勇者ああああ (peacementhol)
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勇者ああああ
俺の名前はああああ。変な名前と言ったヤツは前に出ろ。
名付け親のことは知らない。気がついたら、こんな名前をつけられていた。
一緒に旅をしている仲間はいいいいとううううとええええの合計4人。王様から悪い魔王を倒すように言われたから、旅をしている。
最初の旅は町のやや外側、野生の魔物がいる区間をひたすら走らされた挙げ句、何百という数の魔物の命を奪うというものだった。中には悪さをしない穏やかな魔物まで狩る時もあった。青くてプニプニしてるヤツを倒すのが一番心苦しかった。
1ヶ月ほど、走らされたあと、隣町に行くことになった。
故郷では武器屋とか防具屋がない。素手であんなヤツらの相手をさせられていたわけだ。
隣町では、武器も防具も売っている。銅の剣という、切れ味が怪しいものが果たして武器と言えるのかね?
防具に至っては旅人の服。鎧すら無いっていうのか?ただの服屋じゃないか。
鎧は見るからに暑そうだから、別にいい。カブトや盾も荷物になってイヤだ。
とりあえず、王様からプレゼントされた、高級なヒノキの棒キレよりマシな銅の剣を使うとしよう。
いいいいとううううは魔法系なので、杖を買うことにした。
切った張ったしないクセに武器なんていらないじゃんか。
ええええは格闘家だから、べつにいいだろう。もちろん、裸で。パンツだけは許してやるか。
隣町では、最近畑泥棒が現れるらしい。どうやらこの問題を片付けなければ、次に進めないらしい。なにが勇者だ。俺は単なるああああだ。
…でも、無視したら大人の事情でよくないんだろうな。空気を読むってやつか。ともかく、泥棒問題解決に動くとしよう。
泥棒が現れるのは夜間。早速徹夜だよ。やだなぁ…。やる気無いわ…。
すると、果たして泥棒が現れた。なかなかガタイのいい魔物だ。俺達と目が合うと、案の定襲ってきた。このタイミングで画面が真っ暗になって戦闘画面とやらになるんだろうな。
さて、火の粉はふるわねばならない。と、すでにええええが殴りつけている。なかなかの猛攻だ。だが、いいいいが放った火の魔法はええええごと魔物を飲み込んだ。
「ぬわーーーっ!」
大きな魔物と人一人を簡単に飲み込むような魔法が最初っから使えるのは、大人の事情ってやつだ。
丸焼きの魔物と人のできあがりだ。丸焼きになった人は教会で金を払えば生き返るらしい。とりあえず、パンツだけは履かせておこう。お見苦しいところを見せてすんません。
だが、泥棒はこの魔物だけじゃなかったようだ。べつにも魔物が畑を荒らしている。ううううが殴りつけて、一方的に押している。僧侶って、以外と強いんだな…。
こうして、魔物退治は終了した。隣町には平和が戻るだろう。俺達は次にトーキョー地方の3丁目に向かった。
道中でいいいいが疲れたと言って何度も休憩したり、魔物が襲ってきたりした。
途中でええええといいいいが倒れたが、3丁目までたどり着いて、早速教会に行った。
髪の薄い神父が変な音楽を奏でると、棺桶から、いいいいとええええがムックリと姿を現した。
「ええええ!あのときなぜ私ごと投げ飛ばしたんだ!?そのせいで死んでしまったではないか!」
いいいいが凄みを利かせる。
「隣町のお返しだ。文句を言うな。」
ええええの反応はあまり大人気ない…。
「唯一2回死んだ男、ええええ。だっせーの!」
断っておくが、いいいいの年齢は33だ。
3丁目に入ると、早速イベントが待っていた。
織田商会という悪質な起業が、町の支配に乗り出してるらしい。町の中を低速の車で練り歩いているらしい。車には、『トーキョー維新青年会』とか、『世界平和党』などのペイントが施されている。なんか、いろいろご苦労さんってところだ。
先にコイツらから片付けることにした。
ううううが、車に蹴りを入れると、バンパーがボコボコになった。中からは、スキンヘッドやいかついのがわらわら出てくる。
気がついたら、4人で50人も相手にしてしまった。
ううううが適所で回復呪文を唱えてくれたのは、今回の勝利に大いに貢献した。
一番倒した数が多いのはええええ。俺は時たま鼻をほじってた。
この足で織田商会に乗り込んだ。事務所内には数人の野郎が待機しているだけだった。
俺が軽くひねりあげて、3丁目の自警団に引き渡した。
これで3丁目に平和が戻った。
次に向かうのは4丁目だ。なぜか、隣町から3丁目に向かう時より、うろついてる魔物が強い。途中、ゲマとか名乗る…つかしゃべる魔物が襲ってきた。
ここで空気を読むとしたら、誰かが『ぬわーーーっ!』しなきゃならないのだろう。俺達は絶対に世界のルールになんか従いたくないから、全力で相手にした。
それでも、
「ホッホッホッ…」
と、笑いながら俺達4人と渡り合っていた。
結局、俺だけになってしまった。棺桶を3個も引きずって歩くのは苦労した。
特にロープを腹に巻いて走り込みでもすれば、いいトレーニングになるだろう。
雑魚はひとまず無視して一目散に4丁目に入った。
教会で変な音楽とともに3人を生き返らせたあと、俺達は4丁目を取り囲むようにひたすら走らされた。
好きでやってるわけじゃない。画面の向こうのヤツが多分犯人だ。
4丁目では、お化けが出るという話題で持ちきりだった。唯一お化けの話をしなかったのは、町の入り口にいた、オバサンだけだ。
「4丁目にようこそ。」
だとさ。つまらん。
今回も、このお化けとやらをなんとかしないと先に進ませてくれないんだろう。
俺達の目的って一体なんなんだ?水戸○門かよ…。
お化けは町外れの洞窟にいるらしい。俺達はその洞窟に向かった。
中はやや暗い。いいいいが得意げに手のひらから火を出して明かりにしている。ドヤ顔だ。腹が立つ。俺は手のひらに光のボールを作り上げた。
いいいいのドヤ顔が、青ざめた。ざまぁねえや。
吸血コウモリが大群で襲ってきた。ええええが体さばきでコウモリを振り払って行く。
やっぱりドヤ顔をしている。俺は剣で確実に仕留めていった。結局打ち取った数は俺の方が圧倒的に多く、ええええのドヤ顔は青ざめた。
ううううの治療を受けながら、なんとか洞窟の奥までたどり着いた。奥にいたのは見上げるほどの巨大な魔物だった。ズウタイのわりに素早く、ええええの打撃を受け付けていない。
俺の剣も、とうの昔にボロボロで破壊力がない。
いいいいはエネルギー切れ。
ううううの怪力もヤツと互角程度。ううううは怪力だけで、武道の心得があるわけじゃない。俺達は初めて全滅してしまった。
気がついたら俺は、王様のいる、トーキョー1丁目の城だった。他の3人は棺桶になっている。
「おお、ああああよ。死んでしまうとは情けない。レベルを上げて…くどくど」
軽く3時間ほど説教をくらった。ラスボス倒したあと、コイツを倒してやろうかと、本気で考えた。
3人を生き返らせたあと、ううううの瞬間移動の呪文で、4丁目に来た。5時間ほどノンストップで走らされた。途中に倒した敵の数は500体を越えた。さらに、4丁目の武器屋で、新しいはがねのつるぎを買い、ええええにはメリケンサックを買い与えた。
また、例の洞窟に入った。
今度は回復呪文を一度も使わずに奥までたどり着いた。
巨大な魔物も俺が何回か切りつけただけでアッサリとダウン。町の周りを走り込みした成果だろう。
こうして、4丁目の用事も無事に片付いた。
次に向かうのは、トーキョー本町。本町だけにトーキョー地方を統治するトーキョー本庁が存在する。なんのオヤジギャグだ?
町の中に入っても特にイベントらしき話題は見つからない。ここでエンディングか?あっけないな。と、そんな事を考えていたら、イベントがやってきた。トーキョー本町の町長を決める為に、4人の候補者が代理を立てて、戦うという話しだ。
俺以外のヤツらは自由行動で、まだ帰ってこないので、俺は少しブラブラした。
腕自慢大会なるものが開催されていて、俺はなぜか担ぎ込まれて、出場する羽目になった。
優勝すると賞金が出るらしい。この大会には例の町長候補者の代理が出場しており、この大会の優勝者が、時期町長となるわけだ。
腕っ節や代理人ってのは間違っている気がする。
一回戦は代理人の一人だ。見るからに重そうな鎧を着ている。鉄兜なんかかぶっている。いわゆる戦士という輩だな。
後頭部に蹴りをいれたらケリがついた。ケリだけに。
二回戦はなんと、ええええだ。町長候補者の代理人として戦うらしい。
ええええがこちらに詰め寄る。
俺は先読みして、左に剣を振ったが、これはフェイントだった。
右から俺のわき腹に拳を当てにくる。
俺はギリギリを前転してよけた。
後ろにええええがいる。
関節技を狙っている。
対処はさらに後転して逃れるのが正解だ。
ええええは関節技をかけようとしたままの姿勢だ。
今なら斬りつけることができるが、試合のルールにのっとって木刀なので、実際に切ることはできない。
ええええの顔面に木刀を叩きつけて、試合終了。
一緒に旅をしてきたから、さすがに強かった。
3回戦はおかしなことにううううが相手だ。いいいいは呪文の詠唱時間のせいで一回戦で負けてしまったようだ。
余談だが、いいいいもううううも町長決めの代理人だったらしい。
ううううの怪力は見くびれない。
ううううの鉄拳が炸裂。
剣で受けるもかなり吹き飛ばされる。
こちらからは、いったん呪文で牽制しながら隙を作ることにした。
まずは、ギラという、広範囲に火の壁を作る呪文だ。
ううううは呪文をとなえて、バリアを張る。
が、詠唱が終わる前に俺が詰め寄る。
ううううは両手を上げてギブアップ。
やはりううううもかなり腕を上げているようだ。
決勝は自称スナイパーを名乗るハンマー使いだ。
ワイルドなスタイルでスナイパーとは、これいかに?
とりあえず、ハンマーを振りかぶって来たので、左手でハンマーを抑えて、顔面をひっぱたいた。
ポロリとハンマーを落としたので、俺がひろいあげて、相手の頭の上にハンマーを乗せた。
あっさりギブアップ。優勝は俺のようだ。
俺は誰かの代理人では無いので、決闘は関係ない。
数日後、町長を決める手段は、選挙という形になり、住民が選ぶ町長が決定した。
どうやら、俺の優勝は誰にも想像できなかったようだ。
結果的に本町は非暴力による方法で、前に進めたようだ。
トーキョー本町を出る前にウワサされていたが、トーキョー地区の軍隊が動くらしい。
目的はカナガワ地区の陥落だそうだ。この大規模の戦争になぜか俺達も参加する羽目になった。これを片付けないと、次に進めないんだとさ。
トーキョー側にいる俺達は目立つ気は全くなかったが、この戦争のあと、俺達は英雄として祭り上げられてしまう。
さて、カナガワ軍は迎撃態勢で来たので、いわゆる野戦というヤツになる。見渡す限りの大軍勢で、陣容もキレイに整っている。
トーキョー側で用意した兵力の二倍以上はいるだろう。
やがて、トーキョー側から号令が入り、負けじとカナガワ軍も動きだした。
俺達は4人で1小隊というスタイルで、とりあえず、カナガワの兵士を黙らせていった。
いいいいが使う魔法、ベギラゴンは半径数百メートルを火の海に変える。
ううううは負傷者の手当てをしながらも、怪力を活かして戦っている。
ええええも息切れ一つせずに淡々と倒して行く。
気がつけば、トーキョー側の兵士はほぼ全滅しており、俺達4人が敵の中に残された。
俺を含む、仲間達は全員まだまだいける。
カナガワの指揮官が俺達の強さを目の当たりにして青ざめている。
トーキョー側の指揮官は一人で頑張っている。俺達はとりあえず指揮官を守るように引き続き、戦い続けている。
とうとうカナガワ軍を全滅に追い込んだ。だが、トーキョー側の目的はカナガワの陥落だ。
俺達4人はカナガワに乗り込むことにした。
カナガワ地区への潜入に成功した。戦争中だけあって、市民はやつれている。俺達の目的はカナガワ地区をトーキョーに飲ませることだ。直接、カナガワ軍のトップを狙う。
カナガワにあるオダワラ城にトップがいる。
さて、オダワラ城に入ると早速客だ。通路をふさぐように敵が固めている。ううううがそいつらをヒョイヒョイ投げ飛ばして、俺達は突き進んだ。
城にはトラップも仕掛けられている。見事にハマってしまい、地下に落とされた。案の定、四方を囲まれている。
俺達はコイツらを全て片付けたが体力が残り少なくなってしまった。ううううにはもう治療する力が残っていない。
いいいいも小さな火の玉を出すぐらいしか力が残っていない。
トラップを抜けると出口があったので、いったん引き返した。ううううが最後の力を使って、トーキョー本町に瞬間移動した。
クタクタになって宿に入ると、食事をしていた客達が一斉に拍手を始めて、俺達は祭り上げられた。この宿は、トーキョー軍の幹部の集まりで、例の指揮官が俺達の話をしていたようだ。俺達はとりあえず、カナガワのオダワラ城を荒らして来たことを報告した。この話で、さらに祭り上げられてしまった。
一晩休んで、俺達はリベンジでオダワラ城に瞬間移動した。
あんまり兵士もいないので、すんなり天守閣にたどりついた。
お殿様は馬鹿面をしているが、用心棒の方はかなりできる。久しぶりに背中がゾクリとした。
先に動いたのは用心棒の方だ。回復能力のあるううううに焦点を絞ったようだ。
ええええが割って入る。
あっさりええええが吹き飛ばされる。
いいいいの呪文が完成して用心棒を狙う。
用心棒は呪文を片手で弾いた。一瞬の隙をついた俺の一撃も防がれた。
止まるな!態勢を立て直したええええがすかさず用心棒を叩きに行く。
用心棒は刀を抜いて応戦する。ええええが紙一重でかわすが、用心棒の返す刀はいいいいを狙っている。
俺が許さない。用心棒の刀を俺が受け流す。
俺が飛び上がり、後ろからいいいいの呪文が用心棒を捉えに行く。
用心棒はついに俺達の攻撃をくらった。
この一撃が糸口となって、次々と俺達が押して行き、とうとう用心棒は倒れた。
オダワラ城は陥落し、カナガワはトーキョーに飲み込まれた。
悪政だったカナガワはついにトーキョーの一部になり、俺達はトーキョーの英雄にされた。
悪い気はしない。悪の魔王を倒しに行くために、俺達は進まなければならない。
トーキョーを出る前に、武器を新調した。英雄だからと、店の中で最上級の武器をタダでもらってしまった。
防具屋でも動きやすい鎧や重量の少ない兜を譲ってくれた。
次に目指すのはサイタマ地方だ。悪の魔王はサイタマ地方にいるらしい。
いよいよ決戦が近くなった。
サイタマ地方の魔物は今までよりもかなり凶暴だ。途中でバラモスという、やはりしゃべるモンスターに遭遇した。
苦戦ではあったが、無事に生き残り、サイタマ一丁目に到着した。
サイタマ一丁目は水不足にさいなまれていた。上流に住み着いた魔物が集落を作り、川をせき止めてしまったらしい。
悪質にも水を法外な値段で売ってるという。
知性の高い魔物のようだ。
どうやら、話の流れ的に、オトナの事情とやらで、俺達が解決しなきゃならないのだろう。早くラスボスと戦いたい…。
とりあえず、山道を登っていくと、果たして魔物の集落があった。水の売り上げでよほど儲かっているのか、全員が酒を片手に下品に笑っている。
俺達を見つけると、お約束で襲いかかってきた。
ガタイのいいのがワラワラと襲いかかってくる。
俺はいいいいをかばいながら、何匹か黙らせると、いいいいの十八番、ベギラゴンが炸裂した。俺達は長い付き合いだからとっさに安全な場所に避難した。集落のボスを探してる時も次々と襲われていたが、俺達の敵ではなかった。そしてついにボスとご対面だ。
「人間ごときにくれてやる水などないわ!」
なかなか理不尽なことを言っている。
最初はやはりええええだ。敵のボスもなかなかの体さばきでええええの猛攻をことごとく、跳ね返している。
いいいいが呪文を完成させた。凍てつく氷の呪文だ。ええええはとっさに距離を開けたが、ボスはもろに喰らってる。そこを俺とううううとええええで袋叩きにした。
集落に次々と火をつけて、川をせき止めてたものは全て、撤去した。
サイタマ一丁目はこれで救われた。ここでも俺達は英雄扱いを受けた。
悪い気は、やっぱりしない。
さて、サイタマ一丁目の事件もかたがついた。次に目指すのはサイタマ二丁目だ。うわさによると、このサイタマ二丁目は魔王の城に最も近いらしい。ようやく目的の魔王にたどり着いた。俺たちはなぜか、この町でも走りこみをやらされた。見えない力に操られている…。
一ヶ月も走り込みをやらされたおかげで、少し強すぎるように感じていた魔物も造作なく倒せるようになっていた。
魔王の城は大量の兵力を擁しているらしい。そりゃあ魔王の直属の領地だから当然といえば当然なんだろうな。
しのごの言ってもしょうがないので、俺たちは魔王の城に向かうことにした。
魔王の城の入り口には早速門番がいる。
石でできてるくせにやけにすばやい。これがラスダンのレベルってやつか?
ええええのメリケンサックでも、俺の剣でもほとんどダメージにならない。
いいいいの呪文が完成した。風の呪文最強のバギクロスだ。超ヘビー級の魔物だが、究極の風の魔法で吹き飛ばし、はるかかなたへと飛び去っていった。
そして、巨大な入り口から数えるのもイヤになるほどの魔物がいっせいに襲ってきた。
そのとき俺たちの後ろからも大量になにかが、やってきた。
「トーキョー自衛隊参上!」
トーキョーから俺たちを助けるために駆けつけてくれたようだ。
「ここはわれわれに任せて、先へお急ぎを!」
俺たちは魔物の群れをトーキョー軍に任せて先を急いだ。
立ちふさがる魔物を蹴散らして、魔王のいる部屋に直行した。
さすがは魔王。ものすごい巨大なヤツだった。
王様よ…こんなやつを倒すのに普通一個人に頼むものかね?普通軍隊を使うのが筋ってもんじゃねぇの?
それぐらい力の差があった。
ええええの攻撃がかすりもしない。いいいいの呪文が簡単にはじかれてしまう。
ううううの怪力もかすりもしない。
俺が斬り付けても硬い皮膚で防がれてしまう。
弱点は?
多分腹部だ。
俺は魔王の腹部をなんとか狙うように作戦を立てる。
左右から、俺とええええで挟み撃ちをかけた。
魔王は両腕で俺たちの攻撃を弾き飛ばす。
そこにいいいいの渾身のメラゾーマがヒットした。
ううううの会心の一撃がさらに魔王のみぞおちをえぐる!
だが、魔王は倒れない。
魔王が炎を吐くと正面にいたううううといいいいが焼かれてしまった。
ええええと俺が力の限り、魔王の弱い部分をたたきまくる。
魔王ももはや虫の息だ。
だが、俺たちも虫の息だ。
ここで奇跡を起こしたやつが勝利する。
ならば、起こしてやるよ。奇跡を。
死んだやつさえ元気になって、死んでないやつも元気になる一世一代の大技だ。
俺はメガザルという呪文をつかった。
気がついたらサイタマ二丁目にいた。
「あなたが死んでしまったら主役はだれがするのです?」
ううううが口を開いてそういった。
「魔王は?」
俺が尋ねると、
「俺たちの敵じゃなかったぜ。あんたがくれた力のおかげだ。」
ええええが言う。
メガザルは命と引き換えに仲間を完全回復する呪文だ。勝ったからこそ俺はここでまた生きている。後は世界の平和を満喫するだけだ。
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