ネギま 英雄の魂(スーパーヒーロースピリッツ)物語 (ナハト・リコリス)
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クロスオーバー とんでもないマフィアと悪魔との競演
クロス第1話 一誠の苦悩と、犬耳娘との出会い


トマトルテさんの作品『転生赤龍帝のマフィアな生活』とのクロス作品になります。

作者であるトマトルテさんに確認をしていただき、アットノベルスで投稿していた作品です。

時期系列としては、トマトルテさんの所は『四十九話』、つまり原作4巻が終わった後くらいになります。
逆にこちらは、原作3巻、つまりネギとエヴァンジェリンとの最初の戦いが終わり、修学旅行が始まる前の話になります。

ちなみに、このクロスで登場したイリナちゃんにのモードに関しては、『有り』と言うことで、納得されました。


「・・・俺は一体どうしたらいいんだ」

 

ここ最近俺にとって最悪でしかない。何しろ最近は胃が痛くなる事ばかりでしかない。

その理由は、最近活動が激しくなった禍の団(カオス・ブリゲード)の戦闘よりも、俺の周り関係が痛くて堪らない。

 

イリナが何かある事にヤンデレ化して俺と戦闘し、俺の中にいる変態連中も何かある事に騒ぎたてることが原因で俺としては胃が痛い状態であり続け、一応ユニ達という俺にとって安心できるようなものはあるのだが、それでも変態共は変態共でことある事に俺の精神を痛み続ける。

 

そして俺が癒しをしている状態を見たイリナがヤンデレ化して戦闘し、

おまけにたまにだが親バカの奴等が俺のところに突撃してくると、もう何度も何度も同じ事が理由は違っても起こり、もう無限ループしていると言えるほどで、俺の身体も精神も限界でもあった。

 

 

おまけに最近はヤンデレ化したイリナに四肢を切り捨てられ、ユニや他の面々も殺され、そして・・・

 

 

と、あまりにもリアルすぎて怖い夢をもう毎晩見ており、睡眠薬を飲んでも同じような悪夢を見るため、最近はほとんど眠る事ができず、目の下に大きなクマを作って学校に行っているほどだ。

眠いのだが、寝ても同じ夢しか見ない今の俺に取って、完全にいって気力だけで何とかしているほどだ。

 

 

おまけにカオス・ブリゲード関係が原因で最近は偶にだが面倒ごとが多く、どうすることも出来ない。

出来たらあいつ等をストレス発散の材料にしたいのだが、なかなか現れもしないためストレスは溜まっていくばかりだ。

 

偶に現れてストレス発散をしたくても、ヤンデレイリナが騒動を起こした敵の半数以上を倒すため、俺のストレス発散になるほどの存在がいないのも原因である。

 

一応カスザメで虐めていたりするが、そんなのはほぼ言っていいほどの気休めでしかない。

そんな思いを持ちつつ、俺は近くの公園のベンチでゾノヴィアと一緒に愚痴を語りながら座っていた。

 

ちなみにゼノヴィアとはこの公園に来る途中で物凄く暗いオーラを纏ったゼノヴィアに出会ったのだ。

 

 

流石の俺も今の状態のゼノヴィアに出会った時、俺ですら物凄く暗いオーラを纏っていたため恐怖したのだ。

その後ゼノヴィアからその暗いオーラの理由を聞いたら、同情するしかないとしか言えなかった。

 

何とその原因はイリナだったのだ。

理由に関してだが、イリナが俺と会えないのを理由にしたり等と、毎度のごとくゼノヴィアをサンドバックにしたのが理由だ。

これに関しては俺が原因でもあると言えるため何も言えなかった。

一応ゼノヴァアには同情して色々と話したのだが、それ以上は俺も何も言えなかった。

 

「ははは・・・一誠、私はどうしたらいいんだろうなぁ」

 

「ゼノヴァア・・・その・・・すまないとしか言えん」

 

「ははは。どうせ私は生まれた時からイリナのサンドバックになる運命だったんだ」

 

ははは、と乾いた声で笑うゼノヴィアに対し、俺は何も言えないというのが本音なのだ。

と言うかだ、今のこの状態でも騒ぎ立てる変態共に俺も胃が痛い思いしかなかった。

 

そう思っていたら、今度は親バカがやって来た。

 

「見つけたぞぉ~!!イリナを誑かす悪魔めぇ~」

 

そう思っていると、堕天使総帥の改造手術を受けて強化されたイリナの父親が現れた。

しかも手にはバズーカ砲のような物を持っているのだが、『今の俺』は上手く身体を動かせない状態であった。

 

前に出て来た時は俺も体調が良かった上に、イリナも一緒にいたため、後で知ったのだが、親バカの堕天使総帥に改造されてこの父親とも戦えた。

 

 

だがしかし、今の俺の状況は前に出てきた時と違って変わっているうえ、ここ数日間しっかりと眠っていない状態になっている今の俺にとって、この野郎と戦うのは無理な状態でもあったのだ。

 

おまけに神器に関しても、死ぬ気の炎に関してはちゃんとした身体・精神状態でない今の俺には使用できないのだ。

おまけ近くにいたゼノヴィアに関してはもう『死んでもいい』と言う状態で、壊れた感じでしかも笑っている状態だった。

 

「ふふふ。死ねぇい」

 

そう言ってバズーカ砲を俺達に向けて発射した。

そして俺達はそのバズーカ砲に巻き込まれ、そして俺達はこの場から消えた。

 

 

 

 

「ははは、やったぞ。あの悪魔の手からイリナを助け出したぞ!!」

 

そう言って私は高笑いを浮かべた。

あのアザゼルが開発していた変な物品の一部を利用し、そして特製の弾丸にして悪魔に打ち込んだのだ。

 

まぁ一緒にいた子には悪いが、これも私の大切なイリナを悪魔の手から護るためだ。

尊い犠牲に関しては仕方ないと諦め、私はこの場を去ろうとした。

 

「へぇ~、ねぇ?ダレヲタスケタッテ」

 

そこにはイリナがいた。そして、私はイリナにボコボコにされて星にされてしまった。

 

だがしかし、あのイリナに近づく悪魔を倒したのだ。

私もこれでずっと安心できるため、大切な娘の攻撃でどうなろうと、今の私にはどうという事は無いのだ。

 

 

 

 

あのクソ野郎に攻撃された俺とゼノヴィアであったが、目を開けると不思議な場所にいた。

何しろ周りはさっきまでいた公園の風景ではなく、あのクソ野郎もいない。

逆に今俺達がいる場所で見えているのは、何処かの遺跡のような変な場所だったのだ。

 

「何だ、ここは?」

 

「私達はあの攻撃で『死後の世界』にでも来てしまったのか?」

 

「んなことある訳ねぇだろが!!それに俺はまだ死ねるか!!」

 

色々と俺も思うことがあったのだが、それを聞いているカストカゲや変態連中が騒ぎ出したが、そんなのはどうでもいいと思った。

ゼノヴィアに関しては自分の周りを見ていたが、ゼノヴィアは『何か』を見つけたらしいのか、俺に声をかけてきた。

 

「一誠、あの場所にある『あれ』は何だ?」

 

「あん?なんだこれ?」

 

そこには電池?のような物が置かれている変な台があり、そこにある電池?も取って見てみたら、変な形をした電池でしかなかった。

 

「電池?なのか、これ?」

 

「それは『獣電池(じゅうでんち)』。それにしても、どうしてここに『何も持っていない』存在がこの『スピリットベース』にいるんですか?私の『これ』と関係していると思いますが、何処のどなたですか?」

 

俺達が声のしたほうに振り向くと、そこにはクローム達が見ているアニメで出ている『犬のお姫様』がいた。

とは言っても、俺がアニメで知っているのは俺達とそう変わらない感じだったが、今目の前にいるのはそれよりも幼い感じで、多分10歳くらいの感じだと思った。

 

ちなみにゼノヴィアは相手の存在を知らないのか、不思議そうにしていた。

 

「えぇっと、確か『ミルヒオーレ・F(フィリアンノ)・ビスコッティ』だったか?名前は?」

 

俺がそう言うと、そいつは不思議そうに顔を傾けた。ちなみにだが、犬耳・少女・首傾げの三要素で変態共の一部が思いきり発狂した。

 

(犬耳来たあああああっ!)

 

(少女の貧乳チュパチュパ!)

 

(お嬢さん、オジサンといいことしない? 何、痛くはしないよ)

 

たまらない変態共の言葉に俺を苦しめられたが、何とか無視しておいた。

ちなみに相手のガキも変態共の言葉に感づいたのか、ビクッと身体を震わせて周囲をみ、不思議そうに顔をした。

 

「誰ですか、その名前の方は?私の名前は『アリア・S(スプリングフィールド)・ノーレッジ』。このスピリットベースにちょっと用事があって来ただけです。それにしても『ただの人間』がどうしてここにいるんですか?『この姿』になるのも『満月の日』か『周囲の魔力が高い時』以外ならないから、不思議に思っていましたが、もしかして貴方達が原因ですか?それとさっきの悪寒もですか?」

 

 

 

 

 

 

これが俺達とアリアと名乗ったこいつとの、ファースト・コンタクトであった。

同時に俺達が自分達の世界に帰った時に、『あんな事が起きていて』こいつと一緒に戦う羽目になるとは、この時は思いもしなかった。

 

 



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クロス第2話 事情説明と、ゼノヴィア(泣)

タイトルのゼノヴィアの部分ですが、同情してあげてください


その後俺達はこの『アリア』とか言うガキからこいつが持っているのと同じブレスレットを貰った。

 

と言うのもだ、この場所から出るにはこのブレスレットが必要らしいが、その本人はブレスレットが光ったと思うと、ブレスレットは玩具のような形をした銃?を持っており、これが本来ここの出入りをするための鍵らしく、自分が近くにいて、そのブレスレットを持っていればここから出られるらしい。

 

 

当初俺達も神器かと思ったのだが、俺の超直感で『違う』気がした。

俺達はこのガキと一緒にこの遺跡(このガキの言う通りなら『スピリットベース』だが)の風景が、何処かのログハウスの中になり、そして今度は俺達の目の前に見た事も無い学生服を来たガキとロボット?がいた。

 

(金髪ロリっ子きた~~!!)

 

(待て!?このロリっ子からツンデレとドS系の波動を感知したぞ!!??)

 

(ツンデレロリっ子キャラなのにドS系も追加だと!!)

 

(あの足で虐められたい!!)

 

(嫌々、思いきり踏まれたりして罵ってほしい!!)

 

(嫌々、ここは・・・)

 

(『てめぇらは少し黙れ~~!!??』)

 

こいつ等は一体どういう方向性に進化していってんだ。目の前にいるガキから波動を感じるって、どんな波動だよ。

おまけに中にいる変態共を感知したのか、このガキもこのさっきのアリアと一緒でブルって震えてたぞ、おい。

 

「な、何だ今の気持ち悪い感じは?何か物凄く嫌な感じがしたぞ」

 

「大丈夫ですか、マスター?」

 

「私もさっき感じたんですけど、何かエヴァの方が大きい感じがしましたよ?今のは」

 

このガキと知り合いなのか近くによってアリアとか言うガキが話し込んでいた。

俺としては本来ならここの場所を聞き出したいのだが、体調が完全でない今の俺にとってはキツイものがある。

 

その後アリアからこのガキと一緒について行って、ここの最高責任者と会って欲しいと言われた。

流石の俺もこんなガキに前を歩かせるのは嫌なので、嫌だと言っておいた。

 

「知るか!俺は誰の後にもついて行かねぇぞ。お前らは俺の後をついてくればいいんだ」

 

「それは止めたほうがいいですよ?ここは『麻帆良学園都市』と言って、広大な敷地を持つ学園都市なんです。それに、ここの最高責任者がいる場所って『女子中等部』なんです」

 

「・・・どう言う事だ、それ?」

 

「つまり、最高責任者がいるところは、女子校なんです。下手に侵入しようとすればどうなるか、分かると思いますが?それに貴方達がしている服装を考えれば、貴方達は『平日』にやって来た外から来た部外者なんですよ?下手にこちら側より前に入れば面倒事しか起きませんよ?」

 

「くっ」

 

それを言われては俺も仕方ないと思ったが、同時にアリアが言った言葉で不思議に思った部分があったのに気付いた。

 

「・・・ちょっと待て。今お前『平日』って言ったか?」

 

「??そうですよ。今日は『平日』ですよ?私は少々特殊なので学校には行っていませんが、来週から通う予定です。何か問題でもあるんですか?」

 

「いや、俺とこいつは『休日』を楽しんでいたんだ、一応は。平日じゃなかったんだがな?」

 

俺がそういうと、ゼノヴィアにも確認をとった。ゼノヴィアもそうだと言った。

それを聞いたアリアと金髪のガキは少し考える仕草をし、そしてアリアはエヴァに俺達を頼んだ。

 

「エヴァ。私はこんな姿ですのでスピリットベースを経由して学園長室に行きます。えっと」

 

「そういやちゃんと自己紹介をしていなかったな。俺は兵藤一誠。イタリアマフィアのボンゴレ10代目だ」

 

「私はゼノヴィアだ。聖剣デュランダルの担い手でもある」

 

「・・・なるほど。面倒事がたっぷり起きましたね」

 

アリアが頭に手を置いて唸っていたが、俺とすればどうでもいい。

その後俺達は自己紹介をし、金髪のガキが『エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル』で、ロボットのが『絡操茶々丸(からくりちゃちゃまる)』と言う名前だと教えてもらった。

 

ちなみに茶々丸はロボットではなく、ガイノイドらしいが、俺からすればどっちも同じだと思う。

 

 

その後俺達はこのガキの後について学園長室というに行ったのだが、そこにいたのは・・・

 

「妖怪がここの最高責任者なのか?ここにいる人間は全員妖怪が化けてんのか?」

 

「私も変な存在だと思うが、その妖怪と言うのは確かジャパニーズ・モンスターだったか?斬るか?」

 

「こんな頭じゃが一応わしは人間じゃぞ?それにしてもアリアちゃんのその姿もえ『ふんっ』ドコッ」

 

変な事を言いかけた妖怪が、アリアの出していた巨大なハンマー(10tと書かれていたが)で叩かれて沈んだ。

一応結構強い感じの男もこの部屋にいたのだが、今の現状でなければ思い切りいって噛み付いてやるんだがな。

 

その後妖怪も復活してアリアの話になった。

アリアはちょっとした能力を持っているのだが、この犬耳・尻尾を持っている状態は昔呪いをかけられたらしく、その弊害で能力を持つようになったらしい。

 

その能力で地球限定で色々と調べられるらしいのだが、俺の言った『ボンゴレ』も、ゼノヴィアの持つ『デュランダル』も、この世界には存在しないと言われたのだ。

 

「おい、ちょっとまて!!ボンゴレがないってどうゆう事だ!?ふざけた事を抜かすとガキだろうと消すぞ!!」

 

「すみませんが、私が知っている限り、この能力の検索でヒットしないものはありません。一誠さんが言った『ボンゴレ』はこの地球には存在しませんし、ゼノヴィアさんのデュランダルもオリジナルは別で保管されています。ですが、それらを考えるとお2人は『別の地球』から来た事になります」

 

俺の殺気と怒気混じりの気迫に飲まれそうになっていたが、アリアは俺達に話をしてきた。

その後俺達がいた『駒王町(くおうちょう)』の名前を言って調べてもらったが、『この世界には存在しない』と言われた。

 

流石の俺達もこれには驚くしかなかったが、この世界に来たときの事を話す事になった。

ちなみにだが、ゼノヴィアは『イリナから虐められなくてすむ!死ぬまでここでいるぞ』と言って思いきり喜んでいたのだ、アリアが

 

「それは止めてください。貴方がこの世界に『死ぬまで』残ると言う事は、この世界に面倒な厄さいが起きると言う事です。別世界の人間である貴方がいる事が原因による『バタフライ効果』でこの世界の人間が滅亡なんて事になりかねませんから、いて欲しくありません」

 

そう言われたため、部屋に隅で蹲って黒いオーラを出していたが、誰も気にしないで放置された。

 

一応ゼノヴィアが言った『イリナ』に関しては俺が説明しておいたが、同情はしてくれたものの、それ以外は無かった。

そしてアリアは推測ですがと言う事をつけて俺達に関しての話をした。

 

「多分ですが、その方が持っていたバズーカの中身は周囲の存在を別の場所に転移させる『次元転移弾』といえる物だったんでしょう。それを使って一誠さん達2人は転移してしまってこの世界にやって来た。そして多分その影響で私もこの姿になっているのかもしれませんね」

 

「くそ。それじゃあ俺達は向こうにか『帰れますよ?』な、何?」

 

「帰れると言ったんです。私の持っているこの能力と、この場合は一誠さん達お2人の持っている『元の世界に対しての強い思い』を利用し、それを使って一誠さん達お2人と私も含めて一誠さん達の世界に行きます。その後私がこの世界に戻れば、現状起きていたかもしれないバタフライ効果も最低限に治まるでしょうから」

 

流石の俺も唖然としたが、まぁそれでもいいと思った。

だがしかし、俺達2人の顔色や状態を考えたら、連れて帰った瞬間戦闘になって俺達ごと倒されて、アリアがこの世界に帰って来る事が無理な可能性や、間違って別の平行世界に行く可能性が高いため、アリアが俺達の身体・精神状態をどうにかすると言ったのだ。

 

「いいのか?そんなにサービスして?」

 

「私としては貴方達お二人が来た事によるバタフライ効果で、私がしたい事が出来なくなったら困るからするんです。それにあなた達が元の世界に帰れないと、この世界や間違って行ってしまった世界でどんな事や目にあうのか、私も見当がつきませんからね。安全性を考えたらこれが一番ですから」

 

「ガキのくせに色々と考えているんだな、お前。そんなに歳もいっていないだろうに」

 

俺がそう言うと、嫌な感じという風な顔に歪めた。それは初めてこのガキが見せた本音とも言える顔をしていた。

 

「・・・昔からここにいる自称『正義の魔法使い』関係で色々あったので、その結果でこんな風になっただけですよ。昔から誰も『私を見ていた人はいませんでした』から」

 

そうこのガキが言うと、この場にいた妖怪野郎とこの場にいた野郎は何ともいえないような顔になっていた。

 

何かあるのだろうが、それを聞く気は俺には無かった。俺の超直感がそう判断したからだ。

ゼノヴィアに関しては未だに隅で黒いオーラを出しながら蹲っていたが、この場にいる全員が無視していた。

 

「それじゃあ行きますか。ここの鏡を使わせてもらいますよ?いいですか?」

 

そう言うと、ここに合った姿見の鏡を使うというと、俺達も全員不思議な顔をしていると、アリアが持っているブレスレットが光り、今度は今はあまり使われない一昔前のガラケーになっていた。

だがしかし、途中で形が変化していた。

 

「ガラケーかよ。古いのを使用しているんだな」

 

俺がそう言うと、この部屋にいた人間(ゼノヴィアを除く)全員が俺の言った言葉に不思議そうにしていた。

 

「ガラケーですか?どういう意味ですか?」

 

「あぁ。俺達が知っている限りの今の携帯ってこれだからな」

 

そう言って俺は自分の持っている『スマホ』を見せた。

流石にこいつ等も携帯の変化に驚いていたが、アリアに関してはこれを見て更に納得していた。

 

「多分私達の時代よりも結構科学が進んでいるんですね。まぁこの麻帆良みたいな一部がオーバーテクノロジー並の物も存在しますから、今から数年後には出来そうですね、それも」

 

「そうか。まぁいいが、どうするんだ、それで?」

 

「こうするんです。『マジカ』」

 

そう言うと変形した携帯から光が出て行き、姿見の鏡に当たり、見た目は変わらないが光って終った。

だがしかし、変形した携帯とガキが言った言葉を知っていたのか、物凄く驚いた。

 

「お、おいアリア。まさかそれは『マージフォン』か!?」

 

「そうですよ?何か問題でも?」

 

「い、いや。そう言う訳でもないが、お前がこいつ等を連れて行く所の予想が出来たらなぁ」

 

「今度連れて行けるようでしたら行きましょう。エヴァは私にとって契約者ですし、今の私が使える主でもありますから」

 

マージフォンと言うのがあのガラケーの名前らしいが、一体何をそんなに驚いているのか分からないが、こいつ等は行く場所を知っているらしい。

そして俺達2人はアリアに連れられて姿見の前に立たされると、ガキはその『鏡の中』に入って行ってしまった。

 

流石の事態に俺達も唖然としたが、ガキがもう一度帰って来て、俺達の手を取って俺達は鏡の中に入って行った。

 

鏡の中は大量の本が存在する図書館のような感じであったのだが、アリアは目の前にある壁のほうに移動すると、さっきまで持っていたガラケーとは違い、携帯の番号が付いた切符を切る切符切り鋏のような変な物を持ち、そして手に持っていた小さな切符を切ると、その壁の置くからSLの蒸気音が聞こえ、壁が開くと見た事も無いようなSLが存在していた。

 

「な、何だこれは・・・」

 

「『魔法特急トラベリオンエクスプレス』です。これでお2人の調子を元に戻す『マルデヨーナ世界』に連れて行きます」 

 

「マルデヨーナ世界?何だそれ?」

 

俺達はこのガキに聞こうとしたのだが、列車の中に入るように言われ、そして列車は発進した。

 

そして俺達は行った先で思いきりリフレッシュする事が出来たのだが、俺達がいた世界はとんでもない事になっているなど、この時は思いもしなかった。

 

 




ゼノヴィアはイリナからは逃げられない・・・


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クロス第3話 貧乏クジを引く存在と、闇の暗躍

貧乏クジを引く存在ですが、哀れですよ。

そして敵の暗躍なのですが・・・


一方一誠がいなくなった世界では、一部の周りが大変な目にあっていた。

 

 

リアス Sid

 

 

自身の女王でもある『姫島朱乃』が一誠がいなくなったために暴走し、また一誠の彼女である全員が一誠がいなくなった事が原因で悲しみにくれ、バジルですら色々何とかして悲しみから出られるようにしていた。

 

だがしかし、彼女にとって一番大変だったのは、超ヤンデレイリナちゃんの相手であった。

と言うのも、イリナの言い分(勝手とも言えるが)であるが、リアスがちゃんとしていないからこんな事になったと言われ、ついさっきまでイリナに殺されかけていたのだ。

 

何しろ破滅の力を持つ自分の攻撃をしても、イリナが持つ武器には何の影響は無く、逆に自分が出した魔力弾が切り裂かれるのは当たり前。

 

色々手段を尽くそうにも、今の状態のイリナに対して眷族で戦ったのは騎士の祐斗だけだが、瞬殺されてしまい戦闘不能になっている。

他の方は全員一誠がいない事が原因で、暴走したり悲しみにくれている皆の対処に追われており、生きた心地すらしない状況下で何とかしていた。

 

そしてアザゼルが何とかやって来たのだが、その時には復活していたユニによってイリナは止められた。

その後全員アザゼルの話を聞くため、冥界と天界の代表者に、一誠の関係者も含めた全員で一誠の家で話を聞くことになった。

 

 

だがしかしである、あんな状態の存在(イリナ)と何とか戦っている一誠の、化物とも言える戦闘能力に関しては凄いと思いつつ、自身の力の無さに憤りを感じた。

何しろこれまでこの町で起きた全ての事件で、自分はこの町を領土にしているにも拘らず、自分の力では一切何も解決していない。

 

全て一誠が対処してくれて相手を退治し、ライザーとの婚約問題も偶然とも言えるかもしれないが、部外者である一誠が倒してくれた。

だがしかし、言い方を変えてしまえば、自分は今日まで『何も』していない。

一誠という圧倒的な力を持つ存在がいる事で、今の今までこの町でおきた事件は対処できたとしか言いようがない。

 

 

ただ自分は『運が良い』としか言いようがないが、だがしかし、一誠は『人間』なのだ。

赤龍帝であっても、この種族としての寿命からは逃げられない。

 

 

もしもこれから先の未来、今の一誠レベルの強敵が現れた時、自分は何もできない。

今の自分では手も足も出せないだろうし、悪ければ大切なバジルや他の皆も、何も出来ずに『消滅』するかも知れない。

 

それにそんな圧倒的な強者との戦いになった時、今回のイリナのように逃げれたとしても、次は逃げれないかもしれない。

悪ければ王である自分だけが生き残り、眷属全員が死んでしまっていると言う可能性もあるのだ。

 

 

だからこそ、密かに特訓をしているが、それでも自分が強くなった感じはしていない。

同期の悪魔で、自分は母方の『滅びの力』を持って産まれたが、所詮それだけでしかなかった。

 

『王』としての能力も、ソーナのような戦術面の特化も無ければ、母方のいとこであるザイラオーグのような力も無い。

 

ただ『めぐり合いの良さ』という面だけが、最近兄に優れていると言われただけでしかない。

だがしかし、それもこれから先一生続く可能性は無く、今回の事件が原因でそれが明るみに出た。

 

 

自分はただ、『兵藤一誠』という一人の男が持っているカリスマや人望、そして彼が持っている力に助けられていただけだったのだ。

 

そして、これまで戦って来た相手が『兵藤一誠』の『敵』であるから助かっただけで、自分では何もしていない。

ただ『兵藤一誠』がした戦果を貰っているだけの『盗人』に過ぎないのだと、思い知らされたからだ。

 

 

 

その後全員が戦闘態勢なうえ、アザゼルも超ヤンデレイリナちゃん状態が、更に黒いオーラを纏ってパワーアップしていると言える感じになった『超ヤンデレイリナちゃん2』の姿を見て正直に自白しているほどだ。

ちなみにであるが、白龍帝であり、娘のヴァーリの顔が原因であるかもしれないが

 

「まず最初に結論から言うぞ。一誠と巻き込まれたであろうゼノヴィアの2人に関してなんだが・・・」

 

思いきり歯切れの悪そうな感じに言葉を紡ごうとしないアザゼルであったが、少ししてから口を開いた。

 

「・・・・・・あの2人を探す事は、理論上『不可能』だ」

 

アザゼルが言ったその言葉に、この場にいる全員の時が止まった。

そして復活したヴァーリがアザゼルに涙を流しながら怒ったのだが、どうする事もできないと言われたのだ。

 

「あの馬鹿が使用した部品は、俺が前々から開発していた『タイムマシーン』の部品を使って使用したんだ」

 

「タイムマシーンの部品を?・・・まさかそれ、完成していたの!?」

 

「いや。確かに俺は完成させようとしていたが、出来ていたのは7割ほどで、人どころか無機物やバナナとかを使用しての実験すらしていない未完成の品物だ。それをあいつが勝手にそこの部品を持ち出して『次元転移弾』とも言える物を自力で造り出したんだ。そして一誠達の居場所を調べようにも、位置を知らせるものすらない状態であいつ等の位置を調べる事は不可能だ」

 

「そ、そんな。・・・どうにかならないの?」

 

「無茶を言うな。あいつ等2人が一体何処に行ったのかも分からないんだ。この世界の大分先の未来なら帰ってこれる可能性はあるが、最悪の場合、あの二人は平行世界(パラレル・ワールド)に行っている可能性もあるんだぞ?」

 

流石にアザゼルが言った平行世界が解らないため聞いたところ、カオス・ブリゲードが現れた時に変身して一誠に対して襲おうとした時、ヴァーリに嫌われてしまって自己嫌悪に陥っていたさいに夢を見たらしいのであるが、その夢の内容に私達は愕然とするしかなかった。

 

「わ、私のおっぱいを使って一誠を何とかする『スイッチ姫』って・・・・・・うぅ、何なのよそれぇ(泣)」(リアス)

 

「僕が男で、しかも戦闘狂だなんて・・・」(ヴァーリ)

 

「お兄ちゃんの妹じゃないなんて・・・」(クローム)

 

等々、アザゼルが見た夢の内容とは言え、私達の一部は悲しむしかなかった。

特に私の場合、あまりにもこの世界の一誠と違うし、しかもバジルではなく、一誠が私の眷属らしいのだが、その一誠はエロの化身とも言える感じで、しかもその夢の内容の私は一番惨めかもしれないと思った。

 

おまけにであるが、その世界では『おっぱいドラゴンの歌』なるものが存在しているらしく、覚えている限りの部分を歌ってもらったのだが、あまりにも歌の歌詞が歌詞なため、この場にいる全員の雰囲気がシーンとお通夜のような感じになってしまっていた。

 

「・・・ま、まぁ俺もそんな夢を見てその後思ったんだが、こんな感じで存在する『IF』の世界があるんだ。それこそこの世界で人間が放送している『アニメ』や『特撮』みたいな世界も合わせたら、もう数え切れないぞ」

 

「確かにそうだけど・・・それでも無理なの?」

 

「無茶を言うなよ。それこそ広大な砂漠の中から、たった一粒しかない砂金を見つけるみたいなもんだぞ?どうやれってんだ」

 

アザゼルが行った事の重大さが理解できた私達だが、問題はそれだけではなかった。

何しろ今のこの世界で最強で最凶の赤龍帝である『兵藤一誠』がいない今の状況で、カオス・ブリゲードが動き出した場合、対処ができるかと言われたら、『不可能』に近いのだ。

 

ボンゴレの方面に関しても、今のトップである一誠がいないことが原因で色々と麻痺している部分もあるらしく、結構困っているとも言われている。

またそれは人間を除いた三大勢力も同様で、ボンゴレ方面から結構色々と言われてきているらしく、その処理に追われているらしいと言われた。

 

 

できることなら、何事もなく一誠達が帰って来てほしいが、そうはいかなかった

 

 

リアス Sid

 

 

リアス達はこの時知らなかった。

この話を聞いている変な虫のようなものが、この会話を聞いていることを・・・・

 

 

 

??? Sid

 

暗い闇のような場所に、2人の人間がいた。

 

だがしかし、そこにいる人間ではなく、カオス・ブリゲードのメンバーである。

そして彼等の席には映像だけでこの場に参加しているカオス・ブリゲードのメンバーと話をしていた。

 

「それは本当か!!あの薄汚い赤龍帝がいないとは」

 

「さようでございます。同時にデュランダルの担い手もいなくなっているとのこと。しかも、それだけではありません」

 

「それだけではないだと。どう言う事だ?」

 

「どうやらその2人はこの世界に『帰って来る事すら出来ない』とのこと。つまり、我々にはむかう戦力で、最大の存在であるボンゴレファミリー10代目であり、歴代の赤龍帝で至上最強で最凶でもある赤龍帝『兵藤一誠』は、この世界で我々が何をしようとも、何もできないのでございます」

 

その場にいた旧四大魔王の血族に話しかけているのは、人間でも、悪魔でもなかった。

『異形』とも言える存在が彼等に話しかけていたのだ。

 

黒い十字のような形で、その真ん中には顔があり、十字の部分には金色の模様のような物があり、白い身体をした異形であった。

 

「ふふふ、素晴らしいぞ。元犯罪者の人間である貴様を我が配下とし、そして貴様の持っていた創造系神器の禁手『暗黒十字皇帝(ダークネス・クロス・エンペラー)』の持つ『無限の悪魔(アンリミデット・デビル)』のおかげで、我等の戦力はカトレアのような弱者の時よりも何千倍も上なのだからな」

 

「お褒めにあずかり、光栄でございます。思えば数十年前、今まで苦楽を共にしたはずの仲間の裏切りで死に掛かっていた私が、貴方様の部下になり、そしてその時に思いましたる『この世界の全ての生命を殺してみたい』と言う欲望を叶えられますのも、我が主のおかげにございます。そして我が主の望みはこの『暗黒十字(ダーク・クロス』の望みでもございます」

 

その後数分の間会議は続いて終わり、会議に参加していた者達の映像も切れ、二人はその部屋から出て行った。

そして部屋から出て少しした場所に、この場にいるカオス・ブリゲードの最高責任者は、下にいる自分の部下達を見下ろした。

 

大半はダーク・クロスの力で生み出された化物達であるが、それ以外にもカオス・ブリゲードで、自分と同じで今の魔王達ではなく、旧四大魔王の参加にはいった悪魔達が揃っていた。

 

そしてこの場にいる全員が列も何も乱さずいる事に、愉悦に浸っていた。

 

「ここにいる全員よく聞け!!よいか。明日の明朝10時、我等は暗黒十時の能力を使い三界全てに攻撃を仕掛け、奴等にこの世界の支配者は我等旧四大魔王の血族だと知らしめるのだ!!我等に刃向かう者達には死の制裁を与えるのだ!!」

 

『『『おおぉ~~!!!』』』

 

「お待ち下さい。まだ、する事が残っております」

 

「何?一体それは何だ?私は聞いておらんぞ?」

 

そう言うと、男はダーク・クロスが発生させた紫色の光で身体をメッタ刺しにされた。

顔は刺されなかったものの、無数の光で刺された身体から血が流れていき、その場に倒れ、ダーク・クロスを睨みつけた。

 

「き、貴様ぁ~」

 

「ふはははは。お前等カオス・ブリゲードの思惑などどうでもいいのだよ。ここにいるのは私の思想に感化され集まった同士達なのだよ。そう、この星の全ての生命を『根絶やしにすると言う』私の思想のね」

 

流石に男も唖然と、攻撃をしようとしたが、その前に四肢を消されてしまった。

 

「冥土の土産いい事を教えてやろう。今のこの世界で我等に逆らえる戦力など、この世には存在しない。グレートレッドの奴も自分の領域にさえこちらが干渉しなければどうと言う事は無い。オーフィスに関しては奴が欲しがっている『真の静寂』をくれてやる。死と言う静寂をなぁ。ははははは」

 

そして男は完全に消された。遺体も何も無く、ただそこに『何かがあったと言う跡』しか残らなかった。

 

「さぁみなの衆、明日はこの世界最後の日だ。暴れろ。欲望のままに振舞え。邪魔する者は誰であろうと殺してしまえ!!」

 

『『『『おおおぉぉぉ~~~!!!』』』』

 

先程よりも大きい歓声が上がり、そしてダーク・クロスはその場で大きく笑っていた。

 

 

 




貧乏クジを引くのはリアスでした・・・。

まぁこの世界なら当たり前かな?


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クロス第4話 襲撃・再会・変身

分かりにくいと思いますが、三つに纏めました


リアス Sid

 

私達は今最大の脅威に晒されていた。

 

今日の朝10時頃、私達は謎の全身タイツを着た人間の無数のミサイル?みたいなのに襲われたのだ。

その後私達は冥界でも一度も見た事も無いさまざまな姿をした異形の化物と、謎の全身タイツのような感じの人間達が現れた。

 

しかもとんでもない事に、私の持っている『滅びの力』は相手に効いていたものの、それは全身タイツの人間や無数のいるだけの異形集団だけで、それ以外の化物達には私の攻撃は一切といっていいほど効かなかった。

 

それは他のグレモリー眷族の全員の攻撃も化物相手に関しては倒す事すらできず、倒せているのは全身タイツの存在だけでしかなかったのだ。

 

 

私達と一緒に戦っているイリナや白龍帝のヴァーリ、一誠が不在なのだがユニ達が自分達の意思でこの町を守るために私達に協力してくれているのだが、そちらに関しては別で何とか私達が倒せない化物達を倒しているのだが、多種多様な武器や能力を持っている化物の耐久性等には勝てず、私達同様にだんだんと苦戦する状態になっていた。

 

 

 

本来ならソーナ達やアザゼルもいるのだが、一誠が消えた事でアザゼルは何とかする為にあの後ボンゴレ方面に顔を出しに行き、お兄様達もボンゴレから天界の方面に顔を出さなければいけない状態で、ソーナ達に関してはお兄様達の手伝いで全員が別の地域を担当して行く事になっているのだが、ついさっき何とかソーナ達と連絡は取れたのだが、ソーナ達の方面も似た感じの敵が襲撃している為、私は自分の眷属と一誠絡みの女性たちで何とか対処していたのだ。

 

お兄様達にも救援を送っているので、対処は何とかなるだろうと。

 

「そ、そんな。こんなにも相手が強力だなんて」

 

「ほう。これがあの有名なグレモリー眷属の力かよ。テメェ等はこんな程度の力しかないのかよ」

 

すると、敵の一人なのか、謎の姿のした人の言葉を喋る異形の敵が現れた。

その姿は血のような赤を主体とした存在で、長身痩躯だが全身に鎧や棘のような意匠を身に付け、荒武者を彷彿とさせる姿の異形であった。

 

だがしかし、その纏っている覇気は恐ろしく、私達でも身が竦むほどのものであり、その覇気に飲まれて私達は動けなかった。

イリナに関してはそれなりに普通にしているが、それでも小刻みに身震いをしているほどである。

 

「俺様は血祭(ちまつり)ドウコク。お前達を三途の川に送る者だ」

 

「へぇ~ずいぶん威勢がいいわねぇ。噛み殺してあげるわ」

 

イリナがこの中で唯一声を上げたが、だがしかし、手は震えているのが私には見えていた。

 

「はん。てめら程度の実力者しかいないのに、よく吼えるぜ?まぁそこの赤髪の女がグレモリーなんだろうが、『雑魚』にようはねぇ。一誠とか言う赤龍帝の方が何倍も死合を楽しめそうだったのによぉ」

 

私は敵に言われた事が事実であると言え、私は相手に対して言い返すことが出来なかった。

そう、確かに私は『滅びの力』をもち、そして『紅髪の滅殺姫(べにがみのルイン・プリンセス)』なんて周りがつけた二つ名があった。

 

 

だがしかし、最近の出来事が原因で、私に付けられた二つ名は何の意味の無いものだと教えられた。

 

 

大層な二つ名を周りがつけたというのに、自分が必要だと思う時には相手の力量が大幅に私を上回り、滅びの力を込めた魔力弾も何の意味も成さないものにかしていた。

そのうえ、この襲撃でも倒せているのはごく一部だけで、強力な力を持つ個体には何の意味が無いほど弱かったからだ。

 

私は顔を下に俯かせたが、ユニやバジルに叱咤された。

 

「そんな事、ありません!?」

 

「そうです。親方様は確かに一誠様とは違うかもしれませんが、そこまで馬鹿にされるほどではない」

 

「はん。俺様は雑魚が何人いようと関係ねぇ。それにだ、どうせお前等の事だ。魔王や天界の連中に救援を送っているだろうが、『無駄だぜ』?」

 

その言葉を聞いて私達は唖然とした。

くくくっと笑った後、ドウコクからとんでもない台詞を聞く羽目になったのだ。

 

「決まっているだろ?俺達は『この世界に存在する場所全ての住人に喧嘩を売ったんだ』。こう言えばてめらでも分かるだろ?」

 

「この世界に存在する場所全ての住人って、まさか・・・」

 

「そうだぜ。今頃天界も冥界も、そしてそれ以外の場所も全て俺達が攻撃をしている。つまり、お前等を助けに来る存在ってのは、誰一人いないぜ?それに、場所によって出て行った奴等も違うから、俺達に反抗する勢力はいなくなるだよ。この世から全てな」

 

その言葉を聞いた私の心は完全に折れた。

今の状態を何とか打破しようにも、相手は今の私達では対抗できないほど強力無比で、しかもお兄様達四大魔王や天界の天使達全員が攻撃を受けている現状で、助けにこられるような存在は誰もいない。

 

人間でもボンゴレや悪魔祓いの人間達、そしてこちらにいるかもしれない堕天使達も奮闘しているであろうが、それでもあまりに相手が悪すぎるのだ。

 

ドウコクの近くにいたクモのような存在が出てきて、私達に糸を吹きかけて拘束されてしまい、イリナは念入りにガチガチに動けないようにされ、私は全員が拘束された後に糸を飛ばされ、近くに作ってあったらしいクモの巣のような形をした物に飛ばされ、私はクモの巣に拘束され、手も足も動けないようにされてしまった。

 

そして拘束された私の目の前にそのクモの化物が私の顔近くに現れた。

 

「な、何を一体する気よ!!」

 

「くくく、決まっているだろ?お前達の頭を改造するのだよ」

 

「な、何ですって!?」

 

「どうせお前達の最後の意識がある内に、いい事を教えてやろう。お前達が倒した戦闘員達は『元はお前達の同胞や堕天使、そして人間を改造してできた改造人間』なんだよ」

 

「か、改造・・・人間・・・」

 

「あぁ。当初は『同胞を殺す度に涙を流す』のでな、このタンパク質の塊から、機械に変えてやったのだよ」

 

自分の頭を足の一つでコツコツと叩き、その意味を理解した私達は恐怖した。

 

「あ、あ、あぁ、あ、悪魔。あ、貴方達は本当の悪魔よ!!」

 

「かかか。冥界にいる悪魔に悪魔と呼ばれるとはな。だがしかし、安心しろ。お前達は我等と同じクラスの存在になり、そして我等の忠実な部下として新たな世界で働くのだから。心配するな、リアス・グレモリー。『全員同じ末路』なのだからな」

 

「い、嫌~~。た、助けて、助けて!!バジル、一誠~~~!!!」

 

「弱者は大人しく強者の糧になれ」

 

そして目の前にクモの手足の先から出ているさまざまな医療用の器具のような物が私に迫り、眷属達も私の安否を心配して声を上げるのだが、拘束されたクモの糸があまりにも頑丈なのか動けず、ドウコクは酒をその場で飲んでいた。

まるで私の悲鳴を肴にして楽しむようにしていたのだ。

 

私はバジルと、何時もいつも何かあった時に助けてくれた一誠の名前を呼ぶしかなかったが、クモの化け物に後少しで触れられる距離になった。

 

『フォーチュン、スターバースト』

 

「へっ?」

 

「何?へぶっ」

 

謎の声が聞こえ、私の前にいたクモの存在が消え、そして私の目の前には不思議な少女がいた。

 

淡い青紫色の広がった膝に届くほど長いポニーテールで、左側に長いフリルが付いたハート型の飾りをつけており、着ているコスチュームの基本カラーは薄い紫色で、膝上丈の白いロングブーツを履いている。胸に垂れ下がった薄い青紫色の蝶ネクタイをつけており、袖口は半袖となっている。金色の星形のイヤリングをつけている。

 

スカートにはフリル等はついておらず、後ろの丈が長くなっており、4枚羽のような物がスカートから出ていた。

 

「今助けますね。それに、面倒事が起きてるみたいですし」

 

その少女の言葉の意味が分からないまま、私はクモの巣から解放され、そして皆の方に移動させられたのだが、そこには行方不明になっていた一誠とゼノヴィアも一緒にいたのだ。

 

しかも一誠とゼノヴィアの2人とも、消えしまう前にあった暗いオーラなども消えており、一誠に関しては物凄いくらい相手を睨みつけていた。

 

「てめぇ、よくも俺の大切なファミリーと周りの奴等にてぇを出したな。かっ消してやるぜ」

 

「あぁ、一誠さん。ちょっといいですか?」

 

そう言うと、謎の少女はポンと煙と一瞬の光に包まれると、そこにはユニよりも幼い感じの女の子が存在した。

 

「あそこにいる連中全員、私の能力の敵ですし、原因私かもしれないんですよ?」

 

「あん?どう言う事だ?」

 

一誠は殺気を平気で小さな女の子に浴びせているのだが、その子は平気そうな顔をしていた。

 

「私が一誠さん達と関わったことが原因でこんな事になっているとしたら、最大の原因は私にあります」

 

「だから、何だ?」

 

「けじめをつけたいだけですよ。それに、この世界で生きている人達皆が困っているそうですので、援護するだけです」

 

「そうか。なら、さっさとあいつ等を消すぞ」

 

一誠がそう言うと、彼女は相手のほうに向き直り、祈りを捧げた。だがしかし、その祈りで私達悪魔は本来ならダメージを受けるはずなのだが、それは無かった。

 

「人々の未来を守護せし英雄よ。今、闇の者達によって悲しく嘆きし者達に救済と、人々の未来を掴む為に我等に力を」

 

そう言って手にあるブレスレットが光だし、そしてこの場にいた私達全員一人ひとりに光が手に集まり、そして私達の持っている光とは別の光は空高く飛んでいくと途中で無数の光に分裂して何処かに行ってしまった。

 

「て、てめえ。一体何をしやがった!!」

 

ドウコクが怒鳴り声と覇気を纏った声を出したのだが、今の私達には何故か最初の時よりも恐怖を感じなかった。

そしてその少女はこんな状態なのに笑みを浮かべ、ドウコクに言葉を返した。

 

「ふふ。三途の河におりし外道衆の長、血祭ドウコク。あれは貴方達のような人を苦しめる闇から人を救う存在達よ」

 

「な、何だと?そ、それにてめえは一体何もんだ!!」

 

「私はアリア・S・ノーレッジ。貴方達のような闇の存在と戦った英雄達の力を持てし者。そして、これを計画した闇の存在を打ち払う為に使わされた使者かしら、ね?」

 

少女『アリア』が言い終えると、私達の元にあった光は全部姿を変え、そしてアリアはユニ・子猫・クロームの元に行った。

 

「皆さん、使い方全員分かりますよね?」

 

アリアがそう言うと、私達は『何故か分からない』が、光が変化した物の使い方が分かった。

 

「ふん。まあいい。お前等、派手に行くぞ!!」

 

一誠の掛け声と同時に、私達は持っている物の力を解放した。

 

 

『『『『『『ゴーカイチェンジ!』』』』』』

 

《『『『『『ゴー、カイジャー!!』』』』』》

 

一誠・祐斗・バジル・朱乃・ヴァーリ・アーシアの6人は大きな携帯のような物と、変な姿の人形が変化した鍵のようなものを携帯にある溝に差し込んだ。

 

そして赤・青・黄・緑・ピンク・シルバーで、全員の衣装が似た存在に変化した。

 

 

 

『『『プリキュア・くるりんミラーチェンジ!』』』

 

『プリキュア・きらりんスターシンフォニー!』

 

ユニ・子猫・クロームの三人は同じ物にカードを装填し、下にあるミラーボールを回し、アリアはグランドピアノの玩具のような物にカードを入れ、右手の中指にあるハート型の指輪低いドを3回鳴らし、そのままスライドさせて全て鍵盤を押していった。

 

このピアノはハートの髪飾りとなり髪の左側に装備され、先ほど見た姿になった。

そしてユニ・子猫・クロームの三人は衣装はアリアが変身したのと似ているが、髪型や感じが違っていた。

 

 

ユニは膝に届くほど長いマゼンタ色のポニーテールになり、子猫は膝に届く長さの空色のツインテールになり、クロームは黄色のウェーブがかかったポニーテールになり、頂頭部にオレンジ色のリボンをつけている髪になり、変身した際に使ったアイテムは右腰前側にキャリーバックのようなものに収容され、衣装の差異はあるものの、4人とも似たような感じになっていた。

 

 

『『『変身』』』

 

《HENーSIN》

 

《フィ・フ・ス・ト・オ・ン》

 

《ヘン・シン》

 

ゼノヴィア・イリナ・ギャスパーの三人は全員が違うの物になっていた。

 

ゼノヴィアは黒いカブトムシのようなものをベルトに取り付け、イリナはナックルのような物をベルトに取り付けてスイッチを押すかのように動かし、ギャスパーはUFOのような形の存在がベルトに変化し、リコーダーのような棒状の物を差し込んだ。

 

 

『ハニー・フラッシュ!』

 

私は自分の首に手を当て、そう叫ぶと服が全て一度消え、そして衣装が変化した。

 

上半身が赤、下半身が黒味の紫で、手袋と同じ型の膝まであるロングブーツを履いている。白いパールのピアスをしているのだが、胸元が綺麗に開いている物になっていた。

 

『愛の光を持つ乙女!キューティーハニー。貴方の人生、変わるわよ』

 

 

私達は全員が光に包まれたような感じになり、そして光が消えると全員の姿が変わっていた。

 

『ゴーカイレット』一誠

 

『ゴーカイブルー』祐斗

 

『ゴーカイイエロー』朱乃

 

『ゴーカイグリーン』ヴァーリ

 

『ゴーカイピンク』アーシア

 

『ゴーカイ・・・シルバー』バジル

 

『『『『『『海賊戦隊、ゴーカイジャー!!』』』』』』

 

 

『世界に広がるビックな愛!キュアラブリー!』ユニ

 

『天空に舞う蒼き風! キュアプリンセス!』子猫

 

『大地に実る命の光! キュアハニー!』クローム

 

『夜空にきらめく希望の星! キュアフォーチュン!』アリア

 

『『ハピネス注入!」』』

 

『『幸せチャージ!』』

 

『『『『ハピネスチャージプリキュア!』』』』

 

 

「行くぞ。キャフト・オフ」ゼノヴィア

 

『キャフト・オフ チェンジ・ビートル』

 

「ふぅ~ん。面白いわね、これ」イリナ

 

「す、凄いです」ギャスパー

 

(一応ですが、ゼノヴィアは仮面ライダーダークカブト(デュランダル持)。イリナは仮面ライダーイクサで、ギャスパーは仮面ライダーサガです)

 

「って、何で私だけお色気担当みたいになってるのよ!!」リアス

 

私だけなんでこんな姿なのよ~~!!

他のみんなの姿の方がまだカッコよかったり、可愛い気がするのに、何で私だけお色気担当みたいな感じなの?

 

「お、親方様。今はあいつ等を倒す事だけを考えましょう」

 

「・・・そ、そうね」

 

そして私はバジルに励まされ、他のみんなは敵のほうに向かって交戦していたのであれだが、一番文句を言いたいと思った。

 




リアスのポジは間違っていないと思うのですが、皆さん的にはどうですか?


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クロス第5話 共に戦う者と、否定したい現実

今回は原作に登場したある二人のキャラが焦点になります。

まぁ後半の方に関しては、このキャラなら仕方ないと思ってください


一誠とゼノヴィアの帰還、そしてアリアが使った光はこの世界のさまざまな場所に届いて行った。

 

 

冥界  ザイラオーグ Sid

 

 

俺と俺の眷族達は一緒に冥界の子供達を守りながら、敵と戦っていた。

だがしかし、悪魔の若い世代では最も強いと周りから言われるほど鍛えた俺であったが、こいつ等には何の意味も無かった。

 

当初は町を護る為に襲って来た化物達に闘気を纏って放つ俺の拳も蹴りも、この中では多分雑魚の分類であろう存在達には対処できるのだが、それ以上の化物達に何の意味を成さず、この冥界を護る為に使うと決めた切り札である『獅子王の剛皮(レグルス・レイ・レザー・レックス』を纏って戦っていたが、それでも相手にならなかった。

 

 

そんな時に俺達は運悪く避難から逃げ遅れたのであろう『数名の子供達』を見つけ、俺達は何とかしようとしたが、それも無理な状態であった。

子供達は俺達がボロボロになっている状態で相手と戦っているのを知っており、そして恐怖で上手くこの場から逃げようとしなかったのだ。

 

恐怖に縛られ、何とか俺や眷属全員『子供を護りたい』という一心でずっと闘ってきていたが、倒せるのは雑魚だけで、その上の化物連中に関しては、何とか俺達全員の能力を使うことで倒せているのだが、相手も死んでいった奴等には目もくれず、俺達をじっくりいたぶって殺そうとする悪ガキのような奴等であったが、それも災いして何とか俺達全員が生きているが、それも時間の問題だと思っていた。

 

俺は何とか膝を屈さなかったが、他の俺の眷属はクイーシャを除いた全員が膝を屈していたが、眼は相手を見据え、その後ろに恐怖で動けない子供達を庇いながら俺達は戦っていた。

 

「くくく。そんな『足手まとい』を棄てれば、俺達から逃げれたものを」

 

「愚かなる選択をするものだなぁ~」

 

「まぁもう遊ぶのも飽きた。お前達はゆっくりと全員殺してやろう」

 

敵の化物達が俺達の後ろにいる子供達を棄てるように言い、そして馬鹿にしているが、俺はもう戦うだけの力は無いが、それでも気迫だけで何とか立ち上がり、そして相手を見据えた。

 

「足手まといなんかではない!!この子達は、護るべき存在だ!この命を護るのが、俺達の決めている事だ!!これから先の未来を造るであろう、子供達を護る。それが俺達全員の意思だ!!」

 

俺の言葉を聞き、俺の頼れる眷属達は何とか立ち上がり、子供達を何とか逃がそうとするが、子供達は逃げようとはしなかった。

多分俺の言葉よりも、俺達がボロボロになる状態でいることが原因で、希望が無いのかもしれないのかと、俺は思ってしまった。

 

同時に俺は悔しかった。

俺は次代の魔王となって『力と志』がある者にふさわしい居場所を与えられる世界、即ち家柄や生来の物に関係ない実力評価の世界を作ることを目標としている。

それは同時に、これから先の未来の冥界に必要な子供達を護るのも、俺が思っている理想だとも思っていた。

 

だがしかし、名家バアル家の跡継ぎとして生まれながら、大王家の証『滅びの力』は元より、まともな魔力を生まれ持たなかった。

 

そのために俺は不遇で生きてきたが、それ以上に俺を産んだ母が俺に『魔力が足りないならそれ以外の力を身につけて補いなさい』と諭す一方、裏では滅びの力を持たさずに産んだことを悔み続けていた。

 

そのために俺は血が滲むほどの努力をし続け、そして若手では一番と言うレベルにまで俺は上り詰めていった。

だが今俺は、この化物達を一人で倒す事が出来ず、仲間の力を使って戦っているのだが、この化物達にそれが全て否定され、涙を流したくもなっていた。

 

だがそれはできない。

 

俺の後ろには未来の冥界の担うかも知れない子供達がいるのだ。

例えどんな事になっても、子供達に不安と恐怖を与えてはいけないと、俺は思っていた。

 

 

そんな時だった。

 

 

一人の男が俺達の前に現れた。

 

 

黒を基調とした服装の壮年の男性であったが、今の俺達には関係なかった。

 

「おい、早く逃げろ!!死ぬぞ!!」

 

「大丈夫だ。君達はその子供達を安全な場所に連れて行くんだ」

 

男は俺達にそう言うと、男は不思議なポーズをとっていった。

 

『変・・・身!』

 

そう言った瞬間、男の姿が黒いバッタのような姿に変わった。

 

『仮面ライダーBLACK!』

 

「か、仮面・・・ライダー」

 

俺達も目の前にいた男が今まで戦ってきた化物と似た姿になったことで、俺達は警戒した。

だがしかし、何故俺達に子供達を安全な場所に連れて行けと言うのか、不思議に思ってしまった。

 

「き、貴様!!俺達と同じような存在が、悪魔を守ると言うのか!!」

 

化物達が仮面ライダーBLACKに声を荒げて言ったため、俺達は人間の間で自分達『悪魔』がどのような存在か知っているため、敵に回ると思っていた。

 

「ふざけるな!!」

 

だが、その答えは間違っていると知ってしまった。

 

「例えこの世界がどんな場所であろうとも、子供達の夢を守り、希望の光を照らし続ける。それが、『俺達』仮面ライダーだ!!」

 

俺達はその言葉を聞いて唖然とすると同時に、同時に俺は目の前にいる仮面ライダーが信頼できる存在だと知った。

 

確かに俺達が戦った化物達と似ているかもしれない。

だがしかし、その持っている心は俺が目指すものと同じと知った今、俺は彼を信頼できた。

 

「仮面ライダー。子供達は俺達に任せろ」

 

「・・・違うさ。君達も俺と同じ『仮面ライダー』だ。君達は子供達をあいつ等から守りとうしたんだからね」

 

仮面ライダーは俺達に少しだけ顔を向けてそう言った後、少しだけ頷いて化物達に向かって行った。

俺と同じような徒手格闘で仮面ライダーは戦っており、その戦う姿に俺達も、そして恐怖で震えていた子供達も見惚れた。

 

俺は眷属に何とか子供達を安全な場所まで避難させるように指示を出し、そして俺は仮面ライダーの隣に立った。

 

「子供達は無事だ。もう心配はいらん」

 

「だがしかし、君は・・・」

 

「俺も戦わせてくれ、仮面ライダー。俺もお前と同じだからな。俺の名はザイラオーグ。次の魔王になり、そしてこんな奴等から未来を護る為に戦う男だ!」

 

「・・・そうか。なら、行くぞ。ザイラオーグ!」

 

「おう!」

 

俺と仮面ライダーは共闘し、化物達と戦って行った。そして同時に、俺の心には恐怖など無かった。

未来を護りたいという俺と同じ心を持つ男と、共に戦っているのだから・・・

 

 

 

地球 ソーナSid

 

 

私達は現れた謎の化物達に苦戦していた。

元々私達シトリー眷属はパワーは低いものの、テクニックや私の考えた戦略で戦える存在なのだ。

 

だがしかし、元々私達のような裏に生きている存在は表に出るわけには行かないので、私達は人々の避難誘導をしているのだが、戦えないというのは別の意味で不甲斐ないと思ってしまった。

 

そしてとうとう事態は最悪な事になってしまった。

当初避難誘導をしていたら、子供が数人遅れていたので全員で助けに行ったのはいいのだが、今度は敵によって前と後ろからの挟み撃ちにあってしまい、逃げる事ができなくなってしまったのだ。

 

しかも子供達の前とはいえ、未だに避難している人間達もいる以上、私達が持っている関係の能力を使用することは出来ず、何とかしたいと思ってもできないため途方に暮れてしまった。唯一匙がこいつ等の攻撃で壊れてしまって出ているパイプで戦っていたのだが、そんな物では対処できなかった。

私達もとうとう子供や人の前で能力を使用しようと思った。

 

 

 

その時だった。

不思議な列車が来ると知らせるような音楽が流れると同時に、私達と化物の間に白い白線のような物が突如現れたのだ。

 

『烈車が通りま~す。白線の内側に下がってお待ち下さい』

 

そんなアナウンスが聞こえたかと思うと、私達の前に赤・青・黄色・緑・ピンクの列車が通り過ぎ、そして列車が消えると目の前には『12人の男女』が立っていました。

 

しかもこの12人、目の前には化物がいるというのに気にした風ではなく、逆に減らず口を叩く感じになっていました。

そして6人6人に彼等は分かれて前後にいる化物と私達の間に移動した。

 

「あ、貴方達一体・・・」

 

「あぁ、悪いけど、その子達を安全な場所に避難させててね。皆、行くぞ!」

 

『『『『『ああ(うん)(OK)!』』』』』

 

「こっちも皆行くぞ!」

 

『『『『『ああ(OK)(心得たでゴザル)!』』』』』

 

そう言うと私達の目の前にいた5人は同じ形をした物を左腕に巻きつけ、頭にヘルメットを被っている男性はスライド式のスマホのような物を取り出した。

 

『変身いたしま~す。白線の内側に下がってお待ち下さ~い』

 

『『『『『『トッキュウチェンジ!』』』』』』

 

そう言って彼等は列車の玩具のような物を使うと、彼等の身体は赤・青・黄・緑・ピンク・オレンジのスーツのような物を着込み、そして彼等の周りを列車の玩具が回り、顔を隠す仮面になっていった。

 

「はあっ」

 

『トッキュウ1号・トッキュウ1号』

 

「頑張らせいただきます」

 

『トッキュウ2号・トッキュウ2号』

 

「はっ、ふんっ」

 

『トッキュウ3号・トッキュウ3号』

 

「ふんっ」

 

『トッキュウ4号・トッキュウ4号』

 

「は~い」

 

『トッキュウ5号・トッキュウ5号』

 

「とりゃ~」

 

『トッキュウ6号・トッキュウ6号』

 

『『『『『『勝利のイマジネーション!』』』』』』

 

『『『『『『烈車戦隊!トッキュウジャー!』』』』』』

 

私のいる後ろ側も凄かった。

 

『『『『『『ブレイブ、イン!』』』』』』

 

そして手に持っている玩具の銃のようなもの電池?のような物を差し込んでいた。

 

《ガブリンチョ、ガブティラ》

 

《ガブリンチョ、パラサガン》

 

《ガブリンチョ、ステゴッチ》

 

《ガブリンチョ、ザクトル》

 

《ガブリンチョ、ドリケラ》

 

《ガブリンチョ、プテラゴードン》

 

『『『『『『キョウリュウチェンジ!』』』』』』

 

するとこんな状態には不似合い爽快な音楽が流れたかと思うと、彼等は敵が目の前にいるというのにダンスを踊りだしたのだ。

 

『『『『『『ファイヤー!』』』』』』

 

そう言うと、彼等の姿は恐竜を模したようなスーツと仮面を着た赤・黒・青・緑・ピンク・ゴールドの存在になっていた。

 

『聞いて驚け!!』

 

「牙の勇者・キョウリュウレット」

 

「弾丸の勇者・キョウリュウブラック」

 

「鎧の勇者・キョウリュウブルー」

 

「斬撃の勇者・キョウリュウグリーン」

 

「角の勇者・キョウリュウピンク」

 

「雷鳴の勇者・キョウリュウゴールド」

 

『『『『『『地上最強のブレイブ!獣電戦隊、キョウリュウジャー』』』』』』

 

そこにある現実に私は眼を背けたくなりました。

 

いきなり何なんですかこれ!!!

 

「出~発進行!」

 

そう言ってトッキュウ1号といわれた存在が一番前になり、その後ろにまるで列車のように残りの5人が化物達に向かって行きました。

 

「天怒りて、悪を切る!」

 

「あ~れ~る~ぜ~!止めてみな」

 

そう言ってキョウリュウジャーと名乗った方も敵に向かって行った。

 

 

だけど・・・

 

「匙、私疲れて夢を見ているみたいね」

 

「夢じゃないですよ!!会長~~!!しっかりして下さい!!」

 

こんな現実は欲しくないわよ(泣)

 




ザイラオーグとてつをのコンビですが、仮面ライダー3号の映画のPVを見た際に、このコンビはいいと思ったので出しました。

そしてソーナさんですが、こんな担当でもいいかな?


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クロス第6話 四大魔王達と天界に現れる戦士達

魔王様達の所には、とんでもない存在が出現していますが、同時に伝説が行きます。

そして天界に関してですが、これが合っていると思いましたので・・・


冥界 サーぜクスSid

 

 

私は現ボンゴレのボスであり、赤龍帝でもある一誠君がいなくなった事が原因で、ボンゴレ・天界の両面から堕天使総帥であるアザゼルは今日は天界に行って事情説明と同時に色々と謝罪やら何やらをしなければいけない状態で、私達はこれから先どうなるかわからないので、現四大魔王全員が集まって会議をしていた。

 

何しろ一誠君は我々三種族でも無視が出来ないほどの存在になっており、しかも今はカオス・ブリゲード関係で色々と情勢が緊迫していると言えるほどである。

 

旧四大魔王派の人間以外にも、カオス・ブリゲードの頭首はあの『無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)オーフィス』であると教えられた我々からすれば、今後どうすればいいのか話し合うしかなかったのだ。

 

 

何しろ使用した相手が一誠君と比べれば圧倒的にもっている上級悪魔とは言え我々よりも圧倒的に力が弱かった事もあってあれであったが、もしももっている力が我々に近いクラスであったならば、一誠君でも苦戦したかもしれないからだ。

 

だがしかし、そんな会議も途中で爆発音と共にうち切られてしまった。

 

 

謎の敵の襲来で、我々は自身の眷属もいれて徹底抗戦をしたのだが、四大魔王と言われている自分達でも苦戦しているのだ。

 

本来であるならば、我等魔王4人全員に、その魔王の眷属全てに牙をむける存在など、大抵の存在はすぐにこの世から消す事ができるのだが、だがしかし、実際は我々の方が厳しい戦いになっていた。

 

 

理由は簡単で、相手である彼等デルザー軍団12人全員があまりにも強すぎるのだ。

 

 

『デルザー軍団』と名乗った彼等12人の異形に、我等四大魔王は苦戦を強いられていたのだ。

 

しかも彼等の部下であると言う戦闘員も我々の眷属と戦っているのだが、戦闘員はそれほどでなかったが、デルザー軍団の彼等を我等と一緒に眷属全員がもう肩で息をするほどの消耗を見せ、『最強の女王』とも言われているグレイフィアは最初から私と一緒に戦ってはいるものの、それでも私達全員が疲労を隠せないでいた。

 

「流石は名高き魔王様の眷属達であり、そして中でも最強の女王と言われた方と、魔王の名を持つ者達ですね。我等デルザー軍団相手に、よもやここまで持つとは思いもしませんでした」

 

「くっ」

 

「しかも我等デルザー軍団のメンバー5人を倒すとは、流石の腕前です」

 

ジェネラルシャドウと名乗っていた異形が我々に敬意を称するかのような感じの言い方をするが、我々にとっては完全な嫌味だ。

 

何しろ彼等の言うようにデルザー軍団の5人を倒す事はできたのだが、それでも消費した体力や魔力を考えればこちらがあまりにも危険だ。

何しろ残っている7人は我々も残っている体力と魔力で倒せるのかと言われたら、無理と言えるほど強力だったからだ。

 

彼等デルザー軍団のうち5人も倒せたのは我等にとってほんとに運が良いとしか言えなかったのだ。

 

残っているの7人はジェネラルシャドウ・鋼鉄参謀(こうてつさんぼう)・荒ワシ師団長(あらワシしだんちょう)・ドクロ少佐・マシーン大元帥 (マシーンだいげんすい)・磁石団長(じしゃくだんちょう)・ヨロイ騎士の7人なのだが、それまでに戦った相手の強さが原因で我々も危険な状態になっていた。

 

 

何しろ最初から我々は体力と魔力を回復させる『フェニックスの涙』どころか、体力や魔力を回復させるアイテムを何一つ持っていない状態で戦い続け、他の場所がどうなっているかも分からない状態で彼等と戦い続けていたのだ。

 

だがしかし、それももう限界になっていた。

幾ら四大魔王といえど体力も魔力も有限である以上、これ以上の戦闘は不可能と言えるほどであったのだが、相手が我々の逃走などを許すはずも無く、完全にいって無理と言える状態になっていたのだ。

 

 

そんな時だった

 

 

♪♪~~♪~♪♪♪~~♪♪♪~~♪♪~♪~♪♪♪~♪~

 

 

何処からとも無くこの戦いの場に似合わない音楽が聞こえてきたのだ。

これには相手のデルザー軍団も、そして私達も驚いて周囲を見渡した。

 

『天が呼ぶ!』

 

「ど、何処だ!?」

 

『地が呼ぶ!』

 

「い、一体何処から?」

 

『人が呼ぶ!』

 

「えぇい、何処から声がしている」

 

『悪を倒せと俺を呼ぶ!』

 

「サ、サーゼクス!あ、あそこです!!」

 

グレイフィアに言われた方を見てみると、それには謎の異形がいた。

カブトムシのような仮面をし、胸には『S』と書かれたマークを持ち、白いマフラーをなびかせていた赤い異形がいたのだ。

 

『聞け、悪人共!俺は正義の戦士!仮面ライダーストロンガー!!』

 

「か、仮面ライダーストロンガーだと!!ほざけ!たった一人で我等デルザー軍団に立ち向かおうなど、片腹痛いわ」

 

『一人ではないぞ!』

 

その声が聞こえると、辺りを見てみるとまたも異形が現れたのだ。

だがしかし、その異形の姿は仮面ライダーストロンガーと名乗った戦士と似ている感じをもっていた。

 

『仮面ライダー1号!』

 

『仮面ライダー2号!』

 

『仮面ライダーV3(ブイスリー)!』

 

『ライダーマン!』

 

『X(エックス)ライダー!』

 

『アマゾン!』

 

そして現れた彼等は一回のジャンプで我々とデルザー軍団の間に立ち、そして全員がなんと我々に背を向けた状態で立っていたのだ。

これには私達全員が驚いたが、だがしかし、彼等は我々に背を向けてデルザー軍団へと向かって行った。

 

そして一人ひとりで彼等と対等に戦っていた。

流石のこれには我々も驚いたが、そして激闘の末デルザー軍団は彼等7人の仮面ライダーと名乗った存在が倒したのだ。

 

そして彼等のリーダーだと言う仮面ライダー1号が、この冥界で出ている彼等と同じような存在を同じ仮面ライダーを名乗る存在が倒していると教えてくれた。

そして彼等も急いで他の場所にいる仮面ライダーの支援に行くと言ったのだ。

 

「待ってくれたまえ」

 

「うん?」

 

「何故我々悪魔を助けてくれる?君達からすれば、我々は『倒すべき存在』ではないのかい?」

 

私は彼等の戦いを見て思った事を口にした。

だがしかし、1号が言った言葉は違った。

 

「確かにあなた達は悪魔かもしれない。だがしかし、俺達が知っている悪魔はもっと狡猾で、卑怯な奴等だ」

 

その言葉に頷くように、他のライダー達も声を出した。

 

「あぁ。脳改造手術を行い、生きている者全ての尊厳も意志も全て自分達の思い道理にしようとした」

 

「そうだ。我々の知る悪魔は『命』というものを自分達の思い道理に操ろうとした」

 

「そして、自分達の考えた作戦の為ならどんな事も平気でしてきた。信じた者の思いすら平気で踏み躙った」

 

「科学者が平和への願いで作り出された兵器を、悪魔の兵器へと転用も行なった」

 

「力、得る。それだけで、俺の、トモダチ、命、消えた」

 

「俺の友も、あいつ等のような悪魔の改造人間を造る工程で失敗し、その命を奪われた。だからこそ、俺達のような奴等がいるんだ」

 

「俺達仮面ライダーは『人の心をもった化物』だ。だがしかし、俺達は全員人々の平和を願い、そして子供達みんなが笑っていられる自由と、そして夢に向かっていく為の希望をの光を灯し続けていきたんだ」

 

我々はそれを聞いて唖然としたと同時に、納得してしまった。

彼等が戦う道は簡単ではないが、彼等はそのための強靭な意志を持っていると分かったからだ。

 

「仮面ライダー、冥界の人々を頼む」

 

「あぁ、任せてくれ!」

 

そう言って彼等はバイクに乗って移動して行った。

同時に我々は急いで今起きている情報を全て収集し、冥界にいる全ての悪魔を救わなければいけないと思った。

 

そして同時に、彼等仮面ライダーに希望を託した。

 

 

天界 アザゼルSid

 

 

俺は天界の連中の思い切り小言を言われていた。

何しろ一誠と消したのは元々は教会の正式な悪魔祓いである奴であるが、俺が肉体とか色々と改造したのが原因と言う事で嫌味たっぷりに長時間の小言を言われ続けたのだ。

そんな中で俺達は敵襲を受けたのだが、俺達がいる天界を襲った相手はあまりにも厄介だったのだ。

 

 

相手は天界にいる天使達を自分達の持つ闇の力で染めて犯し、戦えなくした状態にしただけでなく、自分達の戦力を強化し続けているからだ。

 

 

相手の眷属になった天使達は一人ひとりやり方は違うものの、彼等から化物を生み出され、そしてその身体は闇び力で染められ、犯されていた。

その証拠に敵の戦力にされた天使の羽は、純白であったはずなのに、段々と禍々しい紫色の羽に染まりかけていた。

 

そして天界を襲った連中も数は少なかったのだが、あまりにも強力な闇の力を持っており、天界の一部は奴等の闇に染められたせいで暗く、しかも禍々しい感じの妖気が感じるほどの場所になっており、何とか俺達は戦っているのだが、それもだんだんと無理な状態になっていた。

 

何しろ最初に来た奴等は俺達と似たレベルの存在で、しかも仲間である天使に攻撃できない天使達は、自分達の国を守るのも手一杯な状態だったのだ。

 

元々堕ちた俺は闇に対して適正が高いためそれなりに大丈夫だが、それでもここにいる天使連中では大半が闇にのみこまれるようなものでしかなく、どんなに凄い力量を持っていても、天界の雰囲気そのものを闇に変えるような存在が相手では天使達にはキツイものがあるのだ。

 

「ふふふ。もうお止めになったらどうですか?」

 

「ふふふ、そうよ。天界は私達の力でここを闇に染める存在にしてあげるわ」

 

「そうですよ?無駄な事はしないほうが懸命ですよ?」

 

敵の幹部と思う三人が俺達に話してきた。

一人はまるでトランプのジョーカーのような姿をした存在と、不気味な感じを持った女、そしてサラリーマンのような感じの男が俺達にそう言うのだが、俺達としては一番面倒である。

 

何しろこの中で一番強いのはこの三人で、何しろ他にも一応敵はいたのだが、この三人がその中でも最も強いのだ。

 

「くっ。ここまでですか」

 

「ミカエル、諦めんじゃねぇよ。・・だが、こいつはキツいぞ」

 

何しろミカエルや一部の上級天使が浄化系の技を使って何とかしているが、しかもこの中で敵を倒すのに必要なのが浄化系の技だと分かったのはいいのだが、それでも対処はきつかったのだ。

 

「さて、それじゃ『そこまでだよ!』何?」

 

そんな声が聞こえたかと思うと、俺達の前に髪型は付け根の一部をハート型に結んだハーフアップポニーで、後ろ髪は渦巻状にカールしている黄色い髪、着ているコスチューム?ぽいのはピンクを基調とし、髪飾りや耳飾りがハート形になっていて、アームバンドとブーツの丈が長く、右腰にリボンがついている。

 

また、左胸に白いハートのワッペンが下についたピンク色のハートの飾りをつけており、袖口が羽を模した形になってという不思議な服装をしていたのだが、その姿を除けばだが、身長等で考えても中学生くらいの『人間の女の子』だったのだ。

 

これには俺もミカエルも驚いていた。

それだけならまだしも、この女の子は化物達を前にして平気な顔をして立っていたので、逆に俺達も唖然としてしまった。

 

その人間は敵の化物達との距離を一瞬で縮めたかと思うと、たった一発のパンチやキックで俺達よりも相手を吹っ飛ばすので、見ていた俺達が逆に唖然としてしまった。

 

 

そしてその人間と似た衣装をした女の子達が大量にこの場所に現れたのだ。

流石の事態に敵のほうが泡食ったようにいうと、彼女達は自分達の存在を名乗った。

 

『光の使者 キュアブラック!』

 

『光の使者 キュアホワイト!』

 

『輝く命 シャイニールミナス!』

 

『輝く金の花 キャアブルーム』

 

『煌めく銀の翼 キュアイーグレット!』

 

『大いなる希望の力! キュアドリーム!』

 

『情熱の赤い炎! キュアルージュ!』

 

『はじけるレモンの香り! キュアレモネード!』

 

『安らぎの緑の大地! キュアミント!』

 

『知性の青き泉! キュアアクア!』

 

『青いバラは秘密のしるし! ミルキィローズ!』

 

『ピンクのハートは愛あるしるし! もぎたてフレッシュ、キュアピーチ!』

 

『ブルーのハートは希望のしるし! つみたてフレッシュ、キュアベリー!』

 

『イエローハートは祈りのしるし! とれたてフレッシュ、キュアパイン!』

 

『真っ赤なハートは幸せの証! 熟れたてフレッシュ、キュアパッション!』

 

『大地に咲く一輪の花! キュアブロッサム!』

 

『海風に揺れる一輪の花! キュアマリン!』

 

『陽の光浴びる一輪の花! キュアサンシャイン!』

 

『月光に冴える一輪の花! キュアムーンライト!』

 

『爪弾くは荒ぶる調べ! キュアメロディ!』

 

『爪弾くはたおやかな調べ! キュアリズム!』

 

『爪弾くは魂の調べ! キュアビート!』

 

『爪弾くは女神の調べ! キュアミューズ!』

 

『キラキラ輝く未来の光! キュアハッピー!』

 

『太陽サンサン熱血パワー! キュアサニー!』

 

『ピカピカぴかりんじゃんけんポン! キュアピース!』(手はチョキ)

 

『勇気リンリン直球勝負! キュアマーチ!』

 

『しんしんと降り積もる清き心! キュアビューティー!』

 

『みなぎる愛! キュアハート』

 

『英知の光! キュアダイヤモンド!』

 

『ひだまりポカポカ! キュアロゼッタ!』

 

『勇気の刃! キュアソード!』

 

『愛の切り札! キュアエース』

 

『『『『『『『『『『全員集合!プリキュアオールスターズ!!』』』』』』』』』』

 

ちなみにであるが、33人もこう似た感じの衣装を着た女の子が揃うというのはある意味凄いなぁと思ってしまった俺達である。

 

 

だがしかし、俺達が驚いたのはそれだけではない。

彼女達は相手の出した化物達や幹部連中に対して一歩もひかず、そして持っている技全てが浄化の力を秘めた攻撃で、天界に元々来ていた化物や敵になった天使達すら浄化し、天使達に関しては禍々しい色をした羽ではなく、元の純白の羽に戻っていた。

 

そして俺達も彼女達に協力して一緒に戦っていった。

 

 




天界にいた強敵の3人ですが、プリキュアシリーズの幹部で、プリキュア5に出たカワリーノ、フレッシュ!に出たノーザ、スマイルに出たジョーカーになります。

それとデルザー軍団や天界の敵が、仮面ライダーのレジェンドセブンやプリキュア達を知らなかったのは、彼等がオリジナルでは無いからなので、これであっているんです


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クロス第7話 一誠達の勝利と、敵の首領。そして・・・

結構ここから急展開の内容になりますが、あまり多く書いていなかったので・・・


一誠達の方面に関しては他の戦っている場所よりも、ある意味凄い事になっていた。

 

 

何しろ一誠達ゴーカイジャーとアリアのいるハピネスチャージプリキュア!の面々、そしてイリナがなっている仮面ライダーイクサが物凄いくらいの戦果を上げていたからだ。

 

一誠はユニが変身したキュアラブリー、クロームが変身したキュアハニーと一緒にコンビを組んで戦ったり、またイリナが一誠とコンビを組んで攻撃したりし、大量にいた敵を倒していったのだ。

 

さらに、アリアが変身したキュアフォーチュンがハニーが歌を歌えば相手が弱体化すると言ったので、クロームがハニーの歌を歌ってみると、相手の大半が歌で弱まり、それも相まってか大量の怪人達を倒していったのだ。

アリアや他の皆も同じように一誠達と同じ位と言うわけではないが、それでも結構な数の怪人達を倒していったのだ。

 

「な、なんだと!!」

 

「一誠さん、シンケンジャーの力を!外道衆の大将であるドウコクには一番効く筈です!」

 

「分かった!お前等、行くぞ!!ゴーカイチェンジ!」

 

《シ~ンケンジャー》

 

それはアリアが戦いながら一誠達ゴーカイジャーの能力や自分達プリキュアの能力を利用し、一番に相手に効くであろう存在の選択をしたりし、そして上手く考えて戦闘を行なっている為、ここにいる相手の大半をぶっ飛ばしているからだ。

 

何しろアリア以外の全員が変身している存在が持っている能力を『知っている』だけで、それを使って上手く戦うのは元々別物なので、一番能力を『理解して運用する』のはアリアが一番上手いのだ。

 

一誠達ゴーカイジャーは侍戦隊シンケンジャーに変身し、そして一誠達5人は共通の武器である『シンケンマル』を振るい、バジルは『サカナマル』を使ってドウコクの身体を切り裂いていった。

 

ドウコクも何とか対処しようとしたが、シンケンジャーの持っている能力《モヂカラ》の力を利用した攻撃をしたり、バジルさんを除いた5人は自身の専用武器に変化させて攻撃したり、プリキュアの4人とイクサの攻撃により、ドウコクはうまく対処しようとしたものの、それすらも出来ずに身体にダメージをあたえ続けていったのだ。

 

「烈火大斬刀(れっかだいざんとう)・大筒(おおづつ)モード」

 

一誠さんのなっているシンケンレットが自身専用の武器である巨大な刀の《烈火大斬刀》を変形させて《大筒モード》にさせ、そしてバジルさんを除いた全員の持っている5つの《秘伝ディスク》をセットし、私達もドウコクを倒す準備をした。

アリアはイリナの強化変身の仕方を教え、イリナはイクサライザーを使ってライジングイクサへと強化変身した。

 

「一誠さん達は私達の後に攻撃してください。バジルさんとイリナさんは私と一緒に!」

 

「わ、分かりました」

 

「いいわ。この状態でどれくらいか知りたいもん」

 

私がそう言うと、2人は了承してくれ、私もドウコクを倒す為の準備を始めた。

 

「星の力を聖なる力に!フォーチュンタンバリン!」

 

そう言って私は星の形をしたキュアフォーチュン専用のアイテム『フォーチュンタンバリン』を出した。

そして大きな星の部分に左手の中指についた指輪をスライドさせ、必殺技の準備をした。

 

「プリキュア!スターライトアセンション!」

 

フォーチュンタンバリンを叩きながら舞い踊り、紫の鎖と星を纏った金色の閃光波を放った。

 

「星よ、天に帰れ!」

 

浄化の力を持つ攻撃を喰らったドウコクは動きが鈍くなり、そこにサカナマルにゴールド専用秘伝ディスクである《寿司ディスク》をセットしたバジルさんと、ライジングイクサとなったイリナさんはイクサライザーにあるホイッスルをベルトに装填して起動させた。

 

《イ・ク・サ・ラ・イ・ザ・ー・ラ・イ・ズ・アッ・プ》

 

そして最初にイリナさんが強力なエネルギー波がライジングイクサが持っていた銃から放たれたが、その際に強力な反動が出たのだが、イリナさんはその反動を利用して近くにあった壁を蹴った反動で跳び蹴りをドウコクに向けて行なおうとした。

 

流石のドウコクも強力なエネルギー波を受けた後に、バジルさんのサカナマルによる攻撃とイリナさんの蹴りを受けた。

 

「サカナマル 百枚下ろし!」

 

「ファイナルライジングブラスト!」

 

バジルさんの大量の斬撃を喰らい、終わった後にイリナさんが反動を利用して強化された跳び蹴りで、ボロボロになったドウコクであったが、ダメージが深すぎて動きが緩慢な状態になったドウコクは一誠さん達の攻撃を受けた。

 

「烈火大斬刀 虎・五輪弾」

 

ボロボロの状態で一誠さん達の攻撃を喰らったドウコクは爆発して倒された。

同時に他の皆のおかげもあってかこの場所にいた残っていた敵も全部倒されたのだ。

 

私は外道衆の妖が持っている最後の能力とも言える《2の目》を警戒し、倒したドウコクを警戒したのだが、だがしかし、そんな事にはならなかった。

 

 

これを見た私は『ある事』を予感してしまった。

しかも私が思っていることが正解なら、それは『史上最悪』と言えるほどの最低最悪な可能性なのだ。

 

 

一誠さん達はドウコクを倒したのでこれで終わりだと思っているが、私からすればこれは『始まり』でしかないのだ。

 

全員一度変身を解除したのだが、何故か私は一誠さんに言いたい事があるので行こうとしたら、リアスさんと言う赤い髪をした女性から自分が変身したのがあんな『お色気存在』だったので、文句を言われたのだが、私に文句を言われても返信する存在に文句を言って欲しくは無いと思った。

 

 

一応リアスさんが変身した『キューティーハニー』は結構強い上に、汎用性が高い系列でもある。

 

「汎用性が高いって、あんな露出が高いのが?」

 

「キューティーハニーは『空中元素固定装置』って言うチート的な装置があるんですよ。それを使ってのあれですから、結構汎用性は高いんです、あれ」

 

「??その『空中元素固定装置』って何なの?しかもチートって?」

 

私は空中元素固定装置の性能『空中に分子の形で存在する元素を選り分けて随意に結合させ、あらゆる物質を作り出す装置』と言うと、意味が分からないと言うと、リアスさんは何か分からないという感じになっていた。

 

「分かり易くいえば、宝石だとか金銀財宝を作れちゃうんです。しかもコストとかの方面があまり無しで、しかも制限無しに造れますし、その気になれば自然界に存在しないような大きさや美しさのダイヤが一応造れます」

 

「何よそれ!?あんなお色気担当みたいな衣装になるのに、なんなのよそのチート的な性能の装置もちってそれ!?」

 

私がそう言うとお色気担当だと思っていた変身存在がそれなりに使えると思ったのだが、どうすれば使えるのかに関しては知らないので本気で宝石とかを作ろうかと思っていたのか、顔が少し変化していた。

 

 

だがしかし、私自身どうすれば造れるのかまで知らないし、リアスさんの場合は使用しようとすれば『死』に至ると言っておいた。

流石の本人も死にたくないので宝石とかを造ろうとはしない気になった。

 

ちなみにであるが、リアスさんの場合死ぬと言うのは可能性の話で、リアスさんが何故キューティーハニーに変身したのかも分からないので、こうでも言っておかないと後々面倒だとも思ったからである。

 

 

人の欲望って時に物凄く恐ろしいので、こうでも言っておかないと怖い以外何ものでもない。

 

そして私は一誠さんのほうに近づいて行った。

 

「一誠さん、ちょっとすみません」

 

「あん?どうかしたのか、アリア?」

 

「とても言いにくいんですが、あのドウコクは複製品の偽者だったので、造り出した本体がいるはずです。それを潰さない限りまだまだ続きますよ」

 

アリアが言った事にこの場にいた全員が唖然とした。流石のアリアの発言に一誠ですら唖然としていた。

 

「・・・マジか、それ?」

 

「マジですよ。本来の外道衆の血祭ドウコクなら一度死んだら50m級の存在に変化するんですけど、それも無し。となると、あのドウコクは複製体であると考えれば、物凄く嫌なのですが、考えられる可能性は三つあります」

 

「三つ?どういう事だ?」

 

「一つは私の持っている能力を使える人間がこの世界に来ていると言うものなんですが、これに関しては無いと思います。そして最後の可能性なのですが、この世界にある創造系の神器使用者が原因か、マイナスエネルギーの集合体による超が付くほどの外道集合体が原因ですね」

 

「最後の方のそれ、何だそれ?」

 

「一応私が知っている限りで『大首領』としておきますが、人の持っている残虐非道な面を平気で行なえる存在ですよ。そして、自分の理想道理にする為であるならば『歴史すら改変』するほどの存在ですよ」

 

流石にアリアが言った事に全員が不思議そうな顔をしていた。流石の悪魔でも『歴史を改変』するなんて事はできないからだ。

 

「歴史を改変なんて、できるわ『出来ますよ?大首領なら』えっ?」

 

リアスは否定しようとしたのだが、アリアは出来ると断言した。

 

「実際問題、別の次元でしているんですよ。その世界での始まりの英雄2人を消し、歴史を改変して自分達の思い道理の歴史を造ろうとしたんです。まぁ何とか阻止できましたが、それでも大首領の意思さえ残っていれば何百回でも平気で色々するでしょうから」

 

平気な顔をしてとんでもない事を平然と言うアリアに、流石のリアスも恐怖を感じていた。

何しろ見た目の年齢と言っている事の内容を平気で言える時点で、恐怖しか感じないからだ。

 

「・・・で、お前はその本体の場所まで捜索できるのか?」

 

「それに関しては他への増援等が原因で無理です。けど、一誠さんがこの世界に帰って来た事と、私と言う能力者の事を知った以上、この世界を自分の思いどうりにする為には私達を消しに来るでしょうから、向こうから勝手に来てくれると思いますよ?」

 

『まさか、これほどとはな』

 

そんな声が聞こえて、声のしたほうに振り向くとそこには異形がいた。

だがしかし、アリアはその異形を見て平然としていた。

 

「黒十字王ですか。スーパー戦隊・仮面ライダー・プリキュアの敵関係を出しているのでショッカーの大首領辺りを想像していましたが、貴方でも一応納得はできますね」

 

「黒十字王だと?私の名は『暗黒十字(ダーク・クロス)』。この世界の全てを支配する存在だ。小娘如きが調子に乗るな。そして貴様の言った名前の存在がこの私の計画の邪魔をしている者共の名前か!?」

 

「えぇ。あの人達は生きとし生きる者全ての光であり、希望。そして夢を護る者達。貴方のように奪う者から命を助ける者達。闇の存在であるあなたにとっての天敵とも言える光の戦士達よ。それに、貴方を倒せばこの事件は全て終わりよ!」

 

アリアは平気な顔をし、相手と相対していた。

そしてこの事件を終らせる為に全員もう一度同じ存在に変身して戦いに向かったのだが、今度も同じようにさまざまな敵が出てきたのだが、倒すべき総大将が近くにいる事が原因なのか、先ほどのドウコクとの戦いとは違って相手が強くなっており、逆に一誠達の方が一斉に変身を解除させられてしまった。

 

「ははははは。貴様ら程度の相手など、これで十分よ」

 

「っち。どうなってやがる」

 

アリアは周りと周囲を確認するみたいに見渡し、そして一つの結論を出した。

 

「多分総大将が近くにいることが原因で、エネルギー供給方面が物凄いくらいに強いんです。こっちが戦力アップしないと厳しいほどに」

 

アリアの言葉で全員が納得してしまったが、これまでの戦いが原因でこの場にいる全員が疲労困憊で、戦うのは難しいと言えるほどであった。

 

「貴様等から先にこの世から消してやる。そうすれば、後はこの私の天下だ!?」

 

「残念ですけど、それは無理です」

 

「な~に~!」

 

「だって、この世界で生きている人達みんなの希望の光が来たから」

 

そう言うと、一誠達全員に巨大な光の柱のような物が降り注ぎ、そして一誠達の身体にあった全ての怪我を癒したのだ。

 

流石の事態にダーク・クロスは驚くしかなかった。

何しろ光は悪魔にとって最大の劇薬なのに、その劇薬を喰らってグレモリー眷属の悪魔は消滅も何もしていないからだ。

 

「な、なんだと!!」

 

「ど、どうなってるの、これ?」

 

「ふふ。これはこの世界に生きるみんなが私達にくれた希望という思いを込めた祈りの光。あなた達には絶対に消す事が出来ない未来の光だもの。そして、あなた達のような闇を討ち払う光でもあるわ」

 

アリアがそう言うと、一誠が少し笑った後、もう一度全員が変身した。

だがしかし、今度は少しだけ違った。

 

一誠達は変わらなかったが、バジルはゴーカイシルバー・ゴールドモードに変身し、ユニ達ハピネスチャージプリキュア!は全員イノセントフォームに変身し、リアスは今度はキューティーハニーではなく、キューティーハニーの強化変身したハイパーハニーになり、ゼノヴィアはダークカブトからハイパーぜクターを持った『仮面ライダーコーカサス』に変化し、イリナはイクサからハートの形の複眼のような存在で、同時に最強の姿でもある『ワイルドカリス』に変化し、ギャスパーはコウモリのような服装であるが、まるで『王』が纏うような威圧感を持つ『仮面ライダーダークキバ』にと、仮面ライダーになっていた三人は違う存在に変化していたのだ。

 

「な、なんなんだこれは!?」

 

「てめぇの野望もこれで終わりだ。行くぞてめぇら!!」

 

そして全員が敵の軍勢に向けて走って行った。

 

 




プリキュアシリーズの『ミラクルライトネタ』です。

結構色々と使えるので・・・


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クロス第8話 降り注いだ光の理由

プリキュアシリーズのミラクルライトのネタそのままです。

だがしかし、使えるからいいや


さて、一誠達の下に降り注いだ光。

その正体は人々の持つ『希望』という『祈りの光』であるが、何故このようなものがでたのか。

それは天界・人間界・冥界の三界に生きている人達が『ある物』を使って光を今世界で戦っている英雄達に届けられたのだ。

 

実は一誠達以外の場所も危険な状態になっていたのだ。

ダーク・クロスが一誠達の前に現れて戦闘をした時、他の場所にいた悪の存在達も大幅に強化されたのだ。

 

実はダーク・クロスは自身の造り出した異空間でいたのだが、一誠達が帰還した事を感知して外に出たのだ。

それによってダーク・クロスが造り出した悪の存在は全員強化されてしまったのだ。

 

 

冥界では仮面ライダー達が冥界で全ての敵を倒したと思ったのだが、そこにキングダーク(平成版)・岩石大首領・クライシス要塞という三つの巨大な存在が現れたのだが、四大魔王や上級・中級・下級の悪魔が上下関係も関係無く仮面ライダー達と一緒に戦っていたのだが、この三体はダーク・クロスの三対が合体して『アルティメットマシーン』というとんでもない存在になった。

 

ベースは岩石大首領なのだが、頭部はキングダークの顔になり、ボディーにはクライシス要塞の感じが入り込んだになり、しかも全長4000m級の巨大な化物になり、流石の四大魔王達や悪魔達は全員アルティメットマシーンの姿と大きさ、そして爆撃とも

言える攻撃に恐怖してしまい、今までの戦いが原因で悪魔勢は全員動くどころか体力や魔力の消耗もあって膝を屈し、誰一人動く事ができなかった。

 

仮面ライダー達も同様で、今までの戦いによって蓄積されたダメージと、アルティメットマシーンの攻撃も相まってその場で膝を屈したが、だがしかし、また全員がフラフラになりながらも立ち上がっていった。

 

その姿に悪魔勢は全員が驚いた。

もう体力も何も無いと言える状態なのに、一体何が彼等をそこまでするのかと思ったのだ。

 

「俺達は負けん。この世にお前達のような奴等が存在するかぎり、子供達の夢や幸せを決して奪わせはしない!!」

 

「そうだ!俺達はお前達のような悪に決して負けん!」

 

「この世界で生きる全ての人々の平和と夢、そして希望を決して失わせはさせない!」

 

彼等も我々と同じようにもう身体はボロボロで、立っているのもやっとだと言うのは我々でも分かるほどだった。

 

だがしかし、彼等はその思いだけでボロボロの身体を奮い立たせ、そして立ち上がったのだ。

悪魔達は彼等の持つ平和を、人々の未来を守ろうとする思いに驚きながらも、その姿勢に憧れた。

 

 

 

天界も同様に危険な状態になっていた。

天界にいる天使とアザゼル、そして33人のプリキュア達は新たに現れた敵のあまりの強さに全員ズタボロになり、そしてその敵は彼女達プリキュア浄化の力が効かなかったのだ。

 

天界は当初この場でミカエルやアザゼルを罵倒していた存在達はプリキュア達との共闘によって倒され、敵の勢力にされていた天使達も救助したのだが、ダーク・クロスは天界側に対しては新たに『カオスベリアル』という怪獣のような300m級の化物を送り込んで来たのだ。

(カオスベリアルの容姿ですが、ウルトラマンゼロTHE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国に出た『超銀河大帝アークベリアル』)

 

流石の巨大な大きさとその強さに天界の戦士達どころか堕天使総帥のアザゼルですらその巨大さと強さに恐れをなし、戦うことが出来なくなっていた。

体力や能力を使うための力ももう無くなっている状態で、立ち上がることも不可能であった。

 

プリキュア達は全員さっきまでの衣装が消え、全員が学生服のような服装になっていたのだが、その身体は誰が見てもボロボロなのに彼女達は立ち上がったのだ。

 

「絶対に、負けない!」

 

「そうだよ。皆の未来を奪おうとするあなた達なんかに、私達は絶対に負けたりしない!」

 

天界にいる天使達もアザゼルもその姿に驚いた。

戦っていた時の衣装も消え、ただの人間に戻っり、どうみても大半が中学生位の女の子達が強大な敵に一歩も引かないで立ち上がり、そして全員が見据えていたのだ。

 

その姿にアザゼルも、天界にいた天使全員が驚くと同時に、その姿に見惚れた。

今までただの人間と侮っていた存在が、ここまで気高く、そして凄いのかと思ってしまうほどに

 

 

 

一誠達がいた場所以外の人間界も同様な状態であった。

ソーナ達がいた場所でも戦っていた2大スーパー戦隊も敵が送り込んだ新たな敵に危険な状態になっていた。

 

彼等2大スーパー戦隊も新たに彼等の前に現れた巨大な敵により、攻撃が原因で2大スーパー戦隊16人は変身が解除させられ、避難していた子供や大人達も彼等が倒れたのを知り、『自分達は助からない』と言う絶望に包まれそうになっていた。

 

 

だがしかし、彼等は変身が解除され、身体がボロボロになりながらも立ち上がった。

 

「俺達は負けない。俺達が皆を護ってみせる」

 

「あぁ。それに、俺には見えてる。こいつをぶっ飛ばして、皆が笑っている未来を」

 

避難しようとしていた大人も子供も、戦っていた彼等の姿に唖然とした。

ボロボロになりながらも、それでも自分達を護ろうとしている彼等の姿に、人々は憧れた。

 

そしてこの場所以外の世界中で戦っていたヒーロー達も同じように苦戦していた。

メタルヒーロー達が、アベンジャーズが、さまざまなヒーロー達が苦戦し、窮地にたたされていた。

だがしかし、彼等はボロボロになりながらも立ち上がり、人々はその姿に憧れた。

 

 

同時にこの星に住む人々全員が思ったのは、ボロボロになりながらも強大な悪に立ち向かう英雄達に何も出来ない自分達であった。

だがしかし、彼等はボロボロになりながらも戦う彼等に声援を送った。

 

人々の英雄達に対する思いが重なり、一つの奇跡を起こした。

 

冥界で、天界で、人界で、人々の前に一本のピンクを主にしたペンライトで、光を出す部分が星型の形をしたライトがあり、そしてその星には『∞』のマークが描かれている不思議なライトが彼等の目の前に現れたのだ。

 

『皆さん。フューチャーミラクルライトに貴方達の思いと一緒に灯してください。貴方達の思いが、あなた達を護ろうとしている英雄達を救うのです』

 

何処からとも無くそんなことが聞こえた。こんな状況下で誰もがそのペンライトとった。

 

そして場所も関係なく、人も、悪魔も、天使も、堕天使も、そして他の神々も、ミラクルライトに光と自分達の思いを声に出した。

 

『『『『『『頑張れ!!(戦っていた英雄達の名前が呼ばれていく)』』』』』』

 

そしてミラクルライトから出た光が、この世界に存在する英雄達に降り注いだ。

 

 

ソーナ達がいた場所ではキョウリュウレットはパワーアップしてキョウリュウレット・カーニバルになり、トッキュウジャーの6人はハイパーレッシャーを装着したハイパートッキュウジャーになった。

 

 

 

天界にいたプリキュア達も皆からの光を受けてその姿を変えた。

 

ブラック・ホワイト・ルミナスは鳳凰の力を持つスーパープリキュアに

 

ブルーム・イーグレットは自分達の力を全て解放し、ブライティブルームとウィンディイーグレットに

 

ドリームはシャイニングドリームになり、ルージュ・レモネード・ミント・アクア・ローズはレインボーに

 

ピーチ・ベリー・パイン・パッションはキュアエンジェルに

 

ブロッサム・マリン・サンシャイン・ムーンライトはスーパーシルエットに

 

メロディ・リズム・ビート・ミューズはクレッシェンドに

 

ハッピー・サニー・ピース・マーチ・ビューティーはウルトラプリキュアに

 

ハートはパルテノンモードになり、ダイヤモンド・ロゼッタ・ソード・エースの4人はそれぞれの特徴の色をしたウェディングドレスを思わせる服装になったエンゲージモードになっていった。

 

 

 

冥界にいた仮面ライダー達も、皆からの光を受け、昭和ライダー達はエネルギーが回復し、平成ライダー達はその姿を変えた。

 

仮面ライダークウガはライジングアルティメットフォームに

 

仮面ライダーアギトはシャイニングフォームに

 

仮面ライダー龍騎は龍騎サバイブに

 

仮面ライダー555(ファイズ)はブラスターフォームに

 

仮面ライダーブレイドはキングフォームに

 

仮面ライダー響鬼は装甲響鬼(アームド響鬼)に

 

仮面ライダーカブトはハイパーフォームに

 

仮面ライダー電王は超(スーパー)クライマックスフォームに

 

仮面ライダーキバはエンペラーフォームに

 

仮面ライダーディケイドは最強コンプリートフォーム(仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010に出たバージョン)に

 

仮面ライダーWはサイクロンジョーカーゴールドエクストリームに

 

仮面ライダー000(オーズ)はスーパータトバコンボに

 

仮面ライダーフォーゼはメテオフュージョンステイツに

 

仮面ライダーウィザードはインフィニティードラゴンゴールドに

 

仮面ライダー鎧武は極(きわみ)アームズに

 

平成仮面ライダー達は自分達の持っている最強の姿に強化変身し、そして昭和ライダー同様に威風堂々と言う感じになっていた。

 

 

そして他の英雄達も自身の最強の姿に変身したり、傷付いた身体を完全に回復させたのだ。

 

『『『『『『『『皆、ありがとう!』』』』』』』』』』

 

人々の光を浴びて復活した英雄達は、1度だけ人々のほうに顔を向け礼を言った。

その一言だけでも人々は歓喜の声を上げた。

 

 

そしてその光の一部は一誠達の下にも降り注いだでいたのだ。



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クロス第9話 戦いの終わり

これで戦いは終了となります


状態が回復した一誠達の猛攻は凄まじいものだった。

何しろ全員先程まであった疲れは全て吹き飛び、しかもイリナ達に関しては使用しているものが出ている仮面ライダー作品でも最強に近い存在なのもあり、さっきとは形勢が逆転していた。

 

 

そしてたったの数分でダーク・クロス以外の敵幹部系列の怪人達まで全てを倒したのだ。

おまけにさっきまで全員疲労困憊だった身体も、未だに平気とも言えるほどの状態で、それもあってか余計にダーク・クロスは唖然としていた。

 

「ば、バカな。あ、あれだけの軍勢を倒しただと・・・」

 

「はん。てめぇの腐った思いよりも、俺達の思いが強かったって事だな」

 

「当たり前です。どんなに闇が強くても、人の心から光は決して消えません。そしてこの世界で生きている人達皆から貰った光に、あなた個人の闇なんかじゃ、消す事はできません」

 

一誠とアリアの2人が変身している状態で言った言葉に反論できないダーク・クロスであったが、まだ彼には最後の切り札が残っていた。

 

「こうなったら、私自らの手でお前達を倒してくれるわぁ~!!」

 

そう言ってカオス・ブリゲードのメンバーが持てるオーフィスの力の欠片である『蛇』を飲み込み、その姿が変わっていった。

 

顔の黒十字架に二匹の蛇が絡み付いて出来た『∞』のような形をした文様が刻まれ、身体の方は血のような『赤』を基調とした物に変化し、中央にある顔は『一つ目』の白い顔になったのだ。

(仮面ライダーに出たゲルショッカーの大首領の顔が黒十時王の顔になって感じです)

 

 

そして強化変身した際に発生した膨大なエネルギーで一誠達は全員後ろに吹き飛ばされたが、全員足から着地して相手を見据えた。

 

「黒十字王に大首領が合体したみたいな感じになりましたね、あれは」

 

「だ、大首領って、貴方が言ってったあの!?」

 

「えぇ。正確には大首領が使っていた『存在の顔の一つ』ですけどね。ですがこれで確信が持てました。私の知っているオリジナルなら、現状の私達じゃ対処できないようなもっと危険な事態になっていたと思いますが、それではない以上、この世界にいる人間に与えられる創造系の神器の亜種的進化の形態です」

 

「なるほどな。まぁそのオリジナルだとどうなっていたのか知りたいのもあるが、倒しても大丈夫なんだな?」

 

「えぇ。それと、オリジナルなら歴史改変装置持ちの存在でも使って私達の存在ごと消すか、50mかそれ以上の巨大な存在になって私達を踏み潰したでしょうけど、『あの程度の強化』なら苦戦すると思いますが、ここにいる皆の力を合わせれば絶対に倒せます。本当なら一誠さん達がなっているスーパー戦隊の一つであるゴーカイジャーの所持しているロボットを出せたらいいですけど、他の地域に援軍を送ったのが原因で呼び出すのは無理なんですけど、例え出来たとしても結構厳しいと思いますよ?」

 

「そうか。まぁあのいけすかねぇ野郎をぶっ潰せば全部終るんだ。お前等、気合入れていけ!!」

 

「この私を絶対に倒すだと、ふざけるな!?今の私はダーク・クロスからアンリミデッド・ダークネス(無限の闇)に至った私は無敵なのだ。お前達のような弱き者が、私を倒すなど絶対にありえん!!」

 

アリアがそう言ったので、一誠達もその言葉を信じた。

だがしかし、強化されたアンリミデッド・ダークネスはアリアが言った事を否定し、攻撃をしてきた。

 

強力な闇の波動を秘めた光弾を、もう照準も定めないで撃ちまくるのだが、光弾が当たった場所から爆発する範囲は大きかったのだが、だがしかし、その攻撃は一誠達の誰にも『一発の直撃弾』は存在しなかったが、もはや地上からの爆撃とも言える攻撃で

敵に向かって前に行く事が難しくなっていた。

 

 

だがしかし、そんなものは最初だけであった。

 

「イリナさん、リフレクトのカードを使って下さい。ゼノヴィアさん、イリナさんの後にハイパークロックアップで攻撃を!後は皆で一気に決めますよ」

 

「無駄だ、無駄だ。私の攻撃を如何こう出来るはずもないだろう!!」

 

そう言って先程と同じ攻撃をしてきたのだが、今度はそうはいかなかった。

今度は正確に私達に対して狙いをちゃんと定めて攻撃していたが、それが命取りとなった。

 

アリアがイリナに言ったのは『相手の攻撃を反射する』という能力を持つアンデットが封印されたラウズカードで、その効果によって相手の攻撃は反射されたのだ。

 

相手の攻撃は一発一発が当たれば強力で、もしも複数のこの攻撃が当たれば危険だったが、先程のように周りへとばら撒くような攻撃であったならば上手くこのラウズカードの効果を使う事は難しかったかもしれないが、狙いが正確になってはただの『的』でしかない。

 

『リフレクト』

 

ワイルドカリスとなったイリナさんがカードをラウズした瞬間、直撃コースであった光弾はワイルドカリスの前面に展開された壁のような物に当たって反射され、ダークネスも気づいた時には対処するにはもう遅く、対処できないで自分の攻撃を受ける羽目になった。

 

「ハイパークロックアップ!」

 

《ハイパークロックアップ》

 

だがしかし、今度はダークネスが自分の攻撃を喰らった瞬間横から殴られたと思えば今度は上、今度は下と、まるで何かに吹き飛ばされているみたいな感じになっており、事情を知っている人間以外の人間がこの風景を見たら『何これ?』と言えるような風景である。

 

実際は周りの時間の時間流を自在に行動可能になる超高速の特殊移動方法《クロック・アップ》と言うのが《仮面ライダーカブト》のライダーシリーズ及び敵存在である『ワーム』が持っている能力で、これによってとんでもない移動と攻撃が可能になるのだ。

 

しかもゼノヴィアさんが使用している『仮面ライダーコーカサス』には『ハイパーぜクター』と言う仮面ライダーカブトシリーズ限定であるが超強化アイテムが装備され、しかもそれを装備して運用されている。

 

ハイパーぜクターを装備した存在は過去・現在・未来を行き来できるほどの移動が可能な上に、しかもクロックアップの数十倍のスピードで動ける《ハイパークロックアップ》を使用できる存在になるのだ。

 

 

ダークネスがさっきから吹き飛んでいるのはハイパークロックアップしてさまざまな方向から攻撃しているからである。

 

そしてハイパークロックアップが終了した瞬間、コーカサスに変身したゼノヴィアさんは私達の近くに現れた。

ハイパークロックアップによる連続攻撃でボロボロになったダークネスは何とか立ち上がっていたが、それでも連撃は続いた。

 

「ラブリー・パワフルキッス!」

 

「プリンセス・ウィンディウィンク!」

 

「プリキュア・ハニーテンプテーション!」

 

「プリキュア・エメラルドイリュージョン!」

 

「僕もいきます!ふん!」

 

プリキュアの4人が彼女達の強化アイテム『シャイニングメイクドレッサー』を使い、イノセントフォームとの連動で使える相手を拘束する技を使い、仮面ライダーダークキバに変身しているギャスパーが持っている能力で『キバの紋章』を利用しての拘束を行なったのだ。

 

これによりボロボロの状態で立ち上がろうとしたダークネスであったが、5重でしかも全てが強力な拘束からは逃げられなかった。

 

「こ、この!!」

 

拘束から逃げようとするが、実際はその時間がダークネスに攻撃する全員にとって必要だったのだ。

ハピネスチャージプリキュアの4人と、プリキュアの一緒にいる妖精2人が現れ、そして最強の技を使う準備をした。

 

『集まれ、ハピネスな気持ち!』

 

『高まれ、イノセントな思い!』

 

『輝け、シャイニングメイクドレッサー!』

 

ハピネスチャージプリキュアの専用強化アイテムであるシャイニングメイクドレッサーを使い、最強の浄化技を発動する時に必要なイノセントハーモニーマイクが現れ、ドレッサーのミラーに『∞』のマークを描いた後、『イノセントハーモニー』を歌った。

 

『『『『プリキュア・イノセントプリフィケーション!!』』』』

 

ハピネスチャージプリキュアの最強の浄化技が発動したが、それだけで終らなかった。

 

ギャスパーが変身しているダークキバの手には一振りの剣が握られており、その剣の力を解放した。

そう、ギャスパーが持っている剣『ザンバットソード』の持つ魔皇力が開放されて放つ『絶滅!ザンバット斬』が放たれた。

(絶滅ザンバットソードですが、ガンバライドで登場したダークキバの技です)

 

同時にリアスが変身したハイパーハニーも動き、手に持っているフェンシングのフルーレに似た剣『シルバーフルーレ』にエネルギーを収束させ、虹色のVの形のエネルギーをぶつけて爆破する必殺技の準備をし、ダーククロスに向けて放った。

 

『ハニーヴァージナルインビテイション!』

 

これによってダーククロスは無数の剣の攻撃を受けた後に、ザンバット斬とプリキュア・イノセントプリフィケーション、ハニーヴァージナルインビテイションと三つの強力な必殺技をダーククロスは喰らい、大ダメージを受けた。

 

 

だがしかし、それだけではすまなかった。

 

バジルを除く一誠達はゴーカイガレオンキャノンを展開し、イリナは必殺技に使う『ワイルド』のカードを出し、ゼノヴィアはもう一度ハイパークロックアップをしてダークネスに攻撃した後、ハイパーぜクターが存在することで放てる強力な必殺技である『ハイパーライダーキック』を放ったと同時にハイパークロックアップが切れたのだが、立ち上がろうとしたダークネスに自身が持つ聖剣『デュランダル』の聖なるオーラを使用して攻撃を加えた。

 

これには堪らずダークネスも後ろに大きく下がったのだが、これまでの攻撃で流石のダーククロス自身も耐えられなくなってきていたのだが、最後は一誠を除くゴーカイジャーのメンバーからゴーカイガレオンバスターからの『ライジングストライク』が放たれて、もう立っているのも限界といえるほどボロボロになっていた。

 

そしてイリナのワイルドカリスが必殺技である『ワイルドサイクロン』の準備で『ワイルド』のカードと自身の武器である『醒鎌ワイルドスラッシャー』と『醒弓カリスアロー』を合体させた状態である『醒弓モード』に移行させた。

 

そして一誠のゴーカイレットが手に持っている『ゴーカイサーベル』にレンジャーキーを差し込んだ。

 

『ワイルド』

 

『ファ~イナル、ウェーブ』

 

そしてエネルギーが貯まったダークネスに止めを刺す為に一誠はその場で大きく跳躍し、イリナはその場で動かないでダークネスを見据えた。

ボロボロになっているダークネスは自分に止めを刺そうとしている2人に対して攻撃をするが、一発も彼等には当たらなかった。

 

「ワイルドサイクロン!」

 

醒弓モードの状態から放たれた猛烈な衝撃波がダークネスが当たった。

 

「ゴーカイダイナミック!」

(宇宙刑事ギャバンの『ギャバンダイナミック』の一回転したバージョンをイメージして下さい)

 

ジャンプして一回転ほどしていた一誠がゴーカイサーベルで縦に真っ二つにダークネスを切り裂いた。

 

 

これだけの攻撃を喰らったダークネスは後ろに下がりながら怨嗟の声を上げた。

 

「お、おのれ~!お、俺はもっと、もっと悲鳴を、聞きたかった~!!」

 

そう言ってダークネスは爆発してこの世から消滅した。

 

 

 

そして、冥界・天界、そして各地のHERO達の決着が付いた。

 

冥界にいたアルティメットマシーンは仮面ライダー30人による『オールライダーキック』の前に巨大な風穴を開けられて敗れ去った。

 

 

天界にいたカオスベリアルはプリキュアオールスターズの必殺の浄化技全てを喰らった。

 

マックスハートチーム3人のの『エクストリーム・ルミナリオ』

 

スプラッシュスターチーム2人の『プリキュア・スパイラル・ハート・スプラッシュ』

 

5チームの『プリキュア・レインボーローズ・エクスプロージョン』

 

ミルキィローズの『ミルキィローズ・メタルブリザード』

 

フレッシュチームは個人個人の浄化技『プリキュア・ラブサンシャイン・フレッシュ』・『プリキュア・エスポワールシャワー・フレッシュ』・『プリキュア・ヒーリングプレアー・フレッシュ』・『プリキュア・ハピネスハリケーン』

 

ハートキャッチチームの『プリキュア・ハートキャッチ・オーケストラ』

 

スイートチームの『プリキュア・パッショナートハーモニー』

 

スマイルチームの『プリキュア・ウルトラロイヤルレインボーバースト』

 

ドキドキチームの『プリキュア・ロイヤルラブリーストレートフラッシュ』

 

これ等全てがカオスベリアルと彼女達の中間地点前で一つに収束されて放たれ、カオスベリアルも口から自身の持っている最強攻撃である『アークデスシウムブラスター』を放ち、当初は中間地点で両者の攻撃がせめぎあったのだが、最後はプリキュア達の思いが押し返してカオスベリアルを浄化したのだ。

 

そして世界各地にいた他のヒーロー達も同じようにその場所でいた存在を倒したのだ。

 

くしくもそれは、一誠達がアンリミデッド・ダークネスを倒した時と一緒であったが、それは誰も知らないことである。

 

 




次でクロス内容も終わりです


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第10話 戦いの後と、それぞれの日々

戦いが終った後の扱いですので、結構短いです。

ちなみに、ザイラオーグならこれはありだと思います。否定は無いと思いますが・・・




全ての場所でヒーロー達の戦いが終わり、彼等との別れの時がやって来た。

 

 

冥界では平成ライダー達は全員最強の姿から基本的なスタイルに戻り、ザイラオーグは仮面ライダーBLACKとお互いの健闘を称えあい、握手をしていた。

 

「仮面ライダーBLACK。子供達の未来を護ってくれて、ありがとう」

 

「俺もだ、ザイラオーグ。共に戦ってくれた君の気持ちは嬉しかったよ」

 

そして仮面ライダー達の身体が輝きはじめた。

これを見た悪魔の全員が理解した。彼等仮面ライダー達との別れの時がきたのだと

 

「・・・仮面ライダー」

 

「もしもまた、君達が対処できないような事態になったとき声を上げてくれ。人々の助けを求めているなら、我々はまた君達を助けよう。我々はそんな事態になったなら、何度でも君達を助けよう」

 

仮面ライダー1号がそうサーゼクス達に向かって言うと、他の仮面ライダー達も同じように頷いた。

 

その言葉に全員が唖然とした。

自分達悪魔に対してそんな事を言ってくれるとは、思いもしなかったからだ。

 

その言葉は彼等悪魔の心に響き、そして仮面ライダー達は光に包まれて消えた。

 

 

天界も同じであった。

プリキュア達も学生服姿になり、そして天界にいる天使達とアザゼルに顔を向けた。

 

「ありがとう、プリキュアの皆さん」

 

「気にしなくてもいいよ」

 

「うん。私達がしたくてやった事だから」

 

「それに、また同じような事があったら、私達は同じように助けるから」

 

流石にこの言葉には天使達もアザゼルも驚いたが、だが同時にそんな事を言えるとは誰も思えなかったのだ。

 

そして彼女達の身体が光り輝いた。

別れの時が来たのだと、彼等は気づいた。

 

 

世界各地でも同じように戦っていたヒーロー達の身体が輝いていったが、誰もがヒーロー達との別れを惜しんだ。

だがしかし、彼等は全員『もしもまた同じような事があれば助けに来る』とその場所の人々に言った後、彼等は光と共に消えた。

 

 

 

そして一誠達もアリアとの別れ時になった。

 

アリアはこの世界に出した英雄達をこの世界の人々の前から消した後、彼女はゴセイジャーが使っている『テンソウダー』を出し、そしてゴセイカードの一つである『メモリーフライ』のカードを使用した。

 

《イクスバンド スカイックパワー》

 

テンソウダーから光の粒子が飛び出していき、それを一誠達は見守っていた。

 

「おい。今のは何だ?」

 

「この世界の人達から記憶を消したんです。英雄達が戦った記憶を」

 

流石にアリアが言った事に一誠達は驚いたが、自分達は記憶が消えていないので不思議に思っていたら、アリア曰く『一部の人達にはあまりにも効き難いので、それでもあっている』と言われた。

 

そしてアリアは一誠達にお礼を言った後、アリアの背後に灰色のオーロラが現れ、アリアはそれに包まれて消えた。

 

 

一誠達は色々と濃い感じの内容だったので夢かなと思ったが、手にはアリアから貰ったブレスレットが残っていた。

 

「ふふ。これがあれば私もって、何で!?」

 

リアスはブレスレットの力も使って今よりも強くなろうと思っていたらしいのだが、突如ブレスレットが灰になって消えた。

流石の事態に全員が唖然としたが、一誠だけは理解したような感じになった。

 

「この世界にはあいつ等の力は要らないって事だ。それにだ、俺達が頑張っていけって事なんだろうよ」

 

そう言って一誠達は元の場所に、いや、自分達が帰るべき場所に向かって帰って行った。

 

 

その後四大魔王と天界の一部の天使達、そしてボンゴレの一部が記憶が残っている事が分かった。

そして悪魔ではリアス達以外にはザイラオーグとその眷属達、そしてソーナ達も含まれていた。

 

ソーナ達に関しては少しヒーロー達があれだったので、色々と愚痴を言う羽目になっていたが、ザイラオーグは逆に前以上に修練を行い、最終的な目標として『仮面ライダーを超える』と豪語しており、仮面ライダー達の戦いを最前線で見ていた彼は、最近は仮面ライダー達が使っていた技を使えないかと色々としているらしい。

 

 

 




リアスには悪いですが、そんな強化できる無いのがお約束です


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彼女の新たな始まりの物語
プロローグ


前に投稿してダメ出しを喰らった作品をリメイクしました。

アットノベルスで投稿していたのですが、現状は出せないぽいので、こっちに投稿します


それは私が三歳のときにおき、同時に私の運命を変えた始まりの事件。

それは何度思い出しても嫌なほどの地獄でした。

今まで普通に暮らしていた村は、一瞬にして炎に包まれ、そして知っている人達皆が、『石』にされていきました。

 

 

村の人達を石に変えていったのは、見たことも無い姿をした生き物達で、そして私も隠れていたのですが見つかり、胸元をつかまれ、私は足が地面から大分遠くに離されてしまいました。

 

「ほぉ、お嬢ちゃんは可愛いなぁ。だからさ、俺のペットとして可愛がってやるよ、これからな一生な」

 

そう言って、目の前の魔物は私に呪いをかけました。

けれど私は『生きたかった』。石にされてしまった村の皆には悪いけれど、生きたかった。

『大切な家族と一緒にいたいと』思ったから。そして同時に、目の前の存在が『憎かった』。

 

村の人達は私達兄妹を色々と面倒を見てくれた。

兄が一番皆に面倒をかけていましたが、それでも、笑って許してくれ、そして優しくしてくれた人達だったから。

 

だから、私はこの地獄を作り出した目の前にいる『悪魔』を許すことは出来なかった。

そしてその周りにもいる無数の悪魔たちにも。

 

そこから私は何も覚えていませんでした。

ただ意識を失う寸前、不思議な映像(ビジョン)を見ました。

 

 

 

見えたのは金色の四本の角。刺々しいとげの様な突起があり、黒を基調とした鎧のようなものを纏った異形。

 

その瞳は鎧と同じように真っ暗な黒だったけれど、それはここにいる悪魔達が可愛く見えるほどの禍々しい存在でした。

 

同時に私が感じたのはとても悲しく泣いているような存在と思えるほどの。

 

 

 

目を覚ましたとき、私は知らない天井を見ていました。

その後で私はあの事件から5日も眠っていたらしく、ここがウェールズの山奥にある魔法使いだけがいる町と知り、私達家族はここに移り住むこととなった。

 

だけど後で私は、あのまま目を覚まさなければよかったと後悔してしまった。

同時に、あの時悪魔の甘言にのっていれば良かったと思うほどに最悪であった。

 

 

そう思うようになるほどの言葉を、皮肉にも一緒にいたいと思っていた『家族』から言われたのだから。

 

私は救助された時に私が負った怪我が大きいのと、私が意識を取り戻した時に来た医療系の魔法使いに言ったのだが、私にかかっている呪いの特定ができないということが原因であった。

ただ呪い方面は私を経由して他の人にかかるようなものでないのは、治療中でもわかったらしい。

 

そのため怪我のほうは大分良くなっていたが、呪いの方が分からないので、入院することになった。

目が覚めて次の日には家族である兄と面会ができた。

けれど、面会してきた兄が放った最初の言葉は、今の現状の私にとっては、最も非情で、そして、残酷な言葉だった。

 

 

 

「父さんが僕を助けにやって来てくれて、そして僕にこの杖をくれたんだよ」

 

 

「父さんは皆が言うみたいに死んでなかったたんだよ、アリア」

 

 

 

笑顔で、あの事件のことよりも、父親に会えたのが物凄く嬉しそうに笑ったその顔が、とても憎かった。

実の兄が、これほどまでに、憎くて、嫌になったのは初めてだった。

 

兄がいた場所まではあの事件のときは分からない。

けれど、あの事件の発生時には村の外にいたのは間違いはないだろう。

 

だけど、私は誰も助けてはくれなかった。

名前だけ知っていても一度も顔を見た事の無い父親も、そして村の人達も。

 

あの時は急な悪魔の襲撃で、誰もが我が身や色々だった。

私のような皆が使える魔法が、そう『魔法が使えない』子供である私が助かったのは、本当に言って奇跡かもしれない。

 

 

けれど、ネギは違った。

 

助けてくれたのだ。

 

一度も顔を見せた事も無かった父親が。

 

しかも、父親の手からプレゼントまで貰って。

 

誰も助けてくれなかった私と違って、誰かが助けてくれる存在なのだ。

 

 

私には何も無いのに、何でと、思ってしまった。

 

同時にそれは前から知っていたからだ。けれどそれは、思いたくない事だったからだ。

ここに来ても、村でも、何度も、皆が陰で言っていたネギの知らない事を聞いていたことだから。

 

英雄と言われた父親『ナギ・スプリングフィールド』の息子であり、私の兄である『ネギ・スプリングフィールド』。

 

そして同じ父親の血を持ちながら、魔法を使う事の『出来ない娘』である私『アリア・スプリングフィールド』。

 

そこからは全てが憎かった。

兄も、父も、そして周りの自称正義の味方という魔法使い達も。この世界の全てが憎かった。

あの事件が原因で私を一番心配し、優しくしてくれた人(スタン御爺ちゃん)はもういない。

 

ネカネお姉ちゃんやアーニャはちゃんと私を見てくれたけど、それでも、それでも、スタン御爺ちゃんが私を見ているのとは違うという雰囲気を持っていた。

子供の私でも感じられるほどの、ほんのちょっとした違和感が、私を壊した。

 

 

もう私を必要としている人は、私をちゃんと見てくれる人は、もういない。

 

皆私ではなく、魔法が使える兄のネギだけを見ていて、私は誰も見てはくれていない。

 

 

そう思うと、私はいても立っても入れなかった。

だから私はその日の夜、私は病室を抜け出し、靴も履かずに、着の身着のままで外に出た。

 

もう誰も私を必要だと思っている人は何処にもいないのだから、だから私が『死んでも誰も文句は言わない』。

 

 

私は色々と彷徨って森の中に入り、そして私は意識を失ってしまった。

そして目を開けてみた時、最初に見たのは綺麗な紅い瞳をした女の子の顔だった。

 

「ねぇ、貴方は誰?」

 

それが私の新たな始まりでもあった。

 

私はここでの生活が気に入った。

当初は発現してしまった能力の制御のためにこの世界『幻想郷』の巫女である『博麗霊夢』の元で修行した。

何しろ私の発現した能力は『拒絶する程度の能力』と言う物だったからだ。

 

 

 

だがそれも、私がここで数えで9歳になるまでの間であった。

私は、この幻想郷との別れの時を迎えていた。

 

私は博麗神社でこの幻想郷の賢者である『八雲紫』と、この神社の巫女である『博麗霊夢』、この幻想郷の死後の魂の判決を行う閻魔大王であられる『四季映姫・ヤマザナドゥ』そして幻想郷の知り合いの面々と一緒に、見送られる準備をしていた。

正式には私は課せられた事案を解決するまで、この幻想郷に帰る事すらできないと言う、ある種の『追放処分』になったのだ。

 

私はここで罪を犯したからだ。それも『幻想郷』と言う場所を災禍に落とし、悪ければこの場所に住む人々を全て、殺そうとしたのだ。

私がもっていた『心の闇』を今回の異変で利用され、異変を起こした敵に操られてたとはいえ、私はそうしかけたのだ。

ちなみに異変を起こした張本人は幻想郷の名のある強者の手でこの世から消えた。

 

 

本来の異変なら相手が死ぬような事案は起きないのだが、今回の相手は私が助けた『外からやって来たとある魔法使い』が原因で起こり、その結果偶然であった私の持っている膨大な魔力を利用し、さらには白玉楼にある『西行妖(さいぎょうあやかし)』まで利用してこの幻想郷の全てを殺そうとしたのだ。

 

しかもその理由が『悪の存在と、それを容認している存在はいてはいけないのだ!』というあまりにも身勝手な考え方だった。

その結果幻想郷にある『弾幕ごっこ』のルールすら無視し、私は敵に操られてスキルの反対の属性を持つ悪の存在を呼び出され、さらには西行妖を復活させるための生贄にされかけたのだ。

 

とは言っても、操られていた私の心にあった光が、この幻想郷を悪の存在から守護する人達の姿と能力を幻想郷の友人達に渡されたので、異変解決の一端を担ったのもあるのだが。

 

そして本来なら私は利用された立場なのだが、私自身が嫌でもあったため、映姫様と紫さん、霊夢さんや皆に言って、罰を受けるようにしたのだ。

そうでもしなければ、私自身が許せなかったからだ。

 

そして私は皆に見送られて、私は紫さんのスキマ経由で幻想郷から出て行った。

 

だけど

 

「何処なんですか、ここは?」

 

私がスキマから出ると、周りは森であったため困ってしまった。

 

 



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人物設定

この作品の主人公であるアリアの設定です。

ちなみに、新たなオリ主を出したら追加するかもしれませんが、現状は未定です


アリア・S(スプリングフィールド)・ノーレッジ

(旧名 アリア・スプリングフィールド)

 

 

9歳 女性

 

 

声 堀江由衣

(DOG・DAYSのミルヒオーレ・フィリアンノ・ビスコッティ・ぬら孫の氷麗、雪麗)

 

 

保有する能力 拒絶する程度の能力

レアスキル  英雄魂(スーパーヒーロースピリッツ)

 

二つ名 『全てを拒絶する犬娘』 『可憐なる犬の歌姫』

 

愛称はアリア

 

 

ネギ魔の世界のネギ・スプリングフィールトの双子の妹。

容姿はDOG・DAYSの犬耳・尻尾の無いミルヒオーレ・フィリアンノ・ビスコッティである。

 

 

故郷の悪魔襲撃事件の際、ネギと違い中心部近くにいたため、大怪我を負った。

そのさい悪魔に獣化(じゅうか)の呪いといって、一定期間の間動物にされる呪いをかけられたのだが、途中で本人が能力を発現して抵抗(レジスト)し、半分だけかかり、満月の夜の時には容姿ネタの存在道理になる。

 

だが思い切り中途半端な所で抵抗(レジスト)したために、呪いに関しては解除が不可能になっており、月の魔力が強い満月の夜や、周囲の魔力状況が高いと呪いが発動するという状態になっている。

(エヴァが持っている初期の修行場クラスなら変化はしないが、後の大型なら変化する)

 

これに関しては紫の能力でもどうにもできないと匙を投げられたほど。

 

 

 

同時に呪いによる弊害で唯一のレアスキル『英雄魂(スーパーヒーロースピリッツ)』を取得した。

 

スタンお爺ちゃんより貰った、父親が残していったという銀色が主体で、六芒星が描かれており、中心部が赤で、その周りの三角形が時計回りに青・黄色・緑・桃色・白・紫の描かれたブレスレットをいつも手にはめて持っている。

このアイテムがスキルを使用する際の変身アイテムに変化する。

 

 

悪魔襲撃の後病院で入院している時にネギから発言で『自分はいらない子』と思い込んで病院を脱走。その後幻想入りした。

 

幻想郷に関しては『東方儚月抄(別名第二次月面戦争)』の後で幻想入りした。

これは守矢神社が幻想入りしたさいの影響で幻想郷への出入りがしやすい状況の場所がさまざまな世界に発生し、アリアはそこに入ってしまったという設定。

 

ついでに守矢神社はネギ魔の世界出身と言う設定にしており、早苗以外の二神は魔法使いの存在を知っていると言う感じです。

 

 

幻想入りしたさい何故かフランの部屋におり、しかも狂化状態のフランと交戦する羽目になり、その際に能力が暴走。

 

紅魔館の面々と偶然遊びに来ていた霊夢・魔理沙・早苗の三人と事態を知った八雲家の面々の力と、アリアのスキル能力が発動し、紅魔館にいる面々を助ける為に出て来たヒーロー達の能力で解決した。

ちなみに一番の被害を受けていたフランに関しては狂化が解け、それから狂化する事が無いようになった。

 

 

その後は紫・映姫の名の下に霊夢の監視下に置かれ、自身の能力とスキルの扱いを覚える事になった。

特に早苗が『ヒーロー』と会えると言う事で一番興奮していたため、早苗には未だに苦手意識を持っている。

 

アリアが9歳になった頃には能力とスキルの運用も上手くできていたのだが、幻想郷入りした外の魔法使いをアリアが助けてしまった事が原因で利用され、逆に幻想郷を滅びへと向かわせようとしていた。

 

 

ちなみにこの魔法使いは幻想郷の名のある強者が全てブチキレたため、逆に葬られた。

だがこれが原因で利用されていたアリアを幻想郷から一時的に外に出す事にする処罰が下されている。

 

料理等は霊夢や幻想郷の皆から教わっており、それなりに出来、勉強もそれなりに出来る。

 

スタンお爺ちゃん達の石化を戻す為に魔法使いの勉強を魔理沙・パチュリー・アリス監修の元しており、幻想郷から出て行く事になったさいにパチュリーから『ノーレッジ』の性を貰った。

幻想郷の人間が好きであるが、利用されてたとはいえ滅ぼそうとした事には後悔している。

 

 

 

好きなこと・人等 

歌・家事全般・料理・人形作り(衣装付)・立派な信念&夢を持ち、それに向かって行く人・家族と友人

 

嫌いなこと・人等

父親・ネギ・正義の魔法使い(一部は除く)・楽をして生きていこうとする人・家族や友人を愚弄する人

 

 



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スキル設定

アリアが持っている『英雄魂(スーパーヒーロースピリッツ)』の設定です。

ある意味チートです


スキル能力設定

 

英雄魂(スーパーヒーロースピリッツ)

 

 

特撮系・アニメヒーローに変身可能で、またその存在を呼び出す事ができるというある意味チート的なレアスキル。

(ただし、作者の知っている作品のみにしますのでご了承を)

 

プリキュアシリーズ等の顔が判別できるもの(顔の目の部分をリボン等で隠す以外の変身シリーズ)に関しては、変身する対象の顔に変化がされ、声もそのプリキュアの声に変化する。

(ミルヒの顔と声が、キュアドリームの顔の声になると思って下さい)

 

 

プリキュアの技に関してのみ、人間相手に必殺技である浄化技を使用しても、相手にダメージ等はなく、逆に性格等が変化し、真人間になってしまうほど。

(ハートキャッチプリキュアの話で、マリンが必殺技を受けてただポワワ~ンとしたのと、勇者王ガオガイガーでゾンダー化した人間が、ゾンダー化から浄解された後は普通の生活をしていたので)

 

ただし、魔族等の亜人的な種族の場合は、プリキュアの浄化を受けると、性格が大幅に変化したり、消滅したりする。

(性格の変化に関しては、パンツを脱がす等の常習的な犯罪者が、真面目に汗水垂らして働いて行く存在に変化する程)

 

 

ジャイアントロボや大鉄人17、キカイダーやジャンパーソンなどの最初からロボット存在にはなれず、この場合の存在に関しては召喚扱いとなるのだが、一部は世界の修正力等の関係で、長時間の召喚は出来ない状態になる。

 

またアリアの意思とは別に、ヒーロー達が勝手に現れると言う事態もある為、アリアにとっては頼もしい家族的な存在になっている。

 

 

 

スキルとは稀に起きる幸運のようなもので、これは対象者が『呪い』や『魔法的な事故』に会った場合に稀に発現する能力のこと。

 

だがしかし、確率としては1万分の1ともいえる可能性で、ものすごくレアな能力である。

また稀に血筋が原因なのか同じスキルを持って生まれる子供もいるが、基本少ない。

 

 

アスナの持っている『魔法無効化能力』以上の超レアスキルとして扱われている。

また仮面ライダーWの『星の本棚』や、情報収集や索敵の為のアイテムはブレスレットが無くても使用ができるが、ブレスレットが無いと変身や召喚の方面が出来ないと言う弱点にもなっている。

 

 

ただし、このスキルは持ち主の心に反応して変化し、人を殺すこと等を平気で思っている場合は英雄達ではなく、その英雄と戦った悪の怪人達になってしまうという性質を持っている。

 

 

 

 

拒絶する程度の能力

 

 

アリアが持つ能力で、この世に存在するあらゆる概念・事象・存在を『拒絶する』ことができる能力。

 

この能力はフランドール・スカーレットが持つ『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』を超える程の危険な能力で、能力を持っているアリアがその気になれば、『この世に存在している全てを消滅させる』ことが出来てしまうほど。

そのため幻想郷の賢者でもある『八雲紫』が別の意味で監視している対象でもある。

 

 

能力的な系列でいえば、博麗霊夢の持つ『空を飛ぶ程度の能力』同様に、ある意味無敵になれる能力であるのだが、能力の制御がこれでもかと言うくらい難しく、最悪の場合自分が傷付いてしまうほどの能力。

 

そのためアリアは当初この能力を暴走させてしまい、危うく超新星フラッシュマンの持っている『反フラッシュ現象』の最終段階でもある『周りの酸素すら拒絶する』と言う状況になり、霊夢が暴走を鎮めなければ危なかったほど。

 

幻想郷の面々のおかげでそれなりに制御できているのだが、完全に制御は出来ていない。

 

 

 

ちなみに、本人が完全にこの能力を制御が出来るのであれば、『BLEACH(ブリーチ)』のヒロイン『井上織姫(いのうえ おりひめ)』の持っている『盾舜六花』の技で、治癒・復元術である『双天帰盾(そうてんきしゅん)』のように、『神の領域を侵す能力』とも言えるものになる。

 

ただし、本人は未だその段階ではなく、現状は悪ければ自分と自分の寿命を削ってしまうほどの自殺技に近い為、幻想郷以外での能力使用は禁止されている。

 

 




文字数が足らなかったので、新たに能力の設定を書きました。

それで何とか投稿しても大丈夫な領域になりました・・・


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第1話 再会と、とある問題

周りが森の中のためどうしようかと迷ったのですが、耳を済ませてみると近くに滝があるのか水の音がしたので、私の着替え等が入った風呂敷包みを持って水音の方向に向かって歩いて移動しました。

 

 

何しろ外の世界であるため幻想郷でいた時のように『空を飛ぶ』という行為は出来ないし、私は自分の持つスキルを使用するために必要なアイテムであるブレスレットも、こちらに来る前に霊夢さんに預けた。

 

そのため大幅に使用できるスキルの内容は減ったものの、外の世界で普通(一応追放解除の方は魔法よりだが)に生きて行くのにはスキルの使用はしなくていいだろうと思っており、逆に私の持つスキルは特殊すぎるので、外の世界では余り使用しないほうがいいと外から移住して来た守矢神社の面々と紫さんに言われました。

 

 

 

スキルというのは、私が持っている能力の一つで、あの事件のとき呪いの弊害で出来てしまったものだ。

 

私のスキルはレア系のスキルで、名前は『英雄魂(スーパーヒーロースピリッツ)』と早苗さんが命名してくれた。このスキルは早苗さんのいた世界でTVの中にいる英雄を出したり、それになったりするというもので、そのため一番早苗さんが大はしゃぎしてしまったため、早苗さんを未だに苦手としている理由でもあります。

 

今は変身とかもできない代わりに調べるとかの方ができるのですが、この世界では私が使う調査・索敵用の品物は『玩具』として売られているらしく、勝手に動く等していると危ないかもと言われているので、使うのを止めておいた方がいいと言われています。

 

滝の音がするほうに行って見ると、そこには私と同世代の子供?と思う子がタオルで包まれていて、近くには大人のかたと一緒に滝近くの川原の大きな石に座っていました。

 

そしてその上にはその子供の服なのか、縄にかけて干していたので、多分川に謝って落ちたのかもしれないと思った。

 

すると大人のほうが私のほうに顔を向けて来ました。流石に人外魔境も言える幻想郷での生活で一瞬相手を警戒してしまいたが、纏っている雰囲気が穏やかなため、警戒を解きました。

同時にタオルで包まっていた赤い髪の子供が私のほうに顔を向けた。

 

「すみません。あの、この近くに村か町がありますか?こんな山奥なので?」

 

「・・・ここは麻帆良学園都市の山でござるよ?お主、迷子でござるか?」

 

「ええ。出来ればその麻帆良学園と言う所まで送って行ってくれませんか?分からないもので」

 

私がそう言った所、大人のかたは顎に手を当てて考え事をしていた。

 

「・・・ア・・・アリア?」  

 

「はい?」

 

「アリアだよね!?僕だよ。君の兄のネギだよ」

 

赤い髪の男の子がそう言って立ち上がり私のほうに近づいて来たので、私は悲鳴を上げてネギの顔を思い切り殴って川に落とした。ネギが纏っていたタオルは私の近くに落ちた。

 

「・・・さ、流石にやり過ぎではないでござるか?」

 

大人の人は流石に私の行動に引いていたが、私は顔を赤くし、荒く息を吐いた。

 

「私の知り合いにあんな格好で私の元に来るような人はいません!!」

 

その後その大人の女性がネギを回収したら、ネギは気絶していた。

流石に私もやり過ぎたかと思ったが、ネギの顔を見て『あの事件』の時のことを思い出して大丈夫と思った。

 

 

だって、こいつは『皆からもてはやされた魔法使い』なのだから。

私のような『異端の存在』ではないのだから。

 

 

大人?の人に気絶したネギがタオルに包まれた後、私のお腹が鳴ったため気絶したネギを放置してその大人の女性『長瀬 楓(ながせ かえで)』と一緒に近くにいる岩魚や山菜取りをした。

ちなみにだが途中で長瀬さんの年齢が『14歳』と聞いた時には私は驚いてしまった。

 

特にスタイルとかを考えると唖然としてしまった。

私の周りの人で考えると、その年でこの胸は無かったですし、これ以上の人もいましたが全員年上でしたし。

 

まだ9歳なのでそこまでスタイルに対して執着しなくてもいいのかもしれないけれど、私の周り(幻想郷の面々)の事を思い出すと、やっぱりちょっと女の子として欲しいなぁと思ってしまった。

 

 

彼女からネギは彼女のいるクラスの『教師』をしていると言われたので、私は彼女のいるクラスの人間は生贄なのだと思った。

 

私自身『この世界』での魔法使いに関しては大半忘れていたのだが、あの事件の元凶になった魔法使いが私の名前と幻想郷の状態を知る前までは色々と教えてくれたので、それで覚えているのだ。

 

何しろネギは『千の魔法を使う魔法使い』と言われた英雄『ナギ・スプリングフィールード』の血を持つ者で、私もその血を持っているが、魔法は使えないので関係ないが、ネギが彼等のいう『立派な魔法使い(マギステル・マギ)』になる為の『パートナー候補』として彼女達クラス全員を選定したのだろう。

 

 

どうせ中にはネギの師匠にもなりそうな存在を入れていると私は予想を立てたうえで、後で調べようと思った。

 

そんなことを思いつつ、私と楓さんは岩魚やきのこ等を3人で食べるだけの量を取った後、気絶したネギがいる場所に帰るとネギは気絶から復活していたので、3人でご飯を食べた。

 

 

 

実は私は食事の後楓さんが麻帆良学園に送ってもらう予定だったのだが、ここで出会った時のネギの様子が悩んでいるようなので明日の朝送ると言う風に言われ、私は土地勘が無いのでそれを承知した。

 

そして夕飯の食材を皆で取りに行き、私は幻想郷で培った野山の食べられる野草やキノコを取りながら、楓さんも同様にこの山に自生している美味しい食材の場所を教えてくれながら私達は和気藹々しながら夕飯を食べた。

 

その後ドラム缶での五右衛門風呂に入る事になったのだが、楓さんがお風呂が沸いたので先に私に入るように言ったのだが、私は調べ物があると言って彼女にお風呂に入ってもらうように言った。

 

 

私は楓さんが持って来ていたテントの中でお風呂に入る準備と荷物を整理した後、スキルで『星の本棚』を開けた。

そして楓さんのクラスの事を調べると、私の予想は当たっていた。

 

簡単にクラスの人間を調べたのだが、楓さんは甲賀の中忍で、クラスメイトの大半が人外や表の世界でそれなりに権力を持っていたり、裏の世界でもそれなりに力がある存在ばかりがクラスの一因になっていた。

 

まぁ一般人レベルの存在もいたが、それでも一芸に秀でている人が多く、もしもこちら側に関わったとしてもそれなりに大丈夫なような女の子が選定されていた。

まぁその分色々と面倒毎を起こしているメンバーだと言う風になっていたが。

 

 

 

その後私はネギのクラスメイトの内の一人が高名な『悪の』魔法使いなので詳しく調べてみると、逆に可哀想になってきた。

同時に楓さんが指摘したネギの雰囲気の原因も分かったのだが、逆に言って私からすればアホらしいと思った。

 

そして私はネギの担当するクラス方面で調べる事を調べ終わった後、お風呂の方に行って見ると、ネギが楓さんと一緒にお風呂に入っていたので、侮蔑の目で見てやった。

流石にネギもそんな目で見られたためオロオロしていたが、私は無視しておいた。

 

その後ネギが楓さんよりも先に出た後、私はお風呂に入った。

そしてテントの中で三人で寝ていたのだが、私は夜中に目を覚まし、外にでて星を眺めた。

すると楓さんが起きてきて私の隣に座り、少し経ってから言葉をかけて来た。

 

「アリア殿は不思議でござるなぁ」

 

「・・・どう言う事ですか、それは?」

 

「ネギ坊主の事は嫌いであるのはアリア殿の振る舞いで判る事実でござるが、それ以上に何故『イギリス』に自生していない『日本』の山の物が分かるのか、岩魚等の川の生き物の事が分かる。まるでネギ坊主よりも先に『日本』にいたみたいでござるなぁ」

 

まるで私のことを不審げにしている言葉に私は何も言い返せなかった。

何しろ私のいた幻想郷はこの『日本』に存在しているとされている。だがその場所は『博麗大結界』で場所はわからなくされている。

 

私が幻想郷に入れたのは後々の調べで守矢神社が幻想郷に幻想入りするさいに起こした事案が原因で、世界中に幻想郷へ入りやすくなった場所があり、私があの時入った森が原因で私は幻想入りを果たしたのだ。

また幻想郷は内陸の山奥らしい為、私が山の系列に詳しいのはこれが原因でもある。

 

 

私は後ろは見えないが、多分楓さんはネギを心配しているのだろうと思った。

 

ネギや私は年恰好等からすれば弟や妹のような存在であるかも知れないのもある上に、妹の姿をした別の者という考えもあるのかもしれないと思った。

同時に心配をしてくれる人に真実を話さないのもあれだが、誤解だけ解くようにしようと思った。

 

「・・・私達には両親はいませんでしたが、私達を育ててくれた人達はたくさんいました。けれど、私達が物心ついた時、私はたった一人を除いて故郷の人々にとっていらない子供だったんです。そして事故があって私やネギ、一部の人は助かりました。だけど、私はネギよりも大怪我を負っていて長く入院していたんです」

 

楓さんは沈黙を持って私の言葉を聞いてくれました。私は真実を交えて話を楓さんに言った。

調べた時に知ったが、彼女は裏の人間であるが、こちら側にはまだ関わっていないからだ。

 

「そして入院していた病室にネギが来たんです。けれどネギは私のことよりも事故のさい父親に会った事を自慢したんです」

 

そっと目を瞑り、あの時の事を思い抱いた。今思い出しても私にとっては最悪とも言える時間だったからだ。

私の怪我ではなく、父親にあった事を自慢した兄は、最低だったと言えるからだ。

 

「そして私はその日のうちに着の身着のままで脱走しました。事故のせいでたった一人が消えたのもあって、私は死んでもいいと思っていたんです。そして私は神隠しに会ったんです」

 

「・・・神隠しでござるか。ではアリア殿は」

 

「ええ。神隠しにあって、色々あってこっちに帰ってきたんです。神隠しの先が山奥で、日本の山だったんでしょう。だから私は日本の山にある物を知っているんです」

 

そう言って私は先にテントに戻り、少しだけ扉を開けると眠っているネギの顔があった。

 

「私は今もネギや故郷の人間達が大嫌いです。神隠しに会い、そこで私は幸せになりました。だけどその幸せを壊した者達のせいで、私はこっちに戻させました」

 

私は一呼吸し、楓さんに顔を向けた。

 

「だけど私は憎むつもりも恨むつもりもありません。ただ私が決めた事を終わらせたらまた『消える』だけです」

 

「・・・寂しくないのでござるか?たった一人とはいえ信じてくれた人がいたのに」

 

「寂しくありませんよ。私がいた時間はとても楽しかったから。この世界での時間よりも。それともう寝ますね」

 

そう言って私はテントの中に戻り、眠った。

 

 

その後朝の日差しがテントに入ってくる頃にはネギはあの時貰った父親の杖を回収し、そして杖に跨って空を飛んだ。

その姿を楓さんも私もテントの中で寝ている振りをしてみていたのだが、ネギは知らないだろう。

 

「魔法使いってほんとにいるのでござるなぁ。拙者も人のコトは言えんでござるが」

 

「まぁいいんじゃないですか?もう少ししてから朝ごはんを食べた後に連れて行ってくれたら私は文句を言いませんから」

 

そう言って私達はネギが飛び立った後、私達は時間を置いて朝食を取り、私は服を着替えた後楓さんに付き添われて麻帆良学園女子中等部に向かって行きました。

 

 

 

当初私はこの辺に関しては調べていなかったのだが、それでも変に思ったのだが、この麻帆良学園で一番えらい学園長がいるのはこの場所らしく、学園長に対して不信感を持った。

 

そして楓さんに連れられて校舎に入ると、タカミチと言う人に出会った。

楓さんが私に自分達を担当していたネギの前の担任と教えてくれたのだが、こういった点に関して調べていなかったので、後悔してしまった。

 

「うん?楓君この子は?」

 

「アリア・S・ノーレッジと申します。以後、お世話になるかもしれません」

 

私はそう言ってお辞儀をした後、楓さんが『ネギの妹』と言うと、思い切り驚愕した顔で私の顔を見た。

 

その後楓さんはタカミチさんに私を預け、寮に帰っていきました。

私は楓さんにお礼を言った後、私はタカミチさんに連れられて学園長室に行きました。

 

タカミチさんが色々と聞いてきましたが、私は適当に答えを誤魔化しながら学園長室まで歩いていきました。

そして私達は学園長室に入り、そして学園長が座っているだろうそこに座っていたのは・・・

 

「・・・ぬらりひょんですか?珍しいですねぇ」

 

「いや、ワシはここの学園長なんじゃが何でそうなるんじゃ?・・・それはそうとタカミチ君、彼女は」

 

「彼女は」

 

「申し遅れました。私はアリア・S(スプリングフィールド)・ノーレッジと申します。以後、お見知りおきを」

 

タカミチさんが説明する前に、そう言って私は紅魔館で一時期(バイトがあったので)働いていた時に培った咲夜さん風の礼を行った。

 

流石に私の態度に唖然としたのか、それとも名前に唖然としたのかは分からないが二人ともポカンとしていた。

そして先にぬらりひょん?は先に回復したのか思案顔になった。

 

「アリア・スプリングフィールド・ノーレッジとな。しかし、ノーレッジとはどういう事じゃ?わし等が知っているのはネギ君の妹である『アリア・スプリングフィールド』じゃが、どういう関係じゃ?ネギ君の妹はあの事件の後入院していた病室から消えたと言う事しかわし等は知らんのでな」

 

「私はそのネギの妹です。それにそれは私が病室から脱走しましたし、その後神隠しに会って帰って来ただけですよ。ノーレッジと言うのは神隠しに会ったさいに、私の師になられた方の性でございます」

 

私がそう言った後、学園長はどうしようかという風な思案顔になったものの、その後色々と話し合い私をネギが担任をしているクラスに編入させる事にした。

 

とは言っても時期があれなために色々と準備をする必要があるらしいので、修学旅行前には転入させるらしい。

 

「それでお主の受け入れ先なのじゃが『その点に関してですが、頼みがあります』何じゃ?」

 

「エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。その方の場所を受け入れ先に押します」

 

「「なっ」」

 

流石の二人も私がこの名前を言うとは思わなかったらしく、しかも私はネギと同じ『スプリングフィールド』の名を持つ者のため、この名前が出るとは思いもしなかったのだろう。

 

「私は調べる事は得意なんです。それに彼女の元でいる事が私の思っていることの近道ですし」

 

「お、思っていること?それは一体何なんだい?」

 

「簡単ですよ、タカミチさん。私がこちらに帰ってきた理由はただ一つです。『故郷で石になった人々を元に戻す』。これだけです」

 

私がそう言うと二人は何も言わなくなったが、だがしかし問題があるのだろう。

今日の夜11時にエヴァンジェリンさんと他の魔法先生と生徒を交えての話し合いを行い、そこで私の場所を決めるらしい。

私もちゃんとこの場所の事を調べたのではなく、今の魔法世界に関しての情報も少ないのでそれを承認した。

 

 

ちなみにだが、その時間まではタカミチさんが世話をしてくれる事になったので、色々と教えてもらいながら時間まですごした。

特に海の方面の物に私が興味心身だったので、不思議に思いながらも色々と答えてくれた。

 

そして約束の時間になった。

同時に私はもう一つやる事が増えることになるとは、このときは思いもしなかった。

 



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第2話 事実と、会合と、敵襲来

次から戦闘ですが、ネギまのところの魔法使い達に対してはアンチがあるので、賛否両論がありそうですね


??? Sid

 

とある神社の境内で、腋の部分が露出している紅白の巫女服を着た黒髪の女性と、同じように腋が露出している服を着た緑髪の女性、中華風の仙人が着ているような服を着た女性は、自分達の目の前にいる緑の髪で紅白のリボンを付けた女性の言葉に唖然とした。

 

「ちょっと待ちなさいよ!それどう言う事よ」

 

「どうもこうもありません。『あの男』は生きています」

 

「・・・ふざけないでよ、映姫(えいき)。この私が直々に境界を弄って生きたまま無間地獄に送ったのよ。あの時ただの人間になっていた存在が、私の境界から逃れたとでも?」

 

「ええ。私も信じたくはありませんでしたが、無間地獄を調べた結果、あの男は来ていない事が判明しました。今何処にいるかは分かりません」

 

そう言って緑髪の女性紅白のリボンを付けた女性、この幻想郷の閻魔大王でもある『四季映姫・ヤマザナドゥ』は、この博麗神社の巫女である『博麗霊夢』と、幻想郷を造り上げた賢者『八雲紫』の二人にそう言った。

 

「・・・もしかして、外の世界?だとすると、アリアちゃんの負の面が原因なんじゃ?」

 

緑髪の女性『東風谷早苗』の独り言のような言葉に、この場にいた全員が彼女に顔を向けた。

流石の早苗も自分の方に顔を向けられていると気付いて唖然としていた。

 

「早苗、それどう言う事?アリアが原因って、どういう事よ!!」

 

霊夢の物凄い剣幕に早苗も驚いたが、同時に霊夢の思いも分かった。

アリアが外の世界に出て行く事になった異変である『英雄異変』が終わってまだ一ヶ月程度しか経っていない。

 

未だに幻想郷の様々な場所に被害の大きさを物語るような爪あとは多数残っており、幻想郷の面々がそれを直している状態なのだ。

その上アリア自身は西行妖の封印を解く為の生贄にもさせられた事もあり、アリアは異変が終わって一週間も寝込み、その後の異変の被害の事で彼女は自殺しようになり、もし発見が後一歩遅ければ死に至るほど危険な状態にまでアリアの精神は弱っていたのだ。

 

 

 

アリア自身がこの異変の罪を背負うと言う事でアリアは外の世界に出されたのだ。

本来は彼女は操られただけで、彼女に責任が無いと言えるほどの物もあったのだが、彼女自身がそれを望まなかったのだ。

そしてアリアを一番心配していたのは目の前にいる霊夢であると言う事は、幻想郷の関係者全員が知っている事なのだ。

 

幻想郷の面々との付き合いが短い早苗でも、霊夢のアリアへの愛情は凄く厳しくも優しかった。

時に厳しい姉のようであり、そして優しい姉ようでも会った彼女の姿を幻想郷の面々は見ている。

 

そして魔理沙などから聞いた話だが、本来はあまり修行等をしたがらない霊夢が自分から修行をしていた事もあり、そのためアリアも霊夢に一番懐いていた。

 

「・・・アリアちゃんの負の面、覚えていますよね?あの負の面の方面はこの地球を破壊しようとしたり、人々を色々な方法で苦しめようとしました。ですから、もしもあの人が生きているのであるならば、負の面の力が関わっている可能性が高いんです」

 

「・・・アリアの負の面が原因って事なの。じゃあどうすんのよ!!アリアは今『変身』も出来なかったら、こっちみたいにあの子の能力を使ったら『命の危険性』があるほどで、あの子は何もできないのよ!!」

 

アリアの能力である『拒絶する程度の能力』は強力な反面、その能力の代償は大きいのだ。

アリアが満月の夜に犬耳や尻尾が生える程度に獣化の呪いが残っているのも発現した当初と言う事もあって上手く扱えないというのもあるのだが、余りにも危険な能力なのだ。

 

アリアの能力は外の世界で使用すれば使用するほど彼女の命の危険性を高めていく。

彼女の拒絶能力は世界と自分との間を拒絶する為、最終的には生きていく為に必要な水や酸素すら拒絶してしまい『死』に至る可能性もあるのだ。

 

 

幻想郷内での訓練ではそれなりにならなかったが、それでも実際は早苗や他のみんなが協力してくれてそうならないようになっているが、実際はそれだけ危険な能力なのだ。

 

「・・・私達の手で知らせるしかありませんが、どうやってアリアちゃんに教えてあげればいいのか分かりません。それに外の世界の魔法使い達の大半は『正義』の名の下に色々とやってますから、私達が出て行けばアリアちゃんも危険になります。最悪の場合『正義』の名の元にアリアちゃんも一緒に殺される可能性があります」

 

「・・・あいつと同じって事ね。厄介すぎるわね」

 

『だったら俺が言ってこよう』

 

その声のしたほうに全員が振り向くと、その声の主の正体に気付いた。

そしてその男に霊夢はアリアから預かっていた物を預けると、その声の主は姿を消した。

そして彼女達は外の世界にいるアリアと連絡を取る為の手段を考えたのだが、それも解消した。

 

??? Sid

 

 

 

麻帆良学園の学園長に言われた11時になり、私はタカミチさんに連れられてこの場所にやって来た。

 

実際問題こちらの世界のお金を一円も持っていなかったので、食事やお風呂に関しては学園長の計らいでタカミチさんの同僚でもあるしずなさんという方にお世話になった。

とは言っても、お風呂に関しては全然使用方法が分からなかったので、しずなさんと一緒に入ってもらい、お風呂で使うもののやり方を覚えさせてもらった。

 

その後タカミチさんが迎えに来てくれて、私はこの麻帆良学園のご神木がある世界樹前広場にやって来た。

 

そこには私が今後の生活を頼もうと思っているエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルもいたが、同時にこの学園に在籍している多数の魔法先生・生徒がいた。

学園長が私のことを説明しようとしたので、私は自分から説明をした。

 

「はじめまして。アリア・S・ノーレッジと申します。貴方方には千の魔法使い(サウザンド・マスター)ナギ・スプリングフィールドの子供であり、今まで行方不明扱いであったネギ・スプリングフィールドの妹と言えばいいでしょうか?」

 

流石に私の言った事に大半の人間が驚いていたが、エヴァンジェリンはその中で私の顔を見ていた。

そして私はさっさと自分の用件を済ましたいので、エヴァンジェリンの前に歩いて行った。

 

「はじめまして。エヴァンジェリン・アタナシア・キティ・マグダウェルさん」

 

「なぁ!!き、貴様なんでその名前を!!!」

 

私がエヴァンジェリンにそう言った瞬間思い切り彼女はあたふたした状態になりましたが、それ以上に周りの魔法先生と生徒はフルネームを知らなかったのか、『キティ』の面で唖然としていました。

エヴァンジェリンは学園長等が流したのかと思っているのか睨んでいましたが。

 

「くすくす。学園長ではありませんよ、ばらしたのは?」

 

「なにぃ~。だったら貴様は何故知っている!!」

 

エヴァンジェリンは魔法薬を取り出し、普通の人なら恐怖で身が竦むほどの殺気を出してきましたが、私の場合はこの程度の殺気ならまだ始めてあった時のフランちゃんの狂気の方がまだ怖いので平然としていました。

 

そして私は独白のようにエヴァンジェリンの情報をすらすらと言っていきました。

それは本人以外もはや誰も知らないような情報まで提示したので、言われているほうは段々と顔を青くしていきました。

 

とは言っても『魔法世界』の方面は知らないと言っておきましたが、地球での全てを出したのですが。

 

しかもこの学園にいることになった最大の理由である『学園登校地獄』の呪いの原因になった父親であるナギとの戦いの情報までばらしたので、これに関してはナギを尊敬していた魔法先生や生徒はその戦法に唖然としていました。

 

「さてエヴァンジェリンさん、これ等の事は全て事実であるはず。何か申し開きがありますか?」

 

笑みを浮かべ、そう言った私に恐怖したのかエヴァは私から後ずさった。

返事もしないで沈黙したままなので、皆も返事もしないで沈黙したままなので私が言った事が当たっていると思った。

流石のこれにはこの場にいた全員が恐怖したが、同時に何を言うのかとも思っていた。

 

「契約を結びませんか、エヴァンジェリン」

 

「け、契約だと。私の全てを知っているような奴が何を結ぼうと言うのだ」

 

「私が払うあなたに対価は、あなたが私の父親であるナギによってかけられ、思い切り適当な呪文と魔力による力押しで大幅に変異した学園登校地獄の呪いの解除の協力です。あなたが支払う対価はこの世界での私が生きる為の全てと、あなたが持っている蔵書の閲覧を希望します」

 

流石に言って私が言った事にエヴァンジェリンも含めた全ての魔法先生・生徒が意味が分からないと言う風な感じになっていたので、私は事前に調べておいた『本当の意味』での学園登校地獄の呪いを話しました。

これにはこの場にいた全ての魔法先生と生徒が知らなかったらしい。

 

 

 

実を言うと学園登校地獄ができた理由はこちら側にある魔法学校にいた一人の生徒が原因だったのだ。

 

この生徒、実は魔法世界の大物の人間の子供だったのだが、勉強が嫌いなのか学校での授業にもあまり出ないため学校側もほとほと困り、同時にこの事実を知った親の方も学校側の連絡を知ってどうしようかと思っていたため出来たものらしい。

 

これが学園登校地獄が出来た理由で、その生徒はこの呪いが原因で家に帰る事も呪いが原因で、一定時期以外家に帰る事が出来なくり、また外に出ることも出来なくなった為、しょうがなしにちゃんと授業を受けて卒業したらしい。

 

だがしかしだ、この学園登校地獄の呪いに関してはこれが正式なのだ。

これには大半の魔法先生も生徒も知らなかったらしく、そしてエヴァンジェリン自身も知らなかったらしい。

 

「ですが、エヴァンジェリンみたいに『一定時期以外に麻帆良学園の外に出られない』何て言う面は無いんです。序に言うとエヴァンジェリン、あなたがこの場所で受けて来た15年もの間に受けた悲しい仕打ちも、本来ならありえないんですよ」

 

「・・・どういう事だ。まさかそれもナギが原因なのか」

 

「ええ。あのバカは無理やり魔力の力押しで学園登校地獄の呪いをかけたためにあなたはそんな状態になったんです。本来ならありえないんですけどね。学校の休みでの外出や、修学旅行等の外に出て行なう特別授業での参加も出来ないって事もありませんし、『あなたを覚えていた一般人に忘れ去られる』なんて事も無いんです」

 

私がそういった瞬間、エヴァンジェリン以外の全員が不思議そうな顔をした。

 

「そうですよね。『正義』の名の下に色々やってきている人達ですから、『悪』の魔法使いであるエヴァンジェリンがどんな目に会おうと気にしませんよね。例えば仲の良かった一般人が卒業と同時に自分の存在を何一つ覚えていなくても、あなた達には関係ありませんね。この15年間エヴァンジェリンを覚えている一般人は何処にもいませんよ?同級生だった、先輩だった、後輩だったって事、こちら側に関わっている人以外はみんな全て覚えていませんからね」

 

私がそう言った瞬間、エヴァンジェリンから大声で怒鳴られたが、私はそれを無視した。

そして私は彼女の手を取った。

 

「私も同じだからですよ?たった一人を除いて周りや家族、そう言った者達から『魔法が使えない』と言う理由でずっと虐げられましたから。だから私は『正義』のほうではなく、『悪』であるあなたがいいんです。そのほうがずっと安心できますから。それにこの能力(ちから)も生きていた村で襲われ、その結果の事故で出来たようなものですが、『今は』私あまり好きじゃないんです」

 

そういうとエヴァンジェリンも意味が分かったのだろう。

同じように勝手な理由で吸血鬼の身体にされてしまった彼女と、悪魔達の襲撃により、その中の悪魔に魅入られた事で能力得てしまった私。

境遇などは違うかもしれないが似ているのだから。

 

 

だがしかし、それの終わりを告げた。

私は学園長の方に顔を向け用件が終わったのでこれで終わりにしようと思っていたのだが、その瞬間私とエヴァンジェリンのいる場所に攻撃がやってき、私達二人はその攻撃を回避した。

 

「悪の魔法使いであるそいつに優しくするなんてな。お前も一緒に殺してやるよ。ついでに俺の事を認めないお前等全員なぁ!!」

 

そう言って魔法生徒と思う男子がいたのだが、私はその男子の手にある物を見て驚いた。

それは本来ならこの世界に決して在るはずの無い物だからだ。

 

「そ、それは。『それ』は使っちゃダメ!!」

 

「煩いんだよ。俺達は『正義』の魔法使いなんだ。悪の魔法使いと仲良くしようとするお前も同罪なんだよ」

 

『プラント』

 

禍々しい『P』のような文字が描かれたメモリースティックのスタートボタンを押し、その男子生徒はそれを首に差し込んだ。

 

その瞬間その男子生徒の姿が化物のような姿に変わった。

身体は無数の植物のツタのようなものがある身体になり、両腕は花のようなものがある腕になり、顔はツタが幾重にも絡まった化物になった。

 

 

この状況を見た他の魔法先生や生徒、こちら側の関係者は唖然としたが、すぐさま攻撃態勢を取った。

 

化物になった生徒に先生方が魔法で攻撃しり、気で攻撃した人達がいて、着弾した瞬間煙が上がりこの場にいた全員がこれで終わったと思っていた。私以外は。

 

だがしかし、煙が晴れた時化物になった生徒はその場から一歩も動かずに平然と立っていた。

 

「はは、最高だぜ。これなら悪のそいつもぶっ倒せるし、その同類もなぁ」

 

「何処で『ガイアメモリ』を手に入れたの!?それは本来この世界には『無いはずの品物』よ!!」

 

私がそう言ったので、周りの魔法先生や生徒からぎゃあぎゃあ言われたが、今はこの存在『プラントドーパント』をどうしようかと思った。

今の私には彼を『救う』手段が存在しないからだ。

 

「あれはドーパント。ガイアメモリっていう『地球の記憶』を有したメモリを指す事でなる怪物よ。一応仮面ライダーWの怪人なんだけど、知らないの?」

 

私がそう言ったら周りの皆が不思議そうな顔をしたので、私は不思議に思ったら、エヴァンジェリンが答えてくれた。

 

「仮面ライダーW?そんな番組は『無いぞ』!?仮面ライダーシリーズは『ディケイド』で終わっているぞ」

 

「えっ?」

 

これを聞いた瞬間、私はトンでもない勘違いと思い込みをしていたと思ってしまった。

 

 




学園登校地獄の呪いの部分と、エヴァにおきた部分のは、全部作者の考えたものなので、実際はどうだったんでしょうね?


それと、幻想郷の面々に関しての設定はいけるのかと心配になって来ました


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第3話 数える罪と、永遠の悪魔。そしてハードボイルド

系列で分かると思いますが、仮面ライダーWの系列で纏めましたが、ハードボイルドのこの人は難しい


私はエヴァから言われた言葉に何も言えなくなってしまった。

 

 

ドーパント。

 

平成ライダー11番目の存在である『仮面ライダーW(ダブル)』が戦う敵である存在。

風都(ふうと)と呼ばれる町において、ミュージアムと言う組織がばら撒いている恐るべき品物『ガイアメモリ』によって人間が変化した化物の総称である。

 

ドーパントになった人間は、使用したガイアメモリの種類によってその能力が決まり、そしてガイアメモリも多数存在する。

 

仮面舞踏会の記憶を有する『マスカレイド』のメモリはドーパントの中でも性能は一番低く、このメモリなら魔法先生や生徒でもそれなりに苦戦はするだろうが倒せるだろう。

だがしかし、それ以外のガイアメモリは能力が強いのもあるので勝つのは無理だろう。

 

 

それにガイアメモリが有しているのは『地球の記憶』なのだ。

そのためなのか魔法先生や生徒が使用する『気』や『魔力』の攻撃では、実はダメージは与えられないのだ。

 

逆にそれ以外のものでならダメージは与えられるのだが、ドーパントの皮膚は硬く、並大抵の攻撃では倒す事はできないのだ。

これは幻想郷でもあり、魔理沙さん達魔法使いは当初は苦戦を強いられたらしい。

 

 

私はエヴァから言われて事に苦悩するしかなかった。

幻想郷とは違い、特撮などが存在している外の世界でまさか『存在』しないとは思わなかったのだ。

 

だが私が思っているのはそれだけではない。

ドーパントになった人間は急いで救わなければいけないからだ。

だがしかし、それをするための『手段』を『今の私』は持っていないため、どうしようかと思っていた。

 

そう色々思っていると、プラントドーパントはエヴァを認めている私も攻撃対象に含めたのか、私にも攻撃が襲って来たのだが、その身体が急に吹き飛んだので吹く飛んだ方向と逆方向を見るとタカミチさんがポケットに手を入れて立っていた。

 

「頑丈だね。なら、もう一発『ダメ!ドーパントになった人間が死んでしまう』な、なに?」

 

私が言った事に驚いて攻撃を中断したタカミチさんに私は急いで事情を説明する事にした。

 

「ドーパントになった人間は末期の薬物中毒者みたいな物なの。だから身体の内部に入れたガイアメモリを急いで身体の外に出さないと、使った人間の欲望をふくらませて危険なの。それにドーパントには気や魔力での攻撃は効かないけど、それ以外でも攻撃しつつければ倒せるかもしれないけれど、最終的には使用者を殺してしまう!?」

 

私がそう言うとタカミチさんはどうしようかという風な顔になってしまった。

そう、確かに魔法関係者でもドーパントのような存在を倒す事は可能かもしれない。

だがしかし、それは『なってしまった人間を殺す』と言う事が条件なのだ。

 

流石にそれを聞いた他の魔法先生と生徒は唖然としているが、だが同時に私はどうしようと考えていた。

そしてそれを聞いてプラントドーパントは気をよくしたのか、私やエヴァ以外の魔法先生や生徒を傷付けていった。

 

このままでは危ないと私も思っていると、この場所に誰かが歩いてくる足音が聞こえてきた。

歩いている足音のほうを見ると、白い帽子を被った存在がこの場に歩いて来ていたからだ。

 

流石にこの場にいた全員が唖然としていたのだが、私はその歩いている存在を知っているからだ。

だがしかし、同時にその存在を知っているため『何故』とも思ってしまった。

何故ならその存在が『表』に出てくる事は私は不思議に思っていたからだ。

 

そして歩いて来た存在が顔を上げた時、私以外のこの場にいた全員が唖然とした。

何しろその歩いている存在の顔は『骸骨』の顔をしていたからだ。

 

 

流石に歩いてくる存在が骸骨男とは思っていなかった私以外の皆は唖然としていた。

そしてプラントドーパントもその骸骨男に唖然としていたが、骸骨男はドーパントから数メートル離れた所で立った。

 

「やれやれ。依頼先で、ドーパントがいるとはな。面倒だな」

 

「な、何なんだよお前は!?」

 

プラントドーパントも骸骨男に驚いたが、骸骨男はドーパントを見てやれやれといった風にしていた。

だがしかし、その立ち振る舞いはドーパントを見ても毅然と見ていた。

 

「俺は・・・探偵だ。町を泣かせる存在から皆を護るな」

 

「た、探偵だぁ?骸骨男の探偵とは面白いもんだぜ」

 

プラントドーパントは笑っていたが、骸骨男はその場に立っているだけだった。

そして骸骨男は私のほうに顔を向け、私に霊夢さんに預けていたブレスレットを投げた。

 

「アリア、お前も意味が分かっているだろう」

 

「・・・ええ、そうね。これも私の罪だもの」

 

私が持っているブレスレットが変化し、L字の形をした不思議な機械に変化した。

流石にその光景にみんな唖然としていたが、私はその機械を腰に装着するとベルトが巻かれた。

 

私は骸骨男の隣まで歩いて行き、プラントドーパントに対して左手をまるでダンスを誘うかのように前に出した。

流石に私がしている行為にみんな唖然としていてが、同時に逃げろと言っていたが、私はそれを無視した。

 

「私の罪は『4つ』。私という存在がどういう存在か理解していなかった事。私の持っている能力の恐ろしさを理解していなかった事。私のこの能力(ちから)で大切な人と場所を傷つけ壊そうとし、その命を失わせようとした事。そして、あなたと言う被害者を出してしまった事」

 

静かに独白するかのように私が言った言葉に周りの皆も不思議にしていた。

私はプラントドーパントに少し笑みを浮かべた。

 

「ねぇ、私は自分の罪を数えたわ。さぁ、あなたも罪を数えなさい」

 

「罪だぁ?俺達正義の魔法使いが悪の魔法使いであるエヴァンジェリンを殺す事と、それを援護しているお前と、認めないこの場所の全員を殺すのが罪な訳無いだろ。これこそが『正義』だからな」

 

「そう・・・なら遠慮は要らないわ。壮吉さん、この場にいる皆をお願いします」

 

「・・・わかった」

 

そう言うと壮吉、いや、『仮面ライダースカル』は私から離れ、私は右手にある物を用意した。

 

 

だが、この場にいた全員が私が持っている物に唖然とした。

何しろ私が持っているのはプラントドーパントが持っていた『ガイアメモリ』だったからだ。

 

だがプラントドーパントが持っていたのは外見が禍々しかったが、私が持っているのはメモリースティックのような感じの物であったが。

中央には『E』のマークが描かれていて、周りは白を基調としていた。

 

「お、お前もガイアメモリを持っていたのか!?だったらてめえのも手に入れてやるぜ!」

 

「無理よ。あなたにこの能力は渡さないわ。それにこれは同時にあなたを救う為のものだもの」

 

『エターナル』

 

「変身」

 

私はガイアメモリのスタートスイッチを押し、そして腰に装備していた『ロストドライバー』にあるスロット部に『エターナルメモリ』を挿入し、スロット部を右に傾けた。

 

『エターナル』

 

もう一度エターナルのガイアメモリの音が出ると、私の周りに風が巻き起こり、炎を発した。

そして私の姿は変わった。

 

その場に立っていたのは基本カラーは白で、複眼の色は黄色。

アルファベットの『E』を横倒しにした(つまり「山」型の)触角を持ち、複眼は左右の目頭がつながり『∞(無限)』の様になっており、腕・アンクレットには青の炎が刻印されている他、胸・右腕・左腿・背中には合計25の何かのスロットが設けられたベルト・コンバットベルトが装着されているのが特徴で、さらに黒いマントである『エターナルローブ』を纏っており、同時に私の身長が大人になっていた。

 

だがしかし、その姿を見て誰もが唖然とした。

骸骨男とは違い、その姿に似ている存在を知っているからだ。

 

「か、仮面ライダー・・・」

 

「仮面ライダーエターナル、これが今の私の名前。あなたはもう終わりよ」

 

「ふ、ふざけんじゃねぇ!!そんな得体の知れないのが仮面ライダーなわけあるか!!」

 

「ええ、そうよ。だってこれは元々はダークライダーだから。けど同時に皆を護る守護の盾でもあるわ」

 

私はそう言うとプラントドーパントに近づいて行った。プラントドーパントは私に種子の弾丸を放ってきたが、私はその攻撃をその場で動かず、エターナルローブを左手に持って後ろにいる皆に当たらないように防御したり、エターナルの専用武器である『エターナルエッジ』を右手に取り出し、自分に当たる攻撃は切り裂いたりして対処した。

 

その結果後ろには一発も通さずに、同時に一歩も動かないで全ての攻撃を打ち落とした。

 

何しろ幻想郷での上位者と弾幕ごっこをした事がある私にとって、これくらいはある意味簡単でもあったが。

ついでに両利きになるために色々と練習もした事があるので、これくらい楽勝でもあった。

 

「な、な、な、なぁ!?」

 

プラントドーパントは私のした事に恐怖して後ろに下がったが、私はそれを気にせず、

エターナルローブを投げ捨て、エターナルメモリを取り出し、右腰の部分にある『マキシマムスロット』にエターナルメモリを入れ、そしてそのスタートスイッチを押した。

 

『エターナル マキシマムドライブ』

 

その音声が流れると、プラントドーパントは苦しみだした。これには周りの全員(スカルを除く)が驚愕に染まっていた。

 

「エターナルは全てのガイアメモリを統べる存在なの。だから、エターナル以下の存在は無力化できるわ。まぁおまけに私の場合はそれなりに指定もできるから。それと、もう終わりよ」

 

『エターナル マキシマムドライブ』

 

私はプラントドーパントに向けて走りながら、もう一度マキシマムスロットを押し、右足にマキシマムドライブのエネルギーを集中させ、回し蹴りを叩き込んだ。

プラントドーパントは私の攻撃を受けて吹き飛び、そして爆発した。

 

これには私とスカル以外の全員ドーパントになった人間の安否が気になっていたが、その爆発が消えた時、その場にドーパントになっていた人間と、プラントメモリが出ていてがメモリは破損した。

 

「メモリブレイク。あなたは人の法を受けなさい。そしてその結果があなたに与えられる絶対の物よ」

 

そう言って私は変身を解いたが、私は顔を下に向け、内心は泣きたかった。

私がこのブレスレットを『最初から』持っていければここまでの事態にはならなかった。

傷付く人は誰一人いなかったかもしれないからだ。

 

そして私の闇の部分の存在を得ているであろう可能性のある人物が分かったと同時に、この能力の恐ろしさがさらに身体と心に沁みていった。

 

そんな風に思っていると、私の頭を誰かが撫でてくれた。

顔を上げると顔の部分だけを解除した壮吉さんが私の頭を撫でてくれていた。

そして被っている帽子を私に深く被せた。

 

「・・・帽子は男の場合は目元の憂いを隠すが、女の場合はその目にあるものを隠してくれる。男物だが、それでいいだろう」

 

そして頭を撫でてくれた。

私は壮吉さんに抱きつき、声を出さないようにしながら涙を流した。

壮吉さんは私の姿が後ろの誰にも見えないように盾になってくれ、同時に会った事も無いが、優しい父親のように私の頭を撫でて

 

 




ドーパントの設定に関しては、他のサイトでWとのクロス作品に有った設定です。

ただ、何処のサイトだったのか作者も忘れましたし、ガイアメモリの場合は『地球の記憶』なので、いけると思いましたので


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第4話 割れる意見と、英雄達との話し合い

今回は魔法使いサイドの人間の話になります。

まぁこれの可能性って結構高いんですよね、魔法使い連中だと・・・


タカミチ Sids

 

 

あの後ここにいる全ての魔法生徒・教師がアリアちゃんから『仮面ライダー』になるための物を貰おうとよって行ったのだが、アリアちゃんはそれを拒否。

 

しかも僕等全員の考えを否定し、更には父親であるナギの侮辱に、最後には僕等に『死ねばいい』とまで言ってエヴァとエヴァの術者である茶々丸を連れて一緒にエヴァの家に帰って行った。

 

エヴァに関してはさっきの攻撃で花粉症になったのか何度も咳をしていたのだが、大丈夫なのだろうか?

 

 

彼女達が消えた後、ここに残った魔法関係の人たちはそうはいかなかった。

何しろ自分達が今までやってきた事を全て否定し、しかも『死ねばいい』とまで言われたのだ。

 

僕自身ナギを尊敬しているからこそ、何も知らないのにあそこまで言う彼女には腹がたっているのだ。

 

「あの小娘。自分が何を言っているのか分かっているのか!!」

 

「そうですわ!!あの能力(ちから)を私達にも渡せば、それこそ立派な魔法使いの一員になれるというのに!!」

 

「いっそのことあの娘を何とかして我々がどれだけ素晴らしいか教える必要がある」

 

魔法絶対主義とも言える過激派が声を荒げて喋り、中立型の魔法使い達もアリアちゃんの言葉に憤りを感じていた事もあり、全員が賛成しようとしていた。

だがしかし、学園長はそれを認めはしなかった。逆に僕等を諭そうとした。

 

「お主等、あの子が言った『罪』をちゃんと聞いておったのか?そんな力(もの)を振りかざして、これからお前達は一体何をする気じゃ!?」

 

最後に私達に睨みと大声を利かせた学園長の言葉に、僕等は何も言えなかった。

僕は学園長が言った『彼女の罪』を思い返した。

 

そして『ある可能性』にいき付いてしまった。

もしも自分が思っている事が『事実』なら、彼女は絶対に『立派な魔法使い』を自負している僕達には力を貸す事はしないと思ったのだ。

中立側の魔法使いの一部の人もそれが分かったのか、僕と一部の魔法教師は頭を下げて学園長に謝った。

 

 

だがしかし、過激派に関してはそれを認めず、アリアちゃんには制裁を与えるべきだと言ってきた。

流石に僕も学園長が言った言葉で気付いた『事実』を口にしようと思った矢先だった。

 

「先程から話を聞いていたが、その力を得て君達は一体何をするつもりなんだい?」

 

その言葉を聞いて声のした方に振り向いてみると、そこには魔法世界でも見た事の無い『亜人』がその場にいた。

 

青い鳥のような存在で、何処かの民族衣装のような服装をして僕達を静かに見ていた。

 

だがしかし、僕達の反応はそれではすまなかった。

何しろ亜人である以上この麻帆良を狙う組織の人間が送り込んだ物だと思い、魔法を主体としている魔法先生や生徒は急いで無詠唱での攻撃をその亜人に攻撃したのだが、『何も起きなかった』のだ。

 

流石のこの事態には僕達も唖然としたが、気を主体とし、対魔の力を持って戦う神鳴流の使い手である刹那君と冬子先生がその亜人に攻撃しようとした。

 

「そこまでにしてもらおうか?麻帆良の魔法先生・生徒の諸君」

 

そんな声が聞こえ、赤い球のような存在が鳥の亜人の近くに現れたかと思うと、その球が弾けるとマントを羽織った全身が真紅に彩られ、頭の部分には『V』の文様があり、そして胸の部分にも同じく『V』の文字の上に『39』の文字が存在していた。流石の事態に僕達も唖然としていた。

 

「初めまして、だな。この麻帆良にいる魔法先生と生徒の諸君。私の名は『スーパー戦隊 アカレッド』。スーパー戦隊のリーダーたる赤の戦士達の、平和への願いより生まれし者だ。そして彼は君達の知らない『37番目のスーパー戦隊』である『獣電戦隊キョウリュウジャー』の創始者にして、この星を守った戦士でもある『閃光の勇者 キョウリュウシルバー』でもある『賢神トリン』」

 

「すまない、アカレッド。事情を説明したかったのだが、手を出すわけにはいかなかったのでな」

 

「「「「・・・・・・・・」」」」

 

流石の事態に僕達も唖然とするしかなかった。

何しろ僕はアカレッドの事も知らないし、最近のスーパー戦隊とかの特撮方面も知らないので仕方ないが、まさかこんな存在が出てくるとは思わなかったのだ。

 

何しろ彼等が口にした事が事実であるならば、彼等は本来であるならば僕達は『TV』の中でしか存在しない『架空の存在』なのだ。

 

まぁアリアちゃんが変身した仮面ライダーも同じ架空の存在だが、何故このような事態になっているのか、僕達の理解が追いつけそうに無かった。

そこに子持ちでもある『弐集院 光(にじゅういん みつる)』先生が声を上げた。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ。スーパー戦隊は『34』番目で終っているはずだろ?それなのに何故・・・」

 

「それは仕方ない。『この世界』では『34』番目で物語は終っているが、別の世界では『39』番目のスーパー戦隊がこの地球を護っているからだ」

 

流石の事態に僕達も唖然とするしかなかったのだが、だがしかし彼等が言っている事が事実である可能性も低いと思い、交戦しようとした人達もいたのだが。

 

「例えお前達があの子から無理矢理能力(ちから)を奪っても、俺達はお前達のような存在には力は貸さん!!」

 

「その通りだ。我々はこの地球(ほし)の人々を信じているが、我々が知っている君達のその考えがある限り、我々は力を貸したくはない」

 

新たに声が聞こえたのでその方向に振り向くと、ジーンズ生地の服を着てサングラスをかけた男性と、白髪で後少しすれば何処にでもいそうな老人と言えるような感じの男性、二人がその場にいた。

 

 

「あ、貴方達は・・・」

 

誰かがそう言うと、サングラスをかけていた人はサングラスを外すと、物凄いくらいの眼力で僕達を見ていた。

若い世代とも言える魔法生徒の一部は彼の眼力に恐れていたが、僕は彼等の顔を知っているために驚いていた。

そして僕と同じ考えの教師や知っている生徒の一部が驚いていた。

 

「俺の名は、本郷猛」

 

「私はハヤタだ」

 

その名前を聞いて僕ですら目を疑った。

何しろその名前を言う存在はたった『二人』しかいないからだ。

 

「久しぶりだな、仮面ライダー1号。そしてウルトラマン」

 

「あぁ、久しぶりだな。アカレット」

 

「あぁ。世界が違うが、この地球を愛し、そしてこの地球(ほし)に住む人間達を信じ、我々は戦ってきたのだからな」

 

流石の僕等も唖然とするしかなかった。変身していないとはいえ始まりの仮面ライダーである『仮面ライダー1号』と、同じく最初に地球を護った光の巨人である『ウルトラマン』とのツートップなど、昔あったビデオスペシャル以来だからだ。

(本郷さんの衣装は昭和ライダー対平成ライダーの時の衣装で、ハヤタさんの衣装はメビウスの時の衣装をイメージしてください)

 

 

その後僕等はある意味以上で異例なのだが、TVの中でしかいなかったHERO達との話し合いが始まった。

彼等が言うにはアリアちゃんはここではなく、妖怪や神、人々に忘れ去れた存在達と人間が共存しているある種の箱庭のような世界でいたらしい。

 

だがしかし、その世界に僕等の世界の魔法使いが入り込み、アリアちゃんやその世界の人間に助けてもらったにも拘らず、事実を知った後アリアちゃんを利用して反旗を翻し、その場所を滅ぼそうとしたらしい。

 

 

 

当初は過激派の魔法使い派の方面は正当な判断だと言ったのだが、彼等が『その世界の法律を無視して生きる事が正しいのか?』と言われ、さらにその人間が最後に開放しようとした存在はその世界だけではなく、この世界にも影響を与え、悪ければこの地球に住む命全てが死に絶える可能性があったらしい。

 

その言葉に僕達は何も言えなくなったが、同時に彼等はアリアちゃんは『自分達の能力に恐怖しているから貸している』と言った。

流石に僕達も全員『?』と思ったのだが、彼等は教えてくれた。

 

「君達が知っている俺達の能力は、平和ともいえるこの世界に必要なものか?どうだ?」

 

「そ、それは・・・」

 

僕達は何も言えなかった。確かにスーパー戦隊や仮面ライダー、ウルトラマンの能力(ちから)はすさまじい。

だがしかし、この世界で必要かといってしまえば・・・

 

「そう、必要無い。我々の能力(ちから)は余りにも強大だ。人の命どころか、護るべきものすら危険に晒させてしまう」

 

「それだけではない。無用な力は人々に取って恐怖の対象でしかない。だがしかし、この世界の平和を乱そうとしている奴がいる」

 

流石の言葉に僕達も唖然としたのだが、先程の襲撃で使用された『ガイアメモリ』の事を教えられた。

 

それは別の世界で、この世界で言えば『TVの中』だけの存在なのだと教えられたのだ。

そしてそれは最悪な事態を意味していると教えられたのだ。

 

「アリアの能力(ちから)を利用していた魔法使いが生きていると言う事だ。しかも、アリアの持っている能力の負の方面、つまり『俺達が戦ってきた敵存在』がこの世界に現れると言う事だ」

 

「もしそうなれば、この世界どころではない。君達のいる魔法世界も被害を被るだろう」

 

「悪ければ宇宙全体に被害が広がり、最悪の場合この次元に生きている全ての命が滅んでしまうだろう」

 

「それか、この次元を拠点に別の次元を侵略する事も考えられるんだ」

 

流石のHERO達の言葉に僕達は何も言えなくなった。もしもそうなれば、僕達魔法使いでも勝ち目は無い。

幾ら魔法世界にドラゴン等がいるといっても、それ以上の存在である怪人・怪獣等とは相手をして倒せる可能性はかなり低いからだ。

 

 

 

流石の事態に学園長も焦ったのだが、それ以上に問題があった。

それは彼等も僕達に協力が出来ないと言う事なのだ

 

「我々がこの世界で戦える時間は限られているんだ。つまり、この世界でアリアが認め、そして俺達が認めた者以外、俺達の持っている大いなる力を使う事はできない」

 

「すまないが、これもこの世界の為だ。今の我々は『中立』に近い存在なのだ。だから、君達が使い道を間違えた瞬間、我々は正義ではなく、悪になるんだ」

 

流石の言葉に僕達も唖然としたが、彼等HEROも時間がきていたので消えかかっていたが、ただ一つだけ頼まれた。

 

『君達が正義を目指したいと言う気持ちは分かる。だがしかし、決して間違えてはいけない』

 

『正義は一つではない。そして我々もどんなに凄い能力を持っていても、救えない命もあれば、報われない思いもある』

 

『だがしかし、君達一人ひとりが持っている光だけは決して諦めないでくれたまえ』

 

そう言って彼等は消えた。

アリアちゃんの能力を使用しているであろう存在の名前を僕達に教えてくれたと同時に。

 

僕達は夢とも言える数分を過ごしたのだが、僕達はどうしようかと考えるしかなかった。

 

 



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第5話 エヴァの看病と、ネギとの再会

今回はエヴァが花粉症で倒れた時のお話になります


私はこの状況をどうしようかと思いつつも、この麻帆良で一番めんどくさいのにばれて面倒だと同時に思ってしまった。

 

「それで、一体何のようですか?ネギ?」

 

「そ、それは・・・」

 

一応兄であるネギが杖を持って今私が居候しているエヴァの家に来ていたのでした。

 

 

事の起こりは今から数分前のこと。

 

昨日のプラントドーパントの攻撃で結構酷い花粉症になってしまい、しかもその後風邪まで引いてしまったエヴァの看護をするために、私と茶々丸さんはエヴァの看護をしていました。

 

 

私の着ていたアリスさん手作りの洋服は昨日の戦いが原因で一部衣服としては穴が開いて使えなくなってしまい、その穴を埋めて何とかまた着られるように服を直そうと思っていたら、茶々丸さんが貸してくれたメイド服とそれ以外にもこの家の中で使うような下着など貰っている状態でもあります。

 

まぁ紅魔館でのお仕事でメイド服を何度か着たことがあったのですが、服の感じが違うので当初困惑してしましたが、一応サイズは合うのでそれを着て茶々丸さんに異常が無いか見てもらい、それからエヴァの看護をしていました。

 

エヴァの症状は結構キツイもので、『吸血鬼の最上位でもある真祖なのに?』と魔法使いサイドの人間なら普通思うだろうが、エヴァの場合は結構特殊でバカな父親が原因で施された力任せで無理矢理な学園登校地獄が原因でエヴァの身体は見た目と同じ10歳程度くらいの子供の免疫力しかないのだ。

 

元々吸血鬼であるレミリアさん(紅魔館の主なので)やフランちゃんとは身体のつくりが最初から違うので仕方ないのかもしれない。

 

 

何しろエヴァは『人間から吸血鬼にされた』存在である以上、元に戻すともなれば永琳先生くらいかもしれないけれど、永琳先生をこの世界に呼ぶ事はできないし、元に戻せる可能性がほんの少しあるだけなので、言わないほうがいいとも思っている。

 

 

そんな思いを持ちつつ私と茶々丸さんはエヴァの看病をしていたのだが、少し私がエヴァの状態を考えて水分補給が必要だと思い、お湯を沸かそうと席を外していると家のベルが鳴り、そして少ししてからドタンという音がしたのでガスの火を切って行くと、そこにはネギがいたのだ。

 

 

その後エヴァをベットに連れて行って話を聞いてみると、ネギは教師で、エヴァは生徒という扱いらしく、そのエヴァが休んでいるので急遽SHRを放り出して来たらしいのだが

 

「勝手に学校を早退しての?随分と甘い処置で許されているわね?私の知り合いの教師なら頭突き一発どころじゃないわね」

 

流石に事態の把握が出来ていないネギに文句を言った後、理由を言ったうえに『教師失格』と言っておいた。

 

というよりだ、こいつが教師になったのはネギを『英雄の息子』として崇めたい連中から少しでも一般系の常識込みでのやり方を学ばす為に一部の魔法使い側の人間が手を組んでこの麻帆良学園に入学させるための方便で、同時にネギの魔法使いの従者(ミニステル・マギ)にしても大丈夫なような人材ばかりをこいつの生徒として置いているのも調べてある。

 

 

正確にはエヴァがネギの魔法方面での指導者方面関係で、それ以外は例え魔法使いの従者(ミニステル・マギ)にならなくても、血に塗れた裏世界ではない方面や表でも相当顔の聞く大企業のご令嬢なのが同じクラスにいるのだ。

 

つまり、表と裏でそれなりに使えるような人材ばかりを選んでいるクラスをネギの担当にしているのだから。

 

おまけに、エヴァが今回の問題行動を起こしたのも、一部を除けば周知の事実での行いで、エヴァには手加減するように言ってあるため、ネギに対して魔法使いの従者(ミニステル・マギ)の重要性を学ばせると同時に、『闇の福音』と言われているほどのエヴァに勝つ事で『立派な魔法使い』として『これだけの成果を出せる』という『箔』を付ける為のただの八百長試合でもあるのだ。

 

 

 

まぁエヴァにはネギにはそれなりに虐めるだろうが、私という存在が『契約の名の下』にエヴァの庇護下にいるため、エヴァは契約の名において『私の血』を貰う事ができるので、男であるネギから無理矢理奪うよりも、女の私がしかも無理矢理でなくても定期的にもらえるとなった今では、最初から決まっている八百長試合には思い切り手加減しても大丈夫なのだ。

 

そういった裏側をネギに教えるつもりもないのでその辺に放置して、エヴァの看病をしようと思っていたら、茶々丸さんがエヴァに効く薬を貰ってくると言う事で、私とネギの2人にエヴァの看病を頼んだのだ。

 

流石の私もこれには抗議しようと思ったが、自分は麻帆良学園の全体的な地図のような物を持っていない上に、昨日の事でこの麻帆良学園にいる魔法関係者達とは仲良くなれるはずもなく、一般の方にも覚えられていない赤の他人が行くよりも、顔のきく茶々丸さんのほうが良いだろうと思ったからだ。

 

それとだ、背格好がネギと同じ私が学園内でうろうろしていればこの学園でいる一般教師や指導員と言う人物に見つかってしまうと後々面倒なのではと言われ、私は了承するしかなかったのも事実である。

 

エヴァの看病に関しては私一人でも大丈夫かもしれないが、そういった面も含めて納得した後に茶々丸さんは出て行き、私とネギの2人でエヴァの看病をした。

 

 

 

私とネギはエヴァの看病をしたのだが、相手が女性なので下着やパジャマの着替えは私が行ない、それ以外はネギと分担して行なった。

 

私の場合幻想郷でいた時に風邪を引いてしまい、お姉ちゃんに物凄く迷惑をかけてた事があったので、お姉ちゃんや周りの人がなったときの介護と対処の仕方を永琳先生や鈴仙さんから教わっているため、一部子供の身体なので難しい部分もあるけれど、それでも出切る範囲はちゃんとしておいた。

 

ネギに関しても同様であたふたしながらも私の言葉を聞いてしてくれていた。

まぁお粥等の料理に関しては作りたいとは思うのだが、この世界の料理器具に関しては自分が知っているのはガスコンロと水道の扱い方だけだし、それ以外にも何処に料理の材料や調味料があるか分からないので、茶々丸さんが帰って来るまで待っておく事にした。

 

そして私はエヴァの容態が安定してきたのでネギに見てもらうように頼んだ後、自分の部屋に行って洋服の直しを始めました。

 

 

一応お姉ちゃんと一緒に裁縫仕事はしていましたし、アリスさんが私のためにと言ってくれた洋服を着たりした時に、自分でもお世話になっている人達にお礼がしたくてアリスさんから人形の作り方や小さな小物の裁縫の仕方を教えてもらったりもしていましたので、アリスさんと比べると数段落ちてしまうのだが、良い出来栄えだと言われる位の腕はある。

 

ただ、今回はアリスさんが私のために作ってくれた服をボロボロにしてしまったと言う罪悪感もあり、できるだけ自分で直したかったのだ。

 

 

その後私は時間が経つのも忘れて服の修繕を行い、後で人形使いでもあるエヴァや茶々丸さんに見てもらって服の修繕具合を教えてもらおうとも思いました。

そう思って下に下りようと思ったら、エヴァは風邪が治ったらしいのか大声でネギと喧嘩をしていました。

 

流石にエヴァが言っている事の意味が分からないので不思議に思って下りてみると、ネギの手には杖が握られており、そしてエヴァが私に手伝えと言ったので、私はエヴァの手伝いをしました。

 

 

流石の事態にネギも驚いていましたが、家主であり、契約している相手の命令に従うのは当たり前なので、ネギを捕まえておきました。

 

その後の話を聞くとネギがエヴァの見ていた夢を見たらしいと言う事でした。

しかも見ていたのがサウザンドマスターと言われた父親の夢で、しかもエヴァがここに来る事になったものだと言ったので、私としては少し同情してしまいました。

 

 

その後ネギはエヴァにボロかすに言われて帰っていきましたが、私としては今後この家に私に会いに来そうなので面倒だなと思ってしまいました。

 

 

 

そしてその日の夜。

明日は学園の電気系の点検で大停電になるとエヴァから聞き、そしてその時には自分が全盛期の力を取り戻すといったので、私はエヴァに頼み事をしました。

エヴァも私が何を言うのか不審がっていましたが、聞きに来ました。

 

「貴方とネギの戦いが終った後、変身した私が貴方達を襲います。ただし、時間制限付で、ですが。」

 

「どういう事だ、それは?」

 

エヴァが不思議そうな顔をしたので、私はエヴァに思っている事を話しました。

そう、今まで何も知らないで生きて来ただろうバカな兄に対して、私がどんな思いで生きてきたのかを知らしめたいのだ。

 

「簡単です。ネギの馬鹿に私がどんな思いで、どんな扱いの存在だったかを教えてやるんですよ。一応内容としては闇の福音と言われた『賞金首のエヴァンジェリン・A・K・マクダウェル』を『殺すため』にやって来た不思議な魔法を使う存在として現れ、そして『私を殺した』とネギに言ってやるだけです。まぁ一応学園長さんには話しておきますし、その時間制限内に何があっても他の魔法関係者が来ないようにしてもらい、序に今現在私がこの学園でエヴァを除いて一番強く、信用できるのがタカミチさんだけなので、彼に来てもらう。ただし、エヴァと茶々丸さんに関しては『その時に出せる本気』で相手をしてください。こちらもその姿での『本気』で相手をするので、ネギやネギの関係者もこの戦いが『偽り』とは思わないでしょうから」

 

「ふぅ~ん。とんでもないな、それは。それで、どんな存在になるんだ?」

 

エヴァがそう言ったので、私はその時に戦う姿である『白い魔法使い』の姿と、この姿で使う魔法の指輪の一部をエヴァと茶々丸さんに見せておいた。

 

ちなみにだが、エヴァに『この世界とは違う世界の未来で存在する仮面ライダーの亜種的存在』と言ったら、不思議そうな顔をしたので私の持っている『レアスキル』の事を言ったら、子供のようにというかだ、目が星のように輝いて自分も『なりたい』と言ったので、どうしようかと思ってしまった。

 

しかもなりたいと言ったのが『光の巨人』系列だったので、どうしようかと思ってしまったくらいである。

 

 

一応スキルを貸してするその存在になる事も可能かも知れない言ってエヴァを宥め、ネギとの八百長試合後で、お互いに大丈夫な時という風な感じで話をつけておいた。

 

というかだ、この世界でもしもその系列存在になって登場なんて事になったら、後々面倒事になりそうなので、マルデヨーナ世界に行ってやろうと思い、その点も言ったら完全に言って凄いくらいの感じになっていたので、思い切りいって私も引くしかなかったが。



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第6話 幻想郷からの来訪者と、知らされる真実

エヴァのネギに対しての八百長試合の日でもあり、そして私の考えた作戦の決行日でもある日が来た。

 

 

事前にエヴァに頼んで学園長に私がやろうとしている事に対しての連絡を入れてもらった。

エヴァに言われたのだが、ネギと私のちょっと『兄妹喧嘩』だと言われたのだ。

 

 

まぁ確かにそうだろうと思った。

一応ネギに対しての安全策もいれて行なっているうえに、ネギに気付かれないように色々しているけれど、エヴァの言う通り『兄妹喧嘩』だと思った。

 

どうせ今まで『あいつ』のことだ、私もあいつに関しては調べたくもなかったが、周りの魔法使いサイドの人間があいつを自分達にとって最も使える最高存在的な『立派な魔法使い(マギステル・マギ)』として『育てた』だろう。

 

 

エヴァから聞いたのだが、ネギは結構優秀で、そして父親であるナギの持っている莫大な魔力の運用等で色々と凄いと言っていた。

魔法学校を首席で卒業したらしいが、どうせ魔法使いサイドの人間が英雄の息子と言うことで色々便宜したのだろう。

 

それこそ本来なら魔法使い界でも最高位の犯罪になる可能性が高い行為も黙認し、自分達が考えている『英雄としての立派な魔法使い』としてネギを造り出して存在させる為、他の子とはまったく違う対応をとったのだろう。

 

それこそ、多分一緒にいた存在もネギの行為を叱ったり否定するのではなく、全面的に黙認と好意でいたのだろう。

 

だがしかし、私からすればそんなものはどうでもいい。

どうせあいつは私が今まで受けた『痛み』も『苦しみ』も、何も『知らない』だろう。

ネギと一緒にいた幼少期の時間、私は『魔法』が使えないと言う事だけで周りのほとんど人から『迫害』されていた。

 

迫害をしていなかったのは本当に言って片手で足りるほどの人だけだが、本当に私のことを心配していたのは『スタンお爺ちゃん』だけである

 

ネカネお姉ちゃんに関しては心配はしていたが、それでもスタンお爺ちゃんのとは違った感じなのを、幼い私でも分かった。

誰もが『魔法を使える兄のネギ』を見ていて、『魔法の使えない私』を見てくれる人はいなかった。

 

ネギが父親のナギが来るように、周囲の人々に迷惑をかけたのに、私はネギとは逆に誰にも迷惑をかけず、周りの人に褒められるようにしようとした。

だけど、村の皆が見ていたのは『ネギ』だけで、私はおまけのような感じだった。

 

 

それを感じている私がどんなに惨めで、悲しくて、苦しいのか、あいつは知らないだろう。

 

 

 

 

今の今までのうのうと周りの人間から与えられた『光』だけを与えられて生きて来ただろう兄であるネギ。

 

今もなお、英雄であるナギの血を持つ娘と言うだけで、優しさを利用され、大切な人を殺しかけた『闇』とも言える私と言う存在。

 

 

 

 

だから私はあまりこの世界の人達と長く一緒にいたくないのだ。

この世界は、私にとってはとても残酷で、とても惨めで、きっとあの時助けた魔法使いのように利用するだろう。

私が幻想郷に帰る為に選んだ試練は『石になった村の人間の全て石化解除』だが、試練が終れば私は幻想郷に帰る。

 

あそこには私のことを心配してくれて、私の為に叱ってくれる人達がいて、そして私が心の底から『死ぬまで一緒』にいたいと思う人達と、大切な人々がいる場所でもある『幻想郷』にちゃんと帰ると私は約束したのだ。

 

時間が経てばたつほど変わっていくかもしれないけれど、それでも私が一番帰りたい場所に私は帰ると心から決めているのだから。

 

そして私の持っている能力(ちから)は利用するだけの価値がある。

悪にとっても、正義にとっても魅力的で最高の存在である私の能力は、喉から手が出るほどほしいだろう。

 

私と言う存在の『意思』を奪っても、誰もが得ようとするだろう。

そう思えるほど、私の持っている『二つの能力』はすばらしいと言えるのだから。

 

 

その後私はエヴァに呼ばれ、学園長室まで明日の朝早くから行く事になった。

当初私も不思議に思ったが、エヴァの話では学園長が私の戸籍云々と、この麻帆良学園での生活に必要な物を用意してくれると言われ、その件での最終確認をしなければいけないと言われたからだ。

 

私は魔法関係者のいるこの学園であまりいたいとは思わなかったが、そう言う事なら仕方ないと諦めた。

 

 

 

エヴァと茶々丸さんと一緒に朝早くから私は学園長室に向かって行った。

ちなみに、学園長室があるのが何故か女子中学校にあるので、私としてはその点が一番不思議に思った。

 

もしかしたらなのだが、あのぬらりひょんもどきの学園長はロリコン?系なのかなと思ってしまったほどだ。

 

朝早くなのもあり、学園長室に行くまで誰にも会わなかったが、実際朝早くから色々としている教師に会った場合は事前にエヴァと茶々丸さんとの話し合いで、私がこの麻帆良学園に中途編入する女子生徒とする事が決まっていた。

 

 

私としてはあれだがエヴァがそうする事が一番自然で、他の教師関係を騙すのに一番いいと言われたのだ。

人を騙すのは幻想郷での生活もあって嫌な部分もあるが、この場合は仕方ないと割り切っておいた。

 

 

学園長室に到着した私達は学園長室に入室し、部屋には学園長と高町先生がいたのだが、そこで私は『自分の知っている感じ』を感じたので不思議に思った。

私がそれが不思議で学園長室の周りを見ていたら、学園長が声をかけてきた。

 

「アリアちゃん。少し君の知っている者達がおるんじゃが、呼んでもいいかな?」

 

「私の知っている者達?それは『久しぶりね。アリア』え・・・」

 

声がしたほうに私が振り向くと、そこには見知った顔がいた。

そこにいたのは室内では不用とも言える日傘を持ち、そして緑色の髪をした女性。

幻想郷で最も危険とされている『太陽の畑』にいるある意味最凶の花妖怪である『風見幽香』がそこにいた。

そして彼女と一緒にいたは何と賢神トリンであったのだ。

 

「ふふ。ほんとに久しぶりね、アリア」

 

「久しぶりだな。アリア」

 

「幽香さん。それにトリン。どうして2人がここに?」

 

私が不思議そうに答えるとトリンが持っている雰囲気が変わった。そして私はトリンからとんでもない事を言われた。

 

 

私があの『英雄異変』の元凶とも言える自称正義の魔法使い『ラモン・O(オズムンド)・サドラー』が生きていると言われたのだ。

 

私の持っている雰囲気が変わった事に気がついたエヴァと茶々丸さんが少し驚いていた。

 

「おい。誰だそいつは?」

 

「アリアちゃんがいた場所から追放された原因を作った者じゃ。しかも、前々から我々魔法使いサイドでも超が付くほど危険な思想の正義の魔法使いとして色々と悪名がある魔法使いじゃ。我々の間でも凶悪指定存在として手配されておったんじゃが・・・」

 

「・・・そう。そんな存在だったのが、アリアをあんな目に会わせたの・・・」

 

周りの人間が思いきり恐怖するほど、学園長室にいた存在全員が幽香さんの出した怒りに恐怖した。

私も一応幽香さんの恐ろしさは知っていたが、幽香さんが今持っている怒りの波動は私でも怖かった。

 

「ちょっと、幽香。落ち着きなさい。他の人間や吸血鬼はともかく、アリアが怖がってるわよ?」

 

その声が聞こえて幽香さんも怒気を押さえたが、その声の先には紫さんがいた。

 

「紫さん。どうして?」

 

「ちょっとね。まぁアリアに言いたい事もあったし、そのついでよ」

 

そして紫さんから言われたのだが、あの時紫さんが境界を弄くって『無限地獄』に叩き送った『はず』だったらしい。

 

流石にそれには驚いたが、紫さんは映姫さんと話し合って許可を貰っていたらしい。

ちなみに幽香さん・紫さん・映姫さんの事を言ったら学園長室内にいる私達以外の人間は唖然としていました。

 

「じゃあ何で?紫さんの能力から逃げる上に、お姉ちゃんや他のみんなの攻撃から逃げれたはず・・・まさか・・・」

 

「えぇ。悪いかもしれないなけど、アリアの持っている『闇の部分』である組織や存在の能力が原因だわ。これは私達も分からなくて、早苗が言ったのよ。私の能力から上手く逃げ去った可能性が一番高いのは、それしかないって言われたわ」

 

私は紫さんに言われた事が原因で、顔を下に向けた。生きていると言われた時に私も予想していたのだ。

 

 

あの魔法使いが生きていると、私も思ってしまった。

もしそうなら、これは『私がしなければいけないもう一つの事案』なのかも知れないと思った。

 

そして私は同時にしなければいけない事が分かったのだが、だがそれは『したくない』のだ。

 

「アリア、あなたは嫌かもしれないけれど『仲間』を集めなさい」

 

紫さんに言われて、私は何も言えなかった。

 

「気付いているはずよ?今の状態の、『たった一人の状態』でしかない貴方では、これから先に起こるかもしれない事件に耐えられないはずよ?最低でも『4人の仲間』が必要なはずよ」

 

「・・・それは・・・そうですけど・・・」

 

私は嫌だった。私のもっていいる能力を考えれば、人は必ず『狂う』だろう。

この世界の人間が知っている『光』ではなく『闇』として存在するだろうと思ってしまう。

そう思ってしまうと、私は怖くてたまらないのだ。

 

「今すぐでなくていいわ。貴方がこの世界で心から信用できる人が見つかる事を祈るわ」

 

 

その後学園長からこの麻帆良学園中等部『3-A』に『生徒』として編入してほしいと言われた。

 

流石にこれには驚いたが、相手が自分達が知っている限りでも超が付くほどの危険な存在である以上、専門家である私の力が必要だと言われた。

同時に教員よりも生徒のほうが自由に行動もできるし、私の仲間になってくれる人が居るかもしれないと言われたのだ。

 

ただし、勉強の方面を見てからと言われたので仕方ないと思いつつも、私はそれを承諾した。

同時に私がしようと思っている事を話すと、渋々といった感じであるが認めてはくれた。

 

 

そして、運命の時がやって来た。

そう、私とネギの、ちょっと変わっている『兄妹喧嘩』の幕が上がったのだ。

 

 




オリ敵の名前ですが、バイオハザードの敵キャラから名前を拝借しました。


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第7話 兄妹喧嘩。白い魔法使い対ネギ&明日菜

白い魔法使いで分かると思いますが、ウィザードに出たあの人です


私は事前にネギがエヴァとの決着をつける場所を『地球の本棚』で調べ、その後ネギが時間ギリギリまで粘るだろうと予測し、ネギがエヴァを捕縛する魔方陣を設置している学園外に出られる橋の近くにある方面よりで待機し、全てを見ていました。

 

そしてエヴァは一応本気レベルの遊びでネギの使用した魔法と同種の魔法を使用したが、最終的には競り負けてしまい、その後エヴァは裸にされていた。

 

まぁ実際に封印が解除されているエヴァとネギが戦闘したら、ネギはすぐさま挽き肉にできるだろうが、元々ネギの血を利用して封印を解錠しようとしていたエヴァからすれば手加減なんて簡単だろう。

 

 

おまけに私がエヴァにかけられた登校地獄の封印解除に協力する事を前提にエヴァと話をつけているので、ネギから面倒な事をして血を吸わなくてもいいので、エヴァとしては万々歳だろう。

 

そして私は麻帆良学園の方から光が復活したのを見た後、私は自分の方の準備をした。

 

 

『白い魔法使いドライバー』と『チェンジリング』を展開した私は、私とネギとのちょっと変わった『兄妹喧嘩の準備』をした。

 

同時にエヴァと友人でもある人から『ボイスチェンジャー』を借りたので、これでネギに正体が私だとは気づかれないだろう。

 

《シャバドゥビタッチ ヘンシ~ン シャバドゥビタッチ ヘンシ~ン シャバドゥビタッチ ヘンシ~ン》

 

『変身』

 

《チェンジ ナウ》

 

私の目の前に魔法陣が現れ、そして私の身体を通過すると、私は『白い魔法使い』へと、その姿を変えた。

 

私はネギがエヴァを救助した橋の主塔の上まで『テレポート』の指輪を使って移動し、そしてネギとエヴァの間に

『エクスプロージョン』の魔法を放った。

 

一応威力は結構落としておいたが、それでも2人を引き離すのには十分な威力がある。

 

そして私はエヴァがいる方に向かって跳んで下に下り、そして着地してすぐさまエヴァにハーメルケインで斬りかかって行った。

 

事前にエヴァも聞いていたので対処しようとしているが、服が全部吹き飛ぶとも思っていなかったのもあり、着ている衣装には魔法薬すらない状態なので、エヴァは逃げるしか方法が無かった。

 

すると私に向けてネギの魔法攻撃がやってきたが、私は『バリアー』の指輪を使って攻撃を防いだ。

 

さぁネギ。始めましょうか?私達の兄妹喧嘩を・・・

 

 

 

ネギ Sid

 

 

僕はエヴァンジェリンさんに攻撃している魔法使い?のような存在を知らないので、僕は恐怖した。

 

エヴァンジェリンさんとの戦いが終ってこれで終ったと思っていたら、いきなり不思議な魔法陣が僕とエヴァンジェリンさんの間に僕が一度も魔法学校での本や禁書関係で見た本にも描かれてもいない『魔方陣』が現れたかと思うと、その魔法陣から爆発がおき、僕とエヴァンジェリンさんを引き離した後、エヴァンジェリンさんが吹き飛んだ先に上から下りてきたかと思うと、エヴァンジェリンさんを持っている剣?のような武器で攻撃をした。

 

 

僕は今のエヴァンジェリンさんは僕と戦った時と違って戦えない状態である事を思い出し、急いで呪文を詠唱してその魔法使い?を攻撃したのだが、目の前に魔方陣のような物が現れて防がれた。

 

「何の真似だ?ネギ・スプリングフィールド」

 

男の人の声で僕の攻撃を防いだ魔法使い?が僕に声をかけてきた。

 

「エヴァンジェリンさんは僕の生徒です。僕の生徒に何をするんですか!!」

 

「ふん。下らんな」

 

「なっ!?」

 

「こいつは魔法使いの世界で知られる悪の魔法使いの『闇の福音』だ。お前との戦いで弱体化しているこいつを殺せば俺は英雄になれる。英雄の息子であるお前が、それを邪魔をするのか?」

 

僕はそれを言われて確かに相手の魔法使い?が言っている事は正しいと思うが、それは間違いだと思った。

 

エヴァンジェリンさんは僕と謎の魔法使いとの会話の間に茶々丸さんの近くまで来ていた。

そして僕と魔法使いとの会話に口を出さないで見ていた。

 

「そんな事ありません!!エヴァンジェリンさんは僕がちゃん更生させるんです!?」

 

「ふん。闇の福音を更生させるだと?面白い事を言うな。あの『無能な英雄の娘』と同じだな」

 

「『無能な英雄の娘?』ちょっとネギ、誰の事よ?」

 

明日菜さんが僕にそう言ったのですが、『英雄の娘』の扱いとなっているのは、僕が知っている限りただ一人しかいない。

 

「アリアに、アリアに一体何をしたんだ!!」

 

「それがあの娘の名前か。まぁ良いのではないか?もう『《あれ》はもう生きてはいないだろう』」

 

「(今、何て言った。『アリアがもう生きていない』)それは一体・・・どうゆう」

 

思いたくない。そんな事は無いと、僕は思うしかない。

 

「私が殺した。闇の福音の居住を襲った際に邪魔をしたのでな。もう死んでいるだろう、『あれ』は」

 

僕はそれを聞いて怒った。僕の『大切な妹』をまるで物のような扱いをするこの魔法使いに対して、僕は許せないと思った。

 

「アリアは、アリアは、アリアは物じゃないんだ!!それを殺したってどうして!?」

 

「何も知らないのだな?あの『無能者』がそんなに大事だったのか?」

 

「・・・『無能者』。・・・・・・どう言う事。アリアが・・・無能者って」

 

僕がそう言うと相手である魔法使いは答えてくれた。僕の言った答えに笑いながら答えてくれたのだ。『魔法が使えない』アリアと、『魔法が使える』僕が原因で、アリアは他の魔法使い達からすれば『役に立たない存在』だと。そしてそんなアリアが一時行方不明になっていたが、誰も気に留めなかったことを言われた。

 

「な、何で。だって、お爺ちゃんは『馬鹿か貴様は?』え?」

 

「立派な魔法使いになる事もできない出来損ないを探すのに使う人や金を使うよりも、立派な魔法使いになる可能性のある存在に金や人を使うほうが当たり前だろう?特にお前のような『馬鹿』を育てるほうがな。それにだ、あの小娘も死んだ事でお前も良かっただろう?何しろ『何の役にも立たない出来損ないの存在』が死んだのだからな」

 

 

イマ、何てイッタ。アリアが『何の役にも立たないデキソコナイのソンザイ』だって。

 

ユルサナイ

 

ユルサナイ

 

許さない

 

 

僕は目の前の存在を倒す事に集中した。

 

ただ拳を握って殴りかかったが、蹴りを放ったが、相手には届かず、逆に回避され続けた。

 

何かを言っているが、関係ナイ。ツブス。

 

ただ、それだけだ。

 

 

だがしかし、僕の攻撃は一度も当たらず、逆に僕は相手の攻撃を何度も喰らう羽目になった。

 

一発も相手の体に触れることも、ただの一つも相手に対して発動した魔法は、剣をまるで笛のようにした時に出た音色の結界で防がれたり、最初の時のように防がれたり、回避されたりし続けた。

 

逆に僕は面白いように攻撃を喰らい続けていた。途中で明日菜さんも参加したが、僕は明日菜さんの所に吹き飛ばれたりし、その度に僕や明日菜さんは攻撃を受けた。

 

 

エヴァンジェリンさんと茶々丸さんは相手からの攻撃を受けたりしていたが、上手く回避して攻撃を避けていた。

 

「弱いな。闇の福音の命を貰う為に色々と策を弄してきたが、お前達と言う邪魔さえなければいけたものを」

 

「ふざけないで下さい!!僕の妹を殺しておいて、それが正義の魔法使いがすることですか!!!」

 

「ふっ。下らんな。理想論だけで人が救えると思うのか?所詮お前のような子供の言う事など、世界を知らない戯言だ」

 

《ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー》

 

《デュープ ナウ》

 

右手の中指にある大きな指輪を腰にある『手』の形をした部分にかざすと、そんな音声が流れ、そして目の前の存在の数が増えていった。

 

流石のこれには僕達も驚いたが、数は4人に増えて終ったが、その後《チェイン》と言う魔法で鎖が現れ、僕達は拘束されてしまい、最悪な状態だと思った。

 

「さて、これでお前達も一緒に葬ってやろう。闇の福音を倒すさいにでた『尊い犠牲』だ」

 

そしてまた新しい指輪を右手の中指に装着しようとした時、その魔法使いはその場から離れた。

同時に僕達を拘束していた鎖が消えたので不思議に思っていると、そこにはタカミチがいた。

 

「タカミチ!!」

 

「遅れてすまないね、ネギ君。さっきまで変なモンスターと交戦してたから、遅れちゃったよ」

 

「グールを倒したか。これ以上の長居は無用だな」

 

《テレポート ナウ》

 

そう言って指輪をかざしすと、魔法陣が現れて謎の魔法使い?は僕達の前から消えたのだ。

 

「転移系の魔法か。見たことの無い術式だったが、大丈夫かい?ネギ君?」

 

「タカミチ・・・ご、ゴメン、タカミチ。急がなくちゃアリアが」

 

僕は急いでアリアがいるだろうエヴァンジェリンさんの家に向かおうとしたら、タカミチに止められた。

 

「心配要らない。アリアちゃんは無事だ。ここに来る前に知り合いと一緒にアリアちゃんの顔を見に行って来たら、危なそうな状態のアリアちゃんを見つけてね。怪我に関しても治しておいたから大丈夫だよ。まぁ本人は汚したからって言ってエヴァの家を掃除してるはずだよ?」

 

僕はそれを聞いて安心したと同時に、アリアが心配で杖に跨ってエヴァンジェリンさんの家に向かった。

本当に無事な顔のアリアを見たかったから。

 

 

ネギ Sid 

 

 

エヴァ Sid

 

 

坊やが杖に乗って飛んで行き、神楽坂も使い魔であろうオコジョを連れ、坊やの後を追って走って行った。

そして私はタカミチと顔を合わせた。

 

「で、どんな感じだった?タカミチ?」

 

「怖いと思ったよ。一応あの姿が『仮面ライダーの亜種』と聞いていたからあれだったけど、最後の最後まで本気じゃなかったね、アリアちゃん」

 

「だろうな。本気あるならあいつは変身していなくても結構いけたはずだ。ただ、坊やに顔を知られないようにする事と、坊やが知らない『世界』を教えてと言う点に関しては、良しと言えるがな」

 

タカミチは嫌な顔をしていたが、これに関しては仕方ないだろう。

 

「お前もアリアの言葉を聞いたはずだぞ?アリアは自分がどんな存在か、ちゃんと認識している。坊やは今まで知らなかったとはいえ、これからどうするのかは、坊や次第だ」

 

「はぁ。まったく、アリアちゃんも怖いと言うか何と言うかだね」

 

「アリアが敵でないだけマシだと思え。もしも敵であったのなら、さっきの戦いが本気の『殺し合い』なら、私も茶々丸も負けているからな」

 

そう言って私達はこの場を後にした。まぁどうせ帰る道は途中まで同じなので、仕方ないと思いつつも、アリアと訓練みたいな感じで戦った場合、勝てるかどうかを考えてもいたりした。

 



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第8話 修学旅行の準備と、カモへの制裁

カモに関しての設定ですが、作者オリジナルになります。

次からは修学旅行編になります


昨日のネギとの戦いの後、ネギは私が居候しているエヴァの家に来ていたのだが、私を心配そうに見ているネギに対し、私は『怪我は大丈夫』だと嘘をついた。

 

まぁ最初から怪我等していないので、一応ばれたら面倒なので、エヴァから貰っていた服を壊したのだ。

 

私がここに来た際に着ていた服は、私のとっては大切な服なので、例えどんな理由でも壊す訳にはいかなかった。

一応幻想郷と繋がる事ができるようになったが、それでも壊したくはなかったのだ。

 

私が無事だと知って、ネギは涙を流しながら抱きつこうとしたが、私はネギの抱きつこうとしたのを回避し、そのまま壁に激突させてやった。

 

 

私にとって、幻想郷での生活が大切な時間だったのだ。

お姉ちゃんがいて、魔理沙さん達がいて、紫さん達がいて、私に色々と教えてくれる英雄達がいて、私にとって幻想郷でいた時間が、私と幻想郷の皆がいた時間こそが、私にとって『大切な家族といた時間』なのだ。

私という、『アリア・S・ノーレッジ』が生きた時間なのだ。

 

 

私にとって、この世界でネギと一緒に生きようとするというのは、私にとって選びたくないものなのだ。

もしこの世界で生きた時間が原因で、ネギ達と生きる事を選んでしまったら、私は幻想郷でいた時間を裏切ってしまう。

 

 

それだけは絶対にしたくないのだ。

 

 

私にとってネギ達の世界が生きる場所ではなく、幻想郷で生きた時間が、私にとっては絶対のものだから・・・

 

 

その後、私はエヴァに連れられてカフェでお茶を飲んでいたら、ネギ達に会ってしまった。

そこでエヴァはネギから、父親が生きているという事を知ったのだが、私がその点を教えなかったのもばれたのだが

 

「私は会っていませんから、エヴァには事実かどうか分からないので言えなかったんです」

 

「何だと?それじゃお前・・・」

 

「エヴァが思っているのであっています。別に私は気にしていないので、良いですけど」

 

「そ、そうか・・・」

 

そして同時に、今日は私が麻帆良学園で、ネギが担当している3-Aに編入する事になった日でもあったのですが、思い切りクラスの人間から質問攻めにあってしまった。

 

まぁその際にネギが私のことを『自分の妹』と言ったので、色々と面倒な事にはなったのだが、それなりに対処して回避しておいた。

 

 

 

それと同時に、今日一日の授業が終わったら学園長室に来るように言われていたので、学園長室に行ってみると、先に来ていたネギの様子が可笑しかったので、学園長から少し話を聞いてみると、今回私達が行く修学旅行行き先である『京都』に行けないと言われたのだ。

 

 

その話を聞いて私も納得してしまったのだ。

実は今日の朝のエヴァとの話をしていた際、父親の生きている証拠がネギの持っている杖以外無かったのだが、『京都』に父親が一時期住んでいた場所があると言われたので、そこに今も何処かで生きている証拠が有るかも知れないと言われたのだ。

 

朝のエヴァとの話もあり、ネギにとって今回の修学旅行での京都行きは大事なものでもあったのだ。

 

 

その後の学園長の話で、嫌がっているのは『関西呪術協会』と言って、学園長が兼任している『関東魔法協会』とは昔から仲が悪いらしい。

 

今回魔法先生である『ネギ』が京都に来る事を嫌がっているらしいのだが、学園長はこの仲の悪さを解消したいとの事で、ネギに特使として西の長に会うように行ってきたのだ。

 

 

その後ネギは少し学園長と話をした後、退出するように言われたのだが、私と一緒に話したいのか、出て行こうとしなかった。

 

「ネギ、どうせ修学旅行の準備ができていないでしょうし、私も色々と私物がありません。ですから、学園長からお金を貰ったら、一緒に買い物に行きませんか?」

 

「あ、アリア。い、いいの?」

 

「仕方ありません。私はお金を持っていないので、学園長からお金を借りなければいけませんし、私も色々と欲しい物がありますので。後でネギがエヴァの家に来てください。私はここの他の場所をあまり知らないので、エヴァの家で合流すると言う事でいいでしょう」

 

そう言うと、ネギは学園長室から出て行った。

学園長に関しても、私がこの世界で使えるお金を持っていないのは知っているので、お金に関しては貸してくれる事になった。

 

その分、ちゃんと学園での仕事をちゃんとしなければいけないが、この場合は仕方ないと割り切った。

 

「それで、なぜ私も呼ばれたのですか?ネギが西への特使として行くなら、私は関係ないと思ったのですが?」

 

「その点なのじゃがな、アリアちゃんにはネギ君のフォローを頼みたいのじゃ。何しろネギ君はエヴァと茶々丸以外、他の『こちら側の生徒方面』を知らん。悪ければネギ君が味方なのに敵と勘違いし、争いになる可能性もあるからのぉ~」

 

その話を聞いて合点がいった。

何しろこちら側を知っている生徒はエヴァ以外にも存在している。

だがしかし、ネギが知っているかといえば、答えは『NO』だからだ。

 

「分かりました。ネギの『魔法使いとしての』フォローに関してはちゃんとしますが、『教師として』と、『子供としての』フォローも必要だと思います」

 

「うん?それはどう言う事じゃ?」

 

まるで分かっていないという風な感じで学園長からの答えに、流石の私も頭が痛くなった。

 

「ネギはあなた達の思い道理の人間になっています。ですが、同時にネギは『誰からも叱られていません』。このままいけば、ネギは一般的な常識が無いまま成長していきます。私と同じ『子供としての時間』を放棄してしまいます。それは『立派な魔法使い』という方面ではいいでしょうが、『一人の人間』としては最悪な存在として生きていきます。今のネギは、『こちら側サイドの命令を聞く人形』みたいな物ですからね」

 

流石に私が言った事を理解したのか、学園長もその点に関してはどうしようかと思っていたらしいが、この点の対処法に関しては、魔法使いサイドの人間ではあまりできないのも事実だったからだ。

 

何しろ魔法使いサイドの人間でも、『自分達がやっている事は正しい』という思想を持っている人間もおり、ネギに関しては『立派な魔法使いであった父親の血を引く者』としか見ていない人間も多数いるからだ。

 

 

その後私は学園長室から『テレポートウィザードリング』を使って退出し、エヴァに理由を言って出る事にしました。

 

お金に関しては学園長から貰った現金の入った封筒があるので、それで何とかしようと思いました。

そして私はネギと一緒に来ていた『神楽坂明日菜』さんと、学園長の孫娘でもある『近衛木乃香』さんと一緒に、買い物に行きました。

 

 

この買い物の時に、ネギの使い魔になったオコジョ妖精の『アルベール・カモミール(カモ)』がネギと木乃香さんとの仮契約を結ばせようとしたのだが、偶然もあってか仮契約は成り立たなかったのだが、私はネギに頼んでカモと、そして明日菜さんに一緒に来てもらった。

 

明日菜さんは一応仮契約をしようとした後にカモに制裁を加えましたが、私はカモの『本当の狙い』を知っていたので、その点を教えるのもあったからです。

 

 

 

私と明日菜さんは、カモに制裁を下す事にしました。

ちなみに、私は今日買っておいた銀食器のナイフを数本だけ投げ、少しでもカモが動けば命を奪うつもりで脅したので、カモ自身も動くのを止めました。

 

まぁ同時に明日菜さんも怖がっていましたが、咲夜さんのところでナイフの投げ方とか教えてもらいましたし、永琳さんには一応の解剖の仕方を教えてもらったので、このオコジョを解体(バラす)のもいいでしょうしね。

 

「カモ、次に仮契約をもしようものなら、バラしてカラスの餌にでもしてあげるわよ?」

 

「ひ、ひぃ~~、お、お助けを~~」

 

「泣いても知らないわ。だってあなた、後『2人ほど仮契約を行なえば、犯罪が帳消しに出来る物ね』?」

 

「な、なんでそれを!!」

 

カモが驚いていましたが、それ以上に明日菜さんが驚いていたので理由を説明しました。

 

「こいつに妹がいるのは事実なんですが、女性の下着を二千枚も盗んだ大罪人です。それで全ての魔法使い関係から、各妖精方面の機関に対して、カモに関しては捕獲するか殺せという、生死を問わない命令文が出ているんです」

 

「ちょっ、ちょっと待って。こいつ私とネギの説明に、妹が病弱って『それは嘘です。』はい?」

 

「こいつの妹は病弱でも何でもありません。こいつが『ネギの元でいたいが為についた嘘』ですから」

 

流石に私が言った事に明日菜さんも唖然としていましたが、ちゃんとした理由が存在していると言うと、理由を聞いてくれた。

 

「ネギの事に関しては、明日菜さんも知っていると思いますが、ネギの父親が偉大であったと言う事で、ネギも重量視されています。ですから、最終的にはネギに対しては、ネギの使い魔として最も最適な存在が各妖精機関から選ばれるはずだったんです。けど、現状こいつがネギの使い魔になったことで、現状は停止していますけどね」

 

「それじゃあ、何でこいつはここに来たのよ?」

 

「ネギを支援する使い魔妖精になれば、こいつはこれから更に犯罪を起こしても、『ネギの使い魔』と言う事で、各方面は罪にはできないんです。おまけに、仮契約での資金方面も手に入れられますから、こいつはネギの使い魔と言う立場を利用しようとしていたんです。つまり、こいつは各国に存在する妖精機関の存在から、捕まえる事ができないネギの使い魔としての立場を使って生き延びようとしている犯罪者なんです」

 

流石の明日菜さんも理由が当初は分からなかったので、分かり易い例えを出したら、一発で分かったらしく、カモを思い切り睨みつけていました。

カモに関してはネギですら知らない事実を言われたので、ガクガクと震えていました。

 

「だから貴方はネギのいるこの麻帆良学園に来たんでしょ?ネギの使い魔になれば絶対に大丈夫だからね。ですが、仮契約を行なうともしているんでしょ?後2人ほど仮契約が成立すれば、貴方の罪は完全に帳消しになりますからね」

 

実際カモの場合、あまりにも重罪とも言える犯罪を犯しているのだ。

しかも、本人は何度か魔法使いサイドや妖精方面の審議にかけられているのだが、反省の色が全くといってほど無いのだ。

その結果もあり、カモに関しては生死を問わないという命令文まで出てしまったほどなのだ。

 

だがしかし、それが帳消しになってしまう方法が存在するのだ。

 

それが立派な魔法柄の使い魔となり、そして仮契約を行なうと言うものなのだ。

 

立派な魔法使い達にとって、仮契約を行なうパートナーは重要で、おまけに仮契約時に会得できるアーティファクトは、何が出てくるのかも分からない品物が多いのだ。

これ等も原因で、仮契約を一定以上同じ人間が契約する事ができれば、それなりに刑罰を減らす事が出来るのだ。

 

そしてネギが立派な魔法使い候補なのも原因で、『3人の正式な仮契約が出来た』場合、カモはどこも彼を犯罪者として罰する事が出来なくなってしまうのだ。

カスの契約カードではならないが、正式な仮契約であった場合は無罪放免になりえてしまうのだ。

 

流石に私としてはこんな犯罪者をさっさと罰したいのだが、現状はネギの使い魔である以上、そう簡単にはいかないのが世の常なので、これくらい脅しておけば大丈夫だと思うしかなかった。

 

 

だがしかし、この程度で屈するほどの精神ではなかったのだと知るのは、修学旅行で知ってしまうはめになり、同時に規定の人数を超えてしまったので、カモの犯罪が帳消しになってしまったのは、私としてはどうしようかと思ってしまった。

 

 




当面の間、アリアの武器はナイフ(食器用)の物になります。

ちなみに、咲夜さんみたいに足部に隠したり、服の裏などに無数に隠している設定で、あまりにも多く買うため、ネギに明日菜、木乃香も不思議に思ったほどです。


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第9話 京都への修学旅行&問題発生

今回から修学旅行編になります。

木乃香が誘拐されて、初戦闘開始前まで行きましたが、ネギの扱いが結構酷いです。
後ですが、クロスの間に、明日菜の誕生日事案があったと思ってください


私はこの世界に来た『兵藤一誠』と『ゼノヴィア』さんと言う二人を元の世界に送って帰って来た後、色々ありましたが修学旅行当日になり、私達は京都に行く事になりました。

 

ただし、家の馬鹿な父親が原因で、変質した学園登校地獄が原因で、修学旅行にすら参加できないエヴァは学園に残り、彼女の術者である茶々丸さんは自分の意思で学園に残る事になった。

 

 

まぁそのせいで、エヴァと同じ6組であった私と桜坂刹那さん、サジ・レイニーデイさんの3人に関しては、私と刹那さんは明日菜さんがいる5組に、サジさんは委員長さんがいる3組に割り当てられる事になった。

 

ちなみに、刹那さんの事は事前に学園長やエヴァから聞いていた為、それなりに援護等はするつもりで話はしている。

そして京都まで新幹線での旅になったのだが、私としてはこのまま何事も無く、出来る事ならネギ関係の事案に巻き込まれたくは無いと思っていました。

 

 

何しろ、今回のネギの事案は東西の魔法使い達サイドの問題を解決する為の《親書》を渡すと言うものですが、私が調べた限りでも東西の関係は結構酷いもので、ネギの支援をするのもいいのですが、できる事なら私はこの世界で能力を余り使いたくは無いのだ。

 

この世界にとって、私の能力は権力をもった存在達からすれば《どんな手段を使っても手に入れたい》能力であるし、学園長も自分達の後ろにいる国家に逆らう事は出来はしない。一応、学園長自身の経歴等もあるので、少しは上手く誤魔化せるかもしれないが、それでも限度は存在しているのだ。

 

下手に私が学園長や周りの人間を助ける為に能力を安易に使い、その結果やり過ぎてしまえば、私と言う存在をどのような手段を持っても手に入れようとする輩は出てくる可能性は高いのだ。

 

おまけにだが、最近能力の変身系列の幅も増えたのも原因で、それように色々と頑張らなければいけないのも原因であるが・・・

 

 

何しろ東西の両陣営には、禁断の存在か普通な物と言う、どちらかの扱いとして《人の意思を奪い、思い道理に操る事のできる呪文や薬等》が存在しているからだ。

 

私が幻想郷を未曾有の被害に陥れたのも、この手の品物を使われ、更には私の能力の《悪の存在達》が関与したのも原因であったからだ。

だからこそ、私は自分で使用する能力を律しなければいけないのだ。

 

 

そう思いながら、京都までの旅はネギのお使い以外は普通に満喫しようとしたら、早速事件が発生した。

事件内容に関してはある意味一種の嫌がらせレベルのものであったのだが、流石の私もこれで終わりだろうと思ったら、京都についてからも学園の皆が被害にあったので、どうしようかと思った。

 

ちなみにであるが、その中でも女子中学生である3-Aの大半が《恋愛成就》の水と思っていたら、実際は屋根に仕掛けられていたお酒だったのだが、流石にお酒を飲んだのがバレたら危ないと思ってネギやお酒を飲んでいない3-Aの人達が誤魔化そうとしていたので、私は新田先生達大人に事情を説明し、介抱を手伝ってもらった。

 

「ちょっと、アリア。そんな事したら修学りょ『無くなりません。逆にネギ達の対応だと皆が危険です』へっ?」

 

ネギは魔法使いサイドの特使としての面を出そうとしたのだが、私はそれを止めた。

と言うかだ、私の場合は幻想郷で何度も酔っ払った萃香ちゃんが原因で、無理矢理強力なお酒を飲まされ、その度に永琳先生の看護を受けていた私からすれば、ネギ達の対応の方が後々危険なのだ。

 

「お酒は未成年が大量に飲んだら危険なんです。新田先生達にちゃんと理由を言ったので、先生達も理解してくれてますし、対応してくれてます。今は皆に水分を補給させる事が最優先です。後、ゆっくりとバスに乗車させてもらいましょう。全員救急車が必要なほどじゃありませんから」

 

アルコールの取りすぎによる急性アルコール中毒等の方面は、私自身の実体験が原因で飲んでしまった皆を簡単に診断してみたが、全員そこまで酷くなく、救急車を呼ぶほどではなかった。

 

だがしかし、アルコールの取りすぎによる危険な状態なのは変わらないので、新田先生達には事情を説明しているのもあり、全員をバスに乗せ、旅館に急ぐ羽目になってしまいました。

 

 

その後旅館で私は先生達からそれなりに賞賛を受けましたが、ネギに関しては思い切り叱ってもらいました。

ネギは半泣きの状態になっていましたが、ネギの場合は仕方ないとは思わず、自業自得だと思いました。

 

夕食を食べた後、私は久々に温泉と着物(実際は浴衣だが)を着れたので満足し、同時に今日一日でおきた事案の大本を知っているだろう存在である『桜咲刹那』を探していたら、偶然にも新田先生達が集まっていたところに出会ったので、私は新田先生達から話を聞いたところ、今回のお酒の誤飲事件が今後起きないように神社の方にも連絡し、対応してもらうようになり、同時にネギに関してこれからどうしようかと言う風になってた。

 

とは言っても、ネギを擁護したい『魔法使いサイド』と、ネギを教師としてしっかりしたいと思う『一般人サイド』の対立が結構は激しそうになっていた。

なので、ちょっとした助け舟を出す事にした。

 

「でしたら、皆さんが『教師になって苦労したところや良かったところ』を、ネギに言ったらどうですか?」

 

「うん?どう言う事だい?」

 

「日本のことわざには、『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』と言って、その時は聞くには恥ずかしいけど、聞かないのは一生ダメだと言うことわざがあります。皆さんも教師として今のような感じになるまでは、さまざまな先輩方や同僚、生徒達への対応や、さまざまな経験や経緯があったと思います。それをネギに話し、そしてそれを聞いたネギが今度どのようにするのか、ネギ自身に考えさせた方がいいと思うんです」

 

「・・・そんなのでいいのかい?」

 

「皆さんには学園長経由と私個人が言ったのもありますが、私とネギは少しの間育った場所は一緒ですが、少し事情があってその後は分かれて生活していました。そして私がいた場所でもですが、知らない事を知っている振りをすると後で危ないですし、分からない所や、どうすればいいか迷う所は近くの大人や知っている人達と一緒に対処しました。ネギの場合は、周りが『天才』だなんて煽るから、結果的に『全部自分でしよう』ってなったんだと思います。何も知らないくせに、知っている振りをして後々周りの人を困らせる。人としてはある意味最低な人種ですからね、このネギのようなタイプは」

 

実際だが、ネギの周りの教師達の中で、一般サイドの教師陣からすると、ネギはこの面倒なタイプに属するのだ。

魔法使いサイドの教師陣の場合は、ネギを『英雄の息子』としてしかみないのもあり、言い方を変えれば視野が物凄く狭いのだ。

 

実際問題であるが、ネギが正式にこの麻帆良学園の教師として採用された後、ネギに対して『教師として処理する事案や書類等』が多数配布されたのだが、ネギ自身が周りの人に処理のやり方などを聞かないで出したりした為、その大部分を『正式に』処理できないでいる為、一般サイドの人間達からすれば、ネギは最も困った存在となっているのだ。

 

一応現状はネギを『立派な魔法使い(マギステル・マギ)』にしたい魔法使いサイドの教師が大部分の処理を行なっているが、これから先の現状を考えてと言う事で、ネギが処理を行なう書類はそれとなく少なくなっているのだ。

 

 

それとであるが、今回の修学旅行では学園長が魔法使いサイドでもそれなりに私や一般人サイドの人間達への理解がある人選をされているので、私が言った事に納得している部分があったのか、それ以上はあまり言われませんでした。

でなければ、一般サイドの人間が消えた後に、何を言ってくるか分かりませんからね、過激派とも言える魔法使いサイドは。

 

「それにです。誰だって最初からどんな事も全て完璧に出来るわけじゃありません。最初は誰でも失敗したり、悔しい思いをしたりして学んでいきます。ネギの場合、今も、そしてこれから先の未来も、ネギが教師として関わった生徒全員の『夢への道』を示す教師として生きていく以上、今のままではいけないと思いますから。ネギが今のままでは、生徒の夢も希望も、全てを終らせてしまう可能性がありますからね。ついさっきあったテレビの内容みたいに」

 

これはネギが麻帆良学園に来た理由は、魔法学校の卒業後の試験として『教師になること』となったと知った時に、私が思ったことだ。

教師と言うのは、教師になる為の試験を受けてしまえば、教師と言う存在にはなれる。

 

だがしかし、教員になる為の試験を受けて、それで教師になっただけでは、本当の意味での『教師』とは言えない。

 

学校と言う一種の箱庭の中で、生徒の事を理解しようとしない結果、自分の担当のクラスの生徒がいじめにあっている事も、最悪の場合は生徒を自殺にまで追い込む事になってしまう事もある。

教師も生徒と同じ人であるが、生きている時間が違えば、考え方もやり方、人によって色々と違うところが存在している。

 

事実、この世界の教師関係の事案を調べていた際、麻帆良以外のもヒットしてしまい、その中には『教師が生徒を自殺に追い込んだ』ものもあったのだ。

おまけにだが、学校内部で発生した事案と言うのは、立件が難しい案件でもあるため、私がこの事実を知った後、本棚で完全に証拠を固めた後、学園長に報告し、裏からそういった教師達を裁いて貰えるように頼んでおいた。

 

流石の頼みに当初は学園長も驚いていたが、私が提出した内容が内容な為、迅速に対処を行い、修学旅行中にテレビ報道で、そういった事をしていた教師の一部であるが一斉に逮捕され、連日のように『教師による生徒への虐め』が一種の社会現象にもなっているほどだ。

 

私の場合は『教師』と言う『道』を選んだ人達を知っている上に、その人達から『教師として得たもの』を教えてもらってもいる。

だがしかし、同時にそれは『教師』と言う職業が、どれだけ難しいかを物語ってもいるのだ。

同時に私も、あの事件の後にあったネギの一言が原因で、この世の全てに絶望し、この世界で生きていく事を止めようとしたのだ。

 

 

だからこそ、『今のまま』のネギでは、近い将来自分の生徒を『確実に魔法使いサイドの事件』に巻き込ませ、その結果であるが、『巻き込まれた生徒の命を奪う可能性』が物凄く高いのだ。

それは、ネギ自身が『そうだと思わなくても』確実におきてしまうかも知れないものなのだ。

 

偶然とはいえ、私は幻想郷と言う場所に入ってしまい、そこでお姉ちゃんや大切な人たちとの出会いが私に希望をくれた。

 

目指してみたいと言う『未来への夢』を今は持っていないが、その『夢』をこの手に掴むまで、私は頑張りたいのだ。

幻想郷に帰りたいと言うのは、私がいたい居場所に帰りたいと言うのは、『夢』ではなく、『願い』なのだから。

 

「確かに、そうかも知れんな」

 

「新田先生・・・」

 

「嫌なに。アリアちゃんの話を聞いていたら、私が何故教師と言うものを『夢』にして目指していたのか、思い出したので、な。だからこそ、テレビであったような教師にはなってはいかんからな」

 

そう言った新田先生は、穏やかな笑みを浮かべていました。

その後私は先生達から離れ、今回の事件を起こした首謀者の狙いを調べようと思いました。

 

確かに、相手がしたのはある意味子供騙し的なものが多かったのですが、何故こんな事をしてまで関東と関西の『険悪な関係を修復する』事を邪魔するのか、その真意を知りたかったのです。

 

そのために私はこの中で一番理由を知っているであろう刹那さんを探していたら、何故かネギと明日菜さん、おまけにカモがいたので、面倒なので一緒に話を聞くことにしました。

 

ちなみに、ネギと明日菜さん、カモが一緒にいたのは、ついさっき木乃香さんを誘拐しようとした事件があったらしく、それが理由で刹那さんと協力しようと言う風になったそうです。

 

 

その後ネギとカモは外の見回りに出て行き、私・明日菜さん・刹那さんの3人は部屋で木乃香さんのガードをする事になりました。

 

 

だったのですが、木乃香さんをガードすると決めてたった10分程度で、私達の思いとは裏腹に、木乃香さんが誘拐されてしまい、私達は木乃香さんを救出すべく、サルのような着ぐるみを来た女を追いかけました。

 

途中で色々とその人に邪魔をされましたが、同時に相手の真の狙いも分かったのでよかったです。

相手の狙いは木乃香さんで、正式には『木乃香さんを利用して関西呪術協会を牛耳る事』だと知ったので、流石に許す気にはなりません。

 

 

だって木乃香さんは、私にとって『この世界で大切な友達』なのだから

 

 



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第10話 初日の戦いの終わりと、ネギの馬鹿

初日の戦いのは上手くかけなかったので書きませんでしたが、それ以外は何とかいたかなと思います


初日の夜の戦いに関してですが、相手が木乃香さんの護衛兼関西呪術協会への友好の架け橋となる特使でもある私達に関しての情報をそれなりに持っていなかったのか、何とか相手を引けさせる事ができました。

 

同時にこちらも相手の情報を持っていないのは同じでしたが、今回の戦いのおかげで、相手には刹那さんと同じ『京都神鳴流(きょうとしんめいりゅう)』と言う対魔の能力(ちから)を秘めた剣術を使う剣客である『月詠(つきよみ)』と言う二刀流の使いがいる事が分かりました。

 

戦いに関しては、私・明日菜さん・刹那さんが前衛で、ネギが後方支援と言う感じで戦いました。

 

私の場合は、自分が持っている能力やスキルの使用を自分の意思で禁止していたので、幻想郷での経験と、エヴァとの契約込みでの特訓のおかげで、幻想郷でいた時よりも魔力運用等が上手くなったので、それ等を使って戦いましたが、私の相手が数の多い小ザル達だったのですが、相手の術者が私達の前で木乃香さんに対して『薬物や呪術を使う』と言った時点で、私は術者としての程度も分かりましたので、容赦をする気はこれぽっちもありませんでした。

 

 

前衛の私達は戦っていた相手を倒した後、ネギが『風花・武装解除』を使った後に、明日菜さんがハリセンで叩いた後に、私が素早く相手に近づき、それなりに右腕に収束させた魔力(一応相手を殺さない程度に威力を調整して)を相手の体を打ち貫くイメージで開放して少し相手の体を浮かせた後、刹那さんの技が決まり、その後相手は撤退しました。

 

 

その後急いで旅館に帰って眠った後、あの後は何事も無く、旅館での朝食の時間になりました。

 

二日目は奈良での班別行動だったのですが、ネギは私達5班との班行動をする事になったのですが

 

「あ、ネギ。私はちょっと行きたい所があるのですが、最悪の場合は班行動から外れますよ」

 

「えっ?な、何で!」

 

「他の先生達には場所の報告等は行っていますが、ネギには後回しにしていましたので。それに、これは私が個人的にしたい用事なので、班行動だと色々と面倒なんです。夕食の時間には旅館に帰ってくるつもりですので、ご心配なく」

 

ネギは私が班行動に参加しない事に嘆いていましたが、これは仕方ないんです。

同時に班のメンバーもネギと同様な状態になったので、私は理由を話す事にしました。

何しろこの京都・奈良への修学旅行を期待していたのは、私も一緒で、事前に調べていた『ある人のお墓』がある事を知ったので、そこに報告に行きたいだけなのだ。

 

「来たいならいいですが、何にも面白くありませんよ?私はこの奈良にある『私の友達の両親の墓』に、『友達の今を知らせる』と言う、個人的な理由で行くだけですから」

 

理由を言ったところ、班員メンバー全員が私の行きたい所に『行ってみたい』となってしまったのですが、元々私がしたいのは今から千年近く前を生きていた妹紅さんが関係しているのもあり、皆には一応納得してもらえるように話をして了承してもらい、念のために他の先生達に帰って来るのが遅くなるかもと言う報告をしておきました。

 

何しろ私が行こうとしている場所は、電車や徒歩で行けるのですが、時間がかかってしまう場所でもあるので、電車等に乗り遅れてしまう場合も予想で入れているからなのです。

 

 

その後私は妹紅さんのお父さんが眠っているとされているお墓の前に着きました。

何故眠っているお墓とされている場所なのかと言うのも、私の検索で探しても、偶にこういう事案があったりするため、私も色々と納得しているのだ。

 

私はそのお墓の前で、私が妹紅さんの友人であると言う事、妹紅さんの今の状況を話しておいた。

そして妹紅さんの事を話した後、私はこの場所から去って行きました。

流石にこの場に長い過ぎると、後で色々と私の方面で面倒事が起きそうなのもあり、この場から立ち去りました。

 

そして人に見られない位置に移動し、旅館の近くまで『テレポートウィザードリング』を使用して移動しようと思っていました。

何故電車等を使わないかと言うと………実は今あまり手持ちのお金が無いんです(泣)

 

修学旅行前にした食器用ナイフ等の購入と、この2日目にエヴァへのお土産用と、後でエヴァ経由で紫さんに頼んで幻想郷の面々に飲んでもらおうと思い、色々とお酒等を買ってしまい、そのせいで私が持っていたお金が結構危険な状態で、これ以上の出費は控えたかったのです。

 

と言うよりも、お金が無いって言うのは、結構厳しく、お姉ちゃんと一緒に生活していた際、一度『とある理由』で食料等が消えてしまい、おまけにお湯を沸かす為の薪も一切無い状態で、それが理由で3日間ほどお水だけで過ごした時期があり、そのおかげもあってか、金銭感覚だけはしっかりするようになったのです。

 

まぁその後、紫さんの支援があって何とか立ち直り、その後私が紅魔館でアルバイトをする理由になったのも事実なんですけどね。

 

 

お金が無いって言うのは、ある意味本当に大変なんですよね(泣)

そう思ったら、英雄の一部も赤貧になっていた事もあり、この思いは分かってくれたので、流石に私も驚いたが、同じ思いを持ってくれると思うと、ある意味納得してくれた。

 

 

 

その後監視カメラ等が無い場所を利用し、テレポートウィザードリングで旅館近くまで転移し、旅館まで帰ってくると、中央ロビーでネギはなにやら変な状況でパクニックっているような感じになっていた。

 

おまけにだが、ネギが他の生徒に『告白された』と言ってしまった為、なにやらとんでもない事態になりそうだったのだが、私は放置した。

 

 

と言うかだ、3-Aの誰がネギに恋しようと、ネギが誰から告白されようと、私からすれば一応はネギは血の繋がった家族であり、おまけにネギの事が家族として、そして異性として『好き』と言うわけでもない。

 

あの事件の後のネギ自身の対応が原因で、私からすればネギが何処の誰と結婚しようと、誰と一緒に歩こうと関係ないのだ。

逆にだが、10歳の子供でしかない私とネギに対し、恋愛云々を考えさせる方が難しいと思うのだ。

 

 

旅館の部屋に来た後、部屋には私一人だったので思ったのだが、私の場合はそんな思いをしてまで『一緒にいたいと思う人』が現れるのだろうか?

 

私の場合は能力が存在し、おまけにスキルも持っている上に、あの事件の際に悪魔からの呪いを受けた事が原因で、犬耳尻尾と、一種のマニア向けのコスプレとも言える姿になってしまう。

そんな人外存在とも言える私の事を好きになると言う事は、それだけではない。

 

『この世界を捨てて、私と一緒に幻想郷で生きてくれる』

 

そんな事をしてくれる人がいるとは思わない。

幻想郷での生活をすると言う人が、今のこの世界で生きている人は絶対にいるとは思わない。

 

おまけに私の周りにいたのは吸血鬼・神・蓬莱人・妖怪・半妖・幽霊と、人以外の人外の数を上げたらきりが無いとしか言いようが無い。

 

 

だからこそ、私と言う人間と一緒にいたいと思う人間自体がいるとは思わない。

そんな奇特な思いを持っている人間がいるとは思わないが、だがしかし、私からすればこちらの世界の人間を幻想郷には連れて行きたくない。

 

この世界の出身だったラモンのような存在がいる限り、幻想郷がまたあんな悲しい自体を起こすような事はしたくないのだ。

私の能力を利用しようとする存在もいる限り、私は誰かを『好き』になってはいけないのかも知れないとも思っているくらいなのだから。

 

 

そう思っていたら、次の日の朝。

ネギと3-Aの生徒の一部が、ロビーで正座して立たされていました。

 

流石の私もこの事態に唖然としたので、近くにいた新田先生に事情を聞いてみた。

 

「昨日の夜なんだが、ネギ先生もこいつ等と一緒に騒いでいたのでな。一緒に正座させたんだ」

 

「………一体何考えてんでしょうか、ネギは」

 

その後新田先生との話を終えた後、よくよく周りの状況下を調べてみたら、魔力の跡のようなものがあった。

しかもこの魔力の跡は広範囲で、未だに魔力反応が残っていると言う事自体、相当長い時間展開されていた事になる。

 

これを考えたのがネギであれ、ネギの使い魔のカモの『独断』であったとしても、もうネギは『立派な魔法使い』ではない。

それ以前に、その『資格』すらないと私は思った。

 

だってネギのした事は、魔法使いサイドの人間としては最悪の分類に入るのだ。

それこそ、私の知っている最悪の魔法使いである『ラモン』の同じくらい最悪な事をしでかしたのだから……




幻想郷でよくあるネタですが、霊夢の赤貧ネタを入れてみました。


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第11話 ネギへの怒りと、総本山へ

アリアは刹那さんと行動するという話にしましたが、戦闘はありません。
戦闘に関しては、これからと言う感じです。

あと、実際だったらアリアが言った事がネギ魔の世界なら有りえそうだと思う作者の考えです


その後、ネギや明日菜さん達と出合ったので、私はネギの頬を思い切り叩いた。

流石の事態にネギや周りも驚いていたが、ネギはそれだけの事をしたのだ。自覚が無いのと言うのが、物凄く危険だが、こればかりはネギの自覚の無さが原因なのだ。

 

「…何で叩かれたのか、理由が分かる、ネギ?」

 

ネギは唖然とした感じでいたが、ネギも、そして周りにいた明日菜さんも刹那さんも分からないと言う感じになっていた。

 

「自分がした事がどういう事か分かってないみたいね、この人殺し」

 

「ひ、人殺しって!!」

 

流石のネギも、私に『人殺し』と言われて怒ったが、私はそれを睨んだ。

 

「当たり前でしょ?後、何で私がそんな事を言ったのか、自分で意味をちゃんと調べなさい。とは言っても、あなたにその意味をちゃんと教えてくれる人が、いるかどうか分からないけどね」

 

そう言って私は、この場を後にした。

ただし、帰り際にネギに対してだが、ネギの特使としての案件は自分で何とかするように話し、私自身は木乃香さんの方の護衛に務めると言った。

 

流石のネギも、私に『人殺し』と言われた事に唖然としながらも、木乃香さんが敵に狙われているので、これには納得した。

 

 

 

その後私はネギとは別口で集合場所に行ったら、明日菜さんがパルさん達を撒けなかったらしく、少しの間パルさん達と一緒に行動し、色々とまわった後にゲームセンターにパルさん達が入り、このゲームセンター内のカードゲームで、地域限定カードを入手する為に頑張っていた。

 

ネギも当初はこのゲームに参加し、私は最初から興味が無かったのでしなかった。

そしてパルさん達がゲームに夢中になっている隙に、ネギと明日菜さんは総本山に向かって行った。

 

その間に刹那さんがやって来て、私に旅館でネギに言った言葉の意味を聞こうとしたので、呆れてしまった。

 

「刹那さん、考えても見てください。今のこの場所は、ネギが親書を届けていない以上、関西呪術協会のお膝元であるこの場所は敵地ですよ?そんな敵地であんな真似をしたら、木乃香さんを狙っている連中はどう考えますか?」

 

私がそういうと、刹那さんは意味が分かったらしい。

そして同時に、私が言った意味が分かってしまった刹那さんは、悔しそうな顔になってしまった。

 

「そう。ネギの監督不行き届きで、カモがした事はこちらの戦力アップさせるどころか、何の関係も無い一般人を巻き込むだけの事案です。しかも、長時間の使用もあるから、例え相手がこちら側の事情を一切知らない人達でも、有無を言わさず殺せる理由にはなります。何しろ、敵からすればこちらの戦力が増大したと思うんですから。そしてネギに関しては、自分の使い魔の管理も出来ない存在と言う事と、麻帆良学園に来てからの色々の魔法関係事案の前科も考えれば、本来ならこちら側の関係者以外の全ての人間との記憶を全て消され、永久オコジョの刑か、死刑にされるのが妥当なんですよ」

 

「ですが、ネギ先生はそんな事はありませんよね、今まで?」

 

刹那さんは不思議そうにしていましたが、その答えはものすごく簡単なのです。

 

「ネギが立派な魔法使いと名高い『ナギ・スプリングフィールド』の息子だから、つまり、『英雄の息子』だからなんです。だからこそ、周りの魔法使い達はネギに期待を寄せているから、ネギに対しては結構甘いんです。同時にネギは、『英雄の息子』である自分がどういった存在なのか、ちゃんと理解もしていないんです。まぁ私は特殊でしたが、『英雄の娘』という私がどういった存在なのか、理解していますけど」

 

「??どういう意味ですか、それは?」

 

刹那さんは不思議そうな顔になっていました。何しろ、『英雄の娘の私』と『英雄の息子のネギ』の二人がどういった存在なのかと言う事が、分からないと言う風な顔にしていた。

 

「私とネギの二人はですね、悪からすればちょうどいい存在なんですよ。何か不祥事を起こしたとしても、その罪を私かネギに擦り付ければ、その悪は裁かれる事はありません。おまけに、私達は生まれつき高い魔力を保持して生まれていますから、幾らでも利用できるんです。特に、私や木乃香さんのような女性なら、薬や魔法を使って『自分の血を継ぐ子供を産むだけの存在』にするのもいいし、ネギの場合は自分の手駒にする存在を『産ませる』だけの存在にも出来ます。言い方を変えたら、私達はそういった面で見られていると言う部分も存在しているんです。こちら側の関係者の一部からは」

 

流石に私が言った事に刹那さんも驚いていましたが、木乃香さんに対しての可能性を聞いた時には、物凄く怒っていました。

 

ですが、今回の敵の目的が関東魔法協会の人間に対しての復讐の面があるのであるならば、木乃香さんを自身のパトロンにでも引き渡し、その結果で木乃香さんをただ自分の子供を産ませるだけの存在として扱う可能性もあるのも事実なのです。

 

 

同時に、私やネギ、協力者である明日菜さんと刹那さんも同じにように捕獲した後、木乃香さんと同じような扱いにする可能性もあるのだから。

 

とは言っても、何故か京都に来てから『地球の本棚』の検索が出来ないと言う不思議な事態になっているが、京都は別名千年京と言うくらいの魔都でもあるため、そのことが原因かもしれないと思ってしまった。

 

情報を調べる事が出来ないのは結構痛いのだが、場所が原因で使えないと思って仕方ないと思うしかなかった。

 

 

 

 

その後刹那さんはネギ達をアシストする式紙を放ち、私はこの場で待っていたのだが、ゲームセンターでのカード集めが終ったパルさん達が原因で、外に出たのはいいのだが、何と敵が白昼堂々と私達を襲って来たのだ。

 

流石に無関係なパルさん達を巻き込むわけには行かなかったのだが、平気で攻撃をしてくる相手に苛立ちを感じながら逃げていたら、私達はシネマ村と言う場所にまで来てしまったので、木乃香さんと刹那さんは先に不法侵入であるが入場し、パルさん達も入ることになった。

 

 

そしてシネマ村で衣装を着替え、刹那さんと木乃香さんを探していたら、新撰組の格好をした刹那さんと、お姫様のような姿をした木乃香さんが見つかったのですが、あの月読と言う剣士が劇のような形で木乃香さんを奪おうとしていたので、刹那さんが対応したら、偶然にもシネマ村に来ていた他の3-Aメンバーも同調し、木乃香さんと刹那さんの援護に回ってしまいました。

 

その移動中なのですが

 

「それにしてもですが、アリアさん。その衣装は……」

 

「向こうでは普通の時はこれでしたので、結構慣れてるんです。まぁ一部は違いますけど」

 

私が来ているのは霊夢お姉ちゃんと着ていた感じの同じ巫女服で、幻想郷の巫女服関係で腋が開いていないだけの普通の巫女服を着ていました。

まぁ当初は驚きましたが、幻想郷で着ていた巫女服に慣れている私からすると、微妙に違和感を感じますが、仕方ないと思って割り切っています。

 

ちなみに、木乃香さんが私が巫女服着ているのに驚いたのと、ある意味似合っているという部分で納得してくれました。

 

着慣れている以上仕方ないんですよね。幻想郷の一般的な服装って、洋服系の服よりも、着物系の方面が多いし、洋服系の服は基本自分で縫って作るか、アリスさんのような裁縫の上手な人に頼んで作ってもらうか、香霖堂の店主『森近霖之助』さんに頼むと言う方法しかないですからね。

 

まぁ私は基本アリスさんのほうに頼んでいましたが、お姉ちゃんへのプレゼント云々で二人に頼んでやり方を教えて貰ってからは、自分で服を作製するようにはなりましたね。

 

とは言っても、服の出来はアリスさんや霧之助さんよりも大分下でしたけど・・・

 

 

その後月読さんが刹那さんに指定した場所に着いた時、刹那さんがネギに送っていた式紙を利用し、ネギがここまで来ていたのだが、それを刹那が利用し、式紙のネギを等身大に変化させ、私と一緒に木乃香さんを連れて逃げるように言ったのだ。

 

私の持っているスキルはこのような人の多い場所では使用が出来ないので、状況的にネギは使えないので仕方ないと思い、木乃香さんをネギに預け、私は刹那さんの援護に向かった。

 

 

だがしかし、結果はある意味最悪なものであった。

木乃香さんは敵に攻撃を受けるような状況下になった上に、木乃香さんの魔力が覚醒してしまった。

自体があまりにも深刻とも言える状況下になってしまったので、私達は関東呪術協会の総本山に向かう事になった。

 

 

そう、木乃香さんの実家でもある協会の総本山へ・・・

 

 




次は戦闘開始前までいこうと思っています。

それとですが、最近ネギ魔の原作を読み返し、アリアの能力云々も追加して思った部分があるので、ここから少しオリジナルを入れていく予定です。


それ以前になのですが、アリア以外のオリキャラを出し、アリアと一緒に戦うキャラが作れない・・・
原作キャラを巻き込むの下手なので、どうしようかと迷っています・・・


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第12話 木乃香誘拐と、英雄・偉人を纏う戦士

少し前のを代えました。

活動報告にあるアンケートを載せています。


私達が関西呪術協会の総本山に到着してネギと明日菜さん、そして何故か一緒にいたのどかさんと私達は合流した。

 

本来なら私・刹那さん・木乃香さんの三人がネギ達と合流する予定だったのだが、ここに来る前に麻帆良のパパラッチである朝倉さんが原因で、刹那さんの荷物の中にGPS携帯を入れられており、そのせいで撒いた筈のパルさん達もこちら側の事情を一切知らないのに私達と合流してしまった。

 

 

 

関西呪術協会の総本山に着いた時、ネギ達はここが木乃香さんの実家と知らなかったので、多数の巫女さん達の歓迎に驚いていたが、事前に私は刹那さんから聞かされていたのと、事前に調べていたのも原因であまり驚きはしなかった。

 

そして関東魔法協会から、関西呪術協会への親善の親書を渡す相手であり、同時に木乃香さんのお父さんでもある『近衛詠春』さんが現れ、ネギが親書を渡して終わりとなったのだが、一瞬私の顔を見て驚いた風な顔になった。

 

「私の顔に何かあったんですか?」

 

「………いえ。昔君と同じような顔の子と一緒にいたのでね。少し、昔を思い出してしまったものでね」

 

「・・・そうですか。私の顔を見て驚いていたので、不思議に思っただけです」

 

そう言って話をした後、旅館に帰ろうと思ったら、今から帰るにも時間が遅いと言う事で、長が私達の身代わりを立ててくれると言う事で、私達は長の言葉に甘える事にしました。

 

 

 

詠春Sids

 

 

宴会場で楽しそうにしているネギ君とその周りの女の子達、そして娘の木乃香と護衛の刹那君、そして独特の雰囲気をかもし出しているアリアちゃん。

 

アリアちゃんのその顔を見て、昔を思い出していた。そう、私は彼女に昔あ会っているのだ。

そして彼女は、ナギと僕達が活躍していた『紅き翼(アラルブラ)』の、『未来から来たナギの娘』と言って一緒に戦っていた『仲間』でもあったからだ。

 

だがしかし、彼女は『家族』を助けた後、ナギと『家族』と一緒に僕達の目の前から消えた。

その後、偶然であったナギから彼女の事を聞けた時があったのだが、ナギ自身彼女の事に関しては何一つ語らなかった。

 

だがしかし、私がその事を聞いたときのナギは、私が彼の親友としていた時にも『一度も見た事も無いほど後悔している顔』になっていた。

 

私がそのことを思いつつ、私の知る彼女と話を何度かしていたので、私達と出会う前の彼女であるのだろうが、出来る事であるなら、彼女にも幸せになってもらいたい。無論それはネギ君も同じである。

 

出来る事なら、この兄妹が一緒に笑い合える日を楽しみにしていたいのだ。

 

 

その後それぞれがこの夜を楽しみながら、個人個人に言っておいた部屋に向かって行った。

 

だがしかし、私も思いもしなかった。まさかこの後、あんな事件になるとは・・・

 

 

詠春Sids

 

 

 

私とネギは一緒に歩きながら、長さんから明日、この京都にある父親の別荘に行く事になった。

ネギは興味津々であったのだが、私としては一度も顔を見た事の無い父親の別荘がどんなのか知りたいと思ったのもあり、話が終わった後、ネギと一緒に言われた部屋に帰って行っていた。

 

ちなみにであるが、ネギと私に言われた部屋は別々なのだが、部屋の位置が近い為、一緒に帰っているだけだ。

 

「明日は楽しみだね、アリア」

 

「別に。私はどんな風な生活をしていたのか知りたいだけよ。私は貴方と違って、一度も会ってないんだから。あの時も・・・」

 

ネギは明日の事で楽しそうに笑みを浮かべていたが、私からすれば笑みを浮かべるような事案ではない。

 

私にとって父親のナギは、『ネギ(息子)の命を大事にした』だけの最低な存在だ。

娘である私は、助ける存在ではなかったのだから、恨み言の一つや二つをいってやりたいと思うほどの存在でしかないのだから。

 

 

 

そう思っていたのだが、私はこの場所の雰囲気が微妙に変化した事を感じ取った。それも、凄く嫌な方面に変化している感じなのだ。

幻想郷で稀に感じた事がある、嫌な雰囲気がおきた時に感じた違和感のようなものを、感じ取ってしまったからだ。

 

 

流石の事態の変化に唖然としてしまったが、同時に朝倉さん達の悲鳴が聞こえてしまったのだ。

私とネギは急いで部屋に向かって行ったら、そこには石化した朝倉さん・パルさん・のどかさんの姿が存在していたのだ。

 

 

同時に石化した3人の姿を見た私は、思い出したくも無い昔を思い出してしまった。

 

 

周りが炎に包まれていく村

 

 

悪魔達に蹂躙されてしまう人々

 

 

そして、この身体に残っている悪魔からされた感触と、言葉

 

 

「い、いや~~~!!」

 

 

 

ネギ Sids

 

石になった3人の確認をし、アリアの叫び声で僕はアリアの方に振り向いた。

そこにはその場で蹲り、両手を抱きしめるかのようにして震えているアリアの姿があった。

 

「来ないで、来ないで、来ないで・・・・」

 

「アリア、しっかりして!?」

 

僕の顔すらちゃんと見れない感じで、アリアはまるで何かに怯えるかのように震えていた。

声を上げても、アリアは何も分からないような状態になっていたが、僕はアリアを強く抱きしめた。

 

「あっ・・・」

 

「大丈夫だよ、アリア。大丈夫だか『お兄ちゃん?』えっ?」

 

アリアが言ったのは、昔から僕を言う時の言い方だった。今は僕の事を『ネギ』と呼び捨てにしていたが、昔は『お兄ちゃん』と言って、何時も一緒に村で遊んでいたりしたのだ。とは言っても、僕は父さんに会いたくて、色々と村の皆に迷惑をかけていたのだけど・・・

 

アリアが僕の事を昔の言い方を言った途端に元に戻り、その後二人で他の皆の元に向かった。

 

明日菜さんは木乃香さんと一緒にいると言う事なので、簡単に事情を説明し、お風呂場で合流する事にした。

途中で刹那さんと、そして石になりかけていた長さんとであった。

 

 

長さんに何かしようとしたアリアに対し、長さんは『その力で、木乃香を、娘を護ってほしい。』と言うと、アリアは悔しそうな顔をしながらも、その思いを優先する事にしてくれた。

 

そして長さんから『白髪の少年に気をつけろ』と僕達に言った後、長さんは完全に石化してしまった。

 

 

 

アリアが何をしようとしたのかは分からないけれど、今は木乃香さんを助けなければいけないという事だけで、明日菜さんと合流したら、明日菜さんは裸で、おまけに木乃香さんが誘拐された事を聞かされた。

 

そして白髪の少年が表れ、刹那さんが思い切り吹き飛ばされ、アリアも隠していたナイフで攻撃をしたが、魔法障壁に阻まれてしまい、その場で警戒だけをしていた。

とは言っても、白髪の少年はこの場で完全に僕達を相手にする気は無く、水を使った転移魔法でこの場から消えた。

 

 

その後僕達は急いで屋敷から出た後、敵がいるほうに向かったのだが、敵は木乃香さんの魔力を使って無数の鬼の郡全を呼び出したのであった。

カモ君に言われ、僕は時間稼ぎの為に魔法を使い、その中で僕達は作戦会議を行う事にしたのだ。

 

ネギSids

 

 

ネギが造った風の障壁内で、私達は作戦を考えました。

とは言っても、作戦事態は簡単で、この中で一番機動力を持つネギが木乃香さんを救出し、その後本山の結界内に戻るというものでした。

 

「現状、一番成功率が高いのはこの作戦しかないわ。それと、刹那さんはネギと、明日菜さんは私と仮契約を今ここで結んでください」

 

流石に私が言った事に、魔法が使えないという理由でネギは、私の仮契約を否定しましたが、ネギも分かっていないみたいでした。

 

「悪いけどネギ、それは違うわ。仮契約でのパートナーへの魔力供給は、魔法が使えない私でもできるわ。それと、カモが言ったみたいに、魔力と気を一緒にしての戦闘方法は、『今の』刹那さんには無理よ。下手したら二度と戦えなくなるほどのダメージを受けるから、刹那さんへの魔力供給はしないで。逆に、ネギが木乃香さんの救出の為に二人を呼ぶのに利用するのが今は最善の方法よ。おまけに、ネギも魔力を明日菜さんに回さない分、成功率はこれが一番高いわ。それと、ネギは魔法を使用しないでいいから、飛べる用意だけしておきなさい。私がちょっとここいら辺のを消し飛ばすから」

 

そう言って全員を納得させ、私は明日菜さんと仮契約を結び、刹那さんはネギと仮契約を結びました。

そして私は、ネギと明日菜さんの前では使いたくは無かったのですが、状況的に今は最善を尽くさないといけないので、私の切り札を切る事にしました。

 

 

 

私が両手で腰の前にかざすと、オレンジの光とともにクリアグレーの不気味なバックルの付いたベルトが現れた。そのバックルはまるで『目』のような形をしたものだったので、流石にそんな物が現れたので、事情を知っている刹那さんも驚いていた。

 

そして私は、『眼』のような形をした変身アイテム『眼魂』を取り出した。それも、この状況を打破するのに適した『英雄眼魂』を、だ。

私は眼魂の横に有ったスイッチを押し、黒目の部分に『03』という数字が入った。

 

そしてバックルを空け、眼魂を入れてバックルを閉じた。

 

《アーイ!バッチリミナー!バッチリミナー!バッチリミナー!》

 

軽快な音楽と共に、緑色で、何処かの民族衣装のような服装のパーカーゴーストが現れた。そして私は、腰にある《ゴーストドライバー》のレバーを引いた。

 

《カイガン!ロビン・フット! ハロー!アロー!森で会おう!》

 

そして私は『仮面ライダーゴースト・ロビン魂』に変身し、同時にロビン魂で使える武器であるガンガンセイバー・アローモードを装備し、

ゴーストドライバーの目の部分に、ガンガンセイバー・アローモードの鍔部分にある目を合わせた。

 

まぁネギや明日菜さんが驚いているが、そんなものは後回しである。

 

《ガンガンミナー!ガンガンミナー!ガンガンミナー!》

 

「ネギ、この結界を解除して!その後は急いで飛んで行きなさい!それと、この姿に関しては麻帆良に帰ったら話をするから、今は木乃香さんを救出するのが最優先よ!!」

 

そういうと、ネギも嫌々ながらも納得し、同時に私はバックルのレバーをもう一度引いた。

 

《ダイカイガン!ロビン・フット!オメガドライブ!》

 

《オメガストライク!》

 

そうベルトの音声が流れると同時に、風の結界が消えていくと同時に、ネギ達の周りを囲むように無数に分身した私が現れ、同時にガンガンセイバー・アローモードのトリガーを押した事で、必殺技である『オメガストライク』が発動した。

 

放たれた緑の矢が私達の周りを囲っていた鬼達の一部を吹き飛ばし、同時にネギは杖に乗り、木乃香さんの救助の為に飛び立って行った。

 

「おいおい、何なんだありゃ?」

 

「さっきので軽く100体くらいは消し飛ばされたぞ?」

 

生き残っていた鬼達の一部がそう話していたが、私はそれを意に介さず、ロビン眼魂から、この状況を打破するのに一番良いオレゴースト眼魂に切り替えた。

 

《カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ!ゴースト!》

 

流石に当初見たときと姿が違ったので、鬼達も驚いていたが、私は名乗りを上げた。

 

「15人の英雄・偉人達の力を借り、思いを紡ぐ戦士。仮面ライダーゴースト!命、燃やします」

 

そして私・刹那さん・明日菜さんの3人だけで、ここにいる無数の鬼達との戦いが始まった。

 

 



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第13話 戦いの終わりと、覚悟の変身

新年一発目の投稿になります。

考えが纏ると進むのですが、纏らないと進みがドンガメなので、結構きついです。


私・刹那さん・明日菜さんの三人で、鬼達と戦っているのだが、戦闘に関してで言えば私が一番多く倒し、次に刹那さん、そして最後に明日菜さんである。

 

倒した相手の数云々に関してで言えば、仕方ないと思う。

ちなみに、戦闘開始で3分が経ったのだが、私は150体、刹那さんと明日菜さんの二人で同じく150体を倒したのだ。

 

 

まず第一に、明日菜さんは元々身体能力が高いだけの一般人であって、私や刹那さんのように戦える力も、持っている『ハマノツルギ』が中途半端な形で出ているハリセン以外所持していない。それを考えればこの戦況時態は仕方ないのだ。

 

ちなみに、本物であったのならネギのカードに描かれているような大剣なのだろうが、何でこんな形になっているか私にも分からないが、現状は結構使える武器であるため、一番いいのかもしれないと思った。

 

そのため刹那さんと明日菜さんの二人はお互いにフォローしながら戦っているが、私の場合は眼魂を変えればどんな状況にも対応できるし、もしもの時用に切り札として『6個の特別な眼魂と、強化スタイルへの変身』がある。

 

まぁ6個の特別な眼魂に関しては、滅多な事が無い限り使うつもりは無いので、現状はこれでいいだろう。

 

そう思っていたら、明日菜さんがスカートを押さえながら移動していたので、逆に敵を倒しにくくなっていた。

 

「明日菜さん、どうしたんですか!」

 

「どうもこうも、急いでいたから忘れてたのよ~~!」

 

それを言われて、私は思い出してしまった。

明日菜さんは、私達がお風呂場に行った時には裸にされており、それから急いで服を着たのだとすれば・・・

 

 

答えが分かってもなのだが、今変身している状態では、私は明日菜さんにブレスレットを渡す事ができないのだ。

 

これは幻想郷で何度か実験したので分かっているのだが、現状明日菜さんには悪いが、そのままでいてもらうしかないのだ。

幾ら明日菜さんと仮契約を結んだと言っても、私がしているのは事態の状況変化等も考えて、明日菜さんには最低限の防御関係にしか魔力をまわしていない。

 

仮契約で出たアーティファクトの力を借りるのも一つだが、現状のような状況下で私との仮契約で出たアーティファクトを出すにしても、出てきた物によっては明日菜さんどころか、今の私達の状況を一層不利にしてしまう可能性が高い。

 

明日菜さんの現状を理解してしまったとはいえ、現状を変える事はできないので、仕方ないと心の中で諦めた。

同時に、事前にその点の指摘とかも考えておくべきだったかもと思い、反省していた。

 

 

 

その後も私達は各々協力しながら戦いをしていたのだが、今度は今まで戦っていた存在よりも上級者的な存在が出てきた上に、どうやらネギの方は失敗したのか、光の柱のような物が上がってしまったのだ。

 

おまけに、神鳴流の月読さんが参戦され、この場に残っているのが上位存在であるのも原因で、私も切り札を切ろうと思ってきた。

流石にこの事態を打破するには、今の状態で眼魂チェンジを行なって戦うよりも、強化スタイルになるか、特別な眼魂を使って戦ったほうが有利だからだ。

 

そう思っていたのだが、この場に真名さんとクーフェイさんが現れ、二人が支援してくれる事になった。

 

「明日菜さん、刹那さん、二人はネギの元に行って下さい!」

 

「で、でも!?」

 

「大丈夫です。真名さんとクーフェイさんがいますし、こっちも切り札を使います。後で皆さんと合流しますから、早く儀式を止めてください」

 

「わ、分かりました。気をつけて」

 

「あぁ~~、もう。アリアちゃんも気をつけなさいよ」

 

そう言って二人を送り出したのですが、残っていた鬼達からすれば、舐められていると思ったのだろうか、結構怒っていた。

 

「切り札を使うか。どんなもんか見さしてもらおうやないか!!」

 

そう言って大勢で襲って来たのですが、私は後ろに大きく跳んで下がり、特別な眼魂のスイッチを押し、新たに変身した。

 

《バッチリミナー!カイガン!ドライブ! 警官!正義感!タイヤ交換!》

 

そう、私が使う事を決めた特別な眼魂とは、仮面ライダーの力を秘めた特別な眼魂《ライダー眼魂》の使用だったのだ。

ドライブ魂になった私は、手に持っているハンドル剣とドア銃を使い、上級存在を倒していった。

 

とは言っても、私のこの姿での変身と、変身音声に唖然としていた真名さんとクーフェイさんの顔を見てしまったのはご愛嬌と言う感じだろう。

 

その後私は《ダブル》・《オーズ》・《フォーゼ》・《ウィザード》・《鎧武》のライダー眼魂を使い、敵の大部分を倒して行った。

 

流石の相手も変身音声の一部に驚いていたが、同時に能力の恐ろしさにも驚いていた。

まぁ仕方ないとしか言いようが無い。私もライダーの変身音の一部に関しては泣きたい部分もあるのだから仕方ない。

 

 

そして残っていた鬼達が少しずつ消えていくようになったので、ネギ達の方面が成功したのだと思った。

私はそれを確認したと同時に変身を解除しようとしたのだが、急に嫌な予感に襲われてしまった。

 

私はその予感が嘘であってほしいと思いつつも、急いでキャプテンゴーストを呼び出し、クーフェイさんと真名さんを乗せ、ネギ達がいる場所に急いで飛んで行った。クーフェイさんや真名さんが何かを言っていたのだが、それすら耳に入る余裕は無かった。

 

 

そしてネギ達がいる祭壇に来たら、エヴァと茶々丸さんがいる事に当初は驚いたが、それ以上にネギの方が危険な状態であった。

 

敵の魔法使いから石化魔法を受けたネギであったが、魔法抵抗力が高いのが原因で、石化の進行スピードが遅かったのだが、その遅さが原因で大変な事になっていたのだ。

このまま石化が進むと、首の部分が石化した時点で息が出来なくなり、ネギが死んでしまうのだ。

 

木乃香さんが仮契約の能力でネギを救おうとしたのだが、私がそれを止めた。

 

「な、何でアリアちゃんが止めるんや!?」

 

「木乃香さんはここに封印されていた存在を開放するのと、私達の足止め用に大量の召喚までさせられたんですよ?仮契約でネギを救うためのアイテム云々が木乃香さんの性格上出るかもしれないけれど、今のネギの状態から完全回復させるだけの魔力が確実に足りないと思うからです。最悪の場合、ネギの石化解除の状態次第では、昼までに来るという増援でも間に合わない可能性もあります」

 

それを言われるとこの中で最も魔法に精通しているエヴァが納得をしてしまった。

何しろこの中で一番といっていいほど、魔法に関しての造詣があるエヴァ自身が魔力云々に関しては納得し、その手段を私にあるのかと聞いてきた。

 

確かに私には『ネギを救うための方法』を持ってはいる。だがしかし、同時にそれは『現状では不可能に近い方法』でもあるのだ。

 

だがしかし、『私自身の命を削れば使える』以上、今のネギを救う事くらい簡単だ。

どんなに私がネギの事を嫌っていても、ネギは『私の大切な家族であり、血の繋がった兄』なのだから。

それに、例えどんな理由があっても、私の目の前でもう誰も『石化した姿』なんて見たくないのだから。

 

 

エヴァの言葉に頷いた私は、巨大な眼魂の姿をした白い存在を取り出し、そしてそれをこの状況を打破する為のアイテムである『アイコンドライバーG』に変化させ、腰に装着した。

 

 

『ガッチリミナー!コッチニキナー!ガッチリミナー!コッチニキナー!ガッチリミナー!コッチニキナー!』

 

 

そして私は自分の命を削る覚悟で変身スイッチを押した。完全に使用できないのも分かっている。自分の寿命が縮むと言うことになっても、今のこの状況を救えるなら私はどうなっても構わないのだから。

 

 

『ゼンカイガン!ケンゴウ・ハッケン・キョショウニ・オウサマ・サムライ・ボウズニ・スナイパー!大変化!!」

 

 

15個の英雄のゴーストパーカーが空を舞い、そして今の状態の私が変身した存在の装甲に宿り、ゴーストの顔に描かれる図柄が表示された仮面ライダーゴースト・グレイトフル魂に変身したのだ。

 

だがしかし、変身したとはいっても、元々今の私の状態では『本当の意味での変身』をした訳ではないので、全身に電気のような物が流れ、長時間この姿で入れないことを示していた。

 

そして私はこの状況で唯一使える存在を選んだ。これしか今の私には思いつかないし、同時に急がないと危険でもあるからだ

 

『ツタンカーメン!ラッシャイ!』

 

私の前にツタンカーメン魂を使う時に出るパーカーを羽織った黒い存在が現れ、手にはガンガンハンドを鎌モードにした武器が持たれており、同時に私の手にも同じ武器が握られていた。

 

そして私達は頷きあって空に向かってガンガンハンドを振ると、ピラミッドの形をした黄色と青のエネルギー体が現れ、その二つが合体して飛んだエネルギーの一部がネギの体に入ったと同時に、他のエネルギーは総本山に向かっていった。

 

「今です!」

 

私がそう言った瞬間、ネギと木乃香さんの仮契約が行なわれ、ネギの体から石化していた部分が全て消え去った。

それを見た私が安心したと同時に、変身が解除されるのを感じながら意識を失った。

 

 



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第13.5話 変身した姿の代償と、妹の兄への思い。そして次元を越えた友情

最後の方にはコラボしてくれた《疾風の警備員》のところの《最弱の一誠と歌姫達》と言う話で書いている《コラボ編 異世界混合のライダー眼魂》を参照してください。


今回ので修学旅行編は終了になります。
次回の話であるヘルマン編と学園祭編の話も考えつつ、アリアを貰う男性キャラを考えないといけないと言う一種の苦悩があります。

何で男性キャラかと言うと、牙狼が原因なんですと書いておきます。ネギとかの主役系は使えませんからね。


ネギ Sids

 

 

僕の石化が木乃香さんとの仮契約で治ったと思った瞬間、今度はアリアがなっていた変な姿が急に解除されて元に戻ったと思ったら、そのまま前のめりにアリアが倒れかけていた。

 

それに気付いた茶々丸さんがアリアを助けようとしたら、アリアが出していた『ツタンカーメン』と言われていた存在が、アリアを地面に倒れるのから助けてくれた。

それと同時に、アリアの周りに14体のツタンカーメンと似た存在が現れて、今の僕以外で戦える皆が警戒をした。

 

『安心しろ。お前達に攻撃はしない』

 

『そうぜよ。警戒はしなくていいぜよ』

 

赤と黒を基調とした侍のような感じをした存在と、群青と白と黒を基調として、まるで昔の侍が着ていた衣装のような感じをしている軽い感じの人が話しかけてきた。

 

 

その後、アリアから出てきたツタンカーメンと似た存在の面々が言うには、アリアは《今のアリアの状態》では《変身不可能な存在》に変身した事が原因で、不完全状態での使用に加え、僕を助ける為に能力を使用したのが原因で、本来なら寿命を大幅に縮ませる可能性があったのだが、彼等も『家族を助けたい』というアリアの思いに共感し、寿命は大丈夫だと言う事を教えてもらった。

 

 

だけど僕は信じられなかった。

アリアと再開してから今日まで、アリアは僕と一緒にいる事はほとんど無く、基本はエヴァンジェリンさんの所で一緒にいる。

 

 

前に僕と一緒に、木乃香さんと明日菜さんの部屋でいようとアリアと話をした事があったのだが、アリアからは断られているし、授業等に関しても、僕が担当である英語に関しても、そして他の教科に関しても、他の先生から聞いた話では物凄くいいと聞いている。

 

 

だけど、僕と一緒にいようとした事は無かったし、今回の修学旅行でも、木乃香さんが狙われていると知って、木乃香さんが理由で僕とそれなりに対応しようとしていた。

それ以外では、僕がダメダメだったのは、アリアの態度や言い方を見ていても、分かる事だったからだ。

 

だからこそ、僕を助けてくれる為に、自分の命を縮めるなんて行為をするとは思わなかったのだ。

だが、僕は言われたのだ。

 

アリアは僕が石になっていくのを見たくなかったのだと。

僕とは違い、目の前で石に変わっていった大勢の人を見たアリアは、そして家族である僕を助けたいと思ってくれたのだ。

 

 

その後15人の存在は消えた後、茶々丸さんに抱かれているアリアを見たら、アリアが犬耳と尻尾が出ている状態で穏やかに眠っていた。

流石の姿に僕どころか周りの皆が全員アリアの驚いていたのだが、エヴァンジェリンさんはその姿になっていたのに納得していた。

 

「気にするな。もう少ししたらこいつのこの耳と尻尾は消えるからな」

 

「な、何言って『坊や、アリアが持っているものを覚えていないのかい?』えっ?」

 

僕がエヴァンジェリンさんの言葉に唖然としていると、ため息をついて話してくれた。

 

「アリアのこの犬耳と尻尾は昔お前達のいた村を襲った存在にかけられた《呪い》だよ。まぁアリアが変なところで呪いに抵抗したせいで、今の状態で固定されてしまってもう解除は出来ないと本人からは聞いている。満月の日か、周囲の魔力が高い状況下だとこの姿になってしまうらしいからな。今は仮契約の影響と、私の魔法の影響でなっているだけだ。そのうちに消える」

 

それを言われると、納得してしまった。

木乃香さんとの仮契約を行ない、おまけにエヴァンジェリンさんが使った魔法も、今の僕の持っている最大の魔法よりも上の存在を二つも使っている。

 

おまけに木乃香さんは僕や父さん以上の魔力の持ち主とも長さんから聞いていたので、アリアの姿にも納得してしまった。

 

そして僕は妹であるアリアの手を持って安心した瞬間、意識を失ってしまった。

 

 

ネギ Sids

 

 

 

 

目が覚めたら、兄であるネギが横でスヤスヤと気持ちよさそうに眠っていた。おまけに、私の手を繋いで・・・

 

関東呪術協会の屋敷にいるのがわかったのだが、周りのがまだうす暗いので、あの戦いから2・3時間経過した程度だと判断した。

とは言っても、グレイトフル魂を無理に使って消耗した体力に関してはまだ回復していないので、ネギの顔部分だけしか見れなかったが、石化していた後は消えていた。

 

グレイトフル魂に変身した反動等に関しても、夢で思い切り英雄達全員から怒られたので、今回限定で大丈夫だと言われた。

流石に言って悪いが、あそこまで叱ってくれる英雄達に悪いと思いつつも、ネギの石化が無くなった事に安堵した。

 

「まったく、無茶しますね。お兄ちゃん」

 

昔のネギに対しての呼び名を言いつつ、ネギの顔を見ていた。

 

もしも、エヴァとの戦いの後に出たのが自分だと知ったら、ネギはどう思うのだろうか?

それに、ネギや明日菜さん達には、麻帆良学園に帰ったら私が今もっているスキルの事を言わなければいけない。

 

とは言っても、幻想郷の事や、私が持っている《拒絶する程度の能力》の事は内緒である。

幻想郷の事に関してはエヴァや学園長にも言っているが、それでも全てを話しているわけではないからだ。

特に私が持っている能力に関しては、この世界で使えば自分の命を確実に縮めてしまう事を理解しているので、報告もしていない。

 

 

スヤスヤと眠っているネギの寝顔を見ながら、ちょっとだけネギに近づいた。

 

「今だけはお兄ちゃんの妹としています。何時か本当の意味で、お兄ちゃんと分かり合えると信じたいから」

 

周りからの期待と、自分自身が目指している立派な魔法使いとして生きる兄と、《この世界の魔法の才能》は無いものの、幻想郷で教わったさまざまな技と心、英雄達から学んでいる技術と心という二つを持つ私。

 

交わらないかも知れないが、それでも何時かきっと笑い会える日が来ると信じていた。

昔のように、自分が知っている兄との色々大変だったけど、懐かしいと思える日々のように・・・

 

「(私の帰るべき場所があるけど、帰るまでの間だけでもいいから、戻れたら、いいのにね)」

 

心の中でそう思いつつ、ネギと向かい合わせに手を握ったまま眠った。

今から見る夢が、ネギと一緒に昔を楽しめるものでありますようにと願って・・・

 

 

 

そして京都での修学旅行は色々とあったが、最後に父親であるナギの隠れ家に行き、初めて父親の顔を見たので良しとした。

まぁその分、帰りの新幹線ではぐっすりと眠れたし、主犯の人間もエヴァが捕まえて引き渡したらしい。

まぁ屋敷から出る際に問題があったから少し大変であったが、色々と思い出になる修学旅行であったといえる。

 

 

 

修学旅行から帰ってきてら、エヴァの家近くでいた魔法先生に呼ばれて学園長室に向かう事になった。

 

学園長室まではエヴァの家経由でいけるキョウリュウジャーのゲートを使って向かって行きたかったが、後で色々と面倒が起きると嫌なので、荷物を茶々丸さんに頼んで学園長室に向かった。

 

 

学園長室に行くと、学園長も色々と今回の事で大変だったのが目に見えるほどの状態であったが、一応エヴァの登校地獄に関しては、私がエヴァとの契約もあり、能力を使って少しでも解除できるようにしたおかげもあってか、本来ならエヴァの麻帆良学園外での活動に関しての書類に判を押すのが《5秒に1回》だったのを、色々としたおかげで《5分に1回》にしておいたのだ。

 

とは言っても、色々と大変だったのは目に見えていたし、修学旅行前に学園長にもこの話をしていたので、私が対策をしていなかったら、完全に死んでいたかもしれないと思った。

 

 

学園長からの依頼は、今回の事件で協力していた謎の少年である《フェイト・アーウィンクル》と呼ばれる少年の正体を調べてほしいというものだった。

 

一応その手の依頼はすぐに出来るものだったので調べたら、途中で能力が使用できない状況下に陥ったので、能力の範囲外である可能性が高い《魔法界出身》と言う事で、相手の完全な正体を知ることはできなかった。

 

 

学園長の依頼が終り、相手の事を思いつつ帰っていたら、変な感じを感知したので行ってみると、ピンク色の霧のようなものが出ていた。

そして、その霧の中に吸い込まれていき、私は別の世界に飛ばされてしまった。

 

 

 

そこで新たな戦いに巻き込まれてしまうとは知らず、同時に、素晴らしい次元を越えた友人達との出会いがあることを

 

 

 

別の世界での戦いを終えた私は、ウルトラマンゼロに変身し、次元を行き来できるウルティメイトイージスを装備したウルティメイトゼロになってこの世界に帰ってきた。

 

帰ってくる途中で、あのピンクの霧のようなものが出ていたので、今度はこちらから突っ込んでいき、元の世界に帰ってこれた。

あの世界での情報も、向こうにいる最上位の人達に教えたので、後は向こうの世界で住んでいる人達の手に委ねられた。

 

同時に、私は次元を越えた友人達との思い出を胸に、今住んでいるエヴァの家に帰って行った。

向こうの世界で得た自分の新しい思い出の品と一緒に・・・

 



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第14話 ネギの試験と、アリアの迷う心。風来坊の願い

今回は疾風の警備員さんのところから帰った後の話になっています。

基本はアリアの心の迷いと言う感じです。そして最後の風来坊ですが、分かる人は分かると思いますので


私が別の世界から帰って来た次の日、正式には修学旅行から帰って来て次の日の日曜日のお昼過ぎ、ネギがエヴァの家にやって来て、エヴァに弟子入りを頼んで来た。

まぁその際に明日菜さんとエヴァが漫才みたいな感じで争っていたが、その点はご愛嬌と思った。

 

「私はアリアにも戦闘訓練を教えているんだ。坊やには『私は別にいいですよ?』何?」

 

そう言って私はエヴァと茶々丸さんに頼んでネギと明日菜さんをこの場から下げてもらった。

ネギ自身は納得していなかった部分もあったが、エヴァに弟子入りをしたいのが強かったのか、渋々エヴァの言う事に納得した。

 

エヴァに私が言ったのは簡単で、ネギの血を修行の為と言う事で合法的に血を吸える事を示し、同時に私とネギの二つの血を吸うことで、登校地獄から抜け出せる為の魔力回復も私一人よりもマシだと言ったので、エヴァも納得した。

ネギには私からエヴァからの言われた今度の土曜日にもう一度エヴァの元に来るようにと言って、ネギ達は帰って行った。

 

その日の夜にエヴァにはネギの試験の相手は私にしてもらい、試験内容も私に一任してもらうように頼んた。

エヴァも当初は茶々丸さんに試験の相手をさせようと思っていたのだが、私に変えてくれた。

 

 

 

ネギを見送ると同時に私は、別世界から帰ってきて、今の自分の実力の無さと、次は今回のような奇跡は無いと思っていた。

 

あの時一誠さん達を、あの世界で得た大切な友達を助けたいと思う気持ちが理由で、ゴールドアンカーキーを特別に貸してくれたのであるが、もしも次に何かの理由で一誠さん達の世界に行って、同じような事案になったとしても、今度はあんな奇跡がおきる事は無い。

 

だからこそ、この世界でちゃんと仲間を得なければいけないと思いつつも、恐怖も感じていた。

自分の身勝手さで他人を引き入れ、その人が傷付き、最悪の場合自分と同じような目に遭ってしまうかも知れないことが。

 

 

 

だからこそ、私は他人を巻き込みたくないと思ってしまう。

自分の戦いに、私が持ってしまったスキルの『光と闇の象徴』による戦いに、これ以上『他人』を巻き込みたくは無い。

幻想郷でいた時ですら、色んな人達と、幻想郷の美しい自然を破壊しようとしたのだ。

この世界で同じような事になったら、一誠さんの世界で戦った眼魔の王との戦い以上に、悲惨で苦しい思いをしなければいけない。

 

 

私には『闇を抱きしめる勇気』が無い。自分が持っている『闇』を抱きしめて、『光』に変えようとする為に必要な『勇気』が・・・

 

 

エヴァには異世界から帰ってきた際に、異世界に行っていた事を報告し、同時にその世界での自分の弱さを語り、エヴァにして貰っている戦闘訓練の時間をこれまでよりも多くしてもらっている。

 

基本私とエヴァの契約では、私はエヴァの呪いを解くのが絶対条件だったので、戦闘訓練に関してはあまりとっていなかったのだが、異世界での事件が原因で前よりかは少し多めにとって貰っているのだ。

 

 

その後もネギは、クラスの生徒で古菲さんから中国武術を学ぶようにしたらしいのだが、それが原因でエヴァから受ける試練が難しい方面でする事になってしまったのだ。

 

まぁ私はこれをエヴァからネギに関しての愚痴を聞いたので仕方ないと思ったのだが、その試験官をさせて貰うようにした。

ネギが今回古菲さんから中国拳法を学ぼうと思ったのも、修学旅行の時に戦った《フェイト・アーウェルンクル》が原因だろうと思った。

私はネギの戦いを見てはいないのだが、私が調べた限りでは中国拳法を使っていたというのが調べた限りの情報なのだ。

 

 

だけど、自分の戦いに誰かを巻き込みたくないという思いは消えたりはしない。

自分の能力が原因で、誰かが死んでしまうのは一番嫌だからだ。

 

私の能力の中には、死者をも蘇らせる能力を持っているのは存在しているが、それはその存在の思いしだいで、私が如何こうできるものではない。

そんな思いを持ったまま、私の日々は過ぎて行った。

 

ネギが今の私の実力に追いつくのも、そう遠くないと感じながら・・・

 

ちなみにであるが、ネギとネギの関係者方面になった人達には私が持っている能力の事をそれとなく言っておいたが、一部は思い切り誤魔化したので、それでいいのかもしれないと思っている。

 

誰も、私が原因で、不幸な目にあってほしくないから・・・

 

 

 

 

???? Sids

 

それが夢だと言うのは感じていた。

周りは真っ白な空間になっていて、その目の前には友人である渋めのおじさん好きの彼女なら、一発で好きになれるという風な感じの老年の男性がそこにいた。

 

自分の父親や、周りの先生達よりも、渋く、それでいて自分ですらかっこいいと思ってしまうほどのオーラがにじみ出ていた。

 

その人から頼まれたのは簡単で、難しかった。

そしてその案件に関しては、その人では出来ないものだと言う事を言われた。

 

不思議に思って聞いてみると、その人が頼んでいる相手と同性である自分が、一番適任であり、同時に私の性格もあり、頼んでいる相手の対処は一番いいと言われたのだ。

 

私自身も、その人が言っている人に対しては思うところもあり、私はそれを快く了承した。

 

 

その人の頼み、アリアちゃんが持っている苦しみから、救ってあげるというもの。

私も、アリアちゃんの友達だと思っているから、苦しみから救ってあげたいと思ったのだ。

 




最後の風来坊が誰かわかったかな?

こういった場面で使えそうな人が、あの人しか思い浮かばなかった私はダメだろうか?


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第15話 ネギの試練。タドル・メグル・思い

今回でネギの試験が終わりです。
ちょっと酷いかもしれませんが、滅茶苦茶バトルシーン等はありません。

理由は簡単で、バトルシーンを考えて書くのが難しいので、書きませんでした。


そしてネギの試験の日当日になった。

ネギは体術方面の師である古菲さんに頼んで中国拳法の修行をして来たのだが、悪いけど、拳法は役に立たない。

何しろ、ネギの試験の相手は私であり、小賢しい考えすら意味が無いようにするくらい、ちょっと簡単だからだ。

 

おまけに、エヴァからはネギが勝手に古菲さんに中国拳法の修行をしたので、嫉妬していた部分もあり、エヴァの弟子になる試験は難しくしろと言われているので、それなりに難しくしておこうと思っている。

 

 

 

ネギ Sids

 

僕は明日菜さん達と一緒にエヴァンジェリンさんから言われた試験の場所に時間通りにやって来た。

試験の場所にはエヴァンジェリンさんと茶々丸さん、そしてアリアの三人が待っていた。

 

「何でアリアがそこにいるの?」

 

「私があなたの試験官なのよ。本来は茶々丸さんがする予定だったけど、無理を言って代わってもらったのよ。おまけに、貴方への試練を難しくしてくれとも言われたから、本来考えていたのよりも面倒な試練にしておいたわ」

 

流石の私の言葉にネギや明日菜さん達も唖然としていたけど、ネギは試験官が私と知って驚いたけど、すぐさま顔を引きしまた。

 

「それじゃあ試験内容を言うわよ。今から私と一緒に3つほどゲームをしてもらうわ。この3つのゲームの内一つでも私が言ったクリア内容に到達したら試験は合格よ。とは言っても、今から1時間ほどで終らせる予定だから、そのつもりでいてね。」

 

私の言った言葉に流石のネギ達も不思議そうにしていたが、私はそれを無視してゲーマドライバーを腰に装着した。

私が変な機械を付けたことに修学旅行で一緒に行動していたネギ・明日菜さん・木乃香さん・刹那さん・古菲さんの5人以外は不思議そうな顔をした。

 

「何、あの腰につけた玩具みたいなの?ゲームをするならあんなのはいらないよね?」

 

まき絵さんが私が腰につけたゲーマドライバーを不思議に思いながら、私は右手に持っていた水色のがシャットを起動させた。

 

《タドルクエスト!》

 

その音声が流れると、私の後ろにゲームタイトルのようなものが現れ、同時に私達のいた地面が光って行き、更に無数の宝箱が現れたのだ。

流石の事態に私のこの力を知っているネギ等は警戒を高めたが、それ以外の人達はこの事態に驚愕して騒いでいた。

 

「変身!」

 

《レベルアップ!タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!》

 

ガシャットをゲーマドライバーの右側スロットに装填し、ゲーマドライバーから出たキャラでブレイブを選択し、ゲーマドライバーのレバーを引いてその音声が流れると、大人の身長位になった騎士のような姿をした存在に変身した。

まき絵さん達は私の姿の変化に驚いてか、口を大きく開けた状態で唖然としていた。

 

「それじゃ、最初のゲームはこれよ」

 

そう言って今度は赤を基調としたガシャットを出し、ガシャットを起動させた。

 

《ファミスタ》

 

「ふぁ、ファミスタだと!!」

 

私が起動させたガシャットの名前にエヴァが一番驚いていたが、それを無視して私はゲーマドライバーのレバーを閉じ、ガシャットをゲーマドライバーの左側スロットに装填してレバーを開いた。

 

「特殊バージョン」

 

《タドルメグル!タドルメグル!タドルクエスト!アガッチャ!かっ飛ばせ!ストライク!ヒットエンドラン&ホームラン!かっ飛ばせ!ファミスタ!決めろ完全勝利!》

 

目の前にゲートが現れ、ゲートをくぐると私は赤と白を基調とした野球のユニフォームのを模した姿になり、左手にはグローブを嵌めた姿になった。

そして私はステージセレクトを行い、この場にいた全員を野球場に連れて来た。

とは言っても、試験を受けるネギはバッター打席に立っていて、他の面々は観客席にいた。ご都合主義とも言えるが、気にしないでいた。

 

「第1ゲームは野球よ。状況は2アウト満塁で、貴方がホームランを打てば逆転サヨナラの状況よ。さぁ、私からホームランを打ち取って見せなさい」

 

「えぇ~~!!そ、そんなこと言っても、僕は野球のルールは知らないよ!!」

 

「私が投げたボールを、手にしてるバットを振って当てたらいいのよ。ある意味簡単でしょ」

 

そう言って野球ゲームを開始したのだが、私の投げた球をネギはバットを振ったが全て空振りで試合終了となった。

 

 

次に私はドレミファビートのガシャットを利用したレベル3状態のブレイブ・ビートクエストゲーマーレベル3になって音楽ゲームでの戦いにした。ちなみに点数に関してはこのゲームでの最低点数までに入ればクリアにしておいた。

 

今回の音楽ゲームは、この世界でもある音楽系ゲームと同じ内容にしたが、最低点数以下だとコントのように爆発するようにした。

ちなみに、爆発を受けても死ぬような状態にするつもりは無いし、お笑い番組とかであるような一種のお仕置きレベルに落としている。

 

 

今回は使用するのが音楽ゲームなので、1回だけだが練習付きと言う事にして、まき絵さんも一緒に音楽ゲームと言う事で巻き込んだのですが、まき絵さんは使った音楽のテンポ等に色々と失敗したのだが、合格の最低ラインには入っていたのだが、ネギに関しては最低点数以下だった。

まぁ練習だったので爆発は無かったのだが、さすが本番では最低ラインに入ると思った。

 

 

ちなみにであるが、使った曲は《EXCITE》(仮面ライダーエグゼイドのOPテーマ曲)だったので、練習でも同じ曲にし、難易度も同じ状況にしておいたのだが・・・

 

「これでもダメって、どれだけダメなのよ。一応最低点数で合格するようにしておいた上に、局も難しさも同じにして置いたのに。まき絵さんの方が本番の点数がまだマシよ。流石の私もパーフェクトをとれとは言っていないのに」

 

流石のネギも私に言われた事に何も言い返しが出来なかったのだが、点数に関しては後一歩と言うところで最低ラインに入っている状態だったのだが、ルール状負けているいる以上ネギの言い分は通る事は無い。

 

 

そして最後の戦いになったのだが、この戦いは私が一番得意で、そして一番大切なものにしておいた。

私はゲーマドライバーからガシャットを外し、更にゲーマドライバーも外し、代わりに3枚のカードを取り出した。

流石の事態の変化にネギや周りの皆も驚いていたが、私にとってはこれが一番最後にいいからだ。

 

「最後はこのカードを使ったゲームよ。この3枚のカードには、1枚1枚特殊な攻撃方法が記録されているわ。このカードの攻撃から避けたりして、私に触れたら試練に合格よ。ただし、この3枚をノーダメージで攻略するのでも試練は合格よ。制限時間は20分間よ。どう、簡単な試練でしょ?」

 

ネギは最後の試練がネギにとってはまともな試験だと思い、同時にエヴァもあんなゲーム的展開よりも、この方がいいだろうと思った。とは言っても、今回使用するカードの難易度は普通レベルにしているから、大丈夫だろう。

 

「それじゃあ始めましょう、ネギ。この世で最も美しく、最も残酷な世界の遊技による、貴方への最後の試練を!」

 

そう言って私は、幻想郷の決着方法でもある『弾幕ごっこ』で使う《私自身のスペルカード》を使い、ネギに最後の試練を行なった。

とは言っても、幻想郷のように空を飛んで行なうような全方位型の弾幕は無理があったので、地上で使えるようにした弾幕限定である。

 

ネギも弾幕ごっこの弾幕の美しさやスピードの違い等が原因で、ボロボロになったものの、最後には何とか私に軽くであるが触れたので、試験はネギの勝ちで終った。

とは言っても、最後の最後で私は難易度を簡単レベルのにしていたのも原因であるが、それでもネギの勝ちは変わらない。

 

 

そしてまき絵さんは今回のネギの試験でした音楽ゲームが原因なのか、新体操でも良い成績を出せるようになったらしい。

 

 

ただ、私は未だにネギを完全に許す気にはなれないし、私自身の『闇を抱きしめる勇気』を持てないでいた・・・・・

 

 




アリアがエグゼイドシリーズに変身する場合は、基本的には《バージョン○○》になります。
ただし、ファミスタ等の特殊系は《特殊バージョン》で、レジェンドガシャットの場合は《○○(使用するガシャットのライダー名)バージョン》にしています。

例 ゴーストガシャットなら、《ゴーストバージョン》となります。

作者的にはこの方が書くのも楽かなと思っています。エグゼイドシリーズはレベルアップする際の台詞がいろいろと考えさせられるので、難しいです。


それと最後の弾幕ごっこで使ったスペルカードのカード名が無いのは、現在作者が名前を考え中なのも原因です。ご了承ください。


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第15.5話 とある世界の話。そして物語は・・・

これは作者がアリアを支援するキャラ方面を考えていて、この作品にしました。作者が書いた話の設定は、この作品での後日談で、こういう可能性があったのでは見たいものですので、賛否はあると思いますが、作者がこのキャラが好きなので、このキャラをヒロインにしただけです。

あのキャラも好きなのは好きなのですが、そこまでと言う訳でもないので、好きな方はご了承ください


?????

 

 

宇宙のとある場所に、黒を基調とした10m程の大きさで、誰が見てもボロボロの人型の機体がそこに存在していた。

その機械の周りには、無数の人型や戦艦のような物の残骸が無数に散乱していた。

 

「エネルギー残は現在10%、機体状況は大破に近いクラスで、武装は全滅。敵影等は一切無いうえに、何とかジャンプシステムは生きているけど、俺達の帰る母艦も撃沈した。おまけに、俺達の帰る場所は連合に取り押さえられたから帰る場所も無い。これからどうする、ルリちゃん?」

 

「どうでもいいですよ、アキトさん。貴方と一緒にいられるなら、何処にだって私は行きます。それが私が決めた事ですから」

 

ボロボロになった機体のコクピットには、黒い衣装を身に纏い、黒のバインザーを付けた男性と、銀髪でツインテールの女性で、男性と似たような感じの衣装を着た女性が座っていた。

 

 

男性の名は《テンカワ・アキト》、女性の名は《ホシノ・ルリ》と言って、この世界では現在テロリストとして登録されている二人である。

 

だがしかし、この二人は本当の意味でのテロリストではない。

テンカワ・アキトは《火星の後継者》と名乗るテロ組織に当時結婚したミスマル・ユリカとの新婚旅行のさい、事故に見せかけて誘拐され、そこで非人道的な人体実験の実験台にさせられ、五感の全てを失い、妻であるユリカを彼等の目的の為に利用された。

 

彼は昔の仲間に助けられたが、彼は自分をこんな目にあわせた人間への復讐の為にテロリストになったが、狙ったのは彼をこんな目にあわせた人間がいるだろうと思われる場所だけで、一般人に被害が出ないようにしていたが、火星の後継者達が自分達の情報を全て消す為に、一般人まで巻き込み、その罪状を付けられた冤罪なのだ。

 

 

ホシノ・ルリはテロ組織である火星の後継者の首謀者と賛同した人間達を大幅な検挙に貢献したのだが、その検挙の際に発揮した能力が原因で連合軍から危険視され、おまけに火星の後継者が行なっていた人体実験等を裏で支援していた軍の一部や会社の人間が彼女を暗殺しようとしたのだが、それを察知したアキトと仲間達の手によって死を偽装し、彼の元で一緒に行動していたのだ。

 

「ですが、向こうの悪行の証拠等は全て押さえていますし、後はアカツキさん達が何とかする予定でしたが、最悪の場合を考えて用意した時限爆弾を仕掛けておいたので、そのうちに何とかなるでしょう」

 

「そうだな。俺達は色々と汚名を着せられたりした後もやり過ぎたかも知れないが、これでいいのかも知れないな。ありがとう、ルリちゃん」

 

二人はお互いの顔を見ながら笑っていた。

アキトは火星の後継者が利用して救助された妻のユリカと事件から数日後に会ったのだが、妻のユリカはアキトを夫と認めなかった。

その席にはルリも一緒にいたのだが、ユリカの言った言葉にはルリ自身も唖然としてしまった程の衝撃を受けた。

 

その後知り合いでもある医者から、ミスマル・ユリカは夫であるテンカワ・アキトを心から愛していたのではなく、彼女の心にある《自分だけの王子様》と言う存在の為だけに、アキトを使っていたという精神的な結果が出たらしい。

これにはルリも驚いていたのだが、アキトは薄々だが気付いていたらしく、納得して彼女の前から去って行った。

 

 

ルリ自身も火星の後継者の検挙の際の事案が原因で、連合軍内部から暗殺計画が持ち出され、それを知ったアキトが彼女を救ったのだが、その時には彼の身体は人体実験の影響でボロボロで、今はルリが彼の身体の人体実験の影響を少なくなるようにしてサポートしていた。

 

 

そしてルリはアキトを愛していた事を告白し、アキトの残りの時間を一緒にいると決めたのだ。

 

 

この機体《ブラックサレナ・カスタム》も、今のアキトが火星の後継者の残党狩りの為だけに造り上げられた機体であると同時に、彼を支援していたネルガル重工が軍に売り出すための次世代型の試作品としての開発した機体を改良した物なのだ。

 

 

 

このままこの場で二人一緒に死ぬのもいいと思っていた矢先だった。この場所に懐かしい姿の戦艦が現れた。

 

「テロリストの黒の王子ですね。貴方には軍より抹殺許可が出ていますので、ここで貴方を討ちます」

 

彼等に通信してきた映像には、元妻であったミスマルユリカの姿があった。

彼等はジャンプシステムを起動し、この場から逃げようとしたのだが、その前に懐かしい戦艦からの砲撃を受け、彼等は帰らぬ人となった。

 

 

 

テンカワ・アキトとホシノ・ルリの二人が死亡した半月後、テロリストであったとされた黒の王子が行なっていたテロ行為とされたものと、軍内部や一部の企業がテロ組織の火星の後継者と協力して行なわれていた非道な悪行が全世界に発信された。

 

その発信されたデータも真実性があるものとされ、彼等を討ったミスマル・ユリカに関しては、史上最悪のテロリストを討った人間から、非道なる悪行に加担した人間として世間からバッシングを受けた挙句、彼女の軍でいた時の経歴の一部が、全て軍の高官だった父親へのご機嫌取りの為の嘘の経歴である事が分かり、彼女は懲戒免職処分となって軍を辞めさせられた。

 

 

 

彼女は軍を辞めさせられそうになった時に、昔一緒に戦った仲間に頼ったのだが、彼女を救おうとした仲間は誰一人としていなかった。

彼女の元仲間達も、彼女がどう言った人間が再確認し、同時に元仲間でもあったテロリスト扱いにされたの二人の事を気にかけていた。

何故テロリスト扱いになったのかも知っている仲間達からすれば、彼女の行為は許されるものではなかったからだ。

 

ミスマル・ユリカは実家に帰ったものの、世間からのバッシングが家にまで押しかけ、軍の高官であった父親も退職させられた挙句、彼女は自分が討った人間が元家族だと知った今でも納得せず、最終的には精神が病んでしまったため精神病院に入れられる事になった。

 

 

 

そしてテロリスト扱いされたテンカワ・アキトとホシノ・ルリの二人は、テロリストになりながらも、火星の後継者と戦った存在として祭られた。

 

 

?????

 

 

 

 

「それにしても詠春は何で俺達を呼んだんだ?」

 

「この前関東からの特使が来ていた際に起きた事件は聞きましたので、それ関係でしょうか?」

 

あの砲撃で死んだと思われていたテンカワ・アキトとホシノ・ルリの両名は、生きていた。

あの砲撃が当たると同時に、ジャンプシステムが起動したのだが、その影響なのか彼女達はこの世界で生きていた。

転移した二人は、元々いた世界で普通に存在していたナノマシンが全て無くなり、年齢も何故か若返っていた。

 

ボロボロであった二人を助けたのは、関西呪術協会の長である詠春だったのだが、彼等の話を聞き、彼等をこの世界で生きられるようにした。

二人は自分達の名前を漢字表記にした《天河明人》と《星野ルリ》としてこの世界で生きた。

 

同時に詠春からこの世界にある《魔法》の事も聞き、二人は当初は驚いたものの、今はこの魔法の関わる世界で生きていた。

とは言っても、裏とも言える魔法に関わっているのは明人だけで、ルリは情報収集などを専門にしている。

 

 

そして二人は詠春からの頼みで、麻帆良学園に行く事になった。

そこでの出会いが更なる事件と出会いの幕開けになるとは、このときは二人も予想だにしなかった。

 

 

 




選んだ作品はスーパーロボット大戦にも参戦している《機動戦艦ナデシコ》です。
設定上は劇場版のナデシコの後日談扱いになっています。


作品で出ているブラックサレナ・カスタムですが、これはブラック・サレナを10m台にして、人体実験の影響で上手く動けなくなった明人を補助する為にルリが同乗して動く福座タイプで、明人が攻撃と移動を担当し、索敵やエンジン調整と明人の身体状況の補佐を瑠璃が行なっている。

ブラックサレナがバッテリー(公式設定)運用なのに対し、こちらは小型の相転移エンジンを積んでいるため、事実上半永久的に稼動できるが、エンジン制御が難しいため、ルリがエンジン制御に携わっている。それ以外はエステバリスの追加装甲版扱いではなく、最初からの姿扱いにし、武装が前よりも大型になっている。

ネルガルが次世代の軍専用機にしようとした試作品で、失敗作とも言える期待になっている。

ちなみにラピスは明人と一緒にいたが、この戦いで乗っていたユーチャリスが撃沈した為、死亡した事にしています。



明人と瑠璃はまだ結婚はしていませんが、夜の営みとかをしているので、半結婚状態みたいな感じにしています。結婚しない理由に関しては、お互いの年齢的にもう少したってからと言う事にしています。


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人物設定2

この世界での明人と瑠璃の設定になります


天河 明人(てんかわ あきと)

 

男性

 

年齢 18歳 CV上田祐司(うえだゆうじ)

 

 

機動戦艦ナデシコに登場した主人公のテンカワアキト本人。

劇場版の話の後の人間で、火星の後継者の残党狩りをしつつ、連合から能力を危険視されて殺されそうになったホシノ・ルりと一緒にネギまの世界に転移していた。

 

同時に転移の影響なのか少し若返った上に、身体にあったナノマシンが消失した為か、火星の後継者にされた人体実験の影響の大半が消え去り、そのため少しずつ味覚等も戻っており、ホシノ・ルリと結婚した。

 

 

最近の悩みは、ルリとの夜の営みが激しいため、そっちをどうしようと思っている。

 

 

この作品の明人は、元妻である御統ユリカの事をお互いに愛しているのか分かっておらず、火星の後継者の事件後に助けられた後にユリカ自身が明人を否定した為、ユリカの持っていた『王子様像を付けられた存在』と認識している。

 

その後火星の後継者事件で、ホシノ・ルリが行なった大規模ハッキングが原因で連合から危険視されて殺されそうになったルリを仲間の手で死亡した扱いにして自分達の仲間にしたのだが、最終的には残党狩りで疲弊したところにユリカが乗ったナデシコにルリ共々撃墜された。

 

 

ちなみにユリカの乗ったナデシコには元ナデシコクルーは一人も存在せず、連合から言われた嘘の情報のみで本人は動いていた。

 

 

偶然異変を感じた関西術協会の長である詠春により、その場に一緒にいたルリと一緒に助けられた。

 

転移した影響で少し若返り、詠春の元で京都神鳴流を学び、現在では師範代クラスに腕前になっている。

魔力を一切持っていないため裏の方面の技術に関しては出来ないものの、気の扱いはできるため、気を使っての戦闘を行なう。

また、銃火器を使う神鳴流の剣士として知られるようになっているが、基本は料理人として働いている。

 

使用している剣は京都神鳴流の使っている野太刀のような大きな刀ではなく、一般的な日本刀と小太刀を振るっている。

 

ちなみに、刀に関してはウリバタケがもしもようにブラックサレナの中に入れていた専用の刀である『瑠璃』と、小太刀の『黒百合』と『白百合』と言う銘の三本の刀を使っている。銃に関しては本人が元々持っていたリボルバーを使用している。

 

 

詠春が京都でのアリアの命を削る所業を知ったため、表向きは関東魔法協会との親善と交流の為の人間として送ったが、真の目的はアリアの命を削るような所業を辞めさせる為と、アリアを闇から救うために麻帆良へ行くようにした。

 

 

 

星野 ルリ

 

女性

 

年齢16歳 CV南央美

 

 

機動戦艦ナデシコのヒロインの一人で、愛称は『ルリルリ』の元少女であった女性。

劇場版の事件が原因で、連合軍から危険視された為、仲間の手を借りて死亡した事にし、明人の元に行った女性。

 

明人の事が明人が死亡したとされる事故後に自分自身で納得したのだが、妻であるユリカがいると言う事で諦めていた。

だがしかし、ユリカが明人の事を本当は好きでないと知ったため、明人と一緒にいる事にした。

最終的にはユリカの手によって明人と一緒に撃墜され、ネギまの世界に転移した。

 

 

転移した影響で少しだけ若返った上にナノマシンが消えてしまったが、それ以外は何とも無いのでこの世界で明人と結婚しようと思っている。

陰陽道や京都神鳴流の技などを気の扱いが出来なく、魔力が無いために習得する事はできないが、元々のハッキング能力等が高い為、電子戦や情報収集で明人を支える為に戦っている。普段は株などでお金を稼ぎつつ、明人がしている料理の手伝いをしている。

 

 

最近の悩みは明人との営みが激しいので、途中で満足させられない明人の夜の不満をどうしようかと思っている。

 

 

明人同様に、詠春が京都でのアリアの命を削る所業を知ったため、表向きは関東魔法協会との親善と交流の為の人間として送ったが、真の目的はアリアの命を削るような所業を辞めさせる為と、アリアを闇から救うために麻帆良へ行くようにした。

 




私はナデシコではアキト×ルリ派の人間なのですみません。
これからはこの二人を入れた話を書いていこうと思っています。


それと明人の夜の営みの関してですが、ナノマシンが消えたけど、人体実験の影響の残りみたいなものと考えてください。


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第16話  新たにきた者達と、これから先を・・・

今回のは明人と瑠璃の二人が麻帆良学園にきた話にしています。
それとちょこっとだけアリアの話にしました。


ネギのエヴァへの弟子入り試験に合格して二日が経ち、初めてエヴァの指示の元で修行をする事になったのだが、エヴァ自身も並の修行で終るはずが無いので、初日からネギも色々と苦労する羽目になっていた。

 

だがしかし、ネギはネギで変なことをエヴァに言ったのか、怒られていたので不思議に思った。

その後明日菜さんと喧嘩になったのだが、これに関してはネギが全面的に悪いので、サポートをする気は無かった。

 

 

 

そして次の日からネギに対して明日菜さんの態度があれだったので、それとなく本人ではなく木乃香さんに話を聞いて納得し、ギに関してはどうしようもないと思ってしまった。

 

まぁこれに関してはお互いの思いの不一致みたいなものもあるのだろうと思いつつ、放っておく事にした。

 

「ほんまに言うて悪いけど、アリアちゃんはネギ君と余り関わらんよな~」

 

「何か問題でもあるんですか、木乃香さん?私としては昔とまったくと言っていいほど変わっていないネギに係わりあいたくないだけです。それにしても学園長は一体何の要件で呼ばれたんでしょうね?」

 

「そういえばそうやなぁ?うちとアリアちゃんに関係するってお爺ちゃんは言ってたけど、なんなんやろな?」

 

ネギと明日菜さんの状態を木乃香さんから聞きたいと思っていたら、木乃香さんも学園長から私を探すように言われていたらしく、私は知りたかったネギの話をしながら、一緒に学園長室に向かっていた。

 

エヴァからも木乃香さんとの関係に関しては持っておくように言われた。私自身も木乃香さんの持っている魔力量と、木乃香さんの治癒魔法の凄さはネギの石化を解いたのを見たのもあり、私自身も知っている。

 

 

だけど、私がしたいと思っている村の皆の石化解除は木乃香さんを最初から利用しようとは思っていない。

 

 

それは木乃香さんの優しさを利用してやろうとしている卑怯な事だと思うからだ。

もしするなら、木乃香さんと一緒に石化解除をしたいのだ。そうすれば少しかもしれないが、少ない魔力で皆の石化を解除できるように出来るからだ。

 

 

だがそれ以上に、私の方面に木乃香さんを巻き込みたくないという思いも存在しているのだ。

私の戦いに、争いを好まない木乃香さんを巻き込みたくは無い。もし関わってしまえば、木乃香さんをとんでもない目に合わせてしまうかも知れない。

 

 

それが一番怖いから、私は魔法使いサイドを知っている人間の中で、一番木乃香さんは巻き込みたくは無いのだ。

刹那さん等元々知っている人間はそれなりに覚悟はあるだろうが、木乃香さんを除けば残りのメンバーはこちら側の恐怖を知らない。

自分達に巻き起こるであろう最悪を知らないから、この世界を一種のゲーム世界のように感じているのだろう。

 

 

エヴァや私のように最悪を知っている人種と違うのも原因かもしれないが、あちらに関しては、ある種の遊び半分の感覚で、自分から危険な物に出合ったとしても、絶対に大丈夫だと思っている部分もあるので、自己責任に任せるのが一番マシだからだ。

 

それで自分達がどんな目に会っても、私は一切関与はしないし、何かあっても助けてあげるつもりはこれっぽっちも無い。

まぁ一応は助けるかもしれないが、それでも腕か足の一本くらいは失ってしまった状態になっても文句は言われたくない。

 

 

 

私達が学園長室に訪室すると、黒髪で全身黒ずくめの衣装を着て、初見では絶対に不審者と思っても仕方ない感じのバイザーのようなサングラスを装着した男性と、銀色の髪をツインテールにした妖精と言う言葉が一番似合っている女性がいた。

女性に関しては水色を貴重としたワンピースを着ているのだが、どう考えても不審すぎる。

 

「学園長、入って早々あれですが、この黒ずくめの不審者さんと銀髪の妖精さんは一体誰ですか?」

 

流石に不審者と言われた人はOrzとなっていたが、これに関しては仕方が無い。誰がどう見ても不審者扱いできるし、おまけに隣にいるのは妖精と言えるほど美しい女性がいるのだ。

 

言っては悪いが、《美女と野獣》ではなく、《不審者と妖精》では一緒に行動せいている時点で警察等が来てもおかしくない事態だ。

 

美女と魔獣なら警察にもただのコスプレをしてましたですみそうだけど、流石にこれは無いだろうと思った。

 

「私は星野瑠璃と言って、この人は天河明人さんと言います。貴方がアリア・S・ノーレッジさんと近衛木乃香さんですね?」

 

「俺達は西の、君達魔法使いサイドから言えば、関西呪術協会の長である近衛詠春からの要望で、君達魔法使いサイドとの交流を目的とした使者として俺達二人が派遣されたんだ。同時に、君達二人の護衛も長と学園長から頼まれたんだ。とは言っても、君達は学生だから、学校内部ではなく、学校外部専門での警備員と思って欲しい。無論この学園の指導員と協力する予定だ」

 

流石の言葉に驚きはしましたが、それを言われたら一応話の筋は通っているので納得した。

関西呪術協会側としても、修学旅行で起きたあの三流陰陽師の起こした事件の後始末等と、あの事件がもしも成功していた際の人的・魔法と呪術サイド的な損害等を考えれば、関東魔法協会側との素早い和平への道が一番自分達の損害が低くすむ。

 

無論あの事件を起こし、協力した存在達に関してはそれなりの罰則等が科せられるが、それ以外の人間からすれば、いがみ合っているよりも、協力して色々と後で自分達が有利に立つための下準備等を考えているのだろう。

 

まぁ長同士が義理の親子関係と言うのもあるのでそういった面は無いだろうが、長や一部を除いたそれなりに高い地位にいる存在はそんな事を考えていたりするのだろうと思った。

 

「貴方達二人が私達の護衛と言うのは分かりましたので、もしかしてお互いの自己紹介のために呼んだと言う事でいいのですか?」

 

「まぁそんなところじょ。この二人に関しては基本はアリアちゃんの護衛が主になりそうじゃから、エヴァンジェリンの近くに飲食店を構える予定でな。店にしたのは明人君がコックなのが理由じゃ。それでいいかな?」

 

「なるほど。木乃香さんには刹那さんと言う護衛がいるけど、私には護衛はいない。だから主の護衛対象が私と言う事が分かりましたが、それだけではないでしょう?」

 

私がそう言うと、学園長から私が修学良好でネギを助ける為にした行為を出され、それに対する対応としてこの二人が選ばれたらしい。

 

 

この二人は別の世界から来たらしく、おまけに二人とも色々と暗い過去を持っているのと、元テロリストと言われたのには驚いたが、テロリストになったのには関しては、理由を簡単にだが教えられただが、話内容を聞いて仕方ないと言う事で納得した。

 

 

 

 

その後私達は学園長室から出たのだが、木乃香さんとは別行動をする事にした。

私は学園長室で聞いた二人のテロリストになった経由等もあったものの、私の護衛をするなら試験を受けてもらおうと思ったのだ。

 

ただし、受ける試験の合否を出すのは私ではなく、私以上に色々と恐ろしい人になっているからだ。

その事を二人に言ったら二人とも納得し、私はエヴァの家に帰って行った。

 

 

 

私が出した試験に合格した二人であったのだが、二人からは後で思い切り愚痴を言われたが、私の護衛をする上で、この程度で文句を言うくらいなら大丈夫だと思った。

 

ちなみに試験内容は簡単で、別荘内の本気モードに近いエヴァから一本をとる事と、幻想郷に行って映姫さんから勝って来る事である。

 

とは言っても、幻想郷のルールである弾幕ごっこ以外の勝負条件も有りと言う事にしておいて貰ったのだが、流石に地獄の閻魔様である映姫さん宛てにこの二人が私の護衛になると言う事を書いた手紙も原因かもしれないが、弾幕ごっこで負けた後に、軽く10時間ほど何時ものように仕事をサボっていた小町さんと一緒に正座で説教されたらしい。

 

 

 

流石の私もそこまでなるとは思っていなかったのもあり、二人に対してはひどい事をしたと思って反省した。

 

 

 

二人を正式に私の護衛になる事を映姫さんも説教が終わった後に許したらしいので、二人には悪いが魔戒騎士と魔戒法師になってもらった。

現状もしも魔獣ホラーのような存在が出た場合、ホラーを狩る事のできる魔戒騎士は必要だったので、明人さんには魔戒騎士になってもらった。

 

二人も魔獣ホラーの恐ろしさを言ったら納得し、瑠璃さんは私と同じ魔戒法師になり、明人さんは魔戒騎士になった。

とはいっても、私達はある意味見習いに近い扱いなので、何とかして今以上に強くなろうと思った。

 

 

 

 

私が現在完成させようとしているのは、気と魔力を融合して莫大な力を得る究極の技法である《咸卦法》の習得である。

理論等に関しては理解し、そして何度か挑戦しているのだが、異世界に行った後の影響なのか、心が原因で上手くできないでいた。

 

行く前までは、何度か練習して気の方面と魔力方面の制御に力を入れていたのだが、行った後からは師事してくれるエヴァからも、どちらも一定レベルで停滞していると言われている。

 

 

流石にこれ以上の停滞はしたくないのだが、前に進む為にはどうしたらいいのだろうかと、色々と迷っている日々でもあるのだ。

 

ちなみに咸卦法を習得したいと思ったのは、この世界ではこれしか覚える技法が存在しないからだ。

エヴァの戦闘のやり方を見て一応やらしてもらったのだが、この世界の魔法を使用する事が一切出来ないと理解したので、究極の技法である《咸卦法》を選んだのだ。

 

 

何しろ咸卦法を会得すれば、身体強化だけでなく、加速・物理防御・魔法防御・鼓舞・耐熱・耐寒・対毒その他諸々と、使用できればある意味最強の技法であるが、使えばずっと気(体力)と魔力(精神力)の両方を消耗し続けるという欠点が存在するが、それでも会得には超が付くほど難しい技法だが、タカミチと同じようにこの世界の魔法が使えない私にとっては会得するべきものである。

 

 

 

エヴァが創り上げた《闇の魔法(マギア・エレベア)》と言うのも、エヴァと私が強くなる為の話をしていた際に候補に挙がっていたのだが、この魔法の大前提が《放たれる直前の攻撃魔法を「固定」して「掌握」し、その威力を「魔力兵装」として身に纏う》と言うものなので、相手が魔法を使ってくるか、それに精霊クラスの存在の協力が不可欠な上に、元々魔法を使える人間のほうが便利とも言える技法だった上に、エヴァから習得する為の危険性が余りにも高いのもあり、私自身習得する事を丁寧に断った技法なのだ。

 

 

 

私自身これ以上後ろに向きたくは無い。

私を思ってくれる人達のためにも、そして、この世界に帰って来て私自身がどんな事があっても助けたいと思う人達のためにも、私は自分自身と向き合い、闇を抱きしめていかなかればいけない。

 

 

 

それこそが今以上に私が強くなる為の大切な事だから・・・

 

 




咸卦法の完全習得に関しては、まだまだ先にしています。簡単に出来るようだとダメですからね。


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第17話 アリアの内なる思い?ネギの一種の災難?

この話で一度このネギまの話を一度更新するのを辞め、他の小説の更新をしようと思います。
とは言っても、ある種未定なので、また更新するかもしれません。


今回は一種のネギま風のハプニングみたいな感じにしてみました。とは言っても、微妙ですね、いろいろと


もう少しで5月も半分を過ぎるくらいになり、同時に私がこの麻帆良学園に来て1ヶ月半が過ぎようとしていた。

今日は麻帆良学園にやって来る不埒な輩を捕縛する為に、エヴァと一緒に他の魔法生徒・先生と行動する事になった。

 

ネギに関してはこの点に関しては未だに知らないため、ネギと私の修行は少し前に終わっており、今日のこの仕事が終れば明日は少しだけ深く眠ろうと思っていた。

と言うのも、明日は学校が休みで、おまけに今の時間は夜10時で、さっきまで修行をつけてもらっていたのもあり、結構眠いのだ。

 

 

幾らなんでも9歳児にはこの時間帯は結構きつく、幻想郷にいた時でも、この時間帯なら異変終了後の宴会以外では眠っていた時間なのできついのだ。まぁその後の宴会の片づけが大変だった。

 

 

何しろ大半の宴会参加者は宴会が終ったら自分達がいる場所に帰ってしまい、片づけを手伝ってくれる人自身が少数だったが結構大変だったので、英雄達を呼んで片づけを手伝ってもらった事が何回もあった。

片づけを手伝ってくれる英雄達も、幻想郷での異変後の方面等も知っていたので、少し私達も小言を貰ったが、大半は軽く水に流してくれていた。

 

 

 

今回の仕事であるが、何時もならエヴァと茶々丸さんのペアと一緒に行動したり、偶に刹那さんと真名さんのペアと行動するのだが、今回はエヴァがちょっと風邪気味で休んでしまい、刹那さんと真名さんは別行動と言う事で、個人的に好きでもない他の魔法生徒と組む事になった。

 

関西呪術協会からやって来た明人さんと瑠璃さんの二人に関してだが、前に学園長室前で私達に言っていたように、数日前から麻帆良学園で料理屋を運営しており、この数日は仕事が終わった後の片付け等に追われていたので、もう少しの間は料理屋としての行動をしているので、麻帆良学園の警戒・防衛任務等に関しての参加はもう少し先になる状態なのだ。

 

 

同時に二人とも魔戎騎士と法師としての修行も新たにしているのもあり、そっちの方面でも修行が難しくて来れないのも理由である。

 

 

 

ちなみに二人の経営している料理屋の名前は《ナデシコ》で、料理の味と値段も麻帆良学園内で良心的でいいので、麻帆良学園の学生や先生達にも嬉しい場所として認識されつつある。

 

ただし、大人の先生達とっては、麻帆良学園内で数少ないお酒(甘酒は別)を飲めるのもあり、おまけに料理人である明人さんの腕と、瑠璃さんの姿が美しいのもあり、独身・既婚者の男性先生方が特に喜んで利用している場所でもあるのだ。

女性陣に関しては一部は美の秘訣を聞きに言っていると言われているほどの噂もあるくらいだ。

 

 

何故私がこれほどまでに他の魔法生徒や教師を嫌がるのかと言うと、実は今日と似たような事態が何度もあり、その際に組んだ魔法生徒と教師が正義を気取る魔法使いで、人をエヴァのような悪の魔法使いの魔の手から救い、正しい魔法使いに改心させようなんて下らない考えを持った人達だったので、基本的に言って私と組み事になる人間は好きになれないのが多いからだ。

 

 

 

まぁ一部の人はそんな事を思わない人もいるのだが、できればそういった方面の人達と組みたかったのが本音だ。

 

 

 

そして今回組んだ相手は私の大嫌いなタイプの自称正義の魔法使いと言う思考を持つ高校2年の高音・D・グッドマンさんと、中学2年の佐倉愛衣さんと言うコンビなのだが、私としては最低限の友好行動をするだけにしておいた。

と言うかだ、何で私と組むことになる相手が、私の一番嫌いなタイプの存在なのかが分からない。

 

この二人と組んだのはいいのだが、今回の見回りで敵と遭遇し、敵を捕まえたのはいいのだが、その際に私と二人は敵の攻撃で全身水浸しにされてしまい、捕縛が終わった後は他の先生達に事情を行って先に帰らせてもらったのだ。

流石に言って悪いが、風邪を引いて明日に支障をきたしたくは無いからだ。

 

 

 

そう思っていたのだが、朝起きたら頭がガンガンと痛く、茶々丸さんが調べた結果風邪を引いてしまっていた。

おまけに私の魔力方面が風邪の影響で上手く制御できない状態で、犬耳・尻尾を出している状態になってしまったので、エヴァに頼んで私は今日は学校を休むように頼んでおいた。

 

 

その後エヴァと茶々丸さんが、風邪の世話をしてくれると言う事で、二人とも学校を休んでくれる事になったのだ。

 

 

 

だがしかし、私が風邪で休んだ事を知ったネギがまたエヴァの家にやって来て、私の看病をすると言って来たのだ。

流石に私個人としては嫌だったのだが、運が悪いのかエヴァは学園長に呼ばれ、茶々丸さんは私の為に風邪を治す薬を頼んでいたらしく、薬の受領と、食料の買出しの為に外出する事になり、私は渋々ネギの看病を受ける羽目になったのだ。

 

まぁネギの看病に関しては何とかなったのだが、ネギが思い出して私に渡した魔法薬が原因で事態はある意味悪化してしまったのだ。

 

ちなみにカモも当初は来ていたのだが、エヴァが私の看病の邪魔と言う事で外に連れ出して魔法を使用した気配があったので、カモに関しては無視する事にした。と言うか、犯罪者に情けをかけてやるほど私は甘くないのだから。

 

 

 

 

 

ネギ Sids

 

 

 

僕はアリアが風邪で学校を休んだので、急いでアリアの元に向かった。

前に師匠の件でアリアに色々と言われたので、今回はちゃんと他の先生達に説明してから学校を休んでおいた。

 

それと同時に、僕はカモ君に言われてアリアに何かを届けようとなったさい、前にお祖父ちゃんが入れてくれたであろう《魔法の素丸薬七色セット(大人用)》を思い出し、残っていた丸薬を使ってアリアの風邪を治す為の魔法薬を作っておいた。

 

 

とは言っても、この丸薬もここに来た当初に明日菜さんの為にと思ってホレ薬を造ってしまい、その後は使用しないで保管をしっかりして置いていたのだが、アリアの風邪とカモ君の話を聞いて一度明日菜さん達の部屋に帰り、そして急いで薬を作ったのだ。

 

師匠や茶々丸さんも休んでアリアの看病をしてくれると言う事で休んでいたが、僕としては早くアリアの元気な姿を見たいと思っていたので、勝手に僕が作ってしまったのだ。

 

 

 

そして師匠のログハウスに来て見ると、当初は師匠とアリアに怒られたが、師匠と茶々丸さんは用事ができてしまい、カモ君は師匠に動物がいたら風邪が悪化する可能性があると言う事で邪魔扱いされて、師匠と一緒に外に出された。

 

そして僕とアリアだけになったログハウスの中で、僕はアリアと話をしながら看病をしていき、忘れていた魔法薬を提供し、アリアが色々と文句を言いながらも薬を飲んでくれた。

 

 

 

 

だがしかし、薬を飲み終わったアリアが僕の手をとったかと思うと、僕を布団に引き寄せたのだ。

 

「えへへ、お兄ちゃん」

 

「あ、あ、アリア!な、何しムグ」

 

そして僕はアリアからキスをされた。しかも一度キスを辞めてくれたかと思ったら、今度はフレンチキスをされたのだ。

アリアがフレンチキスを満足したのか、僕とアリアの間にちょっとした唾液の橋が出来ていた。

 

おまけにだが、アリアは手足で僕の手足を拘束して動けなくし、おまけにまじかにあるアリアのその顔は風邪の熱で赤いながらも、僕ですらドキッとしてしまうほどの顔と匂いをしていた。

 

「お兄ちゃんに私の大切なファーストキスをあげれて嬉しい。でも、まだ終わりじゃないよ、お兄ちゃん?」

 

そう言ってアリアは僕の手の拘束を解くと、パジャマのボタンを少し外した後、肌着と一緒にパジャマを脱ぎ捨ててしまった。

僕はアリアがパジャマを脱ごうとしたのを止めようとしたのだが、アリアのほうが先に脱いでしまったのだ。

そして僕の手を掴んで、自分の胸に当てさせたのだ。

 

「お兄ちゃん、やっぱり私みたいな小さい子はダメ?でも、お兄ちゃんに触ってもらったら、私の胸が大きくなるかもしれないから、ちゃんと私のを触って」

 

「あ、アリア。ぼ、僕達は兄妹なんだよ!?そ、そん『嫌!』ちょっと!!」

 

「私はお兄ちゃんが一番好きなの!だから、兄妹とか関係な・・・」

 

そう言ったかと思うと、アリアは僕の方に倒れてしまい、僕は手足を拘束されているので動けず、アリアが倒れて来たので色々と痛かったが、アリアは気持ち良さそうに眠っていた。

 

流石の僕も唖然としたが、気持ち良さそうに眠っているアリアには何にも文句は言えないので、何とかアリアの拘束を解き、そしてパジャマや布団をかけ直した後、僕はアリアの手を握って眠ってしまった。

 

 

 

そして目を覚ましたら師匠が僕達を起こしてくれたのだが、その時にはアリアが僕を抱き枕のようにして手足を拘束され、間近にアリアの顔があったのだが、アリアも当初は寝ぼけていたが、段々と元の調子に戻っていった後、僕への拘束を解いたら、思い切り顔を赤くした後に魔力を込めた拳で殴られた。

 

その後も『あれは夢。あれは夢』と言っていたので、僕にいた行為を覚えていたらしい。

 

 

 

その後師匠とアリアが僕を抱き枕状態にしていた経緯をぼかしながら話をしたら、僕が持ってきていた魔法薬が原因だったらしい。

 

呪いが原因になっている犬耳・尻尾が出ている状態で、更に風邪で体調が思い切り悪いアリアに、僕が大人用の魔法丸薬を使って作った魔法薬が原因で、アリアは一種の泥酔状態みたいな感じになってしまい、それが原因で僕に抱きついたのだろうと言われた。

 

その後アリアが僕とだけ話をしたいとなったので、師匠と茶々丸さんは退室したのだが、アリアが話をしたのは僕に対して自分がした行為を誰にも言わないようにと言う事だった。

 

「ま、まぁそれもそうだよね。僕達は兄妹なんだから・・・」

 

「え、えぇ。私達は兄妹だもんね。うん」

 

話としては暗い感じになったものの、この話はこれでお仕舞いにすると言う事にして、僕は師匠と話をして今日の訓練は無しになった。

 

 

ただ、僕はアリアがあの時に僕の事を好きと言ったのが、気になってしまった。

僕の勘でもあったのだが、アリアの言った僕への好きは、《家族》としての部分だったのかと思いながら・・・

 

 




今回出た魔法丸薬ですが、原作1巻の第2話で出た丸薬です。

流石にホレ薬だけで全部使用するというのは無いと思いましたので、オリジナルでこういうのにしてみました。


それとアリアの行為ですが、大人用の魔法丸薬を使ったことが原因でおきた副作用みたいなものだと思ってください。
当初はネギとアリアの近親相愛もいいかなと思いましたが、やっぱ止めにしました。

後、フレンチキスに関してですが、日本名はディープキスと思ってください。これに関しては原作でもあったので


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第18話 過去の夢。

久々の投稿ですが、短めです


《俺のペットとして可愛がってやるよ、これからな一生な》

 

 

 

 

「い、いや~~~!!!!」

 

大きく息を荒げながら、私は先程まで見ていた悪夢を思い返しながら、身体を抱きしめるようにしていた。

無論さっきの大声が原因でエヴァと茶々丸さんが私の部屋にやって来て怒られてしまったが、事情を聞いてくれた。

とは言っても、事情を聞くと言う理由でリビングに下り、その時に私は大量の寝汗をかいていると言う事で、着替えをしてからである。

 

そして茶々丸さんが夜中と言うことなのか、少し温めの白湯を私とエヴァに用意してくれた。

エヴァは不機嫌そうな感じでありながらも、心配そうな感じは出ていた。

 

「どうかしたのか?お前がこんな夜中に大声を出すなんて無いからな」

 

「・・・・・・昔の、夢です。正確には、私がネギと一緒にいた村で起きた惨劇で、私にだけ起きた悲劇ですね。あの犬耳と尻尾がでてしまう呪いを付けられた原因でもあり、同時に私の能力が覚醒する事になった事件の日にあった、私だけの最悪の悪夢です。幻想郷でいた時は最初の内は見ていたんですけど、色々あって私も忘れてみなかったのに、それがついさっき夢で・・・」

 

私は少し間を置いてから先ほど見た悪夢を話した。その際にエヴァの目が少し険しくなったのだが、これに関しては仕方ないと思った。

 

幻想郷に幻想入りした時、私は少しの間であったが、あの悪夢を見続けたのだ。

しかもその時の悪夢の内容はある意味最悪で、私が本当に犬になってしまい、私を捕まえていた悪魔に人と犬の姿の両面で弄ばれ、その姿を他の悪魔や人間達が私の姿を見て嘲笑っていると言う最悪なものなのだ。

 

しかも、私の姿を見て嗤っている人間の中には、ネギや村の人達全員がいたのだから、幻想入りした当初は眠るのが怖く、霊夢お姉ちゃんと一緒に眠っていたのだ。

 

 

その後幻想郷での笑いあえるほどの楽しい日々もあり、こんな悪夢は見なくなっていた。

だがしかし、あの悪夢を久々に見たのもあり、私は何故か現実に私の身の回りで起きるのではと思ってしまったのだ。

一度考え出したら止まらなくなり、全身の震えが止まらなくなった。

 

 

もしも悪夢と同じように、自分の完全に呪いを付加された後、同じような事がおきるのでは、それも今度はもっと最悪な方面で・・・・・・

 

 

そう思ってしまった私であったが、エヴァと茶々丸さんの二人が私を抱きしめ、私は二人の温もりに救われていく気分になった。

恥ずかしかった部分もあったのだが、その後はエヴァと茶々丸さんの二人と一緒にベッドで寝てもらう事にした。

流石にエヴァは怒っていたのだが、色々と文句を言いながらも私と一緒に寝てくれるのに了承してくれた。

 

 



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第19話 ネギの修行と、兄妹の過去

今回から少しだけアリアの過去を出します。
とは言っても、思い切り飛ばしていますが・・・


あの悪夢を見た日から何日が経ち、私も悪夢を見ることがなくなり、同時にネギも私と同じようにエヴァの持っている別荘で修行する事になった。とはいってもだ、基本ネギはエヴァ・茶々丸さん・茶々ゼロの3人相手に10秒程度の時間しかもたず、毎日ボロボロされ、同時にエヴァの魔力補給の名目での血の採られ過ぎで学校業務に関してもそれなりに危険な感じになっていた。

 

 

ちなみに私は変身すれば何とか半日ぐらいは持ち、変身しないでの戦闘では現在は1時間くらいは持つほどまでにエヴァに鍛えられたし、血液の採取に関しては、エヴァとの取り決めでそこまで採られてはいないが、最近はネギの修行を手伝うつもりはないのだが、流石に修行中のエヴァの血液採取の間隔を考えると、最悪の場合はネギが危険な感じになるので、少しだけネギの修行用で血を渡している。

 

と言うのも、私の場合は英雄達の一部から修行を受けている部分もあり、逆にエヴァ自身も教えてくれる英雄達のやり方を見ながら、私への修行内容を考えて言ったりしているのだ。

 

 

 

エヴァ自身もネギの血よりも、女性で処女、おまけにネギ以上で木乃香さんに近い位の高い魔力量を持っている私の血の方が、ネギの血よりも何倍も早く魔力が回復する上に、エヴァ的にも私の血は物凄いぐらいの嗜好品に近いものなのだ。

 

ちなみにだが、私の血が嗜好品扱いの幻想郷でいた時も、レミリアさんとフランちゃんの二人にも提供していたので慣れている。

 

何故私の血が嗜好品扱いされるのは、実を言うと簡単な理由なのだ。

実は私の血の中にある魔力純度が物凄く濃く、吸血鬼であるレミリアさんやフランちゃん、エヴァからも言われたのだが、

 

『お前の血は魔力濃度が濃すぎて、極上の味なのだが、あまり摂取するのは好まない』

 

と言われたのだ。

 

おまけに言うと、師匠であるパチュリー様やアリスさんが言うには、『色々と使えてしまう最強の触媒とも言える血液』とも言われ、危険性として私の血を利用した存在次第なのだが、最弱から最強に近い存在に変貌させてしまったりするクラスで、魔法薬として使用すれば、攻撃・回復ともに最高位の存在を造れてしまうほどなのだ。

 

とは言っても、変貌するに関しては、急激な変化に耐えられるほどの器を持った存在でないと仕えないという欠点が存在するが、それでも上手い事利用すれば、最弱を中級クラスに変化させる事は可能と言うのが師匠達の見解だった。

 

エヴァ自身も私の血を利用し、戦闘・回復用の魔法薬の準備している状態で、呪いに関しては色々と解除手段が難航している部分もあるので、解除する部分を余計に酷い状態にならないように慎重に私の血を使った力技も含めて行なっている状態なのだ。

何しろ下手に力技だけでこの手の呪いを壊そうとすると、後でとんでもない反動が来るのが多いのだ。

 

 

 

ネギに関しては、エヴァ自身が私達の父親であるナギの戦闘を見ていたのか、ネギに父親であるナギの戦いを教えていた。

ネギに関しては父親の戦術自体が、この世界の魔法使いが近接戦闘戦をするなら一番合っている戦術なのだ。

 

とは言っても、氷の魔法使いであるエヴァが、風や雷の魔法を平気で使える時点でエヴァの力量が凄いと言えるのだが・・・

 

 

 

だがしかし、私と違って教師としての職務もあるネギが、1日に2日間とも言える修行をした上に、エヴァから修行用に血を抜かれているのもあり、フラフラの状態になって授業をしているのが見られていたので、魔法使いサイドに首を突っ込んでいる明日菜さん達が私達がいる別荘に来てしまったのは、仕方の無い事なのかも知れないと思ってしまった。

 

まぁその性で、エヴァも明日菜さん達が参戦したのが原因でふて腐れ、今日一日の残り時間は明日菜さん達への扱いと言う遊びになり、私も今回は仕方ないと心の中で諦めつつ、遊び半分でこの世界に入り込もうとしている明日菜さん達をどうしようかと思っていた。

 

まぁ私はこの世界で普通に存在している魔法が使えないので、基本的な『火よ灯れ』すらできないので教えるのは無理だから仕方が無い。

 

 

あとおまけで、この別荘での欠点を聞いたのだが、まだ若いからいいと言う事で納得していたが、私の場合は最終的には人として死ぬか、パチュリーさんやアリスさんのように魔法で不老不死になるか決めかねているので、どちらにしようと思っているほどだ。

 

何しろ自分の一生を考えなければいけないので、この手の方面に関しては結構慎重だったりもするのだ。

 

 

 

そして夜になると、ネギが明日菜さんに魔法を使って自分の過去を見せていた。

最初は私とエヴァ、そしてのどかさんだったのだが、エヴァがネギが使用する魔法を知った後、のどかさんのアーティファクト『いどのえにっき(ディアーリウム・エーユス)』を使って私達が盗み見るという感じでネギの過去を知っていったのだが、私としてはネギを許せないという気持ちが戻ってきていた。

 

そしてネギの過去の話は私がいなくなった後の話になり、ネギの魔法学校での5年間の話になった時でした。

 

 

ネギの過去を盗み見ていた私達が、急にネギと明日菜さんの前に立っていたのでした。

そして見えていた風景は別荘の風景ではなく、先ほどネギが話していた故郷の村の風景になっていたのだ。

 

流石の事態にこの場にいた全員が唖然としてしまったのだが、次の瞬間、一番私が驚いてしまったのだ。

何しろそこには、ネギと同じ時を生きた小さい私がスタンお爺ちゃんにこのブレスレットを貰った時の思い出の時間だったからだ。

 

 

 

「お爺ちゃん~~」

 

「おぉ~アリア、どうしたんじゃ?」

 

何時もお酒を飲んでいた場所に、涙を浮かべた小さな私が、大好きだったスタンお爺ちゃんのローブを掴んでいた。

 

ぐずりながら、私が魔法が使えないと村の皆に分かり、ネギと同じように、そして父と同じように『立派な魔法使い』になれないと大人達が噂をしていたのを聞いて、スタンお爺ちゃんに泣き付いた時の記憶だった。

 

「わたし、魔法使いになれないの?お兄ちゃんと一緒に、魔法使いに、なれないの」

 

「・・・・・・確かに、お前は体質上魔法使いにはなれんもしれん。だがな」

 

そう言って私にこのブレスレットをくれたのだ。お爺ちゃんは私の涙を拭きながら、私の手に付けてくれた。

 

「このブレスレットは、お前やネギの父親であるナギが、わしに預けた物だ。これにどんな力があるか分からんが、

きっとお前の助けになる」

 

「ほんと?」

 

「あぁほんとだ。何しろお前達の父親が持っていた物だ。きっと魔法が使えないお前にも仕えるはずじゃ」

 

そしてスタンお爺ちゃんから、私の左手首に巻かれたブレスレットが光った感じになった。

 

 

 

「何で・・・」

 

私は目の前である映像を見ながら、懐かしいスタンお爺ちゃんの姿に涙を流しつつ、私はこの映像の意味が分からないでいた。

 

 



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第20話 アリアの過去と、初めての幻想入りでの出来事

最後部分に幻想入りした際のを入れていますが、フランの部屋の感じに関しては東方の映像のを流用してみました。


魔法を使用したネギ、そしてネギ以上に魔法の知識があるエヴァですら今の状態には困惑しており、明日菜さん達ですらこの風景で見えている映像にビックリしている状態でしかなかった。

 

「あれって、小さい時のアリアちゃんよね?」

 

「はい。それにこれは私がお爺ちゃんからこのブレスレットを貰った時のものです。でも何で・・・」

 

先にネギの過去を見ていた明日菜さんから私に確認をとられたのだが、私自身記憶にあるものと何も変わらないものであった。

だがしかし、ネギの魔法は自分と明日菜さんの二人だけを対象にした魔法であるが、対象外である私達にまで影響を及ぼしている時点で色々とおかしい状態になっているのだ。

 

 

私の過去の記憶をこの場にいる全員が見ている状態になったが、だんだんと風景が変わっていった。

私はネギと違って魔法を使える存在では無かったので、他の魔法使いの家の簡単な手伝いをする等をしたりし、そしてたまにネギが起こす事件の後に迷惑をかけた皆に謝りに行く等をしたりしたのだ。

 

 

この方面はスタンお爺ちゃんから魔力を使って身体能力を上げたりして、何時かネギのサポートをするような存在になれば良いと言われていたのもあり、当時の自分ができる範囲での手伝い等をしていたのだ。

 

そして風景がネギと同じように、悪魔達が襲撃してきた時の風景になった。

だがしかし、ネギは村の外にいたのだが、私はこの襲撃事件の時には村の中心部近くにいたのだ。

 

私はネギや村の魔法使い達と違い、魔法を使える存在でもない上に、この当時は魔力を使っての身体強化の仕方すら知らない存在だった私は、村の人達の邪魔にならないようにと思うのと同時に、何もできない自分の無力さを思いながら襲撃して来た悪魔達から逃げる事しかできなかった。

 

何しろ見つかってしまえば悪魔に石化されてしまうという状況下で、当時の私は生きる為に頑張って逃げる事しかできなかったのだ。

 

 

だがしかし、村にいる魔法使いの攻撃の邪魔や、悪魔達からの石化にされてしまうかもと言う恐怖で逃げていた私は、村の行き止まりの場所に紛れ込んでしまったのだ。

私は急いでこの場所から逃げようとしていたのだが、その時はもう遅く、私が振り返った先には悪魔が一人立っていたのだ。

 

 

その悪魔に私の首を絞めて捕まえ、私を自分の顔の近くに引き寄せ、じろじろと私の顔を見続け、そして

 

「ほぉ、お嬢ちゃんは可愛いなぁ。だからさ、俺のペットとして可愛がってやるよ、これからな一生な」

 

そして自分の中で『何かが変わっていく』という感覚が走っていった。それが物凄く気持ち悪く、同時に二度とネギ達の前に帰る事ができないのだと思ってしまうほどだった。

 

目の前の悪魔は私のそんな顔を嬉しそうに見ていた。

 

私がこの時思ったのは、目の前の悪魔や、村の人達を石に変えていった他の悪魔達への『憎しみ』

 

そして同時に、家族であるネギと一緒にこれからも『生きていたい』という思いだった。

 

 

そしてその願いは真っ黒な鎧に、四本の角、真っ黒な瞳で、怖いという思いもありながらも、とても悲しそうな存在が私を助けてくれた。

あの時は分からなかったが、今の私なら分かるのだ。この存在は

 

「仮面ライダークウガ、アルティメットフォーム。究極の闇たる存在」

 

流石の展開に私も驚いていたが、他の面々も驚いていた。とは言っても、仮面ライダークウガという存在をこの中で一番理解しているエヴァであったためか、一番唖然としていた。

 

他の面々の唖然としているのは、異形ともいえる姿である仮面ライダークウガ・アルティメットフォームの姿にだろうと思う。

何しろ全身が真っ黒で、全体のデザイン的なイメージでも悪役と言える感じの姿なので、唖然とするのも仕方ないのかもしれないが。

 

「よりにもよってこいつがお前が一番最初に出したヒーローだとはな」

 

「まぁ、そうですね。あの時は怖いというのと同時に、悲しい存在だとしか分かりませんでしたからね」

 

「え?これってヒーローなの?悪役じゃなくて?」

 

一番驚いていたのはネギでしたが、同時にここにいる面々がネギの言葉に同意するように首を縦に振ったりしていましたが、これに関しては仕方ないのだろうと思ってしまいました。

 

何しろこの世界で仮面ライダークウガが登場した時期を考えれば、明日菜さん達が覚えていない可能性も高いですし、おまけに、いくら子供向けの特撮番組とはいえ、女の子向けとはいえないのもあるので、知らない方が高いと思ったのも事実だからだ。

 

 

 

そして映像はネギとの別れを決めた病院でのシーンになった。

 

「これって、病院ですか?」

 

「そうですよ、のどかさん。正式にはさっきの襲撃事件から一ヶ月くらい経ってからの状態ですね。私は起きた時に悪魔から何かをされたのを言ったので、他の魔法使い達から色々と調べられて、ネギ達とは一時的ですが隔離状態だったんです。何しろどんな呪いを受けたのか分からなかったし、他の人間とかに何かしろの影響を与える呪いなのかと色々と調べられましたからね」

 

「そうなんか?ほんならアリアちゃんのはあんな可愛い犬耳と尻尾が出るだけやけど、大丈夫なんか?」

 

「あれに関しては満月の夜か、周囲の魔力が高い時にしか出ないと言うのが結果で、他人に何かしろの影響を与える心配は無いと言う事で、隔離状態とかも無くなって、ネギと久々に会えるのは楽しみにしていたんですけどね」

 

そう言って私は話を終らせたのだが、私の言い方がおかしいと感じたネギを含めた全員が不思議そうにしていた。

だがしかし、ネギとの病室での話し合いが原因で、私が何を思っていたのかが全員分かってしまったのだ。

 

 

 

病室でのネギとの会話になったのだが、ネギは私の心配もあったのだが、父親であるナギに会った事を私に言い、そしてネギはナギから貰った杖を私に見せたのだ。

映像の中でいた私は笑みを浮かべてネギに帰ってもらった後、病室のベッドで泣いていた。

 

 

ネギは分かっていない状態であったが、他の面々は満場一致でネギが悪いという感じになってしまった。

 

ネギ自身はその時に悪気は無かったのであろうが、自分だけ父親に助け出された上に杖まで貰ったが、私はそういった事が無かったのもあり、助けてくれたクウガも私が呪いを受けた事で発現したスキルのおかげでしかないので、私の場合は本当に運が良かっただけに近いのだ。

 

 

 

そしてその日の夜、私は病室を抜け出し、月明かりの中、まだ少し雪が残っているのに裸足で歩いて行き、何も考えずにネギや他の魔法使い達のいる場所から離れて行く事しか考えなかった。

そして森の中に入って少し意識を失った瞬間、私の周りは一変していた。

 

 

暗い雰囲気の部屋の中に、綿の出たヌイグルミや枕、壁に突き刺さった何本ものナイフ、首や手足の無い人形やバラバラにされた人形がある部屋の中に、煌びやかなベッドの上に一つの棺が置かれているホラー映画のワンシーンのような風景に変わっていたのだ。

 

流石の部屋の雰囲気にエヴァですら唖然としている程の部屋の惨劇に驚きつつ、そして部屋の明かりがついた瞬間、七色の宝石を持った翼のような金髪の女の子が部屋の入り口付近に飛んでいた。

だがしかし、その女の子にはこの場にいた全員、私ですら恐怖を呼び起こすほどの狂気をもっていたのだから・・・

 



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第21話 過去から現在(いま)への話。そしてまた異世界へ(泣)

最後にアリアに関してはまたまた異世界に行ってもらいますが、書くのが面倒なので、行って帰って来た設定で続きを書きます。

次回からは麻帆良学園祭の時期になるので、文句は聞きません。

というか、結構話を進めたいだけなんです。

序にこれで連続投稿は終わりです。


そして私の幻想郷での出来事が皆が知る事態になったが、それでも全員が色々と唖然としながらも、幻想郷の面々の事を言いながら、対応していたのだが、この場にいた全員が幻想郷の持つ自然の美しさに見惚れていた。

 

「よもやこんな風にして自然の美しさを感じるとはな」

 

「まぁそうかもしれないけど、幻想郷は全てを受け入れる場所だけど、同時にとても残酷な世界なのよ。エヴァレベルなら何とかなるかもしれないけれど、他の皆は多分人食い系や人を利用する存在に食われて終わるわよ?」

 

流石に私の言った事に驚いていたが、これに関しては完全に事実である。

何しろルーミアちゃんのような人食い系の妖怪としての食料としてだし、レミリアさん達吸血鬼は血を得る為に、妖怪の山であるなら、下手にすれば山の掟で殺されるのが大半だ。

 

 

私自身、何度か外の世界から来た外来人とあった事はあるが、その大半を助けた訳ではない。

何しろ幻想郷に来る人間は博麗大結界の影響もあって自殺願望をもっている人間が大半だが、偶然幻想郷に入ってくる人間もいる。

まぁ中には物である場合もあるのだが、物に関しては特にこれと言った恐ろしい被害を出してはいかいから、人間よりは数倍マシだろう。

 

 

流石にエヴァと茶々丸さん、茶々ゼロ以外の面々は私の言った事に驚いていたが、幻想郷ではある意味日常茶飯事の事案でもある。

何しろ運良く幻想郷側の一般人やそれなりの強者が外来人を助けても、大半の外来人は数日でこの幻想郷の生活に色々と馴染めないくせに、元の世界に帰りたがらない人間も多数いたのだ。

 

そしてその手の存在は人里の人間からも好いような目で見られず、最終的には幻想郷の人達の目に耐えられず、お姉ちゃんに頼んで元の世界に帰るか、博麗神社に来る道中で人食い妖怪等に襲われて死ぬのが幻想郷では普通だったからだ。

 

私も妖怪に襲われている外来人を助けた事は何度かあるが、その都度『化物』呼ばわりされた事は何度もあるのだ。

最初は嫌な思いをしたのだが、お姉ちゃんや周りの人に話をしてこの手の人間は助けはするが、それ以上は余りしないようにしたのだ。

 

 

そのため、助けて数日後にその助けた人間の死体等を確認した事は何度かあったが、それに関してはその人の運が悪いと言う事で決別しておいた。

何しろ最初助けたからと言って、その人が死ぬまで助けとおす事なんて絶対に出来ないからだ。

 

 

 

そして私にとって最悪な異変でもあった英雄異変の映像に変わった。その映像を見て、エヴァ以外の全員が映像を見て嫌悪する感じになっていた。だがそれが普通の感情だろうと思った。

 

何しろネギが夢見ている《立派な魔法使い(マギステル・マギ)》と《英雄》という称号に取り憑かれた最悪の魔法使いとも言えるのだから。

 

「ネギ、ううん、お兄ちゃん。貴方は間違ってもこんな風にならないで。マギステル・マギや英雄なんていう称号に取り憑かれた存在の末路なんて、こんな感じに堕ちた存在でしかないわ。だから、迷っても、悩んでもいいから、こんな存在にはならないで」

 

私がそう言うと、ネギは頷き、最悪とも言える魔法使いの末路の姿を目に焼き付けていた。

そして私はもう一度自分を見直すために、私自身が持っている《強大な闇》を再認識し、そして未来に進む為に英雄異変の映像を見つめた。

 

 

 

 

そして映像は私がこの世界に帰って来てからの映像になり、別世界に行った際の戦いの映像も流れた。

流石の戦闘映像にエヴァが一部で目を輝かせていたのだが、同時にネギも目を輝かせていた部分もあった。

 

だがしかし、私が死にそうな目になっている部分になると皆の見る目が変わったのは仕方ないだろうが、思い切り木乃香さんに変な影響を与えそうで怖いと思った。

木乃香さんは戦闘映像を見て私の怪我を心配してくれたので、木乃香さんにこれ以上別の意味で心配をかけないようにしようと思った。

 

 

私の記録映像が終わり、別荘の元にいた空間に戻っていた。

流石にいってエヴァもネギの修行を今後どうしようかみたいな感じになっていたが、ネギには修行をつけてもらえるようにしてもらった。

何しろ私自身だけよりも、ネギがいた方が自分ならどうするかみたいな感じの方面の考え方もできるので、ネギには悪いが一種の教材扱いに近いのだ。

 

 

そして別荘の利用時間が過ぎ、別荘の外に出た後、私はエヴァと茶々丸さんと一緒にネギ達を見送った。

だがしかし、見送りをした後に不審な気配を感じたので、エヴァに断りをいれてから辺りを調べる事にした。

 

まぁ前に違和感の正体を知ろうとして異世界に行ってしまった事があったが、流石に何度も異世界に行く事になるなんて事は無いだろうと思いつつも、もしもがあると怖いので、エヴァと茶々丸さんには私のパクテイオーカードとコピーのブレスレットを渡しておいた。

 

 

 

前に帰って来れたのはある意味《世界》が原因だったのもあったので、帰り道もちゃんとあったのだが、今度は最悪の場合はこの世界への帰り道すら無い可能性があるので、帰って来る為の道標にする為にエヴァと茶々丸さんに預けておいたのだ。

これならブレスレットの反応と、仮契約の結び付きで帰ってこられる可能性が高いからだ。

 

 

そして私は違和感の正体を調べようとしたら………………またまた異世界に行ってしまいました。

 

しかも今度は特殊な殺し合いが発生する世界で、おまけに面倒なのがいる世界に行くとは、この時は思いもしなかった。

 

 




次回からは麻帆良学園祭に移行します。

ヘルマン戦に関しては原作道理に終ったと思ってください。


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Fate/Staynight クロス
第22話 乗り越えし過去と、新たなる始まり


今回からFate/Staynightに参戦する話にしています。

基本は凛ルートの扱いですが、死亡するキャラが生存する等の扱いや、Fateキャラの個人的なアンチも入ります。
嫌だという人はお気に入りを外しても結構です。

ちなみに、何故Fateシリーズを参戦させたかというのは、後書きで報告します。



私はエヴァと別れた後、明人さんと瑠璃さんの二人と合流した。

二人は学園結界に異変を感じたらしく、念のために周囲を確認する為に見守りをしていたらしい。

 

そして私は二人と一緒に自分の違和感を知るために見守りをしていたら、あの悪夢の原因であり、私の呪いの原因でもあった悪魔と遭遇したのだが、当初は過去にあの悪魔からされた事などが原因で、あの時受けた恐怖で動けなくなっていた。

 

だがしかし、明人さんや瑠璃さんのおかげで私は恐怖に打ち勝ち、呪いの原因でもあった悪魔を撃退する事ができた。

同時にであるが、二度とこの悪魔とは再会もしたくなかったので、完全に私の持っている能力で消滅させておいた。

 

 

私は二人にお礼を言った後、エヴァの待つ家に帰ろうとしたら、地面に落ちていた赤い菱形をした宝石を拾い上げた。

赤い宝石の色と形を見て『綺麗』だと思いつつ、持ち主がいるだろうと思い、近くいる明人さん達に話をしようとしたら、突如魔法陣が展開されたのだ。

 

その魔方陣は私の知っている魔方陣ではなかったのだが、私は魔方陣から脱出しようとが、気分が悪くなり、おまけに見える世界はぐるぐると回転するような感じになっていて立つ事もできず、その場に座りこむと同時に世界が暗転し、私は意識を失った。

 

 

アリア Sids

 

 

 

??? Sids

 

 

私は最強のカードを引き当てたと思ったのだが、何故か私の前にはその存在が現れず、逆に上のほうから『ドンッ!』と大きな音が響いた。

 

流石の私も理解ができない状況だったが、音がした上のほうに急いで駆け上がった。

 

そしてそこには天井の一部に大きな穴が開き、瓦礫とかした部屋の中にいたのは、瓦礫の中で無事であったのだろうソファーに気分が悪いのか横になっている犬耳・尻尾装備で、ピンク色の髪をというコスプレとも言える格好をしている10歳くらいの女の子と、それを心配そうに見ている赤いコートを羽織った白髪で20歳くらいの男性であった。

 

 

そして私はその二人を見たと同時に、この家にある時計の時間が《1時間早くなっている事を思い出した》のだ。

私の魔力の最高潮なのは午前2時で、今は午前1時だったのだと言う事を思い出したのだ。

 

そして私はこの男のほうとしか話をしなかったのだが、女の子の方は近くに行って話をしようとしたが、気分が悪いのか返事をするのもままならない状況だったので、色々と面倒だと思いつつも、女の子の方は私の寝室で寝かせる為に私がこの子を連れて行った。

 

おまけにであるが、男のほうには悪いが、瓦礫が存在しているこの部屋をきれいにする様に頼んでおいた。

まぁ色々とあったが、この男が私にとっていい存在であるというのは分かったのだが、この女の子の方が気にかかっていたのだ。

 

 

寝室に戻った私は、明日は学校をずる休みすると思いつつ、この子の手を握りながら一緒に眠った。

とは言っても、この子から感じる魔力の量の大きさに驚きながらも、この子が私が呼んだサーヴァントではないのは分かっているのだが、何故無関係かも知れない上に、魔力が高いだけの少女があの場所にいたのかを気にしながら・・・

 

 

 

 

??? Sids

 

 

「(どう言う事だ?私の持っている記憶に、あのような子はいなかった)」

 

私がこの世界に召喚された後、まるで付いてくるかのようにあのピンクの髪をした犬耳・尻尾の少女が落ちてきたのだが、気分が悪いのか話す事がままならない状況だったので、私達を呼び出したマスターが来るまでに、瓦礫の中であった比較的綺麗なソファーに横にして様子を見ていた。

 

感覚的に私と同じサーヴァントではなく、魔力を持っている人間だとは認識する事ができたのだが、持っている魔力の量が桁違いすぎた。

 

私が知っている限りではキャスターのクラスに匹敵するほどの魔力を保持しているにも拘らず、サーヴァントではない少女。

おまけにあのような犬耳・尻尾が出ているという変わった姿をしている以上、何かしろの理由があるのかもしれないと思うしかなかった。

 

「ふっ。今回の聖杯戦争、おもしろい事態になりそうだな」

 

だがしかし、わたしのする事は変わりは無い。そのためにこの聖杯戦争に呼ばれてきたのだから。

 

 

 

このときは私も知る良しもなかった。

あの少女が原因で、今回の聖杯戦争がとんでもない状況になるのと、そして私の過去とも言える『***』にあれだけの影響を与えるとは、思いもしなかったのだから・・・

 

 

 




Fateシリーズを参戦させた理由ですが・・・・


前にこの作品とコラボしてくれた《疾風の警備員》の作品のひとつである《最弱の一誠と歌姫達》で、アーサー王の眼魂や、オリジナル眼魂が登場しているので、それにあやかってしてみようと思ったからです。

一応Fateシリーズの眼魂に関しては、7つまで候補を考えています。

候補は

アルトリア・エミヤ・クーフーリン・メディア・ヘラクレス・ジャンヌ

の6個で、皆さんが有ってもいいというの有りなら、

イリヤ(プリズマ☆イリヤ扱いで、最強とも言われているツヴァイフォーム)

で、7つの眼魂を採用しようと思っています。

活動報告に書いているので、アンケートをお願いします


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第23話 聖杯戦争の始まり

今回からアリアも凛と一緒に聖杯戦争に参加しますが、アリア自身が相手を殺す場合も有るかも知れません

とは言っても、ちゃんとした理由付で殺す予定です。

それかスーパー戦隊側のとある処置をするつもりです。


目が覚め、私はこの世界であった《遠坂凛》と言う黒髪の女性と、《アーチャー》と名乗った男性と話し合いをした。

流石に気分が悪くなっていたのを介抱してくれたのもあったのだが、私の自爆が原因で事情を説明する事になった。

 

と言うのも、私が話を聞いていて《魔術師》と言われたのを、自分が知っている《魔法使い》の勘違いではと思い、口に出したのが思い切り自爆したというのが最もな原因でもあった。

 

おまけに、凛さん(本人がそう言えと言ったので)が悪魔みたいな感じになって事情聴取をするので、ある意味怖かった。

この世界に来る羽目になった原因である宝石を見せたら、凛さんが自分のだと言ったので、余計に面倒事になった。

 

「ふぅ~ん、つまり、あんたは別の世界の人間で、私の持っているこの宝石と同じ物を見つけ、それを近くにいた知り合いに報告しようとしたら、魔法陣が現れてこの世界に転移して来たと」

 

「は、はい」

 

ある意味最悪な展開によるスタートかもしれないが、仕方ないと諦めるしかなかった。

逆にアーチャーさんと名乗った男性のほうに可哀そうな感じで私を見ていたの何か悲しいと思った。

 

そしてこの世界で行なわれる予定である《聖杯戦争》という恐ろしい戦争内容を聞いた。

 

アーチャーさんはその聖杯戦争で使用して戦うクラスの一角で、他にセイバー・ランサー・ライダー・キャスター・アサシン・バーサーカーという6つのクラスに判れた英雄や反英雄達が召喚されると言われた。

 

そして7つのサーヴァントと7人の魔術師が戦い、最後に残った一組が勝者となり、あらゆる願いを叶えられる聖杯を使って願いを叶えるというものだった。

ただし、この聖杯戦争で死んでしまう人々がいても、完全に無視するというのが魔術師と言う存在らしい。

 

 

これを聞いたら私が知っている魔法使い達と違うのかもしれないが、似ている部分もあるんだなと思ってしまった。

まぁ《異端》とも言える力を使える時点で、そういった考え方に至るのが普通なのかもしれないと思ってしまった。

 

この世界では犬耳・尻尾が常時展開している状態ではないので、微妙に良いのかも知れないが、この世界での聖杯戦争という恐ろしい事態による被害を考えれば、状況次第では私は《悪》といえる行為をしなければいけないと思ってしまった。

 

同時にであるが、英雄や反英雄が召喚されているという時点で、英雄の力を借りれる『ゴースト』の力の強化になるかもしれないと思った。

まぁ余り考えたくは無い事態であるが、英雄でも反英雄でも、力を借りれるのなら、力を借りたいと思っているのも事実だからだ。

 

序に言えばなのだが、この世界から元の世界に帰ろうにも、元の世界に帰る為に能力が使えない状態になっており、多分だがこの世界に転移した際に経由した魔方陣も原因で、私はこの世界での聖杯戦争が終るまで次元を移動できる関係が使用不可能な状態になっているのだろうと思った。

 

もう一つ分からないのは、この世界でいた日数が、元の世界に帰った際にどれだけの日数や時間経過になっているのだろうかという点でだけである。

 

 

 

そして凛さん達と一緒にこの聖杯戦争が起きるこの《冬木市》の地理を調べる事になった。

まぁ私の場合は見た目が小学生なので、下手に何かあったら凛さんも最悪の場合は犯罪者になってしまうため、時間に関しては色々と厳しい状態になってしまったのは仕方ないと諦めた。

 

一応凛さんが認識阻害の魔術をかけた道具をくれたのだが、念のために時間は気にする事になったのだ。

 

 

 

こんなことならエヴァ御用達の年齢偽称薬を持っておく事にするべきだったと思ってしまった。

その場合も考えて、今度は年齢偽称薬や比率変動薬、後おまけで私が持っても大丈夫な武器の作成だろうと思った。

 

とは言っても、今の状態では何もできないので、元の世界に帰ったらエヴァ経由で頼むしかないだろうと諦めた。魔法界なら私が望む品物が有るかも知れないが、それかエヴァと契約をすればいけるかなと思う程度である。

 

 

そして私はこの冬木市の町を色々と凛さんと一緒に歩き、この町の一部を知ることができた。

 

基本的にアーチャーさんが戦いにおいて有利になる場所等に関しては時間の関係上で私は無理だったので、凛さんの家まで一度私だけが帰り、後はまた今度と言う事にしてもらった。

それ以前に私としては能力が使えるようになっているのかが気になっていたのもあって、使える状態になっていたのは嬉しいものだったが。

 

 

そして夜の街の散策をした後、私達は家に帰ろうとしたら、帰る途中で凛さんの知り合いがいたらしい。

一応私はどんな人なのかと思って見たら、何処かの学校の制服を着た紫色のロングの髪の女性と、革ジャンに黒のジーパンを着た金髪の男性がいた。

だがしかし、私の勘が金髪の男性は《危険》だと感じていた。だが何故危険と感じたのか分からないのもあったので、凛さんには言わないようにしておいた。

 

 

 

だが後で何故私がこの男性の事を《危険》と判断したのかが分かったのだが、この時はまだ分からないでいたのだ。

 

 

 

次の日、私は凛さんの家で留守番することにし、お昼ご飯をアーチャーさんに作る為に一度家に帰ってもらう事にした。

何故こうなったのかというと、凛さんの家には余り電気機器があまり無く、電気ポットが少し前に壊れて無かったのが原因なのだ。

 

私のような子供でも安全に使える電気機器系列が無い上に、カップラーメンのような即席で食べられるような物も無かったので、アーチャーさんに頼んでお昼ご飯だけ作ってもらえるように頼んだのだ。

 

何しろ家主である凛さんは学校に行くので、この家で一人しかいない状態になる私は、お昼ご飯を食べられないという事態になっているのだ。流石に言って悪いが、凛さんが帰って来るまでお昼抜きでいるのは結構厳しい面があるのも事実で、一時的にアーチャーさんが帰って来て私にお昼ご飯を作ってくれるということになったのだ。

 

 

そしてお昼というか、凛さんが帰って来るまでに私はこの世界での聖杯戦争に勝つための布石と、個人的な興味を兼ねて地球の本棚を使い情報を収集するとともに、お昼に帰ってきたアーチャーさんと少しだけ話をしたのだ。

 

「アーチャーさんって、私の勘ですけど、未来の英雄か、何かの意思みたいな集合体の結晶的な存在ですよね?」

 

「・・・・・・ほう、何故そう思うのだ?」

 

「料理の手際と女の子の勘です。料理の手際を見ても、最近に近いような感じの技法だとかを持っていますし、後は私自身の勘です。それ以外は理由は無いですね。ちなみに凛さんには言う気は無いですよ。こんなの言ったら怒られそうですし」

 

そう言うと、ふっとアーチャーさんは笑って終わりましたが、まぁいいだろうと思った。

だがしかし、アーチャーさんから凛さんの学校生活方面を聞こうと思ったら、学校に謎の結界が張られているらしく、放課後にでも結界の特性を調べ、状況次第では破壊する事にしたと言われた。

 

 

 

流石の私もその結界を張った存在を許す気は無いものの、状況次第では危険かもしれないと思い、放課後の支援に行くと言った。

当初はアーチャーさんも参加させないようにしていたのだが、最終的には私が言い負かして勝利を得た。

 

 

そして学校の結界は内部にいる人間の魂を餌にする最悪のタイプで、おまけに使われているのがサーヴァントの仕業である可能性が高く、流石の私もこの結界を張った存在に怒りを隠せないでいたのだが、ランサーのサーヴァントに見つかってしまった。

 

 

そしてアーチャーさんとランサーの戦いを凛さんと一緒に傍観していたら、残っていた生徒がいたらしく、その人が死んでいるのを見てしまった。流石に私も何とも言えなかったのだが、凛さんがこの人を蘇生させて終わらせた。

 

 

 

だがしかし、凛さんが蘇生させたのが原因で、ランサーに襲われる可能性を忘れていたのもあり、急いでその人の家に向かって行った。

とは言っても、凛さんはアーチャーさんにお姫様抱っこで、私は背中をしっかりと抱きついて行く事になった。

 

そして問題の人の家の近くで私と凛さんはアーチャーさんから離れ、家に行こうとしたら、青を基調としたドレスのような衣装に白銀の鎧と籠手を纏った金髪の女性が現れたのだが、その手には《何か》あると感じたら、その女性が突っ込んで来たと思ったら、その後ろから出て来た赤い髪の男性が出てきたら、その女性の動きが止まった。

 

流石の展開に私も理解が追いつかない状態であったが、その人《衛宮士郎》の家に入る事になったのだ。

 

 




前回の後書きで、アリアの新眼魂の英雄を書いていましたが、変更します。

FGOのネタも入れると言う事で、

アルトリア(セイバー)・エミヤ(アーチャー)・クー・フーリン(ランサー)・キリツグ(アサシン)・アイリ(キャスター)・イリヤ(キャスター)・ヘラクレス(バーサーカー)・ジャンヌ(ルーラー)

の8つの眼魂を採用しようと思います。

とは言っても、アイリさんの眼魂の採用は現状迷っている部分もあるので、採用するかは活動報告で決めます。

アイリさんに関してはFGOを基準とするので、体力と魔力回復の能力持ちの眼魂という設定にします。


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第24話 最強の陣営との初戦闘。世界の破壊者降臨

今回はイリヤ達との始めての戦闘になりますが、色々と戦闘シーンが面倒なので飛ばそうと思います。

結構難しいんですよ、戦闘シーンって。頭の中では色々と考えれるんだけど、文字にしようとすると滅茶苦茶大変なんです


衛宮さんの家に入らせてもらうと、居間近くの窓付近が割れており、流石に唖然とするしかなかった。

話を聞いたらランサーに襲われ、強化の魔術というもので運良く耐えたりしたが、最終的にはセイバーさんが現れて助かったらしいのだ。

 

衛宮さんの話を聞くことになったのだが、聖杯戦争自体も分からず、ある意味初心者とも言える衛宮さんに色々と聖杯戦争の事を教えるために、この聖杯戦争の管理者がいる新都の教会に行く事になった。

 

とは言っても、セイバーさんはアーチャーさんのように霊体化する事ができないらしく、おまけに着ている服が戦闘用の服装だったので、黄色い雨合羽みたいなのを着て行く羽目になった。

 

実際は私が仮面ライダーウィザードの持っているウィザードリングの一つである《ドレスアップ》を使えばいいのかもしれないが、凛さんにも言っていない上に、下手に使ってセイバーさんに悪影響があったらいけないので、言わないし、しなかったのだ。

 

何しろセイバーさんの話を聞いたら、衛宮さんとの魔力を繋ぐパスがしっかりとしていないと言っていたので、下手にして私とのパスが繋がれても困るし、凛さんからもこれ以上文句言われてるのも嫌だからだ。

 

 

そして教会に着いたのだが、どう考えても私の知っている教会の雰囲気とは違っていたので、入るのが怖い雰囲気だったので、入るのをご遠慮させてもらった。なので、私はセイバーさんとアーチャーさんと話をする事にした。

 

セイバーさんと士郎さんには、士郎さんの家で自己紹介を終えている。

アーチャーさんも霊体化したままで話を聞いてくれるので、面白そうでもあるのだが。

 

「それにしてもですが、アリアは行かなくても良かったのですか?色々と聖杯戦争に関しては聞けると思うのですが?」

 

「あぁ、その点ならご心配なく。私はちょっと普通ではないので、裏技的なやり方で聖杯戦争に関しての大本は知ってます。なのでその点の心配は要りませんよ」

 

「ほう。どのようなやり方で調べたのか知りたいものだな。何しろ私が知っている限りでは君は家から出ていないのだからな」

 

「やり方は言いませんが、私のもっている能力だと言っておきます。多分ですが、セイバーさんやアーチャーさんと一緒に戦えると思いますよ?おまけに、やり方次第ではセイバーさんやアーチャーさん達サーヴァントにも勝てると思います。とは言っても、色々と相性もあると思うので、状況次第って感じですね」

 

そう言うと、セイバーさんもアーチャーさんも雰囲気が変わったが、やり方次第と言っているので、一応大丈夫だろう。

 

 

と言うかだ、セイバーさんやアーチャーさんを倒すなら、こんな夜中じゃなくて、太陽が出ている時間に倒すのがベストだ。

 

 

一応公式チートの存在に変身したら、幾らなんでもセイバーさん達では勝てないと思うし、一部の持っている特殊能力を併用すれば、セイバーさん達サーヴァントですらフルボッコ状態にできるのも事実だからだ。

 

 

そして士郎さん達が教会から出てきて、士郎さんは聖杯戦争に参加するという意思を決め、セイバーさんと一緒に戦うと決めた。

 

その後私達は途中まで一緒に帰り、ここでお別れになったのだが、その瞬間、私達の前に新たなサーヴァントとマスターが現れたのだ。

これが『イリヤスフィール・フォン・アインツベルン』と『バーサーカー』との初めての出会いであった。

 

 

 

凛さんがステータスを読み解き、士郎さんですらバーサーカーの風格とも言えるに雰囲気に固唾を呑んでいた。

 

そして相手のイリヤスフィールが士郎さんを『まるで知っているかのような口ぶり』だったので、後で調べようと思ったが、こんな状況下で、おまけに後少しで朝が近いこの時間帯で、しかも朝になれば人通りが多くなりそうな場所での戦闘となると、後々で面倒事が起きると思ったので、仕方ないが能力を使う事にした。

 

 

まぁこのアイテムを使用するのは色々と面倒事が起こりそうなのだが、相手は伝説や神話の中で存在している英雄や反英雄とも言える存在であり、生半可な存在で相手をするよりも、相手がどんな存在であろうと対応できるこの力を使うのが一番だと思ったのだ。

 

「凛さん、すみませんがアーチャーさんを遠くに行かせるのを少し待ってくださいよ?後で誤射なんてされたら迷惑ですので」

 

「はぁ?こんな時にあんた何一点のよ!!相手はどう考えても危険すぎるのよ!!」

 

「裏技を使うだけですよ?それに、私も参加しても構いませよね、イリヤさん?」

 

「何?貴女のような子供が何をするのかしら?命乞いでもするの?」

 

そう言って笑っていたのだが、まぁそれでもいいだろう。ちょっとばかり、付き合ってもらいましょうか?

私はディケイドライバーを腰に装着し、ライドブッカーからある一枚のライダーカードを抜き取った。

 

「何それ?新手の玩具かしら?」

 

「玩具は玩具でも、世界の破壊者って言う物騒な二つ名付きの玩具よ。変身!」

 

《カメンライド ディケイド》

 

ディケイドライバーにディケイドのライダーカードを装填し、私の周りに10人の人型のようなものが現れ、私の姿が大人の身長に変わり、そして頭部に三枚の板のような物が装填されると、鎧にマゼンタを基調とした色が付加された。

 

流石の事態にこの場にいた全員が驚いており、特に凛さんが一番混乱状態になっていたが、無視しておく事にした。

そして私はセイバーさんと協力してバーサーカーとの戦いに望んだのだ。

無論途中からアーチャーさんの援護攻撃も有ったのだが、そちらに関しては余りダメージは通っていない感じであった。

 

 

 

?????

 

 

それは恐怖した

 

自分という『存在そのもの』を『破壊』する恐ろしい存在が『この世界』現れた事を知ったために

 

それはどうしようかと考えた

 

そして一つの結論に至った

 

自分が持っている『特殊裁定権』の使用許可である

 

これを使い、恐るべき破壊者を『この世界から排除する』ために

 

本来なら使用されないと言える行為であるが、今回の事案は余りにも特殊すぎると判断したのだ

 

そしてそのための『調停者』を送り込んだ

 

きっと『調停者』なら自分という存在を救ってくれると信じて

 

 

 

???????

 

 

私は「ある存在」に選ばれ、この聖杯戦争に参加することになった。

 

だがしかし、この聖杯戦争自体が正しいのかどうかも分からない。

 

だからこそ、私は自分の目でこの聖杯戦争を見守ろうと思います。

 

それこそ、主のお導きだと思うから・・・

 

 

???????

 

 

 

 




Fate世界の初の戦闘で使用するのが仮面ライダーディケイドでした。


序に言って悪いですが、これでルーラーであるジャンヌの参戦フラグを経たせる為にやりました。何しろディケイドは『世界の破壊者』の異名を持っているので、ルーラーが出てもおかしくない状況下にしてみました。


そしてですが、公式チートでもある仮面ライダーBLACKRXや、仮面ライダークウガのアルティメットフォームが出たら流石のサーヴァントでも勝つのは難しいと思うのですが、私の気のせいですかね?


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第25話 ルーラーのサーヴァントと、衛宮士郎の否定

続いての更新になりますが、これで一応打ち止めです。

今回はジャンヌの登場と、衛宮士郎の正義の味方の否定になりますが、作者自身衛宮士郎の正義の味方の思想は嫌いなので、アンチよりになりますが、救済ネタは入れておきました。


後ですが、ジャンヌに関しては彼女が正式に出ているアポカリプスの原作やアニメ・漫画を見ていないので、『こんなのはFate版のジャンヌじゃねぇ!!』という人はすみませんが、ご了承ください。


イリヤとバーサーカーとの初戦に関してだが、痛み分けという感じで終った。

何故そうなったかというと、まず第一にだが、私自身がイリヤが士郎に言った言葉の感じと、イリヤ自身の持っている膨大な魔力と魔術の制御が原因とも言える。

 

何しろ私は最初からバーサーカーを倒す気は一切持っておらず、情報収集に徹して戦闘を行っていた。

その結果で分かった事といえば、バーサーカーの真名が『ヘラクレス』というゲーム等が原因で超有名なギリシャの大英雄であった事と、凛さんが使用する宝石魔術との相性が悪いのと、戦闘能力がガチでヤバイ存在だと言う事だ。

 

何しろ凛さんの持っている宝石を使った攻撃が有ったのだが、完全にいって効いていない状態で、ディケイドの通常攻撃でも無傷、カードを使って強化して傷を負わせられるほどの存在だったのだ。

 

流石のこれには驚いたが、おまけに傷に関しても修復が早いので相性が悪いとしか言いようが無い状態であった。

 

 

まぁセイバーさんとアーチャーさん、私という3人がかりの攻撃で1回は倒せたのだが、宝具である『十二の試練(ゴット・ハンド』という宝具の性質上、次はこれ以上の攻撃を加えないと倒せないという目茶ぶりだったのだ。しかも後11回もしないといけないという鬼畜ぶりだった。

 

 

まぁ今回はディケイドのファイナルアタックライドのカードと、他のライダーへの変身、コンプリートへの変身も今回はしていないのであれだが、天敵とも言える感じの存在は通常でもあるので何とか大丈夫だと思った。

 

 

実際問題ディケイドは不死の化物である《アンデット》や、清めの音でなければ倒せない《魔化魍》を倒せる程の能力を持っているし、おまけにヘラクレスには《神性》というスキルを持っているので、《神殺しの力》とも言える仮面ライダーアギトの能力も入れれば、残りの回数くらいは何とかなるだろうと思ったからだ。とは言っても、こちらもそれ相応の怪我等も考えなければいけないのも覚悟の上だ。

 

だがしかし、この戦いの最中にセイバーさんの怪我が発覚し、士郎さんが庇うなどしてイリヤが戦いを止めたのが原因で良かったが、これで「はい、終わり」とはいかなかった。

 

 

急いで士郎さんの家に送って傷の治療しようとしたら、家に着いた頃には士郎さんの傷が修復されており、凛さん曰く、

 

『不完全な契約でセイバーのサーヴァントとしての一部が譲渡されてるのかも』

 

と言う事で決着がついたのだが、セイバーさんとアーチャーさんが警戒態勢に入ってしまったので驚いたら、衛宮さんの家の土蔵から一人の女性が現れたのだ。

 

そう、本来の聖杯戦争に置いて絶対にありえないと言える『8番目のサーヴァント』がこの世界に現界した瞬間だったのだ。

 

 

その女性は金髪で、旗をその手に持ち、セイバーさんよりも着けている鎧は少ないが、不思議な感じのするサーヴァントだったのだ。

 

「イレギュラーにも程があるな。よもや7騎のはずの聖杯戦争に8番目が出ようとはな」

 

「ッ(今の私とシロウ状態ではこの場を守る事はできない。一体、どうすれば)」

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!?8番目のサーヴァントって、ありえないでしょう?」

 

「あぁ~もしかして私が原因?」

 

「始めまして。私はルーラーのサーヴァントです。貴方達は《世界の破壊者》という存在を知っていますか?」

 

ルーラーのサーヴァントと名乗った女性の真名に関しては容姿と雰囲気で分かっていた上に、予想が大当たりだったので私が前に出た。

 

「私が貴女が知りたがっている存在ですよ。救国の聖女と言われたジャンヌ・ダルク。それが貴女の真名(なまえ)でしょ?」

 

ジャンヌは驚いた顔をしたが、すぐに顔を引き締め、「えぇ。」と返事を返した。

 

 

そしてジャンヌの用件に関してで言えば、世界の破壊者の力を持つ私を倒すと言うものだったので、ジャンヌと私が一騎打ちをすると言って今度はゲーマドライバーを使い、ステージセレクトで私とジャンヌだけのバトルステージを形成させ、仮面ライダーエグゼイド(レベル2)に変身し、私はジャンヌと一騎打ちで戦った。

 

 

まぁ結果で言えばだ、エグゼイド系のライダーに共通している《エナジーアイテム》を使ってジャンヌを翻弄し、ジャンヌを戦闘不能な状態にして私の勝ちですませた。

と言うかだ、私自身本調子とも言えない状態での一対一で勝てるほど相手は甘くないと思っていたので、卑怯だ何だと言われたが、私の作戦勝ちと言って黙らせる事にした。

 

そして私はジャンヌのマスターとして、今回の聖杯戦争に参加する事にしたのだ。

とは言っても、ジャンヌ自身は負けたと言う事で渋々だった部分もあったのだが、私が『お姉ちゃん』発言をしたら、一気にポンコツとも言える感じに変化してしまったので驚いてしまった。

 

まぁそんなこんなで、ルーラーのサーヴァントであるジャンヌ・ダルクという新しい仲間を加えて、戦力アップと言う事で了承してもらえた。

 

 

そして朝まで起きなかった士郎さんにも事情を説明して食事等をして貰った後、一度私達は凛さんの家に帰った。

その後、家に帰って来た凛さんから学校での出来事を言われ、士郎さんと凛さんの同盟が結成される事になり、士郎さんの家でいるとなり、私達も士郎さんの家に行く事になったのだ。

 

ちなみに、私は凛さんのご両親と親交の会った外国の子供という扱いで、ジャンヌは私の親戚の姉で、凛さんの家に訪ねたが、家のリフォームになったのが原因で、士郎さんのご親切で家に厄介になるというもので、セイバーさんは士郎さんの養父である切嗣さんと知り合いと言う事で家にいられるようになった。アーチャーさんに関しては霊体化でいる状態で終っている。

 

 

士郎さんの知り合いである大河さんから士郎さんの夢を聞いた私は士郎さんを軽蔑できると思ってしまった。

と言うのもだ、凛さんが学校に行っている間にイリヤと士郎さんの関係性を調べた結果、私自身唖然とするほどの意外な事実が分かったのだが、《今の》士郎さん自身に言うのはダメだと思ったからだ。

 

同時に士郎さんの周りの事も知ってしまったのもあれだが、それでも救える者は救いたいと思ってしまった。

とは言っても、一部は完全に救えないと思っているが、それに関しても聞いてみてからにしようと思っている。

 

まぁイリヤには《真実》を言うつもりだが、どうせなら味方になってもらおうとも思っている。

何しろイリヤの中にある《真実》と、私の知った《本当の真実》では大きな食い違いがあり、本当の事を知ったイリヤがどういう答えを出すかは、イリヤ自身に任せることにした。

 

 

大河さんと間桐桜さんが今日は女性が増えると言う事で泊まる事になり、私は土蔵で魔術の修行をしようとしていた士郎さんに、ある二つのアイテムを渡した。

同時に、私は衛宮士郎が持っている《正義の味方》を否定した。流石に否定されたのを怒ったが、私は士郎さんを冷めた目で見つめた。

 

「貴方のその考え方と同じ人間に私は利用され、大切な人を、大切な場所を、この手で壊そうとした。貴方のように《全てを救いたい》と言うふざけた理想のせいで。だから、貴方もきっとそうなる。自分の理想の為なら他者の命を、場所すら平気で消し去るような存在に・・・」

 

「なっ!!・・・ふざけるな!?俺はお前の知っているそんな奴見たいには絶対にならない!!!お前から貰ったこのアイテムも意味が分からないけど、そんなつもりなら返すぞ!!」

 

「それを返すなら明日の朝でいいわ。それは私が知っている英雄達の力の象徴のようなものよ。それと、私は断言できるわ。《今の》衛宮士郎と言う存在が世界に出れば、貴方は絶対に私が言ったような存在に成り果てるわ。そして最後は世界中から怨嗟の声を受けるだけの存在になる」

 

そう言って私は土蔵から離れて行った。後ろで感じたのは士郎さんが自分の夢を否定された事と、私が渡した二つのアイテムを見ているだけだろ。

 

 

 

私が渡した《昭和ライダー眼魂》と《平成ライダー眼魂》の二つが、士郎さんの夢に対しての救いになって欲しいと思うから・・・

 

 

一応だが、こんな形とはいえ関わった人間がどうなるかは本人次第だが、それでも《闇》に行ってほしくないというのも事実だから・・・

 

 




ジャンヌの設定ですが、アリアの《お姉ちゃん》と言うのでポンコツになるという感じの設定にしてみました。

ポンコツ設定は二次ネタで結構あったので採用しましたが、一応〆る時は〆るという感じにしています。


そして士郎に関しての救済は仮面ライダー達との話し合いという感じで終わりにします。何しろライダー達って、結構昭和・平成共に変身者達の悲しみや嫌だなと思うような面もあるので採用してみました。

実際問題ヒーロー物で結構いろいろな負の面があるので、士郎には一番いいかなと思いました。
まぁ一応の救済ですが、衛宮士郎の正義の味方を少しだけ見方を変えるだけにする予定です。


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第25.5話 【正義の味方】とは?仮面戦士との夢の出会い

今回は衛宮士郎に対してのアンチ解消フラグみたいなものです。

まぁ作者は士郎君は微妙に好きでないだけですが、救済フラグみたいな感じです。
とは言っても、無茶を少し無くすだけみたいな感じになるだけです


目を開けてみると、何も無い真っ白の世界に俺はいた。

 

「こ、ここは・・・一体・・・」

 

流石の事態に俺も驚いたが、深呼吸をして一度落ち着き、よくよくこんな風になる前を思い返していった。

 

「確か、アリアに俺の夢を馬鹿にされて、その後にあの二つの《眼魂》?って言うのを渡されて、嫌な気持ちだったけど何時もしてる魔術の鍛錬をしたんだよな?って事は、まさかこれって夢なのか?」

 

『ま、そうであって、そうでないとも言えるけどね~』

 

俺は声をしたほうを振り向くと、そこには俺よりか少し年上と感じるの男性がそこに立っていた。

 

「あ、あなたは一体、誰なんですか?」

 

「俺か?俺の名前は『桐生戦兎』。天才物理学者さ」

 

そう名乗った戦兎さん(本人から戦兎でいいと言われたので)が言うには、ここはあの二つの眼魂の中らしい。

ちなみに、ここにいる俺は意識だけらしく、身体に関しては土蔵の中で眠ったままらしい。

そして俺は戦兎さんから俺の夢は素晴らしいと言われた。だが・・・

 

「だけど、俺は君に《覚悟》があるとは思えないんだ。多分だけど、アリアが言ったのはその点が一つの原因かな?まぁ他にも色々とあるけどね」

 

「なっ!?俺は『10人いて10人全てを救う、だろ?』そ、そうですけど・・・」

 

「まぁ口で言うよりも、見せた方が早いかな?ここは『そういう場所』でもあるからね」

 

そう言うと、白い風景が無数の地球のような惑星が存在する風景に変わり、その内の一つの地球には、日本列島から変な光が出ていた。

その光は日本を3つに分断するような感じになっていた。

不思議に思った俺に、戦兎さんはこの地球が自分の住んでいた地球だと教えてくれた。

 

そしてそこで彼がした戦いを映像付で教えられた。

 

戦兎さんの、いや、仮面ライダービルドとしての戦いを・・・そして、戦兎さんの仲間達の戦いも一緒に教えられた。

 

全ての映像が終わり、周りの風景がまた白い状態になったが、戦兎さんは俺の顔を見たままだった。

俺は、自分が思う『正義の味方』と思う戦兎さんが持っている闇や、そして仲間との素晴らしい絆と思いを知った。

 

「これが俺の仮面ライダービルドとしての戦いの全てだ。確かに、君の言うように『10人いて10人全てを救う』、それは絶対に出来やしない。もししようとすれば、俺や万丈、一海や幻さんのように、それ相応の代償を払わないといけない。だけど、それ以上に君は《自分の命》を軽視してる」

 

「えっ?それって一体、どういう事ですか?」

 

「バーサーカーとの戦いの時、君はセイバーって子の前に出ただろ?俺みたいに仮面ライダーに変身できるわけでも無いし、アリアのように俺達とかの力を使えるわけでもない。なのに君は死なないようにする為の準備も何もせずに彼女の前に出た。俺からすれば君は《自分の命を軽視》してるって言える」

 

「なっ!?俺はそんなつもりは『じゃあ何であの時彼女の前に出たんだ?』そ、それは・・・」

 

「確かに、彼女はあの時血を流していた。だけど、あの時にもしも君が死ねば、彼女は一生君を殺してしまったという重い傷を心に負う事になる。例えサーヴァントって言う存在であっても、彼女のような存在からすれば、例えどんな理由でも覚えている可能性がある。つまり、君がした事は、君からすれば一人の女性に、君を死なせてしまったという一生消えない十字架を背負わせる最低な行為だ。それに、君と一緒にいた遠坂って子も同じだ。君と一緒に行動しなかった事で、君を見殺しにしてしまったと言う心に大きな傷を作ったかもしれない。アリアも同じだ。君がしたのは、悪いけど『ただの自殺行動』としか言いようが無い。例えどんな理由でもだ」

 

俺は流石に何も言い返せなかった。確かに何の準備もせず、セイバーの前に出たのは事実だ。だけど、血を流している女の子の前に出るのを、間違いだとは思いたくも無い。

俺が戦兎さんに反論しようとしたら、戦兎さんの隣に白衣を来た男性が現れ、その他にもスーツを着た人や、色々な衣装を着た人達が現れた。

しかも見た感じの年齢に関しては、俺と近い感じの人も言えれば、中年と言えるほどの存在もいた。

 

 

そしてこの場にいる人全てが《仮面ライダー》という存在であると教えられた。

 

 

《人類の自由と平和を護る戦士》、俺が目指し、切嗣(じいさん)がなろうとした正義の味方のような存在達であると・・・

 

 

だが、実際は違った。俺の思いは、俺が託された切嗣(じいさん)の願いそのものが、目の前にいる正義の味方達から否定された。

 

「何でだよ!!俺の思いが、切嗣(じいさん)の願いがあんた達に否定されなきゃいけないんだよ!!あんた達も、戦兎さんの記憶だけを見せてもらったけど、思いは同じなんだろ!!何で俺だけ否定されなきゃいけないんだよ!!!」

 

俺が声を荒げて言った言葉に、目の前にいる男達の大半が呆れるような感じを見せていて、その中で始まりの男と言われた『本郷猛』さんが

前に出て、口を開いてくれた。

 

「では聞くが、衛宮士郎君。君の言う『10人いて10人全て救う』とは、どう言う事だい?」

 

「えっ・・・だからそれは誰も犠牲にしないで、みん『誰も犠牲にしないと言ったが、では、君にとっての《犠牲》とは、なんだい?』えっ・・・」

 

俺は返された答えの意味に、何も言えなくなった。確かに俺は『誰も犠牲にしない』と心に誓ったが、本郷さんから言われた《犠牲》が何か言い返せなかった。

 

「君は戦兎の闘いの記憶を見て分かると思うが、それ以上に今のこの世界で、君の言う《犠牲》とはなんだい?殺人を犯した人間が殺した人達なのかい?それとも何かの事故が原因で死んでしまった人達なのかい?それとも、君や遠坂凛と同じ魔術師と呼ばれる人達が、この聖杯戦争のように自分達の欲望の為に失われるかもしれない人や動物、大自然なのかい?それとも我々人間が生きる為に殺している動物や植物なのかい?」

 

まるで諭すように、穏やかな口調で言われたその言葉に、俺は何も言い返せなかった。

俺自身が《誰も犠牲にしない》と心を決めていたが、俺自身が言った《犠牲》という言葉の存在そのものが《判らなくなってしまった》。

 

そして俺は本郷さんの戦いの記憶を見せられた。それは、本郷猛という、全ての仮面ライダーの始まりの男【仮面ライダー1号】の戦いの歴史。

 

その中で俺は、本郷さんのかつての友人が、本郷さんに『勝つ』という理由で同じ存在になり、そしてその命を奪った事を教えられた。

同時に俺は、その記憶を見ながら本郷さん達【昭和ライダー】と呼ばれる人達の、【改造人間】という存在の悲しみを教えられた。

 

 

心は【人間】だが、その身体の中身が【人工の機械】か【異形になる為に変化させられた身体】

 

その手は軽く握っただけで子供の骨すら軽く壊してしまうほどで、高圧電流等を喰らっても死ぬ事の無い肉体

 

知られれば人々から拒絶され、敵は【脳改造】を施された自分と同じ存在達。

 

 

 

人の心を持ちながら【異形の存在】として存在し続け、人の心を無くした【己】と似た存在を殺し続ける。

 

それは、どう考えても【最低最悪な生き地獄】ではないだろうか?

 

 

そんな生きるのもつらいと言える地獄の世界で、この人は【人類の味方】として戦い続けた。

それは、俺に出来る事なのだろうかと、考えさせられてしまった。

そんな俺の肩に手を置き、俺の顔をしっかりと見てその人は話をしてくれた。

 

「俺も、この地獄には一人でいいと思っていた。だがしかし、俺は【仲間】を求めたのかも知れない。そのせいで、俺はここにいる彼等全員を俺と同じ【地獄】に落としたのかも知れない。だがだ、俺達は『一人』ではない。俺を信じてくれた『おやっさん』や、色々と支えてくれた大切な仲間や子供達。それらがあったからこそ、俺は人間という存在に対して『絶望』しなかったんだ」

 

『相変わらずだな、本郷』

 

そう言うと、黒いボディースーツに、骸骨の絵が描かれたスカーフのような物を顔に巻いているだけの存在だった。

『滝』と、本郷さんがその人の名前なのだろう。そう呟いた。

 

『お前もさ、こいつ等みたいになりたいのか?』

 

その言葉に、俺は何も言えなかった。本郷さんの記憶と、そして戦兎さんの記憶。その記憶を見て、そして本郷さんから言われた言葉もあり、

俺は、自分がなりたい『正義の味方』としての方面すら言えなくなった。

 

『俺は《ただの人間》だ。だけどな、《ここ》だけは、《魂》だけはこいつ等と同じ思いだ。お前さんも、そう思えばいいさ。難しいかもしれないけどよ、俺はそうしてこいつ等と肩を並べて戦ってるからな、化物連中と』

 

胸に右手の親指を指すようし、自分が思っている言葉を俺に教えてくれた。俺はその言葉を聞いた後、この場所から離れていくのを感じた。

 

 

 

そして目が覚めた時、目の前にアリアがいて、俺から眼魂を回収した。

 

「どうでしたか?あの人達との会話は?」

 

そう言われて、俺が夢で話した人達との出会いは、アリアの差し金だと気付いた。そして・・・

 

「・・・まだ、分からない。だけど、俺は《正義の味方》になりたい。切嗣(じいさん)が目指した理想にはなれないかも知れないけど、

俺自身が探してみるよ。お前のおかげでとんでもない《正義の味方》に会ったからな」

 

そう言うと、アリアは嬉しそうな笑みを浮かべた。

 

「えぇ、そうして下さい。正義の味方なんて面倒ですが、正義の味方なんて、その気になれば誰だってできるんですから。《ここ》に、その思いがあるなら・・・」

 

 

 

 




まぁ終わりがおかしいかもしれませんが、こんな感じで〆ようと思います。

本郷猛と桐生戦兎にしたのは、作者が個人的にこの二人のほうが結構ヘビーだと思ったからです。

本郷さんはSPIRITSの部分の引用付で、戦兎は仮面ライダービルドと言うか、ライダーシステム自体がエボルト自身の復活やパンドラボックスの力を完全に利用する為だけに利用された部分もあるからです。

まぁこのクロスに関しては色々と飛ばしながら書いていこうかなと思っています。何故かって、作者の文才じゃこれが限度なんです


後ですが、活動報告とアンケートを出しました。どちらでも構いませんので、ご参加お願いします。


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第26話 イリヤをご招待!!そして知られる【衛宮切嗣】と言う存在

今回はアリアがイリヤを衛宮家に招待すると言う感じで、衛宮家に呼びますが、戦闘回ではありません。

次の話でセイバー・アーチャー・アサシン(エミヤ)・キャスター(イリヤ)・キャスター(アイリ)・ルーラーのFate眼魂作りのための呼んだだけです。
バーサーカーとランサーに関しては後日と言う風にしています


士郎さんと凛さんが共闘を持ち込んだ次の日の夕方。

衛宮家には《本来いるはずの無い人物》が衛宮家の夕食に参戦していた。

 

一応であるが、この人物を呼んだのは私で、士郎さんには念の為として私が携帯を渡しておいた。

ただし、渡した携帯は【ファイズフォン】で、念の為として攻撃(シングルとバースト)のやり方は説明しておいた。

 

凛さんに渡していないのは簡単で、凛さんはこの手の機械操作が苦手で、初日にもしもの時の連絡手段として【アクセルラー】を渡していたのだが、凛さんが少しトイレに行っている間に、アーチャーさんには断りを入れて少し移動し、凛さんからは少し見えない位置で使用したのだが、使用方法を間違える等で危うくアクセルラーを壊されかけた前科があるので、渡さない事にしたのだ。

 

 

 

ちなみに、私がファイズフォンを士郎さんに渡す時にこの事を言うと、流石の士郎さんも驚いていたが、仕方ないと諦めてくれた。

朝食の際に大河さんがいる前で渡したので、大河さん自身も許可はくれたので、士郎さんが持って行っても問題ないようにしておいた。

 

そして、私は放課後と思われる時間に士郎さんに連絡をし、夕食の人数のを一人分だけ増やしてもらうように頼んだのだ。

士郎さんも増やす事に驚いてはいたものの、ちゃんと増やしてくれてありがたいと思ったのも事実である。

 

 

そして夕食の時間前に私はとある人物と一緒に帰って来たので、玄関で出迎えてくれたセイバーさんと凛さんの驚きようは凄かった。

 

まぁそれは仕方ないだろうと思った。

 

 

何しろ私が連れて来たのは、今回の聖杯戦争において最強と言って過言でもない、バーサーカーのマスターであるイリヤだったのだから

 

 

 

大河さんと桜さんに関してだが、今回は家に帰ってもらった。

と言うのも簡単で、故人である衛宮切嗣の知り合いの娘で、外国にいる切嗣さんの娘と知り合いという風にしたのだ。

本人は不満そうにしていたが、真実を言うのはまだ早いと思ったので、嘘を混ぜた言葉で二人を納得させたのだ。

 

そして二人が帰った後、士郎さんと凛さん、セイバーさんとルーラー、アーチャーさんも霊体化を解除して姿を現した後、イリヤから問い詰められた。

 

ちなみに、イリヤがここにいるのは簡単で、士郎さん達が学校に行っている間にイリヤのいるアインツベルン城に私とルーラーだけで赴き、イリヤに士郎さんのいる家に来て欲しいと頼んだのだ。だがしかし、イリヤ自身は来る気が無いのは分かっていたので、バーサーカーを《3回》殺したら一緒に士郎さんの家に強制的に連れて行くと言ったのだ。

 

イリヤも内容に驚いていたが、どうせ無理だろうと高をくくり、納得してたのだが、私は《神殺し》とも言える【仮面ライダーアギト】に変身し、バーサーカーを宣言道理に《3回》殺したのだ。

 

流石のイリヤも最強といえるバーサーカーが3回も殺されるとは思っておらず、《神殺し》の能力を持っていると気づいた時のは戦いが終わった後だったりするのだ。

 

おまけにであるが、アギトに関しても最強フォームよりのバーニングに、最強フォームのシャイニング、中間フォームのトリニティにもならなかったが、グランド・フレイム・ストームの三つを上手く使い、グランドフォームのライダーキックでイリヤが宣言した回数殺したのだ。

 

ちなみに、私がバーサーカーを3回殺したから来てもらったと言ったら、イリヤと戦いを見ていたルーラー以外からお説教された。

 

「で、何で貴方は私と切嗣の関係を知っているのかしら?」

 

「へっ?イリヤは爺さんの知り合いの娘なんじゃ?」

 

「まったく違いますよ。イリヤさんは、故人である衛宮切嗣氏の実の娘で、士郎さんにとっては義理の姉に当たります」

 

流石の事実に士郎さんや凛さんも驚いていたが、それ以上にイリヤ自身が驚いていた。何しろ士郎さんは義理の父親である切嗣から聞いていると思ったら全然違う反応だったのもあるのだろうが、私の持っている能力等が分からないという感じでもあるのだろうと思った。

なので、簡単に私の持っている能力の説明をしておいた。

 

「まぁ簡単に言うとだけど、私の持っている能力の一角に、地球から情報を仕入れるのがあるの。それを使って、聖杯戦争の情報や、イリヤや士郎さん達の個人情報とかも仕入れたって感じです。とは言っても、聖杯戦争に関係した全ての情報の閲覧が出来るわけじゃないんですけどね」

 

「それだけでも滅茶苦茶じゃないのよ!!」

 

アーチャーさんに至っては顔を引きつらせており、凛さんに関しては言っていない内容だったのもあってブチキレていた。

まぁたしかに内容に関しては凛さんのような魔術師からすれば滅茶苦茶欲しいと言えるかも知れないので、文句を言われても仕方ないのだろう。

 

「はぁ。貴方のそれ(能力)って一体何なのよ?それで、何で私をこの家に呼ぶ必要があったの?私を殺す為かしら?」

 

「何でそんな面倒な事をしなきゃいけないんですか?私は唯、士郎さんとイリヤさんの二人が持っている『衛宮切嗣』という人間をお互いに知ってもらう為に、来てもらったんですよ。後ついでにですが、私の個人的な願望もあるですよね」

 

私の言った言葉に全員が《?》という感じになっており、私は士郎さんに断りを入れて衛宮切嗣氏の遺品で、鍵がかかって空かない旅行用のトランクをさっきまで食事をしていた場所に持って来た。

ちなみに、結構重いので、アーチャーさんと一緒に来てもらい、アーチャーさんが持って来てくれた。

 

「それって爺さんの遺品で、鍵がかかってて空かない奴じゃないか?そんなのをどうして・・・」

 

「その前に士郎さん、貴方はこの遺品の中身を見るという事は、貴方の知っている衛宮切嗣という人間を《完全に》否定する事になります。それでも、貴方はこの中身を確認しますか?」

 

私は士郎さんにそう言った後、士郎さんは驚いている感じになったが、私はそれを無視して、今度はイリヤのほうに顔を向けた。

 

「イリヤさんも同じです。貴女が《教えられた》衛宮切嗣という人間を士郎さん同様に完全に否定する事になります。それでも、貴方はこの中身を確認しますか?」

 

イリヤのほうも驚いていたが、二人とも中身を確認したと言った。一応私自身も二人が知っている《衛宮切嗣》という人物を《完全否定》すると言ったので、これ以上は自己責任と思う事にした。

 

そして私はジェット戦闘機のような形をしたダイヤルファイター《レッドダイヤルファイター》と、二つのプロペラを持つヘリコプター《サイクロンダイヤルファイター》をトランクに置いた。

 

 

【0・4・0】 【1・3・0】

 

 

二つの上にあるダイヤルが勝手に回り、二つの3桁番号が読み上げられるとトランクの鍵が開いた音がしたので、全員が唖然としていた。

まぁこれに関しては仕方ないと諦めつつ、衛宮切嗣氏の遺品の中で、開けられないトランクの中身が今開封された瞬間でもあった。

 

トランクの中にはトンプソン・コンテンダーと、専用の弾丸であろう【30-06スプリングフィールド弾】が10数発分と、黒を基調としたスーツ一式と、女性物の衣服、そしてイリヤが写っている家族の写真と見られる物が存在していた。

流石の中身に全員が唖然としていたが、私は念のためにトンプソンを空けて弾薬の確認をしたが、中に入っていなかったので良かったと思った。

 

「何だよ、これ?銃に服って、意味がわかんねぇぞ」

 

「あぁ、凛さん。悪いですけど弾丸に触らない方がいいですよ。それ、【魔術師殺し】の弾丸ですから」

 

私が言った言葉に弾丸を触ろうとした凛さんは素早く手を引っ込めた。

そしてトランクにあった衣服と写真以外を元に戻し、私は知りえた情報だけを知らせる事にしたのだ。

 

「それじゃあ物の確認もしたので、言いますね。イリヤさんの父親で、士郎さんの育ての親とも言える衛宮切嗣氏は、魔術師の間では有名な【魔術師殺し】と言われるほどの実力者だったんです。同時にですが、目的の為ならどんな手段でも使う卑劣な存在だったんです」

 

「そんな訳無い!!爺さんがそんな卑劣な存在って、ありえる訳無い!!」

 

「事実なんですよ、士郎さん。切嗣氏に関しては、一部は殺すべき対象の魔術師の暴走というのありますが、飛行機を撃墜したり、自分はギアスで攻撃しないとした後に、助手を使って殺す何て事もしたほどです。おまけに、凛さん達魔術師が忌避する近代兵器を使用し、多くを救うためなら、愛する存在すら切り捨てるという存在だったんです。だから、死ぬ間際にとんでもない爆弾を造ったんですからね」

 

「ば、爆弾!!ちょっ、何なのよ、その爆弾って!!」

 

士郎さんも自分が知っている『衛宮切嗣』との差異に驚いて否定したが、私は地球から仕入れた情報を掲示し、おまけにとんでもない爆弾の事も話した。流石に爆弾と言われて凛さんも驚いていたが、これに関しては凛さんがやらなければいけないので、ある意味悲惨だと思うしかない。と言うか、この事案の解除方法は数十年単位の時間がかかるので仕方ないと諦めた。

 

「私も知って驚きましたが、最低最悪ですよ。この聖杯戦争を自分の死後、二度と起こさなくする為に、霊脈の流れを止める血栓のような物を造るようにしたんです。そして20年か30年後くらいにこの血栓が原因で霊脈内に堪ったマナが爆発し、この冬木の町を中心とした周囲に多大な被害を起こそうとしたんですよ。まぁ凛さんには悪いですが、聖杯戦争後に色々と手を尽くして頑張ってくださいとした言いようがありません」

 

「当たり前でしょうが!!!そんな事されたら、この冬木の町に阪神・淡路以上の大地震が発生するのが目に見えてるじゃない!!!幾ら聖杯戦争を二度と起こさない為だからって、そんな手段をとるなんてね。あんたと言う存在も入れてだけど、今回の聖杯戦争はイレギュラーが大過ぎるわ。まぁその代わり、衛宮君には手伝ってもらうわよ。一応貴方の育ての親が原因なんだから・・・」

 

「まさかキリツグがそんな事をするなんて・・・でも、どうして?」

 

イリヤは不思議そうにその言葉を言ったのが原因で、他のみんなも不思議そうにしていたので、一応の真実を話した。

 

「私も完全に聖杯戦争の情報を閲覧した訳で無いので分かりませんが、聖杯戦争そのものを潰さなければいけない【理由】が出来たんだと思います。それこそ、前回の聖杯戦争で【セイバーさんに聖杯破壊を命令した】ように」

 

私がそう言うと、セイバーさんもその事には同意してくれた。セイバーさんが前回の聖杯戦争で衛宮切嗣氏のサーヴァントとして召喚された存在な上に、前回の聖杯戦争の記憶を持っているというイレギュラー的な存在なのだ。

 

 

だがしかし、何故【聖杯戦争】という存在そのものを破壊しようとしているのかが分からない。

何しろ聖杯戦争は【魔術師】と呼ばれる魔術を扱う存在達にとって、本来の目的でもある【根源への到達】にいたる為にしている行為なのだ。

 

 

なのに、その行為そのものを踏み躙ろうとしているこの行為の意味を、今の私には分かりかねなかった。

 




今回ダイヤルファイターで解除した時の番号ですが

【0・4・0】 【1・3・0】

の部分ですが、これには意味があります。分かる人がいるかな?


それとアギトのライダーキックでバーサーカーを3回殺したと言う設定ですが、アギトは【神殺し】の能力を持っていますし、グランドフォームのライダーキックの威力は30tなので、3回くらいなら大丈夫かなと思ったんですが、皆さん的にはどうですかね?

そして凛さんの機械音痴のネタとして携帯電話としてアクセルラーを採用したのは個人的な趣味です。
ファイズフォン系のシリーズとかだったら、間違ってフォトンブラッドの弾丸が出そうなので・・・

後切嗣氏を相当批判していますが、ZEROで切嗣氏がした事を言っただけですが、他人からすれば卑劣的と思ったのでこういう風に書きました。ファンの方はすみません。



そしてアンケートと活動報告での集計で、麻帆良学園祭に参加させる予定の存在に関しては、現状は平成仮面ライダーだけが一番になっています。

アンケートに関してはもう少し置いておく予定ですので、どしどしお願いします。


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第27話 6個のゴースト眼魂と、二つの家族

今回の話で、イリヤは士郎を殺すと言うのは無くし、イリヤ生存フラグを立てる設定にしています。

バーサーカーはすみませんがと言う感じです。


そしてもう一つの家族ですが、救済フラグなので分かると思います


切嗣氏の残した負の遺産とも言うべき方面は聖杯戦争後に対処するという話で終わり、私はトランクの中にあった遺品の内容を話した。

 

「まず最初にですけれど、この中にある服なんですが、一つはセイバーさんが前回の聖杯戦争時に着ていた服で、もう一つは士郎さんにとっては義理の母親にあたり、イリヤさんの母親である【アイリスフィール・フォン・アインツベルン】さんが着ていた服なんです。そうですよね、セイバーさん?」

 

「えぇ。確かにアイリスフィールが着ていた服ですが、どうしてこれが?」

 

「まぁアイリスフィールさんの着替えであり、同時に自身の妻の最後の遺品でもありますからね。セイバーさんのはただのおまけみたいな物だと思います。何しろセイバーさんとは不仲だったらしいですからね。セイバーさんと仲の良かったアイリスフィールさんをマスターの振りをさせ、自分は裏でスナイパーライフルを使ってマスターの暗殺を企てていた位ですからね。実際、マスターの一人を射殺してますからね。まぁそのマスターは指名手配中の凶悪犯だったので、射殺されても仕方ないのかもしれませんがね・・・」

 

「そこまで来ると、俺の知ってる爺さんと全然違うぞ。俺の知ってる爺さんはそんな感じじゃなかったからな」

 

「それもそうでしょうね。何しろ聖杯戦争の前と後で衛宮切嗣はガラッと変わってますから。完全に閲覧してないので原因は分かりませんが、【聖杯】を破壊する指示をセイバーさんに出した時点で、【聖杯】その物に何か危険な物が存在した。その結果、切嗣氏の身体は魔術師としては【再起不能】という存在に成り果てたんです」

 

私の言った言葉に半人前である士郎さん以外の面々は驚愕という風な感じになっていた。

そして私はイリヤのほうに顔を向け、切嗣氏が何度もドイツのアインツベルン城に行っていた事を話した。

 

「う、嘘よ!?キリツグはお母様と私を捨てて、シロウを選んだのよ!!そんな事は絶対に『それは、アインツベルンの長が言ったことでしょ?』ッ」

 

「衛宮切嗣は、魔術師として再起不能になった身体で無理をして、何度もドイツのアインツベルン城に向かい、貴方を助け出そうとした。だけど、魔術師としてはもう終っている体では、結界の基点を知る事もできなければ、破壊する事もできなかった。ただ、極寒の大吹雪の中、見えもしない城を探し続けるという事をし続けることしか出来なかったのよ。ただ、貴方という娘を救うという執念だけで、壊れた身体で無理をし続けたのよ」

 

私が言った事実にイリヤ自身も納得しようとしても出来ず、顔を何度も左右に振って否定しようとした。

 

そして私はただ、イリヤに向けて『何故この衛宮低を購入したのか?』と言う質問をした。イリヤも不思議そうにしていた。

何しろこの冬木の町にはアインツベルンが拠点としている城がある以上、こんな所にある武家屋敷を購入する必要は本来無いのだ。

 

「この家は、貴方の母親であるアイリスフィールさんが望んだんです。『日本の伝統的な屋敷に住みたい』と言う願いを叶える為だけに、衛宮切嗣が購入したんです。だから、イリヤにとってはここは『もう一つの実家』でもあるんです」

 

イリヤもそう言われて、この家をもう一度見るようにしていた。自分の母親がこの家で住みたかったという思いを胸にして。

 

 

 

 

そして私は自分が『できるかも知れない』と思っていた事をする為に、皆に協力を要請した。

まぁ全員に不思議そうに思われたのは仕方ない。何しろ衛宮切嗣氏の過去情報に、今聖杯戦争で最強のサーヴァントと言えるバーサーカーを3回も殺した存在が、自分達に協力を要請するのだから、思われても仕方ないと思った。

 

 

私がやりたいと思っていた事は簡単で、【仮面ライダーゴースト】の系統で使用する【ゴースト眼魂】の作製である。

 

何しろゴースト眼魂は【英雄・偉人に関する物】・【英雄・偉人への思いを持った人】・【目の紋章】の3つが必要なのだが、元々が英雄であるサーヴァントにマスターがいるので、いけるのではと思ったのだ。

とは言っても、完全にゴースト眼魂が作製できるかどうかわからないが、やってみる価値はあると思ったのだ。

 

 

イリヤをここに呼んだ理由は、衛宮切嗣氏の遺品が有る事が分かった後、上手くいけば切嗣氏がゴースト眼魂として存在できるかもと思ったので、博打のような扱いで呼んだのだ。

 

何しろ切嗣氏に関しては聖杯戦争の前後で性格が変わっているので、士郎さんだけではゴースト眼魂にならない可能性があったので、念のためにイリヤを呼んだと言ってもいいのだ。

 

 

 

で、私がやりたい事を説明したら・・・

 

マスターもサーヴァント側も了承を得られた。ちなみに、アーチャーさんに関してはランサーさんの戦いの際に、同じ武器を何度も出していたので、ランサーさんとの戦いで使用していた白黒の剣を出してもらった。

 

 

その後私は仮面ライダーゴーストに変身してみると、色々と物品と人が輝いたのでやってみたら

 

 

何故か【6人】のゴーストが出てきたのだ

 

 

流石に驚いたが、全員力を貸してくれるのかゴースト眼魂になったので確認したら、一部の眼魂の名前は表示されていなかった。

眼魂の周りの配色を考えてセイバーさんとアーチャーさんだと思うのだが、これに関しては二人の【真名】を知らないのが原因だろうと思った。

 

何しろマスターである二人も知らないのだから、これに関しては仕方ないと諦めたが、同時に真名を知り、力を貸してもらえるようにすれば大丈夫だろうと思うしかなった。

 

 

だがしかし、問題だったのはジャンヌ眼魂と、出来るかもと思った切嗣さんの眼魂以外の二つの眼魂だった。

と言うのも、ゴースト眼魂に書かれた名前が問題だったのだ。

 

 

眼魂に使用されたものに関しては、セイバーさんは遺品の黒スーツ、アーチャーさんは出してもらった黒白の剣、ジャンヌは霊基の一部を失った感があるという事で、調べる為に戦闘時の服装に変わってもらったら、自身の最後の宝具とも言える媒体の剣が無くなっていた。

 

ちなみに、最後の宝具に関してはジャンヌ自身が死ぬと言われたので、個人的には良かったと思った。

 

切嗣さんは遺品のトンプソン・コンテンダーと専用の弾丸であろう【30-06スプリングフィールド弾】が一発だったのだが、何故かイリヤさんの母親の衣服と、家族写真の一つが消えていたのだ。

 

「何でイリヤと、イリヤの母親であるアイリさんの眼魂があるの?」

 

そう、消えた二つの存在が原因でできたゴースト眼魂なのだろうが、何故この二人のが出たのかが分からないでいた。

名前の記載もあるのでいいのだが、眼魂としての効果云々に関しては後日にしようと思い、私達は就寝準備を始めた。

 

ちなみに、イリヤは士郎さんの部屋で一緒に寝てもらう事にし、切嗣さんとアイリさん、そして謎のイリヤの眼魂を一緒に持っていってもらった。

当初は凛さんやセイバーさんが怒ったものの、イリヤ自身も『もうシロウとは戦わない』と宣言をしたので、渋々納得していた。

序にだが、今日は士郎さんの魔術の訓練は辞めてもらったが、士郎さんも納得してくれた。

 

 

そして私は凛さんと一緒に、この家で寝さしてもらう部屋に入った際、アーチャーさんには外に出てもらった。

 

ちなみにジャンヌはセイバーさんと一緒に寝てもらう予定だったので、士郎さんの部屋の隣に行っているし、アーチャーさんを除いて全員就寝準備はできている。まぁアーチャーさんに関しては霊体化するだけなので、セイバーさんやジャンヌが特殊なのかもしれない。

 

「・・・ちょっと待て、何故私だけそんな扱いなんだ?」

 

「私個人が凛さんに聞きたい事があるんです。おまけに、これは【遠坂凛】という存在にとって大事な話なんです。だから、サーヴァントとしてパートナーであるアーチャーさんには言えないし、聞いて欲しくない案件なんです。まぁ私達が寝た後ならいいですけど、寝るまでは部屋に入って来ないで欲しいので、外で待っていてください」

 

「・・・・・・そう。ならアーチャーは悪いけど、外で待ってて。私も、その案件がどんなのか気になるから」

 

マスターである凛さんに言われたので、アーチャーさんは渋々と言った感じで納得し、外で待ってくれる事になった。

そして私は凛さんのほうに向き、凛さんに【ある真実】を告げた。

 

 

私が話した真実は、【遠坂凛】という1人の少女としては【決して認めたくない事実】であったが、凛さんはその真実を歯をくいしめながら聞いてくれた。

 

「今すぐに答えをくれとは私も言いません。ですが、明日か明後日中には答えを聞かせてください。その答え次第で私も決めます」

 

「・・・・・・・分かったわ。・・・・・ありがとう、アリア」

 

最後の部分は小声であったが、しっかりと聞けたので、今日はそれで終った。

 

私が凛さんに言った案件、それは【一人しかいない彼女の家族】の話なのだ。

ただし、その家族を救うのかは、別なのだ。

 

遠坂凛という女性が、その【家族】に対して【魔術師】としてか、【家族】としての道を選ぶのかは、彼女次第なのだから・・・

 




救済フラグ二つ目は桜ちゃんです。
まぁ原作でも結構重かったですからね、桜ルートは・・・

セイバーとアーチャーの眼魂は現在使用不可で、それ以外の眼魂は使用可能と言う設定です。
まぁアイリとイリヤの眼魂に関しては一度話し合いをしてからと言う感じにします。



さて、麻帆良学園祭に関してのアンケートですが、今回ので打ち切りにしようと思います。
期限に関してはこの小説の次の話を投稿するまでです。

ちなみに、現在同票で

ウルトラマン

スーパー戦隊(ゴーカイジャー以降)

仮面ライダー(平成限定)

となっています。


アンケートの結果次第で麻帆良学園祭の最終日のイベント戦の戦いを決めようと思っていますので、これからもアンケートをお願いします。


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第28話 聖杯戦争の終わりに向けて

久々に投稿しますが、滅茶苦茶色々と難産でした。

偶然にも動画サイトでFateのアンリミの動画があったので、そちらを参考に色々としました。

滅茶苦茶省いているのは、色々と頭の中に話の内容構築できていないのと、長々と話だけ増やす系のが面倒だったので、滅茶苦茶に短縮しました。


ぶっちゃけた話ですが、さっさと学園祭編を書きたいだけです。


次の日の朝、妹の桜さんを助けると姉である凛さんの許可が下りたので、私は皆と別行動をとり、桜さん達の入院している病院に行き、桜さんの病室で仮面ライダーRXを召喚し、バイオライダーに変身して液状化したお茶を桜さんに飲んでもらい、桜さんの心臓に憑りついていた間桐臓硯の刻印蟲を破壊し、本人に関しては別口で呼んでおいた黄金騎士・牙狼(ガロ)に成敗してもらった。

 

 

何しろ調べた限りでも、思い切りいって危険な陰我(正式には聖杯戦争への執念が原因)をもった人の姿をした蟲の集合体でもあったので、間桐の家にあった全ての蟲を含めて処分してもらった。

 

 

まぁ病院にいた桜さん自身が一番驚いていたが、理由を知ったら凛さんに対して、いや、自分の姉に対して無茶苦茶文句を言っていたが、それも仕方ないだろうと思った。

 

だがしかし、凛さんに関しても桜さんに言っておいたので、これからは本当の意味で姉妹として過ごしてほしいと思うだけだった。

 

 

因みにであるが、桜さんのさまざまな神経にまでなっていた蟲達等だが、桜さんの心臓にいた刻印蟲を倒して出てきたRXのキングストーンの影響なのか、【その時不思議な事が起こった】現象で、完全に言って消えて人としての神経になったらしい。

 

 

 

桜さんも驚いていたが、私としては【RX(この人)だから問題ないか】で内心すませました。そうでもしないと私も色々とおかしくなりそうなので、そういう感じで納得する事にしました。

 

 

 

 

だがしかし、私が色々としている間にも事態は色々と変わってしまい、セイバーさんはキャスターに奪われ、アーチャーさんは凛さんを裏切ったという事態になり、私達はイリヤの力を借りようとアインツベルン城に行ったら、アインツベルン城で戦闘が行われていたのだ。

 

流石にヤバい事態だと思ったので、私達は急いで城の内部に侵入した。すると、バーサーカーであるヘラクレスが、今風の衣装を着た金髪の男性、いや、謎の9体目のサーヴァントと交戦をしていたのだが、しかもあのヘラクレスがどうみても劣勢と言える事態になっていたのだ。

 

私達は近くで戦闘を見ていたのだが、【天の鎖】という物を使ってバーサーカーを縛り、イリヤに手を伸ばしかけたので、私は急いでイリヤの元に移動し、イリヤに迫っていた刃を防ぎ、縛られて動けないバーサーカーを見た。それと同時に、私はゴーストドライバーを素早く展開した。

 

「バーサーカー、いえ、英雄ヘラクレス。護るわよ、あなたが護りたいと思う者を守るために!」

 

私がそう言うとイリヤとバーサーカーが光り、私は素早く印を結び、バーサーカーの眼魂を、いや【ヘラクレス眼魂】を作成したのだった。

向こうのサーヴァントも不思議そうにしていたが、同時にイリヤを狙っているのをよく分かったので、イリヤを守りつつ、この場から逃げる事を考えていた。

 

私は仮面ライダーゴースト・ヘラクレス魂に変身し、謎のサーヴァントと戦いを開始した。先程まで見ていた多種多様の武器を射出して攻撃をしてきたのだが、今の私はただの人間と英雄の魂と力を合わせて戦う戦士であるため、ヘラクレスの超直感とも言える感覚で無数の武器を捌きつつ、士郎さん達と一緒にこの場から何とか逃げきったのだった。

 

まぁその際にクズの間桐信二がいたのを確認したのだが、それに関しては無視しておいた。

 

 

イリヤに関してはバーサーカーを失った事に泣いていたが、バーサーカーの魂の結晶でもあるヘラクレス魂を渡しておいた。

そして謎のサーヴァントでもあった【ギルガメッシュ】の事を調べた結果、今回の異常な聖杯戦争に関しての全てが理解してしまった。

 

 

私は知りえたとんでもない答えを言おうと思ったら、ランサーが現れたので中止したのだ。そしてランサーの協力の下、私達はセイバーさんの救助と、キャスターの排除に向かった。

 

 

 

そして私達はキャスターを撃退し、セイバーさんを取り戻したのだが、アーチャーさんだけは【衛宮士郎を消す事】に拘った。

その言葉が原因で、私はアーチャーさんの真名が分かったのだった。

 

「・・・平行世界における衛宮士郎のなれの果て。それがアーチャーさんの真名ですか・・・」

 

「ふっ、流石だな。私としても今回の聖杯戦争はイレギュラーだらけだよ。特に君と言う存在が、ね」

 

「ですがセイバーさんも、アーチャーさんも馬鹿な願いとしか言いようがありませんね。私としては」

 

流石に二人に怒られたが、それでも私からすれば馬鹿な願いでしかない。

 

「まずセイバーさんに言いますけど、それは自分が経験した全ての【時間】を否定する事です。貴女が友や民と一緒に笑ったり、泣いたりした時間を。確かに誰にでも変えたいと思うような時は存在します。だけど、その時だけ否定すれば、その時間に至るまでの色んな事全てまでも否定してしまう。だからこそ、否定しないでください。貴女が仲間達と過ごした大切な時間を、決して否定しないでください」

 

セイバーさんは私の言葉を聞き、アーチャーさんもその言葉を聞いていた。

 

「そしてアーチャーさんですが、それは最初から仕方ない事だと思いますよ?だって貴方は最初から【誰も救ってない】んですから」

 

「・・・何?」

 

「だってアーチャーさんって、私が出会った時の衛宮士郎と同じなんですよ?助けたと言って、今まで一体何を助けてきたんですか?10人いて10人全て救うなんて、

そんな事は最初から【どんな存在】にもできません。どんなに頑張っても最初から救えるものなんて無いんですから、意味なんてありません」

 

アーチャーさんは私の話を聞きながら、言われた事に何も反論できなかった。

 

「そもそも人が人を殺す理由なんて、色々あるんですよ?他人が聞いて、余りにも身勝手なものもあれば、同情してしまうものもある。他人を食い物にしようとして、

食い物にされないようにする為に殺す事だってある。人間だけなんですよ。勝手な理由で人の命を奪おうとするのは」

 

「・・・だったら、お前からすれば私は一体なんだというのだ。お前のその能力で、英雄と言われる存在の力を使えるお前からすれば・・・」

 

「・・・ただの大馬鹿ですよ、貴方は。私の能力は確かに英雄でしょうね。世界を救った事もある存在と、世界の全てを支配した事もある存在の両方を持つこの能力は。だけど、いえ、だからこそでしょうね。世界を救った英雄達の生きている間に起きた事も、支配した存在達がしてきた事も知っているから。どうせアーチャーさんが受けたような迫害も、助けられなかった人々を悔やむ事も、そして、人と言う存在に絶望する事案なんて、それこそ滅茶苦茶に追体験させられましたよ」

 

流石の私の言ったことに全員が驚いていたが、私からすればこれも代償等だと思った。私の持ってしまったスキルのもう一つの代償とも言えるものだろう。

何度も、いやもう覚えていないほどに、善と悪両方の事案を見せられてきた。だがしかし・・・

 

「だからこそ私は、この力で人を救いたいと思っています。この手を伸ばして、救える人を何とか救う。私が救いたいのは、人々の自由であり、正義なんてもんじゃありません。と言うかですが、個人的には私の自己満足が大きいですかね。私自身、故郷でとんでもない罪を犯したから、その罪から少しでも軽くなりたいという自分勝手な理由ですよ。それが過去の自分を殺したいと思っているアーチャーさんと、私との違いです。後は好きにしてください。私もランサーさんの後を追って、凛さんの救助に行くので。セイバーさん、それとルーラー、令呪をもって命じます。どんな事があってもイリヤを守ってください」

 

そして私は凛さんの救助に向かった。そして凛さんの救助に向かった先にいたのは、凛さんと心臓に穴が開いて血を流していたランサーの姿だった。

どうみても死にかけているのを確認していたので、私はランサーと最後の話をした。

 

「・・・ランサーさん、私と一緒に来てくれませんか?まぁ少しは楽しめると思いますよ。多分ですけど」

 

「・・・ははは。おもしれぇ言い分だな。まぁそれも構わねぇよ」

 

そう言うと、ランサーさんと凛さんの体が輝いたので、私はランサーさんの遺品でもあるゲイ・ボルクを元に、ランサーさんの眼魂【クー・フーリン眼魂】が生成されたのだった。

 

「・・・ランサー【クー・フーリン】、貴方の魂、私と共にこれからも戦ってください。永遠かも知れない無数で、誰かを護る為の戦いを」

 

「・・・はっ。おもしれぇ言い分だな。だが、悪くねぇ、な」

 

そして私はその場から消えたのだった。炎に消えていく様子を見ながら、同時に与えられた力を見ながら。

 

 

凛さんと一緒に帰って来たら、戦いに関してはアーチャーさんの負けらしい。だがしかし、終わった後にギルガメッシュが襲ってきたのだが、アーチャーさんが士郎さんを庇ってこの世から消えたのだった。

 

同時にイリヤさんの体がおかしくなってきていたので、ギルガメッシュが思い切りいって笑みを浮かべ、そして聖杯戦争における聖杯の答えを言い出したので、私が知った答えを補足として言った。

 

「確かにそれがこの聖杯戦争における聖杯です。アンリマユ、この世全ての悪と言われた存在によって悪意に染まった聖杯。ですから、大半の望みなんて叶えられる訳ないんですよ。何しろ、世界を消せばいいとしか思っていないような物ですからね」

 

「ほう。よく知っているな」

 

「私の能力で調べたんですよ。まぁあなたも知らない部分もあるかも知れないので補填しますが、事の発端は第三次聖杯戦争で、それまでの戦いで初戦敗退とも言えた成績であったアインツベルンが、勝利を得たいが故にルール違反をして召喚したエキストラクラスのサーヴァント、アヴェンジャー【アンリマユ】が原因だった。ルール違反をして、強いサーヴァントを引いたと思っていたけれど、結果はこれまでと同じ初戦敗退だった。そしてあなたの言うように聖杯に吸収された。それが原因で聖杯は黒化し、人を殺す事に、いえ、人類をこの世から抹殺する為の兵器になってしまったんですよ。まぁその時の聖杯は動けなかったから、聖杯を砕いて終わってしまった」

 

「なるほどな。その3回目の戦いの結果を踏まえ、そのような事態を避ける為の装置が、そこにいる人形と言う訳か」

 

「・・・えぇ。前回はイリヤの母親であるアイリスフィールさんが、そして今回の大会ではイリヤが、正式にその心臓が大聖杯に繋がる聖杯そのもの。サーヴァントの命を、いえ、サーヴァントという高魔力の結晶とも言える存在を送るための装置として開発された小聖杯の安全装置とも言えるわね」

 

「フハハハハハ。そこまで知っておきながら、その人形を護ると言うつもりなのか?人ですらなく、後少しで消えてしまうかも知れない人形を」

 

「そう、ね。答えを知れたのは前回の聖杯戦争の参加者でもあるギルガメッシュ王のおかげとも言えるけど、同時に私は救うために全力を尽くすだけよ。だから、イリヤは絶対に死なせたりはしないわ。友達として」

 

「フフフ、面白い。なればどのような手段をとるのか、ゆっくりと見させてもらおう。ここで命を奪うのは馬鹿らしいからな」

 

そう言ってギルガメッシュが消えた後、私達は一度体勢を立て直すために、衛宮邸に戻ったのだ。

 

 

だがその間にもイリヤの体は聖杯へと変貌しかけていたのだが、イリヤの母親であるアイリさんの眼魂がイリヤの中に入ると、イリヤの容態が安定したのだった。

まぁ母親の愛の力を言う事で納得するしかないと思ったが、同時に私の眼魂作成が少しだけイリヤがまともでいられる時間を作っているのだとも思った。

 

 

その間に士郎さんに関しては凛さんと魔力回路方面の調整に行き、ギルガメッシュ王に関しては士郎さんが相手をする事になった。まぁその間に私達は大聖杯そのものを破壊する事にした。序にだが、ギルガメッシュ王の本当の召喚者を言ったら色々と驚いていた。

 

 

何しろ仮面ライダーゴーストの力を使える私もいるので、セイバーさんのような高火力を保持していないルーラーよりマシだと思ったのだ。

因みにあのワカメ頭のクズを調べたら、私達がアインツベルン城から脱出した後にギルガメッシュに殺されたらしい。

 

 

本来ならイリヤを殺して新しい聖杯の依り代にしようとした凛さん得られなかった場合は、まぁ不完全な依り代扱いで生きられたであろうが、この場合に関しては色々と仕方ないと諦めるしかないだろう。因みに、ワカメの死亡に関しては全員に話しておいた。

 

 

 

そして私達は最後の戦いに挑み、途中でイリヤを敵に奪われて聖杯として運用されようとしたのだが、先に合流したルーラーと聖杯から出た呪いを何とかしながら聖杯になりかけたイリヤを母親であるアイリスフィールさんの力も借りて取り戻し、そして大聖杯に残っていたアンリマユに関しては完全にこの世に顕現してきた際に、私とセイバーさん(凛さんの令呪による補助付き)によるダブルエクスカリバーの一撃でこの世から消し去ったのだ。

 

 

 

私はセイバーさんの体が消えかけたと同時に私も同じように体が消えかけ、そして凛さんとイリヤに別れを告げたのだが、その際にイリヤからヘラクレス眼魂とアイリスフィール眼魂を渡したのだ。

 

「・・・何時かまた、会いましょう。その時を、楽しみにしますね」

 

そして完全にこの世界から消えたのだが、元の世界には簡単には帰れず、別の世界でもう一度戦いに巻き込まれ、その戦いが終わった後、正式に帰ってこれたのだ。

 

 

 

まぁできる事ならあの世界にはもう一度行きたいとは思っている。ただし、今度は友達と出会える事を楽しみにして・・・

 

 

 



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第28.5話 衛宮士郎の独白

聖杯戦争後の衛宮士郎の周りの出来事系です。

まぁ一部は作者がしっかりと書かないだけで、型月シリーズの他のメンバー参戦と思ってください。


衛宮士郎 Sids

 

 

あのとんでもない聖杯戦争が終わり、2年が過ぎた。俺は遠坂と一緒に本当はイギリスに行けたのだが、それはしないで日本にいた。

と言うのも理由があり、実を言うと日本で色々とやっている最中なのだ。

 

 

事の起こりは聖杯戦争が終わった後、アリアが居座っていた部屋に残されていた俺達宛の手紙が原因だった。

 

 

 

そこにはアリアが調べたもので、この世界で聖杯として作り上げられ、命自体も後数年かも知れないイリヤの体を治せる人形師のいる街に行くべきと言う指示と、この街に残された親父のとんでもない土産を解消する時計塔にいる【とある魔術師】の事が記載されていた。

 

同時に桜に関しての事案も記載されていたのだ。

 

 

書かれていた内容には、桜がこの家に来ることになった本当の理由や、聖杯戦争時における彼女の役割等も記載されていて、手紙に書かれていたことを聞いた際に桜は俺を騙していた事に泣いていたが、俺は桜に何も言わなかった。

 

 

桜自身は姉である遠坂の家に戻り、名前に関しては間桐のままだが、間桐の家には帰っていないというかだが、間桐の家に関しては、聖杯戦争の時に起きた事案で桜以外の間桐の家の人間は全員死亡し、家に関しては掃除等をする人間がいない事と、間桐の魔術で使用していた蟲が原因による火事で全焼して無くなってしまったからだ。

 

因みに、消防に関しては火事の原因が電気関係の一部がショートした失火と認定したのだが、後で遠坂が魔術を使って本当の原因が分かったらしい。

 

 

間桐の家が所有する土地や財産等のさまざまな遺産相続ができるのが、養子とは言え法的な相続関係者は桜一人しかいない事が原因で色々と法的な手続等があったのだが、その点は俺達や藤ねぇも一緒に桜と話し合いながら対応し、桜は家が再建されるまで遠坂の家で居候する事になったのだ。

 

まぁ遠坂も久々に妹と一緒に暮らせることで嬉しそうにしていた。

ただ魔術方面に関しては完全に火事で消え去ってしまったのもあり、間桐の魔術は完全にこの世から焼失してしまったと遠坂も言っていたが、それで良いのかも知れないと思った。

 

 

同時にアリアの手紙には死んでしまった慎二に関しての部分も書かれていた。当初慎二は、魔術師の事を知ったのは本人にとっては偶然らしいが、この事実を知って自分こそが間桐の魔術を継ぐ人間だと思っていたらしい。

 

だがしかし、あの聖杯戦争の3年前に養子の桜が間桐の魔術を継承する事を知り、正統なる血統でもある自分が継承者でないと知った慎二は大いに荒れたらしい。

 

 

慎二は魔術師と言う存在を、ある種の【ステータス】だと思っていたらしい。

 

 

他の誰も持っていない、自分のような選ばれた存在だけが持つことのできる【称号】ともいえるものと思っていたらしい。

 

 

その結果俺達がまったく知らない事であったが、家では桜に対して性的暴行もしていたと記載されており、当時に桜も気づいていなかったらしいが、何度も慎二の子供を妊娠した事があったらしいのだが、その子供達は受精卵と結合して人の姿になる前に、桜に間桐の魔術に染めるのに使っていた間桐の蟲の餌になっていたらしい。

 

 

そして第5次聖杯戦争で桜がサーヴァントの【ライダー】を召喚したが、桜本人が聖杯戦争へのやる気のなさが原因で、その代理マスターとなって慎二が聖杯戦争に参加する事は必然であったとも書かれていた。だがしかし、慎二が学校に対してライダーの宝具の準備等を考えれば、慎二は幾らマスターであったとしても、魔術協会と聖堂協会両方からの【粛清】を受ける対象になっていただろうと書かれていた。

 

 

【粛清】に関しては俺や桜よりも知っている遠坂やイリヤから聞いたら、二人揃って『まっとうな魔術師なら日々をビクビクと恐れながら生活する状態』と言われたので、慎二に関しては【魔術師】と言う存在さえ知らなければ、プライドだけの存在として生きられたかも知れないと書かれていた。

 

 

 

間桐の家を支配していた間桐臓硯は、元々は間桐の家を最初に作った人間で、正式な名前は【マキリ・ゾォルケン】と言う名前で、聖杯戦争における英霊を使い魔にするサーヴァントシステムにする令呪を考案した人物であり、200年前の大聖杯設置儀式にも参加していた存在だったらしい。

 

そして蟲の集合体となって延命していたが、年月による魂の腐敗もあり、本人の身体は半年に一度作り替えなければいけないほどの状態になっていたらしい。

だがしかし、別の見方を変えれば、【間桐の魔術を後世に残す】以外は一切考えなかった存在かも知れないと書かれていた。

 

 

そして同時に、もしも桜が何かの理由で聖杯戦争に正式に参加するような事態になっていたら、色々と変わっていたかも知れないとも書かれていた。

 

 

 

 

今の俺はと言うと、イリヤの体の直しと、桜の持つ魔術特性の【架空元素・虚数】という魔術師としては俺と同じぐらい危険な存在であるため、その保護を求められる相手として、ある人物の名前が記載されていたのだ。同時にその人物以外にも、別の町にいるある人間と交流を持つように言われていたのだ。

 

これに関してはイリヤを救う為と、桜を護るという両方の意味がある為、俺はこの手紙に書かれている事案を実行したのだが・・・

 

 

 

滅茶苦茶に言って酷い事になってしまった。

 

 

 

と言うのも、書かれている人の一人は遠坂ですらビックリするほどの人物で、イリヤですら驚いていたが、この人に関しては何とかなったのだ。

 

だがしかし、問題だったのはもう一人のほうで、その人にアリアからの手紙を見せ、手紙に書かれている事案の関係者が聖堂協会と錬金術協会の人間である事が分かったのだが、その際に運が悪いのか、世界に5人しかいない魔法使いの【青崎青子】がいて、手紙の内容を見た挙句、俺の投影魔術を知って色々と知り合いと一緒になって虐められたのだ。

 

 

 

と言うかだが、アリアの手紙が原因で俺に一番の被害が集中していること以外は、それとなく終わったとも言えた。

 

イリヤに関しても、身体の異常が消え去り、聖杯戦争時代と違って魔力量等は大幅に少なくなってしまったが、その代わりに人としての成長が始まり、おまけに子供を産められるようになったと聞いたし、桜に関しても保護者として青子さんが名前を挙げてくれるようになった。

 

まぁそのせいでイリヤに関しては会った事もないのだが、母親と似た感じになっているとイリヤ本人からは聞いている。

 

 

 

だがしかし、その結果で色々と俺も手紙を渡した先にいる男性と一緒に似たような事案になってしまったので、男性と一緒に色々と愚痴を言う機会が多くなったとも言える。

 

 

そんな出会いもあって数年後、俺達は聖杯戦争を二度と起こらないように完全に終わられ、切嗣の残した置き土産も完全に消し去ったのだが、俺だけは青子さんの知り合いに滅茶苦茶にしごかれたのだった。

 

そのせいでまだ若いのにアーチャーみたいな白髪になってしまったが、その分投影魔術に関しては抜群に上手くなったとしか言いようがなかった。

だがしかし、その投影を使って詐欺まがいな事をさせられたり、ヤクザやマフィアの事務所の殴り込みに利用されたりして最悪だとしか言いようがなかった。

 

 

同時に俺もちょっとした事故で、俺の知っている女性達と一線を越えてしまったのもあり、そちらもどうしようかと迷っていたりするのだ。

そのせいで俺の家には色々と女性が来るので、藤姉が思い切り毎回吠える事態になるのはある種の恒例行事になってしまった。

 

 

だけど、アリアの手紙のおかげで少しは良いのかも知れないと思いつつ、これから先をどうしようかと思うしかなかったりするのであった。

 

 

何故かと言うと、俺に関しては現在【4人】の女性との間にできた子供をどうするのかと、女性同士のほうでも睨み合いが有ったりし、この手の話をできる知り合いに話をしたら、そちらも似た感じで、俺と同じような状態になっているという事なので、これからどうしようと思っていたりするのだ。

 

 

 




最後のですが、この作品における衛宮士郎と一緒にいる女性に関しては


遠坂凛・間桐桜・イリヤ・ルヴィア


の4人と言う扱いになっています。


一応この世界ではホロウのネタが無いという扱いなので、この4人だけですが、衛宮士郎に関しては魔術付きで4人と滅茶苦茶やっちゃったという感じだと思ってください。


士郎の正妻・・・そんなのは(´・ω・`)知らんがな


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麻帆良学園祭編
第29話 帰って来た麻帆良学園と、学園祭に向けての準備


久々に更新しましたが、現在麻帆良学園祭の話を執筆中なので、こちらの更新はもっと遅くなります。


聖杯戦争が終わった後に、何故かすぐに元の世界に帰る事ができず、如月戦兎さんと言う人のいる世界に迷い込んでしまったが、その世界で私と同じように別の世界からやって来た人達と一緒に、その世界で暗躍しようとした財団Xと、バードと呼ばれた別世界の魔王に近い存在が変化したアナザー1号を倒し、戦兎さんの力で元の世界に帰ってこれた私でしたが、帰ってきた事を学園長に報告しに行ったら偶然にもエヴァがいて、簡単に自分に起きた事を説明したら二人から滅茶苦茶に怒られました。

 

 

流石に怒られたのは仕方ありませんが、私がいない間に起きた事を学園長やエヴァから聞いてみると、私が消えたあの日、ネギは別口で上級悪魔と交戦しており、しかもその悪魔はスタンお爺ちゃんが封印していた悪魔だったらしく、その封印が解かれて、ネギと私を色々と調べる事が依頼目的であったかのような口ぶりだったそうです。

 

 

ですが、私に関しては別世界に行く羽目になったので、その対応に皆が色々と追われている事態になり、あの事件から数日経ったと言われました。

 

因みにであるが、私に関しては質の悪い風邪に罹ってしまい、念のためという事で学園長の知り合いの病院に入院扱いにしていたらしく、ネギや魔法関係者以外にはそれで押し通していると言われた。

 

事実を知っているのは、学園長とエヴァの他には、茶々丸さんと、私の護衛でもある明人さんとルリさんの3人だけだそうだ。

 

 

まぁ来ているのも夕方近い時間なので、明日からは学校生活に戻る事ができるので、少しは良いのかも知れないと思うしかない。

 

と言うか、ぎりぎり中間テスト開始の3日前だったので、今からでも少し勉強しないといけないと思うしかなった。

流石に前日とかじゃないのが良かったが、間違えてもバカレットの明日菜さんみたいな点数は出したくはないと言う思いもある。

 

「まぁ帰って来てくれたから良かったが、それにしてもじゃが、アリアちゃんの話もある意味滅茶苦茶じゃのう~」

 

「まったくだ。聖杯戦争と言われる別世界の魔法使い同士のとんでもない事件だけに飽き足らず、別世界の魔王と呼ばれる存在との戦いと、アリアも知る程危険な死の商人の組織で、保有している資金が一国の国家予算並み等とふざけた財力を持つ財団X。私としては聖杯戦争で英霊とやらに出会えたとやら時点でキツいぞ」

 

「まぁ、そうですね。何しろ聖杯戦争だけでも、騎士王たるアーサー王に、光の御子やクランの猛犬と呼ばれたクー・フーリン、ギリシャの大英雄のヘラクレス、英雄王ギルガメッシュ、裏切りの魔女メディア、燕返しが有名な佐々木小次郎、止めに私のサーヴァントになったオルレアンの乙女、聖女と名高きジャンヌ・ダルクですからね。おまけに帰って来ようとした時には、別世界の魔王と呼ばれる存在だけでなく、危険な財団Xと、逆に言ったらよく私も生きていられましたね、ほんとに」

 

「まぁともあれじゃ、アリアちゃんが無事に帰ってきただけで十分じゃ。だがしかし、アリアちゃんがわし等を心配させた罰として、特別警戒期間までこちらの仕事の手伝いをしなくてもよい。その代わり、特別警戒期間が来たら十二分に働いてもらう。それでよいかな?」

 

流石の私も今回の事案に関しては何にも文句が言えないので、大人しく学園長から言われた罰を受ける事にし、エヴァと一緒にエヴァの家に帰ったのだが、その際に修行に来ていたネギに再開して色々と言われたが、色々と疲れていると言ってその辺は黙らしておいた。

 

まぁ次の日にはあの日に声をかけようとした明人さん達にも無事であったと連絡を入れ、その日に関してはお詫びもかねて明人さんのお店でエヴァと一緒に食事をし、ネギに関しては久々の修行無しとなったりもしたのだった。

 

 

 

そして中間テストも学年3位と言う成績をとったが、ギリギリ明日菜さんよりも上だったのが良かったと思った。

後だが、ネギがアカネ(ネギに言われるまで、完全に忘れていた親戚の女性)に対してビデオメールを送ろうとして来たが、私としては興味がないので放置した。

 

 

ネギには手紙に参加してほしいと言われたのだが、前にネギの過去映像でアカネを見た程度で、それ以外にあの事件前から全くと言ってあの人に何かをしてもらったような記憶が一切ないので、そんな人間に対して何かをしようとは全く思うつもりもなかった。

 

おまけに幼馴染であるアーニャに関しても同じで、ネギは色々とあったかもしれないが、私に関してはその子と何かあったかも思い出せないような存在だったので、言葉を交わすつもりは無いとしか言いようがない。

 

流石にそれを言ったらネギ自身唖然としていたが、エヴァに関しては逆に笑いを耐えるようにしていたのが印象的であった。

 

 

そして中間テストが終わった後に、京都で出会った犬神小太郎というネギと同い年の男の子がこちらに転校したらしいのだが、どっちでもいいものだと思ったのだが、その際に登校している人達の衣装に少し驚いたのだが、明日菜さん達から【麻帆良学園祭】と言う学園祭が始まる時期になって来ていると言われたのだ。

 

だがしかしだ、この犬神小太郎に関しては男女差別発言な上に、西洋魔法使いを思い切りいって自分よりも弱い存在と見ている節があり、完全に言って【井の中の蛙】だと思ったが、その内に一度完全に叩き潰されれば良いかも知れないと思いつつ、その相手に選ばれないようにしておこうと思う程度であった。

 

まぁ私は女だが、スキルの関係をネギが言わなければいいと思う程度でしかなった。

 

 

 

3-Aも学園祭への準備となったのだが、元々メイド喫茶だったのだが、何故か途中でぼったくりバーみたいな扱いになり、思い切りいって使用禁止になった。

しかも何故か思い切り言って悪いのだが、一定年齢の男性しか好まないようなものを選ぶとかになったので、私としては唖然とするしかなかった。

 

 

おまけに私に関しては、聖杯戦争から帰って来た時にエヴァに頼んでいた武装を頼んだ見返りとして製作者の超さんから、学園祭期間前は超包子でアルバイトをする事となったのだ。流石に朝早くなったのは仕方ない部分もあるが、美味しい賄いを食べられるのでうれしいなぁと思った程度である。

 

序にだが、私の要望にしっかりと答えてくれたアイテムだったので、別の意味で凄いとしか言いようがなかった。後はエヴァ経由でエヴァのお墨付きの魔法薬も入手できるようになったのだが、色々と出費が重なってしまったのは痛いと思うしかなかった。

 

まぁアルバイト開始した初日の夜に、ネギが甘酒を飲んで何故か泣き上戸になったのだが、朝には前向きになってくれて良かったと思うしかなかったが、ある意味人騒がせだと思うしかなかったが、私自身も初日に関してはネギの件もあって精神的にも疲れたので、その日はネギと同じで電車内で眠らしてもらったのでお互い様だと思った。

 

まぁその日に3-Aのする事案がお化け屋敷と決まったのだが、時間は大丈夫なのかと心配な点が多すぎるとしか言いようがなかった。

 

 

 

そんな風に思いながら過ごしていたら、戦兎さんの部下と言う【カズマ】と言う人がやって来て、私に頼みごとをされたので、エヴァに事情を説明してから参加し、お土産に【翠屋のシュークリーム】を貰うのを条件にしたのだが、頼まれた案件に関しては、ある意味最低な事案だったとしか言いようがなかった。

 

3日ほど戦兎さんの案件を手伝い、1日だけ学校を無断欠勤したのもあり、頼んでいたお土産も持って帰って来て、皆と一緒に学園祭の準備を手伝ったりした。

その際、お土産のシュークリームの美味しさに3-Aの女子全員がK.O.されたのは言うまでもない。

 

 

 

戦兎さんの案件から帰って来た際に、学園長からの呼び出しがあり、ネギと一緒に麻帆良学園の世界樹と呼ばれる【神木・蟠桃(しんぼく・ばんとう)】が魔法の樹であり、しかも22年に一度の周期で魔力が極大に達し、樹の外へと溢れ出し、世界樹を中心とした半径1.5キロの六芒星の形に魔力溜まりを形成するのだが、その際の魔力が人の心に干渉し、即物的な願いは叶わないのだが、告白に関しては成就率120%と言う呪い級の【恋愛成就】の力に驚きつつも、本来は来年だったらしいのだが、異常気象が原因で今年になったらしく、今回の緊急招集になったらしく、私やネギに学園祭中の告白阻止と、学園祭での事故防止等を依頼される事となった。

 

と言うかだが、内容的に魔法生徒や教師達全員でも結構難しそうな案件な上に、私一人で学園祭中に起きるだろう全ての事案に対応できるのは低いので、英雄達を数十名位を呼び出す事にしておいた。

 

 

 

何しろ麻帆良学園内限定で、しかも学園祭の期間であるならメタルヒーロー系の存在でもある【カブタック】や【ロボタック】、【バイクル・ウォルター・ソルドーザー】を召喚したところで大丈夫だと思ったからだ。まぁ他にもスーパー戦隊の面々や仮面ライダー、色々と手伝ってくれそうな面々に頼んでおこうと思った。

 

一応去年も結構色々と危険な事案が多数発生したらしいが、魔法生徒や教師の頑張りでこれまで大きな怪我をした人達はいないらしいが、今年は学園祭中の告白阻止もある為、色々と大変だろうと思うので、その点に関してはしっかりとしておこうと思うだけだった。

 

まぁその際に小太郎が私がこの場所にいる時点で不思議そうにしていたが、その点は放置しておくことにした。

こいつに関しては、私は【魔法が使えない】事を知っているが、それ以外はあまり知らないので、下手にこの手の人間に教えると面倒事になるのは目に見えているからだ。

 

 

 

そして話は終わったので解散となったのだが、私は学園長と学園祭中に呼び出す人達との関係もあるのでこの場に残り、ネギ達は帰って行った。

学園長自身も今回の告白阻止に関しては色々と考えているらしいが、私としても結構難しいかなぁと思う程度でしかなかった。

 

 

 

だがしかし、この時は誰もが思いもしなかった。

 

今回の第78回麻帆良学園祭に関しては、麻帆良学園に在籍している全ての人達だけでなく、まさか全世界まで巻き込むとんでもない事態に発展するなど、この時は誰も思いはしなかったのだった。

 

それは私やネギ達、この麻帆良にいる魔法関係の人々、そして麻帆良学園祭の裏で計画を進めていたあの人にも、予想できない事態になるとは思わなかったのだ・・・

 




今回の話で書かれている如月戦兎と言うのは、セーラーギャラクシアさんが書かれている作品の一つである【IS魔法ビルド さぁ実験を始めようか】と言う作品の主人公です。

この作品キャラであるアリアが参戦しているのは、第20章のコラボ回になっております。
話のはこちらになります。

https://syosetu.org/novel/166538/234.html


それと現在更新中のにも登場していますが、こちらで登場しているアリアは、魔法界編のアリアなので、未来のアリアになっております。


未来アリアが登場しているのは第26章のお話のこちらになります。

https://syosetu.org/novel/166538/318.html


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第30話 麻帆良学園祭 開幕初日

久々の投稿になりますが、アリアの活躍を期待してくださいね


第78回麻帆良学園祭が開催され、私は幻想郷の外の世界ではこんな凄いお祭りがあるんだと思ってしまうほどに学園は賑わっていた。

 

空を飛ぶ飛行機による空中演武に、多種多様のコスプレや着ぐるみ姿をしたパレード等、幻想郷では多分一生できないだろうなぁと思うほどの熱気がそこにあった。

 

何とか3-Aも学園祭前にお化け屋敷を完成させ、担任でもあるネギも私も精神が大人のように思っていても、身体が子供なので色々と制作する為に色々と大変で、今は不眠と疲れもあって滅茶苦茶に眠たいので、どうしようかなと思っていたのだが、私とネギは一緒に保健室のベッドで眠る事にした。

 

流石に長時間眠ってしまっては私やネギも今回の学園祭で色々としなければいけない事があるので、刹那さんが同席して、時間が来たら起こしてくれる事になっていた。

 

 

だが起きてみたら何と夜の8時頃で、刹那さんも何故かぐっすりと眠ってしまった事に反省してくれたのだが、私としては昨日の学園長との話し合いで決まった学園祭用の警備員関係の人々を出していないので、どうしようかと三人揃ってあたふたしていたら、何故か夜の暗闇が消え、逆に朝のような状態になっていた。

 

そして外に出ると、何と麻帆良学園祭が始まったと言うアナウンスが流れたのだった。

 

そしてネギが超さんから貰っていた懐中時計が【タイムマシーン】であると推察し、同時に私達はこの時間を楽しく満喫させてもらった。私としてはネギと家族として一緒に遊んだ事も無かったので、この時間で私との時間のはチャラにする事にした。

 

周りから見たら犬耳尻尾のコスプレ娘と、兎の着ぐるみを着た同い年の男とのデートに見られるだろうが、これでもいいだろうと思った。

 

 

その後超さん本人と出会い、この懐中時計型タイムマシーン【カシオペア】に関する取扱い説明書をネギは貰い、そしてネギと別行動をするのであった。

ただし、ネギに対してあまり使用はしないようにと厳しく言っておいた。

 

「どうしてそんなに言うのさ?」

 

「下手に使ってたら一般の人達経由で後々で危険だからよ。いくら今回の麻帆良学園祭の期間限定とはいえ、使うのは最大で4回ぐらいにしなさい。後、場所も考え無しで使ったら、時間が違う自分と鉢合わせになったりもする可能性があると思うからその点を気をつけてね。もしそうなったら、ネギが何人もいるって事で、一般と魔法両面で周りを危険にさらすわよ。特に魔法関係に至っては、バレたら速攻でオコジョよりもヤバい刑を執行される可能性が高いわよ?」

 

流石のネギとカモもタイムマシーンで起きるだろう事態に驚いていたが、私としては時間移動系の存在も知っている為、下手にこの手の運用を間違えると危険なのは重々承知しているので、間違えないように釘を刺しておいた。

 

同時にネギに理由を言って一度だけカシオペアを借り、私は過去に戻ることにした。

 

何しろ今の私の状態は学園側からの依頼を遂行していないので、先に終わらせたいと思ったのもあるからだ。

 

一応3ーAの生徒としての手伝いをして、またこの場所と時間に来ればいいからだ。ネギ自身も私の言い分に納得し、カシオペアを貸してくれた。

 

「それじゃあ私は学園長の所に行ってくるわ。学園長との約束を守らなきゃいけないし、それが終わったらみんなの手伝いに行くわ」

 

「わかったよ。アリアも気を付けてね」

 

そして私は一度学園祭の開始前の時間に飛び、学園長のいる所に向かい、学園長の前で考えていた面々を召喚するのであった。

 

 

因みに呼んだのは矢的猛先生、カクレンジャーの皆とネコマル、ハリケンジャー・ゴウライジャーの皆にシュリケンジャー、デンジマンの青梅 大五郎さんに、バトルフィーバーの曙 四郎さん、伝説の宇宙刑事ギャバンである一条寺烈さん、その後継の十文字撃さん、メガレンジャーの伊達健太さん、風見士郎さんに新命明さん、番場壮吉さんに早川健さん、ジライヤの山地闘破さん、おまけ扱いでカブタックとロボタック達を呼び出したのだった。

 

呼んだ人達に関しては今回の事情を知っているため、快く協力してくれたのだが、流石に出された面々に学園長の顎が外れたような感じになっていた。

 

「な、何と言うかじゃが、ある意味とんでもない能力じゃのう~これは 」

 

「まぁそうなんですけどね 今回は危険が無いかの監視等が目的な事案だと聞いてますし、協力してくれる人達のおかげです。おまけに一部の人は商売での監視になりますが、それでも構いませんよね?あと彼らの飲食代もお願いしますね」

 

「まぁそれくらいならよかろう。じゃがその前に、あんパンとクレープ、一つずつ貰えるかの?流石にわしが一番で食べたいからの」

 

そして学園長は青梅さんのあんパンと、カクレンジャーの皆さんのクレープを一つずつ購入し、その後解散となりました。

 

そして私は3-Aの皆のお手伝いに行ったのですが、そこにいたのは何故か狐耳と尻尾をつけ、巫女服を着せられて女装しているネギの姿がありました。

 

と言うかだけど、微妙に可愛いなぁと思ってしまったのはダメだよなとも思ってしまった。

 

「・・・お兄ちゃん、そんな趣味があったの?」

 

「あ、アリア!!違うからね!手伝いをしようかと思ったらこんな姿に!!!」

 

「まぁそうだと思ってたからいいわ。それはそうと、今ここにいる皆様に全員に特別なお知らせです。実は今回の麻帆良学園祭限定で、特別なあんパン売りとクレープ屋さんが来訪されています。そのあんパン売りとクレープ屋さんに出会えたら、皆さんに素晴らしい幸運が舞い降りるやもしれません。どうぞ、皆様、今回の麻帆良学園祭での楽しみに一つとしてお楽しみください」

 

私が言ったお知らせに周りにいたお客さんどころか、生徒・先生達もあんパンとクレープ屋と言う変な組み合わせに驚いてもいたが、同時に素晴らしい幸運が舞い降りると言われ、今回の麻帆良学園祭での楽しみの一つにしたので、これもこれで少しは売り上げに貢献できるだろうと思っておくことにした。

 

まぁおまけに同じ顔の人達がいる以上、そう言った点での楽しみもあるだろうから、その点でも面白そうだと思うのであった。

 

「アリア、何であんパンとクレープ屋さんなの?他にも色々と食べ物系ってあると思うけど?」

 

「それはあなたが自分で調べなさい。まぁ出会っていればだけどね?」

 

「・・・もしかして猫みたいな形をしたバスで売ってたクレープ屋さんと、屋台で売ってたデンジあんパンなら食べたけど?」

 

「・・・まさか何回目かのネギとは思ってなかったわ。けど、それで合ってるわ。まぁそれ以上に変な問題は起こさないでね?」

 

そう言って私はクラスメイトのお化け屋敷の手伝いをし、超包子の方面の手伝いをし、その日の夕方、麻帆良学園で行われる格闘大会に出場する事にした。

 

実はこれも私が武器を頼んだ超さんからの依頼みたいなもので、できたら参加して欲しいと言われていたのだ。

 

 

私としても当初は参加しなくてもいいかなと思っていたのだが、超さんから賞金一千万円を出すと言われたので速攻で参加する事を決意した。

幻想郷での貧困とも言える事態と、それだけのお金があればお姉ちゃん達に対して大量のお酒購入に使えるので、参加を決意したのだった。

 

まぁそのせいで態度を一変させた私を見た挙句、おまけで私が優勝したら色々と美味しいお酒の購入を頼んだので、超さんも思い切り顔を引きつらせていた。

私からすればネギや周りの魔法先生達よりも、自分の家族に送るお土産にもなる【お酒】が大事なので、別にどうでも良かったりするのだ。

 

序にであるが、超さんから事前に自分が考えている計画事案に一切私は手を出さないでほしいと言われていたのだが、私は超さんに対し、魔法サイドが対策を考えないなら手を出すが、対策をした場合に関しては、何があっても手を出さない代わりに、その対策案を利用した案件にすると言って約束したのだ。

 

何しろ麻帆良学園祭と言う時期なので、一種のイベントみたいな対策案で対応してきた場合、私はそれを盛り上げるための第三者的な状況でいると言ったのだ。

 

超さんも対策案としてはその可能性が高いものとしており、それくらいならグレーゾーンになる事案で終わりだと納得されたからだ。

因みに使う案件等に関しては対策案の内容次第という事になり、私としてはどういう対策をしてくるのかなと思いつつ、楽しみにしていたりする。

 

 

だがこの時の麻帆良学園祭での案件が、後に麻帆良学園どころ、この世界全体に及ぼす超危険な事態になるとは、誰も思いもしなかったのだった。

 

 

因みに予選ではフードを被って出場したのだが、これはネギが大会に出場するのを事前に聞いていたので身バレ防止用でもある。

 

本選に関しては正体を明かすつもりで戦うつもりだけど、それにしても一人変な感じの人がいたのだけど、一体何なんだろう、あの人は?

 

 

予選に関してはネギや小太郎、エヴァや明日菜さん等の知り合いとは違う別のブロックだったので良かったが、知り合いのブロックだったら色々と面倒だったなぁと思うしかなかった。

 




大会に出場する扱いにしましたが、面白い展開にはする予定にしておりますので


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第31話 まほら武闘・本戦会開幕

久々のアリアの話になりますが、オリジナル展開にします




私はまほら武闘会の予選を突破し、本戦に参加していた。

 

因みに私の大会への参加者としての名前は《ミルヒオーレ・F(フィリアンノ)・ビスコッティ》、前に私の容姿そっくりと聞いたお姫様の名前を使わせてもらった。

 

 

他にもまほら武闘会の本戦参加になった知り合いはネギ・小太郎・タカミチ・明日菜さん・刹那さん・エヴァ・楓さん・龍宮さん・クーフェイさんが本戦参加になっていた。

 

まぁ予選会でも私はフードを被った上に、犬耳尻尾が周りにバレないようにして参加したので、他の人にバレなくて良かったかなと思ったら、まさかの初戦の相手が楓さんだった。

 

 

いきなりから最悪かなと思ったが、こればかりは仕方無いと諦め、同時に胸を借りるつもりで戦うことにした。

 

 

何ですが、いくら何でも中夜祭で朝の4時まで付き合わされ、流石にキツいのでエヴァの別荘でネギ達も同じように寝た後、ネギ達は修行をしていたが、ネギは瞬道術を小太郎から習っていた。

 

「・・・瞬道術か。結構久しぶりに見たなぁ」

 

「アリア!・・・やっぱりその姿なんだね」

 

「えぇ。学園祭の間は魔力の関係でこのままね。それにしてもだけどネギ、その練習は上手く行けば、タカミチに試合で勝てるかも知れないから、頑張ってね」

 

ネギは驚いていたが、まほら武闘会の噂は知っているとして少しだけ誤魔化した。

まぁ超さんのやろうとしている狙いはどうであれ、後はネギ次第だろうと思った。

 

因みにネギは私が普通に瞬道術を使えるのに落ち込んでいたので、ネギには要練習としておいた。

序に明日菜さんと刹那さんとの一緒に特訓しており、私は別でエヴァが見守る中で沖一也さんとの特訓を開始するのであった。

 

まぁエヴァは私の特訓相手にすっごく興奮していたが、こればかりは驚くしかなかった。

 

 

そしてまほら武闘会本線が開始され、一回戦は小太郎が、二回戦はクウネルと言うフードを被っている人が勝利した。

 

 

そして私と楓さんの三回戦が開始される事になり、私達はリングに移動した。

 

リングに関しては先の二人との戦闘ではほとんど壊れていない上に、戦闘時間が二人とも二・三分に近いものだったので、私としてはこういう場での戦いに少し緊張していた。

 

だがしかし、実は同時に両手の指を何度も広げては拳を軽く握るという、ある技の準備をしていた。

 

「それでは第三試合、Fight!」

 

試合開始のゴングが宣言がなされたと同時に、私は両腕を胸の前に持ってきて、両手の人差し指と中指を立てて揃えた状態で両腕を前に出し、揃えた指の先から魔力弾を発射した。

 

流石に楓さんも試合開始と同時とは思わなかったのか、この攻撃を受けて少し後ろの地面に倒れた状態になった。

 

「・・・な、な、な、なんだぁ〜!!ミルヒオーレ選手、試合開始前から変な指の動きをしていたのは私も気づいていたが、試合開始と同時に長瀬選手が吹っ飛んだ〜!!!」

 

「・・・後ろに飛んでダメージを削減されましたか。やっぱり、強いですね」

 

そう言って私はフードを外した。

本来なら正体をバラすのはもう少し後と思っていたが、楓さんに本気になってもらったほうがいいと思ったからだ。

 

私がそう言うと、楓さんはゆっくりとした感じで身体を起こした。

 

まぁ同時に司会者から私の名前がバラされたが、この場合は仕方無いと諦めた。

 

「いやぁ~、驚いたでござるな。拙者もその指の動きには注意していたでござるが、まさかそんな指の先から弾を撃つとは」

 

「フフ。一応この技、私のオリジナルじゃなくて、元ネタがあるんですよ?あの指の動きも含めて知ってるかは別ですけどね」

 

「そうなのでごさるか。アリア嬢が何を元にしているか、不思議でごさるな」

 

そして戦いを始めたのであるが、楓さんは分身をして対応しようとして来たが、分身なら幻想郷でも馴染みがあり過ぎるので対応していた。

 

「なら『花吹雪・百花繚乱』」

 

私の使うスペルカードの技を使用し、色とりどりの弾幕を展開し、同時に緩急の違う弾幕の速度に流石の楓さんも回避に専念する。

 

だがしかし、実はこの技の弾幕は相手の動きを制限する事であり、本命は動きを制限された相手に直接当てる攻撃なのだが、今回は瞬道術で相手に体当たりをして対応した。

 

因みに最後に関しては私も毎回使うのを変えているのだが、幻想郷の大半は私もこの技を初見殺しとして考えて作ったのに、上位陣は普通に回避されるのだが、毎度これを律儀と言っていいほど喰らうのはチルノちゃんだけである。

 

他の面々も最後に関しては回避されたり、ボムで対処している。

 

 

楓さんも初見殺しなので攻撃を受け、少し離れた瞬間に上に向けて短距離の瞬道術を行い、身体を丸めて立てに2回ほど回転させた状態から足を出して楓さんの右肩に向けてかかと落としを喰らわせようとしたら、楓さんは素早く回避した。

 

そしてお互いに体制を立て直し、戦うのかと思ったら、楓さんが手を上げて試合放棄を宣言したので、勝負は私の勝ちとなった。

序に折角の偽名まで私の名前に変えられたが、こればかりは仕方無いと諦めた。

 

「いやぁ~、アリア嬢は強いでござるな」

 

「む〜〜(頬を膨らませて怒っている)。こういうのは好きじゃないんですよ、私は」

 

「それは分かっているでござるよ。だけど、アリア嬢はアリア嬢で、この大会に出たのは何ででござるか?」

 

控室に行くまでに楓さんと話をしたのだが、私は参加する理由を聞かれ、一息ついてから故郷へのお土産代と、もう一つの理由を答えた。

まぁこれは、ネギがこの大会に出場するとなってから決めたものでもある。

 

「後は正式な兄妹喧嘩ですね。前にした時は、手抜きの上に色々とネギへの試練みたいな扱いにしてましたからね。まぁネギ本人には正体も隠してましたし、今回は今できる全力で喧嘩するだけですね」

 

流石の答えに楓さんも笑い声を上げながら私の頭を撫で、その答えに納得した様子だった。

 

そしてネギ達も来て、私に参加した理由を聞かれ、超さんとの約束で参戦していたのと、ネギとの兄妹喧嘩と言っておいた。

 

「だからネギ、もし戦うなら決勝戦だろうけど、その時に手を抜いたら、滅茶苦茶に痛い目に後であわせるからね」

 

「・・・僕も、負けないよ!」

 

「そう。けどその前に、タカミチに頑張って勝ちなさいよ?多分この武闘会のルールで戦うなら、私でも勝ちは有るんだからね」

 

そう言ってネギ達と別れ、私は他の試合を観戦した。

 

 

試合に関しては、第四試合はクーフェイさんが勝ったが、腕が折られているので、恐らく私は不戦勝で準決勝までいける事になったのを確信したが、こればかりは仕方無いと内心では諦めた。

 

第五試合に関しては、私の嫌いな魔法使いである高音さんが勝ったが、色々と憐れな姿での勝利であったとしか言いようが無かった。

まぁ女の子としては色々と恥ずかしい上に、後々で『脱げ女』とか変な渾名を付けられそうかなと思った程度である。

 

 

そしてネギとタカミチさんとの第六試合であったが、ネギがタカミチに勝たせてもらったものであったが、ネギの戦闘に関しての急成長を見たので、ある意味ネギは戦闘系に関して異常かもと思った程だ。

 

系列的には恐らくネギは理系よりの天才型で、その内にオリジナルの戦闘術式を構築しそうかもと思ったが、それは何時かなるのかも知れないかなと思うのであった。

 

 

だが次の第七試合に関してはネギ達とは別で、この次に出るエヴァと一緒に観ようと思って一緒にいたら、クウネルさんが現れ、明日菜さんに何かをした様子であった。

 

そしてエヴァ自身もこのクウネルさんと知り合いらしいのだが、それよりも驚いたのは、明日菜さんの身体能力の高さにも驚かされた。

 

まぁエヴァに関してはクウネルさんに弄ばれているので、少し落ち着かせるのに手間どった。

 

だがしかし、明日菜さんが私ですら未だに修得していないと言うか、修得すること事態が超高難易度でもある〘気と魔力の合一〙によって完成する究極技法【咸卦法(かんかほう)】を普通に扱ったのには驚きを隠せなかった。

 

何やら明日菜さんに関して知っている様子であったが、エヴァに対して私とネギの父親でもあるナギの情報を賭け金にしてきたが、それは止めさせた。

 

「ナギの情報は無いですよ。恐らく、何処かで生きているってだけの情報でしょ?」

 

私がそう言うと、クウネルさんは驚いた様子であった。同時にエヴァも私の言った言葉に驚いていた。

 

「その様子だと、私の能力は少ししか知らないんですね。私の使える能力の一つに、情報収集系に特化したのが有るんです。私は育児放棄した上に、私を『助けなかった』父親を思いきり殴りたいですから、こっちに帰って来た時に居場所は真っ先に調べたんですよ」

 

私がそう言うと、エヴァは今いる場所を話せと言ってきたが、無理だと言った。

 

「今父親であるナギの居場所を記しているだろうモノには鍵がかかっていて居場所を調べられないんです。この情報は知っていたのですが、エヴァには言えなかったんです。何しろ何処にいるか分からないので」

 

「なら何故生きていると言える?」

 

「死んだのなら死んだで、その情報が手に入ります。そういったのが無いから、生存はしていると判断しました。なので、父親を殴るのは私の中での決定事項ですので」

 

そして私は明日菜さんの事も少しだが話した。

これに関しては明日菜さんが超レアスキルでもある〘魔法無効化能力〙を保持していたので、前に調べたことがあったからだ。

 

「調べた限りですが、恐らく明日菜さんは元々は魔法界側の人間です。タカミチが明日菜さんをこの学園に連れて来るまでの彼女の過去を調べられませんでしたが、有るのはこの学園に来てからのだけでした。それにナギの居場所以上に、明日菜さんの過去に関しては〘無数のカギ〙がかかっていましたから、恐らく明日菜さん自身に何かしろのヤバい系列の秘密があるんでしょうね」

 

流石に私が言ったことにクウネルさんは冷や汗を出すような感じになっていたが、私からすれば【この場所に】対して【その状態で】来ること事態が間違えているからだ。

 

「クウネルさんのその身体、世界樹のもっている膨大な魔力を利用した作った分身体みたいなものでしょ?私と戦う時もそれなら、それ相応の覚悟をして下さいね。まぁ次は小太郎ですから、徹底的に潰して下さい」

 

「そこまで言いますか?」

 

流石の私の発言にクウネルさんは驚いた様子であったが、これには理由があるのだ。

 

「アレには一度思いきり挫折する事と、認識を改めさせる必要があります。何しろアレ、前衛が戦闘できず、遠距離主体の西洋魔法使いは呪文を唱えさせなければ余裕で勝てるだなんて、余りにも杜撰で、何も知らなさ過ぎるアホですからね。序に、もし戦うのが女の私相手になるなら本気にならないでしょうし、負けたとしても言い訳をするのが目に見えてます。だからクウネルさんに頼むしか無いんです」

 

「・・・まぁ例え貴方を相手にしたら普通に彼の負けは確定でしょうが、そういう事情なら仕方ありませんね」

 

「クウネルさん。貴方はネギに対して何かあるんでしょうが、すみませんが、私とネギの兄妹喧嘩をさせてください。どうせこんな喧嘩をすることもできなくなると思いますから」

 

私はそう言いながらも試合を観戦し、最終的には明日菜さんの持っていたアーティファクトがハリセンの状態からガチの大剣状態に移行し、明日菜さん本人も見た感じだと意識を失っているような感じであったが、刹那さんに倒されて終わった。

 

そして最後の試合の前にクウネルさんは消え、最後の試合に関してはエヴァが速攻で終わらせてしまった。

 

そして二回戦に関しては20分の休憩の後となり、一応念の為に対クウネルさん用の案件を超さんに頼みに行くことにした。

 

 

超さんの所に頼みに来たら、タカミチさんと刹那さんの式神が捕まっていた。

 

まぁタカミチさんは私が超さんの仲間扱いされましたが、私は超さんの仲間ではなく、頼んだ物があったので、それの見返りに今回の武闘会への参加を頼まれたと話した。

 

「けど、結局は金で動いたアルよ?」

 

「仕方ないじゃないですか!!お土産に買うのは大半お酒だし、それに賞金額全てでお酒を買っても、悪かったら宴会で1日で全部消えますからね!!」

 

私がそう言うと、流石の内容に超さんやタカミチさんですら引いており、お酒を送る場所には酒好きの妖怪達が大勢いて、何人ものウワバミやそれ以上の酒豪相手なら賞金額程度の酒など1日で飲み干されるのが目に見えるからだ。

 

そしてタカミチがいるならとし、私は超さんにタカミチさんの開放を要求した。

 

「それはできないアルよ?」

 

「そんなのは百も承知ですよ?ですのでタカミチさん。私が超さんに頼む案件に対して、武闘会が終わるまで何もしないなら、タカミチさんにもいい夢を見させますよ?」

 

「・・・アリアちゃん、僕がそんな取り引きに応じると思うかい?」

 

タカミチさんがそう言うので、私は超さんのいる前で対クウネルさん用の案件を発表すると、流石のタカミチさんも動けない状態であるが、思案顔でキツい状態になっていた。

 

「フフフ。どうします、タカミチ先生。流石に私でも今回のような世界樹の膨大な魔力を使わないとダメな案件なんですよ?これを逃せばタカミチ先生、悪かったら一生後悔しますよ?」

 

「・・・タカミチ先生。私以上の悪じゃないか、この子(汗)(汗)」

 

超さんには引かれましたが、タカミチさんも長く考えた末、私の案に乗ってくれることになった。

 

「それじゃ超さん。私とクウネルさんの戦いに関してだけ、念の為にお願いしますね」

 

そうして私は超さん達のいた場所から消え、会場に戻るのであった。

 

 

 

 

 

「・・・タカミチ先生。流石に私もアリア嬢だけは一番敵に回したくはナイね(汗)(汗)」

 

「・・・そうだね。あの子を敵に回したら、僕達でもキツいよ。それにしても、なぁ」

 

 

 




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