デジモンストーリーサイバースルゥース 光と闇の電脳探偵! (シュリーダ)
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プロローグ
第一話 いざEDENへ!はじまりの電脳空間


久しぶりにサイバースルゥースをやった時におもしろかったので投稿してみました。この小説は自分がこうだったら良いなと思って書いているので、お気に召さないのであればお読みにならないようお願いいたします。それでも良いと言う方だけどうぞお読みください。


  

 

近未来の日本。

インターネットに視覚的かつ感覚的にアクセスすることの出来る技術によって、「電脳空間EDEN」が人々のあいだで、もう一つの日常世界となっていた。

 

 

 

  電脳空間EDEN

 

カミシロ・エンタープライスと言う会社が運営する商用最大手ネットスペースであり、EDENネットワークとも呼ばれる、次世代のWebサービスである。画面上でのやり取りではなく、バーチャルリアリティとしてWeb上の情報を感覚的に体感することが出来る電脳空間である。

アカウントを所有するユーザーは電脳空間にアクセスし、ショッピングや企業間の商取引など様々なサービスを利用することができ、広く大衆に普及している。

現実世界にある専用ブースト「EDEN」で「デジヴァイス」と言う端末を接続することでアクセスすることができ、電脳空間内でのアバターは、犯罪防止の観点から現実世界と同じとすることが義務づけられている。だが、そんなEDENでも問題がある。それは電脳世界にハッカーによるハッキングやアカウント狩りなどで、電脳世界に甚大な被害をもたらすなど問題もあるがEDENは様々な人達が利用し今やもう一つの日常世界となっていた。

 

 

そんな、電脳空間EDENに一人の少年がログインし待ち合わせをしているある少女を待っていた。

 

「たくっ!!あいつから誘ったくせにいつまで待たせるんだ!」

 

 

黒の長袖に黄色のズボンを着て、首にゴーグル型のデジヴァイスをした銀髪の少年「如月シュン」は幼なじみの少女と待ち合わせをするためにEDENへログインし少女が来るのを待っていた。

 

「たくっ!!昔からあいつは約束した時間通りに来た試しがない‥‥他の二人のアバターも知らんし‥おとなしくあいつを待つしかないか‥‥はぁ~~‥‥だから俺は興味ないって言ったのに無理矢理誘いやがって!」

 

 

シュンは待ち会わせをしている少女が待ち合わせ時間を過ぎたのに一向に来ないことにイライラとしながらEDENエントランスで少女を待っていた。さて、なぜシュンがこんなにイライラとしながらEDENにログインしているかと言うと、昨日のチャットルームでのある話について少女が興味を持ったためである。話は昨夜まで遡る。

 

 

 

 

 

~~昨夜の夜遅くの時間帯~~

 

 

「よしっ!!お母さんのところに行く準備も終わらせたし、今日もチャットやろっと♪たぶん、シュンも来てるだろうし!!あいつぅ~~!!幼なじみが引っ越すって言うのに何にもないなんて!チャットで文句言ってやらなきゃ(怒)!!!」

 

 

彼女の名前は「相羽アミ」母子家庭で育ち、母親は仕事の都合で海外へと行くので彼女も海外へ行くための準備を終わらせ、毎日やっているチャットルームへとログインし、いつものメンバーと楽しい会話をする。そこでアミはつき合いの長い幼なじみが海外へと行くというのに何にも言ってこない冷たい幼なじみに文句を言うためにいつものチャットルームにログインする。母親は先に海外へと行ったためアミは一人で暮らしている。

 

 

アミは自分の部屋にあるパソコンを起動させログインパスワードを入力しアミのユーザーネーム『AI◎BA』でEDENにあるチャットルームへアクセスし、共通の話題で盛り上がるネット仲間のいるチャットルーム『BB』へパスワードを入力しログインした。

 

 

 

 ーAI◎BAがログインしたー

 

 

  「こんばんは~~」

 

 

AI◎BAが引っ越しの準備を夜遅くまでしていたためほとんどのチャットメンバーはログインし会話を楽しんでいた。

 

 

「やっほ~♪」

 

最初に挨拶してくれたのはこのチャットルームでいつも色んな面白い話題で盛り上げてくれる可愛いアバターをした”アッキーノ”さん

 

 

「こんばんわじゃ!」

 

次に気づいたのが、お爺さんのような姿をしたアバターの”ふぁんた爺さん

 

 

「こんばんは!」

 

ラーメンの顔をしたアバターの”U@はらぺこ”

 

 

「よう。来たのか!!」

 

このチャットルームの管理人でみんなの兄貴分的な存在である、帽子を被ったアバター ”ブルーボックス’

 

 

他にもアヒルのアバターの”あるじゃNON”。スーツを着たリンゴの頭をした”ラブ☆クラッシャー”。全体が紫で尖った鼻をしたスライムのアバター”闇夜の堕天使”そして‥‥‥

 

 

「‥‥‥‥」

 

 

アミの幼なじみにしてこのチャットルームのメンバーでもあるシュンも”シュリーゼ”として、鎧をした騎士のようなアバターのシュンはアミがログインして来ても微動だにせずにただ黙っていた。

 

「ちょっとシュリーゼ!!挨拶ぐらいしなさいよ!」

 

AI◎BAであるアミは幼なじみの自分がきたにも関わらず挨拶もしないシュリーゼであるシュンに文句を言う。

 

「‥‥‥またうるさいのが来たか‥‥」

 

シュリーゼはまたうるさいやつが来たとため息をつくように言う。

 

「なっ!!うるさいやつですって~~(怒)」

 

シュリーゼにうるさいやつと言われたAI◎BAであるアミが幼なじみであるシュリーゼことシュンの言いように怒る。

 

「まぁまぁ、落ち着けよ!おたくも来てそうそうケンカすんなって!」

 

ブルーボックスがケンカになるまえにAI◎BAを止める。

 

「キャハハ♪AI◎BAとシュリーゼってここに来るたびに言い争ってるよね~~!!」

 

「ケンカするほど仲が良いと言うことじゃ!」

 

アッキーノがまた言い争っているAI◎BAとシュリーゼを見て可笑しそうに笑い、ふぁんた爺が二人を見てケンカするほど仲が良いと言う。

 

「「良くない!!!」」

 

AI◎BAとシュリーゼの二人はそれを否定する。その後も二人は少し言い争ったりしていたが、みんなに止められてしばらく色んなことを話していると‥‥‥

 

 

「ねぇねぇみんな!デジモンって知ってる?」

 

突然アッキーノの言い出したことにみんなが反応する。

 

 

「どうしたんじゃ急に‥‥。あれじゃろ”デジモン・プログラム”じゃろ。ハッカー達がアカウント狩りやハッキングをするのに使っているプログラムらしいが‥連中はほとんどそれを使っているらしい!」

 

「デジモンやばっ!!」

 

「友達がアカウント盗られたって!」

 

「それいつの話?」

 

 

「野放しのデジモンもうろついてるエリアもあるってさ!」

 

 

闇夜の堕天使のつぶやきに疑問を持ったAI◎BAが問いかける。

 

 

「デジモンって動くの?」

 

 

「何か本当にモンスターのようなプログラムらしい」

 

 

「デジモン=デジタルモンスターか‥‥」

 

シュリーゼがデジモンの略称を言う。

 

 

「それだ!」

 

 

その後もみんなはデジモン・プログラムについて話しをしていた。

 

 

「デジモンか~可愛いやつもいるのかなぁ~?それならちょっとほしいなぁ!」

 

AI◎BAはパソコンの前でデジモンのことについてつぶやく。

 

 

「デジモンか‥。少し興味があるな!」

 

シュリーゼは話しに出てきたデジモンに少し興味がわく。

 

 

みんなが話しを続けていたその時‥‥

 

 

ーーナビットくんがログインしましたーー

 

 

BBのチャットルームの下からノコギリが出てきて穴をあけるとそこからナビットくんと言うアバターが入って来たのである。

 

「やぁやぁ!みなさんこんにちわ!!」

 

 

「ちょwwwナビットくんwww」 

「ナビットくんってEDENの公式キャラクターの!?」

「運営?PR?」

 

「まさかぁ~EDEN公式キャラクターがこんなところに来るんだよ!」

「‥‥つうかここ、さっき鍵かけたよな?おたく、誰」

「ていうかこんにちわじゃなくてこんばんわだと思いますけど‥」

 

「もしかしてハッカー?」

「ウワサをすればwww」

「えっ?じゃぁアカウント狩られちゃうの?」

 

 

 

「また面倒なのが来た‥‥」

「ちょっとシュリーゼ!またってどういうことよ!最初の面倒なやつってわたしのことじゃないでしょうね!」

 

 

シュリーゼはまた面倒なやつが来たとため息をつき、それを聞いたAI◎BAが誰のことよ!と怒る。

 

 

ナビットくんはEDENの公式マスコットキャラクターのためチャットルームに無断で勝手にログインすることなどあるはずがないため、そのナビットくんが入ってきてみんな驚いている。

 

 

「そうだよ!ぼくナビットくんだよ!ハッカーだよ!キミたちにすてきなプレゼントがあるんだ。明日EDENにログインしてね。絶対だよ!ログインしてくれなきゃハッキングしちゃうぞ!じゃね★」

 

 

ーーナビットくんはログアウトしましたーー

 

 

ナビットくんはアバター達にそう言うとログアウトし姿を消した。

 

 

「なんだ今の‥‥モノホンのハッカー?」

「なわけないっしょwww」

「誰かのいたずらだよね?」

 

 

 

 

「オモシロそうじゃん!?いってみよ!!」

 

 

みんなが突然のナビットくんの発言に驚いていると、アッキーノがみんなに面白そうだから行こうとみんなに言う。

 

 

「あれっ!?ひょっとしてみんなビビっちゃってる?」

 

「アッキーノ行く気か?相手が本当にハッカーだったらどうする?」

 

 

「これってEDENのイベントのプロモっしょ!?ホンモノのハッカーのほうがおもしろそうだけどw」

 

 

「止めても無駄みたいだな仕方ない、俺も付き合うよ!」

 

 

「え、おれとつきあえ、ちょ!いきなりコクられた!!」

 

「‥‥言ってろ」

 

 

アッキーノはあまり警戒せずに行くと言い、ブルーボックスが止めようとするが絶対に行くと決めているようで止めても無駄だと思ったブルーボックスは自分も行くことを決めたようだ。アッキーノのふざけた態度にもブルーボックスは呆れた様子で返す。

 

 

「ほかにだれかいっしょにいくひと!?」

 

 

 

「君子危うきに近寄らず」

「PASS」

 

アッキーノが他に誰か一緒に行くかと聞くと、あるじゃNONとふぁんた爺、ラブ☆クラッシャーに続いてみんなも危険だと考えて自分の身を守るためにログアウトする。

 

 

最後に残ったのはAI◎BAとシュリーゼだけである。

 

 

「AI◎BAは?どうすんの?いくよね!」

 

 

最後に残ったAI◎BAを見て嬉しそうに行くよねと聞く。

 

 

「もちろん行くよ!なんだかオモシロそうだし!ナビットくんがくれるって言うプレゼントも気になるからね!!」

 

 

アミはパソコンの前で少し考えるが、ナビットくんがくれるプレゼントが気になるのと最後の思い出作りにと行くことを決める。

 

 

「ヤッタァ~!!さすがAI◎BA♪」

 

 

「おたくはどうすんだ?」

 

 

アッキーノはAI◎BAが来ることを喜び、ブルーボックスはシュリーゼはどうするのかと聞く。

 

 

「少し興味があるが面倒だ‥‥オレはいかな‥‥」

 

 

「もちろんシュリーゼ!あんたもいくのよ!!!」

 

 

シュリーゼは少し興味はあるが面倒だから行かないと言おうとした途中でAI◎BAが途中で割り込み、シュリーゼも勿論来るのだと言う。

 

 

「はぁ~~!!!勝手に決めてんじゃねぇよ!!なんで行かなきゃいけねぇんだよメンドくせぇな!」

 

 

シュリーゼはAI◎BAに勝手に行くことを決められたことに怒る。

 

 

「あんたのそのメンドくさい性格は相変わらずね!良いじゃない!どうせヒマなんでしょう?」

 

 

「そういうことじゃねぇ!まったくおまえは昔から勝手なやつだ!」

 

 

AI◎BAがシュリーゼの相変わらずのメンドーなことには関わらない性格に呆れシュリーゼはAI◎BAの昔からの勝手さに怒る。

 

「まぁまぁ落ち着けよおたくら!!」

 

「良いじゃん!シュリーゼもいっしょに行こうよ!!」

 

 

ブルーボックスが二人に落ち着くように言い、アッキーノはシュリーゼも一緒に行こうと言う。

 

 

「いいじゃん行こうよシュリーゼ!それに‥‥‥わたしあと数日したら向こうに行っちゃうんだよ‥‥さいごにいっしょに思い出つくりたいのに‥‥」

 

 

AI◎BA(アミ)は後数日もしたら母親のいる海外へと行ってしまうから最後にシュリーゼ(シュン)と思い出をつくりたいのにとしょんぼりとした様子で言う。

 

 

「‥‥‥ったく!わかったよ。行ってやるよいっしょに!!」

 

 

シュリーゼ(シュン)はAI◎BA(アミ)の言葉を聞いて、一緒に行くことを決める。

 

 

「ホントォ!ありがとうシュリーゼ~~!」

 

「たくっ!!」

 

AI◎BA(アミ)はシュリーゼ(シュン)が来てくれることに喜び、シュリーゼははぁと現実世界のパソコンの前でため息をつく。

 

 

 

残った全員が行くことを決めると、その後もAI◎BAとシュリーゼはブルーボックスとアッキーノと一緒にいつものように、ゆるい話題をとりとめもなく話し‥やがて、窓の外が頃ーーその日「EDEN」で会う約束を交わし、ようやく、お開きになった。そしてアミとシュンは事前にエントランスで待ち合わせをして行くことにした。

 

 

 

そして、それぞれの時間を過ごすうちに約束した時間が近づいていた。だが、アミとシュンはこれから自分達に待ち受ける災厄にまだ気づくことはなかったのである。

 

 

 




どうだったでしょうか?続きは少しずつ投稿していきます!!


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第二話 運命の出会い!デジモンとの邂逅

いろいろと一気に終わらせようとしたら、長くなってしまいました。それと、最初に出てくるデジモンはゲームとは違います。いろいろとオリジナルの設定が入っておりますがご容赦ください。そう言うのが許せる方だけご覧ください。

では、長らくお待たせしました。


二話目です。


「んっ‥ふわぁ~!よくねたぁ~~!昨日遅くまでシュンやアッキーノさんにブルーボックスさんとチャットしてたからついねむっちゃった。あの後、みんなで一時に集合する約束をして、シュンとEDENのエントランスで合流しようって決めたんだった。今、何時かな?」

 

 

 

昨日、ナビットくんの話しを聞いた後にアミ達はみんなと午後一時に集合する約束をしてシュンとは途中で待ち合わせをして行くことを決めると、アミは夜遅くまでチャットをしていたため眠気が襲ってきて眠ってしまい、そして目を覚ますと時計を見て、何時かを確認する。

 

 

 

ーーー午後13時30分ーーー

 

 

「えっ、一時半‥‥‥うわぁ~~!!!完全に遅刻だぁ~!早くアクセスしなきゃ~~!」

 

 

 

アミは約束している時間を過ぎていることに気づき、慌てて準備をすると自分のパソコンからEDENネットワークへとアクセスする。

 

 

 

 

EDENへとアクセスすると身体がネットの中に吸い込まれて、電脳空間に精神データが身体を構成しその構成された身体の中に現実通りに身体のデータが保存される。そうしてアミはEDENへとアクセスすると急いでシュンと待ち合わせをしているエントランスエリアと飛んで行くのだった。

 

 

 

 

ーーーEDENエントランスエリアーーー

 

 

「もう一時過ぎてるぞあいつ!一時にみんなで集合するって約束だったのに、なにをしているんだ!ったく!!」

 

 

シュンは約束をした時間を過ぎてもアミが来ないことにイラつく!!そうしてシュンがアミのことを待っていると‥‥

 

 

「ごっめ~ん!寝坊しちゃった(テヘッ!) お待たせ♪シュン」

 

 

そして、ようやくアミが待ち合わせした時間からだいぶ遅刻して待ち合わせ場所であるエントランスエリアへと来る。

 

 

「よぉ来たな‥じゃねぇ(怒) 無理やり誘っといてなに遅刻してやがる!お前が行きたいって言うから来てやったのになに遅刻してやがんだ!!」

 

 

「ごめんてばぁ!昨日遅くまでみんなでチャットしてたからつい寝過ごしちゃったんだもん!」

 

 

シュンはアミに遅刻してきたことに怒ると、アミは謝りながらつい寝過ごしてしまったと言う。

 

 

「まったく!おまえは昔から遅刻ばかりだな!」

 

 

「えへへ(テレ)」

 

 

シュンは相変わらずのアミの遅刻に呆れて怒りを忘れ、アミは恥ずかしそうに頭を撫でる。

 

 

「そういえば、シュン!ここでアッキーノさんとブルーボックスさんとも合流する約束だったけど、二人は?わたしリアルの姿で会うのはじめてだから誰がそうなのかわかんないだよね?」

 

 

「いや、それらしきやつは見てないな!俺も二人はどんな感じのやつかわからないからな!取りあえず二人でいるか探してみるか」

 

 

 

そう言うとアミとシュンはエントランスエリアを歩いてアッキーノとブルーボックスらしき人物がいないかと探す。

 

 

ちなみにアミとシュンの容姿は、まずアミの容姿は赤毛の髪を最新型のゴーグル型デジヴァイスでサイドポニーにしていて、右手に黒い手袋をし胸のところに二重丸の模様が大きくかいてあり黄色のインナーに黒のホットパンツに黄色のニーソックスを履いて、大きなバツ印の模様の黄色のリュックをしょっている。

そしてシュンの容姿は銀髪の髪を短髪にしていて、首にゴーグル型のデジヴァイスを緩めにしていて左手に黒と黄色の手袋をし黒の長袖の服に黄色のズボンに黒のサイドバックを両側にしてベルトを交差させている。

 

 

 

「アッキーノさんはたぶん言葉使いと可愛いアバターをしてるから、イケてる女♪って感じの人だよ。ブルーボックスさんはクールな男の人って感じだよ!そんな感じの人を探してみようよ!」

 

 

 

アミとシュンはアミが言った感じの人達をエントランスエリアを歩いて探すが一向に見つからない。

 

 

「ん~‥‥それらしき人達はいないなぁ?」

 

 

エントランスエリア内を全て探したがそれらしき二人は見つからない

 

 

「おまえが遅れて来たから先に行っちまったんじゃないか?」

 

 

シュンはアミが約束の時間より遅れて来たため先に行ってしまったんじゃないかと言う。

 

 

「それだ!二人とも違うエリアに行ったんだよきっと!そうとわかれば探しに行こう!」

 

 

そう言うとアミはエントランスエリアから移動してEDENコミュニティエリアへと移動する。

 

 

「‥‥‥あの様子じゃ遅れてきたこと全然反省してないな‥まったく!」

 

 

シュンはアミのお気楽な様子を見て遅れて来たことにまったく反省していないことに呆れるもアミの後を追ってコミュニティエリアへと向かった。

 

 

 

 

 ーーーEDENコミュニティエリアーーー

 

 

「よし、到着っと!二人はいるかな?」

 

 

アミはコミュニティエリアにつくと二人を探す。

 

 

「ったく!おまえが遅れたから余計面倒なことになったじゃないか‥はぁ」

 

 

少し遅れてシュンもコミュニティエリアへと到着する。

 

 

「もう、いつまで言ってるのよシュン!早く二人を探すわよ!」

 

 

アミとシュンが二人を探そうとしたその時、二人のデジヴァイスの「トーク機能」に着信が入る。

 

 

「待て、アミ‥‥トーク機能に着信が入った‥」

 

 

「?ホントだ、誰からだろう?もしかして二人の連絡かな?」

 

 

アミはアッキーノかブルーボックスからの連絡だと思い、着信を開く。

 

 

「やぁ ぼくだよ! ナビットくんだよ!」

 

 

アミとシュンのデジヴァイスに着信を送ったのはアミ達をEDENに呼んだ張本人のナビットくんだった。

 

 

「‥‥ちょっとちょっと~(怒) おそいよきみたち~ ちこくだよ~ いそいで「クーロン」の「ガラクタ公園」まできてよ! おともだちのふたりはさきにきて まってるよ!みんなそろわないとプレゼントはあげないよ!じゃね☆」

 

 

「クーロンか‥‥下層エリアにあるハッカーが大勢いる危険エリアだな‥いろいろと無法地帯になっている場所だ‥」

 

 

「そうだよ!クーロンには確か昨日話してたデジモンって言うのもいるって言ってたよね‥なんでそんな危険な場所を指定したんだろう? ま、いっか 二人も待ってるだろうし早く”クーロンに行くわよ、シュン」

 

 

アミはナビットくんがそんな危険なエリアを何故、選んだのかと不思議だと考えるも、ま、いっかと言ってシュンに急いでクーロンに向かうように言う。

 

 

「クーロンに行くもなにも‥‥おまえ、クーロンのアドレス持ってないだろう?」

 

 

EDENが開放しているエントランスエリアやコミュニティエリアの他にハッカーのチーム達が作ったエリアやクーロンのような危険なエリアに行くにはそのエリアへのアドレスが必要になってくるのである。

 

 

「あっ、そうだった!って、シュンも持ってないの!」

 

 

アミはそのことをすっかり忘れており、シュンはクーロンのアドレスを持っていないのか聞く。

 

 

「まぁ、あるにはあるんだが‥‥」

 

 

「なによ、アドレス持ってるんだったら早く言いなさいよ!それじゃ早く行くわよ!」

 

 

シュンは渋々な感じでアミにクーロンのアドレスを持っていることを教え、アミは持っているなら早く教えなさいよと怒りシュンに早くクーロンに向かうように言う。

 

 

「待て、アミ!クーロンは本当にいろいろと危険なエリアだ。むやみに行かない方がいい‥」

 

 

「なによ、いきなり‥危険ってシュンはクーロンに行ったことあるの?」

 

 

シュンはクーロンは本当に危険なエリアだと言い、むやみに近づかない方がいいと言い、アミはシュンのその言いようにシュンはクーロンに行ったことがあるのかと聞く。

 

 

「あぁ‥‥まえにちょっとな‥アミ、クーロンはEDENの管理エリアではないからなにが起こるかわからない‥やはり止めといた方がいい‥もともと怪しい話しだったんだ‥」

 

 

 

シュンは前にクーロンに行ったことがあり、クーロンはEDENの管理エリアでは無いため何が起こるかはわからないと言い、アミに行かないように忠告する。

 

 

「なに言ってるのよシュン!危険だからってわたしが簡単に諦めたことってある?それにナビットくんのプレゼントって言うのも気になるし、二人も待ってるのよ!シュンが止めたってわたしは絶対に行くわよ!」

 

 

アミはシュンの忠告を聞かずに、絶対にクーロンに行くと言って聞かない‥アミのそのなにがあっても考えを曲げないと言った風な真っ直ぐな目を見てシュンは何を言っても無駄だと思いため息をつく。

 

 

「はぁ‥‥そう言うところは昔から変わらないな‥わかったよ、何かあったらすぐに逃げるぞ。」

 

 

「やったぁ~、そうでなくちゃ!シュン 早くクーロンに行くわよ!」

 

 

アミは危険だと言うシュンを説得すると二人でクーロンのアドレスを使ってクーロンエリアへと向かった。

 

 

 

 

 ーーークーロンエリア Lv1ーーー

 

 

EDENの電脳空間の下層エリアにあり、そこはさまざまなデータの残骸が蓄積されたデータの墓場となっていて、データの吹き溜まりがダンジョンを形成していて、そしてクーロンには危険なハッカーもいるため一般ユーザーは近づかない危険な地域となっている。さらに電脳空間の膨大な通信データがデジタルウェイブとなって「クーロン」と呼ばれる通信網をなし、下層ダンジョンに流れ込んでいる。そのため、様々なデータが交差する下層エリアでは怪現象が発生していると言われている。

 

 

アミとシュンはシュンの持っているクーロンのアドレスを使い、クーロンエリアにあるガラクタ公園へと飛んで行く。その途中で白いパーカーを着て青い服装の青年の上を通り過ぎる。

 

 

「ここがクーロンエリアね。それにしてもシュン、よくクーロンのアドレスなんて持ってたわね。」

 

 

「まえにな‥‥クーロンに行く必要があってな。手に入れたんだ。」

 

 

「へぇ~、シュンてクーロンに来たことあるんだ!なんの用で行ったの?」

 

 

アミは初めて来たクーロンエリアに驚き、シュンによくアドレスを持っていたねと聞くと、シュンは前にこのクーロンエリアに来る必要が有ったから手に入れたと言うと、アミは何の用事で来たのかと聞く。

 

 

「‥‥‥おまえに言う必要はない‥‥」

 

 

「なによそれ(怒)! わたしには教えられないってわけ!!」

 

 

シュンはアミに教える必要が無いと言うとアミはシュンのその言いように怒る。

 

 

「おまえには全く関係のないことだからだ‥‥それより、そろそろ見えて来るはずだ‥」

 

 

「あっ!ほんとだ。あれがガラクタ公園かな」

 

 

シュンとアミが話しながら飛んでいると、前にボロボロのすべり台や大きいぬいぐるみがある広場であるガラクタ公園が見えてきた。そこには鮮やかなピンクの髪をした女の子が不安そうに辺りを見回している。

 

 

「みんな‥‥どこ‥‥あ!」

 

 

街灯の下にいる女の子は心細そうにしていてアミとシュンが来たのを見て、安心し笑顔になるが、即座に膨れっ面になる。

 

 

「とう~ちゃ~くっとここがガラクタ公園だね!」

 

 

「前に来た時とまったく変わってないな‥‥」

 

アミは綺麗にガラクタ公園に両手を上げて着地しガラクタ公園を見回す。シュンは前に来た時と全く変わっていないと言う。シュンとアミがガラクタ公園に着くとピンクの髪の女の子が怒った様子でアミ達に話しかけてくる。

 

 

「むうぅぅぅ~~ もう!遅い遅い、おっそ~~い!!」

 

 

「わぁ!びっくりした。ひょっとして「アッキーノ」さん?」

 

 

アミは突然怒ったように声を掛けてきた女の子に驚くも、待ち合わせをしていた一人の予想していた外見と一致していたため女の子にアッキーノさんかと訪ねる。

 

 

「あっ どもども、でっす☆ EDENだと、はじめましてだね~!てゆーか、あたし「白峰ノキア」! ヨ・ロ・シ・クっ!じゃ、なーーーーい!!」

 

 

「わっ!びっくりした!?」

 

 

ピンクの髪の女の子は自分はアッキーノこと「白峰ノキア」だと名乗り、よろしくと言い、アミも笑顔でよろしくと言って自己紹介をしようとした次の瞬間、怒ったふうに叫ぶ。アミはいきなり”ノキア”が怒ったことに驚き、シュンはその大声に耳を指でふさぐ。

 

 

「遅いよーーーっ! 何してたのよーーーっ!?こんなアブナイ場所で…ひ、ひとりっきりで待たされる身にも、なってよね…っ!?スッゴい怖かったんだからね!!」

 

 

「ごめんね!昨日遅くまでチャットしてたからつい寝坊しちゃって~~!急いでここまで来たんだ。ところで「ブルーボックス」さんは来てないの?」

 

 

「ブルーボックスが来てないですかって? ふん! 来てますよ!? 来てますが、何か!?信じられますぅ~!?あいつさ‥‥ ”俺、ちょいユーレイ探してくるわ”とかとか言ってひとりでどっか行っちゃたんだよ!?あいつ、そーゆーとこあんだよね!! ジコチュー的な!? イケメンだからって、チョーシのってるみたいな!?「白い少年のユーレイ」のウワサがあるかどうかなんて知りませんけど~?見つけてどーすんすか~?だいだい電脳空間でユーレイのウワサなんて怖くもなんとも‥‥」

 

 

「‥‥そっ!そうなんだ‥‥」

 

 

このEDENでは電脳空間に「白い少年の幽霊」が出没すると噂されている。この幽霊に出会ったユーザーはアカウントデータを消去され、二度とEDENにアクセスする事が出来なくなるとハッカーたちの間で噂になっていると言う。

 

 

”ノキア”の話しを聞いていたアミとシュンもその噂を聞いていたが、それよりもすごい勢いで話す”ノキア”に驚いていると、”ノキア”の後ろから影がこっそりと忍び寄る。

 

 

「‥‥うらめしや」

 

 

「どぅひょんぎゅわぁーーーーっ!?!」

 

 

急に後ろから不気味な声が聞こえてきたため驚いてしまい意味がわからない言葉を叫びながら驚いて飛び上がる。

 

 

「ちょ‥‥ ビビりすぎだっての」

 

「クっ!」

 

 

白いパーカー付きの服を着た青年はノキアのあまりの驚きように呆れ、シュンはノキアが驚いて飛び上がったことに可笑しくなり少し笑う。

 

 

「な、なんだ、 「アラタ」じゃん‥‥ ただのアラタじゃん‥ ゆ、ユーレイかと思った‥‥」

 

 

「‥‥ったく、チキンのクセに、イキがってこんなトコまでノコノコ来てんじゃねーよ」

 

 

「はぅあ!? そ、その”こんなトコ”に置き去りにしたのはどこのアラタ!?あんたの血は何味だぁーーーっ!?」

 

 

アラタと言う名の青年の言いように怒ったノキアはアラタに向かって怒る。

 

 

「あー、うっせうっせ ‥‥つーか‥‥はじめてだよな、こっちで会うの「真田アラタ」だ‥‥ま、テキトーによろしく」

 

 

シュンやアミより少し年上と思われる青年は自分の名を真田アラタだとシュン達に紹介する。

 

 

「うん!はじめまして!わたしはAI◎BAこと相羽 アミって言います!高2年です。よろしくね‥‥アラタ‥‥さん?」

 

 

気楽に自己紹介するアラタにアミも自己紹介をして、年上らしきアラタをさんづけで呼ぶ。

 

 

「アラタでいいぜ、よろしくなアミ!」

 

 

「うん!よろしくねアラタ!」

 

 

アミとアラタが笑顔でお互いに自己紹介をしていると‥‥

 

 

「ちょっとちょっと~!何ちゃんと自己紹介してんのよ~!これじゃぁ軽い感じで名前言ったアタシがバカみたいじゃない~!こうなったらアタシもちゃんと自己紹介するし!改めて!アタシの名前は”白峰ノキア”でぇ~す‥よろしく~!ノキアっちでも呼び方は何でも良いよ~♪」

 

 

「うん、よろしくねノキア!わたしのことも”アミ”で良いよ!」

 

 

アミはノキアのテンションに呆れながらも自分もノキアに自己紹介する。

 

 

「さてと、おたくの名前も教えてくれねぇか?」

 

 

”アラタ”はアミの後ろで我関せずとしているシュンにそろそろ教えてくれないかと聞く。

 

 

「シュン、何してんのよ!あんたも早く二人に自己紹介しなさいよ!」

 

 

「はぁ~、わかったよ!俺はシュリーゼで本名は如月 シュン 一応そのアホの付き添いで来た‥よろしく‥‥」

 

 

シュンはアミに言われて仕方ないと言った様子でアラタとノキアの二人に自己紹介する。

 

 

「ちょっとシュン(怒) アホって!だれのことよ!」

 

 

「おまえのことだアホ!無理やり誘っといて遅刻しやがって!」

 

 

「うっ!それを言われるとよわい‥‥」

 

 

アミはシュンにアホと言われたことに怒るもシュンに遅刻のことを言われて口ごもる。

 

 

「チャットの時と同じだな。まっ!よろしくなシュンで良いか?」

 

 

「あぁ、俺もアラタと呼ばせてもらうよろしく‥‥」

 

 

シュンとアラタはそう言ってお互いに手を出して、握手する。

 

 

「へぇ~~♪シュンって言うんだぁ~!わたしがイメージしてたとおりの超イケメンじゃん!アラタと違って性格残念イケメンじゃないし~!アミも罪に置けないねぇ~!こんなイケメンの彼氏がいるなんて~♪」

 

 

ノキアはシュンに近づいて指をシュンに付けて、自分がイメージしてた通りのイケメンだと言って、アミにこんなイケメンの彼氏がいるなんてとからかう。

 

 

「えっ、ちっ!違うよ~!シュンは彼氏なんかじゃないよ!ただの幼なじみだよ!」

 

 

「その通りだ。こんなへちゃむくれが彼女なわけがないだろう‥‥」

 

 

「へ‥‥へちゃむくれですってぇ~~(怒) よくも言ったわねぇシュン!!」

 

 

アミはノキアにシュンは彼氏ではないと言い、シュンもノキアにアミを馬鹿にして否定する。

 

 

「まぁまぁ落ち着けよ二人ともアホはほっといて話しをしようぜ!」

 

 

アラタが怒るアミと無視するシュンも落ち着かせる。アラタはここに来るまでにクーロンの様子を見てきたと言い、ナビットくんどころかいるはずのハッカーが一人もいないことをシュン達に説明する。その時、四人のデジヴァイスに着信が掛かってくる。

 

 

「「「「!!!!」」」」

 

 

「やぁやぁ、お待たせ! ナビットくんだよ!集まってくれたよい子のきみたちに、プレゼントだよ!これは、世界を変える”奇跡(ちから)”だよ!」

 

 

ナビットくんはそう言うと四人のデジヴァイスに一つのプログラムが強制的にインストールされる。

 

 

「え?え?なに‥‥コレ?」

 

 

「‥‥「ハッキング」だ!俺たち全員、ハッキングされている。」

 

 

「えっ!ウソ!!」

 

 

「バカな!こんな簡単にハッキングされるとは!」

 

 

四人はいきなりハッキングされたことに驚く。

 

 

デジヴァイス

新規プログラムー 「デジモン・キャプチャー」がインストール されました

 

 

 

「ちっ、俺の防壁”(ウォール)”をカンタンに突破しやがった‥やり手だな‥‥ナビットって奴」

 

 

「俺もそう簡単には突破出来ないように防御(プロテクト)をしていたはずなのに‥こうも易々とハッキングを許すとは」

 

 

「デジモン・キャプチャーってなに?」

 

 

アラタとシュンは自分の防御を簡単に突破されたことに驚き、アミはデジモン・キャプチャーとは何かと聞く。

 

 

「最近ハッカーたちの間に出回っているハッキング・ツールだ」

 

 

「ね、ね~‥‥でじもんって、あの「デジモン」‥‥!?」

 

 

「あぁ、おたくが興味津々だった、その「デジモン」だろ」

 

 

そう言うと、アラタは空中にデジヴァイスから画像を広げてデジモン・キャプチャーについて調べる。

 

 

「なるほど‥特定のデータ‥‥「デジタルモンスター」をスキャンして”キャプチャーする”‥と‥お、やっぱ「デジモン」って「デジタルモンスター」の略らしいぜ、シュンの言ったとおりだな!」

 

 

「え?え、え、え‥‥!? でじもんって、ハッカーが使うヤバいプログラムなんだよね‥‥?じゃぁじゃぁーあたしたち、ハッカーになっちゃったわけ!」

 

 

「なるほど‥デジモンキャプチャーか‥‥少し興味が出てきたな‥」

 

 

「ハッカーになるのはイヤだけどデジモンは見てみたいなぁ」

 

 

ノキアはハッカーが使うと言うプログラムをインストールされて驚き、シュンとアミはデジモンに興味津々である。

 

 

「ヤダヤダ!ハッカーなんてイヤだよ!ヤバいよ!いらない! こんなプログラム、捨てなきゃ‥!あれ‥うそうそ‥‥アンインストールできない‥‥!?」

 

 

ノキアは怖がってすぐにそのプログラムをアンインストールしようとするが何故かアンインストールする事が出来ない。

 

 

「やめとけ、プログラムにプロテクトがかかってる 無理に削除すると‥何が起こるか、わかんねーぞ」

 

 

「そのようだ‥‥このプロテクト!複雑でこれを解除するのは無理そうだな‥‥」

 

 

「ひっ!‥‥なによそれぇ!」

 

 

アラタはプロテクトが掛かっているためアンインストールする事が出来ないとノキアに説明しシュンはこのプロテクトは複雑すぎて解除出来ないと言う。ノキアはその様子に余計怖がる。

 

 

「!?だ、だれ!!ひょっとして噂のユーレイ!!」

 

 

アミはガラクタ公園の向こうに誰かの気配を感じて振り向き、その視線はもしかして噂のユーレイかと言う。

 

 

「逃がすかよ!」

 

 

それを聞いてアラタは急いでアミが気配を感じた方に駆け足で追いかける。

 

 

「ちょ、アラタ!? な、なんで追いかけるの!?あ、あたし‥‥‥帰るから!! もう帰るからね!?」

 

 

ノキアはすっかり怖くなってしまいEDENからログアウトしようとクーロンから出ようと出口に向かおうとしたその時‥‥そこにはセキュリティの壁がいつの間にか張られていてゆくてを塞いでいる。

 

 

「な、なによこれぇ‥?さっきまでなかったじゃん‥どうして‥こんなのが‥」

 

 

「どうやら俺たちがここから出ようとしたら出現するように細工されてたらしいな!‥このファイアウォールも強固で簡単に解除出来ないな‥‥どうやら先に行くしか方法がなさそうだな‥‥」

 

 

シュンはセキュリティの壁を調べてそう簡単には解除出来ないと言って先に進むしかないとアミ達に言う。

 

 

「シュンに解除出来ないとなると先に進むしかないよね!途中でユーレイを追いかけていったアラタとも合流出来るかも知れないし先に進もう二人とも!!」

 

 

「あぁ、それしかないな‥それに俺の記憶が確かなら奥に今は使われていないアクセスポイントがあったはずだ‥‥俺がハッキングすれば使えるかも知れない‥‥行くぞ!」

 

 

アミはシュンに解除出来ないとなると前に進むしかないと言って二人に先に進むように言い、シュンは自分の記憶が確かなら奥に今は使われてないアクセスポイントがあると言う。

 

 

「ホントにシュン!それなら脱出出来るね!ノキア行こう!」

 

 

「ヤダ‥‥あたし、行かない‥‥行かないから‥‥ ‥‥‥」

 

 

ノキアはすっかり怖がってしまいその場から動くことが出来なくなっていた‥

 

 

「ノキア‥‥怖いのはわかるよ‥‥でも先に進まなちゃここから出れないんだよ‥ねっ!勇気を出して行こう!」

 

 

「‥‥‥‥」

 

 

アミは怖がっているノキアに勇気を出して一緒に行こうと言うがノキアは顔を左右に振って動こうとしない。

 

 

「ほおっておけアミ‥‥そんな臆病なやつに構わずに行くぞ…」

 

 

「ちょっとシュン!怖がってる女の子に向かってそんな言い方は無いでしょう!」

 

 

シュンは怖がっているノキアを臆病者と罵倒し、アミはシュンのそのあまりの言いぐさに怒る。

 

 

「っち!たく…わかったよ‥‥」

 

 

シュンはアミにそう言われると頭に手を置いて、怖がっているノキアの方に行く。

 

 

「怖いからと言ってずっとここにいる気か?行くぞ…」

 

 

「‥‥なによ、さっきわたしのこと‥臆病者って言ってたじゃん‥わたしのこと、ほっといて行けばいいじゃん…」

 

 

シュンは怖がっているノキアにずっとここにいる気かと言って、行くぞと言うと、ノキアはシュンに自分のことはほっといて先にいけば良いと言う。

 

 

「‥‥ハァ…万が一俺たちが無事に帰れた後でおまえに何かあればいろいろとメンドくさいからな…さっさと行くぞ!」

 

 

「イヤ…あたし‥行かない‥‥怖いし‥」

 

 

シュンは万が一のことがノキアにあれば色々と後が面倒くさいと言い、ノキアに行くように言い、それでもノキアは怖いからと動かない。

 

 

「‥‥そうか‥‥わかった‥‥」

 

 

「えっ!‥キャァァ!!」

 

 

シュンはそう言うとノキアの腕を引っ張って立たせると素早く動いてノキアを背負う‥ノキアはいきなり引っ張られたことに驚いて悲鳴を上げる。

 

 

「ちょ‥‥ちょっと~~!なにしてんのよぉ~!下ろして、下ろしなさいよ~‥このヘンタイ~!」

 

 

ノキアはシュンに背負われたことに気づくと、下ろすように言い、シュンの頭をポカポカと叩く。

 

 

「はぁ~‥‥ナントでも言え、俺だっておまえなんて背負いたくねぇが手っ取りばやく先に進むにはこれしかねぇ!怖くて動けないなら一緒に言ってやるだから先に進むぞ!良いな!」

 

 

「………う、うん‥‥わかった‥‥(なんだろう‥この感覚‥‥まるで、まえにもあったような‥‥なつかしいような‥‥それにあったかい‥‥)」

 

 

シュンは文句と言うノキアにナントでも言えと言って手っ取り早く先に進みたいから一緒に行ってやると言うと、ノキアは”うん”とそう一言返事をし、自分が感じている感覚を不思議に思いながら感じている。シュンとノキアの様子を後ろで見ていたアミが微笑んで二人を見ている。

 

 

「(ふふっ‥‥シュン…キミはくちでは厳しいことを言っても本当は優しいんだよね‥‥いろいろとメンドくさいからと言ってるけど‥‥ホントは怖がるノキアを一人にして行けなかったんだよね‥‥そんな優しいキミがわたしはむかしから‥」」

 

 

「何をやっているんだアミ?早く先に進むぞ!先に行ったアラタとも合流しなくちゃならないからな!」

 

 

「(って‥‥わたしったら何を考えてるのよ!だれがあいつのことなんか!)ゴメ~ン、今行く~!」

 

 

そう言ってアミはシュンとノキアの後を追いかける。こうしてアミ達はクーロンの奥にあるアクセスポイントを目指してアラタと合流するためにクーロンの奥へと歩き出した。

 

 

シュン達がしばらくクーロンのエリアをアラタとアクセスポイントを探して歩いていると、急にアミが立ち止まる。

 

 

「どうした?」

 

「どうしたのアミ?」

 

シュンとノキアは突然立ち止まったアミを不思議そうに見る。

 

 

「なに‥‥これ‥?」

 

 

アミは突然自分の目の前にノイズが走り、そこに一人の少年が映るとだんだんとアミに近づいて来る。その少年が近づくごとにノイズが酷くなる。そして、少年がアミの目の前に近づいて手をかざすと目の前が真っ暗になる。そして‥‥

 

 

「…ハッ!今、のは‥‥??」

 

 

「どうしたのアミ‥大丈夫?」

 

 

ノキアは様子の可笑しいアミを心配し大丈夫かと聞く。

 

 

「う、うん!大丈夫だよ。心配ないよ!(やっぱり、クーロンは噂どおり危険なエリアだ!早くアラタと合流してここを出なくちゃ!)」

 

 

「大丈夫なら先に急ぐぞアミ!早くアラタを見つけるんだ。」

 

 

「うん、そうね!先を急ぎましょう!」

 

 

シュンとアミが先を急ごうと歩きだそうとしたその時‥‥

 

 

「シュン!アミ!あっ、あれ!」

 

 

ノキアが驚いた様子でシュン達の前方を指さす‥シュン達はノキアが指差した方を向くと、向こうから薄い銀色の髪をした白い服の少年がこちらに向かって歩いて来ていた。

 

 

「あ‥‥あれって!もしかして‥‥ウワサのユーレイ!!ウ~ン‥‥‥」

 

 

ノキアは噂のユーレイらしき存在が現れたことに驚いてシュンの背中で恐怖のあまり気絶する。

 

 

「ちょっとノキア!大丈夫!」

 

 

「まさか気絶するとはな‥‥はぁ!」

 

 

アミは気絶したノキアを心配しシュンは呆れてため息をつく。

 

 

「どうした?まるで、幽霊でも見たような顔だ」

 

 

「‥えっ!!」

 

 

「実際、一名‥‥おまえのことを幽霊だと勘違いして気絶した奴はいるがな‥‥」

 

 

アミは突然少年が言ったことに驚き、シュンは勝手にユーレイだと勘違いして気絶したノキアを見る。

 

 

「‥‥シュン、ノキアが勘違いしたのも無理ないかも…わたしもさっきこの人そっくりの幽霊を見たの?」

 

 

「‥‥僕そっくりの幽霊を見たって?」

 

 

シュンに彼そっくりの幽霊を見たと言うのを聞いた少年は自分そっくりの幽霊を見たと聞く。

 

 

「‥えっ、うん!」

 

 

「それなら‥‥その幽霊は、僕かもしれないな。 僕を”EDENに住み着いた幽鬼”と呼ぶ者もいる‥‥この世のものではない、と」

 

 

「?‥‥えっ?」

 

 

少年がいきなりわけのわからないことを言い出したためにアミは頭の上に?マークを浮かべる。

 

 

「真相はー僕がただ”神出鬼没”なだけ‥‥そんなところだ。 安心するといい…僕は幽霊じゃない  このEDENに、ちゃんと実在しているよ…君達のような”迷い子”を導くためにね……」

 

 

突然、現れた少年はアミ達に意味有りげな発言を言う。アミはどういうことなのかと考える。

 

 

「迷い子とはどういうことだ‥‥おまえが幽霊じゃないことはわかるがな‥」

 

 

「それは今から説明するよ‥‥君達は、ハッカーの証であるプログラム 「デジモン・キャプチャー」を手に入れたばかりー 言わば、「ハッカーの雛鳥」だ」

 

 

「手に入れたと言うか‥勝手にインストールされたんだよね…アンインストールも出来ないし‥」

 

 

少年は、アミ達が持っているデジモン・キャプチャーはハッカーの証だと説明し、アミはデジモンキャプチャーを手に入れた訳を簡単に話す。

 

 

「ここには、様々な目的を持ったハッカーがいる、セキュリティの穴を見つて報告する義賊的な者や他人のアカウントなどを強奪する者、自分の技術を磨き、力を試す者ー本当にいろいろ、だ‥‥君達は、どんなハッカーになりたい?」

 

 

「‥‥う~ん‥すきでこれを手に入れたわけでもないし、わかんないなぁ!」

 

 

「‥‥ハッカーなどどうでもいいが、デジモンについては興味がある」

 

 

アミはわからないと言って、シュンはハッカーには興味が無いが、デジモンには興味があると言う。

 

 

「なるほど‥‥君達がハッカーになるか、他の何になるかは自由さ、だが、君達はハッカーに興味を抱いてここまで来て、「デジモン・キャプチャー」を手にした‥‥そうだろう?だったら試して見るといい…「デジモンと呼ばれるプログラムの、驚くべき力を」

 

 

「確かに…デジモンには興味があるけど…うん、ここまで来たら、度胸よね…デジモンについて教えて!」

 

 

「俺もデジモンについては興味がある…」

 

 

シュンとアミはデジモンに興味があると言って少年にデジモンのことについて聞く。

 

 

「良いだろう……これからはじめるハッカーの卵であるキミ達に先輩で僕から最初のデジモンを提供しよう…キミ達の後ろにいる‥‥あれがデジモン・プログラムだ」

 

 

「えっ?」

 

「なに?」

 

 

シュンとアミが少年に言われて後ろを向くとそこには、こちらに向かって走って来る、白い小型の犬のようなデジモンと黒い小悪魔のような姿をしたデジモンが走ってきている。

 

 

「タイプの違う二体のデジモン‥君達はどっちを選ぶ?」

 

 

「キャァァ~!あの白い子犬みたいな子、可愛い~!」

 

 

アミは可愛い見た目をした白い子犬のようなデジモンを気に入ったようだ。

 

 

「アミはあっちか、それなら俺はあっちの悪魔のようなデジモンだな!」

 

 

シュンとアミはかぶることなくお互いのパートナーにしたいデジモンを決める。

 

 

「決めたようだな‥‥デジモンをキャプチャーするには幾つか手順があってね‥まずは捕まえたいデジモンのデータを一定以上スキャンする。スキャンするとそのデジモンのデータがわかるようになるんだ。これはデジモン・キャプチャーにインストールされていて制限なく使える。だが、解析データを取得しただけではデジモン・プログラムを手に入れたことにはならない。「コンバート」ー デジモン・プログラムを立ち上げ電脳空間に実体化させることが出来る、しかし、デジモン・キャプチャーにはその機能がインプットされていない」

 

 

少年はアミとシュンにデジモンを捕まえる方法を長々と説明する。

 

 

「なるほどな‥‥」

 

 

「‥‥?‥わかんな~い?」

 

 

シュンはある程度、理解するがアミは何を言っているのかさっぱりわからないようである。

 

 

「そして、このプログラムは成長し進化する。そして、ハッカーの価値はそのプログラムの強さによって‥‥」

 

 

「スト~ップ!難しい話しはそこまで、わたしは早くデジモンがほしいの!」

 

 

長々と説明をする少年の話しをアミは早くデジモンがほしいと言って止める。

 

 

「そうだな‥‥説明ばかりしていても仕方ないな…それじゃやってみると良い、まずはデジモンのデータをスキャンさせるんだ‥」

 

 

アミとシュンは少年にデジモンをゲットする方法を教えてもらい、シュンはデジモンを捕まえるために背負っているノキアを影となっている場所へと置いてそのデジモンの方に向かう。シュンとアミが近づいていくとそのデジモン達は何かを話しているようだった。

 

 

「ハァハァ‥‥どうやら巻いたようだな大丈夫か?プロットモン」

 

 

「えぇ‥‥大丈夫よインプモン!」

 

 

どうやら二体は何かから逃げていたようだ‥白い方がプロットモン‥黒い方がインプモンと言うらしい。

 

 

「ねぇ、キミ達!」

 

 

「「!!」」

 

 

アミが二体のデジモン達に話し掛けると二体は突然の声にびっくりする。

 

 

「なっ!なんだお前らは!」

 

 

インプモンは突然、自分達の近くに来た、二人の人間に驚いて警戒する。

 

 

「わっ!びっくりさせてゴメンね。わたしはアミ!こっちはシュンって言うの!よろしくね、じつはあなた達にお願いがあるの!」

 

 

「お願いとは何ですか?」

 

 

プロットモンがアミにお願いとは何かと聞いたその時、上から青い体と触手のような物を持つデジモンが奇声を上げて、インプモン達の方に迫る。

 

 

「クソ!あいつ、まだ追いかけて来やがる!プロットモン逃げるぞ!」

 

「ダメっ!さっき追いかけられた時にやられたダメージのせいで動けない‥インプモン、わたしを置いて逃げて!」

 

 

「バカやろう!お前を置いて逃げれるか。一緒に逃げるんだよ!」

 

 

プロットモンはダメージで動けないためインプモンに自分を置いて逃げるように言い、インプモンはプロットモンを置いて逃げられないと言う。

 

 

「キシャァァ~~!!!」

 

 

四本の触手を生やしたデジモン、クリサリモンが二体に向かって襲いかかる。

 

 

「クソ!プロットモンには触れさせはしねぇ、食らえ、サモン!」

 

 

迫るクリサリモンに向かってインプモンは炎と氷の魔法”サモン”を放つ。

 

 

「キシャァァ!!」

 

「ぐわぁ!」

 

「インプモン!」

 

 

クリサリモンはインプモンの攻撃を簡単に触手で弾くとそのままインプモンを弾き飛ばす。プロットモンは吹っ飛ばされたインプモンを見て悲鳴を上げる。

 

 

「キシャァァ~!」

 

「キャァァ~!!」

 

 

クリサリモンはプロットモンに向かって触手を振り下ろそうとする。プロットは迫る攻撃に悲鳴を上げ諦めて目を閉じたその時‥‥

 

 

「危ない!」

 

「キャッ!」

 

 

アミはプロットモンを抱えてクリサリモンの攻撃を何とか交わす。

 

 

「大丈夫、プロットモン!」

 

 

「あなたは?どうして、わたしを!」

 

 

「誰かが危ない時に助けるのに何か理由がいるの?」

 

 

アミはプロットモンに大丈夫かと聞くと、プロットモンは何で自分を助けたのかと聞き、アミは誰かを助けるのに理由がいるのかとプロットモンに言う。

 

 

「キシャァァ~!!」

 

 

クリサリモンは自分の攻撃を邪魔されたことに怒り、今度は倒れているインプモンに向かって触手で攻撃する。

 

 

「くっ!動けねぇ」

 

 

「逃げて!インプモン」

 

 

インプモンは先ほどのダメージで逃げることが出来ず、プロットモンはインプモンに逃げるように言う。インプモンに攻撃が迫ろうとしたその時‥‥‥

 

 

「くっ!」

 

 

ーバリバリバリ!バァン!ー

 

 

シュンはインプモンに迫る攻撃の前に出て、デジヴァイスから自分が作ったプロテクトを出して、クリサリモンの攻撃を弾く‥何とか壊れずにクリサリモンの攻撃を弾くことが出来た。

 

 

「ふぅ‥危なかった。何とか弾くことが出来たか!」

 

 

「おまえ‥‥何でオレを助けたんだ?」

 

 

シュンは何とか防ぐことに成功したことに安堵しインプモンは何で自分を助けたのかとシュンに聞く。

 

 

「さっきあいつが言っていたのを聞いていただろう‥誰かを助けるのに理由はいらないとな‥」

 

「!!」

 

シュンがさっきアミが言っていたことを言って助けるのに理由はいらないと言い、インプモンはただ驚く。

 

 

「やった、さっすがシュン!!そうでなくっちゃ!」

 

 

「凄いです~。あのクリサリモンの攻撃を防ぐなんて!」

 

 

アミはシュンがクリサリモンの攻撃を防いだことに喜び、プロットモンは驚いている。

 

 

「キシャァァ~!!」

 

 

クリサリモンは二度に続いて自分の攻撃が邪魔されたことに怒りを露わにする。

 

 

「あいつはすっかり怒ってるね!どうするシュン?」

 

「どうするも何も、やるしかないだろう!!」

 

 

アミは怒り心頭になっているクリサリモンを見て、どうするかとシュンに聞き、シュンはやるしかないだろうと言う。

 

 

「だよね!お願いプロットモン、インプモン!力を貸して!あなた達の力が必要なの!」

 

 

「でも、わたし達の力では‥‥」

 

 

「あぁ、クリサリモンには通用しねぇ‥」

 

 

アミはプロットモンとインプモンに力を貸してもらうようにお願いするも、プロットモンとインプモンは自分達の力ではクリサリモンに勝てないと言う。

 

 

「大丈夫だ!俺たちが指示を出す。それを信じて戦ってくれ!」

 

 

「うん、わたし達も一緒にクリサリモンと戦うよ!だから、わたし達を信じて!」

 

 

シュンは自分達が指示を出すからそれを信じて、戦うように言い、アミも一緒に戦うと言って、自分達を信じてほしいとプロットモン達に言う。

 

 

「‥‥はい!あなた達はわたし達を助けてくれました。わたしはあなた達を信じます。」

 

 

「‥よし、俺も信じるぜ、おまえは俺を助けてくれたもんな!一緒に戦おうぜ!」

 

 

こうして、アミとプロットモン、シュンとインプモンのコンビによるクリサリモンとのバトルがはじまったのだった。

 

 

「まずはあいつがどんなデジモンか調べなきゃ!名前しかわかってないもんね!そう言えば、さっきの人はこれでデジモンのデータを調べられるって言ってたよね…よし!」

 

 

アミはデジヴァイスでクリサリモンをスキャンし出てきた情報を見る。

 

 

「クリサリモン‥成熟期、種族、フリー 属性、闇 蛸のような姿をした成熟期のデジモン。硬い外皮に守られて、背部から伸びる触手で攻撃する。必殺技は背部から伸びる触手で相手の構成データを破壊する「データクラッシャー」。これが、クリサリモンのデータ、見た目どおり防御力が高いのね。この成熟期とか、完全体って言うのは何だろう?」

 

 

「おそらくはデジモンのレベルのことだろう。さっきこの二体のデータを見たら成長期と出てた。この二人が逃げていたってことは成長期よりも成熟期のクリサリモンの方がレベルが高いんだろう!しかし、やり方しだいでは勝てない相手じゃない!みんな、作戦どおりに行くぞ、インプモン頼むぞ!」

 

 

「任せろ!喰らいやがれ”サモン”」

 

 

成熟期や完全体とは何かと考えるアミにシュンはおそらくデジモンのレベルのことだと説明し、みんなに作戦どおりにするように言う。インプモンはシュンに言われたとおりに隙を見て、触手の付け根の部分に攻撃する。

 

 

「ギギィ!!」

 

 

クリサリモンは触手の弱い部分を攻撃されて悲鳴を上げる。

 

 

「よし、その調子だインプモン!」

 

「おう、じゃんじゃん行くぜ!」

 

 

シュンはインプモンにいい調子だと言うと、クリサリモンはますます触手を激しく動かし、インプモンを攻撃する。インプモンは交わすのに精一杯で攻撃に移れない。

 

 

「やはり、至近距離で触手の付け根部分になっている背中に攻撃するしかない。そのためにはプロットモンの力が必要だ!何とか隙を作らないと‥アミ!」

 

 

「うん、お願いプロットモン!」

 

 

「はい!パピーハウリング!」

 

 

アミとプロットモンはシュンとインプモンがクリサリモンを引きつけている隙に後ろへと周り、必殺技、”パピーハウリング"を放つ。パピーハウリングから繰り出される超高音の鳴き声により、クリサリモンは金縛りにあい、動きが止まる。

 

 

「今だ、インプモン!」

 

「よし、くらえぇ!特大の"サモン”だぁ!」

 

 

シュンは金縛りで動きの止まっているクリサリモンの触手が出ている背中に攻撃するように言い、至近距離でインプモンの特大の"サモン”が直撃したクリサリモンはそのままダメージを受けて倒れる。

 

 

「やった!勝ったよ!プロットモン!」

 

「はい♪やりました♪」

 

アミとプロットモンは手を繋いで喜び合う。

 

 

「やったな!インプモン」

 

「あぁ、おまえのおかげだ!ありがとよ!」

 

シュンとインプモンはお互いを認め合い握手をする。

 

 

「ギッ‥‥ギギギ‥‥」

 

 

クリサリモンはインプモンの攻撃を受けて、データの崩壊がはじまり消滅しそうになる。

 

 

「‥‥まぁ、何かの役に立つかもしれん‥」

 

 

シュンはそう言うと、消滅寸前のクリサリモンをスキャンしデジヴァイスへ回収する。

 

 

「なるほど、デジモンをスキャンするとデジヴァイスの中に保存されるのか、このデータをどこかで復元すると言う訳だな」

 

 

シュンはデジヴァイスの中にスキャンされたクリサリモンのデータを見てデジモン・キャプチャーの機能を把握する。

 

 

「ありがとうございます‥あなた達のおかげで助かりました。ずっと追いかけられていて困っていたのです。本当に助かりました。」

 

「どういたしまして。それより、さっきも言ったけどわたしプロットモンにお願いがあるの、プロットモン!あなたにわたしのパートナーになってほしいの!」

 

 

アミはプロットモンにお願いする。自分のパートナーになってほしいと‥‥それを聞いたプロットモンは笑顔でアミを見る。

 

「えぇ、実はわたしもあなたのデジモンにしてほしいと思っていたんです。あなたのように誰でも理由なく助けようとする優しいあなたのようになりたいと思って、あなたのデジモンにしてもらえますか?」

 

 

「うん、もちろんだよ!わたしは相羽 アミって言うの、これからよろしくねプロットモン!」

 

「ハイ!よろしくアミ!」

 

 

プロットモンもアミのように優しい存在になりたくてアミのデジモンにしてほしいとお願いし、二人はこれからよろしくと言って両手を合わせて喜びあう。

 

 

「インプモン、俺も頼みがある!」

 

「へっ!言わなくてもわかってるぜ!俺もおまえのように強くなりてぇ!こっちから頼む、おまえのデジモンにしてくれ!」

 

 

「あぁ、もちろんだ!俺は如月 シュン これからよろしく頼む!」

 

「あぁ、よろしくな!シュン」

 

 

シュンとアミはインプモンとプロットモンをパートナーにする事に成功する。アミ達がパートナーが出来たことを喜んでいると。

 

 

「まさか、二人がかりとは言え、成長期の二体が成熟期のデジモンを倒すとは驚いたよ…キミ達は僕が思った以上に凄いようだね…それに、デジモン・キャプチャーのスキャンを介さずにデジモンが手に入ることは、稀だ‥ましてやプログラムが人に懐くなど‥‥」

 

 

 

少年はアミ達が成長期のデジモン達で成熟期に勝利したことと、デジモンが・キャプチャーを介さずにデジモンというプログラムが人に懐いたことに驚く。

 

 

「なに言ってるのよ?この子はプログラムなんかじゃなないわ、だってこんなに可愛いんだもん!」

 

「アミ~、くるしいです~!」

 

アミはプロットモンのことをプログラムではないと言ってプロットモンをぎゅ~っと抱きしめる。プロットモンは少し苦しげに呻く。

 

 

「何とも奇妙な光景だ‥‥君は、ハッカーの中でも相当”イレギュラー”な存在になるだろう、それにキミもね‥」

 

 

そのプロットモンと抱き合うアミを見た、少年は奇妙な光景だと驚き、そして、アミの隣にいるシュンにも意味深な言葉を言う。

 

 

「それじゃー 僕はそろそろ消えるとしよう(彼女もイレギュラーだが、隣の彼も一般のハッカーとは違う何かを感じる)」

 

 

「あっ、ちょっと待って!この辺で”アラタって言う、目つきの悪い少年を見なかった?」

 

 

少年はアミとシュンに消えると言ってここから去ろうと言う。去ろうとする少年にアミはアラタを見なかったかと訪ねる。

 

 

「目つきの悪い少年」?‥‥あぁ、”もうひとりのイレギュラー”の彼か、 彼なら先のエリアに向かった‥」

 

 

そう言って、少年はクーロンの奥の方を見る‥アミとシュンもそれにつられて奥の方を見るとそこにはさっきと同じファイアウォールが塞いでいた。

 

 

「あそこはかつての旧エリアのエントランスだった場所だ‥今はプロテクトでロックされていて、使用できないが‥あの程度のロック、ハッカーであればどうということはない‥ここから出たいならそこから”ログアウト”出来る。目つきの悪い彼とそこの君なら、問題なく解除出来るはずだ‥彼と君の”腕”が落ちていなければね?」

 

 

「えっ!どういうこと?」

 

 

「ちっ!余計なことを言うんじゃねぇよ!」

 

 

「おっと‥失礼したね。まさか、君や彼からは何も聞かされていないようだね。‥‥なら、僕から言うべきことはない、本人達に直接聞いてくれ」

 

 

「えっ?何よ!シュン、あんた何かわたしに隠してることがあるの?」

 

 

少年は今は使われてないが、ファイアウォールの先にログアウト出来る場所があると言い、あの程度のロックならアラタやシュンなら解除出来るだろうと言うと、アミはどういうことだと聞き、シュンは余計なことを言うなと舌打ちする。少年はシュンに謝罪すると後は本人達に聞くといいと、去ろうとする。

 

 

「‥‥そう言えば、まだ名乗っていなかったな、 僕は「ユーゴ」ー チーム「ザクソン」のユーゴだ。 君達が誇り高きハッカーを目指すのであれば、我らザクソンを訪れるといい 扉はいつでも開いている」

 

 

少年”ユーゴ”はそう言うと、今度こそアミ達の前から去っていった。

 

 

「‥‥?、何だったんだろう?ザクソンとか扉とかって何?」

 

 

「考えていても仕方ない‥‥アラタは「先のエリア」に向かったらしい‥やはり、旧いログアウトゾーンがあるようだ。ログアウト出来るかもしれん、ノキアを連れてさっさと行くぞ」

 

 

アミは少年”ユーゴ”の言うザクソンのことなど、何がなんだかわからないと言い、シュンは考えていても仕方ないと言って、戦闘に巻き込まれないように影に隠したノキアを連れて先に行こうと言う。

 

 

「うん、そうだね。先を急ごう!行こう、プロットモン!」

 

「はい、アミ♪」

 

 

「それじゃ行くか、インプモン‥」

 

「あぁ、シュン!」

 

 

アミとシュンは不思議な少年”ユーゴ”の発言について考えるもアラタを探しに先を急ぐために、パートナーとなったプロットモンとインプモンを連れてノキアを回収しに向かった‥。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




如何でしたでしょうか?
次もすぐに投稿したいと思っています。

オリジナル設定として、最初に出てくるデジモンをプロットモンとインプモンにさせていただきました。
アミのパートナーはプロットモン、シュンのパートナーはインプモンです。
他にも話しを進めていくごとに仲間のデジモンを増やしたいと思っています‥‥
シュンにはまだ、いろいろと謎の部分を出しています。進むにつれて明らかにしていきます。
この小説は多少、作者の希望する設定が入っております。それが許せる方だけこれからもご覧ください。


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第三話 謎の生命体現る!侵食する怪物

早速、投稿します。後一話くらいでプロローグが終了します。そして、次の話しで仲間が増えます。


それでは、三話です。どうぞご覧ください。


アミとシュンはプロットモンとインプモンと一緒に戦い、クリサリモンを撃破することに成功し、戦いに巻き込まれないようにと置いといた”ノキア”のもとへと向かっていた。

 

 

 

「‥‥ここはどこ?‥‥もう‥どーして、さんにんとも戻ってこないの‥‥!?なによ、一緒に行ってやるって言ってたのに‥‥こんなところにおいてくなんてぇ‥‥ひょっとして!ハッカーに!」

 

 

シュンとアミが”ノキア”を戦いに巻き込まないためにノキアから離れたところで、アミ達がクリサリモンと戦っている時‥ノキアは目を覚まし、目を覚ました時にシュンとアミの二人が居なかったため不安になり、怖がりながらも三人を探してクーロンを歩いていた。ハッカーにやられてしまったのかもと言う不安にかられながら、その時‥‥!

 

 

コト‥‥

 

 

「!!!!なっ!なに!?」

 

 

先の方からの突然の物音に驚いて、物音が聞こえてきた方を見る。

 

 

「はやくはやく‥‥!」

「あっ、ちょっと待って!」

 

「そ~っと‥‥」

 

 

二匹のデジモンが走ってきて、ノキアを見つけると、奥からノキアを覗き見るのだった。

 

 

 

 

一方、アミとシュンは置いといた場所から居なくなっていた”ノキア”のことを全員で探していた。

 

 

「どこいったんだろう”ノキア”?まさか、わたし達が戦ってる間にいなくなっちゃうなんて‥」

 

「おそらく、目を覚ました時にだれもいないから俺たちを探しに行ったんだろう‥‥まったく、いろいろとメンドくさいやつだな‥」

 

 

アミとシュンは居なくなってしまった”ノキア”を探して歩いていると‥‥

 

 

「き、きゃああああああ!?」

 

「!?、今の”ノキア”の悲鳴!ノキアに何かあったのかも。行くわよ、プロットモン!」

 

 

「まったく‥次から次へと‥‥行くぞ、インプモン!」

 

 

アミは突然の"ノキア”の悲鳴に驚いて、何かあったのかもと思い、急いで悲鳴が聞こえてきた方へと走り出す。

そして、悲鳴の聞こえた方に走って行くと、ノキアの周りを二体のデジモンが走っていた。

 

 

「いた、”ノキア”ってノキアの周りにデジモンが!たっ、助けないと!」

 

 

「待って、アミ!あれは、アグモンとガブモンというデジモンよ。危険なデジモンじゃないわ!あの人の周りを走ってるだけよ」

 

 

プロットモンの言うとおり、二体は”ノキア”の周りをしばらく走り回る。

 

 

「アグモン、成長期、必殺技はベビーフレイム‥ガブモン、成長期、必殺技はプチファイヤーか‥‥」

 

 

シュンはデジモン・キャプチャーで二匹の情報を確認する。アグモンとガブモンはしばらく走り回ると、ノキアに話しかける。

 

 

「ねぇねぇ、キミだれ?」

 

 

「しゃ、しゃべったーーー!?きゃ、きゃわうぃぃいー♡!あたた、あたしノキア♡ きみの名前は?」

 

 

「ボク、「アグモン」 っていうんだ!」

 

「オ‥‥オレは、 「ガブモン」‥‥」

 

 

 

「アグモンくんに、ガブモンくんかぁ~ ふふ、へんてこな名前だね~♡」

 

 

「へ、ヘンじゃないもん‥‥!」

 

「キミこそ、ヘンな名前だ!」

 

 

ノキアがアグモンとガブモンの名前を聞いて、へんな名前だと言うと、ガブモンはへんじゃないと言い、アグモンはノキアの名前の方がへんだと言う。

 

 

「ふ~んだ、ヘンじゃないも~ん! ふふ♡」

 

 

ノキアも最初の不安な様子は消えて、楽しそうに笑う。

 

 

「‥‥‥あれ?」

「‥‥‥」

 

 

「ん? どしたのかな~?あたしのお顔が激☆きゃわ♡すぎて、フリーズしちゃった?」

 

 

 

「‥‥‥なんだか、なつかしい”ニオイ”がする」

 

 

「え? あ、あたし?」

 

 

「うん‥‥ それに、あんしんする”ニオイ”だ‥‥」

 

 

「え‥‥えぇ~? な、なんか照れちゃうなぁ~ ごめんね? あたしの”えろかわふぇろもん”がぁ~ 仕事しまくっちゃってるみたいでぇ~」

 

 

「アハハ! やっぱりキミ、ヘンだ!」

 

 

アグモンとガブモンは”ノキア”から懐かしくとても安心した”ニオイ”がすると言うと、ノキアはふざけた様子で誘惑しちゃってゴメンねぇと言い、アグモンはその様子を見て、やっぱりヘンだと言う。

 

 

「お~い、ノキア~ 良かった無事で!」

 

 

「まったく手間を掛けさせやがって‥‥はぁ‥」

 

 

様子を見ていたアミとシュンは大丈夫だと思い、ノキアの方に駆け寄る。

 

 

「あ、アミ、シュン!? もー、どこ行ってたのよ!?置いてくなんて!」

 

 

アミとシュンがノキアの前に来ると、ノキアは自分を置いてどこかに行っていたことを怒る。

 

 

「わぁ!? ま、また、こわいひと!?」

 

「追いかけまわされるのはこりごりだ‥‥ 逃げろー!」

 

 

「ちょ、ちょっと落ち着いて! この人達、友ダチだから‥‥!」

 

 

ノキアは二人は自分の友ダチだから大丈夫と言うが、アグモンとガブモンは一目散に逃げて行った。

 

 

「あ~あ、いっちゃった‥‥なんだったんだろう、あのカワイイ物体Xは?」

 

 

「あ~!どうやら怖がらせちゃったみたいだね‥‥」

 

 

「どうやらさっきまで誰かに追われていたようだな‥あの怯えようから見ると人間に追われていたようだが‥‥」

 

 

アミはアグモンとガブモンが逃げたのを見て怖がらせてしまったと言い、シュンはどうやらさっきまで別の人間に追われていたようだと当たりをつける。

 

 

「ていうか、あれ? キミ達が連れてる、その‥‥」

 

 

「うん!このコはさっきわたしのパートナーになったプロットモンだよ!」

 

「はじめまして!アミのデジモンになったプロットモンです!」

 

 

「そして、こっちが俺のパートナーになったインプモンだ‥‥」

 

「インプモンだ!よろしくな」

 

 

アミとシュンはお互いのパートナーであるプロットモンとインプモンをノキアに紹介する。

 

 

「そ、そのコたちがデジモン‥‥!?じゃぁ、さっきのあのコたちもデジモンなんだ‥‥!?けど‥‥そのデジモンも、あのコたちも‥‥悪そうなプログラムには見えないよね‥‥?デジモンかぁ‥‥あのコたちと一緒にいられるならいいかも‥‥デジモン・キャプチャー‥」

 

 

ノキアはアミとシュンと仲良くしているプロットモン達とさっきのアグモン達を見て、デジモンは言うほど悪いプログラムには見えないと言い、アグモン達と一緒にいられるならデジモン・キャプチャーも良いかもと思いはじめる。

 

 

「そうだよ、デジモンは言うほど悪い存在でもないし、ただのプログラムでもないよ!だって、こんなにカワイイんだも~ん!!」

 

「くっ!くるしいよぉ~アミ!」

 

 

アミはその通りだと言ってプロットモンをぎゅ~っと抱きしめる。プロットモンは苦しいと言うとアミはプロットモンを離す。

 

 

「だが、凶暴な野生デジモンもいるのも事実だ‥‥早く、アラタと合流して出口を見つけるぞ‥‥」

 

 

「え!? 凶暴な野良デジモンもいるの!?な、なにそれ、超こわいじゃん!?奥のエリアにアラタがいるのよね!? 二人についてくから、はやく合流しよ!?」

 

 

「うん!それじゃ”ノキア”しっかり着いて来て、それじゃ奥のエリアに行こう!」

 

 

アミとシュンはノキアを見つけると、アラタがいるという奥のエリアを目指して進む。三人はクーロンの奥のエリアを目指してしばらく進んでいると、急にノキアが立ち止まりしゃべりはじめる。

 

 

「う~ん‥‥ 何だかフシギなカンジだなぁ 子供のころに、こんなことがあった気がするんだよね‥アミとシュン、アラタとも、会ったことがあるような‥‥」

 

 

ノキアはクーロンを歩いていて何だかフシギなカンジだと言い、アミ達とも前に会ったことのあるような気がすると言いはじめる。

 

 

「え、どう言うこと?あっ!昨日チャットで会ったってこと!」

 

 

「ううん‥‥ 昨日チャットで会ったとか そういうイミじゃなくって‥‥あれ? ‥でもそっか‥ そうかも‥なんか、ヘン?」

 

 

ノキアは自分が感じている何かがわからずに不思議そうに考えてやっぱり、気のせいだと考える。

 

 

「何だ‥今ごろ気づいたのか、おまえはもとからヘンなやつだと思っていた‥」

 

シュンは最初に会った時から、もとからヘンなやつだと思っていたと言う。

 

 

「なっ!?‥だれがヘンなやつですって!やっぱりシュンもアラタと同じで性格悪い、残念イケメンだよ!」

 

 

「あ~‥‥うるさい‥‥」

 

 

「ハハハ‥‥」

 

 

ノキアはシュンにヘンなやつだと言われて怒り、アミはその様子を呆れた様子で見ていると‥‥

 

 

ーーージジジジッ‥‥!!ーーー

 

 

三人のアバターにまたもやノイズが走ると、頭の中に突如として、ある映像が写し出される。それは真っ黒な空間に白と黒の姿の6人の幼い男の子と女の子が集まっている映像だった。それはすぐに消えて、ノイズも無くなる。

 

 

「な、なな、なに今の‥‥!? アミとシュンも‥‥見た!?」

 

 

「‥‥う、うん、今のはいったい‥‥」

 

 

「‥‥あぁ‥‥(何だ、今のビジョンは‥それになんだ、この妙な感覚は‥)」

 

 

ノキアが突然、頭の中に浮かんだ映像に驚いて、アミとシュンにも見たのかと聞くと、アミは何が何だかわからないと言った様子でシュンはその映像を見て、奇妙な感覚に襲われていた。

 

 

「ま、またハッキング‥‥!?もう‥‥ホント、なんなの‥‥!?い、行こっ! この先にアラタがいるんだよねっ!?」

 

 

ノキアはそう言うと、アラタのいる奥のエリアへと歩いて行く、アミも不思議に思いながらおノキアを追いかけて先に進む。シュンも二人を追いかけて進むとすぐ側から視線を感じ、視線を向ける。

 

 

「‥‥!‥‥‥気のせいか?」

 

 

シュンは視線を感じた方を向くがそこには何もいない。

 

 

「お~い、シュン!なにをしてるの、はやく行くわよ!」

 

 

「あぁ‥今行く‥‥」

 

 

シュンは何かを気になりつつも、アミに呼ばれて、アミ達の後を追いかける。しかし、三人は気づいていなかった‥三人のすぐ傍からEDENで噂となっている白い少年の幽霊がジッとアミ達を見ていたのだということを‥‥そして、再びノイズが走るとその少年の幽霊は消えていた。

 

 

 

 

「何だよ、今の映像‥‥子供‥?気味ワリィ‥‥畜生、何だってんだよ‥! すげぇ‥ 嫌な、気分だ‥‥」

 

 

クーロンLV1の奥にある、今は使われていない”旧EDENエントランス”にあるログアウトゾーンの前にアラタはいた。どうやらアラタにも先程の映像は見えていたらしい、突然の映像にアラタは気味が悪いと感じていて、そして何故だかわからないがすごい嫌な気分になっていた。

 

 

「あ~~!! いたいた~~~!!」

 

 

すると、旧EDENエントランスの入口から入ってきた”ノキア”とアミとシュンはやっと”アラタ”を見つける。

 

 

「ちょっと、も~!? ひとりで勝手にいくとか!? どんだけジコチューカマせばよかですかー」

 

 

「良かったぁ!アラタとも無事に合流出来て!」

 

 

「なるほど、あれが今は使われていないログアウトゾーンのようだな‥俺とアラタが少し弄ればなんとかなるか‥」

 

 

そう言って、アミ達はアラタの方へと向かって歩いて行く、その時、またもや三人にノイズが走ると、アミ達の前の空間にゲートのような物が出現しそこから、正体不明のオウム貝のような形をした生物が触手を揺らめかせて現れた。

 

 

「!?!?‥な、なに‥‥こ、これ‥‥」

 

 

「なに‥あれ‥ あれもデジモンなのプロットモン、インプモン‥?」

 

「違います‥あれがなんなのかわかりませんがデジモンではありません。」

 

 

「あぁ、あいつが何なのかわからねぇが、これだけははっきり言える。あれがデジモンじゃねぇって言うのはわかる!」

 

 

突如として出現した謎の生命体の存在にノキアは驚き、アミは驚きながらも、プロットモン達にデジモンなのかと聞くがプロットモン達もあれが何かはわからないがデジモンではないとはっきり言う。

 

 

「‥まさか、ウワサで聞いた"EDENの黒い怪物”か?データを食い漁ってる、とか言う‥‥」

 

 

「俺も聞いたことがある、アメーバのようにただ接触した物のデータを食い尽くす、謎の生命体だと‥‥」

 

 

アラタは突如として、出現した生命体をウワサの黒い怪物かと言い、シュンも聞いたことがあると言ってその生命体のことについて言う‥アメーバのようにただ接触したデータを食い尽くすのだと‥‥

 

 

「お前ら、こっちへ走れ!! 何だかわかんねぇが、相当ヤバそうだ‥!"ログアウトゾーン”のロックを解除する!ログアウトして、とっとと逃げるぞ!!」

 

 

アラタは何だかわかんないが、相当ヤバいと思い、アミ達にこっちに走るように言い、ログアウトのロックを解除して逃げるように言う‥アラタはそう言うとログアウトゾーンを解除するためにハッキングしはじめる。

 

 

「早く逃げなきゃ!シュン、ノキア、みんな!逃げるわよ!」

 

アミはヤバいと思ってみんなに逃げるように言ってアラタのもとへと走り出す。しかし、ノキアは突然現れた謎の生命体に恐怖し、そこから動くことが出来ない。

 

 

「おい、何をグズグズしてやがる!!さっさと行くぞ!」

 

「‥‥っ う あ‥‥」

 

シュンは動かないノキアの手を掴み行くように言うが、ノキアは恐怖で呂律がまわらずなお動かない!」

 

 

「おい!」

 

シュンは動かないノキアを連れて行こうとするが、恐怖で動くことが出来ない。そして、怪物の触手がノキアへと迫ろうとしたその時、どこからか、先程現れた二体のデジモン、アグモンとガブモンが現れてノキアを守るように生命体に立ちはだかる。

 

 

「き、きみ‥‥ たち‥‥!」

 

 

「ボクたちが、ノキアを守る!」

 

「に、逃げて‥ ノキア!」

 

アグモンとガブモンはノキアを守ると言い、ノキアに逃げるように言う。

 

 

「あいつらが戦うって言うのに俺が逃げるわけにはいかねぇ!」

 

「わたしたちも戦います!」

 

 

アグモンとガブモンが戦うのを見て、インプモンとプロットモンも逃げることは出来ないと言って戦うために生命体の前に出る。

 

 

「プロットモン!‥そうだね。わたしたちだけ逃げられないわね!わたしたちも一緒に戦うわ!」

 

 

「そうだな!やはり逃げるのはしょうに合わん!一緒に戦うぞインプモン!」

 

 

そう言って、シュンとアミもプロットモンとインプモンの後ろに立つ。

 

 

「キミ達も一緒に戦ってくれるの!?」

 

 

「キミ達だけ戦わせる訳には行かないよ!」

 

「わたしたちも一緒に戦います。」

 

「四体もいれば、いくら正体不明の生物とはいえ、なんとかなるはずだ!」

 

「オウ、やってやるぜ!」

 

 

二人と四体は謎の生命体へと挑む。そして‥‥!

 

 

「よし、行くよ!みんな!」

 

 

「「「「オウ!!」」」」

 

「ハイ!」

 

 

そして、アミ達と謎の生命体との戦闘がはじまった。プロットモン達は次々と自分達の必殺技を当てるが、その生命体は全くのノーダメージで全員での一斉攻撃でもダメージを与えられない。

 

 

「ど、どうしよう‥ 強すぎるよ‥!」

 

 

「あぁ、俺たちの攻撃が全く通用しねぇ‥」

 

「そんな‥」

 

 

「ボク‥なんでこんなに弱いんだ‥!ノキアをみんなを守りたいのに‥ッ!」

 

プロットモン達は自分達の攻撃が全く通用しないことに驚き、ガブモンは強すぎると言って怯える。アグモンは自分の弱さを悔しがる。アラタはこの隙に急いで、ロックの解除を急ぎ、ノキアは不安そうにアミ達とアグモン達の戦闘を見守る。

 

 

「よしッ! ロックを解除した、ログアウトできるぞッ!おいノキア、はやくッ!」

 

 

「で、でも、あのコたちやアミたちが、まだ‥!?」

 

 

「わかんねぇのか、足手まといはお前なんだよッ!お前が逃げおおせりゃ、あいつらはどうにでもなるんだ‥!」

 

 

「‥っ!!」

 

 

アラタはノキアに足手まといだと言い、お前が逃げれればあいつらも逃げることが出来ると言われて、ノキアは不安にしながらもログアウトゾーンへと入り、ログアウトした。

 

 

「アミ!シュン! ノキアはログアウトした、俺も続く‥!お前らも急げッ! いいなッ!?」

 

アラタはアミとシュンにもノキアがログアウトしたことを言い、アミ達にも逃げるように言い、ログアウトゾーンへと入る。

 

 

 

「よし、ノキアは無事にログアウトした俺たちも逃げるぞ、アミ!」

 

 

「うん、アグモン、ガブモン!あなた達も逃げて!」

 

 

シュンはノキア達がログアウトしたのを見て、自分達もログアウトするぞ言い、アミはアグモンとガブモンに逃げるように言う。しかし、怪物はしつこく逃げる隙を作ることが出来ない。

 

 

「ちっ!インプモン、”サモン”を地面に向かって撃て!」

 

「おう、わかったぜ!特大の”サモン”だ!」

 

シュンはインプモンに”サモン”を地面に撃つように言い、インプモンは地面に向かって”サモン”を撃つと、その衝撃で煙が発生する。

 

 

「よし、今だ!行くぞアミ、みんな!」

 

「うん、行くよ!プロットモン!アグモンとガブモンも今のうちに逃げて!」

 

 

謎の生命体が煙でアミたちを見失っている隙にシュンはアミの手を掴んで、ログアウトゾーンへと走り、アグモンとガブモンもこの隙に逃げる。アミとシュンはログアウトゾーンへと走る。しかし、脅威はまだ去っていない!謎の生命体は煙を払いのけると、アミとシュンのもとまで向かって来る。そして、ログアウトゾーンまでもう少しと言ったところで‥アミの足が掴まれる。

 

 

「あっ!」

 

「アミ!」

 

「アミ!」

 

「シュン!」

 

 

 

アミが謎の生命体に足を掴まれたのを見て、シュンも立ち止まりアミを助けようとする。そして、アミとシュンの目の前が真っ暗となりアバターに再び”ノイズ”が走る。その時、ノイズと共に誰かの声が流れる。

 

 

 

”記憶(ぼくたち)を、見つけてーーー”

 

 

 

デジヴァイスーー

 

 ー警告ー

 

相羽アミさんと如月シュンさんの ログアウト処理中 に 予期せぬ エラーが発生 しましたー

 

ログアウト 処理を続行 できません… … …ログアウト 処理を続行 できません… … …

ログアウト 処理を続行 できません… … …ログアウト処理 続行します。

 

 

ログアウト 成功しました

次回のログインで お会いしましょう

 

EDENは 世界をつなぎ未来をつむぐヒューマンネットワーク

「カミシロ・エンタープライズ」が 運営しております

 

 

 

そうして、デジヴァイスはアミとシュンがログアウトしたことを知らせ、シュンとアミは現実世界へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 




如何でしたでしょうか?二人同時のログアウトなど、おかしいと思う部分もあるかもしれませんが、それが許せる方だけご覧ください。


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Chapter01「暮海探偵事務所へ、ようこそ」
第四話 謎の女性登場!?変わる日常!


四話目投稿します。少し、オリジナルな要素もありますが、それが許せる方だけご覧ください。それではどうぞ!


 ーー前回ーー

 

 

突如としてアミ達の前に、EDENで噂になっている黒い怪物である謎の生命体が出現し、アミ達に襲いかかる。

謎の生命体がアミ達へと襲いかかるがアミ達は力を合わせて生命体と戦う。謎の生命体の強さに苦戦するアミ達だが、どうにか隙を作ると、ログアウトするためにシュンはアミの手を引いて、ログアウトホールへと走っていく。ログアウトホールまで後少しと行ったところで謎の生命体の触手がアミの足を掴むとシュンはアミを助けるために立ち止まる。

 

 

そして、シュンとアミの目の前が真っ暗となりEDENからログアウトされる。しかし、シュンとアミのログアウト処理中に予期せぬエラーが発生するも最終的にログアウトに成功しEDENから現実世界へと戻っていった。しかし、自分の部屋のパソコンからEDENへとログインしていたはずのアミとシュンの姿はどこにも無かったのであった。

 

 

 

 

 

 

「(ぐっ‥ここは現実世界か‥‥どうやらログアウト出来たようだな‥‥しかし、部屋の中にいたはずなのに、なぜ道路の真ん中にいるんだ?)」

 

 

「(う~ん‥‥ここはどこ?わたし、無事に現実世界に帰ってこれたの?)」

 

 

 

シュンが気がつくと、そこは現実世界の道路にいて、自分の部屋にいたはずなのにこんなところに何故いるのかと考えていると、シュンが目を覚ました直ぐ後にアミも目を覚まし、突然の事態に混乱する。

 

 

「(気がついたかアミ‥)」

 

 

「(あっ、シュン!どう言うこと!ここはいったいどこなの?わたし部屋でログインしていたはずなのに!何でこんなとこに!)」

 

 

 

シュンはアミが目を覚ましたことに気づいて、声を掛けると、アミはシュンにここはどこなのかと、部屋にいたはずなのに何故こんなところにいるのかと聞く。

 

 

「(落ち着けアミ‥‥俺も全ての状況を把握してるわけじゃない。わかることだけ話すと、どうやらここは新宿らしいな‥‥部屋にいたはずなのに何故こんなところにいるのかは分からない、それに何故、こんなに周りの奴らが俺たちを見ているのかもな?)」

 

 

 

「(えっ!わっ、ほんとだ‥何でみんなこっち見てるの!わたし達、何か変なのかな?)」

 

 

シュンはどう言うことかと聞いて来たアミに、落ち着くように言い、まずここは新宿だと案内の看板を見て確認し、そして、自分達の周りを多くの通行人達が驚くように見ていることに気づき、アミもそのことに気づいて驚いて何故、自分達を見ているのだと不思議に思っていると‥‥通行人達がシュンとアミを凝視し何かを呟いている。

 

 

 

「‥ねぇ、ちょっと‥ あれ、やばくない?」

 

「何だよ、あいつら‥‥ 気味悪ぃ‥‥」

 

 

通行人のOLやサラリーマンがシュンとアミを見て、ヤバいとか気味が悪いなどと呟いている。

 

 

「(なによ?別にわたしの体に変なところなんて‥‥って、なにコレ~~~!!!)」

 

 

みんなが自分達をジッと凝視しているので、アミは別に自分の体に変なところなどないと見てみると、自分の体が水色になっていて、まるでデジタル色彩のような感じになっていたためアミは驚いて、自分の体を見回す。

 

 

「(どうやら、あの怪物のせいで、不完全な形でログアウトされたらしいな‥‥まるで、データの集合体のようだな‥)」

 

 

「(そんなのんきなこと言ってる場合じゃないでしょシュン!!どうすんのよ、こんな姿になっていったいどうしたら?‥‥)」

 

 

シュンはどうやら、あの怪物のせいで、不完全にログアウトされたらしいと予想し、アミは呑気にそんなことを言うシュンにどうするのよと言う。‥シュンとアミが現在の状況について、話していると‥‥

 

 

 

「コラァ!?天下の公道のど真ん中でナニ騒いでんだぁ?まとめて逮捕すんぞ、あぁ」

 

 

「あっ、婦警さん! こっちに‥!」

 

 

人混みの奥から、婦警の人が来て、通行人の若者はこっちだと婦警を呼ぶ。

 

 

「誰が婦警さんだ、誰が! 刑事さんだ、刑事さん! 見た目だけで物事判断してんじゃねぇ、逮捕すんぞ?‥‥ん? あ? あぁ!? な、なんだ、ありゃ!? どーなってんだ!? うへぇ、キモッ!? キモイから逮捕! ソッコー逮捕!」

 

 

婦警さんは婦警ではなく刑事だと、若者を怒ると、そして、シュンとアミの現在の姿を確認すると何だありゃと言い、キモイから逮捕すると言う。

 

 

「(キモイって言われた!?この姿なら仕方無いけど、何だかショック‥‥)」

 

 

「(そんなこと言ってる場合か!逮捕されるのは不味い‥何とか逃げるぞアミ!)」

 

 

アミは仕方無いとはいえ、キモイと言われてショックを受けて、シュンはそんなこと言ってる場合じゃないと言って、何とか逃げるぞと言ってアミの手を引いて立とうとする。シュンがアミを連れて何とか逃げようとしたその時!

 

 

アミとシュンの後ろの道路から派手な色をした外車がシュンとアミのところまで、向かって来て、ドリフトをするとシュンとアミの前へと止まり、車のドアが開くと、車の中から一人の女性が現れて何だか、わかっていないアミとシュンに向かって話しだす。

 

 

「面白い姿をしているなーーキミ達はー実に興味深いーー」

 

 

謎の女性はシュンとアミにそう言うと、車のエンジンをつける。

 

 

「乗りたまえ、厄介なことになる前にーー」

 

 

「え!乗れって?それにあなたはいったい?」

 

 

「乗れって言われても‥どうやって乗るんだ?この車、二人乗りだろう?」

 

アミは突然、自分達の前に現れて、乗るように言う、女性にいったい誰なのかと聞き、シュンは見たとこと二人乗りの車にどうやって、乗るのかと聞く。

 

 

「ふむ‥‥まぁ、キミ達二人くらいなら詰めれば大丈夫だろう。さぁ、乗りたまえ‥」

 

 

謎の女性はシュンとアミの二人くらいなら詰めれば大丈夫だろうと言い、乗るように言うと、アミとシュンはいろいろと考えるよりもこの状況を何とかする方が先決だと思い、アミとシュンはうまく詰めて車に乗る。シュンとアミが乗り込むと、謎の女性はアクセルを全開にして、その場所からもうスピードで車を発進させる。

 

 

「ああぁああ~!?おい、待て! そこの車!? 止まらねぇと逮捕すっぞ!!!こうぅらぁぁ~!!!」

 

 

刑事さんはいきなり車が突っ込んで来たことに驚いている間に怪しい二人を乗せて発進してしまったため驚いてあわてて止まるように言うが、謎の女性が運転する車はシュンとアミを乗せて行ってしまった。

 

 

「人よりは奇妙な現象に慣れている方なんだが‥‥こんな現象は初めて見たよ。 私の声は聞き取れているかな?話しはできるかい?」

 

 

「えぇと‥はい、大丈夫です。聞こえますし、話しも出来ます。」

 

 

「あぁ‥どうやら話すことや聞くことについては問題ないようだな‥」

 

 

謎の女性は、人よりは奇妙なことに慣れている自分でも、シュンとアミに起こっている現象に遭遇したのは初めてだと言い、シュンとアミに自分の声は聞き取れているかと、話すことは出来るかと聞くと、シュンとアミは問題なく聞くことも話すことも出来ると言う。

 

 

「それはよかった‥‥キミたちがもし、人ではない何かだったらどうしようかと思っていたところだ‥」

 

 

「あっ、はい!こんなんですけどれっきとした人間です。それに、何でこうなったのかも分からなくて‥」

 

 

「そうか‥キミ自身 自分の身に何が起きたのかは理解できていないようだな‥」

 

 

「はい‥‥いったい何が起こったのかわたしにも分からないんです‥」

 

 

謎の女性はやはりアミ自身にも何が起こっていたのか分かっていないようだなと言い、アミも自分自身に何が起こったか分からないと女性に言う。

 

 

「ふむ‥‥そちらのキミはどうだい?今、自分に何が起きているのか理解しているかい?」

 

 

謎の女性はシュンに自分に何が起こっているのか理解しているのかと聞く。

 

 

「あぁ、おおよその検討はついている‥‥」

 

シュンは謎の女性の問いにおおよその検討はついていると言う。

 

 

「ちょっとシュン!あんた、わたし達が何でこうなってんのか分かってんのなら教えなさいよ!何でわたし達がこんな姿になってんのか!!」

 

 

「ふむ‥わたしも知りたいな‥ぜひ教えてもらえないかい‥」

 

 

アミは何故、自分達がこうなっているのかシュンが検討はついていると聞くと教えるように言い、謎の女性も教えてくれるように言う。

 

 

「‥‥いや、まだ、推測に過ぎないし絶対にそうだとも言い切れない、今、話すのは止めておく‥」

 

 

シュンはまだ、推測に過ぎず‥絶対にそうだと確信出来ないため、今言うのは止めておくと言う。

 

 

「なっ!勿体ぶらずに言いなさいよ!」

 

 

アミはそう言うシュンに勿体ぶらずに言うように言うが、シュンは話そうとしない。

 

 

「ふむ‥キミがそう言うのなら良いだろう‥それなら、わたしに聞きたいことはあるかい?何でも答えよう 私の知りうる範囲でな‥」

 

謎の女性はシュンがそう言うなら聞かないと言い、それでは、自分に聞きたいことはないかと言い、自分に分かる範囲で答えようと言う。

 

 

「もう、シュン!分かったら言いなさいよ。それじゃぁ、聞きますけど、今、わたし達の体ってどうなってますか?」

 

 

「キミたちの体は“極めてデジタルな状態“にあるように見える まるで、電脳空間からアバターのまま現実世界に飛び出したような‥‥もしも本当にそうだとしたら、実に興味深い現象だ‥ふふふふふ」

 

 

アミはシュンに分かったら言うように言い、謎の女性に自分達の体はどうなっているのかと聞くと、女性はアミ達の体は極めてデジタルな状態になっていると言い、まるで電脳空間からアバターがそのまま現実世界に出てきたようだと言い、本当にそうだとしたら興味深い現象だと言い、楽しそうに笑う。

 

 

「なにを楽しそうに笑っているんですか!!こっちはこんな姿になってどうしたらいいかわからないのに!!」

 

アミは自分達の体の状態を見て、楽しそうに笑っている女性に怒る。

 

 

「すまないな‥どうにもこういう奇妙な現象については興味がつきなくてね‥それで、他に聞きたいことはあるかい?」

 

 

「まったく‥それで、一応聞きますが、ここはどこでしょうか?」

 

 

「ここかい?ここは新宿だ‥“仕事“で“探しもの“をしていてね。偶然通りかかってキミ達を見つけたのさ、‥自分で言うのも何だが、あらましは嘘のような真だ。今は、中野にある私の“事務所へ向かっている。そこで詳しい事情を聞かせてもらおう‥事務所につく頃にはキミの推測も確信に変わっているだろうしな‥」

 

 

謎の女性はこういう奇妙な現象には目がないのだと言って、謝ると他に聞きたいことがあるかと聞くと、アミは一応知っているがここがどこかと聞くと、女性はここは新宿だと言い、仕事で探し物をしている時に偶然通りかかりアミ達を見つけたのだと言う。今は、中野にある女性の事務所に向かっているのだと言い、そこで詳しい事情を聞かせてもらうと言い、シュンにも事務所につく頃にはシュンの憶測も確信へと変わっているだろうと言う。

 

 

「‥‥‥」

 

 

「え~と‥そうだ!わたし達の他に友達の二人は近くにいませんでしたか?」

 

 

シュンは女性の確信めいた言葉に侮れない女性だと警戒し、アミはシュンの様子を不思議に思いながらも友達二人が近くに居なかったかと女性に訪ねる。

 

 

「いや、周囲にキミ達以外の人物はいなかったはずだ‥ひょっとするとキミの友達もキミ達と同じような姿をしているのかな?」

 

 

「え!え~と?」

 

「いや、それはないはずだ。あいつらは無事にログアウトしていた‥俺たちと同じようになっていることはないだろう。」

 

 

女性は周囲にシュンとアミ以外の人物達は居なかったと言い、もしかして、その友達もアミ達と同じ姿をしているのかと聞くと、アミは分からずに、考えていると、シュンはそれはないと言い、何故なら無事にログアウトしていたからだと言う。

 

 

「そうか‥友達のことは気にするな、とは言えないが‥まずは、自分自身の事を最優先に考えたまえ‥」

 

 

「あっ、はい!それじゃぁ最後の質問です。あなたは誰ですか?」

 

 

女性は友達の事を気にするなとは言わないと言いまずは自分自身の事を最優先に考えるように言い、アミは女性の言うことに納得すると、最後に女性は誰なのかと質問する。

 

 

「私が誰か?‥そうか、自己紹介がまだだったな。最初に名乗るべきだったが、キミ達の存在があまりにも興味深くてね。すっかり失念してしまっていたよ‥すまない」

 

 

女性はアミに誰なのかと聞かれ、自己紹介がまだだったと思い出し、アミ達の存在があまりにも興味深くて名乗るのを忘れていたと言って謝るとアミとシュンに名を名乗る。

 

 

「私は「暮海杏子」ーしがない「探偵」さ」

 

 

アミとシュンを助けた謎の女性、暮海杏子はアミ達に名前を名乗り、自分の事をしがない探偵だと言う。こうして、アミとシュンは謎の女性、暮海杏子と出会う。

 

 

アミとシュンを乗せた車は暮海杏子の事務所のある中野へと向けて行くのだった。

 

 

 

 

ーー中野BWーー

 

 

アミとシュンを助けた謎の女性“暮海杏子“の車は中野へと到着し、中野ブロードウェイ1階の奥にある探偵事務所"暮海探偵事務所"へと連れて来られる。シュンとアミは、"暮海杏子“に言われ、中へと入るとその部屋は様々なファイルや書類が山積みとなっており上には“鉄頭徹尾"と書かれた紙が飾ってある。シュンとアミは中央にあるソファーに座るように言われ、シュンとアミはソファーへと座る。

 

 

「さて、それでは‥事務所へも着いたことだし、キミの推測も確信に変わっているだろう‥聞かせてもらえないかい?」

 

 

暮海杏子は事務所へと着いたことだし、シュンとアミが何故そんなことになっているのかを聞かせてほしいと言い、シュンは自分達に起きたクーロンでの出来事やこれまでの経緯などについて、シュンが推測している事を暮海杏子へと説明する。

 

 

「‥‥なるほど、経緯は把握した。 キミ達が電脳空間からログアウトして出現したという新宿のあの場所はーEDENへログインした場所と同じか、あるいは その付近なのかな?」

 

 

「いいえ、違います。わたしもシュンも自分の部屋のパソコンから"EDEN"にログインしたはずなのに、ログアウトして、気がついたらあそこにいたんです‥」

 

 

「あぁ、突然、俺たちの前に現れた”EDEN”で噂になってる謎の生命体に襲われて、急いでログアウトしたら目の前が急に真っ暗になってな‥気付いたらあんな場所にいた‥‥」

 

 

「フム- では、今こうして私と会話しているのキミ達とはまた別の”カラダ”が、何処かに存在するわけだ。」

 

 

「‥!?えっ!どう言うことですか?」

 

 

「肉体から精神データが分離してしまい、個別の存在として 現実世界に現れた‥?それとも、何らかの理由で新宿に移動した肉体が「壊れたデータの怪人」のような姿に変化した‥?いずれにしろ奇妙奇天列な話ではあるが‥‥目の前にまさしく、摩訶不思議な姿をしたキミ達がいる‥現段階では、状況証拠による単純な推理しかできない 早速、情報収集を進めよう。」

 

 

 

暮海杏子はシュンとアミからこれまでの経緯を聞いて、シュンとアミの話しからある仮説をたてて、シュンとアミに説明する。しかし、現段階では状況証拠による単純な推理しか出来ないと言って、シュンとアミにもっと詳しい説明を聞こうとする。

 

 

「まずは、キミ達がEDENにログインした場所の現状を確認するのが定石だろう‥キミ達は自分の部屋からログインしたのだったね‥」

 

 

「はい、そうですけど‥でも、どうして助けてくれるんですか?」

 

「あぁ、それは俺も気になっていた‥今の俺たちの外見は普通じゃないからな‥‥」

 

 

アミとシュンは“暮海杏子にどうして助けてくれるのかと聞く、シュンも今の自分達はこんな怪しい姿なのに普通にしている”暮海杏子“のことを不思議に思っていた。

 

 

「‥ふっ、キミ達は今何処にいる?ここは、電脳犯罪事件をはじめ、多種多様な超常現象事件の解決に確かな実績を誇る、「暮海探偵事務所」だ‥キミ達の身に起こった怪異的現象の謎を解明するのにこれほどの頼もしい場所はないだろう? そして、キミ達が腰掛けているのは依頼人用のソファー なに、以来報酬の件ならば心配しなくていい‥キミ達の存在は、すでに何よりの報酬なのだよ。 大船に‥ そうだな、「メアリー・セレスト号」あたりに乗り込んだつもりでいなさい‥‥」

 

 

 

「はっ‥‥はぁ?ありがとうございます‥」

 

「‥‥‥」

 

 

アミは何だかわからない様子だが、一応、お礼を言い、シュンはまだ納得してないのか“暮海杏子“を警戒している。

 

 

「さて、話を戻すとしよう  キミが自分の部屋でログインしたのに何故、あんな場所にいたのかだが、それよりも何よりも前に、キミ達の姿をどうにかしなければいけないな‥その姿では、まともに外を歩くこともできない それに、とても不安定な状態に思える‥」

 

 

「えっ!でも、そう言われても、わたし自身いったいどうしたらいいかわかりませんし‥‥」

 

 

「あぁ‥俺たちのカラダのデータがいったいどこに消えたのか皆目検討もつかん‥‥」

 

 

 

シュンとアミはそう言われても、いったい自分の体のデータがどこにあるか分からないし、どうしたらいいのかと考える。

 

 

「フム- じっくりと観察して確信したが、キミ達はまさにデータの塊‥「電脳体」そのものだ‥しかし、キミ達は私の声を聴き、ソファに腰掛け、会話している。現実世界の物理法則に従っている証拠だ‥つまり、リアル特性を持ったデジタル体-「半電脳体」と名付けるとしよう ‥‥ふふ!」

 

 

「だからぁ!そんな楽しそうにしないでください。わたしはどうすればいいか不安なんですからぁ~!!」

 

 

「なるほど、半電脳体か‥‥極めて奇妙な現象だな‥‥」

 

 

アミはまたもや楽しそうに笑う“杏子“に怒り、シュンは極めて奇妙な現象に不思議そうに自分の体を見る。

 

 

「すまないな、 キミ達のカラダがデータで構成されているならば見た目をどうにかする事自体は、さほど難しくはないだろう- 適合するデータを取り込み、修復すればいい‥ キミ達は、基本的にはEDEN内で使用されているアバターと構造を同じくしているはず‥クーロンの放置データの中に、アバターパーツのデータが見つかれば上々なわけだが‥問題は、その状態でログインできるかどうかだな‥」

 

 

「成る程な‥確かに俺達の体のデータがどうなったのかも分からない。それなら“クーロン“で変わりのデータを見つける方がいいだろう‥幸いな事に“クーロン“には様々なデータが放置されているからな‥俺たちの体の変わりとなるデータもあるはずだ‥」

 

 

「そっかぁ~!そうすれば体がもとに戻るんだね。ん?」

 

 

 

シュンは“杏子“の言ったとおりにすれば自分達の体を取りあえず、もとに戻れるだろうと言い、アミもそれを聞いて、体がもとに戻る事を聞いて、安心すると突然、テレビの方を見てソファから立つとテレビの方に行く。

 

 

 

「ん、何だ?テレビがどうかしたかい?」

 

 

「アミ、どうした?」

 

杏子とシュンはアミがいきなりテレビの前に立つとどうしたのかと聞く。

 

 

『こっちよ‥‥ 翔びなさい』

 

 

「‥‥えっ!?(今、どこからか声が!まさか、テレビから!でも翔べってまさか‥‥よし!)」

 

 

アミは突然どこからか声が聞こえてきたことに驚き、テレビから聞こえてきたことにまさかと驚き、突然翔べと言われて、訳が分からないが、決心するとシュンの手を掴む

 

 

「よし、行くわよ!シュン」

 

 

「はっ?お前いったいなにいっ……」

 

 

アミはシュンに行くわよと言ってテレビに手をかざすとテレビの前にデジタルな空間が開いて、アミとシュンがテレビへと吸い込まれた。テレビの中へと吸い込まれたアミとシュンは気づくと、謎のデジタル空間へと浮かんでいた。

 

 

「声に言われたとおりに、翔んじゃった…一体何が起こったの?」

 

「それは俺のセリフだアミ‥突然お前に手を引かれたと思ったら、ここは一体どこだ?」

 

 

「分かんないわよ?突然テレビから声が聞こえてきて、翔びなさいって言ってたから手で触れてみたらここに突然吸い込まれてここに出たんだもん?シュンは声は聞こえなかったの?」

 

 

「あぁ‥俺にはそんな声は聞こえなかったが‥まぁいい‥どうやら、先に進めるみたいだ。行くぞ!」

 

 

「あっ!ちょっと待ちなさいよシュン!」

 

 

アミはシュンを連れて突然、謎の声に従って翔びこむとそこはデータの流れているデジタル空間へと飛び出す。アミはシュンに声が聞こえたかと聞くが、シュンは聞こえなかったと言って奥へと進めると気づくとシュンはデジタル空間の道を進む。アミは慌ててシュンの後を追いかける。しばらくデジタル空間の中を進んでいると突如としてその空間とから出て、見覚えのあるエリアへと出る。シュンとアミが出るとその空間に通じる出口は閉じてしまった。

 

 

「あれっ‥ここって‥‥もしかして「EDEN」!?」

 

「どうやらそうみたいだな‥あの空間は何故だか知らんがEDENに通じていたらしい?」

 

 

アミとシュンがEDENに出たことに驚いていると、アミのデジヴァイスに着信が入る。

 

 

「-暮海杏子だ 私の声が聞こえるか?危ういタイミングだったが、何とか追跡できたよ‥‥一体、何が起こったんだ? キミの姿が、まるで端末に吸い込まれるように‥ 消えた」

 

 

「はい、わたしにも分かりません?突然、翔びなさいって声が聞こえて来て、テレビに手を当てたら吸い込まれたら変なデジタル空間に出ました‥その空間を進んでいったら何故かEDENに出ました。」

 

 

「あぁ、まるでデータが流れていて道のようだった‥」

 

 

アミのデジヴァイスに着信が入りアミが出ると、暮海杏子からの連絡で突然消えたアミとシュンに一体何が起こったのかと聞くとアミも何が起こったのか分からないと言い、翔びなさいと声が聞こえたと思ったらテレビに吸い込まれたと思ったら謎のデジタル空間へと出ていたと言い、その空間を進んでいったらEDENへと着いたと説明する。シュンもまるでデータの道のようだったと言う。

 

 

「なるほど‥キミ達が通ったのはまさしくネットワーク回線の流れの中だろう 事務所の端末は、EDENネットワークにも接続している。キミ達はデータとして、回線内の流れに乗り-EDENに出現した‥キミ達にとって、ネットワークはまさしく“道“として視覚化されるようだ。 しかし、現実世界から電脳世界へのアクセスがそこまでダイレクトに実行できるとは、驚きだな‥‥ 端末接触による、電脳世界への潜行- ダイブ‥ いや、跳躍(ジャンプ)か‥今後、キミ達のその能力を「コネクトジャンプ」と呼ぶことにしよう‥」

 

 

「コネクトジャンプ‥ですか?」

 

「なるほど‥ぴったりの言いようだな。」

 

 

「まったく予測していなかった能力だが、嬉しい誤算だな そのままアバターパーツのデータを調達してくるといい。

「クーロン」へ向かいたまえ  クーロンには放置されたままのジャンクデータがごまんとある。 目当てのデータくらい、簡単に見つかるさ」

 

 

”杏子“はそう言うと、アミへの着信を切り、アミ達への連絡を終わらせる。

 

 

「よし、そうと決まれば早速クーロンに向かうわよ!シュン」

 

「あぁ、クーロンで変わりのデータを見つけて体のデータを修復しよう」

 

 

シュンとアミがクーロンへと向かおうとしたその時‥‥

 

 

 

「--こっちよ‥‥来て」

 

 

「(また、声が!いったいどこから?)」

 

 

「(何だこの声は!アミ、これがお前の聞こえたという声なのか?)」

 

 

「(うん、何だか分からないけど、とにかく声のする方に行ってみましょう!)」

 

 

クーロンへと向かおうとしたアミにまたもや謎の声が聞こえ、今度はシュンにも聞こえたようでアミとシュンは声の聞こえた方へと行くと、真っ白な空間を通るとそこはいくつものモニターがありその空間に一人の女性がいた。その女性からは何かミステリアスな感じを思わせる不思議な女性だ。

 

 

 

 

「私の声が届いたようね -ようこそ、「デジラボ」へ ここはデジタルワールドへと微かに交わる、デジモン達の楽園。

私は「御神楽ミレイ」 あなた達に、この楽園を開放してあげる」

 

 

「えっ、あなたは?それにここは一体どこ?それにデジタルワールドってなに?」

 

「どうやら俺達をここに呼んだのはお前のようだな‥」

 

 

アミとシュンをここまで導いた不思議な女性「御神楽ミレイ」の突然の発言にアミは頭に?マークを浮かべてデジタルワールドは何と聞き、シュンは自分達をここまで呼んだ不思議な女性ミレイを警戒する。

 

 

「知らないなら知らないで、とくに問題ないわ‥今のところは、ね‥時が来れば、自ずと知ることになるはずだから。他に聞きたいことはある?」

 

 

「えっと‥じゃぁ、でじ‥らぼ?って何ですか?」

 

 

「『デジタルモンスター・ラボラトリ‥「タルラボ」でも「モントリ」でも、略し方は自由だけれど‥私は「デジラボ」をおすすめしているわ」

 

 

「はぁ、えっと?ミレイさんが私達を呼んだんですか?」

 

 

「私があなた達を呼んだ‥ それは、少し違うわあなた達が私を呼んだの あなた達はデジモンと、深く“交わり“はじめている。  その”運命の交叉”に、私は引き寄せられ-あなた達を見つけた  つまり私は、あなた達に呼ばれたのよ。」

 

 

アミがミレイが自分達をここに呼んだのかと聞くと、ミレイは少し違うと言い、アミとシュンがデジモンと深く関わったことによって、ミレイを呼んだのだと言う。

 

 

「話はそこまでにしましょう。まずは、ここが、どういう場所か‥‥自分の目で確かめてみて」

 

 

ミレイにここ「デジラボ」はどういう場所なのか確かめて見てと言われて、アミとシュンはデジラボの施設についてミレイから説明を受ける。

 

 

デジラボにある施設は3つある、一つ目は「デジパンク」:パーティ編成やスキャンしたデジモンを再生したり預けたり出来る。「デジファーム」はデジモンを特訓したり食事をさせたり出来る。「メディカルマシーン」は傷ついたデジモンを回復させることが出来る。

 

 

「デジラボのこと、理解出来たかしら?しっかり利用して、デジモンとの交わりを深めなさいな、あなた達が、私が見込んだ通りの人達か、確かめさせてもらうわ。最後にもう一つ、私からのプレゼントよ!」

 

 

ミレイがそう言うとアミとシュンに、ハッキングスキルの能力がインストールされる。

 

 

「え、ミレイさん。これって?」

 

「どうやら直接インストールされたようだな、ハッキングスキルだと‥」

 

 

「えぇそうよ‥ハッキングスキルは、デジモンを使役することで発揮される力 ハッカー御用達の、とても危険な力よ。この力をどう使うかはあなた達次第だけど‥‥これだけは、覚えておいて、あなた達は、デジモン達と特別な絆を深めることができる。 デジモンたちと共に生き-喜び、哀しみ、そして成長しなさい。 絆を深めれば、きっと、デジモン達はあなた達を助けてくれる‥いずれそれは、とても大きな力-あなた達の運命をも切りひらくほどの力になる」

 

 

 

「デジモンと一緒に成長していく‥‥運命を切り開く力になる‥」

 

 

「デジモンと絆を深めることで、そこまでの力が発揮出来ると言うのか‥‥」

 

 

アミとシュンはミレイから聞かされた壮大な話しに言葉を無くして驚く。

 

 

「『コネクトジャンプ』-あの不思議な力を、そう名付けたのね。」

 

 

「えっ、はい!私達が名付けたんじゃないんですけど‥‥」

 

 

「あの力については、私もわからない‥ハッキングスキルに似ているけど、何かが‥違う‥‥ただ、あなた達を導く特別な力であることは確かよ。それじゃ‥これから、よろしくね。」

 

 

「えっ、はい!よろしくお願いします。」

 

 

「御神楽と言ったな‥お前に聞きたいことがある‥」

 

 

アミはよろしくと言われてミレイに返事を返し、シュンはミレイに聞きたいことがあると言う。

 

 

「あら、何かしら?それと、ミレイで良いわよ?私もアミ、シュンって呼ばせてもらうわ、それで、何が聞きたいのかしら?」

 

 

「お前は一体、何者だ‥‥?」

 

 

シュンはミレイに一体何者かと聞く。

 

 

「‥‥どういうことかしら?」

 

 

「そうよ、シュン!今、ミレイさんって言ってたじゃない!」

 

 

「そう言うことじゃない‥‥デジラボと言う特殊な場所を管理し、さらには一般や現実では知りようもないようなことまで知っていた‥さらに、今の俺達を見ても平然としている冷静さ‥‥普通じゃない‥改めて聞く‥お前は一体何者だ。」

 

 

シュンはデジラボと言う特殊な場所を管理し、さらには一般や現実では知りようもないことまで知っているミレイを経過し、ミレイに何者かと改めて聞く‥アミもシュンのその真剣な様子にシュンと一緒にミレイを見る。

 

 

「‥‥私は御神楽ミレイよ‥それ以上でもそれ以下でもないわ。心配しなくても私はあなた達の味方よ。フフッ」

 

 

ミレイは警戒するシュンに自分は御神楽ミレイだと言い、シュン達の味方だと言う。

 

 

「‥‥‥そうか、すまなかったな‥それじゃぁ俺達はそろそろ行く‥」

 

「あっ、シュン!それじゃぁミレイさん、私達そろそろ行きます。」

 

 

「そう、「クーロン」に向かう途中だったかしら? 今回だけは、特別に出口を繋いであげるわ。次からは”アクセスポイント”から尋ねてきてね。」

 

 

ミレイがそう言うと、アミとシュンをクーロンへと転送されて行った。シュンとアミが居なくなったデジラボでミレイは一人呟く。

 

 

「フフッ、本当に面白い子達ね‥‥これからどうなるのか楽しみだわ、彼女は言うなれば”光” 彼は”闇”と言ったところかしら?彼は危ういわね‥下手をしたら自分の持つ闇に飲み込まれる‥‥フフッ、光と闇を持つ者達、これからどうなるのか本当に楽しみだわ‥‥」

 

 

ミレイはデジラボで一人そう呟いて、本当に楽しみだと楽しそうに笑っていた。

 

 

 

 

 

--クーロンLv1--

 

 

シュンとアミはクーロンへと転送され、気づくとクーロンの入口へと来ていた。

 

 

「どうやら、クーロンへと転送されたようだな。」

 

 

「そうだね。それにしてもミレイさん、不思議な人だったなぁ~!悪い人じゃなさそうだけど‥‥あっ、そう言えばシュン!あの時、プロットモン達と別れちゃったけど、どうしよう?クーロンをデジモンもなしで進むのは危険だよね。」

 

 

アミはミレイを悪い人では無さそうだが、不思議な人だと言い、そしてあの時の一件でプロットモン達と離れ離れになってしまったことを思い出し、このまま、クーロンを進むのは危険だとシュンに言う。

 

 

「心配ない、」

 

シュンがそう言って自分のデジヴァイスからデジモンを出現させる。

 

「えっ、シュン!他にもデジモン持ってたの?」

 

アミはシュンがデジヴァイスからデジモンを出したことに驚いて他にもデジモンを持っていたのかと聞く。

 

 

「あの時のクリサリモンだ。消滅仕掛けていたデータを調整して何とか、ケラモンとして再生させることが出来た。」

 

 

「へぇ~!あの時のクリサリモンだったんだ。ケラモンって言うんだ。えっと、成長期、種族、フリー、属性、闇 必殺技は笑いながら(?)口から破壊力抜群の光弾を吐き出す『クレイジーギグル』。クリサリモンの進化前のデジモンなのね。」

 

 

「あぁ、ケラモンがいれば大丈夫だ。行くぞ!」

 

 

シュンはケラモンが居れば大丈夫だと言ってクーロンを進む。シュンとアミは早速もらったハッキングスキルでファイアウォールを解除する。そのまま、進もうとすると、アミのデジヴァイスに着信が入る。

 

 

「私だ- やれやれ、ようやく通じたな」

 

 

「杏子さん!」

 

 

「キミ達の追跡情報をロストして、再検索していた‥今度は何処に迷い込んでいたんだ?」

 

 

「神楽坂ミレイと言う女のところですよ‥」

 

 

シュンは杏子にミレイの管理するデジラボに行っていたと説明する。

 

 

「そうか、神楽坂ミレイに会ったか‥いや、私も少しばかり面識があるのでね。 それにしても、自然の成り行きの中で、彼女にまで出会うとは‥まったく騒々しいな、キミ達の”運命”とやらは‥さてと、ともかく本来の目的を遂行するとしよう まずは-‥ん? すでにファイアウォールを解除したのか やるじゃないか、手間が省けたよ‥ふふ では、次の行動に移ろう‥クーロンの入り口一帯をスキャンしてめぼしいジャンクデータにマーキングをしておいた。ジャンクデータが、キミ達の体のパーツになる 探し出して、直接取得するんだ。なにぶん即席の仕事だ、いささか精度を欠くかもしれないがそこは、キミ達の足と能力でカバーしてくれ 自分達の体を正常な状態に戻すための、重要な一歩だからな、気を引き締めて事に当たりたまえ。応急的な措置とはいえ、正常な姿を取り戻したキミ達に会えるのを楽しみにしているよ」

 

 

 

杏子はシュンとアミの体の変わりとなるクーロンにあるジャンクデータにマーキングをしておいたと伝えると正常な姿のアミ達に会うのを楽しみにしていると言って通信を切る。

 

 

「やった、杏子さんに感謝しなくちゃ!これで探しやすくなったわ!」

 

「あぁ、それじゃぁ行くとしよう。」

 

 

シュンとアミは杏子から自分達の体の変わりとなるジャンクデータがマーキングされているマップを送ってもらい、シュン達はそれを目指してクーロンを進む。アミとシュンは杏子の送ってくれたマーキングされたマップをを頼りにクーロンを徘徊する野生デジモンをケラモンが戦い、次々と自分達の体を構成するのに使えるジャンクデータを見つけて行く。シュンとアミが次々にジャンクデータを見つけ、必要なデータまで後一つとなった。

 

 

「よし、データ見つけ!これで、後一つで体が元に戻るんだよねシュン」

 

「あぁ、しかし、さすがにケラモンだけじゃきついな‥‥早くインプモン達を見つけないとな‥」

 

 

「そうね!早くプロットモンにも会いたいし!早く探しましょう。」

 

 

さすがにケラモン一体では出てくるデジモンは幼年期のデジモンが多いとはいえ、きついと言い、アミも早くプロットモン達を探そうと先に進む。シュンとアミが先へと進もうとしたその時、

 

 

「ポヨ~~!!!」

 

 

突如、向こうから何かの悲鳴が聞こえてくる。

 

 

「悲鳴!一体どこから!」

 

「どうやら向こうの方から聞こえて来たようだが‥‥」

 

「行くわよ!シュン」

 

アミとシュンは悲鳴の聞こえた方へと向かう。するとそこには、子鬼のような姿をした二体のデジモンがスライムのようなデジモンを襲おうとしていた。

 

 

「あれって、あの幼いデジモンが襲われてるの?あのデジモンは、ポヨモン、幼年期、種族、フリー、属性、無 必殺技、アワ、幼年期ってことは赤ちゃんってこと!」

 

 

「そのようだな、あの二体は、ゴブリモン、成長期、種族、ウイルス、属性、土、必殺技は火の玉を相手に投げるゴブリストライクか、ほっとけアミ、ただの野生のデジモン同士の争いだ。俺達が関わることでもないだろう。」

 

 

アミはデジヴァイスでポヨモンのデータを調べて幼年期だと言うことを知り、デジモンの赤ちゃんだと知り、シュンはただの野生のデジモン同士の争いだから関わる必要はないと言う。

 

 

「何言ってんのよ馬鹿シュン!助けるに決まってんでしょう!あの子はまだ、赤ちゃんなのよ!」

 

 

アミはそう言うと、今にも襲われようとしているポヨモンの前へと走る。

 

 

「はぁ‥やれやれ‥」

 

シュンはアミの行動にため息を付きながらポヨモンの前へと向かうアミを追いかける。

 

「ちょっと、あんた達!何この子をイジメてるのよ!この子はまだ赤ちゃんなのよ」

 

アミはポヨモンとゴブリモンの間に入り、ポヨモンを守る。アミの言葉にゴブリモンはおかまいなくアミ事攻撃しようと棍棒を構える。

 

 

「ポヨ~‥‥ポヨ!」

 

「大丈夫よ、必ず守ってあげるから!」

 

怯えているポヨモンの頭にアミは手を乗せ、必ず守ると言い、ポヨモンを撫でて安心させる。ポヨモンはアミの暖かい手で撫でられていると先ほどの恐怖が嘘のように消えていくように感じている。

 

 

「まったく、お前は昔からそうだな‥弱い者がイジメられているとほっておけないその性格はな‥」

 

「ケラケラ~!」

 

 

「シュン、ケラモン!」

 

 

シュンはポヨモンを守るアミ達の前へと立ちはだかる。

 

 

「何よ、何だかんだ言ってやっぱり守ってくれるんじゃない!あんたもそう言うところ昔から変わってないわね。」

 

 

「ほっとけ‥来るぞ!」

 

アミは何だかんだ言って自分を守ってくれるシュンに昔から変わってないと言い、シュンはケラモンと共に襲いかかるゴブリモン達と戦う。

 

「アミ!そいつを連れて下がってろ!行くぞケラモン!」

 

「ケラケラ~!」

 

 

シュンはアミにポヨモンを連れて下がってるように言うと、シュンとケラモンと一緒にゴブリモンと戦う。シュンはケラモンにゴブリモンの攻撃を交わしてから攻撃するように指示し、ケラモンは素早い動きでゴブリモンの攻撃を交わすと、必殺技”クレイジーギグル”でゴブリモンを吹っ飛ばす。すると、もう一匹のゴブリモンはアミ達の方へと向かい、アミ達に襲いかかる。

 

 

「なっ!しまった!」

 

 

シュンはしまったと思い、急いで、アミ達を守ろうとするが、ゴブリモンの方が早く間に合わない。

 

 

「ギシャァ!!」

 

 

「きゃぁぁ~!」

 

 

ゴブリモンの棍棒がアミに振り下ろされようとしたその時!

 

「ポヨ~!」

 

「ギシャァ!」

 

 

アミの腕に抱かれていたポヨモンがゴブリモンへとアワをはいて、攻撃する。ゴブリモンも突然の攻撃に驚き、後ろに下がる。

 

「ポヨモン?あなたが助けてくれたの?」

 

「ポヨ!」

 

「ありがとう!ポヨモン!」

 

 

アミはポヨモンが助けてくれたのと聞き、ポヨモンにお礼を言う。

 

 

「ギシャァ!」

 

ゴブリモンはアワを振り払うと、またもアミへと向かい攻撃しようとする、だが、

 

 

「パピーハウリング!」

 

 

何処からか声がしたかと思うと、ゴブリモンの声が止まる。声の方を見るとそこには探していたプロットモンが必殺技でゴブリモンの動きを止めていた。

 

 

「アミ!やっと見つけたわよ!」

 

 

「プロットモン!あなたが助けてくれたの、ありがとう!だけど、プロットモン、こんな姿なのによくわたしだって分かったわね?」

 

 

「何言ってるのよ!わたしはアミのデジモンなのよ!分かって当たり前よ!」

 

 

プロットモンはやっとアミを見つけたと言って喜び、アミはプロットモンによく自分だと分かったねと言うと、プロットモンは当たり前だと言う。

 

 

「今はあのゴブリモンを倒す方が先ね!お願いインプモン!」

 

「おう、任せろ!くらえ、サモン!」

 

プロットモンが一緒に来たインプモンにおお願いと言うと、インプモンは動きの止まっているゴブリモンに向かって炎の魔法”サモン”を放ち、ゴブリモンを吹っ飛ばす。

 

 

「インプモン!あなたも来てくれたのね!」

 

「おう、随分探したんだぜ、アミ、シュン!」

 

 

「それはすまなかったな、インプモン!だが、お前が来てくれて助かった。ケラモンはもう限界だ。」

 

シュンはインプモンにすまなかったと言って、ケラモンが限界を迎えたためインプモンが来てくれて助かったと言う。

 

 

「おう!俺が来たからにはもう大丈夫だぜ!だから、そのケラモンを休ませてやりな。」

 

「あぁ‥」

 

インプモンが自分が来たからには大丈夫だと言い、ケラモンを休ませてやれと言って、シュンはケラモンをデジヴァイスへと戻す。

 

「よし、プロットモンとインプモンも来てくれたし、百人力よ!行くわよみんな!」

 

「あぁ!」

「おう!」

「えぇ!」

 

アミがみんなに行くぞと言うと、アミ達はゴブリモン達とのバトルを開始する。

 

 

「行くぞ、インプモン!ゴブリモンに”サモン”だ!」

「おうよ、くらいやがれ!」

 

 

インプモンの特大の”サモン”がゴブリモンへ直撃しゴブリモンを消滅させる。

 

 

「こっちも行くわよ!プロットモン!」

「えぇ、パピーハウリング!」

 

 

プロットモンのパピーハウリングがゴブリモンの動きを硬直させる。

 

「今よ!プロットモン」

 

「えぇ、くらいなさい、ホーリライトⅠ」

 

動きが止まっているゴブリモンにプロットモンはスキル、ホーリライトⅠで攻撃しその攻撃でゴブリモンは消滅する。

 

 

「やったぁ!倒したわ、やったわねプロットモン!」

 

「うん、やったわね!アミ」

 

 

「へっ!これくらいオレにかかればどうってことないぜ!」

 

「そうだな、よくやったインプモン!」

 

 

シュンとアミが頑張ったプロットモンとインプモンを誉める。

 

「さて、無事に再会出来て何よりだな!」

 

「うん、そうね!あっ、そう言えば私たちと別れてからプロットモン達は何をしてたの?」

 

 

アミとシュン、プロットモとインプモンはお互いに再会出来たことを喜びあう、そして、別れたあの時からプロットモン達は何をしていたのかと聞くと、プロットモン達はあの時、あの怪物から無事に逃げる事の出来たプロットモン達はアミとシュンを探して、クーロン中を探し回っていたと言う。どうやら、アグモンとガブモンも無事に逃げられたようだ。

 

 

「そっか、無事に逃げられたんだ。良かった‥それに私たちを探してくれてたなんてありがとうプロットモン!」

 

 

「えぇ、どういたしまして、それでアミ達は何をしているの?それにその姿は?」

 

今度はアミ達が自分達に起きた状況を話す。あの後、自分達は不完全にログアウトされ、今はクーロンで自分の体の変わ

りとなるデータを探しているのだと説明する。

 

「それなら、早くそのデータを探してシュン達の体を元通りにしようぜ!そのデータは奥にあるんだろう?」

 

「あぁ、それじゃぁ行くとするか!」

 

シュン達が最後のデータのある場所へと行こうした時、先ほどのポヨモンがアミの足元にすり寄る。

 

 

「ポヨ~~!」

 

「キミはさっきのポヨモン?どうしたの?」

 

アミは自分の足にすり寄るポヨモンを手に乗せて、どうしたのかと聞くと、ポヨモンはアミへと体をさらにすり寄らせる。

 

 

「どうやら助けてくれたアミに懐いているようですね。アミのデジモンになりたいようですね!」

 

「えっ?そうなのポヨモン!」

 

「ポヨ!」

 

プロットモンがどうやら助けてくれたアミに懐いていると言い、アミはプロットモンにそうなのと聞くとポヨモンはそうだと言うように頷く。

 

「そうなの?それじゃぁポヨモン!わたしのデジモンになる?」

 

「ポヨ!」

 

「やった♪これからよろしくねポヨモン!」

 

アミはポヨモンを新たな仲間にする事が出来て、喜びで笑顔になる。

 

「新しい仲間が出来て嬉しいわ!」

 

プロットモンは新しい仲間が出来て嬉しいと笑顔になる。

 

アミはポヨモンを仲間に加えると、プロットモン達と一緒に最後のデータのある場所へと到着しそのデータを回収する。そうして、全てのデータを回収するとアミとシュンの体が光り、シュンとアミの体が元通りになる。

 

 

「やったぁ♪元に戻った!」

 

「あぁ、取りあえず一安心だな‥」

 

アミとシュンは自分の体が元通りになったことを喜んでいると、アミのデジヴァイスに杏子からの連絡が入る。

 

 

「私だ、ふむ、見た目だけは正常に戻ったようだな‥根本的な解決ではないが、まずまず大きな前進だ。目的は達した 一度事務所に戻ってきたまえ、」

 

「はい!あっ、でもこの体で普通にログアウト出来るんでしょうか?」

 

「ふむ、取りあえずいつも通りログアウトしてきたまえ、事務所の端末から入ったのだから事務所の端末から出てくるのが道理であると推測するが-正直なところ、キミ達の場合は何が起こるかやってみないとわからない。まぁ、仮にデータがネットワーク中に散ってしまうような事態になっても、可能な限りサルベージしてあげよう」

 

「ちょっと杏子さん!怖いこと言わないでくださいよ!不安になるじゃないですか!」

 

 

「‥ふふ、冗談だよ 半分はね!」

 

 

杏子はそう言うと、アミへの通信を切る。

 

「まったく杏子さんはまたわたし達を不安にさせて‥どうするシュン?」

 

「どうするも何もログアウトするしかないだろう。インプモン‥お前はデジヴァイスに入ってくれ」

 

アミは杏子の発言にまたもや不安となり、シュンにどうするのか聞くとシュンはログアウトするしかないだろうと言い、インプモンにデジヴァイスに入るように言う。

 

「えっ!デジモンってデジヴァイスの中に入れられるの?」

 

「おまえさっき俺がケラモンをデジヴァイスから出したりしたのを見てただろう‥‥デジモン・キャプチャーの機能の一つでデジモンはデジヴァイスへと入れる事が出来るんだよ‥」

 

「そうなんだ、それならいつでも一緒に居られるね!プロットモン、ポヨモン!」

 

「えぇ!」

 

「ポヨ!」

 

アミはデジモンがデジヴァイスに入れられることを知ると、プロットモンとポヨモンにいつでも一緒に居られるねと言う。

 

 

アミとシュンはログアウトするためにログアウトホールへと向かい、その途中でデジラボへもよってデジモンを回復させるとログアウトホールからログアウトした。

 

 

 

 

 




如何でしたでしょうか?それでは次回もお楽しみに!


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第五話 セントラル病院へ!カミシロの黒い噂? 

第五話投稿します。設定があいまいになっているところもありますが、ぼちぼち設定していきます。


では、どうぞお楽しむください。


シュンとアミは無事にクーロンで自分の体の変わりのデータを見つけると、ログアウトホールからログアウトし、杏子の探偵事務所へと戻って来た。

 

 

 

「ふふ、無事に戻ってこれたじゃないか、当然の帰結、推測通りの結果だが‥」

 

 

 

「当たり前ですよ杏子さん!バラバラになんてなってたまるもんですか!!」

 

 

「‥‥体は正常のようだな、寄せ集めのデータだったから心配だったが‥‥」

 

 

アミはさっき、杏子が言っていたように、体がバラバラになってたまるもんですかと怒り、シュンはクーロンに転がっている寄せ集めのデータで体を構成したため、心配だったが体は正常なため安心する。

 

 

 

「ふふ、‥しかし、よくよく現実離れした能力だ。物理法則に律儀に従っているのは、物質生命体としての本能的な恐怖によるものかな‥?ふふ‥本当に興味深い‥」

 

 

杏子はアミの様子に笑うと、シュンとアミの持ってしまった能力に興味深いと言って楽しそうに笑う。

 

 

「‥‥やはり、この人はよくわからん‥」

 

 

「もう!また、楽しそうに笑って、こっちは変なことになっちゃって大変なのに!」

 

 

シュンとアミの突然得てしまった能力を面白く興味深いと言って楽しそうに笑う”杏子”を見て、シュンはよく分からない人だと言い、アミはまたもや、自分達は大変なのに呑気に楽しそうに笑う”杏子”に不機嫌になる。

 

 

「-邪魔するよ、キョウちゃん」

 

 

アミ達が杏子と話していると、一人の男性がそう言って事務所の中へと入って来る。

 

 

「‥‥相変わらず物音ひとつ立てませんね、おじさん」

 

 

「おっと、すまん またやっちまったか‥」

 

 

「それと、その呼び方もいいかげん改めてもらえませんか? 子供の頃の呼び名ですよ、人前ではさすがに気恥ずかしい」

 

 

「キョウちゃんこそ、いいかげん諦めてくれないかい? 俺にとっちゃ、キョウちゃんはキョウちゃんだよ。

いくつになっても‥美人の凄腕探偵になってもな!‥はっはっは!」

 

 

突然、探偵事務所へと入って来た男性は、杏子と親しげに会話をし、シュンとアミはその様子を見て、杏子の知り合いだろうとかと思う。

 

 

「それで、いつからそこに? ‥どこまで話を聞きました?」

 

 

「今来たところだが、何かマズい-」

 

 

杏子が男性にどこまで話しを聞いたかと聞くと、男性は今来たと言い、何かマズい話しを聞いてしまったかと聞くと、シュンとアミの姿が目に見える。

 

 

「あぁ、先客がいたのか、すまんすまん。 依頼話の最中だったのかな?」

 

 

「いえ、この子達は- 依頼人ではありますが、少し毛色の異なる存在でして」

 

 

「‥ほう? では、何者だい?」

 

 

杏子はシュンとアミが依頼人ではあるが、少し、毛色の異なる存在だと言うと、男性はそれじゃぁ何者なんだい?シュンとアミに聞く。

 

 

「えっ!え‥えぇと、た、探偵助手です!」

 

 

アミは突然何者かと聞かれて、慌てて、頭に浮かんだこ言葉である探偵助手だと言う。

 

 

「キョウちゃんの助手ねぇ‥‥そっちのキミもそうなのかい?」

 

 

「まぁ、厳密には違いますが、そんなところです‥」

 

 

男性はアミに探偵助手だと聞いて、シュンもそうなのかと聞くと、シュンは厳密には違うがそんなところだと応える。

 

 

「紹介しておこう‥こちらは「又吉」刑事。父の代からの付き合いでね‥旧知の仲だ、信頼もしている。電脳犯罪を専門に追う、本庁付きのエリート部署の刑事だよ」

 

 

「見かけによらず、と思っただろう?ま、実際のところ見かけ通りのはみ出しものだ。でなきゃ、探偵ってな胡散臭い連中とつるんだりしないさ。‥‥おっと、失言失言! はっはっは!」

 

 

杏子はアミとシュンにこの男性は「又吉」と言う刑事だと紹介し電脳犯罪を追う父親の代の頃からの付き合いだと言う。男性「又吉」刑事はアミ達にはみ出し者だと言い、じゃなちゃ胡散臭い探偵とつるまないと言うと、失言だったと言って可笑しそうに笑う。

 

 

「それで、何か事件ですか? 依頼でしたら、どうぞソファに掛けてお待ちを、今、美味しい珈琲を淹れて-‥」

 

 

「いや、いい!今日は依頼じゃない! コーヒーはいいよ!」

 

 

杏子は何か事件かと聞き、ソファに掛けて待つように言い、コーヒーを淹れると言うと、「又吉」刑事は慌てて、依頼ではないと言って、コーヒーはいらないと言う。アミとシュンはその慌てように?マークを頭に浮かべる。

 

 

「‥「EDEN症候群」の件で、少し気になる噂を耳にしてね。キョウちゃんも興味があるんじゃないかな」

 

 

「‥聞かせていただきましょうか」

 

 

「又吉」刑事が「EDEN症候群」の件で気になる噂を聞いたと言うと、杏子は聞かせていただきましょうと言って、お互いソファに向かいあって座る。

 

 

「‥‥ンッ‥ンン、オッホン」

 

 

「‥?」

 

「‥‥‥」

 

 

又吉刑事がわざとらしくせき払いをするが、アミはまったく気づかず、シュン壁に寄りかかり目を閉じてれ我関せずとしている。

 

 

「ふっ‥‥ この子達なら大丈夫ですよ、おじさん。 実は、EDENに絡む”特殊”な関係者です。それに、ある種の”専門家(スペシャリスト)”に成り得る素質があります。‥話を聞かせておくべきでしょう」

 

 

又吉刑事のその様子を見て杏子は大丈夫だと言い、シュンとアミをEDENに関わりのある特殊な存在だと言い、そしてある種の専門家になる素質があるから話を聞かせておくべきだと言う。

 

 

「‥‥そうか、キョウちゃんのお墨付きなら、問題ない。 話ってのは、EDEN症候群患者を隔離している‥例の「特別病棟」の噂だよ。‥‥おっと、”未来の専門家”さんにはEDEN症候群の説明が必要かい?」

 

 

「え、えっと‥‥」

 

 

「EDEN症候群‥‥電脳空間EDENにアクセスしているユーザーが突然意識不明になる謎の奇病だ、年々患者が増えていて、その原因は不明とされていて治療法や症状についてもまだ、謎が多く、EDEN症候群患者達は「セントラル病院」という病院にある「特別病棟」に隔離されていると聞いたことがある‥そこで、EDEN症候群について研究しているという‥」

 

 

又吉刑事にEDEN症候群について説明が必要かと聞かれ、アミはEDEN症候群についてわからず、シュンはEDEN症候群について自分の知っていることをアミと又吉刑事達に説明する。

 

 

「その通りだ‥よく知っていたな、さすがキョウちゃんが見込んだことだけはある‥が、それだけじゃなく妙に情報規制が厳しくてな‥患者の家族も立ち入れない秘密の施設があるとか-カミシロのイメージダウンになるのを恐れて事実を隠蔽しているんじゃないか‥なんて、噂もある‥」

 

 

又吉刑事はEDEN症候群について知っていたシュンをさすが杏子が見込んだことだけはあると言い、しかしそれだけではなく患者の家族も入ることの出来ない施設もあると言う噂もあると説明し、事実はイメージダウンを恐れたカミシロが隠していると言う噂もあると言う。

 

 

「今回の件も、噂の域を出ない類ではあるんだが‥近く、セントラル病院の”背後”が動きだしそうだ‥」

 

 

「背後-「カミシロ・エンタープライス」ですね‥」

 

 

「あぁ‥ セントラル病院は、カミシロの域がかかっている‥EDENネットワークの運営元である、カミシロのな‥‥発症患者の増加、症状の重篤傾向化傾向‥‥ それらが明らかになりつつある今、カミシロが黙っているはずがない。件の病院で、人の出入りが激しくなっている‥特別病棟のセキュリティも、強化されるらしい‥‥これは、何かある」

 

 

「ようやく、ですね」

 

 

「あぁ、やっとだ」

 

 

頷きあう杏子と又吉刑事を見てアミは頭を傾げ、シュンは話しを聞いていろいろと考える。

 

 

「ふふ‥やはり、珈琲を淹れてきますよ。景気よく乾杯といきましょう」

 

 

杏子は嬉しそうに笑い、やはり珈琲を淹れて乾杯しようと言うと、又吉刑事は慌てた様子で立ち上がる。

 

 

「おおっと! そろそろ署に戻らないと‥!悪いが、乾杯はまたの機会にしよう!じゃぁ、またな!」

 

 

又吉刑事は慌てて立ち上がり、事務所の入口へと向かう。そして、入口に向かいアミとすれ違いざまに一言小声で話す。

 

 

「(君‥ キョウちゃんの淹れたコーヒーには気をつけろ‥とくに「色」と「固形物」にはな‥俺ぁいつか、キョウちゃんのコーヒーを鑑識に回す日が来るんじゃないかと‥‥そいつはシャレになんねぇよなぁ‥))

 

 

「???(どう言うことだろう?)」

 

 

又吉刑事は杏子の淹れるコーヒーには気をつけるように言い、アミは何のことか分からずに頭にハテナを浮かべる。

 

 

そして、又吉刑事が帰ると、杏子は奥の机の椅子に座り、アミとシュンに先ほどの話しについて話す。

 

 

 

「聞いての通りだ。EDEN症候群絡みの”生きた情報”は、手に取りにくい。背後でカミシロの統制が行き届いているからなそして、これから更にセキュリティは厳しくなる。」

 

 

「それほど、知られたくないことが”カミシロ”にはあるってことですね‥」

 

「そうだな。EDENで異変が起き、異常な状態のキミ達が現れたタイミングを同じくして、カミシロも動くという‥これは偶然か?否、必然だ。この上なく明白な論理だ、推理するまでもない」

 

 

アミがそれほど知られたくないことが”カミシロ”にはあるってことだと言うと、杏子はそうだと言い、アミとシュンに異常な状態になり、これを同じくして”カミシロ”も動いたことからこれは偶然ではなく必然だと言う。

 

 

「‥私はこれからセントラル病院へ向かう。セキュリティ強化の前に、可能な限り情報を引き出す‥キミ達も是非、同行してくれたまえ」

 

 

「えっ!わたしとシュンもですか!?」

 

 

「何故、俺とアミまで行く必要がある?」

 

 

杏子がアミとシュンも一緒に来てほしいと言われたことに驚き、シュンは何故自分達も行く必要があるのかと聞く。

 

 

「キミ達の状態に関する情報も、得られるかもしれない‥「求めよ、さらば与えられん 叩けよ、さらば開かれん」‥いや、キミ達の場合「開けゴマ」が適当か‥ふふ」

 

 

杏子はアミとシュンの状態のことについても分かるかもしれないと言い、アミとシュンはそう言われると一緒に行くことを決めて、杏子と共にセントラル病院へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

--セントラル病院--

 

 

都内有数の規模と医療技術や設備を誇る医療施設、セントラル病院、この病院ある特別病棟にEDEN症候群の患者達が収容されていると言う噂がある。セントラル病院へと来たアミ達はセントラル病院の入口前にいた。

 

 

「さてどうするか‥こんな時、私はいつも、まず”正攻法を試みる。特別病棟への立ち入りを許可してもらえるよう直接”交渉”してみよう」

 

 

「あの私たちは何をすれば良いんですか?」

 

「‥‥(正攻法と言われても怪しい感じにしか思えん)」

 

 

「キミ達には追って指示を出す。それまで、院内で情報を集めておいてくれたまえ」

 

 

アミが自分達は何をすれば良いのかと聞き、シュンは正攻法を試みると言う杏子の言葉に怪しさを覚える。杏子はアミ達に追って指示を出すと言い、それまで院内を調べるように言う。

 

 

 

「えっ?」

 

 

「‥‥」

 

 

「‥聞き込み調査は、探偵行動の基本中の基本なのだよ。キミ達を、「専門家になりうる」と表現したのは揶揄ではないぞ、”助手候補”くん達」

 

「えっ!わたしが助手候補ですか!」

 

「俺もか?」

 

 

「開業医となって、私の活躍を伝記に綴るか、はたまた、赤いほっぺを輝かせた少年になるか‥実に楽しみだよ、ふふ」

 

 

杏子はそう言うと、”正攻法”という名の怪しい手段で特別病棟に入れるように交渉しに向かう。

 

 

「はぁ~‥、情報を集めておけって言われてもどうしたら‥どうするシュン?」

 

 

「ッチ!バカにしやがって!上等だ。アミ、まずは病院にいる奴らにEDEN症候群の患者について聞くぞ‥」

 

 

「えっ?う、うん!わかったシュン」

 

 

アミはどうしようかとシュンに聞くと、シュンは馬鹿にしたことに怒り、アミにまずは病院にいる人達にEDEN症候群の患者について聞くぞと言うと、アミもわかったと言ってシュンの後を着いて行こうとすると、向こうで看護婦と話していた少女が看護婦と話し終えた後にこちらに振り向き、アミと少女の目が合う。

 

 

 

「‥‥‥」

 

 

「‥‥‥」

 

 

「「‥‥‥」」

 

 

そして、少しの間、アミと寡黙の少女はずっとお互いを見つめている。

 

「(え~と、あの娘‥何でこっちをずっと見てるの?わたし、あんな娘なんて知らないし‥えと、とりあえず)えと、こ、こんにちわ!」

 

 

アミは少女がずっとこっちを見ていることに疑問に思いながらも、取りあえず、こんにちわと挨拶する。

 

 

「‥‥‥‥」

 

 

しかし、少女は挨拶を返さずにジッとアミのことを見ている。

 

 

「え~と‥‥」

 

 

「どうしたアミ‥‥知り合いか?」

 

 

アミはその様子に困っていると、止まっているアミにどうしたと聞き、少女の方を見て知り合いかと聞く。シュンが来ると、少女は一言も発さずに後ろのエレベーターへと乗って行ってしまった。

 

 

「ううん、知らない娘だけど‥こっちをジッと見てたから気になって‥」

 

 

「そうか‥それじゃぁ行くぞ。」

 

 

シュンは総合案内のところで”特別病棟のフロアの場所を聞いて、シュンとアミはエレベーターで特別病棟のあるフロアまで上がる。そして、エレベーターが開き特別病棟の階へと到着する。

 

 

「どうやら、あそこがEDEN症候群の患者達のいる特別病棟らしいな。やはり、そう簡単には入れそうにないな。」

 

 

「そうね、警備員もいるし、中には入れてくれそうにないわね‥どうするシュン?」

 

 

エレベーターで特別病棟のある階まで来た、アミとシュンだが、警備員が二人いて厳重に入口に立っていてやはりそう簡単には入ることが出来ず、どうするかと考えていると、アミの方に杏子から連絡が入る。

 

 

「-私だ。特別病棟フロアへはエレベーターで行ける‥しかし、許可がなければ病室には入れない。もちろん、我々に許可などあろうはずがない‥」

 

 

「じゃぁどうするんですか?」

 

 

「2人の警備員を排除し、ロックされているであろう扉をハッキングして突破、室内に入る-」

 

 

「って!そんなこと出来るわけ無いじゃないですか!絶対無理ですよ!」

 

 

アミがどうするのかと聞くと、杏子は警備員2人を排除して、ロックされている扉をハッキングして室内には入ると言う杏子の考えにアミはそんな事出来るわけないと言い、絶対に無理だと言う。

 

 

「ふむ、分かっているさ‥この場合は、このやり方が正攻法と言えるものなのだが‥準備に時間がかかるし、その分リスクも高くなる。ここは正攻法に取らず”奥の手”- キミ達の”特殊能力”に頼るとしよう。「ナースステーション」にある端末は施設内のネットワークに接続しているはずだ それは、つまり‥ふっ、みなまで言わんよ。」

 

 

そう言うと、杏子からの通信が切れる。

 

 

「なるほど、コネクトジャンプか‥‥」

 

 

「あっ、その手があったわね!」

 

 

シュンがコネクトジャンプで潜入しろと言う事に気づき、アミはその手があったわねと手をポンと叩く。

 

 

そして、アミとシュンはエレベーターで一般病棟のあるフロアへと向かい、そこにあるナースステーションの端末へと向かう。そして、アミとシュンは誰も見ていない時を狙い、ナースステーションの端末にコネクトジャンプをする。そして、デジタルネットワークの道を通って、特別病棟内の端末からログアウトし、特別病棟の中に入ることに成功する。

 

 

「やった、中に入れたわ!」

 

「早速、調べるとしよう!」

 

 

アミは特別病棟の中に入れたことに喜び、シュンは早速、噂に関する情報を調べようとすると、またもや杏子から連絡が入る。

 

 

「無事に辿り着けたようだな。ふふ、私の見込み通りだ。では、行動を開始しよう。患者の様子を確認しつつ、奥の制御室で情報を手に入れてくれ」

 

 

「分かりました。まかせてください!」

 

 

「言われなくてもやるさ‥」

 

 

「うむ、それでは任せたぞ‥”助手候補”くん達」

 

 

杏子は患者の様子を見つつ、制御室で情報を手に入れてくれと言うと、アミはまかせてくださいと言って、杏子は任せたぞと言って通信を切る。

 

 

「ふぅ、それにしても‥‥ここにいる人達、全員がEDEN症候群の患者なのね‥」

 

 

「あぁ、こんなに多いとはな‥‥」

 

 

アミとシュンは特別病棟を見回して、EDEN症候群の患者の多さに驚いていると、病棟の端にある二つのベッドを見て驚く。

 

 

「えっ、あれって!ウソ!もしかして、わたし!」

 

 

「あれは俺の体か‥‥どうやら精神データが戻らずに体はそのままだったようだな‥‥そして、EDEN症候群と判断されてここに運ばれたようだな。」

 

 

アミは自分が特別病棟にいたことに驚き、シュンはどうやら体から精神データだけ抜け出して体はそのままとなり、EDEN症候群と判断されここに運ばれたようだと推測する。

 

 

「そうなんだ‥ちょっと驚いたけど、わたしの体が無事で良かったぁ~!」

 

 

「そうだな、それについては喜んでいいだろう‥」

 

 

アミとシュンは少し驚きながらも自分の体の無事を確認出来て安心する。そして、シュンとアミは奥にある制御室の中に入ると、制御室の中にあるパソコンを調べて行く。

 

 

「どう、シュン!何か情報はあった?」

 

 

「ちょっと待て、いくつかファイルがある‥開いてみよう‥」

 

 

アミはパソコンを調べるシュンに何か情報があるかと聞き、シュンはちょっと待つように言い、カタカタとキーボードとマウスを操作しいくつかファイルを見つけるとファイルを開く。

 

 

--File:001[EDEN症候群について]--

 

EDENネットワークを利用中に意識不明となり衰弱していく奇病。元々は、慣れない電脳空間を利用することによる嘔吐やめまいなどの諸症状を総称して、EDEN症候群と呼んでいた。ある頃から重病化し、EDENネットワークを利用中に意識不明となり昏睡する症状に使われるようになった。長期的な昏睡状態により、衰弱や合併症を引き起こし死亡する例もある。

 

 

 

--File:002[EDEN症候群の対処と治療法]--

 

現在、治療法は発見されていない。身分類疾患として、政府に認可を求め対応と原因を究明していくものとする。

 

 

--File:003[カミシロ・エンタープライスとの協力方針]--

 

EDENはカミシロ・エンタープライスが運営する大規模な電脳スペースである。行政機関との提携も根強くEDENを営業エリアとしている企業も増えている。一刻も早い改善と、長時間のログインを注意勧告するよう運営による利用者の指導を徹底して行っていくべきである。また、EDENを利用する際に用いられるインターフェイスはカミシロ社による独自の技術を用いているため研究員との情報の共有も今後の課題となる。

 

 

シュンはパソコンにあった3つのファイルを一つずつ開いて中身を確認する。ファイルにはEDEN症候群の事についてや、カミシロ社との関係についての事が書かれていた。

 

 

「どうやら、この3つのファイル以外は何も無いな‥カミシロが関わっている情報は無しか‥!」

 

 

「そっか‥残念!それじゃぁ杏子さんに報告しましょ!」

 

 

「あぁ、何時までもここにいるのは不味い。早く出よう‥」

 

 

シュンとアミはパソコンを調べると、杏子に知らせようと制御室の扉を開くと、そこにはさっき出会った少女がいた。少女はシュンとアミがいたことに少女は口を押さえて驚いている。

 

 

「なっ‥!?」

 

 

 

 

「どうして、あなた達が‥!?ここは、関係者以外立ち入り禁止のはずです。入口はひとつ、警備員が厳しくチェックしている‥‥どうやって、入ったの? 警備員に何かした? 一体、何者なの?」

 

 

「えっと‥?あなたは患者の身内なの?」

 

一体何者かと聞く、少女にアミはここにいる患者の身内なのかと質問する。

 

 

「‥質問を質問で返さないでください‥さぁ、答えて」

 

少女は質問を質問で返さないでと言い、アミ達に答えるように言う。

 

「答えるも何も弟と妹の見舞いにも来ちゃいけないのか?」

 

シュンは何者かと聞く少女に弟と妹の見舞いにも来ちゃ行けないのかと言う。

 

「‥‥見舞い?」

 

 

「あぁ、あそこに見えるだろう?そこにいるのは俺達の双子の弟と妹だ‥俺たちはただ見舞いに来ただけだ‥」

 

 

シュンは自分達の体があるベッドの方を指さして、双子の弟と妹の見舞いに来たのだと言う。

 

 

「えっ?シュン‥何言ってるの?あれっ‥‥もがっ!」

 

 

「(余計なことを言うなアミ、この場を乗り切るには患者の見舞いに来たと言うのが一番だ、幸いあれは俺達の体だから外見はそっくりだ。双子と言っても通じるだろう‥‥)」

 

 

シュンは余計な事を言いそうになるアミの口を手で塞ぎ、説明する。見舞いに来た振りをして、ここを脱出すると、幸いあれは自分達の体だから外見はそっくりなため双子と言っても可笑しくないと説明する。

 

 

「(あっ、そっか!よし)アハハ!そうなのわたし達、弟達のお見舞いに来たの、奥にいたのは妹達が今どういう状態なのか気になっちゃって!カルテが何かないか見てたの、それじゃわたし達そろそろ行くね!」

 

 

アミが少女にそう言って、アミとシュンが病棟から出ようとすると、少女が行く手を塞ぐ。

 

 

「嘘をつかないでください‥‥」

 

 

「えっ!嘘って?」

 

 

少女は嘘をつくなと言い、アミは嘘だと言われ、驚く。

 

 

「確かにあそこにいる患者はあなた達に似ていますが、わたしがここに来る時に警備員に聞いたら、今日は患者の関係者の人は一人も来てないそうです。あなた達は何者ですか?」

 

 

少女は警備員に今日はまだ、自分以外に患者の身内は来ていないと言い、何者なのかと聞く。

 

 

「(えぇと‥‥どうするシュン?)」

 

 

「(はぁ‥‥仕方ない、アミ、本当の事を教えてやれ)」

 

 

「(えっ!わたしが言うの?)えっと、しがない探偵‥の、手伝いです。」

 

 

アミはシュンにどうするのかと聞くと、シュンは仕方ないから本当の事を教えてやれと言うと、アミは自信なさげに探偵のて手伝いだと言う。

 

 

「‥!ひょっとして、暮海‥-‥‥」

 

 

アミが探偵の手伝いだと言うと、少女は驚き、何やら考え始める。

 

 

「えと、どうかした?」

 

 

「‥そう、ですか。いえ、なんでもありません。‥‥EDEN症候群について、調べに来たんですね。」

 

 

「えっ!う、うん!」

 

「‥何か、聞きたいことはありますか?」

 

 

少女はアミ達にEDEN症候群について調べに来たんですよねと聞くと、アミはそうだと言い、すると少女は聞きたいことはあるかと言う。

 

 

「えっ!」

 

「‥‥」

 

 

「質問があれば答えます。誤解しないでください‥ 痛くもない腹を探られたくない、潔白を証明しておきたいだけです。‥私は、カミシロに世話になっている人間ですから少しくらいなら、あなた達の疑問に答えられると思います‥」

 

 

何か聞きたいことはあるかと言う少女にアミは驚き、シュンはどういう事だと警戒する。少女はカミシロに世話になっていると言い、潔白を証明するためだと言う。

 

 

「えと、EDEN症候群って、治る?」

 

 

「治った人がいたと‥聞いたことはありません。私が知っている人で、最も長くて8年‥ 眠り続けています‥」

 

 

「8年も!」

 

「それは長いな‥」

 

アミとシュンは8年も眠り続けている患者がいると聞いて驚きの表情になる。

 

 

「でも、きっと大丈夫です‥いつか、きっと目を覚まします。待つしかないんです‥今は‥他に聞きたいことはありますか?」

 

 

「それじゃぁEDEN症候群になったらどうなるの?」

 

「どうなるって‥見ての通りです。EDEN症候群は、皆一様に昏睡状態になる‥それ以外の症状は聞いたことがありません‥違った症状の人を、知っているんですか?」

 

 

「えっ?いやぁ知らないけど?」

 

 

アミは、EDEN症候群になったらどうなるのかと聞き、少女は見ての通りだと呆れた様子で応え、アミは他の症状を見たことないと応える。

 

 

「‥‥‥他に聞きたいことはありますか‥‥」

 

「えと、それじゃぁ、そこの二人の患者が運ばれて来たのっていつかわかる?」

 

「そこの患者達ですか?あなた達の弟と妹じゃなかったんですか?やっぱり嘘だったんですね‥」

 

 

「えへへ!」

 

 

アミは自分達の体である患者がいつ運ばれて来たのかと聞き、少女は弟と妹では無かったのかと聞き、やはり嘘だったのかと怒った様子で言う。アミは頬を指で触り笑って誤魔化す。

 

 

「まぁ、いいです。最近、運ばれてきた患者ですね‥数日前にはいなかった‥何か気になることでも‥でも、やはりこの人達、あなた達に似ていますね‥やはり双子と言うのは嘘ではないのですか‥?」

 

 

「えっ!まぁ、そんなところだね!」

 

この患者は数日前にはいなかったと言い、二人によく似ているのを見て、双子と言うのは嘘ではないのかと聞くと、アミはそんなところだとあいまいな返事をする。

 

 

「そんなことはどうでもいい‥‥それより、カミシロの”黒いウワサ”について聞きたい、何か知っているか?」

 

シュンはそんなことはどうでもいいと言い、少女にカミシロの”黒いウワサ”について何か知っているかと聞く。

 

 

「それは‥ 誤解です! 間違いです!カミシロも、EDEN症候群を治療したいんです‥!そのために、こうして特別治療室だって用意した‥‥専門医たちが、治療法をずっと研究し続けています‥!EDENのせいで、誰かが不幸になるなんて‥あっちゃダメなんです‥!何とかしなちゃいけないんです‥私が‥!」

 

 

「えと‥そうなんだ、それじゃぁカミシロについてのウワサは嘘なのかな?」

 

 

シュンがカミシロの黒いウワサについて聞くと、少女は誤解だと間違いだと言い、カミシロもEDEN症候群を何とかしようとしていると言い、そのために特別な治療室も用意したのだと言い、EDENで不幸になる人がいちゃいけないと言う。アミはその少女の様子を見て、カミシロの黒いウワサについては嘘なのかと思う。

 

 

「どうだかな‥‥火のないところに煙はたたないと言うしな‥それに、ここも言うなればカミシロの実験場とも言えるんじゃないか‥」

 

 

シュンは少女の言葉にどうだかと言い、火のないところに煙はたたないと言い、ここも言うなればカミシロの実験場とも言えるのではないかと言う。

 

 

「!‥訂正してください!カミシロはそんなことをしていません!EDEN症候群を何とかするために頑張っているんです。何も知らないのに勝手なこと言わないでください!!」

 

 

「そうよ!シュン何てこと言うのよ!謝りなさい。」

 

 

シュンの言いように少女は怒った様子で訂正してくださいと言い、何も知らないのに勝手なことを言わないでと怒り、アミもシュンの言いように謝りなさいと言って怒る。

 

 

「ふん‥どうだが‥‥」

 

 

そうして、シュンとアミが少女とカミシロのことについて、話ているとアミのデジヴァイスに杏子からの連絡が入る。

 

 

「会話の弾んでいるところを邪魔してすまないが‥招かれざる客の登場だ」

 

 

杏子がそう言うと、特別病棟の入口から女性の声が聞こえてくる。

 

 

「こんにちは、警備員さん♪お仕事、お疲れ様~♪ ァン♪ 今日もイイオトコね♡」

 

 

「り、リエさん‥?! 今日は来ないはずなのに‥!」

 

少女は今日は来ないはずの女性が来たことに驚く。

 

 

「警備員さんのたくましい大・胸・筋‥っ リエ‥ 見てるだけでドキドキしてきちゃう‥っ。あ~ん、我慢、で・き・な~い‥っ ツンツンッ ツ~ンッ」

 

 

「き、「岸部」様‥! 仕事中ですので‥ッ」

 

 

「アン おカタいのね」

 

 

特別病棟の入口の方で女性の甘ったるい声と警備員との会話が聞こえてくる。

 

 

「「岸部リエ」‥”背後”のお出まし、か。カミシロの上役が、何をしに来たのか気になるが‥必要な情報を手に入れた。長いは無用、そこを出なさい‥おっと、私のほうにも来客だ。では、ロビーで落ち合おう。慌てず騒がず、な」

 

 

そう言うと、杏子からの通信が切れる。

 

 

「えっ!ヤバいよ!どうしよう‥‥」

 

「隠れて‥早く!」

 

「アミ、取りあえず奥に隠れるぞ!」

 

アミは突然の来客に慌てて、少女は早く隠れるように言い、シュンはアミを連れて奥の制御室に隠れる。

 

 

シュンとアミが制御室へと入った後、直ぐにリエと呼ばれていた女性が入って来る。

 

 

「「悠子」ちゃ~ん、お・げ・ん・きぃ~?」

 

 

「リエさん‥ 今日は、どうしたんですか?入室予定者のリストには無かった‥ と、思いますが」

 

 

 

「ふふふ~ん、ちょっと、ね~。 だ~い好きな悠子ちゃんの顔が、トツゼン見たくなっちゃったんだなぁ♪」

 

 

「‥‥私がひとりでいるのが、心配なんですか?」

 

 

「ん~ なんかリエちゃんセンサーがビビビっと来たのよ~ また悠子ちゃんが暗~い顔してるんじゃないかなぁ~?って、ほら、つらいでしょ~? いろいろ?」

 

 

「‥‥別に」

 

 

「うっふっふ~♪ 強がってても~ お姉さんには~、わかっちゃうんだな~♪」

 

 

 

アミとシュンは制御室の扉の近くで、リエと言う女性と少女との会話を聞いている。

 

 

 

「と・こ・ろ・でぇ~♪ こんなところで‥な~にしてたのかな~?」

 

 

「い、いえ、別に‥ 何も‥」

 

 

「ぴくにっく‥的な?」

 

 

「は、はい‥! あ、いえ‥ 違います、その-」

 

 

「ん~‥? 悠子ちゃん、な~んかヘンじゃな~い?んん~? わたしたちの他にぃ、誰かぁ、いたりして~?ひょっとして‥ カレ氏、とか~?」

 

 

「そ、そんなこと‥!」

 

 

「それともぉ、カノジョさんかしらん♡ちょ~っと探してみたりして♪あそこの部屋とかぁ~ や・ら・し・い♡‥じゃなくって、あ・や・し・い♡ うふ♪」

 

 

「‥っ!!」

 

 

リエと言う女性がそう言うと、シュンとアミが隠れている制御室まで歩いて来る。

 

 

「(ヤバっ!どうしようシュン!!あの人、こっちに来るよ!)」

 

 

「(慌てるなアミ、あのパソコンからコネクトジャンプして脱出するんだ。)」

 

 

「(そっか!その手があったわね。それじゃぁ早く逃げましょう!)」

 

 

アミがリエと言う女性がこっちに来たためどうしようと慌ててシュンに聞くと、シュンは制御室にあるパソコンからコネクトジャンプで脱出するように言い、アミはその手があったかと気づいて、シュンとアミはパソコンにコネクトジャンプし特別病棟から脱出する。

 

 

「ほ~うら~、観念してでていらっしゃあい♪悠子ちゃんズ・ラヴァ~さん♪このリエお姉さまがぁ~悠子ちゃんの保護者として責任をもってぇ~、手とり 足とり 腰・と・り‥大人の階段をホップ♪ ステップ♪ ジャ~ンプ♪」

 

 

そう言って、岸部リエは制御室の扉を開くが、そこには誰もいなかった。

 

 

「‥‥な~んだ、誰もいないじゃな~い。でも、悠子ちゃん? べつに構わないのよ~ カレ氏の1人や2人や3ダースくらい、連れ込んでも♪アタシなんてぇ~ 悠子ちゃんくらいのときにはぁ~‥うっふっふ~ん♡ それじゃ~本命の”カレ”の様子‥ のぞきにいこっか?わたしたちがそろって顔をみせたら きっと、よろこぶんじゃないかなぁ~?」

 

 

「は、はい‥‥」

 

 

そう言うと、女性は制御室から出て行く。

 

 

「‥‥‥‥あの人たち‥‥ どこへ‥‥」

 

 

アミとシュンがどこに行ったのか不思議そうに考えるとリエの後をついて少女は着いて行った。

 

 

シュンとアミは制御室のパソコンにコネクトジャンプし、デジタルネットワークの空間を通って一般病棟へと戻り、杏子と合流するためにエレベーターで一階ロビーへと下りる。エレベーターでロビーへと降りるとそこには杏子が2人を待っていた。

 

 

 

 

「自力で窮地を脱したようだな。ふふ、キミ達ならやれると信じていたよ。 では‥戻ろうか」

 

 

そう言って、杏子と共にアミとシュンはセントラル病院を出て、杏子の事務所のある”中野Bw”へと帰るのだった。

 

 

 

 

アミとシュンは杏子と一緒に探偵事務所へと戻ると、手に入れた情報と自分が体験したことを杏子へと報告する。

 

 

 

「自分達の体を外から見る衝撃の大きさは、想像に難くない。体外離脱現象の一種と考えれば、解決方もありそうだが‥、キミ達は、EDEN症候群の未知なる症状の発症者- イレギュラーな、被害者なのだろう。それが、わかっただけでも‥成果はまずまず、としておこう」

 

 

 

アミとシュンが自分ぼ体が特別病棟にあったことを聞くと、杏子はアミとシュンは”EDEN症候群”のイレギュラーな被害者なのだろうと言い、それがわかっただけでもまずまずの成果だと言う。

 

 

「はぁ、そうでしょうか‥」

 

「‥‥‥」

 

 

 

「調査は焦ってはいけない、慌ててもいけない。急ぎすぎても、急がせすぎてもいけない。」

 

 

そう言うと、杏子は上に飾ってある額へと目を向ける。

 

 

「”ただひたすらに、粘り強く-徹頭徹尾、強固な黒鉄のごとき忍耐力であたれ”父の言葉だ-」

 

 

杏子はアミとシュンに額に飾ってある言葉の意味を説明し、これは父の言葉だと言う。

 

 

「さて、本題だが‥ キミ達は、これからどうするつもりかな?」

 

 

「えっ!えーと‥‥」

 

 

「どういうことだ‥」

 

 

杏子にこれからどうするつもりかと聞かれ、アミは口に手を添えて考え、シュンは杏子にどう言うことだと聞く。

 

 

「元の体に、戻りたくはないか? キミ達の身に何が起きたのか、真相を知りたくはないか?」

 

 

「えっ、それはもちろん自分の体に戻りたいです!!」

 

 

「あぁ、それに俺達が何故こんな風になったのか知りたい‥」

 

 

杏子はシュンとアミに元の体に戻りたくないかと、真相を知りたくはないかと言うと、アミはもちろん元の体に戻りたいと言い、シュンは自分達が何故こんな風になったのか知りたいと応える。

 

 

「ふっ では、決まりだな 私の助手として、ここで働きたまえ」

 

 

「えっ!!」

 

 

「なに!」

 

 

杏子はシュンとアミに自分の助手になれと言われ驚いてしまう。

 

 

「依頼には、EDENや電脳犯罪に関連した事件も多い、仕事をこなしていくうちに、手がかりも掴めるだろう。安心しなさい、キミ達の素質は私が保証する。ついでに当面の衣食住も、ね‥ ふふ」

 

 

 

杏子は依頼にはEDENや電脳犯罪に関連した事件も多いから、手がかりも掴めるだろうと言い、アミとシュンは素質もあるし当面の衣食住も保証すると言う。

 

 

「キミ達の能力は、電脳絡みの事件の調査にこれ以上のない適正を示している。‥‥期待しているよ」

 

 

 

「!! はい!わかりました杏子さん!これからよろしくお願いします!。」

 

 

「確かに、その方が良さそうだな、よろしくお願いします‥」

 

 

アミとシュンは杏子に期待していると言われると助手になることを決める。

 

 

「よし、契約成立だな。キミ達は、たった今から私の助手兼「電脳探偵(サイバー・スルゥース)」だ」

 

 

「サイバースルゥース!なんかカッコイい!」

 

 

「電脳探偵‥‥か、今の俺達にはピッタリな言葉だな‥」

 

 

 

 

杏子がアミとシュンから助手になると聞くと、杏子は契約成立と言い、二人のことを電脳探偵(サイバースルゥース)と言い、アミはその言葉の響きにカッコイいと言い、シュンは今の自分達にピッタリの言葉だと呟く。

 

 

 

「‥うむ、ソファに掛けて待っていたまえ、珈琲を淹れてこよう。我々の前途を祝して、乾杯といこうじゃないか」

 

 

そう言うと杏子は椅子から立ち上がり、アミとシュンに珈琲を淹れる。アミとシュンの前に珈琲を淹れたカップを置く。アミとシュンが杏子の淹れた珈琲を見てみると、その珈琲は珈琲の色と緑色の何かが波紋を描いたおどおどしい感じの見た目をしている。

 

 

「‥‥えと?‥‥杏子さん!?これは‥?」

 

 

「‥‥‥(いったい何なんだ‥?こんな不気味な見た目のコーヒーは初めて見たぞ‥)」

 

 

アミは杏子が出した見た目の怪しい珈琲に驚き、思わずこれはと聞き、シュンは言葉にこそ出さないが、心の内でこんな不気味な見た目をした珈琲は見たことないと思う。

 

 

「「海ぶどうつぶあん珈琲」、私の自信作だ。」

 

 

杏子は自分が淹れた珈琲を自信満々に自分の自信作だと言う。シュンとアミは顔を近づかせ小声で話す。

 

 

「(海ぶどうにつぶあんだと‥‥コーヒーに淹れるものじゃないだろう!!)」

 

 

「(そう言えば、叉吉さんが言ってた、杏子さんの淹れるコーヒーには気をつけろって!いつか鑑識に回すかもしれないって言ってたけど、こういう意味だったんだ‥‥)」

 

 

アミとシュンは小声で杏子の淹れた珈琲についての感想を言う。アミは叉吉さんが言ってたのはこういう意味だったのかと、いま理解する。

 

 

「ふっ、見かけも芸術的だが、味も芳香もまた格別だぞ? では、電脳探偵誕生を祝して‥乾杯!」

 

 

 

「‥‥‥ッ!(こ、これを飲むのか!!)」

 

 

「‥‥‥ゥ!(の、飲まないわけにも行かないでしょ!せっかく淹れてくれたんだから‥‥さぁ、せぇので飲むわよ!せ~の)」

 

 

 

シュンは、こんな不気味な珈琲を飲むのかと小声で呟き、アミはせっかく淹れてくれたのだから、飲まないわけにはいかないでしょうと言う。そして、アミとシュンはせ~ので同時に杏子の淹れた珈琲を”ぐびぐびぐびぐびっ!と飲む。

 

 

 

「うっ!‥‥‥」

 

「ふぅ‥‥‥」

 

 

アミとシュンは一気に杏子の淹れた珈琲を飲むと、一言そう呟いてソファに横に倒れる。

 

 

「‥‥(何で、こんな‥もの‥がふつうに飲‥め‥るの?‥‥ガクッ‥‥)」

 

 

「‥‥(こ‥ん‥な、ものを飲ませ‥やが‥って!‥‥いつ‥か‥絶‥対‥やっ‥て‥バタッ‥‥)」

 

 

 

シュンとアミはその珈琲を飲んだ途端に目の前が真っ暗になり、最後にそう呟いて気絶してしまった。最後に何でこんなものが飲めるかと、そして、こんなものを飲ませた杏子に疑問と怒りを思いながら意識を手放すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




如何でしたでしょうか?要所要所にオリジナル設定を挟んで行きます。


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Chapter02「父を探して ~山科悠子の依頼」
第六話 アミとシュンは電脳探偵!?少女との再開!


S投稿します。第六話をお楽しみください。


杏子の淹れた珈琲を飲んで気絶し、数時間して目を覚ましたアミとシュンは”暮海探偵事務所の探偵”暮海杏子の助手になることを決めると、早速、杏子から仕事を言い渡される。

 

 

 

「さて、早速だがキミにやってもらいたいことがある。電脳探偵としての記念すべき最初の任務は‥拠点となる、ここ中野内にある各施設への挨拶回りだ。」

 

 

 

「挨拶回りですか?」

 

 

杏子からの最初の任務は拠点となる、この中野内にある各施設への挨拶回りだと言う。

 

 

 

「そうだ、キミ達も何かと世話になることが多くなるはずだからな。しっかり顔を覚えてもらってきてくれ」

 

 

杏子はアミ達も何かと世話になることが多くなるから顔を覚えてもらうように言い、ついでに杏子のデスクの右側の壁にある「ホワイトボード」についての説明も受ける。事務所に来る依頼はそこから受注出来ると説明する。ついでにK-カフェと言うコーヒーショップで珈琲豆を買ってきてほしいと頼まれる。

 

 

 

「分かりました、それじゃぁ杏子さん行ってきます!」

 

 

アミは杏子に行ってきますと言うと、シュンと一緒に探偵事務所から出る。すると、そこには見たことのある女性が立っていた。

 

 

「‥こんにちは、電脳探偵さん」

 

 

「えっ!ミレイさん!なんで?」

 

 

「どうしてこんなところにいる‥?」

 

 

アミとシュンがミレイがいたことに驚く。

 

 

「ふふ、そろそろ来る頃だと、私にはわかっていたわ。こっちへ- お店の中へ、入ってくれる? あなた達に、してあげなくちゃいけないことがあるの」

 

 

ミレイはアミとシュンにしてあげなくちゃいけないことがあると言って店の中に入るようにお願いする。

 

 

 

「えっ?してあげなくちゃいけないことって何ですか?」

 

 

「‥とりあえず入るか‥」

 

 

アミとシュンはミレイに言われて店の中へと入るとミレイは半電脳体のシュンとアミに「特殊なプログラム」をインストールし、「とある機能」を追加したと言う。右手のグローブで-物質的なものをスキャンすることで対象を「半電脳化して取得することができる」機能、つまり、現実世界で手に入れたものを「データとして電脳世界に持ち込める」と言い、採取したデータはシュンとアミの持つ鞄に収納されると説明する。

 

 

「えっ!そんな事が出来るんですか!」

 

 

「半電脳体だから出来ることだと言うことか‥こんな事が出来るなんてやはりお前は只者じゃないな‥」

 

 

「フフッ、私は人よりちょっと電脳世界の構造に詳しいだけ‥それに、あまり女性の秘密を知りたがるのは感心しないわね‥でも、もしも行く先を見失った時は、いつでもおいでなさいな。干渉が許される範囲で、道を示してあげる。」

 

 

ミレイはシュンに電脳世界に人より詳しいだけと言い、女性の秘密を聞くのは感心しないわねとからかい、困った時は出来る範囲で道を示してあげると言い、店の中にある電話のような端末からデジラボに行けるようにすると言う。

 

 

 

「この世界はデジタルとの境界線が希薄になっているようね‥私があなた達とここで出会えたのもその証明の一つだわ。でもそれは、決して世界にとって良い出来事ではないはず‥きっとこれから起こる災厄の兆しの前兆ね。あなた達との出会いがこの世界の希望の光となると良いのだけれど‥フフ‥この世界は私を楽しませてくれるかしら?」

 

 

 

ミレイはシュンとアミにそう言うと、”デジラボで会いましょうと言ってその場所から去る。シュンとアミはミレイの言葉の意味が分からずに黙って話しを聞いていた。

 

 

「ミレイさんはいったい何のことを言ってたんだろう?」

 

「さぁな、よく分からないやつだ‥それより早く杏子さんの任務をを済ませるぞ」

 

 

シュンとアミはミレイと会話の後に、この中野にある各施設へと挨拶していき四階にあるK-カフェで珈琲豆を買うと事務所へと戻る。その途中で二階にあるCDショップの前で見覚えのある人物と再開する。

 

 

「ねぇ、シュン‥CDショップの前にいる人ってもしかして”ノキア”!」

 

「あぁ、そのようだな‥どうやら無事にログアウト出来たようだな‥‥」

 

 

アミとシュンは二階のCDショップの前に”ノキア”がいることに気づき、ノキアもアミ達に気づいてこちらに歩いて来る。

 

 

「ん?‥あ、あぁっ!?アミ!シュン!よかったぁ、無事だったたぁ~‥!」

 

 

「えっ!まぁ何とか無事みたい‥」

 

 

「まぁな‥‥」

 

 

「てかま、そりゃそうか~ 電脳世界で起きたアレだし‥リアルでどうこうなるアレじゃないよね。けど、あのコたち‥ 大丈夫かなぁ‥」

 

 

「あのコたち?いったい何のことだ?」

 

 

「うっそ、憶えてない!? こんの、ハクジョーモン! ほら、あたしをかばってくれたデジモンたちだよ!ちょっと心配だなぁ‥あのコたちがいなかったら、きっと今頃」

 

 

ノキアはアミとシュンが無事だったごとに喜び、そしてすぐに電脳世界での出来事だから当たり前かと一人納得し、あのコ達が心配だなぁと言うと、シュンは何のことだと聞くと、ノキアは憶えていないシュンを白状者と怒り、助けてくれたデジモンの事だとシュンに言う。

 

 

 

「あぁ、あの二体のことか‥‥」

 

 

「きっと大丈夫!無事に逃げ切れたと思うよ!」

 

 

「うん‥はぁ‥なんか、あたしってば子供のころからああなんだよね‥大事な時になると、いっつもビビっちゃうってゆーか‥頭が真っ白になって動けなくなっちゃう、みたいな‥アミやシュンにもヤな思いさせちゃったかな‥ ホントごめん‥」

 

 

「ううん、別に気にしてないよ。だから、謝ることなんか無いよ!」

 

 

”ノキア”はあの時、恐怖で動けなくなってしまったことでアミとシュンに嫌な思いをさせてしまったことを謝る。アミは気にしてないと言って、謝ることはないよと言い、シュンもそれに頷く。

 

 

「うん‥二人ともありがとう!‥あっ、それはそうと、キミ達も二人でしょっぴんぐ・

なう?それとも二人でデートだったりして~!」

 

 

 

「なっ!?ち、違うよ////!デートなんかじゃないよ!誰がシュンなんかと!!!」

 

 

 

アミとシュンはノキアに気にしていないと言い、謝る必要はないと言うと、”ノキア”は二人にお礼を言い、アミ達もショッピングに来たのかと聞き、それとも二人でデートかと聞くと、アミは顔を真っ赤にしてデートじゃないと否定し誰がシュンなんかと行くもんですかと顔を真っ赤にして否定する。

 

 

「冗談はよせ‥‥‥こんなへちゃむくれとなんてするわけないだろう‥」

 

 

 

シュンは冗談はよせと言い、アミをへちゃむくれと言い、否定する。

 

 

「なっ!!また言ったわねぇ~!シュン(怒)誰がへちゃむくれですってぇ!!」

 

 

「‥‥うるさい‥‥」

 

 

アミはまたシュンにへちゃむくれと言われたことに怒り、シュンはアミの怒った声にウルサいと言って耳を塞ぐ。

 

 

「アハハ!アミとシュンは相変わらずだね~、それで、ホントは何してんの?」

 

 

「もう!シュン、後でおぼえてなさいよ。実はわたし達ねここの一階にある探偵事務所で”電脳探偵”として働いてるの!」

 

 

 

「へ~、電脳探偵になったんだ~!?すっご~い! 電脳探偵か~!電脳探偵‥は?なにソレ?で・ん・の・う・た・ん・て・い?」

 

 

 

「うん、わたし電脳探偵になったんだ!」

 

 

アミはノキアにここの一階にある探偵事務所で電脳探偵として働いていると説明し、ノキアは電脳探偵と聞き慣れない言葉を聞いて頭を傾げる。アミは電脳探偵になったんだと自信満々に言う。

 

 

 

「‥べつにいいけど‥ てか、いいか悪いかもわかんないけど‥何だか、すんごい思い切ったんだなって‥」

 

 

「そう?別にそこまで思い切ったことはしてないけど?‥」

 

 

「(いきなり電脳探偵になったなんて言ったらそうなるだろうな‥)」

 

 

 

ノキアはアミに思い切ったことをしたねと言うと、アミは別にそこまで思い切ったことはしてないと応え、シュンはいきなり電脳探偵になったなどと言うアミに心の中で呆れる。

 

 

「ま、ハッカーになるとかより全然いいかも!‥てか、ハッカーだよ!アラタ! あいつ、ハッカーだったよ!助けてはくれたけど‥ あれ、完全にハッカーだったよ!? 何かちょっと、凹むな‥ウソつかれてたわけじゃん?あれから会ってないんだ‥うぅ~、ヤダなぁ、気まずいなぁ‥」

 

 

 

「えっ!アラタってハッカーだったんだ‥でも、ハッカーだからってアラタはアラタだよ!だからそんなに気に悩まなくても大丈夫だよノキア!」

 

 

「そのとおりだな‥」

 

 

ノキアは電脳探偵が何なのか分からないが、ハッカーになるよりはマシかと言い、アミ達にアラタがハッカーだったことを教える。ノキアからアラタがハッカーだと教えられたアミは例え、アラタがハッカーだったとしてもアラタはアラタだと言い、そんなに気に悩む必要はないとノキアに言う。シュンもそうだと頷く。

 

 

 

「う~ん‥そっか!それじゃぁ気にするのはやめて、「ジミケン」の新曲でも聴いて悪魔的になろ‥!それじゃあまたねぇ~!アミ!シュン!」

 

 

 

「またねぇ!ノキア」

 

 

「‥またな」

 

ノキアはそう言うと、アミとシュンにまたねと言ってCDショップで別れる。アミとシュンもノキアと別れると急いで事務所へと戻るのだった。

 

 

 

「ただいま戻りました~!杏子さん」

 

 

「これ、頼まれていた‥珈琲豆です‥」

 

 

アミとシュンは今、戻ったと杏子に言い、シュンは頼まれていた珈琲豆を杏子に渡す。

 

 

「ふむ、ご苦労。挨拶回りはすんだようだな‥かなり個性の強い面々だが‥流石、中野に住む人々といったところか うむ。さて、次は街に出てもらうぞ‥」

 

 

「えっ!街にですか?」

 

 

「なぜですか?」

 

 

杏子は挨拶回りから帰ってきたアミとシュンに次は街に出てもらうぞと言い、アミは驚き、シュンはなぜだと杏子に聞く。

 

 

「半電脳体のキミ達が、現実世界に完璧に溶け込めるかどうか- 順応テストの最終段階といったところだ。「新宿」で聞き込みをしてきたまえ。キミ達のことが噂になっているかもしれない‥何せ、あの姿を目撃されたのだからな。」

 

 

「そうですね‥確かにあんな事があったら噂になってるかもしれませんね。」

 

 

「危うく警察にも捕まりそうになったしな‥‥」

 

 

「うむ、その間は私の仕事を片付けさせてもらう‥叉吉刑事にも調査結果を報告しておかないといけないのでね。」

 

 

新宿に言って、あの時の事が噂になっていないか聞き込みをしてくるように言い、杏子はその間に叉吉刑事に調査結果を報告しておくと言う。

 

 

「わかりました杏子さん!それじゃぁ行ってきます。」

 

 

アミとシュンは杏子の指示通りに新宿で聞き込みをするために事務所を出る。

 

 

 

「待ちたまえ、ひとつ重要な事を伝えそびれていた。キミ達の‥‥親達のことだ。」

 

 

「えっ!お母さんが!何か言ってましたか?」

 

 

「‥‥‥」

 

 

新宿へと聞き込みに行こうとしたアミとシュンに杏子は伝え忘れたことがあると言って引き止め、アミ達の親達についての事だと聞き、アミは母親が何か言っていたかと聞く。

 

 

 

「‥親御さんが仕事で長期海外出張しているのは不幸中の幸いだった。アミ、キミが倒れたと聞いて帰国しようとしていたところを間一髪、すぐに退院すると連絡して引き止めておいた。キミからも連絡して、安心させてあげたまえ」

 

 

 

「はい!わかりました、お母さんに大丈夫だと連絡します。」

 

 

アミはそう言うと、事務所の端に行って母親に連絡する。仕事でとても忙しそうにしている‥母親の体のほうが心配になるも自分が無事に退院し心配ないことを伝える。

 

 

 

「さて、シュン‥キミの親御さんにもキミが倒れてたと連絡が言っていたようだが‥キミの家族関係は少々複雑のようだな‥キミの父親は仕事で出ずに変わりの者が出ていたが、私がもうすぐ退院するから心配ないと伝えておいた‥‥後数日したらキミを病院から引き取りに変わりの者が来る予定だったらしい‥」

 

 

「‥‥いつもと同じですよ‥‥そういうヤツです‥あいつはね‥‥」

 

 

杏子は今度はシュンの親の方の事を教える。シュンの家族関係は複雑だと言い、シュンの父親は仕事で出ずに変わりの者が出たと教える。杏子は変わりの者にもうすぐ退院するから心配ないと伝えたと言う。シュンは相変わらずと言った様子で表情を変える事はない。

 

 

「うむ、深くは詮索はせんが、せめて妹さんには連絡しておくと言い‥キミの事を随分心配していたようだからな‥」

 

 

「‥‥わかりました‥‥」

 

 

 

杏子は深くは詮索しないと言うと、せめて妹には連絡しておくように言う。シュンの事をとても心配していたようだからと言う。シュンは了解し妹に無事の連絡を入れる。妹は偉く心配していたようだが、シュンが大丈夫だと知ると安心したようだ。

 

 

アミとシュンはそれぞれ連絡を終わらせ杏子へと報告する。

 

 

 

「親御さんに妹さんの様子はどうだったかな?」

 

 

「はい!心配していましたが、大丈夫だと伝えると安心していました‥杏子さんによろしくと言っていました‥」

 

 

「‥だいぶ、心配していたようですが安心するように言っときました‥」

 

 

アミとシュンは杏子に母親と妹に大丈夫だから心配ないと伝えると安心したように言う。

 

 

 

「ふむ、問題無さそうだな。安心したようで、何よりだ。これからは連絡が来ることもあるだろう‥親御さん達の件はキミ達に一任する‥ しっかり対応したまえ。これは、人の子としての義務でもある。」

 

 

「はい!」

 

「‥‥(コクっ)

 

 

杏子は親達についてはアミ達に一任すると言い、アミとシュンは了解と頷く。

 

 

「では、行動開始だ‥ 「新宿」へ向かいたまえ。」

 

 

杏子がそう言うと、アミとシュンは今度こそ聞き込みのために新宿へと向かうのであった。

 

 

 

 

アミとシュンは新宿へと着くと、早速あの時の事について聞き込みを開始したが、どうやらあの時の事は大して噂にはなっていないようだ。稀に聞く話しでも”妖怪すけすけ”出たとか、新宿の地下にある秘密の研究所から改造デジタル人間が逃げ出したと言う的外れな話しばかりである。そして、アミとシュンが聞き込み調査を続けていると、アミとシュンのクラスメイトである、リョウタとサクラと出会う。

 

 

「あれ?シュン‥それに、‥ん?んんん?アミ!お前こんなところで何やってるんだよ!?」

 

 

「あはは‥‥リョウタ‥サクラ‥久しぶり!!」

 

 

「おう、久しぶり!じゃねぇよ!!お前、お袋さんのトコ行ったんじゃねーの!海外!‥あ~、なんつー国だっけ‥なぁサクラ、どこだっけ!?」

 

 

「‥‥えー‥? ‥うん、そうだねー‥‥えっと‥‥ ぐん‥‥ま‥‥?」

 

 

「ば‥っ ぜってーちげーよ!つかそれ、外国じゃねーよ!?ニッポンだよ!?」

 

 

「‥うん‥‥そう、だねー‥‥」

 

 

「?‥ねぇリョウタ、サクラ様子が可笑しいみたいだけど大丈夫?」

 

 

「ったく、最近ずっとこのチョーシだよ‥何か「ジミケン」にハマったらしくてよー、四六時中ジミケンジミケンうるさかったと思ったら今度はこんなだよ‥‥」

 

 

 

リョウタは海外に行ったはずのアミがいたことに驚き、アミはサクラの様子が可笑しい事に気づき、どうしたのかと聞くと、先ほど”ノキア”も言っていた「ジミケン」にハマったらしく最近この調子なのだと言う。

 

 

「家じゃ、ず~~~っとジミケンのPV観てるらしいしよー‥ さすがに心配だぜ‥」

 

 

「そうなんだ‥(あれっ、ジミケンって確かノキアの言ってた‥やつだよね?)」

 

 

アミはリョウタからサクラがジミケンにハマっている話しを聞いて、先ほどノキアが言っていた事を思い出す。

 

 

 

「つか、お前だよお前!海外行かずに、シュンと一緒にいるなんて、何やってんだ?」

 

 

「えと‥‥一応今、シュンと一緒に電脳探偵をやってて、今新宿で聞き込み調査の真っ最中なの!」

 

 

「で、でんのうたんてい!?な、なんだそりゃ?なんか、すげーアツくなる響きだな、デンノータンテー!なぁ、サクラ?聞いたかよ!?こいつ、デンノータンテーになったてよ!?」

 

 

「‥‥‥‥‥」

 

 

アミは今はシュンと一緒に電脳探偵をやっていると言い、リョウタはその響きにテンションをを上げて、サクラにすげぇなと言うがサクラはぼ~っとしたままである。

 

 

「おい、おいってば‥‥‥(さわさわっ)」

 

 

リョウタはサクラに話しかけるが反応がないためもう一度話しかけるも反応しないためリョウタはふざけてサクラの体を触ろうとする。そして‥‥‥ドゲシッ!!

 

 

 

「ぐぼあへ!?」

 

 

リョウタはサクラに腹を殴られ痛みで悲鳴を上げる。

 

 

「い、今ならイケると‥ 思ったんだ‥」

 

 

「あはは‥‥リョウタも相変わらずだね‥‥」

 

 

「‥‥しょうもないやつだな‥」

 

 

相変わらずのリョウタの様子を見てアミは可笑しそうに笑いシュンはしょうもないやつだと言う。

 

 

「おい、シュン!今のは聞き捨て何ねぇぞ!?ったく、つかお前ら、ジミケン知ってんのか?」

 

 

「えっ?さぁ、何それ?」

 

 

「聞いたこともないな?」

 

 

「バンドだよバンド! なんか最近ジミに売れてんだぜ?何がいいんだが、俺にはさっぱりわかんねーけど!‥まぁ、曲はそこそこよかったりするけどよ」

 

 

「へぇ~そうなんだ!」

 

 

「興味ないな‥‥」

 

 

アミはそうなんだと頷き、シュンは興味ないと言う。

 

 

「とにかく、お前らがデンノータンテーになって、ガッコさぼりまくってるってコトはわかった‥送別会したのにな~俺、泣いちゃったのにな~」

 

 

「違うってばぁ、これには言えないわけが‥‥って、今思い出したけどシュン!あんた、わたしの送別会に来なかったわね‥幼なじみの送別会に来ないなんてどういうコトよ!!!」

 

 

リョウタに学校をサボっている事を指摘されるとアミは違うと言って、言えないわけがあると言おうとした時に、シュンが幼なじみである自分の送別会に来なかった事を思いだしシュンに怒る。

 

 

「あ‥‥あれな‥‥寝てた‥‥」

 

 

「なっ!寝てたですってぇ~!幼なじみが海外に行くっていうのに寝てるなんて!」

 

 

シュンは寝てたと言い、アミはそれを聞いてシュンに怒るが、慌ててリョウタがアミを止める。

 

 

「まぁまぁ落ち着けよアミ!けど、これからもお前に会えるなら、いっか!なっ、サクラ?」

 

 

「‥‥‥うん」

 

 

リョウタは怒っているアミを止めると、リョウタはこれからもアミに会えるならいっかと言って、サクラにもそうだよなと聞くとサクラは数秒した後に”うん”と一言呟く。

 

 

「へへへっ! まっ、そーゆーこった!」

 

 

「うん、そうだね!」

 

 

アミも怒っているのも忘れて笑顔で頷く。

 

 

「しかし‥それにしても、サクラは大丈夫なのか?‥‥」

 

 

シュンは話している間もぼ~っとしているサクラを見て大丈夫なのかと聞く。

 

 

「‥‥‥‥うん///‥‥」

 

 

サクラはまた数秒してから返事をするが、その顔は少し紅くなっていた。

 

 

「‥‥?」

 

 

シュンはサクラのその様子に頭にハテナを浮かべる。

 

 

「「なっ!」」

 

 

サクラの微妙な変化をアミとリョウタは見逃さなかった。

 

 

「それじゃぁ!わたし達はそろそろ行くから!!さぁ、行くわよ!シュン!(何よ、シュンのバカ!)」

 

 

「おっ、おい!引っ張るな!」

 

 

アミは何だか、不機嫌な様子でシュンにそろそろ行くように言うと、シュンの袖を引っ張って行こうとする。

 

 

「おう、それじゃぁまたな(シュン、お前には負けないからな!!)」

 

 

「‥‥‥‥またね‥‥」

 

 

リョウタとサクラはアミとシュンにまたと言い、リョウタは心の中でそう呟く。

 

 

 

「おい!だから!引っ張るな!!」

 

 

アミがシュンを引っ張って駅の入口近くにある広場まで、来るとアミは歩くのを止め、シュンは袖を掴んでいるアミの手を外す。

 

 

 

「どうしたアミ?」

 

 

「シュン、もしかしてあれってアラタじゃない?」

 

 

シュンがアミの見ている方に目を向けるとそこにはアラタがいた。向こうもアミ達に気づくと、アラタがアミ達に声を掛けてくる。

 

 

 

「‥アミ!シュン! 何とも無かったんだな‥!」

 

 

「アラタも大丈夫だったんだね!」

 

 

「ん? 俺か?ま、見ての通り、こっちも一応問題無しだ。強いて問題を探すとしたら‥ノキアのやつ、かな」

 

 

アラタはアミとシュンが無事だった事に安心しアミもアラタが大丈夫だったことを喜ぶ。アラタはアミとシュンに問題ないと言うがアラタは強いて言うなら一つだけ問題があると言う。

 

 

「チキンにゃ、刺激強すぎたハズだぜ。ま、ほとんど自業自得だけど‥‥にしても、あの化けモン‥」

 

 

「化け者?それって、あの時に出てきた!」

 

 

「あぁそうだ‥はじめて見たぜ‥ 何となく、噂にゃ聞いてたけどよ。他のデータを捕食する、あぶねープログラムがあるってな‥」

 

 

 

「それが、EDENで噂になっている黒い怪物か‥‥」

 

 

「あぁ、あの後、運営に問い合わせてみたんだが知らぬ存ぜぬの一点張りだ。どう考えたって不自然だと思わないか?あんなモン、運営が気付いてないはずないだろ。」

 

 

 

「うん、そうだよね。あんなのがいたら運営の人も気付くはずだよね?」

 

 

「あぁ、確かにな‥‥少し気になるな‥」

 

 

「だろ!俺もどうにも気になるんだよな‥ちっとばかし、本腰入れて調べてみっかな。少なくとも、公式のイベントや底辺ハッカーの悪フザケってんじゃなさそうだからな‥」

 

 

 

アラタがあの時に出てきた化物について話し、あの後にEDENの運営に言ってみたが、そんな化け者については知らないと言われるもあんな奇怪な化物に気付いていないのはおかしいと言い、アミとシュンも確かにと頷く。

 

 

「うん、そうだね。あっ!そういえば”ノキア”から聞いたけどアラタってハッカーなの?」

 

 

 

アミは先ほどノキアからアラタがハッカーだと聞いて、アラタにハッカーなのかと訪ねる。

 

 

「ん? 俺がハッカーかどうかって? まぁ‥それは、何つーか、アレだな‥‥」

 

 

「??」

 

「‥‥‥」

 

 

アミがアラタはハッカーなのかと聞くと、アラタは何だか焦った様子でアレだなと言う。アミはアラタの様子に不思議そうにし、シュンはただ黙っている。

 

 

「ああっと、俺、約束があったんだった。そんじゃま、行くわ‥じゃぁなアミ、シュン‥また、そのうちな」

 

 

「あっ!アラタ、ちょっと!」

 

 

アラタは急に約束があったと言って、アミとシュンに別れの挨拶をすると、その場から走って去って行った。

 

 

「どうしたんだろうアラタ?」

 

 

「まぁ、問題はないだろう‥杏子さんの事務所に戻るぞアミ‥‥」

 

 

アミとシュンは新宿でクラスメイトであるリョウタとサクラ、そしてアラタと会う。そして、聞き込みを終わらせると杏子の事務所へと戻るのであった。

 

 

 

アミとシュンは杏子の元へと戻ると新宿での聞き込み調査の結果を杏子へと報告する。

 

 

 

「ふむ‥ 先頃、目撃されたキミ達の姿も大した騒ぎには発展しなかったようだな‥」

 

 

「はい、特に噂にはなっていないみたいでしたし!」

 

 

「あぁ、たまに聞く話しも現実見のない話しだったからな‥」

 

 

杏子はアミ達からの報告を聞いて、大して噂にはなっていないようだと言い、シュンもたまに聞く話しも突拍子のないことだと言う。

 

 

 

「その様子ならば、キミ達も大手を振って街を歩けるだろう。」

 

 

「はい!!」

 

「‥‥‥あぁ」

 

 

アミとシュンは怪しがられることなく街を歩けることに安心する。

 

 

「ところで-話は変わるが、キミ達に新しい『EDENアカウント』を用意した。現在、キミ達のアカウントは、EDENネットワーク上で正しく認識されていない状態だ。そのため、通常手続きでEDENにログインできない。」

 

 

「えっ!そうだったんですか?でも、コネクトジャンプがあるから大丈夫ですよ!」

 

 

杏子はアミとシュンに新しい『EDENアカウント』を用意したと言い、アミとシュンの現在のアカウントでは正しく認識されていないため通常手続き通りにEDENにログイン出来ていないと言う。アミはコネクトジャンプがあるから大丈夫だと言う。

 

 

 

「コネクトジャンプで”侵入”できるとしても、不正なアカウント扱いでは、まともにサービスを利用できまい。そのような状態では、職務にも差し障る。今後は、用意した新規アカウントでログインしたまえ‥!」

 

 

 

「はい、分かりました杏子さん!」

 

 

「‥あぁ‥」

 

 

「さて‥‥そろそろ時間のようだな‥」

 

 

「‥?、何か約束があるんですか?」

 

 

「-仕事の時間だよ、助手諸君くん!」

 

 

 

杏子が今度は新しく用意したEDENアカウントで入るように言い、アミとシュンは分かったと言うと、杏子はそろそろ時間だと言い、アミは何か約束があるのかと聞くと、杏子は仕事の時間だよとシュン達に言うと、事務所のドアが開き誰かが入ってくる。

 

 

 

「あの‥‥ 暮海‥探偵事務所は、こちらでしょうか‥?」

 

 

控えめな声と共に一人の少女が探偵事務所の前へとやってきたようだ。

 

 

「誰か来ましたよ杏子さん?」

 

 

「‥‥(今の声‥どこかで聞いたような?)」

 

 

「約束した時刻通りか‥ふっ、なかなか優秀な依頼人のようだ。ようこそ、暮海探偵事務所へ。どうぞ、お入りください。」

 

 

杏子に入ってくるように言われると、事務所の扉を開け一人の少女が入ってくる。

 

 

「‥‥失礼します。」

 

 

「あれ!!あなたはこの前病院であった‥‥!」

 

 

「(‥‥面倒な予感的中か‥‥)」

 

 

 

「‥‥!! あなたたちは‥‥」

 

 

事務所へと入ってきた少女はセントラル病院での調査の時に出会った少女だった。アミと少女は病院で会った人が探偵事務所に行たことに驚き、少女は驚きで口元に手を当てて驚いている。シュンは聞き覚えのある声だと気づき、また面倒なことが起こりそうな予感にため息をつく。

 

 

「ほう? キミ達は知り合いか?」

 

 

アミと少女の驚いている様子を見た杏子が知り合いかと三人に訪ねる。

 

 

 

「‥‥いえ‥ 知り合いと言うほどでは ‥‥‥」

 

 

少女は杏子に、アミ達と知り合いと言うほどではないと言い下を向く。アミとシュンも少女のその様子に会った時の事を思いだし気まずそうにする。

 

 

「ふむ‥? まぁ、いいでしょう。依頼人の「山科悠子」さんですね?」

 

 

「‥‥はい 私が‥ 山科悠子、です。」

 

 

「では、依頼内容を伺いましょう。そちらのソファへお掛け下さい。」

 

 

「‥‥‥はい‥」

 

 

 

杏子はそう言うと依頼人である少女「山科悠子」をソファに座らせ依頼内容聞かせてもらうように言う。少女、悠子はソファへと座ると、依頼の内容を杏子達に話す。

 

 

 

「父が‥ 私の、父が‥消えてしまいました」

 

 

「‥消えた、とは?」

 

 

「行方不明に‥ なってしまったんです。探偵さんには、消えてしまった父‥‥『山科誠』を探しだして‥欲しいんです。」

 

 

依頼人である少女『山科悠子』は行方不明になってしまった父親『山科誠』を探して欲しいと杏子に言う。

 

 

 

「ふむ‥ お父様に関する情報はありますか?」

 

 

「はい‥ 父の、基本的な情報はこちらに‥‥データを送ります‥」

 

 

杏子は悠子に父親に関する情報はあるかと聞き、悠子は杏子に父親の基本的な情報データを送る。

 

 

 

「ですが‥ その中で手がかりになりそうなのは父が使っていた「EDENのアカウント情報」くらいで‥アカウント情報を問い合わせると‥現在も、アクティブな状態なんです‥ でも‥‥」

 

 

 

「呼びかけても、応答しない?」

 

 

「‥はい‥全く反応がありません‥ ‥‥‥父を‥ 見つけ出してください」

 

 

「‥わかりました、お引き受けしましょう」

 

 

「‥! よろしく、お願いします‥」

 

 

杏子は依頼を引き受けると悠子に言い、悠子も杏子達にお願いする。

 

 

「では、すぐに調査を開始しましょう。進展があれば、お知らせします。連絡先を教えて頂けますか?」

 

 

「‥‥‥ いえ‥ その必要は、ありません‥しばらくしたら、また、来ます。それでは‥ これで、失礼します」

 

 

 

杏子が調査の進展を知らせるために悠子の連絡先を教えて欲しいとお願いすると、悠子はしばらくしたらまた来るから必要ないと言って、事務所から出て行ってしまった。

 

 

「‥‥‥なるほど、な」

 

 

杏子はそう言うとパソコンの前へと座り、パソコンを操作し何かを調べている。そして、しばらくして‥‥

 

 

「‥‥山科誠のアカウント情報が確認できた。結論から言えば‥このアカウントは、何者かに乗っ取られている可能性が高い」

 

 

「それって、もしかして‥」

 

 

「あぁ‥アカウントの動きに不自然な点が多々見受けられる。同時に”複数の山科誠”がEDEN内を闊歩していたりな。」

 

 

「それは最近、問題となっている『アカウント狩り』にあったと言うことか?」

 

 

「あぁ、間違いない。キミ達にはまず、現在もアクティブな山科誠のアカウントの追跡からはじめてもらう。」

 

 

「えっ!今もその人のアカウントが使われいるんですか?」

 

 

「その通りだ!アカウントの乗っ取りは、住々にして組織的な犯行であることが多い。EDENで聞き込み調査をすればアカウント狩りに関する情報が、何かしら得られるだろう。出番だ、ワトソンくん達 ‥ふふ 「EDEN」へ趣き、聞き込み調査をしてきたまえ」

 

 

「EDEN?悪質なハッカーが多くいるクーロンの方ではなくて良いのか?」

 

 

「ふむ、アカウント狩りは組織的な犯罪である可能性が高い!個人のハッカーの仕業である可能性は低い!EDENでの方が有力な情報を手に入れられる可能性が高いと言うことさ!」

 

 

「なるほど‥確かにそうだな‥」

 

 

「分かりました。それじゃぁ杏子さん行って来ます。」

 

 

アミとシュンは少女、山科悠子の依頼で父親を探して欲しいと言う依頼を受け、その後に悠子の父、山科誠のアカウントが乗っ取られている事が判明し、アカウント狩りに合っている可能性があると分かるとアカウント狩りについて調べるためにEDENへとログインしていった。

 

 

 

 

 

 

 




アミとシュンはストーリーに関わる依頼は一緒にやりますが、それと言って関係ない依頼は別れてやりますので話数が増えるかもしれません。仲間になるデジモンは八体くらいを考えています。設定によってはフルの11体になるかもしれません。それでは次回もお楽しみに!


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第七話 山科悠子の父を探せ!悠子の正体?

七話目投稿します。それではお楽しみください。


セントラル病院であった少女、山科悠子と探偵事務所で再開し山科悠子の依頼を受け彼女の父親、山科誠を探す事になったアミとシュンはアカウント狩りに合っているという山科誠のアカウントの情報を得るためにEDENでアカウント狩りについての情報を集めに向かう。

数人の人達からアカウント狩りについての話しを聞き、幾つかの情報を集めその中で一つ気になる情報を聞く事が出来た。アカウント狩りは「ザクソン」というユーゴが率いるハッカーチームが行っていると言う事が分かったのであった。クーロンに行けば「ザクソン」についての詳しい情報はクーロンにいるハッカーに聞けば良いと言う事も教えてくれた。

 

 

 

「ザクソンって確か、前にクーロンで会ったユーゴって人が率いてるって言うチームのことだよね。」

 

 

 

「あぁ‥確かそうだ‥クーロンにいるハッカーに聞けばザクソンについての詳しいことも分かるだろう‥早くクーロンに向かうぞ。アミ‥」

 

 

 

アミとシュンは「ザクソン」についての詳しい情報を知るためにハッカーの多くいるクーロンへと向かった。

 

 

 

--クーロンLV1--

 

 

アミとシュンは早速クーロンへと到着するとクーロンにある”ガラクタ公園”にいるハッカー達から話しを聞く。

 

 

 

アミがザクソンについてその血気盛んなハッカーに聞くが、ハッカーはザクソンを罵倒するばかりで有力な情報は得られなかった‥しかし、ザクソンの集会場があることが分かった。

 

 

「じゃぁ、その”ザクソンフォーラム”のUALを手に入れればザクソンに人達に直接アカウント狩りについて聞けるわね。」

 

 

「あぁ‥何とかそれを手に入れないとな‥‥」

 

 

アミとシュンは”ザクソンフォーラム”に行くためにUALを手に入れるために”ガラクタ公園”にいるもう一人のハッカーに話しを聞くと、その陰気なハッカーは自分は元ザクソンのメンバーだったと言い、ガラの悪いヤツが増えてきたから抜けたらしい。ザクソンのリーダーは「来るもの拒まず、去る者追わず」と言うのが方針らしく、アミとシュンはザクソンの集会場を教えてほしいと言うと、ザクソンフォーラムのUALを送ってくれた。

 

 

「やった、これで”ザクソンフォーラム”に行けるわね。」

 

 

「あぁ、早速向かうぞ!」

 

 

ザクソンのメンバーの集会場のUALを手に入れるとアミとシュンはUALを使い、”ザクソンフォーラム”へと向かった。

 

 

 

 

--ザクソンフォーラム--

 

 

 

 

「ここが”ザクソンフォーラム”かぁ、けっこう人がいるね。」

 

 

「あぁ、気をつけろアミ‥ここにいるやつは全員ハッカーだからな‥」

 

 

アミとシュンはザクソンフォーラムにいる一人のハッカーに話しかけて自分達は電脳探偵でアカウント狩りについての情報を教えて欲しいとお願いすると、そのハッカーはアミとシュンに仮面を渡し”クーロンLV2に行けば良いと教えられる。現在そこで、アカウントの取引をやってみるから言ってみると良いと言われる。アミとシュンはそう言われると、早速クーロンへと向かったのであった。

 

 

 

 

--クーロンLV2--

 

 

アミとシュンはアカウントの取引が行われているクーロンLV2へと行くと、取引の行われている場所までプロットモンとインプモンをと一緒に奥へと進んで行く。奥へと進んで行くと怪しいハッカーが道を塞いでいたが渡された仮面を見せると道を開けてくれたのでアミ達はさらに奥へと進んで行くと開けた場所に出てそこには4人の仮面を付けた怪しいやつらが集まっていた。その一人がアミ達に気付くとこっちに来る。

 

 

「‥‥あん? なんだてめぇらは!?こんな場所にノコノコ現れやがって‥ナメてんのか!?」

 

 

「(こいつらが取引をしている連中か‥)この仮面を見な‥‥」

 

 

アミとシュンは渡された仮面を出して見せる。

 

 

「あん?なぁんだ、おめぇもお仲間じゃんかよ~新顔かい? ちゃんとアカウントは狩ってきたかい?」

 

 

「あぁ‥‥ここに来る前に狩って来たところだ‥な‥アミ」

 

「えっ!う、うん!?そう言えば此処でアカウントの取引をしてるって聞いたんだけど?」

 

 

「おっ!きみ達、いいタイミングで来たね~ ‥いるよ?」

 

 

「えっ?」

 

「‥‥」

 

 

「ほら、あそこ見てみ」

 

 

仮面のハッカーに言われてそちらを見ると、何だか様子の可笑しい同じ仮面をつけたスーツを着た男性がいた。

 

 

「あの人は?」

 

 

「あれが「メフィストさん」だよ。乗っ取ったアカウントは、あの人が直接、買い取ってくれるんだよ。」

 

 

アミとシュンはその男性がアカウントを直接買っていると知ると、その男性の方に行く。

 

 

「あ、もう行っちゃうのかい!?ちょっぴりキマっちゃってる人だから、来をつけてね~!」

 

 

「あぁ‥」

 

「すいません‥あなたがアカウントを直接買っている人ですか?アカウント狩りについて聞きたいんですが‥」

 

 

「‥アカウント‥ 早くよこせ‥‥」

 

 

「?」

 

 

「何だコイツ?おい、あんた‥大丈夫か?」

 

 

「‥‥アカウ‥‥ント‥もももももももっ‥‥‥‥」

 

 

アミがその男性にアカウント狩りについて聞くがその男性はアカウントをよこせと言うばかりで意味不明な言葉を繰り返す。そして、奇声を上げて狂ったように同じ言葉を繰り返す。

 

 

「ちょ‥ きみ達、メフィストさんに何したの!?メフィストさん、キマりすぎちゃってるじゃないの!?」

 

 

仮面を付けたハッカーがメフィストの奇声に驚きアミとシュンに何をしたのかと聞く。

 

 

「‥‥こんな様子じゃアカウント狩りのことを聞けそうにないわね。仕方ないか、残念ね、わたしはあなたに渡すアカウントなんて無いわよ!!」

 

 

「ももも、もってきてないだとおおおお!な、ななら‥おま、えのあかう、んとよこせへえええぇ!!」

 

 

「な、なに!!」

 

 

 

「お、落ち着いて下さいよ、「メフィストさん」さん!?」

 

 

「うぉぉぉおおおん!!オデにレアな‥ キラキラひかるきれいなアガウント‥よこぜぇぇええええん!!!」

 

 

男性の背後に赤い大きなデジモンが出てくると、アミとシュンに向かって遅い掛かって来る。

 

 

「危ない!アミ!」

 

 

「きゃっ!!」

 

 

シュンはアミを抱えると飛んでそのデジモンの攻撃を避ける。

 

 

「大丈夫か!アミ」

 

 

「う、うん///シュンが守ってくれたから大丈夫!」

 

 

シュンはアミに大丈夫かと聞くとアミはシュンに抱き抱えられて顔を紅くしながら大丈夫だと言う。アミとシュンは立ち上がるとデジヴァイスからデジモンを出す。

 

 

「プロットモン、ポヨモン!お願い!」

 

 

「わかったわ、アミ!」

 

 

「ポヨ!」

 

 

「頼むぞ、インプモン!ケラモン!」

 

 

「おう、任せろシュン!」

 

 

「ケラケラ~!」

 

 

 

「うぉぉぉおおおん!!!おでに‥アカウン‥ト‥よこぜぇぇええ!!!」

 

 

 

そのデジモンはそう言うと、プロットモン達に襲いかかる。プロットモン達はそのデジモンの攻撃を交わす。

アミとシュンはデジヴァイスでそのデジモンのデータを確認する。

 

 

 

 

「あのデジモンは‥グラウモン、成熟期、種族、ウイルス 属性、火 必殺技は爆音と共に強力な火炎を吐き出す『エキゾーストフレイム』成熟期のデジモン、プロットモン達よりもレベルが高い、プロットモン、ポヨモン大丈夫!」

 

 

 

「心配しないでアミ!必ず勝ってみせるわ!」

 

「ポヨ!」

 

 

 

「強力な火炎の攻撃に気を付けろインプモン、ケラモン!」

 

 

「おう、任せろシュン!!」

 

 

「ケラケラ~!」

 

 

 

そして、アミ達とメフィストについていたグラウモンのとの戦闘がはじまった。

 

 

「グルワァァァ!!!」

 

 

 

グラウモンは高らかに吠えるとその強靭な腕をプロットモン達に向けて振り下ろす。

 

 

 

「プロットモン、交わして”パピーハウリング"でグラウモンの動きを止めて!ポヨモンはアワで攻撃して!」

 

 

「わかったわアミ!パピーハウリング!」

 

 

「ポヨ~!」

 

 

 

 

プロットモンとポヨモンはグラウモンの攻撃をプロットモンとポヨモンは交わし、プロットモンは必殺技でグラウモンの動きを止めて、ポヨモンは"アワ"でグラウモンを攻撃する。

 

 

「グルァ?」

 

 

グラウモンは突然自分の動きが止まったことに驚く、だがポヨモンのアワ攻撃はグラウモンにはあまり効いていないようだ。

 

 

「シュン!」

 

 

「あぁ、インプモン、ケラモン!今だ。グラウモンに攻撃するんだ‥」

 

 

 

「サモン!」

 

 

「クレイジージギル!!」

 

 

シュンはグラウモンが動けなくなっている隙にインプモン達に攻撃するように指示しインプモン達は必殺技でグラウモンに攻撃する。

 

 

 

「グルゥアァ~!!!」

 

 

グラウモンにインプモン達の攻撃が直撃し、グラウモンは大ダメージを受けてグラウモンをその場から後退させる。

 

 

 

「やった!みんなその調子だよ!」

 

 

アミはグラウモンにダメージを与える事に成功し、プロットモン達にその調子だと応援する。

 

 

「油断するな、アミ!おまえ達、まだ、グラウモンは倒れていないぞ‥」

 

 

「グルゥウワァァァ、エキゾーストフレイム!!!」

 

 

シュンがアミ達に油断するなと言うと、グラウモンはプロットモン達の攻撃で怒りを露わにして必殺技の火炎弾を放つ。

 

 

「危ない!みんな避けて!!」

 

 

アミはグラウモンの攻撃を交わすように言うとプロットモンはポヨモンを乗せて攻撃を交わす。インプモンとケラモンは必殺技で対抗する。

 

「インプモン、ケラモン!」

 

 

「くらいやがれ!サモン!」

 

 

「ケラ~!クレイジージギル!」

 

 

インプモンとケラモンの必殺技がグラウモンの火炎弾と衝突し必殺技を打ち消す。

 

 

 

「グルゥア!!!」

 

 

「よし、おまえ達!一斉攻撃だ!」

 

 

「おうよ!くらえ"サモン"」

 

 

「クレイジージギル!」

 

 

「ホーリーライト!」

 

 

「ポヨ~!」

 

 

 

四体が一斉に必殺技を放ち、それを受けたグラウモンは倒れその体を消滅させた。

 

 

 

「やったぁ!プロットモン、ポヨモン!わたし達の大勝利ぃ~!」

 

 

「あぁ、俺たちの勝ちだ、良くやったなインプモン、ケラモン!」

 

 

「はい!やったわねアミ!」

 

「おう、当然だぜ!」

 

 

「ケラ~!」

 

 

「ポヨ~、ポヨ!」

 

 

 

みんなでグラウモンを勝利した事に喜んでいると、ポヨモンの体が光り輝きその姿を変える。その姿はまるで丸いウサギのような姿になっていた。

 

 

 

「えっ!ポヨモンの姿が変わっちゃった!どうなってるの?」

 

 

「進化したのよアミ!ポヨモンはトコモンにね。」

 

 

アミは突然ポヨモンが光り輝き姿が変わったことに驚き、プロットモンはアミに進化したのだと説明する。

 

 

「‥トコモン‥幼年期Ⅱ、種族、フリー 属性、」

 

 

シュンはデジヴァイスでトコモンのデータを調べる。

 

「僕、トコモンだよ。よろしくアミ!」

 

 

「トコモン!あなた話せるようになったのね。トコモンこれからもよろしくね。」

 

 

「うん!アミ!」

 

 

アミはトコモンが話せるようになったことに驚くも嬉しくてトコモンを抱きしめる。トコモンも嬉しそうにアミにすり寄る。アミ達がポヨモンが進化したことに喜んでいるとグラウモンを倒したためメフィストは一言発するとその場に倒れる。

仮面のハッカー達は倒れたメフィストに駆け寄る。

 

 

 

「やったわね。シュン」

 

 

「あぁ‥やったな」

 

 

 

アミとシュンがお互いに喜びあっているとデジヴァイスに杏子からの連絡が入る。

 

 

 

「‥なるほど、無事で何よりだよ。しかし、なかなか面白い顛末だったようだな‥デジモンをコレクションする人間がいるんだ‥その逆もまたしかり、か?人間のアカウント情報をコレクションするデジモンがいても不思議はないのかもしれない。」

 

 

「そうですね。デジモンがアカウントを集めてるなんてびっくりしました。」

 

 

「あぁ、しかもあのデジモンはあいつの「精神データ」を完全に乗っ取っていたようだしな。」

 

 

 

「そのようだな。現実世界における影響を確認しておきたかったが今回の調査とは無関係‥ またの機会にしよう。デジモンが集めていたアカウントは撃破によって解放された。山科誠のアカウントも、ね。ご苦労だった、事務所に戻ってきたまえ‥」

 

 

杏子はアミとシュンに事務所に戻って来るように伝えると通信を切る。

 

 

「それじゃ事務所に戻るぞアミ‥行くぞ‥」

 

 

「うん、わかったシュン、でもその前に‥あなたたち!!!」

 

 

「「「は、はい!!!」」」

 

 

シュンがアミに事務所へと戻るように言うとアミはその前にと仮面のハッカー達に声を掛ける。仮面のハッカー達は先ほどのメフィストがやられるのを見ていたためアミ達の強さにビビりながら返事をする。

 

 

「あなたたち!もうデジモンを使ってアカウント狩りなんて悪いことしちゃダメだよ!デジモンは悪いことに使う道具なんかじゃないんだからね!わかった!」

 

 

「「「はっ、はい!!わかりました。」」」

 

 

アミは仮面のハッカー達にデジモンを使って悪いことをしちゃダメと言うと、仮面のハッカー達は焦った様子でアミに返事をするとメフィストを連れて逃げて行った。

 

 

「よし、それじゃ戻りましょうシュン!」

 

 

「あぁ‥‥(そう言うところは相変わらずのようだな‥)」

 

 

 

アミとシュンはクーロンからログアウトして探偵事務所へと戻って行った。

 

 

 

杏子はアミとシュンにデジモンを倒した事で山科誠のアカウントも解放されたから事務所に戻って来るように言うと杏子は通信を切る。アミとシュンは急いで探偵事務所へと戻って行った。アミとシュンが事務所に戻ると杏子は早速、山科誠のアカウント情報について説明しはじめる。

 

 

 

「山科誠のアカウントが解放されたおかげでアカウント情報をサルベージすることができた。現住所もすでに確認済みだ。その過程で、入手した家族構成を調べてみたところ面白い事実が浮かび上がった。」

 

 

「面白い事実?一体何なんですか?」

 

 

「‥‥‥」

 

 

「依頼人-"山科悠子"と、ここにある娘の情報が明らかに食い違っている。やはり‥ というべきか、あまりにも浅はかというべきか‥‥」

 

 

「???‥どういう事ですか?」

 

 

「‥‥(そう言うことか‥)」

 

 

アミは杏子の言う意味が分からずに頭に?を浮かべ、シュンはそれを聞いて、その意味に気付く。

 

 

 

「ん?キミにはまだ、わからないのかい?ふふ、どうやらこっちの主従関係はしばらく安泰だな。とにかく、山科誠の現住所へ向かうとしよう。失踪中の山科誠の住まいに、一体何が出てくるか‥確かめてみようじゃないか」

 

 

 

山科誠のアカウント情報を杏子が調べると、山科誠の現住所が判明したためアミとシュンは杏子と一緒に山科誠が住んでいると思われるマンションに訪れていた。山科誠が住んでいると思われる部屋の前に着くと杏子はインターホンを押す。しばらくするとインターホンから男性の声がすると、一人の男性が出てくる。

 

 

「‥はい、どちら様ですか?」

 

 

「こんにちは こちら山科さんのご自宅で間違いないですか?」

 

 

「そうですが‥ あなた方は?」

 

 

「いえ、実は、人を探していまして‥失礼ですが、あなたのお名前を伺っても?」

 

 

「‥え? 私は、「山科誠」だが‥‥」

 

 

 

男性は突然見知らぬ杏子達が来たことに戸惑いながらも杏子に名前を訪ねられると、自分は「山科誠」だと応える。

 

 

「えっ!?!」

 

 

「‥‥(やはりな‥)」

 

 

アミは探していた"山科誠"が出てきた事に驚き、シュンはその予想が確信に変わったのを感じていた。

 

 

 

「では、山科誠さん ひとつお聞きします。この近くで行方不明者が出たらしいのですが‥その人物に、心当たりなどは?」

 

 

「行方不明になった人物?いや、私には全く心当たりがないが‥」

 

 

「そうですか‥ ご家族の方にも、お話を伺いたいのですが」

 

 

「あ、あいにくだが‥ 妻も娘も外出していて‥」

 

 

ご家族の方にも話しを聞きたいと言う杏子に山科誠はあいにく妻も娘も外出していると言う。

 

 

「娘さんは、今どこに?」

 

 

「パパ、どうしたの?」

 

 

娘さんの場所を杏子が聞いたその時、後ろから少女の声が聞こえてくる。

 

 

「あぁ、帰ってきたか、ちょうど良かった‥!お前と話をしたいって人が来ていてね‥」

 

 

アミ達は少女の声がした後ろの方を振り向くとそこには‥その少女は自分達の横を通って父親の隣に並ぶ。

 

 

「これが娘の、「チカ」です。」

 

 

「(えっ!何で悠子って女の子じゃないの!どういうこと!)」

 

 

「(やはりな‥そういうことか‥)」

 

 

アミはその山科誠の娘が自分達に依頼をした少女と違う事に驚き、シュンはやはりと自分の考えを纏める。

 

 

「え? な、何ですか‥?」

 

 

「ふむ、こちらが山科さんの娘さん、ですか?‥他に、お子さんは?」

 

 

「いや、チカ一人だが‥ どうしてそんな事を‥」

 

 

「‥‥あなたたち、一体何なの?」

 

 

「それが、この近くで行方不明になった人がいるらしいんだ‥お前、心当たりあるか?」

 

 

「行方不明?‥う、ううん、知らない‥ 聞いたことない」

 

 

少女はそんな事を聞く杏子達に何なのと聞くと、父親である山科誠がこの近くで行方不明の人は出た事を説明し娘に知っているかと聞くと少女も知らないと言う。

 

 

「‥だ、そうです。すみませんね、力になれなくて」

 

 

「いえ、ご協力感謝します。おかげで、必要な情報を手に入れることができました。ところで‥ 山科さん、お気づきでしたか?あなたのEDENアカウントは乗っ取られていました。」

 

 

「‥‥‥EDEN‥?」

 

 

「しかし、ご安心を すでにアカウントは取り返してあります。使用しても問題ありません。」

 

 

 

「‥‥‥‥‥」

 

 

「ん? 山科誠さん、どうかしましたか?」

 

 

EDENと聞いた山科誠は何か呆然とし、杏子はその様子にどうかしましたかと訪ねる。

 

 

「か、帰ってください!!」

 

 

すると、娘であるチカが焦った様子で杏子達に帰るように言う。

 

 

「‥‥?」

 

 

「い、いいから、早く帰って!行方不明者のことなんか知らないって言ってるじゃない!?行こう!パパ!」

 

 

娘のチカが杏子達に帰るように言いそう言うと父親の山科誠を連れて部屋の中へと入り、勢いよく扉を閉める。

 

 

「‥ふむ、強引に追い返されてしまったな‥その分、得られた情報は大きかったようだ。」

 

 

「‥どう言うことですか?行方不明になってるはずの人はいるし、娘さんは一人だって言うし一体?」)

 

 

「どうやら、あの悠子という依頼人は嘘をついていたらしいな‥」

 

 

「ふむ、そのようだな。山科誠の本当の娘は、この山科チカで間違いない。シュン、キミの言うとおり、あの依頼人は山科誠の娘を騙って依頼してきた、という事だ。」

 

 

「何で、そんな嘘をついてわたし達に依頼して来たんでしょう?」

 

 

「騙った理由について、大して興味はない。だが、依頼人が山科誠の何を探りたいのか‥背後関係に、何があるのか‥大いに興味をそそられるところだ。そして、気になる事はもうひとつ‥」

 

 

「えっ?何ですか?」

 

 

「‥ま、それは置いておくとしよう。依頼人は、また事務所を訪れると言っていた お楽しみの到着を、珈琲でも啜りながら待とうじゃないか」

 

 

「えっ!」

 

「!!」

 

杏子から珈琲を飲みながら待とうと聞き、ビクっとなる。

 

「さあ、事務所へ戻ろう。」

 

 

 

杏子とアミ、シュンは一旦事務所へと戻る。そして、依頼人である悠子を待つことしばらく、依頼人の悠子が事務所へとやって来る。

 

 

 

「‥‥どうも」

 

 

「来たか‥予想していたより随分早い。やはり優秀な依頼人のようだ‥どうぞ、ソファへ 調査は終了しました、結果を報告しましょう‥」

 

 

 

そして杏子は悠子にソファに座るように言い、今回の依頼の調査結果を報告する。少女、悠子は黙ってその報告を聞いている。

 

 

 

「アカウント狩りにはザクソンというハッカーチームが絡んでいました。」

 

 

「‥‥‥! ザクソンが‥?」

 

 

「山科誠は行方不明でも何でもなく普通に生活しています。"娘"のチカと妻と三人、仲睦まじく‥」

 

 

「‥‥‥‥」

 

 

「では、今回の調査はこれで終了とさせていただくが、よろしいか?」

 

 

「‥‥‥はい、問題ありません‥ありがとうございました‥」

 

 

依頼を終了でよろしいかと聞く杏子に少女、悠子は問題ないと言ってソファから立ち上がり事務所から出ようとする。

 

 

 

「良かった!依頼完了ですね。」

 

 

アミは依頼が完了したことに笑顔で言う。

 

 

「‥‥‥“また“、来ます‥」

 

 

探偵事務所から去ろうとする悠子の後ろから杏子が声を掛ける。

 

 

「いつでもどうぞ。次は是非、本名でいらしてください。-「神代悠子」さん」

 

 

「えっ!神代ってもしかして!!」

 

 

「‥‥(やはりそう言うことか‥まさか神代だったとは‥)」

 

 

 

「!!‥‥‥‥‥‥」

 

 

少女、悠子は一瞬驚くもすぐに冷静になり探偵事務所から去って行った。

 

 

「病院でカミシロの関係者だと言っていたからもしかしたらと思ったが、まさか神代の実子だったとはな‥」

 

 

「わたしもびっくりした!でも、何でそんな人が偽名なんて使って依頼なんてしてきたのかな?」

 

 

 

「さぁ?分からないが、取りあえずその件は置いといてまずはキミ達の初任務達成を祝して、わたしがお祝いに珈琲を淹れてあげよう!わたし特製のオリジナルブレンドだ!」

 

 

「!!」

 

「わわっ!!待ってください杏子さ~ん!わたしが淹れますからぁ!!」

 

 

杏子が初任務達成のお祝いに珈琲を淹れると言うと、シュンは驚きで動きを止め、アミはまたあの珈琲を飲まされてはたまらないと慌てて自分が珈琲を淹れると杏子に言う。

 

 

こうして、アミとシュンの初任務である謎の少女、山科悠子‥いや、神代悠子の依頼を達成すする事が出来た。しかし、彼女が何故あのような依頼をしてきたかは謎のままである。その謎が判明するのはまだ先の事であった。

 

 

 

 

 




如何でしたでしょうか?ポヨモンはトコモンに進化しました。次のお話で仲間になるデジモンがけっこう増えます。次回もお楽しみください。


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第八話 ミレイからの依頼!悪ハッカーをぶっ飛ばせ

長らくお待たせ致しました。待っていたかどうかはわかりませんが更新します。最近色々と忙しく小説を書く時間がめっきりと減ってしまいました。今回の話で仲間が増えます。オリジナルの展開もありますが、それが良いと言うかただけご覧ください。どうぞ!


暮海探偵事務所に偽名を使い依頼をしてきた少女、神代悠子の依頼を達成した日から数日。アミとシュンは杏子に言われて次ぎの依頼をするためにホワイトボードにあったゲーム会社の社員の依頼を受けるためにその依頼人のいる場所へと向かっていた。今回は杏子に言われてアミとシュンの二人だけで依頼を受けるために依頼人のいる新宿へと向かった。

 

 

 

 

--新宿--

 

 

「う~ん、依頼人の男の人はどこかなぁ?依頼書に書いてある通りだとこの辺のはず何だけど?」

 

 

 

アミとシュンは依頼人と会うために依頼書に書いてある場所へと向かい、その場所に着くと依頼人の男性を探していた。

 

 

「‥アミ‥もしかして、あれじゃないのか?」

 

 

「えっ!」

 

 

シュンは依頼人の男性らしき人を見つけてアミに確認するとアミはシュンが指差す方に顔を向ける。

 

 

 

「‥‥はい、はい‥すみません!自分の確認ミスです、はい‥え!?そ、そんな!‥分かりました。失礼します‥」

 

 

その男性は電話をしていたようだが、相手の人に何か言われたのかがっかりした様子で電話を切る。アミとシュンは依頼人らしき男性の元に行くと、電話の切れたタイミングで声を掛ける。

 

 

 

「あのぅ~、すいません。あなたが依頼人の方でしょうか?」

 

 

「!‥遅い!!いつまで待たせる気だ!」

 

 

男性はアミ達が来たことに気付くと、遅いと言って怒る。アミとシュンはムッとするも冷静に男性に聞く。

 

 

「えと、あなたが依頼人の方ですよね。今の電話の方は?」

 

 

「今のは上司さ それより、依頼の内容はもう知ってるんだろう?」

 

 

 

アミが男性が依頼人だと確認し、電話の相手は誰かと聞くと、ゲーム会社の社員の男性は電話の相手は上司だとアミ達に教えアミとシュンに依頼の内容はもう知ってるんだろうと聞く。アミとシュンは依頼の内容を聞いているため頷く。

 

 

 

 

 

「僕がリーダーとなって制作したゲームアプリが今日リリースされたんだけど‥ゲームをを進めて、ボスに話しかけると必ずエラーになって画面がフリーズしてしまうんだ!」

 

 

 

「そうなんですか?(シュンどういうことかな)」

 

 

「‥(ゲームの方に不備がないのならバグか、単なる故障だと思うんだが‥)」

 

 

 

アミはそうなんですかと言い、シュンに小声でどういうことかと聞くと、シュンはゲームの方に不備がないならバグか単なる故障だと思うとアミに説明する。

 

 

 

「あああああ! 僕はもうクビだ、おしまいだ!!」

 

 

男性は突然大きな声でそう言うと、後ろを向いて頭を片手で抱える。アミとシュンは男性の突然の大声に驚く。

 

 

「なぁ‥君達、電脳探偵なんだろう?頼むよ、一分一秒でも早くアプリを直してくれよぉ‥!このままじゃ‥あああ‥どうしよう、どうしよう‥!」

 

 

 

男性はアミとシュンに一刻も早くアプリを直してくれるようにお願いし、またもや男性は焦った様子で頭を抱える。

 

 

 

「え~と?」

 

 

「アミ!チャンスだ‥今の内にあの男の携帯にコネクトジャンプしよう‥おそらくあの依頼人の携帯に原因があるはずだ‥」

 

 

 

「そっか!よし、行くわよシュン!コネクトジャ~ンプ!!」

 

 

 

アミとシュンは男性の携帯へと原因を探るためにコネクトジャンプをした。

 

 

 

 

--ゲーム会社の男性の携帯、データスペース--

 

 

 

「ここが、あの人の携帯の中ね、出てきてプロットモン!トコモン!」

 

 

「早速、原因を探すぞ。出ろ、インプモン!ケラモン!」

 

 

アミとシュンは男性の携帯の中へとコネクトジャンプするとデジヴァイスからデジモンを出してアプリの故障の原因を探す。アミとシュンは原因を探して奥へと進んで行くとそこには一体のデジモンが何かをやっているのが見えた。

 

 

 

「あれって!もしかしてポヨモン!」

 

 

「ボクの進化する前のデジモンだぁ」

 

 

「何かをしているようだが‥‥」

 

 

アミとシュン達は奥の方でポヨモンが何かをしているのを見て、恐る恐るポヨモンへと近づく。そしてポヨモンの近くまで来るとポヨモンが何をやっているのかが見えて来る。

 

 

「えい‥えい‥うわ-、負けちゃったよう‥このボス、強くてたおせないな-」

 

 

ポヨモンはどうやらここで楽しくゲームをやっていたようだ。それが原因でゲームにエラーが出ていたようである。

 

 

 

「えと、ポヨモンちょっといいかな?」

 

 

「え、なに?キミたちだれ?」

 

 

「わたしはアミ、こっちはシュン!あのねポヨモン。あなたがここでゲームをやってるとエラーが出ちゃうのよ!」

 

 

「えっ、そうなの‥エラーが直せなくてゲームを作ってる社員さんが困ってるの?」

 

 

「うん、そうなんだ‥だから言いにくいんだけど‥‥」

 

 

「ん-、 そう言われても困るの!こんな楽しいこと、すぐには止められないんだもん。」

 

 

 

アミはポヨモンがここでゲームをしてるとエラーが起きてしまうからポヨモンに出て行ってもらうように説得するがポヨモンはこんな楽しいことは直ぐには止められないと言って、聞き入れようとしない。

 

 

「どうしてもって言うなら‥勝負だ勝負-」

 

 

ポヨモンはそう言うとアミ達目掛け襲いかかってくる。

 

 

「えぇ~それはダメだよ。」

 

 

「アミ、下がってろ。ここは俺とインプモンでやる。」

 

 

「オウ!行くぜ!」

 

 

シュンはアミ達に下がっているように言い、インプモンがポヨモンを迎えうつ。

 

 

「ちょっとシュン!ポヨモンは幼年期で赤ちゃんも当然何だからちゃんと手加減しなさいよ!」

 

 

「あぁ、分かっている。インプモン!軽く攻撃してやれ!」

 

 

シュンはアミに手加減するように言われてインプモンに軽くバトルをするように言う。

 

 

「おう、え~と、これぐらいか?ちょっと“サモン“」

 

 

インプモンは手加減した必殺技の小さい“サモン“をポヨモンに放つ。

 

 

「うわぁ~!」

 

 

ポヨモンはインプモンの小さい“サモン“を受けて吹っ飛ぶ。

 

 

「おいおい!何だよ、全然弱いじゃねぇか!」

 

 

「当然だ。あいつは幼年期だ。勝って当然だ。」

 

 

「う-‥バトルでも負けちゃったよ-‥仕方ないなぁ。約束だもんね。分かった、ボスを倒すのはエラーが直ってからにするよ」

 

 

 

「‥‥その事何だが‥ポヨモン‥おまえ俺のデジモンにならないか?」

 

 

ポヨモンはバトルで負けたからエラーが直ってからボスに挑戦すると言うポヨモンにシュンは自分のデジモンにならないかと言う。

 

 

「えっ!」

 

 

「ちょっとシュン!どういう事よ?」

 

 

自分のデジモンにならないかと言われたポヨモンは驚き、アミはシュンにどういう事かと聞く。

 

 

 

「どうもこうも、こいつがまたここでゲームをしたらエラーが起きてしまう‥それじゃ同じ事の繰り返しだ‥」

 

 

「それはそうだけど‥‥」

 

 

「それにおまえはゲームをやりたいんだろう‥それなら俺がこのゲームのデータをコピーしてやるから俺のデジヴァイスでやりな‥それに俺が他にも暇つぶしで作ったゲームがあるしな‥」

 

 

シュンはポヨモンがまたここでゲームをしたら同じことの繰り返しだと言い、自分のデジヴァイスでゲームをするように言い、他にもシュンが暇つぶしで作ったゲームがあるからと言い、ポヨモンにデジヴァイスに入ってるゲームのデータを画面に出して見せる。

 

 

「‥‥うわぁ~~!!!面白そうなゲームがいっぱい~!やりたぁ~い!うん、ぼくなるよ!あなたのデジモンになる!」

 

 

ポヨモンはシュンのデジヴァイスに入っているゲームのデータを見て面白そうだと目を輝かせてシュンのデジモンになると言う。

 

 

「あぁ、だが一つだけ条件がある。俺のデジモンになるからにはゲームで遊んでばかりではなく強くならなくてはならない‥ポヨモン、強くなるために戦う覚悟はあるか!」

 

 

「‥うん!こんな面白いゲームが出来るんならなんだってするよ!!」

 

 

シュンはポヨモンに一つだけ条件があると言って自分のデジモンになるからには強くならなければならないと言うポヨモンに強くなる覚悟があるかと聞くと、ポヨモンはこんな面白いゲームが出来るならなんだってやると言う。

 

 

「‥‥ふっ!今はそれで良いか‥俺はシュンだ‥よろしくなポヨモン‥」

 

 

「うん、よろしくシュン!あ、そうだ。その社員さんに伝えてほしいな、素敵なゲームをありがとうって!じゃぁゲームをやらせて!ぼく、もう我慢出来な~い」

 

 

シュンとポヨモンはお互いにこれからよろしくと言い、ポヨモンはもう我慢出来ずにシュンのデジヴァイスへと入りゲームをする。そして最後に社員さんに素敵なゲームをありがとうと伝えてと言う。

 

 

 

 

「仲間が増えて良かったな!シュン!」

 

 

「あぁ、そうだな。」

 

 

 

「良かったわねシュン!これで全部解決ね。そしたら早く社員さんのところに戻りましょう。」

 

 

「あぁ‥」

 

 

 

アミとシュンは問題を解決すると、男性の携帯からログアウトし男性に解決の報告をする。

 

 

 

「遅い!!いつまで待たせる気だ!分かってるのか!?これが会社なら、君達はクビだぞ!クビ!」

 

 

「(イラっ!)えとっ、もうアプリのエラーは直っていると思いますよ!」

 

 

「何だって!‥‥ん?‥機動したままだったゲームが‥正常に動いてる!ボスが倒せた流れで、ゲームが進んでいるぞ!‥‥ありがとう、ありがとう!!君達が直してくれたのかはよく分からないけどとにかくありがとう!」

 

 

「えぇ、どういたしまして!」

 

 

「‥‥(直ったと分かった途端、態度が一変したな‥まぁいいが‥)」

 

 

「お礼は後でちゃんと事務所に届けておくから!良かった‥これでクビが繋がったよ‥!」

 

 

ゲーム会社の社員はアミとシュンにお礼を言うとその場から去っていった。

 

 

「よし、依頼も終わらせたし事務所に戻るわよシュン!」

 

 

「あぁ‥」

 

 

アミとシュンは依頼を終わらせると事務所へと戻って行った。

 

 

「ただいま戻りました。杏子さん!」

 

 

アミとシュンは依頼を終わらせると探偵事務所へと戻って来る。

 

 

「ご苦労だったな二人とも。帰って来たところで悪いが、君達にまた新たな依頼が入った‥どうやらミレイからの依頼のようだな‥」

 

 

「えっ!ミレイさんからですか?」

 

 

「あぁ、依頼内容は来てから話すので自分のところに来てほしいと言うことだ‥」

 

 

「分かりました!それじゃ行ってきます。」

 

 

 

アミとシュンは杏子からミレイからの依頼が来ていることを教えられると事務所を出てミレイのいる、デジラボへと向かった。

 

 

 

 

--デジラボ--

 

 

 

 

「こんにちわミレイさん!」

 

 

「‥‥依頼の内容を聞きにきた‥‥」

 

 

「あら、二人ともいらっしゃい。依頼、受けてくれたのね。」

 

 

「はい!」

 

「あぁ‥」

 

 

アミとシュンはミレイに依頼の内容を聞くためにデジラボへと来て、依頼内容を訪ねる。

 

 

「デジモンとの絆で結ばれたあなた達なら当然、来てくれると思っていたわ。‥さっそく依頼の話だけれど、あなた達‥もうクーロンのハッカーには会った?」

 

 

 

「えっ!はい‥会いました。アカウント狩りをしていたハッカー達に会いました。」

 

 

 

「クーロンにもデジモンを連れた奴らもいたな‥」

 

 

「そう、じゃぁ話は早いわね。この世界‥EDENにはびこるハッカー達はデジモンをただの便利な道具としてしか見ていない‥それだけじゃなく、彼らを犯罪行為に利用しているわ‥今回の依頼はね、そんなハッカーを懲らしめてほしいの‥同じハッカーとして、バトルでね。そして、もうデジモンを悪用しないよう反省させて欲しいの」

 

 

 

「はい、分かりましたミレイさん!わたしもデジモンを悪いことに利用するのは許せないですし、あっ、でもハッカーの人も悪い人だけってわけじゃないかも‥?」

 

 

ミレイからの依頼はデジモンを道具のように使い悪用するハッカー達をバトルで懲らしめてほしいと言う‥依頼内容を聞いたアミもデジモン悪いことに利用するハッカーは許せないと言いつつも、ハッカーである全ての人が悪いやつばかりでもなく良いやつもいると、思う。

 

 

 

「え‥?ハッカーは悪いやつらばかりじゃないですって?、ふふっ、期待を持てるハッカーに出会えたのかしら?」

 

 

「はい!」

 

 

ミレイに期待を持てるハッカーには出会えたのかと聞くと、アミはザクソンのユーゴやハッカーかもしれないアラタを思い浮かべる。

 

 

「あなたがそういうなら、信じてみてもいいわ‥でも、タチの悪いハッカーがいることも事実よ。デジモン達は今も、悪用され苦しんでいる‥彼らが少しでも楽になるようにハッカー達にお灸を据えてもらえないかしら?」

 

 

「分かりました‥でも、わたしが思う人達以外にも本当は良いハッカーがいるかもしれないので説得出来たらしてみます。」

 

 

 

アミは自分が思う良いハッカー以外にも本当は良いハッカーがいるかもしれないので出来たら説得してみると決心する。

 

 

「ふふ‥あなたは本当に面白いわね‥あなたの好きなようにして良いわ。EDENでも特にタチの悪いハッカーをあらかじめピックアップしておいたわ!そのハッカー達は「クーロンLv2」にいるわ。それじゃよろしくね。」

 

 

「分かりました‥それじゃ行ってきますミレイさん!」

 

 

 

アミはそう言うと、クーロンLv2に行くためにデジラボから出る。シュンもアミの後を追いかけてデジラボから出ようとした時、後ろからミレイに声を掛けられる。

 

 

「あなたもあの娘のことを頼んだわよ‥ハッカーには危険なやつらもいるわ‥あなたがあの娘を守ってあげてちょうだい‥」

 

 

「‥‥?、分かっている。あいつはすぐに無茶をするからな‥」

 

 

「ふふっ、それじゃあ頼んだわよ!」

 

 

ミレイはシュンにアミのことを守ってあげてと頼まれるとシュンは分かっていると言い、アミを追いかけてデジラボから

出て行く。アミとシュンはミレイからの依頼を受けてクーロンLv2へと向かった。

 

 

 

 

--クーロンLv2--

 

 

「プロットモン、お願い!」

 

 

「パピーハウリング!」

 

 

 

「今だインプモン!」

 

 

「“サモン“」

 

 

 

クーロンLv2へと来たアミとシュンはミレイのピックアップした悪いハッカー達を見つけて、デジモンを悪いことに使わないように説得するも聞くはずもなく戦うことになり、アミとシュンは次々と悪いハッカーを見つけてたたかっていた。そして、今、プロットモンとインプモンの必殺技が決まり悪ハッカーのデジモンを倒したのだった。

 

 

「よし!私たちの大勝利ぃ~!これに懲りたらデジモンを悪いことしないこと!わかったわね!!」

 

 

「ヒィィィ~~~!!!わかりましたぁ~!」

 

 

 

アミはハッカーのデジモンを倒すと、その悪ハッカーにもうデジモンを悪いことに使わないように言うと、悪ハッカーはビビりながら分かりましたと言い逃げて行った。

 

 

 

「さて、お疲れ様。プロットモン、トコモン!これまで結構戦ったけど大丈夫?」

 

 

「大丈夫よアミ!まだ、戦えるわ!」

 

 

「ぼくも大丈夫!」

 

 

「ミレイがピックアップしたデジモンを悪用するハッカーはこれで粗方倒したな‥それじゃミレイのところに報告しに行くか‥」

 

 

「そうね。ミレイさんに依頼完了の報告しに行きましょ!」

 

 

 

アミとシュンはミレイがピックアップしたハッカー達を倒していき、中には戦った後で分かってくれたハッカーの人もいたが、ほとんどのハッカーがやられた後に負け惜しみや悪態を言って逃げて行った。アミとシュンはミレイがピックアップしたハッカーを全て倒してミレイに依頼完了の報告をしにデジラボへと向かおうとした時、奥から悲鳴が聞こえてくる。

 

 

 

「今の悲鳴は!どこから!」

 

 

「どうやら奥の方から聞こえてきたようだな?」

 

 

「行くわよみんな!」

 

 

 

アミとシュンがいる場所からさらに奥の方から悲鳴が聞こえてきたため、アミ達は悲鳴の聞こえた方へと急いで向かう。悲鳴が聞こえた場所に着くと、そこには二人の男と女のハッカーが両耳の垂れた白と茶色の二体のデジモンを痛めつけていた。

 

 

 

「ちょっと!あんた達!いったいなにやってんのよ!!!」

 

 

アミとシュンはその痛めつけられているデジモンの前に立ち二体のデジモンを庇う。

 

 

「はぁ~!なにしてるって?見てわかんなぁ~い?そいつらがぁ素直にぃわたしのデジモンにならないからおしおきしてんのよぉ~!邪魔しないでくれるぅ~!」

 

 

 

その女ハッカーは素直に自分のデジモンにならない二体をおしおきと言って二体のデジモンを痛めつけて無理やり自分のデジモンにしようとしている。

 

 

 

「ウゥ‥だ、だれがあんたの‥デジモンになんて‥なるものですか‥」

 

 

「クゥ‥そうだよ、ボクたちはおまえなんかの‥‥デジモンになんてなるもんか‥」

 

 

 

二体のデジモンはボロボロの体でふらふらと立ち上がろうとし絶対に女ハッカーのデジモンになんてならないと言う。

 

 

 

「ロップモン、成長期、種族、データ 属性、地面  テリアモン、成長期、種族、ワクチン 属性、風 か。そこのお前もこいつらを自分のデジモンにしようとしてるのか?」

 

 

 

シュンはデジヴァイスで二体のデータを調べると、女ハッカーの隣にいる男のハッカーにお前も二体を自分のデジモンにしようとしてるのかと聞く。

 

 

「い~や!俺さまはそんな弱そうなデジモンに興味はないなぁ~!!ただのこいつの付き添い!だけど、弱いやつらが痛めつけられるのを見るのは最高にたのしい~なぁ~!!」

 

 

男ハッカーは女ハッカーの付き添いだと言うが、テリアモンとロップモンが痛めつけられるのを見て最高に楽しいと最低のことを言い、それを聞いたアミとシュンはそのハッカー達に怒りを露わにする。

 

 

 

「何ですって、ふざけたこと言ってんじゃないわよ。あんた達は最低なハッカーだわ!あんた達なんかにこのコ達を渡してたまるもんですか!絶対にこのコ達を守ってみせるわ!プロットモン、トコモン!お願い、力をかして!」

 

 

 

「もちろんよアミ!わたしもあいつらは絶対に許せないわ!」

 

 

「ぼくもがんばるよアミ!」

 

 

 

二人のハッカーにアミは怒りの感情がわき上がり、絶対に二体を渡さないと言ってプロットモンとトコモンを出して女ハッカーに立ち向かう。プロットモンとトコモンも二体を守るために戦う体勢に入る。

 

 

 

「‥‥その通りだな‥おまえたちのようなやつらが‥俺は一番気に入らない。行くぞ、インプモン、ケラモン‥」

 

 

「オウよ!オレもやつらは許せねぇ!ぶっ飛ばしてやるぜ!」

 

 

「ケラケラ~」

 

 

 

シュンも最低な二人のハッカーを気に入らないと言って、シュンも二体を守るようにアミの隣に並び、男ハッカーに立ち向かう。インプモンとケラモンもデジモンを非道な扱いをする二人のハッカーに怒りを抱き戦う姿勢を見せる。

 

 

 

 

「あなたたち‥‥わたしたちを守ってくれるの‥?」

 

 

「どうして‥‥ぼくたちを‥?‥‥」

 

 

 

ロップモンとテリアモンはアミとシュンにどうして自分たちを守ってくれるのかと不思議そうに聞く。

 

 

 

「決まってるでしょ!わたしにとってデジモンは大切な存在、家族当然なの!だから、デジモンを道具のように扱うあいつらにあなたたちは絶対に渡さない!わたしたちが守ってみせる。」

 

 

「アミの言うとおりだ‥それに俺はああいう奴らが一番気に入らない、待っていろ‥すぐに終わらせて傷の手当てをしてやる‥」

 

 

何故、自分たちを守ってくれるのかと聞くテリアモン達にアミは自分にとってデジモンは家族と同じ大切な存在と言い、だからこそデジモンを道具のように扱うような二人のハッカーには絶対に渡さない、守ってみせると言う。シュンもアミの言うことに頷き、すぐに終わらせて傷の手当てをしてやるとロップモン達に言う。

 

 

 

「ハァ~ァ?チョ~ウザいんですけど~、関係ないのにクビ突っ込んでぇ、そんなウザいあんた達わたしたちがボッコボッコにしてあげるぅ~!ねぇ~!」

 

 

 

「あぁっ、ヒーロー面しやがって、たかがプログラムになにをそんなに熱くなってんだか理解出来ねぇぜぇ、そういうやつが俺は一番ムカつくんだぁ!ぶっ潰してやるぜ!出な!」

 

 

 

アミとシュンの発言を聞いた女ハッカーと男ハッカーはキレて、ぶっ潰してやると言ってデジモンを出す。女ハッカーの方は白い雪だるまのような姿をしたデジモンが出てくる。そして、男ハッカーの方は黄色の体をした片目のデジモンと子鬼の姿をしたデジモンが出てくる。

 

 

 

「あれは、ユキダルモン、成熟期、種族、ワクチン 属性、水 必殺技は大きな体から繰り出す「絶対零度パンチ」成熟期のデジモンが二体‥大丈夫、プロットモン、トコモン!」

 

 

「任せて、アミ!」

 

 

「うん!」

 

 

 

「二体は前に見たことがある、ゴブリモンだな‥もう一体は‥サイクロモン、成熟期、種族、ウイルス 属性、地面 必殺技はあらゆる物を溶解する超高熱の「ハイパーヒート」か‥成長期二体に成熟期が一体か‥いけるか、インプモン、ケラモン」

 

 

「おう、心配ないぜシュン!」

 

 

「ケラ~」

 

 

 

アミは女ハッカーとシュンは男ハッカーと相対し、そして、テリアモンとロップモンを守るための戦いが今始まった。

 

 

 

 

  --アミ SIDE--

 

 

 

「プロットモンはスキルで攻撃して、トコモンはアワでユキダルモン達の気をひいて!」

 

 

「ホーリーライト!」

 

 

「プゥ~!」

 

 

 

アミはプロットモンにスキルで攻撃するように言い、トコモンにはアワでプロットモンにユキダルモン達に攻撃する隙を与えるためにアワでユキダルモン達の気をひくように指示する。アミの作戦は成功し少しずつユキダルモン達にダメージを与えていく。しかし、成熟期のユキダルモン達に大したダメージにはなっておらず即座に反撃してくる。

 

 

 

「アハハァ~~、そんな攻撃いくらしてもムダムダァ~!やっちゃいなさい、ユキダルモン!」

 

 

 

「「絶対零度パンチ!!」」

 

 

女ハッカーはそんな攻撃をいくらしても無駄と言い、ユキダルモンに攻撃の指示を出し二体はプロットモン達に必殺技を放つ。

 

 

 

「交わして!プロットモン、トコモン!」

 

 

 

アミはユキダルモン達が必殺技を放つのを見てプロットモン達に交わすように言い、プロットモン達は慌ててユキダルモンの攻撃を交わす。ユキダルモンの必殺技を交わした跡は凍り付いている。それを見てアミは冷や汗を流す。

 

 

 

「あれに当たったらこおっちゃう!何とかしないと‥‥」

 

 

「無駄よ!あんたは負けるのよ、ワタシの可愛いペット達にね!デジモンは所詮プログラムなのよ。ペットにするのがちょうどいいのよ!」

 

 

「デジモンはただのプログラムなんかじゃないわよ!一緒に笑ったり泣いたり出来る‥わたしにとって掛け替えのない大切な仲間、そして家族なの!デジモンをただのペット同然に扱うあんたなんかにわたし達は絶対に負けない!!」

 

 

「アハハ!それじゃぁあんたの大切な仲間のデジモンを倒した後でわたしのペットにしてやるわよ!止めよユキダルモン。」

 

 

 

女ハッカーはアミ達に止めをさそうとユキダルモンに指示をし、プロットモン達に必殺技を放つ構えに入る。

 

 

 

「(クゥ~、勝ちたい‥ぼくたちのことを仲間だと家族だと言ってくれたアミのためにもぼくは勝ちたい!!アミを守るための力がぼくはほしい!!)」

 

 

 

トコモンは自分たちの事を仲間、そして大切な家族だと言ってくれるのアミのためにも勝ちたいと言う想いが心の底からわき上がってくる。そして、その想いがデジヴァイスに反応しトコモンの体を光が包むとトコモンの姿が黄色い羽の生えた姿へと変わる。そして、迫るユキダルモン達を謎の攻撃で吹き飛ばす。

 

 

「なんで!!どうしてユキダルモン達が吹っ飛んだのよ!!」

 

 

女ハッカーはユキダルモン達が吹っ飛んだことに驚く。そして、光が止むとそこから進化したトコモンが姿を現す。

 

 

 

「えっ!トコモン?あなたトコモンなの?もしかして進化したの‥」

 

 

 

「うん!今は進化してパタモンになったんだよアミ!」

 

 

 

アミが進化したのかトコモンに聞くと、トコモンは進化してパタモンになったのだとアミに笑顔で言う。

 

 

 

「すごい‥パタモン、成長期、種族、データ 属性、風 必殺技は空気を吸い込んで一気に空気弾を吐き出す「エアショット」‥すごい!進化したんだ。ホントにすごいよ。パタモン!!」

 

 

 

アミは進化したパタモンのデータをデジヴァイスで調べると、進化したパタモンを見て凄いと言って喜ぶ。

 

 

 

 

「ハァ~、進化したからなんだっていうのよ?ユキダルモン!!やっちゃいなさい!」

 

 

女ハッカーは進化したから何だと言って、ユキダルモンに攻撃するように指示を出す。

 

 

 

「危ない!パタモン、プロットモン避けて!!」

 

 

「大丈夫だよアミ!任せて、エア~ショット!!」

 

 

 

アミがパタモン達に逃げるように言うと、パタモンは大丈夫だと言って口に空気を吸い込んで一気に吐き出す空気弾、エアショットを放ち、迫るユキダルモン達をふっ飛ばす。

 

 

 

「どうだ、ぼくのエアショットの威力は!!」

 

 

「凄いよパタモン!」

 

 

「くっ!ふざけるんじゃないわよ。あんた達の攻撃なんかでやられないわよ。なにをしてんのよ!さっさと攻撃しなさい。」

 

 

 

女ハッカーは思ったよりも強いパタモンに驚き、ユキダルモンに攻撃するように言い、ユキダルモンはパタモン達に必殺技の絶対零度パンチで攻撃する。

パタモン達にユキダルモンの必殺技が迫ろうとしたその時‥!!

 

 

「プチツイスター!!!」

 

 

パタモン達の後ろから竜巻が起こり、攻撃しようとしたユキダルモンを吹き飛ばす。

 

 

 

「えっ!今のは、テリアモン!!あなた動いて大丈夫なの!それにどうしてわたし達を!」

 

 

「キミ達が戦ってくれている間にだいぶ休めたよ。それにボク達を守るために戦ってくれてるんだから当たり前だよ!もう一人の方にはロップモンが行ったよ。アミ、みんな、ボクも一緒に戦うよ!」

 

 

「ありがとうテリアモン!心強いわ!!」

 

 

 

アミが自分たちを助けてくれたテリアモンにどうして助けてくれたのかと聞くと、テリアモンは自分たちを守るために戦ってくれてるんだから当たり前だと言い、アミ達と一緒に戦う。

 

 

「はぁ~!!マジでムカつくんですけどぉ!!もうあんたみたいな生意気なやついらないし、コイツらと一緒に倒してやるわよ。ユキダルモン、そいつらを全員やっちゃいなさい!。」

 

 

 

「そうは行かないわ!わたし達はあんたなんかに絶対負けない!お願いプロットモン!」

 

 

「うん、行くわよ!パピーハウリング!」

 

 

プロットモンは迫るユキダルモン達に必殺技のパピーハウリングを放ち、動きを止める。

 

 

「今だよ。パタモン、テリアモン!」

 

 

「エア~ショット!」

 

 

「プチツイスター!」

 

 

 

プロットモンの必殺技を受けて動けないユキダルモン達に必殺技を放ち、ユキダルモン達を吹っ飛ばす。

 

 

 

「えっ!チョッ!!キャァァ~~!」

 

 

女ハッカーは吹っ飛んで来て気絶したユキダルモンの下敷きとなり気絶してしまったようだ。ユキダルモンの下敷きになりながら目を回している。

 

 

「やったぁ~~!わたし達の大勝~利~!!」

 

 

「やったわねアミ!」

 

 

「アミ~ボク頑張ったよ~誉めてぇ~!」

 

 

「よしよし!よく頑張ったねパタモン。」

 

 

パタモンは誉めてと言ってアミに飛び込んで来たパタモンを抱いて頭をよしよしと撫でてパタモンを誉める。

 

 

 

「テリアモンもありがとう!あなたが協力してくれたおかげであいつに勝つことが出来たわ!」

 

 

「ううん‥お礼を言うのはボクの方だよ。もしキミ達がいなかったらボクは今頃あいつのデジモンになって都合の良いペットになるところだったよ。助けてくれて本当にありがとう。」

 

 

一緒に戦ってくれてありがとうと言うアミにテリアモンはお礼を言うのはこっちだと言い、アミ達に改めてお礼を言う。

 

 

 

「それで‥お願いがあるんだけど‥アミ!ボクをキミのデジモンにしてくれないかな?」

 

 

「えっ?テリアモン、わたしのデジモンになってくれるの?でも、良いのテリアモン!」

 

 

 

「うん、アミはあいつと違ってボクたちデジモンを家族だと言ってくれたし、お願い!ボクをアミのデジモンにして」

 

 

テリアモンは自分を助けてくれたアミのデジモンになりたいと言い、デジモンを家族や仲間だと言ってくれるアミのデジモンになりたいとアミにお願いする。

 

 

「うん、もちろんだよ。これからよろしくねテリアモン!!」

 

 

「うん、よろしくアミ!みんな!」

 

 

「新しい仲間が増えてうれしいわ!これからよろしくね。」

 

 

「ボク、パタモン!これからよろしくね。」

 

 

 

アミ達は新たにテリアモンが仲間になったのを全員で喜びこれからよろしくと笑顔になる。アミ達は女ハッカーに見事、勝利する事に成功したのだった。

 

 

 

 

 

ーーシュン SIDE--

 

 

 

 

アミ達が戦いはじめると同時にこちらでもシュンと男ハッカーとのバトルがスタートした。アミの方とは違い、こちらは成熟期のデジモンはサイクロモン一体だったのでシュンは冷静にインプモンとケラモンに指示を出し、先に二体のゴブリモンを倒す事に成功する。残るは成熟期のサイクロモンが一体だけである。

 

 

 

 

「さて、まずはゴブリモン二体を倒した‥後はサイクロモン一体だけだな‥」

 

 

 

「はぁん!!あんなザコ二匹を倒したくらいでもう勝ったつもりか!やれぇサイクロモン」

 

 

 

男ハッカーはやられたゴブリモンになんの気遣いもなく罵倒し、サイクロモンに攻撃するように指示し、サイクロモンは強靭な右腕をインプモン達に振り下ろし攻撃する。

 

 

 

「インプモン、ケラモン、交わして攻撃だ!」

 

 

「“サモン"」

 

 

「“クレイジージギル“」

 

 

シュンの指示通りにインプモン達はサイクロモンの攻撃を交わして、必殺技を放つ。

 

 

 

「はっ!そんなレベルの低い技が効くか!やれぇサイクロモン!」

 

 

しかし、さすが成熟期と言ったところか‥ダメージは有るものの倒せるまでには至らずにサイクロモンは必殺技の超高熱、ハイパーヒートを放つ。

 

 

 

「インプモン、ケラモン!最大パワーで必殺技を放て!」

 

 

「おうよ!負けるかよ、くらえぇ“サモン"」

 

「ケラ~!"クレイジージギル“!!」

 

 

シュンの指示通りにインプモンとケラモンはサイクロモンの必殺技に対抗するために最大パワーで必殺技を放ち、サイクロモンとインプモンとケラモンの必殺技がぶつかり合うがサイクロモンの必殺技の方がインプモンとケラモンの合わさった攻撃よりも僅かに威力が高く、インプモン達の攻撃を打ち破り、シュンとインプモン達に迫る。

 

 

 

「ハッ!!ざまぁみやがれ、ヒーロー気取りのクソヤロウが!!これで終わりだ。」

 

 

男ハッカーはサイクロモンの技がインプモン達の攻撃を打ち破ったのを見て、嬉しそうに笑い終わりだと言う。

 

 

「(これは少し不味いな‥‥まぁまだ手はある‥)」

 

 

シュンはインプモン達の攻撃がサイクロモンの攻撃に破られたのを見て少し不味いなと思いながらもまだ、手はあると考えて、取りあえずサイクロモンの攻撃を避けようとしたその時!

 

 

「ブレイジングアイス!!」

 

 

シュンの後ろから冷気弾が放たれ、インプモン達との必殺技の衝突で威力の落ちていたサイクロモンの必殺技を相殺する。

 

 

 

「なっ!何だと!!」

 

 

「今の攻撃は…いったい?」

 

 

 

男ハッカーはサイクロモンの攻撃が相殺されたことに驚き、シュンは突然自分の後ろから放たれた攻撃に驚き後ろを向くとそこには……!!

 

 

「あら?よけいなお世話だったかしら?」

 

 

 

シュン達を助けたのはハッカー達に攻撃され傷ついていたはずのロップモンが立っていた。

 

 

 

「てめぇ!まだ動けたのか!」

 

 

「ロップモン!……お前なぜ?」

 

 

 

男ハッカーは自分の攻撃が邪魔されたことに怒り、シュンはボロボロに傷ついていたはずのロップモンが自分を助けてくれたことに驚き、なぜだと聞く。

 

 

 

「きまってるでしょ!あんたたちがわたしたちを守るために戦ってくれてるのにわたしだけ黙って見てるわけには行かないわ!それにわたしもあいつらは許せないの!ボロボロにされたお返しをしなきゃ気が済まないわ!女の人の方にはテリアモンが行ったわ。さぁ、一緒に戦いましょう。」

 

 

 

 

「ふっ!あぁ、一緒に戦うぞロップモン。行くぞ、インプモン、ケラモン!」

 

 

 

 

「えぇ!行くわよ。」

 

 

 

「おう、行くぜぇ!」

 

 

「ケラ~!!」

 

 

 

 

ロップモンはシュン達に一緒に戦おうと言い、シュンも笑みを浮かべ頷き一緒に戦うぞと言い、インプモン達と一緒に戦闘態勢に入る。

 

 

 

「けっ!さっきから見ていてムカつくぜ!そんなザコが一匹増えたくらいで何になるって言うんだよ。サイクロモン、さっさとやっちまえ!!」

 

 

 

男ハッカーは先ほどからのシュン達とロップモンの様子を見ていてムカつくと言ってサイクロモンに攻撃するように指示をし、サイクロモンは必殺技を放つ。

 

 

 

「いまだ、全員最大パワーで必殺技を放て!」

 

 

 

「”サモン”!」

 

 

「”クレイジージギル”!」

 

 

「”ブレイジングアイス”!」

 

 

 

インプモン達が必殺技を放つと合わさりサイクロモンの必殺技とぶつかり合う。そしてサイクロモンの技を打ち破りサイクロモンに命中しその攻撃を受けたサイクロモンは吹っ飛び倒れる。

 

 

「よく頑張ったな‥俺達の勝利だ‥!」

 

 

「おう、やったぜ!」

 

 

「ケラ~!」

 

 

「えぇ、やったわね!」

 

 

 

シュンとインプモン達は力を合わせて勝利したことを喜びあう。

 

 

「なっ!!そんなバカな!おれのデジモンが‥こんな‥低レベルなヤツらに‥‥」

 

 

男ハッカーは自分のデジモンがシュン達に負けた事が信じられずにショックで下を向く。そして‥!

 

 

「ふざけるな‥‥おれがこんな低レベルな奴らに‥‥負けるわけがねぇ~!!!」

 

 

 

男ハッカーはシュン達に敗北した事実を否定し、怒りを露わにしてシュンに向かって殴りかかる。

 

 

 

「あ、危ない!!」

 

 

 

男ハッカーがシュンに殴りかかるのを見たロップモンは危ないとシュンに言う。しかし、シュンは男ハッカーが自分に殴りかかってくるのを見ても慌てる事なく、向かってくる男ハッカーの拳を交わして、男ハッカーの顔面を殴る。

 

 

 

「‥‥フン‥!」

 

 

「グハぁ!!‥ガクッ‥‥‥」

 

 

 

シュンに殴られた男ハッカーはそのまま少し吹っ飛ぶと倒れて気絶する。

 

 

「‥フン!低レベルなのはどっちだ‥‥デジモンをただのプログラムだと思ってるやつに俺が負けるわけないだろう‥」

 

 

 

シュンは気絶した男ハッカーを見下ろして、デジモンをただのプログラムだと思ってる男ハッカーに負けるわけがないと言う。

 

 

「おう、そのとおりだぜ!シュン、やっぱりお前は俺の最高のパートナーだぜ!!」

 

 

「ケラ~!」

 

 

インプモンとケラモンはシュンの言葉を聞いて、シュンを最高のパートナーだと嬉しそうに言う。

 

 

「ふっ‥あぁ、そうだな。それに、ありがとな、ロップモン‥お前が力を貸してくれたおかげであいつらに勝つ事ができた‥」

 

 

「‥ううん!お礼を言うのはわたしの方よ!あんた達がわたし達を助けてくれなかったら、あんな最低なヤツらのデジモンになるところだったわ!!ほんとうにありがとう‥シュン!!」

 

 

 

シュンは協力してくれたロップモンにお礼を言うと、ロップモンはお礼を言うのは自分だと言って、助けてくれて本当にありがとうと、シュン達に改めてお礼を言う。

 

 

「うん‥よし、決めたわ!シュン、わたしをあなたのデジモンにして!!」

 

 

ロップモンはシュンにお礼を言った後に少し考える素振りをすると、決めたと言ってシュンのデジモンにしてほしいとシュンにお願いする。

 

 

 

「なに?おれのデジモンになりたいだと‥だが、良いのかロップモン?」

 

 

「えぇ、シュン‥あなた達はわたしたちを守ってくれたし、あいつらと違って、デジモンを道具のように使わないし、一緒に戦ってあなたなら信頼出来るわ!だからお願い、わたしをあなたのデジモンにして!」

 

 

ロップモンは自分を守ってくれたシュンのデジモンにしてほしいとお願いし一緒に戦ってシュンは信頼出来る人だと思ったと言う。

 

 

 

「‥‥わかった、ロップモン‥これからよろしくな‥!」

 

 

「えぇ!よろしくシュン!」

 

 

シュンはロップモンを仲間にする事に決めて、これからよろしくと言って、しゃがんでロップモンと握手する。

 

 

「おう!おれはインプモンって言うんだ。こっちはケラモン!これからよろしくな!」

 

 

「ケラケラ~!」

 

 

 

インプモンとケラモンも新しく仲間になったロップモンに自己紹介をする。

 

 

 

「えぇ、よろしくね。二人とも!」

 

 

 

ロップモンがシュンのデジモンになること決めてインプモン達にこれからよろしくと言うと、同時に向こうの方から同じく女ハッカーに勝利したアミ達がやってくる。

 

 

 

「シュン!ケガはない!大丈夫だった‥!」

 

 

「あぁ、当たり前だ‥あんなやつに俺が負けるわけないだろう・・どうやらそっちも無事に勝てたようだな。」

 

 

 

アミはシュンを心配して怪我は無いかと言い、大丈夫だったと聞くと、シュンは当たり前だと言い、アミの方も無事に勝てたようだなと言う。

 

 

 

「もちろん、わたし達の大勝利よ!!テリアモンも一緒に戦ってくれたし、あのムカつく女ハッカーをぶっ飛ばしてやったわ!それにテリアモンも仲間になってくれたし、ねぇテリアモン!」

 

 

「うん!アミがぼくたちのために戦ってくれている姿を見て、ぼくもアミみたいになりたいと思ったんだ。それで、ロップモンはその人のデジモンになったの?」

 

 

 

「えぇ、そうよテリアモン。テリアモンと同じでわたしたちを守ってくれたシュンの事が気に入ったから、シュンのデジモンになったのよ。」

 

 

 

 

テリアモンとロップモンはお互いにアミとシュンのデジモンになったことを説明する。

 

 

 

「シュン、ロップモンを仲間にしたのね‥良かったじゃない!」

 

 

「あぁ‥おまえこそな、それよりあいつらも倒したことだし、これでミレイが言っていたハッカー達は大体倒しただろう‥依頼完了の報告しに行くぞ。ロップモン達の手当もしてやった方がいい。」

 

 

 

「そうね。あいつらもぶっ飛ばしたし、ミレイさんのところに行きましょう。テリアモン、ロップモン、これからよろしくね。」

 

 

 

「「よろしく」」

 

 

 

アミとシュンは許せない二人のハッカーを倒すと、新たに仲間になった”テリアモン”と”ロップモン”にこれからよろしくと言って、依頼の完了を報告するためにミレイのいるデジラボへと向かったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 --デジラボ--

 

 

アミとシュンはデジラボへとつくと、まずはミレイにボロボロのテリアモンとロップモンのケガの治療を頼み、二体ともあの二人に痛めつけられてかなり重傷だったが、命に別状はなくゆっくり休めば大丈夫だと言うことだった。

 

 

 

「もう大丈夫よ。二体ともかなりダメージをおっていたけど、手当もしたから安心しなさい。今はゆっくり休んでいるわ。このままゆっくり休めばケガも治るはずよ。」

 

 

 

「良かったぁ~!テリアモンとロップモンも無事で!ミレイさん、ありがとうございます。」

 

 

「‥礼を言う。それから、ミレイ、言われたとおりにデジモンを非道に扱うハッカーを倒したぞ。」

 

 

アミとシュンはテリアモンとロップモンが大丈夫だったことに安心しケガを治療してくれたミレイにお礼を言う。シュンはミレイに依頼完了の報告をする。

 

 

 

「ふふ、首尾よくいったみたいね。あなた達に頼んでよかった-‥いえ、違うわね‥」

 

 

 

「?どう言うことですか?」

 

 

ミレイの言葉にアミは首を傾げる。

 

 

「デジモンとの強い絆を持っているあなた達にとってはこの結果も、”運命”だったのよ‥ふふ」

 

 

 

「きずな‥ですか?」

 

 

「相変わらず妙なことを言うやつだ‥‥」

 

 

 

ミレイの言葉にアミは頭にハテナを浮かべ、シュンは相変わらずのミレイの妙な発言に頭を手で押さえる。

 

 

 

「ふふ‥-一応、褒めているのだけれど?ともかく、二人ともお疲れ様‥あの子達はここでゆっくり休ませておくわ。”このあと”もよろしくお願いね!」

 

 

 

「はい!ありがとうございますミレイさん!‥えっ?」

 

 

「なに?依頼は完了しただろう‥」

 

 

ミレイは二人にお疲れ様と言い、このあともよろしくと言うと、アミとシュンはミレイの妙な言い回しに頭にハテナを浮かべる。

 

 

 

「‥何をもう終わった気でいるのかしら?デジモンを苦しめている悪質なハッカーはまだまだ、たくさんいるのよ‥この子達を痛めつけたあの二人のようにね。あなた達がわたしがピックアップしたハッカー達を倒してくれている間に、他にタチの悪いハッカー達の「ブラックリスト」を作ってみたの、あなた達が倒したハッカー達以外にもまだ30人くらいいるわね。」

 

 

 

 

「えっ!!あんなに倒したのにまだそんなに入るんですか!!」

 

 

 

「数が多いぞ!もうちょっと少なくならないのか!」

 

 

アミは今回の依頼でもけっこうな数のハッカーを懲らしめたのにまだそんなにたくさんのデジモンを非道に扱うハッカーがいることに驚き、シュンはもうちょっと少なくならないのかと聞く。

 

 

 

「‥あら、これでもずいぶんと厳選したつもりなのだけれど?」

 

 

 

もう少し減らせないかと聞くシュンにミレイはこれでもずいぶんと厳選したつもりだと説明し、アミとシュンはそれを聞いて顔をひきつらせる。

 

 

 

「でも‥安心して頂戴。なにもあなた達だけでハッカー達の居場所を探すわけじゃないのよ。わたしも悪質なハッカー達の居場所がわかったら知らせるわ。苦しむデジモン達を、一体でも多く助けてあげてね‥じゃ、”これから”よろしくね。ふふ」

 

 

 

 

ミレイは少し笑みを浮かべてアミとシュンにこれからもよろしくと言うと、アミとシュンははぁっと少しため息をつくと、杏子に依頼完了の報告をするために探偵事務所へと向かった。

 




如何でしたでしょうか?また、早い内に投稿したいと思います。


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