スーパーヒーローウォリアーズ (ドラグナイトモン)
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朝と夜の狭間と呼ばれる空間に広がる薄暗い森に佇むパレス、

そのテラスから青系のコートを着た銀髪の青年が青い空と紫の夜が半分に割れ真ん中に白い空間が浮かぶ空を眺めていた。

すると彼はある一点の光を見つけるとどことなく寂しそうな目から真剣なまなざしにを変えた。

 

イヴェール「現実…幻想…幸せのRoman<物語>を抱きしめる者…過酷なRomanを背負う者…そして。」

 

イヴェールが空に両手をかざすと、空からひとつの光がイヴェールの手に静かに落ちて来くる。

イヴェールはその白い光に映るとある世界の情景をじっと見つめる。

光に映る世界の歴史とその様子が見えた。

 

少年少女達が見たこともない電子のモンスター達と一緒に戦っている過去の物語…

 

人類が宇宙に進出した情景、その中で不気味な怪人と戦う銀の鎧と仮面を纏った剣士の姿が映る…

 

時は流れ、宇宙と大地で巨大人型兵器達が戦い殺しあう泥沼の時代…

 

そして現代、世界中に邪悪な影が所せましと人類に襲い来る光景の中、必死に立ち向かう勇者達の姿、やがて一つに集結し迫りくる邪悪を打倒していく情景が見える。

 

さらに続く未来…薄暗い空に奇声を上げながら巨大な魔女が襲い来る。

その魔女に挑む勇者達…そして次々と倒れて散っていく姿が見えた。

 

イヴェール「…」

 

イヴェールは険しい表情で光に映るその光景を見続ける。

 

やがて勇者達は全て倒れ、世界は砕け散る光景が見えた。

ただその中の長い黒髪の少女を残し世界が消滅する寸前、

邪悪な存在と戦う勇者達の姿を映した時代にまで巻き戻された。

 

そこからまた魔女が現れる時間に流れ、一人の少女を残し世界が崩壊寸前でまたその前の時間に戻っていく。

それの繰り返しである。

 

イヴェール「…崩壊寸前…そこからまた繰り返される物語…」

オルタンス「…ムシュー、これは一体?」

ヴィオレット「この様な世界があるというのでしょうか、まるである一定の法則で歴史が巻き戻っている様な…」

 

イヴェールの後ろにいる長い金髪の双子人形の少女、オルタンスとヴィオレットは一緒に見ていて違和感を感じとった。

 

イヴェール「分からない、この世界には巨大な魔女が現れる後の物語が見えて来ない。そう、それが正史であるかを否定する様に…世界の滅亡を防いでいるのかも知れない。」

クロニカ「もしくはその先に見える取り返しのつかない物語の幕が開くのを、その少女が防いでいる可能性にもつながります。」

 

三人の後ろから長い黒髪、そしてゾッとする程白い肌を持った女性が現れる。

黒の預言書と呼ばれる書の意思の総体と呼ばれているクロニカだ。

 

ヴィオレット「クロニカ様、いらしてらしたのですか!?」

クロニカ「突然ごめんなさいね、少しイヴェールとその世界についてお話がしたくて。」

オルタンス「何か知っておっしゃられるのですか?」

イヴェール「貴方の意見、聞かせてもらえないか?」

 

クロニカ「彼女はある一点の存在を守る為に魔女によって世界が崩壊する寸前に自分の視点に時間を巻き戻す力を持っていると考えられます、そしてそれはやがてくるさらに邪悪な存在と最取り返しのつかない未来の到来を彼女が阻止してる事になります。」

 

ヴィオレット「やがてくる取り返しの付かない未来…!?」

オルタンス「それは一体どのような事なのですか…!?」

 

2人が不安そうにクロニカの返事を待つ。

 

クロニカ「この先は私にも分かりません、少なくともその少女自身はその未来の事は知らないようですが…その未来の到来は私達にも危険をなす存在と言う事は分かっています。」

 

イヴェール「やはりそうか…」

 

イヴェールには何か心あたりがあるようだ。

 

オルタンス「私達にも…ムシューそれは!?」

 

イヴェール「以前ここに来た男が言っていた、いずれあらゆる世界にとてつもない事態が起こりうる事…さらに邪悪な存在が暗躍している事を。」

 

ヴィオレット「さらに邪悪な…と言いますと?」

 

イヴェールに続くようにクロニカが次に口を開いた。

 

クロニカ「邪悪な存在は世界を巡り巡ってそれぞれの世界にある秩序とバランスを次々と壊していく行動をとっています。やがてそれが今はなしている世界…いえ、他の世界をも巻き混む事態につながっていくと思われます。」

 

イヴェール「これまでその少女の力によってその事態は防がれて続けて来た、邪悪な存在はその力に寄ってそれ以上の手出しができなくなっている。しかし…それもいつまで続くかは分からない。」

 

クロニカ「歴史は改竄を赦さない…先の未来が来てほしくなければ同じ時間を繰り返す…それも懸命なのかもしれませんね、ですがその少女とは別にその世界にはもう一つの特異点がある事が分かりました。」

 

オルタンス「もう一つの特異点?」

イヴェール「…」

 

[newpage]

 

 

イヴェールはその世界の情景が映った光をクロニカの手に差し出す。

クロニカは指をひと突きし別の情景を映し出した。

 

そこには一人の少年が自転車をこぎながら必死に走ってる光景が映った。

 

ヴィオレット「この方は?」

イヴェール「もう一つの特異点…彼にはこれからとても過酷な未来が待ち受ける、そしてある事をきっかけに…彼の中にある存在が覚醒していくだろう。」

オルタンス「その方にはその様なお力が?」

 

クロニカ「彼に関する詳しい記述はよく見えて来ませんでした、ですがこれを見ていただけますか?」

 

クロニカはさらにもう一つ小さな黒い光の玉に映る情景をオルタンスとヴィオレット、イヴェールに見せた。

そしてそれを見た三人の表情は驚きを隠せなかった。

 

イヴェール「…」

オルタンス「この様な事が…」

ヴィオレット「これが…全ての…」

クロニカ「すべての始まりはここからなのかも知れません。」

 

イヴェールは顔を下げて目を閉じた、そしてすぐに開き顔を上げ再びテラスから周囲の木々を見つめた。

 

イヴェール「けれどまだ手はある、この事態をいち早く知った僕達がとるべき行動。それは来たるべき未来に備え最前を尽くす事にある。」

クロニカ「既にエレフ、オリオン、シャイターン、ライラ、ルキアの5人がその世界に向かって行動しています。賢者サヴァン、死揮者メルヒェン、そして航海士イドルフリートは別で行動をとっているようです。」

 

オルタンス「皆様はもう…そうですね、ヴィオレット。」

ヴィオレット「分かりましたわオルタンス。ムシュー、私達にも行かせてもらえませんか?」

 

2人がイヴェールにその世界へ自分達も送り出して欲しいと申し出た。

イヴェールは少し驚いていたが、すぐに微笑み2人の頬にやさしく手を置いた。

 

イヴェール「気を付けて…行っておいで…」

 

するとオルタンスとヴィオレットはテラスから宙に浮かんだ。

 

オルタンス・ヴィオレット「ウィ・ムシュー…巡り行く生のざわめき、太陽の風車…巡り行く死の安らぎ、月の揺り籠…」

 

そして2人はそのまま飛び立ち消えて行った。

 

イヴェール「…クロニカ、あなたは…」

クロニカ「私はあくまで歴史を読み紡ぐ存在、介入する事はありません。ですが、できる事があるとすれば…ただそれを見守る事ぐらいです。」

 

 

やがて来る未来、つかめない未来、そしてこれから新たしい物語が始まろうとしている。

その世界に生きる彼らにはどのような生と死、どのようなRoman<物語>が待っているのだろうか?

 

 

 

 

その世界に広がる近未来の現代社会、

住宅地の片隅に立つ家のベランダから夜空を眺めにっこり笑う一人の少年の姿があった。

 

「今日も星綺麗だな~、ふぁ~眠くなって来た…」

 

少年はそのまま家に入っていった。

彼はまだ知らなかった、やがて自分がとても大きな渦に巻き込まれて行く運命を…

 

‐其処にRoman<物語>はあるのだろうか?‐

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第1話 名も無き竜の初陣

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。そういった物が苦手な方々はご注意を。■ごく普通の中学生の少年、月美徹平。日常生活を送る彼はやがて大きな戦いに足を踏み入れる事になる。


人間とデジモンが共に暮らす時代が始まってからすでに数百年以上が経過していた。

伝説の選ばれし子供達とデジモン達の戦いは既に過去の歴史として語り継がれ、伝説となっている。

しかし人類が宇宙に進出して以降、長い過酷な戦乱の時代が到来。

地球人類の宇宙進出を悪とした宇宙人達の襲来、だが地球を守る為宇宙人達と戦った伝説の宇宙刑事ギャバンの活躍により一度は平和が約束されたと思われた。

 

ところがその平和への願いはたった数十年で打ち砕かれた。

コロニー「サイド3」としたジオン公国軍が地球連邦軍に戦争を仕掛け、

後に「一年戦争」と呼ばれる泥と血まみれに満ちた戦争が開戦。

戦争終結後もジオン軍は各地で連邦軍と交戦し冷戦を繰り広げる。

 

そんな中地球から46億光年離れた惑星Ziから地球と正式に交流を結ぶ為、

互いの技術で新たに開発された二つの星をつなぐスペースブリッジを開発。

惑星Ziと地球の宇宙交流が始まる。

 

地球の未来に再び小さな光が見えたとされた「新地球西暦・0213年」となるがまた悲劇は繰り返される。

母星を失い流浪の民となっていたバーム星人が来訪し地球に移民を求めて和平交渉を求めてきた、地球連邦政府はこれを受け入れるが…

和平会談は何者かによって「バームの和平派代表暗殺」言う結果に終わってしまい地球側の陰謀と判断したバーム星人は地球との戦争状態に突入。

この期を待っていたかの如く月のギガノス帝国は地球からの独立を掲げ地球連邦政府に宣戦を布告。

さらにバームと地球の戦争を聞きつけたベガ星連合筆頭とした宇宙侵略艦隊が地球圏に侵略を開始。

地上からも世界征服を企む悪の天才科学者ドクターヘル率いる機械獣軍団、

地底世界から再び地上をわが物と侵略目論む恐竜帝国、

デジタルワールドにてロイヤルナイツを殲滅した謎の悪のデジモン侵略勢力・闇軍団。

地球全体を覆うように侵略を目論む邪悪な影が次々と現れ、

人類は再び「地獄の侵略大戦時代」に包まれる。

 

この事態に地球連邦軍は壊滅寸前の崖っぷちに追い込まれていた、

だがまだ希望は残っている。

数々の侵略者を倒し戦果を上げ、各地で戦いを繰り広げるスーパーロボット達を中心に

名の知れた者から影で戦い続ける勇者達が侵略勢力に果敢に挑む。

それはやがて一つに纏まろうとしていたのだ。

 

そして…これから先大きく予想もできない様な運命を背負うことになる一人の少年がその戦いに身を寄せる事になる。

 

 

 

地球・日本のとある住宅街の朝。

 

空は晴天、静かな風が吹いて木々小さく揺れる、

雀と言った鳥達が鳴き声上げ空を舞っている。

 

チュンチュン…チュンチュン…

 

そしてその住宅街のある家では。

 

「ん~…」

 

一人の少年がベッドの中で目を覚まし、横に置いてあった時計を確認する。

 

「…遅刻だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

 

ドダァァァァァァ!!!

 

ベッドから駆け下りて転び転倒、すぐさま立ち上がり中学生服へと着替え、後頭部の若干長い髪をゴムで縛る。

机に置いてあるゴーグルとバッグを持ち二階の部屋から駆け下りて、リビングへと向かう。

 

徹平「おはようお母さん!モグモグモグモグ!!」

 

徹平は朝食を用意していた母に挨拶しながら、テーブルに置かれた納豆ご飯や卵焼きを速攻で食べていく。

 

三田子「徹平もう少しゆっくり食べなさい!」

徹平「無理無理、遅刻するモグモグ!」

高次「まあまあ母さん、徹平はもう少し早く起きるべきだな。」

 

徹平の行儀の悪さに頭を悩ます母の三田子を宥める父の高次。

高次はそのまま新聞を読み続けていた。

すると徹平はその記事の一部分に目をやる。

 

徹平「ごめんよお父さ…ん?」

 

新聞の面にはこう書いてある。

「侵略者各地で襲撃!!

昨日未明、アメリカテキサス州郊外にて恐竜帝国のメカザウルスの襲撃があった。

被害は建物全て全壊、死傷者200人。

街自体も機能を失い復興の目途は立たない、迎撃にあたった連邦軍のモビルスーツ部隊の被害も大きく、戦力の立て直しが聞かない状態となっている。」

 

高次「毎日こんなニュースばかりだ、ワシが働く連邦軍基地のパイロット達は毎日の様に大けがを負って帰って来る。機体もほとんど大破しもう基地にはわずかなジェガン、ジェノアスや旧型しか残っとらん、だがそれでも同じ基地のパイロット達は生き延びて帰って来てくれる、今はそれだけでも救いだ…。」

 

徹平「…」

高次「さあ早く行け、遅刻するぞ!」

徹平「う、うん行ってきます!」

 

徹平は発破かけられる様に家を飛び出した。

徹平の父・高次は連邦軍の近隣基地のモビルスーツ整備班長を務めている。

 

三田子「お父さん…徹平には戦争とは無縁の人生を生きてほしいわね…。」

高次「ああ…。」

 

2人は徹平のこれからの将来についてつぶやいていた。

 

 

彼の名は月美徹平、ごく普通の中学一年生の12歳。

性格はとても明るいが少々考え込む時もあり一度決めたらぶつかるまで止まらない少年だ。

なお運動神経は良いが成績は下の下である。

そして学校へ向かう徹平はゴーグルを着用し住宅街を自転車で突っ走る、

 

徹平「やばいやばい急げ~!!!」

 

「キャア!?」

徹平「わわわわごぉっ!?」

 

突然角から一人の少女が出てきた瞬時に徹平は自転車を止め転倒した。

 

「あの…大丈夫でごさいますか?」

徹平「いちち…いやこっちこそゴメンね。」

 

スッキリした女子制服を着用した長い金髪で頬に白い大きな絆創膏を付けたまるで人形の様に可愛らしい少女が心配そうに徹平に駆け寄る。

 

徹平「それより君に怪我がなくてなによりだよ、女の子に怪我させちゃ大変だからね。」

「いえ、そんなとんでもないです!」

徹平「そういえばその征服同じ学校の生徒?」

「ええ、今日初めて学校にいくので少し緊張して…」

徹平「そっかけどそんなに固くなる事ないよ!もっと気持ちをリサイクル…あれり、りリサイタル?」

「それを言うならリラックスでしょうか?」

徹平「そう、そう!リラックマ!ってやばばばばっ急がないと!んじゃね!」

「あ、あの…!」

 

少女が呼び止めるがすぐに徹平は正面から曲がって坂の方へ自転車を走らせていった。

 

「学校にはこの道を直進の方が…」

 

少女の言う通り学校に行くには正面の道を直線のはずだが、

徹平はなぜ自転車で坂を上ってまで別の道を行った、それには理由があるからである。

 

住宅街を出た徹平は街角に続く坂の麓へ着く。

そのまま坂道を自転車で駆け下り、隣を振り向くと大きな河原でモビルスーツ・陸戦型ジムやジェノアスⅡ、ガンタンクが歩行していた。

 

徹平「お、今日もいるいる!おぉぉぉぉい!いつも守ってくれてありがとぉぉぉぉぉ!!今日も頑張ってぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

徹平は自転車で坂道を下りながら隣のモビルスーツの方へ手をふった。

するとそれに気づいたのか、前方の陸戦型ジムは手を振りかえした。

そして空から大きな音がすると上を見上げると上空には戦闘機と翼竜を足した形状のデジモン、プテラノモン達が飛び、さらに後ろからは身長57m、体重550tのスーパーロボット、コンバトラーVが大きな飛行音を上げて飛び立っていた。

 

徹平はその勢いで吹く風を受けながらその姿を眺めていた。

 

徹平「…やっぱりカッコいいなぁ…うわぁぁぁっとヤバい!」

 

遅刻寸前だって事を思い出し再び自転車を街角に向けて走り出した。

そしてその後ろ姿を見ていたモビルスーツ達のパイロットは。

 

連邦兵1(陸戦型ジム)「ハハハ、今日も来たんだな、あの坊主。」

連邦兵2(ジェノアスⅡ)「あの子たしか月美さんとこの子じゃないか?よくここまで来るなぁ。」

ギャリー(ガンタンク)「え、月美整備班長の?」

連邦兵1(陸戦型ジム)「そっか、ギャリーはまだこの基地に転属したばかりだから知らないか。あの坊主時々ここに来て俺達の事応援してくれてんだよ、今日も守ってくれてありがとうって!こういうのやっぱ嬉しいよな!」

ギャリー(ガンタンク)「ふぅん…素直そうでいい子そうね、そういえばイヴも元気にかしら、もう随分会ってないけど…」

連邦兵2(ジェノアスⅡ)「ギャリー?お前今しゃべり方変じゃなかったか?;」

ギャリー(ガンタンク)「えっ?あれやだ…あ、いえなんでもありません!」

連邦兵1(陸戦型ジム)「?;」

 

 

 

そして街角を抜け、学校付近まで来た時。

 

パァンッ!

 

徹平「げっ!?けど構うもんかぁぁぁぁぁ!!」

 

自転車の前輪がパンクしてしまった。

しかし徹平はそのまま自転車をこぎ続け、ダッシュしていく。

 

中学校校門前。

 

マト「ギリギリセーフ!!」

ヨミ「危なかったね…」

カガリ「マトがモタモタしてるからだっ!!」

ユウ「それより早く教室行こう!」

 

徹平のより前に学校の校門に到着していた女子生徒四人、

小柄で天真爛漫な黒衣マト、

海外から越してきた帰国子女で大人びた性格の小鳥遊ヨミ、

マトと同級生の神足ユウ、

人形の様な愛らしい容姿だがかなりの毒舌家の出灰カガリ。

彼女達が一安心していた所を、同時に学校のチャイムが鳴っていた。

 

キーンコーン…カーンコーン…

 

マト「あ、ヤバい!!」

徹平「ヤバいのはこっちだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ドガァァァァ!!…ゴォォォ!

 

ヨミ「わっ!?」

 

徹平「あだぁ!?」

 

マト達の前に全力疾走した徹平の自転車が水道に激突し自転車は高く飛び、

一緒に吹き飛んだ徹平は校舎の壁に激突した。

マト達は驚きながら徹平の元へ駆け寄った。

 

マト「うわ…徹平大丈夫?」

徹平「あーいってぇ…あ、みんなおはよう。」

マト「おはようって…なんか凄いダイナミックな吹っ飛び方だったよ…」

カガリ「あーあ、馬鹿徹平のせいでヨミとの清々しい朝が台無し~」

徹平「なぬっ!?…ごめん。」

 

徹平の乱入でカガリの気分はかなり不機嫌になる。

徹平はなんと頭を下げてカガリに謝ってしまった。

 

マト「いや、そこ謝るとこじゃないし!」

ユウ「今のはカガリが悪いよ。」

ガガリ「うっせー。」

ヨミ「あの徹平君…自転車…」

 

ヨミは心配そうに徹平に自転車の状態を伝える、

すると徹平の顔は唖然とした。

先ほど衝撃で自転車は完全に大破していたのだ。

 

徹平「あがががが…」

マト「…こりゃヒドイ…」

ユウ「あ、教室!!」

 

すぐさま5人は教室に向かったが時既に遅しであった。

 

教室では既に担任の黄色いモグラ型デジモンのディグモン先生が生徒達に出席をとっていた。

 

ディグモン先生「みんなおはよう!さて今日は早速だがこのクラスに転校生が仲間入りするぞ!」

「転校生だって!?」「イケメンかな?」「いや可愛い子だろ!」

 

転校生の話で持ちきりの賑やかな教室にようやく徹平、マト、ヨミ、カガリ、ユウが到着する。

 

マト・徹平「お、おはようございまーす!」

ディグモン先生「黒衣達じゃないか、小鳥遊までそろって遅刻とは珍しいな…そして徹平、お前は連続10日遅刻だ!!」

 

徹平「…しゅんません…;」

そして気を取りなおして席に着き、再度転校生の紹介を始める。

ディグモン先生の合図で教室のドアからスッキリした女子制服を着用した長い金髪で頬に白い大きな絆創膏を付けたまるで人形の様に可愛らしい少女がやって来た。

 

その彼女の容姿を見た生徒達からは大歓声が巻き起こる。

 

「可愛い~!!」「わぉ女の子じゃん!」

 

転校生の少女はにっこり笑顔で自己紹介を始める。

 

オルタンス「初めまして皆様、私は今日から皆様のお世話になりますオルタンス・ローランと申します、以後お見知りおきを…。」

ディグモン先生「オルタンスさんはフランスから引っ越して来てまだこの日本には不慣れな所が多い、みんなやさしく教えてあげてくれ。」

マト「はーい!」

カガリ「ふん…」

 

カガリは少し不機嫌そうな顔した、自分も以前編入生だったからかまるで注目が取られたのであろうか。

 

ディグモン先生「席は…よし、月美のとなりだな。」

 

ディグモン先生はオルタンスに徹平の席を教え、オルタンスはそのまま徹平の隣の空いてる席に座った。

 

オルタンス「どうぞ宜しくお願いします。」

徹平「よろし…あれ、さっき途中で会ってた子?」

オルタンス「え、…あのなんの話でしょうか?」

徹平「あ、あれれ?」

 

徹平は先ほど住宅街で会った子と容姿がそっくりだったので聞いてみたがその事は知らないようである。

徹平は目を上にやって頭がこんがらがった。

その後ディグモン先生から先日のテストの答案が帰って来る。

 

ディグモン先生「では呼ばれた順から答案を取りに来てくれ、小鳥遊…黒衣…」

マト「あちゃー…;」

ディグモン先生「月美…なんだこの点は?」

 

点数が低かったマトの後ろでディグモン先生は徹平の答案を本人に見せた。

徹平は苦笑いし持ちながらその「0点」のテストから目をそらした。

 

ディグモン先生「徹平…放課後職員室に来い。」

徹平「(あがががががががががががが!!!!!)」

カガリ「やっぱりバーカ。」

オルタンス「…あの、月美さん;」

マト「気にしないで、いつもあーなの;」

 

こうして学校での勉強と休み時間の時間はあっという間に過ぎて行った。

オルタンスがクラス中かから質問攻めにあったり、

徹平のノートが白紙だったりと大変だった。

そして放課後、職員室でディグモン先生の嵐のドリル説教をクリティカルで受けた後職員室から徹平が出てきた。

 

徹平「うー…ひどかったぁ~」

オルタンス「だ、大丈夫ですか?」

徹平「あはは、もう慣れてるから鉄壁。」

 

 

その職員室では。

 

ディグモン先生「全く月美の態度はもう少しどうにかならんもんかなぁ…」

サヤ「お疲れ様です、いつも大変ですね。」

ディグモン先生「こりゃどうも納野先生。」

ため息つくディグモン先生の元へこの学校のスクールカウンセラーである納野サヤがコーヒーを持ってきてくれた。

 

サヤ「月美君中々のワンパク少年ですね。」

ディグモン先生「でもまあ中々可愛い奴ですよ、月美は誰にでも優しい面があります。それでいて皆に慕われているムードメーカーなんです。」

 

ディグモン先生はなんだかんだで徹平の事はとても気にかけてくれてるようだ。

その頃その徹平は。廊下で何やらまずい事態に出くわしたようである。

 

 

卓郎「おい、久々に顔出したらと思ったら少し言う事あるんじゃねぇのか!?」

たけし「た、たのむ!勘弁してくれよぉぉ!!」

 

赤身のかかった茶のロングヘアーの生徒である卓郎が気弱そうな黄色いリーゼントヘアが特徴であるたけしの首を引っ張り殴りかかろうとしていた。

徹平「う…!」

オルタンス「なんてことを…!」

 

ヴィオレット「そこの貴方!無抵抗な方に力を振るうのは紳士として最低ですわよ!」

卓郎「あぁん!?」

徹平「あれ!?あの子…えーとえと!?」

オルタンス「ヴィオレットです、私達双子でございまして…」

徹平「あーなるほどって言ってる場合じゃない~!」

 

卓郎がたけしを解放すると今度はオルタンスのと同じ容姿の双子であるヴィオレットに対し睨みつけた。

 

卓郎「おい、あんまり前に出るのはどうかと思うぜ!」

ヴィオレット「ハッキリ申しまして、貴方の様な方は最低です!」

卓郎「この女ムカつくぜぇ!!」

ユーキ「女性に手を出すのはやめろっ!!」

 

突然生徒の野次馬の中から一人の上級生が飛び出して来た。

 

徹平「ユーキ先輩!」

卓郎「なんだ誰かと思えば、生徒会長じゃねぇか!!」

ユーキ「怒りをおさめてくれないか、ぶつかったたけし君もちゃんと謝罪しているんだこれ以上暴力を振るう理由がどこにあるんだい。」

 

徹平の幼馴染で上級生である纏まった形の茶目っ気髪をした長身の生徒会長、

天馬ユーキが騒動を止めに来てくれた。

 

ヴィオレット「生徒会長様…」

卓郎「このぉぉぉ!!」

 

ドゴォ!!

 

ユーキ「ぐあっ!?」

徹平「ユーキ先輩!…ぬぅっ!」

オルタンス「月美様!?」

 

ユーキが殴られたのを見て、思わず怒りに来た徹平が飛び出してしまった。

そして卓郎を前に。

 

卓郎「なんだてめぇ!?」

 

卓郎が徹平を睨んで来る。そして徹平は行動に出た。

 

徹平「いやぁ~ん、アナタ中々いい肉体美ねぇ~ん!なんならアタシが彼女になってもいいわよぉん(はーと)」

卓郎「うぇっ!?」

オルタンス・ヴィオレット「!?」

ユーキ「えっ…」

徹平「もおぅそんなにてれなくてもいいわよぉん!ウッフン」

卓郎「き、気持ち悪いわぁぁぁ!!」

 

卓郎はその気持ち悪い態度に戦意を失う。

 

美香「待って下さい!」

ユーキ「!?」

 

騒ぎになってる所に卓郎の彼女である美香とメガネをかけた友人のひろしが駆けつけた。

 

ひろし「私と美香さんに卓郎君やたけしさんは最近少しトラブルに巻き込まれて、卓郎君は少しイライラしているだけなんです。」

美香「卓郎の変わりに謝ります、本当にすみません!」

たけし「…あ、あぁ。」

卓郎「お、お前ら…ちっ、騒がして悪かったな…」

 

こうしてひろし達は落ち着いた卓郎を連れてこの場を後にした。

 

徹平「ユーキ先輩大丈夫!?」

ユーキ「…あ、うん;大丈夫;」

徹平「よかったぁ~…がくっ」

 

徹平はそのまま腰をおろしてしまう、足は意外にもふるえていたのだ。

 

オルタンス「それにしても月美様、あのような方法で…;」

ヴィオレット「けど少なくとも同じ暴力で解決するよりは懸命かもしれません…;」

カガリ「キッモー!徹平キモー!」

マト「その発想ある意味尊敬するわ…;」

 

 

こうしてなんとかその場は丸く収まる。

徹平はユーキに手を貸してもらい立ち、なんとか教室へと戻り帰り支度をすませる。

その後、ユーキ、オルタンス、ヴィオレット、マト達と共に帰り道の道中の児童公園にて。

その児童公園の中心には何か巨大なロボットの顔の上部分が覗いているような物があるが皆はあまり気にしてないようだ。

 

カガリ「オラッ!カガリに気持ち悪いの見せた罰だ、この失敗した汚い色のマカロン全部食えっ!!」

徹平「んな無茶苦茶な!」

カガリ「うっせぇぇぇぇっマカロンぶつけんぞぉ!!」

カガリは無理矢理徹平の口にマカロンをいっぱい押し込ませ強引に食わせていた。

 

徹平「むひ…ぐ、ぐえない!!」

カガリ「吐くんじゃねぇ!!」

ヨミ「ちょっとカガリ…;」

ユーキ「凄い状況だね、徹平君災難だなー…;」

マト「まあ災難といかなんというか;」

ユウ「天馬先輩は怪我大丈夫ですか?」

ユーキ「僕なら大したことないよ、徹平君が来なかったらどうなっていたか…ありがとう徹平君。」

徹平「いへ、おへいほいはへふほほは…!」

カガリ「しゃべんな!全部食うまで帰さねえぞ!!」

 

ヴィオレット「カガリ様、素直じゃないのですね。」

オルタンス「そうみたいですわね、それから…」

 

2人は何やら小さく徹平達に聞こえないように話始めた。

 

オルタンス「月美徹平様…あの方が…」

ヴィオレット「ええ…たしかに聞いた通りなら…けどあの人がそんな感じにはとても…」

 

ドォォォォォォ…!ドォォォォ…!!

 

そう遠くない方角から爆発音の様な音が連続で響いた。

 

徹平「!?な、なんだ!?」

マト「ちょっと何この音…?」

ユーキ「これは…!」

 

徹平は食べるのやめ、思わずベンチから飛び出した。

その頃離れた街ではとんでもない事態が発生していた。

 

民間人「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

街中は民間人や同じく一般的に暮らしているデジモン達でにぎわっていたが、突如現れた凶悪な者達によりその平穏はあっけなく壊されてしまった。

 

10mを超える赤いマグマの様なボディの4足歩行の大型獣型デジモン達が街に襲来しビルや建物を口から吐いたマグマの弾丸で焼きつくし、溶かして破壊していったのだ。

 

ドォォォォ!!ゴォォォ…!!

 

既に街は火が上がっている。

 

『侵略者が現れました、落ち着いてすぐ地下シェルターに避難して下さい!侵略者が現れました、落ち着いてすぐ地下シェルターに避難して下さい!』

 

民間人「キャアアア!!」

エレキモン「だ、ダメだぁ逃げろぉぉぉ!!」

ゲコモン「死にたくないよぉ!」

 

力のないデジモン達も他の人間達と同様に逃げ回る、

そう現れたのだ。

この地球を支配しようと目論む侵略者達が。

 

ジャグラモン「いいか野郎共!!まずは景気上げにこの街を破壊しつくし闇軍団に刃向う者共をかたっぱしからぶち殺しちまえぇ!!」

マグマガルルモン「おうよぉぉぉ!」

ストーンバードラモン「キェーッ!!」

 

デジタルワールドから現れた悪のデジモン集団闇軍団、

この部隊のリーダー格と思われるニット帽子をかぶった爬虫類型デジモンのジャグラモン。

全身をマグマで包まれた獣型デジモンのマグマガルルモン部隊、

上空からは身体が石で出来ているが、速度は通常のバードラモンと全く引けをとらないストーンバードラモン達が口ら岩の爆弾を打ち出し街に空爆を仕掛けた。

 

ヒュゥゥゥ…ドォォォォ!!ドォォォォ!!ドガァァァ!!

 

周囲はあっけなく壊されていった。

巻き添えになった人たちも少なくはない。

 

ブゥゥゥゥン…

 

マルスモン「…ぐ…まさかこんな所で闇軍団に出くわすとは…!」

 

ヒュゥゥゥ…ドォォォォ!!!!

 

マルスモン「ぐわぁぁぁ!?」

 

街に居合わせた究極体のオリンポス十二神の一角とされる青い熊のフードをかぶり、

赤いマントを着けたマルスモンがバイクに乗りながらその様子を確かめていたがストーンバードラモンの空爆の巻き沿いを受けた。

 

マルスモン「ぐっ…ん?デジヴァイスがない!?」

ユーキ「大丈夫ですか!?」

 

ドォォォォ!!

 

爆風が響く中、そこへ近くの公園からユーキ達が駆けつけに来た。

 

ヨミ「…あれって侵略者…!?」

ユウ「こ、…怖い…!」

マト「みんな、ここは早く非難しよう!ってあれ…徹平とオルちゃんヴィオちゃんがいない!?」

ヨミ「よく見たらカガリもいない…!」

ユーキ「なんだって!?」

マルスモン「はぐれてしまったのか…なんてことだ…!」

 

ユーキはひとまず負傷したマルスモンを方で抱きかかえ、マトやユウにヨミもそれを手伝う。

皆は徹平やカガリ達と逸れた事をとても心配していた。

 

 

 

ノシノシノシ…

 

ジャグラモン「この辺は跡形もなく吹き飛んだな!」

ストーンバードラモン「まだこの辺に民間人共の匂いがプンプンする、徹底的に始末するぞ!!」

 

ドォォォォン!!

街はすっかり炎上する廃墟とかしていた。

その建物の隅で逸れた徹平達はなんとか身を隠していた。

 

カガリ「…うう…」

オルタンス「今は声を出してはなりませんわ…!」

ヴィオレット「酷い…こんなにも…」

徹平「…なんて奴らだ…これが侵略者…!」

 

徹平達は壊れたビルの中から上手く闇軍団の隙を見て逃げ出せるタイミングをうかがっていた。

その時近くからエンジン音と足音が響き、闇軍団の前に立ちふさがったのは。

 

マグマガルルモン「やっと来たか!」

 

地球連邦軍の守備隊だ。

モビルスーツから陸戦型ジム1体、ジェノアスⅡ2体、ガンタンク1体、

デジモンからメカライオン型のローダーレオモン2体、サイボーグ昆虫型のメタリフェクワガーモン1体、ゾイドからコマンドウルフ、ガンスナイパーといった編成の混合部隊だ。

 

カガリ「連邦軍だ!」

徹平「しっ!あの部隊…いつも見ている…!」

オルタンス「…モビルスーツにデジモン、ゾイド…」

 

連邦兵1(陸戦型ジム)「敵は闇軍団だ、各自迎撃体制をとれ!一気に決着をつけるぞ!」

連邦兵2(ガンスナイパー)「了解!!」

ローダーレオモン「よくもこの街の人達を苦しめてくれたなぁ!」

ギャリー(ガンタンク)「…!」

 

ジャグラモン「ギャーッハッハッハッハ!連邦軍の皆さ~ん?いつもお勤めご苦労様~、そんな君たちに私から休暇のサービス与えちゃうよ~…永遠に地獄で休んでなぁ!!!」

 

連邦軍達が攻撃に入った。

連邦兵(ジェノアスⅡ)「このぉぉ!!」

マグマガルルモン「くたばれぇぇぇ!!マグマファイアー!!」

 

ドシュンドシュン!ゴォォォォボァァァァ!!!

 

連邦兵(ジェノアスⅡ)「う、うわぁぁぁぁぁぁ!あぁ…」

 

マグマガルルモンの口からマグマの火炎放射が放たれ、前方のドッズガンを構えたジェノアスⅡの上半身を焼きつくし溶かしていった。

そして下半身だけとなったジェノアスⅡはそのまま倒れ爆発しいった。

 

ヴィオレット「…!!」

オルタンス「そ、そんな!」

徹平「…殺された…知ってる人が殺された…!」

カガリ「う…」

 

その様子は遠くからも見えた。

 

マト「や、やられちゃった…!?」

ユーキ「連邦軍…随分と苦戦しているようだ…」

ヨミ「カガリ…!みんな返事して何処にいるの!?」

 

 

 

ストーンバードラモン「どうしたどうしたぁ!!」

 

ヒュゥゥゥゥン…ドォォォォドォォォォン!!

 

連邦兵(ガンスナイパー)「うわぁぁぁ!?」

ギャリー(ガンタンク)「このぉぉぉ!!」

 

ガンタンクが肩のキャノン砲を上げ反撃に出た。

そして四発発射したのち上空で空爆しながら飛び回るストーンバードラモンを一体撃墜した。

そこからコマンドウルフがマグマガルルモンにとびかかりバイトファングでかみついた。

 

マグマガルルモン「バカめ、俺の身体はマグマの高温だぞ!」

するとコマンドウルフの牙が溶け始め、パイロットが脱出しようと試みるも、もう数体のマグマガルルモン達が一斉に喰らいついてコマンドウルフをかみ砕きそのまま高熱で溶かしていった。

 

連邦兵(陸戦型ジム)「こいつらぁぁぁぁぁ!!」

ギャリー(ガンタンク)「隊長!?」

 

ガシンガシンガシンガシン!!

 

陸戦型ジムがビームサーベルを構えて突撃する、そしてマグマガルルモンに切り掛かろうとするが、後ろから全身を丸めて落下してくるストーンバードラモンに突かれ導体をドリルの様に貫かれてしまった。

そして他のストーンバードラモン達も同じく身体をドリルの様に丸めて他の連邦軍の機体に突っ込んで貫いて来た。

 

ギュイイイイン!!ズバァァァ!ズダァァァ!!

 

マグマガルルモン「ガォォォォ!!」

ローダーレオモン「ぐわぁぁぁ!!」

さらにマグマガルルモンがメタリフェクワガーモンに噛みつきそのまま溶かしていき、

ローダーレオモン達もマグマファイアーとストーンバードラモンの口から吐いた爆弾岩で倒されてしまった。

 

連邦兵(ガンスナイパー)「ぎゃぁぁぁぁぁ!?」

 

ドガァァァァァァァ!!!!ドゴォォォォ!!

 

あっと言う間に連邦軍の部隊は壊滅、残りはガンタンクに乗るギャリーただ一人だった。

 

 

マルスモン「なんて奴らだ…!!」

ユーキ「ダメだ…早くみんな地下シェルターに行くんだ!!」

ヨミ「そんな無理です、カガリが!他のみんながまだ!!」

マト「そうだよ!見捨ててなんていけないよ!」

ユーキ「馬鹿!!ここで巻き添えを食って死んだら、元も子もないだろ!!…今は自分自身の身の安全を確保するんだ…!!」

ユーキはマト達にその方法を強制した。

生徒会長として、この場にいる皆をまとめられる者として。

そんな彼の拳は悔しそうに握りしめていた。

彼だって徹平達を探しにいきたいのだ、しかし今はここにいる皆の命を優先と判断せざるえないのだ。

 

ユウ「天馬会長…2人共いこう。」

マト「ユウ…」

マルスモン「その通りだ、まず自分自身の身を守らなければ誰も助ける事なんて出来ない。」

厚井「おおぃそこにいたか!早くこっちに来るんだ!」

ユーキ「え?」

突然公園の隣に立つ小さなビルから来た男から呼び出された。

 

 

ギャリー(ガンタンク)「う、嘘…アタシ一人…!?」

ジャグラモン「グヒャヒャヒャヒャ!そんな古臭いモビルスーツでよく挑んで来たもんだねぇ~、あーそうか!連邦軍沢山最新機全部やられちゃったからもう旧型使うしかないのねぇもう最高バーカバーカウヒェヒェヒェブハハハブハハハハハハハ!!!」

カガリ「…ひ…いやぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ジャグラモンが腹立つくらいに大笑いを上げる、そして闇軍団デジモンは一気にギャリーのガンタンクを囲んだ。

その光景をカガリが思わず悲鳴を上げてしまい、

今の声で徹平達がここにいるのが闇軍団にばれてしまった。

 

マグマガルルモン「んぅん!?」

徹平「しまった…!」

 

マグマガルルモンがビルの瓦礫の影に隠れる徹平達の方に接近、そして前脚で岩の跳ね除けこちらを睨みつけた。

 

オルタンス「キャア!?」

ヴィオレット「…!」

ジャグラモン「あっれ~君たちまだ避難してないのぉ~!?」

 

徹平達の前にジャグラモンが立ちふさがった。

いやらしい顔つきで歩み寄るジャグラモンの前にオルタンス達は震えた。

そこに徹平が足を震えさせながら前に出た。

今ここで三人を守れるの自分しかいない、ここで動けば死ぬかもしれない。

そんな恐怖を押し殺し徹平は震えながらも立ち上がった。

 

徹平「やめろ…!」

オルタンス「月美様!」

ジャグラモン「おぉ、お嬢ちゃん達守る為にナイトが立ち上がったってかぁ!?感動的だねぇ!!」

 

バゴォ!!

 

徹平「ぐわぁっ!?」

ヴィオレット「ああっ!!」

ジャグラモン「うっぜぇぇぇぇぇぇんだよぉぉぉ!!!」

 

ジャグラモンは徹平の一瞬で蹴り飛ばす。

しかし徹平は三人を守る為に歯を食いしばり立ち上がり、体当たりを仕掛ける。

 

徹平「三人に手を出すなぁぁぁぁ!グァァァ!?」

カガリ「徹平!!」

マグマガルルモン「このまま踏み潰してやろうかぁ!?」

ジャグラモン「おーまずは熱ですこーしづつ肉溶かして骨を軽く砕いちゃって~ゲッヘッヘェ~!」

 

マグマガルルモンの高温の前脚が徹平の身体を踏みつける、その同時に徹平は身体に大やけどを負うほどの痛みと踏みつけられる激痛に襲われる。

 

徹平「うぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

マグマガルルモン「どうだ熱いかぁ!?もっと苦しめ泣き叫べ!!」

カガリ「いやぁぁぁぁぁぁ!!」

 

徹平の意識がもうろうしていた。

彼の目がかすんで来た時、横を見ると何か見えた。

 

すぐのビルの破片の隅に変わった端末が落ちてある。

 

徹平「…!?」

 

徹平は何か感じた、あの端末から何か…何か聞こえる…?

徹平はそれを察知したのごとく、その手の力を振り絞り、端末を掴もうとする。

しかし届かない。

 

カガリ「うりゃああああ!!」

 

バコッ。

マグマガルルモン「んあぁっ?」

ジャグラモン「あいったぁ!?」

 

カガリ達が石のマグマガルルモンやジャグラモンに連続で投げ飛ばした。

 

カガリ「このぉ!石ぶつけんぞぉ!!」

オルタンス「その方を離してくださいまし!!」

ヴィオレット「あなた方の行いは許される物ではありません!」

ジャグラモン「あぁ~?」

 

ギャリー(ガンタンク)「え、何…ちょっとまだあそこに民間人がいるじゃない!?」

 

ボォォォ!!ドォォォォ!ドォォォ!!…ジジジジ…バチバチッ…

 

ギャリーはコクピットのモニターを拡大して確認すると壊れたビルの端に徹平達の姿を確認した。

だがそこに他のマグマガルルモン達のマグマファイアーを喰らいガンタンクの無限軌道が破壊され歩行できなくなってしまった。

 

ギャリー(ガンタンク)「キャア!?そんなっ…動きなさいよこのタンク!」

 

徹平「うぉぉぉぉ…!!」

マグマガルルモン「何っ!?」

 

カガリ達に気を取られたマグマガルルモンの前脚から脱出した徹平は痛みをこらえてすぐにその端末に手を取った。

 

ピィィィィ…

 

徹平「う…うぉぉぉ!!」

 

握りしめたと同時に偶然にも端末のボタンの押してしまい、その時光に包まれた。

 

オルタンス「これは!?」

ヴィオレット「徹平様!?」

カガリ「徹平!?」

 

 

ジャグラモン「な、なんだ!?」

徹平「…なんだこれ…!?俺が…」

 

突如光に包まれたかと思ったら徹平の姿が変化していた。

そう、、グレーの尻尾、銀のアーマー、鋭い爪を持った両腕に力強い竜の脚、

灰色のドラゴンのヘッド。

 

徹平はなんと身長4mほど竜のデジモンの姿になってしまった。

 

徹平「デジモンになってる!?」

カガリ「ええぇっ!?」

オルタンス「こんな事が…」

ヴィオレット「信じられませんわ…!」

 

 

ギャリー(ガンタンク)「な、何…あの子なんでデジモンになっちゃったの!?」

ストーンバードラモン1「お、おいどうなってるんだ!?」

マグマガルルモン「知るかよ、やっちまえ!!」

徹平「き、来た!うぉぉぉぉ!!!」

 

ドォォォォ!!

 

デジモンになった徹平は三本爪の腕で襲ってくるマグマガルルモンを殴り倒した。

 

マグマガルルモン「ぐぎゃあ!?なんだこいつ!?」

 

 

 

その様子は公園の隣のビルの竹尾ゼネラルカンパニーの窓からも見えた。

 

マト「あ、あれって徹平!?」

ユウ「デジモンになってる…!?」

ユーキ「どういうことなんだ…!?」

マルスモン「デジタルスピリットアーマー…まさかその少年があのデジヴァイスを拾ったというのか…」

ヨミ「デジタル…デジヴァイス?」

 

マルスモン「私が先ほど落とした物だ、DCS・正式名称デジタルスピリットアーマーは人間がデジモンになる為のパワードスーツシステムだ。完成すれば連邦軍で投入されて新たな戦力になるとされる重要機密だった…!」

 

ユーキ「人間がデジモンに…そんなことが出来るんですか!?」

 

マルスモン「本来は禁則事項だがこうなっては仕方あるまい、彼がデジヴァイスに搭載されたDCSの名はプロトブイドラモン、まだ試作型の白兵戦にすぐれた竜人型デジモンだ。」

 

マト「貴方一体何者…てか徹平頑張れぇぇぇぇ!!!今頼れるのはアンタしかいないのぉぉぉ!!」

木下「あの、ところで社長はまだでしょうか!?」

郁恵「専務が迎に行ったきりまだ…」

 

 

ガァァァ!!ググググ…ヒュゥゥゥンドォォォォ!!

 

徹平、及びプロトブイドラモンは襲ってくる闇軍団デジモン達に苦戦していた。

プロトブイドラモンは無我夢中で三本爪の腕で喰らいかかるマグマガルルモンを受け止めるが、上空からのストーンバードラモン達の爆弾岩の空爆からは太刀打ちできなかった。

 

プロトブイドラモン「うわぁぁぁぁぁ!!」

マグマガルルモン「おっとぉ!!」

ジャグラモン「なんでぇ戦い方はまるっきり素人だ!」

 

カガリ「徹平何やってんだぁぁぁまたマカロン地獄だぞ!!」

ヴィオレット「月美様…あんなになってまで…」

 

 

 

 

 

 

その頃竹尾ゼネラルカンパニーのすぐ近くでは。

 

ワッ太「早く!!このままじゃ闇軍団にやられちゃうよ!!」

梅麿「ただいま全力疾走中です社長!もうしばしお待ちを!」

 

背広を着た男性が少年を乗せて自転車で必死に走っていた。

 

 

 

ギャリー(ガンタンク)「…こうなったらアタシがやるしかないわ…イヴ、もしかしたらアタシ帰れないかも…」

 

闇軍団デジモン達に苦しめられるプロトブイドラモンの姿を見て、

ギャリーはコクピットの隅に置いてある大型銃を手にとった。

その同時に彼はふとを思いながらガンタンクのコクピットの床に落ちてしまったギャリー本人と白い服を着た茶色い長い髪の少女の写真を手に取る。

 

プロトブイドラモン「ぐわぁぁぁ!このぉぉぉぉ!!うわぁぁぁ!!」

ストーンバードラモン「ガァァァ!!」

 

ドゴォォォォドゴォォォ!!ガブゥゥゥ!ゴォォォ!!

 

反撃に出ようとしても上空からの爆弾岩が降りかかりプロトブイドラモンを容赦なく襲い続ける。

さらにマグマガルルモン達が噛みつき攻撃に入り投げ飛ばし、もう一体のマグマガルルモンの頭突きで弾き飛ばされる。

そしてカガリ達に目をやったマグマガルルモン達が一気に襲い掛かった。

 

オルタンス「あぁっ!!」

プロトブイドラモン「うぐっ…させるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

マグマガルルモン「ぐはぁぁぁぁ!?」

 

ガァァァァン!!

 

プロトブイドラモンは大きな傷とダメージを受けながらも立ち上がり走り出す、

その時のスピードはマグマガルルモンの速度を越し、同時に直観的な物なのか偶然なのか尻尾の先に搭載されていた。ノーマルサーベルを取り出しそれで殴るようにマグマガルルモンに叩き付けた。

 

ヴィオレット「月美様…!」

プロトブイドラモン「はぁ…はぁ…」

ジャグラモン「まとめてぶっ殺せぇぇぇ!!」

 

ジャグラモンの一声でマグマガルルモン達が一斉にプロトブイドラモン達に襲い掛かる。

 

プロトブイドラモン「みんなふせて!うわぁぁぁぁ!」

 

ガブゥゥゥ!!バギィィィ!!ドォォォ!ボォォォ!!

 

プロトブイドラモンはカガリ達3人を自分が覆いかぶさり守る敵に背中を向ける体制をとる。

1体目のマグマガルルモンがプロトブイドラモンの背中に牙を突き立て思い切りかみついた。

さらにそこからとびかかる2体目が爪で殴り掛かり3体目が高温のマグマファイアーで襲う。

さらに一気にプロトブイドラモンの背中に殴り爪で切り裂く猛攻を続ける。

 

オルタンス「このままじゃ月美様が死んでしまいます!!」

ヴィオレット「月美様!私達の事は構わず!」

カガリ「徹平!!」

プロトブイドラモン「ダメだ…そんな事したらみんなが…うがぁっ!」

 

 

マト「徹平!(こんな時…どうすればいいの!?ブラックロックシューター…!!)」

 

マトは両手を握りしめて目を閉じて誰かに呼びかけるように心の中で叫んだ。

 

ヨミ「やめてぇぇぇぇみんな死んじゃう!」

ユウ「(こんな時…ストレングスなら…だけど…!)」

ユーキ「徹平君…あんなになってまで…それくらべて僕は…!」

マルスモン「このままでは彼の命が持たない…!」

 

 

プロトブイドラモン「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ジャグラモン「トドメさせぇぇぇぇぇ!!」

 

「ロケットパーンチ!!!」

 

 

ユウ「えっ!?」

ギャリー(ガンタンク)「あれはっ!」

 

突然空から黒い鋼鉄の腕が飛ばされて来た。

その拳はストーンバードラモン達を一気に殴り倒していく。

さらに拳は真下に急降下しマグマガルルモン達を吹き飛ばした。

 

ゴォォォォォォォォォ!!!ドガァァ!!ゴォォォ!!

 

ストーンバードラモン達「ギャアアァァァァ!?」

マグマガルルモン「な、なんだぁぁぁぁ!?」

ジャグラモン「にぃ!?」

 

そして飛ばされた腕は元の主のとこに戻っていく。

 

ガチャン!ズシンズシン…!

 

燃え上がる廃墟のビルの影からその大きな鉄の城が姿を現した。

 

マルスモン「あれはスーパーロボット…!」

ヨミ「たしか、空にそびえる鉄の城…」

マト「マジンガーZ!!!」

ユーキ「マジンガーZだ!!」

 

 

元祖スーパーロボット・マジンガーZの登場だ。

そして頭部のコクピットからどえらい元気の良い一人の青年が姿を出し叫んだ。

 

甲児(マジンガーZ)「やーい闇軍団!!テメーらまとめてマジンガーZが相手になってやるぜぇぇぇ!!!」

オルタンス「あれが噂の…」

ヴィオレット「マジンガーZ…」

カガリ「徹平しっかりしろ!」

プロトブイドラモン「ま、マジンガーZ…!」

 

マジンガーZを駆る少年、兜甲児。

彼のその声から響く勇士は周囲に光を与えた。

 

ギャリー(ガンタンク)「甲児来てくれたのね!」

甲児(マジンガーZ)「ごめんさっきの戦いで遅くなった!ギャリーさん大丈夫…じゃねぇなその様子じゃ。けどあっちもヤバそうだ…!」

ギャリー(ガンタンク)「面目ないわ…」

甲児(マジンガーZ)「あとは俺が引き受けるぜ、ギャリーさん!」

 

甲児はまずやられかけていた瀕死のプロトブイドラモンに目を向けた。

 

甲児(マジンガーZ)「いくぜ、マジンガーZ!!」

マジンガーZは走り出し、プロトブイドラモン達や闇軍団のいるところまで向かった。

 

ジャグラモン「マジンガーZか…結構歯ごたえある奴が来たじゃねぇか!バラバラにしろぉぉぉ派手な地獄旅行に案内しなぁ!!」

 

マグマガルルモンとストーンバードラモン達が一斉にマジンガーZに標的を変えた。

 

甲児(マジンガーZ)「光子力ビーム!!」

 

マジンガーZの目から黄色い光線、光子力ビームを発射する。

 

マグマガルルモン「ウガァァァァ…ァァァギャァァァァァ!?」

 

ドォォォォ!!

 

真っ先に前に出たマグマガルルモンが光子力ビームの一撃で倒され消滅した。

 

ジャグラモン「げぇぇっ!?」

ストーンバードラモン「この野郎がぁぁぁ!!」

甲児(マジンガーZ)「ルストハリケーン!!!」

 

ブォォォォォォ!!

 

マジンガーZの口部分から吹き上がる酸の突風ルストハリケーン、

その風をまともにうけたストーンバードラモンは一瞬にして酸の風で粉々になった。

 

カガリ「徹平、しっかりしろ!!」

徹平「うぐ…」

オルタンス「月美様…こんなになるまで…」

ヴィオレット「私達を必死に…」

 

カガリ達はプロトブイドラモンから戻った徹平をなんとか看護しながら再びビルの隅に隠れた。

その時徹平の持っていたデジヴァイスに搭載されていたプロトブイドラモンのDCSシステムは先ほどの戦闘で完全に大破してしまっていた。

 

甲児(マジンガーZ)「見たか、マジンガーの力を!」

ギャリー(ガンタンク)「甲児後ろ!!」

 

ドォォォォ!!ズシィィィ…

 

マグマガルルモン達「調子にのるなぁぁぁ!!」

甲児(マジンガーZ)「うわぁ、しまった…!!」

 

マグマガルルモン達が一斉にマジンガーZに飛び掛かりその重さでマジンガーZを押さえつけた。

 

そして竹尾ゼネラルカンパニーでは。

 

木下「社長、早く早く!!」

郁恵「マジンガーZの兜さんも大ピンチですよ!」

ワッ太「ごめん、待たせたてっつぁんトライダー!」

厚井「いつでも出せます社長!」

 

竹尾ゼネラルカンパニーの社員の営業係の木下藤八郎、社の紅一点で経理・事務・お茶組み担当の砂原郁恵、常務・メカニックの厚井鉄男、専務の柿小路梅麻呂。

そしてこの会社の社長である小学6年生竹尾ワッ太である。

 

マト「え、この子が社長!?」

ワッ太「そう、まあ見ててよ!!」

梅麻呂「ま、間に合ったようですな…ぜぇぜぇ」

郁恵「専務、お疲れ様です。」

 

自転車を全力疾走で走った梅麻呂は席に座り一息つく。

そして郁恵は落ち着いてお茶を出した。

 

ワッ太は竹尾ゼネラルカンパニーの地下をエレベーターで降り、地下通路を駆け抜ける。

たどり着くとそこは大きな格納庫で全長60mほどの巨大なロボットが格納、ワッ太はそれに乗り込みエンジンを起動させた。

その同時に外では。

 

郁恵『毎度お騒がせして申し訳ございません、ただいまより、トライダー発進いたします。危険ですので白線の外までお下がり下さい。』

 

ワッ太(トライダーG7)「安全、確認!発進!!」

 

郁恵のアナウンスの後に竹尾ゼネラルカンパニーの隣の公園の中心のロボットの頭部を包んだ白い床が割れ、そこから竹尾ゼネラルカンパニーが所有するスーパーロボット、トライダーG7が発進した。

 

ワッ太(トライダーG7)「緑ヶ丘小学校6年2組竹尾ワッ太!今いくぜぇ!」

 

トライダーG7は飛び立ちすぐにマジンガーZ達のいる戦闘区域に向かった。

 

マト「あれってスーパーロボットだったの!?」

ユウ「凄く大きい…」

ユーキ「と言うか小学生が社長って…」

マルスモン「竹尾ゼネラルカンパニーのトライダーG7に光子力研究所のマジンガーZ…今戦えるのは彼らしかいない…!」

 

 

カガリ「また来た!!」

 

ジャグラモン「きぃーまたスーパーロボットかぁ!?」

ワッ太(トライダーG7)「くらえぇ!トライダーカッター!!」

 

スパァァンスパァァン!!!ドォォォォ!

 

トライダーG7は両脇腹に収納されている刃付き円盤の2個同時に投げマジンガーZに乗りかかってるマグマガルルモン達を切り裂いた。

 

甲児(マジンガーZ)「ワッ太、てめぇ遅いじゃねぇか!」

ワッ太(トライダーG7)「なんだよぉ、こっちも学校からの帰り道が爆発で道が使えなくなって大変だったんだぞ!」

ギャリー(ガンタンク)「アンタ達いい加減にしなさい!今は敵に集中したらどうなの!!」

 

ギャリーの罵倒で2人は黙りこみ、互いに協力して闇軍団を倒すのに協力し始めた。

 

 

マグマガルルモン「グァァァァァ!!」

ストーンバードラモン「キェェェェェ!!」

残りのマグマガルルモンとストーンバードラモンがマジンガーZとトライダーG7に向かった。

 

ワッ太(トライダーG7)「いくよ、甲児兄ちゃん!トライダージャベリン!!」

甲児(マジンガーZ)「おう!!ミサイルパンチ発射!!」

 

ドォォォォ!!!ズバッズバッスバァァァァァァァ!!

 

マジンガーZの腹部分が開きミサイルが発射される、その威力で残りのマグマガルルモン達を一掃した。

トライダーG7の脚部に格納させてある槍が三又に広がり、振り翳す。

上空から向かってくるストーンバードラモンへ飛び立ちジャベリンを回転させて向かってくるストーンバードラモン達を切り裂いていく。

 

ジャグラモン「げっ!?俺の部隊がぁぁ!?」

 

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤー!!!」

 

マジンガーZの胸の放熱板から放つ熱戦30000度のブレストファイヤーがジャグラモンに直撃。

 

バァァァァァァァァ!!!

 

ジャグラモン「ギャァァァァァァァ!?ぐっぐぅ!」

 

ジャグラモンはなんとか脱出するも今度はトライダーG7が待ち構えていた。

 

ジャグラモン「ぎょっ!?」

ワッ太(トライダーG7)「いくぞトライダー!トライダー・バード・アタァァァァック!!」

 

ワッ太の掛け声で胸の黄色い鳥のマーク巨大化させ、全身の光の鳥で包んだ状態でジャグラモンに体当たりを仕掛けた。

 

ゴォォォォォォォ!!!

 

ジャグラモン「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

 

 

ドォォォォォォォン!!

 

爆風の中から2体のスーパーロボットの一撃でボロボロになったジャグラモンが空を舞って飛び出した。

 

ジャグラモン「くっそぉぉぉぉ!お前ら邪魔が入らなければなぁぁぁ!!覚えてろぉぉぉぉ!!!」

 

ジャグラモンは撤退し街は闇軍団の脅威から解放された

 

 

 

戦闘終了後、マジンガーZから降りた甲児は徹平達の元へ走る。

そしてマト達もようやく徹平達と合流した。

被害を受けた街はすぐに後から来た連邦軍や救助隊の支援で負傷者の手当てと病院への搬送、最低限のライフラインの復旧作業が行われていた。

 

徹平「ユーキ先輩…みんなよかった…無事で…」

ユーキ「徹平君…なんでこんな事を…」

 

この戦いで負傷した徹平は周囲から大変な心配を受けていた。

 

オルタンス「あまりしゃべってなりません!」

マト「早く病院に連れて行かないと!」

梅麻呂「申し訳ありません、私がもっと早く的確に社長を送り届ければ…」

ワッ太「専務のせいじゃないよ、闇軍団みたいな連中がいけないんだ!」

ギャリー「…」

甲児「ギャリーさん、落ち込まないでくれよ!世間じゃ連邦の対応が悪いって言われっけどよ、世界各地で毎日の様に侵略者が攻撃していれば戦う俺達が追い付かなくなるは当然だ!」

 

今回出撃した部隊の中で唯一生き残ったギャリーはただ自分の無力差を心の中で責めていた。

甲児はそんなギャリーの心をフォローする。

甲児の言う通り、今地球圏内は毎日の様に各国に侵略者達が毎日の様に襲ってくる。

侵略者の攻撃でボロボロの地球連邦軍も最新鋭機の増産と編成が追い付かず、旧型機体で代用して今の攻防を維持するのに、せいいっぱいなのだ。

逆に世間から負け続けの連邦軍の不甲斐なさに批難している者も少なくない。

 

同時にマジンガーZ、ゲッターロボ、コンバトラーV、ライディーンと言った日本各地のスーパーロボット達も今世界中からあちこちで要請を受けて毎日の様に侵略者の対応にあたっている。

彼らや連邦の共同戦線でかろうじて防衛は維持できているとされるが、

守るのに必死で侵略者達に対し決定的なダメージを与えられずにいた。

 

 

カガリ「ヨミィ、怖かったよぉ…」

ヨミ「カガリ…もう大丈夫だよ。」

 

カガリは先ほどの恐怖からやっと解放されて泣きながらヨミに抱きついた。

ヨミはそんなカガリは抱きしめて安心させていた。

 

ユーキ「徹平君…本当にゴメン、僕がもっとしっかりしていれば…これじゃ会長失格だ…」

ヴィオレット「天馬会長のせいでありませんわ、あまり自分を責めないでくださいまし…。」

徹平「俺は…あの時これを感じ取ったんだ…戦うなら…使えって言ってるみたいな…」

マルスモン「君は感じ取ったのか、そのDCSの鼓動を。」

 

徹平は口をなんとか動かし、先ほどデジヴァイスから感じ取った間隔を必死に説明していた。

 

マト「ちょっとアンタ、徹平に謝ったらどうなの!?アンタが落としたから徹平がこんな事に!」

ユウ「けどマト、徹平君があれを拾わなかったらみんな…」

マト「う…それは…」

 

マトは変わらず厳格な態度のマルスモンに対し負傷した徹平に謝罪を求めたが、

ユウに一言突っ込まれて一歩下がった。

 

マルスモン「すまない、私の不注意で君が戦う事になってしまった。だが聞いてほしい、君は…このデジヴァイスとそのプロトブイドラモンのDCSシステムを持って戦った君はもう後戻り出来ない状況に陥ってしまった。」

ユーキ「それってどういうことですか!?」

マルスモン「さっき言ったとおりだ、元々このプロトブイドラモンはコトブキアームズ社がデジモンになる為の鎧として開発されたDCSシステムの試作品のひとつだ。だがプロトブイドラモンも大破してしまい、君は取り返しの付かないことしてしまった。怪我が完治しだい…君には来てもらいたい所がある。詳細は追って連絡する。」

 

そう言ってマルスモンは去ってしまった。

 

ユーキ「そんな…そんな勝手な事あるか!!」

甲児「徹平って言ったな、俺からも謝らせてくれ、俺だってもっと早く来ていれば…!」

オルタンス「兜甲児様…ですか?貴方があのマジンガーZと言うロボットで駆けつけに来て戦って下さったからこそ私達はこうして生きてここにおります、感謝するのは私達でございます。」

ヴィオレット「メルシー…ムシュー兜様…」

甲児「君たち…」

徹平「兜甲児さん、それにワッ太君…俺からも言わせて…ありがとう、助けに来てくれて。」

ワッ太「…うー…なんだぁこの胸からこみ上げるこの気持ちはぁ~!?泣けばいいのか喜べばいいのかわからないよ~!!」

梅麻呂「(社長…)」

 

 

こうしてひとまずの戦いは終わった。

現在世界中で毎日の様に侵略者の戦いは続き、戦う彼らも心がまいる時が度々起こる。

しかし現地の人たちの感謝の気持ちや、守る為に戦う戦が士いると言う希望の存在がある事で、彼らには生きる力が湧いてくるのだ。

 

そして戦いに初めて身を投じた徹平はここから大きな運命を背負う事になるのだった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第1話 完

 

第2話 笑顔と鉄人と鋼鉄の弐式 に続く。

 




スーパーヒーローウォリアーズ第1話お読み頂きありがとうございます、
こちらの小説は別サイトにて投稿連載しておりましたが、ハーメルン様でもご投稿しようと思いました。
至らぬ点もいくつかありますが読んでいただけたら幸いです。
今後ともよろしくお願いします。


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スーパーヒーローウォリアーズ第2話笑顔と鉄人と鋼鉄の弐式

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクターがメインで活躍します、中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。■戦う決意を決めた徹平、そしてまたすぐに新たな戦いの火種が巻き起こった!


く普通の少しハチャメチャな少年、月美徹平。

彼は危機に陥った仲間を守る為に、デジヴァイスを手に取りプロトブイドラモンとなって悪のデジモン組織闇軍団に挑む。

しかしその初陣は虚しく、闇軍団デジモンの前に圧倒的大敗に陥る。

その時駆けつけたスーパーロボット・マジンガーZ、トライダーG7らの活躍によって闇軍団の脅威は去り最悪の事態は免れた。

 

だが…この時から彼の運命は動き始めたのだ。

 

 

 

 

闇軍団に挑み、大きな怪我を負った徹平は、侵略者の攻撃で被害を受けた負傷者達と共にすぐさま病院に搬送、幸い命に別状はなく数日で退院出来るとの事。

 

その翌日、病室にて。

 

白い患者用ベッドには身体中に包帯を巻いた徹平、

そして昨日連絡を受けて顔色変えて駆けつけた両親も当然来ている。

徹平は2人にこれまでの事情と手に持っていたデジヴァイス、今後の事を話していた。

 

三田子「本当によかったわ…貴方が侵略者に抵抗して大怪我したって聞いたから一時はどうなるかと思っていたけど…」

高次「とんだ無茶をしたもんだな。だがよく頑張った…それでこそ男ってもんだ!」

三田子「けどもうこんな無茶はしないでちょうだい、貴方が持ってるたった一つの命はかけがえない物なのよ?」

徹平「ごめん…お父さん、お母さん。だけどあの時戦ってなかったらカガリ達まで殺されてたかもしれない…それを考えたらもう俺が動くしかなかったんだ。」

 

徹平は2人にあの時の闇軍団に見つかり殺される寸前の事を切々と説明した。

 

高次「そしてそのデジヴァイスと言うのを偶然にも拾い、デジモンになって戦ったという訳か。」

徹平「うん、それで俺決めたんだ。」

三田子「え?」

 

徹平は手に持っていたデジヴァイスを握り答えた。

 

徹平「俺…戦う!」

高次・三田子「!?」

 

徹平のその答えに2人は一瞬目を疑った。

しかし徹平のその心は本物だ。

 

三田子「貴方自分が何言ってるのか分かってるの!?侵略者と戦うって事なのよ!?」

高次「本気で言ってるのか…!」

徹平「聞いて欲しいんだ、俺の答えを!!」

 

徹平は必死に2人にその理由と思いを伝えた。

2人はそれでも反対するが結局徹平の気持ちは変わらなかった。

 

 

三田子「…分かったわ、けど…さっきも言ったわよね?貴方の持っているたったひとの命、何がなんでも守り抜きなさい。これだけは約束して。」

徹平「ありがとう…お母さん。」

 

徹平は三田子のその約束を交わし、うなづいた。

 

高次「ワシは軍の整備員…三田子は元軍の医療班…しかもお前は前線に出ると来たもんだ…、血は争えないもんだな。」

 

高次は若干苦笑いで呟いた。

そこにノックが入り、病室にユーキ、マト、ヨミ、カガリ、ユウが入って来た。

 

徹平「みんな!」

ユーキ「徹平君、よかった元気そうだね。」

ユウ「怪我は大丈夫?」

 

ユーキ達がお見舞いに来てくれた。

徹平はみんなから差し入れに持ってきてくれた品を喜んで受け取っていた。

果物やお菓子、花など様々だが、中でもカガリからは土止め色なんて物が入ったマカロンが大量にテーブルに置かれた。

 

徹平「カガリ…何このマカロン…;」

カガリ「うっせー、全部食え。」

マト「相変わらず凄い量…;」

徹平「ねえカガリ…いつも思うけどこんないっぱい出されてもねぇ;このままだと若年性糖尿病とか引き起こしてそのうち俺の目玉がマカロンになってマカロン怪人になっちゃいそうだよ…」

カガリ「ハァァ?カガリが全部作るのに失敗したの捨てるの勿体ないから持ってきてやってるんだ、お前は全部食え!」

ヨミ「カガリ!そんな事ばっかり言って…ちゃんと徹平君にお礼言わないとダメじゃない!」

カガリ「う…」

 

ヨミの叱でカガリが一歩引いた、そしてカガリは目をそらしながら徹平に物凄い大声で叫んだ。

 

カガリ「むぅ…お前なんて…お前なんていつかマカロンでぶっ殺してやるぅ!!」

徹平「はぁっ!?」

 

そう言い残すとカガリは猛ダッシュで病室から出て行ってしまった。

 

ヨミ「こ、コラカガリ…それから病院内走っちゃダメー!」

 

そういってヨミも追いかけて行ってしまった。

 

徹平「な…なんなんだあれ?」

 

徹平は唖然としてしまう、

そんな様子を見て回りは思わずクスリと笑っていた。

 

マト「カガリ…マカロンでどうやって…ププ」

ユウ「ごめん、ちょっと…プ」

ユーキ「やっぱり君は災難だよ、徹平君。」

高次「ハハハ!お前も中々面白い子に目を付けられたな!」

三田子「フフ…」

 

徹平「ちょっとなんなのさ!みんな他人事だと思って…ハァ;」

 

 

 

一時期の微笑ましい(?)光景はすぐに昨日の事となり、数日後徹平は予定通り退院。

怪我が完治した制服姿の彼は学校からの帰り道、いつも登校の時通っている連邦軍の基地の坂道から基地の様子を見ていた。

 

徹平「…」

ギャリー「あら、来てたのね。」

 

坂で座っていた徹平の元に青髪で天辺がややワカメが垂れてるような髪型をしたオネェ口調が特徴である、ギャリーが連邦軍制服姿で来た。

 

徹平「あ、ギャリーさん。」

ギャリー「怪我はもう大丈夫?」

徹平「もう大丈夫です、ありがとうございます。」

ギャリー「お礼を言うのはこっちの方よ、あの時アタシだけじゃ戦えなかったから…」

 

ギャリーは少し口を重くした、そして2人は基地を見渡すと外には大型輸送機ミデアから、

現時点での最新機であるモビルスーツ・ジェガンが2体、旧型機のネモ1体、

甲羅に大型キャノンを装備したカメ型ゾイド・カノントータス1体、空中戦を主体とする翼竜型ゾイド・プテラス2体が降ろさている。

この基地に新たに戦力が整えられていた。

 

ギャリー「惑星Ziと宇宙交流結んでからゾイドもドンドン地球に流通されてきてるわね~、

最も8割が連邦軍の戦力になっていて民間にはさほど流通されてきてないけど…;」

徹平「ゾイドってたしか惑星Ziの金属生命体でしたよね?」

 

ギャリー「ええ、普通の兵器と違って私達人間兵士やデジモン兵士と同じ生き物なのよ、ただ結局こっちじゃモビルスーツと同じ兵器扱いになってるのが気になるのよねー…でもあっちの惑星Ziでも元々兵器でも扱われてたんだけど、たしかへリック共和国と…ガイロス?帝国だったかしら。」

 

徹平「ガイロス?って…」

ギャリー「アタシに聞かないで頂戴!余所の星の事知ってる人なんて滅多にいないから!」

 

ギャリーがそう言うと話を変えて来た。

 

ギャリー「…高次さんから聞いたわよ、アンタ戦うって…」

徹平「はい。」

ギャリー「分かってるわよね?それは自分の命を晒す事になるって。」

 

ギャリーは徹平にその覚悟を問う。

そして徹平はこの基地を見渡しながらその答えを口にした。

徹平は毎日の様に学校へ行く時この基地を通り道にしていた、

手を振ればよくこの基地のパイロット達がモビルスーツで手を振りかえしてくれた物だった。

しかし、あの時の戦いで徹平のよく知るパイロット達はみんな闇軍団に殺されてしまった。

この基地には徹平の知ってる手を振りかえしてくれたパイロット達はもういないのだ。

 

徹平「考えたんです、今までそこにいた人達がいなくなってしまう…それは病気とか寿命とかじゃなくて…侵略者に殺されたのなら…もしまた自分のよく知ってる人達が、友達や家族がもし侵略者に命を奪われたら…だから決めたんです。もし自分が戦えるのなら前に出て立ち向かって守り抜くべきだって…!」

 

徹平はそのデジヴァイスを自分の胸に当ててギャリーに答えた。

そしてギャリーは一度息をついて返答する。

 

ギャリー「…アタシも同じよ、もしアタシの大切が子が…って思って気が付いたらここにいたの。」

徹平「ギャリーさん…」

 

ギャリーはそう言うと、ズボンのポケットから一枚の写真を取り出す、ギャリーと一人の女の子が微笑ましく一緒に映っていた。

 

ギャリー「けど実際大変なのよ…アタシ元々別の国で入隊して訓練受けてたけどいつの間にかアタシとその子のいる国から離れた基地や部隊に転々する日々になっちゃうし…これまで乗った機体は旧型ばっかで流石にガンタンクはないわーと思ったわ…」

徹平「(ガンタンク涙目…;)」

ギャリー「だから、実際守り抜くって中々難しいわよ?ってそういえばアンタは連邦軍って訳じゃなさそうね…」

 

ギャリーは徹平の持っているデジヴァイスを見て思った。

 

徹平「マルスモンさん言ってたんです、落ち着いたら連絡してある場所まで来てくれって。」

ギャリー「あのデジモンなんなのかしらねー、油断しない方がいいわよ?」

徹平「忠告受け取ります。そういえばギャリーさんマジンガーZの甲児さんと知り合いだったんですね。」

ギャリー「日本にいる内も全国各地の部隊転々と周ってたの、その縁でスーパーロボットに乗る子達と顔なじみになっちゃってね、光子力研究所や、南原コネクション、コープランダー隊と一緒に戦った事もあるのよ。」

 

 

その後徹平とギャリーの会話は長く続いた、

そして様子を坂道の岩陰から覗いている者がいた事に気づいてないようだ。

 

ヴィオレット「…月美様、やっぱり行くみたいです。」

オルタンス「避けられない運命の様ですわ…。」

 

2人は何か知ってる素振りがあるかの様に徹平を影で監視しているようだった。

 

 

ギャリー「頑張りなさい、徹平!」

徹平「はい、ギャリーさん!」

 

[newpage]

さらに数日後。

徹平は近所から少し離れた七色ヶ丘と呼ばれる町のはずれまで一人でそのデジヴァイスの画面のマップに示されたポイントまで向かっていた。

 

ユーキ「徹平くーん!!」

徹平「ユーキ先輩!?」

 

そこにユーキ、後ろからオルタンス、ヴィオレットもついて来た。

 

オルタンス「やっと追い付きましたわ。」

徹平「2人までどうしてここに…」

ユーキ「僕も君の思いを聞いて考えたんだよ、僕は君みたいにカッコよく人を守れる事が出来なかった…」

 

ユーキはあの時の自分の現状と徹平の現状を比べていた。

 

徹平「そんな…俺だって結局あの時はフルボッコされて何もできなかったし…」

 

ヴィオレット「お二人共、あまり後ろ向きな考えはよくありませんわよ?お二人の形は違えども人を守る為にとった行動は立派だと思いますわ。」

オルタンス「お二人のRoman…とても素敵です。」

ユーキ「オルタンス君にヴィオレット君、ありがとう…けど…ロマンって…?」

徹平「よく見たら2人共綺麗な服だね、それ。」

 

ユーキはお礼を言うも、オルタンスの今の言葉にやや疑問を感じた。

徹平は彼女達が来ている黒のフリル的な衣装、頭には黒いカチューシャ。

そして2人は学校ではそれぞれ頬に白い絆創膏つけていたが剥がしてありオルタンスの頬には銀色の太陽をかたどった様な模様、ヴィオレットには銀色の月を象った様な模様が記されている。

その姿を見て綺麗だと感想を述べた。

 

オルタンス「あ、いえこちらの話です…;」

ヴィオレット「それにそんな照れますわ;さ、徹平様参りましょう!」

ユーキ「徹平君、僕らもついて行くよ。君ばかり重い荷を背負わせる訳にはいかないから…これは生徒会長とかそういうんじゃなく…小さいときから一緒に過ごしてる君の友として。」

徹平「ユーキ先輩…ありがとう、よし行こう!」

 

 

こうして4人はすぐにそのポイントへと向かうのだった。

 

 

一方同じころ、七色ヶ丘の町の商店街にて。

女の子たち6人ほど仲良く話をしながら歩いていた。

 

みゆき「ねえ今日は何処行こうか?」

あかね「そやな、ここんところ勉強で忙しかったしみんなでカフェなんでどうや?」

やよい「あたしそれなら良い所知ってるよ!」

なお「それならさ、今日はルキアちゃんの歓迎会と行こう!」

れいか「それは賛成です、ルキアさんが転校した時期がテスト期間で中々案内できませんでしたから…」

ルキア「ありがとうみんな!」

みゆき「お礼なんていいよ~私達とルキアちゃんもうウルトラハッピーな友達だよ!」

最近七色ヶ丘中学校に転校してきた白銀の髪をしたセーラー服の少女ルキアが笑顔で喜んだ。

そしてそのクラスメイトである彼女達、

ちょっとおっちょこちょいだが前向きで笑顔な星空みゆき、

大阪出身で熱い心の持ち主の日野あかね、

少し泣き虫とされるが心優しい黄瀬やよい、

スポーツが得意で面倒見が良い緑川なお、

学級委員長であり、皆のまとめ役の青木れいか。

そして。

 

キャンディ「キャンディもルキアを歓迎したいクルー!」

みゆき「わわわ、キャンディいきなり出て来ちゃダメだよ!」

ルキア「わぁ君とってもかわいいね!」

 

みゆきのカバンから飛び出した一見白いぬいぐるみに見えるが妖精のキャンディがルキアに会う為に飛び出して来た。

ルキアはとくに驚きもせず、笑顔で抱き上げた。

 

なお「あ、あんまり驚いてない?」

やよい「意外かも;」

ルキア「え、どうしたの?」

あかね「いや、そこはなんじゃこりゃー!?って驚くやろっ!?」

ルキア「そうかな?」

キャンディ「キャンディはキャンディって言うクル♪ルキアよろしくでクル♪」

ルキア「よろしくキャンディ。」

 

ルキアとキャンディはにっこりと笑顔で挨拶した。

 

れいか「ルキアさんは何事にも動じないのですね…凄いです。」

キャンディ「クル~」

 

キャンディはそのままはしゃぎ始め、

ピョンっと跳ねたその時である。

 

ゴンッ!

 

やよい「あっ!」

正太郎「うわっ!?」

キャンディ「ぶつかったクル~!」

 

そこに通りかかった28と書かれたトランクを持つ黄色いシャツの少年・金田正太郎とキャンディがぶつかった。

 

正太郎「あいたたた…」

みゆき「ごめーん!君大丈夫?」

正太郎「は、はい大丈夫です。あ、トランクが!」

 

正太郎は思わず取り見出し、トランクを探す。

そこにそれを拾ったあかねが持ってきてくれた。

 

あかね「これやろ?」

正太郎「あ、ありがとうございます!これがないと本当に落ち着いてられなくて…」

ルキア「大切な物なんだね。」

正太郎「はい、父さんの形見でもあるんです。」

やよい「お父さんの形見…?」

 

やよいはその言葉に少し思い入れがあるかの様に共感した物があった。

そんな中、上空には大型の輸送機が飛んでいた。

みゆき達はそれに気づくとその大きさに茫然と見上げていた。

 

みゆき「大きいね~」

キャンディ「あれは何クル?」

なお「輸送機だね、何積んでるんだろう?」

その時だった。

 

ドォォォォォォォォォォン!!!!

 

やよい「えっ!?」

あかね「な、なんやてぇぇぇぇ!?」

 

突如輸送機が何かミサイルの直撃の受けたかの様に爆発、墜落し始める。

輸送機は炎上しながらそのままみゆき達のいね方向へと落ちてくる。

その様子は徹平達がいる方角からも見える。

 

ユーキ「輸送機が…」

オルタンス「大変ですわ!」

ヴィオレット「まさか…」

徹平「このままじゃ街がヤバい!」

 

 

ルキア「こっちに落ちてくる!?」

れいか「みなさん、危険です早く!!」

みゆき「わわわわどうしようどうしようどうしよう!!」

キャンディ「大変でクル~!!」

正太郎「大変だ!!このままじゃ街があぶない!」

 

正太郎がそう言うと、トランクを開いた。

その中身はレーダーやアンテナ、レバーなどがついており、リモコンの様な物だった。

 

あかね「なんやねんそれ!?」

正太郎「任せて下さい!!メカニックスイッチ・オン!!」

 

正太郎がリモコンのスイッチを入れるとどこからかジェットの噴射音と大きな叫び声が聞こえてきた。

すると上空から身長20mほどのロボットが背中のジェットを噴射して飛んで来たのだ。

 

 

オルタンス「あれは!?」

ヴィオレット「もしかして…スーパーロボット!?」

徹平「いきなり飛んで来た…!」

ユーキ「あの輸送機に向かっているようだよ!」

 

 

 

みゆき「な、何ロボット!?」

正太郎「鉄人28号!あの輸送機を安全な場所へ着地させるんだ!」

ルキア「鉄人28号…!?」

 

鉄人28号「ガォォォォォォォン!!」

 

鉄人28号と呼ばれたスーパーロボットはそのまま墜落寸前の輸送機を自慢の馬力でガッチリ持ち上げ、七色ヶ丘の川へと着地させた。

 

ドォォォォ…

 

川の水で炎上した輸送機の炎が消え、なんとか安全を確保できた。

そこに正太郎とみゆき達が向かう、

そして正太郎が持つトランク型のリモコン・Vコンは鉄人28号を動かす為の物だとみゆき達は知った。

 

なお「今の…正太郎君が!?」

正太郎「はい、あと申し遅れました。僕は金田正太郎、これでもICPOの捜査官なんです。

そう言って正太郎は胸のICPOを見せた。

 

みゆき「えええええええー!?」

やよい「す、凄い!まるでロボッターに負けない展開だよ~!」

ルキア「子供なのにそんな役職とロボットを…」

キャンディ「カッコいいクル!」

 

ドォォォォォォォン!!!

 

さらにまた爆発音が聞こえた。

 

あかね「今度はなんやねん!?」

れいか「あれは…ロボットが沢山こちらに向かっています…!」

 

 

 

七色ヶ丘の町の危機はまだ終わってなかった、

今度は大型飛行艇グールを中心に、日本各地で侵略攻撃をしている、

ドクターヘルの機械獣軍団が現れたのだ。

 

ドォォォォォォ!!!ガシンガシンガシンガシン…

 

機械獣ガラダK7「…」

機械獣ダブラスM2「…」

 

「ハッハッハッハ!!聞け、愚かな人間共よ!!」

 

飛行艇グールの天辺から黒装束で頭巾をかぶった人物から男女が混ざった様な声が響いた。

 

「不死身の破壊者にして、無敵の殺戮兵器!」

「天才科学者ドクターヘルが作り上げた芸術品!」

 

あしゅら男爵(グール)「我が機械獣がまもなくこの日本を制服する!!!」

 

グールの天辺からそう宣言したのは機械獣軍団を率いるあしゅら男爵、

身体の半分が男性と女性に分かれている不気味な姿をしている。

そして町中は機械獣軍団の出現によって大パニックとなった。

 

「うわぁぁぁぁぁ!!」「侵略者だわ!」「た、助けてぇ!」

 

 

みゆき「侵略者…!?」

れいか「世界中を恐怖に陥れている侵略者が…」

やよい「この町にもやって来たの!?」

ルキア「酷い…どうして彼らはこんな事を…!」

 

正太郎「機械獣軍団!さっきの輸送機を落としたのもお前達か!」

鉄人28号「ガォォォォォォ!!」

 

あしゅら男爵(グール)「鉄人28号か…その通りよ!だが貴様など機械獣の敵ではないわ!」

 

正太郎「皆さんは早く逃げて下さい!ここは僕が引き受けます!」

れいか「分かりました…!」

あかね「…そやな、任せたで正太郎!鉄人28号!」

ルキア「え、でも…!?」

 

みゆき達は一度正太郎と別れ、人家のなくなった場所まで向かった。

 

みゆき「ルキアちゃんは先に逃げて、私達は後から行くから!」

ルキア「み、みんな何を言っているんだい!?」

なお「まあまあ、ルキアは学校に避難して、大丈夫だから!」

 

ルキア「…分かったよ、必ずまた会おう!」

 

みゆき達の目はキリっとするどくなり、先にルキアを避難させた。

ルキアは何か感じ、みゆき達を信じてこの場を離れた。

 

みゆき「みんな…行こう!」

やよい「うん、たとえ相手がなんであろうと!」

あかね「うちらプリキュアが逃げる訳にはいかへんからな!」

なお「よーし、腕がなるよぉ!」

れいか「参りましょう!」

キャンディ「プリキュアの力発揮するでクルー!」

みゆき達はそれぞれ持っている、コンパクトのアイテム、スマイルパクトを取り出して構えた。

 

「プリキュア・スマイルチャージ!!」

 

 

 

 

 

オルタンス「あれが機械獣…!」

徹平「ぐ…」

ユーキ「徹平君何処へ行く気なんだい!?」

 

徹平は思わず機械獣達のいる方向へ走り出した。

それをユーキ達は引き止める。

 

ヴィオレット「徹平様無茶ですわ!」

徹平「けど…!」

ユーキ「君のデジヴァイスのDCSは壊れているんだよ!?戦える訳がない!!」

徹平「だけどこのまま放っておくなんて…俺はいやだ!!」

オルタンス「ああっ徹平様!」

ユーキ「徹平君!自分の命は大事にするって約束…!」

徹平「大丈夫、無理はしないから!」

 

徹平はユーキ達を振り払い、デジヴァイスを持ちそのまま走り出してしまった。

 

ユーキ「その時点で無茶だよ…徹平君…」

 

 

 

 

正太郎「鉄人の力を見て驚くなよ!ハンマーパンチ!!」

鉄人28号「ガォォォォォン!!」

 

鉄人28号のハンマーパンチが機械獣ガラダK7にさく裂する。

ガラダK7は直撃を受けるから頭部に装備されてある鎌を使い反撃する。

 

ドォォォォ!!ガキィィ!!

 

さらにそこからダブラスM2の二つの怪獣の様な首から破壊光線が放たれる。

破壊光線は道路を粉砕しながら鉄人28号を狙って襲って来る。

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

正太郎「うわっ!」

 

さらにグールの後方にいた機械獣グロッサムX2、機械獣アブドラU6、もう数機のガラダK7とダブラスM2達が一斉に襲い掛かってくる。

 

ガギィィィ!!ドォォォォ!!

 

グロッサムX2の頭部に持つハサミのような耳が鉄人28号を捕えようとするが鉄人28号はそれを避ける。

 

正太郎「こんのぉ!」

 

Vコンから正太郎が必死に鉄人を操作する。

鉄人の後ろからアブドラU6がパンチで襲ってくるがそれもなんとか回避し、身体を一度回転させて右ストレートで反撃した。

 

正太郎「右ストレートだ!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

ドゴォォォ!!

 

アブトラU6「!?」

 

あしゅら男爵(グール)「ええい!たった一匹に何を手間取っている!!」

 

 

正太郎「ダメだ…この数じゃいくら鉄人でも…」

キュアハッピー「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

その時鉄人28号の後ろから五つの光が横切り、機械獣達に突撃して来た。

 

ドォォォ!!

 

あしゅら男爵(グール)「な、なんだ!?」

 

正太郎「あれは!?」

 

そして機械獣達や鉄人28号の前に五つの光が降り立ちその姿を現した。

 

キュアハッピー「キラキラ輝く未来の光! キュアハッピー!」

 

キュアサニー「太陽サンサン 熱血パワー! キュアサニー!」

 

キュアピース「ピカピカぴかりん じゃんけんポン♪ キュアピース!」

 

キュアマーチ「「勇気リンリン直球勝負!キュアマーチ!」

 

キュアビューティ「「しんしんと降り積もる清き心!キュアビューティ!」

 

星空みゆきが聖なる光の力を持つプリキュアとして変身したキュアハッピー。

短い三つ編みから背後に向けて伸びた長い毛の束を垂らした髪型でコスチュームの基本カラーはピンク、背中には燕尾服のような装飾がついている。

 

日野あかねが炎の力を持つプリキュアとして変身したキュアサニー。

髪型は元の状態よりも長さが多少伸び、後ろ髪を丸く上へまとめ上げ、コスチュームの基本カラーはオレンジ、アームバンドとブーツの丈が長く、コスチュームの背中に薄い色の布飾りがついている。

 

黄瀬やよいが雷の力を持つプリキュアとして変身したキュアピース。

髪は頭頂部で結い上げられ後部で扇のように広がり、コスチュームの基本カラーはイエロー]、背中には二股に分かれた燕尾服のような飾りがついている。なお彼女は変身の際必ずジャンケンをしており、今回チョキを出している。

 

緑川なおが風の力を持つプリキュアとして変身したキュアマーチ。

髪は鮮やかなグリーンに変わり髪型もツインテールとポニーテールの合わさるトリプルテールとなっている、コスチュームの基本カラーはグリーン、構造はサニーと似ており背中に薄い色の布飾りがついている。

 

青木れいかが水と氷の力を持つプリキュアとして変身したキュアビューティ。

髪の色は鮮やかなブルーでボリュームのあるショートボブをベースに肩にかかるくらいの長さのサイドヘアと膝まで届く後頭部の4本の束がある。コスチュームの基本カラーはブルーで構造はハッピーと似ており、後ろに燕尾服のようなものがついている。

 

キュアハッピー達「五つの光が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!!」

 

みゆき達はスマイルパクトによって伝説の戦士プリキュアとなり、この町を守る為に立ち上がったのだ。

そして機械獣達に大きく名乗り出た。

 

正太郎「ぷ、プリキュア!?まさかみゆきさん達!?」

キュアハッピー「え、なんでバレてるの!?」

キュアサニー「そこ明かしちゃダメやん!」

キュアピース「私達通りすがりのスーパーヒロインだ!覚えとけっ!なんてね♪」

 

あしゅら男爵(グール)「なんだこやつらは!?」

 

キュアマーチ「機械獣軍団!沢山の人々を苦しめて支配するなんて筋が通ってないよ!」

キュアビューティ「貴方のこれ以上の行い、許しません!」

 

あしゅら男爵(グール)「え、ええい!どこのどいつらだか知らんが機械獣にたてつくならばまとめて捻りつぶしてくれる!!」

 

あしゅら男爵は思わず上げてしまったパーの左手を隠し、仕切り治して叫んだ。

 

鉄仮面兵(グール・サブ)「あしゅら様…ジャンケン負けたんだな。」

 

同じくグールの指令室に乗り込んでた鉄仮面兵士達は全員で息をのんで思った。

 

 

 

キュアハッピー「うりゃああああああ!!」

 

シュタッ!!バシィィ!!

 

機械獣ガラダK7「!?」

 

キュアハッピーが機械獣ガラダK7に向かってジャンプキックを仕掛ける、

しかし一度弾かれる程度で今度はガラダK7が襲い掛かって来た。

 

キュアハッピー「うわぁぁぁこっち来たぁ!」

キュアサニー「プリキュア・サニーファイヤァァァ!!」

 

バシィッ!!ドォォォ!!

 

キュアサニーは自分のスマイルパクトに気合を込めて、炎の力をバレーボール状に凝縮して中空に出現させた後、アタックの要領で向かってくるガラダK7に打ち込んだ。

キュアピース「わぁぁぁぁ!!」

 

機械獣の迫力に思わず震えるキュアピースはアブドラU6に追っかけられる。

しかし彼女も負け時どスマイルパクトに気合を込めて、ピースサインの指から雷を放った。

 

キュアピース「プリキュア!ピースサンダァァァ!!」

 

バリィィィィィィ!!

 

機械獣アブドラU6「!?!?」

機械獣ダブラスM2「!!」

 

ダブラスM2は二つの首から放つ光線でキュアビーティとキュアマーチの狙い打つ。

しかし2人は避け続け、キュアマーチは大ジャンプ。

 

キュアマーチ「プリキュア!!マーチ・シューートッ!!」

キュアビューティ「プリキュア・ビューティブリザード!!」

 

キュアマーチもスマイルパクトに気合を込めて、片足を上げながら風の力をサッカーボール状に凝縮して前方に出現させ、それを強烈なシュートで敵に蹴り込んでダブラスM2に一撃を与える。

さらにキュアビューティーは右手に氷のエネルギーを球状に凝縮し、左手で空中に3本の線を描いて雪の結晶を作った後、雪の結晶と氷の球を合わせた光波状の冷気を放ってダブラスM2の動きを封じる。

 

正太郎「よし今だ、鉄人!!」

鉄人28号がすかさずハンマーパンチで凍りついたダブラスM2を破壊した。

 

あしゅら男爵(グール)「我が機械獣が!?おのれぇぇぇ!ズタズタに引き裂き、サメのエサにしてくれる!!」

 

グールのウイングから大量のミサイル発射されがハッピー達に襲い掛かる。

 

キュアハッピー「ミサイル!?」

キュアビューティ「あれだけの数が…!」

 

 

ドォドォドォドォドォ!!!

 

キュアピース「わわ…あれ?」

 

プリキュア達に襲ってくるミサイルは瞬時に前に出た鉄人28号のボディで打ち消された。

 

鉄人28号「…!」

正太郎「皆さん大丈夫ですか!?」

キュアサニー「おおきに正太郎!」

 

 

あしゅら男爵(グール)「ぐぬぬ…!!」

 

ウルフルン「世界よ!!最悪の結末、バットエンドに染まれ!!白紙の未来を黒く塗りつぶのだぁ!!」

 

その時周囲の上空が満月の夜空に蜘蛛の巣がかかったような状態となり、あたりが薄暗くなる。

 

キュアハッピー「あれは!?」

キャンディ「バットエンド空間クル!」

 

ウルフルン「ウルッフッフッフッ!騒がしと思ったから随分と派手にやってるじゃねえか!」

アカオーニ「俺たちもまぜるオニ!!」

マジョリーナ「今こそプリキュア達を倒すチャンスだわさ!!」

 

突如現れた世界をバッドエンド(最悪の結末)に導くことを目的に暗躍するバットエンド王国の三幹部達が現れた。

 

青色のパンクロッカーのような衣装を身に纏った人狼のような姿をしたウルフルン。

虎模様の衣服を着た赤鬼の姿の巨漢のアカオーニ。

小柄な魔女の姿の老婆のような風体のマジョリーナ。

 

上空から現れた三幹部達はプリキュア達や機械獣達を見上げて悪い笑みを浮かべていた。

彼らが現れたと同時に突如発生したバットエンド空間は、

先ほどウルフルンが闇の絵本を開き、「闇の黒い絵の具」で空白のページに絵の具を叩きつけ黒く塗りつぶすことでバッドエンド空間]を発動し、生き物の心を暗い絶望と無気力に落とし込んだのだ。

 

正太郎「…」

鉄人28号「…」

 

正太郎も例外ではなく、腰を落としさっきまで闘志が消えてしまっていた。

 

キュアピース「正太郎君、ダメだよ!!正太郎君がここで絶望したらみんなを守れる事ができななっちゃうよ!お願い目を覚まして!」

正太郎「…はっ!!」

キュアピースは正太郎を激励し彼が落としたVコンを渡す。

すると鉄人28号は再起動した。

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

正太郎「そうだ、僕はこんなところで落ち込んでる訳にはいかない!!」

キュアマーチ「よかった、正太郎君は無事だ!」

 

マジョリーナ「なんだわさあのロボット?」

ウルフルン「ちっ、どうやら一部の人間にはどうも効果ないらしいな…」

 

 

 

ユーキ「ダメだ…このままみんなやれらる…」

 

ユーキも腰を落とし絶望に落ちていたが、すぐさまオルタンスは激励づける。

 

オルタンス「天馬様、気をしっかり持ってくださいまし!!」

ユーキ「…あれ、僕は一体…!?君たちは平気なのかい?」

ヴィオレット「はい、ただあの空間から流れるエネルギーは…人間をマイナスの心を増幅させてしまう様な…そんな気がいたします…!」

ユーキ「そんな事が分かるの!?」

 

 

 

キュアビューティ「こんな時にまで現れるのですね…!!」

アカオーニ「当然オニ、人間の発したバットエナジーが悪の皇帝ピエーロ様を蘇らせていくオニ!!」

ウルフルン「そんじゃ出でよ!!アカンベェ!!」

 

ウルフルンは呼びかけとともに、「赤っ鼻」の球体を掲げ、それが対象物を取り込む形で召喚される怪物アカンベェと呼ばれる怪物を召喚する。

 

今回の対象物は機械獣の残骸となり、ダブラスM2の残骸を取り込む。

二つの怪獣の顔がピエロの様な顔となり、導体にも赤っ鼻を持ったピエロの顔が出現。

プリキュアや鉄人の前に立ちふさがった。

 

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェ~!!」

 

マジョリーナ「お次は青っ鼻も出すだわさ!!」

 

さらに同じマジョリーナは大量の青っ鼻を出し、対象物の建物など取り込み大量に召喚した。

 

青っ鼻ハウスアカンベェ達「アッカンベェ~!!」

 

キュアサニー「アカンベェがあんなにぃ!?」

正太郎「な、なんだあいつらは…!?」

 

あしゅら男爵(グール)「貴様らぁ!!勝手に機械獣を使うでないわぁぁぁ!!」

ウルフルン「壊れたもん使って何が悪いんだよ、この男女!!」

 

グロッサムX2ともう1体のガラダK7が青っ鼻アカンベェ達とにらみ合いになる。

 

機械獣グロッサムX2「!!」

青っ鼻ハウスアカンベェ「アッカンベェ~!!」

 

キュアピース「喧嘩始めちゃった!?」

キュアハッピー「こ、これってチャンスじゃない!?」

 

マジョリーナ「けどあいつらもどうやらプリキュア達の敵だわさ。」

アカオーニ「どういう事オニ?」

ウルフルン「それにお前達もバットエンド空間では平気みたいだな。」

あしゅら男爵(グール)「我らの目的はこの日本!いやこの世界征服であるからな!」

マジョリーナ「つまりお前達もアタシらと同じ目的だからだわさ!!」

ウルフルン「利害は一致してるってことか。」

あしゅら男爵(グール)「少々気に食わんが面白い。敵は共通、いいだろう。ここは一度手を組むか!」

アカオーニ「交渉成立オニ!!」

 

キュアマーチ「そ、そんなのあり!?」

キュアビューティ「なんてことでしょう…!」

キュアハッピー「そんなの聞いてないよぉ~、ハップップー!!」

 

プロトブイドラモン「うりゃああああ!!」

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェっ!?」

 

その時徹平が変身したプロトブイドラモンが乱入、三本爪パンチでアカンベェに先制攻撃をしかけた。

 

ウルフルン「なんだてめぇ!?」

プロトブイドラモン「これ以上は隙にさせない!」

キュアハッピー「貴方…デジモン…!?」

キャンディ「けど身体中ボロボロクル…」

 

ピースの言う通り、プロトブイドラモンの身体はこの前の戦いでボロボロになっており、

胸のアーマーも砕けていた。

動きも鈍っており、とても戦える状態じゃない。

しかそれでもプロトブイドラモンはひかない、尻尾の先端から武器であるノーマルサーベルを取り出し、構えた。

 

プロトブイドラモン「う、身体の動きが鈍い…!?」

正太郎「無茶だ、そんな姿で戦うなんて!」

プロトブイドラモン「けど逃げる訳にはいかない!これ以上…侵略者の好きはさせられないんだ!!」

キュアマーチ「でもあたし嫌いじゃないよ、その直球勝負の意気込み!」

 

あしゅら男爵(グール)「雑魚が一匹増えた所で!!」

アカオーニ「ボッコボコにしてやるオニ!!」

 

 

 

同じころ、ルキアは川に不時着させた輸送機の近くまで走っていたが、

バットエンド空間によって絶望に落ちていた。

 

ルキア「歴史は…変わらない…絶対に逆らえない…未来を切り開く事なんて…できない…」

 

ルキアは何か呟きながら、倒れこんでいた。

しかその時だった。

 

ゴォォォ…!!

 

ルキア「!?」

 

ルキアは何かが鼓動する音を察知し目を覚ました。

 

ルキア「今のは…誰かが呼んでいる…!?」

 

ゴォォォ…!

 

ルキアはすぐにあたりを見渡した、すぐにまた鼓動音が聞こえてくる。

誰かが呼んでいる、そう確信したルキアは動き出す。

そして次の鼓動音で何処から聞こえてくるのか分かった。

 

ルキア「輸送機の中から…よし…!」

 

ルキアはすぐに輸送機の方へ向かう、ハッチは壊れており入れるぐらいの穴が開いていた。

ルキアはそこかに入ると薄暗くて分からなかったが、なんと大きなロボットが搭載されいるのが分かった。

ルキアは驚きながらもそのままロボットの胸に上って見渡してみる。

 

ルキア「…まさか…このロボットが僕を…?わっ!」

 

するとルキアすべり転ぶと同時にそのロボットのコクピットの中に入ってしまう。

 

ルキア「うっ…え、え、え!?」

 

その同時にコクピットが起動し、モニターが開きレバーやボタンが光だしたのだ。

 

ルキア「すごい…これが…あ、頭が…痛い!?」

 

ルキアは突如頭痛を感じた、しかしその頭痛はすぐに消える。

その瞬間、このロボットの動かし方がなんとなくだが分かってしまったのだ。

 

ルキア「今のは…君が教えてくれたの?動かし方を…」

 

ルキアはロボットに問いかけた、ロボットこそは喋る事はなかったが、なんとなくだ。

そのロボットがそうだと言う様な鼓動音を感じた。

 

ルキア「僕は今迷っているんだ…このまま逃げるべきなのか…それとも今戦っているみゆき達や正太郎君を助けに行くべきか…けどそんなの僕一人の力じゃ無理だよね…?」

 

ルキアはそのロボットに少し質問する、するとまた小さな鼓動音を感じ取った。

 

ルキア「…!?君は…僕に力を貸してくれる?分かった…!」

 

ルキアはレバーを握りしめた。

そして…

 

バリィィィィ!!

 

輸送機の屋根を壊して、そのロボットが起き上った。

 

ズシン!!

 

身長50mにも及ぶその巨体は青と黄色のカラーリングに赤のラインも加わっている。

突如現れたその巨体の姿に皆は一同に驚愕した。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「一緒に戦おう!グルンガスト弐式!!」

 

キュアハッピー「な、何あのロボット!?」

キャンディ「凄く大きいクルー!」

キュアピース「か、…カッコいい!!」

プロトブイドラモン「あのロボット…スーパーロボット!?」

正太郎「あんなタイプ見たことない…!」

キュアサニー「あれ輸送機に乗ってた奴とちゃう!?」

キュアマーチ「間違いないよ!」

キュアビューティ「一体誰があれを…!?」

 

 

ユーキ「またスーパーロボット…!?」

オルタンス「ヴィオレット、この感じ…!」

ヴィオレット「間違いありませんわ、あのロボットからあの方の音楽が聞こえます…!」

 

 

ルキア(グルンガスト弐式)「みんな無事かい!?」

キュアハッピー「ルキアちゃん!?」

キュアサニー「ルキア、マジでルキアが乗ってるん!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「僕にもよく分からないんだ…だけど呼んでいたんだ、このグルンガスト弐式が!」

 

 

あしゅら男爵(グール)「な、なんだあのロボットは!?」

アカオーニ「あれ一体何オニ!?」

ウルフルン「そんなの俺に聞くな!」

マジョリーナ「あんなロボットコテンパンにしてやるだわさ!!アカンベェ!」

 

青っ鼻ハウスアカンベェ「アッカンベェ~!」

 

グルンガスト弐式の姿を見てあしゅら男爵も三幹部達も衝撃を隠せなかった。

アカンベェと機械獣ガラダK2がグルンガスト弐式に襲い掛かる。

 

正太郎「ルキアさんあぶない!!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「わぁっ!?」

 

ガラダK7の鎌のブーメランと飛び跳ねた青っ鼻アカンベェのパンチがグルンガスト弐式にさく裂した。

 

ガァァァァ!!

 

しかしグルンガスト弐式は自動で防御姿勢をとり、2体の攻撃に全く動じなかった。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「あ、あれ…グルンガスト弐式、君が守ってくれたのかい?」

 

鼓動音がルキアには伝わってくる。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「よし、今度はこっちの番だね!いくよ、アイソリッド・レーザー!!」

 

ビィィィィィィィ!!

 

ルキアはコクピットを操作し照準を今のアカンベェに合わせる、

そして目から光線型の武器・アイソリッドレーザーを放ち、青っ鼻アカンベェを一撃で仕留めた。

 

ドォォォォ!!

 

青っ鼻ハウスアカンベェ「アッカンベェ~!?」

 

ズシン!!ガチャン!

 

今度は機械獣に照準を合わせ、右腕を平手にして構えた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「ブースト・ナックル!いけぇぇ!!」

 

ドォォォ!!ドァァァァァァ!!

 

グルンガスト弐式の右腕がジェットの噴射で発射される、そのままガラダK7に命中し平手が押しつぶす様に粉砕した。

そして自動的に腕は戻っていく。

 

キュアピース「す、凄いよルキアちゃん!!カッコいい~グルンガスト弐式~!!」

キュアビューティ「すごいパワーを感じます…!」

 

キュアピースは完全に目を輝かせていた。

 

ウルフルン「アカンベェが一撃で!?いくら弱い青っ鼻と言っても…マジかよ…!」

アカオーニ「あのロボット気に食わないオニ!!」

あしゅら男爵(グール)「どいつもこいつも…調子に乗り追って!!」

 

 

正太郎「僕たちも負けてられないぞ鉄人!」

鉄人28号「ガォォォォ!」

プロトブイドラモン「反撃開始だ!」

キュアハッピー「よーっし!」

ルキア(グルンガスト弐式)「行こう、グルンガスト弐式!!」

 

スマイルプリキュア、鉄人28号、プロトブイドラモン、グルンガスト弐式が機械獣軍団とバットエンド王国に挑む。

その頃、こちらに向かってくる者達もいた。

 

 

 

甲児(マジンガーZ)「機械獣と聞いちゃ黙ってらいられないぜ!!」

弓さやか(アフロダイA)「もう既に誰か戦ってるみたいだわ、光子力研究所に来るはずの輸送機が襲撃されたみたい!」

ボス(ボスボロット)「このボロット様にかかれば機械獣なんぞイチコロよ!!」

ヌケ・ムチャ(ボスボロット・サブ)「アイアイサー!!」

 

 

 

マルスモン「徹平…彼はまたかなり無茶をしているようだな…!」

ライザ「マルスモン隊長、やらせてもらうぜ!あっちには俺のクラスメイトもいっぱいいるみたいだ!」

ホルス「いつでも動けます!」

マルスモン「よし、デジモンガーディアンズも出撃だ!」

 

 

七色ヶ丘の町は既に戦場のなりつつあった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第2話 完

 

第3話 英雄達の大激戦!! に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第3話 英雄達の大激戦

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、ゼンガー・ゾンボルトが高齢化してたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を。…。※なおSoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。■バットエンド王国・機械獣軍団が襲い来る、
マジンガーZ、鉄人28号、プリキュアが果敢に挑む!。


七色ヶ丘の町に機械獣軍団が襲来した事により、激しい戦いが幕を開けた。

金田正太郎がコントローラー・Vコンで操作する、鉄人28号、

伝説の戦士の力を持つ五人の少女達が変身したスマイルプリキュアが挑む。

しかしその戦いの中バットエンド王国の面々が乱入し鉄人とプリキュアは不利に陥ってしまう。

そこへ徹平が変身したプロトブイドラモンが駆けつける。

さらに墜落した輸送機に搭載されていたグルンガスト弐式がルキアによって起動。

戦いはさらに激しさを増していくのだった。

 

 

 

正太郎「鉄人!正面から突っ込むんだ!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェ!!」

 

鉄人28号の両腕が機械獣アカンベェを掴みかけた。

同時にアカンベェも負け時と鉄人28号の肩を握りしめる。

 

キャンディ「みんな頑張れクル~!!」

 

キャンディはこの戦いの真ん中で皆を必死に応援する。

 

キュアハッピー「りゃああああ!!」

プロトブイドラモン「このぉ!」

ウルフルン「おっと!!」

 

キュアハッピーとプロトブイドラモンがウルフルンに同時に接近して格闘戦に持ち込むが、

ウルフルンは難なくと避け、その腕の爪でプロトブイドラモンに切り掛かった。

 

プロトブイドラモン「ぐっ!!」

 

ブォン!!

 

ウルフルン「けっ俺よりデカいくせに力はそれほどないみたいだな!」

プロトブイドラモン「何っ!?」

 

身長4mのプロトブイドラモンの大ふりなノーマルサーベルの攻撃を見て、

よりサイズの低いウルフルンは見かけ倒しと判断した。

そのジャンプで避けたと同時にウルフルンは回転キックでプロトブイドラモンに蹴りを叩き込んだ。

 

プロトブイドラモン「うわぁっ!?」

キュアハッピー「大丈夫!?」

プロトブイドラモン「う、なんとか…」

 

プロトブイドラモンは既にボディに限界が来てた、

前回の戦いでプロトブイドラモンのDCSは大破してその間持ってたデジヴァイスの自動修復機能で若干の回復はされてあったが、あくまで応急処置に過ぎないシステムの為、完全に回復は出来ないのだ。

 

アカオーニ「アイツ、大した事ないオニ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「おりゃあああああ!!」

アカオーニ「え?ギャアアアアアアア!?」

 

ドォォォォォォォォォォォォ!!!

 

ルキアの乗ったグルンガスト弐式のパンチがアカオーニに見事命中し、

ビルに突っ込んでいった。

 

 

ルキア(グルンガスト弐式)「やった!!」

アカオーニ「…よくもやってくれたオニ!!」

 

ゴォォォォォ!!

 

今度はアカオーニがその棍棒でグルンガスト弐式の頭部に殴り掛かってきた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「うわぁぁぁ!?」

 

グルンガスト弐式はその衝撃で一度動きを止められる。

そこから機械獣アブドラU6の破壊光線がさく裂。

さらに青っ鼻のハウスアカンベェ達がグルンガスト弐式の脚に殴り掛かってきた。

 

ドゴォドゴォドガァァァ!!

 

 

キュアピース「ルキアちゃん!!」

キュアマーチ「今助けるよ!」

 

バシィ!!ドォ!!

 

キュアピースとキュアマーチが駆けつけ、グルンガスト弐式の脚に取り付いていたアカンベェ達をキックとパンチで弾き飛ばした。

 

青っ鼻ハウスアカンベェ「アッカンベェ!?」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「ありがとう2人共!」

キュアマーチ「気を付けてルキアちゃん、もしかしたらその大きさだと逆に狙われるかもしれない!」

ルキア(グルンガスト弐式)「分かった!」

 

キュアサニー「かぁ~っアカンベェだの機械獣だの多くて敵わんわ~!」

キュアビューティ「このままバラバラで戦っても効率が悪いと思います、やはり連携を取らなければ…」

キュアサニー「せやな!」

機械獣グロッサムX2「!?」

 

ドンドンドンドン!!

 

キュアサニーは機械獣グロッサムX2の襲い来るパンチを避けながらその腕に飛び跳ねて、懐に連続パンチを仕掛けた。

さらに後方からキュアビューティの氷で作ったアローの援護攻撃がグロッサムX2に命中。

しかしグロッサムX2はまだ倒れない。

 

正太郎「投げ飛ばすんだ!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

正太郎がVコンを操作して鉄人28号を遠隔操作して指示を送る。

その指示を受けた鉄人は機械獣アカンベェを思い切り持ち上げでグロッサムX2に投げ飛ばした。

 

ドォォォォォォォ!!

 

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェ!?」

機械獣グロッサムX2「!?!?」

 

あしゅら男爵(グール)「たかが小さいのとデカいのふたつに何手間取っている!!」

マジョリーナ「そっちがアカンベェ達の邪魔をしてるからだわさ!」

あしゅら男爵(グール)「うるさい黙れ!お前達こそあちこちにピエロの妖怪を切り巡らせ追って!!」

マジョリーナ「うるさいだわさ!そっちこそ機械獣を下げるだわさ!!」

あしゅら男爵「黙れ黙れ!このままだとすぐにマジンガーZが来て…」

 

あしゅら男爵とマジョリーナが喧嘩を始めた。

そしてあしゅらのその一言と同時に。

 

甲児(マジンガーZ)「くらえぇ!!ロケットパーンチ!!!」

 

身長18m・ボディは超合金Zと呼ばれる頑丈な装甲を持つマジンガーZが到着、

同時にロケットパンチを発射した。

 

ドォォォン!!

 

キュアハッピー「あれは!!」

キュアピース「マジンガーだぁぁぁぁ!!!」

 

キュアピースの歓喜と同時に、ロケットパーンチがグールの左翼に命中した。

 

あしゅら男爵(グール)「し、しまった!ついに現れたか!!」

ウルフルン「あれが噂に聞くマジンガーZか…」

アカオーニ「あんなのよりワルボッターの方がカッコいいオニ!!」

 

甲児(マジンガーZ)「なんだぁ?機械獣だけじゃなくて、変なピエロみたいな化け物がゾロゾロといるわ、女の子達が戦ってるわ、もう1体見かけないロボットもいるぞ!?」

弓さやか(アフロダイA)「あっちは鉄人28号だわ!正太郎君もそこにいるのね!」

正太郎「さやかさん、甲児さん!!待ってましたよ!」

 

 

甲児はマジンガーの頭部のコクピットから辺りを見渡した、何やら入り乱れとなっている戦場に少し戸惑っているようだ。

そしてマジンガーZのとなりにいる甲児のお目付け役と言える高学年の少女・弓さやかが乗る女性型ロボットアフロダイAだ。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「あれがマジンガーZ…!」

甲児(マジンガーZ)「お~い、そっちで戦ってる子達とそのデカいロボットは誰なんだ?」

キュアハッピー「私達はスマイルプリキュアです!」

キュアビューティ「世界をバットエンドにしようとする悪と戦う伝説の戦士です!」

甲児(マジンガーZ)「プリキュア?敵がバットエンド?まあいいや、よろしくたのむぜ!」

キュアピース「マジンガーZと一緒に戦えるなんて光栄です~!!」

 

甲児は半々事情は掴めなかったがプリキュア達と協力する事にした。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「僕はルキアって言います、このロボットに乗ってるのその…なりゆきなんです…」

弓さやか(アフロダイA)「分かったわ、あとは私達に任せて!」

 

 

 

 

ユーキ「マジンガーZだ!」

オルタンス「兜様がいらしたのですね!」

ヴィオレット「お隣のロボットはお仲間様でしょうか?」

マルスモン「光子力研究所の開発した民間のロボットの様だな。」

ユーキ「うわっマルスモンさん!?」

 

ユーキ達はいきなり現れたマルスモンにビックリした。

 

オルタンス「こちらにいらしたのですか?」

マルスモン「もしやと思い来てみたが…案の定こういう事になったのだな。」

 

ヴィオレット「今徹平様が…」

マルスモン「分かっている、それから天馬ユーキ君…。」

ユーキ「はい。」

 

マルスモンはユーキの目を見て感じ取った。

ユーキの目は徹平に伝えた通り、自分も共に戦うと言う意思が伝わって来る。

そしてマルスモンは彼に徹平と同じデジヴァイスを渡した。

 

オルタンス「それは…」

ユーキ「…これが僕の…」

マルスモン「その中に君の使うDSCが搭載されている、一応持ってきて正解だった。それから…」

 

さらにマルスモンは取り出した小さいボックスを開き、

もう一つの赤い竜の鎧を纏めた感じのDSCをユーキのデジヴァイスに転送した。

 

ユーキ「これは?」

マルスモン「今のはDSCをデジヴァイスから出して具現・圧縮化した物だ。それを今戦っている月美徹平に渡して欲しい。」

ユーキ「分かりました!」

マルスモン「これを受け取ったと言う事は君も彼同様取り返しの付かない運命をたどる事になった、覚悟はできているな?」

ユーキ「…はい!」

ヴィオレット「天馬様…貴方も行くのですね。」

オルタンス「お気をつけて…」

ユーキ「ありがとう2人共、入ってくるよ!」

 

ユーキはデジヴァイスを持ち、そのまま走り去っていった。

 

 

 

 

甲児(マジンガーZ)「これでも喰らえ!!ブレストファイヤー!!」

 

バァァァァァァァァァァァァァ!!!!

 

青っ鼻ハウスアカンベェ「アッカンベェ~!?」

キュアサニー「なんちゅう火力や、太陽サンサンのウチもビックリするで!」

 

マジンガーZの放熱板からブレストファイヤーを放ち、

正面の青っ鼻アカンベェを高熱で溶かし撃破する。

さらに迫りくる機械獣ガラダK7の鎌攻撃を受けるが、

マジンガーZの超合金Zのボディには全く傷一つつかず逆にマジンガーZはガラダK7の腹にパンチを仕掛けた。

 

バキィィ!!ゴォ…ドォォォ!

 

甲児(マジンガーZ)「超合金Zのボディにはそんな攻撃はビクとしないぜ!ロケットパンチ!」

 

ドォォォォ!!!

 

右腕の腹パンチからのロケットパンチでガラダK7の上半身と下半身がバラバラになり、そのまま四散した。

 

アカオーニ「ぶっ壊してやるオニ!!」

 

ゴォォォォォン!!

 

アカオーニが棍棒を振り上げてマジンガーZのボディに攻撃する、

その衝撃で一度マジンガーZは怯んでしまう。

 

甲児(マジンガーZ)「うわっ!?てめぇやりやがったなぁっ!!」

キュアピース「プリキュア!ピースサンダー!!」

 

バリィィィィィィ!!

 

アカオーニ「ギャァァァァァァァァァァァァオニィィィィ!!?」

 

キュアピースの放った電撃がアカオーニに命中しマジンガーZの援護に入った。

 

甲児(マジンガーZ)「サンキュー、おかげで助かったぜ!」

キュアピース「マジンガーZの兜甲児さんにお礼言われるなんて感激…もう最高だよぉ~♪」

甲児(マジンガーZ)「お、おい大丈夫か?」

キュアマーチ「ピース、戦いに集中しなきゃダメだよ!」

 

やよい及びキュアピースはヒーロー等に憧れを持ってるらしく、

ルキアの乗ったグルンガスト弐式を見るなり、鉄人28号やマジンガーZがいるだけで

物凄い歓喜しており、抑えられなくなっていた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「今度はこれだ!マキシ・ブラスター発射!」

機械獣グロッサムX2「!?」

 

グルンガスト弐式の星型から胸部分から遠距離攻撃向きの星型のビームを発射する。

攻撃を受けたグロッサムX2は一撃で倒される。

しかし今度は後ろにもう1体潜んでいたダブラスM2の破壊光線が襲ってくる。

その時キュアビューティ放った氷のバリアがグルンガスト弐式を守った。

 

キュアビューティ「ルキアさん、大丈夫ですか!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「このくらいならまだ大丈夫、連携で行こう!」

弓さやか(アフロダイA)「それなら任せて、アフロダイミサーイル!」

 

ボォンボォン!!ドォォォン!

 

すかさずアフロダイAの胸部分のミサイル発射されダブラスM2に命中した。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「胸がミサイル…今のイドさんが見たらどう反応するだろう…。」

 

ウルフルン「どうしたそれで終わりか!?」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

鉄人28号のパンチをすんなりと避け続けるウルフルンが挑発する。

 

正太郎「このぉ!敵が小さくて当たらない…!!」

ウルフルン「ウルッフッフ!狙いはそのロボットを動かしているテメェだよ!!」

正太郎「しまった!?」

 

ウルフルンが上空で加速をつけて、Vコンで鉄人を動かしている正太郎に向けて爪をとがらせて襲った来たのだ。

 

キュアハッピー「正太郎君!!」

プロトブイドラモン「させるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ドォォォン!!

 

ウルフルン「何ぃ!?」

 

プロトブイドラモンのタックルがウルフルンに直撃した。

 

プロトブイドラモン「はぁ…はぁ…」

ウルフルン「邪魔しやがって!今度こそ!」

正太郎「そうはいかない!!」

ウルフルン「グギャッ!ガァッ!?」

 

正太郎がすかさずポケットから出した相手の一時的に痺れさせるリゴールガンでウルフルンに反撃した。

そこからキュアハッピーのキックがさく裂する。

 

キュアハッピー「正太郎君、怪我は!?」

正太郎「僕なら平気です、けどあっちのデジモンさんが…」

 

プロトブイドラモンのボディのガタが来ており、動くたびに限界が迫っていた。

このままでは壊れて動けなくなってしまう。

 

キュアハッピー「ダメだよ、戦いなら私達に任せて!」

プロトブイドラモン「だけど…やられるのは怖い…死ぬのもいやだ、だけど自分の周りにいる人達が殺されるのはもっと嫌なんだ!だから戦う!!」

甲児(マジンガーZ)「あのデジモン…もしかしてこの間の徹平って奴か!?バカ野郎、そんな身体でムチャするんじゃねぇよ!けどお前のその根性、気に入ったぜ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「彼はとっても優しい心を持っているんだね…。」

 

ウルフルン「けっ…ヘドが出るぜ、世界中どこもかしこも戦いばっか、挙句の果てには人間同士で殺しあってる連中もいるんじゃねぇか!!そんな世界で守る戦いだぁ?…笑わせるんじゃねぇよ!!」

ウルフルンの放ったその言葉は周りの皆に精神的ダメージを与えた。

 

キュアビューティ「…たしかに私達人間同士の中では互いの価値観や格差の中で対立が起きている事もあります…」

キュアピース「分かっているよ…どんなに平和を願っても戦いが終わらない事もあるって…」

キュアマーチ「だけどそれでも信じている、いつかちゃんと分かり合える時が来るって!」

キュアサニー「根拠はまだ見つからへんけど、ウチ等はウチ等に出来る戦いを続けるだけや!」

キュアハッピー「私達はそんなバットエンドには絶対屈しない!いつかみんなが笑顔いっぱいのウルトラハッピーになれる日を信じて戦うもん!!」

キャンディ「キャンディはみんな仲良くなれるのを信じているクル!!」

 

ウルフルンの言い放った言葉に対し、

プリキュア達は自分達に出来る戦いでみんなの笑顔を守ると叫んだ。

 

プロトブイドラモン「こんな所で負けてられない!ノーマルサーベル!」

ウルフルン「ボロボロ野郎が何言ってやがる!」

 

ガギィィィィ!!

 

ウルフルンがその俊敏さを活かしてプロトブイドラモンを翻弄、

隙を突いたパンチで殴り掛かるがプロトブイドラモンはノーマルサーベルに力を込めて押し返す。

 

マジョリーナ「何とでもいうだわさ!どうせ世界は人間同士が潰しあって、そこから生まれてバットエナジーがピエーロ様の力となっていくだわさ!」

あしゅら男爵(グール)「小賢しい連中め!そして兜甲児、今度こそ貴様の息の根を止めるくれる!!」

甲児(マジンガーZ)「その言葉そっくりそのまま返してやるぜ、あしゅら男爵!今日こそてめぇとの腐れ縁断ち切らせてもらうぜ!!」

キュアハッピー「それにしてもあのあしゅら男爵って言う人の身体一体どうなっているんだろう…なんかお化けみたいで気味が悪い…」

キュアピース「半分メイクしてるんじゃないよね…?」

あしゅら男爵(グール)「フフフ…聞きたいか小娘共、この私の身体は偉大なるドクターヘルがかつて古代ミケーネの民であった2人の夫婦のミイラを片方ずつつなぎ合わせて、作り上げた物なのだ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「そ、そんな事出来るの!?」

キュアマーチ「いやぁぁぁぁぁ想像しただけで気持ち悪いよぉぉぉぉ!!」

キュアビューティ「ミケーネ?そのような文明は歴史上聞いた事がないのですが…」

キュアサニー「突っ込むのそこかい!」

 

ウルフルン「うへぇなんてセンスだよ…」

マジョリーナ「全く悪趣味だわさ!」

ウルフルン「それお前が言うのかよ。」

あしゅら男爵(グール)「では冥土の土産話はすんだ事だ…やれぇい!!!」

 

ドンドンドンドンドンドン!!!

 

グールのウイング部分から大量のミサイルが町中に向けて放たれた。

 

キュアサニー「あかん!!町が!」

あしゅら男爵(グール)「ハハハハハ!!守れる物なら守って見ろぉ!!」

 

甲児(マジンガーZ)「光子力ビーム!!」

 

マジンガーZの目から放つ光子力ビーム、続いてグルンガスト弐式のアイソリッド・レーザー、鉄人28号が飛行し突撃でミサイルを打ち消していくが、

町への被害を食い止める事には間に合わない。

 

弓さやか(アフロダイA)「このままじゃ間に合わない!」

 

そこに。

 

ゴウキモン「幻鬼刀奥義…閃光連斬!!」

 

上空から突如飛んで魔人型デジモンが、大きな刀を振り回し、一斉にミサイルをぶった切っていった。

 

テツザンモン「ヘビー・ブラスタァァァァ!!!」

 

重量級のサイボーグ型デジモンのランチャーから放つビームが残りのミサイルを撃破していった。

今の攻撃で町に降りかかるミサイルは全て除去された。

 

アカオーニ「なんだ今のオニ!?」

マジョリーナ「またなんか来ただわさ!」

 

キュアマーチ「!今の声何処かで…」

 

戦いのど真ん中に突如2体のデジモンが現れた。

 

あしゅら男爵(グール)「だ、誰だ貴様らは!?」

 

テツザンモン「へへっ!プリキュアにアカンベェ…元々俺はこいつらの戦いに割り込む気はなかったけどな!」

ゴウキモン「だが学校の仲間を見殺しにするのも出来んだろう。」

テツザンモン「まあな、それよりお前だよなプロトブイドラモンになった少年って!」

 

プロトブイドラモン「俺の事を知ってるのか!?」

甲児(マジンガーZ)「それよりお前等誰だよ!?」

 

テツザンモンはプロトブイドラモンに声をかけた、

プロトブイドラモンや甲児達はいきなりの乱入者に驚くが今は戦いの真っ最中の為、話を聞く暇はなかった。

 

ゴウキモン「幻鬼刀の切れ味…見せてくれる!!幻鬼刀奥義・壊鬼十文字切り!!」

 

ズバァァァァァァ!!ズダァァァ!!!

 

鎧武者の姿で頭に二つの長い鬼の角を持つ、魔人型デジモンのゴウキモン。

彼の使う幻鬼刀は振り翳せばどんな相手も幻の如く切り裂いてしまう武器だ。

そしてゴウキモンはその素早さで正面の青っ鼻アカンベェを力強く幻鬼刀を振り翳して、

一振り二ふりと十文字切りでたたき切った。

 

青っ鼻ハウスアカンベェ「アッカンベェ~!?」

アカオーニ「お前鬼かオニ!?けど鬼が刀なんて邪道オニ!!鬼は昔から金棒って決まってるオニ!!」

 

スパァン!

 

アカオーニが金棒を力強く握りしめてゴウキモンに襲い来る、

しかしゴウキモンは幻鬼刀を軽く振り上げただけで、アカオーニの金棒は真っ二つに折れてしまった。

 

アカオーニ「え、あーーーーーーーー俺様の金棒がオニーーーーー!!酷いオニー!!」

ゴウキモン「ふん。」

キュアピース「す、すごい…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「なんて強いんだ…!」

テツザンモン「もう一発打ち抜いてやるぜぇ…エネルギーチャージ完了!一魂一発・弾丸込めて!ヘビィ・ブラスタァァァァ!!」

 

ギュィィィィィ…ドシュゥゥゥゥゥン!!

 

身体はほぼロボットと行った形状の重装甲を誇るサイボーグ型デジモン・テツザンモン。

彼の武器である大型ランチャー・ヘビーブラスターを構え、もう一発ビームを放った。

そしてそのまま機械獣アブドラU6の腹を貫き、撃ち落とした。

 

キュアハッピー「私達が苦戦した機械獣やアカンベェをたった一撃で…」

テツザンモン「お前らプリキュアの方がちゃんと戦ってんのかぁ?キュアハッピーこと星空みゆき。」

キュアハッピー「えっ?!」

 

テツザンモンの今の発言で自分の正体がバレいる事にビックリした。

 

テツザンモン「れいかだろ、あかねだろ、やよいに…なおか。」

キュアビューティ「何故私達の事を…!?」

正太郎「なんなんだこのデジモン達…?」

ウルフルン「アカンベェ!!早くこいつらまとめてぶっ潰せ!!」

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェ!!」

青っ鼻ハウスアカンベェ達「アッカンベェ!!」

 

ウルフルンの一声でアカンベェ達が一斉に襲い掛かって来た。

 

ゴウキモン「来るぞ!」

弓さやか(アフロダイA)「あんなにゾロゾロとキリがないわ!」

キュアサニー「けどやるしかあらへん!」

 

グリカウモン「メガ・ナックル!バイソンスマッシュ!!」

 

シュタッ!キィィィィ…バシュゥン!!ドォォォォン!!

 

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェ!?」

 

建物の屋根から飛び跳ねて颯爽と現れた獣人型デジモンのグリカウモンが両腕のメガ・ナックルクローから放つ牛の頭部を象った光弾・バイソンスマッシュで赤っ鼻機械獣アカンベェに狙いを定め、命中させる。

すると赤っ鼻機械獣アカンベェは転げこむと後ろの青っ鼻アカンベェ達を巻き添えにした。

 

マジョリーナ「な、なんて事だわさ!」

甲児(マジンガーZ)「また謎の援軍か!?」

グリカウモン「よかった間に合ったようだね!」

 

頭部は熊を模しており、肩には牛の頭部のショルダーを装備、両腕には大型クローであるメガナックルを装備し、両脚は鳥の様な脚を持つ合成獣人型デジモンのグリカウモンが現れた。

 

テツザンモン「新入りにしては結構いい動きじゃないか!」

グリカウモン「僕これでも体操やマラソンが趣味なんで、そうだ徹平君!」

プロトブイドラモン「え、俺?」

グリカウモンはプロトブイドラモンに近づきデジヴァイスを出すとプロトブイドラモンにデジヴァイスを出す様にするとプロトブイドラモン側に先ほどユーキが預かったDSCが転送された。

 

グリカウモン「これでようやくまともに徹平君も戦えるね。」

プロトブイドラモン「え、…まさか…ユーキ先輩!?」

グリカウモン「そう、これで僕も君と一緒だよ。さあこれを使って。」

 

プロトブイドラモンはグリカウモンがユーキが変身したDSCデジモンだと分かったのだ。

するとプロトブイドラモンは変身を解除し、元の徹平の姿に戻った。

 

キュアハッピー「え、ええデジモンが人間にぃぃぃ!?」

テツザンモン「驚くことねぇだろ。」

キュアサニー「驚くわい!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「な、何者なんだ彼らは…!?」

 

そして徹平は再度デジヴァイスを構え叫んだ。

 

徹平「デジヴァイス起動、DSC・ロード!!」

 

徹平の身体がデジモンとなる為のアーマーに包まれる。

そして背中に赤い炎を翼を纏い、プロトブイドラモンのカラーが赤を基調したカラーリングとなった。

そう、これがプロトブイドラモンの完成型なのだ。

 

アルティメットブイドラモン「アルティメットブイドラモン!!」

 

アルティメットブイドラモン、

赤い炎の火力を宿した竜のパワーを持つ竜人型デジモンだ。

 

アルティメットブイドラモン「これが…よし、このパワーなら!!」

 

アルティメットブイドラモンは背中の炎を翼を広げ、アカンベェ達や機械獣達に突っ込んだ。

 

青っ鼻ハウスアカンベェ「アッカンベェ~!!」

アルティメットブイドラモン「いくぞぉ、フレイムサーベル!!」

 

ボォォォ!!スパァァァン!!!

 

アルティメットブイドラモンの尻尾の先端から炎の剣、フレイムサーベルを出し一振りで真っ二つにした。

 

ドゴォォォォ!!

 

グリカウモン「さっきまでの徹平君とは違う…!」

甲児(マジンガーZ)「すげぇ、マジンガーにも負けてねぇパワーじゃねえか!」

キュアハッピー「強い…」

 

 

機械獣ダブラスM2「!!」

今度はダブラスM2が襲い、破壊光線を放つ。

アルティメットブイドラモンはそれを高速飛行でそれを避け、突撃。

口を開くとそこから機関砲が展開した。

 

アルティメットブイドラモン「トゥース・バルカン!!」

 

ダダダダダダダダ!!

 

口の機関砲からバルカン砲を放つ。

ダブラスM2の目を破壊し今度はフレイムサーベルを変形させた、

フレイムブーメランを投げてダブラスM2の首を切り裂く。

 

スパァァ!!

 

アルティメットブイドラモン「フレイムブーメラン!!」

 

さらに右腕を突出し三本爪の手を開た。

 

アルティメットブイドラモン「アルティメット・フレア!!!」

 

ドォォォォォォォ!!!

 

アルティメットブイドラモンの必殺技、高火力のビームを放つアルティメット・フレアでダブラスM2を破壊した。

そして一旦着地していく。

 

 

 

オルタンス「あれがアルティメットブイドラモン…!」

ヴィオレット「徹平様が得た力なのですね…!」

マルスモン「そう、プロトブイドラモンの完成型。まさにDSCが究極と証明される第一歩と呼べるスーパーデジモンだ!」

 

 

 

ルキア(グルンガスト弐式)「彼の持つ究極の力…それがこの先どう生かされるんだろう…」

あしゅら男爵(グール)「我が機械獣達が全滅した…!?」

甲児(マジンガーZ)「観念しやがれ、あしゅら男爵!」

 

マジョリーナ「これってまずいんじゃないだわさ!?」

ウルフルン「あいつ急に強くなりやがった!」

アカオーニ「まだオニ、まだ終わらんオニ!!」

 

ボス(ボスボロット)「そうだわさ、まだ終わらないだわさ!!」

 

突然その声が響いた。

 

 

キュアハッピー「今の声は…?」

甲児(マジンガーZ)「いけね、忘れてた!!」

グリカウモン「あ、あれ!」

 

大きな建物の真上になんだか間抜けそうなロボットが立っていた。

 

ボス(ボスボロット)「ジャジャジャーン!!ファンは全国五千万人!ボスボロット様のご登場だわ~さ!」

 

テツザンモン「な、なんだぁあのヘンテコな奴!?」

キュアピース「あ、あれはガラクタで出来たボスボロットだ!」

ボス(ボスボロット)「ガラクタじゃないわよん、馬鹿にしやがって!カッコよく暴れてやるわよ~ん!!」

 

ボスボロットがカッコよく飛び跳ねようとするが、建物から誤って落下。

 

ボス(ボスボロット)「あだぁ!?こんのぉやるじゃないのぉ!今度こそいくわよーん!!」

ウルフルン「いやまだやってるーねーし;」

アルティメットブイドラモン「大丈夫なのかなぁ…」

 

ボスボロットは起き上りスタコラとダッシュすると、

アカンベェ達に突っ込んでいく。

 

ボス(ボスボロット)「ボロットパーンチ!ありゃあ!?」

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェ?」

 

ボスボロットのパンチを決めるはずがアカンベェのボディにあたっただけで逆にボロット腕がもげてしまった。

すると逆に赤っ鼻アカンベェに持ち上げられて投げ飛ばされてしまった。

 

ボス(ボスボロット)「わわ、ちょっとなんだよ!なにするのよん!?」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「うわぁ~!?」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「やめてぇ~!?」

 

ブゥン!!

 

 

ルキア(グルンガスト弐式)「だ、大丈夫!?」

ボス(ボスボロット)「お、おう助かったぜぇい!ってわぁぁぁぁぁ!?」

 

グルンガスト弐式がボスボロットを受け止めるが、逆さにした為かその途端にボロットの頭部が外れてしまった。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「あっ!」

正太郎「あ、頭が!」

 

ゴロゴロゴロゴロゴロ!!

 

ボス・ヌケ・ムチャ(ボスボロット)「ギャアアアアアアアア!!」

 

キュアマーチ「あーもう!!プリキュア・マーチシュー」

 

キュアマーチがスマイルパクトに気合を込めて、片足を上げながら風の力をサッカーボール状に凝縮して前方に出現させ、アカンベェ達に強烈なシュートを決めるはずが…

 

ボス・ヌケ・ムチャ(ボスボロット)「助けてぇぇぇぇぇぇ~!!」

キュアマーチ「トぉっ!?」

 

ドォォォォン!!

 

ボスボロットの頭部が目の前が横切った瞬間にキュアマーチのキックが当たってしまった。

そのまま風の受けながらボロットの頭部は吹っ飛んでいった。

 

 

キュアサニー「もう一撃いくで!プリキュア・サニーファイ」

ボス・ヌケ・ムチャ(ボスボロット)「ひぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

キュアサニー「ヤァッ!?」

 

キュアサニーは自分のスマイルパクトに気合を込めて、炎の力をバレーボール状に凝縮して中空に出現させた後、アタックの要領で…飛んで来たボロットの頭部を弾いてしまった。

 

そのままボロットの頭部は風の炎に包まれ、キュアマーチとキュアサニーの一撃が合わさり、ウルフルン達に向かって来る。

 

ボス・ヌケ・ムチャ(ボスボロット)「あちぃのあちぃのあちぃの~!!!」

ウルフルン「げっ!?」

アカオーニ「こっち来るオニ!!」

マジョリーナ「ま、ま、待つだわさぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

 

ドォォォォォォォン!!!

 

ウルフルン達を巻き添えにしてボロットの頭部は回転飛びしてさらにグールの方へ激突した。

 

ボス・ヌケ・ムチャ・ウルフルン・アカオーニ・マジョリーナ「ギャァァァァァァァ!!」

あしゅら男爵(グール)「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

グルグルグルグルグル!!ゴォォォォォォ!!!

 

ボス(ボスボロット)「いやぁ~んカッコ悪いからみないでぇ~ん!!」

 

そのままボスボロットの頭部は道路に落下し、ルキアのグルンガスト弐式が持ち上げていたボロットの胴体の前まで転がりなんとか跳ねて戻った。

 

キュアマーチ「サニー・・・い、今のって…;」

キュアサニー「プリキュア…ボロットファイヤーとかボロットシュートかいな?;」

 

ボス(ボスボロット)「あー死ぬかと思ったぜぇい!け、けど作戦通りなーのよぉん!」

ヌケ・ムチャ(ボスボロット・サブ)「きゅ~…」

ルキア(グルンガスト弐式)「あ、ありえない…;」

 

オルタンス「ヴィオレット…あれは一体なんなのでしょう?;」

ヴィオレット「物理的に考えられない動きをしておりましたわ…;」

 

 

あしゅら男爵(グール)「ぐ、グールがこんなダメージを!貴様らぁ!」

ウルフルン「俺らのせいにするんじゃねぇよ!」

アカオーニ「なんなんだオニー!?」

マジョリーナ「無茶苦茶だわさ!」

 

テツザンモン「今だぁ!ハンドレーザーガン!」

ゴウキモン「いくぞぉ!!」

キュアピース「き、気を取り直して!」

鉄人28号「ガォォォォ!」

正太郎「残りのアカンベェを倒すんだ!!」

弓さやか(アフロダイA)「いっくわよ~!!」

 

テツザンモンの両腕に搭載されたハンドレーザーガン、ゴウキモンの幻鬼刀の連撃、

キュアピースやキュアビューティの連携攻撃、

アフロダイAのミサイル攻撃。

さらに鉄人28号のパンチで残りのアカンベェを一掃する。

 

グリカウモン「メガナックル・バイソンシュート!」

アルティメットブイドラモン「アルティメット・フレア!!」

 

さらに2人のダメ押しで赤っ鼻以外のアカンベェ達の撃破した。

 

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェ!!」

 

バリィィィィ!!

 

赤っ鼻機械獣アカンベェの目から破壊光線が放たれる。

 

キュアハッピー「わわっ!!」

甲児(マジンガーZ)「おっと!!ルストハリケーン!!」

 

マジンガーZがキュアハッピー達の盾となり、今度は口部分から吹き出すルストハリケーンで反撃、赤っ鼻アカンベェを酸の風で弱らせた。

 

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカンベェ!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「いくよグルンガスト!弐式爆連打!!」

 

グルンガスト弐式の連続パンチである弐式爆連打が機械獣アカンベェにさく裂した。

 

ガシャン!!ズダダダダダダダダダダダ!!

 

赤っ鼻機械獣アカンベェ「アカン、アカン、アカンベェ!?」

 

ドォォ!!

 

赤っ鼻機械獣アカンベェが吹き飛んだ。

そこからキュアハッピーのトドメだ。

 

キュアハッピー「気合だ気合だぁ!プリキュア・ハッピーシャワー!!」

 

バァァァァァァン!!

 

キュアハッピーのスマイルパクトに気合を込めて、

両手で大きくハートを描いた後、手をハートの形に組んで光波を放ち敵に直撃させた。

すると機械獣アカンベェの赤っ鼻は浄化されていき、機械獣の残骸と分離。

赤っ鼻はキュアデコルとなり、キャンディの持っていた、デコルデコールに収納された。

 

キャンディ「新しいデコルが入ったでクル~♪」

 

 

アルティメットブイドラモン「これで俺達の勝ちだ!」

正太郎「観念しろ!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

あしゅら男爵(グール)「ぐぅぅ…覚えておれ!」

ウルフルン「けっ…」

 

グールは撤退、ウルフルン達も気に食わない顔で消えて行った。

そして徹平とユーキは元の人間の姿に戻った。

 

徹平「うっ…」

ユーキ「か、身体が…」

徹平とユーキの2人は先ほどの戦いの疲労でクタクタに座り込んでしまった。

甲児(マジンガーZ)「お、お前等大丈夫か!?」

 

マルスモン「無理もない、ここまでの戦いと不慣れなデジモンへの変身で体力と身体が持たなくなってしまったか…。」

オルタンス「お二人共大丈夫ですか!?」

ヴィオレット「お疲れ様です、お怪我はありませんか?」

ユーキ「僕ならなんとか…けどデジモンになって戦うって凄い身体にくるなぁ」

徹平「足が…」

正太郎「あ、僕が手伝います。」

 

足が立たなくなった徹平に正太郎が支えに来た。

 

徹平「ありがとう。」

ルキア(グルンガスト弐式)「オルタンス、ヴィオレット!君たちも来てたんだね!」

ヴィオレット「やはりそのロボットに乗ってらしたのはルキア様なのですね!」

ユーキ「知り合いなのかい?」

 

キュアマーチ「ねえ…アンタどうして私達の事…」

テツザンモン「それは簡単さ、同じクラスだもん。」

 

テツザンモンが変身を解除する、同時にゴウキモンも解除した。

そしてテツザンモンに変身してた少年の姿を見てハッピー達は驚愕した。

 

ライザ「よっお前ら!」

キュアハッピー「あーーーーライザ君!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「ライザ君…君が…!」

オルタンス「お知り合いなのですか?」

キュアピース「ライザ君は私達と一緒の学校で同じクラス…あ;」

キュアサニー「ピ、ピースそれ以上はあかん!」

ホルス「お前達プリキュアの事は既に知っている、バットエンド王国と戦っている事もだ。」

キュアビューティ「…!?」

マルスモン「話がややこしくなってきたな…。」

 

テツザンモンに使用者であるライザ・スパイル。

ゴウキモンの使用者のホルス・ウィンガー。

この二人の少年はマルスモンの部下のようだ。

そこから甲児達も降りて来た、

 

甲児「おーい、そのロボットのパイロット降りて来てくれー!」

ルキア(グルンガスト弐式)「…」

 

ルキアは甲児達に言われて、一先ずグルンガスト弐式から降りて来た。

 

ボス「おっ女の子かよ!」

ヌケ「可愛いね~」

ムチャ「結構強気って感じ?」

 

弓さやか「貴方があのロボットに乗っていたのね。」

正太郎「あの輸送機に積まれてあったそのロボットは元々光子力研究所に行く予定で、僕は鉄人28号で護衛の任務にあたっていたんですが…まさかいきなりこうなるなんて…」

ルキア「ごめんなさい、僕は…みんなを助けに行きたくて…つい。」

甲児「そんなこと気にすんなよ、君や徹平来なかったらが戦わなかったらこの戦い、あのプリキュアって子達や正太郎が危なかったかもしれないし俺達だって間に合っていなかったかもしれないんだ。」

 

ピピピッ

正太郎の端末に通信が入る。

 

正太郎「あ、大塚警部!」

大塚『ハハハ、今は連邦日本支部の長官だよ正太郎君、任務ご苦労だったな。』

正太郎「すみませんつい癖で、ですが…輸送機は…」

大塚『いや、君は精いっぱいの事をした。上層部から先ほど連絡が来た、それから…ルキア君だったな?』

 

ルキア「はい。」

大塚『すまないがまずこれから光子力研究所の方まで来てもらえないかね、事を荒立てない為にもな。』

ルキア「…」

オルタンス「ルキア様…」

キュアハッピー「ルキアちゃん…」

 

こうしてここにいる面々は一度皆輸送機が向かうはずだった光子力研究所へと向かうこととなった。

 

 

 

光子力研究所。

富士山麓に立ち、無公害エネルギーである光子力開発目的で設営されており、

日本の富士の裾野にしか存在しないジャパニウムという架空の鉱物から生成される超合金Zの開発した研究機関として有名であり、

スーパーロボット・マジンガーZを保有する民間の団体である。

かつては甲児の祖父である兜十蔵博士であったが、

現在はさやかの父である弟子の弓弦之助が責任者となっている。

 

 

弓教授「グルンガスト弐式の乗せた輸送機は本来ならこの光子力研究所に来てマジンガーZと模擬戦するはずだったのだが…」

大塚長官「その輸送機は機械獣軍団の襲撃により墜落、そして偶然にもそのルキアと言う少女がグルンガスト弐式に乗り込み戦ったと言うことか。」

ルキア「はい…」

 

広い会議室にて大塚長官がグルンガスト弐式に乗り込んだルキアから詳しい事情を聴いていた。

甲児達や徹平、正太郎達に、みゆき達まで同行していた。

 

やよい「どうしよう…もしかしてルキアちゃん、グルンガスト弐式を無断使用した罪に問われるんじゃ…」

ホルス「あのロボットは明らかに連邦軍の物だ、可能性は高いな。」

れいか「ホルスさん、今は余計な不安を煽るべきではありません。」

正太郎「どうしよう…僕がもっとしっかり警護していれば…」

みゆき「そんなことないよ正太郎君、正太郎君がいなかったら私達の町は大変な事になっていたかもしれないよ。私、正太郎君にすごく感謝しているの。もちろん鉄人28号にもね。スマイルスマイル!」

正太郎「みゆきさん…そう言ってくれると助かります…」

さやか「でも…どうししてあの輸送機無人だったのかしら?」

 

 

甲児「目の前にあったロボットに乗って戦った…」

 

グルンガスト弐式を乗せていた輸送機、実は無人操縦であった事が分かった。

その事に関しても疑問が出てくる。

すると甲児は少し考え始めた。

 

徹平「甲児さん?」

オルタンス「どうさいましたか兜様?」

甲児「いや、思い出したんだ俺が初めてマジンガーに乗った事をな。あの時はまともに動かせなかったんだけど…それと違ってルキアちゃんはまるで慣れてるかの様に動かしてたなって…」

ヴィオレット「ルキア様は言っておりました、無我夢中だったけどあのロボットがまるで教えてくれた感じがしたと。」

徹平「俺もあの時偶然このデジヴァイスを拾って…なんか似てるな…」

ユーキ「たかしにそうだね、偶然戦いに居合わせて追い込まれて戦う力を手に入れた…徹平君とルキア君の話を聞いてると、昔一年戦争で活躍したって言うアムロ・レイってパイロットを話を思い出したよ。」

れいか「アムロ・レイ…以前やってたドキュミンタリー番組で見た事があります。コロニーにてジオン公国軍の襲撃に巻き込まれて何の因果か、ガンダムと言うモビルスーツに乗ったと言う話ですね。」

 

 

そんな中、大塚長官と話しているルキアの横からみゆきとあかねが大塚に物申し出た。

 

 

みゆき「待って下さい!ルキアちゃんが乗ったのは私達の町を守る為だったんです!」

あかね「そやそや!まさか軍のお偉いさんはそれで文句言いつけるちゃうやろな!?」

 

大塚長官「まあ落ち着きなさい。これより連邦軍本部から総司令が直々にこちらに視察にやってくる。」

マルスモン「総司令が…本来行われる模擬戦の視察でしょうか?」

弓教授「その通りです、マルスモン隊長。ですがその目的はだいぶ変わってしまいましたが…」

 

地球連邦軍の総司令と聞き、皆の顔色が色々と変わった。

 

れいか「総司令と言いますと軍で最も…!」

ライザ「そう、ものすごーくエライ人ね。」

なお「そういえばライザ…アンタって一体何してるの?ちゃんと説明して!」

 

なおはライザに聞きたい事を問いつめた。

 

ライザ「仕方ないか、俺は民間実戦活動チーム・デジモンガーディアンズの一員なんだ。」

やよい「民間実戦活動チーム…?」

あかね「な、なんやねんそれ?」

マルスモン「説明せねばなるまい、民間実戦活動チーム・デジモンガーディアンズは私がDSCの戦闘データ・及び運用テストを兼ねて組織したいわばなんでも屋チームだ。」

ユーキ「なんでも屋チーム…」

徹平「じゃあマルスモンさんはそのチーム隊長なんですか?」

マルスモン「その通りだ、そして改めて迎えよう。月美徹平、天馬ユーキ、ようこそ我らデジモンガーディアンズへ!」

 

マルスモンは改めてデジモンガーディアンズへ迎え入れた。

メンバーはリーダーである隊長のマルスモン、テツザンモンの使用者であるライザ、ゴウキモンの使用者であるホルスの3人の様だ。

そして今日からアルティメットブイドラモンの使用者である徹平、グリカウモンの使用者の天馬ユーキも仲間入りした。

 

マルスモン「ライザとホルスは普段七色ヶ丘中学校に通わせている、しかし任務の時は授業中でも早退せざる得ないがな。」

ライザ「それで俺はここにいるプリキュアチームやルキアと同じクラスな訳。」

ホルス「俺は1年下のクラスだがな。」

徹平「じゃあホルスは俺と同い年?…よろしく!」

ホルス「…足手まといにならないように頼む。」

徹平「…;(上手くやっていけるのかなぁ…)」

 

徹平はホルスと軽く握手を交わすがホルスは半々そんな気はない感じがした。

 

みゆき「なるほどー、けどライザ君がそんな事やってたなんてあたし驚きだよー。」

やよい「そういえばライザ君テスト期間中ずっと学校来なかったけど…任務だったから?」

ライザ「ああ、あれ半分嘘。サボってましたーごめんなさーい。」

 

ライザは笑いながらみゆき達に告白した。

 

なお「ライザ!アンタそんなの筋が通ってないよ!!みんなちゃんと勉強したって言うのに!」

ライザ「うるせーな、こっちだって任務忙しいし…勉強嫌いだし…」

れいか「ライザさん、それは全くもってご自身の為になりませんよ?」

あかね「だいたいその任務ってなんやねん。」

ライザ「テツザンモンになって侵略者の迎撃任務とか工事現場の手伝いとか、ジュレイモンの介護サービスとか…あと郵便配達とか。」

みゆき「後半全部バイトみたいだよそれ!あと中学生はバイトしちゃダメだよ!」

ライザ「ガーディアンズに依頼来た任務なんだよぉ!ホルスも受けようとしたけどこの俺が全部引き受けたからな!」

ホルス「お前はテスト期間の学校サボるのが目的だったろうが。」

 

ホルスは見事ライザに突っ込んだ。

 

ライザ「なんだとぉ~!あとお前俺より年下だろうが!それからガーディアンズじゃ俺が一番先輩なんだからな!」

なお「ライザ…アンタの根性徹底的に叩き直さないとダメみたいだね…!」

ライザ「待て待て待て~!暴力反対反対、あ、俺今言ったのなしでいい?」

なお「ライザ~!!!」

 

逃げるライザに頭に来たなおが追い回す。

 

ユーキ「だ、大丈夫かな…ガーディアンズって;」

ヴィオレット「不安になってきましたわ…」

正太郎「滅茶苦茶な人だ…」

甲児「ライザの奴…テスト期間中に休むとか思い切った事するなぁ。」

ボス「俺様達なんて戦いと勉強両方しなきゃいけねぇってのによぉ。」

 

甲児やさやか、ボス、ヌケ、ムチャと言ったマジンガーチームはまだ高校生であり、

普段は学校に通う合間、ロボットに乗り侵略者の迎撃にも励んでいるのだ。

そこへルキアが戻ってきた。

 

ルキア「やあ。」

徹平「もういいの?」

ルキア「一先ずね、ただこれから連邦軍の司令官が来てなんて言うか…」

オルタンス「ルキア様…」

ルキア「ごめんオルタンス、ヴィオレット…本来はこんなに目立つつもりはなかったんだけど…」

弓さやか「目立つって?」

ルキア「あ、いやこっちの話です!」

徹平「…?」

 

ゴゴゴゴゴ…

 

その時外から飛行機の音が鳴り響いた。

テラスの大きなガラスから眺めると研究所の前に大型飛行船であるクジラ型ゾイドホエールキングが着陸し来た。

 

弓教授「総司令が来たようだ…」

大塚長官「ですな。」

 

 

 

ホエールキングから連邦軍の護衛の兵士達の中から一人の銀色の髪をした男が降りてきた。

年齢的は50代ほどで、顎に髭も少し蓄えている。

そして皆のいる会議室にその総司令官がやって来た。

 

ゼンガー「地球連邦総司令ゼンガー・ゾンボルトだ、グルンガスト弐式の件で早速話がしたい。」

大塚長官「了解しました、ルキア君。」

 

ルキア「はい。」

ゼンガー「お前か、グルンガスト弐式に乗ったのは。」

 

オルタンス「あの方が…」

徹平「総司令か…いかにも威厳がありそうだな…」

みゆき「ちょっと怖そう…ルキアちゃん大丈夫かな?」

 

みゆき達はルキアにどうかこれ以上厳しい事にならないように祈るばかりだった。

 

ゼンガー「…(あれほど選考が難航していたグルンガスト弐式のパイロットがこの様な少女とは…これが運命か…)」

ルキア「お聞かせ頂きませんか、なぜ僕は軍に呼び出されるのか。」

ゼンガー「理由はグルンガスト弐式の無断使用だ。」

甲児「待って下さいよ、ルキアちゃんはみんなを助ける為に乗り込んだんです!」

ゼンガー「先ほどの戦闘データを調べさせてもらった、機械獣軍団の襲撃に対し鉄人28号、そしてそこにいるプリキュアと呼ばれる少女達が迎撃にあたった。」

あかね「そういえばなんで連邦の上層部はウチらの事を知ってんねん?」

 

あかねはゼンガーに自分の達の存在が知られている理由を単刀直入で質問した。

 

ゼンガー「同じ地球を守る仲間…としては理由にならんか。お前達プリキュアについては以前から我々はその存在を認知していた。別のエリアで戦っている者達の事もな。」

みゆき「もしかして、つぼみちゃんやえりかちゃん達の事も…」

ゼンガー「もちろんバットエンド王国、砂漠の使徒についてもだ。我々は彼らに対しては手を拱いていたが…お前たちの活躍で大いに助かっている。」

キャンディ「なんか気に食わないクルー!」

 

ゼンガー「そしてルキア、お前には礼を言わなければならない。」

ルキア「え?」

ゼンガー「お前が戦っていなければ、機械獣軍団とバットエンド王国の交戦でマジンガーチームとデジモンガーディアンズが来る前に鉄人28号とプリキュア達は倒されていただろう。」

 

正太郎「…」

なお「…」

ゼンガー「戦場では壱秒から十秒までの時間もとても重要だ、その時間の間、有利だった戦況が何かの拍子であっという間に不利に変わる事もある。お前がグルンガスト弐式に乗った事によりその壱秒から十秒までの状況は大きく変わり、マジンガーチームとデジモンガーディアンズの到着、合流によってこの戦況は勝利でおさめられた。」

 

やよい「それじゃあルキアちゃんは罪には問われないって事ですか?」

ゼンガー「ああ、しかし我々は軍の秘密兵器を無断で使用した彼女への処遇を考慮しなければならない。」

徹平「なんとかならないんですか?」

ゼンガー「グルンガスト弐式はトップシークレット扱いの機体だ、民間人がその詳しい情報を知った以上、しかるべき措置が必要となる…もちろんその場にいたお前達もだ。」

 

みゆき「え…えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

れいか「私達もですか!?」

オルタンス「よくよく考えれば私達も…」

ホルス「首を突っ込んだのが災いだったな。」

徹平「俺たちもか…」

ユーキ「いきなり大変な事に巻き込まれちゃったね…」

ルキア「そんな、それは僕が…みんな関係ないです!」

ゼンガー「黙れ!そして話を最後まで聞け!!」

 

ゼンガーのいきなりの怒鳴り声が響き、その驚きでみんな静まりかえった。

 

ライザ「こわ…」

あかね「なんや、この人…」

ボス「すっげー暑苦しいだわさ」

ゼンガー「彼女を処罰するつもりはない、むしろ我々連邦軍とグルンガスト弐式を開発したテスラ・ライヒ研究所は彼女の操縦と戦いで見せた資質に注目した…」

弓教授「資質?」

ゼンガー「グルンガスト弐式は今後我が軍に投入される量産試作型として開発され特殊システムも搭載している、さらに戦闘を行うにはパイロットの持つ特別な力が必要なのだ。」

ルキア「僕にそんな力が!?それは…」

ゼンガー「それはまだ教えられん。」

なお「ここまで引っ張っておいてオチは軍事機密?」

ライザ「軍のお約束てかっ」

やよい「量産試作型…?」

れいか「つまりこれから沢山作る物を試しに作って見たと言う事ですね。」

あかね「てっとことはあのデカいのこれからいっぱい出てくるんかい!」

甲児「そんなに大事な物だったら、簡単に撃墜されるような輸送機に乗せるの事ないのに…」

弓さやか「甲児君、それは言い過ぎよ」

ゼンガー「…グルンガスト弐式は誰にでも操縦出来る機体ではない、そのため軍では今まで満足な戦闘データが取得出来なかった」

マルスモン「なるほど。それでマジンガーZと模擬戦をやることになってたんですね」

ゼンガー「そうだ。もっとも、グルンガストはベーシック・モーション・プログラムを使い、無人で起動させる予定だったが、そこにルキアが現れ見事にグルンガストを動かした」

オルタンス「それは本当に偶然でらしたのですか?私はとてもそうには…」

ゼンガー「しかし、我々はその偶然に頼らなければならんのだ、ルキア…勝手な申し出だが、グルンガスト弐式のテストパイロットになってもらえないだろうか」

ルキア「!!」

 

ゼンガーのその言葉にルキアは驚いた。

 

みゆき「それってルキアちゃんに軍に入れって事ですか!?」

ゼンガー「そうではない。今後グルンガスト弐式は光子力研究所の協力を得て各種テストを行う予定だ、そこで君の身柄を光子力研究所に預け、テストパイロットとして我々に協力してもらおうと考えている。この条件を受けてもらえるのなら、軍はお前の罪を問わない。また、戦闘が起きてもそれに参加する必要はない。」

甲児「光子力研究所に所属ってことになるなら、俺達も一緒だしな。」

徹平「そして、グルンガスト弐式の機密も保持される…ことか。」

ゼンガー「…そして最後にひとつ、我々は今ある計画を実行しようとしている、それはこの迫りくる侵略者の猛威を消し去る大作戦となるだろう。」

 

徹平「大作戦…!?」

 

ゼンガーの語った大作戦とは…、その真相をしった徹平達にいきなり大きな戦いが待ち受けていたのだ。

そしてグルンガスト弐式のテストパイロットなったルキア、彼女はこの先どう戦い抜くのであろうか。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第3話 完。

 

第4話 魔法少女との遭遇  に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第4話 魔法少女との遭遇

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクターがメインで活躍します、中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を。■戦闘訓練の帰り、徹平達は魔女の結界の中に巻き込まれ、そこで魔法少女と呼ばれる者達と遭遇する。


日本、見滝原と呼ばれる街の外れの郊外。

 

アルティメットブイドラモン、グリカウモン、マジンガーZ、

ボスボロット、鉄人28号、Gホーク、そしてモビルスーツ・ネモが訓練を終えて帰還する様に集まっていた。

 

ギャリー(ネモ)「それでアンタ達は大変だったのねー」

甲児(マジンガーZ)「ああ、けどゼンガー司令って意外と話せる人なんだよ。」

アルティメットブイドラモン「俺達もあの作戦聞いた時はビックリしたけど…」

 

 

 

 

数日前。

ここからは光子力研究所にてゼンガーからある「大作戦」について発表された所から始めよう。

 

光子力研究所・会議室。

 

ゼンガー「現在世界各国であらゆる侵略勢力の攻撃が激しくなり、我々連邦軍も対応が追い付かなくなっているのは知っての通りだろう。」

マルスモン「連邦軍内部はパイロットの人員も不足し、戦力となるモビルスーツの損害も酷く、各地の戦力が整わず軍全体が火の車と言った所でしょうか。」

ゼンガー「耳が痛くなる話だ…。」

 

ユーキ「(マルスモン隊長…グイグイ攻めてくるなー…)」

甲児「それで俺達が今いろんな所を周って侵略者退治に勤しんでる訳だよな。」

正太郎「世界各国からICPOの方にも依頼が殺到して僕も毎日出撃しているんです、本格的に鉄人のメンテしないとなぁ…。」

みゆき「正太郎君も大変なんだね…」

正太郎「慣れっこです、ただ学校にもちゃんと通わないと…。」

 

ゼンガー「早速に本題に入る。」

徹平「おっと…」

ゼンガー「侵略勢力の中でも特に現在攻撃を拡大しているのは、闇軍団、機械獣軍団、恐竜帝国の三大勢力だ。とくに今この侵略勢力は日本を始めとするアジアも勿論だが、特にアメリカ方面へと攻撃が強まっている。そこでだ、我々連邦軍はその侵略勢力を打ち倒す為の計画を実行しようとしている。」

甲児「それってこっちから本格的に攻めるって事か!?」

ゼンガー「ああ、だがそれにはまず連邦日本支部、アメリカ支部の支援の元、各民間チームの連携が必要となる。それには光子力研究所、デジモンガーディアンズ、ICPOに協力を申し入れたい。」

大塚長官「それはつまり…」

ゼンガー「そうだ。各地の戦力結集し、本格的に侵略者を打倒する為に集まった侵略者退治のチームの設立だ。」

やよい「みんなで悪と戦う特別隊って事ですか!?なんか燃えるかも~!」

あかね「こらこらやよい;」

弓教授「我々の力も必要と言う事ですね、私なら構いませんが娘とさやかと甲児君は返答は…」

 

甲児「俺ならいつでもいけるぜ!」

さやか「お父様、私も参加します!」

 

2人の答えは決まっていた様だ。

 

正太郎「僕も協力します、今は少しでもみんなが戦いに巻き込まれない為にちゃんと暮らせる世界を作らないと…鉄人と一緒に。」

大塚長官「正太君、君の熱意は伝わったがあまり無理はせん様にな…君だってあまり休んでないじゃないか。」

正太郎「はい、けど今は少しでも苦しんでる人達を助けないと…!」

オルタンス「正太郎様はとてもしっかりしていらっしゃるのですね…。」

ヴィオレット「ですが、休息を取るのも大切でございますわ。」

正太郎「は、はい…(なんだろうこの人達…普通の…気のせいかな…?)」

 

正太郎もまだ小学生である、しかし彼は鉄人28号と共に沢山の人達を守る為に戦うと決めていた。

大塚長官や周囲は正太郎にはあまりに負担がかかってないかと心配している様だが、彼本人は無理をしてでも戦う様だった。

オルタンスとヴィオレットに囲まれた正太郎は2人と顔を合わせると少し違和感を感じたが、気のせいとした。

 

ホルス「俺達ガーディアンズもか。」

ゼンガー「デジモンガーディアンズはコトブキアームズ社の元、各地の防衛活動、また今後連邦軍でも導入予定のDSCの実戦データを取る為にマルスモンが設立した民間チームだ。この作戦に参加する事はDSCシステムの開発に大きく貢献する事になるだろう。」

 

ライザ「よく言うなぁ、話聞く上層部の中にはDSCの導入に賛成できないお偉い方もいるって聞いてるぜ。」

マルスモン「ライザよせ、失礼しました。コトブキアームズ社のDSCシステムの実戦データ入手の為、デジモンガーディアンズは私自ら設立した民間チームです。まだ礼儀に不束なメンバーがおりますが…及ばずながら協力させて頂きます。」

 

マルスモンは深々とゼンガーに一礼した。

デジタルスピリットアーマーシステム。

コトブキアームズ社が開発した人間がデジモンとなるパワードスーツ的システムであり、小型ながら大型デジモン並みの高火力を持つのがDSCの最大の売りである本格的導入には期待が高いが連邦上層部の一部にはやや疑問の声も上がっている。

 

なお「ライザ、隊長さん困らせちゃダメでしょ…」

ライザ「うるさいな~、お前は。」

徹平「マルスモン隊長ってまだよくつかめない人だなぁ…」

 

ゼンガー「うむ。今後は早乙女研究所にも協力を申し入れる、アメリカ支部との連携が整い次第作戦を実行して行く。それからプリキュアチーム。」

れいか「はい。」

ゼンガー「出来る事なら、お前達にもこの作戦に参加を申し入れたい。」

みゆき「え…えぇぇぇぇぇ!?」

あかね「そ、れってマジなん!?」

やよい「でも私達、学校もあるし…家族や友達にも…」

甲児「おいおい、いくらなんでもこの子達にはまずいんじゃないか!?」

 

みゆき達とゼンガーからの申し入れで大きく戸惑っていた。

 

ゼンガー「もちろんお前達がプリキュアである事は周囲の人間に知られてはならないのは承知している。我々はお前達の活躍を見込み、ぜひ参加できればと思ったまでだ。」

なお「じゃ、じゃあ…」

ゼンガー「強制はせん、無条件で断るもよい。」

みゆき「…けど…」

 

みゆきはふとルキアの方を見た、ルキアもどうやらこの作戦に参加するつもりの様だが、元々彼女はグルンガスト弐式の無断使用の関係からだ。

みゆき達はそれを考えると自分達だけが引き下がるのは何か心苦しかった。

 

ルキア「僕の事なら大丈夫だよ、元々僕が引き起こした事。君たちを巻き込んだのは僕だから断る権利はあるよ。」

れいか「けどそれでは…」

ルキア「だから気にしなくていいんだ。」

やよい「ルキアちゃん…」

なお「でもまあ…私達プリキュアが軍の作戦に参加するって言うのもちょっとね…」

あかね「うちら今はバットエンド王国専門って感じやからなぁ…。」

ゼンガー「そうか、無理を言ってすまなかったな。お前達の様に周囲に人知れず戦っている者ならグルンガスト弐式の件も表で喋る心配もないだろう。引き続きバットエンド王国の件は任せたぞ。」

キャンディ「キャンディはさっきからそのエラそうな態度気に食わないクルー!」

 

ルキアは笑顔でみゆき達にそう言った。

その時キャンディが飛び出し、ゼンガーの腹に体当たりした。

 

みゆき「きゃキャンディ!!」

やよい「ダメだよそんな事しちゃ!」

キャンディ「プリキュアはお前なんかの命令で戦わないクルー!お前に言われなくたって戦うクルー!」

 

キャンディは小さな手でゼンガーの腹のポカポカと叩いていた。

するとゼンガーは右手でキャンディを掴み、左手で胸に抱き寄せ、頭をなで始めた。

 

ゼンガー「お前のその澄んだ目は友を思う優しい気持ちで包まれている…、そうだな少し態度を改める必要があった、悪かったな…。」

キャンディ「クル?」

みゆき「あれ…?」

 

 

ゼンガーはそう言うとみゆきの元へ歩み寄り、キャンディを手渡した。

その時のゼンガーの目は先ほどまでの強い目つきとは打って変わり、何か優しそうな目であったが…。

 

みゆき「あ、あの…」

ゼンガー「気にするな、それより大切な親友を思うその優しさ…大事にするんだぞ。」

キャンディ「クル…」

みゆき「(なんだろう…あの人の目、今少し寂しそうな感じだった…)」

れいか「あのゼンガー司令、私達の返答…もう少し待ってもらってもよろしいですか?」

なお「れいか、何を…?」

れいか「すみません勝手に…ただ少々気になる事がありましたので…」

あかね「ま、そやな。参加する訳やあるまいし。」

ゼンガー「分かった、その気になったらいつでも連邦日本支部、光子力研究所等の帰還を通じて連絡をくれ。」

 

ホルス「どうするつもりだ…?」

ライザ「さあな、ただあいつらにはこの戦いは結構辛いかもしれねぇな。」

徹平「…どんな作戦になるだろう…」

ユーキ「今のうちに覚悟は決めた方がいいかもしれない。」

徹平「うん…。」

 

徹平はこれからについてやはり気になった、最もどちらにしても危険な事になるのは変わりないと分かっていたが。

 

ゼンガー「この作戦はまず恐竜手国と言った侵略者の攻撃を最も多く受けているアメリカ地区から結構する。あちらのチームと連携で作戦を行い、戦果次第では各国の向けて第二次、第三次へて拡大していく事も前提だ。全力で作戦任務にあたって欲しい、以上!!」

 

こうしてゼンガー司令官による作戦内容の説明が終わった。

 

 

 

 

そして今、再び徹平やギャリー達のサイドに戻る。

 

 

ギャリー(ネモ)「連邦上層部も考えたわね…まさか民間人による特別隊なんて。」

グリカウモン「けど僕らもう覚悟はできています。」

アルティメットブイドラモン「そう、元々俺達はそう決めて今ここにいます。ギャリーさん、今日は戦闘訓練のコーチありがとうございます!」

ギャリー(ネモ)「お礼なんていいわよ、けど次は本格的な事もキッチリ覚えないといけないわね。次で最後になるかしら。アンタ達だって学生なんだからちゃんとした日常を送る事も忘れちゃダメよ?」

正太郎「はい、わかりました!」

ボス(ボスボロット)「ギャリーのオネェ旦那!俺りゃアンタを尊敬しますぜ!」

 

ギャリーは徹平達の申し入れで戦いの基本的な戦闘コーチを務めていた。

作戦結構開始の日まで準備に励んでいたのだ。

 

ルキア(Gホーク)「…。」

甲児(マジンガーZ)「どうしたんだルキアちゃん?パイロットスーツきつかったか?」

ルキア(Gホーク)「あ、いえ大丈夫です!」

 

グルンガスト弐式が変形した飛行形態と呼べる大型爆撃機Gホークが真上をゆっくりと飛行している。

オリジナルのパイロットスーツを着たルキアは少し緊張気味であったようだが、

何か変な胸騒ぎを感じていた。

 

ルキア(Gホーク)「なんだろう…変な胸騒ぎがする。グルンガスト弐式、君も感じるかい?」

ギャリー(ネモ)「そういえばルキアって何処から来たの?」

 

ギャリーが質問してきた。

 

ルキア(Gホーク)「あ…えっと北欧の所から…;日本に…」

 

ルキアは何か半々誤魔化す様な感じで返答した。

 

アルティメットブイドラモン「ふぅん…前々から気になってたけどよくグルンガスト弐式と話しているよね。」

ルキア(Gホーク)「なんとなくだけど…グルンガスト弐式が僕に何か伝えてる気もするんです、あの時も彼が呼んでいた…そんな気がするんです。」

アルティメットブイドラモン「あの時の俺も…プロトブイドラモンが呼んでた気がしたけど…気のせいだったかな、偶然落ちてたデジヴァイス手に取ったのはふと思った感じだし。」

ルキア(Gホーク)「…。」

ギャリー(ネモ)「…不思議な事もあるのね、あたしはあんまり思い出したくないけど…アレは。」

アルティメットブイドラモン「ギャリーさん?」

ギャリー(ネモ)「なんでもないわ、気にしないで頂戴。」

甲児(マジンガーZ)「(そういえばゼンガー司令、グルンガスト弐式には特別なシステムがある様な事言ってたっけ…ルキアちゃんもそれの力を引き出せる力があるとか…その関係か?ま、俺もマジンガーZとつながっているから、分かる気はするな)」

 

なおプリキュア、及びグルンガスト弐式の詳しい事に関してはギャリーには伝えてない。

 

鉄人28号「ガォォォォン!」

 

突然鉄人28号が叫びを上げた。

 

グリカウモン「わ、どうしたの!?」

正太郎「今…鉄人のセンサーライトが何か変な周波数を感じたみたいです、わりと弱いみたいですけど…」

 

鉄人28号の首元に乗っていた正太郎がVコンから妙な周波数を感じとっていた。

ルキアも先ほどから妙な胸騒ぎがした、何かが起こる前触れ…気のせいではないかもしれない。

 

 

 

同じ頃、

徹平達がいる所からそう遠くないとある病院の前にて。

桃色の髪をリボンで結ってる鹿目まどかと、青髪の美樹さやかと言う2人の女子中学生

が病院の駐輪所を歩いていた。

 

まどか「上条君には会えなかったんだね…」

美樹さやか「なんか今日は都合悪いみたいだって…わざわざ来てやったのに失礼しちゃうわよねー。」

まどか「あ…」

美樹さやか「ん、どうしたの?」

 

まどかが何かを見つけた、駐輪所の柱に何かのるで空間を裂くような物が出来ていた。

 

まどか「あそこ…」

キュゥべえ「…グリーフシードだ!孵化しかかってる!」

まどかの肩に乗っているキュゥべえと呼ばれる四足歩行動物の様な生き物もじっとそれを見ていた。

 

まどか達には何やら深刻な顔になるが周囲の人達にはどうやらキュウべぇや柱に出来た空間の裂け目は見えないようである。

また柱の裂け目にはグリーフシードと呼ばれる宝石上の物質が刺さっている。

 

まどか「どうしてこんな所に!?」

キュウべぇ「まずいよ、早く逃げないと!もうすぐ結界が出来上がる!」

美樹さやか「またあの迷路が…まどか、マミさんの携帯聞いてる?」

まどか「え、…ううん。」

美樹さやか「まずったなぁ…まどか、先行ってマミさん呼んで来て!あたしはこいつを見張ってる…!」

 

まどか「そんな…」

キュウべぇ「無茶だよ!中の魔女が出てくるにはまだ時間があるけど…結界が閉じたら君は外に出られなくなる!マミの助けが間に合うかどうか…」

さやか「あの迷路が出来上がったら、こいつの居所が分からなくなっちゃうでしょ?放っておけないよ、こんな場所で…」

 

さやかはここでこのグリーフシードを見張ると決めた、どうやらこの病院に気がかりがある様だ。

するとキュウべぇはまどかの肩から飛び降りてさやかに着いた。

 

キュウべぇ「まどか、先に行ってくれ。さやかには僕がついてる!マミならここまでくればテレパシーで僕の位置が分かる、ここで結界を見張っていれば最短距離でマミを誘導できるから!」

美樹さやか「ありがとう、キュウべぇ!」

まどか「あたし、すぐにマミさん連れて来るから!!」

 

まどかはすぐにマミと呼ばれる少女を探しに行った。

その直後、さやかとキュウべぇがグリーフシードが光出した途端に吸い込まれていく。

 

美樹さやか「うわっ!?」

 

そしてそれは別の所でも起きていた。

 

甲児(マジンガーZ)「うわっなんだ!?」

アルティメットブイドラモン「あの病院から変な光が…!」

正太郎「まちがいない、鉄人が反応したのは…あれです!」

ギャリー(ネモ)「えっえっえ!?」

ルキア(Gホーク)「これは一体…うわぁっ!」

 

アルティメットブイドラモン達も病院から流れ込んだ光に吸い込まれてしまった。

 

 

 

ゴォーン…

 

周囲は不気味な空間が広がっている。

病院を意識した様な薄暗い迷路の様な空間だった、しかも道行く道には何か不気味な物体や生物がうごめいている。

とても現実に存在する物とは思えなかった。

 

徹平「うう…な、なんだここ…!?」

 

気が付くと徹平達はその迷路の中に迷い込んでいた。

徹平とユーキの変身が解除されている。

 

ユーキ「さっきまで外にいたのに…!」

ボス(ボスボロット)「お、おい何か変な生き物いるぞぉ…!?」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「ぼ、ボシュー!怖いよここぉ!」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「ひゃーナマンダムナンマンダム、あんまんだむ!!」

ボス(ボスボロット)「よせやい演技でねぇ!!」

ギャリー(ネモ)「そこ落ち着きないさい!!ちょっとなんなのよここは…!みんな離れちゃダメよ、何が起こるか分からないから!」

 

ギャリーが徹平達に指示していく、ギャリーと戸惑っていたが唯一落ち着いておりうかつに動かない事にした。

 

正太郎「ギャリーさん、随分と落ち着いてますね…」

ギャリー(ネモ)「以前も似たような事あったのよ、全くもう!」

甲児(マジンガーZ)「似た事…?けどそれよりこんな場所があるなんて信じらんねぇよ…」

ルキア(グルンガスト弐式)「ここは…まるで病院の黒い部分…闇の部分が具現化したような、そんな情景にも見える…」

 

Gホークがグルンガスト弐式に変形し着地、ルキアはモニター越しから周囲を見渡す、

突然引き込まれたのにもそうだが、この迷路の様な空間に不安も煽られるのだった。

 

ピピッ!

 

鉄人28号「ガォォォォン!」

正太郎「ルキアさん!」

ルキア(グルンガスト弐式)「この先に人の反応があります!もしかしたら同じ様な事に巻き込まれたのかも…」

徹平「ギャリーさん…!」

ギャリー(ネモ)「そうね…ここで立ち止まってもラチが開かないわ…みんな行きましょう!」

 

グルンガスト弐式のレーダーと鉄人のセンサーライトが人の気配を察知した、ギャリーが先導を取り、すぐにその場所へと向かう。

 

 

キュウべぇ「怖いかい、さやか?」

美樹さやか「そりゃまあ…当然でしょ…」

キュウべぇ「願い事さえ決めてくれれば僕が今君を魔法少女にしてあげられる事もできるんだけど…」

美樹さやか「いざとなったら頼むから…でも今はやめとく。あたしにとっても大事な事だから、出来る事ならいい加減な気持ちで決めたくない!」

 

キュウべぇはさやかに願い事をすれば魔法少女に出来ると告げるが、

さやか自身も願い事には心当たりがあるのだがまだ決めかねていた。

そしていつの間にか目の前に手術中と書かれた檻の中に眠る魔女の卵・グリーフシードの場所へとたどり着いた。

 

その時だ。

横から奇声を上げながら黒い液体がついたメスを持った一つ目をした様な黒ずんだ看護婦の化け物達が沢山やって来た。

 

使い魔「キェキェキェキェ…!!」

 

キュウべぇ「魔女の使い魔だ!!」

美樹さやか「しまった!?」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「アイソリッド・レーザー!!」

正太郎「突撃だ鉄人!!」

鉄人28号「ガォォォォン!!」

 

ビィィィィ!!ゴォォォォ…ドォォォ!!!

 

使い魔「ギェェェェェェ!!」

 

グルンガスト弐式のアイソリッド・レーザーと鉄人28号の突進攻撃が使い魔達を一掃した。

 

美樹さやか「えっ!?」

甲児(マジンガーZ)「ルストハリケーン!!」

 

ズシィ!ブォォォォォォ!!

 

マジンガーZの口から放つルストハリケーンで群がる使い魔達を吹き飛ばす。

突然やって来たスーパーロボット達の光景に驚く、さやかの前に徹平とユーキが駆けつける。

 

徹平「大丈夫ですか!?」

美樹さやか「こんな所に…人、ロボット…!?」

ユーキ「それは僕達が言いたいセリフだよ、君もここに迷い込んだのかい?」

美樹さやか「いやあたしは…」

キュウべぇ「珍しいね…この魔女の結界の中に魔法少女や僕に干渉した少女以外が入り込んでたなんて…」

徹平「なんだこの生き物…キツネ?」

ボス(ボスボロット)「なんなのよんあの変な化けもんみたいなの~!?こっちに襲ってくるしよぉ~!」

キュウべえ「ねえここにいる君達、特にロボットに乗っている人達は少し静かに動いてもらえないかな?」

ギャリー(ネモ)「なんなのアンタ…?」

 

 

 

 

その頃、魔女の結界の入り口なっている外の駐輪所にまどかが黄色いロールの髪かがった巴マミと言う少女を連れて戻って来た。

 

マミ「ここね…キュウべぇ、状況は?」

 

キュゥべえ≪まだ大丈夫。すぐに孵化する様子はないよ。≫

 

黄色いロールの髪かがったマミと言う少女が駐輪場の柱の前に出来た魔女の結界を通じてテレパシーを通じてキュゥべえと話していた。

 

まどか≪さやかちゃん…大丈夫?≫

さやか≪平気、平気、さっき大変だったけど今凄い人達と合流して助かったよ!≫

マミ≪凄い人達?≫

さやか≪来れば分かるよ!≫

キュウべぇ≪ただうつかに刺激して卵を刺激する方がまずい…僕もさっきヒヤヒヤしたよ、急がなくていいからなるべく静かに来てくれないかい?≫

マミ≪分かったわ。≫

 

そしてマミはまどかと共に魔女の結界へと入っていった。

まどかとマミもこの不気味な迷路となった病院の薄暗い空間の中を歩いて行く。

 

まどか「間に合ってよかった…」

マミ「無茶しすぎって怒りたい所だけど、今回に限って冴えた手だったわ。これなら魔女を取り逃がす心配は…」

さやか「おーい!よかった間に合った!」

 

さやかの元へとたどり着いた。

マミとまどかも無事合流するが、その同時にさやかの周囲にいる者達に対してまどかとマミも驚きを隠せなかった。

マジンガーZ、鉄人28号、グルンガスト弐式と言ったスーパーロボット。

ネモ、ボスボロットと言うロボット群、そしてそのパイロット達とも顔合わせした。

 

マミ「…驚いたわ、まさかこの結界の中に私達以外にも入っていた人達いるなんて…」

まどか「マジンガーZ…鉄人28号…侵略者と戦ってるスーパーロボットだ…!」

美樹さやか「鉄人か…。」

甲児「君達はこの空間みたいなの何か知ってるようだな。」

徹平「教えて下さい、俺達いきなりこんなとこに引き込まれて…!」

マミ「こうなったら仕方ないわね、いいわよ完結的に説明するわ。」

正太郎「お願いします、僕らもこれじゃ全く行動しようがないので。」

 

マミとキュウべぇはここから徹平達に完結的に説明する事にした。

 

マミ「私は魔法少女、ここにいるキュウべぇと契約を交わす事によって魔女と戦う存在なの。」

ギャリー「魔法少女?魔女?待って、ちょっといきなり分からないんだけど;」

キュウべぇ「まあ落ち着いてよ、簡単に言えば僕が願い事を叶えると引き換に契約する事によって魔法少女になるんだ。」

ルキア「願い事…?」

キュウべぇ「そうさ、なんでもいいのさ。」

ユーキ「(この間のプリキュアって子達とはなんか違う雰囲気だな…)」

 

マミ「この空間は魔女が生み出した結界、言わば魔女達は私達人間の敵と言った所かしら。」

キュウべぇ「そしてこの結界の中にいる魔女の標的とされた人間達は原因不明の自殺や殺人…間接的に害を与えている事になる。」

甲児「じゃあ、マミちゃん達魔法少女ってのはその魔女と戦う存在って事なのか。」

まどか「私とさやかちゃんは…まだ魔法少女じゃないけど…」

美樹さやか「そういえば紹介まだだったね、あたしは美樹さやか。」

まどか「鹿目まどかです…」

マミ「巴マミよ、よろしくね。」

 

ボス「さやかと同じ名前?こりゃまた偶然だわさ。」

甲児「ホントだ。俺は兜甲児。でこっちにいるのはボス、ヌケ、ムチャで。」

ヌケ、ムチャ「俺達オマケ扱い~?」

正太郎「金田正太郎です。」

美樹さやか「…ねえ、正太郎君はそのコントローラーで鉄人を動かしているんだよね?」

正太郎「はい、このVコンで。」

美樹さやか「…」

正太郎「美樹さん?」

 

さやかが鉄人28号を見ると何か浮かない顔をし始めた。

その理由は鉄人に何かあった様である。

 

 

 

以前の話である。

 

 

ズシィンズシィン!!ドガァァァァァ!!!

 

鉄人28号「…」

ブラックオックス「…」

ブランチ「よく聞け!!鉄人は今からこのロボットマフィア・ブランチ一味の物となった!!鉄人、ブラックオックスよ、逆らう奴らを全て破壊しろ!!」

 

 

ロボットマフィアのボス・ブランチが鉄人の首元に立ち、Vコンで鉄人に街を破壊させていた。

以前鉄人28号は悪の手に落ちVコンが奪われた事があった。

その影で起きていた事だ。

 

 

上条「うわぁぁ…!!」

美樹さやか「恭介!しっかりして!」

 

瓦礫の中で彼女の幼馴染である上条恭介、さやかが身を隠していた。

この時悪の手に寄って破壊の限りを尽くした鉄人、もう一体のブラックオックスと呼ばれる黒いロボットの猛攻に巻き込まれて腕に大怪我をしてしまったのだ。

 

美樹さやか「…く!」

 

この後鉄人とVコンは正太郎とICPOが無事奪還した様だが、

上条恭介には大きな傷を残し、彼が叶えようとしていたヴァイオニストの夢を絶たれてしまったのだ。

そしてこの結界で発生している病院にその恭介も入院している。

 

美樹さやか「…」

正太郎「美樹さん?」

美樹「あ、なんでもないよ…」

さやかはあえて正太郎には自分に起きた事実を言わなかった。

 

ユーキ「天馬ユーキ、三年生です。」

マミ「あら私と同い年。」

徹平「俺は月美徹平、よろしく!」

ルキア「僕はルキア、同じくよろしくね!」

まどか「徹平君とルキアちゃん…うん、よろしくね!」

キュウべぇ「…。」

ギャリー「アタシはギャリー、これでもれっきとした軍人よ。」

美樹さやか「オネェ…?おっとと、軍人さんがどうしてこんな所に…」

ギャリー「訓練の帰りに巻きこまれちゃってねー。」

 

皆が自己紹介する中、キュウべぇは徹平とルキアの顔を見渡した。

キュウべぇは2人に関して妙な違和感を覚えていた。

 

キュウべぇ「(この2人…他の人間とは何か違う、なるほどそういう事なんだね…)」

マミ「話を続けるわね、この結界の中に潜む魔女には色んなタイプがいるの、さっき美樹さんを襲ったのは恐らく使い魔…魔女が生み出した物ね。」

正太郎「僕達さっきその使い魔達と戦ったんですけど、キュウべぇに言われて暴れるのはやめて欲しいって言われたんですが…」

マミ「魔女の卵グリーフシードに刺激を与えるといけないからよ。」

徹平「グリーフシード?」

マミ「そう、魔女が孕んだ卵よ。そこから時間がたって、グリーフシードを中心にこんな感じの結界が生まれてそこに魔女の世界が広がり使い魔達が出て来るの。そこから魔女が生まれれば人間に…」

ユーキ「刺激を与えるといきなり魔女が生まれるって事か…」

ルキア「とても厄介な話だね…」

マミ「そして私達魔法少女が戦って倒す、魔女が新たにグリーフシードを孕んで魔女の被害を広げない為にも…そしてそのグリーフシードと言うのは…アレよ。」

 

マミが指さす方向にはさやかが見つけた檻の中のグリーフシードがある。

 

徹平「ぶっ!?」

ギャリー「あれが…!?」

甲児「だったらこんなの早く潰しちまおうぜ!!」

キュウべぇ「待って、マミ!!」

 

その時檻上の手術中のライトが消えて、中のグリーフシードの様子が変化した。

 

キュウべぇ「グリーフシードが動き始めた!孵化が始まる!」

美樹さやか「え!」

マミ「OK、分かったわ。今日と言う今日は速攻で片づけるわよ!!」

正太郎「マミさん!?」

 

するとマミはソウルジェムと呼ばれる宝石状のアイテムを出す、オレンジのソウルジェムの光に包まれてマミはブラウスとスカートにベレー帽やコルセットを組み合わせたクラシカルな形状の魔法少女となった。

 

徹平「ま、まさに魔法少女だ…!」

 

そしてこの空間に大きな変化を起こし、まるでお菓子やケーキが盛り上がる様に空間が広がった。

さらにとてつもない数のネズミの様な使い魔達が現れた。

 

甲児「な、なんだ!?」

ギャリー「みんな機体に乗って!」

ユーキ、徹平「デジヴァイス起動・ロード!!」

そして皆はそれぞれの機体に乗り込む、正太郎は鉄人28号の首元に乗り、Vコンで鉄人をコントロール。

徹平とユーキはアルティメットブイドラモン、グリカウモンへと変身した。

 

まどか「で、デジモンになった!?」

アルティメットブイドラモン「俺達も手伝います!」

マミ「助かるわ!」

 

マミが先陣を切り、無数マスケット銃を召喚した。

そのうちの一本の銃を手に取り、襲ってくる使い魔に発砲、

横から次々と襲ってくるが、マミは身軽に銃にて迎え撃ち、打ち抜いていく。

 

バァン!バァン!バァン!

 

甲児(マジンガーZ)「なんだあの子!?すげぇ銃撃技だぜ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「すごい…これが魔法少女の能力…!」

 

沢山のマスケット銃の持ち替えながらマミは方向転換して次々と発砲していく。

使い魔達は次々と撃ち落とされていった。

さらに身体から取り出す様にマスケット銃を次々と召喚し一気に使い魔達を打ち抜いて行く。

 

ドシュンドシュンドシュン!!

 

使い魔達「!?」

 

ギャリー(ネモ)「アタシ達も負けてられないわよ!!」

正太郎「いくぞ鉄人!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

ネモがビームライフルを構えて迫りくるネズミの様な使い魔達を攻撃する。

しかし使い魔達も負けておらず、ネモに噛みついてきたり、体当たりをぶちかまして来る。

 

使い魔「!」

 

そこから鉄人28号がハンマーパンチを叩き付けて使い魔達を吹き飛ばしていく。

 

甲児(マジンガーZ)「よーし!光子力ビーム!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「マキシブラスター!!」

 

ビィィィィ!!バァァァ!!

 

使い魔達「!?」

 

ドォォォォォン!!ドォォォォ!!

 

さらにマジンガーZは首を振りながら光子力ビームで使い魔達の攻撃、グルンガスト弐式もマキシブラスターで蹴散らして行く。

 

マミ「あっちもすごいわね、流石はスーパーロボットってとこかしら。」

 

美樹さやか「凄いよ…これならもう魔女なんて怖くない!」

まどか「あっ!?」

 

ドーナツの様な岩影でまどかとさやか、キュウべぇは隠れて見ていた、

その隣では正太郎がVコンで鉄人をコントロールしている。

しかしそこへ使い魔達が襲い掛かった。

 

使い魔「ギェェェェ!!」

美樹さやか「うわっ!?」

正太郎「美樹さんあぶない!」

 

使い魔が牙をむき出しさやかに飛び掛かる、そこへ正太郎がかばいギリギリが回避した。

だがすぐさま使い魔が方向転換し襲い掛かる。

 

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

グリカウモン「メガナックル・バイソンシュート!!」

 

スパァァァァン!!バシュゥン!!

 

アルティメットブイドラモンがフレイムサーベルで使い魔を叩き斬り、

グリカウモンがメガナックル・バイソンシュートの光弾を放つと使い魔達に命中一掃していく。

 

アルティメットブイドラモン「大丈夫!?」

まどか「ありがとう!」

グリカウモン「それはどうも!」

正太郎「ふう…」

美樹さやか「…正太郎君、怪我はない?」

正太郎「…あ、大丈夫です。」

 

 

ボス(ボスボロット)「いやぁぁぁぁこっちこないでぇぇぇぇん!!」

ギャリー(ネモ)「ボス!?」

使い魔達「!!」

 

使い魔達がボスボロットのボディに群がっていった、

すると使い魔達はボロットのボティをまるで白アリの様に食べて行く。

 

ヌケ(ボスボロット・サブ)「ひゃぁぁぁぁこんなの聞いてないよぉぉぉ!!」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「だじげでぇぇぇぇぇ!!」

使い魔達「ムシャムシャムシャムシャ!!!」

 

ボスボロットの頭部を除く全身に使い魔達が集まっていた。

ボス達はボロットの頭部のコクピットでうちわやしゃもじなど振り回して悲鳴を上げて震えていた。

 

甲児(マジンガーZ)「なんてこった!!」

マミ「任せて!!」

 

マミはそのまま軽やかに飛び跳ねながらマスケット銃を振り翳して撃っては投げて、次の銃を召喚し、ボロットに群がる使い魔達を打ち抜いて行く。

 

バァンバァンバァンバァン!!

 

ボス(ボスボロット)「ぎぇぇぇぇぇ!!」

 

そして最後に投げたマスケット銃で使い魔達をブーメランみたいに次々と投げて使い魔達を蹴散らしていく。

そしてボスボロットへの脅威はさったがボロットは上半身と頭部だけ残っており、あとは食われてしまったようだ。

 

マミ「大丈夫!?」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「神様仏様マミ様~!!」

ボス(ボスボロット)「好き、好き、マミちゃん大好きよ~ん、チュ、チュ、チュのチュ~!」

マミ「あらやだ、てれちゃうわ。」

 

ヌケ、ムチャはマミを崇拝し、ボスは投げキッスをかけて来た。

そんな状況を上からもう一人の黒髪の少女が眺めていた。

 

ほむら「…どういうことなの、魔法少女以外にもこの結界の中で戦っているなんて…。」

 

まどか達と同じ制服を着ている暁美ほむらと言う少女だ、

彼女もまた魔法少女であるが…。

 

甲児(マジンガーZ)「あぶなかったぜ…」

アルティメットブイドラモン「ねえあれは!?」

マミ「!」

 

ドォォォォン!!

 

キュウべぇ「気を付けて、出て来るよ!!」

 

すると天井からクリームが流れるかの様に黒い空間に白い物が混ざってくる。

この広間の中心に立つ、椅子の上にお菓子の箱の様な物爆発し、その中から頭がまるでキャンディの袋みたいな小さな妖精的の魔女が出現した。

 

シャルロッテ「…」

 

まどか「魔女…!!」

グリカウモン「え、あれが…?」

ルキア(グルンガスト弐式)「あんな小さいのが…?」

甲児(マジンガーZ)「魔女って言うから俺はてっきりイカツイバーサンが出て来るかと思ったぜ…。」

マミ「せっかくの所悪いけど、一気に決めさせて!!」

 

そのまま椅子から落ちてくるシャルロッテをマミはマスケット銃を駆使して殴りかかる。

 

バシィ!

 

シャルロッテ「…」

マミ「もらうわよ!!」

 

バンバンバンバン!!ガコン!

 

さらにマスケット銃による連射、そしてマミは自分の胸のひも状のリボンを巨大な大砲に変え、巨大な砲弾で吹き飛ばした。

 

マミ「ティロ・フィナーレッ!!」

 

ドォォォォォォォン!!!

 

ボス(ボスボロット)「うえっ!?ひゃぁぁぁぁぁぁ!?」

 

大砲の砲弾の威力と衝撃でボスボロットの巻き添えをくらい、

そのまま頭部が吹っ飛んでしまった。

 

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「あれまぁぁぁぁぁ!?」

 

美樹さやか「やったぁ!」

正太郎「すごい…マミさんはあんな戦い方ができるなんて…!」

ギャリー(ネモ)「けどなんかあっさり過ぎない?拍子抜けしちゃうわ。」

 

 

シャルロッテが倒したと思ったその瞬間だった。

爆風から出てきたシャルロッテの口から蛇の様な長い身体が飛び出して来たのだ。

 

マミ「えっ!?」

 

第2形態と呼べるシャルロッテが一瞬でマミの元へ飛んで来た、

その速さは徹平達も追いつけないほどだった。

 

アルティメットブイドラモン「マミさん!!」

まどか「ああっ!」

甲児(マジンガーZ)「なっ!?」

 

シャルロッテ「ガァ!!」

マミ「!」

 

マミの前でシャルロッテが口を開くその瞬間。

 

 

ボス(ボスボロット)「ギャアアアアアアアア!ドタンコォォォ!?」

 

ゴォォォォォォォォォン!!!

 

まどか・美樹さやか「えっ!?」

マミ「!?」

 

シャルロッテの真上に吹き飛んだボスボロットの頭部が落下、激突した。

 

シャルロッテ「!?」

ボス(ボスボロット)「いやぁ~ん!お尻がふたつに割れちゃったじゃなのさ~!!」

 

マミ「…ハッ!!えいっ!!」

 

ゴォォン!!

 

シャルロッテ「!」

 

マミがマスケット銃でシャルロッテを殴り、一旦後退した。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「マミさん!!」

マミ「…あ、あぶなかったわ…」

 

美樹さやか「ビックリした…」

まどか「ねえ、あれ…」

 

まどかが指さした方向には。

 

ボス(ボスボロット)「くそぅ!もう今日はなんなのよぉん!」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「も、もう勘弁して下さいよぉぉ~!!!」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「悪霊退散悪霊退散~!お助けぇぇぇ~!!!」

ボス(ボスボロット)「やかましいひっつけがましい、耳元で喚ぐない!!」

シャルロッテ「ガァァァァァァ!!!」

 

今の出来事で激怒したシャルロッテがボスボロットの頭部に襲いかかった。

ボス、ヌケ、ムチャは絶叫しながらボロットの中でまるでハムスターが走るように転がりながらにげまわった。

 

ゴロゴロゴロゴロゴロ!!!

 

ボス(ボスボロット)「ちょいと、あんた、カッコいい男前のボロット食ったっておいしくないわよん!!!」

シャルロッテ「ガァァァァァァ!!」

 

それでもなおシャルロッテは追いかける、

口を開いて牙を見せつけてボロットの頭部に噛みついた。

 

ボス(ボスボロット)「もうどうしてくれるのょん、ちびっちゃったじゃないのさ!だから食べちゃだめだわさ、ちょっと聞いてんのぉこのスットコドッコイの魔女さ~ん!?」

 

甲児(マジンガーZ)「ロケットパーンチ!!」

 

ドォォォォ!!

 

マジンガーZの右腕が発射されたロケットパンチがシャルロッテに殴り掛かった。

 

シャルロッテ「!?」

 

その衝撃でシャルロッテが噛んでいたボスボロットの頭部が解放された。

 

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「寿命が100年縮んだよ~!!」

ボス(ボスボロット)「もうカンベンしてくれよぉ~…」

ギャリー(ネモ)「アンタ達は全くもう…;」

 

 

正太郎「鉄人!魔女を叩きのめすんだ!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

シャルロッテ「!!」

 

鉄人28号が一気に背中のジェットを噴射して、突撃。そのままストレートパンチでシャルロッテに殴り掛かった。

 

ドゴォォォ!!ドガァバギィィバキィ!ゴォォ!

 

シャルロッテが直撃を受けて怯んだ瞬間、

さらに鉄人は連続で殴って蹴っていく。

 

正太郎「そこだ!行けぇ!やれぇ!」

まどか「正太郎君…凄く本気になってる…」

 

正太郎はVコンのレバーを引き上げて叫ぶ。

さらに鉄人はシャルロッテの尻尾の掴み自分事を振り回し、投げ飛ばした。

 

ブゥンブゥンブゥンブゥン!!!

 

正太郎「もう一撃だ、鉄人!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

そこから鉄人は右足を尖らせて、そのままシャルロッテに向かってキックを仕掛けた。

 

ドォォォォ!!

 

シャルロッテ「…!!」

 

シャルロッテはもうボコボコになってやや放心状態になっていた。

さらにそこからグルンガスト弐式が飛び掛かり、

 

ズシィィィン!!

 

シャルロッテ「!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「必殺!弐式爆連打ぁ!!」

 

ダダダダダダダダダダダダ!!!!ドォォォッ!

 

グルンガスト弐式の連続パンチでシャルロッテにさらに畳みかけた。

 

アルティメットブイドラモン「今度はアルティメットフレアァァ!!」

 

アルティメットブイドラモンの右手から放つ炎のレーザーが地面に叩き付けられたシャルロッテを襲う。

今度はシャルロッテがとびかかり、口を大きく開き牙をとがらせてマジンガーZの頭部を丸のみした。

 

 

ギャリー(ネモ)「甲児!!」

 

 

バキィッ!

 

しかしシャルロッテの歯が逆に折れてしまった。

マジンガーZの超合金Zのボディには傷ひとつつかなかったのだ。

 

甲児(マジンガーZ)「へっ超合金Zのボディにそんな噛みが通用するかよ、それとも周りがお菓子だらけで歯がボロボロなんじゃねぇのか!?光子力ビーム!!」

 

ビィィィィ!!

 

シャルロッテ「!!」

 

シャルロッテの口の中でマジンガーZが光子力ビームを放った。

光子力ビームはシャルロッテの喉を貫き、その衝撃でシャルロッテは思わずマジンガーZを解放してしまった。

 

 

ドォォォォッ!!

 

 

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤー!!」

 

すかさずマジンガーZがシャルロッテの前で胸を広げ胸の放熱板から放つブレストファイヤーがシャルロッテに浴びせた。

最後にマミがもう一度大砲を構えて、狙いを定めた。

 

マミ「トドメよ、ティロ・フィナーレ!!」

 

ドォッ!!

 

シャルロッテ「!?!?!?!?!?!?」

 

シャルロッテはそのまま四散し、魔女の戦いを終わらせた。

その同時に結界は消滅、元の駐輪所の前に戻っていく。

 

 

 

 

外はすっかり夜になっていた。

片隅に小さなグリーフシードを転がり、マミはそれを拾う。

 

ユーキ「それってグリーフシード!?」

キュウべぇ「大丈夫、その状態なら安全だよ。むしろ役に立つ貴重な物だ。」

ルキア「貴重な?」

マミ「見て、私のソウルジェム少し濁ってるでしょ?」

甲児「それって変身アイテムみたいな奴かい?」

マミ「そん所かしら、見てて…」

 

マミは左手に自分のソウルジェムをかざし、右手にグリーフシードをかざす。

するとソウルジェムの濁った部分がグリーフシードに吸収されていった。

 

マミ「これで私の魔力は元通り、魔女退治の見返りはこれ。」

キュウべぇ「魔法少女達の持つソウルジェムは魔力を使うほど濁って輝きが失ってしまうんだ。だからこうして定期的に魔女を倒して、濁りを回避しないといけない。」

徹平「つまり…魔力を回復させるにはその濁りをなんとかしないといけないって事かな。」

正太郎「少し面倒なゲームの消費エネルギーって感じでしょうかね。」

キュウべぇ「…。」

 

美樹さやか「やっぱりマミさんは強いな~!」

マミ「見世物じゃないのよ、一瞬あぶなかったし…ボスさん達が助けてくれなかったらどうなっていたか。」

ボス「いやぁんそういわれる照れるぅ~そう、この俺様がカッコよく駆けつけて颯爽とお取りになってやっただわさ!」

ヌケ、ムチャ「まーた調子いい事いって。」

ギャリー「全然懲りてないわね…;」

 

まどか「それに…今回はこんなに凄い人達も一緒だったし…」

 

まどかはそう言うと周りにいる彼ら。

徹平、ユーキ、甲児、ルキア、ギャリー、正太郎、ボス、ヌケ、ムチャ達。

奥に立つマジンガーZ、鉄人28号、ネモ、ボスボロットの頭部を見て思った。

 

美樹さやか「それから正太郎君、さっきはありがとう。」

正太郎「いえ僕は別に…」

美樹さやか「やっぱり正太郎君はいい子だし、本当は鉄人だってみんなを守るヒーローなんだよね…」

正太郎「はい、僕がこのVコンを握る限り…もう絶対に悪い奴らの手には渡しません…!」

美樹さやか「頑張れ正太郎君!」

正太郎「ありがとうございます!」

 

さやかは当初、鉄人に対して嫌な違和感を抱いていたが正太郎の優しさと正義感を見て、その気持ちを改める事が出来たのだ。

 

マミ「…あと一度くらいは使えるはずよ。」

 

そう言ってマミは人気のない影に向かいグリーフシードを投げた、

するとその影から手でつかむ音が、そこから一人の少女が出てきた。

 

ほむら「…」

 

まどか「ほむらちゃん…!」

美樹さやか「あいつ…」

徹平「え、誰?」

 

マミ「貴方にあげるわ暁美ほむらさん、それとも人と分け合うんじゃ不服かしら?」

ほむら「貴方の獲物よ、貴方だけの物にすればいい。」

 

そう言ってほむらはグリーフシードをマミに投げ返した。

 

甲児「おい君も魔法少女なのか?」

ほむら「…」

ルキア「(あの子は…!!)」

 

ほむらは徹平達や甲児達の姿を見ると少し告げた。

 

ほむら「貴方達はこれ以上魔法少女の領域に入らない方がいいわ、下手すれば魔女との戦いに変な歪みが生じるから。とくに…」

徹平「え…」

 

そう言ってほむらは去っていった。

その時一瞬だけ徹平の顔をもう一度確認した。

 

ギャリー「な、なんかしらあの子…」

美樹さやか「凄く感じ悪い奴なんです!」

ユーキ「僕はそうとは思えないけど…」

まどか「もう少し仲良くできればいいのに…」

マミ「お互いにそう思えれば…ね」

ルキア「…」

 

ルキアはほむらを見たとたんに何か表情を変えていた。

 

ボス「ルキアちゃんよぉどうしたんだ?」

ルキア「すみません!僕用事が出来ました!」

徹平「ルキアさん、何処へ!?」

 

皆の制止を振り切り、ルキアはグルンガスト弐式に乗り込む。

そのまま飛行形態のGホークへと変形し飛んで行った。

 

ギャリー「ちょっとルキア!?」

甲児「ルキアちゃん…急にどうしたんだ!?」

まどか「…あれ、キュウべぇがいない?」

徹平「何処いったんだろう?」

 

 

そのまま徹平やまどか達と一旦別れ、

ルキアはほむらの後を追った。

 

そして。

 

キィィィィ…ガシャン、ズシィン!

 

ほむら「…。」

 

とある人気のない空き地にて。

ほむらを発見すると、Gホークはグルンガスト弐式に再び変形。

着地した。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「暁美ほむらさんだね!?」

ほむら「…」

 

ほむらはそのままグルンガスト弐式を見上げた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「僕は君に聞きたい事があるんだ、君はこれから先に起こる未来を知っているんだよね!?そこで君は…」

ほむら「…!?どうして貴方がそれを…?」

ルキア(グルンガスト弐式)「本当は僕はこの世界の…」

 

「グゥゥゥゥ…!!」

 

ルキア、ほむら「!?」

 

その時ほむらとグルンガスト弐式の元へ一体の大きな羽と角とかぎ爪を持った化け物が襲い掛かった。

 

ほむら「あれは…ホラー!」

ルキア(グルンガスト弐式)「ホラー!?」

 

さらにそこから狼を象った金色の鎧をと白いマントを纏った騎士の様な戦士が飛び掛かり、剣一振りでそのホラーと呼ばれる化け物を真っ二つに切り裂いた。

 

黄金騎士牙狼「…!」

ホラー「ギャアア!!」

 

ドバァァァァ!!

 

ホラーは一瞬で消滅。

ルキアとほむらの前に現れた黄金の騎士、そしてその騎士は鎧を、いやその姿を解き、白いコートを纏った青年の姿となった。

 

鋼牙「魔法少女か…」

ほむら「そういう貴方は魔界騎士ね…」

ルキア(グルンガスト弐式)「あ、あの人は一体…!?」

 

ルキアは突然現れた鋼牙と呼ばれる青年の登場に驚いた。

 

鋼牙「魔女退治は他の奴に取られた様だな。」

ほむら「別に他人の為に魔女を狩る訳じゃないわ、自分の為よ。貴方の様な魔界騎士は人を守る為に戦っているそうだけど。」

ザルバ「それが魔界騎士の使命だからな、魔女とホラー…どうもこの2つが同時に一辺に出て来るケースが増えている。」

 

鋼牙の指にはめている骸骨を象った指輪がしゃべりだした。

そこへキュウべぇもやって来て答える。

 

キュウべぇ「魔女とホラー…同じ人間を襲う存在として共通点があるのかも知れないね。」

ザルバ「お前みたいな営業回りは色んな所で情報収集見たいだな。」

キュウべぇ「それは褒めているのかい?それとも侮辱してるのかい?だったら少し侵害だよ。」

ルキア(グルンガスト弐式)「…。」

 

ルキアはもうこの状況の理解に戸惑っていた。

 

鋼牙「そこのロボットに乗ってる奴、お前はここから先は関わらないべきじゃない。」

ほむら「悪いけど…私には貴方と話す事はないわ。」

 

そう言ってほむらキュウべぇと鋼牙は姿を消してしまった。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「魔法少女に…今の魔界騎士…ダメだ全然分からない…」

 

 

ルキアは頭を抱えてしまった。

彼女は徹平達には明かしてないようだが、ひとつ隠している部分があった。

 

侵略者達と戦う世界の裏側、

そこにはさらに別の物と戦う存在がいる事が明らかとなっていった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第4話 完

 

第5話 過去の悲戦と悪の思惑 に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第5話 過去の悲戦と悪の思惑

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクターがメインで活躍します、中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。■今回プリキュアメインの回となっておりますがオリジナルキャラの回想にてそれにあるまじき若干のグロテスクな表現も混ざっております、ご注意を…。■ライザの過去と家族にまつわる出来事が明らかになる、そして別の場所で戦うもう一組のプリキュア達はあの小隊と共同戦線?!


前回、徹平や甲児達が訓練、後に魔法少女と遭遇していた時と同じ頃。

みゆき達プリキュアやライザ、ホルスが通っている七色ヶ丘中学校の放課後から始まる。

 

 

七色ヶ丘中学校屋上。

 

 

ポップ「それは大変でござったな、まさかプリキュアの存在が知られていたとは…連邦の情報網は侮れんでござる。」

あかね「関心しとる場合ちゃうやろ;」

れいか「問題はゼンガー総司令のお誘いで私達プリキュアがその作戦に参加すべきなのか否なのか…」

なお「ルキアちゃんの事考えるとね…」

あかね「けどウチあの司令官好かへんわ、めっちゃ怖そうで強引な感じしてなぁ…」

 

 

ゼンガーの作戦参加の誘いを受けたみゆき達は屋上のベンチでメルヘンランドから来たキャンディの兄である妖精ホップにその事を相談している。

そんな中みゆきだけは何か考え込んでいた。

 

やよい「ルキアちゃん今どうしてるだろう、やっぱりグルンガスト弐式の訓練なのかな?」

みゆき「…」

なお「みゆきちゃん?」

 

みゆき「…私達プリキュアは今バットエンドにするバットエンド王国と戦ってこの世界を守っているんだよね。」

あかね「そりゃ当然や、バットエンドから世界を守る!それがプリキュアやろ?」

みゆき「うん…けど私ちょっと思ったんだ…」

キャンディ「クル?」

 

みゆき「私達はこうしてプリキュアとして戦っているけど、私達の知らない世界では他にも色んな人達が侵略者と戦って沢山の人達を守っているんだよね…」

れいか「はい、鉄人28号を操る金田正太郎君、マジンガーZの兜甲児さん、そして…」

 

ライザ「この俺だろっ!」

やよい「わわっ!?」

 

突如みゆき達の背後からライザが飛び出して来た。

後ろにはホルスもいる。

 

あかね「なんやいつの間に!?」

ホルス「すみません、急に…」

れいか「あ、いえ…」

 

ライザ「俺達デジモンガーディアンズも忘れちゃ困るぜ!俺とホルスも普段から学校に通いたくとも、毎日戦いの日々に明け暮れて…」

なお「それよりライザ今何時だと思ってるの!?放課後だよ放課後!!」

 

なおの言う通りライザはデカい態度で今学校に登校して来たのだ、放課後に。

 

ポップ「このお二方がライザ殿とホルス殿でござるか。」

ホルス「妖精…?」

ポップ「拙者メルヘンランドから来た風来坊のポップと申す、プリキュアの皆のサポートを務めておりますゆえ…」

ホルス「これはご丁寧に…」

 

ホルスとポップは丁重に挨拶を交わす中、

ライザはなお達にこの時間に学校に来た事に言い詰められていた。

 

ライザ「なんだよ、学校に顔出したぐらいまだいいじゃないか~」

なお「授業なんてとっくに終わってるのにアンタは…;」

やよい「ライザ君…今日はこの辺りじゃ侵略者なんて出てきてないよ?」

れいか「ライザさん、先生も怒ってましたよ、ちゃんと授業を受けないとこれから先の貴方の為になりませんよ。」

ライザ「朝っぱらから学級委員長はキツイね~」

あかね「もう夕方近くなっとるやろ!」

ライザ「なんだよ、学校と職場に最初に顔出す時はおはようございますから始まるだろ。」

 

ライザはなおとれいかの説教に耳を塞ぎながら自分の怠慢を誤魔化していた。

 

ホルス「家の先輩が全くもって迷惑をかけます…。」

ライザ「俺がダメ人間みたいに言うな!」

なお「ホルス君も大変だね、こんな出来の悪い先輩だと。」

ライザ「もういいもういい!それよりお前ら結局ゼンガー司令の誘いはどうするか決めたのか?」

 

みゆき「…」

やよい「それはまだ…」

ホルス「先ほどみゆきさんが何か言おうとしたみたいだが…」

みゆき「え…あぁ、うん。さっきの話の続きだけどね…」

 

ホルスに聞かれ、みゆきはもう一度さっきの話を再開する。

 

みゆき「私この間の機械獣達と戦った日から少し疑問に思ったの、この世界を狙っているのはバットエンド王国だけじゃないって分かった。私達や周りのみんなはもしかしたら今すごくハッピーなのかも知れない、けど世界を見渡したら…今何処かで侵略者によって苦しんでる人達がいるって事を知ってそんな私には何が出来るんだろうって…」

 

ライザ「…」

やよい「…」

ポップ「うむ…」

みゆき「だから私思ったの…プリキュアとして、私達として出来る事をやってみたいって…!」

れいか「たしかに今この時代だからこそ、沢山の人達の笑顔を守る為に戦う私達は今、自分達目ので世界を見るいい機会かもしれませんね…。」

ライザ「決まったな。」

みゆき「私達プリキュアも…この作戦に参加する!!」

 

みゆきが決心し立ち上がった。

 

キャンディ「ほ、ホントにクル~!?」

あかね「マジなん…けど、そやな。敵はもうバットエンド王国だけやあらへん、ウチも我慢の限界や!やってやるで!」

なお「私も賛成、それにルキアちゃんだけに重い荷を背負わせる訳にはいかないからね!」

やよい「みんなで力を合わせよう、それにマジンガーZや鉄人の様なスーパーロボットと一緒に戦えるなんて滅多にないチャンス!」

ホップ「うむ、この世界は今バットエンド王国以上に厄介な悪がいるのも事実…世界を守る伝説の戦士として、己の心を更に強く事もできるでござる。拙者も皆の衆をサポートするでござるよ!」

 

プリキュア達も答えは決まったようだ。

そこにライザがある質問をしてきた。

 

ライザ「で…俺達はこれからまずアメリカに飛んであっちの防衛チームと合流してアジア方面とかで作戦展開して行くんだけど、お前等身内に言わなくていいのか?」

 

みゆき「…」

 

ライザの言う内容を聞いて決心のついたみゆき達は一瞬で固まってしまった。

 

やよい「うわぁぁぁどうしよう~!!」

みゆき「お父さんお母さん達に黙ってそんな長い間遠くに行けないよ~!!」

なお「よく考えたら私達はパスポートとかすぐに用意できないし…」

あかね「プリキュアの事家族に説明できへんし、こんな作戦もっての他やん!」

れいか「子供だけで海外旅行…では誤魔化せなさそうですね…」

 

ホルス「伝説の戦士にも弱点はあったか…」

ライザ「やっぱり所詮家族とのんびり暮らしてる民間人にぁ無理な話だったな~。」

あかね「ちょっとまちぃ!うち等は家族に心配かけん様に思っとるだけや!」

やよい「ライザ君の言い方…ちょっとカチンって来たかも…!」

 

ライザの一言があかね達を怒らせた様だ。

そんなライザは背を向けてまるで家族の存在を小馬鹿にするかの様に言葉を続けた。

 

ライザ「へっ家族とヨチヨチ暮らしてるお子ちゃまの参加は結局無理って言ってるだけじゃないか、俺やホルスみたいなのは、そんなのに縛られず気ままに戦えるからいいけどさ!」

みゆき「そんなのって…」

なお「ライザ!!今のは聞き捨てならないよ、家族は私達にとって大事な人達だよ!みんな今それを考えているのにアンタ…アンタだって家族…」

 

なおが立ち上がり一直線にライザに向かって怒鳴って来る。

するとライザが歯を噛みしめ、

 

ライザ「うるせぇ!!何が家族だ!俺は…俺とホルスはお前等とは違うんだよ!!くそっ!!」

れいか「ライザさん!」

 

ライザは逆切れし、そのまま立ち去ってしまった。

 

ホルス「…」

キャンディ「み、みんな…」

ポップ「ホルス殿…一体何があったでごさるか?」

ホルス「…」

やよい「そういえば私、2人の事まだよく聞いてなかったけど…」

あかね「…家族どないしたん?」

 

ホルス「…俺とライザはこれまで生きて来た境遇は少し違いますが、共通点はひとつだけ…両親が紛争で亡くなったんです…」

 

みゆき「!!」

れいか「そんな事が…」

なお「…!」

ポップ「なんと…」

ホルス「物心つく前に…だから俺達は両親の顔を見た事がありません、気が付いた時には俺は祖国の修道院で育ち…ライザは連邦軍のある基地で育てられていたそうです。」

 

なお「…ごめん、私そうとも知らないで…」

ホルス「いえ、気にしてないです。ただ…俺よりライザの方がずっと辛い経験を背負っていると思います…俺はまだ修道院で家族と呼べる人達と過ごしていたから…」

みゆき「それってどういう事…?」

ホルス「本人から聞いた話です…」

 

ホルスはそういうとライザの過去を知ってる範囲でみゆき達に話始めた。

 

 

その頃ライザは七色ヶ丘中学校校門前にバックを持って柱に立っていた。

 

ライザ「…(俺にだって…俺にだって家族はいたさ…)」

 

ライザはテツザンモンのDSCを入れているデジヴァイス・Dドラグーンを握りしめて過去に自分に合った事を振り返っていた。

話は数年前の出来事になる。

 

 

 

 

 

ある国の小さな村の病院。

 

「オギャー…オギャー…」

 

病室の小さなベッドで赤ん坊が産声を上げていた、

そのとなりのベッドでその赤ん坊を出産したとされる母親と、

椅子に座って赤ん坊を見つめる父親が幸せそうに赤ん坊を可愛がっていた。

 

 

 

 

しかし、そんな幸せな光を小さな火が全て破壊したのだ。

 

ヒュゥゥゥ…ドォォォォォォォォォォ…!!

 

突如起きた爆発が村を、病院を襲い燃やしていった。

当時一年戦争で敗れたとされるジオン軍残党のモビルスーツの一部隊が村を襲撃したのだ。

ジオンは一年戦争終結時に地球連邦政府と終戦条約を結び事実上では戦争は終結したはずだった。

しかし地上と宇宙に残った残存勢力は一部でゲリラ戦を繰り広げていたのだ。

その結果村は壊滅、住人は全員死亡したとされている。

 

しかし。

 

「オギャー…オギャー…。」

 

連邦兵「スパイル中尉!」

ゼム・スパイル「どうした?」

連邦兵「生存者です、ただ…この赤ん坊一人の様ですが…」

ゼム・スパイル「…なんてこった…、よく見りゃ生まれたばかりのガキじゃねぇか。」

 

全滅した村の救援に来ていた連邦軍のとある部隊。

その隊の隊長を務める屈強な大男であるゼム・スパイルは連邦兵が抱きかかえていたタオルで包まれたその赤ん坊を抱えて顔を見渡した。

すると先ほどまで爆発の恐怖で泣いていた赤ん坊は笑顔になっていた。

 

「…キャッキャッ♪」

ゼム・スパイル「なんだお前、俺の顔がそんなにおかしいのか?…」

 

ゼムはその赤ん坊を抱きかかえながら、焼けた病院の前まで来てみた。

するとその中にはこの赤ん坊の親と思われる2人の焼死体が発見された事を知る。

そして再び赤ん坊を見つめると、服の隅に、ライザと言う名前が書かれていた。

 

ゼム・スパイル「…そうか、お前はライザって言うのか。」

ライザ「ハゥ?」

ゼム「…よーし、いい子だ。腹減ったろ、ミルクでもやっておくか。」

 

ライザはこの時このゼム・スパイルと言う男に拾われて育てられた。

ゼムは自分が隊長と務める基地で数年間、部下と共にライザを育てていったのだ。

 

 

そして数年後、ライザが5歳になった頃だ。

 

連邦軍・とある基地の食堂。

 

 

ライザ「俺にも使わせろぉ~!!俺だってやるんだっ!」

連邦兵「お前バカ言うなよ、そんな成りのガキに銃ははえーっての。」

フライモン「へっへっへ、どうしたライザぁ、まさか戦うって言うのか?」

ライザ「そうだぁ!俺だって戦うんだぁ!!」

 

すくすくと成長してなって皆と話せるようになったライザは食堂の真ん中で一人の連邦兵から銃を取ろうと暴れていた。

周りの兵士達はそんなライザをからかう様にいじっていた。

 

フーガモン「お前はまだ玩具の水鉄砲が似合ってるっての!」

連邦兵2「それともアレか、音の鳴るピストル欲しいってか?」

ライザ「バカにすんなぁ!!こんにゃろっ!!」

連邦兵「うわっ!?」

ライザは勢いよく飛び掛かり、一人の連邦兵の上にまたがり転ばした隙をついてその兵の銃の持ってしまった。

 

連邦兵「ば、馬鹿止めろ!!」

ライザ「へへーん…うわっ!」

 

バリィィィィィン!!!

 

ライザが銃を持ったとたん、誤って引き金を引いてしまい、天井の照明のガラスを粉砕してしまった。

 

ライザ「…ギャァァァァァァ!!!」

連邦兵「お、お前ぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

そしてその事聞いたゼムから。

 

ゼム・スパイル「この大馬鹿野郎がっ!!」

 

バギィ!

 

ライザ「いだぁぁぁ!!」

 

激怒したゼムがライザに思い切りパンチを与え、さらにそのまま引っ張り掴み、お尻叩き始めた。

 

ゼム・スパイル「てめぇ自分が何したか分かってんのか!?一歩間違えりゃ死人が出てたんだっ!」

ライザ「痛い痛いっ!!」

ゼム・スパイル「痛ぇよな!?けど万が一だったらこれくらいじゃすまねぇんだぞ!!」

ライザ「ごめんなさいっもうしないからごめんなさい!!」

ゼム・スパイル「…よーし…分かったんならこれ位にしてやる。」

 

ゼムはライザの尻叩きをやめ、ライザを解放した。

そして泣きじゃくるライザの顔を見て、真剣に話した。

 

ゼム・スパイル「いいか、ライザ。銃ってのはホントの覚悟がある奴だけが持つ事を許される武器なんだ。生半可な奴が持って振り翳したらやられるのは真っ先に自分だ。お前がもっと男らしくなった時、本当の戦場で戦う覚悟が出来た時だ、お前が銃を持つ資格を与えられるのは。」

ライザ「はい…わかりやしたぁ…えぐっ」

ゼム・スパイル「お前はきっと強い男になれる…俺はそう思うぜ!」

 

ゼムは最後に笑顔でライザに告げた。

 

ライザ「ホントっ!?」

ゼム・スパイル「ああっお前の頑張り次第だがな!」

ライザ「じゃあ俺強くなる!隊長みたいに負けないくらい!」

ゼム・スパイル「ガハハハハ!そん時が楽しみだぜっ!」

 

ゼム・スパイルとライザは周囲から見てもホントの父と子の様な関係であった。

ライザはこれまでゼムやその部下達によってこの基地で強く逞しく愛情込めて育てられていたのだ。

夕食時、ライザは他の連邦兵達と肉を取り合あったり、

人間の倍以上の大きさのハチ型デジモンのフライモンの背中に乗って飛び回ったり、

ゼムから直々に訓練を受けて過ごしていく。

 

 

しかし数か月後のある日、その幸せの一時は全て灰となってしまうのだった。

 

 

 

ドォォォォ!!!

 

 

ジオン兵(ザクⅡ改)「この基地は我らが制圧した!!」

ジオン兵(ザクキャノン)「大人しく降伏すりゃいいものを!」

 

ドドドドドドド!!!ドォォォンドォォォ!!

 

連邦兵(ゴドス)「こいつら何処からきやがったんだ!!!」

フライモン「ぐわぁっ!?」

ゼム・スパイル(ジムⅢ)「てめぇら!なんとか耐えしのげ!!」

連邦兵2(ジェノアス)「だ、ダメです!ここはもう…うわぁぁぁぁ!!」

ゼム・スパイル(ジムⅢ)「な…バカやろぉぉぉぉぉ!!!ライザ、上手く隠れてくれよ…!」

 

この基地にジオン軍残党の襲撃を受けていた。

 

ジオンのモビルスーツの代表格の改良型ザクⅡ改、砲撃戦に重点を置いたザクキャノン、

当時の一年戦争後期に置いて投入されたゲルググ等といった部隊がマシンガン、ビームライフルと行った銃撃戦で進軍してくる。

 

対する基地の部隊はゼム・スパイルが当時では最新鋭機であったモビルスーツ・ジムⅢ、ジムシリーズとは別のラインで生産されておりあらゆる戦況に置いてのバランスを重点に置いたジェノアス、二足歩行型の小型ゾイド・ゴドス、後方から連邦軍所属のデジモン達が迎撃をしかけていた。

 

コマンドラモン「もう長く持たない!うわぁぁぁぁ!!」

 

ザクマシンガンの銃撃をまともに受けた、ジェノアスは四散。

その後ろでゴドスが腰の小口径荷電粒子ビーム砲を放つが、

ゲルググがワンステップで軽く避けてしまい、振り翳したビームナギナタの斬撃でゴドスの頭部から切り裂いて撃破される。

 

砲撃が基地の外壁に直撃し崩れ去っていく。

炎上した基地を見たゼム達は劣勢に立たされてしまい、降伏せざるえなかった。

 

 

ジオン兵「デジモン兵達は先に全員始末して正解だった。奴らは縛っても何しでかすか分からんからな。」

 

ゼム・スパイル「ぐっ…」

連邦兵「ゼム隊長…ライザがまだ…」

ゼム・スパイル「今は落ち着け…!なんとか隙を伺う…!!」

 

瓦礫と化した基地に崩れ去る連邦のモビルスーツ群、

生き残った連邦兵達は基地を制圧したジオン兵達に手錠をかけられて座らされていた。

 

ライザ「うう…うぅ…」

 

基地の床下のシェルターでライザが怯えながら隠れていた。

その時彼は基地が攻撃を受ける間際にゼムからこういわれていた。

 

≪いいか、お前は俺達が戻ってくるまで絶対に出て来るな、必ず戻る。男と男の約束だ!≫

 

ライザ「ゼム隊長…怖いよぉ…」

 

ライザはこの言葉をずっと噛みしめて身を隠していた。

そしてその真上の外では。

 

ジオン兵「おい、この床から風が流れてくるぞ。」

ジオン2「何…?よし調べるぞ!!」

 

ゼム・スパイル「なっ…お、おいやめろ!待ってくれ!!」

 

ドォォォ!!

 

ゼムの言葉も虚しく、床下の蓋に爆薬が投げ込まれた。

その爆発で床下は破損。

ライザの悲鳴が響き、ジオン兵の一人に捕まってしまった。

 

ライザ「うわぁぁぁぁぁ!!」

ジオン兵「おい、ガキが隠れてたぞ!!」

ゼム・スパイル「やめろ!そいつに…ライザにだけは手を出すな!!」

 

ドォン!!

 

ライザ「隊長!!」

ジオン兵「捕虜の分際で何言ってやがる!!」

 

ゼムが声を上げた途端、後ろのジオン兵からの発砲で脇腹を撃たれてしまった。

 

ライザ「隊長…くそぉ離せ離せぇ!!」

ジオン兵「じたばたすんじゃねぇよ!!」

ライザ「ヴっ!?」

 

ライザがゼムの姿を見て喚いてしまう、首元を掴んでいたジオン兵が腹を立てライザの顔面に拳をぶつけた。

 

ジオン兵「へへっ…丁度いいや、おいこのガキに戦場がどういう物か見せてやろうぜ。」

ジオン兵2「そいつはいいねぇ…おい銃とかマシンガンとかかたっぱしから持ってこい!!」

 

ライザの顔を見たジオンの兵士が捕虜となっているゼムや連邦の兵士達を見て、

ある案を思いついた。

するとジオン兵達は銃やマシンガンを構えてゼムや連邦兵達に突き付けて来た。

 

ゼム・スパイル「き、貴様ら…やめろ!それだけはやめてくれ!!もう俺達には何もできねぇ!条約と違うだろ!」

ジオン兵「うるせぇ!!このご時世に南極条約なんて知るか!!」

 

ドダァンドダァドダァドダァ!!

 

連邦兵「うわぁぁぁぁ!!!」

 

ドダァン!ダダダダダダダダ!!!

 

ゼム・スパイル「き、貴様らぁぁぁ!!」

ライザ「…ひぁ…うぁぁぁぁぁっ!!!!」

 

まだ幼いライザの前でジオン兵達に寄る、捕虜となった連邦兵達の射殺が実行された。

次々と倒れていき、それでもなおジオン兵達は弾丸を撃ち込んでいく。

当然の如くゼムにも何発も撃ち込まれ、ゼムを倒れ込んでしまった。

 

ゼム・スパイル「ぐぁぁぁぁ…!」

ジオン兵「この野郎まだ生きてやがったか!脳天ぶっとばして、骨ごと裂いてやる!!」

ライザ「やめろぉぉぉぉぉ!!やめろぉぉぉ!!」

ジオン兵2「怖いかぁ、けどなこれが戦場なんだよぉ、もっと目を開いてよく見ろぉ!仲間はみーんなグチャグチャだぁヘッヘッヘッ!!」

 

ライザ「嘘だ…みんな…みんなぁ…」

 

ジオン兵に首元掴まれたライザは大粒の涙を流し、その光景を見せられていた。

その同時にこれまでゼムと一緒に親しんでくれた連邦兵士達と笑いあう姿がライザの脳裏にフラッシュバックされる。

そして今その兵士達は皆無残な姿と化していた。

 

ゼム・スパイル「泣くんじゃねぇ…!ライザよく聞け…お前は必ず生き延びろ…!俺はもう…」

ライザ「…なんだよぉそれ!隊長らしくねぇぞぉっ!!」

 

ゼムが自分の限界を感じ最後にライザに必死に話しかけた。

 

ゼム・スパイル「黙ってきけぇ!!」

ジオン兵「黙るのはてめぇだ!!」

 

倒れ込むゼムの頭にジオン兵の足が踏みつける。

しかしゼムは必死にライザへ問い続けた。

 

ゼム・スパイル「いいかライザ…お前は生き延びれる…俺には分かるんだ…あの時病院からお前を保護した時、お前は生き延びていた…だから俺が死んでもお前は生き延びろ!!」

ライザ「…無理だよ…俺捕まってんもん…!」

ゼム・スパイル「大馬鹿野郎っ!!!てめぇそれでも男か!!ライザ…今が覚悟の時だぜ…!」

 

ライザ「…!?」

ゼム・スパイル「言ったよな、銃を持つのは覚悟を持った戦士だって…今のお前なら…その覚悟が十分にある…!その覚悟を胸に生きていくんだっ!!どりゃぁぁぁ!!」

ジオン兵「うわっ!?」

 

ゼムは両手が手錠に掛けられてるにも関わらず両足だけで起き上り、

勢いで後ろのジオン兵を突き飛ばしライザを掴んでいるジオン兵に体当たりを仕掛けた。

 

ドォン!

 

ライザ「うわっ…隊長!」

ゼム・スパイル「走れライザァ!!俺に構わず走れぇぇぇっ!!!」

 

ゼムの必死の叫びで、解放されたライザは泣きながら震えながらも走り出した。

追いかけようとするジオンの脚にゼムは噛みつき、抵抗する。

 

ライザ「うわぁぁぁぁ!!」

ジオン兵「このクソ野郎!!」

ゼム・スパイル「そうだライザ…!お前は強い…俺達の訓練を受けたお前なら必ず生き延びられるはずだ…強くなれよライザ…!」

 

バァン!!ダダダダダダダダ!!!

 

ライザ「…!!う、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

必死に走るライザの後ろで銃声がなり、一発、さらに何十発もその音が鳴り響いた。

ライザは一瞬振り向こうとしたが、ゼムの言葉を思い出し必死に走った。

 

森の中を駆け回り、ライザは一人走る。

その後ろからジオン兵達が追いかけて来る。

木々を利用してライザは必死にやり過ごしていたが、やがて追い詰められてしまった。

 

 

 

ライザ「うわぁぁぁぁ!!?」

ジオン兵「手間かけさせやがって!」

ジオン兵2「俺達はなぁ、お前だって生かす訳にはいかねぇんだよ!」

ジオン兵3「ガキだろうが何だろうが…弾丸何十発撃ち込んでやるぜ!」

 

ライザ「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

マルスモン「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

ドォ!!

 

ジオン兵「ぐわぁっ!?」

 

その時、木々の上からあのマルスモンが飛び降りてジオン兵の一人を殴り倒した。

 

ライザ「!?」

 

ジオン兵「こ、こいつデジモンだ!!」

ジオン兵2「こんな所にまだいたのか!!」

マルスモン「私はこの辺の軍とは無関係だ、私はこれ以上お前達の戦うつもりはない。」

 

ライザの真後ろに立つ、マルスモン。

するとマルスモンは技とライザの元にある端末を落とした。

 

ライザ「…え…」

マルスモン「あとは自分でなんとかしてみろ。」

 

ライザがその端末を拾った瞬間、マルスモンは彼から離れてしまった。

 

ジオン兵「あ、あいつ逃げたのか!?」

ジオン兵2「まあいいさ、小僧今度こそ終わりだな!」

 

ライザ「ま、待ってくれよ!!」

マルスモン「覚悟を決めてそれを手にとったんだろ!!だったら見せて見ろ!!」

 

マルスモンは遠くからライザに叫んだ。

ライザはいきなりのマルスモンの意味に頭では理解できなかった。

しかしライザは何を思ったのか震えながらその端末のボタンを押した。

 

ライザ「!?」

 

すると突然ライザの身体がデータで出来たアーマーの様な物に包まれて光出す。

その光に一瞬怯んだジオン兵達はもう一度ライザを見ると、

己の目を疑った。

なんとライザの姿は全長4m程の重装甲人型のマシーン型デジモンになっていたのだ。

 

マルスモン「テツザンモンだ!それがお前の名だ…!やって見ろ!」

 

テツザンモン「…な、なんだこれ…!?」

 

テツザンモンと呼ばれるデジモンとなったライザは何がなんだか分からず仕舞いだ。

しかし、これだけは分かる。

 

今なら…やれると!

テツザンモンは自らの標準装備である両腕のハンドレーザーガンを構えた。

 

ジオン兵「ひっひぃぃぃぃ!!」

テツザンモン「よくも…よくもみんなを…うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

ドシュンドシュンドシュンドシュンドシュン…!!!!

 

マルスモン「…」

 

 

 

それからどれくらいだっただろうか。

気が付いたら森も焼野原となり、天候は雨となっていた。

周りにはテツザンモンのハンドレーザーガンでやられたジオン兵達が転がっている。

その真ん中、テツザンモンはただ一人立ち竦んでいた。

 

ライザ「…なんだよ…なんでこうなったんだよ…ゼム隊長…みんな…、俺、俺…辛いよぉ…うあぁぁぁぁ…ぁぁぁぁ…」

 

テツザンモンから元に戻ったライザが泣き叫んだ、

その後ろにマルスモンが立っている。

 

マルスモン「DSC(デジタルスピリットアーマー)システム初の実戦はひとまず成功といったか。DSCデジモンの実戦型第一号テツザンモンは完成だ…!」

ライザ「…なんなんだよ…誰なんだよお前…なんだよこれ…」

マルスモン「デジタルスピリットアーマー…お前が使ったデジヴァイスに搭載されていた物だ、俺についてこい。生き延びたかったらな。」

 

デジタルスピリットアーマー第一号機テツザンモン、ライザがジオン兵達を打ち抜いたその実戦データが初めての物となったのだった。

そしてこれがライザとマルスモンの初めての出会い、

この後ライザはマルスモンが作り上げたDSCシステム実戦データ入手を目的とした民間実戦活動チーム・デジモンガーディアンズの一人目のメンバーとなったのだ。

 

 

 

 

 

 

ライザ「…」

 

場所は再び七色ヶ丘中学校の校舎前に戻る。

ライザはふと過去の自分に起きた出来事を少し振り返っていた。

 

ライザ「ゼム隊長、みんな…俺はまあそれなりには強くなってるし、少しは楽しい人生送ってるよ…けど…まだ、まだなんか心に開いた穴がぽっかりな気分だ…」

 

 

 

そしてホルスは、過去にライザに起きた出来事。

ジオン軍によってライザの家族ともいえる仲間達が皆殺された事を、

ライザ自身が初めてテツザンモンとなりその時のジオン兵達を全員殺した事を…聞いた範囲でみゆき達に伝えきった。

 

ホルス「ライザはあの時精神的にも辛かったと思います…ただ分かるのはその時のアイツの覚悟は本物だったと言う事です…」

 

みゆき「…」

れいか「そんな事が…」

ポップ「なんと残酷な…」

やよい「あんまりだよ…そんなの酷すぎるよ…」

あかね「なんやあいつ…普段ヘラヘラしとる癖にそんな事あったんか…」

キャンディ「…クル、どうしてライザの家族殺されたクル?キャンディわかんないクル、どうして戦争なんてするクル?わかんないクル!!」

ポップ「キャンディ…」

 

キャンディが出した疑問の声にポップは目を閉じ首をふりながらキャンディの肩に手をやった。

 

みゆき「ライザ君…辛かったよね…目の前で大切な人達が殺されて…私…なんて言えばいいか分からないよ…」

あかね「…あれ、なおは何処いったん?」

 

学校の校門からライザがカバンを背負い離れていく。

すると後ろからなおが大声を上げてきた。

 

なお「ライザ!!」

ライザ「…まだなんか用かよ。」

 

なお「ライザ…ごめん、私ライザの気持ち考えなくて…」

ライザ「ホルスの野郎から聞いたのか…」

なお「…うん。」

ライザ「余計な事言いやがって…もうどうでもいい事なんだよ。」

なお「どうでもいいわけないでしょ!!…私だってお父さんやお母さんに兄弟達がいるから気持ち分からなくもない…」

 

なおが悲しそうな目になる。

ライザは振り向いてそんななおを見ると自分がなぜか罪悪感に詰まれる。

 

ライザ「…あの人は本当の父親の様だったんだ、今の俺がいるものあの人が言ってくれた言葉のなんだ。」

なお「…覚悟を決めて生き延びる事…?」

ライザ「まあそんな所だ、お前~俺の為に泣いてんの?」

なお「な…何いってんの!もう!あとライザ、これからは毎日ちゃんと学校に来る事、係の仕事も勉強もキチンとやる!そして困った事はちゃんと先生や私やれいか達にも相談する!いいね!?」

ライザ「なんだよ~、いきなり母親みたいになりやがって!」

なお「覚悟を決めなきゃダメでしょ!」

ライザ「おまっ…そ、それとこれとは別なんだよ!」

 

いつものライザに戻ったようだ、

なおはそんなライザに何か気をかけてくれているようだった。

その姿を見たみゆき達も微笑ましい雰囲気となった。

 

みゆき「あっ2人共もう仲直りしてる~!」

れいか「なんだか微笑ましいですね。」

やよい「なおちゃんもしかして…」

あかね「いやいや、まさかぁ;」

ホルス「(アイツはやめた方がいいと思う…世話かかるからな…;)」

 

ライザ「んじゃダッシュ!!」

なお「ちょっとライザ、まだ話は終わってないよ!」

 

ライザは走り出し、なおはそんなライザを追いかけ始めた。

 

みゆき「そういえば…今頃つぼみちゃんやえりかちゃん達どうしてるだろう…」

 

 

みゆきがふと空を見上げて、ある2人を思い浮かべた。

みゆき達とは別で戦っているもう一組のプリキュア達の事を。

 

 

 

 

七色ヶ丘の町からは少し遠く離れた、希望ヶ花市の町。

その町にも今悪の手が迫っていた。

 

 

サソリーナ「心の花よぉ!出てきてぇー!!!」

 

少年「うわぁぁぁぁぁ!?」

 

色黒でスリムな体型の中東風の金がかった黄色の衣装をぴったりと身に纏っている、

サソリの尾のような赤褐色の髪の女によって一人の少年の胸からオリーブの花が入った様な丸い光が出現した。

 

するとその花の光は少年の持っていたモビルスーツ・ジェガンのプラモフィギュアに埋め込まれてしまう。

するとそのプラモは巨大化しデザトリアンと呼ばれる怪物と化した。

 

 

ジェガンデザトリアン「ウォォォォォ…!!」

 

モビルスーツ・ジェガンのプラモを意識した様なずんぐりむっくり姿のデザトリアンの出現により、町は大混乱となり民間人達は逃げ惑っていった。

 

サソリーナ「今回のデザトリアンはこころの大樹に大きなダメージを与えられるんじゃないかしら?」

コブラージャ「しかし随分と無愛想なデザトリアンだな。」

クモジャキー「格好なぞ目的を果たせれば関係ないぜよ、さあ徹底的に暴れてこいぜよ!」

 

サソリーナの後ろから赤く広がった髪型と赤色のダンダラ模様の白色のロングコートが特徴で常に剣を帯刀している大男のクモジャキー、

ウェーブがかかった青色のロングヘアーと青色のダンダラ模様の白い上着を羽織るのが特徴のクールなナルシストのコブラージャが現れた。

 

ジェガンデザトリアン「ウォォォォォ…!!」

 

キュアブロッサム「そうはさせません!!」

キュアマリン「うりゃぁぁぁぁ!!」

 

ドォォォォ!!

 

ジェガンデザトリアン「!?」

 

その時、桜の様な色の光と海の様な青白い光がジェガンデザトリアンの前に現れ、

桜の光はそのまま目前で道路に着地するが、青白い光はいきなりジェガンデザトリアンに先制攻撃する如く、突進して着地した。

 

キュアブロッサム「大地に咲く一輪の花!キュアブロッサム!!」

 

キュアマリン「海風に揺れる一輪の花!キュアマリン!!」

 

桃色の巨大なポニーテールが特徴。コスチュームの基本カラーはピンク色で、ピンクと白のフリルのついたミニスカートワンピースを身に纏い胸部に丈の短いリボンをつけ膝まであるロングブーツを履いているキュアブロッサム。

 

水色の左右に分かれたロングヘアーとティアラのようなリボン飾りが特徴。コスチュームの基本カラーは青色のキュアマリン。

 

デザトリアンの前に立ち上がった、もう一組のプリキュア達。

 

キュアブロッサム・キュアマリン「ハートキャッチ・プリキュア!!」

 

地球と人類の心を砂漠化しようと目論む砂漠の使徒達、

そしてそんな砂漠の使徒と戦うハートキャッチプリキュアの2人が大きく名乗り上げた。

 

サソリーナ「来たわね、プリキュア!!」

クモジャキー「今度こそ、貴様らを倒すじゃき!!スナッキー共出て来るぜよ!!」

 

砂漠の使徒幹部のサソリーナ、クモジャキー、コブラージャも戦闘態勢を取り、クモジャキーの声で三幹部達が使役する小柄な人型の雑兵のスナッキー達大量に出現した。

 

 

スナッキー達「スナッキー!!!」

 

キュアマリン「アンタ達も全然懲りてないね!」

コフレ「あのデザトリアンにされてしまった人を助け出さないとですっ!」

キュアブロッサム「あれって…モビルスーツでしょうか?」

シフレ「見てですぅ!この男の子の心の花が狩れそうですぅ!」

 

キュアブロッサムのとなりにいる小さな妖精のシフレとコフレが、

こころの花を抜かれた少年が閉じ込められた水晶体を回収。

その少年のとても辛そうに座り込んだ姿が写っていた。

 

ジェガンデザトリアン「ウォォォォ…」

キュアブロッサム「今すぐ助け出します!プリキュア・フラワーストーム!」

 

フォォォ…ドォォォ!!

 

キュアブロッサムの身体を桜の花弁の旋風が包み込み、そのままスナッキー達を押し飛ばしながら突進、デザトリアンに向かっていく。

 

スナッキー達「キーキーキー!?キー!!」

 

 

キュアマリン「りゃあああああ!マリン・シュート!!」

 

キュアマリンは反撃してくるスナッキー達を軽く避けていき、

飛び跳ねて空中帰りしながらスナッキー達に手から放つ水の塊を無数に放ち攻撃していく。

するとジェガンデザトリアンが飛び掛かり、左腕に装備されたシールドを使いキュアマリンで弾き飛ばしてしまった。

 

バシィィ!!

 

キュアマリン「わわわわわわぁ!?」

キュアブロッサム「マリン!!」

 

ビルに直撃するところをキュアブロッサムがマリンをキャッチ。

大きなダメージは受けずに済んだ。

 

キュアマリン「いやーごめんごめん!」

コフレ「油断しすぎですっ!」

キュアブロッサム「けどあのデザトリアン…いつもと違う感じがします…!」

シフレ「なんか手ごわそうですぅ…!」

 

コブラージャ「このデザトリアンを生み出した少年の心はどうやら平和を好きな様子…それでいてロボットと言う物が大好きみたいですが、侵略者に襲われたトラウマによりロボットが怖くなり心は枯れてしまったと言う…全く哀れな物です…」

 

 

キュアブロッサム「大切なモビルスーツの人形の形をしているから、いつもより動き早いデザトリアンなんですね…!」

 

ジェガンデザトリアン「ロボットは大好きなのにー!!でも侵略者のロボットに襲われて怖くなったんだー!!!」

 

ブゥゥゥゥ…ズダァァズダァァ!!

 

ジェガンデザトリアンはビームサーベルを構えていきなり町を襲い始めた。

デザトリアンはこころの花の持ち主であった人間の悩みや苦しみ、コンプレックスなどを吐露しながら破壊活動を行い始めた。

 

キュアブロッサム「大丈夫、私達が今助けます!!」

クモジャキー「そうはさせんぜよ!!」

 

キュアブロッサムとキュアマリンがデザトリアンに向かおうとした時、

飛び降りて来たクモジャキーの拳が襲い掛かってきた。

さらにサソリーナのサソリの尾の様な髪を振り回し、ムチの様にして攻撃してくる。

キュアブロッサムとキュアマリンはなんとか避けていくが、追い込まれてしまう。

 

キュアマリン「ちょっと邪魔しないでよ!!」

サソリーナ「今日こそアンタ達を倒してやるんだからぁ覚悟して頂戴っ!」

シフレ・コフレ「わわわわわっ!」

 

バシュンバシュン!!ドォォォォン!!

 

コブラージャ「何っ!?」

 

 

 

キュアブロッサムとキュアマリンがスナッキー達やサソリーナ、クモジャキー、コブラージャ、ジェガンデザトリアンに囲まれてしまった時、

3体のモビルスーツ・陸戦型ガンダムがそれぞれビームライフル、バズーカ、100mmマシンガンを構えてキュアブロッサムが戦っている場所へと駆けつけて来た。

さらに後ろから車体底部に4基のホバーユニットを備えており、MSの進軍速度に追従できる走破性を持つホバートラックがついてくる。

 

キュアブロッサム「あ、あれは…!」

キュアマリン「もしかして…連邦軍!?」

 

サンダース(陸戦型ガンダム)「隊長!あの妙な怪物は侵略者の!?」

シロー(陸戦型ガンダム)「町を破壊している以上、倒さなければならないのは変わりない…ん?」

 

駆けつけに来た陸戦型ガンダムのモビルスーツ部隊、第08MS小隊の隊長のシロー・アマダはジェガンデザトリアンの前にいるキュアブロッサムやキュアマリン達の存在に気付いた。

そしてシローは陸戦型ガンダムの外部マイクで彼女達に呼びかけた。

 

シロー(陸戦型ガンダム)「こちら第08MS小隊隊長シロー・アマダ!そこの君達、すぐにその怪物から離れるんだ!!」

キュアブロッサム「え、あの私達違います!」

キュアマリン「ちょっとー!アタシ達プリキュアはそのデザトリアンと戦ってるんだけどー!!」

 

カレン(陸戦型ガンダム)「プリキュア!?なんのことだ!」

ミケル(ホバートラック)「あの子達なんかあの怪物と戦ってる様に見えますけど…」

エレドア(ホバートラック・サブ)「ガキは下がってろ!侵略者退治は俺達軍人の出番なんだよ!」

 

スナッキー達「き、キー!?」

シロー(陸戦型ガンダム)「いくぞっ!」

陸戦型ガンダムが走って接近して来る途端、真下にいるスナッキー達はその大きさに怯み下がってしまう。

 

そしてジェガンデザトリアンに接近した陸戦型ガンダムがビームライフルを構えて攻撃態勢をとるが、その横から。

 

クモジャキー「甘いぜよ!!」

 

ドォォォォ!!

 

シロー(陸戦型ガンダム)「うわぁぁぁっ!?」

サンダース(陸戦型ガンダム)「隊長!!な、なんだあいつらは!?」

 

クモジャキーのとび蹴りがシローの陸戦型ガンダムのシールドを粉砕し動きを封じ脚を竦みさせた。

 

コブラージャ「やれやれ…醜い軍隊のお出ましとは…」

サソリーナ「でもあの中のパイロットにいい男いそうねぇん。」

 

シロー(陸戦型ガンダム)「ぐっ…あれは人間なのか!?」

クモジャキー「今度こそつぶすやるじゃき!」

キュアブロッサム「ブロッサム・おしりパンチ!」

クモジャキー「のぉっ!?」

 

キュアブロッサムのおしりパンチというヒップアタックで、

陸戦型ガンダムのコクピットに拳を叩き込もうとしたクモジャキーに仕掛け、守り抜いた。

 

キュアブロッサム「軍人さん大丈夫ですか!?」

シロー(陸戦型ガンダム)「あ…あぁすまない、だが君達は一体何者なんだ!?」

キュアマリン「アタシ達はプリキュアに決まってんじゃん!」

ミケル(ホバートラック)「だからなんなのさそれ!」

 

ジェガンデザトリアン「侵略者怖いよー…ロボットが怖いよー…」

サンダース(陸戦型ガンダム)「侵略者は貴様の方だろうがっ!!」

 

サンダースの陸戦型ガンダムが胸部に装備されたバルカン砲でジェガンデザトリアンを足止めし、すかさずビームサーベルで切り掛かろうとした。

 

キュアブロッサム「ああ!待って下さい!!」

 

ガキィィィィ!!

 

しかしジェガンデザトリアンもビームサーベルを構えてサンダースの陸戦型ガンダムとぶつかり合いになる。

最後はパワーでジェガンデザトリアンが押切り、タックルで弾き飛ばした。

 

カレン(陸戦型ガンダム)「サンダース!!こいつ!」

 

今度はカレンの陸戦型ガンダムがもう一度バズーカを構えて、照準をデザトリアンに合わせる。

しかしそこへキュアブロッサムが前に出てきた。

 

キュアブロッサム「お願いです!待ってください、そんな武器で攻撃したらデザトリアンの中のこころの花まで巻き添えになってしまいます!!」

カレン(陸戦型ガンダム)「邪魔をするんじゃない!子供がでしゃばるな!」

 

コブラージャ「さぁ、僕の美しいブロマイド受け取るがいい!!」

 

その隙を狙ったコブラージャが自らの顔写真のブロマイドを数枚の裏剣爆弾の様に投げつけてプリキュア達や第08MS小隊に攻撃を仕掛けた。

 

ドォンドォドォドォドォドォ!!!

 

エレドア(ホバートラック・サブ)「ぐわっなんだこれ!?」

サンダース(陸戦型ガンダム)「お前ら下がってろ!ここは俺達軍の戦う場所だ!」

キュアマリン「こんのぉ分からず屋ぁ!アタシ達がデザトリアンと戦うって言ってんじゃん!」

 

サソリーナ「アタシのサソリの毒…受けてごらんなさーい!!」

 

キュアマリンの隙をついたサソリーナが再びソリの尾の様な髪を振り翳しその先端の猛毒の針で突き刺すの如く、

陸戦型ガンダムの前に立つキュアマリンに襲い掛かった。

 

キュアブロッサム「マリン!」

キュアマリン「げっ!!」

シロー(陸戦型ガンダム)「あぶない!!」

 

ドスゥゥゥ!!

 

サソリーナ「当たったぁ!」

シロー(陸戦型ガンダム)「のぁっ!?」

 

キュアマリンの斜め上からとびかかったサソリーナのサソリの尻尾の髪が、

陸戦型ガンダムのコクピットのハッチを砕き操縦しているシローの元まで襲う、

その途端シロー自身はギリギリで避けシートに刺さり猛毒は免れる。

しかしそんなシローの顔を見たサソリーナは思わず笑みを浮かべた。

 

サソリーナ「はずしちゃったけど…やっぱりいい男じゃな~い!」

シロー(陸戦型ガンダム)「ぐっ…」

キュアブロッサム「軍人さん…!」

 

さらにジェガンデザトリアンの猛攻が襲い来る。

 

ジェガンデザトリアン「大人は僕達子供の事分かってないんだーみんなロボットで戦争してるんだー本当はロボットはそんな道具じゃないのにー」

 

シロー(陸戦型ガンダム)「…!?」

 

シローは今ジェガンデザトリアンの声を聞き取り思わず立ち止まった。

すると今度はキュアブロッサムとキュアマリンの事を見て思いついた事がある。

 

シロー(陸戦型ガンダム)「ミケル!ホバートラックでこの奴らにありったけの煙幕をまき散らせ!」

ミケル(ホバートラック)「隊長!?いきなりなんで!?」

シロー(陸戦型ガンダム)「言う通りにしてくれ!彼女達の話を聞きたい…!」

キュアマリン「え…」

エレドア(ホバートラック・サブ)「しゃあねぇありったけの煙幕受けやがれ!」

 

シュゥゥゥゥ…

 

クモジャキー「な、なんぜよ!?」

スナッキー達「キー!?キー!?」

サソリーナ「ちょっと何よいきなり~!?」

コブラージャ「全くもって汚い物を…僕の美しい髪に汚れがつくじゃないか!」

 

ホバートラックが前列に出てデザトリアン達の前まで急カーブしながら煙幕をまき散らした。

 

その隙をついて、シローやキュアブロッサム達は一旦後退ビルの隅へと隠れた。

シローはキュアブロッサム達の話を聞くための時間を稼いだのだ。

 

陸戦型ガンダムの首元に降りたキュアブロッサム、そのすぐ目の前のコクピットからシローが出てきた。

 

キュアブロッサム「…」

シロー(陸戦型ガンダム)「俺は地球連邦軍第08MS小隊隊長、シロー・アマダ少尉だ。プリキュア…だな、君達は何者だ?あの怪物と連中の事について聞かせてくれ。」

 

キュアマリン「い、いきなり…!?」

コフレ「ど、どうしようですっ!」

キュアブロッサム「分かりました!」

シフレ「ほ、本気ですぅ!?」

キュアブロッサム「私分かります、あの軍人さんもしかしたら私達の力になってれるかもしれません…キュアブロッサムって言います!」

キュアマリン「きゅ…キュアマリン!」

 

カレン(陸戦型ガンダム)「なんだあの子達は…子供の様だがあんな力を出すなんて…」

ミケル(ホバートラック)「そういえば何処かでNEXTって超能力で戦ってるヒーローがいるって聞いた事あるけど…関係ないのかなぁ?」

エレドア(ホバートラック・サブ)「んなの知るかよ…」

 

そしてキュアブロッサム達はシロー達に自分達プリキュアについて、あのデザトリアンについて話始めた。

 

キュアブロッサム「彼らは砂漠の使徒、地球を砂漠化して世界を支配しようとしてる人達なんです。」

シフレ「そしてプリキュアはあの砂漠の使徒と戦う伝説の戦士なんですぅ!」

サンダース(陸戦型ガンダム)「砂漠化だと?信じられん話だ…」

キュアマリン「やっぱ軍人さんって頭固いねー」

 

シロー(陸戦型ガンダム)「そうだな…たしかに軍人はそういうイメージがあるかもしれない、続けてくれ。」

キュアブロッサム「…そしてあのデザトリアンという怪物は、砂漠の使徒達が人間の中咲いている、こころの花を抜き取って物体と合体させる事によって誕生した物なんです。」

シロー(陸戦型ガンダム)「こころの花?」

コフレ「人間一人一人の心の中に必ず咲いている花ですっ、こころの花は悩みや苦しみなどの負の感情を抱えることで萎れていくんですっ!砂漠の使徒は外の中のこころの花をふき取り、負の感情を利用してこころの花をデザトリアン変えていくんですっ、そのこころの花はデザトリアンが暴れれば暴れると程次第に枯れていくんですっ!」

 

エレドア(ホバートラック・サブ)「で、それが枯れたらその人間はどうなっちまうんだよ?」

シフレ「花を奪われた人間はこの水晶玉の中で苦しんで、花が完全に枯死した場合は永遠に水晶球の中で眠り続けることになるんですぅ。」

カレン(陸戦型ガンダム)「なんだって…!?」

シロー(陸戦型ガンダム)「そうか…元に戻す方法はないのか?」

キュアブロッサム「わたしとキュアマリンの持つプリキュアの力でデザトリアンの浄化すれば…、取り返したこころの花のクリスタルを水晶球に当てることで、花を奪われた人は復活できます!」

 

キュアブロッサム達は自分達にその力があるとシロー達にづけた。

そしてシローの答えは。同時に砂漠の使徒達が煙幕から出てきた様子が伺えた。

 

ドォォォォ…

 

シロー(陸戦型ガンダム)「…分かった、ならば俺達は全力で君達の援護にまわる!」

サンダース(陸戦型ガンダム)「隊長、本気ですか!?」

 

シロー(陸戦型ガンダム)「彼女達の力は本物であるのはみんなの見ただろう、そのデザトリアンにされた民間人を救う為にも、俺達大人が動かないでどうするんだ…!」

ミケル(ホバートラック)「隊長…」

キュアブロッサム「軍人さん…」

キュアマリン「なんだぁ話せば分かるんじゃん…!」

シロー(陸戦型ガンダム)「だがこれだけは約束してくれ!…絶対に死ぬな!!以上!!!」

 

キュアブロッサム「…はい!!」

 

シローの掛け声にブロッサムは思わず敬礼して答えた。

そして全員はすぐさまデザトリアン達の前に出た。

 

カレン(陸戦型ガンダム)「カレン・ジョシュア曹長だ。」

サンダース(陸戦型ガンダム)「テリー・サンダースJr.軍曹、よろしく頼む…!」

ミケル(ホバートラック)「ミケル・ニノリッチ伍長、一応操縦要員…!」

エレドア(ホバートラック・サブ)「エレドア・マシス伍長、索敵担当…!」

 

キュアマリン「よーしっ、みんなよろしくぅ!!」

 

シロー(陸戦型ガンダム)「これより彼女達の援護に入る!」

カレン(陸戦型ガンダム)「了解!!」

キュアブロッサム、キュアマリン「はぁぁぁぁぁ!!」

 

クモジャキー「あいつらさっきと様子が違うぜよ!!?」

 

キュアブロッサムとキュアマリンが正面から砂漠の使徒達に向かって走っていく。

その後方からサンダースとカレンの陸戦型ガンダムが大型キャノン砲、180mmキャノンを構えその砲撃でブロッサムとマリンの前に立ちふさがるスナッキー達を一掃していく。

 

ドォォォ!!ドォォォォ!!

 

スナッキー達「キ~キ~キ~!?」

 

サソリーナ「いきなりぶっ放すのぉ!?」

 

ジェガンデザトリアン「うー…」

 

ジェガンデザトリアンが前に出た、

その同時にブロッサムとマリンはすかさずキックをしかけ次にテザトリアンの周囲で飛び回り翻弄した。

 

コブラージャ「なめたマネを!!」

ミケル(ホバートラック)「このぉぉぉぉ!!!」

 

今度はホバートラックが突っ込み、コブラージャの足止めをする。

すると次にクモジャキーがホバートラックを片手で受け止めて来た。

 

クモジャキー「温いぜよ!」

エレドア(ホバートラック・サブ)「なんだとっ!?」

 

シロー(陸戦型ガンダム)「させるかぁぁぁ!!」

 

陸戦型ガンダムの胸部のマルチランチャーからクモジャキー達に対する閃光弾で怯ませた。

 

サソリーナ「キャア!?」

ジェガンデザトリアン「ロボットなんてー」

 

ジェガンデザトリアンが照準も合わせずビームライフルを構え、やみくもに撃って来た。

 

キュアマリン「うわっ!?」

 

そのビームは後方にいるカレンの陸戦型ガンダムの頭部に命中し頭部が大破してしまった。

 

カレン(陸戦型ガンダム)「うわぁっ!ぐっ…」

 

キュアブロッサム「カレンさん!!」

カレン(陸戦型ガンダム)「構うな!!いけ!」

 

ジェガンデザトリアン「うー!!」

 

さらにジェガンデザトリアンが拳で隙をついたブロッサム達に叩き込もうとした。

そこへシローの陸戦型ガンダムがタックルを仕掛けてくる。

 

シロー(陸戦型ガンダム)「うぉぉぉぉぉっ!!」

キュアマリン「軍人さん!」

 

サソリーナ「あんた達ぃ…」

 

サソリーナが再びサソリの尾の髪を振り翳した時、

今度はサンダース機の陸戦型ガンダムが100mmマシンガンで威嚇射撃を着掛けた。

 

ダダダダダダダダ!!

 

サンダース(陸戦型ガンダム)「やらせるかぁぁぁ!!」

サソリーナ「ちょっとぉ!女性にそんな武器使う普通!?」

 

ジェガンデザトリアン「あー」

 

バシィバシィバシィ!!

 

タックルしかけて来たシローの陸戦型ガンダムを捕えたジェガンデザトリアンは何度も連続で殴り掛かった。

たちまちシローの陸戦型ガンダムは頭部やボディの損傷が激しくなり、

ボロボロになってしまう。

 

キュアブロッサム「シローさん!!」

シロー(陸戦型ガンダム)「ぐっ…」

ジェガンデザトリアン「戦争なんてーロボットは戦争の道具じゃないのにー侵略者なんてやだー大人はみんな子どもの事なんて考えてないんだー」

 

ジェガンデザトリアンは元の人間である少年の心のコンプレックスをしゃべりだした。

それを聞いたシローの陸戦型ガンダムはジェガンデザトリアンの腕に掴みかかった。

 

シロー(陸戦型ガンダム)「たしかに俺達の使うモビルスーツは元々戦争の為に作られた兵器かもしれない…君はきっと人を守る優しいロボットが大好きだったんだろうな…だがそんな兵器を作り上げた人間の大人と世界を襲う侵略者が君の様な子供に恐怖を与えてしまった…これは俺達大人の責任だ…!」

キュアマリン「…」

 

シロー(陸戦型ガンダム)「だけど聞いて欲しい!!次は必ず守る!俺達に出来る事は…これ以上君の様な子供を増やさない為にもこれからも戦っていく!…今の君には大人の言い訳にしか聞こえないかも知れない…それでもこれだけは約束する!戦いが終わった時、その時は必ず俺達大人がロボットを優しい存在にして見せる!!」

 

ジェガンデザトリアン「…」

 

シローの必死の声を聞いたジェガンデザトリアンの動きが鈍くなってきた。

 

シロー(陸戦型ガンダム)「今だ、2人共!チャンスはこれだけだ!」

キュアブロッサム、キュアマリン「…はい!集まれ!花のパワー!!」

 

キュアブロッサムとキュアマリンがプリキュアが必殺技を使用するために召喚するタクト型のアイテム・フラワータクトを胸に着けたエンブレムから取り出した。

 

キュアブロッサム「花よ輝け!プリキュア・ピンクフォルテウェーブ!!」

キュアマリン「花よ煌めけ!プリキュア・ブルーフォルテウェーブ!!」

 

キュアブロッサムがブロッサムタクトから放つ必殺技・プリキュア・ピンクフォルテウェーブ。

キュアマリンがマリンタクトから放つ、プリキュア・ブルーフォルテウェーブが同時に放たれた。

ピンクの花と水色の花の形の形をしたエネルギー弾を飛ばし、2人がタクトの中心にあるクリスタルドームを回転させることで力を送り込む。

 

キュアブロッサム・キュアマリン「はぁぁぁぁぁぁ…!ハートキャッチ!!」

 

デザトリアン「ポワポワポワ~…」

 

ふたつのエネルギーを送り込まれたデザトリアンの浄化していった。

そしてその中から奪われた少年のこころの花が現れて、キュアブロッサムの元へ戻っていく。

 

コブラージャ「くっ…」

サンダース(陸戦型ガンダム)「どうする、これ以上の戦闘は無意味だと思うぞ?」

クモジャキー「引き上げるぜよ…」

サソリーナ「キィーッ!アンタ達覚えてらっしゃい!!」

 

そして砂漠の使徒幹部達やスナッキー達は姿を消し、撤退していく。

その後、シフレがこころの花を少年が閉じ込められた水晶体に当て元に戻した。

 

 

 

 

 

戦いが終わり、シローはジェガンのプラモを持ったその少年を抱きかかえていた。

 

カレン「気を失ってるだけの様です。」

シロー「さあ、早くこの子を保護者の元へ返さないとな。」

 

キュアブロッサム「シローさん…第08MS小隊の皆さん!本当にありがとうございました!!」

キュアマリン「うおっ;…あ、ありがとうございました!」

 

2人が深々とシロー達に一礼した。

サンダース「お前達はこれからもあの連中と戦っていくのか?」

シフレ「こころの大樹を元に戻すまでプリキュアの戦いは終わらないですぅ!」

コフレ「この子のこころの花はオリーブ、平和と安らぎですっ!」

シロー「平和と安らぎ…俺達もこの子の為に頑張らないとないとな…!」

 

少年「うぅん…プリキュア…軍人さん…ありがとう…」

 

少年はまだ目覚めてなかったが何か夢でも見てるのか声がもれていた。

 

キュアマリン「けどおじさんは怖そうな顔してるけど結構優しんだねっ!」

サンダース「余計なお世話だ…」

ミケル「ククク…」

エレドア「プっ…おい聞こえるぜぇ…」

 

シロー「俺達はここで引き上げる、プリキュア、頑張れよ!」

キュアブロッサム「皆さんもどうかお元気で…」

 

シローは笑顔でプリキュア達と別れ、

機体がボロボロになった陸戦型ガンダム3機とホバートラックは帰還していった。

 

その同時にキュアブロッサムは元の花咲つぼみと言う少女に、

キュアマリンは来海えりかと言う少女に戻り、変身を解除した。

 

えりか「最初軍人さんって分からず屋だと思ってたけど…あの人達凄いいい人達だったね。」

つぼみ「私…あの人達やシローさんならもしかしたらあの男の子に約束した未来作れると思います!」

シフレ「シローさんの中のこころの花、分ったですぅ!」

コフレ「ゼニアオイ、信念と説得、母の愛ですっ!」

 

みゆき達と別で戦っているもう一組のプリキュアチーム、ハートキャッチプリキュア。

妖精たちを生み出した存在とされるこころの大樹と呼ばれる大きな木の島、

世界中の上空を彷徨っているらしく、人間一人ひとりが持つ「こころの花」の源でもあり、大樹が枯れると全ての人の心が消えてしまう。

その大樹を守る為、つぼみとえりかはこれからも戦っていくであろう。

 

 

 

そしてもう一つ、世界の何処かの海を彷徨っている不気味な島バードス島。

そこはあのDr.ヘルが率いる機械獣軍団の本拠地であった。

 

あしゅら男爵「申し訳ありません、Dr.ヘル!!次こそは必ず兜甲児の息の根を…!」

Dr.ヘル「あしゅら男爵…貴様のその言葉は今回で何度目だ?」

あしゅら男爵「はっ…こ、これで20回目で御座います…」

Dr.ヘル「このおおバカ者がぁぁぁぁぁぁぁ!!!お前の間抜け加減のせいで一体何体の機械獣が犠牲になったと思っている!?」

 

バードス島の広間の玉座の前に座る、白い髭の男があしゅら男爵に怒鳴りつける。

彼こそが世界征服を企む悪の天才科学者Dr.ヘルだ。

 

ブロッケン伯爵「あしゅらめ、いい気味だな。」

Dr.ヘル「ブロッケン伯爵…そういう貴様もこの間アメリカ方面のシュテルンヒルドで虎だのうさぎだとの言ったヒーロー連中にコテンパンにやられたそうではないか…」

ブロッケン伯爵「あ、そ、それは…あいつらの持つNEXTとかと言う超能力が非常に厄介でして…!」

Dr.ヘル「どいつもこいつも全く戦果が上げてないではないかぁぁぁ!!」

あしゅら男爵、ブロッケン伯爵「ひぃぃぃぃ!!」

 

あしゅら男爵の隣にいる首と将校の様な格好の導体が分離して、首だけが宙に浮いているブロッケン伯爵。

彼も今Dr.ヘルの説教を受けていた。

 

そこへ一人のピエロの格好した男とバットエンド王国のウルフルン、アカオーニ、マジョリーナが現れたのだ。

 

ジョーカー「お困りのようですね…Dr.ヘル。」

Dr.ヘル「む…何者だ?」

あしゅら男爵「き、貴様らは!!」

ウルフルン「またテメーに会うとはな、男女。」

 

Dr.ヘルが訪ねるとピエロの男である、バットエンド王国のジョーカーが不気味な笑みで挨拶をした。

 

ジョーカー「申し遅れました私、バットエンド王国のジョーカーと申します、まあ中間管理職というところでしょうか。」

ブロッケン伯爵「そのバットエンド王国が我々に何の用だ!?」

 

ジョーカー「いえいえそれほど難しい話ではありません、単刀直入に言えば…Dr.ヘル様と我々バットエンド王国、一時提携を結ぶのいかがでしょうか?」

 

ジョーカーがDr.ヘルに手を組んで欲しいと申し入れた。

あしゅらとブロッケンはその事に驚愕する。

 

あしゅら男爵「Dr.ヘル!この様な連中と手を組む等と!」

ブロッケン伯爵「こんな全身毛だらけの犬とバカ鬼と胡散臭い魔女等と一緒に戦うなどと!」

ウルフルン「毛だらけの犬ってなんだよ、狼だっ!!」

アカオーニ「バカ鬼とは失礼オニ!!」

マジョリーナ「半分男女と首チョンパの奴に言われたくないだわさ!!」

 

Dr.ヘル「話を聞こうではないか、ジョーカー。」

ジョーカー「私、この間のウルフルンさん達とあしゅら男爵様の突然ながらも手を組んで共にプリキュアやマジンガー達を苦しめた事を見て思ったのです。世界の支配を目論む者通し、ここは我々も一時共同戦線を張って見るのはいかがかと…フフフ。」

 

ジョーカーが詳しく説明し、それを聞いたDr.ヘルは。

 

Dr.ヘル「…面白い、貴公の提案受け入れようではないか!」

ジョーカー「ハッありがどうございます!Dr.ヘル様の機械獣と我らのアカンベェが手を組めばもはや世界は支配したも同然です!」

 

あしゅら男爵「ど、Dr.ヘル…」

ウルフルン「気は進まないが、仕方ねぇ…」

ブロッケン伯爵「ふん、こんな連中等と…」

 

ジョーカー「(悪の科学者と呼ばれるDr.ヘルもこんな作戦を受け入れるとは少々単純の様ですね…まあ人間共を恐怖に陥れてくれるだけでも効率良くバットエナジーを集められそうですからねぇ…)」

Dr.ヘル「(ふん、こやつ等どの様な実力か知らんが我等の世界征服の役に立つなら徹底的に利用されてもらうまでだ…!)」

 

バットエンド王国と機械獣軍団、この2つの勢力が手を組む事によって今後の戦いは大きく変化していくのであった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第5話 完。

 

第6話 マカロンではなく言葉をぶつけて下さい に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ第6話マカロンではなく言葉でぶつけて

第6話・マカロンではなく言葉をぶつけて下さい■この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってますがこれはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。■マト達に長い旅になると告げた徹平とユーキ、そしてそれに納得のいかない者が一人。同時に極東基地に配備されたパーソナルトルーパーに思わぬ目論みが!?そんな中侵略者襲来、果たしてどうなる!?


時は正午にさしかかる。

徹平やユーキにマト達やワッ太達の住む街の郊外の丘の隣に立つ、

地球連邦軍第79極東基地、外の輸送機から2体の大型戦闘機と思わせる白を基調とした

機体が格納庫へ搬入されてきた。

 

 

 

 

地球連邦軍第79極東基地・格納庫。

 

高次「すまないな、お前に戦闘訓練のコーチを無理言ってもらって。」

ギャリー「構いません、自分も彼の事放っておけなくなったんで…。」

高次「徹平の様子はどうだ?ここ数日で大分戦い方が上達してる様だが。」

ギャリー「あの子達チームの連携戦も中々上達してます、この間も魔…いやちょっとアクシデントもありましたけど訓練の甲斐あって無事に解決しましたし…」

高次「そうか、後は身の守り、生き延び方だな…」

ギャリー「ユーキは冷静な判断が出来るけど、あの子ったら時々無茶する事もあるのよねぇ…おっとと、だからそれも教えないと…。」

高次「徹平の奴は一度決めると止まらない部分があって、時々溜め込む癖もある。出来ればその辺りも見てやってはくれんか?」

 

ギャリーで徹平達に戦闘訓練のコーチをしているのは徹平の父・高次の計らいでもあった。

彼は息子が戦いに出る聞いた後、生きて帰って欲しい願いで徹平と親しかった部下のギャリーにそれをお願いしていたのだ。

 

ギャリー「分かりました!そういえば…これってモビルスーツかしら?リ・ガズィとかとはなんか違う気がするけど…」

高次「違うな。コイツはマオ・インダストリー社が連邦軍の委託を受け独自に開発したパーソナルトルーパー、その試作機の一種である可変型のビルドラプターだ。」

 

この基地でパイロットを務めているギャリーがビルドラプター2体の前でその機体を見渡す。

そんなギャリーの横から、この基地で整備員を務める徹平の父・高次が答えて来た。

 

ギャリー「パーソナルトルーパー?」

高次「アナハイムエレクトロニクス社で開発されている様なモビルスーツとはまた違ったロボットのシリーズだな。しかし驚くのは1年前に連邦軍がマオ社に委託したんだがその1年と言う速さで初のパーソナルトルーパー・ゲシュペンストを開発したというから驚きだ。」

ギャリー「1年でぇ!?ちょっとそれ大丈夫なのかしら…あ、いや違う違う、大丈夫なんですか?」

高次「しかし実際のテストでは地上・宇宙共に対応した性能が高評価を受けている。ただ一番の課題は大気圏内においての飛行能力だ。空戦はジャンプや短時間の滑空といった限定的なものぐらいだ。」

ギャリー「そこはモビルスーツと同じなのね、ギガノスのメタルアーマーは飛行可能な戦力が多いみたいだけど…じゃなくて同じなんですか。」

高次「そんでもって連邦軍の主戦力をかけて今マオ社とアナハイム社である意味ロボット開発での対立も起きている、噂で聞くとギガノスに対抗して連邦はオリジナルのメタルアーマーも開発してると言う事だ。」

ギャリー「段々ややこしくなって来たわねぇ…」

高次「惑星Ziから導入されたゾイドに関してはパワーと特化した反応率はモビルスーツより上だがまだそう多く普及されていないからな。」

ギャリー「実際の生き物と同じで獣型のゾイドは野性的感覚が人型兵器よりも優れてるって事なのね!あ、いや…」

高次「ギャリー…別に自分の好きな口調で構わんぞ。」

 

高次はギャリーがオネェ口調だと知ってした様だ、ギャリー本人は階級差もあるこの仕事内では自分の口調にはなるべく気を付けているようだが。

 

ギャリー「おそれいりました…それはおいといて、このビルドラプターはパーソナルトルーパーじゃ初めて…」

高次「ああ、地上型のゲシュペンストで残した課題をクリアしたのが、この可変機能を搭載したビルドラプターだ。」

ギャリー「で、それがこの基地に搬入されたのは…」

キョウスケ「この基地でその機体調整のテストが行われるという事になりますね。」

ギャリー「ってアンタだれよ!?」

キョウスケ「申し遅れました、自分は今日この基地に配属されたキョウスケ・ナンブ曹長です。このビルドラプターのテストパイロットも務めております。」

 

ギャリーの隣に現れた男、キョウスケ・ナンブ。

この極東基地に配属されたパイロットだ。

 

ギャリー「あら、アタシと同じ階級じゃない。ギャリーよ、よろしく。」

キョウスケ「それなら遠慮はいらないか…こちらこそ、ギャリー。」

 

ギャリーとキョウスケが握手を交わした。

 

高次「しかし来て早々テストとは大変だな。」

キョウスケ「命令と言われればやるまでです。そこに命を懸ける事も異論はありません。」

ギャリー「結構真面目なのねぇ…」

高次「言い忘れたがギャリー、もう一機のビルドラプターにはお前が乗る事になってるぞ。」

 

ギャリー「早く言って下さいよ!ちょっとアタシ、パーソナルトルーパーなんて初めて乗るんだけど…」

高次「心配はない、コイツのマニュアル全て頭に叩き込んどけば基本的な動作はバッチリだ。」

 

ギャリーは自分の乗ると聞いて思わず表情が変わってしまう。

高次はそう言ってギャリーにパーソナルトルーパーの操縦マニュアル、ビルドラプターの資料等を手渡した。

 

ギャリー「…これ覚えられるかしら?」

キョウスケ「俺も手伝おうかギャリー。」

ギャリー「助かるわ~。」

 

ギャリーはこの後キョウスケと共にテスト操縦に向けてパーソナルトルーパー・ビルドラプターの操縦の予習に励んだ。

 

 

高次「さて、あいつらの為にビルドラプターの整備せんとな!いくぞお前等!」

コブリモン「はい!」

ハヌモン「了解!」

 

高次達整備班はビルドラプター2機のメンテナンス作業を開始した。

そんな彼らの様子を監視カメラで指令室から、

この基地の指揮官であるハンス・ウィーパー中佐が何か不満そうな顔で眺めていた。

 

ハンス「月美中尉…ギャリー曹長、そしてキョウスケ・ナンブか…どうもこの基地の連中は気に入らん。まあいい…あの機体は三輪長官から欠陥機を押し付けられたのだからな、マオ社に負い目を作る絶好の機会…アナハイム社で開発されている核弾頭搭載型の試作機の正式搬入を優位に進める為、まずあの2人には生贄となってもらわんとな…ククク…」

 

ハンスは何か不敵な笑みを浮かべ指令室からギャリー達の様子を眺めていた。

 

 

 

 

 

同じ頃。

徹平達やマト達が通う学校、給食時間であった。

この時間、主にグループ事に机を並べて会話をしながら食べてるのが主流で、

マト、ヨミ、カガリ、ユウは4人机合わせており、その隣で徹平とオルタンスが机を並べていた。

 

オルタンス「徹平様や天馬様はここ最近訓練でお忙しいのですか?」

徹平「しかも毎日放課後だからね、甲児兄ちゃん達や正太郎君も一緒でチーム連携の訓練もしてるんだ。」

オルタンス「甲児兄ちゃんとは…兜様の事ですか?」

徹平「いやぁ一緒に訓練してる内に甲児兄ちゃんとはいろいろ気が合っていつの間にか…」

オルタンス「とても仲がよろしいのですね、それにしても…魔法少女と言うのは…」

徹平「あれは不思議だったよ…以前会ったプリキュアの人達とはイメージが大分違う感じがしたし…」

オルタンス「では徹平様方はまた不思議な体験をなされたのですね。」

徹平「突然光に引き込まれたかと思ったら、なんか凄い不気味な病院みたいな場所でさらにはお菓子な魔女と戦ったり…ん、お菓子?おかしなお菓子…俺今上手い事言ったかな?」

オルタンス「え…そ、そうでしょうか?(洒落と言う物でしょうか…)」

徹平「けどあの後ルキアさん、何か変だったんだよな…もう一人の魔法少女みたいな子見るなりグルンガスト弐式でそのまま飛んでいったりして、あの後戻って来たみたいだけど。」

オルタンス「…(もう一人の魔法少女…まさか?)」

徹平「オルちゃん?」

オルタンス「いえ…別に。」

 

制服姿のオルタンスはパンを両手に持ちながら魔法少女の話を聞いた時、

何かに反応する様な表情を見せた。

徹平は一瞬キョトンとするがそのままシチューの飲みながら、2人は楽しく会話を続けてた。

その様子に何か不満そうにイラッとして顔で見ている者が一人いる事も知らず。

 

カガリ「…」

 

徹平「さて、今日の砂漠ディッシュは、月光町の名産品とされる月光プリン!一度食べて見たかったんだよね!」

 

にやけた徹平は月光プリンを開封しスプーンを入れようとした時だった。

 

バシッ!

 

徹平「えっ?」

カガリ「…。」

オルタンス「か、カガリ様?」

 

徹平とオルタンスの会話の間に突如自分の席から立ってカガリがスプーン持って乱入。

いきなり徹平の持った月光プリンを取り上げたのだ。

 

ヨミ「か、カガリ何してるの!?」

カガリ「…グッ…はむっ!」

徹平「あっ!ちょっと俺の月光プリン!」

カガリ「…!」

徹平「あの、今それ俺が食おうとしてたんだけど…返して?」

カガリ「やだ。」

徹平「ダメ?」

カガリ「ダメ。」

徹平「たのみますぅよ~、そのプリン返してもらわないと今日の訓練やっていけないのでございますのぉ~!!お願いですよぉカガリ様ぁ~!」

 

徹平は土下座する勢いで必死にカガリから月光プリンを返してもらおうと説得を心見るが、

カガリは徹平の食べるはずだった月光プリンを持っていたスプーンで平らげてしまった。

 

マト「ちょっとカガリ!?」

カガリ「うっせー…」

徹平「な、何がうっせーだよ…俺のプリン月光プリン!食べるともしかしたら脳みそが月までたぶん吹っ飛ぶかも知れない月光プリンなんで食べたモゴォッ!?」

 

徹平は反論するがその口はいきなりカガリからのぐちゃぐちゃ色したマカロンを押し込まれてふさがれてしまった。

 

カガリ「ぐちゃぐちゃ色のマカロン、お前はそれ食ってろ。」

徹平「モグモグ…もう怒ったよ、俺もう怒ったよ!御天と様は許してもふんどしの神様は絶対許してくれないよ!!」

ユウ「…ふんどしの神様…;?」

マト「マカロンは何気に食うんだ…。」

オルタンス「あ、あの…;」

 

カガリ「うっせぇぇぇぇぇ!!」

 

ドッ!!

 

徹平「おわっ!?」

ディグモン先生「おい、何を騒いでるんだ!?」

 

カガリが徹平を突き飛ばした途端、教室内はやや騒ぎとなり教卓で給食を食べていたディグモン先生が駆けつけて問題を止めに入った。

 

その放課後。

学校の帰り道の河原にて。

徹平達が河原の道を歩いていた。

なおこの河原は高次やギャリーのいる連邦軍第79極東基地前や、みゆき達の住む隣町の七色ヶ丘の町と繋がっている。

 

徹平「それから結局俺まで怒られた…」

ユーキ「それは大変だったね、けど徹平君ももう少し彼女の気持ちを理解して上げてもいいんじゃないのかな?」

徹平「理解って…毎日変な嫌がらせ受けて、今日はプリン取られた上でどうしろと…?」

マト「まあ今日はちょっとやりすぎかもしれないけどねぇ。」

 

カガリ「…」

ヨミ「カガリ…そういえば徹平君にあの時の事、ちゃんとお礼言った?」

カガリ「まだ。」

ヨミ「言い出せないのは分かるけど…そこはちゃんと言わなきゃ、ね?」

カガリ「…」

ユウ「やっぱりちゃんと言わないと伝わらないと思うよ?」

 

オルタンス「私何かよくない事してしまったのでしょうか…?」

ヴィオレット「そんな事ありません、オルタンスが気にする事ないですよ?」

 

徹平やマト達、それにユーキやヴィオレットに、

マトとユウの所属するバスケ部の一年先輩である小幡アラタの姿もある。

 

アラタ「ふっふ~ん、月美!こうなるとお前の将来明るいかも知れないんだぞ?」

ヴィオレット「と、申しますと…?」

徹平「一体何処が…ちょっと分からないかも。」

アラタ「なんで?」

ユーキ「そういえばみんなにはまだ言ってなかったね、僕達これから…」

 

徹平とユーキがマト達の前で自分達のデジヴァイス・Dドラグーンを出して打ち明けようとした時。

徹平達の前に河原からマジンガーZ、アフロダイA、ボスボロット、

上空から鉄人28号、Gホークが着地と同時にグルンガスト弐式に変形してやって来たのだ。

 

 

甲児(マジンガーZ)「よお徹平、ユーキ!!」

徹平「甲児兄ちゃん!?」

ユーキ「どうしてここに?」

弓さやか(アフロダイA)「今日もこれからみんなで訓練に行こうと思ってね、私達の方から迎えに来たの。」

 

マト「ま、マジンガーZ!?」

アラタ「こんな所にスーパーロボットが!?あっちは変形したし!」

ユウ「…時代錯誤…」

 

甲児達が降りて来て、徹平達と合流する。

マト達はいきなりのスーパーロボット達の登場に動揺を隠せない。

すると甲児はふとマト達に目を向けた。

 

甲児「ん、君達はたしかこの間の…」

ヨミ「あの、兜甲児さんですね?この間は本当にありがとうございます!」

甲児「気にすんなよ、お礼なんて照れくさいからさっ。」

カガリ「…。」

 

ヨミはこの間、この街を襲った闇軍団を倒して危機を救ってくれた事を改めて甲児にお礼を述べた。

カガリはそのヨミの姿を見て顔を少し下に下げた。

そしてマトが携帯でマジンガーZを撮ろうとしている。

 

マト「ねえねえ、せっかくだしマジンガーZや他のスーパーロボット達写真に撮っていい!?」

甲児「お、いいぜ!ジャンジャン撮ってくれよ!」

弓さやか「もう甲児君たらっ調子に乗って…」

 

ルキア「グルンガスト弐式は少し困るかも…」

ヴィオレット「ルキア様、調子はいかがですか?」

ルキア「うん…あれから甲児さんやさやかさん達の助けもあってグルンガスト弐式の性能、最初の時よりも引き出せる様になったよ。」

オルタンス「ルキア様、まるでグルンガスト弐式と心が繋がっている様ですわ。」

ルキア「なんとなくだけどね。僕には分かるんだ。」

ユウ「2人の知り合い?」

ルキア「うん、よろしく!」

ユウ「こちらこそ!」

ルキアは、オルタンスとヴィオレットと話込みながらグルンガスト弐式を見渡た。

そして今度は正太郎がマトに話しかけてくる。

 

正太郎「黒衣マトさんですよね?」

マト「そうだけど…なんで私の事知ってるの?」

正太郎「僕は金田正太郎って言います。実はマトさんの弟のヒロ君や竹尾ゼネラルカンパニーのワッ太と同じクラスなんです。」

マト「うそぉっ家のヒロやあのワッ太と!?」

徹平「そういえば俺とマトやユウも去年まで緑ヶ丘小学校だったの忘れてた…。ん?あれユウってたしか最近…はて?」

マト「じゃあ君もワッ太と同じくスーパーロボットに…?」

正太郎「いえ、僕の場合はこのVコンであの鉄人28号を動かして戦っています。」

鉄人28号「…」

マト「すごーいそのリモコンで!?…じゃあ私にもやらせてよぉ!!」

正太郎「え…そ、それは困ります!」

アラタ「なんだよ~少しくらいやらせてもいいじゃん!」

 

マトとアラタが河原に立つ鉄人28号を姿を見た後目を光らせ、

正太郎の持っているトランク型のコントローラーVコンを手に取ろうとするが、正太郎は困り顔で後ずさりする。

そこからボスが割り込んで来た。

 

ボス「ちょいとちょいと、誰か大切な誰かを忘れていませんかってんだっ!」

徹平「ボスボロット…?」

ボス「そうよ、マジンガーや鉄人にも負けない強さを秘めたスーパーロボットがここにいるじゃないのさ!!」

 

ボス、ヌケ、ムチャの三人が胸を張ってボスボロットの存在を知らしようとしたが。

マト達はボロットのいかにも間抜けそうな姿を見ていい顔はしなかった。

 

マト「え~あのポンコツみたいなのが?」

アラタ「な~んか間抜けそうだな~」

ヨミ「そ、それはちょっと可愛そうだよ!」

ボス「ヒドイ!あんまりだわよん!」

ムチャ「ボス~…」

ヌケ「やっぱりボロットの魅力伝えるなんて無理ですよ~」

ボス「んもう!何よもうっ!」

オルタンス「…そういえばボロットって何で出来てるのですか?」

ボス「えーとな、洗濯機に冷蔵庫に掃除機だろ、あと鉄板貼り付けてOKだわさ。」

ヴィオレット「…???」

アラタ「…は?」

 

マト達はボロットの素材を聞いた途端にどうしてそれで動けるのかと頭が混乱してしまいそうだった。

 

ユーキ「けどあの時はボロットのお蔭でマミ君も助かった訳だし。」

ボス「ユーキ~お前は分かってくれるのねぇん!」

 

 

徹平「そういえば甲児兄ちゃん、今日の訓練って…。」

甲児「ああ、その事なんだけど今日ギャリーさんが試作機のテストがあるから今日は付き合えないって連絡来たからさ。俺達だけでやろうかって迎えに来たんだ。」

正太郎「出発の日も近いですからね。」

マト「出発って?」

ユウ「最近徹平君とユーキ先輩、学校終わったらすぐ帰っちゃうみたいだけど…」

徹平「その事なんだけど俺達、しばらく学校これなくなるから。」

カガリ「え?」

 

徹平とユーキはマト達に自分達がデジモンガーディアンズの一員になった事、

そしてスーパーロボットチーム等と共にアメリカ、アジア方面にて侵略者退治の特別隊に参加する事、当分帰って来れない可能性を伝え、

その内容を知ったマト達は思わず顔色を変えていく。

 

ヨミ「じゃあ2人共…」

ユーキ「そう、早い話戦いに行くって事。」

徹平「俺もユーキ先輩もこのデジヴァイスとDSCのお蔭でもう普通の生活には戻れなくなったからさ、まともに学校いけなくなるかもしれないんだ。」

カガリ「…!」

マト「けど侵略者退治なんて軍がすればいい事じゃん!どうして2人がいきなきゃいけない訳!?」

弓さやか「気持ちは分かるわ、けど連邦軍のゼンガー司令官が言うには私達民間のスーパーロボットのパイロットや徹平君やユーキ君の民間チームの力も必要になっているの。」

正太郎「連邦軍は今世界各国の侵略者達に対する迎撃で精一杯でパイロットも人手不足に陥ってんです。」

 

マト「訳分かんない…」

オルタンス「あの、その事なんですが私とヴィオレットも…」

ヴィオレット「お二人やルキア様のお手伝いについて行くことにしました。」

ヨミ「2人も!?」

 

カガリ「…なんで…!?」

 

さらにオルタンスとヴィオレットの2人まで徹平達に同行すると言う事でさらに驚きを隠せないマト達。

また違った形でカガリが反応し徹平の方に振り向いた。

 

 

アラタ「なんだよこの急展開は…」

ユウ「けど徹平君達が決めた事なら、私達に止める権利はないよ…。」

ユーキ「ありがとうユウ君。僕達はこの世界や脅かす侵略者達を倒す為に行く。」

徹平「必ず帰ってくるからさ、それまでみんな待っててほしいんだ。」

 

 

マト「…そうだよね、この世界を守る為に戦うって…それって私達じゃ出来ない事をしようとしているんだよね。」

ヨミ「だから2人共必ず生きて帰って来てね!」

徹平「分かった…!」

 

アラタ「て、事はみんなしばらく学校休むって事か…そういえばウチのクラスでも今2人ほどなんか諸事情でちょくちょく休んでるのがいるっけ。」

正太郎「やっぱり徹平さんとユーキさんも大変だな…。」

甲児「俺も出発までに一度学校で花村や里中達に顔出しておいた方がいいな。」

ボス「モロ金に会うのは尺だけどよぉ。」

 

マト達もやっと理解してくれた様だ、

だが一人だけどうしても突然の事で感情を抑えられない者が出てきた。

 

 

カガリ「…行くってどういうことだよ…」

徹平「…え?」

 

カガリが声をだしながら徹平の元へ歩み寄る。

 

カガリ「何勝手に来なくなるとか言ってんだよ!お前このままもし…もし帰って来なかったらどうするんだよ!!」

 

カガリが感情的になりながら徹平の首元を両手で掴みかかって来る。

 

徹平「うわ、またいきなりっ…!?」

ヨミ「ちょっとカガリ…!?」

カガリ「ふざけんなぁ!!お前っ!お前のせいで、お前のせいでカガリの頭の中無茶苦茶になってんだよ!!それなのに勝手にカガリの前からいなくなるとかほざくんじゃねぇぇぇ!!」

徹平「うがっ…ぐ、カガリ…首…!!」

甲児「お、おい落ち着けって!!」

ユーキ「カガリ君!」

マト「カガリ!」

 

カガリ「うっせぇうっせぇうっせぇぇぇぇぇぇ!!」

 

徹平「うわぁっ!!?」

 

カガリは徹平をそのまま地面に押し倒し叩き付けた。

そして徹平のポケットから露出したデジヴァイスを見て、怒りが込みあがった。

 

カガリ「こんなのがあるからだ…」

徹平「あっ!」

 

カガリ「こんなものぉぉぉぉぉぉ!!!」

ルキア「!」

オルタンス、ヴィオレット「ああっ!!」

 

…ドボォン!

 

カガリは徹平からデジヴァイスを奪い取り、そのまま河原の奥まで思い切り投げ飛ばす。

川に落ちたデジヴァイスはそのまま流されてしまった。

 

徹平「…うそ…」

カガリ「…!」

甲児「おい、何処まで流されたんだよ!?」

 

徹平達が茫然とする。

そしてそんなカガリに腹を立てた徹平が声を上げた。

 

徹平「一体なんなんだよ!プリンは盗む!俺のプラモは時々引っぺがす!俺を突き飛ばす!俺のせいでとか滅茶苦茶言う!かと思ったら汚いマカロン食わせて腹を壊させる!挙句は席の後ろからペンで思い切り突いてくる!お次はデジヴァイス投げると来たわ!!今日なんかお前が騒ぐと俺までディグモン先生に説教される身だ!一体俺が何したのか逆に教えて欲しいわ!!!」

 

ユーキ「そこまでされてたのか…;」

カガリ「…」

徹平「もう頭に来たぞぉ!なんてことしてくれたんだよ!!」

 

徹平が言いたい事を全て吐き出した。

マトや甲児、オルタンス達は皆それぞれ不安そうな表情でそのやりとりを見ていた。

対してカガリは。

 

カガリ「お前なんてそのまま死んじゃえばいいんだ!!!カガリの…なんも分かってないお前がいなくなっちゃえばカガリだって清々するんだぁぁぁ!!」

ヨミ「カガリ!?」

徹平「…ああそうかい分かったよぉ!俺だってもう毎日お前に嫌がらせされてウンザリしてんだ!!」

カガリ「…っ!」

 

圧倒される徹平や一同を残して、

カガリはそのまま向こうへ走ってしまった。

 

マト「カガリ…」

ルキア「徹平君大丈夫かい?」

徹平「まあ…」

正太郎「でも大変な事になりましたよ、あれがないと徹平さん…!」

 

ユウ「あれって凄く重要な物なんでしょ?」

ユーキ「まずいな…デジヴァイスとアルティメットブイドラモンのDSCを無くしたってマルスモン隊長が知ったら怒られるどころじゃすまない…」

 

ユーキの口からデジヴァイスに関する非常に厄介な言葉が出てきた。

徹平は徐に立ち上がり、制服についたほこりを払う。

次に首にかけていたゴーグルを着用し、

ポケットから以前病院に入院した時の包帯で作った白いハチマキを出して頭に締めた。

 

マト「徹平?」

徹平「みんな先に行って、俺はデジヴァイスを探してくるから。」

ボス「探すたってよ、何処まで流されたんだか。」

ヴィオレット「あ…」

 

徹平はそのままデジヴァイスが流された方向へ遠くまで走っていった。

 

 

甲児「しかしあのカガリって子もとんでもない事やらかしてくれたよな。」

弓さやか「けど私はなんとなく分かる気がするわ、だって甲児君も鈍い所あるものね。」

甲児「さやかさんまでなんだよ~」

マト「…私カガリ追いかける、あのままじゃ放っておけない!このまま徹平が出発じゃ絶対ダメだよ!」

ヨミ「マト、私も行く!」

 

ヌケ「ねえ、俺達どうすんの?」

ムチャ「どうするってさぁ…」

アラタ「とにかく!まずは2人を仲直りさせることが先決じゃないかな?」

オルタンス「私も小幡様と同じです。」

アラタ「小幡様って…こはっちでいいんだけどな;」

オルタンス「は、はぁ…」

ユーキ「デジヴァイスも見つけないと、徹平君もう行っちゃったけど僕らも探した方がいいだろうな…。」

正太郎「手分けして探しましょう。」

 

 

マトとヨミがカガリを追いかけて行った。

他の皆はひとまずこの状況を解決しようと案を考え始める。

 

 

その頃、徹平は河原の大分奥までたどり着いて徹平は、

カバンを草むらに置いて川の浅瀬まで脚を進めてデジヴァイスを探していた。

 

徹平「ここにもない、あっちにもない、何処まで流されたんだ…全くカガリの奴…」

 

徹平はぶつぶつと言いながらくまなく必死にデジヴァイスを探す、

上着を茂みに置いて水にゴーグルをした顔を着けて見渡したりもした。

そこへ何者かが徹平に忍び寄って来た。

 

???「よぉ、川で水遊びかぁい?」

徹平「いや探し物…え?うわぁぁぁっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

一方カガリは河原の丘を降りて、住宅外の前まで来ていた。

カガリは後ろを振り返る、

そこから遠くでもさっきまでいた場所に聳え立つ身長50mもあるグルンガスト弐式の上半身が目線に映った。

そこへ。

 

マト「カガリー!」

カガリ「マトにヨミ…」

ヨミ「やっと追いついた、カガリ…やっていい事と悪い事があるのは分かっているよね?カガリがした事、アレはあの時と同じ事をしてるんだよ?」

カガリ「…う。」

マト「中々素直になれない気持ち分かるよ、私だって最初はヨミと友達になりたくても中々話かけられなかったし…。」

 

ヨミはカガリの肩を掴んで目を合わせて真剣に向き合った。

 

カガリ「けど…あいつ…」

ヨミ「本当は離れたくないんだよね、だからさっきあんな事しちゃったんだね?でもそれは間違ってるよ、あれは徹平君にとっても大切、それにカガリの事だって守ってくれた物でてもあるんだよ?」

カガリ「…。」

マト「それにさ、徹平もカガリの事嫌いって訳じゃないと思うよ。何気にちゃんとカガリのマカロン食べてるし。」

ヨミ「自分の気持ちちゃんと伝えよう?私達も応援するから。」

 

不安そうになるカガリの手をヨミが温かく握りしめる。

マトも肩に手を置いて励ました。

 

カガリ「ヨミ…マト…でも…」

マト「たしかにあいつ勉強出来ないし色々ぶっ飛んでるしねぇ;」

カガリ「…うん…だけどなんでカガリ…」

ヨミ「カガリはまだ気持ちの整理つかないかもしれないけど…今は言わなきゃならない事はちゃんと言おう?ごめんなさいと…ありがとうって。」

 

ヨミは最後にカガリに微笑みながら助言した。

まだ落ち着いていない様だが、カガリは返答した。

 

カガリ「カガリ…まず言わなきゃ…!」

マト「そうそうその意気!じゃあ戻ろ…」

 

ドォォォォォン!!!

 

ヨミ「えっ!?」

カガリ「!?」

マト「な、何この音!?」

 

 

遠くから大きな爆発音が響いた。

いや爆発そのものだ、復旧が進む街にまた現れたのだ。

 

侵略者が。

 

 

 

ストーンバードラモン達「ギェーーーーー!!」

マグマガルルモン達「ガゥゥゥゥ…!!」

 

 

 

市街地に闇軍団デジモンのストーンバードラモンとマグマガルルモンの大部隊が現れ、

街に進軍して来たのだ。

そして住宅街にも及び、沢山の民間人達が逃げ纏った。

 

民間人「うわぁぁぁぁ!!

エレキモン「くそっまた闇軍団かよ!!」

モチモン「もう侵略者なんてやだよぉ!!」

民間人「やっと街が復旧したっていうのにあいつら…!!」

 

 

ドォォォォ!!

 

 

 

河原の丘の上にいた甲児達もその事に気づいていた。

 

ルキア「あれは…」

ユウ「闇軍団だ…!!」

甲児「くそっこんな時に出やがって!!」

正太郎「行きましょう!」

オルタンス「皆様、どうかお気をつけて…!」

ユーキ「デジヴァイス起動・ロード!!」

 

 

甲児達はそれぞれ自分の機体に乗り込み、発進した。

正太郎はVコンのスイッチを入れて鉄人を起動させる。

そしてユーキはデジヴァイスを起動させてDSCデジモン・グリカウモンとなった。

 

アラタ「ゆ、ユーキ先輩がデジモンにぃ!?」

グリカウモン「驚かせちゃったね。」

ユウ「驚きます…!」

グリカウモン「君達はすぐに避難して!侵略者は僕達が引き受ける!」

正太郎「鉄人、発進だ!」

 

そういってグリカウモンも飛び跳ねて、闇軍団達の元へ向かった。

 

マグマガルルモン「てめぇら全員踏み殺してやろうかぁ!!」

民間人「うわぁぁぁぁ!?」

 

甲児(マジンガーZ)「冷凍光線!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「ブーストナックル!」

 

マジンガーZの耳から放つ-150度の冷凍光線と、グルンガスト弐式の平手の両腕が噴射するブーストナックルがマグマガルルモン達に先制攻撃を仕掛けた。

冷凍光線でマグマガルルモンが氷漬けとなり、そこからブーストナックルで粉砕していった。

 

グリカウモン「早く逃げて下さい!」

民間人「あ、ありがとう!」

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

ストーンバードラモン「うがぁっ!?」

弓さやか(アフロダイA)「闇軍団、貴方達の隙にはさせないわ!」

マグマガルルモン「どぉっ!?」

 

上空から背中のジェットを噴射して鉄人28号がストーンバードラモン達の集団に突撃し、

アフロダイAが胸から放つミサイルで援護に入る。

 

ジャグラモン「ギャッハッハッハッハ!スーパーロボットの諸君、今日もお勤めごっ苦労さ~ん!」

 

ストーンバードラモン達の中に、

浮遊しているフードをかぶった爬虫類型デジモン・ジャグラモンがゲラゲラしながら姿を現した。

 

甲児(マジンガーZ)「そう言うなら街を襲うのはやめてくれよな!!」

ジャグラモン「前回はてめぇらにやられちまったが今回はそうはいかねぇ!この大部隊でムッカツクおまいらをギッタンギッタングッヂャ、グッチャユーゾウに殺してやるわぁぁぁ!!」

 

 

ジャグラモンが大声あげていやらしい顔で宣言する。

 

 

アラタ「なんだよあのデジモン、イライラするなっ!」

マト「ユウ、こはっち先輩!」

ユウ「マト、ヨミ、カガリも…!」

ヨミ「ユーキ先輩達はもう…」

正太郎「今行きました、僕達で闇軍団を追い払います!」

マト「けどあの数じゃ!」

カガリ「…。」

 

マト達がユウ達のいる河原の丘に戻って来た、

そしてその横で正太郎がVコンで鉄人を動かしている。

 

 

ワッ太(トライダーG7)「ビームキャノン・シュート!」

 

その時マト達の上空を竹尾ゼネラルカンパニーのトライダーG7が通り過ぎ、ビームキャノンでジャグラモンに狙い打った。

 

 

 

ジャグラモン「ギャッハッハッバギャァァァァァ!?」

 

正太郎「ワッ太!」

ヴィオレット「あれはトライダーG7ですわ!」

マト「ビックリした~」

 

ワッ太(トライダーG7)「侵略者退治も我が社にお任せ!男・竹尾ワッ太、いざ現場に急行!!」

グリカウモン「来てくれたんだね!」

ルキア(グルンガスト弐式)「君が小学生社長のワッ太君だね。」

ワッ太(トライダーG7)「お堅い挨拶はなしなし、みんなで早速闇軍団をとっちめてやろうぜ!」

ボス(ボスボロット)「よしきたっ!」

 

トライダーG7が両手を鳴らし、マジンガーZと鉄人28号、グルンガスト弐式が構えに出る。

 

マト「凄いよ!デジモンになったユーキ先輩や沢山のスーパーロボットがいればもう勝ったも同然じゃん!」

ユウ「けど、大丈夫かな…」

カガリ「…」

ヨミ「カガリ?」

カガリ「何か…嫌な予感するの…」

 

 

 

ストーンバードラモン「爆弾岩の空爆だぁ!!」

 

ヒュゥゥゥ…ドォンドォンドォンドォン!!

 

ストーンバードラモン達が口から爆弾岩を放ち、地上のグリカウモン達に空爆を仕掛けた。

 

グリカウモン「うわっ!?」

ボス(ボスボロット)「うわぁぁぁ岩が落下して来ただわさ!!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「ひぇ~!」

 

甲児(マジンガーZ)「光子力ビーム!!」

ストーンバードラモン「ギャァッ!?」

 

ビィィィィ!!ドォォドォドォドォ!!

 

マジンガーZが首を上に向けて振りながら、

目から放つ光子力ビームでストーンバードラモン達の攻撃していく。

 

グリカウモン「ビースト・ナックル連打!!」

マグマガルルモン「ゴォッ!?」

 

シュタッシュタッシュタッ、ドォドォドォ!!

 

突撃して来るマグマガルルモンの攻撃を避けながら、

グリカウモンは鳥の様な脚の瞬発力で飛び跳ねて翻弄。

マグマガルルモンの懐に飛びつき殴り掛かった。

 

ストーンバードラモン「なんとしても、あいつらを破壊するのだぁ!!」

 

オルタンス「ルキア様!」

 

ルキア(グルガスト弐式)「ぐっ…!!けどこれくらいなら!マキシ・ブラスター発射!!」

 

さらにビルの挟まれるかの様に間に立つ、

ルキアの乗るグルンガスト弐式はストーンバードラモン達の身体をドリルの様に尖らせて突撃して来る攻撃から防御して、胸からマキシブラスターを放ち前方に下がったストーンバードラモン達に反撃を仕掛ける。

 

さらに鉄人28号が援護に入り、グルンガスト弐式の真下から口からマグマファイアーで攻撃しようとするマグマガルルモン達を迎え撃つ。

 

正太郎「ルキアさん、援護します!」

ルキア(グルンガスト弐式)「ありがとう正太郎君!」

鉄人28号「ガォォォォ!」

マグマガルルモン「ギェェェェェェ!?」

 

ドォォォォ!バシィィ!!

 

鉄人28号が滑り込みキックを仕掛けてマグマガルルモン達を弾き、

今度は平手のチョップで一体のマグマガルルモンを押しつぶして倒した。

 

 

アラタ「よーしそこだぁいけぇ!」

マト「ガンバれぇー!!」

オルタンス「それにしても徹平様はどらちまで…」

カガリ「…」

 

 

 

オルタンスやカガリは徹平が戻って来ない事に疑問を感じ始めていた。

そしてその疑問はすぐに明らかとなるのだ。

 

 

ジャグラモン「へっへっへっへ…流石はスーパーロボットっていいたけどねぇ~今回はそう上手くいくと思った大間違いじゃあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ジャグラモンが叫ぶと地面が揺れ始めた。

 

 

ゴゴゴゴゴ…!!

 

弓さやか(アフロダイA)「地震!?」

ボス(ボスボロット)「すっごい揺れてるだわさ~!」

 

グシャアアアア!!

 

地面に亀裂が起こり、ジャグラモンを守るかのごとく巨大な影が現れた。

全長60mにも及ぶ両肩にレーザー砲を装備した鉱物型の巨人デジモン・レーザーゴーレモンが4体も現れた。

 

 

レーザーゴーレモン「グォォォォ…!!」

 

ワッ太(トライダーG7)「ぎぇっなんだあのデカいのは!?」

柿子路『社長、大丈夫ですか!?』

 

トライダーのコクピットに竹尾ゼネラルカンパニーからの通信が入る。

 

ワッ太(トライダーG7)「なんとか、けどとんでもないデカいのが出てきちゃったよぉ!」

ジャグラモン「ギャッハッハッハ~!!見よこれが闇軍団の新戦力、レーザーゴーレモンだ!お前等スーパーロボットに対抗してこちらも新たな手を編み出したって事よぉ!!」

 

 

マト「なんなのあの大きいの!?」

正太郎「闇軍団の新戦力…まさかこんな所に出て来るなんて!」

ユウ「こ、怖い…」

 

甲児(マジンガーZ)「てめぇふざけんな!んなバカデカいもんいきなり出してきやがって!」

ジャグラモン「この前、そんなデカい奴の攻撃でボッコボコにされた俺の気持ち分かってんのかぁ!?あぁん!?さ・ら・にぃ~パンパカパッカーン!」

 

 

 

ジャグラモンが右手から何か超能力のオーラを出して、

大きな黒い十字架を浮かび上がらせた。

そこに貼り付けられている者に皆驚きを隠せなかった。

 

徹平「…」

 

グリカウモン「徹平君!」

 

ヴィオレット「そんな!」

カガリ「…え、うそ…なんで…!?」

マト「徹平が…」

ヨミ「捕まってる…!?」

 

 

甲児(マジンガーZ)「てめぇ徹平に何しやがった!?」

ジャグラモン「これから始まる面白~い余興!河原にいたとこひっ捕らえて、こうしたのよん!もし俺を攻撃してみろ…その瞬間こいつの猪木…じゃない命はひでぶっだぁぁぁぁぁギャッハッハッハッハ~!」

徹平「…」

 

十字架に貼り付けられた徹平は気を失っているようだった。

甲児達はその様子を見てジャグラモンに大きな怒りを覚える。

 

アラタ「あの卑怯者!!」

オルタンス「このままでは徹平様の命が…」

正太郎「なんて奴だ…!」

 

 

ルキア(グルンガスト弐式)「どうしてそんな卑劣な事が出来るんだ…僕には…僕にもとても理解できない…!」

ワッ太(トライダーG7)「理解する必要なんてないね…あいつ等平気でこんな事仕掛けてくるんだ!」

 

ジャグラモン「まだまだサプライズは終わらないよーん、さてお次はそろそろ出てきてもいいんじゃない!?さあさあ!」

 

ボス(ボスボロット)「今度はなんだよぉ!?」

 

レーザーゴーレモンの影から三体の機影が姿を現した。

まるで滑る様に進軍してくる黒いモビルスーツがいきなり姿を現したのだ。

 

ガイア(ドム)「オルテガ、マッシュ!ジェットストリームアタックをかけるぞ!!」

オルテガ(ドム)「おう!」

マッシュ(ドム)「了解だ、ガイア!」

 

ジオンのモビルスーツで高起動を重視した3機のドムがジャイアントバズやビームサーベルを構えながらマジンガーZに突撃して来た。

 

甲児(マジンガーZ)「モビルスーツってうわぁぁっ!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「甲児さん!!」

 

ガイアのドムがバズーカ型の武器、ジャイアントバズを至近距離でマジンガーZに放ち、

壱回転して後ろに回り、今度はオルテガのドムがビームサーベルで切り掛かる、

続いてマッシュのドムが胸部に装備された拡散ビームで攻撃を仕掛けて、三体はそのまま戻っていった。

 

甲児(マジンガーZ)「くっそぉなんなんだよいきなり!?」

グリカウモン「甲児さん怪我は!?」

甲児(マジンガーZ)「なんとか平気だ、けどあれって…」

ワッ太(トライダーG7)「ジオン軍のモビルスーツじゃないか!」

 

 

ガイア(ドム)「やはりスーパーロボットにはダメージは多く与えられなかったか。」

オルテガ(ドム)「モビルスーツ相手とは間隔が違うって事かよ。」

ジャグラモン「君達~、それがあの黒い3連星の実力なの~?」

マッシュ(ドム)「けっ…」

 

マト「く、黒い…?」

正太郎「黒い3連星…昔1年戦争で名を上げたジオン軍のパイロットチームの事だと聞いています…!」

ユウ「どうして闇軍団に…!?」

ヨミ「それに戦争はもうずっと前に終わっているのに…」

 

 

闇軍団の中にいた、三体のジオンのモビルスーツ・ドム。

そのパイロット達はジオン軍のエースパイロットの中ても1年戦争で名を上げたと言われるあの黒い3連星であった。

そんな彼はなぜか闇軍団の中で行動していたのだ。

 

 

カガリ「…どうしよう…」

ヨミ「カガリ…?」

カガリ「徹平が…カガリのせいだ…カガリがあの時…!」

ヴィオレット「カガリ様、落ち着いて下さいまし!」

カガリ「うわぁぁぁぁ!」

 

カガリは震えながらそのまま腰を抜かしてしまう。

 

 

 

 

その頃。

徹平達やマト達の通う学校では、

侵略者の攻撃を受けて避難した民間人達が集まっていた。

残っていた在校生の中の一部や教員らが避難誘導を行っている。

 

サヤ「押さないで、落ち着いて動いて下さい!!」

 

スクールカウンセラーの納野サヤやディグモン先生もその中に加わっている。

 

ディグモン先生「あちらの街は炎上している…闇軍団め…!」

サヤ「ディグモン先生…」

ディグモン先生「徹平達の姿がまだ見当たりません、一体何処に…」

サヤ「他の生徒はみんなこちらに戻って来てますが…マト君達もまだ…」

ディグモン先生「すみません、私は家の生徒達を探しにいきます!」

 

サヤ「ディグモン先生!?」

 

ディグモン先生が徹平達を探しに外へと走り出していった。

 

ガン「久々にこっちに戻って来たと思ったらなんだよこれ!」

アイ「ガンちゃん、ここはやっぱり…!」

ガン「おうやるっきゃねぇ!」

 

この学校の生徒であるガンと言う少年とアイと言う少女が校門前まで来ていたが、向こうの戦場を見るなりすぐに何処かへ走り出していった。

 

 

レーザーゴーレモン「ウォォォォ…ショルダーレーザー!!」

 

バシュゥゥゥゥ!!ドォォォォ!!

 

ワッ太(トライダーG7)「うわぁぁぁぁっ!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「ああっ!?」

 

レーザーゴーレモン達が肩のレーザー砲で一斉に砲撃に入る。

さらにもう一体のレーザーゴーレモンが重い大きな拳で殴り掛かる。

大型のグルンガスト弐式やトライダーも苦戦を強いられていた。

 

ヴィオレット「このままでは…!」

カガリ「…うう…」

 

 

ジャグラモン「ギャッハッハッハ~思いしったかぁ!」

 

オルテガ(ドム)「喰らいやがれっ!」

ガイア(ドム)「ふんっ!」

鉄人28号「ガォォォォ!?」

弓さやか(アフロダイA)「キャア!?」

 

マッシュ(ドム)「このぉっ!!」

グリカウモン「うわっ!!」

 

脚のホバーで軽快に動き回りながらジャイアントバズの砲撃で鉄人やアフロダイAを狙い打ち、ダメージを与えていく。

さらにマッシュのドムはビームサーベルでサイズの小さいグリカウモンを狙い、避けたところを胸部の拡散ビームで追いつめていく。

 

徹平「…」

 

甲児(マジンガーZ)「徹平、こんな時に寝てんじゃねぇ!」

 

貼り付けの徹平は未だ目を覚まさない。

ルキア達も次第に闇軍団に追い詰められていた。

だが地中からいきなり大きな巨体が片腕のドリルを突き立てで現れたのだ。

 

 

ドォォォォ!!!ギュィィィィィ!!

 

マト「今度は何!?」

ヨミ「地面から…!?」

正太郎「いえ、あれは…!」

 

 

 

 

レーザーゴーレモン「ォォォォゥ…!?」

 

その衝撃で1体のレーザーゴーレモンが転げてしまう。

そこに現れたドリルを持った白いロボットがいきなり三体の戦闘機に分離した。

 

隼人(ゲッター2)「オープン・ゲット!!」

 

竜馬(イーグル号)「チェェェンジ・ゲッター1!スイッチ・オン!!」

 

ガシャンガシャン!ガキィィイン!

 

ゲッター2と呼ばれるロボットは三体の戦闘機、ジャガー号、ベアー号、イーグル号の呼ばれる戦闘機・ゲットマシンに分離。

今度は上からイーグル号、ジャガー号、ベアー号の順番で合体、変形したのだ。

 

竜馬(ゲッター1)「そこまでだ、闇軍団!ゲッタァァァトマホォォォクゥッ!!」

レーザーゴーレモン「ゴォッ!?」

 

ズバシァッ!!

 

ゲッター1が肩から出したトマホークでレーザーゴーレモンのレーザー砲を切り裂いて来た。

 

そう三体のゲットマシンがみっつの組み合わせで合体する、

元祖変形合体ロボ・ゲッターロボの登場だ。

 

ジャグラモン「あいつはゲッターロボじゃねぇか!?アメリカ方面にいたんじゃ!?」

 

甲児(マジンガーZ)「ゲッターチーム!?こっちに戻ってたのか!」

 

竜馬(ゲッター1)「ああ、それよりみんな大丈夫か!?俺達も助太刀する!いくぞ、隼人、武蔵!」

隼人(ゲッター1・サブ)「おう!闇軍団か…上等だな!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「久々に日本に帰って来たんだ!これくらいの出迎え歓迎だぜ!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「あれがゲッターロボ!」

グリカウモン「すごい…三体の戦闘機が変形合体した…!」

 

ガイア(ドム)「ちっ新手のスーパーロボットか!」

 

 

マト「ゲッターロボじゃん!凄いよ、今の変形合体!」

オルタンス「し、信じられません…ゲッターロボと言うのは…」

ヴィオレット「複雑な組み合わせで合体と言うか…」

カガリ「…」

ヨミ「カガリ、しっかりして大丈夫!?」

カガリ「いかなきゃ…」

ヨミ「え?」

カガリ「カガリ、徹平のデジヴァイス探しにいく!」

 

カガリは自分の頬を手で思い切りパシパシ叩き、目を開かせて走り出した。

 

アラタ「あ、カガリ!?」

ユウ「私達は…どうしよう…」

 

 

その頃、

 

連邦軍極東第79基地指令室では。

 

オペレーター「闇軍団の攻撃にて市街地の半分が被害を受けています、スーパーロボットチームが前線で交戦中ですがいつまで持ちこたえられるかどうか…!」

ハンス「そうか、監視を続けろ。」

 

ギャリー「中佐!なぜ出撃許可が降りないのですか!」

ハンス「ギャリー曹長、敵は以前いた部隊は闇軍団に全滅をさせられているではないか、君を残してな。このまま出撃させたところでまた全滅が落ちだ。スーパーロボット達に任せればいい。」

高次「しかし…!このままでは…!」

ギャリー「…徹平があいつらに捕まっているのに…」

キョウスケ「このまま我々が黙っているのは軍としてもいいがな物かと思われます。」

ハンス「あぁ?出さんと言ったら出さんのだ。それに誰に口をきいているのだ、キョウスケ・ナンブ曹長?」

 

ハンス・ウィーバー中佐は、

徹平を人質に捕えられて何も出来ない事を拳を握りしめて悔しがる高次や、

ギャリーにキョウスケを上からの目線で返答していた。

 

高次「しかしこのままでは…っ!」

ハンス「…息子がピンチだというのか、たしかに父である月美中尉にとってはさぞ辛いだろろう。よし…ギャリー曹長、キョウスケ曹長、テスト予定であったビルドラプターを使うといい。」

キョウスケ「あれを…!?」

高次「しかし、先ほどビルドラプターをメンテナンスした所…あの機体は2体とも資料で見たより可変変形時の安定精度が極めて低い事が分かりました…とてもいきなり前線に出せる代物じゃありません…!」

ギャリー「うそぉっ!?そのうえテストなしでそれで動かせって…」

ハンス「貴様ら、私の命令が聞けないと言うのか?あぁ?」

ギャリー「それでいくならネモかジェガンでいきます!なんだったらカノントータスでも!」

ハンス「私はビルドラプターでと言ったか?ギャリー曹長?」

 

ハンスのいきなりの言葉にギャリーと高次は戸惑いを覚える。

徹平を助けなくてはならないが、出撃する機体はテスト予定であったビルドラプターにしろと言われた。

しかしそのビルドラプターはシステム上で不安定な部分が見つかった事が明らかとなる。

 

キョウスケ「いえ、やれと言われればやります。回避するにせよ…危険はつきまとうことになります、今の不完全な状態では戦闘データも満足に取れません。にも関わらず、貴重な新型パーソナルトルーパー使用を強行する意味があるのかと…そう疑問に思っているだけです。」

 

ハンス「月美中尉、息子が可愛くないのか?助けたいんだろ、私が手を差し伸べてやるってのになんだお前達のその態度は!?」

高次「…ハンス・ウィーパー中佐…っ!」

ギャリー「…分かりました、ではビルドラプター、使わせて頂きます!」

高次「ギャリー、お前何を言っているんだ!?あいつは…!」

ギャリー「中尉がメンテしてくれたんでしょ?だったら問題ないじゃない、アタシは中尉の仕事を信じるわ!」

高次「ギャリー…」

キョウスケ「自分もギャリーとどう意見です、使わせて下さい。貴方の息子さんや街の人々を助ける為にも…闇軍団の好き勝手にはやらせません…!」

高次「お前ら…分かった…!!」

 

 

 

そして極東基地から2体のパーソナルトルーパー、

戦闘機形態に変形したビルドラプターFモードが出撃した。

その姿を格納庫の前で高次が必死に見守った。

 

高次「ギャリー、キョウスケ…徹平を頼む…!」

 

キィィィィィン…!ビュゥン!

 

ギャリー(ビルドラプターF)「あら、意外と悪くないじゃない!」

キョウスケ(ビルドラプターF)「油断するな、まずは今戦っているスーパーロボットチームと合流する。あの戦況を打開せねばならない。」

ギャリー(ビルドラプターF)「分かってる!徹平、甲児達待ってて頂戴!今いくから!」

 

 

その様子は指令室で見られ、ハンス・ウィーパー中佐は何か不敵な笑みで眺めていた。

 

ハンス「報告します、ビルドラプター2機は上手く出撃してくれました。」

???『上手くいきましたね、僕もゼンガー司令の目を盗んでアナハイム社の試作2号機の配備手続きを進めてる甲斐がありますよ。あとコーウェン中将が腰を下ろしてくくれば完璧です。』

ハンス「ビルドラプター等所詮欠陥品…あの戦いで見事四散してくれれば、こちらとても好都合だ。月美中尉の息子への思いは利用させてもらったぞ、ククク…ルーチェモン副官の助言でジャグラモンと言う奴に内通して見てよかったですよ、息子を上手く人質にしてこちらの利益にさせてもらうとな、その変わりこちらはあのスーパーロボット軍団を生贄にしてやると。」

ルーチェモン『貴方も罪に置けない人だ…マオ社のパーソナルトルーパーやSRX計画等といった分野には我々にとっては非常に不都合、芽は早めに絶やしておかないと…貴方の昇格、僕がしっかり考え上げましょう。』

 

ハンスは指令室にて連邦軍にて副官を務める美しい少年の様な天使型デジモン・ルーチェモンと何か連絡をしていた様だ。

 

 

 

 

そしてサイドは再び戻り、

 

カガリ「カガリがやらなきゃ…徹平にデジヴァイスを届けないと!!」

ヨミ「カガリ、私も手伝う!」

カガリ「ヨミ…ありがとう!」

 

マト「ヨミ、カガリ…っ」

ボス(ボスボロット)「どっひゃあ!?」

ユウ「うわっ!?」

 

マト達もカガリやヨミを追いかけようとしたが、闇軍団の攻撃に吹っ飛ばされたボスロボットに道を塞がれてしまった。

そして2人は徹平の行った河原の向こうまで走り、デジヴァイスを探し始めた。

その背景では遠くの市街地で爆発音が響きわたり、

マジンガーZやトライダーG7、グルンガスト弐式、鉄人28号、ゲッターロボ、グリカウモンにアフロダイAが市街地で巻き込まれた民間人達を助けながら必死に抵抗を続ける。

 

弓さやか(アフロダイA)「落ち着いて、ゆっくり避難して下さい!」

民間人「はい!」

 

マグマガルルモン「あいつらぁ…キシャァ!?」

ワッ太(トライダーG7)「人命救助は当然の仕事だい!!」

 

トライダーG7が襲おうとしたマグマガルルモンの一体をトライダーセイバーでぶっ刺して食い止めた。

 

ジャグラモン「へぇっへぇっへぇっ!お前達どこまで持ちこたえられるかなぁ!?」

徹平「…」

 

ジャグラモンは上空に浮かぶ十字架に貼り付けにされた徹平の顔をいじりながらあざ笑う。

 

グリカウモン「徹平君…僕らが今助けるから!」

甲児(マジンガーZ)「好き放題いいやがって!ロケットパーンチ!!」

 

ドォォォ!ゴォォォォ!

 

レーザーゴーレモン「グゥッ!?」

竜馬(ゲッター1)「今はレーザーゴーレモンをなんとかしないと…このままでは街が全てやられる!」

正太郎「鉄人!負けるなよ!」

鉄人28号「ガォォォォ!」

 

ガイア(ドム)「やはりスーパーロボットは侮れんな!」

マッシュ(ドム)「今度こそジェットストリームアタックが片づけてやる!」

オルテガ(ドム)「おうよぉ!!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「弐式・爆連打ぁ!!」

レーザーゴーレモン「ゴォォ!?」

 

ドォドォドォドォドォォグワッシャァ!

 

マジンガーZのロケットパンチとグルンガスト弐式の弐式爆連打の連続パンチがレーザーゴーレモンにさく裂する。

その戦いの様子を、オルタンスとヴィオレットは祈る様な表情で見守っていた。

 

オルタンス「一体どうなってしまうのでしょう…」

ヴィオレット「ルキア様や天馬様、兜様達も必死に戦っておられます…マト様やカガリ様も…!」

オルタンス「この戦いに」

ヴィオレット「その先に」

オルタンス、ヴィオレット「どの様なRomanが待ち受けているのでしょうか?」

 

 

戦いは激しさを増していった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第6話 完

 

第7話 壮絶!赤き竜のバンバン反撃!

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第7話 壮絶!赤き竜のバンバン反撃

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってますがこれはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。■ジャグラモンに人質にされた徹平、彼を救出する為に甲児やマト、ギャリー達が奮闘する!


徹平が旅立つと言う事に大きな不安を隠せなかったカガリ。

カガリは衝動的に徹平のデジヴァイスを投げ飛ばし、2人の仲に亀裂が走る。

 

そんな中、再び闇軍団がの襲来し街を襲う。

マジンガーZ、鉄人28号、グルンガスト弐式、トライダーG7、さらにゲッターロボが駆けつけ大激突となるが、

ジャグラモンによって徹平を人質にされてしまう、さらに闇軍団の新戦力レーザーゴーレモン達登場により形勢は不利となる。

 

カガリは自分の責任を感じ、徹平のデジヴァイスを探しに走り出す。

そしてこの事態にはこちらに向かうパーソナルトールーパー・ビルドラプターに連邦軍基地の指揮官ハンス・ウィーパーの目論みが関わってる事を彼らはまだ知らなかったのだ。

 

 

 

街では闇軍団とスーパーロボット達の激闘が続き、

甲児やユーキ達は必死に闇軍団デジモン達を迎え撃っていく。

 

 

レーザーゴーレモン「グォォォォ…!」

 

身長60mのレーザーゴーレモンがどっしり構え、両肩のレーザー砲を放ち攻撃してきた。

 

ドシュゥゥゥ!!!ドシュゥゥゥ!!

 

ルキア(グルンガスト弐式)「みんな下がって、ぐわぁぁぁぁ!」

ワッ太(トライダーG7)「ぐぅっこんのぉ!!」

 

ルキアの乗る身長50mのグルンガスト弐式と、

60mのトライダーG7が甲児達、街や人々の盾となり防いだ。

そこからマジンガーZとゲッターロボが反撃にはいる。

 

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤー!!!」

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァァァビィィィィム!!!」

 

全長18mのマジンガーZの胸の放熱板から放つ熱戦30000℃のブレストファイヤーと、

全長30m程の3機のゲットマシンが合体するゲッターロボ・ゲッター1の腹部分から放つゲッタービームがレーザーゴーレモンに集中攻撃する。

 

レーザーゴーレモン「グォォォォォォ…!?」

 

2体のスーパーロボットの攻撃を受けたレーザーゴーレモンの1体のボディがブレストファイヤーの高温で溶け、ゲッター1のゲッタービームの攻撃で倒れ消滅する。

 

ジャグラモン「ぬっ!?しかし、まあこれくらいは想定内だがな!」

 

マグマガルルモン「ちょこまかしやがってぇ、マグマファイアー!!!」

グリカウモン「おっと…これでっ!ドルフィンシューター!!」

 

全長4mのグリカウモンは迫りくるマグマガルルモン達口から放ったマグマファイアーを右左と避けて行き、右手に持ったイルカを象ったライフルを構える、そこから放つ数十発の青い水の弾丸をマグマガルルモンに撃ち放ち撃墜する。

 

ドォドォドォドォン!!

 

マグマガルルモン「ごぁっ!?」

レーザーゴーレモン「ゴォォォォ…!!」

鉄人28号「!」

 

その横ではレーザーゴーレモンの連続パンチを背中のジェットで飛び避けながら翻弄する身長20mの鉄人28号。

 

正太郎「行け、鉄人!!」

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

スーパーロボット達が戦っている市街地の向こう側の河原の丘の道から、

正太郎が鉄人のコントローラーであるⅤコンで遠隔操作している。

レバーを必死に動かし、それに合わせて背中のジェットを噴射して飛び回る鉄人がレーザーゴーレモンの顔面にキックを仕掛けた。

 

ストーンバードラモン「爆弾岩投下!!」

上空を飛び回る、ストーンバードラモン達がスーパーロボット達に向けて爆弾岩を投下し攻撃してくる。

 

ヒュゥゥンヒュゥゥンヒュゥヒゥン!!ドォォォドォドォドォドォ!!

 

竜馬(ゲッター1)「ぬっ上空か!」

隼人(ゲッター1・サブ)「竜馬、まずは奴らを叩くぞ!」

竜馬(ゲッター1)「よし、上空は任せてくれ!」

ワッ太(トライダーG7)「頼んだよぉ!」

 

ゲッター1が背中の赤いマント状のゲッターウイングを展開し上空へと飛び立つ。

ストーンバードラモン達への攻撃へ入った。

 

甲児(マジンガーZ)「くそっマジンガーも空さえ飛べれば…!」

弓さやか(アフロダイA)「甲児君、私達は街の闇軍団デジモン達を倒さないと!」

甲児(マジンガーZ)「分かってるぜ!…徹平…」

 

甲児はマジンガーZの頭部にあるコクピットから街に侵攻する闇軍団、そして奥にいるジャグラモンの隣に浮かぶ、十字架に磔にされた徹平の姿を確認すると悔しい思いで操縦桿を握りしめながら拳を握りしめた。

 

 

 

徹平「…」

 

磔にされた徹平は未だ目を覚まさない。

その隣にいるジャグラモンは戦う彼らをあざ笑うかの様に嫌らしい笑顔で笑っていた。

 

ジャグラモン「ケケケケ…こいつが人質にいる限りは俺に攻撃はこない、さてハンスから聞いたパーソナルトルーパーが来るまだあと一分って所か。」

ガイア(ドム)「人質にするなら、こちらに攻撃した時点で殺すと言えばいいものを。何を考えておるのだ?」

ジャグラモン「黒い3連星君も分かってないねぇ~、あいつはテキトーに攻撃させておいて、エネルギーを使い果たしてやればいいんだよ~!欠陥品って言うパーソナルトルーパーって奴が来て、そいつらがこの戦いでボンッてしたら合図!こいつ殺して後は俺の切り札でスーパーロボット達は全滅って寸法よ~スッギャッギャッギャッ~!それにただこいつ殺すだけじゃ面白くねぇ、こういうのはジワジワのあいつらを精神的にも苦しめてやってぇいぶってなぶってもうダメってとこをグチャグチャにしてやればいいんだよぉゲハハハハ~ッ!」

 

オルテガ(ドム)「とんだ悪趣味野郎だ…」

マッシュ(ドム)「なんでこんな奴の趣味に付き合わねばならんのだ…!」

 

ジャグラモン「と、言う訳でアンタらもよろしく頼むよ~!作戦成功すりゃお前らも自由の身でいいからね~!」

 

ガイア(ドム)「…。」

 

闇軍団のジャグラモンの元でこの戦闘に参加しているジオン軍のパイロット、黒い3連星のガイア、オルテガ、マッシュ。

彼らが何故闇軍団の中で行動しているのは、ジャグラモンが何か関係しているようだった。

 

 

 

グリカウモン「今すぐにでも徹平君を助けに行きたい、けどジャグラモンに気が付かれたらアウトだ…!!」

マグマガルルモン達「グォォォォ!!」

グリカウモン「うわっ!?」

甲児(マジンガーZ)「ユーキ!ルストハリケーン!!」

弓さやか(アフロダイA)「今行くわ!」

 

上空に浮かぶ十字架に磔られた徹平を見るグリカウモンの不意をついたマグマガルルモン達が突撃を仕掛けてくる。

マジンガーZの口部分から吹き出す金属を溶かす酸を混ぜた突風のルストハリケーン、弓さやかの乗る全長17m程の女性型ロボット、アフロダイAが胸のミサイルがマグマガルルモン達を足止めする。

 

 

 

オルタンス「このままでは徹平様を助ける事が…!」

ヴィオレット「兜様、ルキア様方も必死に戦っておられてますが…」

正太郎「ジャグラモンの隙さえ掴めれば、徹平さんを助ける事が出来るのに!」

 

河原の丘にVコンを握る正太郎の隣では学生服姿のオルタンスとヴィオレットが険しい表情で甲児達の戦いを見つめていた。

その隣では先ほど闇軍団の攻撃で返り討ちにて吹き飛ばされたボスボロットがマト、ユウ、アラタの前に立ちふさがってしまう。

 

マト「ちょっと、ボスさん達大丈夫!?」

ボス(ボスボロット)「きゅ~…」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「あいつらぁ~容赦ねぇよ~…」

 

ボス達は目を回してそのまま気を失ってしまった。

 

アラタ「完全に気を失っててる…;」

ユウ「マト?」

 

マトはふと倒れたボスボロットを見て、何か考えていた。

そして戦闘が行われている市街地の上空に浮かぶ十字架に磔にされた徹平を見てなんとボスボロットの頭部のコクピットに乗り込んだ。

 

マト「ねえ、これ使えないかな!?」

ユウ「マト!?」

アラタ「徹平助けにいくんだな?よーし上等!」

ユウ「こはっち先輩まで!?…よし私も…!」

 

正太郎「ちょっと皆さん、何やってんですか!?」

オルタンス「マト様方まさか!?」

マト「ちょっと徹平助けに行ってくるだけだから!」

 

そう言ってマト達は気絶したボス、ヌケ、ムチャを降ろして乗り込もうとするが、

その姿を見た正太郎は猛反対した。

 

正太郎「ダメですよ!今戦っている場所は非常に危険です、下手したら皆さん…!」

マト「お願い正太郎君~見逃してくれないかなぁ?」

 

正太郎「あ、あの…」

ユウ「お願い正太郎君、内緒にして?」

アラタ「頼むよぉ~しょ・う・た・ろ・う?」

 

マト、ユウ、アラタの3人がそれぞれ正太郎の肩を掴みながら囲んで、見逃して欲しいの頼み込んだ。

 

 

オルタンス、ヴィオレット「正太郎様、どうか…」

 

さらにオルタンスとヴィオレットが正太郎の両腕を掴んで頼み込んだ。

年上の女の子達に囲まれた状態に正太郎は顔を赤らめながら非常に困惑してしまう。

 

正太郎「え、あ、あの…ま、待ってください…;」

 

正太郎の握っているVコンの操作が鈍ってしまい、

肝心の鉄人28号はマグマガルルモン殴り倒す寸前で動きが止まってしまった。

 

 

マグマガルルモン「ギャァァ…あ、アレ?」

鉄人28号「…」

 

 

甲児(マジンガーZ)「正太郎!鉄人止まってんぞぉ!!」

ワッ太(トライダーG7)「あー、正太郎何ズルい事してんだぁ!?」

 

 

正太郎「ヤバい、鉄人が…分かりました、分かりましたよ!!僕はもう何もいいません!」

マト「ありがとう正太郎君!!」

 

 

マト達は正太郎にお礼を言うとそのままボスボロットのコクピットに乗り込んでしまった。

なおオルタンスとヴィオレットまでついて行ってしまっている。

 

正太郎「…はっ!レインボーウェーブ良好、各部異常なし!いけぇ鉄人!」

 

正太郎は再び冷静さを立て直し、再びVコンを握りしめる。

 

マグマガルルモン「まあいい覚悟しぶぉぉぉぉっ!?」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

鉄人が再び再起動、攻撃しよう飛び掛かったマグマガルルモンをはり手で蚊を叩くかの如く倒した。

そしてボスボロットに乗り込んだもマト達はボロットのコクピットに上がり込むとその内部に目を疑う。

 

マト「なにこれ茶の間!?」

ヴィオレット「なんというか…;」

 

ボスボロットのコクピットは意外と広い畳部屋みたいになっており、操縦桿の他にはコタツや冷蔵庫にテレビまで置かれている茶の間そのものであった。

 

ユウ「やっぱりボロットって変…」

オルタンス「こ、これをどうすればいいんでしょうか?」

アラタ「よーし、ここは先輩の私が!」

 

アラタがとりあえず直観でボスボロットのコクピットの操縦桿を握りしめて操作を行う。

するとボスボロットは勢いよく起き上り、両腕を振り回した。

 

アラタ(ボスボロット)「よ、よしこれで!」

ヴィオレット(ボスボロット内)「それでどうなさるんですか?」

マト(ボスボロット内)「闇軍団に気が付かれない様に徹平の所まで行こう!」

ユウ(ボスボロット内)「慎重にね…」

アラタ(ボスボロット)「わーってる!んとこれでっと。」

 

ボスボロットは何か不安定ながらもなんとか走り出し、戦闘区域へと向かっていった。

 

正太郎「だ、大丈夫かな…;」

 

 

 

 

徹平「…う、うぅ…ここは…」

 

磔にされた徹平がようやく目を覚ます。

 

ジャグラモン「おや、お目覚めぇ~?」

徹平「うわっ…なっこれは…!?」

ジャグラモン「ようやく自分の事態に気づいたかぁてめぇは人質なんだよぉ!」

 

徹平「ぐっこのぉ!」

 

徹平は必死にもがくが、鎖で磔にされた状態では身動きがとれなかった。

その様子を見てジャグラモンはあざ笑う。

 

ジャグラモン「ばーかばーかばーか!何したって無駄なんだょぉ~!」

徹平「甲児兄ちゃん達が戦っているのに…俺は…」

 

弓さやか(アフロダイA)「見て、徹平君が!!」

甲児(マジンガーZ)「やっと起きたか、待ってろ今助けるからなぁどわぁっ!?」

 

レーザーゴーレモン「グゥゥゥゥ…!」

 

レーザーゴーレモンが不意を突いて、マジンガーZアフロダイAに殴り掛かって来た。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「必ず僕達が必ず助ける!」

グリカウモン「だから君は安心してくれ!」

 

マジンガーZとアフロダイAを襲う、レーザーゴーレモンの横からグルンガスト弐式にが殴り掛かり、グリカウモンのメガナックルクローで顔面にパンチを決めた。

 

徹平「みんな…!それに比べて俺は…」

 

磔状態の徹平は虚しい顔を下げ、ふと先ほどの事を思い返していた。

 

 

カガリがいきなり怒り出した事、その後デジヴァイスを投げ飛ばされた事。

その後にもうひとつ思い出した。

 

ユーキから言われた、「もっと彼女の気持ちを理解して上げてもいいのでは」と言う声を。

 

徹平「(…どっちにしろデジヴァイスを持っててもこの手足じゃ使えない…やっぱり俺がいけなかったのか…けどカガリがなんであんな事ばっかりしてたのかよく分かんないし…これって天罰かなぁ、はぁ俺なんか悪い事したっけか…まあ勉強してない位か…。)」

 

 

徹平は先ほどカガリがデジヴァイスを投げた事を今は気にしてはいなかった。

仮に持ってていてもこの状態では使えないし、ジャグラモンに奪われていたかもしれない。

改めて心を冷静にし、なんでこうなってしまったかを思い直しているようだった。

 

 

 

そのカガリはヨミと共に河原の奥で徹平のデジヴァイスを必死に捜索していた。

 

カガリ「ないないないないない、何処なんだよぉ!?」

ヨミ「カガリ、落ち着いて!」

 

カガリとヨミは靴と靴下を脱いで川に入ってまででデジヴァイスを必死に探して続けている。

ヨミはそんなカガリの姿を見て、彼女の気持ちはやはり本物だと確信した。

ヨミもカガリと共に必死にデジヴァイスを探し続ける。

 

???「君達が探しているのはこれかな?」

カガリ、ヨミ「!?」

 

カガリとヨミの後ろにいきなり現れた青年。

 

左手には何か黒を基調とした青のラインの入るショットガン的な銃を持っており、

右手にはカガリ達の探している徹平のデジヴァイスを持っていたのだ。

 

ヨミ「それは徹平君の!?」

カガリ「…!」

???「だけどこれは渡せないな、僕もお宝にするからね。」

カガリ「勝手な事言うなぁ、返せぇ!!」

ヨミ「貴方は一体なんなですか!?」

海東「僕は海東大樹、トレジャーハンターさ。」

 

 

青系の上着を着た青年は海東大樹と名乗り、右手のデジヴァイスを見せつけながら挑発した。

そんな海東に対しカガリは勢いよく河原の丘を上がりデジヴァイスを取り返そうとするが、

海東はそんなカガリをあざ笑う様に余裕の表情でカガリが掴もうとした手を避け続けた。

 

カガリ「くそぉくそぉくそぉ!」

海東「おや、そんなんじゃ君の欲しいのは手に入らないよ?」

ヨミ「お願いです!返して下さい!」

海東「この世界で作られたDSC、デジヴァイス。これは君達にとっては不要じゃないのかな?」

カガリ「それは徹平の、徹平に渡さないと行けないのに!」

 

海東「あそこで磔にされた彼の事か…(彼を戦いの場に引き寄せるのは流石に危険な気もするんだけど…だが、それも面白いかも知れないね。)」

カガリ「…!!」

 

必死にデジヴァイスを取り戻そうとするカガリの目を見つめた海東は、ふと何か考え始めた。

 

テツザンモン「そりゃぁぁぁぁぁ!!」

ゴウキモン「はぁぁぁぁ!!」

海東「!」

 

カガリ、ヨミ「!?」

 

ガキィィィィ!!

 

突然、全長4m程の2体のデジモンが襲い掛かった。

海東の後ろから人型重装甲のサイボーグ・マシーン型デジモンのテツザンモンがヘビーブラスターを持ちながら、

鎧武者の様な形状の魔人型デジモンのゴウキモンが専用武器の幻鬼刀を振り翳して現れた。

 

海東「くっ!!」

 

テツザンモン「そのデジヴァイス返してもらうぜ!」

ゴウキモン「それを渡す訳にはいかんからな!」

 

カガリ「な、何…!?」

ヨミ「デジモン…けど見たことないタイプ…」

マルスモン「アルティメットブイドラモン、グリカウモンと同じDSCデジモンだ。」

ヨミ「きゃっ!?」

 

ヨミとカガリの横からマルスモンがいきなり現れた。

 

マルスモン「どこの誰だか知らないがそれは我々デジモンガーディアンズの物だ、返してもらおう!!」

海東「渡したくない…と、言いたいところだけどあいにく今回は僕もそんなに暇じゃないからね。」

 

パシッ!

 

カガリ「え!?」

テツザンモン「あ、あいつ!?」

 

海東はあっさりデジヴァイスをカガリに投げ渡す、

すると海東の後ろから灰色のオーロラの様な歪んだ空間が出現する。

 

ヨミ「いきなりどうして…貴方は…!?」

海東「君達は確かめてみるといい、いずれ来る未来をね!」

 

海東はそのままオーロラの中へと消えて去ってしまう、そのオーロラも何事もなかったかのように消滅した。

 

ゴウキモン「何者だったんだ…!?」

マルスモン「それよりもデジヴァイスだ。」

 

マルスモンはカガリの方に目を向ける。

するとカガリは手に持ったデジヴァイスを持ちヨミと共におそるおそるこちらにやって来た。

 

ヨミ「貴方はたしか…」

マルスモン「デジモンガーディアンズ隊長のマルスモンだ。」

テツザンモン「俺達はまあ徹平やユーキの先輩って所だな。」

 

マルスモン「それは徹平のデジヴァイスだな、そしてその徹平は今捕まっているとは…デジヴァイスがここにあるのは幸か不幸か一体どちらか…。」

カガリ「…カガリがいけないの、カガリが…。」

マルスモン「今は何も言うな、そんな事よりもやるべき事がある。」

 

カガリが口を開こうとするが、マルスモンはそれを止める。

そして遠くの上空の十字架に磔にされて徹平を確認した。

 

ゴウキモン「早く徹平を救助してデジヴァイスを渡さない事には。」

ヨミ「けど、一体どうやって渡せばいいのか…」

 

ディグモン先生「それなら私が引き受けます!!」

ヨミ「ディグモン先生!?」

 

そこへディグモン先生がやって来る、

徹平やマト達生徒を探しにこちらまで来ていた様だ。

 

マルスモン「貴方は徹平の担任の…!?」

ディグモン「徹平の事は彼の父親から話は聞いています。そのデジヴァイス、私が地中から十字架に磔られた徹平の元へ運びます!」

ゴウキモン「それなら敵に見つからず行けるか…!」

カガリ「先生、カガリも行く!」

ヨミ「私も行きます!」

ディグモン先生「お前等何を言っているんだ!?」

 

カガリ「だって…カガリのせいで、徹平がいなくなっちゃえばいいと思ったから徹平が!」

ディグモン先生「そう自分を責めるなカガリ、…自分のケジメをつけたいと言うのであれば、分かった。ついてこい!」

カガリ「先生…!」

テツザンモン「アッチの闇軍団は俺達も今から引き付けにいくからよ!」

 

そしてディグモン先生は両腕のドリルで地中を掘り、そこから徹平の元まで掘り進む、カガリもディグモン先生の背中に乗りついて行く。

 

ヨミも行こうとしたが流石に2人は無理だとディグモン先生の判断で残る事になった。

そしてマルスモンと共に正太郎達がいる所まで向かい、テツザンモンとゴウキモンはスーパーロボット達の援護に向かった。

 

 

 

 

そしてグリカウモンやスーパーロボット達が戦っている市街地では建物の端から端へとマトやアラタ達の乗ったボスボロットが隠れ進んでいた。

 

アラタ(ボスボロット)「そーっと…」

ユウ、マト(ボスボロット内)「…ごく」

オルタンス、ヴィオレット(ボスボロット内)「慎重に、慎重に…」

アラタ(ボスボロット)「分かってるって!」

 

 

 

ジャグラモン「ギャーハッハッハ!!おっとゲッターロボ、変形して地中に潜ろうとしたらこの場でコイツ殺すからなぁ!?」

徹平「ぐっ…」

 

ジャグラモンが徹平の顎を掴みながらゲッターロボに対し、ゲッター2に変形して地中に潜ったらその場で殺すと言い放った。

 

隼人(ゲッター1・サブ)「ちっ…」

竜馬(ゲッター1)「やはり読まれるか、だがどうにかして奴の隙を伺わないと…!トマホークッブゥゥメラァァン!!」

 

ブゥンブゥンブゥン・ズバシャァッ!!

 

上空でストーンバードラモン達と交戦しているゲッター1はジャグラモンの隙を伺いながら、迫りくるストーンバードラモンをゲッタートマホーク、それを投げたトマホークブーメランで撃墜していく。

地上ではレーザーゴーレモンがレーザー射撃と、ビルをなぎ倒しながら拳でグルンガスト弐式とトライダーG7に襲い掛かった。

 

レーザーゴーレモン達「ゴォォォォ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「そうはさせない!アイソリッドレーザー!」

ワッ太(トライダーG7)「にゃろぉ~トライダーセイバーだ!!」

 

ガキィィ!ドォォォ!ゴァッ!

 

グルンガスト弐式がビルに当たらない様に隙間から目からアイソリッドレーザーを放ち、

レーザーゴーレモンに反撃する。

さらにレーザーゴーレモンの真上からトライダーG7がトライダーセイバー二刀流で切り掛かった。

 

ビィィィィ!!ドォォォォ!!ズバァァァァァ!!

 

甲児(マジンガーZ)「光子力ビーム!!」

ストーンバードラモン「ギャァァァッ!?」

甲児(マジンガーZ)「くそっまだいんのかよ…あれ、ボロットの奴あんな所で何してんだ?」

 

光子力ビームでストーンバードラモンを撃ち落としたマジンガーZが、ビルの隅を闇軍団に気づかれず忍び足で歩くボスボロットに目を向けた。

 

アラタ(ボスボロット)「そーっと…そーっと…」

甲児(マジンガーZ)「おいボス、そんな所で何してん…!?」

グリカウモン「あっ!」

 

甲児やグリカウモンがボスボロットの様子に気が付いた、ジャグラモンの背後に周ろうとしているボスボロットのコクピットを確認するとマトやアラタにユウ、さらにはオルタンスとヴィオレットの姿も確認された。

 

マト(ボスボロット内)「あ、ユーキ先輩達に気が付かれた…」

 

グリカウモン「何やってんのさ!君達は避難…」

 

マト、ユウ(ボスボロット内)「静かに静かにバレるバレる!!」

 

マト達がグリカウモン達にジャグラモンに悟られないようにしながら、大声あげないでとジェスチャー、オルタンスとヴィオレットが両手を振り上げながら磔にされた徹平の所を指し、自分達が助けにいくとジェスチャーで伝えた。

 

 

甲児(マジンガーZ)「無茶言うなよ;」

グリカウモン「なんで彼女達が…」

弓さやか(アフロダイA)「そういえばボス達は?」

ルキア(グルンガスト弐式)「…あっちで気を失っているみたいです」

 

オルテガ(ドム)「どうした、よそ見をしてる場合かぁ!?」

マッシュ(ドム)「ほらよぉ!!」

 

ドォォォォ

 

弓さやか(アフロダイA)「キャア!」

ルキア(グルンガスト弐式)「うわぁっ!?そっちがそう来るなら!」

 

 

黒い3連星のドムが隙をついて胸部の拡散ビーム砲とジャイアントバズで砲撃をしてくる。

ルキアがグルンガスト弐式のコクピットのモニター越しで河原で気を失っているボス達を確認を終えると、グルンガスト弐式の首を方向転換し黒い3連星のドムに向けた。

 

ワッ太(トライダーG7)「けど今、徹平兄ちゃん助けられるのはジャグラモンに気づかれてないマトお姉ちゃん達しかいないよ!」

竜馬(ゲッター1)「よし、彼女達にかけてみるか…!俺達は闇軍団の目を引き付けるぞ!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「おっし了解だ!」

 

 

正太郎「マトさん達やっぱり心配だ…、あれは…!?」

 

徹平「な、なんか様子が変だぞ…ん?」

 

正太郎がVコンを持ちながら河原の丘から市街地の方まで走って近づいていた。

磔になっている徹平も甲児達の様子が何か変わった事に察知する。

その時上空から攻撃機形態のパーソナルトルーパー、ビルドラプターフライヤモード2体が駆けつけに来た。

 

 

ギャリー(ビルドラプターFM)「おりゃぁぁぁぁぁ!!」

 

ドシュンドシュン!!ドォォォォ!!

 

ストーンバードラモン「くぎゃぁ!?」

キョウスケ(ビルドラプターFM)「ギャリー、前に出すぎだ!」

 

ギュィィィィィン…!

 

ワッ太(トライダーG7)「なんだあれっ!?」

ギャリー(ビルドラプターFM)「みんな待たせたわね!!」

 

ギャリーとキョウスケの駆る、2体のビルドラプターFMが機体下部に装備してあるハイパー・ビームライフル・アンダーキャノンで前方のストーンバードラモンの撃ちぬき、スーパーロボット達と合流した。

 

 

ジャグラモン「来た来た…あいつが例の可変機体って奴か・・!」

徹平「…?」

 

オルタンス(ボスボロット内)「あ、あれは…?」

アラタ(ボスボロット)「なんだ、新手か!?」

 

ガイア(ドム)「撃ち落としてやるまでだ!!」

 

ガイアのドムがジャイアントバズをギャリーのビルドラプターに向けて狙い撃つ。

 

ギャリー(ビルドラプターFM)「来たわねぇっ!」

キョウスケ(ビルドラプターFM)「確実に仕留める…!」

 

ギャリーのビルドラプターFMは瞬時に機体全体を1回転させて砲撃を回避する、

続いて後ろのキョウスケのビルドラプターFMが急降下し真下に蔓延るマグマガルルモン達の頭上に低空垂直爆弾を投下し奇襲を仕掛ける。

 

ヒュゥゥゥヒュゥゥゥヒュゥゥゥ…ドォドォドォドォ!!!

 

マグマガルルモン達「どわぁぁぁっ!?」

 

甲児(マジンガーZ)「その機体もしかしてギャリーさんかい!?」

ギャリー(ビルドラプターFM)「そう、ビルドラプターよ。けど話は後!」

キョウスケ(ビルドラプターFM)「あそこで磔にされている月美中尉の息子さんを助ける事が先決だろう?」

ルキア(グルンガスト弐式)「貴方は?」

キョウスケ(ビルドラプターFM)「キョウスケ・ナンブだ。」

 

キョウスケは自分の名前を名乗っただけであとは何も言わず戦闘態勢に移った。

 

徹平「ギャリーさん…」

ギャリー(ビルドラプターFM)「大丈夫よ徹平!すぐに助けるから安心しなさいな!」

 

ユウ(ボスボロット内)「あれは味方見たい…」

アラタ(ボスボロット)「よっしゃあ心強いじゃん!」

 

 

ジャグラモン「おい、ドム共!あのパーソナルトルーパーを攻撃しろぉっ!うっひょひょ~!」

ガイア(ドム)「ちっ分かってる!」

 

ギュィィィィィン!!ドォッ!!

 

ギャリー(ビルドラプターFM)「うわぁっ!?いきなり潰す気!?」

オルテガ(ドム)「オラァッ!!」

キョウスケ(ビルドラプターFM)「くっ!」

 

ガイアとオルテガのドムが足部に装備されたスラスターで高速移動と同時にホバー機能で飛び上がり、ビームサーベルを振り翳し、ギャリーのビルドラプターFMに切り掛かろうとする、

ギャリーとキョウスケは咄嗟に回避し、キョウスケのビルドラプターFMも反撃に切り替える。

 

キョウスケ(ビルドラプターFM)「あのモビルスーツはこちらを狙っている様だ。」

ギャリー(ビルドラプターFM)「ていうかなんでジオン軍のモビルスーツが闇軍団の中にいるのよ!?」

マッシュ(ドム)「まだ攻撃は終わりじゃないぜ!」

 

さらにマッシュのドムも胸の拡散ビーム砲の攻撃で威嚇とながら接近してくる。

 

ジャグラモン「あのパーソナルトルーパー共を追い詰めて追い詰めて変形させろ!変形すりゃ…!!」

徹平「!?」

 

徹平はジャグラモンのビルドラプターに対する執拗な対応に何か違和感を覚えた。

 

 

レーザーゴーレモン「オォォォォ…!!」

 

ドシュゥゥゥ!!

 

レーザーゴーレモンの両肩のレーザー砲がビルドラプターFMに狙いを定め、砲撃を仕掛けた。

キョウスケとギャリーのビルドラプターFMは必死に回避を続けるが黒い3連星のドムも集中攻撃でビルドラプターFMを追い詰めていく。

 

キョウスケ(ビルドラプターFM)「さっきから俺達を狙っている…!?」

ギャリー(ビルドラプターFM)「何よこいつら、なんでアタシ達ばかり…!?うわぁっと!」

オルテガ(ドム)「そらよぉっ!」

 

再びオルテガのドムが飛び上がりビームサーベルで切り掛かってくる。

 

甲児(マジンガーZ)「ギャリーさんが!ロケットパーンチ!」

マッシュ(ドム)「ちぃっ!!ぐぅっ!?」

 

マジンガーZのロケットパンチの援護がすかさず入る。

マッシュのドムがそれを回避するが、今度はグリカウモンのメガナックルがパンチを仕掛けてきた。

 

グリカウモン「はぁぁぁぁぁ!!!」

 

ストーンバードラモン「キェェェェェ!!」

竜馬(ゲッター1)「そうはさせない、ゲッタァァァトマホォォォク!!」

 

スパァン!スパァン!

 

ビルドラプターFMに襲い掛かるストーンバードラモンを切り倒していくゲッター1。

 

竜馬(ゲッター1)「大丈夫ですか、ギャリーさんキョウスケさん!」

キョウスケ(ビルドラプターFM)「すまない、礼を言う!」

ギャリー(ビルドラプターFM)「アンタ達ゲッターチームも顔合わせるのは久しぶりね!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「おうよ、ギャリーさん!」

 

ワッ太(トライダーG7)「図体デカいのは俺が相手だ!」

レーザーゴーレモン「グゥゥゥゥ!!」

 

トライダーG7がトライダーセイバーでもう一度切り掛かるがレーザーゴーレモンはそれを握りしめて攻撃を封じてくる。

 

ジャグラモン「何やってんだ、早くパーソナルトルーパーを追いつめろ!!スーパーロボット共め邪魔しやがってぇ…けど破壊するとハンス側に利益が出ないから困るしよぉ…」

徹平「ハンスってたしかお父さんの働いてる基地の指揮官の…!?」

 

徹平はジャグラモンが口にしたハンスと言う言葉に何か引っかかった。

 

 

ヴィオレット(ボスボロット内)「私達は今の内に!」

マグマガルルモン「逃がすかぁ!?」

アラタ(ボスボロット)「うわっ見つかった!?」

正太郎「鉄人!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

ボスボロットが徹平の元へと向かうが運悪く1体のマグマガルルモンに見つかって襲われかけた。

すかさず鉄人28号が身体全体を回転させたローリングアタックでマグマガルルモンを弾き飛ばした。

 

正太郎「大丈夫ですか!?」

マト(ボスボロット内)「サンキュー正太郎!」

正太郎「こんな無茶もう絶対にしないでくださいね!」

 

マグマガルルモン達「まだ俺達がいるぜぇ!!」

オルタンス(ボスボロット内)「あんなに沢山!?」

 

ヤッターマン1号「ヤッターワン!チンジャラ砲だ!!」

ヤッターワン「ワォォォォォォ!!!」

 

ドドドドドドド!

 

マグマガルルモン「どぎゃあ!?」

ヤッターワン「ヤッタァァァ…ワァァァァン!!」

 

ドォォォォ!

 

マグマガルルモン「ぐほぉっ!?」

 

マト(ボスボロット内)「な、今度は何!?」

 

ボスボロットの前に現れたのは、全長3mの消防車をモチーフとした犬型のロボット、

その犬型のロボットが鼻部分からパチンコ玉を放ちマグマガルルモンを怯ませさらにアッパーパンチで吹き飛ばしていく。

そして白いツナギのコスチュームと帽子に画かれたYのマークで目の部分にマスクをつけた2人の少年少女のと黄色いサイコロの様な小型のロボットの姿もあった。

 

ヤッターマン1号「ヤッターマンがいる限り!」

ヤッターマン2号「この世に悪は栄えない!」

ヤッターワン「ヤッター・ワン!」

オモッチャマ「でコロン!!」

 

正太郎「な、なんだこの人達は!?」

ヤッターマン2号「安心して、私達は味方よ!」

ヴィオレット(ボスボロット内)「とても変わった方々ですわ…」

アラタ(ボスボロット)「ありがとう、けどアンタ達誰?」

ヤッターマン1号「げっこはっち!?」

ユウ(ヤッターマン1号)「こはっち先輩を知っているの!?」

ヤッターマン1号「あ、あぁいや、人違いだったよ!さあそれよりもここから離れるんだ!」

 

ユウの質問に対しヤッターワン1号は何か誤魔化す形で流しマト達に逃げる様に説得するが、

 

マト(ボスボロット内)「それは無理!だって徹平を助けないと!」

ヤッターマン1号「人質がいるのか!?」

ヤッターマン2号「闇軍団…メガパー許せない!」

オモッチャマ「ならボッチ達が闇軍団を引き付けるコロン!!」

オルタンス(ボスボロット内)「本当ですか!?」

マト(ボスボロット内)「(あのサイコロみたいなロボット…ちょっと可愛いかも。)」

 

マグマガルルモン「くそぉっ!マグマファイアー!!」

 

マグマガルルモンが口からマグマファイアーを放ってきた。

すかさずヤッターワンは装備したホースで勢いよく放水を仕掛け、マグマファイアーをかき消した。

 

ヤッターマン1号「今だヤッターワン!!」

ヤッターワン「まかせるワン!!」

 

ヤッターワンが両足のローラー全速全身で突撃、マグマガルルモンに体当たり、さらに掴みかかり、他のマグマガルルモン達に投げ飛ばした。

 

ヤッターワン「ワォォォォン!!」

マグマガルルモン「ギャァァァァァッ!?俺のマグマの毛皮は高温だぞ!?なんでてめぇの腕とけねぇんだ!?」

ヤッターマン1号「へへん、ヤッターワンには耐熱対策はバッチリなんだよ!」

ヤッターワン「けどちょっと熱かったワン…」

正太郎「僕も手伝います!」

ヤッターマン2号「ありがとう!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

アラタ(ボスボロット)「あの犬ロボット意外と強いじゃん!」

オルタンス(ボスボロット内)「私達は今の内に!」

 

ヤッターマン達と鉄人28号がマグマガルルモン達と戦う中、ボスボロットはすぐに後ろから徹平の元へと走った。

 

 

 

レーザーゴーレモン「ウォォォォォ!!」

 

ドシュゥゥゥ!!

 

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァァァビィィィィム!!」

ワッ太(トライダーG7)「トライダァァァァ・バァァドォアタァック!!」

 

トライダーG7がレーザーゴーレモンのレーザーを攻撃を受けてもひるまず、

必殺技である、トライダー・バードアタックで全身の鳥の姿のエフェクトに包み突撃大きな一撃を与える、さらにゲッタービームがさく裂しレーザーゴーレモンは撃墜した。

 

ドォォォォォォ!!

 

さらにその爆風からビルドラプターFM2体とグルンガスト弐式が飛び出し、

黒い3連星のドムを驚かした。

 

ガイア(ドム)「何っ!?」

ギャリー(ビルドラプターFM)「爆風で照準が乱れたようね!」

 

ドシュン!ドシュン!ドゴォォ!ゴォォォ!

 

ギャリーとキョウスケのビルドラプターFMのハイパー・ビームライフル・アンダーキャノンでオルテガとマッシュのジャイアントバズを破壊した。

さらにグルンガスト弐式のマキシブラスターが追い打ちをかける。

 

マッシュ(ドム)「しまった!?」

オルテガ(ドム)「くそぉっ!?」

 

ジャグラモン「何やってんだお前らぁぁ!?使えねぇなぁ!!」

ガイア(ドム)「ちっ…あのトカゲ野郎…!」

 

ヤッターワン「ワォォォォン!!」

ガイア(ドム)「何っ!?」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

ゴォォォォォ!!

 

マグマガルルモン達を倒した鉄人28号とヤッターワンがガイアのドムへパンチ攻撃を仕掛けた。

 

ヤッターマン1号「あれってモビルスーツか!?」

正太郎「ジオン軍の黒い3連星です!」

ヤッターマン2号「どうしてそんな人達が闇軍団に!?」

 

甲児(マジンガーZ)「あれ、あいつ等なんだ!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「犬のロボット…?」

 

 

ストーンバードラモン達「くそぉあいつら!!」

ゴウキモン「幻鬼刀奥義…閃光連斬!!」

テツザンモン「ショルダーダブルランチャー!!」

 

ゴウキモンがストーンバードラモン達の真上から現れ、幻鬼刀を素早く振り切って地上へと着地、さらにその地上ではテツザンモンが背中のショルダーダブルランチャーでストーンバードラモン達を打ち抜く、ストーンバードラモン達は切られて撃ちぬかれて倒されていった。

 

グリカウモン「ホルス君、ライザ君!」

弓さやか(アフロダイA)「貴方達も来てくれたのね!」

 

テツザンモン「へへっ少し遅くなったけどな!」

ゴウキモン「それより奴らを叩くぞ!」

 

ギャリー(ビルドラプターFM)「あれって徹平とユーキと同じDSCデジモンの!」

 

 

アラタ(ボスボロット)「よーし、もうすぐだ!」

マッシュ(ドム)「おい、そこのポンコツ!」

ヴィオレット(ボスボロット内)「キャア!?」

 

オルテガとマッシュのドムがボスボロットの前に立ちふさがった。

 

ジャグラモン「んん!?おいそこのガラクタ!何してんだぁ!?」

 

マト(ボスボロット内)「しまった!?」

 

ボスボロットが徹平の元まで来た寸前でジャグラモンに気づかれてしまった。

さらにガイアのドムのこちらに立ちふさがる。

そしてマト達の乗るボスボロットを守る様に正太郎、鉄人28号とヤッターマン達が駆けつける。

 

ヤッターマン1号「アンタ達同じ人間だろ!こんな所で争ってる場合かよ!」

ガイア(ドム)「小僧は黙ってろ!」

 

甲児(マジンガーZ)「やべぇマトちゃん達が見つかっちまった!」

ワッ太(トライダーG7)「助けに行かないと!」

 

ジャグラモン「それ以上動くなぁぁぁぁ!!動くとこいつの首引き裂くぞぉ!!」

徹平「ぐぅぁっ!?」

 

ジャグラモンが叫び、徹平の首を絞め始めた。

するとその磔の十字架の下にカガリを背中に乗せたディグモンが地中から出てきた。

 

カガリ「…徹平!?」

ディグモン先生「待て、様子が変だ!」

 

カガリが飛び出そうとするがディグモン先生に腕を掴まれ止められる。

 

キョウスケ(ビルドラプターFM)「…!」

ジャグラモン「あーあー、最初からこうすればよかったんだぁ、こいつの首を千切られたくなければ、お前ら全員武装解除して俺達に殺されてしまえ!!」

 

竜馬(ゲッター1)「くっ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「卑劣すぎる…!」

 

徹平「みんな…俺の事はいいから…!」

ギャリー(ビルドラプターFM)「バカ言うんじゃないわよ!」

甲児(マジンガーZ)「俺達が必ず助けるって言ったろ!」

 

ジャグラモン「無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理~~!まあそうだなぁ~コイツを助けたければそこのパーソナルトルーパー2体、変形して見せろ…!」

 

キョウスケ(ビルドラプターFM)「…!?」

テツザンモン「何言ってんだあいつ!?」

 

ジャグラモン「え、変形無理って?そうだよなぁ~だったそれ欠陥品だって聞いてるし~おっと!」

 

ジャグラモンが全て知ってるかのごとくビルドラプターに対し言い放った。

ギャリーとキョウスケは最初なぜジャグラモンがそれを知っているのかに戸惑いを隠せなかった。

 

ギャリー(ビルドラプターFM)「変形するとぶっ壊れそうだもんなぁ~、変形失敗しても殺しちゃうもんねぇ~どうするさぁどうするぅ!?」

徹平「ギャリーさんこいつ何か企んでる…」

ジャグラモン「うるせぇ!テメェは豆腐に牛乳を掛けた豆乳でも食ってろ!!」

徹平「うぐっ!?」

 

ジャグラモンは何か言おうとした徹平の顔面にパンチした。

 

 

ガイア(ドム)「そのガラクタに乗ってるは小娘共か…悪いが消えてもらう!」

 

マト(ボスボロット内)「やっぱりおかしい…」

ユウ(ボスボロット内)「マト?」

 

マトがボスボロットのコクピットから飛び出して黒い3連星のドムの前まで走った。

 

アラタ(ボスボロット)「おい、何やってんだよ!?」

オモッチャマ「危険だコロン!」

ヴィオレット(ボスボロット内)「マト様!!」

 

マト「ねえ、どうして闇軍団なんかと一緒に行動してるのさ!おじさん達だってあんなトカゲデジモンと一緒にいてムカつくと思わないの!?」

ガイア(ドム)「…ふん、小娘が知った様な口を吐くな!」

マト「言いたくなるよ!それにおじさん達の国の戦争だってもう終わってじゃん!それでもまだこんな事してまで戦うなんてそんなのおかしいよ!!」

オルテガ(ドム)「ジオンの戦いはおわっちゃいないさ!」

マッシュ(ドム)「いいか、分かりやすく言えば地球に住む大人ってのは俺達に不都合な事ばかり押し付けて来たんだ!ジオンの報復は地球連邦政府を滅ぼすまでは終わらないんだよ!」

 

マト「私には分からない…」

ガイア(ドム)「当然だろう、お前の様に地上でのんびり暮らす一民間人には俺達の気持ちなど…」

マト「私が言ってるのは今のおじさん達の事だよ!そんな難しい事ばっかり言って本当はどうなのさ!闇軍団なんかに利用されて悔しいと思わないの!?」

オルテガ(ドム)「こいつ…!」

マッシュ(ドム)「…」

 

オルテガとマッシュとマトの問いに思わず胸の奥に思っていた事を見抜かれた様に黙ってしまった。

だがガイアのドムはビームサーベルを構えマトに向かい振り翳した。

 

ガイア(ドム)「…」

ジャグラモン「お、いいぞやっちまえ~!」

 

ギャリー(ビルドラプターFM)「ちょっと!?」

ヤッターマン1号「お、おい!」

甲児(マジンガーZ)「マトちゃん逃げろ!!」

ワッ太(トライダーG7)「マトお姉ちゃん!!」

 

ユウ、アラタ(ボスボロット内)「マト!」

カガリ「…マト!!」

 

マルスモン「なっ!」

ヨミ「マト!逃げて!」

 

 

徹平「マト、ダメだぁ!!」

 

 

ガイア(ドム)「ふんっ!!」

マト「…!」

 

ブゥ…!!

 

キョウスケ(ビルドラプターFM)「…!?」

 

ガイアのドムがマトに向けてビームサーベルを振り翳したが、マトの頭部近くで寸止めしたのだ。

そのマトも目の色を全く変えずにドムを見つめたまま立ち止まっていた。

 

ジャグラモン「お、おい何やってんだよ!?」

マッシュ(ドム)「ガイア…お前…?」

 

ガイア(ドム)「何故逃げなかった!?俺はお前を殺そうとしたんだぞ!」

マト「…分かっていたの、おじさん達はそんなに悪い人じゃないって。」

ガイア(ドム)「何故だ?」

マト「おじさん達があいつと組んで嫌そうな感じをしているのなんとなく分かるの、おじさん達だってプライドとか胸にしたい物とかもっているよね!?おじさん達は闇軍団の言う事聞く必要なんてないよ!!」

 

マトは必死に叫びガイア達に伝えた。

ガイア達は思わず先ほどまでの怒りを鎮めて下がってしまう。

ガイア、マッシュ、オルテガ(ドム)「…。」

 

ヨミ「マト…」

 

ジャグラモン「な、何やってんだてめぇら!!いい加減にしいなとてめぇらも殺すぞぉ!!」

 

キィィィィィ!!ガシャンガコン!!ジャキィン!!

 

ジャグラモンがその光景に戸惑う中後ろでギャリーとキョウスケのビルドラプターが変形を開始、そのままあっさり人型モードへと変形に成功してしまった。

 

キョウスケ(ビルドラプター)「賭けは俺達の勝ちだな。」

ギャリー(ビルドラプター)「成功よ!月美中尉の整備のたまものだわ!」

 

ジャグラモン「なんだってぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

 

 

 

 

その頃、地球連邦軍極東第79基地の指令室で確認していたハンス・ウィーパーと高次は。

 

 

高次「おお、ビルドラプターが変形に成功した…!」

ハンス「(ば、馬鹿な…あの欠陥機が変形しただと…!?この男が…月美高次の整備によってビルドラプターの変形精度が修復されたというのか…!?これでは当初の計画が台無しではないか…!!)」

高次「…!」

 

高次は何か焦る表情を見せたハンスを見逃さなかった、少なくとも彼が何か隠しているのは確信したようだ。

 

 

 

カガリ「マト!!」

 

カガリがマトの元へと向かう、そして鉄人とヤッターワン、さらに駆けつけたトライダーがマト達を守る様に前に出た。

 

ワッ太(トライダーG7)「マトお姉ちゃん怪我はない!?」

マト「ありがとう、私なら大丈夫!それにカガリ…見つけたんだね。」

ディグモン先生「黒衣、大丈夫か!?」

マト「ディグモン先生!?」

 

カガリ「カガリ…徹平にこれ渡さなきゃ!」

アラタ(ボスボロット)「こうなりゃすぐにでも…これしかない!ユウ達はみんな降りて!!」

ヴィオレット「こはっち様!?」

 

アラタ(ボスボロット)「カガリ、ちょっと危険だけど乗って!」

カガリ「?」

アラタ(ボスボロット)「アタシの18番で徹平の元までいくよ!!」

 

ユウ「それってまさか…」

ディグモン先生「お前達一体ここで何してるんだ!?」

オルタンス「私達は徹平様を助ける為に…」

ディグモン先生「どうしてそんな無茶な事をするんだ家のクラスの生徒は…」

 

甲児(マジンガーZ)「な、何する気だよ!?」

 

アラタ(ボスボロット)「うりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

カガリ(ボスボロット内)「わ、わ、わぁぁぁ!?」

 

ガチャン、ドンドンドンドンドンドン!!!

 

なんとボスボロットは両腕で自身の頭部を外し、バスケのダンクそのものでボロットの頭部を地面に連続で叩き付けながら、走り出した。

 

アラタ(ボスボロット)「バスケ部キャプテンの実力を見せてやる!でぇりゃぁぁぁぁぁ!!!届ぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

ブォッ!!!

 

ボロットの頭部に乗っているアラタとカガリはボロットのベルトや中のパイプにしがみ着きながらそのままボロットは勢いよくジャンプ、さらにボロットの頭部を投げで十字架に磔にされた徹平の元まで飛び込んだ。

 

 

カガリ(ボスボロット内)「テッペェェェェェェェェェェェェ!!!」

徹平「え…ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

ゴォォォォォォ!!!!

 

ジャグラモン「のわぁっ!?」

 

さらにジャグラモンまで巻き込んでボスボロットの頭部はそのまま道路に落下、

ボロットの口部分に上手く徹平を包み込み救出に成功。

その同時にアラタがボロットから放り出されるが駆けつけたゴウキモンが彼女をキャッチする。

 

アラタ「うぅ~ん…大成功…!」

ゴウキモン「信じられん…」

 

ヨミ「す、すごい…カガリは!?」

 

徹平「ぐっ…十字架が壊れてる!?カガリ!」

 

ボロットの頭部から放り出された徹平の十字架は上手く破壊されて自由となった。

その徹平のお腹にしがみ付いていたカガリが何とか気を保ち、徹平の手を握りしめてその手にデジヴァイスを強く手渡した。

 

カガリ「徹平…返しに来たよ…!」

徹平「カガリ…とんでもなく大胆でビックリしたよ…!」

 

レーザーゴーレモン「ウォォォォォ!!」

 

レーザーゴーレモンと残りのマグマガルルモン達が徹平とカガリの元へ迫りくる。

 

カガリ「!!」

徹平「カガリ、しっかり捕まって。」

 

そう言って徹平はデジヴァイスを構えた。

その同時にマグマガルルモン達が襲い掛かった。

 

テツザンモン「げっ!!」

グリカウモン「2人共!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「!」

マト「徹平、カガリ!!」

 

徹平「デジヴァイス起動!ロード!!」

 

スパァァァァン!!!

 

 

カガリ「…う…!?徹平…!?」

アルティメットブイドラモン「…!!」

 

マグマガルルモン「ば、馬鹿な…!?」

 

赤き炎纏った竜人型デジモン・アルティメットブイドラモンとなりフレイムサーベルで迫りくるマグマガルルモンをぶった切った。

 

その同時にアルティメットブイドラモンの背中から炎の翼が展開、カガリを抱きかかえたまそのまま飛び上がった。

 

ヤッターマン1号「すっげぇ!!」

 

ジャグラモン「あのヤロォォォォォォ!!てめぇらに俺の恐ろしさを!」

ヤッターマン2号「シビレステッキ!!」

 

ビリィィィィィ!!

 

ジャグラモン「ギャァァァァァ!?」

ヤッターマン1号「ケンダマジック!!」

 

ゴォォォ!!

 

ジャグラモン「ぐほぉっ!?」

 

電撃を放つヤッターマン2号のシビレステッキとけん玉がの武器のヤッターマン1号のケンダマジックがジャグラモンにさく裂した。

 

ストーンバードラモン達「待てぇい!!」

 

ストーンバードラモン3体がアルティメットブイドラモンに襲かかった。

 

カガリ「キャア!?」

アルティメットブイドラモン「しっかり捕まって!トゥースバルカン!!」

 

ダダダダダダダダ!!

 

ストーンバードラモン「ぐわぁっ!?」

 

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

 

ブゥンブゥンブゥンスパァン!!

 

アルティメットブイドラモンは口を開いて放つ機関砲のトゥースバルカンでまず1体撃ち抜き、さらにフレイムブーメランを投げて後列のストーンバードラモンを切り裂く。

 

アルティメットブイドラモン「アルティメット・バンバンパンチ!!」

マト「う、腕が飛んだ!?」

甲児(マジンガーZ)「ロケットパンチにブーストナックルかよ!?」

 

アルティメットブイドラモンはカガリが落ちないように左手が抱きかかえ、右腕をロケットパンチの様に噴射し飛ばす、アルティメット・バンバンパンチを発射しそのまま最後のストーンバードラモンを殴り倒した。

 

そしてそのままヨミとマルスモンが来ていた場所までカガリを送り届け、戦いの場まで戻っていった。

 

ヨミ「カガリ怪我は!?」

カガリ「大丈夫…」

ヨミ「あれが徹平君…」

マルスモン「そうだ。DSCデジモン・アルティメットブイドラモンとなった彼はまさにスーパーデジモンとなってこの世界を襲う侵略者と戦う力とその覚悟で悪と戦う道を切り開いたのだ。」

カガリ「…徹平。」

 

ディグモン先生「月美…お前は…」

 

 

 

ジャグラモン「よくも俺の作戦をめっちゃクチャにしてくれたなぁ…てめぇだけは豆腐と牛乳かけて豆乳にして潰してくれるわぁぁぁぁぁ!!」

 

 

正太郎「うわっ!?」

ギャリー(ビルドラプター)「な、何こいつ!?」

 

ガイア(ドム)「ぬっ!?」

 

 

ジャグラモンが全長50m近くまで巨大化、その同時に身体の色が変色し細かった身体は筋肉ムキムキとなって巨大なオオトカゲとなった。

 

オオジャグラモン「超進化ぁオオジャグラモォォォォォン!!!」

アルティメットブイドラモン「進化した!?」

 

オオジャグラモン「てめぇだけはぁこの手で殺してやるぅぅぅぅ!!俺の…俺のぉぉぉ!!」

 

アルティメットブイドラモン「のぞむ所だ!!それに俺は…沢山の人達を苦しめたお前を絶対に許さない!!」

 

オオジャグラモン「うりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

オオジャグラモンが巨大な腕の爪を尖らせて強く振り回し、アルティメットブイドラモンに殴りかかった。

アルティメットブイドラモンは空中で大きな一撃に一瞬弾き飛ばされるが、背中の炎を翼をマントの様にくるんで身体を空中反転させて、体制を立て直し、フレイムサーベルを構えてオオジャグラモンの頭部に切りかかるが、

オオジャグラモンの皮膚は思ったより固く、大きなダメージは与えられない。

そこからオオジャグラモンは尻尾を大きな尻尾を振り回し、襲い掛かった。

 

アルティメットブイドラモン「うわっ!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「徹平君あぶない!!」

 

ドガァァァァァ!!

 

ルキア(グルンガスト弐式)「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

オルタンス、ヴィオレット「ルキア様!」

 

グルンガスト弐式が今の一撃で腕の装甲を砕かれ、左腕が機能しなくなり両足を崩し、倒れこんだ。

 

アルティメットブイドラモン「ルキアさん!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「僕なら大丈夫!!」

 

オオジャグラモン「よそ見してる場合かぁぁ!?」

ガイア(ドム)「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

ドスゥゥ!!

 

オオジャグラモン「ぐほぉっ!?」

 

マト「おじさん!!」

 

オルテガ(ドム)「ガイア!?」

ガイア(ドム)「気が変わった…てめぇに従うのはこれまでだ!」

マッシュ(ドム)「ガイア…」

 

ガイアのドムがビームサーベルでオオジャグラモンの腕に突き刺した。

オオジャグラモンはその激痛で一瞬だけ怯んだ。

 

アルティメットブイドラモン「ルキアさん…今だ!!」

甲児(マジンガーZ)「徹平、俺も付き合うぜ!」

竜馬(ゲッター1)「俺も入れてくれ!!」

 

アルティメットブイドラモンの元へマジンガーZとゲッター1が隣接する、すると同時に3体はそれぞれの必殺技を放った。

 

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん、ゲッターロボ!いくよ!アルティメットフレァァァァァァァ!!!」

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤァァァ!!」

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァァァビィィィィム!!!」

 

オオジャグラモン「グギャァァァァ!?!?」

 

アルティメットブイドラモン、甲児、竜馬「トリプルフレアフラッーシュッ!!!」

 

アルティメットフレア、ブレストファイヤー、ゲッタービームを1点集中した合体攻撃、トリプルフレアフラッシュがさく裂しオオジャグラモンに大きな一撃を叩き込んだ。

するとオオジャグラモンは大きなダメージを受けたからか元のジャグラモンに戻り、

残った他の闇軍団デジモンと共に撤退していった。

 

ジャグラモン「ちくしょぉぉぉぉぉぉ!!月美徹平って言ったなぁ!てめぇだけは俺が必ずぶっ殺してやるぅおぼえとけぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

ユウ「やった…!」

アラタ「徹平…無茶苦茶強いじゃんか!」

オルタンス「一時はどうなるかと思いましたが…」

ヴィオレット「沢山のお仲間様方と力を合わせて、徹平様は強くなっていくのですね…」

 

ギャリー(ビルドラプター)「流石じゃなーい!これもアタシが特訓した甲斐があったんじゃ…あ、あれ?」

キョウスケ(ビルドラプター)「ビルドラプターが動かん…」

 

 

ビルドラプター2体がフリーズしたようだ。

 

 

ガイア(ドム)「オルテガ、マッシュ俺達もすぐにこの場をさるぞ!あいつらにまた捕まる前にな!」

オルテガ、マッシュ(ドム)「おう!」

マト「おじさん達…さっきどうして…」

ガイア(ドム)「気が変わっただけだ、それにこの時がチャンスだったからな、それだけよ。もう会う事もないだろうが…お前の説教…覚えておこう。」

マト「おじさん…」

グリカウモン「あの人達は闇軍団に利用されていたのか…」

 

黒い3連星達のドムもそのまま姿を消してしまった。

こうして戦いは終わり街に再び平和が戻った、しかしまだ事態全体が収束するのはまだ時間がかかるのだ。

 

 

徹平やマト達の通う学校の体育館ではこの被害を受けたこの街の民間人達が避難していた。

まるで災害が起きた時の様に、体育館は民間人達で集まっていたのだ。

 

サヤ「ただいま豚汁用意しました、皆さん食べて下さーい!」

ヨミ「順番にお願いします。」

 

スクールカウンセラーのサヤや他の教師にボランティアと共にマト達生徒も避難民達を迎え入れる準備をしていた。

 

アラタ「しばらく体育館使えなくなるなぁ…いちち」

ユウ「仕方ないですよ…」

ボス「ちょいと、俺ら気絶してる間に大活躍ってどういう事だわさ!?」

アラタ「いやいや、ボロットには凄く感謝しているよ!」

ユウ「ありがとうございます!」

ボス「い、いや、それならいいんだけどよぉ。」

ヌケ「ボロットまた無茶苦茶になっちゃった。」

ムチャ「今日徹夜でまた修理か~。」

 

 

サヤ「貴方達も手伝ってくれてありがとね。」

竜馬「いえ、当然の事をしているまでです。」

武蔵「なあなあ、この下着の入った箱は何処におけばいいんだ?」

マト「それなら…って武蔵さん…その格好…;」

ヨミ「さすがに…;」

武蔵「え?」

 

 

ゲッターチームや甲児達、ワッ太達もボランティアに参加していた。

ゲッターロボのパイロットであるサッカーが得意な熱血漢の流竜馬、

スポーツ万能のニヒルなクールガイ神隼人、そして大柄で柔道を得意とする巴武蔵の3人だ。

竜馬と隼人はゲッターチーム専用のスカーフ付きのパイロットスーツだが、武蔵だけは安全ヘルメットに、剣道で使う防具にふんどしと言うとんでもない格好だった。

その格好に対しマトやヨミ、さらにはギャリーまで思わず引いてしまう。

 

ギャリー「アンタはその格好どうにかならないのかしら…;」

武蔵「なんだよそれ?」

隼人「ところでギャリーさん、あのビルドラプターって言う奴は?」

ギャリー「元々テストで使用するはずだったパーソナルトルーパーなの、機体にはかなり問題あったようだけど…」

キョウスケ「一先ずはこちらで回収予定だ、その後は恐らくマオ社に返還されると思うが…」

弓さやか「そういえばキョウスケさんはいつからこちらに?」

キョウスケ「今日からこちらの基地に配属になった。」

ユーキ「初日から大変でしたね…」

キョウスケ「心配ない、慣れている。」

 

ワッ太「ごめんよてっつぁん、トライダーかなりダメージ受けちまった…」

厚井「心配いりません社長。あれくらいすぐに直して見せますよ!」

柿子路「それより社長の怪我がなくて何よりです!」

オルタンス「ワッ太様はとてもご立派なのですね。」

ワッ太「いやいや、社長なら当然だよ~。」

郁恵「社長、私達も手伝いに行きませんか?みなさん大変そうなので。」

ワッ太「よーし、我が社の社会奉仕といくぞ!」

木下「はい社長!」

 

ルキア「…」

甲児「ルキアちゃん、お疲れ!」

ルキア「甲児さん…」

甲児「グルンガスト弐式はすぐに直るさ、元気だせって!」

 

今回の戦いで大きなダメージを残したグルンガスト弐式の事を気にしていたルキアに

甲児が両手に豚汁を持って元気づけて来た。

 

ルキア「僕がもっと上手く戦っていれば…、皆さんだって…」

甲児「そんなの気にするなって、俺だって最初にマジンガーに乗った時はさやかさんや弓教授達いっぱい迷惑かけちまったからさ、誰だって最初はそんなもんだって。ほらこれ食べて元気だせよな!」

 

ルキア「これが豚汁…甲児さん、ありがとうございます!」

 

甲児はルキアに配っていた豚汁を渡し、正太郎達と共に食べ始めた。

 

甲児「そういやルキアちゃんってオルちゃんヴィオちゃんと前々から仲いいんだな。」

ルキア「え、ええ。前から結構…」

ヴィオレット「はい…豚汁って初めて食べてみましたがとてもおいしいですわ。」

甲児「おっヴィオちゃん喜んでくれたか!実はさっき俺もそれ作るの手伝ったんだぜ!」

正太郎「甲児さん意外と料理上手なんですね。」

甲児「弟のシローと今じゃ2人暮らしだったりするからな。」

ライザ「にしても今日はまた大変な1日になったなぁ。俺達の出発する日まで準備間に合うのか?」

ホルス「日本各地も戦闘が続くからな…。」

マルスモン「ライザ、ホルス、これを食べたらすぐに帰るぞ。大塚長官との打ち合わせもあるからな。」

ライザ「うぇっもう少しゆっくりしていいんじゃんかよ~」

甲児「お前達も大変だな、頑張れよ。」

ライザ「アンタもな、甲児さん。」

正太郎「ところであのヤッターマンって言う人達は何処に行ったんでしょうか、すぐにいなくなっちゃいしたけど…」

 

 

 

体育館の奥では食品等が入ったダンボール箱を運ぶガンが疲れた顔をしていた。

 

ディグモン先生「よーし、それじゃそのダンボールはこっちだ。」

ガン「ふぅ~やっと終わった~」

アイ「まだよガンちゃん、こっちの作業終わらせないと。」

ガン「まだあんのぉ!?」

アラタ「よう2人とも久しぶり!」

ガン「おっこはっち。」

ユウ「この人達は?」

アラタ「家のクラスメイトでさ、時々休み気味な2人。」

 

アイ「休み気味って…まあ一応は…」

 

高田ガンと上成アイ、アラタと同じクラスの生徒らしいが。

 

ユウ「…」

ガン「どうした?」

ユウ「何処かで会ってました?」

ガン「えっさぁ?」

アイ「…私達今日2人と会うの80パー始めただと思うけど…;」

ユウ、アラタ「?」

ディグモン先生「おーい手が止まっているぞ~」

ガン「あ、はい!」

 

ガンとアイは何かほのめかすかのように誤魔化していた。

 

徹平「ルキアさん…俺の不注意でグルンガスト弐式が…すみません。」

ルキア「気にしないでくれよ、こうしてみんな無事なんだからさ!」

 

徹平はルキアに先ほどのかばってくれた事やグルンガスト弐式で謝罪をしていた。

ルキアは今は何も気にしておらず、逆に徹平を励ましていた。

 

徹平「…今日は散々な目だったなぁ…全部俺が原因でもあるし…」

ユーキ「ドンマイだよ徹平君。」

徹平「皆さん、ありがとうございます。俺がこうしてここにいるのはみんなのおかげです。」

甲児「何水臭い事いってんだよ、俺達はもう仲間だろ。」

カガリ「…徹平」

徹平「カガリ、俺はもう怒ってないよ。」

 

マルスモン「それより、デジヴァイスを紛失したそうだがどういうことだ?」

徹平「それは…」

カガリ「カガリがいけないんです!!カガリのせいで徹平が…だから悪いのはカガリです!」

マルスモン「…」

徹平「カガリ…いや、元々は俺が原因だったし…俺の責任です!」

 

マルスモン「お互い様だ、まあ今回は説教するのが面倒臭くなった。2人でよく考えて見るといい。」

 

マルスモンが徹平に対しデジヴァイスを紛失した件で質問するが、

カガリが割り込んで自分が悪い事を言い出した。

しかし徹平は全て自分の責任と述べると、マルスモンは少々あきれ顔でこの場を後にした。

 

 

徹平「…」

カガリ「…徹平…ごめん…それに。」

徹平「それに?」

カガリ「あの時と…さっきは本当にありがとう…」

徹平「いいってもう、俺もごめん、なんかよくわかんなくて。」

カガリ「…ちゃんと帰って来てね。

徹平「…わかった…。それよりなんかお腹空いたからさぁ、豚汁もらって来ようか。」

カガリ「お前はダメ。」

徹平「え?」

カガリ「お前はこのマカロンだけ食べてろ!!」

 

そう言って何処からか用意したマカロンの入った箱を用意し、それも全て酷い色や奇怪で汚い色したマカロンばかりだった。

 

徹平「…うげぇ…もうマカロンはカンベン…!」

カガリ「いいから食え!全部食べろぉ!オラァッ!」

徹平「うごっ待てむがもぐごぇっ…!!」

 

カガリは徹平を壁に押し付けると顎を押さえつけて無理矢理汚いマカロンを徹平の口に押し込んで行く。

その光景ユーキ達は少し茫然とした。

 

ユーキ「うーん…やっぱり変わってないなぁ…」

ヨミ「カガリ…ちゃんと上手く伝えられるかな…?」

マト「ヨミはやっぱり心配?」

ヨミ「うん…けどもっと心配なのは…前みたいな事にならないかどうか…」

マト「あっ;」

 

ギャリー「あらマカロン、ねぇアタシにも大好物だからひとつ頂戴な!」

カガリ「いいよ、じゃあこっちの綺麗なの上げるね!」

ギャリー「あら嬉しい♪」

 

カガリ「お前は汚いのだけ。」

徹平「ひほいっふ…(ヒドイっす…)」

 

カガリ「…クスッ」

 

カガリは一瞬だけニコッ微笑むと、

少し以前の事を思い出していた。

 

 

以前の話だ、教室にて。

ある理由でマトにビンタされたカガリの前に徹平が「大丈夫か?」

と声をかけてくれた。

カガリはその時はプイッし、徹平は「ぬ!?」っと少しイラッとしたが。

 

その後、休み時間にカガリの前の机でプラモを組んでいた徹平にを見て、なんとなく目に止まり。

徹平がパーツを一つ落とすとカガリがうっかりそのパーツを踏みつぶしてしまう。

 

それを見た徹平が愕然とし、カガリはその時全く謝ろうとせず「うっせー」と言い、徹平は激怒する。

が徹平は「あーでも俺の責任だからしょうがないよなぁ…はぁ」と言って自分の席に再びついた徹平の後ろ姿がカガリの目に入る。

 

 

それから毎日遅刻して教室にくる徹平にあきれるマト達の中でカガリは大きい口で「また遅刻だ銀バエ」と言うと、

徹平が「なんだとぉぉぉ!!…遅刻してすみませんでした!」

と怒ったあとに謝るという変な反応でマト達クラスメイトは「なんじゃそりゃ」とクスッと笑ってしまう。

 

それからカガリは何故かそんな調子の徹平に気になりかけと、自身は心ではその考えほ否定し始めるが…

どういう訳かあえて技とひどく汚い色のマカロンを作っては毎日の様に嫌がらせするかのごとく、徹平にマカロンを押しつけ始めたのだ。

カガリ本人はそれに対し徹平なんてただの馬鹿だと言い張り、毎日学校で色んな嫌がらせをしたが一度ヨミにそれを指摘された事もあった。

カガリはそれから更に徹平に嫌がらせしつつ、そんな気持ちに悩まされ続けるであった。

 

こう言った経歴でカガリは彼が気になっているようだった。

 

 

カガリ「お前帰ったら、わさび入りとかドロドロして食えないマカロンとか上げるから覚悟しろよ。」

徹平「ヒドイ!それあまりにもヒドイと思うんですけど、カガリさん!?」

 

ユーキ、マト、ヨミ「…;」

ギャリー「まあなんというか徹平も大変ねぇ…あの子達これからどうなるのかと、ある意味楽しみだけどね…。」

 

こうして激しい戦いの1日は終了した。

今は安らぎの平穏が訪れているが、またいつか戦いが起こる。

徹平達はこれから更なる戦いへと向けて今は思い思い心を休めるのだった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第7話 完。

 

第8話 海上!大空と大海原を行け! に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第7.5話 出撃準備の合間にて

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったりしますがこれはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。■間もなく出撃の徹平達や色んな場所でのちょっとした出来事を紹介、意外なお話も?


そこは何処なのかは分からない、ただその場所にあった黒い背表紙の本が開きそこから長い黒髪で黒い服、白い肌の女性が姿を現した。

 

クロニカ「私はクロニカ、貴方達がブラッククロニクルと呼んでいる者の原典です。今日は少し別の世界で起きている出来事をお話しましょう。」

 

クロニカはそう微笑みながら表紙に「SHW」と言う一冊の厚い本を開き、

彼女はその本の記述の一部を紡ぎ始めた。

 

-今から遥か未来のあるところに、一人の少年がおりました-

 

-少年は明るい心と小さな勇気を持っており、沢山の人達に親しまれていました。

ですがある日、この世界を支配を目論む邪悪な侵略者との戦いに巻き込まれ、彼は突然戦う力を得ました-

 

-戦う力を得た彼は決意を固め、侵略者と戦う事を決めたのです-

 

-そして彼は、同じく侵略者と戦う仲間達と共に戦いの旅路を往くのでした-

 

クロニカ「…この先彼にはどの様な物語が待ち受けているのでしょう、侵略者を全て打倒した英雄になるのか、戦いの中その身を滅ぼす運命にあるのか、それとも私達の予想もつかなかった事態に広がってしまうのか…」

 

クロニカが次に左手に小さな光の玉を出した。

光には少年を中心にした、その世界でのこれまでの状況が映し出される。

 

 

徹平「考えたんです、今までそこにいた人達がいなくなってしまう…それは病気とか寿命とかじゃなくて…侵略者に殺されたのなら…もしまた自分のよく知ってる人達が、友達や家族がもし侵略者に命を奪われたら…だから決めたんです。もし自分が戦えるのなら前に出て立ち向かって守り抜くべきだって…!」

 

徹平「デジヴァイス起動・ロード!アルティメットブイドラモン!!」

 

 

 

オオジャグラモン「てめぇだけはぁこの手で殺してやるぅぅぅぅ!!俺の…俺のぉぉぉ!!」

アルティメットブイドラモン「のぞむ所だ!!それに俺は…沢山の人達を苦しめたお前を絶対に許さない!!」

 

甲児(マジンガーZ)「超合金Zのボディにはそんな攻撃はビクとしないぜ!ロケットパンーチ!」

 

竜馬(ゲッター1)「チェェンジ・ゲッタァァァ1!スイッチオォン!!」

 

マミ「今日と言う今日は速攻で片づけてやるわよ、ティロ・フィナーレ!!」

 

正太郎「行け、鉄人!!」

鉄人28号「ガォォォォォン!!」

 

キュアハッピー「私達はそんなバットエンドには絶対屈しない!いつかみんなが笑顔いっぱいのウルトラハッピーになれる日を信じて戦うもん!!」

 

テツザンモン「一撃入魂!!ヘビーブラスター!!」

 

ウルフルン「世界よ!!最悪の結末、バットエンドに染まれ!!白紙の未来を黒く塗りつぶのだぁ!!」

 

あしゅら男爵(グール)「我が機械獣がまもなくこの日本を制服する!!!」

 

ガイア(ドム)「何故逃げなかった!?俺はお前を殺そうとしたんだぞ!」

マト「…分かっていたの、おじさん達はそんなに悪い人じゃないって。」

ガイア(ドム)「何故だ?」

マト「おじさん達があいつと組んで嫌そうな感じをしているのなんとなく分かるの、おじさん達だってプライドとか胸にしたい物とかもっているよね!?おじさん達は闇軍団の言う事聞く必要なんてないよ!!」

 

 

ワッ太(トライダーG7)「緑ヶ丘小学校6年2組竹尾ワッ太!今いくぜぇ!」

 

ユーキ「徹平君、僕らもついて行くよ。君ばかり重い荷を背負わせる訳にはいかないから…これは生徒会長とかそういうんじゃなく…小さいときから一緒に過ごしてる君の友として。」

 

ほむら「貴方達はこれ以上魔法少女の領域に入らない方がいいわ、下手すれば魔女との戦いに変な歪みが生じるから。とくに…」

徹平「え…」

 

ボス(ボスボロット)「ガラクタじゃないわよん、馬鹿にしやがって!カッコよく暴れてやるわよ~ん!!」

 

ヤッターマン1号「ヤッターマンがいる限り!」

ヤッターマン2号「この世に悪は栄えない!」

 

ギャリー(ビルドラプターFM)「来たわねぇっ!」

キョウスケ(ビルドラプターFM)「確実に仕留める…!」

 

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん、ゲッターロボ!いくよ!アルティメットフレァァァァァァァ!!!」

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤァァァ!!」

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァァァビィィィィム!!!」

 

オオジャグラモン「グギャァァァァ!?!?」

 

アルティメットブイドラモン、甲児、竜馬「トリプルフレアフラッーシュッ!!!」

 

 

 

光にはその世界で戦い生きる者達の姿が映し出されていた。

その様子をクロニカの正面でしゃがんで眺めていた金色の髪で黒いドレスを纏った小さなドイツ人形の様な、いや。人形そのものの少女である。

 

エリーゼ「ネエ、コノ鉢巻シタ男ノ子ッテ一体何者ナノ?ソレニシテモコノ世界、変ナノヤ物騒ナロボットガイッパイイルノネェ。」

 

クロニカ「月美徹平…赤い究極勝利竜へと変身し力を得た彼にはこれから先激しい戦い、やがて来る避けられない未来が待っています。」

エリーゼ「サケラレナイ未来?」

クロニカ「今はまだ詳しい記述は分かりません、ただ彼にある勇気と優しさは沢山の人達を引き付けています。そして彼とその仲間達の戦いの物語はまだ始まったばかり…」

エリーゼ「マ、ソノ男ノ子ニハ精々頑張ッテモラワナイトネ。」

クロニカ「私達も他人事には言えないかもしれませんよ、エリーゼ?」

エリーゼ「ドウイウ事ヨ?」

 

エリーゼがクロニカのその一言に一瞬きょとんとする。

クロニカはそのまま話を続けた。

 

クロニカ「彼に待つ運命は…私達まで巻き込んでしまう可能性があるからです。」

エリーゼ「ナンデスッテ!?」

クロニカ「だから今、ルキア達がその世界へ行き行動しているのですよ。」

エリーゼ「何ノ為二?」

クロニカ「その世界の現状調査、そしてその彼の様子を直接確かめ守る事、彼を死なせない為に…。」

エリーゼ「ソウイエバ最近エレフ達見ナイ思ッタラソウイウ事ダッタノネ。ソノ子…モシ死ンダリシタラ、ドウナッチャウ訳?」

クロニカ「サケラレナイ未来の到来…その先に写るのは黒く閉ざされて正確な記述が見えませんでした。ですがその未来の存在はその世界以外にも私達のいるこの世界…いくつも世界を巻き込む危険がある事だと言う事です。」

 

クロニカのその言葉にエリーゼは少し戸惑ってしまう。

 

エリーゼ「ナニヨソレー!?不安二ナッテ来チャウジャナイ!」

クロニカ「ごめんなさい、私は今分かる事実を述べただけだから…」

エリーゼ「デモマァ、今ノ所ソンナ様子ハナサソウネ、ネエチョットコノ子ノ周リ見テミマショウカ。」

クロニカ「そうしまょう、ルキア達も様子も気になりますし。」

 

そしてクロニカがその光の球に映し出された映像に指を押し引くと、別の場面へと切り替わった。

 

 

 

 

七色ヶ丘の町外れにある住宅地の中、

学校帰りのライザ、ホルス、隣街から学校終わってすぐにこちらへ来た徹平とユーキ、

さらに後ろにはみゆき、あかね、やよい、なお、れいかのプリキュア5人、そして妖精キャンディまで同行していた。

 

徹平「そういえば色々と慌ただしくてデジモンガーディアンズ本部に行ってなかったけ。」

ユーキ「僕と徹平君がガーディアンズに入ってまだ数日だけどちゃんとこっちに挨拶するの忘れてたね。」

ホルス「ここを曲がっていけば着く。」

 

ホルスの案内で徹平達がデジモンガーディアンズ本部へと向かう。

 

ライザ「でさぁ…なんでお前等まで一緒なんだよ?」

みゆき「いや~ライザ君達のいる本部ってどんな所か一度見て見たくて~」

やよい「もしかして本部って言うからには大きな基地だったりして!ライザ君達のDSCデジモンってヒーローぽくってカッコいいし!」

ユーキ「ヒーローっぽいか、そうかもしれないね;」

徹平「あんまり意識した事なかったけど、ヒーローか…」

ユーキ「君はこの間ヒーローらしい活躍したんじゃないかい?」

あかね「それホンマ?」

徹平「けどこの間はなぁ…まあ色々とあったけど。」

れいか「ですが誰かを守る為に戦う月美さんと天馬さんのお二人はとても立派だと思います。」

ユーキ「ありがとう、れいかさん。」

 

ホルス「…ヒーロー、ナイトとも言うべきか…」

なお「ホルス君?」

キャンディ「どうかしたクル?」

ホルス「いえ、別に…」

ライザ「おーいついたぞ~」

 

ホルスがちょっとだけ思いつめた顔になるが、ライザの到着の一声にて会話が途切れた。

そして「なんでも以来引き受けます!民間防衛チーム・デジモンガーディアンズ本部」と書かれた立札の前には、

明らかに古臭い平屋の建物がポツンと建っていた。

 

やよい「あ、あれ…?」

あかね「思っていたのとちょい違うかな~…と」

徹平「えーと、ここ?」

ライザ「まあな!ま、入れってちょっと散らかってるけど。」

ユーキ「あ、う、うん…」

ホルス「マルスモン隊長、ただいま帰りました!」

 

ガラララ!!

 

ライザとホルスが玄関の引き戸を開けると、

その光景を見た徹平とみゆき達が唖然としてしまった。

 

みゆき「…」

れいか「…」

ユーキ「…うわ」

キャンディ「物凄い散らかってるクルー!!」

 

玄関の正面から事務所の様な並びの机となっており、奥はそれぞれマルスモン、ホルス、ライザの寝室、小さな台所。

ただ、全ての部屋が色々とゴミだらけとなっておりもはや足の踏み場もないレベルとなっている。

机にもお菓子の袋とカップメンの空いたカップが、中身がグチャグチャになったゴミ袋もいっぱいにあふれている。

 

その机の奥でマルスモンが書類を読んでいた。

 

マルスモン「ライザにホルス帰ったか、今日は特別近所から雑務依頼は来てないから、ゆっくり休んで構わんぞ、明日はいよいよ出発だからな。」

徹平「あ、あのマルスモン隊長…」

マルスモン「徹平にユーキか、そういえば2人はまだここに来てなかったか、ここが我等デジモンガーディアンズ本部だ、少々散らかっているのは申し訳ない。」

 

マルスモンはその本部の中を汚さを少々と言っているが。

そしてライザとホルスはカバンを机においてホルスは早速学校から提出された宿題を開く。

ライザに関しては椅子に座り、怠け始めた。

 

ライザ「まあゆっくりしてけよ。」

マルスモン「さて、ライザ達のDSCのメンテナンスをせねばな、徹平とユーキのデジヴァイスのDCSもしておいてやろう。」

徹平「あ、はい…」

ユーキ「よろしくお願いします…」

 

マルスモンはそう言って、徹平、ユーキ、ライザ、ホルスの4人デジヴァイスを受け取って奥へ行こうとしたが。

 

なお、やよい「…絶対よくなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!」

 

ライザ「どわぁっ!?」

 

なおとやよいの絶叫で一同が驚き、ライザは机から転げ落ちた。

 

なお「なんなのこの室内!?こんなに汚いなんて絶対にありえないよ!」

ライザ「そ、そうか?」

ホルス「自分の机は少し掃除しているが…」

なお「ホルス君、自分だけってのは絶対ダメだよ!こんなに汚いとみんなそのうち倒れちゃうから!」

マルスモン「ライザとホルスは幼い頃から私が鍛えてるからそんな問題はないが…」

あかね「そういう問題ちゃうやろ!」

なお「あと隊長としてこの惨状を許すなんて筋が通ってないよ!筋が!!」

マルスモン「まあ、色々と忙しいからな…」

やよい「それに!本部ならヒーロー基地っぽくもう少し設備がととのっても!私が想像してたのと全然違う~…」

あかね「やよいはそこなんかい;」

 

ライザ「けどメンドくさくてなぁ~、それにまたすぐ汚れるし。」

れいか「だからこそ!日々の掃除は自分自身の清き心を鍛える鍛錬でもあるのです!今こそガーディアンズの皆さんは清き心で己の道を進む為に、まずは掃除を心がけるべきです!!」

 

れいかがライザ達に声を上げさらに何処から出したのか「道」と力強くかかれた、

習字の紙を見せた。

 

ユーキ「どこからだしたの…?」

ホルス「なんて綺麗な字だ…」

 

ホルスは一瞬その「道」の字に惚れ惚れとしてしまった。

 

マルスモン「たしかに君の言う通りだ。よし、ライザ、ホルス、徹平、ユーキ、出発前にこのガーディアンズ本部の大掃除を任せる。私はDSCの…」

 

ガシッ!!

 

そう言って奥へと行くマルスモンのマントをなおとれいかにやよいが掴んで止めた。

 

なお「マルスモン隊長~…」

やよい「ちゃんと隊長も掃除やろうね~…」

れいか「まずは隊長様がそのお手本になるべきです!!」

マルスモン「…ここまでか…」

ライザ「マジかよ…」

 

ライザはこの部屋の惨状を見て、掃除を想像したらほぼ不可能だと思ったが、

あかねからホーキと塵取りを手渡された。

 

あかね「ライザ!それでも男かいな!!」

徹平、ユーキ「…」

 

徹平とユーキはこっそりと抜けようとしたが、みゆきに肩を掴まれた。

 

みゆき「徹平君、ユーキさん~…まさか逃げる訳ないよね~?」

ユーキ「徹平君、降参しよう…」

徹平「はい…」

 

キャンディ「みんなで大掃除開始クルー!!」

 

こうしてガーディアンズ本部の大掃除が始まった。

徹平、ユーキ、ライザ、ホルス、マルスモンはみゆき達の指示と、

なおとあかねの罵倒で無理矢理掃除させられ、

 

あかね「そこっ埃がまだ残っとるでぇ!」

マルスモン「う、うむ;」

 

なお「ホラ、ちゃんと雑巾で最後までふかないと!!」

ライザ「ひぃ!」

 

やよい「うわっ冷蔵庫の中凄く臭い…」

みゆき「こんなの食べたら絶対お腹壊すよ!」

徹平「賞味期限半年過ぎてる…;」

 

 

れいか「寝室の布団が放りだされたまま…ここは何か機械部品や本が転がっているようですが…」

ホルス「ここでDSCの修理等隊長が行っています、あと他にもライザの趣味である銃のメンテナンスに使っているグリスなども転がって…あと自分が剣道の練習に使っている木刀や竹刀もおいており、ほとんど物置と行ったところです。」

れいか「そんな事もまでですか!?」

ユーキ「銃とか木刀とかおいてる部屋で寝られるなんて信じられない…」

キャンディ「キチンと整理整頓クル!!」

ホルス「は、はい…;」

 

寝室は物置同然、台所はドロドロになっており冷蔵庫の中の食べ物はほとんど腐っている。

DSCシステムのテストを兼ねてマルスモンが編成した民間実戦防衛チーム・デジモンガーディアンズ本部の室内は色んな意味で玄関の前の事務所、台所、寝室、トイレ、風呂場も全て酷い惨状であったのだ。

裏にある物置ももう数年も手が付けられてないと言う。

 

みゆき達はその惨状を見かねて大掃除を決行し徹平達、さらには普段は何事にも同様しない隊長のマルスモンでさえ従えて掃除はこれから遅くまで続くのである。

 

 

 

 

 

そして再び場面はクロニカとエリーゼのサイドに切り替わる。

 

エリーゼ「ナニコレ…」

クロニカ「クスッ…」

 

先ほどの徹平達の光景を光の球を通じて見てたエリーゼがやや呆れ顔になり、

クロニカはちょっと笑ってしまう。

 

エリーゼ「イクラ戦ウ戦士ニナッテモコノ様子ジャマダマダ子供ネ~。」

クロニカ「オルタンス、ヴィオレットは既に彼等と接触している様ですが、ルキアは少し予想外の事に巻き込まれてしまいましたね…」

 

もう一度光の球に写る映像を指を引いて切り替えると、

今度はルキアがグルンガスト弐式に乗り込んでいる姿が映し出された。

 

 

ルキア(グルンガスト弐式)「行くよ、弐式!アイソリッド・レーザー!!」

 

ビィィィィ!

 

甲児(マジンガーZ)「おっと!」

 

パイロットスーツを着たルキアがグルンガスト弐式の操縦桿を握っている。

グルンガスト弐式の目放つレーザー光線、アイソリッド・レーザーで前方のマジンガーZを狙い打つがマジンガーZは両腕で防御態勢をとり、攻撃を耐えきった。

 

甲児(マジンガーZ)「まだ甘いぜルキアちゃん!冷凍光線!ロケットパーンチ!」

 

ドォドォ!

 

さらにマジンガーZの耳部分の角から放つ、冷凍光線がグルンガスト弐式の脚を凍らせ動きを封じ、両腕を飛ばしたロケットパンチで反撃を仕掛けた。

 

ドォォォ!!

 

ルキア(グルンガスト弐式)「うわっ!ああぁ!」

弓さやか(アフロダイA)「2人共、そこまでよ!」

 

光子力研究所の前でマジンガーZとグルンガスト弐式の戦闘演習が行われていた。

そこへアフロダイAに乗り込んださやかのストップがかかり、戦闘はここで終わる。

 

甲児(マジンガーZ)「ルキアちゃん、大丈夫か!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「大丈夫です、もう一度お願いします!」

弓さやか(アフロダイA)「あまり無理しちゃダメよ、明日はいよいよ出発だし今日は早めに休まないとね。」

ボス(ボスボロット)「腹減ったからよ、飯にしようぜ飯ぃ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「はい…」

甲児(マジンガーZ)「(ルキアちゃんどうしたんだ?なんか思いつめた顔してるな…)」

 

甲児がコクピットのモニター越しから思いつめた表情のルキアの顔を見てふと気にする中

彼等の機体は光子力研究所の格納庫に戻り帰還した。

 

 

 

さらに場所が変わり、ここはとあるアジア州域のある繁華街。

 

 

街は光や声等で沢山賑わっていた。

そんな中、ある食堂のカウンターの席でどちらも長い髪でスーツ姿の2人組がラーメンを食べていた。

 

エレフ「うめー、やっぱりこういう所で食べるのっていいよな~!」

オリオン「何呑気に言ってんだよ、お前は。」

エレフ「お前だってさっきここに来るまでにどれだけの女の子ナンパしてたんだよ…」

オリオン「そりゃこの世界には可愛い子がいっぱいだからな。」

エレフ「けどこのスーツの格好やっぱり違和感ある…」

オリオン「俺達の普段の格好だったら流石に目立つからだろ。」

エレフ「ここまで来てこの世界の様子色々と見て来たけど、こうして賑わっている街もありゃ侵略者に襲われてボロボロな街もあったな…」

オリオン「今じゃ宇宙から侵略者も来てるってのに地球人同士で争っている場合か?こんな風に世の中進歩しても戦争は何処行ってもあるしどうなっちまうんだか。」

 

エレフとオリオンがこの世界の事について会話を続けていた。

そんな時、エレフの隣に開いてた席に一人の青年が座って来た。

 

リュウセイ「ふ~、やっと座れた~!ここのラーメン食べて見たかったんだよな~!」

エレフ「ん?」

リュウセイ「あ、ごめんごめん。おじさーんチャーシュー!」

 

リュウセイと言う青年がエレフに一言言った後、

今度は厨房でスープをかき混ぜていた店主に注文を取った。

そしてすぐにチャーシューメンがリュウセイの前に来た。

 

エレフ「ここのチャーシューって結構美味いんだな。」

リュウセイ「分かるか、俺も前々からここに来てみたくってさやっと休憩時間とって食べに来たんだ!」

オリオン「で、お前は?」

リュウセイ「俺はリュウセイ・ダテ。連邦軍のあるチームに入ってんだ。」

エレフ「連邦軍か。俺はエレフセウス、でこっちの金髪はオリオン。俺達はちょっと訳ありで旅してるってとこかな。」

 

エレフとオリオン、リュウセイが互いに挨拶を交わした。

 

リュウセイ「へえ旅ねぇ、いいな~俺もスーパーロボットに乗って世界や宇宙をまたにかけて冒険ってしてみたいぜ~!」

エレフ「な、なんだお前…?」

オリオン「ロボットが好きなのか?」

リュウセイ「ああ、特にスーパーロボット!あの熱さと熱血と勇気!分かるか!?」

エレフ「熱血に勇気…?」

リュウセイ「そう、俺子供の頃からロボットアニメに夢中だったからさ、今ロボットに乗れる事にすげぇ歓喜してんだ!」

エレフ「あ、あぁ…;」

リュウセイ「で、その中でバーンブレイドが大好きなんだけど、どうだエレフ見て見るか!?」

 

リュウセイは熱く語りながらエレフの手を握りしめてロボットアニメの極意を伝えていた。

 

エレフ「いや、いきなり見るって…;」

リュウセイ「わわっ!ごめんごめん、つい熱くなっちゃったな;」

オリオン「なんというか…お前変わってるな。」

リュウセイ「そうか?」

 

エレフとオリオンはロボットアニメを熱く語るリュウセイのノリに思わず戸惑いを隠せなかった。

そして三人はラーメンを食べながら何気に会話を弾ませた。

 

リュウセイ「へぇエレフって双子の妹がいるのか~」

エレフ「ああ、俺の自慢の妹さ!」

オリオン「まさに絶世の美女だな…フフフ」

エレフ「おいオリオン!ミーシャに手出してないよな!?」

オリオン「褒めただけだろ…こういう風にコイツは妹の事になると動揺が隠せないんだ。」

リュウセイ「けどそれってそれだけ妹さんが大切なんだろ?いい事じゃないか、しっかり守ってやれよ。」

エレフ「あ、あぁ…そうだな、今度こそは必ず…!」

リュウセイ「今度?」

エレフ「…いやこっちの話さ。それよりありがとな、いい話聞かせてくれて。」

リュウセイ「おう!俺も2人と会えてよかったぜ、じゃあそろそろ時間だから俺行くわ、じゃっまた縁があったら何処かでな!」

 

そう言ってリュウセイは会計を済ませて食堂を出て行った。

 

エレフ「…リュウセイか。」

オリオン「中々面白い奴だったな。」

店主「おい兄ちゃん達、ラーメン伸びそうだぞ。」

エレフ、オリオン「うぉぉぉぉ!!あちあちアチチ!」

 

店主の一声で伸びかけたラーメンを急いで食うエレフとオリオンであった。

 

 

 

そして最後にもう一度、クロニカとエリーゼのサイドに戻った。

 

 

エリーゼ「ルキアハ一体ナンデロボット二乗ッテル訳?」

クロニカ「彼女なりの理由があったからでしょう…ただ流石に目立ちすぎてしまった気もしますが…」

エリーゼ「エレフニオリオンモナーンカノンビリシテナイカシラネ?」

クロニカ「別の世界の文化を若干楽しんでいる様ですね、私はそれも良い事だと思います。」

エリーゼ「ソウカシラ?デモマァ、チョットダケコノ世界ニ興味湧イタカモ…」

クロニカ「さて今日はこの位にしておきましょう、この続きはまた今度…では、また会いましょう。」

 

クロニカが微笑むと同時に静かに目の前が真っ暗になり、本が閉じた音がした。

 

 

ここでリュウセイのサイドになる。

エレフとオリオンと別れたリュウセイが繁華街の道を歩いていた時だった。

 

ドッ!

 

リュウセイ「わっ!?」

「あっ!」

 

横を振り向いていたリュウセイが緑色のワンピースに水色のスカーフをした金髪碧眼の少女とぶつかってしまう。

 

リュウセイ「あちゃー…ごめん、怪我はないか!?」

 

リュウセイが思わずそのぶつかった少女に声をかけた。

 

「…」

リュウセイ「だ、大丈夫かい…?」

「大丈夫…?うん、私大丈夫。」

リュウセイ「そうか、怪我がなくてよかったよ、ごめんな。」

 

「…?」

 

その少女は不思議そうにキョトンした表情でリュウセイを見つめる、よく見るとその子の手には何か不気味な感じの青い人形を持っていた。

リュウセイは背の小さい彼女に合わせて少ししゃがんで顔を合わせた。

 

リュウセイ「…えーっと…君名前は?」

メアリー「…メアリー。」

リュウセイ「メアリーちゃんか、俺はリュウセイ。それからもうすぐ暗くなるから早くお家に…って君この辺の子じゃなさそうだな。」

メアリー「…お家?」

リュウセイ「そうお家。」

メアリー「私探してたの…友達がいないか…」

リュウセイ「と、友達?迷子かなんか?」

メアリー「…イヴ」

リュウセイ「え?」

メアリー「イヴは何処?何処なの、ねえ何処にいるの?!ねえ!?」

 

メアリーが思わず感情的になり叫んだ。

 

リュウセイ「お、落ち着けって!参ったなー…」

 

リュウセイは思わず困り顔になる、すると彼の持っていた端末から連絡が入る。

 

ライ『リュウセイ何処にいるんだ、休憩時間は終わりのはずだぞ!』

リュウセイ「ライか!?ごめんすぐいく!でさ、ちょっと女の子が…ってあれ?」

 

リュウセイが目を離したすぐにメアリーはいなくなっていた。

 

リュウセイ「あれ…あの子何処いったんだ!?」

ライ『おいリュウセイ!』

リュウセイ「わ、分かったって!…メアリーちゃんか、なんか困ってようだけど見失ったし追いかけるのは無理か…」

 

リュウセイは端末を切り、メアリーの事が気になりつつも仕方なくその場を後にした。

 

 

 

 

そしてその夜、徹平の住む街にある、地球連邦軍極東第79基地の指令室。

 

ハンス「申し訳ありません、ビルドラプターがまさか変形に成功してしまった事で作戦が失敗に終わってしまうとは予想もつかなかった出来事でして…!」

ルーチェモン『…まあいいでしょう、どちらにしてもこれでビルドラプターは不具合があると言う事で回収してもらいます。これでマオ社には一歩不利な状況が出来たと言う訳です。』

ハンス「では…」

ルーチェモン『しかしスーパーロボット達を始末できなかったのは褒めた物じゃありませんね。闇軍団も侵略者の中では1、2を争う程の勢力を拡大している割には呆気なかった物です。』

ハンス「そこはジャグラモンの奴が間抜けなあまり…!」

ルーチェモン『まあいいでしょう、貴方には次の事をお願いします…』

ハンス「…了解しました。」

 

ハンス・ウィーパーが小さなモニター越しから通信先の連邦軍副指令であるルーチェモンと何か内通していた。

そしてルーチェモンがハンスに何か伝えると通信は終了した。

 

 

 

 

 

そして場所はさらに変わり、通信先であった南米の奥地にある地球連邦軍本部ジャブローのとある一室。

 

ルーチェモン「…パーソナルトルーパー、ゾイド、SRX計画…この僕が作り上げたDSCシステムにとってはとても邪魔な存在ですね…いや、DSCシステム完全実用まで漕ぎ着けるまでには連邦軍の戦力に関わる計画は全て始末しないと…、あとは核弾頭をだけで十分じゃないですか。…ゼンガー司令は甘い…あの人は兵への士気向上とバランス的な戦力の強化、そして守るべき民間人への配慮、それではダメですよ。圧倒的力と利用出来る物は全て利用する…そしてやがてはゼンガーに変わり僕が…ククク…!今度こそ支配者になって見せる…!その為には…」

 

地球連邦軍副官の天使型デジモンのルーチェモン、ゼンガーの側近でもある彼は何か不敵な野心を抱いていた。

そして最後にもう一度データが纏められたコンピューターを開き、モニター画面に映るフォルダから「DSCシステム計画書」と書かれた記述と画像を開く。

 

そのデータにはこれまでの研究で得られた、DSCデジモンの成果と今後の課題、プロトタイプと後継機のデータ等が含まれていた。

 

「新地球歴0198年、一年戦争真っ最中の当時、地球連邦軍にルーチェモンが入隊。その直後、突如天才的な能力を発揮、当時の司令官であったレビル将軍に目に止まり一気に昇格した記録を持つ。」

 

「0202年、ルーチェモンの発案により人間がデジモン並みの戦闘力を得るパワードスーツとして、デジタルスピリットアーマー・通称DSCシステムの開発がスタートした。

この時デジヴァイスと呼ばれる端末によってDSCシステムを持ち運び可能でいつでも使えると言うのも前提とされた。」

 

 

「ルーチェモンがコトブキアームズ社に開発を委託、試作第1号型より戦闘型にした試作2号型がロールアウトされる。この時、1号機の時点で使用者である人間の身体能力にデジモンの能力をどうシンクロさせるかが難題となり、完全な動きのシンクロとコントロール性の確立まで武装による戦闘テストは、シンクロ完全化・本格的武装化とした試作2号機ロールアウトまで持ち越す事となった。」

 

「試作2号機には試作1号機で得られた人間とデジモンのシンクロシステムを母体に、

武装化を重点において開発、この時銃剣と盾装備によるテスト戦闘が行われ最大2体の試作2号機が戦闘を行った。」

 

 

「そして0204年、重装甲・砲撃型に重点を置き開発、本格的戦闘が可能となった試作3号機が正式な第1号機としてDSCデジモン・テツザンモンの名を得た。

この時、オリンポス十二神の一人であるマルスモンが正式なDSCデジモンの戦闘・実用データ収集の為に設立されたデジモンガーディアンズの隊長に就任する。

そしてマルスモンの判断により当時5歳であったライザ・スパイルがテツザンモンを使用。

この初戦闘にてジオン兵を全滅させた記録が初の戦果となる。

テツザンモンはモビルスーツで使われた技術が参考になり、初めてDSCデジモンではビーム兵器が搭載された。また関連かは不明だがテツザンモンは重装甲化した様なガンダムタイプに近い形状となっている。」

 

 

「テツザンモンの成功で本格的にDSCシステムの開発が加速化したコトブキアームズは次に接近戦、機動性を重点に置いた試作機の開発を進める。

しかし機動性となれば余分な装甲を取り除かくてはならない為、最終的にDSCシステムの起動と使用者である人間とのシンクロに必要な神経伝達装置がむき出しになる問題が浮上。

システムの縮小化が進むまで機動性を犠牲にせざる得なかった。

そして0209年に開発されたのがテツザンモンと同じく重装甲型で脚を蟹股にしジャンプによる瞬発力とそれをカバーする飛行能力を備える事により機動性の低さをカバー、刀による白兵戦を重点に置いたプロトタイプと呼べるゴウキモン零型が開発がされる。」

 

 

「その後マルスモンに見出された、当時9歳のホルス・ウィンガーがライザ・スパイルのテツザンモンのコンビで戦闘テストを行う、この時テスト相手にデジタルワールドの守護者であるロイヤルナイツのアルフォースブイドラモン、マグナモンが相手となった。戦闘結果はゴウキモン零型のシステムに誤作動が起こり中止となる。」

 

 

「ゴウキモン零型で起きた誤動作の原因は無理なデータを入れすぎたとアルフォースブイドラモンの指摘を受け、その後データ圧縮に成功し同じ零型の同じ形状にて機動性をカバーに成功したゴウキモン完全型がロールアウトした。専用大刀である幻鬼刀は過去のエイリアン大戦にて開発された地球最古のスーパーロボット・グルンガスト零式の零式斬艦刀がコンセプトになっている。」

 

 

「マルスモンがデジモンガーディアンズにてテツザンモン・ゴウキモン完全型の実戦データ採取の中、DSCシステムはルーチェモン、コトブキアームズ社の開発陣、ロイヤルナイツのアルフォースブイドラモン、マグナモン、インペリアルドラモンPM、スレイブモンを加え新たに機動性型のDSCデジモンの開発が加速した。

そして0210年、最初に機動性を重視したDSCデジモン・飛行型のライナードラモン、陸戦起動型のハンターレオモンが開発。両者とも実戦テストでは高い完成度を実現する。」

 

 

「そのから0212年までライナードラモン、ハンターレオモンは改良され、より戦闘的に発展を基づいたあらゆる獣の動きを再現した機動性型のグリカウモンが完成する。さらに0213年にデジモンの中にはバーストモード、ブラストエボリューションと言う一時的に限界以上の力を引き出す能力の導入を前提にした格闘戦型のプロトブイドラモンが開発。」

 

「例によってマルスモンがプロトブイドラモンの使用者を探す事になるが、この時問題が発生。マルスモンが闇軍団の襲撃に巻き込まれ、プロトブイドラモンのDSCがはいった端末デジヴァイス・Dドラグーンが紛失、偶然居合わせた月美徹平と呼ばれる少年がそれを拾い、プロトブイドラモンに変身、戦う事となった。しかしこの時増援のスーパーロボット・マジンガーZ、トライダーG7が来るまでの間、闇軍団デジモンと戦えるほどの身体能力に可能性を感じたマルスモンは彼をプロトブイドラモンの完成型である限界を超える特殊能力を正式搭載、更に戦闘力を大幅増強したアルティメットブイドラモンの使用者として迎え入れる。同時にグリカウモンの正式な使用者として月美徹平の友人であった天馬ユーキに託した。彼も元々身体能力は比較的に高く、彼の意気込みをマルスモンは買ったからだ。」

 

 

「報告書・今後のデジタルスピリットアーマー開発方針について」

 

「開発から11年を経て、DSCシステムの確立がたしかな物となった。

今後は対侵略者討伐作戦に参加も決定済みで本格的な戦闘データの入手も期待できるだろう。現在は既に旧式化したものの後方支援射撃の火力が高いテツザンモン、

現在まで再度改良が重ねられた重装甲型のゴウキモン完成型、機動性重視のグリカウモン、

特殊システム搭載の格闘戦型のアルティメットブイドラモンにDSCシステムの連邦軍正式導入の期待がかかっている。」

 

そして最後に開いた画像には徹平の写真があった。

 

ルーチェモン「月美徹平…彼は一度始末しようかと考えた物ですが、アルティメットブイドラモンを使用した戦闘の戦果を見る限り…彼やデジモンガーディアンズにはまだ利用価値がありそうですね。」

 

ルーチェモンが不敵に微笑み、その写真をじっと見つめていた。

 

 

 

 

 

 

場面は再び七色ヶ丘にあるデジモンガーディアンズ本部へと切り替わり、

ようやく掃除が終わり解放された徹平とユーキがヘトヘトになりながら帰り道を歩いていた。

 

気が付いたらもう時は夜である。

 

 

ユーキ「お、お疲れ徹平君…」

徹平「へいユーキ先輩…明日大丈夫かなぁ…」

ユーキ「今日は帰ったら早く寝ようね、さて明日から戦いの始まりだね。」

徹平「はい!!」

 

徹平はそう答え最後にデジヴァイスを取り出し、夜空に向けてそれを握りしめた。

 

徹平「(アルティメットブイドラモン、これからもよろしくな!)」

 

 

これから激しい戦いが始まろうとしているしかしそれはまた次のお話で。

同じ頃…。

 

 

徹平とユーキの住む街の住宅地のアパートの一室からオルタンスとヴィオレットが窓から夜空を眺めている。

 

ヴィオレット「私達はなんとしても徹平様を守らなくては…!」

オルタンス「ですが無理は禁物ですわ、さあ今日はもう寝ましょう。」

ヴィオレット「ええ…」

 

パジャマ姿の2人も間もなく眠りについた。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ番外編 完

 

第8話に続く。

 




ここまでお読み頂きありがとうございます、初めてこちらのサイトにてご投稿致しましたが自身のこの小説の内容が規約に引っかかってないか少々不安な部分もあります。
確認はしましたが自分の範囲ではまだ不透明な部分もありますので…もし何かありましたらご指摘いただけると幸いです。

そしてこのウォリアーズ世界で戦う彼らをどうか見守ってください。


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スーパーヒーローウォリアーズ 第8話 海上!大空と大海原を行け!

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。■沢山の人たちに見送られ徹平、甲児、ギャリー達が出発、そして海上には大激戦が早速開始された!!


類が住む地上、その地下深くでは太古の昔、地上で蛮勇を築いていた者達がいた。

 

だが当時の地球の環境変化、一説には隕石が降り注ぎ彼らは絶滅したと思われた。

しかしその答えは違った物であった。

太陽から降り注ぐ宇宙線ゲッター線エネルギーによって彼らは絶滅に追い込まれ、

地上から太陽の光の届かない地底へと逃げ延びるとかなかったのだ。

 

そう、かつて地球でその圧倒的パワーを持って大地を支配した恐竜達、爬虫人類は

人類から地上を奪い返さんと地上の侵略を開始していたのだ。

 

地底のマグマ層に聳える、恐竜帝国の拠点・マシーンランド。

 

玉座では恐竜帝国・帝王ゴールが苛立つ表情で目の前にいる部下の恐竜人兵達に怒りをぶつけていた。

 

帝王ゴール「貴様らは一体何モタモタしておるのだ!ようやく地上に我らの拠点が出来たと思えばゲッターロボによって破壊された!これでは何時まで経っても地上の人間共を根絶やしにする事すら出来ん!!」

バット将軍「申し訳ありませんゴール様、何ぞと先日制圧したテキサス州ではあの後ゲッターロボ、更にはテキサスマックや妙な超能力を使うヒーローだと言う人間共相手に返り討ちにあい…」

 

帝王ゴール右腕とも呼ばれる将校、バット将軍。

彼は深々と先日の失態に謝罪するが、怒り狂ったゴールに首元を掴まれる。

 

帝王ゴール「言い訳等聞きたくもないわ!…まあいい、ガリレイ長官。」

ガリレイ長官「ハッ!」

帝王ゴール「先日イベリア半島で捕えた焔の悪魔と呼ばれる奴はどうなっている?」

 

恐竜帝国の科学技術長官のガリレイの後ろから一人の影が現れる。

人間の一回り大きな姿で背中には悪魔を思わせる二つの翼と赤く燃える様な色の長い髪の男が帝王ゴールの元に姿を現した。

 

その異端な者に対し周囲で整列する恐竜兵士達も驚きと大きな違和感を覚える。

 

恐竜兵「な、なんだあいつは…?」

恐竜兵2「先日、イベリア半島を侵攻した部隊を倒した奴らしい…なんでも一緒にいた人間1人を人質を捕えた瞬間、こちらの手駒にしたそうだ。奴の強さは半端じゃない物と知ったゴール様はあいつを利用して見るだとさ。」

 

 

ガリレイ長官「ご覧の通り、こやつは既に我々の手先となりました。」

???「…帝王ゴール、モウ一度問ウ。」

帝王ゴール「言って見ろ。」

???「ゲッターロボ、スーパーロボットヲ倒セバ、彼女ハ解放シテクレルノダナ?」

帝王ゴール「もちろん約束しよう。だが焦るな、これから行う作戦はアメリカへと向かうに連邦軍の一部隊が太平洋を横断している。」

 

ゴールは何か若干の焦りを覚える悪魔に対し、最初に参加してもらう作戦の説明をする。

 

バット将軍「その部隊は別の惑星から来たゾイドと呼ばれる兵器の技術が持っており、襲撃と同時にそのデータ一式を奪う作戦と言う事ですな。」

帝王ゴール「そうだ、どこぞの宇宙人の技術を使うと言うのも少々違和感はあるが、ゾイドは生命体とも呼ばれる、その技術とデータを我らのメカザウルスに合わせれば更なる戦力を生み出せるだろう。キャプテン・ラドラ!今回はその焔の悪魔をお前の部隊に編成して作戦を実行せよ!」

 

キャプテン・ラドラ「ハッ!!」

???「…。」

 

焔の悪魔の隣に立った恐竜帝国の部隊指揮官とされるキャプテンの称号を持つ、ラドラが敬礼した。

 

 

 

場所は変わり日本富士山麓に立つ光子力研究所。

朝日が昇る日差しの中、研究所所有の排水プールからその声と同時に姿を現した。

 

 

甲児(ホバーパイルダー)「マジーン・ゴー!!!」

 

ゴォォォォォォ…!

 

「マジーン・ゴー」の掛け声と共に、排水プールの水が割れ、その中から

「空にそびえる鉄の城」の名を持つスーパーロボット、マジンガーZが現れた。

 

そしてマジンガーの頭部の真上に甲児の操縦する、

マジンガーZの心臓部と言える小型の飛行マシン・ホバーパイルダーがマジンガーの頭部とドッキングした。

 

甲児(ホバーパイルダー)「パイルダー・オーン!!」

 

パイルダーのドッキングと同時にマジンガーZの目が光り起動、その両腕を大きく振り上げた。

 

甲児(マジンガーZ)「よし、今日も絶好調だぜ!!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「甲児さん、おはようございます!」

甲児(マジンガーZ)「おっはようルキアちゃん!夕べはぐっすり寝れたか?」

弓さやか(アフロダイA)「ルキアちゃん夕べ緊張して寝れなかったから私と一緒に寝たのよねー!」

ルキア(グルンガスト弐式)「夕べは秘密のお話楽しかったです♪甲児さんって…フフ」

甲児(マジンガーZ)「ル、ルキアちゃん…?さやかさん一体何喋ったんだよぉ!?」

 

弓教授『さやかも甲児君もルキア君も、大丈夫みたいだな。』

兜シロー『兄貴、しっかりな!さやかさんにルキアさんも頑張ってね!』

 

グルンガスト弐式とアフロダイAが光子力研究所の格納庫から発進して来た。

そこへ光子力研究所の指令室にいる弓教授と甲児の弟である少年・兜シローから通信が入る。

 

甲児(マジンガーZ)「弓教授!俺達これから侵略者退治に出発します!」

弓さやか(アフロダイA)「Dr.ヘルや恐竜帝国を倒して必ず帰ります、お父様。」

弓教授『私はみんなの無事を祈る、新装備も完成しだい必ず届けよう!』

甲児(マジンガーZ)「完成楽しみにしてますよ教授!」

ルキア(グルンガスト弐式)「本当にお世話になりました、ありがとうございます弓教授!」

弓教授『水臭いなルキア君、君だって今じゃ私達の家族同然じゃないか。何時でも帰って来てくれたまえ。』

 

グルンガスト弐式のテストパイロットになったルキアはそれ以降、

七色ヶ丘の町でのアパート暮らしから、光子力研究所にしばらく居候になっていた。

そこで甲児やさやか達と一緒に訓練やチームでの特訓に励んでいたのだ。

 

弓教授『ところでそのまま集合場所の極東基地まで行くつもりかい?』

甲児(マジンガーZ)「はい、ですがまず学校の友人達に少し挨拶して行きたいので。」

弓さやか(アフロダイA)「時間ならまだありますし、結局ギリギリになっちゃったけど。」

ルキア(グルンガスト弐式)「それでは行ってきます!」

 

グルンガスト弐式が大型攻撃機、Gホークへと変形し飛行する、

そしてマジンガーZとアフロダイAがGホークの背に座る形で乗りかかり、そのまま飛び立っていった。

 

せわし博士「行ってしまいましたな。」

のっそり博士「けどやっぱり心配ですね…」

もりもり博士「なぁに、彼らならきっと帰ってきます!」

弓教授「みんな、頑張るんだぞ…!私達もすぐにダイアナンAとジェットスクランダーの開発を急がねば!」

 

 

光子力研究所のガラスの壁から甲児達の出発を見守った弓教授、

そして後ろに立っている光子力研究所の科学者である小柄なせわし博士、細見なのっそり博士、大柄なもりもり博士達も次の仕事に向けて気合十分であった。

 

ドォ…

 

研究所から離れている森の中にポツンと立っている格納庫から、鈍いの地響きが聞こえた。

 

せわし博士「開かずの第7格納庫からですな…。」

弓教授「…わかっている、だがあれはまだ出て来るべきではない…。」

兜シロー「ねぇ弓教授あれって一体が入っているの?」

弓教授「あまり気にする必要はないさ。」

 

光子力研究所の奥に立つ開かずの第7格納庫、時々そこから妙な振動音が響くのである。

弓教授達は何か知っているようであったが…。

 

 

ボス(ボスボロット)「ちょいと~、ボス様を忘れるんじゃないわよスットコドッコイ~!!」

 

そのころの道中、飛び立つGホークの後ろからボス、ヌケ、ムチャの3人が乗る、ガラクタで出来たロボット、ボスボロットが必死に追いかけていた。

 

 

 

富士山麓の光子力研究所から場所は変わり、

ここはとある地方都市の稲羽市・八十稲羽の町。

 

懐かしい雰囲気の商店街や静かな住宅地等の街並みが広がっており、

また大型ショッピングモールであるジュネス八十稲羽店の活気が賑わっている。

 

そしてこの朝は八十稲羽にある学園のひとつである八十神高等学校へと通う生徒達の姿もあった。

 

花村「天城を無事助け出す事には成功したけど、結局未だ犯人の手掛かりは見つからずか…」

里中「けど雪子が無事で本当によかったよ、一時はどうなるかと思ったけど鳴上君のペルソナのお蔭で助かったし。」

鳴上悠「…」

花村「ん、どうした鳴上…ってありゃ!?」

 

キィィィィィ…ズシン!

 

八十神高等学校の生徒である陽気なムードメーカーの花村洋介、

同じく快活さや負けん気の強い少女、里中千枝。

そして最近転校してきたばかりの基本的は口数が少ない鳴上悠、

その鳴上は上を見上げると、なんと上空から降り立つGホークがグルンガスト弐式へと変形、

そしてマジンガーZにアフロダイA、ボスボロットがグルンガスト弐式の背中から降りて来た。

 

甲児(マジンガーZ)「よお、花村、里中!しばらくだったな!」

花村「兜、それにさやかにボス達じゃねぇか!」

里中「しばらくってずっとこっちに来なかったじゃん!アンタ大丈夫だったの!?」

甲児(マジンガーZ)「わりぃみんなに心配かけちまったな。」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「あの人達は?」

弓さやか(アフロダイA)「甲児君達の友達よ。」

 

甲児達は機体のコクピットから降りて花村達も元へ駆け寄った。

花村と里中は前々から甲児やボス達とも仲が良く、しばらく甲児が姿を見せなかった事から少し心配していたのだ。

 

花村「お前等やっぱり侵略者と…」

甲児「まあな、色々と戦いが激しくてさ。あまりこっちに来れなかったんだ。」

鳴上悠「…」

里中「あ、鳴上君にはまだ紹介してなかったね、兜甲児。昔からの友達で一緒のクラスなんだけど…今はなんとあのスーパーロボット・マジンガーZのパイロットやって侵略者と戦っているの!」

鳴上悠「…マジンガーZ…」

甲児「ん、誰だお前?」

ボス「おうおう、みかけねぇ顔だな。」

 

甲児やボス、ヌケ、ムチャが鳴上の顔をじっと見つめた。

 

花村「ああ、こいつは鳴上悠。この前転校してきたばかりなんだ。なんとあの堂島のおっちゃんの親戚なんだってさ。」

鳴上悠「よろしく。」

甲児「おう、よろしくな!てか堂島のおっちゃんの、実は俺あの人ちょっと苦手なんだよなぁ。」

ボス「そんで俺様が有名なボスボロットに乗るボス様よ!」

鳴上悠「…あだ名か?」

ボス「まあな。」

里中「そういえばアンタ達の本名って…」

ヌケ「いや俺はヌケで。」

ムチャ「ムチャだけど。」

里中「いやだからアンタ達の本名…」

ボス「だから通称ボスだわさ、それでコイツがボスボロット!」

 

里中の質問に対してスルーする様にボスが鳴上の肩を掴むとボスボロットの姿を見せつけていた。

 

鳴上「ユニークなロボットだな。」

ボス「そこはカッコいいボロットって言わんかい、コンコンチキ!」

里中「ところでこの子は?」

さやか「この子はルキアちゃんって言ってね、ちょっと訳ありであの青いロボットのテストパイロットやってるの。」

ルキア「よ、よろしくお願いします。」

花村「こんな子が?一体どうなっているんだ?」

甲児「まあ、色々あってな。けどルキアちゃんって操縦センスすげぇいいんだぜ。」

花村「お前も昔から結構無茶するよな…で、どうしたんだ?久々に学校か?」

甲児「それがさ、またしばらくこっちに戻れなくなりそうでよ、ちょっと顔出しに来たんだ。」

 

そう言うと甲児が完結的に今回の作戦に参加する事を花村達に伝えた。

彼らも驚きの表情を隠せなかった。

 

里中「それホントなの!?」

甲児「ああ、だからまた当分こっちには帰れそうにねえ。」

花村「兜…お前やっぱカッケェぜ、俺達が想像つかないぐらいにな。」

甲児「ありがとな花村。帰ったらまた一緒に騒ごうぜ!」

花村「ああ、だからお前も怪我すんなよ!」

弓さやか「甲児くん、ボス、そろそろ時間よ!」

 

さやかの一声で出発の時がきた。

 

里中「さやか、アンタも必ず帰って来てね!」

弓さやか「ありがとう千枝ちゃん!私も頑張ってくるわ!」

花村「中卒した弓もそっちですげー頑張ってるんだな。」

鳴上悠「できればもう少し話たかったな…」

甲児「わりぃな、けど帰ったら俺もお前について色々聞きたいからな。また必ず会えるさ!」

 

そう言って甲児達は自分達の機体へと再び乗り込み出発する。

 

花村「ちゃんと帰って来いよ~!」

甲児(マジンガーZ)「ああ、堂島のおっちゃんや天城、ついでにモロキンにもよろしくな!」

ボス(ボスボロット)「んじゃな!」

 

そしてマジンガーZ達は再度変形したGホークの背に乗り、飛び立っていった。

 

花村「…」

 

笑顔で甲児達を見送った花村達は少し思いつめた表情になる。

 

花村「やっぱり…兜達には相談出来ないよな。」

里中「マヨナカテレビの事…兜達は兜達で世界中に現れた侵略者と戦ってる訳だし。」

鳴上悠「兜達には兜達の戦い、そして俺達には俺達の戦いがある。彼等が安心して帰ってこれる様に俺達も戦おう。」

花村「そうだな、俺達は絶対にこの事件の犯人を捕まえる…!」

里中「これ以上被害者を出さない為にも!」

 

鳴上達は再びある決心を固め団結した。

彼らは一体何と戦っているのか、それはまた別の話とする。

 

そんな中、鳴上達の姿を監視するかの様に遠くから青いカラーのスーパーカー、ブライスターに乗る四人組がその光景を眺めていた。

 

キッド「彼らがペルソナって言う能力を持つ少年少女か…。」

お町「あの鳴上君って言う子中々可愛いじゃない。」

ボウィー「マヨナカテレビに謎の殺人事件、中々面白くなってきたじゃん?」

アイザック「我々J9としてもこの事件を見過ごす訳にはいかない、もしかすれば何処かの侵略者と関わっている可能性も否定は出来ない。」

ボウィー「けどあそこにいる伝説の宇宙刑事と一緒とはねぇ…まっ俺達もこのご時世、銀河連合や銀河連邦警察にも少しは信用される様にならないと。」

 

謎の四人組であるキッド、ボウィー、アイザック、そして紅一点のお町、そしてさらに後ろではワイルドなファッションの体格の良い中年の男が鳴上達の様子を見続けていた。

 

烈「鳴上悠、花村陽介、里中千枝…そして天野雪子か、やはりこの殺人事件の犯人を追うには彼らの力が必要になるな…」

 

この八十稲羽にも何か大きな影が渦巻いているのはたしかだった。

 

 

 

午前中も半ばにさしかかる時間帯、

徹平、マト、ワッ太達の住む街にある地球連邦軍極東第79基地。

 

地球連邦軍の大型輸送機・タウゼントフェスラーが侵略者討伐作戦に参加する特別隊を輸送する為この基地に着陸しており、マジンガーZ、アフロダイA、ボスボロット、Gホーク、鉄人28号、ゲットマシン3機のイーグル号、ジャガー号、ベアー号、モビルスーツ・ネモがタウゼントフェスラーに順番に搭載されていく。

そのタウゼントフェスラー前では、これから出発する徹平達を家族や友人のマト達が見送りに来ていた。

 

ヨミ「みんなとうとう出発か…」

マト「私達も見送りに来てよかったね。」

キョウスケ「ゼンガー司令が編成した特別隊か…これからの戦いの行方は彼等が引き金を引く事になりそうだ。」

マト「キョウスケさんはどう思ってるの?」

キョウスケ「分の悪い方に掛けるだけだ。」

ヨミ、マト「わ、悪い方…;?」

 

三田子「じゃあ徹平、これ。」

 

徹平の母・三田子が徹平にお菓子を持たせてくれた。

そして父の高次と一緒に家族3人で一度抱き合い、徹平は父と母の温もりを感じ取った。

 

徹平「ありがとう、お父さん、お母さん。」

高次「いいか徹平、お前は必ず帰れる。お前はワシと母さんの子だからな。」

徹平「分かった!」

 

天馬エミ「ユーキ、本当に大丈夫?」

ユーキ「必要な物は全部持ってあるよ、それにちゃんと時間も作ってあっちで勉強もやっておくから。」

天馬エミ「最初貴方が戦うって聞いてビックリしたけど、ユーキに徹平君。小さい時から一緒にいる貴方達2人ならきっと何処へ行っても大丈夫だって私は信じるわ…!」

 

ユーキの母である天馬エミがそっとユーキの手を握りしめた。

 

ユーキ「頑張ってくるよ、作戦がひと段落した必ず帰るから!」

 

ライザ「…」

ホルス「…」

マト「アンタ達どうしたの?」

ユウ「2人の家族って?」

ホルス「いや察して欲しい、ちょっとな…。」

ライザ「へへっ俺等は別にいなくてもいいんだ。」

ユウ「…。」

 

マト達がホルスとライザの家族について触れるとホルスは少し浮かない顔をするが、

ライザは急に明るくいないと答えた。

 

ユウ「私も同じなんだ。」

ライザ「へぇ。」

ユウ「けど今は一人じゃないから。」

ホルス「…そうみたいだな。」

 

ユウも同じく家族がいないようだったが、

はマト達と言う掛け替えのない友人の存在が支えとなっておりホルスとライザとは若干共感する物があった。

 

敷島大次郎「頑張ってくるんだぞ正太郎君!」

正太郎「はい、博士!」

ルキア「あの…」

敷島大次郎「申し遅れたね、私は敷島大次郎。正太郎君の父である金田博士の助手と言ったところかな。」

オルタンス「正太郎様の後見人の方なのですね。」

ヴィオレット「たしか正太郎様のお父様は…」

正太郎「はい、だけど父は僕にあの鉄人28号を残してくれました。悪と戦う正義のパワーを持ったスーパーロボットを。」

敷島大次郎「その通りだ、だが忘れないで欲しい。君がそのVコンを持っている限りは鉄人は正義の味方だ。しかし万が一敵の手に分かってしまったら鉄人は悪の手先になってしまう。」

正太郎「…はい!肝に銘じます…!」

ギャリー「もし下手すれば鉄人はアタシ達に牙を向く…正太郎の責任は凄く重そうだわ…。」

 

敷島大次郎博士から語られた、鉄人28号のその存在。

正太郎の持つ鉄人のコントローラー・Vコンで遠隔操作を行うが、

それは善の者か悪の者が使うかで鉄人28号の存在は大きく変わるのだ。

 

甲児「マジンガーだって同じさ、おじいちゃんは言ってた。マジンガーZには神にも悪魔にもなれるパワーを持っている、それをどう使うかは俺次第って…」

マト「そ、それじゃあ甲児さんは…」

甲児「決まってるだろ、マジンガーを悪魔にはしない!絶対にみんなを救う魔神にして見せるさ!」

マト「さっすが!」

オルタンス「神にも悪魔にもなれる魔神に、敵にも味方にもなる鉄人…」

ヴィオレット「ですがこの世界にはその様な大きな力を持つロボットや兵器がまだまだありそうですわね。」

 

徹平「ところでギャリーさんは…」

ギャリー「アタシ決めたの、アンタ達について行く!」

竜馬「本当ですかギャリーさん!?」

ギャリー「ええ、アンタ達の事色々聞いたらね、アタシも黙っている訳にはいられなくなったの。」

武蔵「流石はオネェ旦那のギャリーさんだぜ。」

隼人「ビルドラプターは結局マオ社に返還されたか。」

ギャリー「問題がなければあのまま使えたと思うけどね。」

徹平「…」

ボス「どうしたんだよ徹平?」

徹平「あ、別に。」

高次「すまんな…お前にはいつも世話をかけてもらって。」

ギャリー「いえ…(実は徹平を見ているとあの時のイヴを思い出してね…それで放っておけなくなっちゃった。)」

キョウスケ「気を着けてな、ギャリー。」

ギャリー「アンタもそっちは頼んだわよ!」

キョウスケ「もちろんだ…!」

 

なんとギャリーが徹平達・特別隊に急遽参加する事を決めており、武蔵達からまた心強さを感じた。そんなギャリーとキョウスケが互いに拳と拳を軽く当てる後ろで、

徹平は先ほどの「ビルドラプター」の事を聞いて何かが引っかかった様だ。

そこへカガリが放掛けて来る。

 

カガリ「徹平、気を付けてね…。」

徹平「あ、ああ。」

カガリ「それからこれマカロン。こっちはみんなにね、…。」

 

まだちょっと浮かない表情のカガリがマカロンの入った小袋を徹平に手渡し、次にユーキにみんなの分とマカロンが入った大きな袋を手渡した。

 

ユーキ「ありがとう。」

ギャリー「もう元気だしなさいな、せっかくの可愛い顔が台無しよ?」

弓さやか「ここは明るく気持ちを伝えて、ね?」

カガリ「徹平…」

徹平「ん?」

カガリ「…もし死んだらお前の棺桶に銀バエいれたマカロンいっぱいぶち込んでやるからそれがいやならちゃんと帰って来てね。」

徹平「死んでも生きてもマカロン漬けか…;」

ディグモン先生「徹平、ユーキお前達にこれを渡しておく。後で必ず読んでみるといい。」

ユーキ「これは…」

 

ディグモン先生が徹平とユーキに一枚の手紙を手渡した。

 

ディグモン先生「頑張って来い、先生も影ながら2人を応援する。しかしお前達はあくまで学生、勉強も忘れないでくれよ。」

徹平「はい!」

ディグモン先生「ここに帰ってくるまでが戦いだ、しっかりな。」

大塚長官「さあ、準備はよろしいかな?」

マルスモン「名残惜しいがみんな。タウゼントフェスラーが出る時間が来た。出発準備を頼む。」

高次「大塚長官、マルスモン隊長、子供達をよろしくお願いします…!」

大塚長官「分りました、責任持ってお預かりいたします。」

 

 

大塚長官とマルスモンの合図で、出発の時間となる。

すぐに徹平達が乗ったタウゼントフェスラーにエンジンがかかり動きだし空の彼方上空へと飛び立っていった。

 

 

マト「行ってらっしゃーい!!」

ディグモン先生「気を付けてな…」

 

そしてタウゼントフェスラーの後ろ姿をマト達は大きく手をふり笑顔で見送った。

 

 

日本を離れ太平洋の空域を横断する連邦軍の大型輸送機・タウゼントフェスラー。

地球連邦総司令であるゼンガーによって編成された侵略者退治のチームがこちらでアメリカ方面に向かっている。

 

 

 

タウゼントフェスラー・一室。

内部はそれほど広くはなくこの一室も待機ができるスペースでちょっと狭い感じもしているが一応テーブルとイスがあり、

奥は連邦兵士数名が操縦している操縦席と他の部屋はトイレや機体を乗せている格納庫につながっているぐらいである。

ただ少ないが本棚もおかれている。

 

大塚長官「これから君達は同じくこの海域を移動しているある小隊のウルトラザウルスと一度合流する事になる。そこの小隊は直接連邦軍とは違うチームとなっている。そこ隊長が君達の戦闘指揮官となる方だ。」

徹平「戦闘指揮官?」

大塚長官「そう、歳は実は君達の変わらない程だが実力は折り紙つきだ。」

ギャリー「じゃあその人がアタシ達特別隊の部隊を引っ張る訳ね。」

甲児「俺達と変わらないってこたぁどんな奴だろうな。」

ユーキ「ウルトラザウルスってたしか大型恐竜ゾイドの…」

マルスモン「要塞的タイプだな。」

 

タウゼントフェスラーはこの後この海域を同じく移動しているある小隊と合流する事になる。

そこの隊長が徹平達の指揮官となるそうだが、どんな人物かみんな少し考えていた。

 

ボス「それにしてもこの輸送機せまくねぇか?」

ギャリー「戦艦じゃあるまいしあまり文句は言うもんじゃないわよ。」

ライザ「そういやみゆき達結局来なかったなふぁ~…」

ホルス「むにゃ…ううむ!」

ルキア「どうしたの2人共?」

ライザ「いやさぁ昨日みゆき達がガーディアンズ本部へ来てさ…部屋が汚いからって大掃除することになって大変だったんだ。」

 

ライザとホルスが思わずあくびをこぼし説明するが、

徹平とユーキはあの中は汚いってレベルじゃないと述べる。

 

徹平「みんなが見たらすごい驚くぐらいだったよ…」

竜馬「そんなに汚かったのか…」

弓さやか「不衛生ね、食べ物くらいはキチンと管理しないと、マルスモン隊長?」

マルスモン「…あまり普通の生活をした事がなくてな…;」

隼人「そういえば前々から気になったが…」

 

隼人がマルスモンに質問して来る。

 

ルキア「隼人さん?」

隼人「アンタはたしかデジモンの中では凄く強い存在で、なんでもオリンポス十二神とかと言うグループの一人だったはずだ。今はデジモンガーディアンズの小僧達の指揮官の様だがアンタ自身は直接戦ったりしないのか?」

甲児「そういやそうだな。」

マルスモン「…」

 

隼人の質問にマルスモンは黙ったままだった。

 

ホルス「マルスモン隊長は…」

マルスモン「やめろホルス、そうだな今の私は後方で指示する側になったちょっぴり臆病者かもしれん。」

正太郎「別にそんな事言ってないですよ。」

大塚長官「それぐらいにして欲しい、彼にも色々と事情があるんだ。」

 

これ以上の詮索は大塚長官に止められてしまう。

デジモンガーディアンズ隊長であるマルスモン、彼にはまだ少し謎が多いと感じた徹平達であった。

 

ギャリー「(たしかに不思議ね、マルスモン隊長って強そうだと思うんだけど戦っている姿は見たことないわ…)」

オルタンス「そういえばゲッターチームの皆様は以前アメリカチーム方々と一緒に戦っていらしたと聞きますが。」

竜馬「ああ、その人達は凄い能力を持っていてね。以前恐竜帝国に支配されかけた国を一緒に奪還した事があるんだ。」

ルキア「どんな人達なんですか?」

武蔵「たしかしゅ…シュッテンビールでヒーローやっていて」

徹平「シュッテンビール?」

武蔵「あ、あれ?なんだっけか?」

 

武蔵が説明しようとするが、何か単語を間違えていたようだ。

 

隼人「正しくはシュテルンビルドだ、NEXTと呼ばれる超能力を使ってその街の平和を守っているヒーロー達がいてな、そのヒーロー達と一緒に戦っていた訳だ。」

ヴィオレット「超能力…ですか?」

ユーキ「NEXT…何処かで聞いた事ある様な…」

ボス「とにかくよぉそのネクタイって能力のヒーローとか頼もしいそうだな!」

ヌケ「ボス、NEXTでっせ。」

ムチャ「やーい間違えてる~」

ボス「うるせぇぞまヌケまムチャ!」

ヌケ、ムチャ「あだぁ!?」

 

ボスがヌケとムチャに拳骨する中、徹平と甲児達が本棚を確認して見た。

 

徹平「そういえばここに少し本が…」

甲児「これやっぱ軍関係ばっかだな。」

ライザ「ん、今なんか光ってなかったか?」

ギャリー「え…」

 

その時だった、本棚が一瞬光り、そこからなんと意外な人物達が飛び出して来たのだ。

 

みゆき「うわぁぁぁぁぁぁ!?」

正太郎「!?」

 

ドガァァァァァ!

 

みゆき、あかね、やよい、なお、れいか、キャンディにポップが本棚の中から飛び出して来たのだった。

その出来事に誰もが驚きをかくせなかった。

 

大塚長官「い、一体何事かね!?」

ギャリー「ちょっといきなり人が!?」

みゆき「あいたたた…」

やよい「け、けどなんとかみんなと合流できたね。」

ライザ「みゆき達じゃねぇか、なんでここから出て来たんだ!?」

甲児「本棚から出て来たよな…今。」

 

みゆき達が現れた事に驚きを隠せない皆は、なぜここにみゆき達がいるのかと問いただした。

 

 

れいか「…と、言う訳で私達はその不思議図書館と呼ばれる場所から本棚を通じてここまで来たのです。」

なお「ライザ達のいる場所と言ってそこの本棚からここに…」

あかね「まあそういうこっちゃな。」

マルスモン「信じられん…」

甲児「じゃあそれでここに来たってのか…。」

 

不思議図書館とは、世界中のメルヘン童話が集められた空間らしく、メルヘンランド側とみゆき達が住まう人間界を結ぶ通路のような役割を果たす。

あらゆる本棚に抜け道が通じており行きたい場所を思い浮かべながら一定の手順で本を動かすと、その場所に最も近い本棚へと移動できると事。

とみゆき達から説明された。

 

ルキア「それじゃあみゆき達は…」

みゆき「ルキアちゃん、私達も一緒にいくよ!私達だってルキアちゃんの大事な親友だもん!」

ルキア「ありがとう…みんな…!」

キャンディ「これでまたルキアと一緒クル~!」

 

ルキアは思わず感激のあまり泣きそうになるがぐっとこらえてにっこり笑顔で返した。

 

竜馬「それより彼女達は一体…」

ギャリー「そうよ説明して頂戴!」

徹平「そうだった、竜馬さん達とギャリーさんには言ってなかったけ…」

 

ライザとホルスがみゆき達プリキュアについてゲッターチームとギャリーに説明する後ろでみゆき達が徹平達と話している。

 

甲児「まあ俺達も以前変な空間に飛ばされたし、いまさら信じられねぇ話じゃねえな。」

弓さやか「それって以前言ってた魔法少女って子達の事?」

正太郎「はい、となるとみゆきさん達はその不思議図書館を経由すればいつでも帰る事が出来る事ですね。」

やよい「そう、これで家族にも何も言わずにすむし…」

徹平「そうなるとみゆきさん達はここには通いって事になるのかな?」

ルキア「ホントに凄いね、みんな。」

なお「私達も最初これを知った時は驚いたけどね。」

マルスモン「それはいいとして…君達はパスポート周りはどうするつもりなんだ?」

あかね「あっ;」

れいか「な、なんと言う事でしょう…私は法の道に踏み外してしまったという事になって…!」

 

れいかは腰を抜かし頭を抱えてしまった。

 

ギャリー「ちょっとアンタ落ち着きなさいよ;」

大塚長官「仕方ない、君達の件はこちらで大目に見てあげよう。」

 

れいか「ほ、本当ですか、ありがとうございます!」

ポップ「かたじけないでござる!」

ユーキ「えっと君は…?」

ポップ「申し遅れたでござる、拙者はキャンディの兄でメルヘンランドから来た妖精ポップでござる。」

正太郎「不思議な事だらけだ…」

武蔵「なあメルヘンランドってなんだよ?」

ポップ「拙者とキャンディが暮らしているおとぎの国の世界でござる。みゆき殿達は伝説の戦士プリキュアとしたこの世界と拙者達の国であるメルヘンランドとを絶望に包もうとしているバットエンド王国と戦っているのでござる。」

キャンディ「キャンディにお兄ちゃんはみゆき達のサポートをしているクルー。」

 

妖精ポップとキャンディが武蔵達にメルヘンランドと自分達妖精の事を説明するが、

何人かはもはや考えがついていけなかった。

 

隼人「頭がついていかん…」

ギャリー「たしかに…本棚から出た時は額縁から飛び出す女を思い出したわ…」

あかね「なんやそれ?」

ギャリー「なんでもないわ。昔のトラウマって奴…」

 

ギャリーはふと妙な事を呟いた。

 

やよい「けどやっぱり来たよかった、こうして甲児さん達やあのゲッターチームの人達と一緒に戦えるなんてすごく光栄だよ!」

竜馬「何はともあれ、これからもよろしくな。」

なお「ギャリーさんは…」

ギャリー「アタシは軍人よ、まあ色々とあって徹平達について来てるの。」

みゆき「よろしくお願いしまーす!」

ギャリー「アンタ達見た所みんな良い子そうじゃない、気に入ったわ!」

なお「ライザも見張ってないと何するか分からないしね。」

ライザ「お前なぁ…」

 

オルタンス「メルヘン…メルヒェン…」

ヴィオレット「オルタンス。」

オルタンス「あ、つい…」

みゆき「そういえば2人共凄く可愛いよね、顔にうりふたつだし!」

弓さやか「それに貴方達のその服もすごく素敵ね、まるでお人形さんみたい。」

ヴィオレット「ありがとうございますわ、けどお人形なんてそんな…」

やよい「そうだよ、こんなに可愛い双子さんみたの私初めてかも!」

 

武蔵「たしかよその黒い服の事…ゴリラだっけか?」

ボス「おお、そうだそうだゴリラだ。」

 

オルタンス、ヴィオレット「!?」

 

武蔵とボスの言った言葉に衝撃を受けた2人、そしてすぐにギャリーから拳骨がくる。

 

ボス「ちょいと何するのよんギャリーのオネェ旦那!?」

ギャリー「それを言うならゴスロリとかでしょ?流石に今間違いは酷いわよ!」

武蔵「あたた…そうだっけか?」

れいか「む、むしろフランス人形の様な物でしょうか?たしかにお二人共よく見たらまるで綺麗な人形のような…」

ヴィオレット「お人形なんてご冗談を…;」

隼人「…」

 

隼人は少し不振がる目でオルタンスとヴィオレットを見つめていた。

 

徹平「そろそろウルトラザウルスが見える頃かな?」

みゆき「ウルトラ?」

ユーキ「これから一緒に行動する人達がいるんだ、その人達や後で到着するアメリカチームの人達とまた合流して侵略者と戦う事になる。」

あかね「へえ、どんなもんか見てみたいもんやな。」

 

徹平達がタウゼントフェスラーの窓から外の海上を見下ろす、

高い空から見る海は大きく波を出しておりうっすら雲も見えた。

 

連邦兵「大塚長官!これから合流するウルトラザウルスから外線通信入ってます!」

 

タウゼントフェスラーのコクピットで操縦担当していた兵士が連絡の知らせが来る。

 

大塚長官は慌てて、回線を開くと大きな女性の声が鳴り響いた。

 

ムンベイ『こちらウルトラザウルス!聞こえてる!?たった今こっちに恐竜帝国のメカザウルスの部隊が襲撃に来ているの!早く来て頂戴、じゃないと流石に不味いって!!』

フィーネ『お願いします!このままだとバン達が…!助けて下さい!!』

 

 

マルスモン「…!?」

みゆき「え、え、なになに!?」

徹平「これって…!」

ライザ「緊急事態って事だ!」

やよい「緊急事態!?」

竜馬「ウルトラザウルスが恐竜帝国の襲撃を…!?」

甲児「こうしちゃいれらねぇ!」

ルキア「急ぎましょう!」

大塚長官「これより、タウゼントフェスラーは緊急速度でウルトラザウルスに合流する!」

マルスモン「総員、第二戦闘配置!ウルトラザウルス確認次第出撃だ!」

ギャリー「みんな、急ぐわよ!」

徹平「はい!」

 

 

 

 

タウゼントフェスラーからそう遠くない前方の海域、

 

大型要塞級のウルトラサウルス型ゾイド・ウルトラザウルスがアメリカ方面に向けて海上を横断中だっだが四方から恐竜帝国の翼竜型メカザウルス・バド達の攻撃を受けていた。

 

そしてウルトラザウルスの甲板、には迎撃に当たるゾイド達がいた。

さらにメカザウルス・バド達に挑む武装化された小型の翼竜型ゾイド・プテラスボマーの姿もある。

 

ミク(プテラスボマー)「いっくよぉ!!」

 

ダダダダダダ!!

 

プテラスボマーが飛行しながら両腕に当たる部分のバルカン砲でメカザウルス・バド達を攻撃していく。

 

メカザウルス・バド達「ギェー!!!」

 

バド達がミサイルで反撃してくる、プテラスボマーは必死に回避して行く。

そして甲板ではバドの脚から降ろされた二足歩行型の肉食恐竜がベースとなり、腕が鋭い鎌のような爪を持つメカザウルス・サキ達が集団でアロサウルス型の小型ゾイド・ゴドス2体とブロックスと呼ばれるシステムを搭載した小型ライオン型ゾイド・レオストライカーが迎え撃っていた。

 

メカザウルス・サキ「グォォォォ!!」

 

ブォンブォンブォン!!ガシャンガシャン、ダダダダダ!!

 

メカザウルス・サキが大きな両腕の爪を振り回しながらゴドスに襲い駆る、

ゴドスはワンステップ、ツーステップで後ろに下がりながら腰の二連バルカン砲で迫りくるサキ達を迎え撃っていた。

 

レン(ゴドス)「くそっなんて数だよ!それにパワーの違う!」

リン(ゴドス)「ゴドスキックも何発も使えないよ!?どうしよう隊長!」

バン(レオストライカー)「落ち着け、まずはこの甲板からに張り付いているメカザウルスを叩く!ミク、すまないが上空のメカザウルス達を引き付けてくれないか!?俺はレオストライカーのアルティメットモードであいつらに一撃を与えて倒す!」

ミク(プテラスボマー)「一番嫌な仕事だけど…やるしかないわね!」

 

ミクのプテラスボマーに引き続き上空でメカザウルス・バド達を食い止め中、

バンのレオストライカーが突撃し四脚のストライクレーザークローを力強く甲板に叩き付けて端出した、そして前脚に装備されてあるザンスマッシャーにエネルギーを込めて、メカザウルス・サキの爪を瞬時に避け後ろに回り込みそこからサキの首元めがけてザンスマッシャーで切り掛かりサキの首を飛ばした。

 

バン(レオストライカー)「ストライクザンスマッシャー!!」

 

ズバシャァァァァァ!!

 

メカザウルス・サキ「グォォォォ!?」

 

レオストライカーに乗る、バン・フライハイトと呼ばれる青年。

ゴドス2体に乗り込む、黄色い髪の双子の姉・鏡音リンと弟の鏡音レン。

そして上空のプテラスボマーでメカザウルス達を引き付けるのは緑の髪で大きなツインテールの初音ミク。

 

そしてウルトラザウルスの頭部の大きな指令室では、コクピットに色黒肌の女性で男勝りなムンベイが待機しており、

レーダー・索敵には長い金髪の女性だが何処かまだ少女の雰囲気を残すフィーネが行っていた。

 

ムンベイ「早く来て頂戴よ…!」

フィーネ「ムンベイ、タウゼントフェスラーからすぐに向かうと連絡が来た!あと3分!」

ムンベイ「バン、ミク、リン、レン!3分間よ3分間!大変だけど頑張って!こっちも弾幕で飛んでるメカザウルス達なんとか落としてやるから!」

バン『了解!』

レン『勘弁してくれよぉ3分とかキツイって!』

イルム「俺も出るぜ、ハッチを開いてくれないか!?」

フィーネ「けどイルムさんは…」

イルム「こう時の為の超闘士、ここで動かなきゃその名がすたるっての!」

ジーク「キュイ…」

イルム「心配するな、お前のご主人は沢山の戦いを経験してるんだろ?大丈夫だ。」

 

バンの相棒である、人間と同じサイズに近い恐竜の様な姿のオーガノイド・ジークが心配そうに鳴く。

ムンベイとフィーネの後ろにいた青い長髪の男、イルムガルト・カザハラがそうジークの顎を撫でるとすぐに出撃する。

 

 

 

 

 

メカザウルス・バド達の奥にはまた違ったタイプの恐竜型メカザウルス・シグ、そしてその隣には赤黒い翼を広げたあの焔の悪魔と呼ばれる男も飛んでいる。

ウルトラザウルスが胴体各部に装備した機銃を撃ち、メカザウルス・バド達を食い止めいる姿が目に映る。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ふん、抵抗している様だが崩れるのも時間の問題だ。奴を始末しだいすぐにあのウルトラザウルスへ突入しゾイドに関するデータを全て全て奪いつくしてやる!」

シャイターン「…」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「どうしたシャイターン?」

シャイターン「スグ先ノ方向カラ別ノ部隊ノ気配ヲ感ジタ…ココニクルゾ。」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「分かっている、その前にあいつ等片づければいい!」

シャイターン「ソレダケジャナイ、アノ甲板ノ奥カラ別ノ大キナ物ガクル…!」

 

シャイターンの予想通り、

ウルトラザウルスの甲板からさらに大きい全長48m程の青いカラーのスーパーロボット初代グルンガストが出撃して来た。

 

イルム(グルンガスト)「ファイナルビィィィム!!」

 

ギュゥゥゥゥゥゥ…バァァァァァァァァァァァ!!!

 

グルンガストの胸部分がレーザー砲となり展開、そして上空のメカザウルス・バド達を何体が撃ち落とした。

 

メカザウルス・バド達「!?!?!??」

 

ドドドドドドドォォォォン!!!

 

ミク(プテラスボマー)「わぉ♪!!」

イルム(グルンガスト)「怪我はありませんか御嬢さん?」

バン(レオストライカー)「イルム中尉!?アンタ日本へ行くんじゃ!?」

イルム(グルンガスト)「ミクちゃんリンちゃんフィーネちゃんムンベイちゃんお嬢ちゃんだけにこんなキツイ戦いさせられるかっての!おじさんが来たからには安心して頂戴な!」

リン(ゴドス)「わーい嬉しい♪!」

レン(ゴドス)「俺は無視かよ…」

イルム(グルンガスト)「(それにここに来る連中の顔も少し気になるしな…弐式の子の事もね。)よし、爬虫類共この超闘士グルンガストが相手だ!!」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「スーパーロボットの一体ぐらいなんだ!叩き潰してくれる!」

シャイターン「ゾイド、ソシテ超闘士グルンガスト、カ…!」

 

翼を広げシャイターンがすぐに前へと飛び出しグルンガストの方へ襲い掛かる。

 

シャイターン「…!」

イルム(グルンガスト)「なんだっ!?」

 

ゴォォォォォォ!!ガキィガキィガキィ!!シュゥゥゥ…ドォォォォ!!

 

シャイターンの全身が炎に包まれ、グルンガストに突っ込んで行き、

そして腕を振り上げ、その手でグルンガストのボディに切りつけながら突撃し最後は両手から炎の光弾を叩き込んだ。

 

イルム(グルンガスト)「な、なんだとぉっ!?」

バン(レオストライカー)「あいつは!?」

シャイターン「…。」

 

シャイターンは次にレオストライカーを標的に向けて炎の光弾を連続で叩き込むが、

レオストライカーは鬣に装備されたEシールドを展開、高速で走り出し全て避けて突撃する。

シャイターンはもう一度上へと飛び立って避けて行く。

 

ミク(プテラスボマー)「何あいつ!?恐竜帝国の新手!?」

レン(ゴドス)「早い!?」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「少しはやるようだな…」

 

ムンベイ(ウルトラザウルス)「ちょっと何あいつ!?」

フィーネ(ウルトラザウルス・サブ)「あの人…何か違う。」

ムンベイ「(ウルトラザウルス)えっ?」

フィーネ(ウルトラザウルス・サブ)「分からない、けどそんな感じがするの。」

ジーク(ウルトラザウルス内)「キュイ…!」

 

ムンベイもウルトラザウルスのコクピットのモニターから見て映像で驚くが、

フィーネはシャイターンの姿を見て別の何かを感じ取った。

 

ウルトラザウルスの甲板で沢山のメカザウルス達とシャイターンの襲撃を迎え撃つ、レオストライカー、ゴドス2体、プテラスボマー、グルンガスト。

しかしその時彼等はまだ気づいてなかった。

 

海中からは首長竜が改造されたレーダーから反応を欺いたメカザウルス・ズー達の部隊が恐竜兵士達を乗せて、海に沈むウルトラザウルスの脚や腹部分へと忍び寄るのを。

 

メカザウルス・ズー達「…」

 

 

徹平(タウゼントフェスラー内)「やっとついた!」

竜馬(タウゼントフェスラー内)「メカザウルスがあんなに…!?」

みゆき(タウゼントフェスラー内)「きょ恐竜がいっぱい…!」

あかね(タウゼントフェスラー内)「関心しとる場合ちゃうやろ!」

 

 

オルタンス(タウゼントフェスラー内)「あれは…!」

ヴィオレット(タウゼントフェスラー内)「間違いありませんわ…」

ルキア(タウゼントフェスラー内)「…間違いない…けどどうして…どうしてシャイターンさんが!?」

隼人(タウゼントフェスラー内)「…?」

 

そしてその時、タウゼントフェスラーがウルトラザウルスの近くまで到着した。

オルタンス、ヴィオレット、ルキアの三人が徹平達に悟られぬ様にしゃべっていたが、メカザウルス達の中にいたそのシャイターンの姿に驚きの表情を隠せなった様だ。

その三人の様子の変化を隼人は見逃さなかった。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第8話 完

 

第9話 VS焔の悪魔!大海上接戦!! に続く。

 

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第9話 VS焔の悪魔!大海上接戦!

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。■恐竜帝国の軍勢にあのシャイターンの姿が、ルキア達が困惑する中激戦は続く!そして新たな仲間達との交流も!


アメリカ方面へと向かう太平洋の海域にて。

これから特別隊と合流予定のウルトラザウルスが恐竜帝国のメカザウルスの部隊に襲撃される。

バン・フライハイト率いるウルトラザウルスの小隊、そして超闘士グルンガストが迎撃にあたるがメカザウルス部隊の中にいた焔の悪魔シャイターンによって苦戦を強いられる。

 

そこへ特別隊を乗せたタウゼントフェスラーが到着すぐに合流して援護に向かう。

しかし海中からウルトラザウルスの懐を狙ったメカザウルス達の襲来しつつあった。

 

 

 

ルキア(Gホーク)「弐式・Gホーク出ます!」

竜馬(イーグル号)「いくぞ隼人、武蔵!チェンジ・ゲッター1!スイッチ・オン!!」

ゴウキモン「相手はメカザウルス、皮膚と装甲の固さに注意しろ、徹平。」

アルティメットブイドラモン「分かった!」

 

タウゼントフェスラーのウイングにテツザンモンがヘビーブラスターを構えた砲撃体制で待機、ここから遠距離射撃でメカザウルス達を狙う。

そしてハッチからグルンガスト弐式の大型攻撃機形態のGホーク、

ゲットマシン・イーグル号、ジャガー号、ベアー号が合体したゲッター1、

飛行出来ないグリカウモンを肩に乗せた鉄人28号が背中のジェットを噴射して大空を出撃する。

さらに後ろから炎の翼を広げたアルティメットブイドラモン、背中のブースターを展開し飛行するゴウキモンが後続から出撃する。

 

 

飛行出来ないマジンガーZ、アフロダイA、ボスボロット、ギャリーの乗るネモはハッチの前でまだ待機だ。

 

甲児(マジンガーZ)「俺達は待機か。」

ギャリー(ネモ)「一応海中用装備には改修済ませてあるわ、けどもしかしたら…」

 

 

 

ドォォォォォォ!!

 

 

ムンベイ(ウルトラザウルス)「うわぁっ!?ちょっと何!?」

フィーネ(ウルトラザウルス・サブ)「ムンベイ、海中から他のメカザウルスが攻撃してるわ!!

 

ウルトラザウルスの周囲の海の水が爆発で吹き上がり、

海中では手既にメカザウルス・ズーが口から放つ魚雷でウルトラザウルスの脚の装甲を攻撃していた。

 

バン(レオストライカー)「くそっ海からもか!」

マルスモン(タウゼントフェスラー内)「こちらはタウゼントフェスラーの特別隊!ウルトラザウルス隊聞こえるか!?」

ムンベイ(ウルトラザウルス)「言われなくても聞こえてるわよ!それより早く援護よこして頂戴、バンにイルム中尉、そしてミク達が迎撃してるけどもちこたえられないわ!」

大塚長官(タウゼントフェスラー内)「うむむ…敵は用意周到だな。こちらからすぐに出撃させた、海中の方もすぐに援軍を送ろう!」

 

 

ギャリー(ネモ)「案の定ね…!」

弓さやか(アフロダイA)「やっぱり海中にもメカザウルスが!」

甲児(マジンガーZ)「よっしゃ行くぜ!」

ボス(ボスボロット)「よし来たぁ!」

 

海中のメカザウルス達を撃つ為、ネモ、マジンガーZ、アフロダイA、水中用装備のボスボロットが海中へと飛び込んだ。

 

そして残ったみゆき達は。

 

みゆき「マルスモン隊長、私達は!?」

マルスモン「君達は万が一の時の為に待機だ。」

あかね「なんやねん、うち等だって黙ってられへんわ!」

大塚長官「待ちなさい!今出ても君達ではこの海の地形じゃ不利だ!」

なお「たしかに…」

れいか「ここは命令通りに従いましょう。」

ポップ「その通りでござる。」

やよい「私達空飛べないしね…;」

マルスモン「タウゼントフェスラーはメカザウルス達にふさがれた進路を確保しだいウルトラザウルスの甲板へと着艦する、突破口を頼む!」

 

竜馬(ゲッター1)「了解!」

アルティメットブイドラモン「はい!」

 

 

アルティメットブイドラモン達が最高速度でウルトラザウルスの甲板へと向かう。

しかし前方にはメカザウルス・バド達が立ちふさがり、両翼に装備された無数のミサイルを発射、こちらに襲い掛かった。

 

ドォドォドォドォ!!

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

グリカウモン「凄い数のミサイルだ!」

アルティメットブイドラモン「うわぁっ!?」

 

ゴウキモン「はぁっ!!」

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァートマホォクッ!!」

 

スパァンスパァン!!ズバァァッ!!

 

襲い来るミサイルの爆発とメカザウルス・バド達の強襲によって進路を立ちふさがれてしまう。

ゴウキモンの幻鬼刀、ゲッター1のゲッタートマホークで迫りくるミサイルを切り落としていく。

鉄人28号は攻撃に移り、前方のメカザウルス・バドの翼を両手でつかみ押しつぶしていった、

その瞬間、鉄人の肩に乗っていたグリカウモンはその隙を見てウルトラザウルスの甲板へと飛び立った。

 

正太郎(タウゼントフェスラー内)「ユーキさん、お願いします!」

グリカウモン「分かった!」

 

 

タウゼントフェスラーからVコンで鉄人の遠隔操作する正太郎はグリカウモンに合図を送り、そのままグリカウモンは甲板に着地する。

 

そしてリンのゴドスを襲っていたメカザウルス・サキの後ろから。

 

グリカウモン「メガナックル!バイソン・シュート!!」

 

ドォォォォ!!

 

メカザウルス・サキ「グォォォォォ…!?」

リン(ゴドス)「キャアッ!?」

 

着地する寸前にグリカウモンはメガナックルから放つ、バイソンシュートの光弾を思い切りたたき込んだ。

 

グリカウモン「こちらデジモンガーディアンズのグリカウモン、天馬ユーキです!援護に来ました!」

リン(ゴドス)「助かったわ、ありがとう!」

イルム(グルンガスト)「おし、早速だが仕事たのむぜ!メカザウルス共を追い返すんだ!」

 

アルティメットブイドラモン「あれはグルンガスト!?」

ルキア(Gホーク)「グルンガストがもう一機!?」

イルム(グルンガスト)「そっちは例の弐式か、その話は後でな!」

 

みゆき(タウゼントフェスラー内)「グルンガストがもう1体いるー!?」

れいか(タウゼントフェスラー内)「あれは別の物でしょうか…?」

 

 

甲板で戦っていた弐式とは別のもう1体のグルンガストの姿に何人かが驚いていた。

しかしルキアはそれどころではなかった、

 

ルキア(Gホーク)「…!」

 

ルキアはコクピットのモニター越しからウルトラザウルスの甲板にてグルンガストとレオストライカーと交戦しているシャイターンの姿を何度も確認する。

その様子にルキアは未だ己の目を疑いつつあった。

 

シャイターン「…!!」

バン(レオストライカー)「このぉ!」

 

レオストライカーはシャイターンを追いかけるがシャイターンは空中を舞い自分の赤く長い髪を風に靡かせながらひらりと避け続けていく、そしてレオストライカーが飛び上がった瞬間シャイターンの両手から放つ高熱の球をレオストライカーの腹を狙いうった。

 

ドォォォォ!!

 

バン(レオストライカー)「ぐわぁっ!?」

グリカウモン「うぉぉぉぉ!!」

シャイターン「…!」

 

ゴォッドォォォ!!

 

横から突撃するグリカウモンに振り向くと同時に舞いながら一回転、グリカウモンの真上を取った回し蹴りの一撃を彼の背中に叩き込んだ。

 

グリカウモン「グァッ!?」

シャイターン「オ前達ニ用ハナイ…敵ハ…!」

 

シャイターンが上を見上げると上空にはメカザウルス・バド達と交戦するスーパーロボット達の姿がある。

そしてその中のゲッター1に目を向けた。

 

 

キャプテンラドラ(メカザウルス・シグ)「目障りな蚊トンボだ!喰らえ!!」

ミク(プテラスボマー)「これは蚊トンボじゃなくて翼竜だってば!」

 

ボォォォォォ!

 

 

シグの大きな口から火炎放射を放ち、飛び回るプテラスボマーを落とそうとするが、

ミクの操縦テクニックによりプテラスボマーはヒラりと避け続けてシグの翻弄しながら胸部のバルカン砲で反撃していく。

 

キャプテンラドラ(メカザウルス・シグ)「そんな攻撃で!」

アルティメットブイドラモン「バンバンパンチッ!!」

 

シグが鋭い爪の右腕を振り上げた所にアルティメットブイドラモンの両腕を飛ばしたバンバンパンチがシグの横顔面に殴りかかった。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ぐぉっ!?」

ミク(プテラスボマー)「あぶなかった~ねえ君、私の援護に周ってよ!」

アルティメットブイドラモン「え、は、はい!!」

 

シャイターン「…!!」

 

ビュゥンッ!!

 

その時そこへシャイターンが早い速度で突撃を仕掛けてアルティメットブイドラモンを横切った。

 

アルティメットブイドラモン「うわっ!?」

ルキア(Gホーク)「!!」

 

ルキアも振り向きシャイターンを追おうとするが、メカザウルス・バド達に邪魔されてGホークが旋回できずにいった。

だがあえてGホークはバド達に突撃、Gホークを空中回転させ真空に全体を真空に包みそのままバド達を弾いていった。

 

ルキア(Gホーク)「スパイラルアタック!!」

 

Gホークのスパイラルアタックでバド達の猛攻を各くぐり旋回、シャイターンの後を追う。

 

テツザンモン「ルキアの奴何やってんだ!?…なんだあいつ、恐竜人か?」

 

テツザンモンがタウゼントフェスラーのウイング部分でヘビーブラスターの援護射撃を行いながら戦況を見ていた。

その中でルキアが妙な行動をとっているのが気になり、その先にいるシャイターンに目を向けた。

隼人(ゲッター1・サブ)「リョウ!何かこっちに向かってくるぞ!!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「な、なんだあいつ!?」

シャイターン「ゲッターロボ…私ハオ前ヲ倒サナケレバナラナイ…許セ!!」

 

シャイターンがゲッター1の前に立ちふさがり、その赤い翼を広げその表面からまばゆい赤い光を浴びせた。

 

竜馬(ゲッター1)「おわっ!?」

シャイターン「…!!」

 

そこからすかさずシャイターンの右手の爪がゲッター1の装甲に大きな傷を入れて来た。

 

ガギィィィ!

 

武蔵(ゲッター1・サブ)「あ、あいつ爬虫人か!?」

隼人(ゲッター1・サブ)「しかし何か雰囲気が違うな、むしろ…悪魔って所か?」

竜馬(ゲッター1)「だがこちらに襲ってくるのであれば戦うまでだ!」

シャイターン「ソウダ…来イ、ゲッターロボ…!!」

 

ゲッター1とシャイターンが対峙する、今のシャイターンはゲッターロボに敵意を向けており右手を力強く握りしめていた。

 

オルタンス(タウゼントフェスラー内)「(シャイターン様…!)」

ヴィオレット(タウゼントフェスラー内)「(どうしてそんな…!?)」

みゆき(タウゼントフェスラー内)「2人共どうかしたの、顔が怖そうだよ?」

オルタンス(タウゼントフェスラー内)「あ、いえ別に…」

やよい(タウゼントフェスラー内)「大丈夫だよ、恐竜帝国だって甲児さん達がすぐにやっつけてくれるから!」

なお(タウゼントフェスラー内)「けど私達だって負けてれないけどね!」

ヴィオレット(タウゼントフェスラー内)「そうですわね、皆様のお力なら!…。」

 

タウゼントフェスラーからその戦況を見ていたみゆき達、

オルタンスとヴィオレットは恐竜帝国の中にいるシャイターンに動揺が隠しきれてなかった。

 

 

 

マルスモン(タウゼントフェスラー内)「ルキア、戻れ!タウゼントフェスラーの進路確報を優先するんだ!」

 

ルキア(Gホーク)「…はい…!」

 

シャイターンを追うGホークの姿に作戦の乱れを感じたマルスモンしすぐに戻る様に指示した。

ルキアは渋々戻らざる得なかった。

 

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァァトマホォォォク!!」

シャイターン「ヌッ!!」

 

ガキィィ!…バキィッ!!

 

ゲッター1はトマホークを構え、正面から迫りくるシャイターンを迎え撃つが、

振り下ろしたと同時にシャイターンは自身より何倍もの大きさのあるトマホークを両手白羽取りで受け止め、トマホークを一気にへし折った。

 

竜馬(ゲッター1)「!?」

シャイターン「…!」

竜馬(ゲッター1)「だったら次は…ゲッタァァァビィィィム!!」

 

ビィィィィ!!

 

シャイターン「グォッ!?」

 

シャイターンがゲッタービームを受け大きなダメージを喰らった。

 

一方海中からウルトラザウルスに襲いかかる首長竜型のメカザウルス・ズー達の二つある内にの機械型の首長竜型の口から魚雷が飛び交う。

 

ドォドォドォドォ…!!!ザバァァァァ!!

 

直撃したウルトラザウルス艦内の通路に浸水が発生、そこからどさくさに紛れて恐竜兵達が潜入する。

 

恐竜兵1「この艦内にあるゾイドの資料を奪いつくすのだぁ!!

恐竜兵2「ハッ!」

 

 

フィーネ「浸水発生、艦内に敵兵侵入されたわ!」

ムンベイ「すぐに浸水した付近のシャッター閉じて!」

 

ウルトラザウルス頭部のコクピットから迅速に防衛対応を行うムンベイとフィーネ。

浸水した部分の艦内は一部のシャッターを閉じる事によって危機は回避されるが、

恐竜兵達はすでにこちらに潜入してしまっている。

そしてウルトラザウルスの外から攻撃をするメカザウルス・ズー達の前に甲児達が歯止めを掛けに来た。

 

甲児(マジンガーZ)「ロケットパーンチ!!」

ギャリー(ネモ)「うりゃぁぁぁぁ!!」

 

マジンガーZのロケットパンチがメカザウルス・ズーの機械型頭部を粉砕、

そしてギャリーのネモがビームサーベルをかまえズーに切り掛かるが、

 

メカザウルス・ズー「ギャオォォォォ!!」

ギャリー(ネモ)「キャァァァッ!?」

 

バシィィ!!ズゴォォォ!!ガブゥギィィィィィ!!

 

もう1体のズーから大きな尻尾を叩き込まれ、さらに今度は背中からド突かれ左腕を喰らいつかれかみ砕かれてしまう。

 

弓さやか(アフロダイA)「ギャリーさん!!キャアッ!?」

甲児(マジンガーZ)「今いくぜぇ…うわっ!?」

 

ドォドォドォォォォ!!

 

ボス(ボスボロット)「ギャリーのオネェ旦那!!どわぁぁぁぁっ!?」

 

残りのズーから魚雷攻撃を受けたマジンガーZ、アフロダイAとボスボロット、

ボスボロットは今の攻撃で水中装備を破壊されて頭部のコクピットに水が浸水、ボロットは両腕を振り回しながらなんとか海上に浮上した。

 

ヌケ(ボスボロット・サブ)「うわぁぁぁボス~!」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「助けてくだせぇ~!!」

ボス(ボスボロット)「あぎゃぁぁぁぁ!!沈む沈む~!」

 

みゆき(タウゼントフェスラー内)「わ、ボロットが大変だよ!!」

大塚長官(タウゼントフェスラー内)「それだけではない、彼等がピンチだ!急いで援護に向かうんだ!」

 

ルキア(Gホーク)「それには僕がいきます!!」

竜馬(ゲッター1)「いや水中戦となれば…オープンゲット!!」

 

その時シャイターンと戦っていたゲッターロボがイーグル号、ジャガー号、ベアー号のゲットマシン3機に分離した。

 

やよい(タウゼントフェスラー内)「こ、これはもしかしてゲッターロボ最大の特徴…変形合体!?」

 

武蔵(ベアー号)「チェンジ・ゲッター3!!スイッチオン!!」

 

キィィィィ!!ガシャンガシィ!ガキィィィィ!!ザバァァァァ!!

 

キャタピラを展開したジャガー号が先に水面上を滑空し、そこからイーグル号がジャガー号の真上に突き刺さるかの様に合体、そしてその上からさらにベアー号が合体し太い両腕が出現、水中戦を得意とする下半身がキャタピラとなったゲッター3となった。

 

武蔵(ゲッター3)「今いくぞぉぉぉぉぉ!!!」

シャイターン「!?待テ…!ク、海中ハ無理カ…!」

 

シャイターンが追いかけようとしたが流石に海中までは手が出せなかった。

 

 

 

アルティメットブイドラモン「!?…ギャリーさん、甲児兄ちゃん達が…俺も行きます!!」

ゴウキモン「徹平!?」

マルスモン(タウゼントフェスラー内)「徹平、やめろ!アルティメットブイドラモンでは…!」

 

アルティメットブイドラモンは甲児やギャリーのピンチを聞いた途端、一瞬脳裏に微かな、そう微かに残っていた記憶が蘇った。

 

 

 

何時だったか、過去に徹平と手をつないで歩いていたある月の髪飾りした少女の姿があった。

2人は幸せそうな笑顔であふれて街を歩く。

だが次の瞬間だった、その空の上から大きな光の塊が降り注ぐ、そうこちらに落ちて来たのだ。

その光こそがその一時を一瞬にして奪ったのだ、何も考えを与える暇もなく。

大都市のど真ん中に隕石が落下したあの日、徹平は瓦礫の中で目を覚ました。

次の瞬間、辺りを見渡すと…そこには彼が手をつないでいた少女の姿が消えていた。

そして徹平は震え一体何が起こったのか心がパニックでいっぱいになり気が付くと彼の足元には…その少女の髪飾りが落ちていた…。

 

「…う、う…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

 

 

アルティメットブイドラモン「あんな…あんな思いはもうしたくない!!」

隼人(ゲッター3・サブ)「なっ!?」

 

アルティメットブイドラモンはマルスモンの制止を聞き入れずにゲッター3の前を抜いて、海中に飛び込んでしまった。

 

 

ミク(プテラスボマー)「ちょ、ちょっとあの子どうしちゃったの!?」

テツザンモン「んな事知るかよ!!」

正太郎(タウゼントフェスラー内)「鉄人!あのメカザウルスにハンマーパンチだ!!」

 

鉄人28号「ガォォォォ!!!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ぬっどぉぉぉぉぉ!?」

 

ゴウキモン「…今だ、幻鬼刀奥義!閃光連斬!」

 

スパンスパンスパスパスパスパン!!

 

ゴウキモンは専用の大太刀・幻鬼刀を振り翳し、連続で前方の数匹のメカザウルス・バドの翼を方っぽづつ切り裂いていった。

バド達の動きを読みつつ、一気に切れるタイミングとそのバド達の位置を把握しながら次の瞬間に効率よく切れる時を伺って一気にいたのだ。

 

テツザンモン「おまけだ、ヘビーブラスタァァァァ!!!」

ミク(プテラスボマー)「連続ミサイル発射ぁぁ!!」

 

ドシュゥゥゥ!!!ドドドドドドド!!

 

メカザウルス・バド達「ギェェェェェェェェー!?!?」

 

テツザンモンの援護攻撃となるヘビーブラスター、

ミクのプテラスボマーの空対空ミサイルZAAM-011アローがさく裂、

残りのバド達が撃墜していった。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「バド達が!?バカな!?」

シャイターン「制空権ハ取ラレタカ…!」

 

大塚長官(タウゼントフェスラー)「突破口はひらけた!ウルトラザウルスの甲板に着地だ!」

 

 

 

ギャリー(ネモ)「こ、こんな所でお終いってアリかしらね…!?」

メカザウルス・ズー「グゥゥゥ!!!」

 

甲児(マジンガーZ)「くそぉっギャリーさんが!!」

メカザウルス・ズー「グァァァァァ!!」

 

一方海中ではギャリーのネモが左腕・シールド大破、全体が半壊しメカザウルス・ズーにコクピットをかみ砕かれる寸前だった。

 

マジンガーZとアフロダイAは助けに行こうとも海中ではその性能が半減する為がズー達の攻撃に身動きがとれなくなっていた。

そこへアルティメットブイドラモンがフレイムサーベルでネモに喰いかかるズーの首を断ち切りかかった。

ネモはその瞬間解放され思わず後退していく。

 

ズバァァァァ!!!

 

アルティメットブイドラモン「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

ギャリー(ネモ)「徹平!?」

アルティメットブイドラモン「ギャリーさん早く!うわぁぁぁぁ!?」

 

アルティメットブイドラモンが切り倒したはずのズーが今度はこちらに襲い掛かって来た。

アルティメットブイドラモンの下半身に喰らいついて捕えたズーがそのまま噛み潰そうとする。

 

甲児(マジンガーZ)「くそっ光子力ビーム!」

 

マジンガーZは目ら放つ光子力ビームで前方のズーを攻撃するが、やはり水中では威力が半減していた。

ズーはそのまま光子力ビームをうけつつマジンガーZに体当たりを仕掛ける。

 

弓さやか(アフロダイA)「まずいわ!甲児君、徹平君!」

ギャリー(ネモ)「ダメだわ、この状態じゃ助けに行こうにも…!」

 

アルティメットブイドラモン「ア、アルティメットフレア!…で、出ない!?」

 

喰らいついているズーに向かって右手から放つ炎のレーザー、アルティメットフレアを放とうとするが水中では途中で消えてしまい、無力と化した。

 

マルスモン(タウゼントフェスラー内)「アルティメットブイドラモンは炎を主体とした格闘戦型DSCデジモン…水中ではその能力を発揮する事は不可能だ…!!」

オルタンス(タウゼントフェスラー内)「そんな…!!」

ヴィオレット(タウゼントフェスラー内)「徹平様!!」

 

武蔵(ゲッター3)「ゲッターミサーイル!!」

 

ドシュンドシュン!ドォォォォ!!

 

メカザウルス・ズー「グァッ!?」

 

海中へ到着したゲッター3が頭部に装備したゲッターミサイル2発でズーを粉砕。

その瞬間アルティメットブイドラモンは解放された。

 

アルティメットブイドラモン「う…」

弓さやか(アフロダイA)「徹平君、ギャリーさんしっかりして!」

ギャリー(ネモ)「徹平、アンタこんな無茶して…」

甲児(マジンガーZ)「助かったぜ武蔵!」

 

武蔵(ゲッター3)「ここはオイラに任せとけぇ!大・雪・山・おろーし!!!」

メカザウルス・ズー「グァァァァァァ!?」

 

ガシィ!ブゥンブゥンブゥンブゥン!!ドガァァァァ!!

 

ゲッター3、及び武蔵の得意な柔道で編み出した投げ技、大雪山おろしがズーに炸裂した。

ズーの首から導体を一気に掴み、そのままゲッター3自身も回転させてそのまま伸縮自在の両腕の伸ばしながら握り潰して真上に投げ飛ばし破壊した。

これでようやく海中からの危機を逃れた。

残りのメカザウルスは甲板にいるサキ達だけだ。

 

グリカウモン「(徹平君…君はまさか…)」

ルキア(グルンガスト弐式)「ただいま到着しま…あぁっ!」

 

ガキィィン!

 

甲板の前まで来たGホークがグルンガスト弐式に変形して着地するが、

同時にメカザウルス・サキの両腕の鋭い爪の奇襲攻撃を受けててしまう。

 

イルム(グルンガスト)「おっと!計都羅候剣!」

 

そこからグルンガストは専用武器である剣、計都羅候剣を構え、そのまま突撃。

そして一気に飛び上がり十文字切りで一気に前方のサキを切り裂いていった。

 

ズバァズバァァァァァ!!

 

イルム(グルンガスト)「暗・剣・殺!!…怪我はないかな?」

ルキア(グルンガスト弐式)「あ、ありがとうございます!やっぱりグルンガストだ、弐式とはちょっと違うけど…」

 

 

バン(レオストライカー)「いけぇガンナーズブレイク!!」

 

ダダダダダダダダダ!!!

 

レオストライカーの射撃装備全て全弾発射のガンナーズブレイクがメカザウルス・サキに降りかかる。

 

リン(ゴドス)「レン、ダブル攻撃でいくよ!」

レン(ゴドス)「よっしゃあ!!」

メカザウルス・サキ「!?」

 

ガシンガシンガシンガシン!!!

 

さらにリン、レンの乗るゴドスが走り出し、メカザウルス・サキを囲む様に回り込みながら背中の2連装対空砲、腰の二連バルカン砲で狙い打ち怯ませ、サキが動きを鈍らせた瞬間、2体のゴドスが飛び跳ねた。

 

リン、レン(ゴドス)「究極!鏡音ゴドスキィークッ!!!」

 

ズガァァァァァ!!!

 

メカザウルス・サキ「ガァァァァァァァ!?」

 

リンとレンのゴドスの放った必殺技、究極・鏡音ゴドスキックが炸裂しサキの横っ腹を貫き倒した。

そして甲板のメカザウルス達のこれで全滅した、後は…。

 

 

ムンベイ『ちょっとこっちに侵入した恐竜兵達がまだ…!』

大塚長官(タウゼントフェスラー内)「心配ない、そちらは既に手はうってある!」

 

 

ウルトラザウルス艦内では恐竜兵達が内部を襲撃、データ管理を行っている一室からゾイドに関するデータを恐竜帝国製のメモリーキーに不正コピーしていた。

 

恐竜兵1「よし、これでゾイドのデータは…」

恐竜兵2「う、うわなんだおまえらぁぁぁぁ!?!!?」

キュアサニー「プリキュア・サニーファイヤー!!」

 

ドガァァァァァ!!

 

キュアサニーが乱入し、いきなり気合を込めて生み出した炎の球体・サニーファイアーを

投げ飛ばして恐竜兵達を吹き飛ばした。

 

キュアピース「プリキュア…ひぁっ!ピースサンダー!!」

 

バリィィィィィィ!!!

 

恐竜兵「ぎぇぇぇぇぇぇ!?」

 

キュアマーチ「プリキュア・マーチシュート!!」

 

ドォォォォ!!

 

恐竜兵「ドギャァァァァァァァ!!」

 

格納庫に潜入していた恐竜兵達の所にはキュアピースがピースサンダーでその場にいた恐竜兵達をシビレさせ、次はキュアマーチが風の球体を蹴り上げるマーチシュートで次々と恐竜兵達を弾き飛ばしていく。

 

 

恐竜兵達「ウォォォォォ!!」

フィーネ「キャア!?」

ムンベイ「ここまできちゃったじゃない!」

ポップ「させないでござる!」

 

ボォン! ダダダダダダダ!!

 

フィーネとムンベイに向けてマシンガンを撃って来る恐竜兵達、

その時、ポップが颯爽と現れ、なんと大きな盾に変身し2人をかばった。

 

恐竜兵「な、なんだあれは!?」

キュアビューティ「プリキュア・ビューティブリザード!!」

 

フィーネとムンベイのいるブリッジまで恐竜兵達が襲い掛かって来た。

だがそこにキュアビューティが駆けつけ、ビューティブリザードは吹き荒れる吹雪で恐竜兵達を凍らせていく。

 

恐竜兵達「あががががががぁ!?」

 

フィーネ「す、すごい…!」

キュアハッピー「プリキュア・ハッピーシャワー!!」

 

ボォォォォォォン!!

 

キュアハッピーのスマイルパクトに気合を込めて、

両手で大きくハートを描いた後、手をハートの形に組んで光波を放ち、

その威力で凍りついた恐竜兵達を全てブリッジから放り出した。

 

キュアハッピー「大丈夫ですか!?」

ポップ「怪我はないでごさるか?」

ムンベイ「え、えぇ…ていうかアンタ達って何…!?」

フィーネ「あぶない後ろ!」

キュアビューティ「!?」

 

恐竜兵「ウォォォォ!」

ジーク「キュィィィィ!!」

 

ゴォォォ!

 

キュアハッピーの後ろから残りの恐竜兵が剣を構えて襲い掛かろうとしていた。

だがそこへ白い恐竜のオーガノイド・ジークが尻尾で恐竜兵を弾き飛ばし、コクピットから叩き追い出した。

 

ジーク「キュイ?」

キュアハッピー「ありがとう、白い恐竜さん!」

ジーク「キュイ~♪」

キュアビューティ「これは…?」

フィーネ「オーガノイドのジークよ、助けてくれてありがとう。」

 

ウルトラザウルス艦内の危機は去った。

そして甲板の外には侵入した恐竜兵達が全てプリキュア達によってこちらから追い出されていた。

 

恐竜兵達「うわぁぁぁぁぁ!?」

 

ポップ「もはやこれまで、貴公らの負けでござる!」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「貴様ら何をしているのだ!?」

恐竜兵「も、申し訳ありません!!」

 

 

シャイターン「…!」

 

シャイターンが甲板に着地する、

だがそこから鉄人28号の大きな拳が降りかかる。

 

正太郎「逃がすな鉄人!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

シャイターン「ヌッ!!!」

 

ガシィ!

 

既に甲板へと着地したタウゼントフェスラーから降りて来た正太郎がVコンのレバーを振り上げて鉄人にシャイターンを追撃する指示を出す。

勢いで甲板に脚を叩き付けられる。

 

 

オルタンス(タウゼントフェスラー内)「シャイターン様…!!」

ヴィオレット(タウゼントフェスラー内)「こ、これでは…!」

マルスモン(タウゼントフェスラー内)「2人共何処へ行く気だ!?」

 

シャイターン「…(…オルタンス、ヴィオレット!?)」

 

オルタンスとヴィオレットがタウゼントフェスラーから飛び出し、甲板へと出た。

その姿を見たシャイターンは驚いた。

同時にマジンガーZ達も甲板へとたどり着き、シャイターンの前に姿を現した。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…!」

シャイターン「(アノロボット…マサカルキアカ!?ナンテコトダ…!)」

 

正太郎「そんな…鉄人の拳まで受け止めるなんて…!」

竜馬(ゲッター3・サブ)「謎の赤い悪魔…一体何者なんだ…!?」

甲児(マジンガーZ)「てめぇ名の名乗りやがれぇ!」

 

シャイターン「…」

 

キュアサニー「そっちが炎を使うならウチの太陽サンサンの炎と勝負や!」

キュアハッピー「貴方は…貴方は一体何者なの…!?」

シャイターン「…?」

 

キュアハッピーがシャイターンに問いかけた。

 

キュアピース「ハッピー?」

キュアハッピー「私…あの悪魔さんがどうしても悪い人に見えないの…」

ミク(プテラスボマー)「ちょっと何言ってるのよ!?」

ギャリー(ネモ)「アイツは明らかにアタシ達に襲い掛かってきたのよ!?」

フィーネ「私も彼女と同じよ!」

バン(レオストライカー)「フィーネ!?」

フィーネ「根拠はないけど…貴方の目を見るととても悪意がある様な意思が感じられないの…まるで何かに縛られているような…」

イルム(グルンガスト)「縛られる?」

 

 

シャイターン「…!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「(縛られる…シャイターンさん、一体何があったんですか…!?)」

シャイターン「…」

 

キュアハッピーとフィーネはシャイターンの目を見るとまるで何かに縛られた物を感じ取った。

同時にルキアはまるでシャイターンに何か念じる様に他の者達に悟られぬ様に問いかける。

シャイターンは一瞬動揺をしたが、ラドラの命令でこの場は引く事になった。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「何をしているシャイターン!?撤退だ!ここは分が悪すぎる!」

シャイターン「…ク!(ルキア、オルタンス、ヴィオレット…スマナイ…!)」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「ああっ!」

 

恐竜兵達の腕に乗せたシグはシャイターンを連れて遠くへ撤退していった…。

 

アルティメットブイドラモン「あ、あの悪魔は…?」

グリカウモン「メカザウルスと一緒に撤退したみたいだよ、けど徹平君どうしてあんな無茶を…?」

テツザンモン「なんとか言えよ。」

アルティメットブイドラモン「…。」

 

負傷したアルティメットブイドラモンがアフロダイAに運ばれて甲板へと到着した、

そこからはグリカウモンに肩を担がれていた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…。」

オルタンス「…。」

ヴィオレット「…。」

弓さやか(アフロダイA)「3人ともどうしたの?さっきから変よ?」

ルキア(グルンガスト弐式)「いえ…」

 

ボス(ボスボロット)「ちょいと~!!誰でもいいから助けて欲しいだわさ~!」

甲児(マジンガーZ)「あ、いけね!」

ミク(プテラスボマー)「しょうがないわね~」

 

皆があのシャイターンの存在に何か気がかりを覚える中、

海上で溺れかけたボスボロットが先ほどから助けを求めていた。

そこへミクのプテラスボマーが両脚の爪で、まるで翼竜が海の最中を取る様な姿でボロットを回収した。

 

 

ウルトラザウルス頭部に当るブリッジでは。

 

戦いを終えた一同は一旦ウルトラザウルス艦内へと帰還、

そこでバン達と改めて対面するが、

徹平は最初にマルスモンから先ほど何故命令を無視したのかと注意を受けていた。

 

バシィッ!!

 

マルスモン「…!」

徹平「ぐっ…!」

 

マルスモンからの修正の拳と叱咤をまともに受けた徹平は床にはたき込まれた。

それを見た一同は思わず同様を隠せない。

 

レン「うっひゃあ…」

リン「痛そう…」

ライザ「へへ、俺なんてもう数えきれないくらい殴られてたんだぜ?」

正太郎「わ、笑ってる場合じゃないですよ;」

 

 

マルスモン「何故あの時命令に従わなかったんだ。アルティメットブイドラモンは水中戦では全く戦えない事を以前にも教えたはずだ。」

徹平「…どうしても、放っておけなくてつい…」

マルスモン「…お前の気持ちは分かる、だが部隊で戦う際一人でも統率が乱れてしまえばその時点で戦いの連携が乱れてしまう、最悪の場合そこから隙が生まれて敵に不意を突かれ、部隊が全滅するケースだってあるんだ。」

徹平「…」

 

 

キャンディ「凄く痛そうクル…」

みゆき「徹平君、大丈夫かな…」

れいか「マルスモン隊長のお気持ちも分かる気がします、指揮官としてやはり全員の命を預かる使命を考えれば、こういった指導も大事なのでしょう。」

あかね「なんていうか思ったより大変そうやな…」

 

ギャリー「それまでにしてくれないかしら?そもそもアタシがあの時ピンチにならなければ…」

武蔵「それによぉ、あの時オイラだけじゃ間に合わなかったかもしれないんだぜ?」

マルスモン「お前達は黙って欲しい、…がたしかに徹平があそこでギャリーを解放するきっかけを作らなけれゲッター3だけでは間に合わなかったかも知れない、今回はそれが不幸中の幸いだった。2人に免じて今回は大目に見てやるが、次はこうはいかんぞ。分かったな?」

徹平「はい…」

 

厳重注意を終えた徹平はユーキ、甲児に手を差し伸べられて立ち上がって戻って来た。

 

ユーキ「大丈夫かい、徹平君?」

徹平「なんとか…」

甲児「最初から最後まで厳しい戦いだったな、けどこうして生きてるならパンチ一発なんて安いもんだぜ?」

ギャリー「ごめんなさいね、アタシが足引っ張ったから。」

徹平「そんな…ギャリーさんのせいじゃないです!」

大塚長官「まあ、こういう失敗は若い内ならよくある話だ。今の内にこういう事を自分の身を持って経験するのだって必要って事、もちろん自分の命を晒さない程度にな。」

 

大塚長官が徹平とギャリーの肩を軽く当てながら2人を元気づけた。

 

正太郎「大塚警部…じゃない長官はiCPOの頃から変わってませんね。」

大塚長官「んん、正太郎君もそう言うかねぇ;?」

 

バン「話は終わったか?」

マルスモン「またせたな。みんな聞いてくれ、そういう訳で彼等が我々特別隊と合流するチームだ。」

 

マルスモンからバン達の紹介が入る。

 

バン「特別隊のみんな、さっき助けてくれて本当にありがとな。俺はバン・フライハイト、俺が前線の戦闘隊長としてみんなのまとめ役になる、よろしくな。そしてコイツが俺の相棒、オーガノイドのジークだ。」

ジーク「キュイ~」

ホルス「よろしくお願いします。」

甲児「へぇ俺達と同じくらいか?」

バン「まあな、だからあまり固くならないで気軽に話してくれ。俺もそっちのほうが楽だからな。」

オルタンス「こ、このジーク様もゾイドなのですか?」

バン「正確にはまあ少し違うかな、その事は追々話すよ。ジーク、みんなに挨拶だ。」

ジーク「キュイ?」

ヴィオレット「…;」

 

ジークがきょとんした表情で歩きながらこちらに近づいて来る。

思わずオルタンスとヴィオレットは動揺するがそっと頭を撫でて見るとジークは気持ちよさそうだ。

 

ジーク「キュイ~♪」

みゆき「さっきの恐竜さんだ、意外可愛いね~♪」

オルタンス「身体は金属でもゾイドとは本当の生き物なんですね…」

ヴィオレット「とても不思議ですわ…」

 

フィーネ「私はフィーネ・エリシーネ・リネ、バンのパートナーだけど今は後方担当って所かしら。」

ムンベイ「ムンベイよ、本職は荒野の運び屋さんだけど今は訳あってこのウルトラザウルスの操縦担当ね。」

なお「ゾイドに乗ってるって事は…惑星Ziの人ですか?」

フィーネ「そう、私とバンとムンベイはこの地球でのゾイド普及活動の一環で惑星Ziのへリック共和国から地球の連邦軍に派遣されて来たの。」

竜馬「じゃあその後ろにいるバン隊長の部下の人達も…」

ミク「アタシ達はちょっと違うのよね~って紹介紹介…私は初音ミクね。」

リン「私が鏡音リン、こっちが双子の弟のレンね。」

レン「まあ、よろしくたのむぜ。いっとくけど俺等軍属とかじゃないからな。」

甲児「え、じゃあなんでゾイドとかに乗ってんだよ?」

ミク「私達は地球人よ…うん。実はちょっと~…訳ありでコトブキアームズ社のテストパイロットやってるの。」

隼人「訳あり?それに随分言葉に間が空いてるな。」

ミク「こ、細かい事は気にしない!」

ユーキ「そりよりコトブキアームズ社って…!?」

リン「そ、貴方達デジモンガーディアンズのDSCシステムを開発した企業よ、実は地球でのゾイドの取り扱いは今コトブキアームズ社が担当してるって知ってた?」

やよい「それ初めて知ったかも~!」

バン「ミク達はちょっと変わってるけどみんなこれから仲良くしてやってくれ。」

ミク「バン隊長~、変わってるって何~?」

バン「違うのか?」

フィーネ「まあまあミクちゃん落ち着いて。」

 

ヴィオレット「…」

ミク「ん、どうしたの?」

ヴィオレット「あ、いえ…声が少しお知り合いに似てた者で…」

ミク「ふ~ん、そうなの?」

 

正太郎「それにしてもこちらも双子さんがいるんですね。」

オルタンス「リンさんとレンさんですね、私達も双子なので思わず…」

リン「ホントだ~よろしくね~♪」

レン「へえ髪の色も似てるし偶然だな。」

 

バン達の自己紹介に続いて甲児達も紹介していった。

こうして特別隊に新たな仲間が加わったのだ。

そこへバン達とは別で動いていたイルムがやって来た。

 

イルム「おっやってるやってる。」

ルキア「貴方は…あのグルンガストの!?」

イルム「そ、で君がグルンガスト弐式のパイロットのルキアちゃんかい?」

武蔵「アンタは何者だよ?」

イルム「俺はイルムザント・カザハラ。さっき君達と一緒に戦ったグルンガストのパイロットさ。」

弓さやか「イルムさんはバン隊長の部隊じゃないんですか?」

イルム「俺はちょっと野暮用で日本に行く途中だったんだけど、ここでちょっと補給してたんだ。で、そこでメカザウルス達の襲撃にあった俺も応戦してたって訳。」

ライザ「で、あのグルンガストはなんだよ?」

ルキア「僕の乗ってる弐式とはちょっと違う気がするんですけど…」

イルム「うん、いい質問だ、ルキアちゃん!」

 

ライザ「って俺は無視かよ!?」

イルム「悪いな、俺は御嬢さんの方が好みでね。」

あかね「な、なんやねんこの人…;」

イルム「そして君達が例のプリキュアって子達か、いや~可愛い子ばっかりだな~♪」

れいか「あ、あの…;」

なお「ナンパとかお断りですけど。」

イルム「おっとコイツは失敬、じゃあそこの君達はどうだい?」

ヴィオレット「私も軽々しい方とは…」

弓さやか「なんかセクハラしそうな感じ…」

イルム「ええぇ~おいちゃん悲しいな~」

ムンベイ「気を付けた方がいいわよ、その人少し危ないから。」

イルム「そりゃないだろぉ!?」

 

イルムは次々と女性陣にチョッカイかけて来るが、皆キッパリと断りイルムを撃沈させた。

その影ではキャンディがジークの背中に乗り仲良くじゃれ合っていた。

 

キャンディ「ジーク~一緒に遊ぶクル~♪」

ジーク「キュイ~♪」

フィーネ「あらあら、ジークったらもうお友達が出来たみたいね。」

みゆき「私もジークに乗りたい~♪」

ジーク「キュイキュイ♪」

 

 

ルキア「あのイルムさん…」

イルム「おおっとそうだ、グルンガストの件ね、よしとりあえず格納庫まで来てもらっていいかな?」

 

 

イルムに案内されルキアと何人かはついていった。

 

ウルトラザウルス・ゾイド格納庫。

 

こちらにはバンの操縦していたレオストライカー、ミクのプテラスボマー、リンとレンのゴドスが格納されており、

さらにタウゼントフェスラーから降ろされた、

マジンガーZ、アフロダイA、ゲッターロボ、ボスボロット、グルンガスト弐式、鉄人28号、大破したネモもこちらに格納された。

 

そしてさらにグルンガスト弐式のとなりに、イルムの乗っていたグルンガストが格納されていた。

しかし既にこちらは補給が終わっており、今すぐにでも出発しそうな感じである。

 

イルム「こいつが俺の相棒の初代グルンガストまたは壱式、弐式の兄貴分って事になるな。」

やよい「つまりグルンガスト兄弟!」

イルム「おっやよいちゃんいい事言うね~!」

ポップ「ふむ、似ている所もあり所どころ違いも見えるでござるな…」

正太郎「グルンガストってたしか連邦軍が開発したスーパーロボットですよね?」

イルム「正確には家の親父が所長をしているテスラ・ライヒ研究所だな、んでグルンガストを開発したのが家の親父って訳。(正確には壱式からだが)」

 

ギャリー「じゃあお父さんがグルンガストを…!?」

イルム「そ、ちなみに俺の乗るグルンガストの開発は当時、波乱財閥って団体が資金を援助してくれたんだが、親父はなんと俺の誕生日プレゼントとしてこのグルンガストを作り上げたってんだ援助された資金全て使ってな。」

ライザ「とんでもねぇ親父さんだなぁ…」

ボス「へっ資金がなんでぇ、ボロットなんかちょっとした素材があれば金使わないで作れるしエコロジーってのによ。」

ヌケ、ムチャ「そーそー。」

ギャリー「(ガラクタであんなの作れる方がある意味天才な気もしなくもないわ…)」

 

ルキア「イルムさん聞きたい事があるんです、グルンガスト弐式には特別なシステムが搭載されているとゼンガー司令から聞きました。僕にはそれを引きだせる素質があると聞いたんですけど…それって一体何か知ってますか!?」

イルム「…」

 

ルキアの質問にイルムが一瞬口を閉ざす。

そしてイルムはニヤリと笑い答えた。

 

イルム「知っているさ、それに俺が今ここにいるのもグルンガスト弐式を操縦している君の顔を一度拝見したくてね。」

ルキア「…」

イルム「だがズバリ、君はグルンガスト弐式の性能をまだ完全に引き出していない。」

ルキア「!?」

甲児「おいおい待ってくれよ、ルキアちゃんは毎日俺達と一緒に特訓してたんだぜ!?」

イルム「まあ怒るなって。それに弐式に搭載された特殊システムを完全に引き出すにはルキアちゃん自身が自分の持つ能力を本格的に開花させる必要がある。」

 

ルキア「僕が持つ能力…!?」

オルタンス「それは一体どの様な物なのですか?」

イルム「ゼンガー司令からも聞いたはずだ、君自身の持つ能力が弐式の性能を引き出すってな。」

ルキア「…」

イルム「まっ頑張ればそのうち分かるさ、んじゃ俺はそろそろ行くね。」

みゆき「え、もういっちゃうの!?」

イルム「君達とはすれ違いになるな。ところでギャリーだったか?」

ギャリー「?」

 

イルムが出発前にギャリーに声をかけた。

 

イルム「お前さん、たしかあっちの極東支部から来たんだっけな、あのハンスがいるとこだろ?」

ギャリー「ええ。」

イルム「お前はどうしてここに?」

ギャリー「自分からここに来ているだけよ?」

イルム「そうか、まアイツには気を付けた方がいいぜ?そんじゃ、またお会いしましょう御嬢さん方々!」

 

イルムはそう言い残すとすぐさまグルンガストに乗り込み、

ハッチから甲板へと移動した。

 

イルム(グルンガスト)「では最後に…グルンと回ってガスッと変形!!」

 

ドォッガシャンキィィィィィィィィ…!

 

グルンガストが甲板でジャンプする同時に回転しながら飛行形態であるウイングガストに変形し飛び立っていった。

 

あかね「グルンっと回ってガスッとってなんやそれ…?」

ヴィオレット「とても不思議な方でしたね…」

ギャリー「(ハンス中佐?まあたしかに陰険だし、変な噂が絶えないってのは知ってるけど…そういえばビルドラプターの件、未だに何か引っかかるのよねー、なんであんな命令だしたんだか…。)」

 

 

ルキア「…」

甲児「あんま気にするなよルキアちゃん。」

ルキア「…少し一人にしてもらっていいですか?」

 

甲児が一声かけた途端ルキアは何か浮かない表情でグルンガスト弐式の元へ行ってしまった。

 

甲児「ありゃ…?」

弓さやか「甲児君少しデリカシーなさすぎじゃない?」

甲児「ええ~!?」

正太郎「ルキアさん…なんかさっきからちょっと元気ないな…」

ギャリー「まああの歳でいきなりロボットに乗る事になって、周りの環境変化も考えれば普通そうなっちゃうわよ。」

ユーキ「やっぱり僕らと一緒なんだね…。」

ギャリー「にしてもアタシのネモ、ああなっちゃったし他に何かいい機体ないかしらね~?」

 

ギャリーは自身が乗っていた大破したネモを見てこれはもう使えそうにないと判断した。

 

リン「ねえ、空いている予備のプテラスボマーならあるけどそれでいいなら使っていいよ?」

ギャリー「ホント!?じゃあそれに乗せてもらうわね!」

 

ギャリーが次に乗り替える機体が決まったようだ。

そんなこんなでアメリカ方面へ向けて海を進むウルトラザウルスの中では色んな交流が広まった。

 

だがウルトラザウルスのレーダーでも捕えられなかった射程外に海の底では大きな島を象った様な潜水艦がすれ違う様に移動していた。

そうDr.ヘル率いる機械獣軍団の海底要塞サルードである。

 

海底要塞サルード・指令室。

 

あしゅら男爵「…兜甲児達はこちらに気づいていないようだ、本来なら奴らをここで海に沈めてやりたいところだが、Dr.ヘルの命令で日本へと向かわなければならん。ハンス・ヴィーパーとやらが提供した情報によれば奴らの補給物資の運搬が奴のいる基地で行われるとの事。ならばまずは先に奴らのバックアップを叩き、兜甲児達を苦しめてやるか…フハハハ!!」

 

あしゅらが男女混じった声で大きな笑い声を上げた。

 

 

 

時刻は夕方となり、場所は再度ウルトラザウルス艦内に移る。

その時間帯の格納庫では。

 

バン「レオストライカーの関節フレーム交換、弾も全て補充しないとな。」

フィーネ「バンの操縦だとレオストライカーがついていくのに少し限界があるかもしれないわ、せめてZiユニゾンできればもっとパワーを引き出せると思うんだけど。」

バン「仕方ないさ、ブレードライガーは地球には連れて来られないからな。」

 

バンとフィーネ、レン達がレオストライカーの整備をしていた。

そこへやよいやオルタンス達が差し入れにマカロンを持ってきてやって来る。

 

オルタンス「お疲れ様です、マカロンを用意して見たのですがいかがですか?」

バン「おっ食べる食べる~!」

フィーネ「バン手洗ったの?そういう所は子供なんだから。」

バン「うう…;フィーネ、お前最近姉ちゃんみたいになって来てないか?;」

 

やよい「ゾイドって不思議ですね、メカでありながら生き物なのが。」

バン「俺から見たらお前達プリキュアの方がよっぽど不思議だぜ?」

武蔵「なあちょっと気になるんだけどよ、ゾイドにはもっとデカい奴がいるって聞いた事あるぜ?」

あかね「そういやゾイドって他のロボットと比べたら小さいのばっかやな。」

レン「小さい言うなよ、野性的パワーならモビルスーツとかよりも断然上なんだからさ。」

 

大きなスパナを持って自機のゴドスのメンテを終えたレンが割って入って来る。

 

フィーネ「地球側でのゾイド運用の関係でまだ大型ゾイドの普及には大きな制限がかかっているの。ウルトラザウルスやホエールキングみたいな要塞級は例外なんだけど、ライガー系やゴジュラスの様な大きなパワーを持つ大型ゾイドは地形や市街地の影響、道路事情の関係で現在は地球には持ってこれないの。」

れいか「そうですか…」

竜馬「そういえば惑星Ziと地球の距離は非常に遠く、スペースブリッジが使われていると聞いたんですが、アレは一体?」

フィーネ「グローバリーⅢ世号って知ってる?」

やよい「???」

 

正太郎「聞いた事があります、たしか遠い昔に地球から新たな開拓地へ向けて宇宙を出発した探査船があったって言う…じゃあそのグローバリーⅢ世号が惑星Ziに!?」

ムンベイ「その話は知る人ぞ知る所ね、アタシ等の住む惑星Ziのゾイド達の今の姿は地球の科学技術によって革新をもたらしたって言っても過言じゃないわ。」

弓さやか「じゃあ今のゾイドは実質地球人の手で!?」

フィーネ「そう、だけどそれが当時の戦争の火に油を注ぐ事になったの…。」

隼人「火に油だと?」

 

 

ここからは惑星Ziと地球の関係、

地球人の技術によるゾイドの革新的変化、これまでの経緯を説明しよう。

 

遠い昔、当時の惑星Ziではへリック共和国とかつての旧ゼネバス帝国が戦争を繰り広げていた、しかし当時の戦争初期に使われていたゾイド達は装甲も薄く、

武装と火器が全て火薬の燃料ガス圧によって砲弾を飛ばす撃ちっぱなし兵器(誘導システムの付いてない兵器の事をさす)しかなかったのだ。

 

だがその戦いの最中、地球から長いときを経て飛来したグローバリーⅢ世号の科学者達が提供した科学技術によって共和国、帝国共にゾイドを使った戦争に革新的な物をもたらした。

しかしそれが更なる恐ろしい時代への一歩となってしまった。

 

サーモセンサーによる敵の索敵、妨害電波を拡散する電子戦用ゾイド、

図形認識Aiを搭載したミサイルは敵、味方入り混じった混戦状態の中でも必ず敵に命中し、

さらに装備された自動照点ビームはコンピューターによってエネルギービームの弾道交差点を必ず敵ゾイドの装甲上の1点を結ぶ。

 

これらのハイテク兵器の威力は凄まじく、当時この技術の導入を目の当たりした両軍の兵士達の中にも大きな動揺と恐ろしい時代の到来に立ち会ってしまった感が強かった者も多いと言う…。

 

竜馬「地球の戦争もある意味一緒かもしれない、技術は時折武器にもなってしまう。」

フィーネ「そう…。」

 

そしてへリック共和国はこれから先、大陸の派遣や様々な因果を巡って旧ゼネバス帝国、暗黒大陸から飛来した旧ガイロス帝国とも激しい戦争を繰り広げる事になる。

しかしその戦いは惑星Ziに大きな異常気象を齎した彗星落下、

後の「惑星Zi大異変・グランドカタストロフ」によって戦いはどちらの勝利と敗北もなく「無くなった」と言いようがなかったのである。

 

 

オルタンス「そのような異常気象が…!?」

ムンベイ「アタシ達もその時代には生まれてなかったからよく知らないんだけどね。」

 

 

それからさらに数十年、新ガイロス帝国と新生へリック共和国の戦争が幕を開けた、

しかしその戦いにも大きな暗躍が渦巻いていた。

古代ゾイド人との技術とオーガノイド、旧ゼネバスが生み出した最強と呼ばれる魔獣デスザウラーの復活。

新ガイロス帝国の摂政であったギュンダー・プロイツェンが反乱、内乱分裂を起こし自らネオゼネバス帝国を旗揚げた。

戦いの真実に気づいたへリック、ガイロスは手を取り合いプロイツェンを打倒する、がプロイツェンの後を告いでネオゼネバス帝国の皇帝となった息子・ヴォルフ・ムーロアが受け継ぎ、へリック共和国とネオゼネバス帝国の戦いとなっていく。

 

だがそのヴォルフ・ムーロアは実は指導者には向かないと言われるほど心優しい性格の持ち主であるとされ時には一人の部下のために己の命をかけたり、さらには敵軍の兵士達の命をも助けようとする事もあった。

その性格ゆえ終わらぬ戦いへの苦悩が渦巻いていたのであった。

 

 

みゆき「じゃあそのヴォルフさんはきっと優しい人だったんですね。」

隼人「しかし甘すぎるのも上に立つ者として問題だな。」

 

 

へリック共和国とネオゼネバスの実質最終決戦と呼べるへリックによる共和国首都奪回の戦いで、因縁の相手であるへリック共和国のエースパイロット・レイ・グレックがヴォルフの前に現れヴォルフは自分の思いを全てをぶつけるかのように最後の戦いが幕を開ける。

 

しかし、その時ヴォルフの乗っていたエナジーライガーが暴走を開始、かつて父の起こした帝国首都爆破の時にに匹敵する大惨事の危機に陥り、ヴォルフは敵味方問わず全軍兵士に避難を勧告、自身もどうにかエナジーライガーを共和国首都から離そうとする。

 

そこにレイ・グレックが乗っていたライガーゼロファルコンの機能を使えばそのエネルギーが排出出来ると聞かされ、二人はいつか来るかも知れない終戦の時に思いを馳せながらライガーゼロファルコンとエナジーライガーをつなぐ事で暴走エネルギーの処理に成功したのであった。

その暴走エネルギーははるか空かなたにまで届く柱の様な光を放っていた。

 

それからへリック共和国、ガイロス帝国、ネオゼネバス帝国の長きにわたる戦いは互いが和解する事より終焉を迎えた。

それから地球と惑星Ziの正式な宇宙交流が始まり、さらに発展し地球の技術と惑星Ziにある小国アーカディアに伝わる時空転送装置の技術を融合させる事によりスペースブリッジが完成。

地球と惑星Ziの光の距離を関係なく同じ時間の中行き来できるようになったのだ。

 

 

バン「実は俺も成り行きでへリック側でネオゼネバスとの戦いにいた経験があってな、あの時は大変だったぜ。」

ムンベイ「地球も惑星Ziもどちらの戦いも少し似ている所はあるかもしれないわ。」

ポップ「しかし結果的には互いに和解で終わったと言う事でござるな。」

なお「じゃあそっちでの長い戦いが終わってから今の地球と惑星Ziに至るんだね。」

竜馬「アーカディアの次元転送装置…スペースブリッジにそんな技術が…。」

れいか「次元転送…とても想像がつかないですね…。」

 

 

リン「そういうことって武蔵さんにボスさん達?」

武蔵「むにゃ…」

ボス「うーん…あり終わった?」

ギャリー「こういうのはちゃんと最後まで聞きなさいよね…;」

 

武蔵やボスは話が長かった為かうとうと寝かけていた。

その時正太郎はある事に気づき、みゆき達にその事を伝えた。

 

正太郎「あの…みゆきさん達はそろそろ帰らなくていいんですか?こちらはもうすぐ夜になりますけど、日本だと今頃夕方近く立つので帰るなら今の内かと…」

れいか「たしかこの辺りから日本との時差が…いけません!私達はそろそろここで失礼しないと!」

あかね「わわ、そやった!」

みゆき「じゃあみんなまた明日ね!!」

キャンディ「ジークまたキャンディと遊ぶクル~!」

ジーク「キュイ~♪」

 

みゆき達が慌ただしく去って行ってしまった。

そろそろ自分達の家に帰らなければならない為、一度不思議図書館経由で日本へ帰っていくのだ。

ジークはキャンディと手をふりながらまた遊ぶ約束をしてバイバイした。

 

バン「か、帰るって何いってたんだ…?」

レン「本当にあの子達なんなんだ?」

竜馬「ハハハ…それも追々と説明して行くよ。」

 

 

 

その頃、ウルトラザウルスの医療室で徹平はミクに傷の手当をしてもらい座っていた。

そこへユーキ達がやって来る。

 

徹平「いたたたっ!!」

ミク「もう、男の子でしょ。これくらい我慢しなさいって。」

 

ユーキ「徹平君、大丈夫かい?」

徹平「おかげ様で、…。」

 

大塚長官「どうしたんだ?」

徹平「いや、昔の事思い出して…2年前の。」

ユーキ「徹平君…やっぱりあの時の事…」

徹平「あの時は何も出来なかった、だけど今なら大切な人達がいなくなる前にそこから助け出す事で出来る…だけど自分はその力を引き出す事ができるかでちょっと…」

ユーキ「…」

ライザ「2年前ってそういや…」

甲児「東京に大隕石が落ちたって事件があったよな。」

徹平「…」

ミク「まさか徹平君って…」

ユーキ「…徹平君はあの東京に落ちた大隕石落下事件の被害者なんだ…」

 

ユーキの口から徹平の過去の出来事が皆に明かされた。

 

ヴィオレット「そんな事が…!?」

徹平「…。」

ユーキ「…ご、ごめん徹平君、公に言うつもりはなかったんだ。」

徹平「いいんです、後は俺が話します。」

大塚長官「そんな無理せんでも…」

徹平「いえ…じゃあ。」

 

徹平は自分の口から過去の出来事をしゃべりだした。

 

 

そして同時に場所は変わり、徹平が住む街の郊外にある、小さな通りのラーメン屋の屋台にて。

「本宮ラーメン」と旗に書かれたラーメン屋だ。

カウンターでは徹平の父・高次とキョウスケ、さらにはディグモン先生の3人がそれってラーメンを食べながら話込んでいた。

 

高次「徹平は恐らく2年前の事を引きずっていたのだろう、本人は表には出さなかったが、あの時同時仲の良かった子を隕石落下の衝突で失ってしまった…その傷は未だ癒えていないかもしれん。」

ディグモン先生「だから徹平の戦う理由は…」

高次「そう、大切な誰かがいなくなる前に、もし守れる力を持っていれば必ず守る事だ。」

キョウスケ「…。」

高次「どうしたキョウスケ?」

キョウスケ「いえ、別に…。」

 

キョウスケが2年前の隕石落下事件について少し動揺した様だったが、後は何も話さなかった。

 

ディグモン先生「しかしお前といいその息子といい、俺はどちらにも苦労する事になるんだ…?」

高次「まあ、長い付き合い同士、息子の事も頼むぞ?」

ディグモン先生「他人ごとみたいに言うな!それからお前からも少し徹平に成績にの事言ってやってくれ…この間のテストは酷かったぞ…。」

高次「まああれはいつもの事だ。」

ディグモン先生「身体は鍛えさせているみたいだが、そっちの方も冗談抜きで頼むぞ…;」

キョウスケ「お二人はどういったご関係で…?」

高次「ああ、ディグモンが連邦軍にいた頃ワシと同期でな。その頃からの付き合いと言う訳だ。」

ディグモン先生「今はこの様に教師だがな、1年戦争時代はホワイトベースで共に戦ったもんだ。」

高次「ホワイトベースか…ブライトもアムロも今はどうしてるだろな…」

ディグモン先生「アイツらの事だから今も喧嘩してたりしてな。」

キョウスケ「ホワイトベース…!?あの1年戦争で連邦の白い悪魔と呼ばれたパイロットを乗せた…!?」

高次「そうだ、アムロが乗ったガンダムは当時の連邦軍に反撃の狼煙を上げた生きる伝説だ。」

キョウスケ「話は変わりますが…あの戦いの後徹平から妙な事を聞きました。」

ディグモン先生「?」

キョウスケ「闇軍団のジャグラモンが徹平を人質にとった時、「ハンス」の名を言ってたそうです。」

高次「!!」

ディグモン先生「なんだと…あのハンス・ヴィーパーか!?」

キョウスケ「推測ですが、俺の感が正しければ闇軍団とハンスは内通していた可能性があります…!」

高次「やはりあいつは黒か…!」

ディグモン先生「あの男…まだ連邦軍で指揮官やっていたのか…!」

高次「アイツは以前気に入らない部下を左遷した話がある、その悪評っぷりは外では有名だ。」

ディグモン先生「俺も最後に配属していた基地の指揮官もアイツだったな、少し抵抗したお蔭で首になったが、この通り今は教師として生きているがな。」

高次「あの男には警戒した方がいいな…」

キョウスケ「…!ん…?」

 

キョウスケ達の元に餃子の乗った皿が出された。

 

高次「なんだこれ、頼んだ覚えはないが。」

ブイモン「ああ、そいつはサービスさ。」

ディグモン先生「…ど、どうも。」

ブイモン「…。」

 

このラーメン屋の店主であるブイモンが3人にサービスとして出してくれた様だ。

するとブイモンはふとディグモン先生の目を見た後すぐにスープの仕込み作業に戻った。

 

ディグモン先生「…?」

キョウスケ「本宮ラーメン…創業してから既に数百年たった今も定番のラーメン屋と呼ばれている店か。」

高次「しかしこんな所でわざわざ屋台とはな。」

ブイモン「俺の趣味さ、ここでこうしてお客さんと話すのが好きなんでね。」

高次「なるほどな…」

ブイモン「アンタらも大変みたいだけど命だけは大切にしろよ?この侵略大戦時代生きてる限り必ず光はやって来るからさ。」

キョウスケ「…(このデジモン…只者じゃない…!?)」

ブイモン「今の俺はただのラーメン屋さ。もっともアンタ達と同じ昔はよく暴れた物だけどな…」

キョウスケ「!?(読まれた…!?)」

ブイモンはふと屋台の壁に貼ってあるとても古そうな写真を見てそう呟いた。

そこには恐らく本人であろうブイモンと頭にゴーグルをつけた少年が写っていた。

 

ブイモン「(けど今の俺はもうこうしてラーメン作るぐらいしか出来る事はないけどな…あの頃が懐かしいぜ、大輔…)」

 

ラーメン屋の店主であるブイモンは恐らくはるか昔の事である記憶に思いをはせていた。

 

 

 

徹平「あの時凄く仲良かった子でさ、よく一緒に遊んでいたんだけどあんな事になってね…」

ホルス「そういう事だったのか…」

徹平「たまたまその時横浜までその子が行きたい所があってね、一緒に行ったんだけど案の定…」

ミク「やっぱり…辛かったんじゃない?」

徹平「もういいです、昔の事なんで…そういえはあの隕石あの後どうなったか聞いた事ないな…」

甲児「以前Gアイランドにある宇宙開発公団があの跡地を調べたって聞いたけどな。」

ライザ「隕石事態は消えたんじゃなかったか?」

ヴィオレット「Gアイランド?」

ユーキ「日本に新しくできた人口都市だよ、あそこの中心が宇宙開発の最先端である宇宙開発公団でね、僕も将来はそういう所で働きたいなって思っているんだ。」

 

ヴィオレット「その夢叶うと良いですね♪」

ユーキ「ありがとう、きっと叶えてみせるよ!」

徹平「俺も応援してますユーキ先輩。」

ユーキ「君もちゃんと今の内に進路決めた方がいいんじゃないかい?このままだとハッキリいって落第…クロマティ高校行きになりかねないよ?」

徹平「それだけは避けたいなー…」

甲児「クロマティ高校?」

ユーキ「僕達の街の学校の近くにある高等学校なんですけど…あそこ不良の巣窟って呼ばれて色々怖い噂が絶えない学校なんです…」

ミク「たしかにそんな所はいやかも…」

大塚長官「うーむ、そりゃ困ったもんだ。」

 

ユーキ「そうだ、ディグモン先生がくれた手紙読んでみようか?」

徹平「あっそうだった。」

 

徹平は出発の時にディグモン先生からもらった手紙を読んでみた、

内容はこうだ。

 

「元兵士の自分からアドバイス出来る事を書いておく。

 

まず、信頼できる指揮官の指示には必ず従う。

仲間との連携とチームワークを忘れるな。

どんな状況でも助け合う事で必ず勝機は見えてくるはずだ。

 

そして必ず生きて帰って来い、無事に帰るまでが戦いだ。

自分の信じる物の為に戦ってこい!」

 

 

徹平「ディグモン先生…うっ…」

ユーキ「…本当に僕達の事を思っていてくれたんだね。」

 

ミク「あっ徹平君大丈夫…もしかして泣いてる?」

ヴィオレット「心配いりませんよ、私達は笑ったりしませんから…」

徹平「…。」

 

徹平は少し涙ぐんでいた、そこにヴィオレットが徹平の頭を撫でてくれた。

自分を信じてくれている人達、帰りを待っている人達がいる。

共に支え合っている仲間達がいる。

 

徹平はそれに感激していたのだ。

そして彼の心には再度戦いへの闘志が燃えたのであった。

 

マルスモン「…フ。」

 

その影で、マルスモンは壁に背つけながら覗いていた様だ。

そしてさらに夜が更ける頃、格納庫のキャットウォークでルキアが思いつめる様にグルンガスト弐式を見つめていた。

 

ルキア「僕はこれから先君と一緒に戦う事ができるかな…弐式、それに気になるんだ。何故シャイターンさんは恐竜帝国に…。」

 

ルキアはそっとグルンガスト弐式に話しかけていた。

そしてシャイターンが何故恐竜帝国に就いている事も気がかりだったようだ。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第9話 完。

 

第10話 ワイルドに吠えろ!生首伯爵の襲来!

 



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スーパーヒーローウォリアーズ第10話ワイルドに吼えろ生首伯爵襲来

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。■シュテルンビルトに到着した特別隊一向!そこへ待っていたのはまたしてもバットエンド王国と機械獣軍団!絶望に飲まれたヒーロー達の運命は!?


日本を出発した特別隊は太平洋を横断、その道中合流予定のウルトラザウルスが恐竜帝国の襲撃されてしまう。そこへ駆けつけた特別隊と合流、連携反撃で危機を脱出した。

だがルキア、オルタンス、ヴィオレットの3人には恐竜帝国側で戦っていたシャイターンの姿に大きな衝撃を受け、これからの旅路に不安を隠せなくなった。

 

ここは南米アマゾンの地下に広がる地球連邦軍本部ジャブロー。

 

ゼンガー「特別隊は無事、ウルトラザウルス隊と合流したそうだな。」

イルム『あの連中なら侵略者の連中に一泡吹かせてやれそうですぜ、親分。』

ゼンガー「やれそうではない、やらねばならんのだ。」

イルム『そうこなきゃな、で。弐式の件なんだがルキアちゃんには全部打ち明けてやらなくていいんですかい?』

ゼンガー「グルンガスト弐式のT-LINKシステムはパイロットが持つ念動力をシンクロさせる。彼女の場合は初めて自分の能力に気づき開花させる事により発動するだろう。」

イルム『じゃあルキアちゃんには…グルンガスト弐式と会話する様子もある意味説明がつきますな。』

ゼンガー「そうでなければあの時弐式を動かす事は出来なかった。」

イルム『弐式の開発に関わったSRX計画のイングラム少佐もルキアちゃんに一目置いてるそうですよ。』

ゼンガー「SRX計画はまだ始まったばかりだ、イングラムも気合が入ってるだろう。それから特別隊に自ら志願した兵の事だが。」

イルム『ギャリーの事か、聞いたんですがまさかあの「曰く付き」を託すって?』

ゼンガー「マオ社には既に伝えている、大塚やマルスモンと連絡取り次第受け渡すつもりだ。そしてMK-Ⅱには過去に起きた事故の要因になっているブラックホール・エンジンは搭載されておらん。」

イルム『ギャリーにとっちゃ度胸だめしって所か。』

 

地球連邦軍総司令であるゼンガーが司令官室の机のモニターから

ウイングガストに乗って海上を航空中のイルムに連絡をとっていた。

 

ゼンガー「特別隊の戦いはこれから先壮絶な事になるだろう…覚悟を試すにはそれ位乗りこなせなければならん、彼等にはとても重い荷を背負わせる事になるがな…。お前の方はどうなっている?」

イルム『そろそろ日本へ着く頃だ、光子力研究所の新兵器が完成したから明日あの基地で特別隊に渡す補給物資に含めて輸送されるはず…問題はハンスがどう動くかだ。』

ゼンガー「奴が侵略者と内通していたとすれば間違いなく聞きつけた敵の襲撃が来るだろう。情報部のギリアムもそちらに送った、後は任せたぞ。最後にこれは個人的な事だ。」

イルム『ん?』

ゼンガー「リン・マオ社長に謝るなら早いうちにしておけ、後々面倒になるぞ。」

イルム『がっ!?』

 

イルムは不意を突かれたの如く何か痛い事を突かれた様だ、ゼンガーはそう言い残すと通信を切った。

 

ゼンガー「いつの時代も一枚岩の様にはいかんか…軍部だけではない、連邦政府内にもまだ不届き者が紛れているとは、劣勢状態の軍の体制を立て直さなければならん時に…!」

 

ゼンガーは机に拳を叩き付け、連邦軍内に蔓延る裏切り者達に対し怒りを現にした。

 

ルーチェモン「…ギリアム・イェーガーも動くか。」

 

一方司令官室のドアの前からでその話声を聞いていたルーチェモンが盗み聞いていた。

 

 

 

その翌朝。

海から上る朝日がウルトラザウルスを背景に上りつつあった。

そんなウルトラザウルス甲板にて2人の少年が真剣な竹刀を構え眼差しで今にもぶつかり合うかの如くにらみ合っていた。

 

徹平「いくぞぉホルス!」

ホルス「来い!」

 

バシィバシィガキィ!

 

徹平とホルスが互いに竹刀を持ち、剣技による訓練に励んでいた。

 

徹平「りゃぁ!うっ!?」

 

バチィ!

 

ホルス「…!!」

 

バシッ!

 

ホルスは正面からくる徹平の竹刀を防ぎ、その隙を見て瞬時に徹平の脇腹に叩き込んだ。

 

徹平「あだぁっ!?」

ホルス「まだ隙がみえみえだ、こんなんでは敵に不意を突かれるぞ。」

徹平「う…もう一回だ!」

 

ルキア「おはよう、2人共!」

徹平「あ、おはようございます!」

 

そこにルキア、オルタンス、ヴィオレット、そして竜馬達がやって来る。

 

オルタンス「朝から励んでおられるようですね。」

徹平「昨日の事もあったからね、ちゃんと考えてまだまだ鍛えないと。」

竜馬「それにしても徹平は凄い体力を持っているんだな。」

徹平「よく言われるんです、最初に闇軍団にボッコボコにされた時もお医者さんから普通なら死んでるぞ言われた程で。まあお父さんに小さい頃からよく鍛えられていたんで。」

隼人「ほお、それならスーパーロボットに乗れる資質もありそうだな。」

ヴィオレット「(たしかにあの時の怪我を見たら…だとすると徹平様はなんという生命力を持っているのでしょうか…)」

 

ヴィオレットは最初に闇軍団に半殺しにされた徹平の事を思い出した。

普通なら明らかに死んでいるレベルだが、改めて考えて見るとそんな徹平の持つ生命力と体力の強さはとんでもない物と感じた。

 

ルキア「ヴィオレットとオルタンスは昨日はよく寝れたかい?」

ヴィオレット「え、はい…ただ。」

オルタンス「あのシャイターン様の事を考えると…」

ルキア「僕もシャイターンさんが理由もなく恐竜帝国に就く訳がないと思っているんだ。それにフィーネさんとみゆきが言ってた、「何かに縛られてる」って…」

 

徹平や竜馬達が一緒に早朝トレーニングする背景でルキア、オルタンス、ヴィオレットは昨日の事を振り返っていた。

敵になったシャイターン…、彼の事が気がかりで3人は大きな不安を得てしまう。

ただ昨日フィーネが口にした「何かに縛られている」この言葉も引っかかっていた。

 

オルタンス「そういえばライラ様はどうしたのでしょうか…?」

ヴィオレット「そうですわ、お二人なら一緒に…」

武蔵「どうした、お前ら?」

オルタンス「あ、いえ…」

隼人「…。」

 

そこへ隼人達が駆け寄ってきた。

すると隼人は少し無言になり、ルキアの方を見つめた。

 

隼人「ルキア…昨日イルム中尉に言われた事忘れてないだろうな?」

ルキア「はい、もちろん…!」

隼人「だったらお前も今よりもっと身体、技術、精神を鍛えるべきだ。」

ルキア「…はい。」

隼人「そこでだ、もし生身で敵とやり合う事になったらこういう方法で対処するのを覚えておくといい。」

 

そこから隼人の口がニヤリとなった、そしてその口から思いがけない恐ろしい言葉が出て来た。

 

隼人「まずは相手の顔面を狙え、そして親指で一気にその部分を押しつぶしてやるんだ。目だ!耳だ!鼻だ!ってな。」

ルキア「…!?」

 

ルキアはその隼人の言った事に動揺と狂気を感じてしまった。

 

隼人「と、言うのは冗談だ。」

武蔵「おいおい隼人、女の子にそんな物騒な事教える気かよ?」

徹平「隼人さん…や、やった事あるんですか…?」

隼人「ああ、ただしに夢の中でな。たまに変な夢を見るんだ、自分が狂った革命家になってたり、殺人犯になっていたりな…フッ。」

 

オルタンス「…なんて卑劣なのでしょうか…」

ヴィオレット「…考えただけで恐ろしいですわ…」

ルキア「たぶん、隼人さんがいうから本当にやってる訳ないと思いたいけど…うん;」

 

隼人がそう言い残すとウルトラザウルスのデッキへ入っていった。

ルキア達はこの時思った、恐らくあの神隼人だけは敵に回していけないと。

 

竜馬「実は俺も時々そんな夢見るんだ、自分が罪を着せられた犯罪者になっていたり、凶悪な空手家だったりと…。」

徹平、ルキア「えっ!?」

武蔵「オイラはそんな夢見たことないけどな~。」

ホルス「(深入りしない方がよさそうだ…)」

 

そんな一同を余所にデッキへと入っていく隼人はもう一度視線をルキア、オルタンス、ヴィオレットの方を見た。

 

隼人「(あの3人…少し変わってると思ったが、やはり昨日から様子が変だ、ルキアに関しては弐式の話だけじゃない、間違いなく俺達に何か隠してるな。)」

 

 

その後徹平達は早朝訓練を終え、ウルトラザウルス内の食堂で朝食を食べるのであった。

 

ミク「あと一時間ぐらいでシュテルンビルトに到着だから、早い内に食べて準備しないとね、モグモグ!」

甲児「モグモグ、ならさっさと食べないとなモグモグ!」

弓さやか「2人共ゆっくり食べないと喉詰まらせちゃうわよ?」

レン「ああ見えてミク結構早食いで大食漢なんだよな…」

ライザ「結構可愛い容姿でそりゃ意外だなモグモグ。」

ミク「もうレン!あたしはちゃんと腹日分目弁えてるわよモグモグ!」

甲児「それを言うなら腹八分目だろモグモグ!」

大塚長官「こらこら君達、食べながら会話するのはやめんか、ちょっとは行儀…ブゥッ!?」

 

皆が集まる食堂にて朝食のトーストパン、スクランブルエッグ・ソーセージ、サラダを食べる中、甲児とミクが食べながら会話するのを見て大塚が軽く注意する。

その同時にコーヒーを口に含むがそのコーヒーに思わぬ物味だったためビックリして吹いてしまった。

 

正太郎「大塚長官、大丈夫ですか!?」

フィーネ「ああっごめんなさい!癖でコーヒーに塩いれちゃったみたい…」

大塚長官「し、塩ぉ!?」

ボス「ブォッ!?しょっぺぇっ!?」

ギャリー「うげっ…;」

ユーキ「く、口が…;」

マルスモン「…不覚だった…」

竜馬「おごぉ…」

徹平「うぇ…」

 

塩コーヒー奇襲攻撃の被害者が後を絶たなかったようだ。

なにせその塩の量が人が飲める限界を超える物なのだ。

 

バン「フィーネは塩コーヒー好きだからな;」

フィーネ「ホントにごめんなさい…;」

ボス「う、いやいや!これくらいなんーて事ないだわさフィーネちゅわ~ん♪」

ヌケ「見て、またボス調子こいてる。」

ムチャ「懲りないな~。」

 

正太郎「そういえば塩コーヒーって高温で乾燥した地域で汗をかくことによって塩分を失いがちな砂漠の人達の間では、砂糖よりも貴重な物だって前に本で読んだ事があります。」

リン「そう、正太郎詳しいね!」

正太郎「前に本で読んだ事あるんです。」

ライザ「だからってこの塩の量はないぜ…」

オルタンス「だ、大丈夫ですか!?」

 

みゆき「おはようございま…って!?」

れいか「皆様どうなさったのですか!?」

ポップ「何があったでこざるか!?」

ギャリー「コーヒーの奇襲攻撃よ…うっ」

武蔵「一杯とられたぁ…」

あかね、やよい、なお「?????;」

 

みゆき達が不思議図書館経由で日本の七色ヶ丘にあるそれぞれの自宅からこちらにやって来たが、早速目に入ったこの食堂の惨状に唖然とする。

 

キャンディ「ジ~ク、おはようクル~♪」

ジーク「キュイキュイ♪」

 

その背景でキャンディとジークが互いに顔を合わせてじゃれ合っていた。

そこへムンベイが慌てて入って来た。

 

ムンベイ「ちょっとちょっとのん気にご飯食べてる場合じゃなくなったわよ!シュテルンビルトに機械獣軍団が接近してる情報が入ったわ!」

マルスモン「何!?よし、全員第一戦闘配置につけ!ウルトラザウルスを全速前進だ!」

ムンベイ「言われなくても分かってる!」

バン「みんな行くぞ!パイロットは各自機体で待機!ガーディアンズとプリキュア達はカタパルトだ!」

やよい「シュテルンビルト…!?」

あかね「早速出撃かいな!」

ミク「もう、少しはゆっくりしたかったのに!」

ユーキ「徹平君、僕らはカタパルトだ!」

徹平「はい!」

 

ムンベイの連絡により、食堂にいた一同は慌ただしい雰囲気へと変わり、

すぐさま戦闘態勢の準備へ入った。

ウルトラザウルスは大きく叫ぶと海上を歩行していた速度を一段と上げた。

 

 

 

その頃、ウルトラザウルスが向かっている方角、アメリカの大都市シュテルンビルド。

 

水害を防ぐために三段階層を採用した大都市であり、

中心には黄金の女神像のようなジャスティスタワーが聳え立ち、街の各地を貫く巨大な支柱によって支えられている。

そして様々な民族、そしてNEXTと呼ばれる特殊な能力を持つ人間が共存しており、このNEXTを持つ一部の人間はこの大都市の人々にとってなくてはならない存在であったのだ。

 

 

それは…。

 

 

 

 

マリオ『さあ事件発生です!シュテルンビルド郊外から襲来した巨大ロボット達が進撃を開始してます!』

 

 

ドォォォォォォ!!!

 

機械獣スパルタンK5「グゥゥ…!」

機械獣トロスD7「グォォォォ!!」

機械獣ガラダK7「グォォォッ!」

機械獣ダブラスM2「ウガァァァァ!!」

 

ズシィズシィン!ドォォォォ!!

 

シュテルンビルドの都市に迫りくる機械獣軍団。

上空には飛行要塞グールがおり、機械獣達が次々と発進して来た。

さらにその周辺を中継ヘリが飛んでおり、実況アナウンサーのマリオが解説中だ。

 

ブロッケン伯爵(グール)「ふははははは!!やれぃ機械獣達よ、今日こそこのシュテルンビルドを我等がDr.ヘルの領土とするのだぁぁぁぁ!!」

 

マリオ『おっと、上空の飛行要塞にいるのは以前もこのシュテルンビルドを襲撃した世界征服を目論む悪の科学者Dr.ヘルの部下生首野郎のブロッケンだ!機械獣軍団を駆使して今日も懲りずにやって来たのか!?』

 

悪の天才科学者Dr.ヘル率いる機械獣軍団を指揮するのはグールの頭部の上に立つ、

自らの生首を左手に抱えた将校、ブロッケン伯爵だ。

 

ブロッケン伯爵(グール)「えぇいやかましいわっ!!まずはあのヘリを…」

 

「そうは問屋が降ろすか生首野郎!!」

 

その時大きな声を上げて、高く飛び上がる白と傾向グリーンの影が機械獣ガラダK7の頭部を横切った。

瞬時に前方のビルに向かって右腕に装備されたワイヤーガンを放ち

そのまま壁に両足を着くと同時に今度はガラダK7の背中にワイヤーガンを発射し、そこから伝って右足を構えて突撃した。

 

マリオ『おおっとヒーローの登場です!最初に現れたのは!』

 

「うぉりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ドォォォォ!!ドガァァァァァ!

 

機械獣ガラダK7「!?!?!?!?」

 

その瞬間、白と蛍光グリーンのカラーリングのスーツを纏った男の筋肉がまるで急に膨れ上がるかの様に力が増幅、ガラダK7の背中を貫いて破壊した。

 

ブロッケン伯爵(グール)「お、お前はワイルドタイガー!!」

ワイルドタイガー「そういうお前はちっとも懲りてないみたいだな、ブロッケン!!」

 

このシュテルンビルトでNEXTの能力を使い悪と戦うヒーローの登場だ。

彼の名はワイルドタイガー。その名の通りワイルドに吠える男である。

アポロンメディア所属のヒーローであり、彼のNEXTは「ハンドレッドパワー」5分だけ通常の100倍のパワーを引き出せる超人になる能力だ。

 

マリオ『壊し屋ワイルドタイガー!!今日は珍しく一番乗りで駆けつけたぁ!!さらに珍しく一番乗りでポイント獲得!なおこの番組は超能力を持つヒーローが犯罪や災害から人々を守る事件現場で活躍する模様を生放送でお茶の間でお届け!活躍に見合ったポイントを加算しキング・オブ・ヒーローを決めてしまおうと言うエンターテイメント・レスキュー番組、HEROTBLiVE!』

ブロッケン伯爵(グール)「ふざけおって!スパルタンK5!」

機械獣スパルタンK5「グォォォォォ!!」

 

屈強なボディに大きな盾と槍を持った機械獣スパルタンK5がワイルドタイガーに狙いを定め槍を振り下ろして来た。

 

ブォォォッ!!

 

ワイルドタイガー「うおっわ、わ、わ、わっ!!」

 

ワイルドタイガーを狙った巨大な槍が連続で道路を貫いていき、タイガーし思わず後ずさりしてしまう。

 

マリオ『おっとワイルドタイガーにいきなりの奇襲攻撃だ!流石に巨大な機械獣相手では分が悪かったか!?いや、そこへやって来るのは!』

 

バシィッ!

 

バーナビー「はぁっ!!」

機械獣スパルタンK5「!?」

 

そこへ赤い影がワイルドタイガーを守る様にとび蹴り回転で槍を粉砕して現れた。

 

ワイルドタイガー「バニー!」

バーナビー「いきなり前に出るなんて無謀ですよ、タイガーさん。」

ワイルドタイガー「バカ野郎、市民への被害が出る前にあの機械獣共を倒す事が先決だろ!」

 

マリオ『スーパールーキー、バーナビー・ブルックスJr.!!コンビのワイルドタイガーを見事ピンチから救出!ポイント獲得です!』

 

バーナビー・ブルックスJr.。

ワイルドタイガーと同じアポロンメディア所属のスーパールーキー・ヒーローだ。

NEXT能力はタイガーと同じハンドレットパワーだが、

ワイルドタイガーとは違いここぞという所で発動を選んでいるのでまだ使ってはいない。

 

バーナビー「貴方も一体いつになったら懲りるんですか?貴方が出て来るだけでぼくはポイントが稼げるからいいんですけどね。」

ブロッケン伯爵(グール)「うぬぬぬぬ言わせておけば虎と兎ごときにっ!ゆけぇい機械獣達、奴等を街ごとを粉々にしてしまえ!」

 

機械獣達が市街地へと攻撃を開始した。

4足歩行で前面に鋭い角を持つトロスD7がビルへと向かい突撃を開始、

さらにダブラスM2が高速道路へ向けて破壊光線を発射する。

 

ワイルドタイガー「おりゃあ!くそっ一気に襲ってきやがった!」

 

ワイルドタイガーは動きだそうとするスパルタンK5の脚を押さえつけ道路に引きずり倒しながらキックでトドメをさし険しい表情で周囲を見渡す。

 

機械獣ダブラスM2「グォッ!…!?」

 

そこへ高速道路を攻撃するダブラスM2の前に現れた赤いカスタムカー。

乗っているのは覆面レスラーさながらに口だけを露出した赤いマスクと、常に炎のように揺らめいて見える模様のマントをしたヒーローだ。

 

ブォォォォォォォ!!

 

マリオ『おっと今度は高速道路へと機械獣が!あっーと来た、「ブルジョア直下焼き」ファイヤーエンブレムだ!今日も華麗に機械獣撃破となるのでしょうか!?』

 

 

アニエス「カメラ、もっと寄って!」

ケイン「了解!」

 

報道部から中継ヘリを通じてHEROTVの敏腕プロデューサー、アニエス・ジュベールが

ヒーロー達の動きをGPSで追っていた。

 

 

 

ファイヤーエンブレム「あらぁん首を2つも持っちゃってん、両方お持ち帰りと行こうかしら!」

機械獣ダブラスM2「グァッ!?」

 

ドォォォォ!!

 

カスタムカーの運転席からファイヤーエンブレムが炎を球体を生み出し、ダブラスM2の2つの首に向けて発射、破壊していった。

キャッチコピー「ブルジョア直下焼き」ファイヤーエンブレム、自分がオーナーであるヘリオスエナジー所属のヒーロー。

NEXT能力は火を操り、手のひらから出す超高度の炎を自在に操ることができる。

 

 

マリオ『ファイヤーボールが炸裂、機械獣の首が焼き尽くされ高速道路へと被害を防ぎました!!』

 

トロスD7「ガォォォォ!!」

 

マリオ『いやまだだっ今度は別の機械獣がビルへと突撃、このままでは大参事となってしまいます!!』

 

民間人「キャァァァァァ!!」

「こ、こっちに来るぞ!!」

 

トロスD7の角が前方の高層ビルへと突っ込んで来る、

このままでは大きな被害と沢山の死傷者を出してしまうだろう。

ビルの中の人達やその付近で逃げ惑う人達が悲鳴を上げる。

しかし、そこにもヒーローは必ず駆けつけるのだ。

 

ロックバイソン「させるかよぉぉぉぉ!!!」

 

ドゴォォォォ!!

 

トロスD7「!?」

 

マリオ『来ました、西海岸の猛牛戦車!ロックバイソン!』

 

「西海岸の猛牛戦車」ロックバイソンその名の通り牛をモチーフとした緑のスーツを着用している。NEXT能力は「肉体硬化」。頑強な皮膚となりその巨体と持ち前のパワーを活かしてトロスD7の横からタックルによる突進を仕掛けて道路に叩き付けた。

 

機械獣トロスD7「!?」

ロックバイソン「ぬぅっ!あ、あれ?」

 

マリオ『ロックバイソン、機械獣を足止めし人命救助にも一役買った!久しぶりの活躍を見る事が出来そう…と思ったら機械獣の装甲に角が刺さってしまって抜けなくなってます!』

ドガァァァァ!

 

ワイルドタイガー「お前何やってんだよ!」

ロックバイソン「う、うるせぇっ!」

 

ワイルドタイガーがパンチで横に転倒したトロスD7の腹をパンチで武器壊し破壊。

ロックバイソンを救出する。

 

 

バーナビー「タイガーさん、あちらの機械獣が市民の集まる場所へ!」

ワイルドタイガー「こうしちゃいらんねぇ!」

 

バーナビーもようやくNEXTハンドレッドパワーを発動させてタイガーと共に現場に急行する。

 

もう一体もガラダK7とスパルタンK5が市街地へと襲い掛かって来る。

するとガラダK7は頭部の鎌を持ち逃げ惑う民間人達へ振り翳した時だ。

 

「うわぁぁぁぁぁ!!」

「今度はこっちにも来たぞぉっ!?」

 

ドラゴンキッド「サァッ!」

機械獣ガラダK7「!?」

 

マリオ『ドラゴンキッドが高圧電流を流した両腕で機械獣の首を掴み、動きを封じた!』

 

オデュッセウスコミュニケーションに所属するヒーロー、ドラゴンキッドがガラダK7の首に着地する同時に両手で掴み、「雷を操る」NEXT能力で自身の格闘技に電撃を乗せた攻撃を放ちガラダK7を動きを封じた。

キャッチコピーは「稲妻カンフーマスター」両端に龍頭をあしらった棍棒を武器に持ち、大きな円盤が左右にある髪飾りをつけて戦う少女だ。

そしてその後ろで忍者の形状をしたスーツのヒーローが見切れていた。

 

マリオ『稲妻カンフーマスタードラゴンキッド!まさにこの瞬間、何時ものように折り紙サイクロンが見切れております。』

 

 

折り紙サイクロン「忍!ごっぉ!?」

 

ドォッ!?

 

ヘリペリデスファイナンスに所属するヒーロー、折り紙サイクロン。

ヒーロー活動よりも、「HERO TV」の放送中にスポンサーロゴをアピールするために見切れて映ることに執念を燃やす「見切れ職人」。

NEXT能力は「擬態」。触れた相手の姿形や声を完璧にコピーできるが、外見だけで特殊能力まではコピーできないらしい。

そんな折り紙サイクロンはドラゴンキッドに背後に写る瞬間で、その後は道路へと落下していった。

同時にスパルタンK5が進軍を続けており、

さらにそこへ空を舞うヒーローの姿が現れた。

 

マリオ『ここで来たのは風の魔術師のスカイハーイ!!圧倒的活躍を見せる、キング・オブ・ヒーローが登場!!』

 

「スカーイハーイ!スカーイハーイ!スカーイハーイ!!」

 

ポセイドンラインに所属するヒーロー、スカイハイ。

ヒーローランキングのトップに君臨し、老若男女に絶大な人気を誇る「キング・オブ・ヒーロー」。

NEXT能力は「風を操る」こと。スーツの基本カラーは銀色と紫。頭部は西洋甲冑のような顔面を覆うヘルメット状で、額から一本の長い角状のパーツが伸びている。

そしてその場に沢山の民間人はスカイハイに大きな声援を送った。

 

スカイハイ「これ以上人々を苦しめるのはやめろ、機械獣!!」

 

スカイハイのNEXT、風を操る能力で突風を吹き上げ、スパルタンK7の動きを止める。

そこへ同時にトランスポーターが到着。

側面が開いて簡易ステージの様な物となった。

 

ブロッケン伯爵(グール)「いちいち透かした奴だ!スパルタン!」

機械獣スパルタンK5「グォォォォ!!」

スカイハイ「ぐっ!」

スパルタンK5がスカイハイの風を押し切って力押しで接近を続ける。

 

ワイルドタイガー「やっべぇ!」

 

カチカチカチチ…!!!

 

マリオ『スカイハイピンチ!おっとここで機械獣の足元から氷が出現、動きを完全に封じたーっ!!』

 

ブルーローズ「なーにチンタラやってんの?」

 

「来たーー!!!」「うぉぉぉぉ!!」

 

マリオ『ファンの皆様お待たせしました!ヒーロー界のスーパーアイドル・ブルーローズがブリージングリキッドガンで機械獣の完全に足止め、市民を守り抜きました!!』

 

 

アニエス「Bカメ、ローアングルから回り込んで!」

 

 

 

ブルーローズ「私の氷はちょっぴりコールド、あなたの悪事を完全ホールド!!」

 

マリオ『決まったぁ!』

 

タイタンインダストリーに所属する「ヒーロー界のスーパーアイドル」ブルーローズ。

NEXT能力は「氷を操り」手のひらやフリージング・リキッド・ガンから氷を発射し、自在に凍らせる事ができる。スーツの基本カラーは青と水色。

同時に同時に歌手としても活動しており、人気も高い高校生ぐらいの少女である。

 

 

マリオ『ヒーロー達がここに集結!!機械獣軍団は手も足も出ません、このまま大勝利と行くか!?』

 

ワイルドタイガー「ブロッケン伯爵!てめぇもこれまでだ!」

スカイハイ「大人しく降参するんだ!」

ファイヤーエンブレム「まだやるって言うならアンタの首花瓶にしてやってもいいのよ?」

ブルーローズ「侵略者って懲りない連中が多いのね、この街を攻めたって無駄だって言ってるのが分からないのかしら?」

ロックバイソン「タコ殴りにしてやるぞ!!」

ブロッケン伯爵(グール)「ヒーロー共めぇ…だが今回はそうはいかんぞ!」

バーナビー「なんだと?」

 

ブロッケン伯爵がヒーロー達に追い詰められる中、不敵な笑みを浮かべる。

 

その頃、シュテルンビルトの街でヒーロー達を扱ったカフェでは、

沢山のヒーローファンの市民がHEROTVの中継を通じて声援を送っていた。

そんな中、カウンターに座る、紺色長髪をした男がただ黙ってその中継を見ていた。

 

イングラム「NEXT…念動、ニュータイプとは違い身体に大きな変化と齎す。しかしSRX計画には少々不向きではある…特別隊の連中もここに現す頃か、集結した者達の実力を拝見と行くか。」

ユーリ「失礼。」

イングラム「ん?」

 

イングラムと呼ばれる男の前に後ろの髪をリボンで結った、長身の男が座った。

 

ユーリ「シュテルンビルトでは見ない顔ですね…」

イングラム「たまたまここに寄っただけでな、お前は?」

ユーリ「申し遅れました、私はシュテルンビルト司法局の管理官のユーリ・ペトロフと申します。」

イングラム「イングラム・プリスケン、連邦軍のある計画の責任者と行った所か。」

ユーリ「それはそれは、NEXTに興味おありで?」

イングラム「少しな、しかし俺の求める物には若干惜しい物ではあるがな。」

ユーリ「…。」

 

 

 

場所は再びヒーロー対機械獣のサイドに戻り、

ブロッケン伯爵は不敵な笑みをヒーロー達に見せつけていた。

 

ブロッケン伯爵(グール)「お前達はまもなく絶望する事になるぞ…グヒヒ…」

折り紙サイクロン「訳の分からん事をいうなでござる!」

 

アカオーニ「世界よ!最悪の結末バットエンドに染まるオニ!!白紙の未来を黒く塗りつぶすオニ!!」

 

 

 

するとシュテルンビルト全域の空に突如バットエンド空間が出現した。

ブロッケンの後ろからグールの甲板の上に立つウルフルン、マジョリーナ、闇の絵本を開き、「闇の黒い絵の具」で空白のページに絵の具を叩きつけたアカオーニが現れたのだ。

 

ワイルドタイガー「なっなんだこりゃあ!?」

ウルフルン「ウルッフッフ!驚いた様だな。」

ワイルドタイガー「狼に魔女に…鬼!?なんだてめぇら!?」

マジョリーナ「これはバットエンド空間だわさ、人間共を絶望にしてバットエナジーを生み出して悪の皇帝ピエーロ様を蘇らせるだわさ!」

アカオーニ「いでよ、アカンベェ!!!」

 

アカオーニが赤っ鼻を握りかまえ、

シュテルンビルトに立つアポロンメディアの像を取り込む形で巨大な怪物、アカンベェを生み出した。

 

アポロンアカンベェ「アカンベェッ!!!」

 

アカンベェとなったアポロンメディアのグリフォン像は動きだし、翼を広げて雄叫びを上げた。

 

ワイルドタイガー「嘘だろ…!?おいバニーってみんなどうしたんだよ!?」

 

バーナビー「う…」

ブルーローズ「…」

ドラゴンキッド「…」

スカイハイ「…」

ファイヤーエンブレム「…」

ロックバイソン「俺、今シーズンもどうせ活躍できないだろうな…」

折り紙サイクロン「カメラに見切れですら映らないでござる…」

ワイルドタイガー「お前等何暗くなってんだよ、しっかりしろ!」

 

タイガー以外のヒーロー達が全員バットエンド空間によってバットエナジーを出して絶望してしまった。

ヒーローだけではない、シュテルンビルド全体で市民、そして先ほどまで実況していたマリオも絶望してしまっていた。

 

ワイルドタイガー「てめぇら一体何しやがった!?」

マジョリーナ「今言った通りだわさ!けどなんでお前だけ絶望に染まらないだわさ!?」

 

何故かワイルドタイガーだけはバットエンド空間の影響を受けなかった事にマジョリーナ達が疑問を抱いた。

そこへシュテルンビルトに港からウルトラザウルスが到着した。

 

ライザ「あれってバットエンド空間じゃないか!?」

バン(レオストライカー)「みゆき達の言っていた奴等か!?」

みゆき「はい!このままじゃあの街のみんなが…!」

あかね「アイツらこんな所にまできとったんかい!」

やよい「…!!」

ミク(プテラスボマー)「連絡通り機械獣もいるわ!」

ホルス「敵は機械獣だけじゃない、この間と同じ…」

甲児(マジンガーZ)「ともかく行くぜ!」

徹平「はい!」

 

 

フィーネ「大塚長官!?」

大塚長官「うぅ…ダメだなんかもう…」

ムンベイ「長官!!」

大塚「おっ!?はて私しゃ…」

正太郎「大塚長官はこのバットエンド空間で絶望の気持ちを増幅させられていたんです!」

大塚長官「いやはや…バッドエンド王国は姑息な手段を使いよる…!」

 

ウルトラザウルスの頭部のブリッジで、

バットエンド空間の影響で大塚が腰を落として絶望していたが、フィーネ等の声で正気を戻した様だ。

 

そしてウルトラザウルスの格納庫から甲板で出て発進する間際のゲッターロボからは

 

竜馬(ゲッター1)「ダメだ…俺じゃゲッターを…」

武蔵(ゲッター1・サブ)「おい竜馬、どうしたってんだよ!?」

隼人(ゲッター1・サブ)「竜馬、ふざけてる場合か!?」

 

オルタンス「竜馬様はきっとバットエンド空間の影響で絶望に飲まれておりますわ!」

ヴィオレット「竜馬様、お気をたしかに!!」

竜馬(ゲッター1)「う…はっ!?俺は…!?」

 

格納庫のキャットウォーク越しからオルタンスとヴィオレットが竜馬に呼びかけた、

竜馬はなんとか正気を戻し再度操縦桿を握りしめた。

 

竜馬(ゲッター1)「俺とした事が!すまない、いくぞ!!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「おう、それでこそ竜馬だ!」

 

そしてウルトラザウルスから、

アルティメットブイドラモン、ゴウキモン、グリカウモン、テツザンモン、

マジンガーZ、アフロダイA、ボスボロット、ゲッターロボ、鉄人28号、

レオストライカー、プテラスボマー2体、ゴドス2体、キュアハッピー、

キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ、グルンガスト弐式等が出撃、シュテルンビルトの市街地へ足を踏みいれた。

 

 

アカオーニ「あ、プリキュアにマジンガーにこの間のデジモン共オニ!!」

ウルフルン「あいつらもあの連中と手を組んだってか…!」

 

ワイルドタイガー「ゲッターロボか!?竜馬、隼人、武蔵!!」

隼人(ゲッター1・サブ)「ワイルドタイガー…虎鉄さんか!」

竜馬(ゲッター1)「虎鉄さん大丈夫ですか!?」

ワイルドタイガー「あぁ、それよりもこいつらなんだ、お前等知ってるか!?」

キュアハッピー「バットエンド王国が出したバットエンド空間です!」

キュアサニー「んであれがアカンベェや!」

ワイルドタイガー「え、えっと…君達新しいヒーロー…?」

キュアピース「あ、貴方はやっぱり…ワイルドタイガーさん!!!」

ワイルドタイガー「ホントになんだ君達!?」

 

 

キュアピースがワイルドタイガーに対して目を輝かせながらいきなり駆け寄って来た。

ワイルドタイガーはゲッターチームとは面識がある様だが、プリキュア達の姿を見て一瞬新人のヒーローと勘違いした。

 

甲児(マジンガーZ)「てめぇはブロッケン伯爵!バットエンド王国と一緒って事は本気で手を組んだって事だな!?」

ブロッケン伯爵(グール)「ククク、そういう事だ!」

アルティメットブイドラモン「く、首が…」

キュアマーチ「いやぁぁぁぁぁ首がぁっ!首が浮いてる~!?」

ミク(プテラスボマー)「もう悪趣味な奴!!」

ブロッケン伯爵(グール)「フッフッフッフ…早速私の姿に驚いてる様だな、それでこそ張り合いがあるって物だ!」

 

ブロッケン伯爵は自分の胴体と分離している首を宙に浮かせてこっちにニヤニヤ不気味な笑いを浮かべていた。

とくにキュアマーチがその姿に一番悲鳴を上げている。

 

テツザンモン「お前もいい加減お化けとか克服しろよ。」

キュアマーチ「そんな事いったって!」

ギャリー(プテラスボマー)「何よそんなのっ!動くマネキンと気持ち悪い人形で慣れてるわ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「…ギャリーさん…?」

バン(レオストライカー)「私語は慎め!各自、攻撃態勢!市民に危害を出さずに機械獣とピエロの怪物を叩く!」

 

シュテルンビルト上空からミクとギャリーのプテラスボマー、ゲッター1が地上の機械獣達に攻撃を仕掛ける。

 

機械獣ガラダK7「グァッ!!」

 

他のガラダK7の目から放つミサイルとやダブラスM2の口から放つ破壊光線が2機のプテラスボマーを迎撃する。

ミクは左、ギャリーは左に散開し後ろへ回り込み、同時にウイングに装備された対地レーザーセンサーを稼働させて照準をセット、空対地ミサイルZAGM-065ランスを放ちガラダとダブラスに攻撃を仕掛けた。

 

ギャリー(プテラスボマー)「セット!」

ミク(プテラスボマー)「いけぇミサイル!!」

 

ドンドンドン!!ドゴォドゴォドゴォォォ!!

 

スパルタンK5「グォォォォ!!」

アルティメットブイドラモン「まずはよけるっそしてフレイムブーメラン!!」

グリカウモン「ドルフィンシューター!」

正太郎「今だ、鉄人!」

鉄人28号「ガォォォォン!!」

 

ブォォォォ!!ブゥンブゥンブゥン!ドシュンドシュンドォォォ!!」

 

スパルタンK5の槍の振りおろし攻撃をアルティメットブイドラモンは1回転しながら回避しスパルタンの足元まで急降下、そこから炎を翼を広げて垂直飛行しながら身体を向けてフレイムブーメランを投げ、

地上にいたグリカウモンはジャンプで槍が道路に降りかかる衝撃音と同時に飛び上がり、

イルカ型銃、ドルフィンシューターで隙を作ったスパルタンに攻撃、

さらに後ろから鉄人28号の両手を握りしめたハンマーパンチを叩き付けて粉砕した。

正太郎はウルトラザウルスの頭部のブリッジからVコンで遠隔操作している。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「くっなんて早いんだ!!」

キュアサニー「なんやねんあのライオン!」

甲児(マジンガーZ)「これでとっ捕まえてやる!ロケットパーンチ!!」

 

ドォンドォン!!

 

グルンガスト弐式やプリキュア達はアポロン像を取り込んだアカンベェを追っていたが、四足歩行の脚の走りに翻弄されてしまう。

そこからマジンガーZの両腕を構えたロケットパンチで捕まえようとするが、

それを見たアポロン像アカンベェにまるでフライングディスクを噛み取られるかの様に、飛ばした両腕を投げ返されてしまった。

 

アポロン像アカンベェ「アカンベェ!!」

レン(ゴドス)「全然ダメじゃんか!」

甲児(マジンガーZ)「うるせぇっ!だったらそのゴドスでアイツ倒してみやがれ!」

レン(ゴドス)「無茶言うなよ!ゴドスじゃアイツを速度に追いつけないっての!」

リン(ゴドス)「もう喧嘩してる場合!?」

 

アポロン像アカンベェ「アカンベェ!」

キュアビューティ「早い!」

キュアハッピー「待て~!!」

 

キュアハッピーとキュアビューティが追うのをあざ笑うの様にアカンベェはニヤニヤ笑っていた。

 

ウルフルン「ばーか、そいつのスピードなめんなよ!」

マジョリーナ「今日こそプリキュアに勝っただわさ!」

 

バン(レオストライカー)「まだまだぁ!メチャクチャ動きまくるぜ!!」

アポロン像アカンベェ「アカンベェ!?」

 

ガブゥッゴゴゴゴゴ!

 

レオストライカー・ガンナーモードがアポロン像アカンベェに追いついて、旋回、一気に回り込んでバイトファングで喰らいつき、アポロン像アカンベェと転がり合う。

 

バン(レオストライカー)「もらったぁっ!」

 

さらにレオストライカーはアポロン像アカンベェを投げ飛ばし、そこから背中に装備されたマルチブルキャノンで撃ち抜いた。

 

アポロン像アカンベェ「ア、アカンベェ!?」

アカオーニ「あいつはゾイドって奴オニ!ぶっ壊してやるオニ!」

 

アカオーニがグールから飛び出し金棒を持ち上げて一気にレオストライカーの頭部に叩き付けた。

 

ドォォォォ!!

 

バン(レオストライカー)「うわ、なんだお前!?」

アカオーニ「生意気なライオンオニ、壊してやるオニ!!」

 

ブロッケン伯爵(グール)「勝手に飛び出しててきおって。」

ワイルドタイガー「でりゃぁぁぁぁ!!」

ウルフルン「なっ!?ちぃっ!!」

 

ワイルドタイガーが一気にウルフルン達がいるグールにまで飛び上がり、

自慢のNEXT能力、ハンドレットパワーの馬力でウルフルンにパンチを仕掛けるが、

ウルフルンはなんとか両手がワイルドタイガーの拳を受け止める。

 

ウルフルン「ぐぉっこいつ本当に人間か!?」

ワイルドタイガー「てめぇらバニー達や市民のみんなに何しやがった!?」

マジョリーナ「まだ分からないだわさ?この街の連中から放ったバットエナジーが悪の皇帝ピエーロ様を蘇らせていくだわさ!お前達ヒーローも所詮は絶望の前じゃ無力だわ~さ!」

ワイルドタイガー「ふざけんじゃ…ねぇぇぇぇぇっ!!!」

ウルフルン「のっおわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

ドォォォォ!!!

 

ワイルドタイガーは怒り任せにウルフルンを両腕を掴んだままグールから投げ飛ばし、地上の地面に叩き付けた。

 

ブロッケン伯爵(グール)「な、なんて奴だ!?」

ワイルドタイガー「りゃあ!」

マジョリーナ「あ、何処へいくだわ…」

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァァァビィィィィム!!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「そうはさせるかよ!」

 

ビィィィィ!!ドォォォォ!!

 

マジョリーナ「ゲ、ゲッターロボだわさ、どわぁぁなんとかするだわさ!!」

ブロッケン伯爵(グール)「う、うるさい!黙ってろババァ!」

マジョリーナ「誰がババァだわさ、あたしゃまだそんな歳じゃないだわさ!!」

 

さらにワイルドタイガーはグールから飛び降りて絶望状態のバーナビー達の元へ再度向かった。

そこから追い詰めようとしたグールにゲッター1のゲッタービームが歯止めをかけて攻撃した。

 

バーナビー「…」

ワイルドタイガー「おいバニー、いつまでそうしているつもりだ!?」

ロックバイソン「…」

スカイハイ「…」

ブルーローズ「…」

ドラゴンキッド「…」

ファイヤーエンブレム「…」

折り紙サイクロン「…」

ワイルドタイガー「お前等それでいいのかよ!このまま絶望に沈んでちゃあいつ等の思うツボじゃねえか!」

 

ブルーローズ「私じゃ…歌手になれない…」

ワイルドタイガー「何言ってやがる!!お前らしくねぇぞブルーローズ!」

 

キュアハッピー「あの人…」

ゴウキモン「仲間に必死に説得しようとしている…!」

テツザンモン「たしか例の超能力ヒーローだよな、あのままで大丈夫なのかよ!?」

 

オルタンス「あのお方は…!」

ヴィオレット「絶望に屈しない強さを感じますわ…!」

ムンベイ「そんな事わかんの?」

フィーネ「私にも分かるわ、あの人からは強い心が…誰かを思う強い愛が感じるの…!」

 

ウルトラザウルスのブリッジから戦いの様子を見守っているオルタンス、ヴィオレットの気持ちにフィーネもワイルドタイガーの強い心に同調を感じた様だ。

 

 

スカイハイ「私には…キングに相応しい力はない…」

ワイルドタイガー「ふざけるなぁお前は俺達や市民の立派なキングだろうが!」

ドラゴンキッド「きっと僕じゃみんなを助けられない…」

ワイルドタイガー「やる前からあきらめてどうするんだよ、お前だって今まで沢山犯人捕まえて市民を守ったんだろ!?」

 

ウルフルン「へへへ…無駄だぜ…」

ワイルドタイガー「あんだとぉ!?」

 

ウルフルンが顔面タンコブだらけで地面から這い上がって来て、ワイルドタイガーに語りかけた。

 

ウルフルン「お前達超能力者って本当は嫌われ者なんだろ?もう今のお前達はヒーローじゃねえ…人間共から嫌われたただの超能力者なだけだぜぇ!!」

ワイルドタイガー「違う!…たしかに俺達NEXTはそりゃ嫌われる事だってあるかもしれない…俺だって最初は嫌だったさ…けどなぁ!俺達のヒーローみたいにみんなの為に役立てる事だって出来るんだ!役に立たない人間なんてどこにもいない!俺はそう信じてる!」

 

竜馬(ゲッター1)「虎鉄さん…」

甲児(マジンガーZ)「そうだぜ!俺達はテメェらみたいな連中の思い通りにはなんねぇ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「どんなに辛い運命を背負っても、それを支えてくれる人、助けてくれる人はきっといるんだ!」

 

アルティメットブイドラモン「だから俺達は今こうして戦えるんだ!!フレイムゥサァァァァァベルゥッ!!」

キュアハッピー「そうだよ、そして今度は私達がその力でみんなを助ける!!」

 

アポロン像アカンベェ「ア、アカンベェ!?」

 

アポロン像アカンベェが民間人に襲い掛かろうとした時、その振り翳した腕をアルティメットブイドラモンがフレイムサーベルで切り裂き、守り抜く。

そして同時にビルから落ちてくる瓦礫の破片をキュアハッピーが受け止めて絶望に震える民間人の少女を助けた。

 

少女「…!?」

キュアハッピー「フフ…もう大丈夫だよ。」

 

アルティメットブイドラモン「早く避難を!」

弓さやか(アフロダイA)「こっち側なら安全です!」

ボス(ボスボロット)「ほらほらよ!」

民間人達「はい!」

 

アルティメットブイドラモン達はすぐに絶望に震える人々を奮い立たせ、みんなを正気に戻すと避難誘導を行った。

そこに襲って来る機械獣もギャリーやミク、リン、レン達が迎え撃ち、進軍を阻止していく。

 

バーナビー「…僕はきっとこれから先も両親を殺した犯人の手掛かりもつかめず、きっとたどり着くことも出来ない…もう僕には何もないんだ…」

ワイルドタイガー「ば、バニー…お前本気で言ってんのかよ!?あれほど犯人を追って頑張っていただろ!バニー!」

キュアピース「…なった…」

キュアマーチ「ピース?」

 

絶望に飲まれるヒーロー達の元へキュアピースが無言で駆け寄り、大きく叫んだ。

 

キュアピース「見損なったぁ!!!」

ワイルドタイガー「!?」

ロックバイソン「…?」

[newpage]

 

キュアピース「見損なったよ!…私知ってるんだよ。この街でみんなの力になってみんなの為に戦ってくれているヒーローさん達の事…ヒーローさんはね、みんなの目標にもなっているんだよ、ヒーローさんみたいに強くなりたい。ヒーローさんみたいに誰かに喜ばれる事をしてみたい。私はそんなヒーローさんが大好き。だってヒーローさん達がいるだけで私だってもっとお絵かきの上達を頑張れるんだもん。」

バン(レオストライカー)「ああ、その通りだぜ…!(そう、俺だって…父ちゃんが俺にとっちゃヒーローだったからな…)」

ワイルドタイガー「…。」

 

キュアピース「けど今のみんなはカッコ悪いよ!!こんなまやかしの絶望に飲まれてちゃダメ!みんなが辛い時、笑顔にして支えてくれるのがヒーローだよ!?勇気づけてくれるのがヒーローなんだよ!?」

スカイハイ「…!」

ブルーローズ「…!」

折り紙サイクロン「…!」

キュアハッピー「ピース…」

 

キュアピース「私もね、昔は辛かったんだ…パパがいなくなって、辛くなっちゃったんだ…それに泣き虫だし、恥ずかしいかったりする事もあったし…でも、そんな時に私の心の中にヒーローがいて見守ってくれたの。それだけで私は沢山勇気をもらって、友達も沢山できたんだ!絵だって頑張れるようになった、誰かを笑顔にして挙げられた時は凄くうれしかったの。そして次はね…私がみんなを笑顔にしてあげたい!ヒーローさん達みたいに

上手くいくかは分からないけど…それでも私はヒーローさん達からもらった勇気をみんなにあげたい!だからみんな…絶望に負けないでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

キュアピースが涙を浮かべて必死にヒーロー達に呼びかけた。

 

ファイヤーエンブレム「そうよ…まだアタシの炎は沈下してないわよ!」

バーナビー「そうだ…」

ワイルドタイガー「バニー、みんな!」

バーナビー「僕らは…こんな所で倒れてる場合じゃない!!」

ロックバイソン「ああその通りだ…まだ終わっちゃいねぇ!!」

ブルーローズ「こんな所であきらめてたまるもんですか!」

ドラゴンキッド「僕だって…バットエンドなんていやだ!」

折り紙サイクロン「…見切れてたっていいでござる!誰かの笑顔になるのなら!!」

スカイハイ「その通りだ、そしてその通りだ!!僕達は人々を守る為、迫りくる脅威と戦う!!」

 

ウルフルン「なっ!?」

アカオーニ「そんなオニ!?」

ギャリー(プテラスボマー)「どう、これが人間の底力よ!」

キュアサニー「ピースのヒーローを愛する気持ち、たしかに伝わったでぇ!!」

キュアビューティ「私達は絶対に絶望には屈しません!」

スカイハイ「ありがとう、そしてありがとう!君が私達に呼びかけてくれたおかげだ!」

ドラゴンキッド「本当にありがとう!」

キュアピース「みんな…よかった…!」

 

ヒーロー達は立ち上がり、バットエンド王国と機械獣軍団に目を向けた。

 

ロックバイソン「よくもやってくれたな!」

アカオーニ「か、返り討ちにしてやるオニ!同じ角を持ってる奴には負けないオニ!」

ロックバイソン「赤か…上等だ!突っ込んでやるぜぇぇ!」

 

ファイヤーエンブレム「あらアンタ、いい毛皮にしてるわねぇ…アタシに全部よこしなさいよぉっ!!」

ウルフルン「げっ!?」

 

ロックバイソンが闘牛の如く一気にアカオーニに突っ込み、突進を仕掛けた。

アカオーニも金棒持って反撃に出るが、ロックバイソンのNEXT、筋肉硬化によって無力と化し金棒は逆に壊れてしまい、そのまま一気に吹っ飛ばされた。

さらにファイヤーエンブレムがウルフルンを追い回し、炎を操るNEXTで口から火炎放射を吹き、ウルフルンの毛に火をかけた。

 

ウルフルン「どっひゃぁぁぁぁぁぁぁあちぃあちぃ!?所でなんで、なんでお前だけは絶望しなったんだ!?」

 

ワイルドタイガー「んなの決まってるだろ…俺達ヒーローは市民の命を守る!俺達が絶望する時は大切な人達を守ってやれなかった時だ…、だから俺達ヒーローは目の前で苦しむ人々の前で絶望してる暇なんてないんだ!!ここで俺達が絶望したら誰が市民を守るんだ!!」

ウルフルン「ふざけやがって…てめぇみたいな一直線のバカな奴、俺は大嫌いなんだよぉ!!」

ワイルドタイガー「狼が虎に勝てると思うんじゃねぇ!!」

ウルフルン「う、うわぁぁぁぁぁぁ!?」

キュアサニー「プリキュア・サニーファイヤァァァァ!!」

アルティメットブイドラモン「アルティメットォォォフレァァァァァ!!!」

 

ドォォォォ!!ドォォォォ!!ジャボォッン!

 

ワイルドタイガーはそのハンドレットパワーの肉体で襲い掛かるウルフルンを海に向けて掴み投げ飛ばした。

さらにそこからキュアサニーがサニーファイヤーを、

アルティメットブイドラモンがアルティメットフレアを叩き込んだ。

 

ファイヤーエンブレム「あらぁアンタ達も火を使うのね!ねぇアタシと組まない!?」

キュアサニー「アンタの炎もすごいんやなぁ!いいでぇ!」

アルティメットブイドラモン「く、口から火を噴く人…!?」

 

アポロン像アカンベェ「アカンベェ!」

 

バーナビー「アポロンメディアの像をあんな物に…!」

ワイルドタイガー「能力終わる時間寸前だ、いっちょやるか!」

バーナビー「ええ虎鉄さん!」

 

アカンベェが飛び掛かる、ワイルドタイガーとバーナビーも飛び上がり2人で息の合った回転キックで返り討ちにして吹っ飛ばした。

 

ドォォォォォォォ!!!

 

アポロン像アカンベェ「アカンベェェェェ!?」

 

 

機械獣トロスD7「グォォォォ!!」

テツザンモン「くそっ突っ込んでくるぞ!」

レン(ゴドス)「やべぇっ!?」

ブルーローズ「まかせてぇ!」

 

機械獣トロスD7が突っ込みを仕掛けて来た、

そこへブルーローズがフリージング・リキッド・ガンから水を放ち、

氷を操るNEXTで道路を凍らせて滑らせた。

 

キュアビューティ「プリキュア!ビューティブリザード!」

 

カチチチチチ…ガチチガチチチ!!バリィィィ!

 

さらにキュアビューティのブリザードがトロスD7を凍らせて封じ込め、その氷は機械獣ごとバラバラになった。

 

ブルーローズ「やるぅ!」

キュアビューティ「いえ、恐縮です…。」

ブルーローズ「そんな事ないって、貴方もすごいわよ!」

 

 

キュアマーチ「プリキュア・マーチシュート!!」

スカイハイ「スカーイハーイ!!」

 

ブロッケン伯爵(グール)「う、うわぁぁぁ暴風がぁぁぁ!?どっひゃあ!?」

 

ブォォォォォォドォォォォ!!

 

スカイハイのNEXTで起こした突風がキュアマーチのマーチシュートに追い風を与え、グールにさらに大きな一撃を与えた。

その反動でブロッケンの分離していた生首が転がり、胴体がそれを追いかけていた。

 

キュアマーチ「凄い、風を操れるなんて!」

スカイハイ「ハハハ、君も立派な風使いじゃないか!」

 

ドラゴンキッド「サァーーーーッ!!」

キュアピース「プリキュア・ピースサンダー!!」

機械獣スパルタンK5「!?!?!?!?!」

 

バリィィィィィィ!!!

 

ドラゴンキッドの雷を操るNEXTとキュアピースのピースサンダーが合わさり、巨大に雷が生まれ、一瞬で機械獣スパルタンK5を灰にした。

 

キュアピース&ドラゴンキッド「いぇーい♪」

 

甲児(マジンガーZ)「へっ超合金Zにはそんな攻撃ビクともしねぇよ!光子力ビーム!」

機械獣トロスD7「…!!」

 

機械獣トロスD7の角をへし折り倒し、マジンガーZの装甲は傷ひとつついてない事を見せつけた。

そして光子力ビームを決め、援護でアフロダイAのミサイルとテツザンモンのヘビーブラスター、ゴウキモンの幻鬼刀が炸裂し鉄人28号のキックが、撃破した。

 

するとその装甲から…。

 

鉄人28号「ガォォォォォン!」

折り紙サイクロン「流石は日本のスーパーロボットでござる!」

甲児(マジンガーZ)「お前何処から出て来たんだ!?」

正太郎「装甲から顔を出している…?」

 

折り紙サイクロンがマジンガーZの装甲から顔出して浮き上がるかの様に手で来た。

擬態するNEXTを操る折り紙サイクロンの得意技である。

 

ゴウキモン「防御は完璧だ…防御は…。」

 

オルタンス「あれがNEXTの力…!」

ムンベイ「惑星Ziにはあんな人間いないから本当に驚かされるわ。」

ヴィオレット「そしてそれが人々を守る為に…すごく素敵です!」

ポップ「まさに伝説の戦士に匹敵する力でござる!」

ジーク「キュイキュイ!」

マルスモン「そう、NEXTに限らず誰にでも誰かを助けられる力はあるんだ。(ライザ、ホルス、ユーキ、徹平…お前達にもな!)」

 

隼人(ゲッター1・サブ)「まさに超人技だ…!」

 

 

グリカウモン「よし、ハッピー!今だ!」

キュアハッピー「はい!プリキュア・ハッピーシャワー!!」

 

バァァァァァァ!!!

 

キュアハッピーがアポロン像アカンベェにハッピーシャワーを浴びせ、トドメをさした。

 

アポロン像アカンベェ「アカンベェェェェ!?」

 

そしてアカンベェの赤っ鼻は消滅し、デコルとなる。

デコルはキャンディの持つデコルデコールに収納されていき、取り込んでいたアポロンメディアの像は無事に元の場所に戻っていった。

 

キャンディ「デコルがまた増えたクルー!」

 

マジョリーナ「そ、そんな馬鹿なだわさ…」

ミク(プテラスボマー)「さあアンタ達これでお終いよ!」

テツザンモン「それともまだやるか!?」

 

ブロッケン伯爵(グール)「グゥゥゥ…まあいい今日の所はこれくらいにしておいてやる…後は置き土産を置いておこう、爆撃獣グロイザーX10!!シュテルンビルトを木端微塵にしてしまえ!!」

アカオーニ「あ、帰っちゃうオニ置いてかないでオニー!!」

 

グールから超大型の爆撃機の様な形状をした爆撃獣グロイザーX10をシュテルンビルトに向けて放ちグール、ウルフルン達と共に撤退していった。

 

弓さやか(アフロダイA)「あ、あれは…!?」

バーナビー「…一体?」

ロックバイソン「こっちに落ちてくるぞ!?」

 

マルスモン「いかん!!」

オルタンス「マルスモン様!?」

マルスモン「みんな聞け!あの機械獣には増大な量の爆薬が入ってる!落ちれば…シュテルンビルトは壊滅するぞ!!!」

 

ワイルドタイガー「なんだってぇ!?」

ドラゴンキッド「そんな!」

キュアマーチ「あんな大きいの防ぎようがない…!」

ボス(ボスボロット)「ひぇぇぇぇもうダメだぁ!!」

正太郎「鉄人のパワーでも間に合うかどうか…!!」

 

 

爆撃獣グロイザーX10「…。」

 

こうしている間にも爆撃獣グロイザーX10はシュテルンビルトに向けて落下していく。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「皆さん、下がってください!グルンガスト弐式で受け止めて阻止します!!」

 

キュアビューティ「ルキアさん!?」

バーナビー「一体何を!?」

 

グルンガスト弐式が皆の前に立ち、両手を張り手にしてかまえてグロイザーX10を受け止める態勢に入った。

そのルキアに対し皆が反対の声を上げる。

 

大塚長官「ルキア君、無茶はいかん!!」

ワイルドタイガー「おい、何言ってんだ!?」

キュアハッピー「ルキアちゃん!」

ルキア(グルンガスト弐式)「やよいちゃんやタイガーさんだって言ってたじゃないか、誰だって誰かを守る事が出来るって…!」

キュアピース「けどそれでルキアちゃんがいなくなったらなんの意味もないよ!!」

ワイルドタイガー「そうだ、あんな爆弾機械獣俺達で…!」

 

バン(レオストライカー)「けどどうやって防ぐつもりだ!?」

ゴウキモン「あの大きさでは幻鬼刀でも…」

アルティメットブイドラモン「アルティメットフレアで接近して…」

グリカウモン「アルティメットフレアは接近戦用だ、近くで撃ったら君まで巻き込まれるよ!」

甲児(マジンガーZ)「くそっどうすりゃいいんだよ!」

スカイハイ「一巻の終わりなのか…!」

 

皆がグロイザーの対応に焦りを露わにしていた。

だが、そこへ一人の男がグルンガスト弐式のとなりに立つビルの屋上から現れた。

 

イングラム「お前の念動だ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「!?」

 

ルキアはいきなりの男の登場に驚いた。彼はルキアに呼びかける。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「貴方は!?」

イングラム「何をしている、お前の持つ念動力を解放し念動フィールドを発動させろ!!」

 

弓さやか(アフロダイA)「あ、あの人は…!?」

キュアサニー「なんやあのおっちゃん!?」

ファイヤーエンブレム「けどいい男じゃない~。」

 

オルタンス「あの方は…!?」

大塚長官「んん!?あの男…何処かで見覚えが…!?」

マルスモン「…!彼は…!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「念動…!?それは一体」

イングラム「お前にはグルンガスト弐式の全てを完全に引き出す能力を備えている、さあ発動させろ!自分の持つ全てを弐式に集中させろ!」

 

竜馬(ゲッター1)「グルンガスト弐式の事を知っている!?」

ミク(プテラスボマー)「ルキアが持つ能力…って!?」

ギャリー(プテラスボマー)「なんでもいいわ、ルキア言う通りにして!今は貴方だけが頼りよ!アタシはそれに賭けたわ!」

アルティメットブイドラモン「ルキアさんにその力があるなら…俺も乗った!」

折り紙サイクロン「妙な奴でこざそうろう…しかしやって見る価値はあるでござる!」

 

ヴィオレット「ルキア様!」

正太郎「ルキアさん!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「分かった…僕の持つ全てを…グルンガスト弐式に集中させる…!」

 

ルキアは目を閉じ、操縦桿を握り続けた。

すると周囲の声は聞こえなくなり、グルンガスト弐式の鼓動音だけが聞こえてきた。

ルキアはそれをグルンガスト弐式の声と解釈し瞬時にそれを読み取る。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「(そうか…そうだったんだね…わかった、やって見る!)」

 

その同時、グロイザーX10がグルンガスト弐式に迫っていた。

そしてルキアは同時に目を開く。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…念動フィールド・展開!!」

 

グルンガスト弐式の全身を覆う様にバリアが展開され、グロイザーX10を弾き返した。

同時にグルンガスト弐式もジャンプでとび立ち、ブースターを起動。

そのままグロイザーX10を掴み持ち上げ、上空へ投げ返した。

 

キュアハッピー「ルキアちゃん!」

ワイルドタイガー「やったぜぇ!」

ロックバイソン「押し返しやがった!」

甲児(マジンガーZ)「一気に決めてやれ、ルキアちゃん!!」

 

イングラム「そうだ、計都瞬獄剣を使え!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「はい!!…天に凶星!地に精星!残酷な運命を切り裂け、必殺・計都瞬獄剣!!いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」

 

ゴォォォォォォォ!!!スパァァァァァァァァン!!

 

グルンガスト弐式の右手を左手と合わせ、

そこからエネルギー上の刃の必殺剣、計都瞬獄剣が出現する。

グルンガスト弐式はされを構えさらにブースターを全開にしそのまま一刀両断でグロイザーX10を切り裂いた。

 

爆撃獣グロイザーX10「!?!?!?!?!!?」

 

ゴォォォォ…チュドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!

 

 

上空でグロイザーX10は大爆発した、シュテルンビルトは守られたのだ。

そして爆風の中から弐式が変形したGホークが舞い戻って来た。

 

ルキア(Gホーク)「みんなぁぁぁ!!ただいまぁ!」

アルティメットブイドラモン「ルキアさん!」

キュアハッピー「ルキアちゃん、お帰り!!」

キュアピース「ルキアちゃんとグルンガスト弐式のコンビ…もう最高だよ!」

ギャリー(プテラスボマー)「やったじゃないルキア!」

 

オルタンス「ルキア様が皆様をお救いしたのですね…!」

ヴィオレット「ルキア様の思い、私達にも伝わりましたわ…!」

 

 

ワイルドタイガー「今日のヒーロー…あのルキアって子とあいつらでいいんじゃないか?」

バーナビー「完全に僕らの負けですね…」

ブルーローズ「ポイントはなくなっちゃたけどね、でも街の人達を守れればポイントとか人気とかなんて二の次よね。」

スカイハイ「その通り、そしてその通り!」

 

キュアハッピー達やタイガー達も一安心してルキアを迎え入れる。

そこにヒーロー達のウォッチにアニエスから通信が入った。

 

アニエス『ボンジュール、ヒーロー!』

ドラゴンキッド「アニエスさん、無事だったんですか!?」

アニエス『大事な仕事とスクープの前で絶望なんてしてられないわよ、ケインとメアリーをたたき起こして続けていたやったわ!』

 

キュアマーチ「え、ちょっと待てもしかしてテレビで中継されてたの?」

キュアピース「そうだよ、元々シュテルンビルトでヒーローの活躍を生放送で見れるHEROTV、私衛星放送でいっぱい見てたんだから!」

 

アニエス『ちょっと番組に若干混乱が入ったけど…まあ今回はこれで良しとしとくわ、それから今回駆けつけたゲッターロボ達、彼等が依然伝えた特別隊よ。』

 

ロックバイソン「じゃあお前達が!?」

バーナビー「そうかあのウルトラザウルスは…!」

ワイルドタイガー「そっかー、そういう事だったのか!」

アルティメットブイドラモン「よろしくお願いします!」

スカイハイ「こちらこそ、そしてこちらこそ!」

 

マリオ『機械獣軍団、突如現れた謎の集団は今日も我らのヒーロー達の活躍によってシュテルンビルトは守れました!市民の皆さん、ヒーロー達に、そして今回共に戦ってくれた異国のヒーロー達にも盛大な拍手を!!』

 

シュテルンビルト中の民間人達からヒーロー達や特別隊一同に盛大な歓喜の声と拍手が送られた。

 

キュアハッピー「え、え、あははは照れるなぁ~」

グリカウモン「こうして歓迎されるとなんだか恥ずかしいね。」

ボス(ボスボロット)「イェーイボスボロット様をよろしくだわ~さ~!」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「ボス今回何もしてないよね。」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「うん。」

ルキア(Gホーク)「ははは、今回はやよいちゃんのヒーローを愛する気持ちがみんなを救ったんだ!」

キュアピース「そ、そんな私は…」

ワイルドタイガー「よっ今日も一番のヒーロー!」

 

ワイルドタイガーはヒーロースーツのメットのフェイスを外して笑顔を見せ、キュアピースと握手を交わした。

 

キュアピース「わ、私ワイルドタイガーさんのファンなんです!こんな所で握手できるなんて光栄です!」

ワイルドタイガー「マ、マジ!?」

 

イングラム「…ルキア、グルンガスト弐式の性能を全て引き出せた様だな。」

ルキア(Gホーク)「そうだ、貴方は!?」

大塚長官「そうそう、思いだしたよ、彼はイングラム・プリスケン・グルンガスト弐式を開発したSRX計画の責任者だ!」

ヴィオレット「SRX計画…?」

 

テツザンモン「開発者か…通りで弐式の事知ってる訳だ。」

ミク(プテラスボマー)「ねえあの人に頼めばスーパーロボットとか作ってくるんじゃない?」

弓さやか(アフロダイA)「流石にないんじゃないかしら…?」

 

 

イングラム「(特別隊、面白い人材が中々そろってるな、奴等がどう成長するか楽しみだ…。)」

 

ビルの屋上から戦い終わり、周囲から歓喜を受ける彼らをただずっと見つめるイングラムを屋上のドアの前でユーリがイングラムの背中を見続けていた。

 

ユーリ「(イングラム・プリスケン、彼は普通の人間とは何か違う、彼の本当の真意とは…?)」

 

こうしてシュテルンビルトの戦いは一先ず幕を閉じた。

そしてここから特別隊とシュテルンビルトで侵略者と戦うヒーロー達が共にこれから力を合わせる事となる。

 

ウルトラザウルス艦内・通路。

 

マルスモン「そうですか…やはりハンス中佐は…補給の件、了解しました。ありがとうございます!はい?あの機体を…!?」

 

マルスモンは端末越しに誰かと通話していた。

通話の先の話、それは今回の戦いと同じ頃に起きていた出来事であった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ第10話 完。

 

第11話 良い子は無茶な賭け厳禁 に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第11話 良い子は無茶な賭け厳禁

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■徹平達が旅立っているその頃、マト達はまたひとつの事件に巻き込まれる!そして初登場の面々が続々登場!


徹平達特別隊がシュテルンビルトにてヒーロー達と共に機械獣軍団やバットエンド王国と戦っている、同じ頃。

こちらは日本、今回は徹平やマト達が暮らす街から物語を始めよう。

 

 

ワッ太「あ~あ~せっかくの日曜だってのに仕事だなんてホント世間は辛いもんだなぁ。」

マト「小学生がそんなため息つく普通?」

ワッ太「うわっマトお姉ちゃん!?」

 

ワッ太が自宅から出て、隣の竹尾ゼネラルカンパニーへと行く所に、河原から歩いて来たマト達とばったり会う。

 

ユウ「おはようワッ太君♪」

ワッ太「おはようお姉ちゃん達!みんなそろってどうしたの?」

ヨミ「実ね、丁度ワッ太君の会社に行こうとしてたの。」

カガリ「いいもの持ってきたんだよ!」

ワッ太「ホント!?じゃあすぐ案内するよ!」

 

ワッ太がマト達を自分の会社に案内をしようとした時、

そこへあのイルムが笑顔をマト達に向けてやって来る。

 

イルム「やあごきげんよう、お嬢ちゃん達!」

マト「え…?」

カガリ「誰、この人?」

ユウ「知らない。」

イルム「君達にひとつ聞きたいんだけど、竹尾ゼネラルカンパニーは何処教えてくれないかい?」

 

イルムがマト達に竹尾ゼネラルカンパニーに何所に行けばいいと質問する、

そこへワッ太が割り込んで来る。

 

ワッ太「ちょっとさぁおじさん。竹尾ゼネラルカンパニーなら目の前だって!」

イルム「おいおい、俺はこの子達に聞いているんだ。それにまだそんな歳じゃないぜ坊主?」

ワッ太「なっ!?その俺を誰だと思って…」

ヨミ「えっと、その会社ならここに…。」

イルム「おおっとそうだった!ありがとうお嬢さん!」

ワッ太「かぁ~っ女と男で全然態度か違うじゃないか~!」

 

イルムが調子に乗って完全にマト達と喋る気満々でさらに質問を続けた。

 

イルム「それからよかったら君達のお名前と趣味を聞かせてくれないかい?」

カガリ「出灰カガリ、趣味マカロン!」

ヨミ「た、小鳥遊ヨミです、裁縫を…」

マト「ちょっとヨミ、カガリ、そんな簡単に答えないの!!」

ユウ「警察に通報しようか?」

イルム「ま、ま、待て待て!」

 

???「おいおぉい、朝っぱらから女の子にナンパかぁ?」

マト「?」

イルム「…!?」

 

ワッ太、マト達、イルムの前に学ランを着たドラム缶の様な物体と上半身裸で黒いパンツを履いた屈強な口髭の男と学ラン姿の白いマスクマンとゴリラが現れた。

 

フレディ「…」

マスクド竹ノ内「…」

ゴリラ「…」

メカ沢「何処のどいつか知らないがそんな年端も行かない子に手を出すのはやめときな。」

イルム「…ロボ…ゴリラ!ゴリラかよ!?」

ユウ「ドラム缶…?」

ワッ太「あの制服、クロマティ高校の人達だ…!」

マト「クロマティ高校ってあの不良でいっぱいの!?」

フレディ「…」

カガリ「ねえ、あの人も通報しようか?」

ヨミ「カガリ、変な事言わないの!!」

 

カガリがフレディに指さしてヨミに聞いた。

 

イルム「俺はそんなつもりじゃなくてなってお前等が何者だよ!?」

ユウ「不良の学校の人達です。」

イルム「不良とかそういう次元じゃないだろこいつ等!!?なんで町中にゴリラがいるんだ!そもそもお前ら生徒かすらどうか怪しいぞ!」

ゴリラ「…」

フレディ「…」

 

イルムがゴリラとフレディに対して思い切り突っ込む、

さらにそこからマスクド竹ノ内が口を開く。

 

マスクド竹ノ内「あ、俺は生徒なんだが今本物帰って来て本物の生徒じゃないんだ…」

イルム「もういい、もう話をややこしくしないでくれ!!」

メカ沢「まあとりあえずお前は悪い奴じゃなさそうだな、じゃあ俺達も学校いくか。」

 

そう言ってメカ沢達は去っていった。

すると今度は作業着の繋ぎを来た男が後ろからイルムの背後から現れ肩をに手を当てて来た。

そしてイルムはふいに振り向くと。

 

イルム「…?」

阿部さん「やらないか。」

イルム「…断る!!!」

阿部さん「そうか、じゃあな。」

 

男は去って行った。

 

マト「あれ、今日学校って休みじゃ…」

ワッ太「まさか、登校日間違えてるとか?」

ヨミ「それはないと思うよ;」

イルム「(なんだこの街、変な奴が多いぞ…!)」

ユウ「行くんですよね?」

イルム「え、ああ。そうだな…。」

 

イルムは立ち去るメカ沢達に気をとられつつも、一先ず今の出来事は忘れて竹尾ゼネラルカンパニーに入っていった。

 

トライダーG7の頭部がむき出しになっている公園の隣に立つ小さなビル、竹尾ゼネラルカンパニー。

「こちら宇宙のなんでも屋」のキャッチフレーズでスーパーロボット・トライダーG7を使って土木作業からゴミ運搬、地球を襲う侵略者の撃退などあらゆる業務をこなす社長以下全社員5名の零細企業だ。

 

竹尾ゼネラルカンパニー事務室。

 

ハンス「待っていたぞ、若社長。」

ワッ太「ぎゃぁっ!?朝から嫌なもん見たじゃないか!」

イルム「…」

 

ワッ太達が階段を上ってドアを開けるとそこにはあのハンスが立っていた。

ワッ太は思わずその顔を見て悲鳴を上げる。

するといる影でイルムが先ほどまでの軽い表情が一転しまるで敵意を出す様にハンスに目を向けた。

 

ハンス「失礼なもんだな、今月分の報酬を持ってきてやったと言うにだ。」

ワッ太「…!」

 

極東基地の指揮官であるハンスがワッ太に、封筒に入れた報酬を手渡した。

竹尾ゼネラルカンパニーは極東基地から街の防衛の手伝いも依頼されており、毎月報酬をもらっているのだが…。

 

ワッ太「なんだよ、随分少ないじゃないか!?」

ハンス「ふん、一体誰が仕事を依頼してやっていると思う?足立長官が異動となったからこの私がそこの契約も引き継いでやっているんだ、あぁ?」

ワッ太「足立長官の時はこんなに少なくなかったぞ!」

ハンス「子供の小遣いでも多いくらいだ、それとももうこの契約も終わりにしてやってもいいんだぞ?足立長官もこんな零細企業によく毎月百万も支払う物だ…」

ワッ太「こっちは社員四人の生活がかかってんだぁ!!それにこの街の人達を守るだけじゃない!地球全体だぁ!」

柿子路「その通りです!それに踏まえトライダーの運用、整備費用、社員の人件費もかかればこっちの経費も馬鹿にならんのです!」

ハンス「侵略者から人々を守る正義のスーパーロボットの企業がいちいちそれくらいの事で騒がれては呆れる話だ。報酬を上げて欲しければ侵略者を殲滅するぐらいで戦うんだな!」

 

イルム「…。」

ハンス「誰かと思えばイルムか、何が目的かは知らんが用が済んだら去ってもらいたいものだ。」

 

バンッ!

 

小学生6年生社長のワッ太と専務の柿子路の文句を聞く気もなく、ハンスは出て行ってしまった。

 

ワッ太「くそぉっあの野郎、言いたい放題いいやがってぇ!」

木下「社長落ち着いて下さい!」

 

ハンスの陰険な態度に激怒するワッ太を宥める営業係の木下。

 

ユウ「あの人…たしかこの街の基地の指揮官だって。」

マト「なんか嫌が感じがする…」

カガリ「小汚い顔だったね。」

ワッ太「くそっハンスの奴、今月も報酬ケチりやがって…」

厚井「これ以上削られると冗談じゃすまん、今月に入ってから侵略者の攻撃も増えていますからな。」

ヨミ「大変なんですね…」

 

郁恵「あら、皆さん。今日はどうしたの?」

マト「実は今日皆さんに用があって来たんです。」

柿子路「と、申されますと?」

ワッ太「いいものくれるんだってさ~」

マト「アンタ、そういうの先に言う?」

ヨミ「私達で作ったお菓子なんですけど、よかったら皆さんで食べていただければ…」

マト「それに、ワッ太達にはちゃんとお礼いいたくて…私達や街のみんなをいつも守ってくれてるのはトライダーに乗るワッ太や会社の皆さんだから…」

ヨミ「竹尾ゼネラルカンパニーの人達にも何か恩返ししたくて…いつも私達を守ってくれて本当にありがとうございます。」

 

 

柿子路「いえいえ、私共は社会に貢献する仕事として…」

厚井「いやはやだからってこうして気を使われなくても…」

ユウ「でもワッ太君やみんなが戦ってくれてるの事実なんだし、はいワッ太君。」

 

ユウやヨミ、カガリにマトがワッ太にマカロン等のお菓子が入った袋を手渡した。

 

ワッ太「お姉ちゃん達…ひゃっほいありがとう!カガリお姉ちゃんの作ってるマカロンはホントおいしんだよな~!」

マト「こら、私達もいるんだからね!」

ワッ太「わぁ、ヨミお姉ちゃん~助けて~!」

ヨミ「きゃ、ワッ、ワッ太君!」

マト「コラーワッ太!」

 

ワッ太がマトに追いかけられると、ヨミにしがみ付いて甘えて来た。

 

郁恵「フフフ、まるで社長にお姉さん達が出来たみたいですね。」

柿子路「その様ですな。」

イルム「お取込み中悪いんだけど…ちょっといいかい?」

柿子路「はい、何かお仕事のご依頼でしょうか?」

イルム「ああ、けどちょっとヤバげだけどな。」

 

トントン、ガチャ。

 

するとそこへ徹平の父である高次と部下のキョウスケが入って来た。

 

イルム「丁度、本題に入れそうだな。」

高次「お前も相変わらずの様だなイルム。」

キョウスケ「お久しぶりです。」

イルム「高次のおっちゃんもキョウスケも元気そうだな。」

マト「お、おじさん!?」

高次「なんだ、マトちゃん達も来ていてたのか。」

ワッ太「ねえ、三人そろって依頼ってなんなのさ?」

 

カガリ「イルムさんって徹平のお父さんと知り合いだったんだ。」

ユウ「みんな揃ってどうしたんですか?」

高次「まあ、色々とな。」

キョウスケ「すまないが子供は席を外してもらえないか、大切な話でな。」

マト「む!子供って…私達少なくともワッ太より歳上なんだけど。」

キョウスケ「それとこれでは話は別だ…!」

 

キョウスケがマト達をここから出る様に口にするとマトは気に喰わなかったのかキョウスケに喧嘩腰の態度をとる。

 

高次「まあ落ち着けキョウスケ。どうせ今回の件が解決すれば、公に出る事だ。むしろこういう子達にこそ真実を知るべきだろう。」

ヨミ「え…?」

高次「お前達はこの間、徹平が闇軍団の人質になった時の事は知っているだろう。」

カガリ「!」

ユウ「あの時の事ですか…!?」

高次「ああ、あの時はワシの思わず心臓が止まるかと思った、実の息子が捕えられてはな…あの時はマトちゃん達の奮闘の甲斐もあり助かった、ワシからも礼を言わせて欲しい。」

マト「いや~それほどでも~」

高次「とくにお嬢ちゃんにはな…!」

カガリ「…は、はい!」

 

ユウ「(ボソ…あれっていわゆるお義父さんになるのかな?)」

ヨミ「(それは気が早いと思う…;)」

 

高次は改めてマト達にお礼を述べた、とくにカガリは徹平の父親と言う事もあってか大きく反応を示した。

 

 

 

イルム「そりゃ大変だったな、そういえば俺ここに来る途中アンタの息子さんに会ったぜ?」

マト「徹平に会ったの!?」

イルム「ああ、けど途中でトラブッた見たいだけどな。まあ新顔にはよくある話さ。」

ヨミ「徹平君もユーキ先輩も大丈夫かな…」

高次「徹平の事なら心配はないだろう、このワシが鍛えてやったんだ。」

キョウスケ「月美中尉…」

高次「おっと、忘れてたなさてここからが本題だ。」

ワッ太「頼むよ~。」

 

高次が改めて皆にこの間の闇軍団襲撃の件について話した。

 

高次「実はあの事件にはもう一つ引っかかるポイントがあったんだ。」

ユウ「ポイント?」

高次「そう、元々あの日は何事もなければマオ・インダストリー社から来た試作型パーソナルトルーパー・ビルトラプターの起動テストがキョウスケとギャリーの操縦で行われるはずだった。」

キョウスケ「…」

 

マト「パーソナル…あれ?どっかで聞いた事ある様な…」

 

厚井「待ってくれい、聞いた話ではあのビルトラプターはシステムに欠陥があったんじゃないか?」

カガリ「欠陥?」

キョウスケ「その通りです、あの機体はもし一歩間違えていれば変形の途中で空中分解を起こすところだった。」

マト「空中分解!?」

ワッ太「ちょっと待ってよ、じゃあなんであの時出撃なんてしたの!?」

キョウスケ「基地の指揮官であるハンスの独断だった、ビルトラプターに欠陥があるにも関わらずな。」

木下「じゃああの時はそのままテストもせずに出撃したって事ですか!?」

ユウ「それって変じゃないですか?テストもしないでいきなり実戦に出すなんて…しかも問題があるのを知っててそんな・・」

高次「そういう事になる、しかもあの後助かった徹平からこんな事を聞いたんだ。」

 

高次はあの闇軍団との戦いを終えて家に帰宅した徹平とその日の事件を話していた事を思い出す。

 

徹平「ギャリーさんとキョウスケさんの乗っていた機体って問題があったの!?」

高次「ああ、幸い最悪の事態は免れたがな…」

徹平「俺、あの時ジャグラモンがビルトラプターに対して変形しろってまるで知ってる様な言い方でその時にハンスの名前を聞いたんだ…」

高次「!!」

 

その時高次は確信した、ハンスは間違いなく絡んでいたと言う事を。

 

柿子路「これは間違いなく黒ではないですか!」

ヨミ「まさか徹平君が人質になったのは単なる偶然じゃない…!?」

キョウスケ「ハンスが闇軍団と内通していた可能性があったと言う事だ。」

カガリ「!!」

マト「じゃあアイツのせいで…!」

高次「そして今回、竹尾ゼネラルカンパニーに来たのはその調査の手伝いを依頼しに来たと言う訳だ。」

ワッ太「なるほどぉ…前々から陰険な奴だと思っていたけどそんな事に手を出していたのかあいつ!」

イルム「報酬は俺から連邦軍上層部から頼んでやるからな。」

ワッ太「よっしゃあ任せとけ、この竹尾ワッ太!なんでも屋としてきっちりこなして社員四人の給料と当分の経費稼いでやるぜ!」

郁恵「頑張って、若社長!」

 

ワッ太は今回の依頼に対して漲る気合を見せた。

 

ヨミ「ワッ太君ってすごいよね、私達よりひとつ下なだけなのに会社の社長さんで社員のみんなやこの街に住む私達みんなの為に頑張ってるんだから。」

ユウ「小学生で社長の時点で凄いと思うけどね。」

ワッ太「あ、でも連邦軍の上層部から報酬もらうなら俺のお小遣い分ももらえないかな~」

イルム「ってお前なぁ…;」

マト「アンタやっぱり子供だねぇ」

ワッ太「なんだよ、マトお姉ちゃんだって実際子供だろ!」

マト「言ったな~!このこのっ!」

ワッ太「わー暴力反対~!」

カガリ「どっちも子供じゃん。」

 

結局締めはマトとワッ太の小さな喧嘩のやりとりとなった。

 

 

場所は切り替わり、ここはマト達の街の向こうにある地球連邦軍第79極東基地・指令室。

高次やキョウスケの案内でイルムとワッ太達は基地の指令室に来ていた。

 

イルム「ハンス中佐がいない?」

女性オペレーター「はい、皆さんが来る前までは先ほどまでたしかにいらしたのですが…そういえば。」

木下「そういえば?」

 

指令室にいた女性オペレーターがある事を思い出した。

 

女性オペレーター「突然この基地州域の警戒レベルを下げろと命令がありました。」

ワッ太「え、それって…?」

厚井「つまり門番がいないって事ですよ。」

郁恵「流石におかしくありませんか?今日はこの基地に特別隊の皆様に届ける補給物資が待機していると言う時に警備を手薄にするなんて…」

 

同じ頃、基地の格納庫ではモビルスーツ・ジェガンやゾイド・プテラス、カノントータス、

そしてパーソナルトルーパー・量産型ゲシュペンストMK-Ⅱがずらりと並んで収用されている背景にマト達はその大きな格納庫の広さに圧巻するのであった。

 

マト「わぁ~、すんごく広い~」

ユウ「学校の校庭より広いかも…」

キョウスケ「勝手に前に行くな、ここは遊び場じゃないんだ。」

高次「まあ、そういうなキョウスケ。こんなに広い格納庫を見れば始めは誰でもそういうさ。」

マト「あ…あー!!やっと思い出した!」

カガリ「どうしたの?」

 

マトがゲシュペンストMK-Ⅱの姿を見て、何か思い出した様だ。

 

マト「パーソナルトルーパーの言葉で引っかかったけど…そうだよ、これバーニングPTのゲームに出て来るロボットだ!」

高次「ゲームにだと?」

マト「うん、弟のヒロがやってるんだけどあのロボット、それと出て来る奴とほとんど同じで…」

ヨミ「そうなの?」

高次「はて…まあパーソナルトルーパー自体は一応新聞には載った事もあるが…ん?そういえばそのゲーム、徹平もやってたか。」

コブリモン「月美中尉~、ジェガンの駆動系ユニットの所で聞きたい事あんだけど。」

高次「おおっすまんすまん、キョウスケその子達を頼む。」

キョウスケ「中尉!やれやれ…」

 

高次はそのままジェガンの足元で整備をしている整備班のデジモン達の元へ行ってしまった、残されたキョウスケはやや呆れ顔になってしまう。

するとそこへカガリがマカロンをキョウスケに差し出した。

 

カガリ「食べる?」

キョウスケ「…命令とあればもらおう…」

マト「命令って…キョウスケさんってホント生真面目だよね。もうちょい柔らかくしても罰は当たらないよ?」

キョウスケ「いつ敵が来るかも分からないんだ。突然の命令が下っても命を懸けて戦える様に、気を疎かには出来ん。」

マト「それはそうかもしれないけどさあ…流石にいつも厳しいと彼女とか出来ないんじゃない?」

キョウスケ「俺には不要だ。」

マト「じゃあもしキョウスケさんに彼女が出来て、上官の命令で彼女を寄越せと言われたらすんなり渡すの?」

キョウスケ「命令とあらばそうする。」

カガリ「信じらんない~!」

ユウ「そういう言い方はないと思います!」

ヨミ「もうみんな止そう!キョウスケさん困ってるよ、本当にごめんなさい…」

キョウスケ「気にするな、俺は月美中尉からお前達を頼むと命令されただけだ。」

 

キョウスケはただ無表情でマト達の質問に答える。

ヨミは思わずキョウスケに少し申し訳ないと感じてしまう。

 

マト「あ…ちょっとトイレ!」

ヨミ「あ、マト!?」

キョウスケ「おい、勝手に走るな!」

 

マトは一目散にトイレへと向かうが、走る最中。

 

マト「…トイレって何処だっけ?」

カイ「ん、そんな所で何してる?」

 

そこへこの基地所属のパイロットである髭の男、カイ・キタムラがマトの元へ歩み寄る。

 

マト「あ、おじさん!トイレ何処!?」

カイ「お、おじさんだと!?俺は36だ、まだそんな歳じゃないぞ!」

マト「うーその位なら立派なおじさんだよ!いいからトイレの場所教えてよ~!」

カイ「う…ここから通路を入って左側だ、分かったら俺をおじさん呼ばわりす…」

 

マト「急げ急げ~!」

カイ「おい、話は終わってないぞ!全くそもそも子供がこんな所に…」

キョウスケ「すみません少佐。」

カイ「キョウスケ、お前ももう少し注意しろ。何かあっては遅いんだ。」

キョウスケ「はい。」

ヨミ「すみません、キョウスケさん…私も…」

キョウスケ「行くなら行け、手遅れにならないうちにな。」

ヨミ「…はい。」

 

ヨミはやはりキョウスケに対して申し訳ないつつ、自分もトイレに向かっていった。

そしてキョウスケはすかさず、カガリとユウも元へ戻る。

 

 

カガリ「ねえ、あの赤いの何?」

キョウスケ「勝手にうろつくなと言ってるだろ。…あれは特別隊に送る補給物資だな。」

 

カガリ達が目を向けた先にあるのはこれから特別隊に送る為の補給物資の運搬準備の様子だった。

 

格納庫のハッチが開いた所に輸送機であるタウゼントフェスラーに運搬されるのは、エネルギー物資を積んだコンテナの数々とマジンガーに似た女性型ロボット、そして赤い翼を模したユニット、

そしてもう一体は紫を基調としたパーソナルトルーパーの機体であった。

 

せわし博士「ではジェットスクランダーとダイアナンA、それから光子力エネルギーと早乙女博士から預かったゲッター線エネルギーの予備、以上です。」

ラーダ「分かりました、そしてこのパーソナルトルーパー・ヒュッ…」

カガリ「ねえ何してるの?」

ラーダ「あら?」

キョウスケ「おい、邪魔をするな!」

 

光子力研究所の3博士達とマオ・インダストリー社から来たインド系人の女性である社員のラーダ・バイラバンが補給物資の護衛を務める者達に最終確認を伝えていた。

そこにカガリが入り込むと、キョウスケはいきなり引っ張り上げた。

 

カガリ「何すんのさ!」

ユウ「カガリ、いきなり出てきちゃダメだよ…」

カガリ「だって…」

のっそり博士「おや御嬢さん方、こんな所でどうしたんだい?」

もりもり博士「君らにはちょっと分からない話かな。」

 

キョウスケ「本当に申し訳ありません。」

ラーダ「いいのよ、気にしなくて。」

忍「なんだ、この基地では子供の見学会でもやってんのか?」

ユウ「?」

 

そこへその補給物資の護衛を担当するのは、

いかにも強気な青年の藤原忍、長い赤髪で紅一点の結城沙羅、

少し軽めな正確である式部雅人、

彼らのまとめ役である長髪の男、司馬亮がカガリ達に目を向けて来る。

 

雅人「へえ、君達結構可愛いね~」

カガリ「ホント!?うっせー♪」

沙羅「ちょっと雅人、ラーダさんの話終わってないでしょ。」

亮「で、なんで子供がここにいる?」

ユウ「…えーと、調査です!」

忍「そいつはご苦労なこった!だが俺達獣戦機隊の邪魔だけはするなよ、いいな?」

ユウ「獣機戦隊?」

忍「獣戦機隊だっ!!」

キョウスケ「お前等こっちに来い!」

ユウ「うわっ!?」

 

キョウスケは無理矢理、カガリとユウの手を掴み連れて行った。

 

沙羅「なんだったのあれ…?」

ラーダ「続けていいかしら?」

雅人「おおっといけないいけない!」

 

 

 

その頃、トイレでは。鏡に自分を顔を向けたヨミが冴えない表情でため息をついた。

 

ヨミ「キョウスケさん怒ってるかな、やっぱり私達もついて行ったのは迷惑だったかも知れない…」

 

ザッ…

 

そこへヨミの元へ足音が近づいてきた。

 

ヨミ「?…!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

マト「ヨミーお待たせ…あれ?ヨミー?」

 

マトがトイレから出ると洗面台には誰もいなかった。

マトは基地内の通路に出ると探しまわった。

 

マト「あれー…?先に戻っちゃったのかな…」

サンダーボールモン「はぁ…」

マト「ん、ねえそんな所で何してるのー?」

サンダーボールモン「わっ!!」

 

何処からかため息のいする方向に顔を向けると小さな小粒の様な突然変異型デジモン・サンダーボールモンがいるのに気が付いた。

マトの存在に気づくと思わず身体を引っ込めてしまった。

 

サンダーボールモン「…」

マト「…ご、ごめん驚かせちゃった?」

サンダーボールモン「えっと、僕…その…」

マト「そんなにため息ついてどうしたの?何か悩みでもあるの?」

 

マトがサンダーボールモンの目を見て話しかけて来た。

サンダーボールモンは思わず緊張してしまうが、マトに深呼吸を進められ落ち着いた所で返答する。

 

サンダーボールモン「僕はサンダーボールモン、ここの基地の整備班だよ。」

マト「へえ、小さいのに凄いね!」

サンダーボールモン「そんなの…本当なら僕は兵士になりたかったんだけど、いざという時には臆病になっちゃって戦闘状態になると、戦場にいる訳でもないのに怖くなって隠れちゃうんだ…やっぱりここにいてもいつ敵の攻撃が来るかもしれないし…。」

マト「…。」

サンダーボールモン「だからみんなの足を引っ張ったりして…」

マト「…その怖いって気持ち分かるよ、私だってここ最近侵略者がいっぱい襲って来て凄く不安なんだもん。」

サンダーボールモン「…。」

マト「でもね、それでも少しは安心なんだ。」

サンダーボールモン「え?」

マト「私達を守る為に侵略者と戦う事を引き受ける人達がいる事、私の友達に実際侵略者と戦う子もいるし…」

サンダーボールモン「そんな人達が羨ましいな…僕なんて…」

 

サンダーボールモンはマトのその話を聞いて自分の不甲斐なさに落ち込みそうになるが。

 

マト「そんな事ないって!」

サンダーボールモン「え?」

マト「サンダーボールモンだってこの基地で戦っている人達のロボット整備をいるんでしょ?凄いよ、みんなの力になってんじゃん!!」

サンダーボールモン「…」

マト「それに比べたら私なんて何も出来ない民間人だよ、みんなに助けられてばかりだし…。」

サンダーボールモン「…マト。」

マト「だから今ね、私戦っている人達の事を応援しているんだ。私みたいな民間人に出来る事ってそれだけだからさ、だからサンダーボールモンも頑張って!」

サンダーボールモン「…そうか、ちょっとだけ元気出たよ。」

マト「よかった~その調子~♪」

サンダーボールモン「ありがとう、頑張って見るよ。」

 

サンダーボールモンは少し笑顔を取戻し、マトに手を振りかえしながら、格納庫に戻っていった。

 

マト「みんなすごいよね…もし私がブラックロックシューターに変身とか出来たらすぐにでも戦いたいぐらいなんだけど…流石に無理か…」

 

ドォォォォ!!!

 

マト「キャアぁっ!?」

カイ「おい、大丈夫か!?」

マト「あ、おじさん!ねえどうなっているの!?」

カイ「おじさんじゃない!お、おい何処へ行く気だ!?」

マト「ヨミがいないの、探さないと!」

カイ「待て、動くのは危険だ!!」

 

 

突然の爆発音にマトは思わず大きく叫んだ。

カイがそこへ駆けつけ、マトに避難を命ずるがマトはカイの制止を振り切ってそのまま走ってしまった。

そして外では思わぬ侵略者の襲撃が起こってた。

 

機械獣ガラダK7「グォォォォ…」

機械獣ダブラスM2「グォォォ…!」

機械獣ストロンガーT4「グゥゥゥ…!」

機械獣ゴーストファイヤーV9「グォォォォォ!!」

機械獣バルガスV5「…」

 

あしゅら男爵「フハハハ!ここまでの侵入は実に容易い者だったわ!さあ機械獣達よ!あの基地には忌々しい兜甲児達に贈る大事な補給物資がある、それを全て木端微塵にしてしまえ!Dr.ヘルの世界征服実現の為に貴様等は死んでもらうぞ!」

 

あしゅら男爵が機械獣バルガスV5の頭部に立ち、その右手に持ったバードスの杖で機械獣達を指揮して基地に侵入した。

 

ワッ太「機械獣だって!?」

イルム「ハンスの野郎まさか…!」

柿子路「警戒レベルを下げたのは奴らの侵入を容易くする為にですか!?」

 

格納庫の外へ出て様子を目視する高次、忍達は、基地内に侵入する機械獣達を見て驚愕する。同時に高次は常備している鋼鉄製スパナをへし折り怒りを露わにした。

 

高次「機械獣だと!?まさかハンスは奴等とも内通していたと言うのか!そしてそのハンスの馬鹿野郎は何処いった!?ぶっ殺してやる!!」

忍「敵が侵入してるたぁ?迎え撃ってぶっ潰すまでやるだけだ!」

亮「俺達も出る、行くぞ!!」

ユウ「…皆さん、気を付けて…!」

沙羅「…わかった、ありがとうね。」

 

基地格納庫から忍が搭乗する、鳥を模した戦闘機・イーグルファイター、

沙羅が乗る、中型戦車・ランドクーガー。

雅人の乗る、同じ同様の中型戦車のランドライガー、

亮が乗る、大型戦車のビッグモスが出撃。

そしてキョウスケが搭乗する量産型ゲシュペンストMK-Ⅱも出撃する。

 

マト「ねえ何があったの!?」

カガリ「敵が出たの!」

ユウ「今キョウスケさん達が出撃して…」

カイ「お前達はここでじっとするんだ、じゃないと死ぬ事になるぞ!」

 

カイがマト等に対して念を押して言いつけた。

 

マト「でもヨミが…」

ラーダ「私達に任せて、貴方達はここで待ってて。」

高次「すみません博士方、この子達と一緒にいてやってくれませんか?ここはまかせてカイ少佐も出撃してやってくれ!」

カイ「うむ、すまん!」

せわし博士「それならお安い御用だ。」

もりもり博士「早く探してに行ってあげて下され!」

マト「…。」

のっそり博士「心配いらん、ここなら安全じゃ。」

カガリ「…ヨミ、どうしたんだろ…」

 

マト達は3博士等の共にここで待機する事になった。

高次とラーダは手分けして基地内にいるはずのヨミを探しに向かう。

マトもユウもカガリもヨミの事が心配で不安の表情を隠せなかった。

その同時に、カイの搭乗する緑色の量産型ゲシュペンストMK-Ⅱが出撃した。

 

あしゅら男爵「そんな戦闘機と戦車で機械獣に挑むとは!!」

 

忍(イーグルファイターN)「なめんな!沙羅、雅人、亮、合体だ!!」

沙羅(ランドクーガーN)「バカね!今、合体止められてるでしょ!」

雅人(ランドライガーN)「誰かさんのせいでね…」

亮(ビッグモスN)「今使える力でやるしかないだろ!」

忍(イーグルファイターN)「う、うるせぇ!」

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「話はそこまでだ、敵の迎撃に集中しろ!!」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「了解…!」

 

 

あしゅら男爵「さあお前のジャイアントカッターの力を見せてやれ、ガラダK7!」

ガラダK7「グォォォォォッ!」

 

忍(イーグルファイターN)「来るならきやがれ!!」

 

ドンドンドンッ!!ガシィン、ブゥゥゥン!!

 

イーグルファイターが先陣を切り、その飛行速度で翼の先端に搭載された4連ミサイルポッドからミサイルを放ち、ガラダK7へと突っ込んで行く。

ガラダK7は頭部の鎌であるジャイアントカッターを振り抜いてミサイルを撃ち落としていく。

 

あしゅら男爵「ダブラスM2!機械獣2体分のパワーを見せつけてやれ!!」

ダブラスM2「グァァァァァッ!グォォォォッ!」

 

ダブラスM2の頭部二つ分の口から破壊光線を放ち、地上にいる自分よりも小さいランドライガーとランドクーガーに攻撃を開始する。

 

ビィィィィ!ビィィィィ!!ドドォォォォ!

 

雅人(ランドライガーN)「うわぁぁっ!?」

沙羅(ランドクーガーN)「う、これじゃ近づけないじゃない!」

 

戦車形態のランドクーガーとランドライガーは機械獣の攻撃に苦戦する一方である。

そこへキョウスケの量産型ゲシュペンストMK-ⅡがM950マシンガンを構え援護に入り、

ダブラスM2の攻撃していく。

 

ダダダダダダダ!!ドォドォドォォォ!!

 

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「なんとしても食い止めるぞ!!」

亮(ビッグモスN)「了解した!」

 

大型戦車であるビッグモスの4連大口径砲の砲撃でさらに機械獣達の足止めに入る。

しかし前方に出たゴーストファイアーV9の頭部の炎から放つ火炎放射が長射程にまっすぐ格納庫の方へと襲い掛かる。

 

機械獣ゴーストファイアーV9「グォォォォ!!」

あしゅら男爵「ゴーストファイアー!格納庫にある補給物資を破壊しろ!!」

 

ユウ「うわ!!」

カガリ「キャア!!」

 

ワッ太(トライダーG7)「待て、お姉ちゃん達に手を出すな!」

 

ズシィ!ボォォォ…

 

マト「ワッ太ぁ!」

ワッ太(トライダーG7)「お待たせ!今度は反撃のトライダーミサイル!!」

 

ドォ!チュドォォォォォ!!

 

トライダーG7が出撃と同時にその巨体で壁となり火炎放射からマト達のいる格納庫を守り抜いた。

そしてすかさず腰部分に搭載されたトライダーミサイルでゴーストファイアーV9を破壊した。

 

柿子路「ああ、社長!ミサイルは高いんですから!!」

厚井「専務、それどころじゃないでしょう!」

 

格納庫に駆けつけた専務達もワッ太達の戦いを必死に見守った。

さらにイルムの乗ったグルンガストも出撃した。

 

イルム(グルンガスト)「俺も行くぜ!ブーストナックル!」

 

ドォォォ!ゴォォォォォ…!ドガァァァァ!

 

グルンガストの両腕を噴射したブーストナックルがガラダK7を粉砕する。

 

ユウ「あ、あのロボット…イルムさんの!?」

マト「すごぉい!イルムさんも意外とやるじゃん!」

もりもり博士「あれはグルンガストでは?」

せわし博士「きっと弐式とは別の系統の物でしょうな。」

 

イルム(グルンガスト)「か弱きレディを守るのが紳士の務めってね!」

カガリ「カガリ達そんなにか弱くないもん!」

 

あしゅら男爵「うぬぬ…何を手間取っている!」

機械獣ダブラスM2「グァッ…!」

あしゅら男爵「ストロンガー、奴等を片づけるのだ!!」

機械獣ストロンガーT4「グァッ!」

 

ブォォォォォォ!!

 

機械獣ストロンガーT4の胴体に搭載されたファンが高速回転し突風を吹き上げた。

その突風は基地の装備を吹き飛ばす程の威力で、忍達も動きを封じられた。

 

忍(イーグルファイターN)「くっコントロールが効かないだと!?」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「ぐっ…!」

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「鍛え方がたりんぞ貴様ら!行くぞ!」

 

カイの量産型ゲシュペンストMK-Ⅱが先陣を切り、ストロンガーの突風に逆らって突撃していく。同時に左腕を構えで一気にストロンガーに迫った。

 

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「こいつは俺の手足も同然だ!ジェットマグナム!!」

 

左腕に装備された3本の特殊武装、至近距離でプラズマを叩き込むプラズマ・ステークをパンチの様に叩き込みストロンガーのファンを粉砕する同時に両手でストロンガーを掴み、背負い投げを仕掛け粉砕した。

 

ドガァァァァァ!!

 

あしゅら男爵「ば、馬鹿な!?

 

沙羅(ランドクーガーN)「今だよ雅人!」

雅人(ランドライガーN)「このぉ!!」

 

ランドライガーの105ミリライフル砲、ランドクーガーの高収束ビーム速射砲があしゅら男爵を乗せたバルガスV5に追い打ちをかけるが。

 

あしゅら男爵「甘いわ、バルガス!お前の実力を見せる時だ!!」

機械獣バルガスV5「グォッ!!」

 

突如バルガスV5の身体がバラバラになった、いや。

自らの頭部と胴体、手足を分離させたのだ。

バルガスV5はこの様に自分の身体をバラバラに分離させて相手を翻弄させる事か出来るのだ!

 

雅人(ランドライガーN)「そんなのあり!?」

ワッ太(トライダーG7)「なっなんだあいつぅ!?」

あしゅら男爵「これが機械獣の力よ!ハハハハハ!!!」

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「ぬう、変則的な奴等め!」

 

 

ユウ「な、何あれ…機械獣ってあんな事できるの…!?」

カガリ「まるで機械の獣みたい…!」

マト「たしかに…けどあいつの顔も明らかにおかしいよ!?」

 

ユウとカガリが機械獣のそれぞれの能力に驚きを隠せない、そしてマトはあしゅら男爵の半分男と女に別れた顔を見てそう言い放った。

 

あしゅら男爵「ほお、私の顔がそんなにおかしいかぁ!?」

マト「うん!」

ユウ「男と…女が…一緒?」

カガリ「凄くキモイ!!」

マト「それに今時、堂々と世界征服なんて言うの普通!?こっちはそれで凄い迷惑なんだけど!」

 

そこから遠くにいたあしゅら男爵には聞こえていた様で、大きな声で聞き返し、マト達が返答した。

 

イルム(グルンガスト)「おい!挑発するな!(俺だってあいつの下がどうなっているか気になるけどな)」

 

あしゅら男爵「目障りな小娘共だ…フッフッフッ…アッハッハッハッハ!!!」

 

シュタッ!ドドドドドドド!!!

 

マト「えっ!?」

 

あしゅら男爵が不気味に笑うと突如バルガスの頭部から飛び跳ね、そのまま地面に着地し物凄い人間レベルではない脚力の走り(いわゆる十傑走りと言うらしい…)でマト達に向かい突撃した。

 

のっそり博士「ひ、あ、あしゅらが来るぞぉ!!」

カガリ「嘘!?」

 

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「早い!?」

ワッ太(トライダーG7)「あんな奴トライダーで!」

 

トライダーG7が前に出るが。

 

あしゅら男爵「言ってくれたな!顔がおかしい!?そうかそんなにおかしいか!?こうなってしまったのも全て奴等の…奴等のせいなんだぞぉぉぉぉ!!」

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

あしゅら男爵右ストレートが全長60mもあるトライダーを殴り倒した、

あしゅらは人間サイズだ、だが!奴にはとつてもない超人的パワーを持っていたのだ!!

 

ワッ太(トライダーG7)「うわぁぁぁぁぁぁ!?」

 

郁恵「社長!!!」

マト「ワッ太!?」

カガリ「嘘…何あいつ!?」

 

忍(イーグルファイターN)「なんだあの野郎!?化け物か!?」

沙羅(ランドクーガーN)「顔の時点でそうじゃない!!」

 

あしゅら男爵「うぉぉぉぉぉ!!」

 

バシィバシィバシィバシィ!!!

 

あしゅら男爵はトライダーの首を引っ張り上げで無理矢理起こし、そのまま連続蹴りでトライダーの顔を蹴り続けた。

 

キョウスケ(ゲシュペンストMK-Ⅱ)「そこまでだ、あしゅら!!!」

あしゅら男爵「うるさぁぁぁぁい!!」

 

ドォォォォォォォ!!ズガァァァァァ!!!

 

あしゅら男爵が飛び上がり、今度はキョウスケの量産型ゲシュペンストMK-Ⅱにパンチを決め、その20mの巨体を一気に吹き飛ばした。

 

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「ぐぅ…馬鹿な…!?」

 

イルム(グルンガスト)「キョウスケ!うぉっ!?」

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「ぐぉっ!?」

亮(ビッグモスN)「敵の反撃か!」

 

他の機械獣ゴーストファイアーV9とダブラスM2の火炎放射や破壊光線といった攻撃が襲い掛かる。

 

マト「そんな、このままじゃみんなが…!!」

木下「あわわわ…」

 

外ではあしゅら男爵の脅威の強さに皆が圧倒されていた。

その頃基地内では、高次とラーダがヨミを探し続けるが…。

 

高次「いましたか!?」

ラーダ「いえ、何処にも…」

 

一先ず格納庫に戻る2人、するとそのすぐそばのゾイド・プテラスが起動しようとしていた。

 

高次「おい、誰だ乗っているのは!?」

 

そのプテラスはそのまま格納庫から飛び出した。

 

ハンス(プテラス)「随分と暴れている様だなあしゅら。」

あしゅら男爵「ハンスか、遅いぞ。誰か貴様の逃げ道を確保してやったと言うのだ!」

ハンス(プテラス)「ふん、そういう補給物資の情報を誰が教えたのか分かっているのかあぁ?」

 

高次「ハンス貴様!!」

イルム(グルンガスト)「やっぱり犯人はお前だったかハンス!!」

ワッ太(トライダーG7)「今から捕まえてケチられた分全部請求してやる!!」

キョウスケ(量産型ゲシュペンスMK-Ⅱ)「このまま逃げられると思うな…!」

 

キョウスケのゲシュペンストMK-Ⅱがプテラスに接近するが、

 

ハンス(プテラス)「それ以上近づいたらどうなるか分かってるか!?こっちには切り札があるんだ、ククク…!」

ヨミ(プテラス内)「うっ…!」

 

ハンスの銃を突き付けて縄で捕えていたヨミを全員に見せつけた。

 

マト「ヨミ!!」

カガリ「ヨミが…ヨミがぁぁ!!」

ラーダ「捕まっていたと言うの!?」

厚井「よくも一番汚い切り札を!!」

ユウ「ヨミは関係ない、放して!」

 

ハンス(プテラス)「そう言う訳にはいかんな、お前達が私に感づいていたのは知っていた、だからこうして切り札を用意すればお前達は手も足もでまいと言う事だ。」

ヨミ(プテラス内)「みんな…!」

 

高次「貴様…貴様だけは許さんぞ!ワシの息子だけでなく、キョウスケやギャリー…その子まで手に賭けようとするのか!?」

ハンス「バレていた様だな。しかし何をいう、お前がこんな子供を基地に連れていったのが原因だろう?子供好きのお前の悪い癖だ、普段は自分の息子まで上がらせているからな。」

高次「…く…」

 

高次は逆にハンスに言い返させて返す事ができなかった。

 

マト「違う、おじさんは悪くない!」

高次「…よしてくれマトちゃん…これはワシの責任だ…」

 

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「そんなこと問題ではない、それより俺は今までお前に従って来たと思うと腹が立ってくる…!」

ハンス(プテラス)「私は貴様の暑苦しい面を今日で見納めできて清々するぞ。」

カガリ「あいつぅ…ヨミをっ!!ヨミを返せぇ!!」

ワッ太(トライダーG7)「どうすりゃいいんだ!?これじゃうかつに動けないじゃないか!!」

 

機械獣ストロンガーT4「グォォォォォ!!!」

 

ワッ太達はハンスがヨミを手にしている限り、うかつに動けなくなっていた。

そこからもう一体のストロンガーT4のハリケーンがワッ太達に襲い掛かり、動きを封じてくる。

あしゅら男爵も下がり、再びバルガスの頭部に戻ってくる。

 

忍(イーグルファイターN)「うぉっ!?あの野郎、正々堂々と勝負しやがれ!!」

沙羅(ランドクーガーN)「バカ!スパイが正々堂々する訳ないでしょ!」

ヨミ(プテラス内)「みんな私に構わないで!!私なら大丈夫だから…!だからこの人を早く捕まえて!!」

高次「何を言っているんだ!」

ハンス(プテラス)「余計な口をはさむな!」

ヨミ(プテラス内)「キャア!!」

イルム(グルンガスト)「てめぇ!」

 

ハンスがヨミの髪を引っ張り上げ口を封じる、

その光景を魔のアタリにした者達は皆焦りと怒りを覚える。

とくにカガリは両手を握りしめ、歯を食いしばり

ハンスに対して大きな怒りを爆発させていた。

 

マト「…ねえ!なんでアンタみんなを裏切って侵略者の味方につこうしとてるの!?」

 

マトがハンスに質問を投げかけた。

 

ハンス(プテラス)「…私は地球連邦軍では侵略者達に勝てないと判断しただけだ。」

亮(ビッグモスN)「随分決めつけたな、たしかに今の連邦軍は侵略者に対して全体的に不利だが例の特別隊の編成、戦力の増産に力をつけているはすだ。」

ハンス(プテラス)「結果的にはな、だが問題なのは戦力の差ではなく、如何にしてこの地獄の侵略大戦時代に自身が生き残るかどうか、だ。」

イルム(グルンガスト)「生き残るだと?」

ハンス(プテラス)「そうだ、たとえ地球全戦力を結集したとしても、個々の大きなを持つ侵略者を倒すのは不可能だ。とくに現在最も強大な戦力を持つ闇軍団デジモン…奴等の最終的な目的は人間を奴隷としデジモンが支配する世界を作る事。だが私の様にこちらから従う人間がいれば奴らに奴隷免除の良い待遇で受け入れられると言う事だ。」

柿子路「あの・・それはいわゆる亡命って所ですか…?」

ハンス(プテラス)「その通りだ。」

マト「自分が生き残る為に裏切ったの!?アンタ最低だよ!今も侵略者が怖くてもみんなの為に必死に戦っている人がいるのに!!」

ハンス(プテラス)「民間人の小娘ぶぜいが何を言う!自分の身を守って何が悪い!?お前達も学校で教わらなかったのか!?自分の身は自分で守れとな!あぁ!?」

 

 

ハンスの答えは自分自身の保身の為であった。

それに対しマトが激怒し叫んだ。

そこから今度はキョウスケが質問を返して来る。

 

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「もうひとつ聞かせてもらおう、ハンス!あのビルトラプターには明らかな欠陥があった。一歩間違えば空中分解を起こす程にな…!」ハンス(プテラス)「その通り、これ以上連邦軍に飛行可能な戦力を作らせない為にな、そして何より気に入らない連中を消す事も出来て一石二鳥だ。本来ならばお前もギャリーもとっくに死んでいる、しかし月美の奴の余計な調整のせいでその時の作戦は失敗してしまった。元々上層部から「この欠陥機をどうにかしろ」と押し付けられた物だったがあれ程良いチャンスはなかったぞ…!」

ユウ「それっておじさんがいたからキョウスケさんもギャリーさんも帰ってこれたって事じゃん!」

せわし博士「指揮官とあろう物がそんなことに手を出していたとは!」

もりもり博士「情けないにも程がある!」

のっそり博士「捕まえて縛り首にしたいぐらいですな!」

 

ハンス(プテラス)「なんとでも言うがいい!!」

あしゅら男爵「お前達も万事休すと言った所か…ククク!」

???「ところがどっこい!!そこに死神様がやって来たさあ大変だぜぇ!」

 

キィィィィ・・・・スパァァァァァ!!!

 

ハンスとあしゅらがあざ笑うその時だった、

巨大な鎌を持ったひとつの黒い影が突如、キョウスケ達の動きを封じていたストロンガーT4をその鎌で後ろから真っ二つに切り裂いて行った。

そう、死神だ。まるで死神が一瞬にして命を奪ったの如く!

 

機械獣ストロンガーT4「グォォォ…!?」

 

チュドォォォォン!!!

 

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「なんだ、何が起きた!?」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「よおアンタだってな、裏切り者のハンス中佐ってのは!」

 

高次「あれはガンダムタイプのモビルスーツか!?」

マト「ガンダム…!?」

ラーダ「こんな所に…!?」

 

イルム(グルンガスト)「あいつはプリベンターの!?」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「ギリアム少佐が少し遅れるって言うから、代わりに来てやったものの…随分苦戦してたな。」

ハンス(プテラス)「動くんじゃない!動くとどうなっているか分かっているのか!?」

ヨミ(プテラス内)「…!」

デュオ(ガンダムデスサイズC)「へいへい、そりゃ仕方ねえな。」

 

茶色のお下げをした少年、デュオ・マックスウェルが乗る死神を模したガンダムデスサイズヘルカスタム。

いきなりの登場だが、ハンスがヨミを前に出すとデュオも流石に動かなかった。

 

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「…!」

 

ストロンガーのハリケーンから解放されたキョウスケのゲシュペンストMK-Ⅱがハンスの乗るプテラスに向けて脚を広げて構えた。

 

ハンス(プテラス)「何をするつもりだ、この人質が見えないのか?」

 

カガリ「待って!そんな事したらヨミが!」

雅人(ライドライガーN)「ちょっとまさか…!?」

ワッ太(トライダーG7)「キョウスケさん、冗談でもやめてくれよ!ヨミお姉ちゃんが!!」

マト「キョウスケさん…!?」

高次「お前…!?」

 

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「…。」

ヨミ(プテラス内)「私の事なら構いません!!」

マト、カガリ、ユウ「ヨミ!?」

 

ハンスに銃口を突き付けられたヨミがキョウスケに向かってそう答えた。

ハンスは思わず同様を見せる。

 

ハンス(プテラス)「貴様、命が惜しくないのか!?」

ヨミ(プテラス内)「撃てるならいっその事撃ってください!私はそれで構いません!」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「彼女は自分の命を懸けようとしてる、ならば俺はそれに応えるまでだ…!」

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「キョウスケ、お前!?」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「あっさりした奴だなぁ。」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「ハンス、貴様が彼女を連れてここから楽に逃げてもつまらんだろう?」

ハンス(プテラス)「な、何のつもりだ!?」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「たしかにお前がこのまま逃げれば楽なはずだ。だがそこから俺はお前を追いかける…お前が地獄に落ちるまで、何処までもな…!!」

ハンス(プテラス)「出来る物か!私には人質がいるんだ!!」

ヨミ(プテラス内)「…。」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「そうだ、お前が彼女を人質にする限り俺達は攻撃しない、だが彼女は命を捨てる覚悟を決めた。そう俺達にお前を捕まえさせるために…そしてその彼女が命を散らした瞬間、俺は迷わず貴様を撃ち貫く…!」

ハンス(プテラス)「そ、その手には乗るか!」

ヨミ(プテラス内)「…!」

 

ヨミはハンスが手に持った銃口に汗が垂れているのに気が付いた。

キョウスケの言葉が彼に聞いているのが分かったのだ。

その時、キョウスケがなんと量産型ゲシュペンストMK-Ⅱのコクピットのハッチを開き、操縦席から出て来たのだ。

 

イルム(グルンガスト)「キョウスケの奴、思い切り分の悪い賭けに出やがったな…!」

マト「キョウスケさん!?」

高次「待て・・・キョウスケを信じるんだ!」

カガリ「え!?」

高次「奴も癖だ、分の悪い賭けさ…!」

 

 

キョウスケ「だが考えて見ろ、お前がその人質を取っている間は攻撃しない、つまり俺達を殺す事も容易い事だ。ハンス…お前の気に入らない俺がここにいるぞ…俺を殺すなら今がチャンスだ…どうした?怖いのか…!?怖気づいたのか…!?そのプテラスのバルカンで至近距離から撃ち抜けば全てスッキリするぞ…!」

 

キョウスケは両手を上げで無抵抗なのをハンスに見せつけた。

そしてその時誰も気が付かなかった、キョウスケの後ろに小さな影がいたことを。

 

ハンス(プテラス)「誰が…誰が貴様などに!!そうだ、貴様など怖くもないわ!至近距離から撃ち殺してやるぅぅぅぅぅ!!!!」

 

ハンスのプテラスが一気にキョウスケに向けて突撃した。

 

あしゅら男爵「バカやめろ!何を考えている!?」

ハンス(プテラス)「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

プテラスが一気にキョウスケの量産型ゲシュペンストMK-Ⅱに迫って来る。

徐々に、一気に、そしてプテラスのバルカンが火を噴く瞬間!!

 

キョウスケ「お前に全額賭けたぞ!行け!」

サンダーボールモン「はい!サンダーボール!」

 

ドォォォ!!バリィィィィィィ!!

 

マト「!?」

 

その瞬間何が起こったか!?プテラスに大きな電流が走った。

そう、サンダーボールモン!あのサンダーボールモンだ!キョウスケはプテラスが来る瞬間サンダーボールモンを思い切り投げ、サンダーボールモンはその勢いで必殺技であるサンダーボールの電撃を貯めた身体でプテラスのどてっぱらに体当たりをかまし、プテラスの動きを封じたのだ!!

 

ハンス(プテラス)「そ、そんな馬鹿な!?」

 

キィィィィドォォォォ!!!

 

プテラスは一気に不時着しそのまま倒れてしまう。

すぐさまハンスはヨミを無視して自分だけコクピットから降りて走りだした。

だがそこから高次が遠くから正確にもう一本のスパナをブーメランの様に分投げて命中させ、ハンスはそのまま倒れ込んだ。

 

高次「観念しろ!!」

ハンス「ぐっ…!」

 

マト「ヨミ!!!」

カガリ「ヨミー!!」

 

マト達が不時着したプテラスのコクピットに向かい、ヨミを引っ張りだした。

ラーダ「…怪我はないみたいね。」

ヨミ「わ、私なら大丈夫…それより…」

マト「大丈夫、あいつなら捕まえたよ!」

カガリ「ヨミ!ヨミィ!!」

ユウ「よかった…」

 

マト達はヨミの無事を確認すると思わず涙を流して安心した。

カガリは特にヨミに抱きついて大泣きだ。

 

 

あしゅら男爵「え、ええいこうなれば機械獣!奴等を一気に!!」

ワッ太(トライダーG7)「トライダールアー!!」

 

ガシィィィィ!!ブゥン、ドガァァァ!!ドゴォォォ!!ギュィィィィィドガァァァァ!

 

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「仮は返させてもらうぞ!」

イルム(グルンガスト)「計都羅候剣!!」

忍(イーグルファイターN)「中々骨のある事するじゃねぇか!俺もやってやるぜぇぇぇぇ!!」

あしゅら男爵「ぬおっく、来るなぁ!」

 

反撃の待ちわびた者達。

トライダーG7が竿型の武器・トライダールアーを投げ、錨状のものがロープの先を機械獣ストロンガーT4の首に引っかけてそのまま一気に釣りで獲物を引っ張る様に引き上げて投げ、ゴーストファイヤーV5に激突させた。

さらにそこからカイのゲシュペンストMK-Ⅱのジェットマグナムが2体を粉砕。

そしてイーグルファイターが青いオーラに包まれたアグレシッブ・ビーストモードになる。そのままバルガスに突撃を仕掛けて胴体がバラバラにまる前に粉々した。

さらにグルンガストの計都羅候剣が一気にガラダK7を切り倒していった。

 

あしゅら男爵「ま、マジンガーZがいない今が好機と見たが、これではDr.ヘルに合わせる顔がないではないか…!!」

 

その勢いに圧倒されたあしゅら男爵は自身が乗ったバルガスの頭部と共に撤退し、戦いは一先ず幕を閉じた。

 

そしてキョウスケ達が帰還した格納庫では。

 

ハンス「ぐっ私は…こんな所で…」

イルム「もう観念するんだな、できれば俺も一発お前を殴りたい所だ。」

 

ハンスが拘束され、駆けつけた紫色の長髪の男である連邦軍情報部のギリアム・イェーガーと共に来た拘束班に小型輸送機で連行される所であった。

 

ギリアム「遅くなってすまなかった。」

イルム「こっちはもう全部終わらせちましたぜ。」

ギリアム「手伝わせてすまなかったな。」

デュオ「連邦軍も猫の手を…いや俺の場合なら死神の手だな。」

 

サンダーボールモン「…」

キョウスケ「サンダーボールモン、ハンスを捕え、彼女を救い出す事が出来たのはお前のお蔭だ。俺は感謝している。」

サンダーボールモン「曹長…」

マト「サンダーボールモンとキョウスケさん大活躍だったじゃん!今日のヒーローだよ!」

ヨミ「本当にありがとう!」

サンダーボールモン「そんな…僕はただ…;マトが勇気をお蔭だよ。」

 

マトが賞賛しヨミが心を籠めてお礼を述べサンダーボールモンは思わず頬を染めた。

 

カイ「しかしお前なんでキョウスケと一緒だったんだ?」

サンダーボールモン「さっき機械獣の襲撃が来たとき…マトに言われたばっかりだったのに結局隠れてしまって…思わずキョウスケ曹長のゲシュペンストに…」

キョウスケ「その後で俺が彼の存在に気づき、あの作戦を結構したと言う事だ。彼女を救い出すにはお前の力が必要だった。」

高次「たしかにその小さな身体なら誰にも気づかれないからな、ワシもヒヤヒヤして力が抜けてしまいそうだったわい…」

ユウ「じゃあサンダーボールモンがいなかったら…キョウスケさん…」

ワッ太「まさに命崖の分の悪い賭けだったねー!」

 

キョウスケ「俺は最後まで命令に従ったまでです。月美中尉から命令された彼女達の頼むと…!」

高次「お前…!」

ヨミ「…キョウスケさん…」

カガリ「ヨミ?」

ヨミ「う、ううん。なんでもない!」

 

ヨミはその時のキョウスケの顔を見てふと一瞬だけ気が遠くなっていた。

マトはサンダーボールモンと笑いあっている所を拘束されたハンスは遠くからふと見てため息をついた。

 

ハンス「…」

マト「…」

 

マトはふとハンスを方に振り向きこちらに近づいた。

 

木下「あ、そんな奴に近づいたら危険ですよ!」

郁恵「マトさん!?」

 

ハンス「今度はなんだ…」

マト「ねえアンタはどうして裏切ろうなんて思った訳?」

ハンス「さっき言った通りだ、連邦軍では侵略者に勝てないとな。」

マト「そんなのやって見なきゃ分からないじゃない!アンタだって昔はそうだったんじゃないの?」

ハンス「…変わってしまうのだ、思っていた物と現実ではな…今思えば私は一番愚かだろう、目の前の現実から逃げたのだからな…。」

マト「…」

サンダーボールモン「…。」

ハンス「サンダーボールモン、私が言うのもおかしいが今のお前ならばどんな嫌な現実でも立ち向かえる強い心があるだろう、忘れるなよ…」

サンダーボールモン「…はい…!」

 

サンダーボールモンはその問いに敬礼で受け答えた。

ハンスは小型輸送機に収用されるとそのドアが静かに閉じて行った。

 

カガリ「あの人どうなっちゃうの?」

高次「聞かない方がいい、軍内部での犯罪の罪はとても重い物だ・・。」

ギリアム「ハンス中佐を本部へ出向させ次第、軍法会議にてしかるべき罰を与える。この基地の指揮官後任は以前異動となった足立長官を呼び戻す予定です。」

ワッ太「足立長官帰って来るの!?やっほい!!」

柿子路「それから今回の依頼の報酬の件ですが…」

ギリアム「ご心配なく、私が上層部に申請しますから。…?」

マト「?」

 

ギリアムがふとマトと目があった。

マトはふと不思議にそうに見つめ返し、ギリアムは何かを察知した反応を示した。

 

ギリアム「…!」

マト「あのー…」

ギリアム「いや、なんでもないさ。ちょっと知ってる顔に似ていた者で。」

マト「知ってる人?」

ギリアム「知り合いって言う程じゃないがね。(彼女は…こちらにも存在していると言うのか…?あの少女が…)」

カイ「お前も立派になったもんだな!」

ギリアム「いやぁカイ少佐には負けますよ、それではこの辺で失礼します。」

 

カイとギリアムも前々から面識があり、軽く声を掛け合いギリアムは自分の機体であるゲシュペンストMK-ⅡタイプRに搭乗し小型輸送機と共に出発した。

 

 

忍「それじゃ俺達も行くぜ?」

ラーダ「物資の輸送は完了したわ、何時でも行けるわ。」

せわし博士「さやか君も甲児君も元気にとしるかなぁ。」

カガリ「あっ!」

雅人「ん、どうしたいだい?」

 

補給部隊の方も出発を開始する、そこにカガリがもう一度話かけて来た。

 

カガリ「あっちに徹平って奴いるから…カガリは大丈夫だって言って…」

ラーダ「わかったわ、伝えて着てあげるから。」

 

ラーダは快くカガリの伝言を聞き取った。

 

ユウ「やっぱり心配?」

カガリ「違うもん…」

イルム「へえ、そういう事か。」

カガリ「違うもん!!」

イルム「怒るなよ、可愛くなくなるぞ?」

カガリ「むー…(…徹平どうしてるだうろう…)」

高次「イルムはどうするつもりだ?」

イルム「俺は司令から直々のおつかいを頼まれてな、そっちを周っていく所だ。」

ワッ太「メッセンジャーって事?」

イルム「まあな。」

高次「気を着けてな!」

厚井「そうだ、アンタのロボット。あのルキアって子が乗っていたのとなんとなく似ているな。」

イルム「兄弟機さ、それ以上の事は軍事機密で言えないが。んじゃなお嬢ちゃん達!」

 

デュオ「(さてと、特別隊か…あいつらアジアにも行くって言ってたな)」

 

そしてイルムもグルンガストに搭乗、格納庫から飛行形態のウイングガストに変形して飛び立ち、

同時に特別隊へと渡す物資と獣戦機隊の機体を積んだタウゼントフェスラーも出発した。

マト達はそれらの出発の静かに見守っていた。

 

マト「あれ?」

ワッ太「どうしたの?」

ヨミ「あのガンダムに乗って来た人もいなくなってる…」

 

いつの間にかデュオも愛機のデスサイズヘルカスタムと共に姿を消していた。

 

 

 

そして場所は変わり。

シュテルンビルトへ到着した特別隊は、ウルトラザウルスの食堂で一先ず待機していた。

 

ウルトラザウルス・食堂。

徹平「へっくしょん!」

ギャリー「ん、風邪でもひいた?」

徹平「いやなんでもないっす。」

オルタンス「そういえばルキア様先ほどから姿が見えないのですが…」

れいか「あのイングラムと言う方と先ほどから格納庫でお話していたと様ですよ。」

ユーキ「グルンガスト弐式の開発者で…そのSRX計画って言うの責任者でしたよね?」

マルスモン「そうだ、イングラム・プリスケン。彼は連邦軍内の研究機関で人間にある特殊な能力の研究をしていると聞く。」

みゆき「特殊な能力?」

マルスモン「以前にもグルンガスト弐式には特別なシステムが搭載されるのは知ってるだろう、そして今日の戦いでそれが発動し皆の危機を救った…すまん、少し席をはずす。」

 

マルスモンは自分が持っていた端末の鳴っているのに気づき、食堂を出て行った。

 

甲児「じゃあそれが弐式の出したあのバリアって事か?」

ギャリー「人間の特殊な能力…ちょっと不思議な話ね。」

ムンベイ「何言ってんのさ、NEXTを見た時点で不思議とかないでしょ。」

正太郎「…ルキアさんの能力…それが弐式のパワーを最大限に引き出す物だとしたら、やっぱり偶然とは考えにくい気がするんです。」

ヴィオレット「正太郎様?」

正太郎「あの時…あれは本当に偶然だったかと今も疑問なんです。」

 

正太郎はあの時のルキアがグルンガスト弐式に乗り込んだ事を思い出した。

そしてそれを聞いたオルタンスとヴィオレットの2人が少々考えた。

 

オルタンス「私達は気が付けば随分とこちらに介入してしまいましたね…」

ヴィオレット「徹平様…そしてその周囲を囲む沢山の方々と交流を結んで…けど私はこれでいいと思ってます。」

オルタンス「私もですわ、もしこの世界が…いえまたそうなる前に少しでも皆様のお力になれれば…!」

甲児「2人共どうしたんだ?」

オルタンス、ヴィオレット「い、いえ!!」

甲児、徹平「…?」

隼人「…。」

 

2人は甲児に声を掛けられると急に話を止めてしまった。

別のテーブルからその様子を見ていた隼人は先ほどからずっと二人の様子を見ていた。

 

オルタンス「(そういえばエレフ様とオリオン様は何処にいるのでしょうか…)」

 

オルタンスはふと2人の事を思い出した。

そして場所はもう一度切り替わる。

 

 

 

 

 

 

アジア方面のある荒野での出来事だった。

 

弓矢をとする機械獣ゴーキューンU5と大剣をふる機械獣キングダンX10がある2人の影に迫っていた。ゴーキューンは弓矢を放ち、いきなり撃って来た。

 

機械獣キングダンX10「グォォォォォ!!」

機械獣ゴーキューンU5「グォォ!!」

 

ドォォォォォォ!!

 

エレフ「くそっなんであいつらに追われているんだよ!」

オリオン「知るか、とにかく走るぞ!」

エレフ「くっそ、やっぱこのスーツはやめだ!!」

 

エレフは立ち止まり、来ていたスーツを脱ぎ捨てて普段の昔のギリシャ人が来ていた様な服装へと戻る。

オリオンも仕方なく脱ぎ捨てて、彼もその白い服装に変えた。

同時にエレフは2本の黒い剣を持ち

真っ向から機械獣キングダンX10と挑んだ。

同時にオリオンも弓矢を構え、ゴーキューンU5に狙いを定める。

機械獣等も弓矢と剣をもう一度構えて迎うつが。

 

エレフ「なめんなぁぁぁぁ!!!」

機械獣キングダンX10「!?」

 

ガキィ!ズバシャァァァァ!!

 

エレフは2つの黒い剣でキングダンX10の剣を受け流し大ジャンプ、自分よりもはるか大型のキングダンの頭部を罰の字に切り裂いた。

だがそこからゴーキューンU5がエレフの真上と襲来、彼をその巨大な脚で踏みかかった。

 

ゴォォォォガシィッ!!!

 

エレフ「うおぉぉぉっ!?さ、させるかぁ…!!!」

機械獣ゴーキューンU5「!?」

 

なんとエレフは全長20m程、体重200tクラスもあるゴーキューンの足を受け止め必死に耐えていた。

 

エレフ「オリオォォォォォォン!!!早くなんとかしろぉぉぉ!!!」

オリオン「世話やかしやがって…弓がしなり!はじけた炎!夜空を凍らせろ!!」

機械獣ゴーキューンU5「ガァァァァ!?」

 

シュッ!ドスゥゥゥゥ!!!

 

オリオンの弓から放った矢の先端が炎に燃え、周囲は氷に包まれる。

そのままゴーキューンの腹を撃ち抜き、仕留めたのだ。

 

エレフ「よっしゃあ!!」

オリオン「お、おいなんだあいつは!?」

エレフ「え…あがっ!?」

 

エレフとオリオンが真上の崖の上を見ると、そこに立っていた屈強な男、

とくに男の首の上からは小さな小人の上半身がくっついてる様かの様な異質な姿をしていた。

エレフとオリオンとその男の異質な姿に驚愕する。

 

ピグマン子爵「フフフ…!」

 

エレフ「う・・・なんだこれ…!?」

オリオン「しまっ…催眠術…!?」

 

男は突然怪しげな呪術を放ち、そこにいたエレフとオリオンを眠らせてしまった。

 

 

 

そして同じ頃、ハンスを乗せた小型輸送機とギリアムのゲシュペンストMK-ⅡタイプRが日本を離れようとした頃だった。

 

 

ドォォォォ!!!!

 

ギリアム(ゲシュペンストMK-ⅡタイプR)「!?何があった!?」

連邦兵(小型輸送機)「突然エンジンが爆発しました!ダメです、持ちこたえられません!!」

 

ハンス「な、そうか…!あの方は私を消し…!」

 

ドォォォォォォォォォ!!

 

ハンス等の乗せた小型輸送機は突如木端微塵に大爆発し炎上して森林へと落ちていった。

 

ギリアム(ゲシュペンストMK-ⅡタイプR)「どういう事だ!?…隠蔽されたとでも言うのか…くっ!」

 

 

ギリアムは突如の爆発に驚きを隠せなかった。

同時に彼はハンスだけではなかった、連邦内にまだ影は忍び寄っていたと言う事を。

そして今日だけで各地であらゆる出来事が起きていた事が分かる。

しかしこの長い一日はまだ終わらないのだ。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第11話 完

 

第12話 ロボットマフィアを叩き出せ! に続く

 



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スーパーヒーローウォリアーズ第12話 ロボットマフィアを叩き出せ

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…。


シュテルンビルドに到着した特別隊は超能力NEXTを使い平和の為に戦うヒーロー達と協力し機械獣軍団とバットエンド王国を追い返すことに成功した。

それから数時間後、一度帰還した特別隊の面々はウルトラザウルスは港に待機を続けていた。

 

そして時刻は夕方。

ウルトラザウルス艦内、ルキアはSRX計画の責任者であるイングラムに呼び出される。

グルンガスト弐式を格納した格納庫のキャットウォークの前で話をしていた。

その隣にはイングラムの搭乗するパーソナルトルーパー・ビルトシュバインがある。

 

イングラム「改めて言おう。俺はイングラム・プリスケン。SRX計画の責任者でありグルンガスト弐式の開発した者だ。」

ルキア「僕はルキアと言います、…」

イングラム「分かっている、先ほどグルンガスト弐式の戦闘データを見せてもらった。T-LINKシステムを上手く使いこなしている証拠だ。」

ルキア「T-LINKシステム…弐式に搭載されたシステムの事ですか!?」

イングラム「察しがいいな、T-LINKシステムを動かすには君が持つ念動力が必要だ。」

ルキア「…念動力…?」

 

ルキアはイングラムが言った念動力と言う言葉に戸惑いを見せた。

そこへメガネを賭けた金髪の青年がイングラムの横からやって来る。

 

ロバート「ありがちな言い方をすれば超能力の一種さ。」

ルキア「!?」

ロバート「おっと自己紹介がまだだったな、ロバート=H=オオミヤ。グルンガスト弐式の設計を担当した者でね、ロブで構わんよ。」

ルキア「ロブさん、僕にそんな力があるんですか!?」

ロバート「ああもちろん。人の意思…つまり念で物体に物理的な干渉を行う力の事だ。」

ルキア「でも僕にはとてもそんな能力を持っているとは思えないのですが…」

イングラム「…。」

ルキア「…(…!?なんだ、今イングラムさんから何か貫かれる様な…そんな感覚が…)」

イングラム「フフフ…そうだ、その感性が念動力の素質を持っている証拠だ。」

ルキア「僕の考えを読んだんですか!?」

 

ルキアはこの時イングラムの目から何か貫かれる様な感覚を自身の心で感じ取った。

イングラムは不敵に笑いそんなルキアの反応をしっかりと読んでいたのだ。

 

イングラム「念動者は他人の念を感知する事ができる、どうした?俺はお前の敵ではないぞ?」

ルキア「…」

イングラム「グルンガスト弐式にはT-LINKシステムを経由して発動させるバリア・システム、念動フィールドが搭載されている。先ほどの戦闘で発動したのはお前が自分の念動力に目覚めた証拠だ。」

ルキア「そうだったんですか…」

ロバート「T-LINKシステムの正式名称は念動力感知増幅装置。操縦者の念動力を使って武器を遠隔操作したり感覚を拡大して敵の存在を感知するための装置さ、しかしまだまだ開発段階の装置でな…色々と調整が必要なのさ。」

ルキア「…。」

 

ルキアの脳裏には「念動力」「T-LINKシステム」と言う言葉が頭を過っていた。

もうひとつイングラムから感じる違和感に何かを察知しずっと黙り混んでいる。

 

イングラム「それがあったからこそお前は仲間やシュテルンビルトを救う事が出来た、もっと誇りを思ってもいいんだぞ?君は我々が長い間探し続けていた…グルンガスト弐式の適格者だからな。(念動力、目の前の恐怖に立ち向かえる勇気を持った者こそな…)君さえ良ければ、引き続きグルンガスト弐式を使ってもらって欲しい。」

 

ルキア「ひとつ聞いていいですか?」

イングラム「ああ。」

ルキア「僕はまさか実験台って事になるんですか?」

ロバート「…」

イングラム「…そう思ってくれて構わん。」

ルキア「!」

イングラム「無論、申し出をここで断っても構わん。だがゼンガー司令が以前にも言った通りその時はしかるべき処置を取ることになるがな…」

ルキア「…」

イングラム「君もここで降りる為に特別隊に参加した訳じゃないんだろう?俺には他に目的がある様にも見えるが。」

ルキア「…!?」

イングラム「…いや、喋りすぎたな。忘れてくれ。」

ロバート「少佐、流石に彼女も困っているよ…」

ルキア「最後に一つだけいいですか?僕がグルンガスト弐式に乗る事は決められていた事なんですか?」

イングラム「…偶然さ。あとは俺から話す事はもうないが?」

ルキア「…分かりました、イングラム少佐、ロブさん、ありがとうございました!」

 

 

話が全て終わるとルキアはこの場から去った。

 

イングラム「勘の鋭い少女だった…ゼンガー司令が勝手に見込んだだけの事はある。」

ロバート「あの人も強引だったからな、そのおかげでこれ以上探す手間は省けたが…俺も質問していいか?」

イングラム「?」

ロバート「本当に偶然だったのか?彼女のいた街にグルンガスト弐式の乗せた輸送機が落下したのは。…まさか少佐がわざと落とした訳じゃないよな?襲撃した機械獣の攻撃と見せかけて。」

イングラム「だったらどうする?」

ロバート「T-LINKシステムは絶体絶命の状況下で発動する可能性が高いという報告書を見たことがある。」

イングラム「…俺がそんな無謀な賭けをし、その弐式まで破壊してしまっては元も子もないだろう?」

ロバート「リュウセイの時も似た状況だったな、あの時はバーニングPT全国大会で準優勝したリュウセイの前に闇軍団デジモンが襲って来た。そこに偶然を装ったかの如く、リュウセイをT-LINKシステム搭載のゲシュペンストMK-ⅡタイプTTに乗り込こませ闇軍団デジモンを撃破させた、俺にはアンタが何を考えているのか疑問だよ…」

イングラム「SRX計画の機体を完成させる、それだけだ。」

ロバート「とりあえずはその言葉、信用させてもらうよ少佐。」

 

ロバートはイングラムの本心に大きな疑問を感じた。

イングラムはその精神を貫くかの表情を変えずに答え続ける。

 

ロバート「それと…中国山東省の件はどうなったんだ?ICPOや波嵐財閥の報告では、あそこから古代中国文明の兵器が発掘されたそうだが。」

イングラム「発掘兵器は2体、だがICPOが現場に招いた際にその場に居合わせた資産家に所有権が言ったそうだがな。」

ロバート「よりによって民間のか?」

イングラム「信じられん話だが…発掘の際に落石が起こり、その資産家の娘が巻き添えを喰らう所だった、しかしその時発掘兵器のうち1体が突然動きだしその少女を守ったという報告が波嵐財閥からある。」

ロバート「なんだって!?」

イングラム「波嵐財閥の主である波嵐万丈は発掘兵器2体を快く資産家に渡す事を受け入れた。調べた所によると少女はこの特別隊に参加しているギャリー曹長と友人だそうだ。」

ロバート「…どういう事だ…!?」

イングラム「俺は2体の兵器には何か特別な力を持つと推測している、そのうちの1体が少女を守る為に動いたとしたらどうなると思う?」

ロバート「まさかその子にも…?だが誘拐みたいな事は勘弁してくれよ…」

イングラム「…。」

 

イングラムはただ黙ったままだ、不安になるロバートと共にキャットウォークを後にした。

その様子を奥の通路から立ち聞きしていたリンとレンが聞いていた。

 

リン「…」

レン「なんかヤバい事聞いたんじゃないか…俺ら?」

リン「たしかにヤバいかも…」

レン「まさかイングラム少佐がヤバいくらいにカッコいいとか言わないでくれよ?」

リン「えへへバレた?けど妙な感じもするのよね…」

レン「?」

リン「あの人…どうも違和感があるの、まるで他のみんなとは違う様な…」

レン「うーん…けど俺等にミクやルカ姉達とも違うだろ?」

リン「まぁね。」

 

 

そしてウルトラザウルス艦内の食堂では。

 

マルスモン「失礼したな、ゼンガー司令から先ほど我々に補給物資が送られたと連絡があった。」

甲児「補給物資だって?」

弓さやか「もしかして光子力研究所からの新装備も完成したのかしら?」

ミク「一体どんなの?」

ボス「きっと凄い装備に違いないだわさ。それさえあればボロットもさらにパワーアップして…!」

ミク「ボロットにはいらないと思う…ねえホルス君?」

ホルス「…ノーコメントで…」

ボス「なんですとぉこのっ!?」

 

通路で通話を終えたマルスモンから補給物資の詳細が明かされた。

 

マルスモン「各必要物資と、光子力研究所の弓教授からマジンガーZの新装備も預かっている、早乙女博士からもゲッターロボの予備エネルギー、そしてギャリーに新たな機体が支給されるとの事だ。」

ギャリー「アタシに?」

竜馬「ゲッターの予備エネルギーは助かるな。」

武蔵「早乙女博士気が利くぜ、けどギャリーさんの新機体ってなんだ?」

マルスモン「パーソナルトルーパーだとの事だが司令はそれ以上口にしなかった。」

あかね「パーソナル…なんや?」

やよい「パーソナルトルーパーだよ!あかねちゃん!!」

徹平「パーソナルトルーパーって言ったらビルトラプターに…ゲシュペンストですよね?」

やよい「あ、徹平君もバーニングPTやってる!?」

ギャリー「(パーソナルトルーパー…ビルドラプターみたいな曰くついてなきゃいいけど…;)」

 

そこから徹平とやよいで最近流行のゲームであるバーニングPTの話で盛り上がる。

その後ろでギャリーは「パーソナルトルーパー」の言葉を聞いて少し汗が垂れた。

 

ユーキ「バーニングPTに登場するゲシュペンストってたしか実際連邦軍で生産されているって話聞いた事があるんですが…。」

れいか「ゲームの中のロボットがですか?」

甲児「そういやシローもそれやってたけ、けど俺はそっちよりも同じく流行の神話をモチーフのゲーム、レジェンズが気になるな。」

正太郎「僕も知ってます、主役級の白い翼を持ったウインドラゴンが凄くクールでカッコいいって!」

フィーネ「神話のモンスター…」

ムンベイ「地球のオカルトチックな話って惑星Ziよりも凄く多くてビックリするわ。」

バン「本当にいたりするんじゃねえの!?」

ムンベイ「まさか!…と言いたいけど…」

 

ポップ「白い翼でござるか…一度見て見たい物でござる。」

キャンディ「キャンディもやってみたいでクルー♪」

やよい「じゃああとでやらせてあげるね!」

みゆき「私もレジェンズには興味あるーっ!」

 

ムンベイ「…なんでもアリなような気がしてきた。」

 

ムンベイはみゆき達と戯れる妖精のキャンディとポップを見てもう何も驚かない自身を得てしまった様だ。

 

ジーク「キュイ~」

なお「ジークも一緒に遊びたいの?じゃあ後で甲板でサッカーしようか。」

ジーク「キュイキュイ♪」

ライザ「こいつサッカーできんのか?」

 

ブォン!

 

ライザ「どわっ!?」

 

ライザの言葉に少しカチンと来たジークは尻尾を軽く振り回した。

 

なお「できるって言ってるよライザ~?」

ジーク「キュイキュイ!」

ライザ「くぅ~…」

虎鉄「はい、どーもお邪魔しまーす!」

みゆき「わっ!?」

 

そこへ細い筋肉質な中高年日系人の男とメガネを賭けた赤いジャケットの青年が入って来た。

 

やよい「あ、貴方は…!?」

バーナビー「バーナビー・ブルックスJr.です。先ほどのお礼に参りました。」

甲児「バーナビーって…もしかしてさっきの赤いスーツを着て戦ったのがアンタか!?」

徹平「そして隣にいるのがひょっとして…」

虎鉄「まあ自分で名乗るのはアレなんだが…そう、俺がワイルドタイガー、鏑木・T・虎鉄だ!」

やよい「あ、貴方がワイルドタイガーさんの!?!?!?!さ、さ、さ、サインお願いしまーす!!」

あかね「こらこら落ち着かんかい!!」

虎鉄「こんな熱心なファンがいるなんて俺も10年ヒーロー頑張った甲斐があったぜぇ~!」

シュテルンビルトのヒーロー、

バーナビー、そしてワイルドタイガーのスーツの装着者である鏑木・T・虎鉄がこちらに訪問してきた。

やよいは虎鉄の登場に物凄い興奮し、あかねやミクに取り押さえられる程であった。

そしてゲッターチームの3人が虎鉄のバーナビーに駆け寄った。

 

竜馬「お久しぶりです、虎鉄さん!」

虎鉄「久しぶりってお前等この間一緒に戦ったばっかだろ?」

武蔵「へへまたこっち来ちまったぜ。」

オルタンス「皆様はたしか以前一緒に戦った事が…」

隼人「ああ、あの時はアメリカのテキサス州が恐竜帝国に奪われた事件があってな、奪還作戦の為に俺達ゲッターチーム、そしてそこにいるバーナビーさん達と共に協力してテキサス州の奴らの手から取り戻した。」

虎鉄「おいおい、テキサスマックのジャック兄妹の事忘れてないか?」

ヴィオレット「?」

隼人「テキサスマックと言うロボットに乗る兄妹でな、特に兄のジャックは一度会えば絶対に忘れる事はないだろう。」

ヴィオレット、オルタンス「は、はぁ…;」

 

ルキア「ただいま戻りました。」

みゆき「ルキアちゃんお帰りなさい!」

虎鉄「待ってたぜ、今日のヒーロー!」

ルキア「えっ!?」

バーナビー「虎鉄さん、女性に対していきなり過ぎではありませんか?」

虎鉄「なんだよ~、この子が実際いなかったらあぶなかったんたぜ?」

ルキア「えっと…その…」

虎鉄「わりぃわりぃ、俺だよ。ワイルドタイガーさ。」

ルキア「じゃあさっきの…!」

 

ルキアは虎鉄とバーナビーの事を聞き、再度挨拶を交わした。

 

バーナビー「それでは、皆さんを迎え入れる準備が出来たのでご案内します。」

大塚長官「おお、それでは皆早速出発だ。」

徹平「?」

ユーキ「シュテルンビルトのジャスティスタワーだよ、さっきのヒーローの人達と会うと思うんだ。」

 

 

 

徹平達はシュテルンビルトのジャスティスタワーへと案内される。

そんな中、ルキアはふと先ほどのイングラムとのやりとりを思い出していた。

 

ルキア「(イングラム少佐から何かまるで僕の事を知っていた様な感じがした…念動者だから?けどそれとは違う気がする…)」

 

 

 

その夜、場所は変わりシュテルンビルトに立つジャスティスタワー、内部はヒーロー達を管理する司法局ある。

そして上の階である会場に特別隊の面々は案内された。

 

そこには普段は女子高生であるカリーナ・ライル(ブルーローズ)、

巨漢の大男のアントニオ・ロペス(ロックバイソン)、

真面目な好青年のキース・グッドマン(スカイハイ)、

ボーイッシュな性格の少女、ホァン・パオリン(ドラゴンキッド)、

日本マニアで忍者に憧れる青年、イワン・カレリン(折り紙サイクロン)、

オネェ口調の自称女子の黒人男性、ネイサン・シーモア(ファイヤーエンブレム)、

達もおり、

HEROTVのプロデューサーであるアニエス、シュテルンビルト市長、中央にはシュテルンビルトメディア王と呼ばれる。アルバート・マーベリックが待っていた。

 

アントニオ「お、来たな!さっきは助かったぜ!」

ミク「おじさんは?」

アントニオ「俺はロックバイソンのアントニオ・ロペスだ!」

ライザ「いかにも固たそうだな筋肉だな~」

アントニオ「どうだ触って見るか?」

 

ネイサン「あらぁ、特別隊の子達結構ハンサムと可愛い子ぞろいじゃないのぉ~」

正太郎「…!?」

レン「ぎぇ…!」

徹平「…なんだこの寒気…」

ユーキ「徹平君、これはきっと気のせいだよ…;」

 

少年達一同がネイサンの何か怪しい視線と寒気を感じてしまった。

 

キース「初めまして!そして初めまして!スカイハイのキース・グッドマンさ!」

なお「では貴方があの風使いの!?」

キース「君はもしかして同じく風を使って戦った…?」

なお「はい!」

キース「同じ風使いに会えてとても光栄だよ!」

ギャリー「(別の意味で暑苦しい感じするわね…;)」

 

ホァン「そして僕がドラゴンキッドのホァン・パオリン!」

カリーナ「私がブルーローズのカリーナ・ライル!」

弓さやか「さっきの活躍見たわ、凄いのね!」

ホァン「へへ…♪」

ボス「やべぇ俺ブルーローズちゃんのファンになっちゃいそうだぜ…!」

ヌケ、ムチャ「ボス、なんかキモイです。」

 

イワン「折り紙サイクロンのイワン・カレリンです…。」

甲児「さっきの忍者みたいなのが?ござる口調じゃないのか?」

イワン「あ、あれはキャラ作りの奴だよ…」

バン「キャラ作り?」

ホルス「…(なんとなく自分と雰囲気が似てる…?)」

やよい「はわわわわ…生でこんなにヒーローさん達に会えるなんて…!!」

 

バタッ!

 

みゆき「や、やよいちゃん!?」

カリーナ「ちょっと大丈夫!?」

れいか「完全に気を失っているようです…。」

オルタンス「オーバーヒートしたのですね;」

 

やよいが目の前のあこがれのヒーロー達の姿に歓喜しどうやら発狂して気を失った様だ。

フィーネとミクが手前の席に座らせて介抱する。

 

市長「いやはや、一時はどうなるかと思いましたが皆様のご協力もありシュテルンビルトの街は無事に守られました、本当に感謝しきれません!」

マルスモン「恐縮です、我々は当然の事をしたまでですから。」

マーベリック「初めまして特別隊の皆さん。アポロンメディアCEOのアルバート・マーベリックです。」

 

ライザ「誰だ、あのイボのおっさん?」

竜馬「虎鉄さん達ヒーローが所属する各会社のまとめ役とも言えるマーベリックさんだ。」

隼人「なんでもシュテルンビルトの主要企業も彼が中心となっているらしい。」

ギャリー「所謂この街のドンって所かしら…」

武蔵「ホントあのイボ気になるよな。」

ユーキ「イボは関係ないと思います…」

 

大塚長官「連邦軍日本支部長官・大塚です。マーベリックさん、それでは早速本題に入ってよろしいでしょうか?」

マーベリック「お話はゼンガー司令からお伺いしております、バーナビー君達ヒーローの力が必要と言う事になりますね。ですが…」

マルスモン「はい?」

マーベリック「世界各地を侵略者が暴れまわるこの時代、彼等NEXT能力のヒーロー達にも我々を通じて各国から支援要請が来ております。我々としてはシュテルンビルトを守る事も前提に行動してる為、そちらに派遣する人数は絞る事になります。」

アニエス「それにHEROTV放送する側としても番組の顔と言うべきヒーローを連れて行かれると困るのよね。」

 

そこにアニエスが割り込み、ヒーロー達の特別隊参加に少し苦言を述べた。

 

マルスモン「構いません、それだけでも我々にとっては十分大きな力となります。」

大塚長官「それではこちらに来るのは?」

マーベリック「ヒーロー達の所属する企業側と厳正な審議の結果、ワイルドタイガー、バーナビー君、ファイヤーエンブレム、折り紙サイクロン、ドラゴンキッド、以上5名を特別隊へ派遣します。」

 

虎鉄「そう言う事だ、よろしく頼むぜ!」

ホァン「よろしくお願いします!」

ボス「おう、ホァンちゃんよろしく!!」

ホァン「わぁっ!?」

ボス「ビィァァァァァァ!?」

 

ボスがいきなりホァンの手を握るとホァンは驚いて自らのNEXTである「雷」で思わずボスをシビレさせてしまった。

 

ホァン「ご、ごめんなさい!!」

ボス「うんにゃ~…」

ルキア「ボスさん大丈夫!?」

ギャリー「全くいきなり女の子の手を握るから…;」

あかね「なんやろ…この人程ボケ合う人おらんわ;」

 

イワン「…。」

徹平「よろしくお願いします!」

イワン「…あ、うん。」

みゆき「あれ、元気ないですよ?スマイルスマイル!」

イワン「…す、スマイル?」

ホルス「…」

 

イワンは徹平達の挨拶に少し戸惑いを見せた、ホルスはそのイワンの姿を見て何処か自分と重ね合わせた雰囲気だ。

 

ブゥン…ザザ…ザザザ…

 

バーナビー「!?」

虎鉄「なんだ、いきなり映像が!?」

甲児「おい、正太郎!あいつって…!?」

 

突如ステージの前の大型スクリーンから映像が映る、

そしてそこには坊主頭の大柄な男が顔を出していた。

 

ブランチ『ハハハ、ごきげんようヒーロー及び特別隊の諸君!俺の名はロボットマフィアブランチ一味の首領・ブランチ様だ!』

正太郎「ブランチ!」

大塚長官「ぬぬっまたしてもお前か!今度は何を企んでる!?」

 

徹平「ブランチ一味!?」

正太郎「ブランチは世界各国に暗躍するロボットマフィアのリーダーです。沢山のロボットを奪い取って色んな悪事を働いてる奴等です!」

甲児「そのマフィアがなんの様だってんだ!?」

ミク「そうよ、お昼の番組みたいな名前して!!」

ブランチ『威勢のいい連中がそろっている様だな。だがこの俺が各地から集めたロボット軍団の敵ではないがな。』

 

正太郎「今度は何が目的だ!?」

ブランチ『間もなく、このシュテルンビルトの地下に秘密裏に建造した基地からロボット達を出撃させ、この街を破壊してくれる!』

アントニオ「ふざけた事言いやがって!!」

キース「その様な悪事は絶対に許されないぞ!」

ブランチ『ハッハッハ!それを阻止したければこの街の地下にある我々の基地を破壊して見るがいい!猶予は今から日が変わるまでだ!待っているぞ!』

 

ブツゥン!

 

バン「おい、まだ話は終わってないぞ!!」

バーナビー「ブランチ…!!」

虎鉄「バーナビー…こうしちゃいらんねぇ!いくぜみんな!」

カリーナ「ちょっと待ってよ、なんか変じゃない!?」

れいか「たしかに敵がこちらに犯行予告をするなんて…」

ポップ「何かの罠かもしれないでごさる!」

竜馬「たしかにそうだ、が…」

徹平「放っておけませんよ!俺達で今すぐ出撃しましょう!」

弓さやか「攻撃するって言っても基地が地下にある以外…そこまでのルートは?」

 

イングラム「その点なら既に調査済みだ。」

ルキア「イングラム少佐!」

ネイサン「あら、さっきのハンサム!!」

 

そこへイングラムがやって来た。

 

イングラム「この街の地下深くにそのポイントを特定した、だがそこまでのルートは入り組んでおり、たどり着くまでには時間がかかり効率が悪い。」

ムンベイ「そんなに!?」

イングラム「そこでだ、直接地下にある基地のポイントまで行く方法がひとつだけある。」

 

イングラムはそのまま隼人へと目を向けた。

 

隼人「ほう、それなら俺の得意分野だ。」

ホァン「まさか!?」

市長「ちょっと待ってもらえないかな!?それは流石に街にもリスクが…」

イングラム「しかし事態は一刻も争う。もうすぐ夜になる…時間はそれほどないと思うが?」

マルスモン「仮にブランチ一味を迎え撃つ作戦に出たとしても、今日の戦闘に続いてこれ以上のシュテルンビルトへの被害は抑えるのは困難になります。」

市長「けど…道路をそんなふうにされたらこっちの後処理が…;」

 

市長は少し弱気になって答えた。

 

イングラム「では貴方はそのまま市民を迫りくる危険にさらすと?市長である貴方がここで決断できずにどうするのですか?それとも…もしもの時に責任を負うのが怖いとでも?」

市長「…!?わ、わかった認めよう!!」

みゆき「イングラム少佐…何か怖い…」

ライザ「ああ、脅迫に近かったよな…」

レン「(強引だよなイングラム少佐…)」

 

イングラムは脅すかの様に市長に迫り問う。

市長はその迫力に思わず震え、答えを出した。

 

虎鉄「決まりだ!さっそく準備にとりかかるぞ!!」

なお「はい!」

 

徹平達や虎鉄達がそれぞれ出撃準備に入った。

そんな中オルタンスとヴィオレットはイングラムに声をかけた。

 

オルタンス「イングラム少佐…今のは少しやりすぎなのでは?」

イングラム「事態は一刻も猶予もない、私は最悪の事態を想定し述べたまでだ。」

ヴィオレット「しかしそんな脅迫する様な…」

イングラム「戦いは時に非情でなくてはならん。そうでなくては事が起きてしまっては遅いんだ。」

オルタンス、ヴィオレット、ルキア「…」

 

 

こうしてブランチ一味によるシュテルンビルト襲撃予告によって事態は急変した。

ブランチ一味による地下からのシュテルンビルド襲撃をなんとしても阻止すべく、危険を承知で地下へと向かうのだ。

 

 

シュテルンビルト地下に建造されたブランチ一味の基地。

 

ドォォォォォォォ!!!

 

ブランチメンバー「ブランチ様!例の特別隊とヒーロー連中が攻め手きました!!」

ブランチ「やはり来おったな、全ては計算の内…ここを奴らの墓場にしてくれる!」

 

 

ドォォォォ!!ドカァァァ!!!

 

地下の基地深く、その天井から大きな穴が開き、真っ先に飛び出したのは。

 

隼人(ゲッター2)「ここまでは予定どおりだ!あとはここから先に突入するぞ!!」

 

地上戦と右腕のドリルによる地中を掘り進む事が出来るゲッター2が先陣をきり、地上からここまでドリルで穴を掘り進んで来たのだ。続いて、

Vコンを握る正太郎を両手に乗せた鉄人28号、マジンガーZ、アルティメットブイドラモン、ゴウキモン、キュアハッピー、キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ、ワイルドタイガー、バーナビー、ロックバイソン、ブルーローズ、スカイハイが突入した。

 

アルティメットブイドラモン「改めて見ると地中を掘り進むロボットって凄いかも…」

ブルーローズ「地盤崩壊とか起こさないといいけど…;」

キュアビューティ「それにしてもこの様な大きな基地を何時の間に建造したのでしょうか?」

キュアサニー「こんなどデカい基地ムチャクチャやで!」

ワイルドタイガー「関係ねぇ!悪党共はシュテルンビルトから追い出してやる!」

ロックバイソン「俺達の街の地下にこんなもん作りやがって…!」

甲児(マジンガーZ)「一気に叩き出してやろうぜ!!」

バーナビー「…!!」

 

正太郎「バーナビーさん、どうしました?」

バーナビー「ブランチ、なんとしても捕まえてみせる…!!」

 

ヒーロースーツ越しで分からないが、バーナビーの表情はブランチに対し大きな怒りをこみ上げていた。

 

スカイハイ「バーナビー君、ここは落ち着くんだ。」

ワイルドタイガー「そうだぞ、急がば回れだ。仇が目の前にいるからっていきなり突っ込むもんじゃねえ。」

バーナビー「分かってます…ですが僕は必ずあいつを捕まえます!」

キュアハッピー「バーナビーさん…!?」

ワイルドタイガー「ああ…聞いた話なんだが、バーナビーの両親はブランチに殺されたらしいんだ…!」

正太郎「なんだって!?」

キュアマーチ「家族を…!?」

 

ブランチ『ハハハ!来たようだな、諸君!』

 

その時彼らの前に天井のアナウンスからブランチを声が響く。

 

正太郎「ブランチ!」

キュアピース「出た、悪の親玉!」

ブランチ『この俺ブランチを捕まえたければ、この基地の奥まで来るがいい!だが各地から集めた精鋭を前にすれば貴様らなど木端微塵だがな!』

アルティメットブイドラモン「ブランチ学園だなんて随分いやらしい名前じゃないか!」

甲児(マジンガーZ)「それを言うならハレンチだろ!」

ロックバイソン「何、王様のハレンチだぁ?」

武蔵(ゲッター2・サブ)「覚悟しやがれハレンチ一味!!」

スカイハイ「その通りだハレンチ!そしてハレンチ!」

キュアハッピー「みんなでハレンチを追い返そう!」

 

ブランチ『ブランチだ貴様等ぁ!ぬぬ…この俺を怒らせた事を後悔させてやる!』

 

バーナビー「…喋る時間はありません、行きましょう!」

ゴウキモン「はい…!」

竜馬(ゲッター2・サブ)「この基地内では飛行戦は発揮できない、隼人、頼むぞ!」

隼人(ゲッター2)「フッ俺を誰だと思ってる…?」

 

基地内へと突入した1班はそのまま進軍を開始した。

そしてゲッター2が穴をあけた地上の道路の前では。

 

弓さやか(アフロダイA)「甲児君達大丈夫かしら…」

ドラゴンキッド「市民の避難が完了したよ!」

バン(レオストライカー)「こっちは万が一の為に迎え撃つ、各自警戒してくれ!」

ミク(プテラスボマー)「了解!」

ギャリー(プテラスボマー)「任せなさい!空中から街中索敵するから!」

 

ミクとギャリーのプテラスボマーが空中からシュテルンビルト中を索敵する。

地上に残った班は市民の避難誘導を担当し、ブランチ一味の出現に備えて待機していた。

 

ボス(ボスボロット)「この穴から今にも出て来そうだわさ…」

折り紙サイクロン「地表から一斉に襲って来るではござらんな?」

ファイヤーエンブレム「やだぁ縁起でもない事!」

テツザンモン「どっから出てきても撃ちぬく自身はあるぜ…!」

グリカウモン「徹平君、みんな、頼んだよ…!」

 

レン(ゴドス)「日が変わるまであと1時間半か。」

リン(ゴドス)「それが過ぎたらある意味アウトかも…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「みゆきちゃん達は大丈夫かな…」

テツザンモン「まあもう夜中だもんな。あいつ等なら自分達の家から通じて来てんだろ?「部屋に入ってる」で誤魔化せるんじゃないか?」

ルキア(グルンガスト弐式)「それもそうだけど…ライザ君は心配じゃないのかい?」

テツザンモン「みゆきやなお達なら心配ねぇさ、俺前からあいつらが影で戦ってるの知ってたけど結構しぶといからな、俺みたいにっ!」

 

テツザンモンはニヤッとしながら答えたが内心は彼女達の事を信じ切っている。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「ライザ君はみんなの事信頼してるんだな…、僕も地下に行ければ…!」

イングラム『忘れたか、グルンガスト弐式の大きさでは地下での戦闘は無理だと。』

ルキア(グルンガスト弐式)「はい…!」

 

港のウルトラザウルスの頭部のブリッジからもレーダーでシュテルンビルト中の索敵を進め警戒を高めている。

 

キャンディ「みゆき達もみんな頑張れクル!」

ポップ「時間との勝負、長期戦は不利でござるな…!」

フィーネ「今のところ地上に異常ないわ。」

ムンベイ「HEROTVの小型カメラが地下に潜入したみんなを映してるみたい、視聴者はのん気でいいだろうねぇ。」

マルスモン「しかしこれから潜入した彼らの確認もできるな。」

大塚長官「ブランチはICPOにとっても一番因縁の深い敵だ、今なんとしても彼らの陰謀を阻止せねば!」

 

ウルトラザウルスの面々が皆の無事を祈る、ただオルタンスとヴィオレットは少し不安な表情であった。

 

ヴィオレット「私達にも何か出来る事があればいいのですが…」

オルタンス「今の私達には徹平様や皆様の無事の祈るぐらいしかできませんわ…」

ロバート「心配ないさ、彼等だってこれまで沢山の戦いを経験してきたんだろ?それは君達だってよく知ってるはずさ。」

ヴィオレット「はい…。」

オルタンス「…。」

 

オルタンスとヴィオレットは何か浮かない表情であった。

 

マリオ『さあ大事件です!日が変わる瞬間シュテルンビルト破壊すると言うロボットマフィア・ブランチ一味の犯行声明が発表されました。今ヒーロー達は地下の基地に突入するチームとそれを迎え撃つチームが二つの班に分かれて行動しています!果たして彼等はブランチ一味の野望を阻止する事が出来るのでしょうか!?なお今回は地下に潜入したチームの行方は小型飛行カメラの遠隔操作でお送りします!』

 

上空の中継ヘリは、

今日もマリオの実況でヒーロー達の緊迫感の様子を実況生中継だ。

 

 

マーベリック「頑張ってくれバーナビー君、なんとしても君の両親の仇であるブランチを捕まえるんだ。」

市長「どうか街にこれ以上被害が出ません様に…」

 

マーベリックもジャスティスタワーから彼らの無事を祈っていた、何か意味深く言った素振りも見せたが…。

 

 

地下基地の奥を進み続ける、するとそこに。

 

レッドホーン「グォォォォォ!!」

アイアンコング「ウゴォォォォ!!」

ヘルキャット「グゥ…」

モルガ「…」

 

スティラコサウルス型ゾイドでる大型重装甲ゾイド、レッドホーン。

格闘戦に長けたゴリラ型大型ゾイド、アイアンコング。

ステルス機能を持つ小型のヒョウ型ゾイド、ヘルキャット。

小型だが装甲の厚い芋虫の様なゾイド、モルガが進軍してきた。

 

正太郎「あれはゾイド!?」

アルティメットブイドラモン「しかも大型ゾイド…実際に見るのは初めてだ…!」

スカイハイ「大型ゾイドは地球での運用は制限されてるはずでは!?」

キュアマーチ「考えても仕方ない、行こう!!」

キュアサニー「こいやぁ!ボッコボコにしたる!」

 

レッドホーン「グォォォォ!!」

甲児(マジンガーZ)「相手はゾイドか…へへっ機械の獣は手馴れてらぁ!!」

正太郎「行くぞ鉄人!」

鉄人28号「ガォォォォォン!!!」

 

ゴウキモン「…行くぞ!」

ワイルドタイガー「ワイルドに攻めるぜっ!!」

アイアンコング「グォォォォォォ!!!」

 

ゴウキモンが幻鬼刀、アルティメットブイドラモンがフレイムサーベルを構えて戦闘態勢に入る。

そしてワイルドタイガーがNEXTハンドレットパワーを発動し、そのパンチでアイアンコングの拳とぶつかり合った。

だがアイアンコングも負け時と押し出される瞬時に肩に装備された10連発自己誘導ロケット弾ランチャーを乱れ撃ちして続いてアイアンハンマーナックルの拳が襲い掛かる。

 

ドォドォドォドォドォ!!ドォォォォォォ!!

 

ゴウキモン「全員散開!」

ワイルドタイガー「あっぶな!」

キュアビューティ「今のに当たったら一たまりもかったでしょう…」

キュアサニー「プリキュア・サニーファイヤー!!」

 

全員がランチャーの乱れ撃ちとナックルの一撃を避けた。すかさずキュアサニーがサニーファイヤーの球弾をレッドホーンにぶつけるがその頑丈な装甲にはなんとびくともしなかった。

 

キュアサニー「な、なんやあいつ効いてへん!?」

甲児(マジンガーZ)「ルストハリケーン!!」

ブルーローズ「続いてこれも受けなさい!!」

 

頭部のクラッシャーホーンを向けて突撃してくるレッドホーンに対しマジンガーZのルストハリケーンがレッドホーンの厚い装甲を酸の風で少しずつ弱らせていく。

そこからブルーローズのフリージング・リキッド・ガンでレッドホーンの手足に氷をかけ、彼女の氷を操るNEXTで手足を凍らせた。

 

鉄人28号「ガォォォォォ!!」

レッドホーン「グォォォ!!?」

 

手足を凍ったレッドホーンは内部の機能にも影響して動けなくなった。

さらにそこから鉄人28号のハンマーパンチが装甲を粉砕し機能だけを停止させた。

 

正太郎「このゾイド達は恐らく何処からか奪い取った可能性があります、機能停止で抑えないと!」

キュアピース「ゾイドだって生きてるんもんね…!」

キュアハッピー「それなのに悪用するなんて許せないよ!」

ロックバイソン「まだ来るぞ、うぉぉぉぉぉ!!」

モルガ「!?!?!」

 

 

ロックバイソンは肉体硬化のNEXT能力で突撃するモルガを受け止めた。

その後ろからもまだ数機のモルガが突撃をしてくる。

 

キュアマーチ「あ、あれって芋虫!?」

キュアビューティ「大丈夫です、あれは機械ですから!」

キュアマーチ「分かってるけど…!」

 

バギィィィ!!!

 

アルティメットブイドラモン「うわぁっ!?」

アイアンコング「ウガァァァ!!」

 

アルティメットブイドラモンがアイアンコングのアイアンハンマーナックルを受け壁に殴り飛ばされる。

 

スカイハイ「そうはさせん!!」

 

ビュウォォォォォォ!!ドォォォッ!!

 

 

スカイハイの風を操るNEXTで強烈な風をおこし、アイアンコングの動きを封じ、

壁にぶつかる直前のアルティメットブイドラモンを風で受け止めて大きなダメージを防いだ。

そこからワイルドタイガーとバーナビーのキックが叩き込まれ倒れ込み機能を停止させた。

 

バーナビー「大丈夫ですか?」

アルティメットブイドラモン「うっ…はい、まだ行けます!」

 

バシュンバシュンバシュン!!

 

ゴウキモン「ヌッ!」

キュアハッピー「わわっ!?」

 

突如姿形のない所からビーム攻撃が放たれた。

思わず全員なんとか反応し避けるが、何処から来るか分からない攻撃に戸惑った。

 

ヘルキャット「…」

 

正太郎「敵のステルス機能です!」

甲児(マジンガーZ)「くそっレーダーにも反応しねぇ!」

隼人(ゲッター2)「しかも動きが早いと来たもんだ…!」

 

キュアビューティ「ブルーローズさん、私達の氷の力ならあるいは…!」

ブルーローズ「いいわ、やって見ましょう!」

スカイハイ「よしマーチ君、力を合わせよう!そして合わせよう!」

キュアマーチ「はい!」

 

キュアビューティ「プリキュア・ビューティブリザード!!」

ブルーローズ「えぇい!!」

 

ガチチチチ…ガチチチチ…!!

 

ビューティブリザードの吹雪とフリージング・リキッド・ガンの攻撃がこの通路一面の凍らせた。

ステルス機能で姿を消したヘルキャット達も流石に手足が凍りですべり転げてしまう。

 

スカイハーイ「スカイハーイ!!!」

キュアマーチ「プリキュア・マーチシュート!!うらららららららら!」

 

さらにそこからスカイハイの起こした風ヘルキャット達の動きを封じられ、

キュアマーチのマーチシュートの球弾が連続でヘルキャット達に炸裂した。

 

フォォォオォォォォ!!!バシィバシィバシィバシィ!ドォドォドォドォ!!!

 

ヘルキャット「…!??!」

モルガ「!?」

アルティメットブイドラモン「でりゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

アルティメットブイドラモンが突進するモルガを受け止めてその両手の力で思い切り持ち上げて投げ飛ばしさらにヘルキャットにぶつけた、その威力でヘルキャット達は倒れ機能停止した。

 

甲児(マジンガーZ)「よしさくっと行こうぜ!どぁぁぁぁ!?」

 

ズシィィィィィ!!!

 

アルティメットブイドラモン「うわぁっ!?」

ワイルドタイガー「どぇっ!?」

キュアピース「び、ビックリした…」

 

マジンガーZが走り出した瞬間先ほどの氷で足を滑らせこけてしまった。

 

 

マリオ『流石は我らのヒーロー、このまま向かう所敵なしで突き進むか!?』

 

追跡する小型カメラがワイルドタイガー達を追う。

 

ゴウキモン「このまま向かいましょう!」

隼人(ゲッター2)「ああ!」

 

ゴウキモンとゲッター2が先陣を切り、進んだ。

 

キュアハッピー「あ、待ってよぉ!」

 

そしてし奥の指令室で監視していたブランチは。

 

ブランチ「ほお、大型ゾイドも物ともせんとは少しはやる様だな、よし次はモビルスーツをだぜ!」

ブランチメンバー「ハッ!!」

ブランチ「そのまま最深部まで来てみるがいい、その時は奴の力でお前達は全滅だ!」

 

 

ブランチがワイルドタイガー達をあざ笑う中、さらに奥へ進む。そして今度は

 

ザクⅡ「…」

グフ・カスタム「…」

 

ダダダダダダダ!!!

 

アルティメットブイドラモン「くっトゥースバルカン!!」

 

前方からモビルスーツザクⅡ数機とグフカスタムが襲い掛かって来る。

ザクマシンガンを避けながらアルティメットブイドラモンは走りながら口から放つトゥースバルカンで反撃し、ゴウキモンは幻鬼刀で頭部から真っ二つにして飛び掛かった。

 

ゴウキモン「幻鬼刀奥義!閃光連斬!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

スパァァァァン!ドゴォォォォ!!

 

隼人(ゲッター2)「ゲッタービジョン!!」

 

続いて鉄人28号が身体を回転させて突撃するローリングアタックでザクⅡを粉砕し

ゲッター2が素早い動きで生み出した分身技・ゲッタービジョンでグフ・カスタムを翻弄し、

そのままドリルアームで打ち砕いた。

 

バーナビー「あのモビルスーツはどうやらAIで動く無人機の様ですね。」

ワイルドタイガー「なら遠慮はいらねぇな!」

キュアピース「見てあれ!」

 

キュアピースが指差すと今度は、奥から連邦軍のモビルスーツである。

量産型ガンキャノン、ジムⅡ、ジェノアス、進軍。

後列からジムスナイパーカスタム数機が、ビームライフルの遠距離攻撃で狙撃して来る。

 

甲児(マジンガーZ)「あいつらは俺に任せろ!!」

 

マジンガーZが皆の盾となりジムスナイパーカスタムの狙撃の的となった。

 

ワイルドタイガー「甲児お前!」

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん!!」

 

甲児(マジンガーZ)「心配ねぇマジンガーの頑丈さを甘く見るなって!オラオラこっちだこっちだ!!」

 

ジムスナイパーカスタムの狙いやすい位置にマジンガーZが立ち囮となる。

マジンガーはそのまま防御の体制をとって、耐えていた。

 

キュアピース「プリキュア!ひゃあ…ピースサンダー!!!」

アルティメットブイドラモン「フレイムサァァァァァベェル!!!」

 

バリィィィィ!!ズバァァァァ!

 

キュアピースのピースサンダーがジムスナイパー1体に電撃を浴びせ、怯ませる。

その隙をついたアルティメットブイドラモンとゴウキモンがその位置まで急接近、フレイムサーベルと幻鬼刀でジムスナイパーの脚をぶった切る。

さらに隣のジムスナイパーカスタムに向かって、アルティメットフレアを放ち頭部を破壊し撃破。

 

しかしそこからビームサーベルを構えたもう一体のジムスナイパーカスタムが後ろから襲い掛かって来る。

 

アルティメットブイドラモン「しまった!?」

ワイルドタイガー「でりゃぁぁぁぁ!!」

 

ドガァァァァ!!

 

隼人(ゲッター2)「ドリルストーム!!」

 

ワイルドタイガーが高速移動のタックルでジムスナイパーカスタムに一撃を与え、

ゲッター2のドリルの回転から生み出した竜巻ドリルストームがそのまま破壊していく。

 

ジムスナイパーカスタムの狙撃部隊は全滅し、残りもモビルスーツ達も撃破していった。

 

甲児(マジンガーZ)「お前等ムチャすんなよ!」

アルティメットブイドラモン「ゴメン…けどあそこで誰かが突破口を開かないと!」

ワイルドタイガー「へへそうこなくちゃな!」

キュアピース「へへへ…!」

甲児(マジンガーZ)「けど助かったぜ、サンキューな!」

 

ロックバイソン「こっちも片づけたぞ!」

キュアサニー「流石にキリないわ…!」

ブルーローズ「この基地どこまで広いのかしら…」

ゴウキモン「…!」

アルティメットブイドラモン「ホルス!」

 

ゴウキモンは再度先陣を切り突撃した。

 

竜馬(ゲッター2・サブ)「気になっていたが彼はあまり喋らない様な…」

キュアピース「そういえばホルス君の事まだよく分からないかも…」

バーナビー「喋ってる暇はないでしょう、行きましょう。」

正太郎「あ、バーナビーさん!」

 

若干焦りを見せたバーナビー、そして正太郎を乗せた鉄人も走り出した。

他の者達も先へと進んだ。

そして奥へと進む先には中心に柱が立つ大きな大広間となっておいた。

 

甲児(マジンガーZ)「なんだ、誰もいないうわぁっ!?」

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん!?」

 

突然マジンガーZが動きだした、甲児は操縦桿を動かすが全く言う事を聞かなかった。

 

甲児(マジンガーZ)「くそぉっどうしたんだよマジンガー!?止まれぇ!」

 

ガキィン!

 

するとマジンガーZはなんてアルティメットブイドラモン達に向けてロケットパンチの体制をとった。

 

スカイハイ「なっ!?」

キュアハッピー「ええっ!?」

 

ドォドォ!!

 

甲児(マジンガーZ)「や、やめろマジンガー!」

 

ロケットパンチが襲い掛かり、アルティメットブイドラモン達は全員避けるが散り散りとなった。

 

武蔵(ゲッター2・サブ)「おいどうしちまったんだよ!?」

キュアマーチ「甲児さん!?」

 

甲児(マジンガーZ)「分からねぇ、Zが言う事を聞かないんだ!!」

バーナビー「暴走!?」

ブルーローズ「なんとかならないの!?」

 

ブランチ(ブランチロボ1号)「それは無理な相談だ!」

 

彼等をあざ笑い現れたのはブランチが操縦するブランチロボ1号だ。

 

ワイルドタイガー「てめぇ甲児に何しやがった!?」

ブランチ(ブランチロボ1号)「簡単な事だ、ゾイド・ダークスパイナーの特殊機能、ジャミングブレードによって敵の機体を操っているまでだ!」

キュアビューティ「敵を操る!?」

ロックバイソン「そんな事ができんのか!?」

キュアハッピー「けどそんなゾイド…どこにいもいないよ!?」

 

ハッピー達は辺りを見渡すが何所にもダークスパイナーはいなかった。

 

ブランチ(ブランチロボ)「無駄だ、マジンガーのコントロールは全てこちらが握った!どうだ止めて欲しければ降参するがいい!!」

 

アルティメットブイドラモン「そんな事…!」

甲児(マジンガーZ)「みんな構う事はねぇ俺なら大丈夫だ!」

ブランチ(ブランチロボ1号)「ハッハッハッハ!お前達が勝つには味方同士で殺し合うしないんだぞ!よーしお前もだ!!」

 

隼人(ゲッター2)「うぉっ!?」

竜馬(ゲッター2・サブ)「うおっ!?ゲッターの制御が…聞かない!?」

 

今度はゲッター2までが操縦不能となり、ジャミングされてしまった。

そしてゲッター2がドリルアームでこちらに襲い掛かって来る。

 

ギュィィィィ!!

 

ワイルドタイガー「うわっ!?」

ゴウキモン「ぐっ…!!」

キュアサニー「正々堂々と勝負せんかい!」

 

甲児(マジンガーZ)「やめろぉZ!!」

鉄人28号「ガォォォォ!」

 

ガシィィィィ!

 

マジンガーZがこちらに迫って来る、鉄人28号はなんとか両手で抑え込む互角のパワー勝負となった。

 

正太郎「ブランチ、こんな卑怯な事絶対に許さないぞ!」

ブランチ(ブランチロボ1号)「これが俺の正々堂々さ。金田正太郎、お前がそのコントローラーと鉄人を寄越してくれるなら返してやってもいいがな!」

正太郎「…く!」

バーナビー「ダメです、渡しては!」

キュアピース「そうだよ、それは正太郎君にとって大切な物なんだから!!」

 

竜馬(ゲッター2・サブ)「隼人、ゲットマシンに分離はできないか!?」

隼人(ゲッター2)「やれるならとっくにやっている!!」

スカイハイ「ダークスパイナーの位置さえつかめれば…!」

キュアハッピー「けどそんなの何処にもいないよ!?」

 

武蔵(ゲッター2・サブ)「うわっみんな逃げろ!!」

 

そこからゲッター2がゲッタービジョンの分身で一斉に襲い掛かって来た。

 

アルティメットブイドラモン「うわぁぁぁ!!」

 

 

 

 

マリオ『た、大変な事になってしまった!マジンガーZとゲッターロボが敵に操られると言う大どんでん返し!はたしてヒーロー達の運命はどうなってしまうのか!!?』

 

そしての光景を映像で見ていた地上の皆は。

 

ミク(プテラスボマー)「ちょっとまずいじゃない!!」

グリカウモン「もしかして…ダークスパイナーは地上にいるんじゃないかな!?地下にいないのなら!」

折り紙サイクロン「その可能性はあるでごさる!」

ギャリー(プテラスボマー)「手分けして探すわよ!!」

 

するとギャリー達はダークスパイナーを探す為に離散する、

 

イングラム「…いや…」

マルスモン「…待て!これは罠だ!!」

 

ドゴォォォォ!!

 

バン(レオストライカー)「!?」

 

先ほど掘り進んだ穴からカエルの様な形状のデスラムと呼ばれる数体のロボットが飛び出して来た。

 

デスラム「…」

 

ファイヤーエンブレム「あらやだぁ!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「そんな、まだ時間はあるのに!?」

 

ブランチ『聞こえるか地上いる特別隊の連中よ!』

大塚長官「ブランチ!約束が違うぞ!!」

ムンベイ「時間通りじゃないじゃない!!」

ブランチ『時間は守っているさ、街へ攻撃する時間はな!デスラムの目標はそれまではお前達だ!!』

 

ドラゴンキッド「なんだって!?」

レン(ゴドス)「結局一緒だろそれ!!」

ボス(ボスボロット)「野郎、せこい事しやがって!!」

 

ブランチ『フハハハ、ここでお前達特別隊を倒せばお前達の所有するロボットは全て俺の物となるのだ!まずはあのウルトラザウルスを落としてやるぞ!』

 

デスラム達が攻撃を開始した、内数機がウルトラザウルスへと向かって来る。

 

イングラム「奴の狙いはそれか…!」

オルタンス「そんな…!」

ヴィオレット「このままでは皆様が…!!」

キャンディ「…我慢できないクルー!!」

ポップ「キャンディ、どちらに行くでござるか!?」

 

オルタンス「…私達は…」

ヴィオレット「徹平様や皆様の…」

ジーク「キュイ!?」

 

そうして、キャンディにポップ、さらにヴィオレットとオルタンスもブリッジを離れた。

 

ウルトラザウルス艦内・通路。

 

キャンディ「このままじゃみんなやられちゃうクル!」

ポップ「落ち着くでごさる!拙者がここで出ても返り討ちにあってしまうでごさる!」

オルタンス「ダークスパイナーと呼ばれるゾイドさえ見つければきっと反撃できますわ…!」

ヴィオレット「ですがそれが何所にいるのか…?」

 

ヴィオレットが海が見える窓を見ると何か光った様な感じを見つけた。

 

ヴィオレット「今海から光った様な物が!」

ポップ「本当でござるか!?」

オルタンス「もしや海の中に…!?」

キャンディ「こうなったら行くクルー!!」

 

オルタンスとヴィオレット、ポップとキャンディは走り出し甲板へと向かっていった。

そのキャットウォークを走る途中でふと振り向いて止まった。

 

オルタンス「ですが…私達でどうにかできるのでしょうか…」

ヴィオレット「それは…」

キャンディ「これがあるクルー!!」

ポップ「これは!?」

 

そこに立っていたのはパーソナルトルーパー・ビルトシュバインであった。

コクピットハッチが空いていたのでそのままキャンディが乗り込み、続いて思わずオルタンスとヴィオレットが乗り込んでしまう。

 

ヴィオレット(ビルトシュバイン内)「上手く動かせるでしょうか…」

オルタンス(ビルトシュバイン)「ルキア様みたいには分からないですが…やって見るしかないですわ!」

ポップ「ああ皆の衆!」

ロバート「ビルトシュバインが…!おい、誰が乗っているんだ!?」

 

オルタンス(ビルトシュバイン)「ダークスパイナーの居場所が分かりました!今から私達で行きます!」

 

ロバート「行くっておい!?」

 

ロバートの制止を振り切り、ビルトシュバインはそのまま出撃してしまった。

 

ムンベイ「ちょっと誰!?パーソナルトルーパーが勝手に出撃してるわ!」

大塚長官「こんな時に誰が…どわぁっ!?」

イングラム「あれは…俺のビルトシュバイン!?」

 

 

デスラム「…」

 

ズシズシンズシンズシン!ダダダダダダダダダ!!

 

 

デスラム達が港にいるウルトラザウルスへ向けて前進する。

肩の機関砲で攻撃を仕掛けて来たてウルトラザウルスに迫りくる。

街側でもデスラムの攻撃にバン達が苦戦していた。

 

バン(レオストライカー)「ウルトラザウルスが!」

 

ギャリー(プテラスボマー)「任せて頂戴!」

ミク(プテラスボマー)「落としてやるんだから!!」

 

 

ミクとギャリーのプテラスボマーがウルトラザウルスの方に向かったデスラムの対処に当たる。

 

リン(ゴドス)「もうなんなのよあのロボット!?」

レン(ゴドス)「どっかで聞いたけどあいつら別の闇市場のロボットじゃなかったけ!?」

弓さやか(アフロダイA)「とにかく街への被害を防がないと!」

 

デスラム達がウルトラザウルスに向けてのっしのっしのっしと迫りくる。

レオストライカーガンナーモードの中型ミサイルポッド、ゴドス2機の対ゾイド30mmビームライフル、アフロダイAのミサイルが必死に遠距離反撃を続け進軍を食い止める。

 

ドラゴンキッド「りゃあ!!」

ファイヤーエンブレム「燃えなさいよ!!」

 

ドラゴンキッドファイヤーエンブレムが電撃と炎で攻撃に映り足止めに入る。

そこからグルンガスト弐式のマキシブラスターで一機一機と撃破していく。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「ぐ…まだ数が!」

テツザンモン「撃っても撃ってもまだいやがる!」

グリカウモン「しかも装甲が固い!」

 

グルンガスト弐式の足元からグリカウモンがメガナックルクローを盾にでデスラムの機銃を防ぎながら真下へ駆けそこから飛び上がりデスラムの腕をメガナックルクローで砕いて行く、ビルの真上からテツザンモンがヘビーブラスターをデスラムに照準を合わせてで撃ちぬいて行く。

 

折り紙サイクロン「拙者はこっちでこざる!」

デスラム「!」

 

折り紙サイクロンが擬態能力のNEXTで壁や道路に擬態して隠れてデスラムを翻弄する。

これで散らばったデスラム達を集めて纏めて攻撃しようとするが、限界があった。

 

折り紙サイクロン「ぜぇぜぇ中々骨が折れるでござる…」

ボス(ボスボロット)「おいしっかりしろい!!」

 

疲れ果てて追い詰められた折り紙サイクロンをボスボロットで掴んでコクピットに回収した。

 

ヌケ(ボスボロット・サブ)「大丈夫!?」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「汗かいてない?」

折り紙サイクロン(ボスボロット内)「かたじけないでござる…!」

ボス(ボスボロット)「なーに、これくらいってどぁぁぁ!?」

 

デスラム「!!」

 

ダダダダダダダダダ!!

 

デスラム数機がボスボロットを捕捉し肩に搭載された機関砲で攻撃を仕掛けて来る、

後ろを向いたボスボロットの尻部分に攻撃を仕掛けを追いかけた。

 

ボス(ボスボロット)「いやぁんおケツが燃えるぅん~!!」

折り紙サイクロン(ボスボロット内)「うおおおおぉぉ!?」

 

機関砲の被弾で尻部分が炎上したボスボロットはそのまま走り出していった。

 

 

そして地下では。

 

キュアハッピー「プリキュア・ハッピーシャワー!」

 

ハッピーシャワーを操られたゲッター2に狙い打つがゲッタービジョンでそれを避け、鉄人28号の肩に掴みかかった。

 

キュアハッピー「わわわ、全然効いてない!?」

隼人(ゲッター2)「くそっ言う事を聞け!!」

鉄人28号「ガォォォォ…!!」

 

隼人はゲッター2のコクピットで必死にボタンを押して抵抗するがゲッター2は全くコントロールを受けなかった。

さらに操られたマジンガーZもそこから鉄人の右腕を掴みあげなんと引きちぎった。

 

正太郎「鉄人!」

アルティメットブイドラモン「ごめん甲児兄ちゃん!フレイムサーベぁぁぁぁっ!?」

甲児(マジンガーZ)「徹平!」

 

操られたマジンガーZが振り向きながらフレイムサーベルで切り掛かるあるティメットブイドラモンに光子力ビームを放った。

さらにマジンガーZがロックバイソンとキュアサニーに踏みかかりるがロックバイソンは筋肉硬化させサニーは気合で脚を持ち上げてなんとか耐える。

 

ロックバイソン「グゥゥゥゥ!!!」

キュアサニー「まだやぁぁぁぁ!!」

 

スカイハイ「ハッ!!」

 

スカイハイの突風でマジンガーZの脚を押し出した。

 

ブランチ(ブランチロボ1号)「そこだ、熱戦攻撃を受けて見ろ!」

 

ブランチロボ1号が両腕から放つ熱戦ビームでヒーロー達やプリキュア達に攻撃を仕掛けた。

 

キュアピース「うわぁっ!?」

ブルーローズ「くっ!」

 

キュアハッピー「えぃぃぃい!!」

キュアマーチ「とりゃあ!」

キュアビューティ「ハッ!」

 

バシィバシィ!!ドォォ!!

 

キュアハッピーとキュアマーチがブランチロボ1号にキックを仕掛け、ビューティーが足元にパンチを与える。

だがそこにマジンガーZが前に出て、ブランチロボ一号の身代わりとなった。

 

甲児(マジンガーZ)「しまっ!?」

ブランチ(ブランチロボ1号)「残念だったな!」

 

キュアハッピー「ハップップ~!!」

 

操られたマジンガーZとゲッター2はブランチロボ1号盾にされてしまう。

その頃、海上へと飛び込んだオルタンスとヴィオレットの操縦するビルトシュバインは潜り続ける。

 

キャンディ(ビルトシュバイン内)「あそこクル!!」

 

ダークスパイナー「…」

 

海中の底にいた背中のひれで妨害電波ジャミングウェーブを発するスピノサウルス型ゾイド、ダークスパイナーがいた。

海の底につながるコードと接続されて静かにたたずみ、ビルトシュバインの気配を察知すると動きだした。

 

オルタンス(ビルドシュバイン)「あのコードはもしや地下の基地と繋がってるのでしょうか?」

ヴィオレット(ビルトシュバイン・サブ)「ではあれを破壊すれば!キャア!?」

オルタンス(ビルトシュバイン)「!?」

 

そこにダークスパイナーを守る様に数機のカニ型の小型ゾイド、キラードーム達が待ち構えていた。

 

キャンディ(ビルトシュバイン内)「カニさんクル!」

オルタンス(ビルトシュバイン)「こんな所にまで…!」

ロバート『みんな聞こえるか!?』

 

そこにロバートの通信が入る。

 

オルタンス(ビルトシュバイン)「ロバート様、申し訳ありません勝手に事をして…!」

ロバート『それより武器を使うんだ。ビルトシュバインには左腕に装備された固定武装のサークルザンバーがある!それを使ってダークスパイナーのヒレを切ればいい!』

 

キラードーム「!!」

 

そこからキラードームが背中のレドームを回転させたAZパルスレーザー砲で襲って来る。

 

ヴィオレット(ビルトシュバイン・サブ)「キャア!?」

 

ブゥン!

 

ビルトシュバインがビーム攻撃受けるが、その時バリアの様な物が展開しビームを防いだ。

 

オルタンス(ビルトシュバイン)「!?」

ロバート『ビルトシュバインにはビームコートが装備されている、あのくらいなら無傷ですむ!思い切り行くんだ!』

 

オルタンス(ビルトシュバイン)「はい!サークルザンバー!!」

 

ビルトシュバインの左腕から放った。円形のビーム刃、サークルザンバーを発生させ、前方のキラードームを斬り裂いた。

ビルトシュバインはそのまま突撃しもう一度サークルザンバーでダークスパイナーのヒレ部分のジャミングブレードを狙った。

 

スパァァァァ!!

 

ダークスパイナー「!?!?」

 

ヒレを破壊されたダークスパイナーの妨害電波は機能停止した。

 

 

 

 

ビリィィィィ…

 

甲児(マジンガーZ)「おっ!?」

隼人(ゲッター2)「制御が戻ってる!?」

 

ブランチ(ブランチロボ1号)「なっ何!?まさかダークスパイナーがやられたとでもいうのか!?」

 

正太郎「今だ鉄人!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

鉄人が立ち上がり、残った左腕でなんの支障もなくブランチロボ1号に殴り掛かった。

 

ブランチ(ブランチロボ1号)「ぐぉぉっ!?」

正太郎「いいぞ鉄人!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

アルティメットブイドラモン「鉄人がなんの問題もなく動いてる…!?」

正太郎「鉄人には独立連動システムと言う、身体の何処を壊されてもそのパワーを維持する事が出来る機能を持っているんです。」

キュアピース「すごーい!!」

 

さらにそこから制御を取り戻したマジンガーZとゲッター2が反撃に入る。

 

甲児(マジンガーZ)「よくもやりやがったな!ブレストファイヤー!!」

隼人(ゲッター2)「ドリルパンチ!!」

 

マジンガーZのブレストファイヤーの熱戦がブランチロボ1号に直撃、そしてゲッター2の左腕のドリルが発射され、その身体を貫いた。

 

バァァァァァァ!!ギュィィィィ!ドガァァァァ!

 

ブランチ(ブランチロボ1号)「うぉ!?己貴様等、覚えておるがいい!!」

 

ブランチがロボを放棄し脱出ポッドで手下のブランチメンバー達と共に、基地から脱出した。

 

バーナビー「ブランチ!!」

ワイルドタイガー「待て!これ以上追いかけるのは無理そうだ。」

バーナビー「…くっ…」

正太郎「ブランチの奴をまた逃がしてしまった…ブラックオックスが何所に行ったも聞いてないのに…」

キュアピース「ブラックオックス…?」

キュアハッピー「ねえ早く、地上に戻ろう!」

 

 

そして再び海中では。

 

オルタンス(ビルトシュバイン)「や、やりましたわ…」

ダークスパイナー「グォォォォ!!」

キャンディ(ビルトシュバイン内)「まだ動くクル!!」

 

その時ダークスパイナーが咆哮を上げ、残ったキラードームが飛び上がりダークスパイナーの背中に合体し、キラースパイナーとなり襲い掛かった。

 

キラースパイナー「グォォォォォ!!」

キャンディ(ビルトシュバイン内)「合体したクル!!」

ヴィオレット、オルタンス(ビルトシュバイン)「!?」

 

キラースパイナーが背中のクローで襲い掛かろうとした時、

 

ドガァァァァ!!

 

真上から海上に潜って来たグルンガスト弐式のブーストナックルが直撃し粉砕された。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「みんな大丈夫!?」

オルタンス(ビルトシュバイン)「ルキア様!」

 

キラードーム「!!」

キャンディ(ビルドシュバイン内)「まだいるクル!!」

 

残っていたキラードームがジャイアントクラブを構えて襲い掛かってくる。

さらにそこに尻部分に火のついたボスボロットが飛び込んできて、キラードームのジャイアントクラブの挟み攻撃を腹に受けてしまう。

 

ボス(ボスボロット)「ザパァンで火が消えお次はハサミでいったたた~!?」

ヴィオレット(ビルドシュバイン・サブ)「大丈夫ですか!?」

 

ビルドシュバインがサークルザンバーでそのキラードームを切り裂き、ボロットを救助する。

 

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「ありがてぇっああ浸水したぁぁぁぁ!!」

折り紙サイクロン(ボスボロット内)「巻き添えでござるぅ!」

オルタンス(ビルドシュバイン)「は、早く地上に!!」

 

ビルドシュバインとグルンガスト弐式は装甲の砕けたボロットを担いで地上へと上がった。

 

ドラゴンキッド「こっちはみんな片づけたよー!!」

ギャリー(プテラスボマー)「なんとか終わった様ね…」

グリカウモン「勝った…」

 

マリオ『やりました!我らがヒーロー達がシュテルンビルトからブランチ一味を叩きだしました!!』

 

地上の皆もデスラムを全て撃破に成功した様だ。

戦いは一先ず終わったかの様に思えたが。

 

 

幸い死傷者はいなかったが今回の戦いでわずかながら建物に被害を受けたシュテルンビルトの街をヒーロー達と特別隊一同で復旧作業することになった。

 

マルスモン「次は道路の補強作業だ、手が空いた者はこちらに周ってくれ!朝までには全て終わらせるんだ!」

 

アルティメットブイドラモン「よっこいせっと…!」

グリカウモン「次は街灯全部直さないとね、今日この街で2回も戦闘が起きちゃったし。」

テツザンモン「あの市長がうるさいからな。」

 

アルティメットブイドラモンとグリカウモンが道行く道の壊れた街灯の立て直しをする作業に入っている。

 

リン(ゴドス)「ねえ、ブランチが使ってたモビルスーツとゾイドってどうなっちゃうの?」

ギャリー「この街の警察やICPOが回収して元の所有者の所に返すんじゃないかしら?」

ゴウキモン「初めて大型ゾイドと戦いましたが…本当にパワーが凄まじかったです、アレは地球で制限を受けるのも頷けます。」

レン(ゴドス)「 1体くらいこっちにゆずってくれねぇかな…」

 

ゴウキモンとギャリーが瓦礫の撤去作業をしており、

両腕のクローを溶接トーチとクレーンアームに換装したリンとレンのゴドスが、

建物の壊れた壁の修復作業に入っている。

 

その横では鉄人28号が破壊されたデスラムの残骸を一か所にまとめており、

 

正太郎「よし、これでひと段落ついたぞ。」

フィーネ「地下基地にいたゾイド達も回収が済んだわ。」

ムンベイ(グスタフ)「ブランチの奴何処からこんなにゾイドを仕入れて来たのかしらね?惑星Ziから地球にゾイドが送られる際は必ず検閲があるから大型ならそこで引っかかってもおかしくないのに。」

大塚長官「たしかにスペースブリッジ経由のルートしかないはずだ、それが不思議だよ全く…とりあえずこのゾイド達は」

ロックバイソン「そういえばあの双子ちゃんと妖精みたいなのはどうした?」

スカイハイ「あの子達の活躍がなかったら我々はあぶなかった…」

ドラゴンキッド「怒られてないかな…」

 

地下から引き上げられたブランチに使われたレッドホーンにアイアンコング、モルガ、ヘルキャット、そして中波したダークスパイナー、キラードームがムンベイの愛機である輸送作業を得意とするダンゴ虫型ゾイド・グスタフが牽引する大型コンテナに収容されていった。

 

その頃。

ウルトラザウルス頭部ブリッジでは。

 

 

イングラム「俺のビルドシュバインを勝手に使うとは面白い度胸をしているな。」

オルタンス、ヴィオレット「本当に申し訳ありません…」

ロバート「待ってくれイングラム少佐、止められなかった俺にも責任がある。」

ポップ「拙者の同じでござる!」

ルキア「イングラム少佐、彼女達は僕らを救う為に行動しただけなんです!」

みゆき「オルちゃんとヴィオちゃんはみんなを救ってくました!」

イングラム「…今回はこれで大目に見てやる。お前達が自分のした事を理解したのならそれでいい。」

 

イングラムはオルタンス、ヴィオレット、キャンディがビルドシュバインを勝手に使用の件の尋問をしていた。

今回は厳重注意で収まったが3人の気持ちはおだやかにはなれなかった。

 

オルタンス「皆様…」

みゆき「落ち込む事ないよ、だってあそこで3人が行かなかったら…」

やよい「私達負けてたかもしれないし…」

甲児「俺達はしきれないぐらい感謝してるぜ。」

竜馬「ああ、今回のヒーローは君達かもしれないからな。」

隼人「フッ…だが違反されてもらってはこっちも困るがな。」

なお「隼人さん、自分が助けられたのにそれは筋が通ってないですよ!」

隼人「…。」

ミク「前から思ってたけど隼人ってなんか2人の事よく見てるよね。もしかして…」

隼人「…そいつはどうか怪しいがな、そもそも…。」

れいか「…?」

 

ミクに冷やかされても同様せず、何食わぬ顔で隼人はそのままブリッジを去った。

 

オルタンス「隼人様…?」

ヴィオレット「…。」

武蔵「気にすんなって、隼人の奴照れくさいだけだろうからさっ。」

弓さやか「そういえば…」

あかね「なんや?」

弓さやか「みゆきちゃん達はお家大丈夫なの?こっちが夜中だから日本も夜ぐらいになってるけど…」

みゆき「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

なお「今日はここで失礼します!!」

 

みゆき達は慌ててブリッジを後にした。

日本時間でももう夜近くなのは間違いない、不思議図書館経由で彼女達はすぐさま自分達の自宅へとかえっていった。

 

ロバート「日本との時差もだいぶ差が出て来るなぁ…」

バン「あいつらあのペースでやっていけるかちょっと心配になるなぁ。」

イングラム「(…プリキュアの概念に関しては何も気にせんつもりだったが…実際に彼女達と接触すると調子を狂わされるのは何故だ…?)」

 

イングラムも顔には出さなかったが、みゆき達の事に関しては何処か調子を狂わされる部分があった様だ。

その後シュテルンビルトの街の復旧作業を終えた者達がこちらに戻って来る時間になり、疲れ切った一同は一先ず眠りにつく。こうしてこの長い一日は幕を閉じるのだった。

 

その頃、シュテルンビルトの中心・ジャスティスタワーの一室では。

 

マーベリック「落ちついたかい、バーナビー?」

バーナビー「はい、ですがブランチを取り逃がしてしまいました…。」

虎鉄「気持ちは分かるが今回の俺達の目的はあいつ等を街から追い出す事だろ?」

バーナビー「随分と気楽ですね…僕は1日でも早く父さんと母さんを殺したアイツを捕まえなければならないのに!」

虎鉄「お前、怒る事ないだろ!?」

マーベリック「落ち着くんだバーナビー。ブランチの行方はICPOが追跡調査を行っている、彼等が見つかった際はまず先に君に連絡が来るはずだ。チャンスはそれからでも沢山ある。」

 

マーベリックはバーナビーを宥め、一番確実な手段を説明する。

バーナビーはその言葉を受け入れて、落ち着きを取り戻した。

 

虎鉄「…まあ俺達もこれから特別隊と動向する訳だし、そっちでてっとり早く見つける事だって出来るさ。」

バーナビー「…。」

マーベリック「バーナビー、虎鉄君。頑張ってくれ、今のこの時代には君達2人の力も必要になった。私達はどんな事があっても侵略者の手から今も何処かで苦しめられている人々を守らなくてはならない…。」

虎鉄「そのつもりですよ、その人たちの笑顔を守る為に今HEROが必要ですっ!」

バーナビー「行ってきます、マーベリックさん。」

 

そして虎鉄とバーナビーはマーベリックに一礼して部屋を後にした。

 

マーベリック「そう、君の両親の仇…君はこれからその仇を追い続けなくてはならいんだ、私の為にもね…」

 

マーベリックは一瞬だけだから最後に不敵な笑みを浮かべた。

 

 

そしてその翌朝。

ウルトラザウルス艦内のロビー。

部屋からボーっとした顔で出て来た徹平がそこに座っていたオルタンスとヴィオレットと顔を合わせた。

 

オルタンス「徹平様?」

徹平「んー…はうっ!?お、おはよう2人共!」

ヴィオレット「まだお疲れになられてるご様子で…」

徹平「後片付けとか色々あったからね…あまり寝れなかったかも…あ。」

 

徹平は何か思い出し目を覚まして2人に言った。

 

徹平「昨日はありがとう、2人も活躍がなかったら俺もどうなっていたか。」

ヴィオレット「いえ、私達は…」

徹平「俺がもしその時の2人の立場だったら同じ事したかも知れない。」

オルタンス「え…」

徹平「あの時は無我夢中でデジヴァイスを拾った事が全ての始まりだったんだ。でもそれがみんなを助けた事に繋がった。ルキアさんだってそうだよ、あの時みゆきさん達を助けたいからグルンガスト弐式に乗り込んだんだ。それと同じだと思う。」

ヴィオレット「…」

徹平「2人が戦ってくれたから今の俺達がここにいる、2人共誇りに思うべきだと俺は思うんだ。…なんか変な事言っちゃったかな、うわぁなんか恥ずかしくなってきたぁぁぁぁ~!!!」

 

徹平は思った事を口にしたが、最後に急に恥ずかしくなり2人から顔をそらした。

 

オルタンス「あの…徹平様…」

徹平「あわわ…お、俺トレーニングして来るー!」

 

徹平思わず走り出して行ってしまった。

 

ヴィオレット「…クスッ」

オルタンス「…メルシー徹平様…」

 

オルタンスとヴィオレットは走り去る徹平の後ろ姿を見ながら、彼に小さい声でお礼を述べた。

特別隊は新たに虎鉄やバーナビー達を加えて新たな作戦へと向けてまもなく出発するのだった。

 

 

一方…日本での朝は学校通いの生徒達が道行く道を歩いていた。

そして徹平が住む自宅では。

父の高次と母の三田子が朝食をとる頃。

 

ピンポーン。

 

三田子「あら、こんな朝早くから誰かしら?」

高次「ふむ…」

 

三田子が玄関に出る、高次はしばらく新聞を読んだままだったが、

しばらくたっても戻って来ない三田子に少し疑問を感じた。

 

高次「話し込んでるにしては静かだな…」

 

ふと高次が玄関の元へ行くと。

 

高次「!?」

 

 

 

 

 

 

学校まで行く通学路では。

 

サヤ「そんな事があったの!?」

ユウ「昨日は本当驚いたよ…。」

ヨミ「怖かったけど…今思うとあのハンスさんには少し同情しちゃうかもしれない…」

マト「大人になると難しいのかなぁ…思っていたのと現実では違うって。」

サヤ「そうかもね…けど私はわずかでもいつか徹平君達が侵略者を全てやっつけくれる事を信じたいな。」

カガリ「…あれ?」

 

マト達がスクールカウンセラーのサヤと共に学校まで登校していた、

カガリはふと徹平の事を思い出し、上の空だったが前を見直すとそこには金髪でツインテールの女性が立っていた。

 

マト「…?」

サヤ「…!?」

 

その時そのツインテールの髪がマト達の視界を遮った。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第12話 完。

 

第13話 父と母を風が追う に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第13話 父と母を風が追う


この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■補給部隊と合流に進む道中、ニューヨークにて戦闘が起きる、そこにはレジェンズと呼ばれるモンスター達が戦っていた。レジェンズ・サーガの少年シュウゾウ・マツタニはパートナーのウインドラゴン・シロンと共に両親を連れ去ったと思われる恐竜帝国に挑むが…!


特別隊のウルトラザウルスはアメリカの大地を上陸、シュテルンビルトを後にして広い地表を前進していった。

一方その頃、シュテルンビルトから撤退する事なったブランチ一味は遠く離れたグランドキャニオンの人気のない岩山に隠れ日んでいた。

 

ブランチ「話が違うぞ!まさか奴等に俺のアジトが潰されるとは…どう落とし前をつけてくれるんだ!?」

 

ブランチが持っていた端末のモニター越しで何者かと会話をしていた。

 

???『彼等が君達の予想の上を言っていたとして言いようがなかった、私にはそれぐらいの事しか言えん。』

ブランチ「誰がお前の罪を着てやっていると言うのだ!…まああの小僧の両親はアンドロイド関係の研究をしていたからな、その両親を殺した犯人にロボットマフィアである俺が適任だったと言う訳か。」

???『君には余計な罪を着せてしまいすまないと思っている、お詫びと言ってはなんだが君に有力な情報がある。』

ブランチ「よく言う、だがそれは?」

???「ドイツにシュトロハイム・ハインリッヒと言う高度なアンドロイドを開発した科学者がいると言う話を聞いた。そして特別隊には連邦軍のSRX計画の責任者であるイングラム・プリスケンがいるはずだ、いずれ特別隊はアジア方面で活動しているSRX計画に関わる部隊とも合流するはず…君にとっても都合がいいはずだ。」

ブランチ「ハインリッヒにイングラム・プリスケンか…特別隊の進路もその辺りだったな、面白い今度こそ奴等を叩き落としてやる!」

???『いい意気込みだね、健闘を祈ろう。ただ私のとの約束を忘れないでくれ。絶対に彼だけは生かしてほしい。』

ブランチ「貴様が開発中のアンドロイドを提供してくれるのならな。」

 

そうしてブランチは通信を切った。

 

ブランチメンバー「ブランチ様…本当に奴は信用できるのでしょうか?」

ブランチ「気に食わん奴ならば消すまでだ、だがその前に俺の記憶を消されてはたまらんがな。特別隊の連中の動きはどうなっている?」

ブランチメンバー2「既にこのグランドキャニオンを超えてニューヨーク方面に向かってる様です。我々の存在には気づいてないと思われます。」

ブランチ「よし、俺達は奴等の追跡をしつつ先回りだ!金田正太郎…今に見てるがいい…!」

 

ブランチはその通信していた男に対し何か意味深な発言をした。

その後ブランチ一味は特別隊のウルトラザウルスの動向を探りながら進路をドイツへと進ませる様だ。

 

日本の海域を離れ、海底要塞サルードが全速前進でニューヨークへと向かっている。

サルードの指令室ではあしゅら男爵がモニターの先の通信先であるDr.ヘルに大きく土下座と謝罪をしていた。

 

Dr.ヘル『特別隊の補給物資破壊に失敗しただと!?貴様はマジンガーZでもない奴にも負けたと言うのか!!』

あしゅら男爵「お許しくださいDr.ヘル!今回は邪魔者が非常に多く思わぬ事態にまで…!」

Dr.ヘル『言い訳など見苦しいわ!よいか、次の作戦を説明する。』

あしゅら男爵「…は、はっ!!」

Dr.ヘル『今から向かうニューヨークにはかつて伝説とあがめられたレジェンズと呼ばれるモンスターが復活しニューヨーク付近で活動していると言う情報がある。』

あしゅら男爵「…れ、レジェンズ…!う、うぉぉ…頭が…!」

 

あしゅら男爵と突然「レジェンズ」と言う単語を聞いたとたん自らの脳裏に何かフラッシュバックする記憶で頭痛を感じた。

 

Dr.ヘル『…大丈夫かあしゅらよ?』

あしゅら男爵「いえ、お気遣い感謝いたします…ただこの古代ミケーネの身体である2人の夫婦の記憶に何か…脳裏に一瞬だけ浮かんでくるのです…あしゅらである私自身には関係のない事ですが…」

Dr.ヘル『その元の身体である本人達の記憶がお前に呼びかけてかも知れん、忘れるな。その二人の夫婦の記憶はこれからの我々にとっても重要なカギなのだ。もし何か思い出せばワシに全て話して見よ。』

あしゅら男爵「ハッ!それはおいて…今回のレジェンズとやらはどういう関係で?」

Dr.ヘル『最大の目的はレジェンズの捕獲だ。そのモンスター達は非常に厄介な存在であるからな…なんとしても全て我々の支配下におかねばならないのだ!すでにブロッケンと例のバットエンド王国の連中もそちらに動いている、お前も合流するのだ。』

あしゅら男爵「了解です、Dr.ヘル!」

 

Dr.ヘルとの通信は終わった、そしてあしゅらはふと振り返ると何かボソボソとつぶやいた。

 

あしゅら男爵「…ンズ…ウォー…レジェ…ウォ…ウイ…ジャ…はっ!?」

鉄仮面兵「あしゅら様、いかがなされました!?」

そばでレーダー等索敵を担当していた鉄仮面兵があしゅらの異変に気づき駆け寄るが。

 

あしゅら男爵「いや気にするな、それより独房にいれた者達はどうなっている?」

鉄仮面兵「ハッ現在は全員気を失っております。」

あしゅら男爵「フフフ…奴等は切り札にとっておくべきか…ハンスの様なヘマはせん様にな…」

 

特別隊が向かう方角にはアメリカニューヨーク。

今回の物語はそこから始まるのだった。

 

ギュンギュンギュンギュン!!

 

シュウ「うぉぉぉ遅刻するぅ!ふり飛ばされるなよぉ、ねずっちょ!」

シロン「ガガガが~ガガーガガ~!(寝坊したお前が悪いんだろ!)」

 

この青い「い」と書かれたシャツを着た日系人の少年、シュウゾウ・マツタニが頭にねずっちょと呼ばれる飛行帽をかぶった白ハムスターの様な生き物シロンを乗せて愛用の赤いローラースルーで学校に向けてニューヨークの住宅街をダッシュしていた。

 

その時、ローラースルーでダッシュし過ぎ去間際に一人の金髪で青い瞳の少女が立っていた。

通り過ぎたと思ったら、ローラースルーはバックして、シュウが。

 

シュウ「うっひょぉぉぉぉぉ!!登校間際にズッキュンバッキュン!ねえ君俺と風に乗っていかない?」

シロン「ガガガガーガーガー!!!!(それどころじゃないだろ!!!!)」

 

シュウはいきなりその子にアプローチをしかけた、その子は一言で。

 

「いいよ!」

 

と答えた。

 

シュウ「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!」

シロン「ガガガガ!?(マジかよ!?)」

シュウ「で君、お名前はなんですか~?」

ローレライ「ローレライって言うの♪」

シュウ「ローレライちゃん、これから俺と風になろうぜぇ!」

ローレライ「うん♪」

シロン「ガガ…?」

 

ローレライと呼ぶ少女と遅刻そっちのけでローラースルーでのドライブとしゃれ込んだシュウ、そしてそのシュウに呆れ果ててしまったシロンであった。

またそのあまりにも返事が素直過ぎるローレライにやや違和感を覚える。

 

ローレライ「ハムスターさんもよろしくね♪」

シロン「ガ、ガ!(お、おう!)」

シュウ「所でローレライちゃんって何処から来たんだ?」

ローレライ「ドイツだよ。」

シュウ「どいつ?えーとそれってどこのどいつでどいつが住んでんだ?」

シロン「ガガ…(アホ…)」

 

ドォォォォ!!!

 

シュウ「ななっ!?」

ローレライ「キャア!?」

シロン「ガ…ガガガガ!!!」

 

突如爆発音が響いた、

そして空を見上げると黒い煙が浮かんでいた。

 

シュウ「あれ俺ん家の方角だ!!いくぞねずっちょ!ごめんよローレライちゃん!」

ローレライ「待って、私も行くわ!」

 

シュウがローレライを乗せたまま必死にローラースルーの自宅へ向けて走らせる。

到着すると木々や燃え、自宅にも火の手が移り火災となっていた。

 

民間人「うわぁぁぁ!おい、早く火を消せぇ!!」

シュウ「…父さん母さん!!ねずっちょカムバック!!」

シロン「ガガガガ!(まかせとけ!)」

ローレライ「!?」

 

シュウがポケットから取り出したのは白い携帯機タリスポッド、シュウのカムバックの声でねずっちょ状態のシロンが水晶体、ソウルドールとなりタリスポッドの器にセットされた。

 

シュウ「リボーン!!」

 

パァァァ…ブォォォォォォォォッ!

 

タリスポッドの器から白い風が巻き起こり、そこからソウルドールが飛行帽をかぶった白いドラゴンへと姿を変え翼を広げ飛び出した。

 

ローレライ「ドラゴンになっちゃった…」

シュウ「でかっちょ、早いとこ火を消すんだ!!」

シロン「言われなくても分かってる!!」

 

白いドラゴンとなったレジェンズ、ウインドラゴン・シロンはその天使の様な白い翼を広げ大きな風を吹き上げた、その突風は燃え広がる炎を一瞬で消し去り被害を食い止めた。

シュウはすぐに自宅へ入り父と母の無事をたしかめた。

 

民間人達「やった、火が消えたぞ!!」

 

シュウ「父さん母さんだいじょ…!?」

 

シュウやその両親が毎日ご飯を食べるリビングは何者かが侵入したかのごとく荒らされており、2人の姿は消えていたのだ。

 

シロン「おい…どうなってやがる、朝出た時はまだ2人はいたはずだぞ!?」

シュウ「俺に聞くなよ…父さぁぁん、母さぁぁぁん!!出て来てくれよぉ!」

ローレライ「シュウ君…」

シュウ「どうしようローレライちゃん…父さんと母さんがいなくなった…」

ローレライ「大丈夫だよ、きっとお父さんもお母さんも無事だよ!」

 

ドガァァァァァァ!

 

また大爆発音が響いた。

 

シュウ「今度はなんだよ!?」

 

シュウ達がもう一度外へと出る、その上空にはあのメカザウルス・バド達が数機ニューヨークの空を徘徊し飛び回っていた。

 

メカザウルス・バド達「ギェェェェ!!」

 

民間人「お、おいメカザウルスだ!」

民間人「に、逃げろォォォ!!」

 

シロン「あいつらは…!」

シュウ「侵略者って奴等か!?そうかあいつらがきっと父さんと母さんを…いくぞ、でかっちょ!あいつらを父さんと母さんの事を聞きだすんだ!!」

シロン「めんどくせぇがやるしかねぇな!」

ローレライ「待って私も!」

シロン「お、おい!?」

 

シュウがシロンの背中に乗るのを確認したローレライもすぐさまシュウに続いてシロンの背中に乗り込んだ。

 

シロン「捕まってろよ…ウイングトルネードッ!!」

 

 

シロンの白い翼から吹き上げた突風がメカザウルス・バドを捕え吹き飛ばし、隣接していたもう一体のバドを衝突させた。

 

メカザウルス・バド達「ギャア!?」

 

その様子を見ていたのは同じく襲撃を仕掛けたキャプテン・ラドラの乗るメカザウルス・シグとあの焔の悪魔シャイターンであった。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「なんだ奴は、デジモンか!?」

シャイターン「…イヤ、何カ違ウ…ココハ私二任セテ欲シイ。」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「貴様また勝手に!」

 

シュウ「うおっなんだあいつ!?」

ローレライ「気を付けて、こっちに向かってくるわ!」

シロン「レジェンズ…いや違う、あいつ何者だ…!?」

シャイターン「其処ノ白キ竜…少シ相手ヲシテモラウゾ…!」

シロン「あんだと?」

 

シャイターンが悪魔の様な翼を広げシロンに向かってその鋭い爪を尖らせた拳を掲げて突っ込んで来た。

シロンは瞬時に避けるから頬にかすり傷を喰らい、後ろからよろける様に上空で身体を一回転して再度翼を広げ態勢を立て直す。

焔の悪魔シャイターン対白い風のウインドラゴンの対決が始まった。

 

一方その頃、特別隊のウルトラザウルスは。

現在アメリカ合衆国の平地を渡り、補給部隊と合流し補給と更なる戦力を整える為、

大西洋側の連邦軍基地へと向かってる最中だ。

 

ウルトラザウルス艦内の格納庫。

各機体のメンテナンスと同時に最も損傷の大きいマジンガーZ、ゲッターロボ、鉄人28号と行った機体の修理が終わる頃だった。

 

正太郎「よし、ゼロハチ!お疲れ!!」

ゼロハチ「ピピピッ!」

 

鉄人28号の脚に搭載している修理用小型ロボ、ゼロハチが前回の戦いで損傷した鉄人28号の修理を完了させた。

同じく修理と整備を担当している作業着姿のリンとレンもゼロハチの働きに関心していた。

 

レン「中々便利な奴だな~ゼロハチって。」

正太郎「ゼロハチはセットしたカセット事に役割を変える事が出来るんです、今セットしたカセットには修理を行うプログラムが入ってます。」

バーナビー「状況によって機能を変えられるタイプですか。」

リン「バーナビーさん興味あるの?」

ロバート「両親がアンドロイドの研究していたんだったな?」

バーナビー「はい。」

正太郎「そういえばバーナビーさんのご両親って…」

ロバート「正太郎…!」

正太郎「…あ。」

バーナビー「知りたそうな顔してるね。」

正太郎「え、いやそんな事は…!」

 

正太郎はバーナビーが口にした両親の事が気になっていた。

察したバーナビーは快くかつて自分に起きた事を話す事にした。

 

バーナビー「アンドロイドの研究を行っていた僕の両親はとても優秀な科学者でした、それを聞きつけたロボットマフィアのブランチはアンドロイドの技術を自分の物にしようと僕の両親を唆したんです、父さんも母さんも当然断りました、2人の作ったアンドロイドは人間を助ける為に開発した物です。それをマフィアに渡すなんて…」

正太郎「…」

バーナビー「逆上したブランチはその手で両親を殺し、アンドロイドに関わる設計図を全て奪い去りました…まだ幼かった僕は奴が2人を殺害し家を燃やした記憶が今も鮮明に映っています…」

正太郎「バーナビーさん…」

 

バーナビーの過去を聞いた正太郎は驚きのあまり口をポカンとしてしまった。

その後正太郎は顔を再度バーナビーに向けて強い視線を送った。

 

正太郎「僕もブランチとは沢山の因縁があるんです、ロボットを悪用して沢山の人を苦しめるアイツを許せません。バーナビーさん、必ず奴を捕まえましょう!!」

バーナビー「ええ、お互い頑張りましょう…!」

 

正太郎とバーナビーが固い握手を交わした。

 

レン「親の仇か…」

リン「バーナビーさん執念深い感じがするけど大丈夫かしら…」

ロバート「リンはそんな事分かるのか?」

リン「なんとなくなんだけど…」

ロバート「(アンドロイドね、そういえばドイツにその研究をしている科学者がいるって聞いた事があるっけ。)」

 

リンはバーナビーから何処か仇に対する執念深さを見抜いていた様だ。

 

ウルトラザウルス艦内・トレーニングルーム。

 

徹平「998…999…1000!ぜぇぜぇ…」

 

トレーニングに励む特別隊の一同。

汗だらけになった徹平はたったいま腕立て失せ1000回を終えた所だ。

 

マルスモン「まだだ、あと8000回。」

甲児「マルスモン隊長、流石にそれはまいっちまうぜ!」

ギャリー「何言ってんのよ!これくらいでへこたれてたら敵にやられて一発でお陀仏よ!」

徹平「あと16000回やります!!」

イングラム「まだ甘いな、お前達はなんとしても強くならなければならんのだ。」

ユーキ「流石にそれは無茶じゃ…」

虎鉄「その意気だぜ、俺もあと20000回だ!」

ホルス「100000万回行きます…」

ミク「ホルス君…本気なの…;?」

 

腕立て伏せ数万回に対し一部は音を上げていたがホルスは黙々と数をこなしていた。

そこへオルタンスとヴィオレットがボトルのドリンクを沢山持ってきた。

 

オルタンス「少し休憩なさってはどうでしょうか?」

ヴィオレット「ドリンクいっぱい持ってきましたわ。」

フィーネ「ありがとう2人共。」

武蔵「うぉオアシスとはまさにこの事だぜぇ!」

徹平「助かったよ~、ふう。」

 

ルキア「ホルス君ってすごいな…」

ライザ「ああ、アイツ任務と訓練だけは人一倍こなすからな。…」

イワン「…?」

 

ライザがホルスについて少し口にするとイワンが自分の事の様に反応を見せた。

そこへビデオカメラを持った白衣姿の一人の男がトレーニングルームへと入って来る。

 

斉藤さん「…」

ボス「どわっ!?」

虎鉄「あ、斉藤さんどうしたんすか?」

斉藤さん「…ボソ…ボソ…」

甲児「え…なんて言ってんだ?」

徹平「声が小さすぎて聞き取れない…」

 

斉藤さんと呼ばれる男。

彼は虎鉄とバーナビーのヒーロースーツのメンテナンスを担当する者で、発する声が凄く小さい。その為メガホンを使うと。

 

斉藤さん「まだまだだ!!!!!それぐらいではこの戦いで生き残る事ができんぞ!!!!!!!!聞こえたか!!!!!!えーお前等ぁっ!!!!!!!!」

甲児「どぁっ!?」

ミク「な、何この大声!?」

徹平「み、耳が…」

バン「極端過ぎるだろ!!」

 

彼の声は物凄く大きくなる。

 

虎鉄「さ、斉藤さんはちょっと閉所恐怖症なんだ;」

斉藤さん「今から全員腕立てふせ1億回追加だ!!!!!10分以内に1億回だ!!!!」

ギャリー「ちょっとぉ流石にそれは無茶苦茶過ぎるわよ!!」

イングラム「どうしたギャリー、それで降参するのか?戦場ではそれが死に値するぐらい貴様なら理解出来るはずだ。」

ギャリー「そ、それはそうですけど…;」

ユーキ「その前に死にそうです…」

隼人「ほお、それなら上等だ…」

武蔵「大した事ないぜ!」

竜馬「いくぞ、みんな!」

ギャリー「アンタ達冗談よね…?」

 

ゲッターチーム以外の全員が斉藤さんの出したトレーニングメニューに命の危険を感じた時、

 

大塚長官「大変だ、みんな!特別隊に出撃要請がかかったぞ!!」

ホァン「えっ!?」

ネイサン「やぁね、せっかくハンサム達の筋肉触れると思ったのにぃ!」

ライザ「そっちからもすげぇ命の危険を感じたぜ…」

大塚長官「ニューヨークにて恐竜帝国の襲撃が起きた、すぐに全員出撃体制に入ってくれ!!」

虎鉄「了解!」

甲児「一先ず地獄のトレーニングからは解放されそうだな…!」

ホァン「その戦場が地獄じゃないといいんだけど…」

 

ルキア「恐竜帝国…もしかして…」

オルタンス「ルキア様…」

ルキア「分かってる、シャイターンさんもいるかもしれない。」

ヴィオレット「はい…!」

隼人「?…。」

イングラム「…。」

 

全員出撃体制に入った。

ウルトラザウルスは進路をニューヨークへと切り替えて進む。

ルキア、オルタンス、ヴィオレットの小声に隼人やイングラムが何か違和感を感じた。

 

再びニューヨーク。

メカザウルス達が街を襲撃する中、シロンはシャイターンと交戦中だった。

シロンの白い翼とシャイターンの赤い悪魔の翼が空を舞い、

互いに追い回すかの様にシロンは右手から風の真空破を放ち、それを避けるシャイターンが両手から黒い炎の弾丸を放つ。

シロンは上空を舞いながら急旋回して回り込んだ。

そしてシロンの背中にはシュウとローレライが必死に捕まっていた。

 

シャイターン「…!!」

シロン「アイツ、やりやがるな…!!」

シュウ「関心してる場合かぁ!?早くなんとかしてくれよぉ!!」

ローレライ「また来るわ!!」

 

グリードー「バァァァンフレェェェムゥ!!!」

シャイターン「!?」

 

その時、シャイターンの横から大きな炎の弾が降りかかり、

それを察知したシャイターンはすぐさま回避した。

 

その炎の弾を口から放ったのはレジェンズ・ブレイズドラゴン、グリードーだ。

炎を翼に赤いボディにダウンを着た姿をし、背中には彼のサーガであるディーノ・スパークスが乗っていた。

 

ディーノ「シュウ、シロン!!」

シュウ「おお、キザ夫にグリードー!」

グリードー「大丈夫かシロン!?」

シロン「ああ、助かった。」

 

ズオウ「ウァァァァァァァァ!!」

ガリオン「クロスブロウザン!!!」

 

メカザウルス・バド「ギャァァァァァァ!?」

 

更にニューヨーク市街地へと襲い掛かろうとしたメカザウルス・バドに、真下から巨大な氷の柱が出現、真上からは黒い影が爪を尖られての同時攻撃でバドを粉砕した。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「くっ今度はなんだ!?」

 

シュウ「メグ、マック!!」

メグ「シュウが遅いと思って来て見たら…」

マック「街が大変な事になっているんだな!」

 

そこに現れたのは、

大きな雪男の様な姿をしたレジェンズ・ビックフットのズオウ。

その身体に乗っているのはズオウのレジェンズサーガである少女、メグ・スプリンクル。

 

鳥の頭で大きな黒い獣の身体を持つレジェンズ・グリフィンのガリオン。

その背中に乗るのは身体の大きな少年であるマイク・マクフィールド、通称マック。

メグとマックはシュウと友人であり、駆けつけに来てくれた。

 

シロン「遅せぇぞ、お前等!」

ズオウ「ごめん!」

ガリオン「あやつらが侵略者の恐竜帝国…!」

グリードー「恐竜ってのは俺達レジェンズより以前の生き物だったよな?」

ディーノ「そう、まさか今の時代になって復活してるなんて…」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ちっ新手か!だが相手が何匹来ようと関係ないわ!!人間に味方する者ならなんであろうと倒すまでだ…この俺の栄光を為に!」

シャイターン「栄光…?ッ!マダイルゾ!!」

ウォルフィー「オリャァァァァァッ!!」

リーオン「ガァァァァァ!!!」

 

メカザウルス・シグとシャイターンの横から狼型獣人のレジェンズ・ウェアウルフのウォルフィーが、2本の剣を構え、

翼を持った若干悪人面をした赤い鬣のライオン型のレジェンズ・マンティコアのリーオンがその前脚の爪で奇襲を仕掛けた。

だがシャイターンは両手でウォルフィーとリーオンの攻撃を封じて受け流した。

 

ウォルフィー「くっ…へへっ、GWニコル・ウォルフィー惨状!」

リーオン「同じくリーオン!!」

 

グリードー「ウォルフィー、リーオン来たか!」

ウォルフィー「わりぃ遅れちまった!」

リーオン「アイツら只者じゃなさそうだね…!」

シロン「ああ、特にあの赤い悪魔みたいなの…アイツは何か違う。」

ガリオン「たしかに、奴は恐竜でもなれけばレジェンズとも違う様だが…」

 

シャイターン「…」

 

グリードーやガリオン達はメカザウルスの中に混じっていたシャイターンの姿を見て自分達とは違う感覚を感じた。

 

メグ「デジモンなのかしら…?」

ディーノ「分からない、けど攻撃を仕掛けて来た以上戦わなければならないよ。」

マック「今は僕達の街を守るのが先決なんだな!」

ローレライ「…すごい、レジェンズいっぱい…」

メグ「…シュウ、その子は?」

シュウ「ローレライちゃんって言うんだけど…まあそりゃ後でな!」

メグ「う、うん…。」

 

シュウ「それよりてめぇらか!?父さんと母さんをさらったのは!?」

ディーノ「なんだって!?」

グリードー「おいそりゃ…」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「?…一体なんの話だそれは!?」

シャイターン「何…?」

 

ディーノ「シュウ、さっき僕も朝起きた時父さんと母さんが何者かに連れ去られてたんだ!!」

メグ「ええっ!?」

ウォルフィー「それをさっきまで俺達で手分けして探してたんだが…」

リーオン「なんでさらったりするんだ!」

シャイターン「…ドウイウ事ダ…!?」

グリードー「てめぇしらばっくれる気か!?」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「知らんもんは知らんわ!!」

ガリオン「なんにせよ、お前達はここから出て行ってもらうぞ…!!」

ズオウ「みんなを苦しめるの、許さない!!」

マック「…(なんなんだな…あの悪魔さん、悪い人には見えないんだな…)」

 

シュウとディーノの両親を連れ去った犯人は恐竜帝国と断定したシュウ達だったが、

キャプテン・ラドラとシャイターンはそれを否定する。

そんな中、マックは何かシャイターンに対し、妙な違和感を抱いた。

 

だがそこへ、さらに混沌を呼び込む者達が現れたのだ。

 

マジョリーナ「世界よ!最悪の結末、バットエンドに染まるだわさ!白紙の未来を黒く塗りつぶすだわさ!!」

 

突如現れたマジョリーナが闇の絵本を開き、「闇の黒い絵の具」で空白のページに絵の具を叩きつけて現れた。

そして上空は例の如く、バットエンド空間が広がりニューヨーク全体を包み込んだ。

 

シャイターン「コレハ…!?」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「な、なんだこれは…うっ…」

シャイターン「ラドラ、シッカリシロ!!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「いや、大丈夫だ…すまん。」

 

メカザウルス・シグのコクピットでラドラがバットエンド空間の影響か何か心が鈍ってしまったが、シャイターンの一声で正気を取り戻した。

そしてシュウ達は。

 

ローレライ「シュウ君!?シュウ君、しっかりして!!」

シュウ「あああ~もうダメだ~父さんと母さんが風に流されていく~…」

シロン「バカいってんじゃねえぞ!!」

メグ「もうシュウったら!目を覚まして!」

ズオウ「メグ!?」

 

バシィ!!

 

シュウ「ごほっ!?」

 

見かねたメグがズオウからシロンの背中に飛び乗り、シュウにメグチョップを仕掛けて目を覚まさした。

 

シュウ「うおっ俺何してたんだ…?」

シロン「なんだ、まあいい。」

ウォルフィー「来たぜメグチョップ…」

リーオン「相変わらず痛そー…」

ローレライ「必殺の一撃ね!」

メグ「いや違うから…;」

ガリオン「それよりこの空間はなんだ?」

マック「何か心が飲まれてしまいそうなんだな…」

グリードー「ディーノ、お前は平気か!?」

ディーノ「うん、僕なら大丈夫…けど油断してると心が飲み込まれそうだ…!」

 

ウルフルン「ほお、バットエンド空間で耐えられるとはなぁ。」

アカオーニ「あいつら見たことあるオニ!レジェンズってモンスターオニ!」

マジョリーナ「何いってるだわさ、今回はそのレジェンズ達を捕まえるのが目的だわさ!」

ブロッケン伯爵(グール)「まさしくその通りだ!」

 

上空にマジョリーナ、ウルフルン、アカオーニ、そしてその後ろからグールが現れ、さらに機械獣ガラダK7、機械獣ダブラスM2、上空から頭にプロペラ、腕に槍と盾を装備した機械獣ジャイローンJ1等が現れた。

 

機械獣ジャイローンJ1「グォォォォォッ!!」

 

ズオウ「また来た!!」

メグ「そんな、あんなに沢山!?」

ガリオン「奴らも侵略者か…!!」

マック「このままじゃ危ないんだな…!」

ディーノ「これじゃあキリがない…!」

シュウ「くそぉ今日はどうなってんだよぉ!?」

 

シャイターン「アレガ機械獣軍団カ…!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「奴らめ、一体なんのマネだ!?」

ブロッケン伯爵(グール)「そこにいるのは恐竜帝国の様だな。我々の目的はレジェンズとそのサーガ達だ、貴公らとは戦うつもりはないぞ?」

ウルフルン「お前等にその気があるんだったら一緒に組んでやってもいいぜ?」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ではこの上空の黒い影はなんだ!?これは貴様らの仕業か!?」

マジョリーナ「あたしらバットエンド王国はこの世界に住む奴等から絶望をエネルギーとするバットエナジーを集めるのが目的だわさ!」

シャイターン「絶望ダト…!?」

 

シロン「あいつら、レジェンズを捕まえるって言わなかったか!?」

グリードー「てことはまさかあいつがディーノとシュウの家族を…!!」

シュウ「やいやいお前等か!父さんと母さんをさらったのは!?」

ブロッケン伯爵(グール)「察しがいいな、まさしくその通りだ!!」

アカオーニ「そんでもってお前達は俺様の金棒でボッコボコにしやるオニ!!」

グリードー「ほぉだったら試してみるか…!」

マジョリーナ「いでよアカンベェ!!」

 

マジョリーナが赤いピエロの鼻を握り、ニューヨークに聳える、あの自由の女神像を取り込んだ。

 

自由の女神像アカンベェ「アカンベェ!!」

ウォルフィー「なっ自由の女神が!?」

リーオン「怪物になっちゃったー!?」

 

シュウ達は両親を連れ去ったのは機械獣軍団・バットエンド王国の勢力と確定した。

だが恐竜帝国を含めると彼らは三大勢力を相手にする事になる。

 

機械獣ガラダK7「グォォォォォ!!」

メカザウルス・バド「ギェェェェ!!」

自由の女神像アカンベェ「アカンベェ!!!」

マジョリーナ「さあどうするだわさ!?」

 

メグ「この数は相手に出来ないわ…」

シュウ「何いってんだ、やるしかねぇだろ!!」

ガリオン「いや、流石にこの数とパワーでは得策とは言えんぞ…」

シロン「ちいっ・・・」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「勝手に仕切り追って…!」

シャイターン「ラドラ…奴等モ来ル様ダゾ。」

 

シャイターンがニューヨークの向こう側から来る大きな姿をキャッチした。

特別隊のウルトラザウルスだ。

 

マルスモン(ウルトラザウルス内)「あれは機械獣軍団!?」

甲児(マジンガーZ)「メカザウルス、機械獣、しかもバットエンド王国もいるのかよ!?」

イングラム(ウルトラザウルス内)「どうやら恐竜帝国だけではなかったようだな。」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「うぬぬぬぬ!?何がどうなっているんだ!?」

ムンベイ(ウルトラザウルス)「ここまで数が多いなんて聞いてないわよ!」

フィーネ(ウルトラザウルス・サブ)「みんな聞こえた!?敵の数が多いわ、気を引き締めて!」

バン(ウルトラザウルス内)『了解した、ジークも一応を待機させてくれ!』

イングラム(ウルトラザウルス内)「俺も出よう…ポップ、彼女達は呼び出せないか?バットエンドの連中にはプリキュアの力が必要になる。」

ポップ(ウルトラザウルス内)「心得たでござる!」

 

イングラムの指示でポップが不思議図書館経由でみゆき達を呼んで行った。

 

ウルトラザウルスからレオストライカー、プテラスボマー2体、ゴドス2体、マジンガーZ、アフロダイA、ボスボロット、ゲッター1、グルンガスト弐式、鉄人28号、ワイルドタイガー、バーナビー、ファイヤーエンブレム、ドラゴンキッド、折り紙サイクロン、アルティメットブイドラモン、グリカウモン、テツザンモン、ゴウキモン、ビルトシュバインが出撃した。

 

ワイルドタイガー「行くぜ、みんな!」

バーナビー「待って下さい、闇雲に攻めるのは危険です。」

ドラゴンキッド「そうだよ、シュテルンビルトで犯人追うのとは訳が違うんだよ!」

ワイルドタイガー「う、んなこたぁ分かってらぁ!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「見て下さい、あれって…」

 

正太郎が指さす先にはシュウ達とシロンの姿があった。

 

シュウ「うおっなんだアレ、スーパーロボットかぁ!?」

シロン「正義の味方って奴等か?」

マック「生身で戦ってる人もいるんだな…」

リーオン「あれってヒーローって奴じゃない?デジモンもいるみたいだよ!?」

ウォルフィー「あっちの恐竜みたいなのってゾイドって奴か!?」

 

バン(レオストライカー)「あれかレジェンズって言うのは!?」

ギャリー(プテラスボマー)「それってゲームじゃなかったの?」

アルティメットブイドラモン「…分からないけど、敵じゃないと思います…」

折り紙サイクロン「分かるでござるか?」

アルティメットブイドラモン「なんとなくですけど…」

竜馬(ゲッター1)「あの囲まれ具合を見ればきっと彼等は恐竜帝国達と戦っているはずです!」

イングラム(ビルトシュバイン)「そこのレジェンズ達、聞こえるか?」

 

イングラムがビルトシュバインを通じて外部から連絡をとった。

 

シロン「あ、俺達の事か?」

イングラム(ビルトシュバイン)「そうだ、君達はどうやらその敵勢力と戦っていると見た、それなら我々は味方だ。」

ワイルドタイガー「なんだかしらねぇが俺達と協力するぞ、いいな!?」

グリードー「おいマジか!?」

ディーノ「たしかに心強い…」

ガリオン「しかし…ロボットと組まねばならんのか…」

マック「ガリオン、今はそんな事言ってる場合じゃないんだな。」

シュウ「そうだぜ、俺達だけじゃ骨がいくつあっても折れちまうよ~」

ルキア(グルンガスト弐式)「決まりだね、よろしく…!?」

 

シャイターン「ルキア…トイウコトハオルタンス、ヴィオレットモ…!」

 

ルキアとシャイターンが互いに自分達の存在を感知した。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「お願いです!僕を恐竜帝国側と戦わせて下さい!」

マルスモン(ウルトラザウルス内)「何!?」

ムンベイ(ウルトラザウルス)「あんた何いってる訳!?」

イングラム(ビルトシュバイン)「…いいだろう、俺が許可する。」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「イングラム君!?」

イングラム(ビルトシュバイン)「だが、ぬかるなよ?いいな。」

ルキア(グルンガスト弐式)「はい!…!」

隼人(ゲッター1・サブ)「…竜馬、俺達も行くぞ。」

竜馬(ゲッター1)「了解した!」

 

オルタンス(ウルトラザウルス内)「ルキア様…」

ヴィオレット(ウルトラザウルス内)「シャイターン様に一度問いかけるのですね…!」

 

ファイヤーエンブレム「あらやだ、自由の女神あんなにしちゃって…」

ミク(プテラスボマー)「あれはみゆきちゃん達じゃないと対処できないかも…」

テツザンモン「俺等で持ちこたえるぞ!だからみゆきになお達急いでくれよ…!」

 

ローレライ「…あれが特別隊…お父様の言ってた?」

 

特別隊がレジェンズ達と合流、グルンガスト弐式とゲッター1が恐竜帝国へと向かう。

そして機械獣、メカザウルス、自由の女神像アカンベェが襲い掛かった。

 

鉄人28号「ガォォォォォ!!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「鉄人!ローリングアタック!!」

折り紙サイクロン「この手裏剣を受けるでござる!」

機械獣ガラダK7「グォォォッ!?」

グリードー「よしバーンフレム!!」

 

ウルトラザウルス頭部のブリッジからVコンで鉄人を遠隔操作する正太郎。

鉄人28号が先陣を切り、先に上空のジャイローンJ1達に拳を向けて身体全体を回転させたローリングアタックで突っ込んだ。

そして後方にいたガラダK7の後ろの道路で擬態していた折り紙サイクロンが飛び出して、

敵の動きをマヒさせる電磁波を放つ手裏剣を投げつけてガラダK7の動きを封じる。

グリードーがガラダK7にバーンフレムを撃ちこんで撃破した。

そこからギャリーとミクのプテラスボマー2機がミサイルを放ち援護する中、

アルティメットブイドラモン達がレジェンズ達と合流し襲い来るメカザウルス・バド達や機械獣達の迎撃に入る。

 

機械獣ジャイローンJ1「グォォォォォ!!」

ブロッケン伯爵(グール)「さあジャイローン達よ!奴等にその槍を突き刺してやれ!!」

ギャリー(プテラスボマー)「ふうっどーでもいいけど頭にそのままプロペラってなんとかなんないのかしら…!」

ワイルドタイガー「何処のデパートで売ってる奴だよアレ!」

バーナビー「機械獣がデパートで売ってる訳ないじゃないですか。」

ワイルドタイガー「いや俺が言ってるのはだな…」

 

ブロッケン伯爵(グール)「ええい無視するでないわぁぁぁ!!」

 

ドォドォドォ!!

 

プテラスボマーに乗るギャリーがコクピットのモニターから確認した襲い来るジャイローン達の槍をこの小型のボディを活かして空中で避け続けながら口を漏らした。

さらに地上の道路からタイガーとバーナビーがブロッケンのグールのミサイルに感づくと大きく飛び上がり、降りかかるミサイルをジャンプ台にしてさらに飛びにタイガーが目の前のメカザウルス・バドの前を飛び気を引いて、その隙にバーナビーが回転キックで後ろからバドに大きな一撃を与えた。

 

機械獣ダブラスM2「グァァァ!!」

 

ドォォォォ!ドォォォォ!

 

ミク(プテラスボマー)「キャア!?」

リン(ゴドス)「わぁっ!?」

 

ダブラスM2の二つの頭部から放たれた破壊光線が空中のミクのプテラスボマーと地上のリンのゴドスに被弾した。

 

レン(ゴドス)「リン姉、ミク姉!!どぁぁぁぁっ!?」

ウルフルン「よそ見してる場合かぁ?」

 

レンのゴドスが駆けつけようとした瞬間に、ウルフルンがその爪を尖らせて奇襲攻撃を仕掛けレンのゴドスの脚の装甲に大きな傷と損傷を与え転ばした。

バン(レオストライカー)「しまった!!」

ガリオン「クロスブロウザン!!」

ウルフルン「どあっ!?」

 

隙を見せたウルフルンにガリオンのクロスブロウザンが炸裂。

なんとか避けたウルフルンだがそこからウォルフィーがその二つの剣を持って攻撃を仕掛けた、同時にウルフルンが両手でその剣を受け止めるが。

 

ウルフルン「またかよ…っな!?」

ウォルフィー「ぬおっ!?」

 

ウルフルンとウォルフィーが互いに面食らった顔をして顔を見つめ合わせた。

さらにレオストライカーが飛び掛かり乱入、前脚のザンスマッシャーでウルフルンに攻撃するが、もう一度避けて後退した。

 

ウルフルン「こいつ…!」

ウォルフィー「俺に…!」

ウルフルン、ウォルフィー「似てるっ!?」

 

リーオン「あっうーたんそっくり!」

マック「それより大丈夫かなんだな!?」

甲児(マジンガーZ)「おい、ミクのプテラスがっ!」

ミク(プテラスボマー)「うぅ…お願いプテラス、頑張って…!」

 

ミクのプテラスボマーが先ほどの破壊光線の攻撃で損傷を受け、墜落寸前だった。

 

アルティメットブイドラモン「ミクさんっ!」

イングラム(ビルトシュバイン)「月美、戦闘に集中しろ…!!」

メカザウルス・バド「ギェェェェッ!!」

アルティメットブイドラモン「ぐっ!このぉっ!」

 

メカザウルス・バドが不意を見せたアルティメットブイドラモンに襲い掛かる、

とっさにフレイムサーベルで身体に喰らいついたバドの顎を切り裂いて脱出した。

 

バン(レオストライカー)「ジーク!ミクを頼む!!」

 

ジーク「キュイーッ!!!」

 

ウルトラザウルスのブリッジからジークが背中のブースターを開いて飛び出し、ミクのプテラスボマーの身体に入る様に融合、するとプテラスボマーは損傷が回復しパワー全開となった。

 

 

ミク(プテラスボマー)「わっありがとうジーク!っう…」

フィーネ(ウルトラザウルス内)「ミク、貴方は一時撤退して!プテラスボマーは良くても貴方が怪我しては戦えないわ!」

ミク(プテラスボマー)「ごめんねみんな…こちら初音ミク、撤退します!」

 

ミクのプテラスボマーはウルトラザウルスに撤退した。

 

 

マルスモン(ウルトラザウルス内)「お前達は戦いに集中しろ、その時が来たらこちらで指示する!」

アルティメットブイドラモン「りょ了解!」

グリカウモン「僕達はあのアカンベェを引き付けよう!」

ドラゴンキッド「援護はまかせて!」

 

シロン「おい、そっちは大丈夫か!?」

シュウ「なあ俺達どうすりゃいいんだ?」

甲児(マジンガーZ)「機械獣は俺に任せてくれ!たしかウインドラゴンって風が使えるんだな、それで動きを止められるか?」

シロン「なめてんのか、やりすぎて飛ばしちまうぞ?」

折り紙サイクロン「頼もしいでござる!」

 

リン(ゴドス)「ゴドス、まだ戦える…!?」

レン(ゴドス)「どっちも損傷かよ…」

弓さやか(アフロダイA)「任せて!」

 

アフロダイAの指先をゴドス2体の損傷した部分に当てるとその指先が修理用の超小型トーチや小型アームへと変わり破損個所を調べて適切に装甲と内部の機器とフレームの傷を修復していく。

 

レン(ゴドス)「サンキュー、甲児よりも頼りになるぜ!」

甲児(マジンガーZ)「なっ言いやがったなこのぉ!」

バン(レオストライカー)「今は戦闘に集中しろ2人共!」

 

自由の女神アカンベェ「アカンベェ!!」

 

自由の女神アカンベェが持っていた聖火から大量の大きな火の弾が降り注いだ。

その火の弾は特別隊だけではなく機械獣やメカザウルスまで巻き込んでいった。

 

ドドドドドドドドドドドド!!

 

シロン「うおっ!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「わわっ!」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「あ、あいつ!!」

シャイターン「コチラニモ…!!」

 

ズオウ「メグ、あぶない!」

メグ「ズオウ!」

 

ズオウが両手を地面に当てると氷の壁を作り火の弾を防ぐ。

 

ブロッケン伯爵(グール)「おっおい吾輩を巻き込むなっ!!」

ローレライ「火を消さないと!」

シュウ「そうだ、あいつ…でかっちょ!」

シロン「ウイングトルネード!!」

 

シロンが白い翼を広げて風を吹き起こし、周りに飛び交った火を消しながらブロッケンのグールにまで突っ込んだ。

そして飛び火した建物に人の姿を確認すると、

鉄人が建物の壁を壊し、中にいた民間人をワイルドタイガーが救助した。

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

ワイルドタイガー「ふうあぶねぇ…!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「なんて攻撃だ!早くなんとかしないと!」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「絶望の怪物か…試してみるか。」

アカオーニ「お前もボッコボコにしてやるオニ!」

グリードー「おいアンタ!」

 

グリードーの横をイングラムのビルトシュバインが横切り、自由の女神アカンベェに対し、左腕の固定装備・円形のビーム刃を発生させたサークルザンバーを発射。

自由の女神アカンベェの脚に大きな刃によるダメージを与え、さらに右手に持ったM13ショットガンを放ち、さらに一撃を加えた。

 

自由の女神アカンベェ「アッカーーーーンベェッ!?」

 

ドバァァァァァァァ!!

 

アカオーニ「あーーーー沈んだオニー!?」

メグ「自由の女神が…」

テツザンモン「沈みやがった…」

ファイヤーエンブレム「あら大胆ねぇん!!!」

ウルフルン「なんて奴だ…!」

リーオン「すげーアレ円盤飛ばすんだね!」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「これで奴はしばらく立てんはずだ、メカザウルスと機械獣の殲滅に集中しろ!」

バン(レオストライカー)「ああ、了解だ!…って隊長は俺なんだがな…;」

 

アカンベェに取り込まれていたとはいえ、アメリカのシンボルである自由の女神が海に沈むと言う光景は誰もが茫然としてしまったであろう。

続いてシャイターンの前にアイソリッドレーザーで空中のメカザウルス・バドを撃ちぬいて、進軍するグルンガスト弐式が立つ。

 

シャイターン「…ルキアカ…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「(シャイターンさん…何故貴方が恐竜帝国に…!)」

シャイターン「…」

ルキア(グルンガスト弐式)「(シャイターンさん!!)」

シャイターン「…(スマナイ…ルキア、オルタンス、ヴィオレット!)」

ルキア(グルンガスト弐式)「(ライラさんは…ライラさんはどうしたんですか!?)」

シャイターン「(…!!…。)」

オルタンス、ヴィオレット(ウルトラザウルス内)「…シャイターン様…」

 

ルキアは念じる様にシャイターンに問いかけ続ける、しかしシャイターンは答える事はなかった。

ルキアがある一言を口にするとシャイターンは不意に目をそらし動きが止まってしまう。

ウルトラザウルスのブリッジからオルタンスとヴィオレットも、

ルキアのグルンガスト弐式とシャイターンのやり取りを不安いっぱいに見つめていた。

そして思わずシャイターンは辛い表情でルキアのグルンガスト弐式に炎の光弾をぶつけた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「ぐわぁっ!?シャイターンさん…どうして…!?」

ドラゴンキッド「ルキア!」

ファイヤーエンブレム「ちょっとあの子のロボット、動きが止まってるじゃないの!フォゥッ!!」

シャイターン「…!」

 

飛び上がったドラゴンキッドの指から放つ電撃とファイヤーエンブレムの口から吹く火炎放射がシャイターンを狙い、グルンガスト弐式から放す。

 

イングラム(ビルトシュバイン)「(ルキアの念動に乱れ…?あの悪魔の様な奴と念を発してる?だとすれば…フフフ、そういう事か…)」

 

イングラムはルキアがシャイターンに発した妙な念を感じ取り、何か分かったかの様に不敵な笑みを浮かべた。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「うぉぉぉぉぉ!!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「うわぁっ!!」

竜馬(ゲッター1)「あぶないルキア!!」

 

ゴォォォ!!

 

メカザウルス・シグが両手の爪を尖らせてグルンガスト弐式に切り掛かり、弐式は怯む。

そこへ追い打ちをかけるメカザウルス・シグに空からのゲッター1のキックが突っ込んだ。

 

竜馬(ゲッター1)「大丈夫か!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「だ、大丈夫です!」

隼人(ゲッター1・サブ)「ルキア!集中力が欠けているぞ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「すみません…」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ぐっ…そうだ、ゲッターロボだ…俺が倒すべき敵、ゲッターロボを倒し俺は栄光を掴むんだ!!」

シャイターン「ラドラ!?」

 

シャイターンの制止を無視してラドラのメカザウルス・シグがゲッター1に襲い掛かった。

 

武蔵(ゲッター1・サブ)「竜馬、来るぞ!!」

竜馬(ゲッター1)「なんだあのメカザウルスは!?他のとは何か違う…!」

 

ガキィィ!!ギィィィィ…!

 

ゲッター1がゲッタートマホークを出し、メカザウルス・シグの爪とぶつかり合った。

同時にシロンがグールの前まで飛んでくる。

 

ブロッケン伯爵(グール)「ウインドラゴンか…貴様はレジェンズの中でも最も恐ろしい存在よ!」

シロン「何、俺を知ってるのか?」

シュウ「それより生首野郎、父さんと母さんはその中か!?早く返せ!!」

ブロッケン伯爵(グール)「だったら貴様等も我々の配下となるのだな!!」

ディーノ「ふざけた事を言うな!」

グリードー「テメェらのいいなりになってたまるかってんだ!その首燃やすぞ!」

ブロッケン伯爵(グール)「やれる物ならやって見るがいい、やれる物ならな…!」

 

グールから大量の爆雷が投下され、シロン達に襲い掛かる。

 

シュウ「どわぁっ!?」

 

甲児(マジンガーZ)「光子力ビーム!!」

アルティメットブイドラモン「フレイムブーメラン!」

グリカウモン「ドルフィンシューター!」

テツザンモン「ヘビーブラスター!!」

 

光子力ビームが爆雷を撃ち落とし、フレイムブーメランが回転して叩き斬る、

ドルフィンシューターの連射とヘビーブラスターの長射程、降りかかる爆雷を撃ち落とし、地上へと落下を防ぐ。

さらに海に沈んだ、自由の女神アカンベェが再び起き上った。

 

自由の女神アカンベェ「アカンベェ!!」

バーナビー「起き上りました!」

ギャリー(プテラスボマー)「またさっきの仕掛けてくるつもり!?」

ガリオン「来るぞ!」

 

自由の女神アカンベェ「アカンベェェェェェ!!」

 

ドドドドドドドドドドドド!!

 

再び聖火を天に翳して火の弾を噴射した自由の女神アカンベェ。

もはや敵味方関係なく火の弾が襲い掛かって来る。

その証拠にダブラスM2が巻き込まれて破壊されてしまった。

 

ムンベイ(ウルトラザウルス)「ちょっと!こっちにも降りかかって来たわよ!」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「敵と味方の区別もついとらんのか奴は!?」

マルスモン(ウルトラザウルス内)「自由の女神だからでしょうか…」

 

アルティメットブイドラモン「だからってやりたい放題は勘弁ですよ!」

竜馬(ゲッター1)「くっ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「なんて無茶苦茶なんだ…!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「こっちのメカザウルスまで巻き込み追って…!」

シャイターン「体勢ガワルスギル…ココハ撤退スルベキダ!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「何を勝手な!」

シャイターン「ラドラ…!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ちっ…ゲッターロボ、次こそは…!」

 

残ったメカザウルスとシャイターンにラドラは撤退していった。

ルキアは追いかけようとしたが、隼人に止められる。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…!」

隼人(ゲッター1・サブ)「ルキア、今は機械獣とアカンベェだ!!」

 

ブロッケン伯爵(グール)「あいつらにげおったな!ってこれなんとかしろ!!」

マジョリーナ「なんて奴だわさ、こっちにまで襲い掛かって来ただわさ!」

ウルフルン「やべぇあのアカンベェは自由過ぎた!」

 

折り紙サイクロン「しまっ!?」

ワイルドタイガー「折り紙!!」

ゴウキモン「折り紙さん!」

 

火の弾が折り紙にふりかかる、その瞬間。

ゴウキモンが飛び出して、背中に被弾しながらかばい抱えた。

 

折り紙サイクロン「大丈夫でござるか!?」

ゴウキモン「ぐっ…!」

 

キュアハッピー「はぁぁぁぁぁぁ!!」

自由の女神アカンベェ「アカンベェ!?」

 

その時五つの光が自由の女神アカンベェに向かって飛びかい、降り立った。

みゆき達プリキュア達の到着である。

 

キュアハッピー「五つの光が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!!」

 

シュウ「お、おおっなんですかあのお姉さん方はぁぁぁ!?」

ローレライ「シュウ君…?」

ドラゴンキッド「みんな待ってたよ!」

 

キュアビューティ「お待たせしました!」

キュアマーチ「自由の女神をアカンベェにするなんて…!」

キュアピース「アメリカの人は怒っていいよ!」

キュアサニー「なんや?知らへん顔がおるけど…」

シロン「俺達か、それよりそいつをなんとかするんだろ、さっさと頼むぜ!」

キュアピース「あーーー!!あれってレジェンズのウインドラゴン!?」

キュアハッピー「ゲームのキャラがなんでここに!?」

甲児(マジンガーZ)「話は後だ、本当に頼むぜ!!」

リン(ゴドス)「アタシ達じゃアレ手に負えないから!!」

アルティメットブイドラモン「お願いします!」

 

アカオーニ「うぬぬぬプリキュアが来たオニー!」

イングラム(ビルトシュバイン)「邪魔するなっ!」

 

金棒持ったアカオーニをはり倒す様にビルトシュバインが腕を振り回し、

さらにバーナビーが降って来たアカオーニの胴体を掴んで地面に叩き付けた。

 

バーナビー「はっ!!」

アカオーニ「兎に負けたオニ!!」

 

自由の女神アカンベェ「アカンベェ!!」

 

キュアピース「襲ってきたぁ!?」

ズオウ「うぁぁぁぁぁぁ!!キュアザン!」

 

プリキュア達に襲い来る自由の女神アカンベェ、

そこにズオウが現れ、吹雪をお越し自由の女神アカンベェの身体を凍らせて動きを封じた。

 

キュアビューティ「これは氷の力…!」

メグ「大丈夫ですか!?」

キュアマーチ「ありがとう!」

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

ワイルドタイガー「でりゃあああ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「マキシブラスター!」

 

さらに鉄人28号とワイルドタイガーが自由の女神アカンベェの顔に左右から殴り掛かる、

後ろからグルンガスト弐式のマキシブラスターで続いて攻撃していく。

 

ドガァァァ!

 

 

キャンディ「ここはレインボーヒーリングクル!!」

キュアハッピー「OK!気合だ気合だ気合だぁー!!!!」

 

 

プリキュア達が叫びながらスマイルパクトにパワーを貯めて行く。

 

ボス(ボスボロット)「な、何してるだわさ?」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「なんか古典的っすね。」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「うん。」

 

そしてキャンディからもたらされたレインボーデコルをスマイルパクトにセット。

するとハッピー達の頭頂部の髪飾りが、プリンセスティアラと言う光り輝く羽飾りに変化し一斉に5人が手を合わせた。

 

キュアハッピー、キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ「プリキュア!!レインボー・ヒーリング!!」

 

自由の女神アカンベェ「アカンベェッ!?」

 

彼女達の重ね合わせてた手が虹色の光波を放って自由の女神アカンベェを包み込んだ。

すると自由の女神アカンベェは浄化され、赤っ鼻はデコルとなり消滅した。

 

そしてデコルはキャンディの持つデコルデコールに収納されていった。

 

キャンディ「これでデコルがまたそろったクルー!」

 

ワイルドタイガー「いよっ流石はプリキュア!」

マック「今のとても綺麗だったんだな…」

ガリオン「(あの少女達、何処かで見覚えが…?)」

 

ゴウキモン「これであとは機械獣だけか…」

ギャリー(プテラスボマー)「ホルス、アンタは下がって!さっきのダメージが残ってるはずよ!」

折り紙サイクロン「すまないでござる…」

ゴウキモン「そんな事ないです、俺は…」

 

機械獣ジャイローンJ1「グォォォ!!」

ガリオン「忌まわしき機械の怪物が!フレイムザン!!」

ワイルドタイガー「でりゃぁぁぁぁぁ!!」

 

ガリオンが炎を纏った姿となり、ジャイローンに突進。

そしてワイルドタイガーが右腕からワイヤーを放ち、ジャイローンのプロペラに巻きつくと、そのまま振り回して自慢の超人的パワーで地面に叩き付け、残りのガラダとダブラスを巻き添えに叩き付けた。

最後にリンとレンのゴドスの援護射撃とバンのレオストライカーガンナーモードのガンナーズブレイク、グリカウモンのメガナックル・バイソンシュートとテツザンモンのハンドレーザーガン、アフロダイAのミサイルにファイヤーエンブレムの口から吹く火炎放射で一斉に破壊した。

 

マジョリーナ「またやられただわさ!!」

ブロッケン伯爵(グール)「今回の敗因は貴様らのせいだぞ!!」

ウルフルン「んだとこのぉっ!?」

 

シュウ「さあお前等、父さんと母さんを返せ!」

バーナビー「一体どうなっているのか話してもらいますよ!」

甲児(マジンガーZ)「ブロッケン、今度こそ逃がしはしねぇぞ!」

 

ドバァァァァ!!

 

リン(ゴドス)「今度は海から来たわ!」

ドラゴンキッド「あれって…潜水艦!?」

キュアマーチ「大きい…」

テツザンモン「もしかして援軍って奴かよ…」

 

ニューヨークの海に現れたのはあしゅら男爵の駆る海底要塞サルードであった。

 

あしゅら男爵(サルード)「ブロッケンにバットエンド共何をしている!」

ブロッケン伯爵(グール)「今頃来ても遅いわ、!」

あしゅら男爵(サルード)「助けに来てやったのにそのいいぐさはなんだ!!」

ウルフルン「誰がてめぇの助けを頼んだんだよ!?」

あしゅら男爵(サルード)「私が好き好んで貴様らを助けに行くか!命令だから…なっ!?!」

 

サルードから出て来たあしゅら男爵はブロッケン達と口論になるがふと周囲の戦場を見渡すとそこにシロンの姿を確認すると彼の表情が大きく変化した。

 

あしゅら男爵(サルード)「あ、あれは…!!」

マジョリーナ「何しているだわさ、早く乗せるだわさ!」

アカオーニ「聞いているのかオニ!?」

 

あしゅら男爵「あぁ…ああ…あれは…ウインドラゴン…うぁぁウインドラゴン…間違いない…あれはレジェンズウォーのウインドラゴン…!うわぁぁぁぁ!!ミケーネの仇…ウインドラゴンだぁ!!」

 

シュウ「な、なんだあいつ…!?」

ウォルフィー「男と女に別れてんぞ!?」

リーオン「き、気持ち悪いよ~!!」

 

アルティメットブイドラモン「あいつは…あしゅら男爵!?」

グリカウモン「けどなんか様子がおかしい…!」

ワイルドタイガー「あの野郎まできやがった!」

ファイヤーエンブレム「ちょっとアンタァ!!男か女かハッキリしなさいよぉ!!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「え?」

バン(レオストライカー)「人の事言えるのかよ…;」

 

あしゅら男爵(サルード)「あ…ハハハ…あぁおかしいな…不思議な事に笑いがこみあげてくる…本当だ、笑いが止まらんよ…」

 

ウルフルン「おい聞いてんのか!?」

アカオーニ「何してるオニ!?」

 

今のあしゅら男爵にはウルフルン達の声が聞こえてなかった。

あしゅらは涙を流しながら、不気味に微笑みシロンの姿を震えながら見つめていた。

 

あしゅら男爵(サルード)「何故なら奴はあの戦いを起こしてミケーネを滅ぼした竜…数千年の時を超えて今…あの悪夢が蘇る…!ウインドラゴン…ジャバウォック…ゼウス…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!ウインドラゴン!ウインドラゴォォォォォォォン!!!!ミケーネの仇ぃぃぃぃ!!!」

 

突如あしゅらはサルードを飛び出して、海面を走り出しシロンの方へと向かっていった。

 

 

ローレライ「来るわ!!」

シュウ「なんだぁあいつ!?わわわこっちくんなぁぁぁ!?」

シロン「お前等降りろ!」

 

シロンは無理矢理シュウとローレライを降ろすとあしゅら男爵を迎え撃つ体制をとるが、

 

あしゅら男爵「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ドォォォォォォ!!!

 

シロン「のぁっ…!?」

 

あしゅら男爵がサルードを降り水面を走り出し超高速でシロンにキックを叩き込み、そのままニューヨークの奥までふき飛ばした。

シロンは建物を突き破る勢いで吹き飛ばされてしまう。

 

グリードー「!?」

ディーノ「…シロンが…!」

ガリオン「なっ!?」

マック「!!」

ズオウ「…シロン!」

メグ「嘘…」

シュウ「…でかっちょ!!!」

ギャリー(プテラスボマー)「ちょっと何、何が起きたの!?」

キュアハッピー「ウインドラゴンさんが!」

 

マジョリーナ「あ、あいつ何してるだわさ!?」

ブロッケン伯爵(グール)「あやつまさか…!?」

 

シロン「て、てめぇいきなりなんの恨みがあって俺に…!」

あしゅら男爵「ふ…ふふふ…何も覚えてないのか…そうか覚えてないのか…だがな、私のこの二人の夫婦の記憶には貴様のせいで全てを奪われたあの日の光景が今でも焼き付いているのだ…!!そうだ、全て貴様のせいだ…!!貴様がぁ!貴様がいたからミケーネはぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

シロン「うがぁぁぁぁぁ!?」

シュウ「や、やめろぉぉぉ!!」

 

あしゅら男爵はシロンの首を持ち上げて締め始めた。

シロンは大きな声を上げて苦しむ。

 

そこにアルティメットブイドラモンとワイルドタイガー、マジンガーZが駆けつけた。

 

甲児(マジンガーZ)「ルストハリケーン!」

 

ブォォォォォ!

 

あしゅら男爵「ちぃっ!!」

 

あしゅら男爵はシロンを放してルストハリケーンを大ジャンプで避ける、そしてマジンガーZの姿を見たあしゅらはそこから両手を握りしめて頭部に叩き付けた。

 

ドゴォォォォ!!!

 

弓さやか(アフロダイA)「甲児君!」

ボス(ボスボロット)「甲児ぃ!」

 

あしゅら男爵「ゼウスゥゥゥ!!!貴様が裏切らなければ!貴様があの時裏切らなければ、あの戦いでミケーネが滅ぶ事はなかったのだ!!」

甲児(マジンガーZ)「ぐわぁっ何をいってんだてめぇ!?」

アルティメットブイドラモン、ワイルドタイガー「うぉぉぉぉぉ!!」

あしゅら男爵「邪魔するぁぁぁ!!」

 

ガシィィィィ!!!

 

グリカウモン「徹平君、虎鉄さん!」

バーナビー「タイガーさん!」

ドラゴンキッド「タイガー!」

キュアサニー「なんやねんあいつ…化けもんやないか!?」

キュアビューティ「生身であんな事ができるなんて…信じられません…!」

 

アルティメットブイドラモン、ワイルドタイガー「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」

あしゅら男爵「どうやら考えて見れば私は幸運なのかもしれんな…この手で積年の恨みを晴らす事が出来るのだからな!!」

 

あしゅら男爵はワイルドタイガーとアルティメットブイドラモンを腹を締め上げて、建物の瓦礫に叩き捨てると再びシロンとマジンガーZの前に立つ。

 

あしゅら男爵「忘れたとは言わさん、我等同胞をあの忌まわしき扉に閉じ込めてくれた神の大罪、栄光あふれる神の世界を滅ぼした白き竜の大罪、私をこの様な姿にした悲しき運命…その恨み…貴様らの罪の重さ、今こそ思い知れぇぇぇぇ!!」

 

シロン「…!?」

甲児(マジンガーZ)「うわぁ!?」

 

あしゅら男爵がシロンとマジンガーZにトドメをさそうとした時だった。

 

Dr.ヘル≪そこまでだあしゅら男爵!!≫

 

あしゅら男爵「うわぁぁぁぁぁ!?」

 

突如あしゅらが何かに動きを封じられたかの様に地面に叩き付けられた。

 

あしゅら男爵「うぁぁ…何故です…何故…」

Dr.ヘル≪貴様にはやるべき事があるのを忘れたか!?≫

 

あしゅら男爵「は…そうだ私は…!」

 

するとあしゅら男爵は大ジャンプしてサルードへと戻っていく。

そしてブロッケンのグールを着艦、ウルフルン達を入れて、サルードは撤退していった。

 

ディーノ「ああ、父さんと母さんが!」

グリードー「ダメだディーノ…これ以上は追えねぇ…」

ポップ「なんだったのでござるか…」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「みんな無事か!?奴等は撤退し戦闘は終わった。これ以上の追跡は不可能だ!」

イングラム(ビルトシュバイン)「その様ですね…」

シュウ「…何がどうなってんだよ…父さんと母さんがいなくなっちまうし、でかっちょがやられるし…くそぉぉぉぉ!」

 

シュウは拳を叩き付けて叫んだ。

機械獣軍団、バットエンド王国、恐竜帝国らからニューヨークを守る事が出来たが、

シュウ達の両親が連れ去られた事、あしゅら男爵の謎の言動。

レジェンズサーガ達にはその悔しさと特別隊一同には大きな疑問が残った。

そしてルキア、オルタンス、ヴィオレットはシャイターンに対しまたしても不安を覚えてしまうのだった。

 

ローレライ「シュウ君…」

 

ローレライはただシュウの辛い背中を見つめるのだった。

 

 

ウルトラザウルス・ブリッジ。

 

先ほどの戦闘から帰還した特別隊一同。

そしてシュウ、シロンと行ったレジェンズチームの面々もここに加わっていた。

 

虎鉄「両親を連れ去られただって!?そりゃホントか!?」

シュウ「そうでしょー、だからさー俺達も連れてってくれよぉ!」

正太郎「そうは言っても…」

ギャリー「気持ちは分かるわ、けどアンタ達の様な民間人をいきなり連れて行くのは…」

フィーネ「流石にね…」

シュウ「なあお姉さん、そこをなんとかさぁ…」

マック「シュウ、無理はいけないんだな…」

 

シュウが特別隊の面々に自分達の両親を取り戻す為に特別隊へ参加する事を志願していた。

しかし大塚長官らはいきなり無関係な民間人を参加させるのはという考えで認めがたくなっていた。

 

大塚長官「たしかに奴らに連れ去られたのなら利害は一致するがのぉ…」

イングラム「俺が許可しよう。」

ムンベイ「本気なの!?」

みゆき「私達からもお願いします!」

やよい「あの子達だって私達と同じ民間人です!」

なお「それに家族が連れ去られたなんて聞かされたら私も黙ってられないです!」

バン「いいんじゃないか、どっちにしろ敵は一緒なんだ、俺は認めるぜ。」

イングラム「レジェンズとそのサーガと呼ばれる子供達の実力は先の戦闘で分かったはずです。今は少しでも戦う仲間が必要です。」

大塚長官「うむ…よーし、許可しよう!あとの事はワシが責任を取ろう!」

ウォルフィー「お、話分かってるじゃないか!」

リーオン「よっ髭長官!」

シュウ「んじゃ早速準備してくるぜぇレジェンズクラブ解散、準備が済んだらここに集合だ~!!」

ディーノ「あ、シュウ!」

 

やよい「何気にみんな明るいね。」

ユーキ「微笑ましいな、僕と徹平君も昔はもっとあんな感じだったよ。」

徹平「今もそうじゃないですか!」

ユーキ「昔と違ってあまり遊ぶ事が少なくなったけど本質的には変わらないって意味だよ。」

ギャリー「いいわね~それ。(イヴも元気にしてるかしらね…)」

イングラム「…。」

 

徹平、ユーキ、ギャリーの3人がシュウ達の明るい姿を見て微笑ましくなる。

一方イングラムはそんなギャリーに対し、少々不穏な空気をにおわせるかの表情で見つめていた。

こうしてシュウ達レジェンズチームも特別隊に同行する事になった。

シュウ達はこの後一度家に戻り自分達の荷物を纏めてここに来ることになる、

しかしさらなる事態に気が付いた、メグとマックが両親に会おうとした所、

なんと2人の両親までいなくなってしまっていたのだ。

これにより事実上シュウ、ディーノ、メグ、マック4人のサーガの両親が全員行方不明となってしまった。

 

ウルトラザウルス食堂。

 

メグ「あの後私とマックの両親にも連絡を取って見たんですが…」

マック「僕の父さんと母さんもいなくなっていたんだな…」

虎鉄「…どうなってんだ全く…」

フィーネ「この子達の両親が機械獣軍団に連れ去られたのなら何が目的なのかしら…」

弓さやか「そういえばあしゅら男爵…甲児君のマジンガーやウインドラゴンのシロンに対して妙な事言ってたわね…」

正太郎「だとするとそれが関係してるかもしれません。ガリオン達は何か分かるかい?」

ガリオン「ミケーネ…聞いたことがある気がするが…すまない、思い出せん。」

ウォルフィー「ガリオン姐さんが知らないんじゃ俺達もな…」

リーオン「だよねぇ。」

みゆき「みんな大丈夫だよ、みんなのお父さんとお母さんは必ず私達で力を合わせて助け出そう!スマイルスマイル!」

ディーノ「みゆきさんは明るいですね、こっちも元気が出ます。」

シュウ「俺もスマイルスマイル~!」

シロン「ガガガ…(のんきな奴…)」

キャンディ「シロン一緒に遊ぶクル~」

シロン「ガガ!?」

ジーク「キュイ~」

シロン「ガガガッガガガ~!!」

ズオウ「ズオウも遊ぶ~待て~♪」

ホァン「じゃあ僕も!」

 

キャンディに手を握られたねずっちょシロン、そしてジークの頭に乗せられて、何処かへ連れて行かれてしまった、さらにズオウとホァンも楽しそうにはしゃいでついて行った。

 

竜馬「ハハ、たしかに両親の事は気がかりだけどいつまでも気にしてるよりは気分を紛らわした方がいいな。」

バーナビー「そうですね。」

ルキア「そして君はシュウ君達と一緒に?」

ローレライ「はい、ローレライって言います。」

甲児「君はレジェンズサーガじゃないんだな。」

徹平「ドイツから来たんだよね、それでどうしてここに?」

ローレライ「…私にもよく分からないんです…ただ今はドイツに帰らないと行けないと…」

あかね「よく分からへんって…」

ローレライ「ここに来るまでの事覚えてないんです…」

リン「それって記憶喪失って事!?」

グリードー「おいおい、また唐突な話だな。」

ローレライ「…」

ミク「みんな、この子困ってるじゃない!ねえ貴方が良ければ私達と来ない?」

ローレライ「え?」

シュウ「そうだぜ、ローレライちゃんとこうして出会えたのはきっと何かの縁…あーついに俺もそっちの世界へのゴールがぁ~!」

メグ「浮かれてんじゃないの!」

 

バシィッ!

 

シュウ「ぐほっ!?」

ライザ「あれがメグチョップか…」

レン「喰らいたくない技だぜ…」

ディーノ「シュウ…ホント君は…;」

 

オルタンス「ローレライ様ですか?」

ローレライ「?」

ヴィオレット「すみません、ただ…貴方様がどことなくお知り合いに似てた者で…」

ローレライ「もしかしてドイツの子ですか?」

オルタンス「はい!」

ローレライ「どんな子だろう…友達になって見たいな…」

ルキア「まあ…ちょっとすごい子かもしれないよ…;」

ローレライ「?」

徹平「(どのくらい凄い子なんだろう…カガリみたいのかな…)」

ボス「きっとよ~ずんげ~おしとやかだろうぜ~!」

甲児「なあ3人にはドイツにも友達がいるのかよ?なんか友達の面積すげー広いって言うか…」

ルキア「そ、それは…;」

隼人「…。」

オルタンス「き、きっと偶然ですわ;」

れいか「ではとても国際的にご友人方がいるのですね。」

ヴィオレット「は、はい!」

シュウ「まっとにかく、これからもよろしくな!ローレライ!」

ローレライ「…うん!」

 

シュウとローレライが握手を交わす。

そんな中、ルキア達がまたしても何か誤魔化しながら答えてた。

何か不思議な感じがするローレライと言う少女も同行する事なった。

 

徹平「そうだ、ちょっとホルスの様子見て来ます。」

ライザ「おっと俺も行くぜ!」

 

ウルトラザウルス・医療室。

 

イワン「ホルス君怪我はどうだい?」

ホルス「いえ、たいした事ないんで大丈夫です。」

イワン「よかったよ…僕があの時すぐに動けていれば…」

ホルス「自分はただとっさに行動しただけなんで…」

イワン、ホルス「…」

 

2人の会話が途中で止まる、どちらも引っ込み思案な性格かどちらも喋れずにいた。

 

ライザ「おう入るぜ。」

ミク「ホルス君傷薬は効いてる?」

ホルス「はい、お蔭様で…」

イワン「…」

弓さやか「なんとなく2人ってどことなく似てるかも…」

イワン、ホルス「え?」

マルスモン「よし、ホルス。包帯を変えたら今日はもう休め、傷を早く治すのも必要な事だ。」

ミク「もうマルスモン隊長、怪我なら私が見てあげるのに…」

マルスモン「すまん、私が見てやらねばならんのだ。」

ミク「?」

ホルス「…。」

ボス「ミクちゃん、それなら俺を見てほしいだわさ~」

ミク「はいはい、怪我してない人は自分で見てね。」

 

負傷したホルスの怪我はどうやらマルスモン自身が見ていた様だ。

ホルスはそのままマルスモンに連れられて自室へと戻っていった。

皆その様子に不思議そうになるがライザは何か知ってる様な顔だった。

 

あかね「なんやホルスって不思議やなぁ…」

やよい「うん、あんまり口を開かないしね…」

ギャリー「もうちょっと明るくてもいいんじゃないかしらって思うわ…」

ネイサン「けどあの子のお顔でその性格だとアタシいっぱい可愛がりたいわ~アンタもそう思わないギャリー?」

ギャリー「は?」

ネイサン「いやぁ!ヒドイわぁギャリィー!アタシ、アンタとなら熱い夜を語れると思ったのに~!!」

ギャリー「ちょっとぉ、アタシにそんな趣味はないわよ!?」

甲児「(よく考えたらオカマが2人いるんだな…)」

 

ライザ「おっとホルスについての詮索はそれまでにしてくれよ。」

徹平「ライザ?」

ライザ「あいつにも色々あんのさ、マルスモン隊長にもさ。」

ユーキ「僕達まだ2人の事について分からないんだけど…」

ライザ「そのうち分かるぜ、ただな。そん時は徹平とユーキがもっと強くなってからな。」

 

ライザもそう言って医療室を出て行った。

 

マック「僕もホルスさんからは不思議な感じがするんだな…なんとなくなんだな。」

レン「ライザの奴何いってんだか。」

徹平「…。」

メグ「(何か変わった人達が多い気がする…)」

徹平とユーキはこの時自分達が所属しているデジモンガーディアンズには何か謎があると感じた。

 

 

その頃、地球の地下深くにある、恐竜帝国マシーンランドでは。

 

帝王ゴール「またしても作戦失敗か!!」

キャプテン・ラドラ「申し訳ありませんゴール様!」

シャイターン「…」

 

ラドラとシャイターンがゴールに深々と謝罪していた。

 

帝王ゴール「分かっているなシャイターンよ、このまま失態を続ければお前の愛するあの人間の命はないぞ…?」

シャイターン「…!」

 

玉座に座るゴールはその指を鳴らしながらシャイターンに唸る様に語った。

 

バット将軍「ゴール様、機械獣軍団のDr.ヘルから通信が来ています!」

帝王ゴール「ほお、開いてみよ。」

 

ゴールの前に設置されたモニターを通じてDr.ヘルの顔が映った。

 

Dr.ヘル『随分とご機嫌斜めだな帝王ゴールよ』

帝王ゴール「ふん、貴様らの邪魔があったのも原因だ。」

Dr.ヘル『まあそう言うな、そのお詫びに貴様らに渡したい物がある。』

帝王ゴール「何?」

ガリレィ長官「ゴール様…!」

帝王ゴール「分かっているわ、それはなんだと言うのだ?」

Dr.ヘル『これだ。あとは好きなように使って見るがいい。』

 

Dr.ヘルがゴール側にその渡す物の画像を転送した。

その姿を見たゴールは。

 

帝王ゴール「これは…!フハハハ中々粋な事をするなぁ貴様は!」

シャイターン「…?」

 

ゴールがその画像を見て大きく笑った。

そんな中シャイターンはひざまづいて今の自分に対して悔しさを覚えた。

 

マシーンランドの地下の監獄。

その檻にはひっそりとある少女がただ地面に座り込み、ただずっと辛そうな表情でうずくまっていた。

 

ライラ「…シャイターン…」

 

 

 

さらに場所は切り替わり。

ニューヨークらから離れたとある高原にて。

 

杏子「ここか?魔女がいるって所はさ?」

キュウべぇ「そうさ、もうすぐ結界が出来上がる。そしてここに向かってる何かもいるみたいだ。」

 

緑の草が生い茂る高原であのキュウべぇと細い棒のお菓子を加えた長い赤い髪の少女が立っていた。その目線の先には…特別隊に渡す補給物資を乗せた大型輸送機タウゼントフェスラーが飛んでいた。

 

タウゼントフェスラー・コクピット。

 

ラーダ「これは!?みんな気を付けて…何かが来る…!」

忍「なんだってぇ!?」

沙羅「ちょっと何…アレ?」

亮「気をつけろ、こっちを飲み込んでくる様だ!」

雅人「そ、そんな…うわぁっ!?」

 

前方の黒い光がタウゼントフェスラーを飲み込んでいった。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ第13話 完

 

第14話 紅の翼と封印されし者 に続く。



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スーパーヒーローウォリアーズ 第14話 紅の翼と封印されし者

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■両親の身を案ずるシュウ達レジェンズサーガとレジェンズ達、そして甲児とレンが些細なことからケンカしてしまう。そんな中特別隊と合流予定の補修部隊を揺るがす予想外の魔女が姿を現した!


前回、ニューヨークにてレジェンズサーガの子供達の両親が機械獣軍団に連れ去られると言う事件が起きた。

シュウゾウ・マツタニらサーガの子供達は両親を取り返すべく特別隊に同行するのであった。

ニューヨークを離れ、特別隊のウルトラザウルスはもうすぐ補給物資の乗せたタウゼントフェスラーと合流するのであったが…。

今回は格納庫から物語を始めよう。

 

ウルトラザウルス格納庫。

 

ジーク「キュイ~♪」

ホァン「ハハッジーク本当にお利口さんだね。」

ガリオン「この者は…生き物なのか?」

バン「ジークはオーガノイドって言って、他のゾイドの融合する事によってそのゾイドのパワーを引き出したり、ダメージを回復させたりする事が出来るんだ、なあジーク?」

ムンベイ「あの頃のバンはよくジークの力に頼りぱっなしだったわよね~?」

バン「ム、ムンベイ;まあ今はこうしてジークにはミク達のアシストも頼んでもらってるんだ。」

ジーク「キュイキュイ!」

ズオウ「ジーク、凄い凄い!」

 

各機体のメンテナンスをしているロバート、リン、レン、ルキア、正太郎にゼロハチ、マジンガーの点検をしている甲児達を背景にキャットウォークにてメグやマックにホァンがジークを囲んで談笑していた。

 

メグ「機械なのに生きてるって不思議ね…。」

マック「地球の外は不思議でいっぱいなんだな…」

ガリオン「地球の外の者については置いておくが…私はやはりロボットと言う物はやはり好きには慣れん…。」

やよい「ええっそんな!?マジンガーもゲッターもカッコいいのに!!」

バーナビー「そう言う問題じゃないと思います。」

 

ショックを受けるやよいに、ロバートやリン達整備班の手伝いをしていたバーナビーが捕捉する。

 

ガリオン「私は地球の緑あふれる自然の方を好む、すまんが今の人間の科学や文明にはどうも理解出来んのだ…。」

マック「ガリオン…みんなごめんなんだな…」

ロバート「仕方ないさ、実際に機械が苦手な人間だっているからな。」

 

ガリオンはそう言ってマックにタリスポッドにカムバックを要求し、マックはそれを聞いてタリスポッドにカムバックさせソウルドールに戻し移動した。

 

れいか「自然を愛するゆえなのでしょうか…」

ユーキ「たしかに人間の文明が発展して昔よりも自然が減っちゃった訳だし…って言いだしたらきりがないからやめておくよ。」

なお「所でバーナビーさんはリンちゃん達のお手伝いですか?」

バーナビー「ええ、機械関係も少しかじっているので僕もちょくちょく皆さんのお手伝いを…」

シュウ「ギャァァァァァ!!!」

シロン「ガガガガガ~!!」

 

突然シュウが飛び出しねずっちょシロンを頭に乗せて何かから逃げる様に現れた。

 

ライザ「お、おい…シュウてめぇだけ逃げるなんてずりぃぞ…!!」

みゆき「わ、私ももうダメ~…」

あかね「あかん…ほんま死ぬわ~…」

 

やよい「みゆきちゃんにあかねちゃん!?」

徹平「…ごめん…そろそろ休憩させてぇ…」

ユーキ「徹平君も…」

 

斉藤さん「まだトレーニングは終わってないぞ!!!!!あと10分以内にスクワット4万回、それが出来なければ追加で腕立て伏せ1万回だ!!」

 

斉藤さんが物凄い大声でメガホンを持って追いかけて来た。

徹平、シュウ、シロン、みゆき、あかね、ライザ等は先ほどから物凄い訓練をやらされてもう限界を感じて逃げて来た様だ。

 

ギャリー「あのさぁ…10分とか5分以内にスクワット500万回とか無茶言わないで頂戴…」

 

キャットウォークの通路からクタクタなギャリーもやって来た。

 

斉藤さん「…ボソボソ…」

バン「?え、なんだって?」

斉藤さん「貴様らもサボってないでトレーニングだ!!!さあこいやオラァッ!!!!」

なお「こっ、こうなったら直球勝負!」

バン「な、マジかよ!?」

やよい「うわ~ん、勘弁してぇ~」

 

ムンベイ「フィーネ、私達は行きましょう…」

フィーネ「え、でも…う、うん。」

メグ「わ、私とズオウもちょっと用事が…」

 

なおは覚悟を決めて恐らく地獄とも呼べるトレーニングに背筋が凍ったバン達を引き連れて行った。そしてムンベイとフィーネ、メグ等は咄嗟にこの場を去る。

そんな中格納庫の奥では。

 

 

レン「くっそぉ…ゴドスももっと強い武装がありゃなぁ…」

リン「小型のゴドスに大きい武器なんて積んだら動けなくなるじゃないの。」

レン「けどさぁ、いつまでもこの装備じゃ機械獣やメカザウルスの大群とじゃまともに戦えねぇし、俺達だって本当は…」

甲児「どうしたんだよ、レン?」

 

乗機であるゴドスをただずっと眺めるレン、そこに甲児達がやって来た。

 

レン「いいよなぁ?お前みたいに能天気にロボットに乗ってる奴。必死にここまで苦労した俺らと違ってさぁ。」

甲児「な!?てめぇもういっぺん言ってみやがれ!」

レン「何度でも言ってやるよ!少なくとも俺には甲児が普段から戦いがしたくてウズウズしてる様に見えるぜ!!」

甲児「てめぇ俺がまるで好きで戦いやってるみたいに言ってるじゃねぇか!」

レン「違うってのかよ、そっちはさぞかしお強いスーパーロボットのマジンガーZがあるからいいだろうけどさ、その後ろでいつも誰が援護してやってんだか言ってみろよ!」

甲児「お前…!」

リン「レン!」

レン「なんだよ!俺達だって元々好きで戦いなんてやってる訳じゃないんだよ、好きで戦いやってる奴にはわかねらぇよ!!」

 

甲児は思わずレンの首元を掴み、レンも甲児の腕を力強く握りしめて爪を立てた。

 

レン「お前は強いからそんな風に戦えるだろうが俺やミク達はそうじゃないし、元々は違うんだよ!!」

甲児「いでっ!何が違うってんだよ!?」

正太郎「ダメですよ喧嘩は!!」

リン「ちょっとやめて!」

弓さやか「甲児君もよ!」

ロバート「お、おい誰か止めろ!!」

ルキア「甲児さん、レン君!!」

 

甲児とレンが喧嘩を始め、それを見たリンやさやか達がすぐさま止めに入った。

少なくともレンは何か抑えられない物を持っていたようだが…。

 

ウルトラザウルス・ロビー。

 

甲児「くそっレンの奴…」

ルキア「…甲児さん」

オルタンス「どうなさいました?」

 

椅子に座り、先ほどのレンと喧嘩で気分を悪くしてしまった甲児、それを宥めるルキアとローレライの元へオルタンスとヴィオレットが通りかかる。

 

甲児「なあ、俺ってさあ、とにかく戦いがしたくてウズウズしてる様に見えちまうのかな…」

ルキア「え…」

 

甲児はルキア達に問う。

 

甲児「レンの言った通りだ、俺ってもしかして戦いを楽しんでるんじゃないかって…」

オルタンス「兜様…」

ヴィオレット「…そういえば兜様はどうして戦ってらしてるのですか?」

甲児「あの日だった、マジンガーZを作ったおじいちゃんがあの日…」

 

 

そう、あの日だった。

見た目は恐ろしい形相であるが心優しい甲児の祖父・兜十蔵博士が甲児と弟のシローを自宅の秘密の研究室に呼び出したあの日だった。その日は悪の天才科学者Dr.ヘルが世界征服を宣言したあの日に起きた事だ。

そして部下であるあしゅら男爵率いる機械獣が襲来、あしゅら男爵によって十蔵博士が瀕死になってしまう。

甲児とシローはパニックになる、

だがそこに十蔵がその間際に開いた格納庫から出した鉄の巨体が甲児とシローの前に現れた。

 

兜シロー「あ…悪魔だ!」

 

そうだ!悪魔だ、光無き漆黒の空に聳える巨大な悪魔の影!それはまさにこの世の全てを破壊するかの如く!大地を覆い尽くそうとしていた!

だが甲児は違った、違う!悪魔ではない!これは神だ!全知全能の神の姿だ!誰がなんと言おうと神なのだ!!

 

兜十蔵博士「甲児…パイルダーに乗るんだ…!パイルダーに乗りZとひとつになるのだ…!!」

甲児「Zと…ひとつに…おじいちゃん喋っちゃだめだ!!」

兜十蔵博士「いいか…甲児、その時お前は超人じゃ!いやそれ以上、ホバーパイルダーに乗り、マジンガーZと頭部にパイルダーオンをする事により、お前は神にも悪魔にもなれるのじゃ!!」

 

甲児「神にも悪魔にも…!?」

兜十蔵「行け甲児!操縦方法なぞ適当でもお前の闘志を奴等にぶつけてやれ!!怒れ、叫べ、マジンガーは必ず応えてくれる!マジンガーZを世界を救う神にするか、地球を破壊する悪魔にするかは全てお前の自由、世界はお前の思うがままじゃ!甲児とシローがマジンガーを糧に強く生きてくれる事こそがワシの最後の願いじゃ…!」

甲児、兜シロー「おじいちゃん!!」

兜十蔵博士「戦え!!お前達がここから生き延びるにはそれしかない!!」

 

ドガァァァァァ!!!

 

甲児「お…おじいちゃん…わかった…」

兜シロー「兄貴!?」

甲児「行くぞシロー!うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

甲児とシローに抱きかかえられた十蔵博士がその言葉を残し息を引き取った。

そしてその悲しみと怒りの矛先を実質十蔵博士を殺したあしゅら男爵に向け甲児はパイルダーに乗りマジンガーZとパイルダーオン、あしゅら男爵の率いる機械獣を次々と倒していった。

だがマジンガーZは暴走、そう悪魔のごとく暴れ始めたのだ。

そこへ弓さやかのアフロダイAが駆けつけ食い止め事態は収まったのだった。

それ以来甲児と弟のシローは十蔵博士の弟子である光子力研究所の弓教授の元でこの世界を襲う侵略者と戦う事を決意した。

 

オルタンス、ヴィオレット「…」

ルキア「…それが神にも悪魔になる力…」

甲児「けどやべぇよな、レンにああ言われちまったら俺はもしかして悪魔になりかけてたりしてな…」

徹平「そんな事ないよ!」

甲児「徹平!…みんな訓練大丈夫だったか?」

 

訓練を終えた徹平、ギャリー、虎鉄、みゆき、やよい達がやって来た。

徹平は甲児の話を聞いていた様で甲児のその呟きを否定した。

 

みゆき「もうクタクタでハップップ~…」

虎鉄「聞いたぞ、レンと喧嘩しちまったってな。」

甲児「まいっちまったよ…けどレンの奴も言っていい事と悪い事があるぜ。」

ギャリー「でもね甲児、これまでの戦いみんなとの連携で乗り越えられたのは事実でしょ?たしかにマジンガーは強いわ、でもどんな強い力を持ってもいつかは限界が来る、それはアンタだって知ってるはずよ。」

甲児「…。」

虎鉄「いいか、俺だってこうしてワイルドタイガーをやってられるのは俺一人の力じゃない、そうこれまで俺と慕ってくれた人達や俺を見守ってくれてる人達、俺にヒーローへのきっかけを作ってくれた人…」

 

虎鉄はこの時、自分の記憶にいる者達を連想しながら甲児に指摘した。

バーナビー、やアントニオと言ったヒーローの仲間、前の会社でヒーローしていた時にお世話になっていたベンさん、故郷で暮らす母親の安寿、兄の村正、娘の楓、そして今は亡き妻・友恵…そしてかつて自分にヒーローの道のきっかけを作ってくれたMr.レジェンド…彼らの事を思い出した。

 

虎鉄「そういった人達が支えてくれたから俺がここにいる、お前は違うのか?」

甲児「…いや、虎鉄さんの言う通りだ、俺だってこうしてここまで戦ってこられたのは、さやかさんや弓教授達にシロー…そしてここにいるみんながいるからだ。」

ボス「おい兜!俺様を忘れてねぇだろうな!?」

甲児「何いってんだよ、お前みたいにメチャクチャやってる奴の事忘れる訳ねぇだろ!」

やよい「それってどっちの意味なんだろう…」

ボス「なんか引っかかるけどよぉ、まあそういう事にしてくだわさ。」

 

徹平「俺は絶対、甲児兄ちゃんはマジンガーを悪魔にしないと信じてる。」

甲児「徹平?」

徹平「あの時…闇軍団に襲われた俺やカガリにオルちゃんヴィオちゃんを救ってくれたのは甲児兄ちゃんだった、その時の俺には甲児兄ちゃんが誰よりも勇敢で誰かを救えるヒーローだった。実は俺が戦おうって思ったのもそんな甲児兄ちゃんみたいになれるかなって少し思ってたんだ。あ、もちろんワッ太君もだよ!」

みゆき「私も分かる、それ~!」

シュウ「そうそう、男はやっぱ強い男に置こがれるもんさ~」

 

徹平にはあの時自分を救ってくれた甲児が誰よりもヒーローに見えた。

 

甲児「徹平…ハハハ、俺ちょっとどうかしちまってたな。そうだ、俺は絶対マジンガーZを悪魔にはしない。だからっていきなり神様になるつもりもない、今はその力を俺が守るべき物を守る為に使う!最初はおじいちゃんの仇を撃つ為に機械獣と戦っていたけど、それじゃダメなんだ。それよりも侵略者に苦しめられている人達を助ける為にマジンガーZの力を発揮させるってな。」

ヴィオレット「兜様のその熱い思い…素敵だと思いますわ。」

オルタンス「それが兜様のRomanなのですね…」

甲児「へ?」

 

ヴィオレットとオルタンスが甲児のその熱い心に感激した。

そこへシュウが何か勘違いして。

 

シュウ「何々、ロマンってマロンの親戚かなんか俺も食ってみてぇよ、何処にあんの!?」

オルタンス「えっ…」

ヴィオレット「あのっそれは…;」

シロン「ガガ、ガガガー…(多分違うだろ…)」

れいか「自分でロボットを作ってしまうとはとても凄いおじい様なのですね。」

ネイサン「ビックリしちゃうわ~」

虎鉄「(まあ、言っちゃ悪いがとんでもねぇじいちゃんだな…;)」

ギャリー「(神にも悪魔になるのも自由なんて…無茶苦茶な遺言言ってくれたわね…;)」

 

虎鉄とギャリーはやや十蔵博士の少々マッドサイエンティスト気味な部分にちょっと違和感を覚える。

 

甲児「所でレンはまだ格納庫か?だったらすぐに仲直りしてこないとな。」

ローレライ「さっきミクさんに聞いたんですけど…大塚長官達の許可をもらってさやかさんやリンさんと一緒に偵察に行ったそうです。」

甲児「え、それホントか!?」

ローレライ「はい。」

 

 

 

 

レンはリンや弓さやからと偵察に出ていた事が分かった、

そのレン達は自分達の機体に乗ってウルトラザウルスの前方から少し離れた平地を歩行している。

どうやらこのルートは補給部隊が来るはずであり、先に迎えにいく様な物だった。

 

レン(ゴドス)「…」

リン(ゴドス)「気分転換にいいと思ったんだけど…もういい加減にしたら?」

レン(ゴドス)「リン姉はこれでいいのかよ…」

弓さやか(アフロダイA)「ねえ、2人やミクちゃん達って何かあったの?」

リン(ゴドス)「…」

弓さやか(アフロダイA)「あ、ごめんね!言えないからそれでいいから、さっきのレン君の様子を見たらちょっと気になって…」

リン(ゴドス)「ごめんなさい、説明するとちょっとややこしい事になりそうだから…」

弓さやか(アフロダイA)「…」

 

さやかがリンにさっきのレンの言動に何か気になる事があったので少し聞いてみたが、リンは何かほのめかす様に口にしなかった。

 

レン(ゴドス)「まあ、今の俺達はコトブキアームズ社の社員でバン隊長達が地球に来た時、そのサポートで俺達はウルトラザウルス隊に所属する事になったって所かな。」

リン(ゴドス)「そういえばルカって今DSCデジモンの開発に参加してるって聞いたけど何してるのかしらね。」

レン(ゴドス)「さあな、メイコ姉やカイト兄ちゃんにGUMIも今頃何してんだろうな…。」

弓さやか(アフロダイA)「あら?」

 

その時さやかがアフロダイのコクピットのレーダーで何か変な周波数を感じ取った。

すると同時にレンとリンが前方を確認すると

 

リン(ゴドス)「…ねえ、何あれ?」

レン(ゴドス)「な、なんだありゃ?」

弓さやか(アフロダイA)「…あぶない、気を付けて!!」

 

ゴドス2体とアフロダイAの前方には何か黒い靄の様な物体が浮いていた。

その瞬間靄はこちらに接近してきたのだった。

 

 

 

ウルトラザウルス・ブリッジ。

 

メグやディーノ達がブリッジいる大塚長官、イングラムと何か相談していた。

 

メグ「大塚長官、私達の両親の事何か分かりましたか?」

大塚長官「ああ、現在ICPOにいる私の後任の闇黒寺警部に君達の周囲の操作を依頼している。少なくとも君達の両親が全員消えた時間がほぼ同一であり、その近くに妙な集団の目撃例が上がってる。」

ディーノ「間違いないです!」

グリードー「これで確証は得たぜ、間違いなく機械獣軍団の連中だ!」

大塚長官「ただ何故奴らが君達のご両親を狙ったのか…そこが一番の謎なんじゃよ…」

ウォルフィー「心辺りといやぁあいつらがレジェンズを捕えるって言ってた事ぐらいだな。」

リーオン「それがどう関係あんだろ?」

大塚長官「ふむ、実はもうひとつ気になる報告もあってだな。」

マック「?」

大塚長官「君達の持っているレジェンズのタリスポッド…だったか?それの玩具を販売しているDWCの本社から機械獣軍団の襲撃を受けて私的財産を奪われた報告を来ているんだ。」

ガリオン・ドール「なんと…!?」

グリードー「待てよ…その私的財産ってのはレジェンズ関係の奴か!?」

イングラム「可能性は極めて高い、ニューヨークにはこれまでレジェンズと呼ばれるモンスターの目撃例が後を絶たないと聞く、それがお前達の事なのは間違いないが…他にもまだいるはずだな?」

メグ「はい、私達が本物のレジェンズ…ズオウやシロン達と出会って以来、色々あって敵のレジェンズ達と戦う事が多くなりました。」

イングラム「ICPO、そしてプリべンターの報告の中にはニューヨークに出現したレジェンズの大半はDWCが関わっていると事だ、間違いないな?」

ディーノ「はい、一部例外もありましたが…」

ウォルフィー「ん、プリベンターってなんだ?」

イングラム「口を滑らした様だ、忘れてくれ。」

リーオン「は?」

イングラム「我々の敵は共通だ、君達の両親を助ける為には我々だけではなく君達自身の力を必要となる、よろしく頼むぞ?」

メグ「はい!」

ズオウ「ズオウ!了解!!」

グリードー「(このロンゲの男、どうも上から目線だな…)」

大塚長官「うむ、大変良い返事だ!」

 

イングラム「ああ、そういえば補給部隊と合流する地点に到着するはずだが、レーダーには何も見えないのはどういう事だ?」

ムンベイ「おっかしいわねぇ…そろそろウルトラザウルスのレーダーの射程圏内に反応があってもいいはずなんだけど…」

フィーネ「ちょっと待って!」

 

レーダー索敵を行うフィーネが何か異変に気付いた。

 

フィーネ「この先の合流する地点から先の進路におかしな周波数をキャッチしたわ。」

ムンベイ「何それ?」

イングラム「…?」

フィーネ「その周波数の発生源はおそらく補給部隊がこちらに向かってるはずのルート…私、何か嫌な予感がするの…!その上この方角はさやかさんとリンちゃん達が偵察に言ってるはずだわ!」

イングラム「!!」

ムンベイ「大変だわ、あの子達の反応も消えている、行くしかないわ!」

イングラム「各自戦闘態勢を伝えろ、その場所へと向かう!(…まさかな)」

 

ウルトラザウルス艦内に第一戦闘配置の知らせが来る、

イングラムはその周波数に何か気がかりを感じた。

時刻は日の沈む夕方となっていた。

 

 

 

 

アメリカの静かな土地の平野に突如現れた黒い靄の物体の中、

そこは真っ暗な暗闇の空間で時折逆様のジャングルジムがあちらこちらにある。

その暗く時折何度もあちらこちらで一瞬だけ小さく白く光が見え隠れした。

 

補給部隊のタウゼントフェスラーがその空間の中を彷徨い続ける。

さらにそれを囲む姿もあった。

 

この漆黒の闇の空間にいると思われ、動物の様な姿に変化したりトゲを持った丸い玉状にも変化する使い魔ULLAが数え切りないほどの大群でタウゼントフェスラーに襲い掛かっていた。

すでにタウゼントフェスラーの武装は破壊されており、一部の装甲も損傷しており動けなくなっていた。

 

キィィィィィドォドォドォドォ!!

 

忍(イーグルファイターN)「なんだってんだこいつら!うじゃうじゃ湧いてきやがって!!」

沙羅(ランドクーガーN)「変な空間に吸い込まれるし、ホント何かどうなっているんだか!」

雅人(ライドライガーN)「数が多くて的と小さすぎて撃ち落とせないよ~!」

亮(ビッグモス)「弱音を吐くな!ヒューマンモードで迎撃する!」

使い魔ULLA「!!」

 

タウゼントフェスラーを守る為、獣戦機隊が使い魔ULLAを各機に装備された射撃装備で撃ち落としているが、数が多くサイズ自体もとても小さいので悪戦苦闘していた。

すると戦闘機形態だったイーグルファイターが人型のヒューマノイド形態へ変形、

同じく戦車形態であるランドクーガーとライドライガー、大型戦車形態のビッグモスもコューマノイド形態へと変形した。

 

使い魔ULLA達「!?」

忍(イーグルファイターH)「でりゃぁぁぁぁ!!!」

 

イーグルファイターHが使い魔達をその大きな腕で薙ぎ払うかのごとく振り一掃するが、

使い魔ULLA達はそれでも次々と襲い掛かって来る。

 

ランドライガーHとランドクーガーHに無数のULLAが体当たりを仕掛け、その度に自分達の姿をあらゆる鋭い物に変えて来る。

 

雅人(ランドライガーH)「ダメだこれじゃあラチがあかないよ!」

亮(ビッグモスH)「弱音を吐く暇があるならこいつらをタウゼントフェスラーに近づけるな!」

沙羅(ランドクーガーH)「ここで守り切れるのは私達だけでしょ!」

 

ビッグモスHが胸の4連装対空パルスレーザーで上空に飛び交うULLAを撃ち落とし、沙羅のランドクーガーHも負け時と5連ミサイルランチャー、ランドライガーHも4連ミサイルで次々と撃ち落としていく。

 

ドォドォドォドォドォ!!!!

 

爆風の中からまだULLAの猛威が迫りくる。

 

ラーダ(タウゼントフェスラー)「なんて数なのかしら…それにまだ…何か嫌な予感がする…。」

せわし博士(タウゼントフェスラー内)「何がどうなっているんじゃ!?」

のっそり博士(タウゼントフェスラー内)「突然変な空間に吸い込まれたと思ったら!」

もりもり博士(タウゼントフェスラー内)「化け物がワンサカで生きた心地がしないぞ!」

 

大型輸送機タウゼントフェスラーでは三博士達が縮こまっており、ラーダはコクピットで獣戦機隊が使い魔達と戦っている姿を確認する、彼女はこの様子を見てまだ何かが起こると確信していた。

 

ラーダ(タウゼントフェスラー)「獣戦機隊の皆、気を付けて!私の勘なんだけどこの無数の怪物はまだ序の口かもしれないわ!まだ何かいる…そんな気がするの。」

忍(イーグルファイターH)「関係ねぇ、何が出てもやってやるぜぇ!!」

沙羅(ランドクーガーH)「慎重に行きなさい忍!」

亮(ビッグモスH)「くっ何処か安全な場所があれがいいが…」

 

杏子「んなもんある訳ねぇだろ!!!」

雅人(ランドライガーH)「えっ!?」

 

シュッスパァスパァスパァ!!!

 

タウゼントフェスラーの真上から一人の少女が飛び出し来た、

赤い髪のポニーテールで八重歯を持ち、ノースリーブの上着の下にスカートを履いて格好であり、その瞬時に武器の伸縮自在の槍が鎖で繋がる仕込み多節棍となり使い魔達の切り裂いていった。

 

杏子「魔女の結界の中が騒がしいと思ったら、変なのが混ざってじゃんか。」

忍(イーグルファイターH)「おい、いきなり出てきてお前誰だ!?」

杏子「いちいちうるせぇな、あとアンタら邪魔だから下がってな。ここからは魔法少女の領域さ。」

沙羅(ランドクーガーH)「はあ?訳分かんない事いわないでよ!」

雅人(ランドクーガーH)「こんな空間にいる時点でもうわけが分からないよ!」

亮(ビッグモスH)「そう言う訳にも行かんな、どうしてもって言うなら出口を教えてもらおうか。」

杏子「あーめんどくせぇな!キュウベぇ!」

キュウベぇ「残念だけど君達はこの結界の中にいる魔女を倒さない限り外へと出られないだ。」

忍(イーグルファイターH)「なんだそいつは!?」

 

杏子の肩に乗るキュウベぇが説明した。

そこにラーダが入り。

 

ラーダ(タウゼントフェスラー)「ねえ貴方、ちょっといいかしら?」

杏子「はぁ?」

ラーダ(タウゼントフェスラー)「貴方はこの空間の事を知ってる様ね、それならここでは貴方を軸にして戦うべきかもしれないわ。それなら私達や獣戦機隊の皆は貴方を手伝う。それでよろしくて?」

杏子「好きにすればいい、けどアタシの邪魔したらお前等も切り刻むかもしれないぜ…?」

忍(イーグルファイターH)「てめぇいちいち腹の立つ事いいやがってぇ!!」

雅人(ランドライガーH)「(随分と交戦的な子だなぁ…)」

杏子「まっこの分ならきっとすぐに魔女も出て来るさ、アンタ達が暴れてくれたおかげでな。」

亮(ビッグモスH)「魔女?」

ラーダ(タウゼントフェスラー)「(あの子は一体…連邦軍情報部の中に記録にあったプリキュアって女の子に似ている気がするけど…何か違う…?)」

 

ゴゴゴゴゴォ…!!

 

沙羅(ランドクーガーH)「今度は何!?」

キュウべぇ「大物が来たようだよ、杏子。」

杏子「ああ腕がなるぜ…!」

 

杏子達の前にその姿を現した。

 

Suleika「………」

 

暗闇の魔女Suleika。

この暗闇の結界の中ではその力を大きく増しており、その姿は金平糖の様な物から五本の手足が生えたような姿だった。

そして使い魔でるULLA達がSuleikaを囲んでいく。

 

忍(イーグルファイターH)「な、なんだ…ありゃ!?」

雅人(ランドライガーH)「うへぇなんか気味が悪い!」

 

もりもり博士(タウゼントフェスラー内)「こ、今度は一体なんですかぁ!?」

せわし博士(タウゼントフェスラー内)「ワシにもう何も見てませんぞ!!」

のっそり博士(タウゼントフェスラー内)「も、もういやじゃぁ!」

 

キュウべぇ「杏子、あの魔女はまだそんなに力を強くないはずだ、倒すなら速攻で決めよう!」

杏子「わかってらぁ!」

 

ジャキィン!ズザッズザッズサッ!ズシャズシャァ!ブゥンッ!ドォドォドォン!!

 

杏子が再び槍を構えて突撃した。

そしてULLA達が飛び交う中にその身を放り、武器の槍が仕込み多節棍となり、

先端の刃でULLA数匹を突き刺して捕えた。

 

亮(ビッグモスH)「格闘術にも長けている様だな。」

雅人(ランドライガーH)「あんな女の子がいるなんて…」

 

そのまま周囲のULLAを薙ぎ払いSuleikaまでの突破口を開くと、そのまま振り翳し

突き刺したULLAを撃ち放つかの如くSuleikaに命中させていく。

杏子「やったか!」

Suleika「…。」

杏子「何っ!?」

忍(イーグルファイターH)「ちっ!」

 

Suleikaはその無数の手でULLA達を受け止めていた。

そして今度はその手からULLA達を投げ返し反撃してくる。

杏子はなんとか避ける、

その瞬時にイーグルファイターHがキャノン砲を構えて砲撃した。

だがSuleikaはまだ動いていた。

そして周囲の暗闇がどんどんと暗くなっていく、同時にSuleikaのパワーはさらに大きくなる。

 

キュウべぇ「まずい、外はおそらく夜になっているはずだ!パワーが増している!」

ラーダ(タウゼントフェスラー)「…あの不定形で異質と呼べる身体に大きな一撃を与えるには…」

 

コクピットにいるラーダはふと後ろを振り返り、格納庫に搭載した特別隊に渡すある機体を思い浮かべた。

 

ラーダ(タウゼントフェスラー)「…!あの魔女の奥に反応が三つ?」

 

 

 

Suleikaの後ろにその反応が現れた。

使い魔ULLA達に追いかけられた、ゴドス2体とアフロダイAが到着した。

 

リン(ゴドス)「ダメ、きりがない!」

弓さやか(アフロダイA)「もう、何よこの変な生き物!」

レン(ゴドス)「…!」

 

のっそり博士(タウゼントフェスラー内)「アフロダイA!おーいさやか君~!!」

 

レンは目の前に浮かぶ魔女Suleikaの姿に唖然とした。

だがレンは退かなかった。

 

レン(ゴドス)「…甲児に目に物を見せてやるうぜゴドス…!あんな訳分かんねぇ物一匹ぐらい仕留めてやらぁ!!」

リン(ゴドス)「ダメよレン、危険だわ!!」

 

レン(ゴドス)「うぉぉぉぉぉ!!」

Suleika「…」

杏子「今度はなんだ!?」

 

レンのゴドスが腰の対ゾイド30mmビームライフルをSuleikaに撃ちまくり、

弾が切れるとそのまま走りだし、尻尾のスマッシュアップテイルで殴り掛かった。

 

Suleika「…。」

レン(ゴドス)「なっ…!?うわぁっ!?」

弓さやか(アフロダイA)「レン君!」

リン(ゴドス)「レンッ!」

 

Suleikaはその手でそのままレンのゴドスを尻尾を掴みもう片方の手で脚を掴み、そのまま握りつぶして引き裂いた。

 

ギギギギギ…!グシャァッ!!

 

レン(ゴドス)「ゴドス!!」

 

雅人(ランドライガーH)「あのゾイドが捕まった!」

杏子「へっチャンスだ!」

忍(イーグルファイターH)「待ちやがれ、アイツ捕まってんだぞ!」

杏子「っそんなの知るかよっ!そっちこそ邪魔すんな!」

 

飛び掛かる杏子をイーグルファイターHが止めに入る。

アフロダイAとリンのゴドスが助けに入るが。

 

亮(ビッグモスH)「危険だ下がれ!」

使い魔ULLA達「!!」

 

ドォドォドォドォ!!

 

リン(ゴドス)「キャァァァァ!?」

弓さやか(アフロダイA)「キャアアア!!」

Suleika「…」

レン「リン!さやかさん!」

 

ULLA達が飛び掛かりリンとゴドスとアフロダイAが取り押さえられる。

そこに真上に浮かぶジャングルジムを両手で伝ってSuleikaが破壊したゴドスの脚を捨てて脚でアフロダイAとリンのゴドスの胴体部分踏みつけた。

 

ギギギギィィィ…!

 

レン(ゴドス)「や、やめろぉぉぉぉ!!」

 

ガシィガシィッ!ギギギギギ…グシャァァァァ!!

 

捕まったレンのゴドスがSuleikaの指にクラッシャークローで叩き付けるが、効果は皆無。

Suleikaのゴドスを捕えていた手がきつく締め上げてゴドスの胴体を握りつぶしていく。

装甲も砕け内部のゾイドコアにまで指が届いた瞬間締め上げられた。

頭部のコクピットを残し胴体は潰されて大破してしまいゴドスの全ての機能が死んでしまった。

 

レン(ゴドス)「ゴドス…!?そんな、頼む動いてくれよぉ!!動けよぉ!リン姉が、さやかさんがやられちまう!動いてくれぇぇぇ!!」

 

レンが操縦桿を闇雲に動かし叫ぶがゴドスはもう何一つ動く事はなかった。

さやかのアフロダイAの手足と下半身を破壊されてしまい、リンのゴドスも抵抗虚しく頭部と上半身を残して破壊しれてしまう。

ジャングルジムに脚を絡めたSuleikaはレンのゴドスの投げ捨て、空いた手でアフロダイAとリンのゴドスを掴んだ。

 

忍(イーグルファイターA)「このやろぉ…ふざけやがってぇぇぇぇ!!!」

沙羅(ランドクーガーH)「忍!?」

 

忍は怒りをこみ上げ、イーグルファイターをヒューマノイド形態からアグレシッブ・ビースト形態へと変形させて突っ込んだ。

 

アグレシッブ・ビースト形態となったイーグルファイターがSuleikaに突撃し大きな衝撃を与えた。

 

Suleika「!!」

忍(イーグルファイターA)「うぉぉぉぉぉ!!」

杏子「このぉっ!」

 

ガキィ!

 

もう一度突撃を仕掛けるが杏子がさらに仕掛けるがイーグルファイターAとぶつかりそうになってしまう。

 

忍(イーグルファイターA)「何邪魔してんだ!!?」

杏子「そっちこそコイツはアタシの獲物なんだよ!」

 

ラーダ(タウゼントフェスラー)「そんな事言ってる場合じゃないわ、味方が捕えられているのよ!」

せわし博士(タウゼントフェスラー内)「ああああ!このままではさやか君がぁぁぁ!!」

杏子「知った事か!」

キュウべぇ「まずい…暗闇の魔女はどんどんパワーを上げている…何かもっと大きな衝撃を与えるぐらいの一撃を与えないと…!」

杏子「そんな事できるかよ…!」

 

弓さやか(アフロダイA)「ダメ…動かない…」

リン(ゴドス)「このままじゃやられちゃう…レン…」

 

Suleika「…」

雅人(ランドライガーH)「くそぉくそぉっ!!」

亮(ビッグモスH)「くっ奴のパワーが増しているぞ…!」

沙羅(ランドクーガーH)「こっちもアグレシッブビーストモードになる!?」

 

 

ビッグモスH、ランドライガーH、ランドクーガーHが援護射撃でアフロダイAとゴドスを捕えた腕に当たらない様に真上のジャングルジムにつたるSuleikaを攻撃するが効果はいまひとつだ。

 

レン(ゴドス)「(どうして…どうしてこうなった。俺達だって好きで「ここ」にいる訳じゃないのに…ちくしょう、ちくしょう…そもそも「アイツ等」だ「アイツ等」が現れなければ俺達は…)」

 

大破したゴドスのコクピットでだた茫然として投げ捨てられた衝撃で怪我を負い涙を流したレンはあの時の事を連想した。

何処なのか分からない場所で突如自分達の前に現れたもはや人間とは呼べない顔を持った異形の者達、自分やリンにミク達が捕まり何か手を加えられた様な光景。

そして気が付いたら自分達が何らかの方法で逃げて来たあの時の事を。

 

レン(ゴドス)「(ああ…リン姉が…さやかさんもだ…でもなんでだ、身体が動かねぇや…今の俺に…力があったら…もっと強い力さえあれば…)」

 

その時大破したゴドスの周囲に使い魔ULLA達が囲んでいた。

レンはそんな使い魔達には目に入らず、ただずっとSuleikaに捕えられたリンとさやかを悲しそうにずっと眺めていた。

 

 

 

Suleika「…!!」

リン(ゴドス)「もう…ダメ…かも…」

弓さやか(アフロダイA)「リンちゃん…諦めちゃダメ…!!」

Suleika「!!!」

 

Suleikaが完全にリンのゴドスとアフロダイAを握りつぶそうとした時だった。

 

甲児(マジンガーZ)「ロケットォ!パァァァンチ!!!!」

 

ゴォォォォォドォォォォォォ!!!

 

マジンガーZの発射された腕が勢いよくSuleikaの金平糖の胴体を吹き飛ばしジャングルジムから突き飛ばした。

 

杏子「今度はなんだ!?」

キュウべぇ「あれはあの時の!!」

Suleika「!?!?!?!?」

 

吹き飛ばされたSuleikaはその反動で大破したリンのゴドスとアフロダイAを放してしまう。

そのまま放り捨てられる形だったが、

 

正太郎(ウルトラザウルス内)「鉄人!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

ミク(プテラスボマー)「リン、レン助けに来たわよ!!」

 

鉄人28号がアフロダイAを抱きかかえ、ミクのプテラスボマーがリンのゴドスをキャッチし救出した。

 

杏子「な…おいキュウべぇアイツら知ってんのか!?」

キュウべぇ「間違いないよ、アレは以前巴マミが結界で遭遇したスーパーロボット達に…」

 

アルティメットブイドラモン「アルティメットォ!バンバンパァァァァンチ!!」

使い魔ULLA達「!?!?!?」

ゴウキモン「ハァッ!!」

 

アルティメットブイドラモンのバンバンパンチが使い魔達に殴り払っていき、

そこからゴウキモンの幻鬼刀で切り裂いて道を開く。

 

シロン「なんだってんだこの化け物連中、ウイング!トルネェェェド!!!」

グリードー「俺に聞くな、バーンフレェェム!!」

キュアハッピー「プリキュア・ハッピーシャワー!!」

キュアピース「プリキュア・ピィィィスサンダァァァ!!」

 

さらにシロンの翼から起こすウイングトルネードで吹き飛ばされ、グリードーが口から放ったバーンフレムで燃やし、ハッピーシャワーとピースサンダーが使い魔ULLA達を一掃した。

 

キュウべぇ「月美徹平…また彼に会えるとはね。」

 

ラーダ(タウゼントフェスラー)「あれは特別隊!?」

もりもり博士(タウゼントフェスラー内)「マジンガーZ!甲児君だぁ!」

マルスモン(ウルトラザウルス内)「ラーダさん、3博士!聞こえますか!?状況は混乱してますが、すぐに救援に向かいます!」

 

武蔵(ベアー号)「敵はあの金平糖みたいな奴だな!?いくぜぇチェンジゲッター3スイッチオン!!」

 

ゲットマシン、ベアー号・イーグル号・ジャガー号の順で合体しゲッター3となり、Suleikaの前に着地すると同時にその大きな腕で掴みあげた。

 

Suleika「!?!?!?」

武蔵(ゲッター3)「うぉぉぉぉぉぉぉ!!大雪山おろしぃぃぃぃぃぃ!!!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「よし、ハンマーパンチだ!」

 

ドォォォォ!!

 

ゲッター3が一気にSuleikaを上空へ投げ飛ばし、さらにそこから鉄人28号の両手を握りしめたハンマーパンチが叩き付けられて地表へと叩き落とされた。

 

杏子「なんだって!?」

ワイルドタイガー「うりゃぁぁぁぁ!!」

使い魔ULLA「!?!!?!」

 

ドォォォォォォ!

 

NEXTハンドレットパワーを発動したワイルドタイガーが使い魔ULLAを掴みあげて周辺のULLAに投げ飛ばして吹き飛ばした。

 

バーナビー「これが甲児君達の言ってた魔女の空間…」

ルキア(グルンガスト弐式)「信じられませんが…僕達はまたこの空間に。」

バン(レオストライカー)「リン、レン、さやか無事か!?」

甲児(マジンガーZ)「さやかさん!!」

弓さやか(アフロダイA)「甲児君…みんなよかった…」

リン(ゴドス)「…」

 

 

レン(ゴドス)「こ…甲児…みんな…!?」

 

魔女の結界へと突入したウルトラザウルス。

マジンガーZを筆頭に、リンとレンを身を案じるミクのプテラスボマー、鉄人28号、アルティメットブイドラモン、ゴウキモン、テツザンモン、グリカウモン、グルンガスト弐式、ボスボロット、ゲッターロボ、ワイルドタイガー、バーナビー、ファイヤーエンブレム、ドラゴンキッド、折り紙サイクロン、キュアハッピー、キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ、シロン、グリードー、ガリオン、ズオウ、ウォルフィー、リーオン、ギャリーのプテラスボマーが出撃した。

 

イングラム(ウルトラザウルス内)「人間に害をなす魔女か…リン達を収容したら各機、魔女の撃破に専念せよ!」

ムンベイ(ウルトラザウルス)「徹平達の言う通りなら、この空間を消すには魔女の親玉を倒すしかないって訳ね。」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「一体どうなっておるんじゃ、ワシにはこんな状況信じられんわい!」

ローレライ(ウルトラザウルス内)「シュウ君、シロン、みんな頑張ってぇ!!」

 

ローレライはみんなに声援を送っていた。

 

シュウ「応援ありがとうローレライちゃん!で、魔女って一体どれだ?」

キュアビューティ「あの金平糖みたいなのでしょうか…」

シロン「はあ!?」

メグ「え、あれが?」

ワイルドタイガー「いや、女性の形してないだろあれ!?」

ギャリー(プテラスボマー)「突っ込む暇があるならさっさと倒すわよ!!」

 

ワイルドタイガー達は魔女の異質な姿を見て想像と全く違う事に困惑していた。

 

雅人(ランドライガーH)「マジンガーにゲッター…特別隊がこんな所にまで!」

沙羅(ランドクーガーH)「どうやって来たかは知らないけど助かったわ!」

ディーノ「あとは僕達に下さい!」

キュアサニー「よーしボッコボコにしたるでぇ!」

亮(ビッグモスH)「また生身で戦う少女が…!?」

 

杏子「な、なんだってんだあいつら、邪魔しやがって…!」

キュアハッピー「あ、貴方はプリキュアなの!?」

杏子「はぁ?なんだか知らねェけど多分人違いだ、アタシは魔法少女だっての!」

 

キュアハッピーが杏子の姿を見て新手のプリキュアかと勘違いする。

 

キャンディ(ウルトラザウルス内)「違うクル?」

フィーネ「…あの赤い髪の女の子が魔法少女…?」

ポップ(ウルトラザウルス内)「(魔法少女…プリキュアとはまた異質な存在だと聞いているでござるが…あれは一体?)」

ヴィオレット(ウルトラザウルス内)「魔法少女と魔女の戦い…この空間が…!」

オルタンス(ウルトラザウルス内)「皆様、どうかお気をつけて…!」

 

キュウべぇ「これは…ちょっとややこしい事になりそうかな。」

ボス(ボスボロット)「あっー!てめぇはいつかのキツネみたいな生き物みたいなマスコットだわさ!」

 

 

レン(ゴドス)「う…うわぁぁぁぁ!?」

 

甲児(マジンガーZ)「レン!!!」

アルティメットブイドラモン「レンさん!」

ミク(プテラスボマー)「レン!?レェェェェェェン!!!」

 

レンを囲んでいた使い魔ULLAが飛び交い、大破したゴドスに一気に喰らいついた。

その瞬間、突如底が暗闇で見えない大きな穴が開き、そのままゴドスは落とされてしまう。

 

甲児(マジンガーZ)「レン!…俺は…まだお前にまだ謝ってねぇだろうがぁ!うぉぉぉぉぉ!!!」

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん!?無茶だ!」

マルスモン(ウルトラザウルス内)「甲児!?お前…」

ルキア(グルンガスト弐式)「甲児さん!」

オルタンス、ヴィオレット(ウルトラザウルス内)「兜様!」

 

甲児は最初から覚悟を決めていたレンに伝えるべき事を伝える為、彼を救いだす為、マジンガーZは迷う事なくレンのゴドスを追って底が計り知れない穴に飛び込んだ。

 

のっそり博士(タウゼントフェスラー内)「ああ甲児君なんてことを!?」

もりもり博士(タウゼントフェスラー内)「ジェットスクランダーもつけずに…そうだジェットスクランダーだ!!」

せわし博士(タウゼントフェスラー内)「徹平君聞こえるか!?」

アルティメットブイドラモン「え?!」

のっそり博士(タウゼントフェスラー内)「今からそっちらジェットスクランダーを送る!!それを甲児君のマジンガーZに届けてドッキングさせるんだ!!」

アルティメットブイドラモン「えぁっ!?」

 

アルティメットブイドラモンは今の3博士の言論に「!?」となった。

 

マルスモン(ウルトラザウルス内)「徹平…やるしかない!!」

アルティメットブイドラモン「マルスモン隊長!?」

グリカウモン「徹平君、君なら出来る!」

ギャリー(プテラスボマー)「あれだけ訓練したんでしょ!?やっちゃいなさい!」

ファイヤーエンブレム「いいから腹くくれゴラァ!!!」

斉藤さん(ウルトラザウルス内)「いいからやれ!!とっととやれ!!」

 

グリカウモンがビーストナックルで使い魔ULLAと振り払い、ファイヤーエンブレムが火を噴いて燃やし尽くす、上空ではSuleikaを追いかけるギャリーのプテラスボマー。

 

Suleika「…」

 

Suleikaがアルティメットブイドラモンに迫りくる。

 

アルティメットブイドラモン「…お願いしまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!!!!」

 

アルティメットブイドラモンは背中の炎の翼を広げてタウゼントフェスラーに向けて飛び立った。

それを後ろからSuleikaが追って来る。

そこから杏子が鎖で伸びる槍で止めに入りSuleikaの手に傷を入れた。

 

杏子「何やってんだ!行くならさっさと行け!」

アルティメットブイドラモン「ありがとう魔法少女さん!」

杏子「な…!?お礼を言われるすじあいなんかねーぞ!」

 

ラーダ(タウゼントフェスラー)「…これで決めるしかないわ…ギャリー君聞こえるかしら!?」

ギャリー(プテラスボマー)「えっ!?」

ラーダ(タウゼントフェスラー)「こっちも頼みがあるの早くタウゼントフェスラーに来て、貴方じゃないと出来ない事よ!!」

ギャリー(プテラスボマー)「…わ、分かったわ!」

 

ギャリーは言われるがまま戸惑うが直感を信じてプテラスボマーのそちらへ向かった。

 

イングラム(ウルトラザウルス内)「ラーダ、勝算はあるのか?」

ラーダ(タウゼントフェスラー)「イングラム教官、ギャリー君はあの機体に選ばれた者です。MK-ⅡのGインパクトキャノンならあの魔女に対し最も有効的に仕留める事ができるはずです!」

イングラム(ウルトラザウルス内)「任せた…!」

オルタンス(ウルトラザウルス内)「そ、それは一体…!?」

正太郎(ウルトラザウルス内)「一体どういう方法で?」

イングラム(ウルトラザウルス内)「見れば分かる。各機、魔女の動きを止めつつギャリーと徹平を援護しろ!」

バン(レオストライカー)「聞こえたか!俺達はあの魔女の化け物だ!」

ガリオン「うむ!」

マック「とても不気味なんだな…!」

ガリオン「ああ…この空間…そして魔法少女…いや今は…!!」

 

レオストライカー・アルティメットモードとガリオンがSuleikaの真上に飛び上がる。

Suleikaはその手を伸ばし捕まえようとするが翻弄されてしまう。

 

そしてギャリーのプテラスボマーに使い魔ULLA達が襲い掛かる。

 

武蔵(ゲッター3)「オープンゲット!!」

隼人(ジャガー号)「任せろ、チェンジゲッター2!スイッチ・オン!!」

 

ゲッター3が分離し次はジャガー・ベアー・イーグルの順番で合体しゲッター2となり、ドリルストームの起こす竜巻で使い魔達を吹き飛ばした。

同時にギャリーのプテラスボマーの危機は去りタウゼントフェスラーに進んだ。

 

竜馬(ゲッター2・サブ)「ギャリーさん今です!」

ギャリー(プテラスボマー)「助かったわ…キャァァァァ!?」

 

ドォォォォ!ギュゥゥゥゥ!!!

 

使い魔ULLA達「…!」

 

使い魔達がそれぞれひも状の形になり、ギャリーのプテラスボマーにボディに絡みついた。

そして一気に胴体とウイングと翼を締め上げて砕いていき、ゾイドコアを貫いぬかれ大破してしまう。

 

ギャリー(プテラスボマー)「そ、そんな!?」

フィーネ(ウルトラザウルス・サブ)「ギャリーのプテラスボマーが!!」

バン(レオストライカー)「ジーク!」

 

ジーク「キュィィィィ!!」

 

ジークが飛び立ちプテラスボマーに向かう、そしてプテラスボマーの残された最後の力を振り絞り、プテラスボマーの頭部と融合し使い魔達の脅威から脱出した。

 

ギャリー(プテラスボマー)「た、助かったわジーク…!…ごめんねプテラスボマー…」

残されたプテラスボマーの頭部はそのままジェットを噴射してタウゼントフェスラーへと向かう。

そしてタウゼントフェスラーのハッチが開いた。

 

せわし博士(タウゼントフェスラー)「ジェットスクランダー発射!!」

 

ドシュゥゥゥ!!!

 

ジェットを噴射してその赤い翼は飛び立った。

アルティメットブイドラモンはそのジェットスクランダーへと向かい、すれ違う寸前に。

 

アルティメットブイドラモン「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ガシィッ!

 

ジェットスクランダーの尾翼部分へと両手を掴み、スクランダーの進路を制御した。

そしてそのまま穴へと向かおうとするが。

 

Suleika「…!」

 

Suleikaのその手がジェットスクランダーに襲い掛かった。

 

ズオウ「うぁぁぁぁぁぁ!!」

テツザンモン「ショルダーダブルランチャー!!」

 

ズオウが地表に氷の柱を打ち出し、Suleikaの手の動きを封じ。

後方からテツザンモンがショルダーダブルランチャーの連射でSuleikaに攻撃していく。

だがその横から使い魔ULLAが飛び掛かって来る。

 

キュアマーチ「このぉっ!」

 

バシィッ!

 

キュアマーチが駆けつけてサッカーボールを蹴る様にULLAを蹴り飛ばした。

 

キュアマーチ「ライザ、周りをよく見る!」

テツザンモン「うるせぇんなこた分かってらぁ!」

メグ「今です徹平さん、早く!」

アルティメットブイドラモン「ありがとう!…うぉぉぉぉぉりぁぁぁぁぁ!!」

忍(イーグルファイターA)「なんだかしんねぇが頼むぞぉ!!」

杏子「自分から穴に突っ込みやがった、どいつもこいつも馬鹿ばっかりだ…」

 

アルティメットブイドラモンは穴の所まで近づくとそこから角度を変えてジェットスクランダーの穴へと突入させた。

 

 

 

 

そして穴の中では…

底の知れない暗闇の中、落ちて行くレンのゴドスを追いマジンガーZも落下して来た。

 

レン(ゴドス)「こ…甲児…?てめぇ何やってんだ…馬鹿だろお前…馬鹿過ぎるだろ、お前まで一緒に落ちる奴があるか…。」

甲児(マジンガーZ)「バカがどっちだ!てめぇとの話はまだ終わってねぇだろ!!だから諦めんなぁ、必ず助けてやるからよぉ!!」

レン(ゴドス)「…甲児…俺、お前の事馬鹿にしたのによ…なんで…」

甲児(マジンガーZ)「んな話は後だ、てめぇの意地と命、どっちが大事かハッキリ応えやがれぇぇぇぇ!!」

 

マジンガーZがその腕の伸ばしゴドスに手を近づけた。

 

ガシィッ!!

 

甲児(マジンガーZ)「やった!!」

レン(ゴドス)「…!!」

 

マジンガーZがレンのゴドスの胴体をキャッチして抱きかかえた。

だが脱出する方法がなくそのまま落下を続けていった。

そこへジェットスクランダーを抱えて突っ込んだアルティメットブイドラモンが彼等に近づいて行く。

 

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん、レンさん!!!これを!!ジェットスクランダーを!!」

甲児(マジンガーZ)「徹平!!ああ、やるぜ…スクランダァァァァァァクロォォォォス!!!!」

 

甲児は叫んでジェットスクランダーとドッキング体制に入った。

 

 

一方Suleikaがなんと穴中に入り込もうとしていた。

グルンガスト弐式、鉄人28号、ワイルドタイガーとバーナビー達が引っ張り上げるがビクともなかった。

 

Suleika「…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「このままじゃ!!」

ワイルドタイガー「くそぉこいつ!」

バーナビー「うぉぉぉぉ!!」

鉄人28号「ガォォォォ…!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「鉄人頑張るんだ!」

 

ウルトラザウルスのブリッジで正太郎が必死にVコンに力を込めていた。

 

折り紙サイクロン「これでは穴から脱出できないでござる!」

リーオン「や、ヤバいよ!」

キュアピース「甲児さん達が…!」

 

オルタンス(ウルトラザウルス内)「徹平様、兜様、レン様…!」

 

 

甲児(マジンガーZ)「サザンクロスナイフ!!」

Suleika「!?」

 

ヴィオレット(ウルトラザウルス内)「!?」

 

 

甲児(マジンガーZ)「スクランダーカッター!!」

Suleika「!?!?!!?」

 

穴か飛び出したマジンガーZが入り込もうとしたSuleikaにスクランダーのウイングから発射するサザンクロスナイフ、そしてスクランダーカッターでその伸ばした手を切り裂いて脱出した。

 

マジンガーZの両手にはレンの乗ったゴドスの胴体と肩にはアルティメットブイドラモンが乗っていた。

そしてその背中にはジェットスクランダーとドッキングしてあり、マジンガーZは正に今空に聳える鉄の城となったのだ!!

 

甲児(マジンガーZ)「へへっ待たせたな!」

ミク(プテラスボマー)「レン!!」

レン(ゴドス)「へへっ…みんな心配させたな…」

アルティメットブイドラモン「はあはあ…なんとか成功…!!」

キュアピース「マジンガーZが…飛んでるぅぅぅぅぅ!?」

 

 

Suleika「…!!!」

 

安心もつかの間Suleikaがさらに大きくなっており、巨大化していた。

その脅威が彼等に迫ろうとしていたのだ。

 

シロン「おい、アイツかなりやばいんじゃないか…!?」

シュウ「なんか恐ろしくデカくなってるぞ…!」

キュアハッピー「ど、どうしようあれってどう戦えばいいの!?」

ポップ(ウルトラザウルス内)「プリキュアの力で魔女と…戦えるでごさるか・・!?」

杏子「あんなに強くなっちまったら…!」

キュウべぇ「暗闇の力が強くなってしまった、もっと大きな一撃を与えないと、早くしないと手遅れになってしまう!!」

雅人(ランドライガーH)「どうすりゃいいのさ!?」

バン(レオストライカー)「攻撃してもすぐに起き上って来る…こいつどうなっているんだ!?」

甲児(マジンガーZ)「だったら一気に決めてやらぁ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「計都瞬獄剣で…!」

 

ギャリー「ちょっと待ったぁ!!」

 

タウゼントフェスラーの甲板から1体のパーソナルトルーパーが発進した。

その姿は紫を基調としており何処かモビルスーツに近い形状であった。

その機体の腰の股間ブロックには巨大な砲身のキャノンが装備されており両サイドのグリップで保持、一気にチャージをした。

 

ラーダ(ヒュッケバインMK-Ⅱ内)「テスラ・ドライブは積んでいないけど、とてつもない機動力を持った機体よ。だから、操縦はいつも以上に細かく…。わかったわね?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「分かってるわよ…けど抑え込むので精いっぱい…!」

ラーダ(ヒュッケバインMK-Ⅱ内)「…Gインパクトキャノンチャージ完了!今よ!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「いっくわよぉぉ!!Gインパクトキャノン!ファイア!!!」

 

ドシュゥゥゥゥ!!!

 

重力制御装置で造り出した超高重力結界を発射し、目標を押し潰す重力兵器Gインパクトキャノンを放ったギャリーの搭乗するヒュッケバインMK-Ⅱ。

Suleikaにその超重力の衝撃を与え、そこから放たれた光が瞬時にSuleikaのパワーを奪っていく。

 

Suleika「!?!?!?!?!?!?!?!?」

 

杏子「嘘だろ…!?」

キュウべぇ「信じられない…」

アルティメットブイドラモン「なんて威力なんだ…」

レン(ゴドス)「すげぇ…」

 

Gインパクトキャノンの放った超重力結界に押し潰され、まばゆい光によってパワーを奪われたSuleikaは抵抗も虚しく、そのままその衝撃に押し潰されて最後にグリーフシードを残して消滅していくのであった。

 

同時に使い魔達の消滅、魔女の結界も消え、元の平地へとかえってきたのだった。

 

ドラゴンキッド「帰ってこられたんだ!」

キュアサニー「一時はどうなるかと思ったわ~」

折り紙サイクロン「助かったでござる~」

 

シロン「まっ結果オーライってとこか?」

シュウ「すっげーな金平糖押し潰しんだぞ、アレ!」

ガリオン「ロボットに助けられるとはな…」

杏子「…魔女を倒しちまっただと…!?おっと!」

 

杏子はあまりに愕然としてしまうが、瞬時グリーフシードの事を思い出しすぐさま回収した。

 

忍(イーグルファイターA)「ちょっと待ちやがれ!」

ラーダ(ヒュッケバインMK-Ⅱ内)「お願い、お礼は用意してあるからちょっとだけお話聞かせてもらえないかしら?」

杏子「…食い物くれるんならいいけどさ。」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「所でラーダさん…アンタその体制で大丈夫なの…?」

ラーダ(ヒュッケバインMK-Ⅱ内)「フフ、ヨガをやっているの。」

 

ギャリーはこの狭いコクピットの中で一緒に同乗したラーダのとてつもない体勢に不安を隠せなかった。

そして一同は帰還、補給部隊の面々とも合流し杏子も入って来た。

 

 

ウルトラザウルス艦内・医務室。

 

負傷したレンとリンにさやかが治療を終えて椅子に座っていた。

ローレライは看護員を担当しているミクの手伝いをしている。

 

ローレライ「消毒持ってきました。」

ミク「ありがとうローレライちゃん。…はい、これでOKよ。一時はどうなるかと思ったわ…」

弓さやか「ごめんね甲児君、アフロダイAが…」

甲児「ああ…けどさやかさん達が無事なだけでも俺は一安心だよ。」

リン「私とレンのゴドス、ギャリーさんのプテラスボマーも大破か…」

フィーネ「…ええ、予想外の痛手になってしまったけど、今はこうしてみんな無事だから…」

レン「…」

 

フィーネは今回の戦いで失ってしまったゾイド達に思いをはせ辛そうになるが、今はみんなが無事な事に安心して心を落ち着かせた。

そんな中ただ黙り混むレンの元へ甲児が。

 

甲児「レン。」

レン「…甲児、俺は…」

甲児「いや、いいんだ。それよりお前のお蔭で俺は思い出せたんだ。」

レン「?」

甲児「俺がマジンガーZに乗ってたたかう理由をさ、お前が言ってくれなかったらあぶなくマジンガーを悪魔にしていたかもしれないからな。」

レン「…何言ってんだよ、それに俺、リン姉達を巻き込んじまった。」

リン「もうレンらしくないわよ!」

ボス「そうだわさ、甲児だって毎回危険なんてなんのそのだわさ。」

ヌケ「その度にこっちはヒヤヒヤさせられるけどね。」

ムチャ「今日だってなー。」

甲児「て、てめぇら!」

マルスモン「甲児!」

 

マルスモンが甲児に迫って来た。

 

マルスモン「お前、あのまま落ちてたらどうするつもりだったんだ?」

甲児「そ、そりゃ…!」

マルスモン「徹平があの時スクランダーを持ってきて切れなければあぶなかったんだぞ。分かったな?」

甲児「…」

徹平「甲児兄ちゃん…」

レン「…」

甲児「いや、気にするなって。それよりお前もありがとな徹平、お蔭で助かったぜ。」

徹平「…どういたしまして!」

マルスモン「…それでいい。」

 

徹平と甲児は固い握手を交わす。それを見たマルスモンも先ほどまでの険しい顔を少しホッとさせた。

 

レン「…俺もっと強くなりなきゃな…ゴドスの分も…」

ミク「レン…」

ルキア「焦らなくていいと思う。」

レン「え?」

ルキア「僕も最初は強くなかったんだ、けどみんなか応援してくれたから僕は今より強くなれたんだ。でも僕自身一人はまだまだだけどね…。」

徹平「俺も…かな。」

ユーキ「君がどうして焦っているかは分からないけど、今はその方がいいと僕は思うんだ。」

虎鉄「それぞれ役割は違ってもみんなそれぞれひとつひとつの強さを持っている、逆もな。まっそれをみんなで支え合えばいいんじゃないか?」

レン「お前ら…」

甲児「なあ、だったら俺達と強くなろうぜ、レン。」

レン「…ああ!もちろんだ!」

 

甲児とレンはガッチリ握手を交わした。

レンの心には先ほどまでも自分の力に対する不満は消えていた様だ。

 

 

ウルトラザウルス・格納庫。

 

格納庫には先ほどまでの戦闘で損傷した機体の修理が行われていた。

ロバートを筆頭にゼロハチや正太郎、ムンベイ、3博士が修理をしており、ホァン、メグやズオウ、ウォルフィーにリーオン、バンやジーク、ディーノとグリードー、ライザになおも出来る手伝いをしていた。

 

ロバート「補給物資がきたとはいえゾイド3機失ったのは痛いな…アフロダイは後継機のダイアナンで穴埋めになるが。」

正太郎「あんな事になるなんて誰も予想はできせんでしたからね…」

なお「機体の汚れた部分を拭けばいいんですよね?」

ロバート「ああ頼むよ。」

ライザ「なおの奴、俺まで手伝わせやがって…」

なお「アンタは普段サボりすぎでしょ、さあやる!」

ライザ「ひぃ…」

グリードー「ここをどうすればいいんだったけか?」

ロバート「ああそこはな…ホァン、機材動かすのに電力がちょっといるんだ、お願いできるか?」

ホァン「任せて!」

 

整備作業の指揮をとるロバート、なおにキリキリ引っ張られるライザ、

メグやズオウは必要な資材を纏め、バンはジークと一緒にレオストライカーのメンテナンスをしている。

3博士達やバーナビー、ムンベイも黙々と修理作業を行っていた。

そして格納されたヒュッケバインMK-Ⅱにはギャリーを中心にその機体を見ようと集まっていた。

 

イングラム「ヒュッケバインMK-Ⅱ…」

ギャリー「これがアタシの新たな愛機になる訳ね。」

オルタンス「これもパーソナルトルーパーと言う物ですか?」

竜馬「そうらしいけど…顔を見ると何処かで見た感じだな…」

ヴィオレット「?」

杏子「しっかしすげぇよな、モグモグ…こいつが魔女ぶっ倒しちまったんだろ?まっそのお蔭でアタシも無駄に魔力使わずに済んだけどさ。」

 

そこへ杏子が肩に乗せたキュウべぇと共にりんごとマカロンを持ってサンドイッチを頬張ってヒュッケバインMK-Ⅱを眺めにやって来た。

 

忍「おい、てめぇがしゃしゃり出るから大変だったんだぞ?」

杏子「アホか、魔女を倒すのは魔法少女の本職なんだよ。」

れいか「魔法少女…プリキュアとは違うのでしょうか?」

キャンディ「キュウべぇも妖精クル?」

キュウべぇ「さあ?少なくとも君達とは少し違った存在だよ。まあ魔法少女も君達プリキュアに似てる所はあるかもしれないけどね。」

沙羅「未だ信じられない…」

 

沙羅はプリキュアや魔法少女を目の当たりにして未だ信じられずにいた。

 

亮「紹介が遅れたな俺達は獣戦機隊、俺達もこのまま特別隊に同行させてもらう事になった。よろしくな。」

やよい「えっ獣機戦隊!?」

忍「獣戦機隊だ!ってこれで二回目かよ…」

雅人「へへ、よろしく!」

ネイサン「あ~らまた可愛い坊やだこと、今夜どう…」

雅人「うっ!?」

あかね「ま、まあお互いおおきに頼むわ。」

忍「最近の少女ってのはどいつもこいつも強いのばっかだな。」

みゆき「?」

 

忍はみゆき達の顔を見ながら、この時脳裏にマト達の姿を浮かべた。

 

ギャリー「ええ、よろしくね!」

亮「だがギャリー、そいつには気を付けた方がいい。」

ギャリー「…ヒュッケバイン?」

亮「そうだ。」

ユーキ「ヒュッケバイン…凶鳥って意味ですか…?」

ラーダ「その通りよ。」

亮「俺も話でしか知らんがヒュッケバインMK-Ⅱの先代にあたる初代ヒュッケバイン、それは2年前東京に落下した隕石から発見したEOTを搭載したパーソナルトルーパーだった。」

徹平「!!…2年前の隕石…!?」

ヴィオレット「!…それは一体…」

マルスモン「エクストラ・オーバー・テクノロジー、それを略してEOT…異星人の超技術と呼ばれる物だ、隕石の落下のさい、跡地からその技術に繋がるサンプルが発見されたと言う。」

ラーダ「そう。」

亮「そして初代ヒュッケバインである2体、008L、008Rにはその技術を応用したブラックホールエンジンが搭載されていた。」

オルタンス「ブラックホール…!?」

あかね「な、なんかヤバんちゃう…?」

 

亮「ああ、実際ヤバかったのさ。初代ヒュッケバイン008Rの方は起動実験中にブラックホールエンジンが突如暴走…基地一つぶっ飛ばしたらしいんだ。」

みゆき「!?」

ホルス「!?」

ポップ「なんと!?」

あかね「マジなん!?」

ラーダ「…。」

イングラム「…。」

ギャリー「な、なんですって…!?」

徹平「…そ、そんな事があの隕石に…」

ギャリー「て、徹平!?お、落ち着いて!」

徹平「だ、大丈夫です…!」

 

初代ヒュッケバインに起きた事実を知った者達はそのぞっとしたの表情を隠せなかった。

 

沙羅「そうしてヒュッケバインはバニシング・トルーパーって呼ばれてるそうよ。」

シュウ「お、おっかねぇ!」

みゆき「え、え、じゃあこのヒュッケバインも…!?」

ラーダ「心配ないわ、MK-Ⅱにはブラックホールエンジンではなく重力制御理論に基づいたプラズマ・ジェネレーターが搭載されてあるから。」

ギャリー「そ、それでも不安だわ…全くなんつー物を送りつけてきたのよ…」

ラーダ「ごめんなさいね、でもこれは地球連邦軍のゼンガー司令直々の依頼だったから…」

ギャリー「なんですって!?」

マルスモン「恐らく、ギャリーの根性を試す為…あの司令の考えそうな事だ。」

ギャリー「…わ、分かったよ、乗ってやろうじゃないのヒュッケバインMK-Ⅱ!バニシングでもなんでも来なさいっての!!」

ネイサン「あーら素敵よギャリー、アンタも女子の底力がついて来たわね~」

 

ヒュッケバインMK-Ⅱに乗る事を決めたギャリー、そこにネイサンが盛り上げて来るが、

一同は何か引っかかった。

 

甲児「俺達がバニシングしなきゃいいけどな…」

杏子「まっなんだか知らないけどアンタら精々勝手に戦争してな。」

みゆき「ねえ貴方は行かないの?」

 

みゆきが杏子に声をかけるが。

 

杏子「やーだね、群れるのは興味ない。行くぞキュウべぇ」

キュウべぇ「…。」

 

ルキア「…そうだ、キュウべぇ君に聞きたい事が…!」

キュアベぇ「ルキアだったね、君にはこれから先何が見えるかな?」

ルキア「え…?」

 

ルキアがキュウべぇにほむらの事を聞こうとしたが、キュウべぇは答えるつもりはなかったようだ。

そしてキュウべぇは最後に徹平の元に近づいた。

 

徹平「どうしたんだい?」

キュウべぇ「君はもしこれから先とんでもない事になったらどうする?」

オルタンス、ヴィオレット「…!?」

徹平「ど、どう言う事…?」

キュウべぇ「言葉通りの意味さ、それ以上の事はないよ。…。」

イングラム「…。」

 

そう言い残してキュウべぇは杏子と共にウルトラザウルスから去っていった。

最後にキュウべぇはイングラムと見つめ返していたがその辺りは誰も気づいていない。

 

あかね「…魔法少女な、うちらとはやっぱ違うんやろか。」

れいか「どうなのでしょう…」

ルキア「ポップは何か知らないかい?」

ポップ「拙者もその辺りの情報は…ただ不思議図書館にならその資料があるかもしれないでござるが…。」

甲児「何言ってたかよく分からねえな、ん徹平?」

徹平「…とんでもない事ってなんだろう、なんで俺に言ったんだろ…」

ユーキ「うーん…。」

ホルス「…。」

オルタンス、ヴィオレット「…(徹平様…)」

 

オルタンス、ヴィオレット、ルキアは何か知っていそうな顔をしていたが今は何も言えなかった。

 

そして。

ウルトラザウルス艦内厨房。

 

武蔵「うっひゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

竜馬「おいどうした!?」

隼人「食糧半分以上やられてるぞ…」

ミク「なんですって!?」

マック「もしかしたら杏子さんかもしれないんだな…」

ディーノ「さっきまでずっとこっちにいた様な…」

ローレライ「杏子さんならもう…」

大塚長官「ば…ば…バカモーーーーーーーーン!!!!!」

 

厨房の冷蔵庫もかなりの被害を喰らっていた…。

 

 

 

 

 

杏子「ハムハム…モグモグ…ひひっ当分の食糧は確保できたぜ!」

 

袋に食糧をぎっしりつめた杏子は既に逃走に大成功していた。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第14話 完

 

第15話 青き鷹と地竜の激突

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第14.5話 小休止の戦士達

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■ウルトラザウルス艦内での静かな一日、そんな彼らのちょっとした出来事。そして各地で起きた出来事を紹介。


シュテルンビルト・ジャスティスタワーのトレーニングルーム。

円を描くような室内のトレーニングルームではアントニオ、カリーナ、キースの三人がトレーニングを終えて話し込んでいた。

 

アントニオ「虎鉄達は今頃どの辺まで行っただろな。」

カリーナ「今頃地球の反対側なんじゃない?…」

キース「ん、浮かない顔だね。」

 

虎鉄の事を思い出し少し浮かない顔をしたカリーナ、キースはそれを見る。

 

カリーナ「タイガーったら足引っ張らないといいんだけど…」

アントニオ「お前も行きたそうな顔してんな。」

カリーナ「だ、誰が!?」

キース「まあまあ2人共。」

カリーナ「…けど変じゃない?特別隊の戦力を見たらタイガーとバーナビーぐらいでも十分だと思うんだけどなんでホァンやネイサンにイワンまで行く事になったのかしら?」

アントニオ「たしかにな、まあネイサンは…」

 

アントニオはこの時「アタシがハンサムと可愛い坊や達をそのまま見過ごすと思う!?」と言うネイサンを想像し言うまでもないと悟った。

 

キース「自分の思い過しかも知れないが、特別隊は少数でも彼等一人一人がかなりの腕を持つ、そしてそれぞれの戦力を考えれば通常の部隊よりも強いと思うんだ。」

アントニオ「まあ特別隊って言うからな、けどあいつらのほとんどは正規の軍人って訳じゃないんだろ?」

キース「その通りだ、今回タイガー君達がこっちから引き抜かれたのはその戦力をより強くする為…?」

カリーナ「何がいいたいの?」

キース「その彼等はこれから各地で暴れる侵略者の討伐に向かう、肝心の連邦軍は戦力の現在戦力の立て直しが聞かないと言われている…つまり」

アントニオ「おい、まさかあいつ等は連邦軍が時間稼ぐまでの囮って事か!?」

カリーナ「!」

キース「あくまでも可能性の話さ、ただ…何か引っかかるんだ。」

カリーナ「…。」

アントニオ「…いや、よそう。それに今の俺達にはシュテルンビルトを守る使命がある。」

キース「そうだった、変な事を言ってすまない。そしてすまない。」

カリーナ「ううん…私はタイガー達を信じる、後は私達に出来る事をすればいいだけだから。」

 

キース達は特別隊に同行した虎鉄達が若干心配になって来る、しかし今はシュテルンビルトを守ると言う使命を果たしつつ、虎鉄達の無事を祈るのであった。

するとそこにアニエスがため息をつきながらやって来る。

 

アニエス「そう、ちゃんと帰って来てもらわないと困るのよね。」

キース「アニエスさん。」

アニエス「私が気がかりなのはアイツがあっちでちゃんとヒーロー達の活動記録を取ってくれてるか心配だから…」

アントニオ「…あぁ、たしかにな。」

 

アントニオはアニエスの言葉でその人物に心当たりがあった。

シュテルンビルトに残った彼等は旅立った虎鉄達に思いを馳せるのだった。

そして今回は、侵略者達と戦う特別隊のウルトラザウルスでの日常や、各地で起きたあらゆる出来事を紹介して行こう。

 

オルタンス「ムシューお元気ですか?私達は今、重要な存在となっておられる月美徹平様方と共に邪悪な存在と戦い渡る一団に参加しております。」

ヴィオレット「徹平様、ルキア様、そしてこれまで出会った沢山の人達がこの世界に生きる人々を守る為に毎日戦い続けているのです。」

 

ウルトラザウルス艦内。

オルタンスとヴィオレットが居住区の自室でそこにいない誰かに伝えてるかの様に目を閉じて語り続けていた。

 

オルタンス「私達には力はありません…」

ヴィオレット「ですが徹平様方と共に行動している内に自分達にも何か出来る事があればと毎日思っております…」

 

2人はここに来てから、侵略者達と戦う徹平やルキアに甲児達のサポートに努めている。

疲れ切ったみゆき達にドリンクや汗拭きタオルを手渡したり、フィーネやミク達と共に看護や食事を作る手伝いをしたりと様々だ。

 

オルタンス「月美徹平様、あの方には今の所変わった様子はありませんが…」

ヴィオレット「戦う度に何かあってしまってはと…心配する事もあります…」

オルタンス「それからシャイターン様の件です、あの方がとても悪の道に進む等…」

ヴィオレット「考えたくはないのですが…まさかライラ様の身に何かあったとしか…」

オルタンス「だとすればどうしたらいいのでしょうか、皆様にこの事を伝えるべきか…それともこれ以上私達の存在に困惑させるべきではないのか…」

ヴィオレット「…今の私達にはこれ以上出来る事はないのでしょうか…?」

 

2人はそっと語り終わると、目を開いた。

 

ヴィオレット「…オルタンス、少し引っかかる点があるのですが…」

オルタンス「と、申しますと?」

ヴィオレット「先日お会いした魔法少女と呼ばれる方といらっしゃったあのキュウべぇ様と呼ばれる存在です。」

オルタンス「ルキア様と徹平様に何か意味深い事をおっしゃってましたが…」

ヴィオレット「私達の見たあの光景と関係しているのでしょうか…」

オルタンス「…ルキア様が以前お会いしたと言う暁美ほむら様、その判断が

正しければその方が…」

 

シュイン!

 

ローレライ「オルタンスさん、ヴィオレットさん!」

オルタンス、ヴィオレット「!!」

 

ローレライがいきなり入って来て2人はその場で会話をやめる事になった。

 

ローレライ「フィーネさん達と今日の晩御飯の作る時間ですよ~。」

オルタンス「はい、分かりした。」

ヴィオレット「そろそろ行かなければなりませんね。」

 

 

 

オルタンスとヴィオレットはローレライと共に食堂の厨房へと向かい、早速エプロンとナプキンをして準備万端だったが…。

 

フィーネ「と、言っても食べ物があまりないんだけどね…;」

オルタンス、ヴィオレット「…;」

ローレライ「そういえば杏子さんが持っていっちゃいましたっけ…」

竜馬「あとは図書館通じて日本に戻っているみゆきちゃん達の学校帰りの買い足しが頼りか…」

 

厨房の空になった冷蔵庫を見て、同じエプロンとナプキン姿のゲッターチームが半々なため息をつく。

 

武蔵「オイラ腹へっちまったよ~こんな時に敵が出たら力でないぜ?」

隼人「我慢しろ、全員同じだ。」

忍「おい何か食うもんねぇのか!?」

 

食堂から忍と雅人達が入って来る。

 

武蔵「こっちだって腹減ってんだよぉ!」

雅人「火に油そそいじゃったよ忍…」

オルタンス「み、皆様、どうか落ち着いて下さいまし…」

フィーネ「そういえば甲板じゃ徹平君達が魚釣りしてるはずだけど、そろそろいっぱい連れたかしら?」

ウォルフィー「よっしゃあ、早速焼き魚だ!」

リーオン「オイラは塩焼きがいいな~」

やよい「…。」

 

ウォルフィーとリーオンが期待する後ろでやよいがスケッチブックとペンを持ちながら歩いており、何かを描くとすぐに移動していった。

 

お昼前のウルトラザウルス甲板にて。

ウルトラザウルスの背中にあたる甲板の端にて釣竿を構えて海上の魚を釣る、

徹平、ユーキ、甲児、シュウ、チビシロン、虎鉄、ボス、ヌケ、ムチャの姿があった。

 

虎鉄「釣れねぇな…」

シロン「ガッガガガッ。(全くだ。)」

ボス「なー今ここ何処よん。」

ユーキ「この辺りの海上は大西洋のヨーロッパ付近になりますね、夜ぐらいにロンドンとパリの間を超えてドイツへと着くと思います。」

甲児「そこから行くルートじゃギガノス帝国と連邦軍の交戦が続いてるって聞いたぜ、まさかギガノスと戦わなきゃならねぇよな?」

徹平「…人同士の戦いか…」

虎鉄「…正直ヒーローとしちゃその手との相手は避けたいもんだ。」

 

徹平はふと人同士の戦いを想像する、もしその時が来たら自分は戦えるのか。相手が人間でもその手を振るう事が出来るのかと。

虎鉄も同じく、自分のNEXT能力を戦争での人間相手に振るうのは気が引けるのは当然だった。

 

ユーキ「みんな今からそんな事考えるのはよそう、僕らの戦う相手はあくまで機械獣軍団やメカザウルスだし、目的のアジア方面ではわんさか暴れている、その討伐に向かうのが僕らの目的のはずだから。」

虎鉄「…それもそうだな、大塚長官の話じゃなるべくギガノスとの交戦は避けるって言ってたし、心配はないだろうよ。」

ラーダ「徹平君はいるかしら?」

 

そこへラーダがやって来た。

 

徹平「ラーダさん?」

シュウ「うっひょうラーダさ~ん!」

ラーダ「貴方に伝言を預かっているの。」

甲児「徹平に?」

ラーダ「カガリちゃんって子から「私は大丈夫だから」って、以上よ。」

徹平「カガリから?」

ラーダ「もしかして…?」

シュウ「な、なんですと!?」

 

ラーダが少し冗談交じりに聞いて来たが。

 

徹平「ふぇ!?……いや、そんなんじゃないです。」

ボス「なんでぇそっけない態度だな。」

虎鉄「お前こういう時はもっと同様するだろ?」

徹平「…」

 

徹平は若干動揺はしたが、何か思い出したかの様に間が空き、そんなんじゃないと答えた。

 

ユーキ「…。」

甲児「どうしちまったんだ?」

ユーキ「もしかしたらあの時の事…」

甲児「あ…」

ラーダ「…?」

 

ユーキと甲児はあの時徹平が話した2年前の事を思い出した。

 

ユーキ「…そういえば、あのマカロンは食べたかい?」

徹平「食べました、全部凄い色でしたけど…。」

シュウ「おっ引いてる引いてるぅ!よーっし見てて下さいラーダさん!」

シロン「ガガガガガ!」

 

シュウの竿に何かにかかった様だ。

 

ばしゃーん!!

 

空の缶詰だった。

 

シュウ「そりゃねえだろ!」

ボス「中身ありだったらよかったのによぉ。」

ラーダ「それは食べられるのかしら?;」

 

ギィ!!

 

虎鉄「ぬぉっ!?」

甲児「うおっ今度は虎鉄さんの竿か!?」

虎鉄「ぐぎぎぎ…こりゃでけぇぞ!!」

徹平「これが釣れたら今夜は…」

ヌケ「魚尽くしだぁ~」

ムチャ「その調子でっせ!」

 

虎鉄の竿に恐らく大物であろう魚が引っかかった、

徹平達が声援を送る中虎鉄は必死に海の中にいる獲物を竿の引っ張り合いを繰り広げた。

 

虎鉄「よーしやるしかねぇ…うぉぉぉぉぉ!!!」

シロン「ガガガ!?」

ユーキ「こんな所でNESTを使うんですか!?」

虎鉄「こいつだけは逃がしてたまるかぁぁぁぁ!!!」

 

ドッパァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!

 

 

虎鉄がハンドレットパワーを発動し、一気に竿にかかった大物を引っ張り上げた。

 

まさしく大物!

誰もが驚いたその巨体、糸に引っ張られたその頭から飛び出し彼等を驚かす!

 

そしてその大物が甲板に激突した!

 

ズドモン「うぉぉぉぉぉぉ~!?」

 

ズドォォォォォン!!っと並外れた海獣型デジモンのズドモンが釣れた!

 

虎鉄「…」

甲児「…」

徹平「…」

ユーキ「…」

ボス「…たしかに大物だわさ…」

 

ズドモン「あいてて…俺になんか用か?」

 

シュウ「…えーっと…お宅何味?」

甲児「食えるか!!」

シロン「ガガ…;」

 

虎鉄達が唖然としシュウがジョークを言うと同時にラーダが苦笑してしまう。

 

そしてその光景を甲板の出入り口からビデオカメラで撮影していた斉藤さん。

格納庫の屋根にあたる部分で座禅をしていた亮が少々呆れながら見ていた。

 

亮「…?…;」

 

斉藤さん「…プ。…?」

やよい「…。」

 

さらにその後ろからやよいが通りかかり、それらの光景をずっと見ながらスケッチを持っていた。

同時にそのまま姿を消してしまうが。

 

ウルトラザウルス格納庫。

 

ヒュッケバインMK-Ⅱが収納された格納庫の前のキャットウォークで

イングラムがギャリーと話をしていた。

 

ギャリー「へぇ、じゃあヒュッケバインMK-Ⅱには他にもグラビコン・システムを使ったバリアもある訳ね。」

イングラム「防御装置であるグラビディ・ウォールは重力障壁で大抵の攻撃を弾く力はある、だが過信は禁物だ。」

ギャリー「分かってるわ、ただやっぱりアタシがこれに乗るのがどうも引っかかるのよね…」

イングラム「…ギャリー、お前には何か変わった経験や普通の人間とは少しでも違う所はないか?」

ギャリー「…え?」

 

ギャリーはイングラムの質問にポカンとしてしまった。

そしてヒュッケバインMK-Ⅱの隣に収納されたグルンガスト弐式をルキアと一緒にメンテナンスをするロバートがその二人のやりとりを弐式のコクピット前から覗いていた。

 

ロバート「…。」

ルキア「ロブさん?」

ロバート「おおっとすまない。」

ルキア「…ロブさんって凄いですね。」

ロバート「俺が?」

ルキア「メカの事も凄く詳しいし、みんなとすぐ打ち解けてるじゃないですか。」

ロバート「ははは、そりゃメカニックだからな。それにここにいる連中がアイツ等と何処か似てるんだ。」

ルキア「アイツ等?」

ロバート「君と同じ念動力を持った戦士さ、一人は面倒見が良く誰かの為に使命を全うする紅一点、冷静でクールでいかにもライバル的だがそれでも憎めない奴、そしてまっすぐな心と正義感溢れる魂を持った熱血漢って所だな。」

ルキア「その人達って一体!?」

ロバート「いずれ会うはずさ、念動者で戦っている者としてはお前の先輩にな。」

ルキア「どんな人達なんだろう、会ってみたいです!」

ロバート「あいつらもきっと喜ぶぞ!(俺達が離れている間、アヤ達は上手くやっているといいが…ヴィレッタがいるから心配はないと思うが。)」

 

 

イングラム「もう一度問う、お前には何か変わった事と経験はないのか?」

ギャリー「…変わったと言っても…(流石に美術館の事は信じないわよね…ただ不思議な出会いならした事にはなるけど…)」

イングラム「何か普通とは違うめぐりあいをした…と言う顔だな。」

ギャリー「!?」

イングラム「軽いジョークだ、ヒュッケバインの事頼むぞ。」

 

そう言い残してイングラムはこの場を去って行った。

ギャリーはイングラムの言った言葉に何か引っかかった。

 

ギャリー「…?;」

 

ロバート「(ギャリーには念動力はない思うが…イングラムは何考えているんだ…?)」

ルキア「…イングラム少佐、僕はあの人から何か大きな物を感じるんです…気のせいでしょうか?」

ロバート「…たしかに彼は俺でも何考えてるか分からない時がある。」

ルキア「…」

ロバート「だが信じて欲しい、イングラム少佐は心の奥には熱いハートがあるのを俺は知ってるんだ。」

ルキア「熱いハート…」

 

ロバートはイングラムに対して少し疑問を抱く事があった。

しかしイングラムの心の奥には熱いハートがある、と彼は信じているのだ。

 

ロバート「(そうでなければRシリーズにあんな物は組み込まないさ…熱い奴なんだよ。)」

やよい「…」

ルキア「あれやよいちゃん?」

 

キャットウォークでグルンガスト弐式とヒュッケバインMK-Ⅱの前でスケッチを開いてたやよいを見かけた。

ルキア達に気づくとやよいは一瞬焦り、姿を消した。

 

レン「何やってたんだー?あー腹へったー…」

リン「それよりこっちも手伝ってよ、3博士達にマジンガーやゲッターの追加装備の調整の手伝い頼まれてるんだから!」

 

リンとレンは3博士等と共にゲッターとマジンガーZに追加装備の調整をしていた様だ。

 

 

ウルトラザウルス内、通路。

 

マルスモン「イングラム少佐。」

イングラム「マルスモンか、丁度いい少し聞きたい事がある。」

マルスモン「…。」

 

イングラムが通りかかったマルスモンに質問を問う。

 

イングラム「お前、徹平やユーキに何か隠し事をしてないか?」

マルスモン「…流石は念動者と言った所ですな。」

イングラム「お前の身体の動き、僅かな動作でも鈍っている、完全に隠し通すのは不可能。隙があればそこから突かれるだけだ。」

マルスモン「全くその通りですよ、ですがまた知るべきではないんです。あの2人には。それにまるで貴方も隠してる様な言い方ですね。」

イングラム「さて…どうかな。」

マルスモン「ですがその時が来たら2人は知るでしょう、ホルスの事もどう言うか…」

イングラム「…やはりか、俺の思った通りだった。」

マルスモン「ホルスは…いや止しておきます。」

 

マルスモンはその言い残して移動した。

イングラム「(民間防衛チームのデジモンガーディアンズか、実質的な活動はコトブキアームズ社の下で試作段階のDSCシステム運用のデータ収集、そしてDSCシステム開発を考案したのは地球連邦地上班副指令ルーチェモン准将…今までのケースではありえない事だった。あの者が中国で発見された古代兵器を事を聞けば何をするか、民間の資産家の手に周ったのは不幸中の幸いかも知れん。ようやく姿を現したのだからな…!)」

マック「少佐?」

イングラム「!?誰かと思えば君か…」

 

心の中で何か考えていたイングラムの前にマックが現れた。

 

マック「何か悩んでそうな顔してたんだな…」

イングラム「フフ、私も多忙なのでな。」

ガリオン(ドール)「…。」

マック「そういう時はおいしい物を食べるといいんだな、でも今はあまりないんだな…。」

イングラム「すぐに食糧の補給もくるさ、君の好きなハンバーガーもあるだろう。」

マック「…。」

イングラム「…?」

 

マックはイングラムの目を見つめていた。

 

マック「イングラム少佐には熱い優しさがあるんだな。」

イングラム「…!?」

マック「僕にはそう見えるんだな。」

イングラム「私が?フ、面白い事を言うんだな君は。」

 

イングラムは軽く聞き流し去った。

 

ガリオン(ドール)「マックにはそう見えるのか?私にはあの男についてはよく分からない部分がある。」

マック「ただそんな気がするんだな…。」

 

マックのポケットは入れてあるソウルドール状態ガリオンをセットしたタリスポッドから声を出す。

ガリオンはイングラムに違和感を覚えていた様だが。

 

 

ここで話と突然変わるが、

今から時をさかのぼりイングラムが言っていた中国で発見された古代兵器の事を話そう。

 

 

中国山東省・とある古代遺跡の発掘現場にて。

 

???「いやぁ~万丈さんの援助のお蔭で我が社の古代遺産発掘が全力で進むって物ですよ~!」

万丈「いえいえ、こちらも光栄ですよ。古代のロマンの発見にこうして立ち会わせてくれるなんて。」

???「ホントですね~発掘した遺産で収益が出れば倍にして返しますからね~!(へっそんな訳ねーだろ、ここに眠るって言う古代兵器をなんとしても手にしなきゃならねぇんだからよ!)」

 

ねずみの様な顔をした発掘隊の隊長と思われる男が今回の発掘プロジェクトへ資金を援助した破嵐財閥の主である青年・破嵐万丈と談笑したいた。

万丈の後ろでは彼の執事であるギャリソン時田と知り合いと思われる親子連れがいた。

 

イヴ「…」

 

発掘隊の服を着た茶色の長い髪の少女イヴが発掘現場を見つめていた。

 

イヴの父「どうだいイヴ、凄いだろ?」

イヴの母「古代の中国の遺産ってどんなのかしら…」

イヴの父「なんでもいいさ、とにかく発見されれば世紀の瞬間を見る事が出来るからね。本当にありがとうございます、私達まで招待してくださって…。」

ギャリソン時田「とんでもありません、万丈様も貴方には大変お世話になったそうですから。」

万丈「その通りですよ、そうだ何か飲むかいイヴちゃん?」

イヴ「!…えと…」

 

戻って来た万丈が、思わず母の後ろに隠れるイヴに進めて来た。

 

イヴ「…?」

万丈「どうかしたかい?」

イヴ「…(誰かの声が聞こえる…。)」

イヴはふと何か聞こえたのか、発掘現場の周囲を見渡した。

 

イヴの母「イヴ!あんまり動くとあぶないわよ!」

 

母がイヴに注意をする。

そんな中、先ほど万丈と話していたねずみの顔した発掘隊の隊長が遺跡の岩下にある場所まで移動していた。

 

???「破嵐財閥も上手く引っかかってくれたおかげで仕事が効率よく進むからな~早いとこ眠る古代兵器をこっちで回収しねーと俺の首も大変だからよぉ。」

調査員「隊長この岩の中から大きな反応がします!」

???「でかしたー!!!!」

 

調査員達の発掘作業とレーダーによる調査で岩の中にその古代遺産が眠っている事が明らかとなった。

 

イヴの父「おっ何か見つかったそうだよ!」

イヴの母「まあ!」

イヴ「…誰…呼んでるの?」

 

イヴの両親は期待を膨らます中、イヴはまるで何かを察知したかの様にその岩を見つめていた。

万丈はそんなイヴの事が気になりつつも、ギャリソン時田と共にねずみの様な顔をした隊長には対して何か違和感を抱いていた。

 

万丈「…」

???「万丈さん大変です、間もなくこの岩を大がかりで爆破して向こうに眠る古代遺産が日の目を見る事になります!!」

万丈「爆破!?」

 

万丈はその言葉に反応して周囲を見渡した、この遺跡の周囲は崖で覆われており、昇には設置された作業用の階段がある位だ。

 

ギャリソン時田「お待ちください、この崖のある真ん中で大きな爆破を起こされては…!」

???「あー心配いりませんって、ちゃんと計算してありますから~では始め!」

 

ドォォォォォォォォ!!!

 

 

イヴ「…!?ダメェェェ!!」

 

大岩が爆破された。

その直後、イヴが何か聞こえたのかそこに向かって走り出した。

 

イヴの母「イヴ!待ちなさい!!」

イヴの父「イヴ!!」

万丈「!?」

 

イヴ「…ハァハァ…!」

 

バラバラになった岩の中から何かがその姿を現した。

その真ん前に立ったイヴは先ほどから感じた思念が何所からくるのかがやっと分かった。

 

岩の中に眠っていた二つの古代兵器、ひとつは龍の形をした大きな巨体、もうひとつは虎を象った大きな巨体、ただどちらもボロボロになっており、原型をとどめるのでやっとな状態だった。

 

イヴ「…私を呼んでいたのはアナタ?」

 

イヴが感じていた思念、それはここに眠っていた龍の形をした巨体から発していた物だと分かったのだ。

 

イヴの父「…これが古代の遺産…?」

イヴの母「竜と…虎かしら?」

???「よっしゃー!!やっと見つけたぜぇ!!!」

万丈「貴方は一体何が目的なんだ?」

???「え、私?」

 

ゴゴゴゴゴ…!!!

 

その時、イヴの真上の岩場から爆発の衝撃で脆くなった落石が起きた。

 

その岩がイヴめがけて落ちようとしていたのだ。

 

イヴの父、母「イヴ!!!」

 

イヴ「…!!」

 

ゴォォォォ!!

 

 

イヴが思わず目を閉じる、だが岩が落ちて来る気配がなくなり目を開くと。

 

イヴ「…!?」

 

万丈「あれは…!?」

ギャリソン時田「なんと…!」

???「えぇっ!?」

 

なんと龍の形をした巨体が自身の頭部の精一杯突出し、イヴを落石から守る様に覆いかぶさったのだ。

 

イヴ「…守ってくれたの…?」

龍「…。」

イヴ「ありがとう…!」

 

イヴがお礼を述べると龍の巨体は安心しきったかの様にその頭部の力を抜いて倒れてしまった。

 

そこへ慌てて駆けつけた両親に抱きしめられる。

 

イヴの父「イヴ、怪我はないか!?」

イヴの母「もう!心配したのよ!!」

 

???「うそだろ、アレ生きてたのかよ…!」

万丈「知ってる事を話してもらいますよ。」

???「げっ!!」

 

万丈はねずみの顔をした隊長が何か知ってると確信した、そして問い詰める。

 

万丈「あの古代兵器はなんですか?貴方はそれを知ってる様ですね。」

ギャリソン時田「貴方の目的、あの古代兵器を手にする事ですね?その目的によっては我々は貴方の敵になる事に繋がるでしょう。」

???「げぇ…やっべー、お、おいお前等!!」

 

その周囲の発掘調査員達の姿が変化し光の玉となって真上に飛んで行った。

 

ドォンドォンドォンドォンドォン!!!

 

万丈「!?」

 

同時に周囲の崖で爆破が起き今度は大規模の落石が起こった。

 

イヴ「!?」

イヴの父「爆破!?」

イヴの母「キャア!?」

 

???「くっそーもう少しだったのによ!!あばよ~金持ちさん!!」

万丈「くっ!」

ギャリソン時田「いけません、万丈様!!」

 

ねずみの隊長は逃げてしまった。ギャリソンは瞬時にイヴ達三人をこの遺跡の真ん中に連れ止せる、同時に万丈は首のペンダントをかざして叫んだ。

 

万丈「ダイターン!カムヒアァァァ!!」

 

落石が起きる中、上空に物凄く大きい巨大な影が現れた、その巨体が両腕を出し、万丈、ギャリソン、イヴ等を手に乗せると同時に万丈がその巨体に乗り込んだ。

 

万丈(ダイターン3)「脱出だ!!」

 

ゴォォォォォ…ズシィィィン!!

 

 

 

 

イヴ「…!」

イヴの父「大丈夫かい?」

イヴの母「万丈君が助けてくれたのよ。」

 

イヴが目を覚ました。

そこには両親にギャリソン、万丈がおり、

遺跡から脱出していた。

 

そしてイヴは大きな影に気づき後ろに振り向くと。

 

イヴ「…!!お、大きい…」

 

それは万丈が呼び出し、操縦する全長120mを誇るスーパーロボット・ダイターン3が立っていた。

その隅にはダイターンが後から落石から掘り返して回収した龍と虎の古代兵器があった。

 

万丈「すみません、自分がいながらこんな事になってしまい…」

イヴの父「いや、気にしてないよ。それよりも凄い大発見をしたからね。」

イヴの母「それに…イヴがあの龍さんと虎さんを気に入ったみたいなの。」

 

イヴの母がそう言う、そのイヴは龍の古代兵器にしがみ付いていた。

 

イヴ「よかった…貴方達も無事で…」

 

イヴは龍の古代兵器から何等かの思念を感じ取っていた。

ただ虎の古代兵器からは何も聞こえなかったようだが…。

 

万丈「…あの古代兵器は一体…。」

ギャリソン時田「イヴ様と何か通じ合っている様にも、それにあのねずみの男の事も気になります。」

万丈「調べる必要があるな…」

イヴの父「それならあの古代兵器、家に預からせてくれないかい?」

万丈「え?」

イヴの父「イヴもあの龍の事が気に入ってくれてる様だし、それに逆に家の様な民間人に預けて目を欺くのもいいんじゃないかな。」

万丈「ですがこれ以上貴方方に…。」

イヴ「お願い万丈さん!」

 

イヴが頭を下げて万丈にお願いした。

 

万丈「…分かった、あの龍と虎の事、頼んだよイヴちゃん!」

イヴ「…はい!」

 

こうして龍と虎の古代兵器は一度イヴの家に預ける事に。

万丈は今後あの古代兵器を調べる事となった。

 

そしてあのねずみの男はどうしたのか、遺跡から遠く離れた人気のない山岳地帯で。

 

 

???「なんてこった…あの古代兵器が人間の元に渡っちまったよ…」

ぬらりひょん「失敗した様だなねずみ男。」

ねずみ男「げっぬらりひょん様!!」

 

発掘隊の隊長と言われた男はその名の通りねずみ男を言われ、彼の前に現れたのは見かけは和服を着た怖そうな老人だったが頭部がやけに長い、ぬらりひょんと呼ばれる者であった。

 

ぬらりひょん「人間相手にヘマしおって!かつて妖怪殺しと言われた龍と虎の機人は我等妖怪の存在を脅かす物だとあれほど言ったはずだ!!やっとの思いでようやく発見できた物の…あの機人はなんとしても我等の手に納めなくてはならん…!!」

ねずみ男「は、はぁ…」

ぬらりひょん「だが鬼太郎や魔戒騎士共に知られては厄介か…ならば侵略者の人間共を利用する手もあるが…さて、どう動くか…。」

 

妖怪ぬらりひょんはあの龍と虎の兵器の事を機人と呼んでいた。

彼はそれらを手に納める為今後何か動きを見せる事だろう。

 

 

時は再び現在の時間に戻る。

さてここは…ドイツにあるとある街、ただそこは過去に侵略者の攻撃を受けて廃墟となっていた。

その廃墟の民家で立ち話する者達が。

 

闇黒寺「…で、以上がICPOと波嵐財閥の報告っと。しっかしその龍と虎の兵器ってのはなんなんだ?」

カトル「間違いなく古代の中国文明が作り出した兵器と見ていいでしょう。ただどうして今になって発掘されたでしょうね…。」

闇黒寺「さてねぇ、まっその兵器の存在を侵略者が聞きつけたらどうなるかって話だが…」

デュオ「今の所裏をかいて民間の資産家に預けられた形だよな、それを知ってるのは俺達プリデンターとICPO、波嵐財閥、そしてSRX計画の責任者イングラム・プリスケンか…」

カトル「連邦軍関係者で知ってるのはごくわずかなんですね…うかつに公できないと思う。」

 

プリデンターと呼ばれる組織の一員とされる茶色の長いお下げをしたデュオ・マックスウェルとカトル・ラバーバ・ウィナーと言う金髪で短い髪の美少年、

そしてイカツイ顔をしたICPO日本支部の警部・闇黒寺闇太郎。

 

闇黒寺「まっ俺達イイ男3人、これからは仲良くやっていこうじゃないの!」

デュオ、カトル「…」

闇黒寺「なんで黙るんだよ!?そうだ、ナルシアちゃんによ、ピエトロ王子だったか?2人の言う世界からこっちに迷い込んだ心境は?」

 

ピエトロ「未だ実感がわきません、突然僕の住んでたポポロクロイス王国から…」

ナルシア「変な穴に引き寄せられて…こうしてここに。」

 

デュオ達ともう2人、後ろ髪が長い身なりの良い少年ピエトロ、

赤い色をした魔女の様な格好の金髪の少女ナルシア、

2人は別の世界からこちらに迷い込んだと証言している。

 

デュオ「最初俺達のガンダムと鉢合わせした直後剣と魔法みたいなので交戦したくるからビックリしたぜ…」

ナルシア「ごめんなさい…でも魔法は本当です。」

カトル「そんなに気にする事ないよ、この世界にも不思議な生き物がいるからもうそんな違和感ないからね。」

ピエトロ「僕とナルシアも皆さんについて行っていいですか?僕らにとってもこの世界は右も左も分からないんで…。」

カトル「大歓迎だよ!ピエトロ君とはなんだか仲良くなれそうな気がするんだ!」

ピエトロ「僕もそんな気がしました!」

デュオ「まっそうするしかないよな。今のこの世界は色々ヤバい情勢だからさ。」

ナルシア「この世界には侵略者が沢山いるって聞いたのですが…」

闇黒寺「そう、コワーイ人がいっぱいいるんだ~この俺の実家のヤバい家業みたいにな~!」

ナルシア「は、はい…;」

デュオ「さて早速気になる話なんだが…ここから行くドナウ川付近の城にはある科学者がいるって話だ…」

ピエトロ「科学者?」

 

闇黒寺はなんかいやらしそうな目がナルシアに説明した。

そんな訳でピエトロとナルシアはプリデンターで行動する事になる。

 

 

 

そしてさらに場所を変えよう、

 

地球圏の宇宙、スペーストンネルを抜けてやって来た、クジラ型の飛行戦艦ゾイド・ホエールキングが地球へと降り立とうしていた。

 

ホエールキング・ブリッジ。

 

トーマ「無事にスペーストンネルを抜け、場所は間もなくフィーネさんのいる地球!フィーネさん待ってて下さい!今このトーマが補充戦力のゾイドを連れて今行きます!!」

 

この少し浮かれ気味な顔をした青年と惑星Ziから来たトーマ・リヒャルト・シュバルツ。

ホエールキングには乗員は彼1人様だ。

だがそのトーマの後ろから丸いピンクの玉の様な物体が突っ込んで来た。

 

ドォォ!!

 

トーマ「ぐぉっ!?誰だ!?」

カービィ「ポ~ヨ~…」

トーマ「!?!?!?!?!?」

 

突如目の前に映った真ん丸のピンクの物体、顔があり手足が生えたその姿にトーマは目を丸くした。

 

カービィ「ぽよ♪ぽよ♪」

トーマ「な、なんだコイツは…!?何処から侵入した!?」

フーム「すみませ~ん!」

トーマ「!?」

 

さらにそのピンクの玉の生き物より一回り大きい、と言っても人間に比べれば子供より少し小さい見たこともない種族の少女が止めに入った。

 

フーム「ごめんなさい、私達迷い込んだだけなんです!」

トーマ「は、はい…?」

 

そしてトーマは仕方なくフームと言う少女とピンクの玉の生き物のカービィの話を聞く事になる。

 

トーマ「なるほど…それでお前達はそのポップスターと言う惑星のププブランドと言う国から変な穴に吸い込まれて飛ばされてここに来たと言う訳か…。」

フーム「全て事実です。」

カービィ「ぽよ~」

トーマ「分かった、だが俺はそんな惑星など聞いた事もないうえ、何処にあるかも検討つかん。残念だが君達を元の星に返すのは現状では不可能と言う事だ。」

フーム「そうですか…どうしようカービィ…。」

カービィ「ぽよ?…ぽよ~!」

トーマ「おい、おいお前!?」

 

カービィは突然トーマの頭に乗りかかり、そこから宇宙の景色と目の前の映る地球を見て目を輝かせていた。

 

トーマ「全く…まあ君らがいいのであればついて来て構わん。」

フーム「本当ですか!?ありがとうございます!!」

カービィ「ぽよ♪ぽよ♪!」

トーマ「降りろ!…だがこのピンクの玉から感じるこの親しみやすさはなんだ…?」

 

トーマはどういう訳からカービィから何処かで感じた親しみを覚えていた。

 

場所は再びウルトラザウルスの甲板、虎鉄達が釣り上げたズドモン。

彼はかなり怒っているかと思ったら、どういう訳か徹平達とかなり談笑していた。

 

ズドモン「へえ、じゃあお前らデジモンになれるのか!」

徹平「はい、俺達とユーキ先輩、ライザとホルスはこの力で侵略者と戦っています。」

ズドモン「それは凄いな…なんだか…」

甲児「?」

ズドモン「お前達も見ていると昔の事を思い出すんだ…。」

虎鉄「昔の事、アンタ一体…?」

ユーキ「ズドモン…イッカクモン、そしてゴマモン…もしかして貴方はかつてこの世界を救った選ばれし子供達のパートナーだったデジモンですか!?」

ズドモン「!」

 

ボス「なんだそれ?」

シュウ「さあ?」

シロン「ガガ?」

ラーダ「聞いた事あるわ。遠い昔、人間とデジモンの社会の始まりを築いた切っ掛けとも言える歴史に残る伝説よ。」

徹平「そんな伝説が?」

ズドモン「…正解だよ、俺はかつてこの世界とデジタルワールドを守る為に戦った選ばれし子供達のパートナーだったデジモンさ。」

ユーキ「今じゃそのデジモンの存在は生きてるかどうかわからないって聞いたんですが…」

ズドモン「俺は少なくとも生きてるぜ、ただ他の皆の事は分からないけどな。俺と同じかまた生まれ変わって生きているかどうか…」

シロン「…」

 

バーナビー「ひとつ聞かせてもらってよろしいですか?」

虎鉄「バニー!」

 

そこへバーナビーがやって来た。

 

バーナビー「貴方の伝説は存じ上げております、貴方達がかつてこの世界を救い、今の世界の基礎を生み出したと言っても過言じゃありません。」

ズドモン「…。」

甲児「何がいいたいんだよ、バーナビーさん。」

バーナビー「ですが、そからまた別の争いが生まれそして侵略者の襲来、世界はまた混乱に陥ってます。貴方はそんな状況をどう思われてますか?」

 

バーナビーが直球な質問を投げかけた、虎鉄達は思わず焦ってしまう。

その答えにズドモンは。

 

ズドモン「…昔よりもヤバいのはたしかだな。」

甲児「…。」

徹平「…」

ラーダ「…。」

ズドモン「今の侵略者連中、特に闇軍団に関しちゃ俺等が戦ってきた相手とは全くレベルが違い過ぎた。」

ユーキ「その結果…デジタルワールドは完全に闇軍団の支配下に落ちてしまった、唯一対抗出来たロイヤルナイツも殲滅してしまったと聞いています。」

ズドモン「それぐらいヤバいって事、第一線を引いた俺等じゃどうしようもない話だ…。」

虎鉄「おいバーナビー、何余計な事聞くんだよ;」

バーナビー「事実のを述べたまでです、今の現状を先輩である方々に聞く必要がありましたから。」

 

徹平「ズドモンさん…」

ズドモン「お前ら、侵略者と戦っているんだってな。」

甲児「ああ。」

ズドモン「頼むぜ?次にこの世界を守るのはお前等なんだ、俺等よりも凄い伝説残して沢山の人を救う以上のな。」

シュウ「…マジっすか?」

シロン「ガガガ…」

虎鉄「ああ、任せてくれ!」

徹平「…はい!」

ズドモン「いい目だ、じゃあな。」

 

ドボォォォォォォ!!

 

そう言い残しズドモンは再び海に戻っていった。

 

ユーキ「僕達、凄い大役の任された気がする…」

甲児「だな、けどやるしかないだろ!」

シュウ「カムバック!リボーン!!」

 

シュウは思わずシロンをリボーンし、本来のウインドラゴンの姿にした。

 

シュウ「お前はどう思うでかっちょ?」

シロン「メンドくせー事押しつけやがって…まっ俺達の居場所がぶっ壊されちゃ腹は立つけどな…!」

ラーダ「私達には沢山人達の期待を背負っている事になる、それに応えないとね。」

ボス「どんな奴だろうとボロットに叶う奴はいないぜ!」

ヌケ、ムチャ「…」

ボス「おい!なんか言えよ!」

バーナビー「しっかりやりますよ虎鉄さん。」

虎鉄「言われなくても分かってらぁ。」

徹平「…!!」

 

徹平は海を見つめた、この先には色んな人達がそれぞれの幸せに住んでいる国や街が沢山あると。

そんな人達を脅かす侵略者と戦う事、改めて誓った。

 

 

 

その後、場所はウルトラザウルス食堂に移す。

 

みゆき「買ってきたよ~!」

れいか「一先ず数日分は用意できました。」

大塚長官「おお、みんなご苦労だったな!」

ラーダ「みんな、お疲れ様!」

 

みゆき達が食糧調達から帰って来た。

 

ミク「そうそう、コトブキアームズ社に連絡したら丁度持ってきたい物資があるから一緒に持ってきてくれるってルカから連絡があったの。」

正太郎「凄いですね、一体どんなのですかね?」

フィーネ「私もトーマさんに連絡したらすぐに来るって言ってたわ。」

バン「あいつ地球に来るのかよ!?」

オルタンス「どの様な方ですか?」

ムンベイ「まあ、ちょっとね…」

ヴィオレット「?」

 

イワン「ところでやよいちゃんはさっきから何してるんだい?」

やよい「あっ!」

 

やよいは思わずスケッチを隠した。

だが後ろからネイサンが取り。

 

ネイサン「あっら~、凄いじゃないの~素敵な絵だ事~!」

ギャリー「ホントだわ~!」

メグ「わあすごい~!」

ズオウ「上手、上手!」

亮「ほお、上手く描けてるな…」

忍「ここにいるの俺等か?」

沙羅「間違いなくこの目つき悪いの忍よ、これ!」

ウォルフィー「俺とリーオンも描いてあるぜ!そっくりだ!」

リーオン「えーオイラこんな顔だったけな?」

弓さやか「マジンガーやダイアナン、ゲッターにグルンガスト弐式、ヒュッケバインMK-Ⅱもあるわ。」

竜馬「人物もメカも動物も上手く描けている…!」

ロバート「すごい…バーニングPTのデザインに使いたいぐらいだ…!」

ルキア「凄いよやよいちゃん!」

なお「やよいちゃんの絵、凄く上手いんですよ!!」

 

一同はやよいのスケッチブックに描かれた皆の姿が描かれてる絵に感激していた。

やよいは嬉しさと恥ずかしさの両方で困惑していたが。

 

やよい「み、見ないでえ~!!」

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「恥ずかしがる事なーい!」

ローレライ「やよいさん素敵です!」

 

甲児「よお戻ったぜ!」

ライザ「おっ来たな!」

あかね「魚つれたん?!」

 

徹平「…。」

ボス「…。」

虎鉄「…。」

ホァン「え…」

沙羅「まさか…」

シュウ「忘れてましたー!!」

 

グリードー「やれやれ…」

ディーノ「はあ…」

ホルス「…;」

 

そんなこんなで食堂に賑やかだった。

 

マルスモン「我々も隠している事はありますが…。」

イングラム「フ、今は楽しむのも悪くない…」

斉藤さん「…クク。」

 

2人もその中へと入っていった。

特別隊も、この世界もいたる所に沢山の人達と出来事が渦巻いている。

だが同時にこうした一時の安らぎもある。

また来るべき戦いに備え、彼等も栄喜を養うのであった。

そしてその光景も斉藤さんがビデオカメラで撮影してたのだった。

 

 

 

そして海中、ズドモンはふと考え込みながら海の潜水する。

 

ズドモン「(俺達はもう昔みたいに戦える力は残ってない、ごめんな丈…今の俺をお前が見たらどう言うか…けど、俺が見た中じゃアイツ等は昔の俺達と良く似た目をしていたぜ…!次は彼らがこの世界を救う番だ!)」

 

 

 

 

 

 

そして…。

 

イヴェール「この世界の行方…彼らの戦い…その果てにはどんな物語が待っているのだろう。ああ、其処にRomanはあるのだろうか…」

 

朝の夜の狭間。

銀色の風が吹く中、イヴェールはそこでSHWと書かれた本を開きそのページに次々と記録されていく文字を読みながらその記述を眺めていた。

 

イヴェール「…シャイターン…君は…」

 

イヴェールは最後に侵略者側で行動しているシャイターンへ思いはせながら空を見上げた。

 

物語は続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第15話 青き鷹と地竜の激突

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■ギガノス軍の基地に突如巨大な影の姿が、その正体は…マジンガーZ!?果たしてその真相は!?


ドイツ・アルプス山脈。

 

その麓にはかつては連邦軍の基地であったはずの拠点。

だが今は連邦軍に戦争を仕掛けたギガノス帝国の大隊が領土にしていたのだ。

 

ギガノス帝国の使用する人型兵器・メタルアーマー、

連邦軍のモビルスーツ、パーソナルトルーパーと同じ汎用性の高い起動兵器であるが、

メタルアーマーの優れた点は多くの機体が単独飛行を可能としている事である。

 

ドォォォォォォォォォ!!!!

 

 

ギガノスの基地に襲い掛かる爆発音。

その爆音によって多くの兵士達に戦慄が走った。

 

マイヨ「何があった!?」

ギガノス兵「敵襲、識別不明!こちらに進軍してきます!」

 

ズシィズシィ…!!

 

ギガノスの基地の真ん中に聳え立つ巨大な黒い姿、

 

ゴォォォォ!!!

 

ギガノス兵(ダイン)「ぐわぁぁぁ!?」

ギガノス兵(ゲバイ)「な、なんだアレうわぁぁぁぁぁっ!?」

 

チュドォォォォン!!ドォドォドォン!!!

 

出撃したギガノスのメタルアーマー達を次々と粉砕していき、

その黒い巨体は両腕を発射し次々とメタルアーマーのコクピットごと破壊。

さらに胸の赤い放熱版から熱戦レーザーを放ち、基地を焼き尽くしていった。

 

 

マイヨ(ファルゲン)「これ以上はやらせん!!」

 

ガキィィィィ!!

 

暴れまわる黒い巨体の前に二つのビーム状の刀身をナギナタの様に展開し振り構えて食い止めるメタルアーマー・ファルゲン。

その機体に乗るのはギガノス帝国のエースパイロット「青き鷹」と恐れられるマイヨ・プラートだ。

ファルゲンのレーザーソードと黒い巨体の手甲とぶつかり合った。

 

マイヨ(ファルゲン)「この機体の出力は…スーパーロボット!?」

 

基地は既に炎上し黒い煙が吹き上がるせいか、敵である黒い巨体の姿がすぐに判別できなかった。

だがこの姿には見覚えがあった。

 

マイヨ(ファルゲン)「…まさか!?」

 

ブォォォォォォ!!!!

 

黒い巨体の口部分から酸性の突風が吹き荒れファルケンの装甲が徐々に溶解されてしまう。

 

ウェルナー(ゲルフ)「そうはさせるか!!」

ダン(ゲルフ)「援護します大尉!」

カール(ゲルフ)「こいつ何者だ!?」

 

ダダダダダ!!

 

そこへ四方からレールガンの砲火を浴びせて黒い巨体を怯ませるのはマイヨ・プラートに絶対の信頼を寄せる3人の少年兵達・プラクティーズが駆るメタルアーマー・ゲルフ3機だ。

ファルゲンはすかさず一時後退。

黒い巨体はその鉄に鈍く光る脚を動かし前進してくる。

 

マイヨ(ファルゲン)「貴様の目的はなんだ!?何故この基地を襲撃する!?」

 

黒い巨体からの返答はなかった。

そしてその両腕を振り上げ胸の放熱版を見せつける態勢を取った。

放熱板から放つ高熱の温度が徐々に高まる。

 

カール(ゲルフ)「っ!?危険です大尉!!」

ウェルナー(ゲルフ)「なんて奴だ…このパワーと火力は連邦軍のモビルスーツの物ではありません!」

マイヨ(ファルゲン)「この機体…火力、武装といい…これは間違いなく…!!」

 

ダン(ゲルフ)「大尉!!!」

 

ドォォォォォォォ!!!!

 

黒い巨体の放熱版から再び高温のレーザーが放たれた。

 

チュドォォォォォ!!ドォォォ!!ドォォォォ!!ドォドォドォ!!!ゴォォォォォ…!

 

 

ギガノスの基地は炎上、爆発した。

マイヨ等は辛うじて脱出したが、それ以外のギガノス兵士達は全てあの黒い巨体の力によって犠牲となってしまった…。

 

その炎上した基地を遠くの地からただ茫然と見つめるマイヨ達は。

 

マイヨ「…なんてことだ…こんな所で大切な部下を失ってしまった…っ!」

ダン「大尉、あの機体の似たようなタイプは以前データで見た事があります!」

ウェルナー「あの火力、武装はどう見ても…!」

カール「スーパーロボットの物と見ていいでしょう、あれはまさしく…!!」

マイヨ「鉄の装甲を持ち、腕を飛ばす、多種の兵器を装備…あれはマジンガーZとうりふたつだった…!!」

 

マイヨ達の脳裏に過る黒い巨体のシルエット、あの姿こそ以前データで見たスーパーロボット・マジンガーZとそっくりなロボットだったのだ。

 

ウェルナー「大尉…!これは間違いなく我々への攻撃です!」

マイヨ「しかし何故…マジンガーZが我々に…!?」

ブランチ「話は聞かせてもらったぞ!」

ダン「誰だ!?」

 

マイヨ達の前に現れたのはロボットマフィアのブランチであった。

その後ろには見慣れぬ小太りな青年がいた。

 

テンザン「聞いてるぜぇ、ギガノスの青き鷹さんだってなぁ…」

ウェルナー「なんだ貴様らは!?」

マイヨ「よせ!何か知っている様だな。」

ブランチ「その通りだ、お前達を攻撃したのは間違いなくマジンガーZだ。奴は現在こちらの進路を通る特別隊と言うウルトラザウルスの部隊で行動している。報復するのであればすぐに向かうといいぞ?」

カール「それは本当なのか!?」

テンザン「ブランチさんが言ってるだからそうに決まってんだろうがぁ!」

ダン「大尉、このまま黙っていられません!行きましょう!」

マイヨ「…分かった、情報を感謝する。(…。)」

 

マイヨとプラクティーズの3人はブランチから与えられた情報によってマジンガーZは特別隊にいる事が分かった。

マイヨ等はすぐに特別隊の向かってる進路へとメタルアーマーで向かった。

 

テンザン「なあブランチさんよ、なんであのマジンガーがギガノスなんかに狙いをさだめたんだ?」

ブランチ「さあな、だがこれで奴等の足止めにはなる、どちらにしろ特別隊はあそこに来るはずだからな…!」

テンザン「おー怖マフィアってホントえげつないねぇ~。」

 

ブランチはやはり何かを目論んでいる様だった。

 

 

 

一方、その特別隊のウルトラザウルスは。

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

大塚長官「ICPOの報告によるとドイツ地方にもメカザウルスの攻撃が激しくなっている、我々はアジアに向かいつつ進路のドイツ各街に攻撃しているメカザウルス達を破壊していかなくてはならない。」

イングラム「いつ奴等と交戦が起きてもおかしくない、各自いつでも戦闘態勢に入れる様準備を怠るな。」

虎鉄「ほい質問。進路と外れた先にギガノス帝国が潜伏しているって話を聞いた事があるが、まさかそいつらとも戦うって事はないよな?」

マルスモン「現状ではな、だがもし彼等がこちらに牙を向けたとすれば交戦は避けられなくなる。」

ライザ「…その時は仕方ねえな。」

ホルス「…。」

みゆき「う…。」

 

ギガノス帝国の事を聞き一部の者達の顔色が悪くなる。

とくにみゆき達は人間同士の争いに関して戸惑う物があるのは当然だった。

 

やよい「あの…それって人同士の戦争になるって事ですか?」

マルスモン「その通りだ。」

徹平「…人間同士…!」

ルキア「ギガノス帝国は宇宙に国家あると聞いた事があります、一体どうしてそんな人達が地球に戦争を仕掛けて来てるんですか?」

マルスモン「ギガノス帝国を統括するギルドール元帥は人類の再生を目的と称している、だが世間から見ればただの戦争屋とも言われている。」

れいか「人類を…再生?」

メグ「意味が分かりません…」

あかね「さっぱりや…」

ポップ「どの種族も時にはそれぞれの理念と生き方や価値観の違いから争いが起こる物でござる、されどこの様な状況が続けばいずれこの世界はバットエンドよりももっと最悪の事態を招くでござる。」

 

ポップは今の世界の状況にはやはり見ていられない様子だった。

 

イングラム「万が一ではあるが、君達プリキュアもヒーロー諸君、レジェンズチームも奴等と交戦となれば戦ってもらう。」

ホァン「そんな…!!」

イワン「僕らの力で…!?」

ディーノ「いくらなんでも…」

シュウ「本気でいってんの…!?」

なお「う…」

れいか「プリキュアの力を人間相手に振るうなんて…」

 

イングラム「どうした、ここにいる以上はそういった働きもしてもらう。」

大塚長官「まあイングラム君!少しきつくはないかね?」

ウォルフィー「そうだぜ、俺達はディーノ坊ちゃん達の家族を助ける為にここにいるんだ!」

リーオン「オイラ達にはそんな事する理由がないね!」

イングラム「…。」

 

 

 

その後ブリーフィングは終了し解散となった。

 

ウルトラザウルス食堂。

 

忍「なんだあいつら?さっきから冷めた顔しやがって。」

正太郎「仕方ないですよ、みゆきさん達は特に…今まで人間を相手にした事がないですから…」

オルタンス「皆様とても思いつめてる様で…」

 

 

忍は先ほどから考え込むみゆき達を見て冴えない表情と見た。

 

亮「なんでもバットエンド王国なんて訳の分からん一味と戦っていたそうだな。」

沙羅「この前の魔女みたいなもん?」

甲児「まあ非科学的に言えばそうだな…。」

竜馬「あの連中はまだ可愛げがあるに見えるが、魔女はアレだったな…。」

 

ホァン「ねえ、徹平君達とどう思う?」

徹平「俺ですか?…やっぱりその時になって見ないと…」

ユーキ「だけど、それじゃ行けない気がする。」

やよい「え?」

ユーキ「もし僕らが人間同士の戦いに踏み入れる事になったら、相手はきっと真っ先に僕らに襲って来るはず、この場合僕らがためらってたら先にやられるのは僕らなんだ。」

イワン「ユーキ君は出来るというのかい?」

ユーキ「そうするしかないのなら…!」

なお「…ユーキさんは強いんですね。」

ライザ「そんなの辺り前だぜ、お前達だって死ぬのはいやだろ?俺なら…いやもう言う必要もないな。」

やよい「ライザ君は私達と違うもん…」

ルキア「ホルス君、君は?」

ホルス「俺は…言われればやります。」

シュウ「ホルス兄ちゃんっていざって時怖そうだな…」

シロン「…。」

 

ギャリー「…アンタ達?」

 

そこへギャリーが入って来る。

 

ギャリー「アンタ達はどうしたい訳?」

みゆき「それは…」

ギャリー「そう言う所、ちゃんと自分自身の気持ちにケジメをつけとかなきゃダメよ?やるのかやらないのか、どちらをとるのかね。」

隼人「決めるのはお前等だ、だが足手まといになるのは困るんでな。出来ないのなら降りてもらう事だってある。」

武蔵「おい、そこまで言うのかよ。」

ルキア「…!」

虎鉄「おい、お前等そういう言い方…」

バーナビー「虎鉄さんはどうなんですか?」

虎鉄「俺か…バニーちゃんは?」

バーナビー「やむ負えないのなら仕方ありません。」

虎鉄「お前そうあっさりと…」

バーナビー「ですが相手の機体のコクピットを外していくと言う手もあります。」

ギャリー「…と、言ってもソレ正直大変よ?」

みゆき「…。」

 

 

みゆき達はふとギャリーを見つめた。

 

ギャリー「…?」

ユーキ「ギャリーさん、ひとつ聞いていいですか?」

徹平「ギャリーさんは…相手を殺した事があるんですか…?」

ギャリー「!!…。」

オルタンス「徹平様…!」

 

徹平達はギャリーに聞いた、まず皆が最も信頼している正規軍人の一人であるギャリーに人を殺した事があるのかを。ギャリーはその口を開く。

 

ギャリー「…あるわ。」

甲児「ギャリーさん…!?」

忍「で、どうだったんだ?」

ギャリー「あの時は最も命の危険にさらされた時だったわ…敵は至近距離からナイフで襲って来てね、このままだとアタシどころかその時一緒にいた女の子まであぶなかった。アタシは思わずやっちゃったわ、持ってたライターでね…」

 

ヴィオレット「…。」

徹平「そんな事が…。」

ネイサン「そう…火でねぇ…。」

ミク「…う。」

雅人「…え…でもライターでどうやって?相手はナイフだったんだよね?」

なお「雅人さん!」

雅人「う、ごめん;」

ギャリー「ま、そんな事もあったのよ…。」

甲児「ギャリーさん…(そういやたしか女の子と一緒に写ってた写真持ってたっけ、一緒にいた子ってその子の事なのか…?)」

正太郎「僕もあります。」

やよい「正太郎君まで!?」

正太郎「iCPOで活動してた頃、鉄人で犯罪者のロボットと戦う時が沢山ありました。その中にはやむ終えずそうするしかなかった事だってあるんです…。」

イワン「そんな歳で…」

ルキア「…。」

 

みゆき達はどうしても人間同士の戦いに割り切れない者があるのは当然だった。

まだ子供である彼等がその力を人間相手に振るう言う行為はとてもではないが出来るはずがなかったのだ。

 

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

ラーダ「ねえ、イングラム少佐。あれでよかったのかしら?必要以上に厳しすぎるんじゃなくて?」

フィーネ「流石に結構堪えたんじゃないかしら…」

イングラム「あれぐらいで怖気づく様ではこの先の戦いは到底期待できん。」

バン「かと言ってもなぁ…何も必ず殺せって言ってるんじゃ…」

 

 

ウー!ウー!ウー!ウー!

 

ドォォォォ!ドォドォ!

 

突如艦内にサイレン、その直後に爆音が響いた。

 

大塚長官「何事じゃ!?」

マルスモン「敵の襲撃…!」

ムンベイ「この反応は有人機…ギガノス帝国よ!!」

ラーダ「!!」

 

 

そしてウルトラザウルスの間横へ向けて威嚇射撃が仕掛けらていた。

 

ダダダダダ!!ダダダダダダ!!

 

マイヨ(ファルケン)「こちらはギガノス軍・マイヨプラート!!特別隊に告ぐ!我々のギガノス基地を壊滅させたマジンガーZがここにいる事は分かっている!」

ウェルナー(ゲルフ)「大人しく出てきてもらうぞ!」

 

ファルケンにゲルフ3機のメタルアーマー襲撃だ、

 

ムンベイ(ウルトラザウルス)「はあ!?何言ってる訳!?」

ラーダ(ウルトラザウルス内)「マイヨ・プラート…聞いた事あるわ、ギガノス軍のエースと呼ばれる別名「青き鷹」…」

フィーネ(ウルトラザウルス・サブ)「壊滅って…信じられないわ、だってマジンガーは現にずっと…」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「うぬぬ…だが致し方ない、各員・各機発進してくれぃ!!」

 

カール(ゲルフ)「大尉、来ます!」

ダン(ゲルフ)「出て来るか!」

 

 

ウルトラザウルスのカタパルトとハッチから

マジンガーZ、弓さやかが新たに乗る女性型ロボット・ダイアナンA、ボスボロット、ゲッターロボ、ミクのプテラスボマー、レオストライカー、ゴウキモン、テツザンモン、イーグルファイターN、ランドクーガーN、ランドライガーN、ビッグモスN、鉄人28号等が先陣を切った。

 

イングラム(ウルトラザウルス内)「どうした、出撃数が少ないぞ?」

マルスモン(ウルトラザウルス内)「まだ迷ってると見えますな…、…!」

 

 

マイヨ(ファルケン)「来たか…マジンガーZ!そしてその機体を駆る兜甲児!!貴様は何故ギガノスの基地を破壊し沢山の同胞をどの様な理由で殺した!?」

甲児(マジンガーZ)「なんだって!?」

バン(レオストライカー)「そんな話聞いてないぞ!!」

ミク(プテラスボマー)「ちょっとぉ!ドイツに着いてからマジンガーZはまだ一回も出撃してないんですけど!!」

弓さやか(ダイアナンA)「話が見えて来ないわ!」

 

カール(ゲルフ)「とぼける気か貴様ら!」

ダン(ゲルフ)「我々はこの目でハッキリと見たぞ!」

ウェルナー(ゲルフ)「マジンガーZが…この先のギガノス軍の基地を破壊した事をな!!」

甲児(マジンガーZ)「だから知らねえって言ってんだろ!!」

忍(イーグルファイターN)「おい甲児!一体いつの間にそんな事やりやがったんだ!?」

沙羅(ランドクーガーN)「忍…アンタ黙ってなさい。」

正太郎(ウルトラザウルス内)「どういう事なんでしょうか…。」

テツザンモン「人違いか?」

 

 

 

甲児はマイヨ達の言うことに全く身に覚えがない。

ではマイヨ達の言うマジンガーZとはどういう事なのだろうか、特別隊一同はただ困惑するばかりであった。

一方ウルトラザウルス格納庫では。

 

 

シュウ「なあ…俺達も出撃した方がいいのか?」

シロン「ガガガ…」

やよい「けど…」

ルキア「…くっ…」

マルスモン「何をしている!出撃命令が出てるんだぞ!」

虎鉄「あ、ぁぁ…わかってる!」

徹平「隊長…!」

ユーキ「…!」

マルスモン「ユーキ…徹平、命令だ…!」

 

マルスモンは徹平とユーキに殺気を含めたかの様な目でにらんだ。

 

徹平「…わかりました…!」

ユーキ「…行きます!」

オルタンス「お二人共…」

徹平「いいんだ、あとは自分で切り抜けるしかないから…!デジヴァイス起動・ロード!」

 

そう言い残して徹平とユーキはアルティメットブイドラモンとグリカウモンになり出撃した。

 

みゆき「徹平君達は強いね…」

れいか「私達は…」

マック「僕達にはそう簡単に出来ないんだな…」

ガリオン・ドール「…マック…。」

ルキア「…僕も行きます!」

みゆき「ルキアちゃん!」

ワイルドタイガー「仕方ねえ…俺も出るぞ。バーナビーはどうだ?」

バーナビー「行けます。」

 

虎鉄はワイルドタイガーのメットをかぶり、既にヒーロースーツを着用したバーナビーと共に出撃、

 

ファイヤーエンブレム「まあ、アンタもさ。そこまで強制しなくともいいんじゃない?」

マルスモン「私の部下だけは出撃させた。他は私の管轄外だ。」

ファイヤーエンブレム「そ。」

 

ズシィンズシィン!

 

カタパルトに脚を踏み入れるグルンガスト弐式、キャットウォークからレンとリンが合図を出した。

 

リン「グルンガスト弐式、いつでも出れるわよ!」

レン「行けるか!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「僕も戦います!こちらルキア、グルンガスト弐式・行きます!!」

 

ファイヤーエンブレムもそう呟いて出撃、後からグルンガスト弐式もカタパルトから発進した。

 

せわし博士「しかしどういう事なんじゃ?」

のっそり博士「マジンガーZがギガノスの基地を出撃するなどありえん!」

もりもり博士「マジンガーと言えば他には科学要塞研究所のグレートマジンガー…いやまさかそんな…。」

ロバート「どっちにしろありえない…何かおかしいぞ…!」

 

3博士には何か心辺りがあった様だが今は分からない、後残っているのはプリキュア・レジェンズチームと、折り紙サイクロンとドラゴンキッドだけだ。

そしてそんな彼らの姿を見つめるギャリー。

 

マルスモン「…君達はどうするつもりだ?このまま出撃命令を無視しても後で大変だぞ?」

メグ「そんな事言われても…」

あかね「うち等に人間相手はできへん…」

なお「それにマジンガーがあの人達の基地を襲ったなんて話、筋が通ってないです!それで襲って来るからってそのまま倒さないといけないんですか!?」

ドラゴンキッド「僕達にはそんな事…」

マルスモン「…。」

キャンディ「そんなのおかしいクルー!」

 

ギャリー「…分かったわ、アンタ達は待機してなさい。」

みゆき「え!?」

マルスモン「ギャリー…君にそんな権限」

ギャリー「分かってるわよ、責任はアタシがとるわ。どっちにしろ敵の数は4、アタシ達だけでもなんとか行けるわ。」

グリードー・ドール「お前…」

ギャリー「アンタ達の気持ちは分からないでもないわ、無理ならしなくてもいい。人はそういう者だから。」

マック「ギャリーさん…」

ギャリー「でもいい?アンタ達には自分の出来る範囲でアタシ達の力になれる事、しっかりやってもらうからね!」

折り紙サイクロン「え…!?」

 

ギャリーはそう言葉にしてヒュッケバインMK-Ⅱに乗り込んだ。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「ギャリー、ヒュッケバインMK-Ⅱ!出るわよ!!」

 

 

ゴォォォォ!!

 

ヒュッケバインMK-Ⅱもカタパルトから発進していった。

 

ヴィオレット「ギャリー様は皆様の気持ちを一番に理解して下さったのですね…」

マルスモン「彼の言う通りだ、後は君達がどうするか。今からそれを決めてもらう。」

みゆき「…!」

ドラゴンキッド「…!」

シュウ「お、俺達は…」

 

ロバート「なあ、ひとつ相談があるんだが。」

シロン「ガ?」

 

ロバートがみゆき達にある事を持ちかけて来た。

 

 

その頃、外では。

 

 

マイヨ(ファルケン)「侵略者を打倒する者達が集まる…だがその程度か特別隊と言うのは!!」

 

ドォッ!!ダダダダダダダ!!

 

竜馬(ゲッター1)「うぁっ…ゲッタァァァトマホォォォォク!」

マイヨ(ファルケン)「遅すぎる!それがスーパーロボットの力なのか!?」

 

ファルケンの高い飛行能力と機動性が特別隊を翻弄する、

同時にゲルフ3機もその機動性と単独飛行で全ての攻撃を読み回避しつつ、

ミサイルや射撃を避けながら前進を回転させて後ろへ回り込んで隙を狙ってハンドレールガンで反撃して行く。

 

弓さやか(ダイアナンA)「ダメ、追いつけない!」

ミク(プテラスボマー)「もう当たらないじゃない!!」

 

ダン(ゲルフ)「見え見えだ!!」

 

忍(イーグルファイターN)「やろう、さっきからチョロチョロしやがって!!」

ウェルナー(ゲルフ)「戦闘機ごときが!!」

忍(イーグルファイターN)「ただの戦闘機呼ばわりするんじゃねぇぇぇ!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「こんなに動きが早いなんて!」

 

テツザンモン「狙いがさだまらねぇ…くぅ射撃泣かせとはこの事だぜぇ~!」

 

同じくイーグルファイターとゲルフが空中でドッグファイトを繰り広げる中、鉄人が割り込むがウェルナーのゲルフの機動性が勝っており、結局は攻撃を当てられずじまいだ。

テツザンモンの射撃も味方と敵が動きまわっており、狙いが定まらない。

 

ダダダダダダダ!!

 

バン(レオストライカー)「ぐわぁっ!?」

ボス(ボスボロット)「ちょっとぉ降りてこんかぁい!!」

雅人(ランドライガーH)「や、られちゃうよぉ!」

カール(ゲルフ)「空中からではどうにもなるまい!!」

 

ダン(ゲルフ)「所詮は見かけ倒しか、特別隊と言うのは!」

ゴウキモン「幻鬼刀奥義…閃光連斬!!」

ダン(ゲルフ)「下がれ!!」

 

ガキィィイン!!

 

地上からでは空中のメタルアーマーに上手く攻撃が出来なかった。

ゴウキモンの閃光連斬がダンのゲルフを狙うがファルケンが割り込んで回転させてレーザーソードで封じられた。

だがそこに。

 

甲児(マジンガーZ)「光子力ビーム!!」

 

ジェットスクランダーで同じく飛行するマジンガーZの光子力ビームが炸裂したが、ファルケンは読み切って旋回圧倒間にマジンガーの後ろをついた。

 

 

マイヨ(ファルケン)「兜甲児…マジンガーZはそんな力なのか!?ギガノスの基地を破壊したのならまだパワーを隠してるはずだ!!」

甲児(マジンガーZ)「ざけんじゃねぇ!なんで俺がそんな事しなきゃなんねぇんだ!!俺は何もしてねぇぞ!!」

マイヨ(ファルケン)「…。ならば証拠を見せて見ろ!!」

 

ファルケンは一気にレーザーソードで切り掛かり、マジンガーの懐に突っ込んで来る。

 

アルティメットブイドラモン「フレイムブーメラン!!」

 

ブゥンブゥンブゥン!!

 

マイヨ(ファルケン)「ぬっ!」

 

ドォン!!!

 

アルティメットブイドラモン達が駆けつけた。

フレイムブーメランを投げるがマイヨに読まれてレールガンであっという間に落とされた。

そこからにハンドグレネードを投げつけた。

ドォドォドォン!!

 

アルティメットブイドラモン「うわぁっ!?」

甲児(マジンガーZ)「徹平!アイアンカッター!」

 

マイヨ(ファルゲン)「ロケットパンチ…違う!?」

 

ジャキィン!!

 

マジンガーZのロケットパンチ、いやただのロケットパンチではない、発射された腕から刃が展開、ファルゲンに切り掛かろうとした。

ギリギリで違いに気づいたファルゲンはすかさず回避して体勢を立て直す。

 

マイヨ(ファルゲン)「あんな武器が存在したのか?いやそもそも…!」

 

グリカウモン「僕らも行きます!」

カール(ゲルフ)「増援ごときが!」

 

亮(ビッグモスH)「ぐっ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「念動フィールド!!」

 

そこにグルンガスト弐式が後ろにいた仲間達を庇う様に着地、バリアシステムを展開しレールガンの射撃を完封した。

さらにヒュッケバインMK-Ⅱの左腕に装備されたワイヤー状のチャクラムシューターが

発射、ゲルフのウイングに切り掛かる。

 

ダン(ゲルフ)「ぐぉっ!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「かすっただけね…!」

ワイルドタイガー「でりゃぁぁぁぁぁ!!」

ウェルナー(ゲルフ)「に、人間だと!?」

 

さらにハンドレットパワーを発動したワイルドタイガーとバーナビーが大ジャンプで飛び込みゲルフの両脚に掴まり叩き落としかけるが、ウェルナーのゲルフは動き回って振り払う。

 

バーナビー「くっ!」

ワイルドタイガー「げっ!」

 

放り出されたワイルドタイガーとバーナビーにそこからダンのゲルフがウイングに装備されたミサイルを撃ってくる。

 

ファイヤーエンブレム「それだけならこれくらいね!」

 

そこからグルンガスト弐式の首元にいたファイヤーエンブレムが火を噴いてミサイルを焼いて爆発させた。

そしてグリカウモンもドルフィンシューターで援護射撃、

ランドクーガーHとビッグモスHも続いてライフルで距離を置きながら応戦していく。

 

沙羅(ランドクーガーH)「どうするの、敵はああ言ってるけど?」

バン(レオストライカー)「だからと言って戦わない訳にはいかないさ…!」

 

イングラム(ウルトラザウルス内)「出撃してないのはやはり彼等か…」

ラーダ(ウルトラザウルス内)「今の状況ならこの戦力だけでも十分だと思います。」

正太郎(ウルトラザウルス内)「みゆきさん達だって出来ない事はあります、分かっていただけませんか?僕らだけでも戦えます!」

イングラム「…。」

 

イングラム等の横でVコンで鉄人を遠隔操作する正太郎も言う。

そんな戦闘は機動性による統率・連携でマイヨ達が勝っていたが、後から他のメンバーが来た事によって質量とパワーの差で押し返している。

 

マイヨはプラクティーズ達に一時後退の指示を出した。

 

マイヨ(ファルゲン)「…!」

カール(ゲルフ)「大尉、どうなさいました!?」

ダン(ゲルフ)「まさかこのまま撤退するのですか!?」

マイヨ(ファルゲン)「やはり引っかかる…本当にあのマジンガーZなのか?あの機体が空を飛ぶならもっと効率よく基地を破壊していたはずだ…そして奴は地上から姿を現したのなら…」

ウェルナー(ゲルフ)「たしかにそれは…」

 

甲児(マジンガーZ)「だから違うって言ってんだろうが!!」

カール(ゲルフ)「だが基地を破壊されたの事実だ!」

竜馬(ゲッター1)「それは本当にマジンガーなのか!?」

ワイルドタイガー「マジンガーだってヒーローだ、そいつが無闇に破壊活動なんてするのかよ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「話あいましょう!やっぱり変ですよこんなの!」

カール(ゲルフ)「そう言って我々をはめる気か!!」

 

アルティメットブイドラモン「違う!甲児兄ちゃんがそんな事するもんか!ずっと一緒だったからみんな知ってる!やっぱりこんな戦いに意味なんて…!出来れば俺は貴方達とは戦いたくないです!!」

マイヨ(ファルゲン)「…。」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「アタシ達はハッキリ言ってアンタ達に関わってる暇はないわ、仮にアタシ達がアンタ達んとこの基地を襲ったとしてもこっちには利益なんてないわよ!」

ダン(ゲルフ)「貴様等…!」

 

ムンベイ「あの子達…」

大塚長官「戦いを中断させようとしてるのか!?」

イングラム「何を勝手な…!」

マルスモン「イングラム少佐、様子を見ましょう。その時が来れば彼等は判断できるはずです…!」

イングラム「出撃してない者達はどうした?」

マルスモン「それを含めて見守っていただけませんか?」

イングラム「…いいだろう。」

 

ウルトラザウルス・ブリッジではイングラムが彼等の勝手な行動が目にあまるが、

マルスモンからそれを認めて欲しいと頼まれ、仕方なく答えた様だ。

 

特別隊とギガノス・マイヨ、プラクティーズの間で張りつめた状況が続く。

だがその光景が見える岩陰からある者達が覗いていた。

 

 

ニオン「上手く言ってます、これで特別隊の連中が上手く奴等とつぶし合いになってくれれば…」

キャプテン・ラドラ「…」

シャイターン「…」

ニオン「どうしました?」

キャプテン・ラドラ「これで、本当にいいのか…?」

ニオン「え…なっ!?」

シャイターン「ムッ!?」

 

キュアハッピー「見つけたぁぁぁぁ!!」

 

恐竜帝国のキャプテン・ラドラだ、さらにシャイターンもいる。

もう一人の爬虫人はニオンと呼ばれる青年風の男。

そこに現れたのは。

 

折り紙サイクロン「恐竜帝国、何故ここにいるでござる!?」

シャイターン「!?」

ニオン「うわっなんだこいつ!?」

ドラゴンキッド「タァッー!」

 

三人の前に地面から折り紙サイクロンが飛び出した。

そこからドラゴンキッドが電撃を両手に溜めて突っ込んで来る。

ニオンやシャイターンに浴びせると同時に折り紙と一緒に後退しプリキュア達とレジェンズチームが前に出た。

 

キュアサニー「捕まえたるでぇ!!」

グリードー「てめぇとは少しなぐり合って見たかったぜ!」

シャイターン「クッ!」

ガリオン「構うな、今は彼らに真実を伝えるのが先決だ!」

マック「急ぐんだな!」

 

シャイターンに向けてグリードーがパンチを仕掛ける、さらにキュアサニーがキックを仕掛けて来て、シャイターンはギリギリで避ける。

 

メグ「皆さん聞いて下さい!本当の敵はここです!!」

ズオウ「任せて!」

シュウ「でかっちょ!」

シロン「あいつら…こっちに気づいてくれよ!」

ドラゴンキッド「ハァッー!」

キュアピース「ピース…サンダー!!!」

キュアマーチ「ええい!」

 

ブォォォォォ!!バリバリバリバリィィィィ!キラキラキラキラ…

 

隼人(ゲッター1・サブ)「なんだあれは!?」

フィーネ(ウルトラザウルス・サブ)「もしかして…あの子達が!?」

ローレライ(ウルトラザウルス内)「すごい…!」

アルティメットブイドラモン「…!?」

マイヨ(ファルゲン)「あの風と雷の光は…!?」

 

突如彼らがこう着状態となっていた場所が眺める山中から風が雷と混ざり合う様に巻き起こり、雪の結晶もチラチラと光輝いて目立っていた。

 

キュアビューティ「ギガノスの皆さん、これが真実です!!」

ディーノ「犯人はこの連中です!!」

ニオン「くっ…うおぉぉぉぉ!!」

キャプテン・ラドラ「よせニオン!」

 

ドォォォォォォォ!!

 

山中から飛び出した巨大な黒い影、その姿は…。

 

ダン(ゲルフ)「大尉、あれは基地を襲った!!」

マイヨ(ファルゲン)「そういう事だったのか…!!」

 

グリカウモン「甲児さん…あれって…」

ボス(ボスボロット)「そっくりだわさ!!」

甲児(マジンガーZ)「マ…マジンガーZがもう一体いる…!?」

ミク(プテラスボマー)「ねえどういう事!?」

 

ニオン(エネルガーZ)「いや違う!!こいつは…エネルガァァァ・ゼェェェェットォォォォォォ!!!」

 

突如現れたマジンガーZそっくりな機体、エネルガーZ。

そのむき出しの頭部に乗っているのはニオンだ。

 

イングラム(ウルトラザウルス内)「なんだと…!?」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「マルスモン君、君は…!」

マルスモン(ウルトラザウルス内)「つまりそういう事です。」

 

ウェルナー(ゲルフ)「では、我々を襲ったのは…!」

マイヨ(ファルゲン)「マジンガーではなかったと言う事だ…!」

甲児(マジンガーZ)「ほれぇ、だから言っただろ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「(シャイターンさん、貴方も…)」

 

シャイターン「…!」

キャプテン・ラドラ「こうなれば仕方ない!!」

 

さらにラドラのメカザウルス・シグを動きだし、その周囲にいたメカザウルス達がキュアハッピー達を囲んだ。

 

メカザウルス・ザイ「グォォォォ!!」

メカザウルス・ズー「グゥゥゥゥ!!」

メカザウルス・サキ「ガォォォォ!」

 

ウォルフィー「げっ!?」

リーオン「やばいよこれぇ!」

キュアピース「あわわわわ!!」

折り紙サイクロン「うっ!」

シロン「こいつら…!」

 

 

 

ロバート(ウルトラザウルス内)「しまった!」

オルタンス、ヴィオレット(ウルトラザウルス内)「ああっ!!」

キャンディ(ウルトラザウルス内)「みんなぁっ!!」

 

テツザンモン「この距離じゃ遠すぎるぞ!」

ワイルドタイガー「とにかく走れぇ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「みんな!!」

ゴウキモン「…!」

 

キュアハッピー達がメカザウルスに囲まれたのを見て、すぐに向かうがここからでは距離が遠すぎて間に合わなかった。

その時である!

 

 

ズバァァァァァァ!スパァァァァァァ!ダダダダダダダ!ドォォォォ!

 

 

デュオ(ガンダムデスサイズヘルカスタム)「死神様のお通りだぁぁ!!!」

ピエトロ「風のやいば!!」

カトル(ガンダムサンドロックカスタム)「ハァッ!」

ナルシア「ホーリーバースト!!」

 

メカザウルス・ザイ「グォォォォ!?」

シャイターン「ムッ!?」

 

突如黒い死神の様な姿をしたガンダムデスサイズヘルカスタムがヒートシザーズ、

砂漠等での戦闘を得意とするガンダムサンドロックが曲刀ヒートショーテルで鎧竜型のメカザウルス・ザイ等を切り倒していく。

さらに後方からピエトロが竜の剣を振り翳してかまいたちの様に切り裂く、風のやいば。

ナルシアが自らの魔力で発動し天に杖を振り翳す、同時に天から差し込んだ光が他のメカザウルスを焼き尽くすホーリーバースト。

瞬時に倒していき、キュアハッピー達を救った。

 

キュアピース「あ…あれはガ、ガ、ガンダム!!!」

シロン「なんだあいつら!?」

グリードー「味方か!?」

ピエトロ「はい、皆さんを助けに来ました!」

キュアハッピー「え、貴方は…もしかして王子様!?」

ピエトロ「え、そ、そうですけど…」

シュウ「なんでわかんの!?」

カトル(ガンダムサンドロックカスタム)「それより皆さんメカザウルスを!」

キュアマーチ「そうだった!」

 

この危機を救ったのはプリデンターのデュオとカトルの乗るガンダム、そして共について来たピエトロとナルシアの2人だった。

キュアハッピーは童話を読んでいる影響かピエトロが真っ先に王子様に見えたらしい。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「今度はなんだというのだ!?」

 

バーナビー「どうやら危機はさったみたいです。」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「え、あれってモビルスーツ?どうしてここに?」

忍(イーグルファイターH)「ん!?あいつこの間のガンダムじゃねえか!」

 

シャイターン「ヌッマダ来ルゾ!」

光竜、闇竜「システムチェーンジ!!」

 

さらにシャイターンの後ろからパール色のメーザー砲塔車と黒光する色のミサイルトレーラーが変形し女性型ロボットへと変形、光竜と闇竜が登場と同時に。

 

闇竜「シェルブールの雨!」

光竜「プライムローズの月!」

 

闇竜が背後のミサイルコンテナから大量のミサイルを放ち、

光竜が背部にあるパワーアームメーザー砲からメーザーを放つ集中砲火で残りの弱ったメカザウルスを一掃していく。

 

メカザウルス・サキ「グガァァァァ!」

シャイターン「…!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「貴様らぁ!!」

 

ジャック(テキサスマック)「HAHAHA!せっかくたてたー作戦モォ、ダ・イ・ナ・シ・デスネー!」

 

ドダァンドダァンドダァン!

 

さらにいかにもカウボーイなガンマン的デザインのスーパーロボット・テキサスマックが専用の馬型の騎乗メカ・パスチャーキングに乗って現れた。

両手にリボルバーを構えて射撃、メカザウルス・シグとシャイターンに狙いを定めるが、彼等はギリギリに避けて行く。

 

竜馬(ゲッター1)「あれはテキサスマック!?ジャックか!」

 

 

 

シャイターン「一気ニ攻メ込ンデ来タカ!!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「なんて事だ…ニオン!?」

 

ニオン(エネルガーZ)「うぉぉぉぉぉ!!こうなればせめて、奴等を少しでも殺しておかねばぁぁぁ!!わが地竜一族の名誉の為にぃぃぃぃ!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ニオン、ダメだ戻ってこい!!」

 

ニオンのエネルガーZがラドラの制止を無視して感情をむき出しにして突撃した。

 

ワイルドタイガー「マジンガーの偽物がこっちに来たぞ!」

忍(イーグルファイターH)「やぁってやるぜぇぇぇぇ!!」

ニオン(エネルガーZ)「ロケットパンチ!!」

忍(イーグルファイターH)「うおっ!?」

 

エネルガーZのロケットパンチがイーグルファイターを振り払った。

 

ニオン(エネルガーZ)「ルストハリケーン!!」

 

さらに口部分からルストハリケーンを噴射し酸の風を巻き起こした。

 

バン(レオストライカー)「この威力…マジンガーZと同じか!!」

鉄人28号「…!!」

甲児(マジンガーZ)「だったら見せてやらぁ本家本物の力を!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「援護するわ、甲児!」

 

マジンガーZがジェットスクランダーを噴射して突撃しその手がエネルガーZの口部分を抑え込みルストハリケーンを封じこみ、頭部を暴発させる。

さらに後ろからギャリーのヒュッケバインMK-Ⅱがフォトン・ライフルで援護する。

 

ボォボォボォボォォォォォ!!ドォドォ!!

 

ニオン(エネルガーZ)「まだ終わってたまるかぁぁぁぁ!!ブレストファイヤー!!!」

 

バァァァァァ!

 

甲児(マジンガーZ)「うわぁっ!?」

 

エネルガーZが胸の放熱版からブレストファイヤーを放った。

だが今のニオンは半狂乱となっており、そのまま撃ちっぱなしで周囲に襲い掛かる。

 

グリカウモン「あぶない!」

亮(ビッグモスH)「あれに当たったら溶けるぞ!」

テツザンモン「そいつはお断りだ!」

マイヨ(ファルゲン)「させん!!」

 

ドズゥッ!!

 

 

そこへファルゲンがツインレーザーソードでエネルガーZの腹を貫き動きを止めた。

 

ニオン(エネルガーZ)「なっ…そんな、馬鹿な!?」

マイヨ(ファルゲン)「お前に葬られた同胞の無念…果たさせてもらうぞ!!」

ウェルナー、カール、ダン(ゲルフ)「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

さらにゲルフ参機もレーザーソードでエネルガーZをの装甲を貫いて串刺し状態にしていく。

同時にエネルガーZは暴発し、機能を停止させてしまう。

 

ニオン(エネルガーZ)「そんな…くそっ脱出せねば…脱出…!!何故だ動かない!?」

 

ニオンはエネルガーのコクピットとなっている頭部のパイルダーを模造した部分から脱出しようとしたが、操縦系統が機能しなかった。

そこにあのゴールから通信が入った。

 

ニオン(エネルガーZ)「ゴール様!脱出装置が機能しません!!お助け下さい!!」

帝王ゴール『ああ、そんな物は最初からついてないわ。』

ニオン(エネルガーZ)「…!?待って下さい…それでは私は…地竜一族再度の繁栄は!?」

帝王ゴール『所詮お前は地竜一族!貴族になれる柄ではないわ!貴様は最初から我々の捨て駒と言う訳だ、我らの礎になるだけでもありがたく思うがいい!!』

ニオン(エネルガーZ)「そんな…私は…ただ我が地竜一族が解放され…他の爬虫人類と共に共存できると信じていたのにぃ!!」

帝王ゴール『よくもそんなハッタリに騙されたもんだ、そのまま奴等を道ずれに死ぬがいい!!』

ニオン(エネルガーZ)「いやだ…いやだ、いやだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「みんな隠れて下さい!!念動フィールド!!!」

 

ドォォォォォォォォ!!!ゴォォォォォ…!

 

 

エネルガーZはわずかな残骸を残して木端微塵に爆発した、ニオンの悲痛の叫びと一緒に。

 

 

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ゴール様は…最初からニオンを捨て駒に…!?」

シャイターン「…!!ラドラ、退コウ…」

 

ラドラはだた茫然とその光景を見ていた。

シャイターンはこのゴールと態度に怒りを覚えたが今は撤退を選び去って行った。

 

光竜「撤退したみたい!」

カトル(ガンダムサンドロックカスタム)「さて…」

ピエトロ「あのロボットがこの事件を引き起こしたんですね…」

闇黒寺「そういう事だ。」

キュアビューティ「貴方方は一体…?」

 

 

エネルガーが破壊された事によった戦いは終わった。

そしてギガノスのマイヨ達は未だ張りつめた状況が続く、そこへ。

 

キュアハッピー「もうこれで終わりにしよう!!」

マイヨ(ファルゲン)「!?」

ウェルナー(ゲルフ)「まだ生身の人間が!?」

ダン(ゲルフ)「今度は年端も行かない少女だと…!?」

キュアハッピー「もうこんな人間通しの戦いなんてやめようよ!!こんな事したってなんの意味もないよ!私はもうこんなのいやだぁ…もうやめてよぉ…!」

 

ついにキュアハッピーが溜まった感情を吐きだして涙を流した。

 

フィーネ(ウルトラザウルス・サブ)「みゆきちゃん…」

ホップ(ウルトラザウルス内)「みゆき殿…」

ラーダ(ウルトラザウルス内)「…あの子は必死に伝えているわ、疑いから生まれたこの戦いに対して。」

 

キュアサニー「みゆき…」

ナルシア「あの子の気持ち私も分かります…」

ジャック(テキサスマック)「ヒューマン・ウォーズ…断じてノー・ネ。」

 

アルティメットブイドラモン「…みゆきさんの言う通りだ、もう戦う意味なんて…」

竜馬(ゲッター1)「ああ、これ以上は無駄な血を流してしまうだけだ。」

マイヨ(ファルゲン)「我々まで助けてもらってしまったな…」

ルキア(グルンガスト弐式)「貴方達は何も悪くないです!」

アルティメットブイドラモン「真犯人はあのマジンガーを利用した恐竜帝国…」

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君への濡れ衣は晴れたみたいね…。」

ウェルナー、カール、ダン(ゲルフ)「…」

甲児(マジンガーZ)「…。」

 

マイヨ(ファルゲン)「我々は君達へ大きな勘違いと疑いをかけてしまった事を心から陳謝する。この通りだ…そして、これからも君達の活躍と奮闘…検討を祈る!」

キュアハッピー「え…じゃあ。」

ウェルナー(ゲルフ)「勘違いするな、また確信的な理由が生まれれば我々はまたお前等に戦いを挑む。」

カール(ゲルフ)「だが今回は我々に負がある、すまなかった。」

ワイルドタイガー「いや、いいさ。どっちも最初は分からなかったからな。」

武蔵(ゲッター1・サブ)「今回はみゆきちゃん達に救われたな!」

マイヨ(ファルゲン)「我々はこれで撤退する…それから。」

キュアハッピー「…?」

 

マイヨは最後にキュアハッピーにこう述べた。

 

マイヨ(ファルゲン)「君達のお蔭で我々は救われた、だが忘れないで欲しい。守る物、信じる物があるのなら相手がなんであろうと戦わなければならない時がある事を。」

キュアハッピー「…。」

 

そう言い残しギガノスは撤退していった。

 

マルスモン(ウルトラザウルス内)「…。」

イングラム(ウルトラザウルス内)「今回は幸いと言う事か…」

 

 

 

ウルトラザウルス・格納庫。

 

イングラム「さて色々と片付ける事がいっぱい残っているが…」

 

みゆき「…。」

れいか「…。」

シュウ「なんだよ、無事に終わったんならいいじゃねぇか!」

シロン「ガガガ!」

マック「シュウ、ダメなんだな…。」

ガリオン「うかつに口を出すでない。」

ホァン、イワン「…。」

マルスモン「彼らに出撃命令を言い聞かせなった私に責任がある。」

ロバート「俺もだ、ある意味そう唆したからな。」

イングラム「それがあの恐竜帝国の連中に繋がるのか?」

 

イングラムは今回完全に命令を無視して勝手に行動したみゆきやシュウ達にその真意を追及していた。

そこへ3博士が。

 

せわし博士「まず我々はこう述べた。」

のっそり博士「マジンガーZ意外に疑いのあるのならと。」

もりもり博士「それがあのエネルガーZであるとな。」

イングラム「あのマジンガーは一体なんだ?」

 

奥で回収されたエネルガーZの残骸をラーダやレンにリンが調べていた。

 

せわし博士「あれはエネルガーZ、兜十蔵博士がマジンガーZの以前に開発したプロトタイプです。」

のっそり博士「我々も設計図でしかみた事がありませんでしたが…」

大塚長官「なるほど、しかしあれがどうして恐竜帝国の手に?」

もりもり博士「そこまでは不明ですな、十蔵博士死後以降はその行方すら…。」

弓さやか「私は初耳だわ…」

甲児「俺もだぜ…まさかおじいちゃん、Z以外にもマジンガー作っていたなんてな。」

 

イングラム「そして、それを根拠に君達はギガノスと交戦している周辺を調べた。」

あかね「そや、ロバートはんや3博士が言うてくれへんかったら最後まで分からへんかったわ。」

ロバート「ああ、第3者の罠だって可能性があったからな。」

イングラム「それが的中したと。だがそれはあとから援軍で来たプリデンターに任せればよかったはずだ。」

 

デュオ「おい、俺等邪魔だったか?」

ピエトロ「悪い事しちゃったのかな…」

カトル「それは…」

闇黒寺「まあまあその辺にしとけよ。俺等も色々と情報収集で忙しくてな。」

大塚長官「君は闇黒寺君!!何故ここに!?」

竜馬「ジャックもどうして?」

バーナビー「子無沙汰しております、ジャックさん。」

ジャック「オー、皆元気ソウデ何よりデース!」

メリー「今まで連絡出来なくてソーリー。」

武蔵「あり、メリーさんこんな喋り方だったけか?」

 

妙な言葉で話す2人のアメリカ人兄妹、ジャック・キングと妹のメリー・キングだ。

 

闇黒寺「イングラム少佐よぉ、俺等だってアイツ等行動してくれなかったらさっぱりだったぜ。丁度貴重な情報届ける所だったんだからな。」

イングラム「…。」

 

メグ「あの私達は…」

イングラム「今回の件は不問とする。」

ルキア「よかった…」

徹平「一先ずは大丈夫の様だね。」

 

みゆき達の命令無視の件はとりあえず不問となった。

それからしばらくして。

 

オルタンス「あの、貴方方は一体…;」

ヴィオレット「降りてこないのですか?」

闇竜「あ、いえ私達は…」

光竜「やーだなー、私達はAIを持っているんだよ~」

正太郎「凄い…こんな大きな人型ロボットで喋る事も出来るなんて…!」

オルタンス「え、貴方方は生きてらっしゃるのですか;」

光竜「そうだよ~♪」

フィーネ「ジークと同じだね。」

ジーク「キュイ?」

闇竜「では私達はこれで失礼します。補給させていただきありがとうございました。」

ネイサン「あら~礼儀正しい事~」

バーナビー「誰かさんにも見習わせたいですね。」

虎鉄「ん?」

 

デュオ「手伝ってくれてありがとうな!」

光竜「またいつでも呼んでね~!」

 

そうして光竜と闇竜は格納庫から甲板へと出て去って行った。

 

正太郎「そういえばブラックオックスは今頃何処にいるんだろう…」

ヴィオレット「オックス…?」

正太郎「はい、ブラックオックスは今のAIの様なロボットの様に感情と持ったロボットなんです、と、言っても喋るのは無理なんですが…」

バーナビー「以前大塚長官から聞いた事があるんですが、今は行方不明だと…」

正太郎「ブランチに鉄人と一緒に捕まった事があって色々とあってそれきり…。」

虎鉄「けどまぁ、壊された訳じゃないんだろ?だったらのうちひょっこり出て来るって!」

正太郎「…そうですね、きっとオックスは何処かで生きてるはずです。」

バーナビー「しかし、虎鉄さんはデリカシーのない発言ですね。」

虎鉄「後ろ向きよりはマシだろ!!」

オルタンス「(この世界では機械までもが生き物でらっしゃるのですね。)」

 

正太郎の言うブラックオックスと呼ばれる心を持ったロボット、彼は今どこにいるのだろうか。

 

 

 

ウルトラザウルス艦内食堂。

 

なお「今回はなんとかなったけど…」

やよい「どうやっても私達には出来なかったよね…」

ライザ「まだそんな事言ってんのかよ。」

みゆき「…。」

 

みゆき達は先ほどから黙ったままだった。

 

隼人「あいつら、あのままじゃ戦えそうにないな。」

亮「ああ。だが無理もないだろう、あの歳ではな…。」

ギャリー「だからこそアタシ達みたいな大人がしっかりしないといけな…ん?」

 

大塚長官「ちょっとよろしいかな。」

ディーノ「大塚長官。」

 

そこに大塚長官が真剣な顔で入って来た。

 

大塚長官「君達の気持ちはよく分かる、だが時には相手が何であろうと立ち向かわなければならん時だってある。それは君達が一番よく知ってるはずだ。」

あかね「…そりゃ…」

マック「その通りなんだな…。」

ガリオン・ドール「守るべき物を失ってからでは遅いからな…。」

グリードー・ドール「本当にその通りだ。」

大塚長官「だが君達が辛いならワシらだって強制はせん、限界を感じたのならいつだって構わん。だがあの男も言っておったじゃろ?今の君達には守るべき物がある限り戦う運命になっている事を忘れんで欲しい。」

ウォルフィー「けどな…」

リーオン「うん…」

大塚長官「まあ今はゆっくり考えて見るといい。」

 

大塚長官は先ほどのマイヨの言葉について語り、席を外すと食堂から移動した。

 

ポップ「実に正論でござる。」

キャンディ「みゆき…」

みゆき「そうだ、私はあの時初めてキャンディと出会った時。アカンベェが襲って来て、初めてプリキュアになったんだったね。」

徹平「じゃあみゆきさん達も俺と同じ…!」

ユーキ「みんなそういう所は一緒なんだね。」

正太郎「(やっぱり大塚長官も…)」

 

正太郎はかつて大塚長官がiCPOの警部で正太郎と共に犯罪者を追っていた頃を思い出した。

大塚長官等も犯罪者に追い詰められた内にやむ終えない事だってあったのだ。

 

なお「そりゃアカンベェと人間じゃ相手が違い過ぎるけど…」

れいか「私達にしか出来ない戦いがあります…!」

やよい「また人間同士の戦いになったらコクピットを外して武器だけ壊せば…!怖いけど…」

シュウ「俺だって父さんと母さんを助けるまでは降りる訳にはいかないぜ!」

シロン「ガガガーガガ!(その通りだ!)」

ズオウ・ドール「メグ守る!」

メグ「ズオウ…ありがとう。」

イワン「僕らの後ろには守る物がいっぱいある…」

ホァン「この力で救える物だってあるから!」

 

竜馬「光が見えた様だな。」

虎鉄「けどまあ…あいつらまた壁にぶつかるかもしれねぇな。」

マルスモン「その時は我々がまた導いてやればいいだけの話だ。」

ミク「そういえばマルスモン隊長…」

ユーキ「もしかして隊長も真犯人に気づいてたんですか?」

マルスモン「さてな。」

徹平「(隊長は厳しい時もあるけど…優しい時もあるんだな。)」

ヴィオレット「厳しさの中には優しさが隠れてる物ですわ。」

オルタンス「皆様の事を一番に考えてらっしゃるのですね…」

 

闇黒寺「おーちょっといいか~!」

ギャリー「う、なんか臭うわね…」

 

突然闇黒寺の乱入が入った。

 

弓さやか「たしかICPOの…」

闇黒寺「おう、大塚長官の後任だ。俺こそ人呼んで、国家権力の使者・闇黒寺闇太郎!!」

 

闇黒寺が堂々とその肩書きと同時に名乗った。

その同時に一同は物凄い胡散臭さを感じてしまう。

 

バン「…は?」

ルキア「こ、国家権力の使者…?」

あかね「アカン、胡散臭いわ…;」

忍「なんだてめぇは?」

闇黒寺「ゲヘへ…言ったろ、とっておきの情報があるってな。あ・まずひとぉつ!現在向かってるドイツのドナウ川方面に機械獣軍団のサルードが航行してるって事!!」

ローレライ「!!」

シュウ「何ぃ、って事は父さんと母さんも…!!」

闇黒寺「間違いねェまだ何処にあるかも分からねェ本拠地バードス島には戻ってねぇみてぇだからな。」

メグ「たしかあの辺りってローレライちゃんの故郷があるって…」

ローレライ「はい…」

バーナビー「心配ですね…」

シュウ「ローレライちゃん、任せてくれ!俺が必ず君のお家まで送ってあげるからな!」

ローレライ「…ありがとうシュウ君!(…)」

シロン「ガガ!」

正太郎「けど奴等がどうしてドイツに?」

闇黒寺「噂に聞くとなぁ、あそこにはある科学者がいるって話だ。」

ボス「んあ?」

闇黒寺「そいつの名はシュトロハイム・ハインリッヒ!アンドロイドの科学者よ!」

バーナビー「シュトロハイム!?」

 

突如バーナビーが立ち上がった。

 

ネイサン「あら、ハンサム血相変えて…」

バーナビー「その人は…僕の両親と同期で同じアンドロイドの研究してた者同士で父と親友だった人です!」

虎鉄「なにぃ!?」

バーナビー「ですが…その人は昔事故で死んだって…」

闇黒寺「それが生きてたんだよぉ、国家権力の情報もーなめんなよ?」

ローレライ「…」

オルタンス「どういう事なんでしょうか…」

甲児「まさかあしゅら男爵の奴等、そのアンドロイドで何か企んでるんじゃないだろうな。」

マルスモン「可能性はゼロではないな。」

斉藤さん「ふむ…。」

 

シュウ「だったらそっちに行こうぜ!父さんと母さんを救う絶好のチャンスだ!ローレライちゃんも故郷へ帰れるしな!」

ローレライ「…シュウ君…本当にありがとう。」

シュウ「それでさ、落ち着いたらローレライちゃんの住んでる所案内してよ~、ぶっちゃけデートしようよ~」

メグ「調子に乗るんじゃない!!」

 

ビシィッ!!

 

シュウ「グホッ!?」

ミク「ローレライちゃん、私とも一緒に遊ぼうね♪」

ローレライ「はい!(…。)」

 

闇黒寺「まあ焦るなって、もうひとぉつ!!恐竜帝国の本拠地はアジア白頭山って所だ!」

ユーキ「そこって火山では!?」

竜馬「そうか…恐竜帝国の本拠地・地下にあると言われてるマシーンランドは色んな火山の火口と繋がっている。そこに潜んでいたか!」

徹平「じゃあドイツに言ったあとは…」

マルスモン「事実状、恐竜帝国と決着をつけることになる。」

みゆき「気合を入れていかないと!」

あかね「もう一度絶滅させたるわ!」

雅人「慌ただしくなって来たね…」

沙羅「何いってんの、当然よ!」

徹平「みんな、やろう!まずはドイツに向かってシュウ達の父さんと母さんを助ける、あしゅら軍団のたくらみを阻止、そしてローレライちゃんを故郷に送り帰したら、次は恐竜帝国…!」

甲児「そんでもってお次はDr.ヘルだ!!」

シュウ「よっしゃあ!!」

みゆき「気合だぁ!」

虎鉄「決まったな、やるぜおめぇら!!」

 

ヴィオレット「皆さんの士気が高くなっていますわ…!」

マルスモン「ああ、道はつながったからな…!(これから彼等にはもっと大変な戦いが待ってるだろう…だが、特に徹平…お前にはもっと強くなってもらわないとダメなんだ、アルティメットブイドラモンのパワーを最大源に引き出すには…時間は少ないがな…)」

 

ギュ…

 

ヴィオレット、オルタンス「?」

 

これから先の戦いの道が決まった事によって彼らの士気が向上していった。

マルスモンは心にそう呟きながら自分の胸をきつく握りしめていた…。

 

 

 

そして。

ヨーロッパ付近の海底からドイツのドナウ川へと繋がる水路を潜航する海底要塞サルード、

その内部の監獄だ。

 

マト「う、…うぅん?」

ヨミ「マト、目が覚めた!?」

マト「ヨミ!そうだ…」

サヤ「そう、突然目の前に金髪の女が現れたと思ったら急に…」

ユウ「気が付いたらここにいたんだよね…」

カガリ「檻固いね…」

 

マト達は気が付いたらこの檻の中にいた、あの時目の前に金髪の女が現れたと思ったら視界が瞬時に遮られた所まで覚えている。

 

高次「マトちゃんも目が覚めたか。」

マト「おじさん、それにおばさんまで!」

三田子「どうやらみんな閉じ込められたみたいね…」

 

監獄の中にいたのはマト達だけではなかった。

徹平の両親である高次と三田子も監禁されていたのだ。

 

メリッサ「大丈夫かい?」

マト「?」

高次「ああ、同じく閉じ込められていた人達さ。」

ヨウコ「貴方達の様な子まで捕まるなんて…」

マックの父「可愛そうになんだな…」

メグの父「一体いつまで続くんてしょうか…」

 

他にもあのシュウやディーノ達の両親らが閉じ込められていたのだ。

さらには。

 

ディグモン「私もいるぞ。」

マト「ディグモン先生まで?!」

ディグモン先生「通勤中に…気が付いたらここだった。」

ユウ「みんな同じなんだね…」

 

あしゅら男爵「おやおや、お目覚めの様だな。」

マト「あ、半分半分!!」

カガリ「近くで見るとキモイ…」

 

そこへあしゅら男爵が不敵に笑い牢獄の前までやって来た。

 

あしゅら男爵「貴様らは特別隊に対する人質だ、これから行く場所が彼等の墓場となるからなぁ!」

マト「何よ、徹平達が負けるって言うの!?」

ヨミ「帰してください、こんな事してなんになるって言うんですか!!」

あしゅら男爵「愉快愉快…精々喚くがいい。」

ブロッケン伯爵「ほほぉ、中々良い娘達がそろってるな~」

 

ユウ「!?」

サヤ「…うっ!?」

カガリ「ねー首とれてるよー」

ブロッケン伯爵「これは元々だよ~お嬢ちゃん。」

カガリ「うっせーキモ生首。」

 

さらにブロッケン伯爵にバットエンド三幹部もやって来る。

とくにマト達はブロッケンの首が外れている姿にゾっした様だ。

 

ディグモン先生「貴様ら…よくもまあ卑怯なマネが出来る物だな。」

あしゅら男爵「フフフ…戦争とはそういう物じゃないのか?元軍人のディグモンよ。」

ディグモン先生「…!」

高次「…この野郎…!」

マト「ディグモン先生…そうだったんだ…。」

 

ウルフルン「まあ大人しくしてる事だなぁ、てめぇの寿命を縮めたくなければな!」

マト「うわー化け物ばっかり…。」

マジョリーナ「男女と首チョンパと一緒にするなだわさ!!」

アカオーニ「こいつらとは違うオニ!」

サヤ「とにかく私達全員を解放して下さらない、じゃないと私なんか暴走しそうかも…」

ユウ「(サヤちゃん本気っぽい…)」

 

ディグモン先生「こうなれば!!うぉぉぉぉ!!」

高次「ディグモン!」

 

ギュィィィィィイ!!ガキィガキィカギィ!!

 

ディグモン先生が両手のドリルで檻を壊そうとするが檻があまりにも頑丈で傷ひとつつかなかった。

 

あしゅら男爵「無駄なあがきを、こうしてくれる!バードスの杖!」

 

バリィィィィ!!!!

 

ディグモン先生「ぐわぁぁぁぁぁ!!」

マト「ディグモン先生!!!」

カガリ「あぁっ!!」

 

あしゅら男爵のバードスの杖から放った電撃がディグモン先生に命中する、

ディグモン先生は大きなダメージを受けるがなんとか無事だった。

 

ディグモン先生「ぐっ…」

高次「しっかりしろ!」

三田子「この檻…全体固すぎるわ、貫く事も出来ないかも…」

高次「…。」

サヤ「しっかりして下さい!!」

ディグモン先生「みんな…今は抵抗しない方がいい…」

ウルフルン「ウルッフッフッ…ようやく自分達の置かれた状況が分かった様だな。」

マト「…!!」

ヨミ「どうしよう…このままじゃ…。」

マックの母「大丈夫なんだな…」

メグの母「今は頑張るのよ…」

 

あしゅら男爵達はその場を去った、怯えるヨミにマック達の母等が寄り添う。

一方高次と三田子は檻の構造を調べていた様だ。

その隅には。

 

BB「たくっどうしてアタシ達が捕まらなきゃなんないのよ…」

J1「参りましたね…」

J2「部長…どうしましょう。」

BB「まだよ、この潜水艦は浮上してないはずだから…」

 

紫色の派手なロールの髪型をしたキャリアーウーマンな女性のBBとその取り巻きの黒服の男2人、J1、J2もいた。BBは何か策がある様だが…。

 

ユウ「おばさん、何か秘策があるの?」

BB「誰がおばさんじゃあ!!」

サヤ「あら、そんな無理して若作りして…」

BB「はあ?いいわねー私より分歳に見えるけどスッピンで余裕こいてられるなんて~」

サヤ「あら貴方の方が老けてなくて?」

BB「それはこっちのセリフじゃないかしら?」

 

サヤとBBの間に何故か火花が散っていた。

 

カガリ「ねえ…」

ユウ「カガリ、関わっちゃダメ。」

マト「どうしよう…このまま徹平達まであぶないよ…」

三田子「心配ないわ。」

マト「おばさん…」

三田子「私の息子だもの、きっと必ず切り開いて助けに来てくれるわ。」

マト「うん…!」

カガリ「ヨミ…一緒に頑張ろう。」

ヨミ「…そうだね、後ろ向きじゃいられないもんね。」

ディグモン先生「ああ、その通りだ…今は待つんだ…必ず勝算はあるはずだ。」

高次「全くその通りだ、昔を思い出すな…!」

ディグモン先生「実にそうだな…!」

 

この2人は昔ブイブイ言わせてた頃の血が騒いでいた様だ。

マト達に徹平の両親にディグモン先生、そしてシュウ達の両親がずっと監禁されている。

この状況が果たしてどこまで続くのか。

 

一方。

サルード・とある一室にて。

 

鉄仮面兵「あの2人に変わりはないな?」

鉄十字兵「Dr.ヘル様用のタリスダムとやらを作っているはずだ、それが完成すればレジェンズなど…!」

 

兵士2人が部屋の前で見張っていた。

その室内では。

 

サスケ「…」

ブルーノ「もう少しで完成ですね…!」

サスケ「ええ、なんとしてもタリスダムを完成させないと…。シュウ達は必ずここに来るでしょう、その為にこれを急いで…」

ブルーノ「まだ彼らには気づかれてはいない様です、ですが…」

サスケ「時間の問題…でしょうね。」

 

部屋で軟禁状態のシュウの父サスケ、ディーノの父ブルーノの2人必死にタリスポッドの強化型である大型端末タリスダムを作っていた。

しかもそれは命令されたDr.ヘルの物てせはなくシュウ達に使ってもらう事を前提にした物だったようだ。

 

 

 

海底要塞サルード・指令室。

 

Dr.ヘル『あの2人の作業は進んでいる様だな?』

あしゅら男爵「ハハッ!現在早急に作業を進ませてあります!」

ブロッケン伯爵「おそらく特別隊もこちらに向かってるはずです、奴等をそこで潰す手立ては整っておりますゆえ…!」

Dr.ヘル『任せたぞ、そしてレジェンズの存在は我々にとっても厄介な物となるだろう。その前になんとしても全て封印せねばなるまい…!とくにそのウインドラゴン…奴だけは絶対に始末するのだ…!』

マジョリーナ「なんでアイツだわさ?」

アカオーニ「さぁオニ?」

ウルフルン「まあ楽しみになって来たぜ…」

 

あしゅら達がDr.ヘルと通信していた。

彼等の世界征服にとってレジェンズは邪魔な存在の様だった。

 

 

さらに外では。

ドイツのドナウ川へと向かうある道のりにて。

黒いボンテージ姿の長い金髪の女性が黒い翼と身体のウインドラゴンに乗って上空からサルードがいる場所を模索していた。

 

ランシーン「彼等が捕まっているとすればこの辺りでしょうね…」

ハルカ「ええ、なんとしてもあの人達を助けないと。あの子達だけには任せてられないわ。」

ランシーン「ですが貴方にとってはDr.ヘルとは利害が一致するのでは?」

ハルカ「彼はやりすぎよ、でもまあ野望が叶った直後にレジェンズウォーが起きたら元も子もないのは分からないでもけどね。」

ランシーン「…。」

 

ハルカを乗せてそのままドイツの山中の飛翔し続けるランシーンであった。

 

 

 

火山口の中に潜む恐竜帝国本拠地マシーンランド・ゴールの玉座では。

 

帝王ゴール「やはり血竜一族は捨て駒にしかならなかったか。」

キャプテン・ラドラ「ゴール様…それはニオンにとってはあんまりではないのでしょうか?」

シャイターン「…。」

帝王ゴール「なんだと?」

キャプテン・ラドラ「彼には高い心差しと誇りを持って戦った戦士です!!私には分かります!」

帝王ゴール「貴様はワシに意見すると言うのか!?不満があると言うなら貴様も消してくれようぞ…!?」

キャプテン・ラドラ「ですが…!」

帝王ゴール「黙れと言ったはずだ!!あの様な地竜のゴミなどいくらでもいる!!そんな奴に名誉と誇りの糞もないわ!!捨て駒として扱っていれはいいのだ!!貴様も栄光を掴みたければ余計な事は考えるでない!!」

 

キャプテン・ラドラ「…!!」

シャイターン「…(部下ニ対シテナンテ奴ダ…!)」

バット将軍「シャイターンよ、その目はなんだ?」

ガリレィ長官「貴様も人質がいるのを忘れた訳ではあるまい?」

シャイターン「…グッ…!」

キャプテン・ラドラ「(部下を平気でゴミの様に捨てて作戦を遂行するのが栄光を掴む事に繋がる道なのか…!?本当にこれでいいのか…!?)」

 

ラドラは自分の中でゴールに対して大きな疑惑を抱替えてしまった。

 

 

 

ウルトラザウルス艦内・格納庫では。

エネルガーZの残骸を調べていた。

 

リン「うーん…もう使えそうにないわね。」

レン「修理出来ればこいつも戦力になりそうだったんだけどなぁ…」

ロバート「だがコイツに乗っていた奴の事を考えるとな…」

ラーダ「コクピット部分は影も形もなくなっているわ…。」

 

キチチ…キチ…

 

カトル「恐竜帝国がどうしてこれを持っていたのか…。」

ナルシア「?」

ピエトロ「ナルシア?」

ナルシア「…ううん、なんでもないわ。」

 

ナルシアは何か気配を感じた様な気がした。

 

 

ケドラ「…キチキチ…キチチチ…」

 

エネルガーZの残骸から誰にも気づかれずに何かが飛び出しており、

格納庫の隅へと消えて行った。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第15話 完。

 

第16話 悲しみと死闘のドナウ川・前編 に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ第16話 悲しみと死闘のドナウ川前篇

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■ローレライを故郷へ送り返すみゆき達一向、そこにはとてつもない出来事が待ち構えていた!そして彼の様子が…!?


地球から見た月、それ今も昔もその美しさは変わらずにいた。

ただこの時代での月は複雑な物であった。

地球連邦軍と全面戦争真っ最中のギガノス帝国の本拠地でもあり、

月面の裏側では宇宙からの侵略者ベガ星連合軍の前線基地も立っている。

 

ベガ星連合軍とギガノスもどちらも連邦軍が敵だと言う事は共通しているが、現在の所同盟も組む訳でもなく互いに出方を伺い張りつめた空気となっている状態だ。

またギガノスの支配下になってる月面都市フォン・ブラウンは実質的には中立都市とされている。

ただフォン・ブラウン市内のMS開発を行う企業アナハイム・エレクトロニクス社は連邦軍のモビルスーツ開発に関わっているが…さらにもう一つ。

フォン・ブラウンではもう一つの企業、マオ・インダストリー社も存在する。

こちらは現在連邦軍で着々と投入されているパーソナルトルーパーの開発が行われている、

この侵略大戦時代では連邦軍の主力を賭けてマオ社とアナハイム社の兵器開発争いも行われているのは言うまでもない。

 

マオ・インダストリー社 社長室。

 

リン・マオ「そうか、ヒュッケバインMK-Ⅱは無事に例の特別隊に渡せた様だな。」

ラーダ『はい、思わぬアクシデントも起こりましたが…私は引き続きこちらの特別隊で行動します。』

リン・マオ「頼む、MK-Ⅱの戦闘データは今後の量産大きく関わって来るからな。」

ラーダ『パイロットのギャリー君の責任は重大ですね…』

リン・マオ「ゼンガー司令がどういう意図でその兵士をパイロットにしたのかはさておき…噂されているアナハイム社で開発されている核弾頭搭載型の配備はなんとしても避けたい物だ。」

ラーダ『先日のビルドラプターの件は幸いしたそうですが、それでも引っかかる物があります。』

リン・マオ「ビルドラプターはこちらに問題があったとは言え…肝心の開発期間の短縮を要請して渡して欲しいと言ったのがその連邦の上層部なのだがな。」

 

マオ社の現社長である女性、リン・マオ。

特別隊のウルトラザウルスにいるラーダとモニター越しに通信している。

あのヒュッケバインMK-Ⅱが無事に届いた事を一先ず安心している様だが、

連邦軍の開発とその帰還の短縮を要請したビルドラプターに関して気がかりを覚えていた。

最初に開発期間を短縮してこちらに寄越せと言ったのは連邦軍上層部であった。

しかしそのせいでビルドラプターの変形機構に不備が発生し、連邦軍上層部がそれにクレームを出した言う事になってしまう。

このせいでマオ社はアナハイム社に一歩不利な状況となっている。

 

リン・マオ「それからもうひとつ問題が起きた、マオ社管理下の格納施設に封印されたヒュッケバイン008Lが強奪された。」

ラーダ『!!』

リン・マオ「以前連邦軍に所属していたが問題行動で隊を追い出された言うパイロットの仕業と言う事が分かった。」

ラーダ『連邦軍の…!?』

リン・マオ「連邦軍はどうなっている…この状態で核弾頭が配備されれば地球圏や土地に民間人にどれだけの問題が生じるか…最も地球防衛委員会のレイカー議長、ゼンガー司令やダイテツ総統がそんな物使うとはとても思えんがな。」

 

 

マオ・インダストリー社の女性社長リン・マオ。

彼女は現在の連邦軍内部に不信を感じていた。

果たして連邦軍内部では何が起こっているのだろうか…。

 

 

 

ここはドイツに到着しとある基地へと到着した特別隊のウルトラザウルス、現在再度補給が行われている。

基地の外にてウルトラザウルスが待機、各補給最中の前にて。

 

トーマ「フィーネさんお久しぶりです!!!」

フィーネ「元気そうねトーマさん。」

ジーク「キュイ?」

 

地球へとやって来たトーマがフィーネと熱烈に会話を弾ませていた。

それを呆れて見るムンベイとバン。

ふとジークがトーマの後ろにいる存在に気づく。

 

カービィ「ぽよ…?」

フーム「…」

ディーノ「あれ、君達は?」

フーム「わ、私は…!」

カービィ「カービィ~カービィ~♪」

ギャリー「ちょっとなにこの丸いの!?」

忍「てかお前等なんだ?」

 

トーマの後ろに隠れるフームとカービィの姿に気づく一同、フームは思わずモジモジするがカービィは笑顔で飛び跳ねた。

 

トーマ「その2人については話せば長くなるんだが…」

オルタンス「貴方方は…」

フーム「私とフームと言います、そしてこちらがカービィ。」

 

フームは自分とカービィの事を紹介する、自分達が別の惑星から来た事を知ると特別隊の面々は目を丸くした。

 

忍「宇宙の遭難者ってか、そいつは大変だったな。」

亮「そういえばピエトロとナルシアも似た様な状況だったな。」

沙羅「あっちは別の世界…そして別の惑星から…どうなってる訳?」

カービィ「ぽよ~…」

リン「ねえ貴方達がよかったら私達と来ない?少しぐらいなら何か戻れる手がかりがつかめるかも知れないし。」

レン「いいだろ、大塚長官にイングラム少佐?」

 

リンとレンが2人を迎え入れる提案を出す、イングラムは少しを間を入れて許可を出した。

 

イングラム「…いいだろう。」

フーム「本当ですか!?ありがとうございます!」

ヴィオレット「こちらこそ、よろしくお願いします。」

カービィ「ぽよぽよ~!」

大塚長官「ふーむ、実に不思議だ。こんなに丸い身体の生命体もいるとはなぁ…。」

 

大塚長官はカービィの丸い身体を見てそう感じた。

一先ずカービィとフームも特別隊に保護される形となった。

 

バン「おおっブレードライガー!!来てくれたんだな!!」

ブレードライガー「ゴォォォォォ!」

 

その横で歓喜するのはホエールキングから降ろされた青いライオン型の大型ゾイド・ブレードライガー。

背中にレーザーブレードを装備した格闘戦を得意とするゾイドだ。

そのとなりには背中に105mm17門突撃砲を装備したバッファロー型ゾイド・ディバイソンがいた。

 

ウォルフィー「すげぇー、こいつ剣持ってんのか!?」

リーオン「ほぇ~」

フィーネ「ブレードライガー、これがバンの一番のパートナーゾイドなの。」

メグ「牛…ですか?」

ズオウ「背中にいっぱいしょってる!」

ディーノ「牛以外には見えないね…。」

トーマ「私の愛機ディバイソンだ、この機体には私が独自に開発したAIビーク…」

レン「すげぇなやっぱこういう武装を持った奴に乗りたいな!!」

フィーネ「フフ、リンちゃんとレン君にもゾイドを持ってきてあるわよ。」

 

トーマ「…聞いてない…」

 

レン達はディバイソンとブレードライガーに注目してる為トーマの話を聞いてない様だ。

 

ギャリー「ん、大型ゾイドってたしか地球じゃ制限あるんじゃ?」

トーマ「…特例が出たんだ、侵略者との最前線で戦う部隊に限り地球での大型ゾイド使用の許可が通った。」

大塚長官「これは地球防衛委員会のレイカー議長の決定で決まった事でな。ようやく使用が認可されたんじゃよ。」

グリードー「地球防衛委員会?」

イングラム「地球圏が侵略者の脅威にさらされた時、その防衛維持の為に設立された議会だ。委員会側には防衛の為ならば連邦政府も容認しなかった権限も動かせる力がある。」

ロバート「今まで政府は道路事情の関係で制限をかけて来たからな…。」

フーム「凄い…この星には私達の住んでた星よりも高い文明を持っているんですね。」

雅人「君達の星は?」

フーム「私の所は…まあそれなりに文明はあるんですけど…王様が…ねぇ;」

カービィ「ぽよ?」

 

フームは自分達の星について聞かされた時思わず目を背けて、何かため息をついていた。

 

ウルトラザウルス艦内・トレーニングルーム。

 

虎鉄「行くぞ、武蔵!りゃあっ!!」

武蔵「ぐぅっこんのぉっ!大雪山おろしぃ!」

虎鉄「どぁっ!?」

 

ドォッ!!

 

トレーニングルームでは今日も言うまでもなく身体を鍛える為に訓練を行う者達の汗が流れていた。

柔道着姿の武蔵と虎鉄が柔道の投げ技を競い合っており、武蔵が虎鉄に一本を決めた。

 

武蔵「へへ、虎鉄さんが超能力を使わなけりゃオイラにも分があるぜっ!」

虎鉄「いいやがったな、今度こそお前から一本とってやる!」

 

ユーキ「はぁっ!」

隼人「甘い!」

ユーキ「うぁっ!?」

 

ユーキは護身術の格闘で迫りくる隼人をの拳を止める、だがそれでも連続で来る隼人の蹴りと拳の受け止めが間に合わず防ぎきれなかった。

 

竜馬「大丈夫か?」

ユーキ「はい、まだ行けます。少しづつですが隼人さんの動きも見えて来ました。」

隼人「ふっ…」

 

 

ピエトロ「徹平君、行くよ!」

徹平「よし、りゃあ!!」

 

ガキィ!キィッ!バシッ!

 

徹平「うわぁっ!?っ…」

 

ピエトロが徹平に竹刀で剣術の稽古をつけていた。

徹平は何度もピエトロに挑んでいるがそれでも一本はとれなかった。

 

ピエトロ「太刀筋はよくなってるよ、ただやっぱり防御が疎かになってしまっている。そこをカバーすればもっと上手く立ち回れると思うよ。」

徹平「まだまだかぁ…」

甲児「にしてもすげぇなピエトロ王子は、剣術ならホルスとどっちが強いんだろうな。」

ピエトロ「ホルス君…彼も剣を?」

弓さやか「今は他のみんなと一緒にちょっと出ちゃってるけどね。その子も凄く腕がいいのよ。」

オルタンス「そういえばピエトロ様とナルシア様も別の世界から迷い込んだと聞いておりますが…」

ナルシア「ええ、突然空間が避けて飲み込まれたと思ったら…こんな所に来てたの。」

ヴィオレット「(空間に飲み込まれてこちらに…?)」

オルタンス「(…それって…!?)」

隼人「…」

甲児「何が起きてんだ、一体…?」

 

ナルシアのその解説にオルタンスとヴィオレットが何か反応した、心当たりがある様な顔をするがそれ以上は何も口にしなかった。

隼人はその表情を見逃さなかったようだが。

 

マルスモン「徹平もユーキも実力をつけてきたな。」

ライザ「あいつらこの数日かなり身体能力が上がってるぜ。」

ホァン「斉藤さんの特訓メニューに加えて隼人さん達と特訓していればそうなる気がする…」

斉藤さん「ブイ。」

ナルシア「…どんな特訓?」

ネイサン「貴方はやめた方がいいわよ、絶句しちゃうから。」

ナルシア「…;?」

マック「知らない方が幸せな時もあるんだな。」

 

デュオ「おーいピエトロ、ナルシア!俺達は出発するぞ~。」

ピエトロ「え、もう?」

カトル「僕らは先に恐竜帝国の本拠地近くに建てた拠点で待機しなきゃ。イルム中尉も待たせてるし。」

ナルシア「分かったわ。」

 

デュオとカトルが入って来た、プリデンターは出発の様だ。

 

徹平「もう行くの?」

ピエトロ「うん、僕らは今プリデンターと一緒に動いているから。」

ナルシア「先に行くだけだかんら、また会いましょう。」

竜馬「すぐに俺達も向かいたい所だが…」

甲児「あしゅら男爵の野郎がドナウ川付近にいるってのも気になるしな。それにシュウ達の両親も助けなきゃなんねぇ。」

マルスモン「そちらの調査が終わったら我々もすぐに向かう。」

カトル「はい、では僕らはこれで。」

甲児「怪我すんなよデュオ!」

デュオ「お前こそな甲児!」

 

ピエトロとナルシア、プリデンターはウルトラザウルスから出発していった。

その同時に今度はラーダが入って来た。

 

ラーダ「マルスモン隊長…お知らせしたいことが…すぐブリッジに。」

マルスモン「ん?」

 

ボス「所でいつ出発だわさ?」

ユーキ「補給を終えたらすぐだよ、みゆき君やホルス君達が今ローレライちゃんを故郷へ送っている所だからみんなも夜までには戻るだろうし。」

ネイサン「うぅん、そういえばあの子の故郷もドナウ川付近って聞いたわよね?」

オルタンス「シュウ様にシロン様、ミク様や正太郎様もみゆき様方もおられるので心配はないと思いますが…。」

ライザ「まあ念押しはしてるだろ?あいつら見つけても無理はするなって。」

徹平「ホルスとイワンさん達もか…剣の特訓相手いなくなったな…」

斉藤さん「…(ドナウ川…あしゅら男爵…そしてあのローレライの少女…何か引っかかる)。」

ガリオン「…(何も起きなければいいのだが…)」

虎鉄「…しかしプリキュアといいレジェンズといい魔法少女と魔女といいお次は王子様かぁ?あれ、バニーは何処いった?」

ネイサン「ハンサムもあの子達と一緒に出て行ったわよ。」

虎鉄「あいつも?」

 

虎鉄は最近の理屈では考えられない事ばかり起きてる日々に関して口を漏らす、

と同時にバーナビーの姿が見えない事に気づいた。

また斉藤さんやガリオンも何か胸騒ぎをしていた。

 

 

ドイツのドナウ川へ通じる道。

青い湖へと繋がる通りを歩くレオストライカーの後ろの自動車の姿があった。

この先にはローレライの故郷があると言われている。

ただ道が少し気味悪く、空も曇りが目立っていた。

 

ミク(レオストライカー)「ローレライちゃん大丈夫?」

ローレライ(レオストライカー内)「はい、動きがゆっくりだから大丈夫です。」

シュウ(レオストライカー内)「うへへ…この狭い空間でミクさんとローレライちゃんと一緒か…」

ミク(レオストライカー)「今変な顔したでしょシュウ君!!」

シュウ(レオストライカー内)「げっ!?」

シロン(レオストライカー内)「ガガガガガ!!!」

ミク(レオストライカー)「最近私こういう視線に敏感なのよね…降りてもいいのよシュウ君?」

シュウ(レオストライカー内)「そりゃね~よミクさ~ん!」

ミク(レオストライカー)「ローレライちゃんもシュウ君が変な顔したら怒っていいからね?」

ローレライ(レオストライカー内)「え、今のシュウ君の顔面白いですけど?」

ミク(レオストライカー)「…意味分かってる?」

シロン(レオストライカー内)「ガガ…;」

シュウ(レオストライカー内)「おっとローレライちゃんのご両親にも挨拶しないとな!」

 

レオストライカーのコクピットの中でミクとシュウにチビシロン、ローレライがギュウギュウに乗っていた。

 

そしてその後ろを走る自動車には。

 

正太郎「もうじきローレライちゃんのお家に着きますね。」

なお「う、うん…」

ルキア「そ、そうだね…」

正太郎「少し狭いですけど我慢して下さいね。」

みゆき「えと…」

やよい「ん~…」

れいか「あの正太郎さん…」

ルキア「君が車を運転していいの?」

 

ルキア達は正太郎が運転してる車に乗っていた、

いや問題は子供である正太郎が何故車を運転できるかだという事だ。

 

正太郎「ああ、僕はICPOの特許を持ってますから。」

イワン「すごいね…」

ホルス「信じられん…」

やよい「小学生刑事っていいなぁ~。」

ポップ「侮れないでござるな!」

キャンディ「凄いクル~!」

バーナビー「…。」

 

一緒に座っているバーナビーだけは何か思いつめてずっと窓から外の景色を眺めていた。

その後レオストライカーと正太郎達の乗る自動車が深い森を抜けある場所へとたどり着いた。

それがドナウ川全体を見渡せる大きなお屋敷だ。

 

そして玄関の正面に降りたシュウやミク達。

 

ミク「ここがローレライちゃんの家…」

正太郎「思ったり大きいお屋敷ですね…。」

みゆき「すごいお城みたい!」

ローレライ「ここまで連れて来てくれて本当にありがとうございます…お礼もしたいので皆さん中へどうぞ。」

やよい「本当!?」

ホルス「失礼します…」

ローレライ「ただ…私のお父様の姿を見て驚かないでくださいね。」

シュウ「え?」

ルキア「バーナビーさん、さっきからどうしたんです?」

バーナビー「実は、ずっと前に読んだ父さんの残した資料が正しければこの辺りが…」

 

 

ローレライの説明する同時にドアが開いた。

そこにはとても怖そうな顔をした男が立っており、みゆき達はその顔の不気味さに絶叫した。

 

ルキア「…!!」

シュウ「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

なお「いやぁぁぁぁおばけぇぇぇぇぇ!!!」

みゆき、やよい「ひゃぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

ローレライ「お父様~!」

シュトロハイム「…ローレライ!帰って来てくれたのか!!ずっと心配してたのだよ!」

ローレライ「ごめんなさい…私…」

シュトロハイム「いいんだ、お前さえいてくれれば私は…それから…」

 

ローレライが泣きながら父であるそのシュトロハイム・ハインリッヒとの再会に喜び抱きしめあった。

ただし後ろの面々はそのシュトロハイムの顔に絶叫しており、シュウやなおが凍りついていた。

ただしバーナビーだけは何か違う表情であった。

 

正太郎「…この人が…」

ミク「ローレライちゃんのお父さん…」

ローレライ「…もーみんなビックリしないでって言ったのに!」

シュトロハイム「フフフ…いやはすまない、君達だね?私はシュトロハイム・ハインリッヒ、私の最愛の娘をここまで連れて来て下さったのは、ぜひ上がって頂きたい。」

シュウ「初めまして!自分はローレライお嬢様と親しい交流を結んだシュウゾウ・マツタニと申します!この度は誠に御父様とお会いできて大変光栄です!」

 

シュウがキリッとしたまるで恋人の家族に挨拶する様な表現で交わした。

 

シロン「ガガガ…」

れいか「こちらこそ初めまして…え?」

イワン「…今…」

ホルス「シュトロハイム…と?」

シュトロハイム「おや、私をご存じかな?」

バーナビー「シュトロハイム・ハインリッヒ博士ですか!?」

 

れいか達は闇黒寺が言ってた事を思い出した、ドイツの科学者シュトロハイム・ハインリッヒの事を。

その本人が目の前にいる。

そして彼こそがローレライの父である事に驚愕を隠せなかった。

特にバーナビーは自分の両親の知り合いである彼の存在に驚きを隠せなかった。

 

シュトロハイム「おや、君のその目…とても懐かしい色をしているなぁ。」

バーナビー「僕はバーナビー・ブルックスJr.と言います!そう貴方の友人であるバーナビー博士の息子です!!」

シュトロハイム「!なんと彼の…!?」

シュウ「ちょっ落ち着けよバニーさん!」

みゆき「え…ローレライちゃんのお父さんがそのシュトロハイム博士だったって事…!?」

ローレライ「…あの…ごめんなさい、ずっと記憶が曖昧でよく…」

正太郎「い、いやそうじゃないんだ…ただビックリして…その…」

ホルス「…」

バーナビー「ローレライちゃん…まさか君がシュトロハイム博士の娘だったなんて…!いやそれより貴方は!」

シュトロハイム「まあ、落ち着きなさい。話はゆっくりと中でね…。」

 

ローレライも最初に伝えられなかった事を謝罪した。

その後シュウ達はハインリッヒとローレライの案内で屋敷の中へと入って行った。

その時からだ、彼らのローレライとの楽しい一時が一瞬にして緊張感の走る瞬間へと変わったのは。

 

 

屋敷の皆が集まる大広間、白いクロスをかけたテーブルにそって皆が椅子に座っていた。

 

正太郎「何か想像してたよりちょっと不気味ですね…」

なお「う…。」

あかね「大丈夫やてなお、何もおらへんて;」

バーナビー「…。」

ミク「ローレライちゃんってずっとお父さんと一緒だったの?」

ローレライ「はい、生まれた時からずっとです!」

シュトロハイム「どうやら大変娘がお世話になったそうで…つい最近2人でニューヨークまで旅行へ行ったのが不運…この子と逸れてしまったのだ…私は絶望してしまいそうだった…だがそこにシュウ君が娘を見つけてくれて本当になんとお礼を述べたらいいのか…本当にありがとうシュウ君。」

シュウ「いえ、当然の事をしたまでです!レディを守る事こそ僕の使命ですから!」

シロン「ガガガガガ…(調子乗りすぎだろ…)」

みゆき「ローレライちゃん、シュウ君やミクさんとしても仲がよかったんです♪」

ルキア「それにいつもみんなの事応援してくれたり、仕事も手伝ってくれたんですよ。」

キャンディ「みんなと仲良しクル~♪」

シュトロハイム「皆さん、ローレライと本当に仲良くしてくれたんだね…」

ローレライ「…。」

 

シュトロハイムはローレライが皆と仲良くしてた事に感激していた様だった。

ただその隣で座るローレライは、何か様子がおかしかった。

 

ホルス「…ローレライちゃん、どうかしたかい?」

ローレライ「あ…」

 

いち早くホルスが気づいたのだが、ホルスはそれ以上何も言えなかった。

 

バーナビー「シュトロハイム博士、僕から質問よろしいでしょうか?」

シュトロハイム「君の両親との関係かな?」

バーナビー「それもありますが…いやそれより、貴方は以前事故で亡くなったと聞いております。」

ミク「ちょっとバーナビーさん!?」

あかね「…本人前でそれ聞くん?」

イワン「そうですよ、一体じゃあどうして貴方は…」

シュトロハイム「…話さなければならない様だ、私シュトロハイム・ハインリッヒは長年アンドロイドの研究を続けて来た。」

れいか「アンドロイド…人の手に寄って作られた人造人間ですね?」

シロン「ガガ~(そんなもんがあるのか)」

ポップ「奇天烈でござる。」

 

シュトロハイム・ハインリッヒ博士はアンドロイドの研究者だ、

そしてバーナビーの両親も同じ研究をしていた。

 

シュトロハイム「君のご両親のバーナビー夫妻は元気かね?」

バーナビー「いえ…両親は…」

正太郎「…。」

シュトロハイム「そうか…すまなかった、私が死んだと言う事にしたのは世間の目を欺く為だったのだ。」

ルキア「欺く為?」

シュウ「なんでまた?」

シュトロハイム「私が自身の研究に集中を注ぐ為にな。」

 

シュトロハイムは同じアンドロイドの研究をしていたバーナビーの両親の事について聞くと彼の表情から察してそれ以上は聞かないことにした。

そして自分が死んだ事にしたのは世間の目を欺く為、シュウ達にはこれがどういう意味なのか分からなかった。

その時シュトロハイムは自身の手をローレライの頭に乗せて撫でた。

 

ローレライ「…。」

シュトロハイム「私が目指していたのは究極のアンドロイド、何者にも勝る全てにおいて完璧な人間そのものであったのだ。だが私の研究に批判する者が現れたのだ。」

バーナビー「…!」

やよい「な、なんか凄そう…!」

正太郎「完璧なアンドロイド…でも反対って?」

シュトロハイム「私の研究を危険、または狂気に満ちてると叫ぶ者達だ、バーナビー君の両親の様にな。」

イワン「なんだって!?」

バーナビー「!!博士…あなたは…!」

ミク「だから自分を死んだと見せかけたんですか!?」

シュトロハイム「私が死んだと聞けばもう誰もここに来ることはない。そして私はあるひとつのアンドロイドを開発した。」

みゆき「ひとつの…?」

 

シュトロハイム「彼女は私が開発した中では最高傑作、外観、知性、自分で考える人間そのものの心を持った少女…」

ローレライ「…。」

ホルス「え…」

ポップ「…!?ちょっと待つでごさる!」

シュトロハイム「私は彼女に父として最大限の愛情を注ぎこみ育てて来たのだ。だがまだひとつ足りなかったのだ。」

 

れいか、あかね、なお「…!!」

キャンディ「く、クル…!?」

シュトロハイム「私はまずある組織の計らいで彼女を君達の元へ送り込んだ、彼女には君達の様な者達と交流を深めて更なる感情を作る必要があったのだ。そして君達が彼女を送り届けにやって来た。」

ルキア「…まさか…!?」

正太郎「じゃあ…!」

シュトロハイム「そう私の野望はまもなく叶う!我が最愛の娘・ローレライがこそが私の生涯の全てなのだ!!」

ローレライ「皆さん早く逃げて!!急いで早く!」

 

シュトロハイムが全てを答えた、その同時にローレライの様子が急変し立ち上がった。

だがその瞬間。

 

プシュゥゥゥゥゥゥゥ!!!!

 

みゆき「きゃあ!?」

ルキア「うわぁっ!?」

正太郎「これは催眠ガス…!?」

バーナビー「博士…!」

ミク「ろ、ローレライちゃん…貴方は…」

シュウ「そ、そんな…待ってく…」

シロン「ガ…ガガ…」

ホルス「…!」

イワン「ダメだ…」

 

部屋中に催眠ガスが巻き起こり、全員が眠らされてしまった。

シュトロハイムはその様子を見て、不敵に微笑んだ。

だがローレライは思わず泣き出してしまった。

 

ローレライ「皆さん…ごめんなさい…私は…悪い子です…」

テンザン「おぉ~お、大量大量~こいつはいいねぇ~」

ブランチ「特別隊の連中を捕まえる事には成功した様だな。」

シュトロハイム「違う、全てが私の計画通りだ。」

 

そこへなんとガスマスクをつけたブランチとテンザン、その後ろにはあの闇軍団のジャグラモン、さらにあしゅら男爵もいたのだ。

 

ジャグラモン「ほぅ~計画ってのは?」

シュトロハイム「完成するのだ。ローレライの全ての感情が、大切な人と失うと言う悲しみと言う感情が…!」

あしゅら男爵「その連中はその為の生贄となるのか、フフフ面白い事を考える奴だ。」

シュトロハイム「君達には礼を言うぞ、私のアンドロイド研究スポンサーになってくれたからな。無論君達の欲しがる究極の戦闘アンドロイド兵器も準備完了している。」

ローレライ「お父様…私は…」

シュトロハイム「それでいいのだローレライ、その気持ちでいい…。」

 

ローレライはただ泣き崩れたままだった…。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ウルトラザウルス頭部のブリッジでは。

 

マルスモン「では…」

イングラム「…ヒュッケバインが強奪されたと言うことか…」

ラーダ「犯人は解雇された連邦軍のパイロット、私の勘なんですがこの先私達の前に現れる可能性も否定できません。」

大塚長官「なんという事だ…よもやあのヒュッケバインが強奪されるなど…」

オルタンス「大変です、格納庫が!!!」

マルスモン「!?」

 

ラーダがマルスモン等にヒュッケバインが強奪された件を話している所だった。

その時格納庫で異常事態が発生していた。

 

鉄人28号「ガォォォォォ!!!」

 

 

レン「うわぁっ!?」

闇黒寺「なんだ、何が起きた!?」

弓さやか「見て、鉄人が勝手に動いてるわ!!」

 

格納されていた鉄人28号が突然動きだしたのだ。

鉄人はそのまま突き進み格納庫の扉を突き破った。

 

鉄人28号「ガォォォォォ!!!」

 

ズシィズシィ!ドォォォォ!!

 

 

トーマ「どうなっている!?あれはパイロットが乗っているんじゃないのか!?」

フィーネ「鉄人にコクピットはないわ、あれは正太郎君って言う子が遠隔操作している機体よ!」

リン「もしかして、ミクや正太郎君達に何かあったんじゃ…」

メグ「だとしたらシュウも!?」

虎鉄「バニー…イワン…!」

ギャリー「みゆき達もあぶないって事じゃない!?」

竜馬「だったらその前に正太郎君達から連絡が来てるはずだが…」

大塚長官「もしくは…その正太郎君達に何かあっとしか考えられん!緊急事態じゃ、動ける者は鉄人を追跡するんだ!!ワシも出よう!」

 

大塚長官はこの時、否な予感をした。

鉄人のVコンが敵の手に渡った可能性も脳裏に浮かんだのだ。

 

ロバート「ダメだ、すぐ動ける機体が少ない!」

甲児「くそぉマジンガーもダメかよ!」

 

イングラム「徹平、お前にはグルンガスト弐式で出てもらいたい。」

徹平「!?」

マルスモン「構いません、徹平いけるか?」

イングラム「弐式をルキアに届ける必要がある、お前にはその役目をはたしてもらう。」

徹平「でも俺ロボットなんて…」

ロバート「グルンガスト弐式のコクピットはパーソナルトルーパーと同じ規格だ、バーニングPTをプレイした事ある徹平なら動かせるはずだ。」

 

徹平「バーニングPTで…わかりました、やります!!」

フーム「あの一体何が?」

ムンベイ「大変な事になったのよ…!」

カービィ「ぽよぽよ!!」

フィーネ「もしかして…貴方も行ってくれるの!?」

カービィ「ポヨ!」

 

イングラムが突然、徹平に対してグルンガスト弐式で出撃せよと命令を出した。

マルスモンは了承し徹平も戸惑ったが決意、

カービィも正義感の強さから自分も向かう事を決めた。

 

バン(ブレードライガー)「ブレードライガー、久しぶりに動きまくる行くぜ!」

トーマ(ディバイソン)「自分も行くぞ!」

虎鉄「俺も行くぞ!斉藤さんスーツ!!」

斉藤さん「分かってる…バニーのも持って行くんだ。」

 

バンのブレードライガー、トーマのディバイソンが追跡に出た。

そしてディーノとグリードー、ウォルフィー、リーオン、マックにガリオン

グリカウモン、テツザンモン、マルスモン、徹平の操縦するグルンガスト弐式が変形したGホーク、イングラムの乗るビルトシュバインも出撃、後続からワイルドタイガーの乗る大型ヒーローバイク・ダブルチェイサーも出撃した。

 

 

フーム「ワープスター!!」

カービィ「ポ~ヨ~!」

 

フームが手に互角系の星の形をした塊をかざすとその星は瞬時に宙を飛び大きくなった。

カービィがその星・ワープスターに飛び乗り、破れた格納庫の扉から飛び出してそのままついていったのだ。

 

忍「星に乗っていきやがった…」

沙羅「関心してる場合じゃないでしょ!」

 

 

 

鉄人28号を追跡する部隊が出撃した。

残った者達は一先ず待機となった。

 

 

 

シュトロハイムの屋敷の地下にて。

 

シュウ「うっ…うん!?」

シロン「ガガガガ!!ガガガ!!」

みゆき「…はっ!ローレライちゃん!!」

ローレライ「…。」

 

地下の格納庫らしき広間のウォークにて眠らされてたシュウ達が檻に閉じ込められていた。

目覚めたシュウ達がシュトロハイムらと一緒にいるローレライを見ると、彼女は辛そうに眼をそらしていた。

 

ミク「ローレライちゃん!?嘘だって言って!?」

ローレライ「…ごめんなさい…」

イワン「どうして…君は…?」

 

正太郎「あしゅら男爵・・・ それにブランチまで!!」

ルキア「それにお前は闇軍団の…」

 

ブランチ「またあったな金田正太郎、無様なものだ。」

ジャグラモン「へぇっへぇっへぇ~!!てめぇらはもう抵抗できねんだよぉ!」

あかね「なんやて!?」

やよい「こうなったらプリキュア…」

れいか「!?」

なお「スパイルパクトが!」

シュウ「タリスポッドもねぇ!!」

みゆき「そんな…」

ホルス「デジヴァイスも…」

 

みゆき達のスマイルパクトとシュウのタリスポッド、ホルスのデジヴァイスが奪われていた。

そしてブランチの手には正太郎が持っていたVコンが開いており起動していた。

 

ブランチ「残念だった、鉄人はこれで俺の手にわたったぞ。」

正太郎「ブランチ…!」

シュトロハイム「君達はこれからローレライの為の生贄となってもらう。その時だこのドナウα1が完成するのは!」

 

シュトロハイムが叫ぶとライトが灯り、ルキア達の目の前に大きな黒いロボットが格納されていたのだ。

 

ローレライ「…」

 

イワン「なんだあのロボット!?」

バーナビー「胸の顔…あれは!」

シュトロハイム「その通り、この機体こそローレライの本来の姿なのだ。君達が血を流す時、ローレライはドナウと融合、ドナウの黒いボディがドナウ川のごとき青の色となり、究極のロボット・スーパーロボットが誕生するのだ!」

 

ドナウα1、黒いボディの胸にはローレライの顔とうり二つと言う目を閉じた顔があった。

 

テンザン「こりゃいいねぇ~、生贄と引き換えに強い切り札の召喚ってか?こりゃ最高だぁ!」

あしゅら男爵「フフフ我々とシュトロハイムは手を組んでいたのだ、このロボットが起動した時が最後、そのパワーでお前達特別隊なの木端微塵だぁ!」

 

ホルス「貴様ら…!」

シュウ「なあ、ローレライちゃん!?嘘だったのか、俺達と一緒に仲良くここまで来たじゃんか!!?」

ミク「貴方はとてもや優しくてみんなの事を応援してくれたり励ましてくれたじゃない!嘘って言って!!」

ローレライ「…シュウ君、ミクさん…」

 

ローレライは胸が苦しかった、自分はみんなを騙してた、ただみんなと一緒にいた一時は本当に楽しかったのだ。

出来ればこんな事に巻き込みたくはなかったと心のそこから後悔してたのだ。

だが自分が最も愛する産みの親のシュトロハイム博士の為、この任務を遂行していたのだ…。

 

バーナビー「貴方は間違ってます、博士!!」

シュトロハイム「む?」

 

バーナビーが立ち上がり、NESTハンドレットパワーを発動した、そして思い切り檻にを掴み握りしめた。

 

テンザン「げっなんだてめぇ!?」

シュトロハイム「バーナビー君…君は!?」

みゆき「バーナビーさん!」

 

バーナビー「…両親の殺した犯人を追うために調べ物をしていた時、ある物を見つけました。それは昔父がアンドロイドの研究をしていた時記録していた日記です!」

やよい「日記…?」

 

ギギギギギ…!!

 

バーナビー「日記は貴方の事も書かれてました…!両親が貴方と一緒に研究を進めていた時期の話です!」

ホルス「…!?」

シュトロハイム「彼のか…」

 

ギギギギギ…!

 

バーナビー「シュトロハイム博士は…」

 

バーナビーの父の日記より抜粋。

 

「シュトロハイム博士はアンドロイド研究の第一人者であった、私は彼の元でアンドロイドに関するノウハウを学び続けた、彼のアンドロイドに対する思いは本物で私はいつも彼の目に胸を撃たれていた、彼は偉大だった。だが…あまりにも研究に対し狂気過ぎる一面もあった。感情を持つ人間そのもののアンドロイドの開発、それは危険な物だと私は思った、なぜなら私の求めるアンドロイド像は人間の役に立ち、人間の手助けになる物であった。だが彼は人間のあらゆる物を凌駕するアンドロイドの開発に走り、私は危険だと止めた。だが博士は聞いてくれなかった、博士は毎日の様に研究に没頭、挙句の果てには刑務所の罪人をおも利用してアンドロイドに脳を移植までする始末だ…私には理解できなかった。そしてとうとう彼を止める事ができなかった、私が彼の元を離れた半年後…彼の死の知らせを聞いて後悔した。私にもっと彼を止める勇気があれば彼は道を踏み外さずに済んだかもしれないのにと…」

 

バーナビーは切々と日記に書かれていた事を全て読んだ…。

 

シュトロハイム「…彼はまじめな男だったよ、君もその血は争えないようだねバーナビー君。」

バーナビー「ええ…だからこそ僕は…!僕が貴方を止める!父がなしどけられなかった貴方への歯止めを僕がかける!!貴方は間違っている!それは絶対人の為にならない!!」

ルキア「そうですよ、考えなおしてください!!」

 

ブランチ「ふん、親も親だが息子も息子か。」

バーナビー「ブランチ…次はお前だ…!博士を止めたら次はお前も捕まうぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

正太郎「バーナビーさん!」

シュウ「兎兄ちゃん!」

シロン「ガガガ!!」

 

バーナビーが檻を壊そうとした瞬間檻に電流がほとばしり、バーナビーを苦しめた。

ミク達は倒れたバーナビーを介抱するが身体がマヒの失神状態であった。

 

なお「バーナビーさん!」

バーナビー「…」

ミク「まずいわ、身体がマヒしてる…!」

あかね「なんでや…なんでこんな事するんや!!」

 

シュトロハイム「私の研究の邪魔をする者は誰であろうと許さん!たとえ彼の息子であってもな。」

テンザン「そういうことぉ~てめぇらはもうゲームオーバーだっての!」

あしゅら男爵「ここで死んでもらうぞ!」

ルキア「ローレライちゃん、お願いだやめてくれ!」

ローレライ「私は…ごめんなさい、お父様を裏切ることなんて出来ない…」

シュウ「ローレライちゃん…」

ジャグラモン「ギャッハッハッハッハ!そういぅうことぉ!この嬢ちゃんの決心は固い、お父様を愛してるからねぇ~!」

 

ドゴォォォォ!!

 

ホルス「なっ!?」

れいか「きゃあ!?」

キャンディ「今度は何クル!?」

ポップ「あれは…!」

 

壁を壊して突撃して来たのはブランチがVコンでここまで連れて来た鉄人28号だ、

その時の鉄人は正義の味方ではなかった。悪魔の手先であった。

 

鉄人28号「…」

正太郎「鉄人…お前…」

みゆき「こんなのないよ、あんまりだよ!!」

 

ホルス「(このままじゃみんな…どうする、俺は…)」

 

ホルスは必死に自分の心に何かを語りかけていた、その胸に手を置いて。

だがその時だ、

 

イワン「みんな!!」

テンザン「何!?」

 

イワンがNEST擬態能力で床に擬態し檻を抜けだし、ジャグラモン達の

隙を突き、スマイルパクトやタリスポッドを奪い返した。

 

みゆき「イワンさん!」

シュウ「さんきゅっ!!」

シロン「ガガガガガ!!」

 

ホルス「イワンさん…」

イワン「さあみん」

 

ドダァン!

 

その時一瞬の静寂が走った。

 

やよい「…!?」

ルキア「…!」

正太郎「…!!」

シュウ「え…!!」

キャンディ、ポップ「…!!!」

ホルス「…!!?」

 

イワン「がっ…!?」

 

イワンはホルス達にデジヴァイス、スマイルパクト、タリスポッドを投げ渡そうとした瞬間にブランチからの銃弾を受けて倒れた。

 

ミク「イワンさん!!!」

ブランチ「小癪なマネを…」

 

倒れた同時に再びタリスポッド等を手放してしまう。

 

イワン「ぐっ…」

テンザン「ちっまだ生きてやんの。」

 

やよい「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

なお「そんな…こんな事…!」

あかね「イワンはん…返事してぇな!!!」

正太郎「ブランチぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

ガキィンガキィ!!

 

 

正太郎達は怒りと涙と同時に檻に掴みかかった。

 

シュウ「ふざけんなぁてめぇら!」

シュトロハイム「ふざける?私は大真面目だよ。」

ローレライ「ひっ…もうやめてお父様!こんな事もういや!もう私には出来ない…!!」

シュトロハイム「その感情があればいいんだローレライ、さっきも言ったはずだ、お前のその深まる悲しみの感情こそがドナウα1の強さとなる!」

ローレライ「…」

 

ローレライはこのまま腰を落としてしまった。

 

あしゅら男爵「ハッハッハ、こいつは傑作だぁ!!」

ジャグラモン「さあメインディッシュはてめぇらの血だ!」

 

ホルス「…許さない…」

れいか「ホルスさん!?」

ルキア「ホルス君!?」

 

ホルスは立ち上がり、普段感情を表に出さない表情は怒りに満ちていた。

自分と親交が深かったイワンが傷ついた事…そしてブランチ達の悪意に満ちた謀略に腹を立てた。

その怒りが頂点に達してた。

その時だ、ホルスの手が光り、電撃と身体が乱れた様な迸りが走ったのは。

 

正太郎「え!?」

シロン「ガガ!?(なんだこいつ…様子がおかしい!?)」

ポップ「ホルス殿!?」

みゆき「ホルス君…!?」

 

ホルス「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ミク「!?」

 

バリィィィィィィィィィッ!!!!ブォォォォォ!!バサァァァァァァ!!

 

ホルスの身体が大きくなり、その瞬間翼が生え大きな鳥の様な姿を象った怪物となった。

その同時に屋敷を粉砕し飛び出し、鉄人28号を吹き飛ばした。

 

ブランチ「うぉっ!?」

みゆき「わっ!?」

ルキア「これは…!!」

 

ジャグラモン「まさか…こいつ!?」

テンザン「うおっ!?こんなイベント聞いてねぇぞ!?」

 

 

 

ドゴォォォォ…

 

徹平(Gホーク)「何かみえます!!」

テツザンモン「おい…まさかあれ…」

マルスモン「ホルス…お前…!」

グリカウモン「ホルス君…!?」

 

ワイルドタイガー「くそっ何が起きた!?」

大塚長官「正太郎君、みんな…無事でいてくれ…!」

イングラム(ビルトシュバイン)「あの屋敷は…シュトロハイム・ハインリッヒの…やはりそうだったか…!」

 

グリードー「シロンの奴何やってやがんだ!?」

ディーノ「とにかく急ぐんだ!」

ウォルフィー、リーオン「了解!」

ガリオン「この気は…彼のか!?」

マック「とても嫌な予感がするんだな…!」

バン(ブレードライガー)「突入だ!」

トーマ(ディバイソン)「むっ!」

カービィ「ポヨポヨ!!」

 

徹平の操縦するGホークの上にグリカウモン、テツザンモン、マルスモンが乗っており、前方に見える屋敷で何かが起きたと確信。

とくにテツザンモンとマルスモンはホルスの事が気がかりだった。

ワイルドタイガーのダブルチェイサーのサイド席にはバーナビーのスーツとそれを抱える大塚長官の姿もある。

そしてビルトシュバイン、ブレードライガーに続く後続メンバーがこちらに向かう。

 

 

 

ローレライ「…ホルスさん…!?」

ミク「…ホルス君が…」

ルキア「…信じらない…」

シュウ「もー何がどーなってんのぉ!?」

みゆき「ホルス君…貴方は一体…!?」

 

ドスベルグモン「クォォォォォォォォォ!!!」

 

ホルスはドスベルグモンと言う、漆黒の巨鳥の様なデジモンとなり、高い声を上げた。

その姿は誰もが驚愕する。

そして彼らは知った、ホルスに隠された最大の秘密を。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第16話 完。

 

第17話 悲しみと死闘のドナウ川・後編 へ続く。



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スーパーヒーローウォリアーズ 第17話悲しみと死闘のドナウ川後編


この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■ローレライに隠れされた真実、ホルスの異変、そしてマト達の大脱走作戦が入り乱れで繰り広げられた!!果たしてどうなってしまうだろうか!?


ドイツ・ドナウ川の前に立つシュトロハイムの屋敷の前、

悪の手先となった鉄人28号とホルスが突如変貌を遂げた謎のデジモン・ドスベルグモンとの戦いが勃発していた。

 

ドスベルグモン「クォォォォォォォ!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

ドスベルグモン。

漆黒の髑髏を象った様な胴体を持った巨鳥の様なデジモン、鉄人に向けて激しく雄叫びを上げ巨大な2本の刀と化している両脚を振り翳し襲い掛かる。

鉄人28号を切りつけて押し返していき、さらに翼についていた目玉が光り、そこから拡散するビームの様な攻撃を出して攻めふてた。

 

ズシャァァ!!ドシュゥゥゥ!!ドォォォ…

 

ブランチ「ぐっなんだあのデジモンは!?」

あしゅら男爵「どうなってるあの小僧がデジモンになったのではないのか!?」

ジャグラモン「人間自体がデジモンになったんだよ!俺の部隊よ出てこい!(まさか…あのガキもそうだったとはな…)」

あしゅら男爵「シュトロハイムもおらん、ここは一時サルードに戻るか…!来い機械獣達よ!!」

 

ゴォォォ…ザバァァァァァァ!!!

 

突如のドスベルグモン出現にブランチはやや焦り気味でVコンを動かし、鉄人で対抗していく。

同じくドナウ川から海底要塞サルードが浮上、カタパルトから機械獣達、さらにはドナウ川の向かうの山中から闇軍団デジモンのマグマガルルモン、ストーンバードラモン達が出撃して来た。

あしゅら男爵は屋敷から飛び降りてそのとてつもない走りでサルードへと戻って行った。

 

 

ポップ「違うでござる、あれは…」

ルキア「ホルス君そのものがデジモンに…」

みゆき「イワンさん、イワンさんしっかり!」

イワン「う…みんな早く…」

なお「イワンさん…私達の為に…!」

ルキア「イワンさんとバーナビーさんは僕らに任せて!」

れいか「私は2人の治療の手伝いをします!」

やよい「分かった、私達は鉄人と機械獣をなんとかするから!」

 

ルキアとミク、正太郎は負傷したイワンとバーナビーを担いで半壊した屋敷の奥へと一旦下がる。

ホルスがドスベルグモンになった事によりシュトロハイムの屋敷は半壊、

幸いみゆき達とあしゅら男爵等を上手く分断する事が出来た。

シュウやみゆき達は負傷したイワンから受け取ったタリスポッドとスマイルパクトを使った。

 

シュウ「シロン・カムバック・リボーン!!」

 

シュウはすかさずタリスポッドにシロンを戻し、ウインドラゴン形態のシロンをリボーン、した。

 

シロン「さっきはやってくれやがったな!」

 

シロンは今回はシュウを残してそのままビューティを除くプリキュア達と共にドスベルグモンの所へと飛び出した。

 

こちらへと進軍する機械獣はガラダK7、ダブラスM2、ゴーストファイヤーV9、

そして肥大化した翼のために腕が腰から生えている奇抜なデザインの機械獣ジェノサイダーF9が数十機も出現した。

さらに向こう側からマグマガルルモンとストーンバードラモン達もやって来る。

 

機械獣ジェノサイダーF9「グォォォォ!!!」

 

キュアサニー「おいでなすったで!」

キュアピース「あ…あれが一番怖い侵略者って言う闇軍団!?」

シロン「怖気づいてる場合じゃねえぞ!」

キュアマーチ「直球勝負、ホルス君今行くよ!」

 

ドスベルグモン「クォォォォォォ!!!」

 

ゴォォォォ…ドォォォドォォ!ドォォォドォォォ!

 

機械獣ダブラスM2「グァァァ!?」

ストーンバードラモン1「落とされたぁ!?」

ストーンバードラモン2「はい続いて落とされましたぁ!!」

 

ドスベルグモンはその黒い大きな翼についてる目玉にエネルギーチャージし、

敵味方問わずレーザーを放っていった。

レーザーはドナウ川や草原に近くの山をも切り裂いていく。

その奇怪な攻撃にキュアハッピー達は思わず立ち止まり、機械獣やストーンバードラモン達は何機か撃墜させた。

 

キュアハッピー「ホルス君!?」

キュアピース「私達が分からないの!?」

シロン「あいつ暴走してやがるのか…!?」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

シロン「こいつ!!」

 

そこから鉄人28号がシロンとプリキュア達を標的に定め襲い掛かって来た。

 

キュアピース「お願い止まって鉄人!プリキュア・ピースサンダー!!!」

キュアサニー「すまへん正太郎!プリキュア・サニーファイヤァァ!!!」

鉄人28号「!!?」

 

ビリィィィィ!!ドォォォ!!

 

 

ピースサンダーの電撃とサニーファイヤーの火球が直撃、鉄人の草原に叩き付けた。

 

ブランチ「ぬっおのれプリキュアごときが!!」

ジャグラモン「何やってのぉんおい!?」

シュトロハイム「君達、こっちだ!」

ローレライ「…」

テンザン「へへっこっから面白くなりそうだな!」

悲しみに静まった顔をしたローレライを連れてシュトロハイムが地下へと

ブランチ達を誘導した。

 

機械獣ジェノサイダーF9「グォォォォ!!!」

 

機械獣ジェノサイダーF9数十機の全身から無数のミサイルや爆弾

が投下され、シロン達に襲い掛かる。

 

ヒュウウウウ…ドォドォドォ!!!

 

シロン「ざけんじゃねぇぞ…ウイング・トルネードッ!!!」

 

フォォォオォォォォ!!!ドォンドォンドォン!!!

 

シロンの起こしたウイングトルネードがその爆弾とミサイルを吹きかえして狙いを他の機械獣達に向けカウンターを仕掛けた。

 

キュアマーチ「あぶなかった…ハッピー!?」

ドスベルグモン「クァァァァァ!!!」

キュアハッピー「ホルス君、お願い目を覚まして!!」

ドスベルグモン「クォォォォ!」

シロン「あいつ何してんだ!?」

機械獣ゴーストファイヤーV9「グォォォォォ!!」

マグマガルルモン達「俺達に触ったら溶けちゃうぜ~!!」

キュアピース「うわぁぁぁぁいっぱいきた!?」

シロン「邪魔すんじゃねぇ!!」

 

キュアハッピーがなんとドスベルグモンの首元にしがみ付いて説得を試みていた。

キュアマーチ達も援護に向かおうとするが、他の機械獣達の邪魔が入り妨害を受けてしまう。

結局ハッピーはドスベルグモンの首元から放り出されてしまった。

 

そしてブランチ達の視界から離れた屋敷の瓦礫の中に隠れたミク達は。

 

イワン「う、ホルス君…」

バーナビー「…」

ミク「イワンさん喋っちゃダメ!…大丈夫、銃弾は脇腹をかすっただけで入ってないわ。何か布はない!?傷を抑えないと!それから冷やす物があれば…!」

キュアビューティ「私の氷なら!」

正太郎「僕の上着を使って下さい!」

ルキア「れいかちゃん、正太郎君ありがとう!」

 

正太郎はミクに自分の黄色い上着を差出した、ミクは自分が持っていた携帯用の救急道具を出しガーゼでイワンの傷口をぎゅっと押さえつける、

キュアビューティが手から生み出した氷でイワンの傷口を冷やしていく。

そしてルキアがそこから正太郎の上着を使いイワンの腹の出血を止血させるためにギュっとしばっていく。

 

イワン「う…」

ミク「ごめんなさい、少し痛いけど頑張って…バーナビーさんは身体能力が高いから幸い…」

バーナビー「だ、大丈夫です…僕なら…」

シュウ「バーナビーさん、動いちゃダメだって!」

バーナビー「シュトロハイム博士を止めないと…あの人は…」

ルキア「見て!」

 

バーナビーが起き上ろうとしたがルキア等に止められる。

その時、キュアビューティが周囲を見渡すがシュトロハイムとローレライの姿が見当たらなかった。

だがルキアが今彼等がいるこの階より下へとローレライの手を掴んで階段で移動してるシュトロハイム達の姿を目撃した。

 

キュアビューティ「地下へと向かった…!?」

シュウ「追いかけようぜ!」

ミク「みんな!」

 

正太郎「ミクさんとルキアさんは2人のお願いします!僕はブランチからVコンを取り返しに行きます!」

シュウ「俺も行くぜ、ローレライちゃんを助けるんだ!ローレライちゃんはあの時躊躇ってた…だったら俺達の仲間だ!」

イワン「正太郎君…これを…」

正太郎「これはリコールガン!」

 

微かな意識のイワンは先ほどブランチ達らに奪われていたリコールガンを正太郎に手渡した。

 

正太郎「イワンさん…行ってきます!」

キュアビューティ「私も行きます、皆さんはなるべく隠れて下さい!」

ポップ「拙者もご一緒するでごさる!」

 

正太郎はイワンに感謝の意も告げリコールガンを受け取り、シュウとキュアビューティら

と共にブランチ達を追跡していった。

 

ルキア「みんな気を付けて…」

バーナビー「彼女はきっと僕らと一緒に過ごした事で自分の本来の役目と板挟みになってしまったんでしょうね…ただシュウ君と特にあの子の事を信じています…」

イワン「信じよう…あの子の事を…!」

ミク「…ローレライちゃん…」

キャンディ「きっとみんなまた一緒になれるクル!」

ミク「…そうだね、また一緒にいられるといいね。」

 

ルキアは正太郎達の無事を願い、ミクはイワンとバーナビーの手を握りながらローレライに思いを馳せた。

 

その頃、海底要塞サルード内部では。

 

サルード・独房内。

 

マト「ねえ、何か様子が変だよ!?」

サヤ「外が騒がしくなっているわね…」

メリッサ「これはチャンスかもしれないよ!」

BB「よーし今がその時よ!!」

J1・J2「イエッサ!!」

ユウ「え、それって…!?」

 

BBとJ1J2立ち上がりソウルドールがセットされたタリスポッドを取り出した。

 

カガリ「ねえそれってレジェンズの?」

マト「え、なんでタリスポッド!?」

 

BB「レジェンズ・デヴォアクロコダイル!リボーン!」

J1「レジェンズ・サラマンダー!リボーン!」

J2「レジェンズ・ケットシー!リボーン!」

 

BB達がレジェンズをリボーンした、

そして召喚されたのは

水属性のワニの獣人・デヴォアクロコダイル・ダンディ、

火属性のサラマンダー、

土属性のケットシー・コンラッド博士である。

 

ダンディ「やっと出番じゃあ!!!」

サラマンダー「この檻をぶっ壊しゃいいんだろ!!」

マト「え、レジェンズ!?本物の!?」

ユウ「本物だ…!」

 

ダンディと力強い尻尾の馬力が檻を砕き、サラマンダーの尻尾から放った火炎放射が溶かしていった。

 

高次「おおやりおった!」

三田子「これで脱出出来るわね!」

ヨミ「レ、レジェンズってゲームのなんじゃ…?」

BB「細かい話は後後!」

ディグモン先生「サルードは今浮上してるはずだ、みんな行くぞ!!」

 

ユウ「イエッサー!!」

カガリ「すごいね、ワニとトカゲ。」

ダンディ「誰がワニじゃ!!ワニ言う奴がワニじゃあ!!」

マト「いやどっからどー見てもアンタがワニじゃん;」

コンラッド博士「あーなんか面倒事になってますねー…僕こういうのちょっとやなんだけどなぁ…」

サヤ「貴方みたいなのがそういうとこっちが困るから!」

 

こうしてマト達にBB達やシュウ達の両親等の脱出劇が始まるのであった。

 

 

鉄仮面兵「脱走者だ!」

鉄十字兵「ひっ捕らえろぉぉぉ!!」

ディグモン先生「うぉぉぉぉ!ゴールドラッシュ!!」

ダンディ「でりゃぁっ!!」

鉄仮面兵「ぐはっ!?」

 

ディグモン先生は口と両手先のドリルを全て発射する必殺技・ゴールドラッシュで剣や火器を振り翳す鉄仮面兵達に鉄十字兵達をなぎ倒していく。

さらにダンディが大きな尻尾で弾き飛ばし、サラマンダーが尻尾の火炎放射で追い払っていく。

 

ディグモン先生「みんな、先生から離れるなよ!」

ヨミ「はい!」

コンラッド博士「そうですね、僕も戦いは苦手なんで後ろにいますね。」

カガリ「なんだよもう!」

 

コンラッド博士はそう言ってカガリとユウの後ろに隠れていた。

 

ヨウコ「すみません、私達は捕まってる主人を助けに行きます!」

メリッサ「早く探してやらないとね!」

サラマンダー「がってん!」

J1・J2「こっちは任せて下さい!」

マックの父「みんなも気を付けるんだな!」

 

高次「よし、ワシ等は敵を全部片づけるまでだ!」

三田子「ええ。」

マト「え、おばさん…?」

 

シュウ達の家族ら、BB、J1、J2、ダンディにサラマンダーはサスケとブルーノの救出に向かい二手に別れた。

ディグモン先生達とマト達はそのまま出口まで道を切り開いていく。

目の前の鉄仮面兵達と鉄十字兵達を倒した直後にまた増援がやって来た。

 

鉄仮面兵達「うぉぉぉぉぉ!!」

 

ユウ「どうしようまた来た…!」

サヤ「みんな、絶対に離れちゃダメよ…!」

高次、ディグモン先生「…!」

 

高次は常備してる2本のスパナを構え、妻の三田子は拳を鳴らしている。

 

高次「すまんの、こうなっちまったのもワシの責任だ。」

マト「だからおじさんは悪くないって!」

高次「今こそワシも責任を果たす時が来た様だ…!」

三田子「お父さん、私も手伝うわ。」

高次「すまんのぅ三田子。」

ユウ「お、おばさんまで!?」

ヨミ「だ、ダメですそんな!!」

 

鉄仮面兵達「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

鉄仮面兵達が剣を振り翳してこちらに迫って来た。

徹平の父である高次と母の三田子が正面から迎撃つ、

マト達は思わず声を上げそうになった、ところがである。

 

スパァァァァァァ!!!

 

鉄仮面兵「がぁっ…!?」

三田子「…成敗!!」

 

マト、ヨミ、ユウ、カガリ、サヤ「!?!?」

 

ドサッ バキィ!ドゴォ!ズガァッ!!ドガァ!!グシャァッ!!

 

三田子はなんとその素手を瓦割りの振り構えで鉄仮面兵を真っ二つにしてしまった。

さらには高次はスパナ2本を2本の短剣の様に振り翳し、目の前の鉄仮面兵達を殴り倒していく。

 

三田子「でりゃぁぁぁ!!!」

鉄仮面兵「ぎゃぁぁぁっ!?」

高次「…スパナがありゃなんとかなる!」

三田子「久々にやって見たけどやっぱり衰えない物ね~」

ディグモン先生「お前も相変わらずだなぁ。」

 

さらに三田子は拳骨で鉄仮面兵の兜事頭蓋骨を叩き潰し、踏みつけていった。

この夫婦2人が動いた途端に今の鉄仮面兵達は全滅してしまった。

 

ユウ「…あの…」

マト「おばさん…」

三田子「あ、あららら;驚かせちゃった?」

高次「三田子はこう見えて実家直伝の殺人拳法使いでな、若い頃はこんなもんじゃなかったぞ。」

三田子「やだお父さんたらっ、貴方だって私にプロポーズした時、私の父と100ラウンドは対決しあったじゃないの。」

ディグモン先生「ハハハ全く恐ろしい夫婦だ、さあ行くぞ!」

 

ディグモン先生はその二人の言葉に違和感なくそう述べた。

ただ後ろをついて行くマト達は。

 

マト「…」

カガリ「おばさん怖い…」

ヨミ「カガリそんな事いっちゃダメよ…うん。」

ユウ「どういう事なの…」

サヤ「徹平君のご両親って一体…」

コンラッド博士「いやーこりゃトンデモ人間ですねぇ。」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ助けてくださぁぁぁい!!」

 

マト「!?」

三田子「まだ誰か捕まってるの!?」

ユウ「あっちから聞こえたよ!」

 

その叫び声がする一室に向かいドアを開けると。

 

エド「いやぁぁぁぁぁ改造されるぅ!!!」

 

ちょっと貧相な体格の男が手術室のベッドの様な台の上で拘束されていた。

 

カガリ「捕まってる!」

ディグモン先生「今助けるぞ!」

 

高次等に解放されて男は一安心していた。

 

エド「ありがとうございます、お蔭で助かりました。私はエドと申します。DWCの元社員です。」

高次「これはご丁寧に、さて脱出しましょう!」

エド「では彼の力を借りましょう、リボーン!ファイヤード!!」

マト、ヨミ「え!?」

 

突如エドが普通の背広姿から一転しまるで燃え上がる様な炎の髪型に変わり、今にもファイヤーダンスしそうな衣装に切り替わった。

さらにタリスポッドを構え、パートナーである火属性のレジェンズ・ファイアジャイアントを召喚した。

 

ファイヤード「うぉぉぉぉ!!!」

ユウ「またレジェンズ!」

エド「さあ行くぞ兄弟!」

ファイヤード「おう!捕まった仮をたっぷり返してやる!」

サヤ「す、凄い…!」

 

ズバァァァァ!

 

ファイヤードがその大きな炎の大剣で部屋をぶった切り、道を切り開いた。

 

エド「どうだ我らの炎!!」

ファイヤード「おっしゃぁぁぁぁ!」

カガリ「いいから早くいこーよ。」

エド「はい。」

マト「あ、これ使えるんじゃない?」

高次「ん、タリスポッドか?」

ユウ「こっちはソウルドールだよ!」

 

棚に置いてあった数個のタリスポッドとソウルドールが沢山並べられてあった。

 

そしてその頃サスケとブルーノは。

 

ドガァ!!

 

サスケ、ブルーノ「!!」

ヨウコ「貴方!」

メリッサ「元気にしてたかい!?」

ダンディ「さあ、さっさと脱出しようぜ!」

鉄仮面兵、鉄十字兵「ガ…あがぁぁ…」

 

サスケ「…まだ未完成だけど…」

ブルーノ「…続きは後にしますか。」

BB「あとは合流だけね!」

メグの父「時間がありません!」

マックの母「急ぐんだな!」

メグの母「はい!」

 

2人はタリスダム開発作業の途中であったが、助けが来たので必要な部品だけ持ってこの部屋を後にした。

また部屋の前にはおそらくダンディ達殴り倒した鉄仮面兵と鉄十字兵が倒れていた。

 

そして鉄仮面兵達と鉄十字兵を倒して行きながら、突き進み、サルードの脱出口前で二手に別れた一同は合流した。

 

BB「そっちも無事だったみたいね!」

サヤ「あら、そっちこそ!」

 

J1「うわーそっちも沢山暴れたみたいですね。」

J2「こりゃ驚きだー。」

マト、ユウ「えへへへ…」

 

ヘビーモス「ウゴォォォ!」

ワイバーン「シャァァァァ!」

イエティ「ウォォォ!」

ピポグリフ「クゥ~」

ヘルハウンド「ガウ!」

ジャイアントクラブ「キチチチ…」

メイズオクトパス「ルールルル~♪」

 

カガリ「みんなカガリ達が出したんだよ。」

ヨミ「う、うん…;」

 

マト、ヨミ、ユウ、カガリの手には先ほどの部屋で手に入れたタリスポッドを持っており、収容されたソウルドールのレジェンズを全て召喚して進んだ様だ。

その中で捕まっていた一人であるレジェンズ・ハーピーのアンナが敵の気配に気づいた。

 

アンナ「気を付けて、またくるわ!」

マト「あ…!」

高次「貴様か…!」

三田子「…!」

サスケ、ブルーノ「…!」

 

あしゅら男爵「貴様等…散々暴れてくれた様だな、だがここまでだ!お前達をここから出すわけにはいかんのだ!!」

 

BB「何あれ悪趣味ね…」

J1「あれ男と女半分なんだっけ?」

J2「くっつける必要あるのかなぁ。」

 

あしゅら男爵が鉄仮面兵達と共に立ちふさがった。

 

マト「私達はパピコの思い通りになんかならないから!」

あしゅら男爵「パピコって何!?減らず口を言うか小娘!」

マト「小娘じゃない、私は黒衣マト!!」

サヤ「ここを通してもらうわよ!」

あしゅら男爵「私の力を忘れたか?ここにいるレジェンズ等私にかかれば全て一ひねりだぞ?」

サラマンダー「マジ?」

コンラッド博士「命だけは勘弁してくださいよ~。」

ファイヤード「ほお、やる気か。」

あしゅら男爵「だが私にも情けはある、精々最後に遺言でも残すがいい。」

カガリ「ねえ割引券。」

あしゅら男爵「誰が割引券よ!一人二組なら安くなる様な扱いしないで!」

ヨミ「!?」

 

その時突如カガリが手を上げた。

 

カガリ「好きな食べ物と嫌いな食べ物ってどっちもあるの?」

あしゅら男爵「え?…えーと私干しブドウ苦手なのよねえ~、えー干しブドウおいしいぞ?アンタこの間私が嫌いって言ってんのに食べちゃったじゃない!だから俺の口側で食べただろ?結局どっちの口もこっちの口もないじゃない!味が回ってくるの!!」

 

突如あしゅら男爵が一見普通に見たらひとり芝居見たいな事を始めた、

しかし2人で1人なので男の人格と女の人格で会話している事になる。

 

ヨミ「あの…新聞はどっちから先に読むんですか!?」

あしゅら男爵「俺テレビ欄から、私はちゃんと一面からだけど私が先でしょ!?いや俺だよ!」

 

アンナ「二人三脚はどうするの?三人四脚になるの?」

あしゅら男爵「当然2人よ!でも結局俺達半分だし一人二脚扱いなんだよな。」

 

BB「夫婦喧嘩はどうやってするの!?」

サヤ「そもそも離婚出来るの!!?」

あしゅら男爵「いや俺達くっついてるし、逆にどうやって別れるのかこっちが聞きたいわ!」

J1「うわードロドロしい質問…」

J2「歳が歳だし…おっと。」

 

サスケ「あのー居酒屋行くとき一名様なのか二名様なのかどっちですか?」

高次「なあ割り箸、温泉の時はどうするんだ?」

あしゅら男爵「割り箸って何よ!?まあ結局一名様で扱われるのよ、それにくっついてるし女湯に。」

メリッサ「でも男でもあるんだよね?トイレの時もそうするのかい?」

あしゃら男爵「いやーそれは共用トイレとかしか…」

三田子「水着どうするの?」

あしゅら男爵「女性用に決まってるじゃない!けど俺はなんかいやだなぁ。」

マト「ラーメン食べる時汁飲む方?残す方?」

あしゅら男爵「俺は最後まで汁飲むぞ。ちょっとやめてよ!アタシ汁は飲みたくないの、カロリー高いし!なんで、汁飲み干すまでがラーメンだぞ?あーもうめんどくさいわね!だいたいアンタ私が食べない物ばっかり好きね!鮭の皮とか!お前だって俺の興味なさそうなスムージとかコラーゲンなんとかとかばっかりじゃんか!って!何言わせてんのよ、アンタ達いい加減にしなさいよ!」

 

マト「うわっ!!」

ユウ「共働きさん!」

あしゅら男爵「共働きって何よ!?」

 

マト達の散々な質問攻めにあしゅらが怒りだした、だがそこにユウが手を上げて。

 

ユウ「ジャンケンはどっちが強いんですか?」

 

あしゅら男爵「…。」

マト「…」

カガリ、ヨミ「…」

ディグモン先生「…」

ブルーノ「…」

エド「…」

ファイヤード「…」

 

一瞬の間一同に静寂が走る、そしてあしゅらは。

 

あしゅら男爵「…最初はグー、ジャンケンポン。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ。アイコでしょ…」

鉄仮面兵「あしゅら様!!あしゅら様!!!!」

あしゅら男爵「なによもう!」

鉄仮面兵「あいつら逃げました。」

 

あしゅら男爵が延々とジャンケンしてるうちにマト達は先に進んでしまった。

 

あしゅら男爵「ってお前らも追いかけろ!!」

鉄仮面兵「申し訳ありません!!!」

 

あしゅら男爵が元の男女混じった口調に戻った。

 

サルード・甲板外へと出たマト達。

 

 

ブロッケン伯爵「フフフ…逃がしはせんぞぉ~、あしゅらが不覚をとったが吾輩はそうはいかん!やれ鉄十字兵た」

鉄十字兵達「ギャァァァァァァ!?」

ブロッケン伯爵「え?」

 

ロックバード「ピィッ!」

ワイバーン「ウォォォォ!!」

ピポグリフ「クァッ!」

 

空を飛べるレジェンズ達が炎の火球や風の突風を巻き起こしては叩き落とし、いきにりブロッケンの部隊に奇襲を仕掛けた。

さらにマト達一同はヘビーモスの背中に乗って突撃して来た。

 

マト「いっけぇぇぇ!!!」

ヘビーモス「ウゴォォォォォ!!」

ブロッケン伯爵「逃がしてなるものかぁ!」

 

ガシィッ!

 

サヤ「え!?」

ブロッケン伯爵「さあ吾輩の身体よ、投げ飛ばせ!」

マト、カガリ「わわわわ~!!!」

 

ブロッケン伯爵の自分の首と分離している胴体が自分の何倍もある身体のヘビーモスの前脚を掴みなんとひっくり返してしまい、マト達は放り出されてしまう。

 

ドォォォォ!!!

 

コンラッド博士「な、なんですかアレは!?」

BB「レジェンズを生身で投げるなんてありえないわ…」

 

ブロッケン伯爵「さあ観念せい!」

ファイヤード「させるかよ!」

高次「ふんっ!」

ブロッケン伯爵「どひゃっあ!?」

 

ファイヤードの大きな大剣の衝撃に意標を突かれ、そこから高次がスパナをダーツの様に投げ飛ばしブロッケンの首の撃ち落としそのままマト達の元へ転がってしまう。

 

ブロッケン伯爵「ひっひぇぇ~」

 

ガシッ

 

カガリ「…」

ブロッケン伯爵「おおっ君こそ女神だ!」

カガリ「うっせぇぇぇ!!」

 

ドガァァァァ!!ピュゥ~ン!

 

カガリはいきなりブロッケンの首をサルードの甲板に叩き付けて蹴っ飛ばしていった。

 

ユウ「よっーし…シュート!マト、パス!」

ブロッケン伯爵「ごぁっ!?」

マト「ひひひ…!」

ブロッケン伯爵「あだっごはっぶへっごへっぼぉっびぁっもぅっやべっでぇっ!!!」

 

ダンダンダンダンダンダン!!!

 

カガリが蹴飛ばしたブロッケンの首はユウの元へ転がりユウは掴んでそのままマトに向けて投げ、さらにマトはキャッチしてドリブルをしかけて…

 

鉄十字兵達「ブロッケン伯爵!」

マト「りゃぁぁぁ!」

鉄十字兵達「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」

 

ブロッケンの首が鉄十字兵達に直撃するとボーリングの様に次々と倒れてしまった。

 

ブロッケン伯爵「ギャアァァァ!?前言撤回~今時の女子中学生は、外道で野蛮人だぁ~!!やれぇ機械獣グロゴスG5!」

 

サルードから脱出するマト達の前に身体にいくつものカプセルをつけた機械獣グロゴスG5

が現れた。

 

機械獣グロゴスG5「グォォォォ!!」

ヨミ「キャア!?」

サスケ「しまった!?」

サラマンダー「またヤバいのきちまった!?」

ブロッケン伯爵「本来ならばグロゴスのカプセルの中に貴様達を閉じ込めて、マジンガーZ達と戦わせるはずだったがこうなってしまっては仕方ない、やってしまえ!!」

ユウ「えげつない…」

 

ブロッケンの胴体が飛んで行った首を奪還しながら解説する。

 

三田子「みんな後ろに!」

メグの母「きゃっ!?」

マックの母「ひぃ!」

ダンディ「ぐぎゃっ!?」

ファイヤード「ぐぉっ!?」

エド「ファイヤード!」

BB「今度は何!?」

 

ガミアQ「お前達は人質、逃がしはしない。」

 

後ろからは外見はツインテールの金髪美女そのものだが、その髪はムチの様に動き、槍の様に突き刺す威力を持つ殺人アンドロイド・ガミアQがレジェンズ達のそのツインテールで払いのけて数体も現れた。

 

カガリ「あれカガリ達を襲った奴だ!」

あしゅら男爵「さあわが娘達よ!奴らを捕えよ!」

サヤ「え、娘?」

高次「家に上がり込んで来たバケモンか…!」

三田子「あの時は油断したけど…!」

 

 

 

前にはブロッケンに機械獣グロコス、後ろからはあしゅら男爵にガミア、

サルードの甲板で追い詰められたマト達。

その様子を見たのは。

 

 

キュアハッピー「見て、あそこに誰かいる!」

キュアサニー「なんやあの人達?」

シロン「…サーガの家族達だ!!」

キュアマーチ「じゃああれがシュウ君達の!?」

キュアピース「助けにいかなきゃ!!」

 

マグマガルルモン「俺達を無視するんじゃねぇよ!!」

機械獣ジェノサイダーF9「ガォォォ!」

キュアピース「わぁん邪魔しないでぇ!」

 

ドスベルグモン「クォォォォォォ!!」

 

マグマガルルモン達が立ちふさがる。

キュアハッピー達は助けにいこうにも前に進めない。

一方ドスベルグモンは未だ見境なく上空を暴れまわり、レーザーを放っていた。

 

 

ブロッケン伯爵「さあやれぇ!」

ランシーン「一方的に追いやるのは感心しませんねぇ…」

あしゅら男爵「!?」

ランシーン「ウイングトルネード!!!」

ヨミ「!?」

マト「何…黒い…風…?」

 

マト達の上空に突如機械獣とガミア達を吹き飛ばす突風を巻き起こった、

黒い翼を持ったウインドラゴン・ランシーンの登場だ。

その背中にはボンテージ姿のハルカもいる。

 

サスケ、ヨウコ「…ハルカ先生!?」

ハルカ「皆さん、早くここから!」

 

キュアサニー「へ、あの黒いシロンなんや!?」

シロン「ハルカ…!?それにアイツまでなんでここに!?」

機械獣ジェノサイダ―F9「グォォォォ!」

機械獣ゴーストファイヤーV9「グォォォ!!」

キュアハッピー「わわわわ!?」

 

徹平(Gホーク)「スプリットミサイル!!!!」

 

ドゴゴゴゴゴゴ!!!!

 

上空からGホークがスプリットミサイルを放ち機械獣達を薙ぎ払った。

そして瞬時にグルンガスト弐式へと変形し着地した。

 

 

徹平(グルンガスト弐式)「みんな大丈夫!?」

テツザンモン「助けに来たぜ!」

キュアピース「グルンガスト弐式ぃ!!」

シロン「遅いぞてめぇら!」

ワイルドタイガー「悪かったな、バニーは何処だ!?」

大塚長官「ルキア君達聞こえるか、みんな無事かね!?」

 

大塚長官が端末でルキア達に連絡をいれた。

 

ルキア「はい僕達は今半壊した屋敷にいます!」

ミク「バーナビーさんとイワンが負傷してます、すぐに来てください!」

 

大塚長官「了解、聞いた通りだ!すぐに向かってくれ!!」

ワイルドタイガー「なんだって!?今行くぞ!」

徹平(グルンガスト弐式)「はい、ん?…あれはマト達にお父さん達!?」

グリカウモン「なんだって…本当だ!」

 

ワイルドタイガーと大塚長官の乗るダブルチェイサーは屋敷へと走る後ろをグルンガスト弐式がついていくが、

徹平がコクピットのモニターからマト達がサルードの甲板にいる事に気づく。

 

徹平(グルンガスト弐式)「…!」

グリカウモン「徹平君!まさか行こうとしてるのかい?」

徹平(グルンガスト弐式)「けどお父さんとお母さんも!」

グリカウモン「君はルキア君にその弐式を届ける役目があるだろ!!それとも僕達だけじゃ信用できないのかい?」

徹平(グルンガスト弐式)「…!」

グリカウモン「ディグモン先生の手紙にも書いてあったはずだよ、仲間を信じろ。自分だけで助けに行くだけじゃない、僕達に任せて君は自分の課せられた任務を果たす事だって信じる事に繋がるんだ!」

徹平(グルンガスト弐式)「…ユーキ先輩、お願いします!!」

マルスモン「ルキア達はあの屋敷にいる。頼むぞ徹平、私とライザは…」

テツザンモン「ホルスの野郎をどうにかしないとな…!」

グリカウモン「ホルス君ってあのデジモンがですか!?それってどういう!?」

マルスモン「詳しい話は後だ、我々はあのデジモンを食い止めます!」

イングラム(ビルトシュバイン)「任せたぞ。(私の勘通りだったか…)」

 

 

徹平は一度自分の顔を叩き、再び操縦桿を握って弐式をルキア達のいる屋敷へと進ませた。

テツザンモンとマルスモンはドスベルグモンへと。

 

徹平(グルンガスト弐式)「どうなっているんだ…マト達やお父さん達までここに、ホルスが訳の分からないデジモンになってたり…いや、ルキアさん今行きます!!」

マグマガルルモン「オラオラァ通行止めだぁ!!」

機械獣ゴーストファイヤーV9「グォォォォ!!」

 

マグマガルルモンと機械獣の邪魔が入って来た。

 

徹平(グルンガスト弐式)「どけぇ!弐式・爆連打ぁぁぁぁぁ!!!」

 

ズシィ!ダダダダダダダダダダダ!!!ドガァァァァァァ!!!

 

 

 

ブロッケン伯爵「邪魔がはいりおったな!」

マト「あのロボット、徹平の仲間の人のだ!」

高次「おお、グルンガストの新型が助けがきたか!」

ランシーン「ようやく到着の様ですね…」

 

機械獣グロコスG5「ガォォォォォ!!!」

ガミアQ達「排除する。」

ランシーン「くっ…!」

ヨミ「あぶない!」

 

ガミア達が一斉にランシーンへと目標を変えて襲い掛かった。

 

キュアサニー「サニーファイヤー!!」

キュアマーチ「マーチシュート!!」

 

ドゴォォォバシィッ!!ドォォォォ…

 

機械獣グロゴスG5「グァァァァ!?」

ガミアQ「!?」

あしゅら男爵「ぐっプリキュアか!」

 

サルードの甲板にたどり着いたプリキュア達が到着、

キュアサニーとキュアマーチのサニーファイヤーとマーチシュートがグロゴスに命中し粉砕、そのままドナウ川に沈めていった。

 

キュアピース「皆さん大丈夫ですか!?」

キュアハッピー「怪我はありませんか!?」

マト「え!?お、女の子…!?」

ユウ「ま、魔女っ娘だ!!」

 

マト達はプリキュア達との遭遇に一瞬魔女っ娘が現実に現れたかと錯覚した。

プリキュア達は一気にガミアQ達と交戦を開始、

 

ガミアQ「手強い…!」

キュアハッピー「気合だ気合だ気合だぁ!!!」

 

バシィッドォドガァッ!!

 

キュアハッピー達はガミアQのツインテールのムチを避け格闘技でその攻撃を防いでいく。

サニーとマーチは自慢の瞬発力の高さを生かし、2体のガミアQを翻弄。

最後にしたから懐に飛び込んで回転キックを炸裂させて破壊していった。

 

キュアピース「プリキュア!ひゃっ…ピースサンダー!」

キュアハッピー「プリキュア・ハッピーシャワー!!」

ガミアQ「!!」

 

その後方からキュアピースがピースサンダーの遠距離攻撃で他のガミアQを撃破。

そして最後のガミアQをキュアハッピーのハッピーシャワーが命中し倒していった。

 

カガリ「すごーい!!」

ヨミ「皆さんは一体…」

キュアハッピー「スマイルプリキュアだよっ!」

キュアサニー「うちらにかかればちょちょいのちょいやで!」

マト「か、カッコいい&可愛い~!!」

コンラッド博士「こりゃ驚きましたね…」

キュアマーチ「危ない!」

あしゅら男爵「ぬぉぉぉぉ!」

 

マト達がプリキュア達の戦いぷりっや彼女達の惚れ惚れとした所にあしゅら男爵がその拳を振り上げ乱入、

キュアマーチがマト達の前に立ち、その張り手で受け止めようとするがあしゅらのパワーら押されてしまう。

 

キュアマーチ「うぁっ!?」

シロン「させるか!!」

あしゅら男爵「ぬぉっ!?」

ブロッケン伯爵「あ、ワシの首が~!!」

 

シロンが白い翼から起こしたウイングトルネードがあしゅら男爵を吹き飛ばし、

オマケにブロッケンの首を打ち上げた。

 

シロン「お前らさっさと脱出するぞ!」

マト「…こ、今度は大人気レジェンズのウインドラゴン!?」

アンナ「シロン!て、とこはシュウも!?」

ランシーン「やっときましたか…。」

あしゅら男爵「まだまだぁぁぁ!」

三田子「ふんっ!!」

マト、ユウ「PON・PON・POPOPON!あしゅらでPON!」

 

ブォン!ズバァァァ!!

 

再びあしゅらが突撃してくるが、今度三田子が右手を瓦割の構えで振り翳しカマイタチを起こし、あしゅら男爵を押し返して切り裂いていった。

 

あしゅら男爵「ぐはぁ…む、無念…」

 

キュアハッピー「…」

キュアピース「…」

キュアサニー「…」

キュアマーチ「…おばさん、今何を…」

高次「ハハハ、家の母さんも超人だからな!!」

三田子「もうお父さんたらっ!」

サヤ「だからなんなのこの夫婦…」

 

 

切り裂かれたあしゅら男爵とブロッケン伯爵はそのままドナウ川に沈んでいく。

そしてマト達がドナウの地へ踏み入れると同時にサルードも爆発し散々暴れた挙句沈んでいった。

 

シロン「てめーまで…ハルカもか!?」

ハルカ「…」

ユウ「…(なんだろう、何か張りつめてる)」

 

シロンはランシーンとハルカの存在に驚いていた。

ユウはその2人の張りつめた様子に少し戸惑っている、

 

グリカウモン「みんな無事かい!?」

マト「ユーキ先輩!!」

高次「おおきとったのか!」

ディグモン先生「ユーキ!無事だったようだな…」

グリカウモン「ディグモン先生もご無事でよかったです。」

 

 

マグマガルルモン「くそっ次から次へとばゃっ!?」

 

ズバァズバァスパァァァ!!!

 

バン(ブレードライガー)「うぉぉぉぉぉ!!!」

マグマガルルモン「ギャァァァァァ!?」

 

マグマガルルモン達の群れにブレードライガーが背中のロケットブースターを噴射し突撃、

装備してあるレーザーブレード2本展開しマグマガルルモン達をすれ違いになる様に切り裂いていった。

 

グリードー「バーンフレェム!!」

ガリオン「クロスブロウザン!」

ウォルフィー「グランドブロウ!」

リーオン「ファングブリスト!」

トーマ(ディバイソン)「お前等、前に出すぎるな!」

イングラム(ビルトシュバイン)「我々は機械獣と闇軍団デジモンを叩く!」

カービィ「ポヨ!」

ディーノ「父さん達があそこにいます、僕らもすぐ行きます!」

マック「急ぐんだな!」

グリードー「おう!」

ストーンバードラモン達「一石二鳥落ちましたぁ~!」

 

グリードー達が飛んだ後には撃ち落とされたストーンバードラモン達にジェノサイダーF9の姿が、その内の1体のストーンバードラモンが消滅せずにそのまま落下していった。

 

機械獣ガラダK7「ガォォォ!!」

トーマ(ディバイソン)「ビーク、照準合わせ…メガロマックス!ファイヤァ!!!」

 

ドドドドドドド!!!

 

トーマにディバイソンに搭載されたAIビークと共に前方に見える機械獣と上空のストーンバードラモン達に照準を合わせ、

ディバイソンの背中の105mm17門突撃砲を炸裂させ撃ち落としていった。

そこからブレードライガーが残りの機械獣とマグマガルルモン切り裂き、飛び上がって着地と同時に旋回し腹部分のAZ2連装ショックカノンで最後の機械獣を破壊した。

 

ディーノ「父さん、母さん!!」

ブルーノ「ディーノ!!」

メリッサ「心配かけたね…」

マックの父、マックの母「マック!!」

マック「よかったんだな…やっと会えたんだな…」

 

メグの父「メグは、メグは何処に!?」

ウォルフィー「メグちゃんなら今別行動だぜ。」

リーオン「大丈夫、元気にしているよ。」

ランシーン「…」

グリードー「てめぇがどうしてここにいる!?」

ランシーン「私達は少し手助けに来ただけですよ。」

ハルカ「…」

 

カービィ「ポヨ~」

マト「え、今度は何!?」

グリカウモン「彼も僕らの仲間だよ。」

カガリ「…ねえ徹平は?」

グリカウモン「大事な使命の真っ最中かな。」

バン(ブレードライガー)「みんな無事か!あとはホルスだけ…」

トーマ(ディバイソン)「うかつに動かない方がいい、我々から離れるなよ!」

ヨミ「は、はい!」

シロン「…俺はサーガと合流する!こっちは頼むぞ!」

グリードー「しゃあねえな!」

ハルカ「…シロン…私は貴方を許さない…」

マック「ハルカ先生…やっぱり変なんだな…」

 

シロンはシュウと合流する為、再度屋敷へと飛んで行った。

 

ドスベルグモン「クァァァァァ!!」

 

ドスベルグモンは機械獣とストーンバードラモン達を相手に未だ見境なく暴れ続けていた。

その真下には倒れたままの鉄人28がいる。

そこへテツザンモンとマルスモンが前に立った。

 

テツザンモン「ショルダーダブルランチャー!!」

 

ドドォンドドォン!!

 

ドスベルグモン「クァァァァ!!」

 

ドスベルグモンに威嚇射撃を仕掛けるが、物ともせず翼を広げて広範囲の翼の目玉から放つレーザーで反撃を仕掛けて来た。

 

ビィィィィ!!!!ドガァァァァァ!!!

 

 

テツザンモン「うおっ!?」

マルスモン「ぐっホルス!!」

テツザンモン「隊長!!」

 

なんとマルスモンは飛び上がり、ドスベルグモンの頭部に無理矢理乗りかかった。

 

ドスベルグモン「クァァァァ…!」

マルスモン「ホルス!!私だマルスモンだ!!」

 

マルスモンはドスベルグモンに呼びかけ続けた。

 

トーマ(ディバイソン)「どうなっている?味方が暴走している言うのか!?」

バン(ブレードライガー)「俺にもわからねぇよ!」

キュアハッピー「ホルス君…!」

ヨミ「ホルス君って徹平君達同じ…」

グリカウモン「どうしてあんな事に…ホルス君の秘密って…こういう事だったのか…!?」

マト「…」

シロン「訳分からねぇぜ…」

グリードー「全くだ…」

 

ホルス=ドスベルグモン、そしてその姿を見たグリカウモン達はどうしてこんな事になったのか今は分からなかった。

 

徹平(グルンガスト弐式)「ルキアさん!ミクさん!」

ルキア「徹平君!」

ミク「早く、けが人いるの!」

ワイルドタイガー「それなら任せろ!!バニー、イワン!!」

バーナビー「虎鉄さん…」

イワン「うう…」

ワイルドタイガー「2人共無茶しやがって…」

 

ワイルドタイガーとミクがバーナビーとイワンの2人を担ごうとし、

ルキアが徹平の乗る弐式の手に乗り込んだ時だった。

 

ドガァァァ!!

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「おうおうおう盛り上がってきたねぇ、けど本番はここからだよなぁ!?」

徹平(グルンガスト弐式)「ルキアさん大丈夫!?」

ルキア「僕なら…けどあれはヒュッケバイン!?」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「あれは強奪されたブラックホールエンジン搭載型か…!」

 

 

高次「初代ヒュッケバインじゃと!?あんな物が何故ここに!?」

キュアピース「ヒュッケバインって…」

マック「ギャリーさんのとは違うんだな…」

バン(ブレードライガー)「じゃああれってヤバいエンジン乗っけた奴じゃないのか!?」

マト「や、ヤバいエンジン…!?」

ユウ「嫌な予感しかしない…」

 

徹平達の前に現れたテンザンが搭乗するヒュッケバイン008L、即ち初代ヒュッケバイン。

あの大事故を巻き起こしたブラックホールエンジンを積んだ機体が敵として表舞台に姿を現したのだ。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「まずはテメーから死ね!プチっとな!」

ルキア「!」

徹平(グルンガスト弐式)「くっ!」

 

テンザンのヒュッケバインがビーム状の剣・ロシュセイバーを構えて弐式の手にいたルキアに狙いを定めて来た。

瞬時に徹平はグルンガスト弐式を左手で防ぐ。

 

ワイルドタイガー「させるかぁっ!!」

 

ワイルドタイガーが右腕のワイヤーを発射をヒュッケバインに向けて発射してNESTハンドレットパワーを発動し、突撃。

 

ドガァァァ!

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「どわぁ!?」

ワイルドタイガー「今だ!」

 

その瞬間、ルキアは弐式のコクピットに徹平と交代する様に乗り込んだ。

そして弐式から飛び降りた徹平はデジヴァイスを構え、アルティメットブイドラモンとなり、地面に降り立つ寸前に炎の翼を広げて飛び立つ。

 

フレイムサーベルを構えて切り掛かった。

 

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

 

ズバァァ!!

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「んだとっ!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「ブーストナックル!!」

 

さらに弐式の張り手の拳が勢いよく噴射しヒュッケバインを吹き飛ばした。

 

 

カガリ「徹平!!」

三田子「あんなところにいたのね!」

 

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ぬぅぁ…どいつもこいつもぶっ殺してやる!!」

 

ヒュッケバイン008Lはなんと必殺兵器であるブラックホールキャノンを構えた。

 

ミク「あれって…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「大事故を引き起こした…!?」

 

高次「ブラックホールキャノン!まずいぞここ一帯が吹き飛ぶぞ!!」

ウォルフィー「げっ!?」

キュアサニー「なんやてぇ!?」

カービィ「ポヨ!」

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「むかつく奴は何もかもチリを残さず地獄へいきやがれぇぇぇぇ!!」

 

ブラックホールキャノンがチャージを開始した時だった。

そこにワープスターに乗ったカービィが飛び込んできて。

 

カービィ「ファッ!!」

ストーンバードラモン「!?」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「む!?」

ワイルドタイガー「あいつ何する気だ!?」

 

カービィが口を大きく開け、まるでブラックホールが引き込む様に倒れたストーンバードラモンを吸い込んで飲み込んでいった。

するとカービィの姿が変化していく。

ピンクだった色の身体は茶色へと変色し兜を身に纏った姿へと変わっていった。

 

カービィ「ポォヨ~!」

イングラム(ビルトシュバイン)「姿を変えた!?」

アルティメットブイドラモン「あれは一体…!?」

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ちっこいのが変身したぐらいでなんだってんだよ!!くらいやが…」

ストーンカービィ「ストーンカービィ!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「へ?」

 

ヒュッケバインの真上へとカービィが飛び上がとそこからいきなり大きな石の塊の様な姿へ変わっていった。

その重さで一気に落下し…

 

ドォォォォォォォ!!!ガァァァァァ!!

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ぐぁぁぁぁぁぁ!?」

 

見事にヒュッケバインがストーンカービィに踏みつけられてしまい、動きを封じられてしまい、ブラックホールキャノンも手放してしまう。

 

キャンディ「カービィ凄いクル~!」

ミク「あれがあの子の力なの…!?」

 

バン(ブレードライガー)「すげぇ…一発で沈めやがった…」

シロン「あいつ、どんな能力宿してやがる!?」

ガリオン「まさか彼は敵を吸い込む事でその力を自分の物にしたと言うのか…!?」

グリカウモン「とんでもない力だ…」

 

ストーンカービィ「ポ~ヨ~」

ドスベルグモン「クァァァァァァ!!」

 

ドスベルグモンが両脚となっている剣を振り翳して急降下、

ストーンカービィに襲い掛かって来る。

ドスベルグモンの頭部には必死にマルスモンが説得を続けていた。

 

マルスモン「ホルス!自分の意識を思い出すんだ!!」

アルティメットブイドラモン「ホルス!!」

 

ガキィィィ!!ガギィガギィガキィィィ!!ズジャァァァァ!!!

 

アルティメットブイドラモン「うわぁぁぁ!」

 

アルティメットブイドラモンがフレイムサーベルを構えて迎撃に入る。

しかしドスベルグモンの剣さばきのパワーが遥かに上であり、逆に押し返されてしまう。

そこへテツザンモン、グリカウモン、ブレードライガーにディバイソンが駆けつけた。

 

グリカウモン「ドルフィンシューター!!」

テツザンモン「ホルス…!いい加減にしやがれ!!」

ドスベルグモン「クァァァァァ!!!」

 

ブゥン…シュパシュパシュパシュパ!!!キェェェ!!!

 

ドスベルグモンの背中にある無数の骸骨の顔が浮かび上がり、それが骨の形を象ったビットのなり飛び出し襲い掛かって来た。

 

ドスベルグモン「…スカルアンビット…!!」

 

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュッバシュバシュッ!!

 

バン(ブレードライガー)「いっ骸骨!?」

トーマ(ディバイソン)「ぬおっ!?」

グリカウモン「うわぁぁぁ!?」

テツザンモン「どぁぁぁ!」

イングラム(ビルトシュバイン)「この様な技も持つか…サークルザンバー!」

 

ドスベルグモンが射出した無数のスカルアンビット、

スカルアンビットの髑髏の口からビームが放たれ無差別に襲い掛かった。

ビルトシュバインは左腕のサークルザンバーを振りスカルアンビットを破壊しながら右手のショットガンで撃ち落としていく。

 

ストーンカービィ「ポヨォッ!?」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「巻き込まれてたまるかってんだ!」

 

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュッバシュバシュバシュバシュバシュバシュン!!!

スカルアンビット達は絶え間なく、ビームを放って来る。

その中の数十体のスカルアンビットが今度はマト達にも襲い掛かって来る。

巻き込まれまいとストーンカービィから脱出したテンザンのヒュッケバインはブラックホールキャノンを回収して下がっていった。

 

マト「!!」

カガリ「キャア!?」

キュアハッピー「任せて!!」

 

ウォルフィー「こっちにもきやがった!?」

リーオン「こ、怖いよぉ!!」

ランシーン「ウイングトルネード!!」

 

フォォォォォォ!!!

 

アンナ「撃ち落とすわよ!!」

メイズオクトパス「!」

グリードー「りゃあ!」

サラマンダー「ガッテン!」

ジャイアントクラブ「!」

ガリオン「くっなんて数なのだ…!」

 

襲い来るスカルビットをランシーンの起こしたウイングトルネードが押さえつけ、

プリキュア達が叩き落とし、

レジェンズ達の集中砲火で全て破壊していった。

だがそれでもスカルアンビットの猛威は止まらず、マト達は動くに動けなかった。

 

ドスベルグモン「クァァァァァ!」

マルスモン「ホルス!!」

 

 

マルスモンは必死にホルスに呼びかけ続ける、

大量のスカルアンビットはワイルドタイガー達にも迫った、

タイガーはバーナビーやイワン、ミクを守りながら襲い来るスカルアンビットを受け止めて投げ返し粉砕し続けていた。

 

ワイルドタイガー「くそっ聞いてねぇぞこんな!!」

ミク「虎鉄さん!」

ワイルドタイガー「俺のハンドレットパワーが切れたらアウトだぞ、それまでに目を覚ましてくれよホルス…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「ここは僕が防ぎます、念動フィールド!アイソリッドレーザー!」

 

グルンガスト弐式が念動フィールドを展開しスカルアンビットを防ぎアイソリッドレーザーで撃ち落としていく。

ドスベルグモンは再度雄叫びを上げると弐式に突撃をかますが、

弐式はドスベルグモンを取り押さえた。

 

ドスベルグモン「クァァァァ…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「ホルス君、目を覚ましてくれ!」

 

同時にアルティメットブイドラモンとグリカウモン、テツザンモンもマルスモン、ワイルドタイガーと共に呼びかけた。

 

グリカウモン「ホルス君!」

テツザンモン「いい加減目を覚ましてくれよ!」

アルティメットブイドラモン「隊長、ライザ!ホルスは一体…!?」

マルスモン「…ホルスは、今のホルスは自分でも制御出来ない状態となっている…!」

イングラム(ビルトシュバイン)「それがホルスに隠された真実か…」

ワイルドタイガー「俺達の声が聞こえないのか!?」

 

イワン「ホルス君…きっと僕はホルス君は僕が撃たれたから…」

ミク「イワンさん、動かないで!」

イワン「けどこのままじゃ…!」

 

イワンはホルス及びドスベルグモンの今の姿を見て自分が呼び掛けねばと立ち上がろうとし、ミクはそれを止めようとした。

 

一方、シュトロハイムやローレライを追う、シュウ、正太郎、キュアビューティにポップは。

 

 

ローレライ「…」

シュトロハイム「さあローレライ、今こそこのドナウとなるのだ!」

 

シュトロハイムとローレライの前に静かに聳え立つ黒いボディのドナウα1。

ローレライはふと後ろを振り向いて何処かためらっていた。

 

ブランチ「何をしている、いい加減に融合するのだ!」

 

ブランチがローレライに手を上げようとした時だった。

 

シュウ「そうはさせるかぁ!!」

 

ドォ!

 

ブランチ「ぐぉ!?」

 

シュウが猛ダッシュでブランチに体当たり、ローレライの元へと駆けつけた。

その同時にブランチはVコンを落とした。

 

ジャグラモン「このガキ!」

キュアビューティ「プリキュア・ビューティブリザード!!」

 

フォォォォ!!!

 

ジャグラモン「どわぁっ!?」

ブランチ「ぐっ!?」

 

キュアビューティがビューティブリザードを吹きかけてジャグラモンとブランチの両脚を凍らせた。

 

ポップ「怪我はないでごさるか!?」

正太郎「シュトロハイム、ブランチ、僕はICPOの一員としてお前達を止める!」

 

そうして正太郎はVコンを拾い奪還した。

 

シュウ「ローレライちゃん怪我はないかい!?」

ローレライ「シュウ君…!」

シュトロハイム「シュウゾウ・マツタニ君、君はローレライの関わりすぎた様だ…」

シュウ「さげんな!アンタそれでもローレライちやんの父親かよ!!」

キュアビューティ「貴方の愛する娘さんではないですか!それを貴方の野望の為に利用すると言うのですか!?」

 

シュトロハイム「…そう私は彼女を愛してる、だからこそ彼女を完成させたいのだ!ドナウα1として!!」

ポップ「言っている事がメチャクチャでござる!」

シュウ「何が完成だ…ローレライちゃんはローレライちゃんのままでいいじゃねぇか!!」

ローレライ「シュウ君…!?」

シュウ「俺はみんなと一緒に楽しく笑顔なローレライちゃんが好きだ!!あんな化け物になんかなる必要なんてないっ!!」

ローレライ「…」

 

ローレライは思い出した、シュウと初めて出会った事。

特別隊のみんなと一緒に過ごした日々を、辛い時もあったが皆と共に笑いあったあの時を。

 

シュトロハイム「…ローレライ…そうか、彼女は私が思う以上にいくつもの感情を得た様だな…」

キュアビューティ「感情ではありません、私達はローレライさんがくれた笑顔と応援でここまで来る事が出来ました!ローレライさんも…私達と過ごした事で人間そのものの心が出来たのです!!」

 

キュアビューティがシュウに続けてローレライと共に過ごした日々を思い出し叫んだ。

だがそれを不快に思ったジャグラモンが。

 

ジャグラモン「てめぇら…調子に乗ってんじゃねぇぞ!やっちまえ俺が催眠術で操ったしもべ達!」

 

ジャグラモンが自分の催眠術で洗脳したしもべと言う者達を繰り出した。

 

デデデ大王「ウォォォォ!!」

エスカルゴン「ゲスゥゥ!」

ガミガミ魔王「ヒャァァァァ!!」

 

正太郎「くっ!」

ポップ「変化っ!」

デデデ大王「!?」

正太郎「今だっ!」

 

顔色が青の太った王様の格好をしたペンギンの様な男がハンマーで襲い掛かる。

ポップは盾となりその攻撃を防ぎ、正太郎がその隙にリコールガンを撃ち、痺れさせた。

 

ガミガミ魔王「ヒヒヒヒヒ!!」

 

ドドォンドドォン!!

 

小柄な白い髭の男のランドセルから放った二発の中型ミサイルが降りかかった。

 

シュウ「わわわわ待て待て!!」

大塚長官「そうはさせんぞぉぉぉぉ!!」

 

ブランチ「貴様は髭警部!?」

 

ガシィッ!

 

大塚長官がダッシュで駆けつけてなんと二発の中型ミサイルを受け止めてしまった。

 

大塚長官「どっせいぃぃぃぃ!!」

 

ドォォォォォォ!!

 

デデデ大王「ぎゃぁぁぁぁぞい!?」

エスカルゴン「ゲスゥゥ!?」

ガミガミ魔王「…あい、俺様何してたんだ?」

 

大塚長官が投げ返したミサイルがデデデ大王らに命中し彼等は正気を取り戻した様だ。

 

ジャグラモン「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?なんじゃそりゃぁぁぁ!!!」

ブランチ「使えん奴め、お前の催眠術は完全に操る事は出来ても操った者の能力を完全に発揮させる事はできん上、ふとした拍子で戻ってしまう様だな。」

ジャグラモン「うるせぇぇぇこれが俺の最大限の能力だよぉ!」

シロン「てめぇらいい加減黙ってろ!」

 

ブァァァァッ!!!

 

さらに駆けつけたシロンがウイングトルネードを巻きお越し、

ブランチとジャグラモンを吹き飛ばした。

ブランチ、ジャグラモン「どぁぁっ!?」

 

さらに格納されたドナウα1もその拍子で倒れてしまい、

 

正太郎「鉄人、今こそ動く時だ!」

 

グシャァァァァ!!

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

メキャァァァ!ドゴォォォォ!!

 

正太郎の手に戻った鉄人が動きだし、壁を壊してこの地下へと駆けつけた。

同時にハンマーパンチをドナウα1に叩き付け、完全に破壊していった。

 

シュトロハイム「…馬鹿な…私の…私のドナウがぁぁぁ!?」

大塚長官「さあシュトロハイム・ハインリッヒ!大人しくお縄についてもらうぞ!」

シュトロハイム「…こんな所で…」

 

シュトロハイムは腰を落とし愕然とした表情となった。

 

 

そして外では。

 

ドスベルグモン「クァァァァ!!」

マルスモン「ぐっ…身体がもう…」

テツザンモン「隊長無茶すんじゃねぇよ!!」

マルスモン「しかしホルスが…」

アルティメットブイドラモン「マルスモン隊長!?」

マルスモン「フフ…私も実はそう長くはないんだ…」

グリカウモン「え…!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「なんだ…パワーが上回って来てる!?」

 

 

ドスベルグモン「クァァァァァ!!」

 

ドスベルグモンが再び大きな翼を広げグルンガスト弐式を払いのけた、

自分の頭に捕まるマルスモン達を振り払う為に暴れまわる。

シビレを切らしたワイルドタイガーは。

 

ワイルドタイガー「こうなっちゃラチがあかねぇ!ちょっと痛いが我慢してくれよホルス!!」

ドスベルグモン「!?」

 

ズシィィィィ!!

 

なんとワイルドタイガーはドスベルグモンの首を掴み上げて無理矢理地面に叩き付けた。

 

アルティメットブイドラモン「虎鉄さん…!」

グリカウモン「くぅなんて無茶を…!」

ワイルドタイガー「仕方ねぇだろ!」

ドスベルグモン「クァァァァ…」

イワン「ホルス君!!僕ならここだ!!」

ミク「イワンさん!」

 

ミクが抑えようとするがイワンは必死にドスベルグモンの前まで近づき、自分がここにいる事を伝えた。

 

そしてドスベルグモンの頭部に手をやり、

 

イワン「ホルス君…君は僕が傷ついて…僕の為に怒ってくれたからそんな姿に…でももう僕は大丈夫だから!もう君は戦わなくていいんだ!!だから早く元に戻ってくれ…!!うっ…」

アルティメットブイドラモン「イワンさん…」

マルスモン「…イワン…」

ドスベルグモン「…イ…ワン…さん…」

グリカウモン「ホルス君!?」

 

するとドスベルグモンの身体が光だし、みるみると消えて行き、最後には元のホルスの姿へと戻っていく。

同時に皆に襲い掛かっていたスカルアンビットも全て消えて行ったのだ。

 

ホルス「…み、んな…」

イワン「よかった…ホルス君!」

マルスモン「ホルス…」

テツザンモン「世話かけさせやがって…へへ。」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「攻撃が止んだ…」

トーマ(ディバイソン)「消えたのか…」

ガリオン「彼の姿が戻っていくぞ!」

キュアハッピー「ホルス君…よかった…」

ランシーン「…さて全て終わった様ですね…」

ハルカ「…行きましょう。…」

グリードー「おいてめぇら!?」

ディーノ「ハルカ先生!!」

 

ランシーン「今回は少し手助けをしただけ、私達はこの辺で失礼します。」

ハルカ「…私は貴方達を認めないから。」

 

そう言ってハルカを乗せたランシーンは空の彼方へと姿を消した。

屋敷からシュウ達とローレライが戻って来た、

その背景には撤退するテンザンの乗るヒュッケバインの手に座り込む、ブランチとジャグラモンが。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ちっ覚えてやがれ…」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「逃がしたか…そしてシュトロハイムの計画を潰すとは、面白い連中だ…」

 

ビルトシュバインはヒュッケバインを追おうとしたが既に距離を取られて追跡を断念する。

だが大塚長官らに捕まったシュトロハイムやデデデ大王等の姿や、泣きながら再会を喜ぶローレライとシュウの姿を見て少し笑った様だ。

 

その時、ウルトラザウルスが到着。

だがもう戦いは終わっていた。

 

 

ウルトラザウルス・医務室。

 

虎鉄「バニー、イワンは大丈夫か!?」

バーナビー「僕なら心配ありませんよ…あと声がいちいち傷に触ります。」

虎鉄「お前外傷はないだろ…。」

 

ミク「2人共応急処置は済ませてあるわ。」

ラーダ「あとはゆっくり休養を取る事ね、ただホルス君は相当体力を使って精神的にもかなりダメージを受けてるわ…」

マルスモン「そうですか…ぐっ。」

徹平「マルスモン隊長!!」

ユーキ「さっき長くないって…」

マルスモン「長年使った電子機器と同じさ…流石に長生きしすぎたという所だろう、もう大丈夫だ。」

 

そう言って再びマルスモンは立ち上がった。

徹平とユーキ達はその様を心配そうに見ていた。

 

ギャリー「そんな事を隠していたなんて…」

オルタンス「ホルス様にその様な秘密が…」

ヴィオレット「まさかの盲点でした…」

甲児「なあ話してくれないか、ホルスの事とアンタの事。詳しくさ。」

竜馬「ああ、ちゃんと話してくれなければこっちが困る。」

ライザ「だよな…」

マルスモン「その時が来たか…」

 

イワン「ホルス君…」

ホルス「…」

 

医務室のベッドでイワンとホルス、そしてバーナビーを静に横になっていた。

ホルスはずっと目は覚めないが苦しんでる様子はなくイワンが生きていた事を安心して眠ってるようだった。

 

 

ウルトラザウルス艦内・留置所。

 

ローレライ「お父様…」

シュトロハイム「…ローレライ…いやもういいんだ、お前はこれからは自由に生きなさい。」

 

シュトロハイムは留置所に一先ず入れられていた。

ローレライはその檻越しに入れられた父の見て切なくなってくる。

 

シュウ「おじさん…」

シロン「ガガガ…」

みゆき「シュトロハイムさんはどうなっちゃうんですか?」

闇黒寺「残念な事だが悪事に手を貸しちまったんだ。この作戦が終わった後裁判にかけられる、恐らく出られるのは困難だと思った方がいい。」

ローレライ「…。」

大塚長官「ローレライ君については一先ずは我々の保護下において置こう。ただそれから先はどうするかは君次第となる。」

 

今回の事件でシュトロハイムは裁かれる事になる、

ただ彼の手によって生み出されたローレライについては危険性についてはない断定された為、特別隊の保護下に置かれる事となった。

ただそれから先については彼女自身の判断に委ねる事となる。

 

ローレライ「私は…」

シュウ「だったら俺達の街で暮らせばいいじゃんか!ローレライちゃんがアンドロイドだとか関係ねぇって!」

やよい「七色ヶ丘に来てもいいんだよ?」

キャンディ「ローレライとも友達クルー!」

ローレライ「シュウ君、みんな…ありがとう、でもいいの。」

シュウ「え?」

シロン「ガガ?」

ローレライ「私の力がもし誰かの役に立てるなら、それを使うべきなんじゃないかって。それがまだ何かは分からないけど…。」

みゆき「ローレライちゃん…」

なお「けどそれって凄く素敵だと思うよ。」

あかね「つまり今まで通りでええんちゃう?」

れいか「何かしてみたい事があれが私達はいつでも相談に応じます。」

ローレライ「みんな…本当にありがとう…!」

 

ローレライは思わずうれし涙を浮かべた、

その様子を独房越しから見たシュトロハイムは何か思い残す事がなくなったかの様に安心していた。

 

シュトロハイム「…よかったな、ローレライ…」

正太郎「シュトロハイム博士、ひとつ聞いていいですか?彼女を作った本当の真意はあのドナウを動かす為だけだったんですか?それとも本当は…」

シュトロハイム「羨ましかったかもしれない、バーナビー君の両親が…私にはそんな存在がなかったから結局自分で生み出すと言う事しか出来なかったのだ…」

正太郎「けどそれでも親子の繋がりは本物だと思います。僕も父が残してくれた鉄人がある限りその繋がりは消えないですから。」

シュトロハイム「…」

ローレライ「お父様…私を生みだしてくれて本当にありがとう…私はお父様と一緒にいれた時間を忘れません…。」

大塚長官「…」

 

大塚長官はふと一時的にシュトロハイムを収容した檻を鍵を外した。

するとローレライは父であるシュトロハイムに抱きつきにいったのだ。

これがきっと最後の親子の繋がりなのかもしれないのだから。

 

みゆき「…」

ポップ「…」

シュウ「…」

正太郎「…」

ルキア「お父さんとのつながりか…」

 

みゆき達はその様子をただ見守っていた。

その後ろでは闇黒寺が帽子を顔で隠している様子があった。

 

 

 

しばらくして、

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

闇黒寺「…とりあえずはシュトロハイムの目論みはこれでつぶれたって事になるな。」

ラーダ「しかしヒュッケバインがブランチに一味に奪われていたなんて…」

イングラム「あの事故が再び巻き起こる可能性が高くなったか。幸い開発中のMK-Ⅲは無事だったそうだな?」

ラーダ「はい、あちらは別のラインで管理されてましたから。」

マルスモン「強奪したパイロットの名はテンザン・ナカジマ…以前連邦軍に所属していた兵士であると聞きました。」

大塚長官「だが問題行動が多発、酷い時には味方を巻き込んだと言う前科多発…こりゃ軍を解雇されてもおかしくはないなぁ…」

バン「じゃあそれ逆恨みで犯行に及んだって事か?」

トーマ「地球連邦軍は対応が遅くないですか?いくら戦力が整ってないとは言え…」

虎鉄「なんだってんだ、連邦軍は…」

 

ピピッ!

 

フィーネ「連邦軍本部から通信が来てるわ。」

ムンベイ「噂をしたら…ね。」

 

強奪されたヒュッケバインについて、ここから恐竜帝国本拠地までの進路について模索の会議真っ最中の中、

その連邦軍からの通信が入った。

 

ゼンガー『俺だ、既に特別隊はシュテルンビルト・アメリカ方面で戦果を上げてる様だな。』

マルスモン「本番はここからと言う事でよろしいですね?」

ゼンガー『そうだ、前にも言ったがお前達がこれから向かうアジア方面から恐竜帝国の本拠地までメカザウルスが侵攻するルートから回ってもらいたい。』

イングラム「そうすれば我々が真正面から奴等と長期戦となると言う事…でしょうか?」

トーマ「…」

ラーダ「…」

ゼンガー『そう思って構わん。だが今その連中と戦えるのは各地から集結した戦士達であるお前達しかおらんのだ。』

虎鉄「じゃあよう、俺達と結局の所アンタ等の囮って事か?」

大塚長官「おい虎鉄君!」

 

虎鉄がゼンガーに真っ先に文句を言って来た。

ゼンガーの返答は。

 

ゼンガー『ああ、俺が憎いのならそれでいい。』

バン「思い切り開き直ったな…」

ゼンガー『俺も後からそっちへ行く。最後にそちらで行動してる獣戦機隊に伝言がある。』

マルスモン「彼等に?」

 

 

ゼンガーが言う獣戦機隊への伝言とは何か。

そしてさらに場所は切り替わり、

 

 

ウルトラザウルス艦内・食堂。

 

徹平「じゃあお父さんとお母さんはこのままついていくって!?」

高次「こうなっちまったのもしょうがない、この際ワシ等もお前の戦いを身と遂げてやろうと思ってな。それにこっちも人手が欲しい所だろう。」

ロバート「ベテランの整備士が来てくれたからこっちも助かるよ。」

レン「おっちゃん頼りにしてるぜ!」

 

三田子「私もここで食事を作るくらいなら出来るから…」

徹平「お母さん…」

武蔵「(徹平のお母ちゃんなら前線に出てもいいんじゃないか?)」

隼人「(大きい声出すな、お前が切られるぞ。)」

 

徹平の母・三田子の戦闘能力を聞いた一同が最初にふと思った。

だが下手に大きい声出すと切られそうな気がするからそれ以上は口に出せない。

 

弓さやか「徹平君の生命力の高さはきっとあの2人の血ね…」

ユーキ「だと思います…」

フーム「所でデデデにエスカルゴンまでこっちに来てたのね。」

デデデ大王「カービィにフームも来とったんかぞい!?」

エスカルゴン「まあ我々もカービィ達と一緒に変な丸い穴に飛ばされた訳でゲスが。それでひょんな事からあの闇軍団に洗脳されてこのありさまに…」

 

正太郎「その2人は君達の知り合いだったんですね…」

デデデ大王「お前等ずが高いぞいワシはプププランドの大王デデデぞい!」

エスカルゴン「そうでゲス!お前等大王の前でゲス!」

 

プププランドの大王と言うデデデにその側近のエスカルゴン。

彼等はいきなり大きい態度をとるが。

 

甲児「あのなぁお前が大王とかは知らないけど、この地球じゃそんなの無意味だぜ?」

ギャリー「そうよ、アンタ達もとりあえず私達が保護してやったんだからここで働いてもらうからね。」

フーム「今は身分がどうのなんて言ってる場合じゃないの!」

デデデ大王「そ、そりゃないぞい!」

エスカルゴン「大王様、ここは降参しましょうでゲス;」

ガミガミ魔王「ガッーハッハッハッハッ!!まっ俺様は泣く子も黙る大魔王だからこっちは勝手にさせてもらうけどな!!!」

 

デデデのそばで大口あけて笑うガミガミ魔王だが、

 

ガンっ!!

 

ガミガミ魔王「あだっ!?」

沙羅「アンタもここで役にたってもらうわよ。」

ボス「そうだわさ、サボる奴に食わす飯はないだわさ!」

忍「大魔王だかなんだか知らねぇがどいつもこいつも態度のデカい奴ばっかだな。」

 

カービィ「ポヨ?」

マト「あ、カービィって言うんだっけ?」

カービィ「ポヨ!」

ライザ「しっかしこいつの能力驚いたな」

グリードー「相手の能力を自分の物にしちまうんだっけか?」

フーム「カービィのコピー能力です、相手やその技を吸い込んで自分の能力に応用するのがカービィの最大の力なんです。」

ホァン「すごいね~!」

ネイサン「ねえところでアンタ達はどうしたいの?」

ヨミ「…あ。」

 

マト達はこれからどうするかを迫られた。当然なら日本へと戻る事になるのだが。

 

カガリ「…徹平」

徹平「ん?」

カガリ「カガリ達もついていっていい?」

徹平「はあ!?何いって…!」

マト「私達決めたの、誰が何と言おうとついていくって。」

ユウ「ここまできちゃったもんね。」

ヨミ「…私達に出来る事はまだ分からないけど…。」

ユーキ「そんな…君達を巻き込む訳にはそれに先生だって…!」

ディグモン先生「残念だがマト達は本気だ、それに既に巻き込まれたからな。あと俺も同行させてもらおう。」

サヤ「当然私もね。」

徹平「先生達まで…ん?」

カガリ「…」

 

ガシッ。

 

カガリが真剣な目で徹平の腕を掴んで来た。

マト達は日本へは戻らず特別隊について行く事を決めたのだ。

 

徹平「わ、分かったよ…」

カガリ「…♪」

マト「決まり!」

オルタンス「本当によろしてのですか?」

ヨミ「うん、私達そう決めたから。」

ヴィオレット「そうですか…けど誰かの力になる事は素敵だと思います。」

ムンベイ「今はこんな世の中だもんね。」

みゆき「マトちゃん、ヨミちゃん、カガリちゃん、ユウちゃん、よろしくね!!」

マト「うん、よろしくぅ!!」

 

 

隼人「こいつは驚いたな、シュウ達の両親もついて行くと?」

シュウ「俺達はやっと父さんと母さんに会えたんだけどさ…なんかここまで来たらさ。」

メグ「私達も出来ればついて行きたいと思ったんです。」

マック「僕もそうしたいんだな…。」

サスケ「子供達が行くなら僕達もこのまま動向させてもらいたいです。」

ブルーノ「それにレジェンズ達もこちらでならお役に立てると思います。」

BB「だったらそのサーガである私も必要よね。」

エド「ええ。」

 

マルスモン「…ふむ」

大塚長官「分かりました、よろしいでしょう。」

 

こうしてようやく再開できたシュウ達の両親にマト達はこのまま特別隊に同行する事が決まった。

 

ズオウ「みんな、一緒♪頼もしい!」

ジーク「キュイキュイ♪」

ジャック「イェイ、コレデマスマス頼モシクナッテキタネ!」

虎鉄「さてよ、全員そろった事だし、話してくれるよな?」

マルスモン「ああ。」

徹平「…隊長とホルスの事。」

 

マルスモンの口から自身の事とホルスについて話す事となった。

 

 

 

一方、ドイツを離れアジア方面へと入ろうとしていたバットエンド三幹部は上空を飛びながら。

 

ウルフルン「たくっジョーカーの野郎、せっかく面白い所だったのに俺等に戻って来いってなんだってんだ。」

マジョリーナ「そうだわさ、バットエナジーが集まりそうだっただわさ!」

アカオーニ「ジョーカーが来たオニ!」

 

そこへ三幹部達の前にジョーカーがやって来た。

 

ジョーカー「よく来ていただけました。貴方達を読んだのは他でもありません。実は耳寄りな情報がありましてね。」

ウルフルン「耳寄りな情報だと?」

 

ジョーカーが言う情報とはなんなのだろうか。

 

ジョーカー「ここから先の道のりで特別隊があるチームと合流する事が分かりました、

そのチーム達を先に襲ってバットエナジーを手に入れてしまおうって寸法ですよ。」

アカオーニ「それはマジかオニ!?」

ジョーカー「ええDr.ヘルが特別隊にスパイを仕掛けた様ですから。それに見て下さい、これは特に驚く物でしょう…!」

 

ジョーカーがそう振り向くとそこから一体の黒い巨体が現れた。

 

マジョリーナ「ほほぅ、これは丁度いいだわさ…!」

ウルフルン「中々上等な奴だな、へへ。」

???「その作戦、私にも手伝わせて頂こうか。」

アカオーニ「ん…オニ!?」

ウルフルン「はぁっ!?」

マジョリーナ「ぎぇっ!?」

 

ジョーカーが用意した物とは?

そして彼らの前に現れた2人の長髪の男を連れた屈強な男は一体…。

 

 

一方特別隊が去った後のドナウ川のほとりでは。

 

ザバァァァァ…

 

あしゅら男爵「はぁはぁ…。はぁはぁ…」

ブロッケン伯爵「…あしゅら…」

 

あしゅらがブロッケンの首を持って浮上した。

 

あしゅら男爵「奴等め…このままで済むと思うなよ…!!」

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第17話 完

 

第18話 三つのRと黒い牛 に続く。



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スーパーヒーローウォリアーズ 第18話 三つのRと黒い牛


この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■恐竜帝国に支配されたアジア都市奪還!夢のドリームチームが大暴れ!!そしてSRXチームの前にバットエンド王国が何かを目論んでいた!?


地球連邦軍本部ジャブロー・情報室。

 

ギリアム「…。」

GUMI「少佐、少し変ですよ?」

ギリアム「すまない、ハンス・ウィーパーの件が気になってな。」

GUMI「やっぱりあれは策略ですよ!まだきっとこのうっ!?」

ギリアム「あまり大きな声を上げない方がいい。」

 

連邦軍情報部のギリアム・イェーガー、そしてその部下とGUMIと呼ばれる緑の髪をした少女。

彼女はどうやらギリアムの部下であるみたいだが…何か口にしたとたんギリアムの手で塞がれ、そんな情報室にゼンガーが入って来た。

 

ゼンガー「各地の戦力再編は全て完了した。俺は特別隊と合流に向かう。」

ギリアム「…そろそろ彼らが怒ってもいい気がしますがね。」

ゼンガー「アイツ等が暴れてるお蔭でこちらの戦力を整える事が出来た。俺もそろそろ出ねば示しがつかん。ギリアム、ルーチェモンの元でしばらく留守を頼む。」

ギリアム「私にですか?」

ゼンガー「俺はお前の技量を見込んでる所だ。」

ギリアム「(…どうやら年齢を重ねて上についても全く変わりない様だ…)」

ゼンガー「…?」

ギリアム「いえ、了解しましたゼンガー司令。」

GUMI「そろそろ司令官も動かないと地球圏防衛委員会のレイカー代表と宇宙で防衛線張っているダイテツ総統に怒鳴られますよ?」

ゼンガー「なめるな、俺はまだそう年老いておらん。」

ギリアム「しかし司令お一人で?」

ゼンガー「封印していた零式を出す、俺に護衛をつける余裕があるのなら人手の足りない所に兵を回せ。」

GUMI「(凄い司令官だなー…)でもあれって古い機体じゃないですか?今じゃもう量産予定の弐式とだってパーツの交換だって効かないだろうし…」

ゼンガー「零式の事は俺が知ってる。」

 

そう言ってゼンガーが情報室を出た。途端にギリアムは表情を変えてふと考えた。

 

ギリアム「(ゼンガー・ゾンボルト…59歳、30年前のエイリアン大戦、10数年前の一年戦争にて戦果を上げ昇進、現在の地球連邦軍地上方面軍司令官・階級中将…しかしその性格と言動は相変わらずの様子…)」

GUMI「ギリアム少佐…顔が変ですよ?」

ギリアム「おっとすまない。そろそろ抜け出したいと思ったりな…」

GUMI「??」

 

ギリアムは何か意味深い言葉を言ったがGUMIは目をキョトンとしており分からなかった様だ。

 

そしてジャブロー通路、とある格納庫へと向かうゼンガーの前にルーチェモンが通りかかる。

 

ルーチェモン「例の特別隊の元へですか、司令?」

ゼンガー「恐竜帝国のゴールもDr.ヘルも一筋縄ではいかんからな。」

ルーチェモン「(…。)心強いです、あそこには私が開発したDSCシステム運用チームもおりますから。」

ゼンガー「マルスモンの事は聞いてるな?」

ルーチェモン「はい…彼はおそらく最後まで彼等の行く末を見守る事でしょう…DSCシステム量産化の行方もこの戦いにかかってますから…!」

ゼンガー「…ひとつ聞く、守るべき物は何か分かっているな?」

ルーチェモン「ええ、地球圏全域の人々。武器を取らない彼等は幾つもの生産や経済、縁の下の支えとなっている。」

ゼンガー「そして我々兵士はその恩恵を返す為、彼等を侵略者の手から守らねばならん。この二つの存在が両立せねば人類は成り立たんからな。」

 

そう言い残しゼンガーはルーチェモンの前を去る、一瞬だけルーチェモンは不敵に微笑んでいた。

 

ルーチェモン「(ですが、何処かで必ず落とし穴がある物ですよゼンガー司令)」

 

その後格納庫へとたどり着いたゼンガー、目の前の巨大な扉が開きそこに静かに佇んでいた巨体の見つめるのだった。

 

ゼンガー「また俺に付き合ってもらうぞ、零式」

 

 

アジア方面ここには侵略者である恐竜帝国のメカザウルス達が各都市を占領していた。

人々や戦わない民間デジモン達は地下シェルターに避難しており、今も不安と恐怖に押し殺されそうな状態である。

 

ズシィィ…ズシィィィ…

 

民間人「なあ…いつまでここにいなきゃいけないんだ…? 

民間人2「知るかよ…あいつがここにいる限り、俺達は出られないんだ。」

女性「大変よ、またメカザウルスが襲って来た!今度は大部隊だって!!」

ボタモン「ゥゥ…」

少女「大丈夫だよ、きっと誰かが助けに来てくれるから…!」

 

地上では再び彼らの恐怖ともいえる存在が再び動き出していた。

シェルターがいつまで持ちこたえられるかも時間の問題だ、その中には震える幼年期デジモンのボタモンを抱きかかえて座り込む少女の姿もあった。

 

バット将軍(無敵戦艦ダイ)「メカザウルス達よ、恐竜帝国の輝かしい未来の為にこの大地を我らの物とするのだ!!」

 

建物を次々と破壊し占領していくメカザウルス達、その中心には大型恐竜の背中に要塞を背負った様な姿をした、無敵戦艦ダイが聳え立っていた。誰もが絶望する状況、そんな時。

 

竜馬(ゲッター1)「そうはさせるかぁぁ!ゲッタァァトマホォォォクッ!!」

 

ズシィィ!ズシャァァ!!ズバァァァ!!ズザァァァ!!ドォォ!シィィィ…!!

 

ゲッター1が上空から現れ市街地へ突っ込むと同時にゲッタートマホーク二丁振り翳して滑り込むように着地しながら前方のメガザウルス達を切り裂いた。

更にブレードライガー、マジンガーZ、アルティメットブイドラモン、ゴウキモン、鉄人、Gホーク、ワイルドタイガー、バーナビーが前線へ突入していく。

 

バン(ブレードライガー)「突入だ!」

甲児(マジンガーZ)「これ以上てめぇらの好きにさせねぇよ!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「鉄人、出動だ!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

ワイルドタイガー「ワイルドにいくぜぇぇぇ!!」

バーナビー「虎鉄さん、前に出すぎです!」

アルティメットブイドラモン「ホルス、大丈夫か!?」

ゴウキモン「心配はない、それより前方から次々に来るぞ!」

アルティメットブイドラモン「了解!」

 

ブレードライガーが飛び込んでストライクークローでメカザウルス・サキの頭部に殴り掛かりながらブレードを展開してその首を切り落とす。

ジェットスクランダーのジェットを噴射するマジンガーZとローリングアタックで突撃する鉄人がメカザウルス達に体当たりをかまし、そこからスクランダーカッター、アイアンカッターで切り裂き、ハンマーパンチで殴り、掴みかかり投げ飛ばていく。

 

ワイルドタイガー「てめぇらは問答無用でぶっ壊す!!」

メカザウルス・ドバ「!?」

バーナビー「動きが遅いですね!」

メカザウルス・ドバ「!」

 

迎え撃とうと人型の姿で頭部に複数の蛇の様な頭を生やしたメカザウルス・ドバ達が瓦礫のビルの影から襲い掛かる、

だがその真下をハンドレットパワーを発動したワイルドタイガーがビル瓦礫を利用し右腕から発射したワイヤーを別の瓦礫に刺しながら左腕のラリアットでドバ達の脚を砕いていった。

そして同じくハンドレットパワーを駆使しバーナビーはそんなメカザウルス達を巨大な腕を掻い潜り翻弄しつつ。

 

アルティメットブイドラモン「トゥースバルカン!アルティメットフレア!!」

ゴウキモン「幻鬼刀奥義・壊鬼十文字切り!!」

 

バーナビーの後ろから、

炎の翼を広げてついていくアルティメットブイドラモンが口から放つトゥースバルカンをドバの目に撃ち視界を奪い、動きが止まった瞬間を狙ってアルティメットフレアを放ち落としていく。

だがそこから別のドバの頭部の蛇が襲い掛かるが、ゴウキモンの繰り出した壊鬼十文字切りに切り裂かれていった。

 

アルティメットブイドラモン「すまないホルス!」

ゴウキモン「突撃を続けるぞ!!」

バン(ブレードライガー)「よし、このまま俺達は前方の巨大メカザウルスへと向かう!」

ジーク(ブレードライガー・サブ)「キュイ!!」

ルキア(Gホーク)「了解!!」

 

ブレードライガーのコアと合体したジークも返事を出す。

バン達前線突撃班が進む中、後方からウルトラザウルスが進軍、後続がすぐさまメカザウルス達に挑む為、各機がそれぞれのフォーメーションを取り出撃した。

またウルトラザウルスの首下にいるテツザンモン、Gインパクトキャノンを構えたヒュッケバインMK-Ⅱが上空のメカザウルス・バド達に狙いを定めた。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「密集してるのは…あそこね。Gインパクトキャノン・シュート!!」

テツザンモン「ヘビーブラスター・長距離モード…ロックオン!!」

メリー(テキサスマック・サブ)「ターゲット・ロックよ、ニーサン!!」

ジャック(テキサスマック)「オケェイ!マイ・シスター!ダブルファイアッ!!」

 

ドシュゥン!!ドシュゥン! ゴォォォォォ!!ドドドドドドドドド!!

 

Gインパクトキャノンが放った衝撃破がバド達を破壊し、上空を飛ぶパスチャーキングの背中に跨るテキサスマックのマックリボルバー、ヘビーブラスターの長距離ピンポイント射撃が他のバド達を撃ち落としていった。

これにより突撃班が上空からの襲撃を受けるリスクを減らしていくのだ。

 

…ここからは少し話を2日前にさかのぼっていく。

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

マルスモン「ホルスは過去にとある実験施設に捕えられていた事があった。」

徹平「実験施設!?」

大塚長官「なんだねそれは!?」

亮「そいつはまさか人体実験か何かか?」

マルスモン「そうだ。」

みゆき「人体実験…!?」

ユウ「話が飛び過ぎて分からない…」

甲児「じゃあホルスが変化したそのデジモンがそうだってのか?」

マルスモン「うむ…その実験施設では恐らく人間にデジモンのデータを埋め込む生体兵器を作ろうとしていたと思われる。」

ギャリー「生体兵器って…」

イングラム「…あり得る話だ、そろそろ何処かしらの連中がそれを繰り出して来てもおかしくないくらいにな。」

 

武蔵「アンタがどうしてそんな事知ってんだ?」

ライザ「俺が昔マルスモン隊長に救われた後、隊長がもう一人のDSCシステムの適合者を探しに言ってる途中だった話だ。デジタルワールドでそんな実験施設があると聞いて調査していた時だったらしいな。」

ユーキ「デジタルワールドで…」

やよい「ちょっと待ってホルス君ってたしか昔修道院で暮らしてたって!」

ライザ「ああ、そいつは本当らしい。その手の連中が来るまでは。」

マト「その手の連中…」

 

マルスモン「数年前、その情報を得た私はすぐに調査へと向かった。デジタルワールドの谷の奥地だ、人が来れる場所ではない。そこにあったのだ。」

 

ここからはマルスモンによる回想。数年前、デジタルワールドの深い谷にてマルスモンが実験施設のある場所へとたどり着いた。そこであってはならない光景を見てしまった。

 

施設内は何処からか拾われた孤児であろう少年少女達の身体が散乱し、データと化して消滅しかけて倒れていた姿が。

脈を確認するともうほとんどは息をしてなかった。

 

マルスモン「…!」

 

マルスモンは歯を噛みしめて施設の奥へ走り、扉を壊していった。そこで見たのが。

 

「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

中心のカプセルに入れられた、その装置で何かを埋め込まれてた。

2人の少年少女の姿が。その一人こそが当時のホルスであった。

 

マルスモン「なんてことだ…!!」

 

マルスモンはすぐにおそらく実験を行っていた何者かの気配を察知、その者の元へ飛び込もうとした時だった。

 

ドォォォォォォ!!!

 

施設内が爆発、炎上し始めたのだ。その背後から何者かの攻撃がマルスモンの背中に直撃、重傷を喰らう。

マルスモンは一度膝をつき、その首謀者を追う事は不可能となった。

 

マルスモン「くっ…!!」

ホルス「…」

 

だがマルスモンは残る力を振り絞り、カプセルの中にいたホルスともう一人の少女の元へと向かった。

 

パリィッ!

 

ホルス「…?」

マルスモン「心配ないもう大丈夫だ、!?」

 

ドガァァァァ!!!!

 

マルスモンがガラスを割り中にいた意識を失いかけたホルスを抱きかかえ、もう一人の少女を掴もうとした瞬間にさらに大爆発し、彼女の姿が消えてしまう。

 

マルスモン「…なっ!」

 

マルスモンはホルスだけでも連れて脱出、その時足元にあった資料と思われる燃えかけた紙を拾い走りながら目にやった。

 

マルスモン「!!」

 

燃えかけてほとんど読めなくなっていた記述。だがその中にわずかにこう書かれてあった。

 

『…デ…計…地…連邦政府…モ…』

 

その瞬間最後の爆発が起き谷の奥から爆発音が響いたと言う…施設は何一つ崩壊し消滅してしまった。

ホルスを抱きかかえたマルスモンはその谷から実験施設内で犠牲になった少年少女達に追悼の意を見せたと言う…。

[newpage]

その話を全て聞いた一同は。

 

マルスモン「あの施設では恐らく人間をデジモン化させる生体実験が行われていたと思われる、それがホルスのドスベルグモンだ。」

徹平「…!!」

みゆき「酷い…どうして…」

ルキア「そんな事があったなんて…」

虎鉄「ふざけんなよ…おい…!」

マルスモン「…」

 

ロバート「それは本当なのか!?」

ラーダ「連邦政府が関わっていたって事…!?」

マルスモン「ああほとんど読めなかったが、確かに連邦政府の文字がきざまれていた。」

大塚長官「んな馬鹿な!?政府内でそんな計画があったと言うのか!?」

正太郎「大塚長官は何かご存じですか?」

大塚長官「いや、今初めて聞いたわい…」

トーマ「その情報が公式に記録されてないと言う事か…」

フーム「たしかにこんなのが公に出たらスキャンダル所の騒ぎじゃないだろうし…」

竜馬「だが誰が…どうしてホルス君の様な子達に…」

ヨミ「そうですよ、こんな事…」

れいか「人道的ではありません…」

イングラム「…」

 

ここにいる大塚長官達の様な連邦軍関係者は初耳だったようだ、それを聞いた皆はショックの色を隠せない。

 

沙羅「つまりその首謀者は全て爆発させて情報を消したって寸法ね…」

ユーキ「正直言って分からない事だらけですよ…」

マルスモン「私はあの後、当時の連邦上層部に掛け合って見たが証拠もないのに聞き入れられないと門前払いされた。」

ネイサン「今となっては真相は闇の中…」

弓さやか「ホルス君はずっと私達にその秘密隠していたのね…」

ガリオン「一番辛いのは本人だろう、彼はきっと心の奥にそれをしまっていたはずだ。」

ミク「デジモンのデータを埋め込まれた…」

リン、レン「う…」

 

ホルスの様な少年達を生体実験の材料にしていた事、そしてその首謀者が連邦政府に関係してる疑いに対し彼らの心境は複雑であった。またミク、リン、レンがそれぞれ何か訴える様な感じで自分達の顔を見つめ合っていた。

 

徹平「…俺、全然気が付けなかった。」

オルタンス「徹平様?」

徹平「ホルスはさ、普段は無愛想な感じでちょっとやりにくい所があったんだけど…けど俺はホルスと剣の特訓してる時は何か通じ合えるって感じていたんだ。」

ヴィオレット「通じ合える?」

徹平「なんとなくだけど…ニューヨークでの戦いの時以降の特訓からホルスの様子が少し変化したのが分かってた気がする…。」

カガリ「徹平…」

 

徹平はここに来るまでホルスと剣と特訓の毎日してた事を振り返る。

実は徹平はホルスには一度も一本を取ったことがなく、いつも負けてばかりだったが2人で真剣に特訓に励んでる時は何処か通じ合えてると感じていたのだ。

 

徹平「でも俺は最後までホルスの心に気づいてあげられなかった…。」

マルスモン「いや、それでいい。それはお前がホルスの事を思っていた証拠だ。毎日特訓するにつれて2人は何処かで気持ちを通じ合えてたんだろう。」

高次「強くなったな徹平…」

徹平「いや、そんなまだ…」

ホルス「そうだ、まだだ。」

 

シロン「ガガガッ!?」

なお「ってホルス君!?」

シュウ「もういいのかよ!?」

メグ「まだ寝ていた方が…」

ズオウ「絶対安静、安静!」

 

そこへ目を覚ましたホルスがやって来た。徹平に対しては少し大きなお世話と感じていたらしく。

 

ホルス「お前の剣術は攻め過ぎて前しか見てない。」

徹平「ピエトロ王子にも同じ事言われた…;」

ホルス「あと余計なお世話だ、何も気にするな。…」

 

ホルスは徹平を後にしマルスモンとその場にいた一同に深々と頭を下げた。

 

ホルス「この度は自分が持っている物を隠し、皆さんに迷惑かけた事を深々と謝罪いたします。」

ホァン「そんなに頭下げなくても…」

グリードー「意外だ…お前結構礼儀正しいんだな。」

ローレライ「ホルスさんのせいじゃないですよ、元々私が…」

シュウ「ローレライちゃん、もうやめようぜ。」

ホルス「…。」

みゆき「ホルス君!!」

 

そこへみゆきがホルスの前に迫って来た。

 

マト「みゆきさん!?」

あかね「どないすんねん!?」

ジャック「ホアッ!?」

ホルス「…」

みゆき「…スマイルスマイル♪!!」

ホルス「ヴぃっ!?な、何を…!?」

カガリ「スマイル?」

 

みゆきは突如笑顔を向け両手でホルスの頬をつね、ホルスは思わず普段見せない表情を出してしまった。

 

忍「何かと思えばそれか;」

ユーキ「けどみゆき君らしいと言えば…」

フィーネ「それしかないわね♪」

キャンディ「ホルス、元気になるクル~♪」

カービィ「ポ~ヨ~♪」

ジーク「キュイ~♪」

ホルス「…」

 

同時にキャンディとカービィにジークがホルスの周りで飛び跳ねて元気づけて来た。

 

ホルス「…みんな…。」

ライザ「お、ホルスがちょっと笑ったぞ。」

ラーダ「まあ楽しそう♪」

シュウ「なあなあ、ホルス兄ちゃんはさ、ホルス兄ちゃんでいいじゃんか。」

やよい「そうだよ、ホルス君がなんだろうがそんなの関係ない!」

ヴィオレット「ローレライさんの様に今まで通りで良いと思います。」

ホルス「…」

イングラム「それは構わんが、お前はその力を自分で抑制する事は出来るな?」

マト「そこでそれ言うの…」

ユウ「空気読めないね…」

カガリ「うわー…」

イングラム「当然の事を聞いたまでだ。」

 

イングラムの一言に対しマト達が少し敬遠するとイングラムは若干睨み返していた。

 

ホルス「…出来ます!ドスベルグモンの力は自分自身の気持ちでコントロールします…万が一、またドスベルグモンになる様な事になった時は自分はこの力を特別隊の為に有効に使いこなして見せます!」

イングラム「だがそれが出来なければ、場合により我々はお前を撃つ事になる。」

虎鉄「何言ってんだアンタ!?」

亮「だがイングラム少佐にも一理ある。」

隼人「ああ、危険性は結局残ったままだからな。」

ヨミ「そんなのあんまりです!」

ルキア「そうですよ!」

 

ホルス「覚悟の上です!その時はどうか遠慮なく撃って下さい!!」

 

シロン「ガガ…!」

マック「ホルスさん…」

ガリオン「あの目には迷いがない、本気の様だな。」

バン「…本気で言ってんのか?」

ホルス「はい…」

徹平「…分かった!」

マト「徹平、アンタ!?」

ユーキ「徹平君…!」

徹平「お前がそこまで本気なら…俺はその気持ちに応えるよ。」

ホルス「ああ、約束だ。」

甲児「分かったぜ、だがお前も約束してくれよ。」

竜馬「暴走は絶対しないとな。」

ホルス「…はい!」

 

オルタンス「本気の目ですわ…」

ヴィオレット「覚悟を背負ったと言う現れなのでしょうか…」

ディグモン先生「徹平の奴…しばらく見ない内に戦士の目になったな。」

高次「ああ、成長したわい徹平は。」

三田子「けどどうしても複雑な気持ちになってしまうのは何故かしらね…」

 

高次と三田子は息子である徹平のその目と成長した姿を見て大きく変わった事を感じた。

だが嬉しさの中にもやや何処か辛さも交じっている、この戦いと言う環境に本当は入って欲しくなかった一面もあったのだ。

 

イングラム「そしてマルスモン、次にお前だ。」

ユーキ「マルスモン隊長…長くはないって言ってましたよね…。」

大塚長官「それはの…」

マルスモン「大塚長官、もういいです。」

大塚長官「マルスモン君…」

正太郎「大塚長官は知ってたんですか?」

大塚長官「彼に口止めされてたんじゃがな…」

 

マルスモンの口からその回答が出る。

 

マルスモン「私の身体もそう長くはないだろう、長く生き過ぎたんだ。そう、何百年近くもな…」

甲児「何百年!?」

ボス「アンタ何歳よん!?」

れいか「デジモンでしたら百年生きる方もいるので不思議ではないかと…」

マルスモン「そして、おそらくあと数日…といったところか。」

マト「え!?」

みゆき「す、数日!?」

ポップ「そんなに…」

ムンベイ「どうしてそういう大事な事言ってくれなかったのさ!?」

 

一同がマルスモンの残り短い寿命にショックを隠せなかった。

 

マルスモン「私がそれを言った所で皆に余計な心配と不安を煽るだけだ。ライザとホルスも既に知ってる。」

ホルス、ライザ「…」

虎鉄「お前らも黙ってたのか…。」

マルスモン「特に徹平とユーキには自身が技術を高める為に集中して欲しかったからな。」

徹平、ユーキ「…隊長。」

隼人「どうりで自分では戦わない訳だ。」

マルスモン「徹平、お前が手にしたアルティメットブイドラモンにはまだ隠されたシステムがある。」

徹平「へ!?」

 

やよい「え、か、か、隠しシステム!?」

ギャリー「アンタは黙ってなさい…」

やよい「はい;」

 

マルスモン「沢山の戦い、そしてここにいる仲間達に鍛えられ、超人に近い能力を得た今のお前なら、あと少しで発動できるはずだ。」

徹平「…いきなりそんな事言われても…俺、戦場じゃとにかく動き回るで精一杯だし…」

マルスモン「あとはお前の気持ち次第だ、自身を持て。それが発動すればもう私には思い残す事はない。」

徹平「…。」

 

マルスモンが徹平に告げた「隠されたシステム」。徹平はマルスモンから大きな使命を果たす事を告げられた。

だが徹平はマルスモンの近い先の死と自身に託された最後の難問にぶつかってしまうのだった。

 

高次「…」

三田子「…」

ディグモン先生「マルスモン隊長、ひとつ聞きたい。アンタは何故DSCシステムを徹平の様な子供達に使わせているんだ?」

サヤ「そういうのは大人がやるべきじゃなくて?」

 

やはりそう言った意見は出て来る、それに対しマルスモンは。

 

マルスモン「可能性…ではダメか?」

徹平「可能性?」

マルスモン「人間は他の種族よりも潜在的能力が高い、そして特に子供達には大人が計り知れない常識に囚われない閃きと発想を持っている。」

オルタンス「その考えは分かりますわ。」

マルスモン「私はそれに賭けたんだ、そう。私が昔見ていたあの伝説の子供達の様にな。」

ラーダ「…選ばれし子供達の事ですか?」

雅人「あー!なんか聞いた事ある!」

シュウ「前にあったズドモンのおっさんが言ってたアレか?!」

徹平「選ばれし子供達…!」

 

そう、今から昔。

人間とデジモンのファーストコンタクトの出会い、その彼らの友情と絆が世界を救ったと言う伝説、同時に人間とデジモンの暮らす社会の始まりとも言えるあの伝説の事だ。

マルスモンはあの時代から生きてたらしく、彼はその時に見た彼らの勇士とその強さに憧れを感じていたのだ。

 

ライザ「まっ半分隊長の趣味かもな、そのおかげで俺はこうして命救われた事になるけどさ。」

ホルス「同じく…。」

メグ「なんか呆れたのか、そうじゃないのかよく分からない気が…」

ヴィオレット「けどお二人にある意味徹平様の命を救った切っ掛けとも言えますので…」

徹平「隊長、俺もっと頑張ります!必ず隠されたシステムを発動させて見せます!」

マルスモン「頼んだぞ、これからの少年よ。」

 

マルスモンの理念を聞き、受け入れた徹平は必ず発動させると誓った。

 

そして今、アジア都市中心部の奪還作戦の真っ最中に戻る。前線突撃班が暴れる中、ウルトラザウルス側で援護射撃する援護班。

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジからその戦況と動きをイングラム達は見極めていた。

 

イングラム「前線部隊はそのまま無敵戦艦に向かい進軍を続けろ!後続は前線が取りこぼした敵の掃討に当たれ!」

マルスモン「この戦いはこれからの連邦と侵略者の戦いに大きく関わっている、それゆえ我々に託された使命は重い。」

 

フィーネ「メカザウルス、尚接近!無敵戦艦からさらに出撃してるわ!気を付けて!!」

ムンベイ「連中もそう簡単には退いてくれないみたいね…!」

ラーダ「反撃には気を付けて、限界を感じたら無理しないで撤退して!」

 

ウルトラザウルスを操縦するムンベイの端でフィーネとラーダはブリッジのレーダーにてオペレートを取る。

そして艦内では。

厨房にてきっと疲れ切って戻ってくるであろう彼等に食事への準備をする徹平やシュウ達の母親一同にローレライにフーム。

 

三田子「みんなきっと疲れ切って帰ってくるわね!」

メリッサ「あの子達の為にこっちも張り切らないとね!」

ヨウコ「ええ!」

ローレライ「はい!」

フーム「気合入れるわよ~!」

 

格納庫で整備の指揮するロバートと高次、次々と戻ってくる機体の為に弾薬と修理の準備をするリンとレンに、沢山のレジェンズ一同にマックとメグの父親も。

 

高次「レオストライカーは右脚の伝達ユニットがやられてるぞ!予備を頼む!!」

ロバート「ボロットはもう一度大量にタンクを持たせろ!」

ボス(ボスボロット)「おう、じゃんじゃん運んで来てやるぜ!!」

レン「くぅー人使い荒くなったぜ~!俺達の出撃はまたなしかよ!」

リン「いいから手を動かしてよ!」

 

ミクのレオストライカーが右前脚を損傷した為一時帰還。それを見た高次は応急処置をしながらすぐに指示を出す。

ボスボロットの背中には大きな燃料タンクと思わせるバックパックが積まれ、再度出撃していく。

そして恐らくメガロマックスを使い過ぎたディバイソンに乗ったトーマが催促するが。

 

トーマ(ディバイソン)「何をしている!補給はまだか?!」

ガミガミ魔王「うるさいわい!今やっとるわ!」

デデデ大王「も、もう限界ぞい~」

エスカルゴン「ゲスゥ!」

レン「そこ、さぼんな!!」

闇黒寺「くぅ国家権力の使者までこき使うとは~」

 

その中には渋々働くデデデ大王とエスカルゴン、ガミガミ魔王の姿もある。

そこへ皆に汗拭きタオルと栄養ドリンクを持ってきたオルタンスとヴィオレット達が。

 

カガリ「いっぱい持ってきたよ~!」

ユウ「ってすごいねこっちも…」

ヨミ「怪我は大丈夫ですか?」

ファイヤーエンブレム「これくらいならまだ暴れられるわ、ありがとね御嬢さん。」

キュアサニー「ひひっ次も頼むわ!」

マト「だから怪我はしない様に…」

 

手にかすり傷を負ったファイヤーエンブレムとキュアサニーの手当てをするヨミとマト達。2人は礼を述べるとまた出撃していった。

 

キャンディ「気を付けるクル~!」

ポップ「ご武運をでこざる!」

マト「私達だって負けないよ!」

ディグモン先生「ああ、もちろんだな!いやー思い出すなこういう感覚!」

サヤ「ディグモン先生ってたしか元軍人でしたね…」

 

ディグモン先生は昔軍人だったからかそんな匂いを思い出していた。

 

オルタンス「ヴィオレット…もしかすれば、ここにシャイターン様が来る可能性も…」

ヴィオレット「今は…皆様とルキア様に任せましょう。」

オルタンス「そうでしたわね…。皆様どうか必ず帰って来て下さいまし…。」

 

そして別室にてタリスダムの完成を急ぐ、サスケとブルーノ、コンラッド博士、それに興味を持ち手伝う斉藤さん。

 

サスケ「手伝って頂きありがとうございます。」

斉藤さん「いいさ、少し興味を持ったからね。」

コンラッド博士「所でどうして頭にメガホン?」

斉藤さん「私…閉所が怖いんだ。」

ブルーノ「はぁ…;」

 

やっぱり斉藤さんは頭にメットのメガホンだった。

 

そして再び市街地。

 

メカザウルス・ドバ「グァァァァァ!!」

 

前線部隊にやられた物の、まだ動けるメカザウルス達はウルトラザウルスへと向かって来る。

 

シロン「俺等はあいつらの後始末かよ!」

グリードー「やるしかねぇだろ!しっかし結構残ってんぞ!」

 

シュウ(ウルトラザウルス内)「よーし頼むぜ、でかっちょ!!」

ディーノ(ウルトラザウルス内)「グリードー、ウォルフィー、リーオン、怪我したら一旦カムバックするんだ!」

マック(ウルトラザウルス内)「ガリオン、しっかりなんだな!」

メグ(ウルトラザウルス内)「ズオウ、頑張って!」

 

ウォルフィー「あいよディーノ坊ちゃん!」

リーオン「よっしゃー!!」

 

レジェンズサーガ達はタリスポッドを握りしめてウルトラザウルスから指揮をする。

 

ガリオン「クロスブロウザン!!」

メカザウルス・サキ「グァァァァ!?」

ズオウ「ここから先いかせない!!」

 

ガリオンが迫るメカザウルス・サキを殴り倒し、ズオウは吹雪を起こして足止めに入る。

 

グリカウモン「ドルフィンシューター!!」

弓さやか(ダイアナンA)「みんなは人命救助をお願い!スカーレットビーム!」

キュアハッピー「はい!!」

キュアマーチ「シェルターはたしかここ…!」

ドラゴンキッド「この瓦礫をどかさなきゃ!」

 

グリカウモンにダイアナンA、レジェンズ達が足止め、撃破する中、プリキュア達とドラゴンキッドに折り紙サイクロンが民間人の避難するシェルターへと向かう。

キュアハッピー達がシェルターのドアに落ちた瓦礫をどかし扉を開いて行った。

 

ボタモン「…?」

少女「え!?」

キュアピース「もう大丈夫だよ!」

キュアビューティ「あとは私達に任せてください!」

民間人「救助が来たぞ!!」

女性「助かったわ!!」

折り紙サイクロン「安全を確認次第ウルトラザウルスに案内するでござる!」

 

前線チームの取りこぼしの掃討、及び民間人の救助に徹する後列チーム。

そしてウルトラザウルス周辺の支援をするチームは。

 

忍(イーグルファイターA)「どうしたどうした!?それで終わりか!!」

 

イーグルファイターAが一気にバド達に突撃して行き、粉砕していく。

 

沙羅(ランドクーガーH)「忍、私達の任務忘れてないでしょうね!?」

亮(ビッグモスH)「俺達の任務は仲間の支援と避難してくる民間人をウルトラザウルスへの護衛だ、忘れるな!」

雅人(ライドライガーH)「葉月博士早く来てくれないかなぁ…こっちにはあまりメカザウルスは…来たぁ!?」

メカザウルス・ブル「グォォォォ!!」

 

獣戦機隊がウルトラザウルス付近の支援を行っている、そこへも別方向からのメカザウルス・サキ、ザイ、巨大な角を持ったメカザウルス・ブルの襲来だ。

だがウルトラザウルス甲板ではレジェンズ達が攻撃を食い止めていた。

 

エド「ファイヤード!!」

ファイヤード「おう!!」

BB「私達も負けてられないわよ!」

J1、J2「イェッサ!!」

アンナ「えぇい!」

サラマンダー「にゃろう!」

ダンディ「たくっ何処まで湧いてくるんだ!」

 

BB達やエド達サーガがレジェンズ達の指揮を行っている。

 

カービィ「ポヨッ!!」

 

ワープスターに乗って飛び回るカービィは上空のバド達を翻弄させてそのまま前衛へと飛んでいく。

 

大塚長官「メカザウルスの掃討と同時に、民間人の救助。この特殊な力を持った彼等が集まったからこそ出来る作戦だ。」

イングラム「このまま何事もなければいいのだがな。」

マルスモン「ええ、ですが奴等は何かしら仕掛けてくるはずです。」

 

ウルトラザウルス頭部ブリッジから三人がその様子を見守っていた、だが敵は時期に新たな動きを見せるに違いないと予想している。

そして無敵戦艦ダイの近くへと着陸と同時に変形するグルンガスト弐式は拳を握りしめながら見つめた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「シャイターンさん…!!」

 

市街地に蔓延るメガザウルス達は次々と特別隊に落とされていく。無敵戦艦ダイからその様子を見たバット将軍は焦りを覚える。

 

バット将軍「ええい特別隊めぇ!ここを奴等に奪還されればまた逆戻りになってしまうわ!!」

恐竜人兵「バット将軍!このままでは我々もやられてしまいます!ここはもう退くしかありません!」

バット将軍「なんだと?貴様、今なんと言った?」

キャプテン・ラドラ「バット将軍!?」

 

バット将軍は戦意を喪失した恐竜人兵に対し気に喰わない目でにらみつけた。そして腰に常備してた剣を抜いたのだ。

 

恐竜人兵「ひっ!お、お、お待ちをギァァァァァッ!」

バット将軍「ええい腰抜けが!!こんな所で臆病風に吹かれおって、撤退など許さん!!」

キャプテン・ラドラ「バット将軍、ここで味方を殺す必要があるのですか!?」

バット将軍「黙れ!!貴様もここで死にたいか!?それとも戦いで死ぬかどちらを取る!?」

シャイターン「…!!」

 

ラドラは部下を切り捨てたバット将軍に対し「こんな事があっていいのか!?大切な同胞を平気で…」と自身の心は埋め尽くされ大きく疑念を覚えた。

シャイターンもこんな連中の下についてる自分に腹を立て拳を握りしめていた。

 

バット将軍「ガリレィ!準備は出来たか!?」

ガリレィ『ああ、いつでも出れる。これで奴等を仕留めてくれるわ!!』

 

無敵戦艦ダイからカタパルトから、

まるでクラゲの様な胴体の上にメカの恐竜の頭を装備、下には二本の触手を持った大型メカザウルス・ゲラが現れ、突撃班の前に立ちはだかった。

 

甲児(マジンガーZ)「なんだぁクラゲか!?」

アルティメットブイドラモン「あれもメカザウルス!?」

ワイルドタイガー「ありゃザウルスじゃなくてメカクラゲだな、やるぞっ!!」

バーナビー「虎鉄さん!」

 

ワイルドタイガーが飛び跳ねて真っ先にゲラに一直線にキックを仕掛けたがゲラの触手に捕えられてしまう、その瞬時にブレードライガーが飛び上がりレーザーブレードで触手を切ろうとするが、シグにタックルを仕掛けられて吹き飛ばされる。

 

竜馬(ゲッター1)「あのメカザウルスは!!」

武蔵(ゲッター1)「やっぱりあいつも来たみたいだぜ!!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「そうだ…俺は栄光を掴まねば…なんとしても貴様等を倒さねばなるまい!!」

シャイターン「(恐竜帝国モ追イ詰メラレテ来タカ…ドウニカライラヲ助ケ出セル隙ヲ見ツケネバ…!!)」

 

ゲッター1がシグへ攻撃を開始する。

シグの後ろから背中の翼を広げて飛翔するシャイターンも現れ、ルキアが大きく反応する。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「シャイターンさん…ダメだ、もう僕は我慢できない…!!」

 

隼人(ゲッター1・サブ)「どうしたルキア!…まさか、あの悪魔に関係してるのか…だとしたら…ぬぅっ!?」

武蔵(ゲッター1・サブ)「うわぁぁっ!?」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「よそ見をしてる場合かゲッターロボ!」

竜馬(ゲッター1)「ぐっ!!」

 

ガリレィ(メカザウルス・ゲラ)「フハハハ!!!ワシのメカザウルスの力を思い知るがいいわぃ!!」

アルティメットブイドラモン「うわぁぁぁぁ!?」

ゴウキモン「ぐっ…これでは…!」

甲児(マジンガーZ)「くそっこいつぅ!!」

バン(ブレードライガー)「ジーク!!」

ジーク(ブレードライガー・サブ)「キュイイ…」

バーナビー「こんな奴を温存してたのか…!」

ワイルドタイガー「こんなもん…ぐわぁぁぁぁぁ!?」

鉄人28号「…!!」

 

正太郎(ウルトラザウルス内)「みんなが!!」

マルスモン(ウルトラザウルス内)「徹平、ホルス!!突撃班を全員封じ込めるとは…!」

フィーネ(ウルトラザウルス内)「バンッ!!」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「手の空いた者はすぐに援護に向かってくれい!!」

 

メカザウルス・ゲラの胴体からさらに小さい触手から飛び出しマジンガー、鉄人、バーナビー、ブレードライガー、ゴウキモンにアルティメットブイドラモン、グルンガスト弐式を捕えそこから流れる様に放電を放った。

横では上空で不意を突き、シグの両腕のカギヅメがゲッター1に切り掛かり、

ゲッター1のトマホークを叩き落としもう一振り降ろすが負けじとゲッター1も両手でそのカギヅメを捕え攻撃を抑え込む。

突撃班全員はその猛攻に歯止めをかけられてしまった。

そこへ手の空いたグリカウモン、ダイアナンAにディバイソン、レオストライカー、Gインパクトキャノンを全て撃ち尽したヒュッケバインMK-Ⅱが援護へと向かうが。

 

バシィィィィ!

 

弓さやか(ダイアナンA)「キャァァァ!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「さやか!!っ…何邪魔してくれてんのよぉ!!!」

メカザウルス・ボア「ウォォォォ…」

グリカウモン「まだあんなに隠れていたのか…!」

 

イングラム(ウルトラザウルス内)「伏兵を隠していたのは想定内だが…」

ラーダ(ウルトラザウルス内)「まずいわ…メカザウルスの戦闘力が高い…え、レーダーに別の反応…?」

 

数十機を超える前進を鎧に顔を酸素マスク様な物で包んたメカザウルス・ボアがムチを振り翳し立ちふさがる。

そこへシロンやグリードー、レジェンズ達が攻撃に入った。

 

ガリオン「させん!!」

ズオウ「うりゃぁぁぁぁぁ!!」

グリードー「ここは俺達に任せろ!!」

トーマ(ディバイソン)「こうなればメガロマックスだ!!」

ディバイソンが17門突撃砲から一斉に放つ、メガロマックスでボア達に集中砲火する、

しかし攻撃に耐えており、そのまま前進してきた。

 

ミク(レオストライカー)「そっちはお願い!!」

シロン「早くいけ!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「う…このままじゃみんな…」

シャイターン「(ルキア…!)」

 

ゲラの触手に捕まったグルンガスト弐式の中でルキアが必死に操縦桿を握りしめながら抵抗を続けるが、動く事が出来ない。

その姿を見たシャイターンは思わず歯を食いしばりすぐにでも助け出したい気持ちでいっぱいになった。

だが下手に自分がここで動けば…シャイターンはただ悔しくてたまらなかった。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…シャイターンさん…!」

シャイターン「…ルキア…ダメダ…今ノ私ハ…!」

 

強力なメカザウルス達の登場に特別隊は苦戦を強いられた。

その様子はウルトラザウルス内の格納庫でもモニターを通じて伝えられた。

 

マト「まずいよこれじゃ!!」

カガリ「徹平が…早く助けないと!!」

レン「くそっ俺が行ってやる!!」

高次「バカタレッお前1人で何が出来るんだ!?」

レン「アンタの息子だってやられてんだぞ!!」

リン「レン、貴方1人で言っても余計に被害が広がるだけよ!!」

ヨミ「皆さん、喧嘩はやめて下さい!!」

デデデ大王「なんとかしろゾーイ!!」

 

オルタンス「このままでは…」

ヴィオレット「シャイターン様…考えられる理由とすれば…!」

オルタンス「だとすれば…こんな事…」

 

2人には何か心辺りが浮かんだ。

それはシャイターンと共にある少女の姿である。

シャイターンが何故敵に周ったのか、その理由が大方予想出来ていたのだ…。

 

そして再度外では。

 

カービィ「ポヨ!!!…?」

 

ワープスターですぐに突撃班の元へと向かうカービィ。

すると別の方角から何か見えた、物凄く巨大な影が飛んで来たのだ。

 

ゴォォォォォォ…!!

 

万丈(ダイターン3)「ダイターン・スナッパー!!」

 

その巨体は大きな轟音を立てて飛来し、その物凄い大きな攻撃機ダイファイターから人型への姿へと変形し両腰に装着されたワイヤーフックを繋ぎ合わせて鞭を打ち出し、メカザウルス・ゲラを貫いてきたのだ。

 

ドスゥゥゥゥ!!!

 

ガリレィ(メカザウルス・ゲラ)「へ?どぎゃぁぁぁぁ!?」

 

メカザウルス・ゲラはその一撃で胴体が破壊されてまう。

そして触手から解放された突撃班達はすぐに後退する。

 

アルティメットブイドラモン「今のは…」

甲児(マジンガーZ)「見ろよ、アレだぜ!!」

バン(ブレードライガー)「アレ…なっ!?」

ワイルドタイガー「なんだあれぇ!?」

 

突如現れた全長120mを誇る巨大なスーパーロボット、無敵鋼人ダイターン3の姿に一同が驚愕した。

そしてそのパイロットである好青年、波嵐万丈が名乗りを上げた。

 

万丈(ダイターン3)「お初にお目にかかるよ特別隊の諸君、早速だがここは僕に任せてもらおうか!」

ルキア(グルンガスト弐式)「あ、あのロボットは…!?」

シュウ(ウルトラザウルス内)「アレマジかよ!?」

キュアピース「凄く…デカーい!!!」

キュアサニー「デカいとかそういうレベルちゃうやん!!!」

キュアビューティ「あんな大きさ…あり得ません…」

 

 

マト「な、何アレ…物凄くデカいんだけど…」

ユウ「信じられない…」

ガミガミ魔王「なんて事だぁ!!このガミガミ魔王様よりも上の科学力を持っている物ばかりとはぁ!」

 

正太郎「あれはダイターン3、万丈さん!!」

大塚長官「おお万丈君か!」

マルスモン「ご存じなのですか?」

正太郎「波嵐財閥の万丈さんです、前にICPOと一緒に事件捜査の手伝いもしてくれたんですよ!」

イングラム「(まさか財団の代表が自らここに来るとは、否…元からここに来るべき運命の男と言う事か。)」

 

 

バット将軍(無敵戦艦ダイ)「新手だと!?ば、馬鹿なあんな物が…!?」

シャイターン「…!?」

万丈(ダイターン3)「世の為人の為!恐竜帝国の野望を打ち砕くダイターン3!この日輪の輝きを恐れぬ物ならかかって来い!!ダイターンハンマー!」

 

ダイターン3は恐らく40m以上はある巨大な鉄球ダイターンハンマーを出し、勢いよく振り回しボア達がいる周辺に狙いを定めた。

 

万丈(ダイターン3)「さあ、君達は早く下がるんだ!!」

ミク(レオストライカー)「え?」

トーマ(ディバイソン)「お、おい待て!」

ウォルフィー「げっ!!」

リーオン「なんか嫌な予感!!」

 

万丈(ダイターン3)「ダイターン・ハンマー!!」

 

ブォッン!ゴゴゴゴゴ…ドォォォォォォ!!!!

 

メカザウルス・ボア達「ギャァァァァァ!!!!」

 

勢いよく投げられたダイターンハンマーがボア達を粉砕し木端微塵にした。

戦っていたミク達はすぐに避けた様だが。

 

キュアマーチ「いきなり投げないで下さい!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「あやうくこっちまで巻き込まれるとこだったわ!!」

ドラゴンキッド「あれ、絶対死ぬよね…」

万丈(ダイターン3)「おっと失礼、これはいけない!唸れ、ダイターン・ジャベリン!」

 

ダイターン3は今度は専用の巨大な槍・ダイターン・ジャベリンを出し無敵戦艦ダイに向けてその胴体に連続で突き刺して来た。

 

バット将軍(無敵戦艦ダイ)「な、何をする気だ!?」

万丈(ダイターン3)「これがダイターンの力だ!見ろっ!」

 

連続で突き刺し後、そのままジャベリンで無敵戦艦ダイを持ち上げ、なんとその投げ飛ばしたのだ。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ダイが!?うおっ!?」

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァビィィィム!!!」

 

万丈(ダイターン3)「さあ、日輪の力を借りて!今、必殺の!サン・アタァァァック!!」

 

ダイターン3の頭部の赤いリングに光が収束し、その光が落下するダイに放った。

 

バット将軍(無敵戦艦ダイ)「ぬぉぉぉぉぉ!?」

 

サン・アタックを浴びたダイは装甲が脆くなってしまい、そこにダイターンが勢いよくその巨体の重さを自分の付きだした足にかけて突っ込んで来る。

 

万丈(ダイターン3)「ダイターン・クラッーーシュ!!!」

 

ドゴォォォォ!!!

 

ダイはその蹴りをまともに受けて地面に落ちる前に木端微塵に粉砕した。

そして同時にダイターンが着地すると大きな地響きがなった。

 

テツザンモン「うぉっ!?ありゃもうバケモンだろ…」

ファイヤーエンブレム「けどあの大きさに力強さは男よねぇ~」

シロン「あ?」

 

ガリレィ(メカザウルス・ゲラ)「まだだ…ワシはまだ倒れてないぞぉ!!」

 

爆風から恐らくゲラの中身と思われるクラゲ型の本体が出現した。

その姿を見た。

 

アルティメットブイドラモン「あいつまだ!!」

甲児(マジンガーZ)「くそっエネルギーを使いつくしちまった!」

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「そんな時は俺達の出番だぁ~!!」

 

そこへボスボロットが飛び出し背中の燃料タンクからホースを伸ばして、マジンガーZ、鉄人、ブレードライガーにエネルギーを補給して来た。

 

バン(ブレードライガー)「よっしゃあサンキュ!!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「よし、トドメだ!!」

ガリレィ(メカザウルス・ゲラ)「このゲラは…」

アルティメットブイドラモン、ゴウキモン、甲児、バン、正太郎、ワイルドタイガー、バーナビー「お前はクラゲだぁぁぁぁぁ!!!」

ガリレィ(メカザウルス・ゲラ)「ギャァァァァァァ!?」

 

アルティメットフレア、幻鬼刀、ブレストファイヤー、ローリングアタックにブレードアタック、タイガーとバーナビーのダブルパンチがゲラを貫いて見事打倒した。

 

これで戦いが終わったかに見えた、だがダイが爆発した爆風の中から両手に剣を振り翳したバット将軍が飛び出して来た。

 

バット将軍「まだだ、ここで我々が敗れる訳には!」

カービィ「ポヨッ!!」

バット将軍「のわっ!?」

 

ワープスターに乗ったカービィが突っ込み、バット将軍は思わず剣を一本落としてしまう。

その瞬時にカービィは剣を吸い込み、コピー能力を発動。

緑の帽子をかぶった剣士・ソードカービィとなった。

 

ソードカービィ「ハァァァァァ!!」

バット将軍「…ならば一騎打ちだ!!」

 

バット将軍は背中から翼竜の様な翼を開き、カービィに向かい剣を構えて迫りくる。

カービィもワープスターで突撃しこの一振りで決着をつけようとした。

 

フーム(ウルトラザウルス内)「負けないでカービィ!!」

忍(イーグルファイターA)「そのままいけぇぇ!!」

 

後方でメカザウルス達を倒した獣戦機隊も声援を送った。

 

ズバァァァァァ!!

 

ソードカービィ「…!」

バット将軍「…なっ…馬鹿な!?」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「バット将軍…ガリレイ長官…!!」

シャイターン「…!」

バット将軍の胸に傷跡を残し、ソードカービィの勝利となった。バットはそのまま落ちると同時に煙の中へと消えて行った…。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「バカな…バット将軍とガリレィ長官が…」

シャイターン「…!」

アルティメットブイドラモン「あと残ってるのは…」

甲児(マジンガーZ)「けどあいつらだけじゃもうどうにもなんねえだろ。」

竜馬(ゲッター1)「どうする、まだ戦うというのか?俺達もこれ以上は戦うつもりはない。」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「くっ…」

シャイターン「(アノ赤キ竜…アレハモシヤ?…デハルキア達ハ彼ト接触シタト言ウ事カ。)」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…シャイターンさん…」

隼人(ゲッター1・サブ)「…ルキア?」

 

残るはシャイターンとラドラだけであった。しかしこのまま戦っても恐竜帝国側に勝ち目はない。

その時ルキアはついに自分の胸に隠していた事を全て放出するのであった。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「シャイターンさん!!!」

シャイターン「ルキアッ!?」

 

正太郎(ウルトラザウルス内)「え!?」

キュアハッピー「ルキアちゃん!?」

ワイルドタイガー「い、今ルキアの奴なんて言ったんだ!?」

シロン「シャイターン…?おい、まさか…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「あの悪魔の事知ってるって言うの!?」

 

オルタンス(ウルトラザウルス内)「ルキア様…!?」

ヴィオレット(ウルトラザウルス内)「やはりシャイターン様とはもう戦いたくない一心で…」

 

シャイターン「ルキア…」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「シャイターン…どういう事だ!?」

シャイターン「…退コウ…」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「おい!?…」

 

ルキアに呼びかけられたシャイターン、それに戸惑う一同。

シャイターンは今はここを撤退する事を選び、ラドラも流される形でここを去ることとなった。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…」

万丈(ダイターン3)「今のは…」

甲児(マジンガーZ)「ルキアちゃん…じゃああいつの事知ってたって事なのか…?」

アルティメットブイドラモン「…ルキアさん…」

キュアピース「でもなんで…」

折り紙サイクロン「知っていたのなら何故…」

ルキア(グルンガスト弐式)「…僕は…」

隼人(ゲッター1・サブ)「ようやくお前の正体に気が付けそうだ、ルキア。いやオルタンス、ヴィオレット、お前達もそうだ。」

オルタンス、ヴィオレット(ウルトラザウルス内)「!?」

マト(ウルトラザウルス内)「え!?」

 

特別隊内部で突如、ルキア、オルタンス、ヴィオレットに対しある疑惑が浮上した。

ルキアが隠していたあの悪魔の正体。

そして隼人は前々から彼女達には疑問を感じていた事。

 

イングラム「…とうとう尻尾出した様だな。」

大塚長官「い、一体どういう事なんだね!?」

ラーダ「…?これは!!」

 

するとラーダがある通信を受信していた事に気づき、それを開いた。

 

ラーダ「イングラム少佐!たった今合流予定のSRXチームから緊急信号を受信しました!正体不明の軍勢の襲撃を受け救援を要請しています!!」

イングラム「!!」

マルスモン「聞こえたな、各自すぐに帰還するんだ!それまでルキアの件は保留とする!!」

 

マルスモンの号令でここは一時帰還となった。

そしてこの市街地で救助した民間人達を全員の保護を終えた後ウルトラザウルスはすぐさまそのポイントへと向かっていった。

 

アジア方面、恐竜帝国本拠地までの中間ルートの荒野。

上空の空は真っ黒に包まれており、荒れ果てた土地の大地に突如襲来した岩石の怪物、青い鼻にピエロの顔したその正体は…。

 

岩石アカンベェ「アッカンベェ~!!!」

 

大量の岩石アカンベェ達がある者達を追い回していた。

その光景をニタニタと笑いながらウルフルン、アカオーニ、マジョリーナ、そしてジョーカーが見ていた。

 

ウルフルン「あれだけの青っ鼻だとやられるのも時間の問題だな!」

アカオーニ「いい気味オニ!!」

マジョリーナ「ぶっ壊してやるだわさ!!」

ジョーカー「さて、あの方々はどう戦い抜くでしょうか?」

 

ライ(R-2パワード)「くっいきなり空が真っ黒になったと思えば…」

アヤ(R-3パワード)「変な気分になるし、リュウセイがあんな状態になるしなんなのよ!!」

 

リュウセイ(R-1)「はあ~…バーンブレイドの限定フィギュアが手に入らない~!!!ロボッターの録画失敗したぁぁぁぁぁ!!!」

 

ヴィレッタ(R-GUN)「救援は来るまで、我々で持ちこたえる!しかしなんだと言うのだこのピエロの化け物は…」

岩石アカンベェ「アッカンベェ~!!」

 

バットエンド王国と交戦しているのはSRX計画で開発されたパーソナルトルーパー、Rシリーズ達だ。

重装甲型で高い火力を持つR-2、パイロットはクールな一匹狼のライディース・ブランシュタイン。

指揮管・遠距離機であり大型のフライトシステムを装備したR-3、パイロットは冷静沈着な女性アヤ・コバヤシ。

高い火力を持つR-GUN、パイロットはこちらもクールで何処か影がある女性ヴィレッタ・バディム。

そして近接近・格闘戦が得意なR-1、パイロットのリュウセイ・ダテ…はこのバットエンド空間で絶望状態にされていた…。

 

ライ(R-2パワード)「おいリュウセイふざけてる場合か!?」

リュウセイ(R-1)「ダメだ…俺じゃ、どうにもならねぇ…」

ウルフルン「ウルッフッフ、無駄だってんだ。このバットエンド空間では人間はそうやって絶望に飲まれちまう。」

アカオーニ「そしてその絶望から生まれたバットエナジーが悪の皇帝ピエーロ様を蘇らせて行くオニ!」

アヤ(R-3パワード)「訳の分からない事言わないで!」

マジョリーナ「だったら分からせてやるだわさ…そうこのアタシ等の手でねぇ!!」

 

マジョリーナ突如、老婆の姿から若い色気のある女性へと変身していった。

 

ヴィレッタ(R-GUN)「関係ない、お前達が敵ならば倒すまでだ。」

ジョーカー「言ってくれますね。ではアカンベェさん達にひねりつぶされて下さいませ!」

 

アカンベェ達が攻撃を開始して来た。

そしてその中には一体だけ、赤っ鼻の黒いロボットの姿をしたアカンベェがいたのだった。

 

ブラックアカンベェ「…」

ウルフルン「おい、何やってやがる!?お前もいけぇ!!」

ブラックアカンベェ「アカンベェ…!」

アヤ(R-3パワード)「…?あのロボット…何か変?」

 

リュウセイ(R-1)「…う、…声…?」

 

絶望に飲まれたリュウセイは微弱ながら何処からか声が聞こえた様な気がした。

 

ライ(R-2パワード)「ビーム・チャクラム!!」

岩石アカンベェ「アッカンベェ!?」

 

R-2パワードが襲いくる岩石アカンベェ達に対し、その重装甲とは思えない機動性で回避し右腕の有線式ビーム・チャクラムを発射し切り裂いて行く。

だがそこにアカオーニが棍棒を振り回してR-2パワードに襲い掛かって来た。

 

ドゴォォォォ!!!

 

アカオーニ「お前図体デカい癖に早すぎるオニ!!」

ライ(R-2パワード)「見かけで敵を判断するのは素人のやる事だ。ハイゾル・ランチャー!シューッ!!」

アカオーニ「ムカつくオニー!!」

 

R-2パワードが距離を取り背中に装備したハイゾル・ランチャーを放った、

だがアカオーニは金棒を振り翳しただけでそのビームを切り裂いていったのだ。

 

アヤ(R-3パワード)「そこっテレキネシス・ミサイル!!」

岩石アカンベェ「アッアッカン!?」

マジョリーナ「甘いねぇっ!!」

 

R-3パワードのフライトユニット部分からコンテナ内雑色散弾式のテレキネシス・ミサイルを放つ。

念動力を持つアヤがR-3に搭載されたT-LINKシステムを通じて、ミサイルの動きを自由に操り、囲んでいた岩石アカンベェ達を攻撃、

だが若返ったマジョリーナだけはいともたやすくそれらのミサイルを避けて、自らを分身させ、その手から一斉に光弾を放った。

 

アヤ(R-3パワード)「T-LINKコンタクト・ストライクシールド!!」

マジョリーナ「何っ!?」

 

R-3パワードの両肩の計6機装備の誘導兵器が射出し展開、念動力で操作しマジョリーナの光弾を防ぎ、同時にマジョリーナに攻撃を仕掛ける。

一方ウルフルンはR-GUNにその両手のカギヅメを仕掛けるが。

 

ヴィレッタ(R-GUN)「狼一匹が私を捕えると思うな!」

ウルフルン「んだとぉっ!?」

 

R-GUNはその機動性でウルフルンから離れ、ツイン・マグナライフルで狙い撃った、

だがウルフルンもそれを避けて突撃し、それを見極めてたかの如くR-GUNも背中に装備れてあるビームカタールソードを使い、ウルフルンの爪とぶつかりあった。

 

ジョーカー「中々お強い、ですが。」

 

ジョーカーは思わずライ達がアカンベェに対し善戦してる事に驚く、だがある命令を下すと隣にいた黒いロボットのアカンベェは戦意喪失してるR-1に襲い掛かって来たのだ。

 

ジョーカー「やってしまいなさい!!」

ロボットアカンベェ「…アカンベェ!…!」

リュウセイ(R-1)「…」

 

ヴィレッタ(R-GUN)「リュウセイ!!」

ライ(R-2パワード)「何をしてるんだ、やられるぞ!!」

アヤ(R-3パワード)「リュウセイ!!!!」

 

ロボットアカンベェ「アカン…!!」

リュウセイ(R-1)「…!?」

 

≪…助けて…≫

 

リュウセイ(R-1)「うおっ!!」

 

ガシィッ!

 

ウルフルン「なっ!?」

ロボットアカンベェ「アカ…ン…!!」

リュウセイ(R-1)「ぬぬぬ…!!!」

 

ロボットアカンベェが殴り掛かろうとした時だった、絶望状態のリュウセイが一瞬、誰かの叫び声が聞こえたような気がしたのだ。

その時、リュウセイは目覚め辛うじてロボットアカンベェのパンチを受け止めたのだ。

 

リュウセイ(R-1)「ふっかぁぁぁぁぁつ!!!」

アヤ(R-3パワード)「リュウセイ、元に戻ったのね!」

ライ(R-2パワード)「遅刻だぞ、リュウセイ。」

リュウセイ(R-1)「わりぃわりぃ。」

 

ウルフルン「なんだあいつ!?」

アカオーニ「目がさめちゃったオニ!?」

マジョリーナ「なんでだい!?…どうしてだわさ!?」

ジョーカー「やはり、バットエンド空間の中でも平気な人間はいるものですね…」

ヴィレッタ(R-GUN)「お前達のまやかしの絶望などに屈する我々ではない。」

リュウセイ(R-1)「相手は狼に鬼に魔女…昔話のワルモンか、おもしれぇ!」

 

マジョリーナは元の老婆の姿に戻ってしまった。

リュウセイはウルフルン達の姿を見て改めて気合を入れた、そんなR-1の前にロボットアカンベェが立ちはだかる。

 

ロボットアカンベェ「アカンベェ…!!」

リュウセイ(R-1)「にしても、さっき聞こえた声は…あいつか?」

ライ(R-2パワード)「バカを言うな、ロボットが声だと?」

リュウセイ(R-1)「聞こえたんだ!!あの時「助けて」って声がして、それで俺は目がさめたんだからな!!」

アヤ(R-3パワード)「そういえばあのロボット…たしかに動きがちょっと変かも…」

ヴィレッタ(R-GUN)「(まさかリュウセイには聞こえたというのか?だとすればこれがリュウセイの強い念動力の…)たしかにあのロボット、何処かで見覚えがある。だとすればリュウセイの考えは間違ってないかもしれん。」

ライ(R-2パワード)「大尉!?」

ヴィレッタ(R-GUN)「あのロボットの様子を見つつ、残りを片づける!」

リュウセイ(R-1)「了解!!」

ロボットアカンベェ「アカンベェ!!…」

 

リュウセイ達が目標を変えて再度バットエンド王国に挑んだ。

そんな時、バットエンド王国側を挟み撃ちにする様に特別隊のウルトラザウルスが到着した。

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

マルスモン「間に合ったようだ!」

みゆき「見て、アカンベェがあんなに!!」

なお「既に誰かが戦ってる!」

やよい「あのロボット達って…もしかしてイングラム少佐が言っていたチームの!?」

イングラム「そう、彼等が俺の指揮するSRXチームだ。」

徹平「SRXチーム…!」

ルキア「あの人達が…」

虎鉄「よし、そうと決まれば出るぜ!!」

忍「おうよ!!」

正太郎「!!あのロボットは…!」

大塚長官「む…ああ、あれは!!」

万丈「どうかしたのかい、正太郎君。」

正太郎「あの黒いロボットです!顔がアカンベェになっているけど、あれは間違いなくブラックオックスです!!」

ユーキ「ブラックオックスって…」

オルタンス「正太郎様がおっしゃってた…」

沙羅「あのロボットがここにいるって事!?」

メグ「それが敵になって…」

シュウ「迷ってる場合じゃねぇぜ!あの人達を助けるんだ!」

マト「みんな頑張って!!」

シュウ「あいよ、マト姉ちゃん!」

シロン「ガガガガガ!」

 

???「残念だがそうは行かない。」

甲児「!?」

あかね「誰や!?」

れいか「この声は何処から!?」

 

突如ウルトラザウルス内に響きわたる謎の声。

その声の主がなんと床から浮上する様に彼らの前に姿を現したのだ。

 

ディーノ「!?」

ライザ「げっ!?」

ギャリー「な、何…その姿…」

マト「うえっ…」

カガリ「ひっ…」

ヨミ「き、気味が…」

ユウ「最悪レベル…」

ミク「あんなのがいていいの…!?」

 

皆が彼のその姿に唖然と君の悪さを覚えた、

そう、屈強な肉体を誇る男であったがその首の上からはなんと小人の上半身を乗っけた様に結合してたのだ。

 

ピグマン子爵「ケケケケ…私の名前はピグマン子爵、Dr.ヘルの部下である!」

ウォルフィー「うえっ気持ちわりぃ!?」

リーオン「身体がおかしいよ!?」

ホルス「うっ…!?」

ホァン「わ、わ、何!?」

ピグマン子爵「ケケケケケケケケ…!!」

 

ピグマン子爵が奇声を上げると床から突如草木が生えて、ここにいる全員の脚を捕えたのだ。

もちろんそれだけではない、艦内にいる者すべての者の脚を捕まえたのだ、

木々だけではなくマグマまで床から湧き出て、彼等を妨害したのだ。

格納庫では床からマグマがあふれ出て来た。

 

高次「な、なんじゃこりゃ!?」

ロバート「消火器だ、消火器を早く!!」

BB「水属性のレジェンズ達はすぐに消火しなさいよ!!」

リン「ダメ、みんな動けない!!」

トーマ「どうなっているんだ!?」

カービィ「ペポ~!!!」

 

カービィに至っては木々が体に絡まっていた、これでは出撃所ではない。

廊下では。

 

サヤ「な、何これぇ!?」

ディグモン先生「う、動けん!!」

フーム「もう何よぉ!」

ボス、ヌケ、ムチャ「うわああああ!?」

 

艦内は大混乱に陥ってた。

 

弓さやか「キャア!?」

マック「あああ!?」

雅人「な、何これぇ!?」

武蔵「うわぁ、捕まっちまった!?」

みゆき「う、動けない!?」

ピグマン子爵「ケケケケ…これが私の得意とする妖術だ、お前達の動きはもうDr.ヘルが送り込んだ刺客によってお見通しなのだ。」

マルスモン「刺客だと!?」

ライザ「はあ!?」

 

ムンベイ「ちょっと何こいつ!?」

フィーネ、ラーダ「きゃあ!?」

バン「うわっ!?」

 

いきなり壁のダクトから何かが飛び出した、そう、それこそが刺客であった。

 

ケドラ「キキキキキ…」

 

キャンディ「あれは何クル!?」

ルキア「刺客って…」

ピグマン子爵「そうだ、かつて古代ミケーネ帝国の頭脳と呼べる存在、ケドラだ!我々はこれを改良し機械を操れるようにしたのだ!」

ガリオン・ドール「古代ミケーネ…またその羅列か…!」

亮「そいつが俺達の動向を伝えたのか…!?」

バーナビー「貴様!!」

ピグマン子爵「ケケケケ…気が付かないお前達が悪い、さあこいつらをやれ!!」

 

その時ピグマン子爵の両脇から炎が出現、その炎が消えると2人の男が姿を現した。

 

オルタンス、ヴィオレット、ルキア「!!!!」

マト「ど、どうしたの!?」

グリードー・ドール「な、なんだあいつら!?」

イワン「あの人達…なんだ!?」

 

オルタンス、ヴィオレット、ルキアがその2人の姿に驚愕した、そう、知っているのだ。

目を閉じたまま、まるでピグマンに催眠術にかけられて操られている彼等を。

 

エレフ、オリオン「…。」

ピグマン子爵「ケケケケ…こいつらはもう私の手先となっている、さあ一人づつ殺していくのだ!!」

オルタンス「オリオン様、エレフ様!!」

ヴィオレット「どうしてしまわれたのですか!?」

ヨミ「え、2人の知り合い!?」

あかね「マジなん!?」

ルキア「…!」

甲児「やべぇますます分からなくなってきたぞ…」

 

ルキアは無言で頷いた。

エレフは黒い剣を構え、オリオンは弓矢を持ちこちらに迫って来た。

 

マルスモン「…!(やるしかないか…!!)」

徹平「隊長?」

 

マルスモンはある決心をした、

すると彼はわずかに動ける腕の裾部分からダガーを出と、同時に思い切り投げピグマン子爵の腹に一突きをかけた。だが。

 

ピグマン子爵「おっと!フフフ、私がそんな姑息な手に引っかかると思っていたのか?」

マルスモン「うおぉぉぉぉ!!」

ピグマン子爵「ぐぉっ!?」

 

なんとマルスモンは自分の脚の木々を全て切って動ける様になった瞬間、ピグマンに殴り掛かって来た。

 

ユーキ「隊長!?」

ライザ「へへ隊長のお得意か…」

ユウ「?」

 

マルスモン「残念だったな、あの直後に私は脚に仕込みナイフを仕掛けていたのだ。」

 

なんとマルスモンの脚のアーマーにはいざと言う時や捕まれた時に飛び出るナイフを仕込ませていたのだ。

 

ピグマン子爵「なな、なんだと!?こうなればぶわぁっ!?」

マルスモン「ふんっ!!」

 

今度は殴る同時にピグマンの目に有害な液体をかけた拳で顔面に殴り掛かったのだ。

マルスモンは格闘技を熟知してると同時に全ての反則技をも使いこなすのだ。

これには流石のピグマン子爵も愕然としエレフとオリオンに命令を下した。

 

エレフ「!」

マルスモン「甘い!」

オリオン「!!?」

マルスモン「コロナサンクションズ!!」

 

マルスモンは炎を纏い、エレフとオリオンを掴みながら飛び上がり、2人を回転させながら、床に叩き付けたのだ。

 

オルタンス、ヴィオレット「ああ!」

 

マルスモン「うっ…」

エレフ「あだっ…う、うん?」

オリオン「ぐっ…な、なんだ…?」

 

マルスモンが今の身体を動かした事により自分の胸が締め付けられる痛みに襲われた、

同時にエレフとオリオンが正気に戻りピグマンも倒れた事により、妖術も全て解け溶岩も木々も全て消えて行った。

 

艦内・医務室では。

 

ローレライ「マグマが消えました!」

ミク「な、なんともないわ!?」

三田子「…幻惑…?」

 

医務室でもピグマンの妖術が起きていたがなんともなかったようだ。

再び戻り。

 

忍「おっしゃあ!」

虎鉄「ふう!」

マト「助かったぁ~」

 

ピグマン子爵「くっおのれ!私の妖術をもう一度…」

ガミガミ魔王「させるかよ!ガミガミミサイル!」

 

ドォォォォ!!

 

デデデ大王「でりゃぁぁぁぁぁぞい!!」

ピグマン子爵「ギャアァァァ!?」

 

ゴォォォォ!ドゴォドボゴォボゴォボガァ!

 

後ろからガミガミ魔王がランドセルから放ったミサイル攻撃でピグマンは吹きとはざれ、デデデ大王のハンマーにボコボコにされた。

 

ガシッ!

 

ピグマン子爵「え?」

ラーダ「貴方、ヨガに興味なくて?」

 

バギィガキィ

 

マト、ヨミ、カガリ、ユウ達「…」

大塚長官「とりやぁぁぁぁぁ!!」

ピグマン子爵「ギャァァァァァ!!」

エスカルゴン「お前も飛んでけでゲス!」

 

さらにラーダがピグマン子爵の脚や手足を掴んでヨガをやらせようとしたが、明らかに何かがへし折れた音がなり、マト達はその音に戦慄が走った。

さらに大塚長官がピグマンを掴みあげるとそのまま外へ投げ飛ばしていった。

ついでにエスカルゴンがケドラも分投げていった。

 

正太郎「…そ、そうだ、鉄人!出動します!」

みゆき「私達も行かなくちゃ!!」

 

そして再度外では、既に青っ鼻アカンベェ達はリュウセイ達に倒されており、残るはウルフルン達にロボットアカンベェだけだった。

 

ロボットアカンベェ「アカン…ベェェェェ!!」

リュウセイ(R-1)「やめろ!お前はあいつらに操られているんだろ!?」

ジョーカー「邪魔はなさらないでください!!」

 

ジョーカーがそう邪魔をすると、R-1の身体に沢山のトランプを瞬時に投げつけて貼って行った。

その瞬間に爆発が起き、R-1は大きなダメージを受けてしまう。

 

リュウセイ(R-1)「うわぁぁぁぁぁ!?」

ライ(R-2パワード)「リュウセイ!!」

 

ロボットアカンベェ「アカン…ベェ…」

 

ロボットアカンベェは思わずそんなR-1の姿を見て戦いを躊躇ってしまう、

だが脳裏にピエロの顔が過ると再び苦しみ、襲い掛かっていった。

だがR-1はロボットアカンベェの拳を掴み、なんとか取り押さえた。

 

リュウセイ(R-1)「俺とR-1はそんな事じゃやられねぇ!!なあ、お前は本当はいやなんだろ?俺には分かる!お前の声が聞こえたんだ!目を覚ますんだ!」

ロボットアカンベェ「アカン…アカン…」

 

ロボットアカンベェは心が支配されると目から電磁光線を放ち、R-1は直撃を受けた。

 

ウルフルン「無駄だっていってんだろ!!」

アカオーニ「お前バカオニ!」

マジョリーナ「頭が悪そうな奴だわさ!!」

 

アヤ(R-3パワード)「リュウセイ、もうやめて!!」

ヴィレッタ(R-GUN)「お前が死ぬぞ!!」

リュウセイ(R-1)「ぐぅ…みんな黙ってろ!!」

 

正太郎(ウルトラザウルス内)「オックスーーーーーー!!!」

 

その時鉄人28号がロボットアカンベェに飛びついて来た。

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

ロボットアカンベェ「アカンベェ!?」

 

キュアハッピー「あのロボットさんは…」

キュアマーチ「きっとブラックオックス…」

キュアビューティ「私達の力で元に戻しまょう!」

キュアサニー「いくで!」

キュアピース「待ってて、今助けるから!」

リュウセイ(R-1)「な、なんだ、あれって鉄人28号…!?それに魔女っ娘か!?」

 

ライ(R-2パワード)「あれは!?」

アヤ(R-3パワード)「イングラム教官の言っていた…特別隊!?」

ヴィレッタ(R-GUN)「プリキュアか…!」

 

ウルフルン「余計な邪魔しやがって!」

ウォルフィー「させるかよ!!」

ウルフルン「なっ!?」

シロン「あいつらの邪魔はお前等だ!」

 

レジェンズチームがバットエンド3幹部の足止めに入る、ズオウが拳を握りしめて、アカオーニを棍棒事叩き付けた。

ガリオンがフレイムザンで突撃しジョーカーとマジョリーナに奇襲を仕掛け、

ウルフルンがリーオンに爪を受け止流した所にウォルフィーが剣を構えてぶつかり合いになる。

ズオウの拳を振り払ったアカオーニの所に今度はグリードーの両手のダブルクローが襲い、ジョーカーがトランプをシロン達に散らせて爆発させるが、シロンは翼を広げて突風を起こして爆風を防いでダメージを軽減した。

 

正太郎(ウルトラザウルス内)「オックス、少しばかり痛いかもしれないけど、すぐに元にもどしてやるからな!」

ロボットアカンベェ「あ、アカンベェ…!?」

リュウセイ(R-1)「あっちはレジェンズのウインドラゴンにブレイズドラゴン達までいんぞ!?どうなってんだ!?」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

キュアハッピー「プリキュア・ハッピーシャワー!!」

キュアサニー「プリキュア・サニーファイヤァァァ!!」

キュアピース「プリキュア・ピースサンダー!!」

キュアマーチ「プリキュア・マーチシュート!!」

キュアビューティ「プリキュア・ビューティブリザード!!」

 

ロボットアカンベェ「アカンベェェェェ!?」

 

5人のプリキュアの技が合体し炸裂、ロボットアカンベェの包み込み、赤っ鼻だけを破壊していってデコルに変えていったのだ。

 

ポップ(ウルトラザウルス内)「やったでごさる!」

キャンディ(ウルトラザウルス内)「デコルが揃ったクルー!!」

マト(ウルトラザウルス内)「すごーい!プリキュアカッコいい!」

 

そしてアカンベェにされたロボットは正気を取戻し、本来の独自の心を持った黒い巨大ロボ・ブラックオックスへと戻っていった。

 

ブラックオックス「オォォォ…」

正太郎(ウルトラザウルス内)「オックス、元に戻ったんだな!!」

リュウセイ(R-1)「お前やっぱり生きてるロボットだったんだな~」

ヴィレッタ(R-GUN)「そうか…あれは以前データで見たブラックオックスだったか…」

 

ウルフルン「くっ…」

アカオーニ「戻っちゃったオニ…」

マジョリーナ「なんて奴等だわさ!」

ジョーカー「ここは私達の負けとしましょう。」

ピグマン子爵「くっおのれぇ!!」

ウルフルン「お前何やってんだよ!」

ピグマン子爵「ふん、貴様らこそ!!」

ケドラ「キキィ~…」

 

グリードー「おいてめぇら!?」

ガリオン「待ておう必要はない!」

ズオウ「オックス、戻った♪」

 

3幹部とジョーカーも撤退していった。

 

イングラム(ウルトラザウルス内)「ヴィレッタ、アヤ、ライ、リュウセイ、ご苦労だったな。こちらに帰還してくれ。」

アヤ(R-3パワード)「イングラム教官!」

ライ(R-2パワード)「特別隊、実に変わった部隊だな…」

 

ウルトラザウルス・ブリッジでは。

 

オルタンス「お二人共大丈夫ですか?」

オリオン「ああ…しかし俺達悪い夢見てる様な気分だった…」

ヴィオレット「お二人は操られていたのです。」

エレフ「あ、そうだあいつに…!」

竜馬「あの2人といい、あの悪魔…君達は一体何者なんだ?」

ルキア「それは…」

隼人「…。」

 

こうしてSRXチーム、ブラックオックスも特別隊に合流、仲間に加わった。

そしてルキアの口からこぼれた赤い焔の悪魔との関係、エレフとオリオン、

一同はそんな彼らの存在に大きな違和感を覚えるであった…。

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第18話 完

 

第19話 栄光掴む者の先と悪断つ剣 に続く。



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スーパーヒーローウォリアーズ 第19話 栄光の先と悪断つ剣

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、ゼンガー・ゾンボルトが高齢化してたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■避難民達の食料配布に勤しむ特別隊面々、同じころキャプテン・ラドラがある決断を起こす。さらにあの親分がついに現れた!!


悪の天才科学者Dr.ヘルが総べる孤島・バードス島。

通称地獄城。

薄暗い広間にて絶望に満ちた表情であしゅら男爵が腰を落としていた。

その手には。

 

あしゅら男爵「もはや終わりだ…もうDr.ヘルに合わせる顔がない、このあしゅら!幾度となく任務に失敗し何度Dr.ヘルの信用を裏切った事か!!ついに謝罪する言葉もなくなってしまった私にはこれしか残されていない!!ああこの命を投げ出す私をお許し下さい!!」

 

うちひしがれたあしゅらはその手に構えたナイフを自分の胸に向けた瞬間であった。

所がである、胸に刺そうとした瞬間、暗闇から投げられたペンがナイフを弾いたのだ。

 

あしゅら男爵「うわぁっ!?…何故ですか…何故なのですか!?何故私はこの命を投げ出す事が出来ないのですか!?」

Dr.ヘル「この大馬鹿者!いくら失敗を重ねたとはいえ、自らの命を捨てる事があるか!貴様は間抜けだ、だが自らの命を投げ出す方がよっぽど間抜けとは思わんのか!?」

あしゅら男爵「ど…Dr.ヘル…!」

Dr.ヘル「もっと悪知恵を働かせるのだ!そしてその悪知恵を尽くし、マジンガーZを!兜甲児を!特別隊の連中を今度こそぶち殺して来るのだ!そして地球連邦を乗っ取り、権力も経済も全て我らの物とするのだ!この世界を我々の手中とする為に!!」

 

Dr.ヘルが両手をかざしあしゅらに叫んだ。

絶望の淵に追い込まれたあしゅらを奮い立たせる為、再び手を取る。

その時Dr.ヘルの後ろから一筋の光が浮かび上がり、それは大きな扉が開く様に。

そこにはあしゅら男爵が一番に驚くであろう巨大な機械獣の姿があったのだ。

 

あしゅら男爵「おお…こ、これは…!!これはぁぁぁ!!!」

 

 

 

そして遠くからその様子を見ていた、バッドエンド三幹部とジョーカー、ブロッケンにピグマンの姿が。

 

ウルフルン「な、なんだありゃ…」

マジョリーナ「無駄に暑苦しいだわさ。」

アカオーニ「あの機械獣、なんかアレオニ!」

ブロッケン伯爵「だがついにここまで来てしまった…」

ピグマン子爵「マジンガーZ…そして特別隊の連中によって幾度となく機械獣を破壊され我々も追い詰められているのだ。」

ジョーカー「(もはや彼等には後がない…ですがここまでこの手の連中と組んだお蔭でバットエナジーも効率よく集められました、悪の皇帝ピエーロ様復活もあと少し…!最後まで付き合うとしましょうか…!ただ、気がかりが少々。Dr.ヘルから聞いた所によると機械獣の原型は元々このバードス島の地下に眠っていた古代ミケーネ帝国の遺産とも呼べる巨神像。そして先日発したその巨神像の頭脳であるケドラ…。そしてかつてミケーネの裏切り者と呼ばれた絶対神ゼウスの存在…そういえばあしゅら男爵さんは古代ミケーネ人の夫婦の死体から再生された方でしたっけ。なんでしょう…どうも引っかかります。)」

 

ジョーカーは以前このバードス島でDr.ヘルに島の内部と機械獣の原型の巨神像を発見した地下遺跡にあしゅら男爵の原型の夫婦のミイラが眠っていた広間等に案内してもらっていた事を思い出す。

この時、ジョーカーは古代ミケーネ人が描いたと思れる、祭壇の壁画を見ていたのだ。

そこには巨神像の力を駆使し他の文明を滅ぼすミケーネ帝国の姿にそれを滑る神々の図。

次に2人の少年少女、特に少女には何か邪悪と思われる影からミケーネを守ってる姿があり、その背後には白いリスの様な生き物がいた。

しかしその神々の中の1人であるゼウスが裏切る図に続き、

そのゼウスの隅には白い翼を持った竜の姿もあった。

そして滅びるミケーネを背後に巨大な魔王と思われる怪物に立ち向かうゼウスと白い竜の姿、最後には先ほどの2人の少年少女が成長したと思われる男女が手を取り合い眠りにつく様な画で壁画は終わっていた。

 

ジョーカー「(はて、壁画に描かれた白い竜…何処かで見覚えがありますね…)」

ウルフルン「?」

 

ジョーカーはミケーネに関係する事に考えふけっていた。

 

 

 

アジア方面、恐竜帝国の支配から解放された地域の街にて。

ここまで特別隊はたった一日近くで恐竜帝国や機械獣達に襲われて支配されていたアジア各都市の奪還成功を続けていた。

そして連邦軍側も戦力の再編が整い、各国での防衛力が回復しつつある。

これも特別隊が恐竜帝国や機械獣軍団を引き付けて戦い続けたお蔭でもあったのだ。

そしてこの半壊した街に避難民キャンプと連邦軍の仮設基地が立てられ救助した民間人達の保護も行われていた。

 

 

シロン「ガガックション!」

シュウ「どうした、ねずっちょ?誰か噂でもしてんのかー?」

シロン「ガガガ。(知らね。)」

虎鉄「うっし、避難民の人達の食糧配りに行くぞ!」

イワン「はい!」

ボス「ふいっと忙しいたらっありゃせんぜ」

ヌケ「ボス、早く~」

ムチャ「もうひと頑張りでっせ!」

 

ミク「はい、これで大丈夫よ。」

少年「ありがとう!」

 

虎鉄達が食糧の入った大きいダンボール箱担いでこの基地の兵士達やボランティアの人達と一緒に避難民の人達に食糧を配りにいった。

後ろではミクにローレライ、徹平の母の三田子等が仮設医療テントで怪我人の応急処置を行っていた。

 

アジア某市街地避難民キャンプ。

 

みゆき達がシュウ達の家族と作ったである、大きな鍋一杯のカレーを避難民の人達に順番で配っていた。

 

 

なお「皆さん、二列に並んでくださーい!!」

れいか「まだ沢山あるのでご安心下さい!」

やよい「はい♪」

少女「ありがとう、お姉ちゃん!」

ボタモン「♪」

 

やよいがボタモンを頭に乗せた少女にカレーライスを手渡した、

ようやく侵略者の恐怖から解放された彼女はにこやかな笑顔でお礼を述べた。

ちなみにその子はそのやよい達が自身を助けてくれたプリキュアだと言う事には気づいていない様子。

 

みゆき「はーい次の人。」

老人「よう、嬢ちゃん。」

みゆき「?」

あかね「…?」

 

次の順番で回って来たのがこの老人だ、だがとても不快な気分であろう顔をしている。

 

老人「嬢ちゃん達はボランティアでやってるだろうだから知らんけどなぁ、軍の連中も侵略者にボコボコにされただけでワシ等がこんな目にあってるんだ。一体ワシ等は何時までこんな毎日に怯えながら暮らさんといかんのかのぉ?」

みゆき「え…」

老人「くそったれの連邦政府が!民間人ばかりに苦しい事全部押し付け追って!!軍も全部ダメな奴ばっかりだ!!!」

みゆき「おじいさん、怒らないで…」

老人「こんな状況で怒らん馬鹿が何所にいる!!」

バーナビー「それまでにしてもらえますか?周りの人達の迷惑です。」

隼人「爺さん、言いたい事は分かる。それは政府に依頼されて戦ってる俺達だって同じ事だ。だがここで怒鳴り散らしてもどうにもならんだろ。」

老人「ちっ…」

 

バーナビーや隼人等に止められ、老人はカレーライスだけもらってこの場を去った。

 

みゆき「…」

れいか「やっぱり、辛い目にあったのでしょうか…」

ムンベイ「一々気にしなくていいわよ、結構いるもんなのああ言うのは。」

竜馬「みんな、侵略者に襲われて参っているんだ。」

虎鉄「シュテルンビルトでも同じさ、ヒーローに対して市民の中にはもう少ししっかりしろとかこんな様ならヒーロー辞めろなんて言われた事もある。」

武蔵「けどさっきの子みたいに感謝してくれる人だっているんだ。オイラ達はその感謝の言葉だけでも次の力になれるってもんだ!」

なお「けど、もっとしっかりしなきゃね…」

やよい「うん…」

女性「あの…」

ライザ「おっと、はいよ!お姉さん!」

 

みゆき達は今の老人の言動や批判的な反応もある事に少しショックを隠せなかった、

そこへカレーライスをもらいに来た女性がその顔を見て浮かない表情が写ってしまう。

すかさずライザやマック達がにっこりと笑顔でカレーライスを手渡した。

 

女性「私達の事助けてくれてありがとうね。」

マック「どういたしましてなんだな。」

 

ライザ「どうしたんだよ、お前達らしくねぇな。スマイルの名が廃るってもんだぜ?」

みゆき「ライザ君…そうだよね、ありがとう!」

なお「なんだ、アンタもう少しひねくれてるかと思った。」

ライザ「ぶー…」

あかね「よっしゃ今度はお好み焼きでもつくったるわ!」

シュウ「マジ!?俺も食べる食べる~!」

ボス「いっそお好み焼きカレーでもやるだわさ!」

虎鉄「俺も手伝うぜ!」

バーナビー「間違ってもんじゃ焼きにしないで下さいね。」

虎鉄「うるせぇ!」

 

侵略者に襲われ続け耐えられない人々は数多く、

だが今は背一杯かもしれないが特別隊の面々は少しでも避難民の人達に元気になってもらおうと張り切るのであった。

あかね達がお好み焼きを作り始めると、その匂いにつられて他の避難民の人達が覗きにやって来る。

そしてバーナビーや竜馬に武蔵、ボス達が鉄板の上のお好み焼きを裏返し、虎鉄がソースをかけ、みゆきがそれを皿に乗せて配り始めていた。

 

男性「…美味い!」

アロモン「お、俺にもくれ!」

ガジモン「俺も俺も!」

れいか「では皆さん順番に。」

 

シュウ「ちょっとだけつまみ食い…」

シロン「ガガガガ!!」

シュウ「じょ冗談だって!!」

 

 

 

 

一方ウルトラザウルス艦内食堂。

 

マト「ふう、いっぱい出来た~」

甲児「うおっなんだこのクッキー!?」

ギャリー「凄い量ねぇ…」

 

マト達が食堂のテーブルにて焼けたクッキーを並べてカゴにいれていた。

資材の片づけを終えて匂いにつられた甲児達がやって来る。

 

ヨミ「避難してる人達に食べてもらおうと思って作ってたんです。」

カガリ「みんなの分もあるよ。」

闇黒寺「しゃあっ一枚頂くぜってあちぃ!」

ユウ「それはまだ焼けたばかりです…。」

ジャック「オー!ズバリーコレハジャパニーズガールガ作ッタイッツスイーツデスカー!?」

ヨミ「!?え、えっと…」

ジャック「OK!OK!ベリーベリーヤミーネ!レッツワンダフルゥ!」

 

ジャックが凄い勢いでヨミ達の前に現れてクッキーを一枚食べると何かハイテンションで換装を述べた。

カガリ「…変。」

カービィ「ポヨ~」

マト「あ、カービィ!ためしに一枚食べる?」

フーム「あ!!」

カービィ「ファァァァァァ!!!」

 

マトがカービィにクッキーを差し出した時だった、カービィは大きな口を開けマトの手のクッキーどころかテーブルのクッキー全てを吸い込んでいってたいらげてしまった。

 

カービィ「ウプッペポー♪」

マト、ユウ「あが…」

ヨミ、カガリ「…」

ホァン「…」

正太郎「すごい…」

甲児「全部食いやがった…」

フーム「すみません、すみません!カービィの悪い癖なんです!!」

ヨミ「気にしないで、フームちゃんは悪くないから。」

メリー「ホワッ!イッツバキューム?」

弓さやか「特別隊の食糧大丈夫かしら…」

 

一同はカービィの食べっぷりに唖然としてしまった。

そこへリュウセイと万丈がやって来る。

 

リュウセイ「うーんいい匂いだな~ってあれ?」

万丈「おや、クッキーがあるって聞いたけど…」

マト「あ、たしか…」

リュウセイ「おう、SRXチームのリュウセイ・ダテだ!よろしくな!」

万丈「バタバタしてて紹介が遅れたね、僕が波嵐万丈。あのダイターンのパイロットさ。」

ギャリソン時田「そして、私目が万丈様の執事であるギャリソンと申します。」

ギャリー「って何時からここにいたの!?」

 

ギャリーの背後に突如、万丈の執事であるギャリソンが現れた。

 

万丈「君がギャリーだね?」

ギャリー「え、そうだけど…」

万丈「君のお姫様のイヴって言う子から伝言があってね、ギャリーに必ず帰って来てねって言って来るように言われたのさ。」

ギャリー「え、イヴから!?ってアンタがどうして…」

万丈「僕は以前彼女の父さんにお世話になった事があってね、その縁さ。イヴ君からギャリーの事を聞いてたんだ、その後特別隊に合流すると言ったらお願いされたって寸法さ。」

弓さやか「イヴってたしかギャリーさんの写真に写ってる子の事?」

ギャリー「ええ、けどアタシが軍に入って以来ずっと会ってないの、手紙のやり取りならしているけどね。」

正太郎「そのイヴさんって今いくつなんですか?」

ギャリー「アタシが最初に出会った時は9歳で…今は徹平やマト達と同じくらいね。この戦いが終わったら休暇届出して久々に会いに行こうかしら。」

マト「私達と?…ん?」

メグ「あのギャリーさん…」

忍「なあ、どうしてアンタみたいなのがそんないいトコの女の子と知り合ったんだ?」

ギャリー「…昔美術館で…;いや、それは別にいいでしょ?」

甲児「ごめんギャリーさん、なんかすげー怪しくなっちまったぜ…。」

雅人「あっまさかロリ…」

ギャリー「違うわよっ!!」

ネイサン「ヤッダーアンタそんな趣味だったのねぇ!!!」

ギャリー「やめて!変な誤解生まないで!」

リュウセイ「ひょ~本物のレジェンズだぁ~!ビックフットにウェアウルフとマンティコアか~!!」

 

マト達のクッキー騒動からギャリーから漂う如何わしい物が浮上し、騒ぎになる。

そこから突如リュウセイが目を輝かせて現れ、ズオウ達レジェンズにさらにはキャンディにも釘つげだった。

 

リュウセイ「すげぇすげぇすげぇ!!レジェンズが実在してるって情報は本当だったんだな!!」

リーオン「ちょちょっと~髪が乱れるよ~!」

リュウセイ「なあ、タリスポッドからリボーンすんのやってみてくれよ!!俺ゲームのしかやったことなくてさ!」

メグ「え、えっとあの…;」

キャンディ「誰クルー?」

リュウセイ「うぉぉぉこっちはさっきのプリキュアって魔女っ娘のマスコットかぁ!?いや惚れ惚れすんなぁ~!!」

沙羅「やよいちゃんといい勝負ね。」

ユウ「リュウセイさんって子供みたい…」

正太郎「ゲームが好きなんですね。」

リュウセイ「おっとっと、つい興奮しちゃって…ごめんごめん。」

 

ギャリー「アンタたしかイングラム少佐のチームのだっけ?」

リュウセイ「ああ、さっきも格納庫で憧れのマジンガーやゲッターを目の当たりに出来て興奮が収まらねぇんだ。」

甲児「おっスーパーロボットが好きなのか?」

リュウセイ「おう、スーパーロボットは男のロマンだ!!」

万丈「だが君の乗る機体はスーパーロボット…には見えないが?」

リュウセイ「いやいやR-1には…あっ。ま、まあそういう細かいのは気にしないでくれよ!」

マト「?」

ネイサン「あら、アンタも随分と可愛い顔・し・て・る・わねぇ。」

リュウセイ「うげっ!?そ、そうだ、NESTヒーローにも会わなきゃ!!」

ネイサン「ここにいるでしょ~!?」

リュウセイ「いや、そうじゃなくてぇぎぇぇぇぇ助けてぇぇぇぇ!!!!」

ジャック「ヘイユー!イッツ、ハグハグタイムゥ~!!」

カガリ「やっぱり変…」

ディグモン先生「大丈夫かなぁこれで…」

サヤ「ここって変わった人が多い…」

 

ネイサンがリュウセイの首にしがみ付き悲鳴を上げるリュウセイ。

闇黒寺はふとイヴの言葉である事を思い出す。

 

闇黒寺「ん…イヴって子たしか…お、おいギャリソンさんよ!」

ギャリソン時田「いかがしましたか、闇黒寺警部?」

闇黒寺「たしかその子ん家だろ、例の古代兵器を受け取ったのって…」

ギャリソン時田「あの件はイヴ様ご自身が決めた事なのです、ご両親方も快く受け入れてくれた様で…。」

闇黒寺「しっかし妙な偶然じゃないか?古代兵器を発掘協力した波嵐財閥の知り合いの資産家ん家の女の子の友人がここにいるってよ。」

ギャリソン時田「…何か、引っかかるのは気のせいでしょうか…?」

 

 

 

ウルトラザウルス・格納庫整備ドック。

 

ポップ「まずは赤を上げるでござる、次に白を上げて、赤を下げるでござる!」

ブラックオックス「オォォォォン…」

 

ポップがキャットウォークにてブラックオックスに旗揚げゲームを教えていた、

隣には高次がその様子を見ている。

 

トーマ「一体何をしてるんですか?」

高次「こいつの身体の調子さ、元に戻った後身体に何か細工されてないか調べたんでな、整備も済んだから軽く身体を動かしてやってるのさ。」

レン「こいつ、結構物分りがいいみたいだぜ。正太郎からは三歳児くらいの頭しかないって言ってたけどそうでもないんじゃないか?」

ブラックオックス「オォォォォン♪」

ジーク「キュイ~♪」

 

ブラックオックスは皆が良さげに話しかけてくれる事に喜んでいる。

特に目の前にいたジークとは何処か通じ合っていたみたいだ。

 

トーマ「実に人間の様な動作をする…小癪な。」

フィーネ「ジークも新しいお友達が出来たのね。」

トーマ「そうですねフィーネさん!微笑ましいです!」

グリードー「お前フィーネの前じゃ態度変わりすぎだろ。」

ディーノ「グリードー;」

 

そしてキャットウォークの下では。

 

ガミガミ魔王「ぬぁに!?ナルシアちゃんもこの世界に来てるだとぉぉ!?」

リン「あら、知り合いだったのね?」

ガミガミ魔王「なんでそれを言わなかったんだぁ!?」

ロバート「そんなの俺達も知る訳なかっただろ?」

ガミガミ魔王「くそー!!!今頃あの王子と…うぬぬぬ!」

コンラッド博士「分かりやすいですね貴方。」

 

ヴィレッタ「色々と困惑して事になってるな…」

ロバート「ああ、本物のゲームキャラや異世界とか別の星から迷い込んだって話。」

アヤ「そういえばリュウセイさっきから興奮してたわね…」

ライ「調子に乗って墓穴掘るのが目に見える。」

デデデ大王「うぉぉぉぉぉ!こうなりゃやけくそぞーい!!」

アヤ「…;」

 

ここに合流したSRXチームの面々は特別隊の一風変わった一面に驚いていた。

そこへ資材を持ってシャツ一枚のデデデ大王が横切って行った。

そして再度場面は食堂に戻ろう。

 

マト「にしてもまたクッキー作らないとなー…」

カガリ「そういえば徹平は?」

甲児「あいつ、まだホルスと剣の訓練なんだ、ユーキもマルスモン隊長が寝込んまったからずっと付き合ってるみたいだぜ。」

カガリ「…」

ヨミ「オルさんとヴィオさんにルキアさんも心配ね…」

沙羅「今イングラム中佐達と話し合ってるみたいだわ。」

亮「俺も少しあの3人は何か影がある様に見えた、例の焔の悪魔の件といい、ピグマンに操られてた2人組といい…」

マト「みんな敵だって疑われてるって事ですか?」

キャンディ「そんなの違うクルー!」

ズオウ「きっと違う、違う!」

リュウセイ「俺、そのエレフとオリオンに以前会った事があって一緒にラーメン食ったんだ、俺はアイツ等が悪い奴等には見えない、絶対にな。」

ユウ「その根拠は?」

リュウセイ「あいつらの目はそういう目だった!」

ウォルフィー「それだけかよ;」

リーオン「なんだかな;」

 

そんなリュウセイの顔にはいたる所に…やめよう。

ここでルキア達の事が心配になってくる一同、さてそのルキア達はどうしているのだろうか。

 

 

 

ウルトラザウルス・一室。

 

ルキア「…」

オルタンス、ヴィオレット「…。」

エレフ「なあ、俺達いつまでここにいなきゃダメなんだ?」

オリオン「早く外へ出たいね、ここには結構カワイコちゃんもいる様だし。」

イングラム「君達の件が済んだらな。だが我々はまず君達に疑いを持たなくてはならなくなった。恐竜帝国にいたあの焔の悪魔との関係…そして君達の素性を調べる内に引っかかる点がいくつも出て来た。」

大塚長官「いやー…まずルキア君オル君ヴィオ君の戸籍なんだが…よく調べたらどうも一致しない点がいくつも出て来たんじゃよ…、そんでもってそこの2人は何も情報がないと来たもんだ。」

エレフ「うっ…(こっちの身分証明とかなんとか書くの面倒だったからな…)」

オリオン「(つーかそれある意味詐欺とかだよな、結果的に…)」

ルキア「…」

大塚長官「ワシは正直、これまで共に戦った君達の事を疑いたくはない…だが、話だけでも聞かせてもらえんだろうか?」

 

大塚長官は渋々申し訳なさそうに述べた、そして3人は口を開いたのだ。

 

オルタンス「あの方は…焔の悪魔・シャイターン様は私達の知り合いです。」

ヴィオレット「私達も全容は分かりませんがシャイターン様にはきっと何かあったのだと思います。」

イングラム「やはりあの悪魔は諸君らと関係があると確定したか。だが何故君達は今までそれを黙っていた?」

ルキア「…」

オルタンス「…それは言えません…」

ヴィオレット「ですがこれだけはハッキリと言えます、私達はある使命を持ってここに来ているのです?」

エレフ「お、おい!?」

大塚長官「あ、ある使命…そりゃ一体…!?」

 

その時だった、艦内にサイレンが鳴り響いたのだ。

 

オリオン「…タイミングがいいのか悪いのか。」

イングラム「話は中止としよう。」

 

 

ウルトラザウルスが停泊するこの基地と周辺の避難民キャンプに危機が迫っていた。

はたして敵は?

だがここで時間を遡り、舞台をある男の視点から始めよう。

 

 

 

 

 

アジアのとある火山のマグマの中に聳える恐竜帝国のマシーンランド、

1人の男がただ廊下を歩いていた。

 

キャプテン・ラドラ「…」

 

ラドラの背中から思いつめた気配が漂っていた。

そんな彼は先ほどの帝王ゴールの憤怒と前の戦いで戦死したニオンの事を思い出していた。

 

 

 

 

ニオン「地竜一族の代表として配属されたニオンです!!」

キャプテン・ラドラ「地竜一族か…お前も大変だったな。」

ニオン「…何もおっしゃられないのですか?我々最下層に住む地竜一族は奇怪な妖術を持つとも言われ、同じ爬虫人から同族にも忌み嫌われて…」

キャプテン・ラドラ「関係ない、人間共を死滅させ地上に我々の世界を楽園をきづき上げる!そうすればだ、爬虫人全てが階級や身分等関係なく自由に暮らす事も出来る!!」

ニオン「…それならもう地竜の人々もみんな苦しまずに済む…俺は例えどの様な星の元に生まれ様とも絶対に屈しません…俺は貴方について行きます!」

キャプテン・ラドラ「…いい意気込みだ、それにお前の頑張り次第できっと貴族にも昇格出来るはずだ、そうすればお前は地竜一族の誇りにもなる。頑張るんだぞ!」

ニオン「はい!!」

キャプテン・ラドラ「まあ、俺様も栄光を掴む為もっと昇進してやるがな。」

ニオン「ハハハ、ちゃっかりな方だ。」

キャプテン・ラドラ「ハハハ…」

 

この時の2人は笑い合っていた、互いに勝利を目指す為、

その後、ニオンはゴールの命によりDr.ヘルから受け取ったエネルガーZに乗り、特別隊とギガノスを潰し合わせる作戦命令を出した。

それまではニオンも最前線で戦える事を誇りに思った。それまでは…。

 

帝王ゴール「お前は所詮地竜一族、貴族なれる柄ではないわ!!」

ニオン(エネルガーZ)「ウワァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

エネルガーZは爆発した、この時ラドラはただ愕然とした。

互いに同じ志を持った仲間を救う事が出来なかった自分に腹を立て、地竜一族とはいえあんな簡単に部下を切り捨てたゴールの様な貴族のやり方に。

そしてアジア都市での戦闘から帰還したラドラとシャイターンを待っていたゴールは。

 

帝王ゴール「貴様とシャイターンだけ生き延びて帰ったと言う事か…」

キャプテン・ラドラ「…も、申し訳ありません…」

シャイターン「…」

帝王ゴール「我々にはもう後がない!このマグマ層に潜行するマシーンランドの中と言えど我々の住む環境としては厳しいのだ!!今もなお耐え切れず死に絶える者も数知れず…我々が地上を制圧出来なければどちらにしろ死に絶える!!弱き者は死に、選ばれた者こそが楽園へと近づけるのだ!!」

シャイターン「…」

キャプテン・ラドラ「次こそは必ず…戦果を上げて帰って見せます!!」

帝王ゴール「黙れ、お前にはもう栄光などない。」

キャプテン・ラドラ「!!」

 

ゴールからのその言葉にラドラの心に大きなヒビが入った。

 

帝王ゴール「ラドラ…貴様の代わり等いくらでもいる、奴等特別隊は間もなくここに来るはずだ…お前とシャイターンも次の戦いでは全力で特攻して貰おう。残るメカザウルスも全て出し叩き潰してくれるわ!!」

シャイターン「私ガ死ヌノハ構ワナイ、ダガドウカ彼女ダケデモ見逃シテクレナイダロウカ?」

帝王ゴール「お前の働き次第だ。」

キャプテン・ラドラ「…。」

 

ラドラはここまでの事を自分の脳裏に回想していた。

 

キャプテン・ラドラ「何が栄光だ…帝王ゴールも上級貴族達は簡単に部下を切り捨てる…我々が追い詰められてるとはいえ…よくあんな事が言えたもんだ…」

 

彼はそう呟き、マシーンランドの地下へと歩いていく。

その時、小さい何かが横切った事には誰も気づいてない。

 

 

マシーンランド・地下牢獄。

 

シャイターン「ライラ、大丈夫カ?」

ライラ「ありがとう、…ごめんなさい。私があの時この世界のイベリア半島へ寄ろうって言わなければ…」

シャイターン「オ前ノセイジャナイ、私モ同ジダ…」

 

シャイターンが牢獄越しから一人の少女と会話をしていた。

 

シャイターン「ルキア、オルタンス、ヴィオレットガ特別隊二イタ。」

ライラ「えっ!?」

シャイターン「特別隊ニハ例ノアノ少年ノ姿モアッタ…」

ライラ「けど彼って…」

シャイターン「驚イタ…3人ハ彼ト接触シタト思ワレル、マタルキアハコノ世界特有ノ存在デアルロボットニモ乗ッテイタ…」

ライラ「あっちは何がどうなっているのかしら…」

シャイターン「コノ檻サエ破壊出来レバ…!!」

 

シャイターンはライラの捕えられている檻に手を触れて見た、

その時とてつもない電流がほとばしり、もう少し触れていたら即死するレベルの電流が流れていたのだ。

 

シャイターン「クッ…!」

キャプテン・ラドラ「…おい。」

ライラ「!!」

 

そこへラドラが現れた。

 

シャイターン「ラドラ…」

ライラ「…」

 

ラドラは2人の目を見ていた、すると彼は懐からこの檻のキーと思われる鍵を出し、扉を開けたのだ。

 

ガチャン…

 

ライラ「え!?」

シャイターン「ラドラ!?」

キャプテン・ラドラ「このままここにいれば、どちらにしろお前達は消される…俺のメカザウルスを使えば脱出出来る、案内するぞ。」

ライラ「でもどうして…?」

キャプテン・ラドラ「…お前達2人は互いに信頼し合っている様子を時々見ていた。もし我々が地上を支配できた未来があれば、お前達の様に生きる事も出来るかもしれんと思ったのだ…。」

シャイターン「…。」

キャプテン・ラドラ「だが今の恐竜帝国の身分差によって思い知らされた、俺達の様な低階級の爬虫人類は上級階級の連中の捨て駒同然の扱いを受けてると!」

ライラ「…。」

キャプテン・ラドラ「俺はたしかに栄光が欲しい、だが気が付いたのだ。敵を倒しただけの一瞬の栄光はその時だけの輝き…この狭い環境から抜け出して爬虫人類全体が不自由なく暮らせる未来が俺の目指す本当の栄光だとな…出来れば俺は同じ同志とそんな未来で生きられる事を目指したかった…。」

シャイターン「ニオンノ事カ…。」

キャプテン・ラドラ「だが部下を平気で切り捨てる帝王ゴール達のやり方では、俺の目指す栄光は掴む事が出来ん!支配した所で奴等は欲を貪り、その影で俺達はこれからもずっと…!」

ライラ「じゃあ貴方は…!」

キャプテン・ラドラ「もっと早く気づくべきだった、そうすれば俺は他の同士と一緒にゴールに反旗を翻す事だって考えた、だが手遅れなのだ。恐竜帝国は滅びる瀬戸際…長い事この環境に生き延びている者も多くはない…戦いで戦死も含めればなおさらだ。」

シャイターン「ラドラ…オ前ハ私達ト同ジナノダナ…」

キャプテン・ラドラ「さあ、どうかな…」

ライラ「ラドラさん…」

 

そうしてラドラはシャイターンとライラを連れて愛機メカザウルス・シグのあるデッキへと向かっていった。

 

 

 

 

 

再び特別隊サイドに戻る、決戦に向けて整備中のウルトラザウルス、

付近の街の避難民キャンプにメカザウルスの残党も思われる部隊が襲撃を仕掛けて来たのだ。

 

バット将軍(メカザウルス・ゼンⅡ)「ここまでよくも我々を追い詰めてくれた物だ…!だがせめて貴様等人間共を1人でも多く殺してゴール様の土産にしてくれるわ!!!」

 

あのバット将軍が武装した赤い大型恐竜メカザウルス・ゼンⅡに乗って各地から集めた残ったメカザウルス・ザイ、ドバ達を率いて襲い掛かって来たのだ。

 

 

 

虎鉄「あいつらまだ動けるのかよ…!!」

れいか「敵の動きが早いです、このままでは!!」

ガリオン「まずは民間人達を避難させろ、私達で食い止めるしかない!!」

マック「それしかないんだな!」

ライザ「メンドくせぇ時に出やがって!」

 

男性「う、うわぁぁぁまたメカザウルスが来たぞぉ!!」

老人「ほれ見ろ!結局…」

あかね「そんな事いうとる場合ちゃうやろ、みんな早く逃げなあかんで!!」

バーナビー「落ち着いて順番にシェルターに!!」

イワン「急いでください!!」

 

少年「うわっ!」

 

1人の子供が逃げ惑う人々から放り出されて転んでしまう。

そこへ竜馬が駆け寄り抱きかかえた。

 

竜馬「怪我はないか!?」

少年「うん…」

武蔵「譲り合い精神は何処いったんだよ!」

 

民間人「俺が先だ!!」

シェイドラモン「いや俺だ!」

ガードロモン「俺がたってんごぁっ!?」

 

シェルターの入り口の前が我先にと民間人達とそのデジモン達が喧嘩しあっていた。

突然隼人が飛び出し、彼等にキックをかまし立ちふさがった。

隼人は口をニヤリとした恐ろしい形相を見せ、両指を鳴らしながら民間人達に恐怖を植え付けた。

 

隼人「力づくで入るなら、俺と一戦やるか…?ククク…」

民間人「ひぃっ!?」

男性「うるせぇどけってんだよ!」

 

その時、上空からメカザウルスの放ったミサイルが襲い掛かって来た。

だがそこにネイサンが飛び出し口から火を噴き、ミサイルを撃破。

落ちて来る破片をホァンがロッドを回転させながら放った電磁バリアで食い止めていった。

 

ホァン「大丈夫!?」

竜馬「助かった!」

ネイサン「てめぇら!これ以上無駄な事してんなら握りつぶすぞぉゴラァ!」

シェイドラモン「…;」

女性「みんな、まずは冷静になろう!!」

男性「わ、分かりました、まず先に子供達から!」

 

ファイヤーエンブレムのマジ切れした顔を見て震えあがった民間人は押し合うのをやめて、子供達や女性達をシェルターにいれたのだ。

 

みゆき「隼人さん達怖い…」

なお「強引なんじゃ…」

イワン「だからこそだ、みんなの命をこれ以上奪われるわけにはいかない…!」

武蔵「おばあちゃん大丈夫か、オイラが担いでやるぜ。」

老婆「あぁ…すまないねぇ。」

 

シュウ「やるぜ、ねずっちょ!」

シロン「ガガガ!」

アンナ「シュウ、シロン、私も手伝うよ!」

シュウ「おお助かるぜアンナ!」

 

シュウがねずっちょシロンをタリスポッドにカムバックさせ、リボーンした。

そこへ両腕の翼を広げて飛んで来たレジェンズ・ハーピーのアンナ、ガリオンとマックも駆けつけてシロンの援護に入る。

避難誘導を済ませた虎鉄とバーナビーは生身で向かって来るメカザウルス達の前に立つ。

ヒーロースーツを着る時間は出来なかった。

みゆき達やイワン達も避難誘導してる為、すぐには駆けつけられない。

 

ウルトラザウルス艦内・ブリッジ。

 

徹平「何かあったんですか!?」

イングラム「メカザウルスの残党だ、動ける物はすぐに出ろ。」

ユーキ「了解です!」

ホルス「行くぞっ!」

オルタンス「皆様、お気を付けて!」

徹平「ありがとう!」

ヴィオレット「お怪我のなさらないよう…」

エレフ「じゃあ俺達も行くぜ!」

オリオン「ああ!」

万丈「僕も出よう!」

ギャリソン時田「万丈様、ダイターンは整備中でございます。」

万丈「なんだってぇ!?」

大塚長官「そりゃあれだけデカいとのぉ…」

 

ウルトラザウルスからマジンガーZ、R-1、R-2パワード、R-3パワード、鉄人28号、ブラックオックス、アルティメットブイドラモン、グリカウモン、ゴウキモン、ヒュッケバインMK-Ⅱ、イーグルファイター、ランドクーガー、ランドライガー、ビッグモス、ワープスターに乗ったカービィが出た。

 

ロバート(ウルトラザウルス内)「他の機体はメンテで動けない、頼む!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「被害が出る前にアタシ達で片づけるわよ!!」

カービィ「ポヨ!!」

アルティメットブイドラモン「はい!」

 

エレフ「メカザウルスか、叩き斬るだけだな!!」

甲児(マジンガーZ)「よお、エレフって言ったな!踏み潰されるんじゃねえぞ!」

エレフ「俺を誰だと思ってんだ?お前に出来ない戦いしてやるよ!」

甲児(マジンガーZ)「へへっ言ったなこいつぅ!」

リュウセイ(R-1)「お前達とまた会えるなんて思ってもみなかったぜ!」

エレフ「そうだな、終わったらまたラーメン食いに行こうぜ!」

 

オリオン「デカいトカゲだ…肩慣らしには丁度いい。」

アヤ(R-3パワード)「今時面白い武器を使うのね。」

オリオン「フッロボの実力も拝見させてもらうよ。」

亮(ビッグモスN)「あの2人が信用できるかはこの戦いで分かるか…」

 

エレフとオリオンも飛び出しながら甲児達と軽く挨拶を交わした。

 

バット将軍(メカザウルス・ゼンⅡ)「来るか!今回はそうはかんぞ!」

正太郎(ウルトラザウルス内)「見て下さいアイツ!」

忍(イーグルファイターN)「あいつたしかカービィにやられたんじゃなかったのか!?」

 

バット将軍(メカザウルス・ゼンⅡ)「あの時切られただけでやられたと思うか?元々ワシの心臓は弱くなっていてな、こういう時の為に心臓をもう一つ付けたのだ!」

 

リュウセイ(R-1)「はあ!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「そんな馬鹿な話ありなの!?」

グリカウモン「人間の医学じゃありえない…」

虎鉄「心臓二つとかアホかてめぇ!?」

ライ(R-2パワード)「どうでもいい!今は奴等を叩く!!」

 

迫り来るメカザウルスに真っ先に獣戦機隊が飛び出していった。

 

亮(ビッグモスN)「いくぞ!!」

雅人(ランドライガーN)「よーし!!」

沙羅(ランドクーガーN)「アグレッシブ・ビーストチャージ!!」

忍(イーグルファイターN)「やってやるぜぇぇぇぇ!!」

 

イーグルファイターNがオーラに包まれ空を加速、

ビッグモスがパワーを解放しマンモス形態のアグレッシブモードに変形、

ランドライガーはライオン形態となり、ランドクーガーはジャガー形態となる。

これぞ獣戦機隊の持つ野生化の力、彼らは野性の力を引き出す事により、より強い獣型形態のアグレッシブビーストモードへと変化したのだ。

 

 

 

マト「動物になった!?」

ユウ「野生化って言ってたよね…」

 

 

エレフ「動物型メカ!?ゾイドって奴か!?」

忍(イーグルファイターA)「ゾイドじゃねぇ!!」

沙羅(ランドクーガーA)「かみ砕いてやるわよ!!」

 

ランドクーガーAに続いて、ランドライガーAも四足歩行の脚を加速させて突撃、正面のドバの両肩をかみ砕き、次にビッグモスAがその大きな鼻を振り上げで砕いていった。

 

雅人(ランドライガーA)「よしっ!」

亮(ビッグモスA)「次来い!!」

 

そこへ上空からメカザウルス・バド達が飛来し街の方へと向かっていくが、

 

バシュウ!!

 

メカザウルス・バド「ギャア!?」

オリオン「お前達の翼はこの弾ける炎が焼き尽す!」

 

オリオンが弓をしならせ、紅蓮の火を纏った矢を放った。

そのたった数センチしかない矢が、迫り来る巨大なバド達を次々と撃ち落としていったのだ。

 

虎鉄「弓矢だけで倒しやがった!?」

バーナビー「真の超人としかん言えませんね。」

エレフ「来い!!」

メカザウルス・ボア「グォォォォ…」

 

ドガァァァァ!!

 

エレフが2本の黒い剣を構え飛び上がった、そして同時にボアの目に向かって投げつけて視界を奪い、自分よりも数十倍デカいボアにキックを仕掛け地面に叩き付ける。

だがそこからもう一体のボアがムチを構えて襲い掛かるが、

 

エレフ「げっ!!」

甲児(マジンガーZ)「アイアンカッター!!!」

 

ズバァァァァ!!

 

マジンガーZの刃付きロケットパンチのアイアンカッターがボアのムチの腕を砕き、エレフはそのままそのロケットパンチに着地し爆風から飛び出した黒い剣を回収、

その2本の剣を天に翳したままを体勢をとり、ロケットパンチの手は次のドバの顔面を掴みあげ、そこからエレフが跳ねて後ろからそのドバを真っ二つにしていったのだ。

 

アルティメットブイドラモン「トゥースバルカン!!」

 

エレフが着地した所に立ちふさがったメカザウルス・ブルの真下からアルティメットブイドラモンが翼を広げて飛び込んで垂直飛行しながら口から放つトゥースバルカンを撃ち、後ろへまわり回転さながら上昇すると同時にフレイムサーベルで切り裂いていった。

 

ゴウキモン「幻鬼刀奥義・蒼・真・炎・斬!はぁっ!」

 

ゴウキモンが青い炎に包まれた幻鬼刀を天に翳し回転させる、

そこから真円の炎を撃ちだし、前方のメカザウルス・ザイの足止め、

すかさず突撃、至近距離から切り裂いてった。

 

エレフ「お前等中々やるじゃないか!!」

甲児(マジンガーZ)「結構馬が合いそうだぜ!」

アルティメットブイドラモン「エレフさんの身体能力も凄すぎますよ!」

ゴウキモン「徹平、大分腕も上がっているぞ。」

アルティメットブイドラモン「ホント!?」

 

ブラックオックス「オォォォォン!!」

リュウセイ(R-1)「コールドメタルナァィフゥッ!!」

 

バギィィィ!!ズバァァァ!

 

ブラックオックスが真上からそのパンチでザイの腹を貫き破壊すると同時にリュウセイのR-1がコールドメタルナイフで横切るドバに切り掛かった。

 

ブラックオックス「オォォォォン!!」

リュウセイ(R-1)「お前も元に戻れてよかったな!」

グリカウモン「頼りにしてるよ、オックス!」

 

メカザウルス・サキ「グァァァァ!」

カービィ「ファァァァ!!!」

 

ワープスターに乗ったカービィがR-1に続いて突撃、サキの火炎放射を吸い込むと

その炎の力をコピーし頭から燃え上がる炎の兜が出現、ファイアカービィとなった。

 

リュウセイ(R-1)「能力を自分の物に出来んのか!!」

虎鉄「ほんっとなんでもありだなぁ、うらっ!」

メカザウルス・ブル「グァッ!?」

 

ファイアカービィ口から火炎放射を放ってサキを焼き返しそのまま突撃、

虎鉄とバーナビーはその横で走ってくるブルの頭部を蹴りで吹き飛ばしていった。

さらに鉄人28号とファイアカービィがバット将軍のメカザウルス・ゼンⅡに攻撃を仕掛けるが、

 

バット将軍(メカザウルス・ゼンⅡ)「させるかぁぁぁぁ!!!」

 

グォォォォォォォォォォ!!!

 

鉄人28号「ガォォォ!!」

ファイアカービィ「ポヨ!?」

正太郎(ウルトラザウルス内)「雄叫び!?」

ゴウキモン「ぐっ…!」

 

アンナ「なんて音なの!?」

シュウ「耳がやべぇぇ!!」

シロン「あの野郎…!」

虎鉄「何しかける気だ!?」

ライ(R-2パワード)「何が来るか分からんぞ!」

 

バット将軍(メカザウルス・ゼンⅡ)「さあ、これで終わりにしてくれるわ!!」

 

「砕け!ブーストナックル!!!」

 

ドォォォォォォォ!!!

 

 

 

ゼンⅡが動こうとした時、巨大な左腕が突っ込み、他のメカザウルス達を吹き飛ばし粉砕していった。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「パンチ!?」

甲児(マジンガーZ)「今のは…」

グリカウモン「ブーストナックル…!?」

 

雅人(ランドライガーA)「見てあれ!!」

沙羅(ランドクーガーA)「あの戦艦は!」

 

その上空から巨大な竜の形を模したとされる全長1400mの大型戦艦・ガンドールがそのエンジンを唸らせながら飛来した。

そしてその先端には先ほどの左腕を飛ばした50mのスーパーロボットがその巨体を超えるほどの大きさの大太刀を持ち立っていた。

噴射した拳はその機体の左腕に戻っていく。

 

アルティメットブイドラモン「あ、あれって…グルンガスト!?」

忍(イーグルファイターA)「ガンドール、葉月博士か!!」

 

シュウ「な、なんじゃあのデカいの!?」

シロン「無駄にでけぇ…」

 

葉月博士(ガンドール)「遅くなって申し訳ない、只今よりこちらに合流する!!」

雅人(ランドライガーA)「本当に待ってたよ葉月博士!!」

 

イングラム「獣戦機隊の葉月幸太郎博士…そして連邦軍地上部隊司令…」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「ゼンガー・ゾンボルト、推して参る!!」

 

ゴォォォ!!ズッシィィィィィィィィィ!!!!

 

その巨体がガンドールから飛び降りて来た、

その姿は黒い姿に厳格な顔から力強いオーラを常に放っていた。

 

やよい「黒いグルンガスト!!」

れいか「まさかあの声は…」

みゆき「ゼンガー司令だ!!!」

 

エレフ「なんだよあのバカデカい剣は…」

オリオン「只者ではないって分かるけどな。」

 

 

 

ウルトラザウルス・格納庫。

 

マト「あれってグルンガストだよね!?」

ルキア「うん、間違いない…あれがゼンガー司令の…」

高次「そうだ、グルンガスト零式…かつてエイリアン大戦で人類を救ったとされる地球最古のスーパーロボットだ!!」

ヨミ「あの人が連邦軍司令…」

ユウ「凄く怖そう…」

ディグモン先生「ゼンガー・ゾンボルト…英雄が再び帰って来たのか!」

カガリ「英雄?」

ディグモン先生「あの人はな、一度この世界を救っているんだ。あの人がいなければ今の私達はいないと思った方がいい。」

ルキア「…それがゼンガー・ゾンボルトと言う英雄…」

ヴィレッタ「…英雄か…。」

 

 

バット将軍「くっ来るか!や、やれぇぇぇ!」

 

バット将軍の一声で残りのメカザウルス達が一斉にグルンガスト零式へと向かった。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「貴様らに零式を止める事は出来ん!」

 

グルンガスト零式はその大太刀を地面に刺し置くと両腕を握りしめて胸に光を吸収した。

メカザウルス達が一斉に飛び掛かった瞬間。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「ハイパァ・ブラスタァァァァ!!焼き尽くせぇぇぇっ!」

 

ドォォォォォォォ!!!

 

メカザウルス・ドバ達「!?!?!?!?!!?」

 

ドォドォドォドォドォドォドォドォォォォォォ!!!!

 

零式の胸から放たれたハイパーブラスターが一瞬にしてメカザウルス達を全て焼き尽くした。

そしてその爆風から再び大太刀を握りしめた、零式が轟音とも言える足音を立て迫り来る。

 

ゴウキモン「なんてパワーだ…」

甲児(マジンガーZ)「Zのパワーをはるかに超えてやがる…」

リュウセイ(R-1)「あれが地球で生まれた初めてのスーパーロボット…!」

アルティメットブイドラモン「あれだけのメカザウルスを一瞬で…」

ガリオン「恐ろしいパワーだ…敵ならばどれほど脅威か…」

 

 

あかね「嘘やん…」

ライザ「すげぇ…」

なお「うん…」

 

 

バット将軍(メカザウルス・ゼンⅡ)「き、貴様ぁ!貴様は何者なのだぁ!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「黙れ!そして聞け!」

 

ゼンガーが大声を上げバット将軍の声をかき消す。

同時に零式はその大太刀・86mの零式斬艦刀を両手で構えた。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「我が名はゼンガー!ゼンガー・ゾンボルト!!悪を断つ剣なり!!」

 

その名乗りを上げた瞬間、零式の背中のスラスターが噴射、零式斬艦刀にも搭載されたブースターが一気に噴射し零式は突撃した。

 

ボシュゥ…ゴォォォォォォォォォ!!!ドォォォォ!!!

 

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「奥義!!零式斬艦刀・疾風怒涛!!!」

 

バット将軍(メカザウルス・ゼンⅡ)「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」

 

ズバァァァァァァァァァ!!!!ドガァァァァァァァァ!!!!

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「一刀!両断!!!」

 

零式斬艦刀をその力の限りのパワーで振りおろしゼンⅡを真っ二つにすると同時に木端微塵に砕いていった。

さらにその力強さによって零式斬艦刀に叩き付けられた大地も砕けちり、それだけで震度5強以上もの地震も起こしてしまう。

そして零式斬艦刀を横に切り裂き、もはや砕けた残骸同然のゼンⅡを切り抜いていった。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「零式斬艦刀に断てぬ物なし!!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「…あが」

グリカウモン「すごい…」

アヤ(R-3パワード)「なんて破壊力なの…」

エレフ「バケモンじゃねぇかアレ…」

シロン「天変地異が起きたかと思ったぜ…」

 

 

高次「いやーあの頃と全く変わりないわいあの人は。」

ルキア「…」

マト「…」

カガリ「…」

ヨミ「…」

ユウ「…」

サヤ「…あんなのもっと暴れたら大陸が壊れるんじゃないの…」

ロバート「そう、だからあの人が前線に出る事はこちらにも危険があるんだ…。」

フーム「あの人って本当に人間なんですか…?」

 

一同はゼンガー及びグルンガスト零式の戦いっぷりに言葉が出なかった。

中には顎が外れてしまった者もいる。

 

 

オルタンス「あれがゼンガー司令の力…」

ヴィオレット「とてつもないオーラを感じますわ…」

 

民間人「す…すげぇぇぇぇ!!!」

「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「…。」

 

そんな中、民間人達からは歓喜を声が響き渡った。

戦いを終え静止したグルンガスト零式のコクピットからゼンガーが出て来た。

彼はその目で周囲の状況な避難民達の様子に特別隊の面々を確認していた。

 

 

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

 

 

大塚長官「ゼンガー司令、まさか貴方が直々にこちらにいらっしゃるとは…」

ゼンガー「固くなるな、それよりも今のお前達の現状を確認したい。」

イングラム「我々はここまで各地での機械獣とメカザウルス、その他あらゆる勢力との交戦も交え、力をつけて来ました。そして一部の戦う力を持つ民間人や異世界の戦士達も加えてここまでたどり着いた所です。」

ゼンガー「別世界の住人、そしてレジェンズか…」

 

シロン「ガガ…」

シュウ「すっげぇやべぇおっさんだなぁ…」

ディーノ「聞こえるよシュウ。」

グリードー「とんでもねぇ気がぷんぷんしてるぜ…」

ガリオン「うむ…!」

ゼンガー「固くなるな、俺はそんなに強い人間ではない。」

ウォルフィー「いや強いだろアンタ…。」

リーオン「オイラ達よりもヤバいかも…;」

 

ゼンガーがシュウ達一同に目をやると、ガリオンと言ったレジェンズ達が思わず警戒してしまう。

 

徹平「最初に会ったときより威圧感が増している気がする…」

ユーキ「僕達が強くなったからそういうのが分かる気がするよ…」

ルキア「ち、近寄りにくい…」

甲児「ああ、さっきの戦いっぷりみりゃな…。」

ゼンガー「ルキア!」

ルキア「は、はい!!!」

ゼンガー「グルンガスト弐式のテストパイロットの任務、ご苦労だったな。お前の培った戦闘データはテスラ・ライヒ研究所のビアン博士、ジョナサン博士に届けられ既に弐式の量産化に漕ぎ着けている。よくやってくれたな、礼を言う。」

ルキア「いえ、とんでもありません!!」

 

みゆき「ルキアちゃんよかった…褒めてもらえたんだね。」

マト「そういえばルキアさんが最初にグルンガスト弐式に乗った時は大変だったって聞いたけど。」

れいか「元々は軍の極秘だったらしいのですが、私達を助ける為に乗り込んで…」

あかね「それでテストパイロットになってもうたって所や。」

ユウ「それならルキアさんがプリキュアになった方が何も問題なかったと思うんですけど。」

やよい「おおっユウちゃんナイスアイディア!」

カガリ「もう遅いと思う…」

ヴィレッタ「(この様な場所に少女達がいるのもなんとも言えん光景だな…)」

 

ゼンガー「お前達も来てたの様だな。」

なお「ゼンガー司令!」

 

いきなりカガリやなおの後ろにゼンガーが近づいて来てビックリしてしまった。

みゆきはふとゼンガーと目を合わせた。

 

ゼンガー「…すまなかったな。」

みゆき「え?」

ゼンガー「我々軍、いや俺にもっと力があればお前達の様な娘達をこの戦いに巻き込まずに済んだかもしれんのだ。」

あかね「当然や、こっちも色々と大変やったんやで?」

れいか「あかねさん、いえ私達もこの戦いに参加した事を後悔はしてません。」

みゆき「私達が知らなかった事をいっぱい知りました、辛い事が多かったけど…それ以上に大切な事を知る事が出来ました。」

 

みゆきはここまでの戦いで自分達プリキュアが見て来た光景を思い返しながら返答した。

巨大な機械獣やメカザウルスとの戦い、ギガノスと衝突した時に起きた人間同士の戦いはあらゆる意味で強烈であった。

シュトロハイムやローレライの事件、そしてホルスに隠されたドスベルグモンの件に関しても世界には別の何かも暗躍してる事も知ってしまった。

その時ゼンガーはホルスの方にふり向き、ホルスも彼と目を合わせた。

 

 

ゼンガー「…。」

ホルス「…。」

なお「私達、マルスモン隊長からホルス君の事聞きました。ゼンガー司令は何か知ってますか?」

ゼンガー「…詳しい事は俺も掴めてはいない。ただひとつ分かる事は政府にも軍にも不届き者がいると言う事だ。」

マト「…」

徹平「父さんから聞いてます、俺の街で指揮官してたハンス・ウィーパーがその1人だって…」

ゼンガー「そうだ、お前も苦労したな高次。」

高次「いつもの事ですよ。」

徹平「え、お父さん、ゼンガー司令と知り合い!?」

高次「言ってなかったか?若い頃は当時の司令の部隊にいたとな。」

ゼンガー「昔の事だ…。」

 

ギャリー「…アタシも消されかけたんだってね…;」

甲児「全くひでぇ話だぜ、頼りの軍がこれじゃあよ!本当に連邦軍は大丈夫なんだろうな!?」

虎鉄「アンタら軍隊がそうやって内部でモタモタしてる間も世界中で助けを待ってる人がいんだぞ!こういう時こそ一丸にならべきだって事を分かってんのか!?」

弓さやか「甲児君、虎鉄さん、司令官の前よ!」

ホァン「そんな事言ったらダメだよ!」

イングラム「それ以上よせ甲児、虎鉄。…ゼンガー司令、我々はまもなく恐竜帝国の本拠地に攻撃を仕掛けます。マシーンランドの破壊、及び帝王ゴールを倒せば人類の突破口が開けるはずです。」

ゼンガー「その戦い、俺も同行しよう。葉月博士にもそのために来てもらった。」

 

葉月博士「葉月幸太郎です、部下の獣戦機隊面々がお世話になっております。」

大塚長官「葉月博士は忍達の搭乗する獣戦機を開発したバイオ・ハイテックの権威であり、現在の獣戦機隊の指揮官を掴めておられる。」

雅人「そっ僕らの頼れる博士さ!」

沙羅「あのガンドールの艦長も博士が務めているのよ。」

葉月博士「褒めても何も出んぞ。」

忍「ってことはやっと俺達も本気で戦えるって事だよな?」

葉月博士「ああ、これより獣戦機に制限を掛けられていた合体機能を解放する。」

やよい「え、合体?!」

リュウセイ「おお、じゃああの噂のダンクーガが見られるのか!?」

ユーキ「合体!?」

虎鉄「おめぇらのメカって合体機能あったのか!?」

亮「ああ。」

 

獣戦機隊の指揮官であり科学者の葉月幸太郎博士、

彼の口から語られた獣戦機に搭載されていた合体機能に初耳と言う者が多かった。

 

バーナビー「ちょっと待って下さい。では何故今までそれを使わなかったんですか?」

ライザ「まさかもったいぶってたんなら切れるぜ?」

ヨミ「もしかして理由があったんですか?」

亮「理由が正解だ、最も酷い理由がな…。」

忍「おい待てって!」

シュウ「忍兄ちゃんが一番怪しそうだな~」

沙羅「勘がいいわね、本当にあの時は最悪だったんだから。」

忍「待ってくれよ!あんときは俺がうっかり断空砲ぶっ放しただけじゃねぇか!!」

レン「なんだって!?」

高次「思い出したわい!前に襲撃と勘違いして演習中の隊に誤射した小隊の間抜けな事件があったとな。」

雅人「悪い意味で有名みたい…」

ガリオン「それがおぬし等だと言うのか…」

亮「…。」

忍「けどよかったじゃねえか~幸い怪我人は出なかったんだしよ。」

沙羅「出してたらアタシ達とっくにクビになってたわよ!!」

雅人「そんなこんなで上層部に怒られて、合体機能を封印されちゃったんだよね…」

ルキア「…;」

みゆき「ハハハ…;」

トーマ「なんてふざけた話だ…」

 

合体機能を封印された理由に一同は唖然とするしかなかった。

 

ムンベイ「まあ、それはおいといてあれだけデカい戦艦をよくもまあ作ったもんね…」

フーム「私達では想像もつかないスペックなのねきっと…」

エレフ「そもそもこの世界の人間の科学力が異常過ぎるぜ。」

竜馬「たしかにそれ…ん?」

正太郎「エレフさん、この世界ってどういう事ですか?」

リン「今ハッキリ聞こえたわよ!」

エレフ「やべっ!!」

オルタンス、ヴィオレット「エレフ様…;」

万丈「君達の事を知らなければならない時が来た様だね…」

イングラム「…。」

ヴィレッタ「…。」

ゼンガー「俺の耳にも既に周っている、聞かせてもらおうか。」

 

オルタンス、ヴィオレット、ルキア、エレフ、オリオン。

彼等はもう自分達の事を隠しきる事は不可能となってしまった。

 

 

徹平「みんなやっぱり話して欲しいよ…俺達もこんな状態で次の戦いの最中でモヤモヤしたくないからさ。」

ユーキ「僕達には言えない理由でもあるのかい…?」

マト「ねえ2人は私達の敵じゃないよね!?」

オルタンス「皆様…それは…」

なお「私達はルキアちゃん達の事を信じるよ。」

ルキア「みんな…」

みゆき「だって私達もう友達だもん!」

キャンディ「友達は友達クルー!」

甲児「俺は味方に賭けるぜ、エレフ、オリオン。」

リュウセイ「俺もだ。」

オリオン「…。」

ヴィオレット「分かりました、答えましょう。」

 

エレフ達は自分達の事を放す決意をした。

彼等から語られる内容とは…少なくとも徹平達はこれに大きく驚く事となったのだ。

 

 

ガンドール・格納庫。

 

ガンドールに獣戦機、及びウルトラザウルスに収容仕切れない機体の移動作業が行われていた。

そこにはダイターン3、グルンガスト弐式、グルンガスト零式、RシリーズにヒュッケバインMK-Ⅱも含まれている。

 

 

ギャリー「一先ずこれで完了よね?」

高次「ああ、手伝って貰ってすまんな。」

万丈「ふう、ダイターンもようやく落ち着けるよ。」

ライ「…。」

 

ライがふとヒュッケバインMK-Ⅱを見上げていた。

 

高次「おお、どうしたライ?…ヒュッケバインか…」

ライ「月美中尉お久しぶりです…ええ。」

レン「アンタ等知り合いか?」

高次「ああ、ちょっとな。」

 

リュウセイ「やよいもバーンブレイド好きなのか!!」

やよい「はい、OVAも全巻全て完走ずみなのです!」

リュウセイ「あの戦いのバーンブレイドのバトルはたまんなかったよな!!」

やよい「もう心が熱く揺さぶれらて…最後にまさかの展開で涙しました~!!そういえばロボッター見てますか?私今度発売の超合金買いに行くんです!!」

リュウセイ「もちろん、俺も見てるし買いに行くぜ!そうだ、やよいって絵得意なんだってな、今度俺のR-1描いてくれよ!」

やよい「もちろんです!!リュウセイさんってたしかバーニングPTの全国大会で準優勝したんですよね、実は私も出たかったんですけど店頭大会で予選出場権入手できなくて…」

リュウセイ「そりゃ残念だったなー、よーし今度俺とバトルすっか!」

やよい「お願いします!!」

 

 

アヤ「盛り上がってるわね…」

みゆき「やよいちゃんがいつもよりハイテンションになっている…」

 

アヤにみゆき達は、

キャットウォークでロボアニメ談義で盛り上がってるリュウセイとやよいの姿を見て少しドン引きした。

 

やよい「そういえば徹平君この前グルンガスト弐式に乗ったんだってね、いいなー…。」

ロバート「グルンガスト弐式のコクピットはパーソナルトルーパーと同じ、つまりはバーニングPT経験者なら操縦する事なら出来るさ。」

やよい「じゃあ今度私も乗せて下さい!!」

キャンディ「キャンディも乗りたいクルー♪」

ルキア「僕はいいけど…イングラム少佐は許可してくれないと思う…。」

ギャリー「あんたはプリキュアなんだから乗る必要ないでしょ…」

やよい「ぶー…ますます徹平君が乗った理由が分からない…」

リン「あの時はどうして徹平君だったのかしらね、バーニングPTプレイしてた事あるぐらいでしょ?」

ロバート「イングラム少佐の独断だ、俺にも分からない。」

ルキア「…。」

れいか「徹平さん…まさかあんな事になっていたなんて…」

なお「実感が湧かないよね…いきなり言われても…。」

ギャリー「ねえルキア、本当にそうなのよね?」

ルキア「はい、少なくとも僕の知る限りではそれがなんなのかはまだ実態がつかめていませんが…」

高次「…お祓いできんもんのかのぉ。」

 

高次はふと先ほどのエレフ達の話の内容について何か思った様だ。

 

やよい「…じゃあヒュッケバインに乗りたい!!」

ギャリー「絶対ダメ!!」

ライ「腕一本犠牲にする覚悟があるなら話は別だがな…」

やよい「え!?」

リュウセイ「おい、ライ…」

 

ライはそう言い残してこの場を後にした。

 

なお「どうしたんだろう、ライさん…」

あかね「やよいが燥ぎ過ぎや。」

やよい「違うよ~!」

ギャリー「ねえ、さっきのライの言った事どういう意味…?」

ヴィレッタ「あいつとヒュッケバインには因縁があるんだ。」

高次「ああ、忘れられんわい…」

万丈「ヒュッケバインは過去に大事故を引き起こしたと聞いているが。」

リュウセイ「俺…前に聞いたんだけどさ、初代ヒュッケバインの内008Rが暴走して基地一つぶっ飛ばしたって話聞いた事あるよな?」

レン「やべぇ奴だよな…」

リュウセイ「その時のヒュッケバインに乗ってたの…ライなんだ。」

みゆき「!!」

ポップ「それは誠でござるか!?」

高次「ワシやイルムも実はあの時の実験の目撃者でな…ライはその時の事故で左手を失い、今は義手と言う訳じゃ…。」

ギャリー「…嘘。」

ルキア「…」

 

みゆき達はライの過去に愕然としてしまった。

 

ギャリー「そういえばもうひとつの初代ヒュッケバイン、強奪されたそうね;」

リュウセイ「たしか乗ってるってテンザン・ナカジマだったよな、俺あいつとバーニングPT全国大会決勝で戦った事があるんだ。」

れいか「本当なのですか!?」

やよい「私も少し知ってるよ、その人ゲームの腕は凄くいいらいんだけど…性格悪いって噂があって…」

リュウセイ「…(テンザン、お前何考えてやがるんだ…)」

 

リュウセイはテンザンと浅はかな因縁があった様だ。

 

 

ウルトラザウルス・医務室。

 

マルスモン「しょっ…と、さっきの地響きはやはりゼンガー司令でしたね。」

ゼンガー「身体はもういいのか?」

ユーキ「まだ休んでいた方が…」

マルスモン「動かない方が不健康になるのでね。」

徹平「…隊長。」

 

先ほどまでベッドで横になっていたマルスモン、ピグマンとの戦闘で一時身体に支障を来していたが体力が戻った様だ。

 

ラーダ「もう大丈夫なの?」

マルスモン「心配をかけた、前線に戻ろう。」

徹平「俺、もう一度訓練してきます!!」

三田子「ちょっと徹平!さっきだって戦ったのに…」

マルスモン「…」

ゼンガー「…焦っているな。」

 

マルスモンの姿を見た徹平、既に分かっている。

あの人にはもう時間がないと、どうか彼がいなくなる前に…。

そんな徹平を三田子は追おうとするが止められなかった。

 

 

カガリ「徹平!」

徹平「ごめん、後で!!」

カガリ「…。」

 

廊下にてカガリはカゴに自分が作ったクッキーを詰めて持ってきてた所だった、

徹平を呼び止めようとするが無視されてしまいトレーニングルームへと走っていった。

その時の徹平はデジヴァイスを固く握しめていたのだ。

 

カガリ「なんだよ…」

ヨミ「…今は見守ってあげましょう?」

マト「あいつ昔から何か悩みにぶつかるとね、ああやって身体を動かしては走り回る事多いんだ。けど、徹平ならその悩みを打ち壊す事がきっと出来ると思う。」

甲児「マルスモン隊長の…本気でアルティメットブイドラモンの隠されたシステムって奴を発動させようとしてるぜ…!」

ユーキ「けどアジア圏で戦っている合間もずっと徹平君訓練してるんだ…あれじゃ身体がもたないよ…」

オルタンス「徹平様はそんなになってまで…」

ヴィオレット「私達に何か出来る事はないのでしょうか…」

三田子「見守るぐらいしか出来ないわ。」

ユーキ「おばさん。」

三田子「一度決めたらやめないのよね…小さい時も夏休みにお父さんと山奥で自給自足サバイバルで二週間耐えたら新型ゲーム機買ってやるってお父さんが冗談で言い出したら、本当に徹平はやりのけちゃうんだもの…」

正太郎「…」

ユウ、カガリ「…」

 

三田子のその言葉に一部の者が唖然、その頃から徹平の生命力の高さは培われていた事が明らかになった。

 

三田子「本当に幼かった頃は怖がりでいじめられてもいたんだけど、ユーキ君に助けてもらってそれから明るくなったのよね。」

ユーキ「それ以来から僕達は友達になってよく僕の後ろに隠れてましたよ、けど今は僕よりも徹平君の方が強くなってる気がします。」

ヨミ「その頃からの幼馴染だったんですね。」

三田子「本当はあの子を戦いに巻き込みたくはなかった、けどひょんな事から今に至り…オルちゃん達から聞かされた事を考えると…徹平が戦う事になるのは運命なのかしらね…。」

ヨウコ「お気持ち分かります、シュウももしかしたらそんな運命を背負ってレジェンズサーガになったのかもしれません。」

サスケ「けど子供の運命、本人が行く道は親である僕らにも決める事はできませんからね…今は見守る事しか出来ないのがとても辛いです。けど本人がどうしても辛い時は僕らがしっかりしなければなりません。」

シュウ「父さん、母さん…」

シロン「…」

ディグモン先生「ごもっともですな、こういう時に我々がついてやらんと。」

オルタンス「(どの世界でも…どの地平線でも…)」

ヴィオレット「(家族の繋がりの本質は変わらない、何一つ…)」

 

両親達は今の子供達の戦う運命に不安を隠せなかった、だがそれでも。

彼等が前に進むのなら、自分達は少しでもその手助けになるべきだと改めて感じたのだ。

その後、ウルトラザウルス、ガンドールはこの避難民キャンプから発進し恐竜帝国本拠地のある火山地帯へと向かっていった。

 

 

決戦は秒読み段階となり、その火山近くの射程圏外で待機していたプリデンター、イルム達が到着する頃だった。

山岳地帯の谷を進み続ける面々。

ピエトロ「この先の火山口に恐竜帝国の…」

ナルシア「どんな戦いになるのかしら…」

イルム(グルンガスト)「特別隊がもうすぐこっちに来る、スタートはそこからな。」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「ん、なんか反応があんぞ?」

カトル(ガンダムサンドロックC)「メカザウルスが一体だけ…?いえ、他にも…!」

イルム(グルンガスト)「うおっあいつ…!」

 

グルンガストの首元に立つピエトロのナルシア達にも見えた、

前方にメカザウルス・シグとその後ろついていくシャイターン、彼の背中にはライラが乗っていた。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「追手め!」

シャイターン「アレハ…特別隊ノ仲間カ!?」

ライラ「どうしよう!?」

シャイターン「彼等ヲ巻キ込ム事二ナリソウダ…!」

 

さらにその後ろから、あとを追う様にメカザウルス・バド達が追跡していたのだ。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第19話 完。

 

第20話 過去の竜帝と未来の竜者 に続く。



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スーパーヒーローウォリアーズ 第20話 過去の竜帝と未来の竜者

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、ゼンガー・ゾンボルトが高齢化してたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■恐竜帝国とと決戦が始まる!ラドラの決断、そしてピンチとなった徹平が叫ぶ時・・!ここまで読んでいただき本当にありがとうございます!!


恐竜帝国・マシーンランド、地下深く。

帝王ゴールがそこに潜んでいた影と何か話してる様だった。

 

???「貴公らもここまで追い詰められてしまったか、同じ地底で暮らす者通し行く末は陰ながら見守らせてもらおう。」

帝王ゴール「お前達は未だ影をひそめると言うか、まあある呪いにかけられてしまっている様では無理もないな。」

???「呪い?それはどうかな、あの者が目を覚ませば我々にも日の出では到来すると言う者だ。」

帝王ゴール「貴様も大人しくしてればいいものを…、まあよい。我々がこの地上を制圧すればお前達も腰を抜かす事になるだろう…。」

???「ふ…健闘を祈る。(…腰を抜かす処か足元を掬われるのはどっちだろうな?)」

 

ゴールと会話していたその影の正体は最後まで分からなかった、ただ立ち去る際に虎の尻尾と言う後ろ姿だけが見えた。

そこへ恐竜兵士達がやって来る。

 

恐竜兵「メカザウルス達の準備が完了しました!」

帝王ゴール「間もなく奴等がここに来る、戦闘配置につけ!」

恐竜兵「ゴール様、やはりキャプテン・ラドラがシャイターンと人質の脱獄に加担したもようです!それから…ゴーラ様は命令通りに脱出させました、ただ地竜族の呪術で人間の姿し元の姿に戻れなくさせて本当によかったのですか?」

帝王ゴール「構わん…だがラドラめ、怖気づいたか…裏切り者には死あるのみだ!!」

 

この時ゴールを含め周囲の兵士達は床の隅で虫の様な生き物が動いていた事に誰も気づいてなかった。

 

地上からウルトラザウルス、上空ではガンドールは恐竜帝国が潜む火山地帯へと向かっていた。

山岳地帯を超えれば決戦である。

 

ウルトラザウルス・通路。

虎鉄が携帯端末で実家と連絡を取っていた様だ。

 

楓『ねえ、お父さん。最近全然連絡こないんだけど、ホント何してんの?』

虎鉄「ま、まあお父さん今出張でな、ホント最近連絡も出来なくなっちまってゴメンな!」

楓『いいよ、もう。で、どうせまた帰ってこれないんでしょ?』

虎鉄「う…」

楓『やっぱりね、分かっていたけど。じゃ。』

虎鉄「あ、おい楓、御袋と変わってくれ!」

安寿『虎鉄、楓ちゃんには本当に何も言わなくていいのかい!?』

虎鉄「ああ、言いんだ。楓も御袋も巻き込む訳には行かないからな。」

安寿『虎鉄、アンタいつから兵隊になったんだい…しかも今から侵略者と決戦にいくって…』

虎鉄「別に兵隊とかじゃねえ、ヒーローさ。ただ連邦軍や政府に力を貸してくれって言われてさ…。」

安寿『本当に死んだとかはやめておくれ…アンタがいなくなったら楓ちゃん1人ぼっちになっちゃうんだよ、アタシだってもう長生きできるかすら分からないし…』

虎鉄「分かってる、この戦いが終わったら必ず帰って来る。絶対な。」

 

そう言って虎鉄は連絡を終えた。実家にいる娘の楓、母の安寿と連絡を取っていたのだ。

ただ楓は父がヒーローとして今侵略者とも戦っている事は知らなかった様だ。

安寿は事情を知っており、虎鉄をとても心配していた。

 

マト「虎鉄さん長官達が呼んでたよー。」

虎鉄「おうちょっと実家と連絡してたんだ、今行くわー。」

ヨミ「…そういえばあっちは大丈夫かな、私達の家族もきっと心配してるだろうし…」

虎鉄「お前等、一応連絡はしてるよな?」

カガリ「うん…」

ユウ「はい。」

虎鉄「ならいい、こういう時はちゃんと親と連絡はしてやれよ。お父さんもお母さんもきっとお前達の事を心配してるはずだ。」

ユウ「(…私はいないけどね。)」

やよい「虎鉄さん、楓ちゃんには何も言ってないんですか?」

虎鉄「俺の様なヒーローは犯罪者に逆恨みされる事だってある、そういう危険から守る為だ。」

なお「そういう事も考えるなんて凄いですね虎鉄さん。」

れいか「私達なんて、自分達がプリキュアだなんて事を両親にも黙ってますから…」

三田子「前から思っていたけど本当に大丈夫なの?貴方達の家族にそういうの黙ってて?」

みゆき「それは…」

ポップ「プリキュアである事は家族等には秘密にする必要があるでござる。虎鉄殿の同じ様に。」

キャンディ「他人を巻き込まないためクルー!」

あかね「…ま、そういうことや。」

三田子「けどね…」

高次「母さん、止すんだ。この子達にはこの子達の事情ってもんがある。ワシらが口をはさむ事じゃない。」

 

三田子は以前からみゆき達の家族の件で心配してたが高次からあまり口出ししない方がいいと言われた。

 

マト「みゆきさん達もすごいな…私達、よく考えたら結構家族とかに迷惑かけてるのかな…」

ヨミ「連れ去られた形でここにいるけど、結局そのままついてきちゃったしね…」

カガリ「…終わったらすぐに帰ろう?」

ユウ「うん…そうだね。」

 

マト達のこの戦いが終わったらすぐに家族の元へ帰る事を誓った。

 

ガンドール・ブリッジ。

 

忍「合体解除に時間がかかるだと!?」

葉月博士「思ったより獣戦機の損傷が酷くてな。その分をも含めて戦闘開始には出撃は難しいかも知れん。」

沙羅「忍がアグレシッブ・ビーストを乱用してるからよ!」

忍「んだとぉ!?」

万丈「まあ落ち着つくんだ、到着までに間に合わない場合君達は待機、完了次第出撃でお願いしたい。」

ルキア「やっぱり万全の状態が一番だと思います。」

亮「その言葉にあやかるしかないな。」

忍「わーったよ、そのかわり俺達の出番は残しとけよ?」

ギャリー「さぁ、それはどうかしらね?」

リュウセイ「俺は作ってやるぜ、ダンクーガの勇士この目で見たいからな!合体は男のロマンだぜ!」

忍「分かってるじゃねぇか!」

ライ「何を言っているんだ…」

アヤ「でもまあ…私達も…ね…?」

ロバート「そうだな。(…だよなリュウセイ。Rシリーズも早く完成させてやりたいさ、だが今はシステムが不完全…リュウセイ、ライ、アヤの3人の念動力を合わせない事には…)」

 

これまでの戦いで獣戦機の傷も多く、その分の補修も含めて調整に時間がかかる事となった。

 

ウルトラザウルス・ブリッジ。

 

シュウ「父さん、これって…」

ディーノ「タリスポッド…じゃない?」

ブルーノ「これは私とサスケさんの2人で開発した新たなレジェンズギアの進化系、タリスダムさ。」

サスケ「タリスダムはレジェンズを3体同時にリボーンする事により新たな力を得る事が出来る、本来Dr.ヘルが自分の手中に収めた時に使う為に僕らに作らせていたけど、シュウ達が来る事を信じてシュウ達用に開発したんだ。」

斉藤さん「及ばずながら私も手伝って見たよ。」

 

サスケとブルーノが開発していた大型端末機・タリスダムを完成させていた。

その2つをそれぞれシュウとディーノに受け渡した。

 

マト「それがシロン達をパワーアップさせるの?」

グリードー「俺達は前に3体のレジェンズの力を合わせた三位一体のエレメンタルレギオンを発動させた事があってな。」

ウォルフィー「その力が出せればそりゃ大抵の相手はボッコボコに出来んたけど…」

リーオン「常に不安定で出せない時もあってね~。」

マック「シュウとディーノのお父さんがエレメンタルレギオンを使う為に作ってくれたんだな。」

ユウ「凄いんだね…」

ズオウ「これならズオウ達、もっと戦える!」

バン「もうすぐ本拠地だよな…」

竜馬「ああ、段々と心が張りつめて来た…!」

 

エレフ「よお、集まってるな。」

徹平「お待たせ。」

 

ユーキ「徹平君、さっきまで特訓してたのかい?」

徹平「うん、エレフさんに相手してもらってたんだ。」

エレフ「動きの防御にも大分磨きがかってるぜ、徹平はもしかしたら後からグンと伸びるタイプかもな。ただやっぱ焦りが見えてるぞ、もう少し心を落ち着かせたらどうだ?」

徹平「…。」

 

ピピッ!

 

ラーダ「プリデンターからの通信です。」

フィーネ「開きます。」

 

イルム『おーい聞こえているか!?』

 

ユウ「あ、イルムさん。」

あかね「そんなに大声出さんでも聞こえとるでー。」

 

ナルシア『実は今恐竜帝国から離反した人達が私達と一緒いるんです。』

 

ガミガミ魔王「うぉぉぉぉナルシアちゃん!!」

弓さやか「ちょっと聞こえないから黙って!」

マルスモン「離反?」

甲児「待てよ、恐竜帝国から裏切り者が出たって事か?」

 

デュオ『まあそういう事だ、俺達もさっきまでその裏切り者を追跡してた連中とちょっとやりあった所でな。詳しくは合流してからだ。』

葉月博士『分かった、ではすぐに向かおう。』

 

その後ウルトラザウルスとガンドールはイルム達と合流、イルム達はすぐにウルトラザウルスに搭乗してブリッジへとたどり着いた。

イルム、デュオ、カトル、ピエトロ、ナルシア、そして恐竜帝国から離れたと言う者達、その時エレフ達はその中の2人に驚く事となった。

 

シャイターン「…ミンナ、迷惑ヲカケテシマッタ。」

ライラ「みんなもここに来ていたのね!!」

オルタンス「シャイターン様にライラ様!!」

エレフ「聞いたぞ、お前らがそっちにいたって…!」

シャイターン「ライラト道中捕マッテシマッタ…」

ヴィオレット「そうだったのですね…」

ルキア「でもよかったです、こうして2人と無事に合流できて!」

 

やよい「あの悪魔さん、やっぱりオルちゃん達の知り合いだったんだ…」

れいか「あの人は大切な方を人質に取られてしまっていたのですね…」

ヨミ「だったら無理もないですよ。」

正太郎「僕だって大切な友達を人質に取られたりしたら思わず敵にVコンを渡してしまうかもしれませんし…」

シャイターン「…君達ニハトテモ迷惑ヲカケテシマッタナ…」

竜馬「いや、仕方ないさ。俺もお前が悪い敵にはどうも見えなかったからな。」

武蔵「もうさ、ここで仲直りと行こうぜ。」

 

万丈「そしてそちらは…。」

キャプテン・ラドラ「…。」

ガリオン「キャプテン・ラドラと言ったな。」

隼人「お前は本当に奴等を裏切ったんだな?正直俺はまだそれが信用出来ない。」

ギャリー「どうなのよ?」

キャプテン・ラドラ「ああ…その通りだ。」

イングラム「まだ完全に信用出来んな、そのため今お前には手錠をかけてある。」

キャプテン・ラドラ「…。」

ゼンガー「はずしてやれ。」

バーナビー「ゼンガー司令、何を言ってるんですか。」

ゼンガー「その男の目に嘘は書いておらん。もし俺の目が節穴であった場合は俺自身が拘束するまでだ。」

虎鉄「俺も賛成だな。そんときゃ俺も捕まえるさ。」

徹平「俺もです、なんというか…俺と似てるって言うか…。」

カガリ「何処が?」

ユーキ「徹平君はそういう境遇が似てるって言ってるんだよ。」

 

キャプテン・ラドラ「…!?」

イングラム「…。」

 

徹平はこの時ラドラの目を見て彼の奥に重い物が見えた気がしたのだ。イングラムはやれやれと言わんばかりにラドラにかけた手錠を解除した。

 

キャプテン・ラドラ「俺はたしかに恐竜帝国の戦士であった。」

オリオン「で、あった?」

キャプテン・ラドラ「恐竜帝国は自分達が再び外の大地で暮らす為戦って来た、かつて人間が支配する前のあの時代の様にな…。」

なお「恐竜が生きてた時代…」

キャプテン・ラドラ「そうだ、太陽から降り注ぐゲッター線によって我々の祖先のほとんどが絶滅、僅かに生き延びた者はゲッター線を裂けてずっと地下でずっと苦しみながら生きて来た。」

竜馬「…そうだったのか…」

みゆき「じゃあずっと今まで地底の中で…!?」

マト「…!」

 

ラドラの口から語られた恐竜達の暗黒時代、彼はずっとまた外の大地で暮らせる日を夢見て戦って来たと言う事が分かったのだ。

そのラドラの言葉に特にみゆきとマトの2人が大きく揺さぶられた。

 

ホァン「そんな…」

徹平「その為に地上を…」

キャプテン・ラドラ「ああ…だが違ったのだ、俺の様な低階級の戦士は上の連中の捨て駒にされ結局それで得をするのはゴールの様な奴等だけだと言う事をな。」

シャイターン「…。」

シュウ「それさぁ面倒な事全部部下に押し付けて後からエライ奴が楽するパターンじゃんか!」

フーム「完全にブラック企業と同格レベルだわ!その帝王ゴールも王様として最低よ!」

エスカルゴン「…大王様?」

デデデ大王「ワシはそこまでせんぞい!!」

BB「しかも部下の命はどうでもいいとは酷いもんねぇ。」

J1「人間のブラック企業がまだマシだよな…」

J2「でもどっちにしろ倒れたらやだよ。」

ヴィレッタ「ブラック企業の話は余所でしてくれ…。」

 

ガミガミ魔王「うぉぉぉぉナルシアちゅぁん~!感動の再会だぁ~!!」

ナルシア「ガ、ガミガミ魔王さん…;」

ピエトロ「ガミガミ魔王さんもこの世界に来てたんですね…」

ガミガミ魔王「ふん、結局もお前も一緒か…だがまあ、やっぱナルシアちゃんにはお前がいなきゃな…」

ピエトロ、ナルシア「え?」

ガミガミ魔王「な、なんでもない!!」

 

 

シャイターン「イズレニシロ恐竜帝国ハ完全二崩壊寸前ダ、君達ガ攻メ込ムト言ウノナラ私モ力ヲカソウ。」

イワン「それは心強いよ!」

エレフ「結局俺達も戦う事になりそうだな。」

マルスモン「今は1人でも多くの戦える戦士が必要だ、どうか力を貸して欲しい…」

オリオン「まあ、いいけどな。それに俺達にもお前も守る必要があるんだ。」

 

オリオンはそう言って、徹平の肩に手を置いた。

 

徹平「…みんな。」

甲児「エレフ達ってたしかそういう目的でここに来てるって事になるんだよな…未だ信じられねえけど…」

ルキア「少なくとも重要なカギを握ってるのはたしかなんです、この世界の未来の為にも…!」

徹平「俺がこの世界の…。」

ユーキ「徹平君、あまり考えすぎちゃダメだよ。」

ライザ「ああ、今は恐竜帝国を倒す事だけを考えようぜ。」

ホルス「その通りだ。(俺も万が一は…またドスベルグモンの力を使うかもしれん…)」

 

徹平はこの時、エレフ達から自分を守る為にここにいると言われた。

ルキア達の話によると徹平にはこの世界の未来の重要なカギを握っていると言う。

だが今の徹平にはそれが理解しずらかった、その上でアルティメットブイドラモンやマルスモンの件も重なり心に大きく重圧が掛けられていたのだ。

 

大塚長官「間もなくこの谷を抜ければ敵の本拠地だ!!総員戦闘配置についてくれぃ!!」

 

マルスモン「…(厄介な話になってしまったな…!)」

ゼンガー「マルスモン。」

マルスモン「ゼンガー司令…私は間違っていたのでしょうか、あの偶然とは言え徹平を戦いの道に引き入れてしまったのは…ここまで本人にプレッシャーをかける事になってしまったのは…」

ゼンガー「お前が気にやむ事はない。だが…」

マルスモン「ええ、もう見えてる様です…ですが最後までここにいさせて下さい…!!」

大塚長官「今はまだ第一幕に過ぎないかも知れん…」

闇黒寺「機械獣軍団との戦いも控えてんだ、修羅場に入っちまったよ恐竜帝国を他人事と言えなくなった気もするぜ…!」

ディグモン先生「(徹平…すまない、こういう時に何も出来ん教師で…)」

オルタンス、ヴィオレット「(皆様…どうか、最後まで生きて帰って来て下さいまし…!)」

マト、ヨミ、ユウ、カガリ、サヤ「…!」

 

徹平達一同はすぐに出撃準備へと向かった、

マルスモンはこの時自分の胸を握りしめてブリッジから間もなく抜けるである谷を見つ続けた。

後からゼンガーもこの場を去り、マト達は皆がここに戻って来る事を祈るばかりであった。

 

恐竜帝国のマシーンランドが潜んでいるであろう火山地帯、

その火山の前にガンドールとウルトラザウルスが到着した。

その時だ、大きな地響きが唸り火山から黒い煙が吹き上がりマシーンランドが姿を現したのだ。

 

無敵戦艦ダイ達「グォォォォォォォォォ!!!」

 

同時に麓の大地から数艦にも及ぶ、無敵戦艦ダイが出現、

さらにカメの様な形状のメカザウルス・モバ、高速戦闘を得意とするメカザウルス・ギロ、メカザウルス・ボア、メカザウルス・ブル、メカザウルス・ドバ、上空には背中に大きな機械の翼を持ったメカザウルス・ラド、空母型メカザウルス・グダ、いずれも恐竜帝国の残された戦力であるがその数は計り知れない物であった。

 

 

こちらもウルトラザウルスから、

マジンガーZ、ダイアナンA、ボスボロット、ゲッターロボ、テキサスマック、鉄人28号、ブラックオックス、ブレードライガー、ディバイソン、ワイルドタイガー、バーナビー、ドラゴンキッド、ファイヤーエンブレム、折紙サイクロン、シロン、グリードー、ガリオン、ズオウ、ウォルフィー、リーオン、キュアハッピー、キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ、Uブイドラモン、グリカウモン、テツザンモン、ゴウキモン、エレフ、オリオン、シャイターン、グルンガスト、ガンダムデスサイズヘルカスタム、ガンダムサンドロックカスタム、カービィ、ピエトロ、ナルシア、ガミガミ魔王。

ミクの乗る赤いカラーリングのプテラノドン型ゾイド・ストームソーダーFSV、

リン、レン等が操縦するティラノサウルス型ゾイド・ジェノリッターが出撃。

そして最後にラドラの操縦するメカザウルス・シグも出撃した。

 

ガンドールからはビルトシュバイン、R-1、R-2パワード、R-3パワード、R-GUN、

グルンガスト弐式、グルンガスト零式、ヒュッケバインMK-Ⅱ、ダイターン3が出撃した。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「この戦いには人類の未来が掛けられている!全員死力を尽くし打倒せよ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「了解です!!」

竜馬(ゲッター1)「恐竜帝国、ここで決着をつけるぞ!!」

シロン「早速レギオンやるか?」

ガリオン「いや…まずは戦況を伺う必要がある。」

グリードー「ああ、必要になったらその時は頼むぜ!」

 

ディーノ「任せて!!」

シュウ「おう!」

マック「…けど、何か嫌な予感がするんだな…」

メグ「私も…けど今は戦いに集中しましょう。」

 

忍「博士、まだかよ!!」

葉月博士「やっている!せかすんじゃない!」

亮「今の俺達はただ待つだけだ。」

雅人「大丈夫かな、みんな…」

沙羅「心配はないわ、みんな強いから…多分。」

 

ウルトラザウルス・ブリッジからシュウとディーノがタリスダムを持って準備をしていた。

戦況次第で使う様だ。

ガンドール側では獣戦機の最終調整がフルスピードで行われていた。

 

帝王ゴール『来たか特別隊の連中よ!ワシが恐竜帝国の帝王ゴールだ!ここまで我々を追い詰めた事は褒めてやろう、だが貴様等はここで死ぬ事となる!!』

 

万丈(ダイターン3)「そのセリフそのまま返してあげるよ!!」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「死神はそっちに取り付いてるかもな!」

キュアピース「悪は私達でやっつけるんだから!」

ワイルドタイガー「今度こそ絶滅させてやるからな!!」

甲児(マジンガーZ)「覚悟しやがれ!」

キュアサニー「そや、ぶっ倒したるわ!」

キュアハッピー「…」

 

マシーンランドからゴールの声が響き渡った、ゴールがあざ笑う中一同は一直線に言いかえしのけた。

 

帝王ゴール『ラドラ、シャイターンそこにいるのは分かっているぞ。』

シャイターン「…!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「…ゴール!」

帝王ゴール『よくも裏切ってくれたなラドラ!!お前には死すら生ぬるいわ!』

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「黙れ!貴様の傲慢な考えで何人の兵士が死んだと思っている!?貴様はもう帝王の器ではない!!」

竜馬(ゲッター1)「俺達の敵はただひとつ…帝王ゴールだ!!」

Uブイドラモン「こんな所で負ける訳にはいかない!」

帝王ゴール『ならば来るがいい1人残らず殺してくれるわ!!!

 

ラドラは完全にゴールに逆らった。そしてこの瞬間戦いに火ぶたは幕を開ける。

メカザウルス達が一斉に進軍、特別隊一同も真っ向から攻撃を開始した。

 

イングラム(ビルトシュバイン)「いいか、全員生き延びたければ目の前の敵は必ず倒せ!」

アヤ(R-3パワード)「了解!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「言われなくたって、チャクラムシューター!!」

 

バシュッ!ズバシャァァァ!スパァァ!

 

上空からラドが襲い掛かる、前方にドバが数機、

R-3パワードはストライクシールドを展開しバド達の翼を破壊し撃ち落として行く、

ヒュッケバインMK-Ⅱが目の前に立ちはだかる、ドバに対し急旋回しながら左腕に装備されたチャクラムシューターを撃ちだしてドバの脚を切りつけて一気に突撃し右手のロシュセイバーでドバの脚を切り落とした。

さらにツインマグナライフルを構えたR-2パワードとR-GUNがトドメをさし、

今度はビルトシュバインがサークルザンバーでもう一機のドバの首を切り落としていった。

 

ズバァァ!!ドシィィィ…

 

イングラム(ビルトシュバイン)「このまま進軍を続ける!!」

ヴィレッタ(R-GUN)「了解!!」

リュウセイ(R-1)「にっしても数が多いぜ!」

 

メカザウルス・モバ「グォォォォ!!」

エレフ「げっ!!」

オリオン「まずいぞ!」

甲児(マジンガーZ)「後ろに下がれぇ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「ここは僕達が!」

Uブイドラモン「甲児兄ちゃん!ルキアさん!」

 

モバ達が口から火炎弾を連射して来た、

その火炎弾よりもはるかに小さいエレフ、オリオン達は早速標的となってしまうが、マジンガーZやグルンガスト達が盾となり攻撃を防いだ。

 

ドォドォドォドォドォ!!!シュゥゥゥ…!

 

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤー!!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「マキシブラスター!!」

イルム(グルンガスト)「倍にして返してやるぜ、ファイナルビーム!!」

 

強力な熱戦兵器の反撃がモバ達を焼き尽くしていった。

 

イルム(グルンガスト)「ルキアちゃん!この前会った時よりいい顔になったじゃないか!君も超闘士の仲間入りだな!」

ルキア(グルンガスト弐式)「ありがとうございます!」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「ブーストナックル!!!」

 

ブーストナックルを一気に飛ばし、後方のメカザウルス達も次々と粉々に砕いていった。

だがそこから高速で迫る姿がいくつもあった。

メカザウルス・ギロだ、素早い動きで一気にその爪を振り上げて襲い掛かる。

 

グリカウモン「危ない!!」

ゴウキモン「なんて早い奴だ…!!」

バーナビー「僕達の様な小さい身体に当たったら一たまりもないでしょう…!」

キュアビューティ「ならば!プリキュア・ビューティブリザード!!」

ズオウ「ブリザードキュア!!」

 

キュアビューティのビューティブリザード、ズオウのブリザードキュア、互いに起こした吹雪がギロ達の駆け抜ける地面を凍らせて滑らせた。

 

キュアピース「プリキュア・ピースサンダー!!!」

トーマ(ディバイソン)「メガロマックス!ファイヤァ!!」

 

キュアピースのピースサンダーがギロ達に追加ダメージを与えた。

そしてダメ押しでディバイソンのメガロマックスが炸裂。

 

キュアマーチ「ここまでこんなに威力を出せたのも斉藤さん達の特訓のお蔭だね!」

キュアサニー「ドンドンいったるわ!」

 

バン(ブレードライガー)「ライガー!ジーク!いくぞ!」

ジーク(ブレードライガー・サブ)「キュイ!!」

 

ブレードライガーが飛び上がり、レーザーブレードを展開し起き上ろうとするギロの腹を切り裂いていった。

そして着地したそこにはメカザウルス・ボア達が待ちかまえていた。

 

万丈(ダイターン3)「サンアタック・乱れ撃ち!!」

ガミガミ魔王「ダメ押しのガミガミミサーイル!!」

 

ダイターンのサンアタック乱れ撃ちがボア達に大きな一撃を叩き込んだ。

ついでにダイターンの肩にいたガミガミ魔王が威力のあるかどうか分からないガミガミミサイルを浴びせていた。

そこからテツザンモンのヘビーブラスター、テキサスマックのマックライフルがピンポイントで撃ち抜き撃破していく。

だが残ったボアが両手のムチで襲い掛かってくる。

 

キュアハッピー「キャア!?」

リュウセイ(R-1)「あぶねぇ、T-LINKナッコォォォォ!!!」

 

ドゴォォォォ!!

 

キュアハッピーの真上からR-1が突撃しボアに向かって、

右手の拳に込めたパワーで殴り掛かった。

安心もつかの間、今度は上空のメカザウルス・グダが爆撃を仕掛けて来た。

 

イングラム(ビルトシュバイン)「どうしたキュアハッピー、立ち止まってる場合か!?」」

キュアハッピー「は、はい!」

弓さやか(ダイアナンA)「みゆきちゃん怪我してない!?」

キュアハッピー「大丈夫です!…」

 

ピエトロ「炎の牙!!」

ナルシア「ウインドシュート!!」

カービィ「ファァァァ!!」

ミク(ストームソーダーFSV)「こんのぉぉぉ!!」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「死神様の鎌だぜ!!」

 

ピエトロが竜の剣を振り上げて起こした魔法・炎の牙が爆撃を防いでいく。

ナルシアのウインドシュートの疾風が爆撃を打ち消して味方を守り抜きカービィは爆撃の炎を吸い込んでコピー。

ファイアカービィとなり、ワープスターで飛び回って、メカザウルス・グダ達を翻弄させながら火炎放射を吐いて視界を奪っていく。

そこから一気にガンダムデスサイズヘルCのビームシザーズ、ミクのストームソーダーFSVがウイングに装備されたブレードを展開してグダの尾翼部分を次々と切り裂いていった。

 

シャイターン「クッ…マダイルノカ…!」

ドラゴンキッド「けど僕達もこんな所で負けられない!」

折り紙サイクロン「そうでござる!!」

ファイヤーエンブレム「当たり前じゃない!!」

シロン「ウイングトルネード!!」

グリードー「バーンフレム!!」

メカザウルス・ラド「ギャアァァァ!?!?」

 

ウイングトルネードが上空に巻き起こり、ガリオンの背中に乗ったドラゴンキッドがロッドを天に翳し電撃を起こし風と雷でラド達の動きを封じ、

口から炎を吹き出すファイヤーエンブレムを背中に乗せたグリードーのバーンフレム、

ガリオンのクロスブロウザン、ウォルフィーのグランドブロウ、リーオンのファングブリスト、シロンの背中に乗る折り紙サイクロンが電磁手裏剣を投げ次々とラド達を落として行く。

 

サヤ「ねえこれって優勢なんじゃない!?」

マルスモン「いや、まだ分からん…」

ディグモン先生「ああ…このまま何も起きなければいいのだが…」

カガリ「…徹平…」

ヴィオレット「大丈夫ですわ、きっと戻ってきます。」

オルタンス「皆様の物語…こんな所では終わらないはずです。」

ライラ「何かしら…」

ヨミ「ライラさん?」

ライラ「分からないけど…何か胸騒ぎがするの…」

フィーネ「私も感じる…」

ラーダ「そういえばみゆきちゃんの様子、さっきから変だったわ…声をかけても大丈夫だとは言ってたけど…」

マト「…みゆきさん。」

 

この戦いには何か違和感を感じる、それが漂っていた。

 

高次「…!」

三田子「お父さん…」

高次「分かってる、徹平は勝つ。」

ロバート「ぐっ…RシリーズのT-LINKシステムが全て完成できていれば…!」

 

格納庫からも一同がその戦いを見守っていた。

 

レン(ジェノリッター)「こいつの力を見せてやるぜ!」

リン(ジェノリッター)「行くわよ!!」

 

レンのジェノリッターの戦果に装備された2本の大型ブレード・ドラグーンシュタールが展開、メカザウルス・ブルの胸を貫いて一気に切り裂いていった。

さらにリンのジェノリッターは後方から口から打ち出す、荷電粒子砲を放ち、トドメをさしていった。

そして上空で鉄人28号とブラックオックスが互いにキックとパンチをぶつけグダを撃墜していった。

 

ブラックオックス「オォォォォン!」

鉄人28号「ガォォォ!!」

 

正太郎「いいぞ鉄人、オックス!」

ユウ「オックスも張り切ってるね!」

 

帝王ゴール『思ったよりやるではないか…だがここで恐竜帝国が滅びる訳にはいかんのだ!!』 

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「そうはいかん!今ここで地獄へ逝くのは貴様だゴール!!」

竜馬(ゲッター1)「待てラドラ!!」

 

ラドラのシグが片手に掴んだボアの首を投げるとそのまま一気に単機で突撃していった。

ゲッターも後から追いかける。

だがそこへ他のメカザウルス・ギロが乱入してそのカギヅメで襲い掛かって来た。

 

竜馬(イーグル号)「オープンゲット!!」

 

瞬時にゲッター1はゲットマシン3機に分離。瞬時にジャガー号、ベアー号、イーグル号の順で合体していった。

 

隼人(ゲッター2)「チェンジ・ゲッター2!スイッチオン!ゲッタービジョン!」

 

ゲッター2に合体、物理分身のゲッタービジョンを発動させ、ギロを翻弄させてラドラのシグの後を追うがギロも猛スピードで迫って来た。

 

隼人(ゲッター2)「ドリルストーム!!」

 

ゲッター2のドリルを回転させて起こした竜巻をギロにぶつけて砕いていった。

そしてシグがマシーンランドの元へとたどり着いた時。

 

甲児(マジンガーZ)「俺達も続くぜ!!」

ワイルドタイガー「どわぁっ!?」

 

無敵戦艦ダイ「グォォォォ!!」

 

数艦のダイが主砲を一斉放射して足止めして来た。

 

万丈(ダイターン3)「どうしても邪魔したいようだね!」

エレフ「こんなデカいのキリがないぜ!!」

ボス(ボスボロット)「くっそぉ、またふってきたぞぉ!?」

カトル(ガンダムサンドロックカスタム)「敵も必死の様ですね…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「アタシ達だって必死でしょうが!Gウォール!」

 

ギャリーのヒュッケバインMK-ⅡのGウォールとグルンガスト弐式の念動フィールド、ブレードライガーのEシールドといったバリアがダイの主砲を食い止める、だが威力は高く一度だけ防ぐの精一杯だ。

しかしそこから瞬時にダイターンがザンバー、グルンガスト零式が零式斬艦刀を構えて、突撃、ダイを真っ二つに切り裂いていった。

 

イングラム(ビルトシュバイン)「進められる者は進めぇぇぇ!!」

Uブイドラモン「うぉぉぉ!」

 

シャイターン「無茶スルナ、ラドラ!!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「止めるな、決着は俺が着けてやる!!」

 

シグが口からマシーンランドに向けて火炎弾を放った。

 

ドォォォォ!!!

 

キュアハッピー「!!」

ピエトロ「やった!?」

バーナビー「…いえ、あれは…!?」

ライ(R-2パワード)「…何!!?」

 

マシーンランドに向けて放ったはずの火炎弾が爆発・四散。

まるで何かにかき消された様だった。

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ば、馬鹿な…!?」

 

帝王ゴール「ククク…これで終わりか…?」

 

なんとマシーンランドの天辺にいた帝王ゴールが素手を押し上げて火炎弾を弾いたのだ。

とうとうゴールが特別隊の前に姿を現れしたのだ。

 

竜馬(ゲッター2・サブ)「帝王ゴール…!」

レン(ジェノリッター)「あいつが親玉か…!」

キュアハッピー「あれが帝王…!」

グリカウモン「巨大な炎を受け止めて平気なんて…」

Uブイドラモン「なんて戦闘能力なんだ…」

 

帝王ゴール「ここまで我々を追い詰めたことを褒めてやろう、しかしここまでだ、見るがいい!このワシの真の姿を!!!」

 

グォォォォォォォォォ!!!!!

 

帝王ゴールが雄叫びを上げると、大地からマグマが吹き上がった。

するとゴールはマシーンランドから飛び立つ、その瞬間。

ゴールの身体はみるみると巨大化を始め、身体はより屈強に硬くなり、顔は人間に対する怨念を込めた様に恐ろしい形相となっていった。

 

巨大ゴール「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

全長500mにも及ぶ姿へと変えたゴールは特別隊の面々に向けてその恐ろしい形相でにらみつけた。

 

アヤ(R-3パワード)「嘘…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「化け物…」

ガリオン「なんて悍ましい気だ…!もはや恨みと怨念の塊でしかない…!」

キュアピース「こ、怖い…!!」

ピエトロ「あれが帝王ゴールの真の姿…!」

ファイアカービィ「ポヨ…!!」

 

巨大ゴール「我々の計画の邪魔する奴は許さん!誰であろうと葬り去ってくれる!このゴール様が人間共を絶滅させてくれる!!」

 

テツザンモン「人間を全て絶滅だぁ!?」

ワイルドタイガー「無茶苦茶な事言うんじゃねぇ!」

バン(ブレードライガー)「おい、取り戻すってなんの事だ!?」

 

巨大帝王ゴール「元々地上は我ら爬虫人類の物だ。返してもらうぞ、貴様等サル共にこれ以上地上をのさばらせる訳にはいかんのだ。」

 

バーナビー「サルとは言ってくれますね…ん!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「…なんだこれ!?」

ドラゴンキッド「う、なんか暑くなってきてる!」

ナルシア「頭が…痛い…!」

ピエトロ「ナルシア!」

ガミガミ魔王「ナルシアちゃん!!ってなんかえらい事になってんぞ!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「奴等…そこまで考えてたか…!」

 

火山地帯の様子が変化した、大地からこの時代にはない植物が生え気温が熱帯の様に上昇していった。

 

ラーダ「マシーンランド周囲からこの地帯の大気が変化してます!」

フィーネ「気温も上昇してるわ!」

ムンベイ「ちょっとどうなってるの!?」

大塚長官「まさか奴等は!」

マルスモン「この地上を太古の時代に変えようとしてるのか!?」

ユウ「ええっ!?」

ヨミ「だとしたら…」

フーム「このままじゃ人が住めなくなってしまうわ!」

カガリ「何それ…」

マト「本当に人間を滅ぼそうとしてるの!?」

キャンディ「そんなのダメクルー!!」

ヴィオレット「これが嫌な予感なのでしょうか…!?」

オルタンス「これでは本当に全ての人が死んでしまいますわ…!」

サヤ「悪夢だわ…」

正太郎「なんて事を…!!」

 

ウルトラザウルス、ガンドールの周りにも古代の木々が生え始めてきた。

 

忍「くそっとんでもねぇ事しやがる!!」

雅人「あいつら完全に僕らを滅ぼす気だよ…!」

 

巨大ゴール「地球は間もなく新しい時代を迎える新しい生物時代、爬虫類人類時代の誕生だ!!」

 

エレフ「お前ら一度滅んでるだろうが!」

リュウセイ(R-1)「ふざけた事しやがって!」

キュアビューティ「こんな事してなんになると言うのですか!?」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「これ以上貴様の勝手にさせるか!!」

 

巨大ゴール「裏切り物めが!」

 

ガシィッ!!ブォォォォ!!!

 

巨大ゴールが軽々と一直線に向かうシグを掴み大地に投げ飛ばした。

 

竜馬(ゲッター2サブ)「ラドラ!!」

シャイターン「クッ!!」

甲児(マジンガーZ)「この野郎!!」

鉄人28号「ガォォォォ!!」

ブラックオックス「ゴォォ!!」

 

巨大ゴール「雑魚が!ウォォォォォ!」

 

ゴールが雄叫びを上げ同時に尻尾を振り上げて一瞬で弾き飛ばしていった。

 

甲児(マジンガーZ)「うわぁぁっ!?」

シャイターン「ウァァァ!?」

ブラックオックス「ゴォォォ…!?」

武蔵(ゲッター2・サブ)「くそぉなんてパワーだよ!!」

 

アルティメットブイドラモン「みんな!!」

ライラ「シャイターン!!!」

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!!!」

 

正太郎「鉄人、オックス!!」

シュウ「嘘だろ…あんな簡単に…」

ディーノ「今しかない、今こそレギオンを使うんだ!!!」

マック「シュウ、ディーノ、いくんだな!」

メグ「シュウ!」

シュウ「おう!シロン、ガリオン、ズオウ!!カムバック!!」

ディーノ「グリードー、ウォルフィー、リーオン!!カムバック!!」

 

シロン「行くぜ!!」

ガリオン「うむ!」

ズオウ「分かった!」

グリードー「見せてやるぜ!」

ウォルフィー「俺達の!」

リーオン「固い絆!」

 

シュウとディーノの構えたタリスダムにシロン達がカムバック、そして両手でタリスダムを持って天に翳した。

 

シュウ、ディーノ「リボーン!!」

 

ウルトラザウルス・ブリッジにいたシュウとディーノのタリスダムから二つの光が飛び出した。

 

シロン・エレメンタルレギオン「ウォォォォォ!!!」

グリードー・エレメンタルレギオン「グォォォォ!!!」

 

シロン、ガリオン、ズオウの力を融合させた空色の結晶体の様な身体の竜、トルネードレギオン。

グリードー、ウォルフィー、リーオンの力を融合させた赤き竜、ヴォルケーノレギオンが誕生した。

 

キュアマーチ「あれがレギオン!?」

グリカウモン「凄いパワーを感じる!」

イルム(グルンガスト)「あれなら行けるんじゃないか!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「一気に決めてぇ!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「あれがレジェンズ達の力…!」

 

シロン・エレメンタルレギオン、グリードー・エレメンタルレギオン「うぉぉぉぉぉ!!」

 

シュウ、ディーノ「いけぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

2体のエレメンタルレギオンが風と炎に包まれ、神速の如く巨大ゴールに突っ込んでいった。

 

オリオン「よし!」

ゴウキモン「…!」

ジャック(テキサスマック)「レッツゴォォ!!」

 

巨大ゴール「!!」

 

ドォォォォォォォ!!!

 

2体のエレメンタルレギオンがゴールに直撃し、その瞬間爆風と周囲に真空破が巻き起こった。

 

シュウ「やったか!?」

マト「…あれ?」

ポップ「何も聞こえないでござる…?」

 

 

キュアピース「何が起こったの!?」

トーマ(ディバイソン)「倒したのか!?」

 

シュゥゥゥ…ギギギギギ!!バギィィィ!!!

 

爆風が消えて行き、姿が現れた。

そこには2体のエレメンタルレギオンを握り締め上げた巨大ゴールがシロン達の決死の攻撃をあざ笑うかの様に力強くと大地に叩き付けていった。

 

シュウ「でかっちょ!!」

メグ「ズオウ!」

マック「ガリオン!!」

ディーノ「グリードー!ウォルフィー、リーオン!!!」

 

シロン「グァァァァ!?」

ズオウ「あぁぁぁぁ!?」

ガリオン「ガ…ヴが…」

グリードー「く…クソォ…」

ウォルフィー「ちく…しょ…!」

リーオン「もう…ダメ…」

 

キュアハッピー「みんな!!」

ミク(ストームソーダーFSV)「そんな!?」

巨大ゴール「ハァァァァァァ!!」

 

ドシィィィィ!!!

 

巨大ゴールは一気に両手を大地に叩き付けて、岩石を叩き飛ばし大地震を引き起こした。

その揺れで全員が動きを封じられ、上空にいた者達は岩石の攻撃を受けてしまう。

 

万丈(ダイターン3)「うぉぉぉ!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「こしゃくな手を使うか!!」

グリカウモン「うわぁぁぁ!?」

バーナビー「うおっ!?」

 

バン(ブレードライガー)「おい、次がくるぞ!!」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルカスタム)「まだ仕掛けるってのかよ!?」

巨大ゴール「グァァァァァ!!!」

 

ドォォォォ!!ドガァァァァァァァァァ!!

 

巨大ゴールは大口を開き、黒い炎の熱戦を吐いた。

その瞬間、大地は大爆発を起こして向こうの山は崩壊、

特別隊全員を吹き飛ばしていくのであった。

 

キュアサニー「うぁぁっ!?」

ライ(R-2パワード)「ぐっ…!」

アルティメットブイドラモン「うわぁぁぁぁ!?」

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「どっひゃぁぁぁぁ!?」

ファイヤーエンブレム「おおぉっ!?」

 

巨大ゴール「こんなものでは終わらんぞ!!」

万丈(ダイターン3)「ぬぅっ!!ダイターン・ファン!!」

 

巨大ゴールが大きな拳を振り上げた、ダイターン3瞬時に扇子型のシールドでその攻撃を防ぐがその攻撃の重みは非常に大きく、叩き付けられてしまった。

 

ガミガミ魔王「どわぁぁぁ!?」

ピエトロ「ガミガミ魔王さん、大丈夫ですか!?」

ワイルドタイガー「うぐ…こいつが帝王の力ってか…!!」

 

ダイターンの肩にいたガミガミ魔王はその衝撃でふり飛ばされ、ランドセルに入ってた特殊ねずみ花火をゴールの足元へと落としてしまった。

 

アルティメットブイドラモン「このままじゃみんな…!アルティメットフレア!」

グリカウモン「ドルフィンシューター!!」

テツザンモン「ショルダーダブルランチャー!!」

ゴウキモン「幻鬼刀奥義・蒼真炎斬!!!」

 

ナルシア「ホーリーバースト!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「こんな所で死んでられないのよ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「必殺・計都瞬獄剣!!」

イルム(グルンガスト)「計都羅候剣・暗剣殺!!」

 

エレフ「うぉぉぉぉぉ!!」

レン(ジェノリッター)「さげんじゃねぇぇぇぇ!!!」

 

アルティメットフレア、ドルフィンシューター、ショルダーダブルランチャー、

ヒュッケバインMK-Ⅱのフォトンライフル、

グルンガスト弐式の計都瞬獄剣にグルンガストの計都羅候剣・暗剣殺、ゴウキモンの蒼真炎斬、

ジェノリッターの荷電粒子砲が次々と巨大ゴールを攻撃していく。

撃ちまくり切りつけて、全力で攻撃していった。

 

巨大ゴール「効かぬわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ドガァァァァァ!!

 

巨大ゴールが起こした波動が全て弾き飛ばしていった。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「う…」

リン(ジェノリッター)「ダメ…」

弓さやか(ダイアナンA)「うぅ…」

キュアサニー「…ぐ…」

 

巨大ゴール「永かった…太古の昔、降り注ぐゲッター線によって地の底へ追いやられて幾世紀…叫び、吼え、呪い、のたうち、過去の栄光と地上の生活を求め、夢見て死んでいった同胞達よ…愚かなる人類に代わり、今こそ! 我ら爬虫人類が地上に楽園を築くのだぁぁぁぁぁ!!」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「何を言うか!平気で部下を見殺しにして捨てる貴様が何を言うか!!」

 

巨大帝王ゴール「弱者は死ぬしかないのだ!それともラドラ、貴様がワシの代わりに王にでもなると言うのか!?いまさら遅い、遅すぎるわ!」

 

ゴールが破壊し大地からまたしても絶滅したはずの木々が生え始めこの一帯は太古の時代の大地とかしていった。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「黙れ!!貴様なぞにこの地球を渡すわけにはいかん!まだ動ける者は立て!!この戦いで我々が敗れれば人類は終わりだ!」

 

正太郎「鉄人、オックス立つんだ立ってくれ!」

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

ブラックオックス「オォォォ!」

シャイターン「ゴール…オ前ダケハ…!」

エレフ「こんにゃろぉ…!」

巨大ゴール「この愚かな猿共が!!」

 

大塚長官「なんて強さだ…!」

シュウ「みんなカムバックだ!!」

メグ「戻って!!」

 

ガリオン「すまない…」

ズオウ「ごめん…」

 

シュウ達はシロン達をタリスポッドに戻し、ここは休せざるえなかった。

 

シュウ「くそぉっでかっちょ達がやられちまうなんてよぉ…!」

マック「エレメンタルレギオンでも敵わなかったんだな…」

ユウ「相手が悪すぎたんだよ…」

ディグモン先生「こうなれば俺も行ってやる!!」

エド「ええぃ私達も!」

ファイヤード「おう!!」

せわし博士「無茶はいかん!!」

もりもり博士「死んじまうだけだぁ!!」

のっそり博士「ここは抑えて!!」

 

ディグモン先生達が走り出そうとしたが3博士達に止められてしまう。

 

カガリ「どうしよう、怖い…」

マルスモン「…!!」

ヨミ「どうして恐竜帝国はあそこまで…!?」

 

ヨミ達はゴールの執拗までに人間に対する憎悪と憎しみに恐怖を感じてしまう。

 

巨大ゴール「お前達サル共は我々が地上から消えた間に勝手に支配した空き巣同然だ、我等こそがこの地球の真の主であるのだ!!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「アタシ達を泥棒扱いすんじゃないわよ!!」

オリオン「お前等のやってる事こそ押し込み強盗じゃねぇのか!?」

ファイヤーエンブレム「アンタホント人間が憎いのね!」

カトル(ガンダムサンドロックC)「お前が真の主と言うのならこれがやっていい事なのか!?」

 

フーム「貴方だって部下を平気で捨てたじゃない!!」

ムンベイ「そんなのが主なんてゴメンだわ!」

斉藤さん「貴様はリーダー失格だ!!」

デデデ大王「そうだそうだぞい!!」

 

巨大ゴール「黙れ!地上を奪った挙句、好き勝手に文明を作り、怖し、互いに殺し合い、地に追いやられた我等を気にも留めぬ!この大地は我らが作り上げたといってもいい!それを貴様らはこの地球を壊そうとしてるではないか!!!」

 

グリカウモン「それは違う!たしかに人間はそういう人もいる…!」

キュアマーチ「けどみんながみんな同じじゃないんだよ!!」

ミク(ストームソーダーFSV)「人間の中にもね、本当は昔の恐竜を尊敬してる人だっているのに!!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「…。」

シャイターン「ゴール、今コノ星ハ危機二瀕シテル…!」

 

巨大ゴール「その貴様等が原因だろうが!!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「違う!!この空の先の宇宙からも侵略者が来ている!」

アルティメットブイドラモン「闇軍団の様な敵だっているんだ!!」

オリオン「仮にお前が人類を滅ぼしても、次に別の侵略者がお前達を襲うだろう…!」

 

巨大ゴール「関係ないわ、敵であれば全て滅ぼしてくれる!!」

 

キュアハッピー「そんな事間違ってるよ!!!」

リュウセイ(R-1)「ハッピー!?」

 

マト「!」

 

巨大ゴール「なんだと言うのだ小娘?」

 

キュアハッピー「なんでも滅ぼすなんて絶対変だよ…そんなの虚しいだけだよ!!」

甲児(マジンガーZ)「そりゃ俺達人間はお前等が消えた後に生まれてここで暮らしてるけどさ…!」

武蔵(ゲッター2サブ)「オイラ達は今までお前達が実は生きてたなんて知らなかったんだよ!」

ピエトロ「ゴール、貴方の言ってる事は正論かも知れない…けどこれはやりすぎだ!それじゃ過去に人間がして来た事と同じじゃないか!」

キュアハッピー「私はさっきからずっと思っていたんだよ…出来れば恐竜と人間も仲直りできるんじゃないかって…」

Uブイドラモン「そうだよ…どうして共存の道を考えなかったんだ!!?」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「…!」

 

巨大ゴール「共存?仲直り?笑わせるな…生存か絶滅かの戦いでそんな言葉が通用せん!!」

 

ドラゴンキッド「この分からず屋!!」

折紙サイクロン「最初から拙者達の話を聞く気がないでごさるか!?」

リン(ジェノリッター)「少しは聞いてくれたっていいじゃない!」

 

巨大ゴール「害虫の言葉に聞く耳などないわ!この地上に沸いた害虫共は駆除あるのみ!」

 

イルム(グルンガスト)「害虫だぁ!?」

ワイルドタイガー「俺達は害虫じゃねえぞ!」

キュアハッピー「…どうして…」

イングラム(ビルトシュバイン)「分かったか説得等無意味だと。目の前の敵は必ず倒せ、言ったはずだ。」

キュアハッピー「でも!」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルカスタム)「甘いぜ星空こいつは戦争だ。人間と奴等どちらが生き残るかのな。」

キュアサニー「ハッピー…あいつら人間を沢山殺してるんやで…?」

テツザンモン「戦いをやめたらやられるのは俺達だ、分かってるだろ!」

キュアハッピー「…!」

 

マト「…害虫だなんてあんまりだよ…同じ地球に住んでいるのに…ただ生きてた時代が違うだけなのに!」

オルタンス「マト様…」

ヴィオレット「…今徹平様達が必死に戦っておられます、私達を守る為に。」

マト「…うん。」

ガリオン・ドール「レジェンズウォーと同じか…」

グリードー・ドール「いや、ある意味レジェンズウォーよりたちが悪いぜ…」

 

マトはゴールの言葉に大きく心にヒビが入ってしまった、同じ地球に住む生き物でもこんなに違うのか。

キュアハッピーも心の中で共存できるのではないかと心で思っていた、だがそれは全て否定された事にショックを隠し切れなかった。

サニーに肩を掴まれ首を振られハッピーはただ拳を握りしめるしかなかった。

 

Uブイドラモン「もう話し合う事も出来ない…そっちが人間を滅ぼすというんだったらこっちだって倒すしかないじゃないかぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

Uブイドラモンは雄叫びを上げ、アルティメットフレアを巨大ゴールに叩き込んだ、最大パワーをつぎ込んで全力でゴールを焼き尽くそうとした。

 

巨大ゴール「たわけぇ!!」

Uブイドラモン「ぐぁぁ!?…アガァァッ!?」

 

ガシィィ!!!ベギィィ!!!

 

巨大ゴールの手に捕まれ握りつぶされる寸前、その間にも骨の音がギシギシと折れそうな音が響いた。

 

バン(ブレードライガー)「徹平!!」

隼人(ゲッター2)「あいつ!」

グリカウモン「徹平君!!」

甲児(マジンガーZ)「今助けてやるからな!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「徹平君をやらせてたまるか!!」

巨大ゴール「目障りな害虫がぁぁぁぁ!!!」

無敵戦艦ダイ「グァ!?」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「何!?」

万丈(ダイターン3)「なんと!?」

 

ドォォォ!ドガァァァァァァァァ!!!

 

甲児達が平を助けるために急行するが、巨大ゴールはもう片方の手で隣接していた無敵戦艦ダイを掴みあげ、なんと投げ飛ばして来たのだ。

ダイが叩き付けられた瞬間に大爆発を起こし、周囲をさらに吹き飛ばす。

 

リュウセイ(R-1)「わぁぁぁ!?」

カービィ「ポヨーーーー!?」

オリオン「うわぁぁぁ!?」

弓さやか(ダイアナンA)「キャァァァ!?」

キュアマーチ「味方を投げ飛ばすなんて…!!」

ゴウキモン「力が違い過ぎる…!!」

 

ラーダ「キャア!?」

サヤ「うっ!?」

ムンベイ「こっちにも飛んで来たわ!!」

 

葉月博士「ぐっ!あともう少しだと言うに…!!」

 

ウルトラザウルスとガンドールにもさらにゴールが投げたダイが飛んで来た、ムンベイはウルトラザウルスの舵を取りギリギリで回避、だがその威力は凄まじく爆風だけで押し出させる程だった。

上空のガンドールにも影響を及ぼし大きく船体を揺らした。

 

ライラ「う…徹平君が!!」

シュウ「やべえよこのままじゃ死んじまう!!」

カガリ「ダメだよ…そんなのダメだよ!死ぬな徹平――――!」

ヨミ「カガリ…!」

ユウ「そうだ徹平君!アルティメットブイドラモンの隠されたシステムを使うんだよ!」

闇黒寺「お前あんだけ特訓したんなら使えんだろ!!」

 

 

三田子「みんな大丈夫!?」

ダンディ「いちちち…」

サラマンダー「マジかよ…」

高次「徹平…頼む、誰でもいい助けてやってくれぇ!!」

 

正太郎「うう…あれ、マルスモン隊長は?!」

大塚長官「むむっマルスモン君!?」

 

 

竜馬(ゲッター2・サブ)「徹平君!早く使うんだ!」

キュアピース「早く!!」

 

Uブイドラモン「…!!!」

 

Uブイドラモンはそのシステムを発動させようとした、だが彼のデジヴァイスは何も起きなかった。

 

ミク(ストームソーダーFSV)「え、どうして!?」

エレフ「…やっぱりあいつ…」

ゼンガー(グルンガスト零式)「自分に課せられた運命と焦りか…!」

オリオン「パニックになっちまってるんだ…」

 

Uブイドラモン「グァ…ダメだ…出来ない…!?」

巨大ゴール「痛いか!?苦しいか!?我々が永い間、味わった苦しみと屈辱!たっぷり味あわせてやる!!!」

Uブイドラモン「…それで…それでいいのか…!?」

ゴール「何?」

Uブイドラモン「相手に…同じ苦しみを味あわせるとか…結局そんなの自分の憂さ晴らしなだけじゃないか…!!」

 

グリカウモン「徹平君…!」

トーマ(ディバイソン)「こんな時に何を…!?」

 

Uブイドラモン「自分が嫌な思いしたから相手にも味あわせて、そんな思いした相手が別の相手に味あわせる…それじゃ何の解決にもならない繰り返しだ!!」

 

 

三田子「…!」

高次「…!」

 

 

オルタンス「徹平様…!?」

 

カトル(ガンダムサンドロックC)「そうか、彼が言おうとしてるのは…!」

ナルシア「…戦争…!」

 

Uブイドラモン「誰かに虐められて…虐められた自分はそいつに仕返ししたいと思った…ふとカッとなって自分が起き上った時には虐めた相手に何倍もの仕返しをしてやった…!」

巨大ゴール「ほお、なお気持ちよかった事だろう。」

Uブイドラモン「違う、気づいたんだ!これじゃいつまでも繰り返される戦争と同じだって!!誰かが…誰がその繰り返す連鎖を断ち切らなきゃダメなんだ…!誰かがその流れを終わらせないとみんなが幸せになれないんだぁ!」

 

この時の徹平の脳裏には幼い自分が当時同年代の子供達に虐められる日々を送り、

ある時怒りが溜まった徹平のリミットが爆発し虐めた相手に殴り掛かり、徹底的に精神的にまで追い詰めて笑ってた自分、その瞬間に駆けつけた同じく幼き日のユーキからいきなりのパンチを受けたあの日を思い出していたのだ。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「徹平…アンタそんなになってまで…!」

ワイルドタイガー「…だよなぁ…!」

 

マト「徹平…アンタ…」

 

 

巨大ゴール「ほざけっ!!!」

 

ギシャァァァァァ!!!

 

Uブイドラモン「ガァァァァァァ!」

巨大ゴール「この世界は弱肉強食!戦いをやめた者が真っ先に殺られるのだ!さあ、泣いて喚くがいい!デジモンもレジェンズも人間と同様我らの敵よ!!」

 

ヴィオレット「徹平様!!」

シロン「ガガ…(正論な事いいやがって…)」

カガリ「やめろぉぉぉぉ!!」

 

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ならば俺は弱者と言う事か…」

巨大ゴール「そうだ、貴様こそ栄光をつかみ損ねた弱者にすぎん!!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「違う!!」

 

ゴォォォォ!!ガギィィィィ!!!

 

シグが巨大ゴールに向かってそのカギヅメで切り掛かろうとしたが、ゴールの左腕がシグを捕えた。

 

マルスモン「無限波動!!!」

 

ドガァァァァァ!!!

 

巨大ゴール「グォッ!?」

 

テツザンモン「マルスモン隊長!」

ゴウキモン「無茶です!!」

 

マルスモンが上空から飛び出し、右の張り手から放った無限波動が巨大ゴールの顔面に命中した。

だがゴールはUブイドラモンを掴んだまま放さなかった。

マルスモンはすぐにUブイドラモンを解放し始め、腕から引っ張り上げた。

 

マルスモン「よく言った徹平!」

アルティメットブイドラモン「隊長…そんな事したら身体が…!!」

マルスモン「時間がない、好きにさせてくれ…!」

巨大ゴール「貴様ぁ!ゴォォォ!?」

忍(イーグルファイターA)「俺達の事を忘れるんじゃねぇぇぇ!」

沙羅(ランドクーガーA)「いくわよぉぉぉ!!」

雅人(ランドライガーA)「一気に決めてやろう!」

亮(ビッグモスA)「みんな待たせたな、行くぞ忍!!」

忍(イーグルファイターA)「おう!!」

 

アグレシッブビーストモードになって駆けつけた獣戦機隊の登場だ。

イーグルファイターAのオーラを纏った突撃が巨大ゴールの頬に傷をいれた。

 

キュアビューティ「獣戦機隊の皆さん!」

甲児(マジンガーZ)「おせぇんだよ!!」

ライ(R-2パワード)「遅れた分しっかり戦ってもらうぞ!」

ファイヤーエンブレム「手ぇ抜くんじゃねぇぞ!!」

 

忍(イーグルファイターA)「行くぜ!キーワード!D・A・N・C・O・U・G・A!ダンクーガ!!うぉぉぉぉぉ!!!」

 

イーグルファイターから放たれた光がビッグモスA、ランドクーガーA、ランドライガーAを包み込む。

その同時に、イーグルファイターが頭部へと変形、

ビッグモスが胴体へと変形、ランドライガーが右足に、ランドクーガーが左足に変形し、合体していった。

 

忍(ダンクーガ)「獣を超え、人を超え、そして今神になる!それが究極のマシン・超獣機神ダンクーガ!!!」

 

獣戦機4機が合体したスーパーロボット超獣機神ダンクーガとなった。

 

エレフ「獣と人を超えて神ってか…!」

キュアピース「すごい、あれがダンクーガ…!!」

リュウセイ(R-1)「実物を見るのは初めてだ…!」

バン(ブレードライガー)「すげぇ…!」

 

巨大ゴール「それがなんだというのだ!?」

忍(ダンクーガ)「見せてやらぁ!獣戦機隊に野生を縛る理性はいらねぇ!やぁってやるぜぇ!!」

 

ダンクーガは巨大な専用大型銃、ダイガンを構えゴールの顔面に向けてぶっ放した。

 

ドォドォドォドォ!!!

 

沙羅(ダンクーガ・サブ)「ちょっと照準は!?」

忍(ダンクーガ)「照準なんていらねぇ!そのまま叩き込んでやる!」

雅人(ダンクーガ・サブ)「まーた始まったー!!」

巨大ゴール「こしゃくなぁ!?」

マルスモン「今だ!」

アルティメットブイドラモン「は、はい!!」

 

マルスモンとアルティメットブイドラモンがゴールの腕から脱出した。

それを見たダンクーガはすぐに接近戦へと移った。

 

忍(ダンクーガ)「亮、格闘戦は任せたぜ!」

亮(ダンクーガ・サブ)「OK!忍!!」

巨大帝王ゴール「ぬぅぅぅ!!」

亮(ダンクーガ・サブ)「見切ったぁ!!」

 

ダンクーガはゴールの鋭い爪の振りを避け、その爪に回転蹴りを仕掛けへし折り、

そのまま空中を加速、拳をゴールの首に叩き込んだ。

 

忍(ダンクーガ)「断空剣!!」

 

ズバシャァァァ!!

 

その瞬時に断空剣をだし、ゴールの首に切り掛かった。

 

 

ユウ「あれが忍さん達の本当の力…!」

メグ「野生の力って言ってましたけど…」

 

葉月博士(ガンドール)「そう、あれこそが彼等の野生の力をフルに発揮できる形態だ。間に合った…」

ギャリソン時田「お疲れ様です、博士。」

 

ガンドール側からウルトラザウルスの面々にモニターを通じて葉月博士が解説した。

 

巨大ゴール「ウガァァァァァ!!!」

忍(ダンクーガ)「どわぁぁぁ!?」

沙羅(ダンクーガ・サブ)「何やってんのよ忍!?」

 

ゴールの頭突きが炸裂しダンクーガは大地に叩き付けられてしまう。

 

マルスモン「うぐぅっ…」

テツザンモン「隊長!!」

 

Uブイドラモンを救出したマルスモンが地面に着地したとたん、腰を落とし息が荒くなっていた。

 

Uブイドラモン「マルスモン隊長…俺のせいで…!」

マルスモン「違うさ、お前は少し勘違いをしている。いきなり短期間で周りから沢山の事を言われパニックになっていたんだ。お前が今やるべき事の為に戦えばいい。それから俺の事は気にするな。前を見ろ、こんな老体より守るべき者があるはすだ。」

Uブイドラモン「…!!」

 

ズジャァァァァ!!

 

ライラ「ラドラさん!!!」

 

シャイターン「ラドラ!!!」

竜馬(ゲッター2・サブ)「貴様ぁぁぁぁ!!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「ウギャァァァァ!」

 

その時、アルティメットブイドラモンは前を振り向いた。

巨大ゴールの左手に捕まれているシグの姿を。

ゴールはシグの上半身と下半身を引き裂き、上半身部分をすりつぶそうとした。

 

巨大ゴール「栄光失った弱者に死を!」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「失っただと?違うな、俺はようやくつかむベき気づいたのだ!帝王ゴール、勝利の栄光を掴むのはお前ではない!彼等人間達だ!!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「!!」

 

巨大ゴール「ふざけているのか貴様ぁ!?」

キャプテン・ラドラ(メカザウルス・シグ)「同じだ…爬虫人も人間も…結局どちらも同じなのだ!!ならば我々よりもより太陽の下で生きる事の出来る人間達に地上を譲ってやろうではないか!!」

巨大帝王ゴール「…ラドラァァァァァァ!!!!」

 

ラドラは全てを言いきった、この戦いで彼らの本質を知ったラドラは人間に地上を託す事を決めたのだ。

人間も恐竜も本質は同じ、愚かな者がいれば良き心を持つ者もいると。

その時シグの残されたボディが光出した。

 

ヴィレッタ(R-GUN)「あのメカザウルス、出力が大きくなってる!?」

ピエトロ「まさかあの人は…!」

イルム(グルンガスト)「自爆しようってか!?」

キュアビューティ「私達の為に…!?」

キュアハッピー「ダメだよラドラさん!!ラドラさんまでしんじゃダメだよ!」

 

シグが爆発する、ラドラは自爆しゴールを道ずれにしようとしたのだ。

だがそこへ飛んでくる、竜の姿があった。

 

Uブイドラモン「ウォォォォォォォォォ!!」

 

Uブイドラモンが空中を加速して爆発寸前のシグに向かって特攻した。

その同時にシグの装甲を突き破りコクピットで負傷したラドラを両手で抱きかかえて突き抜けたのだ。

 

ドゴォォォォ!!!

 

巨大ゴール「ぬぉっ!?」

 

シグが爆発したが、ラドラがいなくなった為か出力が半減しゴールにダメージは与えられなかった。

 

Uブイドラモン「…」

キャプテン・ラドラ「…お前…何故俺助けた!?」

Uブイドラモン「いやだから…もうこれ以上何も出来ないまま誰かが死ぬのはいやだからだ!!」

 

ラドラを抱きかかえたUブイドラモンは叫んだ、

そしてすぐに後退してラドラをウルトラザウルスのブリッジへ運んでいった。

その時徹平のデジヴァイスが未知の機能を発動させていたのだ。

 

マト「徹平も傷つくのはいやなんだね…」

ラーダ「しっかり!」

ラドラ「うぐっ…お前…」

アルティメットブイドラモン「もう一度言って来る。」

カガリ「徹平!…」

 

ラーダやフィーネにシュウ達がラドラを介抱し、カガリが一瞬Uブイドラモンを呼ぼうとしたがそのまま飛んでいき、その瞬間彼の身体が光に包まれていた。

 

巨大ゴール「ぬぬぬ!どいつもこいつもワシをなめているのかぁぁぁぁ!!」

 

チュドォドォドォドォドォォォォォ!!

 

ゴールが動きだそうとした途端、脚が突然爆発した。まるで花火が爆発するかのように連続で脚を苦しめたのだ。

 

ライ(R-2パワード)「何が起きた!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「は、花火!?」

ガミガミ魔王「あーーーーさっき俺様が落とした特殊花火じゃないか!!」

 

そう、さっき吹き飛ばされたガミガミ魔王が落とした花火がゴールの足元で爆発したのだ。

その爆発の反動でゴールに大きな隙が生まれたのだ。

 

巨大ゴール「こ、こんなバカな事がぁぁぁ!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「零式斬艦刀!悪竜を断切れぇぇぇぇ!!」

 

ズバシャァァァァァァ!!

 

すかさずグルンガスト零式が上昇する如く下から零式斬艦刀を振り翳し、ゴールの左腕を切り裂いた。

 

Uブイドラモン「アルティメットブイドラモン・トランスエボリューション!」

 

高速でこちらに戻って来る彼の姿が徐々に変化していった。

赤きボディの大半が白くなり、赤のアーマーが身体を包み、両肩に大型シールド・ブースター兼用のウイングが追加、両足は竜の頭部を象り、背中に鋼鉄の翼とエフェクトのマント、さらに大型キャノン砲が出現、頭部もより竜頭から人型へと変化し身体もより大型化していった。

 

UブイドラモンVF「アルティメットブイドラモン・ビクトリーフューチャー!!」

 

Uブイドラモンの隠されたシステム、更なるパワーアップであった。

より高いパワーを得たアルティメットブイドラモン・ビクトリーフューチャーとなったのだ。

 

UブイドラモンVF「ドラゴニックブラスターァァァァァ!!!」

 

UブイドラモンVFの胸の光輝く発射口に光が集束、竜の炎を象った熱線が放たれ巨大ゴールの上半身を包み込んだ。

 

巨大ゴール「グァァァァァァ!!?」

 

ドォォォォォォ!!!

 

UブイドラモンVF「ドラボルトキャノン!!」

 

バチチチ…ドシュウドシュウドシュウドシュウ!!

 

背中の二丁のキャノン砲から連続で電撃を加えたビームを放ち、ゴールに攻撃を加えて行く。

 

シュウ「徹平兄ちゃん、強すぎ!」

カガリ「あれがパワーアップした徹平…!」

ヨミ「ビクトリーフューチャー…勝利の未来!」

マト「ホントのヒーローになったね…!!」

サヤ「ホントに徹平君なの!?」

ローレライ「間違いありません!」

 

グリカウモン「進化した…!」

テツザンモン「あれが隠されたシステムか…!」

ゴウキモン「なんていうパワーだ!」

マルスモン「ようやくたどり着いたな、徹平…!」

グリカウモン「…!マルスモン隊長!!」

 

マルスモンはUブイドラモンVFの勇ましい姿を見て安心しきった、同時に彼の身体の一部分が消滅し始めていったのだ。

 

ワイルドタイガー「アンタ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「マルスモン隊長!」

折り紙サイクロン「隊長殿!」

キュアハッピー「マルスモン隊長…身体が!」

マルスモン「お別れだ…君達の過ごせた時間、最後に良い思い出となったよ…」

イングラム(ビルトシュバイン)「マルスモン…!」

 

マト、ユウ「…!!」

大塚長官「マルスモン君!」

ディグモン先生「…!」

ムンベイ「嘘でしょ…もう!?」

 

マルスモン「君達の戦いは終わってないぞ…私に構わず戦え!後はたのむぞぉぉぉぉぉ!!」

ゴウキモン「隊長!!!」

 

マルスモンは最後に大きな叫びを上げ消滅していった。

だが最後、テツザンモンの手にマルスモンの残されたデータが凝縮されたデジタマとなったのだ。

 

UブイドラモンVF「今まで…本当にありがとうございました…隊長…うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!フューチャァァセイバァァァァ!」

 

専用武器であるビーム状の大型剣・フューチャーセイバーを構え高速接近しゴールの懐に回り込んで急上昇する形でゴールの背中に切り裂いていった。

 

巨大ゴール「グゥッこしゃくな事をするデジモン風情がぁ!」

UブイドラモンVF「俺は、俺達は前に進む!守るべき物の為に!」

 

甲児(マジンガーZ)「あれが徹平なのか…!?」

エレフ「すげぇ…あんなにかわっちまうのかよ…!」

リュウセイ(R-1)「ありゃデジモンって言うよりスーパーロボットだ…!」

シャイターン「ソレダケジャナイ、彼ノ心ノ強サガヨリ能力ヲ高メテイル!」

 

高次「母さん見てるか…!」

三田子「ええ…あの子があそこまでまっすぐ突き進んでいたなんて…!」

 

UブイドラモンVF「今度はこれだぁぁぁ!!CP・ゴウゴウパァァァンチ!!!」

 

ドォォォ!

 

UブイドラモンVFが両腕を構えロケットパンチの様に飛ばす、CPゴウゴウパンチを炸裂させた。

 

キュアサニー「な、なんや?」

弓さやか(ダイアナンA)「あれってただのロケットパンチ…?」

キュアピース「違うよ、あれ…!!」

 

そう、飛ばしたCPゴウゴウパンチはただのロケットパンチではない、増えた。増えた。増える。増える。ドンドン増えていったのだ!!

 

UブイドラモンVF「コピペ!コピペ!コピペェェェェェ!!!!」

 

UブイドラモンVFが「コピペ」と叫ぶ度にパンチは50、100、300、600、1,000にも増えていったのだ!

その数千万にも及ぶパンチがゴールに迫り来る!

 

巨大ゴール「な、なんだこれはグォォォォォ!?」

 

ドドドドドドドドド!!!!

 

パンチがゴールに次々と殴り掛かってくる、更に後続のパンチが集まり4巨大な張り手に合体し襲い掛かった。

 

UブイドラモンVF「貼ぁり付けぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」

 

ゴォォォォォォォォ!!!

 

巨大ゴール「ギァァァァァァ!?」

 

その巨大な張り手が勢いよくゴールに直撃し大地に叩き付け、さらに後ろのマシーンランドに背中から倒れマシーンランドを破壊していった。

これぞ、貼り付け(物理)である!!

 

キュアハッピー「は、貼り付けぇ!?」

アヤ(R-3パワード)「も、もしかしてコピー&ペーストの事なのかしら?」

イルム(グルンガスト)「センスぶっ飛び過ぎだろ!」

カービィ「ポヨー!!」

忍(ダンクーガ)「面白れぇ事しやがって!」

 

オルタンス「徹平様!」

ヴィオレット「今ですわ!」

 

UブイドラモンVF「トランスエボリューション!!」

 

そしてUブイドラモンVFは変形、竜の頭部を持ったドラゴンジェットへと変形し、

そのまま加速してゴールの胸に向かって突撃していった。

 

バーナビー「変形!?」

カトル(ガンダムサンドロックC)「あともう少しだ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「行くんだ!!」

グリカウモン「いけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

キャプテン・ラドラ「頼む!我々の呪いを、悪夢をここで終わらせてくれ!」

マト、カガリ「いっけぇぇぇぇぇ!!!」

 

UブイドラモンVF「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

皆の声援を受け、光る閃光に包まれたUブイドラモンVFはさらに加速していった。だが。

 

バシィィ!!!

 

UブイドラモンVF「!?」

 

横から虫の腕の様な槍がUブイドラモンVFの加速を妨げ弾き飛ばして行った。

今の腕は…。

その瞬間、一同が戦慄する衝撃を目の当たりにした。

 

巨大帝王ゴール「グォォォ…!?」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「!?」

万丈(ダイターン3)「マシーンランドが…!」

 

半壊したマシーンランドがまるで蟲の繭の様な形へと変化、飲み込まれていた。

さらにそこに倒れていたゴールを沢山の虫の腕が包み込み、まるで飲み込んでる様で言った。

その同時にマシーンランドは機能を失ったのか、周囲に生えた絶滅種の木々は枯れていき、気温も元に戻っていく。

 

忍(ダンクーガ)「元に戻ったよな…!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「けどまたいやな展開になりそう…」

 

フィーネ「マシーンランドの様子が変化…」

ラーダ「あれは…データを照会した結果、以前潜入したケドラと発覚しました!」

大塚長官「なんじゃと!?」

正太郎「それがどうしてあそこに!?」

 

ケドラ「我はケドラ…ミケーネの頭脳なり…!」

 

古代ミケーネの遺産と呼ばれるケドラだった。

ケドラはマシーンランドとゴールを吸収し火山と一体化した化け物と化していったのだ。

 

ケドラゴール「ウォォォォォォォ!!!!」

 

ワイルドタイガー「おいおい…そういうのアリかよ…!」

UブイドラモンVF「うぐ…ダメだ…」

グリカウモン「徹平君!」

甲児(マジンガーZ)「徹平しっかりしろ!!」

徹平「…身体が…動かない…」

 

攻撃を妨害されて弾かれたUブイドラモンVFはパワーを失った為か徹平の姿に戻ってしまった。

 

オルタンス「徹平様が…!」

ディグモン先生「…徹平、あそこまでよく頑張った…!」

キャプテン・ラドラ「ゴールが…どうなっているんだ…!?」

ライラ「分かりません…けど恐ろしい事になってます!」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「まだ戦いは終わっとらん!動ける者はあの化け物を討て!!」

 

グルンガスト零式が再度零式斬艦刀を構え突撃していった。

 

忍(ダンクーガ)「なんだかしんねぇがやってやるぜぇぇぇ!!」

雅人(ダンクーガ・サブ)「ホントそればっかり!」

 

隼人(ゲッター2)「竜馬、ここは任せたぞ!オープンゲット!」

竜馬(イーグル号)「おう、チェェェンジゲッタァァ1!スイッチオン!!」

 

万丈(ダイターン3)「ダイターンのエネルギーを全部使わせてもらうよ!!」

 

ワイルドタイガー「いくぜバニー!」

バーナビー「分かりましたよ虎鉄さん!」

 

タイガーとバーナビーもここでNESTを発動させてケドラゴールへと向かった。

同時にゲッター2が分離、再度イーグル号、ジャガー号、ベアー号の順で合体しゲッター1となり、ダンクーガは断空剣に光を込め、ダイターンも頭部に光を吸収していった。

 

イルム(グルンガスト)「ルキアちゃんやろうか!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「はい!」

シャイターン「行クゾ!!」

 

ケドラゴール「我…ミケーネの頭脳なり…ミケーネ以外全て排除…排除…!!」

 

マト「…ミケーネって何?」

カガリ「知らない…」

マック「ガリオン?」

ガリオン・ドール「ミケーネ…!!そうだ、思い出しだぞ!」

ヴィオレット「ホントですか!?」

正太郎「それは一体…!?」

 

突如現れたケドラがゴールを完全に支配し特別隊に牙を向いた。

既に先の戦いで力を消耗した特別隊は残った力を全て引き出しケドラに挑む。だが彼等はまだ気づいてなかった。

この様子を高みの見物としゃれ込んでいる者の存在に。

ある者は暗闇の地下の何処かで、何らかの魔術で光から見える画面越しに。

 

ゴーゴン大公「恐竜帝国も哀れな連中よ、奴等は所詮前座に過ぎぬのだからなぁ…!」

 

そして直接この戦いに今にも入り込もうとしていた者。

 

あしゅら男爵「エネルガーZが奴等の手に渡った時点が決まっていた事よ、自分達のマシーンランドにケドラが感染していた事に気づかなかった様だな…!さあ行けあしゅら軍団!!」

 

あしゅらが叫ぶと同時に、後ろにはあしゅら男爵そっくりの機械獣達がずらりと並んでいた。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第20話 完。

 

第21話 神々の異物と目覚めし記憶 に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第21話 神々の遺物と目覚めし記憶

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、ゼンガー・ゾンボルトが高齢化してたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■恐竜帝国の戦いについに決着をつけた。だがケドラが生きており、徹平や甲児達を記憶の中へ引きずりこんだ!そしてそこで見た物は大神ゼウスと共に戦うウインドラゴンの姿であった。


フィーネ「ゴール及びマシーンランド、ケドラの浸食はなお継続…!」

ラーダ「!ウルトラザウルス後方から多数の機械獣反応!こちら侵攻して来ます!!」

大塚長官「なんじゃと!?まだ動ける者はすぐに応援を頼む!!」

 

ウルトラザウルスの後ろから現れた大量の機械獣ジェットファイヤーP1。

その姿はまるであしゅら男爵にそっくりであったのだ。

そしてその真ん中にいるのはこれまたあしゅらそっくりであるが背中にマントを這おい、より高性能なあしゅら専用機械獣であった。

 

機械獣ジェットファイヤーP1「…」

 

エレフ「勘弁してくれよ!」

ピエトロ「けどやるしかありません!」

キュアハッピー「…みんなを守る為に今は戦わなきゃ!」

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「アハハハハハハ!!随分とボロボロだな特別隊諸君!今が好機、今こそ貴様等に引導を渡してくれる!!」

甲児(マジンガーZ)「相変わらず悪知恵働かせやがって、こっちこそてめぇを真っ二つにしてやらぁ!!」

 

 

ユウ「もうみんなボロボロなのに…」

ムンベイ「こっちも対地機銃構え!あの子達を援護するわよ!」

ライラ「シャイターン、私達は大丈夫だからそのままゴールの方へ向かって!」

 

シャイターン「分カッタ…!」

 

ケドラゴール「ミケーネこそ全て…!ミケーネ以外…排除…!」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「我々はこのままゴールを討つ!目をそらすな!」

万丈(ダイターン3)「あっちは彼等を信じよう!」

ワイルドタイガー「しゃあねぇな!」

忍(ダンクーガ)「いくぜっ!」

 

 

恐竜帝国との最終決戦、それは意外な方向へと流れていった。

圧倒的パワーで特別隊を追い詰めるゴール、だがマルスモンの決死の行動によって迷いを焦りを振り払いアルティメットブイドラモンVFとなった徹平が反撃に転じ、ゴールにトドメをさす寸前、突如出現したケドラによって妨害されてしまう。

そしてケドラはゴールとマシーンランドを吸収し完全に支配して特別隊に襲い掛かる。

さらに追い打ちをかける様にあしゅら軍団が強襲を仕掛けてきたのだった。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「後ろから機械獣が!」

イルム(グルンガスト)「今からあっちに戻るのは無理だぜ、こいつを片づけないとな!!」

 

ケドラゴール「我の名はケドラ、ミケーネの兵士なり。我し異文明を滅ぼす為の教育を受けた戦闘頭脳なり。」

 

全身を蟲の様な脚と殻のケドラに包まれたゴールの腕が大きく振り上げ、襲い掛かって来た。

 

グルンガスト壱式、及び弐式はギリギリで避けオメガレーザー、アイソリッドレーザーを放ちゴールの目に攻撃した。

 

竜馬(ゲッター1)「何が起こったのかは分からない…だが俺達はお前を倒す!!」

 

ゲッター1が襲い来るケドラゴールの蟲脚の触手を切り裂いていき、ゲッタービームを放った。

 

ドォォォォ!ドォォォ!

 

ワイルドタイガー「うぉぉぉぉぉ!!」

バーナビー「はぁぁぁぁぁ!!!」

 

怯んだケドラゴールの身体にタイガーとバーナビーが飛びつき、ハンドレットパワー全開の拳を叩き付けた。

 

ケドラゴール「ゆえに全てを滅ぼす、滅ぼす、滅ぼす、滅ぼす!」

ワイルドタイガー「うおっ!?」

バーナビー「うぁっ!?」

シャイターン「グッ!」

 

ケドラゴールの背中からさらに蟲の脚が生えワイルドタイガーとバーナビー、シャイターンを捕えたのだ。

さらにケドラゴールの両腕蟲脚で出来たトカゲの様な頭部となり、グルンガスト壱式、弐式に喰らいついた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「今助け…うわぁぁっ!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「ふんっ!」

万丈(ダイターン3)「ザンバー!ジャベリン!!」

ケドラゴール「…ォォォォ!!」

 

シャイターン「ッ!」

忍(ダンクーガ)「覚悟しやがれぇ!!」

 

グルンガスト零式が零式斬艦刀で弐式を捕えたトカゲの頭を切り裂いて解放させ、

ダイターンは右手のザンバーでトカゲの頭を突き刺し壱式を救出、

ジャベリンでケドラゴールの動きを封じていく。

そしてシャイターンは触手を引き継ぎりなんとか脱出し、ダンクーガが断空剣でゴールの頭部を切り裂こうとしたが。

 

ケドラゴール「ォォォォ!!!」

 

ケドラゴールが首を伸縮自在に伸ばしダンクーガを弾き飛ばし、

その近くにいたシャイターンを巻き込んでしまう。

背中の触手に囚われたタイガーとバーナビーに向けて大きく口を開いた。

 

ワイルドタイガー「げっ!?」

バーナビー「なっ!?」

ケドラゴール「グァァァァァ!!」

 

バグゥッ!!

 

竜馬(ゲッター1)「!!!虎鉄さん、バーナビーさん!!」

イルム(グルンガスト)「しまった、食われちまった!」

ケドラゴール「…排除…排除…滅ぼす…!」

 

ケドラゴールによってタイガーとバーナビーが丸呑みにされてしまった。

 

 

そしてVSあしゅら軍団サイド、

鉄人28号、ブラックオックス、R-1達、プリキュア達が機械獣ジェットファイヤーP1達の交戦の真っ最中だ。

 

キュアマーチ「半分半分がこんなに…!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「自分そっくりな機械獣がゾロゾロ…どういう趣味してんのよ!」

機械獣ジェットファイヤーP1「ガォォォォ!!!」

キュアサニー「うっとおしいわ!」

 

上空飛来、地上から突撃して同時に襲い駆る機械獣ジェットファイヤーP1が目からビームを一斉に放ってくる。

 

テツザンモン「どわぁっ!?」

徹平「うっ…」

ゴウキモン「今は徹平をウルトラザウルスに連れ行かなければ…!」

ボス(ボスボロット)「しゃあねぇ俺が連れてってやるよ!」

グリカウモン「お願いします!」

 

ゴウキモンは徹平をボロットのコクピットに運び、ボロットはそのままウルトラザウルスへと向けて走り出した。

だが何体かのジェットファイヤー達がボロットに狙いを定めてビームを放ち襲い掛かる。

 

ドォドォドォドォォォ!!

 

ボス(ボスボロット)「どっひゃぁぁぁぁ!」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「ボ、ボス!」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「まずいでっせ!!」

ボス(ボスボロット)「わーかってらぁぁぁ!!」

ガミガミ魔王「ガミガミロケッート!」

 

負傷して徹平の身体に包帯を巻きつけて介抱するヌケとムチャが焦るが

ボスも必死にハンドルを握りしめてボロットを走らせていた。

そこへガミガミ魔王が背中のランドセルから大型ロケットミサイルを放ち1体を撃破。

さらにブラックオックスがタックルをしかけて敵の進軍を食い止めて行った。

 

ガミガミ魔王「おらぁ早くしろー!」

ボス(ボスボロット)「サンキューだわよん!」

リン(ジェノリッター)「よろしくね!」

 

その後ボスボロットがウルトラザウルスの格納庫に着艦し、ボス達は徹平を降ろしていった。

三田子達がすぐに徹平を傷の手当を行う。

 

徹平「くそぉ…これじゃあ…」

三田子「動いちゃダメ!」

高次「あとはみんなに任せるんだ、よく頑張ったな…今はゆっくり休むんだ。」

徹平「…うん…」

 

徹平はそう答えて静かになった、元看護員である三田子は徹平の傷を丁重に手当し、

後ろではマトやカガリ達が心配そうに見つめていた。

 

カガリ「…。」

シュウ「大丈夫だって、徹平兄ちゃんは思ったより頑丈だからさ!」

マト「そうだよ、あいつ昔からスタミナだけは凄かったんだから!」

ヨミ「カガリ、貴方はそばにいてあげて。」

カガリ「うん…」

 

オルタンス「ですが何が起こったのでしょうか…」

ヴィオレット「帝王ゴールが憑りつかれ、その上機械獣が乱入するなんて…」

ライラ「大丈夫、シャイターンも…みんなもきっと無事に切り抜けられる…!!」

キャンディ「みんなを信じるクルー!!」

 

キャプテン・ラドラ「…彼等はそこまで信頼されているのか…」

ポップ「ラドラ殿?」

キャプテン・ラドラ「これかもしれん…俺が本当に求めていたのは…互いに支え合い、信じあえる者達と…」

フーム「ラドラさん…」

グリードー・ドール「へえ…」

 

戦況は混乱を極めた、だが皆は今戦っている者達の無事を祈るのであった。

 

テツザンモン「ヘビーブラスター!!」

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「どうしたかすりもせんぞ!?」

 

テツザンモンのヘビーブラスター、テキサスマックのマックライフル、R-2のハイドロランチャーも全て軽々と避けて行くあしゅら男爵。

そのまま高速接近、右手のクローアームをワキワキさせ前方の鉄人やR-1にムチの様に叩き付け。

 

リュウセイ(R-1)「どわぁっ!?」

鉄人28号「ガォォォ!」

 

更に飛び上がりR-3やゴウキモンに向けてクローアームを今度は鋭くさせ槍の様について来た。

 

正太郎「早い!?」

 

アヤ(R-3パワード)「キャアア!?」

ゴウキモン「ぐっ!」

 

ライ(R-2パワード)「なんて機動性だ!」

キュアビューティ「これまでの機械獣とはけた違いです!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「だったらアタシがやってやるわ!ゼンガー司令からもらった奴使ってみようかしらね…!」

 

ヒュッケバインMK-Ⅱが前に飛び出し、背中にマウントした刀・シシオウブレードを手に持ったのだ。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「シシオウブレード!!りゃあ!」

 

ジャキィン!!

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「やったぁ!…ん?」

 

シシオウブレードで機械獣あしゅら男爵を真っ二つにはたかに見えた、だが違った。

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「アハハハハハ!!切られたのではない、これこそ我が機械獣の真骨頂よ!」

 

なんと、機械獣あしゅら男爵は男性型と女性型部分が真っ二つに分離したのだ、

そして分離したまま獣の様に這いずって襲い掛かった。

 

ダダダダダダダ!

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「ハハハハハ!!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「そんな馬鹿な事あんの!?」

キュアピース「ぶっちゃけありえない!!」

 

機械獣ジェットファイヤーP1「グォォォォ!!」

 

エレフ「きやがった!」

バン(ブレードライガー)「今度こそ切ってやる!!」

カービィ「ポヨ!」

ピエトロ「ハァァァ!!!」

 

エレフはもう一本の黒い剣をカービィに渡し、カービィはそれを吸い込んでコピー、ソードカービィとなった。

 

エレフ、ブレードライガー、ソードカービィ、ピエトロの剣さばきが次々と襲い来るジェットファイヤーP1達を切り裂いていく。だが。

 

 

機械獣ジェットファイヤーP1「グォォォォォォ!!」

 

ガシャンガシャンガシャン!!

 

オリオン「なっ!?」

弓さやか(ダイアナンA)「増えた!?」

ヴィレッタ(R-GUN)「切り裂かれた部分のボディが生えたのか!?」

イングラム(ビルトシュバイン)「Dr.ヘルめ、また奇怪な機械獣を…」

ナルシア「むしろ奇怪獣じゃ…」

デュオ(ガンダムデスサイズヘルカスタム)「切るのはダメって事かよ…」

カトル(ガンダムサンドロックカスタム)「死神もお手上げ様ですね…」

 

そう、切り裂かれたジェットファイヤーP1のは切り裂かれるたびに裂かれた部分のボディが構築され分裂していくのであった。

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「どうだ、これこそ真のあしゅら軍団!そして兜甲児、今日こそその命もらいうけるぞ!」

甲児(マジンガーZ)「さげんなぁ!うわぁっ!」

 

バリバリバリバリバリィィィ!!!

 

機械獣あしゅら男爵がマジンガーZに飛び込み、トゲの生えた接合面挟み込んで放電を仕掛けた。

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「ハハハ!死ねぇ!兜甲児ぃぃ!!」

甲児(マジンガーZ)「うわぁぁぁぁ!」

 

リュウセイ(R-1)「させるかぁ天上天下!T-LINKダブルフィンガァァァ!!」

 

リュウセイの高い念動力をR-1の両腕に集中させ突撃を仕掛けた。

その両手を挟み込んでる機械獣あしゅら男爵のそれぞれの分離形態に叩き込んだ。

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「ぬぁっ!?」

 

ドォォォォ!!!

 

リュウセイ(R-1)「大丈夫か甲児!?」

甲児(マジンガーZ)「サンキューリュウセイ、お蔭で助かったぜ!」

キュアピース「おぉぉぉこれこそロボット同士の友情!」

キュアマーチ「そ、そういう物なの?」

折り紙サイクロン「今でござる!」

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「お、おのれぇ~!!」

ヴィレッタ(R-GUN)「狙いははずさん。」

 

機械獣あしゅら男爵が再度合体しようしたその時、R-GUNが大型キャノン形態へと変形した。

 

ヴィレッタ(R-GUN)「メタルジェノサイダー!デットエンドシュート!」

 

大型キャノンへと変形したR-GUNが放った金属粒子砲・メタルジェノサイダーがあしゅらに炸裂した。

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

チドォォォォォォォォォン!!!

 

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤー!!」

ピエトロ「ドラゴンブレス!!」

キュアハッピー「プリキュア・ハッピーシャワー!」

ナルシア「ホーリーバースト!」

キュアピース「プリキュア・ピースサンダー!」

ドラゴンキッド「ハァァァァ!」

ファイヤーエンブレム「燃やし尽くしてやるわぁ!」

 

機械獣あしゅら男爵は四散。

ピエトロは竜の剣から巨大な竜の頭部の様な波動を繰り出し、竜が放つ炎で残りのジェットファイヤーP1達を焼き尽くしていった。

それぞれの広範囲技がジェットファイヤーP1を包み込むように粉々に砕いて行ったのだ。

 

 

 

そしてゴールと戦っている者達は。

 

 

武蔵(ゲッター1・サブ)「くそぉ虎鉄さん達が食われちまうなんてよぉ!」

竜馬(ゲッター1)「いや虎鉄さん達なら大丈夫だ!」

 

ケドラゴール「グォォォォ…グゥッ!?」

 

ドォォ!ドォォォ!!

 

突如ケドラゴールの腹が一瞬だけ何かが爆発する様に膨らんだ。

そして身体中が内部からボンボンと叩き付けられるように膨れ上がり、ケドラゴールは苦しみ出す。

そしてケドラゴールの腹から一気にそれが飛び出した。

 

ドォォォォォォォ!!

 

ワイルドタイガー「デリャァァァァァァ!!!」

バーナビー「ハァッ!!」

 

ワイルドタイガーとバーナビーがゴールの腹の中で全力で暴れていたのだ。

そして腹を突き破りようやく脱出成功した。

 

ワイルドタイガー「どうだぁ!」

バーナビー「一時はどうなるかと思いましたよ。」

 

 

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「トドメをさす!ハイパーブラスタァァァァ!!」

万丈(ダイターン3)「日輪の力を借りて、今必殺の!サン・アタァァァック!!」

忍(ダンクーガ)「断空砲・やってやるぜぇぇぇぇ!!」

シャイターン「コレデ決メサセテモラウ…!」

 

ドガァァァァァァ!!

 

グルンガスト零式のハイパーブラスター、ダイターンのサンアタック、

ダンクーガの断空砲、シャイターンは両手に巨大な焔の塊を作りだしそれを一気に全力でゴールに叩き込んでいった。

 

ケドラゴール「アギャァァァァァァァ!?グァッ…」

 

ケドラゴールの身体は木端微塵になっていった。

だが蟲の身体に包まれたゴールの頭部が分離して脱出を試みるが。

 

隼人(ゲッター1・サブ)「哀れなもんだなゴール、お前の最後がまさかこんな形になるとは流石にちょっと同情するぜ…」

竜馬(ゲッター1)「だが俺達はここでお前と決着をつける!オープンゲット!!」

 

武蔵(ベアー号)「チェンジ・ゲッター3!スイッチオン!」

 

ゲッターが分離してゴールに狙いを定める様に再度合体、ゲッター3となった。

 

武蔵(ゲッター3)「大雪山おろしぃぃぃぃぃ!!!」

 

ゲッター3がケドラゴールの頭部を掴みあげ、身体を回転させて一気に投げ飛ばした。

 

武蔵(ゲッター3)「オープンゲット!」

隼人(ジャガー号)「チェンジ・ゲッター2!スイッチオン!ゲッタービジョン!」

 

ギュィィィィ!ドスドスドスドスドス!!

 

ゲッター2に合体し、ゲッタービジョンで高速分身を仕掛けて投げ飛ばされて宙に舞うケドラゴールにドリルアームで次々と画面に穴をあけていった。

 

隼人(ゲッター2)「目だ!耳だ!鼻だ!!オープンゲット!」

竜馬(イーグル号)「チェェェェンジ・ゲッタァァァ1!スイッチオン!!」

 

最後はゲッター1となり、ケドラゴールの真上へと飛び上がった。

 

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァァミサイルマシンガン!ゲッタァァァビィィィム!」

 

ゲッター1専用の武器であるミサイルマシンガンをぶっ放し、ケドラゴールに集中砲火を浴びせ、さらにゲッタービームを叩き込んで行った。

 

ケドラゴール「グァァァァァァ!?!?!」

 

チュドォォォォォォォォ!!

 

ケドラゴールも完膚なきまでにトドメをさされ、爆発していった。

 

キャプテン・ラドラ「終わった…これで爬虫人類の悪夢も終わり、やっと全て解放された…」

ムンベイ「決着はついたようね…」

 

竜馬(ゲッター1)「俺達人間の勝ちだ、ゴール…」

ルキア(グルンガスト弐式)「けど僕は…滅びる運命だったとしても、その運命に最後まで抗う彼を少し尊敬したと思います…」

シャイターン「…。」

ゼンガー(グルンガスト零式)「あの者達に戦うと言う概念がなければ我々と手を取り合う未来もあったかもしれん、バーム星人の時の様な事にならなければな…」

 

 

大塚長官「決着はついたようじゃな…だが。」

正太郎「…少しスッキリしない感じです…」

フィーネ「本当にこれでよかったのかしら…」

ラーダ「その先の答えは、結局それ結果にたどりつくまで誰にも分からないの、今回の場合世間にとってはいい方向に流れたかもしれないけど…。」

 

 

キュアハッピー「…」

キュアビューティ「…ハッピー…」

グリカウモン「帰還しよう、みんな待っているよ。」

 

あしゅら男爵「うぐ…ぐぅ…まだだ私はこんな所で…」

 

機械獣の残骸から負傷したあしゅらが出て来た。

だがこれまでの様に全力を出せる気力はなくふらついていたが。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「アンタまだ生きてたのね!」

テツザンモン「どうする、トドメさしとくか?」

イングラム(ビルトシュバイン)「我々の敵となるのならな…」

 

甲児(マジンガーZ)「…お、おい待ってくれ!」

エレフ「流石に怪我人にトドメってのはどうかと思うぜ!」

カービィ「ポヨポヨ!」

 

ゴウキモン「だが…」

ピエトロ「いくらなんでもそれは酷いです!」

キュアハッピー「もうこれ以上戦う意味なんてないよ!」

 

マト「そうだよ!そんな事したら侵略者のやってる事と同じになっちゃうよ!!」

メグ「マトさん…」

ガリオン・ドール「彼女達の言う通りだ、ここであの者を殺せば奴等と同じ存在となってしまうであろう。それにその者には少し聞きたい事もある。」

マック「ガリオン?」

 

ミク(ストームソーダーFSV)「私も看護員として放っておくなんて出来ないわ!」

あしゅら男爵「貴様ら…この私を侮辱しているのか…ぐっ!?」

甲児「あしゅら!」

 

甲児とミクは機体から降りて倒れそうになるあしゅらを抱きかかえた。

 

あしゅら男爵「兜甲児…」

甲児「俺だってお前が憎いさ、ただ昔ほどじゃないけどな。」

あしゅら男爵「ぬ…!?」

ミク「どういう気持ちで戦うって事の話。」

あしゅら男爵「…。」

 

 

こうして一向はウルトラザウルスに帰還した、傷ついたあしゅらを連れて。

 

 

ウルトラザウルス・医務室。

 

 

徹平「ぐぅまだ骨がギシギシする…」

カガリ「あまり動かない方がいいと思う。」

三田子「貴方はしばらく休んだ方がいいわ。」

徹平「けど…マルスモン隊長は…俺のせいで…」

ライザ「そいつは違うぜ、マルスモン隊長は元々長くなかったんだ。自分の命を何処でかけるか見極めてただろうな…それだけの話さ。」

ホルス「…」

ユーキ「追悼するのは後にしよう、今の徹平君は傷を治す事が最優先だよ。ただマルスモン隊長の死をどう受け入れるかは、覚醒した力を使う徹平君次第だと思う。」

徹平「…ビクトリーフューチャーの力…」

 

徹平はユーキの言葉でデジヴァイスを握りしめた、アルティメットブイドラモンVF。

より強大なパワーアップを遂げた、徹平のDSC。

徹平の目つきが変わった。

 

徹平「マルスモン隊長が命を懸けて俺に教えてくれたんだ…この力、絶対に使いこなして見せる!」

エレフ「その意気だな。」

リュウセイ「こっちも負けてられないぜ…!」

カガリ「けどやっぱり無理しないで欲しい…カガリね、正直徹平が死ぬんじゃないかって思った…。」

徹平「カガリ…」

 

正太郎「カガリさん、徹平さんの事凄く心配してましたよ。」

シュウ「いーやこりゃ羨ましいですなぁ~」

やよい「おおっ!?」

ネイサン「アララ?」

大塚長官「おっほん!」

徹平、カガリ「ガタっ!!」

 

レン「まーそれにしても…。」

 

その隣のベッドには…。

 

あしゅら男爵「ええい!もう少し優しく出来んのか!?」

ミク「もう、あまり暴れないでよ!」

バーナビー「貴方は怪我人でも一応捕虜扱いです、少しくらい我慢して下さい。」

虎鉄「てめぇが暴れると何しでかすか分かったもんじゃねぇ!」

 

手錠を掛けられたあしゅらが椅子の上で傷の手当を受けていた。

ミクが包帯を縛った所、あしゅらが怒りだすが、虎鉄とバーナビーが全力であしゅらを取り押さえている状況だった。

 

エレフ「しかし、本当に半分半分だな…」

あしゅら男爵「誰がキットカットよ!」

イルム「いや言ってねぇし!」

あしゅら男爵「とにかく!手当してもらったらすぐにでもここから去るからな!」

マト「ねえ。」

 

そこへマトが声を掛けに来た。

 

あしゅら男爵「ふん、まだ何か用か小娘。」

マト「…アンタってさ、どうして世界征服しようとしてるの?」

あしゅら男爵「我が主Dr.ヘルの為だ、あの方はこの世界の全てを収めようとしているのだ、私はかつて古代ミケーネ帝国の遺跡に眠っていた夫婦のミイラを元にDr.ヘルが合成し、サイボーグ・あしゅら男爵となったのだ。」

ギャリー「…だからアンタはDr.ヘルに忠誠してるって事?」

あしゅら男爵「Dr.ヘルは私を黄泉の国から蘇らせてくれた大恩人、その御恩どれほど尽くしても返せる様な物ではない!だがもし、その一部でもお返しできる物なら、この命!何度でも捧げるのみ!!」

みゆき「…」

れいか「何という忠誠心なのでしょう…」

マト「…じゃあその為にならどんな酷い事だって出来るって事なの?」

あしゅら男爵「何?」

マト「例えばだよ、アンタの元になったその夫婦がもし嫌だったらどうするの?」

あしゅら男爵「嫌だと?違うな、この2人は既に私の身体でしかない。最もこの2人の記憶は私あしゅら自身にも流れては来るが、私はこの2人の夫婦ではないのだ。」

ユウ「なんか複雑だなぁ…」

マト「…」

 

あしゅらは自分の身体のベースとなった2人の夫婦の事に関してほのめかした。

この時それを聞いたマト達は複雑な気分となる。

 

あしゅら男爵「これ以上お前達と話す事などない、所詮お前達と私は敵同士。そうだろう、兜甲児?」

甲児「ああ、勿論だ。お前はあの時おじいちゃんを殺した張本人だからな。だがな、俺がお前を倒すのは仇を取る事じゃない、これ以上お前達様な奴等の好き勝手にさせない為だ!」

あしゅら男爵「ほお。」

ガリオン「私からひとつ聞かせてもらっていいか?」

 

そこへガリオン達がやって来る。

 

あしゅら男爵「レジェンズか、お前達はDr.ヘルが危険視する存在だ。世界征服すると同時に貴様達を完全封印しなくてはならんのだ!」

ガリオン「お前達の言ってる事は分かる。魔王ジャバウォックが蘇り、レジェンズウォーを起きてしまえば元も子もなくなるからな。私が思い出したのはかつてミケーネ帝国が過去のレジェンズウォーで滅んだ文明の一つだったと言う事だ。」

シロン「ガガガ…」

万丈「レジェンズウォー?」

あかね「な、なんやそのなんとかウォーっちゅうの?」

シュウ「あ、それねー…」

マック「そういえば皆にその事を言ってなかったんだな…」

 

レジェンズウォーの単語に他の者達が疑問を抱く。

 

ルキア「そういえば…貴方はあの時シロンの姿を見てミケーネの仇だと言ってましたよね?あれはどういう意味ですか?」

あしゅら男爵「…」

ラーダ「…?」

 

その事についてはあしゅらは口を閉ざしてしまった。

その時、ラーダは何か気配を察知した。

 

ヨミ「ラーダさん?」

ラーダ「みんな離れて、何か来るわ!!」

徹平「!?」

ピエトロ「うわっ!?」

 

ガシャーン!!

 

天上のダクトから突如何かが落下した。

 

ケドラ「キキキキ…!」

シュウ「げっ!?」

オリオン「こいつまだ生きてたのか!?」

ギャリー「アンタ達は離れなさい!」

マト「わっ!?」

竜馬「すぐに片づけるんだ!」

フィーネ「でないとウルトラザウルスが乗っ取られるわ!」

 

ケドラが出現し医務室はパニックとなった。

だがケドラは飛び跳ね、あしゅらの元へと着地したのだ。

 

バーナビー「!?」

虎鉄「こいつ!」

 

ケドラ「目を覚ませ…」

 

虎鉄がケドラを捕まえようとするがケドラは軽く跳ねてよけ、再び天井に

そして続いて隼人がジャンプして捕まえようとするが避けられてしまい天井に穴をあけてしまう。

そしてケドラは床を走り、みゆき達やマト達の脚の下をくぐって翻弄させ、

さらに徹平のベッドの上に飛びついて来た。

 

徹平「ぎぇっ!?く、くるな!!」

カガリ「こんのぉ!」

 

バゴォ!

 

徹平「あだぁ!?」

ケドラ「トリスタン…」

カガリが手元にあったモップでケドラを叩こうとしたがあっさり避けられ誤って徹平の頭を叩いてしまう。

そして再び、天井にへばりついて、あしゅらに目を向けた。

 

ケドラ「イゾルデ…」

あしゅら男爵「…!!」

 

ケドラ「思い出すのだ!!ミケーネの巫女よ!!」

 

甲児「うわぁ!?」

マト「光がぁ!?」

徹平「うっ!?」

シュウ「どわっ!?」

シロン「ガガ!?」

ルキア「うっ!?」

あしゅら男爵「うぉぉぉぉ!?」

 

ケドラが放った光が彼等の視界を遮った、その途端目の前が真っ暗となった。

 

 

甲児「な、なんだこれは…?」

徹平「…あ!」

マト「…ねえあれ!」

ルキア「!!」

シュウ「うおっなんだあのでけぇの!?」

シロン「ガガ…!?」

 

甲児達の視界を真っ暗な闇が包み込んでいた。

すると一筋の光が切り開かれ、その輝く光景が見えた。

その大地に立つのは黄金に輝く巨人と思われる姿であった。

 

「…」

 

その巨人はマントの靡かせ槍を持ったまま佇んでいた。

 

徹平「…す、凄くまぶしい…!」

ルキア「でも何か温かい物を感じます…」

マト「ねえ!貴方は誰!?」

甲児「…そうだ…あれは…おじいちゃんの本で見た事がある…」

 

 

「私は全知全能の者、君達を守り導く者。」

 

シュウ「へ…」

シロン「ガガ!?」

 

ゼウス「我が名はゼウス。しかしてその実体は…Zマジンガー!」

ゼウスと呼ばれる黄金の鎧を纏った神、そのシルエットはマジンガーZそっくりであった。

 

甲児「マジンガー!?じゃあやっぱり…」

徹平「うわっまた眩しいのが…」

マト「うぅっ!」

 

今度は目で見れない程の白い輝きがその視界を遮っていった。

 

 

ここは何処だろうか、場所はすっかり変わり何処か遠い島国に立つ王国の様だった。

それもはるか昔に栄えていた古代の王国であった様だ…。

 

徹平「う…あれ…?」

甲児「お、おいみんな!起きてるか!?」

マト「な、何ここ…」

ルキア「ここは…!?」

シュウ「俺達さっきまで医務室にいたよな!?ちょっとここに何!?何が起きてんの!?」

シロン「ガガガガ!(落ち着け!)」

 

徹平達はその島国の海岸で目を覚ました。

辺りを見渡し、何故いきなりこんな所に飛ばされてしまったかに困惑していた。

そして彼らの目の前にケドラがいたのだ。

 

ケドラ「…」

マト「あっ!」

ルキア「もしかしてこれは…!」

徹平「あいつがやったのか!」

 

徹平達がそれに気づくとケドラは海岸の奥の階段を上り始めた。

 

甲児「お、おい!待ちやがれ!」

あしゅら男爵「待て!!」

 

甲児達がケドラを追おうとするとあしゅらが止めに入った、彼もここに来ていたのだ。

 

シュウ「げっお前も一緒かよ!?」

あしゅら男爵「ここはケドラの記憶の中だ。」

ルキア「記憶の中?」

マト「どういう事?」

あしゅら男爵「奴はおそらく、我々に見せようとしてるのかもしれん。過去の記憶、遠い昔のバードス島・古代ミケーネ帝国の…」

徹平「え…じゃあ俺達は…」

あしゅら男爵「我々はケドラに記憶の中に囚われたのだ。恐らく我々の意識がケドラにのみ込まれたと言ってもいい。」

シュウ「じゃあ通りで徹平兄ちゃんの怪我が治っているのか。」

徹平「そういえば…」

 

徹平は自分の怪我がなくなっているのに気づく、意識だけがケドラに取り込まれた。

だとするとケドラは…。

 

あしゅら男爵「ケドラは我々に何か伝えようとしてるかも知れん。どちらにしろ出る為には一先ずついて行って見るしかない。」

ケドラ「…。」

甲児「仕方ねえな…」

マト「とりあえず行って見ようよ!」

ルキア「そうだね。」

シロン「ガガガ!」

シュウ「ま、マジっすか…」

徹平「うん…。」

 

徹平達にあしゅらはケドラについて行く事にした。

奥の階段を上り、古代の街と言える場所にたどり着く。

そこから何かがぶつかり合うと音、炎上する炎、そして叫び声がした。

 

タロス像達「グォォォォ!!」

 

逃げ惑うミケーネ人達を守りながら抵抗を続ける巨大な巨人の像・タロス像達が剣を構え迫り来るその竜達に対抗する。

 

甲児「なっなんだありゃ!?」

マト「ねえ、早く助けないと!」

あしゅら男爵「無駄だ、ここはケドラの記憶の中。我々は今見ている光景を見せられてる様な物でしかない。」

ルキア「だとするとこれがその古代ミケーネ帝国…!」

徹平「けど何が起こっているんだ…!?」

シュウ「うおっ!?あれって…!!」

 

マト等は思わず逃げ惑うミケーネ人達を見て助けようとしたが、触れる事は出来ず人々に通り抜けられてしまった。

そしてミケーネの民に襲い掛かるその竜とは。

 

ヴォルケーノキングドラゴン「神々と称しこの星に侵入した異物ミケーネよ、滅びるがいい!!」

トルネードキングドラゴン「怒りの風をうけよ!」

 

シロン「ガガ、ガガ…!?(おい、まさか…)」

 

そうレジェンズ達であった。

中でも最も強く、竜王とも崇められる火のヴォルケーノキングドラゴン、

風のトルネードキングドラゴン。

2体が翼を広げて高温の炎と猛烈な風を起こしてミケーネ帝国に攻撃を仕掛けていたのだ。

次々と倒れるタロス像達、逃げ惑うミケーネ人。

だがそんな中、2大竜王に立ち向かう巨大な神の姿もあった。

 

勇者ガラダブラ「我等ミケーネ!貴様らが起こしたレジェンズウォー如きで滅びはせん!この勇者ガラダブラが貴様等の首を討ちとってくれる!!」

ヴォルケーノキングドラゴン「ならば来るがいい!貴様等の様な異端な者達をこの地球の神とは認めん!」

 

 

シュウ「なんかすげぇの来たぞ!?」

甲児「ん、あいつ…ガラダとダブラスに似てないか!?」

マト「勇者…骸骨な頭して?」

ルキア「人間もみんな中身は骸骨だよ…。」

 

 

勇ましく立ち向かうミケーネの勇者ガラダブラ、

その姿、頭部がガラダK7、その背中から起き上っているのはダブラスM2といった機械獣そっくりであったのだ。

 

あしゅら男爵「勇者ガラダブラ…古代ミケーネ帝国の勇者と呼ばれた戦士…後に古代ミケーネの遺産を発見したDr.ヘルがあのガラダブラの亡骸をベースに機械獣ガラダとダブラスを生み出したのだ…」

ルキア「え…じゃあ機械獣は元々…!?」

あしゅら男爵「そう、我等が扱う機械獣はかつて古代ミケーネ帝国の神々と崇められた者達の亡骸をベースに生み出した物なのだ。…」

徹平「神様を兵器にしてしまうなんて…」

 

あしゅらが解説する背景ではガラダブラがヴォルケーノキングドラゴンと激闘を繰り広げていた。

 

ヴォルケーノキングドラゴンが力を込め、巨大な火級を放つ必殺の炎・ディアボロスブレイガ、二刀の鎌を構えてそれを切り裂き接近して切り刻もうとするガラダブラ。

その後ろから突風を巻き込してガラダブラを大地に叩きつめたトルネードキングドラゴン。

 

マト「これってどういう状況?レジェンズはゲームじゃなくて実はずっと昔にいたって事なの?」

シロン「…」

シュウ「ん、、誰かいるぜ!?」

あしゅら男爵「…!!」

 

シュウがその近く瓦礫に誰かがいるのに気づく。2人の少年少女、ミケーネ人と思われる。

黒髪の顔の濃い少年と赤髪で巫女の服を着た少女、2人はその戦いの光景を見て震えていた。

 

少女イゾルデ「怖い…このままじゃ私達ミケーネはレジェンズウォーで滅びてしまう…」

少年トリスタン「大丈夫だ、神様が負ける訳がない!レジェンズ達なんてすぐに滅ぼしてくれるさ!」

少女イゾルデ「無理よ…レジェンズウォーで他にも沢山の文明が滅びたのよ?分かったの私達ミケーネがこの星に舞い降りた際いくつもの文明を滅ぼした事を地球は怒っているの…」

少年トリスタン「…イゾルデ…」

 

 

 

甲児「おい、あの子達やばいんじゃないのか!?」

徹平「このままじゃ巻き込まれるよ!」

ルキア「けど僕達じゃ…それに…」

 

甲児達は思わず焦ってしまう、ここがケドラの記憶でしかないのは分かっているのであるが…。

その時だ、トリスタンとイゾルデの前に現れた姿が徹平達を更に驚愕させたのは。

 

キュウベぇ「だったら君が救えばいい。」

少女イゾルデ・少年トリスタン「!?」

 

甲児「あっ!!」

あしゅら男爵「…!」

 

そう、あのキュウベぇであった。

キュウベぇはイゾルデの元へ歩み寄ってくる。

 

少女イゾルデ「貴方は…!?」

キュウベぇ「僕はキュウベぇ、魔法少女を探している者さ。君、僕と契約して魔法少女になってよ。」

少女イゾルデ「…魔法少女…!?」

少年トリスタン「なんだよそれ!?」

キュウベぇ「簡単な話さ。僕は彼女の願いを聞いてあげる。そして君は魔法少女となる。その力でこの帝国を守る事だって出来るんだ!」

少女イゾルデ「…じゃあミケーネ帝国の永遠の繁栄は!?」

キュウベぇ「お安い御用さ!それが君の願いなんだね!?」

少年トリスタン「イゾルデ、本気なのか…!?」

 

イゾルデは一瞬だけ口を閉ざした、そして答えた。

 

少女イゾルデ「私は魔法少女になる!」

キュウベぇ「契約成立だね!」

 

その時キュウべぇはイゾルデにその力を与えた。

するとイゾルデの手からグリーフシードが生まれ彼女は巫女の姿をした魔法少女となったのだ。

 

少年トリスタン「…すげぇ…」

少女イゾルデ「行ける…!」

 

イゾルデは立ち上がった、そしてその杖を持ち上空に大きな雲を集め、巨大な雷撃を放ったのだ。

 

バリィィィィィィィィ!!!!

 

 

ゴルゴン「グギャァァァァァ!?」

クラウドジャイアント「グォォォ!?」

 

一瞬にして風と火のレジェンズ達がその雷撃を受けて滅び去ってしまった。

 

トルネードキングドラゴン「なんだと!?」

ヴォルケーノキングドラゴン「バカな!?何が起き…グォッ!?」

勇者ガラダブラ「打ち取ったァァァァ!!!」

 

不意をつかれたヴォルケーノキングドラゴンの胸をガラダフラの鎌が貫いた。

そして重傷を負う彼にイゾルデの放った雷撃が追い打ちをかけた。

 

バリィィィィィィ!!!

 

少女イゾルデ「ミケーネを脅かす者、滅びよ!!」

ヴォルケーノキングドラゴン「ウガァァァァァ!!!?」

 

その一撃でヴォルケーノキングドラゴンは倒れ、ソウルドールとなってしまった。

瞬時にトルネードキングドラゴンはそれを回収し撤退せざる得なかったのだ。

 

少年トリスタン「凄いじゃないかイゾルデ!」

少女イゾルデ「…私がミケーネを守った…!」

勇者ガラダブラ「礼を言わせてもらうぞ、巫女よ。」

 

 

マト「…魔法少女…またよく分からないのが出て来た…」

徹平「あいつ…こんな所にまで出て来た…」

甲児「あれが魔法少女になった女の子の力なのか…!」

あしゅら男爵「…そうだ、この力を得た彼女はミケーネ帝国をレジェンズウォーから長い時を超え守り抜いていくのだ…」

ルキア「…え。」

シュウ「ちょっと待ってよ、どうしてお前がそういうの知ってんの?」

あしゅら男爵「…すぐに分かる。」

 

ケドラ「…」

 

徹平「あ、ケドラが!」

甲児「追うぞ!」

 

その影でゲトラを発見、するとゲトラはまたこっちへ来いと言わんばかりにこの場を離れていく。

徹平達はすぐに追いかけた。

その時徹平達が走ってる間に不思議な空間に包みこまれる。

その空間にはその先の古代ミケーネの歴史が映し出されており、

最初にレジェンズの攻撃から魔法でミケーネを守り続けたイゾルデの姿が映し出され、その隣ではトリスタンがいつも手助けをしていた。

やがて2人は成長し恋仲となる。

そしてイゾルデがレジェンズウォーからミケーネを守り続けた功績でミケーネの巫女となり、その間も彼女の支えとなっていたトリスタンが神官の地位へと上り詰めた。

 

ルキア「あの子達結ばれたんですね!」

マト「なんかおめでたいかも!」

あしゅら男爵「…」

徹平「ん?あの大きいの…?」

 

昇格した2人の前にはミケーネ帝国を収めるいくつもの神々が祝福する姿もあった。

そして甲児達は気づいた、その神々の姿には先ほど見たあのゼウスがいた事に。

 

するとケドラは脚を止めた。

その場所はミケーネ帝国の海岸付近の祭壇。

 

「ふははははははは…」

 

祭壇から笑い声が聞こえた。

 

ルキア「誰かいますね…」

シュウ「おっなんかうまそうなもんありそうな匂い…」

 

 

トリスタン「愉快愉快!」

イゾルデ「見たか、レジェンズ共の無様な姿を!」

ゴーゴン大公「それに比べて我々の神々の力はどうだ、素晴らしいの一言につきるではないか!」

イゾルデ「ああ、あの威厳溢れる姿にはウットリしてしまう…」

トリスタン「おいおい夫の前で何を言う、神々が相手では妬くにも妬けんではないか~」

ゴーゴン大公「のろけおって、この巫女さんが♪」

イゾルデ、トリスタン「はははは…」

 

徹平「なんか楽しそう…」

マト「ねえ何、あの虎の背中に上半身が乗っかる奴…?」

あしゅら男爵「ゴーゴン大公…かつての我が同胞であり友であった…」

甲児「!?」

シュウ「しっかしあのイゾルデって人美人やね~」

シロン「ガガガ…;」

 

ゴーゴン大公「だが我々も早く神の身体が欲しい物よのぉ…」

トリスタン「ふむ、イゾルデが生み出した結界によりミケーネは長年レジェンズウォーから守られ続けて来た。本来ならばムートロンや他の文明共々とっくの昔に滅び、この星の全てが滅んでいた所であった。」

イゾルデ「今やこの星の存在する文明は我々ミケーネのみ…どうだろう、私の魔法少女の力で残る他の人間達やレジェンズ共を抹殺して、この星を占領してしまうのはどうかな?」

ゴーゴン大公「ほぉ、それはいい!ハハハハハ!」

 

徹平「え…!?」

甲児「おい、調子に乗り始めてないか…!?」

 

 

ゼウス「何を言う!己の立場をわきまえよ!!」

 

イゾルデ、トリスタン、ゴーゴン大公「!!」

 

その時、イゾルデ達の前にあのゼウスが現れた。

 

トリスタン「こ、これはゼウス様!立ち聞きとはお人が悪い;」

イゾルデ「それとも我々の考えにご同意下さると?」

ゼウス「何を言うか!ふざけるのはいい加減にしろ!!」

トリスタン、イゾルデ、ゴーゴン大公「ひぃ!!」

ゼウス「よいか、この星はあくまで我々の戦争の駐留拠点!お前達の役目は神々が身体を休め、次の出撃の時までの環境を整える事、その為にもこの星を上手く収めるべき!イゾルデ、お前の作りだした結界のお蔭でレジェンズウォーの脅威からこの島は守られている。だが力の使い方を誤るでない!」

ゴーゴン大公「ではレジェンズ達の存在についてはどう考えるおつもりで?奴等は明らかに我々に牙を向くではないですか!」

ゼウス「…彼等には申し訳ないと思っておる。」

 

シロン「…」

マト「本当にレジェンズって何…?」

 

 

ゼウス「だが今はこの星で我々が倒すべきエルファニアと戦う為にはやむおえんのだ、いずれ私は彼等と交渉をしてみようと思う。」

トリスタン「交渉ですと!?」

イゾルデ「そんな馬鹿な!」

ゼウス「この星、嫌この宇宙全体にはいずれ大きな危機がくると私は察知している。その為にも我々以外にもこの宇宙を守り抜く同志が必要なのだ。」

ゴーゴン大公「は…ハハッ!」

ゼウス「分かればよろしい。」

 

ズシン、ズシンズ、ズシン…

 

ゼウスは去っていった。

そして安心しきった三人は改めてふてぶてしい態度を取った。

 

ゴーゴン大公「頭の固い奴だ…」

トリスタン「全く…」

イゾルデ「しかし彼はこの戦いの指揮官だ、下手に逆らえば我々の首が…」

ゴーゴン大公「なぁに、それなら良い話がある。近々指揮官交代の話がある。」

イゾルデ「ならば、ゼウスと並ぶミケーネ三大神・ハーデス様が!」

ゴーゴン大公「フフフ、その時までの辛抱よ…」

 

 

徹平「話が全く見えないんだけど…」

甲児「この星、あいつらは宇宙から来たって事か?」

ルキア「…けどこれだけは分かる、あの人達は力に溺れてしまっている…このままじゃ…」

あしゅら男爵「…大神ゼウス、かつてこの星に舞い降りた神でありその後1人古代の神々と戦いこの星に住む人間達を守った神…」

マト「…あしゅら…!?」

あしゅら男爵「そしてそれこそが、我等ミケーネ最後の日!」

 

 

 

ゼウス「ウォォォォォォォ!!!」

ミケーネ神「ぐわぁぁぁぁ!?!?」

「おのれぇぇぇ!死ねぇゼウス!!」

 

ゼウス「ふん!!」

ミケーネ神「うがぁぁぁぁぁぁ!?」

 

その時、再び場面は切り替わり、ゼウスが同胞であるはずのミケーネの神々達を打倒していく姿、

他の神々達はそのゼウスに刃を向けるがゼウスの圧倒的力の前には無力であった。

 

 

シュウ「す、すげぇ…」

甲児「あれが神の力…」

あしゅら男爵「やめろゼウス!これ以上ミケーネに手を出すな!!!」

マト「待ってよ!」

徹平「ダメだって!」

あしゅら男爵「邪魔するな!」

 

あしゅらが飛び出そうとした、しかし徹平達に止められてしまう。

 

ルキア「ここはケドラの記憶の中でしかないはずですよね!?」

あしゅら男爵「…ああ、そうだった…」

マト「でもどうして神様が裏切りなんて?」

シュウ「それより俺達ここから脱出しないと…ってあぁぁぁぁぁ!!」

 

その時シュウが何かに驚いた。

 

ゼウスの後ろにいた青き衣をまとった光輝く白き竜の姿。

 

シロン「!!!」

ルキア「え、あれは…!!」

徹平「…シロン!?」

 

 

カネルドウインドラゴン「ストライク・トルネード!!!」

ミケーネ神「うわぁぁぁぁぁ!!!!」

 

レジェンズ・ウインドラゴンの進化系を行く、カネルドウインドラゴンであった。

その何枚にも増えた翼が巻き起こす嵐がミケーネ神達の身体を切り裂いていく。

そしてその風に守られるように包まれるゼウス、彼等はカネルドウインドラゴンの起こした風を槍に集め振り回し、残りのミケーネ神達を全て吹き飛ばし粉々に砕いていったのだ。

 

ゼウス「行くぞ、ウインドラゴン!!」

カネルドウインドラゴン「そうしようか、ゼウスよ!」

 

シロン「ガガ…ガガガガガ!?(ど、…どういう事だ!?)」

マト「あれってシロンなの!?ねえシロン!」

シロン「ガガガガ!(俺にも知らん!!)」

甲児「ゼウスが裏切った…あのウインドラゴンが関係してるのか…!?」

シュウ「訳がわかんねぇよ~!」

 

 

ゴーゴン大公「急げぇ!手当を急げ、ケドラを1体でも多く救うのだ!」

 

倒れた神々達がタロス像やミケーネの兵士達によって救助、そして神々の中からケドラが引き上げられていく。

 

徹平「うわっいっぱいいる…」

 

 

トリスタン、イゾルデ「ゴーゴン大公!」

ゴーゴン大公「おお二人共!」

トリスタン「状況は!?」

ゴーゴン大公「見ての通りだ、神々の中からケドラを助け出すのに精いっぱいだ!」

イゾルデ「こうなれば1体でも多くのケドラを助け出し、本国へと返すのみ!」

ゴーゴン大公「ああ、これ以上神々の戦闘頭脳を無駄死にはさせられん…。」

 

 

あしゅら男爵「そう、ケドラは元々ミケーネの神々の頭脳であった。そして私の中の記憶が大分蘇って来た。」

ルキア「え?」

 

トリスタン「だが許すまじはあのゼウス、ウインドラゴンよ…!」

イゾルデ「よくもよくも我々を裏切ってくれたな…!」

トリスタン、イゾルデ「この恨み、忘れる物ではないぞ!!」

 

ゼウスが裏切った、混沌に包まれるミケーネの民達。

トリスタンとイゾルデはゼウスに対し大きな憎しみを抱いた。

 

 

 

一方、場所は元のウルトラザウルス艦内・医務室。

 

カガリ「マト…徹平…」

ヨミ「な、何がどうなっているの…!?」

みゆき「ルキアちゃんと甲児さんまで…」

 

みゆき達は驚愕した、そう医務室に現れたケドラが巨大な繭の様な物体となり徹平、甲児、マト、ルキア、シュウ、シロン、そしてあしゅら男爵を捕え触手がまるで彼らに訴えかれる様に頭に吸着していたのだ。

 

ディグモン先生「こうなれば破壊してくれるぞ!」

虎鉄「おう!」

ラーダ「ダメよ、うかつに手を出しちゃ!!」

ガリオン「そうだ、ケドラは…彼等に記憶を見せつけているのだろう…!」

れいか「記憶!?」

ガリオン「遠い昔、古代ミケーネの記憶だろう…そう我々がかつてないほどに悪戦苦闘したレジェンズウォーの時のだ…!」

バーナビー「そのレジェンズウォーとはなんですか?」

イングラム「…全員、もうしばらく様子を見るぞ。ここでケドラを殺すと彼等を記憶の中に閉じ込めてしまう可能性がある。記憶を見せていると言う事は恐らく終わればケドラは彼等を解放するはずだ。」

ギャリー「…!」

 

他の皆はその様子をただ堪えて見守るしかなかった。

 

 

 

イゾルデ「こうなれば…私の力でゼウスを…!!」

トリスタン「イゾルデ!?やるつもりか!?」

 

イゾルデは右手に持ったグリーフシードを構えた、

だがイゾルデは気づいてない、そのグリーフシードは濁っていた事に。

そこへキュウべぇが現れたのだ。

 

キュウべぇ「久しぶりだね、イゾルデ。」

イゾルデ「お前か、お前が私にくれた力でこれまでミケーネを守る事が出来た。だがゼウスが裏切り、ミケーネは滅びの危機に瀕している。」

 

イゾルデがそう言って空を見上げた、そこには数百万にも及ぶ闇のレジェンズ達、その中には身体の一部が黒水晶に覆われたレジェンズ達がミケーネに攻撃を仕掛けて来た。

そしてその中には更に強力で最も邪悪なレジェンズ・テァアマット、リンドブルムの姿もあったのだ。

 

ティアマット「この地球の異物、ミケーネよ…!」

リンドブルム「散々手こずらせてくれたな…だがここまでだ!ゼウスがいなくなった今このバードス島も我らの手で滅ぼしレジェンズウォーを完成させてくれる!!」

 

 

徹平「なんだあのレジェンズ…!?」

シロン「ガガガ…!」

マト「…!」

あしゅら男爵「…ぐっ!」

 

トリスタン「おお…闇のレジェンズが…!!」

イゾルデ「そうはいかん!!」

 

だがイゾルデは杖をかまえ、大きな光を放った。

その時だミケーネ帝国の聳えるバードス島全域をイゾルデが生み出した結界が闇のレジェンズ達の

攻撃を防いでいった。

 

イゾルデ「うぐ…力が…強すぎる…!」

 

イゾルデは必死に自分の魔力を集中させた、だがティアマット、リンドブルムが黒き炎を吐きだし結界を打ち破ろうとした。

結界にはヒビが入り、黒き炎が入り込んだ。

そしてその炎がミケーネに降りかかる。

 

徹平「うわ煙が!?」

マト「何もみえない!」

ルキア「うっ!!」

 

その巻き起こったと爆風と煙が徹平達の視界へ遮りそこからは何も見えなくなった。

だがあしゅらだけはその様子を見る事が出来た。

 

あしゅら男爵「…!」

 

ドォォォ!!ドォォォ!ドォォォ!!!

 

ゴーゴン大公「闇のレジェンズ達め…!」

トリスタン「守り切ってくれ!お前はミケーネの巫女だ!!そして私はミケーネの神官トリスタン!お前の妻だ!!」

イゾルデ「トリスタン!」

 

倒れそうになるイゾルデをトリスタンが抱きかかえる、そして自分の力をイゾルデに分け与えたのだ。

 

キュウべぇ「それじゃダメだよ、イゾルデ。」

 

イゾルデ「な、何…!?」

キュウべぇ「君と僕の契約はミケーネの永遠の繁栄、だけど君はひとつミスをしてしまった。」

ゴーゴン大公「ミスだと…」

キュウべぇ「イゾルデは魔法少女になってこのミケーネを守り続けた、だけど君は魔女と戦いもせず自分達の事ばかり優先してしまった。その結果君のグリーフシードは濁ってしまい魔力は回復できずじまいだった。」

イゾルデ「魔女!?そんな話聞いてないぞ!?」

キュウべぇ「あれ、知らなかったの?そうか君がずっと外敵からミケーネを守ろうとしたから魔女もこのミケーネには入らなかった。君はある意味救われてたんだね、けど君のグリーフシードは限界だ。」

 

イゾルデのグリーフシードにヒビがはいった。

そしてみるみると完全にその中身は濁っていったのだ。

 

イゾルデ「な、何故だ…!」

キュウべぇ「あとそれから、君がした契約だけどどうやら僕の力よりこの星のレジェンズウォーの力の方が遥かに上を行ってしまった様だ。ミケーネ帝国に強力な結界に貼られる分、闇のレジェンズ達の力はさらにそれを超えて行ったんだ。こればっかりは仕方ないよ。」

イゾルデ「な、なんだと…!?」

トリスタン「ふ、ふざけてるのか!?」

キュウべぇ「ふざけてないよ、僕は最後に君達にお礼を言いたかったんだ。君は最終的に倒れてしまいそうだけどレジェンズウォーとミケーネがぶつかり合った瞬間、十分なエントロピーを生み出してくれそうだ。君の魔法でじっくり煮込んでくれたおかげでね。」

 

 

トリスタン、イゾルデ「キュウべぇ貴様ぁぁぁぁ!!!」

 

バリィィィィィィ!!!!

 

 

結界が完全に破壊されてしまった。

そして闇のレジェンズ達が完全にミケーネへと侵入した。

 

ゴァァァァァァァァァ!!!!

 

燃え上がるミケーネ帝国。

この島全体が火の海となっていった。

[newpage]

 

甲児「やっと煙が消えたけど…あの間に何があったんだ!?」

あしゅら男爵「…」

マト「あの人、倒れてる…」

 

その中、ゴーゴン大公は倒れたイゾルデ、そしてトリスタンを抱きかかえ奥の神殿へと向かった。

 

イゾルデ「…」

トリスタン「なんて事だ…イゾルデ…!!」

ゴーゴン大公「すまない、2人共…こうなってしまえば…」

トリスタン「分かっている…イゾルデもそう思っているであろう…」

 

トリスタン「何言うこれは巫女としての我々の役目、そして全てはミケーネの為…なんの躊躇いがあろうて…」

ゴーゴン大公「うむ、ならば…」

 

トリスタンとイゾルデは互いに抱き合いながら、この島の地下深くの祭壇にて、白い眉の中に封印された。

ミケーネの復活の日を夢見て、今は眠りについたのだ。

 

 

あしゅら男爵「…そうだ、私達は眠りについたのだ…ミケーネの未来の為に…」

ルキア「…はっ!」

 

ルキアはその様子を見ていたあしゅらの拳を見た、その拳は力強く握りしめていた。

 

甲児「お、おいまさか…!?」

徹平「ん、んん!?そういえばあの2人の顔よく見たら…!!」

マト「じゃ、じゃああの2人は…」

シュウ「…げ、げぇぇぇぇぇぇぇお前なのぉぉぉぉ!?」

あしゅら男爵「そうだ、そういう事だ!!」

 

あしゅらは涙を浮かべながらそう答えた、トリスタンとイゾルデこそがあしゅら男爵のベースとなったミケーネ人。その2人が後にDr.ヘルによって半身サイボーグとして蘇らせられたのだ。

 

 

ゴーゴン大公「この扉の中で2人が眠りにつけば、誰も開く事は出来ない。そしていつの日にかこの世に神々を蘇らせるのだ、再び互いに勝利の美酒を酌み交わす為に、眠るがいい…その日を夢見て…」

 

 

ゴーゴン大公はそう心でその心情を語り、剣を抜いた。

 

ゴーゴン大公「さあ、レジェンズ共からこのミケーネを守り抜くのだ!!!」

「ウォォォォォォォォ!!!」

 

ゴーゴン大公の声でミケーネ帝国の全兵士達が叫んだ。

その時だ、ミケーネの大地で暴れ狂う、ティアマットとリンドブルムの前にとてつもない炎の柱空から降りかかった。

 

ゴォォォォォォォォォォォォ!!!

 

ルキア「うわっ!?」

徹平「炎が…あれは!?」

 

 

ティアマット、リンドブルム「ウァァァァァァァ!!!?」

 

ハーデス「フハハハハハハハ!弱い弱い!!このハーデス様が来たからにはレジェンズウォーなど捻り撫してくれるわ!!!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

「キャァァァァァァァ!!!」

 

ミケーネ帝国の空から巨大な禍々しい神が姿を現した、それこそがゼウスと並ぶ三大神と1人と言われるハーデスであった。

ハーデスの放った炎が一瞬にしてティアマット、リンドブルムを焼きつくし灰にしていった。

 

ゴーゴン大公「おお、ハーデス様!!この様な星の人間共もまとめて焼き尽くしてください!」

 

その時上空から凄まじい炎が巻き起こり、ミケーネ以外の人々を焼き尽くしていった。

そこへゼウス、カネルドウインドラゴンが立ちふさがった。

 

ゼウス「ハーデス!!貴様ぁ!」

ハーデス「ゼウスよ、何ゆえこんな弱者達を守ろうとする!?何故レジェンズと手を組んだ!?だがこの我が来たからにはここまでだ!!この星の人間など抹殺だぁ!!!」

 

 

シュウ「何いってんだあいつ!?」

甲児「なんて炎だ…」

あしゅら男爵「ハーデス、彼こそがミケーネ世界の三大神の1人ゼウス、ポセイドンと並ぶ神、またの名を冥府の王と呼ばれ恐るべき炎の力を使い死者の国を治める闇黒神だ。」

ルキア「冥府の王…!」

マト「酷い…!」

徹平「あんなのが俺達の世界に来たら…」

 

ゼウス「おのれぇぇぇ!!」

ハーデス「無駄だぁ!!」

 

ズバァァァァ!!

 

ハーデスの爪がゼウスの腕を切り裂き、ゼウスは膝をついてしまう。

 

ハーデス「フハハハ!!言いざまだなゼウスよ!だがこれでは終わらんぞ我等ミケーネの裏切り者がぁぁぁぁ!!!」

ゴーゴン大公「さあハーデス様!倒された神々の仇、見事お取り下さい!フハハハハハハ!」

 

 

カネルドウインドラゴン「うぉぉぉぉぉ!!!!」

 

ゴォォォォォォ!!!ズシャア!!ズシャア!!

 

ハーデス「ぬおっ!?」

カネルドウインドラゴン「この星から去るがいい、異端物よ!!」

 

カネルドウインドラゴンの吹き上げた嵐が海をも巻き込んでハーデスに襲い掛かる、

その大波をハーデスに浴びせ、両手に持った風の力を纏った剣で音速の速さでハーデスに切りつけたのだ。

 

ハーデス「おのれぇウインドラゴン!グォッ!?」

ゼウス「何処を見ている!?お前の相手は私だぁ!」

 

ゼウスが残された片手で槍を持ち直しハーデスに突き刺した。

 

ゴーゴン大公「ハーデス様!!」

 

ゴーゴンが脚となっている虎を走らせ、カネルドウインドラゴンへと襲い掛かる、

その槍を瞬時にウインドラゴンの翼に突き刺す。

 

カネルドウインドラゴン「この程度の攻撃!グァッ!!」

ゴーゴン大公「グォォォ!?」

 

カネルドウインドラゴンはゴーゴンの身体に噛みつき、その身体をかみ砕いていった。

そしてゴーゴンはその海に沈んでいった。

 

ハーデス「おのれぇぇぇぇ!!よくもゴーゴンをぉぉぉ!」

ゼウス「ハァァァァァ!!」

勇者ガラダブラ「そうはいくかぁぁぁ!!」

 

勇者ガラダブラも乱入しゼウスを取り押さえた。

そこへハーデスがその手を炎に包ませてゼウスの腹を貫いたのだ。

 

ゼウス「うぁぁぁぁぁ!?」

カネルドウインドラゴン「ゼウス!!!」

 

ドガァァァァァァァァ!!!

 

ハーデス「な、なんだ!?」

 

グォォォォォ!!

 

突如海が真っ二つに割れ、そこから黒い怨念の様な炎が巻き起こり、勇者ガラダブラを焼き尽くした。

 

勇者ガラダブラ「グァァァァァァァ!?」

ハーデス「ガラダブラァァ!?」

 

焼き尽くされたガラダブラはその炎に寄って半壊したバードス島の地下深くへと沈んでいった。

 

カネルドウインドラゴン「…遅かったか…!」

ゼウス「復活したのか…」

 

割れた海の中から何かが姿を現した。

それは漆黒に包まれた巨大なる邪悪な竜の姿…魔王と呼ぶべき姿だ。

 

徹平「…!!」

シロン「ガガ…ガガガ…!!(魔王…ぐぅ…!!)」

シュウ「どうしたねずっちょ!?」

ルキア「シロン!?」

マト「なんとなく分かるよ…あの黒い竜…怖い…!!」

甲児「この世界を破壊する…悪魔…か…!?」

あしゅら男爵「なんだ…アレは…!?」

 

 

ハーデス「何処のどいつか知らんがよくも同胞をやってくれたなぁぁぁぁぁ!!!」

 

ハーデスがその禍々しい翼を広げて邪悪な竜に真っ向から挑んだ。

だが邪悪な竜がさらに黒きオーラを放った。

 

ゴォォォォォ…!

 

ジャバウォック「この我に挑むと言うのか…愚か者め!ならば貴様自身が冥府へと落ちるがいい!!!」

 

ジャバウォックがその力強い両手を振り上げて放った黒い火球をハーデスに叩き付けた。

 

ゴァァァァァァァァ!!!

 

ハーデス「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!おのれぇ!おのれぇぇぇ!!よくもやってくれたなぁ!!覚えておれよぉ!」

 

ハーデスはその邪悪な黒い炎に焼き尽くされその中からその本体らしき姿がわずかに飛び出していた。

 

ゼウス「…!」

カネルドウインドラゴン「…!!」

 

ハーデス「我はこのままバードス島と共に沈む…だが!いつの日か!我が7つの軍団を率いて再びこの地に復活してくれるわぁぁぁ!!!闇の帝王としてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

ハーデスはバードス島と共に沈んでいった。

とてつもない怨念を残し、何時の日か復活すると叫びこの世界から消えたのだ。

 

 

ジャバウォック「レジェンズウォーを止める事は出来ん…ゼウス、ウインドラゴン…!お前達もこの我に刃向うと言うのならこの魔王ジャバウォックが愚かで弱気人間もろとも消し去ってくれるぞ!!!」

 

カネルドウインドラゴン「今度ばかりはそうはいかん…!」

ゼウス「貴様がこの星に住む命の敵となるのなら、私は命に代えても貴様を討つ!!」

ジャバウォック「ウガァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

カネルドウインドラゴンとゼウスがその魔王ジャバウォックに立ち向かっていった。

そしてその海の波は飲み込むように彼らの姿を消していったのだ。

 

マト「…!」

あしゅら男爵「…これが…ミケーネ帝国の最後…!ゼウスの裏切りにより亀裂が走り…そこにレジェンズに不意を突かれ…ミケーネは滅んだのだぁぁぁぁ!!!」

甲児「あしゅら…」

あしゅら男爵「ウインドラゴン…ウインドラゴン…貴様がゼウスを唆さなければミケーネはぁぁぁぁ!!」

シロン「ガガガガ!!!」

シュウ「や、やめろぉぉ!!」

 

あしゅら男爵はシュウの頭に乗っていたシロンを掴みあげた。

 

ルキア「やめて下さい!!」

徹平「あのウインドラゴンとシロンが関係あるなんて証拠ないはずだよ!!」

 

 

 

その時だ、ケドラが更に彼らの別の場面に引き寄せたのは。

 

甲児「うっ今度はなんだ!?」

マト「…!」

あしゅら男爵「…はっこれは…!!」

シロン「ンガガ~…」

 

あしゅらは思わずシロンを放した、その光景に見える姿に見覚えがあった。

1人の研究者と思われる老人が沈んだバードス島の地下の遺跡を進んでいたのだ。

そう、長い年月眠り続けたミケーネの民の遺跡に。

 

 

ルキア「あの人は一体…」

あしゅら男爵「あ、あの方は…間違いない、Dr.ヘルだ!」

甲児「なんだって!?」

徹平「ヘル…あの人が…!?」

 

そうまだ生物学者であった頃のDr.ヘルであった、そのミケーネの地下へとたどり着いた彼は、その中心で眠る白い眉の中にいたトリスタンとイゾルデに目をつけた。

 

Dr.ヘル「間違いない、ここがミケーネの民が眠る遺跡。長い年月をかけてようやく発見したのだ…。」

 

シュウ「何するんなんだあのじいさん…!?」

甲児「ん、ちょっと待て。」

徹平「?」

甲児「俺のおじいちゃんから聞いた話なんだ、おじいちゃんとDr.ヘルは元々同じ発掘隊の一員でこの遺跡を発掘したって日記で読んだ事がある。その時Dr.ヘルが裏切ってこの島を占領、おじいちゃんは辛うじて逃げ延び、奴との戦いに備えてマジンガーを作り出した。」

マト「え、じゃあ…なんで今は1人…!?」

甲児「ああ、おかしいんだよ…おじいちゃんの日記ではこの遺跡の地下で発見した当初、あしゅらの元のになった2人のミケーネ人の身体は腐っていたって…」

あしゅら男爵「…ならばあそこにいる腐っておらぬ私達はなんなのだ!?」

 

繭の中で眠るトリスタンとイゾルデ、その姿を見たDr.ヘル。

そして彼はある薬を取り出し、その繭の中で眠る2人に浴びせたのだ。

 

ルキア「!!」

マト「ああっ!」

徹平「そ、そんな…!!」

 

ジュゥゥゥ…

 

Dr.ヘルが浴びせた薬はトリスタンとイゾルデの身体を腐敗させる物であった。

たちまち2人の身体は半分ずつ腐っていってしまったのだ。

 

あしゅら男爵「な…う…うぁ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

あしゅらはその光景を見て顔を歪めてしまう。

 

Dr.ヘル「これでいい、後は十蔵と初めて発見したフリをしこの者を手術する。そしてミケーネの過去を問いただせばいい。さすればあの巨人兵士達の秘密は全てワシの物…ワシの世界征服の為に存分に使わせてもらう…!」

 

Dr.ヘルはその時から不敵な顔を浮かべていた。

そして彼の更なる狂行があしゅら達に衝撃を与えのだ。

 

ダダダダダダダダダダダダダ!!!!

 

Dr.ヘル「そうだ、この様な得体の知れぬ連中は2人、いや1人で十分!!ミケーネは滅びた滅びた文明!!ならば名実共にそうあるべきだ!復活させる事など許しはせん!ミケーネの巨人兵士だけあればよい!ハハハハハハハハ!」

 

そう叫んでDr.ヘルはこの遺跡の壁の中で眠るミケーネの民達や兵士達をマシンガンで撃ち殺し、

さらには火で燃やし尽くした全ての民を消し去ったのだ。

 

甲児「…!」

徹平「…!!」

ルキア「なんて事を…!!」

マト「…酷い…酷いよこんなの!!」

シュウ「えげつねぇ…なんて事しやがんだ…!」

シロン「ガガガ…!」

あしゅら男爵「やめろぉぉぉぉ!やめてくれぇぇぇぇ!ミケーネが、私の同胞がぁぁぁぁぁ!!!」

 

あしゅらは泣き叫び、腰を落としてただ灰となったミケーネの民達の手を掴む。

だがその手もまたつかめず灰となって消えて行った。

 

あしゅら男爵「うぁぁぁぁぁ!!!あぁぁぁぁ…!!」

 

その時、この遺跡が赤く光出しミケーネの古代文字と絵が浮かび上がったのだ。

 

マト「…!?」

徹平「…!」

ルキア「ミケーネの文字…!?まさか、ここに眠る民の人達の血で何かを伝えている…!?」

甲児「それほどまでにゼウスの裏切りを…」

あしゅら男爵「…うぅ…こんな、こんな…うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

ケドラ「…」

シュウ「うぉっ!?」

 

そしてそこにいたケドラが光出し、徹平達のその光に包みこんだのだ。

 

 

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

イングラム「なるほど、お前達はそのケドラの記憶の中でミケーネとDr.ヘルの真実を知ったと言う訳か…」

徹平「その後目が覚めました…」

甲児「ああ…」

マト、ルキア「…」

シュウ、シロン「…」

 

大塚長官「なんという事じゃ…」

ホァン「酷い…」

やよい「じゃああしゅら男爵は…」

フーム「利用されてたって事…」

虎鉄「けっ…!」

なお「こんなの許せるわけないよ…」

ライザ「胸糞わりぃ話だぜ…」

ユウ「…う…。」

エレフ「そしてそのケドラはそのまま消滅したって事か…」

 

徹平はあの後目を覚まして、ケドラの記憶の中で見たことを話していた。

そして役目を終えたケドラは消滅した様だ。

 

ギャリー「で、どうするの?このままアンタはDr.ヘルの元の戻るつもり?」

あしゅら男爵「いや、私にはもう帰る場所はない…全て知ってしまったのだからな…」

ミク「…」

リュウセイ「お前…」

ポップ「では…」

 

あしゅら男爵「だが許せる者かDr.ヘル!奴は、わが愛するトリスタンを!我が愛するイゾルデを!そして、我等ミケーネを全て奪った!!ハハハハ…ハハハハハ、滑稽だ!!!」

あかね「!?」

カービィ「ポヨ!?」

ナルシア「!?」

カトル「…!」

グリードー「…!」

サヤ「…」

 

あしゅら男爵「滑稽だろ?これ以上のお笑いはない!ほらお前達も笑うがいい!」

弓さやか「…」

みゆき「…」

ピエトロ「…」

イワン「…」

ホルス「…!」

武蔵「うぇ…」

 

あしゅら男爵「笑うがいい!!」

ライ「…」

メグ「…」

オルタンス「そんな…」

ヴィオレット「出来ません…」

 

あしゅら男爵「何を遠慮する?思い切り笑うがいい!この私を…アハハハハハハ…ハハハハ…!!」

カガリ「…」

ユーキ「…」

正太郎「…」

竜馬「…」

キャプテン・ラドラ「…!!」

 

あしゅら男爵「だから頼む!!私を仲間にしてくれ!!」

徹平「!」

甲児「!?」

シャイターン「あしゅら…ナンノツモリダ?」

あしゅら男爵「Dr.ヘルを倒す仲間にしてくれと言っている!!」

隼人「なんだと?」

アヤ「…!」

あしゅら男爵「頼むぅ!私に、私にミケーネの仇を取らせてくれぇぇぇぇ!!」

イルム「…何言って…」

マト「…。」

ライラ「マトちゃん!?」

 

あしゅらは徹平達に必死に頭を下げた、涙を浮かべ、Dr.ヘルに対する憎しみを抱き、特別隊の仲間に入れてくれと頼みこんだ。

皆はその言葉に躊躇う。

だがマトは、あしゅら対しその手を差し伸べた。

 

マト「…」

あしゅら男爵「!?」

マト「私も…誰かが傷つくのはいやだよ、だからアンタの気持ち少しは分かるよ…それぐらいしか言えないけど…私はアンタを信じる。」

徹平「マト…!」

みゆき「私も信じる!これ以上、こんな戦いで誰かに辛い思いをさせる訳にはいかないもん!!」

 

レン「大丈夫なのか…」

イングラム「利害は一致してるが…」

ゼンガー「構わん、敵が同じなら味方と見なす。」

大塚長官「ぜ、ゼンガー司令またそんな…」

フィーネ「あの人の涙は本物です…そう。」

バン「そりゃ仲間を殺されたらな…」

トーマ「うーむ…」

 

あしゅら男爵「…」

マト「ほら顔を上げて!」

 

マトはにっこりと笑顔を向けた。そしてあしゅらはマトの手を握り、これ以上ないくらいの涙を見せた。

 

あしゅら男爵「うう…うぁぁぁぁぁ…」

 

 

その頃、バードス島。Dr.ヘルのいる玉座の前では。

 

Dr.ヘル「どうだ、今度はワシの話を聞きいれてもらえぬか?」

ほむら「残念だけどそれは無理、貴方達で抑えられる物ではないわ。」

 

Dr.ヘルと会話をしているのはあの暁美ほむらであった。

 

Dr.ヘル「だがもしだ、ワシ等がアレを手中に収める事に成功すればどうであろう?あれさえどうにか出来れば状況をひっくり返せる事も不可能ではない。」

キュウべぇ「そこまで考えているんだね、だったらいい事教えてあげるよ!」

Dr.ヘル「何!?」

ほむら「…最近発覚した事よ、私達はようやく彼が何所にいるかの存在を知る事が出来た。彼が戦いに介入した事が切っ掛け、それには第三者がこちらに入り込んだ要因もあるけれど…。」

Dr.ヘル「さすれば…勝機はあると言う事か…フフフ、ハハハハハハハハ!さあ決戦だ!!バードス島を起動させよ!!目標はまず特別隊、彼等を血祭りに上げた後!光子力を手にしこの世界を支配してくれる!!」

ほむら、キュウべぇ「…。」

 

 

何か策を講じ、その答えに気づいたDr.ヘルは大きく笑った。

ただほむらとキュウべぇはその様子に対し冷めた顔つきであったが。

 

キュウべぇ「余計な事がおきなければいいんだけどね。」

 

 

 

 

デジタルワールド・コトブキアームズ社・社長室。

 

バステモン「マルスモンが…そうかい、あのバカ、最後まで我が道まっしぐらだったよ…。」

ルカ「…アルティメットブイドラモンがパワーアップ形態になった報告も来ているわ、どうします社長?」

バステモン「決まってるじゃないか。アレを届けてやんな。セイザーグリフォンをよろしく頼むよ。」

ルカ「ええ、徹平君がどんな子か私も興味あるし。」

 

闇軍団によって八割支配されたデジタルワールド、唯一連邦軍の最終防衛ラインを築いてるデジタルワールドの都市・ターミナルシティ。

そこに建つコトブキアームズ本社の社長女性型獣人デジモンのバステモンはドヤ顔で何か秘策を持っている様だった。

そして机でどっしり構えるバステモンの前で側近と思われる長いピンクの髪の女性・巡音ルカが何処かへと向かう。

そしてコトブキアームズ社の格納庫にはまるでグリフォンを模した様な大型ジェットがあった。

 

 

特別隊VSDr.ヘル。決戦まであと一歩であった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ第21話 完

 

第22話 決戦!暁の地獄城!! に続く。

 

 

 

 

 

 

と、思ったら…少しおまけ。

 

 

ウルトラザウルス艦内・女湯。

 

あしゅら男爵「ふーむ…」

 

あしゅら男爵がお湯につかり入浴していた。

大事な部分は湯煙りで見えてないが、男女半分半分であるその姿は異様としか言えなかった。

そして引き戸の部分から…。

 

イルム「うーむ…実に不思議だぜ…」

ボス「全くみれば見る度ほど男なのか女なのか…」

オリオン「ああ、結局あいつはどっちなんだ…」

ライザ「迷わず女風呂選んだよな…」

レン「でもあいつ男だよな!?男爵だよな!?」

ヌケ「どうなっているんですかね?」

ムチャ「興味わきますね~」

シュウ「信じられるか、あれ魔法少女なんだぜ…」

 

覗き常習犯が覗いていた。

その気配に気づいたあしゅらが。

 

あしゅら男爵「む!?」

 

立ち上がった瞬間、ボス達は驚愕した。

 

ボス、イルム、シュウ、オリオン、ライザ、レン、ヌケ、ムチャ「世界の七不思議ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?!??!!?」

 

何を見たのかはあえて聞かない様に。

 

カコーン…

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第22話 決戦!暁の地獄城!!

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、ゼンガー・ゾンボルトが高齢化してたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■ついに機械獣軍団との最終決戦が始まる、だが語られるDr.ヘルの真意とは!?そして決着は!?


恐竜帝国との最終決戦、それは突如現れたケドラによって予想だにしなかった結末で幕を閉じた。

そしてケドラは徹平達にあしゅらを過去にミケーネの記憶の中へ引き込み思いがけない事実と遭遇する、

その史実をしったあしゅら男爵はDr.ヘルに反旗を翻し特別隊に加わるのであった。

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

ガリオン「レジェンズウォー。それはこの星に魔王ジャバウォックが復活した際、我々レジェンズがジャバウォックと戦うに為に起きる戦争の事だ。」

万丈「魔王ジャバウォック?」

甲児「そうか、俺達がケドラの記憶で見たミケーネを滅ぼしたあいつが…!」

ガリオン「かつて古代ミケーネ帝国がこの星に侵入し他の文明と衝突した事が切っ掛けで人間から恐怖と増悪の感情が集まった…」

 

ガリオンの口からレジェンズウォーの存在が語られた、徹平はその内容に動揺を隠せない。

 

オルタンス「恐怖と…」

ヴィオレット「増悪…」

ガリオン「この地球が永い時を経て汚れ苦しむ事によりレジェンズは長きにわたる封印から目覚めるのだ。そして人間の心にある恐怖や憎悪などの感情を糧にして魔王ジャバウォックを生み出す。我々レジェンズは魔王ジャバウォックと戦う事で文明を崩壊させる、それがレジェンズウォーだ。」

みゆき「…!」

フィーネ「待って!じゃあ人間がこの地球に対して悪い行いをすれば…レジェンズとジャバウォックが目覚めてこの文明を崩壊させてしまう程の戦争を引き起こす…」

ガリオン「そう、リセットさせるのだ。」

徹平「!!」

正太郎「そんな!」

ゼンガー「すなわちお前達が目覚めたと言う事は、我々の住む文明も長くはないと言う事か…。」

ルキア「…」

 

忍「よーするにお前等のなんちゃらウォーで俺達がとばっちり受けるってか。」

やよい「じゃあレジェンズ達はこの世界を滅ぼすって事!?」

リュウセイ「どういう事なんだよ!?」

グリードー「まあ聞けよ。」

 

マック「必ずそうなる訳じゃないんだな。」

ガリオン「魔王ジャバウォックは増悪から生まれこの文明を崩壊させんと破壊の限りを尽くす、だがレジェンズ達はこの世界に住む者達の心次第ではこの文明を守る為に戦う事もあるのだ。」

亮「守る為?」

ガリオン「我々とレジェンズサーガが何よりの証拠だ。」

ズオウ「ズオウ、メグ守る!」

メグ「そうみたいです…」

ディーノ「僕達の最初はビックリしました…」

イングラム「だとすれば、彼等はそのレジェンズウォーを止める為のチャンスと言う訳か。」

竜馬「唯一の希望…」

 

弓さやか「でもその戦争の原因って…」

デュオ「これまでの俺達の時代を見たら心当たりが嫌と言う程だよな。」

ライ「もう10年以上も地球で戦いが乱立している。」

ガリオン「レジェンズサーガとレジェンズの繋がり、そしてウインドラゴン・シロン。彼も重要なカギを握っているのだ。レジェンズウォーを止める鍵となる。」

シロン「ガガガ!?」

シュウ「カムバック!リボーン!」

 

シュウは直接問いただす為シロンをリボーンした。

 

シロン「おいガリオン、俺がなんだってんだ!?」

ガリオン「ウインドラゴンはレジェンズの中でも最も重要な存在なのだ、この星を守る力となりえん風の竜であるのだ。」

シュウ「マジ…?」

ルキア「だとすると、僕らが記憶の中で見たウインドラゴンはやっぱり…」

マト「シロンなの!?」

シロン「俺は知らねぇっていってんだろ!俺は目覚めてから昔の記憶は覚えていないんだ。」

エレフ「頼むぜ!こっちはお前が頼りなんだ!」

忍「ハッキリしやがれ!」

ガリオン「ケドラの記憶の中で見たウインドラゴンはシロンで間違いないだろう…。」

あしゅら男爵「…」

ガリオン「ゼウスは当時この星の人々に魅入られたと聞く、そして彼等を守る為にシロンと組みジャバウォックに挑んだ。」

徹平「それからは!?」

ガリオン「私にも分からん、それ以上の結果は。」

 

あしゅら男爵「だとしてもゼウスがミケーネを裏切った事には、ウインドラゴンが…いや今はよそう。それよりDr.ヘルだ!」

甲児「ああ、決戦は近い…!!」

ガリオン「忘れるな、お前達次第だ。お前達の戦いが凶か吉か。私も見届けさせてもらう。」

あしゅら男爵「…」

ゼンガー「…」

 

あしゅらはミケーネの民の仇を取る為、特別隊に加わった。

彼のその目は本物であるのは確かであったが、ゼンガーは彼に何か引っかかる物を感じていた。

 

 

 

ザーーーーー…

 

ムンベイ「メイン回線に正体不明の通信!?」

ゼンガー「!?開け!」

 

突如メインモニターが謎の通信を受信、いきなり開かれ映像が映った。

 

Dr.ヘル『御機嫌よう。私はDr.ヘル、知っての通り機械獣軍団を率いる悪の科学者である。』

 

れいか「Dr.ヘル!?」

雅人「いきなり敵からの通信!?」

 

Dr.ヘル『これより我々は総力を駆け世界各国へと攻撃を仕掛ける!都市を破壊、人々を虐殺、全てを奪って尽くしてやろう!!特別隊諸君に告ぐ!現在バードス島は君達の元へと向かっている!我々を倒したければすぐにバードス島へ来るがいい!すぐにでも諸君らを地獄へと招待しよう!』

 

Dr.ヘルが自ら名乗りを上げて宣戦布告を告げた。

そして次に開かれた映像は機械獣軍団が世界各国を攻撃、人々を襲う光景。

バードス島が移動しその周囲には数千万体にも及ぶ数の機械獣が空を海をひしめき合っていた。

 

みゆき「…なんで…酷過ぎるよこんなの!!」

シャイターン「コレ程マデ惨イオコナイヲ平気デスルノカ…!!」

甲児「あの野郎!!」

 

ラーダ「地球防衛安全委員会から通信入りました!」

大塚長官「む、回線を開いてくれ!」

 

 

レイカー『特別隊諸君、今のDr.ヘルからの声明は見た様だな。』

イングラム「レイカー議長!」

 

竜馬「レイカー議長ってあの地球圏防衛安全委員会の!?」

ユーキ「すごい初めて見た…」

 

モニターに映る一件温厚だがその眼差しは真剣そのものであった初老こそが、

この侵略者大戦時代の地球圏、連邦軍の支えとなっている地球圏防衛安全委員会の中心であるレイカー・ランドルフ議長であった。

 

レイカー『初対面が多い様だな。私が防衛安全委員会議長、レイカーだ。よろしく頼む。』

フーム「あの人がこの星の要になっているのね…」

あかね「な、なんや緊張してもうた…」

ライ「静かにしろ。」

 

一同はいきなりのレイカー議長の登場に緊張が走る。

 

レイカー『君達特別隊の活躍は既に私の耳にも入ってる、ここまでの戦いで君達も数えきれない程の辛い経験をした事だろう…』

みゆき「…」

マト「…」

ホルス「…」

ルキア「…」

シュウ「そりゃ…」

 

レイカー『出来れば私は君達の様な少年少女をこの戦いには巻き込みたくはなかった、だが君達が迫り来る脅威に立ち向かう力を持つと言うのであれば我々はその力に頼りざるえないのだ。』

虎鉄「よく言うぜ…」

バーナビー「虎鉄さん。」

ギャリー「(…大人の本来の役目って子供を守る事…けどその大人が無力じゃねぇ…)」

忍「(だよなぁ)」

 

この時レイカーはモニター越しに写る徹平達やみゆき達少年少女達の方を見つめ返した。

 

徹平「けどレイカー議長、俺達は自分達で戦う事を選びました!」

レイカー『!』

ユーキ「僕達だけの力じゃないありません、ここにいる人達に何度支えてもらいながら僕達はここまで生き延びる事で出来たんです!」

甲児「正直1人だけじゃここまで戦う事は出来なかった、誰かが支えてくれなかったら俺だって途中で死んでたかもしれなかった。」

弓さやか「甲児君…」

オルタンス「私達も沢山見て来ました、今の苦しい時代でも必死に生きて戦っている人々を。」

ヴィオレット「その戦いの中で自分達の出来る事も沢山見つけました!」

マト「私も…何も出来ないかもしれないけど…そんな戦いで傷ついた人達の力になりたいです!」

ヨミ、ユウ、カガリ「…!」

サヤ「みんな…!」

ゼンガー「(あの少女達の目…少なからずもう怯える者の目ではないな。)」

イングラム「(傷つく人間の力になるか…だが黒衣マト、その目の中にあるのはなんだ?)」

 

レイカー『…君達がそこまで思っていたとは…少し安心したかもしれん。君達は我々の事を恨んでいるんではないかとな。』

みゆき「そんな事ありません!」

 

徹平達は自分達で戦う道を選んだ、自分達がその思いと誓いをレイカーに伝えると

彼はこの時彼らの声を受け止め同じ戦う仲間と改めて認識できたのだ。

 

レイカー『…そうか、では本題に入ろう。Dr.ヘルが総べるバードス島は君達のいるアジア大陸へと向かって侵攻している。よって今奴等と戦えるのは君達しかいないのだ、世界中に出現した機械獣達は各国部隊及び各地民間組織が既に対応している。今の我々に出来る事はこれぐらいしかない。』

甲児「じゃあ豹馬達や洸達、鉄也さんに大介さんが!?」

エレフ「誰?」

弓さやか「甲児君達と同じスーパーロボットで戦う人達よ。」

正太郎「こうしてる間にもみんな既に戦っているはずです、ワッ太達だって…!」

リュウセイ「ああ、だったら!」

徹平「俺達も全力で!」

シャイターン「抗ウマデダ…!」

レイカー『若き戦士達よ、君達の武運の祈る!』

 

そうしてレイカー議長との通信は終わった。

 

ゼンガー「これより我々はバードス島へ前進!今から夜明け前の暁に奴等とぶつかり合いになるだろう!死力を尽くしてDr.ヘルを叩く!!総員出撃準備を急げ!」

ラーダ「…(やっぱり、ゼンガー司令とレイカー議長も核弾頭を投入する様な人には見えないわ…)」

 

ウルトラザウルスとガンドールが全速力で前進した。

決戦は今まさに始まろうとしている。

 

 

 

 

ガンドール・格納庫

 

ロバート「すまない…最前を尽くしたがやはりRシリーズ3機ともT-LINKシステムを改善する事はできなかった。」

アヤ「…私がもっとしっかりしていれば…」

リュウセイ「いや、ロブもアヤも全力を尽くしたんだ。」

ライ「リスクは大きいが俺とリュウセイでその分フォローも不可能ではない。だが結果的に最終手段になるがな…!」

イングラム「元々俺の無茶振りで生み出した様なもんだ、この戦いでそれを使うかどうかお前達に任せるぞ。」

 

ギャリー「ねー、ヒュッケバインのバリアシステムだっけ?それの調整見てもら…どうしたの?」

リュウセイ「あっ!」

万丈「何か秘密の話かい?」

ライ「そんなとこだ。」

リュウセイ「あ、あぁ!誰も合体するなんて言ってないからな!」

やよい「え!?」

みゆき「今なんて言いました!?」

シャイターン「合体ガドウノト聞コエタゾ…」

ロバート「おい…」

アヤ「リュウ…」

リュウセイ「あちゃー…」

ヴィレッタ「馬鹿が…」

 

リュウセイが口を滑らした様だ。

 

忍「おい、そいつはどういう事だ!?」

やよい「しゃ、じゃあRシリーズってまさか…まさか!!?」

ルキア「ひょっとして…ダンクーガとかと同じ様な理由ですか?」

リュウセイ「い、いやそれはだな!」

イングラム「俺から話そう。」

 

イングラムはRシリーズの隠していた秘密について説明した。

 

イングラム「R‐1、R‐2、R‐3にはリュウセイ、ライ、アヤの持つ念動力を活かすT-LINKシステムを搭載しているのは分かるだろう。」

ルキア「はい、グルンガスト弐式のも同じく。」

イングラム「Rシリーズに関してはリュウセイ達の念動力とT-LINKを応用した合体機能を持ち合わせている。」

雅人「それマジ?」

ロバート「それがSRX計画のコンセプトを形にした試作型合体パーソナルトルーパー・Super Robot X-Type通称SRXだ。」

ライラ「SRX…」

あかね「そのまんまやん!」

イングラム「SRXは単機だけで戦局を一変させうる決戦兵器だ、この侵略者大戦の時代を変える為のな。」

ヴィレッタ「だがSRXは大きな問題点がある。」

れいか「問題点?」

ロバート「Rシリーズの動力トロニウム・エンジンの出力調整が非常に困難な事だ、また合体維持の為常時念動フィールドを形成して補助する必要がありそれが念動者であるリュセイ達に大きな負担をかける事になっているんだ。」

ギャリー「何よそれ…!?」

ルキア「僕には分かります、念動フィールドを長時間展開する時、全身がいつも以上に疲労する事があるんです。」

なお「そうだったの!?」

イングラム「T-LINKを通じてその膨大な出力をリュウセイ達の念動力で維持しなくてはならない、大きな力を扱う分その反動も大きい。」

 

葉月博士「…ダンクーガとゲッターロボの様な合体システムとは全くの別物と言う訳か。」

沙羅「そういう理由じゃ仕方ないかもね…」

亮「俺達ならば忍の暴走を止める前にこっちが倒れそうだ。」

忍「俺が世話のかかるガキって言いたいのか!?」

ギャリー「まー落ち着きなさいって。」

 

アヤ「…」

みゆき「アヤさん、元気ないよ?」

アヤ「え、そんな事ないわよ。それよりみんな体調の方は大丈夫?」

あかね「うちなら心配あらへん…!」

やよい「私は…怖いけどみんなを守る為なら…!」

れいか「私も同じ気持ちです、なんとしてもDr.ヘルの行いを止めなくては…!」

ライ「次の戦いは今まで以上に過酷になる、緊張感を保つ事も必要だ。」

アヤ「出撃前に深呼吸して見るといいんじゃないかしら?」

みゆき「そっか!…。」

アヤ「?」

 

みゆき「なんとうか、アヤさんってお母さんみたいだな~って。」

アヤ「え、私が?」

リュウセイ「ああ、それ分かる!いつも俺の面倒も見てくれてさ!」

アヤ「アンタは自分の事を疎かにしてるからでしょ…」

ルキア「でもたしかにアヤさんってどことなくお母さんって感じですね。」

アヤ「みんな…」

 

みゆき達はいつも献身的なアヤを見て何処か「お母さん」と感じていた。

アヤはそう言われて少し嬉しくなるのであった。が…

 

アヤ「…(嬉しいんだけど…私ってそんなに年上に見えるのかな?)」

 

ポン。

 

アヤ「!?」

BB、サヤ「…」

 

その後ろからBBとサヤの2人が察した様な顔でアヤの肩に手を置いて微笑んでた。

 

イルム「マダム、俺は年上も大歓迎だぜ?」

BB、サヤ「誰がマダムじゃあ!!!」

アヤ「…はぁ;」

 

 

一方ウルトラザウルス格納庫では。

 

カタパルトデッキでは、整備を終え最終調整と武装の確認作業が行われていた。

その中でブレードライガーには背中に専用のブースター兼キャノンの役割を持ったアタックブースターが装備された。

 

バン「アタックブースターか、こいつはブレードの邪魔になるから俺は好きじゃないんだよなぁ。」

フィーネ「もうバン、せっかくドクターDが送って来てくれたのに…。」

バン「分かってるって。爺さん元気にしてっかな、アーバインもしばらく連絡来ないし…」

虎鉄「知り合いか?」

バン「ああ、賞金稼ぎやってんだ。ちょっと悪っぽいけど良い奴さ。」

 

 

高次「いいか、生きて帰ってこれればそれでいい。壊れた機体は全部修理してやるだけだ!ワシ等には構わず思い切り暴れてこい!!」

甲児「へへっそう言われたら思い切り暴れない訳にはいかねぇな!」

ボス「そうこなきゃだわさ!」

デデデ大王「気合は十分ぞい!」

エスカルゴン「いや汗を感じるでゲスなぁ!」

デュオ「おい、アイツ等すっかり整備員が板についてないか?」

 

エスカルゴンもデデデも最初にここに来た頃よりもとても輝かしく爽やかに汗水たらして働く顔になっていた。

 

マト「真面目になってるからいいじゃん;」

ホァン「けどなんだろうあの違和感;」

 

あしゅら男爵「…以上だ、Dr.ヘルは既にそれ以上の戦力をバードス島に配置しているはずだ。」

ゼンガー「助かる、事前に敵の情報を知ればこちらも対策出来るからな。(…。)」

あしゅら男爵「…。」

竜馬「ただそこまでの数に奴が用意してる切り札か…!」

武蔵「いちいち考えても仕方ねえよ、ガツンと乗り込んでやればいいじゃねぇか!!」

ピエトロ「そうですね、考え過ぎると中々前に進めなくなりますし。」

 

シュウ「なあ、俺達勝てるかな…」

ディーノ「どうしたんだ、シュウらしくないじゃないか。」

シュウ「いやさぁ俺達の戦いって世界中のみんなの命もかかってんだろ?もし負けたりしたらどうなっちまうって…」

シロン「俺達の手で吹き飛ばせばいいだろ。」

メグ「吹き飛ばす?」

シロン「俺は正直、侵略者とかこの世界の命運とかはよく分からねえが邪魔するってんなら吹き飛ばせばいい、そして俺達がその流れに乗って、もしくは悪い流れを吹きかえせばいい。風の様にな。」

マック「僕らが風になるんだな、皆を守る。」

シュウ「へへ、だよな…!」

 

ユウ「そんな感じでいいのかなぁ。」

エレフ「ウジウジ悩むよりはマシだろ。」

ローレライ「シュウ君、頑張ってね!」

シュウ「おう、任せとけって!」

アンナ「ちょっとすこーしシュウに近寄りすぎじゃない?」

ローレライ「む!」

アンナ「…!」

 

シュウ「ちょっちょっとお二人さーん?」

アンナ「ねえ、シュウこの戦いが終わったらまた色々とお話ししよう♪」

ローレライ「だから必ず帰って来てね♪」

シュウ「…はい;」

ヨミ、マト「…;」

メグ「シュウの馬鹿…」

 

ローレライとアンナ、2人に手を握られて何か見える様で見えない思念がシュウには見えていた様だ。

 

ライザ「おいありゃ何フラグだ?」

隼人「逆に生き残れそうな気もしなくないな、お前も気をつけとけよ。」

徹平「え?」

ネイサン「そうよぉ女は怖いんだ・か・ら。」

徹平「(ビクッ)…うぃ、ウィッス;」

 

キャプテン・ラドラ「すまん、俺もメカザウルスさえあればお前達と戦えたのだが…」

竜馬「気にするなよ、お前は自分の出来る事をすればいいさ。」

あしゅら男爵「…」

 

その時あしゅらはラドラと目を合わせた。

 

キャプテン・ラドラ「…互いに後戻り出来なくなった様だな。」

あしゅら男爵「…いや、私は本来の自分達自身を思い出しただけの事よ…」

キャプテン・ラドラ「俺もさ…」

ユーキ「2人共似た様な境遇か…」

ホルス「…」

徹平「ホルス?」

ホルス「いや、別に。(あしゅら男爵…この違和感はなんだ?)」

 

カガリ「徹平、これ。」

徹平「?」

 

ポニーテールにしてた髪を解いたカガリの手には、自分が着けていた赤いリボンのヒモを持って、徹平の後ろ髪を引っ張った。

 

徹平「うわっい、痛い!?」

カガリ「…!」

甲児「何やってんだよ?」

弓さやか「あ、もしかして。」

リン「そういう事かー。」

 

カガリは無理矢理徹平の後ろ髪を巻いてたゴムを外し、代わりに自分の赤いリボンのヒモを結んでやった様だ。

 

カガリ「はい。」

徹平「はいって…たくっ…こんなげんかつぎ聞いた事ないよ。」

カガリ「いいからさっさと帰って来てね。」

徹平「…へいへい。」

カガリ「ねえ、この戦いが終わったら何が食べたい?」

徹平「うん?そりゃやっぱりモーゼスさんのケバブかな!」

カガリ「ハァ?」

グリードー「なんだそれ?」

甲児「つーか誰だよモーゼスさんって!?」

徹平「みんな知らないの!?モーゼスさんのケバブって都内にあるケバブ店で凄く美味しいのに!今度秋葉原か上野言った時にまた食いたいな~!」

カトル「へぇ僕も食べてみたいですね!」

カガリ「…銀バエ。」

 

カガリは相変わらず徹平の前では無表情だったが、やはり気にしている様だ。

 

マト「あれで上手く行ってんのかなぁ…」

ミク「それはあの2人にしか分からないんじゃないかな(っ!?)」

 

徹平のカガリの仲がやや心配なマトにミクはあの2人のみぞ知ると言うと答えた、

その時だった。

マトと目を合わした瞬間、ミクの脳裏に何かが一瞬だけフラッシュバックした。

 

ミク「…!?」

正太郎「ミクさんどうしました?」

ミク「う、ううんなんでもない!…(闇を駆ける星…世界を超え…まさかね…?)」

オルタンス「ミク様…?」

ヴィオレット「…?」

 

ウルトラザウルス、ガンドールともに徐々に緊迫した空気が淀んだ。

平地を超え、やがて海岸を抜け、海を渡る、そして見えて来た。

バードス島、通称地獄が。

 

 

 

間もなく夜が明けようとした時刻、

ウルトラザウルスは海上を進み、ガンドールは上空を駆け抜ける。

その時だ。

 

機械獣クロコダイバーO1「グァァァァ!!!」

機械獣デイモスF3「グォォォ!!!」

 

ラーダ(ウルトラザウルス内)「上空及び海中から多数の機械獣確認!」

ムンベイ「早速お出迎えの様ね!!」

 

海上からワニ型の機械獣クロコダイバーO1が数機、上空から悪魔の様な姿をした機械獣デイモスF3数機が襲い掛かって来る。

 

葉月博士(ガンドール)「ここはガンドールが突破口をこじ開けます!ウルトラザウルスは一旦速度を落としてもらえますか?」

大塚長官(ウルトラザウルス内)「うむ、了解した!」

 

ギャリー(ガンドール内)「ちょっと何々!?」

リュウセイ(ガンドール内)「ガンドールが…!」

 

マト(ウルトラザウルス内)「龍になった…!?」

 

ウルトラザウルスの真上をガンドールが追い越す。

そしてガンドールは戦艦形態から龍の様な姿へと変えた、

そして龍の口の様な部分から超高エネルギーをチャージした。

 

葉月博士「これが真の姿、この龍に宿ったガンドール砲だ!!」

 

ドォォォォォォォォ!!

 

龍形態となったガンドールは雄叫びを上げガンドール砲を放つ、

その威力は前方の機械獣達を全て焼き尽くし、蒸発させた。

それは海をも切り開き、バードス島までの道を作る様な。

 

みゆき(ガンドール内)「すごい…!」

ポップ(ガンドール内)「驚きでござる…!」

 

ウォルフィー、リーオン(ウルトラザウルス内)「マッジー!?」

バーナビー(ウルトラザウルス内)「ガンドール砲、これほどまでとは…」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「進めぇぇぇぇぇ!!!」

 

ウルトラザウルスの頭部の上に立たっていたグルンガスト零式に乗るゼンガーが叫んだ。

そして特別隊はついにバードス島に上陸する。

ウルトラザウルス、ガンドール、グルンガスト零式、マジンガーZを筆頭に、全ユニットが出撃した。

 

シャイターン「此処ガバードス島カ…!」

キュアビューティ「なんというか、息苦しいです…!」

ジャック(テキサスマック)「デンジャラスゾーン、突入ネ…!」

エレフ「来るぞ!」

忍(ダンクーガ)「おいでなすったか!」

 

 

彼等の前に今まで戦った機械獣達が何千何万、いや何億と言う数が立ちふさがった。

前方にはタロス像達が数百体。

さらにその後ろには新たに出現した妖機械獣達。

そしてこれまで登場した機械獣そっくりのアカンベェ達までもがいる。

 

タロス像「ウォォォォォ!!!」

妖機械獣ドラゴΩ1「グォォォォォ!!」

機械獣ガラダK7「グォォォ!!」

機械獣ダブラスM2「グァァァ!グァァァ!」

 

ドラゴンキッド「物凄い数…!」

アヤ(R-3パワード)「恐竜帝国の決戦よりもはるかに数が多いわ…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「けど前に進むしかありません!」

ブラックオックス「ウォォォォン!!」

グリードー「だよなぁ…!」

バン(ブレードライガーAB)「俺達だって負けるわけにはいかないんだ!」

テツザンモン「あんだけ機械獣用意したら資金だって大変だろ…消費税の高くなってるし。」

折り紙サイクロン「消費税高くなったから世界征服中止…は言ってはくれないでござるな。」

 

シュウ「うへぇ…」

正太郎「それにしても…!」

ディグモン先生「おい、あんな数ありえるのか…!?」

ヨミ「あれだけの数が襲ってきたら…!!」

オルタンス「悪い方へ考えてはいけません。」

ヴィオレット「皆様なら必ず打倒してくれるはずですわ…!」

カガリ「…!!」

サヤ「けどあれだけ機械獣とやりあうなんてみんなタダじゃすまないわ…!」

 

ウルトラザウルス頭部のブリッジにいた皆が機械獣達の圧倒的数に不安になる。

 

機械獣アカンベェ「アッカンベェ~!!!」

 

キュアピース「アカンベェまで沢山いる!?」

キュアサニー「主に青っ鼻やな…!」

 

ウルフルン「よお、プリキュア。いや特別隊って言っとくか?」

アカオーニ「お前達を待っていたオニ!」

マジョリーナ「せっかくDr.ヘルがお前達の墓場を用意してくれただわさ。」

ジョーカー「私達も歓迎しますよ?」

 

機械獣達の中心に飛ぶ数十機のグール及び爆撃獣グロイザーX10達の真上にはバットエンド王国の一味もいた。

 

ブロッケン伯爵(グール)「ようこそ、我らのバードス島に!」

ピグマン子爵「この暁の元で貴様達は我らの生贄となるのだ!!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「行ってくれるじゃない!」

ワイルドタイガー「そっちの墓場になるかもしれねぇな!」

グリカウモン「こっちは何度も修羅場を乗り込んてきたんだ!」

ライ(R-2パワード)「お前達の好き勝手にはさせんぞ!」

 

 

あしゅら男爵「聞こえるかDr.ヘル!!」

マト「あしゅら!?」

 

あしゅらが大きく叫んだ。

 

ブロッケン伯爵(グール)「あしゅら!?」

ピグマン子爵「貴様が何故そこに!?」

ウルフルン「てめぇまさか寝返ったとか言うんじゃないよな!?」

 

あしゅら男爵「私は…本来の自分達を取り戻しただけ、そしてやるべき事の為に私達はお前を討つ!Dr.ヘル!」

 

甲児(マジンガーZ)「あしゅら…!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「…」

イングラム(ビルトシュバイン)「…。」

 

Dr.ヘル『フフフ…フハハハハハ…!!とうとう思い出してしまったかあしゅらよ!!その通り、お前は私の操り人形でしかなかった!だがこの時が来てしまうとは…もはやワシの暗示もお前には通じぬか…!こんな事態になってしまうとはより一層お前達を倒さざる得ない事になるではないか!!』

 

バードス島の中心の地獄城からDr.ヘルの声が響く。

 

あしゅら男爵「…!」

 

竜馬(ゲッター1)「何を言ってる!?」

アルティメットブイドラモン「お前は沢山の人達を傷つけた…居間も世界中を苦しめてるじゃないか…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「世界を支配する為だけにこんな事をするなんておかしいです!!」

キュアハッピー「どうして、どうしてみんなからそうやって笑顔を奪おうとするの!?」

 

Dr.ヘル『お前達には分からぬ様だな、全く嘆かわしい…!』

 

ワイルドタイガー「どういう意味だ!?」

シロン「意味分からねえぞ、俺達が嘆かわしいだぁ!?」

シャイターン「…!?」

ゴウキモン「…なんの事だ…?」

 

Dr.ヘル「ワシが説明せずともいずれ知る事になる、だが少なくともワシの行いは正しいと言う事、この宇宙を守る為の正義の行いと言う事だ!!!」

 

リュウセイ(R-1)「正義の…!?」

ガリオン「…貴様ふざけておるのか!?」

キュアマーチ「沢山の人を苦しめて正義だなんて筋どころか何一つ意味が通ってないよ!!」

 

マト「何言ってんの…あれだけみんなを苦しめて…!」

ユウ「…!」

マト「アンタ達以外の侵略者だってみんなを苦しめているんだよ!!今もみんなが苦しんでいるんだよ!!!それの何処が正義だって言うの!?」

フーム「貴方はただの傲慢なだけよ!!」

 

Dr.ヘル『野次が多いのは分かる、だがなワシが正義であればお前達は結局悪に過ぎないと言う事なのだ!!』

 

エレフ「俺達が…悪だ!?」

ピエトロ「…!?」

甲児(マジンガーZ)「てめぇ!!俺達だけじゃなくてこの星に住むみんなが悪だって言いてぇのかぁ!?」

キュアピース「私達が悪だなんて納得いかないよ!」

 

Dr.ヘル『愚か者達よ、ならば恐竜帝国との戦いはお前達が決着をつけたとでもいうのか!?』

 

隼人(ゲッター1・サブ)「…そういやありゃ…」

アルティメットブイドラモン「…!!」

グリカウモン「ケドラが現れて…」

 

Dr.ヘル『そうワシが仕込んだケドラだ、お前達だけでは恐竜帝国を倒す事など不可能であった!ワシが制裁をくだしたと言ってもいい!そしてお前達はこのワシに救われた様な物だ!』

 

 

キャプテン・ラドラ「…クッ…!」

 

万丈(ダイターン3)「確かにある意味じゃ否定出来ないね…!」

忍(ダンクーガ)「だがあの時徹平がいたんだ!ケドラが邪魔してくれなきゃあいつがゴールを討っていたんだ!」

 

Dr.ヘル『月美徹平か…フフフ、フハハハ…』

 

アルティメットブイドラモン「!?」

オリオン「なんだあいつ…!?」

ファイヤーエンブレム「気持ち悪いわねぇ…」

 

Dr.ヘル『月美徹平、お前がまさかこの地に来るとはな!!ワシはお前にも興味を持っている所だ!!」

 

 

高次「徹平にじゃと!?」

三田子「…!?」

カガリ「…何言ってるのあいつ…!?」

オルタンス、ヴィオレット「…!?」

 

アルティメットブイドラモン「俺がなんだって言うんだ!?」

 

 

Dr.ヘル『いずれ分かる事。どうだ、ここはひとつワシの軍門に下らぬか?お前達がワシの元へ来ればこの争いは終わる。そしてワシが連邦政府の全ての実権を握りこの地球圏を統一すれば未来は救われるのだ!!』

 

ムンベイ(ウルトラザウルス)「まだ減らず口叩くつもり!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「交渉の余地など始めから無い!!我が斬艦刀は貴様を断ち切るだけしか考えておらん!」

イングラム(ビルトシュバイン)「…。」

 

Dr.ヘル『やはりそうなるか…お決まりとなったな。』

万丈(ダイターン3)「こちらもお決まりを言わせてもらおう!世の為、人の為、Dr.ヘルの野望を打ち砕くダイターン3!この日輪の輝きを恐れぬ物ならかかってこい!!」

 

マジョリーナ「無茶苦茶な事言ってるだわさ。」

アカオーニ「あいつらが悪オニ?プリキュアが悪でいいオニ?」

ウルフルン「関係ねぇよ、少なからず絶望はあふれ出てるんだ…ウルッフッフッフ!」

ジョーカー「(そう、私達には両者の決着など事などどうでもいい事…バットエナジーさえが溜まればそれで…ククク)」

 

機械獣達「グォォォォォォ!!!!」

 

機械獣達がもう我慢できないと言う様に血に飢えた叫びを上げて行った。

 

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「全員聞け!我々は今から奴等と一騎打ちになる!死力を尽くしDr.ヘルを討て!」

イルム(グルンガスト)「あいよ!!」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「(Dr.ヘル…やはり確定か)…徹平、お前は一旦撤退しろ!」

アルティメットブイドラモン「え!?」

テツザンモン「お、おい何言ってんだよ!?」

アルティメットブイドラモン「イングラム少佐、俺は…!」

イングラム(ビルトシュバイン)「VFの力は少なからず必要になる。だが万が一だ、徹平の体力にも限りがある。今は下がってもらおう。」

 

アルティメットブイドラモン「…了解…みんなゴメン。」

甲児(マジンガーZ)「いや気にするなよ、こっちは任せてくれよな。」

リュウセイ(R-1)「ああ、お前だって立派な切り札なんだ。」

エレフ「少しでも体力は温存しておいた方がいいだろ。」

グリカウモン「その時になったら呼ぶからね。」

 

アルティメットブイドラモン「…」

 

徹平は渋々と撤退する事になり、ウルトラザウルスへ戻った。

 

 

Dr.ヘル「出撃せよ我が軍団達よ!!!」

 

機械獣トロスD7「グォォォォ!!」

機械獣アカンベェ「アッカンベェ!!」

タロス像達「ウォォォォ!!」

爆撃獣グロイザーX10「!」

ブロッケン伯爵(グール)「正々堂々と戦おうではないか!ミサイルもありったけ叩き込んでな!」

 

 

機械獣達が進軍を開始した、

地上から群がる様に突撃、さらに上空からはグール、グロイザーと言った大型機が爆雷を落として来る。

そして奥地の地獄城からは手足のついたミサイル機械獣達が何十発も飛んでくる。

 

ヒュゥゥゥゥ…!!!ドォォォドォォォドォォォ!!!

 

シャイターン「グゥ!!!」

ズオウ「うぁっ!?」

 

ドォォォドォォォドドドドド!!!

 

ミサイル機械獣「!!」

キュアハッピー「わっ!?」

竜馬(ゲッター1)「みんな、ロボットの後ろに!!」

 

ドォォォォォォ!!

 

武蔵(ゲッター1・サブ)「くっそぉ、いきなりやりやがったぁ!?」

アヤ(R-3パワード)「気を付けて!秒単位で来る!!」

グリカウモン「また振って来た!!」

キュアサニー「これ以上落ちたらウチらもアカンわ!!」

妖機械獣ボルグΥ2「クァァァァ!!」

機械獣デスクロスV9「グォォォォ!!」

 

上空からも一斉に機械獣達が放つ、ミサイルや弾幕に巨大カッターと言った武器が襲い掛くる。

生身で戦う者達はスーパーロボットの足元や身体に身を寄せる事でなんとかやり過ごしていく。

 

ドガァァァ!!ドカァァァ!!ガキィィ!!ドォォォ!!

 

オリオン「どぁっ…足場が持たないぞ!!」

カービィ「ポヨ~!!」

イングラム(ビルトシュバイン)「怯むな!!ここで踏みとどまれ!」

ウォルフィー「無茶言うなって!」

リーオン「このままじゃやられちゃうよ!!」

ファイヤーエンブレム「弱音吐くんじゃないわよ!!」

シロン「…こっちだってやられっぱなしはイラって来るんだよ!」

ヴィレッタ(R-GUN)「この程度はまだ序の口のはずだ…!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「零式斬艦刀!疾風迅雷!!ぬぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ズシィ…!ゴォォォォォォ!!!

 

グルンガスト零式が背中のブースターを噴射し、先陣を切って真っ向から零式斬艦刀を両手に構えてバントをするかの様に突っ込んでいき、前方に出たタロス像達と言った機械獣達は零式に弾き飛ばされるか、次々と切り裂かれて砕けていった。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「続けぇぇぇ!!!」

 

イルム(グルンガスト)「計都羅候剣!暗・剣・殺!!!そんでもってドリルアタック!」

ルキア(グルンガスト弐式)「計都!瞬獄剣!!」

万丈(ダイターン3)「日輪の力を借りて!今必殺の!サン・アタァァァック!」

 

ズバシャァァァァ!!ズバァズバシァァァ!!ズジャァァ!!ズガァァァァ!!!

 

機械獣アブドラU6「!?!?!?」

機械獣バルガスV5「!?!?」

妖機械獣エレファンスγ3「ゴァァァァ!?」

 

チュドォォォォォ!!!ドガァァァァ!!!

 

グルンガストが脚のブースターを噴射し上空へ舞うと同時に計都羅候剣を構え、真上から飛び込む形で暗剣殺にて機械獣達を勢いよく切り裂いていき、

着地と同時に大型戦車形態のガストランダーへと変形しドリルアタックで突っ込んで行く、

そして弐式は計都瞬獄剣で広範囲にわたり周囲の機械獣達を切り裂いていき、味方の脚の踏み場を作っていった。

さらにもうひと押しとダイターンのサンアタックが群がる機械獣達の大群に直撃し吹き飛ばしていった。

 

忍(ダンクーガ)「断空剣!!」

バン(ブレードライガーAB)「俺達もやるぞジーク!!」

ジーク(ブレードライガーAB・サブ)「キュイ!!」

 

ダンクーガも突撃し断空剣で次々と機械獣達を切り裂いていく。

その脚の元からブレードライガーABがアタックブースターを展開し弾丸のように突撃し正面の機械獣ガイアQ5の腹をぶち抜いていった。

だが真上からジャンプした機械獣達が襲い来る。

 

機械獣ゴロンゴS2「グォォォ!!」

機械獣バマラスY1「キシャァァァ!!」

 

ワイルドタイガー「ぎぃっ!!」

甲児(マジンガーZ)「強力ロケットパーンチ!!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「念動フィールド展開!!」

 

マジンガーZの新たに強化された両腕・強力ロケットパンチがぶっ飛び真上から飛び跳ねる機械獣達を粉砕していき、

グルンガスト弐式は広範囲に念動フィールドを展開し飛び込んでくる機械獣達を弾き返した。

そこからR-2パワードのハイゾルランチャー、R-3パワードが展開したストライクシールドが弾き飛ばした機械獣達を撃破、

グルンガスト弐式の真下から飛び上がる様にデスサイズヘルCがビームシザーズ、

ガンダムサンドロックCがヒートショーテルで一気に切り裂いていった。

 

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「くぅ、この数はいかれてるだろ…!!」

カトル(ガンダムサンドロックC)「一体何機いるんだ!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「関係ないわよ、全弾叩き込んでやるわ!!」

メリー(テキサスマック・サブ)「ニサーン!弾ノ補給忘レナイデ頂戴!」

ジャック(テキサスマック)「ノー・ブログレム!ファイア!!」

テツザンモン「ヘビーブラスタァァァ!!」

 

ドォドォドォ!!!ドガァァァァ!!ドダンドダンドダン!!

 

機械獣ジェノバM9「!!」

機械獣デビラーX1「キシャァァァァ!!」

 

後方からはギャリーのヒュッケバインMK-ⅡがGインパクトキャノンを密集している機械獣に撃ちこみ、

テキサスマックがマックライフル、テツザンモンのヘビーブラスターが上空の機械獣を撃墜していく。

だが機械獣ジェノバM9、ゴーキューンU5と言った狙撃を得意とする機械獣達も狙い打ってくる。

それらの弾幕を避けて機械獣デビラーX1に妖機械獣ハルピアπ7が目から放つレーザーや翼から発射する羽ミサイルで地上に襲いかかる。

 

ビィィィィィ!!ドドドドドド!!!

 

キュアピース「わぁぁぁぁ!!!」

ゴウキモン「ハァッ!!」

 

正太郎「鉄人!仲間を守るんだ!!」

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

ズバシャァァァ!

 

レン(ジェノリッター)「おりゃぁぁぁ!!」

リン(ジェノリッター)「えぇい!!」

トーマ(ディバイソン)「メガロマックス・ファイヤァァァ!!」

 

ミサイルの炎から鉄人がプリキュア達を守る。

上空を舞ったゴウキモンの幻鬼刀・閃光連斬に、リンとレンのジェノリッターの荷電粒子砲、

ディバイソンのメガロマックスがそれらをかき消して破壊していった。

そして爆風を利用して飛び上がったプリキュア達も応戦していき、

機械獣アカンベェ達にそれぞれの技を叩き込んだ。

 

キュアマーチ「マーチシュート!!」

キュアビューティ「ビューティブリザード!!」

キュアハッピー「気合だぁぁぁ!シャワァァァ!」

 

機械獣アカンベェ「アッカンベェ~!?」

 

ウルフルン「そこまでだぜ!」

エレフ「させるかよ!!」

 

ガキィィ!

 

アカオーニ「オニィィィ!」

バーナビー「はぁっ!!」

アカオーニ「ぎぇっ!?」

 

浄化されていくアカンベェ達、その中の内の赤っ鼻はデコルとなり、自動的にキャンディの持っていたデコルデコールに回収されていった。

その隙にウルフルンが襲い掛かりエレフが援護に入る。

爪と剣のぶつかり合いとなった瞬時にエレフの真後ろからアカオーニが棍棒を振り翳して来た。

だがバーナビーが一瞬の隙をついてアカオーニに足払いを仕掛けて転ばせていった。

 

マジョリーナ「こっちの攻撃はおわっちゃいないよ!!」

キュアサニー「まだ来るんかい!」

弓さやか(ダイアナンA)「スカーレットビーム!」

 

若返ったマジョリーナが両手から電撃を迸らせて奇襲を仕掛けるが、

ダイアナンAのスカーレットビームに、上空からミクのストームソーダーがバルカンを放ち空と陸から動きを封じてくる。

 

ブロッケン伯爵(グール)「ここからはどうかのわぁぁ!?!?」

 

ドゴォォォォ!!

 

折り紙サイクロン「りゃぁぁぁぁぁ!!」

ブラックオックス「ウォォォォォン!!」

 

チュドォォォォォォォォ!!!

 

折り紙サイクロンが乗る巨大手裏剣がグールの中枢部に直撃、

さらにブラックオックスがそこから拳でグールの装甲を貫き撃沈させた。

 

そしてガンドールの弾幕にウルトラザウルスの弾幕が支援射撃を繰り返す。

 

フィーネ「各機、ダメージを抑えながら敵機撃破!」

ラーダ「敵味方共に混戦状態継続、こちらは旗艦守備に精一杯です!」

大塚長官「このままでいい!この体制を継続するんだ!」

 

葉月博士(ガンドール)「こちらガンドール!私は彼らの援護に向かいます!」

 

大塚長官「了解!!」

正太郎「乱戦になってきましたね…!」

メグ「ズオウ、みんな死なないで…!」

マック「ガリオン…!」

ディーノ「グリードー!ウォルフィー!リーオン!」

シュウ「頼むぜ、でかっちょ!」

 

ブリッジでは正太郎が必死にVコンを使い、鉄人で機械獣達と混戦を続けている。

シュウ達もタリスポッドを握りしめて、シロン達に力を送っていた。

 

マト「もうずっと爆風とかそればっかり…」

ライラ「シャイターンもみんなもあれだけ傷だらけになっても戦っている…!」

ユウ「どうしよう…私耐えられないかも…」

キャプテン・ラドラ「ああ、だが彼等はお前達を為に戦っている。彼らの勇士、目に焼き付けてやってくれ…!」

あしゅら男爵「…!」

 

マト「…そうだね、みんな戦っている!」

ヨミ「うん…!」

 

徹平「今どうなっている!?」

カガリ「徹平、少し休んだ方がいいじゃない?」

徹平「無理だ…みんなが戦っている時にそんな事、どうして俺だけ…!?」

 

マト達はブリッジから皆の戦いの様子を目に焼き付けていた。

だがそこに戻って来た徹平だけは自分だけ何故後退する事になったのか納得できずにいた。

 

オルタンス「徹平様、今は耐えて下さいまし。」

ヴィオレット「徹平様の力はその時が来るまで温存する為ですわ。」

徹平「分かってる…けど…!」

ディグモン先生「徹平…」

 

徹平は悔しそうだった。

その時ディグモン先生はそっと徹平の肩にその手を置いてやった。

 

 

キュアハッピー「このまま気合で突き進もう!!」

キュアサニー「せやな!」

 

シュルゥゥゥゥ!!!

 

キュアピース「キャァァァァ!?」

キュアビューティ「これは!?」

シャイターン「ナンダ!?」

 

ゴゴゴゴゴ…!!

 

プリキュア達が突然機械獣達の残骸から飛び出した触手の様なワイヤーに襲われた。

するとそこから大きな生首の巨体が出現したのだ。

 

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「フヒヒヒヒヒヒ!!!吾輩があれごときで死ぬものか!最初の獲物はプリキュアか…どうしてくれようかのぉ!?最初は外装を引きはがして…ヒヒヒヒヒ!!」

 

ブロッケン伯爵が操縦するブロッケン本人を象った生首機械獣・ブロッケンV2シュナイダーが襲い掛かったのだ。

 

キュアマーチ「いやぁぁぁ気持ちわるいぃぃ!!」

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「ほれほれ騒ぐでないぞぉ!ニヒヒヒヒ!」

トーマ(ディバイソン)「貴様ぁ!!」

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「吾輩の楽しみの邪魔をする者はこいつで貫いてくれる!!」

 

ギュィィィィィィ!!!

 

トーマ(ディバイソン)「ぬあっ!?」

 

ディバイソンが駆けつけるがブロッケンV2シュナイダーは顎髭部分のドリルを回転させてプリキュア達の捕えながらそのまま突っ込んで来た。

ディバイソンがそのドリルをギリギリで回避するが怯んでしまう。

 

ファイヤーエンブレム「か弱い乙女に何してくれてんのぉ!!」

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「えちょって待てお前違っ!?」

 

真上をとったファイヤーエンブレムが口から放った火球をV2シュナイダーの頭部に叩き付ける、

そして機械獣の腕を吸い込んだと思われる肉弾戦に特化した赤いハチマキのファイターカービィがそのドリルを掴んでいく。

 

ファイターカービィ「ハァァァァァァ!!!」

 

ドシィィィィィ!?

 

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「どわぁぁぁぁ!?」

キュアハッピー「み、みんな!」

キュアマーチ「今の内!」

ワイルドタイガー「りゃぁぁぁぁ!!!」

 

ドシィィィィィ!!

 

投げ飛ばしまるで生首が逆様になるかの様に地面に叩き付けた。

その瞬間プリキュア達はその触手からなんとか脱出する。

さらにワイルドタイガーがキックを仕掛け、ダメ押しを仕掛ける。

 

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「くぅあと、もう少しで…もう少しでぇ!」

ガリオン「あと少しでなんだと言うのだ?この下劣がぁぁ!!」

 

ドスゥゥゥゥ!!

 

ガリオンのクロスブロウザンがブロッケンV2シュナイダーの左目部分に直撃する。

 

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「ひぇぇぇぇ!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「随分と女の子に酷いことしたじゃない…!アンタ、蹴り壊すだけじゃすまないわよ…女の子にそんな真似してタダで済むと思ってんの?この猥褻マネキンが!!」

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「いやいや、お前も違うだろっ!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「問答無用!!」

 

ズバァッ!!ズバァズバァズバァズバァズバァ!!!

 

ヒュッケバインMK-Ⅱが突撃しシシオウブレードを構え、連続で千枚切りの如く切り掛かった。

ブロッケンV2シュナイダーはその刃に切り裂かれていき、最後は。

 

ジャギィィィィィ!!スッパァァァァァン!

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「シシオウブレードォッ!!!」

ブロッケン伯爵(ブロッケンV2シュナイダー)「そんなぁぁぁ!吾輩まだ何もしてないのにぃぃぃ!!!」

 

チュドォォォォォ!!

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「…もうマネキンなんてうんざりなのよ。」

 

ギャリーのヒュッケバインMK-Ⅱのシシオウブレードによってブロッケンは倒された。

 

甲児(マジンガーZ)「ざまぁみやがれブロッケン!ルストハリケーン!!」

リュウセイ(R-1)「今度はお前だピグマン!!コールドメタルナイフ、氷河鋼鉄刃!!」

 

マジンガーZがルストハリケーンを吹き、前方のガラダK7にグロッサムX2はその酸性の風を受けてみるみると分解されていく。

そしてR-1が突撃しコールドメタルナイフを思い切り、妖機械獣グリークスΨⅡに差し込み、顔面にG・リボルヴァーを撃ちこんで破壊していく。

その時マジンガーZとR-1の真上に突如沢山の槍が降って来た。

 

エレフ「させるかよぉ!!」

シャイターン「フンッ!!」

 

ガキィ!ゴォォォォ!!ズバァァァァ!!

 

エレフが飛び跳ねて両手の黒い剣を構え身体を回転させて弾き飛ばし、

シャイターンは指から放った炎で槍を一掃し、その炎をエレフの剣に与えた。

炎を浴びたエレフの剣は巨大に燃え上がり、そのまま正面の巨大な機械獣ジャイアンF3を真っ二つに切り裂いた。

 

そしてその爆風の奥からピグマン子爵が姿を現した。

 

ピグマン子爵「この私はブロッケンの様にはいかんぞ、我が妖術で貴様達の心の臓を貫かせてもらおう!ムッ!」

 

ピグマンの横から矢が突き抜けた、気がづくと残像を残す様に避けていく。

 

オリオン「同じ手はくらってたまるか!!」

エレフ「てめぇには仮があるからな!!」

ピグマン子爵「フハハハ、甘いな!!」

甲児(マジンガーZ)「なんだとぉ…げっ!?」

グリカウモン「なっ!?」

 

ピグマンがあざ笑った時、突如彼の身体が巨大化していった。

 

そうダイターンをも軽く超えてしまう程の。

 

万丈(ダイターン3)「ザンバー!!なっ!?」

機械獣タイターンG9「グァァァァァ!?」

 

ダイターンは正面から同じく巨大な機械獣タイターンG9をザンバーで真っ二つにした。

すると彼もピグマンの姿に圧倒されてしまう。

 

キュアビューティ「また巨大化…!」

グリードー「ああ、またこれか…!!」

シロン「無茶苦茶だろ…!」

ファイターカービィ「ポヨ~!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「…!」

 

ピグマン子爵「フハハハハハハ!!これが私の妖術の力だ!!ハァァァァ!!!」

 

バゴォォォォォ!!!

 

ルキア(グルンガスト弐式)「うわぁぁぁ!?」

忍(ダンクーガ)「くっそぉ!?」

亮(ダンクーガ・サブ)「妖術か…!!」

竜馬(ゲッター1)「ゲッタァァァビィィィム!!」

 

ゲッタービーム、そして続いてグリードーのバーンフレムに、グルンガストのファイナルビームや弐式のマキシブラスターを叩き込むがピグマンの身体にはそれらの攻撃が透けてしまった。

特別隊の決死の突撃はピグマンに歯止めを掛けられてしまう。

 

ピグマン子爵「無駄だと言っている!!」

キュアピース「どうなっているの!?」

カトル(ガンダムサンドロックC)「彼の妖術だとしたら…何か弱点があるはずです!」

ミク(ストームソーダーFSV)「だとしたら何!?」

ピグマン子爵「この幻術は現実、何をしても無駄だ!!」

 

そしてウルトラザウルス側では。

 

鉄仮面兵達「死ねぇぇぇぇ!!!」

鉄十字兵達「突撃ぃぃぃぃ!!!」

 

ミサイルの様に飛んで来た鉄仮面兵と鉄十字兵達が甲板に襲い掛かって来た。

 

エド「ファイヤード!!」

ファイヤード「おう!!」

サラマンダー「りゃあああ!」

ダンディ「この野郎が!!」

BB「何体いんのよもぉ!」

キマイラ「!!」

J1「部長、長く持つんですかこれ!?」

アサシンバグ「…!」

J2「もう限界ですよ!!」

ドワーフ「…!」

BB「子供達が頑張ってんのに、こっちが逃げる訳にいかないでしょ!!」

 

エド達の指揮の元、レジェンズ達が鉄仮面兵・鉄十字兵達と攻防を繰り広げていた。

レジェンズ達の放つ炎、水、風が鉄仮面兵達を払いのけ、

メイズオクトパスの多脚にダンディの尻尾の攻撃や、サラマンダーの火炎放射、

ファイヤードの炎の剣が鉄十字兵達を焼き払っていく。

 

ナルシア「ホーリーバースト!!」

妖機械獣ドラゴガメオ1「ギャァァァァァ!?」

ピエトロ「炎の牙!!ドラゴンシュート!!」

ガミガミ魔王「ガミガミミサイル!!」

 

ナルシアが放ったホーリーバーストが上空から攻め来る妖機械獣を焼き尽くし、

ピエトロの竜の剣から放った炎の牙がトドメをさし、さらに繰り出すドラゴンシュートが

鉄仮面兵達を一掃して行く。

後ろからはガミガミ魔王がミサイルで援護して行く。

 

暗黒寺「さあ俺が呼んだ敏腕軽刑事諸君!派手にやっちまいなぁぁぁ!!!」

刑事達「ギャハハハハハハハハ!!ヒャッハァァァァ!機械獣達が何ぼのもんじゃぁぁぁぁい!」

 

暗黒寺を筆頭にバズーカや爆弾にダイナマイト、火器兵器を装備した自称敏腕刑事達がその炎を放って鉄仮面兵達や鉄十字兵達を焼き尽くしていく。

その刑事達の風貌は皆明かにヤクザの様な顔つきとか世紀末のモヒカンみたいな奴までいた。

 

ピエトロ「あの人達も味方なんだよね…」

ナルシア「ピエトロ!!」

ピエトロ「はっ!!」

 

ブード「!!」

機械獣ダムダムL2「グォォォォォ!!」

 

ピエトロ「後ろから!?」

 

ウルトラザウルスの後ろの海上から大型潜水艦のブードが浮上、ウルトラザウルスの横から巨大なローラーの様な機械獣ダムダムL2が襲来した。

そしてブードはミサイル機械獣を放っていった。

 

ミサイル機械獣「!!!」

 

 

ムンベイ「うわぁっ!?」

ラーダ「!!!」

 

ミサイル機械獣がウルトラザウルスに襲い掛かってくる。

 

マト「キャア!?」

徹平「俺が!」

 

ボス(ボスボロット)「そうはさせるかぁ!!」

 

頭部ブリッジに飛び込んだボスボロットがミサイルを受け止めて投げ返し、

上空にいたグロイザーを叩き落としていった。

 

カガリ「ビックリした…」

ユウ「ボスさん達!!」

大塚長官「助かったわい!」

 

ボス(ボスボロット)「俺達の事を忘れちゃ困るぜ!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「待ってましたぁ!!」

 

ブード「!!!!」

 

ブードから更に大量のミサイル機械獣を放ってきた。

 

フィーネ「またくるわ!」

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「任せなさい!!光子力バリア!!」

 

3博士達がスイッチを押すとウルトラザウルスの周りを光子力バリアが包み込む、

そのバリアはミサイル機械獣の攻撃を全て完封した。

 

ヨミ「凄い…」

ライラ「これがバリア…!」

せわし博士「こういう時もあろうと!」

のっそり博士「ウルトラザウルスとガンドールには光子力バリアをつけておいたんじゃよ!」

もりもり博士「いやはや間に合ったですな!」

ムンベイ「助かったわ!で、あれは?」

 

ムンベイが指さした先にはウルトラザウルスを押しつぶそうとするダムダムL2の姿があった。

 

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「いーや…あーれは…」

オルタンス、ヴィオレット「ダメなのですか!?」

 

ボスボロット(ボスボロット)「こうなりゃ覚悟を上よ!死んで花咲く事もある!!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「お供しますぜボス!!」

 

サヤ「ボス君達!?」

ディグモン先生「何する気だ!?」

徹平「俺が行きます!」

 

ボス(ボスボロット)「やめろ徹平!!今はその時じゃねぇだろ!!」

機械獣ダムダムL2「!?」

 

ウルトラザウルスにぶつかる寸前、ボスボロットがダムダムL2のローラー部分に身体を喰いこませ、動きを辛うじて封じた。

 

ギギギギギ!!バキバキバキィィィ!

 

 

正太郎「ボスさん達!!!」

徹平「そんなどうして!?」

マト「ダメだよそんなの!!」

オルタンス「行けませんわ!!」

ヴィオレット「戻って下さい!!」

 

ボス(ボスボロット)「やっかましい!!」

 

シュウ「…!?」

ラーダ「ボス君達…!」

フィーネ「…!」

 

機械獣ダムダムL2「!!!!」

 

ギギギギギ…!!

 

マト達が制止する中、ボス達が必死に抑え続ける。

ダムダムのローラーが次第にボロットの胴体を喰いこんでいった。

 

ボス(ボスボロット)「なぁに、俺達は何時の時代もどんな時でも由緒正しきヤラレキャラよ!けどな、俺様にもプライドってもんがあらぁ!どうせ散るならカッコよく…だわさ!!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「ボスボロット伝統奥義~!!」

 

ポチッ

 

ボスはその時、ボロットのコクピットに常備していたあるボタンを押した。

その瞬間。

 

機械獣ダムダムL2「!!!!!」

 

チュドォォォォォォォォォォ!!!!

 

ダムダムは大爆発、そうこれこそボスボロット最大奥義・自爆だ。

 

マト「ボスさん…!!…ん?」

徹平「あっ…」

 

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「てっやっぱこうなるのねぇ~!!」

 

爆風からボロットの頭部だけ吹っ飛んでいった…少なくも無事である。

 

ピエトロ「これ以上はやらせない…!!」

暗黒寺「お、おい王子さん!?」

 

ピエトロは竜の剣に力を込め、大きな波動をチャージした。

 

その時、とてつもない稲妻が竜の剣に降りかかる。

 

ピエトロ「ライデイン!!!」

 

ドガァァァァァァァ!!!

 

その時巨大な数十体の竜の雷が降りかかり、

後方にいたブードに叩き落とし、一気に沈めていった。

 

ピエトロ「ぐっ…」

ナルシア「ピエトロ!」

 

ピエトロはその時にエネルギーを使いつくしたか、立ち竦んでしまった。

 

 

ウルトラザウルス格納庫では。

甲板が突破された際の最終防衛ラインをきづきながら、補給の準備を進めていた。

 

ロバート「あと残ってある機体はこれだけか…」

高次「いざとなれば俺達も出るしかないな。」

三田子「みんな怪我がないといいんだけど…!」

斉藤さん「これで無傷なら奇跡のはず、みんな全てを賭けてこの戦いに挑んでいるんだ。」

メリッサ「とりあえず、みんなが戻って来て良いように精のつくもの用意しなきゃね!」

ブルーノ「そうだね!」

 

その時だった。

 

コォォォォ…!!

 

 

突如艦内に密林の木々が生え始めたのだ、

そこから凶悪な動物達が現れ襲い掛かった。

 

「グォォォォォ!!」

 

高次「ぬぉっ!!なんだこいつらぁ!?」

ロバート「ま、まさかまた…!!」

ヨウコ「キャア!?」

サスケ「危ない!」

三田子「下がって!!」

 

襲い来る動物達に高次らがスパナを持って抵抗し、

シュウ達の両親達も武器になりそうな物を持って抵抗していく。

メグやマックの両親達にも襲い掛かり、それをデデデ大王のハンマーとエスカルゴンの突進がガードしていく。

 

デデデ大王「下がるぞい!」

マックの母「ありがとうなんだな!」

マックの父「また来るんだな!」

エスカルゴン「なんでゲスかこいつら!」

 

 

三田子「ハァァァァ!!」

メグの母「すごい…」

メグの父「ああ…」

ギャリソン時田「ここはお下がり下さい。」

 

三田子は最もその腕でだけで凶悪な動物達を一掃できたが、

そして頭部ブリッジでもその現象の元凶が現れていた。

 

 

ムンベイ「あ、アンタは…!?」

フィーネ「じゃあ今みんなが戦っているのは…!?」

ピグマン子爵「そう、あれは私の幻。そして本物はここにいる。」

ローレライ「そんな!?」

 

ラーダ「!!」

あしゅら男爵「ピグマン!!」

徹平「げっ!」

マト「またあいつ!?」

 

ピグマン子爵が既に艦内に潜入していたのだ。

その瞬間、足元に生えた木々があしゅらと徹平を捕えたのだ。

 

ガシィッ!ガシィッ!!

 

徹平「うわぁっ!?」

あしゅら男爵「ぬあっ!?」

 

カガリ「徹平!」

マト「あしゅら!!」

ディグモン先生「貴様何するつもりだ!!」

ピグマン子爵「月美徹平、Dr.ヘルはお前を必要としているのだ。そしてあしゅら、お前も何としても連れ戻しもう一度記憶をいじらねばなるまい!!」

 

あしゅら男爵「ピグマン!私はもうお前達の仲間などではない!!」

徹平「なんで俺が必要なんだ!?」

ピグマン子爵「それは私も知らん、だがDr.ヘルの考えあっての事のはず…」

ディグモン先生「生徒に手を出すなぁぁぁぁぁ!!!」

 

ギュィィィィ!!

 

ピグマン子爵「ちぃっ!!」

 

ガシィ!ドガァァァァ!!

 

ディグモン先生「グァッ!?」

徹平「先生!!」

サヤ「はぁぁぁぁ!!!」

ユウ「サヤちゃん!」

 

ピグマン子爵はディグモン先生のドリルを肩腕で掴み、投げ飛ばした。

だが後ろから今度はサヤが鉄パイプを持ってピグマンの背中に刺した。

 

ピグマン子爵「ぐぅっ!?小癪なマネを!!」

サヤ「!?」

 

ドォ!!

 

刺した鉄パイプがなんと拳の様な石に姿を変えサヤを突き飛ばし、壁にぶつけた。

 

ユウ「サヤちゃん!!」

ユウ「先生!!」

サヤ「うぅ…」

ディグモン先生「ぐ…!」

 

徹平「くそぉぉぉぉ!!!」

ピグマン子爵「精々あがくがいい!さあ今度は操縦系統も乗っ取らせてもらおう!!」

 

ピグマン子爵の腕がなんと分裂し伸び始めて

フィーネ、ラーダ、ムンベイらに襲い掛かった。

 

ムンベイ、フィーネ、ラーダ「!!」

 

キャプテン・ラドラ「そうはさせるかぁ!!」

 

キャプテン・ラドラが飛び込み、その爪と牙でピグマンの腕をかみ砕いていった。

 

ピグマン子爵「ぬぁっ!?恐竜帝国の残り物がぁ!ぐぅっ!?」

キャプテン・ラドラ「貴様こと消えたらどうだ!ここは彼らの領域!!」

 

キャプテン・ラドラはピグマンの顔面を握りしめた。

だがラドラが握りつぶしたと確信した時だった、ピグマンが消えてしまった。

 

ライラ「後ろよ!!」

キャプテン・ラドラ「!?ぐぉっ!」

 

後ろを振り向いた瞬間、残像で姿を消してラドラの後ろに現れたピグマンが槍でラドラの背中を刺したのだ。

 

ピグマン子爵「愚かな…」

徹平「お前ぇぇぇぇ!!ぐぎゃぁっ!」

ピグマン子爵「黙れ小僧!ふっ!」

オルタンス、ヴィオレット「えぇい!!」

ピグマン子爵「ん!?」

 

徹平を捕えていた木々が徹平を締め付けピグマンは一瞬誰にも分からない様な、

小さな吹き矢を放ち徹平の首元に突き刺した。

そこからオルタンスとヴィオレットがそれに飛びついて必死に放そうと引っ張ったのだ。

 

徹平「2人共!」

ヴィオレット「心配には及びません!」

オルタンス「私達の役目はお守りする事ですわ!!」

マト「あしゅら、アンタも今助けてあげるから!!」

カガリ「このぉ!!」

あしゅら男爵「お前達…」

 

マトもカガリもあしゅら男爵と徹平を捕えていた木々を引っ張った。

 

ピグマン子爵「どうしても邪魔したいらしいな…ならば殺してしまうまでだ!!」

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「そうはいかんぞぉぉぉ!!」

大塚長官「りゃぁぁぁぁ!!」

 

3博士と大塚長官達がピグマン子爵を抑え込んだ。

 

フィーネ「ああ!」

正太郎「みんな!」

シュウ「くっそ俺達も!!」

大塚長官「ダメだ、君達は前線側に集中するんだ!!」

ピグマン子爵「愚か者がぁぁぁ!!」

 

ドガァァァァ!

 

ピグマンが身体から波動を放ち3博士達と大塚長官を弾き飛ばした。

 

キャプテン・ラドラ「・・・ぐっ」

ヨミ「しっかりして下さい!」

ローレライ「キャア!?」

ラーダ「…!!」

 

ユウ「…どうしよう…」

ディグモン先生「…う」

サヤ「うぅ…」

 

ピグマン子爵「さあどうした、抵抗は終わりか?」

ムンベイ「…ぬぬ…!」

ライラ「…!」

 

ユウはディグモン先生とサヤを介抱しながら隅で不安に抱かれていた。

ラドラは辛うじて一命はとりとめていたが、動けずにヨミとローレライ、ライラに介抱されている。

ムンベイ達も正太郎達も抵抗しようとしたが、足元に生えて木々の槍が今にも襲い掛かってしまうそうだった。

 

ディーノ「う…!」

マック「動けないんだな…!」

メグ「…!」

ポップ「うぐ…!」

 

外では巨大なピグマンの分身が暴れまわっており、

彼等は足止めを討ていた。

 

ドォォォォォォ!!!

 

シロン「きぃっ!?」

鉄人28号「ガォォォォ!」

ブラックオックス「!!」

イングラム(ビルトシュバイン)「…!!」

テツザンモン「にゃろぉ!!」

 

 

 

 

マト、カガリ、オルタンス、ヴィオレット、フーム、キャンディは徹平とあしゅらを守る為に立ちふさがっていた。徐々にピグマンが迫り来る。

 

ピグマン子爵「いい加減にそこを動いてもらおうか。そうすれは命だけは助けてやってもいいぞ?」

マト「絶対やだ!!徹平もあしゅらもアンタなんかには渡さない!!」

キャンディ「ここは通さないクルー!」

フーム「貴方の様な民法テレビで流せない奴の言う事なんて聞かないから!」

ピグマン子爵「ほっとけ!それ一番気にしてるんだ!あと深夜31時の連中に言われたくはない!」

徹平「…やめろ…!」

ピグマン子爵「しかしまあとんだ馬鹿娘達だ!小僧はまだしもあしゅらは結局お前達の敵だった存在だぞ!?そんな奴を守って何になる!?」

マト「あしゅらだって傷ついてた!!」

あしゅら男爵「!!」

マト「私は傷ついた誰かの力になりたい!!誰かの代わりに傷ついたっていい…!もう一人の私の様になれるかは分からないけど…それでも誰かの力にならなきゃ後悔するから!!」

徹平「…マト」

あしゅら男爵「…ぬぬ…!!」

 

マトはピグマンの前に立ちはだかり叫んだ。

 

ビグマン子爵「フハハハハハ面白い事を言う小娘だ!!ではまずはお前から死ねぃ!!」

フーム「危ない!!」

カガリ「マト!!」

あしゅら男爵「うぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ズガァァァァ!!ドゴォォォォ!!

 

ピグマン子爵「ぐほぉぉぉっ!?」

 

あしゅらがマトの声を聴いて自分の中の何かが目覚めた、その瞬間力を込めて捕えていた木々を破壊しマトを庇うようにピグマンの胸に強烈なパンチを食らわした。

その威力は絶大で、床に叩き付けられ押し潰されてヒビができて陥没しまう程。

その威力を喰らったピグマンの身体は死んだ様に動かなくなった。

その同時に妖術が全て消え、徹平も介抱された。

艦内の凶悪な動物達も消滅していった。

 

徹平「…!!」

ライラ「やったの…!?」

ピグマン子爵「まだだぁぁぁぁ!!」

マト「!」

あしゅら男爵「しまった!?」

 

胴体から分離した小人部分のピグマンがマトに襲い掛かった時だった。

 

マト「…(え!?)」

 

マトの脳裏に一瞬だけ黒いジャケットを纏った黒髪のツインテールの少女、左目は青に炎に燃えている様な姿がフラッシュバックしまるで自分の顔を見て頷き、そのまま何処かへ飛び出すな光景だった。

 

スパァァァァァァ!!

 

マトの身体から一瞬、刃を持ってピグマンを真っ二つに切り裂いた黒い少女の影が飛び出した。

その時の光景はほとんどの者には何が起きたのか分からなかった様だ。

 

ピグマン子爵「な…なにが…馬鹿なぁぁぁ!?」

 

チュドォォォォォ!!!

 

ピグマンは訳の分からないまま真っ二つにされて爆発四散。

胴体も燃える様に消滅していった。

 

マト「…はぁ…はぁ…」

カガリ「マト、大丈夫!?」

ライラ「怪我はない!?」

マト「う、うん、それより!」

徹平「俺なら大丈夫だよ…ありがとう…。」

あしゅら男爵「ああ、助かった…」

マト「…よかった…ありがとうあしゅら。」

あしゅら男爵「!いや、礼などいらん…。」

 

マトはそれを聞いて腰を下ろす、そしてあしゅらにお礼を述べると思わずあしゅらは目をそらしてしまう、

 

ユウ「…サヤちゃん、今の…」

サヤ「う…まさか…ブラックロックシューターが…!?」

 

ユウとサヤには今のが何か心当たりがあった様だ。

再び戦場では、ピグマンの分身が消滅し甲児達への脅威が去っていた。

 

甲児(マジンガーZ)「な、消えたぞ!?」

グリカウモン「なにが起こったんだ…?」

 

フィーネ「みんな聞こえる!?艦内にピグマンが潜入してたの!」

ラーダ「みんなが今戦っていたのは偽物だったのよ!」

 

リュウセイ(R-1)「なんだって!?」

バン(ブレードライガーAB)「おい、そっちは大丈夫なのか!!?」

 

ムンベイ「安心しなさいって、怪我人がでちゃったけどみんな無事!ピグマンはこっちで倒してやったわ!!」

徹平「俺も行きます!」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「了解、だが徹平お前はまだ待機だ!我々はこのまま残りの機械獣達をかたずける!サークルザンバー!」

 

徹平「…!」

カガリ「徹平…」

 

 

竜馬(ゲッター1)「オープンゲット!!」

ワイルドタイガー「おう!」

イルム(グルンガスト)「さあて、もう一息だ!!」

 

マジョリーナ「生首も論理的に危ない奴もやられちまったのかい!!…元に戻っちゃっただわさ。」

ウルフルン「ちぃっ!!」

 

甲児(マジンガーZ)「いくぞマジンガーZ!ブレストファイヤー!!」

機械獣スパルタンK5「グォォォォ!!」

甲児(マジンガーZ)「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ブレストファイヤーの出力を上げ、さらに遠くまでの機械獣達を焼き尽くしていった。

 

ゴォォォォォォ…ドォォォォォォォォ!!!!

 

だがそんな爆風のなかからまたしてもミサイル機械獣達が襲い掛かる。

 

ミサイル機械獣達「!!」

ゴウキモン「叩き斬る!」

キュアマーチ「弾き返す!!」

 

正太郎「鉄人!投げ返すんだ!!」

 

鉄人28号「ガォォォォォ!!!」

ワイルドタイガー「でりゃぁぁぁぁぁぁ!!」

オリオン「…ミサイルよりも矢の方が綺麗だろうが!」

 

鉄人がミサイルを受け止めて投げ返し、上空の残った電撃を放つグロイザーに向ける、

 

爆撃獣グロイザーX10「!!!」

 

バリィィィィ!!

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「ぬぉぉぉぉ!!」

アヤ(R-3パワード)「うぅっ…!!」

 

ドゴォォォォ!!

 

グロイザーがミサイルで破壊される事により、電撃を受けてた仲間を助ける事に成功した。

そしてワイルドタイガーもミサイルに飛びついて無理矢理方向を切り替えてバットエンド3幹部達の元へ向きを変えてやった。

 

アカオーニ、ウルフルン、マジョリーナ「げぇぇぇぇぇ!!!?」

 

チュドォォォォォ!!

 

ジョーカー「さてそろそろ行きましょうかね。」

 

オリオンの矢がジョーカーに襲い来るが、ジョーカーはトランプのカードを出してすべての矢をトランプで受け止めた、

さらにトランプのからまばゆいレーザーを放ち反撃に出る、その後ろから残りの機械獣達の総進撃を繰り返す。

 

機械獣チグルE7「ガォォォォ!」

機械獣サイガO3「グォォォ!!」

機械獣サーペンターI6「ォォォォン!!」

妖機械獣グシオスβⅢ「キシャァァァァ!!」

妖機械獣ユニコーンΣ2「コォォォォ!!!」

 

シャイターン「マダダ…!」

キュアビューティ「私達の道は閉ざされていません!」

万丈(ダイターン3)「さあ、準備はいいか!?」

バーナビー「残り時間の少ないですからね、全力でやりますよ。」

ドラゴンキッド「よーし!」

グリードー「もちろんだ!」

ライ(R-2パワード)「短期決戦に持ち込むぞ!」

沙羅(ダンクーガ・サブ)「まとめて来なさいっての!」

エレフ「俺達を抱きしめるのは生か死か…それは俺達が決める!!」

 

機械獣達が一気に襲い掛かってきた、特別隊も負けじとそれぞれの力を全力で引き出した。

 

シュウ「でかっちょ!」

ディーノ「グリードー!」

メグ「ズオウ!」

マック「ガリオン!!」

 

シロン「ウォォォォォ!!」

グリードー「ハァァァァァ!!」

ズオウ「りゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

ガリオン「ぬぅぅ…!!!」

 

シュウ達がタリスポッド通じてシロン達に更なる力を送った。

するとシロンは金色の装飾のアーマーに包まれ、

グリードーの両腕は大きな銃となり、

ガリオンもズオウも専用のアーマーが装着されアームド状態となった。

 

ズオウキュアアームド「ブリザードキュア!!!」

 

ドォドォドォドォ!!

 

ズオウ機械獣達に吹雪を巻きお越し、その足元から氷柱を突きだして機械獣達の足止めを仕掛けた。

 

グリードーヴォルクアームド「ヴォルクバイパー!!」

ガリオン「フレイムザン!!」

シロンブレイクアームド「トルネード・ブレイク!!」

 

炎の弾丸を乱射するヴォルクバイパー、炎の爪フレイムザン、更に巻きお越した突風ブレイクトルネードが機械獣達に襲い掛かる。

 

機械獣ダブラスM2「!?!?!?」

 

チュドォォォォ!!!

 

隼人(ゲッター2)「ドリルストーム!!」

リーオン「ファングブリスト!!」

キュアマーチ「マーチシュート!!」

キュアサニー「サニーファイヤァァァ!!」

ファイヤーエンブレム「ホォッ!!」

トルネードカービィ「フォォォォ!!」

 

風をコピーしたトルネードカービィが口から放つ突風を中心に、炎と風の乱舞が機械獣達の足止めし焼き尽くしていく。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「弐式爆連打!!」

万丈(ダイターン3)「ダイターンハンマー!!」

雅人(ダンクーガ・サブ)「いけぇぇぇ!」

 

すかさず弐式爆連打、ダイターンハンマー、ダンクーガの肉弾戦がさらに強襲を駆け、

後方からテキサスマックがマックリボルバーで撃ち抜き、ビルトシュバインがサークルザンバーで切り刻み、

グリカウモンがメガナックルで粉砕していった。

 

機械獣キングダンX10「ガォォォ!!」

 

ズバシャァァァ!ドガァァァ!

 

負けじと機械獣達も剣等で突撃するスーパーロボット達を攻撃していく、

だがたとえどんなに傷ついても退く事をしなかった。

 

イルム(グルンガスト)「ブーストナックル!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「怯みはせん!!」

リュウセイ(R-1)「T-LINKナッコォォォォ!!」

 

ドガァァァグシャァァァ!!ブォォォォォ!!

 

次々に破壊されていく機械獣、

だがストロンガーT4、ジェイサーJ1、バジンB9と言った突風と電撃のコンボを巻き起こす機械獣達が特別隊の動きを封じる。

その追い風にのり肉弾戦の得意な機械獣達が殴り掛かってきた。

 

ガキィィ!!

 

鉄人28号「ガォォォ!?」

ブラックオックス「ウォォォ!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「今よっ!」

 

スパァァ!!

 

エレフ「りゃあ!!」

ゴウキモン「にぃっ!!」

 

追い風にくる機械獣達をタイミングよく剣で切り流していく、

そしてダイターンが盾となり、電撃と突風を巻き起こす機械獣達の上からプリキュア達にシャイターン等がその攻撃を完封していく。

 

折り紙サイクロン「はぁっ!!」

キュアピース「ピースサンダァァァァ!」

シャイターン「燃エ尽キロ!!」

ミク(ストームソーダーFSV)「このぉぉぉ!!」

 

ドォォォォチュドォォォォ!!

 

そしてその残骸を鉄人、オックスが投げ飛ばし後方の機械獣達を攻撃して行く。

そしてゲッター2からゲッター3へと変形し、大雪山おろしで腕を伸ばして飛び上がった機械獣達を纏めて掴み、キュアハッピーがハッピーシャワーを浴びせ一気に叩き込んで行った。

 

武蔵(ゲッター3)「大雪山おろしゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

キュアハッピー「シャワァァァァァ!」

 

正太郎「ダブル・フライングキック!!」

 

鉄人28号、ブラックオックス「ガォォォォ!!」

 

ドォォォォォォ!!!

 

葉月博士(ガンドール)「もう一撃だ、ガンドール砲!!」

 

ドガァァァァァ!!

 

機械獣ジェノサイダーF9「グォォォ!!」

機械獣ウーラアP9「ガァァァ!!」

 

ガンドール砲が追い打ちをかけた、爆風の中からまだ立ち上がる機械獣達が残された力で最後まで抵抗を続ける。

 

ズガァァァドガァァァ!!」

 

キュアサニー「うぁっ!?」

テツザンモン「ごぉっ!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「くぅっ!?」

ヴィレッタ(R-GUN)「だがもう一息だ!」

弓さやか(ダイアナンA)「ダイアナンミサイル!!」

リン(ジェノリッター)「いけぇぇぇぇ!」

 

ズバシャァァァ!!ズバァァァ!!ズシャァァァァ!!

 

機械獣ジェノバM9「!?!?」

レン(ジェノリッター)「どうだぁ!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「我等に断てぬ物なし!!」

バン(ブレードライガーAB)「おうっ!!」

エレフ「おっしゃぁぁぁ!!」

 

ジョーカー「くっ…流石に物量が違いすぎますね…!」

 

ジェノリッターのドラグーンシュタールと零式斬艦刀、レーザーブレード、エレフの黒い剣と言った剣が最後方の機械獣達を切り裂く。

そしてゲッター3から変形したゲッター1が舞い上がり最後に残ったDr.ヘルそっくりな機械獣ドクターヘルに攻撃した。

 

竜馬(ゲッター1)「トマホークブーメラン!!」

 

ブゥゥゥズバシャァァァ!!

機械獣ドクターヘル「グォォォォ!」

 

最後にはマジンガーZが拳を振り上げて回転させた。

 

甲児(マジンガーZ)「こいつでトドメだぁ!!大車輪ロケットパーンチ!!!」

ワイルドタイガー、バーナビー「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」

機械獣ドクターヘル「!?!?!?!?!」

 

 

ドォォォォ!!ドガァァァァァ!!

 

回転した飛ばす大車輪ロケットパンチが胸をぶち抜き、

ハンドレットパワー発動時間をラストギリギリの所でタイガーの腕のアームが大きく展開し、バーナビーのパンチと共に打ち砕いた。

 

甲児(マジンガーZ)「見たか、これが俺達の力だ!!」

 

マト「やったぁ!!」

カガリ「勝った!」

徹平「…ん!?」

あしゅら男爵「まだ終わってはおらん!!」

 

ゴゴゴゴゴ…!!!

 

バン(ブレードライガーAB)「なんだ!?」

キュアマーチ「そうだ…」

リュウセイ(R-1)「まだあいつが…!!」

ゴウキモン「来るぞ!」

 

バードス島全域が揺れ始める、

そして大きな地割れが起き、そこからとてつもなく巨大な姿が現れた。

 

ピエトロ「なんだ…!?」

ナルシア「あれは…!?」

暗黒寺「冗談だろ…!?」

 

ウルトラザウルス甲板で防衛していた者達も既に鉄仮面兵鉄十字兵達の片づけも済んでいた、だがそこからでもその巨大な姿は見えてしまっていた。

 

 

キュアピース「嘘…」

ドラゴンキッド「そんな…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「…あ…」

万丈(ダイターン3)「なんて大きさだ…」

 

 

ジョーカー「ほほうあれが…」

ウルフルン「な…すげぇ…」

アカオーニ「で、デカすぎるオニ!?」

マジョリーナ「ヤバいだわさ!!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ブロッケン…ピグマン…お前達の死は無駄にはせん…特別隊諸君、まさかここまでやってくれるとは正直思ってもみなかった、今までにない進歩と言ったところか…!たがここからはこのワシ自らが貴様達を葬ってくれる、地獄王ゴードンの恐ろしさ、その目に焼き付けよ!!!」

 

地獄王ゴードン、Dr.ヘルが自ら乗り込んだ最強最悪の機械獣。

その禍々しい地獄の王を象った姿は悍ましく、全長は3000mを誇る。

 

グリードーヴォルクアームド「あり得るかよ…最悪じゃねぇか…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「そんな…あんなのとどう戦えばいいんだ…!?」

アヤ(R-3パワード)「戦闘力…測定不能!?」

オリオン「あしゅらから聞いてはいたが…デカいって話じゃないだろ…!?」

忍(ダンクーガ)「…へへ、上等じゃねぇか…」

 

 

ディグモン先生「…なんて化け物だ…」

あしゅら男爵「地獄王ゴードン、あれこそDr.ヘルが用意した切り札…」

ヨミ「…ああ…」

正太郎「…うわ…」

マト「…なにあれ…」

徹平「…ぐっ…!!」

カガリ「…怖い…」

オルタンス、ヴィオレット「…!」

キャプテン・ラドラ「…!」

シュウ「…やべぇ…」

 

高次「…信じられん…」

ロバート「夢なら覚めて欲しいもんだ…!」

 

大半が地獄王ゴードンの悍ましい姿に震えあがってしまう、

だがそれでも甲児達は立ち止まらなかった。

 

甲児(マジンガーZ)「Dr.ヘル!お前の野望は俺達で潰す!!」

エレフ「ここまで来たら引き下がれるか!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「最後の勝負だ、お前を倒し我々は未来を切り開く!!」

竜馬(ゲッター1)「これ以上、お前の悪事を許すわけにはいかない!!」

シロンブレイクアームド「やるしかねぇ…サーガ達の未来…守る為にも!!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ならばくるがいい、死にたい者からな!!」

 

ゴォォォォォ…!!

 

地獄王ゴードンの身体からとってもない嵐が巻き起こり始め、その威力が特別隊に迫り来る。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「巻き起これ、嵐よ!」

 

グォォォォォォォォォォォ!!!!

 

ワイルドタイガー「うわぁぁぁぁぁ!?」

バーナビー「ぐぅぅぅぅっ!?」

デュオ(ガンダムデスサイズC)「うぉっ!?」

ブラックオックス「オォォォォォ!?」

 

その凄まじい突風は特別隊全体に巻き起こり、ウルトラザウルスやガンドールも押し出してしまうほどだ。

 

葉月博士(ガンドール)「ガンドールが押されてる…!?」

ムンベイ(ウルトラザウルス)「ちょっとウルトラ…持ちこたえないさいよ…!!」

 

マト「キャァァァ!!!?」

フーム「キャァァ!?」

ライラ「うぅっ!!」

徹平「うわっ!!」

 

ピエトロ「ううっ!!!」

ナルシア「キャア!?」

 

その突風はウルトラザウルスの脚を一瞬だけ持ち上げた、突風を受けた者達は動きを封じられてしまう。

 

甲児(マジンガーZ)「…なんて威力だ…!」

グリカウモン「これだけの力…!!」

ガリオンザンアームド「どうすればいいのだ…!!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「この程度で終わりなのか?ならば続けよう、ゴードンサイクロンファイヤー!!」

 

グォォォォォォォォォォ!!!

 

巻き起こる嵐が更に高温の炎を浴びて襲い掛かった。

 

キュアサニー「うわぁぁぁぁぁ!?」

折り紙サイクロン「どわぁぁぁ!?」

竜馬(ゲッター1)「うわぅぁぁぁ!」

オリオン「ぐぁっ…!」

 

その炎の嵐を浴びた者達は大きなダメージを受けてしまい、

半数がこれ以上戦う事が出来なくなってしまった。

 

 

徹平「…俺も行かなきゃ!!」

マト「徹平!」

 

イングラム(ビルトシュバイン)「ダメだ、お前はまだ待機だ!!」

 

徹平「どうしてですか!?みんなもう…くそぉぉ!!」

ディグモン先生「徹平、命令通りにしろ!!」

 

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「もう一撃だ!!」

 

ゴォォォォォォ!!!

 

エレフ「うわぁぁ!?」

ズオウキュアアームド「あああああ!!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「ぐわぁっ!?」

 

地獄王からまた炎と風の嵐が放たれた、

そしてキュアハッピーだけは逃げ切れず、サイクロンに囚われてしまう。

 

キュアピース「ハッピー!!」

 

正太郎「みゆきさん!!」

ユウ「みゆきさんが!!」

 

 

ルキア(グルンガスト弐式)「ハッピー!!」

亮(ダンクーガ・サブ)「あのままじゃ焼け死ぬぞ!!」

 

キュアハッピー「キャァァァァァ!?」

イングラム(ビルトシュバイン)「星空ーー!!」

キュアハッピー「え!?」

 

ガシィッ!バッ!!

 

ビルトシュバインが飛び込む、その瞬間にその腕はハッピーを掴みそとへと放り出した。

そのかわりビルトシュバインがそのままサイクロンに飲まれ、その高温に装甲がみるみると溶かされてしまった。

 

徹平「イングラム少佐!!」

 

アヤ(R-3パワード)「!!」

ライ(R-2パワード)「!!」

リュウセイ(R-1)「…!!」

 

キュアハッピー「イングラム少佐ぁぁぁ!!」

イングラム(ビルトシュバイン)「気にするな星空…徹平、もういいぞ!思う存分暴れてやれ!!私は…!!」

 

ゴァァァァァ!!!

 

キュアハッピー「いやぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ビルトシュバインはそのまま高温の嵐に包まれて蒸発していった…。

 

徹平「そんな…イングラム少佐…どうして今になって…」

フィーネ「イングラム少佐…」

大塚長官「…なんという事だ…」

フーム「…!」

シュウ「嘘だろ…死んじまったのかよ…!?」

 

ロバート「イングラム少佐…アンタは…!」

 

 

 

キュアサニー「ハッピー怪我しておらへん!?」

キュアハッピー「私は大丈夫…けどイングラム少佐が!!」

ヴィレッタ(R-GUN)「泣き言を言うな!!いまは地獄王を落とす事に集中しろ!!(…イングラム少佐…ここでカードを切ったのですね…!)」

 

アヤ(R-3パワード)「…イングラム少佐…!!」

リュウセイ(R-1)「アヤ、しっかりしろ!!」

アヤ(R-3パワード)「分かってる!!」

 

アルティメットブイドラモン「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

甲児(マジンガーZ)「徹平!!」

 

アルティメットブイドラモンが出撃した、彼の中には怒りと悲しみでいっぱいだった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「来たか月美徹平よ…」

アルティメットブイドラモン「よくも…よくもイングラム少佐を!!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「そうだ、お前のその闘争心…もっとワシに見せて見ろ!!」

アルティメットブイドラモン「黙れぇぇぇぇ!!アルティメットフレァァァァ!」

 

アルティメットフレアを放つが地獄王のそのボディを焼き尽くすどころか傷ひとつつけることが出来なかった。

 

甲児(マジンガーZ)「…ブレストファイヤァァァァァ!!!」

シロンブレイクアームド「トルネードブレイク!!」

忍(ダンクーガ)「断空砲!!」

リン(ジェノリッター)「いっけぇぇぇぇ!!」

シャイターン「ヌゥゥゥゥゥ!!!」

 

それぞれのレーザー、粒子砲や炎の技を地獄王に叩き付ける。

 

イルム(グルンガスト)「もう一撃だ!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「うぉぉぉぉぉ!!」

万丈(ダイターン3)「クラッシュゥゥゥゥ!!!」

バン(ブレードライガーAB)「このぉぉぉぉ!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「シシオウブレェェドォ!!」

 

斬撃や打撃も次々と地獄王の脚を切りつける。

だが全く出答えを持たなかった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「バカめぇぇぇ!!」

 

ビリビリ…ドゴォォォォォォォ!!

 

今度は地獄王の真上からとてつもない雷撃を放ち、特別隊の動きを完全に封じ込めた。

 

トーマ(ディバイソン)「うわぁぁぁぁ!!」

キュアビューティ「うぅっ…」

カービィ「ポヨ…」

ミク(ストームソーダーFSV)「不時着…もう機体が持たない…!」

竜馬(ゲッター1)「ゴールよりもはるかに強い…!」

ジャック(テキサスマック)「デンジャラスゾーン…デットオアライフ…」

キュアピース「だめもう…」

ワイルドタイガー「俺達のハンドレットパワーが切れなきゃ…」

バーナビー「いえ、あってもとても勝ち目はありません…!」

キュアマーチ「ダメだ…勝てない…」

弓さやか(ダイアナンA)「このままじゃ…」

ゼンガー(グルンガスト零式)「どうした零式…動かんか…!」

ヴィレッタ(R-GUN)「システムダウンだと…!?」

 

アルティメットブイドラモン「うぐぅ強すぎる…!(…!?手足の動きが鈍い様な…!?)」

甲児(マジンガーZ)「まだだ…こんな所で…!」

 

地獄王の前に皆の力が無力だと思い知らされてしまう。

だがそこに立つ者がいた。

 

あしゅら男爵「Dr.ヘル!!」

 

マト「あしゅら!?」

メグ「え、何時の間に!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「あしゅら!お前だけはなんとしても…」

あしゅら男爵「黙れ!!貴様こそ、ミケーネの達民の怒りを思い知るがいい!ウォォォォォォォォ!」

 

あしゅらは雄叫びを上げ走り出した、そして飛び上がり地獄王の腹にとてつもないキックを仕掛けたのだ。

 

ダダダダダダダタダ!!ドォォォォォォ!!!

 

あしゅら男爵「フッハッ!!ウリャァァァァァァァァ!!!」

 

そして思い切りの怒りを込めた連続拳が叩き込まれ、3000mもある地獄王を押し出したのだ。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ぬぁぁぁぁ!?」

 

グリカウモン「なんてパワーだ…」

ファイヤーエンブレム「あらやだー…」

オリオン「あんな半分半分を俺達は艦内にいれてたのか…」

 

マト「凄いよあしゅら!!」

サヤ「そういうレベルじゃないわよアレ…(最近ああいう人やたら見るな…)」

 

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「あしゅら…!!」

あしゅら男爵「まだだ、これで終わりではないぞ!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「それはこちらのセリフだ!!」

あしゅら男爵「!?」

 

ジャキィッ!!

 

地獄王ゴードンが腰に常備していた剣を抜き点に翳す。

その時剣の天辺に雷が集中し瞬氏に巨大な雷撃があしゅらを襲った。

 

ドォォォォォォォ!!

 

あしゅら男爵「うがぁぁぁぁぁ!!!!?」

 

甲児(マジンガーZ)「あしゅら!!」

アルティメットブイドラモン「あしゅら男爵!!」

 

マト「あしゅら!あしゅら!!!」

 

あしゅら男爵「もういい、もういいのだ!!それよりDr.ヘルの奴を!!」

 

ゴガァァァァァ!!

 

巨大な雷撃の爆発と共に爆風が巻き起こり、地獄王の前に巨大な穴が出来た。

傷ついたあしゅらがそのまま穴の下へ落下していくのであった…。

 

甲児(アルティメットブイドラモン)「あしゅらぁぁ!!」

アルティメットブイドラモン「やめろ…!もうこれ以上誰かを傷つけるなぁぁぁ!」

 

アルティメットブイドラモンが叫びをあげ身体が光出した、トランスエボリューションだ。

 

UブイドラモンVF「ビクトリーフューチャー!!うぉぉぉぉぉ!!!」

 

VFとなったアルティメットブイドラモンがフューチャーセイバーを出し地獄王に切り掛かった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「それがお前の力…だがそれはマヤカシにして異端の力に過ぎん!!」

 

Dr.ヘルがUブイドラモンVFの姿を見たとたん気に喰わない表情で地獄王のゴードンファイヤーを放った。

 

 

 

UブイドラモンVF「ドラゴニックブラスタァァァァ!!」

 

グォォォォォォ!!!ゴォォォォォ!!!

 

これ以上攻撃を許すかとドラゴニックブラスターを放ち対抗する、

ブラスターの熱戦がサイクロンファイヤーを打ち消していった。

だが地獄王の方が圧倒的に火力が強く、徐々に押し返されてしまう。

 

UブイドラモンVF「くっ火力が強すぎて…VFでも押し返される…!?」

 

 

カガリ「徹平!!」

ヨミ「頑張って!!」

ラーダ「VFの出力がゴール戦の時より僅かに低い…?」

フィーネ「ホントだわ、どうして…?」

マト「嘘だ…まだあしゅらは…!!」

 

カガリ達が応援する中、ラーダとフィーネがモニターとナビを見てUブイドラモンVFの出力が若干低くなっている事に疑問を覚えた。

その時マトはあしゅらの身を感じ、人知れずこの場を離れてしまった。

 

地獄王のサイクロンファイヤーがドラゴニックブラスターをかき消す寸前だ、

このままではVFの後ろにいる皆に更に取り返しのつかないダメージを与えてしまう。

腕を握りしめて力を込めてドラゴニックブラスターを放ち続けるUブイドラモンVF。

 

甲児(マジンガーZ)「もう一度最大出力だ…ブレストファイヤァァァァァ!!!!」

 

マジンガーZがもう一度立ち上がり、ブレストファイヤーでUブイドラモンVFのドラゴニックブラスターと共にサイクロンファイヤーを打ち消し合う。

 

Dr.ヘル「むっ!!」

 

ゴォォォォォォォォォ!!ドォォォォ!

 

甲児、UブイドラモンVF「これが俺達の守り抜く力だぁぁぁ!!」

 

ドラゴニックブラスターとブレストファイヤーがサイクロンファイヤーを打消し爆風を起こさせた。

地獄王ゴードンの動きが一瞬だけ止まる、その時に気づいた。

先ほどのあしゅらの攻撃で地獄王の腹にヒビが入っていた事に。

 

シロン・ブレイクアームド「そうか…あいつが…!」

万丈(ダイターン3)「彼が突破口を開いてくれたのか…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「けど僕達はもう…」

キュアビューティ「身体に限界が…!」

 

他の皆は既に体力も使い果たし、身体もボロボロになってしまい動けずにいた。

スーパーロボット達もこれまでのダメージと消費したエネルギーが重なり、動けなくなっていた。

 

大塚長官「うむ…他のみんなは動けずか…だがここまでよく頑張ってくれた…!」

ヨミ「でも…今戦えるのは徹平君と甲児さんだけって事!?」

 

 

ピエトロ「マジンガーZとUブイドラモンVFだけなのか…!」

ガミガミ魔王「無理すんな王子様よ…」

BB「あとはあの子達に託すしかないのね…」

暗黒寺「ただよ…この戦いどうも腑に落ちないのは気のせいか?」

エド「え?」

暗黒寺「アイツ等が裏切り者を殺さずにつれ戻す、そしてあしゅらはさっき突っ込んでやられちまった…なーんか引っかかるんだよな…」

 

マト「ねえ、アンナ!」

アンナ「マト!?」

 

甲板側にいたメンバーも既に気力を使い果たしており、ここから戦いの行方を見守るしかなかった。

その時甲板に出て来たマトは人目につかない様にアンナを呼び出した。

 

甲児(マジンガーZ)「てめぇだけは絶対許しちゃおけねぇんだよ!光子力ビーム!!」

UブイドラモンVF「ドラボルトキャノン!!」

 

ビィィィィ!!バリィバリィ!!ドォドォドォ!!

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「たった2人だけで何が出来る!?ビーム程度でこの地獄王にダメージを与える事は無理に等しい!たとえあしゅらが置いて行った一撃を踏まえてもな!」

 

ゴォォォォ…ドォォォォ!!ドガシャァァァァ!!!

 

UブイドラモンVF、甲児(マジンガーZ)「ぐわぁぁぁぁ!」

 

地獄王の巨大な腕が2人に強烈な一撃を叩き込んだ。

さらにもう一撃仕掛けようとしたが、2人はとっさに反応してなんとか回避。

その時、ライフルの弾丸と無数のレーザーが地獄王の腕に命中した。

 

リュウセイ(R-1)「2人だけじゃない!!」

ライ(R-2パワード)「まだ俺達がいる事を忘れるな!」

アヤ(R-3パワード)「お返しならいくらでもしてやるんだから!!」

UブイドラモンVF「みんな!!」

 

SRXチームも立ち上がる、

その時、3体はいつもとは違う陣形を組んでいたのだ。

 

リュウセイ(R-1)「こうなりゃやるしかねぇ!!ライ、アヤ!」

アヤ(R-3パワード)「ええ、任せて!」

ライ(R-2パワード)「いいだろう…!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「アンタ達まさか…!?」

キュアピース「けどあれって…!」

アヤ(R-3パワード)「分かってる!けどこのままイングラム少佐の死を無駄にはしたくない!!」

キュアハッピー「…!!」

 

ロバート「分かった…やってやれ3人共!!」

 

ディグモン先生「何する気だ…!?」

シュウ「も、もしかしてさ…!」

ユウ「こういうパターンって…あれマトは?」

 

 

リュウセイ(R-1)「変形プログラムパターンOOC!」

ライ(R-2パワード)「トロニウムエンジン、クォータードライブ!」

アヤ(R-3パワード)「T-LINKフルコンタクト、念動フィールドNO!!」

リュウセイ(R-1)「いくぜ、ヴァリアブル・フォーメーション!!」

 

R-1が飛行形態のR-ウイングへと変形し先行した。

そして真上に飛び上がると同時にR-2パワード、R-3パワードも上昇、

R-ウイングが再度R-1へと変形すると同時に全く別の形態へと姿を変え、

R-2パワードも上半身胴体の様な形に変形し頭部から首元の様な形状のR-1と接続、

R-3パワードも巨大な両脚を象る様な巨体へと変形し接続していった。

さらにR-2パワードのキャノンが両腕に変形し接続、

最後にR-1の頭部をゴーグル型兜へと変形したシールドが覆いかぶさった。

 

リュウセイ(SRX)「天下無敵のスーパーロボット・SRX!ここに見参!!」

 

Rシリーズ3体が合体し、天下無敵のスーパーロボット・SRXが誕生した。

その巨体が大地に着地する同時にとてつもない振動が響きわたった。

 

忍(ダンクーガ)「あいつが…!?」

シャイターン「SRX…!」

キュアピース「カッコいい…!」

エレフ「すげぇ…!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「あいつらも合体できたのかよ!?」

ウォルフィー「マジで!?」

リーオン「うそー!?」

 

 

カガリ「また合体…」

オルタンス「リュウセイ様達のメカが…!」

ヴィオレット「合体しましたわ…!」

正太郎「そうかあれがSRX計画の…!」

 

ロバート「真髄さ…!」

 

 

リュウセイ(SRX)「ライ、アヤいけるか!?」

アヤ(SRX・サブ)「短時間までなら…耐えられるはず…!」

ライ(SRX・サブ)「リュウセイ・短期決戦だ!この合体も長くは持たない!」

リュウセイ(SRX)「ああ、分かった!」

甲児(マジンガーZ)「Rシリーズが合体した!?」

UブイドラモンVF「とにかく今は地獄王を!(う、今度は…脚が!?)」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「(イングラム・プリスケンが生み出したスーパーロボット…、あそこまで完成させていたか…!)面白い、見せてもらおう!!…。」

 

 

 

地獄王がSRXを標的に追加した、SRXは拳を唸らせる影ではUブイドラモンVFは身体の動きに違和感を覚えていた。

 

リュウセイ(SRX)「ハイフィンガーランチャー!!」

 

ドドドドドド!!!ドォドォドォ!!

 

SRXの指から放つ重火力のエネルギー弾、ハイフィンガーランチャーが地獄王の腹に集中攻撃を駆けた、

さらにSRXの頭部のゴーグルから莫大な光がチャージされ地獄王に向けて発射した。

 

リュウセイ(SRX)「ガウンジェノサイダァァァ!!」

 

ゴォォォォォォォォォ!!!ドォォォ!!

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ぬぉぉぉ!」

 

ダダダダダン!ダダン!

 

そして地獄王についに決定的なダメージを与えた、その爆風から一瞬サングラスの様なエフェクトと擬音が流れたが気にしてはいけいない。

 

キュアサニー「なんちゅう威力や…」

折り紙サイクロン「あれがR-シリーズの本当の力…」

バン(ブレードライガーAB)「あんな威力があんのか…!」

 

リュウセイ(SRX)「もう一撃だぁ!ブレードキィィィック!!」

 

SRXが上空に飛び上がり、地獄王の顔面に向けて脚の付け根の刃で切り裂くブレードキックを叩き込んだ。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ぐぅっ!!」

 

地獄王の顔面に削られた様な跡が付き、SRXはさらに追い打ちをかける。

だがこの時SRXの各関節部分に異常と見られる電流が走っていた。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「とてつもない威力だ…あれがイングラム少佐が生み出したSRX計画のスーパーロボット…!」

シャイターン「ン…今ノ電流ハ?」

 

リュウセイ(SRX)「まずい…!」

ライ(SRX・サブ)「大尉、持つか!?」

アヤ(SRX・サブ)「まだ行けるわ…!もう一撃叩き込んで!」

リュウセイ(SRX)「分かった、これで決めるぞ!」

アヤ(SRX・サブ)「T-T-LINKフルコンタクト!」

ライ(SRX・サブ)「出力全開!」

リュウセイ(SRX)「念動結界!ドミニオンボール!!」

 

SRXが念動力で生み出し生成した内部が空洞の弾ドミニオンボール、

トロニウムエネルギーを封じ込め地獄王に複数の数を叩き込んだ。

 

ライ(SRX・サブ)「Z・O・ソード、射出!トロニウムエンジン・フルドライブ!」

 

さらにSRXの胸部から取り出した大型剣・Z・O・ソードを天に翳した。

 

甲児(マジンガーZ)「俺達も行くぜ!」

UブイドラモンVF「分かった!!」

リュウセイ(SRX)「うぉぉぉぉぉぉ!超必殺!天上天下、念動!爆砕剣!!」

 

SRXがその剣を構えて真っ向から地獄王に突撃する、

そして左右からマジンガーZがスクランダーカッターで、

UブイドラモンVFがフューチャーセイバーを構え同時に切り掛かろうとした。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「そうはいかんぞ!!」

 

ドォォォォ!!!

 

リュウセイ(SRX)「ぐわぁぁぁぁ!?」

アヤ(SRX・サブ)「うぁぁっ!?も、もう…!」

ライ(SRX・サブ)「ここまでか…!」

 

地獄王が両張り手でSRXを横から叩き込んだ、

さらにもう2本の腕がそれぞれマジンガーZとUブイドラモンVFに張り手を叩き込み地面に押し潰す程の威力で押し込んでいった。

 

ヨミ「ああっ!!」

オルタンス「そんな!」

ヴィオレット「皆様!」

カガリ「…う」

 

ワイルドタイガー「なっ!?」

雅人(ダンクーガ・サブ)「あと一歩だったのに…!」

シロン・ブレイクアームド「ク…!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「一歩?違うな、お前達がこのワシの超えるには差が大きすぎたと言う事だ!」

 

大きな一撃を喰らった衝撃と合体を支えていた念動フィールドが限界に達しSRXの合体が解除されてしまう、R-1、R-2パワード、R-3パワードが落下しそのまま動かなくなってしまった。

 

ロバート「リュウセイ、ライ、アヤ!!…やはりSRXは完成してなかった…!」

葉月博士(ガンドール)「いや…地獄王が圧倒的過ぎているんだ・・!」

 

ガンドール艦内にいたロバートは自分の無力さに悔んでいた。

 

アヤ(R-3パワード)「ごめんなさい…私が…」

リュウセイ(R-1)「いや違う…アヤのせいじゃねぇ…」

ライ(R-2パワード)「まだ完成してなかっただけの話だ…!ぐっ…」

ヴィレッタ(R-GUN)「万事休すか…!」

 

甲児(マジンガーZ)「リュウセイ達がやられちまった…徹平動けるか!?」

UブイドラモンVF「まだなんとか…うっ!」

 

マジンガーZとUブイドラモンVFが起き上るが、Uブイドラモンの方は明らかに身体の動きが鈍っていた。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「フハハハ…効いている様だな月美徹平よ…」

UブイドラモンVF「!?」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「先ほどピグマンがお前に毒を与えこんでいたはずだ、それが効いているのであろう。」

 

カガリ「!!」

ディグモン先生「なんだと!?」

オルタンス「まさかあの時!?」

ヴィオレット「私達も気づけない様に…!?」

 

高次「毒だと!?」

三田子「…!!」

 

Dr.ヘルの口から衝撃的な発言が出た、

徹平の身体に猛毒が回っている。その事には皆が驚いてしまう。

 

エレフ「毒…!?」

シャイターン「貴様…!」

グリカウモン「何を言っているんだ!?」

キュアハッピー「そんな、徹平君はどうなっちゃうの!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「その毒は徐々にお前の全身を駆け巡り、最後は死んでいく手筈だ。治す方法はない!」

 

 

エレフ「ないだと!?」

UブイドラモンVF「Dr.ヘル…何がいいたいんだ…!?」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「特別隊諸君、この戦いはもうやめにしないか?お前達が今敗北を認めれば、世界中を暴れまわる機械獣達に撤退を告げよう。そしてその月美徹平をワシに差出せば、お前達の命と世界中の命が救われる。悪くない話だろう?」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「ふざけんじゃないわよ!誰がそんな話乗るもんですか!!」

オリオン「徹平を渡す訳はにいかねえんだよ!」

バーナビー「僕達が敗北を認めると…!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「貴様に耳を貸す者などおらん!」

弓さやか(ダイアナンA)「そもそも徹平君を必要としてるのに毒で殺すってどういう事!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「彼の力に宿る力こそワシの目的よ、たとえ死んでもワシの技術でサイボーグ戦士に生まれ変わらせれば済む話だ!」

 

オルタンス「徹平様に…!!」

ヴィオレット「まさかDr.ヘルは…!?」

ライラ「徹平君の事に気づいている…!?」

メグ「て、徹平さんをサイボーグに改造って…!?」

ポップ「まさかブロッケン達みたいにでごさるか…!?」

キャンディ「なんか嫌クル…」

カガリ「そんなの認めない!!」

 

 

UブイドラモンVF「絶対やだ…」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「まだ気づかぬのか!?お前達ではワシを倒す事など出来ん、いやあってはならんのだ!!」

 

ガリオンザンアームド「あってはならんだと…!?」

キュアビューティ「どういう事ですか!?」

 

シュウ「訳わかんねえよ、んな事言われたって!」

正太郎「お前がしてる事の方があってはならない事じゃないか!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「この地球、いや宇宙は滅びの危機に瀕しているのだ。」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…え!?」

忍(ダンクーガ)「んだとぉ?」

シロンブレイクアームド「…!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ワシの第一の目的はこの地球を征服し全ての実権を握りしめる事、これは来たるべき更なる悪夢からこの世界を守りぬく為なのだ!」

 

キュアピース「世界を守る…!?」

キュアサニー「ちょいまちぃ!せならどないしてみんなを傷つけてまで侵略するんや!?」

イルム(グルンガスト)「言ってる事とやってる事がメチャクチャじゃねぇか!!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「何をするにも犠牲と言うのは必然であるのだ!この地球に生きる者達は常にバラバラなのは分かるだろう?」

 

ワイルドタイガー「バラバラ?」

テツザンモン「…ああ、そりゃみんな同じって訳じゃないが…」

キュアマーチ「けどそれがなんの関係に…」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「この世界は太古の昔から争いが絶えなかった…奪い合い殺し合い…そして人は常にそれぞれの地でバラバラに暮らし、また争い合った…今もそうではないか!ワシはこの世界に絶望した、そしてある時知ったのだ。この世界を脅かす存在が外部から襲来し、そしてさらなる地獄が待ち受けているとな!!このままその時が到来すれば一瞬でこの星は滅びてしまうだろう…だからワシは誓ったのだ!この星を救う為、世界を全てワシの支配下に統一し来るべき未来の為に未来を作ると!!」

 

甲児(マジンガーZ)「Dr.ヘル…お前の今言った事はたしかに否定出来ない部分もある、実際宇宙から侵略者も来てるしよ…何が起きても不思議じゃない…」

エレフ「…!」

甲児(マジンガーZ)「だがな、その為にどれだけの人の命を奪ったと思っているんだ!?俺のおじいちゃんだってその1人なんだぞ!お前が沢山の命を奪ってまで支配した世界なんて俺は住みたくもねぇよ!!」

 

シュウ「俺だってそうだぜ!だったらそこには俺やメグ、マック、キザ夫に父さん母さんやでかっちょ達、みんながいるのかよ!?」

メグ「シュウ…!」

マック「誰かが欠けた世界なんて嫌なんだな!」

ディーノ「そうだよ…そんなの…」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ワシに立て付くものがいるのではあれば全て消すしかない、そして何しろレジェンズはこのワシの手で封印せねばならんのだ!!」

 

グリードーヴォルクアームド「何ぃ!?」

ズオウキュアアームド「封印!?」

ガリオンザンアームド「…そうか、まさかレジェンズウォーを…!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「察しがよくて助かる、そうお前達が目覚めたと言う事はレシェンズウォーが起きる前兆…この世界を守る為にも貴様達を封印せねばならんのだ!!」

 

ミク(ストームソーダーSUV)「それって自分の世界征服の邪魔になるからって事…!?」

ウォルフィー「俺達はこの星を壊す様なマネはしない!」

リーオン「オイラだってそう決めたんだ!」

 

 

シュウ「俺達はでかっちょと一緒にいるって決めてんだ!そんな事させねぇ!」

コンラッド博士「しかしあの人、そこまで調べてたんすかー…」

 

UブイドラモンBF「みんなお前のいう事なんて聞くもんか…!ぐっ…!!」

 

カガリ「徹平!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「無理して強がる気か?月美徹平よ、お前はこのままでは死んでしまうのだ。さあワシの元へ来い!お前がこちらに来さえすれば、ここで戦いは終わる!世界中の命が救われるのだ!!さあ来るのだ!それともお前が拒めばここにいる者だけでなく世界中の者達がさらに苦しむ事になり、死んでしまうんだぞ?お前のせいでな!!」

 

UブイドラモンVF「俺が拒めば、みんなが死ぬ…!?」

シャイターン「ヤメロ!奴ノ言葉ニ乗ルナ!!」

隼人(ゲッター1・サブ)「俺達は死を覚悟でここに来ている!徹平、よせ!」

万丈(ダイターン3)「きっと罠だ!」

リン(ジェノリッター)「そうよ、毒ならきっと治せるはずよ!!」

 

地獄王の攻撃を受け戦闘不能になった仲間達が必死にUブイドラモンVFを呼び止める。

 

UブイドラモンVF「…これ以上誰も…もう勝てないのなら…」

 

UブイドラモンVFはその時、一歩地獄王の前に進んだ。

それを見たDr.ヘルはニヤリと笑う。

 

カガリ「!!」

オルタンス「徹平様!」

ヴィオレット「いけません!」

 

ドガァァ!!

 

だがそんなUブイドラモンVFの前にマジンガーZが拳を地面に叩き付け、

グリカウモンも僅かな気力を振り絞り彼の肩に捕まった。

 

甲児(マジンガーZ)「徹平、てめぇ何してんだ!?お前まさか自分があっちに行けば俺達は助かるって思ってんのか!?」

UブイドラモンVF「甲児兄ちゃん…!」

甲児(マジンガーZ)「マルスモン隊長の死を無駄にするつもりかよ!ここでお前がヘルについても俺達は喜ばねえ!!」

UブイドラモンVF「!!」

グリカウモン「君のVFの力はマルスモン隊長が命がけで君に導いてくれた物だろ!!?君がもしここで負けを認めればマルスモン隊長の覚悟は無駄になってしまうんだぞ!イングラム少佐だって命を懸けたんだ…だけど君はそれを全て無意味にしてしまうのか!?」

甲児(マジンガーZ)「エレフ達だって本当はお前を守る為にやって来たはずだ、アイツ等の思いも無駄にしちまうんだぞ!!」

 

甲児とグリカウモンが必死に呼び止めた。

マルスモンとイングラムの事を思い出し彼は目を覚ます。

 

UブイドラモンVF「そうだ…俺は…何をしていたんだ!?」

 

ガシィッ!!

 

甲児とグリカウモンの言葉で目が覚めたUブイドラモンVF、

たとえ毒に犯されていても力ある限り、戦うと再度決意した。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「なんと愚かな…!貴様は自分の命が惜しくないだけでなく、仲間達をも道ずれにするつもりなのか!!」

甲児(マジンガーZ)「そいつは違うぜDr.ヘル!俺達はただ守りたい物の為に戦うだけだ!」

グリカウモン「ゴメン徹平君、エラそうな事言ったのに僕の身体じゃもう…」

UブイドラモンVF「いや、2人が止めてくれなかったら俺は…俺の身体だってまだ大丈夫なんだ…!まだ戦える!!」

 

 

三田子「徹平戻って!毒なんて喰らったら…!!」

高次「いや母さん…徹平の目を見ろ、あいつの目はワシ等を守る為に戦う戦士の目だ…!今のあいつを止める事は誰にも出来んだろう…!」

三田子「お父さん…」

高次「だが…必ず生きて帰って来い、また平和な日々を家族で過ごす為にな…!」

 

母三田子は呼びかけるが徹平には届かなかった、

だが父高次は彼の戦士の目を見て背中を押してやった、その時の拳は何処か辛そうに握りめながら。

 

ディグモン先生「徹平…」

カガリ「…カガリには何が出来るんだろう…」

ヨミ「…応援しよう、精一杯。」

ラーダ「解毒剤用意しないとね…」

サヤ「それにしてもマト君何処いったのかしら…まさか艦内を飛び出してないわよね…?」

 

その予感は的中してた。

UブイドラモンVFとマジンガーZが、地獄王とにらみ合う影でアンナが翼を広げて飛びながら、マトをおんぶしていたのだ。

 

マト「上手く…あの穴に上手く入れれば…!」

アンナ「マト、あしゅらが生きてるって本気で信じてるの?」

マト「私には分かる、まだあしゅらはきっと生きている…!だからあそこに潜ってすぐに助けに行かないと…!」

アンナ「アンタのそういうの私、好きかも…」

 

アンナはそっと微笑みマトと共に戦況を見つつ穴の中に入る隙を伺っていた。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「立たんか零式…内部損傷如きに…!!」

エレフ「無茶するなよ、俺達だって動けないんだ…」

キュアハッピー「2人共負けないで…!!」

リュウセイ(R-1)「くっそ…R-1の駆動系全てやられた…!!」

ライ(R-2パワード)「こちらもだ…」

アヤ(R-3パワード)「やっぱり未完成状態での合体には反動が…こんな所で…!!」

 

戦いたくとも立てずにいた者達は残ったUブイドラモンVFとマジンガーZを見守るしかなかった。

 

UブイドラモンVF「CPゴウゴウパァァァァンチッ!!」

甲児(マジンガーZ)「大車輪ロケットパーンチッ!!」

 

ドォドォドォ!!!

 

UブイドラモンVFの両腕が噴射して飛び出す、CPゴウゴウパンチ、

「コピペ!!」叫ぶ度にパンチは増えて行く、その中に紛れてマジンガーZのロケットパンチが吹き飛び、地獄王の顔面を狙い定めた。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「無駄だと言っている!!」

 

地獄王からサイクロンファイヤーが放たれ、ロケットパンチを吹き飛ばし、増えたゴウゴウパンチは瞬時に消えてしまった。

そして地獄王が剣を構え、真っ向から叩き斬ろうと襲い掛かる。

 

UブイドラモンVF「ぐっ!!」

甲児(マジンガーZ)「りゃあああ!!」

 

ガシィッ!!

 

振り下ろされた1000mを越す剣をUブイドラモンVFとマジンガーZは受け止めた。

だが今にも一瞬にして潰されてしまいそうであった。

 

マト「!!」

アンナ「マト!!」

マト「…今しかない!!」

 

マトはその様子を見て取り乱してしまいそうになる、がアンナに抑えられ自分の目的を思い出さされた、そしてこの隙にあしゅらが落ちた穴の中へと2人は突入した。

 

すると同時にこのバードス島の戦地に別の方角から高速で大型ジェットが飛来した、

そのジェットの姿はグリフォンを意識させる物であり、コクピットではピンクの長い髪の女性が通信回路とモニターを開いていた。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「悔しかろう…自分達が何所まで愚かであったか…兜甲児!!貴様も憎き存在であったが、月美徹平と共に捕えた暁にはお前もサイボーグ幹部にしてやろうぞ!!」

甲児(マジンガーZ)「んなもん死んでもお断りだぜ!!」

UブイドラモンVF「絶対屈するもんか…!みんなが暮らしてる世界を守りたい…!もう誰も苦しい思いはして欲しくないんだ…!」

 

???「よく言ったわ!徹平君!」

 

 

ミク(ストームソーダーFSV)「!!」

レン(ジェノリッター)「あ!?」

リン(ジェノリッター)「この声は…!!」

キュアサニー「な、なんやあれ!?」

 

フィーネ「3時の方角から一機…この反応はコトブキアームズ社の…!?」

ラーダ「こちらに向かって来てます!」

ユウ「あれ…鳥?」

ヨミ「鳥の様な飛行機…!?」

キャプテン・ラドラ「あれは…!?」

 

突如乱入した正体不明のグリフォンジェット、

その翼のレーザーガンから放った一撃が、地獄王の剣に衝撃を与える。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ぬっ何者だ!?」

甲児(マジンガーZ)「今だ!」

UブイドラモンVF「おっと!」

 

2体はこの隙に脱出し距離を置いた。

そしてグリフォンジェットが2体の前に接近して来る。

 

ルカ(セイザーグリフォン)「こちら巡音ルカ!コトブキアームズ社から新型機・セイザーグリフォンと共に来ました!前線に加わります!!」

 

大塚長官「き、君は一体!?」

ムンベイ「コトブキアームズ社から!?聞いてないわよ!?」

シュウ「うほっいいお姉さん…」

メグ「コラッ!!」

 

ミク(ストームソーダーFSV)「ルカじゃない!一体どうしたの!?」

リン(ジェノリッター)「そうよ、その機体は何!?」

ルカ(セイザーグリフォン)「話は後!徹平君聞こえる!?」

 

ミク達がルカの登場に大きな反応を示したが、ルカは今はそれどころではない様だ。

 

UブイドラモンVF「はい!?」

ルカ(セイザーグリフォン)「説明してる暇はないから言う通りにして!VFの状態でセイザーフォーメーションと叫んで!今すぐ!」

UブイドラモンVF「ええっ…!?」

 

リュウセイ(R-1)「…!?よし、徹平、今すぐやれ!!」

キュアピース「叫んで、お約束のはずだよ!!」

UブイドラモンVF「え、えええ!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「何をごちゃごちゃと!」

甲児(マジンガーZ)「させるか!」

 

地獄王が動きだそうとした所にマジンガーが翻弄に入る。

 

テツザンモン「徹平、やれ!」

ゴウキモン「今はやるしかないぞ!」

 

UブイドラモンVF「…わ、分かった!!セイザーフォーメーション!!!」

 

カァッ!!!

 

ユウ「な、何が起きてるの!?」

カガリ「…!?」

 

高次「な、なんじゃ…?」

三田子「…!?」

 

ロバート「フォーメーション…?まさか!」

 

 

イルム(グルンガスト)「ま、マジか!?」

ガリオンブレイクアームド「あれが王道と言う物か…!?」

キュアマーチ「きっとそうかも…」

 

UブイドラモンVFとセイザーグリフォンが光出す、

その瞬間、UブイドラモンVFの目は機能を停止させたかの様に瞳が消えて行った。

同時に両腕が閉じ、両足の竜の頭部が接続され胸とくっつく様に形態を変える、

背中のキャノンとウイング・マント、肩のシールドも取り外され、

何か胴体の形態へと変えて行った。

さらにセイザーグリフォンの両翼・先端部分と大型ブースターパーツ、先端の2つのクローパーツが分離していった。

ブースター部分が巨大な両脚へと変形、クローパーツが両腕へと変形、ウイングパーツは胴体になったVFの背中に接続され。両脚、両腕も接続される。

そして胸の竜の頭部にアーマーの様な装飾が施され、VFの頭部を尾翼部分グリフォンヘッドが後ろ向きになる様におおかぶさり、全く別の勇者テ的な人面フェイスが出現した。

 

そして徹平は気が付くとデジモンの姿から人間に戻っており、その中のコクピットに乗った状態だった事に気づいた。

 

徹平「…え…ええええ!?…ん…?」

 

徹平はふとそのコクピットのモニターに表示された文字を確認した、

それを読み終えると彼は目つきを変えてこう叫んだ。

 

徹平「そうか…それなら…!」

 

彼は深呼吸した叫ぶ、その名を。星を駆ける竜の勇者・竜者の名を。

 

徹平(Vドランセイザー)「…超星竜者!Vドランセイザァァァァ!!!!」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「さあ、飛び立て!星座竜の勇者!!」

ジィキィィィィィン!!!

 

カガリ「…徹平が…」

オルタンス「巨大ロボに…」

ヴィオレット「なりましたわ…」

 

 

甲児(マジンガーZ)「徹平が…!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「馬鹿な…なんだあれは…!?」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「違うわ、VFが今来たのと合体して…!」

グリカウモン「スーパーロボットに…!?」

シロンブレイクアームド「冗談だろ…!?」

リュウセイ(R-1)「やべぇデジモンがスーパーロボットになっちまった…!」

 

背中に青き翼を纏い、胸にはVFの足となっていた竜の頭部が象られ、その竜者の巨体が空に立つ。

一同がその姿に驚き、ここから反撃が始まろうとした。

 

徹平(Vドランセイザー)「ここからだ、俺達の反撃は!!」

 

徹平は力強くそのレバーを握りしめ、叫んだ。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第22話 完

 

第23話 衝撃決着!星座竜と神の翼!!



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スーパーヒーローウォリアーズ 第23話 衝撃決着!星座竜と神の翼


この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、ゼンガー・ゾンボルトが高齢化してたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■地獄王の前に倒れる特別隊、だがまだ負けていない!新たに誕生した超星竜者と魔神達が決死の反撃に出る!!その結末は!?






特別隊がバードス島に突入した頃、世界各地では襲いくる機械獣達を倒す為この星の守る者達が敢然と立ちあがっていた。

地方都市ではあるが最先端技術が多く投入され、景観も独特的な街並みの見滝原市。

その街にも妖機械獣が牙を向いていたのだ。

 

妖機械獣ドラゴガメオ1「キシャァァァァァ!!」

タロス像「グォォォ…」

 

上空には妖機械獣ドラゴガメオ1が口から火炎放射を放ちながら襲い掛かる、

地上からはタロス像達がその剣でビルを次々と切りつけていく、

だがその攻撃に歯止めをかけるべくその鋼の巨体が立ち上がった。

 

豹馬(コンバトラーV)「ツインサンサー!!」

 

ズバシャァッ!ドォォォォ!!

 

超電磁エネルギーを要する全長57mのスーパーロボット、コンバトラーVが両手のツインランサーでタロス像達を切り裂いていった。

 

豹馬(コンバトラーV)「くっそ、一斉に攻撃してきやがって…!」

十三(コンバトラーV・サブ)「やたら数が多すぎや!」

ちずる(コンバトラーV・サブ)街の人達の避難が完了するまで私達で持ちこたえるのよ!」

大作(コンバトラーV・サブ)「反撃はそれからですたい!」

小介(コンバトラーV・サブ)「上から来ます!」

豹馬(コンバトラーV・サブ)「何!?」

 

葵豹馬を中心とした5人のパイロット達で動かすコンバトラーV、思わず上を見上げると

そこからドラゴガメオ1が口を大きく開いて飛び込んできた。

 

美樹さやか「りゃあ!!」

 

ズバシァッ!

 

その時、ドラゴガメオ1の顎を瞬時に空を駆け抜けた何かが切り裂いた。

その正体がビルの上に着地する、それは背中に白いマントを羽織い、右手に剣を持った青い髪の少女の姿だった。

 

美樹さやか「いつまで手間取ってるのさ!早くあの機械獣やっつけてよ!」

豹馬(コンバトラーV)「い、今の…!?」

ちずる(コンバトラーV・サブ)「女の子!?」

小介(コンバトラーV・サブ)「剣で機械獣を…!」

豹馬(コンバトラーV)「なんなんだお前は!?」

美樹さやか「魔法少女、そんな事より今は一緒に機械獣やっつけよう!」

十三(コンバトラーV・サブ)「な、なんやねん!?」

大作(コンバトラーV・サブ)「ばってん、今はあん子の言う通りにするばい!」

豹馬(コンバトラーV)「あ、あぁそれじゃ頼むぜ!」

美樹さやか「OK!!」

 

魔法少女・美樹さやかとコンバトラーVの協力が行われた、

その様子を建物の影からまどかとマミが見ていた。

 

まどか「さやかちゃん、見滝原の皆の為に…!」

マミ「でもあれは魔法少女にとっては魔力の無駄としか言えないわ…」

まどか「え…!?」

マミ「魔法少女の持つグリーフシードの魔力は魔女を倒す事で濁りを消すの、でもそれ以外の敵と戦っても魔力をただ使うだけで私達にとっては利益なんてないもの…」

まどか「そんな、じゃあさやかちゃんは…!」

マミ「かといって、あのまま1人で戦わせる訳にも行かないわね。」

 

マミと機械獣と戦うさやかの様子を見て自分もヤレヤレと言いつつ、

魔法少女の姿となり、戦地へ飛んで行った。

 

マミ「ティロ・フィナーレ!!」

タロス像「!!!?」

 

ドォォォ!

 

豹馬(コンバトラーV)「またか!?」

美樹さやか「マミさん!」

マミ「さ、早く片付けましょう!」

 

見滝原ではコンバトラーVと2人の魔法少女が機械獣達に立ち向かう、

まどかはただ1人、皆の無事を願うばかりであった。

そこへ路地の影からまどか達と同じ制服を着た少年が姿を現した。

 

「まどか、大丈夫!?」

まどか「あ…!」

「あれ、さやか達は…!?」

まどか「さ、さやかちゃん達はきっと無事だよ!それより早く非難しなくていいの!?」

「…いや、避難所にまどか達がいなかったから探してたんだ…。」

まどか「ありがとう、きっとさやかちゃん達も避難してるよ!…」

「…分かった、行こう。僕もやっぱり怖いし…けど友達がいなくなるのももっと怖いから…」

まどか「私も怖いよ、けどそれでも皆の事をきずかってくれる人って凄いと思うよ。(みんな、頑張って…!)」

「…ありがとう。」

 

とある1人の少年と共にまどかは避難する事にした。

この少々気弱だが心優しい少年こそ今は名を名乗らなかったがまどかはよく知ってる様だ。

そして避難する民間人の中にはお店の裏に隠れながら彼等が戦う様子を見ていた者もいた。

 

みお「せっかくおいしい物食べに見滝原に来たのに…」

裕子「なんで侵略者くんの~!?」

麻衣「…パクッ。」

裕子「食ってる場合じゃないよ麻衣ちゃん!」

 

三人の少女がその戦いの様子を見ており、そのうちの1名はクレープ食べながら見ている。

 

 

 

希望ヶ花市の街でも機械獣は襲来していた。

 

キュアブロッサム「フラワーストリーム!!」

キュアマリン「マリン・シュート!!」

 

ドォォォォ!!

 

この街で戦う2人の少女、ハートキャッチプリキュアのキュアブロッサムとキュアマリンがタロス像達を次々と撃破していった。

 

タロス像「グォォォ…」

 

ズシィィィィ…!!

 

キュアマリン「もーあと何体いる訳!?」

キュアブロッサム「数が多すぎます!」

妖機械獣ボルグY2「クァァァァァ!!」

 

その時、上空から大型怪鳥型機械獣ボルグY2が額からの光線を放って襲い掛かった。

 

キュアブロッサム、キュアマリン「わわわわわっ!!?」

キュアサンシャイン「サンシャイン・イージス!!」

いきなりの攻撃に戸惑う2人の前に、金髪のツインテールで専用装備のシャイニータンバリンを持った三人目のハートキャッチプリキュア・キュアサンシャインが現れ、彼女が繰り出したバリアで交戦攻撃を防いだ。

 

キュアマリン「サンシャイン!」

キュアサンシャイン「ごめん、遅くなった!」

キュアブロッサム「また来ます!」

妖機械獣ボルグY2「クァァァァァァ!!」

 

一矢(ダイモス)「ファイブ・シュゥゥゥゥタァァァ!!」

 

その時何処からか、無数のナイフがボルグY2に直撃し、大きなダメージを与えた。

そしてその巨体は上空から大きな蹴りを入れて現れたのだ。

 

一矢(ダイモス)「ダイモ・キィィィィック!!!」

 

ドゴォォォォ!!

 

キュアブロッサム「!?」

キュアサンシャイン「あれは…スーパーロボット!?」

 

ボルグY2を撃破したのはダイモライトをエネルギーとし、空手による戦いを得意とする全長40mのスーパーロボット・闘将ダイモスであった。

 

キュアマリン「ちょちょちょっと何アタシ達の獲物倒してんのさ!」

一矢(ダイモス)「なっ君達は!?」

キュアブロッサム「マリン!…私達はハートキャッチプリキュアです!私達も戦っています!」

キュアサンシャイン「ここは協力しましょう!」

一矢(ダイモス)「…何か分からないが、よし分かった!!」

タロス像「ウォォォォォ!!」

 

その瞬間、残りのタロス像達が襲い掛かった、迎え撃つダイモスとハートキャッチプリキュア達。

こちらでも戦いは続いていた。

[newpage]

 

そして各国ではあらゆるスーパーロボット達が機械獣と戦っていた。

 

フランス・パリ。

 

洸(ライディーン)「ゴォォォォット・ゴォォォォガァァン!!」

 

ドシュウ!!ドォォォォ!!

 

ひびき洸の乗る古代ムートロンのスーパーロボット・全長50mの勇者ライディーンがパリの上空で機械獣達を次々と倒していった。

 

 

Gアイランド・都市部。

 

獅子王凱(ガオガイガー)「よっしゃぁぁぁぁ!!!」

 

ドガァァァァァ!!!

 

胸にライオンの頭部を持ち肩は新幹線、膝にドリルを持ったスーパーロボット・勇者王ガオガイガーがGアイランドに襲い掛かる機械獣達を全て撃破していった所であった。

 

 

ギリシャ。

 

健一(ボルテスV)「天空剣!Vの字切り!」

 

ズバシャァァァァァァ!!

 

コンバトラーと同じ超電磁エネルギーを有する、五体合体のスーパーロボット・ボルテスVが妖機械獣を撃破していった。

 

タロス像達「…!!」

 

ズシィンズシィン…

 

一平(ボルテスV・サブ)「まだくるかよ!」

めぐみ(ボルテスV・サブ)「まだこっちは大丈夫よ!」

大次郎(ボルテスV・サブ)「おう!」

日吉(ボルテスV・サブ)「僕だって!」

健一(ボルテスV)「特別隊に参加してる甲児達が敵の本拠地で戦っているんだ、俺達も負けてられない!」

 

 

シュテルンビルト。

 

タロス像達「ウォォォォォ!!」

ロックバイソン「うりゃぁぁぁぁぁ!!」

スカイハイ「スカーイハーイ!!」

ブルーローズ「こんのぉっ!!」

 

スカイハイの巻き起こす風がタロス像達の動きを封じ、下からブルーローズのリキッドガンにて下半身を凍らせていき、最後にはロックバイソンが弾丸の様に突撃し一気に撃破していった。

 

ロックバイソン「ぬぅっ!」

スカイハイ「これでシュテルンビルトは大丈夫なはずだ…」

ブルーローズ「みんなあっちは大丈夫かな…」

ロックバイソン「虎鉄達は簡単にくたばったりはしねぇ、あいつらを信じろ。」

スカイハイ「信じよう、そして信じよう!」

ブルーローズ「…うん、そして私達はこの街を守る!!」

 

3人のヒーロー達がシュテルンビルトを守る為に必死に戦っていた。

虎鉄達の帰還を信じて。

 

 

そして徹平達の街は今どうなっているだろうか。

 

タロス像「ォォォ…」

 

ズシィィィィ…

 

ワッ太(トライダーG7)「よし、これで全て片付いた!」

ヤッターマン1号「しっかしこれ以上きたら流石にまずいぜ!」

ヤッターワン「へとへとだワン…」

ヤッターペリカン「ミーのウイングカッターもボロボロデース…」

ヤッターアンコウ「オラも限界ダス~…」

ヤッターモグラ「あの~、僕もう疲れましたが何か?」

ヤッタードラゴン「いや、まだ油断ならんでござる!」

ヤッターマン2号「そうね、みんな第二派に備えましょう!」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「こちらも被害も大きいな…」

カイ(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「これ以上の被害は避けたいもんだ。」

柿子路(トライダーシャトル)「皆様ご無事ですか!?街の方々の避難は完了済みです!」

ヤッタージンベイ「人命救助完了だジーン。」

ワッ太(トライダーG7)「おう、ありがとうみんな!…徹平兄ちゃん達にマトお姉ちゃん達も帰って来てくれよ…こっちは俺達が守るからさ…!」

 

街の方ではキョウスケ、カイ等の連邦軍部隊、竹尾ゼネラルカンパニーにヤッターマン達が防衛に当たっていた。

機械獣達の第一波の攻撃を全て阻止し、続いてくる第二派に備える様だ。

この他にも数えきれない程世界各地で機械獣と戦う者達がいたのだ。

 

地球連邦軍本部・ジャブロー指令室。

 

オペレーター「各国及び各部隊、順調に機械獣達を撃破していっています!」

オペレーター2「スーパーロボットも各地で戦果を上げつつ、民間人救助も最優先に行動中!」

 

ルーチェモン「我々はこのまま索敵を継続、手の空いた部隊には支援に周ってもらいます。民間人の避難を最優先に行動せよ!」

ギリアム「副指令、私は出なくてもいいのですか?各部隊に送る伝達なら…」

ルーチェモン「ギリアム少佐、貴方にはここに残って欲しいです。万が一と言う場合がありますから。」

ギリアム「副指令…。」

ルーチェモン「よろしいですね?」

ギリアム「…了解です。(…。)」

 

指令室からルーチェモンが各地の部隊と襲撃する機械獣達の動きを衛星通信を介して指揮を送っていた。

この時ルーチェモンの側近にいたギリアムは彼に対し何か警戒する様な目で見ていた。

 

 

 

そして、バードス島・通称地獄城では。

特別隊とDr.ヘルの戦いがなおも続いていた。

 

 

バードス島は既に機械獣達の残骸で埋め尽くされていた。

その奥地では地獄王が聳え立ており、特別隊をピンチに陥れていた。

 

だが、どんなに傷つこうともまだ倒れずに立ち向かう姿もあったのだ。

 

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「徹平君、まずは冷凍攻撃よ!」

徹平(Vドランセイザー)「了解、フィンガァァァァブリザァァァドォォォ!!」

 

UブイドラモンVFとセイザーグリフォンが合体したスーパーロボット、Vドランセイザー。

徹平はその機体のコクピットで操縦桿を握りしめる。

目にゴーグルをかけて叫ぶ彼の顔が知らぬ間に青ざめ始めていた、彼の受けた毒が徐々に進行していっているのだ。

Vドランセイザーは背中のウイングと両脚のブースターを噴射して飛び回り地獄王の巨大な4つの腕を掻い潜る、

そして両指から放つ-200度の氷のタイフーン・フィンガーブリザードを放ち、地獄王の腕の動きを鈍らせる。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ちょこまかと!!」

甲児(マジンガーZ)「俺を忘れるんじゃねぇ!スクランダーカッター!」

 

ズバァァァ!!

 

マジンガーZが地獄王の真下から飛び上がり、背中のジェットスクランダーの刃で地獄王の指1本を切り裂いた。

そしてそこからVドランセイザーが右腕を構えて拳を包み込むように大型クローを展開、その拳を回転させて飛ばした。

 

徹平(Vドランセイザー)「デストロイスタァァァパァァァンチッ!!」

 

ドォドォドォドォドォ!!

 

Vドランセイザーの飛ばす鉄拳、デストロイスターパンチが地獄王の破壊された指の損傷口に入り込み、その腕を内部から砕いていった。

そして地獄王の4つの腕の内、下部の右腕が破壊されていった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ぐぉぉっ!?」

徹平(Vドランセイザー)「どうだ!!」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「これが破壊星拳の威力よ!」

甲児(マジンガーZ)「反撃はここからだぜ!ブレストファイヤー!」

徹平(Vドランセイザー)「ダイナミック・トゥースバルカン!!」

 

マジンガーZがブレストファイヤーを放つ隣でVドランセイザーは口を開き、機関砲を展開、そこからとてつもない火力を誇る無数の炎の弾丸が飛び交い地獄王に叩き込んだ。

 

ドォォォ!ドォォォ!ドォォォ!!ドォォォォォォォ!!

 

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「あれがバルカンなのかよ…」

テツザンモン「火力がケタ違いだろ…」

キュアピース「あれがVドランセイザーの力…!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「このままいけば勝てるんじゃないの!?徹平、甲児頼むわよ!!」

シャイターン「ダガ…徹平ノ受ケタ毒ガ気ガカリダ…」

エレフ「あいつ大丈夫か…!?」

シロン・ブレイクアームド「今は信じるしかねぇ…」

ルキア(グルンガスト弐式)「どうか死なないで欲しい…!」

 

ウルトラザウルス・頭部ブリッジ。

 

ラーダ「Vドランセイザー、マジンガーZ、地獄王を押してます!」

大塚長官「このままいけば勝てるかもしれん!!」

オルタンス「ですが…!」

ヴィオレット「徹平様の毒が…」

カガリ「…!!」

キャプテン・ラドラ「彼を…あの戦士を信じろ…俺達に出来るのはそれだけだ…!」

 

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「許さぬぞ…!ワシにここまで刃向う行為…許さぬぞぉぉぉぉ!!!」

 

地獄王が再びサイクロンファイヤーを放った。今度のはVドランセイザーとマジンガーZに狙いを定めその高温で溶かさんとばかりに放ち続けた。

 

キュアマーチ「またあの熱風が!」

バーナビー「次受けたら僕達アウトですよ…!」

竜馬(ゲッター1)「ぐっ!!」

リュウセイ(R-1)「ダメだ、R-1も完全に動けねぇ!!」

 

甲児(マジンガーZ)「Dr.ヘル…!」

ルカ(Vドライセイザー・サブ)「徹平君、プラズマタイフーンを!」

徹平(Vドライセイザー)「分かりました!突風・疾風プラズマタイフゥゥンッ!!」

 

バリィィィ…グォォォォォォォ!!!!

 

サブパイロットの巡音ルカの指示で徹平はコクピットの指定のスイッチを押しダイヤルを回す。そしてVドライセイザーの背中のウイングのフィンがフル回転し電撃が迸る。

その電撃を浴びフィンで巻き起こした風が突風となり、地獄王のサイクロンファイヤーとぶつかり合いになり、逆に押し返してやった。

サイクロンファイヤーは地獄王の包み込み、装甲に溶かした後をつけてやった。

 

徹平(Vドランセイザー)「いっけぇぇぇぇ!!ブイドラ・爆裂ハンコキィィィィィック!!」

 

ドォォォォ!!

 

Vドランセイザーの一撃キックが地獄王の顔面に叩き込んだ。その額にはくっきりと足跡をつけてやっている。

 

 

 

グリードー・ヴォルクアームド「王道のキックかよ…!」

ワイルドタイガー「お約束もガンガン使いやがる…!」

忍(ダンクーガ)「くっそぉダンクーガも動ければ…」

万丈(ダイターン3)「僕らは彼等を守るしかない様だね…!」

ミク(ストームソーダーFSV)「ルカの乗ってるあのメカって何かしら…コトブキアームズ社で開発されてたの?」

レン(ジェノリッター)「俺達も聞いてねーぞアレ。」

 

甲児(マジンガーZ)「行けるか徹平!?」

徹平(Vドランセイザー)「一気に決め…うぐっ!?」

 

その時、徹平の視界がぼやけ始め手が硬直し始めた。

徹平の息が荒くなり、顔色も悪くなっている。

 

ルカ(Vドライセイザー・サブ)「徹平君!!…!!」

甲児(マジンガーZ)「しまった!?」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「お前達もここまでだ!!」

 

ゴォォォォ!!!

 

地獄王の両手がVドランセイザーを捕え、もう片方はマジンガーZに重い一撃の拳で地面に押し潰すかの様に叩き込んだ。

 

甲児(マジンガーZ)「ぐわぁぁぁぁ!?っこの…!」

 

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!」

リン(ジェノリッター)「ルカ!」

 

カガリ「…徹平!!」

 

今の衝撃で砂塵が巻き起こり、視界が見えなくなった。

やがて砂塵が収まり皆の視界が戻るとそこには地獄王が膝を付きながらVドランセイザーを握りしめもう一本の拳でマジンガーZを押しつぶしていた姿だった。

 

徹平(Vドランセイザー)「…くそ、身体がしびれて来た…!こんな時に…!!」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「徹平君、聞こえる!?返事をして!」

 

ルカが声を上げるが意識がもうろうした徹平には反応しても応答出来なかった。

 

アヤ(R-3パワード)「そんな…!!」

キュアハッピー「うそ…」

ゼンガー(グルンガスト零式)「…!!」

カービィ「…ポヨ…」

バン(ブレードライガーAB)「こんな事信じられるか…」

 

 

ユウ「徹平君と甲児さんが…!!」

シュウ「嘘だ…こんなの絶対嘘に決まってる…!」

正太郎「鉄人動いてくれ!動いてくれ!」

斉藤さん「まずい…!」

カガリ「徹平が…死んじゃう…!!」

オルタンス「カガリ様!?」

ヴィオレット「どちらへ!?」

サヤ「カガリ君…!」

ヨミ「カガリ何処へ行くの!?」

カガリ「放して!」

ヨミ「カガリ…」

ディグモン先生「くっ…!!」

 

カガリは皆の制止を振り切って飛び出してしまう。

 

高次「徹平…!」

三田子「…ダメよ…やめて…!」

 

 

両親達もその姿に絶望しかけてしまう。

 

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「やはり毒にはかなわなかったか、月美徹平よ。」

徹平(Vドライセイザー)「まだ…だ…」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「今のお前に何が出来ると言うのだ?見ろ、ワシの憎き兜甲児も死んだ。十蔵の孫も書生この程度だったと言う事だ。」

徹平(Vドランセイザー)「甲児兄ちゃんが…!?」

 

徹平は下に振り向くとマジンガーZの左腕が地獄王の拳からはみ出ているのが見えた、その左腕は全く動く気配はなかったのだ。

 

ガリオン・ザンアームド「…馬鹿な…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「冗談じゃないわよ…徹平!甲児!返事をしなさいよぉ!!」

ドラゴンキッド「嘘だこんなの…」

キュアサニー「あかんわ…うちら…」

折り紙サイクロン「勝てる訳ない…」

カトル(ガンダムサンドロックC)「こんな終わり方なんて…」

オリオン「認められるかよ…」

ブラックオックス「ォォォォ…」

鉄人28号「…」

 

徹平(Vドランセイザー)「…」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「徹平君!?徹平君!?」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「散々ワシをここまで追い詰めた事は褒めてやろう…だが、結局貴様らにはワシには勝てぬ運命のレールしか敷かれておらんのだ。たとえまた力をつけようともどんなに仲間を増やそうとも、どんなに心を高め合ってもな!!!」

 

ルカが必死に呼びかけるが徹平は既に意識を失っていた。

それをあざ笑うかの様にDr.ヘルが悍ましい形相で特別隊を完全に否定した。

 

イルム(グルンガスト)「勝手に全て決めつけやがって…」

トーマ(ディバイソン)「我々はまだ…!」

ライ(R-2パワード)「死んではいないぞ…!」

ヴィレッタ(R-GUN)「ここで倒れてる場合ではないのだ…!」

ウォルフィー「そうだぜ…」

リーオン「オイラ達だってまだ…」

キュアハッピー「私達はどんなに傷ついても…」

エレフ「絶対に死にはしねぇ…」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「これだから何も知らぬ屑共は困る…ワシはお前達の様な存在を許す訳にはいかぬのだ…これから先の未来の為にも貴様達は死ななければなるまいのだ!」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「貴方は間違っている…」

ゴウキモン「力で押さえつける正義など…」

グリカウモン「正義とは言えない…」

キュアビューティ「支配だけで人の道を押さえつけるなど不可能です!」

 

ウルフルン「何言ってやがるんだ、あんなにボロボロになってよぉ。」

アカオーニ「そうだオニ!」

マジョリーナ「そうだわさ、ここであたしらでトドメをさしてやるだわさ!」

ジョーカー「いいえ、引き返しましょう。」

ウルフルン「あ?」

ジョーカー「ピエーロ様復活の準備は完了した所です、私達はここで撤収とします。」

アカオーニ「ホントオニか!?」

マジョリーナ「そうと決まったらおさらばだわさ!」

ジョーカー「ではDr.ヘル、私達はここで失礼します。健闘祈りますよ。」

 

キュアハッピー「あ!」

キュアピース「逃げてく!」

テツザンモン「いや、あいつらを追うのは無理そうだ…」

 

バットエンド一味はこの場から撤退していった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「奴らめ逃げおったか。まあよい、あとはこのワシだけで十分だ。」

徹平(Vドランセイザー)「…」

 

グリカウモン「徹平君、目を覚ましてくれぇぇぇぇ!!!」

シャイターン「毒ニヤラレテシマッタノカ…!?」

 

叫びも虚しく徹平には届かなかった。

完全に青ざめた徹平は苦しそうに意識を失って目を閉じていた。

だが地獄王の手に捕えられたVドランセイザーに向かって走り、飛び上がる姿があった。

 

フィーネ「あれはレオストライカー!?」

ムンベイ「ちょっと誰がアレに!?」

 

レオストライカーUモードが飛び込んでVドランセイザーを捕えている指に喰らいつき、ストライククローで叩き付けていった。

 

ヨミ「え…まさか!?」

ユウ、サヤ「!!」

 

 

カガリ(レオストライカー)「うぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ガキィガキィガキィ!ガブゥッ!

 

レオストライカーに乗っていたのはカガリであった、

 

弓さやか(ダイアナンA)「カガリちゃん!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「なんて無茶してんのよ!!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「なんと愚かな…!」

カガリ(レオストライカー)「返せ…返せ…徹平を返せェェェェェェェ!!!」

ルカ(V・ドランセイザー・サブ)「やめて、無茶しないで!!」

 

ドシュウドシュウ!!ドォンドォン!!

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「む?」

 

 

地獄王の腕側にメガ・ビームライフルで狙い撃っていた2体の量産型ゲシュペンストMK-Ⅱの姿もあった。

 

ロバート「あれは補充された機体の!?」

 

オルタンス(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「ここで徹平様を死なせる訳にはいかないのですわ!!」

ヴィオレット(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「今お救いいたします!!」

 

オルタンスとヴィオレットがいつの間にか乗り込んで、2人も徹平を助けまいと必死に地獄王に抵抗した。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「2人共!!」

エレフ「何考えてだあいつら!?」

 

 

ライラ「2人までそんな…!」

ユウ「徹平いい加減目を覚ましてよ!」

シュウ「頼むよ徹平兄ちゃん…男として情けないだろうがっ!!」

 

高次「いつの間に乗り込んだんだあの子達は!?」

三田子「私達の隙をついて…」

 

 

グォォォォォ!!!

 

さらに大きなドラゴンがウルトラザウルスから地獄王に突撃を仕掛けた、だが地獄王は再びサイクロンファイヤーを放ち吹き飛ばしてしまう。

そしてドラゴンは倒れ地面に落下、その時ドラゴンの身体が消えてしまう。

するとそのドラゴンの正体は気を失ってしまったピエトロ王子が変身していた物だった。

 

ナルシア「ピエトロ!!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「無駄なあがきを何時まで続けるつもりだ…。」

ピエトロ「…」

 

メグ「エレメンタルレギオンを!!」

マック「ダメなんだな、ガリオン達も体力が残ってないんだな…」

ディーノ「くっ…」

キャンディ「何も出来ないクル…?」

ポップ「悔しいでござる…!」

ヨミ「もうやめて…こんなの…!!」

ローレライ「ヨミさん!」

 

ヨミ達は腰を落として絶望してしまう。

 

カガリ(レオストライカー)「うぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

レオストライカーは何度も地獄王に指に攻撃を続けた。

そしてオルタンスとヴィオレットのゲシュペンストも撃ち続ける。

 

ボス(ボスボロット)「ふざけんなよ…ん?」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「あ!」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「空に!!」

 

頭部だけとなったボロットが地獄王の上にいる何かに気づいた様だ。

 

オルタンス(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「…!」

ヴィオレット(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「…!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「貴様らはいい加減という言葉を知らんのか…!」

甲児(ホバーパイルダー)「知らねぇに決まってんだろ!!」

エレフ「甲児!?」

 

地獄王の真上からマジンガーZの心臓部と言えるホバーパイルダーがミサイルを放って奇襲を仕掛けた。

だが地獄王にはびくともしなかった、そしてパイルダーはまるで地獄王を翻弄する様にとび周っていった。

 

甲児(ホバーパイルダー)「Dr.ヘル!俺達はまだあきらめてねぇぞ!!みんながまだ戦っているんだ、俺だって諦める訳にはいかねぇんだよ!!徹平、あの子達が必死に助けようとしてんだぞ!目を覚ましやがれ!毒なんかに負けるんじゃねぇ!!」

 

ユウ「そうだよ、甲児さんの言う通りだ…!」

ヨミ「私達があきらめたら…」

正太郎「そうだ、諦めたら負けてしまう!」

 

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「そうよ!諦めない限り、私達は負けないんだから!!」

カガリ(レオストライカー)「徹平!徹平!!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「兜甲児…さては踏み潰される寸前にパイルダーと分離したか…どいつもこいつもぉ!!」

 

ドォォォ!!

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「今度はなんだ!?」

 

地獄王が払いのけようとした直後、ウルトラザウルスの方角から超距離射撃が地獄王を狙った。

 

高次(コマンドウルフレールガンカスタム)「これ以上ワシ等の息子に手を出すと招致せんぞ!!」

 

グリカウモン「おじさん!?」

イルム(グルンガスト)「親父さんまで飛び出しやがった…!」

ライ(R-2パワード)「月美中尉…!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「高次…!」

 

高次の乗ったコマンドウルフレールガンカスタムであった。ウルトラザウルスの肩部分から背中のレールガンで地獄王を狙い撃ったのだ。

そして二発目の弾丸が用意され再度頭部の可変式ヘッドスコープで狙いを定めた。

 

三田子「お父さん、弾は!?」

高次(コマンドウルフレールガンカスタム)「決まってる、ワシの戦友であり徹平の…」

 

ドシュウ!!

 

レールガンからその黄色い弾丸が放たれた、いや弾丸ではない。

 

ディグモン先生「教師だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ディグモン先生自らが弾丸となり、地獄王に特攻した。

 

ドォォォォ!!

 

ヨミ「先生!!」

サヤ「なんて無茶を!!」

 

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「どいつもこいつもなんだと言うのだ!?」

 

ディグモン先生「フフフ…喰らいついたぞ…!徹平聞こえるか!?今は辛いかも知れんが、目を覚ましてくれ!お前しかいないんだ!」

カガリ(レオストライカー)「…先生!徹平、起きろ徹平!!」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「徹平君!」

オルタンス、ヴィオレット(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「徹平様!!」

甲児(ホバーパイルダー)「徹ぺぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

徹平(Vドランセイザー)「…」

 

皆が命がけで徹平に呼びかけた。

徹平一向に目を覚まそうとしない、そして彼は今…。

 

 

 

 

何処なのか分からない真っ暗な宵闇の中、まれに白い霧が立ち込める空間。

徹平が青ざめ力尽きたかのような顔つきでゆっくりと下へと落下していく様であった。

 

徹平「…アレ…俺どうしてるんだ…?」

 

「…徹…目…覚ま…!!…徹平…てっぺ…」

 

徹平「なんか…声が…気のせいか…そういえば俺、何してたんだっけ…?なんか忘れてる気がするけど…なんだったかな…」

 

「…!…い…ぇぇぇ…!!」

 

徹平「段々遠くなってる気がする…何も聞こえなくなりそ…」

 

彼は段々下へと落ちて行く、その下にはまるで井戸様な穴がありそこから骨の様な手が抱きしめるかの様に彼を引きずり込もうとした。

それは紫の色を纏った冥府の色と言わんばかりに。

だが、その時だった。

 

「君は自身の物語をここで終わらせてしまうのか?」

徹平「…!?」

 

青いコートから飛び出した白い手が上から徹平の手を握り掴んだ。

徹平は一瞬何が起きたかと目を開いた。

その目に映るのは両頬に銀色の太陽と月を象った様な印を持った銀髪の青年の姿だった。

 

徹平「だ…誰…?」

イヴェール「朝と夜の間を彷徨う冬の天秤さ…このままでは君まで冬に落ちてしまう。」

 

そう言って彼は徹平を引き上げ抱き寄せたのだ。

 

 

 

一方、バードス島地下へと潜りこんだマトとアンナ。

マトを背中に肩車させたアンナはゆっくりと翼を羽ばたかせて地下を降りて行く。

 

アンナ「随分と降りて行くね…」

マト「ここにきっとあしゅらがいるはずだよ。」

 

そしてやがて最下層へと降りて行った。

その後少し歩くとその光景が見えつつあった。

 

 

その空間にはあしゅら男爵が佇んでいた。

 

あしゅら男爵「…これは…」

 

彼の前にあるのは何かの祭壇の様な場所であった。

だがそこにはとてつもなく巨大な右腕がまるでそれを遮るかの様に落ちていたのだ。

 

マト「あしゅら!!」

あしゅら男爵「!!…黒衣マト…!?」

 

マトとアンナがあしゅらの元へ駆け寄る、あしゅらはマトがそこに現れたのにとても驚いていた。

 

あしゅら男爵「…黒衣マト、何故ここに来た…!?」

マト「決まってるじゃん、アンタを助けにだよ!」

あしゅら男爵「私を…馬鹿な…何故!?」

マト「だってアタシ達もう友達だから。」

あしゅら男爵「!…黒衣マト…」

 

マトはあしゅらに友達だと答えた。

あしゅらはこの時、何か別の感情が湧か上がっていった。

だが何故か彼は少し戸惑っているのか申し訳なくなってしまう部分もある。

 

アンナ「それにしてもこの腕…何かしら?」

マト「…これ何処かで…。」

あしゅら男爵「ゼウスの腕だ。」

マト「え!?ゼウスって…ケドラの記憶で見た…!?」

あしゅら男爵「そう、これこそゼウスの切り裂かれた腕、あの戦いの後海に沈みこの祭壇にたどり着いた…。」

アンナ「祭壇…ここが?ほとんどあの右腕に埋まってるけど分かるの?」

あしゅら男爵「…それよりも、この腕をどうにか出来ないものか。」

マト「え?」

 

あしゅらは一瞬はぐらかす様に話を変え、ゼウスの右腕を確かめていた。

 

あしゅら男爵「このゼウスの腕を使い脱出する。」

マト「腕で!?」

アンナ「どういう事?」

あしゅら男爵「2人共、合図をしたら私に捕まれ。」

 

あしゅらがそのゼウスの右腕に近づいた、すると彼はとんでもない行動に出た。

 

あしゅら男爵「…フンッ!!ぬぅぅぅぅぅぅ!!!」

アンナ、マト「!!」

 

あしゅらはゼウスの右腕を持ち上げ始めたのだ。

そして勢いよく…

 

ドォォォォォォォォォ!!!

 

両手上げて思い切り打ち上げたのだ。

そしてマトとアンナは驚きながらあしゅらの背中に飛び乗り、あしゅらは大ジャンプして打ち上げたゼウスの右腕に乗り込んだのだ。

 

マト、アンナ「うぅぅぅぅぅ!!」

あしゅら男爵「しっかり捕まれ!天上を突き破るぞ!」

 

 

 

 

そして再び、徹平は。

 

イヴェール「君にも聞こえてるはずだ、みんなが呼んでいるよ。」

徹平「…呼んでいる…?」

 

この時彼の言葉で徹平は耳を澄ました。

すると聞こえてきた、自分の呼ぶ声が。

 

甲児「徹平、テメーはここでくたばる奴じゃないだろ!!」

ディグモン先生「お前には誰よりも誰かを思う優しさと壁に立ち向かう強さがあるはずだ!」

オルタンス「お願いです、目を覚ましてください!」

ヴィオレット「ここで貴方が死んでしまえば世界が闇に飲まれてしまいます!」

ルカ「徹平君、私は君の事をもっと知りたいの!死なないで!」

カガリ「ダメだよ…徹平が死ぬなんて認めたくないよ…戻って来てよ徹平!!!」

 

徹平「…!!」

 

グリカウモン「徹平君!」

ギャリー「アンタここで根性見せる時でしょ!!」

キュアハッピー「徹平君、君がいなくなったらみんなが悲しむんだよ!!」

テツザンモン「こんな所で死ぬってのは嫌過ぎる展開だろうが!」

ゴウキモン「お前はここで死ぬ人間じゃないはずだ…!」

 

徹平「…み…」

 

竜馬「もうこれ以上犠牲は出て欲しくないんだ!」

忍「お前のタマはこんなもんじゃねぇだろ!」

万丈「君の日輪の輝き、朝の光はまだは消えてないはずだ!」

ワイルドタイガー「ここでお前が死んだら家族を悲しませる事になるんだぞ!」

バーナビー「君は僕と同じ、誰かに支えられて強くなったはずです、僕達がついてます!」

正太郎「徹平さん、もしかしたら貴方は今苦しんでるかもしれません。けど僕らだって同じです!だからここで諦めないで下さい!」

 

徹平「…ん…」

 

シュウ「徹平兄ちゃん、頼むからこんなのやめてくれよ!!」

シロン・ブレイクアームド「お前の風はまだ吹き続けているはずだ…!」

カービィ「ポヨ!ポヨヨヨヨポーヨ!!」

フーム「カービィはあきらめないでっ言ってるわ!死なないで!」

リュウセイ「なあ、今度俺とバーニングPTでもカードゲームでもやろうぜ?だから帰って来い!」

バン「俺も辛い事はあった…だけどここまでこれたんだ。お前だって乗り越えられるはずだ!」

ピエトロ「徹平君、みんなが待っている!」

ゼンガー「月美徹平!お前の悪を断つ剣を見せて見ろ!!」

 

徹平「…な…」

 

高次「徹平!!」

三田子「徹平!!」

ルキア「徹平君!」

エレフ「徹平!!」

シャイターン「生キロ!!」

 

マルスモン『徹平!!』

 

徹平「!?」

 

徹平には今、皆が自分を呼びかけているのがハッキリ聞こえた。

そして最後にはあのマルスモンの幻影が自分の目に映ったのだ。

そしてマルスモンはにっこりと笑い、指を上に刺した。

 

徹平「…隊長…」

 

徹平はふと上を見上げ、そこに僅かな光が見えている事に気づいた。

 

徹平「そうだ…俺はまだ…!!」

イヴェール「徹平君、これを…」

 

すると彼は徹平の頬にふれた、すると徹平の身体から蝕む毒が消えて行ったのだ。

そして最後に彼は笑みを浮かべて消えつつあった。

 

徹平「!?…待って!」

イヴェール「君の物語≪Roman≫はまだ終わっていない。君が巡り往く地平線はこれからも紡がれるんだ。さあ、行っておいで…」

徹平「…!」

 

そして徹平の視界を真っ白な光が包み込んだ。

 

 

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「この屑共が!!いい加減にしてもらおうか!!」

 

地獄王が左手を広げVドランセイザーを掴んでる手に衝撃を与え、飛びいている者達を払いのけた。

 

ディグモン先生「うぉっ!?」

甲児(ホバーパイルダー)「うわぁっ!?」

カガリ(レオストライカー)「…!放すもんかぁ!」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「ダメよ、じゃないと貴方が!!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「遅い!」

 

ガシッ!!

 

オルタンス、ヴィオレット(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「カガリ様!!」

 

カガリ(レオストライカー)「あああああっ!!!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「このワシにたてつくとどうなるか思い知るがいいっ!」

甲児(ホバーパイルダー)「やめろぉぉぉ!!」

 

レオストライカーは地獄王の片方の手に虫を掴まれるかの様にとらえられ、握りしめられてしまう。

 

ヨミ「カガリ!!!」

ユウ「カガリが!」

ディーノ「カガリさん!」

フィーネ「やめてぇ!!」

 

カガリ(レオストライカー)「うあああ!!!!」

 

バチチチ…グシャッ…メキャァッ!!

 

レオストライカーの後ろ脚や頭部に前脚が地獄王の指にゆっくりと握りつぶされてしまう。

背中のコクピットに乗るカガリも絶対絶命の危機に陥っていた。

 

甲児(ホバーパイルダー)「その子を放しやがれぇ!うわぁっ!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「マジンガーなしで何が出来る!!」

 

地獄王がサイクロンを放ちパイルダーを吹き飛ばしていく。

甲児は吹き飛ばされながら下を見るとマジンガーZは未だ地獄王のもう片方の手に押し潰され埋まったままだ、パイルダーオンは不可能である。

レオストライカーは既に握りつぶされ粉々に砕かれていった、あと一握りされればコクピットにいるカガリもろとも木端微塵になってしまう。

 

カガリ(レオストライカー)「…徹平…!」

 

 

カガリの目に涙が零れ落ちた、その瞬間だった。

 

ドガァァァァァァ!!!

 

地獄王の右手に捕えられていたVドランセイザーが息を吹き返したかの如く、ウイングを広げて飛び出し一直線にカガリの元へ突撃した。

 

徹平(Vドランセイザー)「カガリーーーーーー!!!!」

 

ドガァァァァァァ!!!

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ぬわにぃっ!?」

 

ディグモン先生「あれは!」

オルタンス(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「今のは!」

ヴィオレット(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「間違いありません!!」

 

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「まさか…」

 

ルカには一瞬何が起きたか分からなかった、

Vドランセイザーが突然再起動しカガリを捕えていた地獄王の拳を貫いたのだ。

そしてVドランセイザーの両手を胸に抱き、両手に包まれた物を開いた。

 

カガリ「…徹平!!」

徹平(Vドランセイザー)「ゴメン、待たせた。」

 

大破したレオストライカーのコクピットにいたカガリがVドライセイザーの手の中にあった。

そして徹平は彼女を自分の乗るコクピットの中へと入れるのであった。

 

 

 

高次(コマンドウルフレールガンカスタム)「徹平!目覚めたか!」

三田子「徹平…よかった…本当によかった…!」

 

リュウセイ(R-1)「徹平!!」

忍(ダンクーガ)「へへっ心配させやがって!」

キュアハッピー「徹平君…よかった…」

グリカウモン「本当に…君は強い人だね…徹平君!」

エレフ「ん、あいつ…?」

 

徹平(Vドランセイザー)「ゴメンみんな、心配かけた!」

 

コクピットからカガリを隣に乗せた徹平が応答した。

 

ヨミ「カガリ…よかった…徹平君も無事だった…!」

サヤ「2人共大丈夫!?」

フーム「怪我はない!?」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「徹平、無事だったのね!」

キュアサニー「毒はどないしたん!?」

 

徹平(Vドランセイザー)「みんなありがとう!お蔭で目が覚めたよ、毒はまあ…話は後!俺はこのまま地獄王と戦います!」

カガリ(Vドランセイザー内)「カガリも行く!」

 

ラーダ「貴方まで!?」

大塚長官「待ちなさい、無茶はいかんよ!」

正太郎「そうですよ、せっかく助かったのに…!」

 

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「大丈夫、フォローなら私がします!」

 

ミク(ストームソーダーFSV)「だ、大丈夫かしら…」

ルキア(グルンガスト弐式)「いえ、カガリちゃんの覚悟は本物です!」

シャイターン「間違イナイ…!」

 

甲児(ホバーパイルダー)「待ってたぜ徹平!」

徹平(Vドランセイザー)「お待たせ、甲児兄ちゃん!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ピグマンの毒が消えただと!?一体何があったというのだ…!?」

徹平(Vドランセイザー)「これまでだDr.ヘル!俺達はここでお前を倒す!」

カガリ(Vドランセイザー内)「さっきは凄い痛かったよ…!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「き、貴様ら…!!」

 

あしゅら男爵「そうだ、貴様の野望でお終いだ!」

 

ドガァァァァァァ!!!

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「なっ…そんな馬鹿な…!?」

 

竜馬(ゲッター1)「あれは!?」

隼人(ゲッター1・サブ)「右腕…!?」

万丈(ダイターン3)「随分とデカいじゃないか…」

 

ユウ「ってあそこにいるの…マト!?」

ローレライ「ホントだ!」

 

マジンガーZを押し潰している地獄王の手の真下から巨大なゼウスの右腕が飛び出し、大空を舞った。

そしてゼウスの右腕から飛び降りるあしゅら男爵、マトを担いだアンナも飛び降りて、ウルトラザウルスへと戻っていった。

 

マト「みんな!!」

正太郎「マトさん!?」

マック「そういえばマトさんの姿さっきからみえなかったんだな!!」

シュウ「てか一体どうなってんのあの腕…!?…あの腕って…!!」

 

BB「あ、あの子達…」

暗黒寺「いつの間にあそこにいたんだよ…」

 

 

シロン・ブレイクアームド「…あの腕…はっ!!」

 

ゼウスの右腕を見たシロンは瞬時に何かを思い出した様だ。

 

シロン・ブレイクアームド「そうだ…あいつは…俺の…!」

キュアマーチ「シロン?」

 

甲児(ホバーパイルダー)「ゼウスの…右腕…!マジーン・ゴォォォォォ!」

 

飛び出したゼウスの右腕を目の当たりにした甲児はある事に気づく、

先ほどの衝撃でマジンガーZは地獄王の手から解放され今度はゼウスの右手に包まれているかの様に光輝いていたのだ。

そして同時に甲児の脳裏にのゼウスが姿を現した。

ゼウスはこの時口を開いて甲児にある事を告げる、甲児はその言葉を聞いてパイルダーを一直線にゼウスの右手に包まれるマジンガーZに向けた。

その同時にマジンガーが光輝きながら自ら起き上ったのだ、

まるでゼウスに導かる様に。

 

カガリ(Vドランセイザー内)「何あれ!?」

徹平(Vドランセイザー)「甲児兄ちゃん!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「な、何をする気だ!?」

 

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!?」

ボス(ボスボロット)「ていうか、マジンガーがピッカピカだぞ!?」

エレフ「神の光か…!?」

オリオン「そういう風にも見えるな…!」

キュアピース「…その時不思議な事が起こった…」

カービィ「ペポ?」

 

甲児(ホバーパイルダー)「パイルダァァァァァ・オォォォン!!」

 

ガシィィィィィッン!!

 

ホバーパイルダーがZの頭部にパイルダーオンした、

その時、マジンガーの姿に変化が生じた。

背中のジェットスクランダーが赤く輝き大きくなっていったのだ。

同時にその翼と融合するかの様に消えていくゼウスの右腕。

そして光が消えるとその翼は神の様に神々しく、真の魔神とも言える、いや正しく!本当の魔神となっていたのだ!

 

甲児(真マジンガーZ)「…真マジンガー・ゼェェェェェェェェットッ!!」

 

そう、これが!神の翼ゴットスクランダーを纏った正真正銘真の魔神!衝撃的なこの姿!マジンガーZ・否!真マジンガー・衝撃ゼェェェェェェェェトッ!!編!

 

徹平(Vドランセイザー)「真マジンガー…!!」

カガリ(Vドランセイザー内)「翼が大きくなってる…」

 

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「なんじゃありゃぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」

ポップ「マジンガーの翼が変化したでごさる!」

 

 

 

エレフ「神の翼…!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「え、あ、あれマジンガーZ…!?」

キュアビューティ「なんという神々しい翼なのでしょう…!」

リュウセイ(R-1)「あんなマジンガー初めてだ…!」

 

甲児(真マジンガーZ)「お前の野望は俺達で潰す!!ブレストファイヤァァァァァァァ!!!」

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「くぅっ!」

 

ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!

 

真マジンガーZの胸の放熱版から放つ高温の熱戦ブレストファイヤー、

その威力は今までの非ではなくとてつもなく範囲の火力熱線が地獄王に襲い掛かる、

地獄王は左手で防ぐがその高温によって一瞬で溶けてしまうのであった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「うわぁぁぁぁ!?」

 

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「なんて威力なの…」

オルタンス(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「凄いですわ…」

ヴィオレット(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「神を上回る魔神…」

 

甲児(真マジンガーZ)「このエネルギーをありったけぶつけてやる!光子力ビィィィィィム!!」

 

ビィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!

 

甲児はコクピットのダイヤルを最大限に回し、とてつもない光子力エネルギーをチャージ。

真マジンガーZの目に光がチャージされこれまでにかつてない威力の光子力ビームを打ち出した。

 

ドォォォォォォォォォ!!ズガァァァァァ!

 

地獄王をその光子力ビームだけで一気に押し出していった。

その衝撃でバードス島は半壊してしまう程の威力であったのだ。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「兜甲児…貴様は世界を破壊する力を得てしまったのか…!!!」

甲児(真マジンガーZ)「この力は平和の為に使う!あの時ゼウスは言った、俺に残されたこの力を託すって!」

 

ガリオン・ザンアームド「ゼウスが!?…ではあのマジンガーには…この地球をも破壊してしまう力を持ったと言う事か…!!」

ズオウ・キュアアームド「凄い…!」

ファイヤーエンブレム「や~ね、刺激的な火力じゃないの!」

ワイルドタイガー「流石にやべぇだろそれ…」

シャイターン「アルイハ…宇宙ヲモ巻キ込ムカモ知レン…!」

レン(ジェノリッター)「マジで…?」

 

サヤ「もう何も言えない…」

ユウ「凄すぎて…」

マト「何がどうなってる訳!?徹平がスーパーロボットになって、マジンガーが凄い強くなって…!?」

 

一同は真マジンガーZの強さに圧倒されてしまう。

 

あしゅら男爵「そうだ、兜甲児。それでいいのだ…その力でDr.ヘルを倒すのだ…そして…!」

 

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「認めぬぞ…こんな事認めるぞォォォォ!!!」

 

バリィィィィ…ドガッシャァァァァァァ!!!

 

地獄王が空に雷撃を溜め込み反撃に出ようとした。

だが、そこから全く別の雷撃が左右の方向から叩き落ちた。

 

徹平(Vドランセイザー)「今度はなんだ!?」

甲児(真マジンガーZ)「…あれは!!」

 

2人が空を見上げた、雷撃を纏い2つの巨大な魔神が雲を切り裂き現れたのだ。

 

鉄也(グレートマジンガー)「サンダーブレーク!!」

デューク(スペイザー)「スペースサンダー!!」

 

ドガァァァァァ!!!

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ぐわぁぁぁぁぁ!?」

 

甲児(真マジンガーZ)「グレートマジンガー!グレンダイザー!鉄也さんに大介さん!!」

 

グレートマジンガーとグレンダイザー、2体の雷撃が合わさった技・ダブルライトニングバスターが炸裂した。

 

鉄也(グレートマジンガー)「待たせたな甲児君!」

デューク(スペイザー)「加勢するぞ、ダイザー・ゴー!!」

 

ヴィレッタ(R-GUN)「グレートマジンガーにグレンダイザー!?」

キュアピース「トリプルマジンガーだぁ!!」

リュウセイ(R-1)「すげぇそろい踏みかよ!!」

バーナビー「援軍ですか…!」

折り紙サイクロン「こんなに頼もしい魔神はないでごさる!」

シャイターン「甲児達ガ言ッテイタマジンガー軍団カ…!」

 

偉大な勇者・グレートマジンガーを駆る青年・剣鉄也。

宇宙の王者・グレンダイザーを操る青年、デューク・フリードこと宇門大介。

 

彼は各地の機械獣を倒した後、この決戦の地に駆けつけに来てくれたのだ。

円盤型ユニットのスペイザーからUFOロボグレンダイザーが射出されると、

真マジンガーZ、Vドランセイザー、グレートマジンガー、グレンダイザーが並び地獄王を追い詰めるのであった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「グレートマジンガー、そしてグレンダイザー!貴様達も邪魔をすると言うのかぁぁぁぁぁ!」

 

怒り狂った地獄王が剣を再び抜き振り上げた。

 

徹平(Vドランセイザー)「みんな行こう!」

甲児(真マジンガーZ)「おう!」

鉄也(グレートマジンガー)「トリプルマジンガーブレードだ!」

デューク(グレンダイザー)「僕達の力を見せてやる!!」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「VFウイングチェンジ、ブイドラブレイカー!」

 

グレートマジンガーは両膝部分から専用武器・マジンガーブレードをだし、一本を真マジンガーZに渡した。

グレンダイザーは両刃の槍であるダブルハーケンを出し、

Vドランセイザーは腰につけてあったVF時のウイングとなっていた腰アーマーを外しドラボルトキャノン部分が持ち手となりそれが剣となった。

この時徹平は操縦桿を滑らしてしまうが、カガリが瞬時にその手を掴み共に操縦桿を握りだした。

 

カガリ(Vドランセイザー内)「…!」

徹平(Vドランセイザー)「カガリ…よし、ブイドラ・斬星・ブレイカァァァァッ!!」

 

ガキィィぃィィィ!!

 

地獄王の剣が勢いよく4体に叩き落ちる、負けじとトリプルマジンガーはそれぞれの剣で地獄王の剣とぶつかり合いになる。

そしてVドランセイザーの大型剣・ブイドラ斬星ブレイカーの刃が胸のドラゴンヘッドの口から吐き出された光り輝く炎に包みこまれる。

 

ズバァァァァァァァァァァァ!!!!

 

その炎を浴びた剣で地獄王の剣を真っ二つにした。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ぐぁっ…なっ!?」

甲児(真マジンガーZ)「トリプル!」

鉄也(グレートマジンガー)「マジンガー!」

デューク(グレンダイザー)「ブレード!!」

 

ズシャアドズゥッグザァッ!!!

 

トリプルマジンガー達が飛び出しそれぞれの剣が地獄王の顔面を切り裂き、串刺しにしていった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ギャァァァァァ!?まだ終わらぬ!こんな所で終わるなどぉぉぉぉ!!」

 

オルタンス、ヴィオレット(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「!!…キャァァァァァ!!?」

 

地獄王が2人の動けなくなったゲシュペンストの方へ振り向き、その残った右手を広げて掴みかかって来る。

 

徹平(Vドランセイザー)「爆裂ハンコキックからの!斬撃ブレイカァァァァ!」

 

ドォォォォォォォ!!ズバァァァァァァ!!!

 

Vドランセイザーがブイドラ爆裂ハンコキックで地獄王の右手に一撃を叩き込み、

オルタンスとヴィオレットを守り抜き、斬撃ブレイカーでその腕を切り裂いていった。

 

 

オルタンス(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「徹平様…」

ヴィオレット(量産型ゲシュペンストMK-Ⅱ)「そんな私達は…」

徹平(Vドランセイザー)「俺を守ってくれるのは凄く嬉しい…けどさ、それじゃ男として情けなくなるじゃないか!」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「ふーん…」

カガリ(Vドランセイザー)「徹平…」

甲児(真マジンガーZ)「そうだよな、やっぱ男は守る側だよな!」

デューク(グレンダイザー)「カッコいい事言うじゃないか。」

鉄也(グレートマジンガー)「たしかにそれ相応の強さは持ってる様だな。」

 

オルタンス「徹平様…(!!)」

ヴィオレット「この感じは!」

 

ゲシュペンストから降りた2人はテレパシーの様な波長を感じ取った。

 

オルタンス「…ムシュー…では…!?」

ヴィオレット「…そうだったのですか…わかりました…徹平様!」

徹平(Vドランセイザー)「2人共早くこっちに!!」

カガリ(Vドランセイザー内)「狭くなる…」

 

Vドランセイザーにオルタンスとヴィオレットが乗り込んだ、

この時メインコクピットには徹平、カガリ、オルタンス、ヴィオレットの4人が乗り込んでる為、かなり狭くなっているがそんな事気にしている暇はなかった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ヌゥゥゥゥ…ウガァァァァァァァ!!!」

 

デューク(グレンダイザー)「来るぞ!!」

 

地獄王が再びサイクロンファイヤーを放ってくるが、これまでのダメージが蓄積されているからか、範囲も火力も下がっていた。

だがそれでも威力は十分おりVドランセイザーに襲い来る。

 

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「うっ!!」

カガリ(Vドランセイザー内)「熱い!!」

徹平(Vドランセイザー)「グぉ…!」

オルタンス(Vドランセイザー内)「徹平様、貴方がムシューと一時的に繋がったのなら…!」

ヴィオレット(Vドランセイザー内)「私達の力を引き出せるはずですわ!」

 

2人はそう答えると徹平の肩に手を置いて来た。

 

徹平(Vドランセイザー)「え…!?これは…!!」

 

操縦桿を握る徹平の左右の頬にオルタンスとヴィオレットと同じ頬の模様が浮き上がってする。

サイクロンファイヤーに包まれるVドランセイザー、だが左手に銀色に輝く太陽の盾が出現し高熱の風を防ぎ、右手に出現した銀色に輝く月の剣を振り翳した瞬間、サイクロンファイヤーをかき消したのだ。

 

鉄也(グレートマジンガー)「あれは!?」

甲児(真マジンガーZ)「あの剣と盾…オルちゃんとヴィオちゃんのほっぺの模様そっくりだ!!」

 

エレフ「おいあの武器って!」

シャイターン「イヴェール…ソウイウ事ダッタカ!」

 

徹平(Vドランセイザー)「2人共ありがとう、これならいける!!」

 

Vドランセイザーはの手には銀色の月の剣と銀色の太陽の盾が出現した。

 

マト「もう何がどうなっているんだか…」

シュウ「どうなってんの…」

フィーネ「でもこれなら!」

ムンベイ「思い切りやっちゃって!!」

 

 

Vドランセイザーとトリプルマジンガーの前に聳え立つ地獄王、

だが地獄王はまだくたばるまいと動き出そうとした。

 

徹平(Vドランセイザー)「ルカさんあの技ってVドランセイザーでも使える!?」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「もちろん!照準任せて!!」

カガリ(Vドランセイザー内)「何するの?」

徹平(Vドランセイザー)「甲児さん達!ロケットパンチを繰り出して!CPゴウゴウパンチで行く!」

 

甲児(真マジンガーZ)「…そういう事だな!よっしゃあロケットパァァァァァンチ!!!」

デューク(グレンダイザー)「何か知らんが!スクリュークラッシャーパーンチ!!」

鉄也(グレートマジンガー)「いいだろう!ドリルプレッシャーパーンチ!!」

 

真マジンガーZのロケットパンチ、グレートマジンガーの回転ドリル式のドリルプレッシャーパンチ、グレンダイザーの赤いクローを展開し回転させるスクリュークラッシャーパンチ、それぞれのパンチが地獄王に向けて発射された。

最後にVドランセイザーも一度月の剣と太陽の盾を置くと両腕のデストロイスターパンチを発射した。

 

デュオ(ガンダムデスサイズヘルC)「何する気だよ!?」

アヤ(R-3パワード)「ただのロケットパンチ?」

グリカウモン「いや違う!!」

 

徹平(Vドランセイザー)「コピペ!コピペ!コピペ!!」

 

デストロイスターパンチがロケットパンチ、ドリルプレッシャーパンチ、スクリュークラッシャーパンチに火花を散らしながら隣接し触れる、その時。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「な、何をする気だ!!?」

 

ドン!ドンドンドンドンドン!!ドドドドドドドドド!!!

 

トリプルマジンガーとVドランセイザーのパンチがみるみると増えていったのだ、

そのロケットパンチの大群は地獄王に次々と命中していった。

無数のロケットパンチは地獄王を突き抜け後ろから上がって1回転して再び地獄王の真下に降りかかって来たのだ。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「な、なんだこれはぁぁぁ!?」

 

キュアハッピー「あれって!?」

キュアピース「ロケットパンチが増えている…!」

ワイルドタイガー「どういう技だよ!!」

竜馬(ゲッター1)「ロケットパンチだらけだ…」

テツザンモン「あれってVFのCPゴウゴウパンチか!?」

 

甲児(真マジンガーZ)「よく聞けDr.ヘル!徹平のコピペ技で俺達のロケットパンチを増やしてお前にトドメをさしてやる!これぞ脳ある鷹はぁ!」

徹平(Vドランセイザー)「パンチを隠すぅ!!」

カガリ(Vドランセイザー内)「爪じゃないの!?」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「馬鹿か!!?」

 

徹平(Vドランセイザー)「CPゴウゴウ!」

甲児(真マジンガーZ)「ロケットパンチ・100連発!!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!

 

100連発、いや明らかに千、億、兆を超すさらに増えたロケットパンチ達が地獄王に襲い掛かる。

そして徐々に地獄王はその無数のロケットパンチによって動きを封じ込められ押し出されていく。

 

デューク(グレンダイザー)「僕達は!!」

鉄也(グレートマジンガー)「この拳で!!」

甲児、徹平(真マジンガーZ、Vドランセイザー)「未来を掴む!!!」

オルタンス、ヴィオレット(Vドランセイザー内)「皆様の思いを込めたこの拳で!」

ルカ(Vドランセイザー・サブ)「受けてみなさい!」

カガリ(Vドランセイザー内)「…もう全部いけぇぇぇぇぇ!!」

 

グレンダイザーの真上からドリルプレッシャーパンチ、グレートマジンガーの真上から同じ数のアトミックパンチとドリルプレッシャーパンチ、真マジンガーZの真上にロケットパンチ、アイアンカッター、強力ロケットパンチ、Vドランセイザーの真上からもデストロイスターパンチ、VFのゴウゴウパンチ、さらにUブイドラモンのバンバンパンチまでどれもこれも、

それぞれ数千万奥を越すロケットパンチが地獄王に襲い掛かった。

 

ユウ、マト「ぇぇぇぇぇぇぇー!?」

サヤ「ど、どの拳で…!?」

ヨミ「掴むんだろう…」

ライラ「全部の手でだと思う…!」

マック「でもカッコいいんだな…」

正太郎「あの拳には僕達の分も込めています!」

ディーノ「それだったら!!」

 

高次「よし!!」

三田子「決めて!」

 

 

グリードー・ヴォルクアームド「いけぇっ!!」

忍(ダンクーガ)「こうなりゃとことんやりやがれぇぇ!!」

沙羅(ダンクーガ・サブ)「派手に決めちゃって!」

万丈(ダイターン3)「決めろ!」

キュアサニー「ありったけぶつけたれぇぇ!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「こうなりゃアタシ達の分まで頼むわよ!!」

ゴウキモン「いけ!」

ピエトロ「僕らの分も!」

グリカウモン「ぶつけるんだ!」

ルキア(グルンガスト弐式)「いけぇぇぇ!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「これで終わりにせよぉ!!」

 

ナルシア「決めて!」

ガミガミ魔王「やりやがれぇぇ!」

ピエトロ「行くんだ!」

ディグモン先生「いけぇぇぇ!!」

ジャック(テキサスマック)「エキサイティング・ファイナルアタックネ!!」

あしゅら男爵「…いけ!!」

 

デューク(グレンダイザー)「腹だ!」

 

無数のロケットパンチが地獄王の腹を押し上げ。

 

鉄也(グレートマジンガー)「背中だ!」

 

背中を押し上げ。

 

甲児(真マジンガーZ)「足だぁぁぁぁ!!」

 

足を押し上げて地獄王を持ち上げた!!

 

 

ゴォォォォォォォォォ…!!!

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「こんな物で!こんな物でワシを!!!」

 

徹平(Vドランセイザー)「こいみんな!!」

甲児(真マジンガーZ)「集まれぇぇぇぇ!!」

 

ゴォォォォォォ!!!

 

Vドランセイザーが再び太陽と盾と月の剣持ち、真マジンガーZと共にいくつか集まったロケットパンチが融合した超巨大なロケットパンチの上に乗り勢いよく噴射し飛び立った。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「やめろ…やめろ…や、や、や!!」

 

徹平、甲児(Vドランセイザー、真マジンガーZ)「貼り付けだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

ドガァァァァァァァァァ!!!

 

巨大なロケットパンチが地獄王の腹をぶち抜き、上半身と下半身を真っ二つにした!!

 

 

リュウセイ(R-1)「よっしゃぁぁぁぁぁ!!」

オリオン、ウォルフィー、リーオン「いっやほぉぉぉ!!」

キュアマーチ「やったぁぁ!!」

ドラゴンキッド「やったぁぁ!」

シロン・ブレイクアームド「決めたか…!」

カービィ「ポ~ヨー!!」

バン(ブレードライガーAB)「おっしゃあ!」

 

 

高次「おっしゃぁぁぁぁ!!」

デデデ大王、エスカルゴン「よっしゃぁぁぁぁぁ!!」

 

 

大塚長官「おおっ!!」

マト、ユウ、ローレライ「決まったぁぁぁぁ!!」

キャンディ「凄いクルー!!!」

 

 

甲児(真マジンガーZ)「よぉしトドメだぁ!地を裂き、海を割り、全てを生み出すこの拳!!」

徹平(Vドランセイザー)「全てを跳ね返す朝の盾!強大な力を飲み込む夜の剣!アイアン・ホラァァァイズゥゥゥゥゥゥ!!!」

 

Vドランセイザーの太陽の盾と月の剣が光輝き、胸のドラゴンヘッドの口が放った銀色の炎が包み込む。

そして真マジンガーZが形態を変えゴットスクランダーがその真マジンガーZを包み込む様に巨大なロケットパンチそのものへと変形した!!

 

キュアピース「マジンガーが変形したぁぁぁぁ!!?」

リュウセイ(R-1)「ロケットパンチに変形しやがったぁぁぁぁ!?」

エレフ「なんだよアイアンホライズンって!?」

シャイターン「鋼鉄…否、鋼ノ地平線カ…フ…」

ミク(ストームソーダ―FSV)「決めちゃってぇぇぇぇ!!」

リン、レン(ジェノリッター)「アンコォォォォォル!」

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

甲児(真マジンガーZ)「輝くゼウスの名の元に!ビィッグ・バァァァン・パァァァァァァァァンチ!!!!」

徹平、カガリ、オルタンス、ヴィオレット、ルカ(Vドランセイザー)「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ブイドラァ・ストライカァァァァァ!!!!」

 

ゴォォォォォォ!!!キィィィィィィィ!!!

 

突き進むビッグバンパンチの後ろにゼウスの影が追う様に叫び出現した。

同じく突撃するVドランセイザーの翼から星々の様な光が暁の空を駆け抜けた後にちりばめられる。

ビッグバンパンチに変形した真マジンガーZと銀色と盾と剣を前に構えたVドランセイザーが互いにぶつかり合う様にDr.ヘルのいる地獄王の上半身をさらに真っ二つに引き裂いていった!!!

 

ドガァァァァァァァァァァァ!!!ゴァァァァァァァァァーーーー…!

 

その瞬間地獄王は爆発。その音はバードス島。

いや、世界中の空に響く程の衝撃音がなり地球は光輝き、宇宙にも衝撃音が響いていった!!

そしてその衝撃音が響いた瞬間、各国の機械獣達は同時に機能停止していったのだ。

 

ドシィィィィィィ!!!

 

ビッグバンパンチから形態を戻した真マジンガーZ、月の剣を振り抜いたVドランセイザーが勢いよく着地した。

その瞬間、月の剣と太陽の盾は消滅し、真マジンガーZのゴットスクランダーも消えていき

元のマジンガーZに戻る、徹平の頬の太陽の月の模様も消えて行った。

 

甲児(マジンガーZ)「どうだ!!」

徹平(Vドランセイザー)「これが!!」

甲児、徹平(マジンガーZ、Vドランセイザー)「この侵略者大戦を終わらせ、皆を守る俺達の絆だぁ!!」

 

ドガァァァァァ…

 

 

地獄王の残骸はバードスの大地に落ちて行った。

その同時にVドランセイザーの胸のドラゴンヘッドが勝利の雄叫びを高々と上げた。

 

ガォォォォォォォォ!!

 

グリカウモン「やったぁぁぁぁぁ!!!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「おっしゃぁぁぁ!!」

ミク(ストームソーダーFSV)「終わったのね…」

バン(ブレードライガーAB)「へへっ…」

キュアハッピー「私達…勝ったんだね…」

ワイルドタイガー「ああ…」

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君…私達勝ったのね…」

 

 

 

マト、ユウ、サヤ「やったぁぁぁぁ!!」

ムンベイ「おっしゃぁぁぁ!!」

斉藤さん「しゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ヨミ「…みんなよかった…無事で…」

ラーダ「ええ…」

 

皆が勝利を掴み歓喜した。

そして、地獄王からDr.ヘルの声が響いた。

 

Dr.ヘル「ぬぬ…うう…」

 

徹平(Vドランセイザー)「!!」

甲児(マジンガーZ)「Dr.ヘル!!」

あしゅら男爵「待て!」

 

Dr.ヘル「フハハハ…ハハハ…フ…負けたわい…」

 

Dr.ヘルが力の抜けた声でそう呟いた。

 

甲児(マジンガーZ)「!?」

徹平(Vドランセイザー)「…!」

カガリ(Vドランセイザー内)「え…」

 

Dr.ヘル「ワシの負けだ…まさかお前達がここまでワシの超える存在となってしまうとはな…やはりこれまでとは違う変化が生じたせいか、あるいは…」

 

ライ(R-2パワード)「一体なんの話だ?」

万丈(ダイターン3)「さっきからどうも引っかかる言い方するね。」

シャイターン「…?」

 

Dr.ヘル「いずれ分かる時がくる…ワシが説明せずともな。」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「…どういう事か説明して下さい!」

ピエトロ「…貴方は一体何を知っているんです…!?」

 

Dr.ヘル「…さてな…その先の結果はお前達自身で確かめるといい…だがお前達がまた下手すれば同じ事の繰り返しになるのを忘れるな…!」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「…。」

オルタンス、ヴィオレット(Vドランセイザー内)「…!」

カガリ(Vドランセイザー内)「…!?」

甲児(マジンガーZ)「聞けDr.ヘル!お前はたしかに悪だった、だがお前の言ってる事は間違いじゃない…この世界をどうにかしてしまうのは結局…」

徹平(Vドランセイザー)「俺達なのかもしれない…だから、俺達はお前の言葉胸にしまっておくよ…!」

 

Dr.ヘル「…フ…ワシもなめられたもんだ…だがよく考えればワシも何度も渡り歩いてる内に流石に疲れてしまったわい…しばしの一休みか…それとも本来通り時から忘れ去られる事となるのか…お前達の行く末を…ワシは地獄で見届けさせてもらうぞ…!」

 

Dr.ヘルは息を引き取った、その同時に起きた事だ。

 

ゴゴゴゴゴ…!!!ドガァァァァ!!グシャァァァ…!!!

 

 

シロン「!?」

バーナビー「これは!!」

鉄也(グレートマジンガー)「島の崩壊か…!!」

デューク(グレンダイザー)「みんな、早く脱出するんだ!!」

キュアビューティ「急ぎましょう!」

 

葉月博士(ガンドール)「総員撤退!」

 

ボス(ボスボロット)「い、急げぇぇぇぇ!!」

 

バードス島の崩壊が始まった、島が沈没していく。すぐさま特別隊一同は戦艦に帰還し脱出を試みた。

 

アヤ(R-3パワード)「…。」

キュアハッピー「…。」

ヴィレッタ(R-GUN)「何をしている!?」

リュウセイ(R-1)「2人共…気持ちは分かるけどさ…」

アヤ(R-3パワード)「…そうよね、分かってるわ。」

キュアハッピー「イングラム少佐…」

 

アヤとキュアハッピーもイングラムに気がかりを覚えていた、だがもう彼はいないはず。

そう改めて確信し脱出する。

だがあしゅら男爵はただ1人佇んでいた。

 

徹平(Vドランセイザー)「!!」

 

あしゅら男爵「…」

甲児(マジンガーZ)「あしゅら!!どうしたんだ!?」

あしゅら男爵「お前達は先に行け、私はこの島が沈む時を見届ける!!」

 

ワイルドタイガー「アホかお前!」

トーマ(ディバイソン)「いや…多分大丈夫な気がしてくる…」

雅人(ダンクーガ)「僕も…」

 

あしゅらの身体能力を見たらそんな気がしてしまう。

 

マト「あしゅら!どうして!!早く!!」

正太郎「せっかく自由になれたのに!」

 

あしゅら男爵「大丈夫だと言っている!…世話になったな…感謝するぞ…!」

 

あしゅらそう言って親指を出し自分なりのお礼を皆に述べた。

 

マト「あしゅら…」

 

徹平(Vドランセイザー)「…分かった…」

甲児(マジンガーZ)「あしゅら…またどこかで会えるか?」

あしゅら男爵「さあな…。」

ゴウキモン「…脱出だ!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「気力を振り絞り撤退せよ!!」

 

ゴォォォォォォォォ!!!

 

 

全員を乗せたウルトラザウルスとガンドールはバードス島から離れて行った。

その後ろではバードス島は沈んでいく、全てが終わった様に。

 

マト「あしゅら…また何処かで会えるよね…?」

 

 

ザザァァァァァァァァ!!!

 

 

 

 

バードス島、地下深くの祭壇。

 

バードス島は崩壊したはずだった。

だが島の表側は沈んでいったが、地下部分だけは海底に残り沈んでいたのだ。

 

あしゅら男爵「…。」

 

あしゅらはそこへ進みゼウスの右腕で埋まってた祭壇の中心へとたどり着く。

その時だ、あしゅらの後ろに奴が姿を現したのは。

 

ゴーゴン大公「全て終わった様だな。」

あしゅら男爵「ああ、だが我々とっては新たなる始まりでもある。」

 

あしゅらははそう告げ今まで隠れていた本性を全て告白した。

 

あしゅら男爵「そう、Dr.ヘルは私達に自ら死ぬ事が出来ない暗示をかけていた。彼は知っていたのだ、私達が眠った本当の理由を。」

ゴーゴン大公「奴は世界を支配する為に我々ミケーネの完全復活を防いでいたのだ。だが特別隊、彼等がDr.ヘルを倒してくれたおかげで時は再び動き出す。」

あしゅら男爵「そして彼らのお蔭でトリスタンとイゾルデは本来の目的を果たす事が出来る。」

 

ゴーゴン大公「ようやくだ、その時が来た。ミケーネ帝国の復活だぁぁぁぁ!!!」

 

ゴーゴン大公が叫ぶ、ついに果たされる悲願。

あしゅらは、いやトリスタンとイゾルデはあの時のケドラの記憶の中で思い出したのだ。自分達の本当の役目を。

自らの自決し、血を祭壇に流す事で封印は解かれる。

ミケーネ帝国が復活するだ。

あしゅらは立つ祭壇の上に、そして。

 

 

あしゅら男爵「…!!!」

 

この時、あしゅらの記憶の中から何かが割り込んだ。

 

マト≪だって私達友達じゃん!≫

 

あしゅら男爵「!!…何をしているトリスタン…いや、イゾルデお前こそどうした…?」

ゴーゴン大公「…?」

 

あしゅら男爵の手が止まった、思い出してしまったのだ。

あの時、自分の救ってくれたマトの事を。

ピグマンに連れ戻される時、彼女は必死にあしゅらの事を守ったあの時の事を。

そしてあしゅらはその記憶を振り返るあまり動かなくなってしまうのだ。

トリスタンもイゾルデも。

 

あしゅら男爵「…(何故だ…黒衣マト…何故私達の邪魔をする…!?)

 

ここでもしミケーネを復活させれば世界はたちまちさらなる地獄に包まれる。

特別隊ももう無事では済まないだろう。

それは紛れもなく自分を友と呼んでくれたマトを裏切る事になると。

 

ゴーゴン大公「どうしたトリスタン、イゾルデ!?」

あしゅら男爵「…ゴーゴン…私達は歪んでいるのは分かっている、だが…それでもどうしても譲れない物があるのは知ってるだろう…」

ゴーゴン大公「…!?」

あしゅら男爵「友を裏切る事は出来ないと言う事だ…!!」

ゴーゴン大公「!そうだ、お前達とワシは互いに夢を見た者通し、親友だ…一体何があった…!?」

 

振るえるあしゅらの手を見てただ事ではないと感じたゴーゴン大公が歩み寄る、

だがその時であった。

 

 

 

ドォォォ!!ドダァァァァァァ!!

 

何処からか来た巨大な弾薬がゴーゴンに直撃した、

 

あしゅら男爵「…!?」

ゴーゴン大公「…がは…!?」

 

スタッ。

 

ゴーゴン大公が倒れ込む、そしてそれを踏みつける様に1人のバズーカ砲を持った少女が着地したのだ。

その肩にはあしゅらも良く知っている奴もいた。

 

あしゅら男爵「き…キュウベェ!!!」

キュウべぇ「そうさ、久しぶりだね、イゾルデ。いやトリスタンかな?」

ほむら「そんな事はどうでもいい。」

 

暁美ほむらが姿を現した、

ゴーゴン大公は必死に立ち上がろうとするが。

 

ゴーゴン大公「き、貴さまぁぁっ!!」

 

キィィィィィ…

 

この祭壇に流れる時間が止まった。

ゴーゴンも完全に時間を封じられてしまった。

あしゅらも完全にピクリとも動かないはずだった。が。

 

キィィィィ!!

 

あしゅら男爵「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

自分の頭部だけは時を取り戻す事が出来た、だが身体の時は止まったままで身動きが出来ない。

 

ほむら「流石は元魔法少女と言った所かしら…」

あしゅら男爵「なんのつもりだ!?貴様の目的は…!?」

ほむら「今はこれ以上余計な事を引き起こして欲しくはないの。」

あしゅら男爵「なん…だと…!?」

キュウべぇ「僕には関係ないけどね、けどほむらがそう言うから君にはここで消えてもらう必要があるんだ。」

ほむら「…!」

 

その時ほむらの背中から大量の火力兵器が出現しマシンガン、ガトリングガンバズーカ、ダイナマイト、さらにはモビルスーツのビームライフルにミサイルランチャーまで出て来た。

 

それらの火器が一斉放射されたらどうなるだろうか。そう、あしゅらは凍りつく。

 

ドドドドドドドドドドド!!!!ドガァドォォォォチュドォォォォ!!!!

 

あしゅら男爵「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!やめろぉ!これ以上はぁぁぁぁ!!!うわああああああああ!」

 

あしゅらを残し祭壇の時が再び流れると火力兵器で焼き尽くされ破壊されていった。

そんな中ほむらは覚めた顔つきであしゅらに両手の銃を突き突けた。

 

ほむら「トリスタン、イゾルデ…さようなら。」

あしゅら男爵「…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

逃げられなくなったあしゅらに、ほむらの鉄槌が下された。

 

 

 

ドバァァァァァァァァァ!!!!

 

バードスの地下の祭壇に海が浸水し史実上完全崩壊した。

地下の祭壇も木端微塵に沈み、もはやミケーネ復活どころではなくなった。

そしてさらに深い海底の谷に沈んでいく負傷して動かなくなったゴーゴン大公。

 

ゴーゴン大公「(魔法少女め…今に見ていろ…ミケーネはこれで終わったと思うな…いつの日か…いつの日か…)」

 

海底の谷に沈んでいくゴーゴン大公、そしてあしゅらは最後まで姿を見せる事はなかったのだった…。

 

 

 

その後、地上のとある海岸。

 

キュウべぇ「ここから厳しい戦いになる、こんな事態になってしまったからね…」

ほむら「後には引けなくなった、もう絶対…後戻りはできない。」

 

そう言い残しほむらとキュウべぇはこの場を去って行った。

果たして彼女の目的とはなんなのだろうか、何を知ってるんだろうか。

もしかしたら今まで以上に過酷な事になっているのかもしれない。

 

だがそれが明かされるのはまた別の話である。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第23話 完。

 

第24話 絶望を断つ剣なり に続く。



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スーパーヒーローウォリアーズ 第24話 絶望を断つ剣なり


この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、ゼンガー・ゾンボルトが高齢化してたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■Dr.ヘルとの決戦後、傷ついた特別隊に襲い掛かるバットエンド王国、そして復活するピエーロ!スマイルプリキュア、そしてあの男が絶望に挑む!


Dr.ヘルとの決戦後、

崩壊したバードス島から脱出したウルトラザウルス、ガンドールは東シナ海沖にいた。

ガンドールはウルトラザウルスの隣になる様に一度海に着水している。

 

ウルトラザウルス・格納庫。

 

高次「かなりダメージを受けたな、こいつは骨が折れるわい。」

ロバート「たがみんな無事で安心した、俺はそれだけで何よりだよ。…」

高次「…ワシ等は今するべき仕事を片づけるぞ!」

ガミガミ魔王「しゃーねーな!」

デデデ大王「了解ぞい!」

エスカルゴン「かしこまりでゲス!」

ゼロハチ「ピピピ!」

 

ロバートはふと最後にイングラムの事を思い浮かべてしまう、

だが高次からはっぱをかけられ気持ちを切り替える。

ガミガミとゼロハチ、後ろにいた物凄く顔が爽やかなデデデとエスカルゴンもついて行く。

帰還した機体はかなりダメージを受けており、すぐに修理を終わらせるのは厳しい物ばかりであった。

ゲッターロボも鉄人28号もゾイド達も損傷が痛々しく表面に出ている。

ダンクーガ、ダイターン3、グルンガスト系列、Rシリーズはとくに内部損傷が激しいのだ。

 

ゼンガー「…。」

 

帰還したゼンガーはグルンガスト零式の損傷個所をキャットウォークから確認していた。

 

エレフ「生きてるよな俺達…」

甲児「…あぁけど頭がクラクラするぜ。なあ徹平…」

徹平「うっ…」

甲児「!?」

 

カガリ「徹平!!」

虎鉄「おい、しっかりしろ!」

ラーダ「早く医務室へ!!」

三田子「急いで!!」

 

帰還した者達が疲労した姿で歩いてくる、その中にいた徹平の意識が遠くなり倒れ込んでしまった。

そうして時間は過ぎ、まもなく陸に着こうとする頃である。

 

ウルトラザウルス医務室。

 

徹平「うっ…」

ユーキ「徹平君、目を覚ましたんだね。」

徹平「ユーキ先輩…ん、カガリ…。」

カガリ「…」

 

ベッドで横になり点滴をうって身体と頭に包帯を巻いてた徹平が目を覚ました。

そのベッドの布団の上で頭を乗っけてカガリが寝ていた。

 

オルタンス「カガリ様ずっと看病してましたわ。」

徹平「…そっか…」

三田子「ダメよまだ動いちゃ。」

 

徹平が起きようとしたら止められてしまう。

 

甲児「お前ずっと戦っていただろ、ついに倒れちまったらしいぜ。」

徹平「…あれからどのくらいたった!?」

ミク「まる一日って所ね、私達もみんなの手当てで大変だったんだよね。」

バーナビー「今はなんとか落ち着きました。」

 

徹平が眠っている間、戦って戻って来たみんなの怪我の手当てを行っていた様だ。

この他に戦っていた者達も何人か身体の何処かに包帯を巻いていた。

 

ユウ「そういえばマジンガーZのあの背中の翼ってどうなったの?」

甲児「それが俺にもさっぱりだ、戦いが終わったらジェットスクランダーに戻っちまった。3博士にも見てもらったけどZ自体にも変わった変化もなかったし。」

シロン「そいつはゼウスがあの右腕を通じて一時的な力を与えたと推測するしかねえな。」

シュウ「どうしたでかっちょ?」

ガリオン「お主…」

シロン「ああ思い出したぜ、ゼウスは俺の昔のサーガだったんだ。」

マト「ええっ!?」

ルキア「それって本当なのかい!?」

徹平「昔のサーガって…」

シロン「前のレジェンズウォーの時だ…ゼウスは遠い空から来た存在だったが俺はあいつのこの星の生命を守るって心に動かされてな…そんで最後にはジャバウォックに挑んだが…」

 

甲児「ケドラの記憶で見たあれか!?あの後どうなったんだ!?」

シロン「…俺も覚えてねぇんだ。ゼウスとはそれきり、レジェンズ達は当時の世界から姿を消した。」

マック「そして今に至るんだな…」

シュウ「しっかし俺の前はあのデカい神様だったとはねー。」

マト「じゃあゼウスは何処かで生きているのかな…」

ルキア「きっとそうだよ。」

 

ゼウスはシロンの前のサーガであった。

ジャバウォックとの戦いの後何処へ姿を消したのか。今となってはその行方は知れず。

 

ルカ「徹平君目を覚ましたって!?」

ミク「ルカ!」

 

そして話題は次に徹平へと移る様、ルカがやって来た。

 

 

徹平「あ、えっと…」

ルカ「巡音ルカ、セイザーグリフォンの専属パイロットよ、よろしくね。」

徹平「は、はい!」

 

ルカがにこやかに徹平の手を握りしめて挨拶して来た。

 

ライザ「なあ、あのセイザーグリフォンって奴と徹平のアルティメットブイドラモンVFが合体したろ?」

ホルス「あれは一体…」

ルカ「説明がまだだったわね。セイザーグリフォンはコトブキアーム社で開発されたアルティメットブイドラモン系専用のサポートビークル。UブイドラモンVFと合体する事によってデジタル・スーパーロボット、即ち超電脳特機・Vドランセイザーになるの。」

リュウセイ「デジタルなスーパーロボットか…すげぇな。」

徹平「気が付いたら憧れのスーパーロボットに乗っていた…すっげぇぇぇぇ!!」

ルカ「そういう事。」

ライ「俺達のRシリーズとは根本的に違う様だな。」

沙羅「獣戦機ともね。」

 

アヤ「ねえ、徹平君の毒ってどうなったの?」

ラーダ「完全に消えていたわ、後遺症も残らない程にね。」

ヴィオレット「…。」

隼人「やっぱり何か知ってるな。」

オルタンス「あ…」

竜馬「Vドランセイザーの手に現れたあの剣と盾も君達の事に関係してそうだね。」

 

地獄王と最後の決着時にVドランセイザーの手に現れた剣と盾、

あの現象について2人は口を開いた。

 

ヴィオレット「ムシュー…イヴェール・ローランのお力です。」

徹平「イヴェール…もしかしてあの時俺が死にかけた時助けてくれた!?」

オルタンス「はい、彼は私達の主であり私達をこの世界へ送り出してくれた人ですわ。」

徹平「じゃあその人が…」

ヴィオレット「その時ムシューは徹平様に一時的な力も与えてくれました、その力を私達が引き出したのですわ。」

弓さやか「じゃあそれがあの時の剣と盾なのね。」

 

ギャリー「ちょっと待ってよ、アンタ達のご主人のイヴェールってのはなんでこっちに来てない訳?」

忍「けっ自分が主だからってその子等だけに任せるたぁ無責任だよなぁ、もしそいつが顔だしやがったら俺が根性叩き直してやらぁ!」

オルタンス「それは違います!」

ヴィオレット「ムシューは決して好きで閉じこもってるのではありません!」

 

2人が今までにないくらいに感情的になり、そんな2人を見た皆は少々ビックリした。

 

武蔵「び、ビックリしたぁ…」

イワン「あんな2人の顔初めてだ…」

ユーキ「それ以上は止そう?僕達には分からない事だってあるんだし。」

雅人「忍はデリカシーないからね。」

忍「ちっ…」

徹平「…(イヴェールって人何者なんだろう…)」

 

2人の顔見た一同はふと話題を戻す事にした。

 

ライザ「話戻すけどさ。セイザーグリフォンの事、マルスモン隊長からは何にも聞いてなかったぜ?」

ルカ「マルスモン隊長はその辺りまでは知らなかったみたいなの。コトブキアームズ社のバステモン社長がUブイドラモンVFにもっと強力で激しく熱い奴を追加したいからって独自に設計したの。」

ヨミ「激しくて熱いって…?」

サヤ「その辺りに触れちゃダメよ。」

徹平「激しく熱い…スーパーロボットの事ですか!?」

ルカ「正解!(まあそういう事にしておこうかしら。)」

リュウセイ「おう、スーパーロボットは熱く激しい存在で高く舞い踊るんだ!!」

ボス「(なーんか引っかかる言い方だわさ。)」

 

ボスやサヤ等はその言葉に引っかかる物を感じたが触れない様にした。

 

ルカ「それから注意点よ。」

徹平「注意点?」

ルカ「Uブイドラモンのパワーアップ形態のVFは、火力に性能・グリフォンとの連携・武器を増やすCP技に突撃形態への変形…何もかも強力だけど長時間その形態を維持するには相当の集中力と体力が必要になるの。」

徹平「え…」

ルキア「じゃあ、あのCP…コピペ技はもっと体力使うんじゃないですか!?」

ルカ「そう、高性能でデータが多い分、技量次第ではすぐにオーバーヒートして徹平君に相当負担をかける事になるの。最も徹平君の練度が高くなっていけばそんなに問題にはならなくなるだろうけど…」

徹平「…」

ミク「じゃあ乱用は出来ないのね。」

ライ「SRXと同じか…」

 

三田子「…徹平。お母さんとしてはなるべく貴方の身体を壊す様な事をして欲しくはないわ。」

ディグモン先生「止む負えない状況の時だけ、その力は必要になると言う事だ、忘れるな。」

徹平「はい…」

ルキア「…それに、君に憑りついてる存在の事も忘れないで欲しい。」

徹平「それもあったね…未だソレに関しては実感湧かないけど…」

 

母親として教師として、徹平の身体の事を気遣いつつ乱用はしないでほしいと徹平に願った。

またルキアの口から放たれた妙な事、何のことだろうか。

 

ルカ「その為のセイザーグリフォンでもあるの、Vドランセイザーに合体した時徹平君はVFとのシンクロを切り離されてコクピットで操縦する様になるから、多少負担も軽減できるから。」

ユーキ「つまりVFはある意味Vドランセイザーのコアユニットでもあるんですね。」

竜馬「コトブキアームズ社は凄い物を生み出したよな。」

亮「元々あそこはCPUと言った高性能機器専門メーカーであり、その応用でDSCと言う兵器が作られたと言う話だったな。」

ライザ「DSCはルーチェモン副指令の発案だってさ。」

甲児「たしかゼンガー司令の副官だったよな…子供みたいだけどさ。」

バーナビー「デジモンならば見た目は関係ないでしょう。」

ラーダ「…。」

ヴィレッタ「…(ルーチェモンか…)」

ホルス「…(昔、俺とライザがルーチェモン副指令と初めて会った時何か変な感じがした…あれは一体…?)」

 

ラーダとヴィレッタ、そしてホルスもこの時心の中でルーチェモンに対し妙な違和感を感じとっていた。

 

マト「そういえばあしゅらは何処にいっちゃったんだろうな…」

甲児「あいつならきっと何処かで生きてるさ。」

ルキア「けどあの人がまた僕達の前に現れるかは別の話でしょうね…」

マト「…。」

 

ルカ「何はともあれ今後ともよろしくね徹平君。」

徹平「あ、は、はい…!」

 

ルカは顔を近づけて徹平の両手を握りしめた、

そして徹平も思わずルカの大人の女性としての魅力にドギマギしてしまう。

あとルカが顔を近づけると同時にルカのスーツピッチリの胸にも思わず目がいってしまいそうである。、だがその瞬間。

 

ボス「かーっ羨ましいだわさ!」

カガリ「う…うん…?」

ユウ「あ…」

虎鉄「おいおい…」

 

カガリが目を覚ました、そして顔を向けた時には徹平とルカが見つめ合っていた瞬間を目撃してしまった。

 

カガリ「…!」

徹平「ビクッ!?(な、なんだろこの殺気…)ねぇみんな…」

オルタンス、ヴィオレット「…」

甲児「…」

三田子「…。」

ディグモン先生「…徹平、それも人生経験だ…」

サヤ「うんうん…」

雅人「だってさ。」

沙羅「やっちゃったわね…」

 

徹平「ちょっとみんな!?なんで!?なんで黙って目をそらしてるのぉ!?」

ルカ「じゃっ私は失礼~」

徹平「あ、ルカさんちょっと!?」

カガリ「徹平…!!」

徹平「カガリ…そんな怖い顔しないで…ね、ねぇ…!?」

カガリ「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

徹平「わぁぁぁぁぁぁ!!俺、怪我人、怪我にぃぃぃぃ!?」

 

ヨミ「カガリ、やっぱり再発してるんじゃ…」

マト「気のせいだよ…きっと…」

 

カガリが物凄い負のオーラ放出して死んだ目で切れた様だ。

ヨミとマトは後ろの惨劇に背中をそらしながらそう呟く…。

 

 

 

ウルトラザウルス・指令室。

 

フィーネ「ここから一番近い港町への入港許可が降りました。」

大塚長官「うむ。では進路をそちらに向けてくれ。」

ムンベイ「了解、にしても短い気けど長い戦いだったわねぇ。」

バン「終わったんだよな…」

ゼンガー「気を抜くのは早いぞ、目標を成し遂げて帰還するまでが任務だ。」

フーム「ちょっとシンプルですけど遠足の法則が一番基本ですよね。」

ピエトロ「それは言えてるね。…港に着いたら特別隊は解散か…」

万丈「短い様であっという間だったな。」

ギャリソン時田「そこから虎鉄様方はシュテルンビルトへ帰郷、ウルトラザウルス部隊の皆様も別行動するとの事ですからしばしのお別れとなるでしょう…。」

 

ウルトラザウルスとガンドールが近くの港へとつき次第、特別隊は一時解散と言う事になる。

これまで共に戦った仲間達はまたそれぞれ別の地で戦い続けるだろう。

 

ウルトラザウルス食堂。

 

エレフ「じゃあ別の所の機械獣片っ端倒してからこっちに来たのか?」

鉄也「ああ、グレートマジンガーはそう柔に作られてないからな。」

ネイサン「アンタもいい男ねぇ、どう…」

鉄也「やめてくれ。」

 

ネイサンは鉄也の腕を組もうとしたが軽く払いのけた。

 

エレフ「けどお前も見た所いい腕してそうだな、兄上が見たらきっとお前を兵士に誘いそうだぜ。」

鉄也「悪いが俺はグレートで戦うと決めていてな。」

れいか「兵士…兄上…?エレフさん実は貴族なのですか?」

エレフ「え…う、まあそういう事にはなるな…」

なお「…?」

やよい「ぐ、グレンダイザーの大介さんって今宇宙側で戦ってたて甲児さん達から聞いています!」

大介「そう、けど甲児君達がDr.ヘルと最終決着をするって聞いてダイテツ総統の許可をもらって降りて来たんだ。」

やよい「しかも、実はフリード星の言う星の王子様だとか!!」

みゆき「ええ、大介さんも王子様ぁ!?」

ライラ「じゃあピエトロ王子と一緒ね。」

大介「そう、けどそれは昔の話だよ。僕の故郷はベガ星連合軍の攻撃で滅ぼされてしまったからね…」

やよい「…あ」

あかね「おいやよい!」

正太郎「…たしかダイテツ総統が宇宙側の侵略者達に対して防衛線を張っていて、大介さんとグレンダイザーはその中で戦っていたんですよね。」

大介「現状はベガ星連合やバーム星人の第二勢力の侵攻は抑えているでやっとだよ、初期勢力はこの時代が始まったと同時に進行して地球への侵入を許してしまったからね…。バーム星人側の暗殺さえなければこんな事態にはなってないはずだったんだ…。」

オリオン「暗殺?」

正太郎「そうだ、オリオンさん達は知りませんでしたよね。」

鉄也「侵略者大戦が始まる前、バーム星人と言う宇宙放浪民族が地球圏に和平交渉しにやって来たんだ。」

カトル「惑星Ziとの宇宙交流成立の結果もあったぐらいですから、この時の交渉もきっとうまくいくと思われていたはずでした…」

デュオ「けどバーム側の和平派代表のリオン大元帥が何者かに暗殺される事態になっちまったんだ。」

ライラ「…え!?」

大介「その結果、和平交渉は決裂。バーム側のオルバン次元帥が地球側の陰謀と称して戦争を仕掛けた。」

ネイサン「その流れに便乗して他の勢力も一斉に地球に攻撃を仕掛けて来たって訳…。」

シャイターン「…」

 

改めて侵略者大戦の引き金のなった事件を振り返っていた。

 

エレフ「戦争してるから戦争に参加って事かよ…ホント嫌な流れだな…」

みゆき「どうしてみんな戦争なんてするんだろう…」

あかね「今さらながらうち等もドエライ事に巻き込まれたわなぁ。」

やよい「じゃあ和平の時に暗殺さえなければ…」

イルム「いや、どちらにしろ何処かしらで争いは起きてたんだ。Dr.ヘルだってどちらにしろ侵略は開始していた、ジオンの件もある。ベガ星連合も地球を狙っていたんだ。」

キャプテン・ラドラ「恐竜帝国もそうだった…」

 

鉄也「簡単な話、バームの和平代表の暗殺が今回の引き金だったと言う事だ。」

カトル「まだ公には明かされてない事ですが、Gアイランド付近では未確認勢力と思われるメカが立て続けに確認されてます。」

暗黒寺「同時にそれらの勢力と戦っている組織もいるってよ。」

みゆき「…私達がこのまま戦い続けててみんなでウルトラハッピーになれるのかな…。」

ポップ「気を落とないで欲しいでござる。みゆき殿達の頑張りは決して無駄にはならないでござる。」

正太郎「みゆきさんらしくないですよ。」

キャンディ「きっとみんな笑顔になれるクルー!そうじゃなきゃ嫌クルー!」

やよい「そうだよきっと…」

みゆき「だよね、私達プリキュアなら…!」

鉄也「甘い考えだな、お前等プリキュアとやらが戦って地球が平和になるなら俺達は苦労してない。」

みゆき「え…」

 

この時鉄也がみゆき達プリキュアに対しバッサリと否定する言葉を吐いた。

 

鉄也「お前達の様な少女が戦ってもこの地球の事態が解決すると思ったら大間違いだと言ってる。」

なお「…そんな言い方ないと思います!」

鉄也「ある、そもそもお前等の様な女子供が出る幕じゃない。」

あかね「なんやねんそれ…うち等の事全否定やん!」

やよい「…私達だってこれまでみんなと一緒に頑張って…」

鉄也「頑張るのは当たり前だ、当たり前な事は口にするな。」

キャンディ「そんなのヒドイクルー!!」

れいか「たしかに私達が見て来た中では厳しい物が沢山ありましたが、それでも私達もここまで乗り越えられました。」

鉄也「それはここにいる連中といたからの話だ、お前等だけだったらどうだったんだ?」

みゆき「…それは…」

鉄也「お前達の甘い考えでこの地球のどうしようとするのは不可能だ、もう少し現実ぐらい見ろ!」

大介「鉄也君、それは言い過ぎだ!」

ネイサン「アンタねぇ…女子の底力ってのを知らないでしょ!?」

ホァン「僕もカチンって来たけど…カリーナだったらもっと怒って凍らせているかも…!」

鉄也「ふん。」

シャイターン「…」

 

大介達にそれ以上の鉄也の批難は止められ収まった。

鉄也はそんな彼の背を見つめるシャイターンを横切り、食堂を出て行った。

 

あかね「なんやねんあれ!」

やよい「私鉄也さんの事少し嫌いになったかも…」

大介「すまない、彼は少し不器用なだけなんだ。」

イルム「…なーんか訳ありの雰囲気だな。」

大介「…。」

ゼンガー「何を騒いでいる?」

みゆき「ゼンガー司令…」

れいか「実は…」

ゼンガー「…。」

 

ゼンガーが鉄也とすれ違う形で入って来た。

 

 

 

 

一方、バットエンド王国・とある薄暗い城の中。

 

ジョーカー「…ほう、それではその装置ならば彼等をこちらに引き込む事も可能は訳ですね?」

ジャグラモン「今なら出血大サービス、この装置を一泊二日のレンタ~ル♪TとかGとか昔あった創夢ヤカタ?だったかなぁ…みたいに会員製じゃないから安心しなぁ?」

 

ジョーカーと良からぬ企みを話していたのは闇軍団のジャグラモンであった。

何故彼がここにいるのか、そして彼の後ろには見たこともない黒いリング状の装置が存在していた。

 

アカオーニ「あいつ何オニ?」

ウルフルン「闇軍団って連中だったな、ジョーカーの野郎マッドサイエンティストの次はアイツ等も手組むってか?」

マジョリーナ「ピエーロ様復活までもう少しだわさ、そんな必要ないと思うだわさ。」

ジョーカー「たしかにピエーロ様はまもなく復活できます。ですが…あと少し…更に絶望的なバットエナジーが必要なのです。それも過去に一番の絶望を受けた人からのねぇ…」

ウルフルン「過去に?」

ジョーカー「プリキュア、いいえ特別隊と戦ってる内に分かったのです。あの中には過去に大変悲しい絶望を受けた人が1人いる事が明らかになりました。」

マジョリーナ「ど、どういう事だわさ!?」

ジョーカー「私も意外でした…あの様な方も絶望を味わったと言う事を、そしてその絶望を再び引き出してやりたいのですよ…!」

 

ジョーカーは不敵に微笑んだ。

そしてジャグラモンは後ろでその様子を面白半分ににやけていた。

 

ジャグラモン「(ヘルズバロスモン様の預言通りになっちまったなぁ、あの特別隊を意地でも潰す必要があると、キリンに滅ぼされたライオンの如く…ライオンは忽ち靴を流通させる男に支配され…地球全土絶望に溢れされるたぁヤベェ連中だなぁ、まっそれでアイツ等が消えればこっちは楽々なんだがな。)」

 

そんなバットエンド王国を見てジャグラモンは自分の良い方向へと行く事を考えていた。

 

 

再び、ウルトラザウルス・食堂。

 

ゼンガー「…剣鉄也の言う事には一理あるかもしれん。」

みゆき「ゼンガー司令…」

ゼンガー「お前達はここまでよく戦って来た事を俺は評価している。今までの戦いで時に世界の闇も見て来ただろう。だがそれはほんの一部にすぎない。」

なお「…じゃあ、まだ私達の知らない現状が…」

ゼンガー「今まで見て来たのは序の口と言っていいだろう。今のお前達には見るのも嫌になる様な惨劇も存在する、もう二度と味いたくない物もな…」

みゆき「…」

ゼンガー「剣鉄也は世界の全てを知らずに戦うお前達に未熟を感じたのだろう。」

大介「鉄也君は幼い頃、天涯孤独の身だったらしいんだ。だから彼は世界の闇の部分を誰よりも知ってるんだと思う。」

あかね「そうだったん…」

やよい「ライザ君やホルス君の小さい時の話思い出しちゃった…」

みゆき「…」

 

顔を辛そうに下げてしまう、みゆきだがそこにゼンガーがそっと手を置いた。

 

ゼンガー「だが未熟なお前達だからこそ俺達の様な者には真似出来ない事もある。黒衣マトや出灰カガリ達が先の戦いで見せた行動がその例だ。」

みゆき「そういえばあの時マトちゃん達が動かなかったらもっと大変だったかもしれない…!!」

 

みゆき達はあの時の地獄王の戦いで行動したマト達の事を思い出す。

 

ゼンガー「時には世間で言われる甘さが高い壁を壊す事もある。お前達もその力を持つはずだ。甘さを武器に出来る力がな。」

なお「甘さが武器…」

れいか「私達の考えはたしかに周りから見たら甘さを感じるのかもしれません。」

あかね「けどうちらは…」

やよい「私達の考えとやり方で進みたい…!」

正太郎「甘さも強さか…凄いですね。」

エレフ「そういう戦い方もあるんだな…」

デュオ「俺達とは正反対になったな。」

 

ゼンガー「そして互いに手を取り合える者達がいたからこそ、先の戦いを勝ち残る事が出来たはずだ。その甘さで何処まで進めるかはまだ未知数だが、いずれにしろ自分達の最も大切にする者を決して忘れたりするなよ…邪魔したな。」

キャンディ「クル?」

みゆき「…ゼンガー司令、司令にも大切な物があるんですか?」

ゼンガー「…それを原動力にする力が無ければ俺はここにいないだろう。それは今も俺の中で生きている、だがその間にも失った者もあった。」

みゆき「…え…」

 

ゼンガーはそう答えるとこの場を後にしたようとした、だがその瞬間。

 

ゴォォォォォ…!!!

 

ライラ「地震!?」

シャイターン「…違ウ!」

やよい「わ、わ、わ!?」

ゼンガー「全員、何かに捕まりその場で待機!(この気配…真面な敵ではないな…!)」

 

ウルトラザウルス・格納庫。

 

高次「皆、何かに捕まって衝撃と揺れにそなえろ!!」

ロバート「くっこんな時に地震か…!?」

ガミガミ魔王「どうなってんだってんだ!?」

ゼロハチ「~~~~!!!」

レン「おいゼロハチ!」

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「ひぇぇぇぇ~!」

 

格納庫内が一瞬でパニックになった、全員しがみ付いて揺れに耐える。

ゼロハチはよろけて転がってしまったが。

 

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

大塚長官「何が起こっておる!?」

葉月博士『ガンドール、ウルトラザウルス前方に巨大な未確認空間発生!まるで我々わ引き込もうとしています!』

 

ガンドールにいた葉月博士もこの事態に動揺を隠せない。

 

ラーダ「これは…魔女の時の物とは違う…!」

ナルシア「あれは…私達がこの世界に引き込まれた時に現れた穴に似ています!」

フーム「間違いありません、あれにそっくりです!」

トーマ「なんだと!?」

バン「お、おいやばいぞ!!」

ジーク「キュイィ!!」

ムンベイ「ぐっ…舵が聞かない…!」

 

ゴォォォォォォォォォ!!

 

ウルトラザウルスとガンドールはそのまま黒い空間に引き込まれてしまった。

 

 

ウルトラザウルス・医務室。

 

甲児「…みんな大丈夫か!?」

マト「なんとか…」

忍「くそっこっちは怪我人だってのに余計傷が開くじゃねぇか!」

虎鉄「とにかく、何があったのか上に行かないとな…」

鉄也「おい!」

甲児「鉄也さん!」

鉄也「動ける者は来い!厄介な事になってるぞ!」

シュウ「嫌な予感だけしかしねぇ…」

徹平「…何があったんだ…」

 

医務室でも言うまでもなく騒ぎになる事態が発生していた。

 

 

 

どす黒い空の下、黒味を帯びた山岳地帯や枯れた木々の生い茂る中にウルトラザウルスとガンドールが引き込まれ、その上この地形ではどちらも身動きが取れずにいた。

 

大塚長官「状況を確認してくれ!」

フィーネ「黒い空間から出られたと思ったらいきなり見たこともない場所現れました!」

バン「なんなんだよここは…!」

ポップ「バットエンド王国でござる!!」

グリードー「何!?」

ライ「お前達の敵の本拠地か!?」

ポップ「拙者達は恐らく、奴等に引き込まれたでござる…!」

みゆき「ここが…」

れいか「君が悪いですね…!」

 

葉月博士(ガンドール)「なんと…!!」

 

ルキア「ここが…」

ピエトロ「なんて暗い世界なんだ…!」

メグ「こっちまで気持ちが削がれそう…」

ズオウ「メグしっかり!」

ポップ「しかし…どうやって我々をここに引き寄せたでござるか…!?」

 

 

ジョーカー「皆様、ようこそバットエンド王国へお越し頂きました。」

 

特別隊の前にジョーカー、バットエンド3幹部達が現れた。

 

イワン「あいつら!」

ウォルフィー「引き込んだのはお前等のほうだろうが!」

リーオン「行きたくもないしさ!」

 

ウルフルン「てめぇらも今までご苦労なこった。だがここまでだ、ここは俺達のホーム、絶望だらけの空間でてめぇらは死ぬ事になるんだよぉ!」

アカオーニ「ピエーロ様が復活でお前達はバットエンド決定オニ!」

マジョリーナ「恐竜帝国や機械獣達との戦いで疲れ切ったお前達に勝てる訳ないだわさ!」

 

オリオン「考えたな、俺達がボロボロなのを狙ってきやがったか…」

シャイターン「…!」

ライラ「ダメ、シャイターン!貴方の怪我じゃ…」

隼人「子供だましの悪党ってだけじゃなさそうだな。」

竜馬「言ってくれるじゃないか!」

甲児「こうなりゃやるしかねぇな!」

万丈「いや、前の決戦で僕らの機体は出撃出来る状態じゃない!」

イルム「くっ万事休すか…!」

リュウセイ「こんな時に…!」

アヤ「どちらにしろRシリーズは合体の影響で回路が焼き切れて出られる状況じゃないわ…!」

ユーキ「僕達も怪我が多くで出られる状況じゃないし…」

虎鉄「くそぉっ!」

カービィ「ポヨ…」

 

各スーパーロボット達はDr.ヘルとの決戦にて多大な損傷を受けた為、出撃出来る機体がほとんどいない。

また徹平達に虎鉄達も傷が癒えてない為、動けずじまいだ。

 

徹平「…!」

カガリ「ダメだよ!」

三田子「そうよ、貴方は特に!」

徹平「けど…」

ミク「ううん、絶対ダメ。」

徹平「くっ…」

 

医務室にいた徹平は論外である。

そんな状態の特別隊、その中カタパルトからグルンガスト零式が発進した。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「何をしている!?動ける者は動かんか!」

 

ロバート「無理です、スーパーロボット達は修理が終わってない為ほとんど出られません!」

高次「お、おいお前等!?」

デデデ大王「どこいくぞい!?」

 

デッキからの通信越しで返答するロバートと高次、気づくとカタパルトからグレートマジンガー、グレンダイザーが発進。

専用ヘルメットを被った鉄也に、パイロットスーツを着てグレンダイザーを操縦する大介=デュークだ。

 

鉄也(グレートマジンガー)「甲児君、ここは俺達に任せてもらおうか!」

デューク(グレンダイザー)「僕達も行けます!」

 

みゆき達「プリキュア・スマイルチャージ!!」

 

さらにプリキュア達が出撃する。

今バットエンド王国と戦えるのはスマイルプリキュア5人に加え、グルンガスト零式、グレートマジンガー、グレンダイザーだけである。

 

キュアサニー「決戦ちゅー訳やな…!」

キュアピース「怖いけど…!」

キュアマーチ「負ける訳にはいかない!」

キュアビューティ「他の皆様が戦えない今、私達の力で!」

キュアハッピー「ピエーロの復活なんてさせない!」

 

ユーキ「みんな!!」

シロン「いや、あいつらは本気だ!」

虎鉄「俺達が動けない分、この戦いにより覚悟を決めてるぜ…!」

弓さやか「私達の機体も出られないし…」

忍「今回は応援にまわるしかないみたいだな。」

マト、ユウ「プリキュア頑張れー!!」

カトル「大丈夫でしょうか…」

イルム「ゼンガー司令と鉄也に大介がいるから大丈夫だと思いたいが…」

 

 

鉄也(グレートマジンガー)「お前達であの絶望の親玉を止められるのか?」

キュアハッピー「…私達には、私達にしか出来ない戦いがあります!」

鉄也(グレートマジンガー)「…。」

デューク(グレンダイザー)「鉄也君、彼女達を信じてみないか?」

鉄也(グレートマジンガー)「プリキュア、この戦いでお前達の力を見極めされてもらうぞ…!」

キュアハッピー「はい!!」

ポップ「皆の衆!」

キャンディ「みんな!」

キュアハッピー「キャンディ、ポップまで!?」

 

ポップとデコルデーコルキャンディがプリキュア達の元まで飛び出した。

 

 

 

ポップ「ピエーロの復活を阻止するには、全てのデコルが揃ったデコルデコールが必要でござる!」

キャンディ「メルヘンランドの女王様が復活してピエーロの復活を止めてくれるクル!」

キュアサニー「そうやったわ!」

キュアピース「まだ私達には切り札があるんだよ!」

 

 

ライザ「あれってそういう力があったのかよ…!」

ヨミ「女王様が復活して悪の皇帝を止める…」

武蔵「いきなり凄い事になってるぜ…!」

エレフ「なんでもいい、頼むプリキュア!」

 

キュアマーチ「任せて下さい!」

キュアビューティ「ですが…!」

 

ジョーカー「簡単にさせる訳ないでしょう?貴方達が持つデコルも全て私共が頂きます。」

マジョリーナ「ピエーロ様復活の邪魔はさせないだわさ!!」

アカオーニ「止められる物なら止めて見るオニ!!」

ウルフルン「ただし俺達を倒せたらの話だがなぁ!!」

 

3幹部達がデコルを奪わんとプリキュア達に突撃して来た、

 

キュアハッピー「くっ!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「伏せろ!ハイパーブラスタァァァ!!」

 

ゴォォォォォォォ!!!

 

ウルフルン「いっ!?」

アカオーニ「オニッ!?」

マジョリーナ「だわさ!?」

 

ドォォォォォォォ!!!

 

プリキュア達の道を開く様にグルンガスト零式がハイパーブラスターを放つ。

ウルフルン達は瞬時にギリギリで回避する事になりその瞬間の動きを止められる。

だがその真上にはジョーカーが大量のトランプ爆弾を投げ放ったのだ。

 

ドォドォドォドォドォ!!

 

キュアピース「キャァァァ!?」

ジョーカー「さあデコルを寄越すのです!!」

 

 

ガリオン「くっ!」

マック「あぶないんだな!」

ホァン「やばい!!」

 

 

ポップ「煙玉でござる!」

 

ボォン!

 

ジョーカー「むっ!」

 

そのどさくさに紛れてデコルを奪おうとするジョーカーに対しポップが瞬時に煙玉を巻いて姿をくらませた。

そしてその煙の中からプリキュア達とキャンディにポップを首元に乗せたグルンガスト零式が背中のスラスターを噴射して飛び出しピエーロの元へ突き進んでいった。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「このまま敵の懐に突っ込む!」

キュアビューティ「了解です!」

キュアサニー「全速力やぁ!!」

 

ウルフルン「なめた真似しやがって!いかせるかぁ!!」

 

ウルフルンとアカオーニが追おうとした時、グレートマジンガーとグレンダイザーが立阻む。

 

鉄也(グレートマジンガー)「おっと、ここから先は通行止めだ!!」

デューク(グレンダイザー)「どうしても行くと言うのなら、僕等を倒してからにするんだな!!」

アカオーニ「粉々に砕いてやるオニ!!」

ジョーカー「…ククク…いいでしょう。私を怒らせるとどうなるか、とくとご覧あれ…!!」

マジョリーナ「マジョリーナターイム!さあ本気で行くわよぉ!!」

鉄也(グレートマジンガー)「若返っただと!?」

 

ウルフルン達はグレートマジンガーとグレンダイザーに照準を変え、

マジョリーナは若返って力をチャージし迎え撃った。

 

ヨミ「そういえばあの人若返られるんだっけ…」

BB、サヤ「羨ましい…」

ユウ、J1、J2「…(聞かなかった事にしよう)」

シュウ「うん!」

BB、サヤ「ん!?」

シュウ「いえ、なんでもありません…」

 

大塚長官「これから襲い来る絶望を止める鍵は彼女達にしかないのか…!」

ギャリー「こんな時に何も出来ないなんて…!」

ピエトロ「それが一番悔しいよ…」

斉藤さん「信じるしかない。」

正太郎「今はみゆきさん達が戻って来る事を…!」

ジーク「キュイ…」

リュウセイ「頑張れプリキュアァァァァ!!!!」

ライ「リュウセイ、まさかお前はテレビの前でもそんな風なのか…?;」

 

ブラックオックス「オォォォ…」

 

格納庫ではブラックオックスが出ようとした、しかし損傷の多い彼の動けずにいた。

 

リン「ダメよオックス!!」

レン「無理はすんな!」

ブラックオックス「オォン…」

ディグモン先生「気持ちは分かるが、な。」

高次「戦える者達がいない状況ではなおさら心配になるのは分かる…だが。」

ロバート「あの子達だって色んな危機を乗り越えて来たんだ。そして今が彼女達のこれまで俺達と培った経験が試されるはずだ。(だろ、イングラム…)」

 

高次やディグモン先生達がオックスを宥めていた。

 

徹平「みんな…!」

カガリ「きっと勝てるよ!」

ルカ「ええ、一緒に信じましょ!」

カガリ「…。」

徹平「…;」

オルタンス、ヴィオレット「(ムシュー…貴方とどうかプリキュアの皆様達を見守って下さいまし…!)」

 

ウルトラザウルスとガンドールにいた皆はプリキュア達の勝利を祈った。

 

 

 

ジョーカー「3幹部の皆さん、行きますよ~!」

3幹部、ジョーカー「世界よ、最悪の結末!バットエンドに染まれ!!白紙の未来を黒く塗りつぶすのだ!!」

 

4人一斉にバットエンド空間を放ち、自分の達のバットエナジーに更なる力を込めた。

とくにウルフルンとアカオーニがグレートとダイザーの同サイズにまで巨大化していったのだ。

 

ウルフルン「グレートマジンガー!お前のボディをガラクタにして沈めてやるぜ!」

マジョリーナ「へそ曲がりなアタシに勝てるかぁい!?」

鉄也(グレートマジンガー)「残念だったな、お前達にそれは不可能だ。」

ウルフルン「何?」

鉄也(グレートマジンガー)「何故なら俺は戦闘のプロ、そしてグレートは偉大な勇者だからさ!」

 

アカオーニ「グレンダイザー!お前に怖い鬼の俺様を倒せるオニ!?」

ジョーカー「最初にお伝えします、貴方達の願いは何一つ叶いません!」

デューク(グレンダイザー)「決めつけるの早いんじゃないかい、叶えたいから叶うんだ!」

ジョーカー「ククク…続々しますねぇ~…!」

 

グレートマジンガー対ウルフルン、マジョリーナ。

グレンダイザー対アカオーニ、ジョーカーの対決が始まる。

 

 

キュアハッピー「(今まで特別隊のみんなが一緒にいてくれたから私達はここまで乗り越えられた、今度は私達で乗り越えてみせる!!)」

 

そしてグルンガスト零式の首元にいたキュアハッピーは心の中で思いながら、ピエーロの元へと向かう。

 

 

ウルフルン「でぇりゃぁぁぁ!!」

鉄也(グレートマジンガー)「ぐっ!!」

マジョリーナ「まだ攻撃は終わってないわよぉ!」

 

バギィガァッドォドゴォ!!

 

ウルフルンがマジンガーブレードを振り翳したグレートの懐を突きアッパーでその巨大な胸に衝撃を与える。

 

バシィッ!

 

さらにマジョリーナが細い身体を巧みに動かし、回し蹴りでグレートの頭部を弾き、左腕を出そうとしたグレートに更にかかと落しを決めて動きを封殺していった。

 

マジョリーナ「「さあ本物はどれかしらぁ!?」」

鉄也(グレートマジンガー)「なんだと!?」

 

マジョリーナが残像となり増えて行く、いやこれは分身だ。

彼女の分身がグレートマジンガーを包囲したのだ。

 

ウルフルン「どうしたぁ戦闘のプロ?いやぁ偉大な勇者だったかぁ?ウルッフッフッフッ!」

鉄也(グレートマジンガー)「ちっ…!!」

 

アカオーニ「オニ!オニ!オニ!オニ!」

デューク(グレンダイザー)「ぐぁっ!!」

 

アカオーニが金棒を連続でグレンダイザーに叩き付けてくる、

流石のグレンダイザーもこの猛攻に一歩前に動けずにいた。

 

ジョーカー「フッフッフッハッハッハッハ!」

デューク(グレンダイザー)「うわぁっ!?…スクリュークラッシャーパンチ!」

 

ドォォォ!ギュィィィィィ!

 

ジョーカーがいやらしい表情を浮かべて更にグレンダイザーの頭部の周りを飛び交って翻弄しトランプ爆弾を散らして視界を奪う、グレンダイザーは距離をとりスクリュークラッシャーパンチを放つがジョーカーに避けられてしまい、

 

グジャァァァァ!!

 

さらにアカオーニから横腹に金棒を叩き込まれてしまう。

 

ジョーカー「オーノー!残念でしたぁ、そんな程度じゃ到底僕達には叶いませんよ?」

アカオーニ「ピエロの様に舞い、鬼の様にさすオニ!!」

デューク(グレンダイザー)「こちらに厳しい連携攻撃をしてくるじゃないか…!!」

 

 

マト「押されてる…!!」

沙羅「あぁもうみちゃいられない!!」

甲児「鉄也さん、大介さんしっかりしてくれぇ!!」

 

徹平「鉄也さん、大介さん!!」

ミク「危ない!」

 

ウルトラザウルスにいた皆はグレートとダイザーが劣勢な姿を見て不安になってしまう。

一方、プリキュア達とゼンガーはバットエンド王国の奥まで進んでいった。

 

キュアマーチ「嫌な気がどんどん大きくなってる…」

キュアサニー「敵の大将に近づいてる証拠や…!

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「捕まっていろ!!」

キュアピース「え!?」

キュアビューティ「あの先は…!」

 

グルンガスト零式の前方に見えたのは、まるで道を阻む溶岩であった。

グルンガスト零式はそのまま突き進み、崖から飛び上がる。

しかも溶岩に突っ込む勢いで落下するが零式斬艦刀を構え切り掛かる体制にとった。

 

ポップ「そんなまさか!?」

キュアハッピー「ぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「チェストォォォォォォ!!!」

 

ドゴォォォォォォォォォォォォ!!!

 

物凄い気迫と勢いを込めて溶岩を叩き斬る零式斬艦刀。

そして一瞬で溶岩は左右に吹き飛び、道を切り開いたのだ。

 

キュアピース「信じられない…」

キュアサニー「溶岩切り裂きおった…」

ゼンガー(グルンガスト零式)「時間がない、急ぐぞ!!」

 

ズシィズシィズシィズシィ!!

 

零式はそのまま道を突き進み、そこから上へと上がっていった。

そして殺風景な広間へと上がるといきなり大きな揺れが来た。

 

グォォォォォォ!!!

 

キュアマーチ「今度はなに!?」

キャンディ「クル!?」

キュアハッピー「キャンディ!!」

 

その大きな揺れでキャンディはうっかりデコルデコールを落としてしまう。

その時、まるでそのデコルを頂くかの様に黄色っ鼻が包み込み、

両腕を持った巨大な岩蛇の様な黄色っ鼻アカンベェとなった。

 

岩蛇アカンベェ「アカンベェッ~!!」

 

キャンディ「デコルが…」

キュアサニー「心配せんでも取り返せばええ!!」

キュアビューティ「黄色っ鼻…何が来るかわかりません!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「気を引き締めてかかれ!」

 

 

 

アカオーニ「鬼に金棒オニ!!」

デューク(グレンダイザー)「うわぁっ!!」

 

ドガァァァァ!

 

グレンダイザーはアカオーニの金棒が砕いた岩の追加攻撃でダブルハーケンを落としてしまい地面に倒れ込んでしまう。

 

マジョリーナ「「本物のアタシを見抜けるかしら!?」」

鉄也(グレートマジンガー)「ぐっ!ブレストバーン!!」

 

グレートマジンガーが胸のV字の放熱版から熱線ブレストバーンを放ち、マジョリーナの分身を消し去っていくが、ウルフルンに後ろから両腕を掴まれてしまう。

 

ウルフルン「オラオラァ!それでお終いかよ?」

マジョリーナ「「貴方には無理でしょうね!」」

鉄也(グレートマジンガー)「ぐぁぁぁぁぁ!!!」

 

分身したマジョリーナが一斉に右手から放った電撃をグレートに浴びせた。

 

ジョーカー「何ひとつ貴方達が勝てる根拠はありません。にひっ…それそれそれそれ!!」

デューク(グレンダイザー)「うわぁぁぁっ!!!」

 

ジョーカーがフェンシングサーベルを連続でついてくる。

そこから放たれた波動が倒れているグレンダイザーに追い打ちをかけていった。

 

 

ミク「そんな…!」

ルカ「グレートとダイザーが…!!」

徹平「くそぉ…こんな事って…!」

カガリ「…!!」

 

 

ルキア「お願いです!弐式を出してください!!」

高次「無茶言うんじゃない!出撃出来る状態じゃないんだ!!」

甲児「こんな時に俺達は何も出来ないのかよ!」

ロバート「落ち着くんだ!!」

虎鉄「関係ねぇ、俺ならすぐにでもウグッ…」

カービィ「ポヨッ…!」

ディグモン先生「無茶をするな!!」

 

デッキで飛び出そうとする者達が後を絶たない、無理に動こうとすると傷口が開いてしまう。

 

 

ジョーカー「さて…と。そろそろ私は彼女達の後を追わせて頂きますよ。あとはお任せします。」

 

ジョーカーはプリキュア達を追いにこの場を後にしていった。

 

ウルフルン「ジョーカーの野郎…まあいいさ。」

アカオーニ「話にならないオニ、次は残りの特別隊連中オニ!」

 

ガシッ!

 

アカオーニの脚をグレンダイザーが掴んだ。

ウルフルンが抑えていたグレートマジンガーの抵抗を続ける。

 

デューク(グレンダイザー)「まだ終わらないさ…!」

鉄也(グレートマジンガー)「こんな地獄…俺が今まで受けた過酷な訓練に比べれば…!」

ウルフルン「まだ刃向うのかぁ?」

マジョリーナ「「アンタ達に勝ち目はないよ。」」

アカオーニ「いい加減にするオニ!」

 

鉄也(グレートマジンガー)「サンダァブレェェェェク!!」

デューク(グレンダイザー)「スペースサンダァァァ!!」

 

バリィィィィィィィィィ!!!

 

ウルフルン「ぐぁっ!?」

アカオーニ「ぎぇぇぇぇぇ!?」

 

グレートマジンガーは頭部の耳側の角部分に雷を溜め込み、拘束しているウルフルンに自分ごと雷撃を浴びせ、

グレンダイザーの頭部に溜めこんだ雷をアカオーニにぶつけていったのだ。

その瞬間、グレートとダイザーは立ち上がる。

 

鉄也(グレートマジンガー)「戦闘のプロをなめてもらっては困る…!」

デューク(グレンダイザー)「あの子達だって戦っている…戦う先輩である僕等が倒れてたらみっともないじゃないか!」

ウルフルン「ちっ…!」

 

マト「そうだよ、まだ負けた訳じゃない…!」

竜馬「そうだ、鉄也君と大介さんは簡単にくたばる人じゃない!」

ピエトロ「負けないで下さい!」

 

マジョリーナ「アンタ達も五月蝿いんだよ!!」

 

ボス(ボスボロット)「ちょっと待った~!俺様達を忘れんじゃねぇ~!!」

 

ユーキ「ボロット!!?」

エレフ「おい、あいつもう修理終わったのか!?」

ホァン「けど復活するの早いんじゃ;」

弓さやか「ううん、その辺のガラクタがあれば一瞬で直るのよ。」

ヨミ「え…。」

 

 

ウルトラザウルスの隣の崖の上からボスボロットが現れた。

 

ウルフルン「ガラクタに何が出来るんだよ!」

アカオーニ「そうだオニ!!」

 

鉄也(グレートマジンガー)「何をするつもりだ!?」

 

ボス(ボスボロット)「かっちょよく決めるわよ~ん!新兵器の威力をみせたるぜぇい!!」

 

ボスボロットの背中にまるでつぎはぎだらけパーツの寄せ集めで作ったブースターであった。

そのブースターをよく見ると、見たことあるよな形状であった。

さらに手にはシシオウブレードにもう片方にはジェノリッターのドラグーンシュタールの刃を無理やりつけた両味の刃であった。

 

バン「げっ、アタックブースター!?」

アヤ「ゲシュペンストの背中のウイングまで…」

ギャリー「ちょっとそれアタシのヒュッケのシシオウブレードじゃない!!」

ジャック「オー、ボロットはエキサイティングネ!」

ユウ「そういう問題じゃないと思います…」

 

レン「ジェノリッターのシュタールじゃないかそれ!!」

ロバート「お前達それぞれの機体の武器を拝借したな…」

 

ヌケ(ボスボロット・サブ)「お借りしました~」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「後でお返ししまーす!」

ボス(ボスボロット)「ボスボロット・ジャーン!ップ?」

 

ボスボロットが背中の寄せ集めブースターで飛ぼうとしたが、ブースターは起動せずそのまま崖から落下していった。

しかも途中で胴体と頭が外れてしまう。

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥ!!

 

ボス(ボスボロット)「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

トーマ「うおぉぉぉぉぉぃ!?」

虎鉄「アホかぁぁぁぁ!?」

ネイサン「何してんのぉ!?」

ナルシア「あわわ…」

 

 

ムチャ(ボスボロット・サブ)「ひぇぇぇぇ!!」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「ボス、ボス!」

ボス(ボスボロット)「わーってるだわさ!ボロットダイナミックスペシャルだわよ~!」

 

ボロットの胴体がシシオウブレードとシュタールを投げ捨ててなんとか頭部を掴み、そのまま突っ込んでいった。

 

ギャリー「ちょっとぉぉぉぉ!!!」

ユウ「剣いらなかったじゃん!!」

 

だが途中でボロットのブースターが壊れてしまった。

 

マジョリーナ「なんだいあれ?」

ウルフルン「へっ避けるのも軽いぜ。」

ボス(ボスボロット)「どわぁぁぁぁぁぁ!?」

 

ボスボロットがとんでもない方向へ飛びまわり、それはジョーカーにさえ予測出来ない動きになっていった。

 

アカオーニ「げぇっ!?」

マジョリーナ「しまっ!?」

ウルフルン「こ、こっちくんなぁぁぁ!?」

 

ドドドドドドドドドドド!!

 

ボロットは東に西に吹っ飛びながら、ウルフルンとアカオーニを巻き添えにしてマジョリーナの分身達をかき消し突っ込んでいった。

 

チュドォォォォォォォォォ!!!

 

リュウセイ「やっまったのか!?」

ホルス「あり得ない…」

正太郎「相変わらずメチャクチャだ…」

 

マジョリーナ「アタシの分身が…!」

アカオーニ「許さんオニィィィィィ!!!」

ウルフルン「ふざけんじゃねぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

ウルフルンとアカオーニが更に筋肉を膨れ上がらせて怒りを爆発させた。

そのままグレートとダイザーに襲い掛かるが。

 

鉄也、デューク(グレートマジンガー、グレンダイザー)「ダブルマジンガァァァパァァァンチッ!!」

 

ドリルプレッシャーパンチとスクリュークラッシャーパンチが飛び交い、ウルフルンとアカオーニの顎に直撃した。

 

ドゴォォォォォォォォォォ!!!!

 

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「よっしゃぁぁぁぁ!!」

 

端っこで転がっていたボロットの頭部にいるボス達がその反撃に歓喜を上げた。

 

 

 

岩蛇アカンベェ「アカンベェェェェェ!!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「ぐぉっ!?」

 

岩蛇アカンベェの尻尾が零式の手から斬艦刀をはたき落した。

 

ズシィィィィ!!

 

キュアサニー「サニーファイヤァァァ!!」

キュアピース「ピースサンダァァァァ!!」

 

ドゴォォォォ!!バリィィィ!!

 

キュアマーチ「マーチシュゥゥト!!」

キュアビューティ「ビューティブリザード!!」

 

ブォォォォォ!ヒォォォォォ!!

 

4人の必殺技が炸裂したが、岩蛇アカンベェはまだ動く。

 

岩蛇アカンベェ「アカンベェェェェ!!」

 

バシィッバシィッバシィッバシィィッ!!!

 

キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ「キャァァァァ!!!」

キュアハッピー「みんな!!」

 

岩蛇アカンベェは一瞬にして4人をその尻尾で弾き飛ばしてしまう。

今までにないくらいの強さを持ったアカンベェであった。

 

岩蛇アカンベェ「アカンベェェェ!」

キュアハッピー「気合だぁぁぁ!!」

岩蛇アカンベェ「アカンベェ!!」

 

ドシィィィ!!

 

キャンディ「ハッピィー!!」

 

その拳をキュアハッピーに叩き込もうとしたが、キュアハッピーは気合を込めて受け止めた。

 

キュアサニー「なんて強いアカンベェや…」

ジョーカー「そう、貴方達では勝てません。」

キュアマーチ「ジョーカー!!」

 

ジョーカーが現れた。

 

ジョーカー「私は散々忠告したのに、貴方達では勝てないと…」

キュアサニー「まだや…うちらやてここまで来たんや!」

キュアマーチ「私達はまだ…倒れない!」

ジョーカー「貴方達は何を学んだんですか?辛くて痛い思いをするたげそんなのに。」

キュアピース「痛いよ…怖いよ…けどみんなと一緒にいられなくなるのが一番怖いから絶対に逃げない!!」

ジョーカー「まだ生意気言える口があるんですかぁ?それが甘いって言うんですよ!!」

キュアビューティ「貴方が何を思うかは勝手です…ですがこれだけは言えます!」

キュアハッピー「甘いならそれでいい!!私達は負けない!それが私達のウルトラハッピーなんだからぁぁ!輝けぇぇぇぇ!!」

岩蛇アカンベェ「アカァ!?」

 

ドォォォォ!

 

キュアサニー「これならどうやぁぁぁ!でりゃぁぁぁぁぁ!!」

岩石アカンベェ「!?」

 

キュアサニーが気合を込め巨大な岩を持ち上げて岩石アカンベェに投げ飛ばした。

 

ドガァァァァァ!!

 

キュアピース「シビレせさてやるぅぅぅ!!はぁぁぁぁ!!」

 

続いてキュアピースが岩蛇アカンベェに飛びついて電撃を浴びせる。

 

キュアマーチ「直球勝負だぁぁぁぁぁ!!」

 

さらにキュアマーチが連続でマーチシュートを放ち、岩蛇アカンベェに追い打ちをかけ、

 

キュアビューティ「はっ!!」

 

キュアビューティが氷の剣を生み出しそれを一番弱点と言える岩蛇アカンベェの首元の岩の間に差し込んだ。

 

岩蛇アカンベェ「アカンベェェェェェェ!!!」

 

ジョーカー「ば、馬鹿な!?こうなれば…!」

ポップ「させんでごさる!」

 

鳥に変化したポップが奇襲を仕掛けてジョーカーのトランプ爆弾を叩き落とす。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「ブーストナックル!!」

ジョーカー「くっ…ギャァァァァァ!?!?」

 

ドガァァァァァ!!

 

さらに零式のブーストナックルが襲い掛かりそのまま押し潰される勢いで岩に叩き込まれた。

 

キュアハッピー「プリキュア・ハッピーシャワァァァァァ!!!」

 

トドメのハッピーシャワーが岩蛇アカンベェにトドメをさした。

 

ヒュゥゥゥ…

 

キャンディ「キャッチクルーーー!!」

 

そしてデコルデコールが落下、キャンディが上手くキャッチする。

 

キュアハッピー「はあ…はあ…」

キャンディ「みんな大丈夫クル!?…ごめんなさいクル…」

キュアハッピー「大丈夫だよキャンディ…!」

 

ゴゴゴゴゴ…!!!ウォォォォ…!!!

 

突然の地響き、うめき声が轟く。

 

ポップ「皆の衆!!」

キュアサニー「なんや…!?」

キュアピース「…あれって…!?」

 

ハッピー達の目の前の大きな穴から邪悪な何かがうごめいていた。

 

 

ウルフルン「くそぉこんな奴等にぃ…!」

アカオーニ「お、オニ…!」

マジョリーナ「ぐっ…だわさ。」

 

3幹部達が倒れた。

そしてそこに立つグレートマジンガーとグレンダイザー。

多大な損傷を受けつつ、勝利を掴んだのである。

 

鉄也(グレートマジンガー)「足止めは上手くいったな…!」

デューク(グレンダイザー)「ああ…後は…!」

 

徹平「勝った…」

カガリ「よかった…」

ルカ「まだよ…!」

 

 

甲児「鉄也さん大介さん…!」

バーナビー「一時はどうなるかと思いましたが…」

ガリオン「ああ、だが…」

シュウ「あとはみゆきさん達だよな…」

マト「まだ親玉が残ってるよね…?」

 

ゴォォォォォ!!

 

こちらにも地響きが聞こえていた。

 

ムンベイ「噂をしたら!!」

ラーダ「反応が物凄く大きくなっている…!?」

 

 

 

そしてキュアハッピー達は。

 

ポップ「皇帝ピエーロの雄叫びでござる!!」

キュアビューティ「キャンディ、デコルを!」

キャンディ「クル!!」

 

キャンディはピエーロが眠っていると思われる大穴の前でデコルデコールをかざした。

 

キュアピース「…?」

キュアサニー「何もおこらへん…?」

キュアハッピー「どうして…?」

 

グォォォォォォォォォ!!!!ゴゴゴゴゴ…!!

 

キュアハッピー「!!」

 

次の雄叫びがハッピー達のいる地面を砕いていった。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「やむおえん、下がるぞ!」

キュアマーチ「は、はい!」

 

プリキュア達を乗せた零式が一度後退する。

そしてウルトラザウルスの近くまで下がるが、大地の崩壊はそこまで迫っていた。

 

リュウセイ「な、なんだ!?」

忍「おいおい、どうなってやがる!!」

エレフ「おい、ピエーロはどうした!?」

 

キュアハッピー「分からない、デコルを使っても何も起こらないの!!」

ポップ「どういう事でござる…!?」

 

シャイターン「ドウイウ事ダ…!?」

グリードー「話が違うぞ…!?」

万丈「何かが足りない…と言うことか?」

正太郎「奥に何かいます!!」

 

崩壊する大地の奥には何かが蠢いていていた。

それは徐々に溶岩事大きくなっている。

 

ジョーカー「それこそ悪の皇帝ピエーロ様です!」

 

ボロボロなジョーカーが現れそう答えた。

 

キュアマーチ「ジョーカー!?」

鉄也(グレートマジンガー)「しぶとい奴だ!」

デューク(グレンダイザー)「だが彼も気力は残ってあるまい。」

 

ジョーカー「残念ながらデコルを使っても何故か女王は復活しないみたいですねぇ~言ったでしょう?貴方達では止められないと。」

キュアビューティ「まだ分かりません!!」

キュアピース「きっと寝坊してるだけだよ!」

キュアサニー「いや…それはないやろ…」

キャンディ「どうしてクル…?」

 

ジョーカー「世界はバットエンドになります、結局貴方達特別隊が侵略者を倒した所で結局何も救う事はできなかったのですよぉ!そう戦うだけ、無・駄!」

 

甲児「てめぇぇぇっ!!」

虎鉄「俺達の戦いを無駄だっていいてぇのかぁ!?」

ネイサン「ちょっとそこで待ってなさいよぉ!」

ディーノ「落ち着いてみんな!!」

 

徹平「くそっ!(うっ…!?)」

カガリ「徹平!?」

三田子「興奮しないで!」

徹平「…!(なんだ…叫び声がした様な…?)」

オルタンス「徹平様…?」

ヴィオレット「どうかなさいましたか…?」

徹平「いや…」

 

キュアハッピー「私達はまだ負けてない!」

ジョーカー「なんとでも言いなさい、ピエーロ様は復活します。ですが…それを更に拍車をかける事になってしまう人が貴方達の中にいる事をご存じですか?」

 

キュアハッピー「…え?」

キュアピース「どういう事…!?」

 

ギャリー「な、なんの話…」

イワン「言ってる意味が分からない…」

ピエトロ「…!?」

 

ジョーカー「貴方達の中に過去にとても辛い絶望を経験した人がいるんですよ、それはもう取り返しのつかない程のね!」

 

鉄也(グレートマジンガー)「なんだと!?」

 

ライザ「…!」

ホルス「…それでどうするつもりだ!?」

バーナビー「…過去の絶望…!」

正太郎「!?」

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「惑わされるな!奴の言葉に耳を貸す必要はない!!」

 

ジョーカー「貴方はここまで生きて来た中で犠牲を経験した事はありますか?」

 

キュアハッピー「!!」

 

ジョーカーがある者に語りかけた。

キュアハッピーはこの時、自分を庇ってくれたイングラムの事を思い出してしまう。

 

キュアハッピー「…あの時…!」

キュアサニー「ハッピーあかん!!」

キュアビューティ「彼の言葉を聞いてはダメです!」

 

ヴィレッタ「何を企んでいる…!?」

フィーネ「分からない、読めないわ…」

ユーキ「マルスモン隊長の事を言ってるのか…!?」

ライザ「俺は犠牲なんていくらでも味わってるぜ…!」

亮「…ちっ…!」

エレフ「誰の事を言ってるんだか話せ!(俺だってな…)」

ギャリー「…犠牲って言ってら…(あの時の…メアリーの事じゃない…!!)」

アヤ「…!!」

 

 

ジョーカー「貴方に言ってるんですよ!!」

 

その時、ジョーカーはその者の元へと瞬時に飛ぶ。

 

 

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「!」

ジョーカー「ねぇゼンガー・ゾンボルト司令官?」

 

ジョーカーは不敵な笑みでグルンガスト零式のそばに現れた。

 

キュアハッピー「…ゼンガー司令…!?」

キュアマーチ「どういう事!?」

 

徹平「ゼンガー司令が…!?」

ミク「そんな、あの人が絶望しそうな人には見えないのに…!」

 

高次「…まさか!」

ロバート「心辺りが!?」

ディグモン先生「そうだ、司令は…ゼンガー隊長は…!」

 

 

ジョーカー「貴方は昔、最も大切なご友人を失いましたわね?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「!?何故それを知っている!?」

ジョーカー「分かるんですよ、私は他人の持つ絶望が読めるのです!その中でのアナタが最も心の奥底にしまいこんでいたのでそれを読ませて頂きました!ではこれで引き出して見せましょう!!」

 

ジョーカーが狂い笑いしながらそれを取り出した。

 

ケドラ「キチチチ…」

 

甲児「ケドラ!?」

イルム「あのマジキチ蟲がまだ残っていたのかよ!!」

ユウ「きっとどさくさに紛れて奪い取ったんだ…!」

マト「ゼンガー司令!!」

 

キュアハッピー「ゼンガー司令!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「来るなっ!!ぐっ!」

ケドラ「キチチチ…!」

ジョーカー「さあ、見せて下さいあなたの絶望を!!」

 

デューク(グレンダイザー)「何をする気だ!?」

 

グルンガスト零式にケドラが憑りついた。

その時、その上から大きな丸い光の玉が現れ何かが映し出された。

 

キュアハッピー「…!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「…エルザム…!」

 

 

 

 

 

30年前。地球人類の宇宙に進出した頃、一つの戦争が起きた。

 

宇宙魔王「我は宇宙魔王、地球人類の宇宙進出を阻止する者なり!!」

 

広大な宇宙空間に存在すると言われる全てを飲み込むブラックホール、その闇黒の空間と同化したとされる宇宙魔王が地球へ迫った。

そして自らの身体から数百万の侵略宇宙戦が地球を攻撃開始したのだ。

 

この時、地球各地は多大な犠牲と被害を受けてしまう。

だがそんな状況下にも関わらず敢然と立ち向かう者がいた。

 

ズバァァァァ!!!

 

ゼンガー「括目せよ!これが我が太刀筋なり!!」

 

刀一本で空から空襲を仕掛けてくる宇宙戦艦を叩き斬ったのは若き日のゼンガーであった。

沈む敵の戦艦、その中から脱出する様に出撃するエイリアン達の戦闘機。

 

だがその前方のビルの屋上に、両手に銃を構えて立つ長い金髪の男がいた。

 

エルザム「行け、トロンべよ!」

 

ドダンドダンドダンドダンドダンドダン!!

 

エイリアン達の戦闘機にその弾丸を撃ちこむ、戦闘機は全て彼の頭上を通り過ぎる。

その瞬間に全てが粉々に爆発して散って行った。

 

エイリアン大戦、

それは今から30年も昔、宇宙魔王のエイリアン連合が現れ地球人類の宇宙進出を阻むと称し地球に攻撃を開始した。

当時の人類は彼らの攻撃に苦戦を強いられていた。

だがこの時2人の超人的なパワーを持つ戦士がエイリアン連合に戦いを挑むのであった。

ゼンガー・ゾンボルト、そしてエルザム・V・ブランシュタイン。

だがやがて2人の生身での戦闘にも限界が生じ、エイリアン達に追い詰められた時だった、

銀色のコンバットスーツを身に纏った宇宙刑事が現れたのだ。

 

ギャバン「ゼンガー、エルザム、俺に続け!!」

ゼンガー(ガーリオン・カスタム)「おう!!」

エルザム(ガーリオン・トロンベ)「行くぞ、我が友よ!!」

 

2人と共に宇宙魔王と戦う伝説の宇宙刑事ギャバンが飛来、ともに共闘していたのだ。

3人が力を合わせ地上にてエイリアン達との攻防を繰り広げ、人類の生存を紙一重で繋げていた。

この時の彼等の活躍が無ければ今の地球は存在しなかったと言える。その間世界は各国共通の敵の前に全ての紛争を辞めて集結し当時の国連となったのだ。

そしてエイリアン連合に対抗する手段・当時の技術を結晶と言える汎用兵器、

アーマードモジュールを完成させた。

戦闘機や戦車のベースとした人型に近い機体であり、ロールアウトと同時にエイリアン連合に反撃をしかけた。

ゼンガーとエルザムの2人もこの機体に乗り込む事となる。

 

エルザム(ガーリオン・カスタム)「ソニック・ブレイカー!行けトロンべよ!」

ゼンガー(ガーリオン・カスタム)「我に断てぬ物、なし!!」

 

ドゴォォォォ!!ズバァァァァ!

 

上空にてエイリアンの戦闘機を全て撃墜、

アーマードモジュールの最強クラスとも言われていたガーリオン。

人型をベースにジェット機の様な形状をした空戦型のAM。

必殺技は両肩から展開するエネルギーフィールドで全身を覆い敵に向かって突貫するソニック・ブレイカー。

2人の機体は特殊なカスタムを施されており、ゼンガー機は専用の刀まで装備している。

 

エルザム(ガーリオン)「我が友よ、相変らずいい太刀筋だ。」

ゼンガー(ガーリオン・カスタム)「お前に劣る訳にはいかんからな。」

エルザム(ガーリオン)「帰ったらまた酒付きを交わすとしようか。」

ゼンガー(ガーリオン・カスタム)「俺が酒に弱い事を忘れてないか?」

エルザム(ガーリオン)「案ずるな、お前にも飲める品を用意してあるさ。」

ゼンガー(ガーリオン・カスタム)「それは大いに期待したいな。」

 

2人は向かうところ敵なしであった。

互いに背中を預合い、これまで幾多の戦いを2人で乗り越えて来たのだ、

時にはぶつかり合う時もあり、その度に2人の絆は深くなっていく。

2人は親友であり、ライバルでもあるのだ。

 

やがて宇宙にて最終決戦となり、宇宙魔王も自ら出向いていた。

この戦いが人類の存亡を賭けた戦いでもあるのだ。

 

若い頃のダイテツ・ミナセが指揮を取っていたされる戦艦ヒリュウ、この艦は元々外宇宙航行船であったはずだがエイリアン大戦にて人類側の攻撃部隊の要にされていたのだ。

そしてその隣には同じく対エイリアン用にアーマードモジュールと同時期に生み出された

防衛用機動兵器・移動砲台とも言われる数十体のジガンスクードの姿もあった。

エイリアン戦艦を次々と撃ち落としていくジガンスクードのギガ・ワイドブラスター。

その後方が続々とガーリオン、宇宙戦闘用に特化したコスモリオン達が進軍。

浮遊砲台型のバレリオン達のビックヘッド・レールガンが援護を繰り広げる。

 

そしてヒリュウ・デッキ内、ジガンスクードに続く更なる超兵器が起動しようとしていたのだ。

 

リシュウ「こやつこそ我々の今持つ技術を全て出しつくし生み出された超闘士…ゼンガー、お前にこやつの太刀を預けたい。」

ゼンガー「自分に…ですか?」

エルザム「ゼンガー、この機体はお前が一番適任しているはずだ。この戦い、何が起きても我々が勝たなければならない。お前がこの巨大なる剣で宇宙魔王を断ち切るのだ。」

ゼンガー「エルザム…うむ!」

高次、ディグモン「ゼンガー少佐!エルザム少佐、ご武運を!!」

 

ゼンガーがこの超闘士に乗り込む事を決意した。

この機体を開発したとされ、ゼンガーの剣の師匠である老人、リシュウ・トウゴウはゼンガーの背を押し、

後ろには当時のゼンガーとエルザムの部隊に所属していた若い頃の高次とディグモンが2人に敬礼している姿もあった。

 

やがて2人も出撃、エルザムは愛機である黒と赤の専用カラーに塗装されたガーリオン・トロンベで先陣を切る。

その後ろには人類の希望とも言われ、未来を切り開く為に生まれた地球最古のスーパーロボット、グルンガスト零式が広大な宇宙の戦場を駆け抜けた。

 

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「ブーストナックル!!」

 

零式から噴射されるその拳がエイリアン戦闘機を次々と粉砕していく。

だが思いもよらぬ事態が起きた、エイリアン達の罠によって、一部のジガンスクードにウィルスが寄生しハッキングされこちら側が攻撃されると言う事態になってしまう。

 

ギャバン「ギャバン・ダイナミック!」

 

青い龍型の大型メカ電子戦獣ドルの頭部に立ちエイリアン達に挑むギャバンが敵に周ったジガンスクード達の対処を行っていた、これにより人類側は大きなダメージを受ける事となるがギャバンがここで食い止めてなければ完全に敗北していた。

そしてそれを狙って襲撃するエイリアン達、残存する部隊の中にいたエルザムのガーリオン・トロンベが応戦かる。

 

ギャバン「来るぞ、ゼンガー!!」

電子星獣ドル「グォォォォォ!!」

エルザム(ガーリオン・トロンベ)「行け、ゼンガー!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「!?了解した…絶対に死ぬな友よ!」

 

エルザムとギャバンがエイリアン達の足止めを開始する、ゼンガーの零式を宇宙魔王の元まで向かわせる為だ。

だがゼンガーはこの時胸騒ぎがした。

だが彼は気にかけている余裕がないからかそのまま突き進んだ。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「宇宙魔王、ここで貴様を断ち切る!!」

宇宙魔王「…来るか…!!」

 

宇宙魔王とグルンガスト零式の戦いは熾烈を極めた。

グルンガスト零式が巨大なる太刀・零式斬艦刀を振り翳すに対し宇宙魔王もその手に巨大な剣を構えて迎え撃つ。

 

ガギィィィ!!ガギィィィ!!!

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「ハイパーブラスター!!」

 

連続して轟く斬撃のぶつかり合い、宇宙空間にて一振りごとに全力で挑む零式は宇宙魔王の隙を見つけ胸部のハイパーブラスターを放った。

だが、宇宙魔王は自分身体と同化しているブラックホールを解放しその熱線を吸収、飲み込んでしまう。

この瞬間、不意を突かれたゼンガーは零式もろともブラックホールに吸い込まれそうになってしまうのだった。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「ぐっ…!!」

エルザム(ガーリオン・トロンベ)「ゼンガーーーーーー!!」

 

エルザムのガーリオン・トロンベが駆けつける、同時に右手に持っていて専用武器のバースト・レールガンを宇宙魔王に食らわした。

 

宇宙魔王「!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「エルザム!」

 

宇宙魔王は不意を突かれ体勢が傾く、この隙に零式が脱出した、だが。

 

ガシィッ!

 

エルザム(ガーリオン・トロンベ)「ぬあっ!!」

 

グシャメキャァッ!バチチ…!!

 

エルザムのガーリオン・トロンベが宇宙魔王の手に捕まり、機体が握りつぶされてしまう。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「…エルザム!!貴様ぁぁぁ!!」

 

零式が再び零式斬艦刀を握りしめて宇宙魔王の頭部めがけて突撃した。

 

宇宙魔王「!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「零式斬艦刀!一刀両断!!!」

 

零式斬艦刀を振り上げ真っ二つに決める時であった。

宇宙魔王がエルザムの握りつぶされたガーリオン・トロンベを盾にしたのは。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「…!!」

 

ズバァァァァァァァ!!!

 

ゼンガーは一瞬その太刀を止めようとした、しかし遅かった。ガーリオン諸共宇宙魔王の腕を切り裂いてしまったのだ。

そして宇宙魔王のもう片方の手に持っていた槍が零式の右肩を貫き、これ以上の攻撃を不能にしたのだ。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「は…エルザム!エルザム応答しろ!」

エルザム(ガーリオン・トロンベ)「…来るな友よ!!」

 

重傷を負ったと思われるエルザムが叫んだ、そして下半身と左腕を砕かれ大破状態のガーリオン・トロンベが決死の特攻を宇宙魔王に仕掛けた。

 

宇宙魔王は身体のブラックホールを開き飲み込もうとする。

しかしガーリオン・トロンベは飲み込まれる瞬間一筋の光を見せたのだ。

 

エルザム(ガーリオン・トロンベ)「トロンベよ、今こそ光輝き散らす時!!!」

宇宙魔王「…なんだと…!?」

 

光の柱は一瞬にして宇宙に煌めいた。その爆発は、宇宙に大きく広がったとされる。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「エルザムーーーー!!」

ギャバン「下がるんだゼンガー!巻き込まれるぞ!」

 

この時、ギャバンのドルが巻き込まれそうに零式を引っ張り上げていた。

エルザムの決死の特攻がエイリアン大戦に終止符を打ったのだ。

そして爆発の光がゼンガーの目の前を真っ白にした。

 

 

ジョーカー「エイリアン大戦では恐ろしい程の戦いが繰り広げられていた様ですねぇ、

今とは比べ物にもならないバットエンドもあったとか…ゼンガー司令は親愛なるご友人にその剣で魔王を断ち切れと言われました。」

 

ジョーカーの両手にはこの時ゼンガーとエルザムに似たパペット人形を持って解説していた。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「やめろ…!」

キュアハッピー「…!」

 

ジョーカー「ですが、うかつだったとは言えその剣でご友人を切ってしまいしたからねぇ~!!なんという間抜けな話でしょうか~ハハハハハ!」

 

するとゼンガー人形が持っていた剣でエルザム人形を切ると言うやり取りに出た。

ジョーカーは笑いながらエルザム人形を投げ捨ててしまう。

ゼンガー(グルンガスト零式)「違う…俺はあの時…!」

ジョーカー「えー否定するんですかぁ?あの時ご友人を切ったのは事実じゃないですかぁ!貴方が!貴方がその馬鹿デカい出刃包丁で!ご友人をお切りになさったんですよ!!この事実は何一つ変わりません!!しかもご友人さんは自らの命を投げ捨てて、自爆したじゃありませんか!貴方はあの時何も出来なかった…違いませんか?」

ゼンガー(グルンガスト零式)「…俺は…俺は…そうだ、あの時俺はエルザムを殺したのも同然の存在だった…!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

この時だ、グルンガスト零式の周りからとてつもないバットエナジーが放出されたのは。

 

徹平「ゼンガー司令からバットエナジーが!?」

ルカ「そんな…」

カガリ「酷いよあんなの…!」

オルタンス、ヴィオレット「なんて事を…」

 

 

キュアハッピー「やめて!!ゼンガー司令は関係ない!」

ジョーカー「私はあくまで彼の絶望を引き出して上げたまでです!!見なさい、彼のバットエナジーがピエーロ様復活の決定的な力をなるのです!!」

 

 

ゴォォォォォ!!

 

浮き上がる溶岩からその姿を見せる、その中から巨大で邪悪な悪の皇帝ピエーロが目を覚ましたのだ。

ゼンガーから放出されたバットエナジーがピエーロに力を与えてしまったのだ。

 

皇帝ピエーロ「我が名はピエーロ…!!全てをバットエンドに…!!!」

 

巨大なピエロの怪物とも言える、悪の皇帝ピエーロ。

その姿は正に絶望の塊であった。

 

鉄也(グレートマジンガー)「ピエーロだと…!?」

デューク(グレンダイザー)「なんて悍ましいピエロの怪物だ…!」

 

キュアハッピー「あれがピエーロ…!!」

キュアサニー「復活したん…!?」

キュアピース「ど、どうしよう…!」

キュアマーチ「こうなったら!」

キュアビューティ「戦うしかありません!」

 

 

甲児「なんだよあいつ…!?」

ユーキ「悪の皇帝…!!」

雅人「やばいよこのままじゃ…!」

万丈「絶望の怪物か…!」

オリオン「おい、何か仕掛けて来るぞ!」

カービィ「ポヨォ!?」

 

皇帝ピエーロ「…!!」

 

ピエーロの口から光が吸収される。

 

ポップ「バットエナジー砲でござる!!」

キュアハッピー「え!?」

ポップ「星を破壊する程の力を持つでござる!皆の衆逃げるでござる!」

 

 

マト「えっ!?」

ギャリー「ちょっと今さらっと恐ろしい事言わなかった!?」

ムンベイ「ま、待ちなさいよ!!」

 

 

キュアハッピー「ポップ、キャンディをお願い!私達は私達に出来る事をする!」

 

ハッピー達はレインボーデコルをスパイルパクトにセットしレインボーヒーリングを発動させた。

 

キュアハッピー、キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ「プリキュア!!レインボー・ヒーリング!!」

 

ゴォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

レインボーヒーリングの虹の光波がバットエナジー砲に対抗する。

だが虚しくも一瞬で打ち消されてしまい、ハッピー達は無残にも吹き飛ばされてしまう。

 

そしてグレートマジンガーとグレンダイザーもその衝撃に巻き込まれて戦闘不能となり、

 

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「ひぇ~!!!」

 

ボスボロットの頭部も空高く吹っ飛んでしまった。

そしてバットエナジー砲がウルトラザウルスとガンドールを飲み込むこもうした。

 

葉月博士(ガンドール)「来るか!!」

 

ホァン「うわぁぁぁ!?」

大塚長官「みんな衝撃に備えるんだ!!」

リュウセイ「ぐっ!!」

フィーネ「光子力バリア展開!」

 

ゴォォォォォォ!!

 

ウルトラザウルスとガンドールが光子力バリアを展開した。

だがそれでも長くは持たない、今にも木端微塵にされる寸前であった。

 

ヨミ「キャァァァァ!!?」

サヤ「ぐぅっ!」

シュウ「ど、どうなっちまうんだぁ!?」

シロン「いいから掴まれ!」

デュオ「ぱ、パリーンって割れちまう!」

ナルシア「うう…!」

ピエトロ「ナルシア!」

フーム「くぅ…!」

トーマ「こんな…こんな所で…!」

 

 

三田子「みんなしっかり!!」

徹平「や、やばいんじゃ…!!」

カガリ「うぅっ…!」

ルカ「くっ…!」

オルタンス、ヴィオレット「…!!」

ミク「みんなしっかり何かに捕まって!!」

 

 

 

ジョーカー「さあ、これでバットエンドです!!」

ゼンガー(グルンガスト零式)「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

皇帝ピエーロ「!?」

 

ガキィィィィィィィィィィィィ!!

 

グルンガスト零式が零式斬艦刀を両手で前に構えバットエナジー砲の前に出た。

その刃で切り裂くつもりだ。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「そう簡単に絶望に倒れる俺ではない…!!」

ジョーカー「まだ懲りないのですか…?貴方のせいでこうなってしまったのですよ?貴方はまもなくピエーロ様に敗れます、ご友人が死に、次は貴方が周りを巻き添えにして死ぬんですよ!!」

 

バットエナジー砲に耐えるグルンガスト零式の装甲が次々の砕けていった。

表面の外装がはがれ、背中のスラスターが爆発し大破、

両肩のアーマーが吹き飛び、ついに両腕が耐えられなくなった。

 

ゼンガー(グルンガスト零式)「うぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ドォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

ガキィ…!

 

バットエナジー砲が零式の元で爆発した。

ウルトラザウルスとガンドールを守り切る事が出来たが…、

爆風が消えるとそこにはヒビの入った零式斬艦刀が地面に刺さっており、

ピエーロの前に無残にも両腕両脚が無残にも大破し頭部と僅かな胸部だけ残して砕け散ったグルンガスト零式が倒れていたのだ。

 

皇帝ピエーロ「全てを怠惰な世界に…!」

ゼンガー「…」

 

ゼンガーはコクピットから放り出され倒れ込んでいた。

そこへジョーカーが歩み寄る。

 

ジョーカー「貴方の負けです、いーえ。貴方は貴方自身の絶望に負けた。それがこの結果ですよ、ニヒヒヒ…。」

 

 

正太郎「こんな所で終わるなんて…!」

竜馬「俺達のここまで戦いは無駄だったのか…!?」

キャプテン・ラドラ「なんて連中だ…絶望をああも武器に変えてしまうとは…!(ゴールよ…お前が仮に勝利しても爬虫人類の繁栄は長くは持たなかっただろう…)」

ルキア「…まだ僕達は負けてない…!」

バン「ああ…今度は俺達でやるしか…!」

ウォルフィー「絶望がなんだ…!」

リーオン「オイラ達だって意地があるもんね…!」

 

ジョーカー「貴方達も分かってないですねぇ、ピエーロ様がいる限り、貴方達の負けは決定したのに…」

キャンディ「違うクル!!」

 

鳥に変化したポップの背中に乗るキャンディが叫んだ。

 

ライザ「あいつ…」

マト「キャンディ…!?」

 

キャンディ「プリキュアも特別隊のみんなも、笑顔を守るクルー!!絶対に絶対に負けないんだクルー!!!」

 

キュアハッピー「そうだよ…絶対に諦めない!!」

キュアサニー「せや、うちらが生きてる限り!」

キュアピース「絶対に負けたりしないもん!」

キュアマーチ「最後の最後まで直球勝負!」

キュアビューティ「諦めなければ道は閉ざされません!」

 

プリキュア達が立ち上がった。

そして後ろにいたゼンガーが起き上ると申し訳のない顔をした。

 

ゼンガー「お前達…全ては俺の招いた事が原因だ…」

キュアハッピー「ゼンガー司令!」

ゼンガー「何故お前達はそこまで戦える…?俺のせいでこんな事になったんだぞ…心の何処かで俺を憎んでいるんじゃないのか…!?」

 

ゼンガーはハッピー達に自分に対する憎しみがあるのかを問い詰めた。

 

キュアハッピー「…今はそんな事考えてません。」

ゼンガー「何!?」

 

キュアハッピー「ただ私は司令に一つだけ言いたい事があります、この地球を救ってくれてありがとうございます!!」

ゼンガー「!!」

キュアサニー「昔の司令達が戦ってくれへんかったら、うちら今の地球に生まれおらんかもしれへんしな。」

キュアピース「怖いけど…今度は私達がこの地球を救ってみせます!!」

キュアマーチ「司令達が、昔の人達が命を懸けて戦ってくれたから私達が生きているんです!」

キュアビューティ「人は誰でも心の中に絶望を持っています、今回はジョーカーにそれを付け込まれただけに過ぎないと私は思います。」

ゼンガー「…お前等…」

 

キュアハッピー「きっとゼンガー司令の友達はあの時ゼンガー司令を守りたかったんだと思います、じゃなきゃ友だなんて叫んでないですよ。」

ゼンガー「…お前達は甘い様で甘くない、若しくはその逆の様だな…。」

 

ゼンガーはあの時の事を思い出す、

宇宙魔王に特攻する重傷のエルザムが最後に彼に見せた微笑みを。

 

エルザム≪この役目、私に任せてもらおう我が友よ!≫

 

この時、ゼンガーには光り輝く金色の花畑にて立ち竦む自分に手を差し伸べるエルザムの姿が見えた。

 

キュアハッピー「だから立ってゼンガー司令!」

 

その同時にキュアハッピーがエルザムと重なる様にゼンガーの手を掴んだ。

ゼンガーはその言葉に後押しされるように立ち上がった。

その時だ、デコルデコールが光出したのは。

 

ポップ「あれは!?」

 

そしてハッピー達のスマイルパクトに新たなデコルがセットされたのだ。

同時に何処からか、声が聞こえた。

 

≪プリキュアの皆さんにペガサスのご加護を…≫

 

キュアハッピー「!…女王様…!?」

 

ハッピー達の前に何処か暖かい光が導かれる。

その時、同時に彼女達の手にペガサスを象ったロッドが出現したのだ。

 

キュアハッピー「…ありがとう…。みんな行くよ!!」

キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ「うん!!」

 

そして彼女達はプリンセスデコルをそのペガサスのロッド「プリンセスキャンドル」にセットした。

 

キュアハッピー、キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ「ペガサスよ、私達に力を!」

 

その掛け声でペガサスの光に包まれ、

彼女達の姿が白いドレスを上から着たような服装になり、胸のリボンには白いラインが入り、頭を一周するように細い光の輪が浮かんでた。

 

プリンセスハッピー「プリンセスハッピー!!」

プリンセスサニー「プリンセスサニー!!」

プリンセスピース「プリンセスピース!!」

プリンセスマーチ「プリンセスマーチ!!」

プリンセスビューティ「プリンセスビューティ!!」

 

ペガサスの力を纏ったスマイルプリキュアのプリンセスフォームとなった。

 

「プリキュア・プリンセスフォーム!!!」

 

 

皇帝ピエーロ「!?」

ジョーカー「ば、馬鹿な!?」

 

 

徹平「みゆきさん達が…!」

ミク「パワーアップした!?」

ヴィオレット「ペガサスを纏ったのですね…!!」

オルタンス「なんて綺麗なのでしょう…!」

カガリ「白くて綺麗かも…!」

 

リュウセイ「すげぇ…魔女っ娘の王道を言ってやがるぜ…!」

甲児「す、すげぇ…!」

正太郎「あれがみゆきさん達…!?」

ヨミ「綺麗…」

マト「カッコいい…!」

ユウ「憧れかも…!」

イルム「へえ、中々いいじゃないの。」

ホァン「いいなぁ…!」

バン「ああいうのもアリなんだな…」

ジーク「キュイ~」

カービィ「ポヨ~!」

虎鉄「おっし、いけぇぇぇぇ!!」

 

ジョーカー達もそうだが、プリンセスフォームの姿に特別隊の一同も驚く、

主にとても神々しくて綺麗とのマト達からの反応、中にはお約束的な反応を述べたリュウセイ達とか。

 

ボォッ!キィィィィ…!!!

 

そしてプリンセスハッピー達の持つプリンセスキャンドルのトリガーを引いて着火させ、

プリンセスハッピー達はそれぞれペガサスのオーラに騎乗し空を駆け抜けた。

 

プリンセスハッピー「届け!希望の光!」

プリンセスサニー、プリンセスピース、プリンセスマーチ、プリンセスビューティ「羽ばたけ!未来へ!」

プリンセスハッピー、プリンセスサニー、プリンセスピース、プリンセスマーチ、プリンセスビューティ「プリキュア・レインボーバースト!!」

 

ヒヒィィィィ!ドシュゥゥゥゥゥゥ!!

 

そして空にペガサス座を描き、5人の巨大なペガサスのオーラを纏って一斉にキャンドルから虹色のビームを放つ。

 

皇帝ピエーロ「グォォォォォ!!!」

プリンセスハッピー、プリンセスサニー、プリンセスピース、プリンセスマーチ、プリンセスビューティ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ピエーロが再びバットエナジー砲を放つが、5人のプリンセスの力に耐えきれずバットエナジー砲はかき消され、ピエーロ諸共消し去っていったのだ。

 

ドォォォォ!!

 

プリンセスハッピー「フッ…輝け!」

プリンセスハッピー、プリンセスサニー、プリンセスピース、プリンセスマーチ、プリンセスビューティ「ハッピースマイル!!」

 

ドォォォォォォォォォォン!!!

 

最後はキャンドルの炎を吹き消し、その掛け声で大爆発を起こしピエーロを浄化したのだ。

 

ジョーカー「げぇぇぇぇぇピエーロ様ぁ!?」

 

ギャリー「やっちゃったの!?やるじゃなーい!!」

エレフ「あいつらだけでやりやがったのか…!」

カトル「女の子達もなめたらいけませんね。」

ライ「かもしれんな。(…エルザム・V・ブランシュタインか…)」

ジャック「イェーイ!レッツ・スーパーガール!!」

メリー「ニサーン、ハシャギスギネ。」

メグ「凄い…」

ズオウ「プリキュア、すごい!」

沙羅「やるわね、あの子達!」

 

鉄也(グレートマジンガー)「ふっ…どうやらプリキュアも捨てたもんじゃなかった様だな。」

大介(グレンダイザー)「もう少し素直になってもいいんじゃないかな鉄也君?」

 

キャンディ「やったクルーーー!!」

ポップ「やったでござる!!」

プリンセスハッピー「やった…みん…!?」

 

皇帝ピエーロ「ウォォォ…!!」

 

倒れた場所からかなりのダメージを受けて浄化されて弱まっているが、

まだ僅かに気力が残ったピエーロが動き出した。

 

雅人「あれ!?」

アヤ「まだ動けるの!?」

ネイサン「ちょっと~あいつしぶとすぎじゃないの!?」

 

プリンセスサニー「!?う、嘘やろ…」

プリンセスピース「まだ動けるの…!?」

プリンセスマーチ「そんな、信じられない…」

プリンセスビューティ「何度でも復活するのであれば…!」

プリンセスハッピー「もう一度行こう!!」

 

ゼンガー「待て!!」

 

ゼンガーが叫び立ち上がった。

 

プリンセスハッピー「ゼンガー司令!?」

ゼンガー「奴を復活させてしまったのは俺に責任がある…ならば俺が奴を仕留めるとしよう。」

プリンセスサニー「何いっとるんや!?」

プリンセスピース「グルンガスト零式が壊れちゃったのに!?」

ゼンガー「零式斬艦刀さえあれば十分だ…!」

 

そうしてゼンガーは地面に突き刺さった全長86mの零式斬艦刀に近づいた。

 

プリンセスマーチ「…え…!?」

プリンセスビューティ「ま、まさか…!?」

 

ジョーカー「おやぁ?貴方さてはその出刃包丁を使うって言うんですかぁ?そんなアホな事あ…」

 

ゼンガー「でぇりゃぁぁぁぁっ!!」

 

バシィィ!!!ブォンブォンブォン!!!ガシッ!!

 

バギィィィ!!!

 

ゼンガーが大ジャンプをし、零式斬艦刀の持ち手部分まで飛び上がったのだ。

そして勢いよく天辺を叩き付け零式斬艦刀を弾き飛ばす。

同時にゼンガーは両手でその86mを誇る零式斬艦刀を抱え勢いよく着地した。

 

ジョーカー「ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~!?!?」

 

この瞬間にジョーカーは目玉が飛んでしまった。

 

ゼンガー「…!!!」

 

プリンセスハッピー達「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?」

ポップ「なんとぉ!?」

キャンディ「クルー!?」

 

ルキア「え、ええええ!?」

シュウ「うそぉぉぉぉぉ!?」

ガリオン「ば、馬鹿な…あの様な人間が…!?」

シロン「あしゅらもそうだったろ…」

マック「そうだったんだな。」

虎鉄「ちょっと待てあのジジイ普通の人間だろぉ!?」

エレフ「人間じゃねぇだろあれ!!」

シャイターン「馬鹿ナ…!!」

サヤ「絶対夢だわ…!」

マト「ううん、現実だと思うこれ…」

ヴィレッタ「…な…!?」

甲児「…マジ…!?」

 

徹平「持ち上げた…」

カガリ「化け物じゃん…」

 

 

一同が今の瞬間に驚愕し、大混乱となる。

 

ジョーカー「な、なんなんですかぁ貴方は!?そ、そ、そんな常識もヘッタくれもない荒業を!!」

ゼンガー「黙れ!!」

プリンセスハッピー達「いっ!!?」

 

ゼンガー「そして聞け!我はゼンガー!ゼンガー・ゾンボルト!!絶望を断つ剣なり!!!」

 

バギィィィ…!!!ドォッ!!

 

ゼンガーは!いや親分は!!名乗りを上げ、自分の中の気を全て持ち上げた零式斬艦等に込め!

その同時に彼の右脚は一歩大きく叩き付けとてつもない波動を身体に纏い!

一気にピエーロの頭の上まで飛んでいったのだ!

 

ゼンガー「一意専心!!」

 

ゴォォォォォォォォォ!!!

 

ゼンガー「零式斬艦刀・疾風怒涛!!チェェェェェェェェェェストォォォォ!!!!」

 

ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

皇帝ピエーロ「…ホアァァァァァァァァァァァァァ!?!?」

 

零式斬艦刀が皇帝ピエーロを真っ二つにし大爆発した!

その瞬間、誰も気づいてなかったが核らしき物が吹っ飛んでいく。

 

この衝撃で崩れゆく零式斬艦刀。

その爆発から吹き上げた爆風の中からゼンガーがどっしりと構えて立っていた。

 

ゼンガー「我に断てぬ物…なし!!」

 

ジョーカー「あー…」

 

 

プリンセスハッピー「すごい…」

プリンセスサニー「せやけど…」

プリンセスピース「ありえない…」

プリンセスマーチ「たしかに直球勝負だけど…」

プリンセスビューティ「人の道を反しております…」

ポップ、キャンディ「…」

 

 

ジョーカーは顎が外れており、プリキュア達が唖然とするの当然だった。

もちろん。

 

鉄也、大介「…」

 

ギャリー、デュオ、カトル「…」

ウォルフィー、リオン「…」

万丈、ギャリソン「…」

エレフ、オリオン、ルキア「…」

マト、ヨミ、ユウ、サヤ「…」

ユーキ、ホルス、ライザ「…」

シャイターン、ライラ「…」

大塚長官、正太郎「…」

忍、沙羅、雅人、亮「…」

ピエトロ、ナルシア「…」

シュウ、メグ、ディーノ「…」

バン、トーマ、ムンベイ「…」

甲児、弓さやか、竜馬、隼人、武蔵、キャプテン・ラドラ「…」

虎鉄、バーナビー、イワン「…」

リュウセイ、ライ、アヤ、イルム「…」

カービィ「ポ~ヨ~!!」

 

 

徹平「…」

ルカ、ミク「…」

三田子「…」

カガリ、オルタンス、ヴィオレット「…」

 

レン、リン「…」

ガミガミ魔王「…」

ロバート「言っただろ…ゼンガー司令が暴れると危険だって…」

高次「思い出す…そして今も色あせておらん…!」

ディグモン先生「ああ、あの人達の超人パワーには俺達も憧れた物だ…!」

 

感動する一部を除き、ほとんどの者がゼンガーのやりのけた大技に言葉も出なかった。

 

 

ジョーカー「く、くぅぅぅぅ!!!!」

 

ジョーカーはピエーロから飛び出した核を持ってこの場から撤退する。

この日、ゼンガー・ゾンボルトの武勇伝がまた1ページ刻まれたのだった…。

 

ゼンガー「(俺はもう崩れん…エルザム、俺がお前に与えてしまった事を許してくれとは言わん…だが、草葉の陰でこの世界の未来を見守ってく…れ…)」

 

ドサッ…

 

ゼンガーが心の中ではそうエルザムに思いを馳せるのだった。

すると全ての力を使い果たしたのか、そのままゼンガーは倒れてしまったのだ。

 

プリンセスハッピー「ああっゼンガー司令!」

 

 

 

 

場所は変わり、ここは人間界とはまた別に存在する世界。

とある大木の上に立つ小さな家。

 

鬼太郎「…それでその子に憑りついてると言う存在を?」

イドルフリート「うむ、その為、君の様なド低能な妖怪君に依頼したのさ。」

鬼太郎「…僕から見たら井戸に落ちて死んだ貴方の方が低能にしか見えません。」

イドルフリート「(ビキッ)…妖怪も人間も君様な少年君は低能な事しか言えないのだねぇ…!」

 

目玉親父「まあまあ2人共、それでその子に憑りついてると言う存在とはなんなのかのぉ?」

八雲紫「エリアSHにいるイヴェール君の話によると、少なくともその子が幼い時に憑りついていた可能性があるみたいなの。少なくとも今は目立った事にはなってないみたいだけど…。」

鬼太郎「…わかりました、調べて見ましょう。ところで紫さんは幻想郷やこちらの世界にの移動も頻繁みたいですね。」

八雲紫「これでも結構忙しいのよ。」

鬼太郎「そうですか、こちらの暇そうな航海士さんとは全然違うみたいですけど。」

イドルフリート「…君はさっきから私の事をなめてないかな?」

 

顔の半分を覆った茶色い髪、青いシャツに黄色と黒のチャンチャンコ姿の少年・鬼太郎。

彼と会話をしていたのは

黒い衣装をまとった長い金髪の男で航海士と言うイドルフリート・エーレンベルグ。

そして隣にいる少女らしき人物、八卦の萃と太極図を描いた中華風の服で金髪ロングにフリルの付いた帽子をかぶった八雲紫と呼ばれる者。

 

彼等の話の意味はいずれ分かる事になるだろう。

 

そして…。

またさらに別の次元に存在する世界、

とある小さな小屋で帽子を被った作業服の少女が何かの部品をいじっていた。

 

河城にとり「うーん、あとはこのパーツの修理が完了すれば…物好きだよねぇここに来た時から何度も修理しながらあのマシンを使い続けるって…」

 

チルノ「ねぇにとりー!またゲーム機壊れたから直して~!」

にとり「えぇーどうせまたうっかり凍らせたんでしょ!?」

チルノ「じゃあトロンベじいちゃんでもいいから!」

にとり「あの人だってそう暇じゃないの!」

 

もう一人のチルノと呼ばれる青髪の女の子が入って来た。

にとりは少し迷惑そうだが…。

 

???「どれ貸して見るといい。」

 

するとそこへチルノの持ってたゲーム機を受け取った高齢の男が部屋の奥から出て来た。

 

チルノ「わーいトロンベじいちゃん!」

にとり「あーもうエルザムじいちゃんったらまたチルノを甘やかす~!」

エルザム「構わんさ、俺がここで暮らしてる以上はな。」

 

それは恐らく何らかの理由で別世界に飛ばされ、今も其処で暮らしていたエルザム本人であった。

アジアのとあるダウンタウンの何処か…

 

メアリー「ここは何処なんだろう…寒いよ…お腹空いたよ…イヴ…」

 

緑色の長いスカートのついた服に首に青いスカーフをした長い金髪の少女がそこで辛そうに座り込んでいた。

彼女はとても寂しそうで今にも倒れそうであった。

 

「…。」

メアリー「誰!?」

「君が今会うべき子の元へ案内しよう、まずはついて来るといい。」

 

少女の前に現れたのは長い紺色の髪をした男の姿であった。

その男は彼女に手を差し伸べるであった。

そしてこの男の正体をいずれ彼等は知り驚愕する事となる。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第24話 完

 

第25話 因果律と裏切りのダイバー に続く。



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スーパーヒーローウォリアーズ 第25話 因果率と裏切りのダイバー

この小説は作者の趣味100%で書かれた版権多数+オリジナル要素のクロスオーバー小説となり、スーパーロボット大戦シリーズのオマージュであります。また、それぞれの原作の展開が変わっていたりストーリーもそれぞれクロスオーバー、中にはいるだけの空気参戦の作品もございます。■基本的にはタグに付けられた作品のキャラクーがメインで登場します。※SoundHorizonのルキアがスパロボシリーズのグルンガスト弐式に乗って戦ったり、ibのギャリーが地球連邦軍のパイロットになってたり、ゼンガー・ゾンボルトが高齢化してたり、初音ミク等ボカロキャラがゾイドに乗って戦いますが、これはこの小説だけの展開です。中にはいきなり別の作品のキャラが出てきたりします。なおデジモンは現時点ではオリジナルキャラクターメインとなります、そういった物が苦手な方々はご注意を…■共に戦った仲間達と暫しの別れの後、日本へと帰る特別隊にブランチ一味が襲い掛かる!その中には思いもよらない者達の姿があった、そして物語の謎の一旦がひとつ明らかとなってくる…。
■いつも小説を読んで頂き本当にありがとうございます!!
今後しばらく別作品を書くためウォリアーズは今回の物語で一旦休止となります。
本当にありがとうございました!!


グゥゥゥ…

 

何処かの格納施設のあるアジト。

黒き巨大で何処か恐怖を連想される巨竜の姿が佇んでいた。

その手前のキャットウォークにいたのは。

 

メアリー「すごーいでっかーい!!」

「気に入ったかな?だがさらに驚く事になるぞ?」

メアリー「え?」

 

メアリーがいた、その隣にいた男の案内で別方向に目を向ける、

その瞬間彼女は表情を変え心が高まった、そこに現れたパイロットスーツを着たもう一人の少女の姿を見たとたんに彼女の気持ちは最高潮に達した。

 

メアリー「…!やっと会えたんだね…会いたかった…!」

 

メアリーはそのままその少女に抱きついた、

ただその少女はまるで人形みたいに無表情であったのだが。

そしてその様子をキャットウォークの下から見ていたのは。

 

ブランチ「奴め、あの様な少女にこの魔獣を動かせるのか?」

テンザン「けど手土産とやらを持ってきてくれたじゃねぇか、つまんない奴じゃなくて面白い奴な…!」

ブランチ「ああ、特にあの龍と虎の機人…直せば戦力になるのは間違いないはずだろう、鉄人といった俺様に刃向う連中全てを倒せるな!」

ジャグラモン「お~や、なんか面白い恋人みたいなもんあるんじゃないの!」

ブランチ「貴様、一体何処へ行ってたんだ?」

ジャグラモン「まあ提携者との野暮用って奴ですよ~それより、俺様があの小娘にした洗脳術は大分効いてるみたいだなぁ!」

テンザン「今度は大丈夫だろうなぁ?」

ジャグラモン「おうおう、約一時間アーメンソーメンラーメンハルサメンクソミソメンシベリア風ジャマイカメンベビースターラーメン丸山梨湾名物梨汁ブシャーメンノートパソコン型洗濯バサミの電子汁の出汁からとった南太平洋風味の北海道博多市の関西クチビルマヨネーズソテーの呪文連呼して洗脳してやったんだからよぉ!」

 

ジャグラモンを無視してテンザンとブランチ達はニヤリと不敵な笑みを浮かべた。

その横には強奪したヒュッケバイン008Lにブランチ一味のロボット達、そしてグルンガストと似た様な形状のスーパーロボットと思われる大型特機、

さらに破損の多い龍と虎の姿を象った機体であった。

 

 

アジア港町に到着したウルトラザウルスとガンドール。

バットエンド王国での戦いの後、ポップの案内でなんとか元の世界へ戻ってこれた。

特別隊は解散する事なり、ウルトラザウルスとガンドールの合間では機体の入れ替え作業が続いていた。

虎鉄達ヒーローチーム、レジェンズチーム、ウルトラザウルス所属のバン達やミク達とはここで別れる事になる。

またピエトロ、ナルシアは引き続きプリベンターと共に行動、ガミガミ魔王もそちらに行く様だ。

 

ウルトラザウルス頭部・ブリッジ。

 

ムンベイ「もう身体はいいの司令?」

ゼンガー「世話をかけたな、この歳になると身体にガタがつく…。」

ラーダ「ゼンガー司令、以前お話した件ですが…」

ゼンガー「お前が以前言っていた連邦軍内部での核導入の話についてすぐに真相を確かめねばなるまい。俺からこれから本部に戻る。イルム、来てくれるか?」

イルム「あいよ、しかしまた厄介な話になりましたなっと…」

大塚長官「何処もかしこも我々を休ませてくれんもんですな。」

葉月博士「私と大塚長官は彼等を連れてガンドールで日本へ戻ります。」

ヴィレッタ「SRXチームも日本へと向かいます、あちらの研究機関の力を借りRシリーズの改修に急ぐつもりです。」

ゼンガー「油断するな、侵略者の一角を潰したとは言え連邦軍もまだ油断出来ない状況は続くだろう。」

 

 

ウルトラザウルス食堂。

 

グリードー「我等!種族は違えども!」

ウォルフィー「共に生きると誓い合い!」

リーオン「固い絆で結ばれた!」

 

「グリードー!ウォルフィー!リーオン!3人揃ってG・W・ニコル!ハッ!」

 

マト「…」

ユウ「…何それ…」

グリードー「決まってるだろ、俺達GWニコルの掛け声だ!」

ウォルフィー「いやぁ今まで色々あってやるの忘れてたからなぁ。」

リーオン「ここでやっておかないとね。」

れいか「グリードーさんがGでウォルフィーさんがWなのは分かりますが…」

なお「なんでリーオンはニコル?」

リーオン「なんでだろうね?オイラもよく分からないんだけど。」

やよい「それでもカッコいいな~!」

あかね「やよいマジでいってん!?」

グリードー「あかね、お前もマジで言ってんのか!?」

ライラ「ねえシャイターン、どっちがマジって?」

シャイターン「気ニスルナ…」

 

徹平「そっか…」

甲児「もうその時がきちまったみたいだな。」

レン「色々あったけど楽しかったぜ。」

リン「また何処かで会えるといいね。」

マト「なんだかあっという間だったな、ずっと長い事一緒に戦っていた気がするし…」

バン「それは俺達も同じさ。」

ジーク「キュィィィ…」

キャンディ「ジーク…お別れクル?」

カービィ「ポヨ~…」

フィーネ「ジークもここに来てお友達沢山出来たよね。」

みゆき「仲良しだったよね…」

ディーノ「僕達もニューヨークに帰らなきゃね、けどみんなと一緒にいれた事は忘れないよ。」

シュウ「みんながさぁ一緒に戦ってくれなかったら俺達も父さんと母さんを助けられなかったもんな…本当にありがとな。」

シロン「ガガガ。」

正太郎「こちらこそ、みんなも元気で。」

 

アンナ「ローレライはどうするの?」

ローレライ「日本で光子力研究所のお手伝いする事に決めたの。けど私シュウ君の事は決して忘れないからね!」

アンナ「ふーん…」

ローレライ「…」

シュウ「;」

メグ「はぁ…;」

カガリ「デジャヴ…」

 

虎鉄「これから俺達はまたそれぞれの道に行く事になるが…この空の下じゃ俺達達はみんなお隣さんみたいなもんだ、また何かあればすぐに会うだろうよ。」

竜馬「その時はまた一緒に戦いましょう。」

 

BB「アンタもあの子達の面倒見てやるのよ…」

サヤ「貴方もね…」

J1、J2「なんだかんだで仲良かったなあの2人…」

バーナビー「皆さんどうかお気をつけて。」

ギャリー「アンタ達もね!」

ネイサン「もっとアンタとは熱い物語り合いたかったわぁ!」

ギャリー「アタシはそこまでの趣味はないって…」

ネイサン「んもぉ最後まで行けずねぇん!!」

メグ「そういえばカービィ達はどうするの?」

フーム「私達はみんなと日本へ行くことにしたの、色んな事学べそうだから。」

ピエトロ「僕らは引き続きプリデンターに行く事にしているよ。」

ガミガミ魔王「俺もそっちに行くからな!」

デュオ「お前は別にいいけどな…そういや。」

みゆき「…あ。」

マト「ちょっと何処いくの!?」

 

デュオがある事に気づいた、その時みゆきとマトも気づき彼の元へと歩み寄る。

それは皆がそれぞれ別れを惜しむ中、キャプテン・ラドラがこっそりと出ようとした時だった。

 

キャプテン・ラドラ「…。」

みゆき「ねえラドラさんはこれからどうするの?」

キャプテン・ラドラ「俺はこのまま降りようと思う。」

マト「降りてどうするの…?」

キャプテン・ラドラ「恐竜帝国は滅んだ今、俺にはもう居場所はない。当てのない旅でもしてるさ。」

竜馬「そんな事するぐらいなら俺達とくればいいじゃないか!」

ライラ「貴方だってこれからはみんなとだって仲良くやっていけるはずよ!」

キャプテン・ラドラ「気持ちはありがたい、だが全ての人間がこんな俺を迎えてくれるとは思えないだろう…。」

隼人「だな、事実お前達爬虫人は敵だった。そしてこれからもそんな環境下で生きていくには困難があるだろうよ。」

ヨミ「だからってこのまま1人で生きるなんて…」

キャプテン・ラドラ「俺にはお前達と共に歩む資格などない…」

徹平「そんな事分からないじゃないか!そりゃたしかに世の中まだ大変かもしれないけど…。」

キャプテン・ラドラ「…言いたい事はそれだけか?」

ユーキ「…けど少なくとも僕等は貴方の事を受け入れてます、貴方はどう言おうとも僕等は貴方の力になる事が出来るんです、だよね?徹平君。」

キャプテン・ラドラ「…。」

徹平「ユーキ先輩…!」

 

徹平はラドラに対し言いたかった事があったが、思う様に伝えられなかった。

ユーキはこの時徹平の言いたかった事を代弁してくれた様だ。

 

カトル「それなんですが…どうでしょうプリベンターに来るのは?」

ルカ「そういえばプリベンターってたしか平和維持目的の為に設立されたって聞いてるわ。」

暗黒寺「今はICPOと一緒にヤベェ連中追いかけまわしてる組よ。」

デュオ「組じゃねぇよ、まあ実際は秘密裏にテロ撲滅組織見たいな事やってるけどな。」

ルキア「テロ組織撲滅活動…」

あかね「またどえらい言葉出てきよったわ…」

メグ「あの、プリベンターさん達は前々からDWCの事を調べていたんですか?」

マック「前にイングラム少佐から聞いた事あるんだな…」

デュオ「ああ、その事なんだがその玩具会社の上層部がどうも引っかかるんだ。まだ尻尾は掴めてないが、潜入してる諜報部員の話じゃレジェンズに関わる怪しい動きが多い様だ。」

ガリオン「心辺りあるな…。」

BB「聞いた?諜報部員ですって。」

J1「俺達がいた頃そんな人見なかったな…」

J2「身近にいたりするんじゃないか?」

亮「諜報部員が自分から姿を見せんだろ…」

シュウ「そういやハルカ先生ってあっちにいたよな…」

デュオ「とりあえずお前達にはその事だけ伝えておくぜ。」

 

カトル「僕達プリベンターは秘密裏に行動してるのでラドラさんにはうってつけと思うんですが…」

キャプテン・ラドラ「ありがたい話だが…少なくとも今は一人にさせて欲しい。」

武蔵「お前…」

キャプテン・ラドラ「俺は今の自分に何が出来るのかもう少し考えたいのだ…お前達が俺を受け入れてくれるなら…」

シャイターン「分カッタ…」

竜馬「分かった、その時が来たらまた顔を出してくれよ。」

みゆき「また会えるよね?」

キャプテン・ラドラ「…」

マト「…。」

 

あかね「あ、そうや!ちょっとまちぃ!」

カガリ「じゃあカガリも!」

ボス「ん?」

トーマ「フッそういう事か…。」

 

そして港。

ウルトラザウルスとガンドールの間で運搬作業が終了。

徹平達日本から来たグループはガンドールで出発し、

ウルトラザウルス隊に虎鉄達やシュウ達にプリベンターと言った面々とここで別れる事となった。

 

徹平「みんな本当にありがとう!!」

オルタンス「どうか皆様お元気でー!」

ヴィオレット「きっとまたいつか!」

甲児「またなぁレン、シュウ、虎鉄さーん!!」

バーナビー「皆さんもどうかお気をつけて!」

カービィ「ポヨ~!」

キャンディ「元気でクルー!」

 

ジーク「キュイ~!!」

ホァン「みんな元気でねー!!」

イワン「ホルス君また会おう!!」

シロン「ガガガ…」

シュウ「みんな行っちまったなぁ…」

サスケ「シュウ、僕達も元の日常に戻らないとね。」

バン「けどラドラの奴、結局1人で行っちまったな…」

 

飛び立つガンドール、そこから大きく手をふる徹平や甲児にみゆき達。

港から同じく大きく手を振る虎鉄達やシュウ達にバン達やピエトロ達が見送っていた。

 

ミク「でも彼なんとなくさっきまでとは違っていたと思う。」

虎鉄「アイツもきっとこれから何かしら変わってくるだろうよ。」

斉藤さん「…ボソボソ…」

虎鉄「斉藤さん?」

 

斉藤さん「なんだかんだで面白い奴等だったよ!!!!私の出したトレーニングメニューを熟してしまうとは!!!!」

 

ムンベイ「いっつ…耳が…」

ガミガミ魔王「ぎぇぇ…」

 

斉藤さんがメガホン片手に大声を上げ語りだした。

 

レン「所でさ、これ今食べてもいいかな?」

リン「いいけど後でもいいんじゃない?」

デュオ「ん、ゼンガー司令さんよ。それなんだ?」

ゼンガー「星空みゆき達から手渡された、お手製らしいな…」

バーナビー「きっと貴方の事を知って心動かされたんでしょうね。」

ゼンガー「俺はそこまで子供ではない、馬鹿にするな。」

イルム「と言いつつ大事そうに受け取ってじゃないの…」

 

お別れの際、シュウ達全員はあかねやみゆき達にカガリ達から手渡された手作りのお好み焼きとクッキーが入った袋を持っていた。

またゼンガーはみゆきからグルンガスト零式をマスコット化した様な人形を大事そうに持っていた。

 

虎鉄「元気でな…ちゃんと親孝行するんだぞ?」

シュウ「へへっ分かってるって!」

シロン「ガガガ。」

ピエトロ「皆さんもどうかお元気で。」

バン「ああ、また会えるといいな!」

ミク「きっとだよ!」

ゼンガー「…(また戦いが激しくなれば集結し再会する事になる…だが出来る事なら次はいざこざを持ち込まないでまた再会を喜び合いたい物だ…)」

 

この後虎鉄達ヒーロー組やレジェンズチームはウルトラザウルスから発進するタウゼントフェスラーでアメリカ方面へと帰還する。

ゼンガーやイルムも一度連邦軍本部へ戻る様だ。

バンやミク達ウルトラザウルス隊はまた最初の頃に戻る感じであった。

 

フィーネ「…?」

ナルシア「フィーネさん?」

フィーネ「ううん、なんでもないわ!…(気のせいかしら…?)」

 

フィーネはこの時何か違和感を感じた、ガンドールが飛び去ったあの方角から…。

 

 

一方、港街の人気のない外れ。

フード付きコートで顔を隠したラドラが誰もいない事を確かめると、

腰を下ろしみゆき達から手渡された袋を開けた。

 

キャプテン・ラドラ「…」

 

袋に入っていたのはあかねの作ったお好み焼きにカガリのクッキーであった。

ラドラはふとそれを見つめて手に取ると口に頬張っていった。

 

キャプテン・ラドラ「…!…」

 

とても美味しかったのか、その味を感じ取ると一気に食べ始めたのだ。

そして完食しラドラは思わず目から涙が零れ落ちるのであった。

 

キャプテン・ラドラ「…分からぬ…何故涙が出て来るのだ…?」

???「それが人の温もりと優しさと言う物だよ。」

キャプテン・ラドラ「!?」

 

ラドラは思わず立ち上がり、底に現れたコートを着たチューリップハットの眼鏡をかけた中年男性に警戒した。少なくとも人間である事は確かだが…。

 

鳴滝「私は鳴滝、こちらで行動するにあたって君の協力が必要なのだ。お願い出来るかな?」

キャプテン・ラドラ「貴様、一体…!?」

 

 

 

 

シュウ達や虎鉄達と別れてから大分時間が過ぎ、引き続き日本へ向かって飛行するガンドール。

 

ガンドール食堂。

 

やよい「静かになったね…」

弓さやか「なんだか寂しくなるわ。」

ライザ「もうすぐ日本だっけか、しばらく帰ってなかったからなぁ。」

甲児「俺は帰ったらまた学校行きたいぜ、久々に花村達と騒ぎたいからな。」

ギャリー「良いわよねぇ、ちゃんと青春桜花出来て~!」

沙羅「青春ねぇ…」

ヨミ「沙羅さん?」

沙羅「別に。」

 

徹平「みんな元気してるかなぁ。」

ユーキ「大分離れていたとは言え、ざっと2週間ぐらいだっけ…」

正太郎「長い様であっという間でしたね。」

ユウ「壮絶な2週間だったな…。」

なお「みんな日本に帰ったらまず何する?」

リュウセイ「俺、日本に帰ったら休暇届け出して御袋のお見舞いに行くよ。」

れいか「え、じゃあリュウセイさんのお母様は…」

リュウセイ「ああ、ちょっと病気がちで悪化する事もあってな…、バーニングPTの大会で手に入れた賞金や軍の仕事での稼ぎで入院費稼いでいるんだ。」

エレフ「お前…意外と親孝行してたんだな…」

リュウセイ「なんだよぉ…俺がただのオタクだったと言いたいのか?;」

ライ「実際そうだろ。」

あかね「せやな。」

オルタンス「けどとても素晴らしいですわリュウセイ様。」

ヴィオレット「お母様の事を思うのは大切ですから…。」

三田子「貴方のお母さん良い息子さんを持って幸せね。」

リュウセイ「いやいや、そんな大げさな…で他の皆は?」

ホルス「ガーディアンズ本部の掃除でもしたいと思います…」

 

ホルスはそう言って両手の暖かそうな毛布のカゴに入ったマルスモンのデジタマを見てそう答えた。

 

竜馬「デジモンは一度死んでしまうとデジタマになるんだっけな…」

鉄也「そしてまた生まれ変わると言う事か…」

ライザ「生まれ変わったデジモンがまた俺等の知ってる様なデジモンになるかは定かじゃないけどな。けどこのデジタマは後々マルスモン隊長と同じオリンポス十二神に回収されるだろうし。」

みゆき「え、なんで!?」

隼人「オリンポス十二神って連中は昔から余程の事がない限り姿を見せないって聞いてるからな、あまり目立つ真似は出来んからだろ。」

カガリ「持ってかれちゃうんだね。」

れいか「機密保持と言う事でしょうか…。」

万丈「彼らなりの事情もあるとは思うけどね…。」

ジャック「ムズカシイ話ネ…」

マト「ジャックさん達はこのまま日本に行くの?」

ジャック「イエース!オ世話ニナリマース!!」

メリー「ヨロシクーオ願イシマース!」

大介「何処に上がり込むんだろうか…」

 

アヤ「私は…そうね、休暇取ったら美術館でも行こうかしら?アタシ結構そういうの好きだから。」

みゆき「わぁいいなぁ~!」

サヤ「美術館ねぇ…そういえばマイナーだけどゲ…なんとかって人の展覧会が日本全国を回ってるんだっけ?」

ヨミ「あ、それってたしかゲルテナって人でしたっけ?」

ギャリー「!!」

 

れいか「私も聞いた事あります、今度見に行って見ようと思ってるんです。」

弓さやか「私前に行った事あるわ、なんだか思わず感心しちゃう物もあったわよ。」

雅人「ふぅんどうなんだか…」

ギャリー「…;。」

フーム「それなら今度みんなで行ってみましょう!」

アヤ「いいわね!」

ヨミ「私もご一緒に…」

カガリ「あーじゃあカガリもいく!」

ライラ「私達も行かないシャイターン?」

シャイターン「アア、ソウシヨウカ。」

ラーダ「シャイターンさんはアツアツし過ぎて燃やさないといいんだけど…;」

ルカ「色んな意味で分かるわぁ…」

ユーキ「その意味がまた怖いなぁ…」

 

リュウセイ「美術館かぁ…」

ギャリソン時田「良いですねぇ、たまには皆様方も創作の世界に足を運んでみては?」

武蔵「オイラにはそういうの向いてねぇな、眠くなっちまいそうでよぉ。」

忍「ああ、全くだ。」

ギャリー「…。」

ボス「ん、ギャリーのオネェ旦那よぉ顔色わりぃぜ?」

ギャリー「いやなんでもないわよ…ね、ねぇ。」

鉄也、隼人「…?」

 

ゲルテナ美術館の話題で盛り上がる中ギャリーが少々顔色を変えて訪ねて来た。

 

ギャリー「さやか、アンタ前に美術館に行ったって聞いたけど何か変わった事ってなかった?」

弓さやか「え、うーん…別に特別変な事はなかったと思うわ…?」

ギャリー「そう?例えばあの中に一番大きな作品で絵空事の世界ってのはなかった?」

甲児「どうしたんだギャリーさん?」

徹平「?」

弓さやか「絵空事の世界…ごめんなさい、そこまでは聞いた事ないわ。」

ギャリー「そ、そう。それならいいんだけど…。」

雅人「さっきから変だよ。」

カービィ「ポヨ?」

ポップ「どうかなさったでごさるか?」

キャンディー「ギャリー変クルー。」

ギャリー「別になんでもないわ、まあ行くなら少し用心した方がいいかも…ね。」

ローレライ「…?」

暗黒寺「(そーいやギャリーの旦那、例のイヴって子とは美術館で知り合ったって聞いたよな…気になって少し調べたらそれが今話題のゲルテナって奴が出て来たもんだ…どーも引っかかる引っかかるんだよなぁ)」

 

ギャリーがゲルテナと言う単語を聞いた途端顔色を変えた事に、皆変な疑問を感じた。

 

徹平「日本についたらかぁ…」

ディグモン「帰ったら早速遅れた分張り切って勉強してもらわんとな!」

徹平、マト「うっ!;」

 

その時だ、ヴィレッタがいきなり入って来た。

 

ヴィレッタ「全員すぐに戦闘配置につけ!前方に敵の反応をキャッチした!!」

 

ウーウーウーウー!!!!!

 

万丈「む!?」

竜馬「もうすぐ日本だって時に…!」

ルキア「今度は何者なんでしょうか…」

忍「関係ねぇやってやるぜ!!」

みゆき「みんな!」

やよい「うん!」

 

警報がなる、日本に到着寸前と言う所で敵が出て来た様だ。

ガンドールはもうすぐ日本海側の海岸へと到着する頃であった。

 

日本・新潟県西沿いの海岸前。

 

ガンドールの前方には海岸で待ち構える、とてつもなく巨大で黒い恐竜の様な姿をしたゾイドが立ちふさがっていたのだ。

 

ズシィィィィ…!!

 

デスザウラー「グゥゥゥ…!!」

 

 

大塚長官「な、なんじゃあのバケモンは!?」

葉月博士「あの形状は…ゾイド!?」

ラーダ「データ照会確認…あれはデスザウラーと呼ばれる超大型ゾイド…!!」

葉月博士「馬鹿な…あの様なゾイドがどうやって地球に…!?」

 

エレフ「おい、なんだあいつ…!?」

ユウ「なんでこうもヤバそうなのばっかり出て来るんだろう…」

あかね「しかも最後の最後でや!!」

シャイターン「気ヲツケロ…何ガ出テ来ルカ分カランゾ…!」

甲児「よし、みんな行くぜ!」

ライ「待て様子がおかしい!!」

 

ラーダ「デスザウラーから高出力のエネルギー反応…!こちらを狙っています!」

 

 

デスザウラー「ォォォォォ…!!!」

 

デスザウラーの背中のフィンが回転そしてその巨大な口を開く、その中に集束に大量のエネルギーの光が集まって来たのだ。

 

ゴォォォォォ…!!

 

リュウセイ「…デカいの来るぞ!」

ルキア「来ます!!」

 

葉月博士「ガンドール、緊急回避!!!」

 

ガンドールが先に回避行動に出た。

するとその後からデスザウラーの口からそのはかりが放たれた。

大口径荷電粒子砲だ。

 

デスザウラー「グォォォォォォォォ!!!」

 

ドォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

マト「キャア!?」

みゆき「うわぁ!?」

カガリ「み、見えない!!」

エレフ「う、うおっ!?」

正太郎「うわぁっ!」

 

デデデ大王「うぉぉぉぞい!?」

エスカルゴン「ゲスゥ!?」

高次「むうっ!」

ロバート「ぐっ!!」

 

ガンドールは回避をするも大口径荷電粒子砲の威力に巻き込まれそうになってしまう。

 

ドガァァァァァァァァァァ!!!

 

 

物凄い轟音と共に光が消え、視力を取り戻すと皆は驚愕した。

 

ユーキ「みんな大丈…!!」

鉄也「なんだと…!?」

大介「これが…!」

なお「何…あれ…」

 

ガンドールのが避けて大口径荷電粒子砲が当たった先の海は広範囲にわたり焦土と化し、

とてつもない爆発が起きていた。

 

オルタンス「…ああっ!」

ヴィオレット「…なんてことを…!」

ライザ「日本海の生物半分はやられたぞ…ありゃ」

 

大塚長官「ぬっ…各員出撃してくれい!!」

 

そしてガンドールから、マジンガーZ、ダイアナンA、ボスボロット、グレートマジンガー、グレンダイザー、ゲッターロボ、テキサスマック、鉄人28号、ブラックオックス、ダンクーガ、ダイターン3、グルンガスト弐式、ヒュッケバインMK-Ⅱ、R-1、R-2パワード、R-3パワード、R-GUN、アルティメットブイドラモン、グリカウモン、ゴウキモン、テツザンモン、セイザーグリフォン、キュアハッピー、キュアサニー、キュアピース、キュアマーチ、キュアビューティ、エレフ、オリオン、シャイターン、カービィが海岸に出撃した。

 

デスザウラー「…」

 

鉄也(グレートマジンガー)「いきなりどデカいので襲い掛かるとはな…!」

ブラックオックス「ォォォォン!!」

ルカ(セイザーグリフォン)「気を付けてまだ何を仕掛けてくるか分からないわ!」

忍(ダンクーガ)「その前に片づければいい話だ!」

オリオン「それが出来れば苦労しないがな…」

キュアマーチ「あいつ…やけに静か…」

キュアビューティ「あれを一度撃てばしばらくは動けないのでしょうか…?」

アルティメットブイドラモン「とにかく、あいつを倒さないとまた…!!」

 

ブランチ『そいつはどうかな?』

 

正太郎「!!」

 

その時だ、ブランチの声が鳴り響くと同時にデスザウラーの周りに大量のゾイドとブランチロボが出現したのだ。

 

ブランチロボ2号を中心にゾイドブロックスからティラノサウルスの頭部と幼年体のトリケラトプスを混ぜた様な形状のデモンズヘッド、カメとゴリラを合わせた様なシェルカーン、上空にはクワガタ虫の様なハサミを持ったプテラノドン型に近いフライシザーズ、テッポウオと両生類ディプロカウルスを混ぜた形状のディプロガンズ、ガーゴイル型のロードゲイル。

そしてパーソナルトルーパー・ヒュッケバイン008L、さらにはグルンガストに似た赤いカラーのスーパーロボットもいた。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「よお、特別隊日本へお帰りなさいだな!たっぷり歓迎してやるっての!」

 

カービィ「ポヨ…!」

キュアピース「あのヒュッケバイン…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「出たわね、元祖…!」

リュウセイ(R-1)「テンザン!!」

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「よおリュウセイ!全国大会以来だなぁ!」

 

正太郎「ブランチ、お前が出て来るなら今日こそ逮捕してやる!」

 

ブランチ(ブランチロボ2号)「それはどうかな?今回の我々は新戦力を用意してある。」

ジャグラモン「ジャジャジャジャングルグルグルヨーグルトジャン!!」

 

さらにはジャグラモンまで現れ、マグマガルルモン、ストーンバードラモン達闇軍団まで現れた。

 

テツザンモン「闇軍団もいるのかよ…!」

甲児(マジンガーZ)「嫌な歓迎だぜ…!」

万丈(ダイターン3)「ルキア君、あの機体は…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「…グルンガスト!?」

 

ロバート「待ってくれ…あいつは…グルンガスト参式!?」

ラーダ「新型機…!?」

高次「グルンガストの新型だと!?」

ロバート「あれはまだ設計段階のはず…どういう事なんだ…!?」

 

ブランチ一味と闇軍団の連合の中にいた赤いカラーリングで背中に紺色の巨大なドリルを装備した全長60mのグルンガスト参式、何故まだ設計段階であるはずの機体がそこにいるのか。

 

???「その答えはすぐに分かる。」

 

アヤ(R-3パワード)「!!」

キュアハッピー「今の声…!!」

 

アヤとキュアハッピーにはその声の正体がすぐに分かった。

それはヴィレッタと同じくR-GUNに乗ってブランチ側に現れたのだ。

 

デューク(グレンダイザー)「あれは…!!!」

グリカウモン「R-GUN!?なんであれが!?」

沙羅(ダンクーガ・サブ)「ちょっと待ってR-GUNならこっちにも!」

ヴィレッタ(R-GUN)「ああ、間違いない…(…。)」

隼人(ゲッター1・サブ)「それよりも…あれに誰が乗ってるかだ!」

 

現れたもう一機のR-GUN、そこに乗っていたのは。

 

イングラム(R-GUN)「頃合いの様だな…殺してやろう。」

 

ドシュゥゥゥ!!

 

その瞬間もう一機のR-GUNがツインマグナライフルを放ちR-3パワードを狙い撃った。

 

アヤ(R-3パワード)「…キャァァァ!?」

 

ドォォォォ!!!

 

リュウセイ(R-1)「なっ!?」

ライ(R-2パワード)「アヤ!!」

 

R-3パワードが今の攻撃で撃ち落とされてしまう。

そしてそのもう一機のR-GUNに乗ってる男が姿を現した。

 

イングラム(R-GUN)「しばらくだったな、特別隊諸君。」

 

アルティメットブイドラモン「イングラム少佐!?」

エレフ「な、アンタ…!?」

忍(ダンクーガ)「あん時死んだんじゃなかったのか!?」

 

イングラム(R-GUN)「フフフ…トリックだ、お前達を欺く為のな。」

 

シャイターン「欺ク…!?」

ライ(R-2パワード)「大尉、大丈夫か!?」

アヤ(R-3パワード)「私なら…けどR-3は今ので戦闘続行不能…どういう事ですか、イングラム少佐…!?」

キュアハッピー「…イングラム少佐…!?」

甲児(マジンガーZ)「生きてたと思ったら…いきなりどういうつもりだよ!!?」

 

イングラム(R-GUN)「…アヤ・コバヤシ、彼女は欠陥品だ。だから処分しようとしたまでだ。」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「え…!?」

キュアピース「今…!?」

リュウセイ(R-1)「欠陥品…なんの話だ!?」

 

 

葉月博士「一体どういう事だねイングラム少佐!!」

大塚長官「何故君の様な男が!?」

ディグモン先生「な、何が起きているんだ…!?」

マト「あの人、リュウセイさん達の教官だよね…!?」

ヨミ「そんな…どうして!?」

正太郎「いえ、今のあの人は敵です…アヤさんを撃ったのは明らかです!」

 

万丈(ダイターン3)「もしやイングラム少佐、貴方はまさか僕達を裏切って侵略者側につくと言う事か、それも貴方の言動から見るに計画は以前から考えてた様だね…!」

 

イングラム(R-GUN)「波嵐万丈、少し違うな。」

 

万丈(ダイターン3)「何…!?」

オリオン「だったらなんだってんだよ!?」

 

イングラム(R-GUN)「そもそも俺はこの世界の何処にも属していない。ただひとつの特異点であり俺の計画の為にお前達を利用していた事だ。」

 

ゴウキモン「利用だと…!?」

キュアサニー「嘘やん…うちらアンタに騙されたっちゅう訳かいな!?」

リュウセイ(R-1)「本当なのか…今までずっと俺達を…騙していたのか!?」

ヴィレッタ(R-GUN)「…。」

 

イングラム(R-GUN)「そうだ、俺にとってお前達はこの世界の単なるサンプルに過ぎない。出会った時からそれ以上の感情は持っていないのだ。」

 

竜馬(ゲッター1)「サンプル…だと!?」

アルティメットブイドラモン「じゃあ俺達は…」

ルカ(セイザーグリフォン)「実験材料って事…!?」

キュアハッピー「イングラム少佐…何を言ってるの…!?」

 

イングラムの裏切り、この突如の事に特別隊の誰もが驚きを隠せなかった。

 

カガリ「訳が分からない…」

ロバート「馬鹿な…!?嘘だと言ってくれ…」

フーム「貴方が一体何を考えてるのか知らないけど間違っているわ!」

オルタンス「イングラム少佐、あの方には何処か感情が読めない部分がありました…」

ヴィオレット「まさかそんな事を考えていたなんて…!」

 

 

ブラックオックス「ウォォォォン…!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「御託はどうでもいいわ…アンタが敵になるって言うならこっちだって腹くくるしかないじゃない!!」

鉄也(グレートマジンガー)「そういう事だ!」

 

 

イングラム(R-GUN)「フフフ…それでいい。だがギャリー、お前は彼女達の前でもそれが言えるか?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「!?」

イングラム(R-GUN)「デスザウラーを確かめて見ろ。」

 

イングラムがギャリーに言ったその言葉、

その意味がすぐに分かる事となる、そしてデスザウラーのコクピットの映像が映し出された。

 

???(デスザウラー)「…」

 

デスザウラーのコクピットにいたのは、黒いパイロットスーツに幾つものコードを繋がれた茶系の長い髪の少女の姿であった。そしてその時の彼女の表情は無表情でまるで感情のない目をしていた。

 

デューク(グレンダイザー)「女の子!?」

ジャック(テキサスマック)「ホァ!?」

亮(ダンクーガ・サブ)「あんな少女が乗っているのか…!?」

キュアビューティ「ですが様子がおかしいです!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「え…うそ…ちょっと待って…!?」

アルティメットブイドラモン「ギャリーさん!?」

 

 

 

ユウ「な、なんであんな女の子が!?」

サヤ「どういう事!?」

暗黒寺「おい、待てあの子の顔!」

ギャリソン時田「間違いありません!!」

 

万丈(ダイターン3)「ギャリー君、あの子は…!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「…間違いないわ…イヴ…イヴが乗っている!」

キュアマーチ「え、その子はたしか!」

甲児(マジンガーZ)「ギャリーさんの友達の子じゃないか!!」

弓さやか(ダイアナンA)「どうしてその子が…!?」

カービィ「ポヨ!?」

 

イヴ(デスザウラー)「…」

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「まっ驚くのも無理ねぇな。」

ブランチ(ブランチロボ2号)「ククク…イングラムの奴に連れてこいと頼まれた物でな。」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「はっ今なんて!?」

 

イングラム(R-GUN)「彼女は念動者だ、その力はリュウセイやルキアよりも上を行く程のな…!」

 

リュウセイ(R-1)「何!?」

ルキア(グルンガスト弐式)「念動者!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴが念動者…!?」

 

イングラム(R-GUN)「そう、彼女の力を見出した俺は彼女を連れ去らい実験の第一段階として魔獣と呼ばれたゾイド・デスザウラーのコアにT-LINKシステムを組み込み、制御させた。」

ジャグラモン「んで俺がバシビシブシベシボシ洗脳してやった寸法よぉ~!!」

 

ライ(R-2パワード)「まさかアヤを撃ったのは…!?」

 

イングラム(R-GUN)「そう、上物のサンプルが来た事で欠陥品には退場してもらいたかっただけの事だ。」

 

アヤ(R-3パワード)「…!!」

リュウセイ(R-1)「イングラム少佐…いやイングラムてめぇ!アヤはどれだけお前の事を思っていたのか分かってんのか!!」

キュアピース「酷いよ…そんなの許せない!!」

沙羅(ダンクーガ・サブ)「同感だわ…!」

 

イングラム(R-GUN)「さあ俺を憎むがいい、そうすればお前達は俺が追い求める物により近づいていくのだからな…!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「何がサンプルよ…あの子だけは…戦いに巻き込みたくなかった…!それをアンタは…!!」

アルティメットブイドラモン「ギャリーさん…、イングラム少佐…許せない…!!(グゥッ!…え、なんだ今の?)」

 

イングラム(R-GUN)「フ…取り返してみるか?やって見るといい、やれる物ならばな…!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「上等じゃない…待っててイヴ!必ず助け出してあげるから!!」

甲児(マジンガーZ)「おいギャリーさん!!」

万丈(ダイターン3)「待つんだギャリー君!」

 

ギャリーのヒュッケバインMK-Ⅱが単機でデスザウラーに向かって突っ込んでいった。

だがそこへ立ちはだかる様にグルンガスト参式が動き出したのだ。

 

???(グルンガスト参式)「イヴは渡さないよ。」

 

ドォ!!!

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「えっ!?」

 

グルンガスト参式の目から放ったアイソリッド・レーザーがヒュッケバインMK-Ⅱに襲い掛かる、

瞬時にギリギリの所で避け砂浜に着地するがギャリーは今の声に覚えがあったのだ。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「…今の声…まさか、いやそんなはずないわ…!!」

 

???(グルンガスト参式)「まだ分からないの、私だよ?」

 

グルンガスト参式からその声が聞こえた、そして姿を現した瞬間ギャリーの表情が一変する。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「…う、嘘…どうして…!?なんでアンタが!?」

 

メアリー(グルンガスト参式)「やっと思い出した?フフ、私だよギャリー?」

 

テツザンモン「また女の子か…!?」

エレフ「…ギャリーの知り合い…!?」

雅人(ダンクーガ・サブ)「かも…そして美少女だ…!」

ボス(ボスボロット)「ああ、その通りだわさ。」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「ンな事いってる場合じゃないでしょ!!」

 

マト「また女の子…!?」

カガリ「絵に描いた美少女…!」

ライラ「けど様子が変だわ…!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「メアリー…!」

リュウセイ(R-1)「あの女の子!?たしか以前街で…どうなってんだ!?」

 

 

メアリー(グルンガスト参式)「覚えているよギャリー♪3人で一緒に美術館出よって約束したよね?…でもなんで?なんで約束破ったの?私だけ燃やして…イヴと2人だけで外の世界へ出ちゃうなんて!」

 

キュアマーチ「燃やした…!?」

グリカウモン「そういえば前に…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「…メアリー、そこを退いてくれる?今はアンタの相手をしてる場合じゃないの…!」

 

メアリーは笑顔から一転してギャリーに対し憎悪を抱いた顔でギャリーに追及した。

だが戸惑いながらも肝心の目的を忘れなかったギャリーはその事に答えなかった。

 

メアリー(グルンガスト参式)「イヴの所へいくんだね?そんな事はさせないよ、イヴは私が守らなきゃ!!」

イヴ(デスザウラー)「…」

 

万丈(ダイターン3)「僕も手伝うよギャリー君!みんな、言いたい事はあるかも知れないがまずはデスザウラーの中にいるイヴ君を助け出して欲しい!彼女の様子は明らかにおかしい…僕やギャリー君の思う彼女であれば彼女はあの中で苦しんでるはずだ!」

甲児(マジンガーZ)「よっしゃ分かったぜ!」

アルティメットブイドラモン「そういう事なら!!」

キュアビューティ「では他は私達で食い止めます!」

シャイターン「任セロ…!」

 

リュウセイ(R-1)「アヤ、お前は下がった方がいい。」

アヤ(R-3パワード)「ごめんなさい、脚を引っ張るなんて私はやっぱり…」

弓さやか(ダイアナンA)「それよりもまずはこっちに!!」

ブラックオックス「オォォォン…!

 

ダイアナンAとブラックオックスが中波したR-3を運びガンドールへと連れていく。

 

ラーダ「長官、博士、彼女の救出を優先する必要があります、私達特別隊は最後まで人命救助の最優先を元に戦っています!」

大塚長官「そのつもりだ、厳しい戦いになるかも知れんが…今それらの事が出来るのは君達しかいない!各員、救出班と援護班に別れ彼女の救出を最優先!救出確認後、ブランチ一味とイングラム・プリスケンに反撃に出る!」

葉月博士「戦闘開始!!」

正太郎「了解です、行くぞ鉄人!」

 

鉄人28号「ガォォォォン!!」

キュアハッピー「…!」

キュアマーチ「ハッピー、今は動かなきゃ!」

 

イングラム(R-GUN)「来るがいい特別隊…!(お前達が本当にその力を持っているのなら…!)」

イヴ(デスザウラー)「…」

メアリー(グルンガスト参式)「ふぅん、みんなしてそうやって邪魔するんだ…。」

 

イングラム及びブランチ一味と闇軍団連合、そして特別隊の海岸決戦が開始された。

 

 

マグマガルルモン「真夏の太陽!マグマファイヤー!!」

マグマガルルモン「え、今夏!?マグマファイヤー!!」

マグガルルモン「知らねーっ!マグマファイヤー!!」

シェルカーン「グォォォォ!!」

 

ヴィレッタ(R-GUN)「仕掛けるぞ!!(…。)」

キュアサニー「おわっとぉ!」

キュアマーチ「マーチシュート!」

鉄也(グレートマジンガー)「アトミックパンチ!!」

ゴウキモン「幻鬼刀奥義、蒼真炎斬!!」

テツザンモン「ヘビーブラスター!!」

 

デモンズヘッド「キシャァァァ!」

デューク(グレンダイザー)「ダブルハーケン!」

 

ズバシャァァァ!!

 

ゴウキモンとグレートマジンガーが邪魔をしてくるマグマガルルモン達に切り掛かり殴り倒し、そこからヴィレッタのR-GUNのツインマグナライフルとマーチシュートやサニーファイヤー、ヘビーブラスターと援護していく。

そこからデモンズヘッドが頭部のマグネイズスピアで突撃してくるがグレンダイザーのダブルハーケンで真っ二つに切り裂かれた。

 

ストーンバードラモン「いつも心に爆弾岩!」

ストーンバードラモン「3日連続爆弾岩!!」

ストーンバードラモン「日本の首都は爆弾岩!!」

フライシザーズ「!!」

 

オリオン「うるせぇ!」

シャイターン「ヤカマシイ!」

キュアピース「懐かしいけどピースサンダー!!」

キュアビューティ「ビューティブリザード!!」

ライ(R-2パワード)「ハイドロランチャー!シュート!!」

竜馬(ゲッター1)「トマホーク・ブゥメラァン!!」

忍(ダンクーガ)「黙りやがれぇ!」

 

オリオンが弓矢でストーンバードラモン達を撃ち落とし、シャイターンが両手から放った炎でフライシザーズとディプロガンズを焼き尽くし落としていく。

そしてブリザードがストーンバードラモン達を凍らせるとピースサンダーとハイドロランチャーの波状攻撃が叩き込まれ、ダンクーガが肉弾戦で殴り倒し、ゲッターのトマホークブーメランで切り裂いていった。

 

ストーンバードラモン「オオグンタマァァァァァ!?」

ストーンバードラモン「全日本アマチュアヤマイドウ選手権たいかぁぁぁぁぁ!?」

マグマガルルモン「ヒョギフ大統りょぉぉぉぉぉの貴重な産卵シィィィィィ!!!」

 

ジャグラモン「かっーどいつもこいつも頼りねぇ!!」

 

ジャグラモンは悉くやられていく闇軍団の部下に頭を抱えた。

 

ロードゲイル「グォォォォ!!」

竜馬(ゲッター1)「くっ!!」

武蔵(ゲッター1・サブ)「竜馬、このゾイド他の奴より強そうだぜ!!」

竜馬(ゲッター1)「そうみたいだな…!」

 

ロードゲイルのシザーとスピアがゲッターに襲い掛かった。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ!」

メアリー(グルンガスト参式)「邪魔はさせないっていったでしょ?」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ホ!ここはいっそヒュッケバイン同士の対決ってどおよ!?」

 

ガキィィィィ!!

 

グルンガスト参式が襲い掛かり、そこからテンザンのヒュッケバインがロシュセイバーを構えて切り掛かるが、ギャリーのヒュッケバインもシシオウブレードを出しロシュセイバーを上手く受け流していく。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「今はそんな事してる場合じゃないのよ!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「俺の誘いを断るってか!?だったら飛び散れやぁっ!」

メアリー(グルンガスト参式)「うりゃぁぁぁ!!!」

 

いきなり参式が両拳を叩き付け2体のヒュッケバインに同時に襲い掛かった。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「メアリー!!」

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「てめぇ何処狙ってやがる!?」

メアリー(グルンガスト参式)「うるさいなぁ…ギャリーは私が殺すんだから邪魔しないでよ!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「このガキ調子に乗りやがってぇ~!!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「今の内!」

 

メアリーとテンザンが口論になった隙をついてギャリーのヒュッケバインMK-Ⅱはイヴのデスザウラーの元へ加速していった。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「てめぇ逃げる気か!!」

リュウセイ(R-1)「お前の相手は俺だテンザン!」

 

ドォォォォ!!

 

ブーステッドライフルでテンザンに威嚇射撃をし、今度はコールドメタルナイフで切り掛かるR-1、テンザンと因縁のあるリュウセイが足止めに入った。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「リュウセイ!いい顔してんじゃねぇかぁそうなくちゃなぁ!」

リュウセイ(R-1)「てめぇどういうつもりで悪事に手を貸しやがった!?」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「決まってるだろ…人殺しだよ人殺し!」

リュウセイ(R-1)「なっ…正気で言ってるのか!?」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「あぁ、もうゲームだけじゃ満足できねぇんだよ!俺にたてつく奴やムカつく奴等をこの手で殺してやるんだよ!こんなに楽しいゲーム他にねぇってのヒャッハッハッハッハ!!」

 

リュウセイの問いに狂気じみた顔で答えるテンザン、彼は人殺しをゲーム感覚で楽しんでいたのだ。

 

キュアハッピー「それだけの事で…!?」

カービィ「ポヨ…!」

エレフ「狂ってやがる…!」

鉄也(グレートマジンガー)「ゲーム感覚でやる奴が一番厄介だな…!」

 

サヤ「人としての間隔が麻痺してるわ彼…!」

フーム「道徳を失ってる…ある意味可哀想…」

ユウ「えげつない…」

マト「なんでああいう人達がいるんだろう…ただでさえ苦しんでる人達だっているのに…!」

暗黒寺「人間ってのはぁ時々どっかで狂っちまう奴もいるんだ、それも自分の気が付いない内にな。」

カガリ「…。」

 

メアリー(グルンガスト参式)「逃がさないよギャリー!」

ルカ(セイザーグリフォン)「そうはいかないわ!」

甲児(マジンガーZ)「スクランダーカッター!!」

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「弐式爆連打!」

 

セイザーグリフォンのメイン武装であるレーザー砲・ダブルクローキャノンが参式を足止めし、

マジンガーZのスクランダーカッターとアルティメットブイドラモンのフレイムサーベルが切り掛かり、グルンガスト弐式が殴りかかった。

 

正太郎「鉄人!フライングキック!」

 

鉄人28号「ガォォォォン!!」

メアリー(グルンガスト参式)「キャァッ!?」

 

さらに鉄人が上空からキックを仕掛けた。

 

正太郎「君とギャリーさんの事は分からないけど、ブランチ達と一緒にいちゃダメだ!!」

 

鉄人28号「ガォォォォン!!」

メアリー(グルンガスト参式)「あーもう!ねぇそこをどいてよ!!」

甲児(マジンガーZ)「嬢ちゃんが何者かは知らねぇがギャリーさんを襲うってならこっちだって黙ってる訳にはいかねえ!!」

メアリー(グルンガスト参式)「あぁ邪魔だな邪魔だな邪魔だな邪魔だな邪魔だな…!!」

アルティメットブイドラモン「な、なんだあの子…!?」

ルカ(セイザーグリフォン)「気を付けて、彼女何かおかしい…!」

ルキア(グルンガスト弐式)「参式だとしたら弐式より性能が上なのか…!?だとしても負ける訳にはいかないよね、弐式…!」

メアリー(グルンガスト参式)「ねぇなんで私の邪魔をするの…?…ぁぁぁぁあああああ!!!ドリルブーストナックルだぁ!!」

 

ガシィッ!!ギュィィィィィイ!!ドォォォォドォォォ!!!

 

甲児(マジンガーZ)「ぐわぁぁぁ!」

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「くっ…マキシブラスター!」

 

感情が高まったメアリーはその衝動のまま操縦桿の握りしめて動かし、

グルンガスト参式の背中に搭載された大型ドリルを両腕に装備させると回転させて噴射して飛ばす、ドリルブーストナックルを炸裂させた。

その威力がマジンガーZを巻き込み叩き付ける、そしてグルンガスト弐式が反撃せんとマキシブラスターで対抗した。

 

メアリー(グルンガスト参式)「いい加減にしてよ!いいよそんなに邪魔するなら壊してやるんだから!!オメガブラスタァァァァ!!!」

 

ドォォォォ!!!

 

グルンガスト参式の胸部から放ったオメガブラスター、その威力は弐式のマキシブラスターの上を行く、その威力に押し返されたグルンガスト弐式は一気に吹き飛ばし、鉄人も巻き添えにしてしまう。

 

ルキア(グルンガスト弐式)「うわぁぁぁ…!!」

 

正太郎「ぐっ鉄人…立つんだ!!」

 

鉄人28号「ガォォォォン!」

ブランチ(ブランチロボ2号)「鉄人、今日こそ鉄くずに変えてやるぞ!!」

 

正太郎「ブランチ!」

 

ドォン!!

 

そこからブランチロボ2号が割り込み立ち上がった鉄人に襲い掛かった。

所がそのブランチロボに対しテキサスマックがマックライフルで長距離射撃で狙い撃つ。

 

ジャック(テキサスマック)「援護ナラ任セナサイ!」

メリー(テキサスマック・サブ)「ゴーネ!」

 

正太郎「ありがとうございます!!」

 

ブランチ(ブランチロボ2号)「くぅおのれぇ!」

 

 

そして、デスザウラーに乗ったイヴの元へ向かうギャリー。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ!アタシよ、ギャリーよ!!」

イヴ(デスザウラー)「…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ、返事をして!」

イヴ(デスザウラー)「…ギャ…リ…?」

 

イングラム(R-GUN)「そう簡単には事は進まんぞ…?」

 

バジィィィ!!!

 

イヴ(デスザウラー)「う…うぅ…!!!」

 

グォォォォォ!!ブォォォォ!!!

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ!?」

万丈(ダイターン3)「危ないギャリー君!!ぐあぁぁぁ!!」

 

ドォォォォ!

 

イヴはこの時自分の縛り付ける念を感じ取り一瞬だけ苦しむ様な声を出した。

同時にデスザウラーが動きだしその巨大な尻尾を振り上げて襲い掛かる。

瞬時にダイターンがMK-Ⅱを庇いその攻撃を受けてしまう。

流石のダイターンと言えどもダメージは大きかったようだ。

 

ヨミ「万丈さん!!」

ギャリソン時田「万丈様!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イングラム…イヴに何したの!?」

 

イングラム(R-GUN)「少し手を貸してやってまでだ、彼女自身ではまだデスザウラーをコントロールできてない様だからな…!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「じゃあ最初の攻撃も…!!」

 

イングラム(R-GUN)「フフフ…この俺が命令を下したまでだ…!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴにこんな事させてただで済むと思ったら大間違いよ!!」

イヴ(デスザウラー)「…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「待っててイヴ…アタシが必ずそこから出してあげるから…!!」

 

ロバート「ギャリー聞こえるか!!?」

ラーダ「今からいう事をよく聞いて!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「え、わ、分かったわ!!」

 

ガンドールにいたロバート達からギャリーに通信が入る。

 

ロバート「彼女を捕えているコクピットとデスザウラーのゾイドコアに搭載されたT-LINKシステムは直結してるはずだ!!間違ってデスザウラーのコアを破壊すると彼女も巻き込んでしまう!!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「えっ!?」

 

ロバート「彼女を救い出す方法は一つしかない…!デスザウラーの動きを封じ、隙をついて頭部のコクピットから上手く彼女を助け出す事だ!」

ラーダ「それにはやり方もあるわ、ギャリー君がデスザウラーのコクピットに乗り移って彼女をつないでるコードを慎重に引き抜く必要があるの…下手に力づくで引き抜くと後遺症が残る可能性が高いわ…!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「…!!」

 

ロバート「イングラムの事だ、彼女のいるコクピットにプロテクトが掛けられているはず…今俺とラーダで作った解除コードをお前のMK-Ⅱに送った!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「助かったわ!使わせてもらうわね!!」

 

イングラム(R-GUN)「手際がいいなロブ。」

 

ロバート「何年一緒に研究してたと思うんだ…やめて欲しかったよこんな事…!」

マト「ロバートさん…」

ロバート「俺はイングラムが手段を取らない男であった事は知っていたはずだった…俺は結局彼を止める事が出来なかった…」

高次「…お前はメカニックとしていい腕を持っている、そして誰よりも皆を気遣っていた…それだけで十分だ。」

 

ロバートはイングラムの暴走を止められなかった事に自分の力の無さと後悔を感じた、

高次はふと彼の肩に手を置くのだった。

 

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ今行くからね!!」

イングラム(R-GUN)「ギャリー…お前がこの場で消えゆく存在ならば、すぐに消えるといい!」

 

ガキィィィィ!!

 

ヒュッケバインMK-Ⅱが背中のスラスターを機動させて飛び上がるが、

R-GUNが背中のビームカタールソードを繰り出しシシオウブレードと一騎打ちになる。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「このぉ!!」

万丈(ダイターン3)「ギャリー君!ぐぁっ!?」

イヴ(デスザウラー)「…」

 

ガギィィィィイン!!

 

ダイターンが動き出そうとした所をデスザウラーが動きだしタックルを仕掛けその大きな腕のクローで切り裂いて来る。

このままではギャリーは先に進めない、そこへ。

 

キュアハッピー「ハッピーシャワー!!」

イングラム(R-GUN)「!!」

 

キュアハッピーのハッピーシャワーの攻撃がR-GUNに直撃した。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「ハッピー!?」

キュアハッピー「ギャリーさん早く!イングラム少佐!!」

イングラム(R-GUN)「星空みゆきか…!」

キュアハッピー「どうしてこんな…あの時私の助けてくれたのはなんだったんですか!?」

イングラム(R-GUN)「質問に答える義理はない、言ったはずだ。それ以上の感情は持ち合わせていないと。」

キュアハッピー「納得いきません!!」

イングラム(R-GUN)「目の前の敵は確実に倒せ…そう教えたはずだ…!」

 

イングラムはキュアハッピーの質問に対し答えなかった、

そしてR-GUNは彼女に向けてツインマグナライフルを構える。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「!!」

 

ポップ「みゆき殿、彼は敵でござる!!」

キャンディ「みゆきぃ!!」

マト「みゆきさん!」

 

キュアサニー「ハッピー!!」

キュアハッピー「…プリンセスデコル!!」

イングラム(R-GUN)「!」

 

ツインマグナライフルを放つ。

そして同時に、キュアハッピーはプリンセスフォームへと姿を変えプリンセスキャンドルを振り翳し弾丸を打ち消したのだ。

 

プリンセスハッピー「私には貴方が何をしようとしてるのかは分からない…だけどイヴちゃんやアヤさん達を傷つけた事は絶対に許せない!!」

イングラム(R-GUN)「そうだ、それでいいプリンセスハッピー…フフフ…!」

 

プリンセスハッピーが敢然にイングラムと戦う覚悟を決めた、

そして同時にサニー達もプリンセスフォームへと変化しイングラムに戦いを挑んだ。

 

プリンセスビューティ「貴方が裏切った事でどれたけの方が傷ついた事がお分かりですか!?」

プリンセスマーチ「これ以上の暴走は見過ごせないよ!」

プリンセスピース「絶対泣かしてあげるんだから!!」

イングラム(R-GUN)「それでいい、それが出来なければお前達も絶望へと堕ちるだけだ…!」

プリンセスサニー「せならアンタも道ずれにしたるわ!!」

 

プリンセスフォーム5人が同時にイングラムのR-GUNに狙いを定めた。

 

プリンセスハッピー「届け!希望の光!」

プリンセスサニー、プリンセスピース、プリンセスマーチ、プリンセスビューティ「羽ばたけ!未来へ!」

 

「プリキュア・レインボーバースト!!」

 

ヒヒィィィィ!ドシュゥゥゥゥゥゥ!!

 

空にペガサス座を描き、5人の巨大なペガサスのオーラを纏って一斉にキャンドルから虹色のビームを放つ。

レインボーバーストでR-GUNに挑む。

 

イングラム(R-GUN)「それがプリキュア達の新たな力か…だが無意味!メタルジェノサイダー!!デットエンドシュート!!」

 

ガシャン!!ドシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!

 

イングラムのR-GUNが大型ブラスター形態のメタルジェノサイダーモードへと変形すると同時に、巨大な重金属粒子砲ハイパー・トロニウム・バスターキャノンを放った。

 

プリンセスハッピー「!!?」

 

ドォォォォ!!!

 

この一撃でレインボーバーストを相殺。

プリンセスハッピー達も吹き飛ばしてしまう。

 

グリカウモン「みんな!!」

テツザンモン「お、お前等!」

プリンセスハッピー「うう…!!」

 

テツザンモンとグリカウモン達がハッピー達に駆け寄った。

 

オリオン「アイツ等のパワーアップの力をあっさりと跳ね返しやがった…!!」

エレフ「イングラムの野郎…くそ邪魔すんなぁ!」

シェルカーン「グゥゥゥ!」

デモンズヘッド「グァァァ!」

 

シャイターン「グッ…!」

フライシザーズ「キシャァァァ!!」

ディプロガンズ「!!」

竜馬(ゲッター1)「くっ小型だがかなりのパワーだ…!」

ロードゲイル「グァァァ!!」

 

エレフ達も愕然とした、そして単体の力が強いキメラゾイド達との戦闘にもかなり苦戦を強いられていた。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「みんな…!!イヴ!」

イヴ(デスザウラー)「…」

 

グァァァァァァ!!!!

 

ドガァァァァ!!!

 

ギャリーのヒュッケバインMK-Ⅱがデスザウラーに接近しブーストして飛び上がると頭部のコクピットを目指す。

だがデスザウラーは大型クローを振り上げて切り裂きに出た。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「がぁぁぁ!!諦めてたまるもんですか!待っててイヴ、今そこから出してあげるからね!」

万丈(ダイターン3)「イヴ君、少し痛いかもしれないが…どうか耐えてくれ!!」

 

弾き飛ばされるもフォトンライフルでデスザウラーの腕に狙いを定め応戦する。

そして後ろからダイターン3がダイターンジャベリンを振り翳し、デスザウラーの右腕に突き刺して封じ込める。

 

イヴ(デスザウラー)「う…」

 

ググググ…!!

 

万丈(ダイターン3)「ギャリー君!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「分かったわ!…けどどうしてアンタ?」

万丈(ダイターン3)「僕にも責任がある…僕もパーティとかでイヴ君のお父さんとよく交流してもらってたからさ、それに僕が彼女を巻き込んでしまったかもしれないんだ…だからこそ彼女を助けなければならない!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「同じね…アタシと…!」

 

ヒュッケバインMK-Ⅱがデスザウラーの頭部へと登りつめた。

 

イヴ(デスザウラー)「…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ、聞こえる!アタシよ!ギャリー!!分かる!?」

イヴ(デスザウラー)「…ギャ…リ…?うっ…!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ!?イヴ!?」

 

メアリー(グルンガスト参式)「イヴに近づくな!このワカメ!!」

甲児(マジンガーZ)「そうはいくかよ、ブレストファイヤー!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「計都瞬獄剣!!」

アルティメットブイドラモン「アルティメットフレアァァァァ!!」

 

ブレストファイヤーとアルティメットフレアの熱戦攻撃が参式を食い止める、

そこから弐式が計都瞬獄剣を構え、切り掛かった。

 

メアリー(グルンガスト参式)「うあっ!?…熱い…うぅ…うあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ギュィィィィィ!!!!

 

ルキア(グルンガスト弐式)「うわぁぁぁぁ!!」

甲児(マジンガーZ)「どわぁ!?」

アルティメットブイドラモン「うがぁっ!?」

ルカ(セイザーグリフォン)「みんな!!」

 

メアリーが熱に対し何か恐怖を感じたのか、再び顔を歪め叫んだ。

そして参式は噴射せずドリルブーストナックルを振り回して弐式やマジンガーZを殴り倒し、イヴとギャリーの元へ突っ込んでいった。

 

忍(ダンクーガ)「好きにさせるかよ、断空剣!!」

 

ガキィィィィ!!

 

メアリー(グルンガスト参式)「どいてって言ってんのよ!!ギャリーはアタシが殺すんだから!!退かないならお前も殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる!!!」

雅人(ダンクーガ・サブ)「うわ…ヤバいよこの子…」

亮(ダンクーガ・サブ)「異常としか言えんな…!」

忍(ダンクーガ)「関係ねぇ!ぶっ飛ばすだけだ!!」

メアリー(グルンガスト参式)「ぶっとばす?メアリーぶっとばす?ぶっとばすぶっとばすぶっとばすぶっとばす…アハハハハハ!!!」

沙羅(ダンクーガ・サブ)「うっ…こっちまで精神が参ってくる…!?」

 

ギィィィィ…!!ドガァァァァ!!

 

ダンクーガが断空剣で参式のドリルブーストナックルとぶつかり合うが、メアリーから放たれる狂気さが忍達の精神に狂いを与え参式のパワーを抑えきれず弾き返した。

 

忍(ダンクーガ)「ぐぁっ…!?」

竜馬(ゲッター1)「今行くぞ!ゲッタァァァビィィィム!!!」

メアリー(グルンガスト参式)「うっ!」

 

ゲッター1が援護に入り、上空からゲッタービームを撃ちこんだ。

 

竜馬(ゲッター1)「オープンゲット!!」

隼人(ジャガー号)「チェンジ・ジャガー!スイッチオン!!」

 

ゲットマシンに分離と同時にゲッター2へと合体、そのまま地中へ潜っていった。

 

メアリー(グルンガスト参式)「潜った!?」

隼人(ゲッター2)「ドリルアーム!!」

 

ギュィィィィ!!ドォォォォ!!

 

参式の真下から飛び出したゲッター2がドリルアームが奇襲を仕掛けて攻撃した。

 

メアリー(グルンガスト参式)「う、うぅ…うぅぅぅぅぅぅっ!!」

隼人(ゲッター2)「オープンゲット!!」

武蔵(ベアー号)「チェンジ・ゲッター3!スイッチオン!!」

 

再び分離、合体しゲッター3となった、そのまま怯んだ参式を両腕が掴みあげる。

 

武蔵(ゲッター3)「大雪山おろしぃぃぃぃぃぃ!!!!」

メアリー(グルンガスト参式)「うぅぅぅぅぅ…!!邪魔しないでって言ってるのに!!」

 

ガシャン!!!

 

グルンガスト参式は投げ飛ばされたと同時に上空で2つのメカへと分離した。

上半身部分がジェット機型変形したGラプター、下半身部分がタンクへと変形したGバイソンの2体だ。

 

三田子「分離した!?」

ロバート「参式は弐式達とは違い2体のビークルマシンに分離するタイプだ…そこまで完成しているとは…!」

カガリ「カガリには分かる…あの女の子…なんとなく似ている…」

ヨミ「え?」

 

 

メアリー(Gラプター)「消えろぉぉぉぉ!!」

武蔵(ゲッター3)「うわあっ!?」

 

Gラプターがレーザーを放ち、Gバイソンが2つのドリルを放ち叩き込んで来た。

そして2体が着地と同時に再び参式へと合体した。

 

メアリー(グルンガスト参式)「…!!!」

竜馬(ゲッター3・サブ)「君は一体何者なんだ!?ギャリーさんとは一体…!」

メアリー(グルンガスト参式)「イヴは私の物なの!!ギャリーにも誰にも渡さないんだから!!!」

武蔵(ゲッター3)「何言ってんだよこの子!!」

隼人(ゲッター3・サブ)「ダメだ竜馬、彼女は聞く耳もたない様だぜ!」

 

 

 

 

特別隊は思った以上に苦戦を強いられた、

すると遠くから2体の所属不明ライオン型ゾイドとゴリラ型ゾイドの姿が見えた。

 

ルージ(ムラサメライガー)「ガラガ!あれ!」

ガラガ(デットリーコング)「おいおい戦闘みたいだぞありゃ!?どうするルージ?」

ルージ(ムラサメライガー)「分からない…様子を見よう…!」

 

 

 

 

リュウセイ(R-1)「くそっあっちもヤバそうだ…!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「どうしたリュウセイ!!よそ見してる場合か!!?」

リュウセイ(R-1)「…!!」

 

ヒュッケバイン008Lの放つ円盤状の武器、リープスラッシャーがR-1に襲い掛かる。

そこへエレフが飛び上がり黒い剣でリープスラッシャーを切り裂いていった。

さらにシャイターンが炎の火球を放ち、ヒュッケバイン008Lの持っていたロシュセイバーを弾き飛ばし、更にオリオンが回り込みながら、連続でヒュッケバイン008Lの手足の関節部分に矢を放って差し込んでいった。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ぎゃっ!?」

エレフ「リュウセイ!!」

シャイターン「加勢スル!」

リュウセイ(R-1)「みんな!!」

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「あぁ!?ちっこいくせにでしゃばるんじゃねぇよ!!」

エレフ「てめぇこそ、そのゲーム脳って奴どうにかしたらどうだ!?」

ゴウキモン「極端な例だがゲームと実践の区別がついてない…?」

オリオン「なんとなく分かるな!!」

 

オルタンス「ゲームばかりしていては身体にも目にも毒ですわよ!!」

ヴィオレット「ゲームは1日1時間です!!」

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「はあ!?1時間だけじゃセーブポイントにたどりつけねぇっての!!」

 

マト、ユウ「なんとなく分かる…」

 

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「どいつもこいつも皆殺しにしてやっうおっ!?」

 

ヒュッケバイン008Lが動き出そうとしたが突如動きが悪くなってしまった。

 

オリオン「よく見て見な。」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「あぁん!?げっ!?」

 

ヒュッケバイン008Lの手足と腰と首部分の関節部分にオリオンが放った無数の矢が差し込まれていた。

その矢は非常に硬くテンザンの動きを封じていった。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ふざけた真似してんじゃねぇよ!!」

鉄也(グレートマジンガー)「どうした、動かないのか?」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「こんな時にバグなんて聞いてねえぞ!!」

 

オリオン「バグ?違うぜ、弾けた炎!!」

 

パチィン!!ドォドォドォドォ!!!

 

オリオンが指パッチンを鳴らした瞬間、ヒュッケバイン008Lの関節に突き刺さっていた矢が爆発し大きなダメージを与えた。

 

オリオン「夜空を凍らせる!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ぐぅぅぅこいつ…あと今昼間だぞてめぇ!!…ん?」

 

さらにオリオンが空に向かって矢を放った。

テンザンが上を見上げると矢を放った上空から無数の氷の矢が落ち、何度とも何度もその矢はヒュッケバイン008Lに襲い掛かった。

 

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!!ズシャズシャズシャァ!

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ぎぃっ!こうなりゃヤケクソだっての!」

カービィ「ファァァァ!!!」

 

怒り狂ったテンザンが再びリープスラッシャーを放ち反撃に出るが今度はそれをカービィに吸い込まれてしまう。

そして同時にワープスターに乗ったカービィはコピー能力・カッターブーメランのついた帽子を被ったカッターカービィとなり、デスザウラーの元へ飛んでいった。

 

カッターカービィ「ポ~ヨ!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「真ん丸ピンク野郎!また俺の邪魔しやがってぇぇぇ!ゆるせねぇ!!」

シャイターン「ヨソミヲスルナ!」

 

そこからシャイターンの手がヒュッケバイン008Lの額に掴みかかりそこから炎を放ち頭部を燃やしていった。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「あがっあ…いい加減にしやがれぇ!てめぇらおとなしく俺のハイスコアになりゃいいんだよ!俺のゲームの邪魔するんじゃねゴミ共!!」

鉄也(グレートマジンガー)「いつまでゲーム気分で戦うつもりだ、現実の戦いの厳しさを少しは思い知るんだな!!サンダーブレーク!!」

 

鉄也の一喝と同時に放ったサンダーブレークがヒュッケバイン008Lに大きな一撃を与えた。

 

ドガァァァァァ!!!

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ちぃ気分がわりぃ、リセットだリセット!!」

ブランチ(ブランチロボ2号)「テンザン、何処へ行くつもりだ!?」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「先に上がらせてもらうぜ!!またコンティニューさせてもうからな!!」

 

テンザンのヒュッケバインはそう捨て台詞を吐いてこの場から撤退した。

 

正太郎「ダブル・ハンマーパンチだ!!」

 

鉄人28号、ブラックオックス「ガォォォォォン!!」

 

ドガァァァァ!!!

 

ブランチ(ブランチロボ2号)「ぐわぁぁぁ!?」

デューク(グレンダイザー)「反重力ストーム!!!」

 

鉄人のオックスのダブルパンチがブランチロボに強烈な一撃を与え、さらにグレンダイザーの胸から放つ反重力ストームが追い打ちをかけた。

 

ブランチ(ブランチロボ2号)「ぐっ…鉄人とオックスめ…イングラム・プリスケン、俺もこのまま下がらせてもらうからな!!」

イングラム(R-GUN)「好きにするといい。」

ブランチ(ブランチロボ2号)「くっ誰がお前に手を貸してやったと思ってる…!」

 

ブランチもテンザンと同様この戦場から姿を消した。

 

正太郎「くっブランチ…!」

大塚長官「正太郎君、今はイヴ君を助ける事が優先じゃぞ!」

正太郎「分かってます…!」

 

 

ジャグラモン「おいおい、ちょっとこりゃまずいんじゃないのかねぇ?」

ボス(ボスボロット)「オラオラァボス様が相手になってやるだわさぁ!!」

ジャグラモン「うひゃったらぁ!?」

 

ボスボロットが何所から用意したのか分からないハンマーを持ってジャグラモン叩きを始めた。

ジャグラモンも最初は逃げ惑うが。

 

ジャグラモン「俺の能力忘れてないよなぁ!?ジャグラモン超進化ぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「でたぁぁぁぁぁ!?」

オオジャグラモン「オオジャグラォォォォォォォォォン!!!!」

弓(ダイアナンA)「もう何してんのっキャア!!」

 

巨大なオオトカゲとなったオオジャグラモンがボロットを追いかけまわした。

 

 

イヴ(デスザウラー)「…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「どうにかしてこのコクピットに入らないと…!」

 

グォォォォォ!!!

 

ヒュッケバインMK-Ⅱがデスザウラーの頭部に乗り移り、

ギャリーはどうにかしてデスザウラーの中へと入ろうとしたが、

デスザウラーは大きく咆哮を上げ口を大きく開き、背中のフィンが勢いよく回転する同時にとてつもない光が集束された。

 

イヴ(デスザウラー)「…チャージ…さい…だい…!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ!?」

万丈(ダイターン3)「まずい!!」

 

イングラム(R-GUN)「さあ破滅の魔獣、このまま撃つといい!!」

 

この時のイヴは無表情のままであったが、心の何処かで苦しそうな声が混じっていた。

そして彼女のコクピットのモニターからはダイターンやエレフ達といった面々が照準にされていった。

 

 

ラーダ「大口径荷電粒子砲来ます!!」

葉月博士「何!?」

マト「また!?」

 

エレフ「お、おい、あれ俺達を狙ってないか…!?」

シャイターン「下ガルゾ!!」

ライ(R-2パワード)「後退だ!!」

 

 

メアリー(グルンガスト参式)「いいぞイヴー!!」

アルティメットブイドラモン「トランスエボォリューション!!!」

メアリー(グルンガスト参式)「うわっ!?」

ルカ(セイザーグリフォン)「徹平君!!」

 

アルティメットブイドラモンが加速しながら、VF形態へとチェンジした。

 

UブイドラモンVF「あの粒子を防ぐには…よし!!」

 

オオジャグラモン「この俺様オオジャグラモン様の好きな食べ物ぉぉぉ!まず壱・目玉焼きジャムゥゥゥゥ!」

 

ドガァァァァ!!!

 

グリカウモン「誰も聞いてないよそんなの!!」

プリンセスサニー「せやせや!!」

 

オオジャグラモンが叫びを連呼しながらその巨大な腕で見境なく叩き付けて来た。

デスザウラーの大口径荷電粒子砲がくる寸前で一同は大パニックだ。

 

オオジャグラモン「その弐はねぇ!!いちご豆腐とガム入りのチョコレート切干大根を混ぜたピーナッツ味噌入りキムチケーキピザァァァァァ!!!」

プリンセスハッピー「ふぇぇぇぇ!?」

プリンセスピース「まずそう!!!」

オリオン「んなもん食えるか!!」

 

オオジャグラモンの振り翳した大きな尻尾を一同は突っ込みながら回避していく。

 

オオジャグラモン「そして休日行きたい所ぉぉぉぉ!!!南国の北海道神戸市宇都宮で名物笹かまぼこ食べたいなァァァァ!!!!」

 

忍(ダンクーガ)「行ってる事メチャクチャだぞおい!!」

プリンセスビューティ「そ、それは何処にあるんですか!?」

プリンセスマーチ「本気にしちゃダメだって!!」

 

UブイドラモンVF「CPゴウゴウパァァァァンチ!!コピペコピペの貼り付け省略!」

 

ドドドドドドドドド!!!

 

オオジャグラモン「セクシャッコマンボォーッ!?」

UブイドラモンVF「でぇりゃぁぁぁぁ!!!」

 

オオジャグラモンの真上からUブイドラモンVFがCPゴウゴウパンチを放ち、無数のパンチでオオジャグラモンに殴り掛かった。

同時にオオジャグラモンを持ち上げてデスザウラーの元へ飛んで行った。

 

イヴ(デスザウラー)「…はっ…しゃ…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「イヴ!!」

万丈(ダイターン3)「くっ万事休すか…!!」

 

デスザウラーが大口径荷電粒子砲を放つ瞬間、

UブイドラモンVFがオオジャグラモンを持ち上げて飛び込んできた。

 

 

イングラム(R-GUN)「!?」

 

UブイドラモンVF「こいつでどうだぁぁぁ!!」

 

オオジャグラモンを盾にしてデスザウラーの射程の前に出た。

 

ドシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!

 

オオジャグラモン「オオジャグラモンの丸焼きぃぃぃぃ!!!!今ならお買い得ぅな訳ねぇだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ?!!!すぼいぞぉまざぶざぁぁぁぁ!??!?」

 

ドガァァァァァ!!!

 

UブイドラモンVF「ふう間に合った…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「た、助かったわ…!!」

 

オオジャグラモンを盾にして大口径荷電粒子砲を防ぎ切ったのだ。

そしてUブイドラモンVFはそのままオオジャグラモンを投げ捨てる。

 

オオジャグラモン「重労働~にゅういんひぃくださーい…」

 

UブイドラモンVF「イングラム少佐…!!」

イングラム(R-GUN)「月美徹平…相変わらず面白い奴だ…だが貴様に宿りし力がこの先の運命を大きく揺るがすか知っているか…!?」

UブイドラモンVF「今はそんなのどうでもいい!みんなの脅威になるなら…俺は貴方と戦わなくちゃならない!」!

 

フューチャーセイバーを出し、R-GUNのビームカタールソードでぶつかり合いになる。

そこへグルンガスト参式が専用武器である太刀・獅子王刀を出して来た。

 

メアリー(グルンガスト参式)「イヴに近づかないで!近づくなら壊してやる!」

UブイドラモンVF「うわっ!?」

リュウセイ(R-1)「そうはいくか!T-LINKナッコォォ!!」

 

R-1がT-LINKナックルで参式に殴り掛かった。

 

メアリー(グルンガスト参式)「うっ…!!」

リュウセイ(R-1)「メアリーちゃんだっけ…覚えているか、以前どっかの街で君と会ったよな!?」

メアリー(グルンガスト参式)「…イヴは…?イヴをどうするの!!?」

リュウセイ(R-1)「あの子は苦しんでる…だからギャリーや俺達で助け出す!!」

メアリー(グルンガスト参式)「嘘つき!!やめて!私からイヴを取らないで!!」

リュウセイ(R-1)「分からないのか!?君だってイングラム達に利用されてかもしれないんだぞ!!!」

UブイドラモンVF「それなら君も俺達と来るべきだ!!」

メアリー(グルンガスト参式)「…いやだ…」

リュウセイ(R-1)「…!?」

メアリー(グルンガスト参式)「ギャリーは私に嘘ついたんだよ…だったらみんな嘘つきだ!!嘘つきは殺さなきゃ燃やさなきゃ潰さなきゃ壊さなきゃ千切らなきゃうぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

イングラム(R-GUN)「残念だが、彼女はもう聞く耳をもたないだろう。」

 

UブイドラモンVF「…なっ!?」

リュウセイ(R-1)「…おい、しっかりしろ!!」

ライ(R-2パワード)「リュウセイ!可哀想だが彼女の説得は無理だ…!」

ヴィレッタ(R-GUN)「お前がやられるぞ!!」

 

ルカ(セイザーグリフォン)「あの子…何かに傷ついてる…!?」

甲児(マジンガーZ)「複雑みたいだけど…あのまま放ってはおけねぇ!!」

鉄也(グレートマジンガー)「行くぞ!」

デューク(グレンダイザー)「手をかそう!」

武蔵(ゲッター3)「オープンゲット!」

竜馬(イーグル号)「チェンジ・ゲッター1!スイッチオン!!」

 

セイザーグリフォンとトリプルマジンガー、ゲッターロボがUブイドラモンVFの援護に入った。

一方、先ほどから遠くで様子を見ていた2体のゾイドは。

 

 

ガラガ(デットリーコング)「なんか色々ごちゃごちゃしてんぞ、何がどうなってんだありゃ!?」

ルージ(ムラサメライガー)「ラ・カンが言っていた、戦を目撃した時は下手に手を出すべきじゃないって…!」

ガラガ(デットリーコング)「かもな、とりあえずお前に従うぜルージ。」

 

 

 

イヴ(デスザウラー)「…」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「まずは解除コードよね…!!アタシが降りてやるしかないわ!」

カッターカービィ「ポヨポヨ!!」

ギャリー(ヒュッケバインMK-Ⅱ)「カービィ!?」

 

カッターカービィがワープスターで駆けつけて来た、

そして頭部のカッターをブーメランの様に飛ばしデスザウラーの頭部に穴を切り開いた。

 

ギャリー「ありがとカービィ!!」

 

ギャリーは解除コードのプラグラムを開き、コクピットから長い有線コードを持ってコクピットから飛び降り、イヴのいるデスザウラーのコクピットへと入っていった。

 

ギャリー「イヴ!!」

イヴ「…」

ギャリー「待っててね、これを…!」

 

有線コードをデスザウラーのコクピットの下の部分の端子に繋いだ。

すると同時にモニターにT-LINKクリアと表示された文字が出ると同時にイヴのパイロットスーツ繋がれてたコードの機能が停止した。

 

ラーダ『上手くいった!?』

ギャリー「ええ、あとはコードを引っこ抜けば…!」

ロバート『よし、慎重にな!』

 

ギャリーのパイロットスーツの通信機越しからロバート達と連絡をとりながら、

ギャリーはイヴに繋がれたコードを慎重に一本ずつ抜いていった。

 

イヴ「…」

ギャリー「あともう少し…!!」

 

グァァァァァァァァ!!!!

 

ギャリー「!?」

 

突如鳴り響く轟音の雄叫び。

 

デスザウラー「グァァァァァァァ!!!」

 

デスザウラーが咆哮すると同時に頭を上げる。

 

その中にいたギャリーとイヴを抱えながら振り落とされない様に捕まる。

だが頭部にいたギャリーのヒュッケバインMK-Ⅱが放り出されてしまい、砂浜に落下してしまう。

 

 

カッターカービィ「ポヨポヨポヨ!!!」

ギャリー「分かってるわ!!イヴもう少しだからね…」

イヴ「…うう…ギャ…リ…?」

ギャリー「そう、アタシ…思い出したイヴ?」

イヴ「…イ…ヴ…」

 

ギャリーそう語りかけながらイヴをつなげているコードを外していく。

そして最後の一本を外すと彼女を抱きかかえ立ち上がった。

 

イヴ「…。」

ギャリー「さあ行くわうっ!?」

 

デスザウラー「キシャァァァァァァ!!!!」

 

デスザウラーが動き出した、すぐにでも暴れ出そうな状態である。

 

万丈(ダイターン3)「これ以上は抑えきれん…!!」

 

正太郎「まだギャリーさん達が!!」

マト「あっ見て!!」

 

デスザウラーのコクピットから何かが飛んでくる。

ワープスターに乗ったカービィがイヴを抱きかかえたギャリーを乗せてガンドールの方へ飛んで来たのだ。

 

カッターカービィ「ポヨポヨ~!!」

ギャリー「待たせたわね、イヴならここよ!!」

 

メアリー(グルンガスト参式)「イヴ…そうはさせない!!」

UブイドラモンVF「待つんだ!!」

甲児(マジンガーZ)「わりぃが通す訳にはいかねぇ!」

メアリー(グルンガスト参式)「イヴ!イヴ!!!」

 

 

三田子「早くこっちへ!」

 

ガンドールのカタパルトからワープスターが入って来た、そしてカタパルトデッキに着地すると三田子やラーダ達がイヴを慎重に抱き寄せ高次とディグモン先生が運ぶ担架に乗せた。

 

ラーダ「後は任せて!」

ギャリー「お願いするわ…!」

フーム「貴方もエライわカービィ!」

カッターカービィ「ポ~ヨ~!」

 

イヴ「…う…。」

ローレライ「もう大丈夫ですからね…!」

三田子「意識が少し朦朧としてるわ…」

高次「早く医務室に!!」

ディグモン先生「おう!」

 

 

デスザウラー「グォォォォォ!!!」

万丈(ダイターン3)「これで遠慮なくいける!日輪の力を借りて!今!必殺の!サン・アタァァァァーック!!」

 

ドォォォォ!!!

 

ダイターン3の頭部から放つサンアタックがデスザウラーに直撃した。

 

デスザウラー「グォォォォォォ?!?!!?」

 

万丈(ダイターン3)「ダイタァァァァン・クラァァァァッシュ!!!」

 

グシャァァァァァァ!!!

 

最後に大きなキックを叩き込みデスザウラーを木端微塵に破壊していった。

 

エレフ「おっしゃあ!!」

 

メアリー(グルンガスト参式)「ううっ…イヴ…!!」

イングラム(R-GUN)「メアリー、君も今は退いた方がいい…」

メアリー(グルンガスト参式)「でもイヴが!!」

イングラム(R-GUN)「…命令には従ってもらおう…!!」

メアリー(グルンガスト参式)「…ぬぅ…」

 

リュウセイ(R-1)「イングラム!その子をどうするつもりだ!?」

 

イングラム(R-GUN)「今は退くとしよう…だが忘れるな。お前達はもう後戻りする事は出来ない所まで来た!その先にあるのは絶望か未来か…どちらに転がるかはお前達しだいだ!!」

 

ゴウキモン「何…!?」

プリンセスハッピー「…!?」

ライ(R-2パワード)「…イングラム・プリスケン…!!」

ヴィレッタ(R-GUN)「(イングラム少佐…)」

 

オオジャグラモン「おおい、俺もつれてけぇぇぇ!!!」

 

イングラムとメアリー、そしてオオジャグラモンは撤退していった。

 

ギャリー「…メアリー…。」

 

 

大塚長官「…これで終わったのじゃろうか…」

葉月博士「いえ…また新たなる始まりかもしれませんね…」

ロバート「…イングラム…!」

ユウ「ねえ…あいつ何か変だよ…!?」

カガリ「…!!」

 

デスザウラーの残骸の周辺にはキメラゾイド達の残骸が散らばっていた。

だが大破してるはずのロードゲイルが動き出すと、

デスザウラーの真上に立ち咆哮する。

 

UブイドラモンVF「な、なんだ…!?」

グリカウモン「様子がおかしい…何かする気だ!」

シャイターン「…!?」

竜馬(ゲッター1)「まさか!?」

ジャック(テキサスマック)「何カ仕掛ケテクルネ…!」

プリンセスハッピー「見て!!」

忍(ダンクーガ)「なんだってんだあいつ!?」

 

 

ロードゲイル「クァァァァ!!!!」

デモンズヘッド、ディプロガンズ、フライシザーズ、シェルカーン「!!!」

 

残ったデモンズヘッド、ディプロガンズ、フライシザーズ、シェルカーン達の傷ついたボディがみるみると再生していく。

その同時に彼らのパーツはブロックの様に分解し融合した。

 

キメラドラゴン「グァァァァァ!!!」

 

正太郎「合体した!?」

オルタンス「そんな事か!?」

ヴィオレット「待って下さい、まだ何かするみたいです…!」

 

キメラドラゴン「グォォォォ…!!」

ロードゲイル「グァァァ!!」

 

デモンズヘッドの頭部にフライシザーズの翼を持ち、シェルカーンの両腕、ディプロガンズの背中を持った大型ゾイド・キメラドラゴン。

奴はロードゲイルに呼ばれるようにデスザウラーの残骸に近づいていき、それを貪り始める。

その瞬間デスザウラーの残骸に変化が生じ、キメラドラゴンはその残骸を飲み込むことで身体に変化が生じロードゲイルもそのキメラドラゴンとぶつかりあう様に融合していった。

 

ゴウキモン「…!!」

鉄也(グレートマジンガー)「馬鹿な…!?」

オリオン「冗談だろ…!」

 

その姿がみるみると巨大化しそのシルエットはデスザウラーの背中に翼が生え、右腕がハサミとなり、左腕が数十本のスピアーと化していく。

そして頭部にはデスザウラーの頭部と一体化したロードゲイルの上半身が浮かび上がった。

 

キメラザウラー「ウガァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

デューク(グレンダイザー)「…なんて事だ…!」

テツザンモン「復活しちまったのかよ…!!」

ブラックオックス「オォォォォン…!!」

プリンセスピース「怖い…!!」

 

キメラザウラー「キシャァァァァァ!!!」

 

キメラザウラーが左腕のスピアー部分を向けて来た。

 

ライ(R-2パワード)「来るか!!」

万丈(ダイターン3)「みんな避けろ!!」

プリンセスマーチ「うわわっ!?」

 

キメラザウラーの左腕の無数のスピアー部分が弾丸の様に放たれ特別隊に襲い掛かった。

 

ドドドドドドドドド!!

 

ルキア(グルンガスト弐式)「念動フィールド展開!!」

プリンセスハッピー「ルキアちゃん!!」

エレフ「くそっ俺達が当たったら即死だぞ!!」

沙羅(ダンクーガ・サブ)「忍、ガンドールにも!!」

忍(ダンクーガ)「げっ!!」

ブラックオックス「オォォォォン!!!」

甲児(マジンガーZ)「ぐぅっピグマンみてぇな真似しやがって!」

 

グルンガスト弐式がバリアを展開しエレフ達やプリキュア達の盾となり、続いて装甲の固いマジンガーZにグレートマジンガー、グレンダイザー達も盾となった。

 

ヨミ「あんなに!!」

カガリ「うわっ!?」

葉月博士「くっ弾幕展開!!!」

 

ガンドール側にもスピアーの雨が襲い掛かる、その際大型の16門ビーム砲で反撃しスピアーを相殺していく。

 

万丈(ダイターン3)「サンアタック・乱れ撃ち!!」

 

ダイターンは再びサンアタックを拡散して放ちスピアーを打ち消していく。

だがキメラザウラーはその巨体に似つかわしくない動きで加速し飛び上がると同時に尻尾を振り一回転してゲッターロボにグルンガスト弐式やダイターン3にダンクーガ達を弾き飛ばしたのだ。

 

キメラザウラー「キシャァァァァァ!!!」

リュウセイ(R-1)「きやがった!ぐぁぁぁぁっ!!」

ヴィレッタ(R-GUN)「うぉっ!?」

雅人(ダンクーガ・サブ)「うわぁっ!?」

ジャック(テキサスマック)「ホォゥッ!」

 

UブイドラモンVF「なんて強さだ…ルカさん、Vドランセイザーに!!」

ルカ(セイザーグリフォン)「まかせ…!?」

キメラザウラー「グァァァァァァ!!!!」

 

ドゴォォォォ!!!

 

セイザーグリフォンがUブイドラモンVFと合体体勢を取ろうとした直後、

キメラザウラーが乱入し右腕のシザーアームで思い切り殴り飛ばした。

 

UブイドラモンVF「ルカさん!!」

 

ルカ(セイザーグリフォン)「キャァァァァ!」

 

ドパァァァァ!!!!

 

セイザーグリフォンはそのまま弾き飛ばされ海に落下してしまう。

 

オルタンス「ルカ様が!!」

ヴィオレット「ルカ様!?」

正太郎「無事ですか、返事をしてください!!」

 

ルカ(セイザーグリフォン)「私ならなんとか…けどセイザーは…!!」

ブラックオックス「オォォォン!!」

 

セイザーグリフォンは戦闘不能となっていた、そこへオックスが回収に向かいガンドールへと運んでいく。

 

キメラザウラー「…グルゥゥゥ…!!!」

 

グリカウモン「よかったルカさんは無事みたいだ…!」

鉄也(グレートマジンガー)「また来るぞ!!」

隼人(ゲッター1・サブ)「竜馬、これ以上奴を放っておくとやられるぞ!!」

竜馬(ゲッター1)「分かってる…ここで奴を止めなければ…!!」

鉄人28号「ガォォォォン!!!」

 

正太郎「鉄人、もう一度戦ってくれ!!」

 

プリンセスハッピー「私達だって!」

プリンセスサニー「負けてられへんで!!」

甲児(マジンガーZ)「来るならきやがれ!!」

テツザンモン「今日厄日だぜ全く…!」

 

 

ルージ(ムラサメライガー)「…行こうガラガ、あのゾイドを倒すんだ!!」

ガラガ(デットリーコング)「待ってたぜ、おっしゃあ!!」

 

2体のゾイドがその戦地へ走り出した。

 

 

キメラザウラー「グォォォォォォォォォォ!!!」

UブイドラモンVF「よくもルカさんを…これ以上お前の勝手にはさせ…」

 

ドクン!!!

 

UブイドラモンVF「…!?今の…なんだ!?」

 

 

オルタンス、ヴィオレット「!?…これは…!」

カガリ「徹平…!?」

 

UブイドラモンVF・徹平の胸が何かの波動を感じた、そして脳裏に何かが過った。

そこからキメラザウラーはまるで狂戦士・バーサーカーの如く暴れ特別隊に襲い掛かった。

 

甲児(マジンガーZ)「あぶねぇぞ徹平!!!」

 

ガキィッ!!!!

 

 

 

 

その頃、海岸の戦地から離れた森林から撤退するイングラム達はキメラザウラーの咆哮を聞いていた様だ。

 

メアリー「ねえ…アレあのまま放っておいていいの?」

イングラム「キメラゾイドと融合したデスザウラーの戦闘力は凄まじい物がある、奴等など簡単に殺してしまうだろう。」

ジャグラモン「へっとんだ置き土産って奴だな。」

テンザン「それならリュウセイ達も今頃は三途の川いきって奴かい?」

イングラム「何も出来なければな。」

ブランチ「何?」

イングラム「ある少年はとてつもないジョーカーに憑りつかれいる、そのジョーカーが目を覚ませば…見せてみろこの世界の最後の切り札とやらを!!」

 

イングラムはまるでそれを知っているかの様にその切り札の登場を待っていた様だ。

そして別の方角からは。

 

 

 

ほむら「…!」

キュウべぇ「感じたかい、ほむら?」

ほむら「思ったより早かった…けど確かめるには絶好のタイミングかもしれない。」

 

その海岸が遠くから見える建物の屋上からほむらとキュウべぇがその切り札の存在が出る事を待っていた様だ。

 

 

キメラザウラー「キシャァァァァァァ!!!」

 

グシャァ!!ズシャァァァァ!!!

 

忍(ダンクーガ)「ぐわぁぁぁっ!!!」

万丈(ダイターン3)「ダイターンがこれ程まで…!」

ライ(R-2パワード)「戦闘続行不能…っ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「とても抑えきれない…!!」

 

ゴウキモン「ぐわぁっ!!!」

グリカウモン「うわぁっ!!」

UブイドラモンVF「ホルス!!ユーキ先輩!!…ドラゴニックブラスタァァァァ!!!」

キメラザウラー「キシャァァァァァ!!!」

UブイドラモンVF「ぐわぁぁぁっ!!!」

 

キメラザウラーが雄叫びを上げドラゴニックブラスターをかき消し、殴り倒していった。

その猛攻はスーパーロボット達を圧倒しエレフ達やプリンセスハッピー達を蹴散らしていく。

 

鉄人28号「ガォォォ…」

ブラックオックス「オォォォン…」

エレフ「なんだよこの化け物…!」

オリオン「しかも無傷だぞあいつ…」

シャイターン「ココデ終ワルト言ウノカ…!!」

プリンセスビューティ「私達の力では…」

プリンセスピース「勝てない…!?」

プリンセスマーチ「やっとピエーロを倒したって言うのに…!」

弓さやか(ダイアナンA)「うう…」

ボス(ボスボロット)「あの野郎派手に暴れやがってぇ…!」

 

 

正太郎「鉄人!オックス!!」

ライラ「このままじゃみんなが!!」

キャンディ「みんなが負けちゃうクル!!」

マト「まずいよ…こんなの…」

ポップ「あのゾイド…もはや狂気としか感じないでござる…ただ本能のまま暴れてるだの…!」

 

ギャリー「なんだってのよ…アレ…イヴがあのまま乗っていたら手の打ちようがなかったわ…」

カービィ「ポヨ!!」

フーム「ダメよカービィ、勝てっこない!!」

 

 

甲児(マジンガーZ)「まだ俺達がいるぜ!!」

鉄也(グレートマジンガー)「この一撃を叩き込んでやる!!」

デューク(グレンダイザー)「最大出力だ!!」

竜馬(ゲッター1)「一気に決めるぞ!!」

 

ドォォォォォォォ!!!

 

マジンガーZのブレストファイヤー、グレートマジンガーのブレストバーン、

グレンダイザーの反重力ストーム、ゲッター1のゲッタービーム。

この4体の一撃が合わさった一撃がキメラザウラーに叩き込まれた。

 

甲児、鉄也、デューク、竜馬「ファイナルダイナミックスペシャル!!!!」

キメラザウラー「グォォォォォォォ!!!!」

 

4大ダイナミックロボのビームが合わさった超必殺技、ファイナルダイナミックスペシャルがキメラザウラーのど真ん中に炸裂した。

 

キメラザウラー「グォォォォ…!!」

 

だがキメラザウラーは口を大きく開き、その一撃を大口径荷電粒子砲を放った。

 

バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!

 

甲児(マジンガーZ)「なっ!?」

 

ドォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

UブイドラモンVF「みんなぁ!!!(うっ!!!?)」

 

エレフ、オリオン、シャイターン「!!!」

 

甲児達は大口径荷電粒子砲に直撃を喰らってしまい倒れてしまった。

 

鉄也(グレートマジンガー)「…」

デューク(グレンダイザー)「…」

竜馬、隼人、武蔵(ゲッター1)「…」

 

UブイドラモンVF「なんだこの痛み…しかも何かが叫んでる…!?」

キメラザウラー「グォォォォ!!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「あぶない!!」

ガラガ(デットリーコング)「うりゃぁぁぁぁ!!!」

 

そこへ背中に大型剣・ムラサメブレードを装備したライオン型ゾイド・ムラサメライガー、

背中に棺桶を背負った黒いゴリラ型ゾイド・デットリーコングが助太刀に入った。

ムラサメライガーに乗る少年、ルージ・ファミロン、デットリーコングに乗る大柄な体格の青年、雷鳴のガラガが乱入したのだ。

 

ユウ「あのゾイドは!?」

ヨミ「あれは…何…!?」

大塚長官「君達、一体何処から!?」

 

ルージ(ムラサメライガー)「これ以上は見過ごせません、俺達も助太刀に入ります!!」

ガラガ(デットリーコング)「いくぜぇぇぇぇ!!」

 

プリンセスハッピー「あれは…!?」

テツザンモン「なんだってんだ、何処から…」

甲児(マジンガーZ)「誰だか知らねえがお前ら何考えてやがんだ…!?」

ゴウキモン「…こうなったら・・」

プリンセスハッピー「…ダメだよ、ホルス君!その力を使ったら!」

ゴウキモン「けどこれしか…ドスベルグモンの力しか…!!」

 

ゴウキモンがドスベルグモンの力を出そうとしたがハッピーに止められてしまう。

 

UブイドラモンVF「ダメだ…そのまま挑んでも…!(なんだこれ…身体が言う事…!?)」

 

キメラザウラーがUブイドラモンVFに迫り来る、

だがムラサメライガーとデットリーコングの乱入が歯止めをかけた。

ムラサメライガーはムラサメブレードを展開しキメラザウラーに切り掛かり、

デットリーコングは左腕に巻いていた包帯を解き封印のシザーアームを展開した。

そしてUブイドラモンVF・徹平は先ほどから様子が急変し苦しみ出した。

エレフ達はこの時感じた、徹平に憑りついていた存在を。

 

 

オルタンス「徹平様!!」

ヴィオレット「ダメですわ!!」

カガリ「!?…徹平、徹平!?」

高次「徹平!?」

三田子「…徹平!!」

ディグモン先生「お、おい…まさかエレフ達が言っていた事か…!?」

 

 

キメラザウラー「キシャァァァァァァ!!!」

ルージ(ムラサメライガー)「うわぁぁぁぁ!?」

ガラガ(デットリーコング)「くそ、なんて野郎だ!!!」

 

UブイドラモンVF「グゥッ…グゥッ…」

グリカウモン「徹平君!?」

エレフ「徹平…まさか…おい、待て!!」

リュウセイ(R-1)「おい、徹平…!?」

ゴウキモン「…!!」

 

UブイドラモンVFの様子が悪化していく、

苦しみだすと同時にまるで自分の身体の中から何かが飛び出しそうな程の痛みに襲われたのだ。

キメラザウラーがその様子に気づき、ムラサメライガーとデットリーコングを放り投げるとすぐに苦しむ彼に襲い掛かるのであった。

 

UブイドラモンVF「…!!!」

 

≪グォォォ…グォォォ…≫

 

この瞬間脳裏にうめき声が過る。彼に徹平に憑りついたその存在が。

 

UブイドラモンVF「ウガァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

キメラザウラー「!?」

 

その瞬間とてつもない雄叫びを上げた、それはキメラザウラーを圧倒してしまう程の。

そして全てが静まった時である。

 

グリカウモン「…徹平君?」

甲児(マジンガーZ)「徹平…?」

 

カガリ「…!?」

オルタンス、ヴィオレット「…!」

 

UブイドラモンVF「…グゥゥゥ…グォォォォォォォォォォォ!!!!」

 

ドォォォォ!!!

 

UブイドラモンVFが雄叫びを上げる同時にその全身が黒く染まり、漆黒に覆われた身の一部にはエメラルドに光る部分も出て来た。

背中からは鈍く光る無数の翼が沢山あり、半分はコウモリと鳥の様な不気味な翼の光が出現し両手は巨大な爪と化していき、顔はうっすらと白い怪物の骨が浮かび上がる様に光っていた。

そして、その様な姿となったUブイドラモンVFは人格が変わったかの様にキメラザウラーに突撃していった。

 

キメラザウラー「グァァッ!??!?」

UブイドラモンVF「ディァァァァァァァァ!!!!!」

 

UブイドラモンVFは叫びながらその両手の白い巨大な爪を開きキメラザウラーの腕を切り刻みもう片方の手で引き裂いていった。

 

グシャァァァァ!!!

 

UブイドラモンVF「ドラァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「なんだ…あれは!?」

ガラガ(デットリーコング)「あいついきなりどうなっちっまたんだよ!?」

 

エレフ「目覚めってのか…災厄の…」

オリオン「いくらなんでも早すぎるだろ…」

プリセンスハッピー「あれが…」

グリカウモン「徹平君に憑りついてる…悪魔?」

シャイターン「ソウダ…アレコソ…!」

 

カガリ「徹平…違う…!」

マト「あんなの徹平じゃないよ…!!」

 

ギャリー「あれが…」

ルカ「徹平君の中に眠っていたって言う…?」

 

 

甲児(マジンガーZ)「徹平…お前…どうなっちまうんだ…!?」

 

 

 

UブイドラモンVF「ズァァァァァァァ!!!!」

キメラザウラー「グァァァァ!!」

 

グシャァァズシャァァメキャァァァァ!!!

 

キメラザウラーは抵抗する、だが狂暴化したUブイドラモンVFの胸から放たれた黒いドラゴニックブラスターがキメラザウラーの全身を焼き尽していく。

キメラザウラーは悲鳴を上げていた。

だが彼は容赦なくその爪で喉を引き裂いていく、そして無数の翼を広げ再度飛び上がり、

口のマスク部分が開き、本来はトゥースバルカンを放つはずの機関砲から一筋の光をキメラザウラーに向けて発射した。

 

ゴォォォォ…ドシュゥゥゥゥゥゥ!!!ドォォォォォォォォォ!!!!

 

ルキア(グルンガスト弐式)「うわぁぁっ!」

万丈(ダイターン3)「なっ…これが…!!!」

テツザンモン「うぉっ!?」

 

その威力は周囲も吹き飛ばしてしまう。

 

 

カガリ「…!!」

オルタンス「あれが徹平様に憑りついていた悪魔の正体…」

ヴィオレット「幼い日にその災厄は何らかの理由で徹平様に憑りついていたのです…それこそが…」

 

 

 

 

 

 

イングラム「そうだ…それでいい…!!月美徹平…お前に宿ったその力で、この世界を変えて見るがいい!!!」

メアリー「…何、あれ…」

ジャグラモン「あのガキがそうだってのか…ヘルズバロスモン様ぁ特定しちまったぜぇ…!」

 

 

ほむら「あれこそが…災厄にして悪魔の竜…」

キュウべぇ「…。」

 

 

その姿となって狂気の如く暴れる彼に対しそれぞれの思惑が集う。

そしてその様子を見ていたのは他にもいた。

 

何処なのかは分からない黒い空間、彼はそこからその様子を見ていたのだ。

 

イヴェール「ディアボロ…悪魔…ディザスター…災厄…ドラス…竜…その名も…ディザドラス。」

 

 

そう、これこそが。

 

 

UブイドラモンVF・D「グァァァァァァァァ!!!」

 

災厄の悪魔竜と言われる物が憑りついた徹平の暴走…ディザドラスモードであった。

 

 

 

 

キメラザウラー「ギャァァァァァ!?!?!?」

UブイドラモンVF・D「ディァァァァァァ!!!!!」

 

ディザドラスモードのなったUブイドラモンVFは瀕死のキメラザウラーに飛びつき、

頭部のロードゲイルの上半身部分を切り裂きかみ砕き、首の装甲部分を引き裂いていった。

さらにゾイドコアをつないでるコードを引っ張り上げコアを引き抜いて行き、

その両腕を握りしめ潰していったのだった…。

 

ブシャァァァァァァ!!!!

 

UブイドラモンVF・D「ドラァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

甲児(マジンガーZ)「あぁ…」

グリカウモン「…」

テツザンモン「ぎぃ…」

ゴウキモン「…」

プリセンスハッピー「う…」

リュウセイ(R-1)「…」

 

正太郎「なんて…」

マト「…」

カガリ「…徹平…」

サヤ、ユウ、ヨミ「…」

 

ギャリー「…あれが…」

カービィ「…」

高次「くっ…!」

三田子「あんな事が…」

 

ルージ(ムラサメライガー)「…なんだ…あれ…」

 

ディザドラスモードとなった彼の禍々しい姿に甲児達はただ茫然としていた。

やがてUブイドラモンVFが叫び終わるとまるで意識を失ったかの様に、倒れて行く。

 

徹平「…」

 

キメラザウラーの残骸の上で元に戻った徹平が全ての力を使い果たした様に眠っていった…。

 

 

キュウべぇ「今回は簡単に言えば、ディザドラスが徹平君に反応して少し寝ぼけただけかもしれないね。けど次にディザドラスが目覚める時はどうなっているだろうか、彼も世界も。」

ほむら「あの力が…全てを左右しているわ…やがて来るアイツに挑む為にも…」

 

 

 

真っ黒な空間の中で何かが聞こえてきた。

 

オリオン≪徹平、俺達は…お前を守る為にこの世界へ来た。≫

 

オルタンス≪徹平様に憑りついた災厄の悪魔竜…その力はやがてこの世界の未来を大きく一変してしまう程の力を宿しているのです。≫

 

ヴィオレット≪その力をどうするか、どう共存していくかは全て徹平様にかかっています。≫

 

ルキア≪けど…その憑りついた災厄は何処から来たのか、それは何者かについてはまだ分かってないんだ…≫

 

エレフ≪お前に憑りついる災厄を狙う奴や、その力でせいで周りを巻き込んでしまう危険性もある、その事を踏まえて欲しい。≫

 

オルタンス≪これから貴方様には過酷な運命が待ち受けてるかもしれません…≫

 

ヴィオレット≪ですが…私達や徹平様自身が一番に知ってる方々がきっと貴方を支えて道を示してくれるはずです…!どうかそれを忘れないで下さいまし…≫

 

 

その声が聞こえなくなる瞬間、一筋の光が開こうとした。

 

 

 

 

徹平「うっ…はっ!!みんなは!?」

 

カガリ「…徹平…うぁぁぁぁ!!!」

徹平「わっ!?」

甲児「よっまたかなり眠ってたぜ。」

ユーキ「身体は大丈夫かい?」

 

徹平が目覚めた先はガンドール艦内の医務室であった。

 

例の如くカガリがずっとそばにいたらしく、徹平が目覚めたとたんに抱きついてきた。

徹平はそれに対し一度退いてくれといわんばかりに離し、甲児達に話を聞いた。

 

徹平「よく覚えてないけど…苦しんだ時に何かがはじける様な感じがして…気が付いたら…」

ルカ「あまり覚えてないみたいね…」

隼人「だが事実は伝えるぜ、お前はエレフ達が言っていた災厄の悪魔竜になっちまった。」

鉄也「いや、正確には少しだけ目覚めてしまったと言った所か?」

シャイターン「ソノ通リダ…」

ルキア「僕達にも予想出来なかった、こんなに早く災厄の力が目覚めてしまったなんて…もしかして僕等がこの世界に来てしまったのが原因なのか…或いは…」

忍「今さら考えても仕方ないだろ、目覚めちまったもんは。」

 

大介「しかし徹平君にあんな力が宿っていたなんてな…」

竜馬「ここまで一緒に戦って来たが思えば色々あったよな。」

武蔵「何言ってんだよ、戦いはこれからだと思うぜ。」

 

徹平に宿っていた災厄の悪魔竜・ディザドラス。

その力に対し驚いてた者もいれば未だに実感出来ない者もいた。

 

ギャリー「まずはアンタ達が無事でなによりだわ…そうよね、イヴ。」

イヴ「ギャリー…私…」

ギャリー「今はゆっくり休みなさい…アンタだって色々あって疲れてるでしょ?」

イヴ「うん…」

ラーダ「イヴちゃんの身体検査した所、後遺症はなかったわ。」

三田子「2人共命に別状がなくて安心したわ…。」

 

万丈「彼女の身に何があったのか…」

アヤ「今はそっとしておきましょう…?」

ギャリソン時田「イヴ様と徹平様には栄養になる物をお作りしなければなりませんね。」

リュウセイ「けどイングラム…イヴちゃんみたいな子まで利用するなんて…ぜってぇゆるせねぇ…このまま放っておいたらメアリーちゃんだってきっと…!!」

アヤ「…イングラム少佐…」

ヴィレッタ「…。」

ライ「ギャリー、詳しい事を話してもらうぞ?」

ギャリー「いいの?長くなるし困惑するだろうけど。」

暗黒寺「もうとっくになれっこよ。」

 

ライ達はギャリーとイヴの詳しい経歴とメアリーの事についてギャリーから聞く必要があった。

そしてガンドールが着陸していのは、徹平達やマト達が住んでいた街にある極東基地であった。

気が付いたらもう夕暮れになっていた。

 

ワッ太「やっとみんな帰って来たけどさ…何かあったのか?色々と慌ただしいけど?」

正太郎「行きもだけど、とくに帰りでね…」

敷島大次郎「正太郎君、よく頑張ったな。」

牧子「お帰り、正太郎君!!」

正太郎「…ただいま!!」

 

敷島博士と娘である敷島牧子・通称マッキー、そしてワッ太が出迎えに来ていた。

正太郎は今は元気にただいまと答えるのだった。

 

キョウスケ「まだ戦いは終わらない様ですな…」

高次「むしろまたこれから険しくなりそうだわい。」

カイ「らしくないな、今日は飲みにいくか?」

ディグモン先生「そうしたいのは山々だがな…」

 

葉月博士「君達からも話を聞く必要がある。」

大塚長官「来てもらえるかね?」

ルージ「はい…」

ガラガ「ちぇっ面倒くさそうだぜ…」

 

 

同じ頃…七色ヶ丘の川が流れる橋の前。

 

みゆき「この世界はこれからどうなっていくだろう…」

ポップ「気が付けば色んな存在がこの世界には絡みついてたでござる…。」

あかね「せやけど、うちらはうちらや。」

やよい「私達は私達で戦う。」

なお「真っ直ぐに信じた…」

れいか「その道に…!!」

みゆき「だね!これからもみんなで頑張ろう!!」

キャンディ「これからもプリキュアは負けないクルー!」

 

ライザ「マルスモン隊長…どうやらこの戦い思ったより、厄介な所へいきそうだぜ…」

ホルス「徹平…悪魔と隣合わせはお前だけじゃないからな…」

 

夕日を見て改めて自分の行く道を進むと誓ったみゆき達、

そして後ろからそんな彼女達の様子を見てこれからの事を思うライザに、

自分の手を見て徹平と同じ呪われた物を持っている事を改めて感じたホルスであった。

 

 

 

地球圏防衛安全委員会司令部。

 

サカエ「レイカー議長、特別隊が先ほど日本の極東基地に到着したと連絡がありました。」

レイカー「そうか、彼等には相当苦労をかけてしまったな…」

 

レイカー議長に報告をつたえたは参謀であるサカエ・タカナカ。

彼等の報告を聞くなり複雑な心境になるが、次に語られた言葉で表情を変えるのであった。

 

サカエ「それから…新潟県の西海岸付近にてブランチ一味との交戦がおき、一部公に報告されてない箇所が出て来ております。」

レイカー「む?」

サカエ「その点につきましては葉月博士と大塚長官から貴方様とゼンガー司令のみ内密に直接報告と詳細を伝えたいと申しておりますが…、またSRX計画の主任であったイングラム・プリスケンが裏切ったと…。」

レイカー「分かった、聞き入れよう。」

 

レイカーは何かを察した、

この後レイカーやゼンガーにのみ葉月博士と大塚長官から徹平の件、

ディザドラスに関する報告がなされるのであった。

この事を今公に報告する事はまた別の脅威が出る危険性もある、

なにしろあのDr.ヘルが徹平に目をつけていた事も引っかっかていた。

彼はもしかすればディザドラスの事を知っていたのかもしれない。

この世界の何処かには彼の様に何処かで徹平を狙っている者がいる可能性がまだあるのだ。

 

地球連邦軍本部・ジャブロー。

 

ドガァ!!

 

ルーチェモン「グッ…」

 

ゼンガーがルーチェモンを殴りつけた。

たった今ルーチェモンの口から放たれた言葉、「核弾頭導入」についてだった。

 

ゼンガー「俺が前にお前に言った事は覚えているか?」

ルーチェモン「ええ…戦う者と戦わない者は一心同体、どちらが掛けても人類は成り立たないと…。」

ゼンガー「そうだ…戦う者は戦わない者を守る為にある、戦わない者は戦う者を支える為にある…だがお前が導入した核がくれば戦わない者も巻き込む矛盾が生じる…守るべき者を犠牲にする等言語道断だ、恥を知れ!」

ルーチェモン「僕は…この地球の人達の力になりたかっただけです…!」

ゼンガー「…ならばそれ相応の物で証明して見せろ。」

ルーチェモン「ですが司令…敢えてお言葉を返させて頂きます。」

 

ルーチェモンが立ち上がり、ゼンガーに問い詰める様に口を開いた。

 

ルーチェモン「貴方のやり方では侵略者達に対し決定的なダメージを与える事は不可能です、たしかに貴方が設立した特別隊は2大勢力を倒すと言う結果になりました。ですがその特別隊に限界はないと証明する事は出来ますか?これからも犠牲を抑えて侵略者達を圧倒出来る保障は何処にあると言うのですか?」

ゼンガー「…」

ルーチェモン「貴方に賛同している兵士がいるのは史実です…ですが同時にその戦い方に異を反する者が特に上層部にいる事をお忘れですか?今回の件は我々で決定しアナハイム社とは既に契約も成立済み。核弾頭搭載型MS・ガンダム試作2号機はまもなく地球に降りる予定です!」

ゼンガー「…」

ルーチェモン「特に三輪長官は貴方に対し反論の異を唱えてました、貴方こそ考えを改める必要があるのではないのですか?」

ゼンガー「…!」

ルーチェモン「それから、SRX計画も凍結すべきだと思います。主任のであったイングラム・プリスケンが裏切った事により今後上層部の信用も下がる事でしょう。それにあの計画には莫大な資金も消費しています、ハッキリ言って無駄遣いです。私の計画してるDSC量産計画に重点を置くべきと考えます。」

ゼンガー「…お前が言いたい事は分かった、下がれ。」

ルーチェモン「…失礼します。」

 

ルーチェモンはこの場から去った。

そしてすれ違いになる様に、ギリアムとGUMI、イルムが入って来た。

 

ギリアム「司令…よろしいのですか?」

ゼンガー「…奴は正論を言った、それだけだ。」

GUMI「ゼンガー司令…これ落としましたよ?」

ゼンガー「…。」

イルム「(相当まいってるなありゃ…あの副指令…前々から引っかかる事が多すぎるぜ)」

 

ゼンガーのポケットからみゆき達から手渡された零式の手のひらサイズの人形が落ちた、

GUMIはそれを拾いゼンガーに手渡した。

 

ゼンガー「…俺は少し休む、後を頼む…。」

ギリアム「ハッ!(…ルーチェモン…奴は何処から現れ、どう侵入した?必ず尻尾を掴んで見せるぞ…!)」

 

そして、ゼンガーは廊下を歩いた後零式の人形に握りしめ胸に当てた。

 

ゼンガー「…俺の考えでは守れんというのか…!?…否、ならば敢えて抗うのみ…!!」

 

ゼンガーは再度の心にそう決めた、先を進んだ。

 

ルーチェモン「…イングラム・プリスケンが離反したのは予想外でした…あの男、何を仕掛けてくるか…!そして「次元商業団」の言う通り月美徹平はとうとうディザドラスを出してくれましたね…!あれをこれからどう料理していくか…僕の都合のいいように…!!」

 

ルーチェモンは果たして何を目論んでいるか…それもいずれ明らかになる事となる。

 

 

 

 

ジュネス・バックヤード

 

花村「へえ、じゃあ映司さんって色んな所旅してた訳?」

映司「うん、世界中をね。(まあ、僕がいた…)」

 

 

埼玉県・住宅街の通学路。

 

ドクロ「ほーら桜君!行くよ~!!」

桜「やめてぇぇぇ!!そんな加速して僕を引っ張らないで首がもげるぅぅぅぅ!!!」

 

日本のとある上空。

 

慎吾(ゴーショーグン)「ドクーガの奴ら目何処へ消えたんだ?」

レミー(ゴーショーグン・サブ)「早く帰ってテレビが見たいわ。」

キリー(ゴーショーグン・サブ)「ドクーガを見つけてからね。」

 

 

 

 

 

 

 

その翌日、晴天の光を浴びて川の流れる道の通学路では学校へと通う徹平達が歩いていた。

 

ヨミ「徹平君達、また近いうち戦いに行くかもしれないわね…」

ユウ「うーん…まあ後ろ向き考えるのはやめない?新しくクラスに仲間も出来るんだし!ねっ♪」

イヴ「う、うん…」

ルージ「学校か…俺初めてだな…こういうの。」

オルタンス「とてもお似合いですわ♪」

ヴィオレット「ルージ様はとても社交的に見えますわね♪」

ルージ「そ、そうかな?」

マト「ほら、固くならない!行こう!」

イヴ「…うん!!」

 

マト達に徹平達が歩いていた、その後ろにはなんとマト達と同じ制服を着たイヴとルージ

の姿もあった。

ただその河川敷の川の前では赤い鬼の様な怪人が釣りをしていたが誰も気づいていない。

 

モモタロス「くぅデンライナーから振り落とされるわ、変なところに飛ばされるわ…魚釣れねえわついてないぜ全く~!!」

 

 

カガリ「徹平?」

徹平「…。」

ユーキ「徹平君呼んでるよ?」

徹平「あっうん…!」

 

徹平はさっきからずっと晴天の空を見上げていた。

 

ワッ太「おっはよう!!」

正太郎「おはようございます!!」

牧子「おはようございまーす♪」

ヨミ「あら、みんなおはよう♪」

ユウ「そっか、みんなも途中まで一緒だっけ。」

マト「にしても正太郎、アンタも結構隅におけないねぇ~2人で一緒に住んでるんだってぇ~!?」

正太郎「そ、そんなんじゃありませんよ!」

牧子「もう正太郎君ったら…ほら行くわよ!」

正太郎「あっ待ってよマッキー!」

 

ランドセルを背負って正太郎達が走って来た。

 

ルージ「登校ってこんな感じなのかい?」

ワッ太「まあね!」

マト「ルージもすぐになれるって!」

イヴ「凄く楽しそう…♪」

ユーキ「徹平くーん?」

オルタンス、ヴィオレット「徹平様ー?」

カガリ「おい、徹平早くこい!!」

 

徹平「分かったって!(今俺達がここにいる空の下は平和かもしれない、だけど別の空の下ではまた戦いが起きてる…一体いつになれば、何を倒せば戦いは終わるだろう?アルティメットブイドラモン、Vドランセイザー、ディザドラス…俺はこの力を使いこれからも戦い続ける…ここにいるみんなや俺の大事な人達の為に!)」

 

徹平はそう再び決意し、呼んでる仲間達の元へ走り出した。

 

彼の戦い、そしてその仲間達の戦いはこれからも続いていく。

だが今回の物語は一先ず幕を下ろす事にする。

また何処かの世界で別の物語が始まろうとしてるからだ。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第1部 完。

 

物語はいずれ開かれる第2部へと続く…。

 

 

 

 

 

平和で幸せな日常 僕はそれを持っていた 友達や家族がいてくれた

 

それだけあれば幸せだった 侵略者≪奴等≫が其処に踏み込むまでは…

 

 

焼ける街 叫ぶ人々 世界は一変した 僕は手に取るその竜の力を

 

その力を手にした瞬間 日常を失う事は分かっていた だけど…

 

「自分の前から大切な人達がいなくなるのだけはいやだ!!」

 

少年は焔の竜と化し奴等に立ち向かう やがて地平線を超え 鋼の仲間が集いし時 

 

反撃は開かれる

 

やがて焔の竜は鋼の竜者と化し 星々の光を纏う翼とひとつになり真の竜者となった

 

「少年は名も無き竜となり、竜はやがて星々を纏う竜者と化し翼を纏い、

全て奪う紅蓮と冥府の悪魔と激突するだろう…だが…」

                                      灰

悪意と戦う中 やがて竜者の背後に忍び寄る「災厄の悪魔竜」は目覚めるだろう 焼

                                    焼

その力に支配されるか わが物とし飲み込むか 少年は決断す  灰焼焼焼灰

                            焼灰灰灰焼灰

焼焼焼  焼焼  灰灰灰      焼焼焼焼灰灰灰焼焼焼焼

   焼   焼灰   灰灰灰灰焼

 

…ここで先は終わってる…

 




スーパーヒーローウォリアーズここまでいかがでしたでしょうか?
読んで頂き本当にありがとうございます。

この小説は自分が今まで生きてみてきた好きな物を詰め込みたいという気持ちを形にした創作人生の集大成となっています。
ちなみに徹平達オリジナルキャラやオリジナルデジモン達の原型は中学時代に思いついたキャラ達だったりします。
それからスーパーロボット大戦にはまりそこからクロスオーバーな世界を描きたいと思うようになりました。
ここまで書いたシナリオはシーズン1までとなっており、遠くないうちにシーズン2を展開する予定です。

なおシーズン2からは…

勇者特急マイトガイン
勇者警察ジェイデッカー
勇者指令ダグオン
Bビーダマン爆外伝
刀剣乱舞

を新たに参戦させる計画も目論んでいます←
ここまで読んでいただいた皆様には本当に感謝しています。
ありがとうごさいました!!これからも読んで頂けると幸いです!


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刀剣大戦・スーパーヒーローウォリアーズ外伝 予告編

スーパーヒーローウォリアーズシーズン2に続く外伝編です。
刀剣男士初参戦となります。
後日、こちらの本編続きをあげる予定です。


過去か未来か遠い時代の平原、

その地に浴びせられた戦の血がそこで何があったかを物語っていた。

 

まさに戦場、その地で時の記憶を捻じ曲げようと暴れ回る者達こそが。

 

短刀・丙「シャァァァ!!」

脇刺・丙「キェェェッ!!」

 

口先に小さな短刀を加えて飛び回り襲い掛かる蛇の様な怪物数匹、

蜘蛛みたいな多脚を持つトカゲ頭の身体から人間の様な上半身が生えた怪物も数匹が迫りくる。

 

ガキィッ!ズバァ!!ズシャァァァァッ!!

 

岩融「でりゃぁぁぁぁっ!!!」

 

ドバァッ!!

 

今剣「えいっ!!」

 

シュタッ!ザシュッ!

 

子狐丸「ハッ!!」

 

ズバァァァ!!!

 

ある者は地にその足を力強くつけ薙刀を振りかざし飛び掛かる怪物達を薙ぎ払い、

そこから小さき者が飛び跳ねその手に持った小さな刃で確実に切り裂いていった。

そして大きな太刀を持つ者達がそのパワーで押し切っていく。

 

三日月宗近「…今日も切れ味は良好か。」

 

石切丸「厄落としだっ!!」

 

ズバァァァァァ!!

 

更により大きな大太刀を持つ者が一気に三匹の怪物を切り裂いていく。

 

加州清光「これで終わりってね!!」

 

ズバァッ!

 

脇刺・丙「ギャァッ!?」

 

最後に残った怪物を打刀で切り裂く者がいた。

 

加州清光「もう任務終わり?つまんないなー。」

今剣「あんがいたいしたことなかったですね♪」

岩融「ハッハッハッハッ!!さては俺に恐れをなして身を隠したか!」

 

表が黒で裏地が赤のロングコート、赤い襟巻をした青年の口元にはほくろにダイヤのイヤリング、手の爪には紅を塗った姿をした打刀・加州清光。

明るく元気な天狗の様な少年の短刀・今剣。

かの武蔵坊弁慶の様な体格の僧兵の出で立ちをした巨体の薙刀・岩融。

 

石切丸「こらこら、本丸に帰るまでが出撃任務だよ。」

三日月宗近「さて、帰ったら茶が飲みたいの。」

子狐丸「ん…?」

 

緑の着物を着た鳥帽子の祈祷師の様な風貌の落ち着いた性格の大太刀・石切丸。

三日月の模様のある着物の平安貴族の様な優雅さを持つ太刀・三日月宗近。

妖狐の様な妖しさに紳士的な物腰の太刀・子狐丸。

 

彼らは刀剣男士。

歴史の改変を目的とする歴修正主義者を追伐の為、

遠い時代の刀剣から付喪神・刀剣男士となって生まれた者達である。

彼らの主である審神者と共に「全ての時空の守り」の命の為今日も戦い続けていたのだ。

 

しかし戦闘が終わった直後、子狐丸の耳の様な髪が揺れ何かを察知した。

 

今剣「ああっあれみてください!!

石切丸「黒い裂け目…!何かくる!」

加州清光「はぁまた!?」

 

バジッバジッ…バァァァァッ!!!

 

刀剣男子太刀の真上に黒い裂け目の様な空間が切り開かれた。

そしてそこからまず黒い飛龍の様な巨体が降ってきた。

 

キィィィィ…ドォォォォ!!!

 

子狐丸「!?」

三日月宗近「ほお…あれは一体…」

 

 

???「ぐっ…」

 

黒い飛龍の様な巨体には誰かが乗っていた黒いマントを羽織った黒いマスクの様な顔した…人型であるが人間とはいいがたい種族の出で立ちであり、腹には丸いビー玉の様な水晶を持っている。

 

???「くっ…デバスターヒリューも限界か…!」

???2「ガゥ~!!」

 

黒い飛龍の機体には黒い羽根のドラゴンも同乗しており、そのパイロットである黒い男にすぐさま駆け寄った。

 

今剣「だれかのってるよ!ねえだいじょうぶ!?」

???「くるなっ!奴らがくるぞ!」

今剣「やつら?」

 

すぐさま今剣が飛び跳ねて飛龍の機体にいた黒い男に駆けつけたが逆に警告された。

そしてすぐさま。

 

ズシィィィ!!

 

加州清光「げっ!?」

岩融「ほお!」

 

 

ジェガン「…」

量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ「…」

機械獣ガラダK7「ガォォォォォ!!」

機械獣ダブラスM2「グァァァァ!」

メカザウルス・サキ「キシャァァァァ!」

メカザウルス・ザイ「ギャォォォォ!!」

 

モビルスーツ・ジェガン、パーソナルトルーパー・量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ、

機械獣ガラダK7、機械獣ダブラスM2、

メカザウルス・サキ、メカザウルス・ザイ。

 

かの巨大ロボット兵器の軍団が黒い裂け目から飛龍の機体を追って来たかの様に現れたのだった。

 

三日月宗近「ほほう、中々面白い連中が出てきた者だ。」

加州清光「何処が!つーかあいつらも歴史修正主義者!?」

石切丸「…否、あれは明らかに違う。」

 

機械獣ガラダK7「ガァァァ!!」

メカザウルス・サキ「キシャァァァ!!」

ジェガン「…!」

 

ズシィズシィズシィ…!!ドシュゥゥゥ!!

 

身構える刀剣男子達に向けて前進を開始する機械獣、そしてジェガンがビームライフルを放ってきた。

 

ドゴォォォォ!!

 

子狐丸「うおっ!?」

今剣「わわっ!!!」

???「ぐっ!」

 

子狐丸等はすぐさま回避したが彼らが未知のビーム兵器など

食らえば一たまりもないだろう。

 

岩融「ハハハハハ…いいぞ、面白い!狩りつくしてくれる!!」

三日月宗近「どれ、もうひと頑張りといくかの…!」

 

???「やめろ!!お前達でかなう相手じゃない!!!」

 

量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ「!!!!」

 

ゴォォォォ!!

 

更に量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱが左腕に装備したジェットマグナムを構えて突撃してくる。

 

石切丸「くっ…やるしかない!!」

 

ズバァァァァァ!!!!

 

量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ「!?!!?!?!?!」

 

石切丸は自身といえるその大太刀を構え足を大きく踏み込んで自分より何倍もの大きさのゲシュペンストMK‐Ⅱを迎え撃ち、振り上げた。

彼に向けて殴り掛かる寸前、量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱは石切丸の刃で真っ二つに切り裂かれていった。

 

機械獣ガラダK7「ガォォォォ!!」

子狐丸「ぬぅっ!!!」

 

ガギィィィィ!ギィィィィ…!!

 

ガラダK7が右手に鎌を振りかざし子狐丸に向けて襲い掛かる。

しかし子狐丸も太刀を振り上げその巨体な刃とぶつかり合いになる。

だがそこからガラダは口部分からミサイルを放った。

 

子狐丸「なっ!!!」

 

チュドォォォォォン!!

 

加修清光「しっかりしろって!」

子狐丸「申し訳ない…!」

 

すかさず清光が駆けつけミサイルの直撃を受ける寸前の子狐丸に飛び込んだのだった。

 

メカザウルス・サキ「キシャァァァァ!!」

 

ガキィンガキィ…ブォン!!

 

今剣「わわっ!こっちですよ~!てりゃっ!」

 

メカザウルスサキがその両腕の爪の様な鎌を振り上げ今剣に狙いを定めた、

しかし今剣もその小柄な体と俊敏性を生かして飛び跳ねて翻弄、サキの肩部分に着地し自身の短刀を構えサキの目元に向け飛び跳ね切り裂き、地に着地した。

 

ズバァァァァ!!

 

メカザウルス・サキ「ギャァァァッ!?」

今剣「へへーん~ってまた!」

メカザウルス・ザイ「ウガァァァ!!」

 

石切丸「今剣!」

三日月宗近「今行こう!!」

 

機械獣ダブラスM2「ガォォォォ!!」

ジェガン「!!」

 

ビィィィ!!ドォォォォ!!

 

メカザウルス達に追われる今剣、

三日月宗近と石切丸が助けに入るが横からジェガンが接近を仕掛け、

後ろからダブラスM2が二つの首から放つ破壊光線が大地を叩き割り炸裂した。

 

加州清光「どわぁっ!?」

子狐丸「ダメです!あの様な巨人兵器相手では…!」

岩融「俺に逃げろというか!?」

 

機械獣ガラダK7「グァァァァ!!」

 

ガキィィィ!!ドゴォォォ!!

 

???「くそっ!!動けデバスターヒリュー!!」

???2「ガゥ~!!」

 

巨大ロボット達の奇襲と猛攻に次第に追いつめられていく刀剣男士達、

その様子を見てられまいと黒い男は自らの損傷した機体をもう一度起動させ残りのエネルギーを振り絞った。

 

ゴォォォォ…!ドォッ!

 

くろボン(デバスターヒリュー)「お前達!!乗れぇーっ!!!」

ヒリュー「ガゥ~!」

 

三日月宗近「!」

今剣「!」

子狐丸「…行きましょう!」

石切丸「ああ!」

岩融「くっ!」

加州清光「…本丸までよろしく!!」

 

その飛龍の機体・デバスターヒリューが急降下で飛び加速してきた、

刀剣男士達は彼の呼びかけに答えここは撤退する事を決めた。

一気にデバスターヒリューの機体に乗りかかった彼らを乗せデバスターヒリューは彼らの場所へと向かう様に開いた時空の裂け目へと入り消えていった。

 

ジェガン「…」

機械獣ガラダK7「…」

メカザウルス・サキ「グゥゥゥ…!」

 

その古き時代に取り残された巨大兵器達、一度は動かなくなったが…周囲を見渡し始めたのだ。

そしてこれが彼ら刀剣男士にとってかつてない大規模な戦いの幕開けであったのだった…。

 

 

 

 

 

ブライト「単刀直入に問う、君達の目的とはなんだ?」

一期一振「我々の命はただひとつ、歴史の改変を望む者達の侵攻を防ぐ事です。」

アムロ「歴史の改変…防ぐ?」

 

 

ドロンジョ「あらぁ見たところ良い顔してじゃないのさ!」

歌仙兼定「それはどうも、しかし君達の趣味は明らかに僕と合いそうではないな。」

ボヤッキー「やーねぇ生意気じゃないこの人!」

ドロンジョ「そうかい、じゃあ可愛がってあげようじゃないかい!」

歌仙兼定「少なくとも僕は君達より年上だと思うけどね。」

トンズラー「??こいつ何いってるでまんねん?」

 

 

陸奥守吉行「うっはっはっ!これはええ、鉄の巨人がぎょーさんおるのぉ!」

ダグファイヤー「お前、そんなふる臭せぇ刀と銃で戦う気かよ!」

陸奥守吉行「そやのぉ、できるにゃわしもそれに乗りたいもんじゃが…」

ズバシャァァ!

陸奥守吉行「今はこれで我慢せぇとな。」

ジェガン・ゾンダーメタル「!?!?!?!」

コウタ(コンパチブルカイザー)「嘘だろ!?刀一本でモビルスーツを切り裂いた!?」

 

 

大太刀「ウォォォォ…!!」

太刀「…!!」

短刀達「キシャァァァ!!!」

 

舞人(マイトガイン)「ぐっ…なんて数だ…!」

マイトガイン「だがここで俺達が敗れればネオトキオは終わりだ!」

鶯丸「そうだ、だから俺達も手を貸そう。」

 

 

加州清光「狼に鬼に魔女ねぇ、敵だけど可愛いじゃん。」

ウルフルン「あぁっ?お前なめてんのか!?」

アオカーニ「鬼を舐めると痛い目にあわせるオニ!」

加州清光「ほらほら怒らない!おっと…フェイントに見せかけて攻撃!」

ウルフルン「だぁっ!?」

キュアビューティ「あ、あの方は…!?」

キュアサニー「なんや知らんけど…敵ちゃうよな…?」

 

 

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ)「謎の剣士か…徹平達から聞いた話と違うな。」

山姥切国広「お前達に別に恨みはないがこれも主の命令でな…正面から行かせてもらう…!」

エレフ「ちっ…お前ら本当に何者なんだよ!俺達の周りでちょこちょこ出てきやがって!」

 

 

愛染国俊「とりあえず、アレを追いかけりゃいいんだろ!?楽勝!」

ガトー(ガンダム試作2号機)「子供だと…なんだあの機動力は…!?」

 

 

ホラー「グァァァァァ!」

山伏国広「只ならぬ邪悪…こやつらを放ってはおけぬ!」

黄金騎士ガロ「貴様ら正気か!?ホラーの返り血を浴びればただではすまんぞ!」

ザルバ「いや、奴ら人間じゃないぞ。俺にも分からんが…研ぎ澄まされた魂の存在であるのはたしかだ!」

 

 

岩融「ガハハハハハ!こいつはまたどデカい鉄の巨人と来たもんだ!」

万丈(ダイダーン3)「君達が敵か味方なのかどうかは分からんが、君達の本当の目的を知るにはこうするしかない様だね…!」

岩融「それでいい、その前に俺に狩られん様になぁ!」

 

 

竜馬(ゲッタードラゴン)「貴方は…!?」

隼人(ゲッタードラゴン・サブ)「そうか、徹平達が見たって言う侍か…!」

石切丸「惜しいね、刀そのものかな。」

ルージ(ムラサメライガー)「刀そのもの…!?」

石切丸「そんなことより君達にはやるべき事があるんじゃないのかい?ここは私が引き受けるから、早く行ってあげなさい。」

 

 

イングラム(R‐GUNリヴァーレ)「歴史の改変を阻止する者達か…お前達がとれだけこの世界で通じるか見極めさせてもらおう。」

三日月宗近「ほお、お主中々大きく出たな。」

 

 

小夜左文字「貴方は…復讐をしていたの?」

メルヒェン「そう…何時だったか、忘れてしまったけどね…」

 

 

ボス(ボスボロット)「なんでぇいあんなの落ち武者じゃねぇか!このボロット様でケチョンケチョンにしてやるだわさ!!」

堀川国広「あ、待って!」

 

打刀「!」

太刀「!!」

短刀「!!!」

 

スパァッ!ズバッ!ズバァァァ!!

 

ボス(ボスボロット)「いひぇぇ~おたぢげ~!!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「バラバラにされたぁ~!!」

和泉守兼定「たくっみちゃいらんねぇぜ!」

 

 

アルティメットブイドラモン「これだけは分かります…今の俺達は貴方を超えて進まなきゃいけない!!」

愛染国俊「もう覚悟は決めてるぜおっさん…!俺達はアンタを踏み越えて行くぜ!」

 

ランバ・ラル(グフ・カスタム)「良い答えだ少年達よ、度胸も自身もある!だが戦場で絶対はない!かかってこい!!」

 

 

 

ほむら「だとしたら…私をどうするつもり?」

今剣「…ぼくは…できることならきみのきもちをうけいれたい…でも…」

 

 

 

愛染国俊「仲間を失う祭りがあってたまるかぁ!そんなの俺は認めねぇぇぇぇぇ!!!!」

 

ゴォォォォォォ!!!!

 

蛍丸「国俊の様子が…!?」

乱藤士郎「国俊…その姿…何…?」

 

愛染国俊「ウォォォォォォォォ!!!!」

 

ドォォォォォォ!!!

 

 

スーパーヒーローウォリアーズ シーズン2 今秋再開予定。



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刀剣大戦 スーパーヒーローウォリアーズ外伝 完成版

歴史を改変を目論む歴史修正主義者と戦う時の守りを命とする刀剣男士達、
ある日突然の来訪者、そして謎の敵がその姿を現し襲い掛かる。
その時愛染国俊の身に大きな変化が訪れる…!


過去か未来か遠い時代の平原、

その地に浴びせられた戦の血がそこで何があったかを物語っていた。

 

まさに戦場、その地で時の記憶を捻じ曲げようと暴れ回る者達こそが。

 

短刀・丙「シャァァァ!!」

脇刺・丙「キェェェッ!!」

 

口先に小さな短刀を加えて飛び回り襲い掛かる蛇の様な怪物数匹、

蜘蛛みたいな多脚を持つトカゲ頭の身体から人間の様な上半身が生えた怪物も数匹が迫りくる。

 

ガキィッ!ズバァ!!ズシャァァァァッ!!

 

岩融「でりゃぁぁぁぁっ!!!」

 

ドバァッ!!

 

今剣「えいっ!!」

 

シュタッ!ザシュッ!

 

子狐丸「ハッ!!」

 

ズバァァァ!!!

 

ある者は地にその足を力強くつけ薙刀を振りかざし飛び掛かる怪物達を薙ぎ払い、

そこから小さき者が飛び跳ねその手に持った小さな刃で確実に切り裂いていった。

そして大きな太刀を持つ者達がそのパワーで押し切っていく。

 

三日月宗近「…今日も切れ味は良好か。」

 

石切丸「厄落としだっ!!」

 

ズバァァァァァ!!

 

更により大きな大太刀を持つ者が一気に三匹の怪物を切り裂いていく。

 

加州清光「これで終わりってね!!」

 

ズバァッ!

 

脇刺・丙「ギャァッ!?」

 

最後に残った怪物を打刀で切り裂く者がいた。

 

加州清光「もう任務終わり?つまんないなー。」

今剣「あんがいたいしたことなかったですね♪」

岩融「ハッハッハッハッ!!さては俺に恐れをなして身を隠したか!」

 

表が黒で裏地が赤のロングコート、赤い襟巻をした青年の口元にはほくろにダイヤのイヤリング、手の爪には紅を塗った姿をした打刀・加州清光。

明るく元気な天狗の様な少年の短刀・今剣。

かの武蔵坊弁慶の様な体格の僧兵の出で立ちをした巨体の薙刀・岩融。

 

石切丸「こらこら、本丸に帰るまでが出撃任務だよ。」

三日月宗近「さて、帰ったら茶が飲みたいの。」

子狐丸「ん…?」

 

緑の着物を着た鳥帽子の祈祷師の様な風貌の落ち着いた性格の大太刀・石切丸。

三日月の模様のある着物の平安貴族の様な優雅さを持つ太刀・三日月宗近。

妖狐の様な妖しさに紳士的な物腰の太刀・子狐丸。

 

彼らは刀剣男士。

歴史の改変を目的とする歴修正主義者を追伐の為、

遠い時代の刀剣から付喪神・刀剣男士となって生まれた者達である。

彼らの主である審神者と共に「全ての時空の守り」の命の為今日も戦い続けていたのだ。

 

しかし戦闘が終わった直後、子狐丸の耳の様な髪が揺れ何かを察知した。

 

今剣「ああっあれみてください!!

石切丸「黒い裂け目…!何かくる!」

加州清光「はぁまた!?」

 

バジッバジッ…バァァァァッ!!!

 

刀剣男子太刀の真上に黒い裂け目の様な空間が切り開かれた。

そしてそこからまず黒い飛龍の様な巨体が降ってきた。

 

キィィィィ…ドォォォォ!!!

 

子狐丸「!?」

三日月宗近「ほお…あれは一体…」

 

 

???「ぐっ…」

 

黒い飛龍の様な巨体には誰かが乗っていた黒いマントを羽織った黒いマスクの様な顔した…人型であるが人間とはいいがたい種族の出で立ちであり、腹には丸いビー玉の様な水晶を持っている。

 

???「くっ…デバスターヒリューも限界か…!」

???2「アチョォ~!!」

 

黒い飛龍の機体には黒い羽根のドラゴンも同乗しており、そのパイロットである黒い男にすぐさま駆け寄った。

 

今剣「だれかのってるよ!ねえだいじょうぶ!?」

???「くるなっ!奴らがくるぞ!」

今剣「やつら?」

 

すぐさま今剣が飛び跳ねて飛龍の機体にいた黒い男に駆けつけたが逆に警告された。

そしてすぐさま。

 

ズシィィィ!!

 

加州清光「げっ!?」

岩融「ほお!」

 

 

ジェガン「…」

量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ「…」

機械獣ガラダK7「ガォォォォォ!!」

機械獣ダブラスM2「グァァァァ!」

メカザウルス・サキ「キシャァァァァ!」

メカザウルス・ザイ「ギャォォォォ!!」

 

シールドとビームライフルを持つモビルスーツ・ジェガン、

パーソナルトルーパー・量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ、

頭部に二つの鎌を持った骸骨の様な顔の機械獣ガラダK7、

トカゲの様な首の頭部を二つ持つ機械獣ダブラスM2、

両腕に大きな爪を持つメカザウルス・サキとスティラコサウルスの様なメカザウルス・ザイ。

かの巨大ロボット兵器の軍団が黒い裂け目から飛龍の機体を追って来たかの様に現れたのだった。

 

三日月宗近「ほほう、中々面白い連中が出てきた者だ。」

加州清光「何処が!つーかあいつらも歴史修正主義者!?」

石切丸「…否、あれは明らかに違う。」

 

機械獣ガラダK7「ガァァァ!!」

メカザウルス・サキ「キシャァァァ!!」

ジェガン「…!」

 

ズシィズシィズシィ…!!ドシュゥゥゥ!!

 

身構える刀剣男子達に向けて前進を開始する機械獣、そしてジェガンがビームライフルを放ってきた。

 

ドゴォォォォ!!

 

子狐丸「うおっ!?」

今剣「わわっ!!!」

???「ぐっ!」

 

子狐丸等はすぐさま回避したが彼らが未知のビーム兵器など

食らえば一たまりもないだろう。

 

岩融「ハハハハハ…いいぞ、面白い!狩りつくしてくれる!!」

三日月宗近「どれ、もうひと頑張りといくかの…!」

 

???「やめろ!!お前達でかなう相手じゃない!!!」

 

量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ「!!!!」

 

ゴォォォォ!!

 

更に量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱが左腕に装備したジェットマグナムを構えて突撃してくる。

 

石切丸「くっ…やるしかない!!」

 

ズバァァァァァ!!!!

 

量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ「!?!!?!?!?!」

 

石切丸は自身といえるその大太刀を構え足を大きく踏み込んで自分より何倍もの大きさのゲシュペンストMK‐Ⅱを迎え撃ち、振り上げた。

彼に向けて殴り掛かる寸前、量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱは石切丸の刃で真っ二つに切り裂かれていった。

 

機械獣ガラダK7「ガォォォォ!!」

子狐丸「ぬぅっ!!!」

 

ガギィィィィ!ギィィィィ…!!

 

ガラダK7が右手に鎌を振りかざし子狐丸に向けて襲い掛かる。

しかし子狐丸も太刀を振り上げその巨体な刃とぶつかり合いになる。

だがそこからガラダは口部分からミサイルを放った。

 

子狐丸「なっ!!!」

 

チュドォォォォォン!!

 

加修清光「しっかりしろって!」

子狐丸「申し訳ない…!」

 

すかさず清光が駆けつけミサイルの直撃を受ける寸前の子狐丸に飛び込んだのだった。

 

メカザウルス・サキ「キシャァァァァ!!」

 

ガキィンガキィ…ブォン!!

 

今剣「わわっ!こっちですよ~!てりゃっ!」

 

メカザウルスサキがその両腕の爪の様な鎌を振り上げ今剣に狙いを定めた、

しかし今剣もその小柄な体と俊敏性を生かして飛び跳ねて翻弄、サキの肩部分に着地し自身の短刀を構えサキの目元に向け飛び跳ね切り裂き、地に着地した。

 

ズバァァァァ!!

 

メカザウルス・サキ「ギャァァァッ!?」

今剣「へへーん~ってまた!」

メカザウルス・ザイ「ウガァァァ!!」

 

石切丸「今剣!」

三日月宗近「今行こう!!」

 

機械獣ダブラスM2「ガォォォォ!!」

ジェガン「!!」

 

ビィィィ!!ドォォォォ!!

 

メカザウルス達に追われる今剣、

三日月宗近と石切丸が助けに入るが横からジェガンが接近を仕掛け、

後ろからダブラスM2が二つの首から放つ破壊光線が大地を叩き割り炸裂した。

 

加州清光「どわぁっ!?」

子狐丸「ダメです!あの様な巨人兵器相手では…!」

岩融「俺に逃げろというか!?」

 

機械獣ガラダK7「グァァァァ!!」

 

ガキィィィ!!ドゴォォォ!!

 

ジェガン「!」

 

ドシュゥゥゥ!!ズパァァッ!!

 

三日月宗近「ぬんっ!」

 

追撃をするジェガンのビームライフルのビームの弾道を宗近は振り向きざまに太刀で振り上げてビームを切り裂いて攻撃を防いだ。

 

???「くそっ!!動けデバスターヒリュー!!」

???2「ガゥ~!!」

 

巨大ロボット達の奇襲と猛攻に次第に追いつめられていく刀剣男士達、

その様子を見てられまいと黒い男は自らの損傷した機体をもう一度起動させ残りのエネルギーを振り絞った。

 

ゴォォォォ…!ドォッ!

 

くろボン(デバスターヒリュー)「お前達!!乗れぇーっ!!!」

ヒリュー「アチョ~!」

 

三日月宗近「!」

今剣「!」

子狐丸「…行きましょう!」

石切丸「ああ!」

岩融「くっ!」

加州清光「…本丸までよろしく!!」

 

その飛龍の機体・デバスターヒリューが急降下で飛び加速してきた、

刀剣男士達は彼の呼びかけに答えここは撤退する事を決めた。

一気にデバスターヒリューの機体に乗りかかった彼らを乗せデバスターヒリューは何処か彼らの場所へと向かう様に開いた時空の裂け目へと入り消えていった。

 

ジェガン「…」

機械獣ガラダK7「…」

メカザウルス・サキ「グゥゥゥ…!」

 

その古き時代に取り残された巨大兵器達、一度は動かなくなったが…周囲を見渡し始めたのだった。

 

そしてこれが彼ら刀剣男士にとってかつてない大規模な戦いへの幕開けであったのだった…。

 

 

西暦2205年の時代

 

ある地域にその本陣と言える規模の大きい和風の屋敷が聳えたっていた。

それこそが刀剣男士達の拠点であり彼らの住居である本丸である。

 

 

本丸・中庭。

 

愛染国俊「ふぁ~…なんか面白い事ないかな~祭りとかさぁ~…ふぁ~」

 

中庭でジャージを着た赤髪の少年と同じくジャージの白髪の少年が明るい日差しの空の下選択籠から衣服を取り出し竿に乾していた。

赤髪の少年は刀剣男士短刀・愛染国俊、白髪の方は刀剣男士大太刀・蛍丸である。

 

蛍丸「真面目に仕事しろよ、俺だって早く終わらせたいんだからさ。」

愛染国俊「けどさぁ、最近俺達ずっとこればっかだぜ。飽きちまうよ。」

蛍丸「あれ?」

 

シュゥゥ…キィィィィ…ドォォォォ!!!

 

愛染国俊「なんだなんだ!?さては花火か、祭りかぁ!!!」

蛍丸「おい国俊、多分違うぞ!」

 

蛍丸が見上げた先には青空を黒い空間が切り開きそこから黒い飛龍の機体、デバスターヒリューが不時着してきた。

 

愛染「なんだこりゃ!?」

 

三日月宗近「いやー無事到着だな。」

加州清光「嫌ボロボロじゃん!!」

今剣「ぼくもうへとへとです…」

岩融「くう次こそは狩つくしてくれようぞ…!」

石切丸「い、今の衝撃で肩が…」

子狐丸「同じく…」

くろボン(デバスターヒリュー)「ここがお前達のいる時代か…う」

 

バタッ

 

ヒリュー「アチョー!?」

 

出陣した6人とくろボンは中庭に不時着したデバスターヒリューから降りてそのまま倒れてしまった。

 

蛍丸「大変だぁ!おいみんな!!」

愛染国俊「お前らしっかりしろよ!…で誰だ?」

くろボン「…」

 

すぐさま他の刀剣男士達が負傷した加州達を担ぎ彼らの傷を治す手入れ部屋へと運んでいった。

そしてくろボンも別の部屋で一度休ませる事になった。

心配そうにヒリューもついていく。

 

本丸・一室。

 

くろボン「…うっ…ここは…」

薬研藤四郎「よっ。」

一期一振「お目覚めになられましたか。」

くろボン「お前達に助けられたと言う事か…礼を言わねばな。」

一期一振「それはこちらも同じです、貴方が来てくれなければ加州達もどうなっていた事か…」

 

寝室の布団でしばらく寝ていたくろボンが目を覚ました、

そこにいたのは青髪ショートの好青年の太刀・刀派粟田口のまとめ役である一期一振、

同じく白衣を着た黒髪ショートの粟田口の短刀の少年、薬研藤士郎だ。

 

くろボン「あいつらはどうした?」

薬研藤四郎「加州・三条組は手入れ部屋で傷を癒してる、しばらく次の出陣は無理そうだ。」

くろボン「…そうか」

一期一振「お目覚め早々に申し訳ないのてすが、本題に入らせて頂いてよろしいですか?」

くろボン「…」

 

少しだけ一安心したくろボンに一期一振はある質問を問い始めた。

 

一期一振「貴方は何者で何処から来たのでしょう、そして加州達の前に現れたと言う巨大兵器の軍勢…あれについて何かご存じではないですか?」

くろボン「…俺の名はくろボン、ビーダマンと言う種族だ。」

薬研藤四郎「びーだま?そのお腹の奴か?」

一期一振「私は一期一振、そして弟の薬研藤士郎です。我々は刀剣男士・遠い昔に造られた刀の化身といった所でしょうか。」

くろボン「刀剣男士か…聞いた事がある、歴史の改変を目論む連中と戦っているそうだな。」

薬研藤四郎「俺達の事知ってるのか。どうしてまた?」

くろボン「…」

一期一振「…答えられないであれば構いません、ですが今回現れた敵についてだけ知ってるのであれば教えて頂きたいのです。奴らはまだ加州達が出陣した時代に取り残したまま

…このまま放っておけばその時代の人々に危害が及ぶ、だから我々は早急に対策を立てねばならないのです。」

薬研藤四郎「その為お前にはそいつらに関する情報を教えてもらわないとな。」

 

くろボン「俺はある人に頼まれて異次元世界を廻る任務を与えられた、そいつらを追う為にな。」

一期一振「…」

 

くろボンの重い口が開く。

 

くろボン「そいつらの名はパラレルマーケット、次元商業団体と言われる組織だ。」

薬研藤四郎「次元商業団体だって?」

くろボン「奴らは次元と時間を飛び越えてそれぞれの異次元世界の人間に別の世界の技術や兵器を売りつけて異世界間の混乱を引き起こしてる。その目的の真意こそは不明だがこのまま放っておけば厄介な事になるのは間違いない。」

一期一振「我々の敵である歴史修正主義者とは別な意味で厄介者ですね…」

くろボン「俺は奴らの本拠地を掴む為追跡していたが勘付かれた結果今に至る話だ…」

 

くろボンの口から謎の敵の存在が明かされた。

一期一振も薬研もこの言葉に同様を隠せない、彼らにとっても新たな敵となる可能性があるからだ。

 

くろボン「ある人のおかげで俺のビーダアーマー・ブラックデバスターに異次元空間を移動出来る機能を搭載してもらって今は行き来しているが…俺のビーダアーマーとヒリューはどうした?」

薬研藤四郎「あの黒いデカ物と一緒にいた黒ドラゴンの事か?デカ物はとりあえず庭に置きっぱなしでドラゴンの方は多分他の皆の遊んでるんじゃないのか。」

くろボン「…。」

一期一振「もう起きられるのですか?」

くろボン「世話になった。すぐに任務に戻らねば…」

 

くろボンは布団から起き上がり、立ち上がった。

そして白い引き戸を開き外へ出たが。

 

厚藤士郎「すっげぇなこれ!」

後藤藤四郎「なあこいつどうやって動かすんだ!?」

獅子王「うぉ~乗ってみてぇ~!」

 

ヒリュー「アチョー!ホアチョー!」

秋田藤四郎「わあ、とっても上手ですね!」

五虎退「拳法得意なんですね。」

ヒリュー「アチョ♪」

 

くろボンの相棒である黒ドラゴンのビーダロン、ヒリュー。

自慢のカンフー奥義であるドラゴン流拳法を披露していた。

粟田口の小柄な少年達である、癖の強いピンク髪の短刀・秋田藤士郎、

少々泣き虫だが心優しく五匹の虎を連れている短刀・五虎退がヒリューにカンフー技に見とれていた。

そして不時着したまま放置のブラックデバスターのライドモード形態のデバスターヒリューはすっかり、

ちょっとやんちゃな黒髪ショートの短刀・厚藤士郎、

ツリ目と茶色と紫のメッシュの入った髪色をした後藤藤士郎、

更には金髪のポニテヘアーの少し子供っぽい太刀・獅子王等に囲まれていた。

 

博多藤四郎「これ売ったら儲けもんたい!」

くろボン「おい。」

博多藤四郎「ぎょっ!じょ冗談たい!;」

 

赤メガネの栗色髪で博多弁の短刀・博多藤士郎の後ろからくろボンが通った。

 

くろボン「どけ。」

厚藤四郎「おっ目覚めたか!」

獅子王「なあなあ、これどうやって動かすのか教えてくれよ!」

後藤藤四郎「一回ぐらい乗せてもらってもいいだろ!?」

くろボン「断る、それに修理の邪魔だうっとうしい。」

 

厚藤四郎「なんだとぉ!」

獅子王「誰が助けてやったと思ってやがんだ!」

後藤藤四郎「生意気だぞてめぇ!」

くろボン「ふん。」

 

くろボンはデバスターヒリューを囲んでいた厚達に去れと追い払い、

厚達もそのくろボンの態度にカチンと来た様だ。

 

くろボン「…なっ…!どいつもこいつも…!」

明石国行「いや~こらおもろいもんですわ~こここう動かすんですかなぁ?」

 

来派の眼鏡をかけた少しのんびりしていそうな青年風の太刀・明石国行がいつの間にかデバスターヒリューのコクピット部分であるビーダカプセルに座っており、起動してないにしろ勝手にレバーを弄繰り回していた。

 

ドガッ!

 

くろボン「でてけっ!!」

明石国行「あらら~そらないわ~!」

 

ドサッ!

 

流石のくろボンも思わず彼を蹴り飛ばすのであった。

 

蛍丸「何やってんのさ国行…」

明石国行「ちょいと好き勝手してたら飛ばされましたわ~。」

愛染国俊「国行ぃ~…」

 

くろボン「ヒリュー!」

ヒリュー「アチョッ!」

 

ようやく修理に取り掛かったくろボンはヒリューを呼びつけ手伝わせるのであった。

 

一期一振「ほらあまりくろボン殿を困らせるんじゃない。」

厚藤四郎、後藤藤士郎「へーい。」

獅子王「ちぇっ…」

秋田藤四郎「いっちゃいましたね。」

五虎退「もう少し見てたかったな…」

 

一期一振「くろボン殿、弟達や仲間がとんだ御無礼を…;」

 

くろボン「邪魔さえしなければいい。」

 

一期一振はくろボンに厚達の無礼を変わって謝罪した、

最もくろボンもすぐに修理に入って聞き流していた様だ。

 

愛染国俊「あいつなーんかツンツンしてんなぁ。」

 

その後ようやく静かになりくろボンとヒリューはしばらくデバスターヒリューの修理をするのだった。

 

くろボン「…くっ…こんな時に次元転送システムがいかれるとは…!」

ヒリュー「アチョー!アチョチョ…」

くろボン「これが直せない以上俺達はこの次元から移動できなくなったぞ。」

 

愛染国俊「はっそれまずくね!?」

くろボン「まだいたのか…」

 

くろボンが修理している内にある事に気づいた。

デバスターヒリューに搭載してるはずの次元を移動する為の転送システムが故障していたのだ。

これでは他の次元世界へとの移動は不可能になったのだ。

ヒリューもこれに焦り始め、ずっと様子を見ていた国俊も驚きを隠せない。

 

愛染国俊「お前、それじゃあ元の世界に帰れないって事だろ!?」

くろボン「だったらお前はどうするつもりだ?」

愛染国俊「俺も手伝おうか!」

くろボン「やめろ、失敗して爆発が目に見えている。」

愛染国俊「じゃあどうすんだよ。」

くろボン「うるさい!さっきから目障りだ、俺はすぐに奴らを追わなければならないんだ!」

愛染国俊「お前こそさっきからなんなんだよ!人が気にしてやってんのにその態度はよ!」

 

ヒリュー「アチョ…」

 

国俊とくろボンがとうとうもめ始めた。

その様子をヒリューはただ不安そうに見ていたが。

 

乱藤四郎「えい!」

 

バコッ!

 

愛染国俊「あだっ!?何しやがんだよ乱!」

乱藤四郎「くろボンさん、おにぎり持ってきたけど、食べる?」

 

長い髪のどうみても少女と間違えしまう姿をした短刀・乱藤士郎が仲裁に入り国俊の頭をしゃもじで叩きながらくろボンに更に乗ったおにぎりを進めてきた。

 

くろボン「…」

 

グゥ…

 

ヒリュー「アチョ~♪」

乱藤四郎「はいはーい、ドラゴンさんにもあげるね♪」

くろボン「…頂こう。」

愛染国俊「あっじゃあ俺も!」

乱藤四郎「国俊はおあずけ!」

 

乱藤士郎が仲裁に入った形になり収まった。

その後なんだかんだ国俊はくろボンの手伝いを進んで行い、デバスターヒリューの装甲を拭いたりした。

 

愛染国俊「なあ、お前って変わってるな。」

くろボン「今更なんだ。」

愛染国俊「お腹にビー玉ついてたりさー足音もピョコピョコ言うしー」

くろボン「悪いか。」

愛染国俊「いやそーじゃなくてさー…これってさ、お前以外乗れねぇの?」

くろボン「ビーダアーマーは俺達ビーダマンのお腹にあるビー玉エネルギーとシンクロする事により動く。ビー玉を持っていないお前では無理だ。」

愛染国俊「ビー玉でねぇ…なあ。」

くろボン「なんだ。」

愛染国俊「お前って厨二病?」

くろボン「…。」

愛染国俊「今絶対反応したろ!ずぼしだろ!!」

 

国俊はくろボンにそんな事を問い詰めるがくろボンは無視して修理を続けていた。

 

愛染国俊「…ここのネジ取れてないか?」

くろボン「ん、ああたしかに。」

愛染国俊「へへっ。」

 

くろボンは無言ではあったが国俊に礼を言う様にうなづいてはいた。

 

くろボン「…似ているな。」

愛染国俊「誰に?」

くろボン「何処かのしろいバカにだ。」

愛染国俊「は?なんだそれ?」

くろボン「だが、そのバカが中心となって俺も大切な者を救う事が出来た。そんな奴だ。」

愛染国俊「…??んーまあよくわかんねぇけどいい奴なんだな!」

 

蛍丸「なんだあの2人?」

乱藤四郎「仲良くなってるみたい♪」

 

大和守安定「みんな大変だよ!すぐ集まって!!」

 

愛染国俊「!?」

くろボン「!」

 

そこへ黒髪ポニテの水色着物姿の少年である沖田組の打刀・大和守安定が呼び出しに来た。

ただならぬ雰囲気になってきた。

 

本丸・審神者部屋。

 

こんのすけ「加州達を襲った謎の勢力がその時代で動き出し始めました、山や森林を破壊しております。歴史に悪影響が及ぶ前に奴らを倒さねばなりません!」

一期一振「現在主様も他の者達も遠征等で留守にしており今戦えるのは我々しかいません…!」

 

刀剣男士達を仕える存在と言われる審神者と言われる存在は留守にしている状態であった。

その変わり、審神者のサポートを務める二頭身くらいの丸っこい狐であるこんのすけと留守を預かっている一期一振りが状況を伝えた。

 

愛染国俊「行こうぜ!!こんな時主さんなら悪を絶つ剣となり倒して来いっていうさ!」

明石国行「えらい気合入ってるどすなぁ国俊。」

大和守安定「僕も行くよ、加州の仇…アイツらの首で取らせてもらうから。」

 

加州清光「勝手に殺すなっての!!!」

 

国俊と安定が名乗り出て、安定の誤解を招く言葉に手入れ部屋にいた加州が突っ込んだ。

 

くろボン「俺も行かせてくれ、ブラックデバスターなら十分戦力になるはずだ。」

乱藤四郎「でもまだ完全に直ってないんでしょ?」

愛染国俊「くろボンがそう言ってるんだ!俺からも頼むよ!」

一期一振「愛染殿…」

こんのすけ「ふむぅ…」

 

蛍丸「いいんじゃね、相手は巨大ロボなんだろ?」

明石国行「自分らだけで行って踏まれでもしたらたまりませんわ。」

 

一期一振「分かりました、部隊は私が指揮をとります。出陣です!」

くろボン「ヒリュー!」

ヒリュー「アチョ~!」

 

愛染国俊「うおっ!?」

 

くろボンの呼び声でヒリューの首元のビー玉が光りだし、くろボンのお腹のビー玉も共鳴する様に光った。

その瞬間ヒリューはくろボンの身体に纏う様に鎧へと変化、ブラックメイルとなりくろボンに装着された。

 

蛍丸「すげぇ…」

乱藤四郎「鎧になっちゃった…」

 

こうして隊長・一期一振、大和守安定、乱藤四郎、明石国行、蛍丸、愛染国俊。

プラスくろボンで巨大ロボ軍の現れた時代に出陣したのだ。

 

 

獅子王「俺達の出番はなしかよ!」

厚藤四郎「ちぇっ留守番か。」

こんのけすけ「まあまあ。…」

鳴狐「…」

狐「鳴狐も感じおります、まだ何か起こりそうだと。」

 

口元を黒い面で覆っている無口な少年で会話は全て首元にいるお供の狐が代理を務めているの打刀・鳴狐もどうも胸騒ぎがしていたら様だ。

 

 

 

 

巨大兵器等が現れた過去の時代。

 

ドォォォォ!!ゴォォォォ…!

 

機械獣ダブラスM2「ガォォォォ!!」

機械獣ガラダK2「グァァァァ!!」

メカザウルス・サキ「ギャォォォ!」

メカザウルス・ザイ「グゥゥゥ!!」

ジェガン「…!」

 

ズシィズシィズシィズシィ…!!

 

山や森を焼き尽くしながら巨大兵器達は進軍し人里に迫ろうとしていた。

このまま進軍を許せば人々に危害が及び歴史に悪影響を及ぼすだろう、

そしてそれを阻止するべく上空から時空を切り開き、刀剣男士達がデバスターヒリューの背に乗ってやって来た。

 

くろボン(デバスターヒリュー)「お前達と一緒ならば俺のビーダアーマーもついていける様だな。」

明石国行「いやぁ空を飛べるってほんまいいもんですわぁ。」

一期一振「のんきな事は後にして下さい、敵は5体…気を引き締めますよ!」

乱藤四郎「いつでもいいよ!」

愛染国俊「おう、祭りの始まりだぁ!」

 

キィィィィィ!シュタッ!

 

蛍丸「さあこいよ!」

大和守安定「僕らが相手だ!!」

 

ジェガン「…!!」

機械獣ガラダK7「…ガォォォ!」

メカザウルス・サキ「キシャァァァ!!」

 

巨大兵器達が標的を刀剣男士達に変えた。

 

ズシィズシィズシィ!!

 

乱藤四郎「うっ…流石に近くでみると大きい…」

一期一振「我々の刃でどれだけ奴らに通用するかは謎ですが…!」

くろボン(デバスターヒリュー)「まずは俺にやらせてもらう!見ていろ!!」

愛染国俊「うおっ!?」

 

ガシィン!!ガシャン!!ドォ!!!

 

ライドモードのデバスターヒリューは変形を開始しアーマーモードのブラックデバスターへと変形した。

 

くろボン(ブラックデバスター)「まずはお前だ!!」

愛染国俊「す、すげぇぇぇ!!」

 

ゴォォォ!!

 

ブラックデバスターが両肩のウイングを広げ低空飛行で高速移動を開始した。

ジェガンは対抗しビームライフルを構え放つがブラックデバスターは難なく回避しながら突撃してくる。

 

機械獣ガラダK7「ガァッ!?」

ジェガン「!?」

 

くろボン(ブラックデバスター)「カッターウイング!!」

 

ズバァ!!ズバァ!!

 

ジェガン「!!!」

機械獣ガラダK7「ギャァァァ!?」

 

ブラックデバスターは両肩のウイングを広げてジェガンと機械獣ガラダK7のすれ違う瞬間身体を一回転させ、2体の脚を切り裂いていった。

 

くろボン(ブラックデバスター)「デバスターカノン!!」

 

ドドォ!!ドドォォ!!

 

更にブラックデバスターの胴体の2つの発射口からビー玉をニ発同時に発射しジェガンとガラダの腹を貫いた。

 

チュドォォォォォォォ!!!チュドォォォ!!

 

メカザウルス・サキ「キシャァァ!!」

くろボン(ブラックデバスター)「消えろ!!」

 

ドドォドドォ!!ズァァァァ!!

 

メカザウルス・サキ「ギャァァァ…!!」

 

サキの顔面を発射したビー玉で木端微塵にし一気に3体を撃破したのだった。

 

蛍丸「すっげぇ…」

明石国行「おやおや、自分等の出番ないとちゃいます?」

 

機械獣ダブラスM2「ギャォォォ!!」

メカザウルス・ザイ「ガォォォォ!!」

 

大和守安定「いや、負けてられないよ!」

愛染国俊「おう!!いくぜぇぇぇ!!」

乱藤四郎「ちょっと!」

一期一振「いけません勝手に!!」

 

国俊と安定が真向から走り出して刀を引き抜きダブラスとザイに向かっていった。

 

機械獣ダブラスM2、メカザウルス・ザイ「ガォォォォ!!」

 

ゴォォォォ!!

 

ダブラスのふたつの口、ザイの口から火炎放射が放たれ国俊と安定に襲い掛かった。

 

愛染国俊「わっあっあっちい!!」

大和守安定「うっふ、服が…!」

 

炎に囲まれる2人、そこへ。

 

蛍丸「でりゃぁっ!!」

 

ブゥゥゥンッ!!シュゥゥゥゥ!!

 

蛍丸の振りかざした大太刀が一瞬で火を消し去った。

 

シュタッ!

 

一期一振「参ります!」

明石国行「気楽に行きましょう…!」

 

ズバァァァ!!ズバァァァ!!

 

機械獣ダブラスM2「!?!?!?!?!」

 

飛び上がった一期一振と明石国行がダブラスの首の懐で刀を引き抜いて互いにすれ違い、地面に着地。

その同時にダブラスの2つの首は切り裂かれた。

 

チュドォォォォ!!

 

メカザウルス・ザイ「ギャォォォ!!」

愛染国俊「今度こそ!でりゃっ!」

 

ガキィィィ!!

 

国俊はその短刀を振り上げと飛び跳ねザイの鼻部分の角とぶつかり合う、

しかしながらザイの振り上げが強く跳ね返されてしまった。

 

愛染国俊「どぎゃっ!?」

乱藤四郎「もう国俊は~、まずは目をやらなきゃ!」

 

シュタッ!

 

メカザウルス・ザイ「!?」

乱藤四郎「えいっ!」

 

ズバァァァ!!

 

突撃を仕掛けるザイに乱が素早く飛び跳ねて翻弄し空中で一回転しながらザイの目元に向って短刀を向け落下する様に切り裂いていった。

 

メカザウルス・ザイ「ギャァァァ!?!?!」

蛍丸「任せろ!」

大和守安定「首落ちて…死ね!!」

 

ズバァァァァ!!ズバァァァ!!

 

乱藤四郎が着地すると同時に蛍丸がザイの真下に突撃し大太刀がザイの腹を大きく切り裂いていった。

そして安定がその打刀でザイの首を切り裂いていった。

 

メカザウルス・サキ「ギャァァァ…!?」

 

ドォォォォ!!!

 

愛染国俊「な、なんだよお前ら!」

明石国行「何言うて…みんな倒したに決まってますわ。」

愛染国俊「で、出番が…」

一期一振「一番の使命は誰一人欠ける事なく帰る事ですよ。」

愛染国俊「けどよぉ…俺の出番無かったし…」

くろボン(ブラックデバスター)「何はともあれ、これで全部か…。いや、ずいぶんあっけない…妙だな。」

 

この時代に出現した巨大兵器群は撃破した、しかしくろボンには疑念が残っていた。

 

愛染国俊「はあ~」

乱藤四郎「国俊いい加減に…ん?」

 

ヒュゥゥゥ…

 

この時乱は何かを察知した自身の髪が乱れ、風を切り裂きそれが迫る事を。

 

ゴォォォォ!!!

 

ピピッ!

 

くろボン(ブラックデバスター)「まだ来るぞ!!全員避けろ!!」

 

ブラックデバスターのレーダーが察知した。

 

ゴォォォォォォォ!!!

 

乱藤四郎「国俊!!」

愛染国俊「えっ?」

 

ガシッ

 

ドォォォォォォォォぉォォォ!!!

 

蛍丸「うわっ!?」

明石国行「どぉっ!?」

大和守安定「うわぁっ!!」

一期一振「…乱!!」

くろボン(ブラックデバスター)「くっ…メタルビーダマ…まさか!?」

 

上空から降りかかった一発の巨大なメタルビーダマが襲い掛かった。

爆風で一瞬何が起こったか分からなかったが蛍丸達を吹き飛ばし、

乱と国俊に命中した様にも見えた。

 

愛染国俊「うっ…み、乱…!?」

乱藤四郎「うう…」

 

乱はその時国俊をかばい盾となっていたのだ。

メタルビーダマが直撃してはいなかったが至近距離だったためその破壊力で巻き起こった地の破片が飛び散り乱が重傷を負ってしまった。

 

愛染国俊「乱!おいしっかりしろ乱!!」

一期一振「乱!!乱!!どこのどいつだ…!出てこい!!」

 

その時、刀剣男士達とくろボンの前に4体の巨大な影が現れた。

ビーダアーマーに近い形状である。

 

ドラーケン(鋼蒼龍)「プリティーにカッコいいドラーケン!!」

ティーゲル(鉄白虎)「ぬんっ!力のティーゲル!」

シュリンゲ(翼朱雀)「魅惑のシュリンゲ!」

シルドーク(鎧玄武)「ヌァッハッハッハッシルドーク!!」

 

ドラーケン、ティーゲル、シュリンゲ、シルドーク「我らダークビーダ四天王!ここにけんざん!」

 

蛍丸「だ、誰だお前ら!?」

明石国行「またエラく名乗りましたなー…ダークなんとか。」

くろボン(ブラックデバスター)「ダークビーダ…どういう事だ!?お前達はあの時…」

大和守安定「知ってるの!?」

くろボン(ブラックデバスター)「かつて俺と俺の仲間達が戦った邪悪な存在ダークビーダ…あの時の決戦で奴らは滅びたはずだった…!何故お前等がここにいる!?どうやって復活した!?」

 

ダークビーダ四天王、

卑劣な作戦を好む頭脳派ドラーケン、愛機は竜頭の様な腹を持つダークアーマー鋼蒼龍。

力任せに暴れる戦法を好むティーゲル、愛機は虎頭に似た腹部のダークアーマー鉄白虎。

紅一点の傲慢な態度を持つシュリンゲ、愛機は巨大な翼を持つダークアーマー翼朱雀。

野心家で力で圧倒するシルドーク、愛機は亀の甲羅の様な装甲を持つダークアーマー鎧玄武だ。

 

愛染国俊「てめぇらよくも乱に…ぜってぇゆるさねぇ!!」

一期一振「分かります…ですが…流石に我々もこれ以上は…!」

乱藤四郎「ううっ…」

 

???「悪いが逃がさないよ。」

 

ズシィィィ!!!

 

くろボン(ブラックデバスター)「!!」

明石国行「ん!?」

大和守安定「また!?」

 

乱の負傷、ダークビーダ達の登場。

流石に不利判断した一期一振りが乱を抱きかかえながら撤退を命じようとした瞬間、後ろからそれを阻む様に赤い魔装竜が現れた。

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「君達を捕まえろと命令されているからな、おとなしくしろ。」

 

赤い魔装竜の異名を持つティラノサウルス型ゾイド・ジェノブレイカー、

それを駆る冷徹な目を持った青年レイヴンが立ちはだかった。

 

蛍丸「おいあいつもダークビーダって奴か!?」

くろボン(ブラックデバスター)「…いや俺もアイツは初見だ…!」

 

一期一振「我々を捕える…!?」

愛染国俊「一体なんなんだよてめぇら!?」

 

ドラーケン(鋼蒼龍)「クールなドラーケン様が説明しよう、我々はそのくろボンが言う通りかつて戦いに敗れた、だがある時ある方の力で我々の邪悪な魂が復活を果たし今に至る…!」

シュリンゲ(翼朱雀)「それで今はその方の命令でアンタ達を捕えようって訳!」

レイヴン(ジェノブレイカー)「お前達の戦っていた時代にわざとそのビーダマンをこっちにくるように仕向けて一網打尽にするはずだったが少し時間がかかったな。」

シルドーク(鎧玄武)「どういう訳かお前らの本丸とやらがある世界にいこうにも次元の壁に弾き返されてしまってな!」

ティーゲル(鉄白虎)「まあちまちまとお前等を呼び寄せた!誰でもよかったのよ!!さあ覚悟してらおうか!!」

 

明石国行「絶対絶命といいますか…!」

一期一振「くっ…なんて事だ…!」

蛍丸「俺達を捕まえるだって…!?」

大和守安定「罠って事か…!!」

くろボン(ブラックデバスター)「…すまん、俺のせいだ…!」

愛染国俊「くろボンは悪くねぇ…!あいつらが何者かしんねぇがやる事はかわんねぇだろ!」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「やるというのか?僕らと?バカか。」

ドラーケン(鋼蒼龍)「生身で我々に挑もうなんと1000万年早い!カッコいいドラーケン様がケチョンケチョンにしてくれる!」

 

こうして戦いはダークビーダ&レイヴン対刀剣男士&くろボンに変わっていった。

 

ドラーケン(鋼蒼龍)「ダークメタルショット!!」

 

ドドォォ!!!ドドォ!!

 

大和守安定「うわぁっ!!」

 

鋼蒼龍の竜頭の腹部からメタルビーダマ二つを放つ主砲のダークメタルショットが

安定に襲い掛かかる。

 

ティーゲル(鉄白虎)「メタルビーダマ・プライマリ!セカンダリ!」

 

ドォォォォ!!ドォォ!!

 

一期一振「乱…!!」

乱藤四郎「…」

 

鉄白虎の虎頭の腹部から放つメタルビーダマ・プライマリと頭部の大砲から放つメタルビーダマ・セカンダリの同時発射攻撃で乱藤四郎を抱き抱える一期一振を追いつめ、

一期一振も負傷した乱と抱えて避けるのに精いっぱいだった。

 

シュリンゲ(翼朱雀)「ヘキサメタルショット!」

 

ドォドォドォドォ!!!ドォォォ!!!ガキィィィ!!

 

蛍丸「くっそぉ!!つーかメタルビーダマってそれビー玉じゃねぇだろ!!」

 

上空から襲い掛かる翼朱雀の頭部から発射するピーコックカノンと腹部のダークビーダカノンに両肩四か所あるショルダーバルカンから放つ合計六ヶ所の同時ショットのヘキサメタルショットの猛攻に蛍丸は傷つきながらも大太刀を振り上げながら必死に抵抗した。

 

シルドーク(鎧玄武)「メガメタルカノン!!」

 

ドォォォォ!!チュドォォォォ!!

 

明石国行「がばぁっ!っ~あきませんなぁ…!」

 

鎧玄武の頭部から放つ巨大なメタルビーダマのメガメタルカノンが明石国行を狙い撃ち、明石は瞬時に太刀を盾にして防ぎに入るが破壊力が大きく吹き飛ばされるだけでもダメージは大きく彼の掛けてた眼鏡にもヒビが入った。

 

くろボン(ブラックデバスター)「くっ貴様…!!」

レイヴン(ジェノブレイカー)「悪いがお前にはこれ以上勝手な真似はさせられないんだよ!」

 

ガギィィィィ!!

 

ジェノブレイカーの背中に装備された二つのフリーラウンドシールドに搭載されたシザー・エクスブレイカーがブラックデバスターの両腕を封じ込めていた。

 

くろボン(ブラックデバスター)「ならばこれだ!デバスターカノ」

レイヴン(ジェノブレイカー)「させるか!!」

 

ドスゥッ!!

 

ブラックデバスターが腹部のデバスターカノンをジェノブレイカーに向けてゼロ距離発射を決めようとした時、ジェノブレイカーは頭部に装備されたレーザーチャージングブレードを展開し突き刺したのだ。

 

ドゴォォォォ!!

 

くろボン(ブラックデバスター)「がぁっ!!」

愛染国俊「くろボン!てめぇぇぇ!!」

 

ガキィィ!バゴォォォ!

 

愛染国俊「どぎゃぁっ!?」

レイヴン(ジェノブレイカー)「子供一人がそんな小さな刀でジェノブレイカーに勝てると思うな!」

 

怒り全開の国俊が力強く短刀を振り上げてジェノブレイカーに挑むが巨大な尻尾に振り上げられ弾かれてしまう。

そしてブラックデバスターを投げ放し、ジェノブレイカーは倒れる国俊に迫りくる。

 

愛染国俊「負けるかよ…たかが背中にカニ乗っけた奴なんかに…!」

レイヴン(ジェノブレイカー)「カニだと?僕を怒らせるには冗談にもならないな。」

愛染国俊「ここからが本番だぜ…それにこれ以上俺の仲間を傷つけさせる訳にはいかねぇ!」

 

ティーゲル(鉄白虎)「貴様1人で何が出来る!一気に俺がギッタギタにしてやる!」

シュリンゲ(翼朱雀)「そもそも刀一本でアタシ達に挑もうって考えが間違ってんのさ!ホホホのホー!」

シルドーク(鎧玄武)「周りをよく見て見ろ!!貴様らは負けたのだ!」

 

愛染国俊「なっ!?」

 

シルドークの言葉に反応を見せた国俊は周りを見渡すと、

 

明石国行「くぅ…っ」

蛍丸「あぅっ…!」

大和守安定「っ…!」

乱藤四郎「いちに…い…みん…な…」

一期一振「大丈夫だ…乱…がっ…」

くろボン(ブラックデバスター)「ぐっ…動け…まだ動けるはずだ…!」

 

一期一振達にくろボンも既に重傷を負って動けなくなっていた。

国俊は思わず皆に駆け寄るがもう一度振り返るとダークビーダとジェノブレイカーに完全に追いつめられていた。

 

シルドーク(鎧玄武)「お前1人で俺達に勝てると思うのは大間違いだ!それでも挑むという貴様はアホだという事だ!!」

ドラーケン(鋼蒼龍)「何ならプリティーでカッコいいクールなドラーケン様と崇拝するなら許してやってもいいぞ?」

 

愛染国俊「んなもん絶対言うか!…みんなしっかりしろ!国行!蛍!安定!一期さん!乱!くろボン!」

 

ズシィ…!!

 

くろボン(ブラックデバスター)「国俊、お前はみんなをつけて撤退しろ!」

 

ブラックデバスターが再び立ち上がりくろボンは全力で操縦桿を握りながら叫んだ。

 

愛染国俊「くろボン!?何言ってんだお前!?」

くろボン(ブラックデバスター)「こいつらは俺の命と道ずれにしてでもまとめて打ち砕く!そうすればもうお前達をこの戦いに巻き込む事もない!行け!!(ヒリュー、ついてきてくれるか…!)」

ヒリュー≪アチョッ!!≫

 

くろボンは自らの命を道ずれにしてもダークビーダやレイヴンを倒そうと決めたのだ。

ブラックメイルとなったヒリューもその気持ちに応えている。

 

愛染国俊「ふざけた事言うなよ!!!お前を置いていけるか!!」

くろボン(ブラックデバスター)「そもそも俺はお前達から見たら部外者のはずだ!俺とは最初から出会ってなかったと思えばいい!!」

 

愛染国俊「この黒バカ野郎!!簡単にお前の事忘れられるかよ!!お前ちょっと面悪りぃけど見てるとなんか面白れぇしすっげぇメカ使ってるししかも強いだろ、お前が来た時…なんか楽しくなってきたんだよ祭りみたいにさ!」

 

くろボン(ブラックデバスター)「…。」

 

国俊はくろボンに対し思っていた事を全て叫んだ。

しかし国俊はそれに反対しブラックデバスターの頭部に飛びついた。

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「いつまでしゃべっているつもりだ?逃げるのかこのまま戦うのかはっきりしろ!」

シュリンゲ(翼朱雀)「もう勝敗は見えてるんじゃないの?さっさと決着つけちゃいましょ?」

ドラーケン(鋼蒼龍)「ふむ、ではここはそんな彼らに敬意を表し我々の奥義でトドメをさそうか!」

ティーゲル(鉄白虎)「いいだろう!」

シルドーク(鎧玄武)「上等だ!久々にやるか!!」

 

愛染国俊「なんだ!?」

くろボン(ブラックデバスター)「くっ!」

 

ガシャン!ガシィィ!ズシィィ!!グァァァァァァ!!

 

鋼蒼龍が龍の頭部となり、鉄白虎が上半身胴体、翼朱雀が尻尾、鎧玄武が下半身胴体へと変形していき、それぞれ合体していったのだ。

 

ドラーケン、ティーゲル、シュリンゲ、シルドーク(ダークネスドラゴン)「誕生!!ダークネスドラゴン!!!」

 

ダークビーダの4大アーマーが合体し、邪悪なドラゴン型のダークアーマー・ダークネスドラゴンとなったのだ。

 

愛染国俊「冗談だろ…!?」

くろボン(ブラックデバスター)「ダークビーダめ…!」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「トドメだ!」

ドラーケン、ティーゲル、シュリンゲ、シルドーク(ダークネスドラゴン)「ダークネスボレイ!!」

 

ジェノブレイカーは尻尾と首元のハッチと両脚のアンカーを展開は口を大きく開いた。

その砲塔からエネルギーがチャージし喰らった物を粒子へと変える収束荷電粒子砲の体制を整える。

ダークネスドラゴンは全ての発射口から全方位に放たれるメタルビーダマ・ダークネスボレイを発動する。

 

愛染国俊「俺はまだあきらめねぇ…!!」

くろボン(ブラックデバスター)「国俊!?」

 

国俊は短刀を握りしめ、

ジェノブレイカーとダークネスドラゴンに向かって前へと一歩歩みだす。

その時の彼の黄色い瞳の奥はまるで赤い炎が滾る様に燃えていたのだ。

そして…国俊の右腕とその手に持った短刀の熱が上昇し炎の様な波動が放たれだし、

彼の身体を覆う様に炎が巻き起こったのだ。

 

ゴォォォォ…!!ゴォォォォ!!!!

 

愛染国俊「仲間を失う祭りがあってたまるか!!愛染明王の名にかけて!!愛と命を奪うお前達を俺は許さない!!ウォォォォォぉォォォ!」

 

ゴガァァァァァァ!!!

 

明石国行「んっ!?」

一期一振「あれは…!?」

大和守安定「国俊が…!?」

蛍丸「国俊の様子が…」

乱藤四郎「…国俊…その姿は…何…!?」

 

突如の国俊の変化に明石達も驚きを隠せなかった。

国俊が炎に包まれ、やがてそれ吸収する様に消えていき、彼の右腕が大きな炎のアーマーに包まれ胸部分も炎の様な装飾が出現。

そして頭のでこ部分にはかの愛染明王の浮き立つ前髪をかたどったような金色の装飾が施されていき、

自身の短刀は紅蓮の炎を纏うような刃に変化し巨大化していったのだ。

 

愛染国俊「吼えろぉぉぉ!!愛染明王!!!」

 

ドォォォォォォォ!!ドシュゥゥゥゥ!ドドドドドド!!!

 

ジェノブレイカーの収束荷電粒子砲とダークネスドラゴンのダークネスボレイに対し、

見たこともない炎を纏った姿の国俊はその巨大な炎の刃を振りかざした。

 

ドガァァァァァァ!!ゴォォォォ!!

 

その一撃は大地をも叩き割りそこから炎を巻き起こして突撃していった。

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「何っ!?」

ドラーケン、ティーゲル、シュリンゲ、シルドーク(ダークネスドラゴン)「なっなんだとぉぉぉ!!?!?」

 

ダークネスボレイと荷電粒子砲を炎が飲み込み消し去っていき、一気にジェノブレイカーとダークネスドラゴンを押し返していった。

 

愛染国俊「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

国俊の目は赤い炎に包まれた様に真っ赤に輝き、パワー全開の如く背中から炎の翼の様な波動が出現し炎の刃は更に巨大化した。

 

そして一度踏み込んで飛び上がった瞬間、物凄い超人的な能力を発揮し一気に神速の如く加速して飛び上がった。

その巨大な刃を振り上げ上空から急降下して突撃し2体に横切る様に1回転し切り裂いていったのだ。

 

ズバァァァァァァァァァ!!チュドォォォォォォォォォォ!

 

くろボン(ブラックデバスター)「…!!」

 

大和守安定「まさか…極!?」

一期一振「いえ…おそらく違います…!」

明石国行「よー分かりませんが…なんか国俊が家らとは違う世界に行ってしもうたんではないとかと思いますわ…」

 

 

ドラーケン(鋼蒼龍)「こっこんなバカな!?」

シュリンゲ(翼朱雀)「ちょっとあんなの聞いてないわよ!?」

ティーゲル(鉄白虎)「ダークネスドラゴンの合体を…」

シルドーク(鎧玄武)「破るとはなぁ…面白い…!」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「くっ…なんなんだ今のは…うっ!?どうした動け!?まさか今の一撃で…!?くっシャドー!!」

 

ダークネスドラゴンの合体が解けたダークアーマ達は大破しジェノブレイカーも今の一撃の損傷で機能がフリーズした様だ。

 

ドラーケン(鋼蒼龍)「こうなれば退却だ!」

ティーゲル(鉄白虎)「なんだとぉっておいまて!?」

シュリンゲ(翼朱雀)「くぅ覚えてなさいよ!」

シルドーク(鎧玄武)「小僧、次に会う時は覚悟しておけよ!」

 

愛染国俊「ま、待て…うぐっ…」

 

バタッ…

 

蛍丸「国俊!!」

明石国行「こらいかん!」

 

ダークアーマー達は今の一撃で戦闘続行は不能と判断し次元を切り開いて撤退した。

そして国俊の身体を纏っていた炎の鎧は煙の様に消えていき国俊自身も全ての体力を使い果たした様に倒れてしまった。

蛍丸と明石国行はすぐさま駆け寄り肩に抱きかかえた。

 

くろボン(ブラックデバスター)「終わったのか…ん?」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「あいつら…僕を置いていきやがった…」

シャドー「グゥゥゥ…」

 

レイヴンはダークビーダ達に置いてけぼりを食らってしまった様だ。

そしてジェノブレイカーの身体から飛び出す様に融合していた黒い竜の様なオーガノイド・シャドーが飛び出し来た。

 

一期一振「…今はすぐに引き上げましょう、乱。」

乱藤四郎「うん…僕ならもう立てるよ…」

大和守安定「で…あいつはどうする?」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「…。」

 

明石国行「とりあえずこの時代に取り残すのはあきませんとちゃいます?」

一期一振「分かりました…それが今の最前と言えるでしょう。」

くろボン(ブラックデバスター)「来い!どうせ見捨てられたんだろ?」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「くっ…」

 

国俊の謎の覚醒によって戦況は逆転しダークビーダ達を退けた。

そして取り残されたレイヴンも一先ず刀剣男士達が引き連れる事にし本丸のある時代へと帰還するのであった。

 

 

 

 

何処かの貴重な文献を厳重に管理している施設の中。

辺りは暗かったがわずかな明るさで何か貴重な昔の文化財がショーケースの中に保管されているのが分かる。

 

その中にひとつの鞘に納められた短刀が丁重に保管されている。

 

タッ…タッ…タッ…スッ…

 

何者かの足音がする、短刀の保管されているケースの前にその者が足を踏み入れた。

そしてその手から何か熱く輝く様な心を現れした魂と思われる光を出す。

次の瞬間、その魂を保管されていた短刀にまるでその力を与えるかの様に静かにいれたのだ。

それを終えると何者かは再び姿を消していった。

 

 

 

西暦2205年の時代・本丸

 

愛染国俊「うっ…うぅん!?」

 

蛍丸「国俊!」

明石国行「よーやっと目覚めましたか…」

 

愛染国俊「蛍…国行…あれ?」

 

乱藤四郎「もう戦いは終わったよ、国俊のおかげでね。」

愛染国俊「へ?…そうだあの時…!う、うーん…」

 

手入れ部屋にて布団で横になっていた国俊が目を覚ましたと思ったらまた眠り込んでしまった。

蛍丸と国行に乱がずっと看病していたらしく、乱は特に心配していたようだった。

 

蛍丸「なあ国行…」

国行「はい。」

蛍丸「国俊のアレ…なんだったんだ?」

国行「分かりませんなぁ…ただ国俊の身に何か起きているのはホンマの様ですけど。」

一期一振「我々刀剣男士には練度を高める事でより強き姿となる極となる力があります。ですが愛染殿の場合は…それとは違う何かとしか言いようが…」

乱藤四郎「なんか怖いな…まるで国俊が別の何かになっていきそうで…。」

大和守安定「けどあの時、国俊が全力だしてくれなかったら危なかったよね。」

 

手入れ部屋で身体の傷を癒していた蛍丸達は今回の国俊の謎の変化に動揺していたのだった。

 

「お前達、ご苦労だったな。」

 

一期一振、乱藤四郎、明石国行、蛍丸、大和守安定「!」

 

そこへ一人の和服を着た筋肉質で銀髪に顔を仮面で覆った初老の男が入ってきた。

 

本丸 部屋の庭先。

 

 

レイヴン「…」

シャドー「グゥ…」

 

薬研藤四郎「あいつが…敵だった奴か?」

獅子王「冗談だろ…」

鯰尾藤四郎「大丈夫かな…そんな奴連れてきて…」

骨喰藤四郎「…。」

三日月宗近「まあ心配ないだろう。お主、名は?」

 

レイヴン「…」

シャドー「グゥゥゥ…」

三日月宗近「おーおーおー、これはまた元気そうな奴だ。」

レイヴン「やめておけシャドー。」

シャドー「…。」

 

庭先にずっと座り込んだままのレイヴン、

そして隣にいた彼のパートナーである黒い竜のオーガノイド・シャドーは宗近が近づくのを察知すると唸り声をあげるがレイヴンに止められて一歩下がった。

 

レイヴン「僕をここに置いてどうするつもりだ?すぐにでも隙を見て僕はジェノブレイカーに乗ってここを破壊する事だってできるぞ。」

石切丸「やれるものならやってみてもいいよ。けど今君がこの世界で暴れて飛び出すのは得策とは言えないと思うけどね。」

 

レイヴン「くっ…」

くろボン「お前はあいつらと…パラレルマーケットと一緒にいたな?」

レイヴン「…」

 

くろボンがレイヴンに追及を開始した。

 

レイヴン「お前が追っていた連中は元々次元偵察の部隊だ。こいつら刀剣男士達捕獲の為のな。そこへお前が乱入した。」

くろボン「…。」

レイヴン「くろボン君が来ていなければ我々は今頃…と言う事か。」

三日月宗近「敵陣に捕まっていればろくに茶も飲めはしなかったのぉ。」

 

レイヴン「僕とシャドーはある仕事を頼みたいと言われてそいつらの元へと来た、その仕事と言うのがお前達の捕獲のはずだった。あいつらとのかかわりはそれだけさ、それ以外は知らないよ。」

 

厚藤四郎「また生意気な奴が出たな…」

後藤藤四郎「目つきわりぃし。」

鯰尾藤四郎「君達人の事いえる?」

骨喰藤四郎「…帰ってきたみたいだ。」

 

他の粟田口より少し長身的な長い黒髪の脇差・鯰尾藤四郎が突っ込んだ。

そして同じく白い髪の何処か言葉数の少ない脇差・骨喰藤四郎。

骨喰はこの本丸の主である審神者が帰って来た事に気づいた。

 

ザッザッザッ…

 

「話は聞かせてもらったぞ。俺の入ぬ間、皆ご苦労だったな。」

 

秋田藤四郎「主君!」

薬研藤四郎「うっーす、お疲れ大将!」

 

先ほど国俊達のいた手入れ部屋にも顔を出した仮面の男である、彼こそがこの本丸の審神者であった。

 

くろボン、レイヴン「…。」

ヒリュー「アチョ…」

シャドー「…。」

 

奥武断「くろボンとレイヴンと言ったか、俺はこの本丸で刀剣男士達の主を務めている、奥武断だ。」

 

奥武断(オウダン)と名乗る審神者。

彼の風貌と存在感にただならぬ気を感じたくろボンとレイヴンは一瞬だけ威圧された様な空気を感じた。

 

くろボン「(…!?この男…)」

レイヴン「(なんだ…この威圧感は…!?)」

 

三日月宗近「主よ、相変わらず張りつめ取るのぉ。」

奥武断「俺はいつだって普通だ。時期に遠征連中も帰るだろう、それから話そう。」

 

本丸・審神者部屋

 

子狐丸「主様はどの様に思いますか、謎の敵…二人の来訪者、そして国俊が謎の力を覚醒させたとの報告もあります。」

 

奥武断「…!」

子狐丸「追いつめられた状況の最中、突然国俊が突然発火したかの様に炎に包まれ誰も見たこともない姿へと変化したと…」

こんのすけ「私もその様な事例については初めてでこざいます…」

 

子狐丸から報告される謎の力を発動させた国俊の件。

くろボン、レイヴン、そしてダークビーダをはじめとする謎の敵群。

今回だけで様々な謎と事件が本丸に舞い込んで来たが誰もが国俊の謎の力に動揺を隠せなかった。

 

奥武断「お前達にはこれから更に険しい戦いが待ち受けているだろう。」

子狐丸「!?それは…」

奥武断「国俊の変化…俺はその力に「覚醒進化」と言う名を与えよう。邪悪な者の手は徐々に我々の手にも伸びてきてる、俺は今後お前達に歴修正主義者と戦う以外の任務を与える。奴らもまた動きだす事だろう、その世界に。」

こんのすけ「なんだか胸騒ぎが強くなり…毛がそそり立ちそうです。」

子狐丸「同じく…」

 

 

奥武断が言う事はこの先更にとつてもない戦いが待ち受けているといわんばかりの予告めいた言葉であった。

そして彼が命名した国俊の謎の力「覚醒進化」その力の正体が一体どの様な物なのか、

それはまだ闇の中である。

 

刀剣大戦 完

 

スーパーヒーローウォリアーズ シーズン2へと続く。

 



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刀剣大戦弐 スーパーヒーローウォリアーズ外伝

この後に続くシーズンの前日談となります。
■歴史の改変を目論む時間差遡行軍・またの名を歴史修正主義者。
彼らの侵攻を阻止するため刀剣より生まれた付喪神・刀剣男士は時代を越え戦い続けていた。

だがある日刀剣男士達の前に謎の敵勢力、それを追う者との遭遇。
謎の敵勢力との戦いで次第に追いつめられる中、
刀剣男士の1人短刀・愛染国俊から覚醒進化と呼ばれる謎の力を発現し脅威を退けたのだった。


歴史の改変を目論む時間差遡行軍・またの名を歴史修正主義者。

彼らの侵攻を阻止するため刀剣より生まれた付喪神・刀剣男士は時代を越え戦い続けていた。

 

だがある日刀剣男士達の前に謎の敵勢力、それを追う者との遭遇。

謎の敵勢力との戦いで次第に追いつめられる中、

刀剣男士の1人短刀・愛染国俊から覚醒進化と呼ばれる謎の力を発現し脅威を退けたのだった。

 

 

本丸・鍛錬所。

 

同田貫正国「でりゃぁぁぁ!!!」

愛染国俊「うおっ!!こんのぉっ!」

 

ガキッガキッガキッ!!

 

へし切長谷部「…」

太郎太刀「…」

薬研藤四郎「うーん…」

 

本丸にある刀剣男士達が剣術の稽古をする鍛錬所にて、

黒いジャージ姿で大きな傷が顔に持ち鋭い眼光の青年の打刀・同田貫正国が同じくジャージ姿の愛染国俊の剣の練習相手をしていた。

国俊の竹短刀が連続で正国の打刀サイズの竹刀に一撃をぶつけ続け、正国がそれを弾き返す様に勢いよく振り上げた。

国俊はこの時に吹っ飛ばされるが上手く距離を取って着地し突撃しもう一度その竹短刀で竹打刀にぶつかり合った。

 

ガキィッ!

 

同田貫正国「ぎぃっ!」

愛染国俊「おっし!燃えて来たぜ!覚醒進化ーっ!!」

 

この勢いで国俊の戦意は高まり自分自身に隠された未知の力を引き出そうとした、

が。

 

しーん…。

 

愛染国俊「…あれ?」

 

同田貫正国「オラッ!」

 

バコッ!!

 

愛染国俊「あだ!?くぅ~…」

同田貫正国「さっぱり発現しねぇな、覚醒進化って奴は」

 

へし切長谷部「やはりダメか…」

薬研藤四郎「一兄達の報告じゃ追いつめられた時にいきなり国俊が炎を纏って薙ぎ払ったって話だがどうも信じられないな。」

 

愛染国俊「なんだよそれー、見てろ次こそ発現させてやるからな!」

へし切長谷部「じゃあその時の感覚は覚えてないのか?」

愛染国俊「あー…実の所俺もよく分かんねえんだよな…あの時なんか無意識にドカーンって来た感じでそのなんかドーンってなって気が付いたら手入れ部屋で目を覚まして…」

 

同田貫正国「んだよっお前自身も分かんねえって事か、じゃあやめだ。期待して損した。」

愛染国俊「あっ待ってくれよ!もう一回だけ!な!?」

同田貫正国「お前に付き合うくらいなら1人で訓練してる方がいい。」

 

そんな国俊の話に呆れて同田貫正国は竹刀を壁にかけて出ていってしまった。

 

太郎太刀「他にも分からない事があります、何故愛染にその力が宿っていたのかと言う事。」

へし切長谷部「アイツの刀だった時の経歴にも覚醒進化とやらにかかわるような話は無かったはずだ。」

 

高い身長を持ち長い髪を纏めた肌の白い男の大太刀・太郎太刀と、

クールな青年風で主君に対し忠誠心の高い心を持つ打刀・へし切長谷部、

そして薬研藤四郎が国俊の演練の様子を伺っていた。

 

 

愛染国俊の覚醒進化、彼が先の戦いで発現した謎の力について詳しく知る必要が長谷部達にはあった。

しかしながらあれ以来覚醒進化の力を出せずじまい。

国俊が何度も演練したり出陣したりもしたが全く起きなかった。

 

 

くろボンとレイヴンが本丸に来てから既に一週間が経過していた。

そんなくろボンは愛機であるビーダアーマー・ブラックデバスターの修理をしながら時折刀剣男士達の内番をヒリューと共に手伝っている様子があったがレイヴンとシャドーは愛機のゾイド・ジェノブレイカーをメンテナンスする以外はずっと他の皆とまともに喋る事は無かった。

 

本丸・敷地内の庭にて。

 

 

レイヴン「燃料は一先ず用意できたがこの世界からどう移動するかだな、あいつに頼むのは尺だ…」

シャドー「グゥ。」

 

御手杵「おーい、レイヴン!」

 

レイヴン「…またお前等か。」

 

ジェノブレイカーのコクピットのハッチを開けながら機器の調整をしていたレイヴン、

そしてその足元でくつろいでいた黒い竜のオーガノイド・シャドー。

そこへ蛍丸と鳴狐、身長の高い青年の槍・御手杵が声をかけにきた。

 

御手杵「お前もこっち来て少し手伝ってくれないか?そんなのばっかいじってないでさぁ。」

 

レイヴン「くだらない、お前等となれ合う気も最初から無いし帰れる時が来たらすぐにでも立ち去るつもりだ。」

 

蛍丸「だったらお前も少しは働いてくれよ、これ以上働かない奴にただ飯は喰われても困るしな。」

 

レイヴン「…」

 

鳴狐「…」

お供の狐「シャドー殿からもお願いいたします。」

シャドー「グゥ。」

狐「はあそうですか;」

 

鳴狐の首元にいたお供の狐がシャドーに声を掛けるが無視していた。

そんな蛍丸やレイヴン達のやり取りを本丸の庭先から見ていた者達は。

 

平野藤四郎「聞いた話だとあのゾイドと言う鉄の獣は生き物らしいですね。」

鶴丸国永「鋼の動物か、そりゃ驚きだな。」

前田藤四郎「俄かには信じがたいですね…」

歌仙兼定「あんな物を敷地に置かれると景観が損なってしまうね…」

加修清光「可愛くないし。」

 

陸奥守吉行「なあなあええじゃろ?一回乗せてもろーても!?」

くろボン「断る。」

陸奥守吉行「そんな固い事いわんでもええじゃろ~?」

ヒリュー「アチョ…;」

くろボン「ほっとけ。」

 

庭にとりあえず置かれたブラックデバスターとジェノブレイカーに対し反応は様々だった。

 

燭台切光忠「いよいよ明日本丸の収穫祭だね。」

太鼓鐘貞宗「俺は明日太鼓叩くからさ見ててくれよ!」

燭台切光忠「たしか愛染君と一緒だって聞いてるよ?」

太鼓鐘貞宗「愛染とさ、どっちが太鼓多くたたけるか勝負するんだっ!」

燭台切光忠「それは楽しみだね。」

 

長身で黒いジャージ姿の眼帯をした青年である太刀・燭台切光忠と

小柄で青黒の髪に羽の飾りをつけたヤンチャな少年の短刀・太鼓鐘貞宗は明日本丸で行われる収穫祭で使う道具を運んでいた。

 

愛染国俊「なんで出せねぇんだろうなー…」

明石国行「別に出せなくてもええんとちゃう?国俊は今のままでも十分強いと思いますわ」

愛染国俊「けど覚醒進化さえ使えれば時間差遡行軍だってあっという間に蹴散らせるんだぜ!どーして出せねぇんだ~!?」

 

覚醒進化を発動できない愛染を後目に国行は庭先でゴロゴロしていた。

そんな国行に愛染はちゃんと真剣に聞いてないと言わんばかりの目をするのだった。

 

鶯丸「まあ落ち着け、明日の収穫祭で太鼓叩くんだろ?」

江雪左文字「焦ると余計に先が見えなくなるでしょう…」

次郎太刀「そうそう!だから今日は明日に備えてぱぁーっと!」

宗佐左文字「貴方はまだ飲む気ですか…?」

次郎太刀「ちょっとぉ今からもう一本飲むのにぃ~!」

 

愛染国俊「…はぁ。」

 

その隣でお茶を飲んでまったりしていた緑の前髪が片方伸びた肌の白い青年風の太刀・鶯丸。

同じく長いストレートな銀色を髪をした鋭い目の青年太刀・江雪左文字。

そして兄弟刀である桃色の髪をした何処か女性らしさを感じる打刀・宗佐左門字は、

女郎な容姿をした大太刀・次郎太刀の酒飲み姿を見てやや呆れてはて瓶を取り上げたのだった。

 

小夜左文字「…愛染」

愛染国俊「小夜?」

小夜左文字「明日の収穫祭…愛染が太鼓叩くの…楽しみにしてるから…」

愛染国俊「小夜…ああ、そうだな!よーっし!気分を変えてぇ!!明日の祭りに集中だぁーっ!!!」

 

江雪と宗佐の兄弟刀である青い髪の小柄で少し物静かな少年短刀・小夜左文字が愛染に自分が明日の祭りで愛染の太鼓を叩くのを楽しみにしていた事を伝えると、

彼は気分を変えて一度叫ぶのだった。

 

五虎退「わっ!?」

乱藤四郎「ひゃっ!もう国俊が叫ぶから虎ちゃん達もビックリしたじゃない!」

愛染国俊「わりぃわりぃごめんな。」

五虎退「いえ…」

 

三日月宗近「ホッホッ元気がいいの物だ。」

明石国行「あり過ぎてこっちが疲れますわ…ふぁ~」

 

 

堀川国広「気合入ってますね」

和泉守兼定「明日の収穫祭、ますます面白くなりそうだな!オレも負けてられねぇぜ…!」

長曽祢虎鉄「ふっそいつは同意見だ。」

 

愛染の気合に長い黒髪で自信満々の青年太刀・和泉守兼定、

そんな彼を慕う落ち着いた雰囲気でしっかり者の脇刺・堀川国広。

そして贋作と言われてるらしい大柄な筋肉質の男である打刀・長曽祢虎鉄等も明日の祭りの気合が高まった様だ。

 

奥武断「…」

へし切長谷部「主、やはり気になりますか?」

奥武断「…」

へし切長谷部「…主?」

奥武断「…すまん、少し傍観してた様だ。」

 

愛染国俊「おーい主さーん!明日オレガッチリ叩くから見ていてくれよなー!!」

 

奥武断「うむ(…)」

 

愛染の気合の入った叫びが本丸中に響きわたり他の刀剣男士達も感化した様だ。

彼等の主である顔を仮面で覆った大柄な初老の男である審神者・奥武断も愛染の言葉に応えるのだった。

しかし愛染を見ていた奥武断が何か堪えている様にも見えてた長谷部は違和感を感じた。

 

へし切長谷部「…?」

 

ゴゴゴゴ…!

 

日本号「…あ~?んだありゃ?」

山伏国広「なんと奇天烈な…!」

 

その時だった、空から大きな轟音が聞こえてきたのだ。

皆が見上げるとそこには巨大な飛行要塞が本丸の上空を飛んでいた。

 

子狐丸「あれは…」

今剣「おおきなふねがとんできてますよー!!」

 

へし切長谷部「主!!」

奥武断「長谷部、本丸の刀剣男士全員召集しろ。来客だ。」

 

くろボン「戦艦ハルバード!」

加修清光「知ってんの!?」

くろボン「知ってるも何も俺の仲間が来たという事だ。」

愛染国俊「くろボンの仲間だって!?」

 

レイヴン「…」

シャドー「…グゥ」

 

本丸の上空に飛来した鉄の超大型戦艦ハルバード。

すると戦艦から舞い降りる様に上空から複数の影が着地してきた。

 

シュタッシュタッシュタッ!

 

メタナイト「ハッ!」

ソードナイト「トォッ!」

ブレイドナイト「ヤアッ!」

 

薬研藤四郎「なっ!?」

獅子王「まるっこ!?」

乱藤四郎「可愛い~!!」

 

最初に着地してきたのは身体がまん丸一頭身で甲冑から手足を突き出した様な姿のマントの騎士メタナイト。

その側近である同じく人間よりも小さいサイズの戦士、ソードナイトとブレイドナイトであった。

更に…

 

ヒュゥゥゥゥゥ…ドォォォォォ!!

 

蛍丸「わっ!?」

岩融「ぬぉっ!?」

秋田藤四郎「わわっ!?」

 

人間が1人落下する様に勢いよく着地し下半身を突き出して地面にめり込んでいた。

 

愛染国俊「…おい、大丈夫か?」

鶯丸「面白い所から降りて来たもんだな。」

日本号「どーみても落下だろこりゃ…」

 

すると落下した人間は動きだしなんとか地面から上半身を抜きだし立ち上がり、服についたほこりをはたいた。

 

鳴滝「よっこいせっと…ふう、おのれディケイド!着地に失敗してしまった!!」

 

愛染国俊、乱藤四郎、今剣「!?」

 

鳴滝「初めまして刀剣男士の諸君。そしてしばらくだねゼ…じゃない奥武断、元気にしてたかい?」

 

奥武断「そろそろ来る頃だと思っていたぞ鳴滝。」

蜻蛉切「主、お知り合いですか!?」

奥武断「ああ、だがそんな事どうでもいい。お前がここに来たと言う事はいよいよと言っていいんだな?」

鳴滝「ああ、その通りだ…!」

 

鳴滝と名乗る眼鏡をかけたチューリップハット帽子にコートの中年男性は奥武断と面識があり、刀剣男士達が置いてけぼりになりそうな会話を始めた。

 

一期一振「これは…」

子狐丸「主様…!?」

へし切長谷部「主、説明してください!皆が困惑しております!!」

 

メタナイト「突然の訪問失礼した。私は騎士メタナイト、我々は君達の力を借りに来たのだ。」

御手杵「は?」

大和守安貞「僕らの?」

くろボン「…」

レイヴン「…」

 

鳴滝とメタナイトが率いる一団が本丸へと訪れた事により急きょ本丸全体の空気が変化していった。

そして本丸にいる刀剣男士達全員が召集され奥武断から鳴滝とメタナイトからの申し出が語られる事となる。

 

本丸、刀剣男士達が集まる広間にて。

 

奥武断「集まってもらったのは他でも無い、これから先の戦いに備えてお前達には知ってもらわねばならぬからだ。」

 

三日月宗近「ふむ」

鶴丸国永「その驚きを聞かせてもらおうじゃないか。」

へし切長谷部「主命とあればなんなりと申し付けて下さいませ。」

 

奥武断「我々は現在、歴史改変を促す時間差遡行軍と戦いこれまで歴史の改変を阻止してきた。だが今そうして戦っている我々の世界の外では大きな変化が起きようとしている。」

 

愛染国俊「大きな変化…!?」

蛍丸「何それ…」

明石国行「えろう難儀な話ですな…」

一期一振「明石殿…」

薬研藤四郎「で、その変化ってのは?」

 

奥武断「多次元間での乱立だ。くろボンとレイヴンがこの世界に来た様に他の世界でも外部からの干渉が相次ぎ発生している。それは破壊と混乱を巻き起こし、ある時は融合し共存といった現象も起きている。」

鳴滝「その干渉の中枢となっているのはくろボン君が君達に話した存在・次元商業団体パラレルマーケットだ。」

 

 

乱藤四郎「それって…」

くろボン「…!」

レイヴン「僕を雇った組織でくろボンの敵ダークビーダを復活させた奴等だ。」

次郎太刀「そいつらがアタシ等とどう関係あるっていうのさ?」

宗佐左文字「だから酒を持ち込むのはやめなさいって言ってるでしょう?」

 

鳴滝「狙い始めたんだよ、歴史に介入が出来る君達をパラレルマーケットが。」

 

愛染国俊「俺達を!?」

くろボン「あの時ダークビーダ達も言っていた。」

大和守安定「僕達を捕まえる…だったよね」

 

奥武断「奴らは恐らくお前達を脅威と判断し同時にそれを利用しようと目論んでる可能性が高い、今後も奴らが我々に牙を向くのは確実だ。」

 

子狐丸「毛並が逆立ちましたね…」

お供の狐「同じく…」

鳴狐「…」

 

メタナイト「君達のいるこの時代の部分だけはこの世界の政府が用意したであろう技術によって他の世界からの干渉を防いでいるのだろう。」

ソードナイト「我々を除き。」

ブレイドナイト「時空を移動できる技術がある程だからな。」

 

加修清光「まあね、けど俺達が他の時代に言ったら…でしょ?」

 

鳴滝「その通りだ。」

 

山姥切国広「敵は時間差遡行軍だけではなくなるという事か…」

 

奥武断、そして鳴滝達から多元世界の存在、それを聞いた刀剣男士達が狙われている事が明らかになった。

この話を聞いた刀剣男士達は皆動揺を隠せない。

 

歌仙兼定「で、君達はどうやってこの世界に?くろボン君とレイヴン君は別の時代から来て僕達と一緒に来たから話があうけどね。」

 

メタナイト「君達を総括する政府から特別に許可を頂いたまでだ。先ほど言った通り多元世界の中にはそれぞれの近郊と秩序を守り交流する世界も存在するくらいだからな。ある世界が滅んで取り残された者達が他の世界で受け入れられた前例もある。」

 

日本号「ずいぶん面倒くせぇ話になってきたじゃねぇか…;」

蜂須賀虎鉄「で、それで我々がどうするかだが…」

陸奥守吉行「きまっとるじゃろ、ワシ等でそいつ等をボコボコにするぜよ!面白くなってきたぜよ!!」

 

御手杵「けどさ、なんか乗り気になれないなぁ…」

加修清光「同感ー、敵が増えたってのは分かったけど。」

包丁藤四郎「それにさーそんな奴らは無視していいんじゃないかなー。」

明石国行「ですなぁ、敵が来たらささっと帰ってなるべく今まで通り自分等の仕事だけするでもいいとええと思いやす。」

 

奥武断「…最終判断は各々に任せる。」

へし切長谷部「主…しかし…」

 

鳴滝「聞いてくれただけでも十分だよ。」

メタナイト「…。」

 

厚藤四郎「なんだよ、これから面白くなりそうだってのに!」

後藤藤四郎「だよな!」

一期一振「簡単に決められる事ではありませんよ。」

五虎退「僕はちょっと…怖いかな…捕まったら…」

にっかり青江「拷問…人体実験…否、刀実験…かな?」

乱藤四郎「にっかりさん怖い事言わないで!」

レイヴン「…」

 

やはり意見が別れてしまう、そこへ。

 

愛染国俊「…オレは戦いたい。」

 

蛍丸「国俊?」

鶯丸「ほう。」

 

愛染が立ち上がった。

 

山伏国広「何故に?」

 

愛染国俊「俺達が巻き込まれているなら戦うべきだと思う、あの日くろボンと出会ってからさ…色々変わってきた気がする。覚醒進化の力だってそうだ…オレにも分からないけど…これには何か意味があると思うんだ。敵は時間差遡行軍だけじゃない、多元世界を越えてそいつらと戦っていけば俺の覚醒進化の事も分かる気がする。」

 

乱藤四郎「国俊…」

小夜左文字「…僕も戦うよ。」

蛍丸「うん…」

 

へし切長谷部「また勝手な事を…」

同田貫正国「面白れじゃねぇか、敵が俺達を狙ってんなら俺達で迎えるのが筋ってもんだ!」

陸奥守吉行「その通り、革命ぜよ!!」

岩融「来る奴らは狩り尽くす、武蔵坊弁慶もそうであった!」

山伏国広「カッカッカッカッ!愛染、お主のその心構え気に入った!ならば拙僧も前に進むのみ!」

獅子王「くろボン達みたいにすげぇのに会えるかもしれねぇしさ!」

 

愛染に感化され他の刀剣男士達も立ち上がった。

 

加修清光「…マジ?」

大和守安定「加修、僕も戦う。僕も沖田君ならそう言うと思うんだ。」

長曽根虎鉄「ああ、新撰組なら真っ先に悪を絶つ!」

明石国行「仕方ありませんなぁ…」

日本号「よく考えたら他の世界の酒もどういう奴か飲みたくなってきたぜ…」

次郎太刀「そりゃいいねぇ。」

くろボン「(愛染、お前はやはりそっくりだな。しろボンに。)」

 

三日月宗近「どうじゃ?決まったと思うが」

奥武断「うむ、我々は今後鳴滝達率いる多元連合と手を結び多元世界の脅威とも戦う事を決定する!」

 

 

この日本丸が多元連合と同盟を組み多元世界に潜む敵とも戦う事が決まった。

その後すぐ多元連合の使者達からの知らせでパラレルマーケットの一団が次元世界の狭間に大きな要塞を拠点とし刀剣男士達の世界に繋がる過去の時代へと攻撃を開始しようとしていた事が発覚、すぐさま本丸側も二部隊の連隊を編成し多元連合と共に戦艦ハルバードに搭乗し出撃していってた。

 

こんのすけ「はぐぅー、なんだか波乱が起きそうな予感です…」

 

 

 

本丸台所にて。

 

バリーン!!

 

大倶利伽羅「…!」

歌仙兼定「おやおや、大丈夫かい?」

大倶利伽羅「俺は何ともない…」

一期一振「これは愛染殿の…」

 

大倶利伽羅「…。」

 

調理場で歌仙達と洗い物をしてた大倶利伽羅が愛染のコップを落としてしまい割ってしまう。

歌仙達はすぐに彼に怪我がないか確認し割れた破片をかたづけるのだった。

その時大倶利伽羅は何か胸騒ぎを感じていた。

 

太鼓鐘貞宗「なあ愛染達大丈夫だよな…」

薬研藤四郎「心配すんなって、あいつ等ならいつもみたいに帰ってるさ。(今回はだいぶ状況が違うけどな…)」

 

先に出撃した刀剣男士達の安否を気遣うのだった。

 

 

 

その頃戦艦ハルバードに乗り多元連合と共に出撃した二部隊は。

 

戦艦ハルバード艦内、ブリッジ。

 

へし切長谷部「第一部隊・隊長この俺へし切長谷部、山伏国広、鶴丸国永、同田貫正国、和泉守兼定、堀川国広。」

子狐丸「第二部隊・隊長子狐丸、鳴狐、陸奥守吉行、加修清光、小夜左門字、そして愛染国俊。」

愛染国俊「おう!」

へし切長谷部「主が選抜した部隊だ、気を引き締めてかかれ!」

くろボン「パラレルマーケットの連中は知っての通りお前達にとって未知の兵器を繰り出してくるはずだ。」

鶴丸国永「そいつは楽しみだな、どういう驚きが待っているか。」

子狐丸「この前の様な物を出してくるのは間違いありませんね…次はぬかりませんよ。」

 

奥武断により編成された二部隊の刀剣男士達が正装姿で出撃の時を待っていた。

中にはこの戦艦ハルバードの内部に圧巻される者もいる。

 

メタナイト「ハルバードは現在次元空間の狭間にあるパラレルマーケットの次元基地へ航行中だ。」

鳴滝「それまで肩慣らしするなり休むなりゆっくりしていってくれ。」

 

戦艦ハルバード・格納デッキ

 

加修清光「にしてもホントデカい船だよねー」

山伏国広「拙僧らにとって正に未知の領域、長生きはする物であるな!」

陸奥守吉行「まっことぜよ!」

小夜左文字「広すぎる…」

 

ハルバード内部を歩いていた加修達。

大型メカ等を格納しているデッキへとたどり着いた、

その中には複数の小型恐竜型ゾイド・ゴドス、オオカミ型ゾイド・コマンドウルフ、芋虫型ゾイド・モルガキャノリー、三脚のローラーを搭載した戦車型兵器のモビルワーカー、モビルスーツからはシャルドール改、レクテン、ランド・マンロディが格納されていた。

 

陸奥守吉行「ほっほう!」

鶴丸国永「こりゃ驚きだ。」

同田貫正国「なんでこんなのに乗って戦うんだか、素手でやりあう方が手っ取り早いだろ。」

陸奥守吉行「お主にはそーいうろまんと言うもん知らんのか?」

愛染国俊「そうだそうだ!」

同田貫正国「?;」

 

そして歩いていると。

 

 

レイヴン「ん?なんだお前等か…」

 

陸奥守吉行「なんじゃーそーな顔することなかろ?どうじゃワシにあの赤い竜乗せてくれんか?」

レイヴン「しつこいぞ。」

シャドー「…」

愛染国俊「レイヴンってさ、前に遠い星から来たって聞いたけどどうしてパラレルマーケットなんかといたんだ?」

 

格納庫に搭載されたブラックデバスターとジェノブレイカー、

そこで愛機の整備をしていたレイヴンに愛染が訪ねた。

 

レイヴン「言ったろ?ただの仕事さ、惑星Ziにいた頃変な次元の穴に吸い込まれて迷い込んで…気が付いたら奴らの所にいた、帰りたければしばらく働いてもらうって契約してな。」

 

加修清光「ふーん…」

山伏国広「本当にそれだけであるか?」

 

レイヴン「何?」

 

山伏国広「否、お主の言葉に何か引っかかる物を感じた、拙僧の勘違いであるなら失礼致した。」

 

レイヴン「…」

シャドー「グゥ…」

レイヴン「黙ってろ。」

 

山伏の言葉にレイヴンは無言となり、シャドーが少し動揺した様なしぐさをした。

 

小夜左文字「…僕はまだ信用した訳じゃないから…」

 

レイヴン「それでいいさ、君達を裏切るかもしれないからな。…。」

 

愛染国俊「レイヴン…」

加修清光「ほんっと感じわる。」

鶴丸国永「それはそれで面白い感じがするな。」

 

くろボン「ここにいたか、もうじき出撃するぞ!」

へし切長谷部「敵陣に突入するそうだ…!」

愛染国俊「…!やろうぜ、みんな!!」

ヒリュー「アチョー!」

 

戦艦ハルバードは次元の狭間を進み続けた。

そしてその狭間に浮かぶ巨大な基地に接近していった。

パラレルマーケットの次元基地・デストロイマーケットである。

 

 

メタナイト「これよりハルバードはデストロイマーケットへ強襲を仕掛ける!各員戦闘用意!」

鳴滝「出撃ぃぃぃぃ!!!」

 

戦艦ハルバードがデストロイマーケットへ突撃を仕掛け衝突した。

 

 

ゴォォォォ…!!!ドォォォォォォ!!!

 

マーケット団員「どわぁぁぁぁ!?!」

マーケット団員「多元連合の奴らが襲撃してきましたぁ!!」

 

メタナイト「突撃する!!!」

ソードナイト「いくぞぉ!」

ブレイドナイト「うぉぉぉぉ!!」

多元連合兵達「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

メタナイトを筆頭に要塞内部へと突撃を仕掛けた。

コウモリの翼を広げ羽ばたかせ剣を振りかざし真向から挑むメタナイト、

続くソードナイトとブレイドナイト。

そして多元連合兵達はゴドスとモビルワーカーを発進させメタナイト達に続いた。

デストロイマーケットの正面は完全にドンパチ状態である。

そして。

 

 

デストロイマーケット内部、地下ルート。

 

お供の狐「メタナイト殿達は上で派手に暴れているようですな。」

鳴狐「…」

子狐丸「我々の目的は敵の隙を突き…」

へし切長谷部「敵の本陣を制圧する!」

和泉守兼定「なーんか調子狂う任務だなぁ」

堀川国広「兼さん、油断しちゃダメだよ。」

くろボン(ブラックデバスター)「パラレルマーケットの連中は何をしてくるか分からない、気を付けろ!」

愛染国俊「ああ、けどくろボンとレイヴンがいてくれるから心強いぜ!」

レイヴン(ジェノブレイカー)「…ふん。」

 

ブラックデバスターの肩と首回りに子狐丸、鳴狐、陸奥守吉行、加修清光、愛染国俊が。

ジェノブレイカーの首元にへし切長谷部、山伏国広、鶴丸国永、同田貫正国、和泉守兼定、堀川国広がつかまりながら乗っていた。

2機は地下ルートを進軍していく。

 

山伏国広「敵の気配を察知した!」

へし切長谷部「全員構え!」

子狐丸「来ましたね…!」

 

ズシィィィ!!ドシィィ…!

 

ブラックデバスターとジェノブレイカーが進軍を止め、刀剣男士達が降りた。

その目の前にはやはり待ちかええていたのだ。

 

レブラプター「グゥゥゥ…!」

ヘルキャット「…」

ガイザック「…!」

ゴルドス「グォォォ!」

 

ジムカスタム「…」

量産型ガンキャノン「…」

ジムⅡ「…」

ザクⅡ改「…」

ザクⅠ「…」

ドム・ドローペン「…」

 

ゾイド、モビルスーツの混合部隊であった。

その巨大な脚で床を響かせ進軍してくる。

 

加修清光「うっわ…えげつな…」

鶴丸国永「へえ…いきなり大胆な歓迎だぜ…!」

くろボン(ブラックデバスター)「ゾイドとモビルスーツか…動きからして全て無人機だな。」

同田貫正国「上等だ!全部叩ききってやる!!」

小夜左文字「相手が大きくても関係ないよ…」

愛染国俊「おっしゃぁぁぁ!!」

 

真向からぶつかり合いの開始だ。

それぞれの刃を抜き構え、へし切長谷部、子狐丸、愛染国俊、小夜左文字、堀川国広等が先陣を切った。

 

小夜左文字「そこ…!」

 

シュタッ!シュタッ!ズバァ!

 

レブラプター「!?」

 

両腕のクローで襲い掛かるヴェロキラプトル型ゾイド・レブラプター。

小夜左文字は瞬時に軽く横に呼び跳ねてかわし壁に足を蹴って再び跳ね飛び横からその短刀でレブラプターの首を切り裂いた。

 

ザクⅡ改「!」

 

ダダダダダダダダダダ!!!

 

へし切長谷部「俺に切れる敵は無い!」

 

スタッ!スタッ!ズバァァァ!ズバァァ!

 

ザクⅡ改「!?」

 

ザク改が構えたザクマシンガンを放ちへし切長谷部を狙い撃つ。

しかし長谷部は上手く走り跳ね飛んでかわしていきザクⅡ改の腕へと飛び上がったと同時にその巨体な腕を切り裂いた瞬間に再び飛び上がりザクⅡ改の首元へと接近。

 

ズバァァァァ!!

 

ザクⅡ改「!?!?!?!?」

 

チュドォォォォ!!

 

へし切長谷部「主に俺の活躍を見せられないのが残念だ…」

 

堀川国広「長谷部さーん後ろ後ろー!!」

 

へし切長谷部「ん?」

ドム・ドローペン「!!」

 

両腕を握りしめて力強く叩き潰そうとするドム・ドローペンが長谷部の後ろにいたのだ。

堀川国広がすぐに駆けつけるが。

 

くろボン(ブラックデバスター)「伏せろー!!」

 

ドドォン!!チュドォォォォ!!

 

ドム・ドローペン「!?!?」

へし切長谷部「うおっ…」

堀川国広「助かったよくろボンさん。」

くろボン(ブラックデバスター)「敵はまだ奥に潜んでいる事を忘れるな!」

へし切長谷部「そ、そんな事は分かってる!」

 

くろボンのブラックデバスターが放つビーダシュートがドムを粉砕した。

 

ドドォォドォォォ!!

 

量産型ガンキャノン「!」

 

量産型ガンキャノンの背中の二つのキャノンが轟音を轟かせ砲撃して来る。

 

陸奥守吉行「ええ大砲じゃのう、気に入ったぜよ!」

加修清光「何いってんのさ、脚をぶった切れば…でりゃぁぁぁ!!!」

 

ズバァァァァ!!

 

量産型ガンキャノン「!?!?」

 

ズシィィィ!!

 

陸奥守吉行「そこじゃっ!!」

 

ドズゥッ!チュドォォォォ!!

 

加修清光と陸奥守吉行が量産型ガンキャノン真下へと接近し同時に刀で脚を切り裂いていった。

そこから倒れた量産型ガンキャノンに追い打ちをかける様に陸奥守吉行がその首元へと刃を差し込もうとするが。

 

量産型ガンキャノン「!」

陸奥守吉行「ぬっ!?」

 

最後の悪あがきと量産型ガンキャノンが右腕で陸奥守吉行を掴みかかろうとした。

そこへジェノブレイカーが駆けつけ。

 

ドスゥゥゥ!!

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「ふん。」

 

ジェノブレイカーの背中に装備したエクスブレイカーのシザー部分の刃がトドメをさし爆発した。

 

陸奥守吉行「まっこと助かったぜよ、しかし台無しになってしもうたの。」

レイヴン(ジェノブレイカー)「まだあきらめてなかったのか…」

 

鶴丸国永「りゃぁ!」

 

ズバァァ!!

 

同田貫正国「でりゃぁぁぁぁぁ!!」

 

ズバァァァァ!!

ゴルドス「グァァァァァ!?」

 

鶴丸国永が舞い上がる様に飛び跳ねてその太刀で次々とステゴサウルス型の大型ゾイド・ゴルドスの背びれを切り裂いて行き、最後は同田貫正国の刃が力強く背中を切り裂いていった。

 

チュドォォォォ!!

 

ガイザック「!?」

ジムカスタム「!?」

 

その爆風で視界を奪われ動きが止まったサソリ型ガイザックとジムカスタムに対し、

 

愛染国俊「ぶっとばぁぁぁぁぁす!!」

鳴狐「…!!」

 

ズバァァァズバァァァズバァッ!!

 

爆風の煙から飛び上がった鳴狐が短刀でジムカスタムの頭部へと着地し切り裂き、

更に愛染も続いてガイザックの尻尾を切り裂き、そこから旋回して飛び跳ねて一気にその四本の脚を切り裂いていった。

 

チュドォォォォ!!ドォォォォ!!

 

お供の狐「お見事です~!しかしこうも爆風が吹き荒れると毛が焼けてしまうそうです~」

鳴狐「…」

愛染国俊「大変だな;」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「おい何をしている!後ろからくるぞ!!ステルス機能だ!!」

 

愛染国俊「え?」

 

愛染と鳴狐は後ろを振り向いたが何もいない、いや違う。

いたのだ姿を消して襲い掛かるステルス機能を搭載したヒョウ型ゾイド・ヘルキャットが。

 

ヘルキャット「ガァァァ!」

山伏国広「ふんっ!!」

 

ドシィィ!!

 

そこから山伏が左手で姿を消しながら襲い掛かろうとしたヘルキャットのクローを掴みかかった。

 

山伏国広「…うなれ!拙僧の筋肉!!」

 

ドォォォォォ!!

 

山伏は思い切りヘルキャットを投げ飛ばし壁叩き付けた。

 

山伏国広「カッ!!」

 

ズバァァァァ!!

 

ヘルキャット「!?!!?!?」

 

チュドォォォォ!

 

右手に構えた太刀で切り裂いていった。

 

山伏国広「愛染殿、鳴狐殿怪我はされておらぬか?」

愛染国俊「あ…あぁ助かったぜ!」

鳴狐「うん…ありがとう…」

お供の狐「いやはや流石は山伏殿!」

 

子狐丸「この一千!雷面の如く!」

 

ズバァァァァ!!

 

ザクⅠ「!!?」

 

和泉守兼定「切って殺すのはお手の物!!」

 

ズバァァァ!!

 

ジムⅡ「!!?!?!」

 

チュドォォォォ!!

 

子狐丸は飛び上がり壁を脚で蹴りながら天井の鉄パイプを掴んで一回転して真上からザクⅠを真っ二つにしていった。

更に和泉守兼定もジムⅡの身体に飛び移りそこから左腕をから切り裂いてその左手に持っていたシールドに脚をついて再び飛び跳ねて胸部分を切り裂いて撃破した。

 

へし切長谷部「片付いたか…ん?」

堀川国広「この気配は…!!」

小夜左文字「来る。」

山伏国広「まさかこの領域にも奴らが…!?」

くろボン(ブラックデバスター)「まさか…!」

 

敵機撃破もつかの間、刀剣男士達の予感が的中した、四方を囲む様に現れたのは。

 

太刀・乙「グォォォ…」

大太刀・乙「グォォォ…」

打刀・乙「グゥゥ…」

脇刺・乙「…」

短刀・乙「…」

槍・乙「…!!!」

 

時間差遡行軍、無数の数の歴史修正主義者であった。

 

愛染国俊「時間差遡行軍!?」

レイヴン(ジェノブレイカー)「こいつらがお前達の敵か…」

加修清光「なんでこいつらがここにいるんだよ!!」

子狐丸「まさか…奴はパラレルマーケットと手を組んだと…!?」

へし切長谷部「だとすれば厄介な事になったぞ!」

同田貫正国「敵もぞろぞろとやってきやがったのは変わんねぇ!」

和泉守兼定「全部切ってやるまでだ!」

堀川国広「兼さん、みんな気を付けて!こいつ今までと何か違う!!」

 

くろボン(ブラックデバスター)「一刻も早く敵の心臓部へと向かわねばならん時に…!」

レイヴン(ジェノブレイカー)「どいてろ!ジェノブレイカーで全て焼き払う!!」

愛染国俊「ホントか!?」

 

ジェノブレイカーは脚のアンカーをおろし尻尾と膝のフィンを展開し口を大きく開けた。

そこから光を吸収してその一撃を放ったのだ。

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「消えろっ!!」

 

ドシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!

 

大太刀・乙「!?」

太刀・乙「!!?」

槍・乙「ウガァッ…!?」

 

チュドォォォォ!!!

 

ジェノブレイカーの口から放った収束荷電粒子砲が時間差遡行軍に炸裂した。

首を振り回して一気にその粒子で消し去っていく。

 

ドォォォォォ!!!!!

 

加修清光「容赦なさすぎ…」

鶴丸国永「こりゃ驚きだ、流石にひやっとするぜ」

山伏国広「なんと無慈悲な…」

小夜左文字「むしろ清々しいよ…一瞬で全て消し去ったんだから…」

 

短刀・甲「!!!」

脇刺・甲「キシャァッ!」

槍・甲「!!」

 

子狐丸「くっ!」

同田貫正国「まだ残ってやがったか!!」

陸奥守吉行「流石に数が多すぎぜよ…!」

くろボン(ブラックデバスター)「うおっ!?」

 

ガキィガキィガキィ!!

 

打刀・乙「ウガァァァ!!」

 

愛染国俊「くろボン!うおっ!?」

太刀・乙「ガァァァ!!」

 

爆風の中から飛び出してきた歴史修正主義者達、むしろ数が増え続けていた。

刀剣男士達も応戦するが数に押されつつあり、ブラックデバスターとジェノブレイカーにも飛び掛かり身動きを取れなくした。

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「こいつらぁ…!!」

短刀・甲「キシャァァァ!」

太刀・甲「ウガァァァ!!」

 

ガキィィィ!!

 

短刀と脇刺がブラックデバスターとジェノブレイカーにしがみ付き、太刀や打刀が飛びついて切り裂いてくる。

ジェノブレイカーは背中のエクスブレイカーで弾くが簡単には払いきれない。

ブラックデバスターも次第に身動きがとれなくなりダメージが蓄積されていく。

その時だった。

 

キィィィィ…!

 

くろボン(ブラックデバスター)「識別不明信号?」

愛染国俊「えっ!?…なんだ!?」

 

奥から銀色に輝く鳥の様な巨体が滑空しながら急接近、巨大な人型へと変形。

その銀色の身体からまばゆい光を放った。

 

マサキ(サイバスター)「サイフラーッシュ!!!」

 

カァァァァァァァァァァ!!!!

 

打刀・甲「ウガァァァ!!?」

太刀・甲「ガァァァ!!」

大太刀・甲「ギャァァァ!?」

 

子狐丸「これはっ!?」

へし切長谷部「なんだこの光は!?」

堀川国広「あれ、僕達には…」

加修清光「なんにも感じない?」

山伏国広「これは…聖なる光であるか…!?」

小夜左文字「あれは…!」

愛染国俊「あの銀色の…誰なんだ!?」

鳴狐「…?」

お供の狐「なんと神々しい…」

 

サイバスターと言われる銀色の機体から放たれた光が瞬時に時間差遡行軍の大半を消し去っていった。

刀剣男士達は上を見るとその銀色の機体に注目する。

 

マサキ(サイバスター)「苦戦していた様だから手を貸しに来たぜ!オレはマサキ・アンドー、こいつはサイバスター・魔装機神さ。」

 

陸奥守吉行「まそーきしんぜよ?」

レイヴン(ジェノブレイカー)「あいつらの仲間か?」

 

マサキ(サイバスター)「鳴滝のおっちゃん達の事か?いやちょっと違うかなーってんな事はどうでもいいんだよ!お前達早いとここの奥へ行くんだろ!?こっちは俺が片付けてやるから!早くいきな!!」

 

鶴丸国永「おいおい、ずいぶん強引だな。」

同田貫正国「なんだかしらねぇがいいんじゃねぇか、手間は省ける。」

和泉守兼定「じゃあ頼むぜ!よろしくな!」

山伏国広「誰かは存じ上げぬが感謝である!カッカッカッカ!」

愛染国俊「マサキだっけ?ありがとな!俺達必ず勝つからさ!!」

 

マサキの好意を受け刀剣男士達とくろボン、レイヴンは最深部へ、そして最後に愛染は振り向きマサキに手を振って向かう、

マサキも愛染の返事にそれに応え親指を立て彼らの健闘に応えた。

 

マサキ(サイバスター)「あいつが愛染国俊か…たしかに分かる気がするぜ…!」

 

サイバスターは四方を囲む時間差遡行軍を激突する。

 

大太刀・甲「ウガァァァ!!」

太刀・甲「ガァァァ!」

槍・甲「…!!」

薙刀・甲「…!!」

 

サイバスターを囲む歴史修正主義者達、その軍勢から出て来たのは。

 

長柄槍「…!!!」

 

マサキ(サイバスター)「小さいけどヤバいそうなのがいるじゃねぇか…!」

シロ(サイバスター・サブ)「マサキ、油断は禁物ニャ!」

クロ(サイバスター・サブ)「時間差遡行軍だけは倒さニャいと!」

マサキ(サイバスター)「んな事分かってるって!今奴らに邪魔される訳にいかねぇもんな!!」

 

サイバスターは専用剣・ディスカッターを繰り出し迫りくる歴史修正主義者達を迎え撃つのだった。

 

 

デストロイマーケット最深部。

 

 

くろボン(ブラックデバスター)「ここは…!?」

鶴丸国永「うおっ真っ暗だぞ!」

へし切長谷部「あまり離れるな!全員距離を詰めろ!」

鳴狐「…何かいる…」

お供の狐「怪しい気配がコンコンしますぞ~!」

レイヴン(ジェノブレイカー)「…このゾイドコアの反応は!!」

愛染国俊「何か分かるのか!?」

レイヴン(ジェノブレイカー)「どうやら非常に厄介なのがいるらしい、このフロアに。」

子狐丸「なんですと!?」

加修清光「嫌な予感しかしないんだけど…」

 

予感は的中した、

真っ暗なフロアに突入した愛染達はその先にいるトテツモナイ怪物の気配を察知するのだった。

すると次第に空間が明るくなり、それは非常に大きな広間であった。

 

山伏国広「あれは…!!」

陸奥守吉行「ほっほう…流石ゾイドっちゅう奴か…」

和泉守兼定「しっかしこいつは…!」

堀川国広「危ない感じがするよ…兼さん。」

 

ゴォォォォ…!!!ズシィズシィ…!!

 

目の前にいた途轍もなく巨大な鋼の竜、その脚から轟音と揺れを響かせ大きな音を立てながら迫っていた。

 

キングゴジュラス「グァァァァァァァァァ!!!」

 

同田貫正国「なんてヤローだよ、こいつばかりは切れるかわかんねぇな…!」

小夜左文字「…アイツだけ…明らかに違う…!」

くろボン(ブラックデバスター)「あいつはゴジュラスクラスか!?」

レイヴン(ジェノブレイカー)「間違ってなければあれはキングゴジュラス…惑星Ziでは幻と言われる最大のゾイドだ…!」

愛染国俊「最大!?」

 

キングゴジュラス「グォォォォォォォォ!!!」

 

惑星Ziでは史上最強の幻と伝えられている伝説の超大型恐竜型ゾイド・キングゴジュラス。

この様な場所でその姿を現し刀剣男士達を待ち構えていたのか。

その瞬間、キングゴジュラスはその口からとてつもなく大きな咆哮超音波・スーパーサウンドブラスターを放ったのだ。

 

ゴォォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

へし切長谷部「ぐぁぁぁぁ!?」

山伏国広「うぉぉぉ!!!」

加修清光「どわぁっ!!」

子狐丸「うぁぁぁ!!!」

 

共振現象を起こさせて粉砕する超音波兵器スーパーサウンドブラスターの威力はとてつもないダメージを与えたうえ、周りの金属の壁や柱の粉砕していく。

 

小夜左文字「うっ…!!」

愛染国俊「うぐぅっ…」

同田貫正国「なんて破壊力だよありゃ…!」

鶴丸国永「ぐっ…おい、大丈夫か…!?」

加修清光「ごめん…流石にまずいかも…」

子狐丸「同じく…面目ありません…」

 

加修達が今のスーパーサウンドブラスターの攻撃で大きくダメージを受けてしまう。

 

キングゴジュラス「…!!」

 

ドォッ!!

 

陸奥守吉行「なんじゃ!?」

くろボン(ブラックデバスター)「早い!!」

レイヴン(ジェノブレイカー)「お前等…」

 

ズジャァァァァァァァァァァァァァァ!!!チュドォォォォ!!!

 

愛染国俊「!!!」

鳴狐「…!!」

泉守兼定「…今、何が起きた…!?」

堀川国広「くろボンさんとレイヴンが一瞬で…!?」

 

キングゴジュラスがその巨体には合わない神速の速さ、その巨体にあうはずのない俊敏さと機動力で加速し巨大な両腕・ビッククローを振り上げジェノブレイカーとブラックデバスターを弾き飛ばし壁に叩き付けたのだ。

 

同田貫正国「野郎!!ただじゃおかねぇぞぉぉ!!」

 

愛染国俊「同田貫!」

へし切長谷部「やめろぉ!俺達で勝てる相手じゃない!!」

 

ドゴォォォォォォォォォォ!!!

 

同田貫が自身の打刀を振りかざしキングゴジュラスに立ち向かい飛び跳ねて切りかかった。

しかしキングゴジュラスは容赦なくその巨大な尻尾・クラッシャーテイルを振りかざしそのすさまじい一撃で払いのけ壁に叩き付けたのだ。

 

チュドォォォ!!

 

同田貫正国「ぐはっ…!?」

 

和泉守兼定「…てめぇぇぇぇぇ!!!」

堀川国広「兼さん!!」

小夜左文字「切り刻んでやる!!奴の鉛の身体に僕の刃を!!」

愛染国俊「…うぉぉぉぉぉ!!!」

 

4人が一気にキングゴジュラスへと突撃した。

 

キングゴジュラス「…!!!」

 

するとキングゴジュラスは胸部中央に装備された荷電粒子砲、レーザービーム砲、超電磁砲の3つを併せ持つスーパーガトリング砲、その左右のガトリングであるビッグキャノンを放った。

その威力は高速回転しながら1秒間に3000万発を放ち大陸の半分は吹き飛ばすと言われている。

 

ドドドドドドドド!!!ドシュゥゥゥゥゥ!!バリィィィィ!!!!!チュドォォォォォォォォォォォォォ!!!

 

 

和泉守兼定「うおっ!?」

小夜左文字「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

堀川国広「うぁぁぁぁ!!!」

愛染国俊「みん…うぎゃぁぁぁ!!!!」

 

ドガァァァァァァァァァァ!!

 

加修清光「どぁぁぁぁ!?」

鳴狐「うぁっ…」

お供の狐「鳴狐!!」

山伏国広「うぉぉぉぉぉ!!」

 

そのすさまじい破壊力は広間全体へと広がり床や壁も粉砕していき、

全員にすさまじいダメージを与えたのだった。

 

キングゴジュラス「グゥゥゥゥ…!!」

 

くろボン(ブラックデバスター)「うぉぉぉぉぉ!!」

 

ドシュンドシュンドシュンドシュン!!!

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「くたばれぇぇぇ!!」

 

なんとか這い上がったブラックデバスターのビーダシュート連射と

ジェノブレイカーの収束荷電粒子砲がキングゴジュラスに左右から炸裂した。

だがキングゴジュラスの重装甲はどんな攻撃にすら耐え切る固さを誇りその上グラビティモーメントバリアも搭載している上攻撃は何ひとつ効かなかったのだ。

 

キングゴジュラス「グァァァァァ!!!」

愛染国俊「!」

 

メタナイト「させるか!!」

 

ガキィッ!ドォォォ!!

 

メタナイト「ぐっ!」

愛染国俊「メタナイト!!」

 

キングゴジュラスが負傷した愛染に標的を定めそのビッククローを振り上げた。

そこからメタナイトが颯爽と滑空しながら舞い上がり自身の剣を振りかざし放つソードビームで動きを封じた。

 

山伏国広「メタナイト殿…!」

加修清光「遅いって…」

メタナイト「すまない、パラレルマーケットめ…まさかこんな物まで投入しようとしていたとは…!」

 

多元連合兵(シャルドール改)「うぉぉぉぉ!!!」

多元連合兵(コマンドウルフ)「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

多元連合兵(ランド・マンロディ)「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

メタナイトに続いて表でデストロイマーケットを強襲していた多元連合の部隊が合流した。

果敢にキングゴジュラスに挑むが…

 

キングゴジュラス「ウォォォォォォォォォォォ!!!」

 

ドドドドドドドドドドド!!!

 

多元連合兵達「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?!?!?」

 

愛染国俊「!!!」

子狐丸「…なんと無情な…」

 

キングゴジュラスのスーパーガトリング砲の前に一瞬で木端微塵となってしまった。

 

鳴狐「…!」

お供の狐「鳴狐!いくらなんでも無茶です!!」

へし切長谷部「ここの当主は何処のどいつだ…姿を現したらどうだ!!」

 

長谷部が叫ぶ。

この要塞の主に対して怒りを込めて。

すると。

 

『…まさか君達がこっちから来てくれるとはね…』

 

愛染国俊「誰だ!?」

メタナイト「この声は…!」

 

このフロア全体に響くエコーのかかった音声、

すると愛染達の前に大きな立体映像が広がりその姿を見せたのだ。

紺色のマフラーをした紫の髪色で黒いマントを羽織ったスーツの姿をした青年風の男が。

 

ティリス『僕の名前はティリス・ダルスガー。次元商業団体パラレルマーケットの社長さ。』

 

子狐丸「やっと姿を現しましたね…!」

へし切長谷部「貴様がここの主か…!」

加修清光「あのさぁ…いくらなんでもあんなの出してくるとか悪趣味にも程があるだろうが…!」

 

ティリス『おおっなんと皆さんからとても素晴らしいとの感想を頂けました!ハハハハハ!!』

 

ティリスはそんな加修達の声に対し素晴らしいと受け取り喜ぶと、

加修達は唖然としてしまう。

 

和泉守兼定「…おい、コイツ狂ってんのか?」

堀川国広「…兼さん、相手にしちゃダメだよ…!」

 

ティリス『その通り、このキングゴジュラスはオリジナルには程遠い性能ですが惑星Ziから採取したコピーデータをベースに我が社で開発したのです!そしてこれを他の多元世界に売りつければ…ますます我が社の利益につながるでしょう!イッエーイ!』

 

メタナイト「ふざけるな!貴様達の行動がどれだけ他の世界の秩序を乱している事を分かってるのか!?」

愛染国俊「…!」

 

ティリス『ええ承知の上ですよ、それが私の…いえ、我々の王の目的なのですから…!』

 

この時ティリスは不敵な笑みを浮かべた。

 

山伏国広「王…お主達にも主がいるというのか!?」

同田貫正国「関係ねぇ…敵だっていうなら全員俺が叩き…うぐっ…」

陸奥守吉行「おんしは革命しようとしてるはわかる…じゃが流石にソレはアカンと思うぜよ…!」

 

くろボン(ブラックデバスター)「くそっ…動いてくれ…!」

ヒリュー≪アチョ…!≫

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「どうしたジェノブレイカー…!シャドー…!!」

シャドー(ジェノブレイカー・サブ)「グゥゥ…!!」

 

くろボンが必死にコクピットでブラックデバスターを再起動させて立ち上がらせ、

彼のブラックメイルとなっていたヒリューも気力を振り絞る。

レイヴンの声にジェノブレイカーもその内部のコアと融合しているシャドーも再び力を振り絞り立ち上がった。

 

ティリス『それから刀剣男士の皆さん、貴方方は多元連合以上に我々の邪魔です。大人しく我々に捕まり我が社の商品となるか消え去るかハッキリしてもらいましょうか…!フフフフ…ハハハハハハハ!』

 

狂気に満ちた笑みで笑うティリスの立体映像が消え、再びキングゴジュラスが動き出した。

 

キングゴジュラス「グォォォォォォ!!」

 

メタナイト「来るぞ!!」

鶴丸国永「やるしかない様だな!!」

和泉守兼定「こんな所で折れてたまるかよ!!」

山伏国広「今や拙僧も激昂の時!!」

 

愛染国俊「みんな!!」

小夜左文字「!!」

 

メタナイト、鶴丸国永、和泉守兼定、山伏国広がそれぞれの刃を振りかざし再び突撃を仕掛けた。

 

キングゴジュラス「ウォォォォォォォォォォ!!!」

 

ドォォォォ!!ドガァァァァァァ!!ダダダダダダダダダダダダ!!!!

 

するとキングゴジュラスは雄叫びを上げ飛び上がりその重さで床を叩き壊し破片をまき散らし鶴丸達にぶつけ。

更に胸部のスーパーガトリング砲を再び放ち容赦ない砲撃の集中砲火の雨をまき散らすのだった。

 

ドガァァァ!!ドァァァァ!!グワッシャァァァァァァァァァァ!!!

 

山伏国広「うぉぉぉぉぉ!!」

鶴丸国永「ぐぁっ!?」

和泉守兼定「どぁぁぁぁ!?」

メタナイト「うぉぉぉっ!!!」

 

ドガァァァァァ!!

 

数千万発にも及ぶガトリングの砲弾と飛び散る破片が山伏達を襲い大きな重傷を与え彼等を地に叩き付けた。

 

キングゴジュラス「グォォォォォ!!!」

 

ドガァァァァァ!!グジャァァァァ!!ガァァァァァァァ!!

 

陸奥守吉行「どわぁっ!?」

へし切長谷部「ぐぉっ!?」

子狐丸「がはっ!!」

鳴狐「!!」

お供の狐「ああっ!!」

堀川国広「うぁっ!?」

加修清光「うわぁっ!!」

 

更にその俊敏な速さで他の刀剣男士達も標的に定めそこからビッククローを叩き付け身体を一回転させてクラッシャーテイルで弾き飛ばし壁に叩き付け、

スーパーサウンドブラスターで咆哮して強力な破壊力の超音波も繰り出した。

その破壊力で彼等は宙に吹き飛び飛び散る破片も受け身体にも大きなダメージを受けてしまう。

彼等の正装服も焼け焦げていき身体にも大きな傷が焼き付く。

鳴狐に関しては吹き飛び顔を覆っていたマスクが砕けようともお供の狐を両手でしっかりと抱きしめ背中でその攻撃を全て受けて倒れるのだった。

 

同田貫正国「くっ…!!身体が動か…ねぇ…」

小夜左文字「許せない…アイツ…あいつ…!!!」

愛染国俊「うぐっ…がはっ…みんな…!」

 

キングゴジュラス「グォォォ!!!」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「くっ!!」

 

ズシャァァァァ!!

 

愛染国俊「レイヴン!」

 

愛染、小夜、同田貫が重傷を負いながらも辛うじて立ち上がるがキングゴジュラスは容赦なく襲い掛かる。

すかさずジェノブレイカーがエクスブレイカーを盾にそのビッククローを防ごうとするが軽く弾き飛ばされ大破してしまう。

 

くろボン(ブラックデバスター)「お前の相手は俺だぁ!!」

 

ドシュンドシュンドシュンドシュン!!

 

キングゴジュラス「…グァァ!!」

 

ドドドドドドドド!!!

 

ブラックデバスターが至近距離からビーダシュートを連射しキングゴジュラスの目をこちらに向けようとしたがキングゴジュラスは口からミサイルポッドを展開しそれらを全方位へと放った。

 

ヒュゥゥゥゥ!!チュドォォォォォォォ!!!チュドォォォォォォォ!!!

 

くろボン(ブラックデバスター)「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」

 

愛染国俊「くろボーン!!うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

キングゴジュラス「グァァァァァァァァ!!!」

 

ミサイル集中砲火を受けたブラックデバスターも大破してしまう。

くろボンもレイヴンも意識を失いかけていた。

 

ドォォォォォォ!!!

 

小夜左文字「うわぁぁぁぁぁ!!!」

同田貫正国「うおっ!!?」

愛染国俊「ぐはぁっ!!…あぐっ…みんな…」

 

小夜、同田貫、愛染もその無数のミサイルの爆発に巻き添えをくらい更に重傷を負い意識を失いかけようとしていた。

そして吹き飛んだ愛染は傷つきながらも短刀を持ったその手を握りしめて立ち上がろうと周りを見渡した…。

 

愛染国俊「…!!なんだよ…これ…」

 

愛染の目の前に広がった光景、この銀色に広がる広大な空間に巻き起こる無数の炎と爆発。

周りには砕けた瓦礫や破片の中で倒れる仲間達…

 

子狐丸「…」

加修清光「…」

山伏国広「…」

鶴丸国永「…」

鳴狐「…」

陸奥守吉行「…」

へし切長谷部「…」

同田貫正国「…」

和泉守兼定「…」

堀川国広「…」

小夜左文字「…」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「う…」

くろボン(ブラックデバスター)「ぐ…ぐ…」

メタナイト「くっ…」

 

そして目の前には悍ましい姿で愛染を睨む巨大なキングゴジュラスが佇んでいた。

 

キングゴジュラス「グゥゥゥゥゥ…!!!」

 

ズシィィィ…ズシィィィン…!!

 

愛染国俊「…もうやめろ…!一体なんなんだお前は…これ以上…これ以上仲間に手を出すな…!!」

 

ゴォォォ…!

 

傷つきながら頭から血を流しながらも前へと脚を振り入れ短刀を握りしめる愛染、

そんな彼の背中と右腕から赤い炎が燃え上がりはじめた。

 

愛染国俊「仲間を失う祭りがあってたまるか…!これから本丸で祭りがあるんだ…!お前なんかに俺達の祭りの邪魔をされて…たまるかぁぁぁぁぁ!!!」

 

ゴァァァァァァァァァァァ!!

 

彼の叫びと同時に一気に彼を包む炎が燃え広がった。

右腕に炎を象ったアーマーが出現し胸と頭には炎を象った装飾が、短刀は巨大な炎の刃に変化し燃え上がり背中から更に大きな炎が巻き起こった。

 

愛染国俊・覚醒進化「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉー!!!!」

 

仲間を傷つけられた愛染国俊が凄まじく感情を増幅した瞬間、彼に秘められた謎の力・覚醒進化を発動させた。

 

へし切長谷部「…はっ!?」

山伏国広「あれは…!?」

鶴丸国永「おい…まさか…」

子狐丸「…愛染が…」

加修清光「燃えている…!?」

小夜左文字「…愛染…その炎は…!」

 

くろボン(ブラックデバスター)「あの時と同じだ…覚醒進化だ!!」

同田貫正国「マジだったのか…!」

 

愛染国俊・覚醒進化「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ゴォォォォ!!!

 

覚醒進化した愛染の身体を炎を象ったオーラが放たれる。

雄叫びをあげ飛び上がった彼は背中から放出される炎を翼の様に広げて羽ばたかせ激しく舞い上がりキングゴジュラスの周りを飛びかう。

 

キングゴジュラス「グォォォォォ!!!」

 

キングゴジュラスはビッククローを振り上げて捕えようとするが覚醒進化した愛染はそれを簡単に回避し舞飛び、更に遅い来るクラッシャーテイルに対し右手に持った炎を纏って巨大化した短刀を振り上げ激しく炎を散らしながらぶつかり合った。

 

ゴォォォォ!!

 

愛染国俊・覚醒進化「砕けちれぇぇぇぇ!!!」

 

ドガァァァァァァァァァ!!!

 

キングゴジュラス「!?!?!」

 

愛染の巨大な炎の短刀がクラッシャーテイルを粉砕した。

そのまま勢いは落ちずに更に舞い上がりながらキングゴジュラスの身体にその炎の刃を連続で叩き付ける。

 

ズバァァァ!!ズジャァァァ!!ズジャァァァ!!ガギィィィ!!!

 

陸奥守吉行「あれが国俊ぜよ…?」

へし切長谷部「愛染だと言うのか…!?」

レイヴン(ジェノブレイカー)「以前見た時より激しくなってる…!」

堀川国広「彼にあんな力が宿っていたなんて…」

和泉守兼定「信じらんねぇ…」

鶴丸国永「驚くとかそういうレベルじゃなくなったぜありゃ…!」

鳴狐「…国俊…」

お供の狐「なんという神々しい…!」

メタナイト「あれが…」

 

ティリス『なんだこれは…!?刀剣男士のデータにあんな物無かったはずだ…!?』

 

愛染国俊・覚醒進化「くたばれぇぇぇぇ!!!」

 

ゴォォォォォォォ!!

 

キングゴジュラス「!!!!」

 

キングゴジュラスはスーパーサウンドブラスターの咆哮と胸部のスーパーガトリング砲を再び放ち、ビッグキャノン、ガンフラッシャーと言った破壊兵器級の武装を全て繰り出した。

 

覚醒進化した愛染は正面からそれらの攻撃を受けるが彼に纏っていた炎を波動が全て無力化し右手の巨大な刃を振り上げて掻き消していった。

 

愛染国俊・覚醒進化「ウォォォォォォォォ!!!!」

 

ゴォォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

そして背中の炎を翼は更に巨大化し両手に構え天に翳した炎の刃は更に、もっととてつもなく巨大化していき熱く燃えて滾っていた。

 

愛染国俊・覚醒進化「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

ドォォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

その刃を一気にキングゴジュラスの真上に叩き付けた。

その瞬間、この空間全体、いやこのデストロイマーケットから飛び出し次元の狭間全体に響き渡る程の衝撃と振動を次元に叩き付けたのだった。

 

キングゴジュラス「ウガァァァァァァ!!!」

 

大きく大破し頭部と身体に大きな傷を叩き込まれたキングゴジュラスが負け時と炎の波動に包まれた愛染を両腕のビッククローで押さえつけた。

炎の波動が彼をビッグクローの破壊力から守り抜くが次第にビッククローが抑えつつあった。

 

愛染国俊・覚醒進化「まだだぁ!!この力で!!このパワーで!!この炎で!!お前を焼き尽くすっ!!!愛染明王の怒り…思い知れぇぇぇぇぇ!!!!」

 

ゴガァァァァァァ!!!!

 

ティリス『くっ…このデストロイマーケットは終わりか…!!』

 

ティリスの姿が消えた。

その同時にデストロイマーケット内部の崩壊が起き天井が落下する。

愛染はその炎の刃でキングゴジュラスの頭部のブレードホーンとぶつかり合い炎の威力と火力が更に増幅しもはや他者が近づけなくなる程だ。

 

ドガァァァァァァ!ギィィィィィィィィィィ!

 

キングゴジュラス「グォォォォ!!」

愛染国俊・覚醒進化「ぐぅぅ…!うぅぅぅぅぅ!!!」

 

キングゴジュラスが頭部のブレードホーンが覚醒進化した愛泉の炎の刃を次第に押し返しだした。

愛染は既に重傷で全ての力を出した全力も次第に消えかかろうとしている。

するとその瞬間、キングゴジュラスの身体が光出した。

まるで内側から…

 

ゴガァァァァァ!!!

 

へし切長谷部「うおっ!?」

小夜左文字「うわぁっ!!」

鶴丸国永「ぬぉっ!?」

 

デストロイマーケットの崩落に、

重傷を負い動けなくなった長谷部達が巻き込まれ様としていた。

床が砕け散りそのまま吹き飛ぶ瓦礫と共に飛び散ってしまいそうになるが、

かろうじて残りのエネルギーを全開にして起動したブラックデバスターとジェノブレイカーが長谷部達を救助する。

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「くっ…!間に合わない…!!」

くろボン(ブラックデバスター)「まさか…国俊!!」

同田貫正国「…おい…愛染…!?」

 

ブラックデバスターとジェノブレイカーが近づこうとしたが覚醒進化した愛染とキングゴジュラスとの激しいぶつかり合いで起きた熱により近づく事が出来ない。

 

愛染国俊・覚醒進化「くろボン!レイヴン!みんなを連れて早く脱出してくれ!!!オレは…こいつを押し出す!!ウォォォォォ!!!」

キングゴジュラス「ウガァァァァァァァァァァァ!!!」

 

レイヴン(ジェノブレイカー)「爆発するぞ!!」

 

残る力を振り絞り愛染は炎を刃に力を込めてキングゴジュラスを押し返す、

だがキングゴジュラスがこの周辺の次元を巻き込む程の破壊力を誇る爆発を起こそうとした瞬間だった。

目の前が真っ白になる。

 

子狐丸「…!!」

小夜左文字「…!!」

同田貫正国「…!」

メタナイト「!!!!」

 

そして皆の目に映った最後の光景は覚醒進化した愛染が大爆発するキングゴジュラスの光の中に消え去った所だった。

 

マサキ(サイバスター)「お前らぁぁぁ!!!」

 

そこから先ほどまで時間差遡行軍達を退いたサイバスターが駆けつけたと同時にブラックデバスターとジェノブレイカーを掴み高速飛行で脱出する。

その瞬間、デストロイマーケットが大爆発を起こすのだった。

 

チュドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!

 

ゴォォォォォォォォォォォォ…!!!

 

 

 

 

そして本丸・上空…大きく損傷した戦艦ハルバードが再び上空に出現した。

 

乱藤四郎「みんな!」

大和守安定「あれは!!」

歌仙兼定「帰った来た様だね…ん?」

奥武断「…!」

 

損傷したハルバードが本丸の前の平地へと不時着したのだった…。

 

 

 

数日後…本丸・鍛刀部屋。

 

キィィィ…パァァァァァン…!

 

前田藤四郎「ああっ!」

平野藤四郎「やっと会えましたね…」

一期一振「お待ちしてましたよ、我が弟。」

 

信濃藤四郎「俺、信濃藤四郎。藤四郎兄弟の中でも秘蔵っ子だよ…って知ってるよね?みんなよろしく!!」

 

粟田口揃いの軍服姿に赤いヘアの短刀・信濃藤四郎が少年の姿となって具現化されたのだ。

そして本丸の庭園にて会話を弾ませるのだった。

 

信濃藤四郎「ふーん、そんなに楽しい事もあるんだ!そうだ!俺達と同じ前田家に仕えてた愛染国俊は?」

前田藤四郎、平野藤四郎「!!」

一期一振「…。」

信濃藤四郎「…あれ?みんなどうしたの?…ねえ…愛染は?」

 

信濃が愛染の事について聞こうとした途端、平野と前田の表情が変わり、一期一振は思い詰めた顔を見せ信濃の肩を掴むのだった。

 

一期一振「信濃、落ち着いて聞くのです。」

信濃藤四郎「…?」

 

 

数日前のあの日にさかのぼる。

多元連合と共にデストロイマーケットへと攻め込んだ刀剣男士達が帰って来たあの日。

 

本丸前へと不時着した戦艦ハルバードの前、

その場へと駆けつけた刀剣男士達の前に姿を現したのは負傷したメタナイトとくろボンにレイヴン、ヒリューとシャドー、そしてマサキと鳴滝。

多元連合隊員等によって担架に運ばれ包帯を巻いて応急処置が施された長谷部や子狐丸達だった。

 

宗佐左文字「お小夜!!」

江雪左文字「小夜…!!」

小夜左文字「兄様達…ただいま…」

 

一期一振「鳴狐!!」

薬研藤四郎「おい、しっかりしろ!!」

鳴狐「…」

お供の狐「鳴狐がぁ!早く手入れ部屋へ!!」

 

陸奥守吉行「ぐぅ…ワシも流石に鈍ったぜよ…」

長曽根虎鉄「喋るな!とにかくまずはとにかく運べ!!」

加修清光「…」

大和守安定「清光…!」

今剣「子狐丸!!」

子狐丸「…ああ…今剣…私は帰ってこられたのですね…」

三日月宗近「…」

 

奥武断「…」

乱藤四郎「主さん…みんなが…!」

奥武断「分かってる…落ち着け。」

 

鳴滝「作戦は成功した、だが代償が大きすぎた…すまない…」

メタナイト「パラレルマーケットがあれ程にまで戦力を肥大化させていたとは…」

マサキ「すまねぇ…俺が早く来ていれば…」

奥武断「いや、もう何も言うな…全て…(全て…分かっていた事だ…)」

 

燭台切光忠「鶴さん!!しっかりするんだ!」

鶴丸国永「驚いたか…かなり汚れちまったよな…」

大倶利伽羅「…!」

太鼓鐘貞宗「…なんだよ…これ…何があったんだよ…」

 

蛍丸「国俊は!?国俊がいない!!」

明石国行「…国俊は…もしやまだ艦の中におると違います?早く連れてきてくださいな…!」

厚藤四郎「おい愛染の姿が無いぞ!!」

蜻蛉切「彼は何処に!?」

 

メタナイト「…」

ソードナイト「…」

ブレイドナイト「…」

くろボン「…」

 

へし切長谷部「くっ…」

和泉守兼定「…」

堀川国広「…」

 

蛍丸達が運ばれてくる担架の中に愛染がいない事を問う。その問いにメタナイト達は応える事が出来なかった。

担架で横になり運ばれる長谷部達は蛍達の動揺する声を聴いてもう言葉を出す事も出来なかった。

だが山伏が今の力を振り絞り敢て答えた。

 

山伏国広「愛染は…拙僧等を庇い、覚醒進化の力を発動しその身の全てと引き換えに強大な怪物と共に…散って行った…!がっ…」

山姥切国広「山伏!!おいしっかりしろ!!」

獅子王「今なんていった…愛染が…なんだって!?」

蛍丸「…散った…?何行ってるんだよ…国俊に限って…そんなはず無いじゃないか…なあ国行!」

明石国行「…!」

蛍丸「…国行…!?冗談だよな!?国俊いるよな!?なあ!」

くろボン「…冗談じゃない…!!愛染国俊は…俺達を救う為その身を投げ出して散った!それが今回の戦いの結果だ!」

 

動揺し出す蛍丸、明石国行もその言葉を聞いた瞬間何かに貫かれた様な衝撃が走った。

 

乱藤四郎「…嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だぁぁぁ!!そんな訳ないよ!国俊はまだ運ばれて無いんでしょ!?ねえねえ!ねえ!」

レイヴン「何時まで言ってる!奴は死んだんだ!この目ではっきりと見たんだよ!」

後藤藤四郎「…嘘だろ…」

秋田藤四郎「…そんな…」

石切丸「…なんてことだ…!!」

一期一振「…ぐっ…!!」

 

同田貫正国「…頭に来るんだよ…いい加減にしろぉ!!アイツは死んだ!!もういないっ!これが現実だぁっ!がはっ…」

 

担架に運ばれた同田貫が彼らを黙らせる様に叫んだ。そして大きく声を上げ過ぎたか傷口が開いてしまう。

そして乱や蛍丸が腰を落としてしまいそのまま泣き崩れてるのだった。

 

 

 

その日、愛染国俊は本丸から姿を消した。それは本丸で収穫祭が行われる前日で事であった。

そのお祭りを楽しみにして気合入れていたのは彼だった事を思い出し明石国行は予定通り祭りを行うと声をあげた。

 

一期一振「明石殿…こんな時に何を…」

明石国行「一番楽しみにしていたのは国俊ですよ、だからこそせめて国俊の為にもやらなきゃいけないと違います?」

奥武断「…」

大和守安定「僕もしたい…それに地元の人達だって僕等の祭りを楽しみにしてるはずなんだ、ここでやらないと愛染君に怒られるそうだから…」

三日月宗近「良いではないか、俺も賛成だぞ。」

同田貫正国「だったら太鼓は俺が叩く、あいつの代わりにな。」

蛍丸「同田貫!?」

同田貫正国「…!」

へし切長谷部「主…」

奥武断「予定通り収穫祭は行う。何時までもお通夜気分でいる気は俺にはない。…」

 

だからこそだった。

あの時命を掛けて仲間を守った愛染の為にも本丸の皆で作る収穫祭を予定通り続行したのは。

その日は本丸の麓にある町の人達も集まる賑わった一日になった。

手入れ部屋から戻った同田貫と貞宗の2人で叩く太鼓は非常に好評で大盛り上がりだったそうだ。

他にも御手杵や日本号等が屋台を出したり、加修と安定が踊りを披露し、粟田口短刀達のダンス…賑わった一日だった。

国行と蛍丸もその日は楽しんでいた様だが、どこか寂しげな雰囲気を漂わせていたのは致し方なかったが…

そしてその賑わいの様子を見て審神者である奥武断は仮面の下でただずっと何かを思いながら長谷部等と共に見守っていた。

 

奥武断「(…思った通りだったな……あの日からこの日へと繋がった、そしてここからは…頼んだぞ…お前達、その先のあの日へと繋げる為に。)」

 

 

 

 

気が付いたら目の前に小さな光景が写っていた。

 

そこは何処かの綺麗な城の和室の様だった。

 

その畳に敷かれた布団でまだ幼い小さな少年が眠っている。

 

部屋の片隅の掛け軸のしたにすみれ色の鞘に納められた短刀があの少年を見守る様に置かれていた。

 

そしてその部屋へその少年の母と思われる女性が少年の元へ歩み優しく抱き起しその名前を呼ぶ様に語りかけるのだった…

 

その瞬間、その光景は徐々に真っ白になりやがて消え去っていった。

 

 

 

「…」

 

目を開くと夕焼け色の空が広がっていた。

そして目の前には一人の黒髪で鉢巻を巻いて後ろ結びをしていたオレンジ色の上着を着た少年が心配そうに抱き起していた。

 

「おーい君大丈夫!?意識はあるかーい!?おーい!母さん早く来て!救急箱―!!」

 

「…?」

 

黒髪の少年に抱き起されたのは…

大きな怪我をしボロボロな黄色いシャツと黒い半ズボン、赤いツンツンな髪で顔に伴奏古を付けた黄色い目の少年であった。

その手ににはすみれ色の短刀が握りしめてあったのだ。

そんな少年はうつろに目を開き黒髪の少年が介抱する様子が写った。

 

「…ここは…」

「良かった気が付いた!君名前は!?」

「…」

 

黒髪の少年は赤い髪の少年に名を問う。

しかし様子がおかしかった。

 

「…な…まえ…?つ…な…の…り…?」

「…つなのり君…?なのかい?」

つなのり「…わからない…おれ…だれか…わからない…」

「…記憶喪失…って事かな…;」

 

赤髪の少年はどうやら記憶を失っていた。

ほとんど何も思い出せない状態であったが、只彼の口から「つなのり」と言う名前が明かされた…のだろうか?

 

「とりあえずつなのり君だね!分かった、俺は徹平、月美徹平!ヨロシク!!」

つなのり「…てっぺい…?…うん…よろしく…」

 

月美徹平と言う少年は笑顔でつなのりと言う少年に名乗った。

そんな徹平に対し「つなのり」も少しだけ笑った、

そこへようやく徹平の母が救急箱を持って駆け寄って来たのだった。

 

その場所は何処かとある住宅地の様であり、街全体を見渡せばどこかしら近未来の様な部分も存在していた。

「つなのり」と言う少年はいずれ知る事になる、彼が目覚めたこの世界でもうすぐ激動が始まる事を。

そして彼の手に持っていた短刀が一瞬だけ光ったのだった。

 

刀剣大戦 完

 

スーパーヒーローウォリアーズ シーズン2へと続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第??話 巡り往くガラスの円盤

荒廃しビル群が砕け散った都心の空を霧が覆い、

周りは何かが破壊された様に焼き焦げ続けていた。

 

「ハハハハハハハハ…」

 

とてつもなく大きな女の笑い声がその空に響く、

やがて立ち込める霧からそれは姿を現した。

 

ワルプルギスの夜「…ハハハハハハハ…」

 

まるで霧がカーテンの様に開き、

都市の破片が上空に舞う巨大な青いドレスを纏い脚のスカート部分には巨大な歯車を蠢いた姿の魔女の化け物が虹色の魔法陣を纏いながら天地に対し逆さになりながら「舞台装置の魔女とも言うべき存在・その名をワルプルギスの夜が花だてる花弁の様に散り舞っていた。

 

ドドドドドド!!!チュドォォォォォォ!!

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハ!!」

 

ズシィィィ!!!

 

「ハハハハハハハハハハ!!!」

 

そこへワルプルギスの夜の前に周囲から無数の機械の獣達が陸空から突撃し攻撃を開始した。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「ワルプルギスよ…貴様さえいなければこのワシの完全支配も達成できるという物を…!!全機械獣よ、死力を尽くし奴の存在を散り一つ残さず消し去るのだ!!!」

 

妖機械獣ドラゴガメオ1「キシャァァァァァ!!」

機械獣ガラダK7「ウガァァァ!!」

機械獣ダブラスM2「グァァァァ!!」

機械獣アブドラU6「ウォォォォ!!」

妖機械獣デスクロスV9「!」

爆撃獣グロイザーX10「!!」

 

無数の機械獣達が四方からビームとミサイル攻撃を放ちワルプルギスの夜に一斉掃射していった。

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハ!!」

 

しかしワルプルギスの夜は空を飛び跳ねる様に爆風から飛び出し翻弄し彼女の身体から放った黒い刃や炎が機械獣達を焼き尽くし一瞬にして消し去っていった。

 

その真上から三つの影が飛び出してワルプルギスの夜の真上を狙った。

 

あしゅら男爵(機械獣あしゅら男爵)「ワルプルギス!その命もらいうけるぞ!!」

ブロッケン伯爵(機械獣ブロッケンV2シュナイダー)「消え去るがいい!!」

ピグマン子爵「Dr.ヘルの野望の邪魔をする者は死あるのみ!!」

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハ!!!!」

 

ワルプルギスの夜のその蒼い大きなスカートのから刃の様な風が巻き起こった。

 

ズバァァァズジャァァァズバシャァァァ!!!

 

あしゅら男爵、ブロッケン伯爵、ビグマン子爵「!?!?」

 

チュドォォォォォォォ!!!

 

一瞬の出来事であった、襲い掛かった三幹部がワルプルギスの放った黒い炎の刃によって細々に切り裂かれてしまったのだ。

 

Dr.ヘル「!!!ヌォォォォ!!」

 

地獄王ゴードンが動きだす、そしてその身体からゴードンサイクロンファイヤーを放ちワルプルギスの焼き尽くそうとした。

だがワルプルギスの夜はそんな炎も気にせず笑いながら優雅に舞い逆に炎を巻き込んで地獄王ゴードンに跳ね返していった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「おのれぇっ!!!」

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハ…!!」

 

ワルプルギスの夜の両手から不気味に光る槍をウェーブの様に舞う槍を放ち地獄王ゴードンに突き刺していった。

そしてその足元から歪んだ笑い声がする黒く渦巻く闇が地獄王に浸食していく。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「馬鹿な…何故だ…何故倒せぬ!?ワシの世界征服が完了するまであと一歩と言うに!!兜甲児達をねじ伏せ!レジェンズも封印し!連邦政府も木端微塵にしたこのワシが何故…何故なんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハハハ!!!」

 

ワルプルギスの夜に追いつめられた地獄王ゴードンはその巨体のコントロールを取られてしまい宙に浮かびまるでワルプルギスの夜に手玉に取られる様にその周りの浮遊してしまいその固い鋼の身体も徐々に柔らかくなってしまい黒い闇に蝕まれていった。

 

Dr.ヘル(地獄王ゴードン)「暁美ほむらよ!!もう一度、もう一度だ!!ワシの世界征服が完了するその時までぇぇぇぇぇぇ」

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハ!!!!」

 

蝕まれたDr.ヘルは地獄王諸共闇と共に砕け散っていった…。

 

キュウべえ「案の定だね…」

ほむら「ええ、最初から期待もしなかったわ。私の手で…決着をつけてやる…!」

 

ワルプルギスの夜の前に立っていたのは、長い黒髪の魔法少女暁美ほむらであった。

周囲に無数の火器兵器を並べた彼女は魔力を発動させ、

至る所に設置したいたバズーカ砲やランチャー砲を放ち、

無数のミサイルランチャーが火を噴いた。

 

ほむら「!!」

 

 

チュドォォォォォォォォォォ!!

 

ほむらは自身の魔力である時間停止能力を駆使しながら、ワルプルギスの夜の動きを封じ込め確実の全ての強大な威力を誇る火器を叩き込んでいった。

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハ…!!」

 

だがどんなに火力を叩き込んでも爆風から何事も無かった様にワルプルギスの夜は動き続け空を舞いその口元部分から笑いながら火を噴き続けた。

 

ほむら「…!!」

 

その瞬間ワルプルギスの夜から放たれた黒い弾丸の様な槍がほむらを弾じき、

瓦礫に叩き込んだ。

 

ほむら「…うっ…!」

キュウべえ「ほむら…!」

ほむら「…くっ…」

 

瓦礫の上で脚をすくんだほむらは傷を負った腕を抑えながらワルプルギスの夜を睨むのだった。

 

「ハハハハハ!!!」

 

ズバァァァズバシャァァ!!

 

更にワルプルギスから現れた二つの使い魔・影魔法少女がほむらを襲った。

 

影魔法少女「!」

ほむら「きゃあ!うぁっ!!」

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハハハ!!!」

 

ワルプルギスの夜はまるで遊んでいるかのように周囲を闇に包みながら破壊し焼き尽くしていく。

 

パァァァァァァァ…!!!

 

 

ほむら「!!」

 

廃墟と化した都市部の中から一筋の光が発光し天へと伸びていく。

その光から姿を現したのはピンク色の長い髪を持ち白いドレスと白い翼を纏った女神とも言うべき少女であった。

 

アルティメットまどか「…大丈夫だよ…私が皆の希望になる…!」

 

ほむら「まどか!ダメぇ!!もうアイツは今の貴方でも倒す事が出来ない!!それに…」

 

ドォォォォォォォォォ!!!

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハ!!!」

 

爆音と巻き起こる爆風と共にワルプルギスの夜が迫りくる。

アルティメットまどかは白い翼を広げその小さな手に弓を構え、矢を放った。

 

ほむら「…まどか…!はっ!」

 

バシュゥゥゥゥゥゥゥ!!!

 

ズバァァァァァァァ!!!

 

アルティメットまどか「…!?」

 

アルティメットまどかの背中を一瞬の黒い炎のレーザーが貫いた。

その瞬間まどかは白い翼を失い消滅し元の少女の姿へと戻りただ地に落下しようとしていた。

透かさずほむらが怪我を顧みず走り出しその手で彼女を救おうとするが、

 

ドシュゥゥゥゥゥゥ!!

 

まどかが落下する直前、黒い炎のレーザーを放った存在がその巨大な尻尾を振り上げまどかを何処かへとはじき出した。

それは更に途轍もない狂気に満ちた怪物…。

その姿は悍ましく漆黒に覆われた身体には暗い緑色に光り背中には鈍く光る無数の翼が沢山あり半分はコウモリや怪獣の様な鳥の様な不気味な翼も持ち巨大な爪を持った腕 白い骨に包まれたかのような悪魔の顔をした姿。

 

「ガァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

ほむら「あぁ…」

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハ!!!」

 

ワルプルギスの夜の前にその姿を現した怪物…それこそ災厄の悪魔竜…ディザドラスであった。

 

ディザドラス「グァァァァァァァァァァ!!!」

 

その怪物の目は真っ赤になっており目の前の敵をただ破壊する為だけに動いていた様な状態であった。

ディザドラスはワルプルギスに標的を定め襲い掛かる。

 

ほむら「…ディザドラス…災厄の悪魔竜…この世界を破滅させるもの…」

 

まどかを失いただ立ち竦み絶望するほむらは自分の左腕に装備した魔道具である円盤型盾を見つめた。

 

キュウべえ「ほむら、君がそれを繰り返すのは自由だ。けどこの世界はどちらにしろもう長く無い。何故ならあの魔女はこの世界を終焉にするまで踊り続ける。ほむらが時間を繰り返す事によってこの世界は壊れ始めている、それはヒビが入ったガラスの様に。」

 

ほむら「…」

 

キュウべぇ「ヒビが増えれば増える程ダメージが蓄積されていく。そしてディザドラスはこの世界の外から現れた破壊者だ、奴は本能のままこの世界を破壊しようとしている。どう転がっても希望は無いよ。」

 

ほむら「…分かってる…それでも私はまどかを…まどかが生きる世界を…たとえどんな姿になってしまっても…まどかの未来を…!!!」

 

キィィィィィィィィィィィィ!!

 

ほむらは涙を流しながら葛藤する、そんな彼女の力も尽きる寸前だった。

その真上を巨大な赤い翼を持った黒い魔神が空を駆け抜けたのだ。

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハ!!」

 

甲児(マジンカイザーKS)「そうだ!未来は消えない!!俺は迷わない!何度でも!何度でも俺は命を掛けてマジンガーと共に立ち向かう!!」

 

ほむら「兜甲児…!!」

 

神も悪魔も超える魔神がワルプルギスの夜とディザドラスに立ち向かった。

その時の彼は例え人生がもう一度やり直せたとしても彼は間違いなく同じ道を歩む事を恐れはしないのだった。

 

甲児(マジンカイザーKS)「光子力エネルギーフルチャージ!!」

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハ!!!」

ディザドラス「グァァァァァァァァァァァ!!!」

 

ワルプルギスの夜の放つ黒い闇の風がディザドラスの手足を包み込む。

だがディザドラスはそれを全て打ち消し口から大口径の炎を放って行った。

その瞬間その炎が世界の各地をも巻き込み焼き尽くしてしまう。

ワルプルギスにはその炎を受け流す様に舞い続け更に世界中へとまき散らしていった。

ワルプルギスの放つ黒い槍がディザドラスの身体を貫こうとするがディザドラスの前ではそれも跳ね返されてしまいそこから飛び散った闇が世界に降りかかるのだった。

 

甲児(マジンカイザーKS)「少しでも可能性がある限り俺は戦う!!マジンガーと共にお前達に挑む!未来を手にするために!それがこの俺兜甲児だぁ!カイザァァァァァァァノヴァァァァァァァァ!!!」

 

ほむら「どうして…どうしたらそんなに立ち向かえるの…!?私は知ってる…貴方も他の人達と一緒に朽ち果ててしまう事を…!」

 

神も悪魔も超える魔神はその身体に光をため込み纏いワルプルギスの夜に特攻していく。

ディザドラス「…!?」

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハ!」

甲児(マジンカイザーKS)「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

魔神はワルプルギスの夜へと突っ込み大きな爆発と爆風を巻き起こした。

更にディザドラスの背中から更に鋼の魂を持つ巨人が剣を構え切りかかった。

 

???(SRX)「暁美ほむら…忘れるな、この世界のこそが全てのカギとなる事を…!その為なら俺は何度でも時間の深海に沈んでやろう…!フフフ…フハハハハ!ワルプルギス、ディザドラスよ!!鋼の魂は何度でも這い上がるぞ!!」

 

ドガァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!

 

爆風の中から放たれた黒い槍が鋼の巨人を貫き粉砕し、

三つの巨体へと分離する様に地へと叩き付けられてしまった。

 

ディザドラス「グァァァァァァァァ!!!」

 

ほむら「…!」

 

ディザドラスがほむらに目をつけその巨大なカギ爪の腕で襲い掛かった。

 

ギリアム(ゲシュペンスト)「暁美ほむら!!」

 

ズジャァァァァァァァァァァ!!

 

その瞬間ほむらを庇うようにパーソナルトルーパー・ゲシュペンストがディザドラスの爪に切り裂かれてしまった。

 

ほむら「…どうして…」

 

ギリアム(ゲシュペンスト)「頼んだぞ…君が唯一の希望なんだ…」

 

ドォォォォォォォォ!!

 

ゲシュペンストの残骸は地に叩き付けられて四散していった。

 

ワルプルギスの夜「ハハハハハハハハハハ!!」

 

爆風のから何事も無かった様に平然と舞いながらワルプルギスの夜は姿を現した。

そして彼女の身体から放出される様にその魔神は無残な姿となってほむらの前に投げ出されるのだった。

 

ズシィィィ!ドシャァッ!ガシャッ…

 

ほむら「あ…」

 

甲児(マジンカイザーKS)「…」

 

四股を失い赤い翼を捥がれ無残な姿の魔神を駆る少年はその頭部の元でただ深い傷を受け目を覚ます事は無かった。もう彼に声は聞こえる事も無い。

そしてほむらは後ろを振り返る。

目の前には勇敢にも悪に立ち向かったが何も守れずただ悪に蹂躙され敗北し続けた戦士達が廃墟に沈んでいた。

 

竜馬(真ゲッター1)「…」

凱(ガオガイガー)「…」

舞人(グレートマイトガイン)「…」

忍(ファイナルダンクーガ)「…」

豹馬(コンバトラーV)「…」

健一(ボルテスV)「…」

ジュドー(ZZガンダム)「…」

バン(ブレードライガー)「…」

 

ほむら「…!」

 

ほむらはその姿を見る事は出来なかった、

その瞬間彼女には戦いの終止符を撃ち付けられ、目を閉じ全て視界は闇に消えて行ったのだった。

 

 

その世界はめぐり続ける。

 

悪に敗れ続ける英雄達を追いつめ最後にはなすすべも無く打ち果てさせる記憶を繰り返し巡って行く。

 

少女の涙と共に

 

だが ある時 それは 変わろうとしていた。

 

名も無き竜人が生まれ 外から何度も来訪者が現れ 

 

英雄達は初めて悪を 打ち砕き始めたのだった。

 

それは まるで何度も繰り返す悪夢を終わらせる為に

 

 

 

 

ほむら「これがこの世界にとって本当に正しいのかは分からない…けどこの悪夢を終わらせられるとしたら…そのチャンスを私は掴む。」

 

ほむらは都市部のビルの屋上からそんな思いをはせ空を見上げるのだった。

吹く風に長い黒髪を揺らしながら。

 

 

カガリ「徹平ー!今日は絶対許さないからー!!」

徹平「わー俺が何したっていうんだぁー!?」

 

マト「はは、またやってるよ。」

ヨミ「凄く楽しそう…♪」

ワッ太「ホントあきないよねぇ~」

しろボン「なんで?」

ユウ「鈍い…」

ギャリー「いつか分かるわよ。」

イヴ「うん…」

正太郎「かもしれませんね。」

ガラガ「ガッハッハッ!そういうもんだぜ!」

 

甲児「おーい、行くぞみんな!」

徹平「オーケー甲児兄ちゃん!今日は負けないよ!」

オルタンス「皆様張り切ってますわね。」

ヴィオレット「今日は労いのボーリング大会ですから、今日は楽しみましょう。」

エレフ「重たいボール投げるのかが?」

エリーゼ「面倒ダワ…」

つなのり「俺は…やりたいな…!」

ルージ「俺も興味があります!」

甲児「ああ楽しいぜ!」

徹平「つなのりもルージもやってみなよ、終わったらみんなでアフターだ!」

カービィ「ポーヨ♪」

 

その真下では少年少女達が和気藹々としていた。

ほむらはその時、その真上から

 

徹平 甲児 つなのり 

 

と言う3人の少年達の姿を見つめるのだった。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第26話 浅草の勇者達

シーズン2スタート!!彼らの戦いに新たな展開が開始された、今回は浅草にてなにやら一波乱が起きるのだった。


人間界と隣り合わせにある電脳世界・デジタルワールド。

その95%は侵略者闇軍団に支配されていた。

その残り5%が連邦軍の最終防衛ラインを築いてるデジタルワールド中央都市ターミナルシティだ。この都市には人間界を繋ぐゲートも存在しもしそれが闇軍団の手に落ちればデジタルワールドは完全制圧、人間界から二度とデジタルワールドへ行けなくなってしまい、連邦側は闇軍団の本拠地に攻める事が出来なくなるのだ。

なお既に支配されているデジタルワールドの他の地域にもゲートは存在しそこから闇軍団は人間界へ攻め込んでいる様だ。

つまり支配した地域のゲートは闇軍団の手中に収まり思うがままの状態…今は攻め込んだ闇軍団から防衛する手段しか無かった。

 

 

デジタルワールド 北の地・ノースエリアの最果て。

 

空は暗雲に覆われ大地も荒れ果てていた。

その最奥地に闇軍団の本拠地である居城・ヘルズキャッスルは佇んでいたのだ。

 

ヘルズキャッスル 玉座の前にて。

 

ジャグラモン「えーまーそういう訳で報告は以上です、ここ数か月は好調だったんですがいきなりガーディアンズだのスーパーロボットだと喧嘩売って来てからボッコボコになる頻度が多くなりましてねー!この前には恐竜帝国と機械獣軍団が潰されて連邦軍も調子に乗りやがり始めたんすよー!せっかくロイヤルナイツも全滅させたっていうにやばくないすかこれ!?」

 

闇軍団幹部のジャグラモンが目の前の暗闇にある巨大なコンピュータに向かって話をしていた。

 

ジャグラモン「俺様もですねー一生懸命やったんすよー、けどアイツ等がしつこいのなんの刃向ってくるから振り払うのに手こずってー猫の手やガチャピンの手を借りたいぐらい大変だったしそれならくまモンに超進化してもらってレッドファイトしかけて最後に死体確認したらオランダで作られたアメリカ産焼酎酒でも飲みたいっすよ~」

 

ドォン!!!

 

ジャグラモン「ボゲェッ!?」

 

バグルスモン「ふざけた言い回しはやめて頂きたい、ジャグラモン。」

 

ジャグラモン「ば、バグルスモン…!」

 

突如バズーカの砲弾がジャグラモンの顔を横切り壁に命中した。

そこに姿を見せたのは長身の体格で全身を鎧で覆い、

右腕がバズーカ砲と融合していた無骨なデジモン・闇軍団幹部のバグルスモンだ。

 

カシャン!

 

カルマシューツモン「…ねえジャグラモン、さっきの報告の中にあった話だけど…本当なの?特別隊の中に私と同じ人がいたって…」

ジャグラモン「カルマシューツモン…!」

 

更に現れたのは赤黒いショートの髪で顔をマスクで覆い、

背中に羽を持ち、腰にイカの脚をスカートの様につけた細身の少女型デジモン・闇軍団幹部のカルマシューツモンがその槍をジャグラモンに向けながら問いつめた。

 

ジャグラモン「ほほほほ本当だっての!だから槍しまえって!」

カルマシューツモン「分かった…」

バグルスモン「自分…不器用ですから…殺すの。」

 

ジャグラモン「(ホンットこいつら絡みにく~!!)」

 

闇軍団三幹部が集合した、バグルスモンとカルマシューツモンはどちらも物静かで火がつくとヤバくジャグラモンとは温度差があった。

 

バルグスモン「ヘルズバロスモン様、人間界の連中が巻き返してきた今我らも前線で動く必要があります。」

カルマシューツモン「必ずや闇軍団の完全支配を実現します…」

ジャグラモン「…は、ハハッ!今が巻き返しの時!ヘルズバロスモン様のお力になります!」

 

三人が玉座と思われる巨大なコンピューターの前でひざまづき忠誠を誓った。

だが肝心のヘルズバロスモンは見た限りではそこに姿は無かった。

闇軍団の首領ヘルズバロスモン、その正体は未だ不明。

 

 

 

新地球歴213年

 

地球圏に現れた侵略者達と人類の戦いとった侵略者大戦は変化の兆しを見せようとしていた。

地上にて世界を支配せんと暴れ回った恐竜帝国、そしてDr.ヘル率いる機械獣軍団が連邦政府による特殊編成で集められた一団・特別隊の活躍により二大組織を壊滅させる事に成功した。

これにより連邦軍の反撃が開始され戦力も取戻しつつあった。

しかし一方宇宙側ではジオン軍残党、ギガノス帝国の不穏な動きが活発化。

バーム星人、ベガ星連合との戦乱も続いている。

デジタルワールドの根城にしていた闇軍団も人間界への攻が更に広がりを見せる。

 

その頃はまだ気づいていなかった、

自分達が戦っているこの世界の時間に介入してくる時間差遡行軍が襲来している事を。

更にこの世界が終末の道をたどろうとしている事を。

 

その運命に抗い戦う者達が動き出している事を。

彼等の戦いはまだ始まったばかりなのだ。

 

 

 

日本・東京都内の道路を走るバス内にて。

 

徹平「グー…スピー…」

カガリ「…徹平…」

徹平「むにゃむにゃ…あ~モーゼスさんのケバブ~…うんめぇ~…」

カガリ「…!」

 

グィッ

 

徹平「あだだだだだだだだだけ、け、け、パブに混ぜ込まれる~!!ってカガリか…」

カガリ「ずっと寝てたよ。」

マト「あ、やっと起きた?」

バスの席でずっと寝ていた徹平、隣に座るカガリが彼の耳をひねってみたのだ。

 

徹平「ふぁ~…まだ怠い。」

ユウ「日本に帰ってから4日たつけどまだ疲れとれないみたいだね。」

ヨミ「仕方ないよ、あれだけの戦いだったから…」

徹平「あーそれは大丈夫、あっちもだいたい落ち着いたから、後は大塚長官達が任せてくれるみたいだし。」

マト「それなら良かったじゃん、今日は浅草まで校外学習だから少しは気分転換になると思うよ。」

オルタンス「街並みを見て思った事を学ぶのですね。」

ユウ「表向きはそうなんだけど多分みんな半分遊び気分になってるんじゃないかな。」

 

ディグモン先生「みんなーもうすぐ着くから忘れ物に気をつけろよ。」

生徒一同「はーい!」

ヨミ「ところでルージ君まだ来てなかったみたいだけど…」

 

ズシィッ!

 

徹平「えっ!?」

マト「ちょっとあれ!!」

 

運転手「うわぁっ!?」

 

徹平達を乗せた数台のバスが走る道路の隣をライオン型ゾイド・ムラサメライガーが駆け抜けて来た。

 

ルージ(ムラサメライガー)「すみませーん遅れましたー!!」

 

ズシンズシンズシンズシン!

 

カガリ「走って来たね」

ユウ「ゾイドでね…」

徹平「あはは…;」

 

徹平達の通う学校の1、2年生生徒達が浅草まで校外学習へと訪れていた。

浅草と言えば風神雷門等見どころスポットがたくさんある。

 

そしてしばらくして

 

浅草 風神雷門を潜った先にある仲見世通りのお土産屋さん付近にて。

 

ヴィオレット「凄く賑わってますわね。」

イヴ「この奥がお寺なんだよね?」

ヨミ「ええ、ここ一本道の奥のお寺に神様がいるの。」

オルタンス「とても素敵な街ですわ。」

徹平「草饅頭食べたいな…」

カガリ「まだ課外学習時間終わってないよ?」

ユウ「ところでルージ君は…」

ルージ「凄く怒られた…」

マト「まあ街中をいきなり大型ゾイドで走ったらねぇ…;」

 

人が賑わう浅草の一本道からお寺へと向かう徹平達、

徹平達とは隣のクラスとなっているヴィオレット、イヴ、ルージとも合流した。

ルージは街中をムラサメライガーで走った件で教師達や自治体からかなり叱られたらしく、ようやく解放された所だった。

 

イヴ「ルージ君、気を落とさないで。」

オルタンス「そうですわ、学習時間が終われば自由に観光もできますから。」

ルージ「そうだね、ありがとう。まだ地球の文化やルールが把握し切れてないけど努力するよ。」

マト「そうそう♪」

ヴィオレット「そういえば徹平様、昨日徹平様の家で倒れてたと言う男の子の事ですが…」

徹平「つなのり君?うん、今は家で休んでいるよ。あの後母さん達と病院に連れていったけど本当に記憶喪失らしいんだ。」

カガリ「なんで徹平の家にいたんだろ…」

徹平「うーん…つなのり君が思い出さない限り分からないな。つなのり君今はある程度落ち着いてるしゆっくりさせてあげようと思う。」

ヴィオレット「それがいいと思います。」

オルタンス「つなのり様へとお土産も買ってなさってはいかがでしょうか?」

徹平「おっと、そうこなくちゃ!」

ヨミ「まだ課外授業中だけど…」

徹平「おっと;」

 

徹平達は仲見世通りの奥のお寺へと向かい、そこで今日のメインである課外学習を受けるのだった。

その頃その上空で身体が骨となった蛇の様な怪物が口に短刀を加えて空から探る様に誰にも気づかれず飛んでいた…。

 

短刀・丙「…キシャ…」

 

ヒュゥゥゥ…

 

そして同じく上空を飛ぶ白い機体が1体。

 

しろボン(ホワイトブロス)「あれー?なんだここビーダシティじゃないぞ?地図見ても一致しないしどーなってんだぁー!?」

カゼマル(ホワイトブロス内)「クァー!」

 

キィィィィィン…!

 

その後課外学習を終えた生徒達は自由時間となった。

徹平達はそれぞれ時間まで好きな様に動ける様になる。

 

仲見世通りのとある甘味処にて。

 

ルージ「オレは惑星Ziの遠く離れた地方で暮らしていてね、そこで仲間達と一緒にディカルド武国のジーンを倒すべく戦ったんだ。」

マト「すごいじゃん!じゃあルージは英雄って事!?」

ルージ「英雄って程じゃないよ、ジーンを倒すまでにはガラガ達や沢山の仲間の力が集まって初めてみんなで勝利できたんだ。」

徹平「凄いなルージ…それでどうして地球に?」

ルージ「戦いが終わった後ディカルドにやられた故郷のミロード村のジェネレーターを直す為に必要な資材があって…それを集める旅をガラガとしてたんだ。」

 

ユウ「ジェネレーター?」

 

ルージ「俺達の住む大陸では街や村にそれぞれジェネレーターってエネルギーを蓄える大きな大樹があって環境を維持する力もあるんだ。それが壊れると一帯の土地が枯れてしまって人が住めなくなる…だからオレは村の為にも本当は早く戻ってジェネレーターを直さないと。」

ヨミ「その村の人達はどうしてるの?」

 

ルージ「今は別の町に避難して暮らしているよ。オレがこの前尋ねた時はみんな元気そうだったけど、皆きっとミロード村に帰れる日を願ってると思うんだ。…正直オレ今こんな所でのんびりしていいのかなってちょっと思うよ…」

 

ユウ「ルージ君…」

オルタンス「…」

ヴィオレット「…」

 

徹平「うーん…それはそれでいいんじゃないかな?今はまだルージ達が帰れる手段がまだ整ってないらしいし。心配事ばっかり考えてて浮かない顔して過ごすのもどうかなって俺は思うよ。」

ルージ「徹平…そうかな?」

マト「そうそう、だから楽しめばいいって!帰れる時が来たらその時にまた考えればいいよ!」

 

イヴ「ルージ君の気持ち分かるよ、私もブランチ一味に誘拐されて連れてこられて…その後ギャリー達が助けてくれたからみんなと出会えんだ。」

カガリ「イヴの家族って行方不明だったけ?」

ヨミ「カガリ…」

イヴ「ううんいいの、私が誘拐された時にお母さんとお父さんが行方不明になったの知った時は凄く辛かったけどギャリーや万丈さん達が必ず行方を見つけだすって言ってたから。」

ルージ「…イヴも大変だったね…」

 

甘味処の椅子で座って和菓子と茶で休憩していた徹平達、

そこでイヴとルージがここに来た敬意を改めて語るのだった。

 

マト「イヴも落ち着くまでゆっくりすればいいよ。」

イヴ「うん、けど皆に頼ってばかりもいられないって思って私も決めたの。」

徹平「え?」

イヴ「ラーダさんにロブさん達に診てもらったんだけど、私もリュウセイさん達と同じ念動能力者だって改めて知ったの。だからみんなやギャリーに無理言って必死にお願いしたんだ。私も…」

 

 

「おい!!先に見つけたのはオレだぜ?」

「いーや、俺が先だ。なんたってここは俺のシマだからなぁ!」

 

徹平達のいる甘味処の向かい側のお菓子屋さんで最後の草饅頭一個をかけて2人の高校生程の少年達が大声を上げながらにらみ合っていた。

 

コウタ「お前地元の人間じゃねぇな?ここにはそれ相応の礼儀があるって教えてやるよ!」

店主「コウタちゃーん!店前で喧嘩はよしてよー!」

 

1人は赤いシャツの上に学ランを羽織った喧嘩っぱやい江戸っ子な少年コウタ・アズマ。

この浅草在住ではかなり有名らしい…。

 

炎「関係ねぇな、俺はこれがいいと思ったら頂くだけよ!それより地元ならもう少し余所もんにおもてなしって精神ぐらい必要だろ!」

コウタ「はあ!そんなに喰いたきゃ他の店いけ!」

炎「俺はここにある草饅頭がいいんだよ!」

 

もう一人は赤いジャケットを羽織った同じく喧嘩っぱやそうな少年、大道寺炎。

お菓子屋の店主でもお手上げの状態だった。

 

マト「うっわー何してんだろ…」

ユウ「草饅頭でメンチ切ってるね…」

オルタンス「関わらない方がいいと思いますわ…」

ヴィオレット「さあ皆様行きましょう。」

ヨミ「あれカガリは?」

イヴ「あっ」

 

カガリ「これ。」

店主「毎度~!」

 

チャリン。

 

コウタ、炎「!!」

 

コウタと炎がにらみ合う隙にカガリがなんと最後の草饅頭を買って食べてしまったのだ。

 

カガリ「ごめんヨミ、一個だけだった。」

ヨミ「い、いやカガリそういう事じゃなくて!」

 

コウタ、炎「おい!それは俺の草饅頭だっ!」

カガリ「徹平が買ってこいって言ってた。」

徹平「俺にふるー!?」

 

コウタと炎が思わずカガリに文句言うが徹平に丸投げした。

2人の怒りが今度は徹平に向けられてしまう。

 

コウタ「てめぇか!!いい度胸じゃねぇか、抜け駆けして頂くとはよ!」

炎「お前も男なら正々堂々と俺を通して行ったらどうだ!?」

徹平「いやいやいやちょっと誤解ですって!」

 

コウタと炎の怒りはなぜか徹平に向けられてしまった。

 

カガリ「…」

ルージ「のんき食べてないで止めなきゃ!」

マト「ううん、それが愛情表現なんだよ…」

イヴ「え;」

ヨミ「はあ…」

オルタンス「災難ですわ;」

ヴィオレット「徹平様今日は運勢がよくないようですわ…」

 

???「ちょっとちょっと~草饅頭一個で喧嘩はおよしなさいな~!」

 

するとそこへ草饅頭?を売りに来たはっぴ姿の三人組が訪ねて来た。

1人は顔にペルソナの仮面をつけた女性、大柄な髭の濃い男と背の高く細い出っ歯の男だ。

 

???2「実は私らもこのドクロ草饅頭売っててね~」

???3「今この浅草で大人気でまんねん!」

 

コウタ、炎「何!?」

徹平「ど、ドクロ…?」

 

マト「なんか怪しくない?」

ヨミ「う、うーん…」

ユウ「そんなの聞いた事ないし…」

カガリ「…」

イヴ、ルージ「…?」

オルタンス、ヴィオレット「…はあ。」

 

???1「このドクロ草饅頭、顔から肉が落ちる程美味しいのよ~!」

???2「ほっぺならぬ肉が落ちてドクロだけになるからドクロ草饅頭~!」

???3「むちゃんこ美味しいでまんねん!!」

???1「今ならたったの10万円だよ!!」

 

徹平「ぶーっ!?」

マト「じゅ10万!?」

ユウ「ほっぺから肉が落ちるって…」

 

コウタ「おい、ふざけてんのか?」

炎「あんまり舐めてると分かってんだろうな!?」

 

???1「もーおこりんぼうだねぇじゃあ100円にしてあげるよ!!」

 

徹平「買った!!」

イヴ「えっ!?」

オルタンス「とても怪しいですわ…」

ヴィオレット「買わない方がいいかと…」

 

コウタ「しゃあねえ騙されたと思って食ってみるか。」

炎「ほらよ。」

徹平「はいじゃあ…」

 

???1「毎度あり~!!!(いたかい?)」

???2「(あの子のようですねぇ…)」

???3「(女の子のブローチでまんねん!)」

 

怪しい三人組はぼそぼそ言いながらイヴの胸につけていた赤いバラのブローチを見つめていた。

 

コウタ「うぉぉぉぉっ!?!?」

炎「ぐぇっまずっ!?」

徹平「なんだこれっ本当に草が入ってるじゃないか!?」

 

マト「えー…」

ユウ「いくらなんでも酷い…」

ルージ「草って食べれると思うけど…」

ヨミ「違うの、ちゃんとした食べ物に変なのが入ってるのがよくないの。」

カガリ「やっぱり胡散臭かったね。」

徹平「なんなんだよアンタ達!」

 

3人が食べたドクロ草饅頭、口にした途端中身が雑草だった事が発覚は吐きかけた。

 

???1「ほーほっほっほー!!騙される方が悪いんだよ!!」

???2「草饅頭ですからね~では頂きますよ~その子のブローチを!」

???3「まんねん!」

 

ドォォォォォォ!!!

 

コウタ「うおっ!?」

炎「なんだ!?」

マト「わっ!!」

オルタンス「あれは…」

ヴィオレット「ロボット…!?」

 

 

三人組ははっぴを脱ぎ捨て正体を現した、

Dのマスクで顔を覆った黒いボンテージ姿の女性、細い緑のスーツの男、大柄な紺色スーツの男が名乗りを上げ地中から飛び出した大型ロボットの頭に立っていた。

 

ドロンジョ「アタシらは泣く子も黙る悪党ドロンボー一味さ!」

ボヤッキー「今日はね、そのイヴって子が持ってる赤いバラのブローチを頂きにきたのよ~!」

トンズラー「よこすでまんねん!」

 

イヴ「えっ!?だ、ダメ!」

マト「ドロボーだか知らないけど渡せる訳ないよ!!」

オルタンス「貴方方は一体なんなのですか!?」

ヴィオレット「こんな所で暴れるなんて非常識ですわ!」

ヨミ「か、帰って下さい!」

 

ドロンジョ「素直に帰るスカポンタンはいる訳ないじゃない!」

トンズラー「頂くでまんねん!」

ボヤッキー「と、いう訳で浅草と寅さんとタイガーを組み合わせたフーテンのタイガース!いくわよーん!」

 

ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラーと言う三人組は何故かイヴの持つ薔薇のブローチを狙っていた。

そして三人が乗り込んだドロンボーメカ、

かなり大型を誇るずんぐりむっくりな二足歩行型で頭は虎っぽい帽子をかぶり黄色と黒の縦じまバットを持ったフーテンのタイガースが動きだした。

 

マト「フーテンのタイガース…」

徹平「絶対東京と大阪間で喧嘩売りそうなデザインだ…」

 

ガン「アイちゃん!」

アイ「あれってドロンボー一味よ!性懲りも無くまた!」

アラタ「おい、2人共何処行くんだ!?」

 

一方別浅草の別の方向にいた二年生組からもフーテンのタイガースが暴れてる姿が見えた、

その時ガンとアイがすぐさま何処かへと走り出した。

市民が戸惑う中、生徒達を引率していた教師達はすぐに生徒達の非難誘導を開始した。

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「やーっておしまーい!!」

ボヤッキー、トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「アーラホレサッサー!!」

フーテンのタイガース「カツシカシバマタァァァ!!ハンシンガォー!」

 

ズシィズシィズシィ!!

 

民間人「うわぁぁぁきたぁぁぁ!!!

 

浅草にいた市民等がパニックになり逃げ惑う。

フーテンのタイガースがイヴに向けて前進してきた。

 

イヴ「…!!」

徹平「やばい!」

ディグモン先生「おいみんな無事か!?」

サヤ「こっちよ、すぐに避難して!」

イヴ「先生、あの人達は私を狙ってます!…やっぱりこれを渡せば…」

マト「ダメだよそんなの!」

イヴ「!」

徹平「そうだよ、それはイヴさんにとって大事な物なんだよね?…ギャリーさんから聞いたよ、美術館の事…」

イヴ「…!」

オルタンス「だとすればそれはイヴ様にとって思い入れがある物なのでは?」

ヴィオレット「大切な物を簡単に捨ててはいけませんことよ。」

イヴ「みんな…」

 

イヴは逃げ惑う人々を見て思わず自分の大事なブローチを渡してしまいそうになるが徹平達がそれを止めた。

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「なーにごちゃごちゃいってるんだい!そーれぇっ!?」

 

ドガァッ!

 

ボヤッキー、トンズラー(フーテンのタイガース)「ギャァッ!?」

 

ズシィッ!!

 

手を伸ばそうとしたフーテンのタイガースの横からムラサメライガーが体当たりを仕掛けて来た。

 

ルージ(ムラサメライガー)「これ以上悪さはさせないぞ!みんなを困らせる事をするなら俺が止める!」

 

徹平「ルージ!」

ディグモン先生「ルージ、お前…!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「俺が戦います!先生はみんなを非難させて下さい!」

 

サヤ「けど…」

徹平「先生、俺も行きます!」

オルタンス「徹平様…」

ヴィオレット「お身体は大丈夫なのですか?」

徹平「ビクトリーフューチャーはまだ不安だけどアルティメットでなら十分戦えるよ!」

ディグモン先生「分かった…だが無理はするなよ!」

カガリ「徹平…」

マト「ルージも徹平を負けないでね!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「分かった!」

 

イヴ「ありがとう…みんな…」

 

徹平「大丈夫、俺達で全部守るから!」

 

思わずイヴは感謝しきれないほどの気持ちになる、それに徹平もルージもしっかり受け応えるのだった。

徹平もムラサメライガーとフーテンのタイガーが戦う付近へと走った。

 

コウタ「…しょうがね…!やるしかないか…!」

 

炎「へえおもしれぇ、喧嘩と行くか!トライ・ダグオン!」

 

一方それぞれの違う場所でコウタと炎がフーテンのタイガースを見て闘志を燃やしあるアイテムを持ち身構えるのだった。

 

 

フーテンのタイガース「タイガース!!」

ルージ(ムラサメライガー)「行くぞ!」

 

ムラサメライガーがフーテンのタイガースに狙いを定め市街地の道路を駆け抜ける。

そして飛び跳ね前足のストライクレーザークローを叩き付け寺から離れた市街地へと弾き出すのだった。

 

バゴォォォ!!

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「ちょぇっ!?ボヤッキーなんとかおし!」

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「はいはい、分かってますよ人使いが荒いですね全く~ポチッとな。」

 

着地したムラサメライガーに向けて旋回し踏みとどまりフーテンのタイガースは腹の腰巻部分を引っ張りあげムチの様に振り回した。

 

ビシィッ!!ビシィッ!

 

ルージ(ムラサメライガー)「うわっ!!おっと!」

 

フーテンのタイガース「カイアンツはクソクラエ~!!」

 

カキィンカキィンカキィン!!

 

更にフーテンのタイガースは左手の肉球から巨大ボールを数発だし右手のバットでかっとばしノックを仕掛けた。

 

ドォォォドォォォドォォォ!

 

ルージ(ムラサメライガー)「うわっ!!」

 

徹平「ルージ!今行く!!ってうわっ!?」

 

ムラサメライガーの前に徹平かけつけた、

そこへ

 

スパァッ!!

 

徹平「うわっ…なんだこいつら!?」

 

短刀・丙「シャァァ!!」

脇刺・丙「グゥゥゥ…!」

打刀・丙「ウォォォォ!!」

 

突如市街地の建物は隅から飛び出し四方から徹平へと襲い掛かった。

短刀を加えた骨の様な蛇の怪物、脚が蜘蛛の様なトカゲで背中に人の上半身を背負った怪物、三度笠を顔ぶった落ち武者の様な怪物が刀を出し徹平を標的に定めた。

 

ルージ(ムラサメライガー)「徹平、こいつらは!?」

徹平「分からない!?まさかドロンボーの仲間…には見えないな!」

 

短刀・丙「シャァァァ!」

打刀・丙「ウォォォォ!!」

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「なんだいありゃ?」

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「さあ、あたしゃ知りませんよ?」

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「まんねん。」

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「まっいいわ、まとめてやってしまいなさいな。にしてもトンズラー、アンタ最近口数が減った気がするけど気のせいかい?」

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「そんな事ないでまんねん!」

 

徹平とムラサメライガーを睨む様にその正体不明の怪物達が襲い掛かった。

なおドロンボーメカには何故か見向きもしてない様子だ。

 

一方浅草の市民等と観光客含めマト達は雷門寺の前に避難していた。

周囲ではすぐにすぐさま先に出動した警察隊が防衛を張って待機している。

 

警察官「こちら雷門寺前!市街地にて未確認兵器と味方の大型ゾイドが交戦中!更に正体不明の怪物達が出現しました!至急応援願います!」

 

ディグモン先生「頼んだぞ…徹平、ルージ!」

ヨミ「あれは何…?」

ユウ「落ち武者みたい…」

カガリ「なんだろう、何か変な感じがする…」

マト「私も…あんなの見た事無い…!」

イヴ「敵なのは分かるよ…!」

オルタンス、ヴィオレット「(あれはもしや…時に介入する者…!?)」

サヤ「どうして行くとこ行くとこ巻き込まれるのかしらねぇ…」

アラタ「頼むぜ徹平、ルージ…お前等学校のヒーローなんだからさぁ!」

生徒一同「徹平ー!ルージ!負けるなよぉ!!」

 

正体不明の敵が出てきた事により生徒達の間でも不穏が過った。

 

徹平「相手がなんであれ、大好きなみんなを傷つける奴らは許さない!!デジヴァイス起動、スピリットローディング!」

 

徹平はポケットからDSC搭載端末デジヴァイス・Dドラグーンを起動させ叫んだ。

その瞬間、徹平の身体は光に包まれその光を覆う様に赤い竜人の身体が形成され巨大化し咆哮し背中から炎の翼を放った。

 

アルティメットブイドラモン「アームズ進化・アルティメットブイドラモン!!」

 

徹平は2足歩行型で全長4mを誇る赤き竜人型デジモン・アルティメットブイドラモンに進化した。

そして彼こそ先の機械獣軍団や恐竜帝国との戦いの功労者でもあるのだ。

 

短刀・丙「シャァァァァ!」

打刀・丙「ウガァァァ!」

 

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

 

ズバァァァァ!!ガギィィ!!

 

太刀・丙「ウガァッ!」

アルティメットブイドラモン「でりゃぁっ!」

 

バゴォォォ!!

 

尻尾から取り出したフレイムサーベルを振りぬき、迫りくる短刀や打刀等を迎え撃ち切り裂く、横から脇刺と他の短刀が飛び掛かり長い尻尾で弾いていく。

そして上からその刃を振り上げて襲い掛かる太刀に対し身体を旋回させると同時にその右腕で殴り飛ばした。

 

大太刀・丙「ウォォォォォ!!!」

アルティメットブイドラモン「ぐぅっ…!!」

 

真正面から一番大柄な大太刀がそのパワーで振り上げる太刀で切りかかろうとした。

透かさずフレイムサーベルとぶつかり合いになるが、

 

アルティメットブイドラモン「トゥースバルカン!」

 

ダダダダダダダダダダ!!

 

大太刀・丙「!!?!?!?」

 

アルティメットブイドラモン「アルティメット・バンバンパーンチ!!!」

 

ドォッ!ドガァァァ!!

 

アルティメットブイドラモンは口から放つトゥースバルカンを大太刀の顔面に叩き込み、怯んだ隙に右腕のバンバンパンチ(ロケットパンチ)を放ち殴り潰していった。

 

大太刀・乙「ウォォォォォ!!!」

太刀・乙「ウガァァァ!!」

 

アルティメットブイドラモン「げっ!」

ルージ(ムラサメライガー)「りやぁぁぁぁっ!!」

 

ズシィッ!ズバァァァァ!!

 

ムラサメライガーが背中のムラサメブレードを展開し更に現れたより禍々しい波動を放った大太刀と太刀を切り裂き旋回し踏み込んだ。

 

ルージ(ムラサメライガー)「徹平!」

アルティメットブイドラモン「ルージ…!やばいなんか増えてる…」

 

短刀・丙「キシャァァァァ!」

脇刺・丙「ウォォォォ!」

打刀・丙「ガァァァ!」

打刀・乙「ウォォォォ!」

太刀・乙「ウォォォォ!」

大太刀・乙「ウガァァァ…」

 

正体不明の敵群がより数を増やしアルティメットブイドラモンとムラサメライガーを囲んだのだ。

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「あらあら?ちょいとアタシら無視かい!?」

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「アタシ等無視ってちょっと失礼しちゃうわね~!」

トンズラー(フーテン・タイガース・サブ)「待つでまんねん、て事はアイツ等はわて等の敵では無いって事まんねん?」

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「あらそうじゃないかい!まあいいわ、アイツ等に混じってアタシ等もあの生意気なライオンと赤トカゲをボコボコにしてやろうじゃないのさ!」

 

どさくさに紛れてドロンボー達も正体不明の敵群に混じり襲い掛かろうとした。

 

ヤッターワン「そうはいかないワーン!!」

 

ギュィィィィィン!!!ドガァァァ!!

 

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「あらやだまたー!?」

 

ズシィッ、スタッ。

 

ヤッターマン1号「ヤッターマンがいる限り!」

ヤッターマン2号「この世に悪は栄えない!」

ヤッターワン「ヤッターワン!」

オモッチャマ「でコロン!!」

 

ドドドドドドド!!

 

ヤッターマン達が駆けつけに来たのだ。

ヤッターワンの一発パンチがフーテンのタイガースを殴り倒し、

鼻部分のチンジャラ砲連発で短刀や脇刺と言った敵陣の動きを封じ込めた。

 

アルティメットブイドラモン「ヤッターマン!!」

ルージ(ムラサメライガー)「え、知り合い!?」

アルティメットブイドラモン「うん、一緒に戦う仲間だよ!」

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「かぁーっやっぱり現れたねー!」

 

ヤッターマン1号「ドロンボー、いい加減に悪事はやめろ!」

ヤッターマン2号「メガパー出てこないで欲しいわ!」

 

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「出てこない訳ないでしょ、あのね!今回最後のの一つになってるドクロリングはそのイヴちゃんって子の持つ薔薇のブローチなのよ!」

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「なんとしても奪いとるでまんねん!」

フーテンのタイガース「ドウトンボリのノローイ!!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドドド!!!

 

アルティメットブイドラモン「うわっ!!」

 

フーテンのタイガースはなんと胸部分のフライドチキン型爆弾を乱発し全体に降らせた。

その隙にフーテンのタイガースは飛び上がり雷門前まで飛び上がった。

 

ルージ(ムラサメライガー)「しまった!!」

太刀・乙「ウォォォォ!」

ヤッターマン1号「くそっケンダマジック!」

 

バコォッ!

 

ヤッターマン2号「シビレステッキ!」

 

バリィィィィ!!

 

脇刺・丙「!!」

 

大太刀・乙「ウガァァァァァ!!」

ヤッターワン「なんのこれしき…負けないワーン!」

 

バゴォォォ!

 

アルティメットブイドラモン達も追おうとしたが正体不明の敵軍に邪魔されて身動きがとれなくなった。

打刀や短刀らがムラサメライガーとアルティメットブイドラモンを囲み、

ヤッターマン1号がケンダマジックで太刀を殴り払い、

ヤッターマン2号が飛び掛かる脇刺をよけながらシビレステッキを振りかざし動きを封じ込めた。

そして大太刀がヤッターワンに太刀で切り裂こうとしたがヤッターワンは負け時と白羽どりで受け止め逆に投げ飛ばした。

 

そしてイヴ達の前に現れたフーテンのタイガースは。

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「頂きだよ!!」

 

バゴォォォ!

 

ディグモン先生「どわぁっ!」

マト「先生!!」

イヴ「きゃぁっ!!」

 

フーテンのタイガースは前に出たディグモン先生をふり払い、バットで地面を叩き壊し生徒達を震え上がらせ、転んだイヴの隙を見てとれたブローチを奪い取ったのだ。

 

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「やりましたよー頂きましたー!」

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「最後のドクロリングでまんねん!!」

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「やるねぇさえてるねぇ秀才でね天才だねぇ~!」

おだてブタ「豚もおだてりゃ木に登る」

 

ズコォォ!

 

イヴ「ああっ…」

マト「ちょっとなんて事すんのよ!」

オルタンス「返してください!!」

ヴィオレット「許せませんわ!!」

 

両津間吉「うぉぉぉぉ!犯罪はこのワシが許さんぞぉぉぉぉぉ!!!」

フーテンのタイガース「カーネルの呪いぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

ドガァァァァァァァァ!!

 

両津勘吉「うわぁぁぁぁぁお前等怒られてもしらんからなぁぁぁぁ!!!」

警官「ああ、両さん!」

 

突然警官が自転車で爆走しながら突撃しフーテンのタイガースに挑んで突撃したがあっさりバットで弾き飛ばされてしまった。

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「うっさいわね~あたしらも仕事なのよ~ドクロベェ様が探し求めてる最後のドクロリングなんだからね!」

 

ユウ「言ってる事がよく分からない…」

 

フーテンのタイガースが勝利を確信した、

一方アルティメットブイドラモン達は未だ正体不明軍に囲まれて苦戦している。

このままでは負けかと思いきや、

 

ファイヤーエン(ファイヤーストラトス)「でりゃぁぁぁぁ!!!」

 

ドォォォ!!キィィィ!!

 

突如フーテンのタイガースの真下をパトカーを模したビークルが走り抜けた。

そしてそこから降りて来たのは赤い炎の様な強化服で身を包んだ青年・ファイヤーエンが降りて来た。

 

ファイヤーエン「これ以上は俺が相手になってやるぜ!」

 

カガリ「だ、誰!?」

ヨミ「あの人…さっきの人に声が似てる様な…」

マト「え、なになに!?」

 

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「ちょっとちょっとぉ~いきなり現れて貴方誰様のつもりー!?」

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「交通ルールは守るでまんねん!」

 

ファイヤーエン「お前等がそれ言えるのか?とにかく俺は今腹が立ってんだ、相手してもらうぜ!!融合合体!!」

 

オルタンス、ヴィオレット「!?」

 

ファイヤーエンは愛車であるファイヤーストラトスと一体化する様に融合合体を果たし、変形し巨大化していった。

 

ダグファイヤー「ダグファイヤー!!!」

 

白い顔の勇者フェイスに胸部のダグオンマーク、彼こそ勇者ダグオンの1人炎のダグファイヤーであった。

 

イヴ「あれは…」

ディグモン先生「ロボットだと!?」

サヤ「味方…!?」

マト「す、すごい…」

アラタ「かっけぇ!」

 

ダグファイヤー「ドロンボーだと言ったな!この俺が直々に相手してやるぜ!!」

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「ふぅん、いい度胸じゃないかい!やーっておしまい!!」

ボヤッキー、トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「アラホレサッサー!!」

 

バゴォォォ!!ドシュンドシュン!ズシィッ!ドガァッ!

 

ダグファイヤーは真っ先にフーテンのタイガースに飛び掛かり、キックを決めた。

透かさず飛び上がり今度は真上から右手のマグナムを連射し近くのビルの屋上に着地し再び回転蹴りを叩き込み着地、再度左腕で殴り掛かりゼロ距離から熱光線銃ファイヤーブラスターを放った。

 

ダグファイヤー「どんなもんだぁっ!!」

 

オルタンス「あの方は一体…」

ヴィオレット「お、強いですわ…」

 

太刀・乙「ウォォォォォ!!!」

ダグファイヤー「何っ!?こんのぉっ!!」

 

バゴォッ!!

 

正体不明の軍勢は増え続けダグファイヤーにまで襲い掛かって来た。

その瞬時にダグファイヤーは振り向き拳で太刀を殴り返した。

 

民間人「うわぁぁぁ!!またでできたぞ!!」

民間人「タスケテぇ!!」

ディグモン先生「みんな、もっと後ろに避難するんだ!!」

カガリ「けどもう人がいっぱいだよ!」

サヤ「…!」

ユウ「サヤちゃん…」

サヤ「大丈夫よ…みんな。」

マト「私は…徹平達を信じる…!」

 

短刀・乙「グゥゥゥ…」

脇刺・乙「…」

太刀・乙「ウォォォ…!!」

ダグファイヤー「上等だぜまとめてかってこい!!」

 

ダグファイヤーは敵軍に対し真向いら挑んだ。

大きさならダグファイヤーが上だがこう数が多くては勝負は分からない。

 

 

ファイターロア「ロボーーーーーーーーーーーー!!!」

 

その時だ、ビルの上から赤いアーマーを纏い青いツンツンヘアーの髪をした戦士が飛び降りて来た。

その同時にビルの影から出現した巨大な赤く黄色い装飾を纏ったロボが出現し、戦士は乗り込んだ。

 

 

ダグファイヤー「なんだ!?」

 

マト「見て、また!」

イヴ「巨大ロボ!?」

ヨミ「あれは…」

カガリ「またでできた!」

 

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「吼えろコンパチブルカイザー!オーバービーム!!」

 

ビィィィィィィィィィィ!!!

 

短刀・乙「!?」

脇刺・乙「!?!?」

太刀・乙「ウォォォォォ!?!?」

 

その赤きロボの額のエンブレムから高出力のビームが放たれ正体不明の敵軍を蹴散らしていったのだ。

 

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「やっと追いつめたぞ!この浅草で悪事を働く連中は俺とコンパチブルカイザーがゆるさねぇ!!」

 

ダグファイヤー「なんだお前?地元民か!?」

 

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「そういうこった!地元の平和を乱す奴らは俺が叩き潰してやる!!」

 

アルティメットブイドラモン「みんな無事!?」

ルージ(ムラサメライガー)「あれ…味方が増えてる?」

ヤッターマン1号「すっげぇどっちの中々のメカだな!」

ヤッターマン2号「今は感心してる場合じゃないわよ!」

ヤッターワン「あっちはかたずけたワン!」

オモッチャマ「みんなで協力するコロン!」

 

ダグファイヤー「気はのらねぇがしかたねぇ、いっちょやるか!!」

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「ちょいとまた変なのが出て来たよ!」

ボヤッキー(フーテンのタイガース)「あらま大変、けどねこっちにはまだまだ切り札を用意してるのよ、ポチッとな。」

 

フーテンのタイガース「草饅頭千本ノック~!!」

 

カキンカキンカキンカキンカキンカキンカキィッ!!

 

フーテンのタイガースはなんと罰あたりにも手のバットで草饅頭を撃ちまくり、

アルティメットブイドラモン達を餡子まみれにして動きを封じ込めたのだ。

 

アルティメットブイドラモン「うえっ!?」

ルージ(ムラサメライガー)「う、動かない!?」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「おい、ざけんな!よくも地元の名産品を!!」

ヤッターワン「餡子がべちょべちょだワン…」

 

ベチャベチョベチャ…

 

ダグファイヤー「ふざけた攻撃すんじゃねぇよ!!うおきたねぇ!」

ヤッターマン1号「食べ物を粗末にするなぁ!」

ヤッターマン2号「100パー最悪~!!」

 

ユウ「あの人達きっと天罰くだるね…」

マト「食べ物であんな事するなんて…」

オルタンス「だ、大丈夫ですか!?」

ヴィオレット「私達に出来る事があれば…」

 

アルティメットブイドラモン「身体につきまくった餡子を喰ってくれれば…!」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「あーもう間接部分にまで餡子が入って動けねえ!」

 

打刀・乙「!!」

短刀・乙「シャァァァ!」

太刀・乙「ウォォォ!!」

 

そこへまたしても湧いてきた敵群が襲い掛かって来た。

 

アルティメットブイドラモン「またあいつら!?」

ルージ(ムラサメライガー)「きりが無い…!」

ダグファイヤー「来るならこいってんだ!」

 

迎え撃とうとするが餡子まみめで上手く動けない。

 

歌仙兼定「へえここが彼の言ってた世界か。」

獅子王「すっげぇ早速ロボットがいるぜ!」

陸奥守吉行「しっかし苦戦してるみたいぜよ。」

薬研藤四郎「なら助けなきゃな、大将の指示通り。」

大和守安定「けどどうしてなんだろう…」

加修清光「まっ主のいう事ならいいんじゃないの?」

歌仙兼定「ああ、皆行くぞ!」

 

餡子まみれで鈍った彼らの前に切りかかる敵群、

その時だった。

ビルの屋上から飛び降り着地した刀剣を持った彼等が舞い降りたのは。

 

ズバァァァ!ズバシャァ!スパァッ!

 

短刀・乙「キャァッ!?」

打刀・乙「!?」

 

アルティメットブイドラモン「!?」

ルージ(ムラサメライガー)「あれは…!」

ダグファイヤー「あいつらか!?」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「なんだ、剣士か!?」

 

そこへ現れた剣士達は次々と正体不明の敵群を切り裂いていった。

その美しき刀を振りかざしまるで自分自身と一体化してる様に。

 

 

加修清光「はーい、参りましたー!」

陸奥守吉行「登場ぜよ!」

薬研藤四郎「よおアンタ等、加勢するぜ。」

 

ルージ(ムラサメライガー)「え!?」

アルティメットブイドラモン「え、えっと貴方達は…」

ダグファイヤー「いきなり現れて何言ってんだ!?」

ヤッターマン1号「俺達に加勢してくれるのか!」

 

歌仙兼定「勿論…雅にね。」

大和守安定「うん、それにあいつ等は僕達の敵だから。」

 

ヤッターマン2号「は、はぁ…」

 

加修清光「よろしくっ!」

 

アルティメットブイドラモン「…は、はい。」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「しょうがねぇじゃあ頼むぜ!」

獅子王「おう、よろしくなっ!!」

 

突如現れた6人の剣士がアルティメットブイドラモン達に加勢しに来た。

 

癖のある紫髪と華やかな和装の戦装束を纏った打刀・歌仙兼定。

金髪でふわふわポニーテールに肩にふわふわを着けた太刀・獅子王。

ショートヘアーの黒髪で軍服姿の少年風の短刀・薬研藤四郎。

土佐弁で何故か拳銃も所有する打刀・陸奥守吉行。

表が黒で裏地が赤のロングコート、襟巻をし口元にはほくろにダイヤのイヤリングの姿をした打刀・加州清光。

黒髪ポニテの水色着物姿の少年である沖田組の打刀・大和守安定。

 

マト「な、何あの人達!?」

サヤ「子供もいるわ…」

カガリ「けど…」

オルタンス「あの方々…なんでしょうか、別の何かを感じます…!」

ヴィオレット「只者ではありませんわ、けど…悪い方々では無さそうです。」

アラタ「それよりアタシ達で徹平達についた餡子とらないと!!」

サヤ「まさか食べるつもりじゃ…」

マト「…食べよう!」

アルティメットブイドラモン「なんかごめん…」

ダグファイヤー「わりいな…;」

ルージ(ムラサメライガー)「食べ物粗末には出来ないからね…」

 

避難先の雷門前から見ていたマト達も驚いていた。

その剣士達が一旦を引き受ける間マト達はアルティメットブイドラモン達に纏わりついた餡子をなんとか取り払いなるべく食べるのだった。

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「あらぁ見たところ良い顔してじゃないのさ!」

 

歌仙兼定「それはどうも、しかし君達の趣味は明らかに僕と合いそうではないな。」

 

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「やーねぇ生意気じゃないこの人!」

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「そうかい、じゃあ可愛がってあげようじゃないかい!」

 

歌仙兼定「少なくとも僕は君達より年上だと思うけどね。」

 

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「??こいつ何いってるでまんねん?」

フーテンのタイガース「タイーガァ!!」

 

ドォォォ!!

 

歌仙兼定「全く荒々しいねぇ。」

 

フーテンのタイガースはすぐさまバットで叩き込むが歌仙兼定はひらりと軽く跳ね飛び、打刀を振りぬいた。

 

スパァァァ!!

 

獅子王「おりゃぁぁぁ!!」

 

ズバァァァ!!

 

そして真向から飛び込んだ獅子王が太刀を振り上げて腕を叩き切った。

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「ちょっと何してんだい!?」

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「いやいやあの剣士達すばしっこいんですよ!!」

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「腕がやられたでまんねん!!」

 

大太刀・乙「ウガァァァ!!」

ルージ(ムラサメライガー)「うぅっ!!」

 

バゴォォ!!

 

目の前に飛び掛かり大太刀を振り上げた大太刀がムラサメライガーに切りかかるが、

ムラサメライガーのムラサメブレードがぶつかり合い弾いていった。

 

獅子王「すっげぇ~太刀を持ったライオンメカだぜ!!」

陸奥守吉行「流石ゾイドっちゅー奴じゃの!」

打刀「アガァッ!」

 

ズバァッ!

 

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

脇刺・乙「ウァァァ!?」

短刀・乙「ギャァッ!?」

 

ダグファイヤー「でりゃぁぁぁぁ!!」

 

加修清光「へえやるじゃん。」

大和守安定「あれがこの世界の戦士…」

薬研藤四郎「大将が言っていた以上かもな、こりゃ。」

 

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「カイザァァァナッコォ!!」

 

ドォォォォォ!!

 

打刀・乙、太刀・乙「!?!!?!?!?」

 

6人の剣士達の元へ餡子を取り払ったアルティメットブイドラモン達がかけつけた。

陸奥守吉行がムラサメライガーの横で切り倒し、

アルティメットブイドラモンがフレイムサーベルで太刀等を切り裂き、

ダグファイヤーは囲んでいた打刀や脇刺達を蹴り倒していった。

更にコンパチブルカイザーがカイザーナックルを発射し一気に道路に群がっていた敵群その巨大な拳で殴り飛ばしていった。

その端で安定、清光、薬研が少なくなった敵群を切り倒していくのだった。

 

ディグモン先生「なんとか全部食べたが…」

ユウ「流石にお腹が…」

イヴ「しばらく餡子はちょっと…」

マト「みんな頑張って…」

生徒一同「ううぅ…」

 

餡子を取り払ったマト達はお腹が餡子で満タンだったようだ。

 

ヤッターマン1号「今だヤッターワン!」

ヤッターマン2号「メカの元よ!」

ヤッターワン「アムゥッ!!」

 

ヤッターワンがヤッターマン2号が投げたメカの元を口に加え摂取し、

身体の中でビックリドッキリメカを繰り出したのだ。

 

ヤッターワン「ビックリドッキリメカ発進!!」

 

ヤッターワンの口から出撃したのは野球の審判を模した様な小さな小型ロボット達であった。

 

シンパンメカ「シンパン、シンパン、シンパン、シンパン。」

 

アルティメットブイドラモン「え、審判?」

獅子王「な、なんだあれ?」

陸奥守吉行「なんじゃ面白いもんが来たのぉ~」

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「なんだい今回は?」

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「踏みつけてやるでまんねん!」

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「今回の見せ場ぁー!!」

 

フーテンのタイガースが足元を囲んだシンパンメカ達をバットで叩き壊そうとした時だった。

ぴょんびょんぴょんびょん!

 

シンパンメカ達「アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!」

 

なんとシンパンメカ達がフーテンのタイガースの身体に飛びつき始めアウトと連呼し始めたのだ。

 

ダグファイヤー「何する気だ!?」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「アウトって言ってるよな…」

大和守安定「野球…アウト…ルール違反…はっ!」

加修清光「分かったの!?」

 

ヤッターマン1号「今だシンパンメカ!!」

 

シンパンメカ達「アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!」

 

ドロンジョ(フーテンのタイガース)「ちょっとちょっとなんか様子がおかしくない!?」

ボヤッキー(フーテンのタイガース・サブ)「な、なんか小さいのから火薬反応が…」

トンズラー(フーテンのタイガース・サブ)「あ、読めたでまんねん!」

 

フーテンのタイガースの全身に飛びついたシンパンメカ達が光出した…つまり。

 

シンパンメカ達「アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!アウト!退場!!!」

 

カァァァァァァァァ…!!!!

 

フーテンのタイガース「カーネルサンダースゥお許しくださぁぁぁぁ!!!!!」

 

チュドォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!

 

シンパンメカ達が爆弾となりフーテンのタイガースが木端微塵に大爆発した。

その爆風はドクロの様な煙となって天に昇っていった。

 

ボヤッキー「つまりルール違反したからアウトって事ですねー」

ドロンジョ「スカポンタン!!結局こうなっちゃったじゃないのさ!!」

トンズラー「けどブローチは手に入ったでまんねん!」

ドロンジョ「そ、そうよ早くそれを!!!」

 

爆風吹っ飛んで空を舞う3人がイヴから奪ったブローチを手に残ったメカにスキャンした。

 

ブッブッー!!

 

ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラー「はずれー!?」

 

ドクロベェ『このアンポンタン共~!まーた失敗しおって~お仕置きダベェ~!!!』

 

その時骸骨の様な顔をした立体映像が出現し吹っ飛んでいた3人の背に何処からともなく飛んできたドクロ型のジェットパックが3人の身体に無理矢理装着された。

 

ドロンジョ「ど、ドクロベェ様!?」

ボヤッキー「なんですこれぇ!?」

トンズラー「吹っ飛んでいくでまんねん!」

 

ドクロベェ『心配せずともそれをつればすぐに着地できるダベェ~!ほいなっ』

 

ゴォォォォォォォォォォォォ!!

 

ドロンジョ、ボヤッキー、トンズラー「ちゃちゃちゃちゃ着地じゃなくて地面に激突ぅぅぅぅぅ!!!!」

 

ドォォォォォォォォォォォ!!!!

 

3人を拘束したジェットパックは地上めがけて噴射し超高速で地面に勢いよく激突したのであった。

 

 

ユウ「東京で大阪のネタやるから退場になるんだよ…」

マト「な、なんか凄い展開だったね…」

ヨミ「待ってイヴのブローチは!?」

カガリ「あれ!」

 

その時爆風の煙からイヴのブローチが飛んできた。

 

イヴ「あっ!!」

薬研藤四郎「おっと!!これかい?」

 

すかさず薬研が飛び跳ねてイヴのブローチを掴み彼女の前に手渡した。

 

イヴ「あ、ありがとう…」

薬研藤四郎「大事な物なんだろ、ちゃーんとはだみ放さず、だぜ?」

 

サヤ「なにこの子…;」

 

無事イヴの手元に赤い薔薇のブローチが戻ってきたのだった。

隣にいたサヤは少年の様な薬研の大人びた言動にギャップを感じている。

 

打刀・乙「ウォォォォ…!」

大太刀・乙「ウガァァァ!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「まだこんなに!!」

大和守安定「戦闘はまだ終わってないみたい…!」

ダグファイヤー「くっそキリがねぇ!」

ヤッターマン1号「勝利のポーズはお預けか…!」

ヤッターマン2号「早くみんな倒さなきゃ!」

ヤッターワン「まだまだ頑張るワン!!」

オモッチャマ「はあ、大変だコロン!」

 

マト「ねえ貴方達はあいつ等について何か知ってない?」

薬研藤四郎「え…ああそうだな、簡単に言えば奴らはあらゆる時代に現れ人々の歴史に介入し改変を目論む軍団ってとこさ。」

加修清光「それが時間差遡行軍、またの名を歴史修正主義者。」

オルタンス「歴史修正…!?」

ヴィオレット「その様な存在が…!!」

ディグモン先生「し、侵略者よりもまたタチの悪いのが出て来たな…」

 

歌仙兼定「そして僕等は彼等を倒す為に刀剣より目覚めた刀剣男士、今言えるのはそれだけかな。」

アルティメットブイドラモン「…刀剣男士…!?」

ルージ(ムラサメライガー)「それって一体…」

 

ドガァァァァァァァァァァ!!!!

 

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「なんだ!?」

ダグファイヤー「くそっ今度は何が来たんだ!?」

 

都市部の道路を突き破る様に現れた巨大な馬の頭部を象った黒い怪しきメカが現れた。

 

EI‐02改「ゾンダァァァァァァ!!!」

 

獅子王「げげっ!?」

ヤッターマン1号「なんだありゃ…」

アルティメットブイドラモン「分からないけど、どう見ても敵だ!アルティメットフレア!!」

ダグファイヤー「よーし片付けるぞ!スターバーン!」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「これ以上浅草に被害を出すんんじゃねぇ!オーバーカイザーソード!!」

 

アルティメットブイドラモンの右手から放つ炎のレーザーアルティメットフレア、

ダグファイヤーの胸部から放つ星形光線スターバーン。

更にコンパチブルカイザーが突撃してオーバーカイザーソードを展開、切りかかった。

 

バジィィィィィィ!!

 

EI‐02改「ゾンダァァァァ!」

 

バゴォッ!

 

 

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「ぬおっ!?」

ルージ(ムラサメライガー)「大丈夫!?」

 

馬頭の怪物をとても屈強に放たれる波動が攻撃を弾いたのだ。

そして右腕をコンパチブルカイザーに叩き返り討ちにした。

 

歌仙兼定「攻撃を弾いた…?」

加修清光「どーなってんの!?」

陸奥守吉行「ははーん、あれを巷で良く聞くバリアっちゅー奴に違いないぜよ!」

大和守安定「バリアッ!!って言う奴?」

ヤッターマン1号「そうそう、そのバリアッ!」

ヤッターマン2号「ふざけないの!!」

 

EI‐02改「ゾンダァァァァァァァァァァ!!」

 

更に馬頭の怪物は腕部分を開きそこからなんと何らかのZと刻まれたパラサイトの様な物を寄生させたモビルスーツ達を召喚したのだ。

 

ジェガンゾンダー「…」

ジムゾンダー「…」

ザクⅡゾンダー「…」

ネモゾンダー「…」

 

 

イヴ「モビルスーツが!?」

マト「何あいつが出したの!?」

ディグモン先生「みんな!ここから動くなよ!!まだ彼らの戦いは終わってない!!」

 

マト達の雷門前への非難はまだ続いている。

 

薬研藤四郎「厄介だな…大将はあいつ等と一緒に戦ってこいって言ってたが…」

歌仙兼定「ああ全く何考えてるんだか…」

加修清光「けど主は俺達にそれを命じたんだ、だったら可愛い所みせなきゃな。」

アルティメットブイドラモン「ありがとう、一緒に戦ってくれて心強いよ。」

獅子王「おう、そうこなくちゃな!」

ヤッターワン「アイツまた何かする気だワン!!」

 

EI‐02改「ゾンダァァァ!!!」

 

ドシュドシュドシュドシュ!!

 

打刀・乙「!!」

大太刀・乙「!?」

短刀・乙「!?!?」

脇差・乙「シャア!?」

 

馬頭の怪物はなんと身体からまたZのパラサイトを放ち今度は正体不明の敵群、

歴史修正主義者達に憑りつかせたのだった。

 

太刀ゾンダー「ウォォォォォ!!」

槍ゾンダー「ウォォォォ!!!!」

短刀ゾンダー「キシャァァァァ!!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「あれはっ!?」

薬研藤四郎「馬鹿な、アイツ時間遡行軍を自分の駒にしたのか!?」

 

陸奥守吉行「うっはっはっ!これはええ、鉄の巨人がぎょーさんおるのぉ!」

ダグファイヤー「お前、そんなふる臭せぇ刀と銃で戦う気かよ!」

陸奥守吉行「そやのぉ、できるにゃわしもそれに乗りたいもんじゃが…」

 

ズバシャァァ!

 

陸奥守吉行「今はこれで我慢せぇとな。」

ジェガンゾンダー「!?!?!?!」

コウタ(コンパチブルカイザー)「嘘だろ!?刀一本でモビルスーツを切り裂いた!?」

 

早速陸奥守吉行がその打刀を持ち飛び上がりビルを飛び回りながら近くにいたジェガンを一振りで切り裂いた。

 

EI‐02改「ゾンダァァァァ!!」

 

それに反応した馬頭の怪物がモビルスーツと時間差遡行軍達を率いて襲い掛かったその時だった。

 

「ガォォォォォォォォ!!!」

 

突如白いメカライオンが上空から舞い降り馬頭の怪物に食らいついた。

 

ゴォォォ!!

 

アルティメットブイドラモン「!?」

大和守安定「ライオン!?」

獅子王「おおっまたすげぇライオンだ!」

ルージ(ムラサメライガー)「ライガー…じゃない…!」

 

ギャレオン「ガォォォォォ!」

凱「フュージョン!!」

 

その瞬間白いメカライオン・ギャレオンと背にいた金のアーマーを纏う長い髪の青年・凱が融合を行い、白い人型メカへと変形した。

 

凱(ガイガー)「ガイッガァァァ!!!」

 

ズシィ!!!

 

獅子王「変形したぁぁぁぁぁ!!!」

ヤッターマン1号「今のは!?」

オモッチャマ「誰かいた様な気がしたでコロン…」

加修清光「また何かする気みたいだ…」

アルティメットブイドラモン「あれは!!」

 

凱(ガイガー)「ファイナルフュージョン!!!」

 

着地したガイガーはそう叫び腰部分から自らを守る様に凄まじい水のバリアを放った。

そこからドリル戦車型のドリルガオーが現れ、上空から黒いステルスタイプのステルスガオーが舞い降り、500系のぞみ型新幹線のライナーガオーが水のバリアの中へと入っていった。

 

そして水のバリアが消えた瞬間、胸に獅子の顔を持ったその黒い巨体が姿を現したのだった。

 

凱(ガオガイガー)「ガオ!ガイ!!ガァァァァァァ!!!」

 

ガイガー、両脚となったドリルガオー、背中に合体したステルスガオー、肩となったライナーガオーが合体した勇者王ガオガイガーが誕生した。

 

凱(ガオガイガー)「そこまでだゾンダー!それ以上の破壊活動は俺が止める!!」

 

獅子王「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!あのライオンメカ、変形しただけでなく合体・強化まで出来るかぁ!!さ、最高だぁぁぁぁぁ!!!」

歌仙兼定「どうしてそこまで興奮するんだい…」

ダグファイヤー「おい、お前!!アイツの事知ってるのか!?」

 

凱(ガオガイガー)「君達は!?」

 

アルティメットブイドラモン「俺達アイツと戦ってたんです!」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「癪だがどうだ?一緒に戦ってくれるか?」

ルージ(ムラサメライガー)「俺達も協力します!!」

 

凱(ガオガイガー)「分かった!奴はゾンダーと言う危険な敵だ、だが俺が奴の核となってるゾンダーコアを取り出す事で倒す事が出来る俺はその為に奴の核を確保してトドメをささないといけない。行けるか?」

 

加修清光「おっけー、つまり俺達でアンタの手伝いすればいいって事?」

大和守安定「分かった!」

陸奥守吉行「なんか知らんがよう分かったわ、お前さんの方があっちの専門家のようじゃから頼むぜよ!」

 

凱(ガオガイガー)「ありがとう、協力感謝する!!行くぞ!!」

 

 

ディグモン先生「今度はなんだ!?」

アラタ「あれ知ってる!Gアイランドで良く出てくる黒いライオンロボだ!!」

マト「知ってる、たしか新幹線肩につけた奴!!」

オルタンス「何故肩に列車を…」

ヴィオレット「不思議ですわ…」

イヴ「多分それも…芸術なのかな?」

カガリ「分からない…」

 

謎の黒いロボット・ガオガイガーの登場が一同を大きく驚かせた。

特に獅子王が何故か物凄い興奮を見せている。

 

凱(ガオガイガー)「さあ行くぞ、ゾンダー!!」

 

ゴォォォォ!!

 

EI‐02改「ゾンダァ!!」

 

ガオガイガーが突撃しその右腕で殴り掛かった。

 

凱(ガオガイガー)「ドリルニー!!」

 

更に左膝のドリルを回転させてEI‐02改のバリアを砕こうとした。

 

EI‐02改「ゾンダァァァ!!」

 

ドガァァァ!!

 

だがバリアを持ったEI‐02改はガオガイガーのパワーを弾き出したのだ。

 

凱(ガオガイガー)「ブロウクン・マグナム!!」

 

ギュィィィィィィ!!ドォォォォ!!!

 

そこから更に右腕を回転させて弾丸の様にして放つブロウクンマグナムを叩き込む。

 

ザクⅡゾンダー「!」

ジムゾンダー「!!」

ネモゾンダー「!!」

 

ダグファイヤー「ファイヤーブラスター!!」

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

ルージ(ムラサメライガー)「いっけぇぇぇぇ!ハヤテライガー!」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「カイザーブーメラン!!」

 

ドゴォォォ!!ドシュドシュドシュン!!ズバァァァァ!!ズバァァァァ!!

 

ムラサメライガーが炎に包まれ加速し前足に2本の刀を装備したハヤテライガーとなり高速で切りかかり、続いてダグファイヤー、アルティメットブイドラモン、コンパチブルカイザーが、ゾンダーメタルが寄生したモビルスーツ達を撃破していった。

 

大太刀ゾンダー「ウォォォォ!!!」

 

ヤッターワン「そうはいかないワン!!」

獅子王「負けられないぜぇ!!」

ヤッターマン1号「おっし!」

ヤッターマン2号「今よ!!」

大和守安定「でりやぁっ!!」

加修清光「おりゃぁっと!!」

薬研藤四郎「そこかっ!!」

 

ズバシァァァ!!ズバァァァ!!バゴォォォ!!

 

ヤッターワンが大太刀に殴り掛かり、そこから刀剣男士達が一気にゾンダーメタルが寄生した歴史修正主義者達を切り裂いていき、ヤッターマン達がケンダマジックとシビレステッキで後方から援護していく。

 

打刀ゾンダー「!?」

太刀ゾンダー「ウォォォ!?」

 

陸奥守吉行「決まったぜよ!」

オモッチャマ「コロン!」

 

EI‐02改「ゾンダァァァァ!!」

 

凱(ガオガイガー)「くっ…」

護『凱兄ちゃん聞こえる!?大丈夫!?』

凱(ガオガイガー)「護か、ああだがバリアを破らきゃ倒すのは難しいぜ…」

護『こんな時ボルフォッグ達の修理が終わっていれば…』

凱(ガオガイガー)「仕方ないさ、この前の機械獣総攻撃のダメージは大きい。今は俺達でやるしかない。それに今回は助っ人もいるさ。」

護『凱兄ちゃん…分かった、気を付けてね!』

 

EI‐02改に苦戦するガオガイガー、凱はこの時少年と思われる者と通信をとっていた。

 

凱(ガオガイガー)「みんな!みんなの強力な一撃でゾンダーのバリアを砕いてくれないか!?そしたら一気にトドメをさす!!」

 

アルティメットブイドラモン「一気に!?分かった!!」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「一番大きい奴でいいんだな!?」

ダグファイヤー「しょうがねぇやるか!!」

ルージ(ハヤテライガー)「任せて下さい!!」

 

歌仙兼定「バリアか…流石に僕等では難しそうだね…」

薬研藤四朗「柄まで通せそうにないな…」

ヤッターマン1号「俺達も流石に力不足だ、後は頼むぜ!」

 

アルティメットブイドラモン、コンパチブルカイザー、ダグファイヤー、ムラサメライガーがガオガイガーの横に駆けつけた。

 

アルティメットブイドラモン「大きい一撃ならアレの出番だ!ここで使う、アルティメットブイドラモン・トランスエボリューション!!!」

 

カガリ「!!」

マト「徹平!」

ディグモン先生「あの技を使う気か!!」

オルタンス「徹平様…」

ヴィオレット「どうかお気をつけて…」

 

 

アルティメットブイドラモンの赤きボディの大半が白くなり、赤のアーマーが身体を包み、両肩に大型シールド・ブースター兼用のウイングが追加、両足は竜の頭部を象り、背中に鋼鉄の翼とエフェクトのマント、さらに大型キャノン砲が出現、頭部もより竜頭から人型へと変化し身体もより大型化していった。

 

UブイドラモンVF「アルティメットブイドラモン・ビクトリーフューチャー!!!」

 

アルティメットブイドラモンの超進化形態と言える強力な姿、ビクトリーフューチャーとなった。

しかしその力故現在の徹平自身の身体にも大きな負担がかかりまだ短時間しか維持できない。

 

ダグファイヤー「なんだその姿は!?」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「すっげぇパワーを感じるぜ…」

ルージ(ハヤテライガー)「徹平、その姿はたしか…!」

UブイドラモンVF「うん、だけど使うなら今だこの力でバリアを破壊できれば!ドラゴニックブラスター!!!!」

ダグファイヤー「おう!スターバーン!」

 

ゴォォォォォォォォォォ!!!

 

EI‐02改に対しUブイドラモンVFが胸部から放つドラゴニックブラスターとダグファイヤーの胸部から放つスターバーンの同時攻撃が炸裂し動きを封じ込めバリアを

押しつぶそうとした。

 

ルージ(ハヤテライガー)「エヴォルト!!!ムゲンライガー!!!」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「オーバーカイザーソード!!」

 

ルージのハヤテライガーは銀色に輝く進化を発揮し2本の太刀を背に構えたパワー重視のムゲンライガーとなった。

そしてコンパチブルカイザーはオーバーカイザーソードを再び構える。

 

凱(ガオガイガー)「ヘル!アンド!!ヘヴン!!」

 

更に後方からガオガイガーが両手を開きや大きな波動を込めていく。

 

ルージ(ムゲンライガー)「いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「でりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ズバシャァァァァァァァァァァァァ!!!

 

ドラゴニックブラスターとスターバーンに押されるEI‐02改のバリアにムゲンライガーとコンパチブルカイザーの剣劇が炸裂し一気に破壊していった。

 

凱(ガオガイガー)「ゲル・ギム・ガン・ゴォー・グフォ…ハァァァァァァァァァァァ!!」

 

ゴォォォォぉォォォォォォ!!

 

両手に力を込めたガオガイガーはその両手を組んで前に突出し握りしめ背中のステルスガオーのブースターを展開させ突撃した。

 

ドゴォォォォォ!!

 

EI‐02改「!?!?!?!?」

凱(ガオガイガー)「ウォォォォォ!!ハァァッ!!!」

 

ガオガイガーはその両手を一気にEI‐02改の胸部分を貫き、

ゾンダーコアを掴む様に力強く引きちぎった。

その瞬間、コアを失ったEI‐02改は大爆発した。

 

チュドォォォォォォォォォォ!!

 

ルージ(ムゲンライガー)「勝った!」

ファイターロア(コンパチブルカイザー)「ふう。」

UブイドラモンVF「やった…うっ」

ダグファイヤー「おっと。」

 

一安心した瞬間UブイドラモンVFは力を失いアルティメットブイドラモンの姿に戻ってしまう。

そこへダグファイヤーが倒れそうな身体を抱えたのだった。

 

歌仙兼定「どうやら終わった様だね。」

獅子王「やっぱりかっけぇな…ガオガイガーって奴か?あとあっちのライオンメカも変化するんだな!すっげぇ!!」

加修清光「獅子王さっきからそればっかりじゃね?」

大和守安定「良かった…」

薬研藤四郎「じゃ俺達はこれまでと…」

陸奥守吉行「今は人知れず帰るぜよ。」

 

すると刀剣男士達は皆に気づかれぬまま姿を消したのだった。

 

 

凱(ガオガイガー)「一緒に戦ってくれて本当にありがとう、あとは任せてくれ!じゃ!」

 

ルージ(ムゲンライガー)「あっ…」

ダグファイヤー「おいおいもういっちまったのかよ。」

 

ガオガイガーは礼を述べゾンダーコアを持ちこの区域から離脱した。

 

ヤッターマン1号「なんだったんだ…?」

ヤッターマン2号「きっとあっちの事情もあるんだと思う。」

アルティメットブイドラモン「俺もそう思います、多分あの人とはまた一緒に戦える気がする…」

 

マト「あれあの剣士達は?」

カガリ「いなくなっちゃったね…」

オルタンス「あの方々は…」

ヴィオレット「どうも不思議な感じがしましたわ…」

イヴ「うん…」

 

こうして浅草での戦いは終わった。

その日はこの地元にとっても壮絶な1日であったのは間違いない。

 

 

 

とある地域にて。

 

凱(ガオガイガー)「護!」

 

護「凱兄ちゃん、大丈夫だった!?」

凱(ガオガイガー)「ああ、浄解を頼む!!」

護「任せて!!」

 

ガオガイガーの前にエメラルドに輝き光の羽根を持った1人の少年が舞い降りガオガイガーの持っていたゾンダーコアに優しく触れたのであった。

その時遠くから何らかの緑色に輝く光が灯ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

東京・帰り道のバス。

 

徹平「ぐぅぐぅ…」

カガリ「寝てる…」

マト「寝かしてあげなよ、すごく疲れたんだからきっと…」

ヨミ「徹平君もルージ君達には感謝しなきゃね。」

ユウ「おかげで街の被害も意外と無かったし、校外学習中止になったけど。」

ディグモン先生「その変わりだが今後グループに分かれて自由研究を行い発表してもらう事にした!期待してるぞ。」

マト「えっ;」

オルタンス「クスっ…」

サヤ「そういえばやあのヤッターマンって人達も何処にいったのかしらねぇ。」

 

帰りのバスの中で皆疲れからかとても穏やかであった。

その後をルージのムラサメライガーが追う。

 

ルージ(ムラサメライガー)「疲れたなぁ…けどガラガにお土産も買えたしまあいいか。草饅頭、みんなにも食べさせたいなぁ…」

 

そしてもう一台のバスの中では。

 

ガン「はあ、結局浅草名物喰いそびれた…」

アイ「いいじゃない皆を守れたんだし。」

ガン「だよなぁ、けどこれから先俺達もどうしよう。」

アイ「私達なりに他に侵略者と戦ってる人達の手伝いももっと頑張らなきゃね…。」

アラタ「ん?」

ガン「いやこっちの事!!」

アラタ「???」

 

ヤッターマンの正体である徹平達と同じ学園のガンとアイ、2人は正体を隠しているのだった。

ちなみにヤッターワンとオモッチャマは先に帰ったらしい。

 

 

浅草のビルの上にて。

 

コウタ「…」

戦士ロア『コウタよ、今回も大変だったな。』

コウタ「全くだぜ、けどこの街は俺が守る。そう決めたからな。」

戦士ロア『うむ、その意気だ!』

 

コウタは1人で誰かと話してる様に見えた。

コウタは変身するファイターロア、そして愛機コンパチブルカイザーは今日も浅草の街を守り続けるのだった。

 

一方浅草の雷門前では。

 

炎「へへっ…中々面白い喧嘩だったぜ。」

 

炎が雷門寺を見上げながらニヤッとそうつぶやいていた。

 

 

再び場面は徹平達生徒を乗せた道路を走るバスの辺りに戻る。

イヴとヴィオレットのクラスでは。

 

ヴィオレット「え、ではイヴ様も!?」

イヴ「うん、私も…みんなとね。」

ヴィオレット「怖くはないのですか…?」

イヴ「怖いよ、けど私だってその力があるのなら使ってみたいと思ったから。」

ヴィオレット「…どうかイヴ様の往くRomanにもご加護を…」

イヴ「…ありがとう…ん?」

 

ヴィオレットとイヴは互いに話す中イヴはふとバスの窓から空を見上げると何かが飛んでいるのが見えた。

 

しろボン(ホワイトブロス)「うわーん!!もう本当にここは何処なんだよ~!!!!?」

カゼマル(ホワイトブロス内)「クァ~!!!」

 

白い機体が迷いながら空中を飛び続けていた…。

 

 

徹平の自宅・月美家。

 

徹平「だたいま~」

 

高次「おお帰ったか徹平、大変だったらしいな!」

徹平「色々とあってね…」

三田子「おかえり徹平、つなのり君だいぶ元気になったわよ。」

徹平「ホント、つなのり君!これお土産の草饅頭!!」

 

つなのり「え…あ、ありがとう。」

 

帰って来た徹平を、

父である高次、母の三田子が出迎えてくれた。

そして徹平は上がりリビングで座っていた記憶喪失で赤い髪で黄色いシャツで鼻に絆創膏をつけたつなのりと言う少年にお土産を手渡した。

 

つなのり「あと…」

三田子「徹平にお客様が来てるみたいだけど…それがね…」

徹平「え?」

 

そうして徹平はつなのりと一緒に自室へと入るとそこには。

 

ガチャッ。

 

エリーゼ「貴方ガ噂ノ男ノ子ネ、色々アッテ住マワセテモラウカラ覚悟シナサイ。」

 

徹平「…はい?」

つなのり「…人形?」

 

徹平とつなのりの前にいたのは部屋の真ん中で座っていた黒いドレスを着た金髪のドイツ人形と思われる少女エリーゼであった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第26話 完

 

第27話 勇者刑事とホワイトガッツ に続く。




スーパーヒーローウォリアーズシーズン2スタートしました。
今回は実質数年ぶりに本編を書き上げました。
ちなみに浅草に行く内容自体は25話書く前から考えており、
間のブランクで見つけた好きな物を沢山詰め込んだりしてみました。


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スーパーヒーローウォリアーズ 第27話 勇者刑事とホワイトガッツ

とある一日徹平達は勇太と言う少年と出会いそこでデッカードと言う超AIロボットの存在を知る、一方別の世界線からお腹にビーダマを持った白い少年が飛来するのだった。


月美徹平

 

この物語における主人公の中学一年生の少年。

長い後ろ髪を結び鉢巻を巻いて首にゴーグルをかけている真っ直ぐで熱い心を持つ少年。

デジヴァイス・Dドラグーンに搭載されたDSC(デジタル・スピリット・アーマー)アルティメットブイドラモンと言う赤き竜人型デジモンに変身して侵略者と戦っている。

 

しかし戦いの中、エリアSHから来訪したと言うオルタンス、ヴィオレット、エレフ達から徹平には遠い次元から来たディザドラスと言われる災厄の悪魔竜の魂が憑りついている事が発覚する。

 

それはいつ目覚めるかも分からない呪われた魂、だが徹平はこの呪いを背負いながらこれからも大事な人達を守る為に戦い続ける事を誓ってる。

エレフ達はそんな彼を支え守る為にこの世界にいるのだ。

 

 

パラパラパラパラ…パタン。

 

暗い空間に一筋の光が照らされ、そこに長い黒髪で肌の白い黒いワンピースの女性が椅子に座って本を一度閉じた。

 

クロニカ「さて、彼は信頼を結んだ仲間達と共に大きな巨悪に挑み勝利を掴みました。ですがこれはまだほんの序章に過ぎないのです。何故なら彼にはこれから先更なる戦火の巡る運命が待ち受けているのです。その先はどうなっているのかって?それは私にも分かりません。私はあくまでこの物語の記録を書き留めてるに過ぎないから、次はどんな出来事が彼の周りに起きるのでしょう。」

 

 

 

 

夜、月美家宅 2階の徹平の部屋。

 

エリーゼ「ト、イウ訳デ今日カラ貴方ノ家ニ住マワセテモラウカラヨロシクネ。フフフフフ!」

徹平「そういう訳って…君エレフさん達の世界から次元の穴に落下してここに落ちてきて…勝手にそんな。」

エリーゼ「ナニヨ!?可愛イレディノ頼ミゴトモキケナイノ!?ヒドイ子供ネェ」

徹平「えー…」

つなのり「徹平君…住まわせてあげたら?1人にさせるのも…」

徹平「うーん、だったらオルちゃんやヴィオちゃんとこ行ってくれればなぁ。」

エリーゼ「アラ、私ハ貴方ガドウイッタ人間カ監視シテミタイノヨ?」

徹平「監視って俺被験体ワンオーなんとかじゃないんだから…それでそのメルヒェンさんって人の所に帰れないの?

エリーゼ「メル最近別世界ニデカケテルノ!私ハ危ナイカラ留守番シテッテイッテ!マッタクモウ!」

つなのり「君が現れた時オレもおばさんも階段から落ちそうだったよ…」

エリーゼ「決定ネ。」

徹平「はぁ…分かったよ…どうぞお好きに。」

 

徹平はやれやれながら目の前にいる小さく可愛らしい金髪のドイツ人形の様な姿をしたエリーゼを住まわせる事にした。

記憶喪失で徹平の家に居候してる赤い髪の少年つなのりも先が不安そうであった。

 

 

エリーゼ「ニシテモ貴方ノ部屋人形ダラケネェ。」

徹平「プラモデルだよ、こっちはコマンドウルフにシールドライガー…パワードジムにガンタンク…あとシュテルンビルト行ってた時にこっそり買ったワイルドタイガーさんのフィギュア。」

エリーゼ「男ノ子ッテ無粋ネェ。」

 

徹平は部屋に飾ってあるプラモデルとフィギュアを簡単に紹介する。

 

つなのり「すごいな色々持ってるんだね。」

徹平「へへ…そういえばつなのり君の持ってたその刀?多分絶対大事な物だよね?」

つなのり「…うん…おれもよくわからないけどきっとそう思うんだ…」

エリーゼ「貴方ハ刀?マタカワッテルワネ。」

 

こうしてエリーゼが徹平宅に住む事になってしまった。

 

 

翌日の学校の帰り道。

 

徹平「今度の研究発表会か…」

ルージ「徹平達のクラスはどうするの?」

イヴ「私とルージ君とヴィオレットさんもまだ決めてないけど…」

マト「今思いついたんたんだけど…スーパーロボットについて調べて見ない?」

徹平「おっそれいいねぇ。」

ユウ「急にとうとつだね…」

 

マト「いやさ…スーパーロボットの人達にもよく助けられていたからさぁこの機会にそれぞれの研究所とか行って色々聞いてみたりさ!」

ヨミ「それはいいと思う、みんないつも私達民間の人達の事を守ってくれてるし…」

カガリ「ヨミがいいならいーよ。」

ルージ「そうだね、俺もそうしてみるよ!」

オルタンス「決まりですわね。」

ヴィオレット「とてもいいアイディアだと思いますわ。」

 

徹平達の学校にて今度研究発表会がある様だ、徹平達は侵略者と戦っているスーパーロボット達について論文を書くことを決定した。

 

エリーゼ「ソンナニスゴイノ?」

徹平「凄いってもんじゃないよ、俺は甲児兄ちゃん達と一緒に戦って来たからわかる。スーパーロボットは希望の象徴なんだ!」

ルージ「希望の象徴か…」

 

徹平のバッグの上にいたエリーゼが問い徹平は熱く答えた。

 

オルタンス「ところでエリーゼ様は本当に大丈夫なのですか?」

ヴィオレット「徹平様の所でお世話になるみたいですが…」

カガリ「…」

 

徹平「大丈夫だよ既につなのり君がいるくらいだから人形1人くらい…」

エリーゼ「モウ失礼ネ!人形扱イナンテ!!!レディヨ!?レディ!!」

徹平「うわっ!!」

 

ルージ「徹平大変そうだな…」

イヴ「私もギャリーのお世話になってるし…しっかりしないとね…」

カガリ「…」

 

カガリはエリーゼが徹平の頭を叩く様子をじっと見ていた。

その後徹平とエリーゼは次の道でマト達と別れ自宅に帰ろうと歩く。

しばらくして。

 

エレフ「よっ徹平!」

徹平「エレフさん!」

オリオン「よお、あー今日もしんどかった…」

 

作業着姿のエレフとオリオンが徹平、エリーゼと合流した。

 

エリーゼ「アラ貴方達、随分キタナイワネェ。」

エレフ「そりゃ徹平の親父さんの勧めでこの町の基地でバイトしてるからなぁ。」

オリオン「機体のメンテナンスとかで色々忙しいでなんの…奴隷よりはマシだけどな。」

徹平「奴隷?」

 

エレフとオリオンは、徹平の父が整備長として働く連邦軍の基地でバイトしていた事を告げた。

なおギャリーやキョウスケもこの基地所属で現在リュウセイ達SRXチームも滞在している。

 

勇太「急げ急げ~!わっと!」

徹平「わわっ!」

エリーゼ「キャッ!?」

 

1人の少年が突然走ってきて徹平とぶつかりそうになった。

 

エリーゼ「モウアブナイジャナイ!」

徹平「大丈夫?」

勇太「ごめんなさい…ちょっと急いで友達の所に会いに行く所で…」

徹平「そっか、気を付けてね。」

勇太「はい!」

 

少年は再び走り出しすぐ横の空き地へと入っていった。

 

エレフ「おい、この空き地にか?」

徹平「あれあそこってたしか立ち入り禁止じゃ…」

オリオン「なんだなんだ一体…」

エリーゼ「妙ネ…追ッテミマショ!」

徹平「えっ…し、仕方ないなぁ!」

エレフ「俺も行くぜ、オリオン!」

オリオン「やれやれ…」

 

先ほどの少年を追って立ち入り禁止の空き地へと入っていった。

奥まで行くとその少年の後ろ姿が見えた、なんと少年はその空き地の奥にあった穴の中へ入っていったのだ。

 

徹平「ええっ!?」

エリーゼ「マア!コンナトコロニ何ガアルノカシラ?」

エレフ「おいおい…言ってみるか?」

オリオン「行くか。」

 

徹平達も後を追い穴に入っていった。

 

 

穴の奥、空き地の地下の格納庫らしき場所。

 

勇太「ナイスキャッチ!デッカード!」

デッカード「よく来たな、勇太。」

 

ハネッ毛髪の勇太と言う少年がダクトから飛び降りるとそこへ待ち構えてた様に警察官の様な姿をしたロボットがその大きな両手でキャッチした。

 

勇太「元気だったデッカード?」

デッカード「ああ、勇太も元気そうだな!」

勇太「うん、あんまり元気過ぎて姉ちゃん達やワッ太や正太郎達に勘ぐられてるぐらいさ!」

 

そう言って勇太がカバンをそばのダンボールに置いた時だった。

 

デッカード「む?」

勇太「どうしたの?」

 

徹平、エレフ、オリオン「どわぁぁっ!」

 

ドシィッ!!

 

エリーゼ「キャアッ!」

 

ポトッ

 

なんと徹平、エレフ、オリオンがダクトから落下しその上からエリーゼが落ちて来た。

 

徹平「いてて…」

エレフ「っつ…ってなんだこりゃ!?」

 

勇太「わっさっきの人達!!ついてきちゃったの!?」

デッカード「これは驚いたな…」

 

オリオン「こういう事か…」

エリーゼ「ナニコノ場所?貴方喋レルノ?」

 

デッカード「どうやら君達も勇太と同じみたいだね。」

勇太「おっこちちゃったんだ…」

徹平「これって…喋るロボット!?君は一体…」

 

勇太「僕は友永勇太、そして秘密の親友デッカードさ!」

デッカード「宜しく。」

エレフ「デッカード?」

 

勇太は以前、地上の空き地で遊んでいた時に誤ってこの地下に落下した事を説明した。

そこでまだ開発途中だった人工知能搭載のAIロボット・デッカードと出会い、

デッカードの最初のメモリーに勇太が記憶され2人はそれ以来秘密の友人となっていったのだ。

 

デッカード「私の人工頭脳に最初に記憶された言葉、それが勇太なんだ。」

勇太「あれからここは僕の秘密の場所になったんだよ。」

デッカード「私は勇太と出会った事で心と言う物が理解出来るようになったんだ。」

 

エレフ「心?」

 

デッカード「そうさ、ロボットである私にも人間の心が理解出来る。喜びや怒りや楽しさに悲しさが分かる様になったんだ。」

 

徹平「す、凄い…以前もAIロボットは見た事あるけどこんなまじかでは始めたかも…」

エリーゼ「フーン、ロボットモ色々アルノネ。」

勇太「そうだ、デッカード!あの技やって見せてよ!」

デッカード「ああ、丁度君が教えてくれたあの技、完全にマスターしたぞ!」

勇太「よーし、やってみてよデッカード!」

 

デッカード「よし来た!」

 

ガシャン!シュッ!ブゥンブゥン!ジャッキ!

 

デッカードは右手で腰部分のホルスターからリボルバーを取り出し、

左手で胸部分から刑事の記である勇者警察手帳を取り出し見せつけながら叫んだ。

 

デッカード「ホールドアップ!ブレイブポリス・デッカードだ!」

 

徹平「決まってる!」

エレフ「へえ、中々いいセンスだな!」

オリオン「そうだな、後はカッコいい技名も決めないとな。」

 

デッカード「…どうだ?これでいいのか勇太?」

 

勇太「バッチリだよ!これなら何処に出ても恥ずかしくないロボット刑事だよ!!」

デッカード「練習した甲斐があったな♪」

徹平「ロボット刑事って?」

デッカード「私は警視庁が計画しているブレイブポリス計画のひとつとして開発された、犯罪や侵略者から人々を守る為に。」

徹平「警察も力をつけてるんだな…」

エリーゼ「難儀ネェ…」

 

勇太「この次はまた別のポーズを考えてあげるね♪」

 

デッカード「この次か…」

 

エレフ「…ん?」

徹平「エレフさん?」

 

勇太がデッカードにまた決めポーズを教えに来ると言った時、デッカードは顔をふせ思いつめた表情をした。

エレフはそれを見逃さなかった。

 

勇太「どうしたのデッカード?」

 

ウィィィィィ…

 

オリオン「エレベータ?」

デッカード「誰か降りてくる!」

 

勇太「えっわわっ!」

徹平「…えっと…」

エリーゼ「モウ早ク!」

 

デッカードの指示で勇太達はこの地下の施設にあダンボールの隅に隠れた。

デッカードも何事も無かった様にチェーンベースの中へと静かに入っていった。

 

そこへやって来たエレベータから二人の男が降りてくる。

1人は警視庁の警視総監・冴島十三と整備士の藤堂俊助であった。

 

藤堂「しっかし三輪もしつこい奴ですぜ…ブレイブポリスは戦争に使う物じゃねえってのに何度言ったら…」

冴島「あの男にはどうにか手を引いてもらわないとな、ブレイブポリス計画は絶対に守って見せる。」

藤堂「流石ですぜ冴島の旦那。」

冴島「警視総監を旦那呼ばわりするのも君らしいな。」

藤堂「口が悪くても技術屋は務まるんでねぇ。どうだい、ブレイブポリス・デッカードの出来栄えは?パワーも機動性もオーダー通りだ。もちろん頭の中には新開発の人工頭脳AIの搭載してある、GGGや勇者特急隊にも負けちゃいないぜ。」

 

そう言いながらデッカードの様子を見上げ完成度に期待が高まってる。

 

冴島「今夜発表すれば日本の、世界の警察機構が変革を遂げるだろう。人々をより犯罪や侵略者の手から守り抜く事が出来る。」

藤堂「こっちもこの穴倉からやっと出られるってもんだ!どうだい旦那、前祝にコーヒーでも。」

冴島「そうだな。」

 

そう言って2人はデッカードを様子を視察を終え再びエレベータで上へと昇っていった。

その様子を確認した勇太達は再び姿を出した。

 

勇太「ふう…僕もそろそろ帰らないと…」

エレフ「なあ俺達はもう少しいいか?」

徹平「え?」

デッカード「うむ…勇太、君に大事な話がある、明日の朝また来てくれないか?」

勇太「う、うん…大事な話て?」

デッカード「それは…その時に話す。」

 

そう言ってデッカードは勇太を両手で持ちダクトまで連れて行って帰らせるのだった。

 

オリオン「どうしたんだエレフ?」

エレフ「…」

エリーゼ「ドウシタヨ?」

徹平「エレフさん?」

デッカード「…何か私に話したい様だね…」

 

エレフ「今ここで話せ、お前、アイツに何か隠してるだろ。しかも飛び切り大事な奴じゃないのか?」

 

デッカード「!!…」

 

エレフはデッカードが何かを隠しているのを見抜いていた。

 

徹平「デッカード…話してくれない?」

デッカード「実は…今まで勇太には隠していた事があるんだ。勇太と出会ってから半年…何時か言わなくてと思いその時が来てしまった、この後私は正式に警視庁に配備される。その時私の人工頭脳には膨大な量のデータが入力される。」

 

オリオン「膨大な量?」

エレフ「…」

デッカード「事件、事故に関する様々なデータだ。」

 

 

 

 

 

警視庁 総監室。

 

三輪「いい加減にしろ!先ほどお前等が開発してるブレイブポリスプロジェクトの正式発表を見させてもらった!なんだあれは!?我々連邦軍に配備するつもりは無いだとはっきりいいおって!!」

冴島「いい加減にするのは貴方の方です三輪長官、ブレイブポリスを軍事利用に回す等我々は断固として拒否します!」

三輪「ぐぬぬ…」

冴島「…!!」

 

地球連邦軍の軍事長官、三輪防人。

彼の怒号と睨みに対しても冴島総監は一斉動じる事は無かった。

 

三輪「ふんっ!!ブレイブポリスも所詮は後方でしか戦えぬ組織と言う事か、それでこの侵略者大戦を生き残れると思うなよ!!」

 

バダンッ!!

 

三輪はドアに八つ当たりしながら出て行った。

 

藤堂「けっ…なんだってんだあの野郎…」

冴島「落ち着くんだ、大塚長官達なら我々に理解をしてくれている。」

藤堂「あのヒゲ長官ならありがてぇが…三輪の野郎のせいで折角のコーヒーがまずくなっちまった…。」

 

藤堂はあの様な三輪の暴論に対し机に置いたコーヒーを飲む気が失せてしまった。

 

場所は再びデッカードの入る地下工。

 

徹平「データが消えるってまさか勇太君の事を忘れちゃうの!?」

デッカード「残念だがその通りだ…今の私のメモリーには勇太に関するデータが記憶されている。だが新しいデータが入力される時にそれはら全て消されてしまうんだ…」

エリーゼ「…」

 

エレフ「勇太はそれ…知ってるのか?」

デッカード「…」

 

エレフの問いにデッカードは辛そうに首を振った。

 

徹平「そんな…ダメだよ、友達の事を忘れるなんて…忘れるなんて…アレ?」

 

徹平はこの時、ふと何か脳裏に遠い記憶が浮かんだ。

一緒に誰かと歩いた記憶…それが誰だったのか…

 

 

デッカード「それは出来ない…!私は人々の平和を守る為に造られた、私はその使命を果さねばならない!!」

エレフ「…デッカード…お前はたいした奴だよ、自分の使命に果たすその姿勢はさ…けど…!」

 

エレフは叫んだ。

 

エレフ「それでもいいのかよ!!大事な人の事を全て忘れて動く人形みたいになっちまうんだぞ!!!」

オリオン「…エレフ…」

徹平「エレフさん…どうしてあそこまで…」

エリーゼ「私モ嫌ヨ。」

徹平「エリーゼ?」

 

エリーゼ「ダッテ!愛スル人ノ事忘レテ、ソノ子ノ手ノ届カナイ場所ヘ行クナンテ!嫌ダワ!!」

エレフ「俺ならお断りだぜ…例え運命が愛する者を忘れて戦えって言っても俺には絶対忘れたくない…愛する者があるんだからな…!」

デッカード「…!」

エレフ「デッカード…お前はどうなんだ…!?」

 

エレフは最後までデッカードにその事を問い詰めた。

 

デッカード「私は…勇太と約束したんだ…!ブレイブポリスとして使命を果すと…!」

 

徹平「…デッカード…」

エレフ「帰るぞ…」

オリオン「まあそういう事みたいだぜ。」

エリーゼ「モットヨクカンガエナサイ!」

徹平「デッカード…俺達、また明日も来るから!」

 

徹平達もダクトからこの場を去って行った。

 

デッカード「…勇太…」

 

デッカードは思いつめ辛そうに彼の名を口にした。

 

夕方、住宅街にて。

 

つなのり「えーとおばさんに頼まれた物はこれで全部…だよな?」

 

つなのりが徹平の母に頼まれたお使いの帰りだった。

その時頭上を白い機体が飛んできた。

 

つなのり「えっ?」

 

キィィィィィ…!!!

 

しろボン(ホワイトブロス)「うわぁぁぁぁ!!」

 

ドォォォォ!!

 

住宅地の交差点に白い機体がエネルギー切れで落下してきた。

 

つなのり「…えぇ…って大丈夫!?」

 

民間人「な、なんだなんだ!?」

おばさん「ちょっと何よこんな所に!!」

 

つなのりはすぐさまその機体に乗っていたパイロットの安否を確かめた。

交差点ではすぐに近隣の人達の人だかりがおきている。

 

しろボン「うーん…ホワイトブロスがエネルギー切れを起こしたみたい…」

カゼ丸「クァ~!」

 

白い機体のコクピットから降りて来たのはお腹にビーダマを持った白い少年と彼の相棒と思われるお腹にビーダマを持った水色の鳥である。

 

つなのり「君大丈夫!?」

しろボン「わっ…あ、ありがとう。」

 

つなのり「…?」

 

つなのりが白い姿の彼の手を掴むと脳裏に何かが過った一瞬だけだったが白い彼に似た誰かが映って来た。

 

つなのり「…」

しろボン「ねえ君?君ってば!手放してくんない?」

つなのり「あっごめん!」

 

つなのりは慌てて白い彼の握った手を放した。

 

徹平「何この騒ぎ…つなのり君!?」

エリーゼ「ナーニマタロボット?」

エレフ「…おいおい…」

オリオン「今日はやけにロボットに縁があるなぁ…」

 

しろボン「えへへどーもどーも…」

 

おばさん「ちょっとあんた!!宇宙人だかしんないけどこんな所にロボット着地させないでよ!!」

民間人「交差点に置かれたんじゃ溜まったもんじゃないぜ!!」

 

しろボン「わーごめんなさい!!」

徹平「ま、待って下さい!!」

つなのり「彼はきっと困ってると思うんです!!きっと…」

しろボン「き、君達…」

 

おばさん2「あら月美さん家の徹平君じゃない、ねえ貴方のお父さんに頼んで一旦退かしてもらったら?」

徹平「は、はい…」

しろボン「…;」

 

エレフ「見かけない奴だな…」

オリオン「地球人か、アレ?」

 

その夜、月美家食卓。

 

しろボン「と、言う訳でオレビーダマンのしろボンっていいます!こっちはカゼ丸!ビーダシティから来てずっとこの辺りに迷い込んでいたんだけど…」

カゼ丸「クァー!」

徹平「ビーダシティ?」

三田子「聞いた事ないわねぇ…」

エリーゼ「貴方宇宙人?」

しろボン「失礼な!オレだって地球人だよ!!」

エレフ「けどお前みたいな地球人見た事ないぜ…」

 

ビーダマンの少年・しろボン、そして相棒の鳥のビーダロン・カゼ丸。

しろボンは断固として地球人と言い張るがその風貌に徹平達は疑問を持たざる得なかった。

 

しろボン「そっちだってオレもみんなみたいな人達…」

つなのり「あ…エレフさんオリオンさん、もしかしたら…」

オリオン「これは勘だが…以前のピエトロ達やカービィ達のケースを考えるとお前も別世界からのはぐれたんじゃないか?たとえば何かに吸い込まれたとか…」

 

しろボン「そうだ!!それだよ!!オレたしかあおボン達と一緒にビーダアーマーの調整中の時にグレイボン博士の研究所諸共デッかい穴に吸い込まれて…気が付いたらここに…」

つなのり「迷い込んだんだ…」

 

高次「ふむ、だとすればさっき回収した機体、ビーダアーマーと言ったか?それなら説明がつくわい。あの機体にはこっちの技術では見かけないシステムが色々組み込まれていたからな。」

 

高次が先ほどしろボンのビーダアーマー・ホワイトブロスを回収し基地に運んだ事を振り返る。

一方その夜、地球連邦軍第79極東基地では。

 

 

回収されたホワイトブロスが整備班らによって一先ずのメンテナンスを受けていた。

その隣にはゾイド・ムラサメライガーとデッドリーコング、

向かい側ではパーソナルトルーパー・R‐1、R‐2パワード、R‐3パワード、R‐GUN、そしてグルンガスト弐式が格納されている。

 

ギャリー「これがビーダアーマー?」

ガラガ「にしても小せえな。」

ロバート「なんでも腹部分に搭載されてあるエネルギー性のビーダマを撃ちだすタイプらしい。それもビーダマンと言う種族のビーダマエネルギーが必要みたいだ。」

ルキア「不思議な種族ですね…」

リュウセイ「中々面白い機能持ってんなぁ!で、そのしろボンってのどんな奴だ?」

ライ「月美整備長から聞いた話だが…お腹にビーダマを持ってるらしい。」

アヤ「それでも地球人らしいけど…」

巡音ルカ「別の世界の地球って事かしら…」

イヴ「ビーダマ?」

 

ホワイトブロスの姿を眺めるギャリー達、

そこへラーダがイヴの呼びに来た。

 

ラーダ「イヴちゃん、MK‐Ⅲの調整だけど…」

イヴ「はい行きます!!」

ギャリー「イヴ…」

イヴ「…ギャリー…!」

ギャリー「分かったわ…貴方の本気。だったらアレに全力でぶつけて見なさい。」

ルージ「俺も応援するよ!」

イヴ「うん、ありがとう!」

 

イヴは改めて自分の覚悟をギャリーに伝えギャリーはそれを受け入れた。

そんなギャリーは強い眼差しに笑みを加え2人で格納されてあるヒュッケバインMK‐Ⅱの隣にある似た姿の機体に目を向けた。

 

キョウスケ「ギャリー…彼女の支えになれるのはお前しかいないぞ。」

ギャリー「分かってるわ、それくらい。」

 

ヴィレッタ「そういえば警視庁の方ではブレイブポリスという組織の発足の発表があったが…」

フーム「素晴らしいと思います!警察も人々を守る事に特化した組織を作るなんて!」

カービィ「ぽよ?」

 

デデデ大王「さあ最後までしっかり働くぞい!!」

エスカルゴン「でゲス!!」

 

一方でデデデとエスカルゴンはキラキラした表情をしながら真面目に働いていた。

 

 

翌日、明朝。

 

デッカードのいる地下工にて。

 

勇太「…そんな…嘘でしょ!?まさか僕の事を忘れちゃうって言うの!?」

デッカード「残念だがその通りだ…」

 

徹平「…デッカード…」

エレフ「…くっ」

オリオン「…」

エリーゼ「…。」

つなのり「…記憶を消されるなんて…」

しろボン「君も記憶喪失なんだっけ…」

 

デッカードは勇太に全て話した当然ながら勇太はそのショックを隠せない。

 

勇太「そ…そんなの嫌だよ!ずっと今のままでいてよ!!僕の友達でいてよ!!」

デッカード「出来ない…私は人々を守る為に造られた…私はその使命を果さねばならないんだ…!」

 

エレフ「…!」

 

デッカード「勇太…私の言ってる意味が分かるな…?」

勇太「…うん…う…うぅ…デッカード!!」

 

勇太は涙を流しデッカードの脚に必死に抱きついた。

デッカードはそんな勇太をただ優しくその手で抱き寄せる事しか出来なかった…。

 

エリーゼ「ナニヨソレ…」

エレフ「それがお前の決断なのか…デッカード…」

徹平「エレフさん、エリーゼ…どうしてそこまで…」

オリオン「色々あるんだよ…」

 

エリーゼとエレフはデッカードと勇太の様子を見て他人とは思えない程の気持ちでいっぱいになっていた。

 

しろボン「どうにかならないかな…」

つなのり「俺にも…分からないよ…」

 

勇太「うっうぅっ…うぁぁぁぁぁ…」

デッカード「勇太…」

勇太「うぅ…デッカード…だったら僕…大きくなったら刑事になるよ!!そしてバンバン事件を解決してデッカードより偉くなる!!」

デッカード「…そうだな、そうすればまた君に会える…君が私の上司になってくれるんだな…」

 

徹平「勇太君…」

 

ヴィィィィィ…!

 

しろボン「エレベータ!?」

オリオン「誰か来るぞ…まさかと思うが…」

つなのり「…!」

 

デッカード「…いよいよだ…!」

 

勇太「デッカード…」

 

デッカードは勇太のそばを離れ再びチェーンベースへと戻っていった。

そしてすぐそこのエレベーターから藤堂を中心とした作業員達が降りて来たのだった。

 

藤堂「作業開始!!」

作業員達「はい!」

 

勇太「!」

エレフ「待て!!」

徹平「待ってください!!」

 

作業員「だ、誰だ君達は!?何処から入って来た!?」

つなのり「お願いです!!デッカードの記憶を消さないでください!!」

しろボン「オレからもお願いします!!」

 

藤堂「何いきなり言ってるんだ…」

 

エレフ達は作業員達も揉め合いになり事態は混乱したが、結局作業員達に抑えられデッカードのメモリーの再フォーマット作業が開始された。

 

作業員「出て行ってもらうぞ!!」

徹平「待ってください!!お願いです!!」

勇太「みんな…デッカード!!!」

エレフ「おい、デッカード!デッカード!!」

 

作業員に抑えられながら勇太は鳴きながら叫び、

エレフは作業員達に抑えられながらも前進しデッカードに最後まで問いかけた。

 

作業員「準備完了しました!」

藤堂「よし、メモリー消去!再フォーマットだ!!」

 

デッカード「勇太よ…」

 

作業員「デッカードが喋った!?」

藤堂「まさか…!?」

 

デッカード「私はこれから勇気を持って悪に立ち向かっていく、勇気だ、勇気を持って強く生きていくんだぞ!」

 

勇太「デッカード…」

エレフ「…デッカード…」

 

メモリー再フォーマットの為に配線を繋がれたデッカードが最後に勇太に語りかけた。

 

勇太「うん…」

 

デッカード「さよなら…だ…ゆう…た…」

 

ビビィプツン!

 

その瞬間デッカードのメモリーが消去されてしまうのだった。

 

 

勇太「…」

徹平「…そんな…」

エレフ「…く、くそぉ!!!」

 

エレフは思わず悔しくなり床に拳を叩き付けた。

 

オリオン「…」

エリーゼ「アァ…」

つなのり「…」

しろボン「…」

 

その後徹平達はそのまま作業員達に追い出されるのだった。

 

 

 

そしてそれからお昼頃。

 

街では発表されたばかりのブレイブポリス発足記念に警視庁によるデッカード完成記念のパレードが行われていた。

 

警視庁のトレーラーの中にはメモリーが消去されたデッカードがいるはずだった。

 

民間人「あの中にブレイブポリスのロボットがいるのか?」

民間人「そうらしいね、どんなロボットかしら?」

ゲコモン「なんでも人工頭脳を持って事件に挑むらしいって!」

 

歩道に押し寄せた民間人達はその話題で持ちきりだ。

 

ユウ「なんだか凄い人だかりだね…」

マト「あれが昨日ニュースで言ってたロボットが入ってるコンテナかなぁ。」

ヨミ「だと思うわ。」

カガリ「徹平?」

徹平「…」

つなのり「…」

オルタンス「エレフ様とエリーゼ様もどうかなさいました?」

エレフ「いや…」

エリーゼ「何カシラネ…コノカンジ…」

オリオン「はあ…」

 

パレードの参列の中に徹平達もいた。

 

勇太「…!」

 

勇太はパレードにいるデッカードの元へ向かおうと路地裏を走っていた。

だがそんな勇太を狙うかの様に影に潜んでる者達がいる事ら気づいてない。

 

短刀・丙「…」

打刀・丙「…!」

 

 

キィィィィィィィ!!!

 

一方その時、上空からそのパレードを狙って複数のロボット群が襲い掛かって来た。

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「フフフフ、警察が開発した超ロボットとなればロボットマフィアの俺が黙ってるはずがなかろう!!頂いていくぞ!!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「へへへ、俺達がまとめて奪ってやるっての!!」

 

フライシザーズ「!!」

サイカーチス「!」

 

ブランチ一味率いるロボットマフィアであった。

鉄球を装備したブランチロボ5号、テンザンの駆るヒュッケバイン008L、空戦ゾイドのフライシザーズ、カブトムシ型ゾイドのサイカーチスの軍勢である。

 

ドォォォォ!!

 

民間人「わぁぁなんだぁ!?」

民間人「に、逃げろぉぉぉ!!!」

 

この騒ぎに民間人達は逃げ惑う。

 

藤堂「なんだ奴らは!?」

冴島「レーダーが聞かなかったのか!?」

 

トレーラーの中にいた藤堂と冴島はブランチ一味が現れた事に動揺した。

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「ハハハハ!!この程度のレーダー等ステルス機能で掻い潜れるわ!警察共!お前達が開発したロボットは頂くぞ!!」

 

ズシィィィ!

 

警視庁のトレーラーの前にブランチ一味が立ちはだかった。

 

徹平「ちょっとまった!!」

エレフ「おっと!」

オリオン「お前らは下がってろ!ここは俺達が引き受ける!!」

 

徹平とエレフ、オリオンが前に出た。

 

つなのり「みんな!」

マト「ほら私達は避難するよ!!」

カガリ「徹平!頼むぞ!」

オルタンス、ヴィオレット「お気をつけて!!」

 

マト達もつなのりを連れて避難していった。

 

警察「やめろ!!抵抗すると撃つぞ!!」

 

警察の護衛ロボット達がブランチ一味に立ち向かう。

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「ふん!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「オラァッ!!」

 

ガキィン!!ドガァッ!!

 

ブランチロボ5号の鉄球攻撃とヒュッケバイン008Lのロシュセイバーで警察の護衛ロボ達が簡単にやられてしまった。

 

警察「うわぁぁぁぁぁ!!」

 

藤堂「旦那!このままだとやられちまうぞ!」

冴島「このまま黙って見ていろと言うのか!」

藤堂「くっ…ん、あいつらは!」

 

トレーラーから降りて来た冴島と藤堂、藤堂はこの時ブランチ一味に立ち向かおうとした徹平の姿を目撃した。

 

エレフは黒い剣を2本、オリオンは弓矢を構えた。

徹平はデジヴァイス・Dドラグーンを翳した。

 

徹平「デジヴァイス起動、スピリットローディング!!」

 

徹平はデジヴァイスを起動させアルティメットブイドラモンとなった。

 

アルティメットブイドラモン「アームズ進化!アルティメットブイドラモン!!」

 

 

ユーキ「はっ!!」

 

更にビルの上から徹平の先輩にあたる中学三年生の生徒会長の少年・天馬ユーキが駆けつけた

 

ユーキ「デジヴァイス起動、スピリットローディング!」

 

ユーキはその瞬間身体が光につつまれ獣の姿を纏った獣人型デジモン・グリカウモンとなった。

 

グリカウモン「アームズ進化!グリカウモン!!」

 

アルティメットブイドラモン「ユーキ先輩!」

エレフ「来たか!!」

グリカウモン「パレードを観に来たけど…なんだかそれどころじゃなさそうだね…」

オリオン「奴らの目的はあのコンテナの中のロボットだ、守り抜くぞ!!」

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「ほう誰かと思えばまたお前達か!今度こそ叩き潰してやる!!」

 

正太郎「そうはいくか!!」

鉄人28号「ガォォォォォ!!」

 

更に正太郎がVコンを持ち鉄人28号と共に駆けつけた。

 

ズシィィィ!!

 

正太郎「ICPOの一員として、警察が維新を掛けて作ったロボットを守って見せる!!」

 

鉄人28号「ガォォォォ!!」

 

ワッ太(トライダーG7)「俺も忘れるなよー!!」

 

ズシィィィ!

 

更に警視庁から依頼を受けて護衛に来た竹尾ゼネラルカンパニーの小学生社長ワッ太の乗るトライダーG7も駆けつけた。

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「何人来ようと関係ないわ!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ブラックホールキャノンでぶっ飛ばしてるよ!!」

ブランチ(ブランチロボ5号)「待て!折角のロボットまで潰す気か!?」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ちっ!」

 

テンザンはヒュッケバイン008Lのブラックホールキャノンを使おうとしたが止められてしまった。

 

フライシザーズ達「!」

サイカーチス達「!!」

 

フライシザーズとサイカーチス達が襲い掛かる。

 

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

グリカウモン「メガ・ナックル!ドルフィンシューター!!」

エレフ「でりぁぁぁ!!」

オリオン「落としてやるさ!!」

 

ズバァァァ!!バゴォォォ!ズバァァァ!バシュゥゥゥ!

 

アルティメットブイドラモンが炎の翼を広げ飛翔しフライシザーズの翼を切り裂き、

グリカウモンも飛び跳ね両腕に装備したメガナックルクローにエネルギーをチャージして殴り掛かるバイソンスマッシュで他のフライシザーズの腹をぶち抜いた。

更にエレフは横のビル群を利用してそこからジャンプしながら黒い剣でサイカーチスを真っ2つにしてオリオンは自慢の弓術で矢を放ちサイカーチスやフライシザーズ達を撃ち落としていく。

 

鉄人28号「ガォォォォ!!!」

 

ドガァァァ!

 

ワッ太(トライダーG7)「ビームキャノン!!」

 

鉄人がブランチロボ5号に殴り掛かり、更にそこからトライダーG7がビームキャノンを放ちヒュッケバイン008Lを狙い撃つ。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「うおっと!あたるかってんだ!」

ブランチ(ブランチロボ5号)「おのれ鉄人、また邪魔をするか!!」

 

正太郎「逮捕するまで何度でもだ!!」

冴島「これは…護衛は君とワッ太君だけじゃなかったのか?」

正太郎「彼等は僕と一緒に戦った特別隊の仲間です!もう心配はいりません!」

藤堂「なんだって…あいつらが!?」

 

正太郎はVコンで鉄人を操作しながら自身満々に冴島と藤堂に徹平の事を説明した。

デッカードを守る為アルティメットブイドラモン達はブランチ一味と奮戦する。

 

だが更にフライシザーズとサイカーチスが上空から襲い掛かって来た。

 

一方路地裏からデッカードの元へ走る勇太は。

 

 

勇太「…このままだとデッカードが!」

 

デッカード≪勇気だ、勇気を持って強くなっていくんだぞ!!≫

 

走る勇太の脳裏にデッカードの言葉が焼き付く。

その思いを胸に通りへと飛び出そうとした時、

 

短刀・丙「シャァァァ!!」

勇太「うわぁっ!!」

 

打刀・丙「グゥゥゥ!!」

 

勇太「うわ!!なんだこいつら…!?」

 

太刀・丙「…!!」

 

そこへ現れたのは時間差遡行軍の部隊であった。

何故彼等が勇太を狙うのか。

その刃が勇太に襲い掛かろうとした時。

 

鶴丸国永「そらよっ!!」

 

ズバァァァァ!!

 

太刀・丙「ギャァッ!?」

 

乱藤四郎「えいっ!!」

短刀・丙「シヤァッ!?」

 

一期一振「はっ!!」

厚藤四郎「でりゃ!」

鳴狐「…!!」

 

ズバァァ!

 

蜻蛉切「でりゃぁぁぁ!!」

 

ブゥンブゥンブゥン!!ドス!!

 

打刀・丙「グァァァ…!!」

 

勇太「へっ…!?」

 

鶴丸国永「よっ驚いたか?」

乱藤四郎「フフッここは僕達に任せて♪」

蜻蛉切「さあいかれよ、友が待っているのだろう?」

 

勇太「え、どうして…」

 

一期一振「気になさらず、私達の目的は彼等の討伐。ここはお任せを。」

鳴狐「…」

お供の狐「さあ早く!」

厚藤四郎「後方は任せておきな!」

 

勇太「えっと…よく分からないけど・・ありがとう!!」

 

何が起きたのか、

白い着物を纏い白い肌で白い髪の刀剣男士・鶴丸国永が勇太に襲い掛かろうとした太刀・丙を切り裂き、

一見美少女にも見える軍服姿の刀剣男士短刀・乱藤四郎が短刀を振りかざしながら飛び跳ね短刀・丙を切り払い、

青いショートヘアの軍服姿の刀剣男士太刀・一期一振が太刀を振りかざし、

うの後ろから黒髪ショートヘアの少年っぽい刀剣男士短刀・厚藤四郎が連続で打刀・丙や太刀・丙を切り裂き、

ビルから飛び降りた大柄で筋肉質の刀剣男士槍・蜻蛉切が打刀・丙を突き刺し、

最後に首に喋るお供の狐を連れた顔を黒いマスクで覆っている刀剣男子打刀・鳴狐が短刀・丙を切り倒した。

 

勇太は彼等の登場に驚いたが彼等に友の元へ向かう様言われすぐにデッカードの元へと走るのだった。

 

厚藤四郎「これが大将の命令か?」

蜻蛉切「あの少年を勇者の心を持つロボットの元へと導け…であったな。」

一期一振「これが歴史通りなら使命を果さねばなりませんな。」

鳴狐「…うん。」

乱藤四郎「わぁ!また襲ってきた!!」

 

打刀・丙「!!」

短刀・丙「!!」

 

鶴丸国永「こりゃ面白くなってきたな!」

 

その影では歴史の改変を目論む時間差遡行軍と歴史を守る刀剣男士達が戦うのであった。

 

 

そして再び表通りにて。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「くそぉっ!!らちがあかねぇぜ!オラオラ!!!」

 

ドォォォ!

 

エレフ「うおっ!?」

アルティメットブイドラモン「うわっ!」

グリカウモン「くっ!!」

オリオン「しまった!」

ワッ太(トライダーG7)「待てー!」

鉄人28号「ガォォォ!」

 

ドドドドド!ドガァァァ!!

 

テンザンのヒュッケバインが戦線を掻い潜りその機動性でデッカードが格納されたコンテナに襲い掛かろうとした。

鉄人がガードにはいるが頭部のバルカン砲でセンサーにダメージを受けてしまう。

 

正太郎「しまった!」

冴島「くっ!」

藤堂「野郎!」

 

しろボン(ホワイトブロス)「ビーダシュート!!」

 

バシュゥゥゥゥ!!」

 

ドゴォォォ!!

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ぐおっ!?なんだ!?」

 

上空からエネルギー性のビーダマがヒュッケバインに命中し動きを止めた。

そして地上に着地した白いビーダアーマー、しろボンの乗るホワイトブロスが駆けつけた。

 

しろボン(ホワイトブロス)「みんな!!」

 

アルティメットブイドラモン「しろボン君!?」

エレフ「お前は…!」

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「な、なんだあの機体!?またデータに無い奴か!?」

 

しろボン(ホワイトブロス)「これ以上勝手な事はさせないぞ!俺もみんなと一緒に戦う!カゼ丸!」

カゼ丸≪クァー!≫

 

ホワイトブロスで駆けつけたしろボンに纏うメイルと化したカゼ丸もいる。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「くそぉ!邪魔しやがって!!」

 

ドシュンドシュン!!

 

しろボン(ホワイトブロス)「そうはいくか!!」

 

テンザンのヒュッケバインがフォトンライフルを放つがホワイトブロスは脚に装備されたローラーを駆使し高速で歩道を前進しながら回避して突撃、腹部分からビーダシュートを放ち反撃した。

 

リュウセイ(R‐1)「俺達もいるぞ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「行きます!」

ルージ(ムラサメライガー)「勝手な事はさせない!!」

ガラガ(デッドリーコング)「叩き潰してやるぜ!」

巡音ルカ(セイザーグリフォン)「徹平君大丈夫!?」

 

アルティメットブイドラモン「ルカさん!みんな!」

 

リュウセイ達も駆けつけた。

 

グリカウモン「リュウセイさん達!」

ワッ太(トライダーG7)「待ってたよ~!」

オリオン「援護頼むぜ!」

 

ライ(R‐2パワード)「イングラムはいない様だな…」

アヤ(R‐3パワード)「ええ…」

ヴィレッタ(R‐GUN)「…」

カービィ「ポヨ!」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ)「来るぞ!」

 

フライシザーズ達「!!」

サイカーチス達「!!」

 

カイ(量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ)「行くぞ!カトンボ共に負けてられるか!」

 

フライシザーズ達とサイカーチス達の一部がリュウセイ達へと襲い掛かってきた。

ワープスターに乗って飛ぶカービィを筆頭にリュウセイ達もそれぞれ攻撃に出るのだった。

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「ええい…!こうなれば出てこい!メアリー!ジョー!」

 

ズシィィィ!!

 

メアリー(グルンガスト参式)「やっと出番?」

ジョー(轟龍)「フッ…ようやく仕事か…」

 

ルキア(グルンガスト弐式)「グルンガスト参式!!」

リュウセイ(R‐1)「メアリーか!?それとアイツは一体…!?」

 

メアリーの駆るグルンガスト参式ともう1体の黒いロボット、

ドリルを持ったジェット機に変形する轟龍に乗るのは雷張ジョーと言う青年、

通称「エースのジョー」である。

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「メアリー!お前はあのコンテナのロボットを奪ってこい!ジョーとテンザンは奴らの足止めをしろ!!」

 

ジョー(轟龍)「報酬をくれるならな。」

メアリー(グルンガスト参式)「むー人使い荒いなぁ…まあいいや。」

 

アルティメットブイドラモン「くっ!!メアリーちゃん、ダメだ!アイツらなんかと一緒にいちゃ!!」

グリカウモン「イヴちゃんとギャリーさんの所に来るんだ!」

メアリー(グルンガスト参式)「嫌だ!!もうみんな知らない!!邪魔するならバラバラにしちゃうよ?」

 

メアリーのグルンガスト参式が背中のドリルを腕に付けてフル回転させて噴射した。

 

メアリー(グルンガスト参式)「ドリルブーストナックル!!」

 

グルンガスト参式のドリルブーストナックルが襲い掛かりアルティメットブイドラモンとグリカウモンを弾き飛ばした。

 

ドガァァァァァ!

 

アルティメットブイドラモン「ぐわぁっ!?」

グリカウモン「うぁっ!」

 

鉄人28号「ガォォォォ!!!」

ワッ太(トライダーG7)「そうはさせるかぁ!!うわぁぁぁ!!」

 

ドガァァァ!!ズシィィィ!

 

ドリルブーストナックルの威力は鉄人やトライダーも叩き伏せる程であった。

 

正太郎「鉄人!みんな!!」

冴島「くっ…」

藤堂「なんて奴だ…!」

 

メアリー(グルンガスト参式)「あのコンテナだよね?よーし!」

 

ドシュンドシュン!!

 

メアリー(グルンガスト参式)「!?」

しろボン(ホワイトブロス)「お前の相手は俺だ!!」

メアリー(グルンガスト参式)「なーにそんな小さいので?じゃあ踏みつぶしちゃえ♪」

 

ドシィィ!!

 

しろボン(ホワイトブロス)「うわっ!!」

 

ホワイトブロスがビーダシュートで食い止めようとするがグルンガスト参式相手では軽いダメージ程度でパワーの差で圧倒されてしまう。

 

 

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ)「早い!!うおっ!?」

カイ(量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ)「くっ!!気をつけろ!そいつはかなりの手練れだ!」

ジョー(轟龍)「ふん…」

 

ジョーの駆る轟龍の機動性は凄まじくキョウスケとカイのゲシュペンストの攻撃を颯爽とかわしながら腕にワイヤーを搭載したブースターナックルを放ち首元部分のハッチからミサイルを放ち、キョウスケとカイを翻弄し確実にダメージを与えていった。

 

ガラガ(デッドリーコング)「うぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

ドゴォォォォ!!

 

ガラガのデッドリーコングが全力込めて拳を叩き込むが轟龍には当たる訳も無く、

真上をとった轟龍がゴウリュウキャノンを放ち逆に返り討ちにした。

 

ドシュゥゥゥゥ!!

 

ガラガ(デッドリーコング)「うおっくっそぉぉぉぉ!!」

ルージ(ムラサメライガー)「ガラガ!!うぉぉぉぉ!!」

 

ドガァァァ!!

 

今度はムラサメライガーが飛び上がり前足のストライクレーザークローを叩き込もうとするが轟龍は空中舞いながら腕部の機関砲を放ち四方からムラサメライガーにダメージを与えた。

 

ルージ(ムラサメライガー)「うあっ…」

リュウセイ(R‐1)「ルージ、ガラガ、大丈夫か!?くそっ…なんて奴だ…」

 

ジョー(轟龍)「特別隊で戦った一員か…侵略者を倒した力はその程度か?」

ルキア(グルンガスト弐式)「来る!!」

 

轟龍は機首にドリルを搭載したドリルジェット形態へと変形しグルンガスト弐式、Rシリーズ達に突撃した。

 

ドォォォォォ!!

 

アヤ(R‐3パワード)「きゃぁぁぁぁ!」

ライ(R‐2パワード)「くっ!!」

ルキア(グルンガスト弐式)「ダメだ…速度が速すぎる…」

 

弾かれるR‐2パワードとR‐3パワード、R‐GUN、グルンガスト弐式。

 

ヴィレッタ(R‐GUN)「くっ!狙いが定まらん…!」

リュウセイ(R‐1)「うぉぉぉぉぉ!!」

ジョー(轟龍)「む!」

 

ドゴォォォォ!!

 

轟龍は瞬時にロボットモードへ変形しR‐1のT‐LINKナックルを同じく拳で反撃し同士討ちとなる。

 

ジョー(轟龍)「…!」

リュウセイ(R‐1)「これ以上勝手にはさせねぇぞ!」

ソードカービィ「ポヨー!!!」

 

そこからソードカービィが轟龍にソードビームを仕掛けてきた。

 

ドドォ!!

 

ジョー(轟龍)「面白い…!だが!!」

 

ドドドドドドドド!!!

 

轟龍は各部ハッチから放ったミサイルR‐1とソードカービィに浴びせるのだった。

 

カービィ「ペポ~!!」

ジョー(轟龍)「正義だろうと悪だろうと強い者が勝つと教えてやる!」

 

ギャリー(ヒュッケバインMK‐Ⅱ)「これ以上勝手にはさせないわよ!!」

ジョー(轟龍)「む?」

 

バシュッ!!

 

ギャリーのヒュッケバインが駆けつけチャクラムシューターを放った。

轟龍はそれを上手くかわしゴウリュウキャノンで反撃に出るが、ギャリーはなんとかそれを避けるのだった。

 

ギャリー(ヒュッケバインMK‐Ⅱ)「なんて速さなの…!」

ジョー(轟龍)「受けてみろ!!」

 

「そうはいかない!!」

 

その時だった。

轟龍に対しフォトンライフルを放ちこちらに向かってくる機体があった。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「…ファングスラッシャー!!」

 

その機体ヒュッケバインMK‐Ⅲが投げた武器ファングスラッシャーが轟龍に襲い掛かる。

轟龍はギリギリで回避しようとしたが一部分が命中しダメージを受けた。

 

ジョー(轟龍)「ほう…まだ面白い奴がいたか…」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「みんな大丈夫!?」

ギャリー(ヒュッケバインMK‐Ⅱ)「イヴ…いける!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「…うん!!」

 

それはパーソナルトルーパー・ヒュッケバインMK‐Ⅲ、それに乗るは念動者用パイロットスーツを着用したイヴであった。

 

リュウセイ(R‐1)「イヴ!!」

キョウスケ(量産型ゲシュペンストMK‐Ⅱ)「まさかこれが初陣となるか…」

ルキア(グルンガスト弐式)「イヴちゃん!ここは僕達に任せるんだ!君は彼女を止めるんだ!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「分かった…!」

 

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲはすぐさまメアリーの元へと向かった。

 

ジョー(轟龍)「俺に挑むと言うのか…?」

ルキア(グルンガスト弐式)「ここから先は絶対いかせない!」

ギャリー(ヒュッケバインMK‐Ⅱ)「ここからは好き勝手にはさせないわよ!」

ソードカービィ「ポヨ!」

ルージ(ムラサメライガー)「ああ、そうだ!!」

 

ジョー(轟龍)「面白い…!」

 

ジョーは不敵な笑みを浮かべ轟龍で突撃した。

 

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「なんだあの機体は!?」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「んだありゃヒュッケバインか!?」

 

ブランチとテンザンがイヴのヒュッケバインMK‐Ⅲに標的を定めようとした、

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「く、訓練の時以上だ…けどどうしてだろう。敵の動きが予測できる?なら…!!」

 

ブランチロボ5号の鉄球攻撃を瞬時にかわし旋回しながら頭部からバルカン砲を放ち牽制。

テンザンのヒュッケバインがロシュセイバーを振り上げるが、

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲはファングスラッシャーを振りかざし、セイバーを弾いて押し出した。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「な、なんだあいつ!?」

ブランチ(ブランチロボ5号)「くっ…!フリーズだと!?」

 

アルティメットブイドラモン「あれは…ヒュッケバイン!?」

グリカウモン「けどMK‐Ⅱとは違う…!?」

エレフ「ちょっとまてあれに乗ってるのって…」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「みんな!!」

 

アルティメットブイドラモン「イヴさん!?」

 

正太郎「まさかイヴさんが!?」

 

メアリー(グルンガスト参式)「イヴ!?」

 

メアリーはふとイヴのヒュッケバインMK‐Ⅲに目を向けた。

 

しろボン(ホワイトブロス)「味方!?」

オリオン「ああ、そうらしいな…」

 

巡音ルカ(セイザーグリフォン)「徹平君!!」

アルティメットブイドラモン「ルカさん、コンビネーションで行きましょう!!」

巡音ルカ(セイザーグリフォン)「任せて!」

 

そう言ってセイザーグリフォンの背にアルティメットブイドラモンはライドしてグルンガスト参式に挑むのだった。

 

メアリー(グルンガスト参式)「くっ!!」

 

バシュンバシュン!!ドゴォォ!ドゴォォ!

 

セイザーグリフォンのレーザーとアルティメットブイドラモンの両腕を発射したバンバンパンチが動きを封じる。

そこへイヴのヒュッケバインMK‐Ⅲが接近した。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「メアリー!もうやめて!!これ以上貴方と戦いたたくない!!」

メアリー(グルンガスト参式)「嘘だ!!だったらどうして攻撃してくるの!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「貴方がそのコンテナのロボットさんを奪おうとするからだよ!もうやめて!あんな奴らのいいなりになってもメアリーの罪が増えるだけだよ!!」

メアリー(グルンガスト参式)「知らない!イヴなんか…イヴなんか…嫌いだぁぁぁ!!」

 

ドォォォォォォ!!

 

グルンガスト参式がメアリーの怒りと当時に胸部からオメガブラスターを放った。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「!!」

 

アルティメットブイドラモン「そうはいくか!トランスエボリューション!」

 

アルティメットブイドラモンは更なる進化形態UブイドラモンVFとなり、イヴの前に出た。

 

UブイドラモンVF「ドラゴニックブラスター!!」

 

ドドドドドドドド!!ドガァァァァァ!!

 

UブイドラモンVFの胸部から放つドラゴニックブラスターがオメガブラスターと相殺した。

 

UブイドラモンVF「メアリーちゃん…もうやめるんだ!」

メアリー(グルンガスト参式)「…みんな邪魔してる…邪魔してる邪魔してる邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「メアリー!!」

しろボン(ホワイトブロス)「うわ…よくわかんないけどかなり怒ってる…!?」

 

メアリーは思考が歪み始めグルンガスト弐式が暴れ出そうとしていた。

 

UブイドラモンVF「止めるにはこの力でしかない!!」

巡音ルカ(セイザーグリフォン)「徹平君!いつでもいけるわよ!!」

UブイドラモンVF「了解!セイザーフォーメーション!!」

 

UブイドラモンVFとセイザーグリフォンが光出す、

 

その瞬間、UブイドラモンVFの目は機能を停止させたかの様に瞳が消えて行った。

 

同時に両腕が閉じ、両足の竜の頭部が接続され胸とくっつく様に形態を変える、

背中のキャノンとウイング・マント、肩のシールドも取り外され、

何か胴体の形態へと変えて行った。

さらにセイザーグリフォンの両翼・先端部分と大型ブースターパーツ、先端の2つのクローパーツが分離していった。

ブースター部分が巨大な両脚へと変形、クローパーツが両腕へと変形、ウイングパーツは胴体になったVFの背中に接続され。両脚、両腕も接続される。

そして胸の竜の頭部にアーマーの様な装飾が施され、VFの頭部を尾翼部分グリフォンヘッドが後ろ向きになる様におおかぶさり、全く別の勇者テ的な人面フェイスが出現した。

そして内部にコクピットが出現しそこに徹平、後ろにルカが乗り込んでいた。

 

徹平(Vドランセイザー)「超星竜者!Vドランセイザー!!」

巡音ルカ(Vドランセイザー・サブ)「さあ、飛び立て!星座竜の勇者!!」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「徹平君、ルカさん!」

徹平(Vドランセイザー)「大丈夫、どうにか彼女を食い止めて見せる…!」

 

メアリー(グルンガスト参式)「邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

メアリーのグルンガスト参式が飛び掛かり襲い掛かった。

Vドランセイザーはそれを受け止めなんとか粘る。

 

エレフ「くそっスーパーロボット相手じゃパワーが違いすぎるぜ…」

 

冴島「なんという戦いだ…!」

藤堂「これが噂の特別隊って奴らの力か…!?」

正太郎「はい、僕達はこれまでも沢山修羅場の乗り越えてきました!」

 

メアリーの怒りとシンクロしているのかグルンガスト参式のパワーが増大していく。

Vドランセイザーでも押さえつけられなくなってきていた。

 

徹平(Vドランセイザー)「ううっ…なんてパワーだ…!」

巡音ルカ(Vドランセイザー・サブ)「…参式のパワーが増大してる!このままじゃあの子も危険よ!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「え…メアリー!!」

メアリー(グルンガスト参式)「でりゃぁぁぁぁ!!」

徹平(Vドランセイザー)「どぁぁぁぁ!!!」

 

メアリーのグルンガスト参式がVドランセイザーをパワーで地面にはり倒した。

そして次に標的をコンテナへと向けて前進する。

 

 

勇太「はあはあはあ…まてぇぇぇぇぇ!!」

 

メアリー(グルンガスト参式)「!?」

 

冴島、藤堂「!?」

 

徹平(Vドランセイザー)「勇太君!?」

エレフ「勇太!」

ワッ太(トライダーG7)「勇太!?どうしてここに!?」

 

勇太「デッカードは僕が渡さないぞ!」

 

勇太が飛び出しデッカードを搭載したコンテナの前で立ち塞がった。

 

メアリー(グルンガスト参式)「…邪魔…潰してやる…!」

 

冴島「いかん!!」

正太郎「勇太!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「メアリー!やめて!!!」

 

グルンガスト参式が勇太に迫ろうとしていた。

 

勇太「デッカード!僕だ、勇太だ!!僕の声が聞こえるだろう!?」

 

エレフ「勇太…!思い切り叫べぇぇぇ!」

 

勇太「デッカード!目を覚ませ!目を覚まして戦うんだ!!」

 

勇太はコンテナの中のデッカードに問い叫び続けた。

 

メアリー(グルンガスト参式)「潰れろォォォォォォ!!!!」

 

グルンガスト参式がその巨大な脚を上げた瞬間、

 

勇太「デッカードーーーーー!!!」

 

勇太は思い切り叫んだ。

その瞬間だった。

 

コンテナの中のデッカードの目が光出した。

 

デッカード「勇太!!」

 

デッカードのメモリーに勇太の記憶が再び蘇る。

 

ドガァァァァァ!!

 

デッカード「うぉぉぉぉ!!!」

 

ドガァァァ!!

 

メアリー(グルンガスト参式)「きゃぁぁぁぁ!?!?」

 

ズシィィィ!

 

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「メアリー!?あれは…!!」

徹平(Vドランセイザー)「デッカード!?」

 

藤堂「デッカード!?」

冴島「そんなバカな!?…!!」

 

コンテナから飛び出したデッカードがタックルを決め

グルンガスト参式を転倒させた。

 

そしてデッカードは右手で腰部分のホルスターからリボルバーを取り出し、

左手で胸部分から刑事の記である勇者警察手帳を取り出し見せつけながら叫んだ。

 

デッカード「ホールドアップ!!ブレイブポリス!デッカードだ!!」

 

勇太「デッカード!」

デッカード「勇太!」

 

エレフ「デッカード…お前…思い出したんだな…!」

徹平(Vドランセイザー)「まさかこれって奇跡…!?」

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「ぬぅぅ…!まさかブレイブポリスのロボットが起動するとは…!!」

 

デッカード「勇太!ここは危険だ!」

勇太「平気だよ、デッカードといれば!!」

 

藤堂「あの少年…間違いないあの少年がデッカードを呼び覚ました、しかも運動性、攻撃力、全てが設定した数値を越えている!」

冴島「心だ!デッカードに心が目覚めたのだ!」

藤堂「しかしデッカードはロボット…」

正太郎「いえ、ロボットにだって心はあるんです!!」

冴島「そう、奇跡が起きたのだ!!」

 

 

デッカード「はっ!!」

 

デッカードは飛び上がり勇太を左手で抱きかかえながら右手でリボルバーを連射しブランチロボ5号にダメージを与えていった。

 

ドダンッドダンッドダンッ!!

 

ドォォォ!!

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「ぐっ・・なんて運動性能だ…!」

 

勇太「デッカード、あいつの鉄球を封じるんだ!」

デッカード「それより勇太、怖くないのか?」

勇太「へっちゃらさ!」

デッカード「了解!ボス!」

勇太「ぼ、ボス!?」

 

デッカードが勇太をボスと認めた瞬間だった、そしてデッカードは走り出しリボルバーを再装填。

ブランチロボ5号の鉄球部分のジョイントを狙い撃った。

 

ドダァァン!!

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「ぐぉぉぉっ!?」

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「この野郎!今度こそブラックホールキャノンで!!」

 

テンザンがヒュッケバインのブラックホールキャノンを構えた瞬間だった。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「そうはいかない!」

徹平(Vドランセイザー)「でりぁぁぁぁ!!」

 

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲのフォトンライフルがブラックホールキャノンを弾き、

Vドランセイザーが殴りかかった。

 

テンザン(ヒュッケバイン008L)「ぎぇぇぇぇ!?」

 

テンザンのヒュッケバイン008Lはまたしても倒れてしまった。

 

デッカード「協力感謝する!チェーンジ!!」

 

その瞬間デッカードはパトロールカーに変形しブランチロボ5号の後ろに周り込んだ。

 

エレフ「変形した!?」

しろボン(ホワイトブロス)「早い!」

 

そして再びロボットモードになり、デッカードはリボルバーの狙いをブランチロボ5号の両脚を狙い撃った。

 

ドダァンドダァン!!

 

ブランチ(ブランチロボ5号)「しまった!?」

 

デッカード「ブランチ!ロボット強奪の罪で逮捕する!!」

 

デッカードがブランチを捕えようとした時だった。

 

メアリー(グルンガスト参式)「りゃぁぁぁぁ!!」

 

ドシィィィィ!!

 

デッカード「くっ!」

 

勇太「デッカード!」

デッカード「大丈夫だ、勇太!」

 

グリカウモン「あれは!」

 

ジョー(轟龍)「くっあちらは不利の様だな…撤退するぞ!!」

テンザン(ヒュッケバイン008L)「は、ちょっと待てっての!」

ブランチ(ブランチロボ5号)「くそっ…メアリー!俺を運べ!」

メアリー(グルンガスト参式)「…」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「メアリー!」

 

メアリー(グルンガスト参式)「…ふん。」

 

メアリーのグルンガスト参式は大破したブランチロボを回収しジョーとテンザンと共に撤退していった。

 

 

ルキア(グルンガスト弐式)「残りの敵ゾイドは片付けました!みんな無事です!」

カービィ「ぽよ!!」

ルージ(ムラサメライガー)「危なかった…」

ガラガ(デッドリーコング)「くそぉ覚えてやがれあの黒いの!!」

 

徹平(Vドランセイザー)「はあはあ…」

巡音ルカ(Vドランセイザー・サブ)「お疲れ様、徹平君♪」

徹平(Vドランセイザー)「はい、色々あったけど…デッカードが思い出して良かった…」

エレフ「…ああ。」

 

勇太「やったー!凄いやデッカード!!」

デッカード「ああ!」

勇太「けど…記憶…また消されちゃうんじゃ…」

冴島「その必要はないさ!」

勇太「え?」

 

その後パレードはこの騒ぎで中止となったが、ブレイブポリス・デッカードの戦闘評価は予想以上に好評だと称賛されるのだった。

一方その様子をビルの屋上から見ていた者達がいた。

 

鶴丸国永「こりゃ驚きだ、喋るロボットもいるなんてな。」

蜻蛉切「これが主の言っていたウォリアーズ世界…」

厚藤四郎「けどどうして大将はなるべくあいつらの手助けしてやれって言うんだ?」

一期一振「分かりません、ですが…この世界には何か違和感の様な物を覚えます。」

乱藤四郎「僕も分かる…空を見てると何かが漂っている気がするんだよね…」

鳴狐「…」

お供の狐「はい、私めも鳴狐も同じ様に感じております。」

 

刀剣男士達はあの後少しだけ戦いの様子を見ていた様だ、

その後彼等は再び姿を消すのだった。

 

そして翌日、とんでもない話が徹平達に持ち込まれるのだった。

 

徹平達の町にある竹尾公園にて。

 

徹平「勇太君が刑事に!!」

ワッ太「嘘だろぉ~!?」

エレフ「ホントか!?」

エリーゼ「子供ガ!?」

オリオン「正太郎に続いて二人目の小学生刑事誕生か…」

正太郎「ビックリしたよ勇太!」

ユーキ「けど君、小学生で刑事って大丈夫なのかい?」

 

勇太「平気さ!だってデッカードって味方がいるんだから!」

デッカード「ブレイブポリス!デッカードです!」

 

エレフ「へへ…デッカードやったな!」

 

デッカード「君にも感謝してるよエレフ。」

 

マト「な、なんか話がまた凄い事になってる…」

カガリ「もうなんでもありだね。」

ヨミ「…;」

ユウ「警察も凄い事してるよね…」

オルタンス「けどこれが、勇太様とデッカード様の」

ヴィオレット「Romanだと思いますわ。」

つなのり「いいなぁ…」

しろボン「そうそう俺も明日から皆の学校にいく事になったから!って聞いてる!?」

ルージ「大丈夫、分かってるよ。よろしくしろボン。」

 

なんと勇太がブレイブポリスの刑事・ボスとしてデッカードと共に事件に挑んでいく事になったのだ。

これはデッカードと勇太の友情と奇跡に感動した冴島が見込んだ物たまものである。

 

 

警視庁 総監室

 

大塚長官「しかし君もたいした決断したもんだよ…」

冴島「いえ、私は彼を…デッカードと友情を結んだ彼に託して見たくなったです。ブレイブポリスを。」

藤堂「こう言い出したら止められませんからなぁ。」

大塚長官「ははは、まあ君も私と似た様な物になってきたなぁ。」

 

大塚長官と冴島達がコーヒーを飲みながら談笑していた。

 

 

 

地球連邦軍第79極東基地

 

リュウセイ「新聞見たか!?ブレイブポリスのボスがあの勇太って子だって!」

アヤ「今更驚く事でもなくなったわね。」

ヴィレッタ「正太郎の例もあるしな。」

ライ「しかしあの轟龍と呼ばれる機体のパイロット…それにイングラムが出てこなかったのが気になる。」

ルキア「はい、あの人は今どうしてるんでしょうか…」

アヤ「…」

ギャリー「そうね、あとそのエースのジョー…噂じゃ相当な腕前だったみたいね…実感したわ改めて。イヴ、実戦はどうだった?」

 

イヴ「うん、まだ扱いこなせるか分からないけど…行方不明になったお父さんとお母さん、メアリーを助けるまで私は戦うって決めたから。」

ギャリー「分かってるわ、だったら精進に励みなさい。」

イヴ「うん!」

ラーダ「イヴちゃん、次にこの機体だけど…」

イヴ「これって…MK‐Ⅲと連動する…?」

 

ラーダはタブレットに映し出された機体イメージをイヴに見せるのだった。

 

ガラガ「見てやがれ!!!次こそあのエース野郎をぶちかましてやるぜ!」

カービィ「ポヨ!!」

フーム「熱くなってるわねぇ…」

ロバート「まあいいじゃないか。」

 

こうしてまたひとつの戦いと物語が終わった。

だがまだこれからだ、次に待ち受ける物語とは…。

 

 

とある何処かの基地の内部にて。

 

イングラム「ブレイブポリス…この世界にまた新たな光が生まれたと言うのか。」

メアリー「ねえイングラム…」

イングラム「メアリー、君は彼等に惑わされている。君は自分自身を貫く。それだけでいい。」

メアリー「…うん。」

 

メアリーはまるでイングラムの言葉を聞いて動いているようであった。

 

ジョー「まるで縛ってる様だな。」

イングラム「フフフ…さて、次なるプランを実行するとしよう…」

 

イングラムはまだ何かを目論んでいる様であった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第27話 完

 

第28話 魔神皇帝の目覚め に続く。

 



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スーパーヒーローウォリアーズ 第28話 魔神皇帝の目覚め

学校の研究発表会のテーマをスーパーロボットについてのレポートを書く為に光子力研究所へ訪れた徹平達。だがそこへ突如時間遡行軍が襲い掛かり刀剣男士達も参戦、そして奴までもが現れあの魔神も姿を現す!?


ほむら「トリスタン、イゾルデ…さようなら。」

 

あしゅら男爵「…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

逃げられなくなったあしゅらに、ほむらの鉄槌が下された。

 

ドバァァァァァァァァァ!!!!

 

 

バードスの地下の祭壇に海が浸水し史実上完全崩壊した。

 

地下の祭壇も木端微塵に沈み、もはやミケーネ復活どころではなくなった。

そしてさらに深い海底の谷に沈んでいく負傷して動かなくなったゴーゴン大公。

 

 

ゴーゴン大公「(魔法少女め…今に見ていろ…ミケーネはこれで終わったと思うな…いつの日か…いつの日か…)」

 

 

海底の谷に沈んでいくゴーゴン大公、そしてあしゅらは最後まで姿を見せる事はなかったのだった…。

 

 

 

それから数日の事だった。

深海の底でずっとその男女が一体化した姿をした人間の死体が傷だらけで沈んでいた。

 

ゴォォォォ…シュゥゥゥゥ…

 

その死体の前に赤黒い空間から黒い波動を纏った両手がまるで死体を包み込むように抱きしめるのだった。

 

コォォォォォ…!!

 

「…私は…そうだ…今こそ…今度こそ…目的を果たすのだ…レキシハカワル…!!」

 

その死体はなんと覚醒し男女が一体化した彼(彼女)は赤黒い波動に包まれてニヤリと不気味に笑うのだった。

 

 

とある地域の森林にて。

 

ほむら「!?」

キュウべぇ「この気配は…!ほむら!」

ほむら「まさか…奴は私があの時…確かめる必要がありそうね…!」

 

魔法少女・暁美ほむら、そしてそのサポートを務めるキュウべぇが曇空の下である者の気配を察知し飛び立った。

 

 

 

富士山麓に立つ光子力研究所付近の道のり。

 

アルティメットブイドラモン「この森を抜けたら甲児兄ちゃん達がいる光子力研究所だよ」

カガリ「徹平、もうちょっと遅く飛んで。」

エリーゼ「ハヤスギテ髪ガミダレチャウワ。」

アルティメットブイドラモン「はいはいお嬢様方。」

つなのり「大変だね徹平君…」

 

オルタンス(ムラサメライガー内)「すみませんルージ様、私達まで乗せてもらって…」

ルージ(ムラサメライガー)「気にしないでよ、ちょっと狭いけど…」

ヴィオレット(ムラサメライガー内)「本当に感謝いたしますわ。」

 

ガラガ(デットリーコング「おっーし!お前等もうすぐつくぜぇ!!」

マト(デットリーコング内)「イェーイ!研究所!」

 

しろボン(ホワイトブロス)「ヨミちゃん大丈夫?酔ってない?」

ヨミ(ホワイトブロス内)「大丈夫よ、ありがとう気を使ってくれて。」

しろボン(ホワイトブロス)「へへへ!」

カゼ丸(ホワイトブロス内)「クァ~」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「あ、見えて来たよ!」

ユウ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ内)「ホントだ!」

 

アルティメットブイドラモンの背中につなのりが、

その両手にカガリとエリーゼを乗せて森林の上を飛ぶアルティメットブイドラモン。

 

ルージのムラサメライガーに一緒に乗るオルタンスとヴィオレット、

ガラガのデットリーコングに同乗しているマト、

しろボンのホワイトブロスに同乗しているのはヨミ、

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲに同乗するユウ。

 

彼等は森林を越えた先にある富士山麓にある光子力研究所を目指していた。

そして森林を抜けると研究所が見えてきた。

 

光子力研究所

 

ボス「ん、あいつら来たぜ!」

弓さやか「そうそう今日が約束していた日だったわね。お父様。」

弓教授「ああ、そうだったな。」

甲児「約束?」

弓教授「あの子達から自由研究でスーパーロボットを調べたいって話を受けてね今日見学に来てくれたんだ。」

甲児「へえ、そりゃいいな!」

兜シロー「あれ、もしかして兄貴達が言っていた特別隊の人達?」

甲児「まあな!」

 

研究所のガラス張りのテラスから徹平達の様子を確認した。

そして光子力研究所の入り口を入ってすぐの格納庫にて。

整備中のマジンガーZ、ダイアナンA、ボスボロット、

そこへムラサメライガーとデットリーコング、ホワイトブロス、ヒュッケバインMK‐Ⅲが一度格納された。

アルティメットブイドラモンも変身を解き徹平の姿に戻りもマト達と一緒に挨拶した。

 

徹平「弓教授、今日は宜しくお願いします!」

ルージ、マト、ヨミ、カガリ、ユウ、イヴ、オルタンス、ヴィオレット、つなのり「宜しくお願いします!」

しろボン「しまーす!」

カゼ丸「クァ~!」

ガラガ「ここが研究所か。」

 

弓教授「こちらこそ今日は宜しく、私がこの光子力研究所所長弓です。徹平君とは二回目かな?」

徹平「お久しぶりです、前はゼンガー司令に呼び出された時に…」

甲児「よおみんな、元気だったか!」

徹平「甲児兄ちゃん!」

マト「あ、甲児さん!」

オルタンス「兜様!」

ヴィオレット「お元気そうでなによりですわ。」

 

徹平と甲児は再会を喜んでいた。

 

つなのり「ここが…」

しろボン「あれがマジンガーかー。」

ルージ「ちょっと2人共勝手にそっち行っちゃダメだよ。」

つなのり「あ、ごめん…」

イヴ「今日は宜しくお願いします。」

弓さやか「イヴちゃん…本当にパイロットになったのね…」

イヴ「はい、もう決めていましたから。」

 

エリーゼ「一度心ヲキメタ乙女ハツヨイノヨ。」

甲児、弓さやか「!?」

ボス「なんだわさ、この人形!?」

エリーゼ「ナニヨシツレイネ!!」

徹平「まあ話せば長くなります…」

つなのり「はい…」

甲児「なんか色々あったみたいだな…;」

 

徹平の頭の上にいたエリーゼ、そして一緒に来ていたつなのりに甲児達は驚いた。

 

 

光子力研究所 一室。

 

 

せわし博士「マジンガーZに使われている超合金Zは一見とても頑丈で重そうに見えるが実は軽いんじゃよ。」

 

マト「わっホント!軽い!」

徹平「これがマジンガーZの素材かぁ」

ヨミ「こんな硬質があるなんて不思議…」

 

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士等3博士と弓教授が超合金Zとマジンガー等の説明を今回見学と授業に来た徹平達に教えていた。

マトは机に置かれた超合金Zの欠片のサンプルを手に持ち思わず驚く。

 

のっそり博士「超合金Zの元になるジャパニウム鉱石は世界広しと言えどこの日本の富士の裾野でしか採掘されないんじゃ。」

 

オルタンス「ではとても貴重な物なのですね…」

ヴィオレット「鉱山ですか…そこから掘り起こすと聞くと思い出しますわ…」

徹平「?」

ヴィオレット「いえ、こちらの話ですわ。」

 

もりもり博士「しかもとても頑丈でこれを壊そうと思えば…」

 

バキィン!!

 

もりもり博士「ほれ、逆にこの固さでトンカチが砕け散るほどだよ。」

 

もりもり博士が机の上に置いた超合金Zの欠片をトンカチで叩いたが逆にトンカチが砕けたのだ。

 

イヴ「凄い…!」

ユウ「えげつない固さだね…」

カガリ「こんなに平べったいサンプルなのに…」

 

せわし博士「しかもあらゆるものを一瞬で蒸発させる高出力レーザーを何百発も同時に浴びても超合金Zにかかればちょっと表面が温まった程度の強固を誇るのだよ!」

 

ガラガ「マジかよしんじらんねぇなぁ。」

ルージ「すごいなぁ…これってゾイドにも応用出来たりしないかな?」

つなのり「こんなに頑丈だなんてこれぐらい固い材質なら…あれ…?」

しろボン「どうしたの?」

徹平「つなのり君、何か思い出した?」

つなのり「いや…ただ…ごめん、なんでもない。」

 

つなのりは一瞬だけ超合金Zの欠片をのサンプルを見て脳裏に何かが過ったがそれが何かは具体的に思い出せなかった。

 

エリーゼ「少シネムクナッテキチヤッタワ…」

徹平「失礼だよ、エリーゼ。」

 

マト「それで超合金Zで出来たマジンガーZには他にどんな秘密があるんですか!?」

徹平「以前、Drヘルとの最終決戦の時、スクランダーが巨大化してロケットパンチに変形したりしてましたよね?あれは一体…」

 

弓教授「うむ…その事なんだが、君達があの戦いから帰って来た後我々も甲児君達の話を聞いてもう一度マジンガーZの精密検査を行ったのだが…何も変わった所は無かったんだ。」

 

甲児「謎なんだよな…ゼウスの腕がマジンガーZと融合するみたいにゴッドスクランダーを纏った真マジンガーZが生まれた…、けどその後のマジンガーを調べても何度またあの姿になろうとしても何も起きないんだ。」

徹平「マジンガーZってたしか甲児兄ちゃんのお爺さんが作ったんだよね?」

イヴ「もしかして一番知ってるのはその人本人だけなんじゃ…」

弓教授「かもしれない、けど十蔵博士が亡くなった今では我々には知るすべは無いんだよ、今はこの光子力研究所で管理してるマジンガーZだが…実は我々にもまだ解明できてないブラックボックス部分が数多いんだ。」

 

ヨミ「そんなにですか?」

ユウ「じゃあマジンガーZって一体…」

イヴ「ロボットにも不思議な事ってあるんだね…」

 

甲児「(おじいちゃん、マジンガーZには他にどんな秘密があるんだ?)」

 

兜十蔵博士が開発したスーパーロボット・マジンガーZ、

そのロボットには解明出来ていない多くの謎が未だに残っていた。

この後も弓教授や3博士等による特別講義の内容を徹平やマト達はしっかり研究レポートに書き留めるのだった。

 

光子力研究所、テラス。

 

マト「はぁーいっぱい書けたねぇ!」

ヨミ「最初の一日目だけでいっぱいお話聞けたわね。」

ルージ「うーん、やっぱり超合金Zをゾイドに応用するのは難しいのかなぁ…」

ガラガ「それが出来たら俺様のデットリーコングももっと頑丈になるんだけどな。」

ユウ「弓教授も言ってたよね?他のロボットに応用するのは難しいって。」

イヴ「でも超合金Zで他の道具を作る事は可能みたいだったよ」

徹平「超合金Z製剣にZ製の皿とか、Z製のライフルにZ製の刀…色々だね。」

つなのり「Zの刀か…」

 

甲児「よお!」

弓さやか「みんなお疲れ様♪」

兜シロー「こんちわーっ!」

 

しろボン「甲児さん、さやかさん!」

カゼ丸「クァ~!」

ルージ「どうもありがとうございました!」

ヨミ「ありがとうございました!」

 

弓さやか「いいのよ、これぐらい。ねえお茶しない?ケーキも用意してるわよ。」

兜シロー「へへん、みんなの分あるぜ!」

徹平「えっと君が…」

兜シロー「兜シロー、兄貴の弟さ!よろしくな!」

しろボン「よろしくーっ!」

 

 

外の森林が見えるテラスの前で休憩していた徹平達も元に甲児と弟の兜シローとさやかが訪れた。

 

マト、ユウ「わーい!!」

カガリ「ティータイムだね、ヨミ!」

エリーゼ「マア、キガキクワ!」

イヴ「あ、手伝います!」

オルタンス「では私も…」

ヴィオレット「お手伝いしますわ。」

弓さやか「ありがとね。」

徹平「あれ?そういえばローレライちゃんは?」

甲児「今日は他の職員と一緒に出掛けているんだ、帰って来るのは多分夕方頃だろうな…」

マト「そっかー、多分私達夕方までには帰るかな…」

ユウ「会えなくて残念だね。」

 

しろボン「わおケーキだケーキ!」

カゼ丸「クァァァァァ!!」

徹平「うわっ!?」

ガラガ「どぉっ!?」

しろボン「ってこらカゼ丸!!」

 

さやかが皆に用意したケーキやお菓子にお茶を並べはじめる。

イヴ達もさやかの用意に手伝いをしてる後ろでは、

ケーキ好きのカゼ丸が飛び跳ねてしろボンに抑えられていた。

 

つなのり「…こんなに食べていいのかな…」

兜シロー「あたったりまえじゃん、遠慮すんなって!」

つなのり「…」

甲児「…君ってたしか…」

つなのり「はい、何も思い出せないんです…」

徹平「…。」

 

そして甲児達や徹平達を囲んでのティータイムが始まった。

 

ガラガ「記憶喪失ったってたんに忘れただけだろ?その内なんとかなるだろよっ!!あむあむ…ん、うめぇなこれ!!」

ユウ「ガラガさん、食べ方汚い。」

カガリ「最低。」

ガラガ「う、うるせぇな!」

ルージ「ガラガ、もう少し落ち着いて食べよう?」

 

しろボン「んん~このケーキ美味しいな~」

カゼ丸「クァ~♪」

ヨミ「…」

しろボン「ん、どうしたの?」

ヨミ「あ、ううんなんでもないの!気にしないで!(しろボン君の口って何処かしら…今一瞬だけ見えた様な見えなかった様なケーキが吸い込まれた様な…)」

 

つなのり「オレ、目が覚めた時から何も思い出せなかったんです、ただその時つなのりって言葉だけが口に出て…」

甲児「じゃあその名前が本名とは限らない訳か…」

弓さやか「辛いわよね…何も手がかりすら無いなんて…」

徹平「そうとは限らないんです、つなのり君、あれって今日も持ってる?」

つなのり「あ、うん…」

 

カチャッ

 

甲児「!これって…」

マト「刀!?…の小さい奴?」

弓さやか「短刀って言う種類かしら…」

 

つなのりがリュックから取り出したのは自分が大事に持っていた紫の鞘に納められた短刀であった。

 

ガラガ「おいおい、なんでまた物騒なもん持ってんだ?」

ルージ「それが君にとって大事な物かもしれないんだよね?」

 

つなのり「…」

エリーゼ「本当ニ謎ヨネ。」

ヴィオレット「つなのり様、困ったことがあったら何時でもお力になりますわ。」

オルタンス「あまり気を落とさないでくださいまし。」

マト「そうだよ、つなのりもさ!何時か本当の自分に出会えるよ!」

ユウ「うん…!」

ヨミ、カガリ、イヴ「うん…!」

兜シロー「だってさ!」

 

つなのり「みんな…」

徹平「つなのり君、俺達がついてるよ。」

ルージ「だから大丈夫だよ。」

しろボン「そっ前を見てればなんとかなるって!」

甲児「ああ、その通りだ。つなのり、何時か必ず本来のお前にまた会える日はくるさ!その時はまたみんなで祝おうぜ!」

 

つなのり「ありがとう…オレ、頑張るよ…!」

イヴ「(あ、そういえば刀って…)」

 

ボス「おーい、冷蔵庫にしまってあった俺様特製ボスクッキーしらねぇか!?」

 

そこへボスもやって来た。

 

弓さやか「え、あれなら捨てたわよ!あんなまずいの出せる訳ないでしょ!」

ボス「ひどいわよん!!昨日せっかく徹平達がくるから俺様が愛情込めて作ったのにぃ!!」

甲児「いや…あれは流石に危ない味だったぞ…ホント何いれたんだボス。」

 

昨日どうならボスが特製クッキーを作っていたらしく、そのクッキーはとてつもなく不評で流石にさやかも出さなかったらしいが…。

 

ユウ「ボスクッキーって…」

カガリ「やな予感がする…」

 

つなのり「うっ!!!!」

徹平「つなのり君!?」

つなのり「ご、ごめん…あの…トイレ何処…!?」

弓さやか「こ、この奥よ…大丈夫?」

 

つなのり「ちょ、ちょっと失礼し、しまーす!!!」

 

皆に励まされ少し食欲が戻ったつなのりが食べてたクッキーにどうやらそのボスクッキーが混入してたらしい…。

それを食べてしまったつなのりは顔が青ざめてしまい思わずお腹を押さえトイレに駆け込んでいってしまった。

 

ガラガ「あ、危なかったぜ…」

ユウ「ガラガさん…だからゆっくり食べてって言ったでしょ?」

ルージ「それは少し違うと思う…;」

マト「凄まじい自分には出会っちゃったね…つなのり君…;」

徹平「うん…」

弓さやか「みんなクッキー食べるのストップして!まさかまだ紛れ込んでいるんじゃ…」

ボス「だから俺様特製クッキーを毒みたいに言うなだわさ!!」

甲児「実際今つなのりがやられただろ!!」

 

ヨミ「ボスさんあの…クッキーには何入れたんですか?;」

ボス「ん、えーとお酢だろ、醤油だろ、カレー粉だろ、ジャムだろ、プロテインだろ、わかめだろ、小麦粉だろ、サラダ油にキムチに、隠し味にマツボックリも入れただわさ!」

 

徹平、マト、ヨミ、カガリ、ユウ、しろボン、イヴ、ルージ、ガラガ、しろボン「…」

カゼ丸「グェ~…!」

オルタンス「それはもう食べ物では…」

ヴィオレット「ありませんわ…」

エリーゼ「キモチワルイワ。」

 

兜シロー「うぇ~」

ボス「もうっみんなしてなによっ!!」

 

ボス特製のボスクッキーのレシピに想像絶する悍ましさを感じた徹平達であった。

 

ズゥゥゥ…ズゥゥゥ…

 

マト「ふえっ!?」

カガリ「ふぇ!?」

徹平「地震!?」

しろボン「な、なんだ!?」

ルージ「これは…」

 

甲児「この揺れこの前と同じ奴だ…!」

イヴ「え!?」

 

僅かであったが突如光子力研究所にて起きた地震。

かなり強い揺れであったがすぐに収まったようだ。

 

弓さやか「みんな大丈夫!?」

ユウ「う、うん…」

ヨミ「今の揺れ…」

ガラガ「なんだったんだ?」

甲児「以前弓教授が言ってたんだ、この地震の震源地はあそこにある第7格納庫からだって。」

弓さやか「たまに起きるんだけど…今日は大きかったわね…」

兜シロー「あそこに何があるんだか教授も教えてくれないんだよな。」

 

徹平「第7格納庫…?」

しろボン「あれかな?」

イヴ「…」

 

光子力研究所から少し離れた所にある大型格納庫の一つ第7格納庫。

震源地はそこらしいのだが中に何があるのかは甲児達も知らない様だ。

 

 

光子力研究所・モニタールーム。

 

弓教授「震源地はやはりあそこか…」

研究員「揺れは収まりました、今の所被害は確認されてません。」

せわし博士「教授…あれはやはり…」

弓教授「どうも胸騒ぎがするよ…あの機体から発するエネルギーが起こしてる物らしいが…」

のっそり博士「あれを出そうと思えばどれだけリスクがあるか…」

もりもり博士「兜十蔵博士もとんでもない物を遺しましたな…」

弓教授「今の揺れはどうも今までより異常な何かを感じた…」

研究員「所長!!これを!」

弓教授「どうした!?」

 

研究員の1人が光子力研究所付近の映像を出した。

 

 

光子力研究所・テラス

 

カゼ丸「クァ?」

しろボン「カゼ丸?」

カゼ「クァー!!!」

突如カゼ丸が叫び出した。

 

イヴ「…はっ!みんな!あの向うから何か…来る!」

 

甲児「え!?」

弓さやか「それならレーダーに反応して知らせがくるはずだけど…!?」

ルージ「あっ!森林で何かが蠢いています!!」

 

ルージは所持していた小さな望遠鏡でその森林の様子を確認した。

森林の中から何かとてつもなく邪悪な波動を纏った影が蠢いていた。

 

オルタンス「まさか…!」

ヴィオレット「この感じ…以前現れた物と似ていますわ!」

徹平「えっ!?」

イヴ「こっちに近づいて来てる…!」

 

 

森林から蠢いてる影、それは。

 

短刀・乙「…グゥゥ…!」

打刀・乙「…ウガァッ…!」

太刀・乙「…!」

脇差・乙「…!!」

 

無数の数の影が森林から姿を現し、光子力研究所へと迫っていた。

 

ズシィィィ!!!ズシィィィ!!

 

そしてその中には腕を数本も持ち、複数の剣を構えた巨大な機体もいた。

 

???「ウゥゥゥ…!!フフフ…!…ハハハ…!」

大太刀・乙「ウガァァァァ!!!」

 

 

 

徹平「あれは!」

マト「この前浅草にも出て来た奴らだよ!!」

ヨミ「どうしてここに!?」

ユウ「分からない…けど何か狙ってる気がする…」

カガリ「徹平…」

徹平「大丈夫…!ルージ、しろボン、ガラガさん、甲児兄ちゃん!」

ルージ「うん!」

しろボン「おう!」

ガラガ「上等だぜ!!」

甲児「行くぜみんな!!」

イヴ「私も行きます!」

 

徹平達はすぐに迎え撃つ為走りだした。

 

オルタンス「皆様…」

ヴィオレット「お気をつけて…!」

エリーゼ「ナンダッテイウノ、モウ!」

弓さやか「みんなは中に入ってて!外は危険になるわ!」

 

 

光子力研究所・外にて。

森林すら次々とその敵影が姿を現しこちらに迫って来た。

 

弓教授「なんだあれは…!?」

せわし博士「正体不明の敵ですぞ!」

のっそり博士「とてつもなく禍々しい…!」

もりもり博士「すぐに防衛体制を!」

 

甲児『弓教授!俺達で迎え撃ちます!!』

 

弓教授「うむ…頼む!光子力研究所全体にバリアを張るんだ!!」

 

弓教授達がモニタールームから外の様子を見て戦慄した。

甲児達が出撃宣言後すぐに光子力研究所はバリアで覆われた。

 

そしてアルティメットブイドラモン、ムラサメライガー、デットリーコング、ホワイトブロス、ヒュッケバインMK‐Ⅲ、そしてダイアナンA、ボスボロットが出撃した。

 

アルティメットブイドラモン「なんだあれ…!」

ルージ(ムラサメライガー)「数が多い…この前よりも大分雰囲気も違う…!」

ガラガ(デットリーコング)「関係あるか!全部叩きせばいいだろ!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うん…!」

しろボン(ホワイトブロス)「行くぞ、カゼ丸!」

カゼ丸≪クァー!!≫

 

カゼ丸はホワイトブロスに乗っていたしろボンのホワイトメイルと化していた。

 

弓さやか(ダイアナンA)「みんな気を付けて!何を仕掛けてくるか分からないわ!」

ボス(ボスボロット)「へっなんでまたここを狙ってきやがるぜ!」

ヌケ(ボスボロット・サブ)「敵は正体不明かぁ…」

ムチャ(ボスボロット・サブ)「気を付けて下さいよ、ボス!」

 

そして続いて甲児の乗る小型飛行メカホバーパイルダーが飛翔し光子力研究所の隣に設置されてあるプールへと向かった。

 

甲児(ホバーパイルダー)「マジーン・ゴー!!」

 

ザァァァァ!!!ウィィィィィ…!

 

甲児の掛け声と共にプールの水が割れそこからマジンガーZが姿を現した。

 

甲児(ホバーパイルダー)「パイルダー・オン!!」

 

ガシィィィ!!

 

パイルダーがマジンガーZの頭部に合体しマジンガーZが起動した。

その同時にジェットスクランダーのカタパルトが展開しそこからジェットスクランダーが飛び立ち、マジンガーZとドッキングし飛行を開始、アルティメットブイドラモン達の元へと合流した。

 

甲児(マジンガーZ)「スクランダー・クロース!!行くぜ!何者だかしんねぇが光子力研究所には指一本ふれさせねぇ!!」

 

 

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん!」

甲児(マジンガーZ)「おう、ささっと片付けてやろうぜ!!」

 

 

短刀・乙「キシャァァァ!!」

脇差・乙「…!!」

打刀・乙「ウガァァァ!!」

 

無数の数の短刀、脇差、打刀達が先陣を切って走り出し襲い掛かってきた。

 

甲児(マジンガーZ)「うぉぉぉ!サザンクロスナイフ!ドリルミサイル!光子力ビーム!!」

 

ズザザザザザザ!ドォドォドォドォ!!ビィィィ!!

 

短刀・乙「ギャァァァ!?」

打刀・乙、脇差・乙「ウガァァァァ!!!」

 

マジンガーZが先陣を切り突撃、早速上空からスクランダーウイング部分から放つサザンクロスナイフ、両腕の肘から放つドリルミサイル、目から撃つ光子力ビームで早速小さいのを蹴散らしていった。

 

アルティメットブイドラモン「フレイムサーベル!!」

 

ズバァァァァ!!

 

太刀・乙「ウガァァァァァ!!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「くっ!!」

大太刀・乙「ヴァァァァァ!!」

 

ガキィィィ!ズシィィィ!!ガキィィィ!

 

ガラガ(デットリーコング)「この野郎!!」

 

ドガァァァ!!ドゴォォォ!ドガァァァ!!

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うっ!!このぉ!」

 

ダダダダダダダダダダ!

 

しろボン(ホワイトブロス)「ビーダ・シュート!シュート!シュート!!」

 

ドシュゥゥゥ!!ドシュゥゥゥ!!ドシュゥッ!!

 

ドガァァァァァ!!

 

太刀・乙「ウガァァァ!!」

短刀・乙「キシャァァァ!?」

脇差・乙「グァァァ!!」

 

 

アルティメットブイドラモンが上空から叩き付ける様にフレイムサーベルで太刀を切り裂き、

ムラサメライガーが走りムラサメブレードを展開しながら大太刀とぶつかり合い、

デットリーコングがその拳で短刀や脇差達を蹴散らし、

ヒュッケバインMK‐Ⅲが頭部のツインバルカン砲を放ち上空を舞う短刀達を撃ち落としながらフォトンライフルを構え襲い来る打刀や太刀達を狙い撃った。

ホワイトブロスは両脚のローラーで突撃しながら腹部分からビーダマを連射しながら太刀、打刀等を撃破していく。

 

 

弓さやか(ダイアナンA)「スカーレットビーム!!」

ボス(ボスボロット)「研究所には指一本ふれさせねぇわよってこのこの!ちょこまかすんじゃねぇわよ!」

短刀・乙「!!」

 

キンッキンッキン!!

 

ダイアナンAも後方からスカーレットビームを放ち迫りくる脇差達を蹴散らし、

ボスボロットもどうにか両腕を振り回し襲い来る短刀達をふり払っていた。

 

弓教授「みんな、ここなら安全だ。今は…」

マト「みんな大丈夫かな…」

カガリ「徹平…」

ヨミ「…今は応援しよう。」

ユウ「私達に出来る事それくらいだよね…(…。)」

オルタンス「ユウ様…?」

ヴィオレット「どうかなされましたか?」

ユウ「ううん…」

エリーゼ「タノムワヨ…貴方達ニハ私達ヲマモル義務ガアルンダカラ…!(ケドアノ子ハ色々大変ヨネ…)」

兜シロー「心配ないって兄貴達なら大丈夫だって!」

 

マト達は研究所内の内側へと避難していた。

このモニタールームと映像と外の様子から彼らの戦いの様子を見てそれぞれ心配しながらも声援を送るのだった。

 

 

甲児(マジンガーZ)「このまま敵陣を潰してやる!!」

大太刀・甲「ウガァァァァァ!!」

大太刀・甲2「ウガァァァァァァ!!」

 

ズバァァァ!!ズバァァァァ!!

 

甲児(マジンガーZ)「うわっ!?」

 

ズシィィィィィ!!!

 

マジンガーZが突撃した隙を突き、飛び上がった赤黒い波動を纏った2体の大太刀がその巨大な太刀でマジンガーZのジェットスクランダーを切り裂いてしまった。

翼を失ったマジンガーZはそのまま落下してしまう。

 

 

アルティメットブイドラモン「甲児兄ちゃん!?」

しろボン(ホワイトブロス)「甲児さん!?」

甲児(マジンガーZ)「くっスクランダーをやられた!」

 

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!!キャア!!」

打刀・乙「ウガァァァ!!」

 

ルージ(ムラサメライガー)「さやかさん!!」

ガラガ(デットリーコング)「こっちは任せとけ!この野郎!!」

 

ドガァァァ!!

 

脇差・乙「シヤァッ!?」

 

飛び上がった打刀に隙を突かれその刃で胸部分にダメージを受けたダイアナンA、

そこへムラサメライガーが駆けつけてムラサメブレードを振りかざして迫る打刀達を切り裂いて援護に入った。

デットリーコングは引き続き短刀や脇差達を殴り飛ばし蹴散らしていく。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「みんな、あいつらを研究所に近づけさせちゃダメ!」

しろボン(ホワイトブロス)「分かってるけど数が多すぎる!」

 

 

弓教授「みんな、一度下がって陣形を保つんだ!研究所のバリアならその程度ならビクともしない!」

 

アルティメットブイドラモン「はい!」

甲児(マジンガーZ)「くっ…!なんて奴らだ…!」

 

アルティメットブイドラモン達やマジンガーZは一旦下がり陣形を整えなおした。

そこから徐々に迫りくる敵影の数々。

 

大太刀・甲「グゥゥゥゥ…!!」

大太刀・甲2「ウガァァァァ…!」

太刀・乙「…!!」

短刀・乙「シャァァ!!」

 

甲児(マジンガーZ)「くそぉっなんなんだあいつら!?」

アルティメットブイドラモン「前にも戦った事あるんだけど…得体のしれない奴らだったよ!」

ルージ(ムラサメライガー)「はい、異常な数で攻めて来て襲い掛かってくるんです!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「私のMK‐Ⅲじゃ相性悪いかもしれない…」

弓さやか(ダイアナンA)「どうしてたらいいの…!?」

 

 

三日月宗近「それなら我らに任せればいい。」

 

アルティメットブイドラモン「え?」

 

ズバァァァ!!

 

突如アルティメットブイドラモン達の前に現れた6つの姿、

一瞬にして前線の敵陣をその刀で切り裂いていったのだ。

 

和泉守兼定「オラァッ!!」

堀川国広「はぁっ!!」

 

ズバァァァ!ズバァァァ!!

 

子狐丸「とおっ!!」

岩融「でりゃぁぁぁぁぁぁ!!」

今剣「ええいっ!!」

 

ズバァァァ!!ズバァァ!ズバァァ!!スパァッ!!

 

甲児(マジンガーZ)「!?」

ガラガ(デットリーコング)「なんだ!?」

ルージ(ムラサメライガー)「あれは!」

アルティメットブイドラモン「…まさか!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅱ)「!!」

 

突如として現れ敵陣、否、時間遡行軍達の前線を切り裂いていった姿。

それこそ彼らを打ち倒す存在、刀剣男士達であった。

 

三日月の模様のある着物の平安貴族の様な優雅さを持つ太刀・三日月宗近。

妖狐の様な妖しさに紳士的な物腰の太刀・子狐丸。

かの武蔵坊弁慶の様な体格の僧兵の出で立ちをした巨体の薙刀・岩融。

明るく元気な天狗の様な少年の短刀・今剣。

耳に赤いピアスをしており、ショートヘアで落ち着きのある少年脇差・堀川国広。

小粋な恰好で好戦的な長い黒髪の青年打刀・和泉守兼定。

 

三日月宗近「ほお、お主達が主の言ってた者達か。噂で聞いてたよりかは面白い連中だな。」

 

アルティメットブイドラモン「えっと…あっ…!」

ルージ(ムラサメライガー)「この前の同じ時に現れた人達の…」

 

子狐丸「ええ、彼らの仲間です。そして我々も同じく。」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「…この人達も同じ…」

 

今剣「そう、よろしく!」

岩融「ハハハハハハ!!中々面白い奴らがそろっておるなぁ!」

 

ガラガ(デットリーコング)「な、なんだお前等!?」

甲児(マジンガーZ)「アンタら、味方っていう事か!?」

 

三日月宗近「まあそう受け取ってもらえればいい、苦戦していたであろう。俺も世話好きでな。」

 

しろボン(ホワイトブロス)「なんかよくわからないけど助っ人なら歓迎だよ!」

 

 

弓教授「な、なんだ彼等は…!?」

マト「私達、前にも似た様な人達が以前助けに来てくれた事知ってます!」

オルタンス「おそらくは…」

ヴィオレット「あの方々達も同じ存在…」

エリーゼ「ナンナノ、アイツラ…」

ユウ「敵じゃないと思うよ。」

ヨミ「うん、それは分かるんだけど…」

カガリ「よくわからないね…」

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「うーむ…」

兜シロー「多分助っ人じゃないかな!?」

 

 

弓さやか(ダイアナンA)「一緒に戦ってくれるって言っても…」

ボス(ボスボロット)「なんでぇいあんなの落ち武者みたいじゃねぇか!お前等いなくてもこのボロット様でケチョンケチョンにしてやるだわさ!!」

 

堀川国広「あ、待って!」

 

打刀・乙「!」

太刀・乙「!!」

短刀・乙「!!!」

 

スパァッ!ズバッ!ズバァァァ!!

 

ボス(ボスボロット)「いひぇぇ~おたぢげ~!!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「バラバラにされたぁ~!!」

 

和泉守兼定「たくっ見ちゃいらんねぇぜ!」

 

ズバァァァァ!!ズバァァァ!!

 

現れた刀剣男士達の横切りボスボロットが突撃をしかけて時間遡行軍に挑むが、

飛び掛かり刀を振りかざしてきた、打刀や太刀に短刀等にボスボロットのボディは切り裂かれてしまい頭部だけの状態になってしまい追いかけられてしまった。

そこへ堀川国広と和泉守兼定が頭部だけとなったボスボロットを助ける為、追い回していた打刀達を切り裂いていった。

 

ボス、ヌケ、ムチャ(ボスボロット)「た、助かった~!!」

 

和泉守兼定「そんなんで大丈夫なのかよ…」

 

甲児(マジンガーZ)「…とにかく分かった!なら頼むぜ!!」

アルティメットブイドラモン「お願いします!」

 

三日月宗近「うむ、分かったぞ。」

 

子狐丸「では行きましょうか。」

 

大太刀・甲「ウォォォォ!!」

 

ガキィィィ!!ガキィィィ!!

 

襲い掛かる大太刀・甲2体、子狐丸と三日月宗近に襲い掛かるが。

 

三日月宗近「ぬんっ!!」

子狐丸「甘い!」

 

スババァァァァ!!

 

激しく刃をぶつけ合いながら大太刀が踏み込もうとした瞬間、

三日月宗近と子狐丸は同時に下から踏み込み、太刀を振り上げて大太刀2体を一気に切り裂いていった。

 

岩融「でりゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

ブォンブォンブォンブォン!!ズバズバズバズバッ!

 

短刀達「!?!?!」

今剣「ええいっ!」

 

岩融が勢いよく振り回した薙刀が次々と囲んでいた短刀達を切り払っていき、

そこから飛び跳ねた今剣が短刀で確実に切っていった。

 

弓さやか(ダイアナンA)「す、すごい…」

甲児(マジンガーZ)「ロケットパンチ!アイアンカッター!」

アルティメットブイドラモン「アルティメット・バンバンパーンチ!!」

薙刀・甲「!?グォォォォォ!!!」

太刀・乙「!?!?」

 

ドォォォォ!ドガァァァ!

 

三日月宗近「ほー、腕を飛ばすとは大した芸だな。」

 

マジンガーZの腕を飛ばすロケットパンチとそれに刃を加えたアイアンカッターを放ち正面にいた敵の薙刀を潰し、

同じくアルティメットブイドラモンも腕を飛ばすバンバンパンチで太刀を殴り倒した。

 

大太刀・甲「ウォォォォォ!!!!」

 

突如3体目の大太刀が叫び始めた。

するとその周囲にいた短刀や脇差に、打刀等が集まり始めた。

 

和泉守兼定「なんだ!?」

堀川国広「まるで一体化している!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「これはまさか…」

 

ズシィィィィィ!!!

 

合体刀「ウォォォォォ!!!」

 

全長30m程の巨大な赤黒い波動を纏った武者の様な姿と化した。

 

しろボン(ホワイトブロス)「合体した!?」

今剣「ええっ!?」

甲児(マジンガーZ)「何…だが!」

 

ガラガ(デットリーコング)「むしろチャンスだぜ!!狙いがデカくなりゃ!」

ルージ(ムラサメライガー)「こっちの攻撃を上手く与えられる!ハヤテライガー!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「ファングスラッシャー!」

子狐丸「はぁぁ!!」

堀川国広「このぉっ!!」

 

合体刀「ウォォォォォ!!!」

 

合体刀が襲い掛かるが両脚を子狐丸の太刀や堀川国広の脇刺刀に切り込まれ動きを封じられ、そこからムラサメライガーが加速しハヤテライガーへとエヴォルトし飛び上がり前足のムラサメナイフで連続して切りかかり。

デットリーコングは背中の棺桶に内蔵されたアックスを持ったアームを起動させ拳と同時殴り掛りアックスで叩き切っていった。

更にイヴのヒュッケバインMK‐Ⅲの投げたファングスラッシャーが合体刀の頭部に切りかかり視界を奪う。

 

アルティメットブイドラモン「アルティメットフレア!!」

甲児(マジンガーZ)「ブレストファイヤー!!!」

 

ドシュゥゥゥゥ!!バァァァァ!!

 

合体刀「ウガァァァァ…」

 

最後にアルティメットブイドラモンの右手から放つ炎のレーザーアルティメットフレアと

マジンガーZの胸の放熱板から放つ熱線ブレストファイヤーが合体刀を焼き尽くしていった。

 

和泉守兼定「でりやぁぁ!!」

太刀・乙「ウォォォォ!」

 

ガキィィィ!!

 

堀川国広「兼さん!」

しろボン(ホワイトブロス)「任せて!シュート!」

 

ドシュウ!!ドガァァァ!

 

太刀・乙「アガァッ!?」

和泉守兼定「おっと…ひゅー、やるじゃねえか。」

しろボン(ホワイトブロス)「えっへん!」

 

和泉守兼定とぶつかり合い追いつめてた太刀をホワイトブロスがビーダシュートで弾き飛ばしていった。

 

ルージ(ハヤテライガー)「よし敵は大分減った!」

三日月宗近「中々やるものだなぁ。」

岩融「ハッハッハッハ!スーパーロボットと言ったか!面白い奴らだ!」

甲児(マジンガーZ)「アンタ達もとんでもねえ強さだぜ。」

子狐丸「まあこれくらいは軽いですよ。」

 

 

マト「やった、なんか凄いよあの人達!」

エリーゼ「タシカニタダモノジャナイワネェ…」

オルタンス「本当にあの方々一体…」

ヴィオレット「何者でしょうか…」

カガリ「ねえあれは?」

ヨミ「え?」

カガリ「一番奥にいる奴…」

弓教授「む…あれは…!?」

 

 

ズシィィィ!!!

 

???「ウォォォ…ハァァァ…」

 

今剣「あの…あれは一体…!」

堀川国広「なんだあれ…凄く大きい…!」

岩融「ほお、狩り応えのありそうな奴でないか…!」

アルティメットブイドラモン「あれは…!」

甲児(マジンガーZ)「あの機体…何処かで見覚えがあるぞ…!?」

 

???「ウォォォォ…ウゥゥゥ…!!」

 

時間遡行軍の軍勢の奥にいたのはとてつもなく巨大な腕を数本も持ち、複数の剣を構えた巨大な機体である。

 

???「見つけたぞ…見つけたぞ…兜甲児!!」

 

今剣「!?」

堀川国広「喋った!?」

甲児(マジンガーZ)「なっどうして俺の名前を…!はっ!」

アルティメットブイドラモン「あれは!!」

 

弓さやか(ダイアナンA)「え…ちょっと待って!」

ボス(ボスボロット)「おいよく見ろ、アイツの額に顔よぉ!!」

 

和泉守兼定「ん、何!?」

岩融「なんだあの奇怪な顔は!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「…!?」

しろボン(ホワイトブロス)「え、何々!?」

三日月宗近「ほお…どうやら少々やっかいだな…」

ルージ(ハヤテライガー)「…!」

ガラガ(デットリーコング)「なんだってんだ!?」

 

甲児(マジンガーZ)「まさか…お前が…いやあの時…!お前は…!!」

 

 

マト「嘘…あれって…」

ヨミ「まさか…」

ユウ「半分半分…」

カガリ「な、なんで!?」

弓教授「あしゅら男爵!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「フハハハハハ!!!地獄より今一度舞い戻ってきたぞ!」

 

時間遡行軍の軍勢の中にその巨大な姿はあった。

全長50m程の大きさのその機体、時間遡行王ゴードンが立ちはだかった。

そしてそのゴードンの額に飲まれてるようにあのあしゅら男爵の上半身が融合していたのだった。

 

甲児(マジンガーZ)「どうしてお前がここに…!いやお前はDrヘルを倒して消えたんじゃなかったのか!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ふっ全て説明せねばなるまい…私達の真の目的を…」

 

アルティメットブイドラモン「真の目的!?」

弓さやか(ダイアナンA)「どういう事よ!?」

 

 

 

マト「…!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「お前達はまんまと嵌められてくれたのだ、我々の計画に、Drヘルの世界征服の相手はお前達ではなかったのだ。」

 

甲児(マジンガーZ)「何!?」

アルティメットブイドラモン「!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「奴はいつの日か我々ミケーネ、そして戦う為に光子力を欲しがっていた。そうだ、我々に唯一抵抗出来る光子力エネルギー。あの地獄王はその為の器だったのだ。」

 

和泉守兼定「あの男女、さっきから何いってやがんだ!?」

堀川国広「どうやら僕達が知らない話の様です…」

弓さやか(ダイアナンA)「私達は以前、悪の天才科学者Drヘルと戦って打ち勝った、あしゅら男爵は元々そいつの部下だったんだけど…あしゅらは利用されていたのDrヘルに…」

ルージ(ムラサメライガー)「…え?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「私はギャリーから聞いてます、けどあの人はたしか…その後消えたって…」

 

???「そして!」

 

今剣「!?」

岩融「下がれ!!」

 

ガキィンッ!!

 

突如横から飛び掛かった虎、いや。その虎の背中に上半身が融合している剣を構えたゴーゴン大公が襲い掛かってきた。

今剣が標的にされそうになったが岩融が薙刀でカバーしぶつかり合いとなった。

 

岩融「なんだ貴様…またしても奇怪な奴だな!」

ゴーゴン大公「この星の生物は相も変わらず下等な者ばかり…フハハハハ!!」

 

子狐丸「何者!?」

和泉守兼定「なんだこいつ!?」

 

アルティメットブイドラモン「あいつは!」

甲児(マジンガーZ)「ケドラの記憶の中で見た虎の奴か!」

 

ゴーゴン大公「ワシがミケーネ帝国のゴーゴン大公なり!」

 

グォォォ!!

 

ゴーゴン大公が勇ましく名乗り、下半身の虎も高く吼えた。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ゴーゴンよ、お前も生きてたか。」

ゴーゴン大公「トリスタン、イゾルデよ。ワシが簡単にくたばるはずなかろう。」

 

甲児(マジンガーZ)「一体どういう事だあしゅら男爵!!」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「お前達がDrヘルを倒してくれたおかげでミケーネの神々が蘇る事が出来るのだ。ミケーネ帝国復活に必要な2人の巫女トリスタンとイゾルデが自決し血を流す儀式によりミケーネの神々は復活し世界を破滅させる!Drヘルはそれを一番恐れ、私に自決できぬ様に暗示をかけた…、だが貴様らがDrヘルを倒してくれたおかげでようやくミケーネが蘇ろうとしているのだ!」

 

アルティメットブイドラモン「…!!なんだって…!?」

弓さやか(ダイアナンA)「じゃあ私達は…あしゅらに騙されていたって事!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「無理もない、あの時ケドラの記憶の中でそれを知る事が出来たのは私だけ…そう、あの時から私はぁ…!」

 

甲児(マジンガーZ)「あしゅら…お前ぇ!!!」

 

 

エリーゼ「ナニアノ半分顔、サッキカライッテル事ガサッパリダワ!」

マト「ふざけないでよ!!!」

ヨミ「マト!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ほお黒衣マトよ、お前もそこにおったのか…!お前には特に感謝している…この私の事を一番に信用してくれて騙されてくれたからな!!」

 

 

マト「…ウソ…じゃあアンタがあの時流した涙も全部ウソだったの!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「…ふん、もうそんな事はどうでもよいのだ。」

 

 

マト「…そんな…アンタとは友達になれたと思ってたのに…」

ヨミ「マト…」

オルタンス「まさかこの様な事になるとは…」

ヴィオレット「ですが…どうして今になって?」

 

 

甲児(マジンガーZ)「そうだ、あしゅら…!だったらなんで俺達の元に現れた!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「…本来ならば既にミケーネ帝国が復活してもいいはずだった、だが!あそこであの忌まわしき魔法少女が邪魔しなければ!!」

ゴードン大公「あの小娘によって祭壇は破壊されミケーネの復活を妨害されてしまった…!」

 

今剣「魔法少女…?」

アルティメットブイドラモン「それってマミさん達みたいな人にか!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ほお知っていたか、まあいい。魔法少女により復活の儀式を阻止された我々は一度死にかけた…だがその時だった。歴史を変える者…歴史修正主義者が我々に手を貸してくれたのだ!私はその時怨念として復活し!お前達を始末して私も自決し!ミケーネを復活させようではないか!!!」

 

三日月宗近「ほお、そういう事であったか。」

和泉守兼定「じゃあ時間遡行軍があの半分野郎に手を貸したって事かよ!」

堀川国広「けどそれだけの為に…!?何かひっかかる…」

ルージ(ハヤテライガー)「よく分からないけど、お前の勝手にはさせないぞ!」

しろボン(ホワイトブロス)「そうだそうだ!!」

ガラガ(デットリーコング)「上等だぜ!」

甲児(マジンガーZ)「あしゅら男爵!お前がそう来るなら俺達だって本気でお前を止めて見せる!!」

アルティメットブイドラモン「トランスエボリューション!!!」

 

あしゅら男爵の時間遡行王ゴードンに対しハヤテライガー、デットリーコング、マジンガーZ、ホワイトブロス、

アルティメットブイドラモンが進化したUブイドラモンVFがゴードンに挑んだ。

 

UブイドラモンVF「いくぞぉっ!フューチャーセイバー!!」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ぬるいわっ!!」

 

ガギィィィ!!ガキィィ!バゴォォ!ドォォ!

 

時間遡行王ゴードンが右手の剣がUブイドラモンのフューチャーセイバーとぶつかり合い、

そこからハヤテライガーが高速で旋回し横から飛び上がり前脚のムラサメナイフで切りかかるがゴードンの左手がそれを防ぎ、

デットリーコングの拳をもう一本の右手が防ぎ、

ホワイトブロスの正面からのビーダシュートをもう一本の左手で完封、

だがマジンガーZの至近距離から直接殴りながら切りかかるアイアンカッターがゴードンの胸に命中した。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「その程度か!!ふっはっ!!」

 

バシィィィィ!!

 

しろボン(ホワイトブロス)「うわっ!?」

ガラガ(デットリーコング)「どわぁ!」

ルージ(ハヤテライガー)「くっ…!!」

UブイドラモンVF「ぐぅっ!」

甲児(マジンガーZ)「野郎っ!!」

 

逆に時間遡行王ゴードンがマジンガー達をふり払っていった。

それだけではない、残りの時間遡行軍達は更に巨大な合体刀の巨人となりヒュッケバインMK‐ⅢとダイアナンAに襲い掛かってきた。

 

弓さやか(ダイアナンA)「キャア!?」

 

甲児(マジンガーZ)「さやかさん!!」

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「させない!!」

 

ドシュゥゥ!ドシュゥゥゥ

 

合体刀「ウゥゥゥ!」

 

合体刀がダイアナンAにその刀で切りかかろうとした所をイヴのヒュッケバインMK‐Ⅱがフォトンライフルを連射で足止めした。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「ここは任せて下さい!」

弓さやか(ダイアナンA)「イヴちゃん…!」

 

合体刀「ウォォォォォ!!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「大丈夫…今の私には…戦える力がある…!」

 

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲはロシュセイバーを繰り出し合体刀と一騎打ちに入った。

 

子狐丸「ここは我々も!むっ!!」

 

ガキィィィ!!」

 

ゴーゴン大公「ふんっ!!」

子狐丸「くっ!」

岩融「でりゃぁぁぁ!!」

 

バシィィィ!!

 

ゴーゴン大公「おっと!」

 

刀剣男士達が援護に入ろうとしたがゴーゴン大公が割り込み子狐丸に奇襲を仕掛けた、

子狐丸はなんとか太刀で受け止め、そこから岩融が薙刀を振り上げるが避けられてしまう。

 

ゴーゴン大公「貴様らの相手はこのワシが直々にしてやろう!まとめてくるがいい!」

和泉守兼定「てめぇっ!」

堀川国広「兼さん!」

 

ガキィン!ガキィ!キィンッ!!

 

今剣「えぇい!」

ゴーゴン大公「甘いわっ!!」

 

バシィッ!!

 

今剣「うわぁっ!?」

子狐丸「今剣!!」

 

ガキィィィィ!!

 

三日月宗近「ぬぅっ!!」

ゴーゴン大公「フハハハハハ!!」

 

ゴーゴン大公の剣が今剣の持つ短刀ごと弾き、

次の一振りで三日月宗近の太刀とぶつかり合う。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「それで終わりかぁぁぁ!!」

 

ドガァァァァァァ!!

 

UブイドラモンVF「うわぁぁぁぁ!!」

ガラガ(デットリーコング)「どわぁぁぁぁ!!」

ルージ(ハヤテライガー)「うわぁぁ!!」

しろボン(ホワイトブロス)「うわぁっ!!」

 

ドガァァァァァ!!ドガァァァ!!ドォォォ!!

 

時間遡行王ゴードンのパワーはUブイドラモンVF、デットリーコング、ハヤテライガー、ホワイトブロスを大地に叩き付けて大きなダメージを与えた。

 

合体刀「!!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うあっ!?」

 

合体刀を振り上げがイヴのヒュッケバインMK‐Ⅲを弾きいた。

そしてもう人振り上げした時、

 

弓(ダイアナンA)「ダイアナンミサイル!!」

ボス(ボスボロット)「この野郎っ!!」

 

ドドォォォ!!ドゴォッ!

 

合体刀「!?」

 

ダイアナンAの胸から発射するミサイルが合体刀に命中し更にボスボロットの頭部が飛び跳ねて顔面に突進した。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「さやかさん、ボスさん…!えぇい!!」

 

ドスゥゥ!!

 

合体刀「!!!!」

 

ズバァァァ!!

 

隙を見せた合体刀に向けて飛び込んだヒュッケバインMK‐Ⅲのロシュセイバーが胸を貫きそこから切り裂いて撃破した。

 

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「はあはあ…うっ…」

 

ズシィィィ…

 

弓さやか(ダイアナンA)「イヴちゃん!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うぅぅ…」

ボス(ボスボロット)「多分よぉ相当無茶したんじゃねぇか…?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「うぅぅ、まだ…」

弓さやか(ダイアナンA)「イヴちゃん、無理しちゃダメ!…甲児君!?」

 

イヴのヒュッケバインMK‐Ⅲがひざまづき、イヴの体力の消耗が見えてきた。

やはりまだ大きな戦いにはなれてない証拠なのか。

ふとさやかが前を振り向くとそこには、

時間遡行王ゴードンに追いつめられ首を掴みかかれたマジンガーZがいた。

 

甲児(マジンガーZ)「ぐぅぅぅ!!!」

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「それで終わりか兜甲児!ならばこうしてくれる!!」

 

ギギギギギ!!グシャァァァァ!!

 

ドガァァァ!

 

甲児(マジンガーZ)「マジンガーZ!!」

 

UブイドラモンVF「ああっ!!」

 

時間遡行王ゴードンが数本の腕でマジンガーZを掴みあげ右手でマジンガーZの脚を力強く掴み強引に両脚を引きちぎったのだ。

 

ドガァァァ!!!バジジジィィ…!!

 

 

弓教授「甲児君!!!」

せわし博士、のっそり博士、もりもり博士「マジンガーZがぁぁ!!」

マト「!!」

ヨミ「ああっ!」

ユウ「…!」

カガリ「そんなっ…徹平達が追いつめられてる…!?」

オルタンス「このままでは…」

ヴィオレット「皆様が…」

エリーゼ「チョット!何シテルノヨ!!」

 

 

和泉守兼定「しまった!うわっ!!」

ゴーゴン大公「よそ見をしている場合かぁ!?」

 

ガキィィィィ!!ズシァッ!

 

堀川国広「兼さん!!うわぁっ!!」

 

バゴォォォ!!

 

和泉守兼定「国広!!」

 

ゴーゴン大公「ふんっ何が刀剣男士か、このワシを苦戦させることも出来んとはなぁ。」

 

マジンガーZのやられている様子を目の当たりにした和泉守兼定の隙をついてゴーゴン大公が切りかかり、中傷を負わせた。

それに怒った堀川国広が脇差を振り抜いて突撃したがゴードン大公の下半身の虎の前足のカウンターに弾かれ木に叩き付けられてしまう。

 

三日月宗近「どうやら相当の手練れ…!」

今剣「うぅ…」

子狐丸「くっ…なんて事だ…!」

岩融「こいつ…あの虎の首を取るまでは折れんぞ…!!」

 

ゴーゴン大公「さてまずは誰から切るかな?」

 

刀剣男士6人が集中的に挑んでもゴーゴン大公の強さは並大抵では無く、

逆に全員中傷を負わされてしまった。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「兜甲児よ!自決する前にお前をこの手で殺しておきたかったのよ!!まだ心残りがあったからなぁ!ふんっ!!」

 

ドォォォ!!

 

甲児(マジンガーZ)「ぐわぁぁぁぁ!!」

 

時間遡行王ゴードンがマジンガーZを地に叩き付け、脚を踏みつけた。

そして地に倒れ脚を失い立て無くなったマジンガーZに対し両手に持っていた剣で何度も叩き切った。

 

ズシャァ!ズシャァ!!ズシャァァ!!!

 

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!!」

ボス(ボスボロット)「甲児ぃ!!」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「黙れっ!!」

 

バリィィィィ!!

 

時間遡行王ゴードンがそこに駆けようとしたダイアナンAを剣から放つ雷撃で返り討ちにした。

 

弓さやか(ダイアナンA)「うぅ…甲児君、みんな…!」

 

 

弓教授「…甲児君!!一度パイルダーでZから分離するんだ!!」

 

 

甲児(マジンガーZ)「Zから!?い、嫌です!!」

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「でりゃぁぁぁ!!」

 

ドガァァァ!!

 

甲児(マジンガーZ)「ぐぁぁぁぁ!!」

 

UブイドラモンVF「甲児兄ちゃん!!」

 

 

マト「甲児さん!」

オルタンス「兜様、このままでは!」

ヴィオレット「死んでしまいますわ!!」

兜シロー「兄貴!!脱出するんだ!!」

 

マジンガーZはもう既に大破状態で動けなくなっていた。

時間遡行王ゴードンは執拗以上に剣で叩き付けてその両手2本で頭部を握りつぶそうとした。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「邪魔などさせぬぞ!!」

 

更に残りの4本の両手から放った雷撃がUブイドラモンVF達を追いつめ更にダメージを与えていった。

 

バリィィィィィィ!!!

 

ガラガ(デットリーコング)「ぐぎゃぁっ!?」

ルージ(ハヤテライガー)「うわぁっ!」

しろボン(ホワイトブロス)「ぐわぁっ!!」

UブイドラモンVF「うわぁぁ!!」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「キャァァァ!!」

 

 

カガリ「ああっ!!」

エリーゼ「…!」

マト「みんな!!」

ヨミ「甲児さん、脱出して!!」

 

 

甲児(マジンガーZ)「嫌だ!!」

 

 

弓教授「!!」

オルタンス、ヴィオレット「…!?」

 

 

甲児(マジンガーZ)「俺とマジンガーZは一心同体だ!Zを見殺しになんて出来る物か!!頼む動いてくれ!マジンガーZ!!俺のマジンガーZ!!」

 

甲児は必死に叫び操縦桿を握りしめるがマジンガーZはもう動けなくなっていた。

そしてその瞬間、ゴードンの拳がZを握りつぶそうとした。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ならば一緒に死ね、兜甲児ぃ!!」

 

ゴォォォォォォォ!!!!!

 

ゴードン大公「ぬぅっ!!」

 

和泉守兼定「なっ!?」

 

突如光子力研究所を中心に大きな地震が起きるのだった。

 

UブイドラモンVF「なんだ…!?」

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「む…なっ!?」

 

ガシャンッ!!

 

突如マジンガーZの頭部からホバーパイルダーが分離した。

 

甲児(ホバーパイルダー)「何!?パイルダーが勝手に…!?」

 

自動でパイルダーが分離し勝手にとびたっていってしまう。

その行く先は震源地である第7格納庫であった。

 

ドォォォォ!!ゴォォォ!!ゴォォォ!!

 

揺れが更に大きくなり格納庫の扉が無理矢理開こうとしていた。

 

甲児(ホバーパイルダー)「あれは…!?」

 

 

弓教授「第7格納庫に向っている…まさか!?」

マト「え!?」

兜シロー「兄貴ー!!」

 

 

 

第7格納庫へと向かうホバーパイルダー、

その瞬間第7格納庫の扉が強制的に内側からこじ開けられた。

中にいたのは身体をチェーンで拘束されていたが無理矢理力づくで千切った跡があり、

マジンガーZよりも一回り以上も大きい巨大な魔神の姿であった。

 

そしてホバーパイルダーは、その魔神の頭部のコクピットに甲児を強制的に振り払うようにして乗せそのまま地に落下していった。

 

甲児「うわぁ!?」

 

ドサァッ!!

 

無理矢理コクピットに乗せられた甲児はふと起き上がるとそのコクピットのキャノピーに閉められてしまう。

 

甲児「これは…!!」

 

≪ドドォン!!!≫

 

甲児「なっ!!頭に何かが…浮かび上がって来た!?おじいちゃん…!?…マジン…カイザー…!?マジンカイザーって言うのか!?」

 

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「な、なんだあれは!?」

ゴーゴン大公「むぅっ!?」

 

 

今剣「黒いロボット…!?」

和泉守兼定「なんだありゃ…!?まるで悪魔か!?」

堀川国広「かもしれない…けど何故だか神にも見える…!」

 

 

マト「あれは…マジンガーなの…!?」

弓教授「マジンカイザー…!」

兜シロー「マジンカイザー!?」

エリーゼ「ナ、ナニソレ!?」

弓教授「まさか甲児君の危機を感じ勝手に動き出したというのか!?」

ユウ「…え…?」

オルタンス、ヴィオレット「それは…」

カガリ「どういう事…?」

ヨミ、マト「…」

 

 

UブイドラモンVF「あれは…マジンガー…!?」

ルージ(ムラサメライガー)「甲児さん…!!

弓さやか(ダイアナンA)「甲児君!!」

ボス(ボスボロット)「甲児ぃ!」

ヌケ、ムチャ(ボスボロット・サブ)「おーい!!」

 

甲児(マジンカイザー)「…はっ!!そうだよな!今はお前と一緒に戦わなきゃいけない!あしゅら!!ここからは俺とこのマジンカイザーが相手だ!!!」

 

ウォォォォォォォ!!!

 

甲児が乗るそれはとて強大な力を放つ魔神、マジンカイザー。

その鉄の魔神皇帝は雄叫びを上げ時間遡行王ゴードンに挑んだのだ。

 

しろボン(ホワイトブロス)「マジンカイザー!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「マジンカイザー…!」

ガラガ(デットリーコング)「なんだありゃ!?」

 

甲児(マジンカイザー)「ウォォォォォ!!!」

 

ドガァァァ!!!

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「ぐ、ぐぁぁぁぁ!?」

 

突撃したマジンカイザーが時間遡行王ゴードンに殴りかかり、勢いよく奥まで叩き込んでいった。

 

 

子狐丸「なんという力…!」

今剣「すごい…」

三日月宗近「なんと…!」

 

 

ゴーゴン大公「えぇぃこしゃくな!」

 

甲児(マジンカイザー)「ルストトルネード!!」

 

ゴォォォォォォォォ!!!

 

マジンカイザーの口部分から強力な酸の突風巻き起こす。

ゴーゴン大公はその突風をまともに受けてしまい、持っていた剣が一瞬にして強力な酸の風で砕け散ってしまい吹き飛ばされてしまった。

 

ゴーゴン大公「うぉぉぉぉぉぉ!?!?!」

 

甲児(マジンカイザー)「ターボスマッシャーパーンチ!!!」

 

ギュィィィィィィィィィィ!!ドォォォォォ!!!

 

マジンカイザーの両腕がフル回転しその勢いで噴射していった。

そしてその2つの拳の目標は吹き飛んだゴーゴン大公であり、その巨大な拳で叩き潰していった。

 

ドドドドドドドドドドドドド!!!ドガァァァ!!

 

 

ゴーゴン大公「グギャァァァァァ!?」

 

ゴーゴン大公はそのまま身体を滅多打ちにされボロボロになった身体で落下していった。

 

 

和泉守兼定「冗談だろ…俺達が苦戦したアイツを一瞬で…!」

堀川国広「倒してしまった…」

岩融「なんという力だ…!」

 

ガシィンガシィン!!

 

甲児(マジンカイザー)「ファイヤーブラスター!!!」

 

ドォォォォォォォォォ!!!

 

マジンカイザーの胸の放熱板から放ったより強力な熱線・ファイヤーブラスターが時間遡行王ゴードンに炸裂した。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ば、バカなァァァァ!!!?」

 

時間遡行王ゴードンの全身を焼き尽くし、反撃を仕掛けるのだった。

ファイヤーブラスターで焼き尽くされた時間遡行王ゴードンは腕を全て溶かされ追いつめられるのだった。

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「うぅぅ…私は…ミケーネを…うぅぅぅ!!」

甲児(マジンカイザー)「もうお前には騙されないぞ、あしゅら!うぉぉぉぉ!!!」

 

そしてマジンカイザーの胸のZ紋章から巨大な剣を繰り出した。

 

甲児(マジンカイザー)「カイザーブレード!!これで終わりだぁぁぁぁ!!でりゃぁぁぁぁ!」

 

ズバァァァァァァァァァ!!!

 

あしゅら男爵(時間遡行王ゴードン)「…!!!」

 

巨大な剣・カイザーブレードで時間遡行王ゴードンを真正面から切り裂いていった。

 

チュドォォォォ!!!!

 

時間遡行王ゴードンはこの一撃により四散し、戦いに決着がついたのだった。

そう完全に。

 

UブイドラモンVF「勝った…」

しろボン(ホワイトブロス)「よね?」

 

 

弓教授「勝ったのか…」

オルタンス「なんという強さ…」

ヴィオレット「あれがマジンカイザー…」

エリーゼ「トンデモナイワネ…」

兜シロー「すげぇぜカイザー!!」

 

 

 

甲児(マジンカイザー)「…あしゅら…お前って奴は…」

 

あしゅら男爵≪フフフ…ハハハハハハハ!!!!≫

 

甲児(マジンカイザー)「あしゅら!?」

 

 

マト「!!」

 

 

あしゅら男爵≪兜甲児よ!引っかかったな!お前はたった今私をここで倒した事によりその引き金を引いてしまったのだ!!≫

 

突如空の上からあしゅら男爵の幻が現れた。

あしゅらは笑いあげながら言葉を続ける。

 

あしゅら男爵≪今この瞬間より、私が死んだ事により、私の血が大地に流れた事により!ミケーネ復活の悲願が達成されたのだ!!≫

 

甲児(マジンカイザー)「何!?」

 

ルージ(ムラサメライガー)「そんな!?」

イヴ(ヒュッケバインMK‐Ⅲ)「どういう事…!?」

 

あしゅら男爵≪感謝するぞ兜甲児よ、そして私を信用してくれた黒衣マトよ!Drヘルを打ち倒した月美徹平及び特別隊諸君!!お前達が私の思い通りに動いてくれたおかげで全てが完了した!!少々形は変わってしまったが歴史修正主義者が我々に手を貸してくれた事によりミケーネ復活のきっかけが改めて生まれたのだ!!≫

 

今剣「!!」

堀川国広「なんだって!?」

和泉守兼定「どういう事だ!?」

 

あしゅら男爵≪どちらでも良くなったのだ、私が自決しようがお前達に倒されようが、私の血がこの地球の大地に流れるだけでミケーネは復活する様に歴史修正主義者が流れを変えてくれた!!時間はかかるがいずれ!いずれ復活したミケーネの神々は必ずお前達を殺しに舞い降り、この地球に再びミケーネの文明が繁栄するだろう!!その時までにカイザーでもなんでも用意しているがいい!何時の日か…その時が来るまで…フハハハハハハハハ…≫

 

あしゅら男爵の幻はそう言い残し完全に消滅していった。

 

甲児(マジンカイザー)「…」

 

 

マト「…あしゅら…」

オルタンス、ヴィオレット「…」

エリーゼ「…ナニヨソレ…」

 

 

三日月宗近「どうやら今回は敵に一杯喰わされた様だ…」

子狐丸「その様ですね…」

岩融「くっ!!」

 

刀剣男士達も悔しそうに思いつめるのだった。

 

 

ゴーゴン大公「よくやったぞ、トリスタン、イゾルデよ。これで全て整った…いずれこの世界は滅び新たな世界、ミケーネの文明がこの地に繁栄するであろう…フハハハハ!!!」

 

ゴーゴン大公もそう言い残し姿を消していった。

そして入れ違いにその近くの森林に着いたほむらとキュウべえは。

 

 

ほむら「…遅かった…!!」

キュウべぇ「トリスタンとイゾルデの野望は叶ってしまったね…第3者の力によって…」

ほむら「今までの周回では復活する事は無かったはずのミケーネまでもが現れたら…!」

キュウべぇ「現実は最悪の方向に向かってしまった、ミケーネの神々の強さはワルプルギスの夜に匹敵する程だ、その上レジェンズウォーまで起きてしまったらトリプルパンチになってしまう…最後の最後で絶望的になってしまったとしか言いようがないよ。」

ほむら「…けどそれでも…私は屈しない…!」

 

ほむらとキュウべえはそのまま姿を再び消すのだった。

 

 

光子力研究所 格納庫。

 

弓教授「みんな大丈夫か!?」

カガリ「徹平!」

オルタンス「皆様!」

ヴィオレット「お怪我は!?」

 

イヴ「私なら大丈夫、だけど…」

徹平「うぅ…結構堪えた…」

ルージ「うん…」

ガラガ「っつ~デットリーコングもかなりダメージ受けちまったぜ…」

しろボン「俺ももうクタクタ~…」

カゼ丸「クァ~…」

 

甲児「うぐっ…」

弓さやか「甲児君!!」

甲児「これくらいたした事ないぜさやかさん…」

弓さやか「無理言わないで!」

ユウ「そうだよ、あんなに激しい戦いだったのに!」

弓教授「みんな早く医務室へ!…カイザー…」

 

負傷した徹平達が戻って来た。

そして格納庫に再度収納されて修復が行われるダイアナンA、ホワイトブロス、デットリーコング、ムラサメライガー、ヒュッケバインMK‐Ⅲ、

そして今回の戦いで大きく大破したマジンガーZ、

さらに突如現れたマジンカイザーがこちらに格納されていった。

 

光子力研究所 医務室。

 

弓さやか「徹平君達は軽い怪我だけで済んだけど…貴方達はそれだけで本当に大丈夫?」

子狐丸「すみません、我々まで手当してもらい…」

今剣「ありがとう、けどもう大丈夫だから。」

堀川国広「あとは僕達の帰る場所で直せば十分です。」

 

刀剣男士達も今回の戦いで受けた怪我を見てもらっていた。

 

三日月宗近「ほっほっほ、すまぬなぁ。お嬢さんはきっと良いお嫁さんになるだろうな。」

弓さやか「え…」

甲児「なあ、アンタ喋り方爺臭くねぇか?」

三日月宗近「そりゃ俺も年寄りだからな。」

ボス「はぁ、何いってだこいつ?」

 

ガラガ「しっかし大した連中だぜ、剣一本で戦うとはよ。」

岩融「ハッハッハッハ!そっちこそ面白い戦い方するではないか!」

ルージ「貴方達は何者なんですか?」

和泉守兼定「詳しい事は話せない、が…まあ色々あってあの敵勢力を追っている。それぐらいだ。」

ヨミ「はあ…」

ユウ「けどよかった、みんな大きな怪我じゃなくて。」

マト「…」

徹平「マト…」

甲児「マト、君は決して悪くない。俺達だってあの時あしゅらの目論みを見抜くことは出来なかったさ、それだけアイツが用意周到だったってだけの話…君が悔やむ必要はないさ。」

マト「けど…どうしても気持ちが整理しきれないよ…」

徹平「…俺は…あの時あしゅらが流した涙は本物だったと思う、同じ仲間が殺されたんだ。当然のはずだよ。」

マト「…うん…」

 

マトは今回のあしゅらの件で複雑な心境に陥ってしまった。

一度は信用して友達になれたはずだと思っていたのだのだから。

 

ヨミ「マト、元気出して。」

マト「うん、今は考えるのはよしておくよ…」

 

三日月宗近「さて、我々はそろそろ行くとしよう。」

子狐丸「今回の戦いの成果を報告しなくてはなりませんからね…」

徹平「え、もう行くんですか!?」

和泉守兼定「世話になった、だが俺達も任務があってな。」

甲児「なんだよ、もっとゆっくりしていけばいいのに。」

今剣「ごめんね。」

堀川国広「すみません…けどお世話になりました。ありがとうございます。」

岩融「じゃあな!」

 

刀剣男士達は医務室を出てそのまま去ってしまった。

 

弓さやか「そんな、まだ…ってあれ…あの人達は?」

ルージ「もういなくなっている…!?」

オルタンス「本当にあの方々は一体…」

ヴィオレット「分かりませんわ…」

エリーゼ「一体何処ニキエタノカシラ?」

 

刀剣男士達がドアから出て行ったのをさやか達が追おうとした時にはドアの向こう側の廊下には既に誰もいなくなっていた。

その後しばらくして一同は弓教授が訪れた。

 

弓教授「みんな本当に感謝している。ありがとう。しかし今話さなければいけない事がある特に甲児君。マジンカイザーの件だ。」

 

甲児「弓教授、そうだ!あのマジンガーは一体なんですか!?」

ボス「どうしてあんな強いの隠してただわさ!?」

徹平「マジンカイザー…」

 

弓教授「…マジンカイザーは、兜十蔵博士がマジンガーZと同時期に開発したマジンガーなんだ。」

 

ルージ「同じ時期に?」

イヴ「それって…」

 

弓教授「十蔵博士が開発したマジンガーZ、そして甲児君の父・兜剣蔵博士が開発した科学要塞研究所に所属するグレートマジンガー。それらを上回る存在に立つのがマジンカイザーなんだ。詳しい事私もよく知らされていない。ただ、少なくとも非常に危険性を持つ機体だと判断し一度第7格納庫に封印していた。」

せわし博士「マジンカイザーはその性能ゆえ神を越え悪魔を滅ぼすともいわれている。」

のっそり博士「最初に発見したのは十蔵博士亡くなった後、マジンガーZを開発していたプラントより更に下の地下で発見されたんじゃ。」

もりもり博士「発見した時点で既にとてつもないスペックを持つ事が判明し同時にこの機体はなんらかの意志を持つ事も発覚したのだよ。」

 

甲児「なんらかの意志!?」

オルタンス「それは生きているって事ですか?」

ヴィオレット「だとすればあの時兜様の危機を察知して自分で動いたと言う事でしょうか…」

 

弓教授「かもしれない、だがその危険過ぎるスペック故、我々は一度マジンカイザーは表舞台には出さない様に封印した…分からない事が多すぎたんだ。兜十蔵博士はマジンガーZにもマジンカイザーにもどんなブラックボックスを隠したのか…」

 

甲児「おじいちゃんが…マジンガーZはどうなんですか?」

 

せわし博士「すまんがマジンガーZは…」

のっそり博士「損傷が激しく当面の間修復に時間がかかりそうじゃ。」

もりもり博士「危険なのは承知の上だがそれまで甲児君にはあのマジンカイザーに乗ってもらうしかない。」

 

甲児「マジンカイザーに!?」

 

弓教授「すまない、だがマジンカイザー自らが表舞台に出てしまった今、もう隠し通す事も出来ないだろう。マジンカイザーの点検は既に終えた所だ、カイザーパイルダーを通じて問題なく動かす事が出来る。しかしマジンカイザーは未だに未知数の機体だ。甲児君に君にその覚悟を問いたい。」

弓さやか「お父様…」

徹平「甲児兄ちゃん…」

 

甲児「…乗ってやりますよ、マジンガーZが動けない今まだ戦える事が出来るならリスクが大きくてもマジンカイザーに賭けて見ようと思います。」

 

ガラガ「気に入ったぜ甲児、その意気だ!」

しろボン「そう、それでこそ男!」

エリーゼ「勇敢ナンダカ無謀ナンダカ…」

しろボン「馬鹿にするなぁ!」

エリーゼ「ナニヨ!?」

ルージ「神をも越え悪魔も滅ぼすか…とてつもないことになりそうだな…。」

マト「甲児さんなら大丈夫だよ、きっと。」

イヴ「うん。」

 

甲児「へへっ任せてくれ!なっ徹平、これで重い物背ってるのはお前やホルスだけじゃくなったよな。」

徹平「甲児兄ちゃん…!」

オルタンス「まあ…」

ヴィオレット「ですが兜様らしいですわ。」

兜シロー「流石は兄貴だぜ!」

 

マジンカイザー、マジンガーZ同様に甲児の祖父・兜十蔵博士が開発した神と悪魔を越えるマジンガー。

マジンガーZ同様まだ謎が多く、大きな危険性も持つ存在であったが甲児は迷わずこの機体で戦う事を決意した。

そしてこの先徹平達はまだ知らない。

戦いは更に激しくなり、大きな脅威に巻き込まれて行く事を。

 

ローレライ「只今帰りましたーあれっ皆さん何かあったんですか!?」

マト「あ、ローレライちゃん元気だった!?」

徹平「まあ色々とね…」

 

つなのり「ううっ…やっとお腹が落ち着いたよ…」

徹平「つなのり君!?…ごめんすっかり忘れてた…;」

甲児「つなのり…お前今までずっとトイレにいたのか…;」

ボス「なさけねぇな腹壊したぐらいで、俺達が外でずっと戦ってたのによぉ。」

甲児「お前のせいだろ!」

 

そこへ外での調査団と共に帰ってきた少女ローレライと、

ずっとお腹を壊してトイレに籠っていたつなのりがようやく戻ってきた。

 

 

その後の夜の事。

とある森林の奥地にて。

 

ほむら「…!」

キュウべぇ「誰か来る!この感じは…」

 

ほむらとキュウべぇの元に複数の気配が訪れる。

茂みから出て来たのは。

 

三日月宗近「ここにいたか、魔法少女とやらだな。」

 

ほむら「…。」

 

子狐丸「探しましたよ、貴方が暁美ほむらですね。」

和泉守兼定「お前には聞きたい事が山ほどあるんだ。できれば手荒な事はしたくない。」

岩融「こういう事はあまり好きじゃないんだがな。」

今剣「…」

堀川国広「…」

 

ほむら「時間を越えてこの世界に現れた者達ね、正確に言えばあの正体不明の連中を討伐にしに来てるのかしら?」

 

子狐丸「時間遡行軍の事でしたら…そうですね。」

 

ほむら「悪いけど貴方達と話す事は何もないわ。」

 

和泉守兼定「悪いがそういう訳にはいかないんだ、この世界は時間の歪みが激しい事になっている。その歪みの原因がお前から発せられているんだ。」

 

ほむら「私は大切な者を守って戦っている、ただけそれだけ。それの何処が悪いの?」

 

三日月宗近「ふむ…しかしそれにもやり方と言う物があるのでは無いか?」

 

ほむら「鹿目まどか…彼女は私が守るべき存在、彼女を戦いに巻き込む訳には行かないの…」

 

和泉守兼定「俺達の警告に応じるつもりは無いか…これ以上そんな事を続ければこの世界そのものがどうなるか分かっているのか…!?」

堀川国広「歪み続けた時間が最悪の場合、次元を引き裂きこの世界をいや宇宙全体を崩壊させてしまう…そんな事をしてまでも守る意味があるの?」

 

ほむら「貴方達には関係ない…!けど…だとしたら…私をどうするつもり?」

 

今剣「…ぼくは…できることならきみのきもちをうけいれたい…でも…」

子狐丸「今回はあくまで貴方と少し話をしたかっただけです。」

三日月宗近「まあ落ち着いて考えて見るがいい、俺達も流石に今日は疲れてしまったからな。」

岩融「そういう事だ、じゃあな。」

今剣「…ほむらさん…」

堀川国広「僕の気持ちとしては…どうか考え直して欲しい、でないと僕達も君と戦わないといけなくなるかもしれないから…」

 

ほむら「…」

 

刀剣男士達はほむらとの話を終え再び姿を消していった。

 

キュウべぇ「君の考えはまげるつもりは無い様だね。」

ほむら「…全てはまどかを守る為にあるわ…それ以外、たとえ何が失われようとも…」

 

ほむらは夜空に手を翳しながらただずっとその目で見つめるのだった。

 

スーパーヒーローウォリアーズ 第28話 完

 

第29話 テレビの中の世界へ に続く。



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