暗殺教室 assassin&ghost (Kamenride1)
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第一話 仮面ライダーゴーストの時間

どうもはじめまして、暗殺教室と仮面ライダーゴーストのクロスオーバー作品です。楽しんで読んでくれると嬉しいです。


7年前 ...燃え盛る炎の中、一人の少年が倒れている男に 近づく

「父さん、父さん」

「唯兎、父さんはもうダメだ。」

「そんなのやだよ、父さん。」

「唯兎、英雄の心を学び未来へ繋げ。」

「父さん~」

 

時は流れ現在... 中学生位の二人組の少年少女が大天空寺の石段を駆け登っている

「茅野、前から思ってたけどこの石段登るの大変だよね」

「ほんと、天空寺くん迎えに行くのも大変だよ」

「おおっ、渚殿にカエデ殿!!」

「あっ御成さん」

「毎度毎度お迎えご苦労ですぞ」

「ところで御成さん。天空寺くんは」

「なぬ!シブヤ、ナリタ、唯兎殿は何処へ」

「唯兎ならまだ見てませんけど」

「渚殿、カエデ殿、待っててくだされ。今探して来まぞ。」

「あ、はい」

「唯兎殿~唯兎殿は何処へ」

 

大天空寺の寝室

「唯兎殿こんなところに、起きてくだされ唯兎殿」

「あぁ、御成か、おはよう。」

「か~~~つ!!おはようではございませんぞ、今何時だと思っているのですか」

「何時って今」

俺は壁に掛けている時計を見る。

「7時40分!!」

「急がないと学校に遅れてしまいますぞ。早く着替えてくだされ、もう渚殿とカエデ殿来てますぞ。」

「ヤバい!」

俺は天空寺唯兎。(てんくうじゆいと)この大天空寺の跡取りで椚ヶ丘中学の3年生だ。

 

「渚、カエデ、お待たせ。」

支度し終わった俺は渚とカエデの前に出る。

「おはよう、天空寺くん。」

この水色の髪の少年は潮田渚、俺と同じ学校に通うクラスメイトで俺の友達だ。

「ほらほら、早く学校行くよ。」

こっちの緑の髪の少女は茅野カエデ、渚同様俺の友達だ。

「では三人共行ってらっしゃいですぞ。」

この人は山之内御成、この大天空寺の住職代理で俺の兄弟子だ。

「じゃあ行ってくるよ。」

俺達が学校に行こうとすると

「宅配便でーす。」

突然荷物が届いた。

俺は荷物を受け取り差出人のところを見ると、

「父さん!?」

なんとこの荷物は死んだ父さんから送られた物だった。

「一体何だろうこれ。」

俺が小包を開けると、

「何だこれ。」

中には白い目玉の様な物体が入っていた。

「何その目玉みたいな物。」

「なんか気味悪いよ。」

渚とカエデが若干恐怖を感じている。

「俺もよくわかんないよ。とにかく学校へ行こう。」

「うん。」

「そだね。」

俺達は学校へ向かう。

「気をつけてですぞ。」

『次のニュースです。最近町中で不可解な事件が多発しています。』

 

「はぁはぁ。」

「学校着いた。」

俺達が校舎の前にたどり着くと、

「三人共来ましたね。」

黄色いタコに似た生物殺せんせーが俺達をお出迎えしている。

殺せんせーは1ヶ月に月を七割蒸発させた犯人であり、今月にこの3-Eに教師として赴任して、しかも来年の3月には地球も爆ると宣言し、その上防衛省の烏間という人物から百億の報酬を払うから来年の3月までに殺せんせーの暗殺を依頼されその上この事は国家機密にしてほしいと頼まれ、波乱万丈の毎日をおくることになった。

「それでは三人共、教室へ」

「はい、殺せんせー。」

俺達は殺せんせーの指示どうり教室へと向かった。

 

町中...

ここでは四体の怪人が暴れまわっていた。

《ふん!!》

一体目は槍を突き刺し、

《眼魂は何処だ‼》

二体目は刀を振るい、

《はっ‼》

三体目は斧を投げ、

《ははは‼》

四体目はマシンガンを撃ちまくる。

怪人が暴れていても人々達には何がなんだかまったくわからない、なぜなら。

「何だ一体!?」

「車がいきなり壊れた!?」

人々にはこの怪人達は見えていない。

 

「なぁ聞いたか天空寺。」

彼は菅谷創介、俺の前の席で、渚とカエデが俺と話せない時は、代わりに彼と話している。

「聞いたって何を?」

「不可思議現象だよ、最近町中で起きてるっつう」

菅谷が繰り出したのは町で起きてる現象の話だった。

「あぁあれね。」

最近不可思議現象が起きるようになった。原因はまったくわかっていない。

 

「むっ‼」

「どうした、槍の字。」

「眼魂の気配だ、それもさっき感じた。」

 

 

「天空寺くん一緒に帰ろ。」

「いいよ。」

俺は渚、カエデと一緒に帰路につく。

そのまま帰り道を進んでいると、

「うわっ‼」

「な、何!?」

突然木が倒れた。

渚とカエデは突然の出来事に困惑しているが俺はそうでもない、なぜなら。

「な、何だこいつら、」

俺の視界には四体の怪人がいる。

「?天空寺くん?」

「そこに何かいるの?」

渚とカエデが疑問の表情をしている。どうやら二人には見えていないようだ。

「渚、カエデ、とにかく隠れて。」

「うん‼」

「よくわかんないけどわかった。」

渚とカエデは俺の言ったとおり木陰に隠れた。

「眼魂を寄越せ‼」

右腕が刀の怪人が謎の要求をしてきた。

「眼魂!?何の事だ。」

「惚けるな‼貴様から眼魂の気配がするぞ」

槍を持った怪人が俺を指さす。

「渡さないなら腕ずくで奪うまでだ。」

右腕がマシンガンの怪人が右腕を突きだし発砲する。

俺は避けるが目玉型の物体を落としてしまう。

「それを寄越せ‼」

槍を持った怪人が目玉型の物体を奪い取ろうとするが、俺は槍の怪人よりも早く拾う。

「さっきも言ったが、」

槍の怪人が俺の前に立つ。

「渡さないなら腕ずくでも奪うまでだ。」

次の瞬間胸に衝撃が走る。

胸を見ると、怪人の槍が俺の胸を貫いていた。

「ふっ、他愛もない。」

怪人が槍を抜いたとたん、俺は地面に打つ伏せに倒れそのまま俺の意識はブラックアウトした。

「天空寺くん‼」

「嘘だよね、起きて‼」

渚とカエデは木陰から出てきて唯人の元へ向かう

「後は眼魂を奪うだけだ。」

 

「はっ‼」

俺が目を覚ますと見たことのない空間にいた。

「ここは!?」

池があり、あちこちに彼岸花が咲いている。

「生き返りたいか少年。」

俺が声のした方向に振り向くとそこには派手な衣装をした老人がいた。

「誰!?」

「私か、私は誰でもあって誰でもない。」

老人が俺の方に向かってくる。

「神様?」

「いや、そんな偉くない。」

老人は俺の言葉を否定する。

「そんなことより、おっちゃん。」

「いやおっちゃんはないだろ、せめて仙人と呼んでくれよ。」

「おっちゃんが俺を生き返らせてくれるの。」

「あぁ、但しその前に言うことがある。」

おっちゃんはそう言って、杖を俺の方へ向ける。

「天空寺唯兎、お前は眼魔と戦う資格があるようだ。」

「眼魔って、さっき俺を殺した怪人か。」

「あぁ、そして生き返る方法は眼魂にある。」

「眼魂、この目玉が何。」

「その眼魂にはお前の魂が宿っている。」

「俺の魂?」

「そうだ、ちょっと眼魂を貸してみろ」

おっちゃんはそう言って眼魂を手に取る。

「この世にはお前の眼魂と同様に英雄の魂が宿った眼魂がいくつもある、眼魂とは英雄の魂だ。」

「英雄の魂?」

「十五個の英雄の眼魂を集めれば一つだけ願いが叶う。お前が生き返る事もできる。」

「本当?」

「あぁ、但し一つだけ問題がある。」

おっちゃんがそう言うと池に俺が死んだ場所が映る。

「あのように眼魂を狙う眼魔がいて、簡単には集められんだろう。」

「無理だよ、俺あいつらに殺されたんだよ、敵う訳ないよ。」

「仮面ライダーゴーストになれば眼魔と闘える。」

「仮面ライダーゴースト?」

おっちゃんが言ってる仮面ライダーゴーストというのがなんなのかわからない、だが俺の答えは決まっている。

「さぁどうする、なるか。」

「なるよ。仮面ライダーゴーストに。」

「そうか、ならばこれを受けとれ。」

おっちゃんはそう言って俺に手をかざすと、オレンジの帯、透明で、左に引き金の様な物が付いたバックルのベルトが出現した。

「うわっ‼何だよこれ」

「下らない質問の多い奴だな。」

俺の目の前に頭がまるごと目玉で、胴体がオレンジ色の幽霊が現れた。

「うわっ、何だこいつ。」

「ユルセンだ、後はあいつが教えてくれる。」

「しっかりやれよ~。」

「あぁ。」

「うむ、それじゃ行ってこい。」

おっちゃんはそう言って、俺を池へと飛ばす。

 

「天空寺くん、」

「起きて‼」

渚とカエデが唯兎の死体を揺すっていると、

「うわっ‼」

「な、何‼」

死体が消えた

「天空寺くん?」

「何処へ行ったの?」

二人はそう言って唯兎を探しに行った。

 

「渚、カエデ、俺はここに」

渚とカエデは俺に気付かず行ってしまった。どうやら俺の姿は見えていない上に声も聞こえていないようだ。

「き、貴様、」

四体の眼魔は驚いていた。殺した人間が生きていたことに、

「俺はもう後悔しない、俺は俺を信じる。」

「まあいい、もう一度地獄へ送るまでだ。」

槍眼魔がそう言うと、他の三体の眼魔も戦闘態勢をとる。

「いくぞ‼」

俺はそう言ってベルトを出現させる。が

「こっからどうすんだっけ。」

俺が悩んでいると、ユルセンが現れる。

「まず眼魂のスイッチを入れろ。」

俺はユルセンに言われたとおり眼魂のスイッチを入れると

黒目の部分にG の文字が浮かぶ。

「ドライバーのカバーを開けて眼魂をそこに入れてトリガーを引け。」

俺はユルセンの言われたとおりベルトのカバーを開けて眼魂を入れると俺の姿は黒一色で顔の部分が鏡のようになっていて、胸に目玉と人魂が合わさった様な紋章が描かれたゴーストの基本形態トランジェントになる。

『ア~イ』

ベルトから音声がしたと同時に黒いパーカーを模した幽霊が現れる。

『バッチリミナ~バッチリミナ~』

「うわっ何だよあれ」

「いちいち驚くなよ、あれはお前の魂だ。早くトリガーを引け。」

俺はユルセンに言われたとおりベルトの左についているトリガーを引く。

『カイガン!オレ!』

ベルトの音声と共にパーカーゴーストが俺に覆い被さる。

『レツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト』

音声と同時にゴーストの顔面は黒い目に一本角のオレンジの仮面に変わる。

「何だ貴様!?」

「俺は仮面ライダーゴースト」

「お前は死んでるからもう死なないよ。思う存分やれ。」

「あぁそっか。」

「まだ抵抗するか。」

眼魔がこっちに

「さっきはよくも俺を殺してくれたな。」

俺はそう言ってベルトから専用武器ガンガンセイバーを出現させる。

「今度こそ俺は俺を信じる。」

俺は眼魔へと向かって行く

「ふん」

斧眼魔が斧を投げてくるが、俺はガンガンセイバーで斧を弾き飛ばす。

「おのれ、」

刀眼魔が斬りかかるが、ジャンプで上空に避け、俺は宙に浮遊する。やっべ、これめっちゃ楽し。

「頭に乗るな。」

「がっ‼」

マシンガン眼魔の弾丸が俺に命中し、俺は地面に落ちる。

「何これ、死なないんじゃなかったの」

俺はユルセンを呼び出す。

「たしかにお前は死なない。その代わり当たると死ぬほど痛い。」

「えぇ、先に言えよ。」

「世の中そう甘くないってことさ、それよりもトリガーを引いてオメガドライブだ。」

俺はユルセンの言ったとおりトリガーを引く。

『ダイカイガン!オレ!オメガドライブ!ガンガンミナ~!ガンガンミナ~!』

「ゴーストだけど、命燃やすぜ」

俺は脚にエネルギーを集中し、槍眼魔に必殺キックを放つ。

キックが当たった瞬間、槍眼魔は黒い眼魔と服に分離し、両方とも爆発すると、眼魂と十文字槍が残り眼魂の方は消滅した。

「よし、後は、... ってあれ?」

残りの眼魔を探すが、何処にもいない。

「どうやら逃げられた様だな。」

「何だよもう」

俺はユルセンの言葉と共にベルトのカバーを開けて眼魂を取り出し変身を解除する。

『オヤスミ~』

 

「御成さん天空寺くんは、」

「?唯兎殿ならまだ帰って来てませんぞ?」

「そうですか、」

「まさか‼何かあられたのですか!?」

俺は大天空寺に帰って来ている。渚とカエデがここに来ていると思ったからだ。

「渚、カエデ、御成、」

俺がそう呟くとユルセンが言う。

「消えるも見えるもお前次第さ。」

そう言われると俺は早速実体化をやってみた。

「!二人共、後ろ。」

「えっ何ですか」

「後ろってどういう」

渚とカエデは後ろを向くと、

「‼」

「て、天空寺くん!?」

俺を発見した。

「今までどこ行ってたの!?」

カエデが俺に泣きながらそう言ってくる、俺は仕方なく三人にすべてを話す、眼魔に殺された事、仙人と名乗るおっちゃんと出会った事、英雄の眼魂を十五個集めれば生き返れる事、仮面ライダーゴーストになった事を、

 

「はぁ。」

俺は大天空寺の地下の部屋に来ている。この部屋は昔父さんが研究で使っていた部屋だ。

渚とカエデなら帰った、気持ちが片付かないそうだ。

「父さん。」

俺はそう言ってゴーストの胸と同じ模様がある黒い岩の壁モノリスを見ていると足音がした。

「誰!?」

足音がした方に振り向くと、宅配便の格好をしたおっちゃんがいた。

「おっちゃん、何で。」

「今日からここに住もうと思って、君に言い忘れた事があって。」

「言い忘れた事?」

「うん、あのね残り182日以内に眼魂集められなかったら君本当に死んじゃうから。」

おっちゃんの言葉に俺は固まり数秒後に言葉を発する。

「おっちゃん、そう言うの先にいっといてよ。まだ眼魂手に入ってないのに。」

「あっそっか。」

おっちゃんは何かを思い出した様だ。

「今日はもう終わりだからあと181日だ。」

「もう何だよそれ。」

俺は早速自信がなくなってきた。




暗殺教室assassin & ghost はいかがでしたか。よろしければ感想お願いします。


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第二話 苦難の時間

様々なトラブルがありましたが、ようやく投稿できました。暗殺教室と仮面ライダーゴーストのクロスオーバーを書いている人がもう一人出てきたので私も一番に始めた者として負けてられません。

それでは第二話をお楽しみください。


「はぁ。」

俺は地下の研究室で溜め息をついていた。すると。

「よ、どうしたの唯兎、溜め息なんかついちゃって、幸せが逃げてくよ?」

おっちゃんが話しかけてきた。

「だってあと181日だよ。落ち着いていられないよ。」

俺がそう言うとおっちゃんは俺の肩を叩く。

「少々落ち着け、人生に焦りは禁物だ。」

「え、何言って」

「案外お前の身近の物が眼魂になるかもしれないぞ。」

おっちゃんの言葉に俺は驚く。

「じゃあおっちゃん、これは?」

俺はそう言っておっちゃんに刀の鍔を見せる。これは宮本武蔵が使っていたとされる物だ。

「うむ、確かにこれは眼魂になるかもしれん。」

「それより唯兎、学校行かなくていいのかよ。」

突如ユルセンが現れ、俺にそれを告げる。

「あっ、そうだった行かなきゃ。」

俺は学校に向かう。

「唯兎殿お気をつけてですぞ。」

「あぁ御成、行ってきます。」

俺は居間で御成と会い、挨拶を交わす。

「先代、大変な事になりましたぞ。」

御成は大天空寺の先代住職であり、唯人の父天空寺龍の遺影に話しかける。

誰よりも唯兎を心配している御成であった。

「今日はあの二人いないのかよ。」

ユルセンが突然俺に話しかける。

「渚とカエデ?あんな事があって来れる訳ないよ。てか何でついて来てるの!?」

「眼魔や眼魂は何時現れるか解んないんだぞ。」

「学校で変な事しないでよ。」

「大丈夫だって、俺様お前以外には見えないから。」

「だったら尚更ダメだよ。」

ユルセンと会話している間に校舎へ向かう山道にたどり着く。

「おいおい、こんな山登るのかよ。」

ユルセンは驚いている。

「仕方ないだろ、隔離校舎なんだから。」

「何でこんな山奥にあるんだよ。」

「E組の差別の所為だよ。」

「E組の差別?」

「あぁ、E組は素行や成績の悪い生徒が堕ちるとこだよ。」

「ってことはさぁ唯兎、お前も何かやったのかよ。」

「え、あぁ、過去にちょっとね。」

「それより唯兎、校舎着くみたいだぞ。」

ユルセンの言ったとおり校舎に到着した。

「にしても、ボロい校舎だな。」

「あぁ、ここトイレは汚いし、学食ないし、部活の参加は勿論本校舎への立入は禁止だからね。」

「お前そりゃ地獄だな。」

「そりゃエンドのE組だからね。」

「縁起でもねえ名前だな。」

ユルセンと会話しているうちに、

「天空寺くん、来ましたね。教室へ向かいましょう。」

俺は殺せんせーに言われた通り教室へ向かう。

ついでにユルセンも一緒に、

「何なんだこの黄色いタコは。」

「殺せんせーだよ。ほら、月が七割蒸発した事件知ってる?あれの犯人だよ。来年の3月には地球も爆るみたいだし。」

「何でそんな危険な生物がここにいんだよ。」

「殺せんせー殺されるのは嫌だけど、ここの担任ならやってもいいって言ったんだって。後俺らなら大丈夫だよ。殺せんせー防衛省との成約で俺ら生徒には手を出せないから。」

「着きましたよ。」

殺せんせーは教室のドアを開け、教室に入り、俺もそれに続く。

「さて、これで全員出席ですね。さて、出欠を取ります。」

殺せんせーがそう言うと皆は一斉に射撃したため、俺も急いで発砲する。

「おいおい何やってんだ。」

「殺せんせーの暗殺だよ。」

「何でそんなことやってんだ。」

「防衛省に依頼されてるんだよ」

「何でそんな危ない事やる必要あるんだよ。」

「だって報酬百億だよ、やるしかないだろ。」

「てか、そんな物効くのか。」

「大丈夫だよ。使っている銃弾やナイフは対殺せんせー用の特殊物質でできてるから。」

「弾全然当たってないんだけど。」

「仕方ないだろ、殺せんせーマッハ20なんだから。」

「そもそも唯兎、お前の弾届いているのか。」

ユルセンの言うとおり、俺の様な後ろの席の生徒は当たる可能性が低い。

「ヌルフフフフ、今日も命中弾はゼロ、それではマッハ20の殺せんせーは殺せませんよ。」

「アイツ顔の色変わってるけど。」

「あぁ、あれは嘗めきってる時の顔だよ、俺らを嘗めてる時はあの様に緑の縞々になるんだよ。」

「アイツの皮膚どうなってるんだよ。」

「他にもあるよ、正解の時は明るい朱色に○模様、不正解の時は暗い紫に×模様、怒っている時は赤、一番油断している時は薄いピンク、ド怒りの時は黒になるんだよ。」

「感情によって皮膚の色変わるのか。」

ユルセンは納得している。

 

「眼魂はどうしたのですか。」

「あの、それが。」

黒服の眼鏡の男の質問にマシンガン眼魔が答えると、

「ふむ、そうですか。」

男は納得する。

「ご安心を、今度は眼魂を手に入れて参ります。」

今度は斧眼魔が答える。

「そうですか。ならば貴方が行って来てください。」

男はそう言って刀眼魔に視線を向ける。

「かしこまりました。」

 

「はぁ、」

俺は今昼休憩を迎えているが、渚とカエデとは全く喋っていない。

「天空寺くん、ちょっといいですか?」

「殺せんせー。」

殺せんせーが俺に話しかける。

「悩みがありますね?相談に乗りますよ。」

「本当ですか。」

「えぇ、私は先生です。生徒の悩みを聞くのは当然です。」

「ありがとうございます。」

「では、職員室へ向かいましょう。」

「はい。」

俺は殺せんせーの後に続く。

 

「眼魂はこっちか。」

刀眼魔は今、眼魂を探している。

「早く槍の字の失敗を取り戻さなければ。」

 

 

「なるほど、渚くんと茅野さんが。」

俺は殺せんせーに渚とカエデに秘密を喋ったら二人共気持ちの整理がつかなくなった事を話した。

「やっぱり話さなければよかったのかな。」

「それは違いますよ天空寺くん。」

「え、」

「どんな秘密であれ受け入れるのはそう簡単ではありません。ならば貴方にできる事は二人が受け入れるまで待つ事ではないのですか。」

「そっか、ありがとう殺せんせー。」

俺は殺せんせーにお礼を行って職員室を後にした。




二番目の作品はスペクターとネクロムは無しと言ってましたが、私はスペクターもネクロムも出す予定です。

ちなみにスペクターは原作キャラです。


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第三話 剣豪の時間

第三話です。やっと英雄眼魂出せます。


昼休憩、渚とカエデは二人で屋外で昼食を食べている。

「渚、やっぱり天空寺くんに話した方がいいんじゃない?」

「茅野、」

そんな二人を陰で見ている人物がいた。

「う~む、あの二人が潮田渚くんと茅野カエデちゃんか。」

おっちゃんだった。

「ヤバイ、どうしよう、カエデちゃん可愛いな。」

どうやらおっちゃんは女の子に弱いようだ。

「そんな可愛い子にはこれをプレゼントしちゃお。」

おっちゃんはそう言って懐から緑色の瓶を取り出す。

そして瓶の蓋を開ける。

その瞬間、瓶から金色の粉が飛び散る。

「な、何これ!?」

「ゴホ!ゴホ!」

前を見ると、そこには奇妙な格好をしたおじさんがいた。

「やあ、」

「え、誰?」

「二人共、唯兎から聞いてない?」

「もしかしておっちゃん!?」

「やっぱりその呼び方なんだ。」

おっちゃんは少ししょんぼりした。

「あ、そうだ。君たちに渡したい物があったんだ。」

おっちゃんはそう言って緑色の瓶を見せる。

「この薬不知火って言ってね。これが見えない眼魔にかかると見えるようになるんだ。」

「見えるように。」

「渚、これで天空寺くんに協力できるよ。」

「うん、そうだね。」

「そうそう、1日経ったら効果が切れて見えなくなっちゃうから気をつけてね。」

 

放課後、俺は荷物をまとめて帰る準備をしている。

「天空寺くん!!」

俺が帰ろうとしていると、渚とカエデが話しかけてきた。

「渚、カエデ。」

「天空寺くん。」

「話があるの。」

「話って?」

「僕た」

渚が話そうとした瞬間、物凄い音がした。

「何今の音。」

「行ってみよう。」

俺らは音がした方へ向かう。

 

「確かこの辺りで、」

僕らは音がした所、に来ていた。その場所は校庭だった。幸い他の生徒達は帰った後だった。

「やっと来たか。」

目の前には昨日遭遇した眼魔のうちの一体刀眼魔がいた。

「お前は、昨日の、」

「眼魂を渡せ。」

「お前なんかには渡さない。」

俺はドライバーを出現させる。

「天空寺くん。」

「やっぱり何かいるの?」

「そうだ茅野、あの薬。」

「うん、わかった。」

カエデは緑色の瓶を取り出し、蓋を開ける。

すると金色の粉が飛び散る

粉が全部地面に落ちると、渚とカエデにも眼魔が見えるようになる。

「何あの怪物。」

「あれが天空寺くんの言ってた、眼魔。」

二人は眼魔に驚いている。

「二人共隠れて。」

「うん。」

「わかった。」

俺の言葉と共に二人は木陰に隠れる。

「いくぞ‼」

俺は眼魂のスイッチを押し、ドライバーに装填し、トリガーを引く。

『ア~イ!バッチリミナ~!バッチリミナ~!』

「変身‼」

俺は再びドライバーのトリガーを引く。

『カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!』

トランジェントになった俺にオレゴーストが被さり、仮面ライダーゴーストオレ魂になる。

渚とカエデはこの光景を見て驚いている。

「変身、した!?」

「あれが仮面ライダーゴースト。」

俺はガンガンセイバーを構え、刀眼魔に向かって行った。

「小癪な‼」

刀眼魔はそう言って、複数の眼魔眼魂をばら蒔く。

ばら蒔いた眼魔眼魂は黒一色で顔のない怪人に変わる。

「なんだよこいつら!?」

「眼魔コマンドだ。この数には敵わんだろ。」

「武蔵は大勢が相手でも負けなかったんだ。」

「お前は武蔵ではない‼」

次の瞬間俺の胸元が光った。

「なんだ!?」

「俺が光っている所を調べると、光を放っているのは、刀の鍔だった。」

「それに目を描いて印を結べ。」

ユルセンが現れ、俺に助言をする。

ユルセンの言ったとおりに鍔の上に目を描くと、鍔から赤い煙が出て、煙が晴れるとそこには赤いノースリーブ状のパーカーゴーストムサシゴーストが現れる。

「来い‼ムサシ‼」

俺が呼ぶと、ムサシゴーストはドライバーの中心部分に吸い込まれる様に入り、眼魂になる。

「行くぞ‼」

俺はムサシ眼魂のスイッチを押し、ドライバーからオレ眼魂を取り出し、代わりにムサシ眼魂を装填する。

『ア~イ!』

『バッチリミナ~!バッチリミナ~!』

オレゴーストが消え、トランジェントに戻り、ムサシゴーストが現れ、トリガーを引く。

『カイガン!ムサシ!決闘!ズバッと!超剣豪!』

ムサシゴーストが被さり、仮面に交わった二刀流が描かれた、宮本武蔵の魂の宿ったムサシ魂に変わる。

俺はガンガンセイバーを分離させて二刀流モードにして、眼魔コマンドを次々倒していく。

「なに!!」

「残るはお前だけだ‼」

「紋章をかざして、オメガドライブだ。」

「あぁ。」

俺はユルセンの言ったとおりガンガンセイバーのグリップ部分にある紋章をドライバーにかざし、エネルギーの送受信アイコンタクトを行う。

『ダイカイガン!ムサシ!オメガドライブ!』

『オメガスラッシュ!』

「命、燃やすぜ!」

『ガンガンミナ~!ガンガンミナ~!』

俺はガンガンセイバー二刀流モードを構え、刀眼魔に向かって行く。

斬られた刀眼魔は眼魔と服に分離し、両方共爆発すると、眼魂と日本刀が残り、眼魂の方は消滅する。

「ふぅ、」

俺はドライバーから眼魂を取り出し変身を解除する。

『オヤスミ~!』

「天空寺くん。」

渚とカエデが木陰から出てくる。

「怪物倒せたね。」

「あぁ、それにしてもまさか眼魔が見える薬があったなんて。」

「流石は仙人だな。」

ユルセンはまたもや突然現れた。

「うわっ‼」

「何これ!?」

「これじゃない、ユルセン様だ。」

「おっちゃんの分身なんだ。」

「とにかく英雄眼魂手に入ってよかったな。」

ユルセンはそう言って消えた。

「ユルセンは無責任なんだ。」

渚とカエデが苦笑いをする。

「あの、天空寺くん。」

「何?」

「僕らにも眼魂集め手伝わせてほしいんだ。」

「渚。」

「天空寺くんを死なせたくないからね。」

「カエデ。」

「だから天空寺くんを手伝うよ。」

「二人共、ありがとう。」

「じゃあ早速大天空寺へ行くよ。」

こうして俺は二人の頼りになる仲間を得て、渚の提案で大天空寺で不可思議現象調査隊を始めた。もちろん、御成からの許可は得ている。

俺は早速希望が湧いてきた。




朗読ありがとうございました。


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第四話 サービスの時間

今回は学園編です。エジソン眼魂出すのは次回ぐらいになります。


俺は考え事をしている。

「どうして父さんは殺せんせーが就任してくる時期に眼魂が届くようにしたんだろう?」

 

御成は焦っている。

「残りは後177日、急いで眼魂を集めないと、眼魔も狙っているなら早くしないと。」

 

「う~ん。」

「唯兎殿‼」

御成がいきなり俺の部屋に入ってきた。

「うわっ、御成いきなり入って来ないでよ。」

「唯兎殿、早速ゴーストハンターとして修行しますぞ!」

御成はそう言って俺の腕を引っ張る。

だが俺は霊体化して御成から逃れる。

「はぁ、はぁ、何だよ御成の奴。」

俺は地下室に逃げ込む。そこには赤い服を着ておかっぱの鬘を被り、炬燵に入って俺の本を勝手に読んでるおっちゃんがいた。ていうか炬燵どっから持って来たんだ。

「おっちゃん、何俺の本勝手に読んでるの!?」

「いいじゃん、この本面白いよ。」

おっちゃんは悪びれる様子もなくそう言った。

「まぁいいや、聞きたい事があるから教えてよ。英雄の眼魂はどうやったら現れるの?」

聞こうとした瞬間、御成が地下室に入ってくる。

「唯兎殿~!何処ですか~!」

だが俺はそれを無視する。

「行かなくていいの?」

「御成は時々めんどくさいんだよ。いい人ではあるんだけど。」

おっちゃんは咳払いして言い始めた。

「英雄の眼魂は三つの物が揃って、初めて姿を現す。

 

一つ目は英雄に関する物!

 

二つ目は英雄に思いを持った人物!

 

三つ目は!」

おっちゃんの言葉に、俺はあることを思い出す。

「目の紋章!」

「ピンポーン、どちら様ですか?なんてね。」

俺はおっちゃんのギャグをスルーしてモノリスの方を見る。

「そういえば、父さんはこの地下の研究室でずっとこのモノリスを研究していた。ねぇおっちゃん、何か関係あるの?」

俺はおっちゃんに聞く、しかし答えは、

「I don't know. 」

知らないようだ。

「次に現れるのは、この人かも知れないぞ。」

おっちゃんに次の偉人の名を聞こうとしたら、俺は御成につまづいてしまった。それと同時に霊体化も解けてしまう。

「で、誰なんだ?」

おっちゃんじゃなく御成が答える。

「拙僧は御成で、」

「いや解ってるよ、おっちゃんに聞いたの。」

「おっちゃん殿がいらっしゃるのですか。」

御成が俺に聞く。それもそうだ、御成におっちゃんは見えていない。

「おっちゃん殿、拙僧は御成で、」

御成はおっちゃんがいる方向に自己紹介をするが、おっちゃんは御成の後ろに回り込み、息を吹きかける。

「何か閃きましたぞ、拙僧は天才じゃ。」

御成は奇妙な喋り方をして去って行った。

「電球や蓄音機の品種改良をしたのは誰でしょう。」

「トーマス・エジソン‼」

【不屈の発明王 トーマス・エジソン】

不可能と言われた電球の品種改良に成功し、発明王と呼ばれた人物だ。

「でも、何で次はエジソンって解るんだ?」

俺がそう質問する頃には、おっちゃんの姿はもうなかった。

 

とある廃施設、黒服の眼鏡の男が白衣の化学者風の男と話していた。

「例の物です。」

黒服の男は化学者の男に白熱電球を渡す。

 

「成る程、次はエジソンなんだ。」

「そうだよ。」

俺は渚に次の偉人を話している。

「よ、何の話してるんだ。」

青髪の男子がやってきた。彼は杉野友人、野球が大好きだが、投球が遅くて打たれまくり、それ以来勉強にやる気がなくなってE 組行きになった生徒だ。

「あぁ、ちょっと暗殺の事を、ね。」

「うん。」

杉野は俺が死んでる事も、仮面ライダーゴーストだという事も、十五個の英雄の眼魂を集めている事も、俺が後176日で消滅する事も知らない為、俺は渚と共に話を反らした。

「そっか。」

「ところで彼ら何してるんだ。」

俺が指指した方向には、茂みに隠れて、かき氷を作っている殺せんせーを狙っている6人のがいた。確か黒髪の男子がクラス委員の磯貝悠馬、金髪のチャラい男子が前原陽人、金髪のおかっぱ頭が三村航輝、前髪が真っ直ぐで後ろ髪を首位置で束ねている女子がクラス委員の片岡メグさん、ショートカットの女子が岡野ひなたさん、ポニーテールの女子が矢田桃花さんだ。

「あぁあれ、磯貝くん達も暗殺するみたいだけど。」

渚がそう言った途端、6人は殺せんせーの方向へ笑顔で向かって行った。

「「「殺せんせー!!」」」

「ニュッ!?」

「あはは~!」

「かき氷、俺らにも食わせてよ~!」

殺せんせーは彼らを見て感動している。

「おおっ、生徒達が心を開いてくれている!

 

あんなにも笑顔で!

 

こんなにも殺気立って!」

6人はいつの間にかナイフを取り出して殺せんせー切りかかる。

次の瞬間、地面から土煙が発ち、土煙が晴れると、そこには殺せんせーの姿はなかった。

「でもねぇ、笑顔が少々わざとらしい。油断させるには足りませんねぇ。」

あぁやっぱりバレてたみたいだ。

「こんな危ない対せんせー用ナイフは置いておいて花でも愛でていい笑顔を学んでみてください。」

殺せんせーは6人のナイフをチューリップと入れ替える。あれ、あの花って確か。

「ていうか殺せんせー、この花クラスのみんなで育てた花じゃないですか!!」

「ニュャッ!!そうなんですか!?」

片岡さんが怒っている。やっぱりそうだったか。

「酷いよ殺せんせー。大切に育てて、やっと咲いたのに。」

あ~あ殺せんせー、残りの女子二人泣かしてるよ。

「すいません!!今、新しい球根を・・・・・・買って来ました!!」

殺せんせーは岡野さんと片岡さんに球根を植えさせられている。

「マッハで植えちゃダメだからね。」

「承知しました‼」

「一本一本労って‼」

「はい‼」

岡野さんと片岡さんにダメ出しされながらも球根を植える殺せんせー。

それを見ている磯貝と前原。

「なぁアイツ地球を滅ぼすって聞いてッけど。」

「あぁ。」

「その割りにはチューリップ植えてんな。」

俺達はそんな6人と殺せんせーを見ていると。

「渚、何メモ取ってるの?」

カエデが来て渚に質問する。

「殺せんせーの弱点を書き留めておこうと思ってさ、その内暗殺のヒントになるかと思って。」

「ふ~ん。」

カエデが見たメモには、こう書かれていた。

殺せんせーの弱点① 格好つけるとボロがでる

「で、その弱点役に立つの?」

カエデの質問に渚は悩む。

「何言ってんだ。役に立つかも知れないだろ。」

杉野がそう言って渚からメモを取り上げ、メモを見る。

メモに書かれていたのは。

身長・・・背伸びしたら3m くらい。

体重・・・見た目より軽いっぽい。

月に一度から脱皮する。

顔の色・・・嘗めきっている時=緑の縞々 問題が正解の時=明るい朱色 不正解の時=暗い紫色 怒っている時=赤 一番油断している時=薄いピンク ド怒り=真っ黒

「何これ。」

「役に立たないっぽいね。」

「今のところはね。」

杉野、カエデ、渚の順番で言葉を発する。

「弱点が少なすぎるんだよ。」

 

「準備はできたか?」

「はい」

軍服の若い男の質問に黒服の男が答える。

「この作戦が成功すればこの世界は。」

 

俺が荷物を運んでいると、スーツの男性に出会う。この人は烏間惟臣、防衛省の人間で、俺らに殺せんせーの暗殺を頼んだ人だ。

「あっ、烏間さんこんにちは。」

「こんにちは天空寺くん。明日から俺も教師として君達を手伝う。」

「そうですか。」

「宜しく頼む。」

「じゃあ烏間先生ですね。」

「ところで、奴はどこだ。」

「それなら、殺せんせークラスの花壇荒らして、そのお詫びとしてハンディキャップやってんですよ。」

俺は烏間先生を殺せんせーのいる所へ案内する。そこには殺せんせーが宙吊りになって生徒からの攻撃を避けている

「これは暗殺と言っていいのか。」

「そうですね。」

殺せんせーが動いているうちに縄が切れ殺せんせーは地面に落ちる。

「あぁ、ちょっと待って今触手と縄が絡まって!」

殺せんせーはパニックになりながらも、攻撃をかわす。

殺せんせーの弱点② テンパるのが早い。

縄がほどけると殺せんせーは屋根の上に逃げる。

「明日出す宿題を二倍にします。」

「「「小せぇ!!」」」

殺せんせーの弱点③ 器が小さい




こっちも早くキュビちゃん出したいです。よろしければ感想、評価お願いします。


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第五話 発明王の時間

今回はエジソン眼魂が登場です。


「確か、この辺りの筈。」

俺達は今まで停電した地帯の中心部を探索している。

「唯兎くん、本当にこの辺りで合ってるの?」

渚が俺に質問する。余談だが呼び方は俺が名前で呼んでほしいと頼んだ。

「あぁ、今まで停電が起きた場所を繋ぐと円になるから怪しいとしたらここ中心部だよ。」

俺の言葉に三人は納得している。

「ところでカエデ、この事件に関わってるとされる人物の情報ある?」

「うん、あるよ。」

カエデはそう言ってポケットから白衣で眼鏡の初老の男性の写真を取り出す。

「武田正之47才、大学教授をしていた人物らしいよ。」

「三人共!!あれじゃないのですか!?」

御成が指指した先には、如何にも怪しい雰囲気の研究所らしき建物があった。

「いくよ。」

俺達は心して建物に入る。

「なんじゃ、取立てなら帰ってくれ。」

俺達が見た人物は、白衣で、眼魂で、初老の男性、間違いない。武田正之本人だ。

「武田さんですよね。」

「そうだが?」

「あの、この辺りで原因不明の停電が起きてるって話ですけど。」

「わしゃ知らん、停電なんか知らん。一%の閃きがなければ!!九十九%の努力は無駄であーる!!」

「その言葉!エジソン!?」

「違うよ、エジソンの言葉は、天才とは一%の閃きと九十九%の」

「いや、武田さんの言った方が正しいよ。」

俺はカエデの言葉を遮り、本当の事を伝える。

「おぉ、知っているのか、ならこれを見せてやろう。」

武田さんはそう言って俺達に電球を見せる。

「武田さん、これって。」

「エジソンが初めて実験で使った白熱電球だ。儂の御守りだ。」

「じゃあ、あれは。」

俺は今度は大きい機械の方を見るが、俺はそこにいた異形に驚く。

「あぁ、あれは」

「武田さん危ない!!」

そう、眼魔がいたのだ。頭部がアンテナの様になった眼魔が。俺は武田さんの代わりに電気眼魔の電撃を受ける。

「お前、私が見えるのか!?」

「あぁ、お前武田さんに何をした!?」

「教える訳ないだろ。」

電気眼魔はすっとぼける。

「武田さん、貴方が閃きだと思っているのは、眼魔っていう見えないゴーストの仕業なんです。」

「訳のわからない事を言うな!儂は一%の閃きの為なら、命だって懸けるつもりじゃ!!」

「命は!そんなに軽くない!!」

俺は武田さんの言葉にかっとなった。一度死んだ俺だから命の重さがわかる。

「帰ってくれ!!」

武田さんはそう言って作業に取りかかる。

「その回路を迂回させれば」

「アイツ。」

電気眼魔が武田さんに何かを吹き込んだ為、俺はドライバーを出現させ、眼魂を装填する。

『ア~イ!バッチリミナ~!バッチリミナ~!』

「変身!!」

『カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!』

仮面ライダーゴーストオレ魂に変身した俺は電気眼魔に向かっていく。

「はっ!」

俺は電気眼魔と共に研究所の外に飛び出す。

「やっ!」

俺と電気眼魔は互角の闘いを繰り広げる。

「だったらこれで!」

「おいおい、やめとけって。」

ユルセンが忠告するが、俺は構わず眼魂を交換する。

『カイガン!ムサシ!決闘!ズバッと!超剣豪!』

俺はガンガンセイバー二刀流モードを構えるが、電気眼魔の電撃をくらう。

「がはっ!!」

感電死はしないが滅茶苦茶痺れる。

「だから言っただろ、二刀流は電気が起きやすくなるだけだから。」

あまりにも強力な電力の為、変身が解除されてしまう。

『オヤスミ~!』

周りを見ると、眼魔がいない。

その時、俺が持っていた黒電話コンドルデンワーに電話がかかったので電話にでる。

「唯兎!」

「カエデ!?」

「大変だよ。あの大きい装置が発動しちゃったの。」

「なんだって!?今そっちに戻るよ。」

俺は電話を切り、研究所に戻る。

 

「転送装置が発動したぞ‼これで儂を変人扱いした連中を見返せる‼」

 

俺が研究所に戻って来たら、上空に巨大な目の紋章が浮かび上がっていた。

「何だあれ!?」

「あれは眼魔ホールだ。」

「眼魔ホール?」

「眼魔が大量に出てくる穴だよ。早く止めないとこの世界が眼魔で埋め尽くされるぞ!」

「わかった。」

俺は眼魔ホールを消そうとするが、ユルセンに止められる。

「待て待て!」

「何言ってるんだよ。早く止めないと。」

「まず眼魔ホールの発生源を断つのが先だ!発生源を断たないと何度でも眼魔ホールが現れるぞ。」

「そっか。」

「お前バカだろ。早く発生源断ちにいくぞ。」

ユルセンの言葉どおり、俺は研究所に突入する。

「皆!大丈夫!?」

「「「唯兎((くん(殿)))」」」

「良かった。皆無事だったか。」

俺は三人の安否を確認して、視線を電気眼魔に向ける。 「お前、やっぱりこの装置は、」

「そうさ、これは眼魔ホールを創る為の装置だ。」

「お前、」

「残念だがお前に構ってる暇はない、もうすぐエジソン眼魂が生まれるからな。」

「何!」

俺は武田さんの方を見る。すると武田さんからは紫色のオーラが出ていた。

「これで儂もエジソンに、なった!」

「何だあれは!?」

「眼魔の影響だよ。」

ユルセンが入ってくる。

「眼魔に見入られた人間はおかしくなって、終いには命と引き換えに眼魂を生み出しちまうんだよ。さぁ、奪われるなよ。」

ユルセンはそう言うが、俺は。

「いや、やっぱりダメだ。」

「およ、」

「人の命と引き換えの眼魂なんか俺はいらない。」

俺は止めようとするが電気眼魔は口を挟む。

「無駄だ。止められるものか、」

「いや、止めて見せる。」

俺は武田さんに近付き触れる。

「感じる。武田さんの命を、この人には生きてほしい。」

武田さんからオーラが消える。

「成る程、これお前のやり方って訳か。」

「武田さん、エジソンになりたいんだろ、英雄は命を燃やして生ききった人物なんだ、科学を自分の為だけに使ってたら、エジソンに恥ずかしいぜ?」

「そっか、お前のお陰で目が覚めた。儂はこの装置を止める。」

武田さんは装置を止めようと操作する。すると眼魔ホールの進行は遅れていく。

「あぁ、眼魔ホールの進行が遅れていく。」

武田さんが作業をしていると、武田さんと白熱電球からオレンジの光が発生する。

「英雄に関する物、英雄に強い思いを持った人物。」

俺はその二つを確認し、ドライバーを出現させ、眼魂を装填する。

『ア~イ!バッチリミナ~!バッチリミナ~!』

「変身!!」

『カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト』

変身を終えた俺は白熱電球の上に目の紋章を描く。

すると白熱電球から黄色い煙が吹き出し、煙が晴れるとそこには銀色で黄色いラインが入ったパーカーゴーストエジソンゴーストが現れる。

「おぉ、あれは正しくエジソン。」

電気眼魔はエジソンゴーストを奪おうと地面に降り立つ。

カエデは不知火の瓶を取り出し、蓋を開ける。

薬が飛び散り、電気眼魔が実体化する。

「何ですかあれは!?」

御成は驚いている。

「私が実体化しただと!?まあいい、エジソン眼魂は渡さん。」

電気眼魔はそう言って大量に電気を吸収し、巨大な戦艦の様な姿になる。

「エジソン!」

俺が呼ぶと、エジソン眼魂はドライバーに吸い込まれる様に入り眼魂となる。

俺は眼魂を交換し、エジソン眼魂を装填する。

『ア~イ!バッチリミナ~!バッチリミナ~!』

俺はトリガーを引く。

『カイガン!エジソン!エレキ!閃き!発明王!』

ガンガンセイバーガンモードを構え、巨大電気眼魔に電気弾を放つが、全く効いていない。

「何!」

巨大電気眼魔が渚達に襲い掛かるが、突然現れた幽霊船によって防がれる。

「間に合ったな。」

どうやらユルセンが呼んだ様だ。

「それは、お前の船なのか。」

「これは、キャプテンゴースト!お前の物だ!こっちは眼魔をやるから、お前は眼魔ホールを頼む。」

「どうやるんだ。」

「オオメダマで塞げ、トリガーを四回引くんだ。」

「わかった。」

「ゴーストライカー!」

ユルセンが呼ぶと、俺の専用マシンゴーストライカーが走ってきて、キャプテンゴーストと合体し、船から大トカゲが出てきた様なイグアナゴーストライカーになり、巨大電気眼魔に向かっていく。

俺はユルセンの言ったとおりトリガーを四回引く。

『ダイカイガン!エジソン!オオメダマ!』

俺は足元に出現した大きな眼魂を蹴り飛ばし、眼魔ホールの中心に蹴り込むと、眼魔ホールは消滅する。

イグアナゴーストライカーの方も勝った様で、巨大電気眼魔は電気眼魔に戻り、キャプテンゴーストも異世界へ帰っていく。

俺は電気眼魔の前に立つ。

「貴様何故邪魔をする!?人間はだな、我々の目的を果たす為の道具だ。」

「人間は道具じゃない!道を切り開く無限の可能性を秘めているんだ!無限の可能性を馬鹿にするなら、俺が許さない!」

「バカめ!もう一度電撃を喰らえ!」

電気眼魔は俺に電撃を放つが、俺には効いていない。

「バカはお前だ!エジソンは電球を品種改良した人物だ!電撃など効かない。」

「何ぃ!」

「それだけじゃない!お前にもっと強力な電撃を喰らわせてやる。」

『ダイカイガン!エジソン!オメガドライブ!』

『オメガシュート!』

「命、燃やすぜ!」

『ガンガンミナ~!ガンガンミナ~!』

俺は電気眼魔に電撃を撃ち、電気眼魔は服と眼魔アサルトに分離し、両方とも爆発すると、眼魔眼魂と電波受信装置が残り、眼魂の方は消滅する。

 

「お前には迷惑をかけた。これは詫びの印にやる。」

俺は武田さんからエジソン眼魂を貰った。

「儂も馬鹿な事を考えた。研究に行き詰まっていたら仕事を手伝ってほしいと言う男が現れてこの装置を作ってくれと言われた。」

「そうですか。」

「お前も頑張れよ。」

「はい!」

俺達はこの研究所を後にした。




シークウガに全然感想が来ません。


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第六話 カルマの時間その1

カルマ編です。二話ぐらい続きます。


俺は電気眼魔の言っていた事を思い出していた。

[人間は我々の目的果たす為の道具だ。]

「おっちゃん、眼魔の言う目的って?」

俺が振り向くと、そこには兵隊の格好をしてハリボテの馬に跨がったおっちゃんがいた。

「おっちゃん何してるの。」

俺は呆気の表情で、一応聞いてみた。

「いやぁちょっと次の偉人を教えようかと思って。」

「あ、はは。」

次の瞬間、おっちゃん、偉人を告げる予言が始まった。

「ヒヒーン!どうした次郎?うわっ眩しい‼見える!見える!森だ!イギリスだ!悪い権力者を懲らしめ、弱い貧民を助ける義賊の姿がちらっと。」

「それって!」

俺は急いで偉人録を調べる。

「ロビン・フッドだろ!」

【森の義賊 ロビン・フッド】

シャーウッドの森に住む弓の名手で、悪い金持ちや権力者から金品や食糧を奪い貧しい人達に配ったとされる人物だ。

「おっちゃん、次はロビン・フッド、なのか?」

俺がそう言う頃にはおっちゃんはもういなかった。

 

午後の体育の授業、俺達はこの前E 組の体育教室になった烏間先生の指導の元でナイフの訓練を受けている。

殺せんせーは今、烏間先生に追い払われた為、砂場で泣いている。

「酷いですよ烏間先生。私の体育の方が生徒に評判良かったのに.....シクシク。」

「嘘つけよ殺せんせー。身体能力が違いすぎんだよ。」

菅谷の言うとおりだよ殺せんせー。マッハで反復横飛びして、しかも慣れて来たらあや取りを混ぜろって、俺達普通の人間には無理だよ。俺幽霊だけど。

「あれは異次元すぎるわ。」

「体育は人間の先生に教わりたいぜ。」

皆の不評が飛び交う中、殺せんせーはとうとう本気で泣き出し砂場で山を作る。

「でも烏間先生、この授業意味あるんですか?当の暗殺対象がいる前で、」

前原がそう質問する。

「暗殺も勉強と同じ事だ。基礎を身に付ければ役に立つ。磯貝君、前原君、ナイフを俺に当ててみろ。掠りでもしたら今日の授業は終了だ。」

磯貝と前原はナイフを振るうが、軽々とかわされ、烏間先生は二人を転ばせる。

「俺に当てられないならマッハ20のアイツを殺すなど夢物語だ。見ろ、今の攻防の中奴は砂で大阪城を作り茶を嗜んでいる。」

「「「「「腹立つわ~~~~」」」」」

殺せんせーは緑の縞々の顔でこっちを見ている。

「とにかく、俺にナイフを当てられるようになれ、そうすれば暗殺の技術は少しではあるが上がる。体育の授業ではナイフや狙撃の基礎の数々を教えるから今日以上だ。」

俺達が校舎に戻る中、土手に赤髪の男子が見える。

「!カルマくん、帰ってきたんだ。」

「よう渚、久しぶり。」

赤羽業、二年の時喧嘩で停学くらってE 組行きになった生徒らしい。

「あれが噂の殺せんせー?本当にタコみたいだ。」

カルマは何事もなかったように殺せんせーの感想を言う。

「君が赤羽業君ですね?今日から停学明けと聞いてましたが遅刻は感心しませんね。」

「あはは~!生活リズム戻らなくて、下の名前で気安く呼んでよ。とりあえずよろしく、先生。」

「こちらこそ、楽しい一年にしていきましょう。」

殺せんせーがカルマの手を握った瞬間、殺せんせーの触手が溶ける。カルマは隠していたナイフを取り出し殺せんせーを刺そうとするが、殺せんせーはだいぶ距離を取りナイフを避ける。殺せんせー距離取りすぎでしょ。

「へー本当に効くんだ、対せんせー用ナイフ、試しに細かい切ってはっつけてみたけど。」

カルマの手には細かく切られた対せんせー用ナイフの刃が貼ってあった。

「ましてやそんな所まで飛び退くなんてビビり過ぎじゃない?殺せないから殺せんせーって聞いたけど?」

カルマの口から出てきたのは挑発の言葉だった。

「あれぇ?もしかしてせんせーってチョロい人~?」

カルマは殺せんせーの顔を覗き込みそう言う。

渚曰く凶器とか騙し討ちの基礎ならカルマがトップらしい。

 

6時間目は実にカオスな状況だった。

俺の隣では筋肉質の不良(頭が)男子寺坂竜馬がカルマに絡んでるし、

教壇の方はカルマにしてやられたのが余程悔しかったのか、殺せんせーが壁に触手パンチをポヨンポヨンと打ち付けていて、授業になりそうにない。

殺せんせーの弱点④ パンチが柔い

「おいカルマ。あの化け物怒らせてどうなっても知らねーぞ。」

「殺されそうになって怒るのは当然じゃん寺坂。失敗してチビった誰かと違ってさ。」

「な!?チビってなんかねーし、テメェ喧嘩売ってんのか!?」

「二人共うるさいですよ!!テスト中は静かに!!」

殺せんせーが二人を注意する。いや、あんたの触手が一番うるさいよ。

「せんせー、俺もう終わったんでジェラート食べていいですか?」

「ダメですよ。どこでそんな物買ったんです.....か」

殺せんせーはカルマの持ってるジェラートを見て言葉を失う。

「そ、それは!!せんせーがイタリアで買って来たやつ!!」

「「「「「お前のかよ!!」」」」」

「ごっめ~ん。冷蔵庫で大切に保管されてたから。」

カルマ、どんな教育受けてんだよ。

「溶けないように寒い大気圏飛んで運んで来たのに!!」

「で、どうすんの?殴る?」

「殴りません!残りはせんせーが全部舐めます!」

「「「「「汚ぇ!!」」」」」

殺せんせーがカルマに近付いた途端、突然殺せんせーの足が溶ける。床を見てみると、対せんせー用のBB 弾が蒔かれていた。

「あはは~!また引っ掛かった~。」

カルマはモデルガンを取り出し殺せんせーを撃つが、殺せんせーはあっさり避ける。

「何度でもこういう手段使うよ?授業の邪魔とか関係ないし、それが嫌なら俺の親でも殺せばいいさ。その代わり誰もあんたの事先生として見なくなる。ただの人殺しのモンスターだ。あんたと言う先生は俺に殺された事になる。」

そう言ってカルマは殺せんせーの服にジェラートを擦り付ける。

「殺せんせー、テスト満点と思うんで提出するよ。」

カルマはテストを提出して出口へ向かう。

「また遊ぼうね。殺せんせー。」

カルマはそう告げて教室を出る。




スペクターの正体は誰かご想像ください。


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第七話 カルマの時間その2

今回もカルマの話ですが、カルマの話は今回で終わりです。


誰もが寝静まった深夜、一人の人物が屋敷に忍び込む。

その人物は金庫にたどり着き、金庫を開け、金品を奪い取る。

「何者だキサマ!!」

警備員が止めにかかるが、謎の人物が右手を突き出すと、突然警備員が吹っ飛ばさせる。

謎の人物は外に出て黒服と眼鏡の男と話す。

「次はコイツです。」

黒服の男はそう言って写真を見せる。

「違法な貸し付けで富を貪る男です。目当ての物もこの男の屋敷にあります。」

 

現在教室は異様な空気に覆われていた。

「皆さん、おはようございます。」

重苦しい空気の中殺せんせーが入ってきた。

「おや皆さん、どうしました?」

殺せんせーと俺達が目線を向けた先には、教壇の上に対せんせー用ナイフで刺されたタコがでーんと乗っかっていた。

その中で一人だけ名乗り出た人物がいた。

カルマだ。

「ごめーん殺せんせーと間違えて刺しちゃった。捨てとくから持ってきてよ。」

「わかりました。」

殺せんせーはタコを手にした瞬間、マッハで疾走し、戻ってきた瞬間には、触手のドリル状にし、手にはミサイルを持っていた。

「あのタコなにする気だよ。」

ユルセンがそう言う。

「見せましょう。このドリル触手の威力と自衛隊から奪ったミサイルの火力を。」

殺せんせーはドリル触手を回転させて何かを始めた。

「せんせーは暗殺者を決して無事で帰さない。」

殺せんせーはたこ焼きを作り、カルマの口に入れる。

「熱っ!!」

「その顔色では朝食を食べていないでしょう。マッハでたこ焼きを作りました。これを食べれば健康優良児に近付きます」

「あのタコ何でもありだな。」

「あはは、そうだね。」

ユルセンの言葉を俺は苦笑いで受け流す。

「せんせーは手入れをするのです。錆びた暗殺者の刃をね。」

それからカルマはやられ放題だった。

授業中、背後から撃とうとすれば、銃を取り上げられてネイルアートを施され、家庭科の授業では失敗したスープを『作り直したら』と言って殺せんせーに投げつけ斬りかかるがフリルつきのエプロンを着せられ、しかも投げたスープはスポイトで回収され、一手間加えて味を良くされたのであった。

再び授業中になって背後から刺そうとするが、触手一本で止められ髪を手入れされたのであった。

 

放課後、カルマは結局殺せんせーは殺せなかった。カルマは爪を噛んでいる。余程イライラしている様だ。

「カルマくん、焦らないで皆と一緒に殺っていこうよ。普通の先生じゃないんだから個人的にマークされたらどんな手を使っても殺せないよ。」

「やだね。俺が殺りたい。変なところで死なれんのが一番ムカつくからさ。」

渚が慰めに入るが、カルマは全く聞いていない。

「さてカルマくん、今日はせんせーに沢山手入れされましたね、まだ殺しに来てもいいんですよ?もっとピカピカに磨いてあげます。」

「確認するよ。殺せんせーって先生だよね?生徒の事命懸けて守ってくれる?」

カルマは殺せんせーに悪意の籠った質問をする。何をする気だ。

「勿論、先生ですから。」

「そっか。なら殺せるよ.....確実に。」

カルマはそう言って崖から落ちる。

「カルマくん!!」

 

俺はそのまま崖から飛び降りる。

さぁどうする殺せんせー俺を助けるには来るしかない。

だがマッハで助ければ俺は音速に耐えられない。

かといってゆっくり助ければ俺に撃たれる。

見殺しにすれば先生としてのあんたは死ぬ。

次の瞬間、俺の背中にねばねばした感触が現れる。

 

「そっか。なら殺せるよ.....確実に。」

カルマはそう言って崖から飛び降りる。

カルマの奴、助けに来たところを殺る気だ。

俺はカルマを助ける為にドライバーを出現させようとするが、殺せんせーは触手を蜘蛛の巣状に張り巡らせてカルマを助ける。

「カルマ君、自らを使った計算ずくの暗殺見事です。」

殺せんせーの口から出たのはお咎めの言葉ではなく評価の言葉だった。

「音速で助ければ君は耐えられない。かといってゆっくり助ければその隙に撃たれる。そこで、先生ちょっとねばねばしてみました。」

あの触手何でもありだな。

「これでは撃てませんねぇヌルフフフフ。あぁそれとせんせーに見捨てるという選択肢はありませんので安心して飛び降りてください。」

カルマは起き上がり崖を登る。

「カルマくん、平然と無茶したね?」

「そう?今のが思いついた中で一番殺せる作戦だったんだけど。」

「おや、もうネタ切れですか?報復用の手入れ道具はまだまだありますよ?君も案外チョロいですねぇ。」

殺せんせーがそう聞くと、カルマはこう答えた。

「殺すよ、明日にでも。」

カルマの表情はどこか華やかなものだった。



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第八話 義賊の時間

一年間空けてしまって申し訳ございません。それでも今までどうり読んでくださると嬉しいです。


俺達は今テレビのニュースを見ている。

『今回の事件もまた怪盗アローの見えない力による犯行でした。盗まれた金品はすでに貧しい人達に配られた模様です。怪盗アローはまさに現代の義賊ロビン・フッドではないでしょうか。』

「ロビン・フッド!?」

『以上、榊裕美でした。』

「盗まれたのは政治家が隠し持ってた裏金みたいなの。発覚を恐れて犯行予告の事を警察に届けてなかったみたいなんだ。」

カエデがそう説明する。

「見えない力とは眼魔の仕業では、我ら不可思議現象研究所の出番ですぞ。」

「俺、話を聞いてみる。」

「誰にです?」

「僕達はおっちゃんに聞いてみる。」

「何をです?」

「唯兎君の体の事とか、眼魔の事とか何かヒントがあるかも。」

渚はそう言ってカエデと共に地下室の研究所に向かう。

「では拙僧も一緒に」

「待って、三人だとおっちゃん話しづらいかも。」

「では唯兎殿と一緒に」

「あぁいいよ俺一人で、まだ確信ないし。」

俺はそう言って大天空寺を後にする。

「御成さん、遂に不可思議現象の依頼きました。」

「こちら矢川さん、本気で依頼したいんだって。」

 

俺は今、霊体化して昼間のジャーナリストのもとへ向かっている。

「どうしてロビン・フッドなの?」

「貴方は」

「不可思議現象研究所の天空寺唯兎です。」

「不可思議現象?」

「悪いゴースト等を退治したりしています。それよりもさっきの放送、何でロビン・フッドなの?」

「だってロビン・フッドは権力と闘った英雄でしょ。それにアローって矢って意味だし。」

「そっか、でも怪盗アローって義賊なのかな?」

俺がそう言うと、彼女はこう言い返した。

「君は子供だからまだ解らないだろうけどこういう正義を必要としている人もいるのよ。私はジャーナリストになったけど無力だった。」

彼女はそう言ってこの場を去って行った。

 

「ここだな。」

俺は今御成が向かった矢川さんの家の前に立っている。

「御成、ちゃんとやってるかな。」

俺はそう言って霊体化して屋敷の中に入る。

「先生期待してますよ。」

「お任せくだされ。」

そこには御成がいて、御成は奥に向かい、俺も御成が向かった方向に向かう。

「御成!」

俺が宝物庫に着くと、そこには御成が倒れていて、以前に襲い掛かった斧眼魔がいた。

「お前はあの時の!?」

「また会ったな。」

俺はドライバーを出現させ、眼魂を取り出す

『ア~イ!バッチリミナ~!バッチリミナ~!』

「変身!」

『カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!』

俺は仮面ライダーゴーストとなり、斧眼魔を外へ誘き出す。

「はっ!」

俺はガンガンセイバーで斧眼魔に斬りかかる。

「甘い。」

だが、攻撃はバリアで防がれてしまう。

「邪魔はさせん。」

斧眼魔は大量の斧を飛ばす。

「だったら、」

俺は眼魂をムサシ眼魂に交換する。

『カイガン!ムサシ!決闘!ズバッと!超剣豪!』

俺はムサシ魂になり、ガンガンセイバー二刀流モードで斧を弾くが、そこには斧眼魔はいなかった。

「逃げたか。」

俺はゴーストドライバーから眼魂を取り出し、変身を解除する。

『オヤスミ~!』

俺は一旦大天空寺に戻る。

 

「渚、カエデ、」

「あ、唯兎くん。」

「渚、なんか聞けた?」

「全く駄目だったよ。おっちゃんどこにもいなかったし。」

次の瞬間、俺の黒電話に電話がかかる。

「はい、もしもし。」

「唯兎殿~!」

「御成。」

「見つけましたぞ、怪盗アローのアジトを」

「アジト!?」

「場所は、のわー」

そのまま御成との電話は途絶えてしまう。

「唯兎、何があったの。」

「御成がアローに襲われた。」

「御成さんが、場所解らないと」

「解るよ。」

渚の言葉にユルセンが割り込んできた。

「解るって?」

「コンドルデンワーに連れてってもらえ。」

ユルセンがそう言うと、コンドルデンワーは電話からコンドルの形態に変化し、俺達はコンドルデンワーが飛ぶ方向についていく。

「ここがアローのアジト。」

「気をつけて、何か罠があるかも。」

俺達は警戒しながら突入する。

そこには怪盗アローがいて、横には御成が椅子に縛り付けられていた。

「御成さん!」

渚とカエデが御成の縄を解く。

「その人君の仲間なんだね。」

「え!?」

アローは仮面を外し素顔を見せ、俺はその素顔に驚く。

「裕美さん」

アローの正体は俺が今朝出会った人物榊裕美であった。

「なんでこんな事を」

「言ったでしょ、世の中にはこういう正義を必要としている人もいるって。世の中にはね理不尽な暴力に迫害され泣いてる人が沢山いるの。私の父も理不尽な暴力に殺されたの。」

裕美さんの過去を聞き俺は思った。自分と同じだと。

「私もジャーナリストとして正義を貫こうとしたけど無力だった。」

裕美さんがそう言うと、裕美さんの身体から紫のオーラが湧き出てきた。

「裕美さん‼あなたは眼魔という見えないゴーストに操られているんだ。このままじゃ命が危ない。」

「うるさい!!」

俺は止めようとするが裕美さんはそれを拒む。

「どんな正義でもいい。死んでも構わない。」

裕美さんから出るオーラが濃くなる、だが俺は諦めず呼び掛ける。

「ロビン・フッドの事尊敬してるんだろ!だったらあなたにもあなたの正義があるはずだ‼」

俺がそう叫んで裕美さんに呼び掛ける。裕美さんの心が揺らいだ一瞬をつき、カエデに不知火を撒いてもらい、斧眼魔を実体化させる。

「これでわかっただろ、これは貴方の正義じゃない。」

「私はどうすれば。」

「今からでもまだ間に合う。人生は生きてる限り何度でもやり直せる。」

裕美さんから出ていた紫のオーラは消え、代わりにオレンジ色のオーラが出る。

「おのれ邪魔をしおって‼」

斧眼魔は怒りに身を任せて俺に向かってくる。

「何度だって邪魔してやるさ。お前らの野望が潰えるまでな!」

俺はドライバーを出現させ、眼魂を装填しレバーを引く。

「変身‼」

『カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ!ゴ!ゴ!ゴースト!』

基本形態トランジェントになった俺にオレゴーストが覆い被さり仮面ライダーゴーストオレ魂になる。

斧眼魔が斧を振りかざすが、俺はガンガンセイバーを出現させ、斧を防ぎ斧眼魔を弾き飛ばす。

俺が弓矢に眼の紋章を描くと弓矢から緑色の煙が出て、狩人の服をイメージした緑色のパーカーゴーストロビンゴーストが出現する。

「来い、ロビン・フッド!」

俺が呼ぶとロビンゴーストはドライバーの中心に吸い込まれる様に入り眼魂になる。

「貴様!!それは俺のだ!」

「お前のじゃない!」

俺はドライバーからオレ眼魂を取り出し、ロビン眼魂を装填する。

『カイガン!ロビン・フッド!ハロー!アロー!森で会おう!』

オレゴーストが消え去りロビンゴーストが覆い被さり、仮面に弓矢の描かれた、ロビン・フッドの魂が宿ったロビン魂になる。

俺が外に飛び出すと斧眼魔も外に飛び出し、俺はガンガンセイバーの先端にコンドルデンワーが合体したガンガンセイバーアローモードをかまえる。

「眼魂を寄越せ!」

斧眼魔は俺に次々と斧を投げつけ、俺はかわすので精一杯である。

しかも奴は常にバリアに守られている。

(攻撃の隙が全くない。)

「唯兎殿ー!!」

俺が斧を避ける中、声がした背後を見ると御成達がいた。

「唯兎殿!奴の動きを御覧ください~!」

「奴の動き?」

「何をごちゃごちゃと!」

俺は斧をかわしながら奴の動きを見て、俺はあることに気付く。

「そうか、そう言う事か!」

俺は斧眼魔が斧を投げる瞬間に光の矢を撃ち込む。

「ガハッ!?」

矢は見事に斧眼魔にヒットする。

(唯兎殿、気付いたようですぞ。)

(御成が言ってたのはこういう事か。)

「「奴は斧を投げる瞬間バリアに隙間が出来る。」」

「俺の弱点に気付きやがったな!?」

「これならいける!」

「弱点に気付いたのならお前より早く攻撃するまでだ!」

「ならば俺は、その先を行く!」

俺はドライバーにグリップの紋章をかざしアイコンタクトを行う。

『ダイカイガン!ロビン・フッド!オメガドライブ!』

『オメガストライク!』

俺は斧眼魔にガンガンセイバーを斧眼魔に向ける。

「命、燃やすぜ!」

『ガンガンミナ~!ガンガンミナ~!』

俺が放った光の矢は斧眼魔を撃ち抜き、眼魔と服が分離し爆発し、眼魔眼魂と斧が残り眼魂の方は消滅する。

その光景を陰で見ていた者がいた。一人は軍服の青年、もう一人は眼鏡の男、

「この事態は想定外です。」

「言い訳なら聞き飽きた。」

「大丈夫です。既に次の手は打ってあります。」

 

「やったね唯兎。」

渚達が藪から出てくる。

「凄いだろ、これさっきのコンドルが合体して弓矢になったんだ。」

唯兎達が話す中、御成は一人申し訳なさそうな顔をしていた。

「唯兎殿」

「あっそうだ。御成、さっきはアドバイスありがとう。御成のお陰であの眼魔倒せたよ。」

その後裕美さんは自首し、事件は解決したのであった。




最近作品の書き方がセコくなってきたこの頃です。


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第九話 毒物の時間

現在俺達はお菓子から着色料を取り出す授業をしている。

殺せんせーは余ったお菓子は勿体ないから回収すると言っているが、給料前だから食糧を稼ごうとしているのだろう。

「あの、殺せんせー。」

そう言って殺せんせーの前に出たのは眼鏡をかけた三つ編みの少女奥田愛美である。

「毒です‼飲んでください‼」

奥田さんはそう言って、薬品の入ったフラスコを差し出すさすがにそれはストレート過ぎるよ。

「奥田さん、これはまた正直な暗殺ですねぇ。」

「わ、私皆みたいに不意討ちとかできなくて、でも科学なら得意なので真心込めて作りました。」

それは真心と言って良いのだろうか。

《そもそも毒といわれて飲む奴なんかいるわけ》

ユルセンの言う通りだよ奥田さん。

「では、いただきます。」

殺せんせーはあっさりと飲んだ。

「飲む奴いたよ。」

「こ、これは‼」

飲み干した瞬間、殺せんせーの頭に角が生える。

「これは水酸化ナトリウムですねぇ。人間が飲めば有害ですが先生には効きませんねぇ。」

殺せんせーはそう言って次の液体を飲む。ていうか何で角生えたの?

「う、がは‼」

殺せんせーが呻き声をあげた途端、今度は後頭部から羽が生える。

「酢酸タリウムの味ですね、では最後の一本」

というかその変化の説明なし?そして最後の一本を飲み干した瞬間、

「(真顔になった!?)」

「玉水ですねぇ。どれも先生の表情を変える程度で効果がありませんねぇ。」

変化球過ぎて法則がわからないよ。ダーウィンもビックリの進化だよ。

「それに奥田さん、安全上一人で毒を作るのは先生として見過ごす訳にはいきませんねぇ。放課後時間があるなら先生も協力しましょう。」

「は、はい‼」

こうして奥田さんはまさかの暗殺対象と共に毒薬を作る事になったのであった。

そして次の日、奥田さんは言われたとおりに毒薬を作って来たのであった。殺せんせーは国語なんかわからなくても奥田さんの長所を伸ばせばいいと言っていたらしい。

「皆さん揃ってますねぇ。それではHRを始めます。」

そう言って入って来た殺せんせーに奥田さんは毒を渡し殺せんせーはそれを飲む。

「ヌルフフフ。奥田さん、この薬先生は新たなステージに進めそうです。」

殺せんせーは毒薬を飲み干した途端笑みを浮かべる。

「え、それってどういう事ですか」

次の瞬間、殺せんせーは光を放ち、全身がはぐれス◯イムの様に溶け出した。

「奥田さん。今の薬は先生の細胞を活発化させ、流動性をます薬なのです。」

「騙したのですか殺せんせー!?」

「えぇ、今回の様に正直に毒を渡しては利用されるのがオチです。例えば渚くん、君が先生に毒を渡すしたらどうしますか?」

殺せんせーはそう言って渚に話を振る。

「えーと、僕だったら先生の好きな甘いジュースで割って特製の手作りジュースだと言って渡すかな?」

「そう、暗殺には人を騙す国語力も必要なのです。奥田さん、貴方の科学力はいずれ大勢の人の役に立つでしょう。その為にも貴方の科学を解りやすく伝える為に毒を渡す国語力も鍛えてください。」

「はい‼」

「では改めて聞きます。奥田さん、先生を殺しますか?」

「殺します!明日にでも。」

こうしてまた、E組の殺せんせーを殺す決意が固まった。




なんか文才落ちたかも。


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