現れた。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第6話 アイカと傷だらけのクチート(後編)

 

 

「お預かりしてたポケモンは、すっかり元気になりましたよ。またのご利用をお待ちしてます」

 

一時はどうなることかと思ったけど、どうにかクチートも元気になったし、よかったよかった。

 

ポケモンセンターのカウンターでクチートを引き渡された私は、能天気にそんなことを考えてたわけだけど……その数分後、解決していない問題があったことを知る。

 

よかったね、って、野生に送り返そうかと思ってたクチートが……私から離れようとしないのだ。

 

簡単な話だ……トラウマである。

 

いくら住み慣れた洞窟とはいえ……あんな経験をしたところには、戻れないというわけだ。まあ、当然と言えば当然ではある。

 

なんか、だんだん暗くなっていくにつれて、怯え始めてたもんな……この子。

洞窟と同じ、薄暗い空間が……もはやトラウマになってるっぽい。

 

これは……今すぐに野生に返すのは無理、かもね。

 

☆☆☆

 

そう思った私は、止まっている宿の部屋に、そのままクチートを連れて帰って、止めてあげることにした。少なくとも、私がこの『ムロタウン』に滞在している間は。

 

宿で取ってる部屋が、博士たちとは別で、1人1人個室だったのが幸いした感じ。

頭もいい、おとなしい子みたいだし、部屋を散らかしたりする心配もないし。

 

人間の住む家に入るのは初めてなのか……すごく落ち着かなそうというか、あっちこっち動き回ってたけど。目、キラキラしてたし。

恐怖とか不安はひとまず忘れて、楽しめてたみたいでよかった。

 

で、今は……

 

「こら、暴れないの……大丈夫、何も怖いことしないから」

 

一緒にお風呂に入って、洗ってあげている最中だ。

 

……ポケモンと一緒にお風呂入るたびに思うんだけど、このコらって、種族によって体の形とか質感が全然違うから面白いわよね。

 

クチートは、ちょっと頭の部分とかは形的に独特だけど……普通に手触りはいい。鋼タイプとは思えないくらいに。

 

クチートは洗われるのが気持ちいのか、されるがままになっている。

 

ただ、まだちょっと不安で怖い部分もあったりするようで……狭い密室で、裸の私と二人っきりのこの状況も、クチートにはやや落ち着かないようだった。

 

そういえば、脱衣場で私が服を脱いだ時も、ちょっとびくっとしてたっけ。

 

何もしないとは言ってあげているものの……洗ってあげていると、時々、びくっと小さく震えたりしているのがわかる。

体の後ろとか、下半身に手を伸ばすような仕草をすると、特に。

 

ちょっと洗いにくいな……とか思ってた私は、ふと、思いついた。

 

今私は、ちょうど股間のあたりに、そこを隠すようにタオルおいてるんだけど……コレを、こう。

 

ばさっと取り払って、湯船の隅にでも適当にかけ……そして、すっくと立ち上がる。

風呂用の椅子に座ってるクチートに、おまんこが、よく見えるように。

 

「ほら……ついてないでしょ? だから、怖いことしないから……安心してね」

 

きょとんとしつつ、まじまじと私の股間を……少しの陰毛と、一本筋が走っているそこを見ているクチート。

 

ハリテヤマの股間にあった、極太の剛直。それが、私のココにはない。当然だけど。

それを実際に見て知って、クチートも幾分安心したようだった。

 

それにさらに私は……クチートと向かい合わせになって体を洗ってやる。

 

あの時、クチートはハリテヤマから、後ろからヤられていた。

今でも、背中側に回ったり、手を回すような仕草をすると、ちょっと怖がるし……この方がいいだろう。少しマシ程度だけど。

 

そのまましばらく、黙って洗ってあげていると……ふと、気づいた。

 

クチートの視線が、私の股間と胸を行き来して……ガン見状態であることに。

 

……さっき自分で見せてあげといてなんだけど……遠慮なく見てくるわね、このコ。

それも……股間だけじゃなく、おっぱいも。

 

まあ、男の子みたいだし……正常と言えば正常な反応、なのかな?

 

……今のうちに、背中も洗ってあげちゃうことに。

ちょっとびくっとしてたものの、すぐに落ち着いて……まだ、視線は私の胸と股間に。

 

意外とむっつりっぽいこの子を、ふと、ちょっとからかってあげたくなった私は……背中を洗い終えた後すぐに……股間のところに、手を持って行った。

そして、まさぐるようにすると……

 

「あらま」

 

ぽろん、と……それは、こぼれ出た。

つつましやかながらも、しっかりと勃起して固くなっている……ペニスが。

 

突然のことにびっくりしているクチートだけど……とっさにそれを手で隠そうとして、失敗している。大きくなってて、隠せてない。

 

そのまま私は、泡のついた手で、デリケートなその部分を洗ってあげると……しっかり感じるみたいで、びくん、びくん、と体を震わせ、必死でこらえている。

何を? まあ……なき声とか、色々でしょうね。

 

しかし……触ってあげると、またもうちょっと大きくなったかも。

硬さも、鋼タイプ相応、くらいになった気がする……あ、先っぽから、ちょっとトロトロしたのが出てきた。感じやすいんだ、結構。

 

お姉さんの手技に、経験のないボクは余裕もない……まるっきりショタの反応。

それに、ちょ~っとばかり、自分の心が刺激されたのを感じた。

 

洗い……を通り越して、最早手コキになっていた手の動きを止める。

すると、現金なもので……『終わりなの?』って感じの視線が、クチートから向けられる。しっかり気持ちよくはなってたのね。残念なのね。

 

しかし、とりあえず期待には応えずに……お湯でそこを洗い流すと……今度は私は、同じ下半身でも、後ろの方に手をやる。

クチートのトラウマの根源たる部分……お尻の穴がある、そこに。

 

そこでまたびくっとクチートが反応し、若干震えるけど……そこで、もう片方の手で、私はその小さな体を抱き寄せる。

そして、耳元でささやくように言った。

 

「……大丈夫、洗うだけだから。ひどいことされたのはわかるけど……汚れたんだから、きちんと洗わないとね? そのかわり、もし我慢できたら……」

 

そこで私は、クチートの体を少し放し……

 

「ここ、好きなようにさせてあげるから……ね?」

 

わざと見えやすいようにしていたオマンコを指さして……そう言った。

 

☆☆☆

 

およそ10分後。

私とクチートは、無事にそれぞれ全身を洗い終えてお風呂から上がり……今は、布団の上にいる。

 

より正確に言うと、クチートが、仰向けに寝てM字に股を開いている私のオマンコに、勃起したおちんちんを突っ込んで、性欲の赴くままにパコパコやってる状態だ。

可愛く見えても男の子だねー、いっちょ前に腰ふっちゃってまあ。

 

ちょうど性に目覚めたての男の子、って感じだなー、まさに。

初めての女体(雌体?)に、ガツガツしちゃってまあ……。

 

こうして布団の上に来るまで、オマンコガン見だったし……心なしか、息遣いも荒かったような気がする。私が布団に寝転がって股を開くと、ちょっとおっかなびっくりしつつも、ほとんど迷いなくその間に小さい体を割り込ませてきた。

 

その時点でおちんちんはフル勃起。いや、お尻洗ってあげた時にむしろ、さらに大きくなった気すらする。

……実はきっちりお尻で感じてるんじゃないか、って疑問はさておき。

 

やっぱり野生育ちだけあって、本能的に『交尾』というものを知ってるんだろう……クチートは迷いなく、肉棒を私のオマンコに突き刺していた……と思ったら、

 

―――びゅるるるっ!

 

「……ありゃ?」

 

交尾自体初めてだったからだろう……挿入した瞬間にちょっと出てしまっていた。

体をびくん、びくん、って震わせてたし……未知の快感だったんだろうなー。

 

けど、すぐに復活して……元気に腰を振り始める。

がっちり硬いままで、私の肉壺の中で暴れまわり始める。

 

すでに十分なほどに濡れている――大丈夫なように、こっそりお風呂でいじって濡らしておいたんだけど――私のオマンコは、クチートのペニスに絡みついて、女を知らないウブな肉棒をもてあそぶ。上下左右から、しごきあげるような肉ひだの圧力で。

 

それをかき分けて、肉壁よりもさらに熱い肉棒は、と、私の子宮の入り口に、届くか届かないかって感じのところで往復を繰り返す。

時々届いてるようで、こつ、こつ……と、体の中に突かれるような感触があり……肉壁から伝わってくる快感と相まって、私の息も徐々に荒くなっていく。

 

……洞窟で見た時は、ハリテヤマのを先に見てたことや、ベテラン?でヤり慣れてるヘルガーとかのを見慣れてたこともあって、小さく見えてたけど……こうして膣内で直接感じてみると、このコのも結構というか、小さくはないかも?

 

肉壁にきっちり反発してきてるし……子宮口にも届いてるし。

 

むしろ、小さい体を……体ごとぶつかって、全体重をかけて全力でピストンしてきてるお陰で、勢いもあるしがつんと腰に響いてくる。

これは……ちょっと、予想外に上手、かも?

 

慣れてる感じとはまた違う、ただひたすらがっついてて全力、って感じだからこその、この感じ……結構、くるものがある。

 

そんなことを思ってたら、今度はクチートが体ごと倒れこんできた。

そして、私のおっぱいに顔をうずめて……手でむにゅっともんで……あらあら、H心全開だこと。欲望に忠実なショタだね、どうも。

 

もちろん、その間も腰は止めず……ぱんぱんと子気味のいい音を立てながら、私の腰に下半身全体でぶつかっていっている。

 

上半身は、私の上半身の相手をしているというか……何だろう、何をしてもOK的な感じに受け取ったのか、揉んだり吸ったり、とにかく欲望のまま、って感じだ。

 

「――っ、ふ……はぁ、はぁ……っ……! いいよ、上手いよ……その調子……!」

 

力自体は強めであるし、そこそこの大きさのペニスであることもあって……だんだんと私の方も、息が乱れて、そこまで余裕がある感じじゃなくなってくる。

 

ちょっとずつ、クチートの動きに合わせる形で腰が動いて……愛液も溢れ出し、クチートの我慢汁と混じったものが、とろとろと布団に零れ落ちてシミを作っていく。

オマンコも締まりがよくなって、クチートはますます余裕ない感じになっていた。

 

それでも、腰の動きはほとんど一瞬も止まることなく続いていて……と、思ったら、

 

ふいに、ちょっとだけクチートがピストンの勢いを弱めたかと思うと……そのつぶらな瞳で、こっちを切なげに見上げてきた。

 

涙ぐんだ目でのその視線は、なんというか、雄弁で……今から何をしたいのか、種族の違いを超えて、私にきちんと伝えてきていた。

 

よく見れば、体がさっきまで以上にがくがくと震えていて……ピストンが弱まった分、よくわかる。腰のあたりが、とくにぷるぷると……。

ホントに余裕なさそう。口のはたからは、よだれとか垂れてるし。

 

「……いいよ? 思いっきり……中に出して?」

 

直後、

 

―――ぱんぱんぱん……びくびくびくっ!!

 

―――びゅるるるっ、びゅるる、るるる……

 

最後のスパートに全身全霊をつぎ込んだクチートは……私の一番奥におちんちんを突き入れて、

というか、体ごと目いっぱい私に押し付け、抱き着いた状態で……自分の子種汁を、私の膣内に吐き出した。

 

ぎゅ~……っと、私に力いっぱい抱き着いているクチート。

おっぱいに顔をうずめ、荒い息で、体全体で私の体を堪能してる感じ。

 

子宮口に押し付けられた、肉棒の切っ先からあふれ出る、熱い白濁。

半分くらいは子宮内に注ぎ込まれ……もう半分は、狙いが外れて膣内であふれかえる。

 

そんな感触を膣内で感じながら……私は、ちょっとだけ、軽くだけ絶頂できていた。

 

……まあ、仕方ないわよね。初めてのショタっ子じゃあ、こんなもんか。

後で自分でやるか、ヘルガーにでも手伝ってもらって……と、その時考えたけど……どうやら、その心配はなさそうであることに気づく。

 

膣の中で、硬いままの、クチートの肉棒。

さっきと同じ、何かを訴えかけてくるつぶらな瞳。

 

……うん、わかりやすい。

 

「はいはい、いいよ……おいで?」

 

言うが早いか、クチートは止めていた腰を再び動かし始めた。

 

 

 

そのまま、がっつくショタクチートとのポケ姦はしばらく続き……日付が変わったころ、ようやく終わりを迎えた。

 

クチートは、都合4回の射精を……全部私の膣内に吐き出した後で、今はゆっくりと休んでいる。

 

私の手の、モンスターボールの中で……私の、新しい旅の仲間として。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第7話 海辺のポケ輪姦・前編

 

……んーっと、だ。

どうもこのホウエン地方ってやつは、いいところと悪いところが両極端な感じの地方らしい。ある程度回ってみて、そう感じる。

 

ムロタウンでの用事も済み、ついでにジムリーダーも倒して、旅路はすこぶる順調な感じなんだけど……その後に行った町『カイナシティ』で、また変なのが出て……。

 

造船所に、クスノキとかいう船長さん? 館長さん? がいなかったもんだから、博士たちと手分けして町中回ってみたんだよね。

 

私は主に、美味しい魚介類や木の実が集まる朝市とか、観光地ならではのお土産がいっぱいある露店街とか、大雑把だけど料理がおいしい海の家とかと探してみた。

……異論は受け付けない。

 

で、その後行った博物館で、そのクスノキさんを見つけたんだけども……直後に、何かこう……安っぽい海賊のコスプレみたいな服装の連中が絡んできたのだ。以前にも何度か覚えがある感じの絡み方で。

 

どうも、楠さんが持ってるらしい、機械の部品とやらを狙ってきたらしいんだけど……何、アクア団? アレか、こいつら、プラズマ団とかロケット団的な……ちょっと待てや、この地方でその枠もう出てるぞ? あの赤い連中。マグマ団だっけ?

 

その名前を出したら、何か一気に、絡んできた『アクア団』の2人が不機嫌そうな感じになった。敵対してんのかな?

 

何、ホウエン地方……アレ系の集団2つもあんの?

アクア団とマグマ団……勢力争いでもしてんの? そしてそれぞれで悪事働いてんの? 倍めんどくさいわ! 勘弁してよマジで!

 

で、八つ当たりもかねて、襲ってきた2人ともコテンパンにして追い返してやった。

 

はぁ……関わりたくない連中が増えたよ……どーしよホント。

 

とりあえず、何かストレス発散の手段が欲しい……。

カイナ市場にでも行ってみるかな? それか、海のとこに出てる露店か海の家ででも食べ歩き……まてよ?

 

(海、か……。そうだ、もしかしたら……)

 

よし。ちょっと、思いついた。

 

さて、豆知識を披露しよう。

 

私は経験上知ってるんだけども、この世界において、港ないしビーチがある、海沿いの町っていうのは……私にとっての『獲物』を見つけやすい餌場でもある。

 

ビーチには……浮き輪ボーイなんかの小さな子供が、少人数ないし1人で遊んでることがある。たまにお姉さんとかが一緒にいるから、注意が必要だけど。

 

一方、港には……水着のショタは期待できないものの、船の積み荷の積み下ろしをする際に、必ずと言っていいほど、作業担当のポケモンがいる。ワンリキーとか、ゴーリキーとか、力自慢で体のサイズも手ごろなのが主に。

 

そして……このカイナシティには両方ある。

しかも聞いた話だと、積み下ろしとかの作業を終えたポケモンやトレーナーが、ビーチで休息をとることも多いらしい。

 

なーる、期待できそうだわねこりゃ……。

 

まだ日が高い……今日は休日だし、保護者同伴で来てるであろうショタを狙うには条件が悪いか……よし、労働につかれて癒しを求めている肉体労働ポケモンメインで探すか。

 

……毎回思うんだけど、我ながらひどい思考回路するようになってきたなー……。

 

☆☆☆

 

その数分後、

私は……海沿いに少し歩いたところにある、岩場の陰に来ていた。

 

そこは、行くまでにちょっと足場が悪い上に、波が打ち寄せてばっしゃばっしゃうっとおしいところを通らなきゃいけないので、人がほとんど来ない場所だ。ビーチからは見えないし、多少騒いでも波の音で聞こえない。

 

つまりは、やるには最高の場所だということだ。

 

もし、同じようにひと夏のアバンチュールを求めている者がいるとすれば、ここのあたりに来てるんじゃないかなー、とか思いつつ来てみたら、案の定いた。

鍛え上げた肉体の中に、雄の欲求をたぎらせているであろう、作業ポケモンたちが。

 

ワンリキーにゴーリキー、それにアレは……おお、進化形のカイリキーまでいる。

団体さんで休日を満喫しに来てたわけか……予想、大当たりだ。

 

……ただし、1つだけ大きな誤算があった。それは……。

 

(まさか……先客がいたとは……)

 

「ふあぁぁ、っぐ、おぅ……んんぅぅううっ!? しゅ、ひゅ、ひゅごいぃぃいい! 力自慢のポケモンたちのちんぽしゅごいいぃっ!」

 

現在私は、岩陰からその光景を見てるんだけども……ワンリキー、ゴーリキー、カイリキーの集団の真ん中に、ほぼ全裸にひんむかれて、輪姦されている女の子がいた。

私とそんなに年齢も変わらなそうに見える、水色の髪の美少女だ。

 

その子は……岩に両手をつけた状態で、腰をがっしりとつかまれ、立ちバックでゴーリキーのペニスをガンガン突きこまれていた。

 

鍛えられたボディにふさわしいボリュームの肉棒は、がっつり内側からその子の膣を押し広げているようで、出し入れのたびにあふれ出る愛液が砂場にぽたぽたと落ちて、砂にしみわたって黒く色を付けていく。

 

それだけの快感をもたらす勢いのピストンにさらされて、女の子はひぃひぃ言っているけど……おそらくコレは合意の上……いや、むしろあの子が誘った形だろうと思う。

ポケモンたちによる強姦じゃない。だから、通報や救助の必要はないだろう。

 

なぜなら、どう見ても喜んでるし……彼女の足元に落ちている、今までつけていたであろう水着が、どう考えてもおかしい形状だ。

 

マイクロビキニ――それも、ほとんど紐みたいな形。

ちょっと動いただけで色々見えてしまいそうな、隠す気ないだろ、って感じの形。

 

あんなもん着てビーチを歩くなんて、そりゃ『襲ってください』って言ってるようなもんだ。完全に確信犯だろう。

 

そして周囲に、カメラ撮影の用意なんかは見えない。

ということは……企画ものとかじゃなく、完全にプライベートな感じだな。

 

と、そこまで考えたところで……ゴーリキーが、女の子の腰をつかむ手に力がこもる。同時に、ピストンのペースが速く、腰遣いがより力強くなってるような気がした。

 

叩き込まれる快感が一気に増したんだろう女の子は、呼吸もままならないんじゃないか、って感じでがくがくと震える。

その股間に突き刺さっている肉棒も、よく見るとびくびくと震えていたかと思うと……次の瞬間、ぷくっと、中に何かが入ったかのように膨らんだ。

 

その瞬間。ゴーリキーは思いっきり腰を突き出して、女の子の膣内に、膨らんだペニスを力づくで全部挿し込み……そのまま、びくん、びくん、と体を震わせる。

 

同時に、女の子が、絶叫と言ってもいいくらいの声を上げて……見るからに絶頂下らしいところを見ると……膣内に出されたようだ。濃厚なやつを。

すぐに膣内を満たしたらしいそれは、逆流して砂に白い水たまりを作った。

 

数十秒かけて、満足いくまで射精したらしいゴーリキーは、ぬぷっと女の子の膣から肉棒を抜き取り、栓を失ったそこから精液と愛液がぼとぼとと流れ出てくる。

 

結構な量だな……水たまりの大きさが倍くらいになった。

 

かなり消耗したらしい女の子は、荒い息のままそこに座り込み……愛液と精液がまじった水たまりに着水?して、べチャ、と粘着質な音を立てていた。

その状態で座りなおしたりもした結果、彼女の下半身は色んな液体でドロドロだ。

 

うわぁ……と、思わずその光景に見入ってしまった……その時。

 

ふいに、私の肩ががっしりつかまれた。

 

驚いて振り返ると、そこには、おそらくあの連中の仲間と思しきゴーリキーがいて……

 

その拍子に、青髪の女の子に群がっていたポケモンたちにも気づかれてしまって……完全に見つかった。

 

一様に、お楽しみの時間を邪魔され、不機嫌を隠そうとしないポケモンたちだったけど……その中心にいた女の子と、ふと目が合った。

その直後、女の子はそのかわいい顔をみだらにゆがめてにやりと笑って……

 

「大丈夫よ、皆。だって……ほら」

 

そう言って、彼女が指さした先は……私の股間。

そこは……さっきから垂れ流しっぱなしの愛液で、テカテカと光っていた。

 

それを見て、少し遅れて、ポケモンたちも理解する。

 

ああ、こいつも同じだ、と。

この女と同じで……自分たちに犯されに来たのだ、と。

 

「ふふっ、まさか、同じようなこと考えてる子がいるなんて思わなかった……ここであったのも何かの縁だし、一緒に楽しまない? もちろん、嫌なら帰ってくれても構わないけど……そんなもったいないこと、しないよね?」

 

そう、問いかけてくる女の子。言ってから、周りを視線だけで見回す。

 

私もつられて見る。

周りには……すでにがっちがちに肉棒を勃起させ、パンツも脱いで臨戦態勢の肉体労働ポケモンたちがスタンバイしている。

 

この光景を前にして、さらに股を濡らすような私の返事なんて……一つだった。

 

 

 




さて、この『青い髪の女の子』は誰でしょうね……?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第8話 海辺のポケ輪姦・後編

 

 

――ず、ずず……ずぶぅっ!!

 

「っ、ぐ……んふぅぁあ……っ!!」

 

ゴーリキーのペニスの大きさ、硬さ、それに力強さは、ハナダの洞窟で味わった私がよく知っている。

しかしだからといって、慣れているかどうか、平気かどうかは全く別の話だ。

 

一目見て、前戯はいらなそうだと悟ったらしい1匹のゴーリキーが、ギンギンにいきり立った剛直をいきなり突き刺してきたのを膣内全体で感じながら、私はそう痛感している。

 

砂場に仰向けに転がされ、両方の太ももを太い腕でがっしりと抑えられた上で……性欲のままに、ガンガンと突いてくるゴーリキー。

 

人間よりも数段パワフルなその腰遣いは、一発一発が私のお腹の中に……子宮を通り越して内臓にまで衝撃を届けてくる。

 

突く衝撃でがんがんと体は揺れ、ハイペースなピストンで体の中からシェイクされ、さらにはあたりに漂う雄の大臭……海にちょっと入ったくらいじゃとれない、労働した後の汗のにおいと、それよりも強烈な……パンツの中で蒸れた匂い。

全部が合わさって、酔ってしまいそうな私を、容赦なくゴーリキーは攻め立てる。

 

加減のかけらも感じさせない力強さと、膣拡張の限界を要求してくる巨根は、既に私の頭から正常な思考のほとんどを奪い去っている。

 

「はぁあ゛、っ、ああ……んぅうっ!?」

 

それに加えて、胸の方にまで手が伸びてきた。

ゴーリキーの大きな手につかまれて、ぐにぐにともみほぐされ、形を変えられる。

しまいにはぺろりと舐められ……私の乳房は、完全におもちゃにされている。

 

何だか、随分と人間の女の扱いに慣れているような……ひょっとしたら、労働ポケモンとして働くうちに、こういうことも何度かあったのかも。

 

どこにでも物好きはいるものだし……パワフルなポケモンって、えてしてそういう欲求は強いことが多いそうだ。

 

ましてや、ゴーリキーはその進化前後共々、雄しかいないポケモン。

そういう性質の強さは、ある意味保障されているようなものだと思う。

 

ひっきりなしに私の膣内を往復するピストン。ゴーリキーのペニスは、私の愛液と自分の先走りの混合液でテカテカになっている。

 

ぐちゅ、ぐちゅ、と水音を響かせてそれが私の中に隠れ、そして同じ音を立てて出てくる。出てくるときには……掻き出された愛液が泡立っていたりする。

 

目で、耳で、鼻で、膣で……そしてとうとう口でまで、私は快感を体に叩き込まれていく。

ゴーリキーに仰向けで犯されている最中だというのに、それよりも一まわりほど小さなペニスが、にゅっと私の眼前に現れた。

 

「へあ……? ……んぐぅ、むぐ、ぅうんる……!!」

 

鼻につんとくる匂いが届いたと同時……快楽にあえいで半開きだった私の口に、ずぼっと無遠慮に突き刺さる肉棒。

 

一瞬前、外から届いた雄の性臭は……今度は、口の中から一瞬にして鼻まで抜け、むせ返りそうになって……しかし、圧迫感からそれすらできない。

 

勃起して突き入れられた結果、のどまで届いているワンリキーのペニス。

その主である1匹のワンリキーは、私の頭をつかみ、快感を得んと縦横無尽に肉棒を暴れさせ始めた。

 

仰向けのまま上下から串刺しになっている私は、その上さらに彼らの合計4本の手で抑え込まれているせいで、さながら本当に串刺しにされているように、動けない。

びくん、びくんと体を震わせるくらいのことしかできず、上下の穴からいいように責められる。

 

これが水の中なら、うめき声だけ出して悶える私は、まるで溺れているかのように見えたかもしれない。

 

……その直後に、本当に溺れそうになるとは思わなかったけど。

 

―――びゅく……びゅるるびゅごぷびゅるりゅりゅ!!

 

「んぅ、んんっぅんぅぅふぅんんぅ!?」

 

喉の奥に、そして膣内に、

前兆を感じ取る余裕もなかった私は、同時に吐き出された精液に体の中から蹂躙され、熱くて臭くて、ねばっこいその感触に、一瞬意識を飛ばしかけた。

 

しかし、継続して何度も放たれる熱い奔流が、それを無理やり呼び戻す。

 

先にワンリキーの射精が終わり……それから数秒遅れて、ゴーリキーも、おとなしくなったペニスを私の膣穴から抜き取った。

あふれ出す精液は、砂浜にべとべとの白い水たまりを作って……ゆっくりとしみこんでなくなっていく。

 

「んっ、ぷは……えほっ、はぁ、はぁ、はぁ……ぅえ、ふぅ……」

 

口の中に残ったワンリキーの精液を飲み下し、ようやく満足に呼吸ができるようになった私は……目の前にさらにずらりと並んだ、ワンリキーとゴーリキーのペニスたちに、思わず言葉を失った。

 

ちょっと体を起こすと、今か今かと順番を待っている雄たちが、私を取り囲んでいる。

 

(あ、あははは……増えてる……しかも、一発抜いてあげたばかりのコたちの、もう復活してるし……)

 

どうやら……よっぽどたまっていたポケモンは、結構な数いるらしい。

どこかの地方では、群れで一気に襲い掛かってくるポケモンや、戦闘中に仲間を呼んだりするポケモンがいるらしいけど……同じようなことが起こってるの……かも?

 

その向こうには……同じくらいの数の集団に、滅茶苦茶にされている、あの水色の髪の女の子――そういや名前聞いてないな――がいた。

 

なんか……目の焦点とか、すでにあってないようにも見えるけど……気持ちよさそうで、幸せそうだ。口からは、年頃の女の子にはちょっとふさわしくなさそうな単語も、元気に飛び出してるし……あ、その口がちんぽでふさがれた。でも嬉しそうに、元気に吸い付いていってるから、問題ないなアレも。

 

……それに、だ。

 

そろそろ私の方も、あっちを気にすることができなくなりそうだし。

 

仰向けに寝転んでいた私は、さっきとは別なゴーリキーの太い腕で軽々と抱え上げられ……そのまま今度はゴーリキーが仰向けに寝転んで……私を、腰の上に落とした。

 

一気に子宮口まで貫かれ、私の口から嬌声とも悲鳴ともとれる絶叫が響いたのを皮切りに……第2ラウンドは始まった。

 

☆☆☆

 

そろそろ日が暮れる。

時間とか全然わかんないけど、あたりが暗くなってきたから、多分。

 

もう何時間もぶっ続けで犯されまくった私は、吹き付ける潮風と、それよりもっと直接的にぶっかけられる白濁液によって、全身くまなくべとべとだ。

 

途中から、口、オマンコ、それにアナルの3本挿しになって、さらには両手で待機中のポケモンのペニスに奉仕したりして……ゴーリキーたちは、使える場所を全部使って私の体から快楽をむさぼりつくしていた。

 

膣内から、直腸内から、交互にあるいは同時にがつんがつんと突き上げられ……がくがくと体全体を揺らしながらも、私の手はペニスをしこしことこすり続ける。

口から突き入れられた一物に舌を這わせ、本能的に雄を喜ばせていた。

 

今また、何度目かの一斉射精。

 

すでに上も下も精液でタプタプになった私の体内に、そんなこと知るかとばかりに吐き出されるザーメン。たちまち、今入っている分のそれと混ざって、私を中から破裂させんばかりに押し広げる。どんどん出て、どんどん混ざって、どんどん広げる。

 

そして、その反発でぶびゅっと、げぼっと、あまり気持ちのよくない音を響かせて、上からも下からもあふれ出し、砂地にこぼれていくつかの水たまりを作る。

 

こんなことが繰り返されているので……このへんの砂地で、私の体から流れ出た精液がしみこんでいない地面は、もうないと思う。

どこに倒れこんでも……ゴーリキーたちの精液の匂いが、鼻から口から飛び込んでくる。

 

そのゴーリキーたちや、ワンリキーたちに関しては、どうやら今の最後の一回で全部さばききったようだったんだけど……最後の最後に、真打とも呼ぶべき奴が待っていた。

 

一足先に、あっちの青い髪の女の子は、そいつの相手をさせられて……完全に気を失って、倒れこんでしまっている。

 

そして、そいつは……カイリキーは、その子を砂場に放置して、片づけをゴーリキーたちに任せていた。犯す様子がないところを見ると、あの子は完全にリタイアらしい。

 

そして、ここからは……私が相手をするわけだ。

 

(う、わ……すごっ……)

 

正直言って息も絶え絶えな私の前に、ゴーリキーのそれよりもさらに大きな、カイリキーのペニスが突き出される。

 

腕2本を使って私を持ち上げ、その股間に……子供の足ほどもありそうな巨大な肉棒の照準を合わせるカイリキー。

 

さすがに、このサイズは……覚悟しとかないと、一瞬で意識を持っていかれかねない……いや、それ以前にさすがに壊れるんじゃ……?

 

……なんてことを考える暇もなく。

私の、奥が見えるくらいには広がっていた膣口でもなお、明らかに大きさの釣り合っていないペニスは……その入り口を、突いて、つっかえて……広げて、こじ開けて……

 

「あっ、がぁ……っっっ!!」

 

私のお腹の形を変えてしまいながら、奥まで無理やり入ってきた。

 

圧迫感と同時に、頭のてっぺんから足の先まで走る、強烈な快感。

まるで電流。私の思考は一瞬でショートして……ほぼ全神経が、股間で加えこんでいる肉棒に、それによってもたらされる蹂躙に集中していく。

 

普通に考えて、女の子の体内に入っちゃいけない大きさのそれは……次の瞬間、今まで我慢していたカイリキーの欲望のままに、私の体を壊しかねない勢いで暴れ始めた。

 

「あっ、がぁひゅ、えああぁぁあ!? あぐぅあ、んぎゅひぃぃいいがっ!?」

 

もう、ダメ。

意味のある言葉が口から出てこない。

 

頭だけは異様に冴えて……る? ただ快感だけを鋭敏に感じてる風にも思える。

わかんない。もうわかんない。

 

膣口が、肉壺が、子宮口が、そして子宮の中が……順番に、暴力的なまでに広げられ……直後に、逆戻しみたいに元に戻る。そしてまた、広げられる。

 

当然のように私の子袋までも攻めてきているカイリキーのちんちんは、ただ嬲られるままになっている私の膣に、満足できているのやら。

 

ほとんどオナホールと変わりないんじゃないかな……カイリキーが、完全に2本の腕で私を体ごと上下に動かしてるもん。

まあ、私が自力で動く余裕なんて、とっくにないからいいんだけど。

 

内臓も何もかも、私の体の中から圧迫してくるペニスの圧力に、残り二つの穴から、ごぼごぼ精液が押し出されていくのを感じる。

押し広げられて、あるいは快楽のあまり閉じない口とアナルから、白濁液が流れ出ていく。そして、地面に落ちたり、他の色んな体液と混ざっていく。

 

「んっ、ひ……ぎぃい……んびゃああぁあっ!? あ、ん、うぁ……ああぁああ!」

 

しかし、そんなことを気にしてる暇がない。

全神経で股間の異物を歓迎している私の体は……その反作用なのか副作用なのか、まるで、膣内に収まりきらない快感が、全身あらゆるところにあふれ出ているようで……がくがくと震えている。

 

凶悪極まりない大きさの……それでいて、きちんと傘や反りまであるカイリキーのペニスは、子宮の一番奥を、何度も突いたりこすったり。

少しの痛みと、それを塗りつぶす膨大な快楽で、私からあらゆる余裕を奪う。

 

肉ひだをこすり上げ、はち切れんばかりに私の肉壺全体を拡張し、子宮の一番奥をついてなお勢いを衰えさせないちんぽの、その行き場を失ったエネルギーが……ただ私の体を屈服させんとしてる感じだ。

 

そんな風に大暴れしなくても……もう、私にそんな力は残ってないし、抵抗しようと思っててもできないのに。

 

さっきから、妙にさえているようでそうでもない私の頭は、このポケ姦以外のことを考えられてない。

色々考えていながらも、全神経がセックスに向いてる。

 

なんかもうさっきから、私、自分の口からどんな言葉が出てるのかわかんないし。

耳から聞こえてくるのは、ぐちゅぐちゅ、って、私の膣口で色んな混合液が泡立ってる音だけになった。

 

私が今、聞くに堪えないインモラルな言葉を垂れ流してるのか……はたまた、喘ぎ声をひりだすだけで精いっぱいなのか、全くわからない。

 

……そんな中でも……『終わり』が近いっていうのは、はっきりわかった。

 

ただでさえいっぱいいっぱいな大きさのペニスが、根元から膨らんでいき……その中を『何か』が通ってきているように、押し広げられていく。

 

その『何か』が帯びている熱が、肉棒越しに伝わってくるようで、私の子袋がそれを待ち望んでいるように熱くなる。もう今日は、さんざん飲まされたものなのに。

 

結局、雌の本能って奴は強靭なんだな……とか思ったあたりで、

 

子宮の一番奥に、押し付けられるようになっていた鈴口から……それは、あふれ出た。

 

カイリキーの精液は、私の中をたちまち満たし……その勢いと熱で、絶頂と同時に私の全身が焼けてしまうような、強烈な快感で体中を一瞬にして蹂躙して……

 

―――そこから、私は思考すらできなくなった。

 

 

☆☆☆

 

 

気が付いた時には……カイリキーたちは1匹もいなくなっていた。

 

私と、青い髪の女の子――まだ寝てるっぽい――は、あれだけどろどろのべとべとだった体を、キレイに洗われていて……服なんかも全部着せられていた。

 

おまけに、精液で汚れてもいない、波も届かないちょうどいいところに、2人して寝せられていて……荷物もきちんとそろえておいてあった。

 

……ポケ姦は野性的な割に、細かい気配りはできるんだ……人間社会に適応したポケモンって、独特かも。

 

……もう、日も落ちてるし……そろそろ帰らないと、さすがにアララギ博士、心配するかな。

 

とりあえず、この子が目覚めるのを待って……と思ったけど、どうやらその必要はなさそうだった。

さっきは気づかなかったけど、岩場の上の方に……チルタリスが止まっている。

 

……私のじゃない。多分……この子のだ。隣に、モンスターボールおいてあるし。

 

「……この子のこと、お願いしていい?」

 

ぴゅい、と、了承するようにチルタリスが鳴いたのを聞いてから……私は、その場から立ち去った。

 

 

 

この時私はまだ、知らなかった。

 

カイリキーたちが……何の気配りなのか、事に及んでいるの私と自分たちの様子を、ライブキャスターのビデオ機能で記録していたことを。

その映像に……あの、青い髪の女の子も一緒に写っていたことを。

 

そして、もう会うことはないかもしれないと思っていたその子と……この後、意外と早く再開することになるということを。

この、カイナシティから……出もしないうちに。

 

ホウエン地方の名物の1つである……『ポケモンコンテスト』の、会場で。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第9話 新たなる旅立ちはショタと共に

 

 

色々あったカイナシティを後にした私。

結局、いつも通り冒険の旅に出ることにして……カイナシティの造船所での用事が終わったタイミングで、博士とは別れることにした。

 

で、私は次の町……キンセツシティに行ったんだけど……そこで、意外な人物と再会することになった。

 

そこにいたのは、なんと……あの下半身ヌードショタこと、ミツル君だった。

 

トウカシティで、どうにか無事にラルトスをゲットした彼は、体のことを考えて、空気のきれいな街に引っ越したって聞いたんだけど……何でか、キンセツシティにいた。

 

……ホウエン地方でも1、2を争う近代都市。それがキンセツシティである。

町そのものがショッピングモールみたいに屋内に展開している形になっているここは、ちょっとそのー……お世辞にも、空気がきれいとは言えない場所だと思うんだけど……?

 

いやまあ、大気汚染が進んでるとかそういうことはなくて、ただほら……空気がいいとか、おいしいって表現って……たいていの場合、田舎とかを指して言ったりするじゃん? だからその……イメージと若干違うなー、っていうね?

 

で、ちょっと聞き耳を立ててみると……どうやら、私の思った通り、彼はここに住んでいるわけじゃなく、また別の……『シダケタウン』っていうところにいるらしい。

今日ここへは、休日だってことで買い物兼遊びに来たらしいんだけど……

 

「なんだそうなのか」と私が納得している前で……ミツル君、とんでもないことを言い出した。

 

「じゃあ、ミツル君、今日はどこへ行こうか? 自転車でも見に行くかい? ここの町の自転車屋さんは、いい自転車を作ってるんだよ」

 

「いえ! ジムに行こうと思います!」

 

「…………えっ?」

 

…………えっ?

 

「ジムに行って、力試しをするんです! 大丈夫です、僕とラルトスなら、きっと勝てます! じゃあ、行ってきます!」

 

たたたた……(去っていく足音)

 

「……はっ!? ちょ、ちょっとミツル君!?」

 

慌てて追っていく、彼の……おじさん、だっけ? 保護者さん。

唖然としてそれを見送る私。

 

……思いのほかアクティブになったわね、あの子。

 

 

 

なんか、すごくやる気満々、自信満々だったから、これはひょっとしたら……と思ってさ、私、何も言わずについていってみたんだよ。

ジム前でミツル君にあった時も、偶然今見つけました的な空気出して。

 

そしたら、何でか『僕とバトルしてください!』的な展開になった。

どうも、自分がどれだけ強くなったかを……もっと率直に言えば、ジムリーダーにだって挑戦できるくらい強いんだってことを、おじさんと私の両方に示したいらしい。

 

まあ……正直ちょっとめんどくさくは思ったんだけども、純粋にこのコがどのくらい強くなったのか、っていう点にも興味あったし、受けてあげた。

 

結果? まあ……お察しください。

 

「……おじさん、僕……シダケに帰ります」

 

「うん、そうだねミツル君……もっとゆっくり、焦らずに強くなるといいよ。君はまだ、小さいんだからね」

 

……まあ、いい線言ってると思うよ?

新米トレーナーにしては、戦略とかもしっかり考えてたし……才能ある方だと思う。

 

ただ、さすがに私も、ポッと出の新人に負ける気はないと言いますかね?

 

一応、手加減はしてあげたんだけど……うちの新入りのクチート相手に、残念ながら手も足も出なかった。

 

その結果、また鍛えなおすことを選んだミツル君は、シダケタウンに帰っていった。

 

その際、おじさんに『よかったら遊びに来て』とお誘いを受けてたり。

……うん、とりあえず、この町での用事を済ませたら行ってみようかな。

 

☆☆☆

 

そのあと私は、キンセツシティを思う存分堪能した後に――ジム含めて。ダイナモバッジゲットだぜ――お誘いの通りに、シダケタウンに行ってみた。

 

そこで私が見たのは……ちょっと不器用さを滲み出させつつも、一生懸命ポケモンたちとのトレーニングにいそしむミツル君の姿だった。

 

体が弱いって聞いてたけど、ここのきれいな空気で少しはマシな感じになっているらしい。こころなしか……トウカにいた時よりも、はつらつとしてるように見える。

 

……キンセツシティでのアレは、都会に来てジムに挑戦するっていう目標にハイになってただけってわけじゃなかったんだ。

 

今現在、空き地でポケモンたちと特訓しているミツル君を、私は端っこで見ている。

 

あれから、ポケモン増えたみたいだ。

ラルトス以外に……さらに2匹。

 

あれは……チルットとロゼリアか。どっちも、ホウエン地方の……しいて言えば、この辺りで見られるポケモンだ。頑張って自力でゲットしたみたいね。

 

まあ、それは素直に喜ばしいけれど……

 

(なんていうか……空回りしてる、わね)

 

いや、仕方ないことなんだろうとは思う。

何せ、彼はポケモントレーナーとしては新入りなわけだし……ポケモンを強く育てるためのノウハウなんて知らないだろう。

 

勉強家だって聞いてたから、本とか……トレーナースクールとかで多少習ってはいるかもしれない。

けど、ポケモンバトルにおいて……実践経験に勝る教科書はない。

 

個人的にはそう思う。私も、小さいころから……お姉ちゃんに指導されつつ、ポケモンバトルを繰り返して、そのたびにいろんなことを学んできたから。

 

(そこ行くと……ミツル君の今暮らしてるこの環境は、そういう経験をするのにあんまり向いてないのよね……)

 

このシダケタウンは、平和的というか、温厚で大人しい感じの性格の人たちが多い。

だからなのか……街中でポケモンバトルってものをほとんど見ない。トレーナースクールやポケモンセンターに併設されているバトルフィールドでもだ。

 

たまに、スクールの授業でやるポケモンバトルがあるくらいで……他は、農作業とかの手伝いをしたり、遊びの中で触れ合ったりしてる程度。

もちろんそれらを悪いとは言わないけど……

 

(ここの人たちは、ポケモンを鍛えて強くしよう、一緒にバトルを楽しもう、っていう気持ちとか発想に、あんまりならないのかも。それはそれで、平和的でよさそうだけど……上昇志向のトレーナーが育つには、ぶっちゃけ不向きな環境かもね……)

 

見る限り、ミツル君の育て方……トレーニングの内容にも、ちょっとばかり無駄が多い気がするし……しかも、コレを指摘・修正してくれる人が身近にいないっていうのは、ちょっと残念かも。

目の付け所自体はよさそうなのに……もったいないな。

 

さすがにいきなりジムは行き過ぎだけど……ミツル君の場合、ここを出て経験を積むのが一番強くなるのに近道だと思うんだけど……生まれつき体が弱い、ってのがなあ……

それをどうにかするためにここに来たんだから、本末転倒になっちゃうか。

 

……でもまてよ?

 

別にミツル君、病気ってわけじゃないのよね……?

ただ、今現在体が弱いってだけで……でもそれも、ひょっとしたらあの引っ込み思案な性格が悪影響を及ぼしてる可能性もあるかもしれない。病は気から、って言うし。

 

現に、キンセツシティで戦ったミツル君や、あそこでああしてポケモンたちとトレーニングに励んでいるミツル君は……すごく楽しそうだし、元気そうだ。

 

(となると……荒療治だけど、旅しながら、ミツル君自身がポケモンたちと一緒に成長していく、っていうのもあり、なのかも……?)

 

そんなことを考えつつも……私は正直、難しいだろうな、と思っていた。

 

旅とか簡単に言っても、実際にやるのは結構大変だし……慣れてないと、どうしていいかよくわからなくなることもたくさんあるからね。

それは……ちょっと、今の時点のミツル君には、荷が重い部類に入るだろうし。

 

やっぱり、こうしてコツコツ成長していくのが一番なのかな……と、私は思っていた。

 

 

 

……その日の夜、お呼ばれしたミツル君ちでの夕食の席で……とある『お願い』をされるまでは。

 

 

 

「え? わ、私がミツル君を連れて……ですか?」

 

「ああ。お願い……できないかな? アイカちゃん」

 

どうも、おじさんたちも、ミツル君が『ただ体が弱いだけの子じゃない』ってことにはうすうす気づいていたらしく……ここでただゆったりのんびり暮らしてるだけでいいんだろうか、この子にはまだ別な未来があるんじゃないか……と思ってたらしい。

 

そこにちょうど、私という、ミツル君自身とも仲が良く、ポケモントレーナーとしてもベテランの部類に入る存在が来たことで……1つの考えが浮かんだんだとか。

 

要は、私の旅に……ミツル君も、連れて行ってくれないかと。

一緒に旅をする中で、彼を成長させてやってくれないか、と。

 

見れば、ミツル君は……何も言わないが、それ以上に目で雄弁に自己主張していた。

あの、やる気に満ちた目を見れば……おのずと言いたいこともわかるってもんだ。

 

……なるほど、面白い……!

 

「そうですね……わかりました! 私でよければ、協力させてください!」

 

「本当かい! それはよかった……ありがとう、アイカちゃん!」

 

「ありがとうございます、アイカさん!」

 

「いえいえ、こちらこそごちそう様……じゃなくて、よろしくねミツル君!」

 

「? はいっ!」

 

おっといけない、つい本音……じゃなくて、本能……でもなくて、素の欲求が。

 

こうして、早速明日から発つことに決めたミツル君……しばらくの間、私が面倒を見てあげながら、ホウエン地方を自分の足で歩いて回る旅に出るのだった。

 

……いや、変な下心はないよ?

ただ、先輩として若人を導いてあげようとしてるだけだよ? ……色々と。

 

ホントにね? なるべく我慢はするけどね?

 

……何か、ハプニングとかでもなければね?

 

まあ、アレだ。少なくとも……道中何が起ころうとも、彼を立派なポケモントレーナーにしてあげるっていう使命は、きちんと果たしてみせる。

さて……まずは、トレーニングメニューきちんと考えてあげないとね。

 

 

 

だから……他色々は、何か起こっても極力多めに見てください。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第10話 ポケモンセンターと真夜中の惨劇(アイカ視点)

今回のはだいぶ前にいただいたリクエストです(覚えてるかなー…)
おねショタだと思ったかい? 残念、まだ仕込み段階だよ(ドヤァ


 

 

ミツル君と一緒に旅を始めて、3日。

 

正直な話、隙を見つけてすぐにでも食べちゃおうかと思ってたんだけど……それじゃちょっと芸がないな、と思って保留中である。

 

焦りすぎて、ミツル君にただただ性の快楽を教え込むだけじゃ……この年頃の男の子なんて、そればっかりしか考えられないような頭になりかねない。

そんなコは、わざわざ探すまでもなく、育てるまでもなく……けっこうその辺にいる。

 

(それよりは……せっかく最近稀に見るくらい純真できれいな感じのコなんだし……このまま、いけないことだとはわかってても、Hなことに興味津々……ってな感じに……)

 

なんて、私の頭の中にはやばい妄想が巣食っていたりする。

 

いやでも……見てみたいじゃない?

このミツル君が、こんなのだめなのに……って葛藤しつつ、それでも下半身と、頭の奥の方からこみあげてくる熱い衝動に押し負けて、恐る恐る手を出してくる……

 

あるいは、その前段階……エッチな本をどこからから手に入れて一人遊びとか、私や他の女の人の着替えや入浴シーンを覗き見てとか……ひょっとしたら、夜寝てる間にこっそり気づかれないように……

 

「……よし、キンセツシティで隠しカメラのセット買わなきゃ(ぼそっ)」

 

「はい? アイカさん、何か言いました?」

 

「え? あ、い、いや、何でもないよ?」

 

危ない危ない。口に出てたか。

 

そんな汚れた私に『?』って感じで、ピュアな瞳で視線を送ってくるミツル君。

 

こんなきれいな、汚れていない彼を見ていると……自分が酷く汚れた存在に思えてきて……あんなことを考えて彼を害そうとしている自分の心が罪悪感でいっぱいになる……

 

……なんてことはなく、ただひたすらにこの子が『乱れた』あるいは『堕ちた』時に、どんな顔になって、どんな声をあげて、どんな反応を見せてくれるのか楽しみになるあたり、私はもうだめなんだろうと思う。

だがしかし、ためらいはない。

 

 

 

そんなわけで、私には珍しく……私は、ミツル君をすぐには食べず、ゆっくりと太らせてから……と思って、見た目にはまともに彼のお世話をしてたんだけども……

 

……思いもかけないところで、彼への性教育計画に横やりが入ることになるということを、私はまだ……知らなかった。

 

……いい意味でも、悪い意味でも。

 

☆☆☆

 

それは、キンセツシティから北を目指して進んでいるときのことだった。

 

この先にある『フエンタウン』か『ハジツゲタウン』のどっちに行こうかな、なんて考えつつ進んでいた私たちは……その日は、途中にあったポケモンセンターに泊まることにした。

 

なんか変なところにあるな、と思って聞いてみたら……このへん、観光地として有名な場所がいくつか近くにあるから、それで結構人が集まるらしい。

それで、ポケセンが設置されてるそうだ。

 

ロープウェイが通ってて、年中火山灰が吹き上がってる『フエン火山』、

 

古代の遺跡があるとも言われてて、たまに砂の中から化石なんかが見つかる砂漠、

 

観光地かどうかは分かんないけど、火山灰からつくるガラス製品が有名な工房、

 

そして……今は時期じゃないらしいけど、きれいな星空が眺められて、それにちなんだお祭りが開催される小さな山の中の村なんかもあるらしい。

 

さらには、この近くにはキャンプ場もあるらしく、この時期は観光兼レジャー目当ての人がいっぱい来るそうだ。

 

……どうりでやたらキャンプボーイとかピクニックガールが多いと思った。

 

ともあれ、そんな場所にあるポケモンセンターで、私たちはひとまず一夜を明かすことになった―――が、

 

 

夜、突如としてそれは起こった。

 

 

鳴り響く非常ベル。

響き渡る悲鳴と、それをしかりつけるかのような怒号。

なのに、非常灯以外の電気がほとんどつかず、明るくならないポケセンの内部。

 

何か起こったのかと、飛び起きてみれば……2段ベッドの下に寝てるはずのミツル君はいなくなっていて、廊下からはどたどたと騒がしい音が聞こえる。

 

ただごとじゃない、と直感した私は、モンスターボールを手に飛び出して……

 

 

「あん? まだいたのか……ポケモントレーナーだな?」

 

「おいお前、動くなっ!」

 

 

そこには……いかにも怪しい感じの数人の男たちが、他の利用者たちや、彼らをかばおうとしているジョーイさんを、ポケモンをけしかけて脅している光景があった。

 

☆☆☆

 

どういうことか、状況を把握するのに、苦労はしなかった。

私が廊下に出た直後に、警備のために常駐しているジュンサーさんが駆けつけて……彼女の口から説明があったから。

 

こいつらは、指名手配されているポケモン密猟者の一団で……この辺りに潜伏している、という情報がジュンサーさんのところに入っていたらしい。

 

どうやら、捜査員たちに追われていたこいつらは、一晩を過ごす隠れ家としてここに目をつけたらしい。やり過ごすついでに、預けられているポケモンたちをいただいてしまおう、と考えて。

 

当然、私とジュンサーさんはこいつらをたたき出すべく応戦したんだけども……まあ、お決まりというか何というか。

 

一瞬の隙をつかれて、利用者の小さな女の子を人質に取られ……2人とも、武装解除せざるをえなくなり、

 

モンスターボールも、その他、外部に連絡できそうな電子機器も全部取り上げられ、

 

 

そして、まあ……こうなるわけだ。

 

「へっへっへ……よくもまあやってくれたな、お嬢ちゃんよぉ?」

 

「ああ、ったく……俺たちのポケモンをほとんどのしてくれやがって……こりゃ、お仕置きが必要だよなあ?」

 

「へへへ……逃亡生活でちょうどたまってたんだ、発散させてもらうぜ」

 

普段は、笑顔のポケモントレーナーが行き交い、ジョーイさんがポケモンの治療その他各種の受付を行ったりする、ポケセンで一番広い玄関ロビー。

そこに私は……上下の服をはぎ取られ、下着姿で転がされていた。

 

腕は後ろ手に縛られていて、満足に動くこともできない。

 

そして……私の股間には、先程から……密猟者の男たちのペニスが、かわるがわる入って……じゅぽじゅぽ、ぐちゅぐちゅと水音を立てて往復している。

 

「はぁ、っ、あ……ぐぅ……こ、この変態……っ!」

 

「へへっ、その割には、お嬢ちゃんのここは喜んでるみたいだぜ? おじさんのちんぽに吸い付いて離さねえよ」

 

仰向けに転がされ……足をつかんで強引に左右に開かれ、

その間に割り込んできた男の体が、腰が、へこへこと前後に動く。それに伴って、私の膣内に打ち込まれている肉棒が暴れまわり……抗えない快感に、私の口からは、恨み言よりも喘ぎ声が漏れ出ている始末だ。

 

もうこいつで4人目。膣内は、当然のように中出しされた精液でドロドロ。

ピストンのたびに、私の愛液と混じった白濁の液体が床にこぼれ出る。

 

隠微な水音が……電源を落とされて暗いままのポケモンセンターに響いている。

 

興奮と快感に息を荒げている強盗犯が、下卑た笑いを顔に張り付けながら、私の顔を覗き込んで言う。

 

「残念だったなあ、お嬢ちゃんよぉ? かっこよく出てきて悪者を倒そうってのに失敗して、こんなみじめなことになっちまってよ? どんな気分だ、今」

 

「……うっさい、この変態……!」

 

「へへっ、生きのいい女はきらいじゃないぜ……見てみろよ? お前が助けたがってた奴らが、こっちをガン見してるぜ?」

 

そう言って、ちらりと横に視線をやる密猟者。

私も……そっちに何があるかには気づいていながらも、つられて目をやってしまう。

 

そこには……逃げられないよう、抵抗できないよう、ロープで縛られてひとところにまとめられている……ポケモンセンターの他の利用者たちが。

キャンプボーイやピクニックガールを中心にした感じで、全員が私より年下の男女だ。

 

彼らは、どうすることもできないまま……しかし、あまりの光景に目を離すこともできない様子で、私が凌辱されているその光景を、暗い中で凝視していた。

 

しかし、その彼らが目にしているのは……私の凌辱シーンだけじゃない。

 

「あんっ、あ、はぅ……っ……! だ、大丈夫……大人しく、待ってて……すぐに、助けが来るから……朝になれば……ああっ!?」

 

「ジョーイさっ……くぅ……もう、やめなさいあなた達! こんなことをして、ただですむと……うむぐぅっ!」

 

「えらそーなこと言ってんじゃねえよ、ジュンサーさんよぉ!?」

 

「自分の立場わかってねーなぁ……へへっ、朝までたっぷり、ジョーイさんとこのトレーナーと一緒にかわいがってやるぜ」

 

「ほらぁ、ジョーイさんよぉ、俺たちの股間のポケモンも元気にしてくれよ?」

 

「あんたがさぼるから、ヘナっちまってきてるじゃねーかよ」

 

私の他に……このポケセンの担当であるジョーイさんと、さっきまで私と一緒に戦っていたジュンサーさんも、縛られ、犯されていた。

 

ジョーイさんは、床に仰向けに寝転がっている男の上に座らされ……下から挿入されて突き上げられ、両手で別々のペニスをさらにしごかされている。

 

ジュンサーさんは、前で手錠みたいな感じで縛られていて、四つん這いにされて……上と下の穴に同時に突っ込まれて、串刺し状態にされている。

 

どちらの膣穴も、これは一人目じゃない。

私と同じく、さっきからずっと犯され続けている。

そしてその様子を……人質として拘束している他の利用者たちに見せつけられているのだ。

 

総じて年下の……それこそ、性教育もまだ途中だろう小さな子たちは、性的な興奮よりも、未知の、しかしひどい目に合わされているのだとわかるその光景に、純粋に恐怖して震えていて。

 

少しでも性知識がありそうな感じの、年上の子たちは……全く興奮してないわけじゃないようだけど、それ以上に恐怖とショックが強そうだ。

 

その様子を見て、ジュンサーさんやジョーイさんは、恥ずかしがるよりも先に、彼ら彼女らの心を案じて、顔をゆがめ、心を痛めていた。

ジュンサーさんは特に……同じように犯されている私とジョーイさんの心配もしているようだったけど。

 

「……っあ、ぐっ!?」

 

「よそ見してんなよお嬢ちゃん……おじさん、無視されて悲しいなあ」

 

ほんの数秒の間とはいえ、ジュンサーさんたちの方に意識を向けていた私は、ごりゅっ、と……えぐりこむようなピストンによって強引に意識を引き戻された。

 

……あー、こんな時だけど、考えてしまう。

どう見ても、苦悶の表情以外に浮かべている様子のない、ジュンサーさんやジョーイさんたちに比べて……こんな時でも、見られ、犯されてることに対して多少なりとも興奮してしまう私は……まあ、汚れているんだな、と。

 

そんな思考も塗りつぶす勢いで、さらに早く、勢いよくピストンを加速させる男。

ぱんぱんと乾いた音が鳴り、M字開脚状態の私のまたぐらに、男の腰がぶつかり……それに、ぶら下がっている玉袋が、一拍遅れてぺしぺしとぶつかる感触がする。

 

欲望全部をぶつけるように私を責め立てる男は、口から『おっ、おふ、ふぉおっ……』と、なんだか気色悪い声、というか音を漏らしながら腰を振る。

 

そのうち、床に手を立てるのをやめて……体全体で私にのしかかって、押さえつけて……その状態でへこへこと腰を振り続けている。

耳元で聞こえる男の気遣い、そこにかかる生暖かくて生臭い男の吐息。

 

さらに……何日もお風呂に入ってなかったんだろう。汗や垢のにおいに加えて、加齢臭や男性の男臭が混じったつんとくる匂いが、私の鼻から頭の中に入ってくる。

 

「ふぅ、ゅ、ぐ……うっぷ……えぅ……」

 

むせ返りそうなその匂いに、もう少しでえづきそうになるのをこらえながら……どんどん熱く、固くなっていく男根が私の中で暴れるのを下腹部で感じる。

 

ちらりと見れば、ジュンサーさんとジョーイさんの視線はこっちに向いていて……表情はどちらも悲痛そうなそれ。

大人である2人にとっては、私もまた……守るべき子供には変わりないんだろう。

 

偶然というか、他の子供たちよりも年上で、女性として申し分ない体を持っていたために……こうして犯されている。その事実が、耐えがたいらしい。

 

自分たちも、前から後ろから、上から下から、右から左から乱暴されて大変だろうに。

 

大丈夫です、って言いたいのはやまやまだけど……いかんせん、私の方も快感に押しつぶされそうなわけで、実際余裕がないわけで……

 

快感でがくがくと震える体は、男の体によって強引に押さえつけられ、足の太ももから先の動きだけがその、どうしようもない状態を表している。

 

「おぉ、っ、やべ……そろそろ、出るぜっ……!」

 

「お、俺も……もう……」

 

「へへっ、たっぷり注いでやるぜ、ジョーイさんよぉ! もちろん、他の2人もな!」

 

さらに早く、強くなるピストン。

過呼吸みたいに激しい呼吸音が耳元で聞こえる。

 

それに伴って高まっていく快感をこらえるため、私が歯を食いしばって耐えていた……その時、

 

身をよじった勢いで、私から見て上の方に視線が行った瞬間に……

 

「………………!?」

 

私は、あるものを見つけて……息が止まるほど驚いた。

 

同時に、それによってできてしまった一瞬の心の隙間に、最悪の瞬間が訪れた。

 

私を逃がさないよう、しっかりと体で押さえつけたまま……男はひときわ強く腰を打ち付け、体全体をぶるっと震わせて……肉棒から、欲望を吐き出した。

下腹部に広がる、今日何度目かの熱い感触。ねばっこい子種汁が、私の膣内に広がっていき……愛液と混ざり、絡まり、膣口から収まりきらない分があふれ出ていく。

 

「ん゛、うぅっ……ぁ、いやぁぁあ……ぁ――――っ!?」

 

あわてて必死で声を抑えながらも、その熱い奔流が刺激になって、同時に絶頂に至ってしまった私の体は、びくびくと大きく震え……さらに、こらえきれなかった分の悲鳴が、喉元から絞り出されるような感じで外に漏れだした。

 

その響きは、単なる音量が大きいだけの悲鳴よりも……聞きようによっては悲壮な感じにとられたようで、視界の端に見えるジュンサーさんとジョーイさんは、そんな私の様子を見ながら、悔しそうに顔をゆがめ、目の端には涙を浮かべていた。

 

その2人も……私に一拍遅れて、白濁液が強引にプレゼントされていた。

 

まず、ジョーイさんのまたがっている男が吐き出したそれが膣内をあふれさせ、それにジョーイさんも達してしまったところに、両手のペニスからも噴き出して、顔にも服にもぶっかけられてドロドロに。

 

一拍遅れて、口と膣の両方に射精されたジュンサーさんは、両方の穴から、収まりきらなかったザーメンがどろりと漏れ出て、むせ返りながら……力なく倒れこんだ。

 

そんな彼女たちに追いうちをかけるように……ようやっと息が整ってきたところである私が、まんぐりがえしの形にさせられて……その光景を見せつけられた。ジョーイさんとジュンサーさん、そして、人質の子供たちの全員に。

 

立て続けに使われ、少しだけ緩くなってしまった膣口が、そこからどろどろと精液が漏れ出て滴り落ち、私の顔や胸を汚す光景を、全員が目の当たりにした。

 

子供たちはショックを受けて……泣き出す子もいた。ジョーイさんとジュンサーさんは、こちらは別な意味でショッキングだったようで。

守るべき子供がボロボロに犯された光景をあらためて目の当たりにして、絶句。

 

息が整っていたのも逆効果だったようで……うつろな目で浅い呼吸をしている私は、2人には息も絶え絶えになるほどの状態に見えてしまったようだった。

 

どちらもレイプ目になるほどの絶望を見せた後……ジョーイさんはぽろぽろと涙を流し、ジュンサーさんはぎりり、と音が聞こえるほどに強く歯を食いしばっていた。

 

「もう、いいでしょう……満足したでしょう、やめて……これ以上は……!」

 

「何言ってんだよジュンサーさんよぉ? 夜はまだまだこれからだぜ?」

 

「それに、あんたたち3人が俺たちの相手をしてくれなかったら……仕方ねえから、あっちの子らにお願いしなきゃいけないかもなあ?」

 

その言葉に、また歯を食いしばるジュンサーさん。

口の端から……唾液と、おそらくは精液も混じっているのであろう、やたらと粘度の高そうな、半透明の液体がこぼれて落ちていた。

 

彼女は、すでに勃起しているペニスが自分を取り囲んでいる光景を、

それを見ておびえている、人質の子供たちを順に見て……絞り出すように、

 

「……私が……相手をすれば、手をださないのね……?」

 

「当然だ、俺たちだって、さすがにガキ相手に乱暴したいわけじゃねーよ」

 

「ああでも……あんた『たち』だけどな? こんな具合のいい女はなかなかいねえ、たっぷり堪能させてもらわねえと」

 

「……っ……! わかった……! ごめんなさい、ジョーイさん……アイカちゃん……!」

 

そう、身を切られる痛みをこらえるように、つらそうに喉から言葉を絞り出すジュンサーさん。目からは、ぽろぽろと涙が。

さっきのジョーイさんと同じくらい泣いてる。

 

彼女は辛そうに……断腸の思いで……子供たちを守るための選択をした。

自分と……ジョーイさんと、私を犠牲にすると、明確に口にした。

 

それに対して、私たちが視線で『気にしないで』と伝えたところで……かえって彼女の罪悪感が深まっただけだったかもしれなかった。

 

そんな私たちの気持ちなどお構いなし……私たち3人に群がる男たち。

 

その最中……私は一瞬だけ、もう一度……そこに視線を向けた。

 

さっき、身をよじった際に偶然見えてしまった場所。

ロビーの隅にある、小さな座椅子の下。影になっていて……暗いせいで、よく注意して見るようなことでもしない限り、ただの影の暗闇にしか見えない場所。

 

 

 

そこに……パジャマ姿のミツル君が、息をひそめて隠れていた。

隠れたまま、怯えた顔で……身動きできずに、ただこちらを見ていた。

 

 

 

幸いと言っていいのか、強盗連中に気づかれる様子はない。そのままじっとしていれば、多分安全だろう。朝になって明るくなっても、あそこは見えづらい。

 

その代り、と言っていいのか……あそこで動かず、延々、私たち3人のレイプショーを見てなきゃいけない状況だけど……

 

 

(あ、あはは……ヤバい……性教育の前に、コレは刺激が強い……。トラウマになったりしないといいけど……)

 

 

トラウマになるよりは、この光景をオナネタにでもしてくれた方が、それはそれでありがたいかも……と、この期に及んでそんなことを考えている私の膣口が……また新たなペニスによって、こじ開けられた。

 

 

 

 




いつもより長くなった……何回か書き直したし……

続きます。
ヒント:タイトルの()内


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第11話 ポケモンセンターと真夜中の惨劇(ミツル視点)

はい、後半いくよー。
病弱ショタ視点です、どうぞ。


ただ単に、夜に目が覚めてトイレに行きたくなっただけだった。

 

こっそり、アイカさんに気づかれないようにベッドを抜け出して……トイレに行って、戻ろうとした時だった。

カギのかかっている窓を割って、あの人たちが入ってきたのは。

 

悪い人だ、と気づいて……気が付いたら、体が勝手に動いて……一番近くにあった、長椅子の下に隠れていた。

 

運がよかったのは、このイスの隣に自動販売機があって……機械の音で、震えて歯がカチカチなる音が消えてしまって、その人たちに気づかれなかったことだ。

そのおかげで、まだこうして隠れていられている。

 

……けど、そんな僕の目の前で……この『事件』は、どんどん悪い方向へ進んでいっていた。

 

非常ベルが鳴ったから、あの人たちは見つかるのを嫌がって逃げるだろうと思ったら……ポケモンセンターの人たち全員捕まえて、縛ってここを乗っ取ってしまった。

 

抵抗したアイカさんも、ジュンサーさんも……子供たちを守ろうとしたジョーイさんも、皆つかまってしまった。

 

そして、今……3人は、僕の……僕らの目の前で、ひどい目にあっている。

 

「ぅあ……あ……あ……」

 

喉から漏れ出る声も、幸い……機械の音で消えてくれる。

それ以前に多分、強盗たちが自分で立ててる音や声で、聞こえないだろうと思う。

 

けど、そこに安心どころか気づく余裕もない。

僕は……ただただ目の前で繰り広げられている光景に、言葉を失っていた。

 

(あ、ああ……アイカさん、アイカさんが……あんなっ……!)

 

アイカさん。僕を連れて、一緒に旅をしてくれている人。

明るくて、元気で、気が強くて……優しくて。

そして、ポケモンに詳しくて、ポケモンバトルが強くて、とっても頼りになる。

 

……そんな、アイカさんが、

僕のあこがれである……あのアイカさんが、

 

服を脱がされて、裸同然で腕を縛られている。

パンツははぎ取られていて……仰向けにひっくり返されていて、

 

そしてそこに……強盗がのしかかっている。

ズボンもパンツも脱いで、笑いながらアイカさんにのしかかっている。

 

その、固くなったおちんちんを……アイカさんの……お、おま……オマンコに入れて、乱暴に出し入れして動いている。

 

……犯してるんだ。アイカさんを。

強姦、レイプ、凌辱……色々言い方はあるのは知ってる。

 

……実は、何回か……その……友達の男の子に見せてもらった、嫌らしい本で、そういうことについては、写真とかだけど見たことがあって……知ってる。

あれがどういう行為で、どんなことをして……どんなものなのか。

 

けど、本物を見るのは初めてだった。

というより……普通こんなもの、見ないものだと思ってた。

いつか、自分でするようなことはあっても……誰かほかの人のを見るなんて。

 

だからなのか……目が離せない。

 

大切な、大好きなアイカさんが……僕の恩人が酷い目にあっている光景から、目が離せない。

怖いのに……苦しいのに……何で?

 

「はぁ、っ、あ……ぐぅ……こ、この変態……っ!」

 

「へへっ、その割には、お嬢ちゃんのここは喜んでるみたいだぜ? おじさんのちんぽに吸い付いて離さねえよ」

 

強盗は、アイカさんを押さえつけて動けなくして……狂ったように腰を振っている。

まるで、獣……そう、獣の交尾みたいだ……荒っぽくて、乱暴で……アイカさんの、女の人のことをちっとも考えてない。自分だけが気持ちよければいい、満足できればいい、っていう感じ。

 

アイカさんだけじゃない。ジョーイさんやジュンサーさんも、同じように犯されている。

 

つらそうにあえぎながら、憎々しげに強盗達をにらみながら、

けど何もできず……ただただ弄ばれている。

 

「あぁっ、ん、くぅ……いやっ、こんな……んひ、ぃぃっ!!」

 

「ほらぁ、ジョーイさんよぉ、俺たちの股間のポケモンも元気にしてくれよ?」

 

「あー、気持ちいー。ジョーイさんの中サイコーだぜ、こりゃ元気になるわー」

 

ジョーイさん……疲れた僕たちを優しく迎え入れてくれて、

ポケモンを回復させてくれて、サービスで温かいごはんを食べさせてくれて、シャワーやベッドまで……

 

今……縛られて、3人がかりで襲われている。

 

下から突き上げるように――きじょうい、っていうんだったかな――犯されてる。

 

スカートと上着を破られて、下着ははぎ取られて……服を着てるのに、上も下も丸出し、っていう形になって……丸見えの状態で、貫かれている。

 

そして、両手には別な男の人のおちんちんを握らされて……それをこすらされたり、舐めさせられたり、くわえさせられたりしている。

 

何度も、何人もそれを繰り返しているせいで……ジョーイさん、上から下まで、ドロドロだ。男の人の、白くてべたべたした……精液で、どろどろのべとべとに汚されてる。

そこに、ジョーイさん自身の汗や涙まで混ざって……すごく、ドロドロ。

 

「ジョーイさっ……くぅ……もう、やめなさいあなた達! こんなことをして、ただですむと……うむぐぅっ!」

 

「えらそーなこと言ってんじゃねえよ、ジュンサーさんよぉ!? おら、おれらのくっせぇ犯罪者ちんぽにご奉仕しなぁ!」

 

「ははっ、さすがに警察官だけあって鍛えてるんだなあ? すげえ締まりがいいぜ……」

 

ジュンサーさん……夕方、もう暗くなってきてからポケモンセンターに来た僕たちを、あまり遅くまで歩いてちゃだめだよ、って、心配してくれた。

子供たちを守るために戦って……けど、人質を取られて、つかまって。

 

そして今……前と後ろから同時に、乱暴に犯されている。

 

口と、オマンコの両方におちんちんを入れられて……乱暴に出し入れされている。

苦しそうだ……息もしづらそうだし。頭と腰をつかまれて、乱暴にされて……痛そう。

 

ぱんぱんと勢いよく打ち付けられ、お尻が赤くなってきてる。

その少し下の、つながってる部分から……とろとろと、白く濁った汁が垂れてきている。

 

スカートは脱がされてて、パンツはさっきびりっと破りとられてたから、下半身は裸。上半身は……わざと胸のところだけ破られている。ブラジャーも破りとられて……けっこう大きな胸が、突かれるたびに揺れていた。

 

そして……アイカさん。

今度は、体ごとのしかかられている。

 

腰を打ち付けられ、喘いで……苦しそうにして…………!

 

「…………っ!?」

 

……アイカさんが、苦しそうに身をよじった……その一瞬、

僕と……目が合ったような気がした。

 

ドキッとしたけど……その直後、

 

「…………あ、っ……!」

 

目の前で……アイカさんにのしかかっていた男が、びくびくっ、と震えた。

そのまましばらく、アイカさんに体を……特に、腰を押し付けるようにしていたように見えた。

 

そして……ゆっくりと離れた。

アイカさんのオマンコから、ずぽっ……と、糸を引きながら、おちんちんを引き抜いて。

 

その先端から……ぽたぽたと、白いどろりとした汁をたらしながら。

 

そして、アイカさんは……ぐいっと下半身を、ひっくり返すように持ち上げられて……その、おまんこから……同じものが垂れてきている。

 

……ああ、あれ……精液だ。

アイカさん……膣内射精されたんだ。流し込まれたんだ……アレを。

 

あそこに出されたら……赤ちゃんができてしまうものなのに。

 

アイカさん……妊娠させられちゃったのかな。

強盗なんかに、赤ちゃん作らされちゃったのかな。

 

あんなにやさしいアイカさんが、

あんなにきれいなアイカさんが、

あんなに強いアイカさんが、

 

……強盗なんかにレイプされて、妊娠させられちゃったの……?

あんな奴の子供を作らされて、お母さんになっちゃうの……?

 

……あ、ジュンサーさんも……後ろから突かれて……流し込まれてる。

 

ジョーイさんも……下から、全部全部注ぎ込まれてる。

 

倒れこんだ。3人とも。

オマンコから、とろとろ精液をこぼしながら……っっ!?

 

「なん……え? こ、こんな……僕、何で……!?」

 

その時……僕は、はっとした。

気づいてしまった。彼女たちじゃなく……自分の変化に。

 

「何で……僕の、おちんちん……大きく……!?」

 

アイカさんが、ジョーイさんが、ジュンサーさんが、

あんなひどい目にあってるのに……何で、それを見て……ぼくのおちんちん、固くなってるの……!?

 

アレ見て……興奮……したって……僕、が……!?

 

その時、僕はアイカさんと再び目が合った。

 

丁度……別な強盗が、アイカさんを犯し始めたところだった。

アイカさんは、やっぱり僕に気づいていて……その口が、声を出さずに動いた。

 

『だ い じょ う ぶ』

 

僕のことを考えて……心配して……

このまま動かないで、ここに隠れているように言ってくれた。

 

そんな、優しくて強いアイカさんが犯されている光景を見て……また僕は、いっそうおちんちんを固くしてしまっていた。

 

泣きそうなくらい怖いのに、悲しいのに、悔しいのに、

ここだけが……まるで別の生き物みたいに、固く、熱くなってく。

 

そんな自分が、自分の体が……もう、自分でわからない。

わからないまま……僕は、引き続いて……目の前のレイプに見入っていた。

 

それ以外、できなかったから。

 

 

☆☆☆

 

 

あれから……3人とも、何度も犯された。僕の目の前で。

 

アイカさんが、四つん這いにされて犯された。

動物みたいに、後ろから男におちんちんで串刺しにされ……わざと、人質の子供たちによく見えるように、お尻を向けて犯されていた。

たぶん、子供たちからは……男のおちんちんが、アイカさんのオマンコに入って、出たり入ったりして、じゅぽじゅぽ水音を立てている様子がよく見えたと思う。

僕のところからも……ちょっと斜めだったけど、よく見えた。

 

ジョーイさんが、仰向けにひっくり返されて犯された。

69……っていうんだったっけ? 男が、ジョーイさんの口にちんちんを突っ込みながら、自分はジョーイさんのオマンコに顔をうずめて、匂いを嗅いだり、舐めたり……

そのしばらく後に、今度はやっぱりオマンコにおちんちんを入れて……膣内射精。

 

ジュンサーさんが、子供たちの目の前で犯された。

腕を今度は、後ろ手に縛られて……抱え上げられるようにして。駅弁……だっけ?

ジュンサーさん自身の体重で、奥まで突き刺さる強盗のちんちんがよく見えた。

途中からジュンサーさんの体をくるっとひっくり返して、その様子を子供たちに見せつけるように……目の前まで行って……。子供たちは震えてた。ジュンサーさんは悔しさと恥ずかしさで顔を真っ赤にして、目をつむってぎりっと歯を食いしばってた。

そのまま射精されてた。収まりきらない精液がこぼれだしてた。

 

アイカさんが、おまんことお尻を同時に犯された。

上と下から、アイカさんの体をサンドイッチするように……2本のおちんちんが、かわるがわるアイカさんの体に出入りする。

気持ち良すぎて、だろうか……アイカさんの声は、さっきまでのくぐもった、こらえた喘ぎ声から……悲鳴みたいな感じになって。まるで、狂ったみたいに響いていた。

途中から、口にもちんちんが突っ込まれて、声がくぐもった。けど、止まらずに響いていた。

最後には、どくんっ、と、おまんことお尻、口に同時に精液が注がれて……さっきよりも勢いよく、ぶびゅっ、と、ちょっと濁った音を立てて噴きこぼれていた。

 

ジョーイさんが、犯されながら……奉仕させられてた。

おまんこにおちんちんが刺さったまま、別の強盗のちんちんを舐めさせられて……そのしたの、袋を舐めさせられて……

ぽろんとこぼれ出たおっぱいも使わされて、それに挟んで、こすって奉仕させられていた。泣きながら。子供たちの目の前で。

刺さっていたちんちんは途中で射精して……奉仕していたちんちんも射精した。ジョーイさんは頭から精液をかぶって、体と服がまたドロドロになった。

そのちんちんはその後オマンコに挿入されて……そっちでも射精していた。

最初から最後まで、子供たちの目の前で。

 

ジュンサーさんは……それよりも酷いことをさせられて、犯され続けていた。

子供の1人を人質にして脅しながら、強盗はジュンサーさんを騎上位の姿勢で、自分から動かさせていた。何度も繰り返して、何度も射精していた。

それに飽きると、精液がオマンコにお尻にもタプタプに入っているジュンサーさんの体を抱え上げ……子供たちの目の前に持ってきて、お尻を突き出させた。

それを、悪い子にお仕置きするように……ぱんっ、ぱんっ、と……何度も、おしりぺんぺんして叩いていた。これも、子供たちの目の前で。

途中から、叩かれるたびに、オマンコとお尻から精液がぴゅっぴゅと噴き出すようになった。ぶびゅっ、という音がしたこともあった。

ジュンサーさんは、痛みと恥ずかしさで、こらえきれなくなってぽろぽろ泣いていた。

最後には、放してくれって叫びながら、けど放してもらえなくて……そして次の瞬間、しょわわわ……と、その場でおしっこを漏らした。我慢してたのかもしれない。

強盗達は大笑いしていた。

ジュンサーさんは、泣きながら……死んだような目になっていた。

 

最後の方では……アイカさん、ジョーイさん、ジュンサーさんが、全裸で四つん這いで並ばされていた。子供たちの方にお尻を向けて、突き出すようにして。

アイカさんのお尻は、何度も犯されて緩くなって、精液がしたたり落ちていた。

ジョーイさんのお尻は、ぶっかけられすぎて、精液まみれのべとべとになっていた。

ジュンサーさんのお尻は、叩かれて真っ赤になっている上、ふとももがおしっこで汚れていた。

その状態で、男たちにかわるがわる……まるで、トイレで用を足すみたいに犯され続けていた。オマンコだけじゃなく、時にはお尻も使われて……口も使われていた。

 

☆☆☆

 

ようやく全部が終わったのは……ロビーの時計が、午前3時ちかくにまでなってから。

 

強盗達は一通り満足したようで、ボロボロになって床に転がっているアイカさんたち3人をロープできつく縛り、柱に括り付けて動けないようにした。

人質の子供たちも、同じようにした。

 

そして自分たちは、悠々と奥に行き……シャワーを浴びて、宿泊室に入っていった。

しばらくしていびきが聞こえ始めた。多分、動けなくしたことに安心して、眠ったんだろう。

 

アイカさんたちは、眠っている。というか、アレは気を失ってるんだと思う。

子供たちも眠っている。ショッキングな光景を見た上に、単に夜も遅いから……途中で気絶した子もいれば、全部が終わってから緊張の糸が切れた子もいたみたいだった。

 

動くものがいなくなったロビーで……僕は、ようやく椅子の下から出てきた。

そして、パジャマの内ポケットからモンスターボールを取り出す。

 

……夜中にトイレに行くとき、実は……いつも心細いから、ポケモンたちと一緒に行く癖があるんだ。今回は、それがいい意味で役に立った。

 

中からラルトスたちを出したところで……これからどうしよう、と考える。

ジュンサーさんたちを起こして、縄をほどいて、盗賊が寝てる間に捕まえてもらえば……と思ってたんだけど、犯されてた3人は疲れ切ってて動けそうにないし……

 

子供たちにそれができるかどうか……いや、それよりも、起こしたら怖がって騒ぎ出して、強盗に気づかれちゃうかも……

 

と、考えていたその時、

 

「ミツル、君……!」

 

「っ!? あ、アイカさん!?」

 

気絶していると思っていたアイカさんが、いつの間にか起きてた。

 

そして……疲れた顔で、しかしはっきりとこっちを見て、小さい声で話しかけてくる。

 

「ポケモン、持ってたんだね……グッジョブ! これで勝つる!」

 

「あ、アイカさん!? だ、大丈夫なんですか? あんなに……その」

 

「あんまり大丈夫じゃないけどね……まあ、この辺は人生経験のたまものかな? 縄、ほどいてくれる? あいつら捕まえるなら、私も手伝うよ」

 

じ、人生経験でどうにかなるものじゃないと思うんだけど……

 

ともかく、言われた通りにアイカさんの縄をほどく。

そして、服を……部屋まで行ってとってくるのは危ないので、ロッカーにあったジョーイさんの換えの制服を勝手に借りて着ていた。

 

……その前に、トイレに行って……注ぎ込まれた精液とかをかき出してたけど。

ドアの向こうから、ごぽぽ、びゅぶぶ……なんて音が聞こえて……

 

その時にふと、アイカさんは……何かに気づいたようにして、

 

「ねえ、ミツル君はどうする? 着替える?」

 

「えっ? いや、僕は別に……ちょっと寒いですけど、汗もあんまりかいてないし……」

 

「いや、汗じゃなくて……それ」

 

「それって……っっ!?」

 

そこで、指さされて言われて……初めて気づいた。

僕の、パジャマのズボンの中。そのさらに、パンツの中。

 

見ると……ぐちょぐちょになっていた。

むわあっと立ち上ってくる、鼻につんとくるようなにおい……こ、これって……

 

(こ、これ、しゃ、射精!? 精液……!? そ、そんな……ぼ、僕……あ、アレ見て……興奮して……触ってもないのに、出しちゃってたの!? それにこの量、何度も……)

 

き、気づかなかった……こんなになってるのに、今まで……頭の中がいっぱいで……。

 

「あー……やっぱり、ぐちょぐちょになっちゃってるね」

 

と、いつの間にかアイカさんが、僕のパンツの中を……精液まみれになってるおちんちんや太ももを覗き込んでいた。

恥ずかしくて、かあっと顔が熱くなるけど……アイカさんは気にしていない様子で、

 

「仕方ないよ、男の子だもんね……このくらいはね。後でお風呂入ろっか、洗うの手伝ってあげる。……パンツとズボンもね」

 

「え、えっと、それは……は、はい……お願いします……」

 

 

 

その後、アイカさんの指示に従って僕は動いた。

 

まず、強盗達が寝ている部屋に、スボミーのしびれごなを大量に流し込んで麻痺させる。

その上でアイカさんは、素早く強盗からモンスターボールを取り戻すと、中にいたアイカさんのポケモンたちと協力して、強盗を縛り上げた。

 

……縛り上げただけじゃなく、つるし上げていた。

その上、どくのこなとねむりごなも吸わせていた。大量に。

 

従ってはいたけど、スボミーも僕もちょっと引いてた。

……ひどい目にあわされた復讐とはいえ、怖い。

 

このまま二度と目覚めないなんてことにならないようにだけ祈りつつ、今度は僕らは……子供たちと、ジョーイさんとジュンサーさんを解放することに。

 

子供たちは僕とポケモンたちが担当。強盗はもう拘束して動けなくしてあるので、怖くないように電気つけて、落ち着かせながら解放してあげた。

 

大人の2人は、アイカさんが……色々、精液とかの後始末もしてあげたうえで着替えさせてたみたいだった。

 

さすがに、あれだけひどいことをされて……気が付いたものの、ジュンサーさんもジョーイさんも、すぐには動けないみたいだったし。

 

……そこいくと、アイカさんホントすごいな……

そんなわけないと思うけど、ひょっとしてこういう状況に慣れてるのかってくらいに、素早く動いて全部に対処してるもんな……

 

先に終わった僕は、アイカさんの指示通りに、ポケモンセンターの通信用パソコンから通報を済ませて、後は警察が来るのを待つだけ。

場所が場所だから、少し時間かかるそうだけど……30分もあれば到着するって。

 

そう、アイカさんに報告したら……

 

「そっか……じゃあ、その間にお風呂入って洗っちゃおうか? ミツル君?」

 

「えっ!? あ、は、はい……」

 

 

 

その後入ったお風呂では……改めて間近で見るアイカさんの裸にドキドキしたけど……中身を出しつくしちゃったせいか、僕のおちんちんはあんまり硬くならなかった。

 

アイカさんに優しく洗ってこすってもらったり、背中流しっこしたりしたときに……ちょっと、その……硬くなったけど。ほんの、ちょっとだけ。

 

よかったような……損したような……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第12話 秘密基地と水浴び

 

 

ミツル君をもらって……じゃなくて、預かった直後にあんなことになって……彼の性癖がゆがんだりしないか、ちょっと心配になっている今日この頃。

 

まあ、最近は大丈夫じゃないかな……と思ってるけど。

 

あれから2週間くらい。

今日にいたるまで、ポケモンセンターに泊まったり、他のペンションとかに泊まったり、時には野宿したりしてきたけど……その時に、ね?

 

どうやらミツル君、アレできちんとそのー……性ってものに目覚めたらしい。

 

あの事件の時、ミツル君ってば、パンツの中すごいことになってたからなあ……。触ったりこすってたようには見えなかったんだけど……見ただけでイっちゃったのかな?

まあ、童貞くんには刺激が強いどころじゃないシーンを、生で見ちゃったんだから……うん、そのくらい起こっても無理ない、かもしれない。

 

そしてあれ以来、ミツル君は……毎晩、自分で『処理』するようになった。

気づかれないように隠れて見てたんだけど……私が寝た後にこっそり抜け出して、トイレとか、そのへんの茂みで、息を荒くしながらしこしこと……

 

しかも、だ。

 

『はぁ、はぁ、あ、アイカ、さん……んぁ、うっ……!!』

 

なんて声が聞こえてきたりするもんだからね。

もうね、自分を抑えるのどんだけ大変だったか、って話よね。

 

いやー……まさか私が、いたいけなショタっ子のソロプレイのおかずに使ってもらえるような時がくるとは……地味に感慨深い。

 

思わずその場で襲い掛かりそうになったんだけど……直感したのよね。

今食べちゃもったいない、って。もっとおいしくできる、って。

 

こないだ読んだ、某能力バトルファンタジー漫画に出てくる殺人マッドピエロの気持ちがわかる。

これが……これが、青い果実の楽しみ方か…………ッ!

 

(すぐ食べられるショタなら、最悪、トウカの森とか、ジョウトの自然公園とか行けば捕まえられるし……焦るなアイカ、こんな上物あっさり食べたらもったいない。もっともっと美味しそうになるまで熟してから……ああ、今から楽しみ♪)

 

熟すってのはもちろん、年取るって意味じゃなく……この子なりに自分で自分に性教育ってもんを施して、成長していく過程を楽しめる、って意味でね?

 

いやもう、毎日毎日ちょっとずつ違った、思春期特有のどうしようもないエロガキっぷりを見せてくれるのが可愛くって美味しそうでしゃーないのよ。

 

最初の数日は、黙って抜け出してトイレ行ってシコシコ……って感じだったんだけど、

 

しばらくすると、寝てる私の顔とかじっと覗き込んでくるようになって。

 

その次には、匂いとか嗅いで来るようになって。

 

さらにその次は、寝てる私にすり寄ったり、抱き着いてくるようになって。

 

昨日なんか……その状態で明らかにおちんちんが大きくなってて、しかもそれ、私に互いのパジャマ越しにこすりつけてきたもんなー。

その後すぐ、はっとしたように離れて、自家発電しに行っちゃったけど。

 

うーん……毎晩の『え、来る? 来ちゃう? 襲っちゃう?』的なドキドキがもう、こっちが癖になってる……。

 

(あの年頃の男の子って、一旦覚えるともう止まんないのよねー……。私の幼馴染の男の子たちも……エロ本買ったり拾ったり、エロDVDの貸し借りとか……レンタルビデオ店の18禁コーナーとか……あ、でもナオヤは例外かも)

 

ナオヤの場合、目覚めたかどうか、ってタイミングでアララギ博士の標的にされて、がっつり食われてたからな……思春期に悶々とする暇もなかったんじゃないかしら?

 

ともあれ、ミツル君は順調に育ってるってことで……

 

……でも……ちょっとくらい、つまみ食いしてもいい……かな?

 

☆☆☆

 

で、とりあえず、『フエンタウン』に行くことにしたんだけど……初っ端から出鼻をくじかれた。

そこに行くために必要な、ロープウェイが……なぜか止まってたのだ。

 

フエンタウンには、『えんとつやま』という火山が近くにあり、そこをロープウェイで登って、登山道を下りるのが一番手っ取り早い行き方なんだけど……そうできなさそうなので、予定変更。ハジツゲタウンに向かうことにした。

 

で、そのためには、『炎の抜け道』っていう洞窟を通る必要があった。

 

その洞窟は、他ならぬ『えんとつやま』のふもとからちょっと上ったところから入れる、横穴みたいな洞窟なんだけど……そこが、もう……

 

「「暑い……」」

 

当たり前なんだけどね……火山の中通ってる洞窟なんだから、そら暑いわ。むしろ熱いわ……40度くらいは確実にありそうね。

 

幸いというか、ほぼ一本道だったから、そんなにかからずに抜けられたんだけど……蒸し暑すぎてあっという間に汗でびっしょりになっちゃった。

 

入った瞬間に『猛暑!』って感じしたから、薄手のやつに着替えて薄着モードで行った。ジョギング――に乗じて行う性教育――用のランニングシャツに着替えた上、ブラも外しちゃったんだけど……それでも、熱かった(誤字にあらず)。

むしろ、露出が増えたことで余計にそう感じる部分があったのかも。

 

あまりの暑さに、横でミツル君が顔をめっちゃ赤くしてたのが、熱気以外の理由があってそうなっていたのだとは、気づかない私だった。

 

で、ようやく洞窟を抜けたと思ったら……さらなる不快感が襲い掛かってきた。

 

なんと……近くに砂漠があって、そこから吹き上げられた砂が風に乗って飛んできて、汗だくの体に張り付く……あああああ! 鬱陶しい!

 

おまけにもう暗くなってるし! 野宿の支度しなきゃ! めんどくさい!

 

 

 

そんな感じで、機嫌・テンションともに最悪の状態で私たちは、野宿にちょうどよさそうな場所を探してたんだけど……ここで活躍したのが、なんとミツル君だった。

 

どうやら、シダケタウンにいた時に習ったらしいんだけど……知り合いのおじさんから『ひみつのちから』なる技を教えてもらっていたらしい。

もちろん、ポケモンがね? ラルトスがね?

 

で、ミツル君とラルトスが、その技を、大きな木に向けて使ったかと思うと……その上の方から、太い蔦が落ちてきた。だらんと、垂れさがるように。

それを上った先に……何と、すごくちょうどいい感じの空間があったのだ!

 

聞けば、この技は……もちろんバトルでも使えるけど、特定の場所で使うと、『ひみつきち』を作ることができる技らしい。

 

もちろん、ほぼ自然にできた空間……を、技でちょっとばかりいじった空間であるらしいので、定住できるようなもんじゃない。

 

けど、一晩ないし数日過ごすには十分そうな場所だ。

 

見た感じ……ワンルームのアパートくらいの広さは余裕である。私とミツル君が2人並んで寝て、さらに荷物とかを広げておいても余裕のある広さだ。

 

雨風はしのげるし、床とかは草木なので柔らかい。比較的気持ちよく眠れそうだ……少なくとも、地べたに布団や寝袋で寝るよりは。

 

助かった! コレは助かった! えらい、ミツル君!

 

………………よし、ご褒美をあげよう。

 

☆☆☆

 

場所は、『ひみつきち』を下りたところの木陰。

 

「んしょ……っと!」

 

「あ、アイカさん……や、やっぱり、その……!」

 

勢いよく服を……それこそ、上着のみならず下着まで全部脱いで、すっぽんぽん、生まれたままの姿になった私。

 

それを、自分は上半身だけ脱いで……下はどうしても脱げずにいる感じのミツル君。

 

どういう状況かというと……

 

「ほら、恥ずかしがらなくてもいいよ、ミツル君! ていうか、汗でべったべたで気持ち悪いでしょ? ほら、せっかく思い切って水浴びするんだから、ね?」

 

とまあ、そういうわけです。

汗まみれの体の不快感をどうにかするため、シャワーズに協力してもらって水浴び。

 

そのために、私は服全部脱いだわけで……しかし、ミツル君は恥ずかしくて脱げないと。

いや、恥ずかしいだけじゃないな……ちょっと前かがみになってる。

 

……ふふふ、濡れる。

 

「ほら、いいからいいから! 衛生的にもよくないか……らっ!」

 

「わ、え、ちょ、やめ……ひゃああぁああっ!?」

 

はぎ取る。

裸体を押し付けて怯んだところを、ズボンとパンツを一気にはぎ取る。

 

その勢いですっ転ぶミツル君。ぼろんと顔を出す股間のぞうさん。

あら、結構大きい。この年代のコの平均よりもだいぶ……大人でも結構なサイズ。

 

……あ、隠しちゃった。うわ、顔真っ赤。泣きそう。

 

……これくらいにしておきましょうか、まずは。

さて、じゃあ……建前の水浴びに行きましょうか。とりあえずは。

 

 

 

シャワーズの水鉄砲。

真上に向けて発射してもらって、それがシャワーみたいに落ちてくる。それを浴びながら、私たちは布で体を拭いて洗って汚れを落とす。

 

……あー……気持ちいい……。

汗まみれ、砂まみれで汚れてた体が清められていく感覚。冷たい水が肌を濡らし、それが蒸発する時の冷気が爽快感を体に染み渡らせてくれる。

 

腕とか肩とかはすぐすっきりしたので、加えてわきの下や首元、乳房の下、股間まで……かかりにくいところもしっかり濡らしてこすって洗い清めた。

 

洗いながら……ふと、横を見る。

当然ながら、そこには……ミツル君がいる。

 

こちらに背を向けて、ぎこちない動きで、股間を必死にかばいながら体をごしごしとこすっているミツル君がいる。(注・こすってるのは股間にあらず)

 

それを見て、もちろんのこと興奮する私だったが……それ以外にも、もう1つ。

 

「……やれやれ、しょーがないわね」

 

「え? あ、アイカさ、何……わひゃ!?」

 

「ほら、タオル貸して! 全くもう……洗うの下手すぎでしょ君……」

 

ガチでね。全く、こんなところまで妙に男の子っぽいんだから……

 

照れてるせいもあるのかもしれないけど……洗い方が大雑把で適当なのよ、見た感じ。

直立不動に近い姿勢のまま、こう、なんていうか……腕が届く範囲だけをぬぐってる感じ。腕とか、肩とか、背中の一部とか。

 

体を動かすとか、体勢を変えるとか、座って洗うとか、そういうことをしないので……拭き残し箇所が多数ある。水で流れて多少はきれいになってるとはいえ……。

 

……しょーがないねー、私がやるしかないかー(棒読み)

 

「ひゃあっ!? そ、そんな、ちょ、待ってぅああ!?」

 

「ほら、動かない……あ、腕は上げて。やったげるから」

 

立ったままだと洗いにくい……ってことはないけど、同時に、暴れないように『拘束する』ということができない。

なので、前にちょっとかじった柔道の技で投げ倒して転ばせる。しりもちつかせる。

 

その状態で私も胡坐をかいて座り、両足でホールドする感じで捕まえる。

そして、順番に洗っていく。

 

わきの下。首回り。うなじ。背中。

耳の後ろ。膝の裏。ももの内側。

 

ちなみに、この時点でミツル君のおちんちんはフル勃起状態。

恥ずかしさのあまり、最早ミツル君の口からは日本語が出てない状態だったんだけど……気にせず洗ってあげていた。

 

……さて、次は、と。

 

「ふああっ!? あ、アイカさ……そこは、そこだけは……っ!?」

 

「大丈夫、大丈夫……痛くしないから」

 

タオルを置いて、手で。

ミツル君の股間の、強直と呼べるまでになっているそれを……両足の間に体を割り込ませて、閉じれないようにして、洗ってあげ…………あーもう、やっぱり。

 

いるのよねー、ここ洗うのが下手な男の子。

いつも、きちんと洗わずに、さっとこするだけで終わらせちゃってたんだろうな。

 

皮を剥いてあげて、中まできちんと……ごしごし、もとい、シコシコ……

袋の裏側の部分も、竿も、付け根も……もちろん、傘も。

 

「ひっ、あっ……あ、あああ……!?」

 

ミツル君、顔も耳も真っ赤で……恥ずかしさでぷるぷる震えてる。

いや……恥ずかしさ以外の理由だろう震えも起こってきた。主に、腰付近に。

 

逃げ出そうと必死に、でも、ご丁寧なことに、私にけがとかさせないように……ある意味器用に暴れるミツル君。それでもはなさない私。

よりしっかりとホールド。押し付けられる私の裸体。もっと暴れるミツル君。ループ。

 

しかし、そんないたちごっこにも……

 

「ひっ、あ、あ、ああああ、ぅあ――――っ!?」

 

洗っていた、その最中に……ミツル君の肉棒から、耐えかねたようにどぴゅっと白濁が吐き出された。

 

びくん、びくん、と、脈打つように震える体。それに合わせて、噴き出す精液。

気絶しそうなくらいに恥ずかしいだろうミツル君。その肉棒を、ゆっくりしごいて……尿道に残った精液を絞り出すようにする。

 

「あっ、あ……ご、ごめんなさ……僕、その……気持ちよくて……」

 

「いいんだよ、ミツル君。男の子だもんね? 仕方ない、仕方ない。それより……今度からは、自分でちゃんと洗おうね?」

 

荒くなっていた息が静まってきたところで……シャワーの水で、精液のついた肉棒を優しくぬぐって流してあげる。

同時に、優しく抱きしめて、なでてあげて……

 

そうしたら、恥ずかしさが限界を突破したせいか、はたまた一発出してやや落ち着いたのか……息も静まってきて……いやむしろ、朦朧としてる?

 

そのまま、無抵抗なミツル君を……私は、最後まで全部洗ってあげた。

タオルでふくところまでやってあげたところで……意識がはっきりしてきたのか、顔がまた赤くなってくる。

 

「じゃ、服着て寝よっか?」

 

「……うん」

 

戻りつつある状態とはいえ、まだややぼーっとしている感じのミツル君は、まるで肉親を見ているかのように、うつろな表情のままでそう答えた。

 

ホントは、この後逆に、ミツル君に私を洗わせるところまで、と思ってたんだけど……ま、それはまた今度かな。

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第13話 マグマ団とアイカとミツル(前編)

US・UM発売で執筆意欲が回復した+思い出したので投稿!

……しかしプレイする分執筆時間は減るという……(おい)

ともかく、お久しぶりです。どうぞ。


 

「うぁっ……ぐ、ぅ……ふぅうっ……!!」

 

「ぁ……あ……あ、アイカさん……っ!!」

 

……今、私は、後ろから犯されている。

それも……人間じゃなく、ポケモンに。

 

ポチエナの進化形・グラエナ。私を今、後ろから刺し貫いて犯しているポケモンの名前である。ヘルガーと同じ、犬型のポケモンだ。

 

そしてそれを……両手を後ろ手に縛られているミツル君が、泣きながら、無理やり見せつけられていて、

 

その周囲で、私たちを囲むように立っているマグマ団の女団員たちが……ニヤニヤと笑いながら見ている。

 

 

 

ことの始まりは、アララギ博士からの連絡だった。

 

私たちは、『秘密基地』でのお泊りの後、火山灰の降り注ぐ、また鬱陶しい感じの道路を抜けて……『ハジツゲタウン』に来た。

そこで、アララギ博士の知り合いの、ソライシ博士という人から、『隕石』の研究サンプルを受け取ってほしい、という話だったのだ。

 

そうしたら、研究所に行ってもソライシ博士はいなくて。

 

聞いてみたら、『りゅうせいのたき』っていう場所に向かったらしいので……私とミツル君も、そこに向かった。

 

……そこに、どうやら抗争の真っ最中らしい、マグマ団とアクア団がいた。

しかも、ソライシ博士がマグマ団につかまってると来たもんだ。

 

助けたいけど、さすがに数が多すぎて、どうしようかと悩んでいたところ……隙をついてマグマ団が、アクア団を振り切って離脱し、どこかに向かう様子だったので……その後を追った。チャンスを見て、ソライシ博士を取り戻そうと。

 

……が、その途中で見つかってしまい……捕まった。

 

私は、ポケモンで普通に応戦できたんだけど……ミツル君が隙をつかれてつかまって、それを人質にされて……って感じ。

 

普段なら――こういう言い方もどうなんだと思うけど――このまま私は、凌辱・輪姦一直線だったんだけど……その時捕まったマグマ団の連中が、女ばっかりだったのよね。

 

何でも、男たちは……『えんとつやま』で何やらやることがあって、力仕事もあるから、そっちに回されているらしい。その結果、ソライシ博士の監視や、周辺の警戒は女の団員でやっていたそうだ。

 

当然、女じゃいつもみたいに私をアレすることはできないわけだけど……突然現れて、小さいとは言えない被害をもたらした私を、ただ拘束しておくだけで許してはくれなかった……ということ。

 

で、どういう手段に出たのかと言えば……これだったわけだ。

 

男がいないなら、雄のポケモンに犯させてやれ、と。

 

身動きできなくされた私を、うつぶせにして膝を立て、お尻を突き出すような形で拘束された。そして、下半身の衣服をはぎ取られた。

女団員たちの手で、申し訳程度に恥部をいじられ、濡らされた後……モンスターボールからよびだされたグラエナが、覆いかぶさってきた。

 

そして、今に至る。

 

まあ、普通そうだとは思うけど……人間の女の子抱くのに慣れてはいないみたい。

ただひたすらに……ばしん、ばしん、って、腰をうちつけてくるばかりだ。

 

最初こそ、トレーナーである女団員からの『この女と交尾しなさい』という命令に戸惑っているようだったけど、始めてみればもうそこからは勢いで……同族にもこうやるんだろうな、って感じで、獣らしい乱暴な交尾にさらされてる。

 

くんくん、って顔を私の股間に近づけて、匂いを嗅いだ後、ぺろって舐めたりなんかしてきて……「ひゃっ!?」って、変な声が出たっけ。

 

その後、しばらくむき出しのオマンコに、鼻息がかかるのを感じていて……それが、徐々に荒くなっていっているような気がして。

鼻息だけじゃなく、はっ、はっ……っていう、もっと大きな息遣いも聞こえて来た。

 

そして、それが遠のいたと思うと……ずしっ、と、背中側から体重がかかる感触があって……次の瞬間、無遠慮に入り口をこじ開けて、固く、熱くなった肉棒が突き刺された。

 

「ハッ、ハッ、ハッ……グルルルルッ……!」

 

「っ、く……も、もうちょっと優しく、んぐぃっ!? やっ、苦し……あぅ、っ!」

 

普段、私が相手してもらってるヘルガーは……良くも悪くも、私のことをよく理解した上で、相手になってくれてたんだな、と、今更ながら感じる。

気持ちよくなるように……苦しすぎないように、多少なりセーブしてたんだ、と。

 

こっちのグラエナには、もちろんそんな気遣いは一切なし。

 

最初こそ主人の命令で、だったけど、すっかり性欲処理として、私と言う肉便器を使うことを楽しんでいるっぽい。

 

膣内にガツガツと容赦なく叩きつけられ、肉ひだをめくりあげて裏返しそうな勢いの……野生そのもの、といった感じの交尾。

 

当然、もともとそんな獣の交わりを受け入れられるようにできていない人の生殖器には、そんなもの苦痛でしかない。……なまじ私が、ポケ姦に慣れてるから大丈夫というか、快感を感じるレベルで許容で来てるけど……普通の女の子なら、泣き叫んでいると思う。

 

……けど、というか……それがかえって、私を苦しめる。

 

(や、ばいっ……だんだん、気持ちよく、なって……っ!)

 

慣れてるのが災いして……どんどん、私のオマンコが、受け入れ態勢になってきてる。

このグラエナのちんちんに順応して、苦痛が薄れて……快感を感じる部分の方が大きくなってきた……!

 

サザンドラやら、カバルドンやら、カイリキーやら……これよりもっとおおきい逸物を受け入れて来た私のオマンコは、この拷問としての交尾をも、快感に変えて楽しもうとし始めていた。

 

そして私は、今……それを演技で隠せるほど、余裕がない。

 

「あら、何? 何か、この女ったら……どんどんびしょびしょに濡れてきてない?」

 

「え、ホント? ……うわ、何これ……ポケモンに犯されて感じてるってこと?」

 

「うっわー……変態じゃない、これで逆に喜んじゃうなんてね……」

 

蔑みの視線を向けながらも、ニヤニヤと笑って見物を続ける女団員達。

 

悔しく思いつつも……実際に気持ちよくなってしまっているのを耐える私。

 

そんな私たちに構わず、グラエナは欲望のままに、私の雌穴を味わっている。

 

どんどん大きくなってくるペニスは、がつん、がつん、と私の子宮口を何度もノックしていて、そこを破って侵入しようとしてくる。そのたびに私の体を快感と衝撃が突き抜けて、『ひっ』とか『あぐぅ』とか、変な声が出る。

 

体全体でのしかかってきて圧迫して、絶対逃がさない、っていう意思も感じるし……こいつの中では、私はもう完全に、人間とか以前に1匹のメスなんだろうな。

 

それも、主人から好きにしていいと許された……自分より立場の弱い、思いのままに種付けしても許される、都合のいい肉壺だ。

何でかわからないけど、そんな風に見られて、好き放題されてる……って感じがある。

 

……と、その時、いっぱいいっぱい気味の私の耳に、こんな会話が飛び込んできた。

 

「あれぇ? 何よ、こっちの子まで! 見て見てコレ!」

 

「? 何かあっ……うっわぁ、マジで!? コレ見て興奮したの、このガキ!?」

 

「わぁ、ホントだ……大っきくなっちゃってる」

 

それを聞いて、私がどうにか顔を上げると……そこには、縛られた姿勢で、それを隠すこともできないでいるミツル君がいて……

 

その股間に、はっきりと形のわかるテントが張っていた。

 

「ち、違っ……これは違うんですっ! そ、その……あ、アイカさんがかわいそうで……」

 

「違うって何よこのエロガキ! 最低ね……自分をかばって守ってくれたお姉さんが酷い目にあってるの見てエロい気分になるなんてさ」

 

「あ、あぅ……そ、そんな……!」

 

そしてミツル君は、女団員達何人かに囲まれる形になると……あっという間に、下半身の衣服をはぎ取られてしまった。

 

皮をかぶったままの、しかし大きくなっているペニスがあらわになり……それを見て、げらげらと笑う団員達。

ミツル君は、顔を赤くして泣きそうになっていた。

 

「やばい、こいつらどっちも変態じゃん……ほら、何見られてカウパー漏らしてんのよ! このガキ!」

 

――ギュムッ!!

 

「あ゛っ……い、痛いっ!?」

 

唐突に、ミツル君の勃起したちんちんが、一人の団員に……靴を履いたままの足で踏まれて、小さな悲鳴が上がる。

そのまま、ぐりぐりと踏みにじられ……ミツル君は、そのたびに声を上げながらら、痛みと……おそらくは快感に耐えていた。

 

「うっわ、踏んでたらちんこ大きくなってきた……この歳でド変態かよ……」

 

「先走り汁も増えてるし……だっさぁ。君さ、恥ずかしくないわけ? 自分も、自分の大切な人も、こんな風にひどいいじめられ方して、嬉しいなんてね」

 

と……ミツル君に言葉責めが次々襲い掛かる中、

 

「ん……っ、ぐぅうっ!?」

 

突然、お腹の中で暴れまわっていたグラエナのペニスから……さらに大きな圧迫感が伝わってきて、意識を引き戻された。

 

出てしまった声に反応して、団員達もこっちを向く。

 

こ、この感触……覚えがある……! ヘルガーとヤってる時にも、何度もあった……

 

(ペニスの、付け根に……こぶができる……!)

 

犬型のポケモンの特徴。交尾の際、雌を逃がさないように、精液が外に漏れださないように……ペニスの付け根にこぶを作る。そうすると……終わるまで、抜けなくなる。

 

その感触が、はっきりと膣内に感じられて……そして、グラエナはそのまま、ぐるん、と体の姿勢を変えた。

ペニスは挿入したまま、私と……お尻とお尻を合わせるような形に。

 

これって……ミツルくんから、丸見えだよね……?

繋がってるというか、グラエナのおちんちんが、ずっぽり入ってるところも……そして、これから起こることも。

 

その上さらに、マグマ団の女団員達は悪ノリしたいらしく、

 

「ほら、これでよく見えるでしょ?」

 

「ちゃんと見な……あんたを守るために、こっちのおねーちゃん、犬とエッチしてんだよ」

 

下半身裸のままの彼を寝転ばせて、私の股間……結合部の真下に顔が来るように。

股の間から、真っ赤であると同時に真っ青、って感じの、ちょっとどう言ったらいいかわからない様子のミツル君の顔が見えた。

 

……が、その後すぐに、私はそんなことを考えている余裕もなくなった。

 

「―――っ、ぐ、ぅあああぁああ!!」

 

―――どくん、と。

脈打つ音が聞こえそうな勢いで、グラエナの射精は始まった。

 

繋がっている所から……洪水のような勢いで、熱くてどろっとしたものが流れ込んでくる。ポケ姦でしか感じることのできない……人間のそれとは、量も勢いも比較にならない、暴力的なまでの射精。

 

一気に膣内をいっぱいにして、しかしこぶが栓になって外には出られない。

 

しかも……これも犬型ポケモンの特徴の1つ。すごい勢いで、どんどん精液が流れ込んでくる。

……まだまだ、とまらない。この勢いのまま……ヘルガーと同じなら、数十分続く。

 

「あぁ……出て、る……はぁ、ぁ……いっぱい、熱いのぉ……」

 

「あ、あ……アイカ、さん……アイカさん……っ!」

 

かすれた声で、こぼれ出たように私の名前を呼ぶミツル君。

その向こうから聞こえる、女団員達の笑い声。

 

「マジで種付けされてる」「傑作、こりゃ見ものだわ」「何、あの気持ちよさそーな顔?」

 

そんな罵声の数々に意識を割く余裕がないくらい、私は追い詰められていた。

 

流れこんでくる精液は、1つしかない行先……私の子宮の中にどんどん入ってきて……すぐ容量一杯になり、それでも流れ込んでくる。

 

どんどん膨らんでいくお腹。たぷんたぷんで……妊婦みたいに。

冗談みたいな量の熱い粘液が、どろっとしたその感触が、わずかでも動くたびに私の子宮の中で暴れて……それすらも快感で、意識が、飛びそうに……

 

それに耐えようと……あるいは、ただ単に苦しくてかもしれないが、無意識に私は身をよじった。

 

その一瞬、私の膣壁と、グラエナの肉棒のこぶとの間に隙間ができて……その一瞬の隙間から、膣圧に押されて精液があふれ出した。

口の壊れた出来損ないの水鉄砲みたいに、ぶびゅっと……噴き出した。

 

一瞬にしては大量に出たそれは……おそらく、成人男性の一回の射精より多い量で。

放射状に噴き出すように出て……その一部は、寝転がっていたミツル君の顔にかかった。私の愛液と、グラエナの精液が混ざった、異臭のする液体が。

 

その瞬間、

 

「あ、ああぁぁあ……アイカさ、アイカさん……んぅああぁっ!!」

 

私の無残な姿を間近で目の当たりにしたのがショックだったのか。

はたまた……この間の『アレ』と同じような状況に興奮してか。

 

ミツル君のペニスから……びゅるっ、と、精液が噴き出して……私の太ももまで飛んだ。

 

一瞬の静寂。

そして響く……女団員達の大爆笑。

 

「マジかこいつ!? 射精しやがったよ今ので!」

 

「うっわー、ホントにお姉さんが無残に犯されてるの見て興奮したんだねー!」

 

「きっも! どんな趣味だよ……変態どころじゃないじゃん」

 

飛び交う罵詈雑言の中、ミツル君は羞恥で涙を流しながらも……そのペニスはびくん、びくん、と脈動するように震えて……そのうちの最初の2~3回、一緒に精液が噴き出していた。

 

私は、未だに続くグラエナのの射精……その、お腹の中を限界まで酷使する負担の大きさと、それに伴って無情にも湧き上がってきてしまう快感、

 

そして……不謹慎ながらも、今のミツル君の恥態に、私もまた興奮してしまって……下半身が確かに、さらに熱くなっていく――明らかに、グラエナとの交尾以外の理由で――のを感じていた。

 

その直後……何度目かの強い『どくんっ!』という、グラエナちんぽの脈動と射精に、ついに耐えきれなくなって、意識を手放した。

 

 

……消えゆく意識の中で……遠くから歩いて近づいてくる、マグマ団の、新たな女団員の姿を……うすぼんやりと視界にとらえながら。

 

 

 

「…………? これは……予定外の、エンゲージ?」

 

 

 

 




筆が進まなくなった一因でもあるんですが……悪の組織2つあると使い分けとかタイミング難しい……プロット立てづらい。がんばります。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第14話 マグマ団とアイカとミツル(中編)

前の話のタイトルをちょっと変えました。
アクア団要素、思ったより入ってこなかった……


 

 

マグマ団女幹部・カガリ。

それが、今、巡回を終えて帰ってきた、少女の名前だった。

 

見た目からして、まだ年若い様子にも関わらず……ここにいない幹部のホムラと並び、マグマ団の幹部を担っている彼女は、ポケモントレーナーとしてそれ相応の実力を持つ。

 

本来なら彼女は今、マグマ団のボスまでもが出てきて行っているある作戦のため、煙突山の山頂に居るはずだったのだが……。

 

「カガリさん? 何でここに……マツブサ様の警護につかれていたはずでは?」

 

「アクア団にしてやられた……残念だけど、任務は失敗で終了。エスケープする」

 

「なっ……マツブサ様は!?」

 

「問題ない、無事。ただ、機材がやられたから作戦遂行が不可能になった。その残骸はホムラが回収してる。私たちもすぐに撤収する」

 

「了解しました!」

 

「……ところで、それは?」

 

そこでカガリは……器用にも今までさっくり無視していた、その場に転がっている自分たちマグマ団以外の異物に目を向けて、問いかけた。

 

団員のポケモンであろう、グラエナ。

そのペニスが挿入され、どくん、どくん……と、どうやら種付けされている様子である少女。動けないように拘束され、下半身を露出させられている。

 

その横には、同じく下半身の衣服をはぎ取られ……射精した直後と思しき少年。

 

報告によれば、作戦の邪魔をしようとしていた侵入者らしい。流星の瀧から追いかけてきていて、ソライシ博士の救出が目当てだったようだ、とのこと。

 

「……なら、丁度いいかも?」

 

「? どういうことですか?」

 

「ソライシ博士、この2人に連れ帰ってもらえばいい。もともと、用が済んだら解放するつもりだったから……ハジツゲタウンまで送る手間が省ける」

 

「この辺に放っておいてもいいんじゃないですか? こいつらも、その博士も」

 

「先生……マツブサ様の命令だから」

 

「なるほど……了解しました」

 

そのタイミングで、どうやらグラエナの射精もひと段落ついたらしい。

ずるり、と粘着質な音をわずかに立てて、膣口と亀頭の間に糸を引いて橋をかけながら、今まで射精の続いていたそれを抜き取っていた。

 

うわぁ、と、周囲の女団員達が嫌悪感を浮かべた表情でそれを見る。

が、カガリだけは……特に何も感じていない様子だった。

 

しかしその直後、横にいるミツルの股間を見て、こてん、と首をかしげるようにした。

 

「うわっ……このガキ、またちんぽでっかくしてやがる」

 

「気持ち悪い……今の見て興奮したわけ?」

 

「あ、あぅ……」

 

いつの間にか虚脱状態から復活していたらしいミツルは、アイカの膣口からグラエナの肉棒が抜き取られ、そしてそこからぼとぼとと、収まりきらない精液があふれ出てきている光景を見てしまったらしい。

その下半身が、正直に反応してしまったようだ。

 

同様に嫌悪感に満ちた視線が集中する中、やはりカガリは表情を変えず、

 

「この二人、4番の護送車に運んで」

 

淡々と、そう指示を出していた。

 

☆☆☆

 

その数十分後、マグマ団は、煙突山から撤退し……どこかへ向けて車を走らせていた。

 

先程カガリが言っていた『護送車』の中。

その名の通り、人員、あるいは捕虜の類を運ぶための車らしい。運転席はともかく、それ以外の窓は黒塗りになっていて、外が見えずどこに連れていかれるかわからないという状況が、ミツルの不安をより加速させていた。

 

実際、この窓は『どこに行くか悟らせない』ため……要するに、捕虜をアジトに連れ帰るなどする際に、アジトの場所を覚えられないように、などの目的で黒塗りになっているわけだが、ミツルにはそんなことまで考える余裕はない。

 

対面する位置に、拘束されたまま座らされているアイカは、まだ目を覚まさない。

 

暴れたり抵抗しないように、との措置だが……自分共々、モンスターボールを取り上げられている時点で、そんな力もない、とミツルは思っていた。

 

そんな中、前の方の座席へ続く扉が開いて、カガリが入ってきた。

 

「暇だから遊びに来た」

 

「暇……ですか?」

 

短く、そうだけ言うカガリに、下っ端はちょっと困ったように問い返し、

 

「しかし……すいませんカガリさん。特に暇つぶしができそうなものは何も……」

 

「大丈夫。ある」

 

するとカガリは、ミツルの前に立つと、少し不安げな表情をする彼の顔を覗き込んだ。

 

「これから、ある場所で君たちをリリースする。その後はフリー。自由にしていい」

 

所々に英語が混じった口調が少し気にはなるものの、概ね言いたいことは分かった。

一応、無事に解放してもらえるという言葉に、ミツルは安堵する。

 

が、その直後の言葉に、顔を再び青ざめさせることになる。

 

「でも、二度とマグマ団に逆らえないように……これは没収する」

 

「えっ……!?」

 

そう言ってカガリが手にしているのは、取り上げられていたモンスターボールだった。アイカとミツル、両方の。

 

言うまでもないが、中には、ミツルが今までに捕まえて、共に強くなってきたポケモンたちが入っている。それを、『返さない』と宣告された。

 

彼ら、彼女らと永遠に引き離されてしまうかもしれない。そう考えると、ミツルは不安、いや絶望で、震えをこらえることができなかった。

 

そんな、わかりやすく狼狽しだしたミツルに……カガリは、にやりと妖艶に笑って、

 

「……もし、私とゲームして勝てたら、返してあげてもいい」

 

「げ、ゲーム?」

 

「さっきも言ったように、私は今、暇。だから、暇つぶしがしたい。それに付き合って」

 

その言葉に、ミツルは……詳しい内容も知らないままだが、飛びついた。

彼にとって、大切なポケモンたちが返ってくるかどうかという瀬戸際だった。無理もないだろう……少々、迂闊であると言わざるを得ないが。

 

「な、何をすれば……何でもします! 何でもしますから!」

 

「……今、何でもするって言ったよね?」

 

「……えっ?」

 

 

☆☆☆

 

 

「失礼します、カガリさん、ホム……うわっ、何ですかコレ」

 

その十数分後、

カガリに報告を伝えるためにやってきた下っ端は、目の前の光景にぎょっとして、思わずのけぞっていた。

 

人間の捕虜だけでなく、捕獲したポケモンを入れておくこともあるこの車両であるため、そのためのスペースはかなり広く作られている。

 

そこで、今……先程までと同じように、下半身をむき出しにしたミツルが……はぁはぁと息を荒げながら、一心不乱に自慰にふけっていた。

その首元には……見慣れない、首輪かチョーカーのようなものがついている。

 

そしてその向かい側で、気絶したまま全裸にされたアイカが、M字開脚で固定されていた。

 

「ゲーム。暇つぶし」

 

 

『オナニーしてみせて』

 

『自分でペニスをストロークして射精して見せて。これから、ここで』

 

『オカズは、そこの女の子。どうして欲しいか言ってくれたら、その通りにしてあげる』

 

『私たちが預かってるモンスターボールは、全部で9個。君の3個と、この娘の6個』

 

『この車が目的地に着くまで、あと1時間半』

 

『1回の射精で、1個返してあげる。1時間半以内に9回射精すれば、全部取り戻せる。……見た感じ、ベリーベリーたまってるみたいだし、できるよね?』

 

 

それが、カガリが提示したルールだった。

 

そのまま、服を脱がされて、自分でするために手を自由にされる。それと同時に、首にチョーカーをつけられた。何のためのものかはわからないが。

 

そして、言われた通りにミツルは自慰を始めた。

 

複数の、カガリを含むマグマ団の女団員達の、好奇や蔑視の入り混じった視線が集まる中で、しきりにこすって快感を、射精を求めた。

 

最初の一回は何とかでき、放物線を描いて発射されたものの……その後、勢いの衰えてしまったペニスでは、いくらこすっても硬くならず……ミツルは焦りの中で、さらに縮こまっていく、という悪循環になっていた。

 

そして、そこで思い出す……カガリが言っていた『オカズ』のことを。

それが……今のこの、アイカの状態だった。

 

要するに……アイカの体を使えと。

脱がすなり何なりして、興奮するためのオカズにしろというのだ。年ごろの男が、そういう本を片手に自慰にふけるように。

 

当然、ミツルには激しく抵抗が、罪の意識があったが……その一方で、そうしなければ自分もアイカもポケモンを失う、恐ろしさもあった。

それが、理由にもなる気がした。

 

そして……ミツルは、女団員に頼んだ。

アイカの服を脱がせてくれ、と。

 

 

「それでこうやって、恩人のヌードをオカズにシコってるんですね……きもっ」

 

「サイテーだよね……この歳で立派に変態じゃん」

 

「カガリさん、こいつ今何回目ですか?」

 

「まだ3か……」

 

 

「はぁ、っ……うっ!」

 

 

びゅるっ、と……カガリ達の目の前で、またミツルが射精する。

両手で一生懸命こすっている、年相応、という感じの大きさの肉棒から、白濁液が……しかし、勢いよくは飛ばず、漏れ出す感じでぴゅっと出て来た。

 

うわっ、という視線が集まる中、カガリは淡々と、

 

「これで4回目」

 

「マジですか。もうあと40分くらいですけど……こりゃ間に合いませんね」

 

「そ、そんなっ!?」

 

悲鳴のような、いや実際に悲鳴なのであろう声を上げるミツル。

 

しかし、自分でもうすうすわかっては来ていた。このままでは、間に合わないと。

 

カガリの指摘の通り、旅の途中で、しかもアイカのような女性と一緒にいて『たまっていた』のは確かだ。だが、それでも……こうも連続でとなると、限界がある。

 

1回出すたびに、体力も大きく消耗するし……『賢者タイム』というものもある。いくらアイカの、魅力的な体をオカズに据えていても、とてもそれを埋めるには至らない。

 

まして、ミツルは……いくばくか改善したとはいえ、生まれつき体が弱い。そのための体力のなさや……動かし続けた手に残る疲労も、それに拍車をかけていた。

 

かといって、目標を達成できなければ、ポケモンを奪われる。

 

どうすればいい……そう必死に考えるミツルに、ニヤニヤと笑ってカガリが声をかけた。

 

「それじゃあ、サービスしてあげる」

 

「? サー、ビス?」

 

「うん。要は、自慰であればいい。手でシコシコじゃなくて……道具を使っても」

 

そういった道具――オナホールやバイブレーターなど――が存在することは、ミツルも知っていた。見たことはないし、持っているわけもないが。

しかし、なら今の言葉はどういう意味か。それを貸してもらえるのか。

 

そう考えていたミツルの目の前で、カガリは立ち上がって数歩歩き……

 

眠っているアイカの頭に、ぽん、と手を置いた。

 

その瞬間、ミツルは……何を、どの『道具』を使え、と言われているのか察した。

 

「その首のチョーカーは、つけている者が絶頂すると光るアイテム。これで、射精したらすぐにわかる。それを数えるから、『中』に入れていても大丈夫」

 

「そ、そんな……そんなこと……」

 

「それに、実を言うと、この子は当分起きない。乗る時に睡眠薬を嗅がせたから……あと1時間くらいは大丈夫。それまでは……何をしても、起きない」

 

そう言ってカガリは、M字開脚で固定されていたアイカを座席に横に倒し、やや乱暴に、その足をつかんで股を大開きにした。隠すもののない恥部があらわになる。

 

「どっちみち、そのペースじゃあと40分で5回は無理。だったら、こうするしかない。大丈夫……今言った通り、絶対に起きないし、バレないから」

 

「で、でも……」

 

「男の子のおちんちんは、ここに入れるのが一番気持ちいい。そういう風にできてる。……それに……興味ない? 大好きなお姉さんのオマンコを好きにできるのに」

 

「う、うぅ……」

 

言葉では嫌がっているように見せていても……残念ながら、その体は正直だった。

 

ミツルの肉棒は、今しがた射精したばかりだというのに、もう硬さを取り戻して上を向いていた。恐らくは……想像しただけで。

そして、それを見て彼の本音を察し、満足げに笑うカガリ。

 

そして……悪の女幹部は、純情な少年の背中を押した。

 

「君は悪くない。怖~いお姉さん達に脅されて、ポケモンたちを助けるためにそうするしかない。だから大丈夫……君は悪くない」

 

「あ……あぁ……」

 

「だからほら……このお姉ちゃんのオマンコでオナニーしちゃえ」

 

ごくり、と……ミツルの喉が鳴った。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第15話 マグマ団とアイカとミツル(後編)

 

 

ずぶり、と、

とじた入り口をこじ開けて、少年のペニスは、少女の肉壺に入っていく。

 

初めて体験する女性の秘所は、ひたすらに暖かく、柔らかく……それでいて、強烈に、吸い上げるように締めつけてきていた。

 

人間のペニスとしてはそこそこ大きな部類に入るであろう、ミツルのそれを……日頃から、人間レベルを大きく超える『ポケ姦』での挿入に慣れ親しんでいるアイカの秘裂は、楽に飲み込んで迎え入れた。

 

入ってすぐに、ミツルの肉棒の切っ先に、自分の先走り以外の『ぬるっ』とした感触がまとわりつくのが分かった。

 

(うぁあ……す、すごい、ぬるぬる?ねばねば?して、か、からみついてくる……)

 

その正体は、意識がなくても雌の体が本能で分泌している愛液か、はたまた、少し前にグラエナによってたっぷりと注がれた異種族の精液か。

 

どちらにせよ、ミツルにはどうでもよかった。

そんなことを気にしている余裕など、どこにもなかった。

 

肉壺の中、潤滑油として滑りをよくしているのに、同時に蜘蛛の糸にからめとられているようにも思えるという、不思議な感覚の中で、ミツルの脳はパニック寸前だった。

 

1センチ、また1センチ、と沈みこませていくごとに、ペニスに全く違った快感が襲ってきて……まだ1往復もしていないのに、がくがくと腰が震えていた。

 

(これが……女の人の、オマンコの中……! すごい、ぜ、全部の方向から締め付けられて……あったかくて、やわらかくて……き、気持ちいいよぉ……っ!)

 

今まで、手でこすって自分を慰めることはあった。

しかし、それとはくらべものにならないほどの快感。

 

それに加えて、自分の恩人であり、この旅で自分をずっと守って来てくれているアイカを、自分が今犯しているのだという背徳感が、予想外のスパイスになっていた。

 

罪悪感を押しのけて、腹の底から湧き上がる興奮。ミツルは、自分の心臓の音すら聞こえてきそうなほどに、頭を、体を熱くしていた。

 

(僕、今……アイカさんを犯してる……!)

 

「…………さっさとイン、する」

 

その時、突如後ろから……じれったく思ったカガリによって、ミツルは腰のあたりを蹴飛ばされ、その勢いで一気にペニスがアイカの肉壺の奥へ突き入れられた。

 

その衝撃に、一瞬、ミツルの頭は真っ白になり……

 

「は、あぁぁああふあぁぁあっ!?」

 

びくんっ、と、その細い体が震える。

 

ピカッ、と、首に巻かれたチョーカーが光った。

 

きょとんとした、カガリを含むマグマ団の女団員たちの視線が集まる中、ミツルはがくがくと痙攣したかと思うと、そのまま、半裸のアイカの上に倒れ込んだ。

腰のあたりを中心に、まだびくん、びくん、と震えているその様子から、そして何より、カガリがつけたチョーカーに見られた発光から、少し間をおいて、団員たちは悟った。

 

「うっわー! こいつ、今のでイった!?」

 

「え、マジで? 入れただけで出しちゃったわけ!? うわぁ、さっすが童貞」

 

「そーんなに、お姉ちゃんのオマンコ使ったの興奮したんだ……キッモ、変態じゃん」

 

嘲りの視線と罵詈雑言が飛ぶ中で、はぁ、はぁ……と、息を荒げていたミツル。

だが、次第にそれが整っていくと……その様子は、先程までとは違っていた。

 

息が整うまでの間に、ミツルは今、自分が何をしたのか、理解していた。

 

吐き出した。精液を。

アイカの……膣内に。

 

それが何を意味するのか。

それは……交尾。生き物が、雄と雌が交わり、子孫を残すための儀式。

 

今、自分は……自分の子種を、アイカの子袋に流し込んだ。

自分の子供を、アイカに産ませようとしたのだ。太古の昔から、人類がまだ猿だったころから、繰り返されてきた種族保全の営みを。

 

そのせいだろうか……少年の中の、雄の本能は、

雌を前にして高ぶる獣のごとき情欲が……一時だけ、あらわになろうとしていた。

 

(今の……すごく、気持ちよかった……も、もっと、もっとしたい……もっと、僕のコレ……アイカさんに、アイカさんの中に……!)

 

ハイライトが消え、座った目になったミツルは、体を起こすと……がしっ、とアイカの腰のあたりをつかんだ。

 

 

 

そこからのミツルは、見物しているマグマ団員たちも、思わずひくか呆れてしまうような、『覚えたての猿』っぷりを発揮した。

 

かくかくかくかく……と、

そんな効果音がつきそうなほどに、ただひたすらに絶え間なく、腰を振っている。

 

ほとんど体を隠すものがない状態にまで剥かれ、仰向けの上にM字に開脚されて……そんな無防備な状態になっている、彼の恩人こと、アイカ。

 

その半裸体に正面から抱き着き、のしかかり……肉棒を肉壺に挿入し、ただひたすらに腰を振っている。本当に、獣の交尾のように。夢中になって、わき目もふらずに。

 

交尾の邪魔にならないよう、足を蟹股にして股関節を開き、奥までペニスを突き入れて、腰をかくかくと振っている。

経験などないはずなのに迷いないその動きは、まるで獣の本能による性交だった。

 

「はっ……はっ、はっ……はっ、はぁっ、っ……ぁあ、ぁああっ あぁあ!」

 

意味を成していない、うめき声のような声だけが、その口から洩れている。

そこには、自分を守るために体を張った恩人への感謝も、眠らされて体をいいようにされているレイプ被害者へのいたわりも、そこに肉棒を突き立てて快感をむさぼっている罪悪感も、何も見られなかった。

 

ただ、目の前の雌の肉体をむさぼることしか考えていない……いや、そもそも何も考えていないのかもしれない。ただひたすらに、雄としての本能に従っているだけだ。

 

かくかくと下半身が動く。アイカに抱き着いて、ひたすら腰を動かしている。

じゅぷ、じゅぶ……と、水音を立てて、肉棒が出入りする。中から、色々なものが混ざった、どろっとした粘液をかき出している。

完全に出てしまうことはなく、半ばから3分の2ほども引き抜いて、また挿し入れる。

 

時折、がくがくとした震えが大きくなったかと思うと、腰を振るのをやめ……下半身をアイカのそれに押し付けるようにしてきつく抱き着いていた。

そして……わずかに漏れ出て聞こえる、びゅるるる……という水音。

 

「はぁっ……はぁ……あぁ、アイカさん……また……あぁぁ」

 

快感が頂点に達した時、ミツルは何の遠慮もなく、アイカの膣内に精を放っていた。

自分の股間の分身の本来の使い方そのままに。望まぬ妊娠を避けるために奨励されている気遣いなど頭にはなく。

 

躊躇なく、出る分すべてたっぷりと注ぎ込み、息が整うと……再び、腰を振り始める。

 

性欲のままに腰を振るだけの獣と化したミツルは……周囲のマグマ団たちなど、最早視界に入ってはいない。

 

自分がどのような目で見られているかということも。

 

絶え間なく罵詈雑言が浴びせられ、嘲笑の的にされていることも。

 

いつの間にか取り出していたビデオカメラによって、その姿を撮影されていることも。

 

全てはどうでもいいことだった。

今はただ、目の前で力なく横たわるこの雌の体に、一回でも多く腰を打ち付け、一滴でも多く精液を吐き出したい。それだけが頭の中にあった。

 

「こいつ……予想以上の変態ですね。ていうかコレ、もう正気に戻りそーにないですよ」

 

「とっくに目標回数の射精終わってるのに、ずっと腰振ってる。動物かよ……」

 

「もう何も出すものないんじゃないですかね? これ、ほっといたら死ぬまで腰振ってるんじゃないですか?」

 

マグマ団の女団員達があざ笑う中……ふいに、その時は訪れた。

 

何度目かの射精――出すものが残っていて、実際に膣内で出ているのかはわからないが――を終えたところで、精も根も尽き果てたと言わんばかりに……ミツルは、アイカの体に崩れ落ちて意識を失った。

 

びくん、びくん……と、体を痙攣させ……やがてそのけいれんも収まり、すぅすぅと寝息を立て始めた。

 

それに呆れつつ……マグマ団員たちは、そろそろ目的地に到着する時間となり、準備のためにその車両を後にしていった。

この2人は、服と荷物と一緒に、適当に捨てておけばいいだろう、と考えて。

 

そして、ただ1人そこに残ったカガリは……静かになった車両の中で、ぐっすり寝ているミツル――の、寝具になっているアイカの顔の近くに歩み寄ると、

 

「……どう、楽しんでもらえた?」

 

「……お陰様でね」

 

そう、返事が返された。

寝たふりをしていたアイカは……それをやめて目を開けると、いたずらっぽい笑みを浮かべて自分たちを見下ろしているカガリを見返した。

 

その瞳に……やや浮ついた感じと、苛立った感情の両方を宿して。

 

☆☆☆

 

……あの女……マグマ団の、女幹部……ッ!

絶対許さん! けどありがとうございました!

 

おかしなことを言ってるのはわかるんだけど……私の今の率直な気持ちです。

 

私の意識は……実のところ、割と最初の方からあった。

具体的に言うと……ミツルくんが、私をおかずに一生懸命オナニーしてたあたりから。

 

……気づいた時には、そりゃもうびっくりした。

だって、周りをマグマ団のお姉さん達に囲まれながら、うちのショタっ子が、半勃ちのおちんちんを一生懸命にシコシコシコシコ……しかも涙目で、大変そそる感じ。

 

その後、ちょっとそのまま気絶してたふりをして、連中の会話を聞いて……大体の状況はわかった。

 

なので、このまま待って、隙を見てモンスターボールを奪うか……と思ってた。

……この、大変に見ごたえのあるショタへの責めも、もうちょっと見てたかったし。

 

けど……そう上手くはいかなかった。

あの女幹部、私が意識を取り戻したのに気づいてたのよ。

 

そしてその直後、とんでもないこと言ってきやがって……何が『当分起きない睡眠薬』よ、大嘘ついてくれやがってあの女!

 

『え、何言ってんのこいつ!?』って慌ててる間に事態が進んで、起きられなくなった。

 

今起きたら、ミツル君が恥ずかしさのあまり、あるいは罪悪感と、それを私に知られていたたまれないあまりにどうなるかわからない、って気づいて。

それ込みでこの女、わざと私に聞こえるようにあんな大嘘こいたんだって気づいて。

 

おかげでずっと寝たふりしたまま、ミツル君との初めてのエッチを、無抵抗のダッチワイフプレイで受け入れることになっちゃったじゃないの!

 

せ、せっかく私、初めてこのショタっ子を食べるときはどんなシチュエーションがいいかなー、って、色々考えてたのに……全部パァよ!

 

……い、いやまあ、あれはあれで美味しかったけど!

半泣きで、背徳感と罪悪感にさいなまれながら、大開きの私の股間を凝視して、けど体は正直というか、ビンビンに勃起したおちんちんをゆっくりそーっと挿入してくる所とか、鼻血でるかと思うくらい眼福だったけど! ごちそうさまです!

 

しかもその後、あんな風にケダモノ化するとは……ミツル君、素質あるわね。

食ってよし、食われてよしか……稀に見る逸材。ポケモン並みに育てるの楽しみになったわ。

 

……そ、それに……あの子、私が眠ってる間にヤったと思ってて、まだ私を正面切って抱いてないわけよね? 私が、自分が犯したことを知らないと思ってるわけよね?

 

そうなると、その間ずっとミツル君は、罪悪感と背徳感を抱えて、犯した私と今後も付き合っていくことになって……そのことに戸惑ったり、恥ずかしがったりとかする様子は、まだしばらく鑑賞できる……

 

そして、その後に、いうなれば二度目の『初めて』を……腹を決めたミツル君が襲ってくるか、あるいはまた別なきっかけでヤることになるかはわからないけど……そうやって2人で迎えることができる……?

 

 

 

……あれぇ? 割と私にとって願ったりかなったりな結末になってる気が……

 

 

 

「………………(ニヤリ)」

 

「…………はっ!?」

 

ま、まさか、この女、最初から……!?

 

「……計算通り」

 

「な、なんて奴なの……割とマジでありがとうございます」

 

「お礼はいい。この子にとって罰になったのは本当だし……こちらも、得るものはあった」

 

ビデオ録画機能付きのライブキャスター(ホロキャスターの立体再生対応型)を見せつけながら、相変わらずの抑揚のない口調で言ってくる女幹部。

 

ま、まさか今の一部始終を……しかも3Dで!?

 

くっ……欲しい!

 

「……いくら?」

 

「……このくらい」

 

「買った!」

 

 

 

こうして、表向きは私とミツル君の心に大きな傷を残して、

 

しかし裏では極めて平和的に、あと若干女の欲望がたぎった感じで、私たちとマグマ団との衝突は終わり……私たちは、解放された。

 

 

 

マグマ団女幹部・カガリ……覚えたわよ。

 

いぢめプレイのセンス、その全てを漏らさず記録する隙のなさ、そして今後の生活や成長に期待できるように伏線を残す周到さ……

 

あなどれないなんてレベルじゃない……これまでで最大の強敵(と書いて『とも』と読む)になる予感……!

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第16話 温泉・砂風呂・マッサージ

あけましておめでとうございます!
本年も、気を抜くとエタりそうになる本駄文をどうぞよろしくお願いいたします。

……戌年だし、久々にヘルガーでポケ姦でも……と思ったんですが、こないだグラエナでやったなと思い、普通に思いついたものを書きました。
新年一発目です、どうぞ。


 

ハジツゲタウンから始まった、マグマ団の一件から数日。

 

なんかもう慣れてしまった病院でのメディカルチェックも済み、私はミツル君と共に旅を再開している。

 

……再開してるんだけど、今までとは感じがちょっと違う。

何が違うって、具体的にこう……距離感とか、態度がね? ミツル君の。

 

まあ、理由は明らかなんだけども。

アレだよね。こないだの、睡姦プレイだよね。(私起きてたけど)

 

私のこと意識してるからなのかなー……ちらちら時々視線を感じるようになったし、近いような遠いような距離感の取り方も、今まではなかった。

 

近寄りたいけど、遠慮しがちに一定距離離れてる……みたいな感じ?

 

多分だけど、後ろめたさ、みたいなのがあるのかもなあ……私が寝てる間に勝手に(と、思ってる)レイプしちゃったことに対しての。

あの女幹部は『この子でオナニーしちゃえ』なんて背徳的なセリフまで言ってたし、フォローしてるようで明らかに後から響いてくるような煽り方してたし。GJ。

 

何より……夜。夜!

いつもどおりポケモンセンターとかで寝泊まりする時とか……明らかにね、私のこと意識してるのがわかる感じでね!

 

電気落として『おやすみー』って言ってからもずっともぞもぞしてるし。落ち着かないって感じで……こっちの様子を伺ってるような気配もある。

 

自分でしてる……ってわけじゃないみたいだけど。どうにかそれは我慢してるみたい。

 

……する時は多分、トイレに行ってどうにかしてるみたいだから。

ほぼ毎晩、寝てる間にごそごそ、こっそり出ていったと思ったら、数分後に『どうにか落ち着いた』みたいな顔で帰ってきてさ。

 

……ばれてないつもりなんだろうけど、はっきり起きてたのです。ごめんね。

 

その毎晩の健気な自制のための努力もさることながら、一番かわいかったのは……一回失敗した時だった。

 

……そう、あれは……煙突山から『フエンタウン』まで行く近道的なルートである、『デコボコ山道』を下っていた時のこと。

 

あそこ、まだ煙突山に近いから、火山灰降ってくるんだよね……で、煙突山付近って、『炎の抜け道』ほどじゃないけど暑いのよ。汗かくのよ。

 

で、張り付く。火山灰が。

汗→砂漠の砂嵐(の余波)の不快感、再び。

 

降りた後、こないだみたいに『ひみつきち』でお泊りしたわけだったんだけど……その時、これも同じように、シャワーズにシャワーお願いしたわけ。

ただ、今回はこないだほど積極的にミツル君いぢめには行かなかったんだけど。

 

ただまあ……『ちゃんと洗えるようになったか見ててあげる』って言って、近くでガン見してたから、きっちり大っきくなってるのは目に焼き付けたけども。

 

……その時は、別に抜いてあげたりはしなかったんだけど……中途半端に自制しちゃって、焦らしたまま終わったのがよくなかったのかも。

その夜、こんなことが起きた。

 

いつもの通り、いつの間にかいなくなり、自分で処理して戻ってきたミツル君。

かなりきつかったのか、私が寝るやいなや(もちろん狸寝入りですけども)出ていって、戻ってきてから『ようやく寝られる』みたいな感じで寝始めたんだけど……その、感覚だけど数時間後に、事件は起きた。

 

ふいに、鼻につくような香ばしい匂いを感じて、私は目が覚めたんだけど……そこで、横で愕然としてるミツル君がいたのよね。

なぜか、寝袋から出て自分のズボンの中を覗き込んで、泣きそうになってて……匂いはそこから……。

 

……ああ、出ちゃったのか。

 

夢精、って言うんだっけ? 寝てる間に出ちゃって、パンツの中がぐちょぐちょになるっていう……男の子にはそういうのあるんだってね。

 

ナオヤはそういうの無かったらしいけど。

まあ、漏れ出す前に搾り取ってたもんね。私含め、いろんな人が。

 

しかし、思春期真っ盛りのミツル君。加えて、私が昼間に刺激的な光景を見せてしまった結果……なるほど、1回じゃ足りなかったわけだ。

 

それからがもう、かわいかった……

 

パニックになったんだろうなー。いつも1人処理する時なら、外出てこっそり済ませるところを、その場で慌ててズボンとパンツ脱ぎ捨てて、かわいいおちんちんがポロリ。

しかも半勃ちで、自分が出したものでぬるぬるてかてか。

 

鞄からティッシュとか出して、必死に拭き取ったりしようとしてて……あーあー、そんなことしたら。

 

ある程度拭き取れはするだろうけど、ティッシュがボロボロ崩れて、おちんちんとパンツにこびりついて悲惨なことに……今度はそれを取ろうとしてるけど、精液が乾いてきちゃって上手くいかない。あー、もう泣きそう。

 

結局、外に出て水洗いしてきたみたいだった。

 

翌日、朝起きてからしばらく、ばれないかどうかびくびくして震えてたのがかわいかった……。

 

……むしろ、そのミツル君の痴態をオカズに、我慢できずにあの時私がオナってたのをばれてなかったか、私も心配してたんだけど……どうやら大丈夫みたいだった。

 

しかし、どんどんド壺にはまってくわね、ミツル君。

今までそういう機会がなかったからか、私の周りで起きるエロハプニングの数々(割と故意によるものが多い)に、どんどん性に目覚めてきてる。

 

目覚めすぎていきすぎて、人格歪まないか不安なくらいに。

 

 

 

しかしそこであえて進むのが私クオリティ!

 

 

 

というわけで今、私はフエンタウンに居ます。

 

ここは火山のふもとっていう立地もあってか、かなりあったかくて……そして、温泉が名物です。

当然、旅館もいい感じのがあって……混浴もあります。

 

だがしかし! あえて今回私は普通に女湯に入る!

そしてミツル君も普通に男湯! 

混浴に入って色々いたずらとかはなし!

 

……お風呂じゃないのよ。今回は。

本命はその後に、ね……。

 

地熱があってあったかいこのフエンタウンだけど……温泉のみならず、その他いろいろな健康によさそうなスポットがいっぱいある。

砂風呂、岩盤浴、蒸気サウナ……他。

 

前にナナシマで同じようなのを体験したことはあったけど、こっちはさすがに『温泉の町』を前面に出してるだけあって、施設も整備されてていいところだわ。

 

日頃の疲れを忘れて、純粋にリラックスできる場所、だと言えるでしょうね。それこそ、温泉にありがちなお色気ハプニングとかとも無縁で、疲れを取ることが主目的で。

 

 

 

……ここが、アララギ博士から私が事前に聞いていた、あの人の知り合いが働いてる……ちょっといかがわしいサービスが受けられる宿じゃなければ、ね。

 

 

 

お風呂から上がった後、浴衣姿になって合流した私とミツル君は、折角だから、ってことで、マッサージを受けていくことにした。

そこで待っていたのが……その、博士の知り合いのお姉さんである。

 

一応、彼女の名誉のために言っておくと、博士曰く、彼女は別にいかがわしいサービスを生業、ないし副業として違法にやっているような人ではない。

むしろ、ちょっと性に開放的な部分がある以外は、普通に真面目な……何だっけ? 健康サポーターだかインストラクターだか……ちょっと正式名称忘れた。

 

ともあれ、普通にいい人なんだそうだ。……前提条件にすでにおかしい部分はあったけど、まあ置いておこう。

この……いろいろ施設が揃った、健康ランドみたいな旅館で真面目に働いている人なのだそうだ。

 

ただし、今言った通り性に少しばかり開放的なのに加え……仕事の内容、というか方法に、そういうのをためらいなく盛り込むらしい。効果があるのであれば。

 

無論、倫理とかマナーに抵触しない範囲で、だけど……事前の同意があって、ある程度以上にはっちゃけられるのであれば、それも別。

 

例えば……事情をよく知る親しい知人の紹介、とか。

 

今は、ミツル君がとなりで、地熱であったかい砂の上に敷かれたタオルの上に寝転がり、岩盤浴っぽくマッサージされているのを見ながら、その時を待っている。

 

私もミツル君も、今の格好は浴衣じゃなく、混浴用の湯あみ着だ。あの、水着みたいな薄い……混浴で湯船に入る時に着るアレ。

 

ミツル君は、最初はきれいなお姉さんに、しかもこんな薄着でマッサージなんてしてもらうのに緊張してたけど、すぐに黙ってほわ~っと癒された表情になってた。

この見事な手際を見る辺り、確かに真面目な職員さんなんだな、とは思う。

 

……ただ、問題はこの後なんだけどね。

 

ミツル君がマッサージ終了後、仕上げに体を温めますね、と、首のところまで埋められて砂風呂を堪能していると……私の番が来た。

 

「お待たせしましたー。特別メニューの『ローションぬるぬるオクタンにゅるにゅる健康マッサージ』でーす」

 

「……!?」

 

……一応、ホントにこれ、性的なサービスではなく、健康マッサージの一種です。

それの責任者が、アレな要素を取り込んでメニューを作るのにためらいがないだけです。

 

そしてミツル君は目を皿にして驚いている。

これから目の前で何が起こるのか、今ので十分わかっただろうから。

 

……そして、自分の今の状態にも。

 

今のミツル君?

手も足も全部砂に埋まってて首だけ出てて、身動き取れない状態だね。

もちろん手も動かないから、耳をふさぐこともできなければ、顔を隠すこともできないし、自分のアレを触ることもできないね。

 

砂で隠れてるから、変形するのを見られる心配がないのはいいかもだけど……さて、ミツル君って最近夢精とかするくらいには性に目覚めてるんだっけ?

 

触ってもいないのに、寝てる間に自分の妄想とか昼間の記憶とかで出ちゃうんだっけ?

ポケモンセンター強盗の時は、私が犯されてるのを見て、触ってもいないのに何発も出しちゃってたっけ?

 

どっちも、パンツの中、ドロドロになってたね。

 

そんなミツル君……さて、これから目の前で何を見せられて、どういう反応しちゃうんだろうなー……。

 

 

 

まず私は、ミツル君と同じように、浴衣を脱いで湯あみ着――私のは、ビキニの水着みたいな形のそれ――になった。そして、砂の上に無防備に寝転がる。

一応、同じようにタオルは敷かれている。

 

その状態で、お姉さんが……大きめの半透明のビンに手を入れ、中から……ぬるぬるの、いかにもよく滑りそうなローションをたっぷりすくって取り出した。

オイルじゃない、ローションだ。間違いなく。

 

それを、仰向けに寝る私の体に満遍なく塗り付けていく。湯あみ着の上からだけど、きちんと胸や……デリケートな部分にも。

むしろ、重点的に塗り込むように……途中で「あっ」「ん……くっ」なんて、変な声が出ちゃったくらい。

 

そのままうつぶせにもされて、首から下、全身くまなくローションを塗りたくられたところで……いよいよ、同じようにローションを全身につけたオクタンの出番だ。

 

「準備はいいですか? じゃあまず、足から行きますね?」

 

仰向けに寝る私に、足の方からにじり寄ってきて……にゅるにゅる、と、手足というか触手というか……を伸ばし、私の足を両方ともからめとった。

 

そのまま少しの間、私の足全体をもみほぐすように動く。

これだけなら、絵面がエロイ以外は普通のマッサージだけど……そんな時間はすぐに終わった。

 

触手が今度は、いきなり私の股間に伸びる。

……にゅるっ、と、大事なところに擦れるように動く。

 

「んっ、く……んぅっ!」

 

偶然触れただけなんかじゃなく、そのままそこに押し当てられて、前後ににゅるにゅる往復して……こらえ切れず、私の口からは声が漏れてしまう。

 

「お尻と、その前の方、それと股関節のマッサージですよ~。ちょっとくすぐったいかもしれないですけど、我慢してくださいね~」

 

その言葉通り、別な触手が私のお尻に届き……こっちも絡みついて、もみほぐす。

ほぐしながら……菊穴のまわりをにゅるにゅると……し、刺激されて……!

 

その間も、前の方も……ごしごしこするみたいに、徐々に激しくなってくる。

けど、ローションをたっぷりつけているせいで、摩擦で痛いとかは全然なくて……むしろ、その触手の吸盤が引っかかったり、割れ目に食い込んだりして……!

 

大人のおもちゃを使って、前から後ろから同時に責められてるのと変わらない……いや、肉感的な分、それ以上に気持ちいい刺激が、延々と……

 

4本の触手で、足とお尻、それにオマンコの周辺を責め尽くされて……イきそうでイけない快感に、私の体はドっと火照ってきている。温泉に入った時とは違う感じで。

 

それに加えて、今度は残る4本の触手も伸びて来た……!

 

触手のうち2本で、足と同じように両手を拘束されて……一応、その両手に関しても、腕とか肩とかをもみほぐしてくれてはいるようだけど……残りの2本が、胸に……

 

付け根のあたりから、ローションのにゅるにゅるを活かすようにもみほぐして、徐々に先端まで……触手の動きだから、もむだけじゃなくて擦れる快感もある!

 

湯あみ着の布越しでも、こっちも吸盤の感触とか、先っぽの敏感なところに引っかかる感じとかがあって、やっぱり声が……

 

「あっ、ひぁ……ん、き……いぅっ! あぁ……」

 

「ん~……やっぱり旅が長いからかしら? だいぶ疲れがたまってますね。オクタン、少し念入りにやってあげて頂戴」

 

無情にもそんなことを宣告してくるお姉さん。

その命令に応じて、オクタンは……今度は、私の胸に……吸盤を吸い付かせてきた!?

 

「んあぁああっ!? はぁ……くぅっ!」

 

そのまま、きゅぽきゅぽと音を立てて、わざと吸い付いて放して……を繰り返す。

その動きで刺激して、どんどん敏感になっていく私のおっぱいを……さっきまでと同じように、なでたり揉んだりして刺激するのも忘れない。

 

時には、吸い付いた状態で動かれて、きゅっと引っ張られるような感触も……!

 

「んっ、くぅう……ぐむっ!?」

 

「はい、順調ですよ~。ここからちょっと激しくなるから、あんまり大きな声が出てもアレですし、口、塞いじゃいますね? うちのオクタンは頑丈だから、ちょっとくらい強く噛んじゃっても大丈夫ですよ~?」

 

突然、私の口に、オクタンの足の1本……どうやら、足をマッサージしてたのが終わったらしい。2本フリーになっていた……が入ってきて、声を封じた。

 

その直後、残る触手全部もうねうねとうねり始め……さっきまでとは違う風に動き出す。

 

ど、どうなっちゃうんだろ、ここから……

 

ふと思い出して、ミツル君の方を横目で見てみると……熱中症が心配になるくらいに真っ赤で、目を皿のようにしてこっちをガン見していた。

 

……ちょっともぞもぞ動いているあたり、砂で動きを封じられているのが苦しくて、悔しそうだった。

……ここから、多分もっと苦しくなると思うけど……。

 

 

 

それからはもう、コレ本当に健康マッサージなのか、ってくらいに、露骨にエロくて激しいマッサージが続いた。

ミツル君の開発が主目的だったはずなのに、気が付けば私もドはまりしてた。

 

 

両手両足動かないようにされた上で、両方の胸とオマンコを同時に刺激された。

 

仰向けで、大っぴろげで……乳首が固くなってたのも、下がローション以外の液体でびしょびしょになってたのも、丸見え。

 

何度もイかされて、びくんびくん、って……ブリッジみたいに体が跳ねた。

 

 

 

その次は四つん這いにされて、乳牛の乳しぼりみたいに胸を揉まれて……

 

……ポケモンをだけど、出産経験あるからかな……実際に母乳が出て来ちゃった時は、すっごく恥ずかしかった……ミツル君も驚いてたし。

お姉さんは、体質だって思って納得してくれたようだけど。

 

 

 

その後は、うつぶせで膝を立てて、お尻だけ上に突き出したような状態に……

 

その状態で、お尻の所にまとわりついたオクタンが、股間やお尻はもちろん、お腹とかにも触手を回して……それ以外のは、私を動けなくするために使った。

 

その状態で、お姉さんいわく『整腸作用のあるマッサージですよ~』って……お尻やオマンコを弄りながら、お腹周りも圧迫したりして、くすぐったいやら、気持ちいいやら……と、そんな中で問いかけられたのが、

 

「内側からマッサージすれば、より効果があるんですけど~、やってみます~?」

 

朦朧とした意識の中で、私がOKを出した結果……もう、普通にポケ姦になっちゃった。

 

オマンコとお尻に、ローションたっぷりのオクタンの足が……

ぐちゅぐちゅ、にゅるにゅる、って……出たり入ったり……

吸盤が肉ひだに引っかかったり、吸い付いたりして……

時には、すっっっっごく奥の方まで入っていって……

 

「んぁあっ!? んっ、ぐぃ、んふぃぃっ!?」

 

お腹の中から、色んな方向に押されて、突かれて、ひっぱられて

普通のペニスじゃ絶対に届かない位置、絶対にない感触、絶対に不可能な快感。

 

毎度のことながら、触手ってのはただの強姦とかよりよっぽど質が悪いというか……

 

口にタコ足が入っていても抑えきれない声が響き、もうぐにゃぐにゃのどろどろにとろけてしまった私の体が、びくびくと震える。

 

抵抗できないところをさんざんにいじくられた結果、もう、何度も……

オクタンからは、さすがに射精こそなかったものの……結局、気絶するまでいじくり回され、いつの間にか私の意識は闇に沈んでいた。

 

 

 

ちなみに、起きた時には休憩スペースに、ミツル君共々寝かされてた。

 

その時、気持ちよすぎて恥ずかしがるミツル君の姿を見る余裕がなかったことを悔しく思ったものの……その時のミツル君がすでに、色々印象が強すぎたのか、私の顔を見るなり顔を真っ赤にして挙動不審になってたのはかわいかった。

 

……まあ、結果オーライかな。開発は無事に進んだみたいだし。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第17話 行先は未定

………………1月1日の後が10月28日というイミフ
筆が遅いどころじゃなくて本当に申し訳ない……ORASやり直してみたんですが、ホウエン地方思ったよりエロネタになるストーリー見つからないです……。悪の組織に重点置くとジョウト・カントー地方と被るし……似たようなシチュエーションを使い回すわけにもいかないし……

秋も半ばを過ぎてようやく仕事も落ち着いてきたので、そろそろ再開できればいいな……とか思いつつ……あ、でももう新作出る……(おい)


 

 

「いやー。久しぶりねハルカ!」

 

「そうね、アイカ。……って言っても、せいぜい1ヶ月かそこらくらいじゃない、久しぶりってちょっと大げさだよ」

 

「そう? うーん、私的には、2年と2ヶ月くらい会わなかったように感じるんだけど」

 

「何その具体的な数字」

 

その辺のメタはともかく。

 

今私は、懐かしの『トウカシティ』に来ている。

そこで、自分の父親であるセンリさんのジムの手伝いをしていたハルカと再会し、こうして女の子同士で気兼ねないお茶会を楽しんでいるわけだ。

 

この町に来たのは、私は単に、ジムへの挑戦。バッジのゲットのためだ。

 

フエンタウンで、ジムリーダーのアスナに勝って、そこのバッジはもう持ってるし。

私も、ミツル君も。

 

今更だけど、博士の用事とか色々あって振り回されて、ここに戻ってこないであちこち回ってたからなあ……。

 

ちなみに、私はもうジム戦は済ませて、バッジをゲットしている。今頃多分、ミツル君が挑戦しているはずだ。

……今までで一番苦労するジム戦だったなあ、と思う。

 

歴戦のジムリーダーだけあって、きちんと『ポケモンジム』の役割に合った形のバトルを仕掛けて来たので、その分こっちも全力を出しつつ、神経を使うようなバトルになったんだよね……。

 

前に言ったことがあるかどうか忘れたけど、ジムリーダーの役割は、本気のバトルで挑戦者をコテンパンにすることじゃない。

 

各地方でも屈指の実力者である『ジムリーダー』が本気なんか出したら、ルールで縛っても勝てる奴なんてどれだけいるか。

 

ジムリーダーの仕事は、挑戦者というポケモントレーナーの実力を見極め、必要に応じてその成長の方向性を指導することにある。間違った育て方、ポケモンとの付き合い方をしているような人に『そんなことではこの先やっていけないぞ!』って、バトルを通じて叱咤激励するわけだ。

 

繰り返しになるけど、センリさんは、トレーナーとしてもジムリーダーとしても大ベテランだ。バトルの中のわずかな癖や、技や戦術の偏りから、こっちのポケモンの問題点を見つけ出して、それをバトルで指摘してくる。

 

例えば、防御がおろそかになってればそこをついて反撃して痛打を与えて来たり、戦闘がパターン化していればそれできれいにはまる罠を用意してきたり。

 

なんか、やってることはバトルなのに、面接でもされてるみたいで……いつもよりずっと疲れた気がする。

 

センリさんいわく、『あそこまで意識して緊張してバトルするのも珍しい』ってくらいに私は緊張して硬くなっていたそうで……他の人はもっと、気にせずのびのび、自分らしさを出す感じでバトルするのかな?

 

「ナツメの時はもっと、っていうか何も考えずに暴れられたんだけどなー……」

 

「ナツメ、って……カントーのジムリーダーよね? 知り合いなの?」

 

「うん、幼馴染」

 

兼、恋敵……は、言わなくていいか。関係ないし。

 

しかし、私このホウエン地方、休暇のつもりで来たんだけど……なんか色々あって休めてないなあ。

 

カントーやジョウトでいうロケット団みたいな連中までいるし……お約束と言っていいのか、巻き込まれて酷い目にあったりしたし。

まあ、その過程で色々役得もあったけど。

 

「まあ、ここまで来たんだし、こっちのバッジもコンプリートしていきたいな……けど、その前にやっぱ休みたい。どこかで観光とかバカンスとかしたい」

 

と、割と痛切な悩みをハルカに打ち明けると、ハルカは「うーん……」と、しばらく虚空を眺めて悩んでいた。

 

そしてそのしばらく後、ふいに鞄から取り出したメモ帳に、何かさらさらと書き込むと、そのページをビリッと破って差し出してきた。

 

「? 何コレ?」

 

「穴場っていうか名所っていうか……ホウエン地方の、観光ができそうな場所のリスト。メジャーなものもあるけど、ネットとかには載ってないのも含まれてるから、参考にしてみて」

 

「ホント? いや、助かるー……ジム巡りしながら回ってみようかな」

 

「せっかくホウエンに来てもらったんだから、私もアイカには楽しんで帰ってほしいしさ。まあ、楽しむっていうか、ただ見物するだけみたいな場所もまざってるけどね」

 

そういう情報って、ハルカはどこから仕入れてくるんだろ? かなりアクティブな性格なのは知ってるし……あちこち旅して回ってるのかな?

 

その割には、ジムバッジ1つも持ってないらしいけど……いや、ジム巡りするかどうかなんて、それこそ個人の趣味次第か。

 

「あ、でも気をつけてね? 最近その、名前とか聞くようになってきた……えーと、マグマ団とアクア団だったかな? あちこちで目撃情報が増えてるみたい。騒ぎを起こしてるっていう話もよく聞くし……トラブルにまきこまれないようにだけ注意して」

 

「あー、うん。それは気を付ける。面倒ごとはごめんだし」

 

……ごめんなんだけど、毎回結局は巻き込まれてアレな目に遭うんだよなあ……。

 

せめて後で笑い話にでもできる内容だったら、まだ許容できるんだけど……

 

……あの連中、どうもロケット団とは違うみたいだっていうのは、うすうす感じていた。

 

過激すぎる環境保護団体、とでも言えばいいのか……赤い方は人間優先、陸地開拓派で、蒼い方はポケモン保護思想の海洋拡大派。

なんであーまで両極端なことしかできないのか、あの連中は……。

 

(ロケット団と違って、あくまで自分達の立派な目的のため、って考えてて、悪事だと思ってないのが一番厄介だな……まあ、末端に行くほど単なるチンピラの集団みたくなってきてるけどさ)

 

マグマ団のカガリの奴は……怪しいけど、あれはどっちかっていうとミツル君を辱める目的だった気がするし、むしろそっちは私も見てみたいから許容範囲。なんなら協力する。

 

アクア団は……まだよくしらないんだよね。

カイナシティで出会ったあの海賊もどきと……あと、ともしび山の一件で、マグマ団を妨害した連中、ってしか聞いてないし。

……別に知りたくもないけどさ。関わっても厄介なことになるだけだし。

 

ともかく、その辺は気を付けるとして……

 

「面白そうな場所は……と」

 

ハルカが書いてくれた観光案内メモに目を落とす。

結構多いわね。後で詳細はキーワード検索でも何でもして調べよう。えーと……

 

 

・シーキンセツ跡(開発中止)

・流れ星の町・ファウンス

・天気研究所

・開発都市・ラルース

・3つの古代遺跡

・トクサネシティ・宇宙開発センター

・おくりびやま

 

 

色々あるなー……聞いたことあるメジャーな奴から、聞いたこともないものまで……

 

どこが面白いかな? そしてどこ行けば面倒から遠ざかれるかな?

 

……しかし、近未来都市や流れ星の名所はともかくとして……地雷臭がする場所もいくつか混じってる気が……。

 

何で『名所リスト』に、開発中止になったニュータウン的な場所が含まれてるのか気になるけど……つか、古代遺跡?

 

……イッシュにもあったわね、そういうようなの。若干トラウマ。

あの時は散々だった……砂の中に沈められて、卵産みつけられて……そこから孵ったメラルバは、今ウルガモスに進化してうちの娘と一緒にいるけども。

 

それに、この『おくりびやま』って……カントー地方でいうと、シオンタウンのポケモンタワーみたいな位置づけよね? 島1つ、山まるごと墓地って……何かありそうで怖いわ。

 

興味もなくもないけど、地雷は避けるのが無難かな……?

だったら、単純に面白そうな……観光地っぽいのや、ロケットとか近未来がいいかも。天気研究所も面白そうね……ちょっと社会科見学みたいだけど。

 

「開発とか近未来絡みなら……地元の大手企業か、参入狙いの他地方の企業が絡んでてもおかしくないわよね……ナオヤに何か知らないか聞いてみようかな? 例の連中のこともあるし、戦力としても……いやいやいや、だから休暇だっつの」

 

……ホウエン地方って、ゆっくりするにはいい場所だけど、エンターテイメントを求めると意外とアレね……不便とか言ったら失礼だけど、うん。

 

とりあえず、次の行先は……次の事務がある、何て言ったっけ、ヒワマキシティ……だったかな? そこに行く途中……

 

位置的には……ファウンスか天気研究所かな? それとも……

 

 

 

ちなみにこのあと、ミツル君も無事にバッジをゲットして帰ってきました。

 

センリさん曰く、『純粋で一生懸命なのが伝わってくるようないいバトルだった。まだまだ未熟だが磨けば光る』とのこと。

ミツル君、いい子だもんね。ムッツリだけど。

 

……しかし、そんなことまでバトルでわかっちゃうんだ……さすがはベテラン。

 

……バトルの中で、私という人間の性根の部分(ショタ・ポケ姦大好き)を悟られていないだろうかと、少し不安になった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第18話 シーキンセツと怖いおじさん達

ストーリーはともかく、サブのイベントとかめっちゃ忘れてることに気づき、ただいまαサファイアを再プレイ中です。
しかし無情にも発売日が訪れた最新作……ど、どうすれば……

それとすいません、感想の返信はもう少しお待ちください。
全部読ませていただいてますので……いつもありがとうございます。


 

 

……とりあえず、神様と言うものがこの世界に存在するのなら、私は大至急その存在に1つ問いかけをしたい。

 

何で私は、どこに行ってもこういう目に遭うのかと。

 

「おらっ! このアマ、テメェどこのモンだ!? さっさと吐きやがれ!」

 

「んっ、ぐぅ……だ、だから何も知らないって……んあぁっ!?」

 

「まだ言うか……へっ、いいぜ? いつまで耐えられるか見ものだなぁ!」

 

「………………」

 

殺風景で薄暗い、窓のない部屋。

その真ん中……カーペットの敷かれているだけの硬い床に、裸で組み伏せられて、私は服をはぎ取られ、強面の男に後ろから貫かれていた。

 

そしてその様子を、横で見ているだけのおじいさんが1人。

だ、だから……何なのよ、この状況……!?

 

 

 

ハルカから、観光名所?のリストをもらった私は、その中の1つである『シーキンセツ』とやらを訪れていた。

 

どういう場所かわからなかったからこそ、先入観なしで楽しめるんじゃないかな、と思ってだったんだけど……なんというか、微妙な場所だった。

 

最初のうちは、ひょっとしたらこういう海上都市が誕生するかもしれなかったんだな、って思いながら、そこそこ楽しく見てたんだけど……なんか所々に、当時のここの経営企業のとんでもないブラックさ加減がにじみ出ている表示とか資料とかがあって……。

 

徐々に『うわぁ』って気持ちになっていったのがよくわかった。

 

その他にも、色々得体のしれない怪しい痕跡とか、いっぱいあったし……。

 

それでも……逆に考えて、最初から得体のしれない、ダンジョンみたいな場所なんだと思って行動して色々見て回ってみれば、それなりに楽しめたんだけど……そんな中、私はある部屋で、さび付いた鍵を拾った。

 

そして、鍵がかかって明かない部屋があったな、と思い出した私は、そこに戻って開けてみると……その部屋の中には、どうしてこんなものがここにあるんだ……というような宝物がいっぱいしまわれていた。金塊とか、宝石とか……他にも色々。

 

そしてその直後、後ろから現れた強面のお兄さんに捕まってしまい、口を塞がれて無理やりこの部屋に連れてこられて……今に至る。

 

どうやらこの人と、その上司?らしいあのお爺さんは、なんだかヤバい職業の人のようで……この船に隠されていた宝物を取りに来たようだった。

それが、さっきの部屋のあれらで……私は、偶然アレを見つけてしまったのである。

 

本当に偶然なんだけど、この2人はそれを信じようとはせず、私をどこか他の組織の手の者か何かだと思って……今こうして、『尋問』されているというわけだ。

 

「へっ……強情な女は嫌いじゃねえけどよ、いい加減に正直になった方が身のためだぜ?」

 

「そうそう。今ならまだ穏便に済ませられるんだからよ」

 

「むしろ気持ちよくしてやってるしな、ははははっ!」

 

犯されているうちに、仲間と思しき男の人たちの人数はどんどん増えていき……いま私は、総勢6人もの男たちの相手をさせられている。

 

押さえつけられ、上と下の口に同時に挿し込まれて、喉奥と膣底をガツンガツンと、肉棒の切っ先が乱暴に叩く。息は乱れて……しかも口がふさがれているので、呼吸するのも苦しいくらい。

身もだえしようとしても、押さえつけられているので、びくびくと震えるくらいしかできない。

 

一応、鼻呼吸ができるから窒息することはないけど……

 

「お、っ……やべ、俺もう出る……うっ!」

 

どくんっ、と、口の中で脈打つ肉棒。

同時に、喉に当たる、焼けるような熱と、どろどろとした感触。

そして鼻に抜ける、濃厚な精液の香り。

 

さすがに、ここまでされると……びっくりしてむせてしまう。

 

「んっ、っ……げほっ、げほっ……!」

 

「ははっ、悪ィ悪ィ、苦しかったか?」

 

「ほらよ、まだ終わりじゃねえぞ……今度は俺だ」

 

口の中も、喉の奥も精液まみれで、呼吸も整っていないうちから、次のペニスが突っ込まれて、頬の裏側を乱暴にごりっとこすり上げる。

 

「おー、いい具合だなあ? 歯が当たるのがいい具合にアクセントになるわ」

 

「ああ、っ……ぉ、こっちも……!」

 

さっきから、ぴくぴくと震えていた体の振動が、いい感じに膣にも伝わっていたのか、そこに挿入して腰を振っていた男の人も、こらえきれず、膣内に精液を吐き出した。

 

もう何度も膣内射精されてパンパンになっている子宮に、さらに追加で流し込まれる精液。あふれた分が、膣圧に負けて外に流れ出てくる。

何度か脈打った後、刺さっていたそれが抜かれると……そこからさらにドロドロと……

 

「っ……も、もう我慢できねぇっ! 次俺だよな!? へへへ……」

 

その姿を見て、さっきから下半身裸でスタンバイしていた別な男が、私の腰に飛びつくようにしてしゃがみ、ギンギンに勃起しているペニスの切っ先を入り口に合わせて……一気に突っ込んできた。

 

愛液と、大量に注がれた精液が潤滑油になり、一気に中に入ってくる。

 

「す……っげぇ、この女めちゃくちゃいいぜ!? もう何本目かもわかんねえのに、きついままじゃんか!」

 

「ああ、絡みついてくるし締め付けてくるよな……いい拾い物したんじゃねえか?」

 

「おいおい、お前らわかってんのか? これらはこいつを尋問して口割らせるのが目的でやってんだぞ?」

 

「んなこと言いながら兄貴だってさっきからおっぱい揉みまくりじゃないっすかー(笑)」

 

もう、何度も思ったことだけど……雌の本能、って奴なんだろうか?

入ってきた肉棒を逃がさないように絡みついて締め付けて、そのせいで肉ひだが擦れる感触が……快感となって私の体をびりびり駆け巡る。

 

感情や理性はいっそすがすがしいくらいに無視して、下半身、それも一部分だけが積極的に動く。……よく、男は下半身が別の生き物っていうけど、女も割とそうよね……。

 

「……!? あっ、がぁ……ぇああ!?」

 

そんな風に考えて油断していたら……残る1つの穴にも、同じ熱い肉の棒が突っ込まれたのを感じて、私は驚きと圧痛、そして快感で体をのけぞらせた。

 

男たちが、口々に私の穴と言う穴を褒めているのが聞こえるけど……そろそろ頭が真っ白になってきて、考えるのを保てなく……

 

これだけ欲望のままに、間断なく犯され続けるっていうのも、久しぶりかも……。

いっそ快楽に狂ってしまえばまだ楽なのかもしれないけど、なまじ『こういう経験』すら豊富なせいで、私の理性はギリギリのところでなかなか消えない。

 

しっかりと腰をつかまれ、パンパンと子気味のいい音を響かせて、互いの体が打ち付けられる。奥の方に、奥の方にと、えぐるように突き出される2本の肉棒が、絶え間なく私の内側を突き上げ、こすり上げ、そのたびにそこから快感が湧き出てくる。

 

乱暴なだけのレイプだから、テクニックもほとんど何もないけど、それだけに刺激は強くて……もう何度もイかされた。

そして、そのイっている間も構わずつきまわされて……今となってはもう、何が何だかわからない感じ。ずっとイってるような、そうでもなく途切れ途切れなような……少なくとも、さっきお尻に新しく入って来た時は、軽くイったっけな……。

 

ラブドール同然の扱いをされているまま……またいつの間にか増えている気がする男たちの真ん中で、声を、恥態を抑えることもできないまま、私は犯され続けた。

 

 

 

窓もなければ時計もないから、どれだけ時間が経ったのかわからない。

 

気が付けば、私の体には、何をされても力が入らなくなるくらい疲れ切っていて、自分1人では動けないくらいだった。

 

口からも、膣穴からも、お尻からも……とろとろと絶え間なく流れてくる精液。どれだけ注がれたんだろうか……お腹の張りが、上も下も結構……

 

全身どろどろ。精液と汗で――多分途中からわざとぶっかけて汚す感じで辱めたんだと思う――べたべたになっていた。乾いて見える部分も、大部分はかぴかぴだ。

 

「なかなか吐かねえな……根性あるぜこの女(棒読み)」

 

「バカお前これ、しゃべる元気残ってねえだけじゃねえか」

 

「ははは、そうだな。しかしそれなら仕方ねえ……事務所に連れ帰ってゆっくり尋問するしかねえか?」

 

「とか言ってお前犯りたいだけだろ」

 

「いいんじゃね? もう俺らで飼っちまおうぜこいつ。気持ちよさそうだしよ。なかなかいねえよこんな具合のいい女」

 

そんな会話がどこか遠くに聞こえる中……終わりは、唐突に訪れた。

 

もっとも、その時のことは……朦朧として私はわたしは詳しくは覚えてないんだけど。

 

気が付くと介包してくれていたミツル君に聞いた話だと……はぐれた私を探していた彼は、この部屋で私を見つけ……私が犯されているこうけいに愕然とする中、『何だテメェは』と、怖い男の人たちに捕まりそうになったらしい。

 

しかしその瞬間……ここを探索している途中に見つけた、エネコのぬいぐるみをその時ミツル君は持っていたらしいんだけど……それを目にした、今まで終始無言で動きすらしなかったおじいさんが、目を見開いてミツル君に駆け寄り……それを奪い取った。

 

そしてそのぬいぐるみに『おお、ここにいたのかい、タカオ』と呼びかけながら……1人、さっさと部屋を出ていってしまい……怖い男の人たちは、あわててその後を追いかけて全員出ていったそうだ。私を放置して。

 

……最後まで、何が何だかわからないまま、私の災難な1日は終わりを告げた。

 

……まあ、いいか。助かったのは確かだし……何か、ミツル君にお礼しないとね。

 

 

 

 




『すてられぶね』……あらため『シーキンセツ』って、怪しいイベントもエロい話もそこら中にありますよね……黒い任天堂……

あと何個か書けそうなネタはありますが……それするとなかなかポケモン出てこないですし……またの機会になるかも。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第19話 天気研究所とアルバイト

筆が進む時はあっさり書けるんですよね……ホウエン地方編第19話、どうぞ。


 

 

こないだの『シーキンセツ』での怖いおじさん騒動は、完全に私が巻き込まれた側であり、私は悪くないと断言できる。

 

しかし、今私がこうなっているのは、まあ、言い訳のしようもなく、私の自業自得である。

興味本位であんな怪しげな『バイト』を受諾してしまった私が悪いのだ。

 

……と、ベッドの上で、ぽっこりと大きくなっているお腹を抱えながら、そんな風に独りごちる。

 

ベッドの隣では、その私の変化に興味津々、と言った様子のミツル君が、しげしげと隠すこともなく私のお腹を見ている。

いやらしさを感じる視線ではなく――全くゼロってわけじゃないが――単純に興味からというものだと思う。

 

私が激太りしたとかそういうわけでは、もちろんない。

今、私のこのお腹には……新しい命が息づいているのだ。

 

……例によって、ポケモンの。

 

 

☆☆☆

 

 

さて、話は数日前に遡る。

 

さっき言ったようにシーキンセツでは酷い目にあったため、そこで傷ついた心の慰安のため、及びミツル君へのお礼(そして私の趣味)のため……私はカイナシティのビーチで、ミツル君と一緒に遊んでいた。かなりきわどいビキニ水着で。

 

顔を真っ赤にして、なぜか海に入ったまま(より具体的に言えば、腰から下を水中に隠したまま)出てこないミツル君にニヤニヤしていた時のこと。

 

アララギ博士から連絡が入り……ちょっとした『アルバイト』を紹介されたのだ。

 

……内容は全然『ちょっとした』どころじゃなくて、むしろ思いっきりブラックなそれで……『人体実験』とすら言っていいものだったんだけど……。

コレを私に紹介してくるあたり、アララギ博士もなかなかぶっ飛んできたわね……あ、元からか。

 

まあ、適材適所と言えなくもないんだろうけど。

 

そうして私が向かった先は、キンセツシティから東に進んで川?海?を渡り、さらに背の高い草むらが生い茂る、南北に長い道をずっと進んだところにある施設。

……やたら鳥使いが多い道だったな……いい修行場なんだろうか?

 

名を『天気研究所』。その名の通り、天気とポケモンの生態その他の関わりを研究する施設であり……アララギ博士に紹介されたバイト先だ。

 

事情は聴いていたみたいで、さっそく、と私は研究所の奥に連れていかれた。

 

そこで裸になり、検査台に横になり……そのまま犯される…………なんてことはなく、普通にそのまま、色々検査が始まった。

心電図みたいに、体のあちこちに電極がつけられて、色々なんかよくわからないうちに調べられていく。唾液や、少量の血液、髪の毛や……膣内から愛液も採取された。

 

申し訳程度に、胸と股間を隠せる程度の布がかけられているが、それ以外は正真正銘の裸なので……かえってエロく見える気がしなくもない。

 

しかし、ここの研究員さんは真面目なもので、男性も混じっているにも関わらず、私に欲情してよからぬことを企む気配は一切ない。

それが逆に、異様な雰囲気を醸し出していなくもないけど……。

 

1時間と少しでそういった検査は全て終わり、『大丈夫ですね』と、研究員のリーダー格らしき人から許可が出た。

どうやら、これからやるバイトへの適正とか、健康状態を調べられてたらしい。

 

それをクリアしたということで、いよいよ『バイト』が始まる。

 

 

 

『処置室』と書かれた看板のある部屋に連れてこられた私は、数人の職員――男も女もいる――に囲まれた状態で、バスタオル一枚で体を隠してそこに立っていた。

 

「それでは、タオルを取って裸になって、この検査台に寝てください。そうしたら、こちらに下半身……股間を向けて、膣口がよく見えるように足を開いてくださいね」

 

「……はい」

 

言われた通り、私はタオルを取って一糸まとわぬ全裸になり……検査台に寝転がる。

そして、M字開脚になるように股を大きく広げ……オマンコが丸見えになるその形で、両手両足を固定された。もちろん、足は閉じられないようにして。

 

「『挿入』の邪魔になるので、毛布とかは掛けられませんけど、暖房をつけているので寒くはないと思います。もし怖ければ、目隠しとかできますけど……どうしますか?」

 

「いえ……いいです」

 

「そうですか、わかりました。じゃあ……失礼しますね」

 

そう言って、女性の研究員さんが、手袋をはめた手で……丸見えになっている私のオマンコに手を伸ばし、そこにくちゅっと手を入れ……左右に少し広げる。

 

さすがに恥ずかしくて、興奮もあって、私のそこは濡れてきてしまっていたけど……女の職員さんは気にしていないようで。

 

そのまま、左右に糸を引いて広がるオマンコの入り口。そこに彼女は……金属でできた器具を突き入れて、さらに左右に広げた。

クスコ……って奴だっけか? 産婦人科とかで使う、膣の奥まで広げて見るやつ。

 

事前に人肌くらいにまで温められていたようで、冷たくはなかったけど……異物感でさすがにびくっとする。しかし、拘束されているので動けない。

 

そのまま、奥までよーく見て、『よし』と一言。

何が『よし』なのかはわかんないけど、職員さんはクスコを抜き取り……今度は何かの薬品か何かが入っていると思しきガラスの瓶を取り出した。

 

そこから、手袋をした手に、粘り気のある液体をたらして……あれ、ローションか。

 

そしてそれを、私の膣にぐちょっと手無遠慮にを突っ込んで、塗りこんでいく。

 

「っ……! んっ……くぅ……」

 

「ちょっと我慢してくださいね? すぐ終わりますからねー、ちゃんとしておかないと、挿れるとき痛いといけないですからねー」

 

あくまで仕事、という感じで進めているが……そんな表情、口調で、私の恥部に両手を、浅くとはいえ突っ込んで、ローションを塗り込みながら左右に広げたりしてほぐしていくその様子は、一周回って……なんか、エロいし、異様な感じだ。

 

「……っ! ……はぁ、ぅ……んあぁ……」

 

彼女がいくら仕事として淡々と進めていても、実際に体を弄り回されている私はそうはいかないわけで……必然、膣内の肉壁から伝わる刺激は、快感になって私の体を震わせる。

 

呼吸も荒くなり、膣自体がぴくぴく動いてしまったりもする。

 

「あ、もしよかったらそのままイってしまっても結構ですよ?」

 

何て言いながら作業を続けるその人の声を聴きながら――いやホントどういう神経してんのよこの人?――私はその言葉通り、こらえきれずに軽く絶頂してしまった。

 

イっている間は、配慮なのか、手は動かさなかったけど。

しかしその後、収まったのを確認するとまた再開して……たっぷり数分かけて、ローション準備は終わった。

 

ホント何コレ……企画もののAVみたい。

 

息が荒くなっている私を例によって放置し、女性は手袋を取り換えると……部屋の隅に歩いて行った。

 

そこには、見たこともない大きな機械が置いてあった。

 

パソコンみたいな操作盤?が取り付けられていて、さらにその横には……車のギアか、あるいは飛行機の操縦桿?みたいな棒のようなものが。

そして、彼女がそれを操作すると……機会から、触手が出て来た。

 

いや、ホントに触手にしか見えないのよ。

 

多分、中身は機械の、パイプとかロボットアーム的なものだと思うんだけど……表面が柔らかそうなラバー系の素材でおおわれていて……ちょっと卑猥。

それが、ウィィィン、と、駆動音を周囲に漏らしながら、こっちに伸びてくる。

 

その先端は、角のない滑らかな形状をしていて……というか、男の人のアレに似ている。

 

「はい、それじゃあ挿入しますねー。力抜いてくださーい」

 

女性は、その触手メカを私の膣……いかにも『準備完了』になっている私の膣に、先端からゆっくりと、沈みこませるように挿入していく。

 

異物感。ついで、圧迫感。

入って行くところがよく見える。

 

「んっ……うぅ……!」

 

多分、あの操作盤と操縦桿で色々操縦してるんだろう。

今度は、不必要に動かしたり、ディルドを使うみたいに余計な動きで刺激したりすることはなく……どんどん奥の方に進んでいく。

 

しかし、ある程度中に――感覚的には、5~6割ほど進んだところで――それは止まって、彼女は「うーん」と、ちょっと悩む素振りを見せた。

 

「もうちょっとかな……少し慣らしながら進みますね? ちょっと刺激ありますよー?」

 

「え? な、慣らすって何を……んぃ!?」

 

直後……私の膣の中で、今まではまっすぐ進むばかりだったメカ触手が、小刻みに振動を始めた。

それはだんだん大きくなっていき……振動どころか、ぐいんぐいんと上下左右前後に動いて、中を広げるような動きもプラスされていく。

 

当然、そんなことをされれば……私も冷静というか、静かなままではいられなかった。

びくびくと体を震わせ、身をよじって快感に悶え……しかし、しつこいようだけど拘束されているので、まともに体は動かない。なすがままだ。

 

(……こ、これ……い、いわゆる機械姦っていうんじゃ!?)

 

「あ、自由にイっちゃってくださいねー、その方がよくほぐれるし、子宮の準備も整いやすいと思いますのでー」

 

たっぷりメカ触手に膣内を蹂躙され、ほぐし回され……2度ほど絶頂までさせられた私は、触手の振動が終わったところで、疲れ切ってその身を任せることしかできなくなった。

 

触手は……というか、女性職員さんは、また単調に膣の奥にゆっくりと進ませる動きに操作を戻し……その先端が、子宮口のところに密着するところまできた。

 

「はい、じゃあもうちょっと細いの入りますねー」

 

すると、そこからさらに、何かやわらかい管のようなものが伸びて……私の子宮口を通過し、子宮の中に、浅くだが入っていった。

 

「はい、それじゃ中に受精卵と合成羊水出しますので、ちょっと暖かいですよー、びっくりしないようにして、ゆっくりリラックスしててくださいねー」

 

そんな告知の瞬間。

 

「……! んっ、ん……!」

 

お腹の中……子宮の中に、トロトロと何かが吐き出されているのを感じる。

おそらくは、今言った『受精卵』と『合成羊水』だろう。

 

かなり粘度が高い気がする……それこそ、人間んやポケモンの精液よりもずっと。

多分、注ぎ込まれたら、絡みついて子宮から出てこないんじゃないかな……いや、そうか、それが狙いなのね。

 

それが、膣内に侵入したメカ触手を、その中のさらに細いチューブか何かを通して、機械的に私の子宮に注がれている。

行ってみれば『射精』に近いわけだけど……いつも経験してるような、激しい動きと快感が伴われないそれてっていうのは、ちょっと違和感があり……しかし、どことなく冒涜的ないし背徳的な感じがした。

 

人肌と同じかそれ以上かもしれない温度のそれらの放出は、たっぷり1分くらい続き……それが終わると、女性職員さんはすっきりしたような表情になって、ふぅ、と一息。

 

そして、手早くメカ触手を私の膣内から抜き取ると、拘束も解除して――しかしその前に、ご丁寧にぐちょぬれの私の股間を軽くふいてまでくれた。ちょっとびくってなった――バスタオルも渡したうえで……

 

「はい、それじゃあこれで、『ポワルン』の人工授精・着床作業は終了です。以降はここの経過観察室に寝泊まりしてもらって、出産……産卵までの期間、色々と検査等する形で、引き続きご協力いただくことになります。よろしくお願いしますね!」

 

……そう。これが私の、今回のバイト内容。

私の……『ポケモンの子供を産める』という特異体質を利用して、アララギ博士に紹介された、半ば人体実験とも言える……しかし、安全性は十分考慮された、研究協力。

 

人工でありながら、未だ謎な部分が多いポケモン、『ポワルン』……その、生育過程および生態研究のための、代理母だった。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第20話 アクア団襲撃。そして久々の……

 どうもお久しぶりです……(最早お待たせしましたなどとは書けない)
 『青纏』でお世話になった方いらっしゃいましたらそうでもないかもですが。破戒僧です。

 約1年ぶりの『ポケモンEG』の投稿……最近『剣盾』を買ってポケモン系統のモチベーションが上がってきてるので、勢いで書きました。一応、前の話からの続きといえば続きです。
 まだ調子戻ってきてないかもですが……よければどうぞ。


 

 

 ……最悪。

 タイミング、最悪。

 

 目の前にたむろして、ニヤニヤと加虐的な笑みを浮かべている、青をベースにした集団を見ながら……私は、そう思うことしかできなかった。

 

 『アクア団』……カイナシティその他で何度か目にしてきた、この地方におけるプラズマ団やロケット団枠の1つが、こんなところに……しかも、このタイミングで襲撃かけてくるなんて……!

 

 私はベッドの上で、大きくなったお腹を抱え、ろくに動けもしない状態で……四方八方から突き刺さる視線に対して、睨み返すことくらいしかできなかった。

 

 

 

 どうやらアクア団は、この『天気研究所』で研究されている、ポケモンと天気の関係性についての研究データと、それにおいて重要な役割を持つポケモン『ポワルン』を狙って来たらしい。

 アクア団もマグマ団と同様に、このホウエン地方の自然環境に関して色々と考えてる集団だから、それに直結するだろう『天気』の研究には興味あるんだろう。

 

 そうしてこいつらが攻めて来たのは、寄りにもよって私がポワルンの卵を出産直前だっていう時期になってからだったので……このとおり私は、病人着を身にまとってベッドの上から動けない状態。ついでに言うなら体調も最悪。

 

 なので、抵抗もできない状態で私は……出産を待つことしかできない身重で、無防備な身で、こいつらに生殺与奪その他色々と握られることになってしまったのだ。

 ちなみに、研究所のスタッフの人たちは、何も抵抗できずに速攻で制圧された。もうちょっとがんばってよ……。

 

 幸いにも、いつもみたいにその場で犯されたりとか、そういうことになったりはしなかったけど……私が置かれているこの特殊すぎる状況は、それそのものが見世物にされてしまうような対象だったらしい。

 身重だってことで、乱暴な真似はされない……それはいい。

 

 けど、それでいつものパターン……辱めを回避できるわけじゃなかったようだ。

 

 私は服をはぎ取られて裸にされ、手足をベッドに縛り付けて固定された。

 しかも、両足をいわゆる『M字開脚』になるような感じ……正面から、私のオマンコどころか、お尻の穴も何もかも丸見えの状態だ。

 そんな状態でも……お腹に負担にはならないようにだけは、きっちり配慮されてるのがにくい。

 

 ……私の精神的な部分に対する配慮はないようで、終始、無遠慮で情欲に満ちたアクア団員達の視線にさらされているけど。

 

 そんな状態でも、私のオマンコ……その入り口はひくひくと動き、そして……徐々にお腹が痛くなってくる。

 さらには、ついさっき破水してしまったことがわかる、水にぬれた痕跡が、私のちょうど股間があるところに、ベッドにシミになってて……

 

「さーて……そろそろ始まりそうだね? 楽しい楽しい……出産の時間だよ」

 

 そう、ニヤリと笑って言うのは……たしか、イズミ、っていう名前の……アクア団幹部の女だ。

 ここに攻め込んできた連中のボス的、まとめ役的な立場らしいこいつ自ら、この見世物を取り仕切って、裸で下半身丸出しの私の隣でこっちを見下ろしている。

 

 そう、これから始まるのは……私の、ポケモンの卵の出産ショーなのだ。

 

 私が特異体質を利用して『ポワルン』の卵をお腹に抱えていると知ったこいつらは、最初こそ驚いていたものの、すぐに興味を示して私の身柄を確保。

 無防備な状態の私を見て、何人かの団員は情欲をその目に宿したものの、お腹にいるポワルンはこいつらにとっても重要なポケモンだから、万が一があってはいけないと、いつものパターンで輪姦されるルートには行かなくて済んだ。

 

 代わりに……きちんと無事に出産させるついでに、その様子を皆で観賞しようなんて言う、アレなイベントにシフトしてくれたけど……

 

 周囲にいる男達のほとんどは、ズボンを下ろすか前を開けて、ペニスを取り出していて……それらはことごとく、勃起して上を向き、硬くなっている。

 で、それを私の恥態をオカズにして、自分でせっせとしごいている状態。

 

 直接犯すのはアウトだけど……それ以外ならOK、ってわけらしい。

 

「っ、ぐぅ、う……!」

 

 屈辱的だとは思いつつも……私は私で、もうそろそろ色々と限界に来てしまっていた。

 

 お腹の中で、さっきから徐々にぴくぴくと震えて動いているらしい卵。

 本来なら、羊水に包まれて赤ちゃんが入っているはずのそこに、内側からパンパンに膨らませて、大きな卵が入っていて……そこにさらに、精製される羊水が加わるから、お腹のハリはもう、なんか、すごくて……。

 

 寝冷えとか病気の類の時とは明らかに違う『痛み』が、私のお腹の中にいる、『外に出たがっている命』の存在を教えてくれる。内側から、まるで張り裂けそうな……! 道なんかないのに、あっちこっちに動こうとして内側から引っ張られる……!

 

 足や手に力を入れて踏ん張ろうとしても、縛られてるからいまいち上手くいかないし……足で踏んばろうとすると、固定されてるから、まるでM字開脚のまま、下半身だけを前に突き出すような形になっちゃって……

 

 アクア団の連中が『おぉっ!』なんて言って、覗き込むようにしてより一層熱い視線を向けてくる。

 それが恥ずかしくて、ちょっぴり濡れちゃった……それがばれて、また連中は興奮しだす。

 

 すごく恥ずかしいけど、その数秒後にはまたやってくる、繰り返す痛みによって思考が中断。また、どんどん張ってくるお腹に意識が戻される。

 ……もう開き直って、出産だけに集中しようかな。うん、そうしよう。

 

 レイプされるくらいならいつものことだし……それがなくて、見世物にされてるだけなら、いつもよりはまだ平和だもん。恥ずかしいけど、そのくらい何だってのよ。

 

 周囲からひたすら聞こえて来た、からかったり囃すような声は、次第に収まってきた。何もリアクションしないように我慢するようにしたから……かも。

 

 ――さわっ。すりすり……

 

「ひぐ!?」

 

 けどそんな努力も……突然横から手を伸ばしてきて、私の下腹部を触ってきた女幹部・イズミのせいで台無しになってしまう。

 声が出ただけでなく、びっくりしたせいでお腹の筋肉の緊張がゆるんで、圧迫感がちょっと下の方に移動した……ような気がした。

 

 同時に、オマンコの入り口からぴゅっと透明な汁みたいなのが飛んで、またギャラリーが興奮しだす。

 

「あらあら、もういよいよ準備万端みたいね? 安心しなよ、これでもおねーさんはポケモン研究者の心得もあるからね。ちゃんと無事に生ませてあげるから」

 

 そう、嘘かホントかわからないことを言ったイズミは、ニヤリと笑って私のベッドの横にある棚に手を伸ばし、そこから色々なアイテムを出していった。

 傷薬みたいなものから、よくわからないものまで色々ある。

 

 そのうちの1つを手に取るイズミ。

 それを見て私は、思わず『うわー……』という顔になってしまった。

 

「じゃ、まず手始めにコレを挿れちゃいましょうか?」

 

「……何よ、手荒な真似はしないんじゃなかったの? 妊婦の下の口にそんなもの入れるなんて……乱暴なんじゃない」

 

「平気よ。というか、場所とか環境にもよるけど、割とやられていることよ?

 

 

 ……ポケモンの出産現場にはね」

 

 

 人間の男性器と同じような形の……しかし、やや長めで、やや柔らかいらしいそのディルドの切っ先を、イズミは嬉々としてアイカの膣口に当てがい……ゆっくりと、しかし肉をかき分けてねじ込むように、しっかりと挿入した。

 

 挿れてみれば、見た目の通りに柔らかめで圧迫感もそこまでないんだけど……それでも、ぐにゅぐにゅと膣内で縦横無尽にかき回される感覚が……圧痛の中にも快感が確かにあって、体にうまく力はが入らなくなっていく……!

 縛られてるからそれで体勢崩れるようなことはないけど、体はどうしても反応して……いつものオナニーや、そこを突き挿されて責められている時のように、ぴくぴくと震える。

 

 肉壁がその道具で撫でられ、押し広げられるたびに、圧迫感に乗って快感が私の体そのものを広げるような感覚が……こ、今回のコレ、出産なのに……

 

 膣口からはトロトロの愛液が、破水の時の水を上書きする勢いで流れ出てくるし……時々、ぷしゅっ、なんて音立てて飛び散ったりして……

 

 立派に見世物になりながらも、徐々に私のお腹の圧迫感は上がっていき、同時にそれが下へ下へと移動していく。

 

 ふと気づいた時には、イズミが手に持っているディルドは、かなり大きく動くようになっていた。

 

「ふふふっ……これ、ポケモンの出産の時に、なかなか進まない時に出入り口を広がりやすくするために使ったり、ミルタンクとかのミルクが出やすくなるように使うものなんだけどねえ……いい感じで使えてるじゃない? ホントにポケモンの出産みたいね」

 

 『そろそろいいかしらね』なんて言いながら、イズミは私のオマンコをぐちゅぐちゅにかき回していたディルドを抜き取る。

 膣口から抜き取られたそれは、とろりとした粘液にまみれてテカテカ光っていて、私の膣との間に糸を引いていた。

 

「っ、むぐ!?」

 

「ほら、ちゃんと奇麗にしなさい? 自分の体から出た汁なんだから、汚くないでしょ?」

 

 かと思えば、そのディルドをいきなり私の口に突っ込んだりして……ま、まるでお掃除フェラみたいに……!

 私の人肌で温められたそれは、愛液でぬるぬるの上、生暖かくて……独特な匂いが、口から鼻に抜ける。口の中で感じる感覚も相まって、その……変な気分に……

 

「! ふふふっ、なあに? もう入れても動かしてもないのに、まだ膣口からトロトロ出てきてるわよ? そんなに気持ちよかったのかしら……出産の時だっていうのに、えっちなこと考えちゃうようになっちゃった?」

 

(……あんたがこんなことするからでしょ! ディルドなんか使ったり、それをお掃除フェラみたいに加えさせたり……おかげで、体が勝手に反応して……!)

 

「こんなエロい女の子から生まれるポケモンもかわいそうねえ。まあ、私達アクア団がきちんと責任もって育ててあげるから……安心して生みな、さいっ!」

 

「んぐぅ!?」

 

 すると突然、イズミは私のお腹を、上側からぐいっと押すようにして……ってちょっと、何してるのよ!? お腹、押したりして……わ、私今からこの子生むところなのに!? そんな乱暴な……!

 

「平気よ、ポケモン……だけでなく、このくらいなら、出が悪い場合の人間の出産にだって普通に行われてるわ。ましてポケモンの卵なんてのは、見た目よりだいぶ頑丈にできてるものなの……よっ!」

 

「はっ、ぁぐ……むぐ!? んんっ!?」

 

 そう言って、さらに私のお腹をぎゅっぎゅっと押してくる。

 

 しかも……コレは見栄え的なところを狙って、わざとそうしてるの? イズミはベッドに乗り、私の体……頭の上にまたがるようにして、そのまま腰を下ろしてきた。

 私の顔にまたがって座っている形だ。この状態で、イズミが私の股間に顔をうずめようものなら、『69』の完成である。

 

 パンツ越しではあるけど、イズミの股座の匂いが届いて……女同士だから、男のそれみたく本能で興奮するようなものじゃない。それはわかってるのに……シチュエーションがもう十分アレだから、勝手に興奮しちゃう……!

 

 イズミは今度は、自分の体を……特に、そのバストを使ってお腹を押してくる。体重をかけるようにして、しかしお腹には過度な負担にはならないようにして。

 

 その光景は、周りでオナってる団員達にはさぞ刺激が強かったんだろう。

 あちこちから『う……うっ!』っていうような声が聞こえたかと思うと、びゅるっ、びゅるるっ……と、ねばついた白い液体が飛び、私に……いや、イズミまで巻き込んで降り注いだ。 

 

 十何人って男の精液に汚され、体中べとべとになる私達。雄の匂いに包まれて、見た目も気分もますますエロくなってしまう。

 

 興奮しているのはイズミも同じなのか――団員達の射精にか、はたまた屈辱を味わわせている私に対してかは知らないけど――私の顔の上に乗っている彼女のパンツがじゅん、と湿って、匂いも強くなった。

 

 ……そして、そんなことをやっている間にも……『出産』の方は着々と進んでいる。

 

 お腹のふくらみは下腹部にまでいよいよ移動し、まだ開き切らない腰の部分の骨に引っかかってるような状態。ぽこっと膨らんだその部分は……傍から見て、母性的な魅力に映ってるのか、はたまたアブノーマルなエロスと取られてるのか……

 

 イズミは精液まみれの体で、同じく精液まみれの私にのしかかり……ぎゅううぅ……! とお腹を上側から押すようにして圧力をかけて……!

 

「んっ、ぐ……んんんっっ……くぅああっぁあぁぁあ!!」

 

 子宮口を内側からこじ開け、押し通って膣口へつながる肉の狭い道へ。

 そこも、肉ひだを限界まで広げて、それをこすり上げながらじりじりと外へ向かって進んでいき……痛みと快感がごちゃ混ぜになって膣内で膨れ上がる。

 

 イズミの圧迫と分泌される愛液だけを頼りに進んできたそれが、とうとう、限界までひろがった私の膣口から、みしみし……と音を立ててひりだされていく。

 

「うっ、ぐぅ……ひううぅうっ!?」

 

 その瞬間、ずりゅっ、あるいは、ごりゅっ、て感じで、卵の表面が私の膣口周辺、弱い色んな所に当たってしまい……蓄積していた快感が一気に火がついて爆発したようになってしまい、あえなく絶頂した。

 

「あらあら……生まれて早々こんな風にされちゃって……卵ちゃんもかわいそうに」

 

 言葉とは裏腹に、嘲笑が混じってるっぽいイズミのセリフ。

 彼女が見下ろすその先では……今しがた産み落とした、私の、恐らくは『ポワルン』の卵があって……。

 

 その表面は、私の愛液や、もらしてしまったおしっこなんかでびしゃびしゃに濡れてしまっていた。

 あー……ごめんね。その……色々ヤバくて、我慢できないどころか意識しないうちに……汚しちゃって。

 

 出産直後、この瞬間を見て一番興奮したっぽい、残り何割かのアクア団が、うめき声の大合唱とと共に、またしてもザーメンを私とイズミ、それに生まれたばかりの卵にまで巻き込んで降り注がせるものだから……酷い匂いの中で、私は疲れ果てて気絶した。

 

 自分も精液まみれで、私を見下ろしながら汗を拭いて髪をかき上げる、イズミの妖艶な笑みを見ながら。

 

「ふふふっ……ホントに生んだわ。面白い子ね……まずはいいか。今はゆっくりおやすみなさい。ポワルンのお母さん」

 

 

 

 私が目を覚ましたのは、この数時間後。

 

 イズミ達アクア団は残らず撤収し……もちろん、私が生んだ『ポワルン』の卵も持ち去られてしまっていた。

 

 そして、ベッドの上に放置されていた私は、手足の拘束は解かれていたものの……出産直後でまだゆるいオマンコや、お尻の穴から、どろどろと精液が流れ出していた。

 口の中にも違和感があるし、何より体中べっとべと。気絶している間に何をされたかわかるってものね。全く……産後すぐの妊婦になんてことしてくれるのよ……。

 

 

 




 一応、あといくつか書きたいものの構想はあるんですが……ホウエン地方ってエロイベント、それもポケ姦のそれに繋げられそうなのあんまりないんですよね……何度思い返しても。あっても他の地方で既に書いてたりしたし……

 ……プラズマ団の下衆っぷりは便利だったなあと、しかし頼りすぎたなあと今になって……(しみじみ)

 自分の力不足ゆえなのは承知なのですが……ひょっとしたら一時中断して、他の地方の話を書き始めるかもしれません。
 あるいは、本筋のストーリーはダイジェストっぽく説明だけにしてエロ書くか……
 その時は……まあ、生暖かい目で見守ってください(涙)。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第21話 ヒワマキシティの見えない敵

 

 

 『天気研究所』の騒動もどうにか終わり、私は体力の回復を待ってそこを後にした。

 

 なんかアクア団の奴ら、データは奪ったけどコピーして持ってっただけだったし、機材とかも全く壊さないで去っていったみたいなのよね。不幸中の幸いだって、研究員さん達がほっとしてた。変なところで丁寧な連中だな……

 

 被害は結局、私が色々された際にベッドとその周辺が汚れたことと、私が産んだ『ポワルン』の卵が持ち去られてしまったことくらいね。

 

 母親としては……ちょっと残念と言うか、物悲しくはあるかもしれない。出産に必死で、かすんだ目でぼんやり生まれた卵を見れた程度だったけど……紛れもなく私の子供なんだしね……

 

 …………何か最近、ポケモンを産むっていう行為にさして疑問も抵抗も感じなくなってきてる自分がいる…………いや、バイトとしてこんな代理母やった時点でそういう感じだったのかもしれないけどさあ……

 

 なお、私への機械姦……もとい、人工着床の施術を担当した研究員さんは、『盗まれちゃったんでもう1回産んでもらえないですか?』ってしれっと言ってきたけど……ごめん無理。体力的に厳しいので許して。

 

 つか、こないだも思ったけど……この人の価値観っていうかモラル的な部分どうなってんの。そんなに欲しけりゃ自分で産みなよ。……ああ、ポケモン産めるの私だけでしたねごめんなさいね。

 

 

 

 その後、なんかやたら雨降ってることが多い道路を抜けて……ようやく次の目的地、『ヒワマキシティ』に到着した。

 

 『バイト』の後、ここでミツル君と合流することになってたんだけど、ちょっと遅くなっちゃったな……。

 

 ちなみに今更ながら。ミツル君と一旦別れた理由も、もちろんその『バイト』だ。

 童貞を捨てて、いろいろエッチなことも経験したとはいえ……流石に出産とか、しかも人間がポケモンの卵を産むなんてハイレベルなものは刺激が強いかな……と思ってね? うん、私にもその程度の良識は残ってるのよ、ギリギリなんとか。

 

 まあそれはいいとして……ヒワマキシティだ。

 

 ここにもポケモンジムはあるので、ホウエン地方のバッジを集めてる私達としては、どの道通るつもりだった場所の1つだ。合流したら2人で挑むつもりだったし、私の予定が長引いて合流できなかったら、ミツル君だけ先に受けてることになってた。

 

 で、やっぱりというかミツル君が見当たらないから、一応私もジムに行こうかと思って歩いてたんだけど……

 

 

 

 ―――レロレロ、レロレロ……

 

「んっ、くぅ……ぅあっ、ああぁ……!」

 

 木の蔦に絡めとられ、宙づりにされている私。

 その私の下腹部を嘗め回す……目に見えない『何か』。

 

 何で……何でこんなことになってるんだろう……?

 

 

 

 話は、十数分ほど前に遡る。

 

 ……ちょっと話変わるんだけど、このヒワマキシティって、町全体の半分くらいが木の上に作られてる感じなのよね。何でかは知らないけど。

 木の上に家があって、木と木をつなぐ形で木の足場があって……って感じで通路が形作られてるので、町の中を移動する際は、自然と結構高い位置を歩くことになる。

 

 当然、ジムに行くにもそういうルートで行かなきゃいけないんだけど……その途中にね、ちょっとね。

 

 ジムに行くには、吊り橋みたいになってる道を通らなきゃいけないんだけど……なんかその途中で、何もないはずの所でつまずいてしまった。

 

 繰り返す。目の前……私が歩いている先には、何もなかった。

 なのに、何かにぶつかったみたいにつまずいてしまった。

 

 で、寄りによって橋の上でバランス崩して落っこちて……しかし、運がいいのか悪いのか、下の方に張っていた木の蔦に絡まって捕まったおかげで、地面に落ちてケガをするなんてことはなかった。

 

 ……その代わりに、身動きできない状態で宙づりになっちゃったけど。

 手とか、変な感じに固定されてるし……モンスターボールにも手が届かない。バッグも開けられない。

 

 しかも何か、こう……何でこうなったって言いたくなるような、妙にエロい姿勢で動けなくなってるっていうね……。

 

 体そのものはうつぶせ。頭の後ろに回す感じで両腕が絡まって動かせなくなり、背中はエビぞりみたいな奇妙な姿勢になっちゃってて……重心取りづらいから、腹筋にも背筋にも力が入らない。イコールろくに動けない。

 

 おまけに足はM字開脚……じゃないな、これ何て言ったらいいの? 蟹股で思いっきり足開いて……M字はM字なんだけど、あおむけじゃなくてうつぶせな上に、お尻突き出してるわ足はより大きく開いてるわ……

 

 和式トイレにしゃがんで用を足そうとしてる時に、そのまま宙づりになったみたいな姿勢……って言ったら近い、かな? 立ちバックや膝立てお尻突き出しより卑猥な気がする……。

 

 まるで、エロ目的で拘束されてるんじゃないかって感じの格好。こ、こんなの他人に見られたら、いかがわしいプレイの最中じゃないかって思われる……

 

 かといって自力じゃ脱出できないので、あきらめて助けを呼ぼうかと思った……その時だった。

 

 ―――ぺろり。

 

「……っ!?」

 

 パンツ越しに、私のオマンコを……何かがなぞった、あるいは舐めたのは。

 

 

 

 そして、現在に至る。

 

 既にパンツは剥ぎ取られ、スカートもめくりあげられて……下半身丸出しな私は、その見えない『何か』に、膣口から膣内にかけてをぺろぺろと嘗め回されている。

 この感じは、ペニスとかじゃない。明らかに舌……あるいは触手だ。

 

 細いけど、自由自在に動いてて……隅から隅まで私のオマンコを味わいつくしている、って感じがする。窮屈さや苦しさ、圧痛なんかは別に感じないけど……細さを生かして、重箱の隅をつつくようにまんべんなく……。

 こ、こういうしつこいというか、ねちっこい感じの責めって、何気に久しぶりかも……。じらすみたいに時間をかけて延々と……中途半端に気持ちよくて逆にうずうずする……!

 

「ふー……ふー……っ!」

 

 不自然な体勢の上に、断続的に与えられる快感。

 こんなわけのわからない状況でも体は正直で……私は見事に興奮してしまっていた。だらだらと汗を流し、時折びくんっ、と体が震える。

 それでもびくともしない様子の蔦は、なんとも優秀で都合がいい拘束具だった。

 

 相変わらず私のオマンコを嬲り続けている舌は、太さで押し広げて突き上げる肉棒とは違う形で私の中を刺激し続ける。

 

 ペニスの場合は、その太さと力強さで、ぎっちぎちに全方向に押し広げて……そのパワフルさそのままに突き上げる。

 どすん、と体の中に走る、内臓が押し上げられそうな衝撃と、はちきれそうな圧迫感。その状態で何度も何度も動かれることで、体の中を請われるんじゃないかって程に滅茶苦茶にされ……けど、それが気持ちよくて。

 考える余裕を奪われ、頭が真っ白になるまで責められて、最後には子宮に熱い精液をどぱっと出される。

 

 けど今のコレ(たぶん舌)は……細いけど、長い。そして、硬くなく柔らかい。

 しかし、それを生かした動きでしっちゃかめっちゃかに私の中をかき回す。

 

 私の膣の深さより何倍も長いらしい舌が、無理やり全部中に入れられて……その状態でうねうね動く。

 まるで、蛇口にホースをつけて、勢いよく水を出した時みたいに……細長くて柔らかいけど、私の中で滅茶苦茶にうねって暴れまわる。

 

 全然違うところがいきなり、予想も覚悟も、心の準備もできないタイミングで襲われる。

 

「あ゛、うん……ひぃ、ぎっ……い!? あ……んああぁ!? なん、奥っ……そこォ!?」

 

 入り口をぐりんっ、とこじ開けられ、無理やり長い舌全体を押し入れられ……乱暴な動きに痛み……と快楽を覚えさせられたかと思えば、

 

 次の瞬間には一番奥をぎゅーっと押し上げられ、しかも……舌先の部分だったんだろうか、そこでうねうねうねって、細かい刺激が子宮口をいじめる。太くても形が単純なペニスには絶対にできないやり方に、私の体はびっくりして余計に感じてしまう。

 

 かと思えば今度は、肉壺の中頃の位置で波打つように動き、肉壁が押し広げられたりこすり上げられたり……硬くて太いので一気に広げられてこすられる経験なら、数えるのも億劫なくらいあるけど、こんな……いつどこの肉ひだがどんな風に刺激されるか、リズムもタイミングもあったもんじゃない……!

 

 女の子の名器が『ミミズ千匹』なんて呼ばれることがあるのは知ってるけど、挿入する方がこんな、ミミズみたいな動きで滅茶苦茶にするのって聞いたことない……

 

 ―――じゅるるるっ!

 

「んいぃぃいっ!?」

 

 突然加わった新しい刺激。

 

(す、吸われてる……!? むしゃぶりつかれて、じゅるるるって……)

 

 くちばし……じゃないな。前に出っ張った、爬虫類みたいな口の形。それが、私の膣口にぱくっと食いついて、愛液でトロトロになったオマンコを……じゅるるるっ、と吸った。

 吸いだされる愛液。それに伴って動く舌。刺激されて一気に襲い来る快感。

 さらにはクリトリスまで一緒に加えられて刺激され……そのバキュームみたいな攻撃に、私は……耐えられなかった。

 

「……っ……!!」

 

 ぷしゃああぁああっ、と、

 豪快に潮を吹いて絶頂してしまった私は、宙づりのままびくびくと体を震わせて……しかしやっぱり力が入らない。

 

 地に手足をついて踏ん張ることもできないので、快感がそのまま体の中だけを暴れまわってる感じで……息が整うまで、これは1分や2分じゃたりないかも……!

 

 けど、なぞのポケモンは、そんな私を待ってくれる気はないようで。

 

 ――ぺろ、ぺろレロレロっ

 

「!?」

 

 オマンコから舌が抜き取られたと思ったら……今度は、私がイった時に潮が飛び散ったあたりをぺろぺろと……

 まんべんなく、一滴も残さず舐め取ろうとするかのように……

 

 こ、このポケモン、ホントに何なの!? 姿が見えない上に、女の子のエッチな汁が好物なんて聞いたことも……

 

 それでも、中を直接舐められるのに比べれば快感は弱いし、これなら……と思っていた私だったけど、突然今度は、胸の所の衣服が、ボタンを引きちぎるように乱暴に開けられたことで、再びぎょっとした。

 

 そして……お尻のあたりをぺろぺろしているのとは違う『舌』が、私の胸を、しかも2つとも嘗め回しはじめて……ふ、増えた!? 仲間でも呼んだの!?

 何なのよ、オマンコにおっぱいに、姿消して嬲り回して……一体何!?

 

 おっぱいの方に這っていた舌は、ひとしきり味を見るように動いた後……巻き付くようにして、ぎゅ~、って……乳しぼりみたいに動き出した。

 しかも同時に、さっきオマンコにやられたのと同じようにしゃぶりついてきて……

 

 オマンコへの刺激ですっかり出来上がってた体に、この追い打ちはきつかった。追加で叩き落される感じでまた軽く絶頂してしまった。

 

 しかもその最悪のタイミングで、またオマンコに舌が入ってきて……こ、今度はこっちも最初からしゃぶりついてる!?

 

「も、もっ……ダメ、やめ……んひゅいぃうっ!?」

 

 胸に巻き付かれ、そのまま締め付けられ……噴き出す母乳を吸い取られる。

 こないだ『ポワルン』を妊娠したことで、ちょっと出るようになってるんだよね……それを的確に狙って来たなんて……匂いとかでわかったのかな?

 

 そして、それに負けない勢いで愛液がとろとろ溢れ出す。舌でそれをなめとりつつ、吸い上げて、同時に膣内を刺激しまくって『もっと出せ』って言ってくる……

 出るとそれをまた吸って、出なくなるとまたぐりぐりっ、て……

 

 さっきまで以上のねちっこい快感。股間から胸から流し込まれるそれに、がくがく体中が震えて……それでもやっぱり蔦はびくともしなくて。

 エロい体勢で、前にも後ろにも吸いつかれて……体力ごと吸われていくみたい……

 

 けど……何だろ。不思議なことに……この『舌』の持ち主たちが、喜んでるような感じが伝わってくるのよね……性欲より、そういう純粋な気持ちが強い感じ、かも……

 

 なんか、授乳して、子育てしてるような気分かも……いや、こんなエロい子育てないか。

 

 何にせよ私がもういっぱいいっぱいなのは変わらないしね……

 でも、自分でこの状況をどうにかできるとも思えないし……

 

 はぁ……もう、好きなように吸っちゃって……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後、たっぷり1時間近くも嬲られ続けた後、私は解放された。

 

 訂正。解放されたらしかった。

 途中から意識飛んじゃって、覚えてないというか知らないというかでさー……

 

 なのに何でそれをわかるのかっていうと、ミツル君に聞いたからなんだよね。

 

 聞けばミツル君、ちょうど私が嬲られ終えたところに通りかかったらしく、その後私を木から降ろして助けてくれたのだ。おっぱいもオマンコもでろでろになるまで嘗め回され、乾いてかピカピになっていた、かなり凄惨な状態で気を失っていた私を。

 

 そしてその際、私を嬲っていたポケモンの正体も知ることができた。

 

 というのも、ミツル君、ある人から『デボンスコープ』っていうアイテム――ナオヤんとこの『シルフスコープ』の類似品?――をもらったらしく、それを使って、透明になっていたポケモン『カクレオン』の姿を見ることができたんだそうだ。

 名前を頼りにポケモン図鑑で調べてみると……なるほど、舌が長くて姿を消せる……間違いなくこいつらね。

 

 そして、多分だけど、あいつらが私の胸とオマンコを執拗に舐め回してきた理由もわかった。

 

 すっかり忘れてたけど、私、産後のケアってことで、おっぱいとオマンコに薬塗ってたんだよね……木の実から作った、体に優しい成分の奴。

 木の実由来だから、その味が気に入って舐めて来たのかな……たぶん。

 

 性欲じゃなくて、食欲と言うか、おやつ食べるような感覚で人のこと襲ったのか……

 

 いやしかし、あー、えらい目にあった……。

 

 

 

 ちなみに、ミツル君はさっき、私が『解放されたタイミングでちょうど通りかかった』って言ってたけど……多分嘘ね、アレ。

 

 だって、ズボンのあたりからさあ……匂いがするのよね。香ばしい匂いが。

 

 多分、もっと早くこの子、私のこと見つけてたわね。

 けどすぐには助けず、私の恥態をオカズにして、脱いでこすってて……びゅるっと出したはいいけど、ちょっと服にもかかったかついちゃったのかな?

 

 ふふふ……見えない敵の触手凌辱より、やっぱ私はこっちが好きね……。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第22話 南の孤島の赤と青

久しぶりにORASやりながら書きました。結構ストーリー忘れとるな……
特に今回みたいな、RSEにはなかった追加イベントやら変更点やら。


 

 

(あぅぅ……ど、どうしてこんなことに……)

 

 ―――じゅぽっ、じゅぽ、じゅぷ……じゅりゅ、ぐぷ……

 

「んっ、う……」

 

 場所は、とある孤島。夜の湖畔。

 私は裸で四つん這いになり……その、上と下の口から、それぞれ肉棒を突き入れられて犯されていた。俗にいう……『串刺し』っていう形だ。

 

 湖畔の大きな茂みを使って作った『秘密基地』以外は、人工物が何一つない大自然の中で……くぐもった淫靡な水音と、私の喘ぎ声だけが響いている。

 

 口の中に、硬くて熱いペニスの感触を感じながら……私はふと、視線を上にあげて、フェラチオしてるコレの持ち主の顔を見る。

 目が合ったミツル君の、優しそうで穏やかな笑顔が見えた。

 

 少し視線を後ろにやれば、今度は……私の腰をしっかりと抱え、パンパンと腰を打ち付けて、オマンコに肉棒を抜き差しする、ナオヤの姿があった。笑みを浮かべているミツル君とは対照的に、こちらはクールというか……無表情だ。

 

 ミツル君と、ナオヤ。今現在、私が自分から進んで体を許す2人。

 その2人に……私は、上から下から犯されている。欲望と好奇心のままに、肉棒で、私の体を使って快楽をむさぼられている。それが、私の今の状態だ。

 

 …………ただし、この2人……見た目はほぼ完全にナオヤとミツル君だけど、実際というか、正体はそうじゃないんだけどね。

 というか、人間ですらない。だから、正確には『2人』じゃなくて『2匹』だ。

 

「ん、ぐぅっ!?」

 

 口の中と、膣内。その両方に、どくんっ……と、飲みなれた味の精液が吐き出される。

 粟の花を思わせる、つんと鼻に来る匂い。口から鼻に抜けていき……同じ匂いは、私の下腹部にもたっぷりとしみついているんだろう。

 

 二度、三度と脈打つように精液が吐き出され……その全部を、こぼさないように上下の口で飲み干すと、私はようやく『串刺し』から解放され……2本のチンポが、それぞれ刺さっていたところから、とろりと糸を引いて抜き取られた。

 

 ぺたん、と地面に座り込みながら、自由になった口で息を吸う(正直ちょっと苦しかったので)。新鮮な空気……に交じって、精液の匂いが一緒に入ってきちゃうのは、まあ……仕方ないか……。

 

(それにしても……)

 

 私は改めて、目の前にいる『ナオヤ』と『ミツル君』をよく見る。

 どう見ても、外見は……2人にしか見えない。それくらいにはそっくり、というか……『同じ』と言っていい見た目だ。

 

 ……私の記憶を読み取って、それを模倣したらしいから、当たり前かもだけど。

 

「……ラティアスと、ラティオス……か……。見た目もそうだけど、精液の味までおんなじに変身できるとは……大したもんよね。表情変わらないし、しゃべらないからちょっと変だけど」

 

 

 

 私がなぜこんなことになっているのか。

 話は、おおよそ半日前に遡る。

 

 『ヒワマキシティ』でジムバトルを無事に終え、フェザーバッジを獲得した私とミツル君は、次なる目的地『トクサネシティ』を目指すべく歩いていた。

 

 その途中、色々と寄れそうなところがあるから、そのへんの寄り道も楽しみにしてたんだけど……その予定に入ってなかった場所に来ることになったんだよね。

 

 水辺を歩いていた私達のところに、突然、見たことも無いポケモンが現れたのだ。

 空からすごいスピードで舞い降りて来たそいつは、ドラゴンっぽい流線型の体に、青と白の体色が特徴的な見た目をしてた。

 

 今言った通り、私は知らなかったけど……ミツル君がその名前を知っていた。

 ホウエン地方に伝わる『伝説のポケモン』の1つで、『ラティオス』というらしい。

 

 どうもそのラティオスは、私達をどこかに連れていきたいようだった。何やら、助けを求めているようで……自分の背中に乗れ、って、私とミツル君に伝えて来たのだ。

 

 いや、ラティオスが喋ったわけじゃないんだけど……不思議と、目を見てると伝わってきたんだよね、考えてることが。テレパシーじゃないけど……うーん、説明しづらい……

 

 エスパータイプのポケモンの中には、人間と心を通わせて、以心伝心……とは言わないけど、思っていることを相互に伝え合えるようになるものもいるらしい。

 ミツル君のラルトスもそんな感じだって聞いたし。今はもうキルリアに進化してるけど。

 

 で、だ。どうやら助けを求めてる感じだったので、私達はその背中に乗って飛んだ。

 

 ……結構予想以上に遠くまで連れてこられたのにはビビったけど、空の高いところを、物凄いスピードで飛ぶ上、妙なバリアでも張ってるのか、空気抵抗とかほとんどなく飛んでこれたのはちょっとびっくりしたかも。

 

 ライブキャスターやポケナビは使えたので、マップで位置も確認できたけど……現在地を確認してわかった場所は、南の方にある海の上にぽつんとある島だった。

 名前はないみたいなので、ひとまず『南の孤島』と呼ぶことにした。

 

 で、ここで何が起こってるのかというと……どうやらアクア団とマグマ団が(両方かよ)この島に乗り込んできて、このラティオスの弟……『ラティアス』を捕獲しようとしてるらしいのだ。それを助けてほしい、ってことか。

 

 で、助けた。経過は省略。

 

 マグマ団とアクア団、両方の幹部クラスが来てたのはびびったけど……私もミツル君も強くなってる。油断して人質さえとられなきゃ、問題なく勝てる程度には。

 幹部クラスの2人……マグマ団のホムラって奴と、アクア団のウシオって奴は流石に手ごわかったけど、何とかなった。

 

 ……しっかし、どっちも特徴的な男だったわ……

 

 ホムラは、肥満体型の男。私の方を見ながら『ウヒョヒョヒョ』って気持ち悪く笑ってたし……けど負けると不機嫌になって、ぷんすか怒りながら撤退してった。

 

 ウシオの方は……何だ、その……変わってたな、としか。ホムラとは対照的に、ボディビルダーも真っ青なくらいのマッチョマンで……『オウ、ホウ!!』とか『UPAAAAA!!』とか……言葉遣いがその、特徴的だけど例えるのが難しい感じで……訛ってもいたかも。

 こっちは、負けると潔く撤退していった。大笑いしながら。……かえって謎だ。

 

 でまあ、マグマもアクアもどうにか撃退して……ラティアス達に感謝されつつ、今日は遅いのでこの島に泊まっていくことになった。

 

 まあ、宿泊設備があるわけでもないので、いつものごとく野宿なんだけど……ちょうどいい大きな草むらがあったから、そこに『秘密基地』を作って、寝ることにした。

 

 

 

 ……したんだけど、夜中、なんとなく目が覚めた私は、寝汗を落とすために水浴びをしようと湖に出ていった。ここ、結構気温あったかいから、割とかいたなと思って。

 

 で、服を脱いで水浴びしてたところに……ラティアスとラティオスの2匹がやってきて。

 

 ラティアスたちも水浴びするのかな、と思って見てたんだけど、2匹はなぜか、しばらく私の裸体をじーっと見てたかと思うと……突然、その体を光で包み……一瞬にして、姿を変えていた。

 私のよく知る2人の男性……ナオヤと、ミツル君のそれ(全裸)に。

 

 

 

 で、わけがわからないままに私は犯され始め……現在に至る。

 

 ラティアスが変身したミツル君と、ラティオスが変身したナオヤに挟まれて、私は今度は、前後から貫かれている。

 

 ミツル君のチンポがオマンコに突き刺さってぐりぐりと抉り、ナオヤのチンポがアナルを貫いて内臓を乱暴に押し上げる。

 

 見た目は同じだけど、中身はポケモン……当然ながら、人間と交尾したことなんてないだろう2匹だから、動きはめちゃくちゃで、テクニックとかは全然なくて……

 

(けど、それがかえっていい……!)

 

 かわいらしくても、見た目が人間になってても、そこは野生の中で生きるポケモン。

 へたな人間よりスタミナはある。そして、そのスタミナと……恐らくは、人間の体を犯す気持ちよさへの欲情のままに、私の体をむさぼっている。

 

 こんな風に。

 

「ん、ぎぃ!」

 

 ずんっ! と、見た目に似合わない力強さで、私のオマンコの奥の奥に突き立てられるペニスの感触。

 前側から、胸に顔をうずめるようにして抱き着いているミツル君(ラティアス)は、奥に入る限界まで思いっきり突き入れた、そのまま勢いに任せて腰を振る。

 

 大きさも硬さも一人前。前にマグマ団に捕まった時に、カガリがけしかけた『ゲーム』で私を犯した時に感じたのと同じ大きさで……テクニックが伴ってない分、動きに芯がなくて、あっちこっち突きまくる。

 

 奥の子宮口をがつん、と突く時もあれば、肉壁に切っ先がごりごりっ、とこすれていくときもある。広がった膣口ごと、ぐりんぐりんとかき回されたり……時たま、一番デリケートで気持ちいいスポットを乱暴にどすっと……

 

「ひああぁああ゛っ!? そこ、ダメ……ぁっ、っ!?」

 

 しかも、何か段々……そういうヤバい場所を突かれる頻度が上がって来てない!?

 もしかして、ラティアス……私の反応見て、学習してる……とか?

 

 テクニック自体は相変わらず乱暴で稚拙だけど、攻められたらまずい場所の周囲を重点的に攻められるようになってきてる感じが……

 抵抗しようにも、がっちり抱き着かれて捕まってるから逃げられないし……って!

 

「なっ、ちょ……おっぱいはだめ、今、敏感で……ぇ!」

 

 ここに加えて胸までぺろぺろちゅっちゅと……!

 

 これまた本能に忠実に、赤ちゃんが吸うように……吸ってくる。生き物としての本能なんだろうか……すごく、その……力強い。母乳吸う気で吸ってるっぽい。

 

 けど、下の方からの刺激で快感に敏感になってる私の体には、もうコレは完全にエロの類として受け取られちゃうわけで……!

 あっというまにびんっ、と立つ乳首。そこをさらにぺろぺろ舐められてちゅーちゅー吸われて、さらに快感がびりびり広がってくる……!

 

 っていうか、ホントに吸われ……てる? 交互に私のおっぱい、ラティアスにちゅーちゅーって……あ、そっか、ポワルン妊娠してからそんなに経ってないから、まだ出るんだ、母乳……

 ホントに出ると思って吸ってたのかどうかは知らないけど、ラティアスはミツル君の顔で、私の母乳を美味しそうに飲んでいた。左右交互に、バランスよく。

 

 そこだけ見ると赤ちゃんみたいだけど、その両腕で私の裸体をしっかり逃がさないようホールドした上で、下半身ではズコバコ遠慮なく私の雌の部分を犯してるっていうのが、すごいミスマッチで……背徳的で……興奮する……!

 

 そしてついには、飲ませてもらったお返しに、自分も飲ませてやるとばかりに……もう何度目かになる射精が、勢いよく私の膣内にぶちまけられた。

 

「………………!!」

 

 おっぱいからは母乳を吸い取られながら、オマンコからは熱い精液を注がれる。

 興奮するせいか、気持ち母乳が出やすくなってるような気もして……それを目ざとく嗅ぎつけたラティアスが、ある分全部もらうとばかりにちゅーちゅー吸う。

 まるで、お互いの体で栄養をとっかえっこしてるみたいな、変な感じ。

 

 この随分大きな赤ちゃん――母親に種付けしようとしてくるとんでもない赤ちゃんでもあるけど――に、射精される快感にがくがく震えそうになるのをこらえつつ、いつの間にか私の方からも抱き着いている私なわけだけど……ふと、気付く。

 

 さっきから、私のアナルを塞いでいるラティオスが大人しいっていうか、動きが無――

 

 ――ガツン!

 

「ぅ゛あ゛!?」

 

 強烈な衝撃が、アナルの奥にいきなり叩き込まれたことで……私は、軽くイってしまって変な声が出た。

 犯人はまあ、もちろん、そこに挿入してるナオヤ(ラティオス)だけど……い、いきなり何、今の……ってまた!?

 

 しばらく大人しくしてたラティアスは、突然、ラティアス以上に乱暴に私のアナルの中をがつんがつんとつき回し始めた。フル勃起状態のペニスを受け入れて、入り口も中の壁もぎちぎちに広がってるところを、遠慮も何もなく、ただただ乱暴に。

 

 き、気持ちいいけどこれ、衝撃でお腹が……い、息も、苦しっ……

 

 ナオヤにやってもらうなら、これも文句なしに快感だけど……前に、調子に乗ってショタとかポケモンを食べすぎちゃった時に、嫉妬したナオヤにお仕置きってことで、オマンコとかアナルをめちゃめちゃにされちゃったときを思い出して……

 

(……っ、もしかして……また私の記憶を読んで!?)

 

 ナオヤになら、苦しいくらいに激しいセックスでもどんどんしてもらいたいっていうのは、私がいつも考えてることの1つだ。そして、ラティアスを見る限り……この2匹は、私の反応を見て、記憶を読み取って、より効果的に私をよがらせようとしている。

 

 さっきまでラティオスが大人しかったのは、より激しく私が反応するのは、どんな攻め方をした時か、っていうのを、記憶を見て探っ…………

 

 ――ガツン! ガツンガツン!

 

「……っぁ゛……!!」

 

 直腸より上がぐわんぐわんと揺らされ、押しつぶされそうなくらいに突き上げられる。

 お腹の中を衝撃と快感が一緒くたになって貫いてくる、この感触……! さ、さすがにヤバ……さっきから息も苦しいし、考える頭がなくなってくる……!

 

 けど、ラティオスの攻めはどんどん激しくなっていき、しまいにはそのまま立ち上がって、いわゆる『駅弁』の姿勢で下から突き上げ始めた。

 その時に、ラティアスがオマンコに差してたチンポが抜けちゃったけど……地面に座ってたせいで置き去りにされたラティアスが、ミツル君の顔できょとんとしてた。

 

 けど、しばらくそのままじーっと私の顔を見てて……え、何してるの?

 やけに大人しいその態度が、しかし何かこう、私の心の中を見透かすかのような透き通った目が、その視線が、どうも嫌な予感を……え、ちょっと待て?

 

 これひょっとして、さっきラティオスがしばらく大人しくしてたのと同じ……だとしたら……

 

 そして、しばらく経ってからラティアスは立ち上がり、抱えあげられてアナルをほじくられている私の前に再度立つと……びんびんに勃起したそのチンポを、再び私のオマンコの入り口にあてがい……

 

 ―――ご り ゅ っ!!

 

「あ、が……!」

 

 一気に子宮口を突破して、子宮に侵入するんじゃないかってくらいの勢いで突き刺してきて……しかも、同時に突っ込まれてるアナル側のラティオスちんぽと、肉壁越しに擦れ合って、その衝撃と快感で……意識が飛びかけた。

 

 意識……は、うん、どうにか給ったけど、やばい、思考は飛んだ。ここから何も考えられる気がしない。

 

 あまりの衝撃に呼吸すら忘れ、ぱくぱくと口だけが動く私。

 しかしそんな私を心配するでもなく、ラティアスはさっきまでよりもさらに激しく私の肉壺を攻め立てる。子宮が壊れ、快感神経が焼き切れるんじゃないかって思うほどに。

 

 アナル側のラティオスがも同じだ。本来、チンポを受け入れるようにはできていない底を、ぐりんぐりんと思うがままに動かして……。

 あっちこっちに微妙に曲がりくねって、幾重にも肉ひだができてるそこを、一切無視して硬い肉棒でごりごりこすり上げて、蹂躙して……

 

「はあっ、あ……だめ、ホント……いっ、か、止まっ……っ、あ―――!!!」

 

 潰されそうな圧迫感と快感。それらが前後から休みなく送り込まれてくる中で、突如として前後に同時に注ぎ込まれた熱い濁流に、私の脳内は不意打ちの快感で真っ白になって……今度こそ、意識が落ちた。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後も私は、

 

 大股開きで仰向けにされ、上から覆いかぶさられて種付けプレスされたり、

 

 立ちバックの姿勢で後ろからガンガン突かれて、しかし四つん這いになったり座り込んで休むことを許されなかったり、

 

 きちんとオマンコに突っ込む形での『駅弁』で、しかしやっぱりガツンガツンと子宮を潰さんばかりに突き上げられたり、

 

 時には犬の交尾みたいに、お尻とお尻を合わせる変則的にも程がある形で注ぎ込まれたり……とにかく、思いつく限りの方法で犯された。

 恥辱的なものもあれば、やさしさに満ちたやり方もあった。激しくてつらいやり方もあれば、丁寧でいたわるようなものもあった。

 

 ……これは考察だけど、ラティアスとラティオスは、私の記憶を読んで……私が過去、セックスないしポケ姦で気持ちよくなってたものを、片っ端から試してたんじゃないかな、と思う。少しでも私を喜ばせるために。

 

 恐らく、彼らなりの……私達への恩返しのつもりだったんじゃないかな。

 

 そして、私に対してこういう手段に出たのは……ラティアスとラティオスがどっちも雄だったことと……昨日の夕方、水浴びの場でミツル君に私がエロ系のちょっかい出してからかってたのを見てたからだろうな……自業自得かコレ。

 

 とりあえず、夜が明けた後は特に2匹とも何も求めてこなかったので、ひとまず私達のこの『南の孤島』でのミッションは達成でいいわね。

 

 いやあ……得難い経験だったわね、色んな意味で。

 でも……うん、総合的には楽しかった、と言えるだろうし、いっか。

 

 

 

 しかし…………ナオヤとミツル君とでの、男2女1での3P、すごかったな……リアルでもやりたい、って言ったらナオヤさすがに怒るかな……怒るだろうな……

 あとからお仕置きは受けるって言えば許可……出るわけないか。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第23話 種付けプレスと謎の宝玉×2

時間的には、何か一気に話が飛びますがご了承ください。
ストーリーはあくまでなぞるだけ(左手は添えるだけ的な)


 

 

 ―――ぎしっ、ぎしっ、ぎしっ……

 ―――ぱん、ぱん、ぱん、ぱん……

 

「あっ、は……ん、ふ……んああ……!」

 

「ウヒョヒョヒョ……これはまたっ、格別に具合のいいオマンコですな! こんな名器は初めてかもしれない、いくらでも、飽きずに、っ、楽しめそうだ……!」

 

 どことも知れない建物の、ある部屋の中。

 私は、ベッドの上に転がされていた。

 服はすべて剥ぎ取られ、生まれたままの状態で。

 

 そんな私の体の上に、覆いかぶさって腰を振っているのは……この間、『南の孤島』で戦ったばかりの、マグマ団幹部の肥満体型の男……ホムラ、とか言ったっけ。

 相変わらず独特で、ちょっと気味悪い口調で喋りながら……欲望のままに、私のオマンコに自分のペニスを出し入れしている。

 

 汗でびっしょり……いやそれ以前に、肥満体型だからか、もともと肌質的に脂ぎってる感じのする体。それが、私の上に乗っかって押さえつけている。

 お互い裸だから、肌同士で触れ合っている部分が……気のせいか、ぬちゃっとして気持ち悪い……! しっとりしてる肌が吸い付いてくる感触が、生理的に無理……!

 

「んぅっ……ふっ、うっ……ん゛ぉ……ぉっ……!」

 

 それでも、私はそれに抵抗することができない。

 成すがままにされて、オマンコを好きなようにされている。かき回されるたびに、じわじわと染み込むように体を覆う快楽が、私の頭をも侵食していく。

 

 抵抗どころか……満足に声を発することもできない。体どころか、指一本もろくに動かない。

 私の体には、手枷や足枷、首輪みたいな拘束用の道具はつけられていないし……当然、抵抗できないのは、ホムラの体が重いから、なんていう理由ではない。

 多分だけど、薬を盛られたんだと思う……あの時に。

 

「おぉ、ぉおおぉぅ! ふぅう……ううむ、癖になりそうだ、この極上の女体……こんな名器を好きなようにできるなんて、ふふふ……」

 

 欲望丸出しのホムラの声を聞きながら、思う。今、傍から見ると、かなりひどい光景なんだろうなあ……

 

 私より体の大きな成人男性が、こんな風に……ベッドの上で動かない私を、押さえつけるように抱きしめて、体を必要以上にすり寄せて密着するようにして、愛でている。でっぷりとふとった体でのしかかり、押しつぶすように犯している。

 こういうの、なんて言うんだっけ……たしか……『種付けプレス』?

 

 お腹のあたりに、脂肪ばっかり蓄え込んだホムラのぷよぷよした腹のぜい肉の感触がある。胸のあたりにも同様で……上からのしかかるぜい肉に押しつぶされて、おっぱいがつぶれてしまっているのがわかる……硬くなっている、乳首以外。

 ホムラの方は、体に密着して感じられるおっぱいの感触に、気をよくしているんだろうけど……。

 

 私も、快楽からでも手を回して抱きしめ返していれば、もしかしたら多少マシなのかもしれないけど、何度も言うように私は動けず、本当に一方的に、されるがまま。

 ラブドールを相手に腰を振っているも同然な気がするけど……こいつはそれでもいいんだろう。自分が気持ちよければ。

 

 あるいは、正真正銘、生きている人間の女の子を好きなようにしている興奮もあるかもだけど。

 私みたいな……自分で言うのもなんだけど、可愛くて若くて、ポケモントレーナーとしての実力もある女の子を、自分が好きにしているんだ、っていう優越感。そこにうまく、男としての情欲が組み合わさった結果かしらね。

 

 ……少なくとも私は、こんな奴に体を好きなようにされていることに対しては……さっきも言ったように、屈辱と悔しさ、嫌悪感でいっぱいだけど……それに反して、体は正直に喜んでしまっていることも含めて、もう……頭がぐちゃぐちゃだ。

 

 …………けど、それでも……体はきっちり感じちゃう……!

 

 私の中の雌の部分が、快楽だけを都合よく受け取って、喜びの感情を湧きあがらせる。私はそれを、理性で必死に否定することしかできなかった。

 

 ―――ぱん、ぱん、ぱん! ぱんぱんぱんっ!

 

 ストロークが激しくなっていき、聞こえてくるホムラの声も『おおぉ、おぉっ! うひょ、ふっ、ほひょぉ!』と、相変わらず気持ち悪いけど、息が荒くなってきている。

 

 腰の振りは早くなり、力強く私の体に打ち付けられ……膣内をぐりんぐりんとかき回しているのに対して、興奮そのままに力が入ってるのか、私の体を抱き寄せてぎゅうぅ……と密着するから、私の体自体は動きづらくなっている。

 結果、膣内でひたすら暴れるその動きが、振動が、そして快感がより強く感じられて……認めたくないけど、その刺激に私の膣内は喜んでいた。

 

 それを自覚してしまった瞬間、きゅぅ、と膣内が締め上げるように無意識に動いて……それがトドメになったのか、『おひょぉっ!?』という声と共に、私の中に熱いものが吐き出された。

 

 びくん、びくん、と震える、ホムラの体。

 脈打つような射精のたび、体もそれにつられて震えて、お腹や顎のあたりに垂れ下がっているぜい肉も震える。

 

 お世辞にも整っているとは言えず、女の子にももてないんだろうな、というルックスの男が、恍惚の表情で、汗だくな上によだれまで垂らして快感に喜んでいるのは……より一層、凌辱されている私を、屈辱的な気分にさせた。

 

 ……膣の中は、ねばついた精液の熱に歓喜して、きゅうきゅうと搾り取るように締め上げてしまっている……正直な体の反応も相まって、余計に。

 

 満足するまでちんぽミルクを出しきると、ふぅ~……と、だいぶ長いひと息をついて、ホムラの体が私から離れた。

 

 ねちょり、と糸を引いて抜き取られるペニス。たっぷり出して満足したのか、ホムラのそれは少し小さくなっていた。硬さも少し引っ込んだのか、しなだれるように切っ先が下を向いて、鈴口からはとろりと白い、尿道に残っていたらしい精液が垂れていた。

 

「ウヒョヒョ、よかったですよアイカちゃん……ふぅ、流石に少し疲れてしまった。休憩してきますから、大人しくこの部屋で待っていなさい。服はもちろん、荷物も……モンスターボールも我々が預かっている。無駄なことは考えない方が身のためですよ」

 

 事後の荒い息を、しばらく時間を置いて落ち着けたホムラは、最後に動けない私の口にチンポを突っ込んでお掃除フェラをさせてから――舌もほとんど動かないから、頬の裏ででふき取ったような形に近い――服を着て部屋を出ていった。

 

 最後まで性処理用の道具扱いされていた私は……ベッドの上に放置だ。全裸で、体中、汗やら精液やらでべとべとな状態で、放置。

 暖房が効いてるのか、別に寒くはないけど……まだ薬が抜けそうになく、体に力が戻ってこない状態のまま。動けない。体が……だるい。重い。

 

 やることがないから、ふと私は……この半日ほどの間に起こったことを思い返すことにした。

 

 ……たった半日の間に、けっこう激動な出来事の連続だったわね……今思い返せば。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 『南の孤島』から帰ってきた私達は、ラティオスから……お礼ということなのか、それぞれ1つ、七色に光輝く丸い石をもらった。

 

 これって多分だけど、『キーストーン』よね?

 戦いの間、ポケモンを超パワーアップさせる……カロス地方や、このホウエン地方においても、最近研究が進んで広まり始めたっていう奥義『メガシンカ』に必要なアイテム。数が少なく滅多に見つからない、めちゃくちゃ貴重なアイテムだ。

 

 私のお姉ちゃんも、コレたしか使ってたっけな。

 

 もう結構前になるけど、コガネシティでロケット団との最終決戦の時に、私と2人でアテナの奴をボッコボコにするために戦った時、コレ使ってお姉ちゃんがヘルガーを『メガシンカ』させて、『メガヘルガー』にしてたっけな。

 

 確か、ポケモンによってメガシンカできるものとできないものがいて……できる種族に『メガストーン』を持たせる必要があるんだっけ。

 そうすると、トレーナーの持つ『メガストーン』と反応して、バトル中に限り、超強力な『メガシンカ』を発動できる。

 

 私のポケモンの今の手持ちは、ヘルガー、シャワーズ、チルタリス、クチート、そして……その後捕まえた、新入りの『ジュペッタ』の5匹だ。

 このコたちのうち、ヘルガー以外も、誰かメガシンカできるのがいるかどうか、後で調べないといけないわね。

 

 ……まあもっとも、メガシンカするには、ポケモンごとの『メガストーン』が必要になるから、それがないとダメなんだけどね……『キーストーン』だけ持ってても。

 どんなとこで手に入るのかな……これも後で調べてみよう。

 

 

 

 その後私達は……『ミナモシティ』に行く途中、『おくりびやま』の近くで、野生のポケモンを相手に戦ったり、トレーナーと戦ったりしていた。

 さっき言った『ジュペッタ』は、その途中で捕まえたポケモンである。

 

 で、そんな中……なんかこそこそと怪しい動きをしていた『アクア団』の団員がいたので、今度は何してんだろうと思って声をかけたら、逆切れしてきてバトルになった。

 負かしたら逃げていったけど、何か、荷物らしきものを落としていった。

 

 中身は……よくわからない、宝石みたいな玉だった。しかも、2つ。

 メガストーン……じゃないと思う。虹色じゃないし……赤と青の2種類だ。

 いや、この色の鮮やかさからして……『紅色』とか『藍色』とか言った方が正確かもしれないわね。

 

 なんかわざわざアクア団に返してやるのもアレだったし、あいつらがもってた(しかもこそこそ挙動不審になりながら)ってことは、盗品かもしれない。

 なので、後でジュンサーさんに届けるつもりで持ってて……けど結局そのまま忘れて。持っていてしまった。

 

 

 ……このことが恐らく、今回のこの拉致監禁からの強姦につながったんだろうな、と……今になって思っている。

 

 

 アクア団との交戦&変な広い物の後……ちょっと時間は飛ぶというか、一気に進むのでよろしく。

 

 私達はミナモシティに行き、その後、海を渡って『トクサネシティ』に行った。

 そこで、2人組で戦うジムリーダー『フウ』と『ラン』に勝利し、私とミツル君は共にバッジをゲット。

 

 …………事態が動いたのは、そのすぐ後だ。

 

 

「……誰だったのかしら、あの……マグマ団員……」

 

 

 トクサネシティでのジム戦のすぐ後、私は、マグマ団の制服を身にまとった、女の隊員に勝負を挑まれた。私と同じくらいの年齢の、まだ『少女』って言っていい見た目の。

 

 そして私は、そいつに……負けた。

 圧倒されてても足も出なかった、とまでは言わない。どっちかって言えば接戦だったと思うし、敵のポケモンも何体も討ち取ってやれた。

 それでも、最後には……勝てなかった。全力で戦って、負けた。

 

 その後私は、そいつのポケモンに取り押さえられて抵抗を封じられ……アニメとか推理ドラマで誘拐犯がやるみたいに、薬をしみこませたハンカチを口元に押し付けられて、眠らされた。

 

 薄れていく意識の中で……その女の子隊員が、私の荷物を漁って……『あったあった』とか言いながら、あの『玉』を見つけ出して手に持っているのを見た。

 ……それが、私の最後の記憶だ。

 

 で、気が付いたらここで、身動きできない状態で、ホムラに犯されてたってわけ。

 

 どうやらあの下っ端隊員――強さはしたっぱどころじゃなかったけど――本命の目的は、あの『玉』だったんだろうな。そしてついでに、それを持ってた私を捕まえて、幹部へのお土産にしちゃった……ってとこかしら。

 

 あの玉、結局なんだったんだろう? アクア団がどこからか盗み出して(あくまで推測)、マグマ団があんな凄腕を動員してまでほしがるなんて……ただ奇麗なだけの石じゃないことは確かよね。間違いなく。

 

 まあ、それが何かなんて……こうして薬で動けず、じっとして犯されてる他なかった私には、もう調べようもないことかもしれないけど……

 

(それにしても……ホントにつよかったな、あの隊員。間違いなくホムラとかより強かったと思うんだけど……繰り出してきたポケモンも、なんかマグマ団っぽくないのが多かった気もするし……)

 

 ガチゴラスにフライゴン、しまいにはボーマンダ……

 マグマ団の下っ端になる前は『ドラゴン使い』か何かだったのか、と思ってしまうような、あの隊員のポケモン達を思いだして……私は何だか、嫌な予感がした。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第24話 カガリの懸念と思わぬ提案

今年最後の更新です。
なのにエロはなし……ストーリー回です。すまぬ。

あと、カガリの口調難しい……違和感あったらすいません。

皆様よいお年をお迎えください。



 

 

「こんなところで寝られるなんて、ハートが随分ハードみたい、君」

 

 寝起きの私の目の前にあったのは、見覚えのある可愛い顔だった。

 マグマ団の制服のフードについてる、特徴的な2本の角。紫色の髪に、ちょっとばかり表情に乏しい顔、そして、なんか英語と日本語が変に混じった口調は……うん。

 

「カガリだっけ? 久しぶり……でもないか」

 

「ん。でもあなた、また犯されてるのね」

 

「前にあった時の主犯はあんたでしょうに……ごめんねこんなカッコで」

 

「気にしないで。知ってて来たんだし、私も」

 

 マグマ団の幹部であるこいつと私は、一応敵同士ではあるものの……ある意味、マグマ団の悪行以上に邪で業が深い趣味を持っている者同士で割と意気投合している。なので、敵対しているシチュエーションでなければ、なんだかこんな風に普通に喋れる。

 

 まあもっとも私は今、彼女の同僚であるあのウヒョヒョメタボの肉奴隷扱いされてて、こうして部屋に監禁されてるわけなんだけどね……

 格好もあの時のままだから、全裸の上に精液その他でべっとべとだ。およそ人に会う時の格好じゃない。

 

 もっとも、服も荷物もモンスターボールも没収されてるから、このカッコで会うしかないんだけどさあ、私。

 

「できれば逃げたいなー……ダメ?」

 

「それは無理。扱いとしては、あなたはホムラの管轄の捕虜だから、私が口を出すと先生に怒られる」

 

「先生?」

 

「マグマ団のボス、マツブサ先生。もとはポケモンカレッジの教授だったの」

 

「それじゃ、カガリはその生徒だったの?」

 

 こくりと頷く。

 マジか、教え子ごと間違った道に転落してんじゃないよ先生……。なんか過激な環境保護団体みたいな活動してるのは知ってるけど、末端部分や一部の幹部がしっかり悪の組織らしい暴走してますよ。女の子を監禁して婦女暴行してますよ。

 

 ま、慣れてるからいいけど。

 いやよくはないけど、今更もうこのくらいでへこたれるメンタルのアイカちゃんじゃないのです。

 

 ゲーチスやアテナの時はこの100倍はきつかったし、余裕余裕。まあ、薬使われるから抵抗とかはできないんだけど、体動かさなくていいのはむしろ楽かな。

 

「メンタルが鋼タイプよりハード」

 

「うん、自覚してる」

 

 さっきまでに比べて、一眠りして休んだからか体が割と動くようになってきたので、部屋を物色してみる。

 

 机の引き出しには鍵がかかってたけど、タンスは開いたので、中にあった高そうなタオルを適当に失敬して、蛇口で濡らして体をふいた。べとべとが多少は和らいだ。

 あとは……オマンコに注がれた分の精液は、寝てる間にあらかた流れ出ちゃったみたいだな。でも一応お風呂かトイレでかき出したいな……

 

 そんなことを考えてると、カガリがいつの間にか、どこかから適当な服を用意してきてくれたので、ありがたくそれを着させてもらうことに。

 

「……ってコレ、あんたの服じゃん」

 

「うん、スペア」

 

「あ、そうなの……でも、私拭いたとはいえ、体けっこうぺとぺとだけど? しかも、あのメタボのアレとかコレで」

 

「へいき。メニーメニーあるから。あげる」

 

「いっぱいあるの? そう……ならお言葉に甘えて」

 

「本当なら5着注文するはずだったの、間違えて55着買っちゃったから」

 

「ヲイ」

 

 誤発注じゃん……『5』、1回多く押したとかかな。それでいいのか幹部。

 まあありがたく着るけども。

 

 渡された服を身に着けたことで、とりあえず裸族じゃなくなったのはよかった。

 下着はないから、ノーブラノーパンだけど。

 

 ちょうどよくそこにあった鏡を見ると、顔と体型は私で、マグマ団の特徴的なコスチュームを身に着けている、ちょっと違和感アレな姿がそこに。

 うーむ、でも、コレは逆に考えれば……

 

 考え込む私に、カガリが『どうかした?』と首をかしげて声をかけてくる。

 

「……カガリ、余ってるならもう2~3着くらいもらえない? いや、なんなら買い取るから」

 

「? 別にいいけど……何に使うの?」

 

「コレ着てさ、あー……気を悪くしないでもらいたいんだけど、マグマ団って世間的には悪の組織扱いされてるじゃん? ジュンサーさんとかに逮捕されるし。だからその……悪の組織の女幹部が正義の味方に捕まってそのままベッドに連れ込まれて問答無用でごにょごにょされちゃう! みたいなシチュエーションでごにょごにょ……」

 

「…………うん、シチュエーションとしては美味しいと思う。実際にその組織に捕まってる状態で平然とそんなこと考えられるメンタルはアレだけど」

 

 鋼タイプよりハードなメンタルですからねー。

 

「それ、ミツル君とやるの?」

 

「いや、カントーに彼氏、っていうか婚約者がいるからそっちと」

 

「……………………」

 

 その沈黙は何?

 婚約者がいるのに何でショタに嬉々として手を出してるのかってか? それとも、何で婚約者じゃない奴に手籠めにされた後に平然とコスプレHのアイデアが出てきてるんだってか? 慣れよこんなもんは、慣れ。……言ってて自分でもどうかと思うけどさ。

 

「……あなたがやりたいならそれもいいかもだけど、なんなら、悪の組織に捕まったショタがなすすべなく色々されちゃうみたいなプレイも相互に興奮しておすすめかと」

 

「……その手があったか」

 

 ナイスアイデア。今度ミツル君にやってやろ。

 そしてカガリ、あなたもこちら側の人間だったわね。まだ理解不足だったわ。

 

 相互にサムズアップする私とカガリ。

 事情を知ってる第三者がこの光景を見たら、『何してんだ』って呆れられること間違いなしの光景である。

 

「……あ、でも」

 

「うん?」

 

「今の話で思いついたんだけど……あなたがこのままこの部屋にその服を着ていたら、高確率でまたホムラが嬉々としてレイプすると思う。私が来てる服だから、私を犯してるみたいなシチュエーションを妄想して勝手に興奮するのが目に見える」

 

 あー、やりそう……

 っていうか、それがなくても今後しばらく私を好きにするみたいなこと言ってたからなあ……どうにかして脱出するまでは輪姦生活かな、こりゃ。

 

 ……なんか、体はもちろん精液まで脂っぽいような気がしてヤなんだよなあ……あいつとやるの。重いし。息ちょっと臭いし。体も臭いし。

 

 連絡がつかなくなれば、ミツル君あたりが私のこと心配してどうにか手を打ってくれるとは思うけど……あとは、ナオヤあたりが察して動いてくれるかも。

 

 今、アイツぶんなぐって部屋を飛び出したところで――運動不足っぽいし、喧嘩ならなんとか勝てそうな気はする――敵のホームの中でいつまでも逃げ切れるとは思えないしね。モンスターボールが手元にない今の状況じゃ、猶更。

 

 それに、まかり間違ってあの時のアイツに出くわしちゃったりしたら最悪だし……

 

「? あの時のアイツ?」

 

「あ、ごめん声に出てた? いやさ……私、なんかやたら強いマグマ団員に負けて捕まっちゃったのよね……。服装は下っ端のそれだったんだけど、騙された。マグマ団の秘密兵器か何かかな……カガリ知ってる? ドラゴンポケモン使う奴なんだけど」

 

「…………? 知らない、というか、そんな団員いないはずだけど……」

 

 愚痴っぽく言ったその言葉に、きょとんとした表情でそう返してくるカガリ。

 カガリが知らないってことは、やっぱりホムラの奴の部下かな……でも、明らかにホムラより強かったけどアイツ。人事整理して幹部入れ替えしたほうがいいんじゃないかね。

 

「……その団員の特徴とか、覚えてる?」

 

「へ? うん、まあ、特徴って言っても、服は他の下っ端と同じだったしなあ……私と同じくらいの年の女の子で、短めの黒髪。肌がちょっと色黒で……ああ、瞳が赤色だったわ。あとさっきも言ったけど、ドラゴンポケモン出してきた」

 

「その団員と出くわしたのはいつ、どこで?」

 

「いつ……ってのは、睡眠薬で眠らされたから、あれからどのくらい時間経ってんのかわかんないし……ああでも、○月×日の午後だったわね。場所はトクサネシティ。ジムバトルの後で、ちょうどミツル君と別行動だったの」

 

 質問に答えたら、なぜだかカガリは少し考えこんでしまった。

 

(……○月×日、トクサネシティはいずれの作戦行動エリアにも含まれていないはず。独断で行動していた正体不明のマグマ団員……いや、むしろそうでない可能性の方が……。そういえばこの所、とんとん拍子に事態が進んでいる気がする。さっき報告に上がってきたアクア団の動きも怪しいし、もしかすると……)

 

 どうしたのかなと思いつつ見ていたら、しばらくして顔を上げて、

 

「アイカ、ちょっとフォローミー。ついてきて」

 

「へ?」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 突然カガリは私を、黙ってホムラの部屋から連れ出し、アジトの中を連れ回している。どこに向かっているのかは教えてもらってない。

 

 廊下ですれ違う団員達から変な目で見られたりするけど、私の手を引いてるのが幹部のカガリなので、何も言ってくる奴はいない。

 それに私今、着てる服カガリのだしな。お気に入りの新入りか何かかと思われてるのかも。

 

 ちなみに、カガリはさっき私を、管轄が違うから連れ出せないって言ってたはず。それについて大丈夫なのか聞いたんだけど、『連れ出したら怒られるけど連れ出さないとは言ってない』とのこと。何よそれ……いや、まあ助かるけども。

 このまま逃がしてくれる雰囲気じゃないっぽいけど、部屋の中に軟禁じゃ息が詰まるし……あのメタボ、食べ物とか飲み物も何も用意しないで行ったから小腹すいてたし。

 

 歩いてる途中でカガリが、基地内にある自販機でジュースとお菓子驕ってくれた。ごち。

 ……町に置いてある奴より値段が安いのには驚いた。福利厚生しっかりしてんのかな、マグマ団。

 

 で、それからしばらく歩いていきついた先は……

 

「ここ、私の部屋。防音パーフェクトにしてるから、内緒話するのには最適」

 

「……何か内緒の話するの?」

 

「する」

 

 カガリは私をソファに座らせ、自分は机の上からタブレット端末みたいなのを取ってきて、何やら弄っていた。その後、私にその画面を見せる。

 

 見せてくれたそれは、ホウエン地方ではメジャーなニュースサイトだった。

 

 そこに載ってるニュースによれば、カイナシティで私もあったクスノキさんが、潜水艦による調査で、超古代の海底遺跡、あるいは洞窟と思しきものを発見したらしい。

 年代は相当古く、下手をすれば、ホウエン地方に伝わる伝説のポケモンに関わりがある可能性すらあるとか。

 

 これがどうしたの? って聞いたら、何も言わずカガリはもう1つウィンドウを開いて、別なニュースを画面に映した。

 

 そこには、アクア団と思しき連中が、クスノキさんの潜水艦を強奪したというニュースが載っていた。

 その際、何でか知らんけど大声で『この潜水艦を使って我々が海底洞窟を調査するのだ!』って宣言してたとか何とか……。

 

「この海底洞窟は、アクア団だけでなく、私達マグマ団も目をつけてた。もっとも、探し出してたわけじゃなくて、文献から存在を知っていただけなんだけど……恐らくここには、本当に伝説のポケモンが眠っている。『グラードン』か『カイオーガ』……あるいはその両方が」

 

 カガリ曰く、その2匹は、かつてホウエン地方を大災害で滅亡寸前まで追い込んだ伝説のポケモンらしく、そのうち『グラードン』は、強い日差しと超高熱のマグマで海を干上がらせ、陸地を広げる力を持っていることから、マグマ団の目的を達成するためにその力を狙っているターゲットなんだとか。

 

 目的のために伝説のポケモンを狙う、か……プラズマ団の連中のことをちょっと思いだしちゃったわね。嫌な記憶。

 

 けど、第三者として言わせてもらえば、私それやめたほうがいいと思うけどなあ……。

 伝説のポケモンの力って、私も知ってるから言わせてもらうけど、はっきり言って人間が制御できるようなもんじゃないわよ? それこそ、昔のホウエン地方と同じように、災害で大変なことになっちゃう可能性の方が高くない?

 

「そこ。そこが私達もネックだったところ。きちんと考えていたところ」

 

「?」

 

「超古代ポケモンを制御する方法。完全に操るとまでは言わなくても、目覚めさせた後、最低限暴走させない程度には力を抑え込む方法を私達は探してた。それがなければ、目覚めさせたところで災厄を招くだけだし、そもそも目覚めさせることすらできないだろうから。けど、ああしてアクア団は潜水艦を強奪し……さっき入ってきた情報だと、海底洞窟に出立する準備を進めてるらしい。つまり……」

 

「……アクア団は、もう既に『制御する方法』とやらを見つけてる?」

 

「そう。だから一刻も早く、海底洞窟に眠っている『カイオーガ』を目覚めさせて、私達との戦いに決着をつけようとしてる、と私達は見てる。そのために必要な足である、深海探査に耐えきれるスペックの潜水艦は、自分達が強奪したから、私達は、少なくともすぐには追って来れないと踏んで。…………けど、甘い」

 

 そう言って、カガリは別な画像を私に見せる。

 

 そこは、どこかの工場……いや、造船所みたいな場所だった。

 そこでは、何台もの、おそらくは潜水艦らしきものが作られていた。画像の中には、マグマ団員があちこちにいて……そこが、彼らの息のかかった施設であることがわかる。

 

 ……スペックは知らないけど、めっちゃ作ってんじゃん、潜水艦。

 

「海がホームグラウンドっぽいアクア団より用意周到なのね、マグマ団」

 

「設備がないなら、あるところから持ってくればいい。アクア団は行動力はあるけど、そのへんの頭を使える奴がいない野蛮人ばっかりだ……って先生が言ってた」

 

 確かに、見た目も中身も海賊っぽい……なんか、あんまり深く色々考えてなさそうな、なんなら何考えてるかわからないっぽい連中ばっかだったわね。

 

「これらの潜水艦は、開発中止になった『シーキンセツ』のプロジェクトに使われる予定だったもの」

 

「? あの……カイナシティとムロタウンの間の水道に放置されてるあれ?」

 

「そう。かつて存在した『ダイキンセツホールディングス』っていう大企業が、海底資源掘削の拠点として開発した場所だったんだけど、色々あってプロジェクトは凍結、企業も倒産した。その際、シーキンセツで稼働させるべく作られ、しかし結果として死蔵されることになった、調査・掘削用の潜水艇がいくつもあったの。先生は裏ルートでそれを全てマグマ団で購入し、今回のために整備を続けていた。管理していたのが、負債を抱えてひーひー言ってた元重役だから、正規ルートじゃ売ることもできないアレらを喜んで売ってくれた。格安で」

 

「つまり、潜水艦強奪で一歩先んじたと勝手に思ってるアクア団は、何ら優位性も何も確保できちゃいないわけだ」

 

「そう。そして最終調整さえ済めば、私達も『海底洞窟』に探索に出る予定」

 

「! ってことは、マグマ団もその『制御する方法』ってのが手に入ったの?」

 

「そう。でも……ちょっとおかしい」

 

「おかしい? 何が?」

 

「ごく最近、ある時期から……マグマ団もアクア団も、この『超古代ポケモン復活』という目標へ向けて、急激にステップが進んでいる。行動を起こすのに必要な情報屋アイテムが揃うのが不自然なほどに早くて、中には出元がどこなのかわからない情報も多いから。まるで……意図的に情報をつかまされて、行動を誘導されてるみたいに。それでも、使える以上は問題ないって、ホムラや先生は判断してるみたい。アクア団もプロジェクトの進行を同じように加速させてるから、こっちだけ足踏みしてるわけにはいかないっていうのもあるけど……私は心配。このままだと、何か致命的なミスをしそうで」

 

「その超古代ポケモンの情報とか、アイテムとか……アイテム?」

 

 それを聞いて、ふと私の脳裏に浮かんだことがあった。

 

 そういやあのマグマ団員、私が直前に手に入れた(というかアクア団員が落としていったのを拾った)、宝石みたいなアイテムを見て『あったあった』って言ってたわね……

 

「……ねえ、カガリ。もし答えられるならでいいんだけど……マグマ団が欲しがってた、『グラードン』とかいうポケモンを制御するアイテムって、紅色の、宝石みたいな玉だったりする?」

 

「……! そう、その通り。そのままの名前で『紅色の玉』っていうアイテム。ホムラが発見して先生に報告してた。部下が見つけて回収したものだって。けど、アクア団も同時に『藍色の玉』を手に入れたみたいで、だから先生も急いで……」

 

「…………それは確かにおかしいわね?」

 

「?」

 

「だって、その玉……完全に偶然だけど、私が持ってたものだもの。しかも、あの正体不明のマグマ団員に奪われた時は……『紅色』と『藍色』両方揃ってたはずよ?」

 

「………………!」

 

 それを聞いたカガリは、再び塾考を始めて……しばらく後、

 あいかわらずかわいらしい、しかし真剣みを増した表情で、私の目を真正面から見て、言ってきた。

 

「……さっきは言わなかったけど、その団員、私、心当たりがある。特徴に合致する団員が私の部下にいる。最近加入した新入りの1人が」

 

「そいつがひょっとしたら……よからぬことを企んでるかもしれないと。スパイ?」

 

「それはまだわからない。ただ、アイカから奪った玉のうち、それぞれの組織が必要とする玉だけを分けて与えたのには、必ず何らかの目的があるはず。それが、マグマ団の利益になるものならいいけど……もし、先生の夢の邪魔をするつもりなら……」

 

 その瞬間、一瞬だけ……普段の独特と言うか、ふしぎちゃんでふわふわなカガリにはない、ものすごく剣呑な空気を、眼力を感じた。

 

「……聞いている限りでは、最悪そいつはアクア団ともつながってる。加えて、アイカを倒すほどの手練れで、ホムラより強いっていうのも厄介。私もホムラよりは強い自信あるけど……ホムラだって、伊達や酔狂で幹部の座にいるわけじゃない。それに私も、まともにアイカとポケモン勝負したら、勝てる自身は正直ない」

 

「そんな奴が、どんな目的にせよ。過激派環境団体なんて組織に多角スパイみたいなことやってる時点で、ただごとじゃないってわけか……しかも、その行動が行き着く先は、下手したら超古代ポケモンの復活。大災害の再現になりかねないのよね」

 

「グラードンとカイオーガを両方同時に復活させるようなことがあればそうなる。……そいつが何を企んでるのかは知らないけど、最悪のケースを考えると、私と私の直属の部下だけじゃ、それを防ぎきれないかもしれない。だから……」

 

 一拍。

 

「アイカ。ちょっとの間、組まない? ううん……私に雇われない? アルバイト」

 

「物騒なバイトになりそうね……それ」

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第25話 各々、行動開始

明けましておめでとうございます!←時期的に正気を疑う挨拶

いや……すいません、まさかこんなに間が開くとは。
三が日には登校するつもりだったのにどうしてこうなったのか……

全くわからない……年末にヒロアカの映画見てドはまりしてアニメとかマンガとかSSとかひたすら漁ってたくらいしかしてないのに……どう考えてもそれですねわかります。
SAOに次ぐはまり方しました……また何か書くかも。

でもまあとりあえずポケモンEGです。エロやや軽め、マニアック色強めかもですが……どうぞ。


 

 

 そのまましばらく時は過ぎた。

 

 私はその間、マグマ団……ホムラに拘束され続け、気まぐれに犯され、時には部下たちまで巻き込んで輪姦され……って感じで過ごしていた。

 

 正直きついが、向こうも体力はあんまりないので、こっちが根負けするより先に疲れてやめてくれるのでどうにかなっている。

 部下たちが一緒に参戦する時は……流石にどうにもなんないけど。

 

 あと、マグロプレイがお好みなのか何なのかは知らないけど、やるたびに薬使って私のこと動けなくするのどうにかなんないんかなアイツ……抵抗されるの怖いの? 動けない私を好き勝手したいの?

 サディストってほどでもなく、ただの悪趣味でしかないよ……総じて、小物だわ。

 

 ……連日輪姦され続けて、なおも冷静にこういうレビューじみた評価を下せる私はもうなんか、女として超えちゃいけないラインを逸脱してる気がするな……。

 

 ともあれ、プラズマ団アジト、シルフカンパニー、ラジオ塔占拠事件と、数々のド修羅場で目も当てられないような虐待レイプをされ続けて来た私からすれば、こんな程度の監禁輪姦生活を耐えているのは造作もないことだ。

 訓練したんじゃなくて、過去の経験が必然的に訓練になっているというところに、私の人生のおかしさが垣間見えるが。

 

 だからこそ……こうしてメタボ野郎の肉奴隷にされることに耐えながら、カガリからの指示を待っている潜伏期間みたいなのを過ごすことに、苦は少ない。ないとは言わないが。この分は後で復讐する。あのヤロー、後世に遺伝子を残せると思うなよ。

 

 どうやらカガリはここ最近、私がもたらした情報……マグマ団とアクア団に存在する謎の人物、多角スパイと思われる存在に対し、信頼できるごく一部の部下を使って調べているらしい。

 

 ただでさえ急ピッチで進んでいる本来の目的に支障がなく、誰にも気づかれないようにスケジュールに穴を作って時間調整して……って、そんなことができるなんて、カガリってガチで優秀なのね。

 ポケモン勝負でならともかく、その辺の能力では勝てる気しないわ……

 

 そしてそのカガリが、注意して計画を進めなきゃ気づかれてもおかしくない、って言うくらいのホムラも……か。何でこんな2人が揃いも揃って道を踏み外してるのよ……

 

「道を踏み外してるかどうかはそれぞれの価値観による。……私としては、これだけの責め苦を受けて平気な顔をしていられるあなたの方が理解できない。同情はするけど……」

 

 と、暇つぶしに私がホムラにされたレイプの内容を記録した日記みたいなものを読んで、『うげえ……』って顔になってるカガリの率直な感想。例によってホムラの部屋に忍び込んでおります。

 ちょうと犯られてそんなに時間たってないから、あいつの体臭と精液その他の臭いがまだ換気しきれてなくて、顔しかめてた。

 

 と言ってもまあ、あいつ自分が満足できればいい腹だから単調なのよね。だからあんまこの日記に書くことない。なので内容は省略。

 

「これをそんなにあっさり言えるってことは……以前ちらっと言ってはいたけど、アイカって他の地方でよほどひどい目にあってる?」

 

「聞きたい? それについて話した私の知り合い曰く、『常人がどれか1つでも体験したら精神的なショックで一生社会復帰できなくなるレベルの心の傷を負っても全然不思議じゃない』らしいけど」

 

「何か本当にそんな感じの体験してそうだからやめとく」

 

 産卵とか、精神崩壊寸前まで輪姦とか、SMも通り越した限りなくガチの拷問とかだもんね。

 なお、それらの体験のごく一部をナツメに話した時は泣かれた。泣きながら抱きしめられた。恋敵なのに。

 

「それはそうと、あんたがまたここに来たってことは……いよいよ?」

 

「(こくり)そろそろ、海底洞窟への探査に向かう」

 

 

 ☆☆☆

 

 

 そして来る、海底洞窟への出発の日。

 ホムラ、カガリ、そしてボスのマツブサを含むマグマ団の精鋭達は、超古代ポケモン『グラードン』の復活を求めて出発した。

 

 流石にホムラも、海底洞窟へ性処理係を連れていくわけにはいかないため、私は基地の部屋で、彼らが戻るまで監禁され続けることになった。食事は、ホムラの息がかかった部下が持ってきてくれることになってる。

 

 なってる、が……まあ正直、こうなることは簡単に予想できた。

 

「へへへ……やっぱコイツ具合いいよなあ、若い子はしまりが違うぜ!」

 

「女団員はお高く留まってヤらせてくれねえもんな。ホムラさん、いい玩具を残していってくれたよ」

 

「でもいいのか? 勝手に使っちまって」

 

「構うもんかよ、おらもっと締め付けろよ女、飯がほしけりゃな!」

 

「あっ……ぐぅ……!」

 

 さすがホムラの部下……見事に下衆。

 ホムラがいなくなったのをいいことに、そしてこの部屋に出入りできるのをいいことに、私を好き勝手に使える性処理係として利用している。

 

 薬じゃなくて手錠を使ってることくらいしか違いはない。後ろ手に拘束され、私はベッドの上に転がされて、肉棒でお腹の中から突き上げられていた。

 

 抵抗を許されず、力いっぱい……というか乱暴に押さえつけられながら、

 時折、抑えるついでにおっぱいが変形するほど、ぎゅむぎゅむと強く揉みしだかれ、乳首を噛まれたり吸われたり……これでもかってくらいにがっついている。

 

 ホムラが『招待』して私を輪姦させたときは、ここまでやらなかったな。

 上司がいないからその分好き勝手にやるってことか……こいつらも後で泣かす。

 

 ドクンッ、という、鼓動の音にもにた感触と共に、何発目かもわからない精液が注がれ……膣内の奥の奥がかぁっと熱くなる。

 下手でも、流石に、ここまで立て続けに犯されると……私としても、我慢にも限界がッ……!

 

「~~~ッ!!」

 

「お、お、おおおっ!? うおおぉ、すげえよコイツ!? イった途端にきゅうきゅう締め付けてきやがって……柔らかいしあったかいし……やべえ、出したばかりなのに、搾り取られる……おほぅ!」

 

 射精の勢いが徐々に弱まってきていた男がしかし、立て続けに2発目を出す。またしても注ぎ込まれる熱い粘液。

 わ、私もイったばかりだから、気持ちよくて……反応しちゃうっ!

 

 さっきまでよりもひときわ大きく体が震えてしまい、びくんっ、とベッドの上で跳ねる。

 同時に、全裸に向かれている私は、胸もぷるんっ、と震えて……それを見ていたもう1人の団員が、ごくりと生唾を飲み込んだ。

 

「マジかよ、くっそ……そんなにいいのか。ホムラ隊長は毎度それを楽しんでたんだろうなあ……ああっ、くそ、おい女、俺のはこっちだ!」

 

 腹を立てたようにそう言って、私の口に突っ込んでくるその団員。

 こいつももう2回くらいは出してるのに、たまってんのかな……またちんぽはビキビキに勃起してしまっていた。

 

「っ……ぇぐ……」

 

 しかも、匂いが……きつい……。汗と、それから……男のエロい匂い……

 一瞬で鼻の奥まで抜けた……こいつ、風呂入ってんの……!?

 

 舌にちょっと触れたところからびくびくって震えて、私の口の中……歯や頬の裏にこすれるたびに『おぉ!』って声出して震えて……そのたびにちょろっと、尿道に残った精液交じりの先走りが漏れて、匂いが……っ……おぇ……

 

 しかし、私がえづいたその動きすら快感になったらしいこいつは、どくんっ、とまたしても注ぎ込んできた。喉に絡むような熱い精液が、口の中に吐き出されて、強烈なにおいは、鼻だけでなく肺にまで届きそう。口臭くなっちゃったらどうしよう……

 

 にちゃ、と嫌な水音を立てて口からそれを引き抜く。

 しかし元気なことに、今までのは準備運動だとばかりに……そいつは今度は、私の下半身側へ回った。

 

 さっきまで私のオマンコを堪能していた団員は、ちょっと休憩ってことで、近くのソファに座って休んでいる。フルチンのままで。

 ニヤニヤと笑いながら、私が犯される姿を見物する気満々だ。挿入された瞬間、一層おかしそうに笑みを深めていた。

 

 それに気づいたらしいもう1人は、わざと私との結合部が見えるように体勢を動かして……

 

「おいおい、汚ねえもん見せつけんなよな?」

 

「へへへ、悪い悪い、ってか随分な言い草だなおい……けどよ、お前に見せつけた途端、またこいつしまりがよくなりやがったよ……ホントにエロいなこの女。肉奴隷になるために生まれて来たんじゃねえのか、この体はよ」

 

「マジか……俺も後で試すわ」

 

 こ、こいつら……人のことを好き放題言ってくれて……!

 

 下卑た視線が、私という人間ではなく、私の体のみを捕らえて放さない。

 まだまだこの遊びが終わらないのを予感しながら、私はただ耐え続けた。

 もう少し……あともう少しで……終わるから……!

 

 

 

 その後しばらく犯され続けて……よっぽどたまってたらしいこいつらがようやく満足した後、やっとこいつらは本来の役目を果たしてくれた。

 もうなんか忘れかけてたが、こいつらは私に食事を持ってきたのだ。

 

 ……しかし、ただ大人しく食べさせてくれるつもりもなく……

 

(……っ……悪趣味……っていうか、漫画とか企画モノAVの中でしか見ないようなことを……)

 

 食事の内容は簡単なもので、レタスやベーコン、トマトなんかをたっぷり挟まれた色鮮やかなサンドイッチが2つ。野菜が割と多めに入ったコンソメスープっぽいもの。蓋つきのタンブラーに入ったお茶。

 どれも横着して、適当に選んで買って来たっぽい感じがするが、皮肉にもだからこそ内容としてはまともだった。

 

 

 ……全部が全部、精液をぶっかけられて、ぐっちゃぐちゃのびっちゃびちゃ、台無しもいいとこな有様になってる点を除けばだけど……

 

 

 いわゆる『ぶっかけ飯』って奴……食べものを粗末にする上に、それを食べる女性の尊厳をズタボロにする悪趣味の結晶。

 

 サンドイッチにはソースかってくらいにかかってる上、水分吸ってところどころパンがべちょべちょな感じになってるし……

 

 コンソメスープにぽたぽた入ってる精液は、ラーメンの背油みたいにぷかぷか浮いてて自己主張してる上、具の白菜やソーセージに絡んでるので、そこだけ食べないってこともできそうにない。

 

 タンブラーのふたを開けてみると、やっぱりここにも……しかもぶっかける時に狙いが甘かったのか、ちょうど口がつくところにも精液がびちゃっとついてるし……!

 

 こいつらぁっ……

 

 思わずキッ、と睨みつけてしまうけど、それもかえって男達の嗜虐心を刺激しただけのようで、『おら食えよ』みたいに目で言ってくる。

 流石に何か言い返したくなったけど、我慢して……屈辱に耐えて、食べる。

 

 サンドイッチ……シャキシャキのレタスの食感や新鮮さゆえのみずみずしさ、焼き立てのパンのカリカリ感が、全部精液の生臭さとべちょべちょ感で台無し……

 コンソメスープは飲むと喉の所で酷い違和感。おいしいスープにまじってる精液が引っかかる感じだし、鼻に抜ける匂いも濁って最悪。

 タンブラーのお茶は言わずもがな。

 

 どれを食べても歯に、舌に、喉に精液が絡み付き、匂いも味も台無しになった、悲しくて悔しい食事だ。

 私の屈辱的な食事風景がお気に召したのか、げらげら笑ってる野郎連中の声がBGM、なおさらに。

 

(それでも、お腹が空いてたら力は出ない……無心で食べろ……精液なんてもう何回も、人生通算して考えれば何百回、何千回も飲まされてるんだから、このくらい平気平気……)

 

 色合いは近いし、ちょっと黄ばんだシーザーサラダのソースか何かだと思って……無理だな。味が違いすぎるし、何よりシーザーサラダに失礼だわ、あまりにも。

 

 その後男たちは、私が1つ目のサンドイッチを完食した直後、あろうころか残ったもう1つにさらに自分達の精液をその場でぶっかけてから帰っていった。

 後で食器は取りに来る、ただし自分でシンクで洗っておけ、って言い残して。

 

 汚したのはあんたらでしょうがっ……と、ギリギリと奥歯を噛みしめた、その直後、

 

 ドアの向こうからもめるような音が聞こえて来た。

 

 それを聞いて、私はサンドイッチに伸ばしかけていた手を止め……ようやく、『その時』が来たことを悟った。

 

 

 

 カガリの計画は、この基地からホムラがいなくなり、計画実行の邪魔が限りなく少なくなったタイミングで発動する予定だった。

 

 ホムラの子飼いの団員をカガリ配下の精鋭が一気に拘束・制圧した後に私を救出し、予備の潜水艇でその部下の子たちと一緒に私も海底洞窟を目指すという、シンプルなもの。

 

 行った先の海底洞窟では、カガリの予想が正しければ、間違いなくトラブルが起こる。

 アクア団との鉢合わせはもちろん、暗躍する謎の団員が何か仕掛けてくる可能性も高いし……それに気づいていないホムラがいいように踊らされる可能性、大。

 

 その時のための戦力として、私が一緒に行くわけだ。

 当然、モンスターボールその他は返してもらえることになってる。

 

 それともう1つ、カガリには……実行するかどうかは彼女の判断に任せるけど、1つ私からお願い、ないし提案をしてるんだけど……っと、そんなことを考えてる間に、外のもめごとの音がやんだ。終わったか。

 

 ドアが開き、カガリの部下であろう女団員が2人、入ってくる。

 

「ご無事ですか? カガリ隊長の命令で助けに……ッッ!?」

 

「どうしたの、居…………っ、そんな……ひどい……ッ!?」

 

 2人共、私の状態を見て絶句してしまっていた。

 あーまあ、そりゃこの、全裸で明らかに凌辱後な上、ぶっかけ飯食べさせられてる姿は……一般的な女の子の価値観からすれば、相当凄惨な絵面よね……ショック強かったか。

 

「っ……あいつら……もう2、3発殴っとけばよかった!」

 

「もう大丈夫ですよ! とりあえず、体を洗って……着替えも持ってきましたから、コレに着替えて。後始末は私達でしておきますから……色々と。あ、お風呂一人で入れますか? なんでしたら、もう1人か2人応援を呼びますが……」

 

「あ、うん……ありがとうございます、平気です」

 

 その後、私はひとまずシャワールームで清潔にした後、服を着替えて部屋を出た。

 服はこないだと同じく、カガリとおそろい……かと思いきや、微妙にデザイン違った。

 

 細部の装飾に加え、胸のあたりにデフォルメされた可愛いドクロのマークが。

 加えて、フードの角がコレ……ヘルガーのそれみたいに、ちょっとねじ曲がってる。全体的にヘルガーモチーフの服になってるのか? 可愛い、気に入った。わざわざ作ってくれたのかな……あとでお礼言っとこう。

 

 それと、部下の子たちが出立する前にあらためて食事を用意してくれた。

 あんまりお腹すいてないから、っていって少なめで失礼したんだけど、多分彼女達は、輪姦凌辱のショックで食欲出ないんだろうな、って解釈したと思う。

 

 ……それもなくはないけど、既に結構な量、ぶっかけ飯食べてたからなんだけどね……うっぷ、汚いもん一緒に食べたから胃がもたれる。 

 

 ともあれ、さあいよいよ海底洞窟だ! 鬼が出るか蛇が出るか、あるいは超古代ポケモンが出るか……最後のはできればマジで洒落にならないのでやめてほしい今日この頃ッ!

 

 

 ☆☆☆

 

 

 同じころ、とある潜水艇の内部。

 

「す、すいません、その……今更ですけど、乗っけてもらって……」

 

「あ? ……ガハハハッ! おいおいどうしたよ小僧、最初の威勢のよさはどこ行った? 俺達のアジトに乗り込んできて、潜水艦を取り戻すっつって意気込んでたろ? まあそのあと何やかんやあって、一時的に手を組むことになったけどよ?」

 

 スペースが限られた潜水艇の中ゆえに、決して広くはないボスの部屋。

 

 そこで、アクア団のボス・アオギリは、幹部であるイズミ、ウシオと、もう1人……年若い、どころか幼いと言ってもよさそうな少年と共に、簡単な食事をとっていた。

 

 その少年は、一応はアクア団のコスチュームを着ているが、似合っていないというか、コスチュームに『着られている』感が否めない。バンダナの下からのぞく緑色の髪が色合い的にミスマッチで、それ以上に本人の態度や表情が海賊風のコスチュームに似合わない。

 

 だが、部屋にいる3人は誰も、その様子を咎めたり気にする様子はない。イズミは若干の呆れが入っているようではあるが、残る2人はご機嫌そうにがははと笑っていた。

 

「で、でも……僕、別に皆さんの味方でもないのに……」

 

「オウ、ホウ! わかってんだよそんなことァ! それでも俺とアニィは、お前が本気で俺達に戦いを挑んで、そしてお前の仲間を取り戻そうとする気概を買ったんだ、手を組んだだけの一時的なもんでも、負い目に感じるこたァネーぜ!?」

 

「そういうこった。小僧、まー確かにお前はちょいと気が弱いところは難点だが、それを差っ引いても、真っ向勝負でウシオに勝ったポケモンの腕や、ここぞという時の度胸は目を見張るもんがあった。今回の一件、どーもきなくせえっつーか、背後に何かある気がする……それを見越した念のための戦力としての、一時的に利害が一致したからってだけの協力関係なのは、俺達も百も承知だよ……それをわかってこうしてお前を船に乗せてんだ」

 

 それにな、とアオギリは続ける。

 

「お前みたいなガキは、まだまだ物を知らなすぎる。俺達だってな、伊達や酔狂でこんな活動してるわけじゃねえ、こうすることで、本気でホウエン地方の、人とポケモンの未来がよくなると思ってるからやってんのさ。方々でめったくそ言われてるのも知ってるが、行儀のいいことばかりじゃ世界は変わらねえ。それをわかってやってんだ……そしてそれは、マグマ団の連中も同じだろうさ。お前には、俺達の戦いを……俺達が1本貫き通すつもりで戦ってる信念のぶつかり合いを見て、知ってもらいてえんだ。その上でお前がどういう結論を出すかは、その時になってから好きにすりゃいいさ」

 

「……わかりました。その……正直、戦いは怖いですけど……頑張ります!」

 

「そーいうとこだぞお前……あーまあ、今はそれでいいか。よし、じゃあお前はイズミと一緒に行動しろ、イズミ、こいつは任せたぞ。性格はこうだが腕は一級品だ、上手く使いこなして見せろ」

 

「了解……気をつけなよ? 恐らく、簡単な道のりじゃない……ひょっとしたら、マグマ団だって来るかもしれない。潜水艇は私達が奪ったとはいえ、あいつらも裏で何してるかわかんない連中だ」

 

「わーってるよ、何だかんだで俺もアレとは長い付き合いだしな……そしてウシオ、お前は俺についてこい、邪魔する奴は全部なぎ倒して『カイオーガ』に会いに行く! 俺の目の前に誰も立ちはだからせるな!」

 

「オウよ、任せろアニィ! お前らもしっかりやれよ、イズミに……えーと……名前何だっけ?」

 

 ガクッ。

 そんな効果音がつきそうなリアクションで、ウシオ以外の3人がずっこけた。何だかんだで仲がいい幹部連中+αである。

 

「ウシオ、お前な……」

 

「す、すまねェアニィ……戦ったポケモンは全部覚えてるんだが、名前だけ忘れた」

 

「余計失礼じゃないのさ、それ……ハァ。仕方ない、もっかい自己紹介してやりなよ、ボウヤ」

 

「み、ミツルです……よろしくお願いします」

 

 やはりというか、恐縮そうな様子で……アイカを助けるため、そして超古代ポケモンの復活を止めるために、一時的にアクア団と手を組んだ少年は、改めて名乗った。

 

「オウ、ホウ! よしわかった覚えたゼ! ミチルだな! もう忘れねェ!」

 

「もう違ってるよこのおバカ」

 

「覚えんな覚えんな、違ってるからその名前で覚えんな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、さらに同じ頃。

 

 ホウエン地方の海の玄関口の1つ、ミナモシティに、プライベート用の超高速艇が到着し……その中から、1人の少年が港に降り立った。

 

「やれやれ……アイカってば、今度はどんなトラブルに巻き込まれたんだろ……」

 

 数日前、出所がわからないようにカモフラージュをかけた上で自分の個人用アドレスの1つに届いた、1つの情報。

 自分の大切な人が、『また』酷い目に遭っているというそれ。

 

 どうやらやられるばかりではなく、助かる算段はあるし協力者もいるようだが、たとえそうだとしても、それを受け取った少年の心中は穏やかではない。

 

 相棒であるポリゴンの協力により、たちどころにそのメッセージの出どころ……マグマ団の情報通信用PCからから発信されたものだということを導き出していた。

 さすがにそれが、アイカがカガリを通じて『できればやっといて』と発信させたSOSである、という内情までは知ることはなかったが。

 

 若草色のコートを翻し、ナオヤはいずこかへ歩き出す。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

番外編 オコヤの森の少年(前編)

えー、お久しぶりです。

映画を見て書きたい衝動にかられたので更新します。ORASのストーリーぶっちぎった投稿で申し訳ないですが。
2021年2月現在公開中の映画『ポケットモンスター ココ』をまだご覧になってない方はネタバレ注意です。

なお、この後の後編もすぐに投稿しますのでよろしくです。


 

 

 オコヤの森、という場所がある。

 

 森っていうか、最早コレジャングルだろっていうレベルの大きさなんだけど……まあ、森って名がついてるわけだから、そう呼んでいいんだろう。

 

 この森には、古い言い伝えで……『治癒の泉』という、水につかった者の傷を癒す効果がある泉があるらしい。

 

 10年位前に、それが実在するかもしれない、っていう話があって、ビオトープなんちゃらって会社だか研究所が主導で、調査隊が結成された。

 前線基地みたいなものまで作られて本格的に調べられたらしい。

 

 でも、なぜか途中で中止というか凍結されたらしい。

 研究の途中で何か事故が起こって、それが理由らしいんだけど……詳しくは知らない。特に調べもしなかったからね。

 

 ……まあ、そのへんは置いといて、だ。

 

 私実は、そこに行ったことあるんだよね。『オコヤの森』に。

 

 もちろん、10年前とかじゃなく、結構最近のこと。アララギ博士とマコモさんの研究の手伝いで、現地のポケモンの生態とかを調査するために。

 

 ただ、その時にちょっと……私は私で事故っちゃったというかね。

 

 交通事故とかじゃないんだけど……森の中で調査中に、急に大雨が降ってきた。

 しかもそれが、結構なレベルのゲリラ豪雨で、帰るどころか下手に身動きも取れなくなっちゃって……おまけに、ぬかるんだ地面で足を滑らせて、転んでけがをした。

 

 ケガは大したことなくて、せいぜい捻挫程度だったけぢ……動けないままに雨に打たれて体温も奪われて……ジャングルの中で通信機各種も圏外。

 ちょっとコレやばいんじゃないかと思ってた時に…………彼と出会った。

 

 

 ☆☆☆

 

 

「ん! 」

 

「え、くれるの? あー、うん、ありがと……」

 

 雨にさらされたまま、動けなくなっていた私を助けたのは……1人の少年だった。

 

 今、私に摘みたての色々な果実を差し出してくれた

 

 色黒の肌に、なんか模様みたいなものを体に描いてて……第一印象は正直、辺境の部族か何か何かかと思っちゃった。服は、腰布みたいなのしか身に着けてないし。

 年齢は、私より年下みたいだったけど……体力はすごくあって、森の中を、私を抱えてすんごい速さで走ったり跳ねたり。腕に巻いてる蔦を投げ縄みたいに使って、木から木へ飛び映って……ターザンみたいなことまでしていた。まさに野生児、って感じだった。

 

 そのまま、ツリーハウスみたいになってる場所に連れて行ってくれて……雨宿りと、傷の手当てをしてくれたのである。

 

 なんか、見たこともない草とか木の実をすりつぶしたのを塗り付けられた時は、正直ちょっとぎょっとしたけど……その後すぐに、腫れも痛みも引いた。

 そのままここで休ませてくれるようだったので、お言葉に甘えることに。

 

 ……いや、お言葉っつって……言葉は通じないんだけどさ。

 

 身振り手振りで聞き出したところによると、どうやらこの少年……ココは、この森で暮らしていて、しかもポケモンに育てられたらしい。

 だから人間の言葉はわからず、しかしポケモンの言葉はわかるという謎スペック。私を抱えてない時は、四足歩行で歩いてたし。

 

 人間がポケモンに育てられるとこんな風になるのか……?

 

 ただ、別に人間を敵視してるとか苦手に思ってるわけじゃないみたい。

 というより……もしかして、今まで人間、見たことなかったのかもしれない。私のこと、しげしげと、じろじろと興味深そうに見てくるから。

 

 私と手と手を合わせて、自分の手と比べて見たり……肌の色を見比べたり……私の髪を触って、その次に自分の髪を触ってみたり、色々していた。

 察するに、今まで見たことのなかった、自分と同じ姿の『何か』を……しかし、ところどころ微妙に自分と違うのを見て、色々考えてるところみたい。

 

 ……その過程で、極めて自然に胸やお尻にまで触ってきたけど……その視線や手つきに、欲情の類は全く感じられなかったので、単なる好奇心で間違いないと思う。

 

 まあ、多分今のココは……保健体育系の知識が全くない子供も同然なんだろう。何も意図することなく、『赤ちゃんはどこからくるの?』って、パパとかママにきいて、返答に困らせてしまうような感じの。

 

 だから、私のどこをどう見ても、触っても、そういう雰囲気にはならないんだな……と、その時は思っていた。

 

 ……けど、その数日後、私は知ることになる。

 

 知識としては知らなくても……生物にとっての、子孫繁栄につながる本能は……そしてその欲求は……遺伝子の奥底に、きちんと刻まれてるんだな、ってことを。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 単なるゲリラ豪雨じゃなかったその大雨は、数日降り続き……その間ずっと、私は身動きが取れなかった。

 

 大雨に加えて、足のケガはまだ治ってないし……さらに、ココが私をここに連れてきてくれる際に、滅茶苦茶なスピードと勢いで森を縦横無尽に駆け回ったので、帰り道が全くわかりません。

 

 攻めて私の体調や準備が万全なら、多少強引に探索しつつ踏破、みたいなこともできたかもしれないけど……あー、空飛べるポケモンや、雨に強いポケモンを丁度連れてない時にこうなっちゃうんだもんなあ……

 

 足はもう割といいので――それでも、雨のジャングルを踏破するのはちょっと無謀なのだけども――あとは雨が上がってくれれば何とか帰れそうなんだけど。

 ココ曰く、まだ続くと思う、とのこと。

 

 というか、ココ自身もこの雨のせいで、本来の自分の家に戻れず、ここにいるらしい。

 普段はそこに、育ての親らしいポケモンと一緒に暮らしてるそうなんだけど……そのポケモンも、もしかしたら心配してるかもね。

 

 とは言うものの、結局雨が上がらないことにはどうしようもないため、待つことしかできないわけだが……そんな中、ふと思うことがあった。

 

「……そういえば、もう何日もお風呂入ってないな……」

 

 くんくん、と体を嗅いでみると……う、やっぱりちょっとにおうかも。

 お風呂もそうだけど、服も変えてないからなあ……汗とか色々……

 

 ふと、外を見る。

 そこには……今も結構な勢いで降っている雨が。

 

「…………」

 

 自分の体を、そしてココ(今は寝ている)を見る。

 そして最後にまた、雨の降る外を見る。

 

 ……うん、まあ……いいか。ちょっとくらい。仕方ない仕方ない。

 

 今ちょうどココ寝てるし……仮に起きて、見られたとしても……この子、そういう欲求ないみたいだから、大丈夫でしょ。

 

 まあ、大丈夫じゃなかったら……その時はその時ってことで。

 

 

 ☆☆☆

 

 

 突然の大雨で、川の水が増え、地面がぬかるみ、木々も蔦も滑りやすくなった。

 いくらジャングルになれているココでも、無理に動くのは危険だとわかるほどに。

 

 なので、手近なところにさっと作った巣でしばらく寝泊まりし、雨雲がどこかへ行ってしまうのを待つことにしたのだが……そこでココは、奇妙なものを見つける。

 

 食料になる木の実を集めている最中のことだった。足をくじいて動けないらしいその『何か』は……自分と同じ姿をしていた。

 毛の色や肌の色、体つきなどは、細かく見てみれば違うが……森にすむ他のどのポケモンよりも……それこそ、自分の『とうちゃん』である、ザルードよりも、自分に似ていた。

 

 それに対する興味もあって、ココはその『何か』を連れ帰り……作った巣にしばらくいさせてやることにした。

 薬草を使ってケガも直してやり、食料の木の実も分けてやった。

 

 ケガはすぐによくなったようだったので、ひとまずほっとした。

 たとえ相手が何者かわからなくても、ココにとって、傷ついている者を放っておくことはできないことだったのだ。

 

 そのまま……身振り手振りのやり取りの中で、どうにか『アイカ』という名前だとわかった『人間』と一緒に寝泊まりすること数日。

 

 ふと昼寝をしていたココが目を覚ますと、横に寝ているはずのアイカがいなかった。

 しかし、すぐそこに気配はある。どこかに出ていってしまったわけではないらしい。

 

 だが、外には相変わらず雨が降っている。なのにアイカは今外にいる。

 ずぶぬれになってしまうのに、何をしているのだろう。ココは不思議に思って、自分も外に出た。

 

 そしてそこで……一糸まとわぬ姿で、雨に打たれているアイカの姿を目にした。

 

(……ああ、水浴びしてるのか)

 

 ココも、ザルードと一緒に水浴びをすることはある。土や泥で汚れた時に、冷たい水でそれを洗い流すとさっぱりするのだ。

 

 ただ、体が冷えてしまうので、暖かい日はいいけれど、寒い日や冬はあまりやりたくなかった。

 そういう時は、ザルードが毛づくろいをするように汚れなどを取ってくれたりした。

 

 今は雨続きで涼しいけれど、雨に打たれているアイカは気持ちよさそうだ。それに、季節として見ればそんなに寒いわけでもない。

 折角だから自分もやろうと、ココは腰布を脱いで、外に飛び出した。

 

「アイカ! 俺も、水浴びする!」

 

「……ん? うぇっ、ココ!? 起きたのか……びっくりした」

 

 そう言って(何を言っているかはお互いわからないが)振り返ったアイカの体を見て……ココは、動きを止めた。

 何か理由があったわけではない。けれど、止まってしまった。

 

 今まで、服に隠されてわからなかったアイカの体は……目に見えないところで、さらに自分の体と違っていた。

 

 自分の体は、程よく鍛えられつつも、細く引き締まっている。胸は平らで硬く、手足は……見た目ではわかりにくいけど、やはり引き締まった筋肉だ。

 股の間には……ぶらぶらと揺れるペニスがついている。

 

 一方、アイカの体は……見た目からでもわかりそうなくらいに、柔らかくて……丸みを帯びているように見えた。

 

 胸のところは、ココと違って膨らんでいて、これも柔らかそうだ。先端の部分がちょっと色が濃くなっていて、突き出た形になっている。

 

 股間に、自分についているようなものは何もなく……代わりに、縦に1本、割れ目みたいなものが走っていた。

 

 なぜだかその『違い』から、ココはしばらく目が離せなかった。

 自分でも理由はわからない。けれどなぜか……それを見ていたいと思うのだ。加えて、触れてみたい、という思いすら湧きあがってくる。

 

 さらには……なぜか体が少し熱い。

 特に、股にぶら下がっているものが熱く、そしてなぜか硬くなってくる。

 

 いつもは下を向いてだらりと垂れ下がっている形のそれが、今はどういうわけか、熱く硬く反り返って上を向いていた。こんなことは初めてで、ココは困惑していた。

 こんなことは初めてだ。自分の体は一体どうなってしまったんだろう。アイカが何かしたのだろうか?

 

 何よりも不思議な、そしてよくわからないのは……その硬くなった肉棒が、『自分を使え』と言っているような気がしていることだった。

 もちろん、そんな声が聞こえているわけではないが……なぜだかそうするのが正しいような、自分の体が、本能がそれを求めているように思えてしまう。

 

 もっとも、知識がないココには、その『使い方』がわからず、ただただ勃起したペニスを前に、顔を赤くして困惑することしかできないのだが。

 

 ……そんな彼にとって幸いだったのは……

 

「へ~……知らなくても、やっぱり本能で反応しちゃうもんなんだ……♪」

 

 例えココが知らなくても問題ない『相手』が、目の前にいたことだった。

 このころから既に年下の可愛い男の子が大好物で、色々な経験から、だいぶ下半身のガードが緩い少女が。

 

(ちょうどここ最近、ご無沙汰だったし……けがの手当てと、雨宿りのお礼させてもらうくらいは……いいよね?)

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

番外編 オコヤの森の少年(後編)

えー、お久しぶりです。

映画を見て書きたい衝動にかられたので更新します。ORASのストーリーぶっちぎった投稿で申し訳ないですが。
2021年2月現在公開中の映画『ポケットモンスター ココ』をまだご覧になってない方はネタバレ注意です。

なお、先に『前編』を同時投稿していますので、まだの方はそちらからどうぞ。


 

 

 水浴びは、そのまま普通にやった。

 

 ココは、自分のフル勃起のちんちんと私の裸を交互に見て、暫くオロオロしてたけど……少しして、気にしないことにしたのか、自分も同じように体を洗い始めた。

 

 ただし、勃起は全然収まってない様子。まあ、おかずが目の前にあるまんまだしね。

 

 そして察するに……ココ、勃起するの自体初めてと見た。

 性知識が限りなくゼロのところに、女の子の裸を見て、本能が反応しちゃったわけか……苦しそうで、かわいそうに。

 

 洗ってる間も、ちらちらこっちを見る視線を感じ続けている。

 多分、どうしても目が行っちゃって見ずにはいられなくて、でもなぜそうなってんのかはわからない、って感じかな? 性に目覚め始めた子供そのまんまね。

 

 ……うん、これはやっぱりあれだ。

 恩返しくらいはさせてもらうことにしよう(使命感の皮を被った欲望)。

 

 

 

 水浴びが終わった後……濡れたままは体が冷えるので、きちんと体はふいた。

 

 ココは、犬みたいにぶるるるるっ! って体を震わせて水気を飛ばしていたけど……天気がいい時ならともかく、雨の日にそれじゃ乾くはずもないので、私のタオルで体をふいてあげる。

 ちょっとびっくりしてたけど、手触りがよくて気持ちよかったのか、されるがままになっていた。すぐに全身拭き終わる。

 

 ……なんか、プレイ前にお客さんの体を洗って拭いてあげる……風俗嬢みたいなことしてるな、って一瞬思った。

 まあ、これからさらにそれと同じ手順をなぞるんだけどね……ふふふ。

 

 体は乾いたけど、至近距離で私の裸を見て、拭く時にあちこち触ったりしたせいで、勃起状態は継続中のココは、依然として理由はわからないままだが、私の体に興味津々の様子だった。

 主に、おっぱいとあそこに視線を感じるあたり……知らなくても、ここが大事なんだ、ってわかっちゃうもんなのね……。

 

 ジェスチャーで、『いいよ』ってどうにか伝えると、ココは、もう我慢できない、とでも言うように……両手でむんずっ、と私のおっぱいをわしづかみにした。

 そのまま、ムニュムニュとこねるように揉みしだき始める。自分の体にはない、不思議な感触を確かめるように。

 

(んっ……結構うまい、かも……テクはないけど必死で、ちょっと乱暴なのが逆に……)

 

 全体をぐにゅん、と押し込むように変形させたり、手の中で色々な握り方をしてみたり……先っぽの尖ってる部分……乳首を、つんつん、とつついてみたり、きゅっとつまんでみたりもしてきた。

 思わず『んっ……!』って声が出たりもしたけど、ちょっとびっくりしたように体を震わせつつも……ココは触るのをやめなかった。

 

 触ってる間、どんどんおちんちんは硬く、大きくなっていく。まだこれでも全開じゃなかったのね……結構いいものもってらっしゃる。

 でも、使ったことなかったからだろうなあ……皮かぶったまんまだ。

 

 こっちも触られてるわけなので、そのお返しってことで、私もココのちんちんに手を伸ばして……最初は優しく、そっと触れる程度にタッチ。

 

 途端に、道の快感に『びくんっ!』と体が大きく跳ねるほどに驚いたらしいココは、びっくりするあまり私から離れてしまった。

 

 『何が起こったの!?』とでも言いたそうに、私の手と、自分のおちんちんを交互に見ている。

 まあ……そりゃ驚くよねえ。いつも、おしっこする時くらいしか出番なかったであろうそこが、とんでもなく気持ちよくなっちゃったんだから。

 いや、逆にこの段階だと、『気持ちいい』って表現にも結び付くかどうか……

 

 とは思ったものの、どうやら杞憂だった様子。

 

 しばらくすると、ちょっと腰が引けた感じではあるものの……ココは再び、私の方に寄ってきた。期待してるのがありありとわかる。

 

 ご期待に応えてあげることに。

 勃起したままのちんちんを、今度は包むように優しく触れて……ちょっとずつ動きを大きくしながら、擦っていく。

 

 1つの動作ごとにびくびくと体を震わせているココだけど、今度は逃げ出さない。

 未知の快楽に困惑しつつも、『もっと欲しい』という欲求の赴くままに、呼吸を荒くして私の手を堪能してる。

 

 途中で試しに手を止めると、物欲しそうな目を向けてくるんだなこれが……『続けてよ』と顔に書いてある。

 

 いつの間にかしっかりあふれ始めた我慢汁が手に絡みつく。動かすたびに、くちゅくちゅ、と音を立てる。

 

 そろそろいいかな、と見て……私は、先端の敏感な部分に指をかけた。

 当然、ココは大きく体を跳ねさせるけど、そのまま続ける。爪を立てないように注意して……皮だけを……

 

 ずりゅんっ、と。はい、キレイに剥けました。

 

 それと同時に限界を迎えたらしく……私の手の中で、びゅるるるるっ! と、勢いよく白濁液が迸った。

 

 精通の瞬間。初めてであろう射精。

 ちんちんから出て来た、いつもと違う白くてねばねばした液体に、ココはやっぱり驚いた様子で……けど、正直私も驚いていた。

 

「えっ、ちょ……量、多……っ!?」

 

 どくん、どくん、と脈打つようなリズムで……すごい量の精液があふれ出てくるんだもの。私の手の中に納まりきらず、たちまちあふれ出してしまった。ツリーハウスの床に、ぼたぼたと零れ落ちて水たまりができる。

 

 ど、童貞の初射精ってこんなに勢いよく出るっけ!? 以前ちょっとつまみ食いしたショタは、この何分の1って感じだった気が……ココって実は、絶倫?

 

 それを示すように、一度射精を終えたココのちんちんは……まだ、全然硬いままだ。手で包み込んていたせいで、肉棒全体が、自分が出した精液でドロドロに汚れていて……

 

 ……もったいないので、手についた精液は、ぺろりとなめとる。すると、舌から伝わってきたのは……今までにない、不思議な感じだった。

 

(うわぁ、すっごく濃厚で、匂いも濃い……でも、味が…………ちょっと、甘い?)

 

 ……人間の精液って普通、苦いよね……? なんで、ココのはこんな味なの?

 

 気のせいかなと思って……ココのちんちんに残ってる精液を、お掃除がてら頂戴することに。

 

「ん……れろっ」

 

「っっ!?」

 

 フェラチオなんて知らないだろうから、びっくりさせないように、ぺろっと舐めるところから……

 やっぱりビクッてなったけど、構わず舐め続ける。気持ちいいからか、嫌がって引き離したり、逃げる様子はない。

 

 そのまま、口で加えて、口の中でじゅるじゅると……舌と頬の裏、それに時には歯とかも使ってご奉仕。

 表面についてる精液は、拭い去るようにして全部舐めとる。

 尿道に残ってる精液も、じゅるるる、と全部吸い出す。

 

 お掃除フェラそのものの刺激でどんどん溢れてくる我慢汁も、一緒に美味しくいただきつつ思う。やっぱり、ちょっと……苦さの中に、甘みがあるな。不思議……。

 

 なんて思って油断していた私だったが、その直後、びくびくっ、とココが腰ごとチンポを振るわせて……その瞬間、私は何が来るか悟った。

 

 一瞬遅れて、予想通りのものが……大量の射精が、私の口の中に吐き出された。やっぱりお掃除フェラにも耐えられなかったかあ……

 

「むっ、ぐ……ごぼ……ぅぐ……ゅ!?」

 

 というか、やっぱり量が多い!? あっという間に口の中がいっぱいになっちゃったんだけど!? しかも、まだ出てる……

 ごくっ、ごくっ、とどんどん飲み下しても追いつかず、口の傍から収まりきらない精液があふれてしまった。

 

(お、溺れそうなんだけど……!? どんだけ出るの!? しかも、二回目なのにこの量と粘つき……喉に絡んで、上手く呑み込めないから、余計に……)

 

 それでも、どうにか射精が収まるまで、私はちんちんから口を放さず耐え抜き……口の中をきちんと空にしてから、ぷはっ、と口を放した。

 

「えほっ、えほ、こほ……ふぅ、ふぅ……」

 

 お、溺れるかと思った……精液で……。冗談でも何でもなく、本気で……

 

 こんなの、人間相手にしたセックスでは初めてだよ……ポケモンなみの射精量だ。野生児って、こんなところまで逞しく育つの?

 

「ぅっ、うぁあ……あ、アイカぁ……!」

 

 ふと見ると、射精の快感がまだ残ってるのか……過呼吸じゃないかってくらいに呼吸が荒くなって、顔が真っ赤になってるココと目が合った。

 さっきから初体験の連続で、脳が追いついていないっぽいんだけど……体って奴はどうしようもなく正直で、『もっと欲しい』と顔に書いてある。

 

 絶倫の上、性欲も底なしか。目覚めたばかりでこれは……逸材ね。

 

 いいよー、もっとしてあげる。

 ただし次は……本番の『初体験』でね。

 

 ちんちんから口を放し、やさしく押し倒すようにして、ココをそっと床に寝かせる。木の葉や蔦で作った床は、簡素だけど柔らかくて寝心地がよく、その上、丈夫だ。

 うん、多少激しくやっても十分耐えられるだろう。

 

 仰向けに横になったココ。その股間に、変わらず直立し続けるおちんちん。

 

 そこに私は、くぱぁっ、と膣口を指で開きながら、腰を下ろしていく。

 

 ココが、私の股間の肉壺に……自分の体にはない謎の器官に困惑しつつも、本能で快楽を期待して待っている目の前で……私は、その肉棒を……一思いに飲み込んだ。

 

「―――っ……ぅあぁあっ!?」

 

「ひゃ……ぐっ!?」

 

 その瞬間、もしかしたら、って予想していたことだけど……挿れただけで達してしまったらしく、勢いよくココは射精した。

 

 同時に……余りの快感にか、びくんっっ! と大きく体を跳ねさせたせいで、私の体が下から勢いよく突き上げられる形になって……不意打ち気味の乱暴な快感に、私もちょっと……軽くイってしまった。

 

 膣内に感じる圧迫感と、焼けるような熱感。硬い肉棒が、確かに私の中にあって……子種汁を吐き出し続けているのがわかる。久々の感触……やっぱ、いいなぁコレ……!

 

 そして、やっぱり3回目でも射精量が……どんどん、膣内が精液のねばついた熱でおおわれていくのがわかる……ホント底なしね、ココ。

 

 そんな感想をのんきに抱いていた私は……油断していた、ということになるんだろう。

 

 ちょっと落ち着いたら、ゆっくり動いてあげようかな、なんて思ってた私の腰を……がしっ、とすごい力で、ココの手がつかんだ。

 

 息を整えつつ見下ろすと……相変わらず、困惑と情欲を筆頭に、色々な感情がごった煮状態になっている目で……しかし、さっきまでとは違う感じのそれになっているココが、息を荒げたままで私を見上げていた。

 

 ……あ、やばい、この目は……ちょっとヤバい。

 

 この目は、私の勘違いじゃなければ……獣の目だ。

 

 ポケ姦の時に、私のことを雌として、つがいとして見て……本気で孕ませようと、全力で種付けしにかかる時のポケモンと、同じ目してる。

 

 これは……このセックスっていう行為の意味はわからなくても、本能で理解したわね。今の、挿入と同時の……たったの一突きで。

 

 こうすると、一番気持ちいいんだって。

 

 私みたいな雌に対しては、こうするのが正解なんだって。

 

 自分の股間に生えてるこの肉棒は、こうするのが正しい使い方なんだって。

 

 そして同時に、ふと私の脳裏に、ある考えが浮かんだ。

 今、ポケ姦の時のポケモンの目や反応を例に挙げたけど……よく考えたら、ココって、ポケモンに育てられたのよね?

 

 ポケモンと同じ生活をして、ポケモンと同じものを食べて生きてきたのよね?

 

 だから体も当然、自然の中で生きてきたから鍛えられてるし……食べ物がポケモンと同じ、恐らくは木の実やキノコ類、山菜とかだっただろう。

 それが精液にも、味として現れたのかも。人間以外の……ポケモンの精液って、種族や生育環境によって味、違うし。

 

 そして、そういう『ポケモンの生活』で逞しく育ったからこそ、やっぱり精液もこの量で、絶倫ってこと……なんて考えてる場合じゃなかった!

 

 次の瞬間、ココは……上になっていた私を逆に押し倒し、床に押さえつけ……

 

「フーっ……フーっ……フーっ……! アイカ……!」

 

(あー……これはちょっと、まずい、かな……?)

 

 うん、誘ったのも手を出したのも私だ……責任は、取ろう。

 

 でもこれは……私でも、ちょっと覚悟が必要なレベルかもだなあ……。

 

 押し倒した拍子に抜けてしまった、しかし、変わらず硬いままの剛槍を……私の、白濁が零れ落ちる割れ目に狙いを定めて……勢いよく突き刺した。

 

 

 

 そこからは、もう……ね。

 甘く見てたなあ、としか……反省のしようがない。

 

 

 

「こ、ココっ、ココぉ……! 待って、ダメ……もう、無理……休ませてぇ!?」

 

「あっ、あぁあっ……アイカ……アイカぁ!」

 

「あっ、あ゛……ま、またイっ……んあぁああぁあ゛!?」

 

 あれからもう、何時間経ったかわからない。

 わからないけど、ずっと私は犯され続けていた。

 

 肉ヒダが伸び切るほどに怒張したちんぽは、もう何時間もこの硬さを維持し続けてる。

 

 膣内の肉壁が擦り切れそうなくらいに突き回され、擦り上げられ……絶えず快感が空の中、膣だけじゃなく体中で暴れまわってる。行き場をなくしたように。

 

 射精はもう……無限に出るんじゃないかってほどで、何十回目だろう。

 膣内どころか子宮すらもうパンパンだ、注がれ過ぎて、お腹の形がぽっこり変わっちゃってる。

 

 それでも構わず突き上げて、注ぎ込むもんだから……突き回すたびに、中の精液がかきだされてぼとぼと床にこぼれ、注ぎ込まれた端から氾濫してあふれ出て……その繰り返し。

 

 それら一切構わんとばかりに、ココは腰を振り続け、私の肉体をむさぼり続ける。

 

「アイカ……アイカぁ! あっ、あぁあっ……あ゛ぁあ!

 

 精液と愛液でドロドロのぐちょぐちょな膣内を暴れまわる、焼けた鉄のように硬いままのココのおちんちん。熱くて、ネバネバまみれなのがはっきりわかる……。

 今なんかこれ、突きながら、動きながら射精してない……!? どれだけ夢中なのよ……

 

 ぱんぱんに膨らんだ子宮が押し上げられて、圧迫されて揺らされて、悲鳴を上げて……それでも気持ちよくて。

 ココの肉剣の切っ先が、ずんずんと入り口に叩きつけられてるのを感じる。

 

 その衝撃が繰り返されるせいで、おっぱいがぶるんぶるんと揺れて……それを見たココが、何を思ったか、その先端に勢いよく吸いついてきたもんだから……!

 

「ひぎぃぃい!? おっ、ぱ……ちょ、敏か、でっ……ダメ……!」

 

 じゅるる、ぺろぺろ、れろ、ちゅうぅぅうう……と、力任せだけど、今の私には致命的過ぎる吸引のおかげで、またイって……

 

 そこにさらに、最悪、ないしは最高のタイミングで、肉棒からの一撃が加わって……子宮を焼かれる追撃に、意識が飛びそうなほどの快感で脳を焼かれた。

 

 流石に限界が来て、意識が遠くなる。

 しかしその直後、ずぱんっ! と勢いよく肌と肌がぶつかり合う音が響き、そしてまた子宮が肉剣の一撃で揺らされ……意識が強制的に叩き起こされた。

 

 ああ、まだ終わらないんだ……まだ、私、犯され続けるんだ……。

 

 はは……いいよ、ココ……全部受け止めてあげる。好きなだけ……私、で……

 

 

 ☆☆☆

 

 

 四つん這いで、獣の交尾みたいに犯された。快感のあまり、『う゛っ』とか『お゛っ』とか変な声が出て、ホントに獣みたいだなって自分で思った。

 

 騎上位で下から突き上げられた。ぶるんぶるんとおっぱいを揺らして、それが気になったらしいココにわしづかみにされて、胸でも膣でも何度もイった。

 

 逃がすまいとばかりにのしかかられて、種付けプレス的に何度も注がれた。子宮にも膣にも注がれて、苦しいのと気持ちいいので変になりそうだった。

 

 ふと思いだしたように、口に突っ込まれてフェラさせられた。何度も何度も、溺れるほどの精液を飲まされた。飲み切れなくて、顔中精液だらけになるほどぶっかけられた。

 

 しまいには、私の方の体力がもうすっからかんになって、動けなくなった。快感でも意識をつなぎ留められなくなり、気絶した。

 それでもココは私を犯し続けた。寝ても覚めても犯され続けた。

 

 気が付いた時には……汗やら精液やら唾液やら、色々な液体で、私の体はべとべとしていない部分はないほどになっていた。

 

 突き上げられる感覚はないので、ようやく終わったらしい。

 けど……膣内に、まだ挟まってる感触がある。

 

 ……気のせいとかじゃなくて、実際に挿入ってるな……ココが抱き着いたままで寝てるから。取り出さずに、私のこと抱き枕にしてるよ。

 流石に肉棒は硬さを失ってるみたいだけど……こうなるまでに、一体どれだけ私は犯され続けたのやら……

 

 ふと外を見ると……

 

「夕日……いや、朝……!?」

 

 ……ちょっと……水浴びからエッチに突入したの、まだ昼過ぎくらいだったと思うんだけど……そのまま夜になって、今、朝になるまで……ぶっ続けで……12時間以上!?

 

 床、精液まみれだ……濡れてるとかいうレベル通り越して、浸ってるとすら言える。いったい何十回、どれだけの量射精したらこうなるの?

 匂いもすごい……嗅ぎ慣れて鼻が半ばマヒしてるはずなのにわかる。

 

 ……水浴びした意味が見事になくなったな。

 いや……匂いのレベルだけで言えば、する前より悪化したよ。確実に。

 

 とりあえず……今の私には、指一本動かす気力ももうないので……二度寝させていただくことにした。

 

 願わくば、先に起きたココが、また私を犯し始めるなんてことがないように……(汗)

 

 

 ☆☆☆

 

 

 その後……ココは、さすがにあれだけやってスッキリしたのか、襲ってくることはなかった。

 

 そして、朝日と共に、ようやく雨が上がったので、私は帰ることにした。

 

 歩いて去って行く私を、ココは別れを惜しむような目で――別れ以外にも色々と惜しんでるんだろうけど。確実に――見てきたけど……振り切るようにして、駆け足でそこを後にした。

 

 その途中で振り向くと……ココが、見たことのないサルのようなポケモンと一緒になって、木の蔦を使って飛び去って行くのが見えた。

 

 ああ、あれがもしかして、ココの育ての親のポケモンかな。

 雨が止んだからだろうけど、ちょうどいいタイミングで迎えに来てくれたみたいで、よかったね。

 

 ココは、一瞬だけこっちを振り向いて……そして、去って行った。

 

 ……別れを惜しんでくれるのはありがたいけど、私はこの森に暮らすわけにはいかないからね……仕方ない。一夜の夢を見たんだと思って、忘れてね。

 

 ……ああ、あと、君の相手を毎日してたら、私でも壊れると思うから……

 

 しかし、ココはこれからもこの森で暮らすんだろうけど……ポケモンじゃなくて人間である以上、いつか結婚して子供を作るなら、相手は同じ人間だよね?

 

 ……ココの奥さんになる人は、大変だろうなあ……

 童貞捨てた1回目だったからってことを差し引いても、あの精力は……

 

 いや、自分をポケモンだと思ってるココだから、ここはあえて相手がポケモンという線で考えれば色々と解決す(強制終了)

 

 ……まあ、ないか流石に。それじゃ子供作れないもんね……私は作れるけど。

 

 それは私が特殊なだけであって、そんなんそれこそ、人間がポケモンの技を使うくらいありえない、奇跡レベルの話だしね。

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。