照月、着任します!!! (しがみの)
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第1話 始まり

どうも。Aobaです。この話の主人公は青葉でも曙でもありません。初めて違う艦娘を主人公にしたと思います。


時は遡ること5年前、人類・人類友好派の深海棲艦と人類反対派の深海棲艦との戦争が終結した。この戦争で人類・人類友好派の深海棲艦が勝利し、人類は再び自由な海を駆け抜けて行くことが出来た。

海上自衛隊や、アメリカ海軍、ドイツ海軍、イタリア海軍、ロシア海軍によって世界各地に建設された鎮守府の大部分は戦争終戦後、艦娘削減(人員削減)や、閉鎖、統合等の経費削減が行われた。四方を海に囲まれている日本も例外ではなく、鎮守府の半数以上が人員削減や、閉鎖、統合などが行われた。戦時中は適性があると(なくてもなれるけど)、強制的に艦娘にさせられたが、現在は本人の意思がなければ艦娘になれないのだ。しかし、現在では、艦娘はカッコイイ仕事として、今も男女どちらともNo.1を維持している。

 

 

 

 

 

1人の女性が電車に揺られている。彼女は艦娘の適性を持っており、なおかつ艦娘と言う職業に憧れて今春から艦娘になった。彼女は本日から鎮守府勤務になる。

 

 

 

 

『まもなく、大甕、大甕。お出口は左側です。The next station is Ōmika.The doors on the left side will open.』

 

車内のスピーカーから放送が聞こえ、彼女は座席をたった。

 

 

 

 

 

 

駅に到着し、改札を抜けると、

 

「貴女だね。今日から大甕鎮守府所属になる艦娘は。」

 

と、呼び止められた。

 

そこに立っていたのはセーラー服姿で、Ⅲのバッジをし、茶色い長髪をアップヘアーにして束ねている身長156cm位の女の子だった。

 

「貴女は?」

 

「大甕鎮守府筆頭秘書艦の「電」よ。貴女の知ってる電とちがって私は〝なのです〟口調じゃないから。じゃ、ついてきて。」

 

電に言われた後、駅前の片側1車線の比較的広い道を電について歩く。国道と繋がっているのか、交通量がかなり有る。しばらく歩くと突き当たりに交差点があり、交差点の先には大きなレンガ造りの大きな門があった。そこには

『大甕鎮守府』

と、行書体で書いてあった。

門の前には警察官らしき制服を着た憲兵が立っていた。

 

「ご苦労様。」

 

「電さん、お疲れ様です!」

 

憲兵は電に海軍式の敬礼をしていた。

 

 

 

「今日着任される艦娘さんですよね。」

 

その時、彼女は詰所にいた憲兵に声を掛けられた。

 

「はい。」

 

「身分証明書を見せてください。」

 

彼女は憲兵に免許証を見せると、憲兵は「有難うございます。」と、敬礼した。

 

 

 

そして、正門から鎮守府の敷地内に入り、いろんな建物や、180や、179などの数字が書かれた護衛艦の前を通り過ぎ、そして、近代的で正面玄関がガラス張りの建物に着いた。

 

 

「ここに執務室があるわ。」

 

電はそう言いながら建物の中に入って行き、階段を上っていった。

 

 

 

 

3階に着くと、電は『執務室』と書かれたプレートがついている部屋の前です立ち止まった。

 

「ここが執務室よ。中で司令官が待ってる。」

 

「は、はい・・・。」

 

彼女は緊張しながら3回ノックをし、ドアノブを回した。

 

 

 

 

 

中に入ると、腰まであるロングストレートの銀髪を側頭部後方で二房ツインテールにしていて、さらに海自の冬服を着ている女性が机の奥の椅子に座っていた。

 

 

「秋月型防空駆逐艦、2番艦の照月です!!!よろしくお願いします!!!」

 

彼女、いや、照月は提督に自己紹介をし、敬礼をした。




‐現在の情報‐
日本全国の鎮守府一覧

凡例
〇=人員削減
△=増備
□=降格、並びに人員削減あるいは業務変更
✕=閉鎖
無印=変化なし

・北海道管理区所属
〇稚内鎮守府
〇紋別鎮守府
〇根室鎮守府
✕釧路鎮守府
〇日高鎮守府
□苫小牧艦娘研修センター(旧苫小牧鎮守府)
〇函館鎮守府
✕島牧鎮守府
〇小樽鎮守府
✕留萌鎮守府

・東日本管理区所属
□大湊警備府(旧大甕鎮守府)
✕八戸鎮守府
〇久慈鎮守府
✕女川鎮守府
〇相馬鎮守府
〇鯵ヶ沢鎮守府
✕由利本荘鎮守府
〇酒田鎮守府
大甕鎮守府
□鴨川艦娘研修センター(旧鴨川鎮守府)
〇横須賀鎮守府
△父島鎮守府

・北陸、山陰管理区所属(舞鶴鎮守府を除く)
〇新潟鎮守府
〇富山鎮守府
〇加賀鎮守府
〇敦賀鎮守府
✕豊岡鎮守府
〇鳥取鎮守府
〇米子鎮守府
□米子鎮守府隠岐島派出所(旧隠岐島警備府)
〇太田鎮守府
✕益田鎮守府

・東海管理区所属
□静岡鎮守府下田派出所(旧)
〇静岡鎮守府
〇浜松鎮守府
✕田原鎮守府
✕常滑鎮守府
〇伊勢鎮守府
〇熊野鎮守府

・近畿管理区所属
〇田辺鎮守府
□堺鎮守府和歌山派出所(旧和歌山鎮守府)
〇堺鎮守府
〇姫路鎮守府

・山陽、四国管理区
〇玉野鎮守府
✕三原鎮守府
〇呉鎮守府
□柱島艦娘研修センター(旧柱島泊地)
✕柳井鎮守府
✕防府鎮守府
〇下関鎮守府
✕萩鎮守府
✕観音寺鎮守府
〇松山鎮守府
〇宿毛鎮守府
〇安芸鎮守府

・九州管理区
〇福岡鎮守府
〇対馬鎮守府
✕唐津鎮守府
〇佐世保鎮守府
〇南島原鎮守府
✕天草南鎮守府
✕川内鎮守府
〇枕崎鎮守府
✕串間鎮守府
✕日向鎮守府
□大分艦娘研修センター(旧大分鎮守府)
〇五島鎮守府

・鹿児島・沖縄諸島管理区
〇屋久島鎮守府
✕諏訪瀬島警備府
〇奄美鎮守府
〇南大東島鎮守府
〇伊江警備府
〇那覇鎮守府
□名護艦娘研修センター(旧名護鎮守府)
〇宮古島鎮守府
〇石垣島鎮守府
△与那国鎮守府


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第2話 鎮守府案内

中継駅が那珂市にあるせいなのかわかりませんが最近那珂ちゃんしかドロップしないAobaです。


ではでは、第2話をどうぞ。


「秋月型防空駆逐艦、2番艦の照月です!!!よろしくお願いします!!!」

 

照月は提督に自己紹介をし、敬礼をした。

 

「よろしく。俺はここ、大甕鎮守府の司令官の六田(むだ) (たかし)だ。姿が天津風なのは・・・、気にするな。」

 

「はあ・・・。」

 

「じゃあ、大甕鎮守府を案内しよう。

 

夕張。」

 

「はい!!!じゃあ、照月ちゃん、ついてきて。」

 

天津風に呼ばれて、夕張が執務室の中に入って来て、照月を呼んだ。

 

「あ、はい!!!」

 

照月は夕張について行き、執務室から出た。

 

 

 

「ここは工廠。艤装の修理、製造、管理をしているわ。私は基本的にここにいる。何か艤装について分からない事があったらここにいる私か、明石に聞いてねー。」

 

と、夕張が話をしているとピンクの髪の女性が話しかけてきた。

 

「こんにちは!君が新しい艦娘さんですか?」

 

「そうですよ?貴女は?」

 

「私は明石です!貴女の艤装がついさっき届いたので見て欲しいんですけど・・・、大丈夫ですか?」

 

「あ、はい、大丈夫です!!!」

 

照月はそう言いながら工廠の建物の中に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「コレが貴女の艤装です。」

 

明石が指差した先にあったのは・・・

 

 

1分間に16〜20発連射出来る〝Mk.45 62口径5インチ単装砲〟

艤装に刻まれている〝116〟の数字。

斜めを向いている〝90式SSM 4連装発射機〟2基

どう見ても垂直発射装置です。〝Mk.41 VLS (32セル)〟

なんか白くて四角いクッキーに見える〝FCS-3A〟

SH-60Kが隙間から見える〝ヘリ格納庫〟(2機用)

 

「これってどう見ても〝照月〟じゃなくて〝てるづき〟の装備ですよねぇ・・・。」

 

「そうですよ。今はあまり戦闘がないんでこんな装備でも大丈夫なんです。装甲も帝国海軍時代の駆逐艦と同様なので大丈夫です!!!」

 

「そうですか・・・。」

 

「じゃ、次行きましょう!!!」

 

「あ、ちょ、ちょっと待ってくださぁーい!!!」

 

夕張が工廠の外に走り出したので、照月は急いで夕張の後について走って行った。

 

 

 

 

 

 

 

「ハアッ、ハアッ、夕張、ざん、待っで、ぐださい・・・。」

 

照月が埠頭で立ち止まっていた夕張のところに着いた時、夕張は涼しい顔で立っていた。

 

「遅いよー!!!そんなんじゃ立派な鉄道員(ぽっぽや)にはなれないよー!!!」

 

「私艦娘ですよ?そんなの目指してないですよ・・・。」

 

照月はそう言いながら埠頭を見渡した。埠頭には第5護衛隊群の護衛艦が5隻と潜水艦1隻が停泊していた。

 

「わぁー。凄い・・・。」

 

「第5護衛隊群に最近配属になった護衛艦がこれよ!!!」

 

照月が護衛艦に見とれていると、夕張は〝185〟と書かれた1隻の護衛艦を指差しながら言った。

 

「最新鋭「ふそう」型ヘリコプター搭載護衛艦、「ふそう」よ!!!いずも型よりも大きくなった護衛艦で、大きさはフランス海軍の原子力空母、シャルル・ド・ゴールと同じ大きさよ。もともとは戦闘機搭載護衛艦のつもりだったんだけどね、建造中に人類存在反対派の深海棲艦との戦争が終わってね、急遽ヘリコプター搭載護衛艦に(名称だけ)変更したのよ。まあ、今の状態でも戦闘機の発艦は出来るんだけどね。だから今でも国会では、違憲じゃないのかって議論がおきてるわ。」

 

「へー。」

 

「じゃ、次の所行くわよー。」

 

「あ、はい!!!」

 

照月は違う場所に歩き始めた夕張について行った。夕張はしばらく歩くと、外見が銭湯っぽい建物を指差した。

 

 

「ここがドック、つまり入渠するところよ。まあ、ここはただのお風呂だから、入渠以外で使用も出来るんだけどね。」

 

「そうなんですか。」

 

「気をつけて。いやらしい事をしてくる最上型重巡と高雄型重巡と練習艦が1人ずついるから。で、ここが寮よ。主に独身の艦娘達や提督が住んでるわ。」

 

夕張はドックの横にある店舗つきマンションにしか見えない白の建物を指差した。

 

「ここが?只のマンションにしか見えないんですけど・・・。」

 

「これでも寮よ。基本的に二人部屋で、一階に食堂と浴場、酒保というコンビニっぽい売店があるわ。」

 

「へー。部屋はどこなんですか?」

 

「3階で1番左の301号室よ。」

 

「同室の子は誰ですか?」

 

「えーっとね、301号室は秋月ね。」

 

「夕張さん、秋月さんの本名は何ですか?」

 

少し考えて言った夕張に照月は質問した。

 

「え?本名?えーっと・・・、確か・・・、

 

 

 

 

 

(たちばな) 志織(しおり)だっけ・・・。

 

 

ん?どうしたの?」

 

夕張が照月を見ると、照月はしばらく口を開けたまま突っ立っていて、しばらくたった後、話し始めた。

 

「その名は・・・、もしかして・・・、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お姉ちゃん・・・?」




前作の〝ワレアオバ!?〟に出さなかった秋月の本名出しました。



‐現在の情報‐

ー第5護衛隊群ー
‐第9護衛隊‐(司令部 横須賀基地)
DDG‐180「あおば」、DDG‐145(旧DDH‐182)「みらい」、DD‐113「さざなみ」、DD‐120「おぼろ」

‐第10護衛隊‐(司令部 横須賀基地)
DDH‐185「ふそう」DDG‐179「ふるたか」、DD‐108「あけぼの」、DD‐115「あきづき」

‐第5護衛隊群司令‐
中島(なかじま)大弛(だいち)海将補 (前職 護衛艦「あおば」艦長)
‐前司令‐
舞風(まいかぜ)一郎(いちろう)海将補 (前職 護衛艦「あおば」艦長)(後職 大甕鎮守府第8艦隊所属艦娘)

同艦隊指揮下艦
・くろしお型潜水艦12番艦SS‐601「うしお」


ーふそう型護衛艦ー

ふそう型護衛艦(ふそうがたごえいかん、英語: Husou-class helicopter destroyer)は、海上自衛隊が取得を進めているヘリコプター搭載護衛艦 (DDH) の艦級である。

先行して建造・配備されたいずも型(22/24DDH)をもとに大型化し、航空運用機能や多用途性を大幅に強化したものとなっている。1番艦「ふそう」が平成29年度予算で、2番艦「やましろ」が平成30年度予算で建造された護衛艦であるため、ヘリコプター護衛艦を意味する記号の「DDH」を付けて、それぞれ29DDH、30DDHとも呼ばれる。元々は空母になる予定であったが、建造中に人類を認めない深海棲艦との戦争、〝世界海洋大戦〟が終結したので、急遽ヘリコプター搭載護衛艦に名称のみ変更した。その為、戦闘機運用も可能である。



‐本型の特徴‐

ふるたか型、おぼろ型と同じく艦娘の機関の技術を流用し、機関を小型化。機関室の縮小、馬力の増加、機関士の人員削減を行った。

‐排水量‐
基準 65,600トン
満載 75,040トン

‐全長‐
261.5m

‐全幅‐
64.36m

‐吃水‐
9.4m

‐機関‐
COGAG方式
LM2500ガスタービンエンジン(38,000馬力)4基
可変ピッチ・プロペラ 2軸

‐最大速力(最大戦速)‐
46ノット

‐最大速力(一杯)‐
51ノット

‐乗員‐
個艦要員470人
航空要員153名

‐兵装‐
高性能20mm機関砲(CIWS)3基
Mk.41 VLS (32セル)1基

‐艦載機‐
SH-60J/K哨戒ヘリコプター 10機
MV/SA-32J「海鳥」2機
MCH-101輸送・救難ヘリコプター2機
最大積載機数40機

‐C4l‐
AN/USC-42衛星通信装置
GCCS-M
OYQ-10 戦術情報処理装置
海軍戦術情報システム
(リンク11/14/16)
洋上ターミナル (MTA)

‐レーダー‐
FCS-3 多機能型
OPS-20C 対水上捜索用
SSF‐19D 対深海棲艦用 1基

‐ソナー‐
AN/SQS-53C 艦首装備型 1基
OQR-2D-1 曳航式 1基

‐電子戦・対抗手段‐
NOLQ-2B電波探知妨害装置
Mk.137 6連装デコイ発射機 4基
曳航具4型 対魚雷デコイ 2基
投射型静止式ジャマー (FAJ) 2基
自走式デコイ (MOD) 2基
膨張式ダミー護衛艦 2機

‐艦娘射出機‐
KM5型艦娘射出カタパルト 3機

‐同型艦‐
1番艦 DDH‐185 「ふそう」(所属 第10護衛隊)
2番艦 DDH-186 「やましろ」(所属 第1護衛隊)



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第3話 姉妹

どうも。Aobaです。今朝、久しぶりに地元の列車のドアが全て自動で開くのを見ました。いつもは〝ドア開き〟ボタンを押さなければ開かないので・・・。

あ、そうそう、護衛艦あきづきを描きました。余り上手くないですが・・・。っていうか、最近人間描いてない・・・。


「その名は・・・、もしかして・・・、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お姉ちゃん・・・?」

 

「え?お姉ちゃん?

 

 

・・・貴女、本名と出身は?」

 

夕張は照月の両肩を掴んだ。

 

 

 

「え?本名は・・・、

 

私の本名は(たちばな) 佐知(さち)です。出身は県南部の土浦です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‐同刻‐

‐茨城沖‐

護衛艦「みらい」、「あきづき」と、大甕鎮守府第7艦隊の艦娘達は茨城沖を航行していた。

 

『教練対空戦闘よーい!!!』カーンカーンカーン

 

 

「みらい」から鐘の音、「あきづき」からは電子音がけたたましく鳴り響いていた。

 

 

 

 

 

 

「対空目標8、右70度からさらに接近!!!」

 

「目標入力完了、VLSハッチ開放!!!」

 

「みらい」と「あきづき」の前甲板のVLSのハッチが開く。

 

「発射!!!」

 

CICにいる自衛官がボタンを押すと、「みらい」と、艦娘にある3つのVLSからSM‐2が6発、「あきづき」からESSMが2発、轟音と共に発射された。

 

SM‐2とESSMはそのままマッハ2を維持し、訓練用の無人運転の戦闘機に命中した。無人運転の戦闘機8機は燃え盛りながら海中に消えていった。

 

「命中。全機消滅しました。撃墜成功です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はー、終わったぁー。久しぶりに実弾を撃ったけどなんか物足りないんだよなー。」

 

イージス艦の艤装を着けたピンクっぽい色のポニーテールの髪型をしている1人の艦娘「青葉」が呟くように言った。

 

「もー、明人さん、資材を浪費したらどうするんですか?ただでさえ私と曙さんと、貴女の艤装は弾薬の消費量がトップクラスなんですから。」

 

その〝明人〟と呼ばれた「青葉」に向って白い風邪用のマスクと花粉症用のメガネをして、あきづき型の艤装を着けたポニーテールにまとめられたダークブラウンの髪型の艦娘、「秋月」が少し呆れながら言った。

 

「アハハ。私はしょうがないと思うけどね。だって戦争が終わってから私達が実弾撃てるのってこの1週間に1回有るか無いか分からない実弾訓練用だけだもん。」

 

2人で話しているところに、むらさめ型の艤装を着けた紫と銀色を8/2で合わせたようなサイドテールの髪型の艦娘、「曙」が寄って話してきた。

 

「そう言えば、今日、新しい艦娘が来るんだよね・・・。」

 

その時、青葉(明人)に向って思い出したように同艦隊所属の青葉が言ってきた。

 

「あー、そうそう。そうだったね。」

 

「旗艦の貴女が忘れてどうするんですか。」

 

青葉(明人)が忘れてた忘れてたと、笑いながら言っていたので、秋月は鼻水を啜り上げ、呆れながら答えた。

 

 

「名前はねー、えーっと・・・確かね・・・」

 

旗艦の青葉(明人)が名前を思い出している時、秋月は口元にあったマスクを顎まで下げて、艤装の1スロットに装備しているやわらかボックスティッシュで鼻をかもうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「橘・・・、佐知だっけ・・・。」

 

と、青葉(明人)が言うと、秋月は驚いた顔でこちらを見ていて、秋月の鼻から鼻水が滝のように流れ出していた。




執筆していて、なんか秋月が可哀想になってきた。

‐現在の情報‐
艦娘名が同じでも本名が違う場合、同艦隊に所属する事が可能。

大甕鎮守府第7艦隊所属艦娘
・(旗艦)青葉(本名:高畑(たかはた)明人(あきと))
・青葉(本名:小鳥遊(たかなし) 瑞希(みずき))
・吹雪(茅ヶ岳(かやがたけ)冬奈(ふゆな))
・秋月(本名:(たちばな) 志織(しおり))
・照月(本名:(たちばな) 佐知(さち))
・曙(本名:河佐(かわさ)真澄(ますみ))


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第4話 再会

‐簡単な人物紹介‐
・照月(本名:(たちばな) 佐知(さち))
本作の主人公(多分)。出身は土浦。
・秋月(本名:(たちばな) 志織(しおり))
照月の本物の姉。重度の花粉症。
・青葉(本名:高畑(たかはた)明人(あきと))
前作の主人公。現在はサブキャラ。原付と車の免許を持ってる。
・青葉(本名:小鳥遊(たかなし) 瑞希(みずき))
変態。
・吹雪(茅ヶ岳(かやがたけ)冬奈(ふゆな))
胸が潮並に大きく、身長が175cmをこしている。出身は博多。
・天津風(本名:六田(むだ)(たかし))
提督。艦娘でもある。
・夕張(本名:前沢(まえざわ)摩耶(まや))
艦娘になる前はJR東の運転士だった。現在40歳。なのにシワ1つない。子供は2人。
・曙(本名:河佐(かわさ)真澄(ますみ))
潜水艦がニガテというか、トラウマ。敵の潜水艦だと分かればすぐさまパニックを起こし、上の無許可でアスロックを発射する。青葉(明人)に2回「曙!!!貴様ぁ!!!」と言われている。そして海域から叩き出される。


「橘・・・、佐知だっけ・・・。」

 

と、青葉(明人)が言うと、秋月は驚いた顔でこちらを見ていて、秋月の鼻から鼻水が滝のように流れ出していた。

 

 

「明人さん、今、なんて言いました!!!」

 

秋月が青葉(明人)の両肩をつかんで言った。

 

「え?橘佐知だけど・・・。」

 

「本当にその名前で合ってるんですよね!?」

 

「え?う、うん・・・。それよりも秋月、鼻かんで。顔が悲惨な状況になってるから。」

 

「あ、はい。わか・・・、ハッ・・・、ハッ・・・、クシュンッ!!」ビシャ

 

秋月が鼻をかもうとした時、くしゃみをしてしまった。しかもその時、運が悪かったのか、マスクを顎まで下げていたので、青葉(明人)の顔に鼻水がくっついてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、姉妹で同じ鎮守府所属になるなんて珍しいなー。」

 

「え?そんなに珍しいんですか?」

 

珍しがっていた夕張に照月は訪ねた。

 

「そりゃあそうよ。日本には鎮守府(55箇所)艦娘研修センター(8箇所)合わせて63箇所もあるんだから。」

 

「へー。そんなに沢山あるんですね。鎮守府って。」

 

「これでも減ったほうよ。戦時中は84箇所もあったんだから。」

 

「あんまり減ってないような・・・。」

 

「みなまでいうな。」

 

「あっはい。」

 

照月がそう言った後、しばらく周りが静かになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・、遅いですね・・・。」

 

「ええ・・・。」

 

寮の正面はドックを挟んで海になっているので、夕張と照月は埠頭で第7艦隊の帰投を待った。

 

 

5分くらい経過した後、水平線上から航海灯の灯りが少しずつ見えてきた。

 

「あ、見えました!!!」

 

「おー、ホントだねー。」

 

夕張が照月に続いて水平線上を眺める。水平線上からは護衛艦2隻と、米粒程度に見える第7艦隊の5人の艦娘達が見えた。

 

 

 

20分後、護衛艦「みらい」と「あきづき」は停泊している護衛艦に接舷し、停泊していた。第7艦隊の艦娘達は埠頭に上がり、六田提督に報告に行って戻ってくると、照月が秋月に抱き着いた。

 

「お姉ちゃん!!!会いたかった!!!」

 

「佐知・・・。」

 

照月は秋月に抱き着くと、直ぐに笑顔になった。マスクとメガネをしているため表情は分からないが、秋月も嬉しそうにしていた。

 

 

 

 

「ねえ、佐知。ちょっといい?」

 

抱き着いて1分くらい経過した後、秋月が照月に話し始めた。

 

「どうしたの?」

 

「佐知が抱き着いたらね・・・、マスクがかなり下にずれてね・・・。」

 

「?」

 

 

 

 

 

「くしゃみしそう・・・。」

 

「え?」

 

照月がその事を聞いた時、秋月は直ぐにくしゃみをしてしまい、ダークブラウンと白の半袖セーラー服の肩から背中の部分に鼻水がくっついてしまった。




なんか秋月がさらに可哀想な艦娘になってきちゃった・・・。

‐現在の情報‐
○艦娘研修センター
・艦娘研修センターとは?
艦娘研修センターとは、鎮守府配属前の艦娘を研修する施設のこと。なお、教官は艦娘が行う。

・艦娘研修センター一覧
苫小牧艦娘研修センター
鴨川艦娘研修センター
新潟艦娘研修センター(新潟鎮守府に併設)
舞鶴艦娘研修センター(舞鶴鎮守府に併設)
呉艦娘研修センター(呉鎮守府に併設)
柱島艦娘研修センター
大分艦娘研修センター(佐伯)
名護艦娘研修センター

○艦娘の階級
・艦娘の階級は通常の海上自衛官と同じだが、海上で危険に遭遇しやすい為、昇格しやすい。
なので、20代で1等海佐になるのも夢ではない。(実現するのは戦後の今では不可能に近い)


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第5話 歓迎会

どうもAobaです。はい、すごく・・・短いです。

‐簡単な人物紹介‐
・照月(本名:(たちばな) 佐知(さち))
本作の主人公(多分)。出身は土浦。
・秋月(本名:(たちばな) 志織(しおり))
照月の本物の姉。重度の花粉症。
・青葉(本名:高畑(たかはた)明人(あきと))
前作の主人公。現在はサブキャラ。原付と車の免許を持ってる。元男。
・青葉(本名:小鳥遊(たかなし) 瑞希(みずき))
変態。
・吹雪(茅ヶ岳(かやがたけ)冬奈(ふゆな))
胸が潮並に大きく、身長が175cmをこしている。出身は博多。
・天津風(本名:六田(むだ)(たかし))
提督。艦娘でもある。元男。
・夕張(本名:前沢(まえざわ)摩耶(まや))
艦娘になる前はJR東の運転士だった。現在40歳。なのにシワ一つない。子供は2人。
・曙(本名:河佐(かわさ)真澄(ますみ))
潜水艦がニガテというか、トラウマ。敵の潜水艦だと分かればすぐさまパニックを起こし、上の無許可でアスロックを発射する。青葉(明人)に2回「曙!!!貴様ぁ!!!」と言われている。そして海域から叩き出される。
・舞風(本名:舞風(まいかぜ) 一郎(いちろう))
前第5護衛隊群司令。階級は海将補。ガチモンの艦隊のアイドル。元男。
・潮
大甕鎮守府所属。肉弾戦が得意。ル級はストレート1発で轟沈可能。いつもは大人しく、引っ込み思案(?)だが、本気で怒らせるとヤバイ。艦娘になる前は警視庁公安課にいた。柔道十段保持。本名は考えてない。絶賛募集中。


「佐知、ゴメン!!!」

 

秋月は両手を合わせて照月に謝った。照月は今、海自の冬服を着ている。

 

「大丈夫だよ。お姉ちゃん。」

 

照月は笑顔で秋月に答えた。

 

 

 

 

「・・・ねえ、佐知。私のこと、これから秋月姉って呼んで。私も照月って呼ぶから。」

 

「うん。分かった。お・・・、秋月姉!!!」

 

「ふふ。最初は慣れないよね。照月。」

 

秋月は笑いながら照月の頭を撫でた。

 

 

「おーい、秋月ー。照月ー。歓迎会始まるよー。」

 

「じゃ、照月。行こっか。」

 

「うん!!!」

 

本館にいる曙に呼ばれたので、秋月と照月は本館の大ホールに移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

鎮守府本館の大ホールにはこの鎮守府の艦娘全員と、第5護衛隊群配属の自衛官達(当直を除く)が集まっていた。

 

六田提督がマイクを握っている。

 

「今からこの、大甕鎮守府に着任した艦娘の歓迎会を行います。本年度の新規艦娘は2人います。では、入って来てください。」

 

今年度、大甕鎮守府に配属になった艦娘は2人で、もう1人の艦娘は舞風だった。

 

「秋月型防空駆逐艦、2番艦の照月です!!!よろしくお願いします!!!前は鴨川艦娘研修センターにいました。ここの鎮守府が一番最初に配属になった鎮守府です。分からないところが多数あり、御迷惑をかけるかも知れませんが、皆さんよろしくお願いします!!!」

 

照月は、自己紹介が終わると、壇上で一礼した。

 

照月の次は黄色い髪の艦娘、「舞風」が自己紹介をする番だった。

 

照月が壇上から降りている時に、壇上に昇っている舞風とすれ違った。

 

壇上に上がった舞風は壇上の中央に立ち、一礼すると、マイクに向かい、話し始めた。

 

「陽炎型駆逐艦、18番艦の舞風です!!!よろしくお願いしまーす!!!あ、ついでに、私、この鎮守府に配属になる前は、第5護衛隊群の司令をしていましたー!!!そう、艦隊のアイドル、舞風ちゃんだよぉー!!!」

 

その言葉を言った瞬間、自衛官達は一気に上機嫌になり、その光景を見ていた艦娘達は呆れていた。照月は何故自衛官たちが上機嫌になったのか、秋月に聞いてみると、

 

「あー、あの人はねー、前第5護衛隊群司令の舞風海将補で、艦内でアイドル活動みたいのをしていたからね・・・。あの人のファン、第5護衛隊群に多いのよ。今年に定年になったから完全に艦娘にジョブチェンジしたのかもね。」

 

「へー。」

 

照月は少し、騒いでいる自衛官達を呆れながら見ていた。

 

 

 

この日、照月と舞風の着任歓迎会はほぼ舞風がメインだったらしい。まあ、照月を無視する輩に潮が右ストレートをプレゼントしたようだ。




これから先、戦闘は演習のみか、実戦も入れた方がいいかアンケートを取ります。
1、他鎮守府との演習だけがいい。
2、海賊船とかやっつけてー。
3、照月ってスケベボディだよね。
4、そんなことよりおうどんたべたい
3を選択すると強制的に2になります。
4を選択すると強制的に2になります。

期限は7月4日です。

なお、アンケートは()()()()で行いますので、返答は()()()()でお願いします。

‐現在の情報‐
・艦娘の階級について
艦娘研修センターを出て、鎮守府配属となった艦娘の階級は通常、曹長から始まる。その為、士クラスが居ない。なお、通常自衛官から艦娘になると、階級はそのままにされるので、その場合なら士クラスの艦娘もいる。(ただし少数)

・艦娘の定年退職について
基本的に艦娘に定年退職は180歳らしい。それは艦娘になると、寿命が通常の人間よりも3倍ほど長くなる為である。

・艦娘になる条件について
艦娘になるのには適性が必要である。なお、適性がなくても艦娘なれるが、記憶が完全に船舶の物になり、家族などの人物について思い出せなくなる確率が9割を越しているので、戦後、このやり方を禁止した。なお、男が艦娘になると、強制的に女になる。


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第6話 荷物取り

どうも。Aobaです。最近C英の時間にテスト返された時、自分にだけ嫌な顔をされました・・・。点数は平均点と同じだったのに・・・。はい・・・。


‐簡単な人物紹介‐
・照月(本名:(たちばな) 佐知(さち))
本作の主人公(多分)。出身は土浦。
・秋月(本名:(たちばな) 志織(しおり))
照月の本物の姉。重度の花粉症。
・青葉(本名:高畑(たかはた)明人(あきと))
前作の主人公。現在はサブキャラ。原付と車の免許を持ってる。元男。
・青葉(本名:小鳥遊(たかなし) 瑞希(みずき))
変態。今回は出てこない。
・吹雪(茅ヶ岳(かやがたけ)冬奈(ふゆな))
胸が潮並に大きく、身長が175cmをこしている。出身は博多。今回は出てこない。
・天津風(本名:六田(むだ)(たかし))
提督。艦娘でもある。元男。今回は出てこない。
・夕張(本名:前沢(まえざわ)摩耶(まや))
艦娘になる前はJR東の運転士だった。現在40歳。なのにシワ一つない。子供は2人。今回は出てこない。
・曙(本名:河佐(かわさ)真澄(ますみ))
潜水艦がニガテというか、トラウマ。敵の潜水艦だと分かればすぐさまパニックを起こし、上の無許可でアスロックを発射する。青葉(明人)に2回「曙!!!貴様ぁ!!!」と言われている。そして海域から叩き出される。今回は出てこない。
・舞風(本名:舞風(まいかぜ) 一郎(いちろう))
前第5護衛隊群司令。階級は海将補。ガチモンの艦隊のアイドル。元男。今回は出てこない。

・潮
大甕鎮守府所属。肉弾戦が得意。ル級はストレート1発で轟沈可能。いつもは大人しく、引っ込み思案(?)だが、本気で怒らせるとヤバイ。艦娘になる前は警視庁公安課にいた。柔道十段保持。本名は考えてない。絶賛募集中。なお、今回も出てこない。


歓迎会が終わり、照月と秋月は寮の自分たち姉妹の部屋に到着した。

 

「ねえ、照月。貴女の荷物ってコレだけ?」

 

照月のベッドの上を見た秋月は照月に問いかけた。

 

「うん。いやー、艦娘研修センターから出てきてから着任日までの時間が無くてさー、これしか持ってこれなかったんだよ。」

 

そう、照月が持ってきた荷物はボストンバッグ1つしかなかったのだ。照月用の自由スペース(机は設置済みの為自由スペースから除外。)は畳2畳分(関東圏の広さ)で、そこのスペースはまだ何も置いていなかった。

 

「明日休みだし、タンスかカラーボックス家まで持ちに行く?」

 

秋月が照月のベッドに座りながら照月に聞いた。

 

「え?でもどうやって持って来るの?私達車持ってないじゃん。電車も乗車拒否されそうだし・・・。」

 

「大丈夫よ。明日暇で付き合ってくれる人がいるから。」

 

秋月はニヤリとすると、ベッドを立ち上がり、部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、寮から照月、秋月の2人が出てくると、寮の正面の駐車場に、第7艦隊の旗艦、青葉(明人)が私服姿で立っていて、その横にはちょっと古めのステップワゴンが止まっていた。

 

「お、来たか。早速だけど、出発するよ。」

 

青葉(明人)は私服姿の照月達(秋月は花粉症対策済)を見つけると、直ぐに車に乗り込んだ。

 

「あ、はい!!!」

 

照月は直ぐに後部ドアのドアノブを引き、パワースライドドアを動かした。ドアが完全に後ろに下がったのを確認すると、秋月と共に乗り込んだ。

 

ステップワゴンはゆっくりと発進し、正門に到着した。

 

 

「あ、明人さん、第7艦隊のお2人とお出かけですか?」

 

憲兵に聞かれ、首を縦に振ると、憲兵は

 

「では、お気をつけて。」

 

と言い、ゲートを開けた。

 

 

 

青葉(明人)の運転しているステップワゴンは日立南太田ICから常磐自動車道にのり、桜土浦ICで降りた。

 

 

 

「秋月、照月、どっちでもいいから、答えてー。家ってどこら辺?」

 

青葉(明人)がルームミラーで照月を見ながら聞いた。

 

「あ、湖畔にあるベージュの2階建ての家です。」

 

「あれ?」

 

照月が答えたので、青葉(明人)はハンドルを片手で握り、もう片方の手で湖畔にあるベージュ色の家を指さした。

 

 

「あ、そうそう。アレです!!!」

 

照月が答えると、車はベージュ色の家の駐車場にゆっくりと入った。

 

 

 

 

 

 

 

到着後、ステップワゴンのトランクのドアを開け、中にタンスや、照月の私物を詰め込んでいく。

 

 

 

「こんなもんかな・・・。」

 

「すみません・・・。」

 

照月に頼まれた荷物を全て積み終わった時、声をかけられた。

 

「お姉ちゃんの友達ですか?」

 

「いえ、2人の所属している艦隊の旗艦です。」

 

「そうですか・・・。」

 

話しかけられたのは、2人の妹で、研修中の艦娘らしく、黒髪で、ハネた前髪が獣耳か角に見える髪型をして、鴨川艦娘研修センターの制服を着ていた。

 

「お姉ちゃん達は大丈夫ですか?ちゃんとみんなにとけ込めてますか?」

 

「何でそんな事聞くの?」

 

「僕、艦娘なりたてで・・・。これから心配で・・・。」

 

「大丈夫。絶対溶け込めるわよ。私が保証するわ。」

 

青葉(明人)がそう言い、2人の妹の頭を撫でた。

 

 

「明人さーん!!!そろそろ帰らないとダメですよー。この後提督に呼ばれてるんですからー!!!」

 

駐車場から照月の声が聞こえてきた。

 

「はーい。今行くー!!!

 

 

 

 

 

・・・、頑張ってね。じゃ。」

 

青葉(明人)は軽く手を挙げると、駐車場に向かって走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夏奈と何話してたんですか?」

 

帰り道、後部座席に座っていた照月が運転席に座っている青葉(明人)に聞いたので、青葉(明人)は、そこであった事を全て話した。

 

「へー。夏奈も艦娘に。どこに所属するんだろー。」

 

「人数的には横須賀か、父島でしょ。運が悪かったら・・・、

 

 

 

 

 

 

尖閣諸島が近い与那国島かもね・・・。」

 

秋月が、少し不安そうに言っていた。

 

「まあ、その時にならないとわからないからね・・・。その時を待ちましょう。」

 

「「そうね。」」

 

照月が言うと、2人は頷いた。

 

 

 

ステップワゴンは曇り空の下、高速道路を走っていた。




アンケートを取ります。今、話題になっているのか知りませんが、アニメ放映された〝ハイフリ〟のキャラとか〝はれかぜ〟を出して欲しいですか?期限は7月9日です。
なお、アンケートは()()()()で行いますので、返答は()()()()の方でお願いします。


‐現在の情報‐
大甕(おおみか)鎮守府
所在地 茨城県日立市大みか町4丁目(尚、Googleマップでは、古房地公園北部)付近
JR常磐線大甕駅から徒歩5分
なお、地名が大甕町ではなく、大みか町と書かれているのは、文字が難しいからだと言われている。



〇艦娘の給料について

・通常艦娘の場合
月額給与+乗組員手当(33%)+航海手当(日額500〜1800円)※+航空機手当(各階級の初年棒の60%)※2+艦娘手当(40%)※3+各手当

・潜水艦娘の場合
月額給与+乗組員手当(44.5%)+航海手当(日額500〜1800円)※+航空機手当(各階級の初年棒の60%)※2+艦娘手当(40%)※3+〇〇クル手当(日額1200〜2500円)※+各手当

※地域により異なる
※2航空機に搭乗する艦娘のみ。運用を行う空母艦娘は除く。
※3無理矢理艦魂を憑依させた場合は60%


給料の例
・高畑明人1等海佐(24)
月額給与40万+乗組員手当(33%)+艦娘手当(40%)=69.2万円
・舞風一郎海将補(60)
月額給与70万+乗組員手当(33%)+艦娘手当(60%)=135.1万円


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第7話 「あおば」出港

どうも。Aobaです。

今回は長いです。(当作品比)



‐簡単な人物紹介‐
・照月(本名:(たちばな) 佐知(さち))
本作の主人公(多分)。出身は土浦。
・秋月(本名:(たちばな) 志織(しおり))
照月の本物の姉。重度の花粉症。
・青葉(本名:高畑(たかはた)明人(あきと))
前作の主人公。現在はサブキャラ。原付と車の免許を持ってる。元男。
・天津風(本名:六田(むだ)(たかし))
提督。艦娘でもある。元男。
菊池(きくち)雅之(まさゆき)
護衛艦「あおば」の艦長。1等海佐。覚醒済み(トマホーク菊池)。角松はどうしたかって?気にしてはいけない。
尾栗(おぐり)康平(こうへい)
護衛艦「あおば」の副長兼航海長。2等海佐。艦長の菊池とは防衛大の同期。出身は博多。堅苦しいのは苦手。
青梅(おうめ)鷹志(たかし)
砲雷科所属。3等海佐。観測員。昇格してまだ間もない。
望月(もちづき)博正(ひろまさ)
砲術長。1等海尉。駆逐艦望月の姿。
鈴谷(すずや)優馬(ゆうま)
3等海佐。「あおば」船務長。重巡鈴谷の姿。
米倉(よねくら) (かおる)
3等海佐。「あおば」砲雷長。アスロックを潜水カ級に誤射済み。そのうちアスロックだけでなくトマホークも撃ちそう。
真名田(まなだ) 信一(しんいち)
1等海曹。前配属艦は「おぼろ」。


「配属されたばっかりの照月には申し訳ないが、君たち第7艦隊と第8艦隊には護衛艦3隻、補給艦1隻と一緒にソマリア沖の海賊船や、人類反対派の深海棲艦の残党から貨物船を守って欲しいんだ。現在、ソマリア沖は、人類反対派の深海棲艦の残党が多数いるんだ。人類を嫌っているため、海賊船と一緒に民間船も沈めてるから厄介なのよ。今は、海賊船がほぼ絶滅状態。ソマリア沖のみ人類反対派の深海棲艦の巣窟と化してる。仮に活動範囲が広がったら厄介な事になる。だから、君たちにも行って欲しいんだ。」

 

荷物を取りに行った後の事だった、執務室に呼び出された第7艦隊と第8艦隊所属艦娘は、提督である天津風から、これからの任務について知らされた。

 

 

「え?今まで派遣艦は2隻でしたよね?何で3隻になってるんですか?私たちも入れたら、10隻以上になりますよ?」

 

「実はね、艦娘運用基本法第12条では、〝艦娘は、3艦隊で護衛艦1隻に相当する。〟ってなってるの。だから、2艦隊でも1隻に相当しないから大丈夫なの。あと、何で今回は3隻派遣するかと言うと、国会で試しに3隻派遣してみようとかなったから、3隻になったの。」

 

照月が聞いた事に対し、天津風は説明し、最後に、「この事が原因で暴動が発生しなければ良いんだけどね。」と言い、話を続けた。

 

「んで、今回の派遣のサポートとして、人類反対派の深海棲艦を研究している研究者を1人、連れていくことになった。入って来て。」

 

 

 

 

 

そして、ドアを開けて入って来たのは・・・、

 

 

 

 

 

駆逐棲姫だった。

 

「ドウモ、ミナ=サン(皆さん)。駆逐棲姫です。」

 

「「「アイエエエエ!!!クチクセイキ!?クチクセイキナンデ!?」」」

 

「鈴谷、漣、吹雪。ちょっと黙ってて。」

 

「「「はい・・・。」」」

 

3人が忍殺ネタを出してきたので、天津風は3人を黙らせた。え?駆逐棲姫は?こまけえことはいいんだよ。

 

「駆逐棲姫も「駆逐艦と聞いて。」ながもんは帰れ。「はい・・・。」んで、話を戻すが、駆逐棲姫も来たことだし、詳しい説明をしよう。まず、護衛艦3隻と共に横須賀に向かい、横須賀で補給艦1隻と合流し、ソマリア沖に向かう。なお、ここ(大甕)から横須賀までは回航扱い、横須賀から正式に出航となる。最初に父島に行き、父島勤務になる艦娘達を降ろす。そして、ソマリア沖にいる護衛艦と交代し、任務にあたる。以上だ。わかったか?」

 

途中で邪魔が入ったが、天津風は説明を全てし終わり、全員が天津風に敬礼した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと外の空気吸ってくるね。」

 

天津風に呼び出されて、数週間後、あおばが横須賀基地に着いた。その次の日、早めに起床した照月が部屋にすやすやと寝ている秋月にそう言い、部屋から甲板に出て、タラップを降り、埠頭に出た。埠頭には、青葉(明人)がいて、艦橋を眺めていた。

 

「艦に何かありました?」

 

「見ていただけよ。いやー、出港前の癖でね・・・。

 

 

 

 

 

・・・それより、頼み事があってね。」

 

青葉(明人)は思い出したように照月に言い出した。

 

「何でしょう。」

 

「いや、記者さんが話を聞きたいって言っててね・・・。どうもマスコミは苦手でね・・・。」

 

「私も得意というわけでは・・・。」

 

「ま、旗艦の補佐とでも思って、よろしくやっといて。」

 

青葉(明人)は照月の肩を叩きながらそう言うと、タラップを上っていき、「あおば」艦内に消えていった。

 

ピーッ『総員起こし、5分前。』

 

青葉(明人)の後ろ姿を見ながら埠頭に立っていると、あおばから総員起こしのアナウンスが聞こえた。

 

 

 

 

 

 

「んー。」

 

照月は、腕を真上に伸ばした。

 

「はぁー。

 

 

 

 

 

・・・戻るか・・・。」パシャッ

 

「ん?」

 

照月は、腕を戻そうとした時、誰かに写真を撮られた。音のする方を見ると、そこには、カメラを持った青葉がいた。

 

「横須賀鎮守府所属艦娘 兼、フリージャーナリストの片桐と言いますぅ!!!照月さん、待っていたんですよぉ!!!お話を伺えますか?」

 

「出港前で多忙なので、夜まで待って頂ければ。」

 

「りょーかいです。艦内のスナップなどをいただきつつ、時間を潰してますよ。」

 

青葉(片桐)は、手を挙げて合図を送ると、艦内に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お姉さんが艦娘で、話を聞いているうちに憧れて艦娘研修センターに・・・。という訳ですか・・・。それだけ、ですか?」

 

夜、休憩室には、照月と青葉(片桐)が椅子に座っていた。

 

「他になにかなくちゃいけませんか?」

 

「例えば、国防意識に燃えて。とか、自衛隊の現状に憂いて。とか、もっとキャッチになりそうな・・・。」

 

「私がわかるのは艦と長10cm砲ちゃんのことだけなんでね・・・。」

 

「じゃあ、どうなんです?いよいよこのイージス艦あおばを含む護衛隊群が、初めて3隻でソマリア沖に派遣されます。これの相手は人類反対派の深海棲艦が多いですが、この先、もし同じ人間と戦うことになった時、海自は戦えますかね・・・。」

 

「片桐さん。貴女、人を殺した事がありますか?」

 

「え?いえ。」

 

「私も貴女と同じよ。誰も人類と人類の戦争は、やりたくもない。

 

 

 

 

 

 

 

・・・ただ、一般人と違うことは、この制服を着ていることよ。命令とあらば、殺るのが私達よ。そうでしょ?」

 

照月はそう言いながら階級は違うが、同じ海自の制服を着ている青葉(片桐)の方を向きながら言った。

 

 

 

「時間よ。そろそろ失礼します。」

 

「橘1曹!!!それが公式の答えかも知れませんけど、貴女の個人の意見も同じ何ですか?」

 

青葉(片桐)に問いかけられたが、照月は無視し、休憩室を出て行った。

 

 

‐次の日‐

(以下台本形式)

 

 

尾栗「6番離せ。」

 

菊池艦長「出港用意。」

 

パッパパーパパパパー♪『出港よーい!!!』

 

「ソマリア沖の海賊対策で新たな案を検証する護衛隊群が出港しようとしています!!!」

 

埠頭では、男性アナウンサーがテレビカメラに叫んでいる。その横では、横断幕を掲げた市民団体が「ソマリア沖に向かうのは3隻もいらない!!!艦娘は置いてけ!!!」などと、叫んでいた。

 

 

演奏隊が、出港する護衛隊群に向けて軍歌を演奏していた。

 

 

 

尾栗「3番離せ。」

 

尾栗の合図で「あおば」がゴゴゴと動き、艦から艦が離れる。

 

尾栗「前後部、曳索離せ」

 

菊池「両舷前進微速。」

 

航海士「両舷前進微速!!!」

 

アナウンサー「司令官に敬礼します。」

 

『護衛艦隊司令官長官に敬礼する。左、気をー付け!!!』

 

放送が鳴り、甲板や、ウイングには自衛官達が集まっている。

 

『かかれ!!!』

 

菊池「左帽振れ。」

 

『左帽振れー!』

 

艦に乗艦している自衛官らと艦娘達は制帽を振っている。

 

 

 

 

 

菊池「両舷前進半速。」

 

菊池が制帽を被り、指示を出すと、「あおば」の速力が上がり、横須賀港から少しずつ遠ざかっていく。それと同時に軍歌や、人々の声は遠ざかっていった。

 

 

アナウンサー「派遣艦は、第5護衛隊群旗艦、〝あおば〟以下、護衛艦〝おぼろ〟〝みらい〟そして、補給艦〝あまぎ〟の計4隻。ソマリア沖で、海賊船から民間船を守るための護衛隊群が、今、出港しました!!!」

 

アナウンサーが出港していく護衛隊群の後ろでテレビカメラに向けて話していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

‐4日後‐

‐父島沖(父島二見港出港後)‐

 

CIC要員1「ESM探知、120度。」

 

菊池「教練対空戦闘用意。」

 

航海士1「第2戦速、とーりかーじ。」

 

航海士2「第2戦速とーりかーじ!!!」

 

望月(砲術長)「ミサイルシーカー波、ロックされています。」

 

米倉「落ち着いてやれ。」

 

望月「(お前が言うな。)はっ!!!シースパロー発射用意。イルミレーターリンク。インレンジ4秒前。3、2、1。目標、インレンジ、撃てー!!!」

 

望月がボタンを押すが、教練対空戦闘中なので、ESSMは発射されない。

 

柳(先任伍長)「第一目標命中。第二目標接近。」

 

尾栗「CIWS迎撃用意!EA攻撃始め!」

 

米倉「ミサイル近体制!!!」

 

CIC要員2「CIWS、AAWオート、うちーかたはじめ。」

 

CIWSが動く。

 

ウイング要員「ミサイル左90度で突っ込んでくる!!!

 

 

 

本艦左弦に命中!」

 

柳「あおば、真名田1曹負傷と・・・。」

 

真名田「え?」

 

真名田は自分を指さしながら柳の方を見た。

 

放送『機関室にしんすーい!』

 

 

数人の自衛官が角材を急いで持ち、トンカチで叩いている。

 

自衛官2「急げ!!!ダメコンの作業の手際こそ、艦の命運を左右する作業だ。グズグズしてたら海の底だぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

菊池「この空・・・。妙だな・・・。」

 

艦橋では、艦長が窓の外を見たところ、どす黒い雲が接近しているのが見えた。

 

 

 

尾栗「演習終了しました、艦長。」

 

艦橋で尾栗が菊池艦長に報告をした。

 

菊池「了解。」

 

尾栗「未だ5秒遅れですが・・・。」

 

菊池「もう少しで定刻通りになる。気を引き締めていこう。」

 

中島「細かいな・・・。まあ、上出来じゃないか張り切りすぎちゃ、身は持たない。緊張もほどほどに。」

 

司令である中島は呆れながら言った。

 

尾栗、菊池「「はっ!!!」」

 

中島「ところで、航海長。気象情報について問い合わせてくれないか?」

 

鈴谷「はっ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

10分後、護衛隊群は、嵐の中に突入した。

 

尾栗「司令、気象庁からの報告です。父島沖南西に低気圧あり。気圧965hPa。風速40メートル。なお、勢いを増している模様です。」

 

司令「予報になかったな・・・。シケに備えよう。全艦荒天準備となせ。各艦との連絡を密にせよ。おぼろ、みらい、ときわは、追艦距離4000ヤードと、伝えろ。」

 

尾栗「了解。」

 

『荒天準備。移動物の固縛を厳となせ。』

 

「あおば」艦内で放送が鳴り、自衛官らは持ち場に急いで移動していった。

 

尾栗「こりゃあ演習じゃねえ。本物だ!!!」

 

 

 

 

 

 

ピカッ・・・ドッシャァァァァァァァァン!!!

 

 

 

 

その時、「あおば」近辺に雷が落ちた。

 

菊池「何だ?雷が落ちたか?」

 

 

副長の尾栗は直ぐに艦内電話を取る。

 

尾栗「応急指揮所!艦内各部の被害を報告せよ!」

 

『電気系統、機能正常。艦内各部、異常なし。』

 

(台本形式終わり)

艦橋が焦りから落ち着きに変わった後、驚くべき情報がCICから伝えられた。

 

 

 

『艦橋、CIC。水上レーダー、僚艦を捉えられません、僚艦をロスト!』

 

「レーダーが効かないって事があるか!通信は!」

 

『おぼろとの交信不能、みらい、あまぎ、共に返信ありません!全交信周波数、完全に沈黙!』

 

「今も4000前のおぼろを確認している!衛星はどうなんだ!」

 

「JSAT、捕捉できません。」

 

「衛星追尾アンテナ、チェックせよ。」

 

「雷の影響で電波障害発生中!!!正常に動作してません!!!」

 

「レーダーも雷によって異常を起こしてるのかも知れん。CICはどうだ?」

 

『各種計器、異常ありません。』

 

司令がCICはどうだと聞くと、CICは異常なしと伝えたので、電波がジャミングされたのかと疑った。

 

 

 

 

『艦橋、CIC。レーダー回復しました!!!僚艦を捕捉しました!!!』

 

「良かった。もしかしたら違う艦が誤作動で電波のジャミングをしたのかも知れない。」

 

司令がそう推測すると、CICから違う報告が来た。

 

『艦橋、CIC!!!210度30マイル!!!不明艦を発見!!!帝国海軍の駆逐艦クラスです!!!本艦隊に接近中!!!』

 

「「「!?」」」

 

艦内は、驚愕した雰囲気となった。




照月が角松2佐のようになってきた・・・。


あ、皆さんに謝罪しなければならないことがあります。〝はいふり〟をこの文章でいったら必ず出すようになってしまいます。(最後を最初に執筆したので気付かず。)申し訳ありませんが、アンケートの結果関係なく〝はいふり〟のキャラが出てきてしまいます。今は、まだ次話を執筆していないので、生理的に無理な場合や、吐くほど無理な場合は、()()()()()()()()()() () ()()2()()()()()()()のページで、7()の数字を入力してください。誠に申し訳ありませんでした。

‐現在の情報‐
ーおぼろ型護衛艦ー
おぼろ型護衛艦(おぼろがたごえいかん、英: oboro-class destroyer)は、海上自衛隊が使用する汎用護衛艦(DD)の艦級。ネームシップの建造単価は701億円であった。

海上自衛隊の新世代汎用護衛艦として、対深海棲艦計画に基づき、平成24年度から建造されている。この型が建造された経緯は、老朽化したあさぎり型の置き換え、第5護衛隊群新設による護衛艦の不足分を補うことを目的とした艦でもある。

‐本型の特徴‐
艦娘の機関の技術を流用し、機関を小型化。機関室の縮小、馬力の増加、機関士の人員削減を行った。あきづき型と外見がよく似ている。後部VLSは、ゆきなみ型(みらいのみ存在)と同じく、2番煙突の両側に挟むように配置されている。


‐排水量‐
基準 7750トン
満載 10070トン

‐全長‐
152m

‐全幅‐
17.3m

‐深さ‐
10.9m

‐吃水‐
5.1m

‐機関‐
COGAG方式
LM2500ガスタービンエンジン(25,000馬力)4基
可変ピッチ・プロペラ 2軸

‐最大速力(最大戦速)‐
42ノット

‐最大速力(一杯)‐
軍事機密(45以上)

‐乗員‐
155人

‐兵装‐
54口径127mm単装速射砲 1基
高性能20mm機関砲(CIWS)2基
Mk.41 VLS (29+30セル)2基
90式SSM 4連装発射筒 2基
68式3連装短魚雷発射管 2基

‐艦載機‐
SH-60J/K哨戒ヘリコプター 2機
(常時搭載機 SH‐60K 1機)

‐C4l‐
MOFシステム(SUPERBIRD B2)
海軍戦術情報システム
(OYQ-11 ACDS+リンク 11/14/16)

‐レーダー‐
FCS-3A 多機能型 1基
(捜索用、FC用アンテナ各4面)
OPS-20C 航海用 1基
(主・副アンテナ各1基)
SSF‐14A 対深海棲艦用 1基

‐ソナー‐
OQQ-22 統合ソナー・システム
(バウ・ソナー+OQR-3 TACTASS)

‐電子戦・対抗手段‐
NOLQ-3D電波探知妨害装置
Mk.137 6連装デコイ発射機 4基
曳航具4型 対魚雷デコイ 2基
投射型静止式ジャマー (FAJ) 2基
自走式デコイ (MOD) 2基

‐艦娘射出機‐
KM1型艦娘射出カタパルト 1基(おぼろ〜あらし)
KM2型艦娘射出カタパルト 1基(ふぶき、さつき)

‐同型艦‐
1番艦 DD‐120 「おぼろ」(所属 第9護衛隊)
2番艦 DD-121 「はまかぜ」(所属 第4護衛隊)
3番艦 DD‐123 「あらし」 (所属 第5護衛隊)
4番艦 DD‐124 「ふぶき」 (所属 第4護衛隊)
5番艦 DD‐125 「さつき」 (所属 第5護衛隊)


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第8話 不明艦

携帯落としてその携帯を自分の自転車で踏み潰したAobaです。





何か最近乗る列車が頻繁に運転見合わせになるんですよね・・・。


『艦橋、CIC!!!210度30マイル!!!不明艦1隻を発見!!!帝国海軍の駆逐艦クラスです!!!』

 

「「「!?」」」

 

CICからの報告で、艦内は、驚愕した雰囲気となった。

 

「DE型かもしれん!!!」

 

『いえ、違います!!!海自バンド、米軍バンドにて確認中ですが、SIF応答ありません!!!』

 

DE型でもないと、CICから応答が来てから、司令の中島は、考え始めた。しばらく考えると、

 

「危険だが、艦を確認しなければならない。

 

 

 

 

 

・・・。「あおば」から海鳥を飛ばせ!!!そして、第3管区に連絡!!!今すぐ巡視船を急行させるように連絡を!!!「あおば」も向かう!!!「みらい」、「おぼろ」、「あまぎ」に〝予定通り向かってくれ〟と連絡!!!」

 

と、言い放った。

 

『哨戒機、発艦。』

 

カシューゥと言う音とともにシャッターが開き、矢矧2佐と、佐竹3佐が乗っている海鳥がヘリ甲板にゆっくり動いていく。

 

「ベア・トラップオープン、テイクオフ!!!」

 

矢矧2佐がコントロールバーを動かしながら言うと、海鳥は、「あおば」から発艦していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アオバワレェ、シーフォール。目標インサイト、上空まで5分。雲量2、視界極めてクリアー。」

 

海鳥は、不明艦まで、あと5分のところまで来た。

 

 

 

 

「不明の駆逐艦が見えます。現在高度2800フィート。」

 

矢矧2佐は無線に言うと佐竹3佐の方に、言った。

 

「高度500フィートまで降下するわ。」

 

「500は危険です!!!」

 

佐竹3佐が、矢矧2佐に、やめてくれと言ったが、

 

「アンタ、私の腕を」

「信じてますよ、ですが・・・。」

 

「ですが?条件付きの信頼なんて、豚に食わせておきなさい!!!私達は1回過去に行っているでしょ?戦場を1回くぐり抜けているなら大丈夫よ!!!」

 

と、佐竹3佐の言う事に反論し、矢矧2佐は、コントロールバーを動かした。

 

 

「シーフォール、これより降下します。」

 

『駆逐艦になにか見えるが、物か人か分かるか?』

 

「あおば」から菊池の尋ねる声が聞こえてきた。

 

「待ってください、旋回します・・・。

 

 

 

見えます!甲板に、10数名の人影あり!!!全員倒れています!!!艦名を確認!!!フ、ミ、ヅ、キ・・・。睦月型の文月です!!!」

 

『了解!!!只今本艦を最大戦速で向かっている!!!海鳥は、本艦が該当海域到達後に、直ちに帰艦せよ!!!』

 

「了解!!!」

 

この時、既に旗艦である「あおば」は、駆逐艦文月のいる海域まで、最大戦速の50ノットで向かっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10分後、「あおば」は、停船している文月の3800ヤード先で停船した。着くのが早いが、気にしてはいけない。

 

 

海鳥が着艦し、大甕鎮守府の艦娘第7艦隊を出撃させようとした時、文月の魚雷発射管の操縦員と、艦橋要員が、目を覚ました。しかし、なぜだかわからないが、駆逐艦の乗組員には、自衛隊旗が見えなかったので、本艦を米海軍の重巡と勘違いし、魚雷を2本発射してしまった。

 

 

『魚雷音聴知!左80度、雷速44ノット!距離3200!!!本艦と接触まで、2分10秒!!!』




‐次回予告‐

「や・・・、殺られる・・・。」

ドシュゥ!!!

「前甲板、VLS開放!!!〝トマホーク改〟飛翔中!!!」

「米倉ぁ!!!貴様ぁ!!!」

いきなり文月から発射された魚雷、そして、米倉砲雷長の暴走。どうなる「あおば」!?

※トマホーク改の設定は次回公開します。


ーふるたか型護衛艦ー
(あたご型護衛艦3番艦から4番艦を指す)

ふるたか型護衛艦(ふるたかがたごえいかん、英語: Hurutaka-class destroyer)は、海上自衛隊が運用するミサイル護衛艦の艦級。ネームシップ(3番艦)の建造単価は約1,495億円であった。尚、本型はあたご型であるが、あたご型の中でも性能が大きく異なる為、あたご型では無くふるたか型と呼ばれる事が多い。今までにあたご型と呼ばれた事は余り無い。

‐本型の特徴‐
おぼろ型と同じく艦娘の機関の技術を流用し、機関を小型化。機関室の縮小、馬力の増加、機関士の人員削減を行った。


‐排水量‐
基準 13750トン
満載 16070トン

‐全長‐
168m

‐全幅‐
21.5m

‐吃水‐
6.2m

‐深さ‐
12m

‐機関‐
COGAG方式
LM2500ガスタービンエンジン(28,000馬力)4基
可変ピッチ・プロペラ 2軸

‐最大速力(最大戦速)‐
50ノット

‐最大速力(一杯)‐
軍事機密(55くらい?)

‐乗員‐
300人(うち航空要員 26名 満 360名)


‐兵装‐
54口径127mm単装速射砲 1基
高性能20mm機関砲(CIWS)2基
Mk.41 VLS (64+32セル)2基
90式SSM 4連装発射筒 2基
68式3連装短魚雷発射管 2基

‐艦載機‐
SH-60J/K哨戒ヘリコプター 1機
MV/SA-32J「海鳥」1機

‐C4l‐
AN/USC-42衛星通信装置
MOFシステム
(OYQ-31-6 C2T+NORA-1/NORQ-1)
海軍戦術情報システム
(リンク11/14/16)
イージス武器システム
SQQ-89(V)15J対潜戦システム

‐レーダー‐
AN/SPY-1D(V) 多機能型 1基
OPS-28E 対水上捜索用 1基
OPS-20B 航海用 1基
SSF‐14D 対深海棲艦用 1基

‐ソナー‐
AN/SQS-53C 艦首装備型 1基
OQR-2D-1 曳航式 1基

‐電子戦・対抗手段‐
NOLQ-2B電波探知妨害装置
Mk.137 6連装デコイ発射機 4基
曳航具4型 対魚雷デコイ 2基
投射型静止式ジャマー (FAJ) 2基
自走式デコイ (MOD) 2基

‐艦娘射出機‐
KM2型艦娘射出カタパルト 3基(ふるたか)
KM3型艦娘射出カタパルト 2基(あおば)

‐同型艦‐
(1番艦DDG‐177 「あたご」)
(2番艦DDG‐178 「あしがら」)
1番艦(3番艦)DDG‐179 「ふるたか」(所属 第10護衛隊)
2番艦(4番艦)DDG‐180「あおば」(所属 第9護衛隊)


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第9話 トマホーク発射

やっとミンミンゼミの鳴き声を聞いたAobaです。


『魚雷音聴知!左80度、雷速44ノット!距離3200!!!本艦と接触まで、2分10秒!!!』

 

「魚・・・雷?」

 

艦内では、艦娘達や、自衛官達が同じ旗を掲げた艦に魚雷を撃ってきたので、動揺していた。

 

 

「落ち着け!!!全力即時退避!!!訓練通り躱して見せろ!!!」

 

「「「了解しました!!!」」」

 

尾栗の指示で艦娘達や、自衛官が持ち場に走って行く。

 

『対潜戦闘用意』カーンカーンカーン

 

「全力即時退避となせ!!!ソナー、曳航機投入よーい!一秒たりともロスするな!!!」

 

鈴谷が艦内電話に叫んでいる。

 

 

 

「魚雷までの距離!」

 

CICの自衛官2「距離2000!」

 

「うっ・・・・。」

 

副長の尾栗に魚雷までの距離を言った時、それを聞いていた砲雷長の米倉は、動揺し始めた。

 

 

 

『主機起動異常なし。』

 

「軸ブレーキ脱!最大戦速!」

 

「最大戦速。」

 

機関士から主機起動の報告が来た後、尾栗は、航海士に最大戦速の指示を出した。そして、航海士がコンソールを前に倒すと「あおば」はガスタービンを唸らせながら急発進した。

 

「躱せ!!!」

 

尾栗が叫んだ後、後部甲板ギリギリを魚雷が通過していった。

 

「躱した!!!」

 

 

 

 

 

「や、殺られる・・・。」

 

交わした後、CICではまだ、米倉が震えていた。

 

 

 

 

 

 

 

「機関始動から・・・、たった30秒で・・・!?あんな艦を・・・、米海軍が・・・。」

 

「あおば」が魚雷を回避していたところを見ていた駆逐艦文月乗組員の橋場(はしば)祐一(ゆういち)は、「あおば」の機動性を見て驚いていた。

 

「1番魚雷発射管!!!次いで、2番魚雷発射管!!!どちらに舵を切っても命中するよう、放射状に撃て!!!」

 

「了解!!!」

 

橋場が指示を出すと、魚雷発射管は、直ぐに発射準備を完了した。

 

「1、2番発射管、発射準備良し。」

 

「攻撃開始!!!」

 

橋場の指示でまず最初に魚雷が2本発射された。そして、10数秒後、魚雷がまた2本発射された。

 

 

「方位210度、距離3700、進行中・・・。」

 

CICでは、米倉が周りに聞こえない声でブツブツ呟いていた。

 

 

 

 

 

「鈴谷!!!」

 

「面舵一杯!!!」

 

尾栗の指示で鈴谷は、面舵の指示を出した。

 

 

 

「大丈夫だ。「あおば」の脚なら絶対に躱せる。頼んだぞ、鈴谷。」

 

艦長席からCICに移動した菊池は、モニターを見ながら鈴谷に全てを託した。

 

「ソマリアに行けるだって?どうせ僕らはここで沈むんだ・・・。」

 

米倉は、未だに震えていた。

 

「新たな魚雷音、魚雷計4本、右に広がってきます!!!」

 

「やってくれるわね・・・。」

 

「どうする?」

 

魚雷の接近報告を聞いていた鈴谷は、急かす中島を少し落ち着かせ、直ぐに指示を出した。

 

「慌てないで下さい、10度に戻して!!!」

 

「そんなに・・・、俺達の・・・、力が見たいのか?

 

 

 

 

攻撃してくる・・・、お・・・、お前らが・・・、悪いんだぞ・・・。」

 

米倉は、勝手に操作盤をいじり、ある兵器の目標を文月にロックした。

 

そして、「あおば」の前部のVLSの1セルの蓋が開く。

 

「殺って・・・、やる・・・!」

 

「距離、1000ヤード!!!」

 

「殺られる・・・、前に!!!」

 

その瞬間、「あおば」のVLSからトマホーク改がドシュゥ!!!という音とともに発射された。

 

「前甲板、VLA開放!!!トマホーク改飛翔中!!!」

 

「何!?」

 

「!?駆逐艦文月に向かっています!!!」

 

「誰が発射ボタンを・・・。」

 

自衛官の報告で菊池が米倉を見ると米倉は勝手に発射ボタンを押していた。

 

「米倉!!!貴様ァ!勝手に何やってる!!!」

 

菊池は米倉の胸元を掴んだ。

 

「殺らなければ、殺られます。艦長・・・。」

 

『CIC、艦橋!!!誰が撃てと言った!!!現状を報告せよ!』

 

菊池は暫く米倉の胸ぐらを掴んだ。そして、尾栗から罵声が聞こえた後、米倉を操作盤に突き飛ばした。※してはいけません

 

「ヒューマンエラーだと報告しろ!それからコイツをCICから叩きだせ!!!」

 

「魚雷、計4本のうちの2本、本艦との距離、1,000ヤード!!!」

 

 

 

「多分酸素魚雷よ!!!航跡は見える?」

 

「見えます!!!左130度!!!相対速度約5ノット!!!」

 

「面舵一杯!!!」

 

鈴谷から大丈夫だったら航跡を知らせろと言われた。柳は、酸素魚雷の航跡を知らせた。その知らせで、鈴谷は、指示を出した。その指示を出して、「あおば」が横に動いた後、「あおば」の真横スレスレを魚雷が通過する。

 

「躱した!」

 

「まだよ!!!残り二本!航跡知らせ!」

 

「雷跡真艦尾!広がりつつ接近!距離500!!!」

 

「もどーせー!!!」

 

柳の報告で鈴谷が指示を出し、その指示で「あおば」が動く。

 

「距離150ヤード!接触します!後5秒!4秒!3秒!2秒!1秒!」

 

2本の酸素魚雷が「あおば」の後ろをVの字に別れて遠ざかって行った。

 

「魚雷全弾躱しました!遠ざかります」

 

 

 

 

「(相手は、こちらの世界に来てまだ何も知らない・・・。それに、誤認で攻撃している可能性もある・・・。沈めてしまい、生き残った乗組員を収容しようとしても自害されてしまえば・・・、考えたくもない・・・。しかし、僕はトマホークを撃ってしまった・・・。こうなったら・・・)」

 

魚雷が遠ざかった後、菊池に怒鳴られ、冷静になった米倉は、艦内電話を手に取った。

 

「艦橋、CIC。艦長、トマホーク改の自爆を進言します。」

 

 

 

 

 

「尾栗。」

 

「何だ?」

 

「俺らにとって帝国海軍たちは・・・敵なのか?」

 

米倉の進言を聞いた後、艦長の菊池に問いかけられた後、副長の尾栗は少し黙った後、自分の意見を菊池に言った。

 

「・・・攻撃してくる脅威を敵と判断し、排除することは、正当な自衛権の行使だ。」

 

「・・・分かった、尾栗、指示を頼む。」

 

「おう!!!」

 

菊池の指示を受けた尾栗は艦内電話を手に取った。

 

「CIC、艦橋!!!トマホークそのまま、指示を待て!」

 

「なっ!?」

 

米倉は、尾栗からの指示を聞いて、彼らを殺してしまうだろうと考えた。

 

 

トマホーク改は、そのまま文月に一直線に飛んで行った。

 

『トマホーク改、命中まで、15秒!!!』

 

「今だ!!!米倉、トマホークを自爆させろ!!!」

 

「了解!!!」

 

ドォォォォォン!!!

 

米倉が操作盤のボタンを押した瞬間、トマホーク改は、文月の手前で自爆した。

 

「「「うわぁぁ!!!」」」

 

文月甲板は爆風に包まれたが、乗組員に被害はなかった。

 

 

「今だ!!!艦娘出撃!!!」

 

尾栗が指示を出すと、艦娘出撃カタパルトが直ぐに動き、大甕鎮守府第7艦隊を海上に射出した。

 

「イージス重巡、青葉、抜錨します!!!」

「照月、出撃します!!!」

「防空護衛艦、秋月、出撃します!!!」

「護衛艦吹雪、出撃!!!」

「護衛艦曙、出撃よ!!!蹴散らしてやるわ!!!」

「青葉、取材、いえ、出撃しまーす。」

 




‐現在の情報‐

トマホーク
射程 270マイル
弾頭重量 454kg
威力 駆逐艦沈めるくらいじゃね?
深海棲艦に対する威力 重巡沈めるくらい

トマホーク改
射程 295マイル
弾頭重量 知らん
威力 特型駆逐艦1隻蒸発させるくらい
深海棲艦に対する威力 戦艦沈めるくらい

トマホーク改二
射程 295マイル
弾頭重量 知らん
威力 重巡沈めるくらい
深海棲艦に対する威力 レ級、鬼級沈めるくらい

トマホーク改二乙
射程 295マイル
弾頭重量 知らん
威力 戦艦沈めるくらい
深海棲艦に対する威力 鬼級蒸発させるくらい


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第10話 出会い

どうも。Aobaです。

艦これアーケードやりたいです。最近やってないので・・・。


文月甲板は爆風に包まれたが、乗組員に被害はないように思われた。

 

 

「今だ!!!艦娘出撃!!!」

 

尾栗が指示を出すと、艦娘出撃カタパルトが直ぐに動き、大甕鎮守府第7艦隊を海上に射出した。

 

「イージス重巡、青葉、抜錨します!!!」

「照月、出撃します!!!」

「防空護衛艦、秋月、出撃します!!!」

「護衛艦吹雪、出撃!!!」

「護衛艦曙、出撃よ!!!蹴散らしてやるわ!!!」

「青葉、取材、いえ、出撃しまーす。」

 

6人は直ぐに隊列を整えると、文月に近づいていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、直ぐに大甕鎮守府第8艦隊の旗艦、鈴谷以下、漣、舞風、摩耶、潮、白雪が艦娘出撃カタパルトから出撃した。この第8艦隊が文月を囲むと同時に、第7艦隊の艦娘達は、艦内に乗り込んだ。

 

 

照月は、最初に、甲板に倒れている男性の身体を揺さぶった。

 

「う、う〜ん・・・。ん?」

 

男性が、唸りながら目を覚ました。

 

「うわぁぁぁ!!!米兵だぁぁぁぁぁ!!!」

 

男性は、目を覚まし、照月を見たが、見た事の無い茶髪だったので、アメリカ兵と、勘違いして逃げ出してしまった。

 

「ちょ、どうしました!?逃げないで下さい!!!」

 

照月の声を聞いた男性は、逃げるのをやめ、ピタリと立ち止まった。

 

「え?日本語!?もしかして・・・、俺達助かったのか!?本当に日本人なのか!?名前は!?」

 

「え?私は、橘 佐知と言います。」

 

「良かった・・・、日本人だ!!!助かった!!!なあ、ここはどこだ!?今、昭和何年だ!?」

 

「え?昭和はかなり前に終わってますよ?」

 

「え!?」

 

照月の言ったことに、男性は、驚いた様だった。照月は、何故驚いているのか分からなかったが、とりあえず、今の西暦を答えた。

 

「今は、2024年、平成34年ですよ?」

 

「え?」

 

首をかしげた男性は、歴史を教えて欲しいと、言ってきたので、1945年に、日本は連合国に負けて、帝国海軍は、無くなり、その後、海上自衛隊が設立されたと、伝えた。

 

「そうか・・・。大日本帝国は、負けたのか・・・。」

 

「はい。今は、日本国と言われています。私達の所属している海上自衛隊は、帝国海軍の伝統を引き継いでいる部分もあります。軍艦名とか〝五省〟とか・・・。」

 

照月は、男性に受け継がれた伝統を次々と話していった。男性に、〝ふみづき〟と、つく艦が無いかと尋ねられたが、無いと言ったら、男性は、少し悲しそうにしていた。

 

「ほー。凄いな・・・。そんなにも私達の伝統が受け継がれたなんて・・・。」

 

「そういえば、貴方の名前って何ですか?」

 

「私か?私は橋場(はしば)祐一(ゆういち)だ。階級は中尉だ。」

 

照月は、男性いや、橋場にそう言われた時、インカムに、妖精さんからの無線が来た。巡視船があと、1分で、文月に接舷すると・・・。

 

 

 

 

 

照月は、橋場を巡視船まで見送ると、直ぐに艦内に、違う乗員を探しに行った。

この日、照月は、過去から来た人に出会った。



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第11話 帰投

どうも。最近、自分のパソコンからブラウザ版の艦これにアクセスが出来なくて困っているAobaです。


過去から来た駆逐艦文月と別れた護衛艦〝あおば〟は、護衛艦〝みらい〟と、〝おぼろ〟を追い始めた。

 

 

 

 

 

「ああ・・・。暇だな・・・。」

 

ある士官室で、照月は2段ベッドの上段に寝そべりながらつぶやいた。

 

 

 

『総員に告ぐ。司令の中島だ。本艦は、ソマリア沖に向かっていたが、突如、過去から来た駆逐艦と遭遇した。その時の報告をすべく、本艦は、ソマリア沖派遣を中止とする。現時刻をもって、派遣艦は、本艦〝あおば〟から、1番艦〝ふるたか〟に変更された。その為、本艦は、大甕に帰投する!!!』

 

その時、スピーカーから中島司令の艦内放送が聞こえた。

 

「秋月姉。私達って今から帰るの?」

 

照月は、2段ベッドの下段にいる秋月に話しかけた。

 

「どうやらそうみたいね・・・。私は花粉が少ない海の上にもっと居たかったのに・・・。」

 

秋月は、そう言った後、ため息をつきながら「まあ、しょうがないか・・・。」と呟いていた。

 

「あ、秋月姉。」

 

「何?」

 

「そういえばさ・・・、4週間後、〝ふるたか〟のさ、一般向けの体験航海があったよね・・・。」

 

「うん・・・。」

 

照月は、何かに気づいたようだが、秋月は、何も気が付かなかった。

 

「絶対〝あおば〟になるよね・・・。」

 

「応募者多数で、抽選で決めたやつだから・・・、やる可能性は高いかも・・・。あ、照月が何か案内役やるかもね。」

 

「やめて。秋月姉の予感は当たるんだから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「照月、一般人に、護衛艦〝あおば〟の案内をやって欲しい!!!」

 

1週間後、執務室で、六田提督が、照月に頭を下げた。

 

「あっはい。そうですか。」

 

照月は、棒読みで答えた。

 

「なんで驚かない・・・。」

 

「だって、こうなりそうだって分かっていましたから。(棒)」

 

 

その後、六田提督に、艦内見学のルートを教えてもらった。まず、ブーティングルームで、護衛艦〝あおば〟の紹介をし、次に、02甲板に向かい、艦橋の見学、次に01甲板、1甲板、2甲板を見せてから、CICで、教練対空戦闘の演習を見学、そして、昼食艦内食堂で食べてから甲板の自由散策というルートだ。元々、護衛艦〝ふるたか〟の変わりの艦は、最新鋭イージス艦になる予定だったが、最新鋭イージス艦のCICの公開は出来ない為、(護衛艦〝ふるたか〟は舞風海将補のゴリ押しで許可された)同型艦の〝あおば〟になったらしい。

 

 

「CICを一般公開ですか・・・。私自身、CICには、まだ入った事が無いんですか・・・。」

 

「ああ、それなら、旗艦の高畑(青葉)に聞いてくればいいよ。アイツ、1回、CICに配属になったから。」

 

「わかりました。」

 

照月は、六田提督に敬礼をし、高畑(青葉)1佐のもとに走り出した。



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第12話 公開演習

どうも。Aobaです。




え?民間人は、CICに入れない?アレです。物語の都合上です。(多分・・・。)


 

「イージス護衛艦〝あおば〟にようこそいらっしゃいました!!!私は、案内人の橘 佐知です。まず、この艦のご紹介を致します。」

 

照月は、パソコンを操作し、スクリーンに、PowerPointで作成した資料を映し出した。なお、今、照月は、海自の冬服姿である。

 

「イージス護衛艦、〝あおば〟は、あたご型護衛艦の4番艦として誕生したました。が、格納出来るヘリの数は1機から2機になっており、全長があたご型の「あたご」よりも2m長い事く、形が違う為、〝ふるたか〟型や〝改あたご〟型等と呼ばれています。更に、艦娘との共同運用が出来るようにヘリ甲板の下に艦娘射出機が設置されています。今日は、これから02甲板に向かい、艦橋の見学、次に01甲板、1甲板、2甲板を見せてから、CICで戦闘訓練の見学、それから艦内食堂で、昼食、そして、甲板を自由散策し、ここで質問をしした後、大甕に帰港します。では、出発します。」

 

照月は、廊下に繋がっているドアを開け、一般人を先導し、廊下に出た。

 

 

 

 

 

02甲板に向かい、艦橋の見学、次に01甲板、1甲板、2甲板を見せてから照月は、CICの出入口に向かった。

 

照月は、ドアについているカバーがついている数字テンキーで、暗証番号を入力した。

 

 

 

 

「ここがイージス艦の心臓部、CICです。」

 

CICに入ると、照月は、直ぐに説明をした。

 

『教練対空戦闘よーい!!!』カーンカーンカーン

 

『本艦は、対空戦闘に入る。総員、速やかに持ち場につけ。』

CICに入ると、直ぐに武鐘が鳴り響いた。

 

『これより、公開演習用、戦闘訓練を行う。』

 

 

「第2目標、接近。33度、66マイル。」

 

「第1目標、本艦に真っ直ぐ突っ込んでくる。」

 

『本艦は、第1目標を脅威と判断する。教練対空戦闘、CIC指示の目標、討ち方はじめ。』

 

「SM‐2、用意。」

 

「SM‐2、発射用意よし。」

 

「撃てー。」

 

CIC要員は淡々と指示を出している。

 

「自動モード。」

 

「目標まで、12。」

 

「マークインターセプト。」

 

第2目標のマークがモニターから消える。

 

「第2目標、撃墜。」

 

 

「何だよ。モニターの映像だけかよ・・・。」

 

薄い紫色のスーツを着たちょびひげのある1人の男性が文句を言ってきた。

 

「映像だけでも凄いことなんですよ。ここはイージス艦の最高機密。同じ艦の乗組員でも入れない場所。しかも、一般人が入るのは初めてなんですよ。」

 

「え?いや、はは・・・。確かに最高機密って感じがしますな・・・。」

 

照月がそう言うと、そのちょびひげの男性は、申し訳ないような顔をしていたような感じがした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「第1目標、さらに接近。」

 

「単装砲用意。」

 

「主砲、発射準備。第1目標に対し、リモートにて管制。」

 

CIC要員が操作ボタンを操作する。

 

「発射用意良し。撃ちーかた始めー。」

 

「てー。」

 

砲雷長(米倉)の指示で、モニター上のみ、主砲が撃たれ、目標に主砲弾が吐き出された。

 

「目標到達まで15秒。」

 

「第2目標、撃墜。」

 

第2目標がモニター上から消失した。

 

「何だ?撃ち落としたのか?」

 

文句を言ってきたちょびひげの男性が照月に聞いてきた。

 

「はい。今ので、敵機を全て撃墜しました。」

 

「「「おおー!!!」」」

 

見学者達から歓声が上がる。

 

「では、以上をもちまして・・・」

「ソーナー探知、国籍不明(unknown)!!!」

 

照月が、CICにて、戦闘訓練の見学を終了しようとしたその時、ソーナーが何かを探知した。

 

「α目標、索敵始め!!!」

 

「本艦に向かって接近中!!!」

 

「α目標、方位5度、距離8,000!!!」




何か既視感を覚える話ではないでしょうか?


はい、そうですよ。あのメガネの探偵の映画をモデルにした話です。


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第13話 対潜戦闘

どうも。Aobaです。




列車のドア開ボタン熱っ!!!あ、たかなみ型のさざなみのプラモ買いました。


 

「では、以上をもちまして・・・」

ピーピーピー「ソーナー探知、国籍不明(unknown)!!!」

 

照月が、CICにて、戦闘訓練の見学を終了しようとしたその時、ソーナーが何かを探知し、アラームが鳴り響いた。

 

「α目標、索敵始め!!!」

 

「本艦に向かって接近中!!!」

 

「α目標、方位5度、距離8,000!!!」

 

観測員から報告を受けた砲雷長(米倉)は、直ぐにマイクを手に取った。

 

「こちらCIC。α目標探知。方位5度、距離8,000!!!」

 

『こちら艦長菊池。各種レーダー捜索はじめ!!!CICに向かう。』

 

 

 

 

 

 

 

「α目標、的進的速変わらず、本艦に真っ直ぐ接近!!!」

 

「了解。急激な変進変則に備え。」

 

「目標からの攻撃に備え。」

 

「深海棲艦の可能性なし。」

 

敵味方識別信号(SIF)応答無し。」

 

「!!!味方に属さない潜水艦娘です!!!」

 

AN/SLQ-25(ニクシー)作動。現位置で艦を停止。」

 

砲雷長(米倉)が艦橋に指示を出す。

 

「後進いっぱーい、とーりかーじ。船首を目標に停止。」

 

「了解。後進いっぱーい、とーりかーじ。90度ようそろー。」

 

〝あおば〟は、スクリューを高速で反転し、船体が軋む音を出しながら停止した。

 

 

 

 

「艦、停止!!!」

 

「α目標、本艦に真っ直ぐ突っ込んでくる!!!」

 

 

 

「対潜戦闘、発光信号送れ!!!」

 

「了解。信号弾用意。発光信号弾、発射!!!」

 

発光信号弾は、直ぐに発射され、上空で光り輝いた。

 

「3番メインモニター、出ます!!!」

 

「「「おおー!!!」」」

 

モニターに映し出した信号弾を見た何も知らない一般人達は、拍手を送った。

 

「対潜戦闘用意!!!WARNING・REDだ。」

 

「アイサー!!!」

 

その後、CICに入ってきた艦長(菊池)から命令を受けた照月は、直ぐに敬礼をし、一般人の方を向き、「今から、揺れますので小さなお子様から目を離さないで下さい。」と言った。

 

 

 

「データを市ヶ谷(防衛省)と近隣航海中の潜水艦に確認求め。」

 

艦長(菊池)が、指示を出していると、一般人で、角が生えているような髪型をしている女性が「何かあったのかな・・・。」とつぶやいていて、「訓練だよね?」との声も聞こえ、その後には、ちょびひげの男性が「あったりめーだよ!!!やーっと面白くなってきたじゃねーか!!!」と言っていたが、照月には、「これは、実戦である」と、直ぐにわかっていた。

 

 

「反響、鈍くなる。」

 

「米倉、状況は。」

 

艦長(菊池)は、椅子に座りながら砲雷長(米倉)に尋ねた。

 

「映像不明瞭、探知状況不良。目標は、艦娘だと思われる。」

 

「SPY停止。海鳥、艦娘にて目標確認。」

 

砲雷長(米倉)からの報告を聞いた艦長(菊池)は、直ぐに指示を出す。

 

「目標、更に接近!!!距離3,200m!!!本艦が目標の、魚雷射程圏内に入ります!!!」

 

「何!?」

 

「海鳥、艦娘発艦用意!!!」

 

「目標からの反応は?」

 

「未だありません。」

 

「目標、更に接近!!!距離3,100m!!!」

 

「艦長、要撃準備にした方が・・・。」

 

今すぐアスロックを撃ちたい砲雷長(米倉)艦長(菊池)に具申する。

 

「ダメだ米倉!!!今すぐ戦争状態にする気か!!!」

 

「目標、速力10。距離3,000!!!目標の射程圏内です!!!」

 

「目標との距離、3,000を維持!!!」

 

「機関始動、最大戦速!!!」

 

砲雷長(米倉)は、直ぐにマイクで艦橋に指示を出す。

 

「了解!!!機関始動、最大戦速!!!」

 

砲雷長(米倉)が指示を出し、航海士がコンソールを前に倒した瞬間、〝あおば〟はガスタービンを唸らせ、スクリューを高速で回転させながら急発進した。

 

「回避航行。面舵一杯、最大戦速。」

 

急速発進と急変針で艦が揺れる。

 

「凄い緊張感ですねー。」

「ゲームよりスゲーや!!!」

「何か・・・、ちょっと怖い・・・。」

 

子ども達が話していたので、照月がその子ども達を見ると、4人のうち、1人のメガネの少年が現在の状況を気づいていたようだった。

 

「(何者なの!?この子ども・・・!!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

「目標が魚雷発射!!!左40度より接近!!!」

 

目標は、〝あおば〟に向かって魚雷を発射した。しかし、魚雷は、無誘導、しかも40ノット以上を出している〝あおば〟に追いつけるはずもなく、直ぐに後ろを通り過ぎて行った。

 

 

「敵に攻撃する。単魚雷用意!!!」

 

「単魚雷用意!!!機関出力一杯とーりかーじ!!!」

 

艦長(菊池)の指示で、砲雷長(米倉)が、単魚雷発射の指示を出す。

 

「単魚雷用意!!!」

 

「CICより艦橋。機関出力一杯とーりかーじ!!!」

 

直ぐにシャッターが開き、収納式の魚雷発射管が、潜水艦娘のいる方向を向いた。

 

 

 

 

 

「前進一杯とーりかーじ!!!」

 

「とーりかーじ。」

 

航海長(尾栗)が直ぐに舵の指示を出し、〝あおば〟は目標に少しだけ接近した。

 

 

 

 

 

 

「左発射管、発射準備よし!!!」

 

「単魚雷発射!!!」

 

単魚雷は、直ぐに発射され、潜水艦娘に向けて進んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「魚雷命中まで10秒!!!」

 

「今だ!!!魚雷を自爆させろ!!!」

 

「了解!!!」

 

艦長(菊池)の指示で、砲雷長(米倉)が魚雷を自爆させた。

 

 

『キャァァァ!!!』

 

ソーナーからは、艦娘の叫び声が聞こえた。

 

 

 

 

 

「ソーナー、潜水艦娘の機関音は聞こえる?」

 

「機関音は聞こえませんが・・・船体の軋み、圧搾空気排出音からして急速浮上中の模様だと・・・。」

 

 

 

暫くして、対水上レーダーがその潜水艦娘を探知した。

 

 

「3番メインモニター、出ます!!!」

 

3番メインモニターに、映像が映し出した。

 

「あれは・・・、伊168(イムヤ)か・・・?」

 

そこには、急速浮上した、大破状態の伊168がいた。

 




‐簡単な人物紹介‐
・照月(本名:(たちばな) 佐知(さち))
本作の主人公(多分)。出身は土浦。

菊池(きくち)雅之(まさゆき)
護衛艦「あおば」の艦長。1等海佐。覚醒済み(トマホーク菊池)。角松はどうしたかって?気にしてはいけない。

尾栗(おぐり)康平(こうへい)
護衛艦「あおば」の副長兼航海長。2等海佐。艦長の菊池とは防衛大の同期。出身は博多。堅苦しいのは苦手。

米倉(よねくら) (かおる)
3等海佐。「あおば」砲雷長。アスロックを潜水カ級に誤射済み。トマホークは、駆逐艦文月に発射した。学習能力が低い。

・ちょびひげの男性
護衛艦「あおば」に見学に来た一般人。東京で私立探偵をしている。元刑事。よく麻酔銃で眠らされている。

・角が生えているような髪型をしている女性
護衛艦「あおば」に見学に来た一般人。空手が強い。話数が過ぎれば過ぎるほど角が大きくなっているらしい。ちょびひげの男性の娘。

・メガネの少年
護衛艦「あおば」に見学に来た一般人。死神。よくちょびひげの男性を麻酔銃で眠らせて推理する(見た目は)小学1年生。ちょびひげの男性の家に居候している。


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第14話 戦闘終了

どうも。Aobaです。

短けぇ・・・です。


「あれは・・・、伊168(イムヤ)か・・・?」

 

〝あおば〟に魚雷攻撃した目標に、短魚雷を撃った。短魚雷が命中したのは、伊168だった・・・。

 

「何故伊168(イムヤ)がここに・・・。」

 

砲雷長(米倉)がメインモニターに表示された伊168をじっと見ていた。

 

「一応、艦娘を出して回収させよう。」

 

「了解。艦娘出撃用意。」

 

『艦娘出撃よーい。』

 

艦長(菊池)の指示で6人の艦娘が後部発射機より射出され、伊168を確保しに行った。

 

「・・・。」

 

対象艦娘(伊168)を確保しました。』

 

CICに旗艦の艦娘の声が聞こえ、艦娘達は帰投し始めた。照月は、CICで、CIC要員、砲雷長、艦長と共にその様子を眺めていた。

 

「対潜戦闘用具収めー。」

 

「対潜戦闘用具収めー。本艦は、これより公開演習ルートに戻る。繰り返す。本艦は、これより公開演習用ルートに戻る。米軍、海上幕僚監部、付近を航行中の潜水艦に連絡を入れよ。」

 

艦長(菊池)の指示でCICにいる要員全員が戦闘終了によりリラックスし始めた。

 

「終わった・・・のか・・・?」

 

文句を言ってきた薄い紫色のスーツを着たちょびひげのある1人の男性が照月に質問してきた。

 

「え?ああ、はい。以上で、対空、対潜戦闘訓練を終わりします。」

 

「「「おおー!!!」」」

 

照月がその言葉を言った瞬間、〝あおば〟CICは、見学者によって歓喜に包まれた。

 

「凄かったですねー!!!」

「本当に戦ってるのかと思っちゃったー。」

「腹減ってた事忘れてたぜ!!!」

 

子供たちからも歓喜の声が聞こえてきたので、子供たちが不安がってるかも知れないと思っていた照月はひと安心した。

 

 

 

 

 

 

 

 

CICを見学した後、艦内食堂で見学者の人々が昼食を食べている。それを隅で見ていた照月は、虚しさで胸がいっぱいになりながらカレーを頬張った。

 

「(お姉ちゃんと食べたかったな・・・。)」

 

「すみません、ここいいですか?」

 

照月がそう思っていた時、一般公開に参加していたある男性に話しかけられた。

 

「あ、はい。」

 

「それじゃあ、失礼します。」

 

照月がそう言うと、男性は向かい側に腰掛けた。

 

「どうですか?」

 

「え?」

 

食事中に、いきなり一般人の男性に問いかけられて、照月は、ビクッとした。

 

「艦娘のお仕事は楽しいですか?」

 

「!!!」

 

「艦娘」という言葉が男性から出た瞬間、またもや照月は、ビクッとした。そう、一般人の誰一人にも話してない艦娘だということがその男性にバレていたからだ。



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第15話 第1護衛隊群

ひっさー。Aobaです。今日ペンタブ買う予定です。


「どうですか?」

 

「え?」

 

向かい側に腰掛けた男性からいきなり問いかけられて、照月はビクッとした。

 

「艦娘という仕事は楽しいですか?」

 

「艦娘」という言葉が男性から出た瞬間、またもや照月は、ビクッとした。

 

「あなた・・・、何者・・・!?」

 

 

「申し遅れました。私は第1護衛隊群、群司令の片岡(かたおか) 吾郎(ごろう)と申します。階級は海将補です。」

 

男性は深々とお辞儀をしながら照月に自己紹介をした。

 

「え!?横須賀の・・・、横須賀の第1護衛隊群の司令官ですか!?」

 

「そ。」

 

「し、失礼致しました!!!私は大甕ち・・・、海上自衛隊大甕基地第7艦隊所属、橘 佐知1等海曹、艦娘名は照月と言います!!!」

 

第1護衛隊群の群司令だと知った瞬間、照月は椅子から急いで立ち、敬礼した。

 

「ほう・・・。橘 佐知か・・・。いい名前だな。座っていいぞ。」

 

「失礼します。何故艦娘だと分かったんですか?」

 

椅子に座った照月は片岡群司令に問いかける。

 

「私の末っ子の息子と長女の娘の娘、私から見ると孫が艦娘になったからな。息子は駆逐艦天津風に、孫は駆逐艦照月になったんだ。私の家系は駆逐艦娘の適性がある人が多いんだ。私も適性があるからな。で、話は変わるが、息子の事、君、知ってるんじゃないか?」

 

片岡群司令は答えながら椅子に座ると、照月に聞いた。

 

「え?大甕基地に本名の名字〝片岡〟から始まる男性だった艦娘の人なんていませんよ?」

 

「実はな、息子は婿として迎えられたから、名字は変わっている。今の名字は・・・、〝六田〟だ。」

 

「六田司令が息子さんなんですか・・・。ところで、片岡司令、何故大甕基地に?」

 

照月は少し驚きながら片岡群司令に尋ねた。

 

「舞風海将補の現状を見たくてね。知ってるか?前第5護衛隊群の群司令だった舞風 一郎海将補。」

 

「知ってますよ。現在は大甕基地第8艦隊に所属しています。」

 

「彼。まあ、今は彼女と言った方がいいか。君は彼女についてどう思うか?」

 

「60歳に見えません。」

 

「だよね。舞風海将補は防大の頃は、私と同期でね、私は上から10番くらいで卒業したんだが、彼女は主席で卒業したんだ。」

 

「が、ああなってるんですか。」

 

片岡群司令の話を聞いた照月は半分呆れながら言った。

 

「艦娘の身体を手に入れる事は恐ろしいな。自分自身の性格自体変えてしまうんだから。彼がいい例だ。艦娘の姿になる前は真面目で、何事にも本気で取り組んでいた。彼だった頃、自衛官の手本だと彼が所属していた艦内ではそう言われていたのだが、今はあのザマだ。」

 

「そうですね。はは・・・。」

 

「んで、時間、大丈夫か?」

 

照月が乾いた笑いをしながら答えると、片岡群司令は時計を指差しながら照月に聞いた。

 

「え?」

 

「昼休みあと10分だぞ?」

 

「え!?」

 

照月は直ぐにスプーンを持ち、カレーを口の中に急いで入れていく。

 

「私も艦娘になろうかな・・・。」

 

そんな照月には、片岡群司令の独り言は聞こえていなかった。



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第16話 頭文字A

どうも。Aobaです。久しぶりの更新です。大丈夫です。放置なんてしませんよ。


照月は護衛艦に案内人として乗っていた時、潜水艦伊168に魚雷を護衛艦に向かって撃たれたり、第1護衛隊群の群司令に会ったりした。そんな、かなーり忙しい照月に1週間程休暇が与えられ、照月は同じく休暇を与えられた秋月と共に小旅行に出かけた。これは、その帰りに起こった事だった。

 

「紅葉が綺麗だったねー。」

 

「うん!!!そうだね秋月姉!!!」

 

照月は秋月の運転する車に乗っていた。現在走行中の場所は、ある場所の峠道。片側1車線はある道だが、対向車は1台すらなかった。しかも、今は夜。辺りは闇に包まれており、明かりは秋月の運転する車のヘッドライトと車内のカーナビ、速度計しかない。

 

右カーブを抜けると、短いストレートがあり、今度は左にカーブしていた。秋月はそこを走行してると、後ろから1台の黄色いスポーツカーが抜かしていき、この先の左カーブをドリフトして曲がっていき、視界から消えた。その後、10台くらいのスポーツカーが秋月の車に驚くような動きをした後、抜かしていった。

 

「舐められたら、本気を出すしかない・・・。」

 

「でも、秋月姉。この車ハイブリッドだよ。スポーツカーに勝てるわけないよ!!!」

 

秋月は、10台くらいのスポーツカーに抜かされただけで急に怒り出した。しかし、今、秋月の運転する車はトヨタのハイブリッドカー。スポーツカーに適うはずはない。

 

「やらなきゃ分からないでしょ!?その勝負、乗った。」

 

「何勝手に勝負ってことになってるの!?相手とまだ話すらしてないじゃん!!!相手が舐めているかすら分かんないじゃん!!!しかも、スポーツタイプなら分かるけど、これ、ノーマルだよ!?」

 

照月の話も聞かずに秋月はアクセルをべた踏みし、乗っている車の速度が急に増した。しかも、いつの間にか、AT(オートマチック)だった車がMT(マニュアル)に変わっていた。明石の魔改造技術だろう。絶対車検通んないよコレ!!!

 

「ちょっと!!!お姉ちゃん!!!聞いてる!?」

 

照月が秋月に呼びかけても、秋月は黙ったままで、顔がしげ〇秀一の描くような顔になり、さらにハンドルから手を離さなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか一般車が走っていたとはな・・・。まあ、一般車にビビるようでは、アイツらもまだまだだな。」

 

黄色いスポーツカーを運転している金髪の兄ちゃんが居た。バックミラーをチラチラ見ながら後ろから自分の所属する走り屋のチームの車を走りながら待っていた。

 

「ん?来たか・・・。」

 

その兄ちゃんがバックミラーを見ると、1台の車が近づいてきていた。しかし、その兄ちゃんはその車に違和感を感じた。

 

「コイツ、うちのチームじゃねぇ!!!」

 

そう、後ろから来ていた車は自分のチームの車ではなかった。しかも、抜かそうとするのか、前の兄ちゃんの黄色いスポーツカーを煽り始めた。

 

「上等じゃねーか、コーナー1個過ぎればバックミラーから消してやるぜ!!!」

 

兄ちゃんは、アクセルを思いっきり踏み、後ろから来ていた車を抜かさせないようにし、次のカーブでドリフトをした。しかし、後ろから来る車は、黄色いスポーツカーにベッタリとくっつくくらいに隙間がないような場所まで迫るくらいの場所でドリフトしていた。金髪の兄ちゃんは、自分の車を追ってくる車を見ると・・・

 

「プリウス!?さっきの一般車じゃねぇか!!!ふざけるな!!!」

 

秋月の運転するハイブリッドカーだった。その事にたいそう驚いた金髪の兄ちゃんは、直ぐに本気モードになり、スピードもかなり上げた。しかし、カーブを抜けても抜けても、バックミラーから消えない。そう、スポーツカーがハイブリッドカーに追いつかれたのだ。

 

「ただのハイブリッドカーのプリウスを、このFDがちぎれないだと!?俺は夢でも見てるんじゃねーのか!?クソッタレが!!!俺は地元のチームのナンバー2だぞ!?」

 

なんか、金髪の兄ちゃんがそうほざいてるが、秋月にそんな事は関係ない。秋月の車は、減速する黄色いスポーツカーの横を高速で抜かした。

 

「この先を知らないのか!?キツイ右を越えたすぐにキツイ左がある。減速しなければ曲がれねぇ、そのまま谷底に真っ逆さまだ!!!」

 

そう、この先は急なカーブが2箇所あり、金髪の兄ちゃんが言ってるように、通常、減速しなければ曲がれない。そう、()()はだ。

 

「スピードが盛りすぎてる!!!立て直すスペースも無え!!!」

 

秋月がドリフトをすると、前直ぐにカーブがまた現れた。金髪の兄ちゃんがクラッシュするのを見る覚悟でいたが、ありえないことが起きた。ドリフトをし、カーブを曲がったのだ。

 

「!!!」

 

そう、秋月は遠心力でドリフトをしたのだ。

 

「慣性ドリフト・・・!?」

 

金髪の兄ちゃんがそう呟いた時には、秋月の運転する車は視界から消えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・。」

 

「照月ー。照月ー。佐知ー?大丈夫ー?」

 

助手席で唖然としている照月に秋月が声をかけた。

 

「うん・・・。」

 

「ねぇ、気づいたら鎮守府に着いてたんだけど。私、何してた?記憶が無いんだけど。」

 

そう、秋月は、車を運転している時、本気にさせると、目的地に到着するか、車から降りる事のどちらかを達成した時までの時の記憶が無くなるらしい。その時の照月は、「真実は墓場まで持って行こう」と決意したらしい。



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第17話 秋月の危機 上

どうも。Aobaです。

「加賀さん。加賀さんの土下座、初めて見ました。いい気持ちだぁ!!!」

という瑞鶴のセリフを思いついたのですけど、どこで使えばいいのか分からないんですよね。


秋月が峠で暴走した事などがあった秋(1話しか無かったけれど気にするな。)を終え、季節は冬。更に、年を越して5日程がたった頃だった。照月達の自室の畳スペースには、花柄の布団が被されている炬燵が置いてあり、照月と姉の秋月は寝間着姿でその炬燵に入り、畳の上に寝そべっていた。1日が始まってから炬燵を出たのは食事の時とトイレの時のみだ。秋月と照月は、髪の毛すら結ばずに、ボサボサの髪のままで居た。照月は、眼鏡をかけゴロゴロしながらゲームをしているが、秋月に至っては、ネトゲをしながらボリボリと自分の腹をかいている。上は下着の上にパーカーをを羽織っているが、下半身はパンイチ。女の子なのにはしたない。テレビからは横須賀鎮守府の弓道大会の様子が流されている。加賀チームと赤城チームに分かれているらしい。そんな面白そうな番組が流されているのが、2人はゲームばかりしており、テレビすら見てる様子すらなかった。その様子を傍から見ると某吹雪型3番艦と、某睦月型11番艦がその部屋にいる様だった。秋月型の部屋なのにね。

 

2人はまさに廃人さながらの様子でずっとゲームをしていたが、ある時「暇・・・。」と、照月が呟いた。

 

『ピアスもそうですけど、何ですかアレ。サイドテールにデカデカとリボンつけて。』

 

「違うゲームすれば?」

 

暫くして、だるーく秋月が返す。この中で元気なのは、テレビから流れてくる声のみだ。

 

「もうやり尽くした。」

 

「そう。」

 

『見とけよ今日、そのサイドテールなぁ、刈り取ってやるぞ今日!!!』

 

秋月がそう答えると、暫くその空間には、キーボードを叩くカタカタという音と、テレビで一航戦の青い方に喧嘩を売っているまな板に限りなく近い正規空母の声のみ聞こえる。

 

『大岡提督、見てて下さい。漢瑞鶴、行きます。』

 

「それだけ!?」

 

「うん。」

 

「えーっ!!!冷たいよ秋月姉!!!」

 

照月は、起き上がりながら言うが、秋月の姿は照月から見えない。寝そべっているからだ。

 

「じゃあ『何でもしますから!!!』って言えばモンハン通信しよ。」

 

「分かった。秋月姉!!!何でもしますから!!!モンハン通信して!!!」

 

照月がそういった瞬間、秋月は、ニヤニヤしながら起き上がり、頼み込んでいる照月にこう言った。

 

「え?今、何でもするって、言ったよね?」

 

「うん。」

 

「じゃあアイス買って来て。ハーゲン、バニラで。あとチューハイ。お金は照月が出して。」

 

「え!?ハーゲンダッツ!?酒保で取り扱ってないでしょ!?まさか、秋月姉。外で取り扱ってるの知ってて言ったでしょ!!!」

 

「そうだよ。」

 

「雪降ってるし、それに私まだ19だよ!?買えないよ!!!」

 

「大丈夫。「24歳、自衛官です。」って言えば大丈夫。」

 

秋月はそう言いながら照月に手でサインを送る。照月にとっては何が大丈夫なのか分からない。と言うか、秋月が何を言っているのかすら分からなかった。

 

「無理。」

 

キッパリ無理だと答えると、秋月は「わーったよ。」と言いながら炬燵から這い出てハンガーに掛けてあったジャンパーを羽織り、靴を履きながら財布をジャンパーのポケットに入れ、面倒臭そうに廊下に出ていった。

 

照月は、部屋の暫くドアを見つめていたが、未プレイのゲームがあるのを思い出すと、目線をVitaに戻した。一旦ゲームを終わらせた後、Vita本体に入っているカセットを変え、またプレイし始めた。テレビからは相変わらず横須賀鎮守府弓道大会の様子が流れている。

 

『一航戦の青い方出てこい!!!』

 

『私はこの日を1年間待ってたんだよ!!!お前のサイドテールを狩るために!!!』

 

『黄金大弓!!!五航戦魂!!!金色射法!!!』

 

『瑞鶴、頼みましたよ。』

 

『射ったー!!!センター方向!!!』

 

 

『ん?』

 

『ん?対空砲火や。』

 

『止めて。止めて!止めて!!!』

 

その瞬間照月は、ゲームのスティックを動かすのをやめた。ある事を思い出したからだ。その事を思い出した瞬間・・・

 

『まさかの対空砲火ー!!!』

 

『うわあああああ!!!』

「ああああああ!!!」

 

照月は叫んだのだった。しかも、テレビから流れてくる瑞鶴の叫び声と照月の叫び声が見事にはもった。そう、照月は思い出してしまったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下半身がパンイチのまま、秋月が部屋の外に出て行ったことを。

 

「ああっ!!!早く追わなきゃ!!!」

 

照月は、Vitaを部屋の何処かに投げ捨て、炬燵から直ぐに這い出た。照月は、動揺しながら秋月のクローゼットを泥棒の様に漁り、何着かの中から1着のズボンを引き出すと、まるで脱兎のごとく廊下に飛び出した。

 

 

 

 

 

 

3階から1階の玄関に向かう途中、2階から「助けて!!!佐知!!!」と叫ぶ声が聞こえた。2階の廊下を覗くと、身包みを剥ぎ取られ、下着姿の秋月が黒い前髪をツインテールにしている某最上型のド変態重巡に捕まっていたのだった。

 



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