東方秘密録 (AM256)
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プロローグ
始まりへ


…暗い…けどなんだか暖かい

 

 

少年は不思議な感覚に襲われていた

 

体はなんだか軽く浮いていけそうなそんな感じだ

そしてゆっくり目を開き体を起こす。ふと後ろから声が聞こえた

 

「気がつかれましたか…?」

 

声の聞こえる方に目をやると少し周りが明るくなり声の主の正体がわかった。そこには高校生程にみえる女の子が立っていた。

 

 

「君は…誰…?」

 

少年は不思議そうに呟く、すると彼女は少しの沈黙の後ゆっくりと話しだした。

 

「あなたは死んでしまわれたのです、なぜ死んだのか思い出せますか?」

 

少年は頭を抱え考え出した

 

「俺が死んだ…?なんで…あ、そうか俺はあの時助けて…そのまま死んだのか…」

 

 

彼はとある大学サークルで活動していた、大学生活はつまらなかったけどそのサークルにいる時だけはすごい楽しかったことを覚えている。

そのサークルの名前は秘封倶楽部、彼を含めた3人で活動していた。

宇佐見蓮子、マエリベリー・ハーン、そして天城時雨の3人だ、彼らの出会いは時雨の能力を蓮子とメリーに目撃されたことだった。時雨は生き物の傷を治していたのだ。

 

「よし、これで歩けるようにはなっただろ!また無茶して怪我すんじゃねぇぞ」

 

彼の手の中には子猫がいた、犬に襲われていたところを時雨が助けたのだ。子猫はお礼を言うようにひと泣きしたあと去っていった。

「あなた…今何したの?歩けないような傷を一瞬で治すだなんて…」

 

蓮子とメリーは彼に尋ねた、蓮子とメリーも子猫が襲われるのを目撃していたのだ、どうしようかと迷っている間に彼が犬を追い払って傷を治すところを見ていた。

彼は少し驚いた様子で少し笑いながら答えた。

 

「見られてましたか、信じてもらえないとは思いますが自分の力を分け与えることによって傷を負った部分の治癒力を高めたのですよ。」

 

「凄い!凄い!そんな力を持ってる人がいるなんて‼︎」

っと言って蓮子はこちらに駆け寄ってきて手を握って目を輝かしていた。それが3人の出会いだった。蓮子とメリーも彼のような力があると彼に話してから3人の仲は深まっていった。

いろいろなところに調べに行ったり、時々危ない目にあったりもした。あの日も………

 

「蓮子ー!そんなに一人で先行しないの‼︎危ないでしょー、何かいたらどうするのよー」

 

「大丈夫大丈夫!何かあったら時雨が助けてくれるからー」

 

蓮子は軽い口調で答え時雨とメリーはやれやれと顔をした。3人はとある神社を調べに来ていた。博麗神社…そこに向かう途中だった。その時だ

 

「こんな山の中に人が来るなんて…タイミングがいいねぇ…また人を殺したくてたまらなかったんだよ」

 

突然前方の方から声が聞こえた、そこにはナイフを持った男が立っていた。その男は持っていたナイフは突き立て蓮子に襲いかかった、時雨が急いで走り出したが遅かった…その男のナイフは蓮子の心臓付近を捉えていた。

 

時雨はその男の元へ全速力で近づいて顔めがけて拳を叩き込む男は視界も悪かったのもあり避けきれず直撃し下へと転がっていった、おそらく気絶したのだろう。

 

「蓮子‼︎大丈夫か⁉︎目を開けろ‼︎」

 

 

「……ごめん、どじっちゃった……」

 

「時雨とりあえずナイフとこの傷をどうにかしないと‼︎」

 

時雨とメリーは焦っていたそれもそうだナイフは心臓に突き立てられていたのだ。いくら時雨が傷を治す力を持っているといってもあくまで多少の傷なら治せる、だが…傷が広すぎる複数回刺されているようだ。時雨は考えた、(蓮子を助けるには早く傷を治すことが必要だ。だが彼の力にも限界はある、どうしようか迷っているとふと昔祖母に言われた言葉を思い出した。)

 

「時雨、お前の力は自分の体力を消費して傷などを癒すことができる、けどねもう一つ方法があるんだよ。人間の生命の源でもある霊力と呼ばれる力を使用すれば強力な回復術を使うことができる、けどこの術は自らの命を削る行為…迂闊に使ってはならんぞ」と昔祖母に言われてたのを思い出した

 

(蓮子を助けるにはそれしかない、多少の霊力の扱いは教えてもらってる、自分の命なんて関係ない。俺は蓮子を助けたい。)

 

「メリー少し離れててくれ、治せるかやってみる。絶対に助けてやる蓮子‼︎」

 

メリーが少し離れてから時雨は霊力を解放した、メリーは少し驚いたようだが尋ねたりはしなかった。ナイフを引き抜きそして時雨は霊力使用する回復術を使った。

 

(やべ…いつもの回復術よりもずっと体が重くなる…これが霊力を使うってことか…かまわねぇ、俺の全てを尽くしてでも助ける…!)

 

少しして傷は癒え蓮子は喋れるまで回復した。

 

「凄い…時雨こんな回復術まで使えたのね、なんで今まで使ってこなかったの?」

 

……彼が答えることはなかった、時雨はすべての霊力を使ってしまったのだ。時雨は倒れこんだ、その様子を見てメリーと蓮子は目を見開き焦った。今までこんなことはなかったのだ、彼が力を使って倒れるなんてことが

 

「ちょっと‼︎時雨、大丈夫なの⁉︎目を開けてよ‼︎‼︎」

 

メリーと蓮子は叫ぶように問いかけた。すると彼は目を開かないまま答えた。

 

「ごめん二人とも…力を使いすぎたみたいだ、なんだかとても眠いんだ」

 

彼女らは察してしまった時雨が死にかけていることを最悪の事態が頭をよぎる

 

「時雨…死ぬなんて許さないわよ‼︎目を開けなさい、まだ私たちは貴方になにもしてられてない‼︎いつも助けてくれたお礼だってできてない、まだ行きたい場所だっていっぱいある‼︎だからだから…目を開けなさいよ‼︎」

 

メリーは叫んだ泣きながら叫んだ必死に叫び続けた。蓮子も同じ気持ちだった、いつも危ない目にあっても彼が助けてくれた。どんな無茶だって引き受けてくれた。そんな彼が死にかかっているのだ正気を保ってられるはずがない。

すると彼は掠れた声で

 

「ごめんね…二人とも…守り続けてやるっけ約束したけど約束守れそうにないや…メリー…蓮子…大好きだぜ…だから俺がいなくなっても壊れないでくれよ」

 

その後二人が必死に何かを言っていたみたいだがここから先の記憶はない。

 

「思い出したようですね、そうですさっきも言いましたがあなたは死んでしまわれました」

 

「あの後二人はどうなった⁉︎無事戻れたのか?教えてくれ‼︎」

 

「落ち着いてください」と彼女は言うと彼の頭を軽く叩いた「彼女達は無事ですよ、あの後保護されたようですね、あなた達を襲った男は逮捕されたようです、あの男は逃亡中の殺人犯だったようですよ」

 

「よかった…」と呟いた後ふと疑問に思った(意識はまだはっきりしてるし、なぜこんななにもないような空間にいるのかと)

 

「あなたの行いに神様達は驚いていましたよ、自分のことよりも他人を優先させて行動できる人がまだいるのかと。そんな人今時なかなかいませんよ、ですが残された者達の事…考えていなかったでしょう?そこは反省しなければいけませんよ?」

 

彼は苦笑した「あの時は助けることに必死で先のこと考えてなかったんですよね〜あの方法以外助ける方法思いつきませんでしたし」

 

「そこで‼︎あなたの行いを見た神様達はあなたに転生の許可を与えることにしました!」

 

「ふぇ…?転生…?転生って転生だよな?」

 

「そうです‼︎ちなみに転生するにあたって条件があるみたいですけどねー。1つ古代からの再スタート‼︎2つあなたは神様の力を与えられます‼︎3つ新たな能力を得ることの許可も出ましたー‼︎」その人は楽しそうに語りだす

 

「古代スタートってはわかりますが2つ目と3つ目は具体的どうゆうことですか?それとあなたは誰なんですか?」彼は尋ねた

 

 

「そうですねー簡単に言いますと体に神の力をやどし転生できますこの力によって神格化すると莫大な力を得ることができるでしょう…新たな能力については一つ目は鬼道を操る程度の能力…そして2つ目は創造する程度の能力…3つ目は消し去る程度の能力。元の能力と合わせて4つの能力ですねー、そして私は天照大御神の娘のユキと申します、あなたと共に行動することを命じられてます。」

 

彼は少し呆気にとられながらも答えた「なんだか圧倒的すぎて言葉もでねぇや…けど楽しそうなのは確かみたいだなーけど…またメリー達に出会えるのだろか?」と疑問を抱えながらも笑顔で答えた

 

「そうですねー生き続けれればあえますわ‼︎では行きましょうかこの世界の始まりへ‼︎そして紡ぎましょう新しい物語を」

 

そして彼らを光が包んだ…

 




どうも初めましてAM256と申します。GWが暇すぎて小説を書いてみた次第でございますw完全な初心者ですがどうぞよろしくお願いします。誤字脱字や文法がおかしなところもあるかと思いますがお許しをーー!w更新頻度は不定期となりますがなにとぞー!
天照大御神の娘はオリキャラです。


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古代編
出会い


さて始まりました。ここから何が起きるのか楽しみです、自分も全く考えなしに書いておりますのでここからの展開は楽しみです。ではどうぞ!


目を覚ますと森の中に立っていた周りを見ても木ばかりなようだ。服装は死ぬ前と同じ格好みたいだ。

 

「なぁユキ、俺はこっからどうしていけばいいんだ?具体的なことなんも言われてなかったけど」

 

「そうですね〜だらぁーっと過ごせばいいんじゃないですか?」

 

「てきとーだなぁーまぁとりあえずここらを探索しながら能力の使い勝手を調べますか」

 

そんな事を考えながら森の中に足を進めたのは良かったのだが…俺たちは巨大な生き物に追い回されていた

 

「おぃぃぃぃぃぃー‼︎使い勝手調べるって言ったのはいいが実際生きてる時に使ってる能力以外使い方わかんねぇーーーーー!そしてユキ‼︎お前ずるいぞなんで俺の体の中に入ってるんだ!」

 

「だってー走るの疲れますし、時雨の足なら逃げ切れると信じてますから☆」

 

「信じてくれるのは嬉しいがこの状況はかわんねぇぞ!なんかいい方法はないかー⁉︎」

 

「じゃあとりあえずあの穴に逃げ込みましょう、この小ささなら入ってこれないでしょう」

 

俺はなんとか追いつかれる前にギリギリ滑り込むことができた。しばらくモンスターは入り口の付近にいたがしばらくして諦めたのであろうか、どこかへ行ったようだ。

 

「間一髪だったな…流石に都合良く能力が使えるわけないか、力を分け与える程度の能力も使いこなすのに時間かかったしな」

 

「時間はありますしゆっくり使いこなしていきましょうよ〜」っとユキは俺の体から出てきた。

 

「全くお前だけ楽しやがって…まったくやれやれだ」

 

2人で話していると穴の奥の方からこちらに近寄ってくる1人の女の子がいた

 

「お兄さん達誰?この辺りで見たことないような人だけど…」

 

突然聞こえた声に2人はおもわず身構えるがすぐに警戒を解いた。その声のした方向にはユキより少し小さい女の子がいた。

 

「えっと…俺の名前は天城時雨隣にいるのはユキって言うんだ、モンスターに追いかけられてここに逃げてきたんだけど君は?」

 

「私は八意永淋、薬に使う薬草を採取しに来たんだけれど途中でモンスターに襲われて護衛してた者達もやられてしまってなんとかここに逃げ込んだの。ここからどうしようか悩んでたらあなた達が来たってわけ」

 

「なるほどね、君もあのモンスターに追われてここに。ところで君はどこから来たの?」

 

「ここから北に行ったところにある都市から来たの、けどどうやって戻ろうかしら?たいした距離はないからすぐつけると思いますけど。」

 

「なぁユキ俺の能力で安全に移動できないかな?」

 

「まだ使いこなせてないじゃないですか、まぁ私も危ない目に会うのはごめんなので一つアドバイスするとしたら消し去る程度の能力でここから都市までの道を消し去ればいいんじゃないですか?具体的な距離さえわかればそこまで一気にいけますよ。頭の中で具体的に思い浮かべるのが成功の秘訣ですよ」

 

「なぁ永琳、ここから都市までの距離はどれほどある?できれば具体的に」

 

「そうですね…約2キロ程ですかね…」

 

「よしわかった、試してみますか‼︎」

 

俺は頭の中でどうやって距離を縮めるかを考えた。だが初めてだからだろうか、うまくまとまらない。30分程経った頃だろか…なんとかいけそうな気がした。

 

「2人とも俺に捕まって、多分いける!」

 

永琳は俺の手を握り、ユキは俺の体の中に入ってきた。そして時雨付近の空間がすこし歪むような感覚に永琳は襲われた。その時一瞬光に包まれるかと思うと次に目に飛び込んできたのは自分の住む都市の門の前だった。門の前に立っていた兵士達が驚いた様子で話しかけていた。

 

「貴様ら一体どこから来た!何者だ!」

 

「待って、私の友人よ」

 

俺が口を開く前に永琳が兵士達に話しかけた。

 

「永琳様⁉︎これは失礼しました、お通り下さい」

 

兵士達は永琳に頭を下げ通ることを許可された。時雨はすこし驚きながらも永琳に続いた。

時雨は自分の目を疑った、それもそのはずだ城壁を超えた先にはビルが立ち並び巨大な都市が広がっていた。彼が飛ばされたのは古代、こんな光景を見ることになろうとは思わなかったのだ?

 

「どうしたの?こっちよ、私の家に案内するわ」

 

(まさかこんな風になってるとはな、驚きだな)

 

(私も驚いてます、この時代でこんなに技術が進んでいるとは…思いもよらなかったです、とりあえず永琳さんについて行きましょうか)

 

俺は周りを見渡しながらも永琳についていった、さっきの兵士達の反応から予想はついていたが永琳の家に着いた時また驚くことになろうとは…明らかに他の建物とは別格だ、豪華すぎる…そんな印象を受けた。

 

「とりあえず適当にかけてちょうだい、今お茶を持ってくるわ」

 

「あぁ、ユキお前も飲むだろ出てこいよ」

 

「はぁーい、ちょうどのど乾いてたんですよねー」

 

ユキは楽しそうにしながらソファにダイブした。時雨はその様子に苦笑しながらも椅子に座った。すこし経って永琳がお茶を持ってきた。

 

「熱いから気をつけて飲んでくださいね、火傷しちゃいますから」

 

「あちっ、これあつすぎじゃないですかー!」

 

「今熱いから気をつけてって言われただろうが、話を聞けよ」

 

ユキにツッコミを入れながらも時雨はお茶をすすった。やっぱお茶っていいな〜と思いながらこれからどうしようか考えていた。

 

「さて、あなた達これからどうするの?行くとこはあるの?」

 

「どうするのって言われても…俺たち行くとこないし家もないしな〜どうするユキ?」

 

「私は時雨について行きますよー♪」

 

「じゃあ私の所に住まない?こんな大きな家に1人で部屋も余ってるの。どう?悪い話じゃないと思うけど。」

 

「永琳がいいなら住まわせてもらいたいな、よろしく頼む」

 

「じゃあ決まりね部屋は上の部屋のどこを使っても構わないわ、必要なものがあったら言って頂戴。さて飯にでも食べましょうか」

 

俺たちは飯をご馳走になり、自分達の使う部屋を決め必要な物を運び込んだ。その後は風呂に入り自分の部屋のベットで横になった。もちろんユキとは別々に入った、ユキは一緒に入りましょうよ〜と言ってきたがお断りした。流石に俺だって男だ意識してしまうものだ。

 

(明日起きたら何をしようか…能力の使い方を練習しようか…せっかくの能力だ使い余すのは勿体無い。またユキにアドバイスでももらおうか)

 

そんな事を考えながらも俺は眠りについた。

 

 




さてなんとか投稿できました、書きながら寝落ちしちゃいましたwけど書いてて楽しいです。次もよろしくお願いします!


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ツキヨミ

なんだかんだで3話目半日で書いておりました、カラオケ中も書いてたのは内緒である。

では続きをどぞー


 

 

永琳の所で過ごして数日が経った永琳には自由にしてていいと言われた。彼女は研究だと言って部屋から出てこなかったりお偉いさんに呼ばれてたりしてたようだ。

俺とユキは能力の扱い方、霊力を向上させるための座禅、神格化の維持の為の基礎力向上など様々な訓練を2人でしていた。ユキの協力のおかげで基礎的な術はできるようになってきた。

 

「とりあえず今日はここまでにしましょうか休むのも修行の一環ですから♪たった数日でここまで能力をあげれるなんてなかなかのセンスですよ!」

 

「そうか?そう言ってくれると嬉しいな、とりあえずしばらくはこれを繰り返して基礎力あげていかな強力な術は使えないからな。また明日も頼むわ」

 

「もちろんですよ〜私もまだまだ未熟ですのでがんばりますよー」

 

お前が未熟ならほとんどが未熟じゃないかと心の中で思いながら家に戻った。ちなみに今日は永琳遅くなると言っていたので料理は俺の担当だ。生きていた頃もそこそこには料理はしていたので問題はない。

 

(今日の飯はハンバーグあたりを作ろうかな、ソースはオリジナルで作ってみるか。ここに来てから驚きっぱなしだな特に不自由なく生活できてるし、これ俺がいた時代より技術が進歩してるしな…)

 

そんな事を考えつつ料理に取り組んだ。ハンバーグの形を整える時はユキも手伝うと言ってくれた。ユキはなんだかんだで子供っぽいところが多い、だがそれを口に出すとろくなことにならないのは経験済みなので黙っておこう。ハンバーグを焼きにかかった時にちょうど永琳が帰ってきた。

 

「ただいま〜今帰ったわよ。今飯を…って時雨料理できたのね、意外だわ」

 

「意外とはなんだ意外とはもう直ぐ出来るから待っててくれ。ユキご飯の用意とお茶の準備頼むぞー」

 

「わっかりましたー!」

 

あれだけ動いた後なのに元気いいなと思いつつも料理に取り組む。何分かして焼きあがったのを皿に盛り付けていく。

 

(ソースも作っていこう。確か…レシピはハンバーグ焼いたフライパンにケチャップとソース、それと砂糖を少し加え火を通す。いい感じになったら火を止め容器に移し替えて完成だっと)

 

「ほらハンバーグできたぞー食おうぜー」

 

時雨の一声で皆席に着く

 

「じゃ、いただきまーす。」永琳とユキも続けていただきまーすと言った。

 

「あら?このソースおいしいわね、今度レシピ教えてちょうだい」

 

「いいぜ〜あとでな〜久々のハンバーグうめぇー」

 

「時雨料理できるんですね、もうこれからは時雨が料理作ったら?永琳さんは忙しいみたいですし」

 

「まぁ考えておくよ、忙しい時は作ってやるさ。」

 

「あ、2人に話があるのだけど、実はこの都市で一番偉いツキヨミ様って方がいらっしゃるだけど、あなた達の事を話したら是非あなた達と話がしてみたいそうで明日私と一緒に来てもらいたいのだけどいいかしら?」

 

「別にいいけどそんなお偉いさんが俺になんのようなのなやら、なぁユキ」

 

「…時雨さんあとで話があるんですがいいですか?」

 

「?あぁ別にいいけど、とりあえず明日は永琳と一緒に行けばいいのか?」

 

「そうしてちょうだい、じゃ先にお風呂もらうわね」

 

永琳がお風呂に入りに行った後ユキが話しかけてきた。

 

「時雨さん話のことなんですが…ツキヨミとゆう人物…お母さん…天照大御神様の妹かもしれません。」

 

「まじで?その根拠はなんかあるのか」

 

「名前です」

 

「名前…?根拠はそれだけか?」

 

「はい、神様と同じ名前を使うような人物なんてそうそういるとは思えませんしおおよそ間違いないと思います。それとツキヨミ様は時雨さんの転生の有無を決める会議にも参加していましたので古代に飛ばれていることも知っておられます。それと時雨さんの転生に伴って私たちも世界を見直そうじゃないかとゆう話になりまして転生会議に出席していた神様たちはみな古代に飛ばされております。」

 

「そうか…てことは会ったらわかるってことか…とりあえずは失礼のないようにしなくちゃな。今日は早めに寝るぞ」

 

「そうしましょうか」

 

「お風呂どうぞ〜って話は終わったのかしら?」

 

永琳が髪を拭きながら扉を開けた

 

「あぁちょうど終わったとこだよ、じゃ次入ってくるわ」

 

着替えを抱え風呂場に向かう体を洗い終わり湯船に使って考え事をしているとふと風呂場の扉が勢いよく開く

 

「時雨さーん!一緒にはいりましょー」

 

「!?」

 

「ユキ⁉︎お前いきなり何やってんだ!お前には恥じらいがないのか⁉︎」俺は急いで目を反らすが一瞬見えてしまったユキの体が脳裏を離れない

 

「えーそりゃぁ恥じらいくらいありますよ、けど時雨さんならいいかな〜って私時雨さんの事好きですし、時雨さんが生前に彼女達の為に命をかけてまで助ける姿すごいかっこよかったです。それを見て私はあなたについて行くと決めたんです。」

 

「あの時か…なんか懐かしいな、まだ数日も経ってないはずなのにな…って話そらしてんじゃないよ、全く…わかった一緒に入るのはいいけどタオルまいときなさい」

 

「やったー!時雨さーん髪洗ってくれませんか?ついでに体もなんて♪」

 

「髪だけな〜修行に手伝ってくれてるお礼だ、体は自分で洗え」

 

ユキは少し不満そうな顔をして渋々タオルを取り体を洗い出す。やれやれと思いながらもユキの髪を洗ってやる。できるだけ体を見ないように慎重に…

髪と体を流し終わって2人で湯船に浸かることに俺は邪念を消すのに必死で風呂場の事をよく覚えてなかった。風呂から出ると永琳がニヤニヤしながらお楽しみでしたねなんて言ってきたがそんなことはないと言っておいた。風呂に入ってる間に洗い物は永琳がしてくれたようだ。俺たちは自分たちの部屋にもどりゆっくり睡眠をとった。

 

翌日…飯を食べた後永琳と共に家を後にした。ユキは眠いと言って俺の中で寝ている。

 

(そういえば永琳の家の付近しか外に出てないからなんか新鮮だな…なんか周りの人に見られてる気がするがなんか変かな?)

なんて考える間に着いたみたいだ。永琳がカードキーをかざすと扉が開く。

 

「着いたわよここの一番上の会にツキヨミ様がいらっしゃるわ。行くわよ、案内するわ。」

 

(ユキそろそろ起きとけもう直ぐご対面みたいだぞ)

 

(んーもう大丈夫、ありがと時雨…)

 

眠そうだがもう大丈夫そうだ、さて気を引き締めようかなユキの話が当たっているなら神様ぽいっし。

 

「わかってるとは思うけど失礼のないようにね。あなた達なら大丈夫だと思うけどもいちようね」

 

「はいはい、わかってますよ」

 

「ツキヨミ様2人をお連れいたしました」

 

「永琳か….下がってよいぞ、2人は入ってまいれ。」

 

「じゃ2人とも後でね」

 

俺は緊張しながらも部屋をノックする…入ってもよいぞ〜っと聞こえたので扉を開ける。

 

「失礼します…この度はお呼びいただきありがとうございます。」

 

「まぁそう固くなるんじゃない、お主と我は初対面じゃろう」

 

ツキヨミは苦笑しながらもこちらを興味津々に見ている

 

「あの…?どうかしましたか?」

 

「いやお主から神力を感じるのでなそうは見えないから不思議じゃの〜ってな」

 

「あぁそれは多分…」

 

「私の神力が漏れちゃってるのかな」

 

ユキは眠そうにしながらも俺の体から出てくる。ツキヨミは少し驚きながらも納得したような表情をする。

 

「なるほどな…お主の神力だったかユキ、となるとこの男が転生者の時雨か。顔をあわせるのは初めてじゃの、我はツキヨミこの都市をおさめている者じゃ、これからよろしく頼む」

 

「こちらこそよろお願いします。えっと…ツキヨミ様」

 

「様付けなんてせんでええそのままツキヨミで構わんよ」

 

「いろいろと聞きたいこともあるじゃろう、ゆっくり話そうか」

 

俺はツキヨミに今のこの都市の現状や技術の進歩や神力の操り方などいろいろ教えてもらった、そんな時間はあっとゆう間に過ぎていき気づけば夜も遅くなっておりユキは眠りこけるのも御構い無しに永琳が迎えに来るまで話し続けた。

 

 

 




ゆっくりと暇な時間を見つけては小説を書いております。
それはそうとそろそろ例大祭ですね、今回の例大祭は自分も行こうかと思っております。楽しみだなw


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修行

なかなか書くのに手間取っていました、戦闘シーン描くのむずいですねwではつづきをどうぞー


ツキヨミに会った翌日からもユキとの修行は続いた。そんな日々が5年を程続いていた。

 

「縛道の八十一『断空』」

 

時雨の前に透明な結界のようなものが展開される。だが数秒程度で崩れてしまう。

 

「あぁ…時雨さん惜しいですよ、力の放出のを一気にするのではなくなんていうんでしょう壁を意識してその壁全体にまんべんなく力を込めるような感じですかね」

 

「ようやくここまでは使えるようにはなってきたけど力すごい使うな…もっと基礎力上げていかないとな。」

 

鬼道はそこそこには使い物になってきている。創造する能力は自分の霊力を剣にかえ自分の付近に展開するなどの使い方をしている、これ以上に応用を利かすことはできるがまだ基礎が固まりきっていないのでユキに止められている。なぜかとゆうと以前力を使いすぎてぶっ倒れたからだ、あの時は初めてユキに怒られた、あいつの怒るところを見たのは初めてだった。

 

「とりあえずおにぎり作ってきているので食べましょー、食べたら続きしますよー。」

 

「サンキューやっぱまだまだユキにはかなわないや。教えられてばっかりだな」

 

「何言ってるんですか!私だって時雨さんから学べること多いですよ。おかげでまだまだ強くなりたいって欲が湧いてきますよ‼︎」

 

「お前の能力もなかなかにずるいよな…なんだっけ倍加させる程度の能力と奪う程度の能力だっけ?時間をかけると倍加の能力でどんどん力が上がっていって、だからと言って一気に決めようと霊剣を大量に投げつけても根本の力を奪っちまうんだもん。」

 

「ふふっ…まだまだ負けませんよ、時雨さんだってその能力を使いこなせれば私負けちゃいますよ〜」

 

なんて話しながら飯を食っていると永琳がやってきた。

 

「時雨とユキお願いがあるんだけどいいかしら?」

 

「なんだー大事なことか?」

 

「あなた達毎日修行してるでしょ?そこに私の教え子を混ぜて欲しいのよ。いいかしら?」

 

「別に構わないけど、こんな修行に混ぜてもいいのか?下手な奴だと怪我しちまうぞ?」

 

「そこは大丈夫だと思うわ、じゃ明日連れてくるわね、明日も朝からやってるかしら?」

 

2人は頷くと明日は頼むわと言って永琳は帰っていった。

 

「まぁ明日の事はまた後で考えるとして続きしましょうか、午後からは神格化して戦ってみますよー‼︎」

 

「よし、今日こそは一撃叩き込むぞ!」

 

そうゆうと時雨の髪の色が黒から淡い水色に変化していく、今の時雨は神格化の維持は容易にできるようになっている。それと補足しておくと信仰を必要としない、時雨の神としての部分はユキとの絆の大きさによって力を増していく。街で一緒に買い物していると周りの人に恋人と間違えられる程だ。

ユキが神力を解放すると同時にこちらも神力を解放する。本気で力をぶつけ合うと周りが壊れるじゃすまないので2人とも程々にしている。いつも修行をしている時近くに住んでる人たちがいつも観戦している。その人達にも被害を与えないようにしなきゃな。

 

「じゃあいつも通り相手に1撃決めた方が勝ちとゆうことで、ではいきますよー!」

 

開始の合図と共にユキは一瞬で距離を詰める、時雨の腹部に向かって拳を叩き込もうとするが紙一重で躱され腕をとられ投げられる。

 

「流石に開幕の1撃は読まれてましたか」

 

「何回あの攻撃でやられたことかたようできないとね、今度はこっちから行くよ!」

 

時雨の周りに神力で作られた剣が出現する、その中の一本を手に取りユキとの距離を詰めていくが簡単には近づかしてはくれない、ユキは神力で作った槍を何本も投げつけてきていた。途中まではなんとか剣で弾いてきたがそれも限界みたいだ、剣にはヒビが入っていた。

 

(流石にこのままじゃジリ貧だな…あの技を使うか)

 

「縛道の九『撃』」

 

ユキの周りに赤い光が展開されるが躱されてしまった…だが計算通りだ。俺は消す程度の能力でユキとの距離を消した。まるで相手には瞬間移動したようも見えるだろう。

 

「これで一本だ!破道の一『衝』」

 

「‼︎」

 

ユキには予想外の攻撃だったのだろうおでこにヒットする。

 

「ちょ、そこでその技は予想外ですよーもっと大技くると思ってたのにー!」

 

「あんまり傷つけたくないからなこの技ならダメージもないだろ?あくまで相手に1撃与えるだからなどんな形でも1撃は1撃だ」

 

「はぁ…確かにそうですね、今日はやられてしまいました。時雨も能力を複数使うようになってきましたね、最初は1つづつしか使いませんでしたのになんか悔しいです。」

 

「毎日ユキが手伝ってくれるおかげだよありがとな」

俺はユキの頭を撫でてやる

 

「えへへ…///どういたしまして〜♪」

 

「とりあえず今日は疲れたし家帰って休もうか」

 

「はい、流石に疲れましたからね。」

と言ってユキは俺の中に入る。帰りながら俺は考えに浸っていた。

 

(創造する能力で別空間を作り出したりできれば本気で戦えるんじゃないか…?)

 

(確かにいい考えですね、明日は永琳の教え子が来ますし少し検討してみましょうか)

 

そして次の日…

 

「待たせたわねこの子が私の教え子の綿月依姫よ、2人とも頼むわね」

 

「よろしくお願いします。…あの永琳様2人とおっしゃいましたが私の前にはこの人しかいませんが…」

 

「あぁ2人で合ってるよ、俺は天城時雨よろしくな」

 

「私はユキよろしくね〜」

ユキは俺の中から出てきて挨拶する、それを見て依姫は開いた口が塞がらない状態になっていた

 

「え、え?どうゆう事です?人の中から人が⁉︎」

 

「後で説明してやるからとりあえず修行はじめるぞー!ユキ昨日考えた方法試すぞ」

 

ユキは頷くと俺の体に戻る、そして神格化をするがいつもとは違うユキの力を取り入れた神格化である。普段とは比べ物にならない別次元の力を発揮できる。この状態で創造する能力を発動するし別空間への扉を出現させる。昨日ユキと一緒に作り上げた空間だこの中ならどれだけ暴れようが壊れはしなしこの空間には能力を付与してあるのでどんな傷を負おうが死ぬ事はない。

 

「さぁこの中ならいくら暴れても平気になってるから全力でやれるぞ」

 

永琳と依姫が驚いてるのを見て少しニヤッとしてしまったのは秘密だ

 

「永琳様…この人達何者なんですか?本当に人なんですか…?」

 

「ツキヨミ様と同じような人達よ、この2人と修行なら私とするよりよっぽど為になるわよ。まぁ頑張りなさいな」

 

時雨の後に続いて困惑しながらも依姫は続く

 

「さて依姫は今までどんな修行してきたんだい?」

俺は神格化を解きつつ話しかける

 

「ええっと…主に乱取りですね、実戦形式でやる方が私的には合ってると思ってるので」

 

「瞑想とか基礎力を上げるための事はあんまりしてないのかい?」

 

「はい、基本的に朝起きたら素振りをして永琳様や他の方々から勉学を学びそれが終わったら道場の皆と乱取りをしてます。

 

「よし、それなら今日の修行内容は瞑想だ。瞑想は基礎的な霊力を上げる効果もあるし集中力を高める、ただひたすら剣を振るうだけではいつかは限界を迎えてしまうからな」

 

瞑想をし始めてから30分程だろうか、依姫はすこし落ち着きがなくなってきた

(流石に長時間の瞑想は最初からは無理か…なら)

 

「よし一旦瞑想は終わりっとこれから毎日瞑想は取り入れていくからな、次は乱取りを繰り返していこうか」

 

依姫は少し嬉しそうにユキと俺と交代しながら乱取りを始めた…だが嬉しさのあまりか少し大振りになっている為剣筋が読みやすいのでたやすくやられてしまった。

 

(まだまだ課題は多いかな…)

結局依姫が限界が来るまで乱取りを続けることとなってしまっていた。

 

「よし、今日はここまでにしよう、明日も同じ場所に集合してくれ」

 

「あ、ありがとうございました…」

 

修行に1人加わっただけで少し楽しくなるなと俺は感じていた。

 

 




明日は東京に行くため投稿できるかはわかりませんができるだけ投稿できるように頑張ります!ご感想や評価くださると喜ぶ可能性が微レ存?今回ユキの能力が判明しましたね、なかなかに強い能力ですねw


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都市の異変そして…

はい、なんとか今日中にかけました、どうぞ続きをお楽しみください


「もうここにきて100年経つのか…あっとゆうまだったな」

 

「ですね〜案外時は過ぎ去ってしまうものなんですね。」

なんてユキと一緒に昔の話をしながら思い出に浸っていた。

 

今の時代の人々には寿命の概念がないようだ。何も変わらない楽しい日々が続いていた。修行にだって毎日励んでいるし昔に比べたら馬鹿みたいに霊力も神力も伸びたし能力も使いこなせるようになっている。今はユキの力を借りなくても別空間を生成展開できるようになった。こんな何気ない日々がずっと続くと思っていた…

 

「時雨、ユキ大至急戻ってきてもらってもいいかしら、緊急の会議をするのだけれどそこにあなた達も出席してちょうだい。」

通信端末から永林が焦った様子で連絡を入れてきた、こんな様子で連絡してきたのは初めてだ、俺とユキは少し急いで指定された都市の中央のビルへと向かった。

着いた時兵士に止められたが名前と用件を伝えたらすんなり通してくれた。その時に永林達がいる階層と部屋番号も教えてもらったので助かった。その部屋はツキヨミがいる最上階の所だった。

扉を開けるとツキヨミはもちろん永林と依姫、そして依姫の姉である豊姫と重役ぽい爺さん達がいた。俺たちは指定された席に着いた時爺さん達がヤジを飛ばしていた。

 

「ツキヨミ様なぜこのような場所にこんなガキどもを呼んだのですか、こんな奴らなどなにもできはしませんぞ。」1人がそう言い始めるとその他の爺さん達も続けて文句を言い始めた。

 

「静粛に!この2人は私と同じ神であるぞ、少しは身をわきまえて発言せい!」ツキヨミの一喝により爺さん達は黙り込んだ

 

「ではこれより会議を始める、今日集まってもらったのは最近問題になってきている妖怪の増加による寿命の出現だ!ここ数十年で妖怪の数が爆発的に増えている。最初は軍の兵士達が数を減らしていたがもうそれも限界に近いうえ死傷者も出始めている。もう限界だと感じた私は都市の民を月に移住させる計画を立てた、その名も月面移住計画…その為の準備も整いつつあるのじゃが問題が発生してな、こうして集まってもらったのじゃ」

 

少しツキヨミが黙り顔が険しくなっているのがわかる。余程の問題でもあるのだろうかツキヨミの実力なら大抵のことは解決できそうだが…

 

「その問題は…今都市近辺の妖怪の動きが活発になっていることなのだ、それに加え力の強い妖怪も現れつつある、もう迂闊に兵を警備にすら出せない状況なのだ。月へのロケットも先日無事完成を迎えたのだ、あとはいつ計画を実行に移すか…そこが問題なのじゃ」

 

みな騒めき出す、それもそうだそんなこと初めて聞いたのだ困惑するのも無理はない。

 

「ツキヨミ様はいつ実行するおつもりなので?」

 

「できるだけ早く…1週間後には実行にうつすつもりなのじゃが…意義を唱えるものはおるか?」

 

「特に異議なし」時雨とユキを除いて全員が特に異論はないようだ、俺とユキもみなに合わせるように1週間後で構わないと答えた。

 

会議の内容はこれだけだったようで詳しいことは後日伝えるといい会議は終結した。帰ろうとした時ツキヨミに呼び止められた。

 

「時雨とユキちょっとええかの?」

 

「どうかしたのか?なにか用事でもあるんか?」

 

「うむ…2人に頼みたいことがあるのだ、ロケット発射の日…2人でギリギリまで警備してもらえないか?兵士達も限界まで警備には当たるがかなりの大事だ、妖怪が感づかないわけがないのだ、妖怪が攻めてくるようなことがあれば迎撃に当たって欲しい」

 

ツキヨミは2人に頭を下げる。俺たちは少し驚きながらも構わない任せて欲しいとツキヨミに返事を返しその場を後にした。

 

「…どう思います?今の現状をかなり危なくないですか?」

 

「あぁかなりヤバイだろうな、妖怪にとって人間は食料としか思われてないだろう、その人間が全員この地を去ることになる。それを見逃すほど妖怪は馬鹿じゃないだろ、必ず攻めてくる用心しないとな」

 

翌日ツキヨミから月面移住計画について発表がありやはり混乱に包まれていた、だが流石はツキヨミだ神力を解放して一瞬で民の混乱を沈めた、あれがカリスマとゆうものなのかなと思いつつも俺たちはその日を備え色々な準備をする。まぁ当日までのお楽しみだ。使うことがなければ一番なんだけどな、準備を重ねながらあっという間にロケット発射の日になった。

ツキヨミ達に話して都市防衛につく兵士達を全員集めてもらった。ちょっと特殊な策を仕掛けを施すためだ。一時期兵士達の訓練を任されていた時があったので大半の兵士は俺たちのことを知っている。

 

「さて兵士みんな今日はロケット発射の日だ!俺たちの任務はギリギリまで防衛につき妖怪が来たら各自撃破し、ロケットが発射のする時間を稼ぐことだ。正直言って乗り気じゃないやつもいるだろう、だけど誰かがやなければいけないからな、だから俺からちょっとしたプレゼントだ‼︎」

俺はユキの力を借りた神格化をし兵士全員に特殊な術を施す

 

「いまお前達には特殊な術を2つ掛けた、防御の術…効果は一度だけだが致命傷を防いでくれる、それともう一つは転移の術…こいつはお前達の体力に応じて発動するようにしてある、命の危機が迫ったらロケットまで転移するようにしてある。絶対に生きて月に行くぞ!」

 

兵士達は一瞬の静寂の後一気に歓声が上がった‼︎

 

「行くぞお前ら‼︎」

俺はユキと兵士達と共に前線に赴いた。

 

前線に着くと第一のロケットが飛び去るのが見えた…あれには重役のおっさん達、ツキヨミや永琳、綿月姉妹が乗っている

 

(まずは一つ…このままうまくいけばいいが…)

 

(時雨さん…なにか莫大な気配が近づいています…周りに警戒を)

 

すると兵士の1人が叫んだ‼︎

 

「東の方より妖怪出現‼︎数は…1000以上!」

 

兵士達に緊張が走る‼︎

 

「各自落ち着いてレーザー砲を展開せよ射程に入り次第放つぞ!」各部隊長が落ち着いて指示を出す。そして射程に入ると同時にレーザー砲が展開されるが…少し取りこぼしがあるようだ…各自撃破に向かった。着実にロケットは発射してるこれはいけるか…と思った瞬間西の門付近で爆発が起きる。

 

「レーザー砲故障‼︎繰り返すレーザー砲故障‼︎展開できません‼︎」

 

西の方の兵士からの連絡だ最悪の事態だ西レーザー砲が暴走そして西の警備に当たっていた兵士達をレーザーのあらしが飲み込んだ。時雨のはった術がなければ西は全滅していただろう。転移の術が働いて西の兵士達はロケットまで移動したようだ。そんなことよりレーザー砲が使えず兵士がいなくなった西はどうなるのか簡単に予想がついた…!

 

「東のみなにつぐ!全員ロケットまで走れ!西が使い物にならなくなった以上このままじゃまずい急ぐぞ!」俺は急ぎみなに告げ兵士達を下げる。

俺たちは…西に向かった。時間を稼がなきゃいけない…皆を守るためには!

 

西につくと妖怪がすぐそこまで迫っていた、なんとかしてこの数を捌き切らなければ…方法はひとつしかない。

 

「ユキ時間稼ぎ頼めるか、俺が術を唱えてる間だけ食い止めてくれ」

 

「わかりました、絶対に守ってみせます。行きますよ」

 

ユキは門の下に降りて迫撃体制に入っているこちらも術をさっさと完成させなければ…俺は詠唱を始めた。

「千手の涯 届かざる闇の御手 映らざる天の射手( 光を落とす道 火種を煽る風 集いて惑うな我が指を見よ 光弾・八身(はっしん)・九条・天経・疾宝・大輪・灰色の砲塔 弓引く彼方 皎皎(こうこう)として消ゆ」

「破道の九十一…千手皎天汰炮‼︎‼︎」

 

時雨の背後から三角形状の光の矢が妖怪の群れに向かって放たれる、妖怪達は逃げる間もなく光の矢に包まれる、ユキは詠唱完了とともに門の上まで上がってきているので安心だ、目の前にいた妖怪達消し飛んだようだ。

少し力を使いすぎたようだ膝をついて息を切らしてしまった。その時だった背後から一匹の妖怪が気配を消しながら迫っていた、どうやら運良く生き延びたやつのようだ…時雨の背後に斬りかかろうとした。

 

「時雨さん後ろ‼︎」

 

ユキの声が聞こえた時はもう遅かった俺は反応しきれなかった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おかしいいつまでたっても痛みがやってこない。俺は後ろを振り返り気づいたのだ……ユキが斬られていた

 

「ユキ⁉︎」

 

「ぐっ……これしき…‼︎」

 

ユキは神力で斬りかかってきた妖怪を消し飛ばした…だが同時にユキは倒れる。

 

「しっかりしろ‼︎ユキ‼︎」俺はユキを抱き抱える。

 

「えへへ…しっかりと約束は守りましたよ…♪」

 

「馬鹿野郎‼︎無理して喋るなすぐに治療してやるからな‼︎」

 

俺は自身の力を分け与えて治療に入る…だが力を使いすぎたのか止血に時間がかかっている。なんとか治療を終えたがユキはこれ以上戦えない。時間がかかりすぎた、なんとか生きてはいるようだが返事がない。俺はユキを自身に取り込むと。俺もロケットの発射口へと向かった。

 

なんとかロケットの乗り込み口に着いたどうやらこれが最後のロケットのようだ。兵士達に肩を貸してもらいつつも俺も乗り込もうとしたが最悪の事態が起きる。周りから何十何百とゆう雄叫びが聞こえてきた…

 

(嘘だろ…!まだいるっていうのか)

 

兵士達は混乱している中俺は肩を貸してくれている兵士をロケットにへと突き飛ばした。

 

「時雨さんなにを⁉︎」

 

「すまん俺は月には行けない、ここで時間を稼ぐお前らは行け‼︎」

 

俺は乗り込み口を切り離す。

 

「永琳によろしく頼むわ、ありがとうって」

 

言い終わると同時にロケットは発射した…発射と同時にロケットに張り付いた奴もいたが全員切り刻んでやった。

 

妖怪は怒り狂っていた、それもそうだ目の前で餌を逃したのだ、怒らないはずがない。

 

「さて最後の大仕事だ‼︎かかってきやが…」

俺は違和感を感じたのでふと上を見上げると都市の上空から何かが降ってきている。その時通信機から声が聞こえる。

 

「時間稼ぎご苦労、お前は核によってそのまま都市と共に消えろ」

 

この声は…俺がツキヨミに呼ばれていった時に一番初めに反論していた爺さんだ。

 

妖怪達も本能からか逃げ出していたが無駄だろう。核の炎は全てを包み込む。

 

俺はそのまま核に包まれ意識を手放した…

 

 

 

 




結構ギリギリの時間になってしまいましたね。私は今東京にやってきています。なんとか時間を見つけてちょこちょこ書いて投稿できました。明日は例大祭に行ってきますので投稿はできないかもしれませんがご了承を…
あ、あとまだまだ話し続きますからね⁉︎それから見ていただいてる皆さん本当にありがとうございます。これからも頑張ります


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諏訪大国
大戦後


はい、例大祭に行ってまいりました、すごい楽しかったですね。その代わりに多量の疲労を負いました。ではつづきをどうぞー


「……さん………時雨さん…いい加減起きてください‼︎」

ユキが俺の腹部に向かって肘打ちをかます。

 

「ごふぁ!?いきなりなんだ‼︎…つてユキ⁉︎お前大丈夫なのか、それにここは…?」

 

俺はこの空間に見覚えがあった…あの空間だ。俺とユキとで作り上げた異空間だ。その中に俺とユキはいた。

 

「あの後どうなったんだ?」

 

「本当に危ないところでした。ギリギリの所で目が覚めましてね爆発の直前に異空間を開いて今に至るんです♪まぁ流石に私も力使いすぎちゃいましてここに入ったら眠っちゃったんですよね」

 

「とりあえず俺どんくらい寝てたんだ?わかるかユキ」

 

「詳しくはわかりませんが…あの大戦から1000年は経過してると思います。核の爆発の後を見に行ってみましたがもう草木が生い茂っていました。本当にここに都市があったのかと言いたくなりましたね。」

 

永琳達は無事に着いたのであろうか気になるが確認する手段がない消す程度の能力で距離を消して行けるかと考えたが無しだ。正確な距離がわからない以上下手すると宇宙空間に放り出される可能性だっであるもし月についても建物や地面の中にめり込む可能性もある。まぁいつか確認に行ける日が来るだろう、きっとあいつらなら無事だ。

 

「ところで時雨さんここからどうします?この空間にずっといても暇なんですけど」

 

「暇って…まぁ確かにすることないな、都市にいる時も修行してるか買い物に行くぐらいだったからな。旅でもしながら人のいる所を探しに行くか‼︎」

 

ユキは大喜びしている。ずっと修行に付き合ってもらってばかりだったからな。

 

「そうと決まれば行きましょう‼︎直ぐに‼︎今直ぐに‼︎」

 

「わかったから引っ張るな引っ張るな」

 

俺たちは空間からとりあえず出ることにした。行く当ては一切ない、ただただ旅をしようと決意した。

 

 

 

 

 

旅をし始めてもうすぐ1ヶ月が経った頃だ、少し気づいたことがある。

1つはまだ人間に出くわしていないことそれとさほど強い妖怪達に出会っていないこと。多少の下級妖怪に襲われたぐらいだ、だが妖怪は人間達の恐怖を糧にして生きている。妖怪がいると言うことは人間もどこかにはいるとゆうことだ。

 

「時雨さん今日はこの辺りで野宿しませんかー?流石に暗くなってきましたし」

 

「そうだな、さっき魚も取ったしここら辺で飯にするか」

 

俺たちは魚を串に刺し焚き火で焼くことにした、いい具合に焼きそろそろ食えるかなと魚に手を伸ばした時…少し遠くから叫び声が聞こえた。

「時雨さん‼︎」

 

「あぁ、急ぐぞ‼︎」

俺たちは叫び声が聞こえた方向に向かって走る。

 

side ???

 

(どうしよう…あの時引き返しておけばよかった、欲張って山菜を採りに来るんじゃなかった。私は妖怪に追われていた)

 

「クックックッ…追い詰めたぞ久しぶりの獲物だ、食べる前に遊ばせてもらうぜ」

 

(どうしよう…足挫いちゃってもう逃げられない)

 

「誰か…!誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」

 

妖怪が私に触れようとした瞬間一瞬だけだったが妖怪動きが止まった気がした、すると

 

「破道の三十一 『赤火砲』」

 

突如背後から声がし妖怪を炎が襲い妖怪は吹き飛ばされていた。後ろを振り返ると私と同じぐらいの青年が立っていた。私は妖怪がいなくなった安心からかそこで気を失ってしまった。

 

side時雨&ユキ

 

(声のした方向はこっちのはずだが……………‼︎見えた‼︎)少し遠方の方だが倒れこんでいるのが確認できる今にも襲われそうになっているのが遠くからでも容易に確認できた。

 

「ユキ‼︎頼む‼︎」

 

「わかってますよ!」ユキは能力で相手の力を奪うそれと同時に俺は能力で距離を詰め破道を唱える

 

「破道の三十一『赤火砲』」

 

妖怪は一瞬にして炎に飲まれ吹き飛ばされる。女の子は驚いたようにこちらに振り返った。数秒の沈黙の後女の子は倒れこむのを俺は急いで支える、どうやら気絶しただけのようだ。俺はこの子を抱え込みながら野宿をする予定の場所に戻る。

 

俺らは焼きあがった魚を食べながらその子が起き上がるのを待った。

 

「………ん…ここは…?確か妖怪に追われてて誰かがたすけてくれて…それからどうしたんだっけ?」

 

「気がつかれましたか、体の方は大丈夫ですか?」

 

「‼︎あ、はい体は平気です…あなたは?」

 

「私ですか?私は天城ユキそして私の後ろで魚を焼いてるのが天城時雨さんです、危ないところでしたね間一髪でした。」

 

「あの…危ないところを助けていただきありがとうございます。私は東風谷玲奈と申します。」

 

「なんだかんだで人のいるところに近づいてたのか…とりあえず魚食うか?」

 

玲奈は喜んで受け取った、妖怪に追われ続けて腹が減っていたのであろう。明日には玲奈の住んでいる場所に行ってみるかと考えながら俺たちは眠りについた。

 

 




今回はキリがいいので短めです。ユキが時雨の名字を名乗っているのは人と会った時名前だけ名乗るのはなんかな…みたいな感じに思ったからです。
いつもみていただいている皆様、それにお気に入り登録してくれた方本当にありがとうございます。なかなかうまくまとめることができませんが頑張っていきたいです。
実はゆうと深夜バスに乗って帰るのでそれまで暇なのですw時間もあるので次の話もすぐに取り掛かるつもりです。投稿できるかは集中力が続けば…w


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諏訪大国

はい、仕事休憩時間使って書き上げれました。つづきをどうぞー


翌日全員が目を覚ましてから玲奈の住む諏訪大国に向けて出発した、玲奈の話によるとそう遠くないようなので昼前には着きそうだ、行く前に昨日妖怪のせいで取れなかった山菜を採るのを手伝っていった。

時間は少しかかったが沢山の山菜が採れた。

 

「時雨さんこの山菜持ってもらっても大丈夫ですか?」

 

「りょーかい、てかこの山菜を入れておくための籠とかはないのか?」

 

「あるにはあったんですが…昨日妖怪に追われている時に落としてしまって…」

 

「なるほどね、少し待ってな」

俺は能力で籠を作りその中に山菜を入れていく。こうゆう時にも使えるからこの能力は便利だな。籠を作るのを見て玲奈が騒いでいるがいちいち説明するのも面倒なので先に山菜を入れていく。少し大きめに作った籠だがすぐにいっぱいになってしまったので2人にそろそろ切り上げるように声をかける。

 

「まぁこんだけ取れればいいだろ、あんまりとっていって余らしてもいかんしな」

 

「そうですね、手伝っていただきありがとうございます‼︎お礼に向こうに着いたらいっぱいご馳走しますね。」

 

それを聞いて俺よりもユキが喜んでいた…お前手伝いせずにずっと遊んで癖に。と思いつつも籠を担ぎ諏訪大国に向け歩を進める。

 

昼も回った頃だろうか、諏訪大国が見えてきた。自分の予想していたよりかなり規模の大きい村のようだ。これは大国と名乗っているだけのことはあるなと心の中で感心していた。そして諏訪に着いた…まではなぜか兵士たちに囲まれていた。

 

「玲奈様⁉︎よくぞご無事で‼︎1日経っても戻らず我が兵士一同心配で心配で夜も眠れず、朝方から全兵士をあげて探していておりました。無事に戻られ本当に良かったです」

 

「はい、心配おかけました。この人達に助けてもらいましたので怪我もしてませんし」玲奈は淡々と兵士達に説明していく、玲奈は小声で「こうゆうのは慣れてるので任せてください。とりあえずこの先にある私の住んでいる神社があるのでそこに先に向かっててください。私もすぐに向かいますので待っててくださいねー。」

 

俺は玲奈に言われた通りこの先にある神社に向かう、ユキは俺の中で寝ている。

(ほんとに寝るのが好きだなこいつは)

少し周りから浮いているのか住人からの視線がこちらに向いている気がする。それもそうだあの時…都市で過ごしていた頃の服装で過ごしているのだ。

(これはあとで服を調達しなきゃな…それとあの神社に近づくにつれてすごい神力を感じるな、かなり高位の神でもいるのか?)

 

side???

 

遅い…帰ってきたってのは兵の1人が報告に来てくれたのはいいがまだここに来てくれてない。おおよそ兵士達に囲まれてるんだなと思うが毎回毎回あいつらはなんなんだろうか。玲奈の事が心配なら護衛につけよ。毎回毎回騒ぎ立てやがってこんど喝を入れてやろうか…なんて考えると大きな霊力が近づいてきているのを感じる。ようやく兵士達から解放されたのかと思い。いつも通り隠れて飛びつく準備だ

 

「おっかえりーー玲奈ーーー‼︎遅かったけど大丈……って別人⁉︎うわぁ!」姿を確認せず突っ込んでしまった結果見知らぬ男に突撃してしまった…しかもこの男に触れた時僅かに神力を感じ取った。

 

「あんた誰?なにしにここに来た‼︎まさか私の信仰を奪いにきたか⁉︎もしそうなら容赦しないよ‼︎」

 

「いや待ってくれよ、俺はただの人間だよ。ここには…」

「うるさい!そんな大きな霊力をしてて僅かにだけど神力も持っている人間がいるか!」

 

時雨は説明をしようとしているがそれとは対照的に話を聞こうとしない女の子…少しでも動いたらこっちに向かって攻撃してきそうな雰囲気を出していた。

 

(…時雨さんどうします?話をしようにも効きもしなさそうな態度ですけど)

 

(起きたのかユキ…とりあえず1発ガツンとやれば話し合いに持っていけるんじゃないか?)

 

(いや、とりあえず神格化して話し合いできないかやってませんか?私と時雨さんの神力を合わせれば私たちにかなう神様なんていませんよ♪もしそれでも話し合いできなかったらガツンといきましょう。)

 

俺はユキと神格化をし神力と霊力を爆発的に上げる。普通の人間なら浴びただけで耐えきれずに死んでしまうだろう。目の前の少女はいきなりの出来事にあっけにとられていた。

 

(は?いやいやいやなにこの神力⁉︎こんなのまともにやりあったら勝ち目なんてないじゃん‼︎どうしよう…格上に喧嘩うっちゃったかな…あはは私今日死ぬかも…)

 

「とりあえず話を聞いて欲しいんだけど…無理なら無理で実力行使で行くけどどうする?」

少し大げさに力をぶつけつつ威圧をかける

 

「わ、わかった。わかったからその神力をしまってくれ息苦しい…」

 

「あぁ、すまんなだがこうでもしないと話聞いてくれないだろう?」

神格化を解きつつ話しかける

 

「とりあえず話ってなに?どうしてここに来たの?」

 

俺はここに来た経緯と玲奈の事と山菜をご馳走になるとゆうのを話した。

 

「なーんだ、てっきり信仰を奪いにきたのかと思って攻撃仕掛けようとしてたよ。もし攻撃してたら私どうなっていたのやら」

 

「俺は信仰を必要としないから別にあんたの信仰には興味ないさ。俺の名前は天城時雨だよろしく。」

 

「私は洩矢諏訪子って言うんだ。よろしくね」

 

「であともう1人いるんだけど…」

 

諏訪子は不思議そうな顔をしている、見える範囲には俺以外いないのだからな。そう見える範囲には

 

「はいはーい私は天城ユキって言いまーす。よろしくですよー!」

ユキは俺の体から飛び出し挨拶をする。

 

諏訪子はまたあっけにとられていたが俺が説明をすると納得したのかどうかわからないがそれ以上はなにも聞いてこなかった。

 

「ええっと…とりあえず2人とも私の国へようこそ!歓迎するよ。」

 

俺は諏訪子にこれまでの旅の経緯を話しつつ玲奈が戻ってくるのを待っていたが玲奈が戻ってきたのは夕方頃だった。どれだけ兵士の話に付き合っていたのやら。夕食は玲奈が作ってくれた山菜などをご馳走になった。諏訪子と玲奈は俺たちが泊まるところがないと話すとここに住めばいんじゃない?と2人揃っていってきたのでしばらく厄介になることにしよう…

(また楽しい日々がやってくるんかな…)と俺とユキは思いつつ夜は更けていった。

 

 

 




投稿遅くなり申し訳ありません。急いで書いたので文法がおかしかったり、誤字などあるやもしれませんがご勘弁を…


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諏訪での日々

はい、いろいろとすいません


諏訪子の神社で過ごし始め修行をしつつも神社の手伝いや住民達の手伝いなどをこなしながら過ごしていた。

 

「なんだかんだで都市にいた時とあんまりかわらねぇ生活だな、色々手伝いはしてるがあとは自由にしてていいみたいな感じだからな〜なにか物足りないな」

 

「そうですね〜こんなんじゃ退屈しちゃいますね、なにか面白いこととかあればいいんですけど」

 

「確かにな、けどやってみたいことなら一つあるぞ」

 

「なんですか〜?面白いことですかー?」

 

「前々から思っててたんだがなかなか実行できなかったことなんだが剣を作ってみたくてな。いつもは霊力の剣を使ってるがいつも霊力が万全とは限らないだろ?だから実態のある剣を作りたいんだ。ちょうどここには鍛冶屋があったからな諏訪子にでも頼み込めば教えてくれるんじゃないかと思ってな」

 

「いいですねー!わたしも欲しいです!」

 

「じゃあ決まりだなあとで諏訪子に相談するか」

 

その夜飯を食いながら諏訪子に頼んでみたが快く引き受けてくれた。

翌日から鍛冶屋で修行しながら作り方を学ばせてもらえることになった。

 

「作るんなら特別な風に作りたいな〜霊力と神力を込めて作れるのかな?ある程度作れるようになったらやってみるか」

 

「おい!ぼさっとしてるんじゃねぇぞ、ちゃんと打つとこ見とけ!」

 

「あ、すいません、お願いします」

 

ちなみにユキは諏訪子の所だ。めんどうだから任せますね〜なんていって笑顔で見送られた。あんな笑顔で言われたらなんも言い返せなかった。まぁいいんだがなんか腑に落ちないな…

 

「とりあえず試しに打ってみろ、話を聞き続けるよりやってみるのが一番だろ。」

 

「わかりましたー、やってみますね」

 

俺は鍛冶屋のおっちゃんの真似をして打ってみる、多少苦戦しながらも形にはなったがおっちゃんののと比べたらまだまだだ。

 

「お前さん最初にしてはいい感じなものができてるじゃないか、これは鍛えがいがあるぜ」

 

「おっちゃんのと比べたらまだまだ全然ですけどね」

 

「当たり前だろ!こちとら何十年も打ってきてるんだそうそう下手なものうたねぇよ、とりあえず毎日やってみるか。きっとお前さんの腕なら上達するからな」

 

「ありがとうございます、明日からもお願いします。とりあえずもっとやってみていいですか?」

 

「おぉどんどんやってみろ、これはいい刀鍛冶になるかもな!流石諏訪子様だ」

 

おれはおっちゃんの指導を受けつつ日が暮れるまで打ち込み続けた。案外楽しくなってきていたので全く苦ではなかった、はやくいい刀が打てるようになれればいいなと思いつつ帰路に着いた。

 

「おっかえりなさぁーーーい!いい刀できましたー?」

 

「馬鹿野郎1日やそこらでできるわけないだろ、もっと

鍛錬を積んでからだ。意外とと難しくてな、けどやり甲斐はあったから続けれそうかな」

 

「じゃあじゃあできたら一番に見せてくださいね!楽しみにしておきますから!!」

 

「はいはいとりあえず腹が減ったし飯にしようぜ、飯は作ってあんのか?諏訪子はどうした?」

 

「ええっと…実はですね、昼頃に私1人で修行してたんですけどそこに諏訪子さんが混じってきて実践形式で戦ったんですよね。それでちょっとカチンとくることがあって全力でやってしまいまして…あっちの布団で伸びてます」

 

「おいおいなにしてんだよ、てかお昼からずっと伸びたままなのか。いったいどんな風にやったんだよ」

 

 

 

〜お昼頃諏訪神社にて

 

「んーやっぱり1人で修行してもやること限られてくるし暇ですね〜今日の授修行はやめちゃおうかな」

 

「今日も修行してるんだーよく飽きないねー」

 

「まぁ毎日の習慣みたいですからね。けどやっぱり時雨さんいないとやること限られるんで暇ですよ」

 

「じゃあさじゃあさ私と戦ってみない?たまには修行みたいなことしないと鈍っちゃうしちょうどいいからさ」

 

「べつにいいですけど力制限したほうがいいですかね?」

 

「どっちでもいいよ〜どうせ時雨よりは強くないんだろうし」

 

その一言を聞いて流石にカチンときた

 

「へーソウデスカ、じゃあやりましょうか。本気で」

(手加減なんて一切しない全力でやろうそうしよう)

 

「とりあえず先に相手に有効打を与えたら勝ちみたいにしようか、玲奈ー審判お願いー!」

 

縁側で座って2人を見ていた玲奈は快く引き受けてくれた。

 

「じゃあ始めますねー。よーい…はじめ!」

 

諏訪子は油断していたというか少しユキのことを舐めすぎていた。開始の合図と同時にユキは槍を数十本も形成しこちらに向かって放ち始めていた。

 

「ちょ、危な!てか早すぎちょっと待って!」

 

「なに言ってるんですかー?聞こえませんねー♪」

 

「え、これまじでやばいって!避けるしかできないってば!」

 

「頑張ってくださいよ〜時雨さんなら余裕で躱して攻撃を叩き込んできますよ」

 

ユキの槍は投げるたびに減るどころか増えてる倍加させる程度の能力をフルで使っているのだ。そのうち諏訪子は槍の雨に飲み込まれて玲奈が青ざめた顔で諏訪子に駆け寄ったそうだ。

 

「で今に至るわけか。少しやりすぎだろ、反省しろよ」

 

「けどけど時雨さんより強くないって言われて流石にカチンときてしまって…今は反省してます、けど久々に楽しかったので後悔はしてません!」

 

「そこ威張るとこじゃないわ!まったく…仕方ない飯は俺が作るか、さっさと作るから玲奈を呼んできてくれ。

 

「わかりました〜!」

 

諏訪子以外のメンバーが揃ったところで飯を食べようとした時諏訪子が飯の匂いにつられて起きてきたのには笑ったな、あんなにボコボコにされても飯の匂いで起きてくるとはな。あとユキへの態度が明らかに変わっていたのには少し申し訳なくなったがな。

 

「酒だー酒を飲もうよーやなこと全部忘れて飲んじゃおう」

 

「やなことって…全部お前のせいで起きたことだろうが、むしろ反省しとけよ」

 

「まぁまぁそんなこと言わずに久しぶりのお酒ですし飲みましょうよ〜」

 

「全く…まぁいいけどさ飲みすぎて絡んでくんなよ」

 

その夜ユキと諏訪子だけにとどまらず玲奈にも絡まれ大変だったのは言うまでもない。いろいろ大変だがこんな日々がずっと続けばいいな…と思いながら俺は眠りについた。

 

 




しばらく仕事やらプライベートでバタバタしててかけてませんでした。すいません。落ち着き始めたら投稿ペース戻します


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宣戦布告

今回は早めに仕上げれました。それではどうぞ


楽しく平和な時間はあっとゆう間に過ぎてしまう。諏訪で過ごし始めて13年経っていた。これといった事件や戦争などなにもなく平和が続いていた。変わったことといえば玲奈に子供が産まれたことかな、名前は東風谷希。よく俺とユキの修行をみていろいろ真似して遊んでる。実際霊力の制御やらを教えてるのは俺だがな。こんな日々がずっと続けばいいと思っていたが…そう長くは続かなかった。

 

「時雨さん時雨さん、諏訪子さんが先ほど探してましたよ。ユキさんも一緒に連れてきて欲しいと」

 

「わかったすぐ行くが…あいつが呼び出すとは珍しいななんの話かは聞いてるか?」

 

「いえとにかく急いで呼んできてくれとしか言われてません」

 

「そうか、ありがとう玲奈」

 

玲奈にお礼を言ったあと縁側で希と稽古をしているユキと一緒に諏訪子のところに向かった。部屋に入るといつものおちゃらけな雰囲気を出している諏訪子がすごく真面目な雰囲気を纏っていたのでただ事ではないと感じた。

 

「どうした諏訪子いきなり話があるだなんて、しかもお前にしては真面目そうな雰囲気纏って、変なもんでも食ったか?」

 

「違うよ!ほんとに大事な話があるから2人を呼んだんだよ!この国にかかわる問題なんだよ!」

 

「問題ですか?ま、まさか今年は不作で米が全くないとかですか!?私米がないと嫌ですよ!」

 

「それも違うよ!先に人の話を聞いてよ!下手するとこの国がなくなっちゃうんだよ!」

 

「…どんな問題だ、国が無くなるってなにがあった」

 

それを聞いて時雨の顔から笑顔が消えた。

 

「実はね今日の朝に大和から使者が来てこれを押し付けられたんだよ、なにかと思ったら大和からの宣戦布告、つまり戦争の申し立てがあったんだよ!しかも書いてある内容が酷いんだよ!」

 

時雨達に諏訪子がその紙を見せると流石に唖然とした。

 

「なんだこれ、「信仰を全て大和国に渡せ、さもなければ武力を持って奪い取る。」……これ脅迫文かなにかじゃないか?しかも全て信仰をよこせって…そんなことしたら諏訪子が消えちまうじゃねぇか。全く呆れる文章だな」

 

「全くですね、大国だからって少し調子に乗ってるんじゃないですか?時雨さんとりあえず滅ぼしますか?」

 

「待て待てなぜ話し合いもせずにとりあえず滅ぼすって怖いわ!とりあえず大和のお偉いさん達と話すしかないんじゃないかな」

 

「う、うんそうだよねけどわたしはこの地を離れれないし玲奈と希には行かせられないし…時雨お願いしてもいいかな?もちろんユキにもこんなこと頼めるの2人ぐらいしかいないし…お願い!」

 

「しょうがないな行くか。ユキ急いで準備しろー、さっさと行って大和国のお偉いさん方の顔でも拝んでくるぞ。」

 

「わかりましたー、直ぐに支度してきまーす!」

 

「もしかしたらこいつらの出番くるかもな」

 

時雨は2本の刀を手に取った。時雨自身が作った刀、炎月星と雷月星だ。名前の通り炎と雷を司る刀、その他にも使用者に有利に働く能力がつけられている。

 

「時雨さんー!準備できましたよー、この刀も持っていっていいですよね!」

 

ユキが手にしているのも時雨が作った刀、氷月刀と砕月刀。氷の刀ともう一方は砕く…破壊に特化した刀、あまりにも強力なのでいくつかストッパーをかけてあるが任意で解除できるようにはしている。

 

「じゃあそろそろ行くか。ちょっくら言って話し合いしてくるわ、できれば戦争を回避できるよには話してみるが期待はするなよ。」

 

「うん…ごめんねこうゆうこと頼んじゃって」

 

「あんま気にするな、大丈夫だ。じゃ、行ってくる。」

 

2人は諏訪の国を出て大和へ向かい出発した、外に出るのは久しぶりだな。

 

「時雨さん、さっさと大和へ行きましょう」

 

「そうだな、能力使って距離をすっとばすか!掴まってろよ!」

 

能力を使い距離を少しづつ詰めていく。すると目の前に諏訪の国とは比べられないほどの大きさの国が見えてきた。空からお偉さん達が居そうな建物を探す。すると明らかに他の建物とは違う物が見えた。俺はその建物の前に降り立った。

 

「貴様何者だ!ここになにをしに来た!」

 

「俺は諏訪の国の使者だ。信仰のことについて話に来た。」

 

門番は少しニヤニヤしながら通れと言って通してくれた。ちなみにユキは俺の中で待機してる。寝てなきゃいいけど

 

案内されたのは少し大きな部屋だった、そこには見た目からして神様らしき人物がいた。

 

「よく来たな諏訪の国の者よ、なにをしに来たんだ?」

 

「単刀直入に言う今朝届いたものについてだ。この宣戦布告状…いや脅迫文についてだ。あんたらふざけているのか?なにが全ての信仰をよこせ、さもなければ武力を持って奪い取るだなんてお前らは信仰を自分のものにすることしか頭にないのか?こんな神様なんかが信仰を得ているのが不思議でしょうがないな。民のことを考えて行動しろよ!それが神様ってもんじゃねぇのか!」

 

思ったことを全部言ってやった、話を聞いていた神様達が苛立って言ってるのが見ているだけで直ぐにわかった。それはそうだ、敵国からやってきた使いの者に言われたい放題されているのだから。

 

「では諏訪の者よ、貴様はなにを望む戦をしないだなんて選択肢はないぞ。」

 

「簡単なことさ一騎打ち、そちらの代表とこちらの代表で決着をつけてもらう。これなら民や農作物などにも影響が出にくいだろう。もちろんこちらの代表は諏訪子で行く。悪い条件じゃないと思うが?」

 

「図にのるなよどちらの方が立場がわかっていないのか?お前らに選択肢などない!人間風情が調子に乗るのも大概にしろ!」

 

(やっぱりか…人間風情ね…じゃあ人間じゃなきゃいいのな)

 

おれは力を開放し始めた。神力霊力を徐々に開放していくにつれ髪の色が水色に変化していった

 

「人間風情…俺は人であり人ではないが?今ここで全てを消し飛ばしてやってもいいんだぞ?力の差を見せつけてやってもいいんだぞ?なぁユキ」

 

「そうですね〜正直やり方が気に入りませんからね、潰してあげましょうかね?」

 

2人で威圧をどんどんかけていくこうゆうのは引いたら負けだからな、力を開放し続ける。

 

「まぁまぁお二人とも落ち着いてくださいな」

 

扉を開けて1人の女性が入ってくる。

 

「あんたは?」

 

「私は天照大御神、アマテラスで構いませんわ。時雨さんユキこちらの無礼は認めますから力を抑えてください。」

 

「あんたがアマテラス…?あの件についてはありがとう、おかげで今を楽しんでるよ」

 

「あらお母様?こんなところに居たんですね、お久しぶりです」

 

「お二人ともようこそきてくれましたね、私の部屋で話しましょう?」

 

他の神達を差し置いて俺たちはアマテラスについて行く、後ろから野次が聞こえたが無視だ無視。

 

「お二人とも改めて申し訳ありません、話は聞いていたのでなにがあったのかの説明は構いません。一騎打ちの申し立てを受けましょう、日時は1ヶ月後でどうですか?」

 

「提案を受けてくれるとはありがたい、てかあのままいってたらどうなってたかわからなかった。ありがとう」

 

「一騎打ちはお母様が出るんですか?」

 

「いえ私はあまり戦いが得意ではありませんので軍神の八坂神奈子に任せようと思います。」

 

「軍神ね、強そうだなとりあえず諏訪子に報告に戻るか。いきなり邪魔して悪かったな。」

 

アマテラスに挨拶を済ませ諏訪に戻る、出て行く時に門番に睨まれている気がするが気にしない。

 

「お母様がいたおかげで簡単に話がついてよかったですね」

 

「そうだな穏便にすんでよかったわ」

 

話しながら諏訪に帰る、早く帰って諏訪子に報告しなくちゃな。なんて考えている間に諏訪に戻ってきた。

 

「時雨ー!大丈夫だった?話はどうなったの?」

 

「そうだな…とりあえず一騎打ちとゆう形に持って行けた、日時は1ヶ月後。一騎打ち出るのは諏訪子お前だ。俺は観戦しておくよ、次は諏訪子の番だ頑張れよ」

 

「う、うん頑張ってみるよ!また修行つけてね」

 

「あぁ、とりあえず飯にしようぜ。腹減ったわ」

 

玲奈と希も呼んで飯にすることにした。あと1ヶ月で諏訪子をもっと強くしてやるか。俺も念のため準備をしておくか。

 

 

 

 




仕事の休憩時間とかを使ってなんとか早めに書き上げることができました。疲れましたけどねw


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諏訪大戦

ちょこちょこ書きつつ頑張ってます、週一投稿頑張らねば


一騎打ちの約束をつけた翌日から諏訪子も修行に加わった。なんでも今のままじゃダメだと本人が言い出したからだ。まぁ最近怠けてたからちょうどいいよな、よくユキに吹き飛ばされて泣きかけてるけど本当に大丈夫なのか心配になる。その中俺はきになることがあったので別で準備を進める。そうして1ヶ月はあっとゆうまに過ぎていった。

 

「よし諏訪子決戦の日だぞ。気を引き締めて行けよ!」

 

「諏訪子さんあんだけ吹き飛ばされてもめげませんでしたからなんとなりますよ!私も応援に行きますので‼︎」

 

「うん、ありがとね2人とも、時雨は応援に来てくれないの?」

 

「すまん気になることがあるから少し遅れていく。俺が行くまで負けるんじゃないぞ。」

 

「そっか…できるだけ早く来てね!」

 

俺は諏訪子とユキそして玲奈と希を見送り俺は俺で準備を進める。気になっていることは最近この神社を偵察に来ていた奴がいたからである。捕まえて聞き出したら大和の者だと言うじゃないか、嫌な予感がした俺は念のため神社に残ってるのである。

 

「まぁ少ししてもなにもなければ俺も諏訪子の応援に向かうか。」

 

瞑想しながら時が過ぎるのを待つ。そして嫌な予感が的中した、やたら神社の周りに気配を感じるのである。耳を澄ますと声が聞こえてくる。

 

「スサノオ様もえげつないよな、どうせ勝つのは大和なのだからこんなちっぽけな神社など破壊してしまえだってよ。ほんと怖いお方だよ

 

「なんでも諏訪の使者が来た時にコケにされたらしいぜ?それで腹たってこんなこと指示したんだろうな。あー神奈子様の応援に行きたかったな」

 

「そこ、何か言ったか?」

 

「いえなんでもありません!早く終わらせてしまいましょう」

 

(コケにされたって…本当のことを言ったまでだがな。てことはあの集まりにいたってことか。ここで叩いておくのがあとのためか)

 

俺は扉を開け堂々と正面からスサノオらしき奴に話しかける。

 

「おいあんた今の話は本当か?」

 

「貴様はあの時の!ふっ…ちょうどいい神社ごと消し去ってくれるわ!」

 

「はぁ…ほんとに呆れるねこんなんが神様だなんて。ここで止めさせてもらう、覚悟しろよ」

 

(準備しといてよかったな、これが役に立ちそうだ)

 

懐から2枚の札を取り出す

 

「守り札『障壁の陣』」

「戦札『戦狂いの兵士達』」

 

俺が二つの札を唱えると神社の周りに障壁が貼られる。これで外に出ることも中に入ろうとすることもできない。そしてもう一つスサノオの兵たちの周りに突然兵士が現れる。

 

「これで周りを気にせずお前と戦えるってもんさ、行くぞ!」

 

神格化し刀を抜く。

 

「お前ごとに負ける私ではないわ!」

スサノオも負けじと剣を抜き構える

お互い距離を詰め打ち合いを始める。剣の腕は互角…互いに一歩も引かない

 

「ちっ…流石は神様か何発かもらっちまったぜ」

 

時雨の肩や腕から斬られた傷が複数ある。だがスサノオも同じである、時雨は全く負けてはいない。むしろ打ちあうたびに鋭さを増している。

 

「どうした?今降参すれば楽に殺してやろう」

 

「笑わせんな、降参?相手の実力をわかってないお前なんかに負けるか、次で終わりにしてやるよ」

 

時雨の持つ刀から莫大な力が放たれ始める。スサノオも負けじと構える

 

「炎月、雷月モードチェンジ炎雷月」

 

俺がそう言うと炎月と雷月が融合していき一本の刀となる。

 

「炎雷月星奥義!『炎撃雷空斬』」

 

炎と雷が融合された一撃がスサノオを襲う、躱しに入っていたがあまりにも範囲がでかすぎる。一瞬でスサノオを飲み込む。

 

 

 

「少し手加減したし死にはしないだろう。まぁしばらくは動けないだろうから今のうちに異空間に閉じ込めておくか。周りの兵士達もまとめて放り込んでおこう」

 

(とりあえず術の完成度は90%ってところか、周りに影響出てないし兵士達の相手もさせて倒せるんなら問題はないか)

 

「さて諏訪子達のところに行くかな。時間かかりすぎちまったから終わっちまったかな。っとその前にこんな傷だらけで行ったらなに言われるかわかんねぇから服着替えて包帯でも巻いておくか。」

 

俺は急いで諏訪子達のところに向かう。しばらくして一騎打ちをすると聞いていた平原についたがやはり戦いは終わっていたみたいだ。

勝負は神奈子の勝ちらしい、俺はユキ達に合流する。

 

「悪い遅くなった‼︎この様子だと終わっちまったみたいだなすまんな諏訪子」

 

「もぉー!もっと早く来てよね!時雨が見ていてくれたら勝てたかもしれないのに!」

 

「諏訪子様それはないと思います。はじめから全開でいけばいいのに力を抜いていたのはどなたでしたかね?」

 

希に鋭いツッコミを入れられて諏訪子は耳を塞いで聞こえないふりをしている、子供かよと思ったが言葉には出さなかった。

 

「それにしても時雨さん…ちょっと服脱いでください。」

 

「は?なんでだよ、そうゆう冗談はよしてくれよ」

 

「ふーん…シラを切るつもりですか。えい!」

 

ユキは時雨の服だけを切り、包帯だらけの身体を見られてしまった。

 

「やっぱり…微かに血の匂いがしてましたがこれはどうゆうことなのか説明してくれますよね?」

 

「…たっくお前には敵わないな、そうだなちょっとあいつらも呼んで話してやるよ、アマテラスー!ちょっとこっちに来てくれー!」

 

「なんですか時雨さん、こんな格好をして女の子を呼びつけるなんて」

 

「ちょっと話したいことがあってな、まずこいつらを見てくれ」

 

異空間に閉じ込めて置いたスサノオとその兵士達を放り出す。

 

「こいつらが諏訪子の神社を破壊をしようとしていたんだ、その時に負った傷だがまぁ大したことはない、とりあえずこいつらの処理をどうしようと思ってな。どうするアマテラスさんよ」

 

「なんてことでしょう…!処理は全てこちらで行います申し訳ありません。それで…被害などは出てしまいましたか?」

 

「いや、被害は一切と言っていいほどないぜ?能力使ってたからなんとかなったよ」

 

「お詫びになんですが信仰の事でご相談があるんですが…信仰を移すのではなく、諏訪神社に形だけの神様を立ててその信仰を神奈子に流すのはいかがでしょう?これなら今までとあまり変わりないはずです。強いて言えば神奈子をそちらの神社に移すことぐらいですかね」

 

「その神奈子ってのはどこにいるんだ?」

 

「さっきからいるが?1ヶ月ぶりだな、あの時は盛大に言い放ってくれたな」

 

「あんたはスサノオと一緒にいた…あんたが神奈子だったのか。あの時はついむかついてな、言いたい事全部言ってやっただけだけどな」

 

「まぁあの時はスサノオに非があるとは私も思ってたがな、あれは言い過ぎてたな」

 

「とりあえず一旦この話は終いにしようぜ?この戦の後処理もあるし休もうぜ」

 

時雨がこの話をするとお互い撤退の準備を始めた、改めて見てみると大和の方どんだけここに来てたんだよと心の中で突っ込んでいた。

 

(今日は頑張った諏訪子に美味しいもん作ってやるか。一騎打ちも見てやれなかったしお詫びも兼ねてな)

 

こっからまた少し大変になるなるのかなっと考えながら帰路につく

 

 

 

 

 

 

 




諏訪大戦と書いてあるがまさかの諏訪子と神奈子の戦いはカットである。時雨君メインになってしまってたのでVSスサノオのタイトル変えたほうがよかったのだろかw


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旅立ち

今回で諏訪編はおしまいとなります。急ぎ足で書いたので誤字がありそうだwではどうぞー


諏訪大戦から20年後この20年は平和そのものだった、戦もおきず不作もなく平和ボケしてしまうようだった。だが俺は忘れていた、人間には寿命がある事、永遠には一緒にはいられない。今玲奈が老衰とゆう形で生涯を終えようとしていた。

 

「時雨さんユキさん…今まで本当にありがとうございました、あの時助けていただけてなければ私はどうなっていた事かわかりません。それでだけでなくその他にもたくさん助けられましたね…」

 

「馬鹿野郎そんなこと言うんじゃねぇよ。俺たちにとっちゃ当たり前のことなんだよ、それにお礼を言うのは俺たちの方だよ。今までありがとう、ゆっくり休んでくれな」

 

「はい…またきっと会えますよね…会えると信じてますから」

 

「あぁ俺たちは寿命が長いからな大丈夫だまた会えるさ」

 

それを言うと玲奈は眠るように息を引き取った、希や諏訪子は先に言いたいことを言って泣きながら部屋から出て行っている。

 

「やっぱり親しい者との別れってのは辛いな…忘れていたよ。これが長寿者の辛いことだな」

 

「ですね…私もつい涙が出てしまいました、玲奈さんとはいっぱい遊んだり話したり料理したり数え切れないほどの笑顔をもらいました。毎日が楽しくて私にとって忘れる事がない大切な日々でした」

 

「ユキ相談なんだがもう少ししたら旅に出ないか?もっといろんな所を見て回って生きていきたいんだ、この場所も悪くはないけどな」

 

「私は時雨さんについていきますよ、どこまでもお供いたします♪」

 

俺とユキは旅立ちを決めた、やっぱりもっと刺激が欲しいのかもしれないな。その夜諏訪子達にいずれ旅をすると伝えた。

 

「時雨旅っていつから始めるの?帰ってくるの?」

 

「まだ正確には決めてないかな、多分しばらくは帰ってくる事は無くなると思う。」

 

「そんな…玲奈もいなくなったばっかだっていうのに時雨達もいなくなっちゃうの…?」

 

「私は嫌ですよ…時雨兄様がいなくなっちゃうのは寂しいじゃないですか」

 

「こらこら2人とも時雨達が困ってるじゃないか。私は時雨のやる事には口出しをするつもりはないよ。やりたい事をやっていきな」

 

悲しむ諏訪子と希を対象的に神奈子は背中を押してくれている。本当神奈子はありがたいな。あの戦の後神奈子とも戦っていた、まぁ俺の勝ちだったがそれから気に入られたのか一緒に酒を飲んだり酒の作り方を教わったりしている。それと神奈子が来てから守谷神社に改名している。

 

(皆と過ごす日々を捨てて旅に出るって言ってるんだ、悲しまれるのは当然か)

 

「まぁすぐってわけじゃないんだ。悲しむのは旅立ちの日まで待ってくれや」

 

「そうですよ、すぐに行くわけじゃないんで悲しむのは早いです!」

 

諏訪子と希は納得していない顔をしていたが神奈子がフォローを入れてくれてしぶしぶ納得したようだ。

 

(いろいろと旅の準備をしなくちゃな…きっと長い長い旅になりそうだし備えておいて損はないだろう。幸い沢山ものをしまって置ける空間もある事だしな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

半年後…俺とユキは旅立ちの日を明日に控えていた。半年間のおおきな出来事といえば俺たちが何の神様なのかをアマテラスに聞きに行っていた事、俺は友情・友愛の神様、ユキは愛と活力の神様って事がわかった…正直最初から教えてくれよと思ったのは内緒だ。

あとはいつもと変わらない日々を送っていただけだったかな。

 

「さてユキ準備はできたか?ついにこの日が来たな」

 

「もちろん!準備完璧です!少し寂しいですね、みんなと会えなくなりますし」

 

「まぁ諏訪子と神奈子とはまた会えるとは思うがな、同じ神様だしな。さてみんなに挨拶済ませるぞ」

 

俺とユキは諏訪子達の集まっているところに向かう。

 

「みんな集まってんな。知っての通り明日には旅に出る、しばらくは帰ってこないし多分会えたとしてもかなり先になると思う。みんな本当にありがとう、ここでの生活は最高なものだったよ」

 

「本当に行っちゃうんだね…寂しくなるよ」

 

「諏訪子様と神奈子様はとにかく私は兄様に会うのは最後になるかもですね…本当は止めたいですけどわがままですよね」

 

「頑張ってきな!私は応援してるよ!なんかあったらまた帰ってきな、そしたらまた酒でも飲もうじゃないか」

 

「3人ともありがとうございます、私もここで過ごした事忘れません。本当にありがとうございます」

 

「それでな贈り物みたいなのを用意したんだが受け取ってもらえるかな」

 

俺は無くさないように他空間に入れておいたものを取り出し一人一人に渡していく。

 

「まず諏訪子にはこれだ、カエルの髪飾り。希にはこのネックレスかな」

 

「もらっていいの?ありがとう時雨ずっと大切にするね」

 

「ありがとうございます兄様、ところでこのネックレス何か妙な感じしますけどなにか細工でもしてあるんですか?」

 

「よく気付いたな、そのネックレスは俺とユキが神力を注いで作ったお守りみたいなもんだ。悪い物から守ってくれるようにな、あと諏訪子にあげたのもそうだがけして壊れたりする事はない、それとちょっとの傷ならすぐ修復されるようにしてあるから安心しろ」

 

「おい時雨私にはなにかないのか?」

 

神奈子が少し悲しげな表情をして訪ねてくる。

 

「ん?あぁ大丈夫大丈夫、そう焦るなよ。神奈子にはこれだ!俺が作った御柱だ!相当神力を注いだから相当の力を持ってるぜ」

 

その御柱からはこれぞとばかりに神力が溢れ出している。正直これが時雨の一番の自信作だ。かなり作るのに時間がかかったからな。

 

「おぉ!こいつは凄いものじゃないか!?こんなんもらって申し訳ないな、ありがとう」

 

「おう!そしてこれで仕上げだ、ユキ頼むぜ?」

 

「お任せあれ〜せいや!」

 

ユキが手を叩くとそれぞれあげたものに変化が訪れる。諏訪子の髪飾りにはカエルに雨と雪の模様。

希のネックレスはただの円形の水晶だったものがが雫と雪の結晶のような形に。

神奈子の御柱には諏訪子と一緒で雨と雪の模様が浮かび上がってきた。

 

「みんな!俺達ここでの日々も楽しかった記憶もけして忘れたりしない!だから俺たちの事も忘れないでくれたら嬉しいな。本当にありがとう!じゃ、行ってくるよ!」

 

「行ってらっしゃい時雨!ユキ!」

 

3人とも少し涙を流しながらも笑顔で言ってくれた。俺もユキも3人に負けない笑顔を返す。

俺たちは旅立つこれからおきる出来事に夢を見ながら幻想を抱きながら

 

 

 

 




ここから時雨達の旅の始まりです、ここからおなじみの妖怪達も登場し始めるかもしれません。それとお気に入り登録が少しづつ増えていて嬉しい限りです。お気に入りとUAが増えると頑張らねばってなりますw


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旅〜新たな出会い
さとり姉妹


う〜む難しいな口調とか戦闘シーン書こうとしても上手くいかぬなw


旅を始めてから数十日特に人に出会う事や村を見つける事はなくただただ気の向くままに歩いていた。強いて言えば妖怪に襲われた事だけであろうか?まぁ返り討ちにしてやったがな。特に目的もない旅だ、しばらくはこのままでもいいと思っていた。妖怪に襲われる事以外だが。

 

「にしても妖怪に会えども人間にここまで合わないもんなんだな」

 

「確かにそうですよね、まぁ気長に旅を続ければいつかは会えるでしょう♪」

 

ユキと何気ない会話をしているとふと遠くの方で声が聞こえた気がする。

 

「ユキ今何か聞こえなかったか?多分女の子の声だと思うんだが」

 

「えぇ確かに聞こえました。ですが妙ですね…微かにですが血の匂いがしてます。もしかしたら誰か襲われているのかもしれませんし行ってみましょう」

 

正確な位置がつかめなかった為俺たちはとりあえず音のした方向へ進む。すると前方の木の陰に血だらけの2人の少女が倒れ込んでいた。俺たちは急いで駆け寄る周りに他の気配が多数感じる。多分逃げてきてここでたおれたのか?このままじゃ場所的にも危険だな…懐から札を取り出す。

 

「守り札『障壁の陣』」

 

この子達の周りを囲うようにわざと見えない壁が展開させる。近くにいるであろうこの子達を襲った奴をおびき出すためだ。

 

「この子達は…妖怪か?いや今はそんなことどうでもいい。まずいな2人とも息はあるがかなり危険だ。とりあえず傷のひどいピンク色の子からだ!ユキは隣の子の止血を頼む!」

 

「わかりました!」

 

異空間にしまっておいた応急キットをユキに渡して俺は能力をフルに使って傷を癒していく。するとみるみるうちに傷が塞がっていく。

 

「よし次はその子だ!」

 

同じように能力を使い傷を癒す、この子は服に血がついてる割に傷が少ない。おおよそ隣の子の血だろう。

 

「よしとりあえずこれで大丈夫だろう、ユキこの子達の服血だらけだし代わりの作るからそれを着させといてくれ」

 

「はぁーい、時雨さん見ちゃダメですよ?」

 

俺はユキにチョップをかまして急遽作ったワンピースと血を落とすための拭きものを渡し、血で汚れた服を受け取りとりあえずしまっておいた水を取り出し血を落とす作業に入る。

 

少年少女作業中・・・

 

「よし…まぁこれぐらいでいいだろ、そっちもオッケーかー?」

 

「ばっちしです!ピカピカにしておきましたよ、にしてもこの子達はなんの妖怪でしょうね?」

 

「さぁな、目が覚めたら本人から聞くことにしようか。それよりさっきからこの付近にいるやつのほうが気になるから見てくるよ。2人のこと頼むぜ」

 

「わっかりましたー!大丈夫ですよー」

 

その返事を聞いて俺は障壁の外に出て殺気を頼りに相手の位置を割り出す。

 

(相手は3人程度か…?しかしこの感じ人間ではなさそうだな。とりあえず話してみてダメならやるしかないか)

 

気配を消してそいつらに近づいていくすると…大声を出しながら怒っている3体の人間のような獣のような奴らがいた。

 

「くそ!あいつらどこに逃げやがった!」

 

「落ち着けよ、血の匂いは続いてるんだから冷静に辿っていけばいいだろ」

 

「あいつらのせいで人間を喰い損なったんだ、代わりにあいつを喰ってやる…その前に少し遊んでやるけどな」

 

(物騒な奴らだな…それに人間を食い損なったか、てことはあの子達が人間を助けたってことか、詳しく聞いてみるか?)

 

「あんたら誰か探しているのか?」

 

「あ?誰だテメェは?」

 

「こっちが質問してるんだ答えろよ」

 

「は、人間が俺たち妖怪に命令か。ちょうどいい腹が減ってんだ腹ごしらえさせてもらうか!」

 

「やれやれ話しを聞きに来ただけだってのに全くダメだな」

 

頭を抱えながらも俺は刀を抜くと同時に先頭にいた奴を一瞬で斬り刻む、そいつは声を上げる暇もなく崩れ去る。

 

「な!一瞬だと⁉︎こいつはやりがいがあるじゃねぇか、嬲り殺しにしてくれるわ!」

 

「もう一度だけ聞く、誰を探している?」

 

「答える必要はねぇ!お前は死ぬんだからな!」

 

全くと言っていいほど話し合いにならない、予想はしていたけどな。

 

「じゃあ強制的に話ができる状態に持って行きますか!」

「剣技『境界断裂斬』」

 

俺は残り奴を切りつけていく・・・が血は出ていない。相手は困惑してこちらに向かおうとした瞬間突然倒れ込んだ。

 

「き、貴様何をしやがった……!」

 

「お前らの体から妖力を掻き消した、どうだ力が入んないだろ?選ばしてやるさっきのことについて話をするかこのまま消えるか」

 

「ちっ…なんだよ」

 

「お前らが襲った子達のことについてだなぜ襲った?同じ妖怪だろ?」

 

「あいつらは俺たちが人間に化けてるのを見破って襲おうとした人間を助けやがったんだ。だから代わりにあいつらを喰おうと襲った。ただそれだけだ」

 

「ふ〜ん、ただそんだけの理由か…あとはあの子達に話を聞きますか」

 

俺はそいつらをとりあえず縛り上げといてあの子達のところに戻ることにした、後ろから解放しろだのなんだの聞こえてくるが無視だ。

 

「戻ったぞユキ、あの子達は目を覚ましたか?」

 

「いえまだですよ。今日はこの辺りで野宿しますかね?」

 

「そうだな、じゃあ飯でも作るか。今日は俺が作るからユキは引き続きその子達を見ていてくれ目を覚ましたら教えてくれな」

 

「了解でありま〜す!」

 

とりあえず別空間に保存しておいた食材を取り出す。この空間ってのは便利なもので空間内は時間が止まっているため腐ったり傷んだりする心配がない。諏訪を出るときに大量の野菜と米などを突っ込んでおいたからしばらく尽きることはない。

 

〜少年調理中・・・

 

 

「ユキーできたぞー簡単なものですましたが構わんよな?異論は認めんが」

 

「お米があるんで構いません!それより時雨さん!ピンクの髪の子が目を覚ましましたよ、逃げようとしたのでつい動けないように縛っちゃいましたが♪」

 

「おいこら何をしてやがる。全く…じゃあ飯の前に話を聞きますか」

 

俺がその子のところに向かうとすんごい縛られていた本当こいつは何してやがる。

 

「ええっと…とりあえずこいつが悪いことをしたすまん、別にこっちに敵意はない」

 

「そのようですね…私たちを追ってきた者たちも処理してくれたんですね、ありがとうございます」

 

(俺追っ手のこと言ったけ?)と疑問に思っていると

 

「あぁ私はさとり妖怪なので相手の考えていることは分かりますので、自分で制御できないんで読みたくもない心まで読んでしまいますが」

 

「なるほどな、まぁ読まれて困るようなことはないし気にならんな、とりあえず飯にしようぜそっちの子も起こして」

 

「その前にこれ解いてください」

 

「あぁわかったわかった、とりあえずユキお前も謝っとけ」

 

「逃げようとしたからついやってしまいました申し訳ありませんでした」

 

「悪気がないことはわかってますので気にしないでください、むしろ助けていただいてありがたいと思っていますので」

 

「改めて自己紹介でもしようか。俺は天城時雨、神様をしてる。」

 

「私は天城ユキです、私も時雨さんと同じく神さまをしてます。改めてよろしくです」

 

「私は古明地さとりって言います。さとりって呼び捨てしていただいて構いません、そしてまだ寝ているこの子は私の妹で古明地こいしって言います。また起きたら自己紹介させますね」

 

「よし、飯でも食いながら何があったか聞かせてくれないか?」

 

「はい、構いません」

 

(心を読まれているのに嫌がらない人なんて初めて会ったわね…もっと早くこの人達に会えていればこいしも…)

 

 

 

 

 

 

 




はい、今回さとり達を登場させました。さとりの口調とかわかんねぇよーーー、もう少し勉強せねば


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さとり姉妹②

長らくお待たせいたしました。


さとりにこいしを起こしてもらい少し早めの夕食に入ろうとしていた。

 

「お姉ちゃーんこの人たちは誰〜?」

 

「この人たちは私たちを助けてくれた時雨さんとユキさん、2人とも神様よ。妖怪から守るだけじゃなく血で汚れた服を変えてくれたりご飯を一緒に食べないかと言ってくれたのよ、お礼を言いなさい」

 

「へ〜2人ともありがとー!ねぇねぇ神様ってなにか願い事叶えてくれるのー?」

 

こいしにすごい期待している眼差しを向けられて少し苦笑しながら答えた。

 

「ええっと…俺たちはそうゆう願い事を叶える神様じゃないんだ、ごめんね」

(…あれ?さとり妖怪なら心読めるはずだよな?この子は読んでいない?いや…読めてないのか?さとりと違って浮遊している目が閉じているからか?)

 

「・・・この子は目を閉ざしてしまったんです、人の心なんてみたっていいことなんて一つもないってそうやってサードアイを閉ざしてしまったため心を読むことはできません。だから同じさとり妖怪でも能力が違っているんですよ。

私は心を読む程度の能力、こいしは無意識を操る程度の能力です」

 

「目を閉ざしたか・・・まぁ人の考えてる事が全部読めるなんて嫌だよな、なに考えるかわかんないし、みたくない部分も見えてしまうもんな。さとりは辛くないのか?」

 

「辛くはない…と言えば嘘になります、人の黒い心を読んでも、それによって嫌われる事も慣れっこですから大丈夫ですよ」

 

「俺は読まれようが全く構わないけどな、ユキもそうだろ?」

 

「ですね〜読まれたところでそんな困る事を考えているわけじゃありませんしいざとなったら閉ざしてしまえばいいですし」

 

「だな、だから俺たちに気を使う必要はないからな。それと敬語だなんて堅っ苦しい言い方じゃなくてタメ口で喋ってくれて全く構わんぞ」

 

「・・・・・・ほんと変わった人…いえ神様達ですね」

 

さとりが少し笑ったように見えたここまで喋る時表情を崩さなかったから少し安心した。なんだ可愛く笑えるじゃないかと考えているとさとりが赤面しながら

 

「か、可愛いだなんて///そんなこと考えないでください!」

 

「3人ともなに喋っているの〜?早くご飯食べようよー!私お腹すいちゃったー」

 

こいしに急かされて俺たちはメシを食うことにした。メシを食べながらお互いこれまでにあったことや苦労話をしていた。

話を聞いててやっぱりさとり達は苦労してるなと改めて思った、人からも妖怪からも避けられるなんてあんまりじゃないかとも思ったがこれが普通ですからと言われなんとも言えない気持ちになった。

 

「ご飯ありがとうございました、ごちそうさまです」

 

「口に合ったようでよかったよ、作った身として美味しそうに食べてくれるのが一番いいからな」

 

「お兄ちゃんご飯ありがとーねぇねぇこの後なにかやることあふの〜?」

 

突然お兄ちゃんと呼ばれて少し困惑したが気にせず特にすることはないと答えた。まぁおじさんとか呼ばれるよりはマシだよな、見た目的には20もいってないとは自分では思っているしな。

 

「こらこいし!いきなりお兄ちゃんなんて呼んだら時雨さんが困るでしょ!」

 

「えーー別にいいでしょ〜?減るもんじゃないし〜。お兄ちゃんも別にいいよね!」

 

「お、おういきなりでびっくりしたが構わないぞ」

 

「ほらお兄ちゃんもこう言ってることだしお姉ちゃんもお兄ちゃんって呼んでみたら〜?」

 

「呼びません!これからも時雨さんって呼びます!」

 

顔を真っ赤にしたさとりが必死で反論している姿を見て可愛いな〜っと考えているとさとりは下を向いてしまって何も言わなくなってしまった。

 

「時雨さんさとりさんが可愛いのはわかりますけど考えないようにしないとさとりさん持ちませんよ?」

 

「そうだな、けど可愛いよなこうゆうの」

 

「そうですね〜反応が新鮮でこっちも楽しくなってきちゃいますね!」

 

「だからってからかいすぎるなよ、程々にな」

 

「わたしに聞こえるようにそんなこと言わないでください!」

 

「あはは、すまんすまん気をつけるよ」

 

「お兄ちゃんお兄ちゃん私も可愛いでしょ〜!」

 

「そうだなこいしも可愛いよ」

 

そう言ってこいしの頭を撫でてやった、だいぶ満足そうな顔をしている。ついでに近くにいたさとりの頭を撫でようとしたら避けられてしまった。流石はさとり妖怪考えて行動しちゃダメだな。

なんてことをやっている間にあっとゆう間に日が暮れ夜がやってきてしまった。

 

「最近は日が暮れるのが早くなってきたな、それに寒くなってきたし」

 

「今日はここらで野宿にしましょうよー」

 

「そうだな、無駄に歩いて襲われてちゃ面倒ったらありゃしねぇしそれに…」

(隠してはいるけどあと2人相当参っているみたいだしな、なにも隠さなくてもいいのに。まぁ仕方ないか)

 

なんてことを考えつつ野宿の準備を整えていった。寝るところはテントみたいなものを作ってやったから問題はないだろう。現にこいしはすごい喜んでくれたようだ、こいしの相手をユキに任せ俺はさとりと少し話をすることにした。

 

「なぁさとりお前らはここからどうするつもりなんだ?前に住んでるところに戻るわけにはいかないんだろう?」

 

「そう…ですね戻ったら戻ったでなにされるかわかりませんし、それよりなぜか時雨さんの心が読めないんですけど…?」

 

「ん?あぁそれはな簡単なことだよ、心を無にすればいいだけだからなこんぐらい造作もないさ」

 

「簡単って…まぁ神様ですし普通…なんですかね?」

 

「さぁな、それより話があるんだが聞いてくれるか?」

 

「私が拒否する理由なんてありませんよなんですか?」

 

「迷惑とか一切考えないで答えてくれよ?俺とユキと一緒に旅をしないか?まだまだお前達とも話したいこともあるし一緒にいたいそれに心配だからさ」

 

私はいきなりの誘いに驚きすぎてなにも言えなかった、いくら彼等が世話焼きで優しい神様だとしてもまさか一緒に来ないかと言ってくれた。帰る場所がない私たちと一緒にいたいと言ってくれた、その言葉を聞いて私はつい涙を流してしまった。

 

「え⁉︎ちょ、なんで泣くんだよ!俺なんか悪いこと言ったか⁉︎もしそんな風に聞こえていたら謝るからさ泣かないでくれよ」

 

「…時雨さんは悪いこと言ってませんよ、まさかそんな事言ってくれるなんて本当世話焼きな神様ですね。・・・私たちでよかったらよろしくお願いします。」

 

さとりは泣きながらもこれまでとは比べ物にならない笑顔で返してくれた。俺はさとりに近づいて頭を撫で続けた、この時ばかりはさとりは特に抵抗する事もなくこいし達に見つかるまでずっと撫でていた。

 

このあとさとりに話した事をこいしにも伝えたが喜んでくれてよかった。

 

・・・・また諏訪にいた時のように楽しくなりそうだなとユキと話しながら夜は更けていった。

 

 

 

 

 




お待たせして申し訳ありません、体調をずっと崩して全く書けませんでした。まだ体調を崩しておりますので次の投稿はいつになるかわかりません。すいません


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さとり姉妹③

はい、リアルでいろいろありしばらく書ける状態ではなく投稿が遅くなりました申し訳ありません


さとり達と旅をし始めてからもう1ヶ月が過ぎていた、いろいろ大変なことがあったが楽しく過ごせているのであの時誘ってよかったと心から思う。

 

問題があったとしたら人間の里に寄った時妖怪とすぐばれてしまうことだ、まぁ目立つよなサードアイってのは、端から見たら目が宙に浮いてるように見えるんだからしょうがないけど見た目で判断されるのはどうかと思えるけどな。

だからその為の対策として創造する程度の能力の応用でサードアイだけを見えなくさせてみるが妖力は流石に消してしまうとまずいので霊力の膜をはってごまかしているが案外うまくいくもんだな。

 

 

side 時雨&さとり

 

今はとある人里の茶屋でお団子を食べながら次何処へ行くかをさとりと二人で検討中だ。

 

 

「なぁおばちゃんこの辺りでなんか有名な所か面白いところってないかな?」

 

「そうだね〜この辺りで言ったら酒虫がとれるぐらいかね」

 

「酒虫…?さとり何か知ってるか?」

 

「はい、少しだけなら・・・なんでも水を酒に変化させるものだとか」

 

「へーそいつはすごいな!おばちゃんその酒虫ってのはどこで取れるんだい?」

 

「ちょうどすぐそこの山の小川の近くでとれるって聞いたことあるけどなかなか取れないみたいだけどねー」

 

「ふむ、あんがとなーお代はここに置いとくよ」

 

「ふふふ若いっていいわね〜また食べに来てちょうだいな」

 

団子屋を後にし今夜泊まる予定だった宿に向かう、ユキとこいしは先に宿で休んでもらってるので俺とさとりでこの村の散策を兼ねて情報収集してたというわけだ。

結構な村を見てきてわかったことと言えばどの村も妖怪によるいたずらまたは被害が起きていることだな、自衛手段を持つ人ってのはほんの一握りみたいで命を取られるも決して珍しくないことだ。だからできるだけ立ち寄った村では妖怪退治やらを引き受けることにしてる。

 

「ただいま〜戻ったぞー」

 

「あ、おかえりなさい時雨さんさとりさん」

 

「あら?ユキさんこいしはどうしたの?」

 

「こいしさんなら隣の部屋で寝てますよー久々のお布団ですからねーゆっくり休みたいんでしょう、どうせならさとりさんも寝てきては?」

 

「わたしはいいわ、先にお風呂に行きますので。ユキさんも一緒にどうでしょう?」

 

「いいですねー!では時雨さんこいしさんをみといてくださいねー!行ってきまーす!」

 

「いってら〜、さて少し作業しますか」

 

俺は幾つかの小瓶を取り出し作業し始める。何をしてるかというと霊力を小瓶の中に封じ込めていざって時の霊力回復道具を作っていた。いくら作っても置く場所にも特に困ったりしないのでどんどん量産中だ備えあればなんとやらだな。

 

「あれ〜?お兄ちゃんなにしてるの〜?」

 

「こいし起きたのか、今ちょっとした道具を作ってるんだよ」

 

「へ〜面白そうだね!ねぇねぇわたしにもやらせて!」

 

「べつに構わんぞー、そうだな妖力の瓶もつくるか。やり方はなまず妖力を手のひらに集中させるんだ、それからこの小瓶にすくって水を入れるような感じで妖力を流し込むんだ。あとは蓋を閉めて完成だよ、簡単だろ?」

 

「んー多分大丈夫かなー?こんな感じ?」

 

「そうそう大丈夫そうだな、じゃあ幾つかつくるか」

 

「うん!そういえばお姉ちゃん達はどうしたの?」

 

「2人はお風呂入りに行ったよ、あとでいくか?」

 

「いくいく〜お兄ちゃん一緒にはいろ!」

 

「あはは〜入れたらな〜とりあえずさっさとつくるぞー」

 

こいしの提案を軽く流して2人で作る作業に入った。

 

 

 

〜少年少女作業中〜

 

 

「ふ〜さすがに疲れてきたなこいしそろそろ終わろっか」

 

「わたしも疲れたよ〜けどたくさんできたよ!褒めて褒めて〜!」

 

「手伝ってくれてありがとなこいし」

 

俺はこいしの頭を撫でてやると満足な表情を浮かべたがやはり疲れてるのだろう少し疲労の色が見えた気がした。

 

「お風呂いただきました・・・ってなんですかこの瓶の数は足の踏み場がないじゃないですか」

 

「あぁ悪い悪いすぐ片付けるよ、なにを作っていたかはわかるだろ?」

 

「なるほど瓶に霊力をこめていざって時の回復道具にしてるんですか、お疲れ様です」

 

「説明いらねぇのは楽だな〜そういやユキは?」

 

「宿の人のお手伝いしてるみたいですよ、困っていたみたいでしたので」

 

「なるほどな、じゃ俺は風呂行ってくるよ」

 

「わたしもわたしも〜」

 

「…まぁ貴方なら大丈夫でしょう、こいしをお願いします」

 

「えらく信頼されてるなおい、普通は止めると思うんだが?」

 

「貴方がこいしに手を出すわけないと信じてますので」

 

「まったくたいした信頼だな、こいし行くぞー」

 

 

 

2人を見送ってしばらくしてお手伝いをしていたユキさんが戻ってきた。

 

「ただいまでーす!って時雨さんとこいしさんは何処へ?」

 

「2人ならお風呂に入ったわよ、とりあえずお疲れ様」

 

「あららすれ違いでしたか…そうだ!せっかくですしさとりさんたまには2人で話しましょうよー!女将さんからお酒をもらってきたんですよ!」

 

「・・・そうねたまにはいいかもね、頂くわ」

 

「結構強いお酒なんでお気をつけを…まぁ私たち人外ですので平気だと思いますけどねーではではどうぞー」

 

「ありがとね、じゃあこちらからも…」

 

「どうもどうも!そういえば前々からさとりさんには聞いてみたかったことがあるんですよ」

 

「んぐんぐ・・・何かしら?というかなぜ心が読めないようにしてるのかしら?」

 

「心読まれて先読みされてもおもしろくないので〜で本題に入りますが時雨さんのことどう思ってます?」

 

「直球ですね…まぁいいですけど、そうね好きよ好きだけどそれだけじゃないわ」

 

「それだけじゃないって他には何が?」

 

「同時に憧れでもあるわね、あんな人いままで見たことなかったわ。妖怪のわたしたちに手を差し伸べてくれた見ず知らずの妖怪によ?普通だったらありえないわ。いつか私もあんな風になりたい…なんてね」

 

「うふふ…やっぱりさとりさんも時雨さんの事好きなんですね〜まぁなんとなくわかってましたけど、しかし憧れですかあんな人滅多にいませんしね。誰も差別することなんてないあの人はそういう人ですから昔からずっと、まぁ時雨さんの欠点を上げるとするなら人の為に無茶しすぎることがある…ぐらいですかね?」

 

「そんな風になる前に私たちでフォローしなくちゃですね。そんな無茶させる前にね」

 

「ですね♪頼みますよ〜さとりさん」

 

「ふふ…ひさしぶりのお酒で少し口が軽くなってしまったかしら?」

 

「まぁまぁたまにはいいじゃないですか、じゃんじゃん飲んじゃいましょう!」

 

その後お風呂から戻ってきた時雨たちにベロンベロンに酔った二人が悪酔いをして少し面倒になったのは言うまでもない。

 

 




少しずつ落ち着いてきてはいますので1週間以内を目標に次の投稿したいと思います


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酒虫採りへ

おまたせいたしましたーではどうぞー!


以前団子屋のおばちゃんから聞いた酒虫のことをユキに話したらどうしても飲んでみたいとのことなので村を出て酒虫の捜索をしている。

 

「もうだめです〜疲れました…本当にそんな酒虫なんてのいるんですかぁ〜?もうしんどいですよー」

 

「お前が酒虫の酒を飲みたいっていうからこうやって4人で探してんだろ文句言うんじゃねぇよ、てかどんな姿想像してんだ?そんな茂みなんて探し続けて」

 

「え?そりゃぁ虫って言うんだからここにいるかと思って〜」

 

「ユキお姉ちゃんお兄ちゃんの話聞いてなかったの?」

 

「時雨さんが話してる時ユキさんはお酒のことで頭がいっぱいだったみたいで聞いてる様子じゃなかったですよ今更言うのもあれですが」

 

「なるほど酒のことで頭がいっぱいで全く話を聞いてなかったわけだな」

 

「あはは…すいません、美味しいお酒を想像したらもう話どころじゃなくて」

 

「まったく…もう一回説明するぞ。酒虫っていっても別に虫なわけじゃないぞなんでも川に生息していて姿は魚の方が近いらしい大きさも3寸程らしい。わかったか〜?」

 

「わかりましたから早くとりましょうよ!」

 

「お前のために説明したはずなんだかな・・・まぁいいかどうせなら勝負にでもするか。シンプルに誰が一番採れたかで競うか、賞品は…そうだな酒虫のお酒を1番に飲める権利とかでいいかな?」

 

「ふふふふふ…負けませんよ〜一番に飲むのは私なんですから!!」

 

「勝負というならそれなりに頑張りますかね、ユキさんには負けない程に」

「お姉ちゃん達にもまけないよ〜!一番になってほめてもらうんだから!!」

 

「じゃあ制限時間は・・・まぁ半刻もあればいいだろ。あと人の邪魔は禁止では…始め!」

 

 

 

 

 

 

〜半刻後〜

 

 

「えー…結果発表だけど先に突っ込むぞ、ユキはなんで1匹も取れてないんだ?」

 

「いやそのサボってたわけじゃないんですよ、必死で捕まえようとはしたんですよ!けどそれぽいの見つけて捕まえようとしたら逃げられ続けてこの結果です…」

 

「酒への執念が強すぎるんだよ、もう少し邪念を消すようにしろよ、相手は生き物なんだからさ気配を悟られないようにしないと逃げられるに決まってるだろ」

 

「わたしのお酒が〜〜……」

 

「まぁユキは置いといて一番取れたのは誰だ?おれは7匹だけど」

 

「私は12匹です」

 

「私は23匹だよー!」

 

「お、一番取れたのはこいしかよくそんなに採れたな」

 

「なんかね〜勝手に酒虫みたいのが近寄ってきて捕まえるのは簡単だったよー!」

 

「…無意識がはたらいたのか?もし働いてたなら寄ってきたのも納得だな、けどよく採れたなこいし」

 

「頑張ったでしょ〜!褒めて褒めて〜♪」

 

こいしが頭を差し出してきたのでいつも通り撫でてやる。悟りが少しうらめしそうに見ていたが気にしない気にしない。ほんとこいしは甘え上手だなー。

 

「とりあえず小さい奴は返しとこうか、そんなに量いてもしょうがないしな」

 

「そうですね、それとユキさんどうします?さっきから酒…酒…って呟いてますけど」

 

「後でフォロー入れとくよ。とりあえず酒虫を移し変えようか」

 

さとりとこいしと協力してあらかじめ用意していた入れ物1つ1つに酒虫を移していく。酒虫が水を酒に変えるのに1日近くかかるそうなので気長に待つつもりだ。ユキには昔神奈子につくり方を教わっておいた秘蔵の御神酒を与えとくとしようかな。

 

とりあえず野宿するために良さげな場所を探すことにしたが少し飛んで周りを見渡してみる。すると近くに村があるのが確認できた。今日は野宿しなくても済むかなと思いつつさとりたちに報告に戻った。

 

「おーいさとりーこいしー近くに村があるのが見えたから行こうぜ」

 

「ならお布団で寝れるかもですね」

 

「わぁーい!お布団で寝れるー!」

 

「最近は冷えるようになってきたからな妖怪がいくら丈夫だからといって油断はいかんからな。早速向かうか、ユキー行くぞーそんなに拗ねんなよ」

 

「拗ねてませんー、全然全く一切きにしてませんーだ」

 

「・・・気にしてるなあれ」

 

「ですね、時雨さんあとでフォロー頼みますね」

 

「りょーかい」

 

なんだかんだいいつつも村が見えた方に向かうが、何かおかしな雰囲気を感じていた。村についてそのおかしな雰囲気についてすぐわかった、村人の気配は感じるが誰も外に出ていない。それどころか妖力が漂っていた。

 

「この村…なにかおかしいぞ」

 

「ですね、妖力の漂いようといい多分妖怪が近くにいますよ」

 

「はぁ…その妖怪捕まえるか、さっさと宿で休みたいだろう?」

 

「どうやら複数いそうですね、ここは2人組作って効率よくやりますか」

 

「よし、こいしー行くぞーさとりはユキについて行ってくれ」

 

「あ、はいわかりました気をつけて」

 

俺たちは二手に別れ妖怪を探し出すことにした。その妖怪はすぐに見つかった、でかい声で偉そうに人間を脅していたから探す手間が省けた。

 

「おいあんた何してんだ?」

 

「あー?んだてめぇ烏天狗様に人間がなにかようかー?」

 

「なに人を脅してんだって聞いてるんだよ、それぐらいも理解できないのか?」

 

「は!人間が図に乗ってんじゃねぇ!」

 

案の定というかいつものパターンだがその天狗?ってのが刀を抜いて襲いかかってきた。見ただけでわかるけど明らかに舐めきってる動きだ俺はこいしを後ろにやり霊力を纏った拳で受けとめてそのまま刀をへし折ってやった。

 

「ちっ…てめぇ喧嘩うってんのか!」

 

「喧嘩うってきてんのはそっちだろうが、ほらこの刀身かえすよ」

 

距離をとったそいつに向かって投げ返してやると運悪く足に刺さってしまった。

 

「ぐっ……てめぇよくもやりやがったな!」

 

「あ、悪い悪い投げるとこ悪かったわ」

 

「お兄ちゃんあの妖怪弱いね〜私でも勝てそう♪」

 

「危ないからこうゆうのは任せときな、怪我させるわけにはいかないからな」

 

「じゃあ守ってねお兄ちゃん!頼りにしてるよ♪」

 

「くそ!小さい子といちゃいちゃじゃなくて烏天狗に喧嘩うったこと後悔しやがるんだな!」

 

すると声を聞いてかそこに別れていたユキたちも合流してきた………凍りついたそいつのお仲間を担いで

 

「時雨さんこっちは終わりましたよ、この変なのどうしましょう?」

 

「おーお疲れさんそれはそこのそいつにでも渡しといてくれ」

 

「てめぇらこんなことしてただですむと思うなよ!この村ごと滅ぼしてやるわ!首洗って待っとけよ!」

 

と言い残してお仲間を担いでどっかに飛んで行った。すると村人が続々とでてきてざわつき始めた。

 

「あんたらとんでもねぇことしてくれたな。この村は終わりだ…天狗様に逆らうなんて大変なことやってくれたな」

 

「・・・そいつらについて話聞いてもいいかな?できるだけ詳しく。俺たちは各村を転々としながら妖怪退治をしてきている天城時雨だ、こいつらは俺の連れって感じ」

 

俺たちは村人からいろんな話を聞くことができた、なんでも最近になって烏天狗っのが現れるようになって村の収穫物とかを強制的に奪っていってるらしい。逆らうと死ぬというまではいかないが致命傷を負っている者も多数いるという。とりあえずその怪我を負っている人たちの治療をし宿を借りることができた。

 

「ユキこの状況聞いてどう思う?」

 

「サイテーですねその天狗達残らず消し去ってやりたいぐらいです」

 

「だな、とりあえずそいつらが根城にしている妖怪の山ってのがあるらしいからそこに向かうつもりだ。こっちから殴り込んでやる、ユキ達はこの村を守ってくれ」

 

「まさか1人で向かうのですか?ちょっと危険じゃないですか」

 

「いざとなったら山を吹き飛ばしてでも帰ってくるさ。それより俺たちのせいでこの村に迷惑かける形になってんだ、村の人たちを守ってやってくれ」

 

「むー…わかりました無理だけはしないでくださいよ」

 

「わかってるよ心配はかけたくないからな、俺に任せとけ!」

 

 

 

 

 

 

 




次は時雨君が妖怪の山に殴り込みます。一体どうなるんでしょう?
ちなみに凍った天狗はユキが氷月刀でやりましたw


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妖怪の山へ

「さてと、いっちょやりますか!」

 

夜が明け早速妖怪の山の麓までやってきた、昨日言った通りユキ達には念のため村の警護に残ってもらっている。とりあえず俺は願わくば話し合い、それが無理なら実力行使で行くつもりだ。

 

「しかし…すごい妖力が漂ってるな、ま気楽に行きますか」

 

さすがに飛んでいくと目立つので歩いて行くことにした。ちょうどいいことに手入れされている道を見つけたので正面から堂々と行ってみよう、こそこそ行くよりも案外堂々としている方がばれないこともあるしな。

 

 

 

side????

 

「はぁ…屋敷を抜け出したのはいいけどどうしよう・・・戻ったってつまんないし面白いことないかなー?そうだ!せっかくだし麓の方まで行ってみよーっと!迷い込んだ人間とかいたら面白そうだし♪」

 

私は警備に見つからない様に山を全力で降りて行った、スピードなら他の天狗にも負けないし姿を見られることもないだろう。だが一つ大きな誤算があった、麓の道を下っていたのだがそこには人間が悠長に歩いていた。

 

「え!?ちょ!どいてどいて!」

 

私は今全力で飛んでいる、とてもじゃないけど減速しても間に合わない。ごめん!と思いつつ目を閉じて衝撃に備えたが…おかしい、いつまでたってもぶつかった時の衝撃がやってこない、私は恐る恐る目を開けると驚くことに人間が私を抱きとめていた。

 

「っと…大丈夫かい?怪我は無さそうだけど」

 

「え?え?」

 

「大丈夫そうだし、じゃあね」

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!なんで平気なのよ、あんなに勢いよくぶつかったのに怪我一つしてないだなんてあなた本当に人間!?」

 

「会って間もない相手に向かって人外みたいな言い方は酷いな〜簡単な事だよ、ぶつかる寸前に霊力で膜を何重にも貼って衝撃を緩和ささたんだよ」

 

(ま、人ではない事は確かだけど)

 

「それでもなんで私が見えていたのよ!普通目では捉えられなスピードでいたのに」

 

「君直前に何か言ってただろう?そのおかげかな」

 

「むー納得いかない……てかあなたここに何の用よ。ここがどこなのかわかってるの?」

 

「妖怪の山だろ?ちょっと用があってな、今登ってるところさ」

 

「知ってるならなおさらなんでここにきてるのよ!ここは人間は立ち入れないのよ!?」

 

「そんなの知った事じゃないさ、どうしても行かなきゃいけないんだよ、ケリをつけないといけないからね」

 

「・・・」

 

そう言うとその子は黙ってしまった、何かを考えてるようにも見えるが構ってる暇はない。早くしないとまた村が襲われる可能性もある、急がなければ。

 

「おれは行くから、じゃあね」

 

「待って!」

 

「まだなにかあるの?」

 

「私も連れて行きなさい!」

 

「・・・なぜ?」

 

「そ、それは・・・あ、あんたこの山に慣れてなさそうだからわたしが案内してあげるのよ感謝しなさい‼︎」

(まぁ本当は面白そうだからなんだけどね)

 

「ふむ・・・無駄な戦闘避けれるかもしれないな、わかったじゃあこの山の主のところまで案内してくれないかな?」

 

「別にいいけどなんであんたはこの山に来てるのよ」

 

「あーそれは話すと長くなりそうで短いかもしれないんだけど聞きたい?」

 

「まぁできれば?」

 

「わかったよ」

 

少年説明中………

 

「つまり、村が再度襲われるかもしれないって理由で来てるのね、あんたとは関係なさそうなのによくやるわね。人間ってわかんないわ」

 

「困ってる人達がいたら放って置けないんさ、とりあえずこれで案内してくれるよね?」

 

「わかってるわよ、ところで聞いてなかったけどあんたの名前は?私は…そうね希って呼んでくれればいいわ!」

 

「俺は時雨ただのしがない旅人だよ」

 

(あれ…?時雨って何処かで名前を聞いたことがあるような…ま、いっか!)

 

「じゃ、着いてきて!おと…じゃなくてこの山の一番偉い人のところまで連れてってあげるわ!」

 

「できるだけ見つからないように頼むよ、無駄な争いは避けたいからね」

 

「大丈夫大丈夫、希さんにまっかせなさーい!この山の警備なんて抜け道知ってるんだから!パパッと行くよー」

 

 

と希はそう言うと俺を軽々と持ち上げてすごいスピードで山をかけていった…そうだこの山に住んでる子なら妖怪なんだよなーなんて思いつつ行く先を任せるのであった。

 

 

 

 

その頃山頂付近では…

 

 

「おい!天魔様はどうした!」

 

「えーっと…その…先ほどまで勉学に勤しんでいたのですが少し目を離したらいなくなってしまいました」

 

「全く何をしてるんだ!大天狗様にバレでもしたら大目玉だぞ‼︎なんとしても探し出せ!今すぐに」

 

「部下達に探させていますが見つけたなどの報告は入っておりません、捜索範囲を広げておりますのですぐにでも見つかると思うのでお待ちを」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希に運ばれながら山を登り始めてから少したちいきなり立ち止まってその場に落とされた。

 

「ちょ、降ろすなら言ってくれよ。なんかあったのか?」

 

「しっ!静かにして‼︎この道なら安全だと思ったけどダメだったみたい、変わりの道探さないと…」

 

そう言われて前方を確認すると2人の天狗達が立っていたが警備しているわけではなさそうだ、まるでなにかを探しているようなすごく焦っているように見て取れた。

 

「なんだあいつらなにか探しているみたいだけど」

 

「あちゃーもう逃げ出したのバレちゃったかー!」

 

「逃げ出した?それってどうゆう意味だ、捕まってたりしてたのか?」

 

「そうゆう訳じゃないけどまぁ細かいことはいいじゃない!迂回しても時間かかるし飛んで行ったらすぐバレちゃうしどうしよっか?」

 

「細かくないとは思うが…そうだな要するにバレずにここを突破するのが早いんだな?」

 

「そうだけどそんな簡単に行ったら苦労しないよ、何か手でもあるの?」

 

「まぁいちようね、気絶させるぐらいなら全く問題ないよな?」

 

「え?」

 

そう彼が言うと同時に彼を取り巻く雰囲気そのものが変わったように感じた、天狗達に向けて引き寄せるような動作をしたと思った次の瞬間目の前に先ほどの天狗達がいきなり現れたと思うと次の瞬間には気絶していた…?

 

「これでよしっとはやく進もう」

 

「は?ちょちょ待って待って!何したの⁉︎てかなんでいきなりこいつ達が目の前に現れたの⁉︎」

 

「まぁ俺の能力…?かなとりあえず進めるようになったんだからいいだろ?行こうぜ」

 

(なんなのこの人間?天狗を見てもビビらないだけじゃなくて一瞬であの2人を気絶させれるだけの実力。・・・これは面白くなってきたー!もしかしたらこの人ならあの鬼たちににも…?いやさすがに無理だよね)

 

「わかったよ、行きましょ。もう運ばなくてもいいよね?あんたただの人間じゃないみたいだし」

 

「おうよさっさと登り切って用事済ましたいしな、行こう」

 

私たちは気絶した2人を尻目に登るのを再開した、この時誰かに見られていたことなんて気づいていれば面倒なことにならなかったのになー。

 

side???

 

「あややや、天魔様は相変わらずお転婆してるみたいですね。しかしあの人間はいったい何者なんでしょう?まぁいちよう上に報告しときましょうか」

 

 

 

 




次回は戦闘の予感…?次とその次で東方キャラ3人ぐらい出る予定です、誰かはお楽しみに…っていってもわかる人はわかるとは思いますけどw

年末までにあと1本あげる予定です


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挑発

ギリギリ間に合いました、どうぞ


2人の天狗にあって以降特に誰とも接触することもなく屋敷の近くまでたどり着けたが少し問題が発生していた。屋敷の警備が予想以上に多かったことだ。

 

「これどうやって突破するよ」

 

「私は多分大丈夫だと思うけどあんたのこと全く考えてなかったわ」

 

「おいおいまじかよ、無理やり突破してもいいけどそうなると戦闘が避けられなくなりそうだしな」

 

「んーそうね…せめてあんたが妖怪だったら私の友人って言って通れたかもしれないけど人間を通すとなるといろいろ問題が」

 

少年少女考察中・・・・

 

 

「ん、待てよ妖力さえ纏ってたらこの姿でも大丈夫だよな?」

 

「あんたみたいな人型の妖怪はけっこういるしできたら苦労しないわね、無理だから困ってるわけだけども」

 

「ふふっ…いい方法思いついたぞ」

 

俺はしまっておいた妖力の瓶を取り出してそれを自分自身に振りかけそれを能力で自分は纏わせるようにし妖力の膜を張った

 

「これならどうかな?少なくとも霊力は消せたと思うけど」

 

「あんたなんでそんなもの持ってるのよ?まぁいっかそれならなんとかなるかも!いちようこれを羽織って」

 

希からスカーフみたいな物を渡されとりあえず頭に羽織っておくことにした。そして希にあんないされるように屋敷に向かって行った。

 

「希様!今までどこに行ってらしたのですか?教育係の者が探しておりましたよ」

 

「あーまぁいろいろあってね〜友人と会ってたのよ」

 

「友人というのはその後ろの男のことですか?いけませんよ年頃の男と密会みたいなことをするなんて大天狗様に知られでもしたら大目玉くらいますよ?」

 

「あんなお堅い人なんて知らないわよ友人は友人よじゃ彼も倒してもらうわよ、行きましょ時雨」

 

後ろに視線を感じながらも希について行き希の部屋らしきところまで付いて行った。

 

「希様いままでどこに行っておられたのですか!毎日しっかりやっていただけないと…」

 

「あーそれ後でやるから下がっててもらっていい?ちょっと友人が来てるのよ」

 

「はぁ…ちゃんと後でやってくださいよ、また逃げたりしたら」

 

「わかってるわかってるから!後でね」

 

「今の人は?」

 

「私の教育係みたいなもんよ、毎日勉強勉強ってやになっちゃうわ」

 

「大変なんだないろいろと」

 

「ま、それは置いといて案外うまく行ったわね、あの門番そんなに厳しくない人だからよかったわ」

 

「俺はあいつらからの視線がすごかったけどな、なんていうかこう妬ましい…みたいな?」

 

「あーまぁあんなのはほっとけばいいのよ、それより時雨ここからどうするか改めて確認したいんだけどいいかしら?」

 

「そうだな・・・この山で一番偉い大天狗様?ってのと話がしたい、今の村の状況とこんなことを指示してやらせているのか知りたいってのができればいいな〜とは考えてるかな」

 

「普通なら山の者以外で会うことなんて無理に近いことだけどそこはなんとかしてあげるわ、けど会えたとしても話を聞いてもらえるかは別よ。最近いろいろあってね山全体がピリピリしてるの」

 

「いろいろって?」

 

「この山は主に4種類の種族がいるんだけどね、烏天狗、白狼天狗、河童、その他妖怪達って分かれてるんだけど最近この山に介入して来た奴がいてこの山の力関係をひっくり返しちゃったの。その介入して来たのが鬼…しかもその中のたった2人に天狗達は敗北。この建物の付近は大丈夫だけど逆の方は完全に鬼の住処とかしてるの、しかも鬼は戦い戦いそして酒酒酒。戦いや酒飲みに付き合わされてる天狗達は満身創痍なのよ」

 

「うわぁ……めんどくさいことになってるんだな」

 

「大変なのよ鬼って連中は」

 

「ところで気になってたけどその大天狗とも会えるって言ってたけど普通の天狗だったらとても合わせることなんてできるとは思わないんだけど君は一体?」

 

「んーまぁ隠すことじゃないか、私は大天狗の娘なのよ。みんなからは天魔とも呼ばれているわ!」

 

「へーそうなのか」

 

「リアクション薄いわねーそこはもっと驚くところでしょ!」

 

「いやだって他の天狗達の対応とか見てればなんとなくわかるよ」

 

「つまんないのーじゃ行きましょお父様のとこに案内するわ、行きましょー」

 

再び希の後ろをついていき他とは明らかに違う扉の前に着いた。

 

「お父様ーちょっといいかしらー?」

 

「…希か?入れ」

 

「はいはーい、あ私の友人も入れるからよろしく〜」

 

そのまま希は扉を開け入って行き希に催促されるようにそのあとに続く。

 

「希よ、勉学の方は進んでおるか」

 

「まぁまぁよ、それより紹介したい人がいるんだけど」

 

「その後ろの男の子とか?まさか恋人とゆうわけではないだろう?」

 

「恋人なんていないわよ!私の友人の時雨よ、お父様にお話があるって言ったから連れてきたのよ!」

 

「ほう…その時雨とやらこの山に何の用だ」

 

「えーっと…どうも希さんの友人の時雨です。今日はお話があって参りました。早速本題なんですがここから少し行った所にある村で天狗達が略奪を働き抵抗すれば危害を加えているのです、それはあなたの指示なのですか?それを聞きにまいりました」

 

 

「………それでもしそうだったら?」

 

「その時は為すべきことをするだけです」

 

「ふっ…面白い奴よ、いいだろう質問に答えてやろう。まずそんなことを指示した覚えはない、一部の天狗が勝手に行った物だろう。私等天狗は人間には干渉しない…それがルールだからな、それを破ったものがいるなら謝ろうすまない。」

 

「いや別に謝って欲しくてここまで来たわけじゃないですし…あとはわかりますよね?」

 

「あぁその犯人は私が見つけ罰を与えよう」

 

「それは任せます。それともう一つこの山は今不安定なそうで」

 

「あぁ希から聞いたのか、その通りこの山は今荒れておる。鬼達がかなりの勝手をしておるからな、元は私が鬼に負けてしまったのが悪いんだがな」

 

「その鬼の長がいるのはどこらへんですか?」

 

「ここから西の方に行けば鬼達の溜まり場があるからそこにいると思うがなぜそんなことを聞く?」

 

「…なんでもありませんよ、ちょっとした興味です。ではこれで失礼します。」

 

「あぁ村の者達にもう手出しはしないと伝えてくれ」

 

「伝えておきます、では失礼します」

 

俺はその部屋を後にし希もその後に続く。

 

「待って時雨!」

 

「ん、どうかした?」

 

「いやどこに行くかなって?」

 

「いや西の方へ行くつもりだけど」

 

「なんで⁉︎そっちの方は鬼がいるってさっき聞いたでしょ?」

 

「聞いたけどそれが?」

 

「いや、危ないって!人間なんてすぐやられちゃうよ⁉︎」

 

「まぁなんとかなるよ、さて行くぞ」

 

希の警告を無視し西の方に向かうが希も俺の後をついて来ている。他の天狗達も不思議そうな目をしながらこちらを見ている。なんだかんだ言われてるうちに鬼達がいる集落についていた。その周りは酒臭く周りにたくさん天狗が倒れている。俺は希の制止を無視してその中に突っ込んで行くと俺に気づいた鬼が近づいて来た。

 

「なんだあんた、天狗じゃなさそうだな。人間か?人間なんかが来る所じゃねぇよ、帰んな帰んな」

 

「鬼ってのは喧嘩と酒が好きって聞いてね、この天狗達の代わりに相手をしてやろうと思ったな」

 

「人間は面白いことを言うなー冗談はよせよ」

 

「え?なに人間に負けるから戦いたくないの?」

 

「じゃあほら試しに一発殴ってみろよ!自分の愚かさがよくわかるぜ!」

 

「じゃあ遠慮なく♪」

 

私が介入する間も無く無く時雨は言われた通り鬼の腹に一発入れていた。次の瞬間鬼が視界からきえた…?いや鬼は遥か後方に吹き飛んでいた。

 

「ふぅ案外飛ばないもんだな」

 

「な、何をしてるの時雨⁉︎」

 

「いや言われた通り一発入れただけだけど?」

 

「そうじゃなくて!大変なことになるよ!鬼に喧嘩売るなんて…」

 

「平気平気希は後ろで見てな!久々にやりあいますか!」

 

少しして吹き飛ばした時の音を聞きつけたのか鬼達が集まって来た、吹き飛ばした鬼も戻って来たようだ。

 

「いってぇな…てめぇ本気でやるつもりか、手加減しないぞ!」

 

「は!ほら他の鬼達も来いよ!やろうぜ!手加減してやるから本気でかかってきな‼︎」

 

 

 

 

 

 

 




いつの間にか1500UAを超えお気に入りも17件いただけました。来年度からも完走目指して頑張って行きますのでよろしくお願いします。では良いお年を〜

次は2月中には上がります


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鬼の山

ギリギリ間に合いました、最近なまけすぎですね、次はもっと早く登校します。


私は目の前の光景が信じられなかった。さっきまで一緒に話していた彼が鬼と渡り合っているのだ、複数の鬼にかこまれようが関係ない彼は怯む事なく戦っている。

 

「おらおらどうした!もっとこいよ‼︎まだまだお前らの実力はこんなもんじゃねぇだろ‼︎」

 

「くっ…こいつ人間のくせにそんじょそこらの天狗たちより強いぞ」

 

「人間だの天狗だの偏見持ってる時点でお前らはダメなんだよ!」

 

「嘘でしょ…時雨って人間でしょ?なんで天狗以上に鬼と戦えてるのよ…ありえないわ」

 

「あややや、なんかすごいことになってますね」

 

と声が聞こえて来たと思うと上から鴉天狗の少女が降りて来た。

 

「あら文じゃない何してるの?」

 

「いやぁ〜彼が山に入った時から見てたんですけどちょっと目を離してた間にすごいことになってるじゃないですかー!彼はいったい何者なんでしょう?」

 

「ただの人間だと思ってたんだけどもうわかんないわ、けど…彼の名前どこかで聞いたことがあるような気がするのよねーなんだったかなー?」

 

「名前を聞いても?」

 

「名前しか聞いてないんだけど時雨よ」

 

「ええっと…ちょっと待ってくださいね」

 

そう言うと文は何かメモ帳の様なものを確認し始める。あれは確か山以外で起きた出来事を纏めていた物だったはず。さっきまで笑顔だった顔が引きつっている。

 

「あ、あの〜天魔様…?もしかしてこの人かもしれないです」

 

そう言うと文はメモを見せてくれた。そこには諏訪大戦の事が記録された物だった、そこには諏訪の神の洩矢諏訪子と大和の神八坂神奈子が一騎打ちしたと書かれた記録であった。結果は大和の神の勝利であったが、その裏で活躍したもう1人の活躍があったとゆう。

その者は諏訪に住んでおり大和から宣戦布告文が届いた時には自ら大和に赴き他の神に臆する事なく一騎打ちの約束を取り付けるだけでなく諏訪の神と大和の神の戦いの最中に神社を侵略しようとしていたスサノオノミコトとその兵士達をたった1人で打ちのめしたとゆう。その者名前は天城時雨、種族は人でもなく神でもない現人神とゆう無二の存在。

 

「え?なにこれ…?まさかここに書いてあるのってあの時雨なの…?てか文こんなものどこで調べてきたのよ」

 

「それは企業秘密ですよ!いくら天魔様でも教えれませんよ〜」

 

「まぁなんでもいいわ、にしてもここに書いてあるのが本当にあの時雨の事だったらほんとお節介な神様ね。村の為にここに来ただけじゃなくこっちの山の問題まで片付けようとしてるんだもの、ほんとありがたいけど見てて心配になってくるわね」

 

「あやや?天魔様知り合ったばっかだと言うのにやけに彼のことをかっていますね〜なにか特別な思い入れでもあるんですか?」

 

「さぁね?あるかもしれないしないかもしれないわよ。まぁ信頼はしているのかな?」

 

「ふ〜ん……ところで天魔様彼止めなくていいんです?」

 

「あれを私が止めれるとおもう?」

 

私が指をさした方にはまだ鬼と戦っている時雨がいた…その近くには倒したであろう鬼の山が出来上がっているざっと見ただけで50は超えており数はまだまだ増す一方だ。よくみると戦っている鬼の他にギャラリーが集まってきて盛り上がっているようだあれを止めるのは至難の技だろう。

 

「あはは…難しそうですね、さすがに私も巻き込まれて鬼と戦う羽目になるのも面倒ですし、終わるまで見てましょうか」

 

「そうね〜終わるまで待ちましょうか」

 

半刻後………

 

「どうだ!もうかかって来るやつはいねぇのか!」

 

「なんだよあいつほんとに人間か?大半の奴がやられちまったぞ、次はお前がいけよ」

 

「お前あの山見て言ってんのかよ、冗談きついぜ」

 

そう言って鬼が指をさしたのは幾つにも連なってできた仲間たちの山だ。正直あの山を見てあいつに挑む勇気は持ち合わせていない。

 

「ふぅ…これ以上挑んで来るやつはいなそうだな、久しぶりに暴れれて満足満足」

 

「ねぇ…ええっと……時雨?大丈夫?いろいろと」

 

「ん?あぁ希か大丈夫大丈夫、こんなの暴れ足りないぐらいだよ」

 

「あれだけ暴れといてよくそんなこと言えるわね、正直信じられないわよ!一体あなたは何者なのよ!正直に言いなさい‼︎大体は話を聞いたから検討ついてるけどあなたの口からはっきりと言いなさい!」

 

「天魔様そんなに詰め寄って聞かれなくても」

 

「おや?君は俺が山に入った時あたりからずっと上で見てた子だよね?」

 

「あやや…まさか気付かれていたとは驚きです。なぜ私を放っておいたのですか?」

 

「放っておいても平気だと思ったからね、俺はここに攻撃を仕掛けにきたわけでもないからね」

 

「私のことを無視するなー!」

 

希がいきなり殴りかかってきたが軽く受け止めてやる

 

「わかったわかった説明するよ、けどどこから話したもんかな〜?」

 

「なんでもいいから全部!」

 

俺は自分が何者なのかを説明してやった、どうやら一緒にいた子から大体のことは聞いていたようだ、詳しく説明する手間が省けて助かったな

 

「本当に神様だったのねいろいろと信じ難いわ」

 

「まぁ神様って言っても半分だけどね、ところで君の名前は?」

 

「あぁ、私ですか?私は射命丸文って言います。気軽に文って呼んでください‼︎時雨様」

 

「その様って言うのはやめてくれ、気軽に呼んでくれて構わないよ」

 

「では改めまして時雨さん、いろいろと話を聞きたいんですけどいいですか?」

 

「なんだいなんだい一体何があったんだい!」

 

文に受け答えをしようとした瞬間近くの洞穴から声が聞こえてきた、声が聞こえてきた方向をみると長身の一本角の鬼と身長が小さい小柄な鬼が俺の作った山をみて驚きの表情をしながら話しているようだ

 

「誰がこんなんを作ったんだい?天狗の中にも腕の立つ奴がいたのかい?」

 

「もしそんな奴がいるなら私たちが見逃すわけないと思うけどね〜」

 

「あ、姉さん!天狗たちじゃありません、あそこにいる人間の仕業です‼︎」

 

そう言って傍観していた鬼が俺の方に指をさす。なぜだろう?心なしかあの2人のこちらに向ける目が輝いて見える。

 

「あんな人間にこいつらがやられたのかい?冗談を言ってるんじゃないだろうね?」

 

「嘘なんてついてないですよ!本当なんですあの人間1人にやられたんです!」

 

「ほほう…そりゃぁ面白そうだね」

 

「だね〜もしそうなら…」

 

何かを話しているようだがよく聞こえないがどうやらこちらに近づいて来るようだ。

 

「なぁそこの人間私たちと戦ってはくれないか?」

 

 

 

 

 

 




長らく待たせてしまって申し訳ありません


次あたりにあの2人と戦うことになるのでしょうかね

少し考えていることなんですけど時雨とユキのキャラ詳細を書くか悩み中です
次は5月2日までに投稿します


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VS伊吹萃香

お久しぶりです


「戦ってくれって…随分と唐突な事言うんだな、あんたは一体何者だい?どうやらそこらの鬼とは違うようには見えるけど」

 

「いやぁすまなないねぇ〜癖みたいなものなんでね、あたしは星熊勇儀鬼の四天王の1人さ!そいでこのちっこいのは伊吹萃香、こいつも同じ四天王だよ」

 

「ちょっと勇儀‼︎小さいは余計だよ‼︎」

 

すごい軽い感じで話しているが明らかにこの二人は纏っている妖力が他の鬼とは段違いだ。間違いなく強い…!

 

「あんたらが天狗達が言ってた二人の鬼で間違いなさそうだな、戦ってもいいが一つだけ条件がある」

 

「条件?一体何を言うつもりだい?」

 

「もし俺が勝ったら…そうだなこの山の天狗達のむりゃぶりを少しは抑えてくれないか?」

 

「・・・そんなことでいいのかい?おかしな人間だねぇ、けど気に入った!いいだろうあんたが勝ったらほどほどにすることにしようか!じゃあ早速…」

 

「ちょっと待ってよ勇儀!前回天魔と戦った時も勇儀が先に戦って終わらせちゃったじゃないか!今回は私から行かせてよ‼︎」

 

「ったくしょうがないねぇ、私も戦いたいからほどほどにしなよ」

 

「あ〜はいはいわかってますよー(棒)さぁ人間やろうか‼︎」

 

「一つ確認したいんだけど本気でやってもいいのか?」

 

「あぁもちろん‼︎あんたの本気を見してみな!」

 

「ふ〜ん…それじゃあ遠慮なく」

 

正直手を抜いて相手にしたら勝てるかわからないので能力を使い距離を詰め懐に一撃を叩き込み続けざまにアッパーで吹き飛ばすが…すぐ体勢を立て直されてしまった。

 

「うへぇ〜人間にしては素早いねぇ〜油断してたよ、じゃあ今度はこっちから行くよ‼︎とりゃ!」

 

「ぐっ…」

 

パンチは思ってたよりは重くは無いがこのまま受け続けるのはまずい、このまま受け流し続けられる気がしない。

 

「どうしたの!このまま防戦一方かい‼︎」

 

「この!」

 

こちらも負けじと隙をついて反撃をするがその時に腕を掴まれ地面に叩きつけられてしまった。

 

「くっ…こいつはやばいな、華奢な体つきなのにすごい力だ」

 

少し距離をとり次の一手を警戒する

 

「伊達に四天王を名乗ってないさーあんたも人間にしてはやるじゃ無いか、大したもんだよ」

 

「お褒めいただき光栄だね…正直なめてたよ、いままでの妖怪ならこれでも通じてたんだけどなぁ。このまま続けてもしょうがないしどうしようかな…」

 

「時雨ーーー‼︎」

 

ふと後ろから声がして周りを見渡してみると戦っている間気づかなかったが周りの鬼達は酒飲みを始めてワイワイ騒いでいる。その中に希と文を見つけた。

 

「あなたいい加減に本気出しなさいよ!負けるなんて絶対ぜーったいに許さないわよ‼︎」

 

「ちょ、天魔様⁉︎いきなり鬼たちのど真ん中で何いってらっしゃるですか⁉︎やめてください!」

 

「止めないで文、こうでも言わないと時雨は中途半端に力出してダメージが溜まるだけだわ‼︎さっさと本気になってもらわないと!時雨ー!きこえてるでしょーーー!」

 

「元気な天魔だねー、であの子の言っていることは本当なのかい?」

 

萃香の言葉からはどこか嫌な威圧感を感じる気がする。

 

「えーまぁ本気だったと言えば嘘になる…かな?」

 

「舐められたもんだねー人間が私たちに手加減して勝てるとでも思ったのかい?」

 

「そうだな・・・人間のままだったら厳しいかもね

 

霊力のリミッターを解除し神力を解放しながら話を続ける。

 

「今までの妖怪連中相手なら実力の3番の1も出さずにきてるからな、正直言って妖怪を舐めてた。そこは謝るよ、ここからは本気でやらしてもらうよ」

 

「上等だね!かかってきな!」

 

萃香の声を合図に戦闘を再開する、さっきとは違い萃香の攻撃が見える…これなら!

 

「ちぃっ、さっきからちょこまかと!えい‼︎」

 

ここで少しつづ攻撃が大振りになってきていることに気がついた、攻めるなら今だ‼︎

その攻撃を最低限の動きで躱し横腹に拳を叩き込む

 

「がはぁ…」

 

「もういっちょ!」

 

もう一撃入れようとしたが今度は両腕でガードされてしまった。

 

「っつつ…中々重い拳だね。少し効いたよ」

 

「割と本気でやったからそれで倒れてくれたらよかったんだけどそう甘くはないか」

 

鬼ってのはこんなにもタフなもんなんだな、これは油断してられないな。

 

「次はこっちからいくよ!」

 

萃香の周りに霧が立ち込めて言ったと思うと周りが突然周りが仮に包まれた。

 

「目くらましか⁉︎」

 

視界を奪いにきたか、だけど気配を辿ればなんとでもなる。気配を掴むために集中するがなにも感じない…?すると突然後ろに気配を感じガードしようとするが受け止めきれずに左腕にまともに食らってしまった。

 

「あぶねぇ…あと少し反応遅れてたらやられてたぞ」

 

「へぇ〜今の避けれちゃうんだ、さすがだね」

 

「避けれてねぇよ、左腕が痛いのなんの。全く鬼ってのは色々と規格外だな」

 

「ここまで戦ってくれてるのは久々だよ。楽しいねぇ、けどそろそろ終わらせるよ‼︎」

 

再び萃香が煙の中に消えていったと思いきや妖力が爆発的に伸びたのを感じた。煙が晴れそこにいたのは先ほどの何十倍の大きさになった萃香だった。

 

「おいおい冗談じゃねぇぞ、デカすぎるだ(ry」

 

突っ込む暇もなく萃香はラッシュを仕掛けてきた、間違いなく当たったらまずい、幸い先ほどまでの鋭さはないが油断するわけにはいかない、当たったら終わりだ。隙を見て攻撃を入れてはいるが手応えがいまいちだ。こうなったら…

 

 

「おらぁ!!」

 

萃香の足に向かって思いっきり拳を叩きこむ、拳の衝撃が萃香の体勢が多少崩れる。決めるなら今だ‼︎能力を使い萃香の妖力を奪う、あまりにもデカすぎるため半分程度しか奪えなかったが十分だ。奪われた影響か萃香が多少縮んでいる。奪った妖力と霊力と神力を混ぜ合わせ1発の濃縮弾幕を作り出す。

 

「これで終わりだ!」

 

萃香に向けて弾幕を打ち出す、回避させないために高速で放った弾幕は萃香に当たった瞬間爆発を起こす。爆発が広がらないように当たった瞬間に萃香の周りに結界を展開させ周りへの被害は押さえたつもりだ。爆発が収まり結界を解いたあとその場所に立っているのは時雨一人だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ほんと久しぶりの投稿ですね、ここからは1.2週間に1本上げて行くのでこれからもよろしくお願いします。


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