ラブライブ!~穂乃果の家族~ (花陽ラブ)
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穂乃果の家族

新しいシリーズを作りました

穂乃果ちゃんメインの話です
よろしくお願いします!


「うーん…」

 

私、高坂穂乃果!

穂乃果の家族には父親が居ません

別に父親と別れたとかではない

 

母親が2人居る

それはつまり、世の中ではレズビアン

 

と言われる人だ

だからと言って、穂乃果は別に気にはしない

昔からそうだからだ

むしろ穂乃果を大切に育ててくれた人達だから

大好きだ

 

 

「おはよー」

 

「おはようございます、穂乃果」

 

この人は海未お母さん

なんでも名門、園田家の跡取り娘で

凄く有名な人なんだって、穂乃果難しい事わからないけど

凄いんだなって事はわかるよ

 

「おはよう穂乃果ちゃん」

 

この可愛らしい人はことりお母さん

ウチのお饅頭屋さんをやっているんだ

なんでも穂乃果の本当のお母さんとお父さんがやっていたらしく

それを2人が住ませて貰って今に至る

 

穂乃果の

本当のお母さん、お父さんは

交通事故で死んだ

 

お酒を、飲んだ人がお母さん、お父さんが乗っていた車と激しく衝突して

亡くなったらしい

まだ3歳だった穂乃果と産まれたばかりの妹は

施設にあずけられた

 

そこから海未お母さん達が穂乃果だけをなんとか引き取ってくれた

小学生の時

「なぁ!高坂の家族ってお母さんが2人居るんだろう!」

 

「うん!お母さん2人だよ」

 

「ははー!変なの~普通はお母さんとお父さんが居るんだぞ~」

 

こんな事を何回も何回も言われた

でも穂乃果は気にしなかった

だって大好きな2人だったから

 

お母さんが2人だからとかお母さんとお父さんが居るから

関係ない、穂乃果にとって

そんなのは関係ない

 

 

「………」

 

中学校になり

穂乃果の机に悪口がたくさん書かれていた

気持ち悪い

帰れ

 

などなど、平気と言ったら

嘘になる、でも穂乃果は2人を責めない

2人は大好きだから

 

穂乃果は2人には気づかれないようにしていた

けど、2人にいじめられていると気付かれた

 

ことりお母さんがたまたま穂乃果が隠していた

ボロボロにされた教科書を見つけたからだ

 

穂乃果は2人に呼び出された

 

2人は泣いていた

”ごめん”

今でもあの時に聞いたごめんは

耳に残る

 

「大丈夫だよ……きっと、みんな分かってくれるから」

 

それからみんなからのいじめは収まらなかった

海未お母さんは学校学校に話すと怒っていたが

穂乃果は止めたりした

 

あの時はかなり激しい親子喧嘩した

 

それから、今は高校生になり

中学みたいにいじめは無くなり

平和な日々が送れている

 

「じゃあ、行ってくるね!」

 

「はい、気を付けてくださいね…」

 

「いってらっしゃい、穂乃果ちゃん」

 

 

学校の用意をして、玄関前まで行き

靴を履いて、2人に行ってくると伝えて

外に出た

 

 

今日もまた1日始まる

いつもの日々が

 

でも今日はいつもと違う今日が

始まるなんて穂乃果まだ知らない



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家族

家から学校にいつものように向かって

いつもの学校まで道しるべ

いつもの朝

 

 

でも今日はいつもと違う事が起きるとは

この時の穂乃果は思いませんでした

 

 

 

「おっはよ~!」

 

学校に着いて、

クラスに入って、みんなに挨拶してから

自分の机にカバンを置いて、椅子に座って

ちょっとゆっくりしようと思っていたら

 

「高坂さん…おはよ」

 

「あっ、斉藤さん」

 

穂乃果のクラスの斉藤さん

穂乃果はあんまり喋った事はないけど

クラスの中では結構頭が良いタイプ

 

穂乃果とは大違いだ、はは

でも、このあと

 

あんな展開になるなんて

 

「高坂さんの家族って、お父さん居ないんだよね」

 

「うん、うちお母さんが2人居るんだ~」

 

 

「ぷっ…うっわ~」

 

えっ、なんで笑ったんだろう

穂乃果、おかしな事言ったのかな?

 

「やっぱり、高坂さんの家族ってそうなんだ…世間で言ったらレズだよね?やっぱりレズの子ってレズなの?だからここに来たの?」

 

「ち、違うよ?穂乃果は2人に大切に引き取ってくれたんだよ?だから2人とは違う」

 

「どうだか…高坂さんも怪しいよね、だって」

「気持ち悪い、あのレズ達の子供なんでしょ?」

 

「っ!??」

 

 

穂乃果は一瞬

何が起きたのか覚えていない

 

気付いたら、斉藤さんが倒れていた

倒れた斉藤さんを穂乃果は何発か殴っていた

穂乃果をバカにされたから?違う

レズだと思われたから?違う

 

 

大切な人達をバカにされたからだ

 

穂乃果はもう慣れていたはずだ

こんな事

 

でも家族の事は別だ

穂乃果の事は構わない

 

でも、家族だけはバカにしないで

 

 

そのあと、騒ぎを聞き付けた

先生に穂乃果は抑えられて

酷く説教されたらしい

 

あんまり覚えてない

気が付いたら

 

家まで向かっている道中だった

どうやら、家に返されたらしい

 

多分、海未お母さんもことりお母さんもすでに知っているだろう

 

めちゃくちゃ怒られるだろう

普段はクラスメイトを殴るような事をしない

穂乃果が殴ってしまった

 

海未お母さんは特にそうゆう最低な事には厳しかった

何度も海未お母さんに怒られた事だろうか

 

ことりお母さんも普段は優しいが

一歩、人としてやってはダメな事をしたら

めちゃくちゃ怖い

 

 

小学生の時に、イタズラで虫をいじめていたら

ことりお母さんに頬を叩かれて

押入れに閉じ込められた

 

あれから弱い物イジメはしてはいない

いけない事だから

 

 

と考えていたら

家の前に居た

 

どうしよ、怒られる

 

そんな事を考えていたら

扉が空いて

2人が待っていてくれていた

 

「えっと……ただいま」

 

とりあえず帰ってきて

笑顔でただいまと言った

 

その時に、2人が優しく抱き締めてくれた

 

「ごめんなさい、穂乃果…ごめんなさい」

 

「ごめんね……」

 

2人は涙を流しながら

穂乃果に謝ってきた

 

「なんで?なんで2人とも謝ってるの?悪いのは穂乃果だよ?2人とも何にも悪くないよ」

 

「穂乃果……先生から聞きました、穂乃果は私達の事を悪く言われたから殴ったんですよね?」

「だから、いつもいつも、穂乃果がいじめられているのは私達のせいだと思っていました、穂乃果は楽しそうにしてくれてますが本当はもっと、普通の家族と

……」

 

「ダメ!!それ以上言わないで、確かに」

「2人の事でいじめられたりする、けどねだからって、穂乃果は2人を憎んだりしない、嫌いにならないよ?だって大好きだから、家族だから」

 

そう家族だから

 

1度無くした、家族をまた

作ってくれた

 

穂乃果に家族を教えてくれた

大切な2人

 

 

大好きな2人

 

 

「穂乃果ちゃん…」

 

「穂乃果…」

 

 

「穂乃果は大丈夫だから……穂乃果は2人が大好き」

 

そうこれからもずっと

 

 

穂乃果の大切な

たった2人の家族

 

第2話

 



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友達

あれから2日ぐらいが経って

穂乃果は学校に向かう

 

あの事件以来

穂乃果は自宅待機を言われて、2日間

家に居た、少し行きたくないけど

 

そんな事行ったら、怒られちゃうし

ゆっくり学校に向かった

 

 

 

「穂乃果…?」

 

学校に着いて、クラスに入ろうか

迷っていたら

隣クラスの友達の真姫ちゃんが話し掛けてきた

 

「や、やっほー真姫ちゃん…2日ぶりだね」

 

「そうね、全くあんたが学校に居なかったから…さみし」

 

「さみし?」

 

「~~~、なんでもないわよ!!それより早くクラスに入りなさいよ、全く」

 

こんな風に真姫ちゃんはちょっと素直じゃなくて

でも優しいから

穂乃果は真姫ちゃんが好きだな

 

それより、早くクラスに入らなきゃ

よし、入るぞ

 

「おはよ~」

 

クラスの扉をゆっくり開けて

恐る恐る入ったら、既にクラスに居るみんなが

穂乃果を見てくる

 

やっぱりそうだよね、あんな事したんだもん

みんな怖いよね

 

「あっ、穂乃果ちゃんおかえり~!やっと学校来れるようになったんだね」

 

「もぉ~心配してたんだよ~みんな」

 

えっ、みんな?

穂乃果はてっきり、みんな怖がってると思ってた

 

「……うぅ、みんな~優しい~」

 

穂乃果は勝手に涙が流れてきた

クラスのみんなは穂乃果を怖がってなんか

いなかった、良かった

 

みんな優しいや、みんな大好き

 

 

「あっ、高坂さん登校出来るようになったんだ、良かったね」

 

「あっ、星空先生」

 

穂乃果のクラスの副担の星空凛先生

海未お母さんとことりお母さんとは

学生時代からの友人らしく、穂乃果の事もよーく知ってる

 

今は、みんなの前だから名字で呼び合ってるけど

 

2人っきりや、家に遊びに行ったら

 

穂乃果ちゃん

凛ちゃん

って呼び合ってるんだ

 

「今日は私がする事になったから、出席取るよー」

 

今日からまた、学校頑張らなきゃ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果ちゃん、待った?」

 

「ううん、大丈夫だよ凛ちゃん」

 

お昼休み、穂乃果は凛ちゃんと久しぶりにご飯を食べようと屋上に居る

 

久しぶりの学校での昼休みテンション上がる!

 

「ことりちゃんや海未ちゃんから聞いたよ~いっぱい泣いたんだってね、穂乃果ちゃん」

 

「うぅ、もうやめてよ…その話は」

 

2日前の事を持ち出されて

穂乃果はトマトみたいに真っ赤になっているのが自分でもわかるぐらい熱くなっているのがわかった

 

「でも、2人ともこうとも言ってたよ?あんな事言ってくれるようになったんだって嬉しそうだったよ」

 

「そっか……」

 

そっか、2人が

へへ、嬉しいや

 

 

 

そして、お昼休みからしばらくして

 

学校が終わり、家がもうすぐって所で

家の前にある人が居た

 

 

「………」

 

なんだろう、あの人

凄く怪しい、なんか変な帽子みたいの巻いてるし

 

まさか、ストーカー!?どっちのなんだろう

海未お母さん?ことりお母さん?

まさか穂乃果の!?

 

ど、どど

どうしよ

 

「……」

 

ヤバイ!?こっちに近づいてきた

変な事されちゃう

 

「た、助け「ちょっと、なんかと勘違いしてないあんた?覚えてない?にっこにっこにー♪」

 

「あっ!にこちゃん」

 

 

第3話

 

 

 



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「にこちゃん!?」

 

「ふん、やっと思い出したのね…しっかし、あんた小さい頃はこんなんだったのに大きくなったわね」

 

矢澤にこちゃん

現在、バラエティとかで活躍してる

矢澤ニコニー、御本人だ

 

そしてことりお母さんと海未お母さんの学生時代から知り合いで穂乃果を小さい頃から知ってくれてる人だ

 

「穂乃果もう17歳だもん、大きくなるよ!」

 

「そっか、立派になったわね」

 

にこちゃんは穂乃果の頭を優しく撫でてくれた

にこちゃんの手はスッゴク暖かかったな

 

へへ♪

 

「あっ、にこちゃん…久しぶり♪」

 

「ことり…久しぶりね、お邪魔するわね」

 

 

お店の扉から店の衣装で出てきたことりお母さんがにこちゃんに気付いて

にっこり笑って中に入った

 

「ただいま、ことりお母さん」

 

「お帰りなさい穂乃果ちゃん♪」

 

穂乃果も中に入って、自分の部屋に向かって

中に入り、部屋着に着替えて、にこちゃんが居る

部屋に入った

 

「にこちゃん、なんで今日は穂乃果の家に来てくれたの?今日はお休み?」

 

「今日はテレビの収録でたまたま近くに来たからきたのよ、久しぶりにあんたの顔見たくなったしね」

 

にこちゃんは自分のスマホから今の待受を見せてくれた

穂乃果がまだ小さい時で

 

ことりお母さんや海未お母さん、にこちゃん、凛ちゃん達が集まった写真を見せてくれた

 

「うわー!穂乃果小さい」

 

「当然よ、まだ4歳の時じゃないかしら、あの時はみんなであんたの面倒を見てたわ」

「あん時のあんたはにっこにっこにー♪だって嬉しそうにしてくれて、可愛かったわ」

 

「うぅ、今だって出来るよ!!」

「に、にっこにっこにー♪」

 

「恥ずかしそうにしてるじゃない!?」

 

ば、バレてしまった

流石にこちゃん

 

「そーいや、海未は居ないの?」

 

「海未お母さんはまだお仕事だよ?」

 

「そう…」

 

「??」

 

「穂乃果、あんた…ことりと話がしたいからちょっと出てくれないかしら?」

 

にこちゃん、いつもより真剣な顔だ

本当に大事な話なんだ

 

なんだろう、気になる

でも聞いたら怒られるかな

 

「う、うん…ことりお母さん呼んでくるね」

 

穂乃果の事なんだろうな

穂乃果に話せない事?

 

まさか、捨てられる

そんな嫌だよ

 

穂乃果、みんなの事大好きなのに

 

「お待たせにこちゃん、話って?」

 

 

ちょっとだけなら

話聞いていいよね

 

 

 

「実わね、あの子の妹の事なんだけど」

「見つけたのよ…」

 

「えっ…穂乃果ちゃんの?」

 

妹?

穂乃果の本当の妹

 

えっ、でも小さい頃に別れてから

ずっと会ってない

 

その妹が見つかった?

 

(ガサッ)

 

「っ!?穂乃果……聞いてたの?」

 

「ご、ごめんなさい…穂乃果、気になって」

 

「まぁ、いずれ知るんだし…大丈夫よ」

「あんたの血の繋がった妹が広島で見つかったわ」

 

「広島……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お姉ちゃーん?花陽お姉ちゃん」

 

「……どうしたの?」

 

第4話

 

 



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小泉さん

「穂乃果の……本当の妹?」

 

「えぇ、貴女の生き別れの妹よ」

 

「いきなり、そんな事言われても…穂乃果わかんないや」

 

「そうよね、悪かったわ…ゆっくり休みなさい」

 

 

穂乃果は黙ったまま、頷いて

自分の部屋に入ってすぐにベッドに寝転んで

天井の電気を眺めていた

 

「……妹か」

 

 

 

もぉ~!!にこちゃんがあんな事言うから

気になって仕方ないじゃん!

穂乃果はベッドの上からゴロゴロと左右に体ごと動いていた

 

もういいや、寝ちゃお

あっ、明日……命日だ

 

いか……な、きゃ…

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁ~あ、よく寝た!」

 

今日は学校はお休み!

そして、穂乃果のお父さんとお母さんの命日

 

いつもより早起きして、用意しなきゃ

 

 

「あっ、そうだ…その前に言っとかなきゃ」

 

 

「海未お母さん、ちょっと良いかな?」

 

「おはようございます、穂乃果…何ですか?」

 

穂乃果は海未お母さんの部屋の前に来て

本人が居るか確認してから、部屋に入って

 

用件を伝える

 

「今日のお墓参り、穂乃果1人で行きたいんだけど、良いかな?」

 

「1人でですか?まぁ…せっかくの機会ですから、私達はまた違う時間に行きますから、ゆっくりお話でもしてきて下さい」

 

「海未お母さんありがとう!じゃあ行ってくるね」

 

「あっ、こら穂乃果!朝食を食べてからにしなさい!」

 

 

今日の命日は穂乃果、1人で行く事になった

なんでかって言ったら

 

なんでか、穂乃果1人でゆっくりと本当の両親に会いたくなった

話したいって気持ちもあった

 

穂乃果は家を出て

海未お母さんから貰ったメモを見ながら、お墓がある場所に向かった

 

 

メモを見ながら歩いていたら

この町には見かけない女の子がウロチョロしていた

何してるんだろう?困ってるのかな

 

「あ、あの~?」

 

「は、はい!??」

 

「何か、探しているんですか?」

 

穂乃果は女の子に話しかけたら

女の子は凄く怯えた様子になっていた

びっくりさせちゃったな

 

「あっ、あの…実は此処に行きたくて、迷子になっちゃって」

 

女の子は緊張した様子で

行きたい場所が書かれたメモを見せてきた

 

「あっ!此処なら穂乃果も行くから、一緒に行きましょう!」

 

「っ……、あっそうなんですか、良かったです」

 

一瞬、女の子がびっくりした表情をしたが

気にしない事にした

 

女の子の名前はハナヨちゃんって名前らしく

 

わざわざ、広島からお墓参りしに来たみたい

穂乃果と一緒だね!って話をしながら

 

目的地に着いた

 

「じゃあ、穂乃果、行くね!」

 

「は、はい!ありがとうございました」

 

「ううん!大丈夫だよ、またいつか会えたらいいね!またね」

 

 

穂乃果は女の子と別れて

穂乃果の本当の両親のお墓の前に着いた

 

「今日、1人で来たんだよ?お父さん、お母さん…」

 

ゆっくりとしゃがんで、高坂と書かれた

墓を触って

この中に居るんだなと考えたら

不思議な気持ちになる

 

そんな事を考えいたら

 

 

「あっ……」

 

「あっ…」

 

またあの女の子に再開した

 

第5話

 



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再会の姉妹

「あっ、さっきの…」

 

「やっぱり……そうなんだ」

 

「えっ?」

 

「初めまして…っておかしいか、久しぶりだね」

「穂乃果お姉ちゃん…」

 

えっ…お姉ちゃん?

 

って事は…

 

「穂乃果の…妹の」

 

「花陽です……今は小泉花陽って名前なんだよ」

 

「そうなんだ……びっくりしちゃったよ」

 

そうなんだ…穂乃果の妹

この子なんだ

 

びっくりしたな、まさかこんな場所で出会うなんて

凄い事だな

 

 

あれから一緒にお墓参りして

せっかくだから穂乃果の家に招待する事にした

 

花陽ちゃんに穂乃果の今の家族に会わせたかったから

仲良くしてくれたらもっと嬉しい

穂乃果の大切な家族だから

 

 

「此処が穂乃果の家だよっ!」

 

「花陽の家でもあるんだよね…」

 

「あっ、そうだよね、花陽ちゃんの家でもあるんだ」

 

家の前に着いて

ジャーんと紹介してから

 

家の中に入れてあげた

 

「ただいまー!お客さんお客さん連れてきたよー!」

 

「お、お邪魔します…」

 

 

「穂乃果、お帰りなさい…まったくお客さんを連れてくるなら先にいい…………」

 

「お帰りなさい穂乃果ちゃん…お客さんって」

 

「……初めまして、ことりさん、海未さん…小泉花陽です、穂乃果お姉ちゃんがお世話になっています」

 

あれ?なんだろう

なんでこんなピリピリした雰囲気なんだろう

 

「と、とりあえず入ってよ!たくさんお話したいな〜」

 

「うん!花陽もお姉ちゃんの話、いっぱい聞きたいな」

 

 

 

そこから穂乃果の部屋に案内して

ゆっくり話をした

 

今までの事

学校の事

友達の事

 

たくさんたくさん、話した

話せなかった分を取り戻すみたいに

 

「穂乃果、花陽!ご飯が出来ましたよ」

 

 

「あっ!ご飯出来たみたいだね、花陽ちゃん食べよ」

 

「もちろんだよ♪」

 

 

 

 

「ふぅ〜美味しかったです」

 

「花陽ちゃんってご飯大好きなんだね…穂乃果びっくりしちゃったよ」

 

ご飯を食べ終わり

うちのご飯をたくさん食べた花陽ちゃんを見て

 

みんなでびっくりしていた

 

「うっ、恥ずかしいです…」

 

たくさん食べたと言ったら

顔を真っ赤にして恥ずかしそうに顔を俯いてしまった

可愛いな、花陽ちゃんは

 

「はは、大丈夫だよ…穂乃果もたくさん食べたし」

 

優しく頭を撫でてあげたら

嬉しそうに笑ってくれた

 

良かった

 

「いきなりなんだけどね、穂乃果お姉ちゃんにはお願いがあるんだ…」

 

「うん、何?穂乃果に出来る事ならなんでも言ってよ!」

 

「あのね…穂乃果お姉ちゃん、花陽の家で住まない?」

 

「えっ……」

 

妹の花陽ちゃんから聞こえたのは

一緒に住まないかとゆうお願い

 

一緒に住んだら、海未お母さんやことりお母さんと住めなくなるの?

えっ?やだよ、そんなのやだ

 

でも…血の繋がった妹のお願い

 

穂乃果も住みたい

でも…

 

 

どうしたら……

 

 



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ピアノ

「穂乃果お姉ちゃん…花陽と一緒に住もう?花陽のお母さんやお父さんにはちゃんと話すから」

 

「で、でも……」

 

花陽ちゃんとは暮らしたい

でも、穂乃果には家族が

 

「穂乃果には…ことりお母さんや海未お母さんが居る…だから一緒には暮らせないや」

 

「なんで?なんでなの…あの2人と一緒に暮らしてても良い事ないよ?だったら花陽の普通の家族と一緒に」

 

「帰って……いくら花陽ちゃんでも今の穂乃果の家族を馬鹿にしたら怒るよ?帰って!!!!」

 

「………わかった、でも花陽諦めないからいつか絶対に迎えにくるからね、穂乃果お姉ちゃん」

 

 

花陽ちゃんは2人を馬鹿にした

だから帰って貰った

でも花陽ちゃんは諦めていなかった

 

穂乃果も本当なら一緒に暮らしたい

でもあんな言い方ないよ

 

花陽ちゃん…

 

 

 

 

花陽ちゃんが帰ってから

沈黙が数分続いた

 

そんな沈黙を破ったのは海未お母さんだった

 

「穂乃果……やっぱり」

 

「海未お母さん、もし……今から言う事が穂乃果の事だったら、怒るよ?」

「穂乃果は、他の家族と一緒には暮らさないよ?だって、今の家族が穂乃果の本当の家族だから」

 

 

海未お母さんが言おうとした事が

穂乃果にもなんとなくわかった

 

”やっぱり…普通の家族の方が良いですか?”

 

って

そう感じた

 

穂乃果は

やっぱり今の

 

海未お母さんとことりお母さんが

大好きだから

 

 

「そうですか……私も穂乃果やことりが大好きです」

 

「ことりも、穂乃果ちゃんや海未ちゃんが大好き♪」

 

「へへ、やった♪」

 

ことりお母さんも海未お母さんも大好きだと言ってくれた

穂乃果は嬉しくて

2人に思い切り抱き着いた、嬉しいな

 

 

 

 

「行ってきます!!」

 

翌日

朝、学校に向かう為に家を出ていった

 

「急がなきゃ〜遅刻しちゃうな〜!」

 

手に持っていたパンを口に加えて

ダッシュで向かう

 

 

「ふぅ〜間に合った」

 

あれからなんとか学校に着いて

クラスの中に入って

 

自分の席に座って授業の準備をした

 

 

 

 

 

 

「ふぅ〜やっと終わった」

 

「遅かったわね穂乃果」

 

全ての授業が終わり

真姫ちゃんが居る

音楽室に入り

 

早速遅くなった理由を聞かれた

 

「いや〜先生にお説教されちゃって」

 

「どうせ、そうだと思ったわ…今日は何を聞きたいの?」

 

相変わらずだなと顔をされてから

真姫ちゃんはピアノに座り、何を聞きたいか聞いてきてくれた

穂乃果は真姫ちゃんが引いている曲が好き

 

なんだか心が落ち着く

不思議な力がある

 

「今日はあれが聞きたいな…!」

 

「あれね…わかったわ」

 

真姫ちゃんと初めて出会った時に聞いた曲

 

愛してるばんざーい

 

真姫ちゃんの気持ちが伝わる

素敵な曲

いつも真姫ちゃんから引いて貰っている曲

 

今日も素敵だな〜

 

 

 

 

 

 

「……」

 

 

 

 



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隣のクラス

「じゃあね真姫ちゃん!今日もありがとう」

 

「えぇ、また明日」

 

 

音楽室から真姫ちゃんと別れて

扉を閉めて

 

学校から出ようとゆっくり歩いていたら

 

「隣クラスの高坂さんだよね?」

 

「えっ?うん…そうだよ?」

 

 

隣のクラスの子だよね?

って事は真姫ちゃんとクラスメイトか!

 

でもなんでクラスメイトの子が穂乃果の事

話し掛けたのかな?

 

「西木野さんと仲いいよね…」

 

「うん!真姫ちゃんとはスッゴク仲良しだよ♪って話したら、真姫ちゃんすぐ怒るんだけどね」

 

「っ…つ…く」

 

「えっ?」

 

「あんた、ムカつくんだよ!西木野さんといつもいつも、一緒に居やながって!!」

 

穂乃果は一瞬何が起きたのかわからなかった

その子が穂乃果の胸ぐらを掴んできて

 

階段の近くに居たからそのまま

穂乃果は階段から落ちた

 

 

「…………」

 

「ち、違う……わ、私は悪くない、悪くない」

 

「何の音!?っ…穂乃果!??」

 

「穂乃果ちゃん!?穂乃果ちゃん…しっかりして穂乃果ちゃん!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?

此処はどこ何だろう

 

穂乃果は確か……あの時

そうか階段から落ちて

 

 

って事は死んじゃったのかな

天国?地獄?

でも穂乃果、地獄は行きたくないな〜

 

閻魔様怖そうだし

それに

 

まだことりお母さんと海未お母さんに

お別れ言ってない

いやだよ…まだ死にたくない、まだ

三人で生きていたいよ、神様お願いします

 

穂乃果なんでもするから

穂乃果を2人から離れさせないで

 

 

 

「……」

 

その時

穂乃果はゆっくりと目を開けた

 

真っ先に目に入ったのは

ずっと泣いていたのか

 

顔が真っ赤で涙を流している海未お母さんとことりお母さん

それに凛ちゃん、希ちゃんが居た

 

あとから聞かれたけど

にこちゃんもたまに来てくれたみたい

 

ことりお母さんと海未お母さんは穂乃果が目を覚めたのを気付いてすぐに

抱き締めてきた

 

温かい、それに体が震えていた

 

嬉しかった、ごめんね

 

心配掛けて、ごめんなさい

 

 

 

 

「穂乃果!?」

 

しばらくして

真姫ちゃんがやってきて

 

目が覚めている穂乃果に気付いて

 

珍しく大きな声でびっくりしていた

あんな真姫ちゃん初めて見たよ

 

 

その真姫ちゃんの後ろから

穂乃果を突き落とした子も来ていた

 

その子は凄く謝っていた

海未お母さんもことりお母さんも怒っていたけど

 

穂乃果がなんとか説得して

この件は丸く収まる事になった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだちょっと頭痛いや……」

 

あれから数日経って

明日には退院出来る事に決まった

 

良かった…病院の料理に飽き飽きしてたんだよね

 

なんて考えていたら

病室の扉からコンコンとノックしてきたので

穂乃果は返事をして

 

入ってくる音がした

 

海未お母さんかな?ことりお母さん?

 

「心配したわよ〜穂乃果」

 

「にこちゃん!」

 

 



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昔の話

「あんた、頭打ったんだってね…」

 

「へへ、色々あって…」

 

「はぁー、あんたにはいつも心配させられるわね」

 

にこちゃんは苦笑いをしながら、椅子に座り

穂乃果の頭を撫でてくれた

 

「ごめんね、にこちゃんまで心配させて」

 

「いつもの事よ…あんたの両親が心配性なだけよ」

 

「海未お母さん達が?」

 

「そうよ?良い機会だから、昔の話しましょうか…今日はオフだからゆっくり出来るし」

 

穂乃果の小さい頃の話か

 

穂乃果も気になるな!

そして、にこちゃんは話始めた

 

 

 

「あれはあんたがまだ幼稚園にも行ってなくて、まだ三人で暮らしたばっかりの頃よ」

 

 

〜〜〜〜〜

 

「あっ、にこですか?こんな夜に申し訳ないのですか、穂乃果が…」

 

「穂乃果?あぁ…あんた達が一緒に暮らしてる子ね、どうしたのよ」

 

「えぇ、実はいきなり穂乃果が熱出てきて、かなりしんどそうで…どうしたら良いのかわからなくて」

 

夜10時からいきなり海未から電話があったから

何かなと思ったら

あんたが高熱を出して、どうしたら良いのか分からなかったみたいね

必死ににこに話してたわ

 

「とりあえず、落ち着きなさい…私がすぐに行くから待ってなさい」

 

「あ、はい…お願いします」

 

 

 

「お待たせ、穂乃果は?」

 

「布団で寝かせてます…」

 

あんたが寝ている寝室に入ったら

ことりが今にも大泣きしそうな顔であんたの事を看病してたわ

まぁ、初めて子供見るんだもんね無理もないわ

 

「あれ〜?にこにー?」

 

「そうよ、あんたのスーパーアイドルのにこにーよ…穂乃果、しんどくない?」

 

「うーん、いつもとちがうかんじがする」

 

「なるほどね…風邪ね」

 

「えっ?風邪…」

 

「子供は普段から体温は高いし、熱が出たら大体みんな高いわ…穂乃果の様子から見て元気そうだし、風邪でしょね」

 

風邪と言われた二人の顔はびっくりしていたわ

えっ?ほんとに?って感じね

二人にはしっかり説明してあげた

 

「今日はにこ泊まるわ…帰っても、穂乃果の事気になるし…二人もにこが泊まってくれた方がいいでしょ?」

 

 

「は、はい…正直、私達だけでは何をしたら良いのかわからないので」

 

「にこちゃん居てくれて良かった…」

 

「おチビの世話なんて、慣れてるしね…にこにーに任せなさい」

 

~2日後~

 

「にこ、本当にありがとうございます」

 

「これからもわからない事があったら話しなさい…手伝いにきてあげるから」

 

「にこにー!」

 

「ん?どうしたのよ…穂乃果」

 

「にこにー!ありがとう、ほのかね…にこにーみたいなきれいなおんなのこになりたい!!だからがんばる」

 

「ふふーん、にこにーみたいになりたいのならこれからたくさん頑張れる事は頑張りなさい、そしたらにこにーみたいになれるわ」

 

「うん!ほのかがんばる、なるったらなる!」

 

 

~~~~~~~

 

「穂乃果そんな事言ったの?」

 

「えぇ、話してたわよ、可愛かったわね、あの頃は」

 

なんだ

 

昔からなんだ……

 

穂乃果がにこちゃんに憧れてるの

穂乃果ね、にこちゃんみたいに綺麗で

みんなから憧れる女の子になりたい

 

今は恥ずかしくて言えないけど

今でも憧れてるんだよ?

 

 



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昔の話2

「ねぇねぇ!もっと昔の話聞きたいな」

 

「もっと聞きたいの?仕方ないわね~」

 

穂乃果はもっと、昔の話を聞きたくなって

にこちゃんの服を掴んでお願いしてみた

 

そしたらにこちゃんは腕を組んで、何を話そうか考え始めました

 

 

 

「よし…この話にするわ」

 

どうやら決めたらしく、にこにこ笑顔で話しました

 

 

~~~~~~~~~

 

「うみちゃんな~んかだいっきらい!!!!」

 

「ほ、穂乃果!」

 

 

 

 

あれは母の日の事だったわ

こころやここあ達と母の日のプレゼントを用意してる時に

海未からまた電話があってね

 

「もしもし?海未どうしたのよ…」

 

「うぅ……に”こ”ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”ぉ”!」

 

電話に出たら、今まで聞いた事のない

海未の泣き声が聞こえて、これは穂乃果とまた何かあったなと思ったわ

 

「はぁ、何があったのよ……」

 

「実は…」

 

話は簡単だ

穂乃果が母の日のプレゼントに何が欲しいかと聞いてきて

何でもいいと答えたら、穂乃果は怒ってしまったらしい

 

なんて平和なケンカなのだろうかと思ったわ

 

 

「それで、穂乃果がウチに来ていないかって電話してきたのね、まだ来てないわよ?」

 

「そうですか、ありがとうございます…」

 

「うん、来たら教えてあげるわ、またね」

 

(ピンポーン)

 

海未からの電話を切ってすぐに家のインターホンが鳴った

鳴らしてる本人はなんとなく分かっている

 

恐らく、海未が探している子だろう

 

「やっぱりあんたね……」

 

「……」

 

家の扉を開けたら

来る間に何回かコケたのか服が汚れて

今にも泣きそうな顔をしていた

 

こんな姿を見たら、怒るに怒れないわね

と思い、穂乃果を優しく抱き抱えて

 

汚れた服を脱がし、着替えさせてやった

 

 

「これでよし…」

 

最後にコケた場所に擦り傷などがあったので動物の可愛らしいテープを貼って上げたりした

気に入ったのかちょっと笑ってくれた

 

 

「ところで穂乃果…あんた、家から出て行ったんだってね」

 

「……」

 

さっきまでにこにこ笑っていたのに

その話題になった途端に笑わなくなった

はぁ、わかりやすい

 

「あんたが出て行ったからお母さん達心配してるわよ?何かあげたかったんじゃないの?」

 

「………あげたかった」

 

「よし、それならにこにーが仲直り出来るスペシャルなプレゼントを教えてあげるわ!」

 

「えっ!ほんと」

 

「えぇ、みんな笑顔に出来るスペシャルなプレゼントよ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果!」

 

「ほら、行きなさい」

 

あれから私と一緒にプレゼントの用意をして

プレゼントが用意出来たから、海未に連絡して

 

 

穂乃果を家の前まで送ってあげた

 

「あの……ことりちゃん、うみちゃん…しんぱいさせちゃってごめんなさい」

 

「うぅ、大丈夫だよ?ことり達は穂乃果ちゃんが無事なだけで嬉しいよ」

 

「本当ですよ、良かったです」

 

「それでね…にこにーとね、ふたりにプレゼントつくったんだ」

 

「「プレゼント(?/ですか?)」」

 

「これ……ほのかとことりちゃんとうみちゃんかいたの」

 

穂乃果が描いた

3人が笑顔の絵はとっても幸せそうでこっちまで

幸せな気分になれる絵だった

 

 

もちろん、そんな絵を貰った

二人はまたまた大号泣してた

 

~~~~~~~

 

 

「そーいや、あの絵まだあるのかしらね」

 

「額に大事そうに飾ってるよ?、あの絵ってそんな時のなんだ」

 

 

 

 

 

 

 

数日後

 

 

「ふぅ~!また久しぶりの学校だ!頑張らなきゃ」

 

あれから退院した穂乃果は

 

また、学校生活を送ろうとしていた

 

 

 



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絵里ちゃん

「へへ~今日のご飯ってなんだろうな」

 

学校が終わり、穂乃果は今日の晩御飯を楽しみにしながら

スキップして家に向かっていました

 

「おっと…」

 

「あっ、ごめんなさい!」

 

あまりにも楽しみにしていたせいで

おじさんとぶつかってしまった

慌てて穂乃果は謝って行こうとしたら

 

「逃がさないよ、まさか謝っただけで済むと思っているのか?」

 

おじさんは穂乃果の手を握ってきて

穂乃果はびっくりして離れようとするけど

 

やっぱり男の人には力には勝てなくて

 

「は、離してください!謝ったじゃないですか」

 

「今さっき、ぶつかったせいでおじさんの体ボロボロなんだよ、責任取ってよ」

 

嘘だ、軽くぶつかっただけで

そんなになる訳がない

 

穂乃果でもわかる事だ

それに穂乃果を触るおじさんの手つきが気持ち悪かった

早く離れたい

いやだ、触らないで

 

「お願いします…両親も心配するから、早く帰りたいです」

 

「だったら、おじさんの言うこと聞かなきゃな」

 

うぅ、おじさんの手が

穂乃果の足を触ってきた

凄く気持ち悪かった、いや辛いよ

 

助けて、誰か助けて……

 

「ちょっと…そこのおじ様?」

 

「あぁ?っ!??」

 

穂乃果は何が起きたのか分からなかった

 

綺麗な女性の声が聞こえた瞬間

おじさんの手が離れて、穂乃果の後ろにおじさんが倒れていた

 

「危なかったわね、穂乃果」

 

綺麗な女性は穂乃果の名前を呼んでから

帽子とサングラスを外した

 

その正体は、海未お母さんやことりお母さんの学生時代の友人で

穂乃果もよく知っている人だった

 

「え、絵里ちゃん?」

 

「あら?覚えていてくれていたのね、嬉しいわ」

 

「うぅ……絵里ちゃぁぁぁぁぁん!!」

 

穂乃果はさっきまで我慢していた

涙が一気に出てきて

 

絵里ちゃんに抱き着いた

穂乃果は数分間ずっと泣いてしまった

 

 

 

 

「本当に久しぶりだね絵里ちゃん」

 

「来るなら前もって知らせてくれたら良かったのに…」

 

しばらくして、穂乃果達は家に帰って

 

ことりお母さんも海未お母さんも絵里ちゃんが居て

びっくりしていた

やっぱりびっくりするよね♪

 

絵里ちゃんは今

外国でモデルや色んな事をしているみたい

流石絵里ちゃん!憧れるな

 

 

お母さん達が、凛ちゃんや希ちゃんを呼んでいた

 

絵里ちゃんが帰ってきて嬉しいんだ♪

 

 

穂乃果は大人しく、自分の部屋に入って

ベッドに寝転んだ

思い出すのは、おじさんにイヤラシイ事をされた感触

まだ残っていた

 

気持ち悪かった…凄く辛かった

痴漢された人の気持ちわかるかも

 

「穂乃果も気を付けなきゃな…」

 

そう呟いて

ゆっくりと瞼を閉じて

深い眠りをついた

 

 



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お泊まり

穂乃果は学校の帰り道を歩いていた

 

あれ?確か、家で寝ていたのに

夢なのかな…

 

 

あっ、あの人って…今日触ってきた

おじさんだ、避けなきゃ

 

穂乃果は当たらないようにかなり離れた距離からおじさんと反対側に移動したのに

おじさんがいつの間にか穂乃果の目の前に立っていて

 

おじさんは穂乃果の体を触ってきた

穂乃果は何度も何度も、嫌がった

けどおじさんはやめてくれない

 

涙を流していた

いやだ、助けて

 

海未お母さん、ことりお母さん…絵里ちゃん

 

「穂乃果っ!!」

 

「っ!??」

 

やっぱり夢だったのか

海未お母さんが起こしてくれたみたい

 

本当に涙を流していたのか頬が濡れているのがわかる

海未お母さん、ことりお母さん…絵里ちゃん達もみんな

穂乃果が心配で来てくれた

海未お母さんいわく、穂乃果は凄くうなされていて

涙を流して、やめてと言っていたらしい

 

穂乃果は今日あった事を話して

絵里ちゃんに助けてくれた事も話した

 

ことりお母さんも海未お母さんも優しく抱き締めてくれた

落ち着ける、さっきの夢なんて忘れられるぐらい

 

「まったく、穂乃果はこれから周りをよく見て行動して下さいね?」

 

「今回みたいになりたくないでしょ?穂乃果ちゃん」

 

「うん、気を付けます」

 

2人にはこれから気を付けると話した

穂乃果もあんな思いしたくないし

 

 

 

 

「あっ、穂乃果ちゃんにはまだ話してなかったね…今日からしばらく絵里ちゃんうちで泊まるんだ」

 

「えっ、絵里ちゃんうちに泊まるんだ!やった」

 

ことりお母さんから今日から泊まる事に決まった

と聞かされて、穂乃果は嬉しくて

絵里ちゃんに抱き着いてピョンピョン跳ねた

 

「コラ穂乃果…夜も遅いのですから静かにしなさい」

 

「まぁまぁ、海未…仕方ないじゃない」

 

「絵里は穂乃果に甘すぎます」

 

ピョンピョン跳ねる穂乃果を見た海未お母さんが注意してきた

穂乃果はしゅんと顔をしていたら

絵里ちゃんは穂乃果を庇ってくれた

 

でも穂乃果に甘いと絵里ちゃんまでお説教されちゃう事になっちゃった

ごめんね絵里ちゃん

 

 

 

「ごめんね絵里ちゃん…穂乃果を庇ったせいで」

 

「良いのよ…慣れっこだから」

 

あれから数分間

海未お母さんのお説教があって

ことりお母さんが止めてくれなかったらもっと長かったかもしれない

 

絵里ちゃんが寝る場所はどこが良いのか話になり

最初だから穂乃果の部屋に寝てと頼んだら

一緒に寝る事に決まった

 

やったね♪

 

絵里ちゃんに穂乃果のベッドの横に布団を敷いて寝る事になった

今はゆっくりと話をしている最中だ

 

「そろそろ寝ましょ、また明日話しましょうか」

 

「うん!わかったよ、おやすみなさい…絵里ちゃん」

「あと、今日はありがと…」

 

「当然の事しただけよ…良い夢見れたらいいわね」

「おやすみなさい」

 

絵里ちゃんは穂乃果のおデコに優しくキスをしてきた

穂乃果は顔を真っ赤にさせて

びっくりしたけど、外国人の挨拶はキスだと聞いた事がある

 

多分、挨拶だったんだ

 

びっくりさせないでよ

ドキドキしちゃうよ

なんて心の中で思いながら

良い夢見れたらいいなと思って

穂乃果は目を瞑り

眠りについた



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胸騒ぎ

また夢の中だとはっきりわかる

 

今度はどんな夢なんだろう

周りを見渡せば

夕方のとある公園

 

 

穂乃果以外にしゃがみこむ女の子が居た

見た事がある後ろ姿

 

幼い頃の穂乃果だった

泣いて

なんで泣いているんだろう

 

思い出せない

なんでだろう

 

いや、思い出したくないのか

穂乃果の中で、思い出したくない思い出

 

 

~~~~

 

「やめてよ!!」

「返してよ!」

 

~~~~

 

 

あっ…

そうか…男の子にことりお母さんが作ってくれた

ネコのぬいぐるみを破かれた思い出だ

 

その時の穂乃果だ…なんでこんな事思い出したんだろう

あんまり思い出したくなかったな

 

 

 

 

 

 

「っ……ふぅ」

 

どうやら目が覚めたみたい

自分の家の天井が見える

 

時間を見たら、朝の7時前

今日は休日、二度寝が出来る

 

でもこのまま寝たら、また悪い夢を見そうな気がした

穂乃果は自分の部屋から、水を飲みに降りた

 

 

「おや?今日は早起きなんですね、穂乃果」

 

冷蔵庫にある、水をコップに入れて

それを飲んでいたら

 

朝練が終わって、水を飲みに来た

海未お母さんがやってきた

 

「へへ、ちょっとまた嫌な夢しちゃったから早く起きちゃった」

 

「そうですか…何かあったら、話して下さい力になれるなら力になりますから」

 

「うん、ありがと」

 

コップにを海未お母さんに渡してから

穂乃果はまた自分の部屋に戻って

再び寝た

 

 

 

 

 

「穂乃果、起きて下さい穂乃果」

 

海未お母さんの声が聞こえて

目を覚ました

 

「うぅ、おはよー」

 

「まったく、珍しく早起きしたと思ったら二度寝していたとは貴女らしいですね」

 

時間をチェックしたら

朝の8時だ、朝は早起きの海未お母さんが起こしに来る時間だ

昔はよく早起きしたが今は眠たくてしかたない

 

「そうだ、穂乃果…ことりを起こしに行ってもらいませんか?」

 

「えっ?ことりお母さんまだなんだ、わかったよ」

 

 

海未お母さんの次に早いことりお母さんがまだ起きていない

珍しい事があるんだな~

 

「ことりお母さ~ん…起きてる?」

 

ことりお母さんの部屋の前に来て

ノックして声を掛けても返事がなかった

 

おかしいな、まだ寝ているのかな

 

「ことりお母さん?開けるよ~?」

 

ゆっくりと部屋に入ったら

 

「ことりお母さん!?お母さん!??」

 

そこには荒く息をしている

ことりお母さんが倒れていた

 

「はぁ……はぁ、」

 

「どうしたの!?」

 

穂乃果の声が大きかったのか

絵里ちゃん、海未お母さんも駆け付けてきた

 

「ことり!?しっかりして下さい、ことり!?」

 

絵里ちゃんは慌てて、電話を掛けてくれていた

穂乃果や海未お母さんはそんな事頭に回らなかった

 

ことりお母さんがヤバイってだけで精いっぱいだったから

 

神様、どうか

ことりお母さんを助けて下さい



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昔の話

「ことりお母さん……」

 

絵里ちゃんが救急車を呼んでくれて

すぐに来てくれて、海未お母さんと一緒に穂乃果も付いて行って

今は病院に着いて、検査中のことりお母さんを椅子に座って待っている状況だ

 

あんなに落ち着いていない海未お母さんを見たのは初めてだった

 

 

しばらくしてから

お医者さんが扉から出てきて

 

ストレスが原因の高熱が出たらしく

海未お母さんも心当たりがあるみたい

 

もしかして、穂乃果が原因なのかな

色々あったから…

その日は一日安静させる為に病院に入院

 

ことりお母さんの着替えなど持ってくる為に

一旦家に帰る事になった

 

「穂乃果のせいではありませんよ…ことりは人一倍心配症でストレスに弱いのです」

 

家に向かって歩いてる時に

穂乃果の気持ちが分かったのか、海未お母さんは優しく頭を撫でて

そう話してくれた

 

「私達はまた病院に行きますから、穂乃果は留守番お願いしますね」

 

「うん、気を付けてね」

 

着替えを持って、絵里ちゃんと一緒に病院をまた

向かう事になった

 

穂乃果はお留守番だけどね

見えなくなるまで穂乃果は二人を見送ったあと

 

自分の部屋に戻って

ベッドに寝転び、昔の写真を見つめていた

穂乃果が3歳で

お店の前でことりお母さん、海未お母さん

凛ちゃん、絵里ちゃん、にこちゃん、希ちゃんが

写っている

初めての記念写真

 

「……あっ」

 

他にもないかとアルバムを出して

見ていたら

 

ことりお母さんと穂乃果が写っている

写真を見つけた

 

写真の横には、初めての仲直りと書かれていた

 

写真は穂乃果がことりお母さんにぎゅっと抱き着いている写真だ

 

なんとなく覚えいる

穂乃果が四歳で

 

ことりお母さんと初めてのケンカした

あの日を…

 

 

あれ?

なんだから…眠たくなって

きちゃ……た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果ちゃ~ん?、穂乃果ちゃん」

 

「あっ、ことりちゃん!!」

 

あっ、これはあの時のだ

懐かしいな

 

「あれ?どうしたのそれ」

 

「これ?へへ~じつわね、あのおじさんがチョコくれたんだ!いまからおじさんのいえにいこうとおもっ……」

 

「ダメっ!!!」

「穂乃果ちゃん、絶対にそのおじさんに付いていっちゃダメ!」

 

「えっ?なんで、おじさんすごくやさしくて、いえにいっぱいおかしあるって…」

 

「そのおじさんは穂乃果ちゃんを2度と海未ちゃんや私に会わせなくするんだよ!それでもいいの?」

 

「うそだ!おじさんそんなことしないもん!!ことりちゃんのうそつき」

 

「穂乃果ちゃんっ!」

 

あの時の穂乃果は

まだそんなのわからなくて、ただ、優しいおじさんの事

を悪く言われたからことりお母さんにあんな事言っちゃった

ごめんね

 

 

ことりお母さん

 

 

 



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ほのかとことりちゃん

「ふんだ…ことりちゃんなんかきらいだもん」

 

あれから穂乃果はどこかに走って

神田明神に着いて

 

階段に座って、拗ねていた

 

「そんな所で何してるん?穂乃果ちゃん」

 

「あっ、のぞみちゃん!!」

 

「元気えぇな、穂乃果ちゃんは…飴ちゃんあげよっか?」

 

「うん!」

 

「なんかあったん?」

 

「……じつはね」

 

 

 

 

穂乃果は希ちゃんに全て話した

ことりお母さんとケンカした事を

 

「せやったんやな~、穂乃果ちゃんの気持ちわかるで?ホンマに優しい人なだけかも知れへんしな」

 

「だよね!」

 

「でもな、ことりちゃんの気持ちもわかるよ?ことりちゃんは穂乃果ちゃんが大事だから…穂乃果ちゃんに行ってほしくなかったんだよ」

 

「だいじだから?」

 

「もしな、もし…穂乃果ちゃんがそのおじさんにお家に帰してくれへんかったらいややろ?」

 

「いや!ことりちゃんにもうみちゃんにもあえないのはいや」

 

「うん、ことりちゃんは穂乃果ちゃんにそんな思いをさせたくないから言ってくれたんやで?」

 

 

 

希ちゃんは優しく頭を撫でながら言ってくれました

穂乃果もそうなんだと思った

あんな酷い事をことりお母さんに言っちゃった

自分が嫌いになりそうでした

 

「今日はウチに泊まる?もう暗くなってきたし…2人にはウチから話しとくから」

 

穂乃果は黙ったまま

縦に頷いて

 

希ちゃんの仕事が終わるまで待って

一緒に手を繋いで帰りました

 

 

 

 

 

「さぁ、上がってな~穂乃果ちゃんはウチの家初めてやんな」

 

「うん!おじゃまします!」

 

希ちゃんのマンションに着いて

部屋の鍵を開けて、希ちゃんが穂乃果を先に入れてくれて

穂乃果は先に靴を脱いで中に入って

周りを見た

 

「そんなに見たってええもんないで?普通の部屋やし」

 

「あっ!これことりちゃんたち?」

 

周りを見ていたら、写真立てに飾られていた

一枚の写真を見て

指を指した

 

「ん?そうやで~?みんなでスクールアイドルって奴してた時や」

 

「すくーるあいどる?ことりちゃんたちあいどるだったの!」

 

「はは、昔の話やから…さぁ!お腹空いてるやろ?何か食べよか」

 

「うん!」

 

穂乃果が目をキラキラさせて

希ちゃんを見ていたら

 

希ちゃんは苦笑いをしていた

昔の話だからで片付けられた

 

穂乃果は希ちゃんの料理の手伝いをして

希ちゃんに褒められた

いつもいつも、ことりちゃんの料理を手伝っていたから

 

希ちゃんの料理はシチューだった

凄く美味しかったと

今でも覚えている

 

他にも、ツナサラダやパンも出てきた

パンとシチューを一緒に食べれて幸せだったな~

 

そんな風にあっとゆう間に寝る時がやってきた

 

 

 



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仲直り

「おはようさん、穂乃果ちゃん…」

 

「おはよ~」

 

あれから、ゆっくり希ちゃんと寝て

朝がやってきた

 

「もうすぐしたら、ことりちゃん達が迎えに来るらしいから、朝ごはん食べてよっか?」

 

 

穂乃果は頷いて

希ちゃんと一緒に寝いたベッドから降りて

朝ごはんの用意を手伝った

 

穂乃果は昨日

希ちゃんに言われた事を思い出していた

 

 

~~~~

 

「なぁ穂乃果ちゃん…明日はちゃんとことりちゃんに謝ってな?」

 

「えっ……うん、わかってる」

 

「へへ、いい子やね」

 

~~~~

 

「のぞみちゃん…」

 

「ん?どうしたん?」

 

「ほのか…ちゃんとごめんなさいするね」

 

穂乃果がそう話したら

希ちゃんは優しく微笑みながら頭を撫でてくれました

そして朝食の準備が出来て

2人での最後の朝食をした

 

食べ終わってしばらくしてから

インターホンが鳴った

 

「おっ、来たのかな?」

 

インターホンが鳴って、インターホンのカメラをチェックをしたら

2人が映っていたので

希ちゃんはドアを開けに行き

 

「さぁ入ってな、2人とも」

 

「すいません、希…穂乃果がお邪魔したみたいで」

 

扉を開けてから海未お母さんの声が聞こえた

来たんだって、穂乃果も分かった

その時に真っ先にことりお母さんが入ってきて

穂乃果を見付けて、すぐに泣きそうな顔をしていた

 

「ことりちゃ「良かった……穂乃果ちゃん、良かった」

 

穂乃果は名前を呼ぼうとしたら

 

ことりお母さんが抱き締めてくれた

久しぶりのことりお母さんの匂い

甘くて、優しい匂い

 

穂乃果はことりお母さんの匂いが大好きだ

 

「ことりちゃん……その、ごめんなさい」

 

「ううん、ことりこそごめんね?穂乃果ちゃんの事分かってなかった」

 

「………」

 

穂乃果は服をぎゅっと強く抱き締めて

もう離れないようにしていた

 

海未お母さんもそんな穂乃果達を見て

ほっとした表情をしていた

 

「なぁなぁ、せっかくやし写真撮らへん?仲直りの写真」

 

希ちゃんはマイカメラを持ってきて

ニコニコ笑いながら提案してくれた

 

「じゃあお願いしよっか?」

 

「うん!」

 

 

「よーし!にっこり笑ってなー!!」

「はいチーズ!」

 

こうして、あの写真が出来たのでした

そして

 

穂乃果が家に帰ってきて

 

テレビを付けたら、穂乃果と遊んでくれた

おじさんが幼児誘拐事件で有名な人で

今日逮捕されたとゆうニュースが流れた

 

「あっ、おじさんだ」

穂乃果が言ったあとのことりお母さんと海未お母さんの表情は

凍っていたのは幼い穂乃果でもすぐに分かった

 

 

 

 

 

「はは、懐かしいな~…」

「ことりお母さん、早く治ってね」

 

穂乃果は写真を眺めて

改めて、ことりお母さんが早く治ってくれる事

を神様に願いました

 

 



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17話

「おはよー」

 

「あっ、おはようございます穂乃果」

 

自分の部屋から下に降りたら

すでに降りて、朝食の用意をしている

海未お母さんと絵里ちゃんが居て

 

2人に挨拶した

 

「おはよう穂乃果、朝食出来たわよ」

 

机に並べられた、美味しそうな

和食料理、海未お母さんが作る和食料理は

穂乃果は凄く好き

 

 

「わーい、美味しそう」

「いただきま……げっ」

 

お腹が空いて、さっそく食べようとしたら

穂乃果が嫌いなあれが入っていた

 

「ピーマン入ってるじゃん!!」

 

「はい、穂乃果が苦手なのは知ってますよ?」

 

「なんで入れたの!?穂乃果食べたくないよ」

 

「いけません!穂乃果は小さい頃からずっとそうなんですから、いい加減食べて下さい!!」

 

「やだよ!!苦いから食べたくない」

 

穂乃果はピーマンだけは小さい頃から

ずっと苦手で

苦くて、味しないし

 

いつもいつも、穂乃果と海未お母さんのこんなやり取りを見ては

ことりお母さんが代わりに食べてくれた

 

けど、今は居ないんだよね

 

「うぅ……ピーマン」

「えいっ!」

 

お箸でピーマンで摘み

しばらく、ピーマンとにらめっこしてから

 

目を瞑り、口の中にピーマンを入れて

食べてみた

 

「苦い~」

 

穂乃果は顔を歪めては

ピーマンを伸び込んだ

 

「おぉー!」

 

海未お母さんと絵里ちゃんが穂乃果を見て

2人でパチパチと拍手をしていた

 

「流石、穂乃果…やれば出来るじゃないですか」

 

「ハラショーよ穂乃果」

 

2人は穂乃果を褒めてくれた

へへ、嬉しいや

 

「ことりお母さんも褒めてくれるかな!」

 

「えぇ、もちろんですよ」

 

「あっ、今日穂乃果がことりお母さんのお見舞い行ってくるね!」

 

 

「あっ、待ちなさいほの」

 

朝食を食べ終わり

さっそく服を着替えて

 

ことりお母さんが入院している、病院に向かう

海未お母さんが何か話してたけど、聞こえなかったや

 

 

家から出て

急ぐように走って

病院に向かった

 

「ことりお母さん来たよー!!」

 

「あっ、穂乃果ちゃん来てくれたんだ」

 

ことりお母さんの居る

病室に入った

 

ことりお母さんはファッション雑誌を読んでいて

左腕には痛々しい、点滴をされていた

 

「体調どう?しんどくない?」

 

「うん、大丈夫だよ」

「ありがとね穂乃果ちゃん」

 

穂乃果は病室にある

椅子に座って、ことりお母さんの体調を聞いた

 

ことりお母さんはにっこり笑って

大丈夫と言ってくれた

 

どうやら本当に大丈夫みたい

良かったー

 

「先生は明後日には退院できるって話してくれたし」

 

「えっ!?本当に、やった!」

 

ことりお母さんは明後日には退院出来ると話してくれて

穂乃果は嬉しくて

 

思わずはしゃいじゃった

そんな姿をたまたま

あとから来た、海未お母さんに見られて

怒られちゃった

 

へへ、でもことりお母さんが退院出来るのは嬉しいな

 



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