遊戯王 5S’s (更新停止中) (黒城優輝)
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本編
#0 プロローグ


まずはプロローグから


「姉さん?姉さん!朝ですよ。ほら、起きて下さい。」

 

「んん〜…、何よ不知火…」

 

「何よじゃないですよ。もう8時です。いい加減に起きて下さい。」

 

「別にいいじゃない?ふわぁ〜…」

 

「よくありません。みな、戦争が終わってからそれぞれの道を歩んでいるというのに…。

あなたは艦娘年金だけを頼りにニート暮らし…。バイトでも何でもいいので、仕事をして下さい陽炎姉さん。」

 

「あぁ〜!もぅ!仕方ないじゃない!私に合う仕事が見つからないのよ!」

 

「そういうのは見つける努力をしてから言って下さい。不知火は仕事に行きますからね?」

 

「はいはーい、行ってらっしゃーい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

私の名前は陽炎、艦娘だ。

ちなみに今仕事に行ったのが、妹でルームメイトの不知火。口うるさいったらありゃしない!

 

深海棲艦との戦争が終わり、平和になった世界では、艦娘のような力は不必要。

万が一に備えての最低限の戦力は残しつつ、軍縮会議という名のリストラが始まった。

 

まぁ?リストラって言っても、最低限の生活の保障は国からしてもらえるし、事業を興したい艦娘向けの援助なんかもあったり。

何より、戦争が終わったら何をしたいか?を、艦娘たちはそれぞれの提督にしっかり考えるようにと、耳にタコが出来るくらい言われてて、そのおかげもあって、このリストラは比較的スムーズに進んだの。

…長門さんがファンシーショップを始めたと聞いた時は驚いたけど…。

 

そんなこんなで今私は、ナルカミシティという九州の大都市で暮らしている。

終戦の英雄が、この街の鎮守府の提督だったらしく、それにあやかって街の名前を変えたらしい。

そんな縁もあり、この街の市長はなんとその、ナルカミ提督の元秘書艦が務めているんだってさ。

 

 

「よっし!モノローグの間に身支度OK!今日も頑張っていこ〜!」

 

 

ニートと言っても、家の家事はやってるよ?

まず最初に洗濯機を回して、その間に掃除機をかける。

そのうちに洗濯が終わるから、そしたらベランダに出してお昼ご飯の準備をする。1人だから簡単に済ましちゃうけどね。

 

お昼を食べて、少し休憩。お昼の情報番組を見ながらダラダラ…。注意するのは、この時に寝ちゃわないこと。寝過ごしたら夕方がすっごい忙しくなっちゃうからね。

適当な時間になったら、洗濯物を取り込んで畳んでしまう。不知火のシャツのアイロンがけも忘れずに。

 

洗濯物を片し終えたら、買い物へ。

夕飯のメニューは、特売の商品と相談。あっ!マグロの刺身が安い!海が平和になってからは、魚もとっても安くなってて、メニューにもよく上がるんだ!…日本酒も買ってこうかな♪

 

家に帰ったら夕飯の支度。不知火が帰ってくる時間帯に合わせて完成するように料理するの。

 

 

ガチャッ

 

あっ!帰ってきた!

 

「ただいま。」

 

「お帰り、不知火!夕飯出来てるよ!」

 

「ええ、いただきます。」

 

 

 

 

「プハ〜!マグロに冷酒が最高ね!」

 

「はぁ…姉さん、日本酒は一気に呷るものではありませんよ。」

 

夕飯を食べて、そのまま2人で晩酌しながらテレビを眺める。いや〜、幸せ♪

 

「ん〜、なんかつまんないわね。面白い番組ないの〜?」

 

なんとなしに観ていたバラエティ番組がイマイチ面白くない。適当にチャンネルを変えると…

 

 

『俺のターン!ドロー!』

 

「ん?何これ?」

 

「番組説明でも見たらどうですか?」

 

「なになに〜?」

 

番組説明を見ると、どうやら職業ぶっちゃけ番組で、DM(デュエルモンスターズ)というカードゲームのプロプレイヤーに話を聞こうという趣旨の番組らしい。

 

『このように、無数のカードを用い、闘う決闘者(デュエリスト)。プロ制度もあるこのカードゲーム。しかし、意外とそのプロ制度の詳しい内容は知られていません!

なので今日は!DMのプロの方をお呼びして、色々ぶっちゃけてもらおうと思います!』

 

「DMかぁ〜…終戦してから急に流行りだしたわよね?」

 

「確か…何処かの明石さんが、趣味で開発したソリッドビジョンシステムとやらを使って会社を興してからですね。」

 

「あれはヤバかった…いきなり街中とか公園で悪魔やらドラゴンが出てくるんだもの…」

 

「デュエルディスクのことですか?確かに、発売当初は社会問題にもなりましたね。」

 

「…昔使ってたカードどこしまったっけ?」

 

「非番の日に遊んでいたら緊急出撃の要請がかかり、部屋に戻る暇がないからと胸ポケットに無理矢理しまいこんで出撃。

その出撃で被弾。その際、大破になるかと思われたが、胸のカードのおかげでギリギリ中破。代償として、カードは焼失。

と、不知火は記憶してます。」

 

「…思い出した。いや〜、あの時は身代わりになったブルーアイズの分まで生きてやる〜!なんて思っちゃったりもしてたわね〜。」

 

昔話に花を咲かせながらテレビを眺め、お酒を飲む。

 

『じゃあ…マジで答えて下さい!年収はいくらでしょう!』

 

『えっ?えぇ〜…これ言わなきゃダメですか?』

 

『ブッチャビングだぜ〜!』

 

『ホリちゃんうるさいwww』

 

『そ、そうですね。ランキングとかによって色々変わりますけど…デュエルキングは…多分CMとかテレビとかのギャラも色々合わせると最低でも年間5億はいってるんじゃないですかね?』

 

『ええっ!マジで〜!』

「ええっ!マジで〜!」

 

「っ!うるさいですね…。テレビとシンクロしないでください。」

 

「ねえ聞いた⁉︎年収5億よ!成人男性が一生をかけて稼ぐ平均額の約2倍よ!」

 

「まあ、カードゲームでそこまで貰えるのはすごいですね。」

 

「よし…決めたわ!私、ニートやめる!」

 

「話の流れで大体分かりますが…やめてどうするつもりですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私…デュエリストになる!」

 

 

 



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#1 蘇りし魂

散々悩んだ結果、あのお方を出すことに決めました。


「馬鹿ですかあなたは?」

 

私の一大決心を聞いた妹の最初の一声は罵倒だった。

 

「馬鹿ってなによ!プロデュエリストよ!勝ちさえすれば全てが手に入るのよ!

それに、艦娘として戦っていた頃の高揚感!陽炎型の一番艦として、水雷戦隊を率いていたあの頃を思い出したわ!やっぱり艦娘ってのは戦ってナンボなのよ!」

 

 

「……………」

「……………」

 

 

 

暫しの間、食卓が沈黙する。

てゆーか、不知火の目が超怖い…

 

 

 

「…姉さん。」

 

「な、なによ…」

 

「仕事があるので、明日すぐには無理ですが、一緒にハローワークに行きましょう。すぐに仕事を決めろとは言いませんから、とりあえず話を聞くだけでも…」

 

折角人がやる気を出したというのに…

ハローワークなんて行くわけないでしょうが!

行くならカードショップよ!

 

「いやよ!とにかく!私はプロになります!はい、決定!この話はおしまい!」

 

私はね、水雷戦隊の旗艦としてずっとやってきたのよ!それを今更誰かの部下として下働きなんて…無理!下っ端なんてまっぴら御免よ!

 

 

もう、あんな屈辱を味わうのは嫌!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…失敗してしまいましたか。」

 

艦娘として戦っていた頃の姉からは想像もつかないプライド…というより傲慢。

あの時は、旗艦として陽炎型を率いることで、そのプライドも満たされていたのでしょう。

今の姉さんは、過去の栄光に囚われている。

 

「…誰かが姉さんのプライドを、1度ズタボロにしてくれないでしょうか…」

 

…私の、どこかずれたぼやきは、独りになったリビングに溶けて消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クッソ〜!ぜーったいプロになって見返してやるわ〜!」

 

翌日、私はカードショップに来ていた。どんなデッキを作るかは大体考えてある。そのために、少ないけれど貯金も下ろしてきた。

…結局不知火とは気まずいまま。もうあの家には戻れない。

 

 

 

 

「イラッシャイマセー!」

 

店内に入ると、店員に挨拶をされる。丁度いいわね、デュエルディスクについて聞いてみよっと。

 

「あの、すみません、デュエルディスクは…」

 

「デュエルディスクデスネ〜?コチラ、最新式ノモデルデゴザイマス〜!

軽量化ヲ重ネテオリマスノデ、長時間ノデュエルモ楽ニナリマスヨ〜!

ロック系ノデッキヤ、エクゾディアヲオ使イニナルデュエリストノ方ニ、特ニオススメシテオリマス〜!」

 

「値段は?」

 

「7万9800円(税込)デゴザイマ〜ス!」

 

「高っか!」

 

「デシタラ、コチラノスタンダードモデルハイカガデショウカ?」

 

「ふーん、こっちは幾ら?」

 

「4万5800円(税込)デゴザイマ〜ス!」

 

「な、なるほど。」

 

「オ客様、コチラノデュエルディスクハ試着モ行ッテマスノデ、着ケテミテハイカガデショウカ?」

 

「お願いするわ。」

 

「ハーイ!店長〜!試着用ノデュエルディスク持ッテキテ〜!」

 

店長パシんなよ…

 

 

 

程なくして、持ってこられたデュエルディスクを試しに付けてみる。

…意外と重いわね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリガトウゴザイマシタ〜!」

 

 

 

「はぁ…結局高い方を買ってしまった…」

 

だって仕方ないじゃない!スタンダードモデルって女の子には結構重いのよ!…と自分に言い訳をしつつ、中古カードの売場へ行く。

 

「さぁ!ここからが本番よ!」

 

売場にある大量のカード。レアリティや使用頻度の高いカードはショーケースに入っていたりするんだけど、それ以外のノーマルカードはまとめて箱に詰めてあって、そこから掘り返して探さなきゃいけないみたいなの…

 

長い戦いが…今始まる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、出来た…なんとか形にはなったわね。」

 

あれから一日中カード探し。何店かハシゴもしたからすごい疲れたわ…

その後、適当なネットカフェに入ってデッキ作成。久しぶりだったので、レギュレーション違反が無いか何度もチェックもした。

 

とにかく!デッキは出来たわ!明日からたくさんデュエルして、勝ち星とりまくるのよ!

狙うはここ、ナルカミシティで行われる世界大会、【フォーチュンカップ】

プロアマ問わず、デュエルディスクから送信されるデュエルの成績が良いデュエリストに、参加資格が送られるこの大会。

この大会に参加したアマチュアのデュエリストは、プロ資格の試験を一部免除されるなどの特典もあったり。

何よりも、優勝者はデュエルキングとデュエルをすることができ、もし、もし勝てればその瞬間デュエルキングの座を奪うことが出来る…。

まさに最高の下剋上の舞台ってわけね。

 

「よし!明日から忙しくなるわよ!おやすみっ!」

 

…普段なら不知火が返事を返してくれるんだけど、ここはネットカフェ。当然返事が返ってくるはず無いよね…

ほんの少しの寂しさを感じながら、私は眠りについた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………ダメだ、勝てない…」

 

深夜の公園のベンチで、1人消沈する私。

あれから1週間…

私は片っ端からデュエルを挑んだ、はいいんだけど…

 

ほとんど勝てなかった。

 

いつも肝心な時に、必要なカードが引けない。

勝ったとしても、プロデュエリストのような魅せる勝ち方とは程遠い、泥臭い勝ち方。

 

「はぁ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこの小娘よ、こんな夜中に何をしている?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!!」

 

溜息をついてうなだれる私の上から、男の人の声がした。

驚いて顔を上げると…

 

(…コスプレ?)

 

変な形の白い仮面と、白いコート。

ぶっちゃけ超怪しい。

 

「貴様のような子供が彷徨く時間ではない。さっさと家に帰るんだな。」

 

「悪いけど子供じゃないの。艦娘って知ってる?」

 

「ふぅん、なるほど。それは失礼した。だが、こんな所で1人でいるのは感心出来んな。」

 

「…別にあんたには関係ないでしょ。」

 

「まぁ、その様子を見るに、大方デュエルでまともに勝てないと言ったところだろう。」

 

「ッ⁉︎」

こ、こいつ…!

 

「そのしけたツラと、腕に着けた真新しいデュエルディスクを見れば分かる。」

 

「だったらどうしたって言うのよ!あんたには関係ないでしょ!もうどっか行きなさいよ!」

 

「…貴様が勝てない理由。教えてやろうか?」

 

「…は?」

 

「どうした?さっさと答えろ!」

 

「し、知りたいに決まってんでしょ!」

 

「ふっ、ならばデュエルだ!」

 

「はぁ⁉︎なんでデュエルなのよ⁉︎」

 

そいつは、どこからともなくデュエルディスクを取り出し装着すると、いきなりのデュエル宣言。これがデュエル脳ってやつ⁉︎

 

「さぁ!構えろ陽炎!」

 

「あー!もう!しょうがないわね!」

 

てか、さりげなく私の名前呼んでるし!なんで知ってんのよ!

聞きたい事が増えたわね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??? LP4000

デュエル!

陽炎 LP4000

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の先行!」

 

手札は…

【シャドール・リザード】

【シャドール・ドラゴン】

【エフェクト・ヴェーラー】

影依の原核(シャドールーツ)

【ガード・ブロック】

…次のターンに影依融合(シャドール・フュージョン)を持ってこれるかにかかってるわね。

 

「私は、モンスターをセット。カードを2枚伏せてターンエンドよ。」

 

 

 

「俺のターン!ドロー!…フッ。」

 

「…何笑ってんのよ?」

 

「宣言しよう陽炎。このデュエルはこのターンで終わる!」

 

「はぁ⁉︎あんた何言って、」

 

「俺は手札から、【ドラゴン・目覚めの旋律】を発動!手札を一枚捨て、デッキから攻撃力3000以上、守備力2500以下のドラゴンを二枚手札に加える!俺が選ぶのは…」

 

 

 

 

 

 

 

青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)!」

 

「なっ⁉︎ブルーアイズ⁉︎」

 

よりによって私の思い出のカードを!

 

「さらに!俺は、コストとして墓地に捨てた【伝説の白石(ホワイト・オブ・レジェンド)】の効果発動!デッキからブルーアイズを手札に加える!」

 

「ちょっ⁉︎まさか⁉︎」

 

「魔法カード【融合】を発動!降臨せよ!最強にして最美麗!究極の殺戮モンスター!

青眼の究極龍(ブルーアイズ・アルティメットドラゴン)】!」

 

「ま、マジで…」

 

「さぁ!バトル!邪魔な雑魚を消し飛ばせ!

アルティメット・バースト!」

 

「キャア〜!」

なんて威力!でも…

 

「残念だったわね!シャドール・リザードのリバース効果発動!アルティメットドラゴンを破壊!」

 

ドゴォン!という効果音とともに、アルティメットドラゴンが爆破される。やったわ!

 

「あら〜?このターンで終わりにするんじゃなかったんですか〜?」

 

「ふっ、まぁそう焦るな。」

 

バサァッ!

 

突然何かが羽ばたくような音が聞こえ、爆煙が散らされ…

 

「う、嘘でしょ⁉︎何で⁉︎」

 

ギシャァァァァ!

 

散った煙の中から三体のブルーアイズが現れる!

 

「シャドール・リザードの効果が発動した瞬間、俺は速攻魔法、【融合解除】を発動していたのだ。

残念だったのは貴様の方だな。三体のブルーアイズで攻撃!滅びの爆裂疾風弾(バーストストリーム)!」

 

「くっ!リバースカードオープン!陰依の原核!ガード・ブロック!」

 

「ふぅん、二体は防いだか。だが、三体目は無理なようだな!」

 

ドゴォン!

「キャア〜!」

陽炎LP4000→1000

 

グウゥッ!大ダメージね…。だけど何とか耐えたわ…。

 

「…ガード・ブロックの効果で一枚ドロー!」

 

よしっ!【陰依融合】!

 

「どう?耐えて見せたわよ?さぁ!さっさとターンエンドしなさい!」

 

「何を言っている?まだ俺のターンは終了していない。いや…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バトルフェイズさえも、まだ終わってはいない!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ⁉︎」

 

何こいつ!まだ何かあるの⁉︎

 

「俺は手札から速攻魔法カード、【超融合】を発動!手札を一枚捨て、自分と相手のフィールド上のモンスターで融合召喚を行う!」

 

「何ですって⁉︎そんなカード、見た事も聞いた事もないわよ!」

 

「当たり前だ!このカードは伝説と呼ばれる一枚なのだからな!

さぁ!俺は再びブルーアイズを三体融合させる!

我がフィールドに再臨せよ!青眼の究極龍!」

 

「そ、そんな…」

 

「終わりだ!青眼の究極龍の攻撃!アルティメット・バースト!」

 

 

 

 

 

 

陽炎LP1000→−3500

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また負けた…。しかもワンターンキル…。

 

「何で…?何で勝てないのよぉ!」

 

「おい、貴様は…デュエルが、デュエルモンスターズが好きか?」

 

「え?」

 

「初めてデュエルをした時の事を思い出せ。」

 

「………」

 

初めてのデュエル…。ずっと昔に、姉妹みんなを巻き込んで始めたあの時…

 

「…楽しかった。」

 

そうだ、楽しかった。一枚一枚のドローに一喜一憂したり、勝っても負けても、みんなで笑いあって…

 

「今はどうだ?今の貴様は、結果しか求めていない。功を焦るあまり、楽しむことを忘れている。

そんなデュエリストには、カードの精霊も力を貸さないだろう。」

 

「カードの精霊?」

 

「デュエルモンスターズのカードには、多かれ少なかれ精霊が宿っている。」

 

「何よ、そんなオカルト、信じると思ってんの?」

 

「科学とオカルトの間の子である艦娘が、オカルトを否定するか?」

 

「むっ…」

 

「話が逸れたな。カードの精霊は、デュエルを愛し、カードを愛し、そして、強き心を持つデュエリストに力を貸し与える存在。

精霊に認められたデュエリストは、奇跡とも言えるドローの運命力を持つ。

まぁ、功を焦っている貴様ではそれ以前の問題だがな。」

 

「うっ…」

 

耳が痛いわね…

 

「陽炎よ、今の貴様はチャレンジャーだ。何度負けてもいい。デュエルを楽しめ!そして強くなれ!

たゆまぬ鍛練を積んだ者にのみカードの精霊は微笑む!」

 

カッコつけて説教なんかしちゃって!

いいわ!やってやろうじゃないの!

 

「フッ、いい顔になったな。

…このデッキ、お前にくれてやろう。」

 

「え?」

 

そう言うと、彼はデュエルディスクからデッキを外し、私に手渡す。

 

「ついでだ。ブルーアイズと相性のいいカードもやろう。」

 

「え?ちょっと待って⁉︎貰っちゃっていいの?」

 

「当たり前だ。そもそも、そのデッキのブルーアイズは、かつてお前の身代わりになったカードだ。」

 

「え…?」

 

あの時の⁉︎間違いなく燃えて無くなった筈なのに…

 

「陽炎よ!」

 

「は、はい!」

 

突然大声で名前を呼ばれ、昔の癖か、つい背筋を正してしまう。

 

「強くなれ!そして、貴様が真のデュエリストとなったその時…真のブルーアイズ使いの称号を賭け、もう一度デュエルだ!」

 

「…えぇ!約束よ!」

 

「では、俺は行くとしよう。」

 

「ま、待って!」

 

「何だ?」

 

「名前…あんたの名前!教えて!」

 

「俺の?いいだろう!俺の名前は…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正義の味方カイバーマンだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ではさらばだ!フゥ〜ハハハハハハ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとう…カイバーマン。」

 

高笑いと共に、光の中へ消えていったカイバーマン。

彼の教えで、私は、一つ強くなれた気がした。

 



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#3 精霊界のデュエリスト

三沢さんがメインキャラになってもうた!デュエルは次までお待ちを…


「ふぅ、中々上手くはいかないな…シンクロにエクシーズ。早く元の世界に戻って、皆に見せてやりたいな。

その為には…この次元転送装置を完成させなくては…」カチャカチャ…

 

俺の名前は三沢大地。デュエルアカデミアというデュエリストの養成学校に所属していたデュエリストだ。

何故、していた(・・・・)なのかは話せば長くなるが…

今、俺のいる世界は『精霊界』。デュエルモンスターズのカードの精霊が住む世界だ。

とある悪党を追い詰めたはいいが、その悪党と遊城十代…俺の友人とのデュエルの後、アカデミアごとこの世界に飛ばされてしまった。

そこでも紆余曲折あったのだが、全ての黒幕も倒し、俺たちは元の世界に帰れるはずだったのだが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は置いてかれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、俺も以前より影が薄くなってきたとか、あまり活躍してないとかあったが…

忘れるってどういう事だ!まるで意味が分からんぞ!

 

とにかく、そんな訳で俺は精霊界に取り残されてしまった。

 

行く当てもなく精霊界を彷徨う日々。数々の出会い。赤き龍からはシンクロ召喚を、希望皇からはエクシーズを授かった。

 

そして今は…

 

 

 

 

 

ガチャリ、

 

「大地?まだやってたの?もう夜ご飯の時間よ?」

 

「ああ、すまない。今行くよ。」

 

ドアを開け、夕食の時間だと伝えに来たのは【黒魔導師クラン】。この城の2人いる主の1人。

そう、今は精霊界の魔法の国、その城で世話になっている。

俺は機材やカードを片付け、研究室として使わせて貰っている地下室を出る。

 

食堂に着くと、既に1人の少女が食事を始めていた。

 

「あ、大地!先に食べてるよ〜!」

 

もうお判りかと思うが、彼女は【白魔導師ピケル】。もう1人の主だ。

 

「あっ!こら!何勝手に食べ始めてるのよ!食事の前のお祈りをみんなでしなきゃダメじゃない!」

 

「お姉ちゃん黒魔導師なのにそゆとこ厳しーよね〜。」

 

「白黒以前の問題よ!」

 

「はははは!ほらクラン、俺たちも冷める前にいただこうじゃないか。」

 

今は仲の良い姉妹だが、以前は酷かったらしい。顔を合わせる度に口喧嘩からの魔法の撃ち合い。最終的にはデュエルで決着をつけていたそうだ。(だがデッキの相性がお互いにすこぶる悪く、決着がまともに着いた事は無いらしい。)

これには従者の羊執事と兎執事も頭を痛めていたのだが…

ひょんなことから俺は、2人の喧嘩に巻き込まれてしまい、いつの間にか矛先は俺に向き、2VS1の変則デュエルに。

結果は俺の勝ちだったが、2人はタッグを組んだ事でお互い分かり合うことができ、仲直り。やはりデュエルは素晴らしいな!

そんな事もあり、彼女たちに懐かれてしまった俺はそのままこの城でお世話になっているというわけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして食事は終わり、皆で談笑していると…

 

「た、大変でございます〜!!」

 

羊執事が血相を変えて、部屋に飛び込んできた。

 

「どうしたの?はっ!まさか【ジャックポット7】の効果で負けたの⁉︎」

 

「そんな瑣末事ではございませぬ!賊が城内に侵入いたしました!」

 

「はぁ⁉︎衛兵は何やってるのよ!」

 

「真面目に巡回をしておりました!彼奴は突然城内に現れたのでございます!」

 

「ふむ、ワープかテレポートか…それだけでは相手が分からないな。」

 

「ただいま兎執事が追跡しております!私たちも行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

俺たちは、羊執事に先導され兎執事の元へと急ぐ。着いた先は…

 

「兎執事!賊はどこ!」

 

「皆様!彼奴は地下室へ逃げ込みましたぞ!」

 

「何!地下室だと!」

 

「ええ!地下室なら袋の鼠。逃げ場はございませぬ!」

 

「不味いぞ!地下室には俺が集めた転送系の魔法カードや罠カード、それに俺のデッキとデュエルディスクもあるんだ!」

 

「…どゆこと?」

 

「そのカードで逃げられちゃうって事よ!この馬鹿兎!悪化してんじゃない!」

 

「も、申し訳ありません!」

 

「くっ!手遅れになる前に急ぐぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バァン!

 

「見つけたぞ!」

 

部屋に入ると、そこにはフードを目深く被った賊が開発途中の次元転送装置を操作しており、

 

「」ニヤリ

 

ポチッ!

キイィィィーン!

 

「なっ!あいつ、起動させやがった!」

 

そして、装置に入り…

 

 

 

シュバァァァァッッッ!

 

 

 

そのまま消えてしまった。

 

「くっ⁉︎どういう事だ⁉︎成功したのか⁉︎」

 

この装置は、ゲートを開くとこまでは出来るものの、出力不足によってワームホールを別次元へ繋げることができず途中で途切れる形となり、そのまま転送すれば、脱出不能の次元の狭間へと落ちていく筈である。

俺はすぐさまコンソールを操作し、状態をチェックする。

 

「…これは?転送先の座標からのエネルギー供給?そうか!向こう側からもゲートを開き、ワームホールを発生させて足りない距離を補ったのか!」

 

1人原因を突き止め納得していると…

 

「大地!大変よ!貴方のデュエルディスクとデッキが無いわ!」

 

「な、何だって!」

 

作業を中断し、テーブルの上を確認する。

夕食の後でデッキの調整をしようと出しっ放しにしていたのは失敗だったか…

正直、メインデッキだけならば確かにそこそこのレアカードは入っているが、盗られて絶望するようなカードは無い。

 

メインデッキ(・・・・・)には…

 

「エクストラデッキも持ってかれたか…」

 

エクストラデッキには赤き龍と希望皇から授かったシンクロモンスターとエクシーズモンスターが入っている。

 

確か…

【スクラップ・ドラゴン】

【琰魔竜レッド・デーモン】

【閃珖竜スターダスト】

【月華竜ブラック・ローズ】

【玄翼竜ブラック・フェザー】

【幻獣機ドラゴサック】

 

その他にもたくさん貰っているが、作りかけのデッキに入っていたのはこの6枚だ。

これらのカードは失くしたらマズイ。再入手は、恐らく彼等に頼めば何とかなるかもしれないが、怒りを買う恐れもあり、何より申し訳ないという気持ちが大きい。

俺は再びコンソールに向き合い、ゲートの状態をチェックする。

 

「よし…まだ繋がってるな。」

 

ゲートが正常に繋がっていることを確認し、残されたカードを集め、ケースにしまい上着の内ポケットにしまう。

事は緊急を要する。ゲートが閉じてしまえば二度と向こう側には行けず、デュエリストの魂とも言えるデッキを失ってしまう。

準備を整え、振り返ると、

 

「三沢様、お行きになられるのでしたらこちらのデュエルディスクを…」

 

いつの間にか羊執事と兎執事がデュエルディスクを用意してくれていた。

うさぎとひつじ、ピケルとクランをモチーフにしたとても可愛らしいデザインである。

 

「あ、ありがとう…」

 

俺は引きつった笑顔でそのデュエルディスクを受け取る。普通のは無かったのか…

 

「大地!デッキは!」

 

「私たちを!」

 

「「使いなさい(使って下さい)!」」

 

そして、ピケルとクランはそれぞれ20枚ずつ、2人で一つのデッキをくれた。

 

「それと、エクストラにこれも入れて下さい!切り札です!」

 

「ああ、ありがとう!」

 

 

 

そして、俺は次元転送装置を起動させ再びゲートを開く。座標はもちろんフードの賊が残したものだ。

 

 

 

「じゃあ行ってくる!」

 

 

 

 

シュバァァァァッッッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……うおっと!」

 

次元転送には無事に成功したようだ。だが、地面から僅かに浮いていたため躓きそうになる。

 

『何やってんのよ!しゃんとしなさい!』

 

『ふわぁ〜!ここが人間界ですか〜!』

 

と、何故か聞き慣れた声がする。俺は顔を上げると…

 

「な!お前ら⁉︎ついて来ちゃったのか!」

 

ピケルとクランがついて来ていたのだ!

 

 

 

 

 

 

 

『ついてくるも何も、私たちの依代かつ核であるカードを持ってるのは大地よ?仕方ないじゃ無い?』

 

「私たちのカード…?」

 

嫌な予感がした俺はすぐに渡されたデッキを確認する。そのデッキは…

 

「ピケルクランデッキだと…!!」

 

まさかのデザイナーズデッキ。中には見たことの無いサポートカードや専用の魔法カードなども入っており、一応はデッキとしての形は成しているが…

 

「このデュエルディスクにこのデッキ…」

 

『へへーん!すごいデッキでしょ!自信作だよ!』

 

「ああ…すごいな…」

 

これを使ったデュエルは十代たちにはみせられんな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

改めて、俺は周囲を確認する。やけに暗いと思ったが…どうやら夜のようだ。

ポツポツと街灯が灯っており、道も整備され、周囲には木々が茂っている。

木々の向こうにはビルの明かりも見える。

 

「どうやら大きな都市の公園みたいだな。

ピケル、クラン、賊の居場所を調べる魔法か何か無いのか?」

 

『そんなの使わなくても、あいつの盗んでいった決闘竜(デュエルドラゴン)の力を辿ればすぐよ。』

 

『しかもすぐそばに力を感じますよ〜!今がチャンスです!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけたぞ!」

 

「アァン!追ッカケテキタノカ⁉︎メンドクセエナ!」

 

ピケルとクランの案内で向かった先は大きな噴水のある広場。

やつはそこのベンチに座り、俺のデッキを弄っていたようだ。

 

「ピケル!クラン!」

 

『『任せなさい(まっかせて〜)!』』

 

2人に指示を出し、逃げられないように結界を張ってもらう。

 

「さあ、ここから出るには俺にデュエルで勝つしか無いぞ!」

 

「ンデ?俺ガ負ケタラ奪ッタモン返セッテ?」

 

「察しがいいな。さあデュエルだ!」

 

「ハッ!イイゼ!オ望ミ通リブッ潰シテヤンヨ!」

 

 

「「決闘(デュエル)!!」」



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#4 禁断の竜

ピケルクランデッキはオリカ満載。ご注意をば…


「いや〜、今日も快勝快勝!さっさと帰って夕飯…いや、ちょっとだけお酒飲んじゃおっかな〜!」

 

はいはーい!暫く振りね!陽炎さんよ!

カイバーマンにブルーアイズのデッキを貰ってからというものの、勝って勝って勝ちまくって…いや、たまに負けたりとか普通にあったけど、勝率が7割になりました〜!イェーイ!

今日もいい感じに勝って気分がいいわ!

 

まぁ、そんな訳で、あれから借りた安アパートに帰る前に、夜空を肴にカップ酒でもちょいといただこうかと、あの日も使っていたベンチに向けて歩を進めていたんだけど…

 

 

「「決闘(デュエル)!!」

 

 

誰かがデュエルしてる⁉︎片方は見かけない顔、高校生くらいの男の子。

まあ、これはいい。問題なのは…

相手のフードのやつ。私の記憶に間違いがなければ、あいつは深海棲艦・戦艦レ級だ。

戦艦レ級は、深海棲艦側が公表した情報によると、建造の過程で理性を取り払われているらしく、俗に言うバーサーカーとして作られた存在。ニヤニヤと笑いながら狂ったように暴れ回る姿は多くの艦娘に恐れられていた。

でも…終戦後、全てのレ級は深海棲艦によって隔離され、凍結処分をされた筈。

そもそもレ級にデュエルをする理性や知性なんてある筈が無い。

妙な胸騒ぎを覚えた私は、お酒を飲むのを思いとどまり、デュエルの行く末を見守ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の先行!スタンバイ、メインフェイズ!

モンスターをセット!カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

 

ターン1 エンド

三沢 LP4000

手札3

場 伏せモンスター1 伏せカード1

 

レ級? LP4000

手札5

場 無し

 

 

「俺ノターン!ドロー!【マスマティシャン】ヲ召喚!何カアルカ?」

 

「無い。」

 

「ナラ【マスマティシャン】ノ効果!デッキカラレベル4以下ノモンスター…【カーボネドン】ヲ墓地ニ送ルゼ。」

 

「ソシテバトルフェイズ!【マスマティシャン】デセットモンスターニ攻撃!」

 

「俺のモンスターは【見習い魔術師】!そのまま戦闘破壊されるが効果発動!デッキからレベル2以下の魔法使い族【黒魔導師クラン】をセット!」

 

「メイン2、カードヲ1枚セット。ターンエンド。」

 

 

ターン2 エンド

三沢LP4000

手札3

場 伏せモンスター1(黒魔導師クラン) 伏せカード1

 

レ級?LP4000

手札4

場 【マスマティシャン】 伏せカード1

 

(奴め…俺のデッキをそのまま使ってるな。

いや、あいつはさっきまでデッキを弄っていた…基本構造は変わらないにしても、精霊界のカードを使われる可能性も考慮しなくては。)

 

「俺のターン!ドロー!スタンバイ、メインフェイズ!俺は場のクランを反転召喚!そして【白魔導師ピケル】を召喚!」

 

「何モ無シダ。」

 

「そうか。なら!俺は手札から魔法カード【召使いを呼ぶベル】を発動!

このカードは、俺のフィールドにピケルがいるときは【羊執事】を、クランがいるときは【兎執事】をデッキから特殊召喚出来る!

俺のフィールドにはピケル、クランがともに存在している!よって【羊執事】【兎執事】両方を特殊召喚!」

 

【羊執事】地属性獣族 ☆2 ATK300 DEF500

【兎執事】地属性獣族 ☆2 ATK300 DEF500

 

「この効果によって特殊召喚されたモンスターは、リリースする事は出来ず、シンクロ、エクシーズ素材にする事は出来ない。」

 

「ソンナ雑魚ヲドウスルツモリダ?」

 

「こうするのさ!羊執事と兎執事のユニオン効果発動!羊執事はピケルに、兎執事はクランに装備だ。

そして、執事カードが装備された事によって攻守共に1000ポイントアップ!

さらに!執事カードは1ターンに1度だけ、装備カード扱いのこのカードが破壊され墓地に送られた時、正しい対象に再び装備する事が出来る!

そして、執事カードを装備したモンスターがフィールドを離れる際、代わりに執事カードを墓地に送る身代わり効果を持つ!」

(それと同名カードはフィールドに1枚しか存在出来ないという制約もあるがそれはいいだろう。)

 

【白魔導師ピケル】+【羊執事】

ATK2200DEF1000

【黒魔導師クラン】+【兎執事】

ATK2200DEF1000

 

「ナカナカヤルジャン。」

 

「バトル!ピケルでマスマティシャンに攻撃!」

 

「チィィッ!」

 

ピケルの放つ光弾が老魔術師をめった打ちにする。

 

レ級?LP4000→3300

 

「続けてクランでダイレクトアタック!」

 

「コレ以上ハオ断リダ!トラップ発動!【ガード・ブロック】!」

 

クランも後に続くが、放った闇弾はカードの壁に阻まれる。

 

「躱されたか。」

 

「ガード・ブロックノ効果デ戦闘ダメージヲ0ニシドロー。」

 

「メインフェイズ2に移行。カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

ターン3エンド

三沢LP4000

手札1

場【白魔導師ピケル】+【羊執事】

【黒魔導師クラン】+【兎執事】

伏せカード2

 

レ級?LP3300

手札5

場 無し

 

「雑魚ガカナリ厄介ニナリヤガッタナ…マアイイ、ドロー!ソシテスタンバイ…」

 

「そこだ!リバースカードオープン!

【クランの忘心術】!

自分フィールド上に【黒魔導師クラン】か【魔法の国の王女(プリンセス)ークラン】が表側表示で存在する時に発動!

黒魔導師クランが存在する場合は、相手のデッキトップから5枚のカードを確認し、その中から1枚を墓地に送る!

プリンセスの場合は10枚確認し、2枚を墓地に送るが、今は関係ないな。

その後、残りのカードを元の順で戻す。」

 

【クランの忘心術】が発動すると、クランは相手のデュエルディスクに向けて鞭を振るい、デッキトップの5枚を弾き飛ばす。(様に見える演出で、実際にはカードは飛び出していない。)

 

俺の目の前には、相手のデッキトップ5枚がソリッドビジョンによって表示されている。

無論、相手側からは裏側しか見えない。

 

(よし…【死者蘇生】があったぞ。他には…

ん?何だこのカードは⁉︎)

 

真っ先に目に付いたのは【死者蘇生】。言わずと知れたパワーカード。

だが、もう1枚。常識外れのカードが5枚の中に混じっていた。

 

(【焔征竜ーブラスター】⁉︎なんだこいつは!ブッ壊れもいいとこじゃないか!)

 

カード効果を読んだ俺は、すぐにそのカードの異常性に気づいた。

恐らくこのカードは精霊界のカードだろう。

その予想は、すぐに当たっている事を知る。

 

『何で【征竜】カードがここにあるのよ!』

 

『多分あいつが精霊界から盗んだんだよ!』

 

「知っているのか⁉︎ピケル⁉︎クラン⁉︎」

 

『知ってるも何も、あのカードは封印指定、禁止どころか人間界での流通も完全に止められ、人々の記憶から消え去ったカードよ!』

 

『多分あの泥棒さんが盗んだんです!大地!あのカードを取り返して!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「召喚されたモンスターと喋ってる?」

 

私は遠目からこのデュエルを観戦していたのだが、急に男の子の方が魔法使いのモンスターのソリッドビジョンと話し始めた。

距離が開いていたため、何を話していたかは聞こえない。

普通に考えれば頭がおかしいんじゃないかと思う場面だが、今のはモンスターの方から話しかけに行っていた様に見える。

 

「まさかね…」

 

1つの可能性を思いついた私だが、正直半信半疑なのでその疑問を飲み込む。

今はデュエルに集中しよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「オイ、マダカ?イツマデ選ンデンダヨ。」

 

「…俺はこのカードを墓地に落とし、残りのカードを元に戻す。」

 

「チッ、【死者蘇生】ヲ捨テタカ。ダガ…ソレモ無駄ダ!俺ハ【竜の霊廟】ヲ発動!」

 

「なにっ!」(あんなカード、俺は使ってないぞ!ドラゴンに特化した構築に変えている!)

 

「コノカードノ効果デ、俺ハデッキカラドラゴン族モンスターヲ1枚墓地ニ送リ、送ッタモンスターガ通常モンスターナラ更ニ1枚墓地ニ送ル!

送ルノハ【ガード・オブ・フレムベル】【巌征竜ーレドックス】!」

 

「マズいっ!」

 

「墓地ノ【マスマティシャン】ト【ガード・オブ・フレムベル】ヲ除外シ、【巌征竜ーレドックス】ヲ墓地カラ特殊召喚!」

 

「これが征竜モンスター…!」

 

竜の霊廟1枚で墓地から召喚された上級ドラゴン。

だがこれだけでは終わらなかった。

 

「マダマダァッ!墓地ノ【カーボネドン】ノ効果発動!コノカードヲ除外シ、デッキカラ『ダイヤモンド・ドラゴン】ヲ特殊召喚!」

 

レベル7のモンスターが2体!【幻獣機ドラゴサック】を呼ぶ気か⁉︎

 

「2体ノレベル7モンスターデオーバーレイネットワークヲ構築!心ヲ殺シ、抜ケ殻ヲ操ル魔眼ヨ…現レロ!

【No.11 ビッグ・アイ】!」

 

「な、何だ…こいつは⁉︎何故ナンバーズのエクシーズを持っている⁉︎」

 

俺の予想を裏切り現れたのは、No.(ナンバーズ)エクシーズ。

オリジナルのカードはとある次元で誕生したが、あまりにも強力かつ人の心を蝕むとして、所有者によって厳重に管理されているらしく、手に入ったとしてもそれはパワーダウンした複製(レプリカ)

もっとも、その複製でさえ入手するには、困難を極める。

コピーするには原典(オリジナル)が必要。

つまり、その所有者かNo.の精霊とコンタクトをとる必要があるということだ。(裏ワザとしてコピーのコピーという方法もあるが )

 

とにかく、奴に問いただす事が増えたな。

 

「何故貴様がナンバーズカードを持っている!それも精霊界から盗んだのか⁉︎」

 

「インヤ?コイツハ御主人様カラノモライモンサ。”試作品”ラシイゼ?」

 

試作品?

 

「話ハ終ワリダ。【No.11 ビッグ・アイ】の効果発動!ORU(オーバーレイ・ユニット)ヲ1ツ使イ、コノターンビッグ・アイノ攻撃権ヲ放棄スル事ニヨリ、相手モンスター1体ノコントロールヲ得ル!クランハモラッテクゼ!」

 

「洗脳効果だと!」

 

巨大な目玉の怪物がクランに光を照射すると、クランの目から光が消え、ふらふらと相手のフィールドに歩いて行ってしまった。

 

「バトル!クランデピケルニ攻撃!」

 

「くっ、すまんクラン!リバースカードオープン!永続罠【ピケルの守護法陣】!

このカードの発動時、自分フィールド上に表側表示で存在する【白魔導師ピケル】か【魔法の国の王女(プリンセス)ーピケル】を1体選択する。

俺は【白魔導師ピケル】を選択し効果発動!

選択したピケルは戦闘によって破壊されず、ピケルの戦闘によって発生した戦闘ダメージを自分は受けない!」

 

ピケルは呪文を唱えると足元に魔法陣が出現し、そこから強固な光の壁が現れクランの闇弾を跳ね返す。

 

「チッ、相打チ狙イダッタンダケドナァ。」

 

「クランが戦闘破壊された際に【兎執事】の効果が発動出来るが今回は無しだ。」

 

「…1枚伏セテエンド。」

 

ターン4エンド

三沢LP4000

手札1

場 【白魔導師ピケル】×(【羊執事】+【ピケルの守護法陣】)

 

レ級?LP3300

手札3

場 【No.11 ビッグ・アイ】 伏せカード1

 

「俺のターン!ドロー!」

 

ドローしたカードは【王女の試練】。

これならビッグ・アイを突破出来る。

伏せカードが気になるが、どのみちビッグ・アイを倒さなければピケルを洗脳されて終わりだ。

 

「スタンバイフェイズ、ピケルの効果発動!

自分の場のモンスターの数×400ポイントのライフを回復する。」

 

三沢LP4000→4400

 

「メインフェイズ!手札から【王女の試練】発動!ピケルに装備して攻撃力800ポイントアップ!」

 

【白魔導師ピケル】ATK2200→3000

 

「バトル!ピケルでビッグ・アイに攻撃!」

 

「残念ダガリバースカードオープン。【和睦の使者】破壊モダメージモ無シダ。」

 

「クソッ…1枚カードをセットしてターンエンド。」

 

ターン5エンド

三沢LP4400

手札0

場 【白魔導師ピケル】×(【羊執事】+【ピケルの守護法陣】+【王女の試練】)

伏せカード1

 

レ級?LP3300

手札3

場 【No.11ビッグ・アイ】

 

「俺ノターン、ドロー。ヨクソンナ雑魚カードデココマデ闘ッタナ。ダガ、コノターンデ終ワリダ。

【サイクロン】ヲ発動。対象ハ【ピケルの守護法陣】ダ。」

 

「守護法陣がっ!」

 

突如発生した暴風雨は魔法陣を飲み込みそのまま消える。

 

「【ピケルの守護法陣】ガアッタラピケルノ戦闘ダメージハ発生シナイカラナ。

ソシテ【ビック・アイ】ノ効果。ORUヲ1ツ使イピケルヲ洗脳。」

 

守護法陣の効果も完全に理解されている⁉︎

 

「終ワリダ、手札ノ【真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラックドラゴン)】ト墓地ノ【ダイヤモンド・ドラゴン】ヲ除外シ、墓地ノ【巌征竜ーレドックス】ヲ特殊召喚。」

 

「合計攻撃力ハ4600。バトルフェイズ!ピケルトレドックスデダイレクトアタック!」

 

「ぐ、グワアァァァーー!」

 

 

三沢LP4400→0

 



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設定資料集
ヌイラジ!#4


多分こいつら酒飲みながら収録してる。


不ー知カンス火(しーらカンスぬい)「チャッラッラ♪チャッラッラ♪チャララララ〜ラ♪チャッラッラ♪チャッラッラ♪チャララララ〜ラ♪チャ〜ラッラッラッ♪チャ〜ラッラ♪ヌイラジ!」

 

ヌイ「初めましての方は初めまして。お久しぶりの方はおひさー!元気してたー?

最近涼しくなってきたので復活の不ー知カンス火です。」

 

漣「俺の名前を言ってみろ!1!2!サザナミィ!サンダー!という訳で、5S’sのヌイラジアシスタント、(さざなみ)さんだよー!」

 

ヌイ「PKCをお読みになっていただいている方にはお馴染みのヌイラジ。5S’sでは、作中に出てきたオリカの解説や、使用デッキの解説をメインに進行します。」

 

漣「もちろん質問も受け付けてまーす!」

 

 

 

 

 

ヌイ「では早速、#4で使われたピケルクランデッキのオリカを紹介していきましょう。」

 

漣「まずは…羊執事と兎執事ですよ!」

 

 

【羊執事】

効果モンスター

レベル2 地属性 獣族

ATK300DEF500

 

①このカードが、自分フィールド上に表側表示で存在する場合、1ターンに1度、フィールド上の【白魔導師ピケル】もしくは【魔法の国の王女ーピケル】に装備カード扱いとして装備出来る。

②このカードを装備したモンスターの攻撃力と守備力は1000ポイントアップする。

③1ターンに1度、装備カード扱いのこのカードが破壊され墓地に送られた時、このカードを特殊召喚し、フィールド上の正しい装備対象に装備する事が出来る。

④このカードを装備したモンスターがフィールドを離れる時、代わりに装備カード扱いとなっているこのカードを墓地に送る事が出来る。

⑤【羊執事】は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在する事が出来ない。

 

ヌイ「こんな所ですかね。では解説を…

①の効果は擬似ユニオンモンスター系のテキストです。特筆すべき点はありません。

②の効果ですが、これくらい盛らないと普通に殴り負けそうなので…【王女の試練】も使うとATK3000とキリもいいですし。

③は擬似的な破壊耐性です。聖剣カードと似たような効果ですね。特殊召喚を間に挟むので、【虚無空間】など特殊召喚を封じられている状況では発動出来ないので注意。

④はユニオンモンスターによく付いている身代わり効果です。が、普通のものより強力になってます。効果の発動の際は墓地に送る為③のトリガーである破壊には引っかかりません。この手の引っ掛けはテストによく出るので覚えておきましょう。

⑤は同名カードは1枚しか存在出来ないというもの。大したこと無いように見えて、意外と頭を悩ませてくれる効果です。

【兎執事】のテキストは、装備対象が【黒魔導師クラン】【魔法の国の王女ークラン】に変わっているくらいで殆ど同じです。あと細かい所ですと、⑤の効果が【兎執事】に変わってるくらいです。」

 

漣「お次はこのカードを使うのに欠かせない魔法カード!」

 

 

【召使いを呼ぶベル】

通常魔法

 

①自分フィールド上に【白魔導師ピケル】、もしくは【魔法の国の王女ーピケル】が表側表示で存在する時、デッキから【羊執事】を1体特殊召喚する。

②自分フィールド上に【黒魔導師クラン】、もしくは【魔法の国の王女ークラン】が表側表示で存在する時、デッキから【兎執事】を1体特殊召喚する。

③このカードの効果で特殊召喚したモンスターは、シンクロ召喚、エクシーズ召喚の素材にする事が出来ず、いかなる場合によるリリースも出来ない。

 

 

漣「このカードはピケルとクランの執事を呼び出す魔法カードですね。

③の効果が結構辛い…エクシーズできれば【神騎セイントレア】とか使えるのに…」

 

ヌイ「一見すると、ピケルクランデッキのサポートとしてはかなーり有用に見えますが、もちろん弱点もございます。

まず一つは、種族と属性。主人の属性はピケルが光、クランが闇。種族は2人とも魔法使い族。執事カードは地属性獣族。

属性や種族サポートを共有出来ないんですよね。」

 

漣「リクルーターを共有したかった…そうすればだいぶ楽になるのに…」

 

ヌイ「もう一つは、同名カードは1枚しか存在出来ないということ。これにより、複数積むと手札で腐る危険があり、かといってピン積みにすると、手札に引いてしまった時に【召使いを呼ぶベル】で特殊召喚出来なくなったり…」

 

漣「【打ち出の小槌】や【ゴブリンのやりくり上手】なんかである程度フォローは効くけどね。」

 

ヌイ「そして、2匹の執事は対応した主人にしか装備出来ないという点も注意。手札にピケルと兎執事握っててもまるで噛み合いません。」

 

漣「融通の利かないダメ執事である。」

 

ヌイ「この様な点から、架空デュエルならまだしも、実際に使ってみると多分事故が多発します。」

 

漣「執事カードについてはこのくらいですかね〜?でわ次行ってみよ〜!」

 

 

【クランの忘心術】

通常罠カード

 

以下の効果から一つを選択して発動。

①自分フィールド上に【黒魔導師クラン】が表側表示で存在する時、相手のデッキの上から5枚を見てその中から1枚を選び墓地に送り、残りのカードを元の順番でデッキの上に戻す。

②自分フィールド上に【魔法の国の王女ークラン】が表側表示で存在する時、相手のデッキの上から10枚を見てその中から2枚を選び墓地に送り、残りのカードを元の順番でデッキの上に戻す。

 

ヌイ「相手のデッキをピーピングして更にカードを墓地送り。」

 

漣「必殺!デッキトップ全部【シャドール】カード!」

 

ヌイ「やめて差し上げろ。とまあ、パワーカードを落とせれば儲けものですが、最悪相手の墓地肥やしの手助けをしてしまうので使いにくいです…」

 

 

 

【ピケルの守護法陣】

永続罠

 

自分フィールド上に表側表示で存在する【白魔導師ピケル】か【魔法の国の王女ーピケル】を1体選択し発動。選択したモンスターによって以下の効果を得る。

①【白魔導師ピケル】を選択した場合、選択したモンスターは戦闘によって破壊されず、そのモンスターの戦闘によって発生する戦闘ダメージを自分は受けない。

②【魔法の国の王女ーピケル】を選択した場合、選択したモンスターは戦闘、カード効果によって破壊されず、そのモンスターの戦闘によって発生する戦闘ダメージを自分は受けない。

 

ヌイ「これは中々使えるかと。ピケルに戦闘耐性を与える永続罠。執事カードの効果と合わせればかなりの守りとなります。」

 

漣「彼女はピケルでは無い。」(無言の【安全地帯】)

 

ヌイ「やめて差し上げろ。」

 

漣「どう考えたって【安全地帯】のほうが便利じゃね?」

 

ヌイ「百利ありますケドォ!完全下位互換じゃないし!折角考えたオリカだし!」

 

漣「クランを安置で守ってバーンしようぜ!4000ライフルールならすぐですよ!」

 

ヌイ「エンタメ性の欠片もない!こんなのデュエルじゃない!デュエルはみんなを笑顔にする筈なんだ!【ロックバーン】なんてイライラするぜ!」

 

漣「トマトか鮫かどっちかにしろよ。」

 

ヌイ「なんでそこで素に戻るんですか⁉︎」

 

漣「だってキャラぶれぶれだったし。」

 

ヌイ「いいんですよそんなの。」

 

漣「キャラがぶれたっていいんです!」

 

ヌイ「楽◯カードマーン!」

 

ヌイ・漣「………」

 

ヌイ「グダグダか!」

 

漣「本能寺か!」

 

ヌイ「あ、ごめんそれ元ネタ知らない。」

 

漣「グダグダじゃねーか!」

 

ヌイ「三村かよ!」

 

漣「モヤさま面白いよね。」

 

ヌイ「録画して観てます。」

 

漣「………遊戯王は⁉︎」

 

ヌイ「いや、話逸らしたの漣じゃないですか。」

 

漣「デッキ紹介はしないの?」

 

ヌイ「ピケルクランデッキはオリカまみれ間違い無しなので色々無理がありますし、【カーボン征竜】は#5でまだ使うので公開するのは時期尚早です。」

 

漣「いや、#4の内容とそのデッキ名で大体察しがついたわ。」

 

ヌイ「マジですか?」

 

漣「だってデッキ名ストレート過ぎ。あれでしょ?【マスマティシャン】で【カーボネドン】落として征竜出して【カーボネドン】で【ガード・オブ・フレムベル】か☆7ドラゴン釣ってきて〜って流れっしょ?」

 

ヌイ「もう紹介それでいいですよ…」

 

漣「え?レシピ紹介とかしないの?」

 

ヌイ「#5やったら追記しときます。」

 

漣「てなわけで、ヌイラジ!今回はここまで!アシスタントの漣と!」

 

ヌイ「メインパーソナリティの不ー知カンス火でお送りさせていただきました。御閲覧ありがとうございました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コンカイヤケニオトナシクナカッタ?

アキツシマサンガアイテジャナイトカラカイガイガナイノデ

アキッシマージャナイトヤクブソク?

ダッテアナタニシモネタフッテモフツウニカエスジャナイデスカ

(´・ω・`)

 



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