異世界人の冒険 (叶多)
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俺と勇者と魔王
飛ばされた俺


初めて書くので、完璧な小説とは言えません。

楽しんで読んでくだされば、嬉しいです。




「…あれ?」

俺は目が覚めた。

確かに俺の部屋のベッドで寝ていた。

そう確認して見渡した。

 

ーー周りは、砂漠だった。

 

俺こと吉野椎歌は…おい、そこ。

女みたいな名前とか言うなよ。

コンプレックスなんだから。

えーと、話戻すと俺は学校が終わってダチと一緒に帰っていた。

そして、眠くて眠くてたまらなかったから、ベッドで寝ていた。

目が覚めると、砂漠。

 

「はっ?」

もう一度寝る前の行動の確認をしての一言。

そりゃあ、そうだ。

だって分かんないからな。

ため息だって吐きたい。

こんな砂漠で何が出来ると?

それなら魔法が使えたらなと思い、大声で魔法の呪文を唱えた。

 

「…」

漫画なら、椎歌の頭の上にでもシーンとなるだろう。

うわっ恥ず!

赤面で慌てて周りを見回す。

よし、誰もいないな。

そう思っていたら…

 

「ブフォ」

誰かがいた。

 

ーーーもし、神がいて俺をどこかに飛ばしたやつがいるなら、一言言わせてくれ。

 

 

 

ーーーー覚えとけよ。

 



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自称勇者

 

吉野椎歌はいらない情報だが、17歳だ。

高校2年が恥ずかしい思いしながら、ゲームでの魔法の呪文を唱えた。

すると、笑い声がした。

 

「…誰だ」

赤面しながら、尋ねる。

もし、盗賊とかだったらとうしよう。

そんな不安を抱いて…

 

「ふっふっふー…俺はな勇者だ!」

そういい、勇者は登場…

 

 

 

 

 

 

 

 

しなかった。

「どこだよ、勇者」

「ここだ、ここ」

そういい声がした方を向いた。

自分の足下を。

 

「ここか?」

「そうここだ。助けてくれ」

どこに砂漠に埋まって、見知らぬ人に助けを求める勇者がいるのだろうか。

そう思いつつ、椎歌は掘り出した。

 

「感謝するぞ、恩人」

そう言った青髪に白眼の少年。

「俺は勇者こと、アルポテスだ。アルって呼んでくれや」

そう言いアルポテスは片手をあげた。

…まるで、知人に会うと「よぉ」みたいに挨拶する風に。

「それでお嬢さんはいくつかな?」

質問してきたアルポテス。

それに眉をピクピクさせる椎歌。

少しキレかかっている。

「だ、れ、が、お、じょ、う、な、ん、だ?」

一文字一文字確認するように話す椎歌。

「えっ?君しかいないじゃないか?」

そういい、両手をあげる。

…まるで、困ると「やれやれ」と呆れる風に。

 

「俺は男だぁぁぁぁぁぁ!!!!」

砂漠に椎歌の怒声が響いた。

 

 

「成る程…吉野椎歌さんだね?」

「君だ」

「じゃあ、椎歌」

「いきなり呼び捨て!?」

「俺のことは勇者と呼びたまえ」

「分かった、自称勇者」

「人の話聞いてた!?」

「砂漠に埋まっている勇者はいねぇよ」

 

そう会話しつつ本題に入った。

「君は変わったら格好してるね?」

「あぁ…俺はこの世界の人間じゃないからな」

「何!?それじゃあ、魔王か!」

 

そう言い自称勇者は、剣を振り回した。

「えっ!?ちょっ、何する!」

「魔王は抹殺するべし!」

「魔王じゃねぇって言ってるだろうがぁぁぁ!!」

椎歌は自称勇者に拳骨をした。

 

「いったあぁぁぁぁぁ!!!!」

砂漠に自称勇者の叫びが、響いた。

 

…こいつと話してたら話が全然進まねぇな。



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