第二次世界大戦の亡霊達 (ヨシフ書記長)
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プロローグ

処女作なので
よろしくお願いします


〜???〜

 

キィッ…バタンッ!…

薄暗い尋問室に入ってから尋問官は目の前に座っている男にこう言った

「お前の名前は?」

 

「シュー…シュー…コー…」

 

薄暗い尋問室には男の付けている酸素マスクから漏れる。

酸素の音がむなしく響いた

 

「私の名は…ハインリッヒ=ミュラー」

 

酸素マスクをつけた老人はそういった

 

「ミュラー長官か…ゲシュタポの…」

 

酸素マスクをつけて今にも死にそうな男は、元はナチス秘密警察長官

ハインリッヒ=ミュラー…あの大戦中に色々な戦争犯罪に関与している戦犯のひとりだ…

 

「では、ミュラー君。君に質問がしたい… 何故?君は今さら捕まる気になったのかね?」

 

「シュー…君たちに警告しに来たのだ…シュー 」

 

「警告?」

 

「シュー…コー…君達は私以外に逃げていたナチス戦犯を知っているだろう? シュー…コー… ヨーゼフ =メンゲレなどがそうだが」

 

「知っているとも、ナチスの高官が裏のルートで南米などに逃げたのはな」

尋問官が話している途中で遮るようにミュラーが言った

 

「だが、計画までは知らないだろう? 」

 

尋問官の眉がピクッとして、ミュラーを少し睨みながら言った

 

「計画?なんのだ?」

 

ミュラーは少し伏せ目がちにポツポツっと喋り出した

 

「不死身の…軍隊…トートアルメー計画だ」

 

尋問官は少しミュラーを睨みながら言った

 

「不死身の軍隊?なんだそれは?」

 

ミュラーは少し笑いながら言った

 

「君達ならわかっているだろう?何故、私がモサドの連中ではなくBSAAに出頭したのか…」

 

尋問官は顔を強ばらせながら言った

 

「まさか…その計画はウィルス兵器なのか?」

 

尋問官の顔には冷や汗が出ていた…

するとミュラーは目を細めながら言った

 

「君は私の話がどれほど危険なものなのか理解しているようだね…シュー 普通はただの嘘だと笑われるのだが…」

 

尋問官は持っていた資料をめくりながら言った

 

「信じるとも…何故なら、あのアンブレラの研究者の中には元々ナチスの科学者が大勢いた…アンブレラ崩壊後、手に入れた資料には新型のウィルス兵器を開発しようとしていたと書かれているからな」

 

ミュラーは尋問官を見据えながら言った

 

「そこまで知っているのなら話が早い」

 

そう言うとミュラーは息を大きくはきながら言った

 

「君は永遠に死なない兵士というものがどんなものなのか想像できるかね?」

 

尋問官は黙って話を聞いていた

 

「例え、小銃に心臓を撃ち抜かれようが、迫撃砲によって手足がちぎれようが、機関銃に蜂の巣にされようがひたすら戦い続ける兵士…それがあの頃ドイツには必要だった…」

 

 

 




次はミュラーの過去話になります

誤字脱字報告ヨロシクお願いたします

感想や質問、直して欲しいところなど言ってね!


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崩壊する帝都

最近、色々あって出来ませんでした!
すみません!
再開しマース


〜1945〜 第三帝国 首都ベルリン

 

ヒュルルルル… ズズーン

ダダダダッ! ドゴーン!!

 

街のそこかしこから、銃声と砲弾の爆裂音が響き砂煙が立ち上る帝都…ベルリン

開戦当初の優雅さを感じられなくなっていた…

その崩壊する帝都の瓦礫の間を縫うようにして進む1台の車があった…

 

「後、どれ位で着きそうかね?」

 

私は素っ気なく運転手に聞いた

 

「もうすぐです…何とか露助の砲弾の嵐を抜けきりましたね…。

一時はどうなる事かと思いましたが…」

 

運転手はバックミラーで私の顔を見ながら…不安そうな顔をしていた

 

「そうかね…。総統命令とはいえ、無茶なマネをさせて済まないね」

 

「いえいえ!構いません長官!これは命令ではなく私の意思でやってる事ですから、それよりも長官…もうすぐ、総統官邸地下壕です…準備して下さい」

 

「わかった…」

 

そう言うと私は制服の襟を正し、帽子を被った

 

車の外では、ドイツ兵がパンツァーファウストを持って

走り回っている姿が見えた…。

 

崩壊して廃墟になっている総統官邸の中庭の真ん中に四角いコンクリートの建物がポツンとあり、その近くにはシュマイザーを持った

親衛隊員が入口を守っていた

 

近くに車を停め、そして地下壕の入口に近づき、親衛隊員に近づいた

 

「「ジーク・ハイル!!」」

 

「ジーク・ハイル!」

 

敬礼をしたあと親衛隊員はこう言った

 

「すみませんが、階級章と命令書の提示をお願いたします!」

 

少しの身体検査受けた後、親衛隊員はこう言った

 

「ようこそ、いらっしゃいました!ミュラー長官閣下!中で総統閣下がお待ちであります!」

 

「防衛任務ご苦労!これからも頑張ってくれたまえ!」

 

そしてドアノブに手をかけた…ぐっと回し、重い鉄の扉を開けたその先には地下に続く階段が続いており、階段の踊り場の部分にも武装した兵士が立っていた…こっちを見るなり、敬礼をしてこちらもそれに答えた。走る様に階段を降りていくと

 

兵士が机に座っていた…その兵士の前には電話が置いてあった

すると兵士は…

 

「ミュラー長官…少々お待ちください」

 

少し待っていると、兵士の前にある電話がジリリンっと鳴った

ガチャっと兵士が取り、少し受け答えした後、ガチャリっと受話器を置き、兵士は椅子から立ち上がって後ろの扉を開けた

そこを開けるとさっきまでの殺風景な感じではなく

下には絨毯か引かれ清潔に保たれた空間が現れた

廊下の奥からボルマンがツカツカっと近づいてきた

 

「何とか、無事に来れたようだな…?ミュラー…。

奥で総統閣下がお待ちだ」

 




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全ての始まり

幼女戦記にハマってる作者です
もう少しでウィルス兵器とか出るからもう少しもう少し待ってね


ボルマンに案内されて、奥の部屋に通されると

薄暗い部屋に大きな机と壁には世界地図が掲げてあり

その真ん中にヒトラーがこちらを見ながら

まるで亡霊のように、椅子に座っていた…。

 

「ハイル!ヒトラー!」

 

薄暗い部屋に私の声が響いたすると…

 

「よく来てくれた…ミュラー君…」

 

昔に演説を聞いた頃の雄々しく覇気のある喋り方ではなく…

弱々しくまるで病人のように喋った

 

「ボルマン…。ゲッペルスと例のメンバーを集めてくれ」

 

「分かりました、総統閣下」

 

ボルマンはまた扉を開けて部屋から出て行った

 

ガチャリっと扉が閉まり、部屋には私と総統閣下の2人きりになった

 

「ミュラー君…。後で説明するが…君にはある計画の責任者になってもらいたい…。」

 

しわがれた声でヒトラー言った

 

「計画…でありますか?」

 

ミュラーはそういうとヒトラーのよく見える電球の当たる前に出た

ヒトラーの姿は余りにも無残だった…目の下には隈が出来、手が震えて虚ろな感じだった…するとヒトラーは立ち上がり、自分の後ろの世界地図をじっと見ていた

 

「我々は民族の為…。国の誇りの為戦った…。あの前大戦の雪辱を拭う為に…だが、またもや我々は滅びの危機にある…。」

 

そう、ボソッと総統閣下が呟いた言葉には昔、私が聞いた演説の時のように覇気のある言葉だった…

 

トントンと後ろの扉が叩かれ

 

「失礼致します!連れて参りました!」

 

ガチャっと扉が開くと、ゲッペルスやヨードル達将軍が入ってきて、後ろに白衣の着た金髪隻眼の男と、眼鏡をかけ黒髪で銀色の目をした男とガリガリに痩せて血塗れの白衣と変な眼鏡を掛けた怪しい男と親衛隊にしてはひどく太っちょでチビなニヤニヤ嫌な笑い方をする少佐階級の男…そして、ボロボロの作業着を着た博士の様な老人

 

「諸君…。よく集まってくれた…。私は歓びを禁じ得ない」

 

そう、総統は少し弱々しく笑うと

 

「集まって貰ったのには訳がある…。

私はある計画を大戦が始まる前から実行していた…。

その計画をそこにいるシュタイナー君に説明してもらおうか…。」

 

シュタイナーと言うのは先ほどに入ってきた白衣を着ている金髪隻眼の男だ

さらに、よく見ると白衣の下に軍服を着ており大尉の様だった…。

シュタイナーは、持っていたトランクから

書類を取り出すと我々の前に置いた

 

「ハッ!では、計画を説明させていただきます!」

 

「皆さんはフランケンシュタインの怪物と呼ばれる小説があるのはご存知でありましょうか?」

 

悪夢の計画の一端を知る事になったのはこの時だった…




早く続き書きます(できるとは言っていない)
感想お願いします!


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フランケンシュタインの怪物

感想書いてくれたよ〜!
嬉しいなぁ〜!


「フランケンシュタインの怪物?ホラー小説のか?」

 

私は怪しいと思った…。

だから、シュタイナーの発言に疑問をなげかけた

 

「おや、長官は知ってるようですね?」

 

シュタイナーは微笑んだ

 

「皆さんはあの小説に何かおかしい所がある事をご存知ですか?」

 

私は少し考え、シュタイナーに言った

 

「何かおかしいところがあるのかね?」

 

シュタイナーは笑いながら言った

 

「わかりませんか?…余りにも現実的なのですよ」

 

シュタイナーはそういうと古びた写真を取り出した

その写真には何かの手術台の近くで腕を組む白衣を着た男そしてその横には昔のプロイセン軍装を着た男が写っていた

 

ミュラー「この写真は?」

 

シュタイナー「その白衣の男がヴィクター・フォン・フランケンシュタインなのですよ」

 

私は少し考えて、顔をしかませながら言った

 

「空想の物語の主人公と同じ名前の人物なだけであろう?」

 

私は嘲笑しながら、そして付け加えた

 

「フランケンシュタインの怪物が実在したとでも言いたいのかね?」

 

シュタイナーは少しミュラーを見るともう1枚の写真を出した

その写真にはフランケンシュタイン博士の横に佇む大きな男だった

むき出しの脳みそに電極が刺さっており、その横でフランケンシュタイン博士が笑っているという猟奇的なものだった

すると、シュタイナーはこの写真を手に入れた経緯をしゃべり出した

 

「我々、トゥーレ協会は元からこの小説には何かあると思っていました…。

ある日、この小説の作者の素性を調べていたところ…。

面白い事が分かったのであります…。」

 

シュタイナーは一つの古びたファイルを出し、そして開いた

 

「メアリー・ジェーンことエリカ・シェーンは元々ある研究をしていた者だったのであります。

さらに調べると、この国がドイツ帝国になる前から…。

ある計画が進んでいたのが分かりました…

それは!死者の蘇生であります!」

 

それを聞いた私は何故だが知らないが、とても首を突っ込んではならない事に突っ込んだ気分だった…

 

「第二帝国以前から?」

 

シュタイナーは私の発言を聞くとニヤリと笑いながらこうも言った

 

「ええ…!さらに!なんと!その計画は成功したんですよ!

死者を蘇生する事に!」

 

私は驚愕しながら、シュタイナーの話を聞き入った

 

「我々、トゥーレ協会は少しでもその計画の全貌を知ろうと

二十年前から動き続けそして真実を知った!」

 

そういうと、シュタイナーは古びた本を出した

 

「長官…あの小説の最期はどんな終わり方でしたかな?」

 

そう、私にシュタイナーが質問してきた

私は少し考え言った

 

「確か、北極にシュタイン博士は逃げるも自分の作った怪物に殺されるのではなかったかな?」

 

私の言葉を聞いた、シュタイナーは笑いながら言った

 

「そう!最期、博士は北極で死んだ…!」

 

シュタイナーは勿体ぶるように言うとある事を言った

 

「そして我々は、北極を調査し、そして見つけ出した…!

シュタインの亡骸を!

そして!その近くの麻袋に入れてあった彼の日記と更に!怪物の腕をねぇ!」




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死者蘇生の秘密

ウィルスだしマース
感想ください


「一つ質問はいいかね?何を根拠に北極を調べたのかね?」

 

と私は疑問になっていたことをシュタイナーに聞いた

すると、シュタイナーは古びたファイルを開け、あるページを見せてきた

 

「あの小説の作者であるメアリー・ジェーンの足跡を辿りました

彼女は、突然行方知れずになったシュタインを追って北極に向かった。

ですが、その後は小説家になるまで一切不明なのです…」

 

そう言うとシュタイナーは日記を開いた

 

「それよりも、シュタイン博士は色々なことを日記に記していました…特に死者蘇生について…」

 

シュタイナーは日記のあるページを指さした

 

「シュタイン博士…いや、この研究者達は色々な物を調べた…。

賢者の石…生命泉…神秘の果実etc…

そしてあるものを見つけた!」

 

シュタイナーはそう言うと、古ぼけた写真を見せてきた

 

「それは!聖杯です…」

 

シュタイナーの発言に私は耳を疑った

 

「つまり、死者蘇生は神の奇跡の産物と言いたいのかね?」

 

私は驚いたように言った。

するとシュタイナーはもう一つ写真を見せてきた。

 

「いいえ…!それは聖杯に付着していたカビです…」

 

すると、シュタイナーは日記を更にめくり、あるページを見せてきた

 

「彼らがたまたま見つけたカビは、過去にも発見例のあるものでした…。しかし、チベットやシベリアのみでしか発見されておりません!チベットでは死神の誘惑とも言われており、イヌイットの間では生命の息吹など言われていたそうです。」

 

シュタイナーは説明書の様な物を出して我々に見せてきた

 

「このカビの特性は変異を起こしやすく、粘菌になったり胞子になったりするのであります。

そして!ある一つ特筆すべき習性があります!

それは!死んだ宿主に寄生し、死体を胞子を運ぶ移動手段に使うのであります…。」

 

「死者を運ぶ道具にする…!まさか!イエスの奇跡の1つは!」

 

私はカビの特性を聞いて少し感づいたのだよ…。

シュタイナーは私の言葉に嬉しそうに笑うと、腰に着いているポシェットから試験管を取り出すと見せてきた。

 

「これがそのカビであります」

 

試験管に入ってあるカビはカサカサになっており

ただの粉に見えた

 

「これがその奇跡のカビかね?何の変哲もないカビに見えるが?」

 

私は見た感想をそのまま言った

 

「更にこのカビには面白い習性があります…。

それは、自分が寄生出来るものがないと休眠してしまうのです。

しかし、これに電気を加えると…!」

 

そういうとシュタイナーはプラグにコンセントを差し込み、むき出しの導線を試験管に与えたすると

 

バチッと音がしたあと、試験管の中にあったカビがウニョウニョと動き出した

 

「この通り動き出すのです!そして、我々はこのカビを調べ尽くしあるものを作りました!」

 

シュタイナーはそう言うともう一つの試験管を出してきた

 

「其れこそが、このSchimmel-virusなのです!」




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終末作戦

はい
大分期間が空いてしまいました
他の小説で忙しかったのもありますがまさかバイオVIIが出るとは…
再開します


「Schimmel-Virusだと?」

 

私は怪訝そうな表情を浮かべるとシュタイナーを見た。

 

「ええ…そうです。このウィルスを使えば、不死身の兵士を作る事が可能なのです!さらに!これはウィルスとはいえ、元々がカビなので飛沫での感染もできます!そうすれば!敵の軍隊を壊滅させる事も可能なのです!」

 

「不死身の兵士…。敵軍を壊滅…。」

 

私は、シュタイナーの言葉にとても胸を動かされた。

このウィルスさえあればこの戦況を打破できるかもしれんとな!

すると、シュタイナーはこう言った…

 

「しかし、精製できたのはここにあるアンプルのみで他はまだ出来ておりません…。何分…工場が連合軍の特殊部隊により攻撃を受けまして…。」

 

シュタイナーは残念そうにそう言った

それで私は顔をしかめると叫んだ。

 

「特殊部隊だと?その程度の攻撃で工場をやられたのか!?」

「ミュラー長官…。ただの特殊部隊ではありません。"コブラ"です。」

 

私はシュタイナーの言葉から出た

"コブラ"という単語に呆気に取られた。

連合軍の特殊部隊にして我が軍の作戦を尽く潰していく部隊

ノルウェーのノルスク・ハイドロ重水工場破壊やハイドリヒ長官暗殺…そして、V3砲台の破壊などをしてきた部隊の名だったんだよ

 

「おのれェ…。"コブラ"め!余の野望を尽く潰しおってぇ!!」

 

その怒りの声をあげていたのは、机に爪を立てながら忌々しそうに目を細める総統の姿だった…。

シュタイナーはそんな総統の姿を見ると言った。

 

「しかし、安心して下さい。総統閣下(マイン フューラー)…機材や培養液は無事です。場所を移し変えれば他所でも精製は可能です。」

「おお!そうか!」

 

総統はシュタイナーの言葉に目を輝かせた。

すると、シュタイナーは言い終えた。

 

「これで私の計画は終わりです。」

「うむ。ありがとう…シュタイナー君。君は私の希望の一つだ…。

ミュラー長官!」

「ハッ!」

 

総統は先程までの弱々しい声ではなく、会った頃様に覇気のある声になると私に言った

 

「君をトート・アルメー計画の責任者に命ずる!

後のことは頼んだぞ!」

「後の事とは?」

「この戦争が終わった後の事だ…。ミュラー君」

 

総統の言葉に私は体が固まったような錯覚に襲われた。

総統はゆっくり椅子から立ち上がると後ろの世界地図の見た…。

総統はアメリカ合衆国をじっくりと見ると叫んだ!

 

「我が国は色々な国に攻め入った…。チェコスロバキア…ポーランド…フランス…ノルウェー…ベルギー…イギリス…そしてソ連!各国の首都を火の海に!瓦礫の山と化すことが出来た!

しかし、しかしだ!我が国しかり…同盟国の日本の首都も瓦礫の山となったが!一つの国の首都はまだ瓦礫の山…否!火の海にもなっておらん!

未だに無傷のままだ!ユダヤ人の支配する大国!アメリカだ!

先の大戦でも我が国を終わらせたのはアメリカだった!今回もだ!

しかし…あの国は参戦はするが国土を焼かれない!余は…悔しい!

あの首都だけ焼けなかった!否!瓦礫の山にさえ出来なかった!

余の夢だった先大戦の戦勝国本土を焼け尽くす事もアメリカだけ出来なかったのだ!」

 

 

総統はそう叫ぶと地図のニューヨークを拳で叩きつけた。

総統のその叫びは魂の叫びの様にとても力強く…そして心を打つものだった。総統は後ろを振り向くと力強く机を叩きながら言った。

 

「諸君…。我が第三帝国も、もはや終わりが近い…。

しかしだ!君達には戦争が終わってもやり遂げてほしい事がある!それは!連合国への復讐だ!決して諦めるな!例え…何年…何十年かかっても構わん!

我が国の復讐の炎を絶やしてはならん!荒廃した瓦礫の中から再び軍旗が立ち上がる時こそ!我が国の復讐の炎が、またこの世界を焼き尽くす時だ!」

 

総統は我々に向かって叫ぶと息切れを起こして、肩で息を吸っておられた。ボルマンが慌てて寄せた椅子に弱々しく座ると、ひと呼吸おいて言った。

 

「分かったか…。諸君…とても苦労する事になるだろう…。しかし、決してこの言葉を忘れるな…。"復讐こそ我が名誉"であるという事だ!

ミュラー君…。君の不死身の軍隊(トート・アルメー)計画以外にも他にも計画はある…。それは君に任せた計画を入れて5つだ…この5つこそ!余の最後の希望なのだ!まず、1つ目は…最後の大隊計画…。」

 

総統は私を見ながらそう言うと目配せをしてきた。

総統の目線の先には、あのニヤニヤと嫌な笑いを浮かべる親衛隊にしてはゲーリングのように太ってチビの少佐だった。

 

「彼が責任者を務めている…。彼には余が出来なかった。第二次ゼーレヴェ作戦を任せている。」

 

"ゼーレヴェ作戦"という言葉を聞いて私は耳を疑ったよ…。

あの作戦はイギリスに対する上陸作戦だったからね…。

 

「第二次ゼーレヴェをですか!?あの様なタダの親衛隊佐官に任せると?」

「おやおや?長官はこの私が相応しく無いとでも?」

 

少佐階級の男はニヤニヤ笑いながら、私に近づいてきたよ。

 

「いや、総統が任命されたという事はその計画に相応しいと思われたのだ。ただ、私は別に貴様の事を知らんかっただけだ」

 

「そうですか…。フフッ!まさか長官のような方にも知られていないとは…私もまだまだですなぁ…。」

 

男は目を大きく開けながらそう言うと後に下がって行った。気持ち悪いメガネのガリガリ男もな…。

総統はまた一人の男を見た。その男はシュタイナーの後ろにいた黒髪の男だった。

 

「2つ目は君に任せた不死身の軍隊(トート・アルメー)計画に似た所もあるが超人間計画。責任者はエメリッヒ・ゴールドボルグ博士だ..。この計画の助手はジークムント・ラッシャー博士とイワン・タワノビッチ君だ。主に人間を改造して優れた兵器に変えられるかの計画だ」

 

私はジークムントの名を聞いてまた驚いた処刑された筈だったからね

また総統は目配せをして、作業服のような白衣に身を包んだ特徴的な髪型をした男を見た。

 

「最後に…機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)計画だ…。

この計画は我が国の戦況を打破する為にタイフーン作戦以降から始まった計画だ。主にロボットとサイボーグ化計画だ。ロボットに武装をさせれば戦車のように航続距離の問題などがなくなる。更にはそれに兵士が乗れば最も強くなれるだろう!この計画の責任者はドラグネット博士とフォーグラー博士だ。彼らとても優秀な科学者だ。彼らは1年で余の欲しかった物を作り上げた。彼らのものにブラウン博士のロケットが組み合わせれば最強だろう。」

 

 

総統は私にそう言うと私をまた見つめた。

 

「いいか…。ミュラー君…君の計画もそうだが…彼らの計画も手伝ってやってくれ。君は余が死んだ後…残った兵士や親衛隊員達をかき集めて地下組織を作るのだ!そして、時が来るのを待て…!君がその時に間に合わなければ、子に!孫に!それを受け継がせよ!良いな!」

 

総統はそういうとゲッベルスを見た。

ゲッベルスはとても悲しそうな顔をしていたが、総統との目線が合うと顔を引き締めた。

 

「ゲッベルス…。シャンペンを…。」

「ハッ…。分かりました。」

 

ゲッベルスは後ろの扉を開けると、そこから兵士がトレイに乗ったシャンペンと人数分のグラスを持ってきた。

皆にグラスを渡し終えるとシャンペンの栓を抜き、それを注いだ。

総統の前にもグラスが置かれた。それを弱々しく掴み持ち上げると総統は言った。

 

「勝利に!復讐に!乾杯(プロージット)!!」

乾杯(プロージット)!!』

 

我々はそれを飲み干すと、自然に総統に敬礼したのだ…。

 

ヒトラー万歳!(ハイル!ヒトラー!)勝利万歳!(ジーク・ハイル!)

 

あの一瞬で私の心には植え付けられてしまったのだ!

復讐の炎を…。

そして、総統は言った!

 

「これらの計画の全てまとめて総統閣下令第666号"ラグナロク"作戦と称する!必ずや成功させるのだ!」




はい…今回は長くなりましたね
皆さんお久しぶりです。
失踪したかと思いましたか?すみません。
何分この小説の元ネタの一つがうごメモのバイオリレーから始まっているのでそれをどう話にするかで悩んでおりました。
今回は色々なアニメや漫画の博士キャラを出せてよかったと思いました
ご感想をお待ちしております


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