混獣と九尾と毒虫 (魚王かます)
しおりを挟む

プロローグ 九尾

始めましてかますです!最近妄想を書きたく投稿しまsた
アドバイス辛口でも嬉です


   

 

            

俺は、喰種《グール》も人間も嫌いだ・・・。

 

 俺は、人間と喰種の間に生まれた、そして俺のような喰種の事を後に、『半喰種』と呼ばれる者だった。

 

 だが、俺は半喰種であったが故人間にも喰種にも、認められず悲しかった。

だけれど、家族が居たから『なにも怖くない』、そう思えた。

 

しかし、そんな思い込みも終わりを告げた。

いっしょに母親と、買い物に行った帰りだった。

なにかの、大きな音と共に赤黒い鞭《むち》の様な物が現れ、撓り《しなり》ながら現れたそれは、急激に固まった。

 

そしてすぐに、母親の体を地面共々貫いた。

そして、その母親を貫いた鞭の様な鱗赫の持ち主は、不気味な笑みと共に言った。

 「ははっ!!旨そう!程よく肉ものっててしかも子供までいやがるっ!!」

 俺は、その時恐怖にこころを支配され動く事も、儘ならなかった。

 

俺はただ襲われる事を、待つしかなかった。

そんな時、俺は心の中でなにかに、話しかけられた。

 

 『君は此処で死んでもいいの?』

 

 『目の前に居るあいつはお母さんを殺したんだよ・・?』

 

 『許せる?許せる?殺せ殺せ!!』

 

そんな、一方的な会話の後、俺の心の理性のような物が、崩れ落ちた・・・。

 

 「コロッ・・スッ!」

 

 その言葉を、発した後俺の右目は赤黒くなり目の近くには、筋が表れた。

そして、背中から尾てい骨までに不思議な感覚と共に、現れたのは金色に紫の筋が通った赫子が、先ほどの感覚があった場所から、生えてきた。

その後、現れた赫子を存分に振るい、目の前にいる仇を跡形も無く細切れにした。

それをしている間、その男は何度も何度も俺に助けを求めたが、その時の俺はもう憎しみに支配されていた。

 

そして、その声は俺には届くことは、なかった。

 それから、俺はこうつぶやいた・・・

 

『楽しいなあ・・・』

 

______________________________________________________________________

 

 

その後、戦闘音を聞いて駆けつけた父親に見つかった、お陰でなんとかCCGには見つからずにすんだのだが。

家に帰った後、父親の腕の中で嗚咽を漏らしながら泣いた。

 

そして、父親は俺を抱きながら何度も、何度も「すまない、本当にすまなかった」と言っていた。

そこから、俺の物語は始まる。

 

その日俺は本当に喰種になった。

 

そして、俺はこの世界の現実に囚われていたのだ。

 

 

 

 

それは、この世界の狂いにより生まれた、悲しき者達が足掻き、苦しみながらも生きた喰種の話…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まだ、ざっとですが修正しました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

プロローグ九尾2

今回は、前より相当気合いいれましたがやはり駄文なのかな~ただお気に入りに登録ありがとうございます!!!m(_ _)m
感想の方も入れてくれると幸いです!
これからもよろしくお願いいたします!!!!



母親が死んだ次の日、父親はいつも通りに振舞っているが顔は暗いやはりいくら大人でも辛いのだろう…そんな顔に堪らず父親に話しかけた。

 

「お父さん大丈夫?…」

 

「九夜大丈夫だよ ハハッ…」

 

父親は、自分を心配させないように笑うがその笑顔は、とても弱々しく悲しそうだった。

そして続けてこう言った。

 

「お前だけは絶対守って、やる絶対に…」

 

その時の、顔は先程とは違いとても凛々しい表情だった。

__________________

 

その後、父親から赫子を出してと言われたが

 

「お父さん、赫子の出し方わからないよ?」

 

「赫子を、初めて出した時の感じ覚えてるか?」

 

そう言われ、あの時を思い出すと母親の死んでいる光景が、浮かび上がるその瞬間、身体の中からなにかが沸き上がる感覚に襲われたと、共に赫子が出る。

 

「お父さん、赫子出た?」

 

涙を浮かべながら、父親に問いかけると

 

「ああ、出てるぞお前の赫子は綺麗だな」

 

そう言いながら笑顔で僕の頭をなでながら言った。

その後、父親は久弥の赫子は、鱗赫と尾赫だと父親に教えられた後

 

「九夜はなこれからお父さんが居なくても自分を守れるようにする為に赫子を使う練習をするぞ

そう言いながら僕の手を掴み空き地のような薄暗い場所に僕を連れていった。

そして、そこで毎日一緒に練習する様になって、2ヶ月程たったある日の事。

 

その日は、練習がなく久しぶりの自由な日だったため、11区という場所に来てみたのだが、いま絶賛迷い中だ…。

 

先程までは、繁華街を歩いていたはずだったのだが、何時の間にか裏通りに入ってしまった…。

 

「どうしようかなあ~初めてきたから道わからないよ…」

 

さすがに、戦いの練習をしてはいるものの11区は激戦区のような場所は、危険だ。

危険性を理解しているため、一刻も早く出たいのだが

 

「やっぱりわからないよ。」

 

そう呟きながらも裏通りに出る道を、探していた時男の悲鳴の様な物が、聞こえた。

すこしばかり気になり、悲鳴が聞こえた方向に向かうと何かを喰べる咀嚼音が聞こえる。

 

そして道の角を曲がると、明らかに喰種だと思われる女の子が人の死体を喰べていた。

僕に気づいたようで、こちらを向く

 

「あっ!ごめんなさい食べてるとこ見て」

 

父親に、「女の子のご飯を食べてるとこは見ちゃいけないよ」と教えられていた事を、思い出し思わず謝るとすぐに、

そこから立ち去ろうとした瞬間、痛みが走る。

 

「うぐっ!」

 

うめき声と、共に地面に倒れ込む。

 

始めは、訳がわからなかったが時間が立つ共に、理解した。

先程まで人を喰べていた女の子から攻撃を、受けたという事を。

だがいつまでも倒れていてるとやられる、そう思い立ち上がりながら、自らの赫子を出す。

 

だが、立ち上がると同時に相手の羽赫による攻撃が自分を襲う。

鱗赫を盾に耐え切ろうと、するが勢いが強く弾き飛ばされそうになり、余っていた尾赫を地面に突き刺しなんとか耐えきった。

そして、目の前にあった鱗赫を退かした。

 

だがしかし、先程まで居たはずの相手の姿が消えたと認識したと、同時に後ろから気配を感じ後ろを、向く…

 

「なn グハッ!」

 

予想外の状況に、声を出そうと振り返った時、相手の強力な蹴りが脇腹に入った。

そして、『バキボキ』と骨の折れる嫌な音と痛みが、身体全体に走り壁に叩きつけられた。

やはり、力量の差があり過ぎた。そう子供ながらに理解したのは、戦闘の結果を味わった後だった。

 

その事を、思った後に意識が闇に飲み込まれた。

 

_____________________

なにか、とても心地いいまだ母親が生きていた時に、膝枕をしてもらった時と同じようだ。

そして、ゆっくりと心が休まるような感覚に身を委ねていると、何か黒い感情の様な物が流れてくる。

 

そして、その感情の波に飲み込まれた瞬間、身体に1つの衝動が起こる。『恨み嫌うすべての敵を喰らい自らの糧にしろ』ただ、その時はこの言葉が何を言っているのかは理解出来なかった。

 

その衝動はただただ、恐ろしい感情だという事を感じたと共に、目が覚めた。

 

 

「起きたかな?男の子♪」

 

目が覚めると、目の前には先程まで戦っていた女の子が、とても明るく話し掛けてきた。

先程の戦闘で、自らは死んだと覚悟していたのだが、どうやら情をかけられ助かったようだ。

 

だが僕は何故殺さなかったのかとても気になった。

 

「あのっ」

 

「なにかな?男の子♪」

 

「えっと…?僕、名前男の子じゃないよ…」

 

「あっごめんね~♪。名前なんて言うのかな?」

 

「僕の名前は、『九夜』って言うんだ。」

 

「そうなんだ♪」

 

「それよりね…なんで僕を殺さなかったの?」

 

「君は、半喰種なんでしょ?」

 

「多分、そうだと思うよ…」

 

「だからかな?」

 

「後ね、気になったんだけど九夜は、まだ小さいのに戦闘は出来るんだね!」

 

「うん!お父さんと練習してつよくなったんだよ!!」

 

「そっか!まだ小さいのに頑張ってるんだね」

 

そういいながら、緑色のクセっ毛の髪と少したれ目な彼女は僕の頭を撫でならがらとても優しく笑っていた。

 

それからは、このお姉ちゃんと仲良くなってからは、偶に遊んで貰ったり戦いの練習もした。僕が怪我をしたりすると、特に心配したり、怖い人からも守ってくれた。

そんな、お姉ちゃんが大好きだった。

 

だけどまた、僕はまた悲劇を味わう事に、なった。

その日も、いつも通りの日だったけれど、なぜかとても外が煩く、不思議になり、窓を開けようとすると、

 

「開けちゃダメだ!!」

 

「えっ!?なんで??」

 

そう、言われ不思議になり質問をすると、

 

「よく聞いてね」

 

「今、外に怖い人達がいるんだ」

 

「だからね、お父さんはあの人達を倒さなくちゃいけないんだ」

 

父親は、とても真剣な顔で言いながらいってくれた。

だけれど、僕は嫌だった。

また、母親と同じ事になってしまうという、不安から…。

 

「だから九夜は、先に逃げなさい!」

 

「お父さんは、すぐ追いつく?」

 

「うん、追いつくよ、すぐにねっ」

 

お父さんは、とても優しく笑って僕を安心させようとしてくれた。

だけど、そんな話をしてた時、

扉を蹴破り、様々な武器を持った。人間が何人も入ってきた。

 

「作戦を開始する…」

 

そういうと、人間の一人が手に持つ刀で襲ってくる。それを、お父さんは赫子で受け止めながら弾き

「早くいけっ!九夜!」

 

僕は、余りの人間の数に驚きながらもさっきの約束を思いだしお父さんに

 

「絶対追い付いてね!!」

 

「わかってる!早くいきなさい!」

 

そう言った後、僕は屋根の上を駆け抜ける。

だが、後ろから大きな叫び声が、聞こえる。

それは、父親の声だっただかはわからない、だがもう戻れない。

 

父親に言われた事お父さんは絶対帰ってくると、『思い込み』ながら。

屋根から降りた所には、武器を持った人間が

 

「対象を発見!!対処します!!」

 

ただ、その時頭の中に過ぎったのは

『僕のいつも通りをコワッシタ人間殺す、』

ただ、それだけで僕の身体からいつもより多くそして太い鱗赫と、尾赫が現れそれからその喰種は

捜査官の悲痛な叫び声をいくつも起こす悪霊のような者になった。

 

赫子を発現させた時の、鱗赫、尾赫合わせて9本ありその姿から『九尾』と言う名前と、

のちにSSSレートの候補の上位にくい込む喰種となる少年の始まり……………………。




どうでしたでしょうか、これからも出来る限り頑張って行きたいのでよろしくお願いします!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

プロローグ 混獣1

最近、アイデアとやる気がでてくるようになりました!!!。連続投稿でしどうぞ


私は、あの出来事を忘れない……

 

私が、まだ幼い頃近所の女の子達と、大人振り、大人から禁止されていた、繁華街に出掛けた。幼い頃の私は、大人の様に出掛ける自分に、自惚れていた。

だけれど、先程まで見ていた、楽しく明るい光景だったはずが、今はとても血なまぐさく、悲惨な光景があった。近所の女の子達は、皆とても多くの、血を流しながら倒れている。そして、次の標的は自分だと気付き、なんとか繁華街に出ようと、道を必死にひた走る道は入り組んでおり、なんとか逃げる事ができるだが、私に絶望が起きた。目の前には、子供では、登れないような、とても大きな壁が立っており進めない、そして後ろからは、あの光景を作り出した張本人らしき男の、足音が静かな裏通りに、不気味に、響き渡る。私は近づいてくる喰種の男に、恐怖し泣き叫ぶが、誰からの返答も無く虚しく響くだけそして後ろから…

「お嬢ちゃん、そろそろ逃げるの止めてくれるかな~?」

「っ!!」

そう、死の宣告とも、言える言葉が、私の耳にひつこく木霊(こだま)する。

私は、もう死ぬのだろう、そう覚悟した瞬間、目の前の男に生える赫子を見てこう思った。『とてもきれい!……』それと、共に浮かび上がったこの、男が死ぬ直前はどんな、魅力を醸し出すか。そんな事を考えながら、振りおろされる、赫子を見て死を覚悟したが、誰かがそれを、受け止める。そう、それは喰種捜査官と呼ばれる喰種を駆逐という事を、専門とする人間の一人だった。

「ぐっ! 大丈夫?怪我は?」

怪我は、無いかと聞かれ縦に頷くと、戦闘を再開する。

彼の、持つ武器は刀の様な形で、全体的に黒いが刀身には、3つの大きな丸が縦に並んでいるという、不思議な姿をした刀を、彼の目の前の男に振るう。男も、甲赫の剣で受け止めながら弾き返す。やはり、喰種の方が力が強いのか、押され気味だが、つばぜり合いを繰り返すと、思ったが身体を低くしながら、横の一閃を、決める。大きな血しぶきと、共に男は唸り声を、上げながら倒れそうになるが、右足で踏ん張り、甲赫の剣で捜査官の、足を切る。そして、足は切断されなかったものの、両足で立つことの出来ない状態に、追込まれる。

「うぐっ!!?足が?!」

「へへっ!!てめぇがやったこの腹の傷の、お返しだ!」

足を切られた事による痛みに、悶絶しながら倒れる捜査官に、激怒の表情で近づく男。このままでは、彼は殺され私も死ぬだろう、ならばこの状況を、どう回避すれば、子供の頭脳ながらも必死に方法を、考える。そして、浮かんだのが、あの武器を使い、男を倒すそれだけだった。男が捜査官に、近寄っていきそして、殺されるギリギリの、近さになった次の瞬間、私は走った。刀のある場所まで、走り刀を拾う。

「っ! ハァハァ……」

子供には、流石に刀を支える事が、できず倒れる寸前で、なんとか踏ん張るがやはり、重い。

「ハハッ!!こりゃーおもしれー!」

「まあ、人間のガキが武器を持った所で!!」

そう言い放った後、私に襲いかかってくる。

その時、男の脇腹部分に、刀を向けて構えた後、走ってきた男の脇腹に刀が深く入る。

「うっ!てめえ…!ガキが舐めてんじゃねえ!」

そう叫ぶ男を、無視して刀を支えにしながら、小柄な身体を活かし、刀の柄と刀身に腕を柄に足を刀身に乗せ力を一気に掛ける。テコの原理で力のある足の方にある刀身が、一気に脇腹を引き裂く。

「ぐぇ!ゴハッ!」

男は唸り声と、共に大きな血しぶきを上げて倒れ私は、刀から飛び退く。そして、落ちた刀を拾い上げて、男に何度も何度も止めを刺す。

「はあっはあっ!!」

緊張が、解けたこともあって、足元から崩れる。意識が、朦朧とし始めた中、ぼんやりと意識の中で私を心配する声が、聞こえるが意識を手放した。

 

 

 

 

 




どうでしたでしょうか?感想をください~(;Д;)(;Д;)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

プロローグ 混獣2

すみません投稿遅くなりました!。
最近インコを飼ったり、試験などで遅れましたではどうぞ!


あの事件の後、私はある程度の事情聴取をされてから、ある事を言われた『アカデミーの候補生になってはくれないか?』と。やはり、母親は断ろうとしていたが私は言った。

「それ、喰種とか殺せますか…?」

さすがに、その言動には、CCGの局員の人も、もちろん母親もとても驚いていた。大人達は、友達を殺されたからと、おもっているだろうが

私の、目的は違ったこの心に静かにだけれども、燃え上がる狂気の炎を受け入れ、そして、喰種の死に際に見せるその姿を、見たいと、この心で感じたいという狂気に満ちた感情であった。ただ、その時彼女が得たのは孤独感と、身体を限界まで扱えるというものだった。

 

 

それから、アカデミーの候補生が集められ、アカデミー卒業生による講義を受ける事になり、戦闘の方法などを、聞きたく来た。なぜなら喰種をどう殺せば、綺麗な死に様を見る方法に必要な知識の一つとして、実戦についての話を彼女は、ききたかったのだが。キリッとした顔の大男は、始めは戦闘の話をしており勉強にはなったが、その後のなぜ喰種を殺すかという心情の話になった、一般的にはこの発言はとても素晴らしいのだろうが、彼女にはまったく必要なく、他の人間の心情など興味は無く、頭で喰種の先程の情報をまとめながら、ノートには多くの戦闘パターンのイメージを書き込んでいると、隣の男の子?から話しかけられた。

「絵うまいです!人の中身ですか?」

あまりの声の大きさに、会場に居る何人かがこちらを見てくる。少し会釈をして、となりの美少年に向かい

「びっくりしたよ。絵を褒めてくれるのは嬉しいけど、静かにね。」

と優しく言うと、となりの美少年は話を聞いていなかったのか

「一緒に絵を書くです!僕の見ますですか?」

と周りを気にせず少し興奮気味に誘ってくる。さすがに、後から面倒な事になりそうなので、一旦、その美少年の手を引き会場の外に、出る。

そして、少し出た所から、しばらくいった場所にある林に、入り

「話聞いてた?静かにっていったよね。」

少し怒気を込めていったのだが

「別に他の人なんてどうでもいいです?」

と、平気な顔をして言ってきた。

「それより、さっきの絵書いて欲しいです!」

と、私の常人には見せられない、絵を教えろと言う彼の目を、見た時なにかが見えた。暗くて歪んでいて壊れている。言葉に、できない物があった。その時、私はとても嬉しかった。いままで、私の様に狂った人間を、見た事が無かった。そして、私も心の何かが、欠けているように、彼もなにかが欠けているのである。今まで、私を覆っていたなにかが晴れたような気がした。そして、いつの間にか私は彼の名前を聞いた。

「君の名前は…?」

「玲です。」




感想ありがとうございます!
これからも頑張って行くのでよろしくです(^人^)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

キャラクター紹介

ネタバレ注意?


高鷹 九夜(こうだか きゅうや)21 男性

父親は喰種、母親は人間から生まれ隻眼の半喰種である。幼い頃に、両親を立て続けに殺されしかも、母親は喰種に。父親は人間にと、人間と喰種の間に生まれながら、人間にも喰種にも家族を奪われるという皮肉な、運命を辿っている。家を捨て放浪している所を、笛口夫妻に拾われる。現在は、Rc細胞抑制剤を打ち、CCGに潜入している。

 

CCGでの登録名は、『九尾』。SSレート

赫子は、鱗赫6本に尾赫3本であり、戦闘の際はCCGで、廃棄前のクインケを使い作った顔のした部分から、根が張っているような形の仮面を着けている。赫者でもあるが、現在はRc抑制剤を打っているためなれないが、なった時は、鱗赫と尾赫が、龍の顔のようになる。ただ、ある程度意思があるため、対応が柔軟だが、抑えるのが大変、赫子が相手の赫子を喰うと、赫子の特性を一時的に取り入れる。腕は、赫子が巻き付き獣の、腕の様になっている。足も同様。体の方も赫子で覆っている。俊敏さと攻撃力は、喰種の中でも随一。ただしCCGに潜入する為の、食事制限とRc抑制剤の後遺症で、現在は2/3程度の力しか、出せず体力も減少している

 

性格 人を信じているようで、信じきれない

容姿 強力な天パー、毎朝困る。フツ顔

クインケ 『ハイエナ』1/64 ギミック 『喰い千切り』レートA

 

羽黒 陽葉 (はぐろ はるば)21歳 女性

 

階級 二等捜査官

 

幼い頃に、近所の友達と遊んでいた所を、喰種に襲われ惨劇が起こされた時、静かな狂気が生まれた。

その後、駆けつけた捜査官が、倒された後、小学生とは思えない程の身体能力を見せ喰種を、惨殺した。

その後は、CCGの監察状態だったが大体の子供が、起こす精神疾患を全く起こさず、ある意味異常だった。

アカデミーにスカウトという形で、入った後も冷静な判断とその身体能力で主席卒業だった。ただし、時折見せる狂気は、人間とは思えない程。

コンビの上司は、以前助けようとした捜査官の諒貴。

アカデミー時代、什造とのコンビは有名だった。と共に什造の恋の相手?である。

 

使用クインケ クロサキ弐型1/6 形状刀 レートS-

 

sマイナスとは、レートSの赫子の使用料が少ないためである。

ある出来事により意識不明になり、どこかに連れていかれた。

容姿 黒髪セミロング 美人系

性格 表 明るく親しみ安い 裏 特定の人間以外は、信じない。静かな戦闘狂

 

佐方 諒貴 (さがた りょうき)31歳 男性

 

階級 准特等捜査官

 

以前、幼少期の陽葉を助けようと、して大怪我をした。

陽葉からはいじられる、ただ陽葉に慕われている数少ない人物。

 

二等捜査官時代は、上司の静止を振り切り無茶する事から、あだ名が、『イノシシ』と呼ばれているw。

ただ、現在は落ち着き始めているが、まだまだ面倒くさい人って!なんだよ?

 

容姿 残念イケメン いつもボサボサ髪

 

性格 仕事嫌い、めんどくさがり、ラーメン好き

 

クインケ 『クロサキ』4/6 トンファー型 両手レートS

 

 

 

笛口 雛美

 

目の前で、両親を殺された時から何かが壊れた。久弥の事をお兄ちゃんと慕うがあまりの依存具合でアブナイk。ぐふっ、失礼、エトの事を警戒しておりアオギリの樹に、行く時は電話とメールが絶えない。やはりヤンデレ同士は、相容れないかな?ただ、甘える時はデレデレ。

 

 

エト 2X 女性

 

幼少時代の、久弥に出会い戦闘を行った時に、久弥が自分と同じ隻眼の喰種とわかり、ころさなかった。それから、交流を深めて行くうちにヤンデレに…。久弥の家を襲われた事を、知り探したが見つからなく、完璧に壊れた。

そして、白鳩に復讐するためアオギリの樹を、立ち上げる。

策略型ヤンデレ。

 

鈴屋什造 (玲)20歳 男性

 

陽葉大好きな、男の子。

恋心は、抱いているが自覚していない。

陽葉との、コンビネーションは最高。

佐方の事を、何故か警戒している。

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

九尾の始まり
Side 九尾 『救済』


投稿が、遅れてしまい、誠に申し訳ございません!!ーorz
とまあ、今回は、題名通りのお話ですよ!
しかも笛口家族、登場と言う事でヨロ(`・ω・´)スク!



血が流れ落ちる。自らの身体から他人の血が、家から逃げた後、追い掛けてくる捜査官を鱗赫で貫き、建物の壁に叩きつける。そして、もう一人の捜査官を尾赫同士で、挟み潰す。

ただひたすら走る。何時間走ったかわからなくなり始めた所に、空き地の様な場所にたどり着いたと同時に意識が、途絶えた…。

 

_________________

Side 笛口 リョーコ

 

雛実を連れて、買い物に行った帰り、雛実は、可愛らしい笑顔を、浮かべながら一生懸命話しかけているそんな姿が、とても微笑ましい。

そんな時、家のある空き地に、近づき始めた頃

雛実が突然、

「お母さん、誰かが倒れてるよ?」

そう言いながら、指を指した方向には、雛実よりも少し、年上に見える少年が、血塗れになりながら、倒れていた。

そんな子を、ほって置ける訳がなく、だき抱えながら息をしているか確認すると、息はしているようだ。急いで医者を、している夫のいる家に、その子を抱きかかえ、雛実に、

「この子を、お家に連れて行くからついてきて」

「お母さんこの子、大丈夫?」

少し目に涙を溜めながら、聞いてくる雛実に、

「大丈夫よ。お父さんが治してくれるから大丈夫…。」

そう笑顔を見せると、安心したのか、「うん!」と、返事をし、走る私の後ろをついて来る。

__________________

Side 九尾

 

意識が、朦朧としている。だが、そんな状態でも、白鳩から逃げないとそれだけが、頭を駆け巡る。だけれど身体が、言うことを聞かない。

そして、徐々に意識が、ハッキリしてくると、天井が見える、コンクリートで、出来ているのだろうか、そんなどうでもいい考えが浮かぶ。そんな中、意識が完全に戻ってきた。

逃げなければ、白鳩から逃げなくちゃ…。

動かない身体を、無理やり動かすと、どこか高い所から落ちる。

床を這ってでも、逃げようとしていると、目の前に自分より、小さい女の子がいる。

「うごいちゃだめ!」

「へっ?」

女の子の、一言にわけがわからなくなり始めた。

「ここはどこ?」

「雛実のお家だよ!」

また、この雛実?という女の子の、言葉でわからなくなった。さっきまでは、逃げていたのに、、、なんで?

「お兄ちゃんの事、雛実のお父さんがなおしてくれたんだよ!」

どういう、治してくれた?どうして?、僕は喰種なのに?ううん人間でもないのに。

「雛実?どうしたの?なにやってるのー」

少し遠くから、声が聞こえる。とても、優しい声が、、、

「おにいちゃんが、おきたんだよー!」

「え!?」

『ドタドタ』と、誰かが走ってくる、さっきの声の人だろうか?

「本当に!?」

「ほら!、おにいちゃんが、床でゴロゴロしてるよ?」

「へっ?えっ!!大丈夫!?」

さっきの声の人だった、雛実ちゃんのお母さんだろうか?床に這いつくばっている、僕を見つけると、急いで抱き起こすと、安否を聞かれる。

「あっ、はい大丈夫です。」

____________________

雛実ちゃんのお母さんも、落ち着きさっきの、物音で気づいたのか、お父さんらしき男の人も来た。

「ごめんね、急に大きな声をだして」

「あっ大丈夫ですよ!後、助けてくれて有難うございます」

「悪いね、うちの妻が。ただ1つだけ、聞きたい事が、ある。」

「なんですか?」

「君の身体に、付いていた血はなにかな?」

「あれは、家が、うっ、、襲われて、お父さんが、白鳩に、、、っ」

僕は、理由を話そうと、すると『思い込む』という事で、維持していた、心が崩れ始めた、すると、雛実ちゃんのお母さんに、抱き締められる。

「もういいのよ…、無理しないで、泣いていいのよ、、、」

そんな、優しい言葉を掛けられ僕の、強ばっていた心は、緩んでいった。

 

 

そして、僕を助けた家族は、さらに僕に安らぎを与えてくれた。

「雛実の、お兄ちゃんになってはくれないか?」と

もちろん僕は

「はっ、、、うん!」




どうだったでしょうか?
ヤンデレの雛実ちゃんは、ちょっとだけ先ですが、気長に待って居てくれるとありがたいでは。(◎´艸`{ばーい


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『会離』

タイトルは、造語で、「かいり」と読みます今回は、自らの限界に挑みやした(v_v`)ハァ……。
エトが、、、、
では、どうぞ!


あれから10年たち、俺は、笛口家族の一員のような、いや、一員になった。

 

 

リョーコさんやアサキさんはとても優しく、リョーコさんなんて、俺の匂いに寄って来た喰種と戦闘した時なんて、帰って来て俺の姿を見た後に、怪我していないか、調べられた…。

 

アサキさんは、怪我した時の対処の方法や、薬品の使い方なんて事を、ざっくりとだが教えてくれた。

そして、雛実は俺の事を、とても慕ってくれていて、そしてとても純真無垢だった。

 

俺が、落ち込んでいると、心配して来てくれる。

そんな、心優しい雛実に、「大丈夫だよ。」と、言うとひまわりの様な笑顔を、浮かべながら、「よかった!」と言われ、とても心が安らぐ。

 

家族の中の太陽の様な、存在だった。

だが、この家族の中に居てもやはり、また無くなって壊されるのではないか、そんな不安が、いつもよぎる…。

そして、俺はアサキさんに、教えてもらった

薬の知識を使い、アカデミーに入れるように、Rc抑制剤、食事制限をかけ、人間のレベルまで、体内のRc数値を、人間のレベルまで下げ、

アカデミーに入学した。

 

 

体調を崩す事も、あったがなんとか、上位の成績で、卒業しCCGに入隊したが、俺のパートナーになってもらう上司が、人数の都合上いないという事で、友達と呼べる程度の仲の、亜門と一緒に、真戸さんのパートナーとして、働く事になった。

 

 

だが、いつも任務では、真戸さんの勘は、よく当たるが、なぜか泥沼や雑草の生えた空き地を、捜す…そのせいで、蚊に刺されるは、泥で汚れたりして、服や靴を洗わないといけなくなり、文句を言おう物なら、堅物の亜門に、「それぐらい我慢しろ!」と言われそうなんだけどさ~…どうでも良い服に変えたりさ、準備していこうよ、、、

 

 

雛実の服とかと一緒に洗えないんだから、手洗いだよ?腰痛くなるよ?まったく、まあそんな感じで、なんとか過ごしているが、未だ俺の父親を殺した捜査官は見つからない、なぜか事件の情報に結構なロックが掛かっていた。

 

 

しかし、こんな事をしている俺は、やはり亜門や真戸さんの、過去を思い出すと、苦しくなる、真戸さんは、隻眼の梟に愛する人を、亜門は、家族だと信じていた、神父に教会の仲間を、二人とも喰種に、奪われた。

 

そして、喰種である俺は一緒にいていいのか、そんな事を思っている、、、

 

____________________

「おい…起きろ、、、高鷹!」

 

「うん…起きる、、、」

 

うるさいわー、声がデカイヨ

 

「なんだよ、休憩時間なうなんだが?」

 

「休憩時間は、終わってるぞ。」

 

「えっ?なんで、いつもなら、、、」

 

俺は、いつもなら目覚ましをかけて、ねているが、まだなっていないのである、ならばまだ、時間があると思うのだが?

 

「今日は、二等捜査官以下の実地訓練だ!」

 

「はっ?!なんで、今日だっけ?!」

 

「そうだ、スケジュールが配られていただろ?」

 

まじか、今回の実地訓練の、喰種の情報集めてないぞ?やばい死ぬかも(笑)

 

「とにかく、行くぞ後で、情報を教える。」

「本当に!よかった…。」

 

 

置いてくぞ!

 

 

ハイハイー

___________________

あの後、なんとか集合地に間に合い、準備と作戦班による、作戦をきかされて、今は現場近くに、いる。

 

「亜門?なにこれ?詳し過ぎて今じゃ読めない

じゃん?!」

 

「なにを、いってる?当たり前だろう?敵の情報を詳しく調べるのは。」

 

いや、流石にこれは、、、A4紙に収まるギリギリまで、書いてあって?、辞書レベルの厚さ、、、無理だろ?絶対!

 

「もういいや、とりあえず行こう…。」

 

「事前に、やっていないからそうなる。」

 

確かにそうなんだけどね…。とほほ…

 

それから、敵拠点に先遣隊が突入し、5分程たった後に、俺達も、突入したざっくり、亜門に、聞いた所敵は、レートA『厳盾』《げんたて》、特徴は甲赫が、異様に高く防御力に優れているらしい。

 

そんな敵だが、なんか亜門なら『ドウジマ』で、ぶっ壊しそうなんだけど。

 

「ぎゃー!?」

 

 

誰かの叫び声が、聞こえた。

 

 

俺は、『ハイエナ』を、亜門は、『ドウジマ』を、構えて叫び声の方向に、行くと轟音と共に何人かが、吹飛ばされ壁に叩きつけられる。

 

そして、目の前には両腕に巨大な、盾をつけた、男が立っていた。

 

「亜門、これレートAじゃないよね?」

 

「本部のミスか、、、だがやるしかない…」

 

「だね、死なないようにしなくちゃ、」

 

俺達は、自らの持つクインケを、構え直し戦闘に、参加する。

 

「誰も、傷つけられないけどいいのかな?ハハッ」

 

「そうかい?じゃあ俺が、、、!」

 

頭に目掛けて、『ハイエナ』を力を込めて、突き刺す!その後、頭を蹴り瞬時に離れる。

 

「ウゴアッ?!っ!貴様!~」

 

「どうよ?俺の攻撃は?ヘヘッ」

 

敵は俺の挑発に乗り、自らの甲赫の盾を振り回し追いかけてくるが、そんな単調な攻撃あたりません。

 

「クソが!、ちょこまかと、、、うっ?!」

 

「喋ってると、隙できるよ?」

 

隙ができた『厳盾』に、『ハイエナ』を刺し、蹴りで、ねじ込む。

 

「ギャアァァァァ━━━」

 

流石に『ハイエナ』の、喰い千切りが、発動したら激痛だろ、腹抉られてる様なもんだからな、同情するよ。

 

「ハアハア、、、クッ、ソ、が!」

 

「亜門〜~」

 

亜門の名前を呼ぶと、『ドウジマ』を振りかぶっていた亜門が、暗闇から現れそのまま、甲赫ごと体を叩き割る。

 

ギャアァァァァ━━先程聞こえた声を、『厳盾』は上げる。

 

 

その後、もう一度亜門は、とどめに地面に、叩きつける。

すると、先程まで動いていたのは、嘘のように、うごかなくなった。

 

「ふうー、終了、、、」

 

その後の、お疲れ様という言葉は、出なかった、いや、出せなかった。

なぜなら、後ろに、

 

 

 

 

 

 

 

『隻眼の梟』がいたから、、、

 

後ろに居ると、自分が認識した、直後『隻眼の梟』は甲赫を振るう。

だがなんとか、地面に伏せる事で回避する。

 

まだその後に、もう一方の甲赫で突く、痛えだろうなあ、喰種ではあるがさすがに、痛みはある為、痛さを想像するが、その痛さを味わう事は、なかった。

 

目の前では、亜門が『ドウジマ』で、攻撃を反らせてくれていた。

 

「亜門!?」

 

「おい!!早く立て!!」

 

「悪い!」

 

なんとか、体を転がし避ける。亜門でも耐えられないのか、甲赫を弾き、避ける。

 

危険な状態からは、ぬけだしたが状況は変わらない、この疲労仕切った仲間達とレートSSSに、挑むのは絶望的だ。

 

誰かが、犠牲になるしかない、しかも実力のある奴が、、、なら必然的に、実力はどうかしらないが、喰種である俺しかない仇を探せないのは、悔しいが友人を殺される訳にいかない。

 

「亜門…逃げろ、、、」

 

「なに!?」

 

「この状況じゃ、誰かが犠牲にならないと、いけないからな」

 

「ふざけるな!貴様だけっ、、、」

 

「てめぇこそ、ざけんな!仲間がこんな状況じゃ、誰かが犠牲になるしかねえんだよ!」

 

「亜門、お前ならわかるよな、お前が、連れてけ。じゃあな! 」

 

俺は、話を行動で終わらせ梟に向かっていく。

 

亜門は、その覚悟が伝わったのか、仲間を連れ撤退していく。

 

「アタマイイネ ハハッ♪」

 

「そりゃ、どうも、、、」

 

亜門達が行ったのを、確認すると、戦闘大勢になる、なるべく本部に帰りたいので、クインケを、ここにある物全部使う。

 

「じゃあ殺りますか」

 

ハイエナを投げつけ、喰い千切りを発動させて、持っているもの、全部投げつける。

だが、何本かは、刺さったが、ほとんどは、弾かれる。

「ハハッ、、、硬いねえ、、、」

 

その後、甲赫による攻撃を避けながら、クインケでできた、ライフルを放つも、やはり無傷、

やっぱり無理かな?

 

『モウオワリ?ジャアネ』

 

「いや、まだ隠し玉はあるので。」

 

口角を吊り上げ、不敵な笑みを浮かべ、クインケで作った仮面を、取り出しつけ、赫子を出す。

 

「まだまだ、これからかも?」

 

6本の鱗赫を、梟に向け突き出す。

梟の方は、何本かは弾くがやはり裁ききれず、突き刺さる。

梟も、やられるだけではなく、背中にある、羽赫による、弾丸を弾き出す。

 

尾赫で、大方の弾丸を弾き、体の周りに鱗赫を、構え一直線に、走り込み右に飛び鱗赫を叩きつけるが、甲赫で防がれる。

 

近接距離の戦闘をするが、次の瞬間に、わき腹に甲赫が抉り込まれる。

大きな痛みが走るが耐え、鱗赫で刺さっている甲赫を、上から叩きつけへし折る。

刺さった甲赫が、粒子になり消える。

 

『ツヨイネ!タノシイョ』

 

「そうですか、こっちは、相当きついんだけど。」

 

なぜか、身体に力が抜け、地面に倒れ込む、

(は?こんな時に副作用?ふざけんな)

 

『アレ?ホントニ、オワリ?』

 

「クソが!っ!?」

 

先程、亜門達が行った方向に、行こうとしていく、やばい!このままじゃ、この程度の副作用なら半赫者に無理になれば、抑えられる。

「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」

顔全体を、仮面と融合した、自分の赫子が、覆う。

大きな目が、顔に生成されていく、そして、赫眼のでない、右目部分が、羽赫の様な赫子の炎が、現れる。

 

だが、半赫者の為、身体に赫子が張り付く量が、格段に少なく、赫子が、龍の顔になる数も、鱗赫に二本程度。

 

「ジャマ、、、テキ、、ゴロズ!」

 

『アレ?カクジャ?』

 

梟に対して、襲いかかる。

甲赫を赫子に包まれた腕で、握り潰す。

龍の様な赫子は、梟の身体に噛みつき、喰らう。

だが、何度も襲いかかり、甲赫で叩きつけられても、骨が折れても、襲いかかる。

 

羽赫の、弾丸に撃たれても、襲いかかる。

 

梟が、疲労し始めてはいたが、甲赫と羽赫による攻撃に、九夜にも限界が訪れ、倒れながらも。

「まだ、ヤラナグチャ、ウジナイタクナイ…」

ブツブツと呪詛のように呟きながら、気を失う…。

_____________________

Side エト

 

終わった。この捜査官の喰種強かった、、、

喰べようかな?

 

そう思い、張り付いている仮面を剥がしたと、同時に衝撃が走る。

 

「九夜?」

 

頭の中には九夜に対しての、愛が溢れ、今までの行動が、無駄じゃないわかったと同時に…

 

「ヤットミツケタヨ、九夜?」

 

この言葉は普通の愛からでた、言葉ではなかった。

今までの、彼女の悲劇によりできた狂愛からでた言葉だった。




どうでしたか?
来週は、エト回なんで、ヨロ(`・ω・´)スク!
コメヨロ(`・ω・´)スク!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『狂悲』

どうも、かますです<(_ _)>
今回は、ギリギリ投稿できたと、言うような感じなので、期待はしないでね(´;ω;`)

では、どうぞ

※タイトルは「きょうひ」と、読みます


Side 九尾

 

とても暗い、暗すぎて目の前が、見えない。

なんだろ、なんか嫌な感じだ、気色悪い何かを纏ってるみたいだ。

目を開けると、周りには赤黒い枯れ木が、何本も永遠につづいている。

そして、木が歪み木の一部が、本体から離れ、いくつもの、それが、集まり人の形を、作っていく。

それは、俺の姿をしているが、俺じゃない何か、そんな姿に、イラッと来て俺は、

「お前、誰だよ。」

『、、、』

「だんまりかよ。本当に誰だ?」

『フフッわからないかな?』

「は?わかるわけないだろ」

『喰われた者達の、呪いかな?ハハッ』

「それって…」

『アレ?わからないかな?』

『君が、喰らった『喰種』達の事♪』

「」

俺は、黙る事しか出来ない、俺は今まで喰種を、喰らい生きてきた。

人間を、喰らう事もあったが、圧倒的に喰種の方が、多く喰べている。

なぜか、俺は匂いがいいらしく、匂いにつられて、喰種が寄って来るが、大体が力量の差も、わからない雑魚ばかり。

ただ、一つ疑問なのが、ただ単に戦闘をして、潰そうとしていたのに、いつの間にか気が遠くなり、目が覚めると目の前には、喰われボロボロに、なった死体が転がっている。

その出来事が、初めて起きた頃は、何度も自分を責め、罵った。

『わかるよね、無意識だとしても、他人の命を奪った事は、』

「わかってる…自分でもわかってる、、、なら、呪いってなんだよ!」

『呪い?ああ、それは簡単!喰種だろうと、人間だろうと、喰える程の異常な食欲かな♪』

「それって、もしかして、、、!」

『もちろん!、家族だろうと、恋人だろうと、自我を失えば喰うかもね?』

「なんで!?なんでだよ!嫌だ!自分で、、、ヤダヤダ」

そんな、錯乱する俺に一歩、また一歩あいつは、近づいてくる。

そして、あいつは、

『『人間性なんて、捨てれば楽なのにね、、、』』

そう言って消えた。そして、俺の意識も薄れていく、、、

 

_____________________

 

Side 亜門

 

他の、仲間を避難させて、間に合えと願いながら、高鷹の元へ走る。

とても、自分が情けない、自分に力があれば、あいつと共に、戦い退ける事が、出来たかもしれない。

考えながらも、走る、砂利の様に、なったコンクリートを、踏むとコンクリートと、道が擦れる音が、響く。

少しばかり、走ると目の前には、崩れたコンクリートが、山になり、道を塞いでいたが、

「この、程度ならクインケで!」

『ドウジマ』を、ケース状から、展開すると、先には縦に大きな円形状の、塊が形成され、そこから、持ち手となる棒が伸びる。

そして、大きく後ろに『ドウジマを』、振りかぶり、足を踏み込むと、同時に振るう。

すると、道を塞いでいた、壁は無残に壊れ、土煙がたつ。

土煙に、よって見えない為、焦るように土煙を、振り払って目を凝らすと、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前には、高鷹の腕と、思われる物が転がっており、その近くには、大量に出血したと、想像できる血だまりが、出来ており見るに耐えない。

「高鷹?、なぜ、お前の様な奴が、死ななければ、ふざけるな、、、」

足から、崩れ、涙が溢れ、視界が歪む、ただし、時間が経つ程に、現実ということを、理解させられていく。

あの後、調査班と救護班が、到着し調査班の調査結果は、高鷹九夜は、死亡ということになった…。

 

 

______________________

Side 九尾

 

ゆっくりと、目が覚めるが、頭がハッキリとしないなか、生きてる事を確認するため、左腕を見ると、再生途中なのか、赤く細い、赫子が少しずつ、腕を形成していく中、手錠が着けられている事を、自覚すると、

「ああ、捕まったのか~、って!?」

なんで!?、アレ?もしかして、あれですか?

拷問、ノー!!嫌だ。あれだよ!?、拷問されたら、マイラブリーシスター会えない!。

なぜ焦ってるかと、気になるでしょう?、副作用と、無理して半赫者になった、反動が来てるから、人間並の弱さだよ?、身体の色んな所グリグリされて、チーんだよ?!

やばい出なきゃ!。

手錠を、引っ張るが何も変わらず、ただ痛いだけ、こんなんじゃ、、、死ぬ。

軽くパニックを、起こしていると、錆び付いたドアが、『ギィィ』と音を立てて、開くすると、そこから出てきたのは、フードを着てさらには、身体中に包帯を巻いた、女性らしき喰種が、入ってくる。

「あっ、起きたかな♪ 九夜?」

そう、首をかしげて、俺に話し掛ける、ただ、何故か聞いた事の、ある声というのは、気のせいだろうかそんな中、目の前の包帯喰種は、

「気づかないかな?なら、、、」

顔に巻き付いている、包帯を少しずつ解いていく、すると目の前には、、、姉さんがいた。

特徴的な、タレ目に重力に逆らう様に、ピンと跳ねた緑髪のくせっ毛、正真正銘の小さい頃を、一緒に過ごした。エト姉さんだった。

「エト、、、姉さん?なんで姉さんが…?」

「久しぶり、九夜。」

頭が、混乱する姉さんが、なんで!?、確かに姉さんは、強くたまに悲しそうな顔をしている時も、あったし親を知らない、哀しい人ではあったけど、

「姉さん、なんでアオギリにいるんだよ?」

「私は、アオギリにいるんじゃないよ、アオギリを作ったんだよ♪」

は?アオギリを作った?なんで?そんな必要、、、あった…『復讐』エト姉さんは、俺達の、家族の一員だっただから、CCGに

「姉さん、復讐の為にやったのかよ…」

「そうだよ!、私の大事な家族を奪ったんだから、当たり前♪」

目の前で、言った姉さんが、作ったアオギリは、ふざけた連中ばかりいるのに!

「ふざけんな、アオギリにどれだけ、ふざけた奴らが、いるかわかってるだろ!!」

「そんなの、どうでもいいよ。九夜さえ居てくれたらなにも、いらないから♪」

歪んだ笑顔で、訳の分からない事を言っている。

「まだ、理解できないかな?。まあいいよ、少しずつ、理解してくれるなら。ただ、これは覚えといたほうがいいよ?」

「アオギリに入らないのなら、周りの人たちまで、巻き込む事になるかも、知れないよ、、、」

「ふざけんn グハァ…」

 

 

 

 

 

 

 

「だから、早く私だけの、九夜にナッテネ…」

 

 

 




今回は、偽のエト回でした。
申し訳ございません!!<(_ _)>
いやはや、少しヤンデレが、掴めず、後二三回で、なんとかしますんで、今回は、お許しください(´;ω;`)
ではまたヽ(;▽;)ノ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

休載 おまけ!

すみません!(´;ω;`)
夏の、暑さにやられ調子を崩しまして、休載にさせていただきます!

なので、お詫びとして、おまけを
(∩´。•ω•)⊃ドゾー


エピソード

 

エトお姉ちゃんは、本当の、お姉ちゃんみたいに優しい。

 

ある日

 

エトお姉ちゃんと、訓練をしている時に、ケガをしたら、知らない内に近くまできて、心配してくれて嬉しかったけれど、

「ごめんね、これからはもっと手加減するからね」

「えっ、別に大丈夫だよ!」

何故か、訓練を手加減すると、言い出してしまった。

それじゃ、全然練習にならない、気がするんだけど?

「そんな事を、言ってたら、練習にならないよ!」

「全然大丈夫、避ける練習してればね、全然大丈夫大丈夫♪♪」

もしかしたら、、、心配してるのは、本当だとは思うけど、サボりたいんじゃ…

「エトお姉ちゃん、もしかしたら、サボりたいんじゃないの、、、」

「そんな訳ないよ♪、ただちょーっと、お家で、ダラダラしたいかなー、なんて思っただけ♪」

うん!、それ、、、サボりたいだけだよ!

お父さんに、怒られるよー、お父さんの鱗赫スーパー平手打ち、やられちゃうよ!?

「ちゃんとやろうよ!ね?、お姉ちゃん怒られるよ! 痛いの知ってるでしょ?」

「バレなきゃ、犯罪じゃないだよ!、それと同じ、だから大丈夫♪」

「そう、なの?」

少し、僕が騙されかけだしたとき、何故か後ろから、なんか殺気が、あるよ?なんか赫子の、

感じもするし、もちかちて、、、

「エト〜?、今なんていったのかな?、もう一回、お父さんに教えてくれるかなー?」

イャー!?、お父さん何で、赫眼の筋が、おでこにまで出てるの?、しかも赫子も、出してるし、もしかして、死ぬかもしれない…

「えっ?何言ってるの、ただ犯罪は、バレても犯罪なんだよって、九夜に教えてあげてただけ♪ ねっ♪九夜」

「九夜?、本当かな?正直に教えてくれるかな?、大丈夫!、正直に言ったら怒らないよ?ね?」

なに、なんで両方から、正反対のオーラをだしながら、同意を引き出そうとしてる?

どうしよう、ヤバイよヤバイよ、下手したら、やられちゃうよ!?

「えっと、あのそのどうしry」

『『味方しろー、、、じゃないと?ニコッ』』

「もうやだー!」

この後、走って逃げた後、家戻るとエト姉ちゃんが、ボロクソに説教されていた。

凄い勢いで、飛びつかれて、

「ずびっ!、あどね!、この人ただ休みをしたかっだけなのにね、私生活までいだすんだよ」

「お父さん、どんだけいったの?」

少し可哀想に、思いお父さんに、何を言ったのか聞くと

「息子よ?!もしかして?エトに味方する気なのか!」

「そういう、訳じゃないけど!

もうやだ、何この2人は!?」




どうでしたが、過去の日常回でした!
では、来週は無理してでも、書きますので!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『愛』

今回は、ヤンデレの心情編です!
少なくて、すみません┏○┓

まだ、体調が優れず文字数は、少ないですけど、お許しください!!


Side エト

あの時は、びっくりした。

始めは、ただの邪魔な敵に、見えていたけれど、なぜかとても懐かしい匂いもした気がした。

戦っていた時にも、とても懐かしかった。

私の、唯一の家族であり、弟であり、最初で最後の想い人との、楽しかった記憶も蘇ってくる。

 

だけれど、有り得ないなぜなら、家族はもう居ないあの、腐った奴らに殺された、もう戻ってこないもう帰ってこない。

 

なら私は、復讐する家族を、奪った奴らを、

あいつらを殺してももう戻ってこない、

なら、のうのうと生きる人間たちを、許さない……。

 

そして、こちらもダメージを受けたものの、

無事倒したのだが、少しばかり顔が気になり

喰種特有の不気味な仮面を、外すと見えたのは信じられないモノだった。

 

死んでしまったと、絶望していた彼が、九夜がいた…。

その時、心の中から『狂愛』という、黒くて美しい感情が溢れてくる。

 

目の前の、彼がとてつもなく愛おしい、彼を失った気持ちを知った私には、もう耐えられない一生離したくない、いや一分一秒も離したくない、もう彼を私の物にしたい、誰の色にも染めたくない、私だけの、私だけの色で支配したい、そして理想は私は彼の色に、彼は私の色になる。

 

そうして、互いに愛する人の色に染まってしまいたい……。

だけれど、今行動を起こすには、まだ早いもっと、依存をさせてからもっともっと濃く、そして永遠に染まり続けてほしい…!。

 

だから、もうあなたは永遠に私の物で、私はあなたの物だからね?。

 

 

ゼッタイハナサナイヨ♪

 

 

 

_______________________

 

Side ヒナミ

 

昨日から、お兄ちゃんが帰ってこない。

私は、いつも私は心配なのにお兄ちゃんは、危ないCCGに行っちゃう。

 

お兄ちゃんは、CCGに行き始めてから、前にも増して明るくなった。

前から、表面はとても明るかった事は、確かだけどたまにとても悲しい表情を、している時がある。

 

だけど、CCGに入ってから、まどさん?とかあもんさんの話をしている時は、とても明るくなっていた。

ただ、その代わりお兄ちゃんが、泥の付いたスーツや、革靴を自分で洗いながら、二人の文句をブツブツ言ってる所を、面白くてたまらない。

 

ただ、今日はとても心配だ、いつもならここまで、遅くなる事は有り得ないのに。

そんな、お兄ちゃんの心配をしていると、お父さんの診察室から、大きいな音が響くと同時に、喧騒が聞こえる、そして診察室に様子を見に行った、次の瞬間目の前は…………ペンチをもった…

 




どうでしたか?、次の二、三話は、Side混獣ですが、宜しくです!( ̄∇ ̄)ゞ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

混獣とCCG
混獣 Side 『初会』


どうも!かますです!
今回は、混獣こと羽黒 陽葉の、ストーリですが何卒ヨロ(`・ω・´)スク


あれから、什造(玲)とはアカデミーの訓練などで、パートナーを組む戦闘訓練を、一緒にやっていた。しかし什造の、経歴と彼の歪んでしまった、いや歪められた人間性などがあるものの、実力としても、実戦にでても問題のないレベルの為、アカデミーからCCGへ移る事になり、現在は会っていない。

 

私と、似たような人間に少し期待を、抱いていたのだが…。

 

まあ私には、今は関係ない同じCCGである為、会う事も、あるかもしれないし彼の実力と、印象の深さは、噂でも流れやすいタイプの人間だろう。

 

その為、あまり期待していないが、今日はアカデミーを卒業した私の、CCGへの初出勤と挨拶だ、まあ今日の出勤=初捜査だが、私としては、喰種を殺れたらラッキーというとこだが。

 

「そろそろ、出るか。」

 

我が家である、アパートの一室は女性の部屋とは、思えない機能性だけを重視した、さっぱりとした部屋だ。

 

私としては、無駄な女性らしさは外だけで充分だ。

 

「少し急ぐか。」

 

そう、予定より少しばかり、遅くなった時間を確認し家を出ていく。

 

 

 

 

___________/_/_//______

 

 

 

 

 

 

 

我が家から、一時間程かけて移動しCCG本部へ辿り着いた。

 

CCG本部の、内装は何処にでもありそうな、ビジネス会社と、遜色ない外見だがセキュリティ面や、研究設備などはCCGの最新の技術を使い

他とは、比べ物にならない程だ。

 

「こんな所なら、人体実験ぐらいバレなそうだ」

 

まあ、私には興味がない分野だが。

 

セキュリティゲートに、手をかざしゲートのロックを解除し、本部の中へと入っていく途中、三人組の捜査官とすれ違ったが、その中の1人から何かを感じた。

 

だがこの中で戦闘を起こす程、私もバカではないので、そのまま、目の前のエレベーターへ乗った。

 

 

 

______________________

 

 

 

 

 

 

数分程乗った後、目的の階でエレベーターから降りると、目の前にはデスクワークをしている者や、書類について相談している者、様々な仕事を行っている。

 

私は、部長らしき人物に話しかけた。

 

「すみません?今日配属された、『羽黒 陽葉』なんですが。」

 

「ん?、あぁ!羽黒くんか!初めましてここの部の部長をしている『風山 博也』だ、よろしく!」

 

握手を、求めてくる中年初期の男性の、手を握り握手をする。

 

「少し待っててくれ、君の上司を、連れてくる。」

 

部屋に、入っていくと中からとてつもない怒声が、聞こえる。

 

『バカ!なにやってんだ。もう来てんだよ!

待たせるな!』

 

先程とは、少し違う印象で他人だと勘違いするほどだった。

 

「へいへい!すいませんよ〜!」

 

出てきたのは、ボサボサな髪をしているが、世間的には、イケメンという部類に入る男であり、私の恩人(仮)の「佐方 諒貴」である。

 

「新人ってお前かよ!ったくなんでこんな、オフとぅんに入っていたい時間に!」

 

「なに、バカいってんだ、イノシシ!」

 

イノシシ?ここには、イノシシがいるのだろうか?

まあ、そんな訳はないとして多分、恩人(笑)の、あだ名か何かだろう、

 

「えっ?イノシシですか??」

 

「あっ!悪いね、羽黒くん君も知っているこいつのあだ名が、『イノシシ』なんだよ」

 

あははっ!と、笑いながら説明してくれた。

この、佐方は二等捜査官時代に、命令を無視して突っ込むことから、付けられた名前らしい。

 

 

 

 

 

 

 

その後は、自分のデスクと社員の人達の挨拶で、一日が終わった。




どうでしたでしょうか!

今日見て初めて評価が、書いてあってまだまだと再度思い知らされましたが、今後ともよろしくお願い致します!┏○┓


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

混獣 Side 『娯楽』

今回は、グロ注意ですので、お気をつけください。
陽葉って…と名前が似合ってないなーと思う回ですw

では、お楽しみください!


最近は、捜査官の仕事に慣れつつある、実戦にしか特化?していなかった為、証拠物品の捜索や捜査報告書類などは、平均以上にはできているつもりだ。

 

そんな、回想をしているが現在進行系で戦闘中だ。

 

「陽葉〜戦闘中だけど〜?」

 

「わかっていますよ、『イノシシ』さん」

 

上司である、佐方諒貴が大声で何か言っているが関係ないので無視だ。

そして、目の前には大人数の喰種達が、自らの赫子を構えてこちらを、睨みつけている。

 

「あんたら、終わりだぞ」

 

余裕を、かましているのか脅してくるが、大人数で集まろうと、Aレート程度にしか満たないザコに、何を言われようとどうでもいい、唯私の楽しみになればいい。

 

「ふうん、別に話はどうでもいい早く」

 

「魅力《しにざま》を見せろ。」

 

私は、『クロサキ』を構える、刀の赤く光る目の様な模様は、私の興奮を代弁するかのように、おどろおどろしく鈍く強く光る。

 

「はっ?訳分からねry」

 

「だから、言った話はどうでもいいって…」

 

「ゲハッ!??」

 

先程まで、無駄口を叩いていた男は、血反吐を吐きながら力なく、崩れ落ちる。

 

「言ったでしょ、ふふっ!」

 

「楽しみだよ?早く魅せて?」

 

今の、戦闘を始めとして多数の喰種が、私達に向ってなだれ込む。

 

「うぉい!?まあいいけどさ〜」

 

「さすがに、この人数行けるかね、ハァー。」

 

私は、上司の声は聞こえなかったが、明らかに予想外の行動だったのだろう。

まあ、私が責任取りますので安心を。

 

「このクソがっ!!」

 

「やっぱり、まだまだ綺麗に殺せないなーっと!」

 

襲ってくる、喰種の首を豆腐に包丁を入れるように、落とす。

一瞬の出来事に、落ちた首は驚愕の顔を浮かべ転がっていく。

 

「「「はっ?!」」」

 

「おっ、今のいい感じ」

 

私の、今の殺し方に目の前の全員が、恐怖の表情に怯えている。

私は、今の殺り方に満足感を覚えながら、まだまだ足りないという、矛盾だらけの感情を抱きながら、武器を構える。

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

周りには、鉄の臭いが漂っている。

何故なら、周りには彼女が殺した、喰種達の亡骸が積まれており、その亡骸の山の上には、彼女の武器である、「クロサキ弐型」が突き刺さり、血を吸収しているが如く、赫子による脈動打っている。

 

そして彼女は、その上に立ち満足そうな笑みを、浮かべながら何かまだ物足りないようだった…。

 

それから、呼んでおいた処理班が到着したのだが、あまりの亡骸の多さとその無惨な光景に、処理班の隊員の何人かは、吐き気を起こしたり、恐怖の表情を浮かべていた。

 

 

 




どうでしたでしょうか、今回、陽葉の武器『クロサキ』が、諒貴さんと被っていたので、わかりずらいかなーと思い、変更し『クロサキ弐型』にしました!

まあでも、陽葉の名前が今更になって名前が、うわー(;^ω^)と、思いました(笑)

あと、皆さんに聞きたい事がありまして、混獣の回を続けさせていただきたいと思い、大丈夫なら簡単に、「大丈夫」と、駄目「あかん」、コメントして下さるとありがたいです!
自分で、言った事を破る形になるかもしれませんがよろしくおねがいします。

長く話してしまいすみませんでは、また来週(* ̄▽ ̄)ノ~~

追記 アンケートの方は、メッセージや活動報告のどれかに送って下さると、有難いです。
こなかった場合は、無言の承諾という形で続けさせていただきます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

混獣 Side 『狂怖』

すみません!毎回毎回遅れてしまって!

今回も、混獣回です!

アンケートが、来ない!なんかとても虚しいというか、恥ずかしいです!

グルカルのネタが出ますので、気になる方は調べて見てください!

まあそれは置いといて!本編お楽しみください!


私は、狂っている…。

 

初めて狂気が芽生えた頃は、狂気という物には気づいていた。

だけれど、狂気の大きさには気づけていなかった。

 

それに気づいたのは、最近だ。

 

_____________________

 

それは、本格的に捜査官になり初めての、喰種の討伐任務。

 

私は佐方諒貴と、討伐任務遂行場所に来ていた。

今回の任務内容としては、

Sレートの喰種『グリーンフェザー』捕食する殆どが、女性を対象としており、捕食方法も整った顔で誑かし、

 

人通りの少ない場所に連れ込み殺すという、

頭脳的な殺し方をする喰種であり、更には実力も上の下程は、戦闘力があり二等捜査官では、相手にもならない程度の強さである。

 

そして、私達は捜査により判明した、喰種の住処に張り込みを行っており、囮の女性捜査官と『グリーンフェザー』が来るのを待機していたのだが、予定時間より大幅に遅れていた。

 

「遅いですね、予定より一時間も遅れています」

 

「だな〜…、うおっ!このラーメン屋美味そう、営業時間はっと…」

 

私は、予定時間より遅れている事を伝えるのだが、私の上司はお得意のラーメン屋探しをしており、私の話しに聞く耳をもっていない。

 

「そうですか、話を聞く耳を持ちませんか?…」

 

「んー、あっ!このラーメンも、」

 

「わかりました、ならそのスマホを壊しますか。」

 

私は、本来の用途とは違うが、『クロサキ弐型』をトランク型から展開する。

そして、サボり上司のスマホ目掛けて振り下ろそうとした瞬間…。

 

 

人間サイズの、何かが猛スピードで私の体にぶつかり、不意を突かれた私はそのまま、吹き飛ばされていく。

 

 

 

しかし、私は体の力を一気に抜き地面に倒れていきながら、『クロサキ弐型』を突き刺さす。

そして、最後に足を地面から離し、勢いを生かし地面に、足を踏ん張り軽くスリップを、起こしながらも、軽く火花を上げながら勢いを削る。

 

「誰ですか?こんなモン投げるのは?」

 

「ふふっ、失礼。もう一度綺麗な女性の死体、拝見したくて」

 

私は、あまり人の性癖に興味ないけど、

今は、貴女には興味がある。

何故なら、狂気の犠牲になってモラウカラ。

 

「そうですか、まあ貴方には死んでもらいますから、別にいいですよ」

 

「こちらこそ、貴女には私の餌食になっていただきますよ」

 

「人命が重要だからな、取り敢えず救助だな戦闘はまかす。」

 

私の、肩を軽く叩き、吹き飛ばされた女性捜査官の元に、駆け寄っていった。

そして、私は目の前に立つ、無駄に整った顔立ちの喰種に向け、『クロサキ弐型』を下段に構える。

 

「いやはや、女性がそんな物騒な物を」

 

「もっていては、美しくないですよっ!!」

 

気持ち悪い、一言を言うと背中に表れている、特徴的な明るい緑色の羽赫から、それと同色の弾丸が打ち出される。

 

「私は、別に!、興味!、ありませんから」

 

避けれる弾丸のみを、体を様々な方向にずらし、それが不可能な弾丸のみ横や縦様々な方向に、武器により断絶する。

 

「そうですか、それはとても残念です!」

 

「私は、興味ないと言ってる!」

 

羽赫を、4つに分け私に攻撃を仕掛てくるが、私も負けずと武器で、それを逸らし喰種に迫る。

 

「終わり…。」

 

「そう御思いですか?、まだですよ?」

 

「は?、うあっ?!」

 

私の、一瞬の油断を見逃さず先程逸らした、羽赫が弾丸を打ち出しており、私の背中に刺さっていた。

 

「うっ…、死角からの弾丸ですか、貴方をなめてましたね」

 

「でしょう?、戦闘に油断は禁物ですよ?」

 

私には、多くの赫子の弾丸刺さっていたが、私はその時。

 

_____________________

 

 

その状況、痛みがとても面白かった。

 

 

 

「ははっ!!、楽しいですよ?この時間自分も死ぬかもしれない、この状況!」

 

「っ!?、貴方相当狂っていらっしゃるようで?」

 

「そうですね!、ここまで狂ってるとは思ってませんでしたよ!!」

 

私は、この狂気を楽観視していた自分に、怒りを感じた。

なぜ、怒りを感じたかそれはもちろん、こんな楽しさをわかっていなかった自分に!

 

「ですが、狂人ほど体の限界を知らない人は、いません、っ?!」

 

「御託なんて、どうでもいいんで楽しみましょうよ?」

 

「本当に狂ってますね」

 

私は、一瞬にして近づき武器により、『グリーンフェザー』の体をズタズタに引き裂いていた。

 

「でも、この狂気はとても美しいですよ?」

 

そして、そう言い放った『グリーンフェザー』の体を、横に一瞬で上半身と下半身を、断絶させた。

 

「それは、ありがたく受け止めますよ」

 

 

 

 

戦闘が、終わり救護班すぐに到着し女性捜査官を、搬送していった。

そして、戦闘の余韻に浸りながら私はなぜか、上司の佐方さんに、質問した。

 

「私は、怖いですか?」

 

「いんや、部下を怖がる上司なんていてたまるか」

 

「そうですか…」

 

私は、今でもなぜこの質問をしたのか、今でもわからない、だが1つだけわかった。

怖いのだ、この狂気の行き先と大きさがわからなくて。

 

 

 

 

 

_____________________

 

「早く会いたいです、陽葉さん」

 

 

 

「什造ー!、そろそろ行くぞー?」

 

「篠原さん!、待ってください!」

 

早く僕の、隙間を埋めてください。

 

 

 




いやはや、混獣回はグロテスク続きですよ(苦笑)

後、九尾の方は後1〜2話程度で、始まりますので宜しくお願いします!

コメントの方も宜しくお願いします!



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

混獣 Side 『再心』

いやはや、なんとか3千文字だ!!

まあ、今回は什造くんが…

というとで本編(∩´。•ω•)⊃ドゾー


私は、以前の『グリーンフェザー』の単独討伐とAレートの集団の討伐により、『二等捜査官』から『上等捜査官』に昇進した。

しかし、2度目の戦闘時の様子が噂になり、周りの人間達がよそよそしい。

 

まあ、そうだろう私でも自分のおかしさは、自覚している。

そして、人間は自分とは違う者は中々、認めようとはしない。

これ程の、条件が揃えばこうなる事は予想できたのだが、もう少し自重すべきだったか…。

 

「またあいつか!」

 

「追いかけっこです!」

 

後ろから、風山部長の聞き慣れた怒声が聞こえ、その後からいたずらが成功した子供の様な、声が聞こえる。

 

「すまない!!羽黒くん!、そいつを捕まえてくれ!」

 

「えっ?」

 

「そこの人、早く退くです!」

 

私に対して、風山部長が追っている人を捕まえてくれと、大声でお願いされる。

捕まえようと、振り向くとそこにいたのは、私がアカデミー時代に組んでいたパートナー、什造がいた。

 

「什造??」

 

「ふぇ?、陽葉じゃないですか!!」

 

什造は、私が陽葉だという事に気付くと、私に向かい抱き着いてくる。

 

「久しぶりです!陽葉〜、陽葉のいい匂いですー」

 

「什造?、また匂いを嗅いでる…。」

 

そのまま、母親に甘える子供の様に顔を擦り付けながら、匂いを嗅いでいる。

この癖は、今も治っていないようだ。

什造は、アカデミーにいた時から抱き着いてくるのは、日常茶飯事だった。

 

「なんで、什造はいつも匂いを嗅ぐ?」

 

「なんでって?、落ち着くからに決まってるです」

 

そんな、くだらない質問を什造にしていると、風山部長が息を切らしながら、追い付いた。

 

「追い、付いた、ハァハァ…。」

 

「羽黒くん捕まえて、あれ?」

 

「あっ風山部長、什造がなにかしたんですか?」

 

追い付いた風山部長は、抱き着いている什造を見て、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔していたが、とりあえず什造がなにをしたか聞いた。

 

「ああ、いつの間にか私のクインケを、任務に持っていってたんだ」

 

「いいじゃないですか〜、1回風山さんのを使ってみたかったです!」

 

「慣れない、クインケを使っても怪我するだけだぞ?」

 

と、先程とは違い心配そうに諭している。

風山部長らしく、部下の命が危険になる事を避けたかったらしい。

 

「什造、風山部長の言ってる通り体型や癖に合わない事もあるから、綺麗に壊せないよ」

 

「そうですか?、陽葉が言うならやめるです」

 

「まあ、それはいいとして陽葉君にも用事が、あったんだ!」

 

軽く、什造を諭した後に風山部長が、なにかを思い出したように言う。

 

「陽葉君、急で悪いのだが今週に『鬼面』の討伐を篠原のコンビと君と佐方で、お願いできないか?」

 

「あっ、はいわかりました」

 

「陽葉と、一緒にいけるですか!!」

 

その後、『鬼面』の情報を聞くと。

『鬼面』は、以前存在していた『黒狗』と『魔猿』と対立していた喰種らしい。

レートは、Sレート以上ではあるらしく赫子は、甲赫を扱い形状は鬼の金棒の様な形をしている。

 

さらに、『小鬼』と呼ばれる手下達を連れているとの事だ。

 

私としては、少し楽しみだ。

 

 

 

 

____________________

 

 

 

〜1週間後〜

 

 

 

 

今は、篠原特等の運転する車両で什造と佐方さんと、一緒に現地へ移動している。

そして、篠原特等と佐方さんはなにか世間話でも、しているようだ。

 

什造はというと、私の膝に乗り私に話し掛けている。

 

「陽葉、楽しみです〜!早く喰種を壊してクインケが、欲しいです」

 

「まあ、誰が倒すかわからないけどね」

 

「僕が壊すです!」

 

そんな、くだらない話しをしていると、現場に到着したようだ。

そこは、廃墟のビルで相当荒廃しているようで、窓のガラスや落書きが書いてある。

そして、ここからは篠原特等と什造と分かれて、ビル内部を探す事になっている。

 

「では私達は北側の方を探す、イノシシは南側の方を探してくれ」

 

「篠原さんそのあだ名やめてください!とりあえずわかりました、じゃあ行くぞ陽葉」

 

「はい」

 

短く返事をすると、ビルを探索していくがビル内部が異様に静かだ。

さらに、廃墟ならではの光景が更にそう感じるているようだ。

 

「いねぇなあ、本当なら休みだったのによー」

 

「うるさいですよ?、佐方さんの少ない小遣いスリますよ?」

 

「はっ!?、ふざけんな!嫁さんからもらえる限りある小遣いを、奪う気か!?」

 

まあ、馬鹿馬鹿しい話しをしながら捜索をしていたのだが、遂に最上階に来てしまったのだが、なにもいない。

 

「いねぇ、もしかして無駄足かよ?」

 

「そんな事も、無いようですよ…」

 

目の前の、コンクリートの天井から轟音と共に、何人もの赤い1角をもった鬼の仮面をかぶった喰種が、降りてくる。

 

そして、その集団の間から一際凶悪な顔をした鬼の仮面をつけた喰種が、棍棒状の甲赫を肩に置き近づいてくる。

 

「いやいや、見事引っ掛かってくれたな〜」

 

「ちっ!、罠か流石にこの空間にこの人数、ヤベェな…」

 

「大丈夫ですよ、なんとかいけます」

 

だが、しかし長年集団行動をしていただけあって、作戦としてはこちらの死亡率を大幅に、上げられている。

だけれど、そんな状況もいい。

 

「じゃあ、さっさと死ね!」

 

「こちらこそ、死んでください!」

 

「やるしかないか、嫁さんに会いてえ〜」

 

そんな、会話をかわきりに『小鬼』が大量に襲ってくる。

そんな中、佐方さんは『クロサキ』を私は『クロサキ弐型』をトランクから展開し、瞬時に『小鬼』の1人を斬り殺す。

 

「ぐはっ!?」

 

「「さっさとくたばれ…」」

 

更に、その後も様々な赫子を受け切り、喰種を切り裂く。

私は、刀で直線上に切り裂いていき、羽赫の弾丸を死体で防ぎまた切り裂く。

 

佐方さんは、腕以上の長さの刃が付いたトンファーを自分の腕の様に操り、赫包ごと抉っていく。

そして、前方にいる敵には持ち手を中心に回し、刃を前方の敵に突き刺した後両隣の、敵の首を飛ばす。

 

「はぁはぁ、そろそろ少なくなったな…」

 

「ですね…」

 

「っ!、くそが。まあいい直々に俺がやる」

 

すると、先程まで高見の見物だった『鬼面』が、立ち上がり棍棒を下ろし私達を睨む。

 

「さっさと、潰れろ。」

 

「っ!!」

 

その一言を、言った瞬間私達の目の前から消え、背後に現れ甲赫を振るう。

ガキィィンそんな、鉄と鉄をぶつけ合う様な音を出しながらなんとか、攻撃を抑える。

 

「流石に、これはクインケの性能に助けられました」

 

「ちっ!、折れねえのか?」

 

「ふっ!!」

 

いつの間にか、『鬼面』の後ろにいた佐方さんが、『クロサキ』を突き刺すと同時に切り裂く。

 

「ぎぃっ!?」

 

「もう1発っ!!」

 

私も、佐方さんに続き『鬼面』の腕をもっていく。

しかし、『鬼面』も殺られるだけでなく、体力を消耗していた佐方さんに、甲赫で叩き付ける。

佐方さんもなんとか、『クロサキ』で防ぐが勢いを削げずコンクリートの壁に、叩き付けられる。

 

「佐方さん!、終わらせないと…」

 

「死ね!、死ね!、死ねー!!!」

 

『鬼面』は、激怒の表情で甲赫を振るう。

だが、その隙がありまくる攻撃を避け強烈な突きを、入れる。

さらに、そこから上へ抉るように斬り殺す。

 

「あがっ…!」

 

「終わりました…」

 

そして、血を流しながら『鬼面』は最後の抵抗か、私を掴もうとするが私の手前で空を掻き倒れる。

 

「流石に…キツイ。佐方さんは…」

 

先程、吹き飛ばされた佐方さんに、近づこうとした時、目の前には九本程の赫子を生やした喰種がおり、私の…。

 

_____________________

 

 

Side 什造

 

こっちにいた喰種は気を逸らす為の喰種だった様です。

それなら、陽葉の所にいくです。

 

「什造!、あーまたいっちゃったよ!」

 

陽葉のいる階まで上がっていくと、目の前には陽葉が…

 

「…けはっ!!」

 

「陽葉…?」

 

目の前には、たくさん赫子を生やした喰種が陽葉を…串刺しにしていたです。

陽葉が死ぬ…それを考えるだけで頭がおかしくなる、怒りがわく、悲しくなる。

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。

頭が、拒絶する。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「返せ!!陽葉を返せ!!!!」

 

「…ごめん」

 

その一言が、耳元に聞こえた後に僕の頭が真っ黒くなる。

い、やだ、陽葉を返して、心が痛い痛い痛い痛い痛い。

 

 

_____________________

 

 

Side 混獣

 

死んだ…。

 

目の前では、什造が泣いていた。

什造が、叫んでいた。

什造が倒れた。

 

私は、もう持たない。

什造、泣かないでほしい、笑っていてほしい。

 

意識が徐々に持って逝かれる。

 

復讐しないで、忘れてほしい私を忘れて生きてほしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、会えたなら精一杯抱き締めたい……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いやはや、主人公がお亡くなりになりました…。
御冥福をお祈り申し上げます。
とまあ、主人公が…優しくなりました(笑)

すみません、深夜のテンションで書きました…。恥ずかしい…

ではさよなら


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

九尾が犠牲にするモノ
Side 九尾 『少女』


今回は、ヤンデレ回だぜ!

ひゃっほう!…じゃなくて疲れた!

本当はもう1話に分けるつもりだったのに(笑)

まあ、かますの馬鹿な一言は置いといて!
本編どうぞ( 。・_・。)っ


Side 九尾

 

10年振りの、エト姉さんは変わっていた。

復讐の為に、アオギリの樹を創り様々な喰種を、従えていた。

そして、姉さん自身も喰種を喰らい強力な赫者になっていた。

 

さらに、姉さんは俺に言った「仲間になれ」と、さもなければ周りの人間が死ぬかもしれないと。

俺は、恐ろしかった。

家族を、失う事が周りの友人や知り合いまでもが、傷つけられる事が。

そして姉さんの事も、失いたくなかった。

 

 

_____________________

 

 

 

 

「うっ、ん…」

 

少しばかり、体が痛い覚醒したばかりの頭で考える。

あの後、どうなったかここは何処かを。

周りを見渡していると、向こうから自分より少し年下くらいの、青年が歩いてくる。

 

「あんた、起きたのか…」

 

「ああ、というかお前アオギリの奴か?」

 

「そうだが、なんか文句あるか?」

 

そうか見張り役か、だから俺の匂いに来た奴らに、なにもされてないのか。

それを、説明する様に目の前の青年の衣服には、血と思われるシミがあった。

 

「ん。それ喰って帰れ」

 

「悪い」

 

「テメエが、帰らねえとこっちが、殺られるんだよ…」

 

先程投げてきた、人の足を喰いながら話を聞いていて、こいつもアオギリで苦労してんのな、なんて思ってしまった。

まあ、俺は家族が無事だということをを、確認するため家に帰りたいのだ。

 

そのため、俺は早々に青年に礼を言って、近くの駅に向かった。

 

 

_____________________

 

Side ヒナミ

 

診察室から、大きな物音が聞こえどうしたのか、気になり恐る恐る部屋を覗くとその先には、大きな体をした男の人がお父さんと話していた。

 

「もう、あれで最後だと言っただろ…」

 

「…いやいや、ちょっと『大喰い』に持ってかれちゃってねえ…」

 

そう言いながら男の人は、人差し指を親指で抑え鳴らしていた。

お父さんは、嫌な顔をしながら会話をしている。

 

「いい加減にしてくれ!もうそっちからは、脚を洗ったんだ!」

 

「そんなに、簡単にあそこから脚を洗えると思ってる?…」

 

怖かった、お父さんは普段はやさしくて静かな人なのに、今のお父さんはとても怖かった。

 

(お兄ちゃん怖いよ…)

 

 

_____________________

 

 

Side 九尾

 

 

しばらく電車に乗り、家の近くの駅に着いた。

エト姉さんの、言葉が頭の中で木霊し、それに影響され家族が無事か、また気になりだす。

 

 

 

 

家に近づき始めた時、なにか鉄臭い匂いが漂い始めていた。

嫌な予感がし、全力で突っ走る。

最悪な、光景が広がっていた。

 

「言う通りに、作っていればよかったのにね…」

 

「うっ…ふざっ、けるな」

 

目の前の、アサキさんは脇腹を抉られ倒れていた。

そして、その大男はアサキさんの頭を鷲掴みにし、しゃがみ脅していた。

 

「…おっまえ、なにしてんだ…!」

 

「ん?ああ、アサキの息子か」

 

「うるさい…黙って死ね!!」

 

俺は、呑気に言っている男に苛立ちが限界を迎え。

右目には赫眼が表れ、血管が異様な程にうきでていた。

こいつには、人間性を捨ててもイイヨナ…。

 

「お前等みたいのがいるから!!!!」

 

「面白そうだね…、2分だけ遊んであげる!」

 

身体から、赫子が発現し長さも、鱗赫は2m程尾赫は鱗赫より少し長く伸びていた。

そして、大男も2本程鱗赫を出しこちらに、向かって来る。

 

俺も、鱗赫を前方に伸ばし大男を貫こうとするが、大男は自らに襲いかかる鱗赫を次々に避け、こちらに近づいてくる。

 

こちらに、近づいてくる大男の鱗赫による攻撃を、右脚を軸にして身体を回転させ三本ある尾赫を大男の方向に振る。

 

そして、一本は相手の鱗赫すべてを砕き、次の尾赫で大男の身体を狙うが、避けられるが避けた場所に、もう一本を脚に巻き付け叩きつける。

 

「ハァハァ…、お前は消す…!」

 

「ふうん、意外にやるねぇ?」

 

「なら、指の一二本貰ってもいいよね!」

 

「やらねえよ!!」

 

大男は、血走った目をしながら先程までとは、比べ物にならない程の速さで、走ってくる。

さらには、鱗赫の扱いも上がっており生物の様に、襲いかかってくる。

 

しかし、俺もその程度で負ける程弱くはない為、鱗赫を横に勢い良く振るう。

その後も、鱗赫を次々に大男に伸ばしていき、縦横無尽に振る。

 

そして、その中の一本がとんでもない勢いで、大男に当たり吹き飛んでいく。

 

「ぐふっ!?」

 

「まだまだ…殺す」

 

「うぐっ、許さねえ…うぁ…」

 

俺は、1歩ずつ近づいていく。

そんな時。

 

「お兄ちゃん…?」

 

どこかに、隠れていたはずのヒナミがそこにいた。

そしてその瞬間、倒れていた大男が口角をあげていた気がした。

 

「ヒナミ!!」

 

「へっ…?」

 

そう、大男はヒナミを狙い襲いかかってきていた…。

間に合わない!走り込みながらだが、そこには。

 

「ヒナミ…、大、丈夫…?」

 

「お母さん…?イヤッ!お母さん!」

 

「大丈夫よ…、ヒナミ、お母さん強いんだから…ふふっ…うっ!」

 

 

(なんでだよ、なんで奪われなきゃいけないんだよ!!)

 

頭の中に黒い感情が渦巻く。

目の前には、リョーコさんが血塗れで倒れており、近くに血の水溜りを作っておりその近くには、ポロポロと涙を流したヒナミがいた。

 

「アアアア!!!」

 

口角を、釣り上げながら嘲笑う大男の目の前に一瞬で近づき、身体の周りに構えていた鱗赫を永遠と思われる程突き刺していく。

 

「ぎゃあああ!!」

 

「まだだよ、まだ足りないよ…もっとねフ

フッ…」

 

「うぐっ!!」

 

地面に、叩きつけた大男の顔踏みながら、大男の脚を掴みあらぬ方向へと、曲げる。

 

「ぎぃがあああ!?」

 

「もっと、もっともっともっともっともっともっともっともっと、苦しめよ!」

 

「やめてくっ、やめてください!やめてください!!」

 

大男は、なにかトラウマを思い出したように、必死に助け求めるが関係ない、俺の家族を殺した!!ならもっと、痛みを苦しみを!!

 

「亜門くん、あれはどういう事だろうねぇ…?」

 

「仲間割れですかね…」

 

「えっ・・・?」

 

思わず、大男を痛み付ける手を止めてしまった。

亜門がいた、今一番会いたくないやつがそこにはいた。

 

そのため俺は、すぐに顔に仮面を展開させた。

 

「『九尾』か、少し危険かもしれませんね真戸さん」

 

「まあ、『ジェイソン』の方はもう弱っている、実質的には『九尾』だけだよ。」

 

「隠れて、ろヒナミ…」

 

(もう、なんでこうなるんだ…)

 

そして、昔の上司と同僚は無慈悲な表情でクインケを展開していた。

 

「そろそろ、始めますか」

 

「では、『九尾』が庇っている」

 

「そこの、子娘を先に殺ろうか!」

 

(やばい!ヒナミ!)

 

ヒナミを、狙う真戸さんのクインケによる攻撃から、庇う。

すると、俺の右腕は軽々と切り取られた。

 

「あがぁっ!!…ヒナミ早く!」

 

「お兄ちゃん…!やだよ…お兄ちゃん!!」

 

「庇ったか、まあこれはこれで都合がいい!」

 

 

ヒナミを、突き飛ばしなんとか真戸さんのクインケを防ぐ。

 

「うっ、くそが!」

 

「甘いねぇ?」

 

「がっ!?」

 

急に向けられていた、クインケが3つに別れ背中に突き刺さっている。

しかし、俺は鱗赫で無理矢理抜くと、赫子の結合が弱いのか、壊れた。

 

「今だ!」

 

すぐに、チャンスと思いボロボロの身体を無理矢理動かし、残った左腕でなんとかうずくまってうわ言を言うヒナミを、抱きかかえて逃げようとした時…。

 

「逃がさん!!」

 

追ってきた、亜門が『ドウジマ』による強力な打撃により、脚が吹き飛ぶ。

 

「グァアア!!?」

 

「もう、終わりだな」

 

「九夜!」

 

俺が、痛みにより動けず『ドウジマ』による、とどめをもろに受けそうになった瞬間。

アサキさんの、鱗赫が『ドウジマ』を弾いていく。

 

「九夜…、ヒナミを助けてくれ。親として、男同士の頼みとしてお願いするぞ…」

 

「わかりました…」

 

また、なにもできなかった力がないから、俺がいるから、だからヒナミが家族が狙われる俺がいるから…。

 

俺が、近くにいちゃいけない。

離れなければ。

 

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

それから、激痛を覚えながら、ヒナミの傷ついた心の声を聞きながらなんとか、あんていくへと辿りついた。

雨が降り始めており、身体はぐしょぐしょに濡れていた。

 

店内へと、入るとドアについたベルが鳴る。

 

「いらっしゃっ?!」

 

「九夜くん?!ヒナミちゃん!!」

 

「入見さん…ヒナミをお願いします」

 

ヒナミを、引き剥がし入見さんに預け、俺はすぐに店長の所にいった。

入見さんが何か言っていた気がするが、無視しある程度回復した足に尾赫を巻き付けた足で、階段を登っていると、全身から力が抜けていった。

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

Side ヒナミ (壊れ)

 

 

目の前が、赤い血が飛んでいた。

大きな男の人は、お父さんを痛めつけていた。

だけどすぐに、お兄ちゃんが助けに来てくれ

た、やっぱりお兄ちゃんはヒーローみたいだ。

 

だけど、その男の人はヒナミに襲いかかってきて。

それからは、とても記憶が曖昧だった。

 

だけど、ヒナミを守ってくれたお母さんもお父さんも、みんないなくなった。

お兄ちゃんも、血だらけになっていた。

嫌だよ…お兄ちゃんまでいなくなったら、おかしくなりそうお兄ちゃんの事が、好きなのに。

 

イヤだイヤ、イヤイヤイヤイヤイヤお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん

 

お兄ちゃんはやさしくて、暖かくて一緒にいると安心して、幸せなのに。

なんで、みんなヒナミから離れていっちゃうの…?

 

寂しいよ、悲しいよ。

 

なら、お兄ちゃんから永遠に離れなければいいんだ…

それなら、お兄ちゃんの側に居られないようにする人が、死んじゃえばいいんだ。

 

それなら、強くなればいいんだお兄ちゃんの、側られるように、お兄ちゃんの邪魔にならないように、お兄ちゃんに近づく人たちを殺せる様に…。

 

 

 

強くなった、私とお兄ちゃんが一緒にいる所を想像すると、身体が熱くなってくる。

 

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

その一室にいた、少女の顔には歪んだ笑みと、赫眼浮かび上がっており、背中には父親と母親に似た赫子が生えていた。

 

 

そして、少女は。

 

 

「早く強くならなくちゃ…ふふっ…」

 

その一言を言っている時、少女の赫子の接合部の発光が異様に明るくなっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか!

いつもの、文章よりは長くしたんです!

と、まあ他の作者さんなら当たり前ぐらいの量だとは、思いますけど(苦笑)

ヤモリが、どうなったかは次回なんで、わざと書かなかったんですよ!(迫真)

ではさいなら!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『落涙』

どうも、かますです!

今回も、なんとかギリギリ完成!!

いつも、いまいちですが、本編どうぞ!!( 。・_・。)っ


Side 亜門

13区の『ジェイソン』に、ついての情報を集めわかった事が、ある喰種が営む喰種専門の診療所に、以前『大喰い』の現場にあったペンチを受注しに行く事がわかり、現場へと向かった。

 

だが、そこにいたのは『ジェイソン』の、顔面を踏み付け、足をあらぬ方向へと曲げていた『九尾』であった。

 

それから、直ぐに戦闘が始まった。

しかし、九尾は少女を庇う事で右腕や、背中へのダメージは大きく受け、真戸さんのクインケを破損させた直後、少女を抱え逃走しようとした。

 

逃げようとしていた事がわかっていた、自分は『九尾』の片脚を『ドウジマ』により、吹き飛ばした。

 

いきなり脚がなくなった為、逃げようとした態勢のまま、前のめりに倒れた。

 

最後の、とどめを刺そうとした瞬間、先程倒れていた診療所の、医師らしき男が『九尾』の名前を叫びながら、鱗赫が攻撃を遮った。

 

自分は、驚いた…。

 

その名前は、3日前に『梟』により殺害された、友人の久弥であった……。

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

その後は、抵抗してきた夫婦であろう喰種の男女を、真戸さんは予備のクインケ使い討伐し始め、自分も討伐を手伝った。

 

その後探したものの、残念ながら『ジェイソン』は逃走していた。

 

 

 

 

あの後から、考えてしまう…。

 

『九尾』は、久弥なのではないかと…。

 

 

_____________________

 

Side 九尾

 

 

いつの間にか、ベッドの上にいた…。

 

「ヒナミ…!」

 

雛実の無事の事を、思い出し飛び起きる…。

だが、その心配は無駄だった。

昨日、俺達の家は『ジェイソン』と、亜門達の襲撃を受けて、笛口さん達を喪った。

その後、あんていくに雛実を預ける為に、訪れた。

 

 

少しだけ、心を落ち着かせてから、周りを見渡すと見慣れたあんていくの、一室の光景だった。

 

 

 

外は、明るく一日寝ていたようだ。

 

部屋の、ドアを開けて一階に、降りていく。

 

 

_____________________

 

 

店の邪魔をしないように、隙間から呼ぶ事にしようと、店長さんを探していると。

 

偶然見えたのは、昨日両親を失ったばかりの、雛実が笑顔で接客や、店の手伝いをしていた…。

 

それは衝撃的だったが、とりあえず店長さんを隙間から、店長さんに聞こえる程度に小さな声で呼ぶと、こちらに気付いたようで、歩いてくる。

 

その後、店長さんと応接室に歩いている。

 

「すみません…店長さん…」

 

「いいんだよ…辛かったろう」

 

「俺は、まだマシですが。雛実の方が」

 

俺は、先程のヒナミの状況を、聞く為に、雛実の話を切り出すと、店長さんの表情は少し気まずそうだった。

 

応接室につき、立派なソファーが二つあり、その一つのドア側の、ソファーに腰掛けるよう促され、俺は腰掛け、店長さんも向かいのソファーに腰掛ける。

 

「高鷹くん、あまり言いたくはなかったが、もしかしたら雛実ちゃんは…」

 

『心が、壊れてしまったかもしれない……』

 

その一言だけが、耳にしつこく木霊する…。

 

雛実が、壊れた?

 

その後の、言葉を聞きたくなかった。

 

だが、俺は聞いた。

 

「雛実は、、どうなっているんですか…?」

 

「雛実ちゃんは、君から離れないよう、強くなるつもりだ。」

 

「えっ?、それなっ…」

 

「そして、雛実ちゃんから君を、離そうとする者は皆、殺すつもりだ…。」

 

以外な答えの後が、本当の答えだった。

 

ヒナミが、殺す?

 

どうして、あのヒナミがどうして?!

 

そんな、そんな事できる奴じゃない!!

 

俺は、その事実が嘘だといいたかった。

 

それはできない、これは現実であり、起きてしまった出来事を、なかった事にする事は、不可能だ。

ヒナミは心が壊れたまま、自らの人生を生きていく事に、なってしまうのかもしれない。

 

そして、家族を守れなかったのは、俺の責任だ。

もし、CCGに潜入していなかったら、完全な赫者になれ、亜門と真戸さんを容赦なく、殺れたかもしれない。

 

すべて、すべて俺のせいだ…。

 

「店長さん、俺はあんていくから、ヒナミから離れます…」

 

「どうしてかね…」

 

「俺は、あなたやヒナミの近くにいれば、必ず間接的に傷つける事になる。」

 

俺は、エト姉さんについての事は、言えなかった。

 

トーカか、ヒナミが聞いたらなにか、危険な行動を、起こしてしまうかもしない。

 

そして、店長さんは俺の眼を見ながら、何かを悟ったように言った。

 

「わかったよ…だが九夜くん、君のやる事は誰かを傷つける事に、なるかもしれない…。それでもやるかい…?」

 

「はい…。そして、雛実をよろしくお願いします…」

 

 

俺は、座りながら店長さんに、向かって。

深く、深く、頭を下げた。

 

 

その後、ここを夜に離れる為、店長さんに伝えると、四方さんがあんていくに、いてくれるそうだ。

 

そうして、話は終わった。

 

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

 

夜になっていた。

 

俺は、ヒナミを寝かしつけていた。

 

「お兄ちゃん、雛実の近くから、いなくならないでね…?」

 

「ああ、雛実の近くから、いなくならないよ…」

 

先程から、このやり取りを何度もしているが、ヒナミは眠いたかったのか、目を瞑り寝息を始めていた。

今の、雛実はまったく心が、壊れている様には見えず、スヤスヤと可愛い寝姿を、晒している。

 

だが、先程の会話では、俺とヒナミの言った言葉の、意味は違いヒナミからしてみれば、俺は約束を破るのだろう…。

さらに、俺はヒナミから離れて、一生会わないかもしれない…。

 

だけど、俺は絶対ヒナミや知人達を、守る…。

 

もし、守る相手に俺のやり方を、否定されたとしても、俺自身を拒絶されたとしても、絶対に守る。

 

 

 

 

 

そんな事を、思いながら…

 

部屋を出て、一階に降りる。

 

 

そして、一階にはカウンター内で、コーヒーカップを丁寧な仕草で磨く、四方さんが立っていた。

 

「行くのか…?」

 

「はい…、四方さん、うちの妹をよろしくお願いします…!」

 

少しばかり、左目から一粒涙が零しながら、店長さんの時と、同様深く頭を下げる。

 

家族との別れとは、やはり辛かった。

 

 

「ああ…、気をつけていけ…」

 

「はい…」

 

 

 

 

そして、誰一人歩いていない。

 

真夜中の街を、歩いていた。

 

 

「まてよっ!!」

 

 

だがそんな中、背後からトーカの、怒声が響く。

 

 

「あんた!、雛実置いてどこ行く気、なんだよ!!」

 

「教えられない…」

 

トーカは、激怒の表情と、赫眼を露にしていた。

 

「ふざけんなよ…!雛実があんな状態なのに!!!」

 

「それ以上言ったら、殺す…!」

 

赫眼を、大きく見開き言う。

本当に、殺すつもりはない。

 

だが、今の状態をトーカには、話す事はできないし、話すつもりもない。

 

 

目の前では、トーカはなにか俺の気持ちを悟ったのか、なにも言わず、苦虫を噛み潰したような、表情をしながら、立っていた。

 

そして、トーカに背を向け、アオギリの本拠地へと、夜の暗い道を、進んでいった。

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

そして、その光景を包帯を身体に巻き、少し暗めのピンクのパーカーを着た。

 

喰種が、想い人の男の歩き姿を見ながら。

 

独占欲の、満たされていくという、熱い感覚を味わっていた………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?

店長の、キャラがなんかいまいち掴めない!!

というか、いつも自分そんな気が…

まあまあ、暗い話は置いといて!ヽ(・∀・ヽ)(っ・∀・)っ

最近、アンケートのような、虚しい出来事になりかねい事を懲りずにやります!。

はい!、Twitter始めます!! イェーイ!
(๑´ω`ノノ゙✧…虚しい!!

なんか、自分で言ってて虚しいですが、Twitterを始めました…。

IDは、活動報告にのっておりますので、本当によろしくお願いします!

まだ、作ったばかりですが、人数が5人くらい集まったら、更新開始します!

中身は、まああまり期待しないでください…

では、Twitterの方も小説もよろしくお願いします!

では!







目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

閑話 情報屋『溝鼠』の情報 (第2回キャラ紹介)

ドブネズミの、情報をお聞きくださいでは。


高鷹 九夜 (久弥)

 

登録名(喰種) 『九尾』

 

レート SS以上 (出現時)

 

赫子 鱗赫(6本)尾赫(3本)

 

身長 178cm

 

 

 

CCGに、侵入していたようだ。

 

CCGでの、捜査官での登録名では、名の漢字を変え、「久弥」にしていたようだ。

 

捜査官としては、上の下程度の実力であり、『ハイエナ』(Bレート)を近接攻撃で、多彩な方法を使い討伐対象を翻弄し、討伐していた。

 

最悪な事に、『厳盾』を討伐した後、襲撃してきた『隻眼の梟』から、仲間を守る為に戦場に残り、CCGでの書類上では死亡扱いとなった。

 

だが、九夜は死亡しておらず、『隻眼の梟』ことエトにより、連れ去られ、義姉弟の関係であるエトが、九夜に自身が『アオギリの樹』を作ったと、告白した。

 

その後、第2の家族である、笛口家族の父親の、アサキが『ジェイソン』と、何かしらあったようで、『ジェイソン』による攻撃を受けた。

 

しかし、駆けつけた『九尾』が、『ジェイソン』を半殺し近くまで、追い込むものの、以前の同僚であった亜門達が来た事により、窮地に立たされるが、義父のアサキにより難を逃れ、義妹である雛実と共に、戦場を脱出した。

 

そして、雛実をあんていくに預け、あんていくを去った。

 

完全に、身体から後遺症が消えれば、『隻眼の梟』と同等かそれ以上の、実力を持つ。

 

 

 

羽黒 陽葉 人間

 

階級 上等捜査官

 

身体能力 A+ (S+が最大値)

 

所属 本局

 

クインケ 『クロサキ弐型』1/6 甲赫 レートS-

 

所持赫包 『グリーンフェザー』一個

他 Aレート多数

 

パートナー 諒貴 准特等捜査官

 

身長 163cm

 

 

CCGの、初就任が本局という、期待の新人であった。

 

戦闘時の、性格に難ありだが、実力は『女有馬』と呼ばれる程の、実力者。

 

『グリーンフェザー』戦では、単独での討伐を成功させており、他ではAレートの集団を殆ど、一人での討伐も成し遂げている。

 

さらに、『鬼面』の討伐も成功していたようだが、突然出現した、『九尾』により倒され、連れ去られた。

 

 

佐方 諒貴

 

階級 准特等捜査官

 

身体能力 A-

 

所属 本局

 

クインケ 『クロサキ』4/6 レートS 甲赫

 

身長 177cm

 

パートナー 陽葉 上等捜査官

 

 

二等捜査官時代、前半はあまり進歩がなかったが、陽葉の事件以来、実力をメキメキとつけていった。

 

実力は、相応にあるようだ。

 

 

結婚しているようで、嫁さんは美人らしいが、おこずかいが少なく、弁当を忘れた日はほそぼそと、コンビニのおにぎりを食べている。

 

 

 

風山 博也 (かざやま ひろや) 37歳

 

階級 特等捜査官

 

身体能力 A

 

所属 本局

 

クインケ

『キザミ 一章』尾赫 伸縮性付き 剣 レートSS

『キザミ 二章』鱗赫 薙刀 ギミック有 レートS

『キザミ 三章』羽赫 ネイルガン風 レートSS

 

身長 177cm

 

パートナー 不明

 

昔の、パートナーが諒貴であり、以前、無謀な行動をした時などは、叱りつけたりしていた。

 

真戸や、篠原とは、同期であり明るく若いながらも、周りよりも精神年齢が高く、同期の相談をよく聞いていた。

 

本気を出せば、SSレートでも、二、三体楽勝な程の実力。

 

体型は、筋肉ががっちりついているが、着痩せする為、気づかれにくい。

 

卓越した、武器の扱いと計算と経験による、強さは絶対。

 

部下は、命を賭けても守るらしい。

 

 

 

 

 

笛口 雛実 喰種

 

登録名 (喰種)現在なし

 

レート B-

 

赫子 甲赫 (2本)鱗赫(2本)

 

身長 146cm

 

 

笛口夫妻に、九夜と共に育てられたが、九夜に対して兄妹の好きではなく、異性と好きであった、両親が殺された事により、大きな心意的ショックを受け、寂しさと恋愛感情が膨れ上がった。

 

結果、九夜に対して異様な依存の仕方をし、九夜と共に居る為に、『共喰い』や『人殺し』も、厭わないようだ。

 

 

高鷹 エト 喰種

 

登録名 『梟』 (『隻眼の梟』)

 

レート SSS

 

赫子 羽赫、(甲赫?)

 

身長 155cm

 

 

『隻眼の梟』に、ついては『wiki』に聞いて欲しい。

 

エトについては、こちらで教える。

 

エトは、アオギリの樹の主。

 

九夜に、対して雛実と同様、家族以上の感情を抱いており、独占欲が異様に強く、ジワジワと九夜を手の内に収めようとしている。

 

とてつもない、狂気を抱えている。

 

 

_____________________

 

 

パタンッ…

 

静かなこの暗い、空間にパンパンに書類の収まっている、ファイル閉めた音が鳴る。

 

ああ…皆さんとは、始めましてですね…?

 

私は、ドブネズミ『溝鼠』と申します。

 

小汚い名前ですが、これでも名のある、『情報屋』、なんですよ?

 

私は、CCGとも仲良くしてますが、アオギリの樹共仲良くしてます。

 

要は、人間と喰種に成通する『喰種』なんですよ?

 

 

まあ、それは置いといて、今回は情報は無料ですが、次回は代金を頂くかもしれませんが…。

 

 

 

 

 




ドブネズミどうでした?

デ〇ラララの、折原さんと同じ『情報屋』でした。

では!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『奪者』

やった!、原作にだんだん食い込み、ハジメマシタ!。

今回は、アオギリに入り、エトの元へと行った、九夜とエトの、絡みがあります。

ヤンデレかは、、、、、、




知らん!!!


それと、10000人到達しました!!!
ありがとうございます!!

これからも、皆さんに飽きられないように、頑張っていきます!!


Side 九尾

 

アオギリの、本拠地らしき場所で、『隻眼の王』の側近の喰種と、顔合わせをしていた。

 

 

 

 

目の前には、白髪の自分より、少し高い身長の、口元に紅いマスクを、着けた男がエトの右隣に立っている。

さらに、左隣には鼻と、大きな口が描かれた、異様な仮面を着けた、喰種がいた。

 

中心に立つ、姉さんの眼は、最深があるのか、怪しい程、淀みきっており、口元を三日月の様に、釣り上げながら、笑っている。

 

「九夜、やっと帰ってきてくれたね」

 

姉さんの、心は壊れて歪な形に、喰種の身体の様に、再生してしまったの、かもしれない。

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

 

 

現在は、不思議な事に、連れられて来たのは、姉さんの家である、高層マンションだった。

 

そして、今の姉さんは、先程までの、異様な空気は纏っておらず、昔と同じような、ニコニコとした、いたずらっ子のような表情を、浮かべながら、嬉々とした調子で、コーヒーを入れている。

 

姉さんの、家であるマンションは、高そうなのだが、この部屋を、借りるだけの金を、どこで稼いだのか?。

それが、先程から気になって、しょうがないので、部屋を回っていて気になった、引き戸のある、部屋を開けてみた。

 

すると、部屋の中には、机があり、机の上には、卓上灯が点いてはいるが、それでは、明かりが足りないのか、暗い。

 

さらに、机の近くには、原稿用紙が散乱しており、落ちている紙を、拾い上げて見てみると、小説と思われる、文が書き連ねてある。

机にあった、原稿用紙の束の、題名部分を読むと、『黒山羊の卵』と書いてある。

 

そういえば、作者は知らないが、有名な作家の最新作だと、局員の奴が、言っていたような。

 

「九夜?、どうしたのかな?」

 

「あっ…、姉さん、なんで有名な作家の、原稿があるんだ?」

 

「ん?、なんでって、私が書いてるからだよ♪」

 

少し驚いたが、やっとマンションについての、合点がいった。

有名な作家に、なっているのなら、高層マンションを、借りるくらい、どうってことない。

 

「それより、コーヒー出来てるよ」

 

「ああ、ごめん!飲むよ」

 

リビングへと、戻り、テーブルの椅子を引き座り、湯気をたてながら、いい香りのする、コーヒーをゆっくり、啜る。

 

コーヒー、独特の香ばしさが、口に広がっていく。

ただ、その中に不思議な事に、鉄の味が、あったような…?。

まあ、気のせいだと思う。

 

「どう?、美味しい?」

 

「うん、やっぱりコーヒーは美味しいね」

 

「私が、コーヒーを淹れたから、じゃなくて?」

 

「どうせ、インスタントだろ?」

 

むぅ、という様な、効果音?が出そうな、表情をしながら、見ているが、なにか満足そうにも、見える。

 

「でも、姉さんが、小説書くなんてね」

 

「だって、仕事がなきゃ、九夜を…できないからね♪」

 

「えっ?、途中聞こえなかったんだけど?」

 

すると、姉さんは、また、淀みきった眼をして、言った。

 

「いいんだよ、聞かなくて、もう大丈夫な事だから」

 

なにか、いけない事を、聞いてしまったみたいだ、話を続けるには、向かない空気になってしまった為、泊まってもいいかと、聞くと、姉さんが部屋を案内してくれた。

 

さらには、いつの間にか、泊まるではなく、住む事になっていた。

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

 

あの後、風呂に入る事にし、風呂に入っているのだが、やはり、雛実が心配だ。

自分から、雛実と離れたのだが、心配なものは、心配なのだ。

 

雛実は、心身ともに辛い自分を、置いて行ったことを、恨んでいるかも。

でも、あんていくの、皆もいるし大丈夫だとは、思うが、いくら考えても、心配だけが、溢れてくる。

 

「はぁ…、会いに行こうか…」

 

そんな、離れて一日立っただけで、心配になってしまう、こんな兄で悪い、雛実。

 

そのまま、溜息を吐きながら、憂鬱な状態で風呂を、終えた。

 

風呂を出た後は、すぐに、就寝したのだが、姉さんは、部屋で小説の執筆を、していたのか、遅くまでペンの、紙に書く音が、静かなマンションの、一室に響いていた。

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

 

次の日、目覚めてみると、暑苦しく、しかも俺一人なら、充分な布団が、異様に狭く、おかしいと思い、掛布団をめくると、姉さんが、「おはよう♪」なんて事を、言いながら布団の中にいた。

 

あの後、すぐに、追い出したが、昨日も思ったが、あんまり、変わってないな、なんて思ってしまった。

 

だが、着替えている時に、気づいたのだが、首筋に、真新しい傷があったが、あらかた、自分か姉さんが、寝ぼけて引っ掻いたんだろう。

 

 

その後は、姉さんに、出掛けると言われ、よく姉さんを、見てみると、『隻眼の梟』の姉さんの、顔に変わっていた為、アオギリ関係のなにかだろうと思い、大人しく姉さんに、ついて行った。

 

 

 

____________--________

 

 

 

あの後、レンタカーを、姉さんが運転して、しばらく走っていると、高い建物が少なくなり、その代わり、平地や、一軒家があるような、郊外に出てきていた。

 

車が、停車した。

 

「ついたよ♪」

 

「というか、ここ何処だよ?」

 

車から、降りると、廃墟の様な印象を受ける、錆びたトタンの、建物が、目の前に建っていた。

 

「九夜に、やって欲しいことが、あるんだ」

 

「わかった…」

 

やはり、気が重い。

しかも、嫌な事に、目の前の建物が、この前まで、住んでいた、大切な家を、思い出してしまい、その感情に、拍車をかけていた。

 

トタンの、扉を開けると、木材や、鉄骨が置いてあり、建築に使う素材を、置く、倉庫に見える。

 

姉さんは、倉庫という印象から、工具箱と思えるような箱を、退かすと、壁に小さな扉が付いており、それを開け、中の指紋認証の、機械に、指を押し付ける。

 

すると、床が開き、階段が現れる。

 

「じゃあ、いこう?」

 

ゆっくり、階段を降りていく。

 

降りた先には、明かりがついており、中には、ドアがある。

そこを、開けると中には、様々な機械が、設置されており、研究所というような、光景があった。

 

「ようこそ、研究所へ…」

 

白髪で50代くらいの、医師が出迎えてくれた。

 

「嘉納さん、どう?、準備の方は?」

 

「うまくいってますよ。それと、君が九夜くんかい?」

 

「宜しくお願いします…」

 

なぜ、人間が、ここにいるのだろうか、不思議には、なったが、急に話を止めるのは、失礼だろうと、思い、最低限の挨拶をする。

 

「それでね、九夜に頼みたい事だけど、『大喰い』を捕縛する、手伝いを、してもらいたいんだよ」

 

「『大喰い』が、テリトリーでも、荒らしたのか?」

 

「ちがうよ、この人の、研究に必要なんだよ」

 

「その、研究ってなんだ?」

 

俺にとって、率直な疑問を伝えると、少し、間を置き、姉さんは言葉を紡いだ。

 

 

「人間を、喰種にする為の、研究だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その一瞬、頭の中の時間が止まった気がした。

 

どういう事だ?、人間を喰種にする為の、研究?

そんな事、ふざけてるのか?。

姉さんは、知ってる筈だろ?!、喰種だってだけで、どれだけこの世界が、厳しく、悲しい世界になるか!。

 

姉さんの、考えが全くわからないし、怒りが湧く。

だけれど、ここで、姉さんを否定したら、姉さんを、助けれないかもしれない。

 

今、この世界は、一度でも選択肢を、間違えれば、奪われる…、ならば、関係ない者の、なにかを奪うという、選択肢を選ばなければ、なにかを失くす。

 

ならば…、

 

「わかった、やる…」

 

「よかった、わかってくれて」

 

 

 

後は、『大喰い』の情報を掴みしだい、アオギリの監視役が、連絡をするとの事で、『大喰い』が、狙うとされる、人間との待ち合わせ場所、近辺にいて欲しいとの事だった。

 

 

幸いに、『大喰い』の奴とは、戦った事があり、大体の隙は、相手より、優位に立った思った時だ。

 

その時に、間接的に殺ればいいだろう。

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

 

 

 

眼下には、轟音と共に、『大喰い』が狙っていた、大学生の青年が、壁に叩きつけられ、もうほとんど、死にかけているだろう、悠長点の『大喰い』の、頭上の鉄骨の束の、ワイヤーを尾赫で、切り裂き落とす。

 

鉄骨が、地面へと落ち、油断していた、『大喰い』は下敷きとなった。

 

さらに、待機していた、アオギリの仕掛け人が、騒ぎ立てた後、すぐに、俺はその場を離れた。




どうでしたか、店長が事件の理由を、話さない、シーンから、想像してなんとか完成!。

しかし、エトにとっては、最高に幸せな生活が!(九夜にとって、幸せかは…)

ああ、挿し絵があるハーメルンさんは、羨ましい!!


では、また今度~


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『非情』

今回は、ちょっと短くなっちゃいました。

本当すみません!

来週は、混獣回ですが、4000文字に増やしてやりますので、よろしくおねがいします!


Side 九尾

 

リゼの件は、上手くいったようで、移植された大学生は、完全に半喰種になったらしい。

だが最近、テリトリーとしていた、区の喰種、30人近くが一度に討伐されたの事、しかも、ほとんどを討伐した白鳩の奴は、上司と思われる方ではなく、部下の女性捜査官らしい。

 

その事に、アオギリとしても、放っておくわけには、いかないようだ。

だが、嘉納からの提案があった、それは、今まで成功例ができるまで、やっていなかった、人工的に3種持ちを、作り出す事である。

 

その事に、OKサインを出した、エトによりある作戦が、立てられた。

 

それは、幹部の一人である、『鬼面』の情報をCCGに流し、それを、CCG内部のアオギリの人間が、間接的にその捜査官に流し、討伐任務に付かす、ということだった。

 

 

 

 

_____________________

 

〜~決行当日〜~

 

 

情報の、流れはうまくいき、今は、捜査官達が来るまでの、待機時間だ。

俺は、屋上で座り込みながら、姉さんが淹れたコーヒーを、ポットで飲んでいた。

 

「おい、お前さんが『九尾』か?」

 

「はい、そうですけど?」

 

「そうか、今日はよろしくな」

 

目の前の男は、鬼の仮面を頭に被っているを、見ると恐らく『鬼面』だ。

ただ、『鬼面』には少し疑問がある、それは、今回の作戦は、劣化有馬程度の、実力を兼ね備えている。

 

下手をすれば、殺されクインケにされる。

その為、あまり進んでやる者は、この人ぐらいなのだ。

 

「少し話を聞いていいですか?」

 

「ん?、いきなりだな。まあいいけどよ」

 

「で、なんだ?」

 

鬼面は、俺の隣に座り込む、話を聞いてくれるようだ。

 

「なんで、こんな危険な、作戦に参加してるんですか?」

 

「それか、ん〜、殺され人探し、かな。」

 

「?、どういう?」

 

彼が死に場所を探す理由が、わからず、話の、先を予測しようと、仮説を立てるが、やはり、本人の話を聞いた方が早い。

 

「言葉のまま、殺してくれる人間を探してんだよ。」

 

「俺は、殺しすぎたんだよ、人をな。だから、償いといっちゃ、なんだが死んだら、人間の道具になるつもりだ」

 

「でも、『小鬼』の人達はどうするんですか…?」

 

「あいつらは、俺が殺されに行く事を、わかった上でついて来てる。変な奴らだよな、ハハッ!」

 

 

初めて知った、アオギリの樹の幹部にも、こう言う喰種がいると。

ただ、仲間がついて来るのが、納得がいかないのか、笑顔に影がある、やっぱり、仲間にはついて来ては、欲しくないのだろう。

 

そんな、話が終わった直後、『小鬼』の一人がやってくると、捜査官達が、来たとの事らしい。

 

「悪い、そろそろいくな。じゃあ」

 

「…また、いつか」

 

 

 

なぜか、どこかでまた、違う形で会うかもしれない、なんて思った。

 

どんな形かは、俺には全くわからないが。

 

 

 

_____________________

 

 

 

Side 鬼面

 

目の前では、仲間が倒れていく、何度立ち上がろうとしたか、だが、両隣の『小鬼』が死ぬと、制止してくれる様な、俺の仲間は一人もいなくなった。

 

最後は、カッコをつけて、立ち上がるが心の中は、虚しさだけが残る、ただ、足掻くだけ、それだけを糧に戦いを挑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果は、死だった。

 

眼は、霞み、ギリギリ見えるのは、白鳩の女と、奇妙な形状をした刀だった。

 

見たいのは、それじゃない…。

 

巻き込んでしまった、仲間の亡骸だけでも、見せて欲しい、どいてくれ…。

お願いだ、最後だけ、これだけは、ゆる、して、………

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

Side 九尾

 

 

俺は、仮面を被る。

 

降りた先に、どんな光景が広がっていようと、なにも関係ない、ただ、目的の捜査官を、捕獲するだけだ。

 

不思議な事だ、『鬼面』達の死体を見ても、なにも感じない、すぐに見つかった捜査官の、腹を鋭い鱗赫で貫き、連れ去ろうとした。

 

だが、一人の捜査官が上がってきた、すぐに、どうなっているか、理解すると、叫び声をあげる、クインケのナイフを投げつける前に、鳩尾を思い切り殴り、吹き飛ばす。

 

ただ、まだ非情になれないそう思った。

 

謝った、一言「ごめん」と。

 

 

 

 

 

その後、裏に待機していた、車に捜査官を引渡し、車を見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

すぐに、アオギリのアジトへと、戻ると、姉さんが迎えてくれた。

 

「おかえり」

 

「ただいま、無事終わったよ」

 

ただ、姉さんから腕を組んで、歩いているのだが、さすがにアオギリの人員に、恋人とかと間違われる?。

 

「姉さん、腕を組むと恋人とか、間違われるから」

 

「ん?、いいよ全然!」

 

「いや姉弟だし、勘違いされちゃだめだろ?」

 

少し、冷静に言うが、周りの人員が立膝をしながらも、和んでいる気がする。

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

やめてくれ!?助けてくれ!!

 

逃げちゃだめだよ?、お兄ちゃんに会う為だもん。

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり、美味しくないね

 

でも、「りょうやくは苦し」っていうんだよね、金木さんから教えてもらったんだ。

お兄ちゃん、もっとたくさん言葉覚えて、もっと強くなって、お兄ちゃんがいなくならないようにしなくちゃ!

 

 

 

でもね、他のオンナノヒトだったら、イヤダヨ………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




前書きにも、言ったとおり、来週から4話は混獣回です、見てくれるとありがたい!

ネタバレに、近いですが安久姉妹が出てきます!
Twitterの方も、よろしくおねがいします!
活動報告に、IDが乗ってます!

では、また今度(^_^)/~~


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

混ざった獣の誕生
混獣 Side 『変化』


今回は、混獣!

というか、混獣のエピソード好きな人、いるんですかね(苦笑)

だが、かますは書きます!

では、本編どうぞ!


Side 混獣

 

混濁した意識。

 

自分に、混ざり合う、なにかが意識の海の底に、引きずり込もうとするが、何かが告げる、沈むな足掻けと。

 

それに従い、意識の海の底から上がろうと、足掻く。

 

しかし、身体に男女3人の、喰種が纏わりつき邪魔をする、こちらに来て喰らわせろと。

限界だ、力を抜こうとした時、とても優しい笑顔を浮かべた男が、私の手を掴み引き上げてくれた。

 

 

 

 

そんな中、私の意識のスイッチが

切れた。

 

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

目が覚めると、カプセルの様な物の中に、入れられていた。

出る為に、開けようとするが、ロックが掛かり開かない、さらには、身体中から何かが出そうになる。

 

右腕が、一番出そうだ。

そう感覚的に思い、一気に力を入れると、ズズっという、何かが這い出でる様な、音と共にカプセルを、出てきた物が貫く。

 

そのまま、右腕を右に振るうと、クインケで切断した様に切れた。

おかしい、そう覚醒し始めた頭が告げる、そうだ、私は死んだ筈なのだ、腹を喰種により貫かれて。

 

なぜだ…?、どういうこと?

 

わからない。

 

 

「ちょっとした、実験だったのだが。成功したとは」

 

「誰?、貴方は?、君は?」

 

「まだ、記憶が混濁しているか。面白い。」

 

「では、実験2だ」

 

50代くらいの、医者はなにかのスイッチを、押したようだ。

すると、それと共に普通の人間には、見えない『モノ』が、次々に解放されていき、私に向かってくる。

 

面白いね、この『モノ』は暇つぶしに、なるかな?

 

そして、身体中の何かが、すべて解放される。

一つは、爪の様な見た目の鱗赫が二本、二つ目は、片羽は灰色、もう片方は明るい緑の、羽赫、最後は腕を纏いながら、剣の様に生える甲赫。

 

「「「「ウボァ…!!」」」」

 

「暇つぶしに、なるかな?。綺麗に壊さなきゃね!」

 

鱗赫で複数人を、串刺しにしながら、色の違う羽赫の弾丸を浴びせ、甲赫では『モノ』の四肢を切断する。

 

先程まで、綺麗だった地面は、血で赤黒く染まり、彼女の体中も赤黒く染まった。

それは、悪魔の血の洗礼の様に、残酷で悲惨な狂喜が溢れており、本当に悪魔が、生まれた『混獣(キメラ)』を、祝福していたのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

Side 嘉納

 

失敗するかと思ったが、上手く適合したか、この実験をする為に用意した、赫包が無駄にならずによかった。

使った赫包は、『骸拾い』、『大喰い』、『グリーンF』などの、Sレート以上のモノだ。

 

これだけ、集めたのは苦労した。

一つの実験だったが、ここまで成功するとは、そして、後は二人が完成すれば。

 

 

 

 

 

Side 混獣

 

すべての、『モノ』を壊した後、すぐに私の理性と呼べる物は、戻ったが、今の状況が理解出来ない。

 

私は、死んだ筈で、でも私は身体から赫子が、表れており、地面にあった自分の、瞳は赫眼となっていた。

 

怪我を、思い出しすぐに、服を捲り腹部を見るが、ある筈の傷が全くといって、いい程残っておらず、あれは夢だったのだろうか、そう思ってしまう程の、傷の無さ。

 

縫合後も見つからない、どうして?

 

軽い混乱を起こしていると、自動ドアが開き、先程、私に向けて『モノ』を解放した男が、入ってくる。

そして、万人受けしそうな、微笑を浮かべながら、近づいてくるのだ。

 

「貴方、誰…?」

 

「私は、嘉納というのものだ。君を、『喰種』にした者だ」

 

「喰種、そういう事…。なぜ、私を喰種にした?」

 

そういう事か、どうやら私は、喰種になってしまった様だ。

あまり、嫌悪感も何も感じないが、気になったのが二つある。

なぜ、CCGの人間である、私を喰種にしたのだろう、協力させるにしても、一般人を喰種にした方が、従わせやすいはず。

 

「それは、いえないが。君には、私の護衛をしてもらう為だ。」

 

「CCGに、戻るといったら?」

 

「君は現状は、とても不安定だ。私が渡す薬を、ある程度の期間飲まなければ…」

 

「飲まなければ、なに?」

 

「君は、人間としての知性や姿を失う」

 

そういう事か、この医者には、なにか予定がある、という事。

まあ、ここで言うことを、聞かないでCCGに戻れば、喰種として討伐されるだけ、か。

 

その期間まで、私が手伝いをして、期間が来れば解放され、なんとかCCGに戻る事が、出来るかもしれない。

面倒な事になったが、まあ、護衛ならばなんとか、人間は殺さずには済むだろう。

 

「わかった。その期間までは、貴方の護衛につく」

 

「わかってくれて、嬉し…」

 

「但し、人間の場合は、殺傷はしない。この、条件は飲んでもらう」

 

「わかった。その条件は飲もう。では、期間までよろしく」

 

「……了解」

 

 

そんな、会話をしていると、なにか機械音が聞こえた。

 

「この音は、何?」

 

「完成したかな、付いて来てくれるかい?」

 

「わかった…」

 

そのまま、血塗れの部屋を出て、少し歩くと、私が入っていた、カプセルが円形状の部屋に、添い並んでいた。

 

大体の中身は、『モノ』に変化していたが、2つのカプセルに入った、双子はその整った顔と、細い体を残し、眠り姫のごとく眠っていた。

 

「これって、私と同じ喰種になる人間?」

 

「そう、ただ君の実験とは違い、鱗赫だけの半喰種の実験だ」

 

「そう、見た所、この子達は少ない成功例って事?」

 

医者は頷くと、カプセルを開けた。

 

すると、少しづつ双子が、目を開いていくと、双子の瞳は、赫眼を表していた。

白髪の子は左目に、黒髪の子は右に、二人で足りないモノを補う様に、赫眼が表れていた。

 

「おはよう、どうだい?。今の感じは?」

 

「「大丈夫」」

 

「成功例であり、羽黒くん、君の妹達だ」

 

 

 

 

 

「「初めまして、お姉ちゃん…」」

 

 

 

 

_____________________

 

 

Side れい じゅうぞう

 

 

 

玲?、いたい?

 

じゅうぞうは?

 

いたい、いたくていたくていたくていたくていたくていたくていたくて、しょうがないよ…

 

誰が、奪ったたんだ?

 

九尾。

 

はるばは?、死んだ?

食べるのと変わらない、なのに、気持ち悪い。

 

はるばがいないと、世界が気持ち悪い。

楽しくない、つまらない、気持ち悪い。

 

 

はるば、返し、返せ!!

 

九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾九尾

あいつ!、殺さなきゃ。

はるばが、帰らない。

帰ってこない。

 

 

だから、たくさん壊して、九尾も壊して壊して、

 

はるばを…僕の……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?

双子と什造の因縁が、濃くなる予定です!

まあ、什造くんはめちゃくちゃ強くなりそう(笑)

(*´∇`)ノ ではでは~


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

混獣 Side 『人々』

前回の厳しく優しい意見をもらいまして、図書館に入り浸って書きましたが、どうでしょうかね(苦笑)

なんとか、みなさんに鮮明に想像していただける様に頑張りますので、意見感想宜しくお願いします。
では本編(∩´。•ω•)⊃ドゾー




Side 混獣

 

私の身体が喰種となってから、二ヶ月程たち、最近では赫子の扱いにも慣れてきており、身体の調子も安定し始めている。

 

以前までは性質の違う赫子が、拒絶反応を起こしRc細胞壁と呼ばれる、再生する肉の壁に囲まれた一室で暴れ回ってしまうほど不安定だった。

 

だが、嘉納から伝えられた期間である5ヵ月の半分近くたつと、時折ある身体の内側が焼ける様な痛さは無くなり、逆に身体が今までの半分の重さに感じられる程、筋力が桁外れに上がってきていた。

 

護衛の仕事も、時折シロやクロに任せる事があったが、現在では練習という名目で護衛以外に「金木 研」の観察の仕事も行っている。

 

シロやクロとは本当の姉妹の様に生活しているが、時折地上の古びた洋館でなにかを探している時があり、一度手伝いを申し出たが遠慮されてしまった。

 

それ程大事な物がここにはあり、それは二人だけで探したい物なのだろう、だから私は少しも干渉せずに、遠くから傍観者として見守っている。

 

 

 

______________________

 

 

 

いつも通り「金木 研」が働くあんていくの窓際の席に座り、コーヒーを飲みながら、スマホの画面に映し出された喰種系のニュース記事の文字を目で追う。

 

どうやら捜査官一人が殺害されたらしく、

20区の危険とされる喰種が、また増えてしまったとの事らしい。

 

あまり興味ない出来事ではあるが、細かい情報も取りこぼせば、死に近くなる事もありうる為、極力覚えておく事も多い。

 

 

 

そんな事より、ここのコーヒーはとても美味しい佐方さ…、いや、クロとシロにも飲ませてやりたい。

 

私はそんな事を思いながら、顔を覚えられぬ様に金銭を支払い、店を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 佐方

 

事件から二ヶ月程たつが、心の中の悲しみは消えないのだ、いくら肩書きは喰種捜査官という立派なモノだが、実際は人間なのだから、そう簡単に人の死は割り切れることではない。

 

だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 混獣

 

私の身体が喰種となってから、二ヶ月程たち、最近では赫子の扱いにも慣れてきており、身体の調子も安定し始めている。

 

以前までは性質の違う赫子が、拒絶反応を起こしRc細胞壁と呼ばれる、再生する肉の壁に囲まれた一室で暴れ回ってしまうほど不安定だった。

 

だが、嘉納から伝えられた期間である5ヵ月の半分近くたつと、時折ある身体の内側が焼ける様な痛さは無くなり、逆に身体が今までの半分の重さに感じられる程、筋力が桁外れに上がってきていた。

 

護衛の仕事も、時折シロやクロに任せる事があったが、現在では練習という名目で護衛以外に「金木 研」の観察の仕事も行っている。

 

シロやクロとは本当の姉妹の様に生活しているが、時折地上の古びた洋館でなにかを探している時があり、一度手伝いを申し出たが遠慮されてしまった。

 

それ程大事な物がここにはあり、それは二人だけで探したい物なのだろう、だから私は少しも干渉せずに、遠くから傍観者として見守っている。

 

 

 

______________________

 

 

 

いつも通り「金木 研」が働くあんていくの窓際の席に座り、コーヒーを飲みながら、スマホの画面に映し出された喰種系のニュース記事の文字を目で追う。

 

どうやら捜査官一人が殺害されたらしく、

20区の危険とされる喰種が、また増えてしまったとの事らしい。

 

あまり興味ない出来事ではあるが、細かい情報も取りこぼせば、死に近くなる事もありうる為、極力覚えておく事も多い。

 

 

 

そんな事より、ここのコーヒーはとても美味しい佐方さ…、いや、クロとシロにも飲ませてやりたい。

 

私はそんな事を思いながら、顔を覚えられぬ様に金銭を支払い、店を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 佐方

 

事件から二ヶ月程たつが、心の中の悲しみは消えないのだ、いくら肩書きは喰種捜査官という立派なモノだが、実際は人間なのだから、そう簡単に人の死は割り切れることではない。

 

何度も自分を責めては調子を崩しながらも

、俺の嫁さんや風山さんに支えられて、なんとか調子は戻ってきていた。

 

そんな中陽葉に異様に懐いていた、青年に会いに行くと笑顔で危ない遊びをしていた。

 

何故笑顔なのか不思議だった。

 

あそこまで懐いていた陽葉が死んだというのに…、別人かとも思い話しかけたが、正しく彼であった。

 

そして、動揺していた俺は質問した、「羽黒 陽葉」を覚えているかと。

 

 

すると彼は言い放った。

 

 

 

 

『羽黒 陽葉って誰ですか?』と…

 

 

 

 

 

そう彼の記憶には、『羽黒 陽葉』はいない…、いや、消してしまったのだ『羽黒 陽葉』という人間に関しての記憶を、心が壊れぬ様に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side 混獣

 

 

金木研の実力は今までの観察で、そこまであるとはいえないが喰種としては、ある程度の実力をつけている。

 

今回は金木研に対して戦闘を仕掛ける。

 

まあ、ある程度の恐怖により実力を引き出す事も出来るだろう、その為に現在帰路に就いていた彼が路地に入ろうとした所を、襲おうとした瞬間に、目の前にはカラスの様な仮面をかぶった男が現れた。

 

どうやら金木 研は、あんていくから護衛を付けられていたみたいだ。

 

 

『あなた誰ですかね?』

 

『…研になんの用だ』

 

私の方は縦横白黒のボーダーの仮面に、変声機を取り付けており、声ではバレないだろう。

 

匂いの方も、嗅覚を麻痺させるような香水をつけており安全だが、戦闘で勝てるかは怪しい所だ。

 

まあ戦闘になる事は当然だろうが。

 

私は身体から甲赫と鱗赫を発現させる。

 

甲赫は右腕に鎧の如く張り付き、赫子で覆われた手の甲からは剣が飛び出しており、鱗赫は蛇の様にうねりながら、宙に浮いている

 

そして、仮面にある左右二つの穴の左目の部分から赫眼が発現し、暗闇に赤い閃光が映る。

 

カラスの男も羽赫を発現させながら、戦闘の体勢に入っており、羽赫の弾丸と共にこちらに向かって走り出してくり。

 

弾丸を鱗赫を鞭の様に扱い弾きながら、右腕の甲赫の剣で切り付け、同時に左足による回し蹴りを行う。

 

カラスの男はその攻撃を羽赫と、巧みな格闘術でいなしていき、私の腹部に拳撃を一瞬で数発打ち込んでくる。

その攻撃による痛さで、薄く呻き声をあげてしまうが、二本の鱗赫の爪により攻撃を仕掛ける、だが攻撃は避けられ虚しく地面を削る。

 

喉から上がってきた血が唇を濡らしていた。

 

カラスの男に対しての攻撃は一〜二回程しか当たっておらず、状況的には少し厳しいが動きは少しわかった。

 

すぐに私はそれを確かめる為に、カラスの男に鱗赫の爪による攻撃を、避けられた瞬間に喰種特有の筋力による、異常な瞬間力で近づくと何度かカラスの男の身体を、切り裂いてゆく。

 

すぐに羽赫の弾丸により離れるが、カラスの男の次の動きに入る瞬間に、鱗赫による突撃を放ち、それは見事に男の腹部を貫通する。

 

 

 

『…リゼの赫子か』

 

『この鱗赫、その人のなんですか?』

 

私は鱗赫の持ち主は知らない為、始めて鱗赫の持ち主の名前をしった。

 

『まあ、どうでもいいですが。早く死んではくれま』

 

足音が聞こえるどうやら、戦闘音を聞きつけて捜査官が現れた様だ。

私は人間を傷つける事はしたくないので、逃げる為に警戒の為に男のいた場所を見たが、男は跡形もなくなっていた。

 

 

その後、私もすぐにその場所を立ち去った。

 

 

 




Twitterの方も宜しくお願いします!

あとがきは限界で書けません!

ではまた来週!

感想もお待ちしてます!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

混獣 Side 『化物』

今回は恐怖注意?

先週は更新できず申し訳ないです!

とりあえず本編(∩´。•ω•)⊃ドゾー


~~~CCG 11区支部~~~~

 

Side ?

 

羽黒陽葉は死んだという事実を、つい最近知った。

 

糞が何故死んだ!、あいつは俺が殺す筈だったのだ!、殺人犯のあいつを俺が。

 

なんの因果かしらないが、喰種捜査官にケガで通常より3ヵ月も遅れて11区支部に入局して渡されたクインケは、俺の憎しみの対象の扱う、いや扱っていた忌々しいクインケだった。

 

「クロサキ弐型」

 

それはあいつが特別に上官からいただいていた、Sレートの不気味な刀のクインケ。

そして今は俺の所有物である、この刀を俺が初めてまともに見て思った事がある。

『クロサキ弐型』この刀には不気味な魅力があるという事だ。

 

黒い気持ちを増幅させられる様な、そしてその気持ちを突き通す事ができる程の力があるように、感じられてしまうのだ。

 

欲望の刀とも言えるかもしれない、さらにこの刀からまだあいつは生きている様な、そんな感じがするのだ。

ならばあいつを殺さなければ…。

 

 

 

 

~~~~『あの女に復讐を…』~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

Side あんていく

 

二つのソファーが向かい合いながら設置された部屋に、若めの老人と20代後半の男がソファーに座りながら話していた。

 

「四方くん、それは本当かい?」

 

「はい、研には気づかれずに追い払いましたが、俺がいなかったら研はやられていたと思います」

 

「そうか…、金木くんが喰種になった原因が、送り込んだのかもしれない」

 

二人の間の重い空気の中を沈黙が支配する。

 

「今のところは相手の意図がわからない今は、金木くんの周りの警戒を強めてくれ」

 

「…わかりました」

 

若い方の四方という男性は返事をすると、部屋からゆっくりと出ていった。

そして残った芳村はソファーの後ろにある窓を眺めながら呟いた。

 

「…不穏な空気になり始めているね」

 

 

 

 

______________________

 

 

 

 

Side 混獣

 

身体が重い…。

 

回復が普通の喰種よりか遅いおかげで体力が奪われ、その体力の減少を抑えるために食欲が増幅する。

そんな悪循環により精神的にも、身体的にも身体が重い。

 

 

金木に護衛が付いていたのは少しばかり予定外だったのだ、さらにはここまでの手傷を負うとは。

 

体力を回復させるにも、私とて狂っていても人間は自分から殺めるのは避けておきたい、CCGに捕まるにしても人を殺めているとなると、ただではすまない。

 

しかし、できるのならこの食欲に身を任せて人を喰らいたい!。

 

だめ。そんな事をしたら…。

 

自問自答をしながらもなんとか、人通りの少ない道を歩きながら、送り迎えの車両へと歩みを進めていく。

 

すると目の前には、青い髪をしたギリギリ青年に見える者が立っていた。

 

「誰かな?、今異常にイラついている。近づかない方がいいよ?」

 

「うるせぇな…、とりあえず気絶しろよっ!」

 

私に対して敵意を剥き出しにした青年は、人間ではありえないスピードの回し蹴りを入れてきた。

 

私もすぐに防御体制を取るが混濁した意識が足を引っ張り、防御が少し遅れ肋骨の折れる音と共に一気に吹き飛ばされる。

 

後ろの壁に当たりそうな所では危機一髪、鱗赫を勢い良く後ろの壁に突き通し、勢いを削いだ。

 

攻撃を受けた私は、赫子全てを放出した…

 

甲赫はいつもなら腕を覆うだけなのに、今は上半身の半分を覆い、さらにその半分を鱗赫が主を喰らう様に肉を抉りながら、肋骨のようにまとわりつく。

 

羽赫はガス状だった物が羽先が直角に曲がった歪な羽に形成された。

 

 

 

そして視界は歪みかんがえもまとまらなく…。

 

 

 

 

たべましょうよ?

 

おいしいと思いますよ?

 

ぐりーんふぇざーとじょせいがあのこは、おいしぃていってる?

 

あたまがふらふら…

 

 

 

めのまえに『わたし』がいる?

 

 

 

 

 

 

壊したらきれいだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そっかきれいか、ならこわそう、コロソウ!

 

 

______________________

 

 

 

Side アヤト

 

 

さっきまで普通の女だった目の前の奴は、悪魔みてぇにかわってやがる。

しかもブツブツと気持ち悪りぃ。

 

しばらく待つのもじれったい!。

俺は得意の接近戦の為にすぐに飛び掛った、だがこの時の俺は気付いていなかった、目の前の奴は『喰種』より化物な事を。

 

それ気づくのは本当に一瞬だった、無駄に綺麗な顔が狂気に歪んでいた事に。

すぐに本能の様なモノが煩く騒いだ。

 

逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ

 

頭がそれ一色になっていたがもう手遅れだった。

 

 

「…フフッ、たーべよう!!」

 

「やばぃ!?がっ?!!?」

 

すでに俺の腕2本は無くなっていたのだから。

後ろを振り向くと両手に俺の腕を持ち、手羽先を食べるように喰らっていた…。

 

俺は見ているしかなかった、死ぬ瞬間をゆっくり待つしかなかった。

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い

 

 

死にたくない!!!

 

 

 

そんな願いも虚しく誰も気づかない空き地に共にいる化物<キメラ>はゆっくりと歪んだ笑みを浮かべながら、

 

 

身体のラインにそって暇潰しのように羽赫の弾丸を放ちながら近づいてくる。

だが一瞬の内に消えた。

 

動かない身体にまとわりついていた、恐怖が消えた時に。

眼前に頭上から顔を出したあいつが、歪んだ笑顔で口を開いた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




すみません!前回は本当にすみませんでした!

今回もコメントなし!

ではまた来週!

(眼精疲労、慢性化したかもしれません!)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

混獣 Side 『本物』

今回は少なくなってしまいました…

本当にすみません!

来週からなんとかできる様に頑張りますので、本当にすみません!


Side 混獣

 

喰種をたべようとしたら、わたしは何故か空中にいた。

下には首筋から赫子が生え顔を覆っているような、仮面を着けた男がいた。

 

たぶんこいつが私を吹き飛ばしたんだと、すぐに気づいたけれど、すぐにわたしは空中から落ちた衝撃を味わった。

 

ゆっくりと私は立ち上がりその男を睨みつけ、殺気を表していく、それと共にまた意識にわけのわからないモノの侵食が始まり、身体の中に力が湧き始める。

 

目の前の男も赫子を露にし、先程私が襲った青年を隠してから、戦闘体制となっていた。

 

「あなた誰なの?」

 

『九尾だ…』

 

「そう、強そうだし食べたら美味しいそぅ…」

 

『そうか、すぐにその考え改めさてやる』

 

私は狂気的な笑い声を開けながら、肋の様に腹にくい込んでいる三本の鱗赫で切り裂こうとするが、九尾は自身の赫子一本で軽々と受け止め、お返しに自分の鱗赫と尾赫を次々に振り下ろしていく。

 

私は全ての赫子の攻撃を瞬時に盾のようにした、甲赫で弾きながら羽赫の弾丸を次々に放つ。

 

「死んでください♪」

 

『そう簡単には逝けないんだよっと』

 

簡単に死なない、九尾に苛立ちながら次々に赫子と蹴りによる攻撃を食らわしていた。

だが彼は余裕があるように、軽々と私に何発も攻撃を加える。

 

さらには先程まででは異常な強度だった、赫子は段々と強度を失い、力も抜け始めつつあった。

 

(あれ?、力が、力が入らない…)

 

だが、なんとかギリギリ立っていた私の身体から力は抜け、こちらに向かってきていた鱗赫が思い切り、身体を貫いた。

 

『そろそろ終わったか。』

 

「どして?どして?死ぬの…?」

 

『殺しはしない、あなたの人生を歪めたのは俺だからな……』

 

身体から赫子の感覚が消えて、その代わりに激痛が私に襲いかかってくる。

 

『ただし、腕の一二本はもらってくぞ』

 

『アヤトの代わりに』

 

 

 

Side 安久姉妹

 

到着予定の時刻である時間である、1時を大幅に遅れているのに、未だ陽葉お姉ちゃんは帰ってこない。

 

私達が心配しながらパパの協力者の車で待っていた、そんな時大きな轟音が郊外と都会の間で起きた。

 

私達はすぐにお姉ちゃんに何かあったのではないかと、車のドアを思い切り開け放ちその場所へ向かった。

 

 

 

 

 

 

すぐに私達は音の発信源にたどり着いた、だけれど目の前ではお姉ちゃんが、奇妙な仮面の男に腕をもぎ取られていた。

 

『君が悪くないのは知ってる、だけど…』

 

そんな一人言ををいいながら腕を捨て、去ろうとする男に我慢が抑えられなくなり、ビルから飛び降り襲いかった。

 

だが後ろに目でもあるのか軽く2人分の鱗赫をいなし、そのまま異常な数ある赫子の一本で、軽々と私達二人をまとめで吹き飛ばした。

 

私達はビルの壁にぶつかり、壁はミシミシと音をたてながらヒビが入る。

 

『この喰種のとm、っ!?』

 

『この匂い、お前達嘉納の造った喰種か…』

 

「なんでパパを知ってるの?」

 

目の前の男は何故か、苦虫をかみ潰したかの様な顔でなにか考えていたが、私達はチャンスだと思い飛びかかろうとした瞬間。

 

私達の後ろに男は居り私達の背中にひじ打ちをし、そして私達の背骨は悲鳴をあげ私達自身は呻き声をあげた。

 

「なんで、こんな強い、の…?」

 

「うっ…!なんで…?」

 

『俺だってこんな風には、なにたくはなかったよ…』

 

そんな自らの心情を聞いた、私達に少しだけ心情を教えると鱗赫で跳ね上がり、ビルの上で一瞥をするとすぐに去っていった。

 

 

 

 

 

 

その後私達はなんとか、回復した身体でお姉ちゃんを連れて野次馬が来る前にと、ゆっくりと協力者の車へとむかっていった、




どうでしたでしょうか?

今回は主人公が中二病っぽくなったー!_| ̄|○ il||li

来週からは九尾回、ヤンデレ三昧にしたい!(願望)
混獣の新キャラもこれから出てくると思いますので!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

九尾と妖蝶
Side 九尾 『対峙』


今回はヤンデレの前置きって感じの回です!

最近暑かったり寒かったり忙しいですが。

魚王かます頑張ります!

では本編へ(っ´∀`)っ


俺が原因で喰種になった、捜査官の女とその姉妹とやらを倒した時にきた質問。

 

なぜそんなに強いのか。

 

というあの時の言葉を思い出しても、身体的な力があっても、精神的には弱すぎて思う

 

俺が強い?、馬鹿言うな。

俺の様なあまっちょろい喰種が大切な人でも前に出され脅されてみろ、その脅しにのるしかないのだ。

 

本当の強者なんて、俺は一生なれない。

 

なぜなら「雛実」や「姉さん」、あんていくのみんなも守りたいのに、捨てる事などできない。

こんな俺の様な喰種に孤独な強者になんてなれっこない。

 

 

本当になれっこない、あの時、あの場所で、なにも守る事のできなかった自分には。

 

誰かを守る事さえ、できないのかもしれない…

 

 

 

 

 

Side 九尾

 

 

~~~陽葉戦の四日後~~~~

 

 

俺はあんていくと隣接するビルで、雛実の様子を見ていた。

 

いつも思うのだけれども、こんな事をしているとストーカー行為をしている様で、自分の心の中で自分に対して、少しばかりの嫌悪感を抱く。

 

 

ただ最近は、亜門や真戸さんが20区に来ていたのを思い出すと、いつあんていくの誰かと二人が対峙する事が、とても恐ろしいのだ。

 

「はぁ…、俺に雛実を守る事ができるのかね」

 

そんな独り言を呟きながら見ていると、雛実と仲良くしている青年がいた。

 

とても優しい顔をした青年は、俺がリゼの時に見殺しにした青年であり、遠目で見た限り雛実の恋の相手のみたいだ。

 

今まで雛実は俺に対してベッタリだったのだが、今は年上の男性に恋する女の子って感じだ。

 

 

だが最近は雛実が、偶に何処かへ行く事がとても多く、帰ってきた時はとても気分が悪そうなのだ。

 

いつも気になるのだが、いつも意図的になのかまかれてしまい、何をしているのかが全くわからないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまま昼飯を食べたり、姉さんから「小説が進まないから、面白い話をしてほしい」と言われたりしているうちに、夕方になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そろそろ帰ろうと思い、少ないが持ってきた荷物をリュックサックへと詰めて、帰路に就こうとしようとした時だった。

 

 

あんていくの裏口のドアが開くと、雛実が暗い表情をして走り去っていく。

 

このまま放っておいてはならないと、自分の中の何かが俺に告げた気がして、追いかける事に決めた。

 

追いかけながら考えていた。

 

雛実が靴を履いていない所を見ると、誰にも言わずに出てきたと思われる。

 

そして今の雛実は精神的にとても不安定な状態で、一つでも心の天秤に置く分銅を間違えれば、心のバランスは崩れる。

 

今の雛実はバランスが崩れて、正常な判断が出来ないし、興奮状態の雛実が赫眼がいつ表れてもおかしくない。

 

だけど、だけど……。

 

雛実に俺が接触すれば、俺自身も雛実も離れられなくなってしまうのだ。

 

 

「っ…!、この匂いと匂いの数!」

 

俺はよく知る、仕事仲間の匂いは完璧に覚えていたのだ、そう最悪の事態。

亜門と真戸さんの匂い、それと追加でイレギュラーがいるとわかった、しかもそれは雛実の進行方向なのだ。

 

 

その時俺は思った。

 

神様はそこまで俺に恨みがあるのか…ハハッ……

 

 

 

Side ?

 

俺と真戸上等、そして亜門の全員別々に行動をする事にした、真戸上等が言うには捜索範囲を広げる為らしい。

 

俺は薄暗い公園の近くを捜索していると、少女が目の前を、走り去っていくのが見えた。

 

その時、街灯に照らされた表情にはクマと探している、少女と似た背格好から完全に捜索対象

とわかり追おうと、トランク状態のクインケの取っ手を握り締めた。

そして、追いかけようとした瞬間、視界ギリギリから金色が主色紫のラインのある、鱗赫が俺に向かい来たのだ。

 

それになんとか反応した俺は、クインケを即時に展開すると、歪な形に形成された『クロサキ弐型・侵』でなんとか弾く。

 

すぐにクインケは再展開をし、刀の持ち手から腕に張り付く様に赫子が生える。

 

 

「随分と珍しい色の赫子だな、『九尾』さんよー?」

 

『よくわかったな、捜査官』

 

「そんな捜査官なんて名前じゃねえよ?」

 

大沢義一(おおさわよしいち)ていう名前なんでねえ!覚えといてな『九尾』」

 

『そうか悪かった…、じゃあ死ね』

 

そんな短い会話を終えると、刀を引いた右手に持ち構えていた右手で、襲いかかる『九尾』の赫子をいなしながら近づく。

 

数が多く、いなせ切れない赫子がスーツにかすり切り裂かれていくが、構わずに『九尾』に袈裟切りを加える。

 

『怖い太刀筋、だけどなスキが多い…!』

 

俺の背後から三本の尾赫が、両脇と縦に叩きつけつけてくる。

 

一見したら逃げにくい攻撃を、俺は振り替えり前方に突っ込み攻撃を避け、『九尾』に対して切りかかろうとした直後、貫こうと前方から鱗赫が来た。

 

ギリギリ回避したと思った後、左の頬と耳に痛みが走り、熱い感覚が起こった場所を軽く触ると、幸いに切断はされていないが、かすり傷とは言えない傷だった。

 

 

『やっぱり、弱いしスキが多い』

 

「へぇー…やっぱりSSレートは違うねぇ…!」

 

俺は眉間に青筋を浮かべながら、刀の持ち手のスイッチを切り替えると、赫子が腕の神経や筋肉に喰いこみ接続される。

 

『『ピピッ…生体リミッター解除』』

 

『っ?、なんだそれ…?』

 

「ハハッ!、これで右手だけは喰種並の強度なんだよ!」

 

『クロサキ弐型・侵』が不気味な赤い光が、妖しく煌めく。

 

 

「てめぇの赫子をもらうぞ?」

 

『あっそう…、もう一度言う。死ね!』

 

 




どうでしたか?

Twitterの方でなに書いたらいいのか、謎の状態の作者に助言を!(懇願)

教えていただける心優しい方!
Twitterかハーメルンのメッセージに宜しくお願いします!
Twitterは活動報告に!

(*´∇`)ノ ではでは~


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『仇討』

今回はまあヤンデレになった?ヒナちゃんが出てきますので、少しばかり期待していただけると有難いです。

では(∩´。•ω•)⊃ドゾー


Side 九尾

 

先程までは、そこまでスピードのある太刀筋ではなかったはずの、「大沢」という名の捜査官。

しかし、今目の前で俺の複数の赫子による攻撃を、刀状のクインケでいなしながら、防御だけでなく攻撃まで加えてきているのだ。

 

どうやら先程言っていたのとは、別にあのクインケには付与効果があるようで、憶測ではあるが彼の筋力や反射神経なども、異様な程に上がるのだろう。

 

『…ぐっ!?、少しヤバイな…』

 

「ん?ん?、どうかなー?。てめぇみたいな、SSレートでも倒せたら、俺は昇進間違いなし!」

 

『そうか、よかったな。死んで特進させてもらえるな』

 

「いいや、生きて昇進させてもらうわ!!」

 

普通の捜査官とは思えない程の、腕力で刀を振られるおかげで、どうにも赫子が押し切られてしまう。

 

俺は後ろにバク転しながら距離をとり、鱗赫で目の前の捜査官に、連続で横薙ぎを加えたあと、しゃがんだ体制の捜査官に対して、鱗赫2本で叩きつける。

 

なんとかクインケで防いでいる様ではあるが、もうクインケの機能のリミットが限界に近いのだろう、捜査官の腕は内出血が起きているのか、血色の悪い右腕が震えだしている。

 

「ちっ!?、ここまでが限界かよ!。くそっ!」

 

『そうみたいだな?。それ以上やったら腕が不能になるぞ?』

 

「ご忠告、どうも…!。…ここは一旦退避するか」

 

『させるっ!?』

 

煙玉の様な物を捜査官が、地面に叩きつけると同時に煙がたち込め、さらには目に涙が溜まり視界がぼやける。

 

ギリギリ見えた捜査官の人影に、鱗赫を突撃させたが空を切った様で、仕留める事ができななかった。

 

煙が晴れると共に、視界が良好になった後にはあの捜査官はいなかった。

 

『…逃げられた。それより雛実を探さないと』

 

そう言い残しその場を後にした。

 

誰もいなくなった筈の場所に、木を背にしてもたれ掛かりながら、電話をかける義一の姿があった。

 

「居ましたよ、真戸さん。『九尾』が…」

 

『ありがとう大沢くん。君は痛みが収まり次第退避してくれてかまわない。』

 

「…了解」

 

_____________________

 

 

 

雛実に追いつくために、残り香を頼りに全速力で走る。

 

「はっ…はっ…!、雛実の奴どこいったんだよ…!」

 

息を切らしながらも、全速力を落とさずに走るが、残り香を辿るにしても限界があり、周りを見渡しながら必死に見つけようとする。

 

そんな時に何かが崩れる音と、僅かにだが香るリョーコさんの匂いが同一の場所から、発生していたのだ。

 

とてつもなく嫌な予感が、俺の頭に過ぎる。

 

雛実がもしかして…!

 

音とリョーコさんの匂いを手繰り寄せるように、その場所へと走る。

 

 

 

 

__・__________________

 

Side 雛実

 

私はトーカお姉ちゃんが言った一言、「私が全部うまくやってやるよ」、その一言の意味は新聞を読んだ後すぐにはっきりとわかった。

 

私の変わりに、復讐をしてくれていたという事と、たぶん私がやったと思われてるという予感。

 

なんで、なんで?逃げなきゃ…逃げなきゃ…殺されちゃう、やだ…やだよ…お兄ちゃん怖いよ…!、助けてやだよ…怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!やだ…!!。

 

だけどそんな時、お母さんの匂いがした。

 

「お母さん…?」

 

お母さんが生きてた?、迎えに来てくれた!お母さん!お母さん!。

私は必死にお母さんの匂いのする方向へと、走っていった。

 

必死に…必死に走った、お母さんがいる、それだけで疲れていた筈の私は、勢い良く走っていった。

 

匂いが、お母さんの匂いのする場所が近づくと同時に、水路の様な場所に入って周りを見渡しながらお母さんを探す。

 

匂いがとても近い筈なのに、お母さんの姿が全然見えない…。

 

「お母さん…?、どこにいっ…?!!」

 

そこにはお母さんの手が、無造作に放置されていた……。

叫び声を上げ頭が真っ白になり、お母さんの冷たく重い手を抱ながらうずくまった。

 

 

時間も忘れ、呆然としているとトーカお姉ちゃんが来てくれた。

少しの会話をして、私の心の中の不安をポロポロと零した。

 

トーカお姉ちゃんは優しく声を掛けて、抱き締めてくれて、それが荒れていた心を癒してくれた。

 

 

だけれども、そんな癒しは束の間の休息で、すぐに恐怖はやって来た。

目の前には、家族を襲った捜査官が不気味な笑みを浮かべながら立っていた。

 

トーカお姉ちゃんがすぐに、戦いを挑みに襲いかかった。

 

だけれども、捜査官はお父さんの赫子でトーカお姉ちゃんに攻撃をしていく、始めはお姉ちゃんも余裕があったけれど、お母さんの赫子の攻撃で大怪我を受けていた。

 

なんで?、お母さんとお父さんをそんな風に使わないで、そうだこの人達のせいでお兄ちゃんが…、お兄ちゃんがいなくなった!。

 

お兄ちゃんと私の邪魔をするこの人は、いらないし殺さなくちゃ!、お兄ちゃんごめんね。

もう今までの私とは、少し変わるけど許してね、でもお兄ちゃんなら許してくれるよね。

 

そのまま私は激情と共に赫子が出現させ、そのまま捜査官の右手を奪った。

 

「ハハッ!」

 

「早く、早くいなくなってよ!!」

 

その後は捜査官の足も奪い、最後のとどめとなっていた。

 

だけれど、心が心が身体を動かそうとしなかった。

 

私に戸惑い隙が生まれた所を、捜査官の攻撃が入りそうになった時、目の前に赤黒い仮面をかぶったお兄ちゃんがいた…。

 

 

そして、目の前ではお兄ちゃんの鮮血が飛び散る。

 

また私はお兄ちゃんに助けられた。

 

「雛実、悪い」

 

それと共に首筋に衝撃が走り、意識が朦朧とし始め、隣ではトーカお姉ちゃんが気を失っていた。

 




どうでしたでしょう?

いやー主人公は遅れて現れました。
しかし、不思議な事に二人を気絶させるという凶行に出ましたねー、どしてでしょう

それは次回という事で!さいならー!



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『取捨』

今回は病み上がりなのと、少し忙しい学生生活←サボろうとしてた。で少ないですがお許しを!!!

本当に学生生活の方も色々忙しいのは事実ですが、来週から2500文字は目指すので本当にお許しください!





Side 九尾

 

もう近い!、そう匂いの強くなってくると共に予感する。

そう感じながら、水路の少しばかり複雑な路を、歩きながら近づいていく。

だが、近づいて行くと共に今まで俺が一番嫌いな臭いがしたのだ。

 

それは血の香り

トーカと真戸さんの血の香りだ、トーカと真戸さんの戦闘をしている、その近くには雛美までもいる…もうそれは確実だろう。

 

その絶望的な状況を、理解し始めた自分の中ではどちらを助ければいいのか、そんな事を考えていた。

 

 

だか、運命の様なものはそんな考えをさせる、猶予を与えてはくれないようだ……。

 

 

倒れているトーカと、雛美は真戸さんに対して瞳を暗く濁らせ、リョーコさんとアサキさんの赫子を合わせた様な形の赫子で、真戸さんの右腕と左足を奪っていた。

 

しかし、雛美の目から赤い涙が零れ落ちていった、あの目から少しだけ戻っており、瞳が悲しいと訴えていた。

 

だが、その隙があだとなりアサキさんのクインケで、真戸さんが攻撃の体制を整え襲いかかった。

 

 

その瞬間俺は呆然と見る事をやめ、すぐ手前にいたトーカの意識を首筋を、叩き意識を奪う動作を猛スピードで行い、そのまま雛美を庇い、真戸さんの攻撃防ぐ。

 

 

 

 

 

 

雛美を抱きながら、背中には大きな痛みと熱さが起きた。

 

 

後ろでは、真戸さんがあの加虐的な笑いを浮かべながら、俺に話しかけてきた。

 

「『九尾』、いや高鷹久弥くん?」

 

そんな、薄笑いを血色の悪いながらも、余裕そうに一言そういった。

 

「え…?、なんでその事を知って……」

 

「君は私の事をなめていたようだね??」

 

糞、やっぱりあの時か。

 

ヤモリとの戦いの時の仮面を、着けていなかったのが仇となったのか……。

 

「やっぱり、バレてましたか…」

 

その一言と共に仮面のスイッチを切り替え、顔面から根の様なクインケが離れ、1つの小さな箱に戻し、素顔を晒す。

 

「やはり君は喰種だったのだね、君の才覚はとてもよく思っていたのだがね」

 

ククッ…っと、薄笑いをしながらも、俺の事は普通の喰種としての見方とは違うのか、目の開け方は元に戻していた。

 

「だか、喰種という事なら殺すしかないね」

 

「やっぱり、そうなりますよね…」

 

もう、素顔を知られている以上、俺も真戸さんを殺さなければ、鳩側にある久弥としての写真を晒され、無事で済まなくなるのだ。

 

真戸さんは、クインケを構えて戦闘体制となっており、俺も一本の赫子を発現させ、喰種の証である赫眼も発現させる。

 

「こんな形で君を殺すとはね」

 

「俺だって、殺したくはなかったですよ…」

 

「では、死んでもらおう」

 

真戸さんもわかっているのだろう、一発勝負を俺が挑んでいる事を、NOと思っていても、あの怪我の真戸さんでは、それを受け入れるしかないのだが…。

 

ポタポタとどこからか、静かな水路に雫の落ちる音が響く。

 

そして、どちらかはわからないが足元にある水路の水から、足を動かしたと共に起きる水音が響いたと同時に、一本の赫子と一本のクインケがすれ違い、火花を散らしながら狙った敵に向かっていった。

 

 

そして、大きく鮮血が吹き出した…

 

 

 

 

 




いやー、世の中はうまくいかないですねー…


ではまたー( ´ ▽ ` )ノマタネ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『罪悪』

えーっと……今回は文字数を元に戻すと先週宣言しましたが。

はい!、出来ませんでした!!。

本当にすみません!!_○/|_ 土下座

ああ、炭火焼きにされればよかったですよね…すみません。

そんなこんなで、とりあえず本編どうぞ…


Side 亜門

 

あの喰種は一体なんだったんだ…

 

あの喰種は、敵である自分を逃がしたあげく、自分を人殺しにしないでくれと、涙を流しながら俺に言った。

 

だが、喰種の戯れ言だ。

深く考えた所で…。

 

納得しようとしない自分を、戯れ言と考える事で抑えながら、真戸さんに合流する為に足を早めた。

 

 

 

 

破損したクインケを収納した、アタッシュケースを片手に持ちながら、真戸さんのいる水路の方へと歩いていく。

 

 

 

 

 

 

 

そろそろ水路に辿り着くだろうと云うところまで来ていた。

 

そして、やっと水路の入口が見え始めた頃、その近くに流れる水が淀んでいる事に気付くと、嫌な予感が現実になり始めていた事に、気付き始めてきていた。

 

 

冷や汗をかき始める程、焦りを感じ思わず水路の入口へと走っていく。

 

 

すると、目の前にあったのは以前に戦闘を挑んだ『九尾』と………心臓があったであろう場所に、大穴を開けた真戸さんが倒れていた。

 

その近くで膝立ちの状態から立ち上がり、『九尾』の顔がこちらを向くと、仮面から露出している右目の赫眼が妖しく光る。

 

「貴様……!、貴様がやったのか!!!」

 

『………』

 

「貴様なんだな!!、貴様が真戸さんを殺ったんだな!!『九尾』!!」

 

理性をなくした俺は、喰種である九尾に丸腰のまま、顔面に殴打を打ち込んだ。

 

しかし、無情にも先程の喰種とは全く違い、顔面を殴ってもびくともせず、そのまま紅い赫眼がこちらを見たと、同時に赫子が脇腹に強力な打撃を思い切り当てる。

 

すると、コンクリートの地面に吹き飛ばされ、勢いが止まらず転がっていく。

 

「ぐっ……、うっ……」

 

あまりの激痛に呻き声しか出ず、脇腹を抑えながら激痛を誤魔化そうとする。

しかし、『九尾』は俺の激痛に悶える姿を見ながら、こちらへと1歩1歩近づいてくる。

 

そして、倒れている俺の目の前までくると……

 

 

俺の右足を九尾は足で踏み潰し、いとも簡単に足の骨を砕いた。

 

「ぐぁぁぁぁ!!?」

 

激痛により、意識を刈り取られそうになる俺を、感情が読めない瞳で見下ろしている。

 

さらには留めなのか顔面に鋭く尖った、鱗赫の先端を向け振り下ろそうとした瞬間、目の前で大きな火花が起きる。

 

その火花の正体は、今回の捜査で共に来ていた大沢が、『クロサキ弐型・侵』の斬撃により襲い掛かってきていた鱗赫を、弾いてくれていたのだ。

 

「亜門大丈夫か〜??」

 

「なんとか…な…」

 

大沢は呑気に自分の安否を聞いてくるが、余裕があまりないのか、脂汗をかき息を切らしながら立っている。

 

弾かれた鱗赫の持ち主である、九尾は先程と同じ瞳で目の前に立っている。

 

「俺もそんな余裕がないからなー、キツイよ…」

 

乾いた笑いをしながら、余裕がない事を言葉に出す。

 

だが、絶望的なこの状況はすぐに変わったのだ。

 

『九尾』は次の攻撃に備えている、自分達を尻目に後ろに、倒れている仲間と思われる喰種を、担ぎながら運ぼうとしていた。

 

九尾が背を向けているという、絶好のチャンスではあるが、余裕のない自分達では倒す所か、逃げるチャンスを逃し死ぬこととなる。

 

 

そのまま俺達は九尾が去るのを待つしかなく、俺は九尾が見えなくなった瞬間、緊張感が切れたと同時に気を失った…。

 

 

 

 

 




前書きの件は、本当にすみませんでした。

それと、お知らせがあります。

九尾が予定していた分が、休載と文字数により思った場所まで書けていないので、後4話程延長させていただきます!!。

混獣を見たかったという、優しい方は本当にすみません。

混獣の方は文字数を多くしてでも、書くつもりなのでお許しを…

とりあえず、九尾は延長させていただきますのでよろしくおねがいします!

では( ´ ▽ ` )ノマタネ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『傷心』

先週は本当にすみませんでした!!

無断休載本当にすみません!
年末で色々ありまして…。

とりあえず本編どうぞ…




Side 九尾

 

クインケと赫子のすれ違い、大きな火花を散らしながら敵を絶命させるべく、クインケは首を切断させようと、赫子は心臓を貫こうと迫る。

 

そして、決着は大きな血飛沫によって知らされた。

 

その血飛沫は、真戸さんの心臓を貫き通したと同時に起きたものであり、貫いた赫子の持ち主である俺が負った傷は、狙われていた首ではなく、肩を抉られていた程度であった。

 

致死量の血液を流しながら、真戸さんの体は力無く倒れ、水路に流れる水がびしゃんと水音を響かせる。

 

ああ…、もう嫌だ…。

 

守りたかったはずなのに、守りたかったものがもう一つの守りたかった者と争い、争う経緯を知りながらも、俺にはなにもできなかった。

 

守りたかったはずなのに、どちらかを守る為、守りたかった者の片方を……殺した。

 

 

失いたくない、その筈だったのに。

 

 

他人が壊したのではなく、自分が壊した。

 

事切れる寸前の真戸さんの、目の前で膝からくずれ落ちる。

 

真戸さんはこちらを、なにか強い感情を灯した目でこちらを見ていた。

 

 

ああそうか、この人の目に映る俺は全てを奪う存在で、自分の命を奪った存在なのだ。

 

もう戻れないのだろう、真戸さんのわかりにくいブラックジョーク、亜門からの煩わしい程の叱り声、そんな温かくて楽しい日常も、すべては幻想だったのだ。

 

今の両者啀み合うこの世界では、大切な存在を失いたくないが為、両者傷つけ合い、同種である者とも傷つけ合う世界では……。

 

そんな世界を俺は憎み、そんな世界を変える事さえできない自分までも憎い。

 

 

 

なら俺はすべての者の憎しみの対象になりたい、できるかなどは知らないがそうすれば、なにか変わるかもしれない…。

 

もうぐちゃぐちゃになった思考の中、ただ一つだけはわかった、守りたいという気持ちは歪み形が、変わり始めているのだということを……。

 

絶望する俺の目は、感情を始めから灯していなかった様に、いつまでも続く深淵の様に暗くなり始め…、思考がトマル……。

 

 

 

 

右目の視界が赫く染まり、左目は暗く陰る。

 

 

テキ?、デカイ男だなー??

 

混沌とした思考の中、デカイ男が殴ってきた。

 

すぐに吹き飛ばし、近づいて足の骨を踏み潰す。

 

ああ…、このオト怖いなあー。

 

嫌いだなー、イラつくなー、ウルセェなー!!

 

イラつきすぎて殺しておきたくなる!!

 

 

鱗赫を引き縮め、振り下ろす…。

 

だが、目の前でもう1人の人間が刀で防ぎ、軌道を完全に逸らす。

 

あーあ、逸らされちゃった……。

 

 

 

 

あっ…、限…界かな……。

 

また…壊した…、いなー…。

 

 

 

亜門…か、足が折れてるのも全部俺か…。

死んでいなければ大丈夫。

 

ただ、そろそろ雛実とトーカを連れて逃げないとな…。

流石に不味い…。

 

俺はすぐにくるりと、身体を雛実達のいる方へと回し、2人を肩に担ぐとゆっくりその場所を去っていく。

 

 

 

 

複雑な道をゆっくりと進み、外にも近い道へと出ると2人を肩から降ろし、2人を壁に座らせると雛実が目を開いた。

 

「ん…、はっ!お兄ちゃん?!」

 

「…おはよう」

 

 

 

Side 雛実

 

いつの間にか、目を覚ますと共に目の前には、素顔を見せたお兄ちゃんがいた。

 

だけれど、お兄ちゃんの目を見ると暗く染まっていたが、その瞳にも私は何故か心が疼いていた。

 

そんなことより、なにがあったのか教えてもらわなきゃ…。

あの時いなくなった事も……。

 

「お兄ちゃん…?、どうしたの…」

 

「別に大丈夫…」

 

「なにも話してくれないんだ…、なんでなの?」

 

「お兄ちゃんがいなくなった時だって、そばにいてくれるって言ってくれたのに!!」

 

「なにも言わないでいなくなった…なんで!?なんでなの!?」

 

私はただ、なにが起きたのか教えてほしかっただけなのに、それも教えてくれないお兄ちゃんに、なにも言わないでいなくなった時の事も思い出し悲しくなり、口調が激しくなる。

 

隣にトーカお姉ちゃんがいるけど、もう…聞かなくちゃおかしくなりそう…。

 

私とお兄ちゃんの間に、沈黙ができる…。

そんな中、お兄ちゃんが口を開いた。

 

「俺の側にいてほしくない…」

 

今言われた一言が、頭に響き吐き気と、心に心が壊れる痛みが何度も起きる。

 

捨てられるの…??、お兄ちゃんの側にいられない?。

 

嫌われたの?、もう会えないの?。

 

嫌、嫌、嫌、嫌だ!!

 

「お兄ちゃん!?、なんで!?なんでなの!?」

 

「……」

 

「それも答えてくれないの……?」

 

「俺の側にいてほしくない、お前が傷tu」

 

「もういいよ、なんにも言わなくてといいよ?」

 

さっきと同じ言葉を言われ、私の心がお兄ちゃんを逃がさない為に、歪み檻を作った。

 

「お兄ちゃんは優しいもんね?、きっと鳩におかしくされちゃってたんだね!」

 

「雛っ!?」

 

「大丈夫……、お兄ちゃんは私が助けるからね??」

 

私は蝶の羽の様な赫子を広げ、淀んだ瞳と共に口元を歪めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『対面』

…もう本当にすみません。

決まった更新ペースに投稿が不能になってきたので、今の一週間ペースを二週間ペースに変更いたします。

すみません…

本編どうぞ…


Side 九尾

 

水路の壁や地面には、大きく抉られた傷がいくつもついていた。そして、今もその傷は雛実の攻撃を俺が弾くたびに、次々に増えている。

 

「やっぱり、お兄ちゃんは強いね...。雛美じゃ全然倒せそうにないや。」

 

「なら、こんなことっ!!」

 

「それでも、お兄ちゃんを元に戻さなきゃ...!。そうじゃなきゃ、またお兄ちゃんが雛実の側からいなくなっちゃう!!。」 

 

「だから、お兄ちゃん?。もうどこにもいかせないよ。」

 

その言葉に反論しようと、口を開こうとした瞬間に目に見えないほどの速さで、俺の足を確実に狙った、ノコギリの様な赫子による一撃が俺の足を深く抉っていく。

激痛が体に走り思わず「うっ」と、軽く呻き声をあげてしまう。

 

「お兄ちゃん?。大人しく、私と一緒にあんていくに帰ろう?」

 

「だから、それはできないといってるだろう!」

 

「なんで?、なんでダメなのぉ…!。お兄ちゃんが!、お兄ちゃんだけが私の家族なんだよ?!」

 

俺があんていくには帰れないという返答の後、雛実は嗚咽を漏らしながら、両目の赫眼から涙をポロポロと落とす。

 

「俺だって、雛実の側にいて守ってやりたい!。だけど・・・だけど!、アオギリが来たら…」

 

その一瞬、自分の中で大きく後悔する…。俺の一緒に居られない、理由の1つを言ってしまったことを。

 

「ア、オ、ギリ…?。お兄ちゃん?、それがお兄ちゃんが雛実と一緒に居られない様にしてるの?」

 

「そうだったんだ!!、それなら雛実を嫌いになった訳じゃないんだね!。」

 

雛実はアオギリという、俺と雛実を切り離してしまう存在のせいであり、自分に対しての嫌悪からの離別ではないことを知ると、同時に淀んだ瞳をしながら幸せそうに笑う。

 

「やめろ!。アオギリだけは絶対だめだ!。あいつらは雛実なんかじゃ……!」

 

俺は雛実が、アオギリに挑もうとしていると思い、雛実に不可能だと伝える。

 

「ならお兄ちゃんも一緒に行こう?」

 

「それは……!。できない……」

 

「なんで…?。お兄ちゃんはアオギリになにかあるの?」

 

「………」

 

俺は姉さんの存在を告げれず、雛実の質問に対して黙りを通す。すると、淀みが少しばかり晴れていた状態から、どんどんと淀みながら憤怒の表情まで見せる。

 

「答えてよ?ねぇ、ねえ、ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ!!」

 

そして、憤怒の表情と共に雛実の顔を赫子が覆っていき、蝶の顔の様な形を口元の近くを残して、どんどんと形成していく。形成されたそれは、完全に蝶の顔を模したモノになっていた。

 

「お、兄ぢゃん?。私の、物…だから!、全部頂戴!?」

 

「ひっ、雛実!。なんで『赫者』に……」

 

更には、腕や足に不完全ながらも細身な印象な赫子で覆われ、『赫者』の見た目をしていた。

 

『あーあ、やっぱりこうなったねー。フフッ』

 

「はっ…?、ね、えさん?」

 

『いつもなら、時間に帰って来る時間に来ないから、心配しちゃったよ?』

 

「だ、れ?。その、人?」

 

『あっ、初めまして。雛実ちゃん♪、そしてこれからよろしく…』

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『壊人』

投稿が全くできておらず、申し訳ござません…。


とりあえず本編どうぞ


Side 九尾

 

水路の中の暗い空間に、妖しい声が響き渡る。その声の持ち主は、周りに嫌というほどある水路の一つから、ゆっくりと姿を現す。その姿は濃いピンクのパーカーを着て、体中には包帯を巻き付けている為、包帯が服の変わりの様な役目を果たしていた。

 

「姉さん、もしかして俺の後を…」

 

『おおー、正解!』

 

「電話切った後に起きた事なのに…なんで?」

 

俺の頭の中には、何故姉さんが俺の行動を把握し、さらには居場所まで突き止められたのか、という疑問が渦巻く。そして俺の背後では、雛美が攻撃の体制を崩さずに姉さんへ敵意を向けていた。

 

「お兄、ちゃん?…、それ誰…」

 

「俺の・・・」

 

『私は九夜の義理の姉だよ?、そして九夜の恋人かなー?、ふふっ…』

 

「恋人…?。何を言ってるのお姉さん…??」

 

雛美は『恋人』という、単語を聞いた瞬間に一気に殺気を表していく。さらに殺気は雛美だと分かっていなければ、本能的に殺されると感じる程の大きさだった。

 

そして、今の状況を打開する策が自分自身の中を、いくら思考の中を探っても見つからず、後ろと前では『一触即発』下手に動けば、戦闘を起こし雛美が傷つく…。

焦りと共に体中に次々と汗が伝っていく…。

だが姉さんはそれを知ってか知らずか、いや知った上で行動を起こした…。

 

「九夜ー?。どうしたの何時もみたいに、腕を組んで帰ろう?」

 

「っ!?」

 

その行動を起こし、俺の腕に触れた瞬間、姉さんの方向に赫子のノコギリが、一瞬で目の前まで迫る。

だがその攻撃は姉さんを切り裂かずに、俺の脇腹を横に大きく切り裂き、血飛沫が舞いそこら中に飛び散る。

 

「うっ、痛たいなー…。やっぱり痛いのは慣れないな、なあ雛美?ハハッ…」

 

「お兄ちゃん…?、どうしてお兄ちゃんが傷ついてるの?。誰が傷つけた?雛美?…。一緒にいたいだけなのに、雛美が自分で居られなくしてる…?」

 

「そっか…雛美がいけないんだよ…。お兄ちゃんが雛美のせいじゃないって言ってたけど、嘘なんだよきっと、全部自分がいけないんだ…」

 

『『もう、死んじゃおうかな…』』

 

その事を思いついたと同時に、雛美は自分自身の赫子を自分に向け、突き刺そうと構え、下ろした…。

 

痛みに耐えながら、その行動止めようと動こうとするが、ギリギリで何故か力が入らなくなっていく、間に合わない助けたいのに…。目の前が暗転していく…。

 

最後に見えたのは、見覚えのある羽赫が大きく、雛美の近くで発現しているという光景であった…。

 

なんで助けられないんだろう。ハハッ…、ハハッ…ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。

 

『ピキピキ』

 

 

 

 

 

 




どうも、最近寒いですねー…

本編では、雛美ちゃんやエトさんがヤンデレてないかもしれなかったですが、どうでしょうか?汗

久しぶりに書きましたが、もう文章力が下がっていない事をただ願うだけです…では( ´ ▽ ` )ノ



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

Side 九尾 『失消』

1日遅れの投稿ですが、お許しください!┏○┓

ただ、途中で力尽きてしまい、中途半端な所ですがお許しください…お許しを!



Side 九尾

 

なにもかもが、自分の甘い考えの所為だ。その甘い考えで行動をした事で、真戸さんを殺すことになり、俺が会ってはいけない雛実に会い、少しずつでも閉じかけた心の傷を開かせてしまった。

やっぱり、人間か喰種のどちらかを選ぶしかないのかよ。でも、こんな事になったのはすべて自分のやってきた結果、なんだよな…。CCGに入らなきゃ、喰種としてCCGと対峙し殺し会えたはずなのに…。リョーコさんだって、CCGに入る事が辛い事だと、今までの様な喰種同士のやり合いの様に、怪我だけじゃすまない!、と止めてくれた筈なのにな…。

あーあ、リョーコさんの言った通りだよな…。それなのに、それを振り切って突っ走ったばかりに、雛実の心を傷つけたあげく、雛実を死に追い込んでしまった。

 

何も無い、空虚で真っ黒な空間が自分の周りを覆い、周りから赤い根が生えてくる。そして、それが触れたと同時に身体中に、入り込まれる様になっていき、喰種としての何かが入り込んでくる…。そして、いくつもノイズが掛かった音声が頭に響く。「お前が壊れれば何も関係ない」、「すべてを壊せば終わる」、「壊して喰って壊して喰って…」、「だってお前は喰種でも人間でもない、化物なんだから…。」

 

『化物なら化物らしくすべてを喰らえよ?』

『な?『化物』』

 

うっうわあああああああああ!!俺は化物なんかじゃない!!、俺は!俺は…おれは…?、俺って一体なんなんだよ………。

俺は化物なのか?、でも俺は…!喰種…いや、人間で、もない。俺ってなんなんだよ…なんだよ!?、誰かおしえてくれよ!?知ってんだろ!?……。

 

――――――――――――――――――――

 

視界がボヤける。頭が徐々に目覚め始めると共に、雛実の事が思い浮かび、ベッドの布団を弾き飛ばし、起き上がる。そして起き上がった自分の隣には、姉さんが椅子に座っており、瞬間的に肩をつかみ聞いた。

「雛実は!?雛実は無事なのかよ!?」

すると、少しばかりニヤニヤと不敵な笑みを浮かべながら、質問に対しての解を口に出した。

「ちゃんひななら、今は大丈夫なんじゃない?今はね…ふふっ」

「今は?今はってどういう意味だよ!姉さん!」

俺は聞き捨てならない言葉を聞くと、詰め寄りながら答えを聞き出そうと、必死になる

 

「あーあ、妬けちゃうなー?。お姉ちゃんはそんなに疎かにされると、嫉妬してどんな事するかわからないよ?」

またもや、ニヤニヤと不敵な笑みを浮かべていたが、先程とは違って淀んだ瞳をしながら、冷たい空気を作り出している。

「今の話はどういう事だよ!?。雛実は本当に無事なんだよな!?な!」

「しょうがないなー。そんなに聞きたいなら、あの後の事を教えてあげるよ?」

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

Side エト

 

九夜が目の前で倒れる。「おととっ!」っと少しばかり驚きの声を上げながらも、倒れない様に羽赫で、私より一回り大きな体を支える。九夜がまた倒れぬように、ゆっくりと持ち上げて壁にもたれかからせる。九夜には誰も触れさせたくないし、傷つけられたくないからね。

 

九夜を移動させた後に、ちゃんひなが自殺を図っただろう、状況になるはずだったのだがそこには先程まで気絶していた、アヤトの姉が片羽の赫子を全開にして、自殺行為をする為の赫子を防いでいる。

だが、半端ながらも赫者のちゃんひなの攻撃を防ぐとは、以外に実力があると見える。

そして、彼女はちゃんひなと対話試みてるみたいだけど、一体どうなるのかな?と行動を伺っていくが、雛実ちゃんは将来有望をみたいだけど…




これからも週末投稿をしたいですが、少しバラツキがでますがすみません。

昨日は暖かったのに、今日はめちゃくちゃ寒いもういや…なんて愚痴です(笑)
まあ、今回はそんなこんなでバイバイ_〆(・ω・*)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

side 九尾 『 不足』

何ヶ月も放置申し訳ございません!
やっとリアルの方が落ち着いてきたた為、少しずつですが投稿を再開いたします


Side 雛実

 

お兄ちゃんを傷つけた瞬間、自分がやってはいけない…、いや、もっともやりたくない事をやったという事を心からわかった時、ヒナミの中で死にたい、謝りたいという気持ちだけが溢れていった。だけれど、もう無理なんだとわかった。お兄ちゃんと前みたいに戻る事ができない、という現実が気持ち悪くなる程、頭の中に溢れていく。

 

その瞬間に自分が選んだ答えは…、死んでしまうという事だった…。お兄ちゃんと元に戻れないのなら、生きる意味なんてない、生きたくない。その事を思い立ったがすぐに、私は自分に心臓に向けて赫子を放った…。

 

お母さん、お父さん。

ごめんなさい……。

 

 

その言葉が思い浮かぶと同時に、意識が途絶えた…。

 

Side トーカ

 

目覚めてみれば、目の前の光景に驚いた。水路の壁や床には、戦闘によりできた大小の傷が無数にあり、戦闘の大きさがこちらにひしひしと伝わってくる。

 

そして周りを見渡せば、僅かに雛実の面影を残した何かと、雛実を置いていった馬鹿が脇腹を抉られ、大きな傷を受けており、顔は少しばかり青白くなっついた。その隣には、私の見た事ない包帯の女?が立っていた。

 

もう一度雛実の方を見てみる、俯いているから表情がわからないけど、ボソボソと何かを呟いていた。すると、雛実は急に顔を上げる…。すると、その顔は涙でグチャグチャになっており、今にも消えてしまいそうな程の儚かなさを強く感じてくる。すると、雛実は自らに自分の赫子の切っ先を向け始め、その瞳には暗く深い絶望が潜んでいた。

その表情を見た瞬間に、雛実を放っておいてはいけない!、そう心の中の何かが告げた気がしたと共に、すぐに惚けていた自分の意識がハッキリしていき、その危機感により私の背中をなにかに押されたように、地面を蹴って雛実の元へと一気に近づく。

クソッ!間に合え!

 

すぐに雛実の前に辿りつくと羽赫を最大出力で展開し、雛実自身の赫子を遮る。だが、雛実の赫子は存外硬く、羽赫を突き抜ける私に浅く突き刺さった。服を血が湿らせていくが構わずに、雛実を力強く抱き締めてやる。

 

後ろを振り向き九夜を睨みつけようとすると、もたれ掛かって気絶しており、近くには包帯の女が立って、こちらに胡散臭い笑顔をしていた。

 

「アンタ…なにもんだよ…!」

 

「さあ?、誰でしょうー…?なーんてね…」

 

ハハッ…と不気味な笑いを上げなら、嘲笑ってくる為、私の怒りもフツフツと湧き上がってくるが、なんとか表情にはでないように踏ん張る。

 

「答えんなってねぇーんだよ…!」

 

「そんなに知りたいの?、なら教えてあげ」

 

目の前の包帯の女が答えようと瞬間、大きな衝撃音と共にかき消され、その方向に目をやると。そこには忘れる事などできない、いつからかすれ違ってしまい決別した弟のアヤトが壁を殴った状態で立っていた。

 

「アヤト…?」

 

その後から、こいつらの仲間の奴らが3人出てくる。3人とも別々の仮面をつけており猫、狼、猪。と、関連性の見えない仮面を付けていた。その3人は一直線に九夜の元へと走っていき、1番体格のデカイ男が九夜を背負い連れ去っていく。

 

九夜が連れ去られていく状況に危機感を感じ、取り返そうと羽赫を出し、襲い掛かる

 

「おい!てめぇ!」

 

「…!?」

 

「無駄な事すんじゃねぇ…!」

 

いつの間にか、目の前にいたアヤトがそう言うと共に、強力な蹴りを私の腹部にめがけて放ち、もろに受けた私思いっきり、地面を惨めに転がっていく。

 

「弱くなったな…」

 

「待て……よ…ウッ」

そう一言嘲笑うように、一言の残して去っていく。包帯の女もアヤトの背後からニヤッと笑うと水路の暗い方へとゆっくり去っていく。

 

くそが!、なんでアヤトまで…!。あいつら…なんなんだ…よ…

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。