黒き小さな男の娘は仲間と共に空を飛ぶ (鎌寺正一@D-Alderz/神咲ハルカ)
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・・・いろいろ、と。(ホントにいろいろです。)
祝!UA30000突破記念回!千春×簪デート回その一!


はい、鎌寺正一です。
今回は特別編!
UA30000突破を記念してデート回をお送りしたいと思います!
ちなみに、カップリングは
千春×簪
千春×束
千春×クロエ
この三つをすべて出そうと思います!
今回は簪とデート編その一です。

では、どうぞ!


 

11時5分

 

「ん・・・早く来すぎたかな。」

 

とある駅のロータリー前に現れた一人の男の娘。

黒いコートに黒いジーンズ、黒のブーツ、真っ黒な髪の毛と帽子、極めつけは右眼の眼帯。

全身黒装備できた彼の名は織斑千春。

唯一黒じゃないのは真っ白のTシャツ。

コートは地面ギリギリまである長さで、今にも引き摺りそうだ。

 

そこに、

 

「ごめん・・・またせた?」

 

一人の少女がやってくる。

真っ白なワンピースに青のジャケット、黄色と緑のスニーカーと、水色の帽子。

少々少女然とした彼女の名は更識簪。

手に持った手提げ鞄は茶色で、可愛らしさに歯止めをかけてバランスを持たせている。

可愛いが綺麗、と言う言葉が似合う彼女は微笑み、千春と合流する。

 

「ううん。ちょっと前に来たばっかだよ。」

 

「そっか。ならいいんだね。」

 

二人は微笑み、手を繋ぐ。

宛ら、姉妹の様に・・・。

 

「じゃあ、いこっか。」

 

「うん!」

 

二人のデートが始まった。

 

 

 

11時30分

 

二人はとある飲食店へと来ていた。

 

「とりあえずお昼ごはん食べないとね。」

 

「そうだね。私まだ何も食べてないし。」

 

と言うことで入ってきたはいいものの・・・

 

(さっきから視線が痛いッ!)

 

周りから物凄く注目を集めていた。

(まぁ、簪も可愛い部類に入る女の子。僕も・・・不本意ながら男の娘ですから・・・。)

 

傍から見たらさっきと同じく仲睦ましい姉妹にしか見えない。

(ホントに不本意だけどね!)

 

「私はこれにしようかな。千春は?」

 

「僕は・・・これにする。」

 

二人は注文を済まし、暫く談笑する。

 

「千春くんは、ゲームとかしたりするの?」

 

「ん、よくするよ。」

 

話題は何故かゲームについて。

いや、友達同士ならわかるけど・・・一応彼ら恋人同士なんだろ?話題ズレてる気がする・・・By作者

 

「例えばどんな?」

 

「んー・・・最近だと剣を使ったアクションゲームとかかな。ほら、片手剣とかで無双したりとか。」

 

「うーん・・・私にはわかんないなぁ・・・。」

 

千春がお冷を飲んで簪が頭を抱える。

うん・・・やっぱりなんかおかしい。

 

「お待たせしました。こちら、和風定食となります。こちらはカキフライ定食になります。」

 

「あ、きた。」

 

「ん、私こっち。」

 

どうやら二人の昼食が来たようです。

 

「頂きます。」

 

「いただきます。」

 

千春が頼んだのはカキフライ定食、簪が頼んだのは和風定食だ。

 

「はむ・・・ん・・・おいひい。」

 

「こーら、ちゃんと口の中の物が無くなってから喋りなさいよ。」

 

千春が口をモゴモゴさせて、それを簪が咎める。

 

「んぐっ・・・うん、おいしい♪」

 

「うふふ。」

 

こうして昼食時間が過ぎていった。

周りの人達は

 

(可愛い姉妹だ・・・。)

 

(微笑ましいなぁ・・・。)

 

と、思っていた様。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12時45分

 

「今日は何買うの?」

 

「ん、私の日用品。」

 

昼食を済ませた二人はデパートへきた。

 

「え?」

 

「ん、行くよ。」

 

強引に千春の手を引き簪は店の中へ。

 

 

 

30分後。

 

「・・・うぅ・・・。」

 

「ふんふん♪」

 

窶れた千春とつやつやな簪が目撃されたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

13時20分。

 

「あ、千春、あれ食べない?」

 

そういって簪が指さす先には・・・

 

「クレープ屋?」

 

クレープ屋の出店があった。

最近あまりみない出店だが、そこの店は人気のようで、よくその店のロゴが入った入れ物のクレープを見かける。

 

「うん、たべよ!」

 

千春は満面の笑みを浮かべて簪を見る。

 

「う、うん・・・/////」

 

ちょっと照れくさくなり簪は顔を背ける。

 

「お、いらっしゃい。何にする?」

 

店のおっちゃんが注文を聞く。

 

「えっと・・・僕はストロベリー。簪は?」

 

「じゃ、じゃあブルーベリーで。」

 

「あいよ。」

 

おっちゃんはそのまま直ぐに作り出した。

 

「ほいっ、いっちょ上がり。」

 

「あ、ありがと。」

 

千春のクレープが先に出来上がる。

 

「ほい、そちらの嬢ちゃんも。」

 

「ありがとうございます。」

 

簪のクレープも出来上がった。

二人は近くのベンチに座り、仲良く食べ始める。

 

「「はむ・・・んぐ・・・おいしぃ・・・♪」」

 

二人して笑顔を振りまくものだから、周りの皆は

 

((か、可愛い・・・。))

 

とか思ってたりする。

そんなことつゆ知らず二人はクレープを黙々と食べていく。

気が付けば二人ともクレープを食べ終えていた。

 

「あ・・・なくなっちゃった。」

 

「うふふ。千春くん、口にクリームついてるよ?」

 

「え?どこどこ?」

 

簪に言われて手を翳す千春。

 

「ん、動かないで。」

 

簪は千春の口についたクリームを指で取り、そのまま自分の口へ。

 

「あ・・・かんざ・・・それ・・・////」

 

「え?・・・あ・・・////」

 

千春が顔を真っ赤にして指摘すると、簪も気づいて顔を赤くする。

 

((リア充かよ!?))

 

周りの人達は皆そう思った事だろう。

見た目姉妹にしか見えないから。

 

「・・・とりあえず次、行こうか。」

 

「・・・うん。」

 

二人はまた歩き出した。

 




はい、鎌寺正一です。

予定していた通り、デート回です。
が、うまくネタが思いつかず、二回に分けることにしました。
ごめんなさい・・・作者は文才がないので、上手く書くことなど不可能なのです・・・。
でも、千春くん達にはイチャイチャしてほしくて・・・。

とにかく、デート回、まだまだ続きます!
そう遅くならないうちに出そうとは思いますが、遅れたらごめんなさい。

では、see you again.....(/_・、)/~~です!


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祝!UA30000突破記念回!千春×簪デート回その二!

 

14時30分

 

クレープを食べ終えた二人はゲーセンに向かっていた。

 

「ふふふ・・・久しぶりに血が騒ぐわ・・・。」

 

「あ、あれー・・・簪ってこういう人だったっけ?」

 

目が爛々と輝く簪に若干引いている千春。

しかも簪はどうやら殆どのゲームをこなせる様だ。

で、やり始めたのは

 

「マリオ○ートか・・・。」

 

アーケード版マリオ○ートだった。

 

千春(って言うか、この世界にも有ったんだね。)

 

「よし、やろう!」

 

「・・・簪、性格変わり過ぎ。」

 

千春は簪の変わりように少し引いていた。

とにかく、二人はマリオ○ートをやり始めた。

 

 

 

 

 

 

結果、

 

千春2勝3敗(内分1位2回 2位1回 3位1回 4位1回)

 

簪3勝2敗(内分1位3回 2位2回 3位0回 4位0回)

 

「まけた・・・。」

 

「うふふ♪」

 

簪の勝利に終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15時30分

 

「何か買いたい物ないか?」

 

「うーん・・・。」

 

二人はゲーセンで遊んだ後、再びショッピングをしていた。

 

「あ、服!服買いたい!」

 

簪が迫るように千春に言う。

 

「あ、う、うん。いいよ。」

 

その気迫に、千春は頷くしか無かった。

結局、デパートの服屋にて。

 

「か、簪・・・流石にそれは・・・////」

 

「へ、変、かなぁ・・・////」

 

試着した簪を見て挙動不審に陥る千春。

それに合わせて簪も顔が赤くなる。

 

今二人が見ているのは実は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、下着なんてわ、分かんないよぉっ!」

 

そう、下着なのだ。

簪が試着しているのは下着。

それを見る千春。

 

うん、この女尊男卑の世界なら千春は咎められてもおかしくないが・・・

 

(((微笑ましいな・・・。)))

 

如何せん、千春が女の子に見えるため、周りからは咎められることがなかった。

 

だが、千春にとってこの状況はかなりやばかった。

 

(か・・・簪の・・・は・・・裸・・・/////)

 

もう既に煩悩で埋め尽くされている。

 

「・・・僕、ちょっと外に行ってるよ。」

 

「え!?あ!?」

 

千春は堪らず、外に飛び出した。

・・・器用にも、簪の裸を誰ひとりとして見せずに。

 

「・・・いっちゃった・・・。」

 

この後簪は一人で着替える事となった(それが普通)。

その時の顔はものすごくわかりやすく、意気消沈と書かれていたそうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

16時45分。

 

「今日は楽しかった。」

 

「ならよかったよ。」

 

2人はIS学園正門前にいた。

 

「ふぁ・・・。」

 

「うふふ。もう眠たいの?」

 

千春が欠伸し、簪が微笑む。

あれ?さっきから簪、ほほえんでばかりじゃない?

 

「うん・・・眠たい。」

 

千春は覚束無い足取りで寮へ入っていく。

簪はその後をついていく。

 

部屋に入り、鍵を閉めたあたりで

 

「もぅ・・・むりぃ・・・。」

 

ばさり、と千春はベッドに横たわり、寝息を立て始めた。

 

「・・・寝ちゃった・・・。」

 

簪はつんつんと、千春の頬をつっつくが、千春は起きる気配なし。

 

「・・・夕ご飯には起こすからね。」

 

簪は聞こえないだろう千春にそう言って、顔を近づける。

 

そして、

 

2人の唇が触れ合う。

 

勿論、千春は寝ている為、気が付かない。

 

「♪」

 

簪は上機嫌で部屋を出ていく。

 

あとに残ったのは可愛らしく寝息を立てる千春のみだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、起きた直後にまた簪が口ずけしていて、二人同時に赤面したのはまた別の話。




はい、第2弾・・・僕には恋愛表現は無理でした(汗)。
駄文になってしまったことを謝らせてください、申し訳ありませんでした!

今回はこの辺で。

またご希望がありましたら番外編やるかもです。
コラボは・・・したいという方は言ってください。
こんな駄文の作者で良ければ、ですが・・・。


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番外話 千春くんがどうやら風邪ひいたようです・・・それも、重症

千春side

 

「・・・ぅ・・・」

 

体が・・・怠い・・・

 

僕は目が覚めると共に体に倦怠感を覚えた。

 

「・・・ぼーっとする・・・」

 

意識がマトモに働かない・・・

っていうか・・・声が軽くソプラノボイスになってる・・・って、体・・・女体化してるよ・・・

 

「ケホッ・・・これ・・・風邪・・・だね・・・」

 

僕は力の入らない手を無理やりベッドにつけ、起き上がる。

 

「・・・かん・・・ちゃん・・・」

 

力の出ない体はそのままベッドへ倒れ込んでしまう。

 

「・・・ケホッ・・・コホッ・・・ぁぁ・・・」

 

段々と瞼が落ちていき、僕は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪side

 

「・・・・・・」

 

今日は朝、千春の様子がおかしかった。

 

まるで熱を持ったかのように顔を火照らし、寝込んでいた。

 

「・・・どうしたんだろう・・・」

 

私は授業も上の空で千春の事を案じていた。

その日、私は一日中千春の事を考えて、部屋に帰宅した。

 

「ただい・・・「ケホッ・・・ケホッケホッ・・・ッ!」・・・ッ!?」

 

私が扉を開いた途端、苦しそうに咳き込む千春が床にに横たわっていた。

 

「ち、千春!?」

 

「ケホッケホッ・・・か・・・かん・・・ざ・・・し・・・?」

 

うつ伏せの顔を苦しげに上げながら千春は私の名前を呼ぶ。

でも・・・

 

「かん・・・さ・・・苦し・・・助け・・・・・・」

 

バタッ

 

「ち、千春!?」

 

千春はなんとかそれだけを言って、倒れてしまった。

 

「千春!しっかりして、千春!!」

 

私の呼び答えにも応じず、グッタリとした千春の顔は、どう見ても苦しげで・・・

 

「しっかりしてよ・・・今保健室連れていくから・・・ッ!!」

 

私は千春を背負い込み、保健室へと足を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かなりの疲労と風邪、若干の脱水症状が出ているわ。危険な状態よ。今は寝かせた方がいいかもしれないわ」

 

「そう・・・ですか・・・」

 

保健室の先生は千春の容態を詳しく教えてくれた。

 

「いったい、どれだけの無茶やればここまで併症するのかしら・・・」

 

呆れ気味にいう保健室の先生に、私も苦笑いで同意する。

 

「・・・とにかく、IS学園では点滴出来るから脱水症状については問題ないわ。後は・・・風邪ね・・・かなり酷い。治るまで数日は必要ね」

 

「そうですか・・・」

 

そう、風邪とはいえど酷くなれば命を取られかねない。

先生の言う通り、数日間は絶対安静ね。

 

「んじゃ、私は織斑先生に言ってくるから、彼のこと頼んだわよ?」

 

「は、はい」

 

そういうと先生は織斑先生を探しに保健室を出ていった。

 

「・・・よかった・・・」

 

私は知らず知らずのうちに涙を流していた。

あの時・・・彼が倒れていた時、一瞬彼が死んでまうのではないかと・・・心の底から怖くなった。

顔色が良くなった彼を見て漸く安堵できたのだろう、気がつけば涙が私の目を覆った。

 

「千春・・・」

 

私は彼が起きるまで右手を握ることにした。

ギュッと、でも痛くないように握った彼の手はとても暖かくて・・・安心できた。

彼を、身近に感じることができる、それだけで私は・・・

 

「ち・・・はる・・・」

 

安心したら段々と瞼が重くなっていくのを感じた。

私はそれに身を委ねるように・・・彼の手を握りながらその手に顔をつけて眠った。

顔に感じる仄かな暖かさを感じながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称視点

 

結果として千春は二日間寝たきりになり、その一週間後に漸く学校に行くことが出来た。

入れ替わるように簪が学校を休むということが起こったが、それはまた別の話。




はい、今回は千春くんの風邪ひいちゃった回でした。
今思えばなんでここまで重症にしちゃったんだろうということを思ったり何だり・・・

因みに本文中の"暖かくて"は"温かくて"ではありません。
そこは誤字でも何でもないので報告しなくて大丈夫です。

では、今日はこの辺で。

see you again.....(/_・、)/~~


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設定、です。※ネタバレ、注意!

これが!作者が作ったオリ主のプロフィールだっ!



主人公説明

 

名前 織斑千春

 

性別 男

 

血液型 B型

 

髪の色 艶がかった黒。

 

目の色 右目が赤、左目が青。右目は眼帯している(IS学園に入学した際につける事に)。

 

好物 甘いもの、家族、友達。

 

嫌物 苦いもの、酸っぱいもの、喧嘩。

 

容姿 ソードアート・オンラインのキリトのGGO版アバターをもっと幼く、女顔にしたかんじ。見た目だと男とは気づかない。

 

身長 141.9cm

 

体重 37.3kg

 

使用IS

黒星龍(こくせいりゅう)

 

黒式(こくしき)

 

珠鋼(たまはがね)

 

 

 

機体その壱

 

黒星龍

試作二号機。千春に合わせて作ってある。

形は大きな翼が2対4枚、全身装甲で、翼のみ切り離されている、第一世代型IS。

戦闘力はかなりあり、そこに千春の技術力が加わって、ほぼ負け無しの機体となった。

ただ、IS学園入学を期に束に黒式へと作り替えてもらった。待機状態はリスレット(ガントレットのような両手に嵌める武器。ただ、左手のみつけている)。

 

武器

主武器 政宗零型

 

副武器 豪刀村正、M110-ザックスアサルトライフル、N225-スナイパーガン、H375-aラーグルブラスト

 

単一仕様能力

喪失の神天剣(アーチェ・ル・ロストブレイズ)

自分の周りにいる、自身が定めた定義を満たす者のみを閉じ込める、言わばフィールド魔法的な何か。

使う度に現れるフィールドの形のみ変わる。

基本、荒野に刃物が大量に突き刺さった場所になる。

 

但し、力の代償に、使ってから最低一日間は幼女化する。

 

単一仕様能力使用時に使用可能な技

 

・『神滅剛魔炎斬』

剣にこれでもかというほどのエネルギーを流し込み、白熱した剣で上段から真っ二つにする技。セ氏数億度。

っていうか・・・そんな温度でぶった斬ったらまず生きてないよね。

蒸発しちゃうね。

 

単一仕様超過能力(オーバード・ワンオフ・アビリティ)

機巧化少女(フェイブルアロー・オブ・)ノ豪魔弓(フェミナ・エクス・マキナ)

通常の単一仕様能力を超過した能力。

ハッキリ言えば、アスラクラインの能力。

 

 

政宗零型

白騎士に搭載かれている雪片とおなじような近接武器。能力は特にない。

 

豪刀村正

黒星龍にしか搭載出来ない武器。

本来は白騎士に搭載するつもりだったが、黒星龍にしか適合しなかったため、仕方なしに黒星龍へ。

光学系弾丸を無効化できる。

 

M110-ザックスアサルトライフル

束力作のアサルトライフル

実弾系の銃で、最大連射毎秒30発。

最大装填数は270

 

N225-スナイパーガン

スナイパーライフル

光学系弾丸を使う

超遠距離からの狙撃を目的としている。

シングルボトルアクションで、一撃の威力は対物ライフル相当。

最大装填数30発

 

H375-αラーグルブラスト

ブラスト

弾種が沢山あり、様々な戦い方が可能な武器。

実弾系、光学系両方使うことができる。

 

 

 

機体その弐

黒式

黒星龍の後継機(単に黒星龍を黒式に組み替えただけ)。第二世代型IS。束さんお手製。

全身装甲から手を加えて部分装甲にした。

翼も3対になり、機動性が上がった。

待機状態は短刀(50cm)。

 

武器

主武器 政宗弐型

 

副武器 妖刀村正 M112-レメルトアサルト N230-グレートスナイパー H380-βグラムブラスト 30口径レーザー砲甲 30口径レーザー砲乙

 

単一仕様能力(ワンオフアビリティ)

千乱黒夜(せんらんこくや)

刀に燐光が走り、その刀に触れた機体のシールドエネルギーを奪う。

奪ったエネルギーは自分のものになる。

ただ、この技を使うには自身もシールドエネルギーを消費してしまう、少しリスクがある能力。

追加で周りが夜の様に暗くなる。これは副作用によるもの。

 

政宗弐型

政宗零型の強化版。

形は通常の日本刀となんら変わりない。

 

妖刀村正

豪刀村正の強化版。

妖刀と化してしまったが、かなり切れ味はいい。

 

M112-レメルトアサルト

M110-ザックスアサルトライフルの強化版。

連射数が毎秒50発になり、

最大装填数も400となった。

 

N230-グレートスナイパー

N225-スナイパーガンの強化版。

最大装填数が60発となり、ロングバレルによって、貫通力がさらに上昇した。

 

H380-βグラムブラスト

H375-αラーグルブラストの強化版。

弾種がさらに増えて、威力も上昇した。

 

30口径レーザー砲甲

第一形態(ファーストシフト)時に使用可能。

光学系弾丸を使用し、相手シールドエネルギーを大幅に削る。

 

 

30口径レーザー砲乙

同じく第一形態(ファーストシフト)時に使用可能。

基本的には甲となんら変わらないが、色が反転している。

 

黒式第二形態『漆黒なる円卓の騎士』

分別上第五世代型IS。

機体が大幅に変わり、翼型の非固定武装がマントへと変わったもの。

これは、黒星龍と黒式が融合した姿でもある。

 

武装

 

騎士王の剣

幅広の曲刀と言うようなもの。

ハンドガードがあるが、それにも刃がついているため、注意が必要。

 

円卓の騎士

セシリアと同じビット兵器。

全部で12個あり、一般的な『円卓の騎士』を現している。

ビットにはそれぞれ

・射撃モード

・ソードモード

がある。

 

天城

円卓の騎士をコントロールするのに使う補助機。

これそのものも武器ではあるが・・・今の所使い道はない。

 

 

機体その参

珠鋼

 

千春が束から要らないコアを貰って一から組み立てた機体。第四世代型IS。

翼の枚数が二枚一対しかない。

装甲も薄くして、機動性を確保。

武器が近接しか無いのが欠点。

 

武器

 

参型ビームソード 弐型バスターブレード G-225ショットガン 裏蕋 落葉 深淵刀"影" セカンドナックル

 

主武器、副武器の決まり等はない。

 

 

参型ビームソード

まぁ、普通にあのビームソード。

ラ〇トセーバーとか言っちゃいけない、言わせない。

 

弐型バスターブレード

バスターブレードの名の如く巨大な剣。

見た目はモンハンのバスターソード。

 

G-225ショットガン

そのまんまショットガン。

生身で持つには少々大きい。

 

裏蕋(うらぬい)

標準装備の刀。

峯の部分に筋が抜けているのでその名がついた。

 

落葉(らくよう)

こちらも標準装備の刀。

降れば近くの木の葉が落ちる事から落葉と名がついた。

 

深淵刀(しんえんとう)"(かげ)"

真っ黒塗りの刀。曰く付きの刀だが、それは単なる噂である。特殊能力は周囲を闇でつつみ、月明かりを作り出す。

 

セカンドナックル

二段に別れたナックル。

ナックルと言うか・・・グローブかな?

エネルギーを貯めて重い一撃を放つことが出来る。

 

単一仕様能力

深淵刀臨界突破大剣形態(アル・ディライト・フレーム・バスター)

 

内容

機体が白く輝いて、装甲が展開する。

同時に深淵刀にエネルギーを大量に回して擬似大剣を作る。

深淵刀はバラバラになってエネルギーが逃げないようにフレームをつくる。

全ての弾丸を無効化し、防御力が圧倒的に上がる。

大剣は縦3m、横幅25cm。

ただし、発動するのにエネルギーが大量に必要となるため、使いどころを間違うと大変なことになる。

あと、この能力は操縦者にかなりの負荷がかかるため、制限時間が10分と決まっている。

 

待機状態

ヘッドセットと片メガネ。

 

 

 

追加設定

 

幼女化織斑千春

 

性別は当然女

 

身長133.7cm

 

体重&@&:/1&:(紙が血塗れで読めない。)

 

眼帯はなくなって、目の色が金色になる。

ISの黒星龍が使えないが、この体の時は基本刀を振り回す。

 

持ち物

 

IS黒星龍

 

IS黒式

 

IS珠鋼

 

護身刀(50cmそこそこの脇差)

 

太刀:山坂斬乃御剣(ヤマサカギリノミツルギ)

 

N69式機関砲

 

 

特徴

 

この状態の時は基本性格は温厚。

但し、戦闘狂である。

もう一度言う。戦闘狂である。

美少女に見えてしまう(ていうかこの状態だと女だからな)為、何故か女子にも多大なる人気が・・・。

特に千冬・・・一夏あたりは・・・。

 




はい、今回は主人公の説明回です。
これでいいとはおもいますが・・・。
なにか意見があったらドンドン下さい!
皆様からこんな武器はどう?という意見があれば、採用する可能性がございます!
ご協力下さい!

てかよく考えたら黒式と珠鋼、待機状態がアクセサリーじゃない。
どーしよ!?



と、とりあえず、また次回!


※2016/03/14 0:20
設定を変更しました。

※2016/03/16 23:00
設定を変更しました。

※2016/03/23 17:15
設定を変更しました。

※2016/03/24 20:10
設定を変更しました。
主人公の身長が少し伸びました。

※2016/05/21 18:05
設定を追加した!
幼女化版の説明だぜ!

※2016/07/16 13:05
設定変更しました。


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はじまりだよー
プロローグ、です。


ども、調子のってかいてしまった作者、鎌寺正一です。
私はアニメしか見ておりません。
その為、言動が原作と一致しない可能性がありますが、ご了承ください。
では、どうぞ!


 

僕は死んだ。

15年と言う、物凄く短い歳月で。

余りにも唐突だった。

1ヶ月前に突然気絶した。

痛みが酷くて一瞬で目の前が真っ暗になった。

目が覚めればそこは病院の一室。

目が覚めた僕を見て、担当医であろうその人は、沈痛な顔をして、静かにいった。

 

 

「君は・・・もう・・・。」

 

この言葉だけで僕は理解した。

もう、そんなに長くはないのだという事を。

 

「大丈夫・・・です・・・。」

 

男なのに今にも泣きそうになっていた担当医の人に、体の痛みを無視して、それでも掠れてしまった声でそう伝えた。

 

「君・・・くっ・・・!」

 

そのままその男の人は部屋をでていった。その際、彼の頬には我慢出来なかったのか、涙が伝っていた。

 

ー余命1ヶ月ー

 

あの後帰ってきた彼にそう伝えられ、僕は

 

(やっぱりか・・・)

 

そう思った。

なんだか、自分のことなのにえらく・・・どうでもいい気がしてしまった。

 

 

 

それから幼馴染みの子や親戚の人達がやってきて御見舞してくれた。

皆、僕の事を心配してくれていた。

でも・・・現実は非道。僕は説明しようとする父さんをとめて、自分で説明した。

 

自分が、余命1ヶ月だという事を。

 

 

 

 

 

 

それから1ヶ月が経ち、僕は静かに息を引き取った。

死因は全身癌。倒れた時既に僕の身体は癌に侵されていたらしい。

痛い抗がん剤治療もしたけど意味なし。

延命措置をしたら生きられるって言われたけど、僕はしないっていった。

植物状態で生き延びるより、喋りながら死にたい。

そう思った。

 

 

死ぬ間際、幼馴染みが泣きついていたけど、僕は約束をしてから死んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー来世は、幸せになる。と。ーーー

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ここは・・・?」

 

気がつけば僕は真っ白な部屋に居た。

余りにも純粋な白だから、目が痛い。

 

・・・あれ?

 

「なんで目・・・が・・・痛いの・・・?」

 

そう思って目を見張る。

体が有るのだ。

僕が驚いていると、

 

「ごめんなさい!」

 

綺麗な90度の礼をしながら謝罪する女の人と出会った。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(ここから会話文が多くなります。)

 

 

 

 

 

「それで・・・なんで・・・謝罪・・・?」

 

「えと・・・それはですね、貴方の命の書類に水がかかってしまったんです。1ヶ月分は滲むだけですんだのですが・・・残りの部分が完全に滲んできえちゃったんです・・・。」

 

「つまり・・・滲んだとこは・・・癌になったとこ・・・その先が消えたから・・・死んだ・・・?」

 

つまりはそういう事だった。

 

「はい・・・本当に申し訳ありませんでした。」

 

「いえ・・・きにしないで・・・下さい・・・。」

 

僕はそう言って少し息を整えた。

この体は体力が余りにもないから、こうした口調にしないとすぐに疲れてしまう。

 

「その代わりと言ってはなんですが・・・転生しませんか?」

 

「え・・・?転生は・・・禁忌では・・・ないので・・・すか・・・?」

 

テンプレではある転生。

2次小説とかには御馴染みであるけど、本来それは禁忌である。記憶を保ったまま来世に行くなど、有り得ないのだ。

 

「大丈夫です。あ、転生先はもう決まってます。」

 

どうやら転生先は決まっているようだ。

 

「それは・・・どこ・・・ですか・・・?」

 

「えっとですねぇ・・・」

 

なにやら大きな本を取り出してペラペラ捲りだした。

・・・どこから出した、それ。

そんな僕の疑問など気にしないように、その人はある1ページに目をつけた。

 

「えっと・・・はい、インフィニット・ストラトスですね。知ってますか?」

 

インフィニット・ストラトス。

大天災篠ノ之束によってパワードスーツISが作られ、女尊男卑の世界へと変貌したその世界で、織斑一夏が女性しか動かせない筈のISを動かした為にIS学園に入学し、色々と巻き込まれていく小説。

アニメもあったはず。

 

「一応・・・粗筋程度・・・には・・・」

 

「よかったです。では、特典を決めましょう。」

 

「・・・いくつまで・・・大丈夫・・・?」

 

「えっと・・・6つまで大丈夫ですね。」

 

「なら・・・」

 

そうして僕が選んだ特典は

 

1.ISを使えるようにする

 

2.体力を人並みに戻す

 

3.専用機

 

4.戦う度に強くなる

 

5.原作キャラの親戚

 

6.とりあえず保留

 

 

という事にした。

 

「さぁ、転生のお時間ですよ。」

 

「まって・・・アナタの・・・名前は・・・?」

 

「あたし?」

 

そう言って彼女は俯いた。

暫くして、

 

「ルカ。山城ルカ。」

 

と言った彼女に、

 

「ん・・・覚えた。ありがと・・・ルカ・・・。」

 

少しはにかんで礼を言った。

こころなしか、ルカの顔が赤くなった気がする。

 

「で、では、今度こそ転生させます。」

 

奥の方に扉が開く。

 

「この扉を潜れば転生完了です。」

 

「・・・じゃ・・・いってくる・・・ね・・・?」

 

僕はそう言って扉をくぐった。

 

 

 

 

 

 

「不思議な娘だったなぁ。」

 

ルカはあの本をペラペラと捲っていた。

 

「あれで男の子とか・・・ホントに詐欺みたい・・・でも可愛かったなぁ・・・癒されたよ。あ、彼が産まれる家を確認しとかないとね。えっと・・・どれどれ・・・。」

 

本を閉じてパソコンを開く。

カタカタと操作していく内に彼女の顔が驚きに満ちていった。

 

「うそ。主人公の兄として生まれたですって!?明らかに原作介入するね。うふふ・・・楽しそうだ。」

 

ルカはニヤッと笑って、呟く。

 

「頑張って。」




ノリでやった。後悔しかしていない。

鎌寺正一です・・・絶賛撃沈中です。
え?そんなことになるなら投稿するな?
ごもっともです。
こっちの投稿は少しづつしかできないでしょう。
でも、応援してくださったら幸いです。

さて、私は原作を読んでおらず、アニメも1回きりしか見ていません。こんなんで大丈夫かな・・・。
まぁなるようになれ!です。
では、また次回お会いしましょう。
さようなら!


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幼少期、小学生時代だよー!
誕生・・・です・・・。


転生した僕は不意にゆっくりと目を開けた。

 

「おっ!千春が目を覚ましたぞ!」

 

・・・千春って僕のことかな・・・

お父さんらしき人が僕をかかえる。

といっても、まだ生まれて間もない様で、あまり視界は良くない。というか、ぼやけて見えない。

 

「ほら、千冬も抱くかい?」

 

ん?千冬?

 

「うん!」

 

千冬と呼ばれた人が僕を抱く。

恐らくというか確実に僕の姉であろう。

 

「まだ一夏は起きていないか。」

 

え?一夏?

もしかして・・・

 

「はっはっは。双子とはいえ流石に同時には起きないか。」

 

横を見ようとしても頭が動かなかった。

まだ首が据わってないようだ。

 

 

「あ・・・あうあう・・・あう・・・」

 

・・・案の定喋れないようである。

必死に動かしてもあうあうとしか声が出ない。

そしてそれだけで疲れてしまったのだろう。

眠たくなってきた。

 

「あう・・・(ふぁ・・・)」

 

そのまま僕の意識は暗転した。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

それから5年後。

保育園に行くようになった僕は今縁側にいた。

特にすることないから寝転がってるんだ。

 

「ハルちゃ〜ん!」

 

そこに何かが物凄い勢いで突っ込んできた。

 

「・・・わ・・・うわ・・・っ!」

 

「えへへぇ・・・。」

 

・・・篠ノ之束(しのののたばね)である。

この時はまだ頭には機械チックなうさ耳は付いていない。

そして何故か僕は束さんのお気に入りのようです。

 

 

何故束さんに気に入られたかと言うと、

それは僕が四歳の時、たまたま暇で暇で仕方なかった時に、何故か鉛筆とプリントが大量にあった為、宇宙船の設計図を書いていたんだ。

前世では僕は工学系の高校を志望してたから、勉強してたんだけど、これが思いの外楽しくて楽しくて。

お陰で宇宙船の設計までできるようになってしまったんです。

で、その設計図を書いてた時、

 

「千春・・・それは・・・?」

 

「え・・・?」

 

千冬お姉ちゃんと束さんが帰ってきたんだ。

集中してて全然気が付かなくって、どう言い訳しようと慌ててた時、

 

「嘘!?これ、宇宙船の設計図!?」

 

と、束さんが当ててしまったのだ。

 

「う・・・うん・・・。多分・・・宇宙でも・・・耐えられる・・・よ?」

 

バレてしまったので、仕方なく認める。

 

「ちーちゃん!この子私と同じだよ!」

 

「そんな理由(わけ)あるか!千春は普通だ!」

 

・・・何故か言い合いが始まったので、僕は続きを書き始めた。

 

「あ!はるちゃんが書き始めた!」

 

束さんがこっちをむいた。

 

「ここはこうのがいいんじゃない?」

 

「じゃあ・・・ここは・・・これで・・・?」

 

「そうそう、そんな感じで・・・。」

 

「オイ、私を放かるなぁ!」

 

 

 

と、言うことなんです。

時を現在に戻して、

ていうか、今絶賛もふもふされてます。

 

「や・・・やー・・・!」

 

必死に抵抗しますが、どこにそんな力だあるのかという程の腕力のせいで動けません。

たーすーけーてー!

 

「やー・・・!」

 

「あいた!?」

 

束さんの頭に何かが落とされる。

 

「オイ、私の千春になにをしている!」

 

お姉ちゃんだ。束さんの頭に拳骨落としていた。

・・・痛そう。

ていうか今千冬お姉ちゃん私のって言った!?

 

「だってぇ!私だってもふもふしたいぃ〜!」

 

駄々っ子の様に手足をばたつかせてそういう束にお姉ちゃんは

 

「いい加減にしろ!」

 

と頭を手でつかんで・・・おそらくアイアンクローであろう技を掛けた。

頭からしてはいけない音が出る。

 

「痛い痛い痛い痛い!束さんの頭からしてはいけない音がしてるよぉ!?」

 

「お前がもう少し自重すれば良いものを・・・!」

 

本当にそろそろ束さんの頭が陥没しそうなので、

 

「・・・お姉ちゃん・・・もう・・・止めて・・・?」

 

と、上目遣い+涙目で懇願した。

そしたら・・・

 

「ぷはッ!?」

 

鼻血を出してぶっ倒れた。

 

「・・・お姉ちゃん・・・!?」

 

僕は急いで駆け寄る。前もこのような事があって、その時は二日間起きなかった。

 

「死ねる・・・千春の為なら死ねる・・・!」

 

・・・訳の分からないことを言ってます。

って、心なしか束さんも顔を赤らめてません?

あなた達はなんて顔をするんです!?

というか、千冬お姉ちゃんは弟の行動で鼻血を出してますよ!?

それ大丈夫なんですか!?

 

 

 

色々とアウトな事もありましたが、なんだかんだ言って保育園の卒園式。

僕と一夏はそこで式をやってから(なかなか面倒だったからカット。)家に戻ってプリントに面積の公式と円周率、あと、二項定理やらを書き込んでいった。

 

 

 

それから1ヶ月、僕は小学一年生になる。

たのしみだな。

・・・本を持っていこう。ボッチでも寂しくないように。

 




はい!幼少期です!
あと、この時の束さんって、うさ耳付いてましたっけ?
とりあえずこの小説では付けていないということにします。
いがいと上目遣い+涙目って効きますよね?
あれ?僕だけ?

まぁいいや。
とりあえず今日更新できました。
まだ原作まではかなりありますから、頑張っていこうと思います。
では、本日はここらへんで。
シーユーです!


説明とか荒くてすいません!



※作中の「放かる」ですが、修正しました。
もともとは「ほっかる」で、誤字として報告されたのですが、僕自身がこの言葉をよく使っていたのであれ?となってしまったので感じに変えさせていただきました。
何卒ご理解の程を宜しくお願い申し上げます

これからも誤字報告お待ちしてます!


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入学、団欒、時々・・・時間飛ばし。

 

入学式

僕は二度目の小学一年生をやろうとしていた。

 

「お、よく似合っているぞ、千春。」

 

千冬お姉ちゃんが僕をみてニッコリ笑いかけた。

・・・アニメしか見てないからなんか変な感じ・・・。

 

「・・・ありが・・・とう・・・。」

 

でもね、

髪の毛は腰まで伸びて、身長はまだ110cmいってないくらいなんだよ?

それにランドセルと帽子かぶっても・・・女の子にしか見えないじゃんか・・・。

 

「うむ、もう女の子にしか見えないな。」

 

あぁ・・・千冬お姉ちゃん・・・僕のコンプレックスをほじくらないで・・・!

ていうか・・・

 

「・・・一夏・・・は・・・?」

 

キョロキョロと辺りを見渡してもどこにもいない。

先に行ったのだろうか?

 

「一夏なら先にいったぞ。箒と一緒だったな。」

 

・・・まさかの先に登校。

僕を庇ってくれる人がいなくなってしまった。

 

「ふふふ・・・さぁ、千春。そろそろ行こうか。」

 

千冬お姉ちゃんは僕を引き摺りながら学校へと向かっていった。

・・・自分で歩けるのに・・・。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「はぁ・・・」

 

時間は過ぎて放課後、家に帰った僕はため息をついていた。

何故なら・・・

 

「千春!この、この服はどうだ!」

 

・・・お姉ちゃんに着せ替え人形にさせられてるからです。

 

「・・・お姉ちゃん・・・やー・・・!」

 

必死に抵抗しています。

ですが、こちらも束さんと同じようにびくともしません。

・・・一体どこにそんな力があるのやら・・・

 

 

 

 

それから一時間こってり着せ替えさせられて、ヘトヘトになった。

今は何故かツインテールにメイド服を着ている。

なんでかって?

・・・お姉ちゃんがこれ着せたら鼻血出してたおれちゃったの・・・

不用意に脱ぐ事も出来ないから仕方なしに着てる。

 

「今日の・・・夕ご飯・・・何にしよう・・・。」

 

そして今献立考えてます。

まだ一夏は料理出来ないから僕が作ってる。

・・・お姉ちゃんに任せると少々不安だから。

 

「あ・・・あれにしよう・・・。」

 

閃いた僕は調理を開始した。

 

 

 

 

 

 

「「「ごちそうさまでした。」」」

 

夕食をみんなで食べた。

結局作ったのは野菜炒め、豆腐とワカメの味噌汁、野菜サラダ、鮭の塩焼きだった。

 

「にしても、千春兄ちゃんはなんでもできるよね!」

 

一夏が笑顔でそう言ってきたので、

 

「一夏も・・・出来る・・・ようになる・・・よ・・・?」

 

とだけ言っておいた。

 

「本当に、婿には出したくないな!」

 

笑いながらそう言うのは千冬お姉ちゃん。

 

「・・・お姉ちゃん・・・そういっちゃ・・・ダメ・・・。」

 

「あっははは!冗談だ。」

 

はぁ・・・。

 

「・・・お姉ちゃん・・・嫌い・・・。」

 

「んなッ!?スマン!謝るから嫌いにならないでくれ!」

 

「・・・やだ・・・。」

 

「そんなぁ・・・!」

 

こうして二度目の一年生の夜が更けていった。

 




はい!鎌寺正一です。
いや、難しい。書くのが思いの外大変です。
タイトル詐欺とか起こらなければいいんだけど・・・。
あと、千冬さんキャラ崩壊おこしてます。
どないしよう・・・(汗)
あと、文字数少なくてごめんなさい。
原作見てないからいろいろ検索してなんとか間に合わせてますが・・・。


とにかく、彼はどのように生きていくか、乞うご期待!


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束さんから、呼び出し、です。

 

僕は二度目の小学校生活を堪能していた。

 

 

現在昼放課。

僕は本を読んでいた。

 

「千春兄、何読んでるんだ?」

 

一夏が寄ってきて問いかけた。

最近になって呼び方がアニメと同じになった。

千冬お姉ちゃんの事を千冬姉、僕を千春兄と。

っとと、先に一夏の疑問に答えないと。

 

「・・・某・・・ラノベ・・・。」

 

「いやそれ何だよ!?」

 

僕が読んでいるのは某ラノベ。

黒衣の剣士がデスゲームで頑張るあの本。

 

「・・・読む・・・?」

 

「いや・・・そういうのわかんないから・・・。」

 

誘いを断られた。

やっぱまだ難しいよね、SAOは。

とか思ってたら五時間目の予鈴が鳴る。

一夏たちは席に戻って授業の準備。

さて、僕も頑張りますか。

 

 

 

 

 

 

 

という訳でとくに面白いことないから放課後。

 

「千春、ちょっといいか?」

 

家に帰った僕は千冬お姉ちゃんに呼び出された。

 

「・・・ど・・・したの・・・?」

 

「いや・・・その・・・あの・・・だな・・・」

 

千冬お姉ちゃんが珍しく言い淀んでいる。

・・・もしかしたら白騎士事件関係かもしれない。

 

「・・・お姉ちゃん・・・らしくない・・・よ?」

 

「・・・!?そうか・・・済まない、時間をくれ。」

 

僕が指摘すると驚いた顔をしてから謝った。

なんだか千冬お姉ちゃんらしくない。

 

「・・・あのな・・・千春。明日の午後、束の家に行くのだが・・・来れそうか?無理に着いてくる必要はないが・・・。」

 

僕の予感は当たったようだ。

 

「だぃじょぉぶ。何も・・・予定無いよ・・・?」

 

「そうか・・・。」

 

なんだかどんどん千冬お姉ちゃんの顔が険しくなってきている。

俯き加減も凄い。もう斜め45度に近い。

・・・やっぱ巻き込みたくないんだろうね・・・。

僕の顔も釣られて陰気になる。

 

「!?千春!そんな顔をしないでくれ!」

 

千冬お姉ちゃんが気付いた様だけど僕はその顔を辞めることが出来ない。

 

「・・・千春・・・?」

 

僕の様子がおかしいことに気付いた千冬お姉ちゃんが顔を覗き込んできた。

でも僕は他の事を考えていた。

 

ーー自分は何故ここにいるのかーー

 

ーー姉にここまで辛い顔をさせている人間が何故生きているのかーー

 

僕の頭は疑問で一杯になって・・・

 

「お、おい千春!?」

 

そのまんま気を失ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬視点

 

私は織斑千冬。今私は絶賛混乱中だ。

さっきまで千春と話していたんだが突然倒れてしまったのだ。

 

「お、おい!千春!しっかりしろ!」

 

ゆすっても起きる気配がない。

むしろ・・・呼吸が浅くなっているような・・・。

私は途端に青ざめた。

このまま呼吸が浅くなり続けて、いつか呼吸しなくなってしまいそうで・・・。

 

「千春!頼むから・・・返事してくれ!」

 

その時、

 

「ケホッ!ケホッ!」

 

千春が噎せて、元の呼吸を取り戻した。

 

「あぁ・・・千春・・・よかった・・・。」

 

心底安心した・・・。

だが・・・

 

「・・・一体何が・・・?」

 

私はさらに混乱した。

いつもは儚げながらに笑みを浮かべて接してくれた千春が・・・さっきはとても辛そうな顔になって・・・。

何か我慢しているのではないか・・・そう思えて仕方がない。

 

「・・・お前は・・・何を・・・堪えているのだ・・・千春・・・。」

 

千春をその場で寝かして、私は誰に問いかけるでもなく呟いた。その声は小さく、儚く、そして誰にも聞かれること無く消えていった。

 

 

 

 

 

 

千春視点

 

あの後直ぐに僕は気を取り戻したが、心底千冬お姉ちゃんを心配させてしまった。

お姉ちゃんは抱き着いて頬をスリスリして来た。

なんだか擽ったいような、そんな感じがした。

 

で、

 

「やっほー!皆のアイドル、篠ノ之束さんだよぉ!ぶいぶい!」

 

やってきてしまった。束さんのラボに。

 

「・・・ぶいぶい・・・!」

 

僕も束さんにノる。

意外とこのネタ好きなんだよ。

 

「あは!はるちゃんありがとぉ!」

 

束さんの笑顔が見られただけよしとする。

 

「束!そんなののために呼んだ訳ではなかろう!」

 

「そうそう!私の発明を見て欲しいの!まだ完成じゃないけど、2人なら理解してくれるかなって。」

 

もしかして・・・いや、多分そうだろう。十中八九そうだろう。

て言うことは・・・

 

「それ・・・名前・・・決まってる・・・?」

 

「もちろん!さ、早く中に入って!」

 

言われるがままにラボの中へ。

入ってすぐに布で覆われた大きな何かがあった。

 

「・・・もしかして・・・あれ・・・?」

 

「そう!これこそが!」

 

束さんが布を捲る。そこにあったのは・・・

 

「宇宙での活動を目的として作ったパワードスーツ、その名も、インフィニット・ストラトス!」

 

白めの塗装を施した全身装甲のIS・・・白騎士だった。

 

「そしてこれがその試作第一号!白騎士!」

 

いかにも、ジャーンっていう効果音が聞こえてきそうな顔で束さんが言った。

 

 

これが僕のISとの最初の接触になった。

これからどうなるのかなんて・・・今の僕には知るよしもなかった。

 




はい!後書きです!
皆さんお疲れ様です、鎌寺正一です!
なんか終わり方が雑い気がしますが・・・お許し下さい!
ケータイで学校生活をしながら書くのは難しいんですよ・・・(;´д`)トホホ・・・。
でも、小説書くのは好きなので、問題なし!
次回も期待して待っててください。
なるべく早めに原作突入します!

ではまた次回!お会いしましょう!


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僕の、専用機・・・?

 

束さんの衝撃的なカミングアウトの後、千冬お姉ちゃんがキレた。

 

「お前は!なんで!私の!家族を!巻き込むん!だっ!」

 

一言一言いう度にごりっ!ごりっ!と、両手で作った拳をこめかみに当ててグリグリする。

・・・あれ相当痛いんだよね。

 

「いたいっ!?いたいっ!?束さんの頭からトマトの様な真っ赤な液体が出てきそうだよ!?」

 

涙目になりながらも文句を言う束さん。

・・・勇敢だね。でもそんな事したら・・・

 

「あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばッ!!!!!」

 

遂に束さんが壊れた(物理的意味ではない。精神的に)。

そしてそのまま沈黙した。

 

「・・・生きてる・・・よね・・・?」

 

あんまりにも静かなので千冬お姉ちゃんに聞いてみる。

なんか怖い。

 

「ふん!あんな奴なんぞしらん!」

 

あぁ、神よ・・・お姉ちゃんは殺人を犯してしまったようです(まだ束さん死んでないよ)・・・!

 

閑話休題(それはともかく)、私はもう一つ布に覆われている何かを見つけた。

 

「束さん・・・こっち・・・は?」

 

一応これについて聞かなければ。

あれ?

 

"返事が無い。只の屍のようだ。"

 

「た・・・束さんは・・・まだ・・・死んでないよ・・・ガクッ!」

 

束さんの渾身のツッコミ頂きました。

ていうか聞きたいことが違う!

 

「束さん・・・これは・・・?」

 

「あぁ・・・それ?それははるちゃん専用の機体、その名も黒星龍!」

 

いや、さっきのまさかが・・・本当だったなんて・・・。

 

「た、束!なぜ千春にこんな物を!!」

 

お姉ちゃんがキレた。

やっぱりかぁ・・・。僕にも専用機が・・・。

 

「・・・黒星・・・龍・・・。」

 

僕は一歩ずつ地面を踏みしめて黒星龍に近づく。

 

「お、おい千春!」

 

「はるちゃん?」

 

僕がそっと黒星龍に触れる。

キュィィィィン!

甲高い音と共に起動する黒星龍。

それに伴って僕の頭に直接操作方法やらなんやらのデータが入ってくる。

 

「う・・・うぅ・・・」

 

はっきり言うと痛い。

頭がかち割れそう。でも・・・。

 

「ふぅ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」

 

なんとか情報は整理出来た。

 

「ち、千春!?大丈夫か!?」

 

千冬お姉ちゃんが駆け寄ってくる。

凄く心配そうな顔をしてる。よく見ると顔が真っ青だ。

 

「・・・はぁ・・・はぁ・・・だ・・・だいじょぉぶ・・・。」

 

僕はグッと親指を立てて応答する。

 

「大丈夫って・・・顔が青いぞ!無理するな!」

 

どうやら僕は相当無理をしたようだった。

周りから見ても僕の顔は明らかに青かったらしい。

 

「束・・・さん・・・起動・・・できました・・・。」

 

僕は立ち上がろうとした。

だが・・・

 

「あ・・・あれ・・・?」

 

目の前が歪む。体の平衡感覚が消えて、バランスが取れなくなる。

そのまま僕は倒れていく。受身を取ろうとしても体が動かない。

ドサッと言う音と共に僕は倒れた。

 

「千春!ちはる!ちは・・・!・・・る!」

 

歪む視界にお姉ちゃんの顔が映る。

その顔も段々と見えなくなっていく。

音も段々と遠ざかっていく。

 

「お姉・・・ちゃん・・・」

 

僕はそのまま意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬視点

 

「お姉・・・ちゃん・・・」

 

千春がまた倒れた。昨日も倒れたのだ。少し心配になってくる。

 

「お、おい!千春!しっかりしろ!」

 

私は千春を起こすために揺するが、反応が無い。

 

「あ・・・あ・・・情報量がはるちゃんには多過ぎたんだ・・・知恵熱と同じ症状がでてる。まってて!濡れタオル持ってくるから!」

 

束が慌てて外へ出ていく。

どうやら私がした事、ISを起動させた時に流れる情報量が、千春の脳の整理機能の処理速度を上回ってしまったようだ。サーバーで言えば処理落ち状態と言うところだよ!と後で束に聞いた。

 

千春の頭は物凄く熱くなっている。

知恵熱の様で、心配はないようだが・・・。

すると、

 

「う・・・来ないで・・・来ないでよ・・・」

 

「ち、千春!?」

 

千春が苦しみ出した。寝言が聞こえる。

 

「赦さない・・・お前みたいなやつに・・・容赦なんて・・・ッ!」

 

何やら戦闘をしている様だ。恐らく昔の・・・あれ?

 

「千春・・・お前は一夏と共に生まれたよな・・・?」

 

辻褄が合わない。

まるで昔に戦闘したかのような寝言。

だが、一夏と一緒に生まれてから1度も戦闘なんて無かった。

なら夢か?

だけど夢なら千春は寝言を言わない。

となると・・・なんだ?

 

「千春・・・お前は・・・一体・・・?」

 

私の疑問は誰にも聞かれずに消えていった。

その後束が帰ってきて千春の頭に濡れタオルを乗せる。

 

・・・一応聞いておくか。

 

「なぁ束。」

 

「なぁに?ちーちゃん」

 

振り向いて首を傾げる束。

 

「・・・転生って・・・有り得るのか・・・?」

 

そう、さっきのでなければ・・・恐らくこれしか有り得ない。

小説を前束に読まされた。その時に読んだのが転生物と呼ばれるジャンルのものだった。

 

「うーん・・・有り得ないとは・・・言いきれないかな・・・。」

 

束が言い淀む。

確かに、俄には信じられる話じゃない。

 

「千春・・・お前は・・・本当に・・・何者なんだ・・・?」

 

「ちーちゃん・・・」

 

私たちの疑問に答えてくれる人など当然居ない。

結局・・・私は・・・弟を疑うのか・・・

 

「千春・・・」

 

私の目の前には安らかな顔をした、女の子の様な弟の千春が、私達の疑問にもお構い無しに寝ていた。

きっといつかわかるだろう。

だけどその時が・・・怖い。

ちゃんと事実に向き合えるだろうか・・・。

 

こうして私達の放課後は過ぎていった。

一抹の不安を残して。




はい!正一です!
最後の方雑いですかね?
むりやり漕ぎ着けた気がします。
まぁ楽しんでくれれば幸いです。
では、またじかい!


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白騎士事件、です?

はい!鎌寺正一です!
白騎士事件ぶっ込んでみました。
なんだか、話が突飛してる気がするけど気にしたら負けだ!
はぁ・・・
では、どうぞ!


千春視点

 

僕はまた倒れたらしい。

らしいって言うのは、倒れた寸前の記憶が無いからだ。

 

「・・・まったく・・・千春・・・お前という奴は・・・ッ!」

 

開口一番に千冬お姉ちゃんはそう言った。

また、心配を掛けてしまったようだ。

 

「ごめん・・・なさい・・・。」

 

僕は謝った。

心配を掛けてしまった実姉に。

何より心配してくれた・・・唯一の実姉(お姉ちゃん)に。

 

「千春・・・何も無くてよかった・・・。」

 

お姉ちゃんは目尻に涙を浮かべていた。

それでも笑みを浮かべようとする姿は物凄く窶れて見えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから少し経ち、束さんと共同でISの整備を進めていた。

 

「束さん・・・そこ、違う。これ・・・ここの・・・。」

 

「ありゃ、ホントだぁ。ありがとーはるちゃん!」

 

というふうに白騎士、黒星龍を完全な形に仕上げていった。

 

 

 

 

で、原作どおり事は進み、

束さんは学会でISを発表するも一蹴され、ヤケになって各国のミサイル発射台をハッキング。

目標を日本の国会議事堂に設定して発射させた。

ミサイルの本数は3442本。

原作よりも多いのは僕が干渉しているからで、海軍のイージス艦のイージスシステム迄をもハッキング出来たそうな。

 

「千春!そっちへ行ったぞ!」

 

「りょおかい・・・おねーちゃん・・・!」

 

で、現在絶賛ミサイル迎撃中ですっ!お姉ちゃんが打ち漏らしたミサイルをひたすら片付けていく。

 

 

 

切って切って

撃って切って

撃って切って

切って撃って

撃って切って

切って切って

 

 

 

間に射撃を挟みながらもひたすら切り続ける。

今使ってる武装は政宗零型とアサルトライフル。

このアサルトライフルはシングルボルトアクションにもなる優れもの。

 

「てや・・・!」

 

政宗零型でミサイルを切り落とす。

これで1000本目。

お姉ちゃんは2000本目。

残りは400ちょい。

 

「まきで・・・いくか・・・!」

 

ブースト蒸して次々に屠っていく。

時には切り、時には撃ち、時には齧り・・・。

 

「これで・・・さいご・・・!」

 

いつの間にか最後の1本になっていたミサイルを切り落とす。

少し疲れた。

 

「千春、終わった様だな。」

 

「ん・・・僕・・・疲れたぁ・・・。」

 

ぐっと伸びをする。

さすがに・・・ミサイル1000本はキツイよぉ・・・。

 

『た、大変だよ!軍隊が出動したよ!』

 

「・・・そのようだ。」

 

向こうから戦闘機の音が近付いてくる。

・・・一応通信開いてみるか。

 

「・・・こちら・・・黒星龍・・・。・・・仮称、戦闘機α・・・応答願う・・・。」

 

だが、何の返答すらなかった。

 

「・・・仕方ない・・・かぁ・・・。」

 

僕はアサルトライフルをバススロットにしまって、もう一つの刀・・・剛刀村正を引き抜く。

綺麗な日本刀。その刀にエネルギーを回す。

仄かに輝きだす村正を見て

 

「ふふ・・・ふふふふふふふ・・・。」

 

僕は不敵に笑う。いや、嗤う、と言うのか。

 

「ち・・・千春・・・?」

 

千冬お姉ちゃんが僕の笑い声に反応しているが・・・。

 

「ふふふ・・・ふはははは!いい・・・。」

 

そしてその瞬間、攻撃しようとした戦闘機を銃座を切り落とすことによって瞬時に無力化させた。

 

「んな!?」

 

お姉ちゃんは驚いている。当たり前だ。

一瞬で軍の戦闘機を無力化したのだ。

そして・・・。

 

「ふふふふふふふ♪」

 

もはや空は僕の独裁場となっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やり過ぎだ!馬鹿者!」

 

はい、絶賛千冬お姉ちゃんの説教中ですッ☆

あの後大量の戦闘機を無力化させた。

 

「ごめん・・・なさい・・・です・・・。」

 

「何が!です!だ、馬鹿者!」

 

ついつい前世のアニメのキャラが浮かんだので被せたら更に怒らせちゃった。

 

「まぁいい。何ともないならそれに越したことは無い。」

 

といってお姉ちゃんに開放された。

今度から逆らわないようにしよう。後、無断行動も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして原作の白騎士事件は・・・黒竜白騎士事件と名を変えて幕を閉じた。

何だか原作介入って・・・思ったより疲れるんだね・・・。

帰ったらベッドにダイブした。

そのまんま微睡みに任せて僕は眠りに堕ちた。




あぁ・・・終わりが無理やりだぁ・・・。
という事で悩んでる作者です。
後、非常に眠いです。
睡眠時間が欲しいです・・・。

と、とにかく!
今回も短めなのは勘弁してください。
・・・もうこれこの小説の仕様にしよーかな・・・。
では、またじかい!


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時間、ぶっ飛ばし、です!

はい!千春だよー!

時間は〜あっと〜言う間〜に〜過ぎぃて〜ゆくぅ〜♪

 

箒ちゃんも重要人物保護プログラムとか言うやつに連れてかれちゃったし・・・。

凰鈴音こと鈴ちゃんも来たよ。ほぼ原作どおりだね。

あ、ここら辺だけは前世の友達に強引に読まされてたからね・・・。

で、今は・・・。

 

「千春兄!千冬姉だ!」

 

第二回モンド・グロッソ会場に来ていた。

え?話の展開が速すぎるって?

そんな事気にしちゃメッ!だよ?

てか今日が第二回モンド・グロッソなら・・・間違いなく・・・

 

「誘拐・・・されるよね・・・。」

 

そう、織斑一夏誘拐事件。

千冬お姉ちゃんの決勝進出を快く思わない奴らが一夏を誘拐するのだ。

 

「・・・はぁ・・・不安だ・・・。」

 

僕は溜息をついた。

不安で仕方ないったらありゃしない。

・・・とりあえず流れるようになるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

準決勝。

勿論、千冬お姉ちゃんが勝ちました。

残るは決勝。

という訳で、誘拐事件が起こった時のためにいろいろ下準備をした。

 

「千春兄・・・ちょっとトイレ・・・。」

 

「・・・わかった。いこ・・・。」

 

 

移動中。

 

 

「はぁ・・・。」

 

トイレから出てきて僕は再び溜息をつく。

周りに人が居ない。恐らく誘拐犯が遠ざけているんだろう。

すると・・・

 

「君たちが織斑一夏と織斑千春だな?」

 

案の定、厳つい黒ずくめの人がきたよ・・・。

 

「だったら・・・どうしたの?」

 

「俺達に付いてきて貰うぞ。」

 

そう言って襲ってこようとしたその人に

 

「えい。」

 

投げた。何をって?

 

 

 

 

 

 

カプセルに入れた塩化水素。

俗に言う塩酸だね。

 

「ぐがっ!?」

 

カプセルが人に当たって中身が溢れる。

その空気を吸ったその人は鼻を抑えて苦しむ。

 

「一夏!今の、うちに、これを、お姉ちゃんにとどけて!」

 

「千春兄は!?」

 

「後から、いく!」

 

そう言って私は一夏の背中を押した。

 

「くっ!あの小僧を捕らえろ!」

 

「おっと・・・いかせ、ないよ?」

 

とりあえず拡張領域(バススロット)から黒星龍の政宗零型を取り出す。

 

「そ、それは!?」

 

僕の左手のリスレットが鈍く光る。

 

「さぁ・・・誰から、成敗、される?」

 

恍惚な笑みを浮かべて僕は誘拐犯に近づいていった。

 

「ひ、怯むな!ISを出せ!」

 

男が何か叫ぶ。

すると

 

「はいはーい。」

 

ISが出てきた。黒ずくめのISだ。

なんかパクられた感じがする。

 

「さて、さっさと捕まってよね、お嬢ちゃん。」

 

あぁ・・・この人も僕を女の子のだと・・・まぁ今の状況だと喜ばしい限りだね。

僕は黒星龍を呼び出す。

 

「来て・・・黒星龍・・・!」

 

その姿を見た誘拐犯共は息を呑む。

 

「お、おい!あれは黒星龍じゃねーか!?」

 

「嘘だろ!?白騎士に並ぶ第一世代型ISだと!?」

 

各々の反応を面白く見つめる僕。

そろそろかな。

 

「政宗!村正!」

 

刀を呼び出して相手のISに切りかかる。

スパンスパン切れる切れる。

相手は恐らく量産型だろう。ならこの精度が限界か。オリジナルなめんな。

 

「く、くそ!」

 

「動くなッ!」

 

・・・ドイツ軍のお出ましか。先にIS解除しといてよかった。え?いつしたかって?「く、くそ!」の辺りでだよ。

 

「千春!」

 

千冬お姉ちゃんが駆けてくる。

 

「お姉ちゃん・・・決勝、勝てた?」

 

「!?あ、あぁ・・・それよりも、大丈夫だったか?」

 

「うん。返り討ちに、してあげた、よ?」

 

「そ、そうか・・・。」

 

あれ?なんだか複雑そうな顔をしてる。

どーしたんだろ・・・。

 

「心配、したぞ・・・。」

 

あぁ・・・そういう事か。

 

「ごめん・・・ね?」

 

「む。許さん。」

 

この後お姉ちゃんにこってり絞られたのは言うまでもないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰国して中学二年になったら、鈴ちゃんが中国に帰った。僕は鈴ちゃんにプレゼントをあげたら泣いて喜んでくれたよ。

中学三年になり、一夏が間違ってISに触れて起動させちゃった(高校受験の為。僕も一夏と同じ高校に、しようとしてた)。

原作どおりだから僕は驚かなかったよ?でもホントに起動させるところを見ちゃった。

で、なんやかんやで入学式一日前。

 

「はぁ・・・」

 

やっぱり憂鬱である。

なんでかなんて聞かないで・・・わかるでしょ!?

 

「千春、入るぞ。」

 

「お姉ちゃん?」

 

千冬お姉ちゃんが僕の返事も待たずに入ってきた。

ホント、プライバシーと言うものを知らないのかな?

 

「・・・明日入学だが・・・大丈夫か?」

 

「・・・多分・・・。」

 

大丈夫だろう。一夏がいるだけ、ね?

 

「・・・黒星龍は?」

 

「束さんに・・・渡した・・・よ?」

 

束さんが

 

『パワーアップしてあげる!!』

 

って昨日電話で言ってきたから今日渡してきたのだ。

もしかしなくても突貫工事するのかな?

 

「そうか・・・まぁ、無理しないようにな。それと、学園では織斑先生と呼びなさい。いいか?」

 

「うん、わかった。織斑先生。」

 

僕は荷物を詰め始める。恐らく政府がなんか言ってくるだろう。これはその下準備だ。

と、ここで少し問題が発生した。

 

「あの、お姉ちゃん・・・。」

 

「ん?どうした?」

 

「あのね・・・学園内で、刀持ってちゃ・・・ダメかな・・・?」

 

そう、僕の荷物の中に護身用にと千冬お姉ちゃんに渡された刀(刃渡り50cm程)があるのだ。

 

「・・・まぁ護身用に、ならば問題なかろう。」

 

「ありがと、お姉ちゃん。」

 

「聞きたいことは以上か?」

 

「今のところは・・・。」

 

刀の許可も貰ったし。

 

「なら、明日に備えて寝なさい。」

 

そう言ってまた突然部屋を出ていったお姉ちゃん。

本当、

 

「いつも・・・突然、だね・・・。」

 

まぁ気にしてたら終わりか。

僕も明日に備えて寝よう。

ベッドに潜り込む。よく考えたらここで寝る事が少なくなるんだね。

 

「明日から・・・原作か・・・。」

 

はぁ・・・やっぱり憂鬱だよ・・・女子しかいない学校でどう過ごせと?全く。

 

「・・・寝よ。」

 

考えても埒が開かないから寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園に、二人の男子が入学する。

当然それはニュースとなり世界中を駆け巡った。

そしてその入学式当日。

世界初のIS男子操縦者となったイケメン男子と、一人目の兄であり、二番目のコミュ症気味の男の娘な男子。

二人の紡ぐストーリーが、今、幕を上げる!

 

「・・・憂鬱・・・。」

 




はい!鎌寺正一です。
かなり時間をすっ飛ばしてしまいました。
箒イベントと鈴イベントすら飛ばしてしまいました。
申し訳ございません。
で、でも、第二回モンド・グロッソの一夏誘拐事件は何とかかけたよ。
なんか展開が進まずに、しかも誘拐犯が誘拐し損ねてるっていうね。
なんかこう、かいてて御愁傷様といいたくなったわ。
とりあえず次回予告的なものしますか。


「ここが・・・IS学園・・・。」

小さな少年は出会う。

「織斑・・・千春・・・です・・・。」

「!?」

「あ・・・織斑・・・先生・・・ごめん・・・なさい・・・。」

沢山の少女たちと。

「千春!六年ぶりだな!」

「わたくしはセシリア・オルコット。」

「イギリスなんて大したものねーじゃねーか。」

「な・・・!け・・・決闘ですわ!」

彼は出会う。

「これが・・・?」

「そうだ。これがお前の専用機だ。」

彼の新たなる専用機と。


なんだか、プレッシャーに・・・(汗)
と、とにかく!また次回にお会いしましょう!さようなら!


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IS学園 クラス代表決定編
原作、開始・・・鬱、です。


「ここが・・・IS学園・・・。」

 

小さな女の子・・・然とした男の子・・・もとい男の娘が呟く。

その目に映るは希望か・・・はたまた絶望か・・・それとも・・・。

 

「・・・頑張るっきゃ・・・ない・・・よね・・・?」

 

男の娘は歩き出す。

かのIS学園へと、二人目の男性IS操縦者として。

 

 

「鬱だなぁ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二章

 

IS学園編、すたーと、です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園、一年一組。

 

このクラスの今年の入学生は、ちょっぴり変わっていた。

 

 

「千春兄・・・視線が・・・」

 

「これ以上・・・いっちゃ・・・メッ!・・・だよ・・・一夏・・・。」

 

幾多の視線を背中に浴びながら少女然とした男の子、織斑千春は弟の織斑一夏の言葉を途中で遮った。

 

「・・・周りの視線が痛ぇ・・・。」

 

綺麗に整った顔、如何にも好青年な外見の男子生徒、織斑一夏が呟く。

 

「・・・一夏・・・大丈夫・・・僕も、同じ・・・だから・・・。」

 

先程の美少女然とした男子生徒、織斑千春がもう一度呟く。

 

「つってもよぉ・・・千春兄・・・これはきついぞ・・・。」

 

一夏は机に突っ伏した。

 

「うん・・・きつい・・・ね・・・。」

 

千春も机に突っ伏した。

そして二人はそろって

 

「「どうして・・・こんなことに・・・なったんだぁ・・・。」」

 

嘆いた。そう、現実はいつも非道である。

 

 

 

 

 

 

「それでは、ショートホームルームをはじめます。」

 

副担任が笑顔でつげる。

 

「私はこのIS学園一年一組の副担任になりました、山田麻耶です。皆さんと頑張っていこうと思います。それでは皆さん、一年間よろしくおねがいします。」

 

無言、無言。

誰か、何か反応してあげなよ。

そんなこと思っている私も反応してないけどさ。

 

「あ・・・えぇっと・・・それじゃぁ・・・出席番号順に自己紹介をおねがいします。」

 

若干涙目になりながらそういって教壇から降りる山田先生。不憫だね。

 

とか思ってると

 

「織斑君!織斑一夏くん!」

 

「はっはい!?」

 

一夏が山田先生に呼ばれて跳ね上がる。

・・・ほーちゃんみてたんだね・・・原作そうだったし。

 

「ごめんね、大声だしちゃって。織斑君、自己紹介で『あ』から始まって今『お』で始まる織斑君なんだよね。だから自己紹介してくれるかな?ダメかなぁ?」

 

若干の涙目になりながら捲し立てる山田先生。

凄いね。

 

「い、いえ!大丈夫です!やります!やりますから!」

 

一夏がタジタジだ。

・・・一夏苛めていいのは僕だけだぞ!とか言って笑笑

 

「えっと・・・織斑一夏です。」

 

シーン・・・

 

え・・・と・・・。

 

「あ・・・あの・・・終わり、ですか?」

 

山田先生が、恐る恐る聞く。

・・・聞かない方がいい気がするのに・・・。

 

「はい。以上です。」

 

ドンガラガッシャーン!

 

全員ずっこけた。

僕はこの展開勿論知ってたから大丈夫だったよ?

にしても・・・

 

(・・・凄く・・・息の合ってた・・・ずっこけ方・・・だったなぁ・・・。)

 

と内心思ってました。

すると

 

スパァン!

 

「痛っ!?」

 

「お前は自分の自己紹介すらまともに出来んのか。」

 

一夏が後ろを振り返る。

・・・これは・・・まさか・・・!?(確信)

 

「げぇ!?関羽!?」

 

スパァン!

 

本日二度目の出席簿アタックが一夏に炸裂した。

・・・皆はこれが誰かもう分かるよね?・・・って・・・誰に僕は話しかけてるのさ?

 

「誰が三國志の武将だ馬鹿者。」

 

千冬お姉ちゃんである。右手の誰でも撃沈できる紙の本(出席簿)が煙をたてている。

 

「痛つつ・・・ち、千冬姉・・・。」

 

今度は出席簿の背中で一夏の頭を突っつく。

 

「織斑先生だ、馬鹿者。」

 

「あ、織斑先生。会議は終わったんですか?」

 

「あぁ。山田君、済まない。クラスへの挨拶を押し付けてしまって。」

 

「い、いえ、大丈夫です!私だって副担任なんですよ。」

 

「あぁ。ありがとう。」

 

・・・二人だけの世界が展開されてるよ・・・。

とか思ってたら何故かチョークが飛んできた。

 

「!?」

 

僕は左手に刀を顕現させた(改造したの)。

その刀を振り抜きざまにチョークを叩き切った。

 

スパァン!

 

こちらも出席簿のような音を立ててチョークが縦半分に切れた。

そして僕の体は若干暴走した。

1度戦闘態勢になるとなかなかとまらないんだ。

刀を振り切った状態で体を屈め、伸縮する力で足に力を入れて加速、右回転しながら刀を右へ振る。

そして・・・

 

「・・・千春、皆が驚いているから早くどいてくれ。」

 

「!?」

 

はっとしたらいつの間にか僕の体は刀をもっていてその刃は千冬お姉ちゃんの首にあてがわれていた。

 

「ご・・・ごめん・・・なさい・・・お姉ちゃん・・・。」

 

僕は慌てて刀を鞘へ収める。

周りはシンとしてる。皆が皆驚いて全く言葉を発せないでいた。

 

「はぁ・・・全く・・・。千春、先に自己紹介でもしろ。」

 

「はい・・・。」

 

僕は教壇に登って挨拶する。

と、その前に。

黒板にチョークで文字を書き始める。

・・・長ゼリフは僕の体じゃ辛いのだ。

 

"織斑千春 先の織斑一夏と兄弟で、双子。趣味は読書、音楽鑑賞、絵を書くこと。特技は剣道。現在剣道二段保持。一年間よろしくおねがいします。"

 

と書いてチョークを置き、

 

「・・・織斑・・・千春・・・。長ゼリフ・・・苦手、だから・・・ここに書いた・・・。あと、付け足す・・・けど・・・。」

 

とまたさっきよりも大きく重要なことを書く。

周りは少しガヤガヤしてる。

 

"こう見えて男です。男です。大事な事なので二回書きました。"

 

「・・・男・・・だからね・・・。」

 

こう言った途端、教室内の空気が氷った。

ピンと張り詰めた空気の中、僕は

 

(・・・立ってるのが辛いよぉ・・・。)

 

足をプルプルさせて立っていた。

すると・・・

 

「「「「キ、キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」」」」

 

女子達が一斉に叫び出した。

思わず僕は耳を塞いでその場に蹲る。

怖いよぉ・・・僕は産まれて初めて女子が怖いと思った。

 

 

 

 

怖い、怖い、怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い・・・!

 

 

 

 

頭の中が恐怖で埋められていく・・・

 

「・・・はる!千春!しっかりしろ!!」

 

「はっ!?」

 

恐怖に心を染められかけてた・・・怖かった。

思わず僕は千冬お姉ちゃんに抱きついてた。

 

「んな!?千春!?」

 

「お姉ちゃん・・・お姉ちゃぁん・・・ヒック・・・うぅ・・・。」

 

怖かった。物凄く。

 

「千春・・・。」

 

千冬お姉ちゃんが頭に手を乗せて撫でてくれた。

 

「ほぇ・・・?」

 

無言で撫で続ける千冬お姉ちゃんの顔はなんだか柔らかい気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

泣き止んだ僕を席に戻したお姉ちゃんは次に教壇に乗った。

 

「諸君、私が担任の織斑千冬だ。お前らを一年で使い物にするのが私の仕事だ。私の言う事にはたとて反論してもいいが従え。出来る出来ないではない。やれと言われたらやれ。私は若干15歳を16歳に鍛え上げてやる。私からは以上だ。」

 

お姉ちゃんの自己紹介が終わる。

もし原作どおりなら・・・アレが来る!!

僕は早めに耳を塞いだ。

 

「「「「「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」」」」」

 

きた!!

僕は膝とは言わず全身を震わせて椅子の上で縮こまる。

怖いんだよ、これ。

 

「全く・・・どうして毎年私のクラスはこう馬鹿ばっかなんだ・・・意図的に集められてるのか?」

 

千冬お姉ちゃんも頭を抱えてたよ。

大変だねぇ。

 

「静かに!では、これでショートホームルームを終わる!各自解散。くれぐれも授業には遅れるなよ。」

 

そう言い残してお姉ちゃんはクラスから出て行った。

 

さて、1時間目はなんだろなぁ。

 

 

 

 




はい、鎌寺正一です。
なんとかSHRまでこぎ着けた・・・。
前回の次回予告は二、三話にわけてかくことにしました。
一気に書くのは僕には無理です・・・

ちなみに、今回千春が顕現させた刀ですが、拡張領域は使ってません。
そもそもIS改造中じゃないか・・・。
今度からは帯刀させてみようかな・・・

と、いうわけで今回は次回予告なしで行きたいと思います。
では、また次回おあいしましょう!

感想、お待ちしております!
(なるべく批評は・・・メンタルに関わることなのでおねがいします・・・。)

五月九日午前二時
誤字報告がありました・・・
variさん、ありがとうございました。
僕もまだまだですね。


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授業と・・・イギリス代表候補生?あと、お部屋。

幕を閉じたの所、幕が膜になってました・・・
Variさん、何度も何度もすみません・・・それと、ありがとうございます。
まだまだ未熟ですね・・・僕・・・


一時間目。

授業内容はISの基礎倫理。

はっきり言うと意味無い。だって僕も束さんとIS作ったんだよ?そんな内容なんて知ってるよ。

 

キーンコーンカーンコーン

 

あ、そんなこと思ってるうちに授業がおわった。

 

「ん・・・んん〜〜~!」

 

僕は大きく伸びをした。一時間椅子に座りっぱなしはこの体(141cm)にはキツイ。

でも、それ以上に・・・

 

「・・・視線が・・・キツイ・・・。」

 

僕は椅子の上で必死に耐えた!

何しろ殆どの女子(逆にクラスの殆どが女子だよね、うん。)がこっちに向いているんだよ?

視線が痛いよ。

でもだーれもはなしかけてこないよ。

と、

 

「ちょっといいか?」

 

「ん?」

 

「・・・うん・・・?」

 

女子生徒が話しかけてきた。僕も見知った顔。声も聞いたことある。

その正体は・・・・・・

 

「・・・箒?」

 

「・・・ほーちゃん・・・。」

 

篠ノ之箒。

かの大天災(誤字じゃないよ!?)、篠ノ之束の妹。

一夏のファースト幼馴染みで、一夏に気のある女子その1。

 

「千春、ちょっと一夏を借りるぞ?」

 

「・・・うん・・・いいよ・・・。」

 

僕は快く一夏を貸し出す(おい、俺の扱い酷くねーか!?)。

 

「すまない。」

 

そう言って二人は教室から出ていった。

原作ならこのまま屋上行くんだよね。

まぁ興味無いからいっか。

また僕は机に突っ伏した。

 

暫くしてまたチャイムがなった。

一夏達は少し遅れて千冬お姉ちゃんの本という名の真なる剣(出席簿)を喰らってた。

一夏に取っては本日四度目だね。

 

で、二時間目。

 

「・・・・・・で、あるからして、ISの・・・」

 

うん、どうでもいい。

関係ないじゃんか。

そもそも束さんの夢を壊した奴らが何ほざいてんのさ?

あ、あれ?キャラぶれてる?

まぁいいや。

 

「織斑君、分からない所はありますか?」

 

「え?あ、えっと・・・」

 

山田先生に突然当てられてオドオドする一夏。

・・・そういえばこの愚弟(アホ)、古い電話帳と間違えて教科書捨てたとか言ってたね・・・いや自業自得だね、うん。

 

「わからない所があれば、先生に何でも聞いてくださいね?」

 

自慢げに胸を張る山田先生。

・・・身長が低いせいでなんだか残念な感じだけど・・・

って、そんな失礼な事考えちゃダメ!

 

「な、なんでもですか?」

 

「はい!なんでもです!」

 

「えっと・・・それじゃあ・・・。」

 

あ、くるぞ。全員、対ボケ準備!

あの一夏のボケが炸裂するぞぉ!

 

「はい、全部わかりません!」

 

ズッコォォォォォォォ!

結論、全員コケました。山田先生も例外なく。

 

「・・・織斑・・・参考書は読んだのか?」

 

千冬お姉ちゃんが聞く。

答えは分かりきってる。だって一夏が一番に相談を持ちかけたのは僕だから。

『あ!ISの参考書を古い電話帳と間違って捨てちまった!!』

とか言ってたし。

 

「古い電話帳と間違えて捨ててしまいました。」

 

スパァン!

本日五度目の出席簿アタック。

傍から見ても痛そうだね。

 

「馬鹿者!必読と書いてあっただろうが!」

 

まぁそりゃ怒るよね。ちゃんと必読と書いてあったのにさ。

やっぱ馬鹿なんだね、一夏って。周りの子の好意にも気付かないし・・・。

 

「再発行してやる。一週間で覚えろ!」

 

「いっ、一週間!?無理!無理だから!」

 

「つべこべ言わずにやらんか!」

 

「は、はい!」

 

でました、千冬お姉ちゃんの一週間でやってこい宣言。

無茶振りだねぇ。なんでこんなに厳しく当たるのだか・・・。

 

「えっと、他にわからない人はいますか?」

 

またも涙目になりながらも聞いてくる山田先生。案外あの人タフなの?

それと、山田先生の質問には誰も答えなかった。

だってみんな授業なんて分かってるからね。

 

とか言ってるうちにまた休憩時間。

いやぁ、時間が流れるのは早いねぇ。

 

そして、原作ならあの人の登場だ。

 

 

 

 

 

 

「ちょっとよろしくて?」

 

「へ?」

 

「・・・うん・・・?」

 

きました。金髪縦ロールさん。

名前は・・・

 

「どうしたの・・・セシリア・・・オルコット・・・さん?」

 

セシリア・オルコット

イギリス代表候補生。

専用機は第三世代型のブルーティアーズ。

碧の雫とかいう意味だったはず。

 

「あら、私の事をご存知ですの?」

 

「うん・・・イギリスの代表候補生さん。」

 

「あら、そこまでご存知ですのね。」

 

なんだか腹立つなぁ

これがのちのち一夏にフラグ建てられちゃうんだから、ほんと面白いよね。

 

「誰だ?てか、代表候補生って?」

 

ズカッ!

何人かの女子が椅子から転げ落ちた。

 

「うん、一夏・・・ちょっと静かにね?教えるから。」

 

「な・・・この私をしらないと・・・!?」

 

あーあ・・・セシリアちゃんが固まっちゃったよ。

 

「なぁ、代表候補生ってなんだよ?」

 

「もう・・・黙ってよ・・・。」

 

仕方なしに説明を開始する

ホントに馬鹿なんだよね。

 

「代表候補生・・・は・・・各国の操縦者・・・所謂、国家代表に選ばれる・・・可能性の・・・ある人たち・・・。エリートって言えば・・・わかる?」

 

「そう!エリートなのですわ!」

 

なんとか一夏の爆弾発言から立ち直ったセシリアちゃん。

なんだか元気になった気がする。

 

「本来ならこの選ばれた私に話しかけられる事はかなりの奇跡なのですわよ?そこのあたり理解して頂けるかしら?」

 

なんだか腹立つなぁ・・・あれ?

なんかこのセリフ前も言ったような・・・?

 

「・・・一夏・・・あと任せた・・・。」

 

「ちょ!?千春兄!」

 

僕は机に突っ伏した。

もう面倒なの。セシリアちゃんと喋るのが。

 

一夏達の言い合う声を聞きながら三時間目が来るのを待った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三時間目。

 

 

「授業をはじめる!・・・と言いたい所だが、来週のクラス対抗戦に出るクラス代表者を決めなければならない。」

 

周りがガヤガヤし出す。

あー・・・そう言えばそーゆーイベントあったねぇ。

 

「うるさいぞ!クラス代表というのは・・・」

 

お姉ちゃんが説明を始める。

つまんないから聞き流していた。

 

「はい!一夏君を推薦します!」

 

「うぇ!?」

 

一夏が推薦された。本人は変な声だしてる。

やっぱ選ばれるんだね。

 

「はい!私は千春君がいいと思います!」

 

・・・やっぱりきた・・・

僕がここにいるから、こうなる事は必然だったよ・・・うん・・・

原作が乱れ始めてるよ・・・あれ?元からだっけ?

 

「うむ、他にはいないか?」

 

お姉ちゃんが催促している。

と、

 

「納得がいきませんわ!」

 

ここで待ったを掛けたのはかのツンデレ金髪縦ロール、セシリアちゃん。

 

「そのような選出は認められませんわ!だいたい、男がクラス代表だなんて、恥さらしもいいとこですわ!私にそのような屈辱を一年間味わえというのですの!?」

 

うん、腹立つね。

女尊男卑、根絶しよっかな。

 

「だいたい・・・」

 

「セシリアちゃん。」

 

僕は少し声にドスを聞かせて立ち上がる。

 

「な、なんですの?」

 

セシリアちゃんは声に怯えて後ずさる。

 

「君の発言に・・・イギリスの全てがかかってるんだよ?それをたった一言の発言で・・・信頼を無くすつもり?日本がイギリスに・・・宣戦布告するかもよ?もう少し・・・考えて言動を心がけなよ?」

 

捲し立てた。疲れよりも怒りのせいでこのセリフは、疲れなかった。

 

「え・・・えっと・・・」

 

「・・・この話は終わり。来週決闘で・・・代表決めれば・・・いいでしょ。」

 

そう言って僕は席に座った。

セシリアちゃんも席に座る。

・・・ちょっとやり過ぎたかな。

 

「では、来週クラス代表を決める模擬戦をする。織斑一夏、織斑千春、セシリア・オルコットの三名は来週の模擬戦に向けて準備するように。」

 

千冬お姉ちゃんがそう言ってこの言い争いは幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後。

 

「あぁ・・・疲れた。」

 

「うん・・・疲れた・・・ね・・・。」

 

僕と一夏は文字通り伸びていた。机に。

 

「あ、織斑君達、まだ教室にいたんですね。よかった。」

 

駆けてきたのは山田先生。

これは部屋割りが決まったのかな?

 

「部屋が決まったので鍵を渡しに来ました。」

 

そう言ってジャラっと鍵を出す山田先生。

 

「あれ?確か一週間は自宅から通うことになってたはずじゃあ?」

 

山田先生は理由をゆって鍵を渡してきた。

 

「ちょっと待ってください。荷物はどうすれば?」

 

「あ、それは・・・」

 

「私が運んでおいてやった。」

 

何処からともなく(廊下からです。)現れた千冬お姉ちゃん。

何気なくホラーっぽい。

 

「生活必需品は詰め込んでおいてやった。それくらいなら大丈夫だろう?」

 

得意げに胸を張る千冬お姉ちゃん。

なんだか最近千冬お姉ちゃんのキャラが崩壊してる気がする。

 

「鍵は渡しました。ちゃんと寮に帰るんですよ?道草喰っちゃいけませんからね?」

 

最後にそう付け足して山田先生はお姉ちゃんと帰っていった。

 

「・・・とりあえず部屋を確認しなきゃ。」

 

僕は寮に向かって歩き出した。一夏を置いて。

 

 

 

 

 

 

「まってくれ、千春兄!」

 

あー何も聞こえない、聞こえない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お部屋は・・・1039号室・・・だっけ?」

 

僕は鍵を見ながら部屋を探す。

その鍵にな1039と番号が書いてあった。

 

「あ、ここかな・・・。」

 

一応ノックする。一夏みたいにはなりたくないから。

 

「失礼します!」

 

すると

 

「どうぞ・・・。」

 

静かな声が聞こえた。

僕はそっと扉を開ける。

 

「あの、今日からここで・・・お世話になる・・・織斑千春です・・・」

 

「えっと・・・更識簪・・・です・・・。」

 

僕の同室の相手は更識簪だった。

 

「・・・よろしくおねがいします・・・。」

 

これが僕達のファーストコンタクトだった。

 




はい!鎌寺正一です!
千春は簪さんと相部屋だそうです!
はぁ・・・
やっちまった。後悔も反省もしていない!
あと、少々空白が多いね。気をつけなきゃ。
という訳で少し長めな今回でした。
やっと3,000文字いったよ・・・

と、ここまでにして、
また次回、おあいしましょう!
今回も次回予告はなしで!


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夜、部屋にて・・・。

僕は同室の相手、更織簪・・・。

まずビックリしたよ。出てきた簪さんをみて固まっちゃったくらいだし。

んで、今はベッドの上。時刻は夜の8時過ぎ。

まだシャワーは浴びてないけど・・・後で入るつもり。

 

「はぁぁぁ・・・つ・・・つかれた・・・。」

 

盛大なため息を吐いてから寝転がる僕。

初日からこんな事になるなんて誰が予測出来ようか。

・・・・・・そう言えば僕、前世でよく二次小説とか読んでたじゃん・・・・・・。

なんで気が付かなかったし。

 

「・・・千春さん、シャワー室空いたよ?」

 

簪さんがシャワー室から出てきた。

 

「・・・ん・・・わかった・・・。」

 

僕は起き上がってシャワー室に向かう。

途中、簪さんとすれ違って・・・。

 

仄かな香りに少し、立ち止まってしまった。

 

「?どうしたの?」

 

「・・・!?な・・・なんでもない・・・。」

 

簪さんが立ち止まった僕を不思議がって聞いてきたけどはぐらかした。

流石に"貴女の香りに立ち止まった"とは言えないでしょ!?

 

僕はさっさとシャワーを浴びてシャワー室を出る。

え?描写?男のシャワーシーンとか需要ないでしょ?

え?男の娘だから大丈夫?そんなの問題外でしょーよ。

僕はホカホカしてる体を冷やさないようにベッドに寝転がる。

勿論、毛布も被るよ?

 

「・・・えっと・・・千春さん?」

 

簪さんが僕に話しかけてきた。

 

「・・・なぁに・・・簪・・・さん・・・。」

 

ふわぁっとアクビをしながら答える。

だって体がこんなんだと直ぐに眠くなっちゃうし(身長141cm)。

 

「あなたは・・・荷物・・・少なめなの?」

 

簪さんはそんな事を聞いてきた。

 

「うん・・・あんまり・・・必要・・・ないから・・・。」

 

僕はそう答える。ほんとに必要なもの無いし。

 

「え?服とかも?」

 

「うん。あまり・・・持ってない・・・。」

 

僕は服装とかはあまり気にしない。

男だし、いいかなぁって。

 

「ダメだよ。ちゃんとオシャレしなきゃ。」

 

簪さんは何故かそんな事を言う。

 

「・・・え?・・・なんで・・・?」

 

疑問に思った僕は悪くないと思う。

 

「え?だってあなたも女の子でしょ?」

 

・・・What!?

 

「え・・・あの・・・もう一度・・・仰って・・・ください・・・。」

 

「あなただって女の子でしょ?」

 

・・・oh・・・また女の子と勘違いされてるよ・・・はぁ・・・。

 

「・・・僕は男・・・だよ。」

 

僕が控えめにそう言うと・・・

 

「え・・・えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

簪さんの絶叫が、夜の寮に響き渡った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「僕は・・・どこへ行っても・・・女の子・・・呼ばわり・・・どうせ・・・僕の・・・見た目・・・なんて・・・女の子なんだ・・・。」

 

「あ、あの・・・ごめんね?」

 

簪さんの絶叫から数分。

僕はベッドから降りてorzの体勢に。

だって・・・僕っ娘とか言われた時あったんだよ・・・僕は男なのに・・・。

 

「大丈夫?」

 

「・・・ダメそう・・・主に・・・精神・・・的に・・・。」

 

僕の心はもうズタズタのボロボロだよ!

 

「・・・僕は・・・寝るね・・・。」

 

「え?あ、うん。わかった。」

 

心がズタズタだと明日の授業に支障を来すから。

だって千冬お姉ちゃんの鉄拳はいたいもん!

まぁ・・・護身刀で出席簿を切っちゃうんだけど・・・。

てな理由で忙しかった初日は終わりを迎えた。

 




鎌寺正一です!
おそくなりました。短めですが。
今回もお楽しみ頂けたでしょうか・・・正直不安です。
まぁ・・・大丈夫だと自分に言い聞かせておきます(苦笑)
文がおかしいのはもう気にしないでください!
作者の仕様と言う事で!

では本日はここら辺で。
次回またあいましょう!


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一週間する事無いんだけど・・・。

サブタイトルの記し方を少し変えました。



二日目。

午前中の授業は特に何もなく、昼休み。

 

「・・・うまうま・・・。」

 

僕はうどんを喰らっていた。

え?なんでうどんかって?

おいしいから。

ちなみに今日はぶっかけうどんです。

 

「・・・うまうま・・・。」

 

その後ひたすら僕はうどんを食らった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

放課後。

 

「あ・・・織斑先生・・・。」

 

僕はたまたま廊下にいた千冬お姉ちゃんに話しかける。

 

「なんだ?織斑兄。」

 

織斑兄って・・・(汗)

まぁいいか。

とりあえず僕は話しかけた理由である要件を伝える。

 

「・・・整備室・・・使えますか?」

 

「今からか?」

 

「・・・はい・・・。」

 

すると千冬お姉ちゃんは暫く考える仕草をして

 

「あぁ。今日は使える筈だ。して、何のようだ?」

 

と、答えた後で聞いてきたので

 

「あ・・・新しい・・・ISの・・・開発・・・。」

 

と言うと

 

「・・・なるほど。で、コアはあるんだろうな?」

 

納得したかの様にまた聞いてきた。

 

「うん・・・。束さんから・・・一つ。」

 

僕はそう言って微笑む。

と、千冬お姉ちゃんが顔を赤らめた。

なして?

 

「い、行き方は生徒手帳に載っているから、迷う事は無い筈だ。要件はこれだけか?」

 

「うん・・・ありがとう・・・お姉ちゃん。」

 

お礼を言うと

 

「こ、ここでは織斑先生だ、馬鹿者。」

 

お姉ちゃんは赤らめたままの顔を背けて歩いて行った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

整備室。

 

「ここが・・・整備室・・・。」

 

僕は扉の前で確認をしていた。

どの場所にあるかをしっかりとその目で確認する。

 

「失礼・・・します・・・。」

 

僕が中に入ると、目に入ったのは作りかけのISだった。

 

「これって・・・打鉄弐式・・・?」

 

そう、更織簪さんの専用機。

一夏のISのせいで完成せずに本人の手に回ってしまったもの。

よくみるとまだスラスターなどが少し取り付けられてない箇所もある。

と、

 

「誰?」

 

後ろから声をかけられた。

後ろを振り返ると・・・そこには簪さんがいた。

 

「千春さん?」

 

「ごめんね・・・僕も・・・ここに用があって・・・。」

 

少し長めの言葉も喋れるようになった。

とりあえず簪さんに用を伝える。

 

「へぇ・・・。千春さんも一から作るの?」

 

「ううん・・・。僕も・・・専用機が来るんだけど・・・予備を・・・作っておこうかと・・・。」

 

嘘ではない。ていうか事実だ!

 

「あ、うん、そうなんだ・・・。」

 

「え、と・・・僕は今日は・・・手伝うよ。」

 

とにかく簪さんを放っておけない。

打鉄弐式が完成するのを少し早めたいし。

 

「え?大丈夫なの?」

 

「うん。僕のは・・・いつでもできるよ・・・。」

 

と、言う訳で。

打鉄弐式を組み立てる事に。

 

「スラスターの出力は・・・このくらい・・・かな?」

 

「うん。後はマルチロックオンシステムが出来てないから・・・。」

 

「それは僕が・・・プログラミングしとくよ・・・。」

 

「ほんと!?お願いしてもいい?」

 

「うん。」

 

こんな感じで放課後は過ぎていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?なんかおかしいような・・・まぁいっか。

 

 

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一週間後。

 

「なぁ、箒・・・。」

 

「なんだ?一夏。」

 

決闘の日です。

これが俗に言うキング・クリムゾンですか!?

 

ごほん。

メタいからやめよう、うん。

 

で、後ろでは一夏と箒ちゃんが言い合いをしてた。

 

「ISの事教えてくれる話はどうなったんだ?」

 

「・・・・・・・・・。」フイッ

 

「顔を背けるな!」

 

とまぁこんな感じで。

はぁ・・・。

 

「仕方ないだろう!お前のISも無かったんだから。」

 

「いや、それ以前に基本とか教えてくれたって・・・。」

 

「・・・・・・・・・。」フイッ

 

「だから顔を背けるな!!」

 

仲いいねぇ・・・。

そんな事を思っていると山田先生が走ってきました。

 

「織斑君!織斑君!織斑君!」

 

足をつっかえそうになりながらも走ってくる山田先生に、

 

「山田先生、落ち着いて、はい、深呼吸!」

 

落ち着くことを推奨する一夏。

お、いい子じゃん。

 

「は、はい。スーハー、スー」

 

「はいっ!そこで止めて!」

 

え?なにしてんの?

 

「う・・・。」

 

あ、山田先生の顔が赤く・・・心なしかプルプルしてるような・・・。

 

「ぷはぁ!ま、まだですか!?」

 

息が切れそうになった山田先生が涙目になりながら一夏に訴えた。

もしかして一夏に付き合ってくれたの?

・・・後で一夏を絞めようかな、うん。

と、

 

スパァン!

 

「目上の者には敬意を払え!」

 

「ち、千冬姉・・・」

 

スパァン!

 

「織斑先生だ。学習しろ。さもなくば死ね!」

 

千冬お姉ちゃん・・・マジ怖い・・・。

さっきから出席簿が煙立ててるよ・・・。

 

「そう言えば・・・山田先生・・・一夏に、用があったんじゃ?」

 

僕が話を進めると

 

「あ、はい!そうです!千春君もですが、専用機が来ましたよ!」

 

嬉しそうな顔で言ってくる山田先生。

・・・なんで山田先生が嬉しそうなのさ?

 

「織斑弟、一分で用意しろ!アリーナの使用時間が限られている!フォーマットとフィッティングは試合中にしろ!」

 

「この程度の障害、男子たるもの、乗り越えてみせろ!一夏!」

 

二人からの激励(という名の理不尽な何か)を受けた一夏は

 

「んな無茶な!」

 

と叫ぶが

 

「「早くしろ!」」

 

二人の前ではその言葉も無力だった。

 

搬入口が開く。

そこにあったのは鈍色のISだった。

 

「これが一夏君の専用IS、白式です!」

 

だからなんで嬉しそうに山田先生が説明するのさ?

僕は白式を見る。

結構白いボディはとても美しい。

ていうか、見るものを魅了しそうだね。

 

「あ、僕のは・・・?」

 

「あ、一夏君の試合が終わり次第搬入です。」

 

あ、さいですか。

とりあえず、カタパルトに行った一夏に、

 

「一夏・・・頑張れ・・・。」

 

エールを送ってからベンチに座った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

結果から言うと、一夏は原作通り負けた。

 

「くっそー。」

 

「ドンマイ・・・一夏・・・。」

 

一次移行(ファーストシフト)して、俺は最高の姉をもったよとか言っときながら、単一仕様能力(ワンオフアビリティ)の零落白夜使ってエネルギー切れとか。

笑い話にもならない。

 

「あ、千春君!次ですので、搬入口へ!」

 

「はい・・・。」

 

と、言う訳で。

僕のISお披露目だそうです。

 

「これが千春君の専用IS、黒式です!」

 

だからなんで山田先生が嬉しそうに(ry

 

「・・・黒いね・・・。」

 

第一印象、黒星龍よりも黒い。

後は・・・白式の青いラインとは対照的な赤いライン。

白式が美しいとするなら黒式は格好いい、か?

 

「織斑兄、時間が無い。急げ。」

 

千冬お姉ちゃんが急かす。

お姉ちゃんによるともうセシリアさんは準備が出来ているらしい。

 

「はーい。」

 

僕は黒式を纏う。

なんだか懐かしい感じ・・・。

黒式をカタパルトに移動させて、懐かしみを感じてから・・・

 

「織斑千春・・・黒式、出る!」

 

青空で待つセシリアさんに、これ以上遅れて迷惑を掛けないように出撃した。

 




はい!鎌寺正一です!
区切り悪いですかね・・・とりあえずセシリアさんとの決闘シーンは次回に持ち越しとします。
時間飛ばしすぎたしね。
では、今回はここらへんで、また次回!


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ばぁさす、セシリア。

 

空に飛び上がった僕はセシリアさんのIS、ブルーティアーズを視界に入れた。

 

「ごめんね・・・遅く、なっちゃった・・・。」

 

僕はセシリアさんと同じ高度に達して、空中停止する。

 

「いえ、大丈夫ですわ。それと・・・。」

 

セシリアさんはなにか申し訳なさそうな顔をする。

 

「・・・千春さんに、無礼を・・・」

 

「いいんだよ・・・僕は・・・きにしてない・・・から・・・。」

 

途中でセシリアさんの言葉を遮って僕は言葉を紡ぐ。

 

「千春さん・・・では、本気で行かせて頂きます!」

 

セシリアさんはブルーティアーズの武器、スターライトMk-Ⅲを構える。さらにビットも展開する。

僕は拡張領域(バススロット)を開いて武器を見る。

有るのは・・・。

 

「・・・政宗・・・村正・・・は、腰についてる・・・と、スナイパーライフルと、ブラスト・・・あとは・・・アサルトライフルか・・・。」

 

一次移行前の武装はこんだけ。

まぁ妥当なとこなのかな。

 

「よし、まずは・・・政宗!」

 

僕は政宗を引き抜いて構える。

 

「あなたも近接武器ですの!?」

 

セシリアさんがスコープから目を離して叫ぶ。

 

「まぁ・・・ね・・・。」

 

と、僕が返した時、試合開始の合図が鳴り響いた。

 

「・・・ならその装備に対し、全力を尽くすまでですわ!」

 

セシリアさんが再びスターライトMKⅢを構える。

そして・・・

 

「このセリフだけは言わせて下さいませ。さぁ、踊りなさい!この私、セシリア・オルコットとブルーティアーズの奏でる円舞曲で!」

 

一旦僕は低空まで下がる。

そこにスターライトMk-Ⅲのビームが、地面を穿った。

その時、舞い上がった砂埃が二人を覆い隠した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称視点

 

砂埃が舞い上がって二人を覆い隠す。

その時千春は右手の政宗弐型を右に振り払った。

たったそれだけの動作で・・・

 

 

 

 

 

 

砂埃が切り裂けて消えていった。

 

 

 

 

 

「な!?」

 

再び明瞭になった視界の先にセシリアが驚愕しているのを千春は確認し、

 

「さて・・・始めよう・・・かな?」

 

千春は一瞬でセシリアに近づく。

 

「は、速いッ!」

 

千春が右手で振るった政宗弐型の刃がセシリアに迫る。

だが、そこは流石代表候補生、ギリギリで躱す。

通り過ぎた白刃は、日光で煌めき、再びセシリアへと迫っていく。

怒涛の連撃。それでもセシリアはスレスレだが躱していく。

 

「あぁ、もう!速いですわねぇ!インターセプター!」

 

セシリアはそんな攻撃にイライラしたのか、近接武器をトレースする。

 

「・・・せっかくの・・・ビットも・・・同時に使えないと・・・意味無いよ?」

 

千春がポツリと呟く。

その声に、ギクリと背を震わすセシリア。

 

「・・・さて・・・ほかの武装も・・・使ってみよう。」

 

そんなセシリアを差し置いて距離を取る千春。

 

「させません!おゆきなさい!」

 

ビットを操作してセシリアは千春に追い打ちをかけるが・・・

 

「ブラスト、フォイアー!」

 

大火力のブラストによって4基全てけちらされた。

正確には撃墜した、だが。

H380-βグラムブラスト。

57口径と、銃としては大きすぎる銃口と、3mに及ぶ銃身をもつ、特殊な銃。

ロケット弾やモルターなど、様々な大口径弾を撃つ事が可能である。

今回は空気を圧縮して撃った空気弾(エア・ブレット)

攻撃力は小さいが、乱気流を作ることが可能。ただし、空気を圧縮するのに時間がかかり、使い勝手はあまりよくはない。

 

「そんな!?ブルー・ティアーズが!?」

 

セシリアはビットがけちらされた事が信じられないのか、驚愕を顔に浮かべていた。

 

「くっ!ならばこれで終わりにして差し上げますわ!」

 

スターライトMk-Ⅲを千春に向けて撃つ。

綺麗な線を描きながら

 

「!?」

 

千春のいる場所に吸い込まれ・・・爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏視点。

 

千春兄のISにセシリアのビームが直撃した。

 

「ち、千春兄!」

 

俺は焦った。ビームが直撃したら、爆発したんだ。

千春兄の安否が気になる。

 

「・・・間に合ったか・・・。」

 

「え?」

 

千冬姉がそう呟いたのが聞こえた。

・・・どうゆうことだ?

 

「みろ・・・仄かに光っているだろう?」

 

千冬姉の指摘に、俺は煙をみる。

そこは・・・微かだが、なにか光っているように見えた。

 

「なん・・・だ・・・?」

 

俺は目を凝らすが、何も見えない。

 

「・・・くるぞ。」

 

千冬姉がそういった瞬間、煙が爆ぜた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春視点。

 

僕に直撃したビームが爆発して周りが煙でいっぱいになった。

その時

 

【初期化と最適化が完了しました。一次移行可能です。】

 

とウインドウが現れた。

 

「・・・これって・・・。」

 

僕はそのウインドウのOKボタンを迷わずに押した。

すると、僕の機体、黒式が輝き出した。

 

【妖刀村正、解禁、レーザー砲甲・レーザー砲乙使用可能、単一仕様能力(ワンオフアビリティ)千乱黒夜(せんらんこくや)使用可能。】

 

シールドエネルギーが800まで回復し、右肩と左肩にそれぞれレーザー砲甲乙が付く。

さらに右腰にある刀も抜けるようになった。

 

「さて・・・反撃の・・・お時間だよ・・・。」

 

僕は口角をニィっと引き上げ・・・不敵に、且つ不気味に嗤った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

三人称視点

 

千春が両肩のレーザー砲をセシリアに放つ。

セシリアはこれを避ける。

そこに・・・

 

「単一仕様能力発動!千乱黒夜!」

 

千春が叫ぶと同時に周囲が暗くなる。

右手の政宗に燐光が走る。

さらに左手は妖刀村正を引き抜いていた。

 

「な、なんですの!?その光は!?」

 

村正の燐光は・・・禍々しく赫く光り、

政宗の燐光は・・・輝かしく蒼く光っていた。

 

「・・・単一仕様能力。千乱黒夜。」

 

そう答えると千春は先程とは比べ物にならないほどよ壮絶なラッシュでセシリアをたたく。

 

「な!?なぜシールドエネルギーがこんなにもゴッソリと削られるのですか!?」

 

次々迫り来る攻撃になす術なくセシリアは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

『勝者、織斑千春!』

 

校内にこんな声が響いたのは10分後だった。

 

 

 




すいませんでした!
がんばったんですが・・・僕はねむいです!
というわけで今回は寝かせて頂きます!では!



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クラス代表、決定、です?

はいはーい!
鎌寺正一です!
遅れて申し訳ない・・・
なんだか現実でバタバタしてて・・・
では、どうぞ!


 

クラス代表決定戦はそんな感じで終わった。

 

「と、言う訳で、クラス代表は織斑一夏君に決まりました!あ!一繋がりで良いですね!」

 

で、こんな感じにクラス代表も決定した。

あ、勿論僕は代表辞退したよ?

あんな辛いもの、やだもん。

 

「ちょっと待ってください!なんで俺なんですか!?」

 

一夏が立ち上がって抗議する。

すると、

 

「私が辞退したからですわ!」

 

今度はセシリアが立ち上がる。

なんだか見てて面白いね。

立て続けに立ち上がるとかどこの漫画だよって話。

 

「で、でも千春兄がのこってるじゃないか!」

 

と言ってこっちを見てきた。だから極上の笑顔で、

 

「辞退した・・・( *˙ω˙*)و グッ!」

 

叩き落とした。

 

「なんでだぁぁ!!」

 

一夏は絶叫して机に崩れ落ちた。

そんな一夏を無視して授業が開始される。

御愁傷様、一夏。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言うわけで放課後。

 

「では、一夏のクラス代表就任を祝って!おめでとぉ!」

 

「「「「おめとう!」」」」

 

とまぁこんな感じでクラス代表就任パーティが開かれた(どんな感じだよ!?)。

 

「楽しんでるー?ちはるん?」

 

なんとなく間延びした声で聞いてきたのはうちのクラスの生徒、布仏本音。

僕は敬愛も込めてのほほんさんと呼んでいる。

ちなみに、ちはるんは僕の渾名。でも、のほほんさんだけらしい。

 

「うん・・・ありがと・・・ね?」

 

「んーん!私はねぇー、皆に楽しんでほしいからねぇ!」

 

と言ってのほほんさんは去っていった。

良い事を言ってたのに・・・妙に間延びした声のせいで残念な感じに。

 

「・・・まぁ・・・いっか・・・。」

 

僕はそんなクラスの皆を眺めてから一人、外へ歩いていった。

 

特にすることない。単なる散歩。

でも・・・後でこの行動をしたことを・・・後悔することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・やっていけるのかな・・・。」

 

夜、星を見上げ、ポケットに両手を突っ込んで突っ立って物思いに耽っていた。

 

「こんなところで何している、千春。」

 

僕は見上げていた顔をメカクシティアクターズのキャラの様な動かし方をして声の主を見る。

 

「おいおい、少し怖いぞ。」

 

「あ・・・お姉ちゃん・・・。」

 

声の主は千冬お姉ちゃんだった。

少し怖がらせてしまったようだ。

 

「隣、いいか?」

 

「あ、大丈夫、だよ?」

 

「そうか。失礼するとしよう。」

 

お姉ちゃんは僕の隣に腰掛ける。

 

「・・・楽しくないのか?」

 

「え?」

 

突然の質問に僕はフリーズしてしまった。

 

「な、なんで?」

 

「なに、こんな所で寂しく空なんか眺めていたのでな・・・少し気になったんだ。」

 

千冬お姉ちゃんは心配そうな顔で僕を覗く。

 

「特に・・・なんにもない・・・よ?」

 

ただこの世界でやっていけるか心配で・・・とは言わない。

まだ僕が転生者とは誰にも言ってない。

言うのが怖いってのもあるけど・・・あんまり言いふらしたくないっていうか・・・。

まぁ、そのうちほかの転生者が来るんだろう。

二次小説読んでたからこういう展開になるのはわかる。

 

「・・・千春・・・また怖い顔をしているぞ?」

 

千冬お姉ちゃんは僕の手を握った。

 

「そんなこと・・・ない・・・。」

 

僕は少し冷たく手を払った。

 

「どうしたんだ・・・千春・・・なんだかおかしいぞ?」

 

お姉ちゃんが不安になって僕を見てくる。

 

「・・・部屋に戻る・・・寝るから・・・。」

 

僕は千冬お姉ちゃんを残して寮への道を歩いていった。

 

「・・・千春・・・。」

 

千冬お姉ちゃんの悲しげな声が聞こえたけど、僕はそのまま歩いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

 

 

 

 

僕は寮への道を歩いていた。

 

「やぁ・・・月の綺麗な夜だね。」

 

突然声が聞こえたから、その方向へ体を向ける。

 

「え?」

 

その声の主はいた。でも、宙に浮いて。

しかも、逆さま。いや、某アニメの金髪オカッパ頭の逆さ好きの関西弁喋るやつやないで?

 

「こんばんわ・・・織斑千春君。」

 

その声の主はクスリと笑って一言

 

「貴方を・・・殺しに来ました・・・。」

 

僕は笑顔のままそう言った彼に・・・戦慄した。




いつの間にかお気に入りが100、UAが7000を超えていました・・・。
このような作品にお付き合い頂き、感謝感激です!
今後も皆さんの期待に答えられるように頑張りたいと思います(できる範囲でですが・・・)!

終わり方がおかしいですがお許しください!
僕の文章力だとこれが限界で・・・


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遭遇ですよ?

すいませんしたぁぁぁぁぁぁぁっ!!
なんかいろいろとやっていたらいつの間にか二週間も過ぎてしまった・・・。
申し訳ありませんでした!

では、どうぞ!


※HAGI1210さん、誤字報告ありがとうございます!


「貴方を・・・殺しに来ました。」

 

こいつ・・・転生者か・・・!?

僕は咄嗟に身構える。

だが、奴の方が早かった。

 

「ガフッ!?」

 

気が付けば吹っ飛ばされて壁に叩きつけられていた。

口から血が吹き出る。

内臓をやられたようだ。

壁にめり込んでいた僕は剥がれ落ちて地面に倒れ伏す。

 

「ふっ・・・ISが無ければ唯の人ですか。ホント、脆いものですねぇ。」

 

男は嘲笑ってこっちを見下ろしてくる。

数メートルも吹っ飛ばされたらしく、服もボロボロ。

切り傷も無数に出来上がっていた。

 

「いつつ・・・こなくそ・・・。」

 

僕は痛む体を無理矢理動かして歩く。

とりあえず黒式を展開してシールドだけは張っておく。

が、

 

「ふっ・・・脆いな。」

 

「・・・え?」

 

ズシャァァッ!

 

体から血が吹き上がる。

右肩から左脇腹にかけて大きく切り裂かれていた。

シールドエネルギーは一撃で消え去り、ISも強制解除されてしまった。

僕はゆっくりとその場に膝をついた。

 

「が・・・く・・・。」

 

「弱い。やはりこの世界に来たのは間違いだったか。」

 

く・・・そ・・・実力差が・・・圧倒的に・・・

 

「・・・千春くん・・・どこいったの・・・?」

 

ま、マズイ!あんまりにも遅かったせいで簪さんが呼びに来ちゃったようだ。

 

「ん、あれは・・・更識簪か。これは見られる訳にはいかんな。消すか。」

 

こ・・・こいつ・・・いま簪さんを消すって言わなかったか・・・?

あの男はゆっくりと簪さんに近づいていく。

 

「!千春くん!?なんで血塗れに!?」

 

遂に簪さんがそこまできてしまった。

 

「くはっ!みてしまいましたねぇ、そこのお嬢さん。」

 

「貴方・・・誰・・・!?」

 

そして二人が対面してしまった。

どうしよう・・・このままだと簪さんが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとかしなきゃ・・・

 

 

 

 

 

ーーートクン

 

 

 

 

 

守るって・・・守らなきゃいけないって・・・

 

 

 

 

ーーートクン、トクン

 

 

 

 

動け・・・僕の・・・いや、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の・・・体ァ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

直後、千春を中心に光の柱が天に向かって走った。

 

「な、なんだ!?」

 

「・・・・・・!?」パクパク

 

謎の男は驚愕し、簪さんは驚きすぎて失神寸前である。

 

「お前だけは・・・お前だけはァッ!!」

 

どんどんと吹き出る謎のオーラに、男はたじろいだ。

 

「なんなんだ・・・なんなんだよぉッ!貴様ぁッ!」

 

焦った男はどこからともなく取り出した劔で僕に切り掛る。

 

「・・・おせぇ・・・。」

 

僕は拡張領域(バススロット)から取り出した、黒式の待機状態と同じ刀を取り出して抜きざまに劔を弾く。

 

「んなッ!?」

 

男は混乱しているようだ。

 

「これで、終わりだ。」

 

そんな男に俺は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無情にも刀を振り下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん・・・ぅ・・・。」

 

ぼんやりだけど目が開いてくる。

僕は横たわっているようだ。

少しはっきりするようになった視界で、天井を認識する。

 

「こ、こ・・・は・・・?」

 

さっきまで男と戦って・・・

と考えた所で吐き気がしてきた。

恐らく、人を殺したからだろう。

 

「うっぷ!」

 

すぐに洗面所まで駆け寄って中身をぶちまく。

幸いここには誰もいないようで、見られることは無かった。

 

「うげぇぇッ!」

 

気持ち悪さは相変わらず、胃の中のものを全て吐き終えた時には真夜中を過ぎていた。

 

どうやらあの襲撃から一日過ぎているらしい。

 

「人を・・・殺した・・・。」

 

これが初めてではない。そんなことわかっていたけど・・・やっぱり・・・。

 

「この・・・体には・・・刺激が・・・強かったかな・・・。」

 

如何せん、身体が幼いので脳がオーバーヒートしたのだろう。

 

「はぁ・・・。」

 

とりあえずベッドに寝転がる。

そのまま微睡みに身を任せて、千春は深い眠りについた。




はい、千春君のブチギレ回でした。
まぁ仲間が殺されそうになればそうなりますわな・・・。

あと、簪さんがヒロインになりかけてる気がする。
いや、早いのはわかっているんだよ!?
おかしいのくらいはね!?

はぁ・・・皆様、アドバイスを是が非でもお願い致します!


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僕と、お姉ちゃんと。

今回は完全オリジナル回です。
いや、オリジナル展開は福音戦後の方がいいという感想もいただいたのですが・・・眠った千春をどうしろと?という感じでこの回になってしまいました。
申し訳ありませんでした!
もうダメそうなのでこの回は批判もオッケーです・・・

感想、お待ちしております。




※キャラ崩壊タグ追加しました。
・・・なんでキャラ崩壊起きた時に追加しておかなかったんだろう・・・。


「んぅ・・・。」

 

目が覚めたらまた白い天井が見えた。

 

「ここって・・・保健室・・・?」

 

さっき起きた時にはよく見ていなかったから(それどころではなかった)ここが何処だか一瞬わからなかった。

 

「・・・気持ち悪い・・・。」

 

まだ吐き気がする。

心なしか頭痛もする。

言葉通り気持ち悪い。

 

ガラガラ

 

突然保健室の扉が開いた。

そこにいたのは・・・。

 

「千春・・・?」

 

「・・・お姉ちゃん・・・?」

 

千冬お姉ちゃんだった。

スーツ姿だが、ほっそりと痩せこけた顔は隈も出来ていて、明らかに不健康な状態だった。

 

「ち・・・千春・・・!」

 

「ぎゃう・・・ッ!?」

 

起きてる僕の姿を見た瞬間、千冬お姉ちゃんが飛びついてきた。

思わず口から悲鳴が出たのは致し方のない事だと思う。

ていうか、苦しい。

 

「あぁ、千春!やっと・・・やっと起きた・・・!」

 

あれ、千冬お姉ちゃん?

千冬お姉ちゃんってこんなキャラだったっk・・・いや、元からもう違ってたね。

てか、苦しいから!そろそろギブだから!

 

「うぐ・・・うぅ・・・!」

 

「千春!千春!」

 

あ・・・頭が・・・真っ白に・・・。

 

「ぁ・・・・・・。」ガクッ!

 

そうして僕の意識は三度ブラックアウトした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、その・・・すまない・・・取り乱してしまっていたようだ。」

 

何とか意識を取り戻した僕は今、お姉ちゃんに正座させてる。

なんで起きてすぐに気絶させられなきゃならないかな?

反省してんの?

 

「してます!してますから!どうか嫌いにならないで!」

 

あ・・・千冬お姉ちゃんが壊れちゃった。

完全にキャラ崩壊起こしてる。

目から涙をポロポロと流しながら僕に縋ってくる。

・・・アカン・・・姉ながら可愛い・・・

 

 

ハッ!?僕は今何を!?

 

 

「・・・反省したなら・・・いい。」

 

そっぽを向けながら僕はそう言うしかなかった。

だって・・・正面向いてたらバレそうだし。

何がって?・・・可愛いって思っちゃった事だよ・・・。

てか、姉の上目遣いって、思いの外威力あるんだな。

気をつけなきゃ。

 

「本当か!?」

 

「うん。」

 

あぁ、良かった・・・等と安心している千冬お姉ちゃん。

そんなに嫌われたくなかったのかな。

 

「当たり前だ!可愛い弟に嫌われたら私はどうすればいいのかわからないからな・・・。」

 

「・・・うん、あっさり・・・思考を、読まないで。あと、僕に可愛いって・・・なんか・・・歪な・・・感じだよ。」

 

何この人。怖い。

これが世界最強(ブリュンヒルデ)の実力か!?

サラッと思考を読みやがったぞ!?

 

「ふっ。可愛い弟の思考を読むなど、造作もない。」

 

・・・これが僕のことじゃなければいい言葉なのになぁ・・・僕の事が絡んだだけでこれだもん。

弟としてはもう少し離れてもらいたい物です。

 

「・・・そういえば・・・僕って・・・どれぐらい、寝てた?」

 

さっきまでの会話で忘れかけていた事を聞く。

 

「あぁ・・・ざっと一週間位だ。」

 

・・・うん?今聞き捨てならない事聞いたよ?

 

「あー・・・っと・・・one more please・・・。」

 

「何故そこだけネイティブなんだ・・・もう一度いうが、一週間だ。」

 

・・・What!?アルェ!?何で!?

いや、何故一週間も!?

いくらなんでも寝すぎでしょう!?

 

「まぁ、なんだ。病み上がりだから、授業には無理してくるな。万全な体調でくるんだぞ?」

 

そう言い残して千冬お姉ちゃんは去っていった。

でも一つだけ言わせて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんか・・・逃した感半端ない・・・!?」

 

なにかイベントを忘れている僕であった。




嗚呼、毎度感想を書いていただいてる方、どうもありがとうございます!
こんな僕の作品を読んでいただけるなんて・・・。

あと、文才が欲しいですよ。
・・・まぁ・・・ないものねだりしても無駄だと言う事は重々承知なんですがね・・・。

そんなわけで更新。
最近メカクシティアクターズを見てたりしてました。
好きなんですよ、カゲロウデイズ。
でも、カゲプロ厨ではありませんよ?
あれ?厨の字ってあってる?
まぁいいか。

あと、ここんとこ艦これやりたいなぁとか思ってたりして。
でもパソコンないからできない・・・
・・・ネカフェいこうかな・・・

もしかしたら艦これで二次書くかも。
たまに想像してオリ主のステータス書いてみたりとかして。
ただ、オリ主がチートなんだよなぁ。
なんだよ、船体3000m級って。
もう島じゃん!?
まぁ、諷詩さんの作品、チート戦艦の非常識な鎮守府生活っていう作品に感化されたかんじです?
お気に入りの作品です!
かっこいいです、戦艦!
大きな戦艦くらい、あってもいいと思います!
・・・あんまり、詳しくはないですが。
諷詩さん!頑張ってください!
あ、後書きか、から、失礼しますっ!




じ、次回も、お、お楽しみに!

・・・次回からはちゃんと元に戻ると思う。


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IS学園 クラス代表戦編
黒幕登場?


すみません、おそくなりました!
最近忙しくてなかなか投稿できなくて・・・


では。どうぞ!


やっほー、千春だよー。

あの後数日間休んでから学園生活に復帰したよ。

そして大ニュース!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴ちゃんが中国から来てました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これか!?このイベントを逃していたのか!?

 

「・・・なんてことだ・・・。」

 

「??どうしたの、千春君?」

 

「あ・・・ううん・・・なんでもない・・・。」

 

ボソッと呟いたのが簪さんに聞かれたのか、疑問を投げかけてきたので、何でも無いと返す。

そんなこんなしているうちに登校時間に。

 

「あ、やば・・・遅刻する・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁぁ・・・。」

 

昼休み。

何とか朝、遅刻しなかった千春は今、机でぐったりとしていた。

 

「お、千春兄、眠そうだな。」

 

一夏がやってきた。

 

「うぁ・・・うん・・・眠たいよ・・・。」

 

・・・本当に今更なんだけど、なんで僕ってこんな幼児退化してるわけ?

・・・あ、この身長のせいか(141cm)。

 

(可愛い・・・///)

 

む、今何かを受信したぞ?

 

「一夏・・・今、変なこと・・・考えなかった・・・?」

 

「い、いや!?なんでもないぞ!?(な、なんでバレたんだ!?エスパーなのか!?千春兄はエスパーなのか!?)」

 

少々テンパりながらも否定する一夏。

 

「そっか。なら、いいんだ。」

 

僕はそう言って次の時間の用意を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ーーふぅ・・・危なかったァ・・・。)

 

一夏が密かにそう思っていたのはまた別の話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

業後、僕は整備室へと足を運んでいた。

 

「ん、と・・・これは・・・ここかな。」

 

何をやっているかと言われたら・・・

 

 

新たなISを組み立ててるんだよ。

 

 

「ん、ここは・・・こうかな。」

 

このISは翼が二枚一対の展開型で、装甲も出来るだけ薄くして、近接特化に仕上げるつもりだ。

既に近接武器は幾つか出来上がっている。

それを搭載させる為に拡張領域(バススロット)を弄っているところ。

あ、簪さんのマルチロックオンシステムも部屋の方でプログラミングしてるよ。

もう完成間近だぜ!

だから今日はこの予備のIS・・・をつくってるんだよ。

 

「よし、できた!」

 

そう言って僕は出来たIS・・・珠鋼(たまはがね)を見上げる。

後は残りの近接武器を作って取り付けるのみ。

と言っても、残りの部分は秘密!

出来上がってのお楽しみ!ってやつだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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また1日が終わった。

 

「・・・ちっ・・・まだあいつは健在か・・・。」

 

そう呟くのはかなり若々しい男の声。

 

「・・・あいつは・・・我ら悪神達の障害となる・・・。早めに除去しなければ。」

 

そう言う男は真っ黒なボロボロのコートを靡かせて海の上に立っていた。

 

「・・・ロキ・・・。」

 

その側に今度は女の人影がやってきた。

 

「・・・ヘラか・・・。」

 

彼女の名前はヘラ。

そして、この黒コートはロキ。

どうやらロキとヘラは闇落ちしてしまっている様だ。

 

「・・・あの男は排除しなければならないのですね?」

 

「あぁ。」

 

「だったら・・・」

 

ヘラが提案したその作戦は、大の悪神であるロキでさえ驚くものであった。

 

「・・・なっ!?転生者を増やす・・・!?」

 

「えぇ。悪い話ではありませんよね?」

 

確かに、悪くは無い。

そうロキは思ったが、

 

「だが、オーディンが黙ってないのでは?」

 

こればかりが気掛かりだった。

 

 

 

 

 

 

主神オーディン。

言わずと知れた北欧神話の主神。

絶対命中の槍、グングニルを持つ、最高神である。

 

 

 

 

 

 

「いえ、闇の界門を使えば問題ありませんよ?」

 

ヘラはそう言ってクスリと嗤う。

その美貌は、しかしそれでも悪に染まった者の顔だった。

 

「・・・そうか。なら、そうしよう。」

 

ロキもそう決めた。

全ては、ある1人の転生者・・・神力を宿らせた人間、

 

 

「織斑千春を、殺すために。」

 

二人の神はお互いに嗤い合った。




千春を狙っていたのはまさかの神であった!?
ていうか、ロキとヘラって・・・手、組んでたっけ?


まぁいいか。
因みに、前来た転生者もこの神達が操ってたりしてました。


・・・もっと文才があれば・・・
でも、挫けずに頑張ります!


では、また次回、お会いしましょう!


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鈴ちゃん、愚痴、後、打鉄弐式

・・・チート増やそうかと思っている今日この頃。

・・・みなさんはどう思いますか?



・・・とりあえず本編、どうぞ。


・・・一夏と鈴ちゃんの仲が悪い。

 

そう、この二人は喧嘩したらしい。

 

・・・しかも、僕が気を失ってる間に。

 

 

 

 

 

「・・・なんで・・・こうなってるのさ・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

クラス代表戦まで残り一ヶ月を切った。

今は残り三週間前って所?

 

「・・・あ・・・鈴ちゃん・・・。」

 

僕は鈴ちゃんに遭遇した。屋上で。

 

「・・・千春?」

 

そう言って振り返る鈴ちゃんの目には涙が浮かんでいた。

そう、既に鈴ちゃんにとっての禁句を一夏がはいたのだ。

・・・無性に腹が立ったよ。

 

「・・・大丈夫?」

 

僕はそっと声をかける。

あまりに辛そうで見ていられなかった。

 

「うん・・・千春は・・・私が一夏に言った約束、覚えてる?」

 

・・・鈴ちゃんが中国に帰る時の話だよね?

 

「うん・・・。確か・・・一夏に・・・『酢豚を毎日食べさせてあげる』・・・だっけ?」

 

「えぇ・・・その意味・・・わかる?」

 

そう尋ねられた僕は当然のように答える。

 

「え?・・・『毎日味噌汁を飲ませてあげる』の・・・鈴ちゃん的解釈の・・・言葉で・・・いいんだよね?」

 

「うん・・・なのに一夏は・・・なんて言ったと思う?」

 

涙を目尻に浮かべながら聞いてきた鈴ちゃんの顔は段々と怒りの形相に近づいてきた。

 

「さしずめ・・・毎日酢豚を奢ってもらうとか・・・思ったんでしょ?」

 

「そうなのよ!アイツったら・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、日が暮れるまで愚痴を言われ続けて精神的に滅入ってしまったのはいうまでもないかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

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翌朝。

 

「はぁ・・・。」

 

僕は溜息を零していた。

 

「千春、溜息なんか吐いてどうしたんだ?」

 

箒ちゃんに心配された。

うん、いやね?

 

「なんで・・・一夏って・・・あんなに・・・関係が・・・ごたついてるのかな・・・って考えたら・・・寝れなくて・・・。」

 

僕がそう愚痴っていると、

 

「ちょっと待て!?」

 

箒ちゃんが驚愕を顔に浮かべた。

 

「何だ!?昨晩は一睡もしていないとでも言うのか!?」

 

・・・あぁ、そのこと?

 

「うん・・・ルームメイトの・・・ISの・・・システムも・・・作ってたし・・・。」

 

あ、そういえば簪さんのマルチロックオンシステムは完成させたよ。

後は打鉄弐式に積み込んで機体を完成させるだけ。

 

「お前は馬鹿か!?そんな体で無茶なんかすれば、下手したら死ぬぞ!?」

 

箒ちゃんは僕のことを案じて言ってくれた。

うん、でもね?

 

「どのみち・・・やんなきゃ・・・いけなかったし・・・。」

 

ほら、打鉄弐式って、武装が凝ってるじゃん?

山嵐とか、夢現とか、春雷とか。

そーゆーのも手伝ってたりしてて、ホントに忙しいんだ。

 

「ふぁぁ・・・。」

 

「全く・・・。」

 

とりあえず納得はしてくれたようだ。

 

そこで箒ちゃんは何を思ったのか、僕の耳に顔を近付けて・・・。

 

「ふにゃぁ!?」

 

ふぅってした。そう、耳に息を吹きかけるあの行為。

なにやら語るのも危険な感覚が体を駆け巡った。

ピリピリして、それでいて気持ち良い・・・そんな感覚。

 

・・・R-18なんかじゃないよ?

いや、ちかいけども!?

それに僕は男だ!

誰だ!今『千春は男の娘だからもーまんたい!』とか言ったヤツ!出てこい!

 

「ふふ。千春もコレには弱いようだな。」

 

そしてその擽った張本人は満足げに頷いていた。

そう、満足げに。

 

「にゃ、にゃにしゅるのさ!?」

 

あ、あかん・・・脱力して呂律が・・・。

 

「ふふ。もういつもの千春からは想像もできない声だな。」

 

あれ?なんで箒ちゃん、僕を弄ってるの?

そこは一夏じゃないの?

 

「たまには、と思ってな。」

 

「え・・・?なに・・・?箒ちゃんって・・・エスパー・・・っ!?僕の考えは「お見通しだ!」・・・さいですか・・・。」

 

おっかしーなー。箒ちゃん、こんなキャラじゃ無かったはずなんだけどなぁ・・・。

 

「さて、そろそろSHRの時間だから、席に戻るか。」

 

「え?」

 

ありゃ、いつの間にか周りにクラスメイトが・・・って、ここがクラスだから当たり前か。

 

さて、今日も平々凡々な一日を過ごそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頼むから、何も起こらないでくれ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とか思った時に限って、厄介ごとは向こうから飛んでくるんだよなぁ・・・。

 




ヤヴァイ・・・タイトル詐欺かな?

はい!今回は鈴さんの愚痴聞いた後はちょっとしたお遊び回ですね。
・・・はい、すみません、調子乗りました。

千春の耳に息を吹きかけたらどんな反応するかなぁとか思って書いてたらいつの間にかそれがネタに・・・。
まぁ、男の娘だからね!(意味不明)

後、一番最後のは多分伏線になるのかな?
それともフラグっていうのかな・・・。

それと、鈴さんは原作通り一夏ラヴァーズに入ります。
・・・すると、簪さんと、楯無さんと、後、クロエさんくらいかな?残りのヒロイン候補。
・・・今度束さん出してクロエさんと千春を接触させよう。
・・・そもそも原作主人公がハーレムなんだから、こっちの主人公だってハーレムでいいよね?
・・・え?ダメ?
ダメな方、じゃんじゃん感想へgo!
それでもカモン!と言う人も感想へgo!

今の所、簪さんだけですね。
楯無さんとクロエさんは出てないですし。
まぁ、簪さんの、千春に対する好感度はうなぎ上りで上昇中。
このままならヒロイン確定かな・・・
いやいや、もう少し考えてみるのだ・・・クロエさんだって良いじゃないか・・・はっ!?
虚さんは!?
・・・しまった!?さらに候補が!?

・・・・・・。

絶賛大混乱中のこの駄作者、鎌寺正一を今後とも、よろしくお願いします!

五月九日午前二時
誤字報告あり。
variさん・・・ホント、ありがとうございました。
まさかの弐式の"弐"を"二"と書いてしまっていました・・・。
これからも誤字などは報告を頂けると幸いかと。
なにせ・・・僕は国語力が足らないようなので・・・。


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久々の時間飛ばしと、クラス代表戦、襲撃。

はい、タイトルどおり時系列すっ飛ばします。

しかも気がつけばお気に入り登録数130件。
びっくりですよ!?
なぜに!?

とりあえず、お気に入り登録してくださった方々、ありがとうございます!


では、どうぞ!



やっほー。千春だよー。

うん、前回から時間を数週間とばして、今日はクラス代表戦の日でーす。

一夏と鈴ちゃんの対決の時にゴーレムⅠが乱入するんだよね?

あれって確かアリーナのシールド制御をハッキングされちゃうんだよねぇ・・・。

 

「・・・とにかく・・・弟の・・・活躍を・・・見に行くか・・・。」

 

僕は観客席へと小走りで走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ

 

「やっぱ・・・観客は・・・多いなぁ・・・。」

 

僕は座れるところを探してさ迷っていた。

うん?迷子じゃないよ?客席探しだよ?

・・・こらそこ!完全に迷子じゃん?とか言うな!

 

「・・・仕方ない・・・遠いけど・・・一番後ろの・・・席に座ろ・・・。」

 

うん、遠い。

見づらい。

・・・こらそこ!背がちっちゃいからだろとか言うな!

潰すどオラ!

 

「・・・なんか・・・寂しい・・・。」

 

一人、誰のかわからない心の声と戦った僕はそう呟くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、これから鈴ちゃんと一夏の対戦である。

確か鈴ちゃんのISって・・・甲龍(シェンロン)だっけ?

肩に衝撃砲を搭載した第3世代型IS。

それと白式がお互い距離をとって飛んでいる。

 

「あ・・・始まった・・・。」

 

甲龍と白式が激突する。

 

一進一退の攻防が続く中、ついにその時が来た。

 

ズドォン!

 

ゴーレムⅠの登場である。

 

「・・・来た。」

 

僕は少し興奮気味に呟いた。

土煙で見えないが、恐らくそこにゴーレムはいるであろう。

アリーナのシールドはいつの間にか直っており、煙を閉じ込めていた。

 

「さて・・・動きますか・・・。」

 

僕はゆっくりと立ち上がり、アリーナ出口へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後僕は戦慄する事になるけど・・・この時は気が付かなかった・・・。

 

 

 

 

 

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三人称視点

 

アリーナ、管制室

 

「・・・一夏・・・。」

 

篠ノ乃箒は今、ゴーレムと戦っている織斑一夏のことを案じていた。

 

「え・・・えぇ!?」

 

と、突然山田真耶が大声を出した。

箒はそちらへ視線を向けた。

 

「どうした?」

 

織斑千冬が聞いた。

 

「所属不明のISがもう1機、こちらへと向かっています!」

 

「馬鹿な!?」

 

その報告に、流石の千冬も、驚きを隠せないでいた。

それくらい、今の状況は拙かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春視点

 

はいはーい!

千春だよー!

今ねー、僕ねー、新しい無人機の前にいるのー。

え?何言ってるかわかんないって?

うん、僕もよくわかんないや。

 

「・・・なんで・・・こーなった・・・。」

 

僕に向けて右腕を向けている無人機。

うん、ナニシテルカハキカナクテモダイジョウブダヨネ?

 

「って、あぶなっ!?」

 

その右腕からエネルギー弾がとんできたんだぜ!?

って、連射にすんなぁぁぁぁっ!!!

 

「うわっ!?」

 

僕は右へ左へ避ける。

あ、因みに今僕がいるのはアリーナの外。

え?どうやってきたかって?

そこは気にしないで。

多分気にしたら負けだよ。

 

「ったく・・・黒式展開。」

 

とりあえず黒式を展開しておく。

 

"ターゲットにロックオンされてるよ。"

 

「ん、わかった。」

 

実はこのIS、AIが搭載されてたりするんだよね。

・・・はい、僕が作りました。

え?チートじみてる?もとからでしょ?

 

「翡翠、敵の情報を。」

 

更に言うとこのAI、名前を翡翠と言うんだよ。

僕が名付けたのだ!

 

"了解。敵のIS名はボルソロッド零型。試作の無人型ISで、遠隔操作されてるね。あと、近くに生体反応ありだよ。恐らく転生者じゃないかな?"

 

翡翠はそういって近くの茂みにターゲットを付ける。

 

「ん、了解。さて・・・。」

 

僕はほくそ笑みながら呟く。

 

「楽しいパーティの・・・始まりだよ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"あれ?主人って、こんなに戦闘狂だったっけ?"

 

気にしたら負けだよ、嬢ちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、そういう事で戦闘したわけですが。

 

「弱すぎ・・・。」

 

うん、果てしなく弱いのだ。

え?どうやって倒したかって?

右フック一発で敵ISの土手っ腹に大穴が空いたよ。

 

"・・・私が言える事では無いけど・・・やっぱチートよね。"

 

翡翠にも言われた・・・うん、それ僕も思ったよ。

 

「それは・・・しょーがない。」

 

僕は黒式を解除せずにそのまま茂みを睨みつける。

 

「で、そこの転生者さん・・・まだやるの?」

 

ピクっと茂みが揺れる。

 

「はぁ・・・かなわんわぁ・・・やっぱ世界最強の弟は伊達じゃないようですわぁ・・・。」

 

関西人らしき女の人が出てきた。

 

「なんで・・・ここにいるの?」

 

「それは当然、貴方を殺す為ですよ。」

 

一応ここにいる理由聞いたけど、うん、知ってた。

 

「まぁしかたないですわ。白銀、抜刀!」

 

チョイ待ち!それ他作品のだよね!?

しかも女の人の足元の影が伸びてそこから白い機械が出てきたし!?

チョッ!?それ白銀だよね!?

 

【闇より深き深淵より出でし・・・

 

ちょっと待ってぇ!

 

ーー其は、科学の影を裁く剣!】

 

「嘘!?」

 

空間を切ってきやがった!?

てか、なんであいつの転生特典が機巧魔神(アスラ・マキーナ)なんだよ!?

 

しかも白銀って、右手(デストラ)だよね!?

 

「はぁ・・・もうやだ・・・帰りたい・・・。」

 

「大丈夫ですよ、千春さん。貴方はもう帰ることは出来ませんから。」

 

「嘘だっ!!」

 

なんでこんなことに・・・。

 

「もう・・・やればいいんでしょ・・・殺れば・・・。」

 

もう、どうにでもなれ!

 

「30口径レーザー砲甲、乙、トレースオン。」

 

右手に甲、左手に乙を構えて乱射する。

 

「白銀!」

 

相手の女の人は白銀で無効化する。

 

「・・・名前・・・聞いても?」

 

「あら、戦闘中にですか?まぁいいです。私の名は駿河曜子。まぁ、お好きにお呼び下さいませ。」

 

女の人、曜子さんはそう言って白銀で斬撃を飛ばしてきた。

 

「村正、政宗、トレースオン。」

 

その斬撃を止めようと村正と政宗を出す。

 

 

 

 

 

 

が、僕はその時忘れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「がはっ!?」

 

 

 

 

 

 

白銀の能力を。

 

 

 

 

 

 

「・・・空間・・・切断・・・。」

 

斬られてから白銀の能力を思い出した。

 

「あら、随分呆気ないですね。」

 

曜子さんはそう言ってクツクツ笑った。

 

 

 

 

 

 

そして僕の意識は途絶えた。

 




はい、鎌寺正一です・・・。

や ら か し た !

すみませんでしたぁぁぁぁっ!!!
なんかついこんな展開に!?
文もわかりずらいし・・・とにかく申し訳ありません・・・
こんな僕で宜しければ・・・この後もよろしくお願いします・・・。


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なんだかよく分からない所に来たようで・・・?


はいはい・・・鎌寺正一です・・・
最近のハマリはグルーヴコースターです。
今のイベントは東方ですね。
やってもちっとも上手くならない・・・
カリソメで限界とか・・・。

っとと、話が脱線しましたが・・・。
では、どうぞ!



 

千春視点

 

ーーーよ・・・ーーー。

 

ん・・・?なにか・・・聞こえる・・・。

 

ーーー起・・・よーーー。

 

なんだか・・・段々近づいてきているような・・・。

 

『起きよ。』

 

「はっ!?」

 

どこだ・・・ここ・・・

 

『ここは兄の精神世界である。』

 

何処からか声が聞こえた・・・どこから?

 

『ここだ。』

 

「うわっ!?」

 

振り向くと朽木白哉みたいな人がいた。

 

「・・・誰・・・?」

 

『私は兄の精神世界に住まうもの。今まで、ISを通じて兄を見てきた。』

 

え?IS?

 

「どういう・・・こと・・・?」

 

『兄は・・・力を欲するか・・・?』

 

「へ?」

 

説明求めたのに何故か質問で返された。

だけどまぁ、答えておこうか。

 

「いらない。」

 

『ぬ?』

 

朽木白哉風の男は眉を顰めた。

 

『何故だ?力さえあれば、兄は敵を滅ぼせるのだぞ?』

 

「うん、なら・・・そんな力要らない。必要ない。」

 

さらに眉を顰めた男の人に、僕は言い放った。

 

「そんな人を虐殺する力なら・・・僕は死を選ぶ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕が欲しいのは・・・人を守る程度の力だ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・そうか。』

 

"あなたの意志はよく伝わりました。"

 

突然別の声がした。

 

「え?」

 

『それで・・・いいのか?龍よ。』

 

"えぇ。彼がいいと言うならば、私は何処までもついていく志ですよ。"

 

龍、と呼ばれた女の人らしき声は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前に突然現れたISから発せられていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、正確には・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「黒星龍・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、千春の1番目の相棒、黒星龍だったのだから・・・。

 

 

 

 

 

"はい、主様。"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"では、力をさずけましょう。守る為の力を。"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心臓辺りが仄かに暖かくなった。

 

まるで、誰かに抱き抱えられているような・・・そんな暖かさ。

 

"決して立ち止まるのではありません。貴方には未来があり、その未来を担っていく存在なのです。私は貴方のためなら、協力を惜しみません。"

 

「ありがとう・・・黒星龍。」

 

『さて、話は済んだか?』

 

「うん。でも、貴方は?」

 

僕はもう1度ダメもとで聞いてみた。

 

『我・・・か・・・我は兄の神の力の根源、言わば力の塊だと思ってくれ。』

 

あれ?いま聞き捨てならないこと聞いた気が・・・

 

『さて、目覚めの時間だ。転生者を、ギャフンと言わせてやれ。』

 

だんだんと僕の意識は、精神世界から遠ざかっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドクン

 

「あら?」

 

曜子はこちらを振り返った。

 

「まだ仕留められていませんでしたか。ならば、こんどこ・・・ッ!?」

 

最後まで喋れなかった。

 

辛うじて覚えているのは、物凄い勢いで飛んでいった刀を見たことだった。

 

「・・・・・・。」

 

無言で立ち上がった僕は、全身から青白いオーラの様なものを纏っていた。

いや、自分でもびっくりだから!?

 

「な・・・なんなのですか・・・そのオーラは!?」

 

曜子さんがあからさまに驚いている。

と言うか、恐怖している。

 

「さぁ・・・?でも・・・僕は・・・死んでないよ・・・。」

 

そう言うが早いか、僕はISを展開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの最強の第一世代型IS、黒星龍を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ!?それは、黒星龍!?」

 

曜子さんの目に動揺が走った。

その隙を、僕は見逃さなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

単一仕様能力(ワンオフ・アビリティ)発動。

地の底に這い、生き血を啜り、其の生きざまを謳え・・・喪失の神天剣(アーチェ・ル・ロストブレイズ)。」

 

瞬間、全ては闇に染まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪視点

 

 

 

「!?」

 

私は、あまりにも禍々しい力を、その身に受けた。

攻撃を食らったわけじゃない。

唯、全身にプレッシャーを受けているだけ。

でも、私はそんな力に恐怖した。

 

「なに・・・これ・・・!?」

 

体も動かない。

訳も分からない力。

それに私は拘束されてしまっている。

その時・・・

 

ビシュッ!

 

「!?しまっ・・・!?」

 

一条の光・・・十中八九あの乱入したISのビーム兵器だろう光が、刹那に私を貫こうとした。

 

ギィン!

 

だけど、私を襲うはずの痛みは来ず、何かに弾き返されるような音がした。

薄ら薄ら目を開けると・・・

 

「はぁい、簪ちゃん。」

 

私の家族で、コンプレックスを抱いた・・・お姉ちゃんがいた。

 

「お姉・・・ちゃん・・・?」

 

私は恐怖から解放されたのか、ふっと全身の力が抜けた。

 

「えぇ。貴女のお姉ちゃんは、ちゃんと来ましたよー。」

 

それを聞いて私は・・・

 

「ありがとう・・・。」

 

意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楯無視点

 

はぁーい。

簪ちゃんの姉にして、更識家現当主、更識楯無よ。

以後、御見知りおきを。

 

「さぁて・・・私の可愛い妹を、よくもやってくれたわね・・・。」

 

私は今も尚、一夏君達と戦っている謎のISを睨み付ける。

 

「今日は少々、お灸を据えるべきかしら?」

 

私は簪ちゃんをその場に寝かして、未だ突入する事の出来ないアリーナを見る。

 

「さて・・・どうにかしてこのシールド遮断をとっぱらわないと、お灸が据えられないじゃない。」

 

私は管制室へと走った。

少なくとも、織斑先生ならこの状況をなんとか出来るだろうと考えて。

その時の私の目を見た同僚は、皆口を揃えてこう言うだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待ってなさいよ、謎のIS・・・私がギタギタにしてやるわ・・・フフフ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の輝きを失った、堕天使の悪魔、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ギャース!!
最後怖い!
なにあれ・・・楯無さんが・・・なんで?あるェ・・・なんで!?
どうやったらあーなる訳!?
・・・まぁ、かなりシスコンな所は原作にも有りましたが・・・これは混沌を極めますね・・・
どうしよう・・・収集つくかな?

・・・いっそのこと束さん召喚しようかな・・・。

いや、まだだ。
まだ・・・待つんだ。





と、いうわけで、次回もヨロシクお願いしちゃったりするのですよ!?


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闇の世界、堕天の剣

あまり上手くかけない・・・
テスト近いのに何やってんだか・・・

いやいや!気を取り直して、と。
では、どうぞ!


千春視点

 

闇が僕から溢れ出す。

 

僕の単一仕様能力、喪失の神天剣を使用しただけだ。

 

「な・・・なんなんですか・・・それは・・・!?」

 

全てを闇に飲み込んだ僕は、世界を形作る闇を見る。

荒野の如くゴツゴツした岩が突き出した地面、雲の隙間から時たま覗く三日月。

 

「・・・月霞(つきがすみ)・・・。」

 

動揺する曜子さんに村正を一閃。

月が霞むほどの闇を刀身から放ち、相手に飛ばす斬撃、月霞。

その一撃は、機巧魔神"黒鐵"の黒の拳撃に相当するだろう。

 

「っ!?白銀!」

 

曜子さんは白銀の能力で無効化しようとしたが、威力は同等らしく、二つの技は拮抗した。

 

その間に左手に、近くにあった巨大な剣をひっつかんで切りかかった。

 

「白銀!」

 

相変わらずデカイ機巧魔神の剣に阻まれた。

なら・・・

 

「・・・影月(かげづき)・・・。」

 

今度は村正を地面に突き刺す。

すると・・・

 

「っっ!?」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「どう・・・して・・・?」

 

僕は戸惑う曜子さんにゆっくりと近づいていく。

白銀の機巧魔神は、曜子さんの影に戻っていった。

 

影月

自身の刀を地面に刺して刀身を伸びるように改造して相手を貫く技。

 

「ごほっ!」

 

村正を引き抜いて鞘に戻すと、曜子さんは吐血した。

 

「それでも・・・やりますか・・・?」

 

僕は少し威圧的な声で聞く。

 

「・・・もう・・・無理よ・・・肉体が・・・死んじゃったわ・・・。」

 

曜子さんはそう言うと力なく笑った。

 

「貴方・・・強いのね・・・。」

 

「・・・いいえ。逃げているだけ・・・です・・・。」

 

僕は彼女の言葉を否定した。

そう、僕は逃げているだけだ・・・昔の罪から・・・。

 

「そう・・・ですか・・・。」

 

最後にそう言うと曜子さんは地に臥した。

既に・・・絶命していた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう・・・逃げてる・・・だけなんだ・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楯無視点

 

はぁーい。

楯無よ。

今アリーナの中に入ろうと試行錯誤してるんだけど・・・にっちもさっちもいかないわ・・・ピクリとも壊れる気配がない。

 

「なら・・・手伝いましょう・・・か・・・?」

 

「!?」

 

突然後ろから聞こえた声に少しびっくりしたわ。

 

「貴方は・・・」

 

「待って・・・後でに、しましょう。」

 

その子はそう言ってISを展開・・・え?IS?

まさか・・・

 

「ちょ、ちょっとまっ・・・。」

 

「せいやっ!」

 

私が言い終わる前に・・・刀でアリーナの扉を叩き切った。

え?叩き切った?

 

「これでも・・・かなりの硬度あるのよ・・・。」

 

おかしいわよ・・・なんで刀で鋼鉄が切れる訳?

 

「さ・・・いきましょう・・・先輩・・・。」

 

「えぇ。」

 

まぁ、いいわ。あのISにお灸を据えなきゃね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春視点

 

さて、アリーナの中に突入したはいい。

 

「くそ・・・。」

 

「なんで・・・。」

 

一夏と鈴ちゃんがやられてた・・・ISもシールドエネルギーが残り僅かな感じだ。

 

「一夏・・・鈴ちゃん・・・!」

 

「っ!?千春兄!!」

 

「千春!?」

 

二人は振り返って驚いていた。

目がかなり見開かれてるよ・・・。

 

「二人とも・・・下がってて・・・!」

 

僕は二人の前に出る。

 

「・・・珠鋼、展開。」

 

"りょーかいだよ、主人!"

 

翡翠の元気な声と共にISが展開される。

うん、元気なのは良いことだね!

 

"単一仕様能力は発動するの?"

 

「うーん・・・まだ、いいかな。」

 

僕は裏蕋と言う刀を出してゴーレムへと切りかかった。

 

「うらっ!」

 

『!?』

 

明らかに動揺したように見えたそのISは、腕に取り付けられたビーム砲をぶっぱなして来たから、そのビームを叩き切った。

 

「でも・・・やっぱ珠鋼だと・・・相性・・・悪い。」

 

"そーですねぇ・・・相手さん、遠距離も出来るしね。"

 

翡翠にもそう言われた為、僕は

 

「翡翠・・・黒星龍、展開。」

 

"はいはーい!"

 

黒星龍を使う事にした。

 

一瞬でISを切り替えると、僕は村正を引き抜いて

 

「単一仕様能力発動!喪失の神天剣!」

 

周りを闇に染め上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬視点

 

私は目の前で起こっている出来事に驚きを隠せないでいた。

 

「・・・真っ暗闇・・・だと・・・!?」

 

辺りがまるで夜の様に暗く、不穏な空気が漂っていた。

 

「千春・・・。」

 

私は祈る事しか出来なかった。

ISが無い私には・・・何も・・・。

 

 




はい、今回はここまでと致します!
まだ戦闘が終わらない・・・

ほのぼのにしたい・・・たまにシリアスぶっこみたい・・・

とにかく!次回・・・千春くんが・・・あんなことに・・・(死にはしませんよー)。

・・・そのうちクロスオーバーにでもなるんじゃないかな・・・

では、引き続きこの
女尊男卑の世界に転生!~大丈夫かなぁ・・・~を、よろしくお願いします!


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ゴーレム騒動、集結。それと、僕の体。

はいはい、鎌寺正一です。

今回も作者はやらかします!

どうか、お嫌いにならないで下さい・・・


では、どうぞ!


 

千春視点

 

僕は先程の荒野を、アリーナに被せた。

 

「ここは・・・!?」

 

「どうなってるの!?」

 

「!?」

 

一夏、鈴ちゃん、楯無さんは絶句した。

僕はそれを後ろ目で見つつ、荒野を見渡す。

 

所々に構わず突き刺さった、様々な形の剣、刀、槍、薙刀、細剣。

夥しい量の切断系武器が、あらゆる場所、あらゆる角度で突き刺さっていた。

・・・想像としては、BLEACHの主人公、一護の斬魄刀、斬月が、卍解修行時に大量の剣を出した修行部屋みたいな感じだ。

 

「さて・・・」

 

僕は短にあった剣を両腕に取って、相手に向ける。

 

「・・・この惨劇を・・・終わらせる・・・!」

 

右手に掴んだのは幅広の大剣。

イメージとしてはソードアート・オンラインのキリトがフェアリィ・ダンス編で使っていたブラックプレートみたいな感じかな。

左手に掴んだのは長めの細剣。

外観は刃渡り150cmそこそこの細剣で、色は白と赤。

刺殺も斬殺も可能な刃。

うん、怖いな、これ。

 

その二本をもって僕は駆け出した。

まず、左手の細剣でゴーレムの左足を突き刺して地面に縫い付ける。

 

『!?』

 

AIでも搭載されているんだろうか、動揺した素振りを見せるゴーレム。

 

そこへ・・・

 

「全力、解放・・・!」

 

僕は全てのエネルギーを右手の大剣に注いだ。

その大剣が赤く発光し始めた。

恐らく、大剣が大量のエネルギーに耐えかねて、発熱しているのだろう。

光は赤を超えて白になり、黄色くなり、遂には青になった。

これくらいまで変わると、周りの温度も一気に上昇する。もう、一等恒星を大剣に込めているのとなんら変わりない。

一瞬でかたをつけなければ、楯無さんや一夏、鈴ちゃんが熱中症になる。

・・・というか、そこまで発光してるのに融けない大剣がすごいと思うのは僕だけじゃないはず。

 

「・・・喰らえ・・・!」

 

その大剣を青眼に構え、左手を添えて上段に振り上げ、叫ぶ。

 

「・・・『神滅剛魔炎斬』!」

 

振り下ろされたその豪炎の刃は、ゴーレムを跡形も無く焼き尽くした。

それを見た僕は

 

「・・・うわ・・・。」

 

自分でやっといてかなり引いていた。

 

「・・・これは・・・封印、しなきゃ・・・。」

 

そう言って僕は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一気に力が抜けるのを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ぁ・・・やば・・・。」

 

そしてまた、僕は、意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ぅ・・・。」

 

ぼんやりする・・・。

頭も痛い・・・。

 

「・・・保健室の・・・天井・・・?」

 

目を開けてみて最初に飛び込んできた光景は、真っ白な天井だった。

 

"なんか立て続けだなぁ・・・"

 

とか思いながら、体も大丈夫そうなので、とりあえずベッドから降りて立ち上がった時

 

「・・・あれ?」

 

違和感を感じた。

なんかこう・・・すこしだけだけど目線が低いような・・・

 

「あれ・・・あ、あれ?」

 

声もソプラノがかってるような・・・。

 

「・・・鏡見ればわかる・・・よね?」

 

とにかく鏡の前に行く。

そしてここで衝撃の事実を知ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

・・・出来れば・・・

 

 

 

 

 

 

「おい・・・嘘でしょ・・・」

 

 

 

 

 

・・・知りたくなかった・・・

 

 

 

 

 

「これ・・・!?」

 

 

 

 

 

こんなんなら・・・知りたくなかった・・・

 

 

 

 

 

「どうして・・・!?」

 

 

 

 

 

鏡に映っていた自分。

それは物凄く幼い顔立ちをした・・・

 

 

 

 

 

「幼女に・・・なってるのぉ!?」

 

 

 

 

可愛い女の子だったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁああぁあああぁぁぁああぁッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日、とてつもなく可愛い声(悲鳴)が、IS学園に轟いた。

 




衝撃の事実(笑)
なんと千春君は千春ちゃんとなったのだ!

・・・ごめんなさい、調子のりました・・・

ーーームシャクシャしてやった。反省はしていても後悔はしていない。ーーー

ーーー黙らっしゃい!ーーー


・・・ハッ!?俺は一体なにを・・・!?







本当のこと言うと、自分でも迷ったんですよ・・・女体化・・・ならぬ幼女化。

一応この事については次回明かす予定です。
というか・・・こんなことできるのはアレくらいしか・・・



・・・・・・もしこれ、束さん知ったらどうなるかな・・・?


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うん、災難だ・・・。

はいはーい!
最近咳込んでばかりで息が苦しい鎌寺正一です。

千春(女)「だったら、びょういん、行けば・・・?」

・・・そうします。

では、どうぞ!


はい・・・

気がついたら女の子になってた千春だよ・・・

 

・・・こらそこ!女の子prprとかいわない!

やめてぇ!ほんとSAN値が持たないからァ!

 

「はぁ・・・もうやだ・・・。」

 

と、ここで保健室のドアをノックする音が響いた。

 

「千春、起きてるか?」

 

・・・千冬お姉ちゃんの声だ・・・。

 

「いるよ?」

 

「ん・・・なんだかいつもより声が高くないか?」

 

「き、気のせいだよ、あはは・・・!」

 

やばい・・・鋭い・・・ってか、ここにいるってことは・・・

 

「千春、入るぞ。」

 

「ま、待ってぇ!」

 

僕の静止は無情にも届かず、ガラガラと扉が開く。

 

「千春、気分はどう・・・だ・・・?」

 

僕を見て固まるお姉ちゃん。

 

「え、と・・・大丈夫、だよ?」

 

とりあえず返してみると、

 

「ち、千春!」

 

「フギャッ!?」

 

お姉ちゃんが飛び込んできて押しつぶされた。

 

「ふふふ・・・お姉ちゃんといい事しようか・・・。」

 

「怖い!怖いよお姉ちゃん!?」

 

僕の体をペタペタ触る姉。

あっ!?ちょっと!変な所・・・あぅっ!?

 

「んっ!?」

 

「ほらほら、ここがいいのか?」

 

「いやっ!やっ・・・あう・・・あっ・・・!」

 

あぁ、視界が・・・白く・・・。

 

「さて、脱ぎぬぎしよーか。」

 

「あっ!?お姉ちゃん、服を!?」

 

お姉ちゃんが服を脱がせてくる。

既に上のシャツはお姉ちゃんの左手に。

いつの間に!?

 

「さて、ヤろうか。」

 

「あ、あれ!?服が!?」

 

いつの間にやら服がすべてなくなって・・・否、お姉ちゃんの手にあった。

って、

 

「んにゃっ!?」

 

手が!?てがぁ!?

お姉ちゃんの手があんなとこや・・・あぁっ!?

 

「さぁ、逝こう!天の高みに!」

 

「あぁあぁぁぁぁっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・うぅ・・・。」

 

「ふふふ♪」

 

あれから一時間。

僕は・・・男としての何かを失ったきがする・・・。

 

「千春の声、なかなかに綺麗だったぞ?」

 

「お姉ちゃん!」

 

なんか・・・お姉ちゃんのキャラがもう修復不能な位に崩壊してるよぉ・・・。

・・・なんか変態に成り果ててる・・・

ってちょっと!?

手を胸に当てないで!

 

「あっ・・・やっ・・・胸を揉まないで!」

 

・・・誰だッ!幼女だから胸がないとか言ったヤツ!

・・・もうやだよぉ・・・(涙目)

 

「あ、あぁ!すまん・・・つい・・・。」

 

「つい、じゃなぁい!」

 

僕はキレた。

それはもう盛大に。

 

「っ!?」

 

「お姉ちゃんは抵抗しない僕で何をしてるのかなぁ!?なんでこんなことしてるのかなぁ!?おかしいでしょ!?普通はこうさ、『何があった!?』とか言うじゃん!?そもそも・・・。」

 

 

 

 

 

 

長くなりそうなのでカットします。

 

 

 

 

 

 

「それで、千冬姉が真っ白になってるんだな。」

 

「しかし、不可解な事もあるものなのだな。」

 

「不思議ですわね。」

 

「えっ・・・と・・・千春、ちゃん?」

 

数分後、僕がお姉ちゃんに説教している間に、皆が見舞いにやってきた。

来たのは

一夏、箒ちゃん、セシリア、簪さんだ。

 

って、簪さん?

 

「なんで、千春"ちゃん"なのかな?」

 

「え・・・えっと・・・。」

 

狼狽える簪さん。

 

「なんでなのかな?」

 

「ヒィっ!?」

 

止めのスマイル。

簪さんに157のダメージ。

簪さんはスタンした。

 

「・・・キュゥ・・・。」

 

「ありゃ?」

 

スタン、というより目を回しちゃったね(恐怖で)。

と、僕が簪さんで遊んでいると

 

「あのー・・・千春さん・・・千春ちゃん・・・どちらが好みですの?」

 

とかセシリアが聞いてきたので、笑顔で

 

「前記で。」

 

って言ってあげた。

 

「あ、ハイ。」

 

セシリアがなんども頷くのを見てから僕はベッドから起き上がった。

未だにお姉ちゃんは白く燃え尽きてるし、簪さんは気絶中、さらにセシリアは従順になっている。

そんな状況を見て、一夏が一言。

 

 

「何このカオス・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はその日のうちに教室へ戻ることが出来た。

 

「えっと・・・皆さん、知ってると思いますが・・・今日1日のみ、千春君は千春さんになりました。」

 

山田先生が苦笑いで説明する。

 

「織斑千春です。このとおり体が女の子になっちゃいました・・・あはは・・・。」

 

僕も説明する。

あ、喋り方ご違うの気づいた?

幼女化してる間は普通に喋れるみたい。

 

「と、とにかく、これからも宜しく、ね?」

 

シーン・・・

 

あ、これアレなパターンや・・・。

 

「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」」」

 

やっぱりね・・・。

え?怖くないかって?

なんのこと?

あ、あー・・・

 

慣れた!

 

・・・としか言い様がないよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後治るまで僕は女の身体でいましたとさ。

へ?そのときの生活を見せろ?

 

 

 

 

 

 

 

・・・また機会があったら作者が作ると思うよ(メタいぃ!?)。

 




と、言うことで。
千春くんの幼女化でした笑笑

あと謝罪をば。

千冬ファンの皆様申し訳ありませんでしたァァァッ!!
なぜか頭にこの情景が浮かび上がってしまったのですよ・・・。
本当に・・・申し訳ありませんでした・・・。


では、また次回会いましょう。


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IS学園 VTシステム騒動編
転校生です!


今回ラウラちゃんが・・・
ラウラファンの方、申し訳ない!
批判覚悟で投稿します!

では、どうぞ!



サブタイが思い付かない・・・(泣)


僕が幼女化して数日。

もう体は元の男の娘に戻ったよ(涙目)

 

・・・いっそのこと女の子のままのが良かったかも・・・男の身としては可愛いと言われるのが辛いのさ・・・。

 

?「大丈夫だよ!可愛いは正義だからーー」

 

あー何も聞こえない聞こえない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆さん、今日は転校生が来ます!しかも2人ですよ!」

 

山田先生の言葉に教室は一気に騒がしくなる。

このながれは・・・シャルルとラウラかな?

 

「まずは一人目から、どうぞ!」

 

教室の扉が開く。

中に入ってきたのは・・・金髪ショート、中性的な顔立ちの少年(?)だった。

そう、シャルルだ。

 

「えっと・・・シャルル・デュノアです。三人目の男性操縦者として皆さんと頑張れたらいいなって思ってます。どうか、よろしくお願いします。」

 

はいはい、この紹介のあと来るのは勿論。

 

「「「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」」」

 

大歓声で御座いますww

 

「可愛い!」

 

「三人目の男の子よ!」

 

「守ってあげたい可愛さだわ!」

 

「よく考えたら2人目の男の娘だわ!」

 

・・・女子共が騒いどる。

いつも元気よなぁ・・・っと、なんかキャラが崩壊しかけてるわ(もうしとるわ!by作者)

 

「はいはーい、まだ次の子が残ってますよー!」(汗)

 

顔に汗を浮かべながら苦笑する山田先生。

いや・・・それでいいのか山田先生!?

この騒がしい惨状をどうにk・・・

 

「「「・・・。」」」シーン

 

・・・静かになった・・・。

実をいうと後ろからお姉ちゃんが無言の威圧をかけてたんだよね。

アニメには無かったけどさ。

 

「はい、次の人ー。」

 

ガラガラと扉を開けて入ってきたのは・・・。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

 

ラウラちゃんでした笑笑

いや、可愛い・・・はっ!?僕は今何を・・・!?

うん、ラウラでこれならクロエちゃんに会ったらどーなるんだろ・・・。

そのうち会えるって作者言ってたから待ってみよーかな(メタい!メタいぞ!by作者)。

んで、史実なら一夏がぶたれるんだけど・・・流れからして僕だよね・・・。

 

「!?」

 

ほら、僕をみて歩いてきた。

 

「貴様が織斑千春か?」

 

「・・・そうだと・・・いったら・・・?」

 

「っ!?」

 

ん・・・なんか少し動揺が見えたな・・・。

 

「貴様が・・・っ!」

 

あ、ビンタくる。

という理由で僕はヒョイと後ろに頭を傾けてビンタを避けた。

 

「!?」

 

・・・さっきから露骨に驚いてばかりだなぁ・・・。

ちょっと傷つく。

 

「・・・初対面で・・・張り手とは・・・なかなかに過激・・・だね。」

 

ちょっとイラッとしたから、僕がそう言って殺気全開で睨みつけると

 

「ヒッ!!」

 

一瞬にしてラウラちゃんの意識を刈り取った。

・・・・・・もしかして・・・やらかした?

 

「オイ織斑兄、殺気をしまえ。皆が震えている。」

 

おっと、周りに漏れだしてたみたい。

 

「はい・・・すみません。」

 

僕は謝ってから殺気をしまう。

周りがシーンと静まり返ってしまった。

この状況を作り出した本人である僕は、非常に気まずく一日を過ごした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで、思ったんだけど・・・いつの間にか黒星龍が使えるようになってたね・・・どーゆーことだろ・・・。

ま、いいか。

 

僕はとりあえず整備室でまだ完璧ではない珠鋼を完璧に仕上げるべくいそいで歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「織斑千春め・・・!」

 

後ろで忌々しげに呟く声に気付かずに。

 




はい、鎌寺正一です!

もう1度、申し訳ありませんでした。
ラウラのビンタを千春に向けたらこうなるだろうと思って書いたらこんなのに・・・。
すみませんでした。


さて、ヒロインどうしたものか・・・。

千春「あれ?まだ・・・決まってないの・・・?」

そーなんだよねぇ。クロエちゃんはまだでてないし、簪さんはなんか友達みたいになってるし、楯無さんもでてないし、束さんはあれから音沙汰無し・・・。

千春「あー・・・どーしよっか・・・?」

とりあえずクロエちゃんと束さんは少し後に出す予定ではあるけど・・・。

千春「ヒロインは・・・難しい?」

うん・・・これハーレムになるでしょ・・・。

千春「・・・なるべく一途がいいなぁ・・・なんて・・・。」

うーん・・・とりあえず頑張って考えるさ。


では、今回もお時間が来てしまいました。

千春「皆からの意見、おまちしております。」

ありゃ!?千春君が一息で喋った!?

千春「・・・悪い?」ムッ

そんなことないさ。
じゃ、今回はこの編で。

「「また次回!」」


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強化と失踪、姉の想い

・・・アカウント名変えようかと思っている今日このごろ。

千春「そーなの?」

まぁねぇ。
あと、千春君、君は覚醒する可能性がでてきましたー。ワーワーパチパチ

千春「え?え?」

もしかしたら人間止めるかもね。
なぜなら・・・この小説の設定で別小説かくかもしれないからなのだ!

千春「な、何だってぇ!?」

現在の行き先候補は

東方project
問題児が異世界から来るそうですよ?
アスラクライン
しにがみのバラッド。
ストライクウィッチーズ
家庭教師ヒットマンリボーン

かなー。

千春「かなりあるじゃん!?」

しょーがないよー。決められないからねぇ。

千春「はぁ・・・アンケート取ったら?」

いやー、そーしたいけど取り方わかんないしねぇ。

千春「そなの?」

まぁ、まだこの小説は完結しないから大丈夫でしょ。

千春「・・・なんか凄いフラグが立った気がする。」

気にしたら負けっしょ?

千春「そーかなー・・・。」

じゃ、本編、ゴー!

すみません
遅れてしまいました。
この前書き書いたの、実は6月5日頃なんですよ・・・。
かなり遅くなってしまった事を謝罪いたします。
申し訳ありませんでした。

あ、あと、挿絵とアンケートって、どうすれば良いのでしょうか・・・知ってる方がいらっしゃったら教えて欲しいです・・・といっても、挿絵は使うかどうかわかりませんが・・・。


現在整備室にいる、千春です。

何してるのかって言うと、珠鋼を改造中です。

え?魔改造するなよって?

しないよ?したら完全チートじゃん。

 

作者(とか言ってるけど珠鋼は遠距離武器が無いだけの近接チートISだよー。

 

「カチャカチャポンポン、と。」

 

へ?何処かの技術者ににてる?

ソンナコトナイヨヤダナー。

 

「さて・・・裏蕋を・・・強化しよっと・・・。」

 

僕は裏蕋を取り出して弄る。

やるのは近接攻撃力の強化(シールドエネルギーを削る力の事)、及び刀身の強化。

 

「これは・・・こうして・・・。」

 

黙々と作業を続ける事、およそ三時間。

 

「こんなもの・・・かな。」

 

完成した珠鋼をみて頷く僕。

気が付けば辺りが暗くなっていた。

 

「ありゃ・・・こんな時間まで・・・集中してたのか。」

 

とりあえず整備室から出て、寮へと向かう。

そうそう、さっき時計確認したら9時だったんだよね(作業開始は5時半頃と思ってください)。

早く帰らなきゃ。てか、汗臭い。

 

「さて・・・早めに・・・帰って「その必要は無い。」!?」

 

僕の言葉を遮るように言葉が聞こえた途端、僕の周りが真っ黒に塗り潰されていく・・・

 

「これは・・・!?」

 

僕は驚愕の声を上げる。

それもその筈、本物を見たことは無いがこれは恐らくアスラクラインに出てくるシュバルツシルトの闇・・・空間と亜空間を繋げる闇だ。

と言う事は・・・僕はこの闇を伝って何処かに飛ばされる事となる。

その闇はみるみる僕の体を呑み込んでいき・・・

 

「あっ・・・助け・・・!?」

 

顔まですっぽり覆って僕を闇の中へと消し去った・・・。

僕の記憶はここまでで途絶えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??side

 

「ふっ・・・沈んだか。」

 

夜の歩道。

そこに、一人のローブ男が佇んでいた。

 

「まさか・・・この闇の正体を知っているとは・・・。」

 

そう言う彼の足元には、黒よりも黒い影が、その存在を大きく主張していた。

 

「さぁ・・・見せてもらうぞ、織斑千春・・・闇に飲まれるか、はたまた光となりうるか・・・邪神に対抗できるは、お主だけなのだ・・・。」

 

意味あり気な一言を残したその男は、来た時と同様、音もなしに綺麗に消え去っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

「んぅ・・・ここ・・・は?」

 

闇に飲まれた僕は、気がついたら暗い何かの中にいた。

人知れず呟いたその問に、答える声が一つ。

 

「ここは時空航行型チェンバー、うずしおさ。」

 

「誰!?」

 

振り向くと、幾つもの腕時計を嵌めた男の子・・・あー、これ見たまんまだね。

アスラクラインに登場するキャラクター、それも一巡目の世界の夏目直貴だった。

 

「俺は夏目直貴。このうずしおで、日々機巧魔神を修理する者さ。」

 

直貴はそう言うと、つかつかとこちらに歩み寄ってきた。

 

「ん、そう言えば君、見ない顔だね。」

 

「あ・・・そっか・・・。」

 

事情を説明していない為、僕がどこから来たのかも解んないだろう。

 

 

 

 

 

 

男の娘状況説明中

 

 

 

 

 

「なるほど、君は訳も分からずここに来た訳か・・・それと、この世界以外の世界ねぇ・・・。」

 

「いきなり・・・シュバルツシルトの闇が・・・出てきた時は・・・びっくりした・・・。」

 

状況説明を終え、自己紹介も軽く済ませて現在原因模索中。

 

「もし、今ここに連れてこられたのなら、ここでするべき事があるのかもしれないぞ?」

 

「するべき事?」

 

僕は首をかしげる。

 

「あぁ。ここは9999秒で時間が繰り返す世界。幾らでも時間は有るんだ。ゆっくり考えな。」

 

そう言い残して何処かへと言ってしまった。

 

「・・・するべき事・・・か・・・。」

 

僕の声はチェンバーの中に寂しく響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬side

 

「千春・・・。」

 

私だ、織斑千冬だ。

突然だが、今私は混乱している。

弟の千春が、数日前に整備室へ行ったっきり、行方不明なのだ。

 

「どこにいったんだ・・・千春・・・。」

 

私は消えた弟が心配で仕方が無かった・・・。

どうか無事で居てくれ・・・。

ただそう、願うしか無かった。

私はいつものスーツに着替えて、部屋を出る。

私の部屋はいつ見ても汚いとは思う。

それでも・・・いつもよりさらに酷くなっていた。

もう、足の踏み場が無い。

ありとあらゆるものが散乱した部屋に、ベッドの上でお酒を飲む日々・・・千春が居なくなってからというもの、そのような生活習慣になってしまっていた。

 

「・・・千春・・・」

 

いつのまにか私はブラコンにでもなってしまったのだろうか・・・そう、千春なら無事に帰ってくる。

信頼とその実績も有るじゃないか。

 

そう自分に言い聞かせて私は今日も教室へ向かう。

 

「諸君、おはよう。」

 

「「「おはようございます!」」」

 

今日も元気のある挨拶をしてくれる我が教え子達に少し安堵しつつ、それでもなお、皆の顔から影がさしていることを見逃さない私。

 

「さて、いろいろ言いたいところだが・・・。」

 

さ・・・今日も一日頑張るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーだから千春、早く帰ってきてくれ・・・ッ!




気が付けばUAが20000を超えてました!
この小説を見ていただいている沢山の方々、本当に有難う御座います!
評価の方も順調です。
ていうか、10と2と4以外に一人づつ評価を頂いた事に驚きました笑笑
だって、10と2と4以外に一つづつ評価が有るんですよ!?
これはある意味奇跡だと思います笑
あと、段々と駄文が酷くなる予定です
頑張って向上させようとは思うんですが・・・。
あと、これから若干のアスラクライン成分が含まれる可能性が有ります。
皆様、どうかお気を付けて。

では、また次回お会いしましょう!


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戻ってきました。

千冬side

 

結局・・・千春の足取りは掴めなかった・・・。

 

「・・・どこに・・・いったんだ・・・千春・・・ッ!」

 

私は勢いよく飲み切ったビールの缶を机へと叩きつける。

周りにはもう何十本もの空き缶が無造作に置かれていた。

自分でも飲みすぎだとは思う。思うのだが・・・

 

「千春・・・ぅ・・・。」

 

自然と目から涙が零れる。

いかんな・・・最近ホントに涙脆くなってしまっている様だ・・・ポロポロと涙が溢れてくる・・・。

 

「早く・・・帰ってきてよ・・・。」

 

いつのまにか私の口調はかなり昔に戻ってしまっていた。

 

「・・・残さないで・・・一夏も・・・待ってるんだからぁ・・・ッ!!」

 

そして・・・私は泣き崩れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん・・・もう夜か・・・。」

 

気がついたら寝てしまっていたらしい。

外が暗くなっている。

 

「・・・考えても仕方ないな・・・信じて・・・。」

 

ーーー信じて待ち続ければ・・・。

 

「よし、そうなれば早速・・・。」

 

私が立ち上がった時、一つの空き缶が転がる。

 

「部屋・・・先に片付けるか。」

 

とりあえず、今のこの部屋の惨状をどうにかしようと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??side

 

「ーーそれが、君の選択かい?」

 

「うん・・・僕には・・・力がないから・・・。」

 

黒い金属質の部屋の中、2人の男が会話していた。

片方は腕輪を大量に付けた人。

もう片方は身長の小さな男の娘。

 

「・・・そうかい。なら、俺は止めないさ。」

 

「ん・・・ありがとう。」

 

男の娘が立ち上がる。

 

「さ・・・行こうか・・・蒼白鉱(ミスリル)

 

その男の娘が呟くと、足元の影が広がり・・・

綺麗な蒼白の巨人が現れる。

本来なら存在しないその巨人。

それは腕輪を大量に付けた男が、彼の仲間とともに作り上げたものだった。

 

【闇より(くら)き煉獄より出でしーー其は、科学の力が産みし(かげ)!】

 

巨人ーー機巧魔神の声が響く。

すると、目の前の空間が裂けて、別の空間が広がっている穴ができた。

男の娘はそれを見るなり、それに向かってゆっくりと歩を進めた。

その穴は彼が通り過ぎると直ぐに塞がった。

 

 

「・・・俺は・・・これで良かったのか・・・智春・・・。」

 

 

一人残った男はそう呟くが、当然の如く返す声など、ここには存在し無かった。

 

が、

 

「おっと、また修理しなきゃなんねぇやつが来たみたいだ。」

 

ボコボコという音とともに奥のガラスの筒に一機の機巧魔神が帰ってくる。

 

「これまた酷いやられようだ・・・全く、与えた持ち主が悪かったのか?」

 

つかつかとそのガラスの筒に近づき、そっと触れる。

 

「なぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー黒鐵ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこにあったのは、真っ黒の機巧魔神だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

やっほ。久しぶりな気がしてそうでもない僕の出番だよー。

 

実は、ここまででわかる人にはわかるけど、機巧魔神を貰いました!

しかもオリジナル!

 

名前は蒼白鉱。

ミスリルと読んでね。

・・・いよいよ方向性が怪しくなってきたぞこの小説。

なんでISの中に機巧魔神突っ込むかなぁ・・・

まぁ、前に白銀使ってたヤツいたしね。

 

「と、いうわけで・・・久しぶりの・・・IS学園。」

 

いや、まだ穴の中だけど。

真っ暗で何も見えないんだよねぇ。

あ、久しぶりって言ったのは、あのチェンバーの中が常時9999秒でループする為、時間が全然分からなくなってしまったんだ。

 

おっ、光が見えてきた。

 

織斑千春の帰還だよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬side

 

ジリリリリリリリリリリリリ!!

 

「な、なんだこのけたたましい警報は!?」

 

私は少し動揺した。

だがこの警報は間違いなく侵入者発生の警報だ。

 

早急に対処しなければ。

 

「だが・・・どうしたものか・・・」

 

まだ授業は始まっておらず、幸い、生徒はまだ寮にいるようだ。

 

【全校生徒に連絡!只今、侵入者を発見!現在追跡中ですので、部屋からは出ないでください!】

 

私はそんな校内放送を聞きながら廊下を急ぐ。

一応、いつでも迎撃できるようにと、腰にISの刀を四本展開した。

 

どうやら侵入者は地下に居るようで、私のモニターから反応があった。

そこまで急いでいき、残るは曲がり角一つとなり、私がそこを曲がったところで・・・

 

「止まれ、侵入・・・者・・・!?」

 

目が見開くのがわかった。

目の前にいるのは・・・

 

「千冬お姉ちゃん。」

 

「な、なぜ・・・!?」

 

いつの間にか行方不明になっていた・・・

 

「?どーしたの?」

 

私の・・・

 

「千春!」

 

弟だったのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、何故こうなったんだ?」

 

「えっとね・・・」

 

私は説明を千春に求めたが、それがまたスケールの大きなものだった。

黒い闇、黒の艦、黒づくめの男と機巧魔神、そして一巡目と二巡目の世界の話。

どれも規格外だが、何故か納得できる話だった。

 

で、その後職員室で警報を解除、千春を部屋へと連れ込んだ。

 

「ちょ・・・お姉ちゃん・・・!」

 

私は千春を抱きしめる・・・

 

「寂しかった・・・もう・・・帰ってこないのかと・・・ッ!!」

 

目からあふれる涙も無視して抱き締める。

 

「お姉ちゃん・・・。」

 

「お前がいなくなったら・・・私は・・・ッ!!」

 

そう言うと、千春はそっと私を抱きとめた。

 

「大丈夫。僕はちゃんといるよ。お姉ちゃんの弟だもん。」

 

その時の笑顔は・・・いつになろうとも私の頭から離れなかった。

それくらいの・・・眩しく輝いた笑顔だった。




はい、鎌寺正一です。
終わり方と文が雑いですがご了承ください

千春「うp主には・・・期待しない方がいい。」

そう言われると何気なく傷つくよ千春くん・・・。
さて、今回でた蒼白鉱についてですが、思いっきりアスラクラインからのものですね。
機体については完全オリジナルです。
・・・出来たら挿絵書こうと思います(そもそも挿絵の出し方知らないのに何言ってんだよ)。
固有能力は『完全なる時空制御』。
これは異世界へと渡ることが可能で、ハッキリいうと鋼の強化版、というか進化版。
時間ですら制御可能。
で、さらに、副葬処女が要らないというメリット。
しかし、殆どのプラグインが入ってない上、後付けも出来ず、しかも魔力を演操者本人から徴収するので、使い過ぎると演操者が一日は寝たきりになってしまうというデメリットもある。
ただ、従来とは違い、魂は削らない。


とまぁ、こんなかんじですかね。
では、また次回!

・・・千冬さんの泣いた姿・・・なんか罪悪感が凄い来ますね・・・なるべく泣かせないようにしないと・・・。
頑張ってね、千春くん。

千春「全部・・・僕任せ・・・!?」


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セシリア達はどうやら何かをやらかした様です。

はい、鎌寺正一です。
えっと、前回までの間で、原作は進んでいない事にします。
え?時系列がおかしい?
気にするな!
では、本編すたーとです!

vari様、誤字報告ありがとうございます。
また弐式の字を間違えるとは・・・まだまだ至らない所も有りますが、どうか、お付き合い頂けると幸いです。


久しぶりの授業をうけて、僕は

 

「・・・また復習・・・しなきゃ・・・。」

 

授業のついていけなさに少し絶望してました。

 

そして時は過ぎ、放課後。

たまたま珠鋼を動かそうと(ダジャレじゃないよ?断じて違うからね!)第三アリーナへと向かった時、

 

「「あ・・・。」」

 

「・・・?」

 

ばったりと鈴ちゃんとセシリアちゃんに出会っちゃった。

 

「二人とも・・・今から練習?」

 

僕は二人の姿を見て聞く。

二人ともISを装備していたから、容易に分かった。

 

「そ、そうよ。」

 

 

「千春さんもですの?」

 

セシリアの問に僕は、

 

「うん・・・一緒に・・・していい?」

 

答えて許可を取る。

 

「えぇ、私は構わないわ。」

 

「私も問題ありませんわ。」

 

二人の了承が取れたため、珠鋼を展開する。

 

「翡翠・・・バックアップ・・・お願いね。」

 

"はいはーい、りょーかいだよー、ご主人!"

 

元気な声と共にチャンネルが開き、1人の女の子がその画面に現れる。

翡翠色の長髪と瞳を持つAI、翡翠。

僕の言葉に反応して動いてくれる子。

僕は裏蕋を構えて素振りをする。

 

"主人、剣先がぶれてますよ!もう少し集中して!"

 

「わかった。」

 

素振りに集中する・・・。

その直後だった。

 

轟音が第三アリーナを震わせた。

 

「ぐっ!?」

 

「きゃぁ!?」

 

「!?」

 

二人の悲鳴が聞こえたから後ろを向くと、既にボロボロの鈴ちゃんとセシリアちゃんの姿が。

その隣にはその二人に銃を向けているラウラの姿もあった。

 

「・・・いい加減にして欲しいよね・・・。」

 

僕の中で何かが弾け飛ぶ。

何故ラウラは二人を傷つけたのか・・・そんなもの、どうでもいい。

傷つけた事自体が問題なのだ。

とりあえず珠鋼を解除してラウラの方へ行く。

 

「ラウラ•ボーデヴィッヒ。」

 

「!?織斑千春・・・ッ!!」

 

ラウラはこちらを向いて目を見開く。

そりゃそうだ。何しろ一番隅で見えないように素振りしてたから、傍から見たら突然現れた様にしか見えない。

 

「貴様をここで・・・始末すれば・・・ッ!」

 

ラウラがこっちに突っ込んでくる。

僕はそれを・・・

 

「ガッ!?」

 

蹴り返した。

数バウンドして地面を転がるラウラ。

とか言ってるけど、実際は生身で蹴り返してるから。

 

「・・・僕は・・・君みたいな子は・・・気に入らない・・・昔の・・・ゲス男を見ているようで・・・胸糞悪い。」

 

「ぐ・・・ッ!」

 

僕は黒星龍の政宗を左手に、村正を右手に持つ。

そして・・・それに合わせたかのように・・・

 

『同調完了。第二次形態移行(セカンドシフト)可能です。』

 

「・・・第二次形態移行開始。」

 

『了解しました。』

 

第二次形態移行が始まる。

 

「何を・・・している・・・ッ!」

 

ラウラがこちらを睨むが、第二次形態移行が止まるわけまもなく・・・

 

『第二次形態移行完了。単一仕様超過能力(オーバード・ワンオフ・アビリティ)機巧化少女(フェイブルアロー・オブ・)ノ豪魔弓(フェミナ・エクス・マキナ)使用可能。』

 

"主人、新しい単一仕様能力ですよ!"

 

第二次形態移行は終了し、単一仕様超過能力が手に入った。

・・・あれ?単一仕様超過能力ってなにさ?

・・・気にしても無駄か。後で調べよう。

 

僕は無造作に右手を翳す。

すると、ISの腕から、左右に棒が突き出て、エネルギーでその先から棒の様なものが飛び出る。

あー・・・これあれですわ。

あの人の力ですわ。

 

【闇より昏き絶望より射ゆし・・・】

 

あ、確定です。

これ、アスラクラインの黒崎朱里の技ですわ。

 

【其は、科学の罪に嘆く牙!】

 

右腕に生成されたエネルギー弾が、矢を形成して放たれる。

その矢は一直線へとラウラの元へ向かい・・・

 

「ッ!?」

 

寸前でかすって後ろへ流れた。

壁が崩壊する音を聞きながら僕は言い放つ。

 

「・・・僕の前で・・・二度と同じ事をしてみろ・・・原型も無いまでに・・・砕き潰してやる・・・。」

 

ラウラは力の差を見せられたかの様にその場にへたりこんだ。

僕はそれを見て後ろを向き、ISを解除した。

そして、職員がギャーギャー言っている間に、アリーナを後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー私は・・・やはり・・・弱いのか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウラの呟きを聞きながら。

 

 

「・・・後で訪ねて・・・みようかな・・・お詫びもかねて・・・。」

 

 

密かにそう思う僕であった。




はいはい、どーでしたか?
なんか・・・最近文がメチャメチャになってきてますね・・・申し訳ありません。なんとか完結までは持っていきますので最後まで御付き合いいただけるとさいわいです。
では、今回もこの辺で。
see you again.....(/_・、)/~~です!


追記

覚醒したのが珠鋼から黒星龍へ変更になりました。
珠鋼の単一仕様能力は不明ということにしてますので。
というか、ミスりました。

あと、単一仕様超過能力はこの小説限定のものです。
説明は・・・本編前の説明回に記載しますので宜しく御願いします。


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蒼白鉱と千春

サブタイトル付け忘れてました笑笑
サブタイトル思いつかない・・・(泣)


あれから何事もなく数日が過ぎ、気がつけば学年別トーナメントの二日前になっていた。

 

僕は今、蒼白鉱を操る練習をしていた。

 

「・・・くっ・・・魔力消費が・・・半端じゃない・・・。」

 

透き通るような青白さをもつ巨人は、二つの刀を携えて剣舞を舞う。

片方の名は白光、もう片方は黒淵。

黒と白の細線が、中を薙ぐ。

 

最後まで舞いきると、

 

「すごいね。」

 

「・・・簪さん・・・。」

 

簪さんがいた。

随分と久しぶりに話す気がする・・・千冬お姉ちゃんから聞いた話では、僕が失踪した時に一番泣いたのは簪さんだったと言う。

悲しませてしまった様。

 

「久しぶり。元気にしてた?」

 

「・・・僕は・・・至って・・・元気・・・だよ?」

 

僕は微笑みながら簪さんを見つめる。

 

「ならよかった・・・ホントに・・・心配したんだから・・・。」

 

目に涙を浮かべながらも微笑む簪さん。

 

「ごめんね・・・?」

 

「もう・・・!」

 

僕は蒼白鉱をしまい、簪さんと部屋へ戻る。

この部屋も久しぶりだ。

 

「あ、千春さん・・・その・・・打鉄弐式のこと・・・ありがとう。」

 

「え・・・あぁ・・・大丈夫だよ。」

 

僕は最初何の事か分からなかったけどすぐに思い出す。

マルチロックオンシステム。

簪さんが作りかけたものを完成させた僕に礼をいったんだ。

でも、実質そこまでのことはしていない。

だいたいの基礎は完成してたから、それを応用できるように周りを固めるだけ。

・・・まぁ簡単に言ってるけどかなり難しい。

 

「そういえば・・・さっきのは何?」

 

簪さんは蒼白鉱の事を言っているのだろう、あれが何であるかを聞いてきた。

 

「さっきのは・・・蒼白鉱・・・機巧魔神。」

 

「・・・アスラ・・・マキーナ・・・?」

 

僕は他言無用と言ってから簪さんに、一巡目の世界、二巡目の世界の事を話した。

簪さんは目を見開いて驚きを隠せられ無かったよう。

 

「そんなことが・・・。」

 

「まぁ・・・僕も巻き込まれた・・・だけだし・・・問題ないよ。」

 

僕はひらひらてを振りながらベッドにダイブした。

 

「はふー・・・気持ちいぃ・・・。」

 

「うふふ。」

 

簪さんはその様子を微笑みながら見ていた。

僕はそれを見ることもなくだらしなく近くにあった鞄を漁る。

 

「・・・ヘッドフォン?」

 

僕が取り出したのは青いヘッドフォン。

コードはスマホの様な端末機器に接続されている。

 

「まぁ・・・。でも、壊れてないか・・・見てるだけだよ・・・。」

 

そう言ってから暫く、2人は無言で部屋にいた。

が、この無言は・・・

 

「ねぇ・・・千春くん・・・。」

 

簪さんから引き裂かれた。

 

「なぁに?」

 

「あのね・・・」

 

ーー私は・・・ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪side

 

いつからだろうか・・・彼の事を常に考えるようになったのは・・・

最初は単にルームメイトなだけかと思ってた・・・そう、それだけの関係。

でも・・・だんだんと惹かれていったみたい・・・。

気がつけば授業中にふと頭に彼の儚げな笑顔がうかぶ。

なんなんだろう・・・この感情は・・・彼の事を考えると胸が苦しくなる・・・。

 

私は散々悩んだ挙句・・・答えが出る前に彼が失踪した。

何日も何日もみんなで探した。

でも、帰ってきたのはその後。

物凄く不安だった・・・もう彼が帰って来ないんじゃないかって・・・そう思ったらさらに胸がくるしくなって・・・。

 

彼が帰ってきた時にわかった。

この感情が・・・恋なんだと。

本音にも聞いたら

『んー・・・それは恋だねぇ!』

と、返ってきた。

彼がいると物凄く安心する・・・。

だから・・・

 

「千春くん・・・」

 

今日・・・言おうと思った。

 

「私・・・貴方の事が・・・「それ以上はいけない・・・。」・・・ッ!?」

 

でも・・・遮られた。

 

「それは・・・僕以外の・・・大切な人の・・・為に・・・とっておきな・・・。」

 

なんで・・・

 

「どうして・・・。」

 

「僕は・・・それを・・・受け取っては・・・いけない・・・絶対に・・・。」

 

・・・え?

 

「どういう・・・こと・・・?」

 

「仕方ない・・・全てを話そう・・・簪さん・・・。」

 

私は・・・彼の言葉が分からなかった・・・全てって何?

貴方は・・・一体・・・?

 

「僕は・・・この世界の人間じゃない・・・。」

 

「・・・え?」

 

私が聞いたのは・・・思ったものよりも深く・・・酷いものだった。




はい、鎌寺正一です。
簪さんにだけ転生した事を露見させます。
簪さんの恋は成就するのか・・・はたまた破綻か・・・これは作者のみぞ知る(まだ考えてませんが)。
さて・・・なんか文が雑になってますね・・・すみません。
まだまだ未熟者ではありますが、応援して下さるとありがたいです。
では、また!


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お互いの想い

ーー昔の話。

でも、そこまで古くは無い、昔の話。

 

ーー僕は病弱で、常に病院で寝たきりだった。

起き上がるのも苦痛に感じて、とてもじゃないけど生きている感じがしなかったんだ。

 

ーーそして、僕が丁度10歳くらいの時かな・・・とある重病を患ったんだ。

 

「それは・・・?」

 

簪さんが尋ねる。

僕はそれに答える。

 

「・・・進行性骨化性線維異形成症。」

 

「ッ!?」

 

簪さんが息を呑むのがわかった。

 

「10歳前後に症状が出始め、30歳で体が動かせなくなり、40歳まで生きられるかどうかの不治の病。」

 

進行性骨化性線維異形成症。

数年に渡り、骨組織が増殖して、関節を固めてしまい、発症者は歩く事等の日常生活が困難になる病。

治療法が確立されておらず、前世では不治の病として認定されていた。

 

「そしてそれを患った僕は、13歳で1度退院したんだ。表上には、病気が進行してなかったから、まだ脅威がないと診断されてね。それから毎日、いろいろなことして遊んだよ・・・でも、それもまた、長くは続かなかった。」

 

ーー15歳のあの日、僕は全身の苦痛に倒れた。

目が覚めた時、そこは病院で、余命一ヶ月という事を告げられた。

今度の病名は・・・

 

「全身癌。」

 

「嘘・・・!?」

 

ありえない。

本来ならここまでに何らかの症状は出るはずなのに、それが全くなく全身癌へと転移した。

理由は・・・先程の進行性骨化性線維異形成症のせい。

あの時小さな癌があったが、ほかの症状のせいでかんじとれなかったんだ。

一ヶ月後、本当に死んだ。

 

「とまぁ、こんな感じでころっと死んじゃった僕は、神様を名乗る人に転生させられてここにいるんだ。」

 

いつの間にか普通に喋れるようになっていたけど気にしない。

ていうか気にするな!

 

「そう・・・なんだ・・・。」

 

簪さんは俯いてしまった・・・。

だから・・・

 

「・・・僕はね、転生者って言う肩書きがあるから付き合えないって言ったんだ。でも・・・。」

 

簪さんがこっちを向く。

僕は目を逸らさずに言った。

 

「本当に覚悟があるなら・・・そんな僕でもいいって言うなら・・・「当たり前でしょッ!!」・・・!?」

 

僕の言葉に叫び返した簪さん。

僕は目を見開きその言葉を聞く。

 

「私はッ!千春の事がッ!好きで・・・ッ!」

 

叫んだ簪さんは涙を流していて・・・僕は・・・心を奪われた。ダメなんだって思ってた僕が今は恨めしかった。

なんで・・・そんな理由で避けようとしたんだろうって。

だから僕は・・・

 

「私は・・・ムグ!?」

 

その唇を塞いだ。

自分のもので。

 

 

 

 

暫くそのままで僕は手を簪さん・・・いや、簪の後ろに回す。

簪も僕の背中に手を回してくれる。

目を瞑っているこの状態でも、彼女の息遣い、体温、そして心臓の鼓動を感じる。

息は少し荒く、鼓動が早く、とても緊張しているのがわかる。

体温も高く、恥ずかしいのだろう。

・・・僕だって恥ずかしい。

目の前に僕の事が好きな人がいるんだ、意識しないわけない。

 

 

 

 

どのくらいこうしていただろうか・・・そう感じるくらいの長い時間二人は抱き合っていた。

 

顔が離れて、簪の顔全体が見える。

暫く無言だったけど、僕が先に沈黙を破った。

 

「ごめんね・・・突然こんなことして・・・でも、これが僕の答え。簪さん・・・いや、簪が言ってくれた想いに対しての答えだよ。こんな僕だけど・・・これからでよければ宜しく御願いしたいな。」

 

軽く微笑みながらそう言うと、簪は顔を真っ赤にしながら

 

「・・・はい。」

 

綺麗な笑顔で答えてくれた。

 

そしてまた二人、キスをする・・・。

僕は彼女の体温を直に感じながら、

 

"どうか・・・この幸せが・・・永遠に続きます様に・・・。"

 

密かに願いを心の中で唱えていた。

いつか・・・愛する人と共に生きる為に・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある場所。

 

「そっかぁ・・・まぁ、そうなるよねー。」

 

一人の大天災が画面に映し出された映像を見ていた。

 

「ハルくんも青春してるねぇ。」

 

その人物の名は、篠ノ乃束。

機械でできたうさ耳カチューシャをつけた彼女は、画面の千春を見て呟く。

 

「・・・そのうち、私のラボに招待しよ。そろそろ黒星龍の機体データ欲しいし、何より彼の作った珠鋼ってのもみたいし!」

 

束は一人、興奮しながら予定を組む。

 

「んー・・・じゃあ、この日にハルくんを招待(拉致)しーよおっと。」

 

束がカレンダーを見ながらその日にちに丸をつける。

そこに、もう1人の少女があらわれる。

 

「束様、御食事の用意ができました。」

 

「ありがとうくーちゃん!」

 

束は目を閉じた少女、クロエ・クロニクルに笑いかける。

 

「いえ、束様。では、参りましょう。」

 

「うん!」

 

二人が出ていった後の束の部屋。

一つのパソコンがつきっぱなしで放置されていた。

その画面にはこう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

織斑千春

 

"第一世代型IS"『黒星龍』稼働率99%

 

"第三世代型IS"『黒式』稼働率97%

 

"第三世代型IS"『珠鋼』稼働率74%

 

機巧魔神『蒼白鉱』データ収集率64%

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"最終世代型IS"『ーー』完成率32%。




はい、鎌寺正一です。
いやー、ちょっと強引すぎましたかね・・・恋愛パートなんて初めてですから・・・難しいです。
それで、前回の千春くんの最後に言った拒否の言葉は、自分が転生者で、原作関係者じゃないから、そういう関係にはなりたく無かったと言う想いがあったからでした。
なんか・・・誠実です・・・というか、善の塊みたいなかんじてすね・・・。
そして、キスシーン。
上手く書けてますかね?
自分なりに書いてみましたが・・・。
あと、千春くんが紳士的になってません?

まぁ、これで更識簪は攻略出来ちゃいましたね・・・そろそろ完全にヒロイン決めなきゃ。
おそらくメインヒロインは簪、サブにクロエと束さんになるかも・・・。
束さんは・・・まぁ、今の所恋愛感情はないんだろうけど・・・クロエと同時期におとすかもしれない・・・千春くんだもん。

さて、最近男の娘成分少なめの千春くん。
まぁ・・・一応男の子ですし・・・問題ないのかな?

あと、一夏が最近全然出てない件について。
あかん・・・このままやと一夏出番なくなるで!














では、今回はこのあたりで失礼。
また次回も見てねー!


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屋上での出来事。

またまた誤字報告・・・ほんと、何度もすみません。
Variさん、何度もありがとうございます・・・こんな僕のために・・・。
タッグ制がタッグ性になってた・・・。


次の日

 

学園は学年別トーナメントの話題でもちきりだった。

なんでも、今回のトーナメントはタッグ制になったとか。

まぁ、原作読んでれば知ってるから、特に驚かなかったけど。

で、この話題で問題になるのが・・・

 

「「「一夏くん!私と組んで!」」」

 

「「「千春くん!私とお願い!」」」

 

タッグ要請である。

 

「悪い。俺、シャルルと組む事にしたから。」

 

「僕は・・・簪さんと。」

 

「「「「なぁんだぁ・・・」」」」

 

まぁ、片っ端から撃退していったけど。

いや、簪にタッグ要請はしたよ。

その時の反応?

 

「え?タッグ?・・・い、いいよ、千春なら・・・(千春が誘ってくれた・・・♪)」

 

こんな感じだった。

なんか最後の方ポソッと言ったみたいだけど、何だったんだろう・・・。

まぁ、いいか。←意外と朴念仁?

で、今日はちょっと授業すっぽかしてみた。

体調があまりすぐれなくて・・・屋上に避難してみたんだ。

 

「うぅぅ・・・頭痛いしお腹も痛い・・・何か変なものでも食べたのかなぁ・・・。」

 

僕はお腹を擦りながら唸る。

昨日の食事もいつもと変わらず食堂の料理だったし、今朝もそうだった。

だから、食あたりじゃないとは思うんだけど・・・。

と、そんなこと考えてたら

 

「あら、こんな所で何をしてるのかしら?」

 

「んぅ・・・?」

 

生徒会長(学園最強)がそこにいた。

そう、僕の部屋のルームメイト、簪の姉・・・

 

「ね、一年一組の織斑千春くん?」

 

「はぁ・・・そうですね、更識楯無生徒会長。」

 

更識楯無だった。

 

「あら、私のこと知っているのね?」

 

扇子を広げて口元を隠して言う生徒会長。

その扇子には『知識豊富!』と書かれていた。

いや、それは熟語じゃない気が・・・。

 

「まぁ・・・簪に似ていますし・・・。」

 

僕がそう返すと怪しくめを光らせて

 

「へぇ・・・随分と仲良くなっているのね・・・。」

 

こちらを睨めつけてきた。

だから僕は・・・

 

「はぁ・・・。」

 

転がっていた場所で立ち上がって、生徒会長を殺気を込めて逆に睨め返す。

 

「っ!?」

 

生徒会長はその場で固まる。

 

「そちらで何があったかなんて知らないけど・・・それを他人が仲良くしてるからってその他人に押し付けるのはどうかと思いますよ?」

 

目を生徒会長から離し、そのまま屋上から出るために扉に手をかける。

その前に

 

「あ、そうそう。簪があんな感じになったのはほぼあなたのせいだと言っても過言ではないですよ。もう少し掛ける言葉には気をつけなさい。特に、当主なら。」

 

そう言葉をかける。

その後、背中を向けるとそこに向けて殺気を放ってきたが、僕は無視して扉を開けて屋上を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楯無side

 

『簪があんな感じになったのはほぼあなたのせいだと言っても過言ではないですよ。』

 

「わかってるわよ・・・そんな事くらい・・・。」

 

千春くんが去った屋上で一人、私は俯いていた。

彼に突きつけられた現実・・・それは正しく私の行動を示していた。

でも・・・ここで一つ疑問が浮かんだ。

 

「彼は・・・どうやってその事を知ったのかしら・・・。」

 

それと、もう一つ。

 

『掛ける言葉には気をつけなさい。特に、当主なら。』

 

この一言。

 

「彼は当主を務めたことがある?」

 

でも彼は元々一般人。

織斑千冬の弟と言うのがそれを証明している。

なら・・・何故・・・?

 

私の疑問は疑問で埋まっていき、うまく頭が回らなくなって・・・

 

「こんなところにいましたか、お嬢様。」

 

「・・・虚ちゃん・・・。」

 

「どう・・・したのですか!?」

 

「もう・・・嫌だ・・・私・・・辞めようかしら・・・当主・・・。」

 

「どうしたんですか!?大丈夫ですか!?しっかりしてください!」

 

虚ちゃんが来た所で段々と意識が薄くなっていった。

その時ふと考えたわ。

"私は当主としての器がなっていない"って。

だから・・・辞めようと思ったのかしら。

 

そこまで考えて私は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

虚side。

 

私はお嬢様が生徒会室にいないのに気がついて探し回ってました。

やっと見つけたのは屋上。

そこで

 

「こんなところにいましたか、お嬢様。」

 

声をかけた。

振り返ったお嬢様は

 

「・・・虚ちゃん・・・。」

 

「どう・・・したのですか!?」

 

目から沢山の涙を流し、酷く顔を歪めて泣いていました。

さらにその目からは光がなく、まるで絶望したかのような感じがしました。

 

「もう・・・嫌だ・・・私・・・辞めようかしら・・・当主・・・。」

 

そう言ってお嬢様は倒れてしまいました。

 

「どうしたんですか!?大丈夫ですか!?しっかりしてください!」

 

私はひたすら声をかけるしかできませんでした・・・。

何がお嬢様の身に起こったのでしょうか・・・。

いつか・・・お嬢様がいなくなってしまうんじゃないか・・・そんな不安感が私を支配しました。

 

「お願いですから・・・私を置いてかないで下さい・・・。」

 

訳も分からずそう言って私はお嬢様を抱き上げ、屋上を後にしました。

とにかくお嬢様を安静にしないといけません。

本来は保健室が望ましいのでしょうが、少々遠いので、生徒会室へ運び込みます。

ソファに寝かせて私は仕事に戻りました。

時々

 

「・・・簪ちゃん・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・。」

 

と、うなされるようにお嬢様が寝言をいったりしていました・・・。

私はそれを聞くことしかできませんでした・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

僕は屋上を去った後、保健室に来ていた。

お腹痛いから・・・。

ベッドに寝かせてもらい、目を閉じる。

楯無さんに言った言葉

 

『掛ける言葉には気をつけなさい。特に、当主なら。』

 

「なんでこんな事言ったんだろう・・・。」

 

前世では弱い子供だった。

当主なんて当然やった事無かった。

でも、何故か・・・やった事があるような感じがした。

何か・・・記憶が封じられているような・・・。

 

「まぁ、いいか。」

 

考えるのを放棄して僕はもう一度目を閉じる。

暫くしたら僕の意識は闇の中に沈んで行った。

 

 

 

 

 

保健室には一つの小さな寝息が響いていたと言う。




はいはい、鎌寺正一です。
気がつけばUAが20000越え、もうすぐ30000です!
お気に入りも200越え!
ありがとうございます!
そのうち番外編を書こうと思います。
30000いったら必ず書きます!
・・・おそらくデート回になるかと。

あと、今回も安定のグダグダ文章。
楯無さんが若干アンチっぽくなってますが、全然そんな事は無いですよ。
っていうか、学園最強を殺気で黙らせる千春くんは一体・・・。
あと、虚さんの口調はこんな感じでしょうか?
どなたかアドバイスをください!

では、今回はこの辺りで。
また次回!


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物語は進みません。


【挿絵表示】


ラウラを書いてみました。
まぁ、まだまだ上手くないんですけど・・・
かければよかろうなのだって感じでしょうか・・・。
とりあえず、本編どうぞ!


保健室で目が覚めた僕は、外を見て

 

「・・・あれ?」

 

すこし驚愕した。

既に日が暮れてるのだ。

いい具合に夕焼けが広がっていた。

 

「・・・寝すぎた?」

 

僕はただ一人惚けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず自室に帰ってきた。

 

「あ、おかえり。」

 

簪がこちらに気づいて微笑む。

 

「う、うん・・・////ただいま・・・////」

 

その笑顔に僕は顔を赤らめた。

可愛かった。

 

「?どうしたの?」

 

「な、なんでもない!」

 

僕は顔を背けて、そしてある悪戯を思いついた。

 

「あっ・・・。」

 

無言で簪を抱き寄せる。

簪の顔がみるみる赤くなっていく。

僕はそれを見て微笑む。

顔が近い。

お互いの顔がさらに近くなっていき・・・

 

コンコン

 

「「!?」」

 

突然響いたノックの音に驚いて二人とも飛び退った。

 

『かんちゃ〜ん、いるー?』

 

本音の声だ・・・。

 

「うん、いるよ?」

 

少々不機嫌な声の簪。

やっぱ・・・不機嫌になるよね・・・ちょっと僕も不機嫌になったもん。

 

『入っても大丈夫ー?』

 

「入れば?」

 

ヤバい・・・簪の不機嫌さが予想より遥かに高かった・・・。

声に殺気が混じってる・・・。

そんなことつゆ知らず、本音は部屋へと入ってきた。

 

「あ、ちはるんだー!」

 

今更気がついたかの様に僕の方を向いて明るく言う本音。

でもね、それは・・・

 

「そうだよね・・・僕は所詮付属品なんだ・・・簪の付属品なんだよ・・・。」

 

僕の心にクリーンヒット。

僕は精神に30000のダメージを受けた。

僕は部屋の隅に体育座りしていじけた。

 

「あ、あれ?」

 

「千春くん・・・!?」

 

もう知らない。

僕はそのまま寝てしまった。

いや、寝た。

なんか騒いでたけどキニシナイ。

僕なんて付属品なんだし。

男の娘だもん。

おやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

僕は早朝に目が覚めた。

簪は隣のベッドでスヤスヤと寝ている。

 

「ん・・・外出るか。」

 

僕は待機状態のIS、リスレットの黒星龍、短刀の黒式、ヘッドセットと片メガネの珠鋼をそれぞれ身に付ける(黒式のみ腰に括る)。

簪を起こさないように扉をそっと開き、寮を出る。

あ、そう言えば何故黒星龍が戻ってきたのかよくわかんないんだよね。

束さんにでも聞いてみようかな?

まぁ、今日は休日だし、問題ないよね?

とか思ってたら

 

「ってなわけで来てみましたー、束さんだよー!」

 

なにが"ってなわけで"なのかわかんないけど好都合。

っていうか、いつの間に?

 

「ん、束お姉ちゃん。久しぶり。」

 

「うん!久しぶりだね、ハルくん!」

 

ギュッと抱き締められる。

って、ちょっ!?

あ、あたって・・・やめっ!

 

「束・・・さん・・・当たって・・・!?」

 

「違うよー、当ててるんだよー。」

 

確信犯かっ!?

酷くないか!?

 

「あ、そうだ。ハルくんに紹介したい子がいるの。だから、今日は束さんのラボにご招待するよー!」

 

「とかいいつつ僕を抱えてる理由は?」

 

束さんに片手で抱えられる僕は一体・・・

 

「えぇ?招待という名の拉致だよ。」

 

「今拉致って言った!言ったよね!」

 

「てなわけでれっつごー!」

 

「あんまりだァァァァァァァァァ!」

 

こうして僕は束さんに拉致されたのだった。




鎌寺正一です。
今回は短めでやってきました。
さて、今回から後書きコーナーでも儲けようかと思います。

千春「そうなの?」

えぇ。
では、今回から後書きコーナー、『先帝教室』開始しましょう。

千春「名前が厨二チック。後、ネーミングセンス皆無だね。」

うぐっ!?
それを言われると辛い・・・
と、とりあえず今回のゲストをご紹介しましょう!

千春「逃げたね。」

ぐ・・・今回のゲストはこの方です。どうぞ!

束「もすもす終日ー、みんなのアイドル、篠ノ之束さんだよー!」

千春「めんどいの来た・・・。」

はい、今回のゲストは篠ノ之束さんです。

束「よろしくねー!」

さて、束さんは今作のサブヒロインですが、ご感想の程は?

束「んー・・・メインヒロインじゃないのは残念だけど、精一杯ハルくんを可愛がりたいなって思うよ!」

おー・・・まだ本編ではフラグは立ってませんが、かなりの意気込みですね。

束「まぁね。ハルくん可愛いし、何かに立ち向かう時の凛々しさがまた・・・////」

あ、あれ?

千春「あー・・・トリップし始めた・・・。」

束「えへへ・・・////ハルくんー・・・////」

あかん・・・束さんが完全に落ちてる、だと!?

千春「こうなったら手が出せないね。」

しょうが無い。今回はこのあたりで。

千春「次回からもバンバンゲスト出す予定だからねー。」

ちょ!?それフラグになるからッ!

千春「大丈夫。作者ならやれるって信じてるよ。」

やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!

千春「ありゃ、作者まで再起不能になっちゃった。まぁいっか。では、今回はこれにて閉幕、次回をお楽しみに!」













束「うへへぇ・・・////」

・・・・・・orz

千春「・・・これどうやって収集しよう・・・。」










こんな駄作ですが付き合っていただきありがとうございます。
この度UA30000&お気に入り200突破致しました。
これもコツコツとこの小説を書き続けた結果でしょうか・・・ほんとに皆様、ありがとうございます!
それに伴って、番外編を掲載しようと思います!
内容は前回の後書きに書いた通りデート回になるとおもいます。
まだまだ四分の一もかけてませんが、可愛い&恰好いい千春くんを描ければいいなとおもいます!

それと、チェリオさん、毎度毎度感想ありがとうございます。
実に助かってます・・・あなたがいらっしゃらなければ感想がほぼ来ないものになってたかも知れません・・・(涙)
これからもよろしくお願いします!


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束さんに拉致られて・・・

束さんに拉致られた僕は今・・・

 

「どうしてこうなった・・・?」

 

「千春様ー・・・。」スリスリ

 

クロエに抱きつかれていた。

そして・・・

 

「ハルくーん・・・。」ベッタリ

 

左腕には束さん。

あれ?おっかしーなー、ただ招待されて来ただけなのになんでこーなってるのかなー?

 

事態は今朝に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが私たちのラボ、吾輩は猫である(名前はまだ無い)。だよー!」

 

拉致られた僕は気が付けば束さんのラボの前にいた。

いや、ほんとに一瞬だったんだよ・・・何が起きたかわからなかった・・・。

とりあえず中に入ろうと言うことで中に入った僕は内装を見て一言。

 

「束さん・・・技術の無駄使い・・・。」

 

「そぉかなぁ?」

 

ル○バがざっと20近く、忙しなく動き回り、あちこちにコンピュータのコードが繋いであり、無駄に高性能な計器があったり、ガス無しで火がつくコンロがあったり・・・

なんかこう、ホントに技術の無駄使いだと思う。

 

「まぁ、そんな事はどうでもいいのだ!」

 

束さんは胸を張り、そう宣言する。

確かにそうだけどさぁ・・・。

 

「あ、そうそう、黒星龍と黒式、それと、珠鋼をメンテナンスするからちょっと貸してね。」

 

「うん。」

 

束さんにISを渡すとそそくさと奥に引っ込んでしまった。

という訳ですること無いので適当に寛ぐことに。

 

「って言っても・・・何もすることないって暇だなー・・・。」

 

まわり見ても全自動清掃機(お掃除ロボット)が忙しなく動き回ってて、僕の出番は無し。

あ、喉乾いたから何かないかな・・・。

 

「なら、これを。」

 

スッとコップが差し出された。

 

「あ、ありがと。」

 

僕は差し出されたコップを手に取る。

 

「いえいえ。これも仕事のうちですから。」

 

そしてお茶を口に含んだ・・・

 

って、

 

「ぶっふぅぅぅぅ!?」

 

「わわ!?」

 

口に含んだお茶を盛大に吹いた。

 

「ゲホッゲホッ・・・。」

 

はぁ・・・はぁ・・・ま、まって!

今どこからコップが出てきた!?

 

僕が顔を上げると、そこにはとあるキャラが・・・

 

「だ、大丈夫ですか!?」

 

両目の閉じられた顔、綺麗な白い髪・・・

 

「・・・クロエさん?」

 

「?そうですが?」

 

クロエ・クロニクル、束さんの助手。

 

「・・・とりあえず拭きましょうか。」

 

「・・・お願いします。」

 

出会いは少々良くはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これで大丈夫です。」

 

「あ、ありごとうございます。」

 

ベチョベチョになった机を拭き、服が濡れた僕はとりあえず着替えて体を拭いた。

 

「それにしてもどうしたんですか?私を見て吹くなんて・・・。」

 

「い、いや、なんでもないなんでもない、アハハ・・・。」

 

ビックリした。

いつの間にか真隣にいたから思わず吹いちゃったじゃないか・・・。

突然だったから吹いた僕は悪くない。

悪くない・・・と思いたい。

 

「?・・・まぁいいですけど。」

 

僕は何となくクロエさんと顔が合わせずらく、顔を下に向ける。

・・・空気が重い・・・。

 

「あ、そろそろお昼ですね。ご飯作ってきます。」

 

クロエさんが奥へ入っていく。

僕は手伝えることが無い様なのでおとなしくソファに座る。

 

「・・・何もすること無い・・・。」

 

まぁ、このまま待つだけって言う描写も作者が出来ないのでカット。

 

「束様、昼食の用意ができました。」

 

『はいはーい、今行くよー!』

 

クロエさんが束さんをよんで、三人での昼食が始まる。

 

「「「いただきます。」」」

 

カチャカチャと食器とスプーンの擦れる音が静かに響き渡る。

 

「あ、そういえば、よくあそこまで近接最強のISを仕上げられたね。確か珠鋼、だっけ?」

 

「あ、うん。近接武器のみのISを作ってみたかったんだ。ただ、沢山詰め込んだからイコライザも付けられないよ・・・。単一仕様能力は有るみたいだけど、わかる?」

 

「うーん・・・あるにはあるらしいよ。」

 

束さんは半透明のホログラム型ディスプレイを展開してこっちに渡す。

 

「うーん・・・それだとどんな単一仕様能力なのかな・・・。」

 

「そこまでは束さんの力を持ってしても解読できなかったなー。」

 

束さんは頬をかいて苦笑する。

 

「まぁ、おいおいわかるでしょう。」

 

「そうだね。あ、くーちゃん、ご馳走様。」

 

「あ、僕もご馳走様。」

 

「はい。食器はこちらで片付けます。」

 

昼食終了〜♪

 

「あ、ISありがとね。はい、これ。」

 

束さんが僕のISを取り出す。

 

「いえいえ、メンテナンスもしてくれて助かりました。」

 

まずは左手にリスレット、腰に小刀を差してヘッドセットと片メガネをかけて・・・いや、何処の人間?

和風なのか洋風なのかわかりゃしない。

つかなんでISの待機状態がアクセサリーじゃないわけ?

 

「あ、それはね、多分君の記憶に関係してると思うよ。」

 

「そうなの?」

 

「うん。このISって、ちょっと特殊なんだよね。ほら、コアが同じなのに待機状態が二つも有るのってまずおかしいでしょ?コア一つにつき基本一機のISなんだよ。なのに二機ものISをつけちゃって・・・ますます束さん興味湧いてきたなぁ・・・。」

 

衝撃の事実。

僕のISは特殊なようだ。

まぁしょうがないか・・・黒式の単一仕様能力も零落白夜の真逆の名前の千乱黒夜だからね・・・能力自体はさほど変わらないけど。

 

「よし、また今度解剖させてよ。」

 

「遠慮させて頂きます。」

 

こえーよ

なんだよ解剖って

こえー・・・。

 

「あ、おやつあるけどいる?」

 

「貰ってもいい?」

 

即答。

 

「はい、今日はもみじ饅頭だよ。」

 

「はむっ!」←既に包を剥がしていた。

 

あ、甘い・・・餡子の甘みと饅頭の柔らかさ・・・

 

「うまうまー・・・幸せ・・・。」

 

最大級の笑顔を振りまく程の旨さだった。

 

「「ブパッ!」」ズッキューン!!

 

あ、あれ?束さんとクロエさんが鼻血だしてる・・・

 

「か、可愛い・・・もう束さん死んでもいいかも・・・。」

 

いや死んじゃあかんでしょ。

 

「こ、これが・・・男の娘というものなのですね・・・!」

 

あー・・・クロエさんがトリップし始めたよー・・・。

 

「・・・美味しい・・・。」モグモグ

 

「「か・・・か・・・」」

 

あれ?

二人の様子が・・・

 

「「可愛いぃぃっ!!」」

 

「うわっ!?」

 

いきなり二人が叫んで飛び込んできたから対応出来ずに押し倒されちゃったよ・・・

 

「ちょっ!?束さん!?クロエさん!?」

 

「もうハルくん大好き!」

 

「千春様ー!」

 

「・・・どうしてこうなった・・・。」

 

こうして冒頭に戻る。

 

 

 

で、暫くして漸く開放された僕は帰ろうと腰を上げていた。

 

「ごめんね、ハルくん。あまりにも可愛いからつい・・・。」

 

「すみません千春様・・・。」

 

「い、いや、別に大丈夫だけど・・・。」

 

僕は立ったまま謝る二人に問題ないと告げる。

 

「よし、そろそろ帰るんだよね?なら送らなきゃね。」

 

「・・・嫌な予感しかしない・・・。」

 

「束様、決して千春様を傷付けてはいけませんよ。」

 

「分かってるって。んじゃ、いってみよー!」

 

ラボの入口に見慣れたニンジンロケットが・・・。

 

「この中に入れば自動的にIS学園につくからねー。」

 

自動操縦ですって。

もう何でもありだなこの人。

 

「目的地IS学園ー!いざっ!出撃ー!」

 

「えっ!?ちょっ、まっ・・・!?」

 

無理やり押し込まれて閉じる扉。

そしてニンジンロケットは発射する・・・物凄い勢いで。

 

「束さんの大馬鹿者ーーーーー・・・・・・・・・ッ!!」

 

僕の断末魔の叫び声は青く澄み渡る空に吸い込まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うふふ。黒星龍のデータと黒式のデータ、それと珠鋼のデータも手に入ったから、あのISを仕上げにかからないとね・・・あ、あと蒼白鉱もデータ手に入れないとね・・・。さて、束さんは一仕事しますか。」




はい、鎌寺正一です。
今回もまた急展開&駄文です・・・。
束さんの暴走とクロエさんの暴走を書いてみたかった・・・。
さて、次回はどうなることやら(目逸らし)

とりあえず後書きコーナー『先帝教室』開始しましょう。

千春「そだね。」

今回のゲストはー・・・

クロエ「こんにちは。クロエと申します。」

クロエさんでーす。

千春「いらっしゃい、クロエさん!」

クロエ「こんにちは、千春様。」

さて、今回は何を話題にしましょうかねぇ。

クロエ「千春様の男の娘成分が欲しいです。」

それはあんたの切実な願いだろ。
ていうか、キャラ崩壊激し過ぎ!!

クロエ「いえ、千春様の男の娘成分がないと私機能停止しちゃうんです。」

おかしいから!
まず有り得ないからな!?

千春「うーん・・・僕、抱き着かれるのはあんまりなぁ・・・。」

クロエ「そうなのですか?さっきは満更でもないような顔をしてらっしゃいましたが・・・。」

千春「すとーっぷ!これ以上言わないで!」

クロエ「?? はい、わかりました。」

どうやら千春くん、抱き着かれると照れるようです。

千春「作者ちょっと黙れ。」

酷い!?

クロエ「そうですよ作者。千春様を弄ってもいいのは私と束様のみです。」

千春「いやその二人でも赦さないから!」

クロエ「とかいいつつ満更でもない顔をしてらっしゃったのはどこの誰でしょうね。」

千春「うぐ・・・的を射ているから言い返せない・・・。」

千春くん・・・。

千春「なに、作者?」

いや、デートの方はどうしようかなーって。

千春「え、えぇ!?」

クロエ「千春様とデート・・・/////」

うーん・・・デートって、あまりしたことないからわからないんだよねぇ・・・。

千春「そーなの?」

うん・・・だから今書いてるんだけど難航中。

千春「あらら・・・。」

クロエ「千春様・・・/////」

あら、クロエさんもトリップしたまま帰ってこないから、今日もこの辺にしようか。

千春「そだね。」

では、

千春、正一「「また次回!」」














クロエ「えへへー・・・。」

千春「どーすればいいのかな?」

さぁ?とりあえず束さんに連絡してみて。

千春「了解。」











追記

現在UA30000記念回を書いているので、本編の更新がかなり先になりそうです・・・。
皆様に御迷惑をお掛け致します。
御理解とご協力の程、宜しく御願いします。


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タッグマッチトーナメント!

 

はい、織斑千春でーす。

時間というのは早く過ぎるもので、気がつけば翌日のタッグマッチトーナメントの日になってたよ!

 

「うん・・・まぁ、頑張るか。」

 

「そうだね・・・千春、大丈夫?」

 

「問題ないよ、簪。」

 

今僕と簪は既にピットに居るんだよねー。

え?一夏?試合?

 

なんのこと?

 

取り敢えず、対戦相手だけ伝えるねー。

相手はなんと・・・

 

「まさか、彼女達に当たるとはね・・・。」

 

「大丈夫、千春なら、問題ない。」

 

「いや、だからって、ほーちゃんはさすがにねぇ・・・。」

 

そう、ラウラ・ボーデヴィッヒ&篠ノ之箒ペアでした。

 

「まぁ、なるようになる、よね?」

 

「私・・・頑張る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「織斑千春!ここであったが100年目!」

 

「いや、そんな事ないからね?」

 

「箒さん?本気で行かせていただきます!」

 

「確か、簪と言ったな?いいだろう。来い!」

 

イキナリですがアリーナ上で四人が目から火花を弾けさせていた。

っていうか、簪の性格が変わってるよ・・・。

 

『さぁて、イキナリですがアリーナ上では対戦相手同士が火花を散らしております!』

 

・・・僕は初めて実況が五月蝿いと感じた。

と言うより、台詞が被ってた。

 

「・・・はぁ・・・。」

 

盛大にため息をついた僕の機体は珠鋼。

近接最強装備を揃えた最高の逸品として作ったこのIS、ほんとに第三世代なのかなってくらいの実力がある。

 

"主人、無茶はしないでね?"

 

「うん、ありがと。」

 

翡翠からの優しい励ましに、少し心が和らいだ。

 

『では、勝負・・・開始!』

 

ビーーーーッっと言う音と共にラウラが僕に、ほーちゃんが簪に突っ込む。

 

「ふっ!」

 

「んっ!」

 

ラウラのプラズマ手刀に展開した裏蕋で応戦する。

ハッキリ言って簪の様子を伺う暇なんて、無い!

 

「くっ!さっさとやられろ!」

 

「そんな、簡単に、やられる、かっ!」

 

プラズマ手刀と裏蕋の攻防は激しくなってゆく。

 

が、

 

「んっ!?」

 

突然裏蕋がラウラに当たる寸前で止まった。

 

「ハハハっ!流石にAIC(アクティブ・イナーシャル・キャンセラー)の前では無力だな!」

 

ラウラが勝ち誇ったように笑う。

僕はそれを見て・・・

 

「期待はずれだ。」

 

「んなっ!?」

 

()()()()()()()()()()()()

傍から見たら普通に戻したように見える。

だが、やった事は有り得ないことだ。

何故なら、AICを無効化しているからね。

 

「な、なぜAICが効かん!?」

 

ラウラは吠えるが、

 

「そんなもの・・・自分で考えなよ。」

 

僕は新たにブレード、落葉を展開してラウラを切りつける。

 

「ぐっ!?」

 

ラウラは落ちかけるが、なんとか体制を立て直し、再び僕に向かってきたから・・・

 

「はぁ・・・。」

 

裏蕋と落葉を拡張領域へ仕舞い、かわりに深淵刀"影"を出す。

深淵刀の名の通り、真っ黒塗りのその刀は、陽の光を怪しく照らし返していた。

 

「・・・単一仕様能力発動。深淵刀臨海突破大剣形態(アル・ディライト・フレーム・バスター)。」

 

僕が呟くと、深淵刀の形が崩れ、刀身がバラバラになる。

 

「な、なんだ・・・それは・・・!?」

 

宙に浮いた刀身の破片は、徐々に新たな刀身を形作っていく・・・。

 

気が付けば幅25cm、長さ3mの大剣が出来上がっていた。

エネルギーが中央で光り輝き、その周りを刀身の破片(という名の装甲)が覆って大剣の形を模している。

 

「・・・うん、綺麗だ。」

 

光が仄かに溢れ、僕の周りを漂う。

巨剣を振り払い、舞い上がった土埃を斬り裂く。

 

「お・・・おい・・・なんなんだ・・・貴様はッ!?」

 

ラウラが顔を青ざめて後退する。

 

「逃げるの?」

 

「!?」

 

僕の言葉にラウラは止まる。

 

「はぁ・・・つまらない。」

 

僕は瞬時加速を使って急接近する。

巨剣を握ったまま。

 

「く、来るなっ!!」

 

遂に怖気付いたラウラはこっちに向かって銃を打つ。

が、射線がズレているため、当たるものも当たらない。

 

「終わりだよ、ラウラ。」

 

僕は右手の巨剣を真上に振り上げ・・・

 

「う、うわあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

無造作に振り下ろした。

3mの刃は、ラウラの専用機シュヴァルツァ・レーゲンを容易く斬り裂き、絶対防御を作動させてシールドエネルギーを0にさせた。

直後、

 

『ラウラ・ボーデヴィッヒ:シュヴァルツァ・レーゲン、シールドエネルギーエンプティ。』

 

アナウンスが流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウラside

 

また、私は負けるのか・・・

かつて落ちこぼれと言われていたあの日々の様に・・・

これからも、また落ちこぼれと言われ続けるのだろうか・・・

たった一人の男にも勝てない等と・・・

 

そんな時、何処からともなく声が聞こえた。

 

『力を欲するか?』

 

「だ、誰だっ!?」

 

周りを見るが何も見えない。

いつの間にか周りは闇に染まっていた。

 

『力を、欲するか?』

 

二度目の声、今度はハッキリと聞き取ることが出来た。

 

「くっ・・・誰だかは知らないが、力をくれ!」

 

『・・・何故?』

 

「そんなもの・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

織斑千春の打倒にきまっているだろう!」

 

 

『そうか・・・なら、持ってゆけ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Schaden niveau ーC

 

Geisteszustand ーUmnachtung.

 

Bedingung ーabwher.

 

Valkyrie Trace system ーboot.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏side

 

『うぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁああぁあぁああぁあぁっ!』

 

「な、なんだ!?」

 

ピットで出番を待っていた時、突然ラウラが叫んだかと思ったら、あいつのISが黒くなって溶け出した。

 

「どう・・・なってるんだ?」

 

「まさか・・・あれは・・・!?」

 

千冬姉が驚愕の顔であいつの事を見ていた。

 

「千冬姉、あれ知ってんのか!?」

 

「知ってるも何も、アレは開発を禁止された筈では・・・!?」

 

・・・どういう事だ?

 

「・・・アレはVTsystemと言われている物だ。」

 

VTsystem

 

正式名称をヴァルキリートレースシステムと言うソレは、現在開発、搭載、使用が禁止されているもの。

その能力は、初代モンド・グロッソ優勝者、織斑千冬の動きをデータとして登録し、真似をする技。

ただし、使用者は織斑千冬の動きについていけず、殆どの場合肉体がもたない。

 

「そんなものが・・・!?」

 

俺は驚愕に顔を顰めるしかなかった。

 

「・・・許せねぇ・・・。」

 

「織斑弟・・・。」

 

俺は握り拳を固くして、ラウラを包んだヤツを睨めつける。

形はどうあれ、ヤツが持っているのは雪片弐型と同じ形のそれ。

色は黒いが、ヤツは千冬姉の専用機だった暮桜のそれ。

 

「・・・くそっ・・・。」

 

俺の呟きは静寂になってしまったピットに酷く響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

「うぐ・・・うあぁぁぁあぁぁぁああぁぁあぁあぁあぁあぁぁあぁぁああぁっ!!」

 

「くっ!?」

 

ラウラが突如発狂したかと思ったら、ラウラのISがドロっと溶けた。

 

「こんな時に・・・VTsystemか・・・ッ!!」

 

僕は黒くなったISを見て忌々しげに呟く。

黒くなったISは暮桜の形を取り、僕に向かってくる。

 

「っ!?」

 

黒い暮桜は手に持った雪片を僕に向かって切りつける。

僕は未だ大剣の形をとっている深淵刀で迎え撃つが・・・

 

「うぐっ!?」

 

弾き飛ばされた。

 

「くっ・・・経験が違う、か。」

 

僕は一旦深淵刀を元に戻し、バススロットへ。

そして、管制室へ通信を入れる

 

「千冬お姉ちゃん、聞こえる?」

 

『!?・・・織斑先生と呼べ。』

 

「そんなこと言ってる場合じゃないってことぐらいわかってるんでしょ?」

 

僕は黒い暮桜を適当に受け流しながら通信する。

・・・といっても、受け流すので手一杯なんだけど・・・。

 

「とにかく、蒼白鉱使うから宜しく。」

 

『はぁ・・・わかった。やり過ぎるなよ?』

 

「ヤー。」

 

通信を切り、僕は黒星龍を纏う。

さらに、

 

「来て、蒼白鉱!」

 

影の中から機巧魔神、蒼白鉱を呼び出す。

 

【闇より冥き煉獄より出でし、其は、科学の力が産みし蔭!】

 

蒼白鉱の右手が唸り、巨大な重力球が生まれ、

 

【闇より深き絶望より射ゆし、其は、科学の罪に嘆く牙!】

 

黒星龍が単一仕様超過能力、機巧化少女ノ豪魔弓を使用する。

 

異変を察知したのか、黒い暮桜がこっちに突進をかましてくるが・・・

重力球が放たれる方が早かった。

暮桜は重力球をモロに喰らい、動けなくなったところで・・・

 

「・・・穿て!」

 

黒星龍の魔力弾が、ヤツを貫く。

 

『っ!?千春!?』

 

千冬お姉ちゃんが何か言ってるけどお構い無しに僕は砕かれたISに近づく。

 

魔力弾に穿たれた胸部は半壊し、中が見え始めていた。

 

「蒼白鉱!」

 

僕は蒼白鉱の刀で胸部装甲を切り飛ばす。

 

そこで漸く動かなくなった黒い暮桜を尻目に、中の()()()()()()()()()()()

 

『ぶ、無事なのか!?』

 

「うん、大丈夫だよ。」

 

僕はラウラを背負いピットに向かう。

・・・やっぱり一人でやるのは難しいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何だか私達、空気だったね。」

 

「・・・その様だな。」

 

簪とほーちゃんはこの騒動の後、かなり親しくなったみたい。

 




はい、鎌寺正一です。
眠いです。そして、遅くなって申し訳ありません。
なかなか30000突破記念が上手く書けずにこんな感じに・・・

と、とにかく、今回の『先帝教室』参りましょう!

今日のゲストは一夏君です!

一夏「よろしくな!」

千春「ん、愚弟よ、ここにいたのか。」

一夏「オイ、開始早々愚弟とか言うなや!」

もう千春が喧嘩腰なんだけど・・・

一夏「にしても、千春のあのロボットって、なんなんだ?」

千春「あれは蒼白鉱(ミスリル)っていってね、機巧魔神(アスラマキーナ)なんだよ。」

一夏「アスラマキーナって、なんだ?」

それは少し前の話参照で。

一夏「おうっふ・・・。」

取り敢えず今回はこの辺で。

作者は限界のようです。
では、また次回!
















一夏「なんで俺だけこんな出番すくねぇんだよ!?」

千春「出させてもらえたんだからわがまま言わない。」

一夏「悪いのは俺なのか!?」


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夢に・・・唄に・・・黒い光に・・・

 

ラウラside

 

「っ!?」

 

目が覚めれば私は保健室で寝かされていた。

 

「ここは・・・」

 

「起きたか。」

 

声がした方を見れば、そこには織斑教官の姿が。

 

「教官・・・。」

 

「織斑先生だ、馬鹿者。」

 

コツんと、私の頭に軽い拳骨が落ちる。

痛みはないが、

 

「・・・私は何故ここに?」

 

トーナメント中からここまでの記憶が無いので、と私が言うと、少し顔を顰めながら教官は言った。

 

「ん?あれの事を覚えておらんのか?」

 

はぁ、と一息ため息を着いてから

 

「本来は特秘事項なんだがな・・・。」

 

といって、全貌を語って下さった。

 

私のシュヴァルツァ・レーゲンにVTシステムが搭載されていた事を、それによって私は暴走してしまった事を、それを颯爽と片付けた織斑千春の事を。

 

「そう、だったのですか・・・。」

 

私は俯くしかなかった・・・私のせいで教官に・・・そして、逆恨みでしか無かったこの憎しみのせいで・・・織斑千春に・・・迷惑をかけてしまった。

 

「私は・・・何も知ろうとはせずに・・・ただ、織斑千春を憎み続けていたのか・・・教官の弟だと言うことだけで・・・。」

 

私は・・・ただ認められたかっただけなのに・・・

いつの間にか・・・それが憎しみを伴って織斑千春へと向かっていた・・・

 

「・・・はぁ・・・お前も、まだまだだな。」

 

教官はそう言うと私の頭をクシャクシャと不器用に撫でて、

 

「昔の失敗を今嘆いても仕方ないだろう?なら、これから活かすべきだ。」

 

と言って、綺麗な笑顔を向けてくださった。

 

「!?・・・は、はい!」

 

私は嬉しくて・・・涙を流しながら笑った。

 

「おいおい、泣くのか笑うのかどちらかにしろ。」

 

苦笑いしながらも私の頭を撫でる教官に、私は心底安堵しました。

もう、居場所はあるのだ。

そう理解した私は涙を、

誰かが必ず認めてくれる

そう解った私は笑顔を、

 

自然と顔に浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・僕が行くべきじゃないね。」

 

僕は保健室の扉の前で千冬お姉ちゃんとラウラの話を聞いて扉に凭れていた。

盗み聞きするつもりは無かったけど、ここに来た時にはもう既に話してたみたい。

 

「・・・帰ろうか。」

 

僕は凭れてた扉から背を離し、廊下を歩いていく。

・・・・・・。

 

「いい加減出て来たら?」

 

僕は後ろの虚空に向かって睨みつける。

 

「・・・バレたか。」

 

その虚空から、声が聞こえてくる。

空間が歪み、亀裂が入り、大人ひとり通れるくらいの穴が開く。

そのなかから、僕の私服と同じく真っ黒染めの男が現れた。

 

「・・・隠れるつもり、無かったでしょ?」

 

僕は出てきた男をさらに睨みつけて言う。

 

「いやはや、見つかるとは思わなんだ。全く、神の言うことも馬鹿にはできんという事か。」

 

このセリフを聞くに、こいつも転生者のようだ。

だが、やっぱりと言うか何と言うか、モブに転生したよう。

もう少しいい転生先があるだろうに・・・僕が言えたことじゃないけど。

 

「さて、時間も無い。やるか。」

 

男はそう言って指を鳴らす。

 

途端に、景色が変わる。

 

「ッ!?」

 

「ようこそ、我がステージへ。」

 

僕の周りに写ったのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寂れた高層ビルの建ち並ぶ、荒廃した街だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「この世界は私の世界。出来ない事など、殆ど無い。」

 

「いや、それ他ネタでしょ?」

 

僕は頭を抱えた。

転生者と言えど、いくらなんでも他作品ネタを持ち込むものじゃぁ無いよ。

それに、殆ど、じゃなくて、あんまり、じゃないの?

 

「まぁ、そんな事はどうでもいい。」

 

「いや、あんたがやりだしたんでしょ?」

 

男はさもなさげにそんなことを言うが、僕はどうしても我慢出来ずにツッコむ。

 

「さて、殺りますか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー素敵なステキな、殺し合いを、ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男は剣を、僕は渋々待機状態の黒式を手に取り駆け出す。

 

「さぁ、魅せておくれ、この私に、真なる剣舞をッ!!」

 

あかん・・・この人イっちゃってるわ。

 

「貴様に魅せるものなど、ある訳ない!」

 

僕は待機状態の黒式・・・あぁ、名前が長い!

黒刀でいいや!黒く無いけども!

僕は黒刀を、男は大剣を振りかぶる。

甲高い音と眩しい程の火花が、剣と剣が交わる時に生じた。

 

「ふは・・・ふはははは!いいぞぉ!このままこの円舞曲をこの私にッ!!」

 

「アンタはイギリス人かって、のっ!」

 

僕は鍔迫り合いから逃れる為、後ろに飛び退る。

 

男はそれを許さないと追随する。

 

互いに一進一退の攻防。

 

それが変わったのは・・・

 

「ちっ・・・君にはつくづく驚かされる・・・もう、時間もあまり無い。さっさと終わらせよう。」

 

一瞬で僕の目の前に現れ、

 

「・・・鎖せ『黒翼大魔』!」

 

いきなり破れた仮面が出てきて、帰刃した。

・・・は?

 

「ちょ!?今度はBLEACHかよ!?」

 

刀剣解放とか聴いてないよっ!?

 

「・・・当たり前だ。誰も、お前なんかに教えることは無いだろう。」

 

さっきの男は声も姿も変わっていた。

 

「ちょいまて!?なんでウルキオラまんまなの!?」

 

そう、第4十刃、

 

「・・・悪い、か?」

 

ウルキオラ・シファーに、ね。

 

「これ、なんて無理ゲー!?」

 

僕は叫ばずにはいられなかった。

気が付けば何故かここはアニメで見たことがある天蓋の上だし・・・

 

「仕方ない。」

 

男はそう言って僕に指を向ける。

って、それ、まさか・・・

 

「黒虚閃!」

 

刹那、僕の視界が黒い光で埋め尽くされた。




はい、鎌寺正一です。
今日、祖母に夜更し禁止令くらいました・・・(涙)
まぁ、自業自得なんですがね・・・。

今回の話、タイトルと関係あるのかと言われたらあまり関係ないです。

さて、今回もやっていきましょうか。

『先帝教室』開校!

千春「いや、今更?」

今回のゲストは

千春「無視?」

ラウラ・ボーデヴィッヒさんです!

ラウラ「ヨロシクお願いする。」

千春「今回はラウラさんなんだ・・・。」

ラウラ「あぁ。しっかりと教官の許可も取っている。」

千春「まさかの許可制!?」

いやー、ラウラさん誘うの、かなり勇気が要りましたよ?

ラウラ「ふん。貴様が腰抜けなだけだ。」

それ、あまり無闇矢鱈と人に言わない方がいいよ。
最悪、自分の首を絞める事になるから。

ラウラ「ふん。わかっている。」

千春「はぁ・・・この性格、なんとかならないかなぁ・・・。」

ラウラ(・・・千春のため息を吐いた姿・・・小動物の様で可愛い・・・/////)

千春「??・・・ラウラどうしたの?」

ラウラ「い、いや!なんでもない!」

千春「???」

・・・また千春が天然で堕としおったぞ・・・恐ろしや恐ろしや。

千春「人を天然災害の様に扱わないで欲しいなぁ・・・(黒笑)」

ヒィ!?ご、ゴメンナサイモウシマセンカラッ!!

千春「よろしい。」

(怖いなんて生易しいものじゃなかった・・・それ以上の何かを、欠片としてだけど感じた・・・体が恐怖で埋め尽くされるような感覚・・・思い出したくない・・・。)

ラウラ「・・・千春、怖いぞ?」

千春「大丈夫。ただただストレス解消してただけだよ。」

理不尽だっ!

千春「黙れカス。」

怖いっ!?

ラウラ「・・・作者が機能してないからそろそろ締めよう。」

千春「だね。」

ラウラ(いや、千春のせいだろう?)

千春「ラウラ、後で説教ね。」

ラウラ「嘘だ!?嫌だァっ!」

千春「では、また次回お会いしましょう!」















ラウラ「説教だけは勘弁をぉ!」

千春「嫌だね。ついでに作者もおいでよ。可愛がってアゲル!」

や、やめろぉぉぉっ!






この日、二つの屍がIS学園に確認されたとか。


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いつもの・・・それでいて、大切なもの。

「ふん・・・やはりカスだったか。」

 

突如襲来したウルキオラ。

その襲撃により虚圏、虚夜宮の天蓋の上へと強制転移させられた僕は・・・

 

「ぐふ・・・」

 

全身傷だらけの満身創痍になってます。

いや、黒虚閃くらって満身創痍程度で済むなんて運がいい・・・普通だったら肉体ごと存在も消し飛ぶんじゃない?

 

「・・・まだ息の根が残っていたか・・・しぶとい奴め。」

 

僕を見下ろして再度指をこちらに向ける。

その指先にも、また黒い光が集まる。

 

「・・・黒き虚閃に包まれて死ね。」

 

"黒虚閃"

先程も喰らったこの黒い虚閃。

再び放たれたその光は、僕の方へ真っ直ぐと突っ込んでくる。

 

「くっ・・・終わり・・・なのか・・・。」

 

僕は満身創痍で満足に動く事も出来ない。

もう、死を覚悟した。

 

その時だった。

 

『負けないでーーー』

 

「っ!?」

 

僕は()()()()()()()()()()()()

かすかな声を聞きながら。

時が止まったせいか、周りの色は欠落し、モノクロの世界へと化していた。

 

『貴方はーーなきゃーけーーんだよ!』

 

再び声が聞こえた。

掠れ掠れだが、しっかりと聞こえるその声は・・・僕を奮い立たせようとしていた。

 

『貴女はーこでやられーわけじゃなーんーしょッ!』

 

僕の意識が加速する。

その状態で段々と景色がもとの色を取り戻していく。

 

『だからーーだから立ってよーー!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『千春くんッ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

直後、僕の意識は闇に飲まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・またここだ。」

 

僕は再び、精神世界に来てしまったようだ。

ん、そう言えば前来た時ここをあまり良く見てなかったな。

見渡してみれば、ここは黒星龍の単一仕様能力、『喪失の神天剣』の荒野そのものだった。

 

『・・・また来たのか、兄よ。』

 

声がしたので僕はその方向を見る。

相変わらず朽木○哉の様な人物がそこにいた。

 

「うん・・・。」

 

僕は申し訳なさげに頷く。

 

『やれやれ・・・まぁ、ここは兄の精神世界であるから、いつ来ようが問題は無いのだが・・・。』

 

朽木白○はそう言うとここを歩き始める。

僕はそれを訝しげに見ていたが、段々と離れて行ってしまう為に、後ろをついていくことにした。

 

『・・・兄は力を欲さぬと申したな?』

 

僕が彼の隣に追いついた時、彼はそう質問した。

 

「うん。滅ぼすための力は、自らを滅ぼすからね・・・。」

 

僕はその質問に答える。

あくまでもそれは僕自身の見解。

僕以外の人はどう思ってるかなんてわからない。

僕は覚り妖怪じゃあないからね。

 

『そうか・・・ならば、守る為の力なら、欲しいか?』

 

「うーん・・・。」

 

再度、別の趣向から聞かれた質問に、流石に唸ってしまう。

守る為の力は欲しい。

でも、強い力は要らない。

かなり矛盾しているようだけど、そうじゃない。

なんか・・・こう、『コレ』と言うような言葉が見つからない。

 

『・・・そうか。兎に角、兄の覚悟はわかった。お前になら、この力を与えても良いだろう。』

 

白哉似の男は、僕に向けて手を翳す。

その手から、金の光が吹き出てきた。

 

「ッ!?」

 

その光は、僕を包み込んでいき、僕に浸透していく。

光が収まった時、僕は体が軽くなるのを感じた。

 

『それは兄の神としての力の一部。今の兄ならば、使いこなせるやもしれぬ。』

 

「これが・・・神の力・・・。」

 

手を握ったり開いたりして、体を確認する。

 

「・・・うん、悪くない。」

 

グッと伸びをして白哉似の男の方を向く。

 

「ありがとね。」

 

『あぁ。後は黒式から一つ、預かり物だ。持ってゆけ。』

 

僕は意識が登っていくのを感じ、同時にもう一つの、黒い光を貰うのも感じた。

 

『大切にするんだぞ。』

 

「・・・うん!」

 

僕はそれを最後に現実世界へと浮かび上がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「終わりだ、織斑千春。」

 

ウルキオラとなった男が放った二発目の虚閃は・・・

 

「生憎・・・こちとらまだ・・・死ぬわけには・・・いかないんで・・・。」

 

「ッ!?」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「・・・どう・・・なっている?」

 

流石のウルキオラも、この状況にはついていけなかった。

 

「さぁ・・・もしかしたら、神は僕を味方してくれたのかも、ね・・・。」

 

僕はそう独りごち、右手を翳す。

 

"第二形態移行(セカンドシフト)完了、黒式第二形態展開可能。"

 

ウィンドウが現れ、僕に新たな力を提示する。

 

「・・・黒式第二形態『漆黒なる(ナイト・オブ・ラウンドテーブル)円卓の騎士(・アルフレッド・オスキュラス)』展開。」

 

僕は立ち上がり黒式の第二形態を纏う。

『漆黒なる円卓の騎士』の名に違わぬ、黒式と同じ真っ黒の鎧。

 

「馬鹿な・・・ッ!?」

 

ウルキオラになった男は目を見開き、驚愕する。

 

「まぁ、今回は運が無かったね。」

 

僕は第二形態『漆黒なる円卓の騎士』を動かし、武装を展開する。

 

「・・・近接ブレード『騎士王の剣』と・・・12のビット、『円卓の騎士』、それと、それを制御するユニット『天城』・・・ちょいまて、なんで最後だけ空母の名前が?そこはアーサーでしょうよ?」

 

僕は呆れながらも武装をチェックしていた。

 

「・・・あくまで俺は眼中になし、か。」

 

ウルキオラはこちらを睨めつけ、憤慨する。

 

「ならいい。強行突破だ。」

 

ーー刀剣解放第二階層。

 

ウルキオラは頭から直接角をはやし、半裸の状態になる。

 

「・・・これも使うか。」

 

右手と左手を合わせ、力を貯める。

ある程度貯めて両手を離すと・・・一本の槍が出来上がっていた。

 

「・・・雷霆の槍。」

 

その槍は緑に光る、特別な槍。

 

「そこを動くな。出来れば、これは近くで撃ちたくはない。」

 

ウルキオラはその槍を僕に向かって投擲する。

僕の横をすり抜けて槍は地面に落ちる。

たったそれだけ。それだけで・・・

 

 

天蓋の一部が消滅した。

 

 

「ん・・・やはりまだコントロールが出来ないか。」

 

ウルキオラはまた槍を作り出し、僕に向けようとして・・・。

 

「甘いね。」

 

「っ!?」

 

僕がいないことに気がつく。

 

「どこだ・・・(俺の探査回路にも反応がない・・・どういう事だ?)・・・姿を現せ。」

 

キョロキョロと見渡すが、それらしき人影は見えない。

当たり前だ。

僕が考えて束さんと一緒に作った特殊迷彩マントを、この『漆黒なる円卓の騎士』は纏っているのだ。

 

まぁ、イコライザなんだけどね。

 

「・・・終わりにしよう。」

 

僕は迷彩を切り、ウルキオラの前に立つ。

 

「っ!?そこか。」

 

雷霆の槍を構え、ウルキオラは僕に向かって投擲する。

僕はそれを・・・

 

「・・・霊力の無駄遣い。」

 

右手でむんずと掴んだ。

 

「ば、馬鹿なッ!?」

 

再度目を見開くウルキオラに、僕は神の力を解放する。

 

「・・・悪しき転生者には天罰を。」

 

騎士王の剣も、僕の神の力を纏い、輝く。

 

「く・・・ここで終わるわけには・・・!」

 

最後の悪足掻きなのか、黒虚閃を放って来るが、僕の周りに来た途端に消滅した。

 

「・・・一撃必殺『鳳櫟裂天斬』ッ!!」

 

僕の一言と共に、この天蓋の上のステージは跡形もなく吹き飛んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・。」

 

僕は溜め息を吐く。

久しぶりの転生者戦。

また新たな力を貰った僕は、そろそろ他の転生者に殺されるんじゃないかって、本気で心配になってきた。

 

「・・・まぁ、考えても仕方ないよね?」

 

僕はそう納得して帰路につく。

その足取りは重く、それでいて軽いものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「また失敗か・・・。」

 

モニターの前、真っ暗な部屋の中で一人の男がそのモニターを眺めていた。

 

「まぁ、まだヤツらは居るんだ、根気よくやっていくか。」

 

その男が部屋から消えると、その画面もまた、同様に消えていった。

 

誰もいなくなった部屋からする音など、あるはずもなかった。

 

 

 

 




はい、鎌寺正一です。
いや、戦闘シーンはきつい・・・二話分も進まずにおわっちゃった・・・。

今回の先帝教室はお休みです。
また次回に呼びます!

では、また次回!


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新たな力?

二回目の転生者による襲撃から一夜明け、僕は再び学園生活をenjoyしていた。

相変わらず授業は退屈。

そもそも束さんと一緒になって開発してたこともあって、大体の事なら殆ど知ってる。

 

「・・・平和、かぁ・・・。」

 

窓の方を向き、溜め息を吐く。

まだ僕が転生者だという事は誰にも話してはいない。

でも、最近になって急に転生者の襲撃が多くなってきたから、バレるのも時間の問題だろう。

 

「・・・二度目の人生って・・・余り・・・いいものじゃ・・・無いんだね・・・。」

 

誰にも聞こえないようにボソッと呟く。

今は授業の合間(地方だと放課と言うそうだけど)だから、周りも結構騒がしいって言うのもあって僕の呟きは誰にも聞かれなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方、僕は1039号室で転がっていた。

簪はまだ帰っていないのか、部屋にはいない。

 

「・・・結局・・・僕って・・・なんなんだろう・・・?」

 

最近になって悩み始めた事。

 

『自分』について。

 

転生者である僕は、一体何なのか、と。

"原作"に出てこない僕は一体誰なのか、と。

 

「・・・考えても仕方ない・・・よね・・・。」

 

僕は諦めてベッドにうつ伏せになる。

 

「・・・簪・・・。」

 

転生して早15年。

前世と合わせれば僕の精神年齢は既に30くらいなるんじゃないかな・・・。

そんな人生の中で初めて出来た恋人・・・。

 

「・・・好きだよ・・・。」

 

そう呟いて、僕は目を閉じる。

・・・死に際じゃないよ?

あくまで眠たいだけだからね?

 

「・・・ふぁぁ・・・。」

 

小さな欠伸をして僕は微睡みに身体を預けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから一週間

テストやらなんやらでいろいろあったけど、なかなか充実してたなぁ・・・え?そんときの描写はって?

・・・作者が力尽きたみたいで無理だそうです。

流石に僕も・・・テストの描写はね・・・。

 

で、今は・・・

 

「行くよ・・・簪!」

 

「来て・・・千春!」

 

簪と模擬戦する為に第4アリーナにきてまーす。

詳しくは『打鉄弐式』の追加テスト。

本来なら稼働テストは完成した後にやるんだけどね・・・・・・あ、いや、やったんだけど、ちょっとまだ武装が完璧じゃ無かったから、今はそれのデータ取りしてるの。

僕も、『漆黒なる円卓の騎士』のデータを取らなきゃいけないからね。

 

「『騎士王の剣』!」

 

「『夢現』!」

 

僕は剣を、簪は槍を呼び出し、打ち合う。

刃がぶつかりあい、火花が飛び散る。

が、その時少し違和感が・・・

 

「・・・右目が熱い・・・。」

 

そう、眼帯をつけている右目が何故か熱くなっているのだ。

・・・決して厨二病じゃないからな!?

割と本気で熱いんだよ・・・。

IS学園に入る時、右目と左目で色が違ったからつけることになった眼帯なんだけど・・・今まで何ともなかったのにいきなり熱くなって正直戸惑ってるよ。

 

「・・・どうしたの?動きがおかしいよ?」

 

簪もどうやら僕の異常に気付いたみたい。

動きも注意散漫になっていると言う。

 

「ん・・・右目がおかしいの。」

 

簪に今の目の状況を、厨二病では無いと忠告しつつ言った。

 

「・・・その眼帯の下はどうなってるの?」

 

「ん・・・碧眼なだけだよ?」

 

僕は右目の眼帯を取る。

その途端、

 

「うぐっ!?」

 

強烈な頭痛が僕を襲った。

それと同時に、遠くが見えるような感覚と、赤い線が見えてくる・・・。

・・・え?え?なにこれ!?

 

「だ、大丈夫!?」

 

簪が心配そうにこっちを見てくる。

 

「う、うん・・・だいじょぉぶ・・・。」

 

あかん、だいじょばないわ・・・言葉が元に戻っとる・・・。

とか思ってたら頭の中に神からの伝言が・・・ってオイ!?なんで今神様が!?

 

"あー、聞こえてます?"

 

『ん・・・神様?』

 

"あぁ、聞こえているようですね。では、失礼して、説明させていただきます。

その目は、何人かの転生者を倒し、自分の力を見つけた貴方の為の力です。"

 

ん、なかなか聞き捨てならない事聞いたぞ?

 

『・・・それって・・・?』

 

"はっきり言っちゃえば貴方は神になりましたー!"

 

 

・・・は?

 

 

『嘘でしょ?』

 

"マジです。本気と書いてマジです。"

 

本当でした(苦笑)

 

『もーやだ・・・チート過ぎる・・・。』

 

"まぁまぁ、他の悪徳転生者を下すためのものだと思ってください。あと、その魔眼の名前は、『七天眼』と言います。文字通り、七つの力が宿った魔眼で、

 

『死』を見る眼(赫い線と点が見えるようになる。それを斬るやら貫くやらをすると相手は確実に死ぬ。)

 

距離に関係なく『敵』を見る眼(遠視能力ですね。)

 

『内部構造』を見る眼(透視能力です。これは魔眼の中で最もポピュラーじゃないですか?)

 

『幻覚』を見せる眼(万華鏡写輪眼みたいなものですね。)

 

敵を『射抜く』眼(一定時間動けなくする物です。)

 

見たものを『知る』眼(透視に近いですが、成分なども全てわかる物です。)

 

見たものを永遠に『記憶する』眼(少々特殊な眼です。脳に記憶を送らず、眼にのみそれを残す・・・なんともいいずらい能力です。)

 

の、能力があります。"

 

うわーい、ガチートだやっほー(震え声)

 

『・・・また難解な物を・・・。』

 

"そこはほら、神様からの贈り物ってことで!(汗)"

 

はぁ・・・まぁいいか。

 

『ありがとうございます。』

 

"いえいえ。またなんかあったら呼びますねー。"

 

神様からの通信はそうやってフッと途絶えた。

 

「・・・ホントに大丈夫?」

 

「ん、大丈夫。」

 

僕は立ち上がり、先程の説明にあった能力を試す為、また眼帯を取る。

 

「まずは・・・『死』を見る・・・。」

 

途端に、あちらこちらに赫い線が現れる。

僕は手始めに石ころについた赫い線を黒刀で斬る。

すると、

 

ボロボロと砕け散ってしまった。

 

「これが・・・死・・・。」

 

なかやか怖いものだった。

 

後のはまた今度にして、僕は更衣室に戻ることにした。

簪もシャワーが浴びたいらしく、先に出ているとのこと。

さくっと着替えて、僕は1039号室に戻って寝転がる。

もち、眼帯はもうつけてあるよ。

どうやらこの魔眼は、オンオフの切り替えができないらしく、眼帯で隠していないと、頭が痛くなってくるんだよね・・・。

にしても・・・

 

「・・・御褒美、ねぇ・・・。」

 

『七天眼』は強力だけどさ・・・ISの世界には要らなくない?

 

「・・・ま、いっか。」

 

僕は惰眠を貪ることにした。

もうすぐ臨海学校が始まる。

だから、対福音準備もしないとね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、水着買わないと!




はい、鎌寺正一です。
今度は魔眼追加です。
千春くんがどんどんチートになってゆく・・・。
遂に魔眼とか言うものを出してしまった・・・。
駄作者ですみません・・・。

とにかく、『先帝教室』やっていきますか。

千春「ん・・・作者・・・。」

なんや?千春くん?

千春「・・・死ね。」

はぁ!?ふざけ・・・ぐぼぁっ!?

千春「・・・悪は駆逐された。」

・・・くそ・・・。

千春「・・・しぶとい。」

は?ふざけんなよ・・・くっそ、痛てぇ・・・。

千春「そんな事より早くゲスト。」

・・・今回はいねぇよ馬鹿。

千春「本気?」

そう、マジ。

千春「そっか。んじゃ、作者を嬲りますか。」

なんで!?

千春「問答無用!」

それ使い道違くねぇか・・・ぐほぉっ!?

千春「ん、じゃ、また次回。」
















・・・ヤルか。
『デュアル・ザ・サン』!

千春「アクエリアス・スフィア!」

・・・引き分けか。

千春「そのようだね。」

千冬「お前達は何がしたいんだ?」










一応『漆黒なる円卓の騎士』の姿を書いたのでここに出します。


【挿絵表示】


見えてますかね?

もし見えていれば、シャーペン書きされた鎧が見えるはずです。
ここでは見えていると仮定して解説します。

まず、左手の篭手の様なものは、黒星龍をイメージしました。
そもそも黒星龍の絵を書いていないのに何言ってるんだと言う方、すみません。
龍をイメージしてっていう感じですね、ハイ。
左足も同様で、龍をイメージした装甲になります。

後は、右足の脛部分の装甲が無いですが、気にしないでください。
元々ないってことで。
手の部分は書いてませんが、黒い手袋・・・というか、REBORN!に出てくるXグローブを想像してください。
・・・作者の力量では無理でした。

このISは鎧をコンセプトとしてます。
おかしなところもありますがご了承ください。


武器の方に行きましょう。

まず、万能型ビット『円卓の騎士』
これは12個あり、さらにモードが2つ存在します。

・ソードモード
ビットの先端からエネルギーの刃を作り出す。
『雪片弐型』と似たようなものです。
とくには能力はありません。

・射撃モード
先端を開き、黒い砲身をさらす。
弾種は貫通ビームから榴弾まで様々。
基本はこの形態になる。


『騎士王の剣』
漆黒なる円卓の騎士のメインウェポン。
近接系最強の攻撃力を誇る。
ハンドガードがあるが、それにも刃がついており、なんというか、危険極まりない剣。







こんな感じですかね?
絵が下手くそでごめんなさい(^_^;)


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閑話 束さんと僕とデュノア社と

はい、今回は穴埋めの様な感じの話になります!
臨海学校まではこのような感じにしようかとおもいます。
恐らく、水着購入回も同じようになるかと・・・。
あと、今回はデュノア社を蹂躙する為の伏線だったりします・・・。
上手くかけてるか不安で仕方ないですが・・・。
と言うか、伏線張れてるのかなぁ・・・文が上手くかけないせいで伏線になってるかなんてわかりゃしない・・・(((((っ-_-)っ

では、どうぞ!

・・・タイトル詐欺かも・・・。


 

休日、僕は朝早くに目が覚めてしまい、窓を開ける。

 

「う・・・んぅん・・・!」

 

夏に入りかけているのか、日の出が早いため、全身にいっぱい朝日を浴びる。

まだ簪は寝ているのか、規則的な小さな寝息が微かに聞こえてくる。

 

「・・・シャルロットちゃんの問題は・・・一夏が解決したみたいだね・・・。」

 

そう、この呟きのとおり、シャルロットのスパイ(?)騒動は一夏が何とかしたよう。

まぁ、その後束さんから

 

『デュノア社をエクスプロージョンするから来てね☆』

 

とか言われた暁には気絶しようかとおもったけど。

いや、爆破って・・・黒幕は確か女性権利団体(?)とか言う様な名前のグループなんでしょ?

爆破したら全員死ぬじゃんか・・・。

因みに、その作戦は決行が今日だったりする。

既にお姉ちゃんからの許可は貰ってる。

 

・・・まぁ、相当渋ってたけどね。

 

『私の可愛い弟を死地へと送り出せるかッ!』

 

やら、

 

『そんなもの断ってしまえ。私が代わりに出ようっ!』

 

やらゆってきて・・・説得がもう大変だった。

因みに、どうやって説得したかは・・・

 

 

『お姉ちゃん・・・行かせてくれたら・・・一日、なすがままにされてあげるよ?』

 

『是非いってらっしゃいませ。』

 

 

と言う様な会話で沈めた。

帰ったらなすがままにされる・・・お姉ちゃんならいいかも(混乱)。

とにかく、僕は部屋をでて外出手続き(外出許可では無く、外出しましたと言う記録を残すものだよ。)を簡単に済ませて、校門を出る。

 

モノレールに乗り、何駅も飛ばしてから下車し、しばらく歩いていき、人目の無い物静かな神社にたどり着く。

そこで僕は徐にケータイ(束さん特製スマートフォン)で電話をする。

相手は勿論・・・

 

『モスモス終日!みんなのアイドル、篠ノ之束さんだよー!ぶいぶい!』

 

「・・・ぶぃぶぃ・・・。」

 

そう、束さんだ。

ぶいぶい、は僕の中で何故か流行になってる。

・・・だってたのしいじゃん?

え?わかんない?

・・・ちぇっ。

 

『それで、準備はできたのかな?』

 

「もち。精一杯、がんばる!」

 

僕が答えると、そう♪と束さんがいい、目の前にニンジンロケットが落ちてくる。

 

『はい、それで一旦ラボに来てね!』

 

「りょーかぃ!」

 

早速ニンジンロケットに乗り込み、束さんのラボへ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁやぁ、ハルくん!よく来たね!」

 

御機嫌な束さんの歓迎を受け、僕はラボへと入っていく。

 

「さて、今回の事なんだけど、正直いっくんの頼みじゃなければ聞かなかったよ。」

 

リビング(ラボの中だからこの呼称は正しいかわからない)に入り、椅子に座り次第言ってきたこのセリフに、僕はやっぱりか、と内心頷く。

 

「ですよね・・・見知らぬ人の為に・・・やるなんて・・・あまり、気持ちはよく、無いですよね・・・。」

 

それは流石に僕でも共感するよ。

嫌って訳じゃないけど、なんか、『良いように使われた』って感じがしてね・・・。

 

「他ならぬいっくんの頼み。でも、私は実行部隊じゃ無い。でも、ゴーレム作ったら前みたいになりそうだから、ここでハルくんの出番ってわけ!」

 

まぁ、わかる。

束さんは裏方での仕事が得意だからね・・・如何に体が高スペックとは言え、技術やらが無ければ意味は無い。

 

「む、今ハルくん、私が実働隊としては動けないと思ってる?」

 

ノンノンと言いながら束さんは顔を近づけてくる。

 

「私は出来ないわけじゃないけど、単騎突入するのはダメかなぁって思っただけ。特に相手はデュノア社と言う大手メーカー。用意周到な筈だよ。」

 

ま、私には意味無いけどねー。と笑いながら言う束さん。

 

「・・・はぁ、わかりました・・・行きましょう。」

 

僕はラボに入り、機体整備をする。

 

「あれ?黒式じゃない・・・?」

 

束さんが『漆黒なる円卓の騎士』を見て首を傾げる。

まぁ、無理も無いよね。ほぼ甲冑の様になった黒式をみたら誰だってそうなるよ。

 

「あぁ・・・黒式は・・・二次形態移行をして・・・『漆黒なる円卓の騎士』になったの・・・。」

 

僕は補うようにそう呟き、機体整備に入る。

コードを繋ぎ、パソコンを起動(束さんにもらった超ハイスペックノートパソコン!)し、物凄い勢いでキーボードを叩く。

 

「おぉ、ハルくんもかなり早くなったねー。」

 

隣で感心しながら束さんが僕の3倍ほどのスピードでキーボードを叩く。

すげー・・・僕でさえ30分かかる作業を10分程度で終わらせたよこの人・・・。

 

「さぁて、驕りの過ぎた会社は潰すが吉!」

 

準備が整い、束さんがキリッとした表情で言うから、僕も真似て、

 

「・・・貴様のその首・・・私が手折る!」

 

と、戦国BASARAに出てくる石田三成風に言ってみたり。

 

「「さぁ、デュノア社を叩こう!」」

 

この時、天災と天才(僕の事。何故か束さんと同じ様に見られていて、よくマスコミが来たよ・・・と言っても、答えられることは無いと言ったら帰ってくれたけどね)が結託した瞬間だった。

それは同時に、未来永劫語られる、デュノア社の悲劇、通称エクスプロージョン事件の幕開けでもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

束さんのラボからドイツまでステルス機で飛び、デュノア社が何処にあるかを探して、その近くで下ろしてもらった。

僕は芝生を駆けてデュノア社へと向かう。

そしてワイヤーを使い、壁にへばりつく。

しばらく移動した後、窓を切り取り自分一人が入れる程度の隙間を作って侵入。

思いの外デュノア社にはアッサリと潜入できた。

とにかく、窓は元に戻しておく。

束さん印の万能接着剤だ。

これなら切られた後すらも残らない。

・・・もはやこれって再生してんじゃない?

 

『コチラ天災兎、黒龍、応答願う。』

 

インカムから束さんの声が聞こえる。

 

「コチラ黒龍、デュノア社潜入に成功、これから隠密行動に移る。」

 

僕はそれに答えて、人気のない廊下をすすむ。

今は殆ど人が居ないのか、驚く程に静けさが充満していた。

・・・嵐の前の静けさかもしれないけど。

 

「・・・目的の社長室は・・・屋上か・・・。」

 

僕は地図を見つつそう呟く。

今は口調を変えており、それに伴って少々乱暴になる可能性がある、と束さんに言われた。

なんてこったい。

おかしーな・・・口調変えるだけなのになんで性格まで変わっちゃうかなぁ・・・とか思っていたら

 

「っ!?生体反応多数・・・地下室かっ!?」

 

センサーに感あり、地下室にて多数の生体反応をキャッチした。

 

「どういう事だ・・・??とにかく、束さんに連絡だ。」

 

『呼んだ?ハルくん?』

 

「束さん!ちょうど良かった。緊急事態だ。デュノア社地下に多数の生体反応。何人かが幽閉されている様だ。」

 

『え?そんなの束さんの仕入れた情報に無いよ!?』

 

「意図的に隠されてきたのか、はたまた・・・」

 

『知ったやつを軒並み消した、か・・・何にしても、いい雰囲気じゃなさそうだね。』

 

僕達は沈黙する。

・・・外道だな・・・これは。

なにせ・・・片手間にセンサーで見つけた地下室の監視カメラをハッキングしたら、中にいたのは・・・

 

 

 

服の殆どが切り裂かれた少女達だった。

 

 

 

辛うじて布が残っているものの、あまりいい環境とは言えず、傷を負っても直ぐ何かしらの回復剤かなにかで強制的に傷口を塞いだかのような後が肌に大量に残っていた。

 

「これは・・・!?」

 

『ひ、酷い・・・!』

 

あまりの光景に僕と束さんは言葉を失った。

同時に、これをやった奴に激しい怒りを感じる。

その怒りは神力となり、僕の体から立ち上る。

黄金の、神々しいオーラである。

眼帯をしていない左目が蒼く輝く。

もう、発光しているんじゃないかってくらいの勢いで。

 

「・・・社長室に生体反応3、内一つは動かない・・・。」

 

淡々とセンサーをつかって人探し。

ある程度人物把握ができたら、行動開始。

 

先ずは地下室へ行く。

 

「ぃゃぁ・・・やめてぇ・・・!」

 

微かに少女の悲鳴が聞こえる。

僕は地下室の扉を思いっきり蹴飛ばす。

 

「んなっ!?貴様、なにもぐべぁっ!?」

 

こっちに向かってきた男(ゲス)を回し蹴りで黙らせる。

が、僕は少女達を見てさらに驚愕した。

 

・・・とある装置が全員に取り付けられていた。

 

装置の名前は言えないけど、かなりいかがわしいものだと言うのは言っておく。

 

・・・少女達の悲鳴は鳴り止まない。

僕はその装置を片っ端から破壊しまくって少女達を連れ出す。

勿論、鎖なども全て断ち切った。

悲鳴は止まり、残ったのは怯えきった少女達のみだった。

 

「大丈夫?」

 

「は、はぃ・・・。」

 

かなり衰弱していて、返事も弱々しい。

その様子をみて僕はさらに憤りを感じた。

 

「・・・なら、保護するよ。僕の上の人(束さん)は人をあまり好きにならない人だけど、君達を見てかなり怒ってたよ。ここまでするなんてね・・・。君たち、デュノア社のテストパイロットでしょ?」

 

僕が聞くと全員が頷く。

 

「よし、ならまってて。ここ、イクスプロージョンするから。」

 

僕は束さんに連絡を入れる。

 

「束さん、デュノア社地下室に幽閉されていたテストパイロット4名を保護、ゴーレムの援護をお願いします!」

 

『はいはーい!そうだろうと思ってもう向かわせたよ!』

 

流石天災、用意周到である。

 

その後、4人をゴーレムに預けて僕は社長室へと向かう。

道中、何人かと接敵したが、なんなくあしらって社長室へ。

 

「失礼しマース。」

 

「んなっ!?何者!?」

 

社長室の社長椅子でふんぞり返って座っていた女性が立ち上がってこちらを睨んでくる。が、

 

「通りすがりの男の子ですよ。」

 

僕は適当にあしらう。

 

「くっ・・・なら、これでどう!!」

 

突然女性がボタンを押し、警報を鳴らす。

 

「IS部隊緊急出動!」

 

けたたましい警報と共にISが3機飛び出してくる。

何れもデュノア社の量産型IS、ラファール・リヴァイブだ。

だが、乗っかっている少女達の表情がおかしかった。

 

全員、目に光が残っていなかった。

 

「っ!?貴様、彼女達に何をしたっ!」

 

僕は憤慨して目の前の女を見据える。

 

「ふふふ、私の会社よ?何したって構わないのよ?女なら合法で色々弄れちゃうんだから。地下の娘達もあの装置で幸せになってるんじゃないかしら?」

 

・・・つくづく外道だ・・・。

この時、僕の中の何かがキレた。

 

「・・・もういい。今助け出す。来い、蒼白鉱(ミスリル)。敵ISを無力化しろ。」

 

抑揚のない声が、自然と僕の口から紡がれる。

僕の影が伸び、真っ黒に染まって内側からあの巨神、機巧魔神が現れる。

 

「な、なんだあれは!?」

 

女が悲鳴を上げる中、僕は蒼白鉱を使ってISを無力化する。

 

【闇より冥き煉獄より出でしーーーーーー】

 

蒼白鉱は両手に持った剣を真上に掲げ、魔力を振りまく。

ISは危険と判断したのか、後ろへと撤退しようとして・・・

 

【其は、科学の力が産みし蔭!】

 

それよりも早く、蒼白鉱の剣がISを切り裂いた。

3()()()()()

 

「嘘でしょ!?」

 

女はさらに驚愕し、目が飛び出さんばかりに見開かれている。

ISはシールドエネルギーが切れたのか、少女達を残して消えてしまった。

本来なら起動停止になるだけな筈なんだけどな・・・ま、いっか。

 

「・・・さて、断罪の時間だ。」

 

僕はゆっくりと振り返り、女を睨みつける。

 

「ひぃぃっ!?」

 

女は最早喋ることすらままならないのか、悲鳴を上げるばかり。

そのことに関してもまた、僕の心から憎しみの炎が立ち上がる。

 

"こんな、こんな奴にあの子達は未来を奪われたのか?こんな、情けないゲスに?・・・巫山戯るなよ・・・。"

 

もう、理性なんてなかった。

 

「・・・貴様、随分と好き勝手やっていたそうじゃないか。」

 

この女が憎い。

 

「なら、相応の罰を受けねばなるまい。」

 

外道は世界に要らない。

 

「消えろ、さもなくば・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死ね。」

 

怒りのあまり体が耐えられなくなったのか、何故か少女化する。

が、今の僕にはどうでも良い事。

 

ISブレードを適当に2本、持ち出す。

 

「ひぃっ!?慈悲を!私にはまだ、やらないといけないことがっ!」

 

必死で命乞いしてくる女を、僕は冷めた表情で見、一言。

 

「失せろ。」

 

ISブレードが・・・・・・女の体へと吸い込まれるように振り下ろされ・・・・・・

 

その命を刈り取った。

 

そこで

 

「あ・・・あれ・・・?」

 

僕の視界が眩むように歪んで・・・

 

僕は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称視点

 

「はぁ、全く・・・無茶な事するわね、この子は。」

 

誰もいなくなった社長室。

そこに、黒の女の子はいた。

 

「ホント、天才なのか馬鹿なのか、おかげで私という存在が生まれちゃったじゃない。」

 

その姿は女の子Ver.の千春。

だが、口調が全然違っていた。

 

「さて、私の仕事はここの社長さんを助ける事、かな?」

 

その少女は、社長室から出て、廊下を歩く。

 

「貴様!何者だっ!」

 

警備員のような人物が出てきて、その少女の前に立ちはだかる。

 

が、

 

「私は・・・・・・そうね、千秋って所かしら?」

 

警備員の後ろにいつの間にか少女、千秋がいた。

 

「っ!?」

 

警備員は離れようとしたが、それはかなわなかった。

なぜなら・・・・・・

 

「ダスヴィダーニャ、警備員さん。」

 

「ごふっ!」

 

千秋が警備員を吹き飛ばしていた。

 

「はぁ・・・この体は千春のだから、あまり傷つけたくはないわね・・・可愛いし。」

 

何事もなく振る舞う千秋の行先は整備室。

ここに、件の社長が監禁されているらしい。

 

「さぁ、もう一人の人格の為に、一肌脱ぎましょうか。」

 

千秋は整備室のドアを、蹴飛ばして侵入、そして・・・

 

「プリヴィエイト、デュノアさん。お迎えに上がりましたよ?」

 

その中にあった檻を簡単に吹き飛ばし、中の人物に向けて笑顔を向けていた。




はい、鎌寺正一です。
今回もやらかしてしまいました。
・・・千春くんに二つ目の人格が出来てしまいました。
名前は千秋といいます。
一応紹介程度にここにプロフィールを。

名前 織斑千秋

性別 女(千春女Ver.)

得物 MG25/151(拡張領域にしまってある)

無理をし過ぎた千春を守るために生まれた、神の守護システム的存在。
この子は戦闘狂では無く、千春女Ver.と比べて戦意はあまり無い。
が、千春の危機には嬉嬉として出てくる。(ダジャレではない。割とガチで。)

一度戦闘を開始すると、終わるまで止まることなく相手をいたぶり続ける程のサドっぷり。
ドS。
スーパーマキシマムドS。

但し、千春に対しては何故かMっ気が目立つ。

武器は

MG25/151
本来なら戦闘機の銃座に使われるが、ISなら持てるだろうと言うことで束さんに実験を協力する代わりに作ってもらった。

新生和道一文字:白花
千秋の心の中にある、一振りの刀。
ISの世界では最上級の代物で、黒星龍や、黒式にあった村正と政宗と、対等に渡り合うことが出来る化物刀。
長さは1m25cm。
柄と鞘と鍔、刀身と、全てが真っ白に塗り染められている。

こんな感じですかね?
もしわからなければ感想でゆってください。

では、また次回!(今回も先帝教室はお休みです。)


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閑話2 デュノア社と少女達とデュノアさんと

 

私が整備室の中に入ると檻があったので、入りついでに吹き飛ばした。

 

中のデュノアさんは驚いているが、気にせずに言う。

 

「デュノアさん。お迎えに上がりましたよ?」

 

と、

 

「貴様っ!」

 

また男が現れた。

だから・・・・・・

 

「目障りよ。」

 

回し蹴りで壁まで吹き飛ばし、気絶させる。

 

「き、君は・・・一体・・・?」

 

デュノアさんが恐る恐る聞いてくる。

 

「私?私は・・・。」

 

後ろを一回向いてから、顔だけを後ろ向ける。

そして、言った。

 

「・・・たんなるIS操縦者の裏の顔だよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デュノアさんを救出した私は、他のISが無いか探し回っていた。

 

「君はどうしてここに?」

 

デュノアさんが私に向けて聞いてくる。

 

「えぇっと・・・友達が苦しんでたから・・・。」

 

そう言うとデュノアさんは顔を歪めていた。

 

「そうか・・・やはり、私のせいか・・・。」

 

沈痛な面持ちで私を見る。

 

「すまない。私では贖罪すらできなさそうだ。

もう、娘の顔を見る権利すら無いだろう。だからーーーーーー「そんな事ないわ。」ッ!?」

 

「貴方はアナタの選択をした。それだけでしょ?確かにアナタが悪い部分もあるだろうけど、シャルはそんな事気にしてなかった。少なくとも、私にはそう見えたかな。」

 

そう、一夏と話をするシャルはとても生き生きしていて、綺麗だった。

それが、一夏にスパイだとバレた後でもそうだったんだから。

それに、何度か"僕"に相談がいっていたんだ。

 

「その時の言葉がこれ。

 

 

 

 

 

『お父さんは・・・どうしてるかな・・・。』」

 

「ッ!?」

 

デュノアさんが息を呑むのがわかる。

 

「シャルはすべて知ってたみたい。アナタが女にこき使われているとか監禁されているとか。」

 

それでも尚、私は言葉を紡ぐ。

 

「それでも、あの女に言われた事に従わざるを得なかった。だから、私達に助けを求めた。」

 

ま、助けを求めた先は私じゃなく一夏だけどね。

 

「そうか・・・。」

 

それきり、デュノアさんは黙り込んでしまった。

 

暫くして、私達はデュノア社から脱出、近くの森に避難する。

 

「・・・デュノアさん、時間がありません。この極悪非道の研究に終止符を打つため・・・あのビルを破壊させてください。」

 

私はそう言って頭を下げる。

後少しで私は千春と入れ替わってしまうだろう。

その前に、女の子としてあのいかがわしきものが存在する研究施設を吹っ飛ばしたい。

 

「あぉ。構わない。もともと私の責任だ。どうとなりでもするといい。」

 

私の懇願は聞き入れられ、私はその準備をする。

 

「『漆黒なる円卓の騎士』、顕現せよ。」

 

ちょっと厨二病的な掛け声と共に『漆黒なる円卓の騎士』を展開し、武装も展開する。

 

「数多なる悪の歌を、星すら破壊する一撃と共に屠れ!」

 

その声と共に騎士王の剣が発光する。

 

「『ブレイク・オブ・ソード!』」

 

その剣を縦に、真っ直ぐ振り下ろした。

 

たったそれだけの動作で、デュノア社本社が崩壊した。

 

「・・・ここまでとは・・・。」

 

デュノアさんが驚きに目を見開いている。

私は『漆黒なる円卓の騎士』を格納して、デュノアさんを向く。

 

「・・・デュノアさん、これから貴方はどうしますか?」

 

「そうだな・・・また、事業を立ちあげるつもりだ。今度こそ、このようなことを起こさぬ様、徹底したセキュリティや女尊男卑の根絶に力を入れようと思う。」

 

どうやら、もうしっかりとしたプランを立てているよう。

 

「・・・そうですか。では、会社名どうしましょう?」

 

「・・・ダストデュノアとしようかな。粉の様に舞い散り、包むものということで。」

 

「ふふ。いいですね。」

 

「そうだな。これから娘に贖罪をしなければならない。」

 

そういうデュノアさんの顔は少し暗く、それでもその瞳はしっかりと光を携えていた。

 

「・・・貴方なら、出来ますよ。」

 

私はそう言って遂に、そこから離れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

束さんのラボに帰還するために。

 

 

 

 

 




はい、鎌寺正一です。
今回はデュノア社エクスプロージョン第二幕ですね。
これでデュノア社は終わりました。

・・・あ、あっけないとか言うなぁ!
これでも考えたんです!
・・・こんな展開にしかできませんでしたが・・・ごめんなさい・・・質問には極力答えようと思いますので、なにかあれば・・・。

では、今回はこのあたりで。
先帝教室はなしで行きます。
ちょっと体調わるいですので・・・。


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番外コラボ編!
突然だけど会談だよー!


はい、鎌寺正一です。
今回からなんと、チェリオさんとコラボさせて頂くことになりました!
この話はその前段階として、対談する話となっています。
メタ発言注意報です。
この話は本編と関係ありません。
なので話が進むと期待していた方、誠に申し訳ありませんでした。
それと、今回は対談なので台本形式になります。
さらに、多少のガンダム要素ありです。

では、どうぞ!


1039号室、千春と簪の部屋。

ここには何故か・・・

 

千春「何であんたがいんの?」

 

簪「どういう事なの?」

 

正一「おじゃましてます」

 

この小説の作者、鎌寺正一がI()S()()()()()()()()()()()()()()()

 

千春「いやまぁ、作者は学生だからできなくはないとは思うけどさ・・・もう少しこう、ほら、なんかなかった訳?」

 

正一「いやー、ここに来るにはこの姿が一番かなって」

 

簪「かなりのメタ発言」

 

正一「とにかく、君達には来てもらいたい所があるんだ」

 

千春「え?それってどういう・・・?」

 

正一「先生方には使用許可を貰ったからさっさといくよ!」

 

千春「え?え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正一「さて、ついたよ。地下第一会議室」

 

千春「いやいやちょっとまってなんでこんなところにいる訳!?しかも地下!?おかしくない!?」

 

正一「そこら辺は気にしたら負けだよ君ィ」

 

千春「うぜぇえ!」

 

簪「千春くん、落ち着こう?私だって・・・おどろいているもん・・・」

 

千春「そ、そうだね・・・そうだよね・・・」

 

正一「んじゃ、入るぞー」

 

ガチャ

 

正一「おっ!もうきていたのか。んじゃ、席について自己紹介といこうかな」

 

真志「初めまして、矢矧 真志です。君が千春君ですよね?今日はよろしくお願いしますね」

 

千冬「私はIS学園で教鞭をとっている織斑 千冬という。宜しく頼む」

 

チェリオ「えー、初めまして。チェリオといいます。今日はよろしくお願いします」

 

千春「僕は織斑千春。よろしくね、真志くん」

 

簪「更識簪・・・よろしく・・・」

 

正一「鎌寺正一です。よろしくお願いします」

 

千春「あのさ・・・ひとつ突っ込んでもいい?」

 

正一「どしたの?」

 

千春「いやさ、なんでチェリオさんって、ラウ・ル・クルーゼの格好なの?」

 

チェリオ「素顔が隠せるからこれでいいと思って!!」

 

真志「さっき『かっこいいから』とか言ってなかった?」

 

チェリオ「・・・」

 

千冬「目を逸らすな」

 

千春「まぁ、うちの作者もIS学園の制服着てるし、何より眼帯もしてるから何も言えないけど」

 

正一「うぐっ・・・いやだって着たかったんだし」

 

真志「あはは、正一さんってフリーダムなんですね」

 

簪「違う。彼は馬鹿なだけ」

 

正一「うっせぇ。ほっとけよ」

 

千冬「一応聞いておきたいのだが、酒は飲んでも構わないのか?」

 

正一「もちろんですよ」

 

チェリオ「いや、いきなりは失礼だと思うよ?」

 

正一「問題ないですよ」

 

千春「・・・お姉ちゃんって、どこの世界軸でも基本酒呑みだよね?」

 

真志「さ、さぁ?」

 

正一「ま、まぁ今回は雑談だからなにか食べ物でも作ろうか?」

 

真志「あ、それなら俺が作りますよ」

 

正一「あぁ、任せても大丈夫?」

 

真志「えぇ。これでも千冬さんのおつまみは俺が作ってますから」

 

簪「・・・もうパシリの領域?」

 

真志「パシr…」

 

千春「簪、違うよそれ」

 

千冬「さて、ビールをもらってもいいか?」

 

チェリオ「ウイスキーってあります?」

 

正一「あ、はい(チェリオさん酒飲めるんだ・・・)」

 

千冬「ありがとう。んぐっ・・・ぷはぁっ!やっぱりこれのために生きといると言っても過言ではないな!」

 

千春「いや、十分過言だと思う。」

 

チェリオ「すでにカオス臭が…。えーと、それじゃあそろそろ対談始めていこうかと思います。」

 

正一「そうですね。とにかく今回の対談のテーマは特に決まってはいないものの、世界線の共有をしなければならないので、お互いの世界を知って貰おうかと。まぁ、専用機を教え合うくらいしか思いつかないけどね」

 

簪「でも、そのコラボって、どういう設定なの?」

 

チェリオ「一応チェリオの世界に、千春くんたちがやって来るという設定にはなっています」

 

正一「その時は千春くん達、束さんの開発した空中戦艦のワープ航行実験に付き合ってる事になってるよ」

 

千春「うわぁ・・・嫌な予感しかしない。ん、僕真志くん手伝ってくる」

 

簪「たしかに・・・嫌な予感が・・・」

 

千冬「まぁ、束の事だ。ちゃんと考えでもあるんだろう。」

 

チェリオ「良い笑顔で指の骨鳴らしながら言う台詞じゃないでしょうに」

 

正一「それがさ・・・非常に言いにくいんだけどさ・・・」

 

千冬「なんだ?」

 

正一「こっちの世界の束さんさ・・・千春の事になるとすぐに狂っちゃうんだよね・・・いい意味で」

 

千冬「どういう事なんだ?それは」

 

正一「ハッキリいえば千春のために何かを作り、千春のために何かを壊す様な人なのさ」

 

簪「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

千冬「なんだそれは・・・もはやストーカー並だな」

 

チェリオ「ははは…(こっちの束さんも真志の事で破壊活動はよくしてるけどね)」

 

真志「料理出来たぞ。チャーハンに焼き鳥、卵焼きとサラダと簡単な物だけどな」

 

千春「おまちどうさまー」

 

正一「んじゃ、食べますか」

 

全員『頂きます!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チェリオ「おいしい・・・」

 

正一「たしかに・・・これはうまい・・・」

 

真志「はははっ。ちょっと照れますよ」

 

千春「うん、おいしい!」

 

千冬「やはり酒に合うな」

 

簪「まけた・・・いろんな意味で・・・」

 

千春「簪ィィィィィィィィッ!」

 

正一「ありゃ、まっしろになっちまったな」

 

チェリオ「大丈夫だって千冬さんだって…ハッ!?」

 

千冬「…なにか?」

 

チェリオ「ナンデモナイデス」

 

真志「っていうか、正一さんのキャラが安定していない気が・・・」

 

正一「気にするな。大丈夫だ」

 

チェリオ「そこって『大丈夫だ。問題ない』では?(エル●ャダイ)」

 

千春「簪!?」

 

簪「・・・・・・」

 

チェリオ「カオスが加速している…」

 

正一「何でこんなことになったのやら」

 

千春「いやあんたのせいだから!この小説はあんたの支配下だから!」

 

正一「ん、気を取り直して」

 

チェリオ「次に行こー!!」

 

千春(露骨に話し逸らしやがったァァァッ!?)

 

正一「こっちの世界のIS、まぁオリジナルのISの紹介をしようか。千春、よろしくね」

 

千春(あぁ、うん、わかってた。)「はいはい。んじゃ、説明するね。

 

僕のISは『漆黒なる円卓の騎士』。第三世代型IS、『黒式』のセカンドシフトした姿で、デフォルト武装は剣『騎士王の剣』、ビット『円卓の騎士』、その制御ユニット『天城』」

 

真志「あれ?一つだけ円卓の騎士とは関係無くないか?」

 

正一「そういう仕様だからな。もっとメタい事言うと、思いつかなかった」

 

真志「ほんとにメタいな!?」

 

簪「でも、かなり強いよ?」

 

正一「まぁ、俺の考えた最強を権化させた様な感じだしな。」

 

チェリオ「確かにすごい…『量産の暁には連邦などあっという間に』ってな感じですね」

 

正一「それでもまだ完全じゃ無いみたい。これからもっとチートになるよ。

(っていうか、それ量産させたら大変な事に・・・)」

 

千春「もう魔眼だけでも十分チートなのに・・・」

 

正一「んじゃ、今度は知ってるだろうけど簪の専用機だ」

 

真志「たしか、打鉄弐式だよね?」

 

簪「そうなんだけど・・・本編の描写があまりに少ないから、新装備もまだだしてないんだよね・・・」

 

正一「第三世代型IS『打鉄弐式』。

武装は槍の『夢現』

48連ミサイルポッドの『山嵐』と、基本原作とかわらないんだけど、ここからは特殊武装になるんだけど、

ザライトシステムというものを追加してあるよ」

 

千冬「なんだそれは?」

 

正一「特殊システムの一つで、マルチロックオンシステムを搭載した打鉄弐式を、様々な稼働モードに変更できるようにする物。

モードはそれぞれ、

近接格闘モード

遠距離狙撃モード

中距離支援モード

広域殲滅モード

極太射撃モード

があるよ」

 

真志「もはや俺の知ってる打鉄弐式じゃない!?」

 

チェリオ「君らが弄った弐式も原作からかけ離れてるからね」

 

簪「でも・・・まだ出番ない・・・」

 

正一「モードの説明に入るぞ。

近接格闘モードは文字通り近接に特化したモードだ。

ここには『夢現』や、追加武装の『八咫烏』なども入る」

 

千冬「八咫烏?」

 

正一「あぁ。『八咫烏』はハッキリいえばガンダムの後ろにつけるパックみたいな物で、想像はエールストライカーみたいなヤツですね」

 

簪「でも・・・機動力重視で・・・強度はあまりない」

 

真志「うーん・・・やはり、何処かを突出させようとしたら何処かが犠牲になっちゃうんですかね?」

 

正一「まぁ、そうだろうね」

 

チェリオ「そもそも犠牲なしで向上は無理だと思う・・・」

 

千冬「向上に犠牲は付き物、か・・・」

 

千春「格言っぽく言ってるけど、カッコよくないからね?」

 

千冬「なっ!?」

 

チェリオ「ぶっほぉ!!(ゲラゲラ」ゴツン!!

 

簪「あはは・・・」

 

正一「ま、まぁ、簪の専用機のオリジナル部分の説明は以上かな。世界情勢も、千春くんが第二の男性操縦者だって事以外かわらないし」

 

チェリオ「じゃあ次はこっちの世界のことだね。

こっちの世界だと、知ってる人もいるだろうけど一夏がいないんだ」

 

真志「俺がそうする様な捉え方のできるお願い事をしてしまい・・・」

 

千春「でも、悪くは無いでしょ?」

 

真志「いや・・・悪くないわけないだろ・・・」

 

簪「・・・・・・」

 

正一「・・・まぁ、誰だって一夏を見たら思うだろうね・・・"この唐変木めが"ってね」

 

千春「でも、そこが一夏のいい所でもあるんだよね・・・下心無しに手伝いとか出来るのって、珍しいし」

 

チェリオ「それで、真志くんが一夏の、言っては悪いけど代わりにIS学園で過ごす事になったんだ」

 

真志「出来心だったんだ・・・」

 

千春「真志君・・・」

 

千冬「だが、まぁ、私は少なくとも真志に会えて良かったと思っている。本来なら存在するはずの私の弟がいないのは残念だが、真志がいる。それでいいではないか」

 

真志「千冬さん・・・」

 

正一「まぁ、湿っぽい話はこれまでにして、ISについてお願いできます?」

 

チェリオ「あぁ、そうですね。

では、真志くんのIS、『烈火』について説明を。

銀一色の機体は、こちらの世界のセシリアが言ったとおり、西洋の騎士を彷彿とさせる姿をしているよ」

 

正一「そう言えば千春のISも騎士みたいになったんだよね・・・」

 

千春「知らない所でおんなじ風になってたってこと!?」

 

チェリオ「あはは・・・取り敢えずつづけるね?

主武器で使われるのはガンダムSEEDアストレイに登場するガーベラストレート。別に固定武器はないんだけどね」

 

真志「白い人影…白神から貰ったギフト《イメージ・コール》で詳細な設定を思い浮かべれば何でも出せますから武器は無尽蔵に出せるんですよね。エネルギー消費ゼロで」

 

チェリオ「ほとんどガンダム関係の武器しか出さないが…」

 

真志「で、烈火本来の特徴と言えばその速度と偵察能力かな。一応強行偵察を目的とした機体だし」

 

チェリオ「ソナーや熱探知、周波数解析までこなしちゃう束さん特性の情報収集機能で性能は高い。速度は…まだフルスピードだしてなかったよね?」

 

真志「さすがにアリーナ内では出せないですから…」

 

正一「凄い性能だよね・・・僕じゃここまで説明出来なかったよ・・・」

 

チェリオ「さて、大体は説明終わったかな?」

 

千春「大雑把すぎて何がなんだか分からないと思うよ?」

 

正一「それくらいでいいんだよ。さ、宴会しようぜ?」

 

真志「宴会かぁ・・・やろう!」

 

千冬「ふふふ・・・久しぶりに呑むか、私も」

 

真志「いやもうのんでるじゃん?」

 

簪「うふ。千春、あーん」

 

千春「ふぇっ!?簪!?」

 

正一「やれやれ・・・静かに喰えよ、ったく」

 

チェリオ「そんな事言って、気にもしてないくせによく言いますね?」

 

正一「・・・ふっ。楽しければいいんですよ」

 

千春「あ、あーん・・・。んぐ・・・」

 

簪「どう?」

 

千春「おいしいよ!あ、簪にもしてあげるね」

 

簪「えぇっ!?私はいいよ・・・」

 

千春「拒否権はない!はい、あーん」

 

簪「う、うぅ・・・あーん・・・」

 

真志「・・・なんか俺達、気まずいな・・・」

 

千冬「なら、私とするか?」

 

真志「えぇ!?何言ってんですか!?」

 

千冬「ふふふ、冗談だ。真志も少し飲むか?」

 

真志「…少しだけなら」

 

正一「元気だねぇ」

 

チェリオ「ホントですね」

 

 

 

 

 

 

こうして、初の対談は恙無く終わり、宴会になって夜が更けて行った。

 

 

 

 

 

 

千冬「真志・・・お酒・・・貰えないか?」

 

真志「もうありゅわけないじゃありましゅんか…スー…スー…スー」

 

簪「・・・にゃん・・・」

 

千春「ブハッ!?」

 

正一「・・・・・・」

 

チェリオ「なにこれもうカオス」

 




はい、鎌寺正一です。
今回は初のコラボと言うことで、予行演習も兼ねての投稿となります。
チェリオさんの
『主人公の友人を目指すはずが主人公になっちゃった!?』
からそれぞれ、作者のチェリオさんと、主人公の真志くん、そのハーレムメンバーの千冬さんにご登場してもらいました。
チェリオさん、ありがとうございます!
なんか口調とか不自然かも知れません・・・その辺りはごめんなさい。

あと、説明が雑なんですが、僕の勉強不足です。
申し訳御座いませんでした。
一応、チェリオさんにも御協力頂きました。
ホント、ありがとうございます!

では、次回からコラボを開始しようと思います。
いつ投稿になるかは分かりませんが、気長に待っていてください。
本編の方も進めていこうと思っています。
遅くなって申し訳ありません。
御理解御協力の程、よろしくお願いします。

今回の先帝教室はなしでいきます。
またコラボの後書きあたりに来ると思いますので、それまでお待ちください!
では、また次回お会いしましょう!


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コラボ1日目 『異世界へ!?』

「束さん・・・これは?」

 

みなさん、こんにちは・・・僕は織斑千春。

ラノベ、インフィニット・ストラトスの世界に転生した転生者だよ。

今、僕はどこにいるのかというと・・・

 

「ふふ、これはねー、時空航行型特殊(じくうこうこうがたとくしゅ)装甲宇宙戦艦(そうこううちゅうせんかん)、その1番艦だよ!」

 

この世界にてIS、インフィニット・ストラトスを開発した人、篠ノ之束のラボにいるんだ。

 

「名付けて!時空航行型特殊装甲宇宙戦艦 観鈴目型1番艦観鈴目(みすずめがたいちばんかんみすずめ)!」

 

大きく手を広げ、笑顔いっぱいで言う束さん。

 

全長約420m、前方に突き出た足のようなハッチが特徴的な宇宙戦艦。

 

いや、これどー見てもガンダムSEEDに出てくるアークエンジェルそのものなんだけど?

 

っていうか何てものを造ってんですか!?

 

「・・・こ、これは・・・」

 

流石の簪も苦笑してるよ!?

 

「・・・束さん、もう少し自重しようよ・・・」

 

「束さんの手帳に自重という文字は、無い!」

 

「・・・だったら僕が書き込んであげようか?」

 

「うーん・・・ハルくんならされてもいいけど・・・断る♪」

 

もうなんだかカオスが加速しています(苦笑)

 

「え、えっと・・・これはどういうことですの?」

 

セシリアが困惑気味に首をかしげ

 

「私は・・・夢を見ているのか・・・?」

 

ラウラは目の前の非現実に近しい出来事に現実拒否を始め、

 

「あは、あはは・・・」

 

シャルロットは壊れたかのように苦笑をし続ける。

 

「とにかく、皆には異世界旅行を楽しんでもらうために作ったんだよ!」

 

束さんは胸をめいっぱい張って主張する。

 

「・・・お姉ちゃんの許可は?」

 

「勿論取ってあるよー!」

 

・・・・・・なら、問題ないかな?

 

「あ、一応オペレーターにくーちゃん連れていきな?艦の扱いには慣れさせておいたから」

 

束さんはクロエを前に出し、乗るように促した。

 

先ず入って僕はクロエと共にCICを目指した。

 

「ん、クロエ・・・この戦艦、所属はどうするの?そこら辺しっかりしないと、向こうに行った時所属が名乗れないと大変だよ?ま、異世界なら関係ないんだろうけどさ」

 

「そうですね・・・一応"地球第三義勇軍第七部隊"という所属なんですが・・・」

 

おいまてや。なんやその中途半端な部隊名は。

 

「まぁ、問題ないでしょう」

 

「だといいけど」

 

僕はCICの設備を弄りながらテストして行った。

 

『んー、マイクテス!マイクテス!聞こえる?皆ー!』

 

「こちら観鈴目型1番艦観鈴目、束さん、聞こえてますよ」

 

『よかった。通信設備は万全のようだね!』

 

束さんと通信設備の確認、

 

「セイル展開、錨上げ、主翼展開、アンチグラヴィティシールド起動!これよりテスト飛行に移る!」

 

『アンチグラヴィティシールドの起動を確認、これより発艦シークエンスを開始します』

 

「総員、第一戦闘配置!これは訓練である!」

 

『了解!』

 

CICにて戦闘訓練、

 

「・・・ラウラ、第一戦闘配置についてはこの紙を見てね。これからはこれを基本にするから」

 

「そうだな、戦艦ならこれがいいかもな」

 

それぞれにマニュアルを渡したり・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一週間が経過した。

 

「さて、皆、そろそろ行くよ」

 

束さんは戦艦横の大きな機材の前で一気に全ての機械を起動させる。

僕達はそれに合わせて観鈴目にはいり、CICへ行く。

 

『発艦シークエンス開始します!ソフトレール連結、射出一分前!』

 

「総員、発艦準備!ノズル点火、第一、第二エンジン起動!」

 

ラボの天井が開き、観鈴目がその姿を現す

 

「セイル展開、錨上げ、主翼展開、アンチグラヴィティフィールド起動!」

 

『アンチグラヴィティフィールド起動を確認、これよりカウントダウンを開始します。重力反発まで30秒』

 

僕は艦長椅子、クロエは副艦長椅子、シャルロット、ラウラ、簪、セシリアはクルーの椅子でそれぞれの計器を弄る。

 

『発射まで残り10秒!』

 

「総員対ショック準備!座席の安全バーをおろせ!」

 

『次元航行へモードシフトします』

 

『・・・6、5、4、3、2、1、0!』

 

「観鈴目、発進!」

 

カウントダウンがゼロになるとともに僕の掛け声でブースターに点火、凄い圧が加わるとともに勢いよく観鈴目は空へと飛び出した。

 

「ラウラ!第一から第四コアをコアネットワークに接続!エネルギーバイパスをR32からL15まで切り替え!」

 

「了解、切り替え完了!」

 

「簪、33番から64番までの隔壁を閉鎖、耐圧準備!」

 

「うん」

 

「セシリア、シャルロット、クロエ、次元航行まで後どれくらいかかる?」

 

「後5秒位かと」

 

僕はコアネットワークの画面を見ながら、呟く。

 

「・・・コア全ネットワーク接続確認、よし」

 

この観鈴目は四つのISコアを使うことによって漸く飛行することが出来る。

その全てをコアネットワークに繋ぐと言うのは結構な事。

これ、バレたら政府に追われることになるね。

 

「千春様、次元航行の準備が調いました」

 

クロエがこちらを向く。

 

「よし、総員対ショック用意!」

 

「対ショック用意!」

 

皆がそれぞれの場所にある掴み棒を握る。

 

「次元航行開始!」

 

瞬間、戦艦は轟音を立ててその世界から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次元航行中。

 

「・・・静かだな・・・」

 

ラウラがボソッと呟いた。

CICの窓から見える景色は一面灰色だった。

 

「・・・このまま何事もなく行けるだろうか・・・」

 

そのたった一言を呟いた途端、

 

がゴン!

ズドォォォォォォン!

 

『っ!?』

 

戦艦が激しく揺れた。

 

「だ、第1第2エンジン被弾、大破!」

 

シャルロットから被弾の報告が入る。

 

「第1第2エンジンへのエネルギー供給をカット!サブ第6エンジン起動!ここで壊されるわけにはいかない!なんとしてでも誘爆を防いで!」

 

だが、さらに激しく揺れる艦内。

 

「キャァァ!」

 

「第7倉庫大破!艦損傷率34%!空気漏れを確認!」

 

「N9隔壁を降ろして!」

 

まだ揺れてはいるが、それでも多少マシにはなった。

 

「・・・一体何処から・・・?」

 

その直後揺れる艦橋内で何かがぼんやりと小さな光を発した。

 艦橋内の機械の光でも外から入った光でもなかった。ただその光は除々に大きくなったそれは185センチ台の人間の形となった。

 

 『汝は何ものぞ?何者かの神秘を感じる…』

 

その白き人影は僕を見るなりそう呟いた。

 

 『そうか、汝はあやつの…これは愉快。我は汝らの来訪を歓迎しよう』

 

そして一人納得する様に頷き、続ける。

 

 『我が汝らに望むのもはひとつ。我を楽しませろ』

 

 『足掻くが良い。競うが良い。戦うが良い。殺し合うが良い。汝らと汝を追う者を歓迎し祝福しよう』

 

「ど・・・どう言う・・・?」

 

僕は質問を返したが、それに応える声はなかった。

 

 『我の事は矢矧 真志と言う者に訊くが良い』

 

 光り輝く人は身体を小さな粒子状に分解してその場から消え去った。

 

そして訪れる一瞬の静寂。

 

だが、それも一瞬のうちだった。

 

「っ!?座標軸が先程の攻撃により横に20、縦に34のズレ!機体損傷率46%により緊急次元離脱システム作動!このままだとそのまま異世界に放り出されて・・・地面に衝突して大破する!」

 

ラウラが焦った声で捲し立てた。

艦内はアラートが鳴りっぱなしで、エンジンは第1第2が停止、第3が出力低下、サブ第7エンジンが完全停止状態。不安定な軌道を保つのでやっとだ。

 

「次元離脱システム作動まで残り10秒!」

 

「・・・くそっ!全員対ショック用意!」

 

やむ得ず僕は皆に指示を出す。

 

「・・・7、6、5・・・」

 

刻刻と近づくカウント。

そして、その瞬間は来た。

 

「・・・2、1・・・ゼロ!」

 

ガゴォォン!

 

「「「うわぁぁぁぁ!?」」」

 

「「「きゃぁぁぁぁ!?」」」

 

最後に物凄い轟音と共に、僕達と戦艦『観鈴目』はワープ航行に使った"次元の狭間"から飛び出した。

 

直後明るくなる視界。

 

最初に見えたのは綺麗な青空と大きな深い青の海だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

now loading...

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・みんな、無事?」

 

かれこれ数十分後、僕は艦橋を見渡しながら言った。

 

「私は無事だよ」

 

簪の声が聞こえる。

 

「私も無事だ」

 

次はラウラ。

 

「問題ありませんわ」

 

セシリアの声と

 

「僕も問題ないかな」

 

シャルの声、

 

「問題ありません」

 

クロエ、全員の声が聞こえた。

 

「・・・ごめん、クロエ。ここはどこの辺り?」

 

僕は現在地点が気になったため、クロエにそう訪ねた。

 

「そうですね・・・コアネットワーク接続!データベース展開、検索、現在位置!」

 

ブォン、という音と共にメインモニターに世界地図が展開され、その一部分に矢印キーが合わさった。

 

「うそ・・・まさか・・・ここって・・・」

 

そのキーがあった場所・・・そこは・・・

 

「ドイツ・・・なのか・・・!?」

 

ドイツとスウェーデンの間、それもドイツ寄りだった。

ロストク沖。

 

「・・・ラウラ、この艦はまだ飛べるか?」

 

「・・・いや、第1第2エンジンが完全にイカれてる。暫くは水上移動しか出来ないだろう」

 

・・・これは困った・・・どうしようか・・・

 

僕は本気で頭を抱える事になった。

 

 




はい、鎌寺正一です。
遂に来ましたコラボ!
ここまで書くのに3ヶ月・・・ごめんなさい、ホント反省してます。

アークエンジェルについて知らない方のために少し補足。

名前
アークエンジェル級強襲機動特装艦一番艦アークエンジェル

艦籍番号
LCAM—01XA

武装
陽電子破城砲『ローエングリン』×2
225cm二連装高エネルギー収束火線砲『ゴッドフリートMk.71』×2
110cm単装リニアカノン『バリアントMk.8』×2
75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」×16
艦橋後方ミサイル発射管×16
(対空防御ミサイル「ヘルダート」専用)
艦尾大型ミサイル発射管×24
(対艦ミサイル「スレッジハマー」)
(対空防御ミサイル「コリントスM114」)
(大気圏内用ミサイル「ウォンバット」)
(榴散弾頭ミサイル)
4連装多目的射出機×2
(アンチビーム爆雷)
(フレア弾) 他
対潜用魚雷発射管多数(『DESTINY』時)
※Wikipedia参照

こんなかんじですかね?
装甲はラミネート装甲。
ビーム兵器をある程度軽減します。

では、またじかい!
see you again.....next time!


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コラボ2日目 『異世界で・・・』

さて、千春達が異世界入りを果たしたのと同時刻、その異世界のドイツでは・・・

 

ビーー!ビーー!

 

「な、何事だ!?」

 

黒兎隊副隊長のクラリッサ・ハルフォーフは大声で叫んだ。

 

「そ、それが、国籍不明の大型船が突如、ドイツ領海に出現しました!」

 

「なんだと!?」

 

てんやわんやのドイツ基地。

 

「・・・事は一刻を争う!隊長に連絡は!?」

 

「もう報告しました!」

 

後私たちに出来ることは・・・

 

「ドイツ軍総力をあげてあの戦艦を包囲するぞ!」

 

港から次々と軍艦が出航し、謎の大型戦艦を囲い込む。

 

その時クラリッサは一つの疑問を抱えていた。

(あの形・・・どう見ても海を航海するために造られた様には見えない・・・一体どういう用途で使うことを前提にした戦艦なんだ?そもそも・・・戦艦なのか?)

 

流石にこういう形の戦艦なんかこの世界にあるはずもなく、ただただ驚くばかり。

 

(・・・そんな事より、今はこの戦艦を抑えねば・・・!)

 

こうしてドイツ軍は警戒をジリジリと上げていき、謎の戦艦を包囲していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢矧 真志は小型ジェット機の座席に持たれつつ、渡された資料に目を通していた。

 

 内容はドイツに所属不明物が落着した事だった。飛行中の物が不時着した訳でも隕石のように大気圏外から落ちて来た訳でも無いらしい。目撃談としては空中からいきなり現れたそうだが、そんな馬鹿なと思いたかったが写真を見てから信じるようになった。

 

 戦艦などの艦橋が付いた船体から二本の足が前に伸び、後ろにはUの字型の大出力ブースターが取り付けられた物体。どうみてもガンダムSEEDのアークエンジェル級一番艦のアークエンジェルである。異世界から転生した自分がいるのだから異世界から他に誰かが来ても可笑しくはない。いや、あの白神ならやりかねない。

 

 一般には公には公表してないが大きさが大きさだけにネットでは盛大に取り上げられている。ただ政府は戦艦と認識しておらず謎の構造物程度にしか思っていなかった。といっても放置する選択肢は無い訳で最初はドイツ軍艦で包囲していた。

 

 束から面白い物が落着したよと聞いた時はマジで驚いた。あれがアークエンジェルなら通常兵器では相手にならないだろう。ゆえにラビット・イン・ワンダーランドの名で上に話を通して、黒兎隊での包囲と言う形にした。包囲的にはあまり変わらないが彼女達ならこちらからの要求にある程度答えてくれると言うのが最大の利点だ。ちなみに上空からメリクリウスとヴァイエイトの監視は行なっている。束特性のあの二機ならばキラ・ヤマトのフリーダムでもいくらかは時間稼ぎは出来るから。

 

 「しかし私が何故呼ばれたのか。なぁ、真志」

 

 資料に眼を通していた真志は隣に座っている千冬に声をかけられ視線を向ける。千冬からは冷たく、不機嫌そうな視線が向けられていた。本来なら休日だったのだがIS委員会から強く要請されて仕方なく行く事にしなったのだ。自分の教え子がすでに向かう手はずになっていると聞けばな言われなくと行く気では合ったが。

 

 「何を言っているんですか。相手が何者でどんな目的、どれほどの戦力を持っているか分からない相手がいるんですよ。だったら知恵に実力、度胸の三点を兼ね揃えた織斑 千冬先生以外に適任者はいないでしょう?」

 

 「ほう。私はお前がIS委員会に手を回したのかと思っていたぞ。束込みでな」

 

 「………」

 

 「何か言う事は?」

 

 「ナ、ナンノコトカナァ?」

 

 「遺言はそれだけだな」 

 

 「待って!待ってください!!この埋め合わせはさせて頂きます」

 

 「フン!!」

 

 出席簿ではなく拳を振り上げた千冬に全力で頭を下げる真志に鼻を鳴らすだけで止める。

 

 彼女とてこの現状がどれほど危険かを真志から知らされている。ただ異世界からではなく束が推測したというアークエンジェルの性能と武装を教えたわけだが。

 

 「ところであいつはどうする気だ?」

 

 「ああ…」

 

 一瞬あいつで困惑したが多分束の事だろうと判断して答える。

 

 「来ますよ。っていうか分かりきっているでしょう。あの束がこんな面白そうな事を逃すわけ無いでしょう」 

 

 「だろうな。本当にあいつがやった事ではないんだよな」

 

 「…多分」

 

 絶対の自信は無いからな。むしろ束さんが遊び半分で作ったって言ったくれたほうが信じられる。

 

 ピピピと胸ポケットに仕舞ってある束特製の無線機から機械音が鳴り響く。この無線機は黒兎隊と通信する為だけに用意された物だ。なにやら束がいろんな対策なんかをしていたらしいが俺は覚えてない。通話相手のクラリッサは覚えているらしいが。

 

 「で、なんと言ってきた?」

 

 「異常なしとの事です」

 

 ほんのわずかな会話をして無線機を切ると内容が気になった千冬が聞いてきたのだが、あいも変わらずの異常なしだった。

 

 武装は全て収納したままで戦う意思も見せずに、無線で呼びかけなどの交渉的なこともせずにただ浮いているアークエンジェルに奇妙ささえ感じる。もし何らかのアクシデントで水着しても潜水能力があるから姿を隠す事など容易いはずだ。と、なれば本当は囮で他のところで何かが起こっているのかと疑ったがクロエが調べたところ何も無かったそうだ。

 

 『もうすぐ目的地です』

 

 「着いたな」

 

 「そうですね。では、行きますか…」

 

 アナウンスで流れた声を聞いて座席から立って後方の部屋に移動する。後ろの部屋には下部が開くようになっており、そこから飛び降りる事になっているのだ。

 

 ISを持っていると言えども高高度からみる下の景色と言うのは背筋か冷たくなる感じを得るのは何故なんだろうか。

 

 「さて気を引き締めろよ」

 

 「えー…これからちょっとした空中デートなのに」

 

 「デェっ!?」

 

 「お先に!!」

 

 顔を真っ赤にする千冬を置いて先に跳び下りる。パラシュート無しの降下は本当に怖いものがある。ゆえにすぐに展開する。

 

 「烈火!!」

 

 展開された白銀の西洋鎧型のIS『烈火』を展開して自由落下から飛行へとチェンジさせる。

 

 「真志あとで覚えておけよ」

 

 「えーと…ナンノコトデスカァ?」

 

 「本当に嘘をつくのが苦手だよな」

 

 いつの間にか白式を展開して横に並んでいた千冬から睨まれたがすぐに呆れた眼差しに変わっていった。解せぬ。

 

 「分かりました。空中デートはまた今度で」

 

 「―っ!?そ、そのことではない」

 

 真っ赤になって恥かしがる表情を楽しみながら目的の海域に近付く。遠目だが黒兎隊のISが視界に入ってくる。懐から無線機を取り出して連絡を入れる。

 

 「こちら真志。これより接触を試みる。黒兎隊の面々は戦闘態勢のまま待機を。決してこちらから仕掛けないで」

 

 『了解しました。ご武運を』

 

 包囲の間を通過する際に敬礼をされ、こちらも返す。さてどうするかなとアークエンジェルに向かって飛んでいくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・包囲されちゃったね」

 

一方観鈴目CIC。

艦長である千春はメインモニターに映される周りの状況を見て呟いた。

 

「そのようですね・・・っ!通信アリ!回線開きます!」

 

クロエがそういった後、メインモニターにノイズが走り、ある人物の顔が映る。

 

『そこの戦艦!今すぐ武装解除して投降しろ!』

 

「・・・そう言われて投降する人物なんて、いないと思いますが?」

 

その人物とは・・・・・・

 

「・・・織斑千冬さん」

 

『っ!?』

 

この世界の我が姉、織斑千冬だった。

 

さて、これからどうなっていくのやら・・・・・・

 

僕は不安が募る胸を押さえながら、1人、不敵に微笑んだ。




大変お待たせしました、チェリオさん・・・
こんな感じで大丈夫ですかね・・・?
不安しかない・・・・・・

時間がかかってしまい申し訳ないです。

では皆さん、次回をお楽しみに!


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IS学園 臨海学校編
水着買いに行くよ。あと、中庭にて。


先に行っておきます。
楯無ファンの方、ブラウザバック推奨。
申し訳ございませんでした。

えっと、今回から臨海学校編です。
とは言え、まだ臨海学校には行きませんが。
では、どうぞ!


「・・・あ、水着・・・。」

 

「え?」

 

はい、僕です千春です。

まだ水着買ってないことを思い出した。

この体になってから海に行ってなかったし、なにしろお姉ちゃんの視線が怖くて買えなかった。

いや、ほんとお姉ちゃんキャラ崩壊が激しすぎるよ・・・。

と、僕が突然喋ったことにより惚けている簪さんに説明する。

 

「あぁ、僕、水着・・・買ってない・・・。」

 

「あ・・・・・・。」

 

この一言で察してくれた様だ。

 

「・・・どこかに・・・売ってないかな・・・?」

 

「ん・・・近くにショッピングモールがあった筈・・・。」

 

お?簪から有力な情報が。

 

「なら、一緒に・・・行く?」

 

「え・・・////」

 

誘ってみたらなんか顔を真っ赤にして俯いてしまった。

だから・・・

 

「・・・嫌・・・?」

 

上目遣い+涙目+首傾げで聞いてみた。

そうすれば当然、

 

「・・・ブハッ!」

 

「あ・・・。」

 

簪が鼻血出して倒れちゃった。

 

その後起きた簪を連れてモノレールに乗ってショッピングモールへ!

 

んでもって、男性用の水着を購入しようと、売り場に来たはいいものの・・・・・・

 

「・・・・・・なんで簪もここに・・・?」

 

「え?」

 

「え?じゃないでしょ・・・いや、嬉しいけど・・・。」

 

キョトンとした顔をしてこちらを見つめる簪。

そうじゃなくて・・・

 

「なんで・・・更衣室に・・・僕がいるわけ?」

 

そう、水着を選びに行こうかと思ったら思いっきり手を引っ張られて、簪に更衣室へ連れ込まれてしまった。

 

あれれ?

なんで僕はここにいるのかなぁ?

 

「ふふふ。困った顔の千春、可愛い♪」

 

「うにゅぁ!?」

 

つ、突っつくなぁ!

 

「つ・・・つっつか・・・ないで・・・!」

 

「ふふふふふ!」

 

ツンツンツンツンほっぺたを突っつかれる。

えぇい、鬱陶しい!

 

でも、抵抗したらなんか悲しまれそうなのでされるがままに・・・。

 

「にゅぁ・・・。」

 

暫くツンツン突っつかれ、僕は少し不機嫌さを醸し出す。

 

「あ・・・ごめんね?」

 

それに感づいたのか、簪が謝ってくる。

 

「にゅ・・・わかったなら・・・いい。」

 

僕はそう言って出ようとしたんだけど・・・。

 

「・・・・・・なんで・・・僕の手を掴むの・・・?」

 

「・・・・・・/////」

 

顔を真っ赤にした簪が僕の手を掴んだまま離さないんだ。

 

「その・・・ここで着替えるから・・・見て欲しいの・・・////」

 

「え・・・ぇぇ!?」

 

僕は簪の言葉に驚きを隠せない。

 

「い、いや、そ、それは・・・んぐッ!?」

 

「ん・・・っ!」

 

そして文句を言おうと思ったら何故か思いっきり口を口で塞がれた。

 

あれぇ?

どーしてこうなっちゃったんだろう?

 

「んむ・・・くちゅ・・・ぷはッ!?」

 

してはいけない音がして、俺は何とか離すことに成功、息を吸い込んだ。

見れば、簪は顔をさっきよりも真っ赤にしていた。

・・・そんなに恥ずかしいならやらなきゃいいのに・・・。

 

「・・・/////」

 

「・・・はぁ・・・。」

 

こうして暫く簪の生着替えを目の前で見ることになった。

 

・・・ほんと、ど う し て こ う な っ た ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とりあえずあの後何事も無かったかのように買い物を済ませ、僕達は寮に戻った。

 

えぇ、一夏を追ってきた修羅達や実の姉なんて見てない。

見てないからね!

 

とにかく、簪が疲れているようなので先に部屋に戻り、荷物を置いてから少し中庭を歩いてみた。

 

そんな時だった。

 

「・・・あ・・・。」

 

ベンチに腰掛け、俯く少女に出会った。

勿論、僕はこの子を知っているよ。

銀髪の長いストレートな髪、僕と同じ眼帯をした女の子。

 

「・・・ラウラ?」

 

そう、ラウラ・ボーデヴィッヒだ。

 

「・・・千春?」

 

ラウラはこっちに気が付き、顔を上げた。

 

「どうしたの?こんな所で・・・。」

 

僕はそのベンチに座りながら聞いた。

 

「・・・なに、これからどうするかって考えていた、それだけだ。」

 

「これから?」

 

「あぁ。私は・・・IS学園を辞めようと思う。」

 

「え!?」

 

この言葉には僕を驚かせるのに充分な威力を持っていた。

 

「どうして?」

 

「・・・私は今まで力の意味を履き違えていた。強い事だけが認められる、そう捉えてしまっていたのだ。千春にも分かるだろう?あの時の私の言動からすれば、な。」

 

まぁ、確かにわかる。

でも、それとこれにどう関係が?

 

「だから私は自分を見つめ直す・・・いや、単にここからいなくなりたいだけだ。ここにいては教官にめいわくしかけない。それに、千春を張ろうとしたのだ。さらに言えば、私のISにはVTシステムが搭載されていた。本国帰還に刑事処罰、軍のあれこれと、私は色々な事をせねばならないだろう。そして、牢に繋がれ、罪を償うこととなる。」

 

「・・・それでいいの?」

 

「あぁ。私はそれを望む。」

 

「・・・軍人でも?」

 

「軍人だから、だ。」

 

こちらを見てハッキリというラウラ。

 

「私はな・・・もう生きたくないんだ。試験管ベビーとして生まれた私はヴォーダンオージェに適合せず、落ちこぼれとして軍にいた私はどれだけ努力しても無駄な事を悟った。

そんな時に教官は来て下さった。

力があれば確かに隊長にもなれた。

でも、千春にやられてから・・・その意識は消え、もはや元の私と何ら変わらない存在となった。その時私は思ったのだ。

"もう、私には努力するだけの価値もない"と。」

 

「っ!?」

 

悲しげにいうラウラの瞳は、もう何も映していなかった。

 

「もう、考えるのも嫌だ。私はこの世界から逃げたい。」

 

「・・・でも、だからって・・・死んで逃げるつもりなの?」

 

「私はそのほうがいいと考えている。もう、軍人だかなんだかなんて、私には意味のなすものじゃない。そもそも、"人間"であるかどうかすら悩ましいところなんだ。私は・・・「でもそれでラウラさんが死ぬのは嫌だよッ!!」・・・ッ!?」

 

「なんでラウラさんが死ななきゃならないわけ!?なんでラウラさんは逃げるの!?どうして・・・」

 

僕がいるところにいたくないの?

 

「・・・それは・・・。」

 

そう言ったっきり、ラウラは黙り込んでしまう。

 

「言えないならここにいていいんじゃない?」

 

「え?」

 

僕の言葉に目を見開き驚くラウラ。

 

「少なくとも、僕はそう思うな。」

 

そう言ってそっとラウラを抱き寄せてみる。

 

「・・・僕はね・・・千冬お姉ちゃんの弟だけど・・・出来ないこともある。当たり前だよ。そもそもお姉ちゃんだって出来ないことがあるんだもん。なら、僕にだって出来ないことはあるはずだよ?それに、一夏なんて勉強面はダメダメだ。でも、運動は最高に出来る。そんなものだよ。だから、ラウラだって出来る事があるはずだよ。それに、ラウラは死ぬべき人じゃないし、試験管ベビーがどうだなんて関係ない。それらを含めてラウラなんじゃない?」

 

「・・・千春・・・。」

 

「僕はラウラがいてほしい。でも、僕には簪がいる・・・我儘だとは思うけど・・・その・・・。」

 

「ふふ。オイオイ、私の夫はやけに我儘だな。いいだろう。私がいてやろう。簪にも、ちゃんと伝えておけよ?」

 

「・・・うん!」

 

僕達はそう言って分かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか、彼女があんなことになっているとは知らずに、ね・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後8時頃、生徒会室。

 

「お嬢様?いつまでお仕事するつもりですか?」

 

「・・・・・・。」

 

下校時間をとうに過ぎ、織斑先生にも叩かれたというのにいまだに仕事に没頭する楯無に、虚は違和感を覚えた。

 

だから問いかけてみても無言でひたすら仕事を続ける楯無。

 

「お嬢様!いい加減にしてください!体を壊してしまいます!」

 

「・・・・・・。」

 

虚が肩を揺らしても無反応。

 

なので強制的に仕事のある机を片付け、部屋に連れていった。

 

「お嬢様、ちゃんと寝てくださいね?」

 

虚は楯無を部屋まで送り、自室へと帰っていった。

 

だが、事態はより酷くなっていく。

 

 

 

 

 

 

 

次の日、虚はいつまで経っても教室にこない楯無を不審に思い、部屋に行くと、そこにいたのは・・・

 

「え・・・お・・・嬢・・・様・・・?」

 

いつもは扇子を口元に当て、不適な笑みをだす楯無が・・・

 

「お嬢様、お嬢様!」

 

手首から血を流し、倒れていた。

 

「まさか・・・リストカット!?」

 

右手首の動脈が切れているらしく、血が止まらない。

さらに言えばもう何時間も前から流れているため、出血量が夥しいほど、地面を濡らしていた。

楯無はちょうどルームメイトの居ない部屋割りになっていたため、誰もこの事を知らない。

 

「どうして・・・。」

 

屋上の時に感じた予感が当たってしまった・・・。

まだいなくなってはいないけど・・・もうどこかに行きそうな顔で・・・怖くなった。

虚は慌てて保健室まで運び込む。

 

一命は取り留めたものの、出血量が多過ぎたため、意識は戻らなかった。

顔もまだ蒼白のまま。先生にはもう二度と意識が戻らない可能性もあると言われてしまった。

 

「・・・お嬢様・・・私を置いていかないでください・・・失うのは嫌なのです・・・。」

 

虚は涙目で寝ている楯無を見つめ続ける。

 

ちゃんと帰ってくるのを信じて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

楯無の意識が回復したのはそれから三日後の事。

千春もそれを知って急いで駆けつけた。

楯無は皆に心配させて申し訳なさそうにしていた。

でも、それらは全て、楯無の行為の幕開けにしか過ぎなかった。




はい、鎌寺正一です。
更新が遅くなりました。
上手くかけなくて・・・。

さて、今回は水着購入とラウラの話、あと楯無さんが自傷行為に堕ちた話ですね。
何でこうなったんだろう・・・。

さて、『先帝教室』やっていきますか。

千春「今日は誰?」

今日はですね・・・

千冬「千春、来てやったぞ。」

千春「お姉ちゃん!?」

はい、千春くんの姉、千冬さんです!

千冬「ふふ。」

千春「お姉ちゃん、仕事は?」

千冬「安心しろ。ちゃんと終わらせてきてある。」

僕が呼んだんだから、それくらいは終わらせてますよ。
じゃなきゃここには呼べませんって。

千春「だよねぇ・・・。」

千冬「それにしても千春のIS、チート揃いだな。」

ホントはこんな予定ではなかったんですが・・・あれよあれよと機能追加や機体追加などをした結果・・・

千冬「それがあの結果か・・・末恐ろしいな、作者。お前はISの世界を引っ繰り返すつもりか?」

そんな訳ないですよ!?
あくまでこれは副産物ですよ!

千冬「どうだかな。お前は束以上の異分子だ。どーなるかわからん。」

・・・この小説の行く末は僕にかかってるんですよ?
そんな事言ってていいんですか?

千冬「んなっ!?卑怯な!!」

アンタが異分子呼ばわりしたのが行けないんですよ・・・。

千春「あ、あと蒼白鉱も最近出てないね?」

まぁ・・・ミスリルは出すのが難しいんでね・・・。

千冬「まぁでも、ここはISの世界なんだ。あまり他作品の要素入れ過ぎないようにしないとな。」

・・・僕の見込みだとあとエヴァンゲリオンの要素が追加されるんですが・・・。

千春「あー僕は何も聞いてない!」

千冬「もうやめろ・・・無理がある。」

・・・じゃあそれにガンダム入れます?
SEEDぐらいしか知りませんが。

千冬「やめろ!流石に私もフリーダムやジャスティスとは戦いたくないぞ!」

えー?
千冬さん(生身のISブレード)VSストライクフリーダムガンダムをしてみたいんですが?

千冬「私の人生オワタ・・・。」

なら、千春にはインフィニットジャスティスガンダムかな?

千春「勝てないよ・・・黒式の第二形態『漆黒なる円卓の騎士』でも勝てないからね!」

・・・じゃあ止めるか。

千冬「第一お前、そこまで深くSEED知らないだろう?」

・・・まぁそうだけどさぁ。

千春「SEEDは結構凄いアニメだったね・・・こう、陰謀が渦巻く、大波乱の戦闘とかさ。」

うん、そろそろここら辺でやめようか。
僕はそこまでガンダムに詳しくないから、今頑張って色々なガンダムのゲームやってるんだよ。
最近はマキシブーストかな。
戦場の絆は残念ながらやってないんだよ。
後はかなり前のになるのかな?
PSPでガンダムバトルユニバースやってるね。
ガンタンクで無双したりさ。

千春「ガンダムのキャノンにステータス全振りして、そこで特殊技の超射撃をしてほぼノーダメージでジオンを壊滅させてるからねぇ。」

後はΖガンダムとかね。

千春「ほぼビームスナイパーで遠距離撃破だろう?」

まぁね。

千冬「近接格闘全振りの私には考えられないな。」

まぁ、僕は近接よりも射撃の方が好きですし。

あ、因みにマキシブーストで使う機体は前まではフリーダムでしたが、最近だとストライクですね。
フリーダムだとコストが高くて、すぐに撃破される僕じゃ僚機の方に迷惑をかけてしまうので、なるべくコストの低いものにしようとしました。
まぁ、それでも2000なんですがね。
戦い方は基本、ランチャーストライクで射撃です。
って、そんな事はどうでもいいのです。

千冬「この後書き、ホントに大丈夫なのか?」

どうなんでしょう?(苦笑)

千春「まぁ、言われたら直せばいいんだよ。言われなきゃわからない事だってあるから。」

千秋「ねぇ、そろそろ私の出番も欲しいよ。番外編で出たけど、今回出てないから。」

あ、そうだね。
千秋ちゃんの活躍の場も作らないとね。

では、今回はこの辺りで。
次回も見てくださいね?

千春、千冬、千秋、正一「「「「また次回!」」」」









あ、楯無さんはアンチじゃありません。
ただ・・・千春くんのせいでおかしくなったとは思います・・・。
勿論、元に戻します。
もしかしたらサブヒロインになるかも・・・







・・・もうこれハーレムでいいんじゃね?


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千春の朝と、一夏

注意

・R-17
・メタ発言
・最初だけかなりエロい
・後半、シリアスかも?

以上の点に注意してゆっくりしていってね。


「ん・・・ぅぅ・・・」

 

僕はなんか寝苦しいと感じて目が覚めた。

なんかこう・・・上に何かが乗っかってる感じ・・・あれ?これもしかして・・・

 

「・・・スゥ・・・」

 

「・・・うそ・・・でしょ・・・」

 

やっぱりいた。

出来れば夢であって欲しい。

ほんと、夢でいてッ!!

 

「ん・・・なんだ、千春・・・起きたのか?」

 

むくり、と起き上がるソイツは、やはり想像したとおりの格好だった。

と言うか、原作にこんなのあったような・・・。

 

「・・・なんで・・・何も着てないの・・・ラウラ・・・」

 

そう、裸のラウラが僕の上に乗ってたのだ。

 

「ん・・・日本には"裸の付き合い"とか言うのがあるそうじゃないか。だから、私も裸になってみたのだ」

 

嬉しそうに胸を張って言うラウラ。

いや、だから・・・ラウラ・・・む、胸!胸見えてる!

 

「ら、ラウラ・・・服きて!ふくきてよぉ!」

 

「む・・・この感触はなんだ?」

 

あ、やば・・・ラウラが乗っかっているのはちょうど両足の付け根あたり・・・つまり、何が言いたいかというと・・・

 

「あ、あぁあああぁぁぁぁぁぁぁッ!?」

 

「む、なんだこれは・・・もしかして、これを・・・」

 

いつの間にか布団をどっかに放ったラウラが、僕の・・・ズボンを・・・

 

「ラウラ止めて!僕が社会的に死んじゃう!」

 

「ん・・・五月蝿い・・・」

 

あぁ・・・僕の叫び声で簪が起きちゃった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ、ここで読者の皆様はお分かりいただけただろうか。

 

全裸のラウラ、半裸の僕。

それを見た簪。

 

当然、何が起こるかというと・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・私も混ざろうかな」

 

「いや、どう考えたらその答えが出るんだよ!?」

 

・・・すみません、皆様。僕の予想をはるかに超えた言葉が投入されました。

 

「ん、簪も混ざるのか?」

 

「ラウラ・・・あなたも攻めてあげる」

 

「なっ!?う・・・あぁ・・・」

 

一瞬でカオス空間の出来上がり。

そしてこのままじゃ色々とひっかかりそうなので、表記しません。

強いて言うなら・・・察しのいい人ならわかると思うけど、腰が痛いとだけ言っておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・そ、それは災難だったな・・・千春兄・・・」

 

「・・・同情するなら代わって・・・」

 

僕は食堂で一夏に今朝の事を吐露した。

 

「まぁ・・・ラウラを簪に紹介した僕も悪いと思ったけどさ・・・あそこまで酷い化学反応になるなんて誰が予想できるのさ・・・」

 

一応、例のラウラとの会話後、簪に紹介したんだけど・・・その時何されたと思う?

 

僕が着せ替え人形にさせられたんだよ!

しかも殆どが女物ばかり!

さらにそれで・・・いや、これ以上言うとこの小説にR-18付けなきゃいけなくなる・・・。

 

「まぁ、でも・・・恋人が二人もいるってスゲェよな」

 

「まず普通の恋愛じゃ無理でしょうね・・・」

 

苦笑しながら言う一夏に、僕はため息をつきながらそう返す。

なんだって僕の彼女にはこう、エロい子が来るのだろうか・・・

なんか簪も、告白した後辺りから段々とスキンシップが激しくなって、最近だともう毎日あれやこれややられる。

ちょっと勘弁して欲しいなと思った矢先の今朝の事件。

もう僕のライフは空っぽなんじゃないかな・・・

 

「そ、それに、ラウラのあの奇行は副官のせいだと言ったし、それさえ正せば問題ないんじゃないか?」

 

「もう染み付いたあの奇行は元に戻らないようだよ、一夏君」

 

僕は大きくため息をつき、食堂のテーブルに突っ伏す。

 

今日は日曜日。

食堂とは言えほとんど無人で、おばさん方もみんな居ない。

まぁ、ホントの事言うとおばさん方は休みが重なっただけなんだけどね。

 

「・・・一夏も・・・散々だよね・・・」

 

「まぁ、な・・・」

 

一夏は窓の外をぼーっと眺める。

 

「俺だって恋してぇよ。みんなの好意にだって気付いてる」

 

この一夏は唐変木じゃない。

これはホント昨日あたりに一夏から相談された時に気づいたのだが、一夏はみんなの好意に気づいていながら、気づいてないフリをし続けているらしい。

 

「だけどよ・・・俺は・・・誰かと付き合うなんてこと・・・したくねぇんだよな・・・なんでだろ・・・誰かしらでも、それこそ千春兄みたいに二人ででもいいから付き合ってもいいんだろうけどさ・・・やっぱり怖い・・・いつか、自分の手でこの光景を潰すんじゃないかって・・・」

 

不安気な、しかも目の濁った一夏に、僕は何も言えなくなる。

 

 

実は一夏、原作には無い大問題を抱えていた。

 

 

ロンギヌスの槍×2

 

 

これを言えばわかるかも知れないけど、彼、セカンドインパクト的なやつを起こせるらしい。

 

 

それも、人造人間エヴァンゲリオン無し(ノーコスト)で。

 

 

使徒では無いみたいだけど、何故かATフィールドが張れてしまう。

 

 

しかも魂一つにつきロンギヌスの槍は1本までのはずが、一夏は2本も持てるという。

 

 

「・・・俺は・・・バケモノナンだろうな・・・」

 

少し一夏の声がおかしくなる。

 

「まァ・・・俺はオレ、なんだろうけどサ・・・」

 

一夏は、空を見つめる。

 

「・・・僕も、そういう力がある。だから、安心して大丈夫。一夏だけじゃないから」

 

「千春兄・・・」

 

一夏を優しく抱く。

この際BLだどうとかは関係ない。

一夏は確実に怯えている。

この生活が崩れてしまうのを。

そんなの、僕だって同じだ。

 

実はこの前、こっそり力を試そうとした時・・・

 

空から青い大きな大きな槍が降ってきました。

大きなクレーターを作って。

 

「・・・・・・」

 

しばらく呆然とした後、1枚の手紙が落ちてきた。

 

『やっほー、千春くん、楽しんでる?ルカだよ。

今回、神の上の人達から「千春くんは頑張ってるからなにか神器を与えては?」という意見が多数あったから、この槍を贈呈しちゃうね。特典扱いだけど、特別に七つ目の特典だと思ってね?じゃ、くれぐれも使い方を間違えないでね。

 

ルカ』

 

まさかの上からの贈り物。

しかも・・・

 

「カシウスの槍ですか・・・」

 

そう、あのカシウスの槍なのだ。

なんで神様はエヴァンゲリオン要素を入れたの!?

ホント、この世界がおかしくなって来たよ!?

 

こんな感じでカシウスの槍を持ってる。

 

「だからね、一夏・・・心配しなくていいんだよ・・・兄として、僕は一夏をできる限り守るから・・・一夏も、兄の僕を守ってね?」

 

「っ・・・あぁ!」

 

元気が出たみたい。よかった。

 

「じゃ、後は一夏が彼女を作るのか、楽しみだなー」

 

「うぇぇ!?」

 

アハハハハっ・・・一夏が狼狽えてる。

 

「ま、気にしすぎちゃいけないよ。無理も禁物。でも、彼女達の意思には、答えてあげなきゃね?」

 

「っ・・・わかった。ありがとな、千春兄」

 

「いえいえ」

 

憑き物が落ちたような顔をして、一夏は食堂を出ていった。

 

さて、僕も部屋に戻ろうかな。

 

授業が無い日はISを改造するに尽きる!

 

そうして僕も意気揚々に食堂を後にした。




はい、鎌寺正一です。
本編が進みませんでした。
申し訳ございません。
それと、もう一つ、遅くなって申し訳ありませんでした。
もう僕、消えてもいいかもとか本気で思ったり何だりしてます・・・あぁ・・・

さて、新事実発覚です。
一夏くんがロンギヌスの槍をもっていました!
これは・・・千春くんがこの世界に来た影響ということにしといてください。
決してどこかのバカ神が『面白そうだから』と言って与えたわけじゃありません。

さて、今回はこの辺りで。

では、次回も

頑張ってゴー!


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臨海学校へ行くよ!一日目、バス車内

最近学校に行けなくなってきた鎌寺正一です。
すみません・・・まだコラボは書けていないので、こちらを先に落とします!

・・・微(?)エロ表現アリ・・・

簪さんが千春と重なったようなので勢いに乗って書いちゃった・・・
まぁ、本編自体はバスの中での会話なんですが(汗)

でわ、どうぞ!



 

「あっ!海!海だよ!」

 

はい皆さん、こんにちは

千春だよー

今日から臨海学校が始まる。

今僕達はその行きのバスに乗ってる・・・のだが・・・

 

「ん、のほほんさん・・・苦しい・・・」

 

「はぇ?・・・・・・////」

 

隣の席の女子、布仏本音が窓に乗り出して海を眺めているのはいいんだけど、その・・・胸が・・・

 

「ち、ちはるんのエッチ!」

 

「な、なんで!?」

 

バッと勢いよく元の席に戻るのほほんさん。

あれ?のほほんさんってこんなかんじだったっけ?

胸を抑え顔を真っ赤にして目を潤ませながらこちらを睨みつけている。

 

のだが・・・

 

「そ、その・・・か、かんちゃんには悪いけど・・・ちはるんがいいならその・・・」

 

すぐにデヘヘーんとした顔になってモジモジするのほほんさん。

 

「すとーっぷ!それ以上はダメだよのほほんさん!(物理的に)簪に殺される!」

 

こうしてしばらくの間のほほんさんは赤面し、僕は挙動不審になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、簪は

 

「うぅ・・・こ、腰が・・・」

 

「どうしたの?」

 

今日は臨海学校初日・・・だったんだけど・・・

 

「うぅ・・・あ・・・が・・・へんな・・・うぅ・・・」

 

「??」

 

メタイ事言うとこの小説で描写されてはいないけど、昨日、勢いに任せてアレを夜に2、3回やっちゃって・・・

 

「こ、腰が・・・痛い・・・」

 

「む、無理しないでね?」

 

「あ、ありがと・・・」

 

隣の女子、公野真希に心配されて、私は腰の違和感をなんとか誤魔化しながら椅子に座り直したりして・・・とにかく落ち着かなかった。

多分、千春のクラスのラウラも同じだと思う。

あの娘も昨日の夜に何故か部屋にいたから・・・

 

ん・・・そう言えば昨日、私とラウラが二人して・・・

なんか傍から見たら千春ってロリコンに見えるのかな?

あ、でも千春も男の娘だから問題ないのかな?

 

そんな事を考え腰の痛みと戦いながらバスに乗っていた。

 

あ、アレをしたって言っても勿論対策はしたよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

「む、なんか今物凄い僕の評価がガタ落ちした様な・・・」

 

「どーしたの、ちはるん?」

 

今簪が色々と僕の事を貶めた気がしたんだけど・・・

 

「ん、なんでもないよ、のほほんさん」

 

僕は窓の外を見る。

 

と、

 

「ん、千春、その・・・」

 

「どうしたの、ラウラ?」

 

足をモジモジさせながらふらふらとした足取りでラウラがこっちに来た。

あれ?バスの中って立ち歩きOKだったっけ?

 

まぁいいか。

 

「その、だな・・・な、なんか腰のあたりが・・・」

 

「あー、うん、ごめん・・・」

 

ごめんなさい。

心当たりがありすぎて怖いです。

 

多分昨日の晩の事だろう。

・・・まぁ、その、大人の階段をのぼったんです。

 

・・・もちろん、対策とかもしましたよ?

 

数日前にもしたりしました。

 

何故か襲われる形で。

 

「まぁ、なんだ、私から望んだのだ・・・千春は悪くない」

 

「・・・ありがとう・・・」

 

ラウラの優しさが骨身に染みるよ・・・

 

「ん〜?ナニをしたのかな、ちはるん?」

 

「うぇっ!?」

 

ニヤニヤしながらのほほんさんが僕に抱きつく。

 

「おい、そろそろつくぞ!」

 

ここで千冬お姉ちゃんが声をかけた。

 

ある意味助かった・・・

 

そして皆が降りて、いざ、僕も降りようとした時、さり気なく千冬お姉ちゃんがすれ違いざまに

 

「・・・やるのはいいが、程々にしろよ?千春の体なら尚更、な」

 

忠告してきた。

 

「・・・・・・////」

 

僕は恥ずかしくなって勢いよくバスを飛び出した。

 

 




オリキャラ紹介

公野真希(きみのまき)

お姉ちゃんのように頼れる存在として四組の皆から好かれている。
怒ると怖いが、泣くと何故か無性に保護欲をくすぐられる、お姉ちゃんなのか妹キャラなのか鬼なのかわからない娘
専用機は持っておらず、訓練機でいつも修行をしている。
好んで使うのは第二世代型訓練用IS打鉄。
近接格闘がバグキャラ並みに強い。
狙撃も得意だが、中距離からの銃攻撃は何故かポンコツ。








はい、今日も『先帝教室』いきましょう!

今回のゲストは・・・

簪「・・・こんにちは・・・」

簪さんでーす!

千春「ん、作者が簪を先帝教室で出したかどうか忘れたから今出したみたい」

ちょ、千春、それは秘密でしょーよ!

千春「へっ・・・忘れるようなやつに秘密もクソもあるかってーの」

ごもっともです!

簪「それにしても・・・千秋さんは出さないの?」

だそうと思っても千春の人格だからな・・・出しづらい。
あ、精神世界にいさせればいいか!

簪「何故それを思いつかなかったの?」

わかんね?

千春「なんで僕のいないところではなしがすすむのさ?」

簪「ん・・・ごめんね?」

千春「・・・可愛いから許す」

・・・ごめん、砂糖吐きたい・・・
ちょっとブラックコーヒー飲みたいから、今日はこの辺りで!

また次回も!

千春、簪、正一「「「ゆっくりしていってね♪」」」


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臨海学校へ行くよ!一日目、日中

 

はい、千春です。

今、僕達は海にいます。

 

「・・・綺麗だな・・・」

 

僕は浜辺で1人、仁王立ちし海を眺めていた。

 

「・・・ん、水着・・・ちょっとキツイかな・・・?」

 

今の僕の格好はまぁ、男の人用の海パンに薄手の上着の様なのを着ています。

これを選んだ時、簪が

 

『・・・千春はどう見ても美少女にしか見えないから上は着た方がいい』

 

っていってどうしても譲らなかったから仕方なく購入した。

 

「お、千春兄、早いな!」

 

後ろから声をかけられたから振り向くと

 

「遅かったね、いち・・・か・・・」

 

「おう、どうした?」

 

逞しい体つきをした一夏がいた。

・・・これは・・・やばいかも。

いくら男の娘であっても僕は男、それなのに今の一夏は・・・

 

(・・・かっこいい・・・)

 

これは原作一夏ヒロインズが惚れるのもわかる気がする。

この体つきにあの性格、優しさがあれば誰だって簡単に堕ちるね。

 

・・・唐変木なのが頂けないが。

 

「ん・・・なんでもない・・・」

 

「そっか。んじゃ、泳ごうぜ!」

 

ニカッと笑って一夏は僕を引っ張っていく。

 

「・・・そうだね!」

 

僕も釣られて笑いながら海へと駆けていく。

 

海は冷たく、でも気持ちよくて、僕はさらに自然と笑みを浮かべていく。

 

「・・・久しぶりだな、千春兄がそうやって自然に笑うのってさ」

 

「え?」

 

一夏は僕の方を見て微笑みながら

 

「まぁ、千春兄だって疲れてんだろ?たまには力抜いて遊んだって誰にも咎められねぇだろ」

 

そう言った。

 

「・・・そうだね。体力は無いけど限界まで遊ぶよ!」

 

僕はそう返して微笑む。

 

その時

 

「千春ー!着替えたよー!」

 

「お、セシリア達が着替え終わったみてぇだな!」

 

浜辺で簪がこっちに手を振ってきている。

僕は急いで彼女の元へ行く。

 

「ん、どう・・・かな・・・?」

 

簪の水着は、原作を知らないので原作とは違うのか分からないけど、深い青の、腰にフリルがついたビキニだった。

原作ではこの辺り、水着イベントは見てないから・・・

 

「ん・・・似合ってる・・・」

 

似合ってるんだけど・・・やっぱり目のやり場に困る・・・

いつも可愛らしいけど、水着になるとなんか、僕の胸の高まりが止まらない・・・

 

「・・・あまり、みないで・・・恥ずかしい・・・////」

 

顔を赤くしながら簪は俯いてしまった。

 

「ご、ごめん・・・」

 

そう言って目をそらした僕の顔も赤かっただろう。

 

「そ、そう言えば、隣の白いのは・・・?」

 

簪の隣にいる、バスタオルでぐるぐる巻にされている方を指さして聞いてみる。

 

十中八九ラウラなんだろうけど・・・

 

「ほら、ラウラ、魅せるんじゃなかったの?」

 

「だ、だが・・・心の準備というものが・・・」

 

簪が急かすも、ラウラはスタイルを気にしているのか、モジモジして出てこない。

 

「あーもう、こんなんじゃ私が千春を独り占めするよ?」

 

「ま、待ってくれ!まだ心の準備が・・・」

 

脅すように言う簪は、それでもまだ渋るラウラに、遂に

 

「もう、それ!」

 

「わっ!?まっ!?」

 

ラウラのタオルを巻き取った。

 

「ら・・・ラウラ・・・?」

 

「は、恥ずかしいから・・・見ないでくれ・・・」

 

ラウラの水着は黒。

あまり長くはない髪の毛を上の方でツインテールにして、顔を俯くけているその姿は・・・・・・

 

「・・・可愛い・・・」

 

いつもの凛々しさのあるラウラとは違う、とても可愛らしい姿をしていた。

 

「なっ・・・か、可愛いだと・・・!?」

 

突然のつぶやきはラウラに聞こえていたらしく、さらに顔を赤くして俯いてしまった。

 

「むぅ・・・私の時はそんなに反応してくれなかった・・・」

 

「うぇ!?ち、違うよ!?簪の時は目のやり場に困ったんだよ!?」

 

壮絶な勘違いが起こったので慌てて否定する。

 

「そ、そう?」

 

それでも尚涙目で聞いてくる簪。

その仕草がどうしても可愛いから・・・

 

「キャッ!?」

 

思いっきり抱きついてしまった。

 

「どうしたの?」

 

「・・・簪・・・」

 

僕は同じくらいの高さにある簪の顔を直接みて、ニカッと笑い、言った。

 

「好き!」

 

「・・・・・・ぐはっ!」

 

「か、簪ィ!?」

 

言った直後、簪は盛大に鼻血を噴き出し気絶し、ラウラが駆け寄る始末となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隣では

 

「い、一夏・・・その、どうだ?」

 

「っ・・・あぁ、凄く似合ってる」

 

箒が一夏に水着を見せていた。

 

「・・・箒」

 

「なんだ?」

 

ん・・・一夏、遂に言うのかな?

 

「・・・後で、話がある。それも、俺達の関係が大きく変わる、重要な話だ」

 

いつにも増して真剣に言う一夏。

これは・・・もう確定だろう。

 

「・・・わかった。そろそろはっきりして欲しいところだったからな」

 

箒も、頷いて了承する。

 

「んじゃ、俺たちも楽しむか!」

 

「うむ、そうだな!」

 

一夏達も海へと駆け出す。

 

この後、僕とラウラで競泳したり、

ビーチバレーで皆に火がついたり、

千冬お姉ちゃんが途中乱入したり、

 

ともかく、日中は大きく騒がせてもらった。




はい、鎌寺正一です。
やばい・・・コラボの小説がなかなか書けない・・・

ちょっと焦燥が僕を支配し始めている今日このごろ。
今回は短いですが水着回?です。

簪さんの水着は原作とは違うようにしましたが・・・
大丈夫かな?

さて、今回も初々しいバカップルがおりました。
早くこの中に束さんとクロエを突っ込みたい・・・
欲を言えば千秋ちゃんを千春くんと交じらせたい!
あとは楯無さんをなんとかしないと・・・

では、今回はこの辺りで。

失礼しましたー!


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臨海学校へ行くよ!一日目、夕方~夜中

 

さて、日中海で遊んだ僕達は今・・・

 

「うん、おいしい」

 

夕食に舌鼓をうってます。

ご飯は和食を中心に、料亭の様に少しづつ、沢山の鉢が並んでいた。

 

「やっぱり和食が一番だ・・・僕の中ではね」

 

「へぇ・・・やっぱ千春兄も和食が好きなんだな」

 

刺身に手をつけていた所、右隣に座っている一夏が納得したと言う様な表情でお浸しに手をつけていた。

 

「ん、このお浸し、なかなか味が染みてるな・・・参考にしよう」

 

どうやらお浸しがお気に召したようです。

 

「ん、なぁ、千春」

 

左隣ではいつの間にかラウラが料理をつついていた。

 

「ん、どしたの?」

 

「この、大葉、という奴はどのように食べれば良いのだ?」

 

お刺身の下にあった大葉を摘んで聞いてきた。

 

「それは、お刺身の青臭さを抜くもので、無理して食べる必要は無いけど、どうしてもと言うなら・・・」

 

僕は大葉を一枚摘み、鮪を包んで醤油につける。

 

「こうして魚を大葉で包んで食べるといいよ」

 

「そうか、ありがとう」

 

そうしてラウラも、鮭を大葉で包んで、一口。

 

「おぉ・・・私自身は気にしていないが、大葉で魚独特の臭いが消え、爽やかな後味が広がる!」

 

目を輝かせてラウラはうっとりと余韻に浸る。

 

「気に入ってもらえたなら料理を作った人も幸せになれるよ」

 

僕はそう言って味噌汁に口をつける。

 

ズズっと一口、コクのある味噌と旨みの出汁が混ざりあって、ホットする味を醸し出す。

具材はワカメと豆腐のごく一般的なものだが、それこそ世帯ごとに味噌汁の味が違う様にここの味噌汁はどう頑張っても再現できそうにない程優しい味だった。

 

「こ、これは・・・俺でも無理そうだ・・・」

 

流石の一夏もこの味噌汁を再現できないようだ。

それ程までにこの味噌汁は美味しかった。

 

「白米も炊き方一つで味が変わるんだね」

 

ふっくらしたご飯は噛めば噛むほど甘味が広がり、とても幸せな気分になれる。

 

「俺もこれくらい出来るようになりてぇな」

 

なんか一夏が燃えてるんだけど気のせいだよね?

 

「これが日本における主食、白米・・・さすが日本、味も最高に美味い!」

 

あ、あれ?ラウラがなんか感動してるんだけど?

 

「ん、この緑色の物は何?」

 

「あ、それは私も気になっていたのだ」

 

一夏の右隣に座っていたシャルロットが緑色の物体を箸でつまんだ。

それに合わせてラウラもそれを摘む。

 

「それは山葵っていって、お刺身と一緒に食べるものだよ」

 

僕がそう説明すると、

 

「へぇ、はむっ」

 

「なるほど、はむっ」

 

二人とも同時に山葵の山を一口に頬張った。

 

「ちょ、そんな事したら!」

 

「!?〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!?」

 

「んっ!?〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!?」

 

案の定、二人ともあまりの辛さに悶絶。

 

「お、おいシャル、大丈夫か!?」

 

「ほらラウラ、お茶だよ!」

 

男二人して背中を摩るだのお茶を飲ませるだの大騒ぎ。

 

「ほ、ほれがわさびか(注:こ、これがわさびかぁ)・・・っ!」

 

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

 

シャルロットは辛すぎて呂律が回らず、ラウラに至っては涙目で未だ悶絶していた。

 

「ラウラ・・・レーションは大丈夫なのに山葵はダメなんだね・・・」

 

「は、はらいのにらて(注:か、辛いの苦手)・・・っ!」

 

うむ、どうやらラウラの苦手なものは辛いものらしい。

見事に山葵にしてやられたラウラはそれから暫くの間もずっと涙目だったことをここに記そう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正座に耐えられなくなって足をもじもじさせてたセシリアが足を一夏に突っつかれて悶絶してたなんてことは知らない知らない僕は何も知らないっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん・・・ぁ・・・ふぅ・・・」

 

「千春兄ってたまにそういう声を出すよな?」

 

「・・・言わないで・・・恥ずかしい・・・」

 

「だったら声を出さなきゃいいのに・・・」

 

「無理なんだよ、悪い?」

 

「別にぃ」

 

僕は今一夏と露天風呂に入ってます。

夜空を見上げながら波の音に耳を傾け、大の字で風呂に浸る、そんな贅沢な時間。

 

「・・・やっぱ千春兄、女の子にしか見えねぇよ、その下の部分さえ隠せば」

 

「・・・うっさい・・・////」

 

もう、なんてことを言うんだよ・・・人が気にしていることを・・・

 

「つーかさ、なんで俺よりも先に生まれたのに俺よりも背が低いんだよ?」

 

「僕に聞かないでよ・・・って言うか、僕が聞きたいよ・・・」

 

さらさら流る波の音、風の音・・・潮の匂いも相俟って心を綺麗に浄化されていく気分になる。

 

「・・・千春兄、俺って強くなれているのかな・・・」

 

「それは・・・どうなんだろう・・・」

 

一夏の疑問に答えられず、言葉を濁らす。

それでも、一種の答えは言える。

 

「・・・そもそも、誰を基準に自分は強いって言うのがないとわからないよ?」

 

「だよなぁ・・・」

 

深い溜息をついて沈んでいく一夏。

 

「ま、くよくよしてたってしょーがねぇな。これからも頑張りゃいいだけの話だ」

 

一夏も大の字に湯船で浮き、目を閉じる。

 

「そうだよ。僕も頑張るから」

 

そっと立ち上がり、湯船ギリギリまで歩いていく。

 

「千春兄?」

 

目の前に昇った月を見上げ、歌い出す。

 

「〜〜〜♪」

 

それはかの有名なボーカロイドの曲。

季節は違えど頭の中に満開の桜を思い浮かべる。

桜吹雪で舞い踊る、そんな情景を。

 

「・・・久しぶりに聞いたな、千春兄の歌声。千本桜、だっけか?」

 

「うん。僕のお気に入りの曲」

 

夜景にはピッタリだと僕は思う。

 

「・・・他にも聞きたいな」

 

「ん、2.3曲ならいいよ」

 

僕はまた歌い始める。

ボーカロイドは前世でも好きだった。

カラオケには行けなかったものの、友達の前でたまたま歌ったら

 

『なんでそこまでボーカロイドに近い声が出るんだよ!?』

 

って吃驚されたのはいい思い出かな。

 

「〜〜〜♪」

 

「・・・サマータイムレコードか・・・まぁ、夏だもんな」

 

サマレコは夏に聴きたい曲だよ。

 

「ん、次はリクエストしていいか?」

 

「いいよ。なんでも来い!」

 

「じゃ・・・dazeで」

 

おうふ、ボカロじゃないのね。

まぁいいけど。

 

「〜〜〜〜〜〜♪」

 

dazeも夏の曲。

まぁ、サマレコと同じ人が作詞してるからね。

 

「・・・そろそろいい時間だし、上がろっか」

 

「そうだな」

 

僕達は風呂から上がり、部屋に行く。

勿論、一夏と僕は教官用の部屋だ。

部屋に入った途端、目に入った千冬お姉ちゃんに甘えたくなった。

 

「お姉ちゃん!」

 

「うぉっ・・・こら、今は勤務中だぞ?」

 

「えへへ・・・」

 

飛びついて抱きしめると苦笑しながらも抱き返してくれる。

 

「ほんと、千春兄は千冬姉が好きだよな」

 

「だって、お姉ちゃんだもん」

 

「あははっ。そうかそうか。ありがとう、千春」

 

家族水入らずの時間。

随分と久しぶりな感覚がある。

 

「ん、そうだ、一夏」

 

「なんだ、千冬姉?」

 

「久しぶりにアレをやってもらいたい」

 

「あ、僕も!」

 

僕と千冬お姉ちゃんの頼みに一夏は

 

「おう、任せとけ!」

 

袖をまくって答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪side

 

「・・・そう言えば千春の部屋ってどこだろう・・・?」

 

私は千春の部屋を聞いていなかったことを今思い出した。

だから千春の部屋を探すためにトコトコと歩いていると、

 

「あれ?本音?」

 

「あ、かんちゃん」

 

私の友達にして従者の本音がいた。

 

「あのね、ちはるんの部屋知らない?」

 

どうやら本音も千春の部屋をしらないらしい。

 

「私も今探しているところ」

 

「そっか、じゃあ一緒に探そー!」

 

そう言って本音は私の後ろにくっついた。

 

それこら暫くして

 

「あれ?」

 

私は一つの扉の前に人だかりができているのに気がついた。

でも、急に立ち止まったからか、

 

「わっ!?」

 

本音が私にぶつかった。

 

「かんちゃ〜ん、急に立ち止まらないでよぉ・・・」

 

「ごめんね、でも、ほら、前を見て」

 

「えー?」

 

私が指さした先にはセシリア、シャルロット、ラウラ、箒がいた。

 

「む!簪か?」

 

ラウラは私に気が付き近寄ってきた。

 

「この扉に聞き耳を立ててみろ、面白いものが聴けるぞ!」

 

「え?」

 

そう言われて渋々ドアに耳を近づける。

すると・・・

 

『ん・・・ま、また腕を上げたな?ぅん・・・』

 

『ふ、ここがいいのか?』

 

『あぁ・・・そこだ・・・ぅあん・・・』

 

『ふぁ・・・お姉ちゃん、固くなってる』

 

『ち、千春・・・そこは・・・んんんっ・・・』

 

「な、なんなのこれ!?」

 

私は仰天した。

 

「な、なんなんですのこれは!?」

 

隣ではセシリアも吃驚していた。

 

「だ、大丈夫だよ、これは多分アレだと思うから」

 

シャルロットの弁明に、私は更に確信を持つ。

これは、アレだ。

 

「も、もう我慢なりませんわ!」

 

「わ、わたしも!」

 

流石にこの声の正体を探りたい。

 

「と、突撃ですわ!」

 

セシリアと共にそのドアを思いっきり開ける。

すると・・・

 

「ん・・・なんだ、お前達も来たのか・・・ん・・・」

 

「ここが凝ってるな・・・ちゃんと休んでるのか?」

 

マッサージをしている一夏とされている織斑先生がいた。

 

「こ、これは・・・」

 

セシリアと私は顔を引き攣らせる。

どうやら私達は盛大な勘違いをしていた様だ。

そう気付かされるや否や私の顔はトマトよりも赤く熱くなっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

「ん、もういいぞ。千春にもやってやれ」

 

「おう、わかった。千春兄、こっちでうつ伏せになって」

 

「わかった」

 

僕は一夏の前でうつ伏せになる。

 

「いくぞ」

 

「ん・・・ぅぁ・・・ふっ・・・くぅ・・・」

 

背中を揉まれる度に言い表せられない様な快楽が背中を駆け巡る。

 

このマッサージ、もはやヤバイやつじゃないよな?

 

とか思っちゃうくらいに気持ちがいい。

 

「お、千春兄も案外凝ってるな」

 

「ふぁ・・・ぁぅ・・・」

 

一夏が何か言ってるけどそれに答えられないくらいに口から声が漏れる。

 

「な、なんか色っぽいですわね・・・」←セシリア

 

「そ、そうだな・・・」←ラウラ

 

「・・・いいなぁ・・・」←シャルロット

 

「・・・一夏、私にもやってくれるのか・・・」←箒

 

「千春・・・私もやってあげようかな?」←簪

 

周りの声は色々、僕はリフレッシュした。

 

「さて、一夏、千春、ちょっと飲み物を買って来い」

 

「ん、いいの?」

 

「少しこの小娘共に話すことがあるからな」

 

そう千冬お姉ちゃんに言われたので一夏を引き連れ部屋を出る。

 

「なぁ、千冬姉の話ってなんだ?」

 

「・・・十中八九僕と一夏の事だよ」

 

「・・・恋人の事か?」

 

「そ」

 

僕がそう言うと一夏は顎に手を当てて

 

「・・・俺もそういうのを考えなきゃいけなくなったのか・・・」

 

と、何故か感慨深げに言った。

そんな一夏の様子を見て僕は一言、

 

「・・・唐変木じゃないからタチ悪い」

 

そんなこんなで自販機にたどり着いた。

 

「・・・千春兄・・・」

 

「なに?」

 

自販機の前で一夏が真面目なトーンで聞いてきた。

 

「俺は・・・誰かを愛せるのか?」

 

「・・・・・・」

 

「・・・皆が俺を好きだと言ってくれるけど・・・俺にはそういうのがわからないんだ・・・」

 

僕は自販機を見つめる一夏の顔を見る。

その顔は大きな不安で影を作っていた。

 

「多分俺には誰かを愛すことなんて出来ないんだ・・・だから、誰かを傷つけるかもしれない・・・それが怖いんだ・・・」

 

「・・・愛なんて人それぞれだよ」

 

「っ!?」

 

傷つけるのが怖いと言った一夏に、僕がそう返すと勢いよくこっちを向く。

 

「誰だって最初は愛すのが怖いよ・・・僕だって、とある秘密があって恋愛を拒否した事がある。その時に簪に言われたんだ。

 

"それでも、千春の事が、好きだ"って。

 

その時に思い知ったよ・・・愛には例えどのような秘密があったとしても関係ないんだって」

 

僕はテキトーにジュースを買いながら続ける。

 

「だから、誰かを傷つけるかもしれないなんてことは悩まなくていいんだ。ただただ、相手を愛せばいい。愛に形はない。一夏にも青春はして欲しいな」

 

そう言って取り出したジュースを手に持ち、微笑む。

 

「そうか・・・そうだよな・・・」

 

一夏は完全に憑き物が取れたような顔になる。

どうやらスッキリしたようだ。

前にもアドバイスはしたけど、今度こそ肩の荷が降りたのだろう。

 

「じゃ、戻ろうよ!」

 

「あぁ!」

 

こうして二人で廊下を歩く。

久しぶりにこう、本音で話し合ったと思う。

こういうふうに平和が続くといいなって、僕は思う。

前世が病弱で、たった10数年しか生きていなかったから余計に。

第二の人生が無かったらこれ程楽しく過ごせなかったかもしれない。

だから、ルカには感謝しないと。

僕は無意識に微笑む。

手に入れられなかった平穏が、今ここにあると思えるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪side

 

「さて、貴様らに残ってもらったが、なにか飲むか?」

 

織斑先生が備え付けの冷蔵庫を開けながら聞いてきた。

 

「あ、はい」

 

みんな頷くしかない。

拒否すれば追い出されそうな予感がした。

 

「さて、全員に渡ったな?」

 

「頂いていいんですか?」

 

私はおずおずと聞くと

 

「あぁ、飲め飲め」

 

と言われたので

 

「えっと、じゃあ失礼して」

 

全員がタブを開けて飲み出す。

 

「じゃ、私も飲もうかな」

 

そう言って織斑先生が取り出したのは缶ビール。

 

「あれ?織斑先生、今は勤務時間ではないんですか?」

 

箒が顔を顰める。

 

「まぁ、そうだが大丈夫だ。何せ、貴様らは何も言えんだろうからな」

 

「そ、それはどういう事ですの?」

 

「貴様らにはもう対価を払ったからだ。買収とも言うな」

 

『あ・・・』

 

しまった・・・まさか、買収されるとは・・・

これでも一応更識の家の者として恥ずかし・・・って、本音!?

 

「あちゃー、やられちゃったね、かんちゃん!」

 

何呑気な顔してるの!?

 

「いや、本音も同罪でしょ?」

 

「あー、それ言われたらおしまいだねぇー」

 

ほんと、この子は・・・

 

「まぁいい。凰のやつも来たようだし、会議といくか」

 

織斑先生はここでトーンを落として言う。

 

「貴様ら、それぞれ一夏と千春が好きなようだが・・・」

 

『ゴクリ』

 

「・・・欲しいか?」

 

意味ありげな深い笑みに思わずたじろぐ。

 

「まぁ、そこの誰かさんと誰かさんは既に一線を越えている様だが」

 

「あーあー、ワタシナニモキイテナイ」

 

「か、簪が壊れたぞ!?」

 

ホント、ナンデセンセイガソンナコトシッテイルンダローナー。

 

「見ていたからだ!」

 

「嘘だッ!?」

 

もうやだよ・・・見られてたの?あれ・・・

 

「まぁ嘘だが」

 

「もうやだこの人・・・」

 

現在進行形でSAN値が削られていく・・・

 

「では、貴様らは何故アイツらを好きになったんだ?」

 

確信に迫る発言。

 

「私は・・・一夏に救われた時があった・・・その時からだろうか・・・一夏を意識し始めたのは・・・」

 

箒は思い出しながら語る。

 

「・・・ほう、ならば既に小学生の頃から好きだったという訳か?」

 

「・・・その時はまだこれが恋愛感情だということには気づけていなかったのですが」

 

苦笑しつつ箒はそう締め括った。

 

「して、他の皆も同じようなものか?」

 

「そうですわね・・・私は男はヘコヘコして女に生きさせてもらっていると言う偏見を持ってしまっていたのです・・・原因は私の父母にありますが・・・それを見事に払拭して下さった一夏さんの心に惚れたのですわ」

 

「僕の時も同じようなものです。デュノア社に・・・いや、継母に命令されて渋々来て、結局何も出来なくて・・・本国に強制送還される、牢に繋がれる、そんな罪人なのに・・・それでもここにいていいって言ってくれた・・・そんな事言われたら・・・惚れないわけないんですよ・・・」

 

「そうよ・・・私だって・・・昔いじめられたりしていた時に颯爽と現れて救ってくれる・・・そんな、白馬の王子様を体現したかのような一夏の行動力、性格、そして何より・・・あの笑顔に惚れたの・・・」

 

す、凄い惚気だなぁ・・・

 

「・・・一夏め、後先考えずに落としおって・・・いや、気づいてないだけなのか?いや、そんなことは無いはずなんだが・・・」

 

あ、あれ?

 

「お、織斑先生、どうしました?」

 

「い、いや、なんでもない!」

 

わざとらしく咳払いをして織斑先生は続ける。

 

「ゴホン。貴様らの想いは良くわかった」

 

だが、と四人の顔を見渡す。

 

()()一夏を渡す訳にはいかんな」

 

『そ、そんなぁ・・・』

 

「まぁ、そこまでしょんぼりするな。あくまで私はまだ、と言ったんだ」

 

一度俯く皆が、織斑先生の声でまた一斉に顔をあげる。

 

「貴様らが一夏に合うような、そんなお嫁になるのであれば考えないでもない。あくまで、考えないでもない、だぞ。そこは一夏の決めるところだ」

 

その言葉に四人は萌え滾る。

・・・熱気が伝わるのでやめてほしい。

 

「さて、後はお前らだな、千春love勢。既に既成事実を作ってる者もいるが、まぁ問題ないだろう」

 

グイッとビールを煽る織斑先生。

・・・顔がほんのり赤いけど大丈夫なのだろうか・・・?

 

「布仏、貴様はどうだ?」

 

「ふぇ!?・・・ぅーん・・・まだ・・・わからない、かな・・・」

 

あれ?本音も堕ちてるの?

 

「そうかそうか」

 

ニヤニヤしながら頷く織斑先生。

 

「まぁ、千春もこの三人なら安心できるだろう。まぁ、更識にはあの生徒会長が付いてくるだろうが」

 

うぐ・・・お姉ちゃん・・・姉妹丼とかいわないよね・・・?

・・・これ、フラグじゃないよね!?

フラグだったらどうしよう!?

 

「・・・私も、恋人くらい見つけたいものだ」

 

織斑先生はもう1本ビールを煽る。

 

・・・ちょっと飲みすぎじゃないですかね?

 

「ただいまー」

 

「千冬姉、買ってきたぞ」

 

「おー、帰ってきたか。それじゃ、小娘共は就寝時間だ。ちゃんと寝るんだぞ?」

 

ホントだ。もうこんな時間か。

 

『ありがとうございました』

 

「お休みー」

 

「お休みな」

 

「寝なければ出席簿の餌食にするぞ」

 

私は自分の部屋に帰ることにした。

・・・織斑先生の最後の一言、ものすごく怖かったことをここに記すわ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

「さて、小娘共も帰った事だし・・・千春、ちょっと来い」

 

ん?何だろう・・・?

 

「何、お姉ちゃん?」

 

「これ、飲んでみるか?」

 

お姉ちゃんが指を指したのは缶。

中身は・・・指で隠れて見えない。

 

「ん、頂きます」

 

僕はそれを取ってプルタブを開ける。

プシュッと音を立てて蓋が開く。

 

そしてそのまま一気に煽り・・・

 

「ち、千春兄!それビールだッ!」

 

「ッ!?」

 

あ、あれ・・・?

 

「しまった!?千春にジュースと間違えてビールを渡してしまった!?」

 

「なにしてんだよ千冬姉!?」

 

セカイが・・・まわる?

 

「お姉ちゃん・・・」

 

ああ・・・思考が・・・

 

「な、なんだ・・・?」

 

「・・・むぎゅっ!」

 

「ふぁっ・・・・・・/////」

 

あぁ、きもちがいい・・・お姉ちゃんの胸・・・あんしんする・・・

 

「・・・千春兄のこれって・・・甘え上戸!?」

 

いちかがなにかいってるけろ、かんけーないよねー?

 

「ち、千春、や、止めてくれ!く、擽ったい!あと、変な感じになるからやめてくれ!」

 

あれぇ?おねぇちゃんのこえがひびいてきこえるよぉ?

 

「おねぇちゃぁん・・・しゅきぃ・・・」

 

「っ・・・・・・//////」

 

「・・・みてられねぇ・・・」

 

あれれぇ?おねぇちゃんのかおがまっかっかだぁ・・・

 

「おねぇちゃん・・・ぼくは・・・じゅっと・・・」

 

あぁ・・・まぶたが・・・ねむく・・・

 

こうして、僕の意識は途絶えた。

後日、この日の記憶が曖昧になっていた。

なんでこの日の記憶が無いのか聞くと物凄く目を逸らされたのはまぁ、関係ないよね?




はい、鎌寺正一です。
今回は長かった・・・久しぶりに5千字こえたんじゃないかなー、っておもいました。
今回は7千字なんですよねー・・・因みにいまこれ書いてる時間は9月27の1時38分・・・ものすごく眠いです。
これ書くのに大体一週間くらいかな?

・・・ごほん、では、少し謝罪をば。
まず、読者の皆様、そしてチェリオ様・・・申し訳ございません!

・・・コラボの話が全然進んでません!
ほんと、これに関しては言い訳できないです、はい・・・
頑張ってはいるものの、思うように行かなくて・・・
本当に申し訳ありませんでした!
来月中には出したいと思います!
↑はいフラグですねわかります。

・・・マイクラやりたい・・・
建築したい、絵を作りたい、TNT爆破したいィ!
・・・お金欲しいです、(*´・ω・`*)グスン


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臨海学校二日目ッ!早朝

 

夢を、見た。

 

将来を閉ざされた僕自身の夢を・・・

 

その日は雲一つ無い快晴、僕は車椅子にのり、幼馴染みの少女に押してもらっていた。

 

『・・・ねぇ・・・□◆』

 

転生前の僕が、その幼馴染みの少女に呼びかける。

 

『ん、なぁに、▲×?』

 

少女は弾み気味の声で答える。

 

『・・・いつも・・・あり・・・がとね・・・』

 

この頃の僕はもう既にかなり癌が進行していて喋るのもやっとの状態だった。

 

『うふふ。私は▲×が喜んでくれるなら何でもするよ』

 

それでも、少女は僕に付きっきりでいてくれた。

 

その日の夜、

 

『ねぇ、▲×・・・』

 

『なぁ・・・に・・・?』

 

『私ね・・・▲×のこと・・・す・・・』

 

何か言いかける少女の唇に人差し指を当てて黙らせる。

 

『それは・・・僕・・・以外の・・・大切な・・・人の・・・為に・・・取って・・・おきな・・・僕じゃ・・・答え・・・られない・・・から・・・』

 

涙を流す□◆に、僕は微笑んで答える。

もう、自分が死ぬ事など、目に見えていたから。

 

 

 

 

 

翌日、僕の容態は悪化した。

 

 

 

 

 

『うそよ・・・なんで・・・いや・・・▲×ッ!』

 

泣き叫ぶ少女。

 

『・・・・・・苦しく・・・ないよ・・・僕は・・・・・・□◆と・・・居れて・・・・・・幸せ・・・だったよ・・・』

 

言うのがやっとの状態で、僕は彼女に伝える。

もう、体は言うことは聞かない。

 

ーーこれは・・・夢、か・・・

 

僕はその光景を、天井あたりで見下ろしていた。

その時思っていた僕の心情も自然と流れてきた。

 

そして・・・

 

前世の僕は息を引き取った。

 

『あ・・・ぁぁ・・・あああぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁああぁあぁぁぁぁぁ・・・・・・ッ!』

 

少女は泣き叫んだ。

 

暫くした頃、漸く泣き止んだ彼女は一言、

 

『絶対・・・幸せになってよ・・・私の初恋の人・・・』

 

そう呟きながら僕が死んだ病室を出ていった。

 

そしてーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!?」

 

ガバッと上半身を起こし飛び起きる。

周りを見れば・・・

 

「・・・旅館・・・そういえば・・・」

 

僕はここで寝てしまったんだっけ。

 

「・・・もう朝か・・・」

 

静かな部屋にポツリと広がる僕の声。

 

「・・・今回は・・・幸せに生きれているのかな・・・?」

 

結構色々な事があった・・・それでも、前世に比べれば幸せに暮らせている。

 

「・・・僕はちゃんと幸せに生きるているよ・・・だから心配しないでねーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂花」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬side

 

「ん・・・」

 

少し頭が痛い・・・昨日飲みすぎたみたいだ・・・

私は布団から起き上がり隣を見る。

すると、千春が窓で黄昏ていた。

 

「・・・今回は・・・幸せに生きれているのかな・・・?」

 

どういう事だ?

()()()

 

「・・・僕はちゃんと幸せに生きるているよ・・・穂花」

 

穂花?

だれだ・・・千春の知り合いに"穂花"という名前は聞いたことが無い・・・つまり・・・

 

(やはり千春は転生者なのか・・・?)

 

随分昔に束に聞いたこと。

"千春は転生者ではないのか"という事。

 

(・・・もしその名前の子が千春の前世での友達ないし幼馴染みだったのなら・・・?)

 

千春は・・・寿命で死んだのでは・・・ない・・・辛い別れを経験しているのだろう・・・。

 

(・・・私にはどうしようもないのか・・・?)

 

どうにかして千春の力に立ちたい・・・。

だが、どうすればよいというのだ・・・?

 

「・・・あ、お姉ちゃん、おはよう」

 

と、考えていたら千春がこっちに気がついた。

 

「・・・あぁ、おはよう」

 

私はいつもと変わらない様に答える。

 

「・・・どうかしたの?」

 

っ!?どうやら千春をじっと見つめ過ぎていたようだ。

 

「いや、なんでもない。さぁ、一夏を起こすぞ。もうじき起床時刻だからな」

 

私はなんでもないふうに装い千春に微笑む。

 

・・・いつか、千春が全てを話してくれるまで私は待つ。

それでは・・・私から下手に干渉しないようにしよう。

人には・・・隠したいことも・・・あるだろうから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

あちゃー・・・千冬お姉ちゃんには聞かれてたなこりゃ・・・

 

「・・・とりあえず一夏を起こして外に出たはいいけど・・・これまた露骨な罠を・・・」

 

今僕の目の前には機会の兎耳が埋まっていた。

 

地面に。

 

「・・・一夏、ここで見る事は全て内密に、ね」

 

「わ、わかった」

 

一夏は僕の剣幕にたじろぎながら了承した。

そして僕は兎耳に手をかけ・・・

 

「・・・よっこい・・・せっ!」

 

力一杯引き抜いたッ!

 

「・・・何も起こんねぇぞ?」

 

いや・・・これで大丈夫な筈だ。

兎耳カチューシャが地面から出てきたということは・・・

 

ヒューーーーーーーーーーーン・・・ズドォォォォォォォン!

 

「のわっ!?」

 

空から何かが僕達めがけて落ちてきた。

 

「に、にんじん!?」

 

煙が晴れ、落下してきたものを見つけた一夏は叫ぶ。

そのにんじんの真ん中に亀裂が入り・・・

 

「やぁやぁハルくん、引っかかってくれたねぇ!」

 

束さんがでてきた。

 

「はぁ・・・もう少しましな登場はなかったのですか?」

 

「えへへぇ、この方が個性的でしょ?」

 

個性的以前の問題です。

 

「まぁいいです。で、なんのようですか?」

 

「ふんふー、今日は箒ちゃんにお土産を持ってきたのだー!ふふふ、さぁ、箒ちゃんはどこだぁ?」

 

そう言って束さんは走り去ってしまった。

 

「なぁ・・・今のって・・・」

 

「うん・・・束さんだよ」

 

あー、頭痛い・・・束さんの登場は好きだけど、現実でやられると結構精神的にキツイね。

・・・お姉ちゃんの気分がわかったかも。

 

「はぁ・・・」

 

そんな頭痛い朝は溜息と共にスパッと過ぎていくのだった。




はい、何だかんだでリアルがおかしなことになっている鎌寺正一です。
もう疲れました・・・やばい、この小説が終わらない・・・

日本海はいいですねぇ・・・今親不知海岸高架橋付近にいます。
富山県でしたっけ?
まぁそんな所です。
海が綺麗ですー・・・

さて、まぁ今回はこの辺で。
また次回もごゆっくり。


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臨海学校二日目ッ!お昼の事

 

「虚ちゃん・・・」

 

「なんですか、お嬢様?」

 

IS学園生徒会室。

生徒会長である私こと更識楯無は今、事実と真剣に向き合おうとしていた。

 

「私ね・・・あれから考えてみたの・・・」

 

「・・・妹様との事ですか?」

 

「えぇ・・・いくら何でもあの言葉は酷かったということはわかってはいたけど・・・心のどこかではそれでよかったとでも思っていたのかしらね・・・ホント、私って姉としてはダメね・・・」

 

ある日、千春くんに言われたこと。

その一言で私は一度再起不能になって・・・

 

「でも、それは今日で終わり。だから・・・虚ちゃん・・・」

 

でも、私は変わるのだ。

今までとは違う。

 

「・・・簪ちゃんが帰ってきたら、話し合う機会をちょうだい・・・一度、ゆっくり話してみようと思う」

 

真剣な表情をしているだろう私の顔を虚ちゃんに向ける。

 

「・・・わかりました。なら、はやく仕事を終わらせましょう」

 

フッと微笑む虚ちゃん。

・・・ちょっと可愛くて嫉妬しちゃうわ。

 

「ふふっ・・・そうね、頑張りましょう!」

 

私はペンを持ち、机に相対するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、専用機組は全員揃っているかー?」

 

はい、炎天下に照らされた砂浜にISスーツで立たされています、織斑千春です。

 

因みに、いるのは

 

一夏

セシリア

シャルロット

ラウラ

僕だ。

 

「よし、これよりーーー」

 

「ちょっとお待ちください織斑先生!」

 

「どうしたオルコット?」

 

始めようとした千冬お姉ちゃんにセシリアが声を上げる。

 

「ど、どうしてここに箒さんもいらっしゃるんですの!?」

 

そう、ここにいるのは専用機持ちのみのはずだが、ここには箒ちゃんもいたのだ。

まぁ、理由は分かってるけど。

 

「その事だがなーーー」

 

「ちーーーーちゃーーーーーん!」

 

説明しようとお姉ちゃんが口を開けた時、またもや遮られる。

ピキッとお姉ちゃんのこめかみにシワがよる。

 

うん、おかしいと言うのには変わりない。

いや、なんでこめかみにシワがよるのさ?

 

「・・・・・・」

 

「い、いたいいたいちーちゃん!?無言でアイアンクローはないんじゃ・・・あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばばば・・・・・・」

 

あ、遂に束さんが沈黙した。

流石お姉ちゃん。

 

「・・・えっと・・・」

 

先程まで質問攻め(?)していたセシリアも流石にこの惨状には戸惑っていた。

 

「全く・・・自己紹介位しろ、束」

 

「うぅ・・・なんだかちーちゃんの愛が重い気がする・・・」

 

しょげたセリフのあと、

 

「はい、私は篠ノ之束!ISの産みの親にて大天災!皆、宜しくねー!」

 

元気よく挨拶した。

 

「・・・束にしては結構まともな挨拶だな」

 

「むっ、失礼な、私だって常識くらいは弁えてるよ」

 

ころころと表情を変える束さん。

・・・なんで一人で百面相してるのかな?

 

「さてさて、ん・・・」

 

今度は専用機持ち達を眺めだした。

 

「君、ビット使いだね?」

 

「え、えぇ・・・そうですわ、篠ノ之博士」

 

最初はセシリアに目をつけた。

 

「私の事は束でいいよ。見たところ悪い子じゃなさそうだし」

 

「あ、ありがとうございます?」

 

よく分かってないセシリアはとりあえず礼を言う。

 

「さて、チャッチャと済ませちゃおう!さぁさ皆様ー、頭上に注目ー!」

 

勢いよく右腕を振り抜き空へ指さす束さん。

 

いよいよか。

 

空から正八面体の、銀色の物体が落下してきた。

 

「これが私の最高傑作にして技術の塊!第四世代型IS、その名も"紅椿"!」

 

パチっと指を鳴らすと正八面体は内側から開き、中の真っ赤なボディのISがキラリと日光を反射した。

 

「だ、第四世代型!?」

 

「嘘!?まだ世界は第三世代型の試作段階ですのよ!?」

 

シャルとセッシー(セシリアの渾名。今決めた)が同時に叫ぶ。

 

「ふっふっふー、天災に出来ぬことなどないのだよ」

 

むっふん、と腕を組み胸を張る束さん。

・・・ちょっとその姿は高校生男子の目に毒です・・・僕と一夏の目は自然と束さんの強調された胸に吸い込まれていく。

 

「・・・全く、やり過ぎるなと言っただろう!」

 

んおっ!?

あ、お姉ちゃんが怒った。

 

「だってだって、箒ちゃんにはちゃんとしたISに乗ってもらいたかったんだもん!」

 

必死に抗議する束さん。

 

「・・・はぁ、まぁいい。篠ノ之、フォーマットとフィッテングを済ませろ。他の者は各々のパッケージを確認しとけ」

 

そして唐突に始まるパッケージ確認の時間。

一夏には無いみたいだけど、何故か僕にはあるんだよね。

 

後付け型特殊ファンネル、ダークネスパラディンズ。

形は翼型で、一つの大きさが大体2m前後。

数は四つ。

射撃モードとシールドモードがある。

 

超大型ジェットパック、シャドウウィングス。

文字通りジェットパック。

翼は2対4枚。

それぞれにエンジンが付いていて、出力は最大速度マッハ9という破格の速度を誇る。

まぁ、僕以外が使えば肉塊になっちゃうね・・・

 

超重火力収束レーザー砲、グラリアル・ナイトメア。

全長6m、幅約1m30cm、装填数2、リロード時間1秒と中々優秀なロングレンジレーザー砲。

ただ、馬鹿でかいエネルギーを喰うのと、ものすごく重たいのが欠点。

火力はおかしい。

1発で半径100mの海が海底まで蒸発するほどの威力。

因みに試験で使った海の海底は大体4000m程でした。

・・・馬鹿なのか!?

なんでこんなのつくったし!?

 

近接ブレード、崩山刀『日輪』、破斬刀『月影』。

長さ4m、幅25cmの超大型ブレード。

斬艦刀・・・・・・。

 

「・・・これを送り付けて僕に何をしろというのか、束さん・・・」

 

ほんと、チートだよこれ・・・

 

『いえ、主人が言えることではないのでは?』

 

・・・いつの間にかAIの翡翠が辛辣な言葉を覚えていた・・・まぁその通りなんだけどさ・・・

 

『はは・・・その点は私も同じだよ』

 

うぅ、僕の味方は千秋だけだよ・・・

因みに、千秋はいつの間にか僕の精神世界にいたもう一つの人格だよ。

最近になって存在を知ったけど、よく話し相手になってもらってる。

 

「さて、のこりはちゃちゃっと終らせて・・・」

 

そう言って作業に戻ろうとしたその時だった。

 

「お、織斑先生ェェ!」

 

「なんだ、山田君」

 

山田先生が大急ぎで駆けてきて、お姉ちゃんも訝しげに見ている。

 

「至急お耳に入れたいことが・・・」

 

耳打ちをする山田先生。

 

「・・・そうか、直ちに生徒達を旅館へ戻らせてくれ。山田君が先導で指導すれば問題ないだろう」

 

「はい!」

 

山田先生は元来た道を駆けていった。

 

「専用機持ちは集まれ!非常事態だ!」

 

僕達はその声に駆け寄る。

 

「・・・いいか、よく聞け。先ほどアメリカとイスラエルが共同で開発していたIS、『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』通称『福音』が制御下を離れ暴走、施設を抜け出してこちらへ向かっているとの情報が入った!」

 

「っ!」

 

遂に始まる・・・シルバリオ・ゴスペル戦が・・・・・・

僕は言い知れぬ不安と緊張、そして一握の楽しみを心に抱き、俯きながらフッと、誰にも気づかれずに笑うのだった。




はい、鎌寺正一です。

千春「・・・何か言うことは?」

・・・一ヶ月近く放置してすみませんでした・・・

千春「・・・言い訳は聞こう」

・・・高校生活が上手くいかなくなりまして・・・転学する為に色々やってました。

千春「・・・それなら仕方ないな」

ホントに申し訳ありませんでした・・・

千春「さて、コラボの方はどうなったのさ?」

・・・書けたは書けたんだけど・・・リレーってどうやればいいの!?
マジでどうしよう!?
このままじゃチェリオさんに迷惑掛けてしまう!!
ホントに申し訳ございません!
ど、ど、ど、どーしよう!?

千春「落ち着け。書けたなら投稿すればいいんじゃ・・・」

それで大丈夫なのかな・・・僕、おかしいぐらいに心配性?でさ・・・直ぐ心配になって・・・

千春「あーもう、今日はこれで終わります!作者がおかしくなったので、次回もお楽しみに!」


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臨海学校二日目ッ!福音戦其ノ壱

遅くなって申し訳ないっ!
それでは本編始まるぞい☆


「・・・そうですか・・・」

 

はい、千春です。

今はふざけたことをしている場合ではないので挨拶は省略させていただきます。

 

「つまり、僕達で福音を止めれば良いと?」

 

「そういうことになるな」

 

まぁ、大体原作通りだね。

・・・簪の専用機が化け物化した以外はね。

 

「・・・今奴は太平洋沖を横断している。それも、かなりのスピードで、だ」

 

福音は広域殲滅用のISだったはず。

なら・・・大勢で行くのは致命的な欠点になりうる。

それ故にやつの弱点でもある。

 

「とにかく、奴が日本に・・・ひいてはアジアに侵入する前に叩き落とせ!」

 

「・・・それ、教師の発言としてはどうよ?」

 

まったく・・・仕方ない、か・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『よし、全員配置についたな?』

 

「いや、発進準備が終わっただけですが?」

 

『今回の目標は暴走した福音の捕獲だ。広域殲滅型のISだから気をつけろよ?』

 

発進準備の終わった僕達は一旦空に上がっていた。

 

『よし・・・作戦決行時刻になった・・・みな、頼んだぞ!』

 

僕が、簪を、箒が一夏を抱えて、セシリア達は個別で最大加速で飛び出した。

 

「・・・エネルギー残量は1,000・・・シャドウウィングスに使うエネルギーはおよそ100、往復で200と考えて、グラリアル・ナイトメアに使うエネルギーは一発あたりおよそ300・・・足りるか?」

 

僕のISの唯一の弱点、シールドエネルギーとビーム兵器用のエネルギーが極端に少ない事。

それを考慮しつつ出した攻撃のチャンスは・・・たった二回。

 

「一夏」

 

『なんだ、千春兄』

 

僕はプライベートチャンネルを開いて一夏に通信を繋ぐ。

 

「僕の攻撃のチャンスは二回、うち、二回目は当たらない確率がほぼ100%。だから・・・」

 

『あぁ、わかってる・・・一発で決める!』

 

ふっ・・・弟ながら立派になっちゃって・・・

 

「よし、やるか!」

 

『十二時方向、目標発見!距離10000!』

 

さぁ、饗宴の幕開けさ!

 

僕は簪とラウラを離し、突っ込む。

 

グラリアル・ナイトメアのエネルギーを収束させ、圧縮する。

溜め時間は・・・凡そ5分。

 

 

ラウラが右手にとてつもなく長い銃・・・狙撃銃を展開し、狙いを定める。

 

『喰らえ、電磁の力!』

 

ズガァァン!

 

銃からは到底しない様な音と共に一筋の黄色い光が一直線に・・・文字通り光速で打ち出された。

超電磁砲『神無月』。

それが今彼女が持つ狙撃銃の名だ。

 

だが、その光速の一撃をもってしても・・・

 

『なっ!?』

 

『え!?』

 

『嘘っ!?』

 

「かわした・・・のか!?」

 

銀の福音は躱してみせた。

ヒラリ、そんな効果音が似合うその、見るものを魅了する回避術は僕達の目を釘付けにし・・・右手に握られた何かを発射する構えをとった。

 

「っ!?退避!」

 

僕が慌てて叫ぶも、

 

『きゃぁ!?』

 

『ぐぁぁ!?』

 

「簪!?ラウラ!?」

 

簪とラウラが一撃でシールドエネルギーを削り取られ海へと落下する。

 

『なんて高火力だ!?』

 

一夏が叫び、僕は気を引き締める。

 

「LAーーー!」

 

歌を奏でるような音で次々と弾幕を張っていく銀の福音。

 

「ちっ!」

 

僕は舌打ちしつつグラリアル・ナイトメアの照準を合わせようとする。

 

そして・・・充填率が100%になった。

 

「一夏っ!」

 

『うぉぉぉぉぉっ!』

 

僕の叫び声と共に一夏が飛び出して零落白夜を発動、福音に切りかかる。

 

「Laaaaaaーーー」

 

それをひらりと交わした福音に向けて・・・

 

「一夏!避けてっ!」

 

僕は・・・

 

「発射っ!ナイトメアバーストッ!」

 

グラリアル・ナイトメアをぶっぱなした。

 

「いけぇ!」

 

一直線に突き進む野太い光線は、躱した直後の福音を飲み込んでいき・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「がはっ!?」

 

『Laaaaaaaaaa!』

 

な、何が起こった・・・?

 

『ち、千春兄・・・?』

 

僕の胸から・・・真っ赤な手が・・・

 

ズボッ!

 

「ぐばぁっ!?」

 

強烈な痛みと共に口から大量の血が溢れ出す。

 

『ち、千春!?』

 

鈴の声が薄ら聞こえる・・・

 

目の前の福音は動けない僕に向けて・・・・・・

 

『Laaaaaaaaa!』

 

「がぁっ!?」

 

いつの間にか展開した槍を突き刺していた。

 

ゆっくりと、ISごと僕を槍で持ち上げていく福音。

 

そして・・・

 

『La------------!』

 

ズガァァン!

 

直後、意識が暗転した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏said

 

な、何が起こったんだ・・・?

 

千春兄がランチャーでビームをぶっぱなした。

それで終わると思っていた・・・なのに・・・

あいつは・・・福音は一瞬で千春兄の後ろに回り込み、右腕を絶対防御すら貫いて突き刺した。

 

「ち、千春兄・・・?」

 

千春兄の口から大量の血が溢れた。

空に舞う鮮血・・・その紅が俺の目に嫌でも焼き付いた。

 

『ち、千春!?』

 

鈴の焦った声が聞こえた。

 

それでも、アイツは・・・

 

『La----------!』

 

容赦なく、千春兄の体に

 

「ぐぁっ!?」

 

展開した槍を突き立て・・・

 

 

 

 

 

ズガァァァン!

 

 

 

 

「千春兄ぃぃぃぃっ!」

 

爆破しやがった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ISが解除され、真っ黒になった千春兄が海へ真っ逆さまに落ちていく・・・

 

「くそっ!間に合えぇぇ!」

 

俺は瞬時加速も駆使して千春兄を捕まえようとした。

でも・・・

 

 

ザバァァン

 

 

届かなかった・・・

 

 

「くそ・・・千春兄・・・千春兄ぃぃぃ!」

 

空に佇む福音は・・・不自然なほど妖しく美しくその光を携えていたんだ・・・・・・千春兄が海へと沈んでも尚・・・・・・。

 




はい、鎌寺正一です。
お久しぶりでございます。
え?今まで何してたかって?
そりゃあもちろんGOD EATER 2 RAGE BURSTやら
初音ミクproject DIVA FやらF 2ndやら・・・

千春「はぁ食いしばれこの駄作者」

え、ちょ千春くんそれあぶないやt・・・ピチューン

千春「はぁ・・・こんな駄作者だけど応援してあげてくださいね?」


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番外編① スペシャルな謎の雑談教室『先帝教室』

正一「はい、というわけで・・・祝、『先帝教室』番外編化決定〜!」パチパチ〜

 

千春「いやちょっと待って!?あれって後書きコーナーじゃなかったの!?」Σ(゚ロ゚;)

 

正一「あー、後書きコーナーでやると何度か書き忘れると言うぼろを出してしまったので・・・番外編でやる事にしました」( ̄▽ ̄;)

 

千春「しかも表情ついてる!?」Σ(・ω・ノ)ノ

 

正一「初めての試みです」(`・ω・)キリッ

 

千春「うん、まぁ・・・もうどうだっていいや・・・」┐('д')┌

 

正一「では、やって参りましょう!」(´^∀^`)

 

千春「そう言えば今後の方針とかってあるの?」(`・ω・´)?

 

正一「とくにないかなー・・・殆ど行き当たりばったりだし・・・」...( = =) トオイメ

 

千春「それ大丈夫なの!?」∑(°o°;)

 

正一「・・・キミハナニモキイテイナイ、イイネ?」(⊙▂⊙)

 

千春「あ、ハイ」( ´•ω•` )

 

正一「さて、文字数稼ぎはここまでにして、と」(`・ㅅ・´)

 

千春「文字数稼ぎとかはっきり言いやがったこの駄作者・・・・・・」(´・д・`)

 

正一「そう言えばまだ亡国機業でてねぇなぁって今更ながらに気づいたんだけどさ」(o・。・o)

 

千春「ほんと今更だよね・・・」(ー∀ー)

 

正一「ネタバレになりますが、恐らく福音戦の終わり辺りには出せると思います」☆-(ゝω・)v

 

千春「・・・織斑マドカは・・・?」

 

正一( ºΔº )

 

千春(完全に忘れてたねこれ・・・)(ー∀ー)

 

正一「・・・と、登場する話に組み込んでおくよ」(^ω^;);););)

 

千春「あと、更新ペースがガタ落ちしてるんだけど・・・」( (≪●≫) )Д( (≪●≫) )

 

正一Σ:(;゙゚'ω゚'):ギクッ

 

千春「何してたのかなぁ?」(#^ω^)

 

正一「・・・マイクラと動画編集、その他諸々・・・」(^^;;

 

千春「動画編集はまだいい。テストだったんでしょ?」(・・?

 

正一「あ、あぁ・・・」:(;゙゚'ω゚'):

 

千春「だけど・・・その他諸々とマイクラってどうゆう事なのさ・・・ッ!」(╬ ゚Д゚)

 

正一「だ、だって・・・やりたかったんだもん・・・」(つω;)

 

千春(あ、今の作者スライムメンタルだった・・・)(^^;;

 

正一「・・・もう失踪しようかな・・・」(´;ω;`)

 

千春「止めなさい!?チェリオさんに迷惑かける気!?」( ´•д•` ) 

 

正一「ごめんなさい・・・うぅ・・・」(/Д`;

 

千春「い、いや、泣く事ないじゃんっ」( ̄▽ ̄;)

 

正一「もうやだよ・・・リアルはもうやだ・・・」(;-ω-)a゙

 

千春「もう顔文字はいいよね?」

 

正一「あ、うん。ごめんね、試験やらせて貰っちゃって」

 

千春「いいよいいよ。んじゃ、そろそろ締めようか」

 

正一「みなさん、お読みいただきありがとうございました」

 

千春「それではまた次話でおあいしましょー!」

 

千春正一「「ばいにゃらー!」」



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臨海学校二日目ッ!福音戦其ノ弐

皆様、お久しぶりでございます。
鎌寺正一です。
ちょっとバイトで疲れが溜まってしまい・・・体調崩しました(苦笑)
ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
ですが、更新ペースは変わらないと思います。
最近筆乗りが悪いので・・・相変わらず駄作者ですが、これからもよろしくお願い致します。


沈むーーー

 

ーー暗闇の様な深海にーー

 

水底のー奥深くまでーー

 

ー沈んでゆくーー

 

 

 

 

 

深海の冷たい水が、僕を蝕んでいく・・・・・・

 

音が聞こえなくなってゆく・・・

 

(もう、僕も終わりなのか・・・)

 

ゆっくりと沈んでいく体はピクリとも動かせない。

失血が酷いのだろう。

 

(それでも・・・最後には・・・あいつを・・・)

 

直後、禍々しい黒い気が僕を包み込んだ。

 

ドス黒い負の感情が僕をさらに蝕んでいく。

 

(アイツは・・・アイツダケハ・・・)

 

おかしくなっていく思考のなか、最後に聞こえたのは・・・

 

『千春くん!?』

 

あの馬鹿神の慌てたような声だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏side

 

俺は千春兄を落とした福音に、我を忘れて突っ込んでいたんだ。

 

「千春兄を返せぇぇぇっ!」

 

俺の想いに応えるように白式が二次移行し、眩く発光する。

 

『馬鹿者!無闇に前に出るな!』

 

「くっ・・・」

 

箒の声で我に返った俺は、改めて奴の特徴を見る。

 

シルバーの機体に赤と黒の大槍・・・大体2m半と言った所だろう。

爆撃槍とでもゆうべきあの槍の真髄は、簪曰く『ゼロ距離爆破を可能とする片手用長槍』だそうだ。

 

俺は右手の雪片弐型を見やる。

 

いままであまり使う機会がなかったけど・・・()()()()()使()()()()()()()()

 

「・・・今ここに顕現しろ!(コガネ)ッ!」

 

俺の足元の影が不自然に揺らめき、そして黒よりも黒く染まる・・・影が大きくなり、そこから闇が吹き上がる。

 

【闇より曖き(くらき)極光より出しーーー】

 

影から現れたのは、いつしか見た千春兄の使った蒼白鉱に似た、金色の・・・・・・

 

『機巧・・・魔神・・・!?』

 

機巧魔神、釛。

これが俺の隠し玉。

千春兄や千冬姉も知らない。

 

【ーー其は、科学が照らす日輪の(かげ)!】

 

黄金に輝く機巧魔神。

 

一振りの山吹色の刀を水平線に振り払うと、

 

ズガァン!

 

次元ごと20mほど空間が消滅した。

それでもヤツはその攻撃を回避する。

なんなんだ・・・アイツは!?

 

『Laa---------!』

 

途端、福音が全包囲攻撃を始めた。

 

「ちっ!」

 

俺は咄嗟に釛の能力で空間転移する。

 

『これでも喰らいなさい!』

 

セシリアが偏向射撃を使って湾曲したビームを発射するも、それすらヒラリヒラリと躱す福音。

おかしいだろ!?どうしてここまで高性能な動きが出来る!?

 

『ま、まさか・・・』

 

鈴が何かに気がついたかのように叫ぶ。

 

『あの福音、搭乗者を無視して暴走するように設定されてるんじゃないの!?』

 

と、搭乗者を無視して・・・!?だったら・・・!?

 

「お、おい、それって・・・!」

 

もしそれが本当なら・・・!

 

『えぇ、福音の搭乗者は・・・急いで助け出さないと死ぬわよ!』

 

うそだろ・・・

 

その時だった・・・

 

ザバァァァァン!

 

真っ黒な何かが水面から勢いよく飛び上がり、福音をぶん殴った。

 

「な、なん、だ・・・!?」

 

『グルァァァアアアアアァァァアアアァァッ!』

 

黒い塊が叫ぶと、とてもこの世のものとは思えないような声と、歯車のかち合うような音が同時に聞こえた。

同時に、その黒い塊からおぞましい量の闇が吹き上がる。

 

『Laaa-------!』

 

銀と黒がぶつかる。

 

『キャァ!』

 

「うぉっ!?」

 

凄まじい衝撃波が周囲に撒き散らされた。

波は荒れ、島は裂け、雲は吹き飛ぶ。

どちらの機体も、まるで人間業じゃねぇ・・・

 

『グルァァ!』

 

すると黒い塊は右腕に、俺が見た事のある槍を取り出した。

 

「っ・・・カシウスの・・・槍・・・っ!」

 

千春兄が持っていた、刃のついている槍、カシウスの槍。

青いフォルムが特徴的なその槍を俺が見間違えるはずがない!

じゃあ・・・あの黒い塊は・・・千春兄!?

 

『Laaaaaa---------!』

 

『グルァァァァアアアアアァァアァァッッ!』

 

福音の爆発槍と千春兄のカシウスの槍がぶつかる。

 

「うわぁぁぁ!?」

 

青い稲妻が迸り、先程とは比べ物にならないほどの衝撃波が俺達を襲う。

 

それでも福音と千春兄は対峙し合う。

 

福音は2本目の爆発槍を取り出し、千春兄は真っ黒塗りの謎の刀を取り出した。

 

そして・・・

 

『Laaaaaaaaaaaa--------!』

 

『グルァァアアァアァアッ!』

 

千春兄の一刀一槍と、福音の二槍が激突する・・・周りの被害などお構い無しに。

 

『いちか!一旦撤退しよう!このままじゃあたし達が殺られるわ!』

 

鈴からの通信に、俺は撤退を決意した。

このままじゃ・・・俺や鈴、簪やラウラ達の命が危ない!

 

俺等はぶつかり合う二つの影を置いて、撤退するしかなかった・・・・・・。

 

 

待っていてくれ、千春兄・・・絶対助けるからな!



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漆黒に染まる、夜の彼方・・・

皆様・・・遅れて申し訳ないっ!!
パソコン買ったので文字が打ち辛い・・・
チェリオ様、コラボの件、ご迷惑をおかけします・・・

では、どうぞ!

あ、短いです


 

 

一夏達が撤退した後も、黒い塊と化した千春と福音の戦いは続いた。

 

「・・・千春・・・」

 

遠くから響く重低音と時折聞こえる叫び声は、簪の精神をドンドン崩していく・・・・・・

 

「私は・・・私は・・・ッ!」

 

ギリッと強く歯軋りし、硬く握られた拳からはツーっと血が流れる。

 

千春を残して撤退した自分の弱さへの怒りか、

はたまた千春を失う事への恐怖か・・・

血の流れる拳は・・・僅かに震えていた・・・。

 

「・・・守れないの・・・?私は・・・?」

 

その時だった・・・

 

カンコーン・・・カンコーン・・・

 

「なに・・・この音・・・?」

 

その音と同時に、簪の打鉄弐式から、仄かな光と震度が走った。

 

「・・・何かに、共鳴しているの・・・?」

 

直後、簪の視界を潰すほどの強烈な光が迸った。

 

「え・・・きゃあっ!?」

 

そして簪は・・・意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その共鳴現象は、福音と黒式第二形態『漆黒なる円卓の騎士』も放っていた。

 

ぶつかり合う度、閃光と激しい爆発音が響き、その間をプラズマが迸っていく。

 

そんな中、共鳴現象が起きた。

 

カンコーン・・・

 

鐘の音がなった後、機能停止したかのように2機は沈黙し、海の上で向かい合うように留まった。

動かずに空中に静止する色合いが対照的な2機・・・どちらも不穏な雰囲気を醸し出し、不気味な光景だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん・・・・・・」

 

僕はうっすらと開いた目をゆっくりと開けていった。

 

「ここは・・・?」

 

床は水面のように僕が動くと波打ち、空は灰色。

殺風景なほぼ何も無い部屋にポツンと一つだけ、小さな丘と大きな花のついていない桜が。

 

『・・・また来たか、千春』

 

すると、後から朽木白哉似の人が出てきた。

 

「また来ちゃったよ・・・」

 

『・・・まぁいい。貴様も十分に無茶をするようだ・・・』

 

みろ、と促されて見たのは、何かのウィンドウ。

 

『貴様のIS、及び機巧魔神の損傷状態だ』

 

え、うそ・・・

 

「全部・・・ダメージレベルE・・・!?」

 

『最早、一から作り直した方が早い位だ』

 

おかしくないか!?

機巧魔神ですらスペアがないと直せない状態って・・・

 

『貴様が気を失った後、ISの搭乗者保護プログラムが暴走、同じく暴走状態の福音と、ボロボロになるまで戦い続けたのだ』

 

「そんな・・・」

 

暴走って・・・・・・

 

『だが、貴様にはチャンスができた。まずは・・・己を見つめ直せ。さすれば道は開かれん』

 

「え、ちょっ!?」

 

僕の周りから音が消えた。

静寂が周りを包む。

 

「・・・どうしろというのさ・・・」

 

一人取り残された僕はそう呟くのだった。



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平穏の・・・不穏な湖・・・

たいへん遅くなって申し訳ございませんでした・・・・・・

筆乗りが悪い・・・いや、書けなくなってきてる・・・

チェリオさん・・・ほんと申し訳ございませんでした・・・

絶対早めに出して・・・ごめんなさい・・・

では、どうぞ・・・







コラボ、頑張ります・・・


・・・僕は・・・

 

「・・・何がしたいんだろう・・・」

 

精神世界に残された僕は1人、考えていた。

 

辺りは何も無い水面が広がり、空は限りなく灰色になっているため空模様など分かりはしない。

 

その時だった。

 

バシャァァ!

 

「なん!?」

 

少し離れたところに黒い繭のような物が現れ、鎮座した。

 

丁度そこは灰色の世界が終わり、赤い世界になっている所。

 

『・・・あそこは、あのこの世界・・・』

 

「っ!?」

 

突然後から声がして、振り向くと真っ黒い服装の少女がいた。

 

「あの子って・・・もしかして・・・」

 

『うん・・・銀の福音・・・』

 

・・・やっぱりか・・・

 

『お願い・・・あの子を・・・助けて・・・ッ!』

 

・・・・・・

 

「・・・当たり前、でしょ・・・?」

 

僕はゆっくりと繭に向かって歩き出す。

 

気がつけば僕は右手に見覚えのある刀を握っていた。

 

「・・・黒翼大魔・・・」

 

僕がそう呼ぶとブルりと震え、声が聞こえた。

 

『・・・貴様・・・俺の力を使うというのか・・・?』

 

「・・・うん・・・」

 

第4十刃の声。

 

『・・・ふん、勝手にしろ。だが、負けは許さんぞ』

 

「・・・うん!」

 

そして僕は唱える。

 

「鎖せ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『黒翼大魔』!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刹那、その世界は黒に塗り潰された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side out

 

簪side

 

「・・・ここは?」

 

私は気がついたら一面銀世界にいた。

とても綺麗な吹雪、それでいて寒くはない。

 

『ここは貴方様の精神世界です、マスター』

 

「っ!?」

 

後ろから透き通った声が聞こえた。

私は堪らず驚いて後ろを振り向くと

 

『?マスター?』

 

鈍色の鎧を着込んだ、重装備の少女がいました。

 

「えっと・・・もしかして・・・?」

 

『・・・マスターのいうもしかしてがあってるのなら、ですけど』

 

「・・・打鉄弐式・・・」

 

『・・・はい、マスター』

 

この重装備の子が打鉄弐式らしい。

なんか、その・・・色々と私そっくり・・・。

背の高さとか、髪の毛とか・・・眼鏡なところとか。

でも、なんか・・・根本的に何かが違う様な・・・?

 

・・・今はそれどころじゃない。

 

『・・・マスター、貴女の恋人さんがとても危ない状況です』

 

「・・・わかってる」

 

私はそっと、とある方向を向いて足を出す。

1歩だけ、それだけ。

 

ーーーーリンーーーー

 

ズァァァァァァァァァァァ!

 

踏み出した足から、私の精神世界が別の空間と繋がっていく・・・。

 

そして・・・

 

「・・・見つけた」

 

遠くに・・・ほんとに遠くに千春と黒い繭が見えた。

私は無意識に駆け出す。

《《いつの間にか右手に握られていた刀を強く握って》》。

 

私はその刀の名を・・・知らないはずなのに紡いだ。

 

「・・・霜天に坐せ・・・『氷輪丸』!」

 

『・・・仕方ない・・・俺の力だが、貸そう・・・』

 

私と彼が紡いだのは同時だった。

 

世界は黒く染まり、天は曇り空になる。

 

それで私たちは・・・同時に言う

 

「「さぁ・・・返してもらおうか・・・ISを・・・パイロットをっ!」」

 

黒い繭は不気味に脈打ち、私たちはそれを一瞥し、斬りかかった。



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世界の裏組織は・・・

はいはいはい!正一です!

千春「で・・・なんで遅れたの?」

あ、いや、その・・・
YouTubeでLIVE見たり、グルーヴコースターに課金して曲揃えたり、グルーヴコースターのアーケード版やりに行ったり、マイクラVita editionやったり、マイクラpocket edition買って遊んだり・・・

千春「有罪(ギルティ)、黒虚閃!」

ぎゃーー!?


千春と簪が銀の福音、及びナターシャに取り憑くナニカと対峙したと同時刻・・・

 

 

 

 

 

 

「・・・なに、銀の福音が乗っ取られた!?」

 

「えぇ・・・面倒な事になったわ・・・」

 

とある秘密結社で二人の女性が会話をしていた。

 

「しかも・・・千春達が応戦しているそうよ」

 

「・・・チッ、こんな時に指を咥えているしかできねぇのか・・・ッ!」

 

1人は若干声を荒らげ・・・もう1人は冷静を装いつつも・・・その声は怒りに震えていた。

 

「・・・篠ノ之博士の思想を理解しようともしないままISを暴走させるなんて・・・言語道断よね・・・ッ!」

 

ギリッと歯ぎしりをする彼女・・・・・・スコールは声を荒らげる。

 

「・・・なぁ、スコール・・・」

 

「・・・なぁに、オータム」

 

オータムと呼ばれた彼女は・・・ふっと微笑むと

 

「どうやら、我々も力を貸しても良さそうだ」

 

と、言った。

 

その時、

 

「っ!?リーダーから電話!?」

 

スコールの電話がなった。

 

「は、はい・・・えぇ・・・・・・わかりました・・・失礼します」

 

オータムは通話を終えたスコールに

 

「・・・な?」

 

と言うと、電話に出たスコールは

 

「・・・リーダーから出動要請よ・・・この、亡国機業への、ね」

 

こちらも微笑んで言ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「第1、第2ハッチ開けぇ!」

 

亡国機業が所有するドック。

 

「標高確認!」

 

「標高、問題なし!グリーンゾーンです!」

 

その中で整備員や管制官が慌ただしく動いていた。

 

『第1、第2ハッチ解放、付近の人達は第3ハッチ付近まで撤退してください。繰り返します。第1、第2ハッチ解放・・・』

 

アナウンスと共に開かれていく扉。

 

「・・・スコール、作戦は?」

 

その中で、ISを纏ったオータムが、スコールに支持を仰ぐ。

 

『作戦は銀の福音と戦っているリーダーの支援、並びに共同撃破よ』

 

個人回線を開いてスコールの支持が飛ぶ。

 

「りょーかい・・・オータム、アラクネ、出るぜっ!M、付いてこい!」

 

『はいっ!M、()()()()()()()()()()()()ν()、出ます!』

 

そして、ハッチから2()()()I()S()()()へと飛び出した。

 

「さぁ、リーダーが愛し、博士の自慢の娘であるISを暴走させた奴らに、我らの恐ろしさを味合わせよう!まずは福音を止めるぞ!」

 

裏で暗躍する亡国機業・・・その実態は、更識家と同じく対暗部組織であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、上手く暴走させられたわね・・・」

 

こちらもとある秘密結社・・・

 

「この世界の男なんてクズは這い蹲っていればいいのよ・・・ふふふ・・・」

 

赤長髪の女性が、椅子に右肘ついて薄ら笑いを浮かべていた。

 

左手にはワイングラス・・・

 

目の前には100インチは下らないモニター。

 

「私は、目的のためならなんだってするわ・・・例えそれが、全世界を敵に回したとしても・・・ふふ・・・なんたって、私たちは・・・」

 

―――女性権利団体ですもの・・・―――

 

薄く笑う女性の口は、とてもとても醜く、卑しく歪んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、本来の道から外れた亡国機業と女性権利団体。

この二つの団体が交わる時、一体どんな化学反応が起こるのか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称side

 

「鎖せ、『黒翼大魔』!」

 

「霜天に坐せ、『氷輪丸』!」

 

空はどす黒く染まり、雪が降り始める。

 

「氷輪丸の基本的能力・・・天相従臨・・・」

 

簪が呟くと、先に千春がうごいた。

 

「シッ!」

 

息を切るような音を口から吐き、猛スピードで黒い繭に接近する。

 

黒い繭はすこし蠢くと、内側から操縦者を解き、単体で体を形作った。

 

それは奇しくも・・・

 

「なっ!?」

 

またもや織斑千冬その人となって襲いかかってきた。

 

「またこのパターン!?」

 

千春は右手に作った霊力の刃で、黒千冬の黒雪片を受け止める。

するとどうだろう・・・

 

「嘘!?」

 

霊力の刃に亀裂が入った。

 

「千春、避けてッ!」

 

千春は簪の声を聞くと一瞬で黒千冬から距離をとる。

ー無意識に響転を使ってー

 

「・・・いっけぇっ!」

 

両手で正眼に構え、突っ込む簪。

 

それをいとも容易く弾いた黒千冬。

 

「うわっ!?」

 

そのまま弾き飛ばされた簪。

 

「簪!?くそっ・・・!」

 

千春は右手を前にやり、呟く。

 

「・・・第二次解放・・・」

 

またもや千春を黒い霊圧が包み、千春の姿を変える。

 

「・・・刀剣解放、第二階層・・・」

 

服はほぼ無くなり、悪魔のような姿に変貌した千春。

 

「・・・『雷霆の槍(ランサ・デル・レランパーゴ)』・・・」

 

両手から霊圧で槍を作り出し、構える。

 

「・・・第2回戦と、いこうか・・・模倣品!」



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福音の刻

遅くなりました!
鎌寺正一です!
今回はかなり無理矢理感が否めない・・・
でも、もうさ、もとから無茶苦茶だから大丈夫だよね!(白目)
では、どうぞ!


僕は右手にある『雷霆の槍』を構え、

 

「動かないで・・・出来ればこれは・・・至近距離で撃ちたくはない・・・」

 

構えた右手に力を込める。

それを察知したのか、黒千冬は僅かに体をそらした。

その側を掠めるように飛ぶ光の槍。

直後、後方かなり奥の方に槍は着弾、とてつもない威力の爆発を起こした。

 

「・・・すごい威力・・・!」

 

簪は氷輪丸を構える事すら忘れ惚ける。

 

「・・・お前は・・・なんなんだ・・・?」

 

僕は右手に『雷霆の槍』を創り出し黒千冬を睨む。

勿論、なんの返事もなく黒千冬は雪片で襲いかかってくる。

 

「・・・仕方ない・・・」

 

僕はヒラリと躱して右手の人差し指と中指を黒千冬に向ける。

その先端に、黒と緑の光が集まる。

 

「・・・『黒虚閃(セロ・オスキュラス)』!」

 

ソレは解放され、一直線の太い黒の光となって放たれる。

勿論、遠慮なしの最大出力。

だが、それすらも・・・

 

「・・・まじか・・・」

 

「・・・嘘!?」

 

黒千冬は雪片で叩き切った。

 

「・・・これ以上は切り札もない・・・」

 

流石に不味い・・・切り札は使い切った。

もう何も無い・・・

いや、不味い・・・このままじゃ・・・

 

「・・・使うね・・・」

 

え・・・?

 

「・・・氷天百華葬!」

 

簪が氷輪丸を掲げると雪が降ってきた・・・って、それ・・・氷輪丸の奥義!?

 

黒千冬に雪が当たり、その場所から凍りついていく。

 

「・・・その百にもなる氷の華が先終える頃には・・・貴女は・・・死に絶えている」

 

―――だから、氷天百華葬。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、後はナターシャさんと銀の福音のコアを囲む黒い繭だけ。

 

「・・・簪、あの繭を切り裂いて!」

 

「任せて!」

 

簪が氷輪丸で切り裂くと同時に僕はその裂け目に飛び込み、操縦者を引っ張り出す。

残ったのは黒い繭のみ。

コアは操縦者と一緒に引き抜いた。

 

「簪!」

 

「わかった!」

 

簪が氷輪丸を正眼に構え、言う。

 

「竜霰架!」

 

簪の氷輪丸が繭を貫くと、そこを起点に氷の十字架ができた。

そして、砕け散った。

 

「・・・おわった・・・?」

 

「・・・そうだね・・・」

 

意識のない操縦者、ナターシャさんを寝かせ、僕と簪はその場で立ち尽くしていた。

 

そのすぐあとだった。

 

「な、なに!?」

 

簪の体が光ったのは。

 

「・・・簪・・・」

 

僕はゆっくりと彼女を見て、言う。

 

「打鉄弐式が・・・進化しようとしてるんだ・・・」

 

簪のIS、打鉄弐式が眩い光を放っている。

鋼色の・・・光を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、外でも同じく変化が訪れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぉっ!?なんだ!?」

 

一夏の百式が真っ白な光を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんですの!?」

 

セシリアのブルー・ティアーズが水色の光を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんだ!?」

 

箒の紅椿が真っ赤な光を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何が起きているのだ!?」

 

ラウラのシュバルツァ・レーゲンが翠の光を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、なになに!?」

 

シャルロットのラファール・リヴァイブ・カスタムⅡがオレンジの光を、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして・・・

 

「なっ!?どういう事だ!?」

 

お姉ちゃん、織斑千冬のIS・・・封印されたはずの暮桜が、彼女の左手首でコアが薄い桃色の光を放っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんなのISが・・・進化する!」

 

僕の黒式も黒く光ってる。

 

それは他のみんなのISとは違い・・・力を放出していた。

 

黒式そのものは変わらないものの・・・

みんなのISが様々に様変わりして展開された。

 

僕は黒式を展開して、精神世界を抜け出す。

 

勿論、簪も一緒に。

 

意識がもどった時、そこは海の上で、目の前には福音がいた。

 

「・・・ラウンド2ね・・・あの人達も来るし・・・もう、負けない!」

 

再起動した福音と、黒き騎士王は再び激突した。




遅くなってしまいました・・・

ほんとに申し訳ない。

あれもこれもBF3が悪いんじゃー!
オンライン対戦でベテランさんにボッコボコにされてしまうと、し返したくなる性分で・・・

・・・はい、これから何とかします・・・

では、また次回!


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覚醒、邂逅・・・前

遅くなって申し訳ございませんでしたッ!
という訳で続きでございます!
今回は前後編分かれております。
え?いっその事一つにしろよって?
いや、これ以上待たせるわけには行かないので・・・

「なにしてたの・・・作者・・・?」

え、千春くん?なんでロンギヌスの槍持ってるの?

「変な回答したら刺すため」

物騒すぎない!?

「早く答えて」

・・・BF3をネッ友と共にやってました

「ギルティ。ロンギヌスの槍、心臓を貫け!」

ぐはっ!?

「悪は駆逐した・・・!」

・・・では、どうぞ・・・ガクッ!

馬骨オービット様、投稿早々、誤字報告ありがとうございます!
まさか白式を某ロボットアニメの百式にしてしまうとは・・・お手数をお掛けしました!


福音と黒式・・・・・・『漆黒なる円卓の騎士』はもう1度海の上で対峙する。

 

「・・・君が何を思って戦ってるのかは分からないけど・・・僕は君を止めてみせる・・・君の内側の意識が、僕にそう訴えかけた!」

 

『Laaaaaaaa------!』

 

僕は右手に『騎士王の剣』をコールし、集中する。

 

・・・もうすぐみんなが来るね。

 

「・・・殺ろうか、福音!君をここで、止めてみせる!」

 

『Laaaaaaaaaa----------!』

 

戦いはまだ、続いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏side。

 

白式が変わった。

 

純白の・・・それこそ、天使のような姿に・・・

 

「・・・お前は・・・俺に・・・力を貸してくれるのか?」

 

身に纏った白式にそう問うたら、

 

『私は君の剣・・・例え君が闇に堕ちようとも、私は君に力と言う名の剣を与えます。』

 

と、返してくれた。

 

「・・・よし、行くぞ、白式!」

 

俺は砂浜で白式を浮かす。

 

純白に輝く、()()()()()()()姿()()

 

「織斑一夏、白式弐型『純白なる古の燭天使(ライト・オブ・オールド・セラフ)』、出る!」

 

俺は闇色の夜空に、真白な軌跡を残して千春兄の元へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セシリアside

 

「ブルー・・・ティアーズ・・・」

 

わたくしは進化したブルー・ティアーズを一撫でしました。

 

「あなたは・・・まだ・・・私を載せてくれるのですか・・・?

猿よりも醜い・・・こんなわたくしを・・・『それ以上は駄目よ、マスター』・・・ッ!?」

 

声が聞こえました・・・わたくしのような、違うような・・・いえ、わたくしよりも綺麗な声が・・・。

 

『マスター、あなたは何のためにISに乗ったの?』

 

「っ・・・!?」

 

何のため・・・わたくしは・・・

 

「・・・家を守るため・・・わたくしは・・・そんな事も忘れていたのですね・・・」

 

『いえ、マスター。あなたはそうして立ち上がりました。なら、1度救ってくれた男に、礼儀を返すことはしないのですか?』

 

・・・そうですわ・・・

わたくしは・・・わたくしは・・・っ!

 

「・・・いきましょう、ブルー・ティアーズ・・・いえ・・・」

 

青空の雫(スカイブルー・ティアーズ)

 

―――仰せのままに、私の主様(my master)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

箒side

 

「・・・紅椿・・・私は・・・」

 

『大丈夫だ・・・貴様は私に選ばれた・・・たとえそれが姉から譲られた物だとしても、私は貴様を選んだ』

 

・・・本当か?

私で本当にいいのか?

もっと別のヤツがいいとかじゃないよな・・・?

もし・・・もし・・・

 

そんな思考の渦に呑まれた私を引き戻したのは

 

『ていっ!』

 

「いっ!?」

 

軽い(いや、本当に軽かったか?かなり痛かったが・・・)紅椿のチョップだった。

 

「な、何をする!?」

 

『貴様が思考の渦なんぞに呑まれるからだ・・・』

 

そういった紅椿は一息間を置いて、告げた。

 

『そんなに考え込むな・・・貴様はそんなヤワじゃないだろう?確かに好きな者に手を挙げたりするのは感心しないが、照れの裏返しならまだ話がつく』

 

まぁ、それでも悪いものは悪いがと続けながら紅椿は虚空を睨む。

その表情は残念ながらよく見えなかったが、悲しげな顔をしていたように見えた。

 

『私にはそう言う人は居ない。当たり前だ、私は物なのだから・・・それでも思考できる力を与えてくれた母には感謝している。こうして貴様に出会えたのだから』

 

その時私は・・・柔らかく微笑む紅椿を幻視した。

いや・・・あれは本物だ・・・本当に紅椿が笑っていた。

 

「・・・私は・・・ちゃんと素直になれるのか・・・?」

 

『貴様がちゃんとそいつのことを想えば、必ず』

 

・・・そうか・・・

 

「紅椿・・・もう一度だ・・・あの時のような失敗はしない・・・もう一度、あの宙へ連れてってくれ!頼む!」

 

緋式弐型(ひしきにがた)極赫なる緋王の武将(ガーネット・ブレイジング)

 

―――了解、我が主。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウラside

 

「・・・シュバルツェア・レーゲン・・・」

 

翠の光は人の形をとり、私の前に立った。

 

『・・・思えば、お前は本当によく頑張ったな』

 

「・・・そうか?」

 

私は、レーゲンの言うことがよく分からなかった。

 

「私は・・・頑張ったのか?」

 

『あぁ。お前はどんな形であれ、生きることをやめなかった。それは、誇るべき事だ』

 

レーゲンはそう言うと、私の頭を撫でた。

 

『言うのは苦しいが言わせてもらう・・・お前は決して祝福されて生まれてきた訳では無い・・・それでも、今まで決して諦めずに生きた。だから・・・』

 

そのままレーゲンは、私を抱き寄せて、さらに呟く。

 

『私は、今までのお前の生き様に経緯を払って、お前に・・・私の本来の姿を・・・見せようと思う』

 

翠の光が強くなり、私とレーゲンを包む・・・その光は、不思議と私を幸せな気持ちにさせていった・・・

そして、光が止むと、私は翠の機体を纏っていた。

 

「・・・これが・・・真の姿・・・」

 

『そもそも、コアに後付けする機体なぞ、本来は要らない。だが、最初期のコアは未覚醒だ、否応なしにコア本来の機体など出せるわけが無い。こうして意思を交わし合う事で、漸く本来の機体は覚醒する』

 

・・・そうなのか・・・

 

「なぁ、レーゲン・・・」

 

『なんだ?』

 

「お前は・・・私の側に立ってて・・・くれるのか?」

 

そんな私の疑問に、レーゲンは・・・

 

『ふっ・・・愚問だろ?』

 

そう、笑ってこたえた。

 

「・・・あぁ、そうだな。行くか、レーゲン・・・」

 

――――否、シュバルツェア・レーゲン=ラヴァンス・グリネード!

 

――ふっ・・・了解だ、我が君。



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覚醒、邂逅・・・後

大変長らくお待たせ致しました。
こちらの小説は臨海学校編で閉じさせていただきます。
理由としてはとてつもなく亀更新過ぎてもう苦い顔しかできないからです。
そのうち、リメイク版・・・というかタイムリープしたと言う設定でもう一度書き直させていただきます。
ご理解の程、よろしくお願い申し上げます


シャルロットside

 

「・・・いいんだね?こんな僕で・・・」

 

『ええ。私は貴女を選んだ。だからここに来てもらったのよ』

 

そう言ってオレンジの鎧を身に纏った少女・・・

ラファールが笑う。

 

「・・・何時もごめんね・・・ムリさせて・・・」

 

『気にしないで。私は貴女の駒として、ここにいるから』

 

ラファールは空を舞いながら歌う。

 

『《貴女が居てくれて・・・私が居て・・・それでいて友達が居て・・・。

 

私は気付く。

絶望(誰もいない)より希望(みんなと一緒)がいい。

そんな当たり前のことに、今更。

 

Always with you.

my Dream with...

 

Infinite stratosphere!》』

 

ーーー付いてきて、俊風の微笑(ラファール・グレイドル)

 

ーーーどこまでも、my lord

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬side

 

「・・・もう来ないと、決めたのだがな・・・」

 

氷漬けにされた、巨大な1本の桜。

その中央に、桜色に光る何かがある。

 

「・・・ノコノコとやって来て、なんだと思うだろうが・・・」

 

少しずつ前に出て、気づけば眼の前に氷の壁が迫っていた。

その所で光っているものの正体も分かる。

 

ひと振りの刀、その柄が鈍く光っていた。

 

「・・・何も守れない・・・弱い私に・・・今1度、力を貸してくれ・・・()()!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・その言葉を、待っていた・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

聞こえてきた声に、私は驚く。

同時に、凍結処理されていたはずの暮桜の周りの氷に多量の罅が、轟音を立てて入っていく

 

『私は待ちわびた・・・貴女が私を呼ぶ日を』

 

罅はいつしか氷全体に渡り、表面からボロボロと崩れ去って行く。

 

『貴女は2度と力を手にしないと思った・・・でも、もう一度私を求めた。それなら・・・』

 

すべてが崩れ去った後、残ったのは満開の桜と・・・

 

『私が、力を貸さない道理はない!』

 

淡々ととてつもない威圧を放つ、一人の武士・・・暮桜がいた。

 

「・・・ありがとう・・・!」

 

『なに、大切な者がキケンなのだろう?』

 

私は目尻に涙を浮かべると、暮桜はニヤリと笑いながらそう言った。

 

『なら、一刻も早く戻らないとな。新しい力、目が覚めたら期待しておけ!』

 

「・・・頼む、『暮桜・妖姫』・・・!」

 

ーー任せてください、主!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Laaaaaaaaaaaaaaaaa!!!』

 

「はぁぁぁぁあ!!」

 

白と黒、ふたつがぶつかり合うと同時に、世界を揺るがすほどの衝撃波が起こる。

 

『!!』

 

「シっ!」

 

槍と槍、力と力のぶつかり合いで轟音が轟く。

そこに

 

「千春兄ぃぃっ!!」

 

もうひとつの白い弾丸が、白銀の機体を襲った。

 

『Laaaaaa!?』

 

慌てたように回避する白、銀の福音とその横を掠める白、白式弍型。

それと、驚く表情の黒、黒き騎士王、僕。

 

『千春!助けに来たよ!』

 

それに伴って聞こえる、みんなの声。

 

『千春!』

 

『千春さん!』

 

『千春くん!』

 

「・・・みんな・・・!」

 

青が、赤が、黄が、緑が、桃が、灰が、白が、黒が・・・

 

それぞれのISが、空に綺麗な光を放ちながら一度に集結した。

そこに、

 

『アラクネ!FOX2!』

 

聞いたことのある声が響き、刹那の内に福音が爆発した。

 

「この声は・・・!」

 

『お兄様ァァァァっ!!』

 

「ぐはっ!?」

 

僕のお腹に何か黒い物体が突っ込んできた。

 

「・・・タックルはやめようね、マドカ」

 

『〜〜♪』

 

oh・・・聞いちゃいない・・・

 

「ほら、福音を助けてから、ね?」

 

何とかなだめて再び福音に向き合う。

方や銀色に輝く光を放ち、

方や虹色に煌めく光線を靡かす。

 

「・・・終わらせよう!」

 

光と光はぶつかり、やがて銀色の光が宇宙から下へと堕ちて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・終わった・・・」

 

波打つ海が少ししたに見える海岸の岩場。

そのどがった岩の先に、僕は立っていた。

 

「・・・長かった戦いが終わった・・・ね、束さん」

 

「うん、そうだね・・・」

 

後ろも見ずにそう問うと、返事が返ってきた。

束さんだ。

 

「・・・心配、したんだよ?」

 

震える声で束さんは言う。

気がつけば、束さんから後から抱きつかれてた。

 

「・・・ごめんなさい・・・」

 

僕は首に回された束さんの腕を軽く握りながら、目を閉じて謝る。

心配をかけた、その謝罪を。

 

そして、その回した手を見て気がついた。

 

手の色が、透けて見える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・過ぎた力は身を滅ぼす、か・・・」

 

「・・・え・・・?」

 

僕のつぶやきを束さんは聴き逃したのか、疑問視してたけど僕はすぐになんでもない、と言うと空を見上げた。

 

「・・・束さん・・・この世界は、楽しい?」

 

「・・・楽しくは無い、かな・・・少し、見てて気分が悪い・・・自分で作っておいてなんだけど・・・こんな世界、私は望んでなかった・・・」

 

悲しげな目をしてそう告げる束さん。

 

「・・・そっか・・・」

 

「はるちゃんは・・・どうなの?」

 

そう問われた僕は、見上げてた月を背中に向け、言い放った。

 

「ーーーーーーーーー。ーーーーかな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月が照らす海岸線。

一人残った僕は、()()()()()()()()()()()()()を見て自嘲気味に呟いた。

 

「・・・やり過ぎた、か・・・」

 

この現象・・・とある世界で『非在化』と呼ばれる現象で、素質がない人には視認すらできずに消え去ってしまうもの。

本来は世界が書き変わる時に起こるものだが、何事にも例外がある。

それは、

・女性形悪魔が魔力を行使しすぎた結果

なのだが、僕の場合はそれに当てはまらない。

それでも非在化してると言うことは・・・

 

「・・・機巧魔神・・・蒼白鉱(ミスリル)の副作用・・・」

 

『・・・ごめんなさい、千春さん・・・』

 

結論に達すると、聞きなれた声が聞こえた。

 

「・・・大丈夫だよ、ルカ」

 

言わずも知れた僕を転生させてくれた神、ルカ。

 

『・・・特典渡した後に気がついた事なんですが・・・特典に悪神が改造を加え・・・あいつ、どう有っても千春さんを殺したいのね・・・っ!!』

 

怒りに震えるルカの声に僕は

 

「・・・なら、さーーーーーーーーー」

 

ひとつの提案を出した

 

『そ、それだとあなたは・・・人間ではいられなくなりますよ!?』

 

「それでも、もうこれはあなただけの問題じゃないんだよ、ルカ」

 

『・・・・・・』

 

そういうと黙ってしまったルカに、僕は言い放った。

 

「・・・僕も、決着をつける!!」

 

『・・・わかりました。とりあえず、次に会う時は・・・非在化で貴方が世界から認知されなくなった時、ですね・・・かなり進行が早いので、後数時間ほどで来てしまいますが・・・重ね重ね申し訳ございません、千春さん』

 

「気にしないで。そろそろ僕の堪忍袋の緒ははち切れんばかりだけどそれは全て悪神とやらにぶちまけるから」

 

僕の声を最後に、海岸にはまた静寂が残った。

僕の左手は、もう手首まで見えなくなってきている。

 

「・・・千春・・・?」

 

3度ほかの人の声に、流石の僕も驚いて後ろを振り向く。

 

「・・・簪・・・」

 

そこには、なにか決意を秘めた目をした簪がいた。




今回はここまで。
次回で一度終了だ!!
本当に遅くなって申し訳ございませんでした!!


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すべての終りに・・・

・・・約1名だけ、意図的に強化されてない子がいるの、気が付きました・・・?

その子は、次の世界で強化します。
それと、次回から新章突入です。
今まで出てきた要素でもうひとつ、追加するものがあるんです。
とりあえずそれは今度でいいですね。
では、本章最後、短いですがお楽しみください!


千春said

 

「私も、連れてって・・・!」

 

耳を疑った。

 

「・・・簪・・・?」

 

「・・・さっきの、全部聞いた・・・貴方が・・・もういなくなることも・・・!」

 

簪曰く、なかなか戻ってこない僕を心配して見に来たら先程の言葉が聞こえたそう。

 

「・・・私を・・・置いていかないでよ・・・千春・・・!」

 

段々と涙声になっていく。

僕は消え掛けの腕で彼女を抱き寄せる。

その時、彼女が震えてることに気がついた。

 

「・・・大丈夫・・・僕は・・・君といたいんだ・・・だから・・・」

 

無意識に力が入って、消えかけの腕にヒビが入る。

もう、時間が無い。

 

「・・・一緒に、来てくれる?」

 

腕はもう・・・無くなった。

なんで立ってるのかもわからないくらい、足が見えなくなった。

服も一緒に消え、文字通り消滅していく。

 

「・・・ついてくよ・・・私は、貴方のためなら、どこにだって!!」

 

そう叫んだ簪を見て、僕は最後に微笑みながら、今までで言ったことのない言葉を今になって言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー簪・・・愛してる・・・!ーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪said

 

愛してる。

 

その言葉を最後に、彼は光の粒になって消えた。

 

「・・・っ・・・!」

 

温もりの消えた・・・彼の感触が消えた腕が、力なく垂れ下がる。

知らず知らずの内に、私は涙を流していた。

私はついていくと決めた。

また会える。

そう分かっていても、一度目の前でいなくなるのを見ると、やっぱり辛い・・・苦しい・・・。

 

『・・・貴女が、更識簪、ですね?』

 

「っ!?」

 

その時、頭に響くような、それでいて優しい声が聞こえた。

 

「・・・そう、ですけど・・・」

 

『・・・私は山城ルカ。貴女の恋人、織斑千春を転生させた張本人です』

 

・・・かみ・・・さま・・・?

 

『そういう認識でも構いません』

 

私の考えたことにも答えてくれた。

 

「・・・かまさまなら・・・私の思いを受け取ってくれますよね・・・?」

 

『えぇ。逆にこちらからお願いしようと思っていました。

でも、おかげで手間が省けた。

更識簪さん、1度だけ・・・織斑千春くんについて行って、時間を遡ってほしいのです。

お願いします・・・無礼なお願いだとは思いますが・・・どうか・・・!』

 

「・・・行きますよ・・・だって、わたしは・・・っ!!」

 

そこから先の答えは、青い光と共に喪われた意識によって紡がれることは無かった。

けれど、最後にこんな声は聞こえた、きがした。

 

『・・・千春くんを・・・頼みます・・・!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・釛・・・」

 

別の海岸。

1人の男子生徒が、ポツリと呟いた。

 

「・・・世界を渡る覚悟は、できた。後は・・・未練だけだ」

 

その生徒は、空を見上げて・・・白いガントレットの付いた腕を高くあげて、叫んだ。

 

「こい・・・・・・釛っ!!」

 

彼の影が伸び、山吹色の巨人が現れる。

 

「・・・あぁ、覚悟の上だ」

 

誰とも話しているはずは無いのだが、虚空に向かってそう言った少年は、再び叫ぶ。

 

「いくぞ、釛!!」

 

【闇より曖き極光より出でしーー】

 

彼の眼は紅く輝き、()()()()()()()()

 

「もう一度だ・・・あいつを失う未来があるのなら・・・俺はその事実を逆転させる・・・!」

 

【其は、科学が照らす日輪の(かげ)!!】

 

彼の足元の影が不自然に膨らみ、金色の巨人が現れる

 

その巨人が慟哭し、世界に轟き響く時・・・

 

彼、織斑一夏は闇に包まれ世界から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・逆行を望んだのは織斑千春と更識簪。それと、私が機巧魔神を渡しておいた織斑一夏か・・・それ以外の覚醒した人達には記憶を流しておこう。悪に負けないように・・・あいつは、何がなんでも千春君を殺そうとする・・・何故、そこまで人に死を・・・幸福を持つ子に不幸を与えようとするのよ・・・クロト・・・!!」

 

神界にて、女神な少女はあちこち浮いてる仮想デバイスを目で流し読みしながら・・・・・・元想い人に向かって、今はいない、彼女の大切だった人に向かって吠えた。




これにて一旦終了とします。
ただし、連載が終了する訳ではありません!
次から逆行での新章になります。
小説を分けようか悩んでますが、ことが済み次第色々試行錯誤していく所存ですのでよろしくお願いします!

では、一旦の終了という事で、私からあとがきとして。

自分の気まぐれで書いてきた【黒き小さな男の娘は仲間と共に空を飛ぶ】でしたが、色んな方に見て貰えていて、正直びっくりしました。
最初に書いていたのは二年前、なんの考えもなしにスタートさせたこの小説・・・
なんども中断を考えましたが、ここまで来れたのはひとえに皆様読者の方々の存在でした。
本当に感謝致します・・・こんな私に、勇気をくださったこと、読んでくださったこと・・・ありがとうございました!

新章は年度を改めまして4月より連載開始しようかなと思ってるところです。
まだ何もかけていないのでいきあたりばったりですが、これからもよろしくお願いします!

あ、リメイク版は新しく名前変えようかなって思ってます。
相違点が多すぎて別作品になりかけてますもん(^_^;


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2巡目、IS学園入学編
りすたーと・ざ・はいすくーる!


・・・安寧を願う少年よ・・・

 

先に、謝罪を。

 

これからの生活に、相応を超過する程の潮騒がある事を、私は謝罪する。

 

それ故に、私は感謝する。

 

そんな中でも、私の依頼を受けとった貴方に、私は感謝する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

said 千春

 

「・・・はっ!?」

 

「・・・千春兄?」

 

・・・戻って、これた・・・?

 

「・・・一夏?」

 

「なんだよ、千春兄・・・そんな顔して」

 

私服姿の一夏、それと目に入ったデジタル時計の日付。

 

それだけで、ここが入学前の世界だと知れた。

 

その時だった。

 

「・・・っ!?」

 

突然、一夏が倒れた。

 

「ど、どうしたの!?」

 

いきなり倒れたから急いで駆け寄った。

 

「・・・無事、成功だな・・・」

 

「え・・・?」

 

倒れた一夏が顔をあげて、ニヤリと笑った。

 

「・・・追いかけてきちまった・・・千春兄・・・」

 

・・・嘘でしょ・・・?

追いかけて、来ちゃったの・・・?

 

『・・・ごめんなさい、千春さん。どうやらほかの方も落ち込みようが激しすぎて・・・この世界の皆さんに記憶を渡すか直接行くか聞いたら一夏さんだけ直接行くと仰られて・・・』

 

・・・あぁ、うん。

もう何となく察したよ・・・

 

つまり、逆行してきた先が()()()()()()ってことでいいのかな?

 

『認識的にはそうなりますね・・・』

 

・・・これはまた、前回とは非なる世界になりそうだなぁ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言うわけで。

 

「皆さん、入学おめでとうございます。

私は副担任の山田摩耶ですーーー」

 

二回目のIS学園入学式を終えてHR。

最初の頃、僕は無口に近いコミュ障な男の子だったっけ・・・

まぁ無口っぽいのは治ってないかもしれないけどさ・・・

 

「・・・くん!織斑一夏くん!」

 

「・・・はい」

 

あ、自己紹介の時間だ

 

「・・・俺は織斑一夏。

好きなもんは特にない。

嫌いなもんは女尊男卑。

以後よろしく」

 

あれ?

一夏の自己紹介、あんなに無愛想だったっけ?

その時、一夏の頭にあの出席簿が・・・!

 

「・・・全く。もう少し愛想よく自己紹介くらい出来んのか、貴様は・・・」

 

「・・・これは織斑教諭・・・

いえ、必要のないことまでペラペラ喋っても意味無いですからね」

 

やっぱ、一夏がなんかおかしいです・・・

 

まぁそんな感じで二巡目・・・?も無事にスタートできた。

 

また、みんなで笑い合えると、僕は信じながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・事象はいつも唐突で・・・

物語はいつも可及的且つ速やかに過ぎ去る。

 

その過程がどうあれ、結末は変わらない。

 

ーーくん。

私はもう1度謝罪する。

 

君にしかこの事象を託せないことに対して、誠心誠意の謝罪を・・・。

 

願わくば・・・その結末が大惨事を招かぬ事を・・・。



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ドミネーション・ジャッジメント

ついに、2回目の始業式。

?何言ってるか分からない?

 

そんな人は前話を見てね(メタい)

 

「みなさん、ご入学おめでとうございます♪私は副担任の山田摩耶です♪」

 

2回目の山田先生の自己紹介。

 

「・・・俺は織斑一夏。

好きなもんは特にない。

嫌いなもんは女尊男卑。

以後よろしく」

 

そして一夏の、前回とはかけ離れた自己紹介が終わって、僕は心の中で深くため息をつく。

 

『ため息をつくなんて、らしくないよ?』

 

脳内に響く、綺麗なハスキーボイス。

僕しか知らない、僕にしか聞こえない、彼女の声。

それに応える形で、僕は俯いて喋る。

 

「(でもさ・・・僕のせいで・・・みんな性格が変わっちゃった・・・)」

 

僕は後悔した。

この世界に上書きする形で2度目の転生を選んだ。

その選択は、果たして合っていたのか・・・

 

『それでも・・・私は、あなたの選択を応援する。みんな、あなたに感化されてここに居るんだよ?』

 

「・・・ありがとう、クロ」

 

"そーそー!ご主人、あまり気負い過ぎない方がいいんです!"

 

「・・・翡翠・・・」

 

2人が励ましてくれる。

クロは黒星龍のコア人格。

翡翠は珠鋼の搭載AI。

2人とも、漆黒の騎士になった僕の専用機に移ってきてくれた。

 

『・・・あなたの言う、原作知識はほぼ役に立たなくなるでしょう・・・それでも、立ち向かう勇気が、貴方にはある。』

 

"ご主人が信じた道を、ちゃんと歩めば問題ないよ♪"

 

「・・・そう、だね・・・」

 

2人に諭されて僕は顔を上げる。

2回目のIS学園。

僕は今まで以上に気合を入れて行こうかなって思ったんだ。

周りには、信じることの出来る友達がいる。

もう、迷わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・この記憶が本当なら・・・わたくしは・・・初日から一体何を・・・」

 

1人の同じクラスの女子が悶々と頭を抱えて唸っており、前起こった出来事が起こらなかったことに、考えに夢中になっていた僕が気づくことは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間は進み、放課後

 

前回のように山田先生に部屋の鍵を渡されて僕は寮へと進む。

部屋番号は1039。

前と変わらない。

そして、僕の前の世界の最後の記憶が間違っていなければ・・・

 

「・・・前の簪も・・・こっちに・・・来てる・・・」

 

僕と同じようにこちらへ渡ってきてるはず。

そしてその仮説は・・・正しかった。

僕はそっとその部屋をノックした。

中から少し上ずった感じの答えが帰ってきた。

入っても、大丈夫みたいだ。

 

「・・・失礼、します」

 

僕は意を決して部屋に入った。

 

扉が締まり、目の前の青髪の少女を見据え、僕は・・・

 

「・・・ただいま・・・簪・・・」

 

かすかに笑った。

 

「おかえり、千春・・・っ!」

 

簪はこぼれる涙を拭いもしないでめいっぱい笑ってみせた。

その時に出来る、最高の笑顔を、僕は見た。

もう、失わせない。

彼女の顔を歪めさせない。

 

この一日はそう誓った日でもあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほんとに・・・心配したんだからっ・・・!」

 

「・・・うん・・・ごめんね・・・簪・・・」

 

かれこれ30分。

大泣きしてる簪を僕はひたすら抱き締めていた。

 

僕が原因だしね・・・

 

「・・・あの時・・・私・・・嫌われたんじゃないかって思っちゃった・・・」

 

「・・・突然すぎた・・・もんね・・・ごめんね・・・」

 

非在化が進みすぎて伝える暇がなかったからね・・・

僕は右手を簪の頭にのせ、少し強く抱き締めて呟いた。

 

「もう・・・離さないから・・・簪は・・・僕のものだから・・・」

 

そしたら

 

「・・・ボフッ////////」

 

効果音が着きそうなほど真っ赤に染った簪が一瞬で気絶した。

 

「あっ・・・か、簪・・・?大丈夫・・・?」

 

慌てて僕は簪を離してベッドに寝かせた。

気絶してるだけだけど・・・僕は少し不安になって彼女の右手を握りながら

明日には良くなりますように

って祈ってたら気がついたら寝ちゃってた。

 

それに気がついたのは次の日の朝で、簪は一足先に起きて僕の顔を覗き込んでた。

起きた僕にびっくりしたのか簪は慌てて顔を引こうとしたんだけど・・・

 

「うわぁっ!?」

 

手を繋いでるのを忘れてて簪はバランスを崩して僕の方に倒れ込んだ。

その時

 

「んっ!?」

 

「っ!?」

 

倒れ込んだ拍子に口と口がくっ付いて・・・

 

しばらく僕達はその格好でぼーっとしてたけど

 

「おーい、千春兄ー・・・起きてるかー?」

 

一夏が部屋の前まで来てたのか声をかけてきたので慌てて準備し始めたのはまた別の話。

 

 




大変お待たせいたしました・・・

やっぱ連載は向いてないのかなぁと思い始めた私です。

今回は最後の方にお砂糖を少々パラつかせてみました。

本当はもっとお砂糖が溢れ出すレベルでやりたいですけど・・・私にはその技量がないのと、いい加減失踪しちゃってるのでそろそろ本格的に取り組もうかなって思い始めたので多分それは別の機会になるかと思います。

番外編でお砂糖マシマシなお話を作れたらいいなぁ・・・

それでは皆様また次回!

see you again.....です♪


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リスタクブル・ハインケラー

お久しぶりです。
書くのに時間がかかりました・・・最近なかなか書くのができなくてキツいです・・・

取り敢えず文章めちゃくちゃな本編、どうぞ!



人っぽいなにかさん、誤字報告ありがとうございます!
不純異性交遊が不順異性交遊になってました。
なんかおかしいな、と思ったら誤字報告、よろしくお願いしますm(_ _)m


「千春兄、おはよう・・・って、何があったんだ?」

 

こんにちわ、千春です。

今絶賛悶えてます。

主に早朝のことで。

 

今はホームルーム前の準備時間。

 

「・・・ううん、なんでも、ない・・・」

 

僕はしどろもどろになりながらそう返すのがやっと。

今朝僕はちょっとしたアクシデントで簪に迷惑をかけちゃいました。

お互い気まずくなって結局一夏に連れられて教室に行きました。

部屋から出てから教室までの道のりの間の記憶がないです。

 

取り敢えず教室に着いたから僕は席に座って机に突っ伏した。

 

"いやー、朝から役得ですねぇ♪"

 

(・・・翡翠・・・それ以上言うと・・・騎士王から下ろして・・・ケータイにぶち込むよ?)

 

"ごめんなさいっ!!"

 

『まぁ、あまり不純異性交遊はよろしくないですが・・・あなたの場合なら間違いは起こりませんし・・・』

 

(・・・クロまで・・・はぁ・・・)

 

そんな脳内会話をしながら僕は授業に臨む。

 

「あー、そうそう。そう言えばひとつ連絡があった。

クラス代表を決めなければならない。」

 

(・・・クラス代表・・・?あっ・・・)

 

千冬お姉ちゃんがそういった時、僕はこれから起こることを思い出した。

そしてそれが杞憂に終わる事を、僕はまだ知らない。

 

「自推他推は問わない。誰か、やってくれる人はいないか?」

 

そうお姉ちゃんが言うと、周りはガヤガヤし始めた。

 

「はいはい!織斑くんがいいと思います!」

 

「二人とも男だもんね♪二人とも推薦しちゃおうかな?」

 

・・・なんか、前回より酷い気がする・・・

 

「・・・織斑先生、ひとつ宜しいでしょうか?」

 

「ん?なんだ、オルコット」

 

セシリアさんが立ち上がった。

 

「お二人はまだISを起動してまもなく、実戦もあまりしておりません。」

 

「まぁ、そうだな」

 

セシリアさん・・・?

 

「ですので、代表候補生である私とお二人の三つ巴で雌雄を決しては如何でしょう?」

 

・・・もしかして・・・セシリアさんも・・・?

 

「ふむ、なるほどな・・・よし、ではこの3人による総当たり戦を行い、代表を決定しよう。試合は一週間後。織斑兄、織斑弟、オルコットの3人だ。用意をしておけよ?」

 

そう言って千冬お姉ちゃんは授業に入った。

 

・・・どうしてこうなった?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後。

 

「・・・取り敢えず二巡目の世界ってことで納得してるけど・・・絶対ルカが関係してるよね・・・」

 

『恐らくその可能性は大いにあるかと。

貴方の幸せを願う方でしたから・・・』

 

"まぁ、原作は完全崩壊を起こしかけてるけど、なんとかなるとは思うよ"

 

僕達は部屋の中で相談し合っていた。

今後の事やここで起こった出来事などなど、それを踏まえてこれからどうするかを。

 

"取り敢えずなるようにはなるはずだから、あまり気負い過ぎないようにね?"

 

「うん・・・ありがと、翡翠」

 

僕は仰向けで寝転がる。

段々うつらうつらしてきて、瞼が落ちてくる。

 

(・・・ごめん・・・なさい・・・)

 

睡魔により薄れゆく意識の中、誰ともわからぬ相手に謝りながら、僕は自分の選んだ選択肢を後悔していた。

もし、あのまま消えていれば・・・そう思ってしまった。

 

そんな意識も、数秒後には暗闇に落ちてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その時はやってきた。

 

「なぁ、箒・・・ISのことについて教えてもらうはずだったんだが・・・この一週間、剣道のことしかやってないよな?」

 

「・・・」フイッ

 

「・・・目をそらすな、箒」

 

とかいう茶番が後ろで行われている傍ら、僕は自分のコンディションの最終チェックをしていた。

 

「・・・AIC、起動確認・・・武装チェック、よし・・・」

 

仮想端末に次々流れていく文字の羅列をざっと目を通し、記憶していく。

 

『大丈夫でしょうか・・・?』

 

(クロ?)

 

脳内に語りかけるのは黒星龍のコア人格、クロ。

 

『恐らく、相手も記憶を持っている様子・・・ふとしたきっかけで力を取り戻すやもしれません』

 

何かを危惧してるクロ。

でも僕は大丈夫だと頭を振る。

 

(全力のセシリアが、僕に対して戦うって言ったんだ。僕は、それから逃げたくないんだよ・・・だから、大丈夫。僕はそれすら、超えていくんだ)

 

『・・・ならば、私からは何も・・・貴方について行くだけです』

 

"翡翠も頑張っちゃうよ〜♪"

 

もう1人、元気な声。

僕が作ったAI、翡翠。

 

(・・・2人とも・・・ありがとう・・・!)

 

僕は2人に感謝しながら、それでも手を止めず最終チェックを終える。

 

ーーーさぁ、出撃の時間だ

 

第1戦目は僕とセシリア。

 

僕はカタパルトまで歩いていく。

 

「千春兄・・・勝ってこい・・・!」

 

「・・・当たり、前・・・っ!」

 

ーーー来て、騎士王!

 

『shadow knight、set up!』

 

"AIC、システムオールグリーン!行けるよ、ご主人!!"

 

ーーー行こう・・・大空へ!

 

「織斑千春、漆黒なる円卓の騎士王・・・出撃っ!」

 

圧倒的な黒が、空を裂いた。

 

 



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きっと、あなたの為になるから

どうも、鎌寺です。
遅くなり申し訳ありません。
就職をし、教育を受けているので盆休みになるまで筆がとれませんでした・・・
それより前にコツコツと書いてた分がありましたのでそこから大急ぎで仕上げました。
誤字、脱字等ありましたらご報告をお願いしますm(_ _)m

お待たせしました、それでは、どうぞ!


黒と蒼が、空を凪いだ。

 

円の対角(ものの例え)から、一筋ずつその光が伸びる。

 

やがてそれはぶつかり合う前に停止した。

 

「・・・セシリアさん・・・」

 

「・・・千春さん・・・」

 

・・・っ!?

やっぱり、セシリアさんは・・・

 

【試合開始!】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刹那、蒼い閃光が空を埋めつくした。

 

「っ!?」

 

"ご主人、右3本、左4本、上から2本です!"

 

翡翠の提示してくれる射撃予測線を僕はひらりひらりと避けていく。

避けた先では射撃予測線の通りに蒼い閃光が通ってゆく。

・・・前の時とは大違い。

そんなこと考えながら避けていると、ニヤリとセシリアが笑った気がした。

 

"ご主人っ!急いで上へっ!"

 

「っ!?」

 

翡翠の焦った声と共にほぼ反射的にスラスターを吹かして急加速。

直後、僕の真下ギリギリを横向きに青い光が焦がしていく。

 

・・・焦った。

 

そのレーザーは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んだから。

 

・・・偏光射撃(フレキシブル)だ・・・

 

"ごめんなさい、読み間違えました・・・"

 

『仕方ないよ・・・僕も・・・フレキシブルが使えるなんて思わなかったから・・・』

 

翡翠のしょげた声に僕は気にしないでと返す。

フレキシブルを使うにはかなりの鍛錬が必要になる。

それも通常の鍛錬じゃほぼ身につかない、脳波でのトレーニング。

ビット操作と何ら変わりない。

 

粒子の操作とは、そういう事なのだ。

 

『どうでしたか、千春さん?』

 

しばしの空白。

その間にオープンチャンネルで話しかけてくるセシリアさん。

 

『・・・流石に、焦った・・・よ・・・?』

 

僕はバクバクいう心臓を押さえつけ、何とか声を絞り出す。

油断したら、あっという間に持っていかれる・・・。

 

"ご主人、どうしますか・・・?"

 

懐に潜り込もうと思っても周りにあるビットが簡単には近寄らせてくれない。

そして距離を置くと偏光射撃で翻弄。

 

・・・かなり、やりにくい・・・っ!

 

"ご主人、慌てずに!"

 

『大丈夫、私も力を貸すから!』

 

・・・2人とも・・・ありがとう!

 

右へ左へ避けて、ようやく攻撃の手が止んだ。

 

『流石ですわ、千春さん。』

 

セシリアさんは微笑みながらこちらを見ている。

 

『お褒めに与り、光栄、です?』

 

この頃はまだ今よりも喋りにくかったのを思い出して僕はしどろもどろになりながらも答える。

 

一時の静寂、僕は静かに右手に剣を、セシリアさんはスターライト・・・いや、スターダストを構え・・・

 

再び閃光が、ぶつかりあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千冬side

 

「織斑くんもセシリアさんもすごく強いですね!」

 

どうも、私だ。

千春がここまでやれるのを驚き半分、納得半分で見ていた。

 

【・・・1巡目の世界と、その終わり・・・そして、千春の消滅、か・・・】

 

思わず顰めっ面になってしまっていたのか、真耶がこちらを覗き込んでいた。

 

「・・・この勝負、どうなるか分からんな・・・」

 

真耶が訝しげに見ていたのだが、そう答えるのがやっとだった。

 

【・・・あまり派手な事はしてくれるなよ・・・!】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

"ご主人、ビットは使わないんですか?"

 

『さすがに・・・こんな公の場じゃ・・・使えないっ・・・!』

 

数多のビットから放たれる無数の光の網。

僕はその間を縫うように、ロールを挟みながら躱していく。

 

一応"漆黒の騎士"にはビット・・・みたいなものが積んである。

あの時の荷物のまま移動してきたみたいで、1度も使われなかったそれらが量子格納されていた。

 

ーー・・・でも、もうこれ以上防ぐのは厳しいか・・・ーー

 

僕はそんな判断を下し、

 

"使うんだね?"

 

『うん。翡翠、アシスト、よろしく!』

 

"まっかせて!"

 

急制動、セシリアのビットの攻撃を最小限の動きで避けるように切り替える。

 

「・・・展開」

 

小さく呟いて、僕は意識を集中させた。

 

途端に広がる、虹色の光。

 

腰についてたサイドスカートから12機の小さいビットのようなものが飛び立つ。

 

【っ!?】

 

【何あれ!?】

 

【まさか、ビット兵器だと!?】

 

下がざわつく。

見た目はビットだけど・・・中身は違う。

4基のビット兵器(ブルー・ティアーズ)に対してそれぞれ3基ずつ展開、ブルー・ティアーズのビームを三本の低出力レーザーで相殺する。

 

【馬鹿なっ!?】

 

【紛いなりにも我が国の最新技術だぞ!?】

 

そのうちに僕は右手の剣をセシリアさんに向ける。

そして・・・

 

『・・・これを使うのは初めてだから、どーなるか分からないけど・・・』

 

剣先に濃縮されたエネルギーが、黒と蒼の光を伴って球体状に生成されていく。

 

黒虚閃(セロ・オスキュラス)

 

前に精神世界で力を手にした時、使えるようになったその力の奔流は・・・

 

「いっ・・・けぇぇっ!!」

 

僕の轟く叫びと共に、其の光は解き放たれた。

 

「っ!?させませんわっ!」

 

セシリアさんも数瞬遅れて反応し、スターダストで応戦。

二筋の光が再びアリーナの空を焼く。

 

僕はその中に、幻想を見た、気がした。



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後悔って、大体後から湧き上がってくるよね

前回更新からだいぶ経ってるのにあまり書けませんでした・・・
どうも、鎌寺正一です。
この小説、そろそろダメかもしれないなぁ・・・。
亀更新にも程がある(^_^;

例のごとく文法行方不明や誤字・脱字が目立つと思いますが、どうか目を瞑っていただけると幸いです。

あ、でも誤字報告等は受け付けてますので待ってますね〜


「・・・はぁ・・・」

 

どうも、千春です。

クラス代表戦から数日が経過しました。

え?なんで時間が飛んでるのかって?

 

・・・実は・・・

 

僕とセシリアさんの攻撃がぶつかった時、凄まじい爆発が起きて試合は中止、最終的にジャンケンで負けた一夏がクラス代表になった。

 

それで、僕の持つビット・・・『モドキ』に関しては会社から説明が入った。

 

・・・会社って言っても束さんが作った架空会社なんだけどね。

 

『これはビットではなく、子機です。

稼働可能時間が短く、AIによる補助操作が無ければ機能しない代物ですのでまだ開発段階にあります。』

 

と言う謎の説明。

 

・・・いや、どう考えても無理があるよねそれ(^_^;

 

まぁ、そういう説明が入ったからか、僕に説明を求める人は一人もいなかった。

 

・・・その辺も操作されてそうだけど・・・

 

今日は学校はおやすみ。

久しぶりにゆっくり出来る。

 

僕と簪の2人きり。

 

・・・なんか字面だと行けない感じがする・・・

・・・いけない、ちゃんとしないとな・・・

 

そんな事考えてたら、少し眠くなってきた。

僕はベッドに倒れ込み、ゆっくり瞼を閉じる。

 

そして、ゆっくり眠りに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪side

 

私は隣で眠りに落ちた千春を見ながら、物思いに耽っていた。

 

勢いでついつい追いかけてきちゃったこの世界。

どうしても、消滅する彼を諦められなくて、神様に頼み込んで送って貰った世界。

 

"私"が【私】に成り代わってしまった、そんな世界。

 

「・・・はぁ・・・」

 

私は罪の意識が消えず、思わずため息をつく。

私の自分勝手で潰した"私"の人生。

もしかしたら、違う生き方があったのかもしれない。

そう思ったら、私は"他人"を殺したも同義なんじゃないか。

 

・・・そんな、負の連鎖に駆られてしまう。

 

「・・・」

 

気がつけば右手にバススロットにしまってあるはずの護身用の拳銃が握られてた。

勿論、意図して出したわけでもなく。

黒光りする鋼鉄の光沢は、正しく今の私を撃ち抜くかのように。

 

・・・私を、照らしてた。

 

「・・・ごめんなさい、私・・・あなたの分まで、私は生きるから・・・」

 

小さく、小さくそう呟いた私は、また拳銃・・・コルトM1911をバススロットへしまい、ベッドに仰向けで寝転がる。

 

これから、頑張っていけばいいんだよね・・・前みたいなことが起こらないために。

だから、あなたの命、使わせてもらうね。

 

そう独りごち、私は目を閉じた。

 

【・・・】

 

その様子を、打鉄弐式が見ているとも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

さて、クラス代表も決まったので授業を受けていく。

前にもやったところだから、なんの問題もなくスイスイ覚えられる。

 

そうしてまた一日、授業が終わる。

 

夕暮れ、日の堕ちる空を僕はただ何も考えずに見上げる。

 

水平線に伸びるオレンジの光。

 

その日を背に、僕はとぼとぼと短い帰路に着く。

 

ありうるはずのない、ISの世界に2巡目。

 

これから起こる出来事は、1巡目のように通るのか、はたまた全く違う歴史を刻むのか・・・僕には分からない。

 

また明日から、やり直し。

今度こそ、生き抜こうーー



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お知らせ

いつも

『黒き小さな男の子は仲間と共に空を飛ぶ』

をご覧頂きありがとうございます。

 

今回、お知らせ致しますは本小説の無期限更新停止及び非公開設定への移行です。

 

理由はいくつかございますが、

設定がメチャクチャになってしまったこと、

キャラが確立していないこと、

2巡目に世界を移動させてしまったことによる矛盾が大きすぎる事

が挙げられます。

 

これは連載してからしばらく経ってから薄々感づいていた事ではありました。

沢山の要素を出した結果、見返してみたら非常に小説として成り立っていないことがわかってしまったわけです。

読むのに苦労してしまったので改稿しようとも思ったのですが如何せん急展開塗れでどこをどう改稿しても話が合わなくなってしまうのです。

このままではいけないと思ったのでこのような判断を下させて頂きました。

まぁ大元の原因はだいたい分かってます。

クロスさせた"アスラクライン"と"BLEACH"のせいですね。

"アスラクライン"は世界観のスケールが大き過ぎたので、機体のみにしておけば良かったのに2巡目の世界を出してしまったこと。

"BLEACH"は破面の技が出てしまったこと。

威力高すぎるんだよあれ・・・。

ロマン詰め込みすぎて使い物にならなくなった兵器みたいな感じですね・・・。

あれか?パンジャンドラムか?

・・・それは珍兵器か・・・

 

非公開設定については3ヶ月から半年を目処にする予定です。

非公開設定する前までにこのお知らせをお気に入り登録して下さった方に少しでもお目にできるように時間を開けてから設定します。

 

そして、追加のお知らせ。

 

このような事で連載を打ち切りにしてしまい、私は未練がタラタラです。

 

なのでリメイクしようと思います!

世界線や話の構成は本小説とほぼ変わらないようにトレース、変えるのは武装や対人関係程度に抑える予定です。

出来ればセシリアを味方に引き入れたいな・・・というよく分からない事も考えつつ、次のプロットを構成しております。

大まかな骨組みは出来上がっているので後はそれに肉付けするだけ。

ヒロインは相変わらず簪で。

 

ここまでしっかり決まっていれば次こそは完走、できるかな・・・?

未だに不安が残りますが・・・。

 

タイトル未定ですが"黒き小さな男の娘"シリーズのリメイク版をどうかよろしくお願いします。

 

あ、昔にとったアンケートのシリーズも近々実装予定ですのでお楽しみに!

 

それでは長らくのご愛読、誠にありがとうございました!

 

またどこかでお会いしましょう!



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