遊戯王GXでの決闘人生録 (ゴ.リラ)
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とばされてGX

皆さん初めまして、今回の規制で一つのデッキを失った作者です。
作者は、この話が初投稿となりますのでどうか生暖かい目でみてやってください。


あ...ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

「部屋でクリッターのお通夜をしていたら眠ってしまい、目が覚めたら見知らぬ公園のベンチで寝ていた」

な... 何を言っているのか わからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった...

頭がどうにかなりそうだった...誘拐だとか迷子だとかそんなチャチなもんじゃあ 断じてねぇ

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ...

 

 

 

 

 

 

 

第一話、とばされてGX

 

 

 

 

 

 

いきなりですいませんが僕、宮藤京介ただいまとても大変な状況におかれています。具体的に言いますと、異世界にとばされてしまったみたいです。

え?なぜそのような考えに至ったかのかって?そんなもん周りをみたらすぐわかりましたよ。

 

『屋根裏の物の怪でダイレクトアタック!!』

『まった!リバースカード、聖なるバリアミラーフォース発動!』

 

...どうみても遊戯王です本当に有難うございました。

そもそも僕はクリッターが禁止なったせいで、持っているデッキ大半の調整を余儀無くされ、テスト勉強そっちのけでデッキを組み直していたのだが、どうやら眠ってしまっていたみたいで、そして目が覚めたら自分がいた部屋から何故か見知らぬ公園にワープしていて、周りを見渡してみたらたくさん人がデュエルディスクをはめてデュエルしていた。

 

うん。自分で言っておいてなんだけどわけがわからないよ。

とりあえずここにいても仕方ないので何処かに行こうと立ち上がってみると、なにか紙がおちてきた。

 

『君の家はここになるから。カギはカバンのポケットにあるよ♡』

 

そんなことが書かれたメモと一緒に地図があった。どうやら僕の家?はここからそんなに遠くないみたいだ。

 

「...行くか。」

 

行く当ても他には、無いし行ってみようと思う。

 

これからどうなんのかな?まぁなんとかなるか。

 

そう思って僕はポケットのカギを確認して歩きだした。

 

 

 

 




デュエルシーンは、もうちょい先になるかも...
アドバイス等をいただけると助かります。


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今更だけど、主人公は中3です




あの後地図に書かれたところへ行ってみるとマンションがあり、鍵に書かれた部屋前へ到着した。鍵穴に鍵を差し込んでみたところ、ガチャリという鍵が開く音がした。

 

ここが本当に自分の部屋であっていたことに安心した僕は、扉をあけたのだが...

 

「何だ...これは...」

 

リビングの床にとてつもない数の遊戯王カードがばら撒かれていた。その真ん中またしてもメモそして今度は、封筒と共に。

 

 

『このカードは全部きみのだから好きにしていいよー、後デュエルアカデミアの受験票もだしておいたから。試験は一週間後、がんばってね♡』

 

封筒を開けてみるとデュエルアカデミア学校案内、そして受験票が入っていた。

「まあ、それより先に」

 

僕は、この床にばら撒かれたカードたちをファイリングする簡単なお仕事をしなければいけないようだ。

 

...これ、今日中に終わるの?

 

 

 

 

 

 

第二話 今更だけど、主人公は中3です

 

 

 

 

 

数時間かけなんとかカードの整理をし終えた僕は冷蔵庫に大量に入っていた「ブルーアイズカレー」なるものを食べながら、今後の方針について考えることにした。

後、今更だがここは遊戯王GXの世界ようだ。活火山とか謎の遺跡がある島という意味不明な立地条件に建てられた学校といえば、GX舞台のあそこしかない。

少し話がそれたが、今後僕がしなければいけないことを書き出してみる

 

 

1.デュエルアカデミアへの入学

 

2.シンクロ、エクシーズなどの未来のカードの扱い

 

3.原作後半の鬱展開への対応

 

 

まあ、大きくわけてこのぐらいか。

1にかんしては、まあなんとかなるだろう。ファイリングしていてわかったがどうやら僕はデュエルモンスターズの殆ど全てのカード

を持っているようだ。そのなかには、原作効果の「天よりの宝札」やアニメオリカの「狂戦士の魂」といったマジキチ効果のカードも含まれている。また、それだけではなくこの世界の禁止制限はとてつもなく緩い。正直、チートドローなんか無くても負ける気がしない。

問題は、2からだ。僕の部屋にあったカードの中にはシンクロ、エクシーズといった未来のカード、それに「ユベル」、「Dヒーロー」といった原作に大きく関わってくるカードがあった。カードが、運命を大きく左右する世界だ、もしこれらのカードを使うと重要なカードを持っている人間として最悪殺されるなんて事もあるかもしれない。かといってそのようなカード捨てようとすると、枚数が多すぎて処理しきれない。まぁ、結局は僕がしっかり管理するしかないのだ。

そして3、これについては正直どうしようもない。あの展開を変えようとするとこの世界そのものを変えなければいけないし、そもそも僕にそんな力ない。出来る事といったらせいぜい主人公である遊城十代の手伝いと、死なないように頑張ることぐらいだろう。

 

「まぁ、ようは成るように成るってことか」

 

とりあえずは、アカデミアの受験を受かる必要がある。実技は多分大丈夫だろうが、筆記は未知数だ。コンマイ語の質問なんか出されたら積むし、とりあえずは勉強とデッキ構築が必要になるのだろう。

食べ終えたブルーアイズカレーを流しに運びながら、僕はテストまでの一週間の予定を考え始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 




じ、次回はこそは、デュエル回に...

感想、アドバイス等いただけると助かります。


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少年よ、これが絶望だ。

今回、京介君はあのデッキを使います。


デュエルアカデミア、海の上の小さな島に建てられた学校だ。そこでは、名前のとおりデュエルモンスターズに関する勉強を行う学校である。授業カリキュラムとしてはデッキ構築論やカード解説、変わり者では錬金術といった物まである。

僕はそんな学校へ受験するためにドミノ町の海馬コーポレーション所有のホールで行なわれる受験会場へ来ていた。

 

周りを見渡してみると結構沢山の人数がいる。みな、試験官が来るまでの時間血走った目で問題集を覗いていが、何人かは自信があるのか落ち着いた様子で試験官を待っている。

 

この世界にとばされた僕はとりあえずアカデミアへの入学を目標として一週間の間、殆ど徹夜で勉強していた。もともとルールに関してはそれなりの知識はあったし、詰めデュエルやカードテキストについて勉強するだけだったので一週間でもなんとか受験できるレベルにはなれた。だが、人生初の受験となるとやはりそれなりに緊張するようだ。

 

そんな事を考えている内に黒のスーツにサングラスをかけた試験官が会場へ入って来た。

 

さて、心の準備もできたしなんとか頑張ってみるか。

 

 

 

 

 

第三話 少年よ、これが絶望だ

 

 

 

 

 

 

 

実技試験の受験番号の順番はどうやら筆記の成績によって決まるらしく僕は百三十人中、五十二番というなんとも微妙な番号を頂いていた。

筆記試験では、ルールや詰めデュエルに関する問題は比較的よく解けていたが、カードテキストについての問題で大きく点を落としてしまった。言い訳をさせてもらうと、カードテキストの問題は初期バニラモンスターについてのテキストを尋ねる問題が殆どだった。

普通ゴキボールのテキストなんか覚えていないと思ったのだがこの問題の正答率が90%と聞いた時は思わずコーヒーを吹きかけた。

 

そんな事で実技試験の順番待ちの僕は最後のデッキ調整をしている。

 

今回、僕が使うデッキは『マドルチェプディンセスビート』と呼ばれるデッキだ。

簡単にこのデッキを紹介すると、マドルチェというテーマの中の『マドルチェプディンセス』という半上級モンスターを主軸にし、他の下級マドルチェやモンスターが特殊召喚された時にそのモンスターの攻撃力を半分にするフィールド魔法『ブラックガーデン』等を補助に使うデッキだ。除去のカードや、マドルチェのサポートカードを多めに投入しなければならないため、構築が難しい上級者向けのデッキとなっている。

 

いや、最初は「これが絶望だ、ダンセル召喚」や「援軍援軍援軍、ソラエクソラエクソラエク、裁き裁き裁きあざっしたー」などのガチデッキを使おうと思ったのだが、試験と呼ばれるからにはテーマの強さを見せつけるより、構築の難しいデッキを使った方が高く評価されると思ったからこのデッキを選んだ。筆記で微妙にすべった分、ここで挽回しておきたい。

 

どうやら、試験の順番はまだ先のようだ。

調整の終えたデッキをいくつかあるケースに戻した僕は他の受験者のデュエルを見て回ろうと思い立ち上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『試験番号五十二番宮藤京介君、デュエルフィールドへ上がりなさい』

 

控室のスピーカーから僕をを呼ぶ声が聞こえた。カバンの中からデッキケースを取り出した僕は、デュエルフィールドへ向かって歩きだした。

実技試験は、見学自由なので結構沢山の人が見に来ている。多くの人の前でデュエルするのは始めてなので僕はめちゃくちゃ緊張していたりする。

 

会場についた僕は、支給されたデュエルディスクにカードをセットしフィールドへの階段を上がっていった。

僕の立つデュエルフィールドの向かいには、またもや黒スーツに黒サングラスの男の人が立っていた。

 

「受験番号五十二番、宮藤京介です。よろしくお願いします」

 

「うむ。今回君の相手をする御手洗だ。全力でかかって来なさい」

 

「それでは...」

 

「「デュエル」」

 

 

デュエルディスクが僕が先行である事を知らせる。このデッキでは除去される心配なくトラップをセット出来るため、先行を取れた事は嬉しい。

 

「僕の先行、ドロー!!」

 

引いたカードを手札に加え、確認してみる。

 

 

 

 

ヤバイ

ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ

 

え?なにがって?

デッキを間違えました。

 

僕が焦っているのを感じとったようで、御手洗先生が話しかけてきた。

 

「どうした?何かあったのか?」

 

「い…いえ、特にありません。だ…大丈夫です」

 

「そうか、ならいい。さっきも言ったが緊張せず、全力でくるといい。君と君のデッキの力を私に見せてくれ」

 

うん。このデッキの全力は不味いよね?プレイングスキルとかそれ以前の問題だよね?

とか考えても、今更デッキの変更なんか出来る訳無いし……あーこれ、やるしかないか。

 

「先生」

 

「なんだ?」

 

一応言っておこう

 

「全力でいかせてもらいます」

 

「あぁ、全力で来なさい!」

 

よし、許可とった。

僕は手札からカードをとり、その名前を宣言する。

 

「手札より2000ライフを支払い魔法カード、終焉のカウントダウンを発動します。」

 

「………え?」

 

 

 

 




誤字やカード効果の間違い等ありましたらご報告お願いします。
また、感想とアドバイス引き続き募集中です。


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決闘人生録、開幕

だれか……だれか僕に文章力を下さいっ(切実)


只今15ターン経過中。何がとは言わん。

他の受験者たちはもうすでに試験を終えており今、デュエルフィールドにいるのは僕達だけのようだ。お陰でさっきから周りからの視線が痛い。

 

 

「くっ…ゼラでダイレクト「あ、手札から速攻のかかしを捨てます。バトルフェイズ終了で」くっそおおぉ!!」

 

 

何処かから飛んできたかかしがゼラの攻撃の身代わりとなる。

またも攻撃を防がれた御手洗先生は、やや弱気な声で「ターンエンド」と言った。

 

 

 

京介

手札3枚

モンスター 0

伏せ 2枚

ライフ1000

 

御手洗

手札6枚

モンスター 《ゼラ》 《ジャベリンビートル》

伏せ3枚

ライフ3500

 

終焉のカウントダウン

16ターン経過

 

 

「僕のターンですね、ドロー」

 

 

あ、バトルフェーダーきた。

 

 

「ターンエンドで」

 

 

僕がターンエンドを宣言すると同時に僕達の頭上に火の玉が円を作るようにまた一つ浮かぶ。

いや、このデッキやっぱりヤバイわ。エクシーズが存在しないから「ショックルーラー」で動きを止める事が出来ないし、みんな「ナイトショット」よりも「サイクロン」を優先して投入しているため、バックを破ろうとしてもチェーンで発動できてしまう。まあ、結局お触れで止まる事には変わらないんだが、それでも僕がこのデッキを使う事を知らなければメインには積めないだろう。

 

 

「私のターン!!手札より[仮面魔獣の儀式]を発動、墓地の儀式魔人リリーサーをゲームから除外して手札から仮面魔獣マスクド・ヘルレイザーを特殊召喚!!さらにリリーサーの効果発動、このカードを儀式召喚に使用した儀式モンスターがフィールド上に存在する限り、相手はモンスターを特殊召喚出来ない!!」

 

 

場に半人半獣の仮面付けたモンスターが現れる。その攻撃力は3200、あの青眼の白龍をも上回る力を持っている。

でもヘルレイザーて(笑)

 

 

「ヘルレイザーでダイレクトアタック「ならリバースカードオープン、和睦の使者を発動。効果によりこのターン僕が受ける戦闘ダメージは0となります」……。」

 

 

虹色のオーラが身体を覆い、ヘルレイザーの攻撃から僕を守る。

 

 

御手洗先生は「………ターンエンド」とポツリとつぶやいた。

 

 

「じゃあエンドフェイズ時、魂の氷結発動しますね。先生の次のバトルフェイズをスキップします。そして僕のターン、そのままターンエンド。」

 

 

「外道」だの「最低」だの周りからヤジがとぶ。

え?外道?聴こえんなぁ(ゲス顔)

僕がターンを終了した事でカウントダウンの数が19となった。次が正真正銘ラストターンだ。まぁバトルフェイズスキップだけど。

 

 

「わっ私のっタァーーン!!」

 

 

目を閉じて叫ぶ御手洗先生。ドローしたカードを顔の前へ持っていき、ゆっくりと目を開く。

 

 

「宮藤君………」

「なんです?」

 

 

彼はゆっくりと手をデッキの上に持っていき、つぶやいた。

 

 

「君の勝ちだ」

 

 

 

 

 

 

 

私、天上院明日香は先ほどのデュエルの結果がまだ信じられないでいた。

御手洗先生は強い人だ。最上級レベルの儀式モンスターという重いカードをまるで手足のように扱う技術を持っている。私も儀式モンスターを使うという事もあり、何度かご指導を頂いたことがあったのだけれど彼のタクティクスには常に驚かされた。

そんな彼が受験生相手に敗れた。それも自らサレンダーをするという形で。先生は決して手を抜いていた様には見えなかった。むしろ、途中から全力を出していたと思う。あのヘルレイザーまでを使ったのだから。だけど、彼の攻撃は届かなかった。相手の五十二番はまるであざ笑うかのように対応していた。私の隣に座っている「アカデミアの皇帝」丸藤亮もその事に驚きを隠せないようだ。

今日はそもそも彼の弟の試験を見るために足を運んだのだったが、受験番号一番三沢大地といい五十二番宮藤京介といい思わぬ収穫があった。今年のアカデミアは少し面白くなるのかもしれない。

 

 

 

 

 

第四話 決闘人生録、開幕

 

 

 

 

 

僕は今、オシリスレッドの真っ赤な制服に身を包み、デュエルアカデミア行きのフェリーに乗っている。

実技試験で先生に勝利した僕だが、やはりあの勝ち方の評価は低かったようだ。

まぁピンポイントにメタカードを入れておかなければ勝てないデッキというのはソリティアと並ぶくらいクソゲーだし仕方がないのかもしれない。ソリティアと違って使う方もあまり楽しくないし。使っておいてなんだけどね。

 

 

「受験番号五十二番君だね。少しいいか?」

 

 

そんな事を考えていると誰かが僕に話しかけてきた。ん?この声って……

 

 

「あぁ構わないよ、受験番号一番えっと…………………………………………………三沢大地君?」

 

 

僕が振り向いた先にいたのは入試トップ、ラーイエローへ所属することになる三沢大地君だった。っていうかヤバイ、素で名前忘れてた。ホント、いいキャラなんだけどなぁ。なんで影が薄いんだろう?

 

 

「あ、あぁそうだが。俺の事を知っているのか?」

「まあね、時間があったから三沢君の実技試験を見学させてもらったよ。さすが入試トップだね、僕もいい勉強になったよ」

「ああ、有難う。そういう君は………オシリスレッドなのか?」

「僕のことは京介でいいよ。僕の振り分けについてはまぁ、仕方ないよ。あんなデュエルをしたんだし」

「いや、ライフを半分にしてから20ターンもの間守り抜くというのは簡単な事ではないはずだ。君もラーイエローに入る事になると思っていたんだが………」

 

 

いや、20ターン耐えるのって以外と楽なんだけどね?口には出さないけど。

 

 

「おーい、お前ら一番と五十二番だろ?」「アニキちょっと待って!」

 

 

僕達の会話に誰か加わってきたのでそちらを向いてみるとそこにいたのは、僕とは違いオシリスレッドの制服を着こなした活発そうな男の子と、背が低めでメガネをかけた大人しそうな、だけどなぜか髪型だけは冒険しちゃってる男の子がいた。

もしかしてこの声といいクラゲみたいな髪型といい、彼は………

 

「やぁ、110番君。確か遊城十代君だったかな?」

「ああ!十代でいいぜ。で、こっちが」

「丸藤翔っす」

 

 

やっぱりそうか。

 

 

「はじめましてだな。俺は三沢大地、でこっちが」

「宮藤京介、京介でいいよ。よろしくね十代君、翔君」

 

 

簡単な自己紹介を終えたところで翔君が控えめに尋ねてきた。

 

 

「あの〜京介君って実技試験の時、御手洗先生と戦ってたっすよね?」

 

 

僕がそうだと答えると、翔君はやっぱりとハッとした顔で言った。

 

 

「あ、御手洗先生を倒したのって京介の事だったのか!!いや〜俺遅刻したせいで見れなかったんだよなそのデュエル」

「ははっ…まぁつまんない勝ち方をしたからね。見ないで正解だったのかもしれないよ?それにあのデッキはネタで作っただけのデッキだからさ、まぁ手違いで使う事になっちゃったんだけど………」

「なに?!あのデッキはメインじゃないのか?!」

 

 

なんか三沢君がめっちゃ突っかかってきた。僕がまあねと答えるとそうか……と何かを考え始めた。

 

 

「いや、メイン以外のデッキであれだけの力を出せるとなるとな……アカデミアへついたら是非、俺とメインのデッキでデュエルをしてくれ」

「あっ、ずるいぞ三沢!京介ってすげえ強いんだろ?俺も京介と本気でデュエルしてぇよ!」

「ま、まぁアカデミアについたらいやでもデュエルする事になるんだからさ。その時って事で」

「そうっすよ二人とも!とりあえず落ち着くっす!」

 

 

 

そんなやり取りをしている内に島が見えてきた。

デュエルアカデミア、僕達はここでこれから沢山の試練にぶつかる事になるのだろう。そう考えると少し不安になるが、隣ではしゃぐ十代君達を見ると楽しみな気持ちにもなる。そんな事を思いながら僕は、アカデミアへの一歩を踏み出すのであった。




誤字、カード効果の間違い等ありましたらご報告お願いします。
また、感想とアドバイスも引き続き募集中です。

プレミス発見、二月二十一日修正しました。


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ピカピカの一年生
手札パチパチはカードを傷める危険があるため、控えましょう。


気がついたら5000文字オーバー。

という事で今回長めです。



アカデミアへ到着した僕は途中で三沢君とわかれ、十代君と翔君と一緒にレッド寮へと向かっていたのだが………

 

 

 

 

 

「すげえ!見ろよ京介、翔。こんな広いデュエルフィールドがあるなんて、流石デュエルアカデミアだな!!」

「うん。確かに大きなデュエルフィールドだけどさ。ここ明らかにレッド寮じゃあないよね」

 

 

迷子になりました\(^o^)/

 

 

「いや、元はと言えば京介君が“レッド寮まで競走しない?”って言ったのが原因じゃないっすか…」

 

 

翔君がジト目で睨んでくる。

僕のせいですか。

いや、この島って思ってたより広いんだよね。それに僕もテンション上がってたからつい『アクセルゥシィンクロォォォ!!』って言いながら全力疾走したら道がわからなくなっちゃって。

………僕のせいですね。ごめんなさい。

 

 

「そこのお前ら。ここは、ブルー寮のデュエルフィールドだぞ!!」

 

 

ブルー寮の生徒に声をかけられたかと思うといきなり怒鳴られた。どうやら彼らはブルーのテリトリーにレッドがいる事が気に入らないらしい。

 

 

「おい、こいつらってクロノス教諭を倒した百十番と御手洗教諭を倒した五十二番じゃないか?」

「ほぅ……クロノス教諭と御手洗教諭をか……」

 

 

妙に上から目線の言葉が聞こえたのでそちらを向いてみると、そこにはこの世界では少なくなった真っ黒の髪をした男子生徒…万丈目がいた。髪型にはもう、つっこまないでおく。

 

 

「お、なんだ?俺たちとデュエルしたいのか?」

空気読もうぜ、十代君。

「ふん。なんで俺が貴様らとデュエルなどしなければならんのだ………いや、まてよ?」

 

 

そう言うと万丈目は、周りにいた取り巻き達を集めて何かを話し始めた。

 

 

「本来レッドの貴様らの相手など絶対にしないのだかな、今日は特別にデュエルをしてやろう、感謝するがいい」

 

 

万丈目がゲス顏でそういうと、他のブルー生徒達が僕達を取り囲むように集まってきた。

 

 

「はわわ…やばいっすよアニキ、早く逃げるっす!」

「でも、もう囲まれちゃってるよ?それに向こうも逃がす気ないみたいだし」

「そうだぞ翔。折角たくさんの奴らとデュエルできるんだ。こんな機会逃せるわけねぇだろ!!」

 

 

だから十代君違うって。

 

 

「俺たちに勝ったらお前らを帰してやろう。ただし負けたらカードをよこしてもらおうか?」

 

 

ブルーの一人が言った。

仕方ない、速攻で終わらせようとデッキを取り出した所でフィールドの入り口から声が聞こえた。

 

 

「あなた達、そこでなにをしているの!!」

 

 

そこにいたのは綺麗な金髪で整った容姿の女子生徒、遊戯王GX一の男前天上院明日香さんだった。

 

 

「て、天上院君。いや、これはその、礼儀がなってない新入生にいろいろと教えて上げようと「今この人、僕達にアンティールールを仕掛けてきましたー!!」おいっ!黙れ!!」

 

 

速攻で声をかぶせる僕。

その後天上院さんが怒鳴ると蜘蛛の子を散らしたように人がいなくなっていった。

流石天上院さん。僕達に出来ない事を平然とやってのける、そこにシビれる憧れるぅ!!

 

 

「はぁ、ごめんなさいねあなた達。ブルーの子達が迷惑をかけて」

 

 

全く…と天上院さん。

あんたはおかんか。

 

 

「いえ、どうもありがとうございました。えっとあなたの名前は?」

知ってるけど。

「天上院明日、明日香でいいわ。あなた達は…遊城十代と丸藤翔、それと宮藤京介君ね?」

「ちぇっ、明日香が止めなければデュエルできたのにさ」

だから十代君(ry

「あはは……まぁとにかく彼らとは余り関わらない方がいいわ。それじゃあね」

 

 

あなた達も急いだ方がいいわ。と天上院さんは寮へ帰っていった。

僕達が時計を見ると寮の歓迎会の時間が近づいており、三人で走ってレッド寮へ向かうことにした。

 

………所でレッド寮ってどこ?

 

 

 

 

 

第五話 手札パチパチはカードを傷める危険があるため、控えめましょう。

 

 

 

 

 

 

やっとの事で寮へと到着した僕達は当然のことながら歓迎会には遅れており、三人で残り物の夕食を食べる事になってしまった。その後みんな自分の部屋へ戻る事となったのだが、僕の部屋は十代君達の隣の四人部屋を一人で使う事と寮長の大徳寺先生に説明された。なんか一人ハブられた感がすごい。

部屋に入った僕はまず荷物を片付け、今日の夜戦う事になるであろう相手のためにデッキを組んでいた。さて、そろそろかな?

ピピピと僕のPDA(携帯端末)の着信音が鳴ったかと思うと、どアップの万丈目君の顏が映し出された。

 

 

『やあドロップアウトボーイ達、午前0時にデュエルフィールドで待っている。

別に逃げてもかまわないぞ、互いのカードをかけたアンティルールだ』

……さて、行きますか。

 

 

 

 

しばらくして、部屋を出た所で十代君と翔君と合流した僕はブルーの屋外デュエルフィールドへと向かった。ところで、デュエルフィールドを屋外に作る意味ってあるの?

デュエルフィールドにはすでに万丈目君とモブキャラA.Bが待ち構えていた。

 

 

「ふん、逃げずにきた事は褒めてやろう。おい、百十番は俺がやる。お前は五十二番の相手をしろ」

 

 

万丈目君が十代君の前に、モブキャラAが僕の前に立つ。そして相手にされない翔君、若干顔が涙目だ。

 

 

「お前の相手をする取巻 太陽だ。ったくなんで僕がこんなレッドのチビの相手をしないといけないんだ」

 

 

………ん?こいつ今なんつった?

 

 

「もしかしたらもしかしてだけど、今僕の背について何か言わなかった?」

「ん?チビって言ったんだよ。そんな事より早く始めるぞ、こんな事さっさと終わらせたいんだ」

 

 

そうだね。ただし終わるのは君だけど。

………最初はネタデッキで遊んでやろうかと思ったけどやめだ。人のコンプレックスを馬鹿にする奴は万事に値するからね、こいつにはもっと酷いデッキを使ってやる。

 

 

「ハハっじゃあ始めよっか?」

 

 

「「デュエル!!」」

 

「僕の先行、ドロー!」

 

 

どうやら先行は彼からのようだ。まぁこのデッキは先行を取られたところで別に痛くはないけど。

 

 

「僕は《可変機獣ガンナードラゴン》を妥協召喚!」

 

 

ガンナードラゴン

ATK2800→1400

 

 

「更に永続魔法、禁止令を発動。このカードがフィールド上に存在する限り宣言したカードを互いにプレイ出来なくする。僕が宣言するカード名は《終焉のカウントダウン》だ!」

 

 

は?こいつ何ドヤ顔してんの?カウントダウンなんか使うわけねーだろ。でもここは……

 

 

「しまった!!カウントダウンが封じられちゃったよ!!」

 

 

ちょっと棒読み過ぎたかな?

某型月のキャスターさんも「恐怖には鮮度があります」とか言ってたし、ここは煽っておく。

 

 

「ふん!これでお前のデッキは動けないだろう。僕はカード三枚伏せてターンエンドだ」

 

 

取巻

手札1枚、モンスター《ガンナードラゴン》、バック《禁止令》+3枚

 

 

さて、妥協召喚されたモンスターとなるとバックの内少なくとも一枚はモンスターの効果を無効にする《スキルドレイン》か《禁じられた聖杯》のはずだ。となると、気にしなければいけないのは実質バック二枚か……

 

 

「僕のターン、ドロー!」

 

 

僕が引いたカードを手札に加えたところで、取巻君が宣言する。

 

 

「スタンバイフェイズ時、リバースカードオープン!《スキルドレイン》1000ライフを払い、互いのモンスターの効果は無効になる。また、これにより妥協召喚されたガンナードラゴンは元の力を取り戻す!!」

 

 

ガンナードラゴン

ATK1400→2800

取巻

ライフ4000→3000

 

 

やっぱりか、まあ僕にはあんまり関係ないね。

 

 

「僕は手札から魔法カード強欲な壺を発動、デッキからカードを二枚ドローします。更に天使の施しを発動、三枚ドローし手札から二枚を捨てる、僕は手札の《甲虫装機ホーネット》と《甲虫装機ダンセル》を捨てます」

 

 

京介

手札6→7→7

 

 

さて、下準備は整った、これから取巻君に絶望を見せてあげよう。

 

 

「僕は手札から速攻魔法サイクロンを発動、スキルドレインを破壊。さらに二体目のダンセルを攻撃表示で召喚」

 

 

甲虫装機ダンセル

ATK1000

 

 

「はっ、たかが攻撃力1000のモンスターを攻撃表示だと?やっぱり所詮はレッドだな」

 

 

僕をあざ笑う取巻君。

まぁそうあせるなって。

 

 

「ダンセルの効果発動、1ターンに一度手札または墓地から《甲虫装機》と名の付いたモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する事ができる。墓地のホーネットをダンセルに装備、ホーネットは装備モンスターの攻撃力を500上げます」

 

 

ダンセル

ATK1000→1500

 

 

「それでもたかが1500、2800のガンナードラゴンには及ばないぜ?」

「ホーネットの効果はそれだけじゃあない。ホーネットの効果発動、 ホーネットを墓地に送り場のカードを1枚破壊する。僕は右側の伏せカードを破壊します」

 

 

ダンセルがホーネットと同じ黄色の色をしたランチャーを手にしたかと思うと、そこから極太の針を伏せられたカード向かって飛ばす。

破壊したカードは………って激流葬かよ!あっぶねぇ。

 

 

「くっ、俺の激流葬が………」

「ホーネットの効果にばかり気を取られすぎだよ。ダンセルの効果発動、ダンセルに装備されていた装備カードが外れた時デッキからダンセル以外の甲虫装機を特殊召喚できます」

「なに?!デッキから特殊召喚だと?!」

 

 

はい、なにかありますか?と、僕は手札をパチパチとシャッフルさせなが尋ねる。

 

 

「い…いや、なにもないが………」

「それなら僕は《甲虫装機センチピード》をデッキから特殊召喚」

 

 

甲虫装機センチピード

ATK1600

 

 

「ATK1600………だがこいつにもおそらく効果が………」

「ご明察。センチピードはダンセル同様、手札または墓地から甲虫装機と名のつくモンスターを装備カード扱いにして装備できます。僕は墓地のホーネットを装備。そしてホーネットの効果、ホーネットを墓地に送ってガンナードラゴンを破壊で^^」

「くっ、ガンナードラゴンは破壊される………!」

「そしてセンチピードの効果発動、センチピードに装備されていた装備カードが外れた時、デッキから甲虫装機をサーチできる」

「なっ?!この効果でまたダンセルを加えて次のターン再びダンセルを召喚するつもりか!?」

 

 

いや、別にそれでもいいんだけどさ。残念ながら僕の背を馬鹿にした君にかける情けはないんだ。

 

 

「僕はデッキより《甲虫装機ギガマンティス》を手札に加えます。更にギガマンティスの効果発動、ギガマンティスは1ターンに一度自分フィールド上の甲虫装機にこのカードを装備させる事ができる。よってギガマンティスをセンチピードに装備、さらにギガマンティスは装備モンスターの攻撃力を2400にします」

 

 

センチピード

ATK1600→2400

 

 

(くっ攻撃を受けたら合計3400のダメージか………でも大丈夫。伏せてあるミラーフォースでこのターンを耐えたら次のターン死者蘇生でガンナードラゴンを蘇生させる事ができる)

 

 

取巻君が何かを考えているようだ。これはあれか、説明フェイズってやつか。

………でもね、取巻君。

巷ではそれを負けフラグっていうんだよ?

 

 

「僕は手札から二枚目のサイクロンを発動、破壊するのはギガマンティスです」

「なに?!自分からギガマンティスを破壊するだと?!」

「モンスターに装備されているギガマンティスが墓地へ送られた場合、自分の墓地からギガマンティス以外の甲虫装機を特殊召喚する事ができます」

「え?墓地ってまさか………」

 

 

 

 

 

(^ ^)

 

 

 

 

 

「僕はギガマンティスの効果発動!墓地のダンセルを場に特殊召喚!!」

「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

「更にダンセルの効果発動!墓地のホーネットを装備、そのまま墓地に送る事でバックを破壊!!」

「ぼ、僕のミラフォが!!」

 

 

なんだミラフォか。相変わらず仕事しないな。

 

 

「ダンセル効果!デッキからセンチピードを特殊召喚!ホーネットぶっぱで禁止令破壊!!更にセンチピードの装備カードが外れた事でデッキから二枚目のギガマンティスをサーチ、そのままセンチピードに装備!!!」

 

 

ちなみに、今の場は………

 

 

モンスター《ダンセル》《ダンセル》《センチピード》《センチピード》

装備魔法 《ギガマンティス》(センチピードに装備)

 

取巻君

なし(笑)

 

 

これは………あのセリフを言うしかないかな。

 

 

「ですが笑えますねぇ、バックは四枚に上級モンスターとあなたは絶対的に有利だったはずです。それにバックの一枚は激流葬でした。しかしあなたは打たなかった。そのせいで今あなたの場のカードは0枚、一方僕はアドを稼ぎまくり。ずいぶんと差がつきましたぁ、悔しいでしょうねぇ」

「うわぁ………」

 

 

なんか翔君が引いてる。けど気にしない。

 

 

「さて、バトルフェイズに突入します」

 

 

僕がそう宣言するとフィールド上のダンセル達が手をポキポキと鳴らしはじめた。

なんか妙に感情豊かだね君たち。

 

 

「ま、まってくれ背を馬鹿にした事は謝るから!サレンダーだ、サレンダーをさせてくれ!!」

 

 

取巻君が必死になって謝ってくる。なんかさすがにかわいそうになってきた。

はぁ、仕方ない………。

 

 

 

 

 

「4体でダイレクトアタックで^ ^」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

取巻

ライフ3000→0

 

 

 

情けはないって言ったよね?

 

 

 




絶対、誤字やプレミスやカードテキストの間違いありますね。
見つけた際はご報告お願いします。また、感想やアドバイスも引き続き募集してます。

えー次回の更新ですが作者が通ってる高校の試験十日前となったため、少し間が空くと思います。

後、ちょっとだけ次回のネタバレをするとTFより皆が大好きなあの子を出す予定です。


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???「そろそろ拙者の出番でござるな!!」

テストからの現実逃避に投稿。
おい、勉強しろよは禁句で。


取巻君に勝利した僕は早速カードをふんだくろうと思ったのだが、いきなり登場した明日香さんの「ガードマンが来る」という言葉にびびって十代君達と走って逃げ出した。

チッ、命拾いしたね取巻君。

 

 

 

「ちぇっ、あそこで止められなけらば俺の勝ちだったのにさ」

 

 

デュエルフィールドから離れ、休憩しているところで十代君が言った。

 

 

「アニキは最後のドローでなにを引いたんすか?」

「ふふん、これさ!!」

 

十代君が僕たちに見せてきたカードは《死者蘇生》だった。

 

 

「なるほど、これでフレイムウィングマンを蘇生できてたら………」

「確かに勝てたわね」

 

 

僕の後に明日香さんが答える。

 

 

「ああ、その通りさ!!ところで京介のデュエルはどうだったんだ?」

「ワンキルしてたっす」

「「えっ?」」

 

 

二人がこっちを見てきたのであんまり大したことなかったね、と言うと余計驚かれた。まぁ禁止制限ガン無視の全盛期インゼクなんか使ったら大抵のデッキが大したことなくなるんだけど………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

其ノ陸 ???「そろそろ拙者の出番でござるな!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのアンティデュエルから数日たった夜、宿題を終えた僕はそろそろ布団に入ろうかと机を離れたところでいきなり十代君が部屋に入ってきた。

あれ、なんか面倒事の予感がするんだけど………

 

 

「大変だ京介、翔が女子寮でつかまってるみたいだ!!」

 

 

ほらね。

 

 

「マジかよ!!やべぇな!!それじゃあ僕はこの布団の中に入って寝るから!!おやすみっ!!」

「いや、お前も来るんだよ!!」

 

 

チッ、ノリとテンションでなんとかやり過ごそうと思ったけど流石に引っかからなかったか。

 

 

「………」

「やめてよ十代君、そんな目で僕を見ないでくれよ。わかった行くよ、行くからさ………」

 

僕は渋々制服に着替えデッキとデュエルディスクを持って部屋を出た。っていうか速いよ十代君。

 

 

 

 

 

 

 

女子寮へ乗り込むといっても当然ながら警備員のいる正面から入る事なんかできる訳が無く、ボートを漕いで裏側の池から向かうことにした。

30分程たってやっと女子寮に到着した僕達は急いで翔君が捕まっている場所に駆けつけたんだがそこには明日香さんを含め4人の女子がいた。

 

 

「だ、誰か〜助けて〜」

「くっ、この、このっ!」

 

 

まずい、縄で縛られた翔君がピンクの髪をした女の子に蹴られている。ここは親友として助けてあげないと!

 

 

「そこのキミ!翔君は痛めつけられると喜んじゃうタイプの変態だから蹴るのはむしろ逆効果だと思うよ?」

 

 

うげっ……と言って女の子は翔君から飛び退いた。

うん、流石だね僕。

完璧な作戦だ。

 

 

「アニキ!京介君!助けに来てくれたんすか!!」

「おう!無事か、翔。いったい何があったんだ?!」

 

「彼がね、女子風呂を覗いたのよ」

 

 

明日香さんが問いにこたえると「だから覗いてなんかないっす〜」と翔君が否定する

 

 

「翔君……いくら頭の中がモンキーだからって流石に犯罪はマズイよ………」

「だ、だから違うんすよ!!僕は手紙で呼び出されただけなんす!!」

「えっと、まぁ面会には行ってあげるからさ。きっと刑務所もそこまで悪くは無いと思うよ?いや知らないけど」

「おいおい……あんまりいじめんなよ………」

 

 

十代君が言ってきた。いや、これ結構楽しくってさ?

 

 

「で、結局どうしてこうなったの?」

 

 

僕が尋ねる。

 

 

「それがね、この子私に手紙で呼び出されたと思ってここに来たのよ。で、実際に手紙を見せてもらったのだけれど私が書いた字じゃないし……どうやら彼が書いた訳でも無いみたいなの。たぶん誰かにはめられたのだろうから私は許してもいいと思ったのだけど、そこの3人がね?」

「許せない、と」

「そういう事。で、結局あなた達をここに呼んで私達とデュエルしてもらおうと思ったの。あなた達が勝ったら今日の事はなかったことにする。私達が勝ったら彼をガードマンに突き出す。簡単じゃない?」

「確かにわかりやすいけどさ。じゃあ十代君の相手は明日香さんがするとして僕の相手は?」

「それは………」

「明日香、ボクがやるわ!!」

 

 

勢いよくピンクの髪の子が答える。っていうかさっきから気になってたんだけど………

 

 

「えっと、君は?」

「ツァン ディレよ!覗いておいて無罪放免なんて甘いわけないわ!アンタに勝ってそこの変態をガードマンに突き出してやるんだから!」

 

 

……………………ツァン …ディレ………だと?

 

 

 

 

 

 

・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

TFを知らない人のための、3行でわかるツァンディレ

※画像は自分で検索してね!

 

1.ボクっ娘&ツンデレ

2.おっぱい

3.六武衆

以上!

・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

 

 

 

いやいやいやおかしいよね?!

ツァンディレって確か5D's出身だったよね?!なんでGXにいんの?!っていうか六武衆使うの?!え?結束結束道場門シエン三体とかやられたら泣くよ?!それ以前にシンクロはマズイでしょ!!

いや落ち着け僕。クールになるんだ。そもそもアニメの世界に飛ばされた時点でいろいろおかしいんだから5D'sのヒロイ…モブが一人GXにいてもそこまで変じゃあないだろう。そうだよ別に変わった事じゃないんだ。

そういう事にして置こう。

 

 

「じ、じゃあ僕の相手はツァンさんって事で。で、翔君の相手は?」

「えー?!僕もやるんすか?!」

 

 

こいつ何言ってんだ?

 

 

「騙されたとはいえそもそもの原因は翔君でしょ。それにチーム戦で偶数だと引き分けになるかもしれないしっていうか一人だけ楽しようなんて僕が許さねぇからな」

「お前、最後のが本音だろ………」

 

 

うるさいよ十代君。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー割愛!!ーーー

 

 

 

 

 

 

今何かが入った気がしたけど、どうやら気のせいだったようだね。

うん。

 

 

「ハーピィークイーンでダイレクトアタック!!」

「うわ〜〜!!!」

 

 

ライフ1000→0

 

 

っていう事で今の戦績は十代君が明日香さんに勝ち。翔君は戦う事になった枕田 ジュンコさんに負け。

 

 

「うぅ〜〜、ごめんっす京介君」

「ははっ、まあ気にしないでよ。例え僕が負けたとしても翔君の人生が終わるだけなんだからさっ!」

「お願いだから勝ってね京介君!!前みたいにワンキルかましてくれるんすよね?!」

 

 

うん、その事についてなんだけど。

 

 

「あのね翔君。このデッキさ……」

 

 

僕はゆっくりと話す。

 

 

「な…なんっすか?」

「これ…………ネタデッキなんだ」

 

 

現実っていうのはね、そんなに優しくは無いんだよ。

まぁやれるだけはやってみるけどさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という事て僕は今、ツァンさんの向かい側に立っている。

 

 

「ふんっ、降参するなら今のうちよ!!」

「あはは…遠慮しておくよ。友達を見捨てるなんて気分にはならないしさ」

「あっそ。なら……」

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

「ボクの先行、ドロー!」

 

ツァン

手札5→6

 

先行はツァンさんに取られた。もしこれで本当に六武なんか使われたらキツイけど。確かTFでは六武以外にもベンケイワンキルとか使ってたし……まだ希望はあるかな。

 

 

「ボクは永続魔法《六武衆の結束》を二枚発動。六武衆と名の付いたモンスターが召喚・特殊召喚される度にこのカードに武士道カウンターを一個乗せる。

更に永続魔法《六武の門》を発動!六武衆と名の付いたモンスターが召喚・特殊召喚される度に武士道カウンターをこのカードに二個乗せる」

「\(^o^)/」

 

 

………まて落ち着け、逆に考えるんだ。初手に結束二枚と門が来たってことは残りの手札は三枚。もしかしたら手札に六武衆がいないのかもしれない。

そう信じたい。

 

 

「更にボクは《真六武衆ーキザン》を攻撃表示で召喚!」

 

 

真六武衆ーキザン

ATK1800

 

 

 

「/(^o^)\」

「六武衆と名の付いたモンスターが召喚された事により、武士道カウンターが結束に一個ずつ、門に二個のる。

六武の門の効果発動!自分フィールド上の武士道カウンターを任意の数取り除く事で効果を適用する。ボクは4つ取り除く効果を選択し自分のデッキ、墓地から六武衆と名の付いたモンスターを手札

に加える。ボクはデッキから《六武衆の師範》を手札に加える!」

 

 

ツァン

手札2→3

 

 

「まった!門の効果発動時、チェーンで手札から《増殖するG》の効果を発動。

このカードを手札から墓地に送る事で、このターン相手が特殊召喚する度に僕はデッキからカードを一枚ドローする!」

「げっ………」

 

 

僕が増殖するGの効果発動を宣言するとフィールドに複数の『G』が現れるって………

 

 

「キモッ!!」

「いやアンタが使ったんでしょ!!」

 

 

はいそうでした。

あれか、ツァンさんはツッコミ属性なのか。

 

 

「まぁいいわ。ボクは手札から《六武衆の師範》を攻撃表示で特殊召喚!このカードは自分フィールド上に六武衆と名の付いたモンスターが存在する時手札から特殊召喚することができる!」

 

 

六武衆の師範

ATK2100

 

 

「ワンドロー」

 

 

京介

手札4→5

 

 

「フィールド上に六武衆が特殊召喚された事により武士道カウンターが合計四個のる。更に門の効果発動、カウンターを4つ取り除く事でデッキから《真六武衆ーシナイ》を手札に加える」

 

 

ツァン

手札2→3

 

 

「ボクはカードを一枚伏せてターンエンド」

 

 

ツァン

手札2枚

モンスター 《キザン》《師範》

魔法永続《六武衆の結束》×2《六武の門》

伏せ1

ライフ4000

 

 

初手に門とか泣きたくなるんですけど。

ワンショット狙いのこのデッキならまだ希望はあるけど………翔君、これ本格的にマズイよ。

 

 

「僕のターン、ドロー!」

 

 

京介

手札5→6

 

 

さて、ゴキのお陰で1ターン展開を遅らせたとはいえ次のターン間違い無く展開される。なんとかしないと。

 

 

「僕は手札から《紫炎の狼煙》発動、デッキからレベル3以下の六武衆と名の付いたモンスターを手札に加える。僕は《六武衆ーヤリザ》を手札に加え「えっ?」…ん?」

ツァンさんが言葉を挟んできた。

 

 

「え〜っと、あっもしかしてチェーンでなにかあります?」

「いや……そうじゃなくて………アンタ何を手札に加えるって言った?」

 

 

 

 

「何ってヤリザだけど……」

 

 

あのさ……、とツァンさんが僕に尋ねてきた。

 

 

「アンタ……デッキにヤリザいれてるの?」

「えっ?いや、入れてるけど………」

「アンタ馬鹿なの?なんでヤリザなんてクズカード入れてんのよ」

 

 

………………………なん…だと……?

こいつ、ヤリザ殿をクズだと?!

 

 

「そうよ、クズをクズって言って何がいけないの?」

 

 

………。

 

 

「黙れよお前。さっきから口を開けばクズばかり他に言葉を知らないのか?」

「なんですって?!」

「この世界にクズなんてカードは存在しない。お前にそれをこのデュエルで教えてやる」

 

 

このデュエル、本当に負けられなくなっちゃったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




結局ヤリザ殿はフィールドでないまま終わりました。
タイトル詐欺すいません。
という事で、TFからのゲストキャラはツァン ディレさんでした。
そうです。ツンデレです。

え〜次回の投稿ですが、今度こそ本当に勉強しなくてはならないため、間が空くと思います。

いつも通り誤字、カードテキストの間違い、プレミスの報告。それから感想とアドバイスも募集中です。
それでは。


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???「ヤリザTUEEEEEEE!!」

テストが終わったので投稿。
後、決闘描写での状況説明の書き方は今回ので安定すると思います。


「僕はカードを三枚伏せてターンエンド」

 

 

ツァン

手札2枚

モンスター≪キザン≫ ≪師範≫

魔法≪六武衆の結束≫×2 ≪六武の門≫

伏せ1

ライフ4000

 

京介

手札3枚

伏せ3

ライフ4000

 

 

「なーんだ、大きな口を叩いておいて結局守りを固めるだけなのね」

 

「……ツァンさんのターンだよ?」

 

「ふんっ言われなくてもわかってるわよ。ドロー!」

 

 

ツァン

手札2→3

 

 

ツァンさんはカードを引くと口元を釣り上げて言った。

 

「どうやらこのターンでおしまいみたいね。ボクは手札から≪紫炎の狼煙≫を発動、デッキからレベル3の≪真六武衆―カゲキ≫を手札に加える」

 

やべぇあっちも狼煙使ってきた。

……六武デッキですもんね、そりゃ入ってるか。

 

「そしてカゲキを攻撃表示で召喚!このカードの攻撃力は自分フィールド上にカゲキ以外の六武衆と名の付くモンスターが表側表示で存在する限り、1500ポイントアップする」

 

 

真六武衆―カゲキ

ATK200→1700

 

 

「カゲキの召喚時リバースカードオープン、≪ブレイクスルースキル≫!このカードは相手の場の効果モンスター1体を選択して発動でき、選択したモンスターの効果をターン終了時まで無効にする」

 

こらそこ、ヴェーラーでおkとか言わない!

 

「僕はカゲキを選択。よってこのターンカゲキの攻撃力は200のままになり『召喚に成功した時、手札からレベル4以下の六武衆と名のついたモンスター1体を特殊召喚する事ができる』という効果も無効になる!」

 

 

カゲキ

ATK1700→200

 

 

「それでもカウンターは合計四個乗る!またキザンの効果発動、自分の場にこのカード以外の六武衆と名の付いたモンスターが二体以上存在する場合、このカードの攻守は300ポイントアップする!」

 

 

キザン

ATK1800→2100

DEF500→800

 

 

「ボクは門の効果を発動、カウンターを4個取り除きデッキから二体目のキザンを手札に加える。更にキザンの効果発動!自分の場に六武衆と名の付いたモンスターが存在する時手札から特殊召喚することができる。また、自分の場に六武衆と名の付いたモンスターが二体以上いる事により攻守が300ポイント上昇!」

 

 

 

 

 

「アニキまずいっす!ツァンさんの場にいるモンスター全部の攻撃受けたら京介君が負けちゃうっす!」

 

「大丈夫だって翔、京介ならきっと耐えてみせるさ」

 

「本当にそうかしら……」

 

 

 

 

 

「バトルフェイズよ。キザンでダイレクトアタック

六武式居合術ー蒼炎ー!!」

 

ツァンさんがキザンの攻撃を宣言する。伏せを気にしない所がなんとも男らしい。

でも甘いね。

 

「リバースカードオープン、永続罠《メタル・リフレクト・スライム》!」

 

キザンが僕に向かって放った必殺の居合は銀色のスライムによって阻まれた。

 

「えっ、なんで?!」

 

「メタル・リフレクト・スライムは発動後モンスターカードとなって自分のモンスターカードゾーンに守備表示で特殊召喚される」

 

 

メタル・リフレクト・スライム

DEF3000

 

 

「守備力3000ですって?!」

 

そこそんなに驚く必要あるのかな?

 

「僕の場にモンスターが現れた事により、キザンの攻撃は巻き戻される。どうする?攻撃を続行する?」

 

「くっ……ボクはバトルフェイズを終了して、ターンエンド」

 

「エンドフェイズを迎えたことにより、ブレイクスルースキルの効果は切れる」

 

 

カゲキ

ATK200→1700

 

 

ツァン

手札2枚

モンスター《キザン》×2《師範》《カゲキ》

魔法《六武衆の結束》×2《六武の門》

伏せ1

ライフ4000

 

京介

手札3枚

モンスター《メタル・リフレクト・スライム》

罠 リフレクトスライムで一枚使用

伏せ1

ライフ4000

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ〜。危なかったっす」

 

「ほらな翔、大丈夫だって言ったろ?」

 

 

 

 

 

いやマジで危なかったよ。もしツァンさんの手札にサイクロンがあったら軽く死んでた。

まぁなんとか1ターン凌いだ。

 

「僕のターン、ドロー!」

 

 

京介

手札3→4

 

 

このカードは……よし!

 

「僕はカードを二枚伏せ、《六武衆ーヤリザ》を攻撃表示で召喚!」

 

ーやっと拙者の出番でござるかー

 

「えっ……」

 

今何か聞こえ気がしたんだけど……気のせいかな………。

 

 

六武衆ーヤリザ

ATK1000

 

 

「フィールドに六武衆と名の付いたモンスターが召喚された事により、ボクの場のカードに合計四個の武士道カウンターが乗るわ!」

 

やべぇそういえば武士道カウンターって相手の召喚でも乗るんだった。

 

「さ、更に手札から魔法カード《天よりの宝札》を発動、互いに手札が6枚になるようデッキからカードをドローする」

 

これぞ原作オリカ屈指のマジキチドローカード天よりの宝札。最高で6枚ドローできその余りの強さにコンマイ(KONAMI)もマズイ思ったのかOCG化された際、くっそ弱体化された魔法カードだ。

 

 

ツァン

手札2→6

 

京介

手札0→6

 

 

さてさてこの手札は……

ちくしょうまだ動けねぇ。

 

「僕はさっき伏せた魔法カード《一時休戦》を発動。お互いにカードを一枚ドローし、次の相手のターン終了時までお互いが受けるダメージを0にする」

 

 

ツァン

手札6→7

 

京介

手札6→7

 

 

「カードを二枚伏せて、ターンエンド」

 

 

ツァン

手札7枚

モンスター《キザン》×2《師範》《カゲキ》

魔法《六武衆の結束》×2《六武の門》

伏せ1

ライフ4000

 

京介

手札5枚

モンスター《メタル・リフレクト・スライム》《ヤリザ》

罠 リフレクトスライムで一枚使用

伏せ3

ライフ4000

 

 

「ボクのターン、ドロー!」

 

 

ツァン

手札7→8

 

 

ツァンさんの手札は8枚とめちゃくちゃだが、フィールドが埋りかけている今、もう気にしない事にする。

 

「手札から魔法カード《サイクロン》を発動、ボクはメタルリフレクトスライムを選択し破壊する」

 

「チェーンはないよ。リフレクトスライムは破壊される」

 

ありがとうリフレクトスライム。君はちゃんと仕事をしてくれた。

 

「よしっ!それじゃあボクは《真六武衆ーミズホ》を攻撃表示で召喚!」

 

 

真六武衆ーミズホ

ATK1600

 

 

「まった、リバースカードオープン《奈落の落とし穴》!このカードは相手が攻撃力1500以上のモンスターを召喚、反転召喚、特殊召喚した時発動でき、そのモンスターを破壊しゲームから除外する」

 

「させない!リバースカードオープン、カウンター罠《六尺瓊勾玉》を発動。自分フィールド上に六武衆と名のついたモンスターが表側表示で存在する場合、相手が発動したカードを破壊する効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する!」

 

くそっ、伏せは勾玉か!諸刃の活人剣術ならよかったのに。

 

「六武衆が召喚された事により武士道カウンターが合計四個乗る。更にボクはミズホの効果を発動 !

1ターンに1度、このカード以外の自分フィールド上に存在する六武衆と名のついたモンスター1体をリリースする事で、フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する。ボクはキザンをリリースして右側の伏せカードを破壊!」

 

「……破壊されたカードは聖なるバリアミラーフォースだよ」

 

おいミラフォ仕事しろ。

 

「ボクは門の効果を発動。カウンターを四個取り除き、墓地のキザンを手札に加えてそのまま特殊召喚!これで今度こそ本当に終わりね!」

 

えっ

 

「……一応言っておくけど一時休戦の効果でツァンさんのターン終了時まで受けるダメージは0だよ?」

 

ボクがそういうとツァンさんは勘違いに気づいたのか、ボッと顔を赤くして言った。

 

「わかってるわよそんなこと!!べっ別に忘れてたわけじゃないんだからねっ?!」

 

ツンデレ?

違うか。

 

「まぁ、それならいいんだけどさ」

 

それでも、とツァンさん。

 

「バトルは行えるわ。キザンでヤリザを攻撃!」

 

キザンがヤリザに向かって走って来る。ヤリザが不安そうな顔でこっちを見てきた。何かを期待しているようだ。

 

 

 

 

 

 

其ノ質 ???「ヤリザTUEEEEEEE!!」

 

 

 

 

 

 

「(^ ^)ゞ」

 

キザンの放った居合がヤリザを切り裂いた。

いや……この伏せカード攻撃反応用の罠とかそういうのじゃないし。

哀れヤリザ。南無。

 

「ボクはカードを一枚伏せてターンエンド」

 

「ならエンドフェイズ時リバースカードオープン速攻魔法《サイクロン》!今伏せたカードを破壊」

 

破壊したのは……武士道カウンターを取り除いてモンスターを破壊、もしくはカードをバウンスさせる罠カード《六武式風雷斬》だった。

 

「くっ、だけど次が本当にラストターンよ!」

 

「ツァンさん、さっきからそればっか言ってない?」

 

終わりだとか、おしまいだとか。

 

「う、うるさいわね!アンタのターンよ、早くしなさい!!」

 

 

ツァン

手札6枚

モンスター《キザン》×2《師範》《カゲキ》《ミズホ》

魔法《六武衆の結束》×2《六武の門》

伏せ0

ライフ4000

 

京介

手札5枚

モンスター0

伏せ0

ライフ4000

 

 

「はいはい。僕のターン」

 

いや、ツァンさんの言ってることあながち間違いじゃないわ。次のドローであいつがこないと本当にやばい。

 

「ドロー!!」

 

 

京介

手札5→6

 

 

僕は勢いよくカードを引き、顔の前にもっていき確認する。

このカードは……いや、まだチャンスはある。

 

「僕は魔法カード《強欲な壺》を発動。デッキからカードを二枚ドローする!」

 

さあ、頼むよ!

 

「ドロー!!」

 

 

京介

手札5→7

 

 

「…………どうやら僕の勝ちみたいだね、ツァンさん?」

 

「はぁ?アンタの場のカードは0枚なのに……ボクが負ける訳ないじゃない」

 

「いいや、これで終わりだ。僕は魔法カード《六武の門》を発動!説明はいらないよね?」

 

「今更門なんか使った所でいったい何になるっていうの?」

 

「まだまだ!僕は《コアキメイル・デビル》を攻撃表示で召喚。このカードは自分フィールド上に表側表示で存在する限り、メインフェイズ時に発動する光属性及び闇属性の効果モンスターの効果を無効化する!!」

 

 

コアキメイル・デビル

ATK1700

 

 

 

 

 

 

 

「場に光と闇のモンスターがいないのにそんなモンスターを召喚するって……彼はいったいなにをしようとしているのかしら」

 

「それはわからねぇけど京介が勝つって言ったんだ、きっとすげえ事をするに違いないさ!!」

 

 

 

 

 

「更に僕は魔法カード《死者蘇生》を発動、墓地のヤリザを場に特殊召喚する。蘇れヤリザ!!」

 

「ハァッ!」

 

妙に野太い声を放って、ヤリザが光の中から現れた。

 

「六武衆と名の付いたモンスターが場に特殊召喚された事により、門にカウンターが二個乗る!

更に僕は《六武衆の師範》を特殊召喚!また、門にカウンターが二個乗る!!」

 

 

 

 

 

「ヤリザの攻撃力はたった1000、門の効果で二回強化したとしても2000。たとえヤリザがダイレクトアタックできるとしてもツァンのライフは削りきれないわ」

 

明日香さんが言った。

 

 

 

 

 

「ククッ、あっははははは!!」

 

「いきなり笑って何が面白いっていうのよ!」

 

「門にカウンターが四個しか乗ってない今、確かにこのままだと僕は負ける。

でもね、ツァンさん。

もし、無限に武士道カウンターを乗せる方法が有るとしたらどうする?」

 

「そ、そんなこと……できるわけないじゃない」

 

「それを今から見せてあげるよ!僕は自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体、師範を手札に戻して手札から闇属性モンスター《A・ジェネクス・バードマン》の効果を発動!このカードを手札から特殊召喚する。

しかし、場には闇属性モンスターの効果を無効にするコアキメイルデビルがいる。よってバードマンの効果は不発となり、特殊召喚はされず手札に残る」

 

「あっ……まってそれって……」

 

ツァンさんが僕のしようとしている事に気づいたようだ。

でももう遅い。

手札にヴェーラーがない限り遅い。

 

「僕は手札から師範の効果を発動し、場に特殊召喚!!さらに六武衆と名の付いたモンスターが特殊召喚された事によりカウンターが二個乗る。

師範を手札に戻してバードマンの効果を発動、場に特殊召喚!しかしデビルの効果により不発!!」

 

僕が何を言いたいかっていうとさ…………

無限ループって、怖くね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「手札から師範の効果を発動、場に特殊召喚する!さらに六武衆と名の付いたモンスターが特殊召喚された事により門にカウンターが二個乗る!!」

 

今ので門にはピッタリ100個の武士道カウンターが乗った。

もう、そろそろいいかな?

 

「僕は門の効果を発動。カウンターを二個取り除いて自分の場の六武衆と名の付いたモンスターの攻撃力を500ポイント上げる。

今門に乗っているカウンターは100個、よってこの効果を50回使いヤリザの攻撃力を25000ポイント上げる」

 

 

ヤリザ

ATK1000→26000

 

 

僕が効果の発動を宣言すると、ヤリザが謎のオーラを身にまとう。

ちょ、大丈夫なのあれ?!なんか覇気みたいの放ってるよ?!

向こうのツァンさんは攻撃力25000オーバーのヤリザ殿を見て言葉を失っている。

流石にやり過ぎたかな?まぁいいか。

 

「バトルフェイズに移行します。また、《六武衆のヤリザ》の効果発動。自分の場にヤリザ以外の六武衆と名の付いたモンスターが表側表示で存在する時、このカードはダイレクトアタックする事ができる」

 

「い、いや……まって………」

 

「またないよ。六武衆のヤリザでツァンさんにダイレクトアタック」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤリザは六武衆というモンスターを破壊することに特化した武士の集団の中でも特殊な立ち位置にいた。それは彼の能力からきている。

相手に直接攻撃ができる。

いかに多くの人間が戦う合戦であろうとも、その神足をもってして相手の将に不意の一撃を与える。卑怯ともとれるが強力な能力だ。

しかし、それはヤリザがATK1000という低い攻撃力のため活かしきれていなかった。

だが、今のヤリザは違う。

門の加護を受け圧倒的な力を手に入れたヤリザ。

例えるならば小回りの効く小型拳銃にミサイル並みの破壊力が備わった、といえばその恐ろしさが伝わるだろう。

ヤリザは京介の宣言と同時にその神足を持って走り出した。

ツァンの場にいる六武衆達は殿を守ろうと勇敢にもヤリザに向かって立ち向かう。

始めに出て来たのは二体のキザンと師範だった。彼らは主に居合を用いた戦いを好む。三体の剣の達人がヤリザに向かって斬撃を飛ばす。

しかし、それはヤリザには届かなかった。

ヤリザは最初に首を狙って放たれた師範の居合を体制を低める事によって躱す。次に二体のキザンによって放たれた怒涛の蓮撃を槍を使って逸らす。ヤリザはこの一連の流れを『減速せずに』行ってみせたのだ。

次にカゲキとミズホがヤリザに向かってくる。

カゲキは四本の腕を使った四刀流で、ミズホは特殊な形をした得物でヤリザに攻撃を仕掛ける。

それに対してヤリザが行ったのは跳躍。

そう、ただの跳躍なのだ。

しかし、彼はそれによりいっきに5m以上飛び上がりツァンディレの前に着地する。

 

「あ……いゃ…………」

 

ツァンディレが怯えるのは仕方が無いことだ。

今のヤリザは例えるならば鬼神。

つい先ほどまで遠くにいた鬼が今自分の目の前にいるのだ。

 

「六武式長槍術」

 

京介が技名を告げようとすると同時に、ヤリザも槍を構える。

 

「ー紅ー」

 

「きゃああぁぁぁぁ!!」

 

ヤリザの放った突きがツァンの心臓を貫く。

 

ー敵将、打ち取ったりー

 

 

ツァン

ライフ4000→0




※上はソリットヴィジョンでの出来事です。
誤字やカードテキストの間違い、プレミスの報告も見つけ次第報告お願いします。
それから感想とアドバイスも募集中です。


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忘れちまったよ、テストなんて言葉……

どうも、ゴ.リラです皆さんお久しぶりです。
マイ「ゴホッ!!」クラフトにはまってたせいで時間が空きました。
久しぶりの投稿ではありますが、別に文字数は増えてません。
すいません。
それでは本編です。


 

 

勝敗が決し、ソリッドビジョンが消えた事により十代君達がこっちに駆け寄って来た。

 

 

「すげぇな京介、攻撃力二万のモンスターなんか俺見たことねぇよ!!」

 

 

本当すげぇよな、僕も初めてみたもん。

 

 

「あはは……まぁ結構危なかったけどなんとか勝てたよ。ってそれよりツァンさんは?」

 

 

なんかあのヤリザ殿のダイレクトアタック受けていて無事な気がしないんだけど……。

 

 

「ちょっと気を失ってるみたいだけどツァンなら平気よ」

 

 

気を失ったツァンさんを抱きかかえながら明日香さんが言った。ちょっとツァンさんその場所代われ。

 

 

「そっか……よかった。死んでなくて」

「ちょ、物騒な事言わないでよ」

「あはは……ごめんごめん。それより、これで翔くんは見逃してくれるっていう事でいいのかな?」

「ええ、あなた達が勝負に勝ったわけだし。ももえもジュンコもそれでいいわよね?」

 

 

しかないですわねとももえさんが、明日香さんがそう言うなら……とジュンコさんが。

 

 

「だってさ、よかったね翔くん」

「ふぅ〜、退学にならなくて済んだっす……」

「よかったな翔!!」

「まぁ本当は最初からガードマンに突き出す気なんてなかったんだけど」

 

 

おい、明日香さん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第七話 忘れちまったよ、テストなんて言葉……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい、それじゃあガイザレスで神楽坂くんにダイレクトアタックしますね^ ^」

「うわぁぁぁぁ!!」

 

 

はい、みなさんこんにちは京介です。アカデミアに入って初の試験が近いということもあって僕は今イエロー寮のデュエルフィールドにて友達の神楽坂君と試験対策のためにデュエルをしています。

なぜ僕がイエロー寮にいるのかというと最初は十代君達と試験勉強しようと思ってたんだけどあいつらまったく勉強しようとしなくて、それを見兼ねた三沢君が一緒に勉強しようと誘ってくれて今に至る。

ちなみに今僕が使ったデッキは『剣闘獣』で神楽坂君のデッキが『レベル4モンスタービート』

うん、負ける気がしない。

 

 

「はぁ、また俺の負けか……本当にお前なんでレッドなんだよ。いや、そんなデッキばっか使うからレッドなのか?わからん」

「えっ?僕別に変なデッキなんか使ってないけど……」

 

 

え〜っと、僕が神楽坂くん相手に使ったデッキって……

 

 

 

 

 

 

 

 

°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°

 

「カウントダウンで^ ^」

 

「イレカエル召喚で^ ^」

 

裁 き の 龍 降 臨(ジャッジメントですの!!)

 

大 天 使(クリスティア) 降 臨」

 

「エグゾ揃いました^ ^」

 

°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°

 

 

 

 

 

あ、ごめん使ってたわ。

哀れ神楽坂。

心の中でしか謝らないけど。

 

 

「それより、言い出しっぺの三沢くんはどうしたの?」

「ああ、三沢なら確か実技試験の組み合わせの発表を見に行ったぞ」

「そういえば今日発表だっけ」

 

 

アカデミアのテストには筆記と実技の二種類があって、実技試験は基本生徒同士のデュエルとなる。もちろん、個人の実力を見た上でだいたい同じ強さの相手と当たるようにはなっている。

うん、なっているはずなんだけど……。

 

 

「おっ、お帰り三沢。組み合わせどうだった?」

「ああ、神楽坂の相手はイエローの小原で俺の相手はブルーの高寺だ」

「小原君っていうと、あの凸凹コンビの小さい方か。それで僕の相手は?」

「……その事なんだが…………」

 

 

これを見てくれ、と三沢君が実技試験の組み合わせ表を見せて来た。

なになに……

 

 

一年 宮藤京介 ーー 三年 丸藤亮

(実技試験管担当御手洗推薦枠)

 

 

 

「……は?」

 

 

えっ?実技試験って同じ学年の人同士でやるんじゃなかったっけ?

 

 

「ああ、基本はその通りなんだが。京介の場合入試の成績と御手洗先生の推薦で特別に枠を用意してもらったらしい。まったく、あのアカデミアの皇帝(カイザー)とデュエルできるなんて羨ましい限りだ」

「ぶっ、ははは!!よかったな京介!俺も本当に羨ましいと思うぜ!」

 

 

神楽坂君がバシバシと背中を叩きながら言って来たけどそんな事気にしてられない。

マジでどうすんのこれ?

って事で……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、マジでなんて事してくれてんですか御手洗先生?腹いせですか?負けた腹いせなんですか?

きたない、流石大人きたない!!」

「ちょ、落ち着きなさい宮藤君」

 

 

聞きに来ました。

 

 

「落ち着いてなんかいられませんよ。だってカイザーですよ?あのサイバー流詰め込みのカイザーですよ?初手サイドラ三枚パワボンリミカイ大嵐が基本のサイバー流ですよ?勝てるわけないじゃないですか」

 

 

活路エグゾ使うぞオラァ。

 

 

「ま、まて、確かに君の言いたい事は解る。だがこれは私一人の意見という訳ではなく学年の先生全員の意見でもある」

「えっ?学年の先生全員ですか?」

「そうだ。皆君の実力は理解しているし、他の生徒じゃ実力が釣り合わないという事もわかっている。それだったらこの学園最強と名高い丸藤君とデュエルさせる事によってとことん君の実力を計ってみようという話になったのだ。

なにも、カイザー相手に勝てとは言っていない。君は君の全力を出せばいいのだしそうしたらちゃんと評価はしてくれるだろう」

「い、いや……でも丸藤先輩にとっては迷惑じゃないですか。一年相手にデュエルだなんて」

「そこも大丈夫だ。この話はすでに丸藤君から了承をとっている。彼も一度君と戦ってみたいと言っていた」

「oh……」

 

 

逃げられないんですか。

そうですか。

 

 

「そういう事だ。わかったら寮に帰ってデッキの調整でもしなさい。試験は一週間後だぞ」

 

 

試験期待しているからな、と言って御手洗先生は去っていった。

 

 

「……帰るか」

 

 

やる事がまた増えちゃったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寮に帰って来るなり十代君達に絡まれたりしたが、今僕は自室で対サイバー流のデッキを組んでいる。

さて、丸藤亮。彼は融合召喚をメインとして戦うサイバー流という超脳筋デッキを使うデュエリストだ。

彼と戦うにあたってサイバー流の対処法ならいくらでもある。融合召喚をメインとするデッキの性ではあるのだが、やはりこのデッキも特殊召喚メタに弱い。『虚無魔人』や『大天使クリスティア』などで特殊召喚を封じれば一方的に殴る事ができる。

しかし、注意すべき所は彼のデッキではない。彼自身だ。

丸藤亮、彼の本当の恐ろしさはその引きの強さにある。

いや、彼の場合引きが強いなんてレベルの話ではない。あれはもう一種のチートだ。

デュエルモンスターズのルールによりデッキに三枚しか入れられないサイバードラゴンを初手に三枚持ってくる。こちらが魔法罠を伏せよう物なら制限カードの大嵐を初手に持ってくる。

要するに彼は必要な時に必要な

カードを手札に持ってくる事ができるのだ。

それを踏まえた上でデッキを組むにあたる注意点を上げると……

 

 

 

【ロックデッキの場合】

 

・特殊召喚対策のカードを入れる

 

・事故を覚悟で除去の魔法罠も多めに入れる(スタロなどのバックを守るカードも投入)

 

・ワンキル対策に防御用のカードもいれる(フリーチェーンの『レインボーライフ』、妨害されることの少ない『速攻のかかし』など)

 

 

……使っちまうか、ヴェルズ。

 

 

 

 

 

説明しよう!!

ヴェルズとはエクシーズ素材が有る時にレベル5以上のモンスターの特殊召喚を封じるエクシーズモンスター『ヴェルズ・オピオン』(通称『オピョォ』)を主軸として戦うデッキである!!

その余りのガードの硬さから通称『ファンデッキ殺し(キラー)』と呼ばれたデッキだ!!

ちなみに今の遊戯王の環境だとこんなチートみたいなモンスターがポンポン出てくるデッキでもトップは狙えないぞ!!

世紀末だ!!

 

 

 

 

 

 

「いや、エクシーズマズイじゃん……」

 

社長に目付けられたら最悪僕死ぬぜ?

っとなると他にデッキを組むとしたら……

 

 

 

【ワンキルデッキの場合】

 

・先攻、後攻関係なくワンキルできる

 

・妨害される可能性が少ない

 

・安定する←(ここ重要)

 

 

…….使っちまうか、マキュラエグゾ

 

 

 

 

 

説明しよう!!

マキュラエグゾとは墓地に送られたターン自分は手札から罠カードを発動できるという効果を持ったモンスター『処刑人マキュラ』(リアルでは現在禁止カード)を使いワンターンでエグゾディアを揃える事を目的としたデッキの事だぞ!!

「昔のカードは持ってるけど今遊戯王をやっていない」というそこの君!!結構簡単に作れるから組んでフリーデュエルしてみたらどうだ?

下手をすればリアルファイトに発展するぞ!!

 

 

 

 

 

 

「……流石にやめとこう」

 

カイザーにリアルファイトで勝てる自信がない。

 

 

「マジでどうすっかなぁ……」

 

 

僕がカードの散らばっている机に突っ伏したその時、ふと目に入ったカードがあった。

 

 

「……こいつは」

 

 

これなら……このデッキならあの圧倒的パワーで押しきって来るサイバー流に勝てるかもしれない。

事故は怖いけどその時はその時だ。

組むデッキを決めた僕は打倒サイバー流のためにカードを集め始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、次回はVSカイザーという事になります。
ツァンディレとのいちゃラブ?
ねーよ。少なくともそんなに早く落ちねーよ。
後、すごい今更ですが主人設定を削除しました。いりませんねアレ。

ということでこの小説初めてとなりますが、次回予告というものをやってみたいとおもいます。それではどうぞ。



《次回予告》

やめて!度重なるデュエル描写で、
下手な文章力が読者にばれたら、
ただでさえ豆腐な作者のメンタルがおからになっちゃう!
お願い、書き続けてゴ.リラあんたが今ここで倒れたら、
中途半端に立てた作中のフラグはどうなっちゃうの?
春休みはまだ残ってる。このうちに書き貯めしないと、
新学期が始まっちゃうんだから!
次回、遊戯王GXでの決闘人生録
「失踪、異世界の果てへ」
京介「デュエルスタンバイ!!」



いつも通り誤字の報告、それから感想とアドバイスも募集しています。
それでは。

……出来ればこのネタエイプリルフールにやりたかった。


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「失踪するとでも思ったか!お前はまだまだ……」

なぜ書いたし


ジリリリリリ!!

 

 

「ふぁ〜……朝か……」

 

 

顔を洗うため布団から出てカーテンを開けると気持ちのいい朝の日差しが差し込んできた。

時間は朝の6時、今日は待ちに待った月一テストの日だ。テストは午前中に筆記テスト、午後に実技試験が行われるようになっている。初めての定期テストという事で普段より早く起きた僕は顔を洗い終え朝食までの間簡単に復習をし、デッキの確認を行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよ…京介君」

「おはようなんだな京介」

 

 

朝食食を済ませようと食堂まで降りてきた所で、翔君とそのルームメイトでコアラに似た丸い鼻の前田隼人君に会った。翔君は目の下にクマが目立っている。

 

 

「おはよう翔君……そのクマどうしたの?」

「翔のやつ昨日の夜からずっと壁に貼り付けた死者蘇生のカードに向かって神様がどうだとかぶつぶついいつづけてたんだな」

「うわぁ……勉強しろよ」

「だ……大丈夫だよ京介君、あんなにデュエル神にお祈りしたからきっと今日はいい点取れるから……」

「いや結局神頼みじゃんか、っていうかなんだよそのパチモン臭い神様……」

 

 

そもそも期末ならまだしも月に一度の試験にそこまで力を入れなくてもいい気がする。

 

 

「京介はいよいよカイザーとのデュエルだな、勝つ見込みはあるのか?」

 

 

隼人君が尋ねてきた。

 

 

「まぁね、やるからには勝つつもりだよ。それに相手のデッキはわかってるんだし上手くいけば「無理だよ」……えっ?」

 

「お兄さんに勝つなんて不可能だよ……たとえ京介君だとしてもね」

 

 

さっきまでフラフラだった翔君がいきなりはっきりとした口調になって言った。

すると隼人君が小声で話しかけてきた。

 

 

「……京介、翔にカイザーの話は禁句なんだな」

「おk、把握。

そ、そういえば二人は珍しく十代くんと一緒じゃないんだね?」

 

 

キャッチ&リリース

めんどくさい感じになる前に素早く話を左に受け流そう。

 

 

「あぁ……アニキは……」

「いくら起こしても起きないからおいてきたんだな……」

「冷たっ!二人の熱〜い男の友情はどうしたのさ!」

「「じゃあ僕(俺)の代わりに起こしてきてよ(くれなんだな)……」」

 

 

二人がなんだか遠い目をしながら言った。

おい、どんだけ寝相悪いんだよ主人公。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第八話 「失踪するとでも思ったか!お前はまだまだ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……時間です。生徒の皆さんはペンを置き速やかに用紙を前に送ってください。なお、この後昼食の時間をとります。実技試験は午後1時30分からとなりますので生徒の皆さんは時間に遅れないように集合してください。それでは解散」

 

先生が試験終了の合図をし、解答用紙を前に送り終えたところで三沢君がこっちに来て話しかけてきた。

 

 

「やあ京介、試験の出来はどうだい?」

「まあまあって所かな。一応書けたには書けたけど正直実技の方に頭がいっちゃっててね、自信があるってわけじゃないんだ。

そういう三沢君はどうなの?」

「俺か?まぁ俺はあまり良くなかったな」

「へぇ、以外。てっきり完璧なのかと思ってた」

「あぁ。選択問題で一問間違えてしまってな。テストが終わってから気がついたんだが……今回は満点は諦めるしかないみたいだな」

「……一問ミスであまりよくないって嫌味かよこの野郎」

 

絶対一人はいるよねこういう奴。

 

 

「まあいいや。ところで三沢君、なんか凄い勢いで皆教室から出てったんだけど。寝坊して遅れてきた上に最後までスリーピングしてた十代君も飛び起きてたんだけど。

なんかあるの今日?」

「うん?確か今日は新しいパックの発売日だったはずだぞ。

なんでも今回のパックのレアはいい物が集まってるみたいでな、それを狙いにいったんじゃないか?」

「へぇ〜、三沢君は行かないの?」

「ああ。俺は自分のデッキを信じているからな。調整は終わっているし、新しいカードは必要ない」

 

 

流石優等生、言う事が違う。

 

 

「……ん?まてよ?今回のパックのレアって外れが少ないんだよね?

……少ないハズレ、発売前からの期待、そして発売日のダッシュ……それってタキオンじゃね?」

「ん?そんな名前ではなかったはず「マジかよ!!やべぇ速くしないと売り切れちまうじゃねえか!

神判征龍サックにホーットケーキ、畜生今度は買い逃さねぇぞ!

まってろブラスター!!」……なんだが、ってもういないぞ、足速すぎるだろ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よく考えたら僕カード全種類持ってんじゃん……」

 

 

畜生、僕としたものが焦りすぎちまったぜ。

いや、タキオンが出た日ちょうど学校があってね。流石に売り切れはないだろうと思ってたらカードショップはおろか、コンビニですら切れてて涙を飲んだのはいい思い出だよ。

 

 

「しゃあない。せっかく購買に来たんだし、ドローパンぐらい買っていこう……って」

「あっ……」

 

 

ドローパンを買おうとかごの前に来た所で見知った顔、というかあまり会いたくない人と鉢合わせしてしまった。

 

 

「……や、やぁツァンさん。奇遇だね?」

「…………」

 

 

き…気まずい。

あのデュエルの後からツァンさんとは一回も顔を合わせてなかったし……謝りそびれちゃったんだよね……。

 

 

「きっ、今日はいい天気だねっ!」

「…………午後から雨降るらしけどね……」

「えぇ……

そっ、そうだツァンさん‼今日のテストどう「ねぇ、アンタさ……」……はい」

 

 

ツァンさんが睨みながら話しかけてきた。

 

 

「……あの後明日香に話を聞いてね、アンタ達の事が誤解だったって知ったわ。確かにその事は少し悪かったと思ってる。

でもね?実際覗かれたのは確かなんだしボクが怒ってた理由もわかるわよね?」

「はっ、はい!その事は深く存じ上げてますが?!」

 

 

ツァンさん怖すぎじゃないですかね、なんか後ろに紫炎大将軍が見えるんですが……。

 

 

「えぇ、それならボクになにか言う事があるんじゃない?」

「いやっ、ですけどね?ツァンさんがヤリザ殿を馬鹿にしたのも事実ですしね?僕も僕なりの理由があって「…………」……本当にすいませんでしたお願いです許してください」

 

 

僕が頭を下げた所でツァンさんがため息をつきながら言った。

 

 

「はぁ……もういいわよ。

それよりアンタ、この後カイザーとデュエルするんだって?」

「う、うん。そうなっちゃったからね……」

 

 

もう一度ツァンさんはため息を吐く。

 

 

「いい?!アンタは自覚していない様だから言っておくけど、アンタは学園最強と戦う権利を与えられているのよ‼それも……先生が推薦なさっただけじゃなくカイザーも喜んで引き受けたらしいじゃない‼

……ハァ、まったくこれがどれだけ凄い事かキチンと自覚してる?まったく……なんでボクじゃなくてこんな奴が選ばれてんのよ……」

「う、うん。ごめん……」

「別に怒ってる訳じゃないっての……」

 

 

ツァンさんはさ?

 

 

「……ん?何よ?」

「ツァンさんはさ、僕がカイザーに勝てると思う?」

 

 

丸藤亮、僕は今から原作屈指のチートキャラを相手にしようとしている。この世界に来て、十代君達と実際にデュエルしてみて原作組のチート工合には驚かされてきたけど、カイザーはその中でも群を抜いてる筈だ。それは本人自身であったり、デッキであったり。

だからこそ、デュエルをする前に少し安心しておきたかったんだ。別に負けたら死ぬとかそういう訳じゃないんだけど……

それでも、今回のデュエルは僕にとって自信を付けるためにも勝っておかなくちゃいけない気がする。

 

 

「いや、ムリでしょ」

「厳しいなぁおい‼」

 

 

いや、だって……とツァンさん

 

 

「普通に考えたら初手サイドラ三枚パワボンリミカイ大嵐、みたいなことを平気でやってくるやつに勝てるとは思わないじゃない。

……それこそ先行取ってシエン三体とナチュビでも立てておかない限りは……」

「ですよねぇ……」

 

 

畜生わかってるけどちょっとは優しい言葉をかけてくれたっていいじゃないか……

 

 

「はいはい、10パーセントぐらいは勝てる確立も有るんじゃない?まぁ先行取れればの話だけど」

「ありがとう……そんな言葉でも気休めにはなるよ。とりあえず我が家に代々伝わるジャンケン必勝法を試すとするよ」

「いや、デュエルの順番決めは宣告制でしょバカ……」

「そうだったよ‼」

 

 

ちくしょう、なんなんだよ宣告制って‼全然公平じゃないじゃないか!

 

 

「はぁ……それでもまぁ応援ぐらいはしといてあげるわ。ボクに勝ったんだし、簡単に負けられたりするとムカつくしね。

まぁ瞬殺はされないように足掻いてみなさい」

「うん……ありがとう。後それってツンデ「……」……ごめんなさい」

「はぁ……それより後ちょっとで集合時間よ。ボクは後ろの方だからいいけど、アンタは最初の方でしょ。行かなくていいの?」

「えっ?……ってマジかよ?!ありがとうツァンさん!そろそろ行くね‼ちくしょう昼飯くってねぇ!」

 

 

そういうと同時に僕はデュエルフィールドの方に向かって走り出した。

ツァンさんとの会話のおかげで酷かった緊張も少しほぐれた。

彼女もまぁ、多少は応援してくれているみたいだし……勝てるかなんかわからないけどやれる所まではやってみようと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれっ?さっきまでの会話でなんか引っかかるんだけど……

 

 

「まぁどうでもいいことか!」

 

 

別に思いつかないならどうでもいい事なんだろう。

そんな事を考えている内にデュエルフィールドの入口が見えてきた。

さて、いっちょ頑張ってみるとするか‼

 




って事でカイザーとのデュエルはまた伸びそうです。


え〜まぁお久しぶりです。
なぜか急に続きを書きたくなりこちらの方に戻ってこさせていただきました。
もぉね?あんだけ時間あいたのに3000字とかね?
とりあえず今後はまたちまちまと書いていこうと思います。夏ですし、時間も有りますしおすし。

え〜っと、誤字脱字の報告、それから感想や書き方を少し変えてみましたのでそれについてのアドバンスもいただけたら嬉しいです。

それではまた。


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vsカイザー前編

ということでカイザーとのデュエル、前編です。


 

 

 

 

「あら?ツァン、貴方も来たのね。以外だわ」

 

 

実技試験開始直前のデュエルフィールドにやってきたボクに明日香が言った。

 

 

「以外って何よ、以外って」

「貴方の事だからてっきり『デッキ調整でもしていた方が有意義〜』とでも言うと思って……」

「調整なんかとっくに終わってるわよ。どうせ時間まで暇だしそれならデュエルアカデミア最強がするデュエルを見ておいた方がと思ってね

それにしても……随分人が集まってるわね」

 

 

ボクと明日香、モモエやジュンコ以外にもイエローの三沢大地、レッドの遊戯十代、前田隼人、それから…………

 

 

「ひいっ‼」

「こらツァン、あんまり翔の事を睨まないの。もう終わったことでしょ?」

「わかってるわよ。もうそこの覗き魔のことなんか毛ほどにも気にしてないわ」

「それはそれで傷つくっす……」

 

 

うるさいわね。許してはあげたけどまだ納得した訳じゃないんだから。

普通手紙には目立つ所に自分と相手の名前を書いてあるはずなのに見落としたとか……こいつホントはただ覗き目的で来たんじゃないでしょうね?

 

 

「おいおい、翔にそんな度胸が有るわけないだろ?」

「まぁ……それもそうね」

「ちょっと!アニキも酷いっすよ!皆も頷かないで!」

「はいはい、皆そこまでにしておきなさい。そろそろ始まるみたいよ」

 

 

下に目を向ければ、宮藤とカイザーがデュエルフィールドに上がって来ていた。

アイツがアカデミア最強に対してどんな手を打つのか。

それは少し楽しみだわ。

 

 

 

 

 

 

 

第十話 vsカイザー前編

 

 

 

 

 

 

 

デュエルフィールドへ上がるための階段。決して長くはないその階段も今の僕にはまるで山を登っているかのようにさえ感じられる。

この上にあの丸藤亮がいる。

後に「最下位ザー(笑)」とか呼ばれるようになる彼も今は間違いなくアカデミア最強だ。恐らく自分が今まで戦ってきた誰よりも高い実力を持っているのだろう。そんな彼にエクストラデッキ縛りでどこまで戦えるのか……。

だけど、今後僕は数々の相手と命がけのデュエルをする事になるのだ。ここで彼に勝てればそれはとても大きな自信につながる。

いろんな意味でも今回のデュエル、妥協は出来ない。

戦うからには絶対に勝つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……来たか」

「はじめまして、丸藤先輩。今日は学園最強と名高いあなたとデュエルさせていただき、とても光栄に思います。」

「フッ、そんなにかしこまる必要はない。君の事は明日香から聞いている。なんでも御手洗先生やあのツァンにも勝ったそうじゃないか。

今回のデュエル、サイバー流のリスペクトの下に全力でいかせて貰うとしよう」

「えぇ、そうですね。僕の方こそ全力でいかせていただきます!」

 

「二人とも、用意はいいですか?」

 

 

試験管である先生が尋ねて来た。

 

 

「はい、僕は大丈夫です」

「こちらも問題無い」

 

「それでは、これより実技試験を始めます。二人ともデュエルを開始してください」

 

 

「「デュエル‼」」

 

 

「先行は君に譲ろう」

「それなら有難く受け取らせていただきます!」

 

 

丸藤先輩は僕に先行を譲ったが、彼のデッキはサイバードラゴンとその融合体を用いたハイビートがメインとなっているデッキだ。それに、彼には初手に都合よくカードを持ってくる強運が有るため、サイバードラゴンの効果も使えず攻撃も出来ない先行を相手に渡すというのはそこまで痛い事ではないのだろう。

 

 

「僕の先行、ドロー!」

 

 

京介

手札5→6

 

 

さて、もたもたしていたら殺られる。初手のカードはなかなかいいし先行は取れた事だから、このデッキだとなんとしても「あいつ」を場に出しておきたい。

 

 

「僕は手札から『強欲で謙虚な壺』を発動!デッキの上からカードを三枚めくって一枚手札に加えます!」

 

 

《強欲で謙虚な壺》

通常魔法

自分のデッキの上からカードを3枚めくり、その中から1枚を選んで手札に加え、その後残りのカードをデッキに戻す。

「強欲で謙虚な壺」は1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン自分はモンスターを特殊召喚できない。

 

 

 

強欲で謙虚な壺、発動したターンには特殊召喚を行えないというデメリット付きではあるが、デッキから三枚めくり一枚手札に加えるというとても強力な効果を持っており現実でもその効果の有用性を認められ、値段が高騰したカードだ。生贄召喚をメインとしたこのデッキでは「発動ターン特殊召喚不可」という制約もあまり気にならず、必要なパーツを手札に加えられる。

 

 

「まず一枚目!『強欲で謙虚な壺』……」

「…………」

 

 

強謙で強謙をめくるという高等プレイング。

人はそれを事故とも言う。

 

 

「……え〜っと二枚目、『強欲な壺』。三枚目、『安全地帯』」

 

 

 

《安全地帯》

永続罠

フィールド上に表側攻撃表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。

選択したモンスターは相手の効果の対象にならず、戦闘及び相手の効果では破壊されない。

また、選択したモンスターは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。

このカードがフィールド上に存在しなくなった時、そのモンスターを破壊する。

そのモンスターがフィールド上から離れた時このカードを破壊する。

 

 

 

さて、どう動くべきか。

強謙を選ぶのは論外として、「強欲な壺」を選び運任せでアドバンテージを取りに行くか、それとも安全地帯を選ぶべきか。

安全地帯は攻撃表示での召喚を強要されるとはいえ自分の場のモンスターを守れる上、相手の場のモンスターを選択し「安全地帯」を破壊する事で擬似的な除去カードとしても使う事ができる。

だけど……

 

 

「僕は『強欲な壺』を手札に加えます!」

 

 

丸藤先輩のことだ。どうせ初手に大嵐でも持って来ているのだろう。相手が場にモンスターを出す前に安全地帯が除去されてしまっては意味がないし、ここは運任せでも手札アドバンテージを取りにいった方が堅実だ。

 

 

「僕は手札に加えた「強欲な壺」をそのまま発動!デッキからカードを二枚ドローします」

 

 

京介

手札6→6→7

 

 

ドローしたカードは……

よし!

 

 

「……丸藤先輩?」

「なんだ?」

「僕に先行を譲った事を後悔しないでくださいね」

「ほう……」

 

 

これでこっちの動きに必要なカードはそろった。

 

 

「僕は手札から『テラフォーミング』を発動!デッキからフィールド魔法カードを手札に加えます!

僕は『オレイカルコスの結界』を手札に加え、そのまま発動!」

 

 

 

《オレイカルコスの結界》(ocg版)

フィールド魔法

このカードの発動時に、自分フィールド上の特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

このカードがフィールド上に存在する限り、自分はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できず、自分フィールド上のモンスターの攻撃力は500ポイントアップする。

1ターンに1度、このカードはカードの効果では破壊されない。

自分フィールド上にモンスターが表側攻撃表示で2体以上存在する場合、相手は攻撃力の一番低いモンスターを攻撃対象に選択できない。

「オレイカルコスの結界」はデュエル中に1枚しか発動できない。

 

 

 

「オレイカルコスの結界……見慣れないカードだな」

「効果説明めんどいんで↑を読んでください」

 

 

 

 

 

 

「メタいっ!」

「っ!いきなりどうしたのツァン?」

「えっ?どうしたの明日香?ボク何か言った?」

「えっ、だって今いきなり「ボクは何も言ってないわよ?」……えっ?」

「そんなことよりデュエルの方に集中しましょう?」

「なんか……納得いかないわ……」

 

 

 

 

 

 

「なるほど……モンスター強化と破壊耐性、攻撃抑止効果を持ち合わせているフィールド魔法か……厄介だな」

「厄介で済めばいいですねっ!僕はさらに手札から『ナチュル・マロン』を守備表示で通常召喚!」

 

 

 

《ナチュル・マロン》

効果モンスター

星3/地属性/植物族/攻1200→1700/守 700

このカードが召喚に成功した時、自分のデッキから「ナチュル」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事ができる。

また、1ターンに1度、自分の墓地に存在する「ナチュル」と名のついたモンスター2体を選択してデッキに戻し、自分のデッキからカードを1枚ドローする事ができる。

 

 

 

「『ナチュル・マロン』の効果発動!召喚成功時にデッキからナチュルと名のついたモンスターを墓地に送ります。僕は『ナチュル・マンティス』を選択!」

 

 

 

 

 

 

「ナチュル……見かけないカードだな。だかフィールド魔法で強化されたとしても攻撃力1700か……」

「あれっ?珍し〜、三沢君も知らないカードが有るんだね」

「京介のやつ、カイザー相手に攻撃力1700のモンスターなんか出して一体どうするってんだよ!」

 

「ナチュル……まさか……」

「ツァン、何かわかるの?」

「えぇ、アイツのデッキがわかったかもしれない」

 

 

 

 

 

 

「さらに手札から『二重召喚』を発動。このターン僕は二回まで通常召喚を行うことが可能となります。

ねぇ丸藤先輩?」

「……どうした?」

「僕はですねぇ、考えたんですよ。どうやったらあなたに勝てるかをね?

そりゃあ本当に勝ちだけを目指すとしたら簡単ですよ。 『活路エグゾ』だの『魔導』だの使えばね?いくら攻撃力が高いサイバーエンドだからといって、いくらあなたが反則的な強運を持っているからといって……『ゲーテ(笑)』とか使えば勝てることには勝てるんですよ。

ですけどね?それじゃあ意味がないんです」

「…………」

 

 

丸藤先輩は黙っているが、僕は続けて話す。

 

 

「勝って当然みたいなデッキを使ってあなたに勝っても意味はないんです。

だからと言って単純なハイビートではあなたには勝てない。それなら…………」

「それなら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……コントロール(たけのこ)で満足するしかないじゃないか…………」

 

 

 

 

 

「やっぱり……」

「ねぇツァン、京介のデッキってなんなの?たけのこって言ってるけど…………」

「あぁそれはね……」

 

 

 

 

 

 

「ナチュルの森に生まれし化け物(たけのこ)よ、

その畏怖なる力でこの世界を操作しろ‼

 

僕は場のナチュル・マロンを生贄に捧げ、『ナチュル・バンブーシュート』を生贄召喚‼」

 

『ハァッ!』

 

 

僕が生贄召喚を宣言すると緑色の光の中から甲高い声をあげながら一体のタケノコが飛び出してきた。

 

 

 

 

 

 

「……アイツのデッキはね明日香、ナチュルバンブーシュート(たけのこ)を主軸として戦うメタコントロールよ」

「メタコントロール……またエゲツないデッキを……」

 

 

 

「ナチュルバンブーシュート……君がそこまで下準備をして召喚したんだ。ただの半上級モンスターではないんだろう?」

「えぇ、もちろん!ナチュルバンブーシュートの効果は……」

 

 

 

《ナチュル・バンブーシュート》

効果モンスター

星5/地属性/植物族/攻2000→2500/守2000

「ナチュル」と名のついたモンスターをリリースしてアドバンス召喚に成功したこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手は魔法・罠カードを発動する事ができない。

 

 

 

「更に僕は手札から永続魔法、『カイザーコロシアム』を発動!丸藤先輩がフィールドに出せるモンスターの数は、僕の場のモンスター数を超えらません!」

 

 

 

《カイザーコロシアム》

永続魔法

このカードのコントローラーのフィールド上にモンスターが1体以上存在する場合、相手がフィールド上に出す事ができるモンスターの数は、このカードのコントローラーのフィールド上モンスターの数を越える事はできない。

このカードが発動する前にフィールド上に存在しているカードは、この効果の影響を受けない。

 

 

強力なコントロール効果を持つナチュルバンブーシュートだが、2000という低い打点のためサイバードラゴンなどは天敵と呼べる。

今回僕が使ったデッキはバンブーシュートの弱点を『オレイカルコスの結界』や『カイザーコロシアム』などによって補いつつ、ビートダウンするというデッキだ。

 

 

「僕はカードを二枚伏せてターンエンドです。

丸藤先輩、この布陣突破できるものならしてみてください‼」

 

 

 

京介

手札1枚

モンスター 『ナチュル・バンブーシュート』

フィールド魔法 『オレイカルコスの結界』

永続魔法 『カイザーコロシアム』

伏せ 2枚

 

 

 

「なるほど、戦闘(ハイビート)では勝てないなら永続効果(コントロール)をということか。確かにこの状況はまずいな。

だが今回のデュエル、勝たせてもらうぞ」

「やれるものならやってみてください!この鉄壁の布陣を突破出来るのでしたらね!」

「フッ、面白い。やってみせようじゃないか!」

 

 

初ターンにタケノコ結界コロシアムの布陣は整った。

だけど安心は出来ない。

相手はあのアカデミアの皇帝、一瞬の油断が致命傷になりかねない。

 

 

「俺のターン!」

 

 

ターンが丸藤先輩に移った。

これからが本当の戦いだ。

 

 

 

 

 

 








タケノコ楽しいれす^q^
僕キノコ派ですけど。
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それでは皆さん、また次回お会いしましょう。


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