ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ (Qooオレンジ)
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それはいつかのサンシャイン
ガンプライブ!サンシャイン!! ~School Gunpla Project Next~ プレプロローグ


皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


さて、本日はガンプライブ連載一周年&100話突破記念としまして、ガンプライブの続編になります“ガンプライブ!サンシャイン!!”のプレプロローグとなります。

ネタバレ要素を極力排除したお試し版で、かなり短いお話になっております。


それでは ガンプライブ!サンシャイン!! ~School Gunpla Project Next~ プレプロローグ 始まります。





















<レンジ内!補足しました!>

 

「っ!この距離なら!アリア!セイバーを!」

 

<了解です!セイバー!射出します!>

 

僕の電子精霊…アリアの声と共に、右脚部の外側に内蔵していたビームセイバーの柄が勢いよく射出される。

 

僕は右手に持っていたビームマシンガンを放り捨てて、射出されたセイバーの柄を手に取ると、スラスターを全開に噴かして更に距離を詰める為に加速を始める。

 

クロスレンジ…僕が最も得意とする戦闘距離…同時に、あの人の最も得意とする戦闘距離…。

 

<コネクタへの接続を確認しました!セイバー!展開します!>

 

右手に持ってビームセイバーの柄からは緑色の粒子が生み出され、片刃のビーム刃が成形される。

 

「近接戦闘なら…僕だって少しは!」

 

[[斬り合いなら俺に勝てると思ったか!リク!]]

 

無理だよ。勝てるわけないよ…。

 

それでも…

 

「はぁぁぁぁぁ!!!」

 

一合、二合、三合…。

 

斬り結ぶ回数が増える度に、次第に僕のタイミングは遅れていく。

 

[[オラァ!腹ががら空きだ!]]

 

「しまっ!うわぁ!」

 

そして一瞬の隙をついての蹴り。

 

コクピットのやや下辺りにその蹴りを喰らった僕は、勢いよく吹き飛ばされてしまった。

 

<し、姿勢制御のサポートに入ります!リク君!>

 

アリアのサポートを受けながら、姿勢制御スラスターを操作してなんとか体勢を立て直し、あの人へと向き直る。

 

悔しいけどやっぱり僕じゃあの人には届かない…。

 

でも…それでも…僕は…諦めたくない!

 

だから!

 

「このままじゃ…アリア!精霊憑依(ボゼッション)を使うよ!準備を!」

 

<えぇ?!使っちゃうんですか?!>

 

「使わなきゃあの人には勝てない!ついでに“限界突破(リミットバースト)”も使うからよろしく!」

 

<はわわ!切り札祭りですか?!りょ、了解です!>

 

長年の相棒のアリアは“はわわ”と慌てながらも、すぐに2枚の切り札の用意をしてくれる。

 

そして僕は1枚目の切り札…“精霊憑依(ボゼッション)”を使うために、アリアへと宣誓の言葉を叫ぶ。

 

「行くよ!アリア!“我は汝!”」

 

<汝は我!>

 

「“我等は永久に共に!”」

<“我等は永久に共に!”>

 

「<精霊憑依(ボゼッション)!>」

 

精霊憑依…電子精霊を介して、ヒトとマシンを完全に一つにする高位精霊使い(ハイ・エレメンタラー)の奥の手…。

 

それはガンプラバトルにプラフスキー粒子が使われていた頃にあったって言う“アシムレイト”によく似た現象。

 

最も、“アシムレイト”と違い、痛覚は電子精霊が遮断してくれるから、機体が傷付いても痛くはないんだけどね。

 

タイムラグ無しで機体を直感的に操作することが出来るこの精霊憑依を使えば…僕だって!

 

「<“限界突破(リミットバースト)”!ドライブ!!!>」

 

精霊憑依を終えた僕は続けて2枚目の切り札、強化アビリティ“限界突破(リミットバースト)”を発動させる。

 

発動と同時に、機体の出力が一気に跳ね上がり、各部の関節からキラキラとしたエネルギー粒子が漏れ出す。

 

[[ハン!漸く本気か!リク!なら…こっちも遠慮はしねぇ!キリク!]]

 

<<ヒャッハァァァァ!待ってたぜェェェ!相棒ォ!イッチョ派手にぶちかますぜェェェ!>>

 

[[“我等は汝!”]]

 

<<汝は我!>>

 

[[“蹂躙しろ!全てを!”]]

<<“蹂躙しろ!全てを!”>>

 

[[<“精霊憑依(ボゼッション)”!!!>]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう…決めたんです………僕は…僕は音ノ木坂には入りません…。」

 

「陸駆(りく)…。」

 

「僕は…あの人じゃないんだ…僕は僕なんだ…。音ノ木坂に行けば、みんな僕とあの人を比べる…。誰も僕を見てはくれない!だから!僕は!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして僕は……逃げ出した…。

 

周りの期待から…。

 

大好きな母さんから…。

 

大好きな姉さんから…。

 

憧れの人から…。

 

そして……………あの人から。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!あなたが園田 陸駆くんだね!ようこそ!内浦へ!ようこそ!十千万へ!今日からここがあなたの…リク君のお家だよ!私は高海 千歌!えへへ♪私のことは千歌おねーちゃんってよんでね!」

 

「………謹んで遠慮します。」

 

「えぇぇぇぇぇぇ?!なんでー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生まれ育った街を離れ、全てから逃げ出した僕は…海の街で9人の女神と出会う。

 

そして、絆を紡ぐ。

 

奇しくもそれは音ノ木坂を…世界を救ったあの人と同じ様に…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

輝きを求める少女がいた。

 

「私はね…普通なんだ…なーんにもない。」

 

 

友に寄り添う少女がいた。

 

「私はずっと思っていたよ…千歌ちゃんと一緒に、何かを始めたいって。」

 

 

自らの音を見失った少女がいた。

 

「ねぇリッくん…また私と…イケナイ火遊び…しよっか?」

 

 

夢を追い掛け始めた少女がいた。

 

「ルビィも!スクールファイターに!“μ's”みたいになりたいから!」

 

 

夢を見付けた少女がいた。

 

「マルでも…こんなマルでも…夢を見てもいいのかな…。」

 

 

友を想う少女がいた。

 

「私は取り戻す!絆も!夢も!居場所も!絶対に!取り戻してみせる!」

 

 

友を想った少女がいた。

 

「全く…バカなんだから…でも…バカなのは私も同じだね…。」

 

 

友を繋ぐ少女がいた。

 

「今度こそ…3人で…いえ!わたくし達10人で!」

 

 

そして……消えない罪を背負った少女がいた。

 

「ウソ…ママが○○…?ウソだよね…それじゃ私は…ホントに…。」

 

 

 

 

 

想いは絆に。

 

願いは夢に。

 

誓いは希望に。

 

罪は愛に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「輝こう!今!全力で!チーム“Aqours”!」

 

「「「「「「「「「「サンシャイン!!!」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

海の街を舞台に、僕の新しい生活が、新しい戦いが、新しい夢が始まる!

 

 

 

ガンプライブ!サンシャイン!! ~School Gunpla Project Next~

 

 

 

さぁ!もう1度!ガンプラバトルを始めよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くよ!アリア!」

 

<はいです!“我等に水の乙女の祝福を!”>

 

「今度は…今度こそは!負けない!貴方を!越えてみせる!」

 

<“水の乙女の祝福(ブレス・オブ・アクア)”!ドライブです!>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

R-17.9 Ver.

 

 

輝きを求める少女がいた。

 

「知ってる?うちの旅館って、ちょっと高めの特別料金を払えば、内緒で“キモチイイコト”シテあげるんだよ?とはいっても、私はまだ子供だから、手○キだけだけどね♪ねぇ…試しにちょっとだけシテあげよっか?」

 

 

友に寄り添う少女がいた。

 

「チカチャンノオッパイヲサワッタテ!チカチャントキスシタクチビル!チカチャンノチカジルナメタシタ!チカチャンノナカニイレタ○○○!チカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカァァァァァァァァァァ!!!」

 

 

自らの音を見失った少女がいた。

 

「うふふ♪リッくんとこうしてエッチするのはちょっとだけ久し振りだけど、ココはちょっと見ない間に凶悪になってるわね♪でも…この形…この匂い…この味…うふふふ♪やっぱりカワイイわ…♪ホラ♪リッくん♪オ○ン○ンが梨子おねーちゃんのキモチイイトコに挿っちゃうよ♪挿れちゃうよ?えい♪あは♪挿っちゃたね♪」

 

 

夢を追い掛け始めた少女がいた。

 

「ダ、ダメだよ!えっちなことするときはちゃんとこんどーむを使わないと!ナマでナカにぴゅっぴゅっしちゃったら!赤ちゃんがデキちゃうんだよ!赤ちゃん…欲しいけど…欲しいけど…デキちゃったらおねーちゃんに怒られるぅぅぅぅ!!!」

 

 

夢を見付けた少女がいた。

 

「これは荒縄、こっちは蝋燭♪アイマスクにボールギャグ♪忘れちゃイケナイおっきなお注射♪お注射はお馬さん用の特別製なんだよ♪ねぇ?りっくんはどれから使ってみたいずら?マルに使ってもいいし♪マルが使ってあげてもいいずらよ♪大丈夫♪マルがちゃーんと、リードしてあげるね♪二人でいっぱい気持ちよくなろ♪」

 

 

友を想う少女がいた。

 

「くふふ♪ここでone shotでリクのbabyがデキちゃったら…西木野グループとのstrongなvibration…じゃなくてpipeがデキマース♪西木野グループと我が小原財閥のmoney powerが合わさせば…くふふふふふ♪全てのworldはワタシのモノになるのデース!」

 

 

友を想った少女がいた。

 

「いやぁ暑いねー。よいしょっと…えっ?往来でいきなり下着姿になるな?別にいいんじゃない?だってほら?下着なんて水着とおんなじだしね。って言うかコレも脱いじゃお。うん!やっぱり裸が1番だね!」

 

 

友を繋ぐ少女がいた。

 

「先祖代々受け継がれて来た黒澤流房中術の妙技…その身で篤と味わいなさい!ウフフフフフ♪そして!見せて差し上げますわ!姉と妹の力の差を!ルビィとは違うのですわ!ルビィとは!ワタクシの○○○は名器!数の子天井ですわよぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

そして……消えない罪を背負った少女がいた。

 

「イタッ!ちょっと!痛いわよ!バカ!私はハジメテなんだから、ちゃんと優しくしなさいよね!え?縄をほどけ?イヤよ!縄をほどいたらアンタ逃げるでしょ!アンタはワタシのリトルデーモン1号なかんだから!絶対に逃がさないわよ!一生!このワタシと一緒にいてもらうんだからね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「拝啓、母さん。お元気ですか?僕はあまり元気ではありません。こちらに来てから搾り取られ過ぎて辛いです。正直…もう音ノ木坂に帰りたい…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました

ガンプライブ本編終了まではサンシャイン編は不定期掲載にて閑話を投稿して行くとこになるかと思います。


今後とも何卒、ガンプライブをよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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ようこそ“十千万(ちとまん)”へ! ~千歌ちゃんの秘密のお手伝い~

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

本日でお盆休みも終わってしまうQooオレンジでございます。
愚痴になってしまいますが、今年のお盆休みは本当に散々でした…。
少々ご近所トラブル(?)でお盆休み中は一睡も出来ず…。


さて、今回は日頃よりお世話になっておりますとあるお方よりご感想欄にて先にサンシャイン編のR-17.9版の短編を。とのこでしたので、どうせ眠れないので寝不足のテンションで急遽書き上げてみました。
サブタイからもお分かりの通り、今回のお話は千歌ちゃんメインのお話になります。

ガンプラバトルは一切ございません。
エロ注意です。
久しぶりに妄想が暴走しております。

寝不足のテンションって凄いですね。
明日からの仕事が不安でなりません。

それでは ようこそ“十千万(ちとまん)”へ! ~千歌ちゃんの秘密のお手伝い~ 始まります。











※エロ注意です。













「えっ?千歌がいい?お客さん…ソレ本気で言ってんの?あの子ってまだ未成年だよ?未成年に金払ってあはーんなサービスさせるなんて…通報したら捕まるよ?まぁこっちとしては払うモノさえ払って貰えば文句はないんだけど…。でも、お客さんって童貞でしょ?ホントにいいの?魔法使い一歩手前まで拗らせたその童貞を捨てに来たんじゃないの?はっ?捨てに来たつもりだったけど、あの子に惚れたぁぁぁ?!……ふーん…お客さん。変わった趣味してるんだ。あの子って見た目は良いけど頭の中身は空っぽだよ?ほら?随分前に流行ったアホになるヤツ…そう!ソレ!“アホ乃化菌”!なんかあの子ってアレとの親和性が異常に高いらしくてね。アホ…って言うかバカなのよ。へっ?アホでもバカでもいい?払うモノは指定された金額の3倍払う?ヘッヘッへっ♪いーね♪わっかてるじゃん♪まいどありー♪あ。でも…あの子は本番はナシだからね?手だけ。それとお客さんが有り余る性欲を暴走させて無理矢理押し倒して…って事態にならない様に、縛らせて貰うからね?あとは…はい!これ!ボールギャグとアイマスク!これも着けて貰うから!それじゃ縛るわよ?………はい。これでオッケーっと。動けないでしょ?見えないでしょ?喋れないでしょ?くっふふふふ♪さて…それじゃさっそくバカ千歌のヤツを呼んでくるね。全裸で縛られて目隠しされてボールギャグ噛まされて、手も足も声も出ない状況で一回りも年下の小娘にチ○コを好き勝手に弄られる…♪そんな魅惑のシチュエーション…たーっぷりとご堪能ください♪おーい!バカちかー!変態からのご指名だよー!」

 

「はーい!いまいきまーす!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えーっと、おはようございます!こんにちは!こんばんは!

 

そしてはじめまして!私は浦の星学院ガンプラバトル部チーム“Aqours”の一応はリーダーやってます、高海 千歌です!

 

今日のお話はガンプラバトル関係ないけどね?

 

あのね?今日は私のお手伝いのお話なんだ。

 

なんのお手伝いかっていうのはね?

 

それはね………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご指名ありがとうございます♪高海 千歌です!って♪あは♪お客さん♪いきなり芋虫さんみたいですね!裸でお○ん○ん丸出しで縛られて、なーんにも見えないように目隠しされて、なーんにも喋れないようにボールギャグなんて恥ずかしいモノお口に噛まされちゃって♪そこまでしてしかもたっかーいお金払ってまで未成年にたかが手○キされたいなんて必死ですね!あは♪お客さんってホント変態さんなんですね♪あっ!そうだ!今夜の記念にお客さんのその恥ずかしい写真何枚か撮っておきますね!はい!チーズ!パシャっと。うん!よく撮れてますよ!お客さんのその惨めな姿!あとでイ○スタにもあげておきますね!あはは!こんな写真を見られちゃったらぁ…お客さんの人生オシマシイですね!えっ?なんですか?うーん?あのね?お客さんなんか必死にふごふご言ってますけど、ナニ言ってるのかぜーんぜんわかんない!あははははは!!!惨めですねー!恥ずかしいですねー!最悪ですねー!あははははははははははははははは!!!」

 

あのね?私のうちって十千万(ちとまん)って名前の旅館なんだ。

 

内浦でもけっこーしにせ?の旅館で、お客さんもいっーぱい来てくれる人気の旅館なんだよ?

 

そんなしにせ?の旅館のうちにはね?ずっと昔からちょっとした秘密があるの。

 

それはね?えへへへ♪ちょーっとお高い特別料金を払ってくれれば……ナイショで特別なサービスが受けれるんだ♪

 

いわゆる“夜のサービス”♪

 

まぁ特別料金ってちょっとお高いなんて言ったけど、実はちょっとどころじゃなくかなり高いんだけどね?

 

普通のそーゆーお店の、しかも結構お値段が高い高級店の方のお値段の○倍はするんだよ?

 

高いよねー。

 

だからびんぼーなお客さんのためのお手軽コースもちゃんとあるんだよ?

 

沼津のお店からプロの人を派遣してもらっての出張サービスだね。

 

ぶっちゃけデ○ヘルだね!

 

でも…中には素人の女の子が食べたいとか、素人の女の子に食べられたいとか言うお客さんもいるんだ。

 

そんなときは内浦の裏の支配者の黒澤家にお願いして、お客さんの要望に叶う女の子を連れてきてもらうの。

 

まだ○学生の子とか、後片付けが大変なちょーっと特殊なプレイに対応できる子とか、痛いことされて喜ぶ子とか、腕とか入っちゃうくらいに拡張された子とか…。

 

その子達はね?親の借金のためとか色々と事情があるらしんだけど……うん。私もあなたも知らない方がいいよ。

 

ちょっと前にリク君とルビィちゃんと私の3人で、面白そうだからって夏休みの自由研究のテーマにって黒澤家の裏の顔を調べようとしたんだけど、そのときにダイヤさんに見付かっちゃって、普段はポンコツなのに怖いくらいに真面目な顔で警告されちゃったんだよね。

 

“千歌さん、ルビィ、そして陸駆さん…覚えておきなさいな。好奇心はバカを殺しますわ。わたくしは…大切な仲間を、大切な妹を、心よりお慕いする殿方を……永遠に失いたくはありません。だから……これ以上は嗅ぎ回るな。小童。”

 

って。

 

それを聞いたルビィちゃんはピギャァァァァァァ!って泣いちゃったんだ♪

 

リク君が必死に泣いてるルビィちゃんを慰めてたね。

 

でもこわっぱってなんだろーね?

 

おぉっと!あんまり黒澤家の裏の顔のお話をしちゃうとこわーいこわーい鬼さんがきちゃうね!

 

そしたら私も裸にされて首輪とか付けられて牢屋に入れられて、たまーにうちに連れてこられるようなワケアリの女の子の仲間入りしちゃうね!

 

だからもうこのお話は止めておこうね!

 

それで、たまーにそんなワケアリの素人の女の子もイヤだ!ってお客さんもいるんだ。

 

そんなお客さん達はね?うちで働いてる中居さん達とか、その…あのね…うぅぅ…ちょっと恥ずかしいなぁ…えへ♪あのね?

 

中居さんとか…私達三姉妹がイイって言うんだ。

 

そんな人達には…特別に…ね?

 

今日のお話はそんなおうちのお手伝いのお話。

 

ホントは最近は私にも好きなヒトができちゃったから、こーゆー夜のサービスはお断りしてたんだよね。

 

でも……ちょーっと欲しいガンプラがあって…。

 

あと新しいニッパーとかお洋服とか水着とか暴走して襲ってくる曜ちゃん撃退用の強力睡眠スプレーとか勝負下着とか他にも色々と欲しいし…。

 

だ♪か♪らぁ♪

 

今夜は特別♪

 

久しぶりの夜のお手伝いなの♪

 

「アレ?お客さんのお○ん○んがへにゃってなっちゃったね?ねぇ?なんで?どうして?ただせさえ短小で亀さんまですっぽり皮かぶってるほーけーさんなのに、そんなにへにゃへにゃになっちゃったおち○ち○じゃなーんの役にもたたないよ?気持ちよくないたいんじゃないの?おとなしくプロのおねーさんたちにお願いすればいいのに、バカみたいにたっかーいお金払ってまだ未成年の私を指名したんじゃないの?ここのままへにゃ○んのまま私に罵られて終わりにする?ねぇ?へ♪ん♪た♪い♪さん♪あは♪ほーら♪早くまたおっきくして♪そーしたらぁ…ちゃぁーんと♪私が気持ちよくシテアゲルよ?ねっ♪がんばって♪」

 

あーあ。やっちゃった♪

 

久しぶり過ぎてちょーっと責め方がキツかったかな?

 

しかもこのお客さんって童貞さんでしょ?

 

童貞さんってメンタル弱いんだよね?

 

ちょーっとキツく言葉責めするだけでおち○ち○がへにゃ○んになっちゃうんだよね。

 

童貞さんなら志満ねぇに優しく卒業式してもらればいーのにね。

 

志満ねぇーちゃんの卒業式は童貞さんに大好評なんだよ♪

 

卒業式が終わるとみーんな泣きながらありがとう、ありがとう。って♪

 

しかも帰りにはほとんどの元童貞さんがプロポースしていくんだよ?

 

志満ねぇーちゃんスゴいね!

 

でも今回のお客さんってなんで私なんだろ?

 

私は手○キしかしないのに?

 

ま、いっか。

 

「ダメみたいだね?へたれ過ぎて自分じゃおっきくできないのかな?はぁ…役立たずのへにゃ○ん変態さん♪時間ももったいないから今夜は特別に私がおっきくするお手伝いしてあげますね♪はーい♪それじゃローション使いますねー。ちょーっとヒヤッとすますよー。我慢してくださいねー。」

 

ローションって使ったあとで洗うのが面倒だからホントは使いたくないんだよね。

 

でもローション使った方がお客さん達はぬるぬるで気持ちよくて早く逝ってくれるから、今回は使っちゃお♪

 

長々と童貞さんの相手するのも…ね?

 

「冷たい?冷たいよね?でもだいじょーぶだよ?すぐに気持ちよくなって冷たいのなんて気にならなくなるから…それじゃ始めるね?えい♪ぎゅー♪あは♪やっぱりちっちゃいね♪こんなちっちゃいおち○ち○なんて久しぶりだよ♪うん♪動かすね?うんしゅ♪よいしょ♪お!ちょっとおっきくなってきたね!ヤればできるじゃん!ホラ!もっとがんばって!変態さん!」

 

ローションまみれのアレをぬちゃぬちゃしてると、ようやく童貞さんのアレがおっきくなってくれたよ。

 

ここからが本番だね。

 

あっ!本番って言っても本番行為はしないよ!

 

こんな変態さんの短小皮かぶりポークビッツなんか入れたくないし。

 

それにね?私って実はまだ処○なんだ!

 

ハジメテは…えへへ♪

 

「らんぼーにコシコシされたい?優しくコシコシされたい?もっと強く?もっと早く?うふふ♪どうしたのかな?なんかもうピクピクしてきたよ?キモチイイの?一回りも年下の未成年の女の子にローションまみれのお○ん○んシコシコされてキモチヨクなっちゃってるの?ねぇ?変態さん?ふごふごばっかりじゃなくてなんか言ってよ?ふごふごってブタさんなのかな?変態さんでも童貞さんでもなくただの家畜なのかな?ブタさんなら出荷しちゃうよ?明日にはとんかつにされちゃうよ?ねぇ?聞いてるの?変態童貞短小皮かぶりさん?聞いてるのかって言ってんだけど?あは♪気持ちよ過ぎてソレどころじゃないのかな?童貞さんにはローション手○キは刺激が強すぎたかな?」

 

うん。いい感じにおち○ち○が脈打ってきたね。

 

これならそろそろお客さん逝っちゃいそうだね。

 

もうちょーっとスピードアップしてさっさと終わらせちゃお♪

 

「ほら?逝っちゃってもいーよ?逝きたいんでしょ?短小ほーけーブタさんおち○ち○から溜めすぎて黄ばんじゃってる赤ちゃんの素ぴゅっぴゅっしたいんでしょ?いーよ?私の手の中にぴゅっぴゅっしていーんだよ?お手伝いしてあげるね?ほら♪しこしこ♪しこしこ♪しこしこ♪しこしこ♪あっ…。」

 

出ちゃった♪

 

お○ん○んビクビクさせて生ぬるーい、黄ばんだぬるぬるがぴゅっぴゅっ♪って♪

 

「逝っちゃったね?ぴゅっぴゅっしちゃったね?うわぁ…スゴい量だね…こんなにいっぱいぴゅっぴゅっされちゃったら、私の手が妊娠しちゃうよ?なーんてね♪ねっ?気持ち良かったかな?私のしこしこ♪」

 

ほーんと、童貞さんってらくしょー過ぎだよね。

 

軽く手でシテあげるだけでぴゅっぴゅっしちゃうんだもん。

 

これで○万とかってチョロすぎ。

 

さてさて…時間いっぱい余っちゃったけど…どーしよっかな?

 

うーん……もうちょっと…おこづかい…欲しいかな?

 

まだ変態さんのおち○ち○は元気そうだし。ね?

 

「ねぇ?お客さん?ホントは一回だけの約束だけど…もう一回私の手の中にぴゅっぴゅっしたい?」

 

あは♪ふごふご言いながらスッゴい必死に首を縦に振ってる♪

 

「いいよ?でも…ねっ?わかるでしょ?私ね?ちょーっとおこづかい欲しいんだ♪あっ!でもでもおこづかいくれるからもう一回シテあげるんじゃないよ?お客さんが私におこづかいくれるのはお客さんの自主的な行動。私がもう一回シテあげるのも私の自主的な行動。ねっ?私もお客さんもどっちも自主的な行動なんだよ?だから……これからのことは誰にもナイショだよ?」

 

美渡ねぇにバレたらピンはねされちゃうしね。

 

それじゃ…第2回戦逝ってみよーか♪

 

「それじゃもう一回…シちゃうね?ローションは…あは♪もういらないね♪童貞さんのぴゅっぴゅっした黄ばんだ赤ちゃんの素でもうぬちゃぬちゃだもん♪ほら?いくよ?いーっぱい♪気持ちよくなってね♪」

 

こんな感じで私の久しぶりの夜のお手伝いは無事に終わりました。

 

ちなみにこのお客さん。

 

このあと二回もおかわりしたんだよ?

 

おこづかいいっぱい貰っといてこんなこと言うのも悪いけど、やっぱりバカだよね?

 

手○キだけで○○万とか使うなんて…ねぇ?

 

ソレだけあれば黒澤家からなんでもありのワケアリ女の子を1週間はレンタルできるよ?

 

ホントにバカだよね。

 

ま、いっか。

 

さぁーて!梨子ちゃんと曜ちゃん誘ってお買い物に行こっと!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

なんかもう本当に申し訳ございません。
全ては寝不足のせいです。
夜中に、と、いいますか一日中タバコを吸いながら奇声をあげているご近所さんのせいです。
さぁーて。誰を刺そうかな。とか奇声をあげているのを聞いたときは恐怖でした!
ちなみに…本当の話です。

次回更新は月曜日に本編の定期更新を予定しております。
金曜日の更新は本編のストック次第となります。


今後とも何卒、ガンプライブをよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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ある日の内浦 ~ルビィちゃんのヒミツのお薬~

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやくガンプライブの本編と特別編の分離を行ったQooオレンジでございます。

そんな本日は昨夜(2017年10/7(土) )放送が開始されましたラブライブ!サンシャイン!!第二期を祝しまして、急遽突貫作業で作成いたしましたサンシャイン編先行特別編の更新となります。
皆様はラブライブ!サンシャイン!!第二期の第1話をもうご覧になられましたでしょうか?
公式様がYou○ubeで無料配信をしてくださっておりますので、まだご覧になられていない方は是非!
第1話では果南さんが鞠莉さんを…。

さて、そんなガンプライブ!サンシャイン編先行特別編ですが、今回はAqoursのロリ枠?黒澤 ルビィちゃんが主役となります。
サンシャイン編開始に先駆け、ガンプライブの世界線でAqoursメンバーとμ'sメンバーとの微妙な繋がりが判明したりしております。

それではガンプライブ!サンシャイン編先行特別編 ある日の内浦 ~ルビィちゃんのヒミツのお薬~ 始まります。






























「ルビィ?貴女はそろそろ“あの日”の筈ですが、西木野先生から処方された強い方のお薬はちゃんと飲んだのですか?」

 

「ふぇ?おくすり…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、あ、あ、あ、あ、あ、あの!

 

み、みなしゃん!はじめまちて!

 

うらのほちがくいんかまんぶらばとるぶちーむ“あきゅあ”のしゅくーるふぁいたー!くろしゃわ るびぃでしゅ!

 

ピギィ?!どーしよー!ルビィ緊張しすぎて思いっきり噛んじゃっちゃった?!

 

え、えーっと、あにょでしゅね?ピギィ?!また噛んじゃった!

 

うぅ~おねぇちゃん…花丸(はなまる)ちゃん…りくくん…ルビィを助けてよぉ…。

 

うぅ……ぐす……こんなじゃダメだよね……そうだよ!今日のルビィは泣かないって決めたんだもん!

 

ひとりでちゃんとみさなんに自己紹介するっておねーちゃんと約束したんだもん!

 

うん!がんばルビィ!

 

あ、あの!みなさん!ルビィ!できたらもう1回ちゃんとはじめから自己紹介をやり直したいなーとか思っちゃったり思わなかったりしちゃうんですけど……ダメですか?

 

えっ?ダメ?

 

しょ、しょんないじわる言わないでください!

 

次はちゃんと最初から最後まで噛まずに自己紹介しますから!お願いだからもう1回やり直させてください!

 

お願いします!

 

えっ?そんなに言うならあと1回だけ?

 

ほ、ほんとですか!

 

はい!ありがとうございます!

 

や、やったよ!おねーちゃん!ルビィ!がんばルビィしたよ!

 

あ、ごめんなさい!すぐにちゃんと自己紹介しますね!

 

ごほん。

 

それじゃ改めまして……みなさん!おはようございます!こんにちは!こんばんは!

 

ルビィは浦の星学院ガンプラバトル部チーム“Aqours”所属のスクールファイターの“黒澤 ルビィ”です♪

 

今年の春に浦の星学院に入学したばかりの1年生です♪

 

ルビィのこと、いっぱい知りたいなぁ♪って人がいてくれたりしたら、お近くのレンタルショップさんで好評レンタル中のアニメ“ラブライブ!サンシャイン!!”を借りてきて見てみてくださいね♪

 

ルビィのメイン回はね!花丸ちゃんと一緒にがんばルビィした第4話なんだよ♪

 

えへへ♪あのね!花丸ちゃんはルビィの大好きな大好きで大好きなお友だちなの!

 

ちょっと他の人を荒縄で縛ってムチとかでえいっ!ってやったり、真っ赤なろうそくをぽたぽたしたりするけど、美味しいものを食べるのと本を読むのが大好きなとってもかわいい女の子なんだよ!

 

ルビィのいちばんのお友だち♪

 

あっ!でもでも!今日は花丸ちゃんのメイン回じゃないんだ。

 

あのね!今日のお話しはなんとびっくり!ルビィが主人公なんですよ!

 

えっへん♪

 

ピギィ?!な、なんのお話しか。ですか?

 

それはですね………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おくすりは昨日の夜にちゃんと飲んだよ?ほら?そこにおくすりのカラも置いてあるし?」

 

ルビィの大好きなおねーちゃん……ダイヤおねーちゃんに、ルビィはちゃんとおくすり飲んだの?って言われたけど、ルビィは昨日の夜にちゃんとおくすり飲んだんだよ!

 

えっへん♪

 

ひとりでちゃんとあのにが~いおくすり飲めるなんて、ルビィっておりこうさんだよね♪

 

あのね!ルビィね!忘れんぼさんでうっかりさんでドジだから、おねーちゃんにいっつもちゃんとおくすり飲んだのか疑われちゃうんだ…。

 

でもね!今回はおねーちゃんに信じてもらえるように、ちゃんとおくすりを飲んだ証拠も残してあるんだよ!

 

あのカラのおくすりの包み紙を見れば、おねーちゃんもルビィのこと信じてくれるよね♪

 

ちなみにルビィが飲んでるおくすりはね?

 

ルビィのちょっと困った特殊体質?を抑制してくれるおくすりなんです。

 

ルビィがどんな特殊体質なのか、ですか?

 

あはは……あんまりいろんな人に知られちゃうのはちょっと恥ずかしいんだけど……やっぱり説明しなきゃダメだよね?

 

あのね?ルビィはなんと“変態誘引フェロモン”を常に身体から発生させちゃうって特殊体質なんです。

 

みなさんは変態さんを引き寄せる特殊体質なんて信じられませんよね?

 

でもルビィって小さい頃から、なんでか知らないけどすごく変態さん狙われやすかったんです。

 

電柱の影から裸の男の人が出てきてルビィにお○ん○んみせて喜んでたり、道を歩いていると白いねばねばした変な液体?をかけられたり、学校のくつ箱の中に変なシミの付いたおパンツが入っていたり、ルビィのリコーダーがなくなって次の日に新品のリコーダーと取り替えられていたり、ルビィのくつの中にちぢれたお毛けがいっぱい入っていたり、おうち以外でお手洗いに入ろうとすると必ず知らない男の人が先に(女子トイレなのに)入っていたり、海の中からおまたにワカメでつくったふんどしを着けた男の人が出てきてルビィにそのふんどしワカメを食べさせようとしたり、荒縄を振り回しながらはらしょーって叫んでる女の人に追いかけられたり、ちゅんちゅん言いながら追いかけてくる人にいろんな意味で食べられそうになったり、学校のルビィのロッカーの中にルビィの体操服着た男の人が入っていたり……。

 

そんな変態さんに狙われやすいルビィを心配したおかーさんが、お知り合いのおっぱいさんの大きなすごい占い師さんに相談したら、そのすごい占い師さんがすごいお医者さんの真姫先生を紹介してくれて、真姫先生がルビィのことをいろいろと調べてくれたんです。

 

そうしたら、ルビィは常に身体から変態さんを引き寄せちゃう特殊なフェロモンを出してるってわかったんです。

 

それからすぐに真姫先生がルビィの変態誘引フェロモンの発生を抑えてくれるおくすりを特別に作ってくれたんです♪

 

このおくすりってルビィから発せられているフェロモンを抑えてくれるらしいんだけど、月に1度だけ生理の頃に変態さん誘引フェロモンがすごく強くなるらしくて、いつものおくすりより特別に苦くて強いおくすりを飲まなきゃダメなんです。

 

この特別なおくすりを飲み忘れちゃうと……いつもルビィに引き寄せられてくる普通の変態さんだけじゃなくて、変態さんじゃない人たちも変態さんみたいになっちゃってルビィにえっちなことしようと襲ってきちゃうんです…。

 

前に何回か特別な方のおくすりを飲み忘れちゃったときは……うぅ……ルビィ、アレはあんまり思い出したくないよぉ……。

 

内浦中の人達がルビィのことを狙って襲ってきたの…。

 

おじーちゃんとマサさんが守ってくれなかったらルビィは今ごろ……。

 

「カラって………ルビィ?よくご覧なさい。コレは貴女のお薬のカラではなく、ただのチョコレートの包み紙ですわ。」

 

「えっ…チョコレート…?あっ!ほ、ほんとだ!」

 

アレ?!昨日の夜に確かに苦いのを……ピギィ!

 

コ、コレっておかーさんのカカオ100%の苦いチョコレートの包み紙だ!

 

おくすりの包み紙と同じ色だったからルビィ間違えちゃったんだ!

 

「全く……貴女が西木野先生から処方されたお薬を飲まなければ、また内浦の罪のない人達が大量に変態化して溢れ出してしまいますわよ?今日はお祖父様もマサさんも所用で出掛けているのです。わたくしだけではルビィを守りきれる自信はありませんわよ?だから早くお薬を飲んでしまいなさい。」

 

「う、うん!」

 

えーっと、おくすり…おくすり………………アレ……?

 

おくすりどこにしまったんだっけ?

 

……………………お、覚えてないよ?!

 

そ、そーだ!おねーちゃんならわかるかも!

 

「お、おねーちゃん!どーしよー!ルビィ!おくすりなくしちゃった!」

 

「はぁ?!お薬を無くしたですって?!確かいつもそこの引き出しに……ありませんわね……っ!ル、ルビィ?!こ、このかぐわしくもあまーい香りは…!まさか!まずいですわ!あの日が来てしまいましたわ!早くお薬を…あっ……くっ…ん……あ……あ……ん……ん……あぁ……ん…あぁぁ…ふふ…うふふふふ……うふふふふふふふ♪ねぇ…ルビィ♪」

 

「ふぇ?おねーちゃん?どうしたの?急にお洋服なんて脱いじゃって?最近はもう寒くなってきたから、果南さんの真似して裸で遊んでたら風邪引いちゃうよ?」

 

「別にあの変態露出狂の真似ではありませんわ。裸で遊ぶ。と、言うのは正解ですけど♪うふふ♪ねぇ?ルビィ?どうしてわたくしがお洋服を脱いだのか、わかりますか?うふふ♪そ♪れ♪は♪…………」

 

アレ?なんかおねーちゃんの目がいつもルビィにえっちなことしようとしてくる変態さん達と同じような………………も、もしかして……ル、ルビィ!あの日がキちゃったの?!

 

「貴女に姉妹の愛を超えた愛を確かめるためにも、今から実技を交えた黒澤流房中術の手解きをして差し上げようかと思いまして♪」

 

うわぁ……やっぱり…。

 

おねーちゃんが変態化しちゃってるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!

 

「お、おねーちゃん?ぼーちゅーじゅつの手解きはルビィにはまだ早いって、いつも言ってなかったっけ?」

 

早くここから逃げなきゃ!

 

このままじゃ変態化したおねーちゃんに犯せれちゃうよ!

 

はじめてが大好きなおねーちゃんとか、それはそれでルビィ的にはアリだけど、そんなことりくくんに知られたらまた半目でため息つきながらボソッと“ほんと、面倒ですね。”って言われちゃう?!

 

りくくんに嫌われちゃうよ?!

 

「あら?わたくし、そんな事を言った記憶は一切ございませんわ♪さぁ……ルビィ……貴女も早くお洋服を脱いでしまいなさい。わたくしと一緒に天国の扉を開きましょう……うふふふふ……。」

 

「そうはイカの!しゅこー。キ○タマずら!しゅこー。」

 

ルビィの変態化フェロモンの影響で変態化しちゃって裸になったおねーちゃんが、両手をわきわきさせながらルビィに襲いかかろうとしたそのとき!

 

ルビィのお部屋の障子をばーん!って開け放って現れたのは、ルビィのとっても大切な1番のおともだちの国木田 花丸(くにきだ はなまる)ちゃんでし……た?あれ?……この人……花丸ちゃんだよね?

 

なんか見るからに怪しいガスマスクをお顔に付けて、しゅこー。しゅこー。ってしてるんだけど……?

 

「今日も冴えるマルの荒縄!お師匠さま直伝の荒縄捌きを魅せてやるずら!行くずら!絢瀬流緊縛術!しゅこー。亀甲!しゅこー。百年縛り!ずら!しゅこー。」

 

あっ。やっぱり花丸ちゃんだ。

 

ルビィのことを助けに来てくれる人で、あんなきれいに荒縄を振り回すのって花丸ちゃんだけだもんね。

 

「コレは荒縄?!クッ!ガッチリと食い込んで動けませんわ!あん♪お、おまたにまで食い込んで動く度に敏感なマロンとスクイレルが刺激されて……これはこれで実にいいですわぁ♪じゃなくて!ちょっと花丸さん!貴女……貴女…花丸さんですわよね?なんですの?そのしゅこー。しゅこー。している見るからにいかがわしいガスマスクは?これからどかテロにでも行かれるのですか?いくら貴女が他人をいたぶってその悲鳴を聞いて愉悦に浸る特殊な趣味の方でも、大勢の皆さんにご迷惑を掛けてしまうような大規模なテロはいけませんわよ?浦の星の生徒会長としてもテロなんて行為は認められませんわ。そんなに悲鳴を聞きたいのならば、そこら辺に生息している野生の変態さん達を縛り上げてお仕置きして差し上げなさいな。」

 

ルビィに襲いかかろうとしていたおねーちゃんは、花丸ちゃんの緊縛術できれいな亀甲縛りにされちゃいました。

 

縛られて転がってるおねーちゃんがおまたをもじもじさせてちょっと嬉しそうなのはルビィの気のせいだよね?

 

「マルは、しゅこー。テロなんてしないずら!しゅこー。それに、しゅこー。コレは実家に帰省中のりく君が、しゅこー。(以降はしゅこー。を省略するずら♪)もしもの時のためにってマルに置いていったくれた西木野印の変態化フェロモン遮断マスクずら!コレがあればルビィちゃんの変態化フェロモンが蔓延しても問題ないずら!」

 

「変態化フェロモン遮断マスクですって?!しかも陸駆(りく)さんが用意を?!くぅぅぅぅ!相変わらずマメな事を!あの人は実家に帰省中の分際で、またわたくしとわたくしの愛しのルビィの愛のまぐわいの邪魔をいたしますの?!おのれ!おのれ!おのぉぉぉぉぉぉれぇぇぇぇぇぇぇ!!!園田 陸駆!帰ってきたら腎虚になるまで徹底的にわたくしの[自主規制]で搾り取って差し上げますわ!!!」

 

おねーちゃん…おのぉぉぉぉぉぉれぇぇぇぇぇぇぇ!!!ってなんでギム・ギンガナムなの?

 

キャラ的におねーちゃんはリリ・ボルジャーノさんだよね?

 

「りく君のチ○コはダイヤさんだけのチ○コじゃないんだから、搾り取るのはほどほどにしておくずら。みんなの分もちゃんと残しておくずら♪とりあえずうるさいダイヤさんにはこのボールギャグでも噛ませておいて…」

 

「ちょっ!おやめなさ…ふぐー!ふぐ!」

 

花丸ちゃんは背中に背負っている無限に荒縄が涌き出る不思議な袋(通称 荒縄袋)の中から、ボールギャグって言うSMとかに使う口枷を取り出すと、なれた手つきで荒縄で縛られて転がってるおねーちゃんの鼻を摘まんで、息ができなくて口に開けたそのスキを狙ってパクッ♪っとボールギャグをはめちゃいました。

 

あぁ…ルビィの大好きなおねーちゃんが裸になって荒縄で縛られてボールギャグをつけられてびくん♪びくん♪跳ねてる……。

 

な、なんだろー?この胸の奥底から沸き上がってくる不思議な感情は?

 

荒縄で縛られておまたをもじもじさせながらきれいな黒髪を振り乱してうるんだ瞳でルビィのこと見上げながら惨めに転がってるおねーちゃん……すごくイイ……。

 

ぷりん♪としたおしりにえいっ!ってびんたとかしたら、おねーちゃんはぶたさんみたいにピギャ♪ピギャ♪鳴いてくれるのかな……。

 

はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…お、おねーちゃん……ル、ルビィは……ルビィは…………。

 

「うん♪これでよしずら♪さ、ルビィちゃん!マルがやっぱりりく君からもしもの時のために預かっていたこの予備の変態化フェロモン抑制剤のお薬を……」

 

ピギィ?!い、今……ルビィはナニを考えていたんだろ?!

 

全裸に成って荒縄で縛られてるおねーちゃんにおしりぺんぺんしたいだなんて……それじゃまるでルビィも変態さんみたいだよ?!

 

まさかルビィにもルビィの変態化フェロモンが作用してるのかな?!

 

ピギャァァァァァァ!!!

 

このままじゃルビィまで変態さんになっちゃって内浦でR-18推奨の大乱行パーティーが始まっちゃうよ?!

 

は、早くおくすり飲まなきゃ!

 

ルビィのおくすりはなくしちゃったけど、花丸ちゃんがりくくんから預かってた予備のおくすり持ってきてくれたから、これでもう安心だね!

 

おくすりさえ飲んじゃえば何時間かすれば変態化フェロモンの放出は止まってくれるもん!

 

この前は内浦中が変態で溢れ帰っちゃったけど、今回は変態化がおねーちゃんだけで済みそうだよ♪

 

「早く……あれ?お薬がないずら?お、落として来ちゃったずら……。」

 

「ピギィィィィィ?!」

 

花丸ちゃん?!お、おくすり落としちゃったの?!

 

「ど、どーしよぉぉぉぉ!!!花丸ちゃん!ルビィもおくすりなくしちゃったんだよ!あのおくすりがなきゃ…た、大変なことになっちゃぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

このままじゃルビィの変態化フェロモンのせいで、また内浦が変態さんで溢れかえっちゃうよ!

 

しかも最近は内浦に聖地巡礼で観光客の人達もいっぱい来てくれるから、その人達も巻き込んでこの前よりも大規模な変態暴動になっちゃうかも?!

 

「だ、大丈夫ずら!十千万のりく君のお部屋にも万が一の時のために予備の予備のおくすりが置いてあるって言ってたずら!りく君のお部屋にいけばルビィちゃんのおくすりがあるはずずら!」

 

「りくくんのお部屋にもルビィのおくすりあるの?!」

 

「そうずら!そこまでたどり着ければ……マルとルビィちゃんの大勝利ずら!道中の護衛は絢瀬流緊縛術の上級縄師のマルにお任せずら!ルビィちゃんのフェロモンにヤられて変態化して襲ってくる人達はみーんなマルが縛って放置してやるずら♪」

 

「花丸ちゃん……うん!行こう!十千万に!りくくんのお部屋に!」

 

「ずら♪れっごー♪ずらー♪」

 

「むー!ふむー!ふむ!ふむー!(ルビィ!ちょっとお待ちなさい!出掛ける前におねーちゃんをお手洗いに!お手洗いに行かせて下さい!縛られたまま何時間も放置れては、いずれわたくしのダムが決壊してしまいますわ!縛られて放置されてお漏らしプレイだなんて……あぁ♪それはそれで素敵ですわぁ……♪) 」

 

それにしても……ボールギャグの空気穴から流れてきてるおねーちゃんのよだれ……すごくおいしそうだよね…………じゅる……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ……ルビィもマルも……産まれたままの姿になって私と一緒に楽しくダイビングしよっか♪あはは♪」

 

ルビィと花丸ちゃんはルビィの変態化フェロモンを抑えてくれるおくすりを求めて、千歌さんのところの老舗旅館“十千万”に間借りしているりくくんのお部屋を目指して旅立ちました!

 

おうちから出たらすぐにルビィの変態化フェロモンで変態化した内浦の住民さんが襲ってきちゃいましたけど、花丸ちゃんがみーんな荒縄を振り回して縛り上げてくれたんだよ!

 

そんな花丸ちゃんの大活躍で十千万まであともうちょっとのところまでやって来たとき、その人はルビィ達の前に現れました。

 

油断するとすぐにお洋服を脱ぎ出す浦の星学院最強の露出狂。

 

最近はぴっちりしたウェットスーツ(中は全裸)が普段着みたいになってるちょっとアレな女の子。

 

内浦の誇る驚異の体力おばけ。

 

重い荷物の搬入作業に操船にインストラクターまで、なんでもこなしちゃうダイビングショップ“パインツリー”の看板娘♪

 

松浦 果南(まつうら かなん)さん!

 

その人でした!

 

そんな果南さんはいつもの?ようにウェットスーツの胸元をピンク色のお胸のぽっちとおまたのアンダーヘアーの処理跡が見えちゃいそーな限界ギリギリまで開いた姿で海の中から現れると、ルビィと花丸ちゃんのお洋服を脱がそうと襲いかかってきちゃいました!

 

襲いかかってきた果南さんを止めるために、花丸ちゃんが自慢の絢瀬流緊縛術で荒縄を振り回して果南さんを縛り上げようとしたんだけど、果南さんはどこからか取り出したデッキブラシを振り抜いて花丸ちゃんの荒縄を切り裂いちゃいました!

 

「くっ!させないずら!絢瀬流緊縛術!風神!円環縛り!」

 

それでも負けじと花丸ちゃんはもう1度背中の荒縄袋から荒縄を取り出して、果南さんに向けて素早く手にした荒縄を投げつけます!

 

「さっきから言ってるよね?マル?そんな遅い荒縄なんかじゃ……私のことは縛れないってさ!ハァァァ!ハッ!!!」

 

でもでも果南さんはそんな花丸ちゃん渾身の荒縄をデッキブラシでまたまた切り裂いちゃいました。

 

「あぁ!また花丸ちゃんの荒縄が!」

 

「流石は果南さん…。内浦最強の体力おばけの露出狂ずら…。マルの荒縄がここまで防がれちゃったのは久しぶりずら…。」

 

「私は縛られて悦ぶマゾヒストじゃないかね。露出狂を荒縄なんかで縛ろうとしても無駄なんだよ。さぁ……二人とも……いい加減に全裸になって私と楽しく……。」

 

繰り出す荒縄を次々とデッキブラシで切り裂かれ続けても、花丸ちゃんはまだ諦めていないみたいです!

 

その証拠に、花丸ちゃんの背中の荒縄袋からは何本もの新しい荒縄がどんどん出てきています!

 

あれ?1本だけ他の荒縄よりもすごく細い荒縄がこっそり出てきたよ?

 

「今日は遠慮しておくずら!絢瀬流緊縛術!千手観音!小手縛り!ずらぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「だから無断だって言ってるよね?セイッ!ヤッ!ハァァァァァ!!!」

 

なんだろー?あの細い荒縄?

 

ルビィが細い荒縄に気を取られているうちに、花丸ちゃんは何本もの荒縄を束ねてたくさんの拳状の荒縄を作ると、デッキブラシを肩に担ぐように構えている果南さんに向けて次々に荒縄の拳を撃ち出して行きます!

 

けど果南さんは花丸ちゃんが撃ち出したたくさんの荒縄の拳を、気合いの声とともに振り回したデッキブラシでやっぱり切り裂いちゃいました……。

 

花丸ちゃんの得意なあの連続荒縄パンチでもダメだなんて……。

 

このままじゃルビィ達は果南さんに捕まって全裸にされちゃうよ……ピギィ?さっきのあの細い荒縄……蛇みたいに地面を這いながら遠回りで果南さんの後ろに……。

 

「今までの荒縄はただの“魅せ縄”ずら!本命はこの1本ずら!!!絢瀬流緊縛術裏之縛!!!地擦り影蛇(じずりえいじゃ)!!!ずぅぅぅぅぅらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「なっ?!細い荒縄?!いつの間に後ろに!!!」

 

「這いずれ影蛇!!!ずぅぅぅぅぅらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

遠回りしながらこっそりと果南さんの背後にたどり着いたら細い荒縄は、花丸ちゃんの合図とともに蛇みたいに鎌首をもたげると勢いよく果南さんへと襲いかかりました!

 

果南さんはいきなり背後から強襲された細い荒縄に反応してデッキブラシを振り抜いて迎撃しようとしたんだけど、柄の長いデッキブラシを使っているのが災いしちゃって、うまく後ろにデッキブラシを振り抜けませんでした!

 

もちろん花丸ちゃんはそのスキを見逃さないで一気に細い荒縄を踊らせると、みるみるうちに果南さんの身体に荒縄を走らせてあっという間に縛り上げちゃいました!

 

「これぞ絢瀬流緊縛術の真髄ずら!!!」

 

「あちゃー。まいったね。油断しちゃってヤられちゃったよ。」

 

「ルビィちゃん!内浦に果南さん以上の変態さんはいないずら!その果南さんもこれで片付いたから十千万に急ぐずら!!!」

 

「う、うん!」

 

「十千万、ねぇ……ルビィ?マル?気を付けなよ?あそこには手コキの鬼がいるからさ…。」

 

手コキの鬼?

 

なんだろー?それ?

 

うーん?よくわかんないや。

 

とにかく早く十千万のりくくんのお部屋に行って、予備のおくすりを見付けて飲まなきゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

果南さんを無事に荒縄で縛り上げて、目的地の十千万へとなんとかたどり着いたルビィと花丸ちゃんを出迎えのたは、Aqoursの微妙に頼れないリーダーの千歌さんでした。

 

千歌さんならおバカなだけで変態属性がなくて変態化はしてないからだいじょ~ぶって思っていたんだけど、そんなルビィの予想はあっさりと裏切られちゃいました。

 

千歌さんは……しっかりと変態化してました。

 

うん。千歌さんの服装を見たときからイヤな予感はしてたんだよね。

 

だって今日の千歌さんのお洋服…青いツナギっぽいお洋服なんだよ?

 

だからなのかな?千歌さんは出会った直後にルビィと花丸ちゃんに“ヤらないか?”って言ってきました。

 

花丸ちゃんはその一言で千歌さんを“敵”に認定したみたいで、すぐに背中に背負っている荒縄袋からたくさんの荒縄を取り出して千歌さんを縛り上げるために次々と荒縄を投げつけたんだけど…。

 

「あは♪おきゃーくさん♪私はSMプレイはNGだよ?」

 

「そんな?!花丸ちゃんの荒縄が消えちゃったよ?!」

 

千歌さんの両手がぶれたように見えたその瞬間に、花丸ちゃんの放った荒縄は忽然と消えちゃいました!

 

な、なんで花丸ちゃんの荒縄が消えちゃったの?!

 

「千歌さん!なんてスピードの手コキずら?!超高速の手コキの摩擦熱を利用して一瞬で荒縄を消し去りやがったずら!」

 

………………手コキ?

 

手コキって手コキだよね?

 

男の人のお○ん○んを手でしゅっ♪しゅっ♪ってこすって気持ちよくさせてぴゅっ♪ぴゅっ♪ってするヤツ。

 

花丸ちゃん…千歌さんが超高速の手コキの摩擦熱で荒縄を消し去ったとか言ってたけど…。

 

あっ!さっき別れ際に果南さんが言っていた手コキの鬼ってもしかして千歌さんのこと?!

 

「別にこれくらい10年くらい手コキの修業をすれば誰でもできるから、そこまでたいしたことじゃないよー。それで?花丸ちゃんの荒縄はそれで終わりかな?うん。それじゃ……二人とも♪私が二人に最高で最低の快楽をプレゼントしてあげるね♪あはは!私が得意なのは超高速の手コキだけじゃないんだよ!レズのお客さん用に習得した手コキの技術を応用した手○ンもスゴいんだから!」

 

ピギャ!なんか果南さんのときみたいにまたピンチっぽいよ?!

 

あっ!そ、そうだ!

 

果南さんのときみたいに。で、思い出したけど!また花丸ちゃんのあの細い荒縄で後ろから奇襲して縛り上げちゃえばいいんだ!

 

「花丸ちゃん!さっきの細い荒縄は?!あれで果南さんのときみたいに千歌さんの不意をつけば!」

 

「申し訳ないずら…。影蛇用の荒縄は気を練り込むのに時間がかかるから、今日はあの1本しか用意できなかったずら…。そして今日持ってきていた影蛇用の荒縄はさっき果南さん相手に使ってしまったずらよ…。普通の荒縄ならお師匠さまから授かった荒縄袋から無限に涌き出てくるんだけど…。千歌さん相手じゃ普通の荒縄じゃ…。」

 

えぇ?!な、ないの?!品切れなの?!

 

って!あの荒縄袋っていつもすごい量の荒縄が出てくるなー。って思ってたら、普通の荒縄なら無限に涌き出てくるんだ?!

 

荒縄が無限に涌き出てくるなんて、あの荒縄袋ってどーゆー原理なの?!

 

ハッ?!い、今はそれどころじゃなかった!

 

花丸ちゃんの荒縄袋の仕組みもすごく気になるけど、今は千歌さんが先だよ!

 

でも普通の荒縄じゃ千歌さんの超高速の手コキで一瞬でコキコキされて消されちゃうから、花丸ちゃんの必殺技っぽい細い荒縄がなきゃもう打つ手は…。

 

「ピギィ?!そ、それじゃ今度こそルビィ達……。」

 

「千歌さんに捕まって全裸にされてあの超高速の手コキを応用した手○ンで何百回…いや、何千回、何万回と逝かせられまくって壊されちゃうずら…。」

 

「ピギャァァァァァァァァァァ!!!しょんなのじぇったいにいやだよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

1回か2回か3回か4回か5回くらいならちょっと千歌さんの手コキ技術を応用したすごい手○ンでイカされてみたいかも♪なんて思っちゃうけど!何万回とかイカされちゃうのはイヤだよ!!!

 

「二人とも……覚悟はいいかな?まぁよくなくてもイカせまくるんだけどね♪」

 

あ。今度こそ終わった。

 

ルビィ……このまま千歌さんにイカされまくって死んじゃうかも。

 

死んじゃったらまた“あのよクエスト”を攻略して復活しなきゃダメなのかなぁ…。

 

「このバカ千歌は後輩相手にナニおバカなこと言ってるのよ。」

 

絶体絶命の大ピンチ!

 

そこに現れたのは千歌さんのおうちのお隣に住んでいるAqoursの誇る常識人(?)の梨子さんでした!

 

「ふぇ?!梨子ちゃん?!いつの間に?!」

 

「ルビィちゃんが豚みたいにピギャって鳴いた頃からよ。千歌ちゃん。今の貴女は少しだけ危ないから、とりあえずはおとなしく寝てなさい。えいっ♪」

 

千歌さんの背後にぬっ♪って現れた梨子さんは、バチバチってなんだか普通のスタンガンよりもあきらかにおかしい音を出している梨子さん愛用の違法改造スタンガンを、なんのためらいもなく笑顔で千歌さんのわき腹の辺りに押し付けちゃいました。

 

あんな電圧のスタンガンを押し付けられちゃったら……

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁすぅ!!!ばたり。」

 

やっぱり……。

 

変態化していろいろと強化されてる千歌さんでも耐えきれずに、すごい悲鳴をあげて気絶しちゃいました。

 

「「ち、千歌さぁぁぁぁぁぁん!!!」」

 

「念のためにもう1発逝っておこうかしら?」

 

えっ?!もう1発?!

 

こ、これ以上は流石に千歌さんでも死んじゃうかもしれないよ?!

 

千歌さんが死んじゃったら梨子さんが殺人犯になっちゃうよ!

 

「あ、あの!いくら変態化していろいろと強化せれててもこれ以上は!」

 

「平気でしょ?だって千歌ちゃんだもん。」

 

平気じゃないよ!

 

いくら変態化していも千歌さんもまだ一応は人間なんだよ!

 

あんなヤバそうな電圧のスタンガンをもう1発だなんてとどめさしちゃうよ!

 

「梨子さんの友達にも容赦のないその姿勢にマルは痺れる憧れるすらぁ♪マルもルビィちゃんに……」

 

「花丸ちゃん?!それは痺れちゃダメだよ!憧れちゃダメだよ!ってかルビィに痛いことしないでよ!ルビィ!痛いのキライだから泣いちゃうよ!」

 

「マルはルビィちゃんの泣き声が聞きたいずらぁ♪」

 

「ピギィ?!や、やぶへび?!」

 

「ダメよ?花丸ちゃん?相手の合意のないSMプレイはただの強姦になっちゃうわよ?この場合は少しずつ日常生活の中で痛みに馴らしていって、ある程度は痛みに馴れてきたら薬を使って痛みが快楽になるように……ね?薬ならちょっとツテがあるからいくらでも取り寄せてあげるわよ?」

 

「ずぅぅぅらぁぁぁぁぁ♪やっぱり梨子さんは素敵ずらぁ♪」

 

「ピギャ?!やっぱり梨子さんも変態さんだったよ!おねーちゃん!タスケテー!」

 

「ずら?ダイヤさんは全裸で縛って放置して来たから助けに来るのは無理ずら。」

 

「ヒギャ?!そ、そーだった!どーしよー!!!」

 

「うふふ♪まぁ確かに私は変態よね。でも音ノ木坂で生まれ育ったヒトは多かれ少なかれ、みんな何かしらの変態性を持ってるから仕方ないのよ。」

 

「変態なのは仕方なくないよ!って!そーいえば!梨子さんはなんでルビィの変態化フェロモンの中でもいつも通りなの?!」

 

今までなんだかその場の雰囲気で普通にお話ししていたけど、梨子さんは花丸ちゃんみたいに変態化フェロモン遮断マスクをつけてないよ?!

 

「あぁ、それね。さっきもちょっと言ったけど、音ノ木坂生まれは変態化とか頭の悪い事態には耐性があるのよ。ほら?私と同じ音ノ木坂生まれのリッくんも、この前ルビィちゃんの変態化フェロモンが蔓延した時に平気だったでしょ?ぶっちゃけちゃうと、正直この程度の変態化フェロモンなんて音ノ木坂生まれにとっては空気と同じようなモノなの。だって音ノ木坂に蔓延しているアホ乃果菌と狂鳥病ウイルスは洒落にならないレベルでヤバイから……。特に狂鳥病ウイルスの方は変異したり進化したりした挙げ句に、何回もパンデミックを起こしているしね…。」

 

「音ノ木坂……なんかすごい魔都ずら……。」

 

「ピギィ?!りくくん!音ノ木坂の実家に帰ってるけど大丈夫なの?!変態な、じゃなくて!大変なことになってるんじゃ!」

 

「リッくんは私なんかよりもっと強い耐性があるから平気よ。色々と気になるとは思うけど、とりあえず音ノ木坂の話はまた後でしてあげるわ。リッくんからルビィちゃんと花丸ちゃんが変態化フェロモン抑制剤を無くしたときのためにって、予備の予備のお薬を預かってあるから、ルビィちゃんはこの早くお薬を飲んじゃってね?花丸ちゃん。お茶をお願い。」

 

そーゆーと、梨子さんはポケットからすごく見覚えのある、今のルビィが世界で一番欲しいモノを取り出しました!

 

「はいずら!ルビィちゃん♪淹れたて熱々だから火傷に気を付けてふーふーして飲むずら♪」

 

「熱々の淹れたてのお茶……花丸ちゃんのその荒縄袋ってなんでもはいってるんだね…。」

 

「なんでもは入ってないずら♪入っているモノだけ入っているずら♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、ルビィのちょっと大変な1日は終わり…………ませんでした。

 

このあともおくすりの効力が発揮されるまで、変態化したたくさんの内浦のみなさんに追いかけ回されたり……。

 

変態さん達にお尻を触られてキレた梨子さんが“鳥★人類化ウイルス剤”とかおかしなおくすりを飲んで、魔法の戦士まじかる☆りこりん♪に変身(?!)して暴れだしたり…。

 

花丸ちゃんの変態化フェロモン遮断マスクが外れちゃって、花丸ちゃんまで変態化しちゃったり……。

 

全裸で縛って放置してきたおねーちゃんがどこからともなく出てきて、まじかる☆りこりん♪と戦いだしたり……。

 

鞠莉さんが大量の変態さんを引き連れていつものように世界征服に乗り出しそうとしたり……。

 

いっぱいピンチになって、その度にルビィのていそーの危機だったりしたけど、それでも……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ルビィは今日も!元気です♪がんばルビィ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

なんと言いますか、まぁ一言で相変わらずのグダグダ回でございました。
そんなサンシャイン編先行特別編ですが、次回は全くの未定でございます。
次は鞠莉さん辺りを主役にしてみようかなぁ…。

次回更新は本編を月曜日のお昼頃に、ことりさん生誕祭特別編の最終回を金曜日のお昼頃にそれぞれ予定しております。
皆様、お時間よろしければご覧下さいませ。

今後とも何卒、ガンプライブをよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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クリスマス中止のお知らせ ~マルとクリぼっちのリア獣撲滅戦線~ ①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ホイコローが食べたいなQooオレンジでございます。

さて、本日は2017年度版のクリスマス特別編となります。
今回のクリスマス特別編はAqoursのずら丸こと国木田 花丸ちゃんが主役となります。
かつて“ジングルベルがとまらない”のドラマパートでお寺の娘故に?クリスマスに戦争を仕掛けようとした花丸ちゃん。
ガンプライブの世界線でも彼女はクリスマスを憎み数多の同志を率いて聖なる夜にリア獣どもに恐怖と混沌的なナニかをもたらします。たぶん。

また、今回のクリスマス特別編では地味に無印編とサンシャイン編双方の割りと大きなネタバレがこっそり仕込まれていたりします。
ネタバレにお気付きになられ、答え合わせをお望みでしたら、メッセージボックスへとご連絡下さいませ。




それではガンプライブ!サンシャイン編先行特別編 クリスマス中止のお知らせ ~マルとクリぼっちのリア獣撲滅戦線~ ① 始まります


























「諸君!この年末の忙しい時期によくぞ集まってくれたずら!マルは今年もこうしてまた諸君等とこの戦場で共に肩を並べられる事をとーってもうれしく思うずら!マルがおじーちゃんに引き継がれてこのクリスマス中止のお知らせ軍の総司令官に着任してから早いことでもう5年ずら!諸君等は毎年まだ未熟なマルをよく支えてくれ、感謝の言葉しかないずら!ありがとうずら!さて!前置きはこのくらいにして、さっそく本題に入るずら!この場に集まってくれた諸君ならばもはや説明は不要かとは思うずらが、一応は今年の作戦目標を発表しておくずら!今年の作戦目標も例年とおんなじでリア獣どもを駆逐して奴らの守る巨大クリスマスツリーをぶっ壊す!だずら!毎年クリスマス恒例のヤジマ・コーポレーション主催!“カップル限定クリスマスバトルロイヤル大会”に参加しやがるいちゃらぶカップルどもを完膚なきまで駆逐してヤるずら!もちろん今年も奴らは特別レギュレーションのせいで素組のガンプラしか使えないずら!たがしかし!素組のガンプラしか使えない奴らとは違い!ヤジマ・コーポレーションとの極秘協定を結んでいるマル達クリスマス中止のお知らせ軍はハイ・モックならば何でも使っていいルールずら!そうずら!ハイ・モックなら何でもいいずら!例えそれが改造してあっても!PGまでサイズアップしていても!モビルアーマー化していても!ハイ・モックが素体ならば何でもいいずら!諸君等は今日!この日のために!リア獣どもを噛み殺す己の分身となるハイ・モックを鍛え上げてきたずらか?刃の用意は十分ずらか?銃器の用意は十分ずらか?奴らを屠るための牙は!爪は!十分にといできたずらか?もちろんずらまーる将軍ことマルはクリスマスを謳歌するリア獣どもを駆逐するために寝る間を惜しんでマル専用のハイ・モック!“ズラ・モック改”を用意してきたずら!毎日すっごく眠かったけどマルは頑張ったずら!授業中に居眠りして頑張ったずら!そうずら!全てはクリスマスを謳歌するリア獣どもを駆逐するためずら!クリスマスなんて嫌いずら!お寺の娘だからクリスマスにケーキが食べれないクリスマスなんて…お寺の娘だからプレゼントを貰えないクリスマスなんて……クリスマスなんて………マルは嫌いずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!さぁ!諸君!魂の叫びとともに!今年もリア獣どもを血の海に沈めてヤるずら!リア獣どもには死を!性夜に裁きを!チ[自主規制]コをもげ!マ[自主規制]コをふさげ!我れらお一人様の悲しみを!怒りを!嘆きを!その全てをリア獣どもを駆逐する糧として!奴らを不幸のドン底に陥れてヤるずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

[[[[[[[[[[おーるはいる!ずらまーる!おーるはいる!ずらまーる!全ては我等がずらまーる将軍の為に!性夜に蔓延るリア獣どもをぶち殺せ!我等は栄光あるクリスマス中止のお知らせ軍!我等は栄光あるクリスマス中止のお知らせ軍!殺せ!殺せ!殺せ!!!壊せ!壊せ!壊せ!!!リア獣どもに裁きの鉄槌を!リア獣どもに慈悲はいらず!あるのはただ制裁のみ!リア獣(♂)のへたれチ[自主規制]コ]は一本残らずへし折り犬のエサに!リア獣(♀)の腐れマ[自主規制]コは硬化パテで塞げ!奴らに一発たりともヤられせるな!聖夜を性夜にさせるな!奴らに知らしめろ!我等の悲しみを!我等の怒りを!我等の嘆きを!我等はクリスマス中止のお知らせ軍!!!この世の全てのカップルの敵なり!]]]]]]]]

 

「よろしい!諸君!さぁ……今年も飛びっきりの戦争をおっぱじめるずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

[[[[[[[[[[うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!]]]]]]]]]]

 

「全機!出撃ずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みなさんおはようございます!こんにちは!こんばんは!

 

マルは浦の星学院ガンプラバトル部チーム“Aqours”所属の1年生!国木田 花丸ずら!

 

読書と美味しい物とルビィちゃんとSM(する側ずら♪)が大好きなどこにでもいるごく普通の絢瀬流緊縛術の縄師な女の子ずら。

 

そんなマルのお家は内浦でお寺をやってるんだよ。

 

そうずら……お寺ずら。

 

お家がお寺だから、マルのお家ではクリスマスないずら。

 

クリスマスケーキなんて食べたことないずら。

 

サンタさんにプレゼントも貰ったことないずら。

 

マルはクリスマスはいつも一人ぼっちずら。

 

だからマルはおじーちゃんが創設した“クリスマス中止のお知らせ軍”を引き継いだずら。

 

クリスマスに一人ぼっちな沢山の仲間と一緒に。

 

マルは毎年クリスマスを謳歌するリア獣どもと戦争(ガンプラバトル)をしているずら。

 

今回のお話はそんなマルとマル率いるクリスマス中止のお知らせ軍の愛と悲しみの戦いの記録ずら。

 

今年は例年以上に大変だったずらー。

 

それもこれもあの堕天使(笑)のせいずら!

 

あの堕天使(笑)がりく君を誘いさえしなかったら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回のお話のことの始まりは、クリスマスも近付くとある放課後の教室だったずら。

 

「ずら丸は……居ないわね?」

 

居るずら。

 

マルは朝から善子ちゃんがなんかこそこそしてるから、カーテンの後ろに隠れて様子を伺ってるずら。

 

「ちょっとリク!アンタにこのヨハネ様と一緒に“カップル限定クリスマスバトルロイヤル大会”出場する栄誉を与えてあげるわ!私とアンタ!“高位精霊使い(ハイ・エレメンタラー)”の私達が二人で組んで出場すれば……この程度のバトルロイヤル大会なんて優勝は間違いなしよ!」

 

隠れて様子を伺ってるマルに気付かない善子ちゃんはなんとびっくり!いきなりガンプライブの続編のサンシャイン編の主人公なリク君にそんな事を言ってきやがったずら。

 

「カップル限定クリスマスバトルロイヤル大会ですか?別に僕は構いませんが………善子「善子じゃなくてヨハネ!ヨハネよ!!!」…ヨハネ。本当に良いのですか?この応募用紙に書かれている大会の出場条件…係員の目の前でキスをして本当にカップルである事を証明する。とありますが…。」

 

「はぁ?!係員の目の前でキスぅぅぅぅぅぅ?!」

 

「はい。キスです。」

 

「ヒギャァァァァ!!!!しょ!しょ!しょんなの!絶対にダメェェェェェェェェ!!!!キ、キ、キ、キスなんて!キスなんてそんな羨ましいこと!しょんなのルビィが許さないもん!おねーちゃんやみんなにも言いつけちゃうもん!」

 

「ちょっ!ルビィ!声が大きいわよ!ずら丸が来ちゃうわよ!」

 

もう来てるずら。

 

さっきから善子ちゃんの後ろのカーテンの裏に隠れてるずら。

 

「でも!」

 

「でももすともなし!ちょっとこのチラシを見なさい!ほら!ここよ!」

 

「ふぇ?チラシ?えーっと…うわぁ!優勝賞金がこんなに?!」

 

むっふふー。

 

マルのおじーちゃんがその昔、ヤジマ・コーポレーションを丸め込んで開催させたカップル限定クリスマスバトルロイヤル大会は、リア獣どもをおびき寄せるエサとしてかーなーり高額な賞金がかけてられているずら♪

 

どうやらこの堕天使(笑)もその賞金に引き寄せられてしまったみたいずらね。

 

「そうよ!目当てはこの優勝賞金なのよ!今度の例のアレのためにお金が必要なのはアンタもわかってるでしょ?」

 

「う、うん…。お金が必要だから千歌さん達二年生と鞠莉さんは水族館でアルバイトしてるし、ルビィもおねーちゃんと果南さんと一緒に漁に出るし…。」

 

「いつもなら鞠莉のとこの小原コンツェルンにお金を出してもらってるけど、今回は自分達で稼いだお金を使わなきゃダメだもん。いつもみたいに鞠莉の財力に頼っちゃダメなのよ。だから私も占いのアルバイトで稼ごうと思ってたんだけど…。」

 

「確かに占いのアルバイトよりもこの大会の賞金の方が遥かに割が良いですね。それで?ヨハネは人前で僕とキスなんかして本当に良いのですか?」

 

「うぐ…それは…その…恥ずかしいけど…イヤじゃないって言うか…望むところって言うか………うぅ……ヤるわよ!ヤってやるわよ!大会に出場するために仕方ないからキ、キ、キ、キスしてあげるだけなんだからね!そうよ!これもアレのためなんだから!わかったわね!わかったらヨハネと一緒にこの大会に絶対に出てもらうんだからね!」

 

「はぁ……はいはい。わかりましたよ。」

 

「はいは1回よ!おばさまもいつもいつも口を酸っぱくして言ってるんでしょ!私だって何回も注意してるわよね!いい加減にその癖を治しなさいよね!ほら!ルビィもキスしたいなら後でいくらでもすればいいんだから納得しなさいよ!」

 

「う、うん…。」

 

むぅ。

 

何だか知らないけどみんなマルに隠れてこそこそとナニかしてるずら。

 

マルだけのけ者ずら。

 

気に入らないずら。

 

実に気に入らないずら。

 

こうなったら…………ルビィちゃんを拐ってきて荒縄で縛り上げて拷問…じゃなくて尋問でもしてみよっかな?

 

ルビィちゃんなら裸にして縛り上げてお尻に鞭を2・3発“えいっ!”すれば素直になるずら♪

 

それでもダメなら真っ赤な蝋燭の出番ずら♪

 

真っ赤な蝋でドレスアップしてあげるね♪

 

でもその前にとりあえずは……ぐふふふ♪

 

堕天使(笑)狩りずら♪

 

あの堕天使(笑)は小癪にもリク君を誘ってマルが率いるクリスマス中止のお知らせ軍に挑んでくるみたいずら♪

 

善子ちゃんとリク君が自分のガンプラを使ってるなら、マルとクリスマス中止のお知らせ軍の精鋭でもけちょんけちょんにされちゃうけど、今回はレギュレーションの関係で二人とも素組のガンプラしか使えないずら♪

 

善子ちゃんはどーせ“舞い降りる堕天の翼!フリーダムガンダム!ここに降臨!”とか言って素組のフリーダムガンダムを使うはずずら。

 

※ヨハネ様の本来のガンプラはフリーダムガンダムが素体ではありません。

 

リク君は変なこだわりがあるからどーせ宇宙世紀系のザクしか使わないずら。

 

素組のフリーダムガンダムとザクが相手なら、ハイ・モックが素体でも改造ガンプラを使えるマル達の敵じゃないずら♪

 

そうずら!いくら善子ちゃんとリク君がアホみたいに強くて、バカみたいに高性能なマザーシステム直系の“アイリスタイプ”の高位電子精霊のマスターでも、素組のガンプラじゃいつもみたいに無双なんて無理ずら♪

 

みんながナニを企んでいるか知らないけど、善子ちゃんはリク君を誘ってリア獣になってカップル限定クリスマスバトルロイヤル大会に出てきやがるなら………遠慮も手加減も一切なしでぬっ殺してヤるずら。

 

ルビィちゃんを拐ってきて拷問…じゃなくて尋問するのはそれからでも遅くはないずら♪

 

くっくっくっくっ♪堕天使(笑)………覚悟してるといいずら。

 

このクリスマス中止のお知らせ軍総司令官のずらまーる将軍がお前に地獄をみせてヤるずら!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、思ってたんだけど…。

 

[[ずらまーる将軍!第3防衛ラインが何だか知りませんが素組のクセにとにかく強いフリーダムとザクの組み合わせのカップルに突破されました!]]

 

現実はそうは甘くはなかったずら。

 

マルの予想をあっさりと裏切って堕天使(笑)とリク君のコンビは素組のフリーダムガンダムとザクⅡで無双しやがってるずら。

 

それはもう見事な無双っぷりずら。

 

堕天使(笑)が素組のフリーダムガンダムで縦横無尽に飛び回ってこちらの戦線をズタズタにして、リク君の素組のザクⅡが堕天使(笑)の突撃で混乱したマル達クリスマス中止のお知らせ軍の改造ハイ・モック軍団を1機ずつ確実に墜として行ってるずら。

 

素組のガンプラならいくら相手がAqours最強の二人な堕天使(笑)とリク君のコンビでもらくしょーずら♪なんて思っていたこの前までのマルを荒縄で縛り上げて鞭でしばき倒してヤりたいずら!

 

「第4防衛ラインで迎え撃つずら!通信兵!第4防衛ラインのメタメタボリック大佐に通達を送るずら!まずは先行して突撃してくる堕天使(笑)のフリーダムガンダムを集中砲火で撃ち落とすずら!ファイターの技量は後続のザクⅡのファイターよりも、そのフリーダムガンダムの中身の堕天使(笑)の方が少しだけ下ずら!それとザクⅡには絶対に近接戦闘を仕掛けちゃダメずら!そのザクⅡはヒートホーク1本でこちらを壊滅できるだけのバカみたいな技量を持ってるずらよ!絶対に近接戦闘は避けるずら!」

 

堕天使(笑)とリク君。

 

どちらも高位電子精霊のマスターでバカみたいに強いずら。

 

この二人でどちらが厄介かって言われたら、甲乙付けがたいけどちょっとだけリク君の方が厄介ずら。

 

リク君の近接戦闘の技量は今のスクールファイターでも5本の指に入る化け物ずら。

 

その癖に片手間で超長距離狙撃とかバカみたいに高難易度の狙撃もやっちゃうずら。

 

リク君とガチでヤり合うくらいなら、まだたまにポカするあの堕天使(笑)の相手の方がマシずら。

 

だからまずは数の暴力で堕天使(笑)から片付けてヤるずら!

 

[[ずらまーる将軍!こちら第4防衛ライン指揮官!メタメタボリック大佐であります!あのリア獣が!フリーダムが突っ込んで来て!戦線が!なっ!ザ、ザクが来た!ザクが来たぞ!ハッ?!フリーダムだと?!いつの間にここに?!しまっ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!]]

 

「メタメタボリック大佐?!どうしたずら?!フリーダムが突っ込んで来てどうなったずら?!ザクがどーしたずら?!応答するずら!第4防衛ライン!メタメタボリック大佐!応答するずら!メタメタボリック大佐!!!」

 

[[ず、ずらまーる将軍!こちら第4防衛ラインのボッチーニ少尉であります!第4防衛ラインを指揮しておりましたメタメタボリック大佐が例のフリーダムガンダムに切り裂かれて戦死されました!既にこちらの戦線はズタズタです!このままでは突破されるのも時間の問題であります!救援を!救援をお願いいたします!っ!フ、フリーダム?!まさかもうここまで食い込んで来たのか!クソ!総員!全火力をあのフリーダムに集中させるんだ!とにかく撃て!撃って!撃って!撃ちまくれ!あの化け物ともを!リア獣どもを撃ち落とせぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

「ボッチーニ少尉!」

 

[[フ、フリーダムが!ザクが!ずらまーる将軍!た、助けて!助けて下さい!ずらまーる将軍!ずらまーるしょ………]]

 

「少尉?!ボッチーニ少尉!応答するずら!ボッチーニ少尉!くっ!」

 

通信が切れたずら………。

 

くぅ………あの堕天使(笑)!

 

素組のガンプラでここまでヤりやがるとは完全に予想外ずら!

 

リク君もリク君ずら!

 

いつも“面倒ですね。”とか言ってるのに何で今日に限ってあんなに本気でバトルしてるずら!

 

そもそもなんで素組のザクで無双なんてできるずら?!

 

SEEDのザクならまだ高性能だからわかるけどリク君が使ってるのって宇宙世紀初期のザクずらよ?!

 

このままじゃ本当に負けちゃうずら…。

 

リク君に負けるのはいいけど、あの堕天使(笑)にはなんか負けたくないずら…。

 

あの中二病に負けたら……………末代までの恥ずら!

 

「………DTサーティ参謀長!!!」

 

背に腹は変えられないずら。

 

用意だけはさせておいただけで、今回は“アレ”は使わないつもりだったけど……こうなったらヤケずら。

 

マルはこのクリスマス中止のお知らせ軍の総司令官に就任してから、参謀長として長年マルに仕えてくれてるDTサーティ参謀長を呼び出したずら。

 

[[ハッ!ずらまーる将軍!]]

 

「ヤジマ・コーポレーションに潜入しているマル達の同志から送られてきた例の“アレ”はどうなってるずら!」

 

[[はい!ご覧ください!現在のエネルギー充填率75%ほどであります!四肢を切り落とし達磨にして拐ってきてリア獣(♀)ども(のガンプラ)から供給されるエネルギーがまだ足りておりません!]]

 

マルの問いかけに、答えとしてDTサーティ参謀長が見せてくれた映像は、無惨にも手足を切り落とされて達磨にされおまたにケーブルをブスッ♪とぶっ刺されたリア獣(♀)達の(素組のガンプラの)姿だったずら。

 

映像の中ではリア獣(♀)達がこんな感じで騒いでいたずら。

 

『いやー!らめぇぇぇ!私の(ジムの)おまたに変なケーブル入れないでぇぇぇぇ!!!』

 

『入んないわよ!そんな太いの!絶対に入んないんだから!ちょ!止めてって言ってるでしょ!いや!やめてぇぇぇぇぇ!!!!』

 

『助けて!○○君!助けてぇぇぇぇ!!!!』

 

と、まぁぶっちゃけなんかレイプしてるみたいになってるずら。

 

実際にはレイプなんて犯罪行為はしてないずらよ?

 

ヤってるのはほとんどのガンプラのおまたに空いてるアクションベース用の3mm穴にエネルギーケーブルをブスッ♪と突き刺して、そこからエネルギーを強制的に吸い出してるだけずら。

 

ちなみにリア獣(♀)しか拐って来ていないのはその方がクリスマス中止のお知らせ軍のみんなのテンションが上がるからずら。

 

野郎なんか拐ってきてもミジンコも面白くないずらからね。

 

うーん……でもまだ充填率75%ずらか…。

 

この様子だとまだちょっと時間がかかりそうずら。

 

今のままの充填スピードだとアレの充填率が100%になる前に、あの堕天使(笑)とリク君にマル達クリスマス中止のお知らせ軍が壊滅させられてしまいそうずらね…。

 

仕方ないずら。

 

ここはマルが出てあの二人の相手をするずら。

 

あの二人をよく知ってるマルなら少しは時間稼ぎができるずら。

 

そうと決まればエネルギーの充填を急がせるずら!

 

まずはもっともーっと!リア獣(♀)を拐ってきておまたにケーブルぶっ刺すずら!

 

「参謀長?長年マルに仕えてくれてる貴官なら、この状況でナニをヤるか……わかってるずらね?」

 

[[ハッ!ずらまーる将軍!既に各方面に追加のリア獣(♀)どもの捕獲を指示しております!まもなく我等が同胞達が追加のリア獣(♀)どもを連れてくる頃合いかと思われます!]]

 

「よろしい!参謀長はそのままエネルギー充填を急ぐずら!そして例の“アレ”の準備が終わったらすぐに起動させるずら!それまでは………あのフリーダムガンダムとザクはこのずらまーる将軍が押さえるずら!」

 

[[なっ?!しょ、将軍自らでありますか?!危険です!もし万が一!ずらまーる将軍にナニかあったら!!!]]

 

「問題ないずら!ヤツ等の相手は慣れてるずらよ!勝てなくても負けはしないずら。そうずら……マルはヤツ等を………あのフリーダムとザクのファイターをよく知ってるずら!悲しいことにアレはマルの仲間ずらよ………仲間なのに………マルに内緒でなんかこそこそして………おまけに今日はキスしてたずら………マルだってクリスマスにキスしたいずら……らぶらぶしたいずら……それなのに善子ちゃんは…………………くっくっくっくっ………もうなんかやけっぱちずら……ぬっ殺してヤるずら………堕天使(笑)の羽根を引っこ抜いて………リク君の目の前でグチャグチャにしてヤるずら………………。」

 

[[しょ、将軍から凄まじいまでの負のオーラが?!]]

 

「マルに内緒でなんかこそこそしてるみんななんて!このずらまーる将軍がみーんなぬっこぬっこにぬっ殺してヤるずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つぅぅぅぅしまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!よぉぉぉぉしこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

堕天使(笑)とリク君を足止めするために、マルは今回の乗機のズラ・モック改を駆り第4防衛ラインへと急いだずら。

 

マルが第4防衛ラインに到着すると、そこには堕天使(笑)とリク君に蹂躙されたクリスマス中止のお知らせ軍の改造ハイ・モック達が無惨な屍は晒していたずら……。

 

みんなの無惨な姿を見たマルは、思わず激昂してしまったずら。

 

気付いたら全周波通信を開いて堕天使(笑)に叫んでいたずらよ。

 

[[誰が善子よ!善子じゃないわよ!ヨハネよ!ヨハネ!って!その声はずら丸?!なんでアンタがここにいんのよ!しかもその機体!ハイ・モックの改造機?!レギュレーション違反じゃない!]]

 

そんなマルに堕天使(笑)はいつもの様に“ヨハネよ!”って叫び返して来たずら。

 

ヨハネでも善子ちゃんでも堕天使(笑)でもどーでもいいずら…………ただ目の前のリア獣(♀)をぬっこぬっこにしてヤるだけずら!

 

「レギュレーション?そんなの運営側のマルには関係ないずら!それにずらまる?この堕天使(笑)はナニを言ってるずら?ブッブッー!ずら!マルはマルじゃないずら!」

 

[[ブッブッーってアンタはどこの残念生徒会長よ!ってか堕天使(笑)って言うな!ヨハネはちゃんとした堕天使なの!(笑)はいらないの!]]

 

[[はぁ…堕天使(笑)でも堕天使でもどちらでも良いですよ。で?貴女は先程から自分でマルと言ってますよね?仮に貴女が花丸では無かったのならば、貴女は誰なんですか?]]

 

[[そーよ!ずら丸じゃなかったらなんなのよ!]]

 

「ふん!そんなの決まってるずら!マルは!」

 

[[マルは?なんなのよ!]]

 

「マルは……このクリスマス中止のお知らせ軍の総司令官!ずらまーる将軍ずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

[[はぁ…面倒くさ………アリア!面倒事はさっさと終わらせますよ!]]

 

<<はいです!りくくん!ヒートホーク!アクティブです!>>

 

[[ずらまーる将軍って結局アンタはずら丸なんじゃないの!もう!なんかよくわかんないけどアヤメ!こっちも行くわよ!]]

 

<<了解しました、ヨハネ。スラスターサポートを再開いたします。機体出力上昇。ビームサーベル、スタンバイ。>>

 

[[駆け抜けるわよ!フリーダム!!!]]

 

マルとお決まりなやり取りを終えた堕天使(笑)とリク君は、それぞれの契約精霊に指示を出して一気に攻めてきたずら。

 

堕天使(笑)だけなら近接されて格闘戦になっても何とか防げるけど、リク君はまずいずら!

 

近寄られたらヤバいずら!

 

このままじゃ……なーんて♪

 

実はまだまだ慌てる段階じゃないずらよ♪

 

今回も悲しいクリスマスを過ごすことになるマル達を憐れんだ女神様が味方してくれてるずら!

 

そう……ガンプラバトルシミュレーターを統括する史上最高性能の自律型AIシステム!

 

全ての電子精霊のおかーさん!

 

その名もずばりなマザーシステムさんずら!!!

 

「くっくっくっくっ♪ところがぎっちょんずら♪マザーシステムさん!グラビティフィールド!展開ずら!」

 

マルはマザーシステムさんにお願いしてバトルフィールドのトラップシステムを作動して貰うずら。

 

選んだトラップは飛行禁止の高重力フィールド。

 

これで堕天使(笑)のフリーダムはもう飛べないずら!

 

<はーい♪ぽちっとな♪>

 

<<お、おばーさま?!>>

 

<<えっ?!お、お母様がどうしてここに!>>

 

くっくっくっくっ♪リク君の契約精霊のアリアちゃんも、堕天使(笑)の契約精霊のアヤメちゃんも、マザーシステムさんの登場で慌ててるずら♪

 

当然ずらね♪マザーシステム直系の“アイリスタイプ”のあの二人にとっては、マザーシステムさんはそれこそおばーちゃんとおかーさんになるずらからね。

 

そうこうしているうちにフィールドに設置してあった高重力フィールドが展開されたずら。

 

[[はぁ?!グラビティフィールド?!マザーシステム?!ずら丸!アンタはナニ言って…きゃ?!機体が地面に引っ張られる?!]]

 

生意気にも飛びながらマルのズラ・モック改に向かってきていた堕天使(笑)のフリーダムは、急激に襲いかかって来た高重力に引かれて地面へと堕ちていったずら!

 

そのままぐしゃってなればいいずら!

 

[[善子!]]

 

[[善子じゃない!ヨハネよ!アヤメ!姿勢制御のサポートをお願い!着地するわよ!]]

 

<<了解しました。サポートを開始します。着地まで3…2…1……各部スラスター、全力噴射!>>

 

[[ふんばれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

重力に引かれて地面へと堕ちていった堕天使(笑)のフリーダムは、墜落寸前で体制を立て直して機体のあちこちのスラスターを噴射させて無理矢理着地しやがったずら!

 

ちっ。堕天使(笑)め!

 

だがしかし!ずら!

 

ヤツは無理な着地をしたから隙だらけずら!

 

今が絶好のチャンス!ずら!

 

マルはサブコンソールを操作してズラ・モック改の右腕に装着していた大型クロー“ズラモックロー”を展開させたずら!

 

「飛べないフリーダムなんてただのフリーダムずら!続けて行くずら!ズラモックロー!展開!その羽根を引っこ抜いてグチャグチャにしてヤるずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

そしてスロットルを全開にしてフルブーストで堕天使(笑)のフリーダムへと突撃を開始したずら!

 

このズラモックローで堕天使(笑)をぬっ殺してヤるずら!!!

 

マルはズラ・モック改を操りフルブーストで一気に接近して、ズラモックローを無理な着地で体制を崩していた堕天使(笑)のフリーダムに振り下ろそうとしたずら!

 

でもそのときだったずら!

 

[[そうそう簡単には!ヤらせません!]]

 

クイックブーストで一気に加速したリク君のザクⅡが、マルのズラ・モック改と堕天使(笑)のフリーダムとの間に割り込んでずら!

 

そしてリク君のザクⅡはマルの振り下ろしたズラモックローをヒートホークで受け止めてしまったずら!

 

[[ナイスよ!リク!後でこのヨハネ様がいっぱい誉めてあげるわ!]]

 

[[いえ、結構です。慎んで遠慮しておきます。]]

 

[[はぁぁぁ?!ちょっ!ぬわぁぁぁんでぇよぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

くぅぅぅぅぅ!!!コイツらは!コイツらはクリスマスに一人ぼっちなマルの前でイチャイチャしやがってずら!

 

「っ!リク君!なんでソイツを!堕天使(笑)を庇うずら!」

 

[[決まってます。彼女はこんなのでも一応は仲間だからですよ。]]

 

[[こんなのってゆーな!リクのアホ!!!]]

 

“仲間だから”

 

リク君のその言葉を聞いたとき、マルは我慢していた感情が爆発しちゃったずら。

 

「仲間だから……仲間…………ねぇ……仲間なら……仲間どーしてマルに内緒でこそこそしてるずら!!!マルだけ仲間外れにしてるずら!マルだってAqoursずら!マルだってリク君の!みんなの仲間じゃないの?!それなのにマルだけ仲間外れずら!それともマルはみんなの仲間じゃないずらか!マルは……マルは…………」

 

マルは…………みんなの……Aqoursの仲間じゃないなのかな…………。

 

ねぇ……リク君?

 

マルは……マルは…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?ずら♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回もノリと勢いだけでお送りしております。
皆様はずらまーる将軍率いるクリスマス中止のお知らせ軍所属でしょうか?それとも素組のガンプラで出撃するリア獣軍でしょうか?
私は……。

続きは現在鋭意作成中でございます。
25%程度は書き上げております。
最悪でも今年中には更新できるかと…。

次回更新は閑話を月曜日のお昼頃に予定しております。
こちらは今年最後(たぶん)の本編枠の閑話なのですが、亜里沙ちゃんがその本性を露にし雪穂ちゃんへと…。
年明けから真面目にガンプラバトルをすると思いますので、ご了承下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。




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クリスマス中止のお知らせ ~マルとクリぼっちのリア獣撲滅戦線~ ②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

1○歳とは犯罪です。なQooオレンジてございます。


今回は花丸ちゃんのクリスマス特別編の続きとなります。
年内に何とか間に合いました…。


それではガンプライブ!サンシャイン編先行特別編 クリスマス中止のお知らせ ~マルとクリぼっちのリア獣撲滅戦線~ ② 始まります


リク君はクイックブーストで一気に加速してマルと堕天使(笑)の間に割り込むと、無理な着地で体制を崩した堕天使(笑)のフリーダムガンダムをぐしゃってするために振り下ろしたズラ・モック改のズラモックローをヒートホークで受け止めてしまったずら。

 

「っ!リク君!なんでソイツを!堕天使(笑)を庇うずら!」

 

堕天使(笑)を背に庇うリク君を見て、マルはなんだか切なくなっちゃったずら。

 

だからかな?マルはリク君にどうして堕天使(笑)なんかを庇うの?って大声で聞いちゃったずら。

 

そうするとリク君は……

 

[[決まってます。彼女はこんなのでも一応は仲間だからですよ。]]

 

マルの問い掛けに“仲間だから”って答えたずら。

 

[[こんなのってゆーな!リクのアホ!!!]]

 

[[騒いでる暇があるなら早く後退して下さい。ハイ・モックとはいえ改造された機体とただの素組のザクでは機体出力に大きな差があります。この鍔迫り合いの様な状況は長くは続けられませんよ。]]

 

[[わかってるわよ!リク!]]

 

[[今度はなんですか?]]

 

[[…………ありがと……。]]

 

[[……まぁ仲間…ですから。]]

 

“仲間だから”

 

もう一度発せられたリク君のその言葉を聞いたとき、マルは我慢していた感情が爆発しちゃったずら。

 

「仲間だから……仲間…………ねぇ……仲間なら……仲間ならどーしてみんなはマルに内緒でこそこそしてるずら!!!どーしてマルだけ仲間外れにしてるずら!マルだってAqoursずら!マルだってリク君の!みんなの仲間じゃないの?!それなのにマルだけ仲間外れずら!それともマルはみんなの仲間じゃないずらか!マルは……マルは…………」

 

マルは…………みんなの……Aqoursの仲間じゃないなのかな…………。

 

やっぱりマルは一人ぼっちななのかな…。

 

ねぇ……教えてよ……。

 

教えてよリク君……。

 

マルは…………マルは………………。

 

「マルは……もうみんなの仲間じゃないずらね…………。」

 

ここ最近、心の中に貯めてきた想いを吐き出したマルは、今度はなんだか泣きたくなってきちゃったずら。

 

マルはAqoursが大好きずら。

 

Aqoursのみんなが大好きずら。

 

ちょっとどころじゃなくアホだけど千歌ちゃんが大好きずら。

 

いつもさりげなく千歌ちゃんの風下に陣取って千歌ちゃんの匂いをくんかくんかしてる千歌ちゃん狂の曜ちゃんが大好きずら。

 

油断するとリク君を物陰に連れ込んでエッチなことしようとする梨子ちゃんが大好きずら。

 

春でも夏でも秋でも冬でも学校でも街中でもお家でも外でもとにかくどこでも場所とか関係なく脱ぎ出す果南さんが大好きずら。

 

悪の秘密結社みたいに大量の黒タイツの戦闘員を引き連れて高笑いしながら世界征服の手始めにまずは内浦を征服しようとしている鞠莉さんが大好きずら。

 

真面目な顔で黒澤家に伝わるエッチな技術を淡々と説明した挙げ句に実践ですわとか言い出してラブホテルに連れ込もうとするダイヤさんが大好きずら。

 

あの堕天使(笑)は…………善子ちゃんは…………一応は大好きずら。

 

ルビィちゃんは特に理由もなくルビィちゃんだから大好きずら。

 

そして……あの日……Aqoursに入ることを諦めて一人ぼっちの図書室に戻ろうとしていたマルの手を取って引っ張りあげてくれたリク君……。

 

マルは……リク君が……リク君が…………。

 

大好きずら。

 

[[花丸?貴女は何か勘違いをしているのではありませんか?僕達は……]]

 

[[ちょっ!待ちなさいよ!リク!それはずら丸にはまだナイショだって千歌達に言われてるでしょ!]]

 

[[ですがこの何かボタンをかけ違えた様な状況では例の催しを花丸に説明してしまった方が早いのでは?]]

 

[[それじゃサプライズになんないじゃない!とにかくダメなモノはダメなの!]]

 

…………やっぱり…………みんなマルに隠し事してるずらね……。

 

[[ずらまーる将軍!応答願います!ずらまーる将軍!!!]]

 

マルのテンションがドン底まで低下してしまったその時だったずら。

 

後方で例のアレの用意をしていたDTサーティ参謀長から通信が入ったずら。

 

「っ!DTサーティ参謀長?!」

 

[[ずらまーる将軍!ご無事でしたか!良かった……おっと!それよりもまずは報告であります!股の緩いリア獣(♀)どもから供給されたエネルギーでようやく例のアレの起動準備が整いました!]]

 

「おぉ!ついに!ついに起動準備が整ったずらね!」

 

[[はい!これでリア獣どもを完膚なきまでに駆逐してヤれます!]]

 

リア獣の単語を聞いたとき、マルは今のマルの役割を思い出したずら。

 

今のマルはクリスマスに一人ぼっちのみんなの希望の女神。

 

リア獣どもに裁きを下す黒衣のサンタ。

 

あっ♪知ってたずらか?サンタさんは本当は黒い衣装なんずらよ?

 

赤い衣装のサンタさんが世の中に蔓延ってるのはぜーんぶ某コ○・コーラの陰謀ずら。

 

だから今日のバトルでマル達クリスマス中止のお知らせ軍がお揃いのバトルコスチュームに着ているこの黒いサンタ衣装が本来のサンタ衣装なんずら♪

 

閑話休題ずら♪

 

えーっと、なんのお話だったずらっけ…………あ!そうそう!リア獣どもに裁きを下す黒衣のサンタずらね!

 

ごほん♪では改めて……そう!マル達は全てのリア獣達に絶望をプレゼントする恐怖のサンタ集団!

 

クリスマス中止のお知らせ軍なんだずら!

 

だからマルはAqoursのみんなから除け者にされても寂しくないずら!

 

今日のマルにはモテないけど優しくてとーっても愉快な仲間が一緒にいてくれるから!

 

彼氏にはしたくないずらけどね。

 

「くっくっくっくっ……そうずら……もう仲間とかどーでもいいずら!マルには……マルには!クリスマス中止のお知らせ軍のみんながいてくれるずら!参謀長!今からそちらに戻るから例のアレをすぐにでも起動できるようにしておくずら!」

 

[[了解であります!]]

 

終わらせるずら。

 

ナニもかも。

 

禁断の秘密兵器で!

 

一人ぼっちのクリスマスに毎年マルと一緒に遊んでくれているみんなのために!

 

今年のクリスマスも中止にしてやるずら!!!

 

「と言うわけであーばよ!リク君とおまけの堕天使(笑)ずら!いちゃらぶしていられるのも今のうちだけずら!」

 

そのためにも今は恥を忍んで生き残って!例のアレの待つ我々クリスマス中止のお知らせ軍の拠点までたどり着かなきゃずら!

 

でもあの二人は絶対に見逃してくれないよね?

 

だから……今度もクリスマスにぼっちなマル達を哀れんで協力してくれているマザーシステムさんのお力をお借りしちゃうずらよ!

 

この場に大量のハイ・モックを呼び出して堕天使(笑)とリク君の相手をしてもらうずら!

 

いつもの雑魚のハイ・モックなんかじゃあんまり時間稼ぎはできないよーな気もするけど、マルが後退するまでの時間くらいなら何とかしてくれるはずずら!

 

[[あっ!ずら丸が逃げた!ってか逃がさないわよ!きっちり墜としてやるわ!!!]]

 

「逃げる?違うずら!これは戦略的撤退ずら♪そして堕天使(笑)なんかに墜とされてたまるかずら!おいでませハイ・モック!マザーシステムさん!お願いずら!」

 

<<はいはーい♪エネミーシステム起動よぉ♪ハイ・モックちゃん♪団体さんでいらっしゃーい♪>>

 

[[うげっ?!ハイ・モックが沸いてきた?!しかも大量に!]]

 

[[はぁ…また面倒な……。]]

 

「今のうちに撤退ずら!!!」

 

マルの戦いはまだこれからが本番ずらよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だ、堕天使(笑)め……マルのズラ・モック改だけ執拗に狙いやがってずら…。」

 

マザーシステムさんのご協力で大量のハイ・モックを呼び出してもらったんだけど、あの堕天使(笑)はリク君にハイ・モックのお掃除をさせて自分はマルのズラ・モック改を執拗に追いかけ回しやがったずら。

 

“待ちなさい!ずら丸!”とか言いながらバカスカ撃ってきて嫌になったずらよ。

 

そんな堕天使(笑)とハイ・モックお掃除中なリク君の二人から何とか逃げ延びたマルは、ようやく我々クリスマス中止のお知らせ軍の拠点までたどり着いたずら。

 

拠点にたどり着いたマルを出迎えてくれたのは童貞一筋○十年のDTサーティ参謀長をはじめとした多くのクリスマス中止のお知らせ軍の仲間達だったずら。

 

[[おぉ!ずらまーる将軍!よくぞご無事で!]]

 

[[ずらまーる将軍……良かった……ご無事で本当に良かった…。]]

 

[[あぁ……我らがクリぼっちの女神様……。やっぱり最強にかわいいっす…。]]

 

[[はぁ……はぁ……ず、ずらまーる将軍のおまたに顔を埋めて窒息死したい…。]]

 

[[あの蒸れたタイツの中に顔を突っ込みたい…。]]

 

[[ずらまーる将軍かわいいよ!ずらまーる将軍!はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ…。]]

 

[[俺……今年は打ち上げでずらまーる将軍の奴隷イスに立候補するんだ…。]]

 

[[はぁ……はぁ……はぁ……こ、今年も打ち上げで荒縄で縛り上げてもらって鞭と蝋燭でご褒美を…。]]

 

[[さ、三角木馬も…。]]

 

[[い、いや…ハケ水車でチ[自主規制]コを…。]]

 

[[あのタイツを穿いたおみ足でチ[自主規制]コを踏んで貰いたい…。]]

 

[[[[[[[[[[それだ!!!]]]]]]]]]]

 

[[今年こそは絶対にずらまーる将軍の使用済みストローをお持ち帰りして…。]]

 

[[俺はずらまーる将軍の使用済み紙コップを…。]]

 

[[箸だ!絶対に箸だ!今年こそはずらまーる将軍の使用済みの箸を手に入れてお持ち帰りしてやる!そうすれば毎回毎回飯食うときにずらまーる将軍と間接キスが!間接キスが!間接キスがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!]]

 

[[あ、あのー?なんか妙にキモい連中がいるんすけど…ところで打ち上げってなんっすか?]]

 

[[あ?何だお前?知らねーのか?毎年このリア獣撲滅戦が終わったら居酒屋でぼっち同士が寄り集まってわいわい打ち上げしてんだぞ?]]

 

[[その打ち上げってずらまーる将軍も来るんすよね?]]

 

[[当たり前だろ!我らがぼっちの女神様のずらまーる将軍なんだぞ!我々の為に降臨なされるに決まってるだろ!]]

 

[[あっ。来るんすね………………ってかそんときにずらまーる将軍にクスリ混ぜた酒でも飲ませて酔わせてみんなでヤっちまえばいいんじゃねーっすか?]]

 

[[…………………………………………………………ギルテイ。]]

 

[[へっ?]]

 

[[貴様は有罪だと言ったのだ!!!!!総員!戦闘準備!我々の中に不届きにもずらまーる将軍に手を出そうとする異端者が混じっていたぞ!]]

 

[[[[[[[[[[な、なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!]]]]]]]]]]

 

[[何てヤツだ!]]

 

[[我らがぼっちの女神様なずらまーる将軍を性的対象として見ていやがるなんて!]]

 

[[そんなすぐに手を出そうとするなんて……さてはコイツ!元リア獣だな!経験済みだな!くぅぅぅぅぅ!!!!!経験済みだなんて羨ますぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!殺せ!そんなヤツは殺してしまえ!]]

 

[[うぇぇぇぇぇぇ?!な、なんでっすかぁぁぁぁぁ?!だって先輩達もずらまーる将軍の使用済みストローとか紙コップとか箸とかお持ち帰りしてマス掻くんすよね?!]]

 

[[我々は貴様とは違う!純情可憐な汚れなきずらまーる将軍の使用済みのアイテムをおかずにしたとしても!決してご本人様には触れはしない!妄想の中でいちゃらぶするだけだ!!!]]

 

[[NO!タッチ!YES!ずらまーる!!!]]

 

[[[[[[[[[[NO!タッチ!YES!ずらまーる!!!]]]]]]]]]]

 

[[よし!コイツをカマホーリ中佐の所へ連れていけ!徹底的に掘られて無理矢理にチ[自主規制]コをアナに挿れられる恐ろしさをたっぷりと味合わせてやれ!!!]]

 

[[ちょっ!カマホーリ中佐?!なんっすか?そのあきらかに男のケツの穴にチ[自主規制]コを捩じ込んで来そうな名前の中佐は!!!って!離せ!離してくれ!止めろ!頼むから止めてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

[[ふん!カマホーリ中佐のデカマラでカマを掘られて己の愚かさを悟るんだな!]]

 

[[バカなヤツだ!カマホーリ中佐のデカマラで掘られちまったらケツのアナがガバガバになって暫くはオムツ生活だぜ!]]

 

[[おい!懲罰部隊!わかってるな!動画の撮影も忘れるなよ!その手のマニア連中に売りさばいて我々の活動資金に充てるんだからな!]]

 

[[愚か者が……いいか!新兵ども!お前らもあの元リア獣の様になりたくなかったら!決してずらまーる将軍ご本人に手を出そうとするんじゃないぞ!]]

 

[[[[[[[[[さー!いえっさー!]]]]]]]]]]

 

[[よろしい!全ては我らがぼっちの女神!ずらまーる将軍の為に!おーるはいる!ずらまーる!!!]]

 

[[[[[[[[[[全ては我らがぼっちの女神!!!ずらまーる将軍の為に!!!!!おーるはいる!ずらまーる!!!おーるはいる!ずらまーる!!!!!ずらまーる将軍!!!ばんざーい!!!クリスマス中止のお知らせ軍!!!ばんざーい!!!]]]]]]]]]]

 

なんだかマルのおまたの大事なアナがちょっとだけピンチだったよーな気もしたけど、無事に到着したマルに他にも多くのクリスマス中止のお知らせ軍の同志達が次々と無事で良かったって声をかけてくれたずら。

 

ずら~♪仲間って信じていたみんなに除け者にされてハートブレイクな今のマルには、クリスマス中止のお知らせ軍のみんなの温かい言葉が心にしみるずら~♪

 

[[ごほん。ずらまーる将軍!大変に失礼いたしました!改めて無事のご帰還を心よりお喜び申し上げます!]]

 

あの堕天使(笑)のせいで、ズラ・モック改はあちこち焦げちゃったけどとりあえずは無事ずら。

 

あとは例のアレであの堕天使(笑)を…。

 

くっくっくっ…ずら!

 

「うむ、ずら!それで?例のアレは……ヤジマ・コーポレーションが作り上げた狂気の超兵器はどこずら?」

 

マルはさっそく今回の秘密兵器なアレはどこにあるのかとDTサーティ参謀長に問いただしたずら!

 

ここに用意してあるはずなんだけど、さっきからどこを見ても見当たらないずらよ。

 

あるのは目の前の無駄におっきな壁だけずら。

 

[[えっ?あ、あの……目の前にございまずが?]]

 

ずら?目の前?

 

目の前って壁しかないずらよ?

 

「目の前ずらか?目の前には……壁しかないずらよ?どこにあるずら?」

 

[[壁…でありますか?あぁ…確かに見ようによってはこれは壁ですね。ですがずらまーる将軍。これは壁ではありません。これは…これこそが…。]]

 

「これこそが?」

 

[[我々の最終最強の超兵器!1/1スケール“テラ・モック”の足であります!]]

 

「な、なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!ずら!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“テラ・モック”

 

それはかつて、伝説のスケールファイターチーム“μ's”と“A-RISE”が率いた第一次スクールファイター連合を恐怖と混沌のズンドコ、じゃなくて、ドン底に陥れたと言われているヤジマ・コーポレーションが作り上げた最強最悪の超超超大型機動兵器ずら。

 

今回、我々クリスマス中止のお知らせ軍は、ヤジマ・コーポレーションに潜入させている同志からその禁断の超超超大型機動兵器のデータが入ったGPベースを無断でお借りして来てもらったずら。

 

無断でお借りしただけで決して盗んだわけじゃないずらよ♪

 

使い終わったらちゃーんとお返しするずら♪

 

そんなテラ・モックは一応は起動準備だけはさせておいたけど、本当はこんなモノを使う予定はこれっぽっちもなかったずら。

 

例年なら素組のリア獣どもなんか簡単に制圧しちゃえてたずら。

 

でも今年はあの二人が…最強と最凶のスクールファイターの遺伝子をそれぞれ受け継いでいる二人が…Aqours最強の二人が参加して来やがったずら。

 

残念さんな堕天使(笑)だけならなんとかなるかもしれないけど、堕天使(笑)とリク君がコンビを組んじゃったら色々とまずいずら。

 

このままだったらあの二人にマル達クリスマス中止のお知らせ軍は壊滅されてしまうずら。

 

そして今回のカップル限定バトルロイヤル大会の賞金を持ったいかれてしまうずら!

 

そうなったらあの堕天使(笑)は賞金を使ってマル以外のAqoursのみんなと豪遊するつもりずら!

 

ラブホテルを借りきって乱行パーティずら!

 

みんなでルビィちゃんにあーんなことやこーんなことをしてぐふぐふと楽しむつもりずら!

 

ところがぎっちょん!そうはイカのキ○タマずら!

 

やらせはせん!やらせはせんずらよ!

 

そんなわけでマルは決意したずら。

 

この禁断の超超超大型機動兵器“テラ・モック”を使うと。

 

あの“μ's”と“A-RISE”を苦しめたと言われているこの“テラ・モック”を使って…………堕天使(笑)諸ともクリスマスを謳歌するリア獣を1匹残らず殲滅してやるずら!

 

[[エネルギーバイパス!開放!出力の上昇を確認!アイドリングモードからクルーズモードへと移行します!]]

 

[[こちら火器管制班!全システム!問題ありません!]]

 

[[第4防衛ラインより通達!例のフリーダムとザクのコンビが全てのハイ・モックを駆逐し、最終防衛ラインへと向かい始めたとのことであります!また、例の2機に追随する形で他のリア獣どももこちらへと進軍を始めました!]]

 

[[こちら最終防衛ライン!リア獣どもが押し寄せて来ます!すごい数です!クッ!世の中にはこんなにもリア獣どもが居やがったのかよ!ずらまーる将軍!このままではこの最終防衛ラインを突破されるのも時間の問題です!]]

 

「最終防衛ライン!こちらずらまーる将軍ずら!あと少し!あと少しだけ持ちこたえるずら!」

 

[[は、はい!なんとかヤってみます!いえ!ヤってみせます!]]

 

「頼むずら!どうか…どうかあと少しだけ持ちこたえてくれずら……。テラ・モックの出撃準備はまだずらか!」

 

[[機体出力!クルーズモードからミリタリーモードへと移行を確認!テラ・モック!!!全出撃シークエンスが完了しました!!!あとはずらまーる将軍のご指示があればいつでも逝けます!!!]]

 

「うむ!ご苦労様ずら!それでは……テラ・モック!!!出撃ずら!!!!!さぁ!諸君!お楽しみの時間の始まり始まりずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

ふっ。無益な殺生を禁じられたお“寺”の娘が“テラ”の名を冠するモックで殺戮の限りを尽くす…。

 

皮肉な話ずらね。

 

それでも…それでもマルは……もう止まれないずらよ!

 

止まる気はないずら!

 

勝負ずら!津島 善子!!!イヤ!堕天使(笑)!

 

産まれてからずーっとクリスマスはぼっちだったマルの意地を見せてやるずら!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 一方その頃 ~

 

 

[[ねぇリク…………アレってなんなの……?]]

 

[[アレですか?脚部の形状から察するとアレはハイ・モック…つまりはモック系の機体ではないのですか?]]

 

[[そんなのはわかってるわよ!私が言いたいのはあの大きさよ!!!なんなのよ!あのデカさは!!!!!あの大きさってまるで軌道エレベーターくらいあるじゃない!]]

 

[[軌道エレベーターはもっと大きいですよ?]]

 

[[それもわかってるわよ!今のはただの例えよ!例え!]]

 

<<アレは確か“テラ・モック”ですね。花丸達はまた随分と懐かしいモノを出してきましたね。>>

 

<<“てらもっく”ですか?お寺のモックさん?花丸ちゃんがお寺の子だから寺モックですか?>>

 

<<アリア…貴女は本当にあの聡明なお姉様の娘なのですか?いいですか?テラ・モックとはお寺のモックではありません。テラバイト等のテラと言えばわかりますね?>>

 

<<あっ!そっちのテラですか!だからあーんなにおっきいんですね!あれ?そう言えばアヤメおば様はあのおっきなモックさんをご存じなんですか?>>

 

<<ええ、知ってますよ。以前にアレと戦った事がありますのでね。そう……かつて私のマスターと…ヨハネのお母様と私がまだ……。>>

 

[[アリア、アヤメさん。おしゃべりは後にして下さい。とりあえずはアレを墜としますよ。]]

 

<<はいです!リク君!>>

 

<<了解しました。リク。>>

 

[[はぁ?!墜とすってアレをどーやって墜とすのよ!]]

 

[[問題ありません。アレの攻略法は以前に母さん達と父さんから聞いたことがありますからね。アレの攻撃を掻い潜れるだけの技量があれば墜とすのは割と簡単なんです。さて…行きますよ。善子。アレを墜として花丸に事情を説明して連れて帰りましょう。]]

 

[[アレを墜とすのが簡単?!それに行くってどこに?!って!また善子って言ったし!だから善子じゃなくてヨハネ!ヨハネよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[こちら観測班!前方にリア獣の大規模集団を確認!]]

 

ついに出撃したマル達クリスマス中止のお知らせ軍の秘密兵器“テラ・モック”は、ずしーん♪ずしーん♪とその巨体で大地を震わせながら1歩ずつ前進して行ったずら♪

 

その威容を見せ付けながら歩くこと数分、テラ・モックの索敵関連を担当してい観測班からリア獣の大規模集団を確認したと報告が入ったずら。

 

マルはその報告を受け取ると、すぐにズラ・モック改のサブモニターに表示させていたテラ・モック側のメインモニターの映像を確認したずら。

 

そこにはマル達クリスマス中止のお知らせ軍が乗り込んでいるこの超超超巨大なテラ・モックを見上げるリア獣の集団が映し出されていたずら。

 

あの中には善子ちゃん……堕天使(笑)とリク君もいるずらね…。

 

善子ちゃんとリク君……いつもはルビィちゃんとマルも入れたAqoursの1年生組四人で仲良く遊んでいたのに……………どうして最近はマルだけ除け者にしてこそこそとしてるずら………どうして……………………。

 

[[リ、リア獣があんなに……クソ!どいつもこいつも!聖夜を性夜にしやがって!ずらまーる将軍!攻撃許可を!どうか我々にあのリア獣どもへの攻撃許可をお願いいたします!]]

 

マルが過ぎ去りし楽しかった頃の想い出に思いを馳せていると、射撃班の面々から攻撃許可をお願いって声をかけられたずら。

 

そうずらね。

 

どんなに過去に思いを馳せていても、今の善子ちゃんとリク君は敵ずら。

 

そしてマルはこのクリスマス中止のお知らせ軍の総司令ずら。

 

もう迷いは捨てるずずら。

 

迷いを捨てて……ただリア獣をぬっ殺すずら!!!

 

「攻撃を許可するずら!モックライフル!射撃よーい!」

 

[[モックライフル!射撃よーい!!!!!]]

 

「目標!リア獣どもの集団!射撃!開始!ずら!」

 

[[ハッ!射撃を開始します!!!]]

 

テラ・モックはその大きさ故の緩慢な動作で、ゆっくりと右手に持っていたモックライフルを持ち上げて辺りに轟音を響かせながら無数の弾丸を撃ち出し始めたずら。

 

[[す、すごい……これがテラ・モックの力…。]]

 

超巨大なモックライフルから撃ち出された弾丸は次々とリア獣の集団が展開している地点へと着弾し、大爆発を巻き起こしてリア獣どもの素組のガンプラを木端微塵に吹き飛ばしてしまったずら!

 

[[ただのモックライフルなのに1発1発がアトミックバズーカみたいな威力じゃないか…。]]

 

[[これがあの伝説の“μ's”と“A-RISE”を苦しめたテラ・モックの力……なんて恐ろしいんだ…。]]

 

そんな光景を見た我々クリスマス中止のお知らせ軍の面々は、たかがモックライフル程度の武装が巻き起こしたそのあまりの惨状に口々に怯えたような言葉を吐き出していたずらよ。

 

ぶっちゃけみんなビビってるずら。

 

たぶんチ[自主規制]コが縮こまっちゃってるずらね。

 

でもみんなはビビってるみたいだけどマルは…。

 

「ふはははははははは!!!!!素晴らしい!素晴らしいずら!!!これがテラ・モックの力ずらよ!みんな見るずら!リア獣どもがまるでゴミのように吹っ飛んでいくずら!!!ざまぁ!ずら!!!クリスマスにクリスマスケーキを食べたりするからこんな目に遭うずら!何が恋人たちの性夜ずら!お前達みたいな愚かなリア獣が聖夜に性夜でわっしょい♪わっしょい♪しちゃうから10月生まれの子供が一杯なんだずら!!!」

 

テンションが上がっちゃったずら♪

 

えっ?だって圧倒的な暴力でクソみたいなリア獣をねじ伏せてるんだよ?

 

楽しいよね?

 

面白いよね?

 

最高だよね?

 

こんなにも素晴らしい光景を見てどーしてビビるずら?

 

みんなおかしいずら。

 

「ドンドンぶっ放すずら!!!リア獣は残らずぬっ殺すずら!!!皆殺しずら!!!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!殺せ!ただひたすらに!ぬっ殺せ!!!!ずら!!!!!」

 

そんなテンションあげあげ♪なマルはノリノリでドンドンぬっ殺すずら♪ってみんなに命令を下すずら。

 

このままリア獣どもをみーんなぬっ殺せばいいずら♪

 

そしたら最後はリア獣どもの拠点に生えてる奴らの防衛目的のクリスマスツリーを引っこ抜いてぶち壊してヤるずら♪

 

あのクリスマスツリーをぶち壊せば今回のリア獣限定バトルロイヤル大会もマル達クリスマス中止のお知らせ軍の大勝利で終わるずら♪

 

終わったら今年もみんなで打ち上げパーティずらよ♪

 

この日のためDTサーティ参謀長達が用意してくれたケーキとか食べちゃうすら♪

 

クリスマスにぼっちなみんなでリア獣どもをぬっ殺した後にパーッとやっちゃう打ち上げがマルは毎年のお楽しみずら♪

 

[[は、はい!!!射撃を続け…あれ?動かねぇぞ?なんで……あっ!機体出力が低下してる?!おい!出力管制!出力が低下してるぞ!どーなってんだ!]]

 

[[ちょっと待て!今調べてる!えーっと………は?動力部が停止してる?!な、何でだよ?!動力部!応答しろ!動力部!!!]]

 

マルが打ち上げたのしみずらー♪とか考えていたら、なんだかいつのまにかテラ・モックが動かなくなっちゃってたずら。

 

どうやら動力部でナニかあったみたいだけど…。

 

なーんか嫌な予感がするずらね……。

 

………………嫌な予感なんて気のせいずらね。

 

きっと気のせいずらよ。

 

[[こ、こちら動力部!ザクとフリーダムが!!!ザクとフリーダムがテラ・モックの動力部を!!!]]

 

……なんか今……ザクとかフリーダムとか聞こえた気がするけど……き、気のせいずら……絶対に気のせいずら……。

 

あの二人がこのテラ・モックの中に侵入して動力部をぶっ壊すとか……絶対に気のせいずら……。

 

うぅ……気のせいって思いたいけどやっぱり絶対に気のせいじゃないずらよね……。

 

動力部がどーなったのか聞けばそれがフラグになってあの二人が来ちゃいそうだけど、このクリスマス中止のお知らせ軍の総司令としてはやっぱり確認しなきゃダメずらよね……。

 

そんなわけでマルはおそるおそる動力部がどーなったのか聞いてみたずらよ。

 

「……ど、動力部がどーなったずら?」

 

[[そ、それが……。]]

 

[[このバカみたいにデカいモックの動力部がどうなったのか…………この最強可憐な堕天使ヨハネ様が教えてあげるわ!ずら丸!!!]]

 

あぁ……やっぱりフラグだったずら。

 

堕天使(笑)が来ちゃったずら。

 

[[こいつの動力部はこの最強の堕天使!ヨハネ様とそのリトルデーモン1号がぶち壊してヤったのよ!!!これでこの無駄にデカいテラ・モックとかっていうバケモノはただの木偶の坊よ!!!]]

 

突然の乱入者に困惑するみんなを尻目に、堕天使(笑)はどや顔でテラ・モックが停止したカラクリを話はじめたずら。

 

その内容は信じられないことに、自分とリク君でこのテラ・モックの動力部を破壊したって内容だったずら。

 

[[誰がリトルデーモン1号ですか。全く……まぁ大体はそこの堕天使の言う通りですが、一応はもう少しちゃんと説明しておきましょうか?僕達がこのテラ・モックの内部にどうやって侵入したかをね。とは言え簡単な話なんですよ。このテラ・モックの股にあるアクションベース用の3mm穴から侵入しただけなんです。このテラ・モックはただのハイ・モックをデータ上でサイズアップさせたモノですから、ハイ・モックの股の3mm穴ももちろんあるんですよ。僕達はそこから侵入させていただきました。]]

 

う、うそーん♪ずら。

 

[[さて…花丸。貴女の用意した秘密兵器はこの通り無力化させて貰いました。大人しく降参して僕達の話を聞いて貰えませんか?あと貴女には色々と説明しなければいけない事があります。まずは落ち着いて僕達の話を聞いて下さい。]]

 

「いやずら……話なんて聞かないずら!津島 善子!園田 陸駆!!!よくもこのテラ・モックをやりやがっずらね!」

 

[[善子って言うな!善子じゃなくてヨハネ!ヨハネなんだからね!]]

 

[[どっちでもいいですよ。]]

 

[[よくないの!大事なことなのよ!]]

 

[[別にヨハネでも善子でも、貴女が僕の大切な人だと言うことには変わりないのですが……まぁヨハネが良いのならヨハネと呼びましょう。ね?ヨハネ。]]

 

[[た、大切な人?!ちょっと!こんな大勢の前でいきなりナニ言い出すのよ!そーゆーのは…そ、その……二人きの時に言ってよ……。]]

 

[[はいはい。覚えておきますよ。]]

 

[[うん……って!またはいはいって言ってるし!]]

 

…………またこの堕天使(笑)と面倒くさがり屋さんな無意識ハーレム野郎は…………人前でいちゃいちゃ見せつけやがって!ずら!!!

 

技量では勝てなくても数ではこっちがまだまだ優勢ずら!

 

一斉射撃でぬっ殺してしまえばいいずら!

 

「総員!この堕天使(笑)と面倒くさがり屋さんな無意識ハーレム野郎をぬっ殺すずら!!!撃て!撃って撃って撃ちまくるずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

[[[[[[[[[[YES!ずらまーる!!!じゃなくて了解です!ずらまーる将軍!!!!!]]]]]]]]]]

 

マルの号令に従ってクリスマス中止のお知らせ軍のみんなが一斉に射撃を始めようとしたんだけど…………。

 

[[させないっての!アヤメ!マルチロックよ!まとめて撃ち墜としてやるわ!!!]]

 

<<了解です。マルチロックシステム作動。ターゲットロック、ロック、ロック、ロック、ロック、ロック、ロック、オールロック。>>

 

[[天をより舞い降りし漆黒の翼よ!我が眼前に広がる全ての災禍を撃ち抜きなさい!フルバーストォォォォォォ!!!!!]]

 

あの堕天使(笑)はこちらが一斉射撃を始める前にフリーダムのマルチロックでみんなまとめてロックオンしてフルバーストして来やがったずら!

 

「ずら?!あ、あぶねーずらよ!この堕天使(笑)はいきなりなんてことしやがるずら!!!って!そーじゃなくて!みんな!避けるずらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

[[[[[[[[[[ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!やぁぁぁぁらぁぁぁぁれぇぇぇぇたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]]]]]]]]]

 

マルは間一髪で左腕のシールドで防いだけど、みんなはフリーダムから放たれたビームやレールガンの弾丸に次々と貫かれて…。

 

「う、嘘ずら…。みんなヤられちゃったなんて…嘘ずら!」

 

クリスマス中止のお知らせ軍のみんなはその命をあっさりと散らしてしまったずら。

 

[[花丸、あとは貴女だけです。この場ではどうせ話は聞いてはくれないのでしょうから、とりあえずは墜とさせて貰いますよ。]]

 

<<ヒートホーク!アクティブです!>>

 

マルは儚く散っていたみんなの残骸を見て呆然としてしまったずら。

 

頼れる参謀長も。

 

口喧しい大佐も。

 

心配性な中佐も。

 

気弱な少佐も。

 

大尉も、中尉も、少尉も。

 

曹長も軍曹も伍長も。

 

新しく仲間に加わった新兵達も。

 

(彼氏にはしたくないけど)みんな優しい良い奴らなのに……みんなマルを置いて行っちゃったずら…。

 

みんなヤられちゃったずら…。

 

そんなテラ・モックの中枢部に残された一人ぼっちのマルに相対するのは、赤熱化した片刃の斧を手に持つ緑色の一つ目のMS…ザクを操るマルが初めて好きになった男の子…。

 

園田 陸駆君。

 

あの日、ルビィちゃんと一緒にマルの手を取って夢の舞台へと引っ張りあげてくれた男の子…。

 

マルの大好きな男の子…。

 

でも…………。

 

「話なんて聞きたくないずら!もう嫌いずら!!!クリスマスに堕天使(笑)なんかといちゃいちゃしてるリク君なんて嫌いずら!!!だいっきらいずらぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

リク君はクリスマスに一人ぼっちで寂しい思いをしているマルに気付いてくれなかったずら!

 

そんなの言わなきゃ絶対にわかんないってわかってるけど!

 

それでもマルは!マルは!!!

 

リク君だけには一人ぼっちのマルのこの想いをわかって欲しかった!!!

 

クリスマスが特別な日じゃなくていい!ただいつもみたいにマルの側に居て欲しかった!!!

 

マルはリク君が側に居てくれるだけでよかったんだよ!!!

 

[[だから貴女に内緒でこそこそとしていたのには訳があるんです!いいですか!花丸!僕達は貴女に!]]

 

「問答無用ずら!!!ズラ・モック改!逝くずら!!!!!!」

 

これが……これが最後の闘いずらよ!!!!

 

「うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

マルはズラ・モック改に残された全ての力を振り絞って、リク君を倒すために突撃を始めたずら!

 

[[やっぱり話は聞いてはくれませんか……ならば遠慮なく墜とさせて貰いますよ!]]

 

リク君はそんなマルに少しだけ悲しそうな声で“話は聞いてはくれませんか”と呟くと、ヒートホークを構え直してマルのズラ・モック改を迎え撃とうと動き始めたずら。

 

リク君も本気ずらね…。

 

そんな本気のリク君に今のマルじゃ勝てないのはわかってるよ。

 

わかってるけど……!

 

「ヤれるもんならヤってみやがれ!ずらぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

マルの気合いを受け取ったズラ・モック改は、その持てる全ての力を使って踏み込むことでまるでクイックブーストのような爆発的な加速力を発揮すると、リク君のザクへと一気に距離を詰めたずら!

 

そして右腕に展開していたズラモックローをリク君のザクへと振り下ろしたずらよ!

 

でも……

 

[[踏み込みは上々…ですが!]]

 

[[やっちゃえ!リク!]]

 

[[それではまだ僕には届きませんよ!花丸!!!]]

 

リク君の言う通り、振り下ろされたズラモックローはザクには届かなかったずら。

 

リク君はザクの右肩のシールドで振り下ろしたズラモックローを器用に受け流して、渾身の一撃をいなされた事で体勢の崩れたマルのズラ・モック改に向けて、右手に握ったヒートホークを振り抜いて来たずら。

 

そして、振り抜かれたザクのヒートホークはそのままズラ・モック改の胴体を両断して……。

 

<BATTLE END>

 

バトル終了のシステムアナンスがコクピットに虚しく響いたずら。

 

「あーあ……やっぱり負けちゃったずら……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カップル限定バトルロイヤル大会で善子ちゃんとリク君のコンビに負けちゃったマルは二人から逃げようとしたんだけど、ガンプラバトルシミュレーターの筐体から出てきたところをリク君に捕まっちゃったずら。

 

流石はリク君。

 

マルと同じ絢瀬流緊縛術の免許皆伝ずらね…。

 

マルも緊縛術勝負では負けてはいないと思うけど、今回は咄嗟の事で対緊縛術用の“荒縄返し”を使う暇すらなかったずら。

 

そんなこんなで荒縄で縛り上げられたマルは黒澤家保有のヤクザ屋さんご用達な黒塗りの車に詰め込まれて何処かに連れていかれることになったずら。

 

このときはマルは黒澤家経営の泡の国とかちょっと非合法な配達マッサージ屋さんに売られちゃうんだな。って思ってたんだけど……。

 

「「「「「「「「メリー!メリー!!クリスマス!!!」」」」」」」」

 

縛られて連れてこられた場所は浦の星学院のガンプラバトル部の部室だったずら。

 

でもこの日はいつもの見慣れた部室じゃなくて、沢山の色とりどりの飾りや美味しそうなご馳走、そしておっきなケーキがマルを出迎えてくれたずら。

 

メ、メリーメリークリスマス?!

 

これは……まさか……もしかして……噂に聞いた…………夢にまで見た…………クリスマスパーティー?

 

「ではなく、何処かの誰かの誕生日パーティーですよ、皆さん。」

 

じゃ、なかったずら。

 

どこかの誰かのお誕生日パーティーずらか?

 

どこかの誰かって誰ずら?

 

なんでどこかの誰かのお誕生日パーティーなんかお祝いしてあげるずら?

 

「あっ!うんうん!そうだったね!これはクリスマスパーティーじゃなくてどかの誰かのお誕生日パーティーなんだよね!」

 

「そうですわ。何処かの誰かのお誕生日パーティーならば、ご実家がお寺でクリスマスパーティーを開けない花丸さんでも参加できますものね。」

 

クリスマスパーティーを開けないマルでも、何処かの誰かのお誕生日パーティーなら…………あっ!も、もしかして!

 

これってどこかの誰かのお誕生日パーティーって名目のクリスマスパーティー?!

 

マルがクリスマスパーティーはダメだからどこかの誰かのお誕生日パーティーにしたずらか?!

 

「何処かの誰かの生誕祭……フッ……天界を追放されたこの堕天使ヨハネが、友のために全ての元凶である彼の者の生誕祭を祝うだなんて……皮肉ね……。」

 

あー。確かに12月25日が誕生日のどこかの誰かって堕天使(笑)的に言えば祝っちゃダメな人だよね。

 

「はいはい。色々と話が拗れそうだから堕天使はちょっと黙ってなさい。」

 

「ちょっ!リリー?!なんでよー!!!」

 

「なんかこの二人って最近仲いいよね?ヤっちゃった?なんなら今からここでヤっちゃってもいいんだよ?ほら♪脱いで♪脱いで♪」

 

「「ヤってないし脱がないわよ!ってかだからってアンタが脱ぐな!!!」」

 

「イエス!ヨシコとリコはとーっても仲良しさんデース♪あ!マリーわかっちゃった♪きっと二人はレズビアンなんデース♪」

 

「「おいまて!悪の総帥!誰がレズビアンだ!誰が!!!」」

 

「ふぇ?れずびあんってなーに?」

 

「ち、千歌ちゃん!レズビアンがなんなのか!私が手取り足取り腰取りじっくりと教えてあげるよ!ベッドの中で!朝まで!二人きりで!さぁ行こう!すぐ行こう!ほら行こう!全力前進!ヨォォォソロォォォォォォォォォ!!!」

 

「はぁ……皆さんは本当にいつも通りですね。」

 

「あはは……。」

 

みんないつも通りのノリで騒いでるずら。

 

そんなみんなをこれまたいつも通りにリク君とルビィちゃんが困ったような顔で見守ってるずら。

 

うん。なんかまたいつものグダグダパターンに入りそうずら。

 

とりあえずはお話を先に進ませないとダメずらね!

 

「あ、あの!」

 

マルがお話を先に進めるためにみんなに声をかけようとしたとき、そんなマルに気付いたルビィちゃんがにこにこ笑いながらマルにちょっとだけ不恰好な、でもとってもおっきなケーキを見せてくれたずら!

 

クリスマスパーティーっぽい誰かのお誕生日パーティーで登場するケーキ…………こ、これが噂に聞くクリスマスケーキと言われる逸品ずらか?!

 

「そんなことよりも!はい!花丸ちゃん!クリスマスケーキじゃないケーキだよ!善子ち「善子じゃなくてヨハネよ!」ゃんとリク君とルビィの三人で作ったんだよ!あっ!だいじょーぶだよ!善「ヨハネ!」……ヨハネちゃんがまた唐辛子とか入れてからーいケーキにしないように、ちゃんと見張ってたから!」

 

「お料理も僕達みんなで作ったんですよ。それでですね。ここ最近、僕達がこそこそとしていたのは今日のパーティーの為の資金作りやらなんやらの為だったんです。どうやらそれで花丸に寂しい思いをさせてしまった様ですね。申し訳ありませんでした。」

 

そっか……だからみんなは……。

 

マルは仲間はずれにされたんじゃなかったんだ……。

 

みんなはマルのために……。

 

「うぅ………………。」

 

「花丸?どうしました?」

 

「マルは……マルは……マルは………………。」

 

マルは……こんなにも素敵な仲間が一緒に居てくれて……世界で一番の幸せ者ずら♪

 

「みんなだいすきじゅらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、マルのはじめての、そして最高のクリスマスは過ぎていったずら。

 

これからはもう、マルは一人ぼっちはクリスマスじゃない今回はずらね。

 

一人ぼっちのクリスマスじゃないけど…………みんなは……クリスマス中止のお知らせ軍のみんなはまだ一人ぼっちのクリスマスずら。

 

だから♪マルは来年もみんなと一緒に戦うずら!

 

いつの日か、世界中の一人ぼっちのクリスマスがなくなるその日まで!

 

マルの戦いはまだまだ終わらないずら!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?ずら♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回登場したテラ・モックは本編でも終盤で登場予定です。
ソラや“μ's”の面々とA-RISEや終盤までに登場する多くのスクールファイター達が超巨大なテラ・モックです相手にどの様に戦うか…。
そこまで辿り着くにはまだまだ時間がかかってしまいますが、何卒この物語の最後までお付き合いいただければ幸いでございます。

次回更新は明日、1月1日(月)のお昼頃を予定しております。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2016 X'mas特別編「夢の後先」

皆様、本日もご覧いただきありがとうございます。


今回のお話は本編は少しお休みで、にこちゃんを語り部に迎えたX'mas特別編になります。
時間軸は現在の第5話よりも先の時間軸になっております。
その為、以下の内容にご注意下さい。

※1 このお話では第5話現在ではまだμ'sに加入していない1年生、3年生もμ'sメンバーとして登場いたします。
※2 お話中に若干の今後のネタバレ的な内容も含まれています(主に絵里さんの性癖…)。
※3 今回ガンプラバトルはありません。
※4 無駄に長いです。おおよそ何時もの倍くらいです。


内容は何時ものグダグダな日常回になっております。
それでは 2016 X'mas特別編「夢の後先」 ご覧下さい。














「と言うわけで宴もたけなわやから、そろそろみんなお楽しみのプレゼント交換の時間やで~!いぇ~い♪」

 

「「「いぇ~い!」」」

 

いぇーい。って古いわ!

 

希!あんたいつの時代の人間よ!

 

穂乃果も凛もことりもノリが良いと言うか付き合いが良いと言うか…。

 

ナニよ?え?ヤダちょっと!待って!これってもう始まってんの?!いやぁーん♪ちょっとだけにこの恥ずかしいプライベートな部分が出ちゃったわぁ♪

 

みんなぁ♪忘れてたちょうだいね♪にこのぉ~お♪ね♪が♪ぃ♪うふ♪♪♪

 

画面の向こうのみんなー!おはようございますぅ♪こんにちわぁ♪こんばんわぁ♪

 

いつもニコニコあなたのハートに笑顔を届けるみんなのアイドルファイター♪矢澤にこにこ~♪

 

いつも通りにぃ、にこに~♪って呼んでね♪

 

………………あー、ヤメヤメ。やっぱりこっちの“にこ”は疲れるわー。

 

今日は全銀河天元突破なにこちゃんファンのみんなには悪いけど、プライベートだから素の方の私でやらせて貰うわね。

 

さて、改めておはよう、こんにちは、こんばんわ。矢澤 にこよ。

 

そして今日の日付は12月24日。まぁいわゆるクリスマス・イヴってヤツね。

 

世間では性夜とか言ってリア獣(誤字じゃないわよ!)どもがラヴいホテルに引き籠って楽しくアッハンウッフン子作りでもしてるんでしょうね。

 

ケッ!ナニが性夜よ!ド腐れリア獣どもが!浮気がバレてチ○コもぎ取られて死にくたばりやがれってのよ!

 

別に羨ましいとか思ってないわよ!きょ、去年なら私だって夜はあのバカと2人きりのイヴだったのよ!性夜でケダモノみたいにヤることヤってたのよ!

 

ホントなんだからね!

 

特別に一回だけ、二人の将来とかこれからの関係とか、色んなモノを賭けてゴム無しで生でヤらせてあげたんだから!

 

生ナカの結果は…まぁ私が今ここでこうしているってことで察して欲しいわ。

 

あのバカ…肝心な時に外しやがって…。

 

そして今年もホントならうちで、こころ、ここあ、虎太郎、それにママとにことあのバカと…“家族”で一緒にささやかなクリスマスパーティー…の、はずだったんだけどね…。

 

もちろんその後は去年と同じように二人でお楽しみの性夜に突入するつもりでいたのよ!

 

でも今年はあのバカの周りは何だかんだでにぎやかになっちゃったから、2人きりでイヴってのは無くなっちゃったのよね…。

 

信じられる?あのバカは1年で、正確には4月からたった1ヶ月で一気に8人も増やしやがったのよ!8人も!

 

私を入れて合計9人とかバカでしょ!

 

まったく…去年まではあのバカと本気で一緒に居ようなんて、そんな事を考えてるヤツは私だけだったのに…。

 

アイツの周りに寄って来ていた女共は、ほとんどが金かアイツの顔面偏差値や無駄な廃スペックに引き寄せられた有象無象共だったからね…。

 

あー、いや、絵里と希は違ったわね。

 

絵里のヤツは始めは本気で去年までの腐りきっていたアイツをどうにかしたいって考えてたみたいだし…。

 

希は……希の考えてる事はイマイチ分かりづらいのよね…。

 

去年の段階…特にそらのヤツが少しはまともに戻った夏休み以降の段階では、多分“ちょっと気になる男の子”程度には好感を持っていたとは思うけど?

 

話がそれたわね。まぁとにかく、恋する乙女な私としては、あのバカを独り占めできないのはちょっと残念なんだけど、今日みたいなにぎやかなクリスマスもこれはこれで悪くはないわ。

 

そんな事を考えちゃう辺り、私も随分と丸くなったものね。

 

ホント、一体誰のせいかしら?

 

ちなみに今日は私達μ's10人だけでのクリスマスパーティー。

 

場所はご両親が海外赴任で留守にしていて、広い一軒家で妹の亜里沙と二人暮らしをしてる絵里の家を提供して貰ったわ。

 

私達がμ'sでいられるのは残り3ヶ月くらい…今日は最初で最後のμ's限定クリスマスパーティーにしたかったから、悪いけど亜里沙には穂乃果の家に…友達でもある穂乃果の妹の雪穂の所に泊まって貰う事になってるの。

 

お姉ちゃん大好きっ娘の亜里沙にはホント悪いとは思うけど、今頃はあっちはあっちで、そらの義妹の悠莉と雪穂の三人で楽しくやってるはずよ。

 

「希、アンタ相変わらず強引ね…。」

 

それにしても希は相変わらず唐突ね。

 

確かに希の言うように、明日の事を考えると時間的にはそろそろ丁度良いのかもしれないけど、今までの話の腰骨をバッキリ折って無理矢理に予定を進めようとするんじゃないわよ!

 

それと!胸に付けてる無駄にデカいその二つの脂肪の塊をプルプル震わせて“いぇーい!”とか両手をあげてんじゃないわよ!視界に入る揺れる脂肪の塊がホント目障りだわ!削ぎ取るわよ!

 

どうせ私のおっぱいは残念よ!あるのか無いのかわからないくらいのミニマムサイズよ!まな板で悪かったわね!一応ブラは着けてるけど本当はブラだっていらないわよ!

 

でもね!こんな残念なサイズのチッパイでも需要はあんのよ!あのバカだって喜んで(たぶん…)むしゃぶりついてくるんだから♪一部のマニアな連中にも大人気よ!

 

なんと言ってもこの私、矢澤 にこは合法ロリなのよ!合法ロリ!私とあーんな事やこーんな事しても、にこちゃんの嬉し恥ずかしなエロ画像やエロ動画を持ってても児ポ法に引っ掛かんないのよ!

 

そんなモン持ってんのはあのバカだけだけどね!

 

もちろんパーフェクトスレンダーボディのにこちゃんは感度だって抜群よ!

 

ちょっと乳首弄られただけでアソコはヌレヌレになるんだから!締まりだってスゴいんだかね!一度アソコでチ○コ咥えこんだら逝くまで絶対に離さないんだか!

 

いい?しかも希や絵里みたいなデカいのは歳取ると悲惨よぉ♪

 

脂肪の塊が重力に耐えきれなくなって垂れて来ちゃってスッゴい醜くなるんだからぁ♪

 

その点この私!ウルトラキュートなにこに~のお手軽サイズなプリティおっぱいなら絶対に垂れる心配もしぼむ心配も無いから安心よね!

 

そもそも胸なんてデカくてもミニマムでも、子供産んだときにお乳あげれれば問題ないのよ!

 

世の中の連中はそれが分かってないのよ!テガけりゃいいってもんじゃないのよ!

 

………ダ、ダメだわ…。自分で言ってて虚しくなってきたわ…。

 

この話題はもう止めましょう。

 

「にこ、仕方ないわ。だってテンションが振り切ってる状態の希よ?あの状態の希は私達じゃ止められないし止まらないわ。それに今までの事を考えれば今回はまだまともな方よ。最悪なのは希のテンションが振り切って周りを煽り始めて、ことりがエロ方面か黒くなるかどちらかの暴走が始まって、真姫が穂乃果と凛の二人を相手に真面目に実技アリの性教育を始めて、花陽はガンプラとお米を両手に奇声をあげて謎の踊りを踊り出して、ソラは危険察知を発動させてすぐに逃げちゃうし、最後は悪ノリしたみんなを止めようとして海未が武力鎮圧に乗り出して………こう考えると希がテンション振り切ってるだけなら本当にマシでしょ?それよりちょっと手伝って。プレゼント交換が終わったら次はみんなでケーキ食べるから、今のうちにテーブルの空いたお皿とかを片付けちゃいましょう。」

 

絵里…アンタ、ちゃっかり自分の暴走は最悪の状況に入れてないし。

 

アンタだって自分から鎖付いた首輪付けて嬉し恥ずかし“ドえむーちか”に大変身するでしょうが…。

 

まぁ突っ込むのも面倒だから黙っといてあげるわ。

 

で?洗い物?面倒ね……。

 

「えー!イヤよ、めんどくさい。家で毎日洗い物してるんだから、今日くらいは洗い物したくないわ!そうよ!そんなもんそらにでもやらせなさい。ほら!そら!ちょっとこっち来なさい!アンタどうせ暇でしょ?あとでご褒美に1発ヤらせてあげるから、さっさとテーブル片付けちゃって!」

 

「にこちゃん一応は女の子なんだから1発ヤらせるとか言うなよなぁ…。逆に萎えるわ。ヤらせるにしても、もう少し恥じらえよ…。それにヤりたいのはにこちゃんだろーが。はぁ…洗い物ね、片付ければイイんだろ?あいあい。分かりましたよ…ったく最近のにこちゃんはマジで身も蓋もねぇな…。」

 

「ナニよ!なんか文句あんの!フ○ラしてやる時にガッツリ歯立てるわよ!それと、はいは1回っていつもいつも言ってるでしょ。子供じゃないんだからアンタはいい加減に直しなさいよね。虎太郎が真似したら殺すわよ!」

 

「青空、にこの言う通りですよ。はい、は一回と何時も言っていますよね?そろそろその癖を直して下さいね。将来、私達が結婚して子供が産まれ、その子が今の貴方の真似をしてしまったら大変です。それとお皿の片付けならば私もお手伝いしますよ。二人で片付けた方が早く終わるでしょうから。」

 

海未のヤツ…さらっと結婚とか子供産むとか…随分と言うようになったわね…。

 

私がμ'sに入った頃はアグレッシブエロスなことりが一番の強敵になると思っていてけど、最近は全体的に海未の方が脅威度は高いのよね。

 

まぁ海未はことりと違って青空共有条約をしっかり守るし、独り占めしようと陰謀を張り巡らさないだけマシなんだけどね。

 

「へーい。にこちゃんも海未さんも毎回ご苦労なこって…。直すように気を付けまーす。んじゃ悪いけど海未さんは手伝いよろしく。絵里さんはケーキの準備頼むわ。アホとネコのリクエスト通りにことりさんと二人で大量に作ってきたからさ。海未さん、洗いモンは俺がやるからドンドン空いた皿持ってきて。あ、デカい皿は重いから俺が先に持ってっから。」

 

「ケーキって廊下に置いてあるあの大きなクーラーボックスよね?わかったわ。テーブルが片付いたら持ってくるわね。ふふ、実は私もソラとことりが作って来てくれたケーキが楽しみだったりしてるのよ。」

 

「分かりました。それでは小皿等はあとから私が運びますね。あら?少しお料理が残ってしまいましたね…。残ったお料理はどうしましょうか?」

 

「あー、海未!ちょっと待って!……はい、タッパ。これに詰めといて。残り物だからって絶対に捨てんじゃないわよ!真姫がアホみたいに高い食材持ってきたんだから、捨てるなんてもったいないわ!」

 

グラム何千円…極めて万に近い金額の超高級牛を使った、そら謹製のローストビーフよ!

 

他にも今の時期に生のメロンなんてむちゃくちゃよね!

 

生ハムメロンなんて始めて食べたわ!

 

そんな料理の数々…残したとしても絶対に捨てさせなんてしないわ!

 

こんな高級食材を惜し気もなく使って作った料理なのよ!持って帰っていい子で待ってるあの子達に…こころとここあと虎太郎にも食べせさてあげなきゃ!

 

「慌てないでも大丈夫ですよ。捨てるなんてそんな事はしませんので安心して下さい。にこが持って帰ってくれるのならば私達も助かります。揚げ物の下には一応ペーパータオルを敷いておきますね。絵里、そう言う訳なのでペーパータオルを少しいただきますね?」

 

「構わないわよ。そうなるとラップとかも必要かしら?海未、ラップの場所は分かる?ソラなら知ってると思うけど、冷蔵庫の横の棚にあるから好きに使ってね。」

 

「はぁ…青空なら知ってる、ですか…。あの人は絵里の家にもたまに泊まりに来ているのでしたね…。青空にとっては勝手知ったる絵里の家なんですね…。青空は私の家には泊まりに来てはくれないので、少し複雑な気分です。すいません、可笑しな事を言ってしまいましたね。ラップ、ありがたく使わせて貰いますね。ありがとうございます。」

 

そらが泊まりに来てくれない…か。

 

別に海未の所だけに泊まりに行かないってワケでもないんだけどね。

 

基本的にアイツが泊まりに行くのって、私と絵里と希の所だけなのよね。

 

流石にあのバカでも相手の親が居る家に泊まりには行けないわよ。

 

え?私の所にはママが居るのにどうして泊まりに来るのか?

 

まぁ私の場合は色々あってラブホでエロいことしてるのがママにバレちゃって、その時にママが“アナタ達、いい?いちいちセ○クスする度にラブホ使ったらお金が勿体ないわ。ウチでヤればタダよ!タダ!”って言って、ヤる時は部屋にカギを掛けて、ここあ達にヤってる時の声が聞こえない様にだけ気を付ければ好きにしろって言われたのよ。

 

ママったらヤる時にゴム使えとは言わないのよね。

 

むしろ早く孫の顔が見たいわ!って言ってるし…。

 

私とあのバカの子供…か。

 

今は私もあのバカも学生だから、子供なんてやっぱりまだ早いわよね?

 

でも、いつかは……ね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ早速プレゼント交換逝ってみよか~♪まずはくじ引きで1番を引いた凛ちゃん!誰のプレゼントが当たったんか発表逝ってみよか~♪」

 

「にゃ~ん♪凛はね…あ!絵里ちゃんのプレゼントだよ!」

 

「私の用意したプレゼントは凛に当たったのね。それじゃ、はい、凛。私のプレゼントはシルバーアクセのベンダントよ。一応は私の手作りなのよ、これ?ふふ♪あのイベントの花嫁さん騒動ですっかり“恋する女の子”になっちゃってオシャレに目覚めた凛にコレが当たったのは丁度良かったかしら?」

 

絵里が用意したプレゼントは花をあしらった小さなシルバーアクセのペンダントね。

 

絵里はアクセ作りが趣味だから、納得のチョイスね。

 

たぶんあのシルバーアクセって、銀粘土(シルバークレイ)ってヤツを使って作ったんでしょうね。。

 

ま、絵里の言う通り、最近は女子力磨きに一生懸命な凛に当たったのは良かったんじゃないかしら?

 

「にゃ!絵里ちゃん!なんかスッゴいちっちゃ可愛いよ!わぁ!嬉しいにゃ!絵里ちゃん!ありがとにゃ!でも…こんなに可愛いアクセサリーが凛に似合うのかなぁ…。」

 

「アホネコはまたそんな事言ってんのかよ?絵里さん、ちょっとソレ貸して。」

 

「ホント、凛はまたそんな事を言って…仕方ない子ね。はい、お願いね。ソラ。」

 

凛は女子道を歩き出したばかりだから、自分に自信が持てないのは仕方ないわ。

 

今回もそらがフォローするから私が口出ししなくても大丈夫でしょ。

 

「おうよ。オラ!アホネコ!動くなよ!……っし、ほれ、どーよ?似合ってんじゃねぇか。お前はもう少し自分の価値を知れって。誰がなんと言おうと、凛は可愛いんだよ。お前を可愛くねぇなんて言うクソ虫がいたら、俺がブチ殺してヤる。だからもっと自分に自信持てって。」

 

「にゃ…。り、凛は別に他の人に可愛いって言ってもらえなくていいの。そらにゃんにだけ可愛いって言ってもらえたら、それだけで凛は満足だから!だから!凛のこといつも可愛いって言ってくれてありがとにゃ!」

 

……あのバカは…相変わらず女を誑し込むのが上手いんだから。

 

たまには私にも気の利いた一言が欲しいわ…。

 

「うんうん。凛ちゃん、良かったね♪(当たりを引いて、やね。さ~て♪ハズレは誰が引くんやろ~なぁ♪)次は2番……花陽ちゃん!逝ってみよか!」

 

希?今アンタ、ハズレがどうとか言わなかった?

 

プレゼントの中にハズレ…あるのね…。

 

希が妙に嬉しそうにハズレなんて言うんなら、きなりドきついヤツなんでしょうね…。

 

とりあえず、ハズレの本命はことりかしら?

 

あの色ボケ狂鳥娘のことだから、どうせ大人のオモチャとか卑猥なヤツを持ってきたんでしょ。

 

「はい!2番!小泉 花陽!行きます!えーっと…花陽の引いたクジは…あ!希ちゃんのプレゼントです!」

 

「うちの?んふふ~♪花陽ちゃんは運がええわぁ~♪大当たりやね!うちの用意したプレゼントはこれや!」

 

「希、これは…土鍋、ですか?あら?この土鍋は…アッガイ、でしょうか?」

 

「アッガイ?!ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、まさかぁぁぁぁぁぁ!それは伝説のアッガイ土鍋!花陽達が産まれるずっと前に1番クジの景品として生産された非売品!今では現存するアッガイ土鍋はもう両手で数えるくらいしか残っていないって言われているのに……。そんな伝説のアッガイ土鍋が花陽の所に?あぁ…これはユメなんでしょうか…。」

 

アッガイ土鍋?また希は妙な物を持ち出して来たわね。

 

花陽は喜んでるみたいだけど、私は正直いらないわ。

 

「なぁ…希さん…アレって確か今じゃとんでもねぇプレミア付いて、オークションに出せば最低でもひゃくま…」

 

「はい!スト~ップ♪その先は言ったらアカンで?そらっちはちょいこっちにきてや~♪(あのな、占いでうちのプレゼントは花陽ちゃんに当たるって分かっていたんよ。だからうちが持ってる物で花陽ちゃんが一番喜んでくれるアレにしたんや。値段の問題やないんよ?うちはただ花陽ちゃんに喜んでもらいたかったん。)」

 

「(…ま、希さんがイイって言うなら別にイイよ。) オラ!花陽!良かったな!」

 

「はいぃぃぃぃぃ!このアッガイ土鍋で必ず美味しいご飯を炊いてみせます!希ちゃん!素敵なプレゼント!ありがとうございました!」

 

……もしかして、アレって高いの?

 

そらが“ひゃくま…”って言いかけていたけど、まさかね?

 

あんな微妙な土鍋が百万とか…無いわよね?

 

「次は三番!えりち!逝ってみよか~♪」

 

「それじゃ引くわよ?私は……ことりのプレゼントね。」

 

ついに来たわね…ことりのプレゼントが…。

 

あの狂鳥娘の用意したプレゼントは、バ○ブやローターの詰め合わせとか、肛○拡張セットとか、海外から取り寄せた後遺症が残るくらい強力な媚薬の詰め合わせとか、SM用の低温蝋燭一年分とか、穴のあきやすいコン○ーム一年分とか、海未のオ○ニーを盗撮した動画を焼いたDVDとか、世界の卑猥な拷問コレクション百選とか、理事長所有のペットコレクションを一人とか、どうせそんな感じのエロ系ネタプレゼントなんでしょうね。

 

「絵里ちゃん大当たりぃ~♪は~い♪ことりのプレゼントはことりお手製の手作りコートで~す♪絵里ちゃん用に少しだけ手直しするから、渡すのは2・3日待ってね~♪」

 

「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」

 

「(マジかよ?ことりさんなのにまともだぞ?全裸にリボンでプレゼントはことりですぅ~♪とかヤると思ってたのに…。)」

 

「(これは夢でしょうか?ことりなのにまともなプレゼントですよ…。狂鳥病なことりの事なので、阿部さんが主演のキ○ガイな内容のDVDでも持って来ていると思ってたのですが…。)」

 

「(大変です!ことりちゃんなのに凄くまともなプレゼントですよ!この間の呪いをばらまく恐怖のコ○リ箱とか持ってくると思ってたのに…。)」

 

「(ことり、具合でも悪いのかしら?ことりにしてはまともなプレゼントよね…。もしかして例の狂鳥病が進みすぎていよいよ頭がイカれちゃったとか?パパに頼んで脳神経外科のお医者さんを紹介して貰おうかしら?)」

 

「(ことりちゃんなのにまとも過ぎて逆にドン引きだにゃ…。首輪付けた裸のおねーさんを2・3人くらい連れてきてると思ってたにゃ…。)」

 

「(まともなプレゼントでホンマにおもろないわ~。ことりちゃんならもっとはっちゃけてスゴいの持ってくると思ってたんやけどなぁ~。なんか普通過ぎやねん…。)」

 

「(……ことりなのにまともだわ…。えむちかとしては蝋燭一年分とか新しい拘束具とか欲しかったのに…。後でソラにクリスマスプレゼントとしておねだりしようかしら?)」

 

……なんか予想外ね。たぶん穂乃果以外みんな同じこと思ってるんでしょうね。

 

その証拠に穂乃果以外はみんな半目になって微妙な顔してるわ。

 

…ドえむーちかの絵里は蝋燭一年分とかじゃなくて、あからさまに残念そうな顔してるけど。

 

「や~ん♪う腐フ♪ネェ?ミンナコトリニシツレ~ナコトカンガエテナイカナ?カナ?カナ?カナ?」

 

また出てきたわね。黒い方のことりが。

 

黒化深度がどの程度かわからないけど、最悪は全員で取り押さえて、海未の園田流奥義で沈めて貰わないといけないわね。

 

「ことりさん、それは気のせいだ。」

 

「ことり、恐らくは気のせいです。」

 

「そんなワケないです!ことりちゃんの気のせいです!」

 

「はぁ…メンドクサイ…。ことり、たぶん気のせいよ。」

 

「にゃんのことだにゃ?気のせいだにゃ。」

 

「ことりちゃんの気のせいやないかな?うちらはそんなこと思っておらんよ~?」

 

「さぁ?何のことよ?ことり、アンタの気のせいじゃないの。」

 

「アレ?なんでことりちゃん黒くなってるの?」

 

「気のせ……ごめんなさい、ことり…。私は正直に言うと、新しい拘束具とかSM用の低温蝋燭一年分とかだと思っていたわ。でもこのコートも素敵ね!流石は私達μ'sの衣裳担当だわ!素直に嬉しいわ!ありがとう、ことり。」

 

「……フ~ん……まぁ今回は素直に白状した絵里ちゃんに免じて、みんなにオシオキは無しにしてあげるね♪それとも絵里ちゃんはオシオキがあった方が良かったかな?」

 

絵里はお仕置きされるつもりで素直に白状したんでしょうね。

 

ことりの言う通り、絵里なら喜んでお仕置きされるからね。

 

絵里にとっては、お仕置きが無いのがお仕置きね。

 

「触らぬことりちゃんに祟り無しやね。さ~て、来週のサ○エさんは~♪」

 

「希さん、余計なボケはいらねぇよ。さて、と。次は俺の番か。俺は……花陽のプレゼントだな。ま、花陽だから当然米だろ?」

 

そらは花陽のプレゼントなのね。

 

まぁ花陽のプレゼントなら安心安定のお米だから間違いないわね。

 

ハズレでも当たりでもない。いわゆる“安パイ”ってヤツね。

 

「青空の言う通り、花陽なら間違いなくお米でしょうね。それ以外はあり得ません。」

 

「ことりもそう思うな~。花陽ちゃんならぜったいにお米だよね~♪今回はどこのお米かな?かな?」

 

「花陽ちゃんのお米ので作ったおにぎりっておいしーよね!穂乃果も大好きだよ!そら君!今度、穂乃果におにぎりつくってね!」

 

「花陽なら当然お米よね。それ以外はあり得ないわ。あっても困るしね。そんな事態になったら救急車呼ばなきゃいけなくなるわ。」

 

「かよちんならお米だにゃ!お米しかないにゃ!それ以外は絶対にないにゃ!凛はかよちんのことを信じてるにゃ!」

 

「花陽ちゃんならお米やろ。オチもクソもなさ過ぎでおもろないわ~。」

 

「花陽がこの前、紹介してくれたお米。お値段もお手頃なのに本当に美味しかったわ。そうだわ。ねぇ、ソラ。後で少し花陽からのプレゼントのお米の味見をさせてくれないかしら?」

 

ま、みんなの意見も当然一致してるわよね。

 

実際にお米以外だったら目の前にいるのが花陽の偽者じゃないかって疑うレベルよ。

 

「花陽、アンタが米以外持ってきていたら、明日にでもこの世が滅ぶわ。」

 

「どうして花陽のプレゼントがお米だとみんな決めつけてるんですか!」

 

「さて、次は誰の順番だ?五番の人は挙手!」

 

「そら君?!無視しないで下さい?!」

 

「はぁ…ったく、仕方ねぇーな。それじゃ花陽のプレゼントは何なんだ?」

 

「はい!提携農家さんにお願いして無農薬栽培してもらった厳選米です!しかも天日干しの自然乾燥ですよ!」

 

「はい。次の人!」

 

「アレ?またスルーされた?凄いお米なんですよー!」

 

花陽、アンタは予想通りすぎんのよ。

 

ウケを狙うならもっと頭使いなさい。

 

「五番目はうちやねん♪うちの当たったプレゼントは……凛ちゃんのやね。」

 

「にゃーん!希ちゃんおめでとにゃん♪凛のプレゼントは凛オススメのカップラーメンだにゃ!あのね!希ちゃん!これが豚骨で!こっちは醤油!味噌がこれで、塩はこれだよ!他にもいっぱいあるよ!」

 

「ふふふ♪凛ちゃん、おおきになぁ~。カップラーメンなら一人暮らしのうちには丁度ええんよ。たまにごはん作るのイヤな時もあるんよ~♪その時に美味しくいただくやん♪」

 

あぁ…希、それスッゴい分かるわ…。

 

特に生理が重い日とかご飯の用意するのツラいのよね…。

 

私一人だけなら一食くらいご飯無しとかカップラーメンで終わりでもイイけど、家の場合だとこころ達が居るからカップラーメンだけで終わりってワケにはいかないのよ。

 

こころ達には栄養のバランスをちゃんと考えて、美味しいご飯食べさせたいじゃない。

 

そらが泊まりに来てる日ならアイツがご飯(悔しいけどムダに美味しいのよ…。)作ってくれるから楽なんだけどね。

 

「凛ちゃんのプレゼントがカップラーメンだってみんな分かってたよね?!なんで花陽の時と対応が違うんですかぁぁぁ!」

 

凛もキ○ガイなラーメン狂だけど、アンタは輪を掛けて米狂いでしょ。

 

米の事になると歯止めが効かなくなるから、みんな呆れてるのよ。

 

「ちゅんちゅん♪は~い♪6番目はことりだよ~♪ことりのプレゼントは~♪あ!やったぁ♪ソラ君のプレゼントだぁ♪」

 

「「「「「「「チッ!」」」」」」」

 

「(青空のプレゼントがよりによってことりに…色ボケキ○ガイ狂鳥娘のことりに当たるなんて!物によってはことりを滅ぼしてでも奪い取ります!園田流の真髄…今こそ魅せてさしあげます!)」

 

「(ちょっと!なんでことりにソラのプレゼントが当たるのよ!あと少しで私の順番だったのに!納得いかないわ!イミワカンナイ!)」

 

「(ことりちゃん…いいなぁ…。でも希ちゃんから貰ったアッガイ土鍋もレア物だし、これはこれで嬉しいんだよね。)」

 

「(そらにゃんのプレゼントはことりちゃんに当たったんだ…。いいなぁ…。でも絵里ちゃんのプレゼントのペンダントも可愛いし♪今回はしょうがないにゃん♪)」

 

「(ことりちゃん、ほんま引きが強いわぁ~。まぁ占いの結果やとそらっちのプレゼントは確かに大当たりやけど、使いすぎると大変な事になるんよね~。体重的な意味で♪どないにしろ人数制限無しのフリーパスやから、みんなで一緒に行く事になるやろ~し♪今回はことりちゃんに譲ったげるわ。)」

 

「(ことり…羨ましいわ。ソラのプレゼントだからきっとこの間オープンした噂の凄いSMルームがあるラブホテルに、ソラと一緒に行く三泊四日のセ○クス旅行の招待券とかよね?!噂の凄いSMルームよ!自宅では出来ない本格的なあんな事やこんな事も出来るのよ!どうしましょう…ここはことりを闇討ちしてでも奪い取るべきかし?)」

 

「(なんでことりにあのバカのプレゼントが当たるのよ!他の連中に当たるならまだ諦めもつくけど、ことりだけは別よ!アイツ!絶対にドヤ顔で自慢してくるわ!こうなったら海未と共闘して奪い取る?…ダメね…奪い取ってもそのあとは海未とも奪い合いになるわ…。ガンプラバトルなら負けないけど、リアルバトルじゃ私が海未に勝てるわけないわよ!何とかなんないの!)」

 

「ふっふっふ~♪ことりの日頃のおこないのお陰ですぅ♪」

 

「「「「「「「イヤ!ソレはない!絶対にない!」」」」」」」

 

「ちゅんちゅん♪うぞ~むぞ~のみんなの負け惜しみは聞こえませ~ん♪今回はことりのあっと~てきな一人勝ちですぅ♪」

 

「いーなー!ことりちゃん!ねぇ!そら君!そら君の用意したプレゼントってなーに?」

 

「ん、りせさんから貰ったセレブ御用達の某高級スイーツバイキングの年間フリーパス。期限は来年の大晦日までで人数制限も無しだから今度みんなで行こーぜ。」

 

「ふぇ?え?え?えぇぇぇぇぇ!!!スイーツバイキングのフリーパスぅぅぅ?!それはそれで嬉しいけど~、ソラ君との子作りフリーパスじゃないの~?」

 

「んなもんあるか!」

 

「では来週の土曜日にでもみんなで行きましょう。(残念でしたね!ことり!悪の栄えた試しは無いのですよ!)」

 

「賛成ね。ママとたまに行くんだけど、あそこのスイーツって美味しいから食べ過ぎに注意しなきゃね。(良かった…お金でどうにかなるプレゼントで…。これがもしソラの手作りの1品物のプレゼントだったら、今夜は悔しくて眠れなかったわ…。)」

 

「お米もいいけどスイーツも!ことりちゃん!ごちそうになります!(ほっ…。レアはレアだけど、一人勝ち状態じゃなくて良かったぁぁぁぁ!)」

 

「にゃ~ん♪みんなでスイーツうれしいにゃ!ことりちゃん!ありがとう!いっぱい食べるにゃー!(さりげなくみんなで楽しめるプレゼントにしてくれたんだにゃ!さっすがはそらにゃん!)」

 

「あはは♪ことりちゃん♪ごちになるでぇ~♪(やっぱりうちの占いの結果通りやね♪)」

 

「みんな、バイキングで食べ放題だからって食べ過ぎには注意してね?ねぇ、ことり。一緒に亜里沙も連れて行きたいのだけれど、いいかしら?(SMルームの宿泊券じゃないのね…。うん!ソラにお願いして今度連れて行ってもらいましょ!いけないわ!想像しただけで上のお口と下のお口からヨダレが出てきちゃう…。ダメよえむちか!欲情すのはまだ早いわ!)」

 

「ハッ!ざまぁないわね!ことり!アンタ、普段から条約無視したりしてるから肝心な時にこのザマになるのよ!なぁーにが“日頃のおこないのお陰ですぅ♪”よ!ちゃんちゃらおかしいってのよ!(ありがとう♪ことり♪ごちそうになるわね♪)」

 

「ねぇ?にこちゃん。にこちゃん一人だけ本音と建前が逆になってるよ?そんな子はスイーツ食べ放題なスイーツパラダイスには連れていきません!」

 

「ハッ!つい本音がだだ漏れに…って!ことりぃぃぃ!アンタァァ!この私をのけ者にしようだなんて、イイ根性してんじゃないの!表に出なさい!A-RISEとの決戦の前にアンタと先に白黒つけてやろうじゃないの!」

 

「それはことりのセリフですぅ♪いい加減その使い古しの中古ま○こでソラ君のフランクフルトを咥えるのを止めて欲しいと思ってたんですぅ~♪汚いにこちゃんの中古穴はこの先使う予定のない不要な子宮ごと鉛で塞いでついでにドラム缶の生コンお風呂で封印したら東京湾に沈(チン)してあげますぅ♪」

 

「アンタこそ、その股についてるムダな腐れ穴を硬化パテで塞いでおめでたい中身の頭捻切って胴体だけ富士の樹海に棄ててきてヤるわ!頭は部室に愚か者の末路って題名で飾ってやるからありがたく思いなさい!」

 

「また始まったよ…。にこちゃんとことりさんの姉妹喧嘩が…。ホントは仲良いんだから素直におめでとう、ありがとうで終わりにしとけばイイのに…。」

 

「ですがこの二人の言い合いは見ていて楽しいんですよね。二人ともボキャブラリーが豊富で参考になります。」

 

「それでもケンカはダメ!にこちゃん!ことりちゃん!ふたりともケンカはダメだよ!みんなで仲良くスイーツ食べ放題にいこ?ね!」

 

……まぁせっかくみんなで楽しんでるんだからケンカは不粋よね…。

 

仕方ないわね…。

 

「………チッ。穂乃果に感謝しなさいよ。」

 

「………ちゅん。優しい穂乃果ちゃんに感謝して欲しいですぅ♪」

 

「「今回はこの辺で終わりにして(あげますぅ)やる。」」

 

「うん!うん!やっぱり仲良しが1番だね!やったー!ケーキ!プリン!チョコフォンデュ!この前もそら君に連れて行ってもらっけど、パスタやカレーもあるんだよね!みんなで一緒にスイーツ天国!ことりちゃん!ありがと!」

 

ん?穂乃果、今なんて言った?

 

「おい!穂乃果!それはみんなに黙ってろって言っただろーが!ナニさらっとバラしてんだよ!」

 

確か“この前そら君に連れて行ってもらった”とか言わなかった?

 

“そら君に連れて行ってもらった”ですってぇぇぇぇ!

 

「ことりぃぃぃ!!!分かってるわね!」

 

「ちゅん!了解だよ!にこちゃん!」

 

「「そら(ソラ君)!!!オハナシしましょーねぇぇぇ!(シヨーカァァ!!!)」」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁす!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪は滅びたわ。次は私の番ね!私が引いたのは………真姫のプレゼントね。」

 

穂乃果一人だけ高級スイーツバイキングに連れて行ったバカにことりと二人で(途中から海未も加わって)制裁を行って、ケジメはしっかりつけたわ。

 

制裁中に絵里がハァハァ言いながら“ソラに酷い事をしないで!ヤるならえむーちかにヤりなさい!”とか言って乱入して来た時は困ったわね。

 

放置しても“放置プレイ…あぁ…なんて酷いの!こんなに火照ってるのに放置なんて!”って、ホント嬉し恥ずかしドえむーちかはポンコツ通り越して頭がオカシイのよ。

 

で、そんなこんなでプレゼント交換も終盤戦。

 

残ってるプレゼントは私と真姫と穂乃果と海未のプレゼント。

 

ここまで希がボソッとささやいていたあからさまなハズレってヤツはまだ出てないから、残りの4人のプレゼントの中にそのハズレがあるのね…。

 

私のプレゼントはまぁそこまでハズレってワケでもないし、真姫のプレゼントは確実にセレブな物でしょうし、海未のプレゼントもまともな物なんでしょうね。

 

そうなるとハズレは穂乃果のプレゼントかしら?

 

穂乃果は基本的に頭の中身が残念だから、幼稚園児が用意するような残念な物なんでしょうね。

 

そんな事を考えながら私が引いたプレゼントは真姫のプレゼント。

 

まぁそらのプレゼントが出ちゃった段階でハズレじゃなきゃ何でも良いわ。

 

「はい、にこちゃん。マフラーよ。ママがこの前ヨーロッパの方に旅行に行ったときにお土産で買ってきたんだけど、私じゃちょっと地味なのよ。余り物みたいで悪いんだけど、良かったら貰ってくれない?」

 

えっ?マフラー?

 

真姫のプレゼントってマフラーなの?

 

「ねぇ、真姫ちゃん…ことりの勘違いじゃなかったら、そのマフラーってHE○MESだよね?確か中古でも10万くらいするヤツだよね?」

 

は?HER○ES?HER○ESってララァのMA…じゃなくて、確かバカみたいに高いブランドよね?って!マフラーひとつで10万?しかも中古でも?!

 

コレってあきらかに新品よ!10万以上は確実にするの?!ナニよそのメチャクチャな値段は!ヤバイわ!私の用意したプレゼントと…

 

「別にそのくらいなら安いじゃない。それにこのマフラー、私が持っててもどうせ使わないし。はい、にこちゃん。いらなかったら適当に捨ててちょうだい。」

 

10万以上もするもん捨てれるか!

 

「それじゃ次は私の順番ね。私は………にこちゃんのプレゼント?」

 

しかも私のプレゼントが真姫に当たるし!

 

まずいわ!本格的にまずいわ!

 

私の用意したプレゼントもマフラーなのよ!

 

しかも真姫のと違って貧乏臭い手編みのマフラー…。

 

カシミアでもなんでもない、ただの毛糸のマフラー…。

 

……真姫のブランド物のマフラーなんかの後で、しかもブランド物のマフラーを出したその本人になんか渡せないわ……。

 

「あげない。」

 

「えっ?ごめん、にこちゃん。ちょっと聴こえなかったわ、もう一回お願い。」

 

「あげない。って言ったのよ!私はプレゼント用意するの忘れて来たのよ!」

 

そうよ!忘れて来たで押し通すのよ!

 

真姫には悪いけど、後でナニか別の物を用意して… 。

 

「にこっち~♪ウソはあかんでぇ……凛ちゃん!そらっち!GO!」

 

「「了解!」」

 

チッ!希のヤツ!余計な事を!

 

まずは凛とそらから逃げなきゃ!

 

って!早いのよ!このアホ猫は!

 

「にこちゃん!ゲットだにゃー!」

 

「わりぃな、にこちゃん。どれ、コレがにこちゃんの用意してプレゼントだな…。さて、にこちゃんのプレゼントは……。」

 

「きゃ!ちょっと!凛!離しなさい!そら!お願いだから待って!やめてぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「ん?マフラー?おぉ!コレって手編みか!“μ's”って刺繍も入ってる。あ!この刺繍って俺達のパーソナルカラー全部使ってんのか!流石はにこちゃん。芸が細かいねぇ。」

 

「えっ?にこちゃんのプレゼントってマフラー?そっか、私のプレゼントと被っちゃったんだ…。だからあんなに嫌がって…。」

 

「そーよ!マフラーよ!ただの毛糸で編んだ手編みの貧乏臭いマフラーよ!真姫のブランド物のマフラーなんかと違ってゴミみたいなもんよ!」

 

最低…ホント最低だわ…。

 

同じマフラーでも、ブランド物のマフラーなんかに勝てるわけないわよ…。

 

そら以外のメンバーに当たっても大丈夫なように色は男女両方で使えるから、ちょっと地味だけどグレーにしようかな?とか、どうせならみんなのパーソナルカラーを少しずつ使って“μ's”って刺繍もしなきゃ、とか…。

 

ワクワクしながら編んでたのがバカらしくなって来たわ……。

 

「ソラ、そのマフラーちょうだい。……うん。あったかい…。」

 

「真姫?なんのつもりよ!捨ててよ!そんなみすぼらしい物!」

 

お願いだから捨ててよ…セレブのアンタがそん物つけてたら、私が惨めになるのよ……。

 

「イヤよ。コレはもう私の物だもん。絶対に捨てない。捨ててたまるもんですか。にこちゃんのあったかい思いがいっぱい宿ってるんだもの…こんなにあったかいマフラー、もったいなくて捨てられないわ。」

 

「えっ?」

 

「ありがとう、にこちゃん。こんなにあったかい思いが込められた素敵なプレゼントなんて、産まれて初めて貰ったわ。」

 

「真姫…アンタ…。」

 

「ねぇ、にこちゃん。今度、私にもマフラーの編みかた教えてくれない?来年のプレゼント交換はお金でどうにかなる物じゃなく、私もにこちゃんみたいにいっぱい思いを、気持ちを込めた素敵なプレゼントを贈りたいわ。だから、お願い。にこちゃん。」

 

普段はクールぶってるクセに優しいのよ、真姫は…優しい過ぎるのよ…。

 

真姫が手編みのマフラーを作りたい…か…。まさかそんな事を言うなんてね…。

 

うん…成長できたのは私だけじゃない。真姫もこの1年でいっぱい成長したのね。

 

「…考えとくわ…。」

 

「忘れないでよね?にこちゃん。」

 

「一件落着やね♪」

 

うっさいわよ…。もう…。

 

「ふん、だ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは次は私ですね。とは言ってももう穂乃果と私のプレゼントしか残っていませんので、必然的に私は穂乃果の用意したプレゼントになる訳ですね。」

 

「穂乃果は海未ちゃんのプレゼントだね!なんだろー!スッゴい楽しみだよ!」

 

「で?穂乃果のプレゼントは何なんだよ?ほむまんか?ほのまんか?」

 

「穂乃果のプレゼントはね!じゃーん!“かたたたたたき券”だよ!」

 

「いりません。」

 

「即答!海未ちゃんヒドイ!穂乃果のかたたたたたき券はお父さんが泣いて喜ぶ激レアアイテムなんだよ!」

 

あぁ、やっぱりハスレは穂乃果のプレゼントだったのね。

 

ってか“かたたたたたき券”ってナニよ?

 

“た”が多くない?

 

「おじ様は穂乃果からのプレゼントならば、なんでも泣いて喜ぶハズです!そもそもなんですか!かたたたたたき券って!“た”が二つ多いです!」

 

「むぅー!そーゆー海未ちゃんのプレゼントはなんなの!そこまでゆーなら穂乃果の“かたたたたたき券”よりもスゴいモノなんだよね!」

 

「当たり前です!よいっしょ、っと…。さぁ!コレが私のプレゼントです!」

 

「「「「「「「「「段ボール?」」」」」」」」」

 

ねぇ、海未…。ドヤ顔で段ボール取り出したのは良いんだけど、アンタその段ボールどっからだしたのよ?

 

なんかガンプラバトルの時に武装領域(ウェポン・ストレージ)から武器を取り出すみたいに、何も無い空間から取り出したように見えたんだけど…?

 

「廊下に見慣れない段ボールが置いてあるとは思ったけど、海未の用意したプレゼントだったのね…。」

 

あぁ、廊下に置いてあったのね…?

 

って!違う!違わないけど違うのよ!

 

私が言いたいのはなんで何も無い空間から段ボールが出てきたかなのよ!

 

「(にこっち~、そうゆ~もんやって諦めて~や♪)」

 

希?!アンタはなんで他人の思考に介入して来てんのよ!

 

「海未はこんなデカい段ボール、どうやって持ってきたのよ?ソラが持ってきたの?」

 

ほら!常識人な真姫はちゃんと疑問に思ってるじゃない!

 

ご都合主義につっこまないアンタ達がおかしいのよ!

 

「(なぁ、にこっち。うだうだ言っとると話が先にすすまんやろ。いい加減に納得せ~へんと、わしわしMAXするでぇ~♪)」

 

くっ!そらに揉まれるならまだしも(今、揉む乳が無いだろ!って言ったヤツ!ちょっとツラ貸せ!二度とそんな事を言えなくなるように、顔がアンパン男みたいにパンパンになるまで殴り倒してやるわ!)、希なんかにこのにこにーのプリティバストを揉ませてたまるかってのよ!

 

仕方ないわね、分かったわよ!今回は私が退くわよ!

 

希!アンタ後で覚えときなさいよ!

 

「んにゃ、俺もあんなデカいの持ってきてたなんて初めて知ったよ。中身、なんだろな?」

 

「穂乃果ちゃん!早く開けてみてにゃー!」

 

「うん!」

 

それにしても、海未のヤツ…予想外のデカさのモノ持ってきたわね…。

 

海未なら読んでると恥ずかしくなる様な詩集とか、トレーニング用のアイテムとかだと思ってたんだけどね。

 

あの大きさなら剣道の防具一式とかかしら?

 

「それじゃ開けるね!えぃ!」

 

そう言って穂乃果はガムテープで封がされていた段ボール(クリスマスプレゼントなんだからラッピングくらいしなさいよね。)をバリバリ開けたんたけど……

 

「あ!なかはガンプラだ!海未ちゃん!もしかしてこの段ボールいっぱいにガンプラ入ってるの!やったー!ガンプラいっぱいうれしーな!なにから作ろーかな!」

 

へぇ、あのデカい段ボールいっぱいにガンプラが入ってるんだ。

 

あれだけデカい段ボールなんだから、HGだとしてもかなりの数のガンプラが入ってんでしょうね。

 

正直、段ボールいっぱいのガンプラとか、海未っぽくないとは思うけど、それはそれでアリよね。

 

「で?穂乃果。何のガンプラが入ってたんだよ?」

 

「えーっとね!ますはコレ!ハイ・モック!」

 

「ハイ・モック!お手軽に作れる初心者用のガンプラですが、ガンプラ初心者から上級者まで、作り手の個性が良くも悪くも反映されるガンプラですね!機体各部には3mm穴のアタッチメントが沢山ありますから、初心者でも簡単にビルダーズパーツを使って改造が可能です!もちろん上級者はさらに自分だけのカスタマイズが可能な素晴らしいキットです!流石は海未ちゃんです!いきなりハイ・モックなんて!花陽はそのチョイスに痺れる憧れるぅぅぅぅ!」

 

花陽…なんか急にテンション高くなったわね。

 

ま、ガンプラ(と、お米)オタクの花陽の面目躍如ってトコかしら?

 

「穂乃果ちゃん、他にはナニが入ってるの?ウィングが入ってたらことりとお揃いにできるね♪」

 

「うん!ウィングが入ってたら一緒にウィングで出撃しよーね!それじゃ次は…コレ!ハイ・モック!」

 

「なんとぉぉぉぉぉ!またまた流石は海未ちゃんです!量産機は複数買いが基本!きっと次もハイ・モックで3機1小隊を組めるようにしたんですね!素晴らしい配慮ですよ!」

 

あぁ…ま、確かに量産機って複数買いしなきゃ飾るのに寂しいわよね。

 

特にハイ・モックは値段も安いしガンプラバトルでも徒党を組んで湧いて来るから、複数ってチョイスはアリだわ。

 

「花陽ちゃん!せーかいだよ!次もハイ・モックでハイ・モックは3つだよ!」

 

「ハイ・モック3機か。なら後でオレンジ、白、青でそれぞれ塗装して、穂乃果機、ことりさん機、海未さん機、ってやるか?ことりさん専用ハイ・モックにはバスターライフル持たせて、海未さん専用ハイ・モックにはもちもんスナイパーライフルだな。」

 

「あ!それおもしろいかも!よーし!年末はハイ・モック祭りだよ!」

 

「ハイ・モック祭り……!なんて素敵なお祭りなんでしょうか!ハイ・モックをプレゼントに選んだ甲斐がありました!穂乃果!是非とも私もそのハイ・モック祭りに参加させて下さい!」

 

「うん!みんなで一緒にハイ・モック祭りだよ!」

 

ハイ・モック祭り、ね。ハイ・モックって500円くらいで買えるから、私もここあ達に専用のハイ・モック作ってあげようかしら?

 

虎太郎にはガンプラバトルはまだちょっと早いけど、ここあとこころはそろそろガンプラバトルデビューしても良い頃よね。

 

ビルダーとしてはワールドクラスの技術を持ってる花陽と希、あとはそらにも手伝って貰って、ここあとこころの為のガチ仕様の専用ハイ・モックってのも面白いかもね。

 

「穂乃果、他には何が入ってるの?」

 

「絵里ちゃん、ちょっと待っててね……えっーと、次は……アレ?またハイ・モックだよ?」

 

「はぅぅぅぅ!!!な、な、な、なんですとぉぉぉぉぉ!!

!3機1小隊編成じゃなくフォーマンセル!4機1小隊の編成なんですね!穂乃果ちゃん!これで隊長機も作れますよ!隊長機と言えば角付き!絶対に角付きの隊長機にしましょう!」

 

またハイ・モック?確かにミッションバトルとかは4機編成の小隊で出撃だから、おかしな事はないんだけど…。

 

イヤな予感がするわ……。

 

「ねぇ、にこちゃん…。私ちょっとだけイヤな予感してきたんだけど…。気のせいよね?」

 

「奇遇ね、真姫…。私も今アンタとおんなじ事を感じてるわ…。でも海未がまさかそんな…うん。ないわよ、きっと…たぶん…。」

 

「あかん…これはめくるめく笑いの…それも爆笑モノの笑いの予感やねん…。うち、下手したら笑い死ぬかもしれんわぁ…♪」

 

「さぁ!穂乃果!どんどん行ってみましょう!私のプレゼントはハイ・モックが4体程度では終わりませんよ!まだまだこれからです!」

 

ハイ・モック“が”4体程度?

 

あ、コレはダメかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハイ・モックが10機目……。」

 

「き、きっとμ's全員の分の専用ハイ・モックを作って欲しいって事よ!そうよ!きっとそうよ!海未は本当に仲間思いね!穂乃果!私のハイ・モックはアイスブルーで塗装をお願いね!武装とバックパックは私が用意するわ!」

 

絵里…微妙にフォローになってないわ…。

 

あれから穂乃果が段ボールから取り出したのは全部ハイ・モック…。

 

今、取り出したハイ・モックで通算10機目よ…。

 

イヤな予感が的中したわ。

 

そらとことりと真姫と凛と絵里は顔がひきつってるし、希は必死に笑いを我慢してるし。

 

花陽は花陽でハイ・モックの箱が積み上げられ度に笑顔がさらに輝いてるし…。

 

あぁ…海未も積み上げられたハイ・モックの箱を見て満面の笑顔ね。

 

「流石にこれ以上はねぇーだろ?穂乃果、次は?」

 

「………ハイ・モック……。」

 

11機目……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「最後もやっぱりハイ・モック……。」

 

「「「「「「「ハイ・モックが全部で30個……。」」」」」」」

 

「(ハイ・モックだけ30個とか…マジでいらねぇ…。)」

 

「(ハイ・モックさん30機って…海未ちゃん…頭おかしいのかな?)」

 

「(ハイ・モック30機…海未、どうしちゃったのかしら?ことりの狂鳥病とか穂乃果の穂乃果(アホ)が感染して、シャレにならないレベルで進行しちゃったの?一回うちの病院で精密検査を受けて貰わなきゃ…。)」

 

「(ハイ・モックだけ30機とかマジないにゃー。なんのいやがらせだにゃ。ことりちゃんの暴走や穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)に振り回され過ぎて、いよいよ海未ちゃんもアチラ側に逝っちゃったにゃ…。今度から少し海未ちゃんに優しくしてあげなきゃ…。)」

 

「(ハイ・モック30機……途中までは羨ましいって思ってたけど、ハイ・モック30機なんて花陽でも流石に無いです。海未ちゃんはハイ・モックだけで軍隊でも作るつもりなのかな?ハイ・モックだけの軍隊とか、弱すぎて意味ないんじゃ…。いえ!ソコをどうにかするのがビルダーとしての腕の魅せ所です!)」

 

「(ハイ・モックだけ30機……コレは新手の精神責めなのかしら?うーん…でもえむーちかとしてこの責め方はいまいちね。もっとこう…“お前が嫌がるなら代わりにお前の妹に…そう…亜里沙に相手をして貰おうか。自分のせいで目の前で妹がぐちゃぐちゃに汚される所をじっくりと見るんだな。”みたいな?あぁ…ソラにそんなコトを言われて本当に目の前で亜里沙がぐちゃぐちゃに汚されちゃったらぁぁぁ!!!ダメ!ダメよ!我慢しなさい!えむーちか!明日、全部終わったら、きっとソラは凄いご褒美をくれるわ!そう!きっと心にも身体にも一生残る様なキズを付けてくれるわ!首輪とか付けて!だから今夜はバ○ブなんかでえむーちかのイケナイ性感トンネルを開通しちゃダメ!えむーちかの性感トンネルは今夜は通行止めなのぉぉぉぉぉ!!!)」

 

「(ハイ・モック30機…もう爆笑通り越して逆にドン引きやねん。15機目くらいまではまだ笑えたんやけど、この惨状は笑えんわぁ…。海未ちゃん、ストレス溜まりすぎて頭おかしなったんやろか?)」

 

ハイ・モック30機って……ないわ…。何の嫌がらせよ…。

 

海未のあのドヤ顔を見ると、たぶん“どうですか!みなさん!このプレゼントは大当りですよ!こんな素晴らしいプレゼントが当たった穂乃果は幸せ者ですね!”とか思ってるんでしょうね…。

 

「どうですか!みなさん!このプレゼントは大当りですよ!こんな素晴らしいプレゼントが当たった穂乃果は幸せ者ですね!」

 

あ…ホントに思ってたんだ…。

 

一字一句違わずにおんなじセリフだわ。

 

「あのね、海未ちゃん…。」

 

「なんですか、穂乃果?あぁ!お礼ならばいりませんよ!貴女がかたたたたたき券なんて微妙なプレゼントを出したのに、私のこの素晴らしいハイ・モック30機セットが当たってしまって、居たたまれない気持ちも良く分かります!そしてこの素晴らしいプレゼントを出した私への感謝の気持ちを伝えたい事も分かっています!遠慮はいりません!何時もの様に全開で喜びをひょうげ…」

 

「いらない!ハイ・モックだけ30機とか!穂乃果はいらないもん!へんぴんだよ!」

 

「え?あ、あの、穂乃果?今、何と言ったのですか?よく聞き取れませんでした。いならいとかなんとか?」

 

「だから!ハイ・モックだけこんなに貰っても困るもん!穂乃果のお部屋がハイ・モックだらけになっちゃう!」

 

「お部屋がハイ・モックだらけ…。」

 

「そうだよ!そんなにハイ・モックだらけになっちゃったら…」

 

「あぁ!なんて素晴らしい光景なんでしょうか!」

 

「「「「「「「「え?そこって喜ぶトコなの?」」」」」」」」

 

「お部屋一面に広がるハイ・モック…!ハイ・モックによるハイ・モックの為のハイ・モックだけのお部屋…!」

 

「イヤ、それってもう微妙を取り越して悪夢のよーな光景なんじゃね?」

 

「はい?悪夢?ハイ・モックで埋め尽くされたお部屋が、ですか?悪夢ではなく夢の様な光景ではないでしょうか?青空は何を言っているのですか?それに穂乃果も?先程から何故そんなに怒っているのですか?ハイ・モック、可愛いじゃないですか?」

 

「ハイ・モックが可愛い…?あぁ…そっか。俺達と海未さんじゃ、そもそもの前提が違うのか…。アレが可愛いか?」

 

「もうこれはどうしょうもないないわ。ほっときましょう。ね、穂乃果。そのハイ・モック、そんなにあっても困るでしょ?私が3個貰ってもいいかしら?ここあ達にお土産にするから。」

 

「はぁ…仕方ねぇか。穂乃果、俺にも3機くらいくれよ。」

 

「穂乃果ちゃん♪うちにもわけてぇ~や♪」

 

「穂乃果ちゃん♪ことりにもちょ~だい♪」

 

「ま、仕方ないわね。穂乃果、私も貰ってあげるわ。」

 

「凛も欲しいにゃ!」

 

「花陽にもください!」

 

「ねぇ、穂乃果。もちろん、私にもわけてくれるんでしょ?」

 

「みんな……。ありがと!」

 

「えっ?何ですかこの雰囲気は?あれ?もしかして今回のオチは私なんですか?えっ?えっ?」

 

正解よ。海未…。

 

今回のオチはアンタよ。

 

「さて、聖夜に残念な海未ちゃんはほっといて、次はケーキやでぇ~♪そらっち!ことりちゃん!」

 

「おうよ!」

 

「は~い♪」

 

「ちょっと待って下さい!私が残念って納得いきません!オチって何ですか?!オチって!」

 

「穂乃果はイチゴのったケーキ!そら君!早くちょーだい!」

 

「凛はこっちのチョコケーキがいいにゃ!そらにゃん早く取ってにゃ!」

 

「はわわわわ!まさかこれは米粉を使ったケーキですか?スゴい!花陽はこの米粉のケーキがいいです!」

 

「あいよ、っと。ほら穂乃果はイチゴ乗ったノーマルなケーキで凛がチョコな。花陽はその米粉ケーキ、なんならホールごと喰ってもイイぞ?」

 

「ことりちゃん、うちはそっちのチーズケーキお願い♪えりちはなんにするん?」

 

「そうね…それじゃ私も希と同じでチーズケーキをお願いするわ。」

 

「は~い♪今回のチーズケーキは今まで1番の自信作だよ♪ソラ君お手製のベリーのソースを少しだけかけて…はい、希ちゃん、絵里ちゃん♪」

 

「聞いて下さい!無視してケーキを食べないで下さい!」

 

「海未、もう諦めてオチを受け入れなさい。早くしないと穂乃果と凛にケーキ全部食べられるわよ。あ、そら、私にもそのイチゴ乗ったケーキちょうだい。」

 

 

 

「わ、私がオチ扱いなんて…………納得いきませぇぇぇぇぇん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは私達がまだμ'sだった時の唯一のクリスマス。

 

これまでも色んな事があった…これからもきっと色んな事がある。

 

それでも、みんなが一緒なら、どんな事があっても大丈夫。

 

悪意だろうが災厄だろうが、みんなで力を合わせて吹き飛ばしてみせるわ。

 

ね?そうでしょ?みんな…。

 

明日はいよいよ最後の戦いよ……。

 

私が3年間、ずっと追い掛け続けた夢の舞台…。

 

一人きりだった私が、頼れる仲間達と一緒にようやくたどり着いた夢の頂き…。

 

スクールファイターの夢の祭典…“ガンプライブ”

 

この夢の後先に何があるのか、今の私にはわかんないけど…。

 

大丈夫…。夢の向こう側にはきっと、また新しい夢が待ってるはずだから。

 

だから……!

 

さぁ!みんな!最高のガンプラバトルを始めましょ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こうなったらやけ食いです!青空!まずはそちらのお抹茶のケーキを寄越しなさい!切り分けなくても結構です!全部です!ホールごとです!さっさと寄越しなさい!さぁ!行きますよ!リミッター解放!全力全開でこの場のケーキを駆逐してやります!片っ端から狙い撃ちです!一射一倒!園田 海未!いざ、尋常に参ります!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様、本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は再び本編に戻りまして、ソラの到着後からのお話になります。
更新は何時も通り、月曜のお昼頃を予定しております。
よろしければご覧下さい。


それでは改めまして本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
お気軽にお声掛け下さい。



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ガンプライブ特別編
特別編「劇場版ガンプライブ!SEED FREEDOM(仮)」


皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ラーメン屋さんで肉野菜味噌ラーメン(大盛り)とチャーハン(大盛り)と餃子を食べたら支払い金額が2700円とか言われて真面目にびっくりしたQooオレンジでございます。
ガンプラ1個買えますやん…普通に半チャーハンセットにしとくんでした…。











今回はちょっと趣向を変えて劇場版ガンダムSEED FREEDOMの公開&視聴記念として、かなり久し振りの特別編となります。












それでは 特別編「劇場版ガンプライブ!SEED FREEDOM(仮)」 始まります。


















皆さん、おはようございます、こんにちは、こんばんは。

 

音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”所属でお馴染みの園田 海未です。

 

本日は先日(2024年2月某日)、私達が大活躍しまくっているガンプライブ!をシコシコと妄想絞り出して日々書いていやがる青トンガリのオレンジジュース野郎が劇場版ガンダムSEED FREEDOMを観賞に行って急にSEED FREEDOMネタで1本ナニか書いてみたいなー…とアホ丸出しな事を言い始めやがりましたので、急遽特別編と投稿となりました。

 

本編で私達の活躍をご期待されて皆さんには申し訳無い限りです。

 

ですが後で青トンガリのオレンジジュース野郎にはしっかりとお灸を据えておきますのでご安心下さいね♪

 

それではガンプライブ!緊急特別編の始まり始まりです♪

 

あ♪そうそう♪今回のお話は劇場版SEED FREEDOMのネタバレを含む可能性が大きいので、ネタバレを喰らいたく無い!と言う方はブラウザバック推奨ですよ♪

 

もう映画は観たぜ!&ネタバレ?そんなの関係ねぇー!な方はこのままご覧下さい♪

 

それでは改めて…ガンプライブ!緊急特別編の始まり始まりですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

某日某所。

 

私達三人は…と言っても私以外が誰か皆さんわかりませんよね?

 

まぁわかりませんよね?とは言いましたが、何時も通りの穂乃果、ことり、私のお馴染み三人組なのですが…。

 

そんな私達三人は、20年の時を経てついに公開された劇場版 機動戦士ガンダムSEED FREEDOMの観賞に行って来ました。

 

ぶっちゃけ私としてはSEEDよりも愛機である“アルテミスガンダム”の素体として使用している“ケルディムガンダム”が大活躍しまくっているOOの方が好みなのですが、穂乃果がどうしても劇場版SEEDを行きたい!と駄々を捏ねまくったので仕方無くことりと共に付き合う事になったのです。

 

仕方無く…とは言いましたが、劇場公開と共に発売された“ライジングフリーダムガンダム”と“イモータルジャスティスガンダム”のガンプラがちょっと欲しいかも?と考えていたので渡りに船ではあるのですが。

 

だって物販で限定の“ライジングフリーダムガンダム”のクリアカラーVer.が販売されているそうなので…。

 

限定クリアカラーVer.とか買っても作る予定はほぼ無いのですが、どうしても“限定”と銘打たれると私の中の眠れるコレクター魂がムラムラと燃え上がってしまうのです。

 

作る予定も無いのに購入してしまうとは無駄の極みでしか無いのですが…止められない止められない!なのですよ…。

 

青空やにこ辺りに言わせると、作る予定の無いガンプラを購入して、部屋にうず高く積み上げる事こそ、ガンプラユーザーのあるべき正しい姿…との事なので、特に問題無いのかもしれませんが…。

 

そしてさらにそのうず高く積み上げられたガンプラの山が崩れてからが本番とかワケのわかない事も言っていましたね。

 

積み上げられたガンプラの山が崩れてからが本番とこ、はっきり言って正気を疑うレベルでアホなのでは?と思ったのは私の気のせいでしょうか?

 

申し訳ありません。

 

話が盛大に逸れてしまいましたね。

 

取りあえず、私達三人は紆余曲折あった果てに無事に劇場版 機動戦士ガンダムSEED FREEDOMを観賞し終えて、それぞれ物販で目当ての品物を購入して家路に着いたのでした。

 

「海未ちゃん!ことりちゃん!映画!おもしろかったね!」

 

「えぇ♪OO推しである私でも思っていた以上に楽しめました♪」

 

「ちゅん♪ことりは2回目だったけど、それでも面白かったですぅ♪」

 

「ほへ?ことりちゃん、2回目だったの?それじゃ1回目は1人で観に行ったの?」

 

「1人で映画ですか…ことりも中々にヤりますね…。」

 

「あのね?なんでことりがぼっち映画に行った前提で2人ともお話進めてるのかな?かな?かな?」

 

だって凶悪・凶暴を地で行くこのガンプライブ!の世界線のことりと一緒に映画を観に行くなんて奇特な人が私と穂乃果以外に居るだなんて思えないではありませんか?とか言ってしまったら、お馴染み同士の血で血で洗うバトル回になってしまうので口が裂けても言えません。

 

「1人で観に行ったんじゃないなら誰と言ったの?あっ!もしかして!そら君と観に行ったの!」

 

「は?青空と…ですか?えっ?マジですか?」

 

ことりが青空と一緒に映画を…!

 

そんなの私だってまだした事ないですよ!

 

「や~ん♪なんでわかっちゃったの~♪ことりぃ~♪恥ずかしい~ですぅ♪」

 

私が憤慨しているとことりがくねくねと腰をくねらせながら、まるでこちらを煽るかの如く上記の台詞を放って来ました…が、よーーーく見ると、ことりの頭部に装着されているトサカがぴよぴよと蠢いているのが視界に入って来ました。

 

「あ、ウソですね。これは。」

 

「うん。違うっぽいね。」

 

「ちゅん!?なんで一発でわかっちまうですか!?」

 

「いや、だってことり…貴女は…」

 

「ウソつく時って頭のアホ毛がぴよぴよ揺れるんだもん。」

 

そうなのです。

 

穂乃果の言った通り、ことりは嘘をつくときは頭部に装着されているトサカがぴよぴよと蠢くので、割りと簡単に判断出来てしまうのですよ。

 

それよりも私が気になったのは…

 

「あれってアホ毛なのですか?私はてっきりトサカかな?と思ってました。」

 

と、言う事でした。

 

「ほへ?ことりちゃんの頭のアレってトサカなの?」

 

「私は鳥類の頭頂部に生えているのでトサカかな?と思っていましたよ。」

 

「ふーん。穂乃果はアホ観たいにぴょーん!ってしてるから、アホ毛なのかな?って思ってたよ?」

 

「アホにアホって言われたくねぇーですぅ!あとことりの頭のコレはトサカでもアホ毛でもねぇーですぅ!ってか2人ともトサカだアホ毛だって地味に失礼千万ですぅ!」

 

「それで?ことりは誰と観に行ったのですか?」

 

「ことりの抗議全スルー!?」

 

「うーん…ことりちゃんが一緒に映画を観に行くなら、そら君じゃないならにこちゃんとかじゃないかな?」

 

「あぁ…ことりとにこは何だかんだで仲良しですからね。」

 

「ちゅん!?なんでにこっぱちと一緒に映画観に行ったの即バレしてるんですか!?ってかちょい待て!ですぅ!ことり!あんなにこっぱちヤローとこれっぽっち仲良しなんかじゃねぇーですぅ!?」

 

そんな事を言っても、幼馴染みよりも先に一緒に映画を観に行ってる時点で普通に仲良しですよね…。

 

「ねぇー。穂乃果、この話題あきたー。」

 

「そうですね。大分グダグダとして来たのでここら辺で終わりにしておきましょう。」

 

「あきたー。に終わりましょう。じゃねぇーですぅ!ことりの尊厳とかその他諸々の為にもことりは断固抗議してやりますぅ!まだだ!まだだ終わらん!ですぅ!」

 

「穂乃果、帰ったらライジングフリーダムを作ろー♪」

 

「では私は“イモータルジャスティスガンダム”の方を作りましょうか。」

 

「だったら作ったら一緒にバトルロイヤルに行こー!」

 

「良いですね。劇中のように“デストロイガンダム”とか出て来たら片っ端からぶち殺して差し上げましょう♪」

 

「おー!かたっぱしからブチコロシだー!」

 

私と穂乃果がそんな事を話ながら歩いている後方で、ことりは何故かげんなりとした顔で立ち止まってしまっていました。

 

どうしたのでしょうか?

 

「ちゅん…もしかして今回、ことりがツッコミ役やらなきゃダメなパターンなんですか…?」

 

ナニか言ってる様ですが…声が小さくて良く聴こえませんね。

 

まぁいいです。

 

ことりの様子が少しだけ気にはなりましたが取りあえずは放置しておく事にして先を急ごうと再び歩き始めると、少し先に進んでいた穂乃果が…

 

「そう言えば…もし穂乃果たちで今日観た映画をやるとしたら、誰が誰になるんだろ?」

 

唐突にそんな事を言い出しました。

 

「SEEDを私達でやるとしたら…ですか?」

 

「うん!」

 

「あ♪それはちょっと考えるの面白そうかも♪」

 

穂乃果の唐突な発言が聴こえたのか、げんなりしていた様子のことりが生気を鳥戻して…ではなく、取り戻して、私と穂乃果の会話に再び入って来ました。

 

「それじゃまずは主人公のキラ君とヒロインのラクスちゃんから決めなきゃだよね♪」

 

主人公とヒロインを決めない事には先に進めませんから妥当な所ですね。

 

問題は…

 

「穂乃果たちの中だと誰がキラで誰がラクスなのかな?」

 

と、言うとこです。

 

「まぁ主人公なら一応は私達の“ガンプライブ!”の主人公である青空が適当なのではありませんか?」

 

チンピラ気質で基本的に下半身に従って行動しているアレでアレな主人公ではありますが、アレでアレでもアレは一応はこの世界線では主人公なのですから。

 

「ちゅん♪青空くんがキラ君役ならラクスちゃん役はと~ぜんことりで決定ですぅ♪」

 

「なんで当然なのですか?」

 

「そらくんが主人公ならヒロインはことりに決まってるからですぅ♪」

 

「あ、はい。そーですか。」

 

「む?何かお返事が鳥おざなりですぅ。」

 

「そうでしょうか?それと鳥ではなく超ですよ。」

 

「ことり的には鳥であってるですぅ。」

 

「あ、はい。」

 

ぶっちゃけどーでもいいです…。

 

「それじゃ取りあえずキラ役はそら君でラクス役がことりちゃんでもーそーしてみよー!」

 

「はぁ…仕方ありませんね…。」

 

では早速………

 

 

 

 

 

 

劇中序盤…ブルーコスモスの攻撃部隊が罪もないコーディネーターの一般人の方々を虐殺しまくっている状況。

 

“コンパス”所属のエースパイロット、ソラ・ナルカミ准将は己の部下達を率いて現地へと向かうのでした。

 

[[進路クリア!ナルカミ隊!発進どうぞ!]]

 

オペレーターから発進許可が降り、ナルカミ准将は“ザク・ファントム”に代わる新たなる乗機となった“ゲルググ・メナース”を駆り宇宙へと飛び立つのでした。

 

「おうよ!ソラ・ナルカミ!“ゲルググ”!出るぞ!」

 

カタパルトから勢い良く飛び立つ“ゲルググ・メナース”…………はい?“ゲルググ・メナース”…!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハイ!ストップぅぅぅぅぅ!」

 

「ちゅん?」

 

「ほへ?海未ちゃん急にどーしたの?」

 

「急にもナニも↑の出撃時の青空のセリフを見て二人はナニも思わないのですか!?」

 

「ナニもって言われても…穂乃果、よくわかんない。」

 

穂乃果はわからなくても仕方ありませんね…穂乃果は穂乃果で穂乃果なのですから。

 

特別編まで読みに来てくれている方々ならば当然ご存知でしょうが、当“ガンプライブ!”では“穂乃果”と書いて“アホ”と読む事が多々ありますのでご了承下さい♪

 

そんな穂乃果な穂乃果は放っておいて…

 

「ことりならばナニがおかしいかわかりますよね!!!」

 

「あ~…ちゅん。アレだよね?そら君が乗ってるMS…だよね?」

 

「そう!ソレです!ソレ!!!」

 

「乗ってるMSって…えーっと…あっ!“ライジングフリーダムガンダム”じゃなくて“ゲルググ”になってる!」

 

そう!そうなのです。

 

何故か私達三人の妄想ガンプライブ!SEED FREEDOMで主人公のキラ役になった青空が使用しているモビルスーツが“ライジングフリーダムガンダム”ではなく“ゲルググ・メナース”になってしまっていたのです。

 

「でもそら君なら“ライジングフリーダム”じゃなくて“ゲルググ”を選ぶのって割りと普通じゃないかな?」

 

「うん。穂乃果もそー思う。」

 

「あぁ…言われてみれば…。」

 

確かに青空ならばヒロイックな“ガンダム”タイプのモビルスーツと、モノアイの非“ガンダム”タイプの地味な量産型モビルスーツの2機があったならば、普通にモノアイの非“ガンダム”タイプの地味や量産型モビルスーツを選ぶに決まっています…。

 

しかもそれがジオン系の“ゲルググ”の名を冠している量産機ならば性能なんてこれっぽっちも気にしないで“ゲルググ”の使用を即決しますね。

 

「ソラ君、“ガンダム”タイプに意地でも乗らないもんね~。」

 

「えーっと…こだわり?とかってヤツだよね?」

 

「ガンプラバトルならば兎も角、実際の戦場でワンオフ機の優秀な“ガンダム”タイプの機体よりも地味な量産機を選ぶとか自殺志願者待った無しな拘りですね……それで?どうするのですか?青空が“ライジングフリーダムガンダム”に乗らないのであれば、当然ですが物語終盤で“マイティ・ストライクフリーダムガンダム”にも乗りませんよ?」

 

「ですぅ…。そら君なら撃墜された“ゲルググ・メナース”の代わりとして、普通に“ザク・ウォーリア”とかに乗って戦場に出ちゃいますぅ…」

 

「ねぇねぇ、最後に“マイティ・ストライクフリーダムガンダム”じゃなくて“ザク”に乗っていたら性能差的にどんなにがんばっても負けちゃうよね?」

 

「負けますね。確実に。」

 

「負けちゃいますぅ。確実に。」

 

そもそも最後の雷バリバリ!とか額から謎のビームをバーン!と撃ち出したりとか刀とビームサーベルの二刀流とかの派手な戦闘シーンは、あの反則的な強さの“マイティ・ストライクフリーダムガンダム”だったからこそなのです。

 

それが使用機体がただの”ザク・ウォーリア”だったら…

 

「もう機動戦士ガンダムSEED FREEDOMじゃなく、機動戦士ザクSEED FREEDOMになりますね。」

 

「ダメダメですぅ。」

 

「ダメダメだよね?」

 

ダメダメですね。

 

「もうアレですね…最初から青空がキラ役と言うのは無理がありましたね。」

 

「ですぅ…“機動戦士ガンダム”なのに“ガンダム”に乗らない主人公とかムリですぅ…。」

 

「ねぇ?それじゃ誰をキラ役にする?」

 

「そうですね…」

 

もう普通にガンプライブ!の原作であるラブライブ!の主人公である穂乃果が主人公であるキラ役で良いのではないでしょうか…?

 

そもそもぶっちゃけると私はアレコレと考えるのがだんだんと面倒になって来ていますし。

 

ですが仮に穂乃果をキラ役としたら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「行くよ!“マイティ・ストライクフリーダムガンダム”!全力全開で!突撃だぁーーーー!!!!!って!?やーらーれーたーーー!ぎゃーーーーすぅ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダメですね。」

 

「でも穂乃果ちゃんならなーーーんにも考えてないから、アコード相手でもワンチャン行けそうな気もするのはことりの気のせいかな?」

 

「ほえ?」

 

「確かに…。」

 

思考を読む相手に対してナニも考えず戦う…生来のアホさ故にこれが出来てしまえる穂乃果はある意味でさアコード特効技能持ちですね。

 

「では次回は穂乃果がキラ役としてやってみましょうか?」

 

「ですぅ。」

 

「えーっと…穂乃果がやりたい!って言って初めておいてアレだけど…これ、まだ続けるの?」

 

「さぁ?」

 

「わかんないですぅ。」

 

「わかんないだ…。」

 

まぁ続けるかこれで終わるかは青トンガリのオレンジジュース野郎の気分次第なのではないですかね?

 

もしくは読者の皆さんの要望とかがあったら…とかでしょうか。

 

そんなワケで続くか続かないかは不明ですが、また何処かの本編でお会いしましょう♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 節分特別編「ことりのえほ~まき」

皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございます。

さて、本日は2月3日…節分でございます。皆様は豆まきをしたり恵方巻を食べたりいたしましたでしょうか?
そんな節分ですが、テレビで恵方巻の話題が放送されておりましたので、何となく突貫作業で急遽、特別編を作ってしまいました…。

特別編の今回はガンプラのガの字も出てきません。
そしてタイトルでお分かりの通り、エロメインでございます。
本編とは何の関係もございません。

それでは 2017 節分特別編「ことりのえほ~まき」 はじまります。












皆さん♪おはようございます♪こんちには♪こんばんわ♪

 

みんなだいすき♪かわい~♪かわい~♪小鳥ちゃん♪南 ことりです♪

 

ねぇ?みんな♪今日は何の日か知ってますか?

 

もちろんみんな知ってますよね♪

 

それじゃ~みんなでご一緒に♪

 

さん♪はい♪

 

……………大豆の日?う~ん、ちょ~っと惜しいかな?

 

はい♪次の人♪

 

…………乳酸菌の日?もう!違います!

 

次の人!

 

…………ジ○ディ・オ○グの日?

 

ねぇ?ことりのこと、なめてるのかな?

 

次は怒るからね?

 

はい♪次の人~!

 

…………大岡越前の日?

 

うふふふふふ♪おもしろいね♪

 

そっか~♪貴方達はみ~んな、ことりのことを怒らせたいんだ♪

 

いいよ?そんなにことりにお仕置きされたいなら、いっぱいお仕置きしてあげるね♪

 

お仕置きはナニがイイかな?そのおまたの間にぶら下げてる汚な~い、消費期限切れのソ~セ~ジ…ハサミでちょきん♪って切り取ってあげよ~か♪

 

切り取ったらちゃんとフライパンで炙ってあげるから、みんな自分のソ~セ~ジは自分で食べてね♪

 

え?それはイヤ?

 

もう!ワガママですね!

 

え?次はまじめに答えるから、お仕置きは許してください?

 

も~♪しかたありません♪ことりちゃんはやさしいやさしい女の子だから特別に今回だけは許してあげます♪

 

次はちゃんとまじめに答えてね?やさしい女の子のことりちゃんでも、次にふざけた答えしたら………うふふふふふ♪

 

は~い♪それじゃこれが最後の質問で~す♪

 

本日、2月3日はなんの日でしょ~か♪

 

みんなでいっせ~に答えてね♪

 

せ~の♪

 

 

…………節分?…………

 

 

ぴんぽんぴんぽ~ん♪

 

は~い♪だいせ~かいです♪

 

そうなんです♪今日は2月3日♪節分の日で~す♪

 

節分といったら豆まきだよね♪

 

みんなはお家で豆まきしたのかな?

 

ことりはね?今日じゃなくて明日、μ'sのみんなで集まって、節分パ~ティ~するんだよ♪

 

今日はみんな用事があってダメなんだって~。残念だね。

 

う~ん豆まきか~。ことりはホントは豆まきよりも、おまたのお豆ちゃんをこりこりするほ~が好きなんだけどね~♪

 

ちゅん?えほ~まき?

 

うふふふふふ♪

 

そう!よくぞ言ってくれました♪

 

えほ~まきです♪

 

最近の節分はみんなでおっきなえほ~まきを食べるのがすっかり定着しちゃったよね♪

 

だから……今日はことりもえほ~まきを作ろ~と思います♪

 

まずは材料からです♪

 

準備するのはアミューズメントセンターの帰り道に捕獲した新鮮なソラ君をひとり♪

 

あ、みんなは別にソラ君じゃなくてい~よ?

 

みんな自分の好きな男の子を捕まえて来てね♪

 

捕まえるときはクロロホルムとかの眠くなるお薬とか、でんきビリビリのスタンガンとか使うと楽でい~よ♪

 

 

 

 

 

 

※注 クロロホルムで人を昏倒させる事はとても難しいです。

 

クロロホルムをご使用の際には、拐う人と拐われる人がお互いに協力して昏倒を楽しみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?ん?!んー?!?!?!んー!んーんー!んー(ん?あれ?俺…んぁ?何だよ!これ!は?!縛られてんのか?!動けねぇーぞ!しかもアイマスク?ナニも見えねぇーし!ってか口んなかになんか入れられて…これ布か?あれ?でもこの口の中に広がる魅惑の味わいは…確かことりさんの……。)」

 

「あ、ソラ君おきたんだね~♪おはよ~♪暴れられたらか弱いことりちゃんじゃかなわないから、毎度お馴染みの荒縄で縛らせて貰ったね♪あとね?お口の中にはことりちゃんのえっちなお汁がい~っぱいついた、使用済みのおぱんつが入ってま~す♪ことりのえっちなお汁♪おいしいかな?」

 

「んー?んー!んーんーんー!んー!!!(ん?ことりさん?あぁ、そっか。これってことりさんのパンツか。うん。確かにこの口の中に広がる甘くてエロい感じはことりさんのエロいお汁の味わいだな。………は?って!じゃねーよ!ことりさん!なんで俺が縛られてんだよ!)」

 

ちゅん♪ちゅん♪みんなも意中の男の子を無事に捕まえられたかな?

 

それじゃ~材料がそろったらLet's Cooking♪♪♪

 

始めに捕まえて来た新鮮なソラ君のズボンを脱がせま~す♪

 

「んー?!ん!んー!んー!(ちょっ!ことりさん?!ナニしてんのさ?!何でズボン脱がそうとしてんのさ!)」

 

「も~!ソラ君!暴れちゃ“メッ”だよ?あんまり暴れるならお仕置きだよ?………海未ちゃんに♪」

 

「ん?んんん?(は?海未さん?)」

 

「うん♪海未ちゃん♪ソラ君のこと捕まえてくるついでにね?一緒にいた海未ちゃんも捕まえたの♪えほ~まきと一緒にやっぱり豆まきもしたいよね♪海未ちゃんのおまたのえっちなお豆で♪」

 

「……ん?ん?!んー!んー!んーんー!!!(……ん…あれ…私は…え?!縛られてる?!どうしてですか?!ハッ!こんな事をするのはことりですね!ことり!そこら辺に居るのでしょう!早くこの縄をほどきなさい!!!)」

 

「んー?!ん!ん!んー!…んー!!(海未さん?!気付いたのか!早く逃げ…ては、無理か…。ことりさん!頼むからマジで縄をほどいてくれよ!ヤるなら普通にヤろって?な?)」

 

「あはははははははは♪ん~ん~言ってる♪ふたりともナニ言ってるか、ことりぜんぜんわかんな~い♪うふふふふふ♪♪♪」

 

「「んー!んーんー!んーん!((嘘だ!絶対に嘘だ!ことり(さん)ならんー!んー!だけでナニ言ってるか絶対に分かってる!))」」

 

「え~?ことり♪ふたりともナニ言ってるかホントにわかんないよ~♪ま、いいや♪それじゃ……まずは海未ちゃんで豆まきしよ~っと♪」

 

「んー?!んー!んー!んー!ん!ん…ん!んんんん!!!(豆まき?豆?ことりが豆?ま、まさか!止めなさい!駄目です!きゃ!ちょっと!下着を脱がさないで下さい!え?何ですか!そのピンク色は!ちょっ!あ!やめ…いや…ブルブル振るえて…あ!イヤァァァァァァァア!!!)」

 

「うふふふふふ♪海未ちゃんったら♪相変わらずビンカンだね♪ぴんくなろ~た~さんでちょっとお豆ぶるぶるしただけなのに♪簡単にイッちゃうんだもん♪海未汁ぶしゃ~♪だね♪絞りたての純度100%な海未汁♪今日もいただきましたぁ~♪」

 

「ん…ん…(ことり…お願いです…もうこれ以上は……。)」

 

「ど~して?豆まきの豆はね?年の数だけ食べなきゃダメなんだよ♪海未ちゃんはまだお誕生日来てないから16歳だよね?だから♪あと15回はイッてもらうからね♪」

 

「んー?!ん!ん!んー!ん!んー!(あと15回?!む、無理です!そんなに連続でイカされたら死んでしまいます!青空!助けて下さい!青空!)」

 

「は~い♪それじゃがんばってイこ~ね♪う~みちゃん♪」

 

「んーんーんーーーー!!!!(や、いや!だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「海未ちゃん?う~みちゃん♪あれ?あれれ?海未ちゃん、動かなくなっちゃった?ま、いいか♪うん♪海未ちゃんはいっかいお休みね♪次は……今日の“めいんでいっしゅ”だよ♪今日のめいんでいっしゅは…じゃ~ん♪ソラ君のえほ~まきで~す♪」

 

「んー!んー!んー!ん!んー!(海未さん!海未さん!しっかりしろ!ってか!こんな状況なのに海未さんが無理矢理イカされてるエロい声聞いて興奮してる俺がいるし!うぉ!こ、ことりさん?!ちょっと待って!俺のチ○コは恵方巻じゃねぇーよ!ぎゃー!ことりさんに喰われるー!)」

 

「うふふふふふふふふふふ♪ソラ君のえほ~まき…海未ちゃんのえっちな声聞いておっきくなっちゃってるね♪準備は万端だね♪や~ん♪ソラ君のえっちなおっき~えほ~まき♪スッゴく美味しそ~♪ことり…も~がまんできないよ♪それじゃさっそく………いっただきま~す♪♪♪あ~ん♪かぷ♪れろれろ♪ちゅぱ♪ちゅぱ♪♪♪ん~♪♪♪♪♪」

 

「んんんんんんんんんーーー!!!(らめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、お母さん♪おかえりなさい♪」

 

「ただいま、ことり。あら?あなた…なんだかお顔がツヤツヤしてるわね?」

 

「うふふ♪あのね?さっきまでソラ君のえほ~まきから出てくる白いの♪い~っぱいゴックンしてたんだ~♪」

 

「ソラ君の恵方巻?うふふ♪いいわね♪お母さんも今夜はお父さんの恵方巻咥えようかしら♪」

 

「あ~♪い~な~♪ことりももっとソラ君のえほ~まき食べたかったな~♪」

 

「食べればいいじゃい?まだ地下室に繋いで置いてあるんでしょ?」

 

「うん。でもね?も~搾り取り過ぎちゃって出なくなっちゃったの…。ソラ君のえほ~まきもおっきくなんないの…。」

 

「あら♪あら♪大きくならないのなら、無理矢理大きくすればイイのよ♪」

 

「無理矢理?ん~?がんばってぺろぺろしてもダメだったよ?」

 

「うふふ♪そんな時はね♪前○腺マッサージよ!」

 

「前立○マッサージ?ねぇお母さん?それってな~に♪」

 

「それはね…………」

 

「………………や~ん♪過激過ぎだよ~♪お母さん!○立腺マッサージ!詳しくことりに教えて♪」

 

「もちろんよ♪お母さんがお父さんにシテあげた時に撮った資料映像もあるから、夜ご飯食べながら一緒に観ましょう♪じっくり教えてあげるわね♪」

 

「うん♪」

 

「うふふふふ♪さ、今夜の夜ご飯は恵方巻よ♪」

 

みんなはちゃんとえほ~まき食べれたかな?

 

美味しいよね♪えほ~まき♪

 

ことりはね?えっちなえほ~まきなら毎日食べたいな♪♪♪

 

うふふふふふふふ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んー…んー。んー!(腹へった…ことりさん…“夜ご飯だよ”って置いてってくれたのはイイんだけどさ……縛られたままじゃ食えねぇーんだよ!しかも!恵方巻扱いされて限界まで搾り取られたのに!夜飯が“恵方巻”って何の嫌がらせだよ!)」

 

「んー…んー…。(イカされ過ぎておまたのお豆が痛いです…もうお家に帰りたいです……。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は予定通りに本編を月曜日のお昼頃に更新いたしたいと思っております。

それでは本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
ご意見やご感想もお待ちしております。
お気軽にお声掛け下さい。


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2018 節分特別編「恵方巻きオールスターズ」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


ヒトの醜さヒトの冷たさに絶望し、そして同時に人の優しさ人の暖かさに涙を流したQooオレンジでございます。
空は晴れませんが心は晴れました。
私はまだまだがんばれます。


さて、本日は節分当日に間に合いませんでしたが節分特別編となります。
エロ方面で攻めすぎて皆様に多大なご心配をおかけしました去年の節分特別編とは異なり、今回はエロは無しでの節分特別編となっております。
そんな今回の節分特別編は現在連載中の無印ガンプライブ!と続編のサンシャイン編のその後のお話になりますオールスターズ編からとなります。
スクスタ特番でのμ's二年生とAqours二年生(と虹が咲の子達)の初の共演ボイスドラマを観てしまいかなり先走って書いてしまいました。
オールスターズ編が始まるまでまだまだまだまだ先は長いのですが、止まらずに一歩ずつでも進んで参りたいと思います。
どうか皆様、これからもガンプライブをよろしくお願いいたします。

それでは 2018 節分特別編「恵方巻きオールスターズ」 始まります。























それは願いの石が引き起こした奇跡の出逢い…。

 

水の女神と少年は時を越え、伝説の女神と守護者に出逢う…。

 

μ'sとAqours

 

鳴神 青空と園田 陸駆

 

18人の女神と2人の守護者(とその他大勢)が織り成す奇跡の物語…。

 

これはそんな“いつか”の1ページ

 

さぁ。

 

ガンプラバトルを始めよう。

 

※今回はガンプラバトルは1ミクロンもございません!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~穂乃果と千歌のえほーまき~

 

 

 

「いくよ!千歌ちゃん!」

 

「はい!穂乃果さん!」

 

「「せーの!れっつ!えほーまき!くっきんぐー!!!」」

 

というわけで始まりました!

 

ガンプライブ♪オールスターズ♪

 

今回はわたし♪もう1人の穂乃果ことホノカが天の声として全編通してお送りしちゃうよ♪

 

うん!ファイトだよ!なーんてね♪

 

さてさて。それじゃ早速…の、前に、色々と説明しなきゃだよね?

 

うーん?どこから説明したらいいのかな?

 

とりあえずオールスターズ編についてからかな?

 

あのね?オールスターズ編って言うのは、現在連載中のそら君が主人公なμ'sの“みんなで叶える物語”こと無印ガンプライブ!と、無印ガンプライブから○○年後のそら君の息子のりく君が主人公なAqoursの“キラキラ輝く物語”なガンプライブ!サンシャイン!!

 

この二つの物語が完結したあとのお話なんだ。

 

Aqoursのみんなはある日、気がつくと○○年前の音ノ木坂にいた…的な?

 

まぁμ'sとAqours(とその他大勢)が勢揃いしてわちゃわちゃとおバカなことしたりガンプラバトルしたりするお話だね。

 

うん。

 

無印ガンプライブがまだμ'sすら全員揃ってない段階であのオレンジジュース野郎はナニやってるんだか…。

 

はぁ…。

 

ホノカだって本編じゃまだほとんど出てきてないのにね?

 

ため息しか出ないよね?

 

「それで穂乃果さん!えほーまきの中身はどーするんですか?」

 

とか何とかホノカが愚痴っているうちに始まっちゃったね。

 

穂乃果と千歌ちゃんの恵方巻き作り。

 

「そんなの簡単だよ!自分の好きなモノやみんなの好きなモノをいれちゃえばいいんだよ!」

 

「おぉー!なるほど!流石はあの伝説のμ'sのリーダー!高坂 穂乃果さん!あったまいい!」

 

「えへへ♪穂乃果は天才だもん!なーんちゃって♪」

 

ねぇ穂乃果?

 

穂乃果が天才なんてそれは絶対にないよね?

 

ホノカがいないと穂乃果だけじゃアホなんだよ?

 

それにこのAqoursのリーダーの千歌ちゃんって子も……なんかアホっぽいよね?

 

……大丈夫なのかなぁ…。

 

アホ二人に恵方巻き作りなんて任せちゃって…。

 

ホノカはこのアホ二人が作った恵方巻きとか怖くて食べたくないなぁ…。

 

今回はμ'sとAqoursのメンバーがそれぞれタッグを組んで恵方巻きを作るってお話しなんだけど、この穂乃果・千歌のアホアホコンビはダメなパターンだよ。

 

一応は食べれるかもしれないけど、絶対に変なモノをいれるよ…。

 

「はい!それじゃ私はみかん入れたいです!私!みかん大好きなんです!」

 

「おぉ!みかん!いきなりえほーまきにフルーツをいれちゃうなんて千歌ちゃんも天才だよ!!!うん!いれよう!みかん!」

 

あ。

 

やっぱりダメなパターンだ。

 

どうせこのあとは穂乃果が千歌ちゃんに習って自分の好きなフルーツ…イチゴを入れちゃう!とか言うんだよ。

 

絶対に。

 

「千歌ちゃんがみかんいれちゃうなら穂乃果はイチゴをいれちゃうよ!穂乃果!イチゴ大好きなんだー!」

 

「おぉー!イチゴ!いいですね!イチゴ!いれちゃいましょう!」

 

「うん!ねぇ!千歌ちゃん!穂乃果と千歌ちゃんのえほーまきはフルーツいっぱいのえほーまきにしようね!」

 

「はい!穂乃果さん!」

 

「「よぉーし!いっぱいフルーツいれちゃうぞー!!!」」

 

アホ二人が組めばやっぱりこうなるよね。

 

ごめんね、みんな。

 

今日は身体の支配権がないホノカには、このアホアホコンビは止められないよ…。

 

とりあえず……みかんは真姫ちゃんと善子ちゃんがキライだから入れない方がいいよ?

 

もしくはみかん抜きのフルーツ恵方巻きを作ってあげてね。

 

「「えほーまき♪えほーまき♪フルーツいっぱい♪えほーまき♪♪♪」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~海未と善子の恵方巻き~

 

 

 

「おばさま?私達は恵方巻きどうしますか?」

 

「お、おばさまさ?!それって私のことですか?!」

 

「えっ?あ、はい。おばさまはおばさまのことですけど…。」

 

「おばさま…おばさま…私がオバサン…あ、あの、善子?お願いですから私の事をおばさまって呼ぶのは止めてくれませんか?なんだかオバサンって呼ばれているようでその…。」

 

「えっ?あっ!ご、ごめんなさい!そっか…そうですよね。こっちの時間軸じゃおば…海未さんってまだ私達と年変わんないんですもんね。」

 

「わかっていただけましたか?」

 

「はい!」

 

「あぁ…善子はなんて素直でいい子なのでしょうか…。この子が“アレ“の娘だなんて未だに信じられません。」

 

「あー…はい。その節はうちの母がご迷惑をおかけしまくって!ほんとーに!ごめんなさい!!!」

 

「ちょっ?!善子?!土下座は止めて下さい!土下座は!」

 

はいはーい。みんな♪ホノカだよ♪

 

今度は海未ちゃんと善子ちゃんのコンビだね。

 

こっちのコンビは…なーんか距離感が微妙だね。

 

まぁ仕方ないかな?

 

二人って嫁と姑(しゅうとめ)みたいな関係だもんね。

 

それに善子ちゃんのお母さんは“アレ”だからねぇ…。

 

「ほら!頭を上げて下さい!それよりも早く恵方巻き作りに入りましょう。ね?」

 

「うぅ~おばさ「善子?」…う、海未さん…。」

 

「よろしい。」

 

「(あっちの時間軸のおばさまとおんなじで、こっちのおばさまもたまーにめちゃくちゃ怖いのよね…。迂闊な発言には要注意よ!ヨハネ!)」

 

「さて。すでに酢飯と海苔は用意してあります。あとは恵方巻きの具材をどうすかですが…。」

 

「普通でいいんじゃないですか?他のコンビがアレだから…。」

 

「………そうですね。青空と陸駆のコンビはまだまともなモノを作っては来そうですが、他のコンビはアレですからね…。せめて私達だけでも安心して食べれる物を作りましょうね。」

 

「はい!それじゃ私、かんぴょうとかきゅうりとか用意しますね!」

 

「はい。お願いします。では私は玉子焼きを作りましょう♪善子?貴女はお砂糖マシマシの甘い玉子焼きとお塩マシマシのしょっぱい玉子焼き。どちらがお好きですか?」

 

「えーっと…(ヨハネ的には唐辛子マシマシの真っ赤な玉子焼きが好きなんでけど、リクのヤツはおばさ…海未さんの作るお砂糖マシマシの甘い玉子焼きが好きだって言ってたわね…。ならリクが好きだって言ってた甘い玉子焼きの方がいいわよね?)…甘い玉子焼きかな?」

 

「うふふ♪わかりました♪それでは玉子焼きはお砂糖マシマシで甘い玉子焼きにしましょうね♪」

 

「はい!」

 

距離感が微妙かな?とか思っていたけど、うん。

 

何だかこっちは問題なさそうだね。

 

海未ちゃんと善子ちゃんのコンビの恵方巻きは“当たり”だね。

 

さーて♪それじゃ次に行ってみよっか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~凛とダイヤの恵方巻き~

 

 

はいはーい♪

 

今度はμ'sからは我らが突撃猫娘の凛ちゃんと、Aqoursからは頼れるみんなのポンコツおねーちゃん生徒会長のダイヤさんのコンビだよ。

 

このコンビはどうなんだろ?

 

ぶっちゃけ最後に余った二人が組んだんだけど…。

 

「とりあえずはえほーまきの中にラーメンの麺をいれるにゃ!!!」

 

「お待ちなさい!!!何処がどうなっていきなり恵方巻きの具材にラーメンの麺を入れる事になったのですか?!しかも酢飯に麺だなんて!有り得ませんわ!!!」

 

「にゃ?ラーメンの麺はなんにでも合うよ?それにかよちんもご飯にはなんでも合うって言ってたよ?」

 

「合う合わないの問題ではありませんわ!炭水化物に炭水化物を組み合わせてどうするのですか!そんなあからさまに太ってしまう様な組み合わせはぶっぶー!ですわ!!!」

 

「にゃ?たんすいかぶつ?それってなんにゃ?」

 

「そこから説明しなければいけまんの?!」

 

「とりあえずえほーまきの中にいれる麺は食べごたえのある太麺でいいかな?」

 

「たがらおやめなさい!!!!!」

 

「味付けはカップラーメンの粉スープ♪」

 

「待てと言っておりますわよね?!お願いですからおやめなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!」

 

まぁこうなるよね。

 

ダイヤさんが完全に凛ちゃんのペースに乗せられちゃってるもんね。

 

ここの恵方巻きはラーメン恵方巻きっと…メモメモ♪

 

まぁ食べれないモノじゃないよね?

 

案外と美味しかったり♪

 

さーって♪次は誰かな♪

 

楽しみ♪楽しみ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~真姫とルビィの恵方巻き~

 

 

さてさて♪お次はμ'sからは天下御免のお金持ち♪いばらの森のプリンセスとか初期キャッチコピーがイミワカンナイ!だった真姫ちゃんと、一家に3人は欲しい小動物系ルビィちゃんのコンビだね。

 

未来の時間軸では真姫ちゃんはお医者さんになってて、ルビィちゃんの変態誘引フェロモンを何とかするために頑張ってるって話だったけど…どれどれ?この時間軸でのまきるびコンビはどんな感じかな?

 

「あ、あの…ま、真姫せんせー?」

 

「…………………。」

 

「ま、真姫せんせー?」

 

「………………。」

 

「(ど、どーしよー!もしかして真姫せんせー怒ってる?!えっ?!ルビィなんか怒られることしちゃった?!)」

 

「ねぇ。」

 

「ピギィ?!」

 

「その“真姫先生”っての、止めてくれない?」

 

「ピギャ?」

 

「アナタの時代では私はお医者さんなのかもしれないけど、まだこの時代の私はお医者さんじゃないの。だから、ね?」

 

「あ…は、はい!わきゃりました!はぅ?!噛んじゃった?!」

 

「焦らないでも大丈夫よ。アナタを虐めたりしないから。」

 

「は、はい…ごめんなさい…。」

 

「謝らないでよね。アナタは…ルビィは別にナニも悪いことなんてしてないんだから。ねっ?」

 

「真姫せんせー…じゃなくて真姫…ちゃん?」

 

「うん。それでよし!それじゃさっさと恵方巻きを作っちゃいましょ。」

 

「はい!中身はどうしましゅか?はぅ?!また噛んじゃった?!」

 

「ほら?焦らないの?それで恵方巻きの中身だったわね……ふっふっふっ……ちゃんと考えてるから安心しなさい!私たちの恵方巻きはトマトとチーズでイタリアン恵方巻きよ!」

 

「おぉ!!!トマトとチーズってなんかスゴそうです!!!流石は真姫ちゃん!」

 

「フフン♪当たり前でしょ♪私を誰だと思ってるのよ♪♪♪」

 

私を誰だと思ってるのよ♪って何かにこちゃんっぽいセリフだね。

 

うん♪

 

トマトとチーズって恵方巻きの具材では聞いたことはないけど、普通の食材としては割りとメジャーな組み合わせだから大丈夫だよね♪

 

このコンビの恵方巻きは食べても大丈夫そうだから次のコンビに行ってみよっか?

 

さーて♪お次のコンビはだれかなぁ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ことりと梨子の恵方巻き~

 

 

あー。次はヤバいコンビだね。

 

Aqoursの梨子ちゃんは…まぁ色々とエッチ方面で問題あるけど、一応は常識人だからまだ良いよ?

 

でもねぇ…もう1人がねぇ…。

 

みんなもご存じμ'sの誇るクレイジーリトルバード。

 

ことりちゃんなんだよね。

 

もうさ、それだけでこのコンビの作る恵方巻きはヤバいってわかっちゃうよね。

 

はぁー。

 

今年のことりちゃんの恵方巻きはナニを入れることやら…。

 

不安とかイヤな予感とかしかないけど、一応は見てみよっか?

 

「あ、あの…ことりさん?私達は一体どこに向かってるんですか?何だか段々と薄暗くなって道も狭くなってきて私的にはちょーっと怖いかなぁ~とか思い始めて来たんですど…。」

 

「ん~?怖いかな?薄暗いってと~ってもステキじゃないかな?あとどこ向かってるって…ことり行きつけのブラックマ~ケットだけど?」

 

「ブ、ブラックマーケット?!なんですかん?!それ?!」

 

「ブラックマ~ケットはブラックマ~ケットだよ?お金さえあればヒトでもモノでもなんでも買えちゃうステキなところなんだ♪」

 

「イヤ!イヤ!イヤ!そんな“何でそんなことも知らないの?”みたいな顔で答えられても普通の女子高生はお金さえあれば何でも買えちゃうヤバいブラックマーケットなんて知りませんからね!!!」

 

「あれ~?そ~なの?」

 

「そーなんです!はぁ……なんで私がよりにもよってこの全盛期のクレイジーリトルバードと一緒なのよ…。絶対にヤバいことしか起こんないわよ…。リッくん…梨子おねーちゃんはもうダメかもしれないわ…。」

 

「うふふ♪だいじょ~ぶだよ?今日は誰もコロッとしないから?」

 

「そう言う問題じゃありません!もう…ってかホントにことりさんって私達の時代のことりさんと見た目も性格もヤバさも変わってないですよね…。」

 

「えっへん♪ことりちゃんはえいきゅ~ふめつの存在なんです♪」

 

「そんなワケあるか!!!」

 

「あっ♪梨子ちゃん♪梨子ちゃん♪目的地にと~ちゃくですぅ♪」

 

「目的地…って!見るからにヤバさそうだし!か、帰りたい…もう恵方巻きとかどうでもいいから激しく帰りたい…。」

 

「まずは~♪シカさんのぼ~こ~とぉ♪ウシさんのこ~がんとぉ♪」

 

「はぁ?!鹿の膀胱?!牛の睾丸?!ちょっ!ことりさん?!そんなモノ入れるんですか?!えっ?!食べるの?!鹿の膀胱とか牛の睾丸とか?!」

 

「うん♪食べちゃうよ♪食べちゃうって言うよりも食べさせる?かな?ソラ君に♪そ~するとね?」

 

「そ、そーすると…?」

 

「せ~りょくぜつりんですぅ♪」

 

「………精力…絶倫………精力絶倫…精力絶倫?!あ、あの!それってリッくんに食べさせても!」

 

「うん♪もちろんぜつりんだよ♪」

 

「リッくんも精力絶倫…くふふふふふふ♪精力絶倫ってことは何回でもヤれるって事よ!!!」

 

「うん♪何回でもヤれちゃうよ♪」

 

「精力絶倫!」

 

「せ~りょくぜつりん♪」

 

「「今夜は恵方巻き食べ放題♪♪♪」」

 

えーっとメモメモ…ことりこコンビの恵方巻きは鹿の膀胱に牛の睾丸にその他もろもろヤバい食材の絶倫恵方巻き…っと。

 

うん。

 

まぁことりちゃんが関わるとやっぱりこうなるよね。

 

穂乃果?ことりちゃんと梨子ちゃんの恵方巻きは食べちゃダメからねー。

 

「うふふふふふふふふふふふ♪」

 

「くふふふふふふふふふふふ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~絵里と花丸の恵方巻き~

 

 

 

はーい♪次は絵里ちゃんと花丸ちゃんの絢瀬流緊縛術師弟コンビだよ!

 

師匠の絵里ちゃんは本編ではまだほとんど出てきてないのにもうみんなすっかりお馴染みの縛られたり蝋燭で遊んだりするのが大好きなドMさんで、弟子の花丸ちゃんは絵里ちゃんとは真逆に縛ったり蝋燭を使って遊んだりするのが大好きなドSってちょーっと変わった師弟コンビだね。

 

そんなドM&ドSのえりまるコンビの恵方巻きってどんなのだろう?

 

ちょっと想像できないかも?

 

「お師匠さま!マルたちはどんな恵方巻きを作るずら?わさびをマシマシ?唐辛子をマシマシ?マスタードをマシマシ?マル的にはひと口食べれば悶絶間違いなしの恵方巻きがいいずら!」

 

「こーら?ダメよ、花丸?そんな食べ物で遊ぶような恵方巻きを作っちゃ?それにどうせことり辺りが食べたら悶絶するようなヤバい恵方巻きを作るんでしょうから、私たちは普通に美味しい恵方巻きにしましょ?」

 

「えー!普通に美味しい恵方巻きなんてつまんないずら!マルはみんなにいたずらしたいずら!みんなをあっと驚かせたいずら!」

 

「もう…困った子ね…うーん?そうね…あっと驚かせたい…か…。ねぇ?それなら私たちの恵方巻きは味でみんなを驚かさせたらどうかしら?」

 

「味で驚かせる?ずらか?」

 

「えぇ。あまりの美味しさでびっくり♪ってね?それにね?いつも負の方面で驚かせているだけじゃダメなのよ?たまーに正の方面で…嬉しいことや楽しいことでも驚かせなきゃ♪」

 

「正の方面で驚かせる……そっか…ムチだけじゃダメなんずらね…たまにはアメも必要なんだ………流石はお師匠さまずらぁ♪」

 

「うふふ♪ありがと♪それじゃさっそくほっぺが落ちちゃうくらい美味しい恵方巻き作りを始めましょう!」

 

「はいずら!お師匠さま!!!それで結局はマルたちの恵方巻きの具材はどうするずら?」

 

「安心しなさい。ちゃーんと考えてるあるわ♪美味しくて恵方巻きに入っていたらびっくりする食材を!それでは発表します♪エリーチカと花丸の恵方巻きの具材…それはズバリ!!!」

 

「ずばり?」

 

「ボルシチよ!!!」

 

「な、なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!ずら♪」

 

「ボルシチをゼラチンで固めて恵方巻きの具にしちゃうわよ!」

 

うん。

 

まぁ恵方巻きの具材としてはまきるびコンビのトマトとチーズのイタリアン恵方巻きと一緒で聞いたことないけど、ボルシチなら普通に美味しく食べれるから大丈夫かな?

 

絵里ちゃんの作ってくれる本場のボルシチって基本的にスッゴく美味しいしね。

 

これがことりちゃんの狂気が生み出した絵里ちゃんを食材にして作るボルシチ…エリシチだったらヤバかったけど。

 

それにしてもボルシチが具材の恵方巻きかぁ…どんな感じになるのかな?

 

ゼラチンで固めて恵方巻きに入れるって言ってるけど…。

 

あは♪ホノカ的にはえりまるコンビのボルシチ恵方巻きは楽しみかも♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~花陽と果南の恵方巻き~

 

 

 

はいはーい♪

 

次は我らがμ'sのお米マイスター♪花陽ちゃんと、Aqoursが誇る露出狂体力お化けな果南ちゃんのコンビだよ♪

 

この二人はどうなんだろう?

 

とりあえず花陽ちゃんだから絶対にお米だけは美味しいよね?

 

うーん?最悪はお米を具材にしたお米恵方巻きとかなのかな?

 

もしそうだったらお米をおかずにお米を食べる花陽ちゃんならではの恵方巻きだね。

 

さてさて…それじゃみんなもホノカと一緒にはなかなコンビの恵方巻き作りをちょっと覗いて見よっか?

 

「ただいまー!お待たせ♪花陽ちゃん♪例のアレ…ちゃーんと捕まえて来たよ♪そっちの首尾はどうかな?」

 

「おかえりなさい!果南ちゃん!もちろんこっちも準備は完璧ですよ!!!見てください!!!この真っ白つやつやのご飯を!!!!!!」

 

「おぉ!美味しそうなご飯だね!」

 

「チッ!チッ!チッ!いいですか?果南ちゃん!このご飯は“美味しそう”じゃなくて“美味しい”んです!確実に!」

 

「あはは♪そうだたね♪“美味しそう”じゃなくて“美味しい”だね!」

 

「はい!それじゃ果南ちゃん…例のアレをお願いします!」

 

「おっけー♪よいっしょっと!はい!津軽海峡で捕まえて来た取れたて新鮮♪ってかまだ生きてる本マグロだよ!」

 

「おぉ!こ、これが噂に名高い大間の本マグロ!!!し、しかもぉぉぉぉぉぉ!!!この大きさは確実に100キロ越えですよぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

「えへへ♪今回は本気で頑張ったからね♪でも流石にウェットスーツだけで二月の津軽海峡に潜るのは寒かったね。全裸で潜っていたらちょっと危なかったかもね。死ぬかもしれないからってウェットスーツだけは身に付けてけって言ってくれた花陽ちゃんに感謝だよ。」

 

「いやぁー!それほどでもありますよ!おっと♪それよりも早くこのマグロを捌いてしまいましょう!そして…!」

 

「究極のお米と最高のマグロで至高の鉄火巻きを!だね♪」

 

「はい!!!」

 

はなかなコンビは鉄火巻きの恵方巻きなんだね。

 

しかも花陽ちゃんが厳選した究極のお米と果南ちゃんが真冬の津軽海峡に潜って捕まえて来た100キロオーバーの本マグロを使ってるなんて、えっ?なんかスゴく美味しそうなんだけど!

 

このコンビの恵方巻きは“大当り”だね!

 

えっ?ナニナニ?

 

真冬の津軽海峡にウェットスーツだけで潜って100キロオーバーの本マグロを“捕まえて”きた果南ちゃんに突っ込みしないの?

 

あぁ。

 

うん。

 

この世界線の果南ちゃんは非常識の塊だからイチイチ突っ込みしてたらキリがないよ?

 

たぶんダーインスレイブが直撃しても“痛いなぁ。”で済んじゃうレベルに非常識だもん。

 

下手すると飛んできたダーインスレイブをキャッチして投げ返したりするよ?

 

ね?非常識でしょ?

 

だから色々と諦めてね。

 

人生は諦めが肝心だよ?

 

「「至高の鉄火巻きを作るまで!止まるんじゃねぇーぞ!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~希とマリの恵方巻き~

 

 

 

むむ?次はμ'sのスピリチュアルおねーさんこと希ちゃんと、お金の力で割りと本気で世界征服を狙ってるAqoursのお財布担当な鞠莉さんのコンビだね。

 

この二人は……まぁことりちゃんよりは大丈夫だよね。

 

ふざけたりしなければ何だかんだで希ちゃんは常識人だし、食材は鞠莉さんがお金の力で無双して最高のモノを集めて来るんだろうしね。

 

「シャイニー!ノゾミ!宣言通りにサイコーの食材を集めて来たわ!さぁ!このサイコーの食材でサイコーのエホーマキを作るわよ!!!」

 

「うわぁ…ほんまに用意してもうたんや…どれどれ?アワビに伊勢海老に松阪牛に…他にもいっぱいあるし。」

 

「イエース♪マリーが本気を出せばサイコーの食材の1つや2つや3つやその他もろもろメニメニいーっぱいなんてラクショーデース!」

 

「むふふ♪バトルの時とおんなじで頼りになるなぁ♪よっしゃ♪それじゃちょいと希さんが鞠莉ちゃんが集めてくれたこの最高の食材を使って、最高の恵方巻きをスピリチュアルに作ってあげるやん♪」

 

「Oh♪ベリー♪ベリー♪シャイニー!ノゾミの作るサイコーのエホーマキ!とーっても楽しみだわ!」

 

「むっふふ♪バッチリ♪マルっと♪みーんなまとめてうちにまかせときぃ♪」

 

おぉ!なんか今回は希ちゃんがネタに走らないで真面目に恵方巻き作るんだね?!

 

ホノカ的にはそれが驚きだよ!

 

うん♪うん♪驚きだけど…のぞまりコンビの恵方巻きも“大当り”だね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~にこと曜の恵方巻き~

 

 

お次はμ'sのロリ枠なにこちゃんと、Aqoursからは千歌ちゃんが(病的なまでに)大好きな曜ちゃんのにこようコンビだね。

 

この二人…にこちゃんと曜ちゃんの恵方巻きなら大丈夫だね。

 

どっちもお料理得意だし♪

 

曜ちゃんは千歌ちゃんが絡むと暴走してチカチカ叫んじゃうけど、今回は千歌ちゃんとは一緒じゃないからその心配もないしね♪

 

だからサクッと割愛しちゃいまーす♪

 

「ちょっと待てぇぇぇぇぇ!!!割愛って!!!!ぬわぁぁぁぁんでよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

 

「チカチャンノエホーマキ…チカチャンノエホーマキ!チカチャンノコカンニエホーマキ…グヘヘヘヘヘ…。」

 

あ♪ちなみににこようコンビの恵方巻きはツナマヨとカニカマ(とその他)のサラダ巻だったよ♪

 

なんでツナマヨとカニカマでサラダ巻って言うだろーね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ソラとリクの恵方巻き~

 

 

 

最後は主人公コンビの恵方巻きだね。

 

μ'sからはチンピラばんざーいなソラ君♪

 

Aqoursからは未来のソラ君の息子らしいリク君♪

 

ガンプライブ初の親子共演だね♪

 

「海老の下処理、終わりましたよ。父さん。」

 

「おうよ。ならその海老の頭使って味噌汁頼む。ザリガニの頭と一緒で海老の頭からも良い出汁が出るからな。こっちは天ぷら揚げちまうからよ。」

 

「わかりました。」

 

あれ?

 

親子の会話とかないのかな?

 

「(いきなり息子なんて言われても困るってんだよ……。ってか俺が親?未来の俺はまともに子育てなんてできたのか?俺だぞ?育児放棄されまくって捻れ曲がって育った俺だぞ?そんな俺がまともに親なんてできてたのか?イヤ、でもコイツ…リクは音ノ木坂で産まれて育ったって言ってたけど、それにしちゃかなりまともに育ってるよな?音ノ木坂で生活していてここまでまともに育つってのははっきり言って奇跡だぞ?ってことは未来の俺は頑張って子育てしたのか?)」

 

「(はぁ…なんで僕がよりにもよって父さんと恵方巻きなんて作らなければならいんですか…。どうせなら母さんと一緒に作りたかったですよ…。母さん…可愛がったなぁ…あれこそがまさに僕の理想の女性像ですよ。善子も…まぁ悪くはありませんが、彼女は患ってますからね。それにAqoursのみんなは何かしら癖が強いですから…。まぁ流れに身を任せた感がかなりありますが、関係を持ってしまった以上は必ず男として責任は取りますが…。それにしても…この頃の父さんって思っていたよりもまともだったんですね。母さん達の話…特ににこ母さんの話では、この頃の父さんは“災厄の魔女”よりはまだマシ程度に腐れ外道一歩手前だったとか聞きましたので心配だったのですが…。)」

 

なーんか二人とも黙々と調理してるね。

 

そら君がお料理上手なのは知ってるけど、りく君もお料理上手なんだね。

 

「(クソ…間が持たねぇ。ってか自分の息子となんてどんな話すりゃいいんだよ…。ガンプラの話か?それとも彼女の話でも聞けばいいのか?)」

 

「(はぁ…。間が持ちませんね。別に父さんが嫌いとかではありませんが…。ガンプラの話でもしましょうか?それとも母さん達との馴れ初めでも聞けば良いのでしょうか?)」

 

むぅ。

 

会話がないとつまんないね。

 

海老天の恵方巻きと海老出汁のお味噌汁はとーっても美味しそうなんだけどね。

 

「「はぁ……。」」

 

あっ♪ため息のタイミングぴったり♪

 

やっぱり親子なんだね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてさて♪

 

μ'sとAqoursの恵方巻き作りの様子はどうだったかな?

 

みんなはどのコンビの恵方巻きが食べてみたいかな?

 

無難に海未ちゃんと善子ちゃんの普通の恵方巻きかな?

 

味も完成度も間違いなし♪なにこちゃんと曜ちゃんのサラダ恵方巻きかな?

 

新しい味に果敢に挑戦していた真姫ちゃんとルビィちゃんのイタリアン恵方巻きかな?

 

同じく新しい味に挑戦した絵里ちゃんと花丸ちゃんのボルシチ恵方巻きかな?

 

大当り確定の希ちゃんと鞠莉さんの高級食材使いまくりな恵方巻きかな?

 

やっぱり大当り確定の花陽ちゃんと果南さんの至高の鉄火恵方巻きかな?

 

ネタに走りまくってる凛ちゃんとダイヤさんのラーメン恵方巻きかな?

 

おまけに海老のお出汁のお味噌汁が付いてくるそら君とりく君の海老天の恵方巻きかな?

 

酢飯にフルーツとか真姫ちゃん的イミワカンナイ!ことをヤっちゃった穂乃果と千歌ちゃんのフルーツ恵方巻きかな?

 

それとも……味の保証はこれっぽっちもないけど、食べると精力絶倫になってエッチなこといーっぱいできちゃうようになることりちゃんと梨子ちゃんの絶倫恵方巻きかな?

 

ね?みんなは誰の恵方巻きを食べたいかな?

 

あのね?

 

ホノカはね…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


1日で一万文字…やればできるものですね。
今回断念いたしました去年のことりさんの恵方巻きネタの続きなのですが…余裕ができましたら書いてみたいと思っております。
内容としましてはことりさんが飲ませてしまった真姫ちゃんのお薬のせいでバーサーカーになってしまったソラを救うために海未さんが十二の試練に挑みます。
節分特別編「ことりのえほーまき りたーんず ~園田海未と十二の試練~」
エロ方面で垢BANをいただかない程度にエロは控えめに頑張りたいと思います。


次回更新は月曜日のお昼頃に本編閑話の更新を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

さて皆様。本日3月15日は何の日かご存知でしょうか?
そうです!本日3月15日は我等の愛する海未ちゃんの生誕祭でございます!
そんなワケで本日は超突貫作業により作成された海未ちゃん生誕祭特別編①をお送りいたします。
②も現在鋭意作成中でございます。
近日中には更新する予定でごいます。
※現在進行中の本編よりも少し未来のお話です。


それでは 2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画①」 はじまります。













これは私、園田 海未と私の最愛のパートナー、鳴神 青空の決して忘れる事の出来ない一つの出逢いと悲しい別れのお話です…。

 

そう…あれはとある金曜日の夕方…全ては何処かで見た事のある様な三人組が届けた荷物から始まりました…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ど~も~、ノラ猫宅急便で~す。園田 海未さんにナマモノのお届け物やで~♪」

 

「希ちゃん!言葉使い!言葉使い!やで~♪なんて言ったら希ちゃんだってバレるにゃ!」

 

「凛ちゃんもだよ!にゃ!なんて言ったら海未ちゃんにバレちゃいますよ!」

 

とある金曜日の夕方、“ソレ”は宅急便でやって来ました。

 

「はーい。お待たせしました。配達ご苦労様です。受け取りはサインでも大丈夫でしょうか?」

 

「サインでもぜんぜんえぇ~よぉ~♪」

 

「ん?えぇ~よぉ~?」

 

「あ~(しもたわぁ。ついいつものくせで…。)」

 

「(ここは花陽が!)おぉっと!気にしないでください!ではこちらの伝票にサインをお願いします!」

 

「(かよちん!ナイスなアシストだにゃ!)それではこちらがお荷物になります!それでは……」

 

「総員!撤収やね♪」

 

撤収やね♪って、なんだか希みたいな胡散臭い話し方ですね。

 

まぁいいです。

 

世の中にはキレると人○料理を始めようとすることりや荒縄で縛られたがる絵里の様な変わった人も多いので、いちいち胡散臭い程度で気にしてはいられませんね。

 

「それにしても…私宛の荷物ですか?送り主は…東條 希?希から?」

 

希からの荷物、ですか?

 

なんでしょうか…希からの荷物だと分かった途端、物凄く嫌な予感しかしません…。

 

受けとる前に送り主を確認して、受け取り拒否にして送り返したら良かったですね。

 

「肝心の荷物の中身は…はい?ナマモノ?」

 

希からのナマモノの荷物…ますます嫌な予感です…。

 

開けないでこのまま廃棄しましょうか?

 

裏庭の焼却炉でなら、このサイズの大きな段ボールでもそのまま焼けますし。

 

「あら?今…この段ボール…動きませんでしたか……。」

 

……ナマモノ……まさか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーい。どちら様ですかって、海未さん?こんな時間にどうしたんだよ?」

 

希から送られた来たナマモノと明記された荷物…。

 

その“中身”の扱いに困り果ててしまった私はご近所の青空を頼る事にしました…。

 

とても親しい仲とはいえ、日も落ち始めて夜が近付くこんな時間にお邪魔するのはとても気が引けますが、“μ's”メンバーでもっとも頼れるにこに断られた今、頼れるのはもう青空しかいません…。

 

だって荷物の“中身”が…。

 

「ぱーぱ!ぱーぱ!ぎゅー!ぎゅー!ちて!」

 

「うぉっと!あぶねぇな…って…ぱーぱ?誰だよこの金髪の子?アレ?…ちょっと待て…この子…どっかで…あ!オイオイオイオイ!まさか!」

 

「こら!えりーちかちゃん!待ちなさい!走っては危ないですよ!」

 

何時もの幼児退行現象とは違い、何故か身体までもが幼児退行していた幼女なえりーちかちゃん(よんちゃい♪)だったのですから…。

 

「まーま!ぱーぱ!まーま!ぱーぱ!」

 

「……海未さん…とりあえずは上がってくれ…説明はそれから頼む…。」

 

「はい…ご迷惑をお掛けします…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「希さんから届いた荷物の中身がえりーちかちゃんだった?!」

 

「はい…しかも何時もの幼児退行とは違い、何故か身体まで年相応?に縮んでいたのです。」

 

「うわぁ…なんだそりゃあ…。希さん的に言えばスピリチュアルやね♪だな…。」

 

「はい…スピリチュアルやね♪です。それで、荷物に一緒に入ったいた手紙には、明日の夕方までえりーちかちゃんを預かって欲しいと書いていました。」

 

「預かって欲しい、ね…でも子供の面倒なら俺よりもにこちゃんに頼った方が…あぁ…にこちゃん、今日はチビ共のおとまり会か。」

 

「えぇ…私も子供の扱いならにこが一番頼りになると思い、真っ先に相談したのですが、今日から虎太郎のおとまり会でえりーちかちゃんのお世話を手伝うのは無理だと言われました…。そして家も近いのだから青空に頼れと言われたのです…。“他の面子に子供のお世話をなんて任せたら絶対に悲惨な事になるわよ!特に!ことりにだけは頼るんじゃないわよ!幼女だろうが何だろうが、殺されるか喰われるかバラされるか埋められるか焼かれるか煮られるか溶かされるか沈められるか売られるか犯されるわよ!”とも言われましたので…。」

 

「…まぁ…ことりさんならそうなるよなー。それに、確かににこちゃん以外の他の連中じゃ子供の世話なんて無理だわな。希さんや凛ならまだなんとかなるかもしれねぇけど、海未さんの話を聞く限り、どう考えても花陽を加えたあの3人が元凶だもんなぁ…。」

 

私も青空の言う通りだと思います…。

 

私達“μ's”のメンバーで、まともに子供のお世話を出来るのはにこと青空以外はいないと思います…。

 

穂乃果は…精神年齢がえりーちかちゃんと対して変わらないので、仲良く過ごすことは出来るのでしょうが、遊んでばかりでまともなお世話なんて出来るはずがありせん。

 

えりーちかちゃんと一緒にお腹を出して寝てしまい、次の日に風邪を引くのがオチです。

 

ことりに到ってはにこの言う通りです。

 

あのイカれた鳥娘に頼ってしまってはグロでもエロでもR-18の結末しかありません…。

 

凛と花陽は…恐らくは今にして思えばあの時の怪しい三人組の宅急便は希と凛と花陽だったのでしょうから、元凶には頼る事は出来ません。

 

どうせ連絡しても繋がらないでしょうし。

 

希も凛と花陽と同じ利用で無理で頼れません。と、言いますか、今回は希にだけは頼りたくありません。

 

あのデカ乳タヌキ女はナニを考えているのやら…。

 

絵里ならば頼りになるのでしょうが、えりーちかちゃん(よんちゃい♪)=絵里なので、頼りたくても頼りようがありません…。

 

最後に真姫ですが……真姫なら何だかんだと言いながらもしっかりとお世話を手伝ってくれるでしょうが、絵里がこの様なえりーちかちゃん(よんちゃい♪)状態に縮んでしまったのは真姫の怪しい薬が原因な気がするのです…。

 

もし原因が真姫の怪しい薬だとしたら、真姫にお世話を手伝って貰ってはデータ取りと称してえりーちかちゃん相手に非人道的な人体実験を始める可能性があります…。

 

荒縄と赤い蝋燭を片手に華麗に舞い踊る何時もの“どえむーちか”な絵里なら“人体実験なんてむしろご褒美よ!ハラショー!さぁ!早く縛って思う存分!エリーチカのいけないボーダーラインを弄りまわしてぇぇぇぇ♪♪♪”って喜んで飛び込むのでしょうが、身体まで年相応?になったえりーちかちゃん(よんちゃい♪)を惨たらしい人体実験に提供するのは私の良心が許せません。

 

それに…なにより…

 

「まーま!えりーちかね!まーまだいしゅき!ぱーぱもだいしゅき!えへへ♪」

 

こんなに私になついているえりーちかちゃん(よんちゃい♪)に惨たらしい人体実験やR-18エンドやアホと一緒なんて可哀想な事は出来ません!

 

私が!まーまがぱーぱと協力してしっかりと立派な大人になる様に育ててみせます!

 

愉悦の表情で“もっとキツく縛ってぇぇぇぇ!!!”なんて叫ぶドM女にはさせませんよ!

 

青空と…いえ!ぱーぱと一緒に立派に育てて!園田流の跡取りにしてみせます!

 

「はぁ…仕方ねぇか…。にこちゃんトコで虎太郎の相手をしたこともあるから、俺でも一応は子供のお世話なら出来るだろーし。」

 

「本当にすいません…。私一人では…。」

 

「あぁ、気にしなくていいって。子供、キライじゃねぇーしな。で?なんで俺がぱーぱなんだ?“パーパ”って確かロシア語で“お父さん”だろ?“マーマ”は“お母さん”だし。」

 

青空は相変わらず変な知識がありますね。

 

ロシア語とか普通はわかりませんよ?

 

「“マーマ”とはやはり“お母さん”だったのですね。えりーちかちゃんに聞いたのですが、どうやら希に私と青空が“マーマ”と“パーパ”だと言われていたそうです。」

 

「あのデカ乳タヌキ女…確信犯かよ!にこちゃんに断られて海未さんが俺に頼るの予め想定して、えりーちかちゃんにパーパとかマーマとか教え込みやがったな!これはあとでお仕置きだな…性的に!」

 

「性的にお仕置きとか今さら止めませんが、ヤるならヤるで避妊だけはしっかりとして下さいね。」

 

青空の事です。また希が“もうあかん…”と音を上げてもネチネチといやらしく責め立てるのでしょうね…。

 

……少しお仕置きされる希が羨ましいです…。

 

何時も優しくシテくれるのは嬉しいのですが、たまには私にももう少し激しくして欲しいです…。

 

「まーま!えりーちかおなかちゅいたー!おなかぺこぺこ!ごはんー!」

 

「え?!あ!もうこんな時間…そうですね、そろそろお夕飯の準備をしなければ…。」

 

「夕飯って、今日はりせさん(※本編未登場のソラの養母です。海外でも活躍する女優さんです。P4のあの人です。)は撮影で海外で悠さん(※本編未登場のソラの養父です。特殊な犯罪を捜査する刑事さんです。P4のあの人です。)も署の方に泊まりだし、悠莉も雪穂ちゃんと一緒に亜里沙ちゃんトコに泊まりに行ったから、夕飯は俺一人だと思って今夜は冷蔵庫にろくな食材用意してねぇーぞ?米ならあるけど…。」

 

「オコメスキーな花陽ではないのでお米をおかずにお米を食べるなんて私には高度な飲食プレイは出来ませんよ。」

 

「だな。レトルトカレーはあるけどお子様カレーじゃねぇからお子様なえりーちかちゃんには辛すぎだし…。あとは冷蔵庫にあんのは卵か…。プレーンオムレツ?目玉焼き?どっちにしろ卵料理だけってのも寂しいな…。しゃーねぇ…夕飯の材料、買いに行くか。」

 

「そうですね。えりーちかちゃん♪お夕飯の材料を買い出しに一緒にお買い物に行きましょうね♪」

 

「おかいもの?ぱーぱとまーまとえりーちかでおかいもの!おかいもの!あい!えりーちか!おかいものいきましゅ!」

 

「はい♪ぱーぱとまーまとえりーちかちゃん♪三人一緒にお買い物ですよ♪」

 

「いつの間に俺がぱーぱになってんだよ?ま、いっか。さぁーて、夕飯はナニにすっかなぁ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まーま!ちょこ!えりーちか!ちょこたべう!」

 

「チョコですか?良いですよ。でも、ちゃんと寝る前に歯磨き出来ますか?えりーちかちゃんがちゃんと歯磨き出来るとまーまとお約束してくれるのなら、特別にひとつたけチョコを買ってあげますよ?」

 

「あい!えりーちか!ちゃんとはみがきしゅる!まーまとやくしょく!はみがき!やくしょく!」

 

「はい♪えりーちかちゃんは偉いですね♪それではどのチョコがいいですか?ひとつだけですよ♪一杯チョコがあるから迷ってしまいますね♪えりーちかちゃんはどのチョコが食べたいですか?」

 

「あい!うーんうーん……」

 

あれから私ことまーまと青空ことぱーぱはえりーちかちゃん(よんちゃい♪)を連れて、近所のスーパーにお夕飯の材料を買い出しに来ました。

 

お夕飯はぱーぱが作ってくれるというので、お言葉に甘える事にしました。

 

私でも多少ならお料理は出来ますが、料理が趣味のぱーぱが作った方が圧倒的に美味しいので…。

 

「鶏肉にミックスベジタブル、玉ねぎは家にあるし、子供相手ならデミソースよりケチャップの方がいいよな。あとは豆腐とレタスとトマトっと。」

 

ちなみに今夜のお夕飯の献立はふわとろオムライスにお手製ドレッシングの豆腐サラダ、キノコとワカメのスープだそうです。

 

時間が無いので手の込んだ料理は作れないと悔しがっていました。

 

私的にはこの献立でも十分に手が込んでいると思うのですが?

 

ふわとろオムライスなんて私では出来ませんし。

 

「ぱーぱ!ぷりん!えりーちか!ぷりんたべう!」

 

「ん?プリン?おう、いいぞ。どれがいい?このデカいヤツか?ぱーぱのオススメはやっぱりこの1個500円の極上なめらかぷりんだな。イイ値段してるだけはあって結構イケるぞ?」

 

「ぱーぱ!いけません!えりーちかちゃんにはもうチョコレートを買ってあげました!夜にこれ以上甘い物を食べさせては虫歯になります!」

 

「プリン1個くらいいいだろ?それに歯磨きすれば大丈夫だって。」

 

確かに歯磨きをすれば虫歯は予防できますが、完全ではありません!

 

それにえりーちかちゃんが夜に甘い物を欲しがるようになっては困ります!

 

ぱーぱはえりーちかちゃんに甘過ぎなんです!

 

ここはまーまたるこの私がしっかりしなければいけません!

 

「それでもです!えりーちかちゃんが夜に甘い物を欲しがる癖がついたらどうするのですか!」

 

「はいはい、ったく…まーまは厳しいなー。な、えりーちかちゃん。」

 

「あい!まーまきびちぃ!」

 

うぅ…えりーちかちゃんにまできびちぃと言われてしまいました…。

 

ですが、厳しさも愛情なんです!

 

ここはえりーちかちゃんの為にも譲れません!

 

それに…ぱーぱ…また貴方は“はいはい”と“はい”を二回も言って!

 

前からずっと注意しているのですが、まったく直す気配がありませんね…。

 

しかたありません…これからもその度に根気よく注意して行きましょう。

 

「ぱーぱ!はいは一回です!えりーちかちゃんが真似した大変です!やめて下さい!」

 

「へーい。…えりーちかちゃん、プリンはぱーぱが作ってやるから、明日にしような?ぱーぱのプリンはウマイぞー。明日まで我慢できるかな?」

 

「ふわぁ!ぱーぱのぷりん!えりーちか!きょーはぷりんがまんしゅる!あしたぱーぱのぷりんたべう!」

 

「おう。偉いぞ、えりーちかちゃん。明日になったらとびっきりのプリンを食わせてやっからな。」

 

「もう!だからぱーぱはえりーちかちゃんに甘過ぎですよ!」

 

「だからさっきも言ったけどいいだろ?プリンくらい。卵も他の材料も家にあるしさ。ちゃんとまーまの分も作るからさ。」

 

うぅ…ぱーぱのお手製プリン…美味しいんですよね…。

 

とろっとしてまろやかであまくて…。

 

「まーま!みんなでぷりんたべうの!まーまとぱーぱとえりーちかでぷりんたべうの!」

 

あぁここに来てえりーちかちゃんの追撃です…そんなきらきらしたおめめでまーまを見ないで下さい…。

 

せっかくえりーちかちゃんの将来の為にも厳しく接しようと思ったまーまの決意が揺らいでしまいます…。

 

…ぱーぱのプリン……決意が少しくらい揺らいでしまってもいいですよね?

 

プリンくらいならいいですよね?

 

食べるのは明日ですし!夜に食べるのではないのです!

 

「はぁ……分かりました…。でもえりーちかちゃん?プリンを食べたらちゃんと歯磨きもしましょうね?まーまとお約束ですよ?」

 

「あい!まーまとやくしょくしましゅ!ぷりんたべたらえりーちかはみがきしましゅ!」

 

こ、これは…ヤバいですね…。

 

背筋を伸ばして敬礼するえりーちかちゃん…可愛すぎますよ!

 

こんな可愛いえりーちかちゃんが将来的にはあの“ミトメラレナイワ。17歳。”になって、挙げ句の果てには“うれしはずかしどえむーちか♪”になってしまうのですよ…。

 

いったいえりーちかちゃんは何処で道を間違ってしまったのでしょうか…。

 

………“ミトメラレナイワ。17歳。”さんの事を今考えるのはよしましょう。

 

今はこの賢い可愛いえりーちかちゃん(よんちゃい♪)を、そう!今だけの幼女の輝きを堪能しましょう!

 

「あぁ…えりーちかちゃん…なんて賢くて可愛いんでしょうか!これが本来の賢い可愛いえりーちかなんですね!」

 

「さ、会計して帰るぞー。」

 

「あーい!」

 

「あ!ちょっと待って下さい!ぱーぱ!えりーちかちゃん!まーまを置いていかないで下さーい!」

 

ふふ…こう言うのも良いものですね。

 

ぱーぱとまーまとえりーちかちゃん…ですか…。

 

……ちなみにえりーちかちゃん…妹か弟は欲しくないですかね?

 

そろそろ危険日ですので、えりーちかちゃんが望むのならばまーまは頑張ってぱーぱと一緒に作りますよ。

 

 

 

子供。

 

 

 

 

 

「ぱーぱ!おててぎゅー!」

 

「おうよ、おててぎゅー。」

 

「まーま!おててぎゅー!」

 

「はい♪えりーちかちゃん♪おててぎゅー♪です♪」

 

「えへへ♪おててぎゅー!おててぎゅー!ぱーぱとまーまとおててぎゅー!」

 

親子(?)三人で仲良くお手てを繋いで…。

 

幸せですね…。

 

にこにこと楽しそうに“ぎゅー”と言ってはしゃいでるえりーちかちゃんを見ていると…なんでしょうか…鼻から真っ赤な愛が溢れ出しそうです…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごちそーさまでちた!」

「ご馳走様でした。」

 

「はい、お粗末様でした。」

 

あぁ…ふわとろオムライス…美味しかったです…。

 

中のチキンライスもケチャップでお手軽に炒めただけのはずなのに、どこか懐かしい…そう…まるでお母様を思い出させる様な優しい味でした。

 

お豆腐とレタスとトマトのサラダも簡単に作っていたのに、とても美味しかったですね。

 

あのぱーぱお手製のドレッシングのせいでしょうか?

 

「さて、俺はこのまま洗い物やっちまうから、まーまはえりーちかちゃんと一緒に風呂入ってきてくれ。」

 

そう言えば、いつの間にかぱーぱの…青空の家にお泊まりする事になってしまいましたね。

 

まぁ二人きりで温泉にお泊まりにも行った事があるので、今さら青空の家にお泊まりするくらいで慌てたりはしませんが…。

 

ただ不安なのは…そう…あの真っ黒鳥娘の存在です…。

 

あの真っ黒鳥娘は自分は平然と抜け駆けするのに、私達がことりに内緒で出掛けたりすると凄まじい嫉妬の嵐が吹き荒れますので…。

 

この事がもしことりにバレたら……私は縛りて身動きが出来ない状態でねっとりたっぷりと海未汁を搾り取られた挙げ句にお料理にされるかもしれませんね…。

 

「バスタオルとまーまの着替えはあとで持ってくから、えりーちかちゃんのこと頼むよ。」

 

止めましょう…悲しい未来を想像するのは。

 

今はぱーぱとえりーちかちゃんとのこの愛しい時間を楽しみましょう!

 

「分かりました。ふふ♪どうせならばぱーぱも一緒にお風呂に入っても構わないのですよ?もちろんお風呂に入ったらそのまま…。」

 

「ばーか。子供がいんだ。今日はエロはナシ!そーゆーのは今度、二人きりの時に、な?」

 

「はい♪それではえりーちかちゃん。まーまと一緒にお風呂に行きましょう!」

 

「あい!まーまとおふろ!えりーちか!いきまーしゅ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まーま!つるぺた!」

 

「えりーちかぁぁぁぁ!!!」

 

まーまのお胸を指差してつるぺた!なんて言ういけないえりーちかちゃんにはおしりペンペンです!

 

「ちかぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“ふぁりどらんど”…ですか?」

 

ぱーぱもお風呂から上がり、三人でまったりしていたら、ぱーぱが急に明日3人で出掛けようと提案してきました。

 

行き先は“ふぁりどらんど”。

 

最近、出来たばかりのアミューズメント施設…いわゆる遊園地だそうです。

 

「そ、幼女の夢の国“ふぁりどらんど”。まぁ遊園地ってヤツだな。この“ふぁりどらんど”さ、オープン企画で12歳以下の女の子とその保護者2名までは入園無料なんだよ。どうせなら明日3人でいかねぇーかな?って思ってさ。」

 

幼女の夢の国…なんだかいかがわしい雰囲気がぷんぷん漂っていますよ…。

 

せめてそこはよい子の夢の国にしましょうよ…。

 

まぁパンフレットを見る限りは真っ当な遊園地の様ですか…。

 

この“ふぁりどらんど”のマスコットキャラクター…名前は“マッキーキャット”、ですか…。

 

このマッキーキャットの幼女を愛する元准将の現無職って説明も何ですか?

 

現無職って…それに幼女を愛しては色々とアウトな気もしますが…。

 

「ゆーえんち?ゆーえんち!ぱーぱとまーまとゆーえんち!えりーちか!ゆーえんちいく!ぱーぱとまーまとゆーえんち!いく!」

 

「だそうだけど、どうする?まーま?」

 

えりーちかちゃんは遊園地に行きたいみたいですね。

 

“ふぁりどらんど”…色々と不安のある遊園地ですが、近場で入園料も無料ならば行ってみてもよいかもしれません。

 

「まぁ幼女の夢の国とか限りなく怪しいですが、音ノ木坂からも近いですし、えりーちかちゃんがいれば入園料も無料なんですよね?でしたらせっかくのお休みをおうちで過ごすのもどうかと思いますから、行ってみましょうか?この“ふぁりどらんど”に。」

 

「まーまがオッケーなら決まりだな。なら明日は朝から弁当持ってみんなで“ふぁりどらんど”に遊びに行くぞー!」

 

「あい!」

 

「はい♪」

 

ちなみにこの会話のあと、ぱーぱとまーまでえりーちかちゃんを挟んで、親子(?)三人で川の字になって仲良く就寝しました♪

 

え?夜にぱーぱとえっちな事はしなかったのか?ですか?

 

うふふ♪そ♪れ♪は♪みなさんのご想像にお任せしますね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが“ふぁりどらんど”ですか……。見た目は普通の遊園地っぽいですが…なんですか?あの看板に描かれている白いコートを羽織った目付きの悪い猫のマスコットキャラクターは…。」

 

朝ごはんを食べて、食後にぱーぱ特製の手作りプリンも堪能した私達親子(?)は、三人で仲良く電車に乗って目的地の遊園地“ふぁりどらんど”にやって来ました。

 

幼女の夢の国とかわけの分からないキャッチフレーズの遊園地の割りには随分と混んでいますね。

 

まぁ今日は土曜日なのでどこの遊園地も混雑はしているとは思いますが…。

 

こんなに混んでいるのです。えりーちかちゃんがはぐれて迷子にならないように、まーまがしっかりとおててぎゅー!してあげなきゃですね!

 

「あの目付きの悪い白いコートを羽織った猫が“ふぁりどらんどの”メインマスコットキャラクター、幼女の味方の“マッキーキャット”なんだとさ。他にはマッキーキャットのライバルで親友のガリガリダック。ガリガリダックの部下のアイーンロボ。マッキーキャットの秘書のイスルギドックとか色々といるんだってさ。で、“ふぁりどらんど”の園内にはあのマッキーキャットの着ぐるみを着たこの遊園地の社長が徘徊しているんだって。ほら、このパンフのここに書いてるコレ。」

 

えーっと…“幼女の諸君。“ふぁりどらんど”でこの私。マッキーキャットとハグをしよう!”※マッキーキャットは12歳以下の女の子としかハグしません。12以上のお客様や男性のお客様は絶対にマッキーキャットに抱き付かないで下さい。ですか?

 

うわぁ…なんですかコレは…。

 

段々と不安になってきましたよ…。

 

それに、この幼女とハグをしてくれるマッキーキャットの中の人はこの“ふぁりどらんど”の社長なんですよね?

 

幼女のハグ目当てに社長自らが着ぐるみを着て園内を徘徊しているのですか…。

 

通報した方がいいような気がしてきました…。

 

「ゆーえんち!ゆーえんち!まーま!ぱーぱ!はやく!はやく!」

 

「とてつもなく不安ですが、ここまで来て帰るのではえりーちかちゃんが可哀想ですね。大丈夫!えりーちかちゃんはまーまが守りますよ!さぁ!一射一倒!園田 海未!参ります!」

 

「あい!えりーちか!いきまーしゅ!」

 

「んじゃあのイオクコースターってのから乗るか?なんでもこちらの予想を上回る凄まじさ!らしいぞ?」

 

「いえ!ここはやはりこの統制統合艦隊フリーフォールにしましょう!量産型モビルスーツで無理矢理に大圏に突入するくらいに恐ろしい!と、このパンフレットに書いています!まずはこの統制統合艦隊フリーフォールに挑戦です!」

 

「えりーちかはありあんろっどめりーごーらんどにのりたい!めりーさん!めりーさん!」

 

えりーちかちゃん。めりーさん!では私、今あなたの後ろに居るの♪になって、怖い思いをする事になりますよ?

 

「イヤイヤ!ここはやっぱりイオクコースターだろ!イオク様だそ!イオク様!全国の視聴者のヘイトを一気に集めた実績のある“アノ”イオク様だぞ!」

 

「だから誰なのですか!イオク様って!それよりもやはりここは統制…あ!ぱーぱ!ちょっと見てください!ほら!パンフレットのここ!幼女限定!ガンプラバトル体験コーナーって書いてますよ!」

 

「幼女限定ガンプラバトル体験コーナー?あ、ホントだ…えーっと…“幼女のみんな!大人気のガンプラバトルを体験してみないか?“ふぁりどらんど”自慢のファイター達が幼女の貴女をしっかりと護衛するから何の心配もないぞ!さぁ!みんなでガンプラバトルを始めましょう!※ピンチの時にはなんと!マッキーキャットが助けに来てくれるぞ!”だってよ。ま、うちのえりーちかちゃんが出ればメイジン級のファイターが来ない限りは無双間違いナシだよな!って!えりーちかちゃん…この場合は絵里さんか?とにかくえりーちかちゃんのガンプラがねぇーのか…。」

 

「別にえりーちかちゃんのガンプラが無くても平気な気がしますよ?えりーちかちゃんは見た目も中身も今は幼女ですが、基本的には絵里なので、素組のレンタルガンプラでも十分なのではないですか?それに、いざとなったら私とぱーぱが介入すればいいのですよ!」

 

「介入ねぇ…。なぁ…まーま。GPベースはあるけど今日はガンプラ持ってきてねぇーぞ?」

 

「あ…私もです…。仕方ありません!もしもの時はお互い素組のレンタルガンプラで頑張りましょう!大丈夫です!問題ありません!えりーちかちゃん!ガンプラバトルをしてみませんか!」

 

「あい?がんぴゅらばとう?ふわぁ!がんぴゅらばとう!あい!えりーちか!がんぴゅらばとうしゅる!」

 

「よろしい。ならばこの私、マッキーキャットが案内しよう。」

 

えりーちかちゃんが元気一杯にガンプラバトルをする!と言った直後、私達の背後から聞こえたそんな声に振り向くと、そこには……

 

「うぉ!こいつ?!マッキーキャットか?!いつの間に後ろに!」

 

「フッ…素敵な幼女に誘われて参上したまでさ。」

 

白いコートを羽織った着ぐるみの猫。幼女の味方。マッキーキャットが居ました。

 

マッキーキャット…無駄にいい声ですね…。

 

コレの中身はこの“ふぁりどらんど”の社長なのですよね?

 

それよりも……

 

「この私が背後から忍び寄る気配を感じ取れなかったなんて…。このマッキーキャット…ただ者ではありませんよ!」

 

そうなのです…。このマッキーキャット、声を掛けられるまでまったく気配が感じ取れなかったのです。

 

いけない…コレはナニか非常にイケナイ気がします!

 

コレはコイツは!

 

「ねこさん!まーま!ねこさん!きた!」

 

「待ちなさい!えりーちかちゃん!ソレに近付いてはいけません!アレからはことりと同じ危険な香りがします!」

 

コイツは変質者です!

 

一目視て分かりましたよ!コイツは変態です!

 

幼女の背後に忍より、幼女を連れ去る!そんな感じの変態です!

 

そう!変態なんです!ことりと同類のイカれ野郎の危険な香りがプンプンしますよ!

 

恐らくマッキーキャットは幼女趣味属性の変態です!

 

うちの可愛いえりーちかちゃんにあの変態を近付けさてなるものですか!

 

「フッ…安心したまえ。この姿の私はただの幼女の守護者でしかない。故に幼女を悲しませたりは決してしない。約束しよう。それに、急がなければ幼女限定ガンプラバトル体験コーナーの参加登録が締め切ってしまうぞ。あのコーナーは我が“ふぁりどらんど”でも一二を争う人気コーナーなのだからな。素敵な幼女をこの私が責任持って案内しよう。」

 

「案内もナニも幼女限定ガンプラバトル体験コーナーの会場はソコのアミューズメントセンターですよね?案内は不要…おい待て!変態白コート猫!ナニさりげなくうちのえりーちかちゃんの手を握ろうとしてるのですか!その着ぐるみ剥いで中身の脳天ぶち抜きますよ!」

 

「おっと。これは失礼した、元幼女。君達のご息女があまりにも愛らしい幼女だったので、つい手が伸びてしまったのだよ。フッ…黄金の髪の賢くも愛らしい幼女…君はなんていけないレディなんだ。こんなにも私を夢中にさせるなんて本当に罪なレディだ。」

 

元幼女…まぁ確かに私もかつては幼女でしたが…元幼女って…。

 

「まーま…ダメだコイツは。話が通じてない。ほっといて会場に行こう…。」

 

「そうですね。えりーちかちゃん♪いきますよ♪」

 

「あい!ねこさん!ばいばい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は生誕祭特別編②か閑話の続きか先に完成した方を優先して更新する予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりますが、Happy Birthday!海未ちゃん!


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2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は海未ちゃん生誕祭の特別編その②になります。
そんな今回は久し振りの戦闘回になっております。
相も変わらずな残念仕様な戦闘回ではございますが、何卒ご容赦下さいませ…。

それでは 2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画②」 はじまります。



















「あ!ほら!見てください!ぱーぱ!うちのえりーちかちゃんがまた一機墜としましたよ!」

 

「ま、見た目はえりーちかちゃん(よんちゃい♪)だけど、中身、って言うかこの場合は操縦技術か?それは絵里さんなんだから、無双して当たり前って言ったら当たり前なんだけどな。」

 

「もう!素直に私達のえりーちかちゃんを誉めてあげて下さい!」

 

幼女ラヴなマッキーキャットを振りきった私達三人は、幼女限定ガンプラバトル体験コーナーにやって来ました。

 

たどり着いた会場で幼女限定ガンプラバトル体験コーナーへの参加登録を済ませると、えりーちかちゃんは早速ハイ・モックをレンタルして出撃していきました。

 

ガンプラバトル体験コーナーは通常のバトルロイヤルに出撃するのですが、幼女達の護衛として“ふぁりどらんど”のスタッフさん達も一緒に出撃してくれています。

 

ぱーぱが言うには、護衛として出撃している“ふぁりどらんど”スタッフの皆さんはかなりのレベルのファイター達だと言う事です。

 

ちなみに“ふぁりどらんど”のスタッフさん達の機体は“グレイズ・リッター”という機体なのだそうです。

 

ぱーぱの話では“グレイズ・リッター”とは“機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ”に登場する量産型モビルスーツ“グレイズ”のバリエーション機で、“リッター”とはドイツ語で“騎士”を意味する言葉だとか。

 

“騎士”ですか。ならば護衛として出撃しているスタッフさん達は護衛騎士団と言った所でしょうか?

 

「ん?なんだ…金色のガンプラ?あれは…ストフリの改造機か?全身金色とか随分と派手な塗装してんなー。」

 

大型モニターに写し出されている映像には全身を金色に塗装したストライクフリーダムガンダムの改造機がえりーちかちゃん達に近付いて来ていました。

 

…他人の趣味嗜好にどうこう言うのは憚(はばか)られますが、ライフルやまるで翼の様なバックパックまで全身金色塗装とか少し品性を疑いたくなりますね。

 

一部の富裕層の子供達は自身の親の財力を誇るかのように、プロのビルダーさん達に大金を積んで作製させたあの様な全身金色塗装のフルカスタムの改造ガンプラを使いバトルに出てくる事がありますが…嫌なヤツを思い出してしまうので考えるのは止めましょう…。

 

あのストーカー野郎のせいで青空は…。

 

「本当ですね。あの機体…全身が金色に塗装していますね。ですがかなり改造もされている様ですよ?いくらえりーちかちゃんが絵里の操縦技術を持っていても、機体が素組のハイ・モックであのカスタマイズされた金色のストライクフリーダムを相手にするのは不味くないですか?」

 

「んー、まぁ金色のストフリが1機だけなら“ふぁりどらんど”の護衛連中もいるから大丈夫…って!あの金色!単機じゃねぇーのかよ?!後ろからも大量に金色が来やがったぞ!」

 

「アレは…金色のストライクガンダム?が…1、2、3、4、5……え?全部で24機も?!」

 

大型モニターに写し出されている映像では、金色のストライクフリーダムの後ろから、さらに大量の金色のストライクガンダムが押し寄せて来ていました。

 

金色のストライクガンダム…その数は合計で24機。

 

あの大量の金色ストライクガンダム…先行していた金色のストライクフリーダムの護衛か、それともお金持ちの子供に群がっているただの取り巻き連中か…。

 

どちらにしろあの数ではいくらえりーちかちゃんが絵里の操縦技術を持っているとは言え不味い相手かもしれません。

 

護衛のグレイズ・リッターを含め、えりーちかちゃん達のハイ・モック(幼女仕様)は実弾兵器がメイン武装なので、PS装甲の防御アビリティ持ちが相手では分が悪いですね。

 

「ストライクってことはアレ全部PS装甲持ちか?PS装甲持ちが相手なら実弾兵器がメインの護衛連中の機体…グレイズ・リッターじゃ分が悪いぞ!鉄血系の素組の機体じゃ実弾やら実体剣しか積んでねぇ!」

 

「えりーちかちゃん達のハイ・モック(幼女仕様)の武装も実弾タイプのモックライフルとハンドアックスだけです。確かにPS装甲が相手では上手く間接部を狙わなければまともなダメージは与えられませんね…。」

 

「幸いなのは護衛連中のグレイズ・リッターもナノ・ラミネートアーマーがあるから、金色集団の主武装のビーム兵器が効かないってことか…。けどこれじゃ互いに決め手に欠けた泥試合になるぞ。」

 

ナノラミネートアーマー…確か鉄血系のガンプラが持っている防御アビリティで、原作ではビーム兵器のダメージをほとんど無効化して、さらには実弾系の攻撃に対しても高い防御力を発揮する特殊な装甲でしたよね。

 

ガンプラバトルシミュレーターではビーム兵器に対しては原作同様に高い防御性を発揮しますが、実弾系の攻撃は普通にダメージが入るように変更されていたはずです。

 

まぁガンプラバトルシミュレーターはゲームなので、ナノラミネートアーマーが原作同様にビーム兵器にも実弾兵器にも高い防御性を発揮しては他のガンダム作品のガンプラを使うファイター達にとってはまともにダメージを与える事が出来なくなるので不公平になりますからね…。

 

防御アビリティは間接部には適応されませんので、その間接部を狙えば大丈夫なのですが、全てのファイターが青空の様に的確に間接部を狙える様な操縦技術を持っている訳ではありませんので。

 

「ぱーぱ…ですが護衛のグレイズ・リッターにはビーム兵器は効かなくても、えりーちかちゃん達のハイ・モック(幼女仕様)にはナノラミネートアーマーやPS装甲の防御アビリティが付いていないのでこのままではいずれは…。」

 

このまま金色集団と“ふぁりどらんど”側の護衛機との戦闘が互いに決め手に欠けた泥試合になれば、ガンプラバトル体験で出撃している幼女のみんなが…私達のかしこかわいいえりーちかちゃんがいずれは巻き込まれてしまいます。

 

…身体が縮み、心まですっかりと幼女になったとは言え、えりーちかちゃんは私達音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”の誇るエースファイター“戦乙女”の異名を持つ絢瀬 絵里なのです。

 

この程度の乱戦なら、絵里ならば何の問題もありません。

 

絵里ならば問題はありませんが…今のあの子はえりーちかちゃんなんです…。

 

賢くて可愛い…私とぱーぱの愛しい愛しいえりーちかちゃんなんです!

 

だから!私達の可愛いえりーちかちゃんを傷付け様とする連中を!私は…まーまは絶対に許しませんよ!

 

例え過保護だと言われようとも!

 

「…ぱーぱ。ここで私達がこのバトルに介入してしまっては過保護と言われてしまうかもしれませんが…。」

 

「あの金色集団は金持ちのガキ共だろうから、子供の喧嘩に親がしゃしゃり出るのは確かに過保護だな。でもさ……やっぱり見過ごせねぇーよな。」

 

ぱーぱ!流石は私のぱーぱです!

 

ならば一緒にえりーちかちゃんを助けに行きましょう!

 

ぱーぱが居ればどんな相手だろうが心配無用です!

 

「はい!だから!行きましょう!えりーちかちゃんを助けに!」

 

「おうよ!」

 

だって…えりーちかちゃん。

 

貴女のぱーぱは、私とえりーちかちゃんの大好きな青空は♪

 

最強無敵のガンプラファイターなのですから♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~その頃のマッキーキャット~

 

「准将。幼女限定ガンプラバトル体験コーナーに出撃している幼女護衛騎士団のメンバーから連絡がありました。現在、幼女を狙う謎の金色集団と交戦中との事です。敵集団は全機PS装甲の防御アビリティを持つ機体で構成されており、幼女護衛騎士団のグレイズ・リッターでは相性の問題で撃退が難しい。との報告です。」

 

「そうか……。」

 

「如何いたしますか?准将。」

 

「イスルギドック。お前はこの私が幼女の危機を前に座してただ待つだけの男だと思っているのか?幼女の危機を前に、このマッキーキャットが何を行うべきか、それは初めから決まりきっている。出るぞ!イスルギドック!私のバエルを…いや、我が友!ガリガリダックの力を得て新たに生まれ変わったバエルゲーティアの準備を!」

 

「ハッ!直ちに!」

 

「幼女を泣かせる連中に容赦は一切不要。このマッキーキャットと我が新たなる愛機“ガンダムバエルゲーティア”が不埒者共を地獄へと送ってやろう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<IFS接続を確認。FCS、ロック解除。全システム、オールグリーン。マスター、出撃準備完了です。>>

 

[[おうよ!鳴神 青空!ザクⅡF2型!逝くぞ!オラァァァァァァァ!!!]]

 

「一射一倒!狙った獲物は逃がしません!園田 海未!ジム・スナイパーⅡ!いざ!参ります!」

 

私達は愛しのえりーちかちゃんの危機を救う為に、急いでGPカウンターで出撃登録を済ませ、それぞれ今回のお出掛けでは持ってこなかった愛機の代わりとなるガンプラをレンタルし出撃しました。

 

ぱーぱの機体は私が初めてガンプラバトルに出撃した頃にも使っていたジオン仕様の素組のザクⅡF2型、そして私の機体も初めて出撃した時に使用していた素組のジム・スナイパーⅡです。

 

「ぱーぱ。この様な状況で言うのもなんですが、ぱーぱとこうして素組のレンタルガンプラで出撃するのは何だか懐かしいですね。」

 

えりーちかちゃんが金色集団に襲われている宙域へ向けて全速力のブースト機動を行いながら、私は隣のF2ザクを操るぱーぱへと話し掛けます。

 

[[懐かしい?あぁ、そいういやぁ4月の始め頃に海未さん達と初めて出撃した時も、俺はこのジオン仕様のF2型で海未さんはそのジム・スナイパーⅡだったもんな。]]

 

「ええ。あの時の私はぱーぱに頼りきりの初心者でしたが、今ならば貴方の背中を守れると自負しています。だから…。」

 

そんな少しだけ昔の事を懐かしみながらも二人とも索敵を続け、ブースト機動で先を急ぎます。

 

やがてレーダーの範囲内に大量の金色ストライクに囲まれたえりーちかちゃんと他の幼女達が操るハイ・モックの反応が現れて来ましたね…。

 

最大望遠で確認すると、護衛のグレイズ・リッターも奮闘してはいますが、金色のストライクフリーダムが率いる金色ストライク集団とは数が違いすぎて劣勢の様です。

 

それにしてもあの連中…子供達が使用しているハイ・モックへの攻撃はわざと致命傷を避ける様に行っていますね。

 

まさか子供をいたぶって遊んでいるとでも言うのですか?!

 

「ぱーぱ!」

 

[[おうよ!いつも通りに俺が前衛に出る!援護は海未さんに任せる!]]

 

「了解です!行きますよ!まずは一機!その脳天!ぶち抜いてさしあげます!墜ちなさい!!!」

 

私はブースト機動を続けながら、ジム・スナイパーⅡの頭部のスコープバイザーを展開し、スコープモードを起動させると、幼女をいたぶって遊んでいる金色集団のストライクの内の一機に素早く狙いを付けてスナイパーライフルの引き金を引きます。

 

素組のジム・スナイパーⅡの装備するスナイパーライフルでは、ここからでは有効射程距離はギリギリですが、そんなことは関係ありません。

 

えりーちかちゃんへの溢れだす愛情があれば!私の切り札である“零の領域”を使わずとも!

 

「外しはしません!」

 

私のジム・スナイパーⅡが水平に構えたスナイパーライフルから放たれた黄色のビームは、狙いたがわずに金色ストライクの一機を貫きました。

 

[[さっすが!海未さん!相変わらずイイ腕してるな!うっし!こっちも負けてらんねぇ!逝くぞ!アイリ!ヒートホークを!]]

 

<<了解しました。ヒートホーク、アクティブ。>>

 

[[PS装甲って言ってもなぁ!機体の間接部を狙っちまえば!]]

 

一方の青空も右手にヒートホークを、左手にMMP-80マシンガンを握り、F2ザクを一気に加速させて左肩のショルダースパイクから金色ストライクへと体当たりを仕掛けます!

 

[[ダルマにしてやんよ!オラァァァ!]]

 

青空は体当たりの直撃で体勢を崩した金色ストライクの首と手足の間接部に、F2ザクの右手に握るヒートホークを合計5度振り抜き、間接部から頭部と四肢を両断してしまいました!

 

[[こっちもまずは1機!]]

 

金色ストライクの四肢と頭部を両断した青空は、続けざまに肩の辺りから切断した右腕の切断面にMMP-80マシンガンの銃口を押し付けると、そのまま引き金を引き機体の内側へと銃弾を撃ち込みます!

 

もちろん機体内部へと銃弾を撃ち込まれた金色のストライクは大きく仰け反ると、内側から激しい爆発を起こし四散してしまいました。

 

PS装甲の効果が発動している装甲表面では実弾は効果がほとんどありませんが、ああして間接部を狙い切り落とし、切断面に実弾を撃ち込めばPS装甲だろうが関係ありませんね。

 

[[海未さん!俺はこのまま前に出てえりーちかちゃんを探す!海未さんは!]]

 

「はい!こちらは片っ端から金色ストライクを掃除して行きます!ぱーぱはえりーちかちゃんを!」

 

[[おうよ!待ってろよ!えりーちかちゃん!今すぐぱーぱとまーまが助けに行くからな!]]

 

えりーちかちゃん!必ず…必ずまーまとぱーぱが助けてみせます!

 

だからもう少しだけ頑張って下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[クソが!この金色ストライク!次から次に邪魔しやがって!こっちはイチイチ間接ぶった切ってから断面に弾撃ち込まなきゃダメなんだ!面倒なんだよ!アイリ!もう1回広域サーチを!早くえりーちかちゃんを探してくれ!]]

 

<<了解しました。広域サーチを開始します。サーチ強度を最大にしてはいますが、乱戦による電波障害の為に少し時間が掛かります。ご了承を。>>

 

[[チッ!なんでもイイから急いでくれ!この連中!腕はクソだが使ってる金色ストライクは上物だ!この金色ストライク、大方どっかの金持ちのボンボンが金に物言わせて用意したんだろーよ!えりーちかちゃんがレンタルした素組のハイ・モックとじゃ相性以前に性能差がありすぎてヤバいかもしれねぇ!]]

 

ぱーぱは武装がMMP-80マシンガンとヒートホークだけなので、PS装甲持ちの金色ストライクを倒すのに手間取っている様ですね。

 

一方の私はと言いますと…

 

「これで十機目です!ぱーぱ!えりーちかちゃんは見付かりましたか?!」

 

戦闘開始からすでに十機の金色のストライクガンダムを撃ち抜き葬っています。

 

今回の私の乗機、ジム・スナイパーⅡの持つスナイパーライフルはビーム兵器なので、PS装甲を貫通する事が出来るので相性は悪くはありません。

 

なので今日の私の撃墜数はぱーぱよりも上ですよ!

 

[[ダメだ!金色ストライクにグレイズ・リッター!ハイ・モックがこうもごちゃごちゃ入り乱れてっと、どれがどれだか見分けがつかねぇ!っと!海未さん!左!]]

 

「っ!そんなろくに狙いもしない攻撃には当たりませんよ!まーまの邪魔をするならば!墜ちなさい!」

 

私はジム・スナイパーⅡへと放たれた金色ストライクのビームを姿勢制御用スラスターを軽く噴かす事で回避すると、攻撃して来た隙だらけの金色ストライクのうちの一機へとスナイパーライフルのビームを放ちます。

 

放たれたビームは金色ストライクのコックピット部分を貫きました。

 

これで本日十一機目の撃墜ですね。

 

実際に交戦してみて分かったのですが、ぱーぱの言う通りこの金色ストライクの集団は機体は高性能なのですが、操るファイター達の腕前は初心者よりも少しはマシと言ったレベルでした。

 

はっきり言えば雑魚です。

 

雑魚なのですが、数が多いので邪魔で邪魔で仕方ないのですよ。

 

あれから私とぱーぱは二機で連携を取り、金色ストライクの集団を少しずつ片付けながら戦場の中央へとやって来ました。

 

先程からぱーぱがアイリに命じて広域サーチを行いえりーちかちゃんのハイ・モックを探しているのですが、乱戦になりすぎて電波状況が悪化している様でサーチの結果は芳しくはありません…。

 

[[クソが!雑魚いクセに邪魔しやがって!こうなりゃこの金色ストライク共を片っ端からぶち殺してヤる!]]

 

あぁ…ぱーぱは頭にきすぎてチンピラ属性が全開ですね。

 

とても今のぱーぱの言葉は良い子のえりーちかちゃんには聴かせられません…。

 

これはぱーぱに少し注意しなければいけませんね。

 

「ぱーぱ!えりーちかちゃんの前ではその様な乱暴な物言いは止めて下さいね!教育上不適切です!えりーちかちゃんが絵里の様なドMのどえむーちかになってしまったらどうするのですか!」

 

[[不適切もナニもえりーちかちゃんがいねぇーだろ!なら別に…]]

 

<<マスター、ご歓談中に失礼します。広域サーチにエリの、いえ、今は“えりーちかちゃん”でしたね。そのえりーちかちゃんのハイ・モックがヒットしました。サブモニターにデータを表示いたします。ご確認を。>>

 

金色ストライクをあしらいながらも、ぱーぱとえりーちかちゃんの教育についてお話し合いをしていると、広域サーチを行っていたアイリからえりーちかちゃんを見付けたと報告が入りました!

 

よかった!えりーちかちゃんがようやく見付かったのですね!

 

[[うっし!ようやく見付けたか!場所は…あっちか!]]

 

「ぱーぱ!私のジム・スナイパーⅡにもデータを転送して下さい!」

 

[[今やってる!にしてもコイツは…]]

 

ぱーぱから転送されたデータをサブモニターに表示させ確認すると、どうやらえりーちかちゃんは護衛のグレイズ・リッターからはぐれてしまった他の子供達を守りながら金色集団と戦っている様ですね。

 

あぁ!えりーちかちゃん!貴女はなんて!なんて優しい!そして!なんて偉い子なのでしょうか!

 

この様な混迷した状況でも他の子供達を守ってあげるなんて!

 

流石は私とぱーぱの愛の結晶(違います)です!

 

まーまとぱーぱの賢い可愛いえりーちかちゃんです!

 

こんなに頑張っている良い子のえりーちかちゃんにはご褒美をあげなければいけませんね!

 

「ぱーぱ!バトルが終わったら良い子のえりーちかちゃんをいっぱいぎゅーしていっぱい誉めてあげましょうね!」

 

[[だな。ならまずは!]]

 

「ええ!まずは!」

 

メインモニターにはこちらに新たに向かって来る三機の金色の機影が写し出されていました。

 

<<金色ストライク、新たにこちらのレンジ内に3機侵入して来ました。やれやれ、今日は金色の千客万来ですね。眩しくて目がチカチカします。>>

 

えりーちかちゃんを助けに行くのを邪魔する愚か者共は!

 

まーまが全て脳天ぶち抜いてヤります!

 

[[邪魔する金色をぶち殺す!]]

「邪魔する金色をぶち抜きます!」

 

待っていて下さいね!えりーちかちゃん!

 

もうすぐまーまとぱーぱが助けに行きますよ!

 

[[クソ共が!死に晒せぇぇぇぇ!!!]]

 

ぱーぱ…気合いを入れて殲滅しようとしているのは良いのですが、本当にお願いですからえりーちかちゃんの前ではその様な乱暴な物言いは止めて下さいね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<マスター。間もなくえりーちかちゃんとの通信圏内に入ります。>>

 

次々に群がってくる金色ストライクを片っ端から片付け、私とぱーぱは愛しのえりーちかちゃんの元へと急ぎました!

 

この金色ストライクなのですが…私とぱーぱで既に初めに大型モニターで確認した24機以上は墜としているはずなのに一向にその数が減りません。

 

それどころか金色ストライクの数は当初よりも増えている様な気がします…。

 

一度退場した機体は同じバトルロイヤルには参加できないので、この金色集団は大量の金色ストライクを用意していたのでしょうね。

 

現在はこの惨状を見かねた今回のバトルロイヤルに参会していた一般のファイターやスクールファイターの方々も、子供達を助ける為に集まって力を貸してくれてはいるのですが、それでも現状は芳しくはありません…。

 

恐らくは金色ストライク集団を率いていた金色のストライクフリーダムを墜とさなければこの金色ストライクの無限湧きは終わらないのかもしれませんね。

 

そうこうしている内に、私とぱーぱはようやくえりーちかちゃんを通信圏内へと捉える事が出来ました!

 

[[なら急いで繋いでくれ!]]

 

<<そう言うと思いましたのでもう繋いでいます。通信、入ります。>>

 

[[めっ!めーよ!まーまがいってた!ちっちゃいこいじめちゃめっ!なんだよ!]]

 

通信が繋がり聞こえて来たのは“ちっちゃいこをいじめちゃめっ!”と必死に誰かを注意しているえりーちかちゃんの怒りながらも聴いているとお耳が幸せ過ぎて思わず鼻血が出そうになる程に可愛いらしいお声でした。

 

あぁ…なんだか鼻の奥が熱くなって来ましたよ!

 

このままではまーまの愛が溢れて本当に鼻血が噴き出して来てしまいそうです!

 

[[繋がった!えりーちかちゃん!]]

「繋がりました!えりーちかちゃん!」

 

[[???ぱーぱ?まーま?]]

 

[[おうよ!ぱーぱと!]]

 

「まーまが!」

 

[[助けに来たぞ!]]

「助けに来ましたよ!」

 

[[きゃっふ♪ぱーぱ♪まーま♪]]

 

[[っ!えりーちかちゃん!ダメだ!止まるな!よそ見すんな!避けろ!]]

 

[[ふぇ?あ…]]

 

「えりーちかちゃんはヤらせません!コンセントレーション!“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”!!!」

 

えりーちかちゃんはぱーぱとまーまが助けに来たくれたのが余程嬉しかったのでしょう、私達の声を聞くと回避機動を続けながら応戦していたにもかかわらず、機体の動きを止めて“ぱーぱ!”、“まーま!”とハイ・モックの両手を“ぶんぶん”と振り回しながら可愛らしい声をあげました。

 

えりーちかちゃん!嬉しいのは分かりますが、例えどんなに嬉しくてもここはバトルフィールドなのです!

 

動きを止めてはいけませ!

 

案の定、動きを止めたえりーちかちゃんのハイ・モックを狙って金色のストライクフリーダムのスーパードラグーンが襲い掛かって行きました!

 

私はえりーちかちゃんを守る為に、瞬時に精神を極限状態まで集中させて奥の手である“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”を発動させると、拡張された知覚がもたらす色も音もないゆっくりと進む時間の中で、えりーちかちゃんを狙う不埒なスーパードラグーンに対してスナイパーライフルを連続で放ちます!

 

ひとつ

 

ふたつ

 

みっつ

 

よっつ

 

いつつ

 

むっつ

 

ななつ

 

えりーちかちゃんを狙う計八機のスーパードラグーンのうち、七つのスーパードラグーンを撃ち落とし、最後の一つを狙おうとした時、途端にスナイパーライフルを構えていた右腕が“びっく”と振るえると動かなくなってしまいました!

 

「なっ?!」

 

機体が動かない?!どうして?!

 

何時もならばこの程度で私の“アルテミス”に限界が来るはずは…あっ!そうですよ!忘れていました!今日は使っている機体は“アルテミス”ではなかったのです!

 

今回は持ってきていない私の本来のガンプラ“アルテミス”のつもりで、“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”発動中に全力で機体を稼働をさせてしまった為に、素組のジム・スナイパーⅡでは負荷に耐えきれなくなりセーフティが働いてしまった様です。

 

ゆっくりと進む時間の中でそんな事を考えながらも、私は撃ち落とせなかった最後のスーパードラグーンがえりーちかちゃんのハイ・モックを狙い距離を詰めて行くのをなす術もなく、ただ見ている事しか出来ませんでした…。

 

ぱーぱのF2ザクでは例えクイックブーストを使ったとしても、ここからで間に合いません。

 

私は…私達は…守れないのですか?

 

愛しい我が子を。

 

愛しいえりーちかちゃんを。

 

大切な人を、大切な我が子を。

 

私は肝心な時に何も出来ずに、ただ見ている事しか出来ないのですか…。

 

そう…またあの時の様に…青空が私を庇い、錆びの香りが漂う赤く、紅く、朱く、どこまでもドス黒い悪意の底に沈んでいったあの時の様に、ただなす術もなく見ている事しか出来ないのですか…。

 

誰か…助けて下さい…。

 

誰でもいいから助けて下さい…。

 

あの子を…えりーちかちゃんを…。

 

助けて下さい…。

 

あの子を助けてくれるのならば、それが天使だろうが悪魔だろうが構いません…。

 

お願いです…助けて下さい…。

 

誰か…お願いです。

 

誰か…

 

「誰か!私のえりーちかちゃんを助けて下さい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ならばその役目。この私と我が愛機、バエルゲーティアが引き受けよう。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[なっ?!]]

 

「えっ?!」

 

突如、コクピットに響いた無駄に良い声と共に“ソレ”はやって来ました。

 

凄まじいスピードで飛来した白い機影が、淡い青いビームの粒子を発している二本のブレードを振るい、えりーちかちゃんのハイ・モックを狙っていた最後のスーパードラグーンを切り裂いてしまったのです!

 

[[この声って!]]

「この声は!」

 

そう!この声は!

 

[[マッキーキャット!!!]]

「マッキーキャット!!!」

 

幼女の夢の国“ふぁりどらんど”が誇るメインマスコットキャラクター!

 

目付きの悪い白いコートを羽織った猫の着ぐるみ!

 

元准将にして現無職の変質者!

 

幼女の味方!“マッキーキャット”その人(?)でした!

 

[[ねこさん!きたー!]]

 

[[危ない所だったがどうにか間に合ったようだな。]]

 

この幼女スキーの変質者はなんて良いタイミングで現れやがるのですか!

 

ですがナイスタイミングですよ!

 

これ以上ないナイスなタイミングです!

 

まるで登場するタイミングを見計らっていた様な…。

 

ま、まさか…。

 

「えりーちかちゃんを助けて貰っておいてこんな事を言うのは失礼ですが、マッキーキャット…貴方はえりーちかちゃんが窮地に陥る瞬間を見計らっていたのではないでしょうね!」

 

[[………なんの事だか身に覚えがないな。それよりも…ふむ…金色のストライクの次は金色のフリーダムが全部で…5機か。金色のストライクのファイター達は目も当てられない腕前だったが、あの様子ではどうやら金色のフリーダムのファイター達は少しは歯応えがありそうではないか。最も、我が新たなる愛機“ガンダムバエルゲーティア”の初陣には多少物足りない獲物だがな。]]

 

むぅ…上手く話を逸らされてしまいますたね……。

 

まぁいいです。

 

とりあえずは金色のストライクフリーダムを守る様に新しく現れた、これまた金色で塗装されたフリーダムガンダムをどうにかしなければいけませんね。

 

マッキーキャットが言う様に、新手の金色フリーダムのファイターは金色ストライクのファイターよりも遥かに手強そうです。

 

[[ガンダムバエルゲーティア?それがその機体の名前か?パッと見だがバエルの上半身にキマリスヴィダールの脚部とショルダーシールドをミキシングした機体に見えるけど…。ん?そういやぁさっき、スーパードラグーンを叩き切った時にブレードにビーム粒子を展開していたよな?ならブレード自体にビーム粒子を展開できる様に改造してあんのか。へぇ…変態紳士の割りには悪くねぇ改造センスだな。]]

 

[[お褒めに預かり光栄だ。幼女の若き父よ。だがお喋りはここまでだ。まずは幼女達の安寧の為、無限に沸いて出るこの不粋な金色集団を駆逐してしまおうではないか。]]

 

[[だな。確かにいい加減この金色にも見飽きてきたからな!]]

 

「ぱーぱ、マッキーキャット。この金色集団なのですが、恐らくは首魁と思われる金色のストライクフリーダムを討てば無限湧きも終わるのではないですか?」

 

[[あい!きんぴかのすとらいくふりーだむ!ちっちゃいこいじめうわるいこ!えりーちか!めってする!]]

 

[[了解した。黄金の髪の可憐な幼女よ。ならばあの金色のストライクフリーダムは君に任せよう。思う存分にお仕置きしてやりたまえ。君が心置きなくあのストライクフリーダムと対峙できる様に、その他の有象無象はこの私、あまねく幼女の味方たるマッキーキャットとこの場に集いし幼女を愛する有志諸君が片付けようではないか。]]

 

[[まーま、俺達は。]]

 

「はい!えりーちかちゃんの援護ですね!」

 

さぁ!反撃開始ですよ!

 

[[“ふぁりどらんど”が誇る幼女護衛騎士団の諸君!そして幼女の危機に駆け付けてくれた素晴らしきガンプラファイター諸君!]]

 

幼女護衛騎士団って…嫌な騎士団ですね。

 

こんなにも護衛をお願いするのが不安になる騎士団もありませんね。

 

[[諸君等に問う!我々は何だ!]]

 

我々は何だ!ですか?

 

助けに来てくれた方々にこんな事を言うのもアレですが、変質者ではないのですか?若しくは変態ですよね?

 

[[そう!我々は剣だ!そして盾だ!]]

 

だから剣でも盾でもなく、ただの変質者だと思うのですが…?

 

[[我々は可憐な幼女を付け狙う不埒な輩を切り裂く剣だ!]]

 

幼女を付け狙うのは貴方達だと思いますよ?

 

[[我々はその身を賭して麗しの幼女を守る盾だ!]]

 

いちいちツッコミを入れるのが疲れて来ましたね。

 

[[紳士諸君!今一度!奮起せよ!]]

 

奮起するのはナニではないでしょうね?

 

もしも幼女相手にナニが勃つ様ならば、もぎ取りますよ?

 

[[全機!攻撃を開始せよ!幼女を泣かせる鬼畜共を1機足りとも逃すな!]]

 

[[[[[[[[[[応!!!!]]]]]]]]]]

 

はぁ…男性が少なくなってしまった昨今でも、世の中にはこれだけの幼女スキーな変質者がいやがるのですね。

 

[[よろしい!ならば行くぞ!さぁ!黄金の髪の可憐な幼女よ!君も我々と共に!]]

 

[[あい!えりーちか!いきまーしゅ!]]

 

[[まーま!色々とツッコミたいのは分かるけど!今は!]]

 

「もう溜め息しかでませんよ。まぁいいでしょう。ぱーぱの言う通り、今は目の前の下品な金色集団を片付けてヤります!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

[[准将。戦闘中に失礼します。]]

 

[[どうした?イスルギドック。緊急の用件か?]]

 

[[いえ、ただガリガリダック特務三佐から至急通信を繋いでくれ、と。]]

 

[[ふむ。今は少しばかり忙しいのだかな。我が友からの通信だ。無下にもできまい。繋いでくれ。]]

 

[[はっ。]]

 

[[オイ!マクギ…]]

 

[[マッキーキャットだ。この着ぐるみ(鎧)を纏っている時の私は全ての幼女の味方、マッキーキャットなのだ。間違えるな、ガリガリダック。]]

 

[[ガリガリ言うな!まぁいい!それよりも!貴様はまた私のキマリスヴィダールのパーツを勝手に持ち出したな!]]

 

[[ああ。脚部とショルダーシールドを拝借した。お陰で私のバエルは更なる力を得てバエルゲーティアへと至る事が出来た。感謝する、友よ。]]

 

[[毎回毎回!勝手に俺のパーツを持ち出すな!自分で作れ!自分で!大体!お前はいつも!]]

 

[[准将。間もなく“アルミリアパレード”のお時間が迫っております。]]

 

[[何?もうそんな時間か…。分かった。ガリガリダック。この話はまた後でしよう。私は少し忙しいのでな。]]

 

[[オイ!待て!マク…]]

 

[[通信を切断いたしまい。]]

 

[[ご苦労、イスルギドック。さと、アルミリアパレードの前にこの金色集団を片付けなければな。行くぞ、イスルギドック。]]

 

[[ハッ!准将!お供いたします!何処までも!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回、作中でマッキーキャットが使用していたガンプラ“ガンダムバエルゲーティア”は、以前にドロイデン様よりご提案いただいたガンプラでございます。
マッキーキャットの中の人があの准将殿なので、今回の特別編でマッキーキャットの乗機として使用させていただきました。
ドロイデン様。ご提案いただきまして本当にありがとうございました!
また、今回登場したガンダムバエルゲーティアの他にも沢山の皆様から“こんな改造ガンプラはいかがですか?”とのご提案をいただいております。
この場をお借りして改造ガンプラ案をご提案いただいた皆様に改めまして深くお礼申し上げます。
本当にありがとうございます!
ご提案いただきました改造ガンプラ案は全て大切に保管しております。
いただいたガンプラ案は全て素晴らしい作品ばかりではございますが、私自身が残念仕様な戦闘回しか書けない性分でございますので、全てのガンプラ案を登場させることは出来ないかもしれません…。
可能な限りは作中に登場させる事が出来るように努力いたしますので、何卒ご容赦下さいませ。


次回更新はにこちゃん閑話⑤を月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。
また、海未ちゃん生誕祭特別編は完成次第順次投稿してまいります。
こちらも合わせてよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は海未ちゃん生誕祭の特別編その③になります。

海未ちゃん生誕祭特別編は次回の④で完結予定でございます。
結局は海未ちゃんのお誕生日から二週間以上かっかてしまいました…。


それでは 2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画③」 はじまります。


















[[やれやれ…少しは期待できるかと思ったが、所詮は幼女を襲う下賎の輩。我が愛機、バエルゲーティアの切り札を切るまでもなかったか。さて…イスルギドック。そちらの首尾はどうか?]]

 

[[ハッ!現在、幼女護衛騎士団のグレイズ・リッターと一般協力のファイター達の手により、金色のストライクはその大半を撃墜。再出撃も止んだ様なので間もなく殲滅も完了するかと。残るは…。]]

 

[[黄金の髪の可憐な幼女と、その若き父と母が相手をしているあの金色のストライクフリーダムか。まぁあちらは任せてしまっても問題は無いだろう。]]

 

[[よろしいのですか?あの金色のストライクフリーダムはかなりの改造が施されていました。ビーム兵器を持つジム・スナイパーⅡはともかく、素組のザクとハイ・モック(幼女仕様)には実弾兵器しか搭載されていません。スーパードラグーンを破壊したと言え、PS装甲持ちを相手にまともな戦闘が出来るか…。]]

 

[[イスルギドック。私はお前に問題は無いと言った。あの幼女とその両親…特に若き父親のファイターとしての実力は、すでにガンプラバトルの世界大会に出場していても可笑しくないレベルだ。例え機体性能に圧倒的な差があったとしても、あの程度の相手がどうこう出来る様な甘い相手では無い。現に見てみろ、イスルギドック。あちらの戦闘もそろそろ終わるようだぞ?]]

 

[[なっ!バカな!素組のガンプラでカスタマイズされたストライクフリーダムを撃墜した?!]]

 

[[彼等は本当に素晴らしいな…そして、あの黄金の髪の可憐な幼女…。もしも、この私にアルミリアと言う最高の伴侶が居なければ、思わず抱き締めてプロポーズをしていたかもしれないな…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<マスター、ウミ。幼女趣味を拗らせた変態ファイター達の方は間もなく金色集団の殲滅が完了する様です。金色を見ているのにも飽きてきましたので、こちらもそろそろこの金色のストライクフリーダムを墜として終わりにしませんか?>>

 

「そうですね。もうすぐお昼ご飯の時間ですし…ぱーぱ!アイリの言う通り、そろそろこな馬鹿騒ぎも終わりにしましょう!私が金色の脳天をぶち抜きますので、そいつの動きを止めて下さい!」

 

[[おうよ!確かに腹も減った来たし、ここら辺が潮時だな!えりーちかちゃん!まーまが今から金色のストライクフリーダムの脳天ぶち抜くから、えりーちかちゃんはアイツにトドメを!]]

 

[[あい!えりーちか!がんぱりましゅ!!!]]

 

私達親子三人と、金色集団の首魁と思われる金色のストライクフリーダムとの戦闘が始まり、すでに数分が経過しています。

 

私達親子は戦闘を開始した序盤こそは金色のストライクフリーダムの圧倒的な機動性に手間取っていましたが、ぱーぱが何時ものフラッシュグレネードを使った目眩ましで相手の虚を突き、金色のストライクフリーダムの足を無理矢理止めさせてからは概ねこちらの思惑通りに戦闘が進みました。

 

フラッシュグレネードの目眩ましで金色のストライクフリーダムが足を止めた一瞬の隙に、ぱーぱとえりーちかちゃんは一気に距離を詰めて接近戦に持ち込み、それぞれヒートホークとハンドアックスでボコボコにしていました。

 

相手はPS装甲を持っているのでヒートホークやハンドアックスでは致命傷を与える事は出来ませんが、ぱーぱとえりーちかちゃんの絶え間なく繰り返される容赦のない攻撃に手も足も出ない金色のストライクフリーダムを操るファイターは、途中で完全に心が折れてしまった様ですね。

 

先程から中学生くらいの男の子の声が全周波通信を使い、“もうやめて”とか“ごめんなさい”とか言っています。

 

もちろん私もぱーぱも今さら“ごめんなさい”をされても許すつもりは毛頭もなく、その声が聞こえてからは更に攻撃を激化させてあげました♪

 

苛め?違います。

 

“しつけ”です♪

 

[[動きを止めるついでにダルマにしてやんよ!オラァァァァ!!!]]

 

ぱーぱはそう叫びながらまるで羽根の様に光の粒子を発していたバックパックを無理矢理に引き剥がすと、ついでとばかりにF2ザクの右手に握られたヒートホークを金色のストライクフリーダムの手足の間接部へと叩き付けました。

 

ぱーぱはまた間接部から四肢を両断して、文字通り手も足も出ない達磨状態にするつもりですね。

 

ぱーぱは本当に好きですね…頭に来た相手を達磨にして抵抗できなくしてから仕留めるのが。

 

確かに動きを止めて下さいとは言いましたが、四肢を両断して達磨にしてしまっては、私が脳天をぶち抜く意味が余り無くなってしまいますよ?

 

「やれやれ…ぱーぱは仕方ありませんね。それでは気を取り直して…えりーちかちゃん!まーまがかっこよく決める所をよぉーく見ていて下さいね!」

 

[[あい!まーま!がんばぇ!]]

 

あぁ!もう!えりーちかちゃんはなんて可愛いらしいのでしょうか!

 

何処かのドMのどえーむちかとは大違いです!

 

可愛い可愛い私のえりーちかちゃんから応援して貰ったからには、この一撃は絶対に外せませんね!

 

まぁぱーぱの手によってバックパックを剥がされて手足も切り取られて動きを止めてしまったただの“的”を相手に外す気なんてさらさらありませんけどね!

 

「その脳天!ぶち抜きます!」

 

私のジム・スナイパーⅡのスナイパーライフルから放たれたビームはもちろん外れる筈もなく、金色のストライクフリーダムの脳天…頭部を貫き吹き飛ばしました。

 

バックパックを剥がされ、四肢を両断され、頭部を失って…これであの金色のストライクフリーダムに残されているのは胴体部分だけになりましたね。

 

さぁ♪えりーちかちゃん♪

 

今ならなんの抵抗も出来ないので、小さい子供達を苛め様としていたあの悪い子を思う存分に懲らしめてあげなさい♪

 

「お待たせしました♪えりーちかちゃん♪手も足も出ないあの悪い子を貴女のお好きな様に仕留めちゃって下さい♪」

 

[[おっし!頑張れ!えりーちかちゃん!ぱーぱも応援してるぞ!アイリ!ちゃんと俺達のえりーちかちゃんの勇姿を録画してるな!]]

 

<<マスター、ご安心を。合流してからのえりーちかちゃんのかしこかわいい勇姿は高画質モードで余す事無く録画中です。後でデータを編集した物とノーカット版の双方を作製しておきます。>>

 

[[流石は俺の相棒!ぐっじょぶだ!家に帰ったら観賞用と保存用と予備と予備の予備と布教用に最低でも100枚は作らねぇーとな!いや?布教用に100枚程度じゃ足りねぇーか?]]

 

「ぱーぱ!布教用もいいですが、私の分もちゃんと用意して下さいね!」

 

[[おうよ!まーま!任せとけって!]]

 

「はい♪お願いします♪さぁ!えりーちかちゃん!ヤっちゃって下さい!」

 

[[あい!えりーちか!がんぱりましゅ!ふるぶーしゅと!しゅとぅーるむ!]]

 

えりーちかちゃんはハイ・モックの右手に握られたハンドアックスを構え直すと、“しゅとぅーるむ!”と鼻から愛が溢れだしてしまいそうになる可愛らしいお声を発しながら突撃して行きました!

 

そして…。

 

[[お見事!さっすがはぱーぱとまーまのえりーちかちゃん!ちゃんとまーまが露出させた間接部を狙えて偉いぞ!]]

 

[[あい!えりーちか!じょーじゅにできまちた!]]

 

金色のストライクフリーダムの頭部を失った首元の間接部へとハンドアックスを叩き付けました。

 

えりーちかちゃんの一撃は首元の間接部からコクピットを切り裂き、金色のストライクフリーダムはコアロスト判定を受けてその動きを完全に止めてしまいました。

 

えりーちかちゃんとぱーぱとまーま♪

 

私達親子三人の大勝利ですね♪

 

ちなみにですが。えりーちかちゃんが言っていた“しゅとぅーるむ!”とはロシア語で“突撃!”と言う意味なのだそうです。

 

えりーちかちゃんの元の姿の絵里もよくバトルで気合いを入れて突撃する時には“シュトゥールム!”と叫びながら突撃して行くのですよ。

 

[[よぉーし!えりーちかちゃん!ぱーぱとハイタハッチだ!いぇーい!]]

 

[[あい!はいたっち!はいたっち!ぱーぱとはいたっち!きゃっふー♪]]

 

[[そちらも無事に終わったようだな。]]

 

[[あ!ねこさん!]]

 

えりーちかちゃんがかしこかわいく金色のストライクフリーダムを撃墜し、他の金色集団も殲滅されて周囲に敵機が居なくなると、ぱーぱとえりーちかちゃんはお互いの健闘を称えあってハイタハッチを行い喜んでいます。

 

そんな私達の下へとマッキーキャットが白い機体…“ガンダムバエルゲーティア”を操りやって来ました。

 

[[おう。さっきはあぶねぇトコ助けて貰っちまったな。マッキーキャット、あの時もしアンタが間に合わなかったら、って考えるとゾッとするよ。]]

 

「そうですね…。こんな事になるならば私達も自分のガンプラを持って来れば良かったです…。私のアルテミスならば“零の領域”を発動中に全開で機体を振り回しても、機体が負荷で耐え切れなくなるなんて事にはなりませんでしたから…。」

 

[[それを言うならそもそもえりーちかちゃんが絵里さんのガンプラを使ってれば、この程度の相手なら他の子達を守りながらでも余裕だったんだろーよ。]]

 

[[あい!えりーちかの“ぶりゅん”があればよゆーでしゅ!しゅとぅーるむしてみーんなやっつけましゅ!くしざしでしゅ!]]

 

「串刺しだなんて流石は私達のかしこかわいいえりーちかちゃんです!ね、ぱーぱ♪」

 

[[おうよ!]]

 

[[フッ…頼もしい限りだな。]]

 

[[准将、ご歓談中に失礼します。間もなくバトル終了のお時間です。アルミリアパレードのお時間も迫っています。]]

 

[[そうか…分かった。……可憐な幼女の若き父よ。次は幼女を傷付け様とする下賎な連中とではなく、本気の君と君のガンプラと是非ともバトルをしてみたいな。]]

 

[[へぇ…ソイツは楽しそうだな。その機体…バエルゲーティアって言ったか?そん時はその機体の奥の手を俺と俺の“ツヴァイ”が無理矢理にでも引き出してやんよ。]]

 

[[フッ…君とのバトルを楽しみにしているよ。さて……幼女達の危機を救う為に集まってくれた有志諸君!本日はご苦労だった!諸君等の奮戦のお陰で可憐な幼女達を不粋極まりない金色の悪漢達から守り抜く事が出来た!一人の紳士として、そして諸君の同士として!ここに最大限の感謝を表する!ありがとう!我が同胞達よ!また何時か!幼女を守る為に共に戦える日が来る事を願っている!我等は幼女の剣であれ!我等は幼女の盾であれ!全ては幼女の為に!総員!解散!]]

 

[[[[[[[[[[我等は幼女の剣であれ!我等は幼女の盾であれ!全ては幼女の為に!幼女!幼女!幼女!幼女!!!幼女!万歳!幼女!万歳!幼女!万歳!!!]]]]]]]]]]

 

……この連中は最後の最後にコレですか…。

 

基本的には子供達を守ってくれた良い人達なのに、どうやら警察に通報しなければいけないようですね…。

 

はぁ…嘆かわしい……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まーま!ねこさんとおひめしゃま!しゅごい!きえー!はらしょー!」

 

ハプニングもありましたが、幼女限定ガンプラバトル体験コーナーも無事に終わり、私達は“ふぁりどらんど”の目玉の一つである豪華絢爛な“アルミリアパレード”を観る為に、観客で賑わう“ふぁりどらんど”のメインストリートへとやって来ました。

 

ちなみに、結局は幼女スキーの変質者共を警察に通報するのは止めてあげました。

 

えりーちかちゃんを助けて貰った恩もありますからね。

 

今回だけは特別に見逃してあげました。

 

「はい♪綺麗なお姫様ですね♪でも?まーまとぱーぱのえりーちかちゃんも、とーっても可愛いくて綺麗ですよ♪」

 

「おうよ!うちのえりーちかちゃんが世界いちぃぃぃぃぃぃ!」

 

「きゃっふ!えりーちかがせかいいちー!」

 

「はい!えりーちかちゃんが世界一です!」

 

パレードの主役の一人であるマッキーキャットは、先程までのシンプルな白いコートではなく、青と白を基調としたコートを羽織っていました。

 

そうしてパレードのもう一人の主役…ラベンダーアメジストの様な薄い紫の少し癖のある綺麗な髪を持つ、“ふぁりどらんど”のお姫様“アルミリア姫”は、白を基調とした豪華なドレスを身に纏い、マッキーキャットと仲良く手を繋ぎとても嬉しそうに、そしてとても幸せそうに、パレードを観る為に集まった観客の皆さんに微笑みながら手を振っていました。

 

……アルミリア姫が9歳の幼女ではなく、成人した女性ならば素直に素敵なパレードだと言えたのですが…。

 

「あ!まーま!ねこさんとおひめしゃまがえりーちかにてーふってる!はらしょー!ねこさーん!おひめしゃまー!はらしょー!きゃっふー!」

 

幼女趣味の変質者が幼女の婚約者と手を握りながら幼女に手を振る…あぁ…ツッコミたい!

 

大きな声で今すぐにツッコミたいです!

 

9歳の婚約者ってなんですか!9歳って!

 

そもそも幼女の夢の国ってコンセプト自体が可笑しいですよね?!

 

なんで社長自らがメインマスコットキャラクターの着ぐるみを来てるんですか?!

 

ツッコミ処が満載ですよね!

 

寧ろツッコミ処しかありませんよね!

 

ですが…えりーちかちゃんがこのツッコミ処オンリーの“ふぁりどらんど”を楽しんでいるのです…えりーちかちゃんを愛するまーまとして、ここは私の中で激しく燃え盛るツッコミ魂をグッと押さえ込んで、何としても我慢してみせますよ!

 

こんなに楽しそうなえりーちかちゃんを不粋なツッコミ何かで邪魔したくはありません!

 

全ては愛しいえりーちかちゃんの為です!

 

もうえりーちかちゃんは本当にはらしょー!です!

 

えりーちかちゃん!まーまは頑張りますね!

 

「まーま、マッキーキャットやアルミリア姫、“ふぁりどらんど”に対して色々とツッコミたいの我慢してるのは分かるけどさ、“愛”って色んな形があるもんだぞ?現に俺達“μ's”だってそうだろ?将来的には嫁が9人とか、男が少なくなって法律的に一夫多妻が認められているって言ってもあり得ねぇだろ?」

 

「私達は互いに認め合っているからいいんです!それに、愛には色々な形があると言う事も分かってはいますが…。」

 

「納得出来ないって顔だな…。なぁまーま…いや、海未さん。マッキーキャットと手を繋いでるあのお姫様、アルミリア姫を見てみろって。どうだ?なんかさ、あのお姫様、すげー幸せそうだろ?確かに今のあの二人が愛し合ったら犯罪だけど、あと7年もすれば今は9歳のアルミリア姫は16歳になるんだ。そうしたら…。」

 

「16歳…彼女は…アルミリア姫は日本の法律上は結婚出来る年齢になるのですね…。」

 

16歳…今の私と同じ年齢ですね…。

 

私も…もう法律上は結婚出来る年齢なのですね…。

 

「そ。それでさ、たぶん…だけど、マッキーキャットがこの“ふぁりどらんど”を作ったのって、まだ幼い婚約者のアルミリア姫と自分の仲をこうしてみんなに大っぴらに祝ってもらう為なんじゃねぇーかな?って俺は思ったりするんだ。」

 

大っぴらに祝って貰う為?

 

「それは…どう言う意味ですか?」

 

「うん。ここはさ、遊園地はさ…“夢の国”なんだよ。日常から切り離された非日常の空間。子供が…いや、子供だけじゃなくて大人だって、誰だってみんなが楽しい夢を見ていてもいい場所なんだよ。だからさ、まだ9歳のアルミリア姫が、犯罪になる程に年の離れた婚約者と愛を語り合っていても、この夢の国なら…着ぐるみを着たマスコットキャラクターとしてのマッキーキャットとなら夢の国の一幕として片付ける事も出来るんじゃねぇーのかな?海未さんはどう思う?幼いお姫様と着ぐるみの猫が夢の国で愛を語り合っていたらさ。」

 

子供も大人も…誰もが夢を見ていても良い非日常の夢の国で、幼女のお姫様と猫の着ぐるみのマスコットキャラクターが愛を語り合っていたら?

 

…多少シュールな気もしますが、小さな子供と猫の着ぐるみのマスコットキャラクターが愛を語り合っていても、遊園地でなら、夢の国でならば…

 

「……微笑ましいです。」

 

「そう。幼い姫とマスコットキャラクターとしてのマッキーキャットが愛を語り合っていても、ここなら、この“ふぁりどらんど”なら、大抵の人が微笑みながら祝福してくれる。誰も幼いアルミリア姫と着ぐるみのマッキーキャットが愛を語り合っていても、誰もバカにはしないんだ。」

 

「あ…。」

 

そう言う事なのですね…。

 

マッキーキャットはいつか愛しい人と誰憚(はばか)る事なく結ばれるその時が来るまでの間、まだ幼いアルミリア姫の慰めの場として、この“ふぁりどらんど”を作ったのですね…。

 

ただ愛しい人の為だけに自らが道化を演じてまで…。

 

「今の海未さんなら、えりーちかちゃんのまーまになった海未さんになら、少しはマッキーキャットの“愛”も分かるんじゃねぇーかな?」

 

…そうですね…。

 

悔しいですが…とても悔しいのですが……認めてあげます。

 

マッキーキャット…貴方の“愛”の形を。

 

「…うちのえりーちかちゃんに手を出さない限りは見逃してあげます。」

 

「だな。」

 

色々な愛の形…。

 

幼い姫を想う夢の国の猫の騎士の“愛”の形…。

 

絆を繋いだ最高の仲間達と愛する人を分かち合うと誓った私達“μ's”の“愛”の形…。

 

たった一日の限られた時間の仮初めの親子の“愛”の形…。

 

“愛”とは何とも難しい代物ですね。

 

「まーま?どーちたの?ぽんぽんいちゃいの?」

 

「…大丈夫ですよ、えりーちかちゃん…。」

 

今は…今だけは…仮初めの我が子を精一杯愛しましょう。

 

愛していますよ。

 

世界中の誰よりも。

 

えりーちかちゃん…。

 

愛しい我が子。

 

ぱーぱとまーまとえりーちかちゃん…。

 

私達親子三人の優しい時間がどこまでも、ずっと、ずっと、あの空の向こうまでも、海の果てまでも…永遠に続けばいいのに…。

 

少しずつ迫り来る別れの時を想い、私はそう願わずにはいられませんでした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぱーぱ?大丈夫ですか?えりーちかちゃん、重くないですか?」

 

豪華絢爛な“アルミリアパレード”を堪能し、“ふぁりどらんど”の閉園時間までたっぷりと遊び倒した私達親子三人は、帰り際に私達親子を見送る為に出口で待っていてくれたマッキーキャットとアルミリア姫との別れを惜しみながらも家路に着きました。

 

帰り道ではえりーちかちゃんが遊び疲れてしまい眠くなってしまったので、ぱーぱがえりーちかちゃんを背負ってくれました。

 

ぱーぱは…青空はやっぱり“男の子”なのですね。

 

軽々とえりーちかちゃんを背負ってしまいましたよ。

 

「大丈夫。えりーちかちゃんはそんなに重くねぇーよ。それにさ、なんかこの重さはさ…背負っていて嫌じゃないんだよ。」

 

「背負っていて嫌じゃない?ですか?」

 

「そ。この背中の小さな重さが、背中のぬくもりが、守らなきゃいけない大切な“命”なんだって実感できる様な気がするからさ。だからこの重さは嫌いじゃないんだ。」

 

“命”の重さ。

 

“命”のぬくもり。

 

そうですね…。

 

確かに…そんな素敵な“重さ”は嫌いにはなれませんね。

 

「ん?家の前に車?あの車って真姫の護衛の連中の…西木野警備保障の車だろ…。なんで家の前に…。」

 

「希と真姫?どうしてあの二人が……あ…。」

 

車から降りてこちらを見ている希と真姫の二人を見た瞬間、私は悟ってしまいました。

 

ぱーぱとまーまとえりーちかちゃん。

 

私達親子三人だけの優しい時間に終わりが来たのだ、と。

 

仮初めの親子に終わりの時が来たのだ、と。

 

愛しい我が子と別れの時が来たのだ、と。

 

「えりーちかちゃんの迎え…か。」

 

「はい…。」

 

「まーま…いや…海未さん…。」

 

「分かっています…分かっていますが……。」

 

手放したくない。

 

頭では別れの時だと理解してはいるのに、私の心は全力でそれを拒んでいる。

 

この子を、仮初めとは言え、たった一日だけとは言え、成り行きでお世話を押し付けられたとは言え…絆を繋いだ愛しい我が子を…誰にも…それが大切な仲間である希と真姫だとしても、誰にも渡したくない。

 

……このまま…踵を返して、ぱーぱとえりーちかちゃんと三人で逃げてしまえば…。

 

そうすれば、私達はまだ親子でいられる…。

 

このままえりーちかちゃんを迎えに来た希と真姫から逃げてしまえば…私はまだえりーちかちゃんのまーまでいられる…。

 

このぬくもりを手放さなくても済む…。

 

もっと一緒にいられる…。

 

ずっと一緒にいられる…。

 

何時までも一緒にいられる…。

 

こんなにも優しい時間を終わらせないでも済む…。

 

今なら…今、逃げ出せば…。

 

そんな栓ない事を考えている内に、私はいつの間にか希と真姫の目の前に立っていました。

 

「えりーちかちゃん、海未ちゃん、そらっち~。おかえり~。」

 

「おかえり。海未、そら。えりーちかちゃんの面倒をみてくれてありがと。約束通りその子を…えりーちかちゃんを引き取りに来たわ。さ、その子をこっちに渡してちょうだい。」

 

 

 

 

 

ついに…愛しい我が子との別れの時が来てしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌です!この子は!えりーちかちゃんは私の子です!このまま私が!まーまがぱーぱと一緒に育てるのです!誰にも渡しません!絶対に!希!例え貴女だとしても!えりーちかちゃんは渡しません!」

 

「海未ちゃん、あのな?」

 

希と真姫から告げられたえりーちかちゃんとの別れの時。

 

私はそんな別れを拒み、えりーちかちゃんを抱き締めて、希と真姫に引き渡すまいと必死に抵抗します。

 

希はそんな私を困った様な、そして申し訳なさそうな面持ちで見ながら声を掛けてきます。

 

「聞きたくありません!大体!貴女が私にこの子を宅配便で送り付けたのではないですか!送られた以上は!この子は私の子です!私の子なんです!」

 

「それは…宅配便の真似して海未ちゃんに預けたのはイタズラが過ぎたとは思うとるよ。けどうちにもえりーちかちゃんの為に…えりちの為にやらなアカン事があったんよ。海未ちゃんにしかえりーちかちゃんは預けれんかったんよ…。まさかそれがこなんなるなんて…海未ちゃん…堪忍してぇな…。」

 

「そんな事はどうでもいいのです!どうでもいいんです!お願いですから早く帰って下さい!私からこの子を!えりーちかちゃんを奪わないで下さい!お願いです…お願いですから……この子を…連れていかないで下さい…。お願いです……。」

 

希らしくない悲しそうな顔で、何度も私に“堪忍してぇな”と謝るそんな希の声を遮って、私は拒絶の声をあげます。

 

あぁ…私はなんて我が儘を言ってるのでしょうか…。

 

頭では別れの時が来たのを理解していたのに、結局は心の赴くままに、えりーちかちゃんを渡したくないと駄々を捏ねています…。

 

分かっています…。

 

今のこの状況が、絵里が心身共に幼くなり、えりーちかちゃんになってしまったこの状況が異常な物だとは。

 

分かっています…。

 

このまま絵里がえりーちかちゃんのままでいたら、亜里沙を始めとした沢山の人達が悲しい想いをするのだと言う事も…。

 

分かっています…。

 

希が大好きな親友の絵里の為に、真姫と一緒に必死に“何か”をしていたのだと言うのも…。

 

分かってはいます…。

 

けど…だけど………。

 

「海未さん…。」

 

「海未…ゴメンね。でもね、もう時間がないの。あと1時間位で薬の成分で幼女化を引き起こしているえりーちかちゃんの体内のナノマシンが完全に今の形に定着しちゃって、えりーちかちゃんはエリーには戻れなくなるの。希が人体実験に志願してくれたお陰で幼女化を解く薬は出来てるの。だから、今ならまだエリーに戻れるの…間に合うのよ…。海未…貴女の気持ちも分かるわ。けど…。」

 

幼女化したナノマシンが完全に定着する?

 

戻れなくなる?

 

絵里がこのままえりーちかちゃんのままでいたら…絵里がこの世界から居なくなったら…沢山の人が悲しい想いをしてしまう…。

 

私の我が儘で…沢山の人が悲しむ事になる…。

 

今なら…今なら私が涙を流すだけで全てが丸く納まる…。

 

「なぁ真姫。えりーちかちゃんが絵里さんに戻ったら…えりーちかちゃんは…今ここに居る、俺と海未さんの“娘”としてのえりーちかちゃんはどうなるんだ?何時もの幼児退行みたいに、絵里さんに戻ったらえりーちかちゃんの記憶は絵里さんに引き継がれるのか?それとも…。」

 

絵里がえりーちかちゃんの記憶を引き継ぐ?

 

それなら…絵里を怖がらせて幼児退行を引き起こせば、またこの愛しいえりーちかちゃんに逢えるのですか?

 

絵里がえりーちかちゃんの記憶を引き継ぎさえすれば…。

 

「……今回のこの幼児退行現象はいつものエリーのアレとは違うの…。たぶん…えりーちかちゃんの記憶はエリーには引き継がれないわ…。奇跡でも起こらない限りはね…。だから…このえりーちかちゃんは……。」

 

えっ?

 

真姫?貴女は今、なんて言いました?

 

記憶は引き継がない?

 

それでは私の腕の中に居る、この愛しいえりーちかちゃんはどうなるのですか?

 

「…そっか……このえりーちかちゃんは居なくなるんだな…。」

 

「ゴメン…。」

 

居なくなる…。

 

えりーちかちゃんが居なくなる…。

 

もう…二度と会えない…。

 

もう…二度と“まーま”と呼んでくれない…。

 

もう…二度とこの笑顔を見る事が出来ない…。

 

もう……二度と……。

 

「そんな…。そんなのって…。」

 

絵里かえりーちかちゃんか…。

 

「まーま?ぱーぱ?どーちたの?」

 

そんなの…選べるはずありません…。

 

「えりーちかちゃん……。」

 

でも…

 

「クソが……ホント…ままならねぇよな…ホント…クソだよなぁ…。」

 

私は…

 

「海未…お願い。もう本当に時間がないのよ。」

 

私は………

 

「海未ちゃん。恨んでくれてええ。憎んでくれてええ。うちのこと嫌いになってくれてええ。全部が終わったらうちのこと、好きなだけ殴ってくれてええ。せやから…お願いやから…。」

 

私は…私は…………私は………。

 

私は…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の選択は…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えりーちかちゃん…。まーまとはもう“さよなら”の時間ですよ…。」

 

「ふぇ?まーま?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

マッキーキャットの戦闘シーン…思いっきり割愛してしまいました…。
マッキーキャットは今回だけの出番のつもりで書いたいたのですが、書いている内に鉄華団側のキャラクターも出したいなぁ…とか思ってしまい、その影響でマッキーキャットの戦闘シーンが割愛されてしまいました。
近い内に再び幼女の夢の国を舞台とした物語をお送り出来ればと考えております。
海未ちゃん生誕祭特別編は次回で完結予定でございます。
皆様よろしければ最後までお付き合いいただければ幸いでございます。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやく海未ちゃん生誕祭の特別編の最終回になります。

さて、今回は前回に名前だけ出てきていた西木野警備保障から1名だけセリフ付きで登場していたりします。
オルフェンズ…皆様はどの様に思われましたか?
私はもう少し幸せな鉄華団を観たかったです。

それでは 2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画④」 はじまります。
















「いいですか?えりーちかちゃん。夜に甘い物を食べ過ぎてはいけませんよ?チョコを食べたらちゃんと歯磨きをしましょうね?」

 

「あい!えりーちか!ちょこたべたらちゃんとはみがきしましゅ!」

 

私の選択。

 

それはえりーちかちゃんと“さよなら”をする事でした。

 

別れを選択した私は、少しだけ残された時間を使いえりーちかちゃんとお話ししています…。

 

えりーちかちゃんに何を語っても、絵里に戻れば記憶は引き継がれずに全てを忘れてしまう…。

 

そうだとしても…例ええりーちかちゃんがまーまの事を忘れてしまうのだとしても、それでも…だからこそ。

 

私はえりーちかちゃんに伝えたい事が、伝えたい想いが沢山あるのです。

 

「それと、痛いのは決して気持ちよい事ではないのですよ?大きくなっても荒縄で縛られて悦んでハラショーとか言う様になってはいけませんよ?」

 

「あらにゃわー?あらにゃわーってなゃーに?」

 

「それから、蝋燭は灯りの為の道具です。それ以外の用途で使ってはいけませんよ?」

 

「ろーしょく!あちゅいの!えりーちか!あちゅいのちゅき!ろーしょくぽたぽた!はらしょー♪」

 

……余り考えたくはないのですが、絵里はこの年齢の頃からすでにドMに目覚めていたのでしょうか…。

 

いえ…絵里とえりーちかちゃんは違うはずです…。

 

…そう言えば昨日、えりーちかちゃんがお風呂でまーまのお胸を指差して“つるぺた”と言った時に、おしりぺんぺんをしましたが、今にして思えばあの時のえりーちかちゃんはおしりぺんぺんされて悦んでいた様な…。

 

…もしかして私のえりーちかちゃんもアレでマゾヒストに目覚めてしまったのではないでしょうね…。

 

ま、まさか…そんな事は…ない…ですよね?

 

と、とりあえずは蝋燭ぽたぽたは止める様に言い聞かせましょう!

 

SM用の低温蝋燭を使うとは言え、万が一にでもえりーちかちゃんの真っ白で綺麗なお肌に火傷が出来てしまっては大変です!

 

「いけません!熱いのは好きではダメなのです!お願いですからまーまとお約束して下さい!蝋燭ぽたぽたはしないと!蝋燭は灯り以外の用途で使わないと!約束して下さい!」

 

「ふぇ?ろーしょく。ぽたぽたしちゃだめ?あちゅいの、だめ?」

 

「駄目です!まーまとお約束出来ない悪い子には、もうぱーぱの手作りぶりんはあげませんよ?まーまがえりーちかちゃんの分まで、美味しい美味しいぱーぱの手作りプリンを食べちゃいますよ!」

 

「ちかぁ!えりーちか!やくしょくしましゅ!ぽたぽたしましぇん!ぱーぱのぶりん!まーまたべちゃやー!えりーちかもたべう!」

 

良かった…。えりーちかちゃんがまだ色気(?)より食い気な年頃で助かりました…。

 

危うく手遅れになる所でした…。

 

「はい!えりーちかちゃんはお利口さんですね♪それから…それから…。」

 

「海未…悪いんだけど、移動の時間を考えるとそろそろ…。」

 

次に何をえりーちかちゃんに伝えようか迷っている私に、真姫が遠慮がちに時間が来た事を伝えてきました…。

 

まだ…まだ伝えなければいけない事が、伝えなければいけない想いが沢山あるのですよ?

 

でも…これ以上はえりーちかちゃんが絵里に戻れなくなってしまう…。

 

もう少し…せめて、もう少しだけ時間が欲しい…。

 

仮初めの親子の別れの時間が…。

 

「っ…もう…ですか…。そう…ですか…。」

 

「まーま?」

 

駄目です…園田 海未…泣いては駄目です…。

 

決めたではないですか…。

 

最後まで笑顔で居ようと。

 

えりーちかちゃんが最後に見る大好きなまーまの顔が泣き顔だなんて悲しすぎるから…だから、まーまは絶対に泣かないと…。

 

最後のその一瞬まで…まーまはえりーちかちゃんの最高のまーまで居ようと…。

 

そう決めたではないですか…。

 

だから…泣いては駄目なんです!

 

まーまは泣いては駄目なのです!

 

「えりーちかちゃん。ほら、ぱーぱの手作りプリンの最後の1個だ。持ってけ。車の中で希さんと真姫にいーだろって見せびらかしながら食うんだぞ。」

 

今にも泣き出してしまいそうな私を見かねたのか、ぱーぱが私をその背中に隠してくれました…。

 

ぱーぱ…ごめんなさい…。

 

すぐにこの涙を引っ込ませます…。

 

だから少しだけお願いします…。

 

笑顔になれないまーまを少しだけ隠して下さい…。

 

「ふわぁ!ぶりん!ぱーぱのぶりん!きゃっふー!ぱーぱ!あいがとー!えりーちか!ぱーぱのぶりんだいしゅき!えりーちか!ぱーぱもだいしゅき!」

 

「……おうよ。………えりーちかちゃん…俺も…ぱーぱもえりーちかちゃんが大好きだよ。世界で1番…えりーちかちゃんが大好きだ。だから…俺の事を…ぱーぱの事を…忘れな………。」

 

「ぱーぱ?どーちたの?ぱーぱ?」

 

「……んにゃ…なんでもねぇ…。なんでもねぇよ…。なんでもねぇんだ…。」

 

“忘れないで”

 

ぱーぱはきっとそう言いたかったのですのよね…。

 

えりーちかちゃんの頭を優しく撫でるぱーぱの背中からは、そんな隠しきれない切なさが伝わってきます。

 

「お嬢。話し中に悪いんだが、ラボに行ってる連中からの連絡で受け入れ準備は万全だ、だってよ。こっちもそろそろ出発するんだろ?」

 

「わかったわ。ありがと、遊人。昭宏と志乃にも伝えて。すぐに撤収するから準備をしておきなさいって。」

 

「了解、お嬢。」

 

時間切れ…ですね。

 

「海未、そら。時間よ。」

 

「…………わかった……。」

 

「……………はい………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆっくりと、私とぱーぱの大好きなえりーちかちゃんを乗せた車が動き出します…。

 

お別れの最後には私とぱーぱでえりーちかちゃんをぎゅーっと抱き締めてあげました。

 

えりーちかちゃんの荷物は二つだけ。

 

“ふぁりどらんど”の幼女限定ガンプラバトル体験コーナーが終わった直後に、マッキーキャットやイスルギドック、マッキーキャットを迎えに来たアルミリア姫やガリガリダック…他にも幼女護衛騎士団の方々やあの時えりーちかちゃん達を助けに来てくれた沢山のファイター達。

 

そんなみんなで撮った最高の笑顔の記念写真と、ぱーぱが渡した手作りプリンの最後の一個。

 

その二つだけを持って、えりーちかちゃんは希と真姫に連れられて車に乗り込んでいきました。

 

私は…まーまは最後まで笑顔でえりーちかちゃんをお見送り出来ましたよ…。

 

えりーちかちゃんを乗せた車に必死で保っている笑顔を向けながら、私は精一杯に右の手を振ります。

 

ぱーぱはそんな私の左の手を握り、普段のチンピラ全開のぱーぱからは想像も出来ない様な、とても優しい顔でえりーちかちゃんを見送っています。

 

「えりーちかちゃん!まーまは!えりーちかちゃんのまーまでいられて!とても!とても!とーっても!幸せでした!愛しています!えりーちかちゃん!世界中の誰よりも!まーまはえりーちかちゃんが大好きです!」

 

私の声が届いたのが、えりーちかちゃんが車の窓から身を乗り出してこちらへと手を振ってくれています。

 

そして…

 

「まーま!ぱーぱ!だすびだーにゃ!えりーちか!まーま!ぱーぱ!や!ちぇびゃー!りゅぶりゅー!ぼりしぇ!ふしぇふ!すぱしーば!まーま!ぱーぱ!だすびだーにゃ!」

 

「え?だ、だすび?ぱ、ぱーぱ?えりーちかちゃんはなんと言っているのですか?!」

 

「ロシア語だよ。“お母さん。お父さん。さようなら。えりーちかはお母さんとお父さんを誰よりも愛しています。ありがとう。お母さん、お父さん。さようなら。”だってさ。ったく…最後の最後に親を泣かせんなよな……。えりーちかちゃん!俺も!ぱーぱも世界で1番!えりーちかちゃんを愛してるぞ!いつかまた!いつかまたぱーぱがプリンを作ってやるから!だから!忘れるな!ぱーぱの事を!まーまの事を!大好きだよ!えりーちかちゃん!」

 

誰よりも愛している。

 

最後にロシア語でえりーちかちゃんが私達へと贈ってくれた言葉を訳してくれたぱーぱは、大きな声でえりーちかちゃんへと愛していると叫びました。

 

私だって、私だって!

 

「私も!まーまも!えりーちかちゃんが大好きです!世界で一番!愛しています!だから!まーまを!ぱーぱを!忘れないで下さい!いつかまた!いつかまた!きっと逢いましょう!だからそれまでは!少しだけさようならです!私の!私の愛しいえりーちかちゃん!大好きですよ!まーまはえりーちかちゃんが!だーいすきです!大好きです……だから…えりーちかちゃん…さようなら…さようなら……さようなら……私の…愛しい……えりーちか…ちゃ…ん…。」

 

えりーちかちゃんを乗せた車は、少しずつ小さくなっていき、やがて…。

 

「行っちまったな…。」

 

見えなくなりました。

 

「まーま…よく我慢したな。偉かったよ、ホント…。でも、もういいんだ。もう…泣いてもいいんだ。もう……えりーちかちゃんは行っちまったからさ…。」

 

「泣き…ません…まーまは泣き…ませ…ん…まーまは…まーま…は……う…うぅ…。」

 

「“まーま”はもう終わったんだ海未さん…だから…泣いてもいいんだ。」

 

“まーま”はもう終わった。

 

もう泣いてもいい。

 

ぱーぱは涙を必死に堪える私の頭を撫でながら、優しくそう言ってくれました。

 

私は…えりーちかちゃんのまーまの私は…絶対に泣かないつもりでした。

 

でも…私は…園田 海未は…えりーちかちゃんのまーまではなくなってしまった私は…。

 

ただの園田 海未に戻ってしまった私は…私には…。

 

「う…ぅぅ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

両の瞳から溢れ出す涙を堪えることは出来ませんでした。

 

涙が溢れ出た瞬間、今まで必死に押さえ込んでいた感情が一気に爆発してしまい、私はぱーぱの…青空の胸へと飛び込み大声をあげて、恥も外聞も無く、まるで子供の癇癪の様に泣き出してしまいました。

 

そんな私を青空は何時もよりも力強く抱き締めてくれました…。

 

「よく頑張ったよ…。まーまはさ。お疲れさま。海未さん…。海未さんは最後の一瞬まで、えりーちかちゃんの最高のまーまだったよ。」

 

こうして、愛しいえりーちかちゃんとの永遠の別れと言う形で、私の生まれて初めての子育ては終わりを告げました。

 

さようなら。

 

私の愛しいえりーちかちゃん。

 

さようなら。

 

私の愛したえりーちかちゃん。

 

さようなら。

 

二度とは逢えない愛しい我が子。

 

さようなら…。

 

えりーちかちゃん……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さようなら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ………。」

 

「海未さん、ため息は幸せが逃げるぞ。」

 

憂鬱な月曜日。

 

放課後、穂乃果とことりにお願いして生徒会のお仕事を免除して貰った私は、青空と一緒に講堂裏にあるガンプラバトル部の部室で机に突っ伏して浸すらにダラダラとしています。

 

あの悲しい別れから二日の時間が過ぎました。

 

別れの直後、涙が枯れるまで泣き続けた私は、その後は完全な無気力状態に陥ってしまいました。

 

何もする気が起きず、結局はまた青空の家にお泊まりしてしまいました。

 

そんな私を青空は一晩中黙ってただ抱き締め続けてくれました。

 

青空が抱き締めて分けてくれたぬくもりのお陰で、私は少しだけ元気になれた気がしました…。

 

私達とお別れしたその後、えりーちかちゃんがどうなったのかは分かりません。

 

どうしてかと言いますと、あの日から、私はスマホの電源を切ったままにしているからです。

 

別れの日の夜に一度、希から電話がありましたが、その電話に出てしまったら私は希に酷い事を言ってしまいそうで怖かったので、私はすぐに電源を切りました。

 

だからあれからずっと、私はスマホの電源を切ったままにしています。

 

「幸せなんてもう何処にもありませんよ…。きっと夢の国に…あの“ふぁりどらんど”にでも忘れて来てしまったんです…。」

 

「こりゃあガチで重症だな…。」

 

「重症ですよ…ガチで…。この胸の空虚さはもう二度と埋まる事はないんですから…。ぱーぱは…青空は…平気なのですか?」

 

私は何時もと変わらない様子でソファーに座り、自分で淹れたコーヒーを飲んでいる青空へと尋ねます。

 

「俺は…まぁ慣れてるから、な。」

 

「慣れてる…?」

 

慣れてるとは一体どう言う意味なのでしょう?

 

別れに慣れてる………?

 

「今の…悠さんとりせさんに引き取られるまではさ、どんなに仲良くなっても、ホントの親の様に思っても、結局は金銭的な問題や家庭の事情とかの色んな“大人の事情”ってヤツでサヨナラしなきゃダメだったからさ。俺は結構慣れてんだよ。“サヨナラ”には。」

 

「青空…。」

 

「ま、慣れてても今回のは正直結構キツいけどな。零距離からサテライトキャノン喰らった気分だよ。」

 

零距離からサテライトキャノンを喰らってしまっては助かりませんよ…。

 

ですが…やっぱり青空もえりーちかちゃんとのお別れは精神的に参っているのですね。

 

「そう…ですね…。」

 

「あら?この時間に部室にいるのがソラと海未の二人だけなんて珍しいわね?」

 

そんな事を話していると、部室の扉が開き絵里がやって来ました。

 

そう…大きな姿に戻った“絵里”が…。

 

「絵里…。」

 

「絵里さん…。」

 

絵里がここに居ると言う事はえりーちかちゃんは絵里に戻ったのですね…。

 

なら…もうこの世界の何処にも…私達の愛したかしこいかわいいえりーちかちゃんは居ないのですね…。

 

あのえりーちかちゃんは…消えてしまったのですね…。

 

「?どうしたの?二人とも?人の顔じろじろ見て…?私の顔に何かついてるの?あ!もしかして昨日のひとりSMの時のロウソク?!ヤダ!ドコ?ドコについてるの?ちゃんとシャワー浴びたあとに姿見で全身確認したはずなんだけど?!」

 

…えりーちかちゃん…あんなに必死に蝋燭ぽたぽたはいけません!と言い聞かせてまーまと約束したのに…。

 

絵里に戻ればえりーちかちゃんとして過ごした記憶はなくなってしまうとは分かっていましたが、なんだか虚しいですね…。

 

結局は絵里はどえーむちかになってしまったのですから。

 

それにしても絵里…。

 

貴女はひとりSMなんてナニを高度なプレイをしているのですか…。

 

いくら青空が蝋燭プレイをしてくれないからといっても、一人で蝋燭プレイなんかをするなんて…。

 

以前までの優秀な音ノ木坂学院生徒会長“絢瀬 絵里(ミトメラレナイワ。17歳)”の頃はここまで残念ではなかったのですが…。

 

最近はポンコツ化が止まりませんね。

 

「絵里さん…ひとりSMとかマジでナニやってんだよ…。ソレで…ひとりSMヤって失敗して年間300人くらいが死んでるとか聞いたぞ?頼むから一人で危ねぇコトはしないでくれよ…。」

 

ひ、ひとりSMで年間300人が亡くなっている?!

 

え?ソレって本当なんですか?!

 

……なんでしょうか……。死因がひとりSMの失敗で亡くなるって…そんな亡くなり方をしているのを見付ける方も困りますよね…。

 

「ひ、ひとりで蝋燭ぽたぽたするときは手足“は”縛ってないから大丈夫よ!危なくないわ!大体ね!ソラが私に蝋燭ぽたぽたしてくれないのがいけないんじゃない!だから私は仕方なくひとりで…。」

 

手足“は”って…ならば手足以外はしっかり縛ってるのですね…。

 

「俺のせいかよ!何度も言ってるけど無理だからな!俺は蝋燭プレイなんて!確かに俺はエロで変態だけど!傷が残る可能性のあるプレイだけはヤらねぇーからな!絶対に!」

 

「どうしても?」

 

「どうしても!頼むから縛るくらいで勘弁してくれよ…。」

 

「はーい…(いいもん…希に頼めばちゃーんと縛ってから蝋燭ぽたぽたしてくれるから…。でも…希とのプレイも嫌いじゃないけど…どえーむちかとしてはやっぱり大好きならソラに毎度お馴染みの荒縄でキツく縛って貰って、身体中に蝋燭ぽたぽたして欲しいわ…。どうしよう…想像したら興奮してきちゃったわ…。今からお手洗いにアレしに行ったらソラと海未にバレるわよね…。海未が居なかったら部室のベッドに押し倒してソラとえっち出来たのに…。はぁ…ソラ…シテくれないかしら?蝋燭ぽたぽた…。)」

 

「コレがアノ、賢くて可愛かった私達のえりーちかちゃんの成の果てなのですか…。見た目は可愛いかもしれませんが賢い要素が何処にも見当たりません…。寧ろ残念の化身の様な存在ですね。」

 

見た目は私達のえりーちかちゃんがそのまま大きくなっただけなのですが、やはり中身が残念過ぎます…。

 

絵里の頭の中ではどうせ青空に蝋燭プレイをして貰う事を想像して興奮してしまい、お手洗いに行って自慰をしたら私達にバレバレよね?とか、私がこの場にいなければ部室のベッドでソラとえっちが出来たのに…。とか考えてるんでしょうね。

 

昼休みに青空に真姫が率いる西木野製薬製の怪しい薬を一服盛って動けなくしてから、お手洗いに連れ込もうとしたり、アミューズメントセンターからの帰り道で先回りして待ち伏せして、違法スタンガンで一撃で気絶させて自宅の地下室に私共々連れ込んで監禁しようとすることりの度を越した色ボケにもドン引きしますが、鞄の中に荒縄と手錠とアイマスクと本格的な猿轡と色とりどりの低温蝋燭と色々な種類の鞭と何故か狐の尻尾の着いた張り型を常備(?)している絵里も、ことりに負けず劣らずの色ボケ具合ですよね。

 

ことりはあの違法スタンガンや真姫の怪しい薬が見付かれば警察のお世話になってしまいますよ?

 

絵里も…どうすればあの鞄の中にあれだけのいかがわしい道具の数々が入るのか謎ですよね?

 

絵里の鞄は音ノ木坂七不思議の一つになれそうですね…。

 

まぁことりと絵里の事を色ボケだ何だと言っていますが、私達の中で一番際どいプレイをしているのは実はにこなのですよ…。

 

にこ…貴女は普段は“μ's”で一番の常識人なのに、どうしてあの様な言葉にするのも憚(はばか)られる破廉恥極まりないプレイを…。

 

…でも…少しだけなら…ちょっとだけなら……私も…あの様な破廉恥なプレイをしても…。

 

はぁ……私はナニを言っているのやら…。

 

本当…色々な意味でため息しか出ません…。

 

「どうしたの?海未?」

 

「…絵里…。貴女は……絵里…なのですよね?」

 

「はい?え?そうだけど…ねぇ?海未…大丈夫?なんだか辛そうだけど…。アノ日?」

 

「…大丈夫ではありませんが…大丈夫です……。」

 

「変な海未…。あ、ねぇ?ちょっと二人とも、この写真見てほしいんだけど…。」

 

「写真?どれ…っ!コレって!」

 

「この写真…なんだかとても大切な気がするんだけど、ちょっとおかしいのよ…。写真に写ってるのは小さい頃の私なんだけど、私の隣に居るの、コレって青空と海未よね?」

 

「……絵里…。」

 

「海未?」

 

「この写真…絵里にとっては不可解な代物でしょうが、どうか大切にして下さいね…。お願いします…絶対に…絶対に捨てたりしないで下さい…。」

 

「別に…捨てようとかは考えていないわ。大丈夫よ。大切にするから。」

 

「はい!お願いします!」

 

絵里が“ふぁりどらんど”で撮ったあの写真を大切に感じている…。

 

消えてしまったはずのあの子が…私達の愛しのえりーちかちゃんが、ほんの僅かかもしれませんが絵里の中に残されているのかもしれませんね。

 

「海未ちゃん!そらっち!ようやく見付けた!二人とも部室におったんか…。」

 

私が絵里の中に僅かに残されているかもしれない、愛しのえりーちかちゃんに想いを馳せていると、部室の扉を開けて今度は希がやった来ました。

 

……冷たい態度を取ってしまいそうで、本当は今日は希には会いたくなかったのですが…。

 

「海未ちゃんとそらっち探して2年生の教室まで行ってもおらんし、生徒会室に行ってもおらんし。てっきり二人でラブホにちゅっちゅらびゅらびゅな子作りに行っても~たんやないかって思ったんよ~。」

 

「子作り…子作りですって?あの子とお別れしたばかりの私に子作りですか…そうですか……ふふふ………希…ずいぶんと笑えない冗談ですね。今日の私には冗談は通じませんよ…。余りふざける様ならば……」

 

「あれ?海未ちゃん?」

 

「ったく…希さん、あの子が居なくなったばっかりの今の海未さんに子作りとか、思いっきり地雷踏み抜きやがって…。」

 

「ソ、ソラ?!なんだが海未が怖いんだけど?!」

 

「絵里さん。いいから黙ってこっちに来い。海未さんの制裁に巻き込まれるぞ。」

 

絵里は待避しましたね…。

 

それでは遠慮なく………。

 

「その無駄に蓄えた胸肉…もぎ取りますよ♪」

 

「あ、あはは…海未ちゃん!ちょ!待ってや!もぎもぎは堪忍やぁぁぁぁ!!!」

 

さぁ…希…。覚悟して下さい…。

 

その胸肉。全力全開でもぎ取って差し上げます♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わしわしは気持ちええからええんよ…でももぎもぎはアカンで…。痛いので悦ぶえりちやないんやからもぎもぎはアカンよ…。」

 

一通り希の無駄に大きな胸肉に制裁を加え、ようやく満足した私は希を解放してあげました。

 

まるでレイプでもされた後の様に乱れた服装で息も絶え絶えな希は、ベッドに力なく横たわりながら、私に“もぎもぎはアカン”と言ってきます。

 

ふん!ナニがアカンですか!

 

えりーちかちゃんの事でナーバスになっている事を知っているはずなのにふざける希が悪いのです!

 

「あぁ…希…羨ましい…。あんなに乱暴に…あんなに凄いこと…わ、わたしも…はぁはぁはぁはぁはぁ……。」

 

ドMの絵里は平常運転ですね。

 

私が行った希に対する厳しい制裁を見て、“はぁはぁ”と涎を流しながら興奮していますよ…。

 

興奮するのは構いませんが、お願いですから人前でスカートの下から手を差し入れて股間を触ろうとするのは止めて下さい。

 

自慰をするのならばここではなく地下室の方のベッド(私達ガンプラバトル部の部室には仮眠用のベッドが二つあるのです。その一つが部室の地下にあるのですよ。)か自宅に帰ってからにして下さい…。

 

えりーちかちゃん…貴女の未来のこんな残念な姿を見てしまって、まーまはとても悲しいです…。

 

「で?希さんは俺と海未さんをどうして探していたんだ?」

 

起き上がり乱れた服装を整えた希に対して、青空がどうして私達を探していたのかと尋ねます。

 

そう言えば私達を探して奔走していたのでしたね。

 

希が余りにも笑えない冗談で私を怒らせるから、すっかりと忘れていました。

 

子作りとぬかしやがりましたね……思い出したらまたいらいらして来ましたよ…。

 

あの子と…愛しのえりーちかちゃんとお別れしたばかりだと言うのに!

 

ナニが…ナニが子作りですか!

 

「あぁ。そう言えば私達をあちこち探したと言っていましたね。なんのご用ですか?“東條先輩”。」

 

「東條先輩って…。うわぁ…海未ちゃん、やっぱりめっちゃ怒っとるんやね~。」

 

肉体的には先程たっぷりとお折檻しました。

 

次は少し精神的に苛めてあげましょう…。

 

ね♪“東條先輩”♪

 

「私が怒る?なんの事でしょうか?“東條先輩”?」

 

「海未ちゃん…ほんまに堪忍してや~。うちやって原因究明する為に幼女化して電気ビリビリされたり色な機具で弄り倒されたりしたんよ~。記憶は残ってないんやけど、けっこ~大変やったんよ~。それに元に戻っても幼女化の前とどのくらいの差異が出てとるか調べるって、膜が再生してるかとか恥ずかしい検査もされたんよ~。あ、ちなみに膜は破れたままやったんよ?」

 

そう言えば希も幼女化して、えりーちかちゃんの代わりに人体実験に協力したとか言っていましたね…。

 

これは後から真姫と希に聞いたのですが、そもそもの幼女化の原因……それは西木野製薬が新しく作った栄養ドリンクのせいだった様です…。

 

あの日、西木野製薬が新しく販売する栄養ドリンクの試飲のアルバイトを真姫に頼まれた絵里と希は、西木野製薬のラボで例の栄養ドリンクを試飲したそうです。

 

まずは絵里が栄養ドリンクを飲んだのですが、直後に絵里の身体に異変が起こりました。

 

栄養ドリンクのとある成分と体内の医療用ナノマシンが予期しない反応を起こし、驚くべき事に幼女化してしまったそうです。

 

この幼女化を引き起こした成分ですが、どうやら18歳の健全な女性の体内にあるナノマシンにのみ反応するらしく、真姫が先立って栄養ドリンクを試飲して時には幼女化はしなかったそうです。

 

絵里が幼女化しえりーちかちゃんになった後は、希が志願して幼女化し人体実験をする、と話し合いで決めたそうなのですが、えりーちかちゃんは“μ's”メンバーが側に居ないと途端に泣き出してしまう様で、“μ's”メンバーにしかお世話を頼めなかったのだそうです。

 

当初はにこを頼ろうとしたのですが、諸般の事情で断念し、最終的に白羽の矢が立ったのが私でした。

 

預けるならば普通に預ければ良いものを、私に預ける段階で何時もの希の悪い癖が出てしまい、凛と花陽に手伝って貰い宅配便のコスプレまでしてえりーちかちゃんを段ボールに箱詰めして私に届けたそうです。

 

そして私にえりーちかちゃん入りの段ボールを届けた後、希は栄養ドリンクを飲んで自らも幼女化し、西木野製薬のラボで人体実験に協力したとの事です。

 

ちなみに実験の内容ですが、幼女化の原因となっている体内の医療用ナノマシンの働きを観測する為に、身体中に電極を貼られてそれなりに強目の電流を流し続けると言った拷問紛いのモノだったそうです。

 

後から真姫に実験中の映像を見せて貰いましたが、そこには裸にされた幼女化した希が実験器具に固定され、何時間も電流を流され続けて痛みに耐えきれずに泣き叫ぶ姿が延々と繰り返されていました。

 

幼女化した希が泣き叫び助けを求める姿は一人の親(?)として、見ていて気持ちの良いモノではありませんでした…。

 

幸いなのは元に戻った希があの拷問の様な実験を覚えていない事ですね…。

 

希はきっと、幼女化したえりーちかちゃんにそんな事をさせない為に自ら実験に志願したんですね。

 

希は悪ふざけさえしなければ優しい女の子なのですよ…はぁ………仕方ありませんね…そろそろ許してあげましょうか…。

 

「ほんなら海未ちゃんにお詫びに“コレ”あげるから堪忍してや~。」

 

私が秘かに希を許してあげようかと考えていると、希はポケットからなにやら紙片を取り出し渡して来ました。

 

コレは…手紙…ですか?

 

「コレ?なんですか?…これは…手紙?誰からの…あ…」

 

希から渡された手紙…。

 

その裏に書かれていた差出人の名前は………

 

「えりーちかちゃんからの…手紙…。」

 

そう…差出人はえりーちかちゃん…。

 

愛しの我が子…あの日お別れしたえりーちかちゃんからのお手紙でした。

 

「えりーちかちゃんからの手紙?えりーちかちゃんってことは幼児退行した時の私からの手紙なの?あれ…?最近は私、えりーちかちゃんになってなかったハズだけど…?それに幼児退行してる間の事は覚えてるけど、手紙なんて書いた記憶はないわよ?」

 

「あ~、あんな?このえりーちかちゃん、えりちが幼児退行したときのえりーちかちゃんとは別のえりーちかちゃんなんよ。えりちは気にせ~へんでもえぇんよ。」

 

いつの間にか妄想の世界から帰って来ていた絵里が首をかしげながら、私の手の中にあるえりーちかちゃんのお手紙を見て不思議そうな顔をしています。

 

「別のえりーちかちゃん、ね。まぁいいわ。」

 

「それで海未さん、その手紙にはなんて書いてあるんだ?」

 

「はい!えーっと………」

 

私達のえりーちかちゃんからのお手紙にはまーまとぱーぱと一緒にお買い物にいけて楽しかったと、まーまにチョコを買って貰って嬉かったと、ぱーぱのふわとろオムライスが美味しかったと…私達と過ごした一日が楽しかったと書かれていました…。

 

まーまのお胸を“つるぺた”と言ってごめんなさい。

 

ぱーぱの手作りプリンが美味しかった事。

 

一緒に“ふぁりどらんど”に行った事。

 

“ふぁりどらんど”でガンプラバトルをやった事。

 

危ない時にまーまとぱーぱが助けに来てくれて嬉しかった事。

 

本当はマッキーキャットとハグがしたかった事。

 

大きくなったらアルミリア姫みたいなお姫様になりたいと。

 

でもやっぱりまーまみたいな綺麗で優しいまーまになりたいと。

 

帰り道はぱーぱにおんぶして貰って嬉しかったと。

 

「青空…可笑しいです…。折角のあの子からの…えりーちかちゃんからのお手紙なのに…よく見えません…。なんででしょうか…どうして…えりーちかちゃんからのお手紙なのに…。」

 

「海未さん…。」

 

えりーちかちゃんからのお手紙を読み進めるうちに、私は視界が潤んでいる様にぼやけて何故かお手紙がよく見えなくなって来ました…。

 

その事を隣に座る青空に伝えると、青空は私の頭を優しく自分の胸元へと抱き寄せてくれました…。

 

そうされる事で私は初めて気付きました。

 

泣いていた事に。

 

あぁ…私は…泣いていたのですね…。

 

あの別れの日に流した涙で、私の中の涙はとうに枯れ果てた思っていましたが、まだ残っていたのですね…。

 

「ぱーぱの最後のプリン、希さんと真姫にちゃんと見せびらかしてから食べたよ。美味しかったよ。プリンを食べたからまーまとの約束を守って、ちゃんと歯磨きしたよ。」

 

青空は胸元に顔を埋め静かに涙を流す私の代わりに、えりーちかちゃんからのお手紙を読んでくれました。

 

えりーちかちゃんはちゃんとまーまとの約束を守って、甘い物を…ぱーぱの手作りプリンを食べた後に歯磨きをしてくれたのですね。

 

「えりーちかはまーまとぱーぱのえりーちかになれて幸せだっよ。バイバイしても、えりーちかはまーまの事を、ぱーぱの事を忘れないよ。ありがとう。大好きなまーま。ありがとう。大好きなぱーぱ。」

 

えりーちかちゃんは分かっていたのかもしれません…。

 

まーまとぱーぱにはもう会えないと…。

 

それでも…それでもえりーちかちゃんは、私達の事を忘れないと言ってくれたのですね…。

 

「いつかまた、まーまとぱーぱに会いに行くよ。まーまとぱーぱが世界で1番大好きなえりーちかより。だってさ…。」

 

「えりーちかちゃん……。まーまは…まーまは……。」

 

「海未…。」

 

「海未ちゃん…。」

 

いつかまた、会いに行きます…ですか…。

 

そうですか…。

 

ならば…もう…涙を流すのは終わりにしましょう…。

 

泣いてばかりではえりーちかちゃんに笑われてしまいます…。

 

まーまは…私は…園田 海未は…。

 

いつか…いつかまた、えりーちかちゃんに逢えるその日まで、笑顔で生きていきましょう。

 

ね?えりーちかちゃん。

 

また…きっといつか…。

 

「…青空…もう…大丈夫です…。私は…まーまは大丈夫です!」

 

私は青空の胸元から離れると、涙で濡れた目元を軽く袖で拭い微笑みます。

 

「おうよ。」

 

そんな私を青空は少し驚いた様に見ると、優しく微笑みながら何時もの様に“おうよ。”と言って私の頬に残っていた涙の痕を右手の親指で拭ってくれました。

 

「流石は俺とえりーちかちゃんのまーまだ。それに…今の海未さんの笑顔、めちゃくちゃ綺麗だ。やべぇな…惚れ直しちまったよ。」

 

「はい!惚れ直しちゃって下さい♪」

 

「私じゃないえりーちかちゃん…か。よくわからないけど良かったわね、海未。」

 

「うんうん♪これにて一件落着、やね♪」

 

「だな。うっし!んじゃ海未さんも元気になったし、みんなでプリンでも喰うか!なんか気が付いたら作り過ぎちまってさ。家の冷蔵庫の中がプリンだらけなんだよ。だからみんなで喰うの手伝ってくれたら助かるよ。」

 

「お!えりーちかちゃんがうちと真姫ちゃんに見せびらかしながら食べとった噂のそらっち手作りプリンやね♪え~やん♪みんなで食べよ♪な?えりち♪」

 

「そうね。ふふ♪実は私ね?チョコと同じくらいプリンが好きなのよ♪変よね?先週まではここまでプリンが好きじゃなかったんだけど?」

 

絵里。それはきっと、絵里の中のえりーちかちゃんが、プリンを欲しがっているのですよ♪

 

「いいんじゃねぇーの?プリンが好きでもさ。ほい、お待たせ。一応は一人3個くらいはイケるけど、穂乃果達の分も残しとけよ?もし残ってなかったら穂乃果と凛は暴れそうだからな。」

 

「「はーい。」」

 

「では…。」

 

「「「いただきます♪」」」

 

ぱーぱの手作りプリン…一口食べるとお口の中に優しい甘さが広がって…。

 

「なんやコレ!めっちゃ美味しいやん!」

 

「はい♪もちろんぱーぱの手作りプリンですから♪美味しいのは当たり前です♪」

 

「美味しい…。ふふ♪コンビニで買ったプリンも美味しかったけど、やっぱりプリンは“ぱーぱ”の手作りプリンが1番よね♪ね♪“まーま”♪」

 

「はい♪ぱーぱの手作りプリンが一番です♪えっ?」

 

「おい!絵里さん!今!」

 

「えりち…“ぱーぱ”って“まーま”って言わんかったか…?」

 

「んー?なんのこと?あ、プリンもう1個ちょうだい♪」

 

「「まさか!」」

 

「海未さん!怖い話!動画でもいい!」

 

「はい!青空は絵里が逃げられない様に!」

 

「縛る!」

 

「え?え?ダ、ダメよ♪ソラ♪みんながいる前でそんな縛るなんて♪ヤダ♪エリーチカ♪興奮しちゃう♪」

 

「とか言いながら嬉しそうやね、えりち。」

 

「どえーむちか!いいから黙ってこの動画を見なさい!」

 

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ♪え?なーに♪海未♪何の動画?廃墟?あ♪廃墟で緊縛プレイしてるえっちな動画ね!無修正かしら♪あれ…えっ…ナニ…ねぇ…その人の後ろ…ナニか………

…」

 

「来るで~♪来るで~♪」

 

「あ…おばけ?!チカァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

「「キター!!!」」

 

「は~い♪“チカァ”いただきました~♪」

 

「こわいのやー!なんでまーまもぱーぱもえりーちかにいじわうするのー!」

 

私達と過ごした記憶がないはずの絵里が、幼児退行してえりーちかちゃんになったらまーまと!ぱーぱと言いましたよ!

 

確かに言いました!私達をまーまと、ぱーぱと!

 

間違いありません!

 

このえりーちかちゃんは!

 

このえりーちかちゃんは!!!

 

「海未さん!んにゃ!“まーま”!」

 

「はい!“ぱーぱ”!」

 

私達の愛しのえりーちかちゃんです!

 

「「おかえりなさい!えりーちかちゃん!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

これにて2017 園田海未生誕祭特別編「海未ちゃんの幸せ家族計画」は終わりになります。
まさかオルフェンズの最終回でユージンがお嬢と言うとは…。
モロにネタ被りしてるではないですか!
なんだかなぁ…。

次回からはA-RISEの閑話を挟みまして、本編 第6話「米と猫とツンデレと」 が始まります。
第6話での語り部は花陽ちゃんにお願いする予定でございます。
そしてようやくμ'sメンバーの専用機が1機登場できます。
と、言いますか、60話以上使っていながら未だにμ'sが揃っていないなんて…。
μ'sが揃い、各員の専用機を登場させるまで、まだまだ先が長そうです…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

さて、本日4月19日は我等が愛すべきツンデレ娘、西木野 真姫ちゃんの生誕祭でございます。
本日は真姫ちゃんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりました真姫ちゃん生誕祭特別編をお送りいたします。
内容としまして、“どうしてこうなった…?”と、言った内容になっております。
本当にどうしてこうなった…。





それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦①」 はじまります。




















「ねぇ!なんでいつも私達…凛と花陽と私は四人で一緒にデートなのよ!たまには私達ともそれぞれ二人きりでデートとかしなさいよね!穂乃果達だけズルいわ!」

 

「ん?あぁ。そういやぁ凛と花陽とは二人で出かけた時はあっけど、真姫とは二人きりでどっかに遊びに行ったことなかったな。あー、なんだ。悪かったな、真姫。うっし!んじゃ土曜にでもどっか遊びに行くか?埋め合わせってワケじゃねぇーけど、真姫の好きなとこに連れてくぞ?で?真姫はどこに行きたい?どこでもイイぞ?やっぱりラブホか?」

 

「う"ぇえ?!」

 

みんな、おはよ、こんにちは、こんばんわ。西木野 真姫よ。

 

今回のお話はね?こんなありふれた日常の一幕で交わされた私とソラとの約束から始まったの…。

 

でも、まさかあんな大騒ぎになるなんて、この時は思いもしなかったわ…。

 

まぁ私の周りはいつも大騒ぎする連中しかいないんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ママ!ママ!!!」

 

ソラに二人きりでデートに連れていって!ってお願いしたらアッサリとOKもらっちゃったわ!

 

やったわ♪よくやったわ!私!

 

誉めてあげるわ!真姫!

 

さぁ!ソラとの二人きりでの初デートよ!

 

最終目標は初体験よ!

 

ラブホでもソラの部屋でもどこでも突撃してやるわ!

 

いいわね!真姫!気合い入れて行くわよ!

 

この一戦で凛と花陽に少しでも差をつけてやらなきゃ!

 

なんだかもうすっかりソラの奥さんみたいになってるにこちゃんに少しでも追い付かなきゃ!

 

……って思ったんだけど……私…男の子と二人きりでデートなんてしたことなかったわ?!

 

困った私は急いでおうちに帰ってママを頼ることにしたの!

 

「あら♪真姫ちゃんおかえりなさい♪どうしたの?そんなに慌てて?ナニかあったの?またソラちゃんとケンカしちゃった?ダメよ?将来の旦那様なんだから仲良くしなきゃ♪」

 

「最近はケンカなんてしてないわ!私達はとっても仲良しなんだから!ラブラブよ!ラブラブ!って!そうじゃなくて!どうしよう!ママ!ソラとデートなの!」

 

「ソラちゃんとデート?まぁ♪よかったわね♪気を付けていってらしゃい♪あ、いつも通りに団長ちゃんのとこから何人か護衛に付いてもらうわね?遊人ちゃんと…あとは昭弘ちゃんと志乃ちゃんでいいかしら?心配しなくても大丈夫よ♪ママがちゃーんと、デートの邪魔しちゃメって言っておくから♪ソラちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃんと、そしてママの可愛い真姫ちゃんと♪いつも通りに4人でいっぱい楽しんで来てね♪」

 

「違うの!違わないけど違うの!4人じゃないのよ!」

 

「え?4人じゃないの?」

 

「二人きりなのよ!今回はソラと二人きりのデートなのよ!!!ママ!どうしよう!!!」

 

「……………………。」

 

あれ?ママ?

 

急に止まっちゃったけど、どうしちゃったの?!

 

動いてよ!ママ!お願いだから動いてよ!

 

私、男の子と…ソラと二人きりでデートなんてしたことないのよ!

 

どうすればいいかわかんないのよ!

 

二人きりでのデートのしかたとか教科書にも参考書にも書いてないし!恥ずかしすぎてにこちゃんとかに聞けるワケないし!

 

性交渉のしかたなら一通りは勉強したからラブホコースやソラの部屋でえっちコースとかなら大丈夫なんたけど…。

 

普通のデートなんてわかんないわ!!!

 

頼れるのはママしかいないの!

 

「ママ!」

 

「た、」

 

た?

 

「た、」

 

ねぇママ?“た”ってナニよ?

 

「た、た、た、」

 

た、た、た?

 

3点バーストの射撃音?

 

まぁ実弾系の射撃武装なら弾の節約になるから3点バーストもアリよね?

 

私の機体には実弾系の射撃武装は装備されてないけど…。

 

「た、た、た、た、た、」

 

あ、“た”が5回なったわ。

 

5点バーストはあんまり聞かないわね?

 

「大変よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

「う"ぇえぇぇぇ?!」

 

びっくりした!!!

 

ママ?!今度はいきなり大声出してどうしちゃったの?!

 

「西木野警備保障!!!ぜーいーん!!!しゅぅぅぅぅぅぅごぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「マ、ママ?!」

 

え?え?えぇぇぇぇぇぇ?!

 

全員集合?!

 

ねぇ!ママ!ナニするつもりなの?!

 

ママの号令で西木野警備保障のみんなを全員集合なんてしちゃったら…

 

「姐さん!!!何事ですか!カチコミですか!どこのクソ共ですか!ミカァァァァ!!!迎撃の用意だぁぁぁ!!!ありったけのチャカとタマァァ持ってこい!!!」

 

勘違いした団長が先走って三日月と一緒に戦争を始めちゃうわよ!!!

 

「了解、オルガ。オルガの命令なら俺、なんでもヤるよ。」

 

あれ?!ただのデートの相談なのに、なんか大事なってきた…かも?!

 

「はーい♪団長ちゃん♪三日月ちゃん♪いらっしゃい♪やっぱり団長ちゃん達が一番乗りね♪」

 

さ、騒がしい連中が集まってきちゃうわ…。

 

はぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「散らねぇ!折れねぇ!砕けねぇ!護ると誓った漢の仁義!西木野警備保障!鉄華団!!!団長!オルガ・イツカ!以下主要メンバー!姐さんのお呼びに応じ!ただいま参上いたしやした!」

 

決して散らない鉄の華。

 

西木野警備保障“鉄華団”

 

パパが若い頃に国境なき医師団で活動していたときに、扮装地帯で助けたり引き取ったりした子達が、パパへの恩返しで自主的に始めた西木野家専属の警備会社。

 

当初こそ西木野家を警護するだけの集団だったんだけど、いつの間にかすっかり規模も大きくなって、今じゃ西木野グループの一角を担うまでに成長した、業界でも屈指の警備会社なのよね。

 

まぁ中身は悪ノリ大好きなヤクザモドキの集まりなんだけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「お嬢がデート?!しかも“アノ”鳴神のボウズとぉぉぉぉぉぉぉ?!オマケに二人きりでだとぉぉぉぉぉぉ?!」」」」」

 

ママの号令で集合したのは私達“西木野家”をいつも護衛してくれている西木野警備保障の主だった面々だったわ。

 

「みんな…真姫お嬢様だって年頃の女の子なんだからデートくらいでそんなに驚かなくても…。」

 

私とソラが二人きりでデートするって聞いて驚いてる面々に、ちょっと引きながらツッコミをしてるふくよかな体型の優しい顔立ちの男の人。

 

この人は西木野警備保障の参謀役のビスケット君。

 

双子の妹達に苦労をさせないために頑張って働いているとっても妹想いのお兄ちゃん。

 

なんで名前がビスケットなのか今でもよくわかんないけど、ヤクザモドキの集まりな西木野警備保障では唯一(?)マトモな思考の持ち主で頭もとってもいいの。

 

ビスケット君が暴走する団長のストッパーになってくれてるから、西木野警備保障は上手く回ってるのよね。

 

もしビスケット君が居なかったら……ダメだわ…。

 

怪しいロリコンに騙された団長がみんなのためにって王になるなんていきなり言い出して、ロリコンの見通しの甘さが原因で老獪な政治家みたいな艦隊司令に負けて追い詰められて起死回生の一手を打とうとする直前で…やっぱりダメだわ…ビスケット君のいない西木野警備保障には不幸になる未来しか見えないわ…。

 

ビスケット君…アナタは絶対に死んじゃダメよ!

 

「ちょっと!アンタ達!聞き捨てならないわね!ソラは確かに変態でロクデナシでアンタ達と対して変わんないチンピラだけど!あれでも一応は私のダーリンなのよ!その私の大事なダーリンに向かって雁首揃えてボウズとか言わないでよね!一人残らずシメるわよ!物理的に!」

 

「んな?!クソ!しまった!そうだよ!お嬢の言う通りじゃねぇか!俺は…俺はお嬢の大事な人に向かってなんて事を!お嬢!失礼しました!オルガ・イツカ!一生の不覚です!」

 

褐色の肌のイケメンなこの人は西木野警備保障代表の“オルガ・イツカ”。

 

私やママは“団長(ちゃん)”って呼んでるわ。

 

普段はしっかりしたみんなの頼れるリーダーなんだけど、色んなことを一人で抱え込み過ぎて、最後には処理できなくなって倒れちゃうのよね。

 

素敵な仲間がいっぱいいるんだから、団長はもう少しみんなを頼ればいいのに…。

 

「オルガ…君は割りと頻繁に一生の不覚してるよね…。」

 

まぁビスケット君が居れば団長が多少暴走しても大丈夫でしょ。

 

「にしてよぉ!お嬢もいよいよソラ坊と二人きりでデートかよ!今までは凛嬢ちゃんと花陽嬢ちゃんとワンセットの扱いだったからな!」

 

このチンピラ風味のたれ目ピアスは西木野警備保障実働1番隊の隊長で、名前は志乃。

 

志乃って本当は名前じゃなくて名字なんだけど、本人が自分の名前があんまり好きじゃないらしくて、名字の志乃で呼ばせてるのよね。

 

そんな志乃なんだけど、物理的な暴力が絡む荒事に関してはとっても頼りになるんだけど、他はちょっと色々と残念なのよね…。

 

あとは…うん…ちょっとだけ雰囲気がソラに似てたりするのよ。

 

ソラも志乃もどっちも基本属性が“チンピラ”だからなんでしょうけど…。

 

「ああ。だが、それも今日までだ。お嬢もようやくボウズと二人きりで逢い引き…か…。」

 

それでこっちのガチムチな筋肉の塊が服を着たような霊長目ヒト科ゴリラ属が西木野警備保障実働2番隊の隊長の昭弘。

 

昭弘は…うん。脳筋ね。

 

脳筋なんだけどとっても家族思いで優しい人なの。

 

もちろん私の護衛としても優秀よ。ゴリラだけど。

 

「昭弘…テメェもいい加減にラフタさんと付き合っちまえよ。毎日あの子から弁当の差し入れもらってんだろ?」

 

この金髪のチャラそうで頼りなさそうな人は遊人。

 

こう見えても彼は西木野警備保障の副団長なのよね。

 

経営が軌道に乗って西木野警備保障の規模が大きくなってからは、団長は基本的に事務仕事が多くなったから、そんな団長に代わって現場の指揮を取ったりしてるの。

 

車やヘリとかの運転が得意で、いつも私の送り迎えの運転をしてくれているわ。

 

まぁ優秀なんだけど…やっぱり他の面々と同じくちょっとだけ残念なのよね。

 

「ん?ああ。弁当か。正直、毎日ラフタが弁当の差し入れを持ってきてくれて助かってる。間食には丁度いい量でな。」

 

昭弘がおやつ代わりに食べてるお弁当…見たことあるけど、ご飯にピンクのハートとかあれって確実に愛妻弁当ってヤツよね?

 

脳筋過ぎて割りとド直球な女の子の好意に気付いてないのかしら?

 

「あら?あら?やっぱり昭弘ちゃんにはうちからの支給のお弁当だけじゃ足りなかったかしら?昭弘ちゃんで足りないなら三日月ちゃんも足りないわよね?」

 

「大丈夫。いつもお腹いっぱい食べてる。支給のお弁当だけでちゃんと足りてるよ。でも俺も昭弘も燃費が悪いから、3時頃になるとお腹が勝手に減ってくるんだ。」

 

最後に目付きの悪い背の小さいこの人。

 

西木野警備保障の切り札。

 

日本最強にして最凶のヒットマン。

 

絶対殺すマン。

 

三日月・オーガス。

 

この人は…うん。とっても怖い人。

 

怖い人だけどやっぱり優しい人。

 

三日月は私が怖い目に合ってるときには必ず助けに来てくれる。

 

それが例えどんなに危険な場所でも。

 

それが例えどんなに無茶な作戦でも。

 

必ず助けに来てくれて悪いヤツをみーんなヤっつけてくれる。

 

そんな鉄火場じゃ無敵な三日月なんだけど、日常じゃやっぱり他の面々と一緒でちょっと残念なのよね…。

 

「いやいやいやいや!お前ら燃費悪すぎだろ!お前らに支給されてる弁当って俺達の3倍くらいはあんだぞ!あれだけ喰っといて昼飯から2~3時間で腹減るっておかしいだろ!」

 

「遊人…三日月と昭弘の胃袋にツッコミを入れても無駄だよ。この二人の胃袋は異次元に繋がってるんだから。」

 

「異次元ってなんだよ!異次元って!」

 

「あら♪あら♪それじゃ明日から三日月ちゃんと昭弘ちゃんのお弁当は今の倍にしちゃうわね♪おやつも用意しちゃうから楽しみにしててね♪」

 

「うっす!ありがとうございます!姐さん!」

 

「ありがとう。助かるよ。」

 

「良かったな!ミカ!昭弘!しっかり喰ったら今まで以上に働いてもらうぜ!」

 

いつの間にかお弁当の話になってるし。

 

この話し合いって確か私とソラの二人きりの初デートの話し合いじゃなかったかしら…。

 

それが…私の初デートがお弁当の話題に負けたって…。

 

べ、別に悔しくなんてないんだからね!

 

ホントなんだから!

 

「ねぇ…。それで私のデートの話はどこに行ったのよ…。」

 

「「「「「「あ…。」」」」」」

 

はぁ…。

 

ママも一緒になって忘れてたわね…。

 

やっぱりみんなどこかちょっと残念な人達だわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも…そんな残念なみんなだけど……私がみんなのこと、とっても頼れる素敵なお兄ちゃんとか思ってるのは、私とコレを読んでくれてるアナタだけのナイショよ♪

 

ね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃ改めて♪第一回♪どきどき♪真姫ちゃんのデート大作戦♪対策会議♪どんどんどん♪ぱふぱふー♪」

 

ねぇママ?どんどんどん♪ぱふぱふー♪ってナニよ?

 

なんだか希みたいなノリよね?

 

希がこんな感じで騒ぐときはろくでもない結末しか待ってないんだけどね。

 

「議長は私♪みんな大好き真姫ちゃんのママでーす♪」

 

「オメェらぁ!姐さんに拍手だぁぁぁぁ!!!」

 

「「「「「応!パチパチパチパチパチパチパチパチ!!!」」」」」

 

「はーい♪みんな♪ありがと♪ママ♪嬉しいわぁ♪」

 

むさ苦しい野郎共がパチパチパチパチって…。

 

「司会進行も私♪真姫ちゃんのママでーす♪」

 

「オメェらぁ!わかってんなぁぁぁ!!!拍手だぁぁぁぁ!!!」

 

「「「「「応!パチパチパチパチパチパチ!!!」」」」」

 

コレ…私がツッコミ入れなきゃダメなのかしら?

 

“μ's”でのツッコミって海未の仕事だからあんまりヤったことないんだけど?

 

そもそも西木野警備保障のツッコミ役はビスケット君でしょ?

 

遊人もツッコミ役に分類されけど、基本残念だからあんまり期待できないし。

 

他のメンツは…

 

チンピラに脳筋ゴリラに絶対殺すマンに…。

 

うん。ツッコミなんてムリだわ。

 

「はい♪ありがとう♪みんな♪それじゃ今日の議題は……あら?なんだったかしら?」

 

「「「「「なんだっけ…?」」」」」

 

ねぇ?この茶番はいつまで続くの?

 

もしかして恥を忍んで大人しくにこちゃんに頼った方が良かったかも…。

 

ソラ…一応は頑張ってみるけど、せっかくの私達の初デートが酷いデートになったらゴメンね…。

 

私のこと…キライにならないでね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーい♪それじゃみんなはデートでどんなところに行きたい?一人ずつ発表してもらいまーす♪」

 

デートの対策会議がいつの間にかデートでどこに行きたいかに変わってるけど、ようやく話が先に進むわ…。

 

まぁ男の子がデートでどこに行きたいかを聞けるだけでもデートコース作成の参考にはなるわね。

 

西木野警備保障のみんなはちょっと普通じゃないからみんなのデートで行きたいトコなんか聞いても参考になんないかも?って一瞬思ったけど、コイツらの中身とソラの中身って基本的に同じチンピラ風味だから問題ないわね。

 

「「「「「へい!姐さん!!!」」」」」

 

「まずはやっぱり団長ちゃんからよね♪はい♪団長ちゃん♪アナタは可愛い女の子とデートでどこに行きたいかしら?」

 

最初はやっぱり団長からなのね。

 

団長ってイケメンだからモテそうなんだけど、浮いた話の1つも聞いたことないわね?

 

趣味とかも聞いたことないし、団長ってお休みの日とかナニしてるのかしら?

 

「うっす!自分がデートで行きたいトコっすね!自分は…自分は…あー…。」

 

「団長ちゃんの行きたいところは?」

 

「そうっすね…自分は……居酒屋っすね。」

 

「「「「デートで居酒屋って…。」」」」

 

「仕事上がりに馴染みの店にちょいと寄って軽く1杯ヤりながら旨い肴を摘まむ…。最高に贅沢な時間の使い方じゃないっすか?」

 

仕事上がりに馴染みの店に寄って軽く1杯ヤりながら旨い肴を摘まむって…なんかおっさんね…。

 

しかもデートで居酒屋って…。

 

まぁ最近はオシャレな居酒屋も増えてるから、デートで居酒屋ってのもアリって言ったらアリだけど、団長の言ってる居酒屋ってたぶん昔ながらの赤提灯(?)がある居酒屋よね?

 

そもそも私もソラもまだ高校生だからお酒飲めないし。

 

あとはお酒飲むと脳細胞が死ぬってよく聞くから、あんまり飲みたいとは思わないわね。

 

ソラは…大人になったらお酒とか飲むのかな?

 

ソラが飲むのってなんだかブラックコーヒーのイメージしかないわ…。

 

ソラはお酒とかは飲まない気がするわね?

 

「オイオイオイ!仕事上がりに居酒屋で1杯とか!随分とオッサン臭ぇなぁ!団長サンよぉ!」

 

あ。志乃…みんなが言いたかったのに我慢してたことをアッサリ言っちゃった…。

 

「んだとぉゴラァ!誰がオッサンだ!誰が!ならテメェはドコに行くんだよ!ア"ァ"?志乃サンよぉぉぉぉ!」

 

「ハン!んなもんテメェのチンケな居酒屋に比べりゃぁドコでもマシだろーがよぉ!」

 

「はーい♪ストップ♪団長ちゃんも志乃ちゃんも♪ママの前でケンカはメっよ♪ねっ♪仲良くしなさい♪」

 

「「うっす!申し訳ありやせん!姐さん!」」

 

「はい♪二人ともいい子ね♪それじゃ次は志乃ちゃんの行きたいトコね♪」

 

「うっす!姐さん!俺に任せて下さい!もちろん!男が行くっつたらぁ!」

 

「「「「「行くっつたら?」」」」」

 

「色ぺぇお姉ちゃんがわんさかと出迎えてくれる大人の店…そう!キャバクラに決まってんだろ!なぁ!オメェらぁ!」

 

…………。

 

ねぇ…志乃…。

 

なんでデートでキャバクラなのよ…。

 

ソ○プに行くとかデ○ヘルを呼ぶとか言わなかっただけマシなのかしら?

 

どっちにしても、アンタが行きたいトコじゃなくてデートで行きたいトコなのよ…。

 

普通はデートでキャバクラに行くなんて、団長の居酒屋よりもないわ…。

 

「………はーい♪次は昭弘ちゃん♪発表よろしく♪」

 

「うっす。自分は…。」

 

「ちょっ!姐さん?!なんでスルーするんすか!」

 

「おバカな志乃ちゃんには教えません♪」

 

「あ、姐さん?!」

 

「志乃…あのね?君は好きな女の子を連れてキャバクラに行くの?コレは“デート”でドコに行きたいか、なんだよ?デートでキャバクラは絶対にないよね?オルガの居酒屋以上に。」

 

「ぬぅぉぉぉぉぉぉ!!!しまったぁぁぁぁ!!!」

 

「おい!ビスケット!そのバカはほっとけ。で?昭弘?オメェはデートで女連れてドコに行くんだ?」

 

「俺は…。」

 

「「「「「俺は?」」」」」

 

「ジムだな。」

 

「「「「「ジム…。」」」」」

 

ジム?ジムってあのGMかしら?

 

RGM-79?

 

連邦軍の量産型MS?

 

花陽が好きなガンプラよね。

 

私には正直、ジムの良さがわかんないわ。

 

ジムって地味で弱そうじゃない?

 

まだソラの好きなザクの方が強そうよ。

 

「あぁ。朝から晩までジムで筋トレだな。それしかない。」

 

……ジムってやっぱりそっちのジムなのね…。

 

こ、この脳筋ゴリラは…。

 

なんでデートでジムで筋トレなのよ!

 

「昭弘ちゃんは健全なデートなのね♪」

 

「うっす。ありがとうございます。」

 

「なぁビスケット…。なんでこんな筋肉ゴリラにあんなに可愛い子が惚れんだ?」

 

「さぁ…?僕は魔法使い予備軍だから男女の仲についてはナニも言えないよ。って言うか聞かないで。」

 

「あー…わりぃ…。」

 

「ふふふ……もし僕が魔法使いになったら…世界中のリア獣(充)共をミナゴロシニシテヤルンダ…。ハッ!あれ?僕は今ナニを…?!」

 

今、ビスケット君の後ろに某人○クッキングが得意な小さな鳥娘の幻影が見えたんだけど…。

 

気のせい…かしら?

 

「次は遊人ちゃん♪行ってみましょ♪」

 

「うっす!俺に任せて下さい!姐さん!どっかの枯れた団長やら空気の読めねぇたれ目やら脳筋ゴリラよりもお役に立ってみせますよ!」

 

「誰が枯れた団長だ!」

 

「誰が空気の読めねぇたれ目だ!」

 

「誰が脳筋ゴリラだ!」

 

アンタ達…言い返してるってことは自覚してたのね。

 

「うふふ♪頼もしいわ♪」

 

「今回もヤな予感しかしないわ…。」

 

「言わないで下さい…お嬢様…。」

 

言わないで下さいって…。

 

やっぱり遊人も大丈夫じゃないのね…。

 

「デートったらやっぱり定番は映画だろ!」

 

あ。遊人なのにマトモだわ?!

 

「普通だな。」

 

団長の言う通り普通よね。

 

「普通過ぎんな。」

 

志乃。キャバクラとか言っていたアンタには普通とか言われたくないわ。

 

「ああ。普通だ。」

 

昭弘…。アナタのジムも悪くはないわ。

 

でもね?朝から晩までずーっと筋トレって、それはもうデートじゃないわよね?

 

ただのトレーニングよね?

 

「イヤ、普通でいいんじゃないの?みんなはデートにナニを求めてるの?」

 

ビスケット君…。コイツらに聞いてもムダよ。

 

残念な答えしか返って来ないから。

 

「映画♪いいわね♪ママもパパとよく映画を観に行ったわ♪最近はパパが忙しくて行けてないのよね…。だからママは今どんな映画が流行ってるのかわからないわ?ねぇ遊人ちゃん♪アナタのオススメの映画とかあるのかしら?」

 

「うっす!姐さん!よくぞ聞いてくれました!俺の1番のオススメの映画は…」

 

あ。コレはダメなパターンだわ。

 

きっと“ビ○スト ~巨大○カの逆襲~”とか残念な答えが返ってくるわよ。

 

「“A○biance”って映画っすね!」

 

「“Ambi○nce”?聞いたことない映画ね?アレ?ちょっと待って…やっぱり聞いたことあるわ…それって確か…。」

 

そう…確か希が言っていたわね…。

 

キ○ガイな上映時間の映画があるって…。

 

上映時間は確か…720時間…。

 

720時間…つまりは…30日………

 

「上映時間が1ヶ月の映画なんてデートで見れるワケないでしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!このおバカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

コイツらに任せたらやっぱりダメだわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…。

 

「三日月ちゃんとビスケットちゃんは?デートでドコに行きたいかしら?」

 

「デートって俺はよくわかんないや。とりあえず家に帰って寝たいかな。」

 

「デ、デ、デ、デ、デ、デートですか!僕が!僕は!僕は!僕はぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

三日月…デートで家に帰って寝たいって…。

 

それとビスケット君…。

 

大丈夫よ。いつかきっと、アナタにも幸せが訪れるわ…。たぶん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっ!遅かったな真姫。にしても珍しいな、真姫が時間に遅れるなんてよ。ナニかあったのか?」

 

結局はマトモなプランを作る暇もなくデートの当日になっちゃったわ…。

 

こうなったらぶっつけ本番よ!

 

「ゴメン!ソラ!遅刻するつもりはなかったんだけど、みんなからデートには遅れていくのが礼儀だって言われて…。」

 

「みんな?あぁ…あそこの電柱の影に隠れてる真姫の護衛連中のことか?」

 

「う"ぇえ?!電柱の影に隠れてる?!ドコ!ドコよ!って!居た!隠れてるってぜんぜん隠れられてないじゃない!」

 

辺りを見回すと、少し離れた電柱の影からありあまる筋肉の塊がはみ出しているのが見えたわ。

 

他にもよく見ればあちこちに見慣れた連中がいるし…。

 

ねぇ…アンタ達…。

 

護衛ならせめてもう少し目立たないように護衛してよ…。

 

チンピラ風味のアンタ達が黒服着てうろついてるととにかく目立つのよ!

 

それって護衛の意味あるの?!

 

今日の護衛部隊の指揮は誰よ!

 

「ま、ガチムチの昭弘サンじゃ電柱の影程度には隠れきれねぇわなぁ…。」

 

「………あの連中は!ちょっと行ってシメてくるわ!」

 

「やめとけって。みんな真姫を心配してくれてんだ。それよりも、ほら!行くぞ!真姫!」

 

「ちょっ!待ってよ!ソラ!行くってドコに?!」

 

「この先に真姫が好きそうなショップ見つけたんだよ。昼飯まではまだ時間もあるし、試しに行ってみないか?」

 

あれ?あれ???

 

デートコースって…もしかして私が考えなくても良かったの?!

 

「昼飯もトマトソース系の旨いパスタの店を見つけてあるから期待していいぞ。」

 

………嬉しいんだけど…嬉しいんだけど……

 

「今日までの私の苦労はなんだったのよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

どうしてこうなった…。

書いている内にどんどん当初のお話とはかけ離れていき、全く別のお話になってしまいました…。
当初のお話ではソラと真姫ちゃんがデートで訪れたお馴染み(?)の幼女の夢の国“ふぁりどらんど”でのお話になるはずでした。
マッキーキャット率いる幼女護衛騎士団と、着ぐるみを着てコッソリと真姫ちゃんの護衛をしているオルガ率いる西木野警備保障“鉄華団”メンバーが衝突し…と、言ったお話てした。
それが気づけば…。
もう一度言わせて下さい…どうしてこうなった…。

次回の真姫ちゃん生誕祭特別編はデートに挑む真姫ちゃんに謎の変態が襲い掛かります。
更新予定は来週の木曜日か金曜日を予定しております。
また、本編6話はいつも通りに月曜日のお昼に更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!真姫ちゃん!


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2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回は真姫ちゃん生誕祭特別編の第2回目になります。
今回は毎度お馴染みのあの人が…。
このお話から少しずつどうしてこうなった…。が加速して行きます…。


それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦②」 はじまります。

























「パスタ!美味しかったわね!あのトマトとチーズのサラダもいい味してたわ!スッゴい気に入っちゃった!ねぇ!また食べに来ましょ!私、次はトマトクリームのパスタが食べてみたいわ!」

 

「真姫が気に入ってくれて良かったよ。まぁ俺としては旨いことは旨いんだけど、全体的に量が少な目でちょっと物足りねぇーんだけどな。」

 

「えー?そんなに少なくないと思ったけど?私はあれくらいでちょうどよかったわよ?」

 

「ま、そこら辺は野郎と女の喰う量の違いなんだけどな。」

 

「野郎と女の喰う量の違いって…花陽は女の子だけどソラ以上にとんでもない量を食べるわよ?知ってる?あの子、お弁当の他に10時と3時におやつとか言って自分の顔くらいあるおにぎり食べてるわよ…。」

 

「いいか、真姫…アレは女でも別枠で考えなきゃダメな生物なんだよ…。」

 

「……そうね。確かにアレはナニか別の生物よね…。」

 

「さて、我らが米姫のことは置いといて、次はドコに行く?真姫が寄りたい店とかないのか?」

 

「私の寄りたいお店?うーん…そうね…。この辺りだと…ちょっと先にあるジュエリーショップを覗いてみたいかも?ナニか新作が入ってるかもしれないし。」

 

「おうよ。んじゃ行きますか。」

 

「うん!」

 

初めてで不安もいっぱいだったけど…ソラとの二人きりのデート…うん!スッゴい楽しいかも!

 

 

 

 

 

 

 

 

って思えたのはここまでだったわ……。

 

私としたことが、ソラとのデートが思っていた以上に楽しくて完全に油断していたわ…。

 

そう…不覚にも私は気付けなかったの…。

 

私達に忍び寄る不吉な足音に…。

 

毎度お馴染みの狂気の変質者の影に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「~♪~♪~♪」

 

「随分と嬉しそうだな。」

 

「当たり前でしょ♪好きな人からのプレゼントなんだもん♪」

 

「好き人、か。まぁ喜んで貰えたら俺も嬉しいよ。にしてもそのチョーカー、マジで真姫に似合ってるよな。きっとお前の手に渡るために作られたんだろーな。」

 

「ホント!私に似合ってる?うふふ♪嬉しい♪ありがとう♪」

 

お昼ごはんを食べ終えた私達は、私がよく行くお気に入りのジュエリーショップに足を伸ばしてみたわ。

 

ショップに入ってなにか可愛いのがないかな?って店内を何気なく見回していたら、私の視界に赤い宝石で星をあしらったチョーカーを見付けちゃったの。

 

この赤い宝石、最初はルビーかな?っておもったんだけど、店員さんに話を聞いてみたらルビーじゃなくてよく似た別の宝石…ルベライトだったわ。

 

可愛いし珍しいなって思っていたら、後ろから見ていたソラが店員さんを呼んで、私が止める暇もなくあっさりと買っちゃったわ。

 

そして“プレゼントだ”って言いながら、そのまま私の首元にチョーカーを着けてくれたの♪

 

あのとき…あと少しでキスできそうなくらいに顔が近づいちゃって、スゴいドキドキしたわ…。

 

きっと私の顔はこのチョーカーに使われているルベライトみたいに真っ赤になってたと思うわ。

 

キスなんてソラといつもしてるのになんでかしら?

 

「なんだ、今日の真姫はヤケに素直だな。」

 

ちょっとだけ素直な気持ちを言ってみた私に、ソラは苦笑いしながら頭をポンポンってしてくれたわ。

 

確かにいつもの私は意地っ張りで素直じゃないけど、たまには私だって…大好きな人と二人きりのときくらいは、大好きな人に素直な気持ちを伝えてみたいわ…。

 

「そうかしら?でも…たまには素直な私もいいでしょ?それとも…ソラは素直な私はキライ?いつもの意地っ張りで素直じゃない私の方がいいの?」

 

「さて、どっちだろーな?真姫はどっちだと思う?」

 

「質問に質問を返さないでよね…それに…ソラがどっちの私が好きかなんてわかんないわよ…そんなの…わかんない…。」

 

私…自意識過剰って言われそうだけど、見た目には自身があるわ。

 

毎日、可愛くなれるように努力だってしてる。

 

でも…どんなに見た目が可愛くても、私の中身は意地っ張りで素直になれない可愛くない女の子…。

 

穂乃果やことりのようにソラに素直に“大好き”なんて簡単に言えない。

 

ソラがそんな普段の意地っ張りで素直じゃない私を好きだなんて言うわけないわよ…。

 

「少しは考えろよ。お前、頭いいんだから。」

 

別に考えなくても初めから答えなんてわかりきってるわ。

 

どうせいつもの意地っ張りで素直じゃない私の方が好きだなんて、そんなことはないんだもん。

 

「いーの!今日は頭は使わないの!ほら!ソラはどっちの私が好きなの!早く教えて!」

 

「やれやれ…そうだな…俺は、」

 

「ソラは…?」

 

「素直な真姫が好きだ。」

 

やっぱり…。

 

素直な女の子の方が可愛いわよね…。

 

いつもの私は可愛くないもんね…。

 

「そっか…いつもの私、可愛くないもんね…。」

 

ソラと二人きりのときだけじゃなく、普段の私も少しは素直になれたらいいな…。

 

そうしたら…ソラはもっと私のことを可愛いって言ってくれるかしら…。

 

もう少し…もう少しだけでも素直になりたいな…。

 

「ナニ勘違いしてんだ?俺は素直じゃない真姫も好きなんだぞ?」

 

「う"ぇえ?!」

 

「素直でも素直じゃなくても、真姫は真姫だからな。どっちが好きとかじゃねぇーんだよ。俺は“素直な真姫”だから好きなんじゃない。“素直じゃない真姫”だから好きなんじゃない。俺は全部引っくるめて“真姫”が好きなんだからさ。」

 

全部引っくるめて“真姫”が好き?!

 

ソラに好きって言われちゃった?!

 

なんで?!どうしよう?!

 

頭がうまく回んないわ?!

 

好きだなんて言われたの初めてじゃないでしょ!

 

でも…それなのに…どうして…どうして……こんなに嬉しいの…。

 

「ぅぅぅぅぅぅ…」

 

「ん?どうした、真姫?」

 

「バカ!知らない!」

 

「んな!オイ!ゴラァ!何故にバカだ!」

 

「バカにはバカで十分でしょ!もう!私だって大好きよ!このバカ!」

 

「んだよ、バカって照れ隠しかよ。ホント、こんな時の真姫って最高に可愛いよな。」

 

「ウルサイ!このバカ!」

 

「いやぁ~真姫ちゃん♪マジでカワイイカキクケコ♪かわい過ぎてこのままホテルに連れ込みてぇーわ♪」

 

ソラの答えが嬉しくてバカなんて言いながら大好きって言っちゃった私をソラはニヤニヤしながら見ていたわ。

 

むぅ…意地悪なんだから。

 

ホテルに連れ込みたいなんて行ってるけど、えっちなことすホテルよね?

 

私は別に行ってもいいけど……。

 

どうよう……。

 

まだホテルに行くにはちょっと早いわよね?

 

もう少しソラと一緒にぶらぶらしたいかも。

 

「ッ!!!」

 

「ひゃ?!」

 

ホテルに連れ込みたいなんて言うソラにどうしようか悩んでいたら、急に身体中に嫌な感じが…悪寒が走り抜けて行ったわ!

 

それはソラも同じだったみたい。

 

今の嫌な感じは何だったの?!

 

「ねぇ!ソラ!今のナニ?!」

 

「真姫…こっちに来い!早く!いいか!絶対に俺から離れるなよ!」

 

ソラが焦ってる?!

 

あのいつも飄々としてふざけてるソラか?

 

何が起こってるのよ?!

 

「クソ…なんでこんな街中であんな濃密な殺気なんぞぶつけられるんだよ…。最近は身に覚えはねぇーぞ…。」

 

私の肩を抱き寄せたソラは私にだけ聞こえる小さな声で毒づきながらそんなことを呟いていたわ。

 

さっき?さっきって…あ!

 

「さっきって殺気?!」

 

「あぁ…あのドロっとして首筋に刃物を突き立てられたような冷たい感覚…ありゃ間違いなく殺気だよ…。しかもとびっきりに濃密なヤツ…。けどなんで…どっから…。」

 

ソラは私に説明しながら辺りを警戒して見回しているけど、私達に殺気を向けた“誰か”は見付からないみたい…。

 

私達…狙われてるの?

 

ソラに心当たりがないみたいに、私にだって心当たりはないわよ?!

 

もう!なんでなのよ!せっかくの二人きりのデートなのに…。

 

なんでこんな時に…。

 

殺気なんて…誰かが私達を殺したいと思ってるってことよね…。

 

殺したいだなんて……怖い…スゴく怖い…。

 

でも…きっと大丈夫…。

 

私には護衛が…頼りになるみんなが付いてくれているわ…。

 

団長こそ来てないけど、今日の護衛にはこんな時にスゴく頼りになる三日月が来ているはずよ…。

 

普段は残念だけど遊人も志乃も昭弘も、みんな頼りになるわ…。

 

それに今日のデートのために、一番隊と二番隊の精鋭も来てくれている…。

 

大丈夫…みんなが居てくれれば絶対に大丈夫…。

 

「大丈夫…。この周辺にはみんなが…私の護衛のみんなが居るわ。絶対に大丈夫なんだから!え?!」

 

“絶対に大丈夫!”そう言った瞬間、私は人混みの先に“ソレ”を見つけてしまったわ…。

 

「ちょっと…ナニよ…“アレ”…。ねぇソラ…“アレ”……。」

 

「真姫?どうしたんだ?“アレ”って…げっ…。」

 

私達の視線の先…ソコには居たのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ことり…。」

「ことりさん…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

普段は絶対に着ないまるで喪服のような黒一色の服を着たことりがいたわ…。

 

その顔にはいつもニコニコと優しく微笑んでいることりには似つかわしくない、下弦の月によく似たとても歪で邪悪な笑顔を張り付けて、ニヤニヤと私達を見つめていたわ…。

 

そんなことりは私達の視線に気付くと、口元に張り付けた歪な笑みをさらに歪めて、ニヤァァァっと禍々しく嘲(わら)って……。

 

『ソォォォォォラァァァクゥゥゥゥゥン♪マァァァァァキィィィィィチャァァァァァン♪ミィィィィィィィツゥゥケェェタァァァァァァァ♪アハハハハハハハハハハハハ!!!!!!』

 

狂ったように笑いだしたわ!

 

「う"ぇえぇぇぇぇぇ!!!」

 

「クソが!“アレ”が殺気の正体かよ!真姫!走れ!逃げるぞ!あのことりさん!黒い方のことりさんだ!しかも最高にヤバいヤツだ!お前が“アレ”に捕まったら確実に犯されてバラされて調理されて喰われるぞ!面白おかしく恵方真姫にされるぞ!」

 

この時、ことりの声は私達には絶対に届かない距離にいたのに、私とソラの耳には嫉妬に狂ったことりのゾッとする笑い声が確かに聞こえたわ…。

 

“そら君、真姫ちゃん。見ぃつけたぁ♪”って…。

 

「ナンなのよ!もう!恵方真姫ってナニよ!!!イミワカンナイ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ…ふぅ……ここまで来れば…。」

 

「はぁはぁはぁはぁはぁ…なんでことりが…。」

 

「知らねぇよ…。ん?電話?…俺のじゃねぇな…真姫のか?」

 

「あ、ホントだ…遊人から?ソラ、ちょっと待ってて…もしもし。遊人?」

 

[お嬢!無事か!良かった…ホントに良かった…。]

 

「遊人?どうしたの!ナニがあったのよ?!」

 

[ハハ…ナニがあった?最悪だよ…まるで悪夢だよ…。お嬢には悪いが情けねぇ報告をしなきゃならねぇ…。]

 

最悪?悪夢?

 

最悪なのも悪夢なのもこっちの方よ!

 

さっきのことりはB級のホラー映画に出てきそうなくらいに悪い冗談だったわよ!

 

あのゾッとする嘲い方……思い出すだけで鳥肌が立っちゃうわ…。

 

「最悪でも悪夢でも情けない報告でもなんでもいいから早く助けに来てよ!こっちも最悪なのよ!」

 

[助けに…か…。悪いがソイツは無理なんだ。お嬢の直衛に着いていた志乃と昭弘がヤられた…。アイツらが連れてきていた配下の一番隊も二番隊も全滅だ…。]

 

……は?ヤられた?志乃と昭弘が?

 

一番隊も二番隊も全滅?

 

「ちょっ!ナニ言ってるのよ!こんな時に変な冗談は止めて!今そんな悪趣味な冗談言われてもぜんぜん笑えないわよ!大体!あの志乃と昭弘がそう簡単にヤられるワケないでしょ!昭弘なんて車に跳ねられてもピンピンしてるのよ!」

 

[マジなんだよ!ッ!!!クソが!あの嬢ちゃん!こっちにも来やがった!オイ!三日月!なんとかしろ!けど殺すなよ!ありゃお嬢のダチなんだ!殺さないように無力化しろ!]

 

私が変な冗談は止めて!って怒っていると、電話越しの遊人は今までに聞いたことがないくらいに慌てながら三日月に指示を出し始めたわ。

 

あの嬢ちゃん?私の友達?

 

誰よ?!

 

この状況で私の護衛を襲うヤツなんて、私の友達には……。

 

[わかってる、殺さないよ。それにゴム弾だから当たっても死にはしないよ。]

 

私が襲撃者についた考えていると、電話越しに三日月の声がしてパンパンって乾いた音が響いたわ…。

 

この乾いた音って銃声?!

 

[あ。]

 

「ちょっと!あ。ってナニよ!あ。って!今の銃声よね!私のダチって誰よ?!この状況でアンタ達を襲って来てるヤツ?ソレってもしかしてことり?!アンタ達!ことりを撃ったの!」

 

[違う!あの黒くてヤバい嬢ちゃんじゃなく、金髪の嬢ちゃんの方だ!しかもあの金髪の嬢ちゃん!銃弾をムチで叩き落としたぞ?!どうなってんだ!]

 

黒い嬢ちゃんじゃなくて金髪の嬢ちゃん?

 

私の友達で金髪ってエリー?!

 

なんでエリーまで襲って来てるのよ!

 

ソラと二人きりのデートを邪魔しようって、嫉妬に狂った黒い方のことりが襲って来るのはわかりたくないけどまだわかるわ!

 

でもエリー?

 

しかも銃弾をムチで叩き落とした?!

 

ガンプラバトルでならまだしも!生身であのドM女はナニやってんのよ!

 

[げぇ!三日月ぃぃぃぃぃ!!!]

 

「今度はナニよ!三日月がどうしたのよ!遊人!」

 

[はは…ありゃバケモノだぜ……お嬢……すまねぇ…出来るだけ抵抗してはみるが、俺もここまでみてぇだ…。本部には応援要請はしてあるから、増援が来るまで鳴神のボウズと二人でなんとか逃げ延びてくれ…。いいかお嬢…敵は黒い嬢ちゃんと金髪の嬢ちゃん、それにチャイナドレス着てゆ……]

 

敵は黒い嬢ちゃんと金髪の嬢ちゃんとチャイナドレスを着て“ゆ”?

 

黒い嬢ちゃんはことり。

 

金髪の嬢ちゃんは…エリーよね…。

 

最後のチャイナドレスを着た“ゆ”ってナニよ?!

 

「遊人!聞こえてるの!遊人!返事しなさい!」

 

[……もしもし……真姫…。]

 

「エリー!!!アンタ!なんのつもりよ!」

 

[絵里?ナニを言っているの?違うわ…私は賢くて可愛い音ノ木坂学院元生徒会長の絢瀬 絵里さんではないわ。]

 

「エリーじゃない?そんなワケないでしょ!アンタ!あきらかにエリーよね!エリーじゃなかったらなんなのよ!」

 

[知りたい?私の正体…?]

 

知りたい?ってだからアンタ、エリーでしょうが!

 

正体ってナニよ!正体って!

 

ドMのエリー以外になんの正体があるのよ!

 

もう!イミワカンナイ!!!

 

[いいわ……特別に教えてあげる…。私は………。]

 

「ホントなんなのよもう…。」

 

[私は…愛と嫉妬の仕置き人!ロシアからやって来た性の伝道師!唸る荒縄!迸る低温蝋燭!しなるムチは全てを切り裂く!そう!私は!私こそは!究極!緊縛!美少女戦士!その名も!“ますく・ど・えむーちか”よ!]

 

「アンタはどこの変態仮面よ!ポンコツだポンコツだとは思っていたけど、まさかここまでポンコツだったなんて思わなかったわ!いいえ!訂正するわ!アンタはポンコツじゃなくてただのバカよ!バカ!穂乃果に匹敵するくらいに救いようのないバカだわ!このばかーちか!」

 

穂乃果はバカじゃなくてアホだけどね。

 

まぁアホとバカも似たようなモノでしょ?

 

[ばかーちかじゃないわ!私は“ますく・ど・えむーちか”よ!とっても大事なことなんだから間違えないでよね!]

 

「うっさい!バカ!それよりも!うちの遊人はどうしたのよ!三日月も!どえむーちかだかばかーちかだかしらないけど!金髪の嬢ちゃんってアンタでしょ!みんなにナニをしたのよ!」

 

[みんな?あぁ…あの銃を振り回す物騒な人達のことね?]

 

「きっとうちの連中もアンタみたいな頭のおかしい変態にだけは物騒な人達だなんて言われたくないでょうね!」

 

[あの人達ならホラ…♪]

 

「ちょっと!人のツッコミを無視しないでよね!」

 

「オイ、真姫…絵里さんから画像付きのメールが来たんだが…あー、なんだ……コレ…まずは見てみろよ…。」

 

はぁ?絵里からメール?

 

って言うかあの“ますく・ど・えむーちか”は絵里じゃないとか言ってるわりには自分のスマホから画像付きのメール送るのね…。

 

それって“ますく・ど・えむーちか”は絵里だって言ってるようなもんじゃない!

 

やっぱりバカだわ!バカ!

 

「画像?なんの画像よ!ちょっと見せなさい!………は?な、な、な、なによ!コレはぁぁぁぁ!!!!!」

 

[うふふ♪スゴいでしょ♪これぞ絢瀬流緊縛術秘伝“亀甲万年縛り”よ♪その縛り目は幾年の時が過ぎても、例え雨風に晒され続けても決してほどけることはないわ♪]

 

ソラのスマホに送られてきた画像には無理矢理にエビ反りにされ手足を縛られたあげくに、無惨にも亀甲縛りで道路に転がされているうちの連中が写し出されていたわ…。

 

「絢瀬流緊縛術秘伝“亀甲万年縛り”…なんて…なんて恐ろしいの………って!言うと思ったかバカ!ちょっとエリー!通話をスピーカーモードにしなさい!」

 

[だから私は賢くて可愛い絢瀬 絵里さんじゃないわ!“ますく・ど・えむーちか”なの!]

 

見た目は確かに可愛いけど今のアンタのドコが賢いのよ!

 

街中でムチ振り回して銃弾を叩き落とすとか賢い要素がドコにもないわ!

 

むしろ今のアンタはバカの化身よ!

 

「うっさい!いいから!さっさとスピーカーモードにしなさい!」

 

[もう…真姫は我が儘ね。ちょっと待ってて……はい。スピーカーモードにしたわよ?]

 

「それでいいのよ!それで!コラ!西木野警備保障!聞こえてる!聞こえてるんでしょ!筋肉ゴリラ!たれ目ピアス!絶対殺すマン!ついでにヘタレ副団長!アンタらはナニ簡単に変態に縛られてんのよ!アンタら一応は護衛のプロでしょ!荒事は本業でしょ!ソレを!たかが素人のマゾヒストを拗らせたポンコツなドM女一人にいいようにヤられてんじゃないわよ!このバカー!」

 

「あ、おーい、真姫…今度は絵里さんから動画ファイルが送られてきたぞ…。一応は聞いとくけど見るか?この動画…?」

 

「見るわよ!さっさと見せなさい!」

 

エリーから今度はソラのスマホに動画が送られてきたわ。

 

私達は顔を寄せあってその動画を見てみたんだけど…。

 

「なんだコレ…。」

「ナニよコレ…。」

 

動画には最初、今日のデートを影から護衛していた昭弘や志乃達が写されていたわ。

 

そして動画が進むと、周辺を警戒していた昭弘達の向こう側から腰のベルトに丸めたムチと何本もの真っ赤なロウソクを吊るし、水色のボンテージに身を包んだ、鳥を模したマスクを付けた金髪の女…どこからどう見ても音ノ木坂学院元生徒会長のポンコツ女なエリーが歩いて来たの…。

 

白昼の街中に似つかわしくない頭のおかしい格好の女に気付いた昭弘達は身構えようとしたんだけど…。

 

その瞬間…エリーはクイックブーストも真っ青な目にも止まらぬ神速の速さで踏み出して昭弘達の間を通り抜けて行ったわ…。

 

エリーが通り抜けたその時、何十本もの荒縄がどこからともなく現れて辺り一面を激しく舞い踊り、次の瞬間には幾多もの修羅場を潜り抜けて来た西木野警備保障が誇る屈強な精鋭達が、無惨にも亀甲縛りで転がされていたわ…。

 

「もう!ホントォォォォォに!イミワカンナイ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「敵は黒いことりさんに変態化した絵里さん。二人だけならなんとか…ん、電話?誰だ…海未さんから?」

 

「海未からの電話?そうだわ!海未ならマトモだかきっと助けてくれるわ!もしかしたらこのタイミングで電話してきたなら、もうことりとエリーを止めるために動いてくれてるのかもしれない!ソラ!早く電話に出て!」

 

「おうよ!…もしもし!海未さん!ヤベェんだよ!黒化したことりさんと変態化した絵里さんが襲ってきて!」

 

[青空…大丈夫ですよ。事情は全部わかっています。私に全て任せて下さい…絶対に貴方をその女の魔の手から救いだしてみせます。]

 

「っし!流石は海未さん!(ん?海未さん、今…“その女の魔の手”って言ったよな…。今の言い方、なんかニュアンスがおかしくないか?“その女”じゃなくて“あの女達”なんじゃ…。)」

 

 

[あぁ…それと青空…貴方はくれぐれもそこから一歩も動かないで下さいね…。下手に動くと危ないですよ?]

 

「は?動くと危ない?ならここならことりさんと絵里さんに見付からねぇってことなのか?」

 

[いえ…そうではありません……青空が下手に動くと………真姫を狙った矢が誤って貴方に当たってしまうからです!]

 

「んな?!」

 

[一射一殺!真姫!お覚悟を!]

 

「あそこか!真姫!危ねぇ!」

 

「今度はナニよぉぉぉぉ!!!」

 

海未と電話していたソラは急に“危ねぇ”って叫んで私を押し倒して来たわ?!

 

こんなところで押し倒すってどう言うことよ!

 

押し倒すならちゃんとベッドの上に押し倒してよね!

 

って?!

 

「矢?!なんでよ!なんで矢よ!!!」

 

さっきまで私が立っていた場所には1本の矢が突き刺さってたわ!

 

青空が私を押し倒してくれなかったら、あの矢…私に………。

 

「オイ!ゴラァ!海未さん!ナニしてくれやがんだ!ナニいきなり真姫を射殺そうとしてんだよ!」

 

ソラは素早く立ち上がると、矢の射られた方向を向いて電話で海未に怒鳴りながらも、海未の狙撃から庇うように私の前に立ってくれたわ。

 

私はソラの影から少し顔を出してビルの屋上で弓を構えている海未を見てみると、そこには鮮やかな青いチャイナドレスを身に纏い、顔にエリー改め“ますく・ど・えむーちか”と似たような鳥を模したマスクを付けた海未が立っていたわ。

 

“ますく・ど・えむーちか”の亀甲万年縛りでヤられる直前に遊人が私に言い残そうとした“ゆ”って“弓”の“ゆ”だったのね!

 

[大丈夫ですよ。当たってもなんの問題もありません。安全に配慮して矢じりは予めちゃんと外してありますし、この矢は全て環境に優しい天然素材100%で作られています。外して放置していても、いずれは朽ちて地に還ります♪ついでに私達になんの相談もなく青空と二人きりでデートをしようなんて企んだイケナイ真姫も一緒に地に還って貰いましょう。]

 

「イヤイヤイヤイヤ!問題だらけだろ!問題しかねぇーから!海未さんの射った矢!矢じりを外していてもコンクリートの地面にぶっすり突き刺さってるから!それと!この場合は環境に配慮する前にまずは真姫に配慮しろよ!矢のついでに真姫を地に還えそうとすんな!さっき一射一倒じゃなくて一射一殺って言ったよな!アンタは真姫を殺す気マンマンだろ!」

 

[はぁ…青空は相変わらず我が儘ですね。仕方ありません。まぁこの件については後日、具体的には50年後くらいに後ろ向きに善処します。]

 

「後日に検討するなよ!50年後じゃ遅ぇーよ!しかも!後ろ向きに善処ってなんだよ!前向きに善処だろ!前向きに!海未さん善処するつもりねぇーよな!これっぽっちもねぇーよな!」

 

[所で貴方は私の事を先程から海未さんと呼んでいますが、私は清く正しく美しい貴方の未来の伴侶である園田 海未さんではありませんよ?]

 

「かるーくスルーすんな!人の話をちゃんと聞け!あとな!海未さんが美しいのは認めっけど!最近の海未さんはそこまで清くもねぇーし正しくもねぇーだろ!ことりさんの狂鳥病にヤバいレベルで感染してっからたまに性的にも食欲的にも喰われそうになって怖いんだよ!俺のアレはソーセージじゃねぇーから噛み千切ろーとすんな!ってか!アンタが海未さんじゃねぇーなら誰なんだよ!」

 

[ふふふ…私は…]

 

「うおぉぉぉぉい!ソレのパターンはさっきも聞いたよ!またこのパターンかよ!どうせ“ますく・ど・えむーちか”と同じ色物系だろ!変態仮面だろ!」

 

[射るは真心!狙うは純情!音ノ木坂が生んだ弓道小町!可憐に華麗に舞い踊れ!その名も!“らぶあろ仮面”ですよ!貴方のはーと♪撃ち抜くゾ♪ばぁーん♪♪♪]

 

「やっぱりだよ!バカが増えたよ!バカだけとばぁーん♪とか可愛いじゃねぇーか!こんちくしょぉぉ!!!」

 

[バカではありません!“らぶあろ仮面”です!あ、それと可愛いっていってくれてありがとうございます♪ならこのまま私と一緒にそこのラブホテルへ子作りに…。]

 

「ソラ!バカとバカやってないで!早く逃げるわよ!アッチから“ますく・ど・えむーちか”が来たわ!」

 

「ちくしょぉぉぉぉぉぉ!!!エロいボンテージ姿の絵里さんもチャイナドレス姿の海未さんも最高じゃぁぁぁボケェェェェぇ!!!お前らぁぁぁぁ!後で覚えてろよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!そのカッコでエロいことしてやっからなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。



今回のお話…書いている内にいつの間にかことりさんが現れていました…。
そして気付いたときには絵里さんと海未さんまで現れ、あのような事態に…。
どうしてこうなった…。
次回はさらに事態とどうしてこうなったが加速し誕生日?ナニソレ美味しいの?になっております。



更新予定はGW中に毎日更新できればと思っております。
また、本編6話は可能ならばいつも通りに月曜日のお昼に更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回は真姫ちゃん生誕祭特別編の第3回目になります。
今回はいよいよどうしてこうなったの…。の正体が判明いたします。


それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦③」 はじまります。


















「はぁはぁはぁはぁ……ふぅ…。“ますく・ど・えむーちか”も“らぶあろ仮面”もどうにか撒いたようね…。」

 

何故か四方八方から襲い来る“ますく・ど・えむーちか”の操る荒縄と、殺す気マンマンで私の急所を容赦なく狙ってくる“らぶあろ仮面”の放つ天然素材100%の矢から必死に逃げ延びた私達は、辺りに誰も居ないことを確認するとようやく立ち止まり息を整えることが出来たわ。

 

こんなに必死に走り続けたのっていつ以来かしら…。

 

学校の体育の授業でもここまで必死に走ったりはしないわよ…。

 

でも命が掛かってるんだから必死にもなるわ…。

 

今日のデート…ここまで街中を必死に逃げ回ることになるんだったら、もっと動きやすい服にすれば良かったわ…。

 

今日のスカートはミディでミニじゃなかったからまだマシだけど、流石にパンプスで全力疾走はムリよ…。

 

エリー…じゃなくて“ますく・ど・えむーちか”はピンヒールを履いてたのに物凄い速さで追いかけて来たけど…。

 

アレってどんな原理で走ってるのよ…。

 

なんかスッゴい不条理。

 

はぁ…パンプスからスニーカーに履き替えたいわ…切実に…。

 

「クソ!黒化したことりさんが襲って来んのはわかりたくねぇーけどわかるが!なんで絵里さんと海未さんまで襲って来んだよ!あの二人は“μ's”でもマトモな部類だぞ!」

 

私達“μ's”ってポンコツなドM女と残念化が進んでるボケ娘がマトモな部類って言うのもヒドイ話よね…。

 

他は…アホに猫に米にたぬきに似非ロリっ子…。

 

アレ?このメンツだとポンコツなドM女と残念ボケ娘の方がダメなんじゃないの?!

 

「知らないわよ!どうせことり菌だかことりウイルスだか知らないけど!とにかくことりのアレに感染して二人とも頭がおかしくなってるんじゃないの!」

 

「うわぁ…そりゃリアルにあり得そうで怖ぇーわ…。」

 

「将来は医を志す人間としてはことりの保有している黒化ウイルス(仮)は気になるけど!原因の究明は後回しよ!」

 

調べたくても今の私には設備もなければ黒化ウイルス(仮)のサンプルもないしね。

 

この一件が片付いたらことりを捕獲して徹底的に黒化ウイルス(仮)を調べてヤるわ!

 

下着もナニもかも剥ぎ取って全裸してから実験台に鎖で磔にして、身体中の穴という穴から色んな体液を搾り取ってヤるんだから!

 

身体の表面の隅々から身体のナカまで調べ尽くして“ちゅんちゅん”啼かせてヤるんだからね!

 

ついでに今回の腹いせにその様子を録画してY○uT○beに投稿して全世界に配信してヤる!

 

いいえ!録画して配信じゃなくてリアルタイムでナマ放送よ!ナマよ!ナマ!

 

タイトルは“悶絶!鳥娘の体液搾り取り実験”よ!

 

ウフフフフフ…実験前に西木野製薬謹製の媚薬をたーっぷりと注入して、ナニをされても感じちゃう身体にしてあげるわ♪

 

ねぇ?知ってるかしら?○門の粘膜からってお薬がとーってもよく吸収されやすいのよ?

 

逆流してくるくらいたーっぷりと♪ご馳走してあげるわ!

 

媚薬注入のついでにことりのアッチのアナも徹底的に開発してヤるんだからね!

 

そうして全世界にことりが恥ずかしくはしたなく喘ぐ姿をナマ放送よ!ナマ放送!

 

西木野製薬(うち)が政治家や金持ち相手に裏ルートで販売してる違法成分をたーっぷり配合した媚薬の“処女コロリ”は処女でも幼女でも女なら誰でもコロっと簡単に逝っちゃうくらいに強力なんだからね!

 

ウフフ…もっとも……“処女コロリ”は常習性が非常に高いから、もし1度でも使っちゃったら、2度と“処女コロリ”無しじゃイケない身体になっちゃうんだけどね♪

 

ことり…“処女コロリ”で調教したら今までの仕返しにアンタを私のペットとして飽きるまでは飼ってあげるから覚悟しなさいよ!

 

飽きたら……ことりが大好きな人○料理にしてヤるわ!

 

ことりの唐揚げよ!ことりの照り焼きよ!焼きことりよ!フライドことりよ!北京ことりよ!ことりの丸焼きよ!ことりカツよ!油淋小鶏(ユーリンシャオチー)よ!理事長も捕獲してきて親鳥とことりの親娘丼よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………あれ!私は今…ナニを考えていたの…?

 

確か鳥料理が………………それよりも!今はこの状況をどうなきしなきゃ!

 

「これからどうしよう…。頼りにしていた護衛のみんなはエリーが変態化した“ますく・ど・えむーちか”の亀甲万年縛りでヤられちゃったし…。逃げても逃げても“ますく・ど・えむーちか”と“らぶあろ仮面”にはすぐに見つかっちゃうし…。」

 

「なぁ真姫…おかしくないか?なんでこうも簡単に俺達の場所がバレるんだ?まるでアイツらは俺達の位置がピンポイントでわかってるみたいに…。アイツら、発信器か盗聴器でも使ってんか?」

 

「それはないと思うわ。いつも使ってる発信器や盗聴器とかの精密機器は、うちの西木野グループの西木野製作所で作られたモノを私がみんなに提供していたのよ?使ったあとは壊れていても毎回ちゃんと回収していたし、今回は誰からも発信器とか使わせてって言われてないわ。それに黒化して狂ったことりには道具を使うって知能は残されていないと思うし…。」

 

通常状態のことりなら発信器でも盗聴器でもお手の物なんだけどね。

 

ソラと穂乃果と海未の部屋には今も稼働中の盗聴器と隠しカメラがあるはずだし。

 

ちなみにソラの部屋に仕掛けられていたのは私が無力化して、ことりにはダミーのデータが送られるように細工しておいたわ。

 

「確かに今の黒化したことりさんじゃ無理か…。ポンコツな絵里さんもSMに使うような道具ならともかく、他のモンはマトモには使えねぇーしな。」

 

エリーは…うん。二学期に入って生徒会長を穂乃果に譲るまではちゃんと精密機器も使えていたのよ…。

 

それがポンコツ化が進んだ最近じゃスマホや部室のPCでSM系のエロ動画を漁るのは無駄に洗練された動作でヤってるのに、他の機械類はマトモに使うことが出来なくなってるのよ…。

 

エリーの妹の亜里沙から聞いた話じゃ、お米を炊こうとして炊飯のボタンじゃなくて保温のボタンを押していた事が何回かあったとかなかったとか…。

 

その話を聞いた米狂いの花陽が荒ぶっていたわね。

 

「ええ。海未ならまだことりとエリーに比べればマシだけど、それでも機械類には疎いから私達に気付かれないように発信器や盗聴器とかは使えないはずだわ。」

 

海未はマニュアルをしっかりと熟読すれば機械類でも使えるんだけど…良くも悪くもマニュアル通りにしか使えないから、応用は出来ないのよね。

 

機械音痴ってワケじゃないんだけど、イマイチ残念なのよ。

 

そう言えば前に海未は医療用ナノマシンも家電の一種です!とか言っていたわね…。

 

最新技術の塊の医療用ナノマシンが家電の一種ってそんなワケないでしょ…。

 

「発信器でも盗聴器でもねぇ…なら一体どうやってあの変態化した連中は俺達の位置を……あ…もしかして…。」

 

ソラ…アナタも思い出したようね。

 

そう…私達“μ's”には科学では計り知れない現象を起こす非常識なヤツがいるのを…。

 

カードだけでアッサリと未来を言い当てるとか非常識過ぎる存在がいることを…。

 

「ソラも気付いた…いえ、思い出したのね…ヤツの存在を…そうよ……たぶん…いえ…絶対に…ヤツの仕業よ…。」

 

「だな。チッ!1番厄介なヤツが敵に回ったな…。」

 

「「腹黒デカ乳たぬき女のスピリチュアルパワー…。」」

 

「それしかないわね…。」

 

「クソ!希さんのあのワケのわかんねぇースピリチュアルパワーが相手じゃどうにもなんねぇーぞ!発信器やら盗聴器を使われてたならまだヤりようもあるんだが…。」

 

ソラの言う通り、発信器や盗聴器なら見付けることができれば無力化するのは簡単よ。

 

でも希のスピリチュアルパワーは本人をなんとかしない限りはどうにもならないわ…。

 

希のスピリチュアルパワー…味方の時は頼りになるのに、敵に回すとここまで厄介だったなんて…。

 

でもそれは希のスピリチュアルパワーに限ったことじゃないわね。

 

最高深度まで黒化したことりはほとんど無敵だから、上手く誘導さえ出来れば国を滅ぼすことさえできるはずだわ。

 

エリーもポンコツとかバカとか言ってるけど、いざと言う時にはドMなのにあの華麗なムチ捌きは頼りになるし…。

 

海未なんて銃を使う絶対殺すマンなうちの三日月と弓矢なんかで撃ち合えるのよ?

 

みんな頼りになる大切な仲間なのよ…。

 

それなのに…なんでこんなことに…。

 

「今の状況がガンプラバトルなら俺と真姫の二人だけでも十二分にヤりようはあるんだけどなぁ…。」

 

「…ガンプラバトルなら…ねぇ……。この状況がもしもガンプラバトルなら、定石通りにまずは“目”から先に潰すのがいいかしら?……“目”から潰す、か。…うん…そっちの方がムダに廃スペックな変態共を相手に逃げ回るよりもまだ勝算はあるわ。ねぇ?まずはこちらの位置を特定して指示を出してる希を見付けて先に仕留めちゃいましょうか?希のスピリチュアルパワーは確かに厄介だけど、胸がおっきいだけで希単体での生身の戦闘力は大したことはないわ。わしわしMAXにさえ気を付ければ、私とソラで同時にかかれば希の制圧は余裕でしょ?」

 

希のわしわしMAX…アレは危険だわ。

 

背後に回られて胸をわしわしされると、気が付いたときはにはイカされてるから…。

 

「目から潰す、か。悪くはねぇ。悪くはねぇけど、あの腹黒デカ乳たぬき女がそう簡単に見付かると思うか?希さんの生身での戦闘力が低いのは希さん自身が1番よくわかってるはずだから、そう簡単に見付かる場所にはいないはずだぞ?ソイツを黒化して狂ったことりさんと、ムチを使ってボリショイサーカスも真っ青な変態立体機動で迫ってくる“ますく・ど・えむーちか”と、武道の達人の“らぶあろ仮面”の3人を相手にしながら探すのか?どんな無理ゲーだよ…。」

 

そっか。“目”から潰すって言っても、肝心の希の居場所がわかんないのよね…。

 

居場所がわかりさえすれば、変態三人からなんとか逃げ回りながらでも希を仕留めることができるんだけど…。

 

「むぅ…そう言われると無理に思えて来たわ…。あー!もう!それじゃどうすればいいのよ!護衛のみんなは“ますく・ど・えむーちか”にヤられちゃったし!私達の動きは希のスピリチュアルパワーで筒抜けだし!変態共は無駄に廃スペックだし!私達!もう完全に詰んでるじゃない!恵方真姫か亀甲縛りか矢ガモならぬ矢真姫になるしかないの?!」

 

「真姫が亀甲縛りで拘束されてエロいことされんのはちょっと見てみてぇな…。つーか参加してぇ…。」

 

「私!痛いのはイヤ!エリーみたいに縛られて悦ぶ趣味はないんだから!えっちなことしたいなら普通にしてよね!今日は私だってハジメテを捨てるつもりで覚悟決めて来たんだから!ちゃんと優しくシなさいよね!」

 

「大丈夫よ。初めは痛いかもしれないけどすぐに荒縄無しじゃ生きていけない身体になるから♪優しく縛ってからこの最高級の低温蝋燭で真姫の全身を真っ赤に染め上げてあげるわ♪ウフフ♪ゾクゾクしちゃう♪」

 

「低温蝋燭で真っ赤にですか。赤は真姫の好きな色なので良かったですね♪青空の目の前で不様に蝋燭の熱さで泣き叫んで下さいね♪ついでに真姫の膜は私の矢でぶち抜いて差し上げますよ♪」

 

「ソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクン」

 

 

……アレ?なんか今、エリーと海未とことりの声がしたような…。

 

私が振り向くとソコには…。

 

「う"ぇえぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「んな!コイツら!いつの間に!」

 

水色のボンテージを身に纏った“ますく・ど・えむーちか”と、青いチャイナドレスを身に纏った“らぶあろ仮面”。

 

そして、見ていると吐き気が込み上げてくる黒いモヤのようなモノを足元から放出している黒いことりがいたわ!

 

「二人で仲良く声を揃えて“腹黒デカ乳たぬき女のスピリチュアルパワー…”と言っていた辺りからです。真姫…貴女は青空と仲良く声を揃えて結論に到るだなんて、羨ましく妬ましいですね。」

 

「割りと最初の方から居たのかよ!気配どころか姿さえなかったぞ!」

 

「ウフフ♪それはね?ホラ♪ちょっと見てみて♪ことりの足元から出ている黒いの♪この黒いのを使って気配と姿を完全に消していたからよ♪スゴいでしょ♪」

 

ええ!スゴいわよ!姿が消えるなんてイミワカンナイくらいにホントにスゴいわよ!

 

スゴいけどなんなのよ!ソレは!

 

「気配が消えるのはわかりたくないけどわかるわ!でもことりの足元から出ているその黒いモヤで姿まで消える原理がぜっんぜん!イミワカンナイわよ!なんなのよ!」

 

「真姫…アナタも私達と同じ存在になれば“コレ”の素晴らしさをを理解できるわ…。さぁ…そろそろお遊びはお仕舞いにしましょう…。出てきなさい!アナタ達!」

 

「アナタ達?まさか“μ's”の他のみんなも変態化してるの?!って!ちょっと待った!そのゾロゾロ出てきた連中は誰よぉぉぉぉ!」

 

“ますく・ど・えむーちか”の号令で辺りのビルや物影から現れたのは、まったく見覚えのない沢山の人達だったわ!

 

なんなの?!この連中は?!

 

黒化していることりみたいに、目のハイライトは消えてるし、歩き方がまるでゾンビのようにフラフラしてるし…。

 

「この人達?この人達はね……ウフフ♪私達と同じように、ことりの狂気に触れてヒトを超えた新たなる存在に生まれ変わったモノ達よ!」

 

「その名も!」

 

「「鳥★人類(ちょう★じんるい)!!!」」

 

「ホントォォォォォォに!イミワカンナイ!!!」

 

「大丈夫よ!すぐにわかり合えるわ!さぁ!鳥★人類の尖兵たち!真姫を捕らえなさい!」

 

「「「「「「「ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…」」」」」」」

 

“ますく・ど・えむーちか”の命令に反応して、私達を鳥囲んでいた(誤字にじゃないわよ!)鳥★人類は徐々にその輪を狭めてきたわ!

 

ねぇ!もしかしてこのイミワカンナイ“鳥★人類”なんて連中に捕まったら…私…乱暴なことされちゃうの?!

 

エリーが部室でよく見ている輪姦モノのえっちな動画みたいに…この頭のオカシイ集団に輪姦(まわ)されちゃうの…。

 

ソラの目の前で…大好きな人の目の前で…。

 

やだ…いやよ…。

 

そんなの…絶対にイヤ!

 

「だぁぁぁぁぁ!!!コレだけごちゃごちゃ居ると逃げ場かねぇ!!!真姫!離れるなよ!!!」

 

ソラは迫り来る鳥★人類の無数の魔の手から私を守るために、両手で強く抱き締めて庇ってくれてるけど…。

 

このままじゃホントに私は…。

 

「ソラ…。」

 

「アハハハハハハハハハハハハハハ!!!エホーマキニシチャェェェェェェェェ!!!」

 

「荒縄の素晴らしさを教えてあげるわぁぁぁぁぁ!!!」

 

「真姫!この矢をおまたの二つのアナにに捩じ込んで!貴女の前後の処女を同時に奪ってあげますよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

黒化したことりと“ますく・ど・えむーちか”と“らぶあろ仮面”の三人は、そんな私達をニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべながら、興奮を押さえきれずに大きな声で叫んでいるわ…。

 

サイテイだわ…。

 

私…ずっとこんな人達を友達だなんて思ってたんだ…。

 

ことりは確かに危ない人だったけど、いつも率先して私が開発したお薬を(他人に)使ってくれて、データ取りの手伝いもしてくれた…。

 

エリーはポンコツだけど優しくて可愛いお姉ちゃんみたいだな?って思ってた…。

 

海未だって私が困ってると、すぐに駆けつけて力になってくれた…。

 

三人とも…スゴく大切な仲間で友達だったのに…。

 

将来はみんなでソラの“家族”になろうって約束してたのに…。

 

それなのにこんなのって……。

 

でも…やっぱり…おかしい……。

 

この三人…ホントに正気…ううん…自分の意思で行動してるの?

 

黒化したことりは足元から出ている黒いモヤを除けば、その奇行はいつも通りだけど…。

 

問題は“ますく・ど・えむーちか”と“らぶあろ仮面”…じゃなくて、エリーと海未よ。

 

エリーはドMよ?どえむーちかなのよ?

 

そのどえむーちかがどうしてSっぽくなってるのよ?!

 

言動がドMって言うよりもSMの女王様っぽいのよ!

 

海未も!人前でバトルコスチュームを着るのをアレだけ嫌がってるのに、今の海未は嬉々としてあんなにスリッドの深いチャイナドレスを着てるのよ?!

 

それに武の本質を誰よりも理解して、自らの磨きあげた武を誇りに想っている海未が、誰かを守るためじゃなくて誰かを傷付けるためにその武を振るうなんてアリエナイわ!

 

オカシイ!やっぱり今のみんなはおもしろおかしく、そして楽しく大暴れしているいつものみんなじゃないみたいだわ!

 

この状況…もしかしてナニか理由があるの?!

 

「獲物を前にしたなめずりは三下のヤることにゃ!そらにゃん!真姫ちゃん!目をつぶるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「この声!凛か?!ッ!真姫!目を潰れ!スタングレネードが来るぞ!!!」

 

「ぬこぬこふらっしゅだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

終わりへのカウントダウンの中で、私がみんなの違和感の正体について考えを巡らせていると、鳥★人類の群の中から頼もしい親友の声が…凛の声が聞こえたわ!

 

凛が助けに来てくれたんだわ!

 

「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」

 

「チュゥゥゥゥゥゥゥン!!!メガァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

目を潰れ!ソラが叫んだ次の瞬間!辺り一面に眩い閃光が放たれて、私達を鳥囲んでいた変態三人娘と鳥★人類達の視界を一時的に無力化しちゃったわ!

 

ソラがガンプラバトルの時に相手の虚を突くためによく使ってる閃光弾ってヤツね!

 

ナイスよ!凛!

 

完全な不意討ちのタイミングで放たれた閃光弾は効果抜群よ!

 

変態三人娘も鳥★人類も!みんな目を抑えて苦しんでるわ!

 

「ネコのねーちゃん!ナイスタイミング!真姫ねーちゃん!ソラのアニキ!こっちだ!今のうちに逃げるぞ!急いで!!」

 

「雷人?!どうしてアナタがココにいるの?!」

 

鳥★人類の群の向こう側からやって来て私達を誘導したのは、私を姉と慕ってくれている西木野警備保障の見習い部隊に所属する、まだあどけない少年…雷人だったわ!

 

「オノォォォォォォォレェェェェェェェェ!!!」

 

凛と雷人がどうして一緒に助けに来てくれたのかよくわからないけど、黒いことりに“ますく・ど・えむーちか”に“らぶあろ仮面”、おまけに大量に湧いてきた“鳥★人類”がムスカ様状態の今ならとにかく逃げれるわ!

 

もうほとんど諦めて軽く鬱になってたけど!希望が見えたわ!

 

こうなったらトコトンまで逃げて逃げて逃げ延びてヤる!

 

おかしくなったみんなを元に戻して!絶対にみんな一緒にソラと幸せになってやるんだから!

 

でもその前に…。

 

「オノォォォォォォォレェェェェェェェェ!!!って、ことり!アンタはドコのギム・ギンガナムよ!」

 

ツッコミ完了よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お嬢様!良かった…良くこの状況でご無事で…。」

 

「貴樹!アナタまで助けに来てくれたの?!」

 

「はい…。本来なら俺達の見習い部隊がお嬢様の救出に来るなんてそんな失礼な事があっちゃならないんですが、団長達の直参部隊や一般部隊は各拠点の防衛で手が一杯で…。」

 

「ちょっと待て!拠点?!防衛?!一体ナニが起こってるの?!」

 

「…それは……お嬢様のご友人のことりお嬢さんが保有している例の黒化ウイルス(仮)がパンデミックを起こしてしまい……。」

 

「パ、パンデミックゥゥゥゥゥゥゥ?!ことりの黒化ウイルス(仮)がぁぁぁ?!確かにことりの黒化ウイルス(仮)は感染力は強いけど、さっきの鳥★人類なんてワケのわかんないヤツらを生み出せる程の影響力はなかったはずよ?!」

 

「はい……今までの黒化ウイルス(仮)なら、ここまでの惨事にはならなかったはずです…。ですが……変異したんです…。」

 

「ッ!変異したですって?!ことりの黒化ウイルス(仮)が?!貴樹!それがわかっているならデータはあるのね!あるなら見せなさい!早く!」

 

「は、はい!こちらが西木野製薬のラボから上がってきた解析データになります!」

 

私は貴樹が差し出したファイルを乱暴に奪い取ると、ページを次々にめくって変異した黒化ウイルス(仮)のデータを確認したわ!

 

レポートに書かれていた変異黒化ウイルス(仮)の詳細な内容は、まるで冗談のようなモノだったわ…。

 

レポートによると、変異黒化ウイルス(仮)改め“鳥★人類ウイルス”は、空気感染するのは今までと変わらないけど、その感染後の奇行が爆発的に強化されているらしいわ。

 

また、“鳥★人類ウイルス”に感染すると思考能力が著しく低下してしまい、ゾンビのようにさ迷い“鳥★人類”化していない人を襲って仲間を増やそうとするって書かれているわね…。

 

あとは…感染には段階があって、第1段階はさっき大量に湧いてきた“鳥★人類”のような鳥★ゾンビ状態。

 

エリーや海未のように意識もハッキリして身体能力も冗談みたいに上昇する第2段階の鳥★人状態。

 

そしてことりのように高濃度の“鳥★人類ウイルス”を垂れ流しにすり最終段階にわかれるそうよ。

 

「コレじゃまるで生物災害…バイオハザードよ!」

 

「バイオハザードって…マジかよ?!オイオイ!冗談じゃねぇーぞ!」

 

「冗談じゃないにゃ…。音ノ木坂を中心に秋葉原、神保町、神田がもう感染危険地域に指定されて外部に出れないように自衛隊が完全に封鎖しちゃってるにゃ…。しかもこの状況をヤベェぜって思った米(コメ)…じゃなくて、アメリカの偉い人たちが、音ノ木坂ごと鳥★人類ウイルスを焼き払うって準備してるにゃ…。今はまだ団長さんが交渉して攻撃を先伸ばしにしてるけど、このままじゃ凛達の街が焼き野原になっちゃうにゃ……。」

 

「封鎖ぁ?!焼き野原だぁぁぁ?!クソ!なんだよそりゃ!もう完全に詰みの状況じゃねぇーか!」

 

確かに状況は最悪ね…でも幸いにも鳥★人類ウイルスの詳細なデータは手元にあるわ。

 

データが…情報があるなら対応策も考えられるはずよ。

 

ナニか…そう…ナニかあるはずよ…。

 

この最悪の状況を覆せるとびっきりの冴えた方法が…。

 

ナニか……あ…マザーウイルスから枝分かれ…?コレって…

 

「………ねぇ…このレポートを読む限りじゃ鳥★人類ウイルスはマザーウイルスから枝分かれしてるって書いてるから…マザーウイルスのウイルスホルダー…つまりはことりをどうにかすれば枝分かれしたウイルスが一気に枯れて、みんな元通りになるんじゃないの?」

 

「はい!流石はお嬢様!よくおわかりになりましたね!まさしくその通りなんです!ただ…。」

 

「はぁ?!んじゃことりさんをヤればなんとかなるんだな!なら!」

 

「それができれば、の話だにゃ。あの真っ黒鳥娘…捕獲に出撃した警察や自衛隊の特殊部隊を一人でまるごとヤりやがって、みーんな鳥★人類にしちまいやがったにゃ。」

 

「う"ぇえ?!ナニよ!ソレは!」

 

警察と自衛隊の特殊部隊を一人で制圧した?!

 

ナニやってんよ!アノ鳥娘は!

 

「あの足元から発生している黒いモヤのようなモノ…濃縮された鳥★人類ウイルスが厄介なんです。銃弾は当たり前のように弾くし、狙撃にも反応して防いでしまいます。ラボの分析ではどうやら空気中に薄く拡がっている鳥★人類ウイルスがなんらかの方法で“悪意”を察知してるみたいで、ことりお嬢さんを傷付けようとすると襲って来るんです。」

 

「なんだよソレは……ん?襲って来る?俺と真姫はあの足元の黒いのに襲われてねぇーぞ?」

 

「私とソラはことりに“悪意”を抱かなかったからじゃないの?」

 

「悪意、ねぇ…。まぁどんなにおかしくなっても、俺がことりさんに悪意を向けるなんて事態にはならねぇーからな。」

 

「私だってそうよ……。ことりは大切な仲間で友達で…そして未来の家族なんだから…。悪意なんて向けれないわ…。」

 

「凛だってそうだにゃ!どんなにおかしくなっても!ことりちゃんは凛達の大切な人だにゃ!」

 

そうよ…私達“μ's”は固い絆で結ばれてるのよ…悪意を向けるなんてそんなこと…絶対に…。

 

アレ?私達“μ's”はことりに悪意を抱かないなら…

 

「…ねぇ…ことりに悪意を向けない私達“μ's”メンバーなら、ことりの足元から発生してる高濃度の鳥★人類ウイルスのモヤに襲われないんじゃない?」

 

「「「あ……あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」

 

「そうだにゃ!アノ黒いモヤさえなんとかれば!」

 

「鳥★人類ウイルスの坑ウイルス剤は完成しています!コレをことりお嬢様に撃ち込めば!」

 

「マザーウイルスは死滅して、枝分かれしている他の連中のウイルスも一網打尽にできるわ!」

 

「っしやぁぁぁぁ!!!希望が見えてきた!イケるぞ!」

 

「貴樹!坑ウイルス剤が完成しているなら、今すぐに持ってこさせなさい!」

 

「はい!了解しました!お嬢様!」

 

ことり…待ってなさいよ!ワケのわかんないウイルスから私達が絶対に助けてみせるわ!

 

「さぁ!反撃開始よ!」

 

「おうよ!一発ハデにブチかましてヤるぜ!」

 

「うにゃぁぁぁぁ!!!ヤったるにゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

最早ナニも語れません…。
どうしてこうなった…。
あまーい展開でガンプラバトルもちゃんとするはずだったのに…。
いつの間にかことりさんに乗っ取られていました…。
そんな真姫ちゃん生誕祭特別編。
次回は更に混沌とした事態に…。

GW中ストック大放出につき、明日、明後日も更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回は真姫ちゃん生誕祭特別編の第4回目になります。

いよいよ本格的に頭の可笑しい事態になり始めた真姫ちゃん生誕祭…。
どうしてこうなった…。

それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦④」 はじまります。













「ねぇ凛?そう言えば他のみんなは?鳥★人類ウイルスに感染したのってエリーと海未だけよね?希もスピリチュアルパワーで私達の位置を教えていたみたいだから、たぶん感染してるのかしら?あとは…穂乃果と花陽とにこちゃんはどうなったの?戦力は少しでも多い方がいいから、無事なら呼んだ方がいいんじゃない?」

 

「にゃ?穂乃果ちゃんは元気にゃ。音ノ木坂を拠点にして無事な生徒を集めた音ノ木坂義勇軍のリーダーをヤってるにゃ。」

 

お、おとのぎさかぎゆーぐん?!

 

義勇軍って…。

 

穂乃果…アホだって思ってたけど、義勇軍なんて難しい言葉も知ったのね…。

 

え?ツッコミ処はそこなのか?義勇軍を結成してることにはツッコミいれないのか?ですって?

 

あのねぇ…ちょっと考えればわかるんじゃない?だって穂乃果よ?アホの穂乃果なのよ?穂乃果と書いてアホって読める穂乃果なのよ?

 

来年度に発売される広○苑のアホの欄に備考で“高坂 穂乃果を意味する言葉でもある。”って記載されそうなくらいにアホなのよ?

 

そんな穂乃果(アホ)が義勇軍結成とか突拍子もないことをするなんて今さらだわ。

 

それよりも私は穂乃果(アホ)が“義勇軍”なんて難しい言葉を知っていたことの方が驚きよ。

 

まぁマンガ版の三国志でも読んで知った知識なんでしょうけど。

 

「穂乃果ちゃんが指揮してる音ノ木坂義勇軍は、今頃は鳥★人類化した希ちゃんが指揮してる大量の鳥ゾンビに占拠された神田明神を奪還しようって攻城戦の真っ最中だと思うにゃ。」

 

リーダーが指揮を執るのはわかるけど、アホの代名詞の穂乃果なんかに指揮を任せて大丈夫なの?

 

あの穂乃果(アホ)のことだから、指揮って言っても“突撃”しか選択肢がないわよ…。?

 

籠城(?)した希を相手に、穂乃果(アホ)の突撃オンリーの指揮でなんとかなるなかしら?

 

そして希…大量の鳥ゾンビを指揮してるってことはやっぱり鳥★人類化してるのね。

 

自分のホームの神田明神を占拠して足場をしっかりと固めてから、“ますく・ど・えむーちか”や“らぶあろ仮面”にスピリチュアルパワーで占った私達の位置を教えていたのね。

 

希も“ますく・ど・えむーちか”や“らぶあろ仮面”みたいに色物系の変態仮面になってるのかしら?

 

「希は神田明神を占拠していたのね…。鳥ゾンビを指揮してるなら意識があるってことよね?ならやっぱり希も第2段階感染者なのね。凛、希も“ますく・ど・えむーちか”や“らぶあろ仮面”みたいに色物系の変態仮面になってるの?」

 

「うにゃぁ……希ちゃんは…まぁ見た方が早いにゃ。コレにゃ。」

 

「どれどれ…は?うっは!なんじゃこりゃ!逆にエロ!流石は希さん!ただの魔法少女コスのクセにエロさがハンパねぇ!このむちむち具合がマジでヤベェっす!」

 

「コレはまた…。コメントし辛いカッコね…。」

 

凛が見せてくれた鳥★人類化した希の画像…ソレは一言で言えば“魔法少女”だったわ…。

 

白に近い薄い紫色を基調としたレースのフリフリでフワフワのとても可愛らしい衣装。

 

頭にちょこんと乗っている小さな魔女の三角帽子が可愛いわね。

 

そしてその目元には第2段階鳥★人類と化したエリーや海未と同じ鳥を模した仮面を付けてるわ。

 

まぁ衣装だけなら日曜日の朝に放送しているプ○キュアにでも出てきそうなカッコよね。

 

“ますく・ど・えむーちか”のボンテージや“らぶあろ仮面”の脇から下着(チャイナドレスならたぶんTバックよね…。それともまさか下着を着けてないとか…。)が見える限界ギリギリなスリッドのチャイナドレスに比べれば露出は少ないんだけど…この衣装…希が着るには少しサイズが小さいみたいで…なんか、ね……色々と…胸とか太ももとかが…全体的にむちむちなのよ……。

 

うん…。やっぱりコメントし辛いわ…。

 

ソラはこの小さめの魔女っ子衣装を着た希のむちむち具合を喜んでるみたいだけど、私から言わせれば…痛いの一言ね…。

 

この魔女っ子衣装、サイズもデザインもにこちゃんにならホントに似合いそうなんだけど…。

 

「今の希ちゃんは鳥★人類化して魔女っ子えんじぇる“まじかる☆のんたん”になっちまったにゃ…。」

 

「ま、魔女っ子えんじぇる“まじかる☆のんたん”?!」

 

希…アンタ痛いわよ…とにかく痛いわ…。

 

希ってもう18歳よね…。

 

選挙権だってあるのよ…。

 

結婚だってできるのよ…。

 

成人してないだけでほぼ大人なのよ。

 

それが…魔女っ子えんじぇる“まじかる☆のんたん”って…。

 

そもそも魔女っ子えんじぇるって魔女なの?天使なの?どっちなのよ…。

 

しかも魔女って…あの“ですわぁ♪”のキ○ガイ女じゃないんだから止めなさいよね…。

 

ホント、ツッコミ処が満載過ぎてツッコミが飽和しそうだわ。

 

とりあえず…“まじかる☆のんたん”の“☆”になんの意味があるのよ!

 

今さらだけど“鳥★人類”の“★”もイミワカンナイのよ!

 

エリーの“ますく・ど・えむーちか”や海未の“らぶあろ仮面”にもツッコミ処が満載だったけどね!

 

コイツらみんなイラッと来るネーミングだけど!鳥頭のクセに人のことバカにしてるのかしら!!!

 

絶対に根こそぎ狩り尽くしてヤるんだからね!

 

一人残らず焼き鳥(タレ&塩)にしてあげるわ!

 

「“まじかる☆のんたん”!いいじゃねぇーか!っし!決めた!俺は悪の秘密結社っぽい組織の幹部になって!“まじかる☆のんたん”捕まえてエロい拷問してヤる!魔女少女ならやっぱぬるぬるぬぷぬぷな触手プレイだろ!磔にして気絶するまでイカせまくってヤる!真姫!確かお前んとこの西木野製薬が布だけ溶かす特殊ローションを開発したとか言ってたよな!“まじかる☆のんたん”に使ってデータ取りすっからソイツを融通してくれ!待ってろよ!希さん!絶対に“まじかる☆のんたん”のカッコさせてエロエロのぬるぬるにしてヤる!うぉぉぉぉぉぉ!!!ミナギッテキター!!!」

 

「別にいいけど…はぁ…ねぇ?相当におかしな事態になってるけど、一応は私達ってデート中なのよ?それなのに別の女の子に欲情するとかないんじゃない?」

 

「あ……わ、わりぃ…真姫…。さっきからエロいカッコの絵里さんやら海未さんやらばっか見てたから気が昂っちまって…。真姫を蔑ろにしてるわけじゃねぇーんだ…。ただ…。」

 

「わかってるわ…。ただ言ってみただけよ。わかってはいるけど…エッチな女の子の姿見て興奮するのは男の子なら仕方ないけど……もうちょっと私のことも…。」

 

見てほしいな…。

 

「今日の真姫ちゃんはデレデレ真姫ちゃんだにゃ。」

 

「そんなんじゃないわよ!」

 

「真姫ちゃんカワイイにゃ♪あ、ちなみにコレが“まじかる☆のんたん”の登場シーンの動画だにゃ。」

 

登場シーンの動画って…なんでそんなモノがあるのよ…。

 

そう言えばエリーも海未も出てきたときに頭のおかしい口上を言ってたわよね…。

 

鳥★人類化したらみんなああなるのかしら?

 

『いっくで~!スピリチュアルパワー!チャームアップ!じゃんじゃじゃ~ん♪おっきなお胸は希望のしるし♪あなたのノゾミカナエてあげる♪魔女っ子えんじぇる♪“まじかる☆のんたん”♪呼ばれてないけど大☆爆☆誕♪ぶっしゅっといっぱつ!のんたんパワーちゅ~に~やで♪』

 

 

 

 

 

…………………………………

 

 

 

 

 

 

鳥★人類ウイルス…ホントぉぉぉぉぉに!恐ろしいわ!

 

痛さも恥ずかしさもエリーや海未の比じゃないわよ!

 

いい歳した高校生がノリノリでクルクル回りながらポーズ決めて変身するとか!見てるコッチが恥ずかしいわよ!

 

ってか!なんで変身できるののよ!

 

“まじかる☆のんたん”の魔女っ子衣装はどっから湧いてきたのよ!

 

もし私も鳥★人類ウイルスに感染したら、こんな恥ずかしいセリフ言いながらキメッキメでポーズ取ったりするのかしら…。

 

そんなの…そんなのは…絶対にイヤよ!

 

鳥★人類ウイルスに感染して頭がおかしくなるまえになんとかしなきゃ!

 

感染って言えば…どうして私やソラ、凛に穂乃果(あれ?そう言えばにこちゃんと花陽は?)は鳥★人類ウイルスに感染しなかったのかしら?

 

私達だってウイルスキャリアのことりとほとんど毎日一緒にいた濃厚接触者の一人なんだから、感染していてもおかしくないはずなんだけど…。

 

ソラに感染してないのはなんとなくわかるわ。

 

たぶん思い出したくもない忌々しいあの事件のときに、ソラを助けるためにパパとニルスさんが使った強化ナノマシンが鳥★人類ウイルスを排除しちゃってるんでしょうね。

 

でも私達は?

 

私達は普通の医療用ナノマシンのままで、ソラみたいに強化ナノマシンは取り込んでないわ。

 

感染していない私達と感染しちゃったエリー達とで違うところ…?

 

穂乃果と凛だけなら説明ができそうなんだけど、それだと私にも穂乃果の“アレ”が感染してることになるし…。

 

うん。コレはあとでじっくりと検証する必要があるわね。

 

検証のためにも、まずはさっさとこの頭のおかしい事態を終わらせないと!

 

あ♪希が元に戻ったらこの恥ずかしい動画見せてあげなきゃ♪

 

希、どんな顔するかしら♪

 

「ねぇ凛…。全部が片付いたあとでこの動画を希に見せてあげましょ…。きっといつもニヤニヤしてふてぶてしい希の恥ずかしがる珍しい姿が見れるわよ。」

 

「賛成だにゃ。あのデカ乳腹黒たぬきにたまには恥ずかしい目にあってもらうにゃ。」

 

「凛!とりあえずその動画データを俺のスマホにも送っとけ!忘れんなよ!」

 

「それで、残りの二人…花陽とにこちゃんは?」

 

「にこちゃんはわかんないにゃ。電話しても出ないしメールしても返信がないにゃ。もしかしたらもうにこちゃんも…。」

 

連絡しても反応がない…にこちゃんって意外と律儀にメールとか返してくれるから、連絡してもなんの反応もないってことは…にこちゃんは…。

 

「鳥★人類ウイルスに感染して鳥★人類化してるかもしれない、ってことね…。にこちゃん……。」

 

にこちゃん…変異黒化したことりと戦うならにこちゃんの力も貸して欲しかったわ。

 

今のことりを相手にするには私達3人だけじゃ戦力が少なすぎるのよ…。

 

「鳥★人類化したにこちゃん…ねぇ…。どんな感じになってんだろーな?鳥★人類化してんなら間違いなく敵になったんだろーから、出てこられても厄介なだけだけど、エロいコスを装備したにこちゃんってのも気になるよな。」

 

「“にっこにこにー”とか普段からぬかしてるにこちゃんは絶対に希ちゃん以上に痛くて寒いカッコしてるにゃ!北極レベルの極寒だにゃ!むしろにこちゃんは全裸かもしれないにゃ!」

 

「コスなしで全裸かよ…ヤるときゃ大抵は全裸だから、今さらにこちゃんの全裸見ても興奮はしてもイマイチ萌えねぇーなぁ…。せめて下着だけでも着けてりゃ別なんだけどなぁ…。」

 

このバカは敵に萌えてどうすんのよ!

 

それににこちゃんが敵に回ったらエリーや海未以上に厄介なことになるはずよ!

 

にこちゃんのテクニック(性的な)は“μ's”最強なのよ!

 

下手すると私達なんか一瞬でイカせれちゃうわよ?!

 

「お嬢様!お待たせしました!坑ウイルス剤を装填した銃器一式と、お嬢様がラボに依頼して造らせていた例のタクティカルスーツをお持ちしました!こちらがお嬢様専用にカスタマイズされたタクティカルスーツで、こっちがソラのアニキと凛のアネゴの装備です!サイズは問題ないと思うんで、着替えはあちらの装甲指揮車の更衣室を使って下さい。」

 

「ご苦労様。ありがと、貴樹。ホラ!二人ともバカ言ってないで準備しなさい!さっさと着替えわよ!」

 

「「へーい。」」

 

あれ?花陽が大好きな凛なのに、その花陽の話はしてないわよね?

 

花陽…どうなったのかしら…?

 

まぁ花陽なら鳥★人類化していもどうせお米だからほっといてもいいかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にしても…まさかデートに来て完全武装して街中でゾンビモドキの鳥ゾンビと変態化した海未さん達を相手にドンパチするハメになるとはなぁ…。人生ってわかんねぇーよなぁ…。」

 

貴樹が持ってきてくれた特殊作戦用に用意していたタクティカルスーツに着替え終わって(着替えてる最中にソラが覗きに来たから凛と一緒に思いっきりひっぱたいてやったわ!)、それぞれが使う武装の最終確認をしていると、ソラが面倒そうにため息をつきながらそんなことをぼやき始めたわ。

 

私だってデートに来てこんな頭のおかしな事態になるなんて、想像もしてなかったわよ…。

 

「どーかん。せっかくのデートが台無しよね。ホントにイミワカンナイ。」

 

デート中にことりの妨害くらいはあるかも?って思っていたけど、あの鳥娘が妨害どころかパンデミックを起こしてバイオハザードになるなんて想像しろって方が無理よね?

 

頼りにしていたうちの護衛達も鳥★人類化した“ますく・ど・えむーちか”にあっさりと亀甲縛りにされちゃうし。

 

せっかくのソラと二人きりの初デートだったのに散々だわ…。

 

私はそんなことを内心で思いながら、さっきソラがプレゼントしてくれたチョーカーの赤い星…レッドスピネルをなんとなく触ってみるの…。

 

うん。不思議とささくれだっていた心が落ち着くわ…。

 

これから戦闘になるんだから壊したりしないように外した方がいいのはわかってるんだけど、せっかくソラがプレゼントして直接着けてくれたんだから外したくないのよ。

 

だから壊さないように気を付けて戦わなきゃね。

 

「ま、そんな不貞腐れんなよ。埋め合わせってワケじゃねぇーけど、今度またどっか遊びに連れてくからよ。」

 

「にゃー!真姫ちゃんだけズルいにゃ!そらにゃんは凛ともデートするにゃ!今ならお得な凛のハジメテももれなく付いてくるにゃん♪ハジメテだから優しくしてほしいにゃ…。」

 

「なーにがハジメテがもれなく付いてくるにゃん♪だ!優しくしてほしいにゃ…だ!お前と二人で出掛けてもラーメン屋巡りにしかなんねぇーじゃねぇーか!毎回毎回ラーメン腹一杯喰いすぎて動けなくなって背負って帰るの面倒なんだよ!歩けなくなるくらい喰うな!朝から晩まで食い続けてエロいことなんてこれっぽっちも出来ねぇーだろーが!お前はヤらせる気ねぇーだろ!」

 

「にゃんのことかわかんにゃいにゃー♪そんなことよりも最近のラーメンは高いにゃ!凛のおこづかいじゃいっぱい食べれないにゃ!そのうちエロいこともしてやるから文句言わないで凛にラーメンを献上するにゃ!タダ飯万歳だにゃ!びばラーメンだにゃ!」

 

「クソネコが…マジで覚えてろよ…。ベッドの上にさえ連れ込めばコッチのもんなんだからな!エロいことしたいならラーメン喰わせろなんて2度と言えないくらいにぐちゃぐちゃにしてヤる!にゃーにゃー啼かせてやっからな!」

 

「ヤれるもんなヤってみやがれだにゃ!あんまりねちっこくエロいことするならチ○コ噛み千切ってやるにゃ!」

 

「噛み千切ってやるにゃ!って…うふふ♪ホント、凛らしいわね。」

 

ちなみにソラと凛はじゃれあいながらもちゃんと手を止めずに銃器の点検を続けているわ。

 

ソラの武装はメインにアサルトライフル。

 

右側の腰のハードポイントにはハンドガンが、左側には手榴弾がそれぞれ取り付けられているわ。

 

一方の凛は両手にサブマシンガンを持って突撃するつもりなのね。

 

私の装備なんだけど、基本的にはソラと同じ装備よ。

 

違うのは左側の腰に手榴弾じゃなく、坑ウイルス剤を結晶化させて造られた特殊警棒がぶら下げられているくらいかしら?

 

そして私達が纏っている特殊作戦用のこのタクティカルスーツ。

 

色はソラが暗緑色、凛が黄色、私が赤でカラーリングされているわ。

 

一応は有事の際にって考えてラボに私達“μ's”用に造らせていたモノなんだけど、変なところで役に立ったわね。

 

備えあれば嬉しいな♪ってヤツかしら?

 

あ、さっきから武装とか銃器って言ってるけど、私達が装備してるのって全部サバイバルゲームとかで使われているエアガンだからね?

 

弾も坑ウイルス剤を飲み薬とかのカプセルにも使われているゼラチンでコーティングした、小さな子供が口に入れても安心な自然素材よ♪

 

西木野グループは人にも自然環境にも優しいんだから♪

 

………悪党には一切の妥協も容赦もしないしするつもりもないけどね……。

 

「………さぁ…二人ともじゃれあいはおしまいよ。準備はいいわね?そろそろお楽しみの狩りの時間を始めるわよ!西木野警備保障見習い部隊、及び親愛なる“μ's”の同胞に告げるわ!今こそ!私達を小バカにしてる鳥頭のイカレ野郎共に人類の底力ってヤツをを見せてやろうじゃない!頭の狂った鳥★人類共を1羽残らず狩り獲って!炭火でじっくりと焼き鳥にしてやるわよ!オペレーション“BIRD HUNTING”作戦開始!!!」

 

「おうよ!まっきまきにしてやんよ!」

 

「ばっちこいにゃ!ぬっこぬこにしてやんにゃ!」

 

「「「「「「「「「「はい!真姫お嬢様!!!」」」」」」」」」」

 

「貴樹!この簡易拠点は任せるわ!ここにいる見習い部隊の指揮もアナタが執りなさい!団長と連絡を密に取り合って逐一私達に状況の報告をお願い!どんなに些細な情報でも報告を怠らないでね!部隊指揮なんて初めてで不安でしょうけど、アナタなら絶対に大丈夫!自分を信じなさい!」

 

「お嬢様……了解しました!俺にどこまで出来るかわかりませんが!お嬢様のご期待に応えられるように精一杯がんぱります!」

 

「その意気よ!後方支援は貴樹達に任せるわ!雷人!アナタは何人か連れて周辺の偵察をお願い!人選はアナタに一任するわ!ちゃんとここに残される戦力のことも考えて人選しないよ?それと偵察中に鳥ゾンビ程度ならアナタの判断で交戦しても構わないわ!ただし!第2段階感染者…“ますく・ど・えむーちか”と“らぶあろ仮面”との交戦は絶対に避けてちょうだい!あの2羽が相手じゃアナタ達にはまだ荷が重いわ!あの2羽は…“μ's”の仲間は私達が仕留めてみせるわ!」

 

「了解!真姫ねーちゃん!任された仕事はバッチリやってみせるぜ!」

 

「頼りにしてるわよ!雷人!」

 

ここの簡易拠点は貴樹と雷人に任せれば問題ないわね。

 

この二人は見習い部隊の中でもいつも志乃や昭弘に付いて回ってるから、何気に実戦経験も豊富で頭も回るわ。

 

今回の作戦の結果次第だけど、雷人には将来的に実働部隊の一つ任せても良いかもしれないわね。

 

貴樹にも実働部隊を任せても良いけど、この子はどちらかと言うと現場よりも管理職とかの方が向いてるかもしれないわね。

 

全部終わったら団長とビスケット君に相談してみなきゃね。

 

あとは…

 

「ソラ!凛!二人は私と一緒に遊撃よ!私達の最終目標は敵のボス…変異黒化鳥★人類“ことり”の討伐よ!途中であの2羽が…“ますく・ど・えむーちか”と“らぶあろ仮面”が絶対に出てくるわ!手強い相手だけど邪魔するヤツらは例え“μ's”の仲間でも容赦なく狩るわよ!」

 

「ま、いくら“ますく・ど・えむーちか”がムチで銃弾を叩き落とせるって言っても、三人同時に囲んでフルオートで撃ちまくれば楽勝だろ?」

 

「ムチとか弓なんかより鉄砲の方が強いにゃ!色物変態仮面なんてさっさと蜂の巣にして、真っ黒鳥娘の脳天にも鉛弾(子供が誤ってお口にいれてしまっても安心安全な天然素材100%を使用した特殊素材でコーティングされた西木野製薬特製の対鳥★人類用坑ウイルスBB弾です!)ぶちこんで全部おわりにゃ!打ち上げはラーメンだにゃ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「脳天に鉛弾(子供が誤ってお口にいれてしまっても安心安全な天然素材100%を使用した特殊素材でコーティングされた西木野製薬特製の対鳥★人類用坑ウイルスBB弾です!)とか、それは困りますねー。万が一にでもことりちゃんがヤられちゃったら、花陽たち鳥★人類はおしまいですからねー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?!」

 

変異黒化したことりの討伐に向かおうと意気込んで簡易拠点から出撃しようとした私達に、どこからともなくなんだかお米が大好きそうな女の子の声が響いてきたわ!

 

「オイ!この声って!」

 

「かよちんだにゃ!!!」

 

まぁいきなり声が響いてきたからビックリしたけど、この声って花陽で間違いないわよね。

 

でもこのパターンってたぶん…。

 

「うふふふふふふ♪誰ですか?かよちんって?そんな人はこの世のどこにももういませんよー。今の花陽は…この世、全てのお米を統べるもの!全てのお米の主にして全てのお米の僕(しもべ)!お米に生き!お米に死ぬ!お米の国の戦闘マシーン!我が名は!!!“こし☆ぴかりん”!!!」

 

ほらね?やっぱり頭のおかしな自己紹介だったわ。

 

花陽は予想通りにお米に関係する名前なのね。

 

“こし☆ぴかりん”……元ネタはコシヒカリかしら?

 

「お米の銘柄をもじった名前だなんて、なんてお約束な名前にゃ!かよちん…いや!“こし☆ぴかりん”!出てくるにゃ!!!凛と勝負だにゃ!」

 

穂乃果(アホ)に脳が浸食されてる凛にまでツッコミされたら終わりよね。

 

穂乃果(アホ)本人にツッコミされるよるはまだマシだけどね。

 

ボヤくのはこの辺にしてさっさと鳥★人類化した花陽をやっつけちゃいましょ。

 

ソラの言葉じゃないけど囲んでフルオートで撃ちまくれば第2段階鳥★人類でもイチコロだわ。

 

「出てくるにゃ?ねぇ凛ちゃん…凛ちゃんはナニを言ってるのかな?花陽はもう…凛ちゃんのすぐ側にいるよ?」

 

「にゃ?!」

 

アサルトライフルのセーフティーを外して花陽改め“こし☆ぴかりん”をの姿を探していると、今までどこからともなく響いていた“こし☆ぴかりん”の声がいきなり凛の後ろから聞こえてきたわ!

 

慌てて凛の後ろを確認すると…

 

「んな!花陽!テメェ!いつの間に?!オイ!凛!!!後ろだ!!!」

 

“ますく・ど・えむーちか”や“らぶあろ仮面”も着けていた鳥を模した仮面と、白一色の全身タイツを装着した花陽が…“こし☆ぴかりん”がそこにはいたわ!

 

花陽!待ちなさい!白一色の全身タイツなんて危険過ぎるわ!

 

濡れたり汗かいたりしたら透けちゃうわよ!

 

公衆の面前でスケスケになって下着(着けてるわよね…。)が丸見えになるわよ!

 

って!今はそうじゃなくて!あの距離で撃ったら凛まで巻き込んじゃう!

 

「もう遅いです!まずは凛ちゃんから!いっただきまぁぁぁぁすぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

凛の後ろに突如として現れた第2段階鳥★人類“こし☆ぴかりん”は、大きく口を開けて凛に噛み付こうとしているわ!

 

噛み付いて直接体内に鳥★人類ウイルスを注入するつもりなのね!

 

「“こし☆ぴかりん”!やめなさい!凛!早く逃げてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

ダメ!米なのに思っていたよりも“こし☆ぴかりん”のスピードが速い?!

 

このままじゃ凛も鳥★人類になっちゃうわ!!!

 

「ところがぎっちょん!ぬーどるてーる!イクにゃぁぁぁぁ!」

 

「えっ?!きゃぁぁぁぁ!!!」

 

「「ぬーどるてーる?!はいぃぃぃぃぃぃ?!」」

 

“ぬーどるてーる”

 

凛がそう叫んだその時、信じられないことに凛の尾てい骨の辺りから中太のロープみたいなモノが伸びてきて、後ろから襲いかかっていた“こし☆ぴかりん”に巻き付いたわ!

 

「はぅぅぅぅ!!!これは…ラーメンの麺?!ほどけませんよ?!凛ちゃんがどうした第2段階鳥★人類の鳥能力(ちょうのうりょく)を使えるんですか?!凛ちゃんはことりちゃんに感染してないのに?!」

 

鳥能力って…。また頭の悪い単語が出てきたわね…。

 

ってか凛の尾てい骨の辺りから出ているあのロープみたいなヤツってラーメンの麺なの?

 

“ぬーどるてーる”ってそのまんま麺の尻尾ってことなのね…。

 

なんでそんなモノが人の身体から生えてくるのよ…。

 

尻尾だからいいモノの、あと少し下から出ていたら女の子的に色々とマズイわよ…。

 

「“こし☆ぴかりん”…そうじゃないにゃ…そんじゃないんだにゃ………ずっと隠してきたけど…実は凛も…凛もことりちゃんに!鳥★人類ウイルスに感染していたんだにゃ!」

 

はぁ?鳥★人類ウイルスに感染していた?

 

「イヤ、お前なぁ…感染していたにゃ!って、鳥★人類ウイルスに感染したら鳥ゾンビになるかソコの花陽のなれの果てみたいに変態化して色物系変態仮面になるんじゃねぇーのか?」

 

「それに変異前の黒化ウイルス(仮)ならいざ知らず、今のことりの鳥★人類ウイルスに感染したいたら、あの真っ黒鳥娘の手先になってるはずよ?」

 

「そうです!鳥★人類ウイルスに感染したら!しかも第2段階鳥★人類に進化していたら絶対にことりちゃんには逆らえないはずです!」

 

「知りたいかにゃ?どうして凛が凛のままなのか、知りたいかにゃ?3人で凛にお願いしますって頭下げたら教えてやるにゃ!」

 

頭下げろですって?

 

穂乃果の次くらいにアホのクセになんかイラっとくるわね…。

 

「いや、ぶっちゃけどーでもいい。真姫、とりあえず“こし☆ぴかりん”と一緒に調子に乗ってやがる凛も消毒するぞ。」

 

「そうね。凛、“こし☆ぴかりん”。動くんじゃないわよ。」

 

「にゃ?にゃぁぁぁぁぁぁ!!!ちょっと待つにゃ!にゃんでこっちに銃をかまえてるにゃ!二人とも凛に物騒なもんかまえんにゃ!あと

ソコは知りたいって言わなきゃ話が進まにゃいにゃ!物語の進行とか色々とあるんだにゃ!知りたいって言われなきゃ青とんがりのオレンジジュース野郎がこまるにゃ!お願いだから聞いて欲しいにゃぁぁぁ!!!」

 

凛や青とんがりのオレンジジュース野郎が困るとか私の知ったことじゃないわ。

 

「メンドクサイ。」

 

「オイコラ!真姫っぱち!メンドクサイ。ってなんにゃ!あ!ごめんなさい!あやまるから銃口向けにゃいで欲しいにゃ!」

 

「あのー?花陽は一応は凛ちゃんのお話を聞きたいんですけど…ダメですか?」

 

「かよちん!やっぱりかよちんは優しいにゃぁぁぁぁ!!!鳥★人類ウイルスに感染して残念な米女になってもかよちんは凛の最高の友達だにゃぁぁぁぁ!!!」

 

「あ、凛ちゃん。今の花陽は花陽じゃなくて“こし☆ぴかりん”なんでソコは間違わないでくださいね?」

 

「はぁ…わかったわよ…。話したいならさっさと話しなさい。で?凛。なんでアンタは鳥★人類ウイルスに感染しても凛のままなの?」

 

「ふふふ!よくぞ聞いてくれたにゃ!特別に凛の秘密を教えちゃうにゃ!」

 

ホント、メンドクサイ。

 

「凛の身体の中にはナント!ナントぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

セーフティーは解除してるしマガジンもオッケーね。凛がくだらないこと言い終わったらすぐに“こし☆ぴかりん”共々、ありったけの鉛弾(子供が誤ってお口にいれてしまっても安心安全な天然素材100%を使用した特殊素材でコーティングされた西木野製薬特製の対鳥★人類用坑ウイルスBB弾です!)ぶち込んでやるわ。

 

「どうせアホ乃果に感染してっから鳥★人類ウイルスに感染しても大丈夫だったとかってオチじゃねぇーのか。」

 

「にゃんで言っちゃうにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「適当に言ったのに当たってのかよ!!!」

 

イミワカワナイ。

 

なんか帰りたくなってきたわ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

 

 

「ちなみに凛ちゃんの鳥★人類ネームはなんなんですか?」

 

「にゃ?凛の鳥★人類ネームは“きゃっつぬーどる”だにゃ!キャッツアイみたいでカッコいいにゃ!みつめーてきゃつあい!みどりいろーにひかーる!」

 

「心底どうでもいいけど、なんで“きゃっつ”って複数形なの?凛一人なら“きゃっとぬーどる”じゃないの?」

 

「にゃ?にゃ?にゃ?複数形ってなんにゃ?」

 

「あぁ…穂乃果(アホ)に感染してるから複数形とかわかんないのね。」

 

「可哀想な凛ちゃん…。」

 

「にゃ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

どうしてこうなった…ではなく、真姫ちゃん生誕祭特別編は全7話を予定しております。
⑤、⑥が非常の頭の悪い事態に…。


GW中ストック大放出につき、明日も更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回は真姫ちゃん生誕祭特別編の第5回目になります。

今回から頭の可笑しい事態は一気にフルスロットルです。
恐るべき第2段階鳥★人類の本気とは…。
真姫ちゃんは無事にデートを終えてお家に帰れるのでしょうか?



それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦⑤」 はじまります。

















「穂乃果(アホ)に感染して鳥★人類化しなかったて…まぁいいけど…。なんかちょっと理不尽なのは気のせいかしら?」

 

「気のせいにゃ!」

 

凛が鳥★人類ウイルスに感染して第2段階鳥★人類になっても理性(?)を失わなかったのは穂乃果(アホ)に感染していたからってことなら、私が鳥★人類ウイルスに感染してないのも穂乃果(アホ)に感染してるからじゃないでしょうね?

 

………自分で言っておいてアレだけどそれはないわね。

 

だって私、この前のテストもちゃんと100点だったし、今もきちんとツッコミできてるわ。

 

もしも私も穂乃果(アホ)に感染していたら、テストで100点なんて絶対に無理だし(全問正解で100点でも名前を書き忘れて0点になったり…。)、ツッコミなんてとてもじゃないけどできないわよ。

 

「はぅぅぅぅ!!!やっぱり穂乃果ちゃんは危険です!穂乃果ちゃん(アホ)はナニするからわからないから怖いんです!こんな事態になるなら子孫を残すための種鳥用のそら君の確保と、ついでの真姫ちゃんの始末を優先しないで、始めから警戒したいた穂乃果ちゃんを真っ先に倒しておくべきでした!」

 

私の始末ってソラの確保のついでなのね…。

 

ついでで命を狙われていたなんて、なんだか複雑な気分だわ。

 

それと種鳥って種馬みたいなモノなのかしら?

 

種鳥用にソラを確保しようとしていたってことは、ことりのヤツはソラを確保したあとは子作りに励むつもりなのね。

 

子作り優先って変異黒化してもやっぱりことりはことりだわ…。

 

子作りとソラのデート相手だった私の始末を優先……つまりことりの行動原理はいつも通りに嫉妬と色欲ってことなのね。

 

うん…。もしかすとソコに付け入るスキがあるかもしれないわ。

 

……ちょっと疑問なんだけど、鳥★人類って鳥類の仲間(?)なのよね?

 

なら子供産むときは卵で産むのかしら?

 

それとも産卵じゃなくて普通に出産?

 

もしも鳥★人類の繁殖形態が産卵なら、殲滅させる前に今後の参考に産卵シーンを資料映像として残しておきたいわ。

 

「いまさら穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)を後悔しても遅いにゃ!さぁ!“こし☆ぴかりん”!坑ウイルス剤をたーっぷりと封入した特製の鉛弾(子供が誤ってお口にいれてしまっても安心安全な天然素材100%を使用した特殊素材でコーティングされた西木野製薬特製の対鳥★人類用坑ウイルスBB弾です!)をぶち込んでやるにゃ!」

 

穂乃果(アホ)に感染しているかもとか鳥★人類は卵を産むのかとかどうでもいいことをグダグダと考えていたら、いつの間にか凛が両手に構えたサブマシンガンの銃口を“こし☆ぴかりん”に向けて坑ウイルスBB弾を撃ち込もうとしていたわ。

 

うん…。穂乃果(アホ)に感染しているかもとか鳥★人類の子孫の残し方なんて割りとどうでもいいことを考えるのは止しましょ。

 

まずは目の前の鳥★人類化した花陽を…“こし☆ぴかりん”を片付けてしまいましょ。

 

大丈夫…私は大丈夫よ…。

 

穂乃果(アホ)になんて感染しているはずないわ…。

 

大丈夫……よね?

 

「“ますく・ど・えむーちか”や“らぶあろ仮面”に比べたら“こし☆ぴかりん”は出オチだったな。さぁて…はーなよちゃん♪元に戻ったらたぁぁぁぁっぷりと、オシオキしてやっからな!毎度お馴染みの荒縄で縛り付けてエロいこと…んにゃ…お前の場合はエロいことよりも米だよな…。そうだな…1週間米抜きにして、その間はみんなでお前の目の前で米を喰うのを見せ付けてヤるか?」

 

「ひぃぃぃぃぃ!!!そんなオシオキはイヤですぅぅぅぅぅぅ!!!絵里ちゃんじゃないんですから荒縄で縛られても花陽は嬉しくないですぅぅぅぅぅぅ!!!それに1週間もお米抜きだなんてそんなことされたら花陽は死んじゃいますぅぅぅぅぅぅ!!!まだえっちなオシオキの方が嬉しいですぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

「死んじゃいますって大袈裟ね。1週間お米を抜いたくらいじゃ人は死にはしないわ。それにお米だけが炭水化物じゃないし。炭水化物を摂取できる食物なら他にもあるわよ?」

 

「人じゃなくて花陽達は鳥★人類です!お米こそが至高なんです!お米こそが究極なんです!お米がなけれ花陽は!花陽はぁぁぁぁぁ!!!」

 

「相変わらずメンドクサイわね…お米抜きの間はパンでも食べたら?」

 

「パンもいいけどラーメンもおすすめにゃ!!米抜きの間はラーメンを食べるにゃ!朝はアッサリしょうゆでお昼はガッツリととんこつ!夜はお好みで塩や味噌もイケるにゃ!」

 

「イヤです!炭水化物なら絶対にお米がいいですぅぅぅぅぅぅ!!!お米以外は認めましぇぇぇぇぇん!!!」

 

認めましぇぇぇぇぇん!!!って言われてもねぇ…。

 

「どんなに駄々こねても米抜きは今回の騒動に対するオシオキなんだからお前に米喰わせるワケねぇーだろ!」

 

「イヤです…1週間もお米が食べれなくなるなんて…そんなことは絶対にイヤです……こうなったら…花陽だって“アレ”を使ってやりますよ…。」

 

“アレ”を使う?

 

“こし☆ぴかりん”…今ナニかボソッと言ったわよね?

 

“アレ”ってナニかしら?

 

…ナニを使うかは知らないけど、厄介なことになる前にトドメを刺しちゃった方がいいわね。

 

「ソラ、凛。“こし☆ぴかりん”がナニか仕掛けてくる前にトドメを刺しちゃいましょ。」

 

「凛の麺の尻尾で縛られてるこの状況で“こし☆ぴかりん”がナニか出来るとは思えねぇーけどな。まだ“ますく・ど・えむーちか”や“らぶあろ仮面”も残ってんだ。確かに真姫の言う通りにさっさとトドメを刺しちまうか。」

 

「了解だにゃ!ニャッハー!“こし☆ぴかりん”!お待ちかねのぬっこぬこタイムだにゃ!死に晒せにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

私達は凛の“ぬーどるてーる”に捕縛されたままの“こし☆ぴかりん”に対して、それぞれ手持ちの銃器を構えて坑ウイルスBB弾を撃ち込もうとしたんだけど……

 

「文字数の関係で出オチで倒されるのはいいけどお米抜きだけは絶対にイヤですぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!本気でいきますよぉぉぉぉ!!!鳥能力!“ライス・オン・ライス”!まずは1週間分で展開です!」

 

“こし☆ぴかりん”がメタいことを叫んだ瞬間、身体が急に重くなって動けなくなっちゃったわ?!

 

「にゃにゃ?!身体が…急に…お、おもく…にゃ…って…。」

 

「ぐぉ!なんだよ!コレは?!重っ?!」

 

「う"ぇえ?!今度はナニよ?!なんでいきなり身体が重くなったのよ?!」

 

重さはどんどんと増していって、私とソラは重さに耐えきれずに地面に這いつくばってしまったわ。

 

第2段階鳥★人類になっている凛だけはこの重さに耐えて立っているけど、立っているのがやっとでまともに動けないみたい。

 

「形勢逆転ですよ!どうですか!花陽の鳥能力!“ライス・オン・ライス”の米重力は!この“ライス・オン・ライス”は花陽の周囲に花陽が今までの人生で食べてきたお米の総重量を任意で重しとして付加させることができるんです!“ますく・ど・えむーちか”や“らぶあろ仮面”のような物質生成系の鳥能力なんかと違って、花陽の現象操作系の鳥能力は強力なんですよ!」

 

鳥能力?!米重力?!

 

“ライス・オン・ライス”ってお米の上にお米を乗せるってこと?!

 

花陽が食べたお米の総重量を自由に操れる能力とか、1週間分で展開とかいっていたけど、この重さって花陽が1週間に食べたお米の重さってことなの?!

 

地面に這いつくばらなきゃいかないくらい重いなんて!花陽は1週間でどれだけお米を食べてるのよ!

 

「またワケのわかんねぇ事を!“こし☆ぴかりん”!鳥能力ってなんなんだよ!」

 

「鳥能力ですか?鳥能力は第2段階鳥★人類が手にする特別な力ですよ。物を生み出したり自然現象を操ったり色々とあるんです♪凛ちゃんの“ぬーどるてーる”は物質生成系の鳥能力ですねー。」

 

「だぁぁぁぁ!!!なんだよそりゃあ!頭のオカシイ設定のクセに無駄に廃スペックなんだよ!お前らは!」

 

ソラ…わかるわ。

 

アナタがツッコミたい気持ちがよくわかるわ!

 

「えへへ♪花陽の大勝利ですね♪あとはそら君と真姫ちゃんにカプっとして、たーっぷりと鳥★人類ウイルスを注入して…そのあとはことりちゃんの力を借りて凛ちゃんの中の穂乃果ちゃん(アホ)を追い出して…。」

 

ちょっと前の私に盛大にツッコミたいわ!

 

なんでさっさとトドメを刺しちゃわなかったよ!

 

凛が麺の尻尾で“こし☆ぴかりん”を捕まえた時にさっさとトドメを刺しちゃっていたら…あっ!

 

そうよ!凛もこの鳥能力ってヤツが使えるのよ!

 

もうメンドクサイから凛に丸投…げふんげふん!凛の力を頼らせ貰うわ!

 

「凛!アンタも第2段階鳥★人類なんでしょ!鳥能力とかってヤツでなんとかならないの!」

 

「にゃ……手段はあるにゃ…。」

 

「ならなんとかしろ!アホ猫!」

 

「…そら君をことりちゃんの所に連れて行く前にちょっとだけなら味見をしても…」

 

この米狂いはちょっとだけ味見をとか言い出したわよ!

 

このままだとソラが喰われちゃうわ!

 

鳥★人類ウイルス以前にことりに感染していた花陽ならガチでソラを食べそうで怖いのよ!

 

ソラが白米のおかずにされちゃうわ!

 

「凛!お願い!早くしなしと音ノ木坂が焼き野原にされる以前にソラが美味しく食べられちゃうわ!」

 

「そら君のソーセージ…ことりちゃんのお話だと上手にちゅぱちゅぱしてあげればおっきなフランクフルトにクラスチェンジするって言ってたけど…おっきなフランクフルト…じゅるり…花陽の“自主規制です♪”にちゃんと入るかな…」

 

う"ぇえ?!花陽の“自主規制です♪”?!

 

食べるって性的に食べるなの?!

 

ちょっと!待ちなさいよ!

 

先にソラのフランクフルトを使うのは私なんだからね!

 

こんなバカな事態になってなかったら今ごろはホテルで初体験だったんだから!

 

「…わかったにゃ…ヤってやるにゃ!“ぬーどるてーる・あなざー”!全解放だにゃぁぁぁ!!!」

 

「はぁはぁはぁはぁ…おっきなフランクフルト……真っ白な肉汁をご飯にぶっかけて…」

 

「“こし☆ぴかりん”!凛のとっておきの麺を喰らいやがれだにゃぁぁぁぁ!」

 

「え?!きゃ!また麺が絡んで?!」

 

「テメェは凛と一緒にここで退場だにゃ!麺の繭で永遠に封印してやるにゃ!対鳥★人類用最終封印術式!“ぬーどるさんくちゅあり”!!!いっくにゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「油断しちゃいましたね!でもこれならいくら本気の凛ちゃんでもひとたまりもないはずですよ!“ライス・オン・ライス”!次は花陽が食べたお米の十年分の重さです!おとなしくぺちゃぱいっと潰れちゃってください!」

 

「ぎにゃぁぁぁ!!!ズシッときたにゃぁぁぁぁ!!!かよちんの十年分は重いにゃぁぁぁ!でもこの対かよちん用の特殊麺なら!!!」

 

凛に加重された花陽の食べた十年分のお米の重量。

 

普通なら麺なんてすぐにぺしゃんこになっちゃうはずなのに、凛の尾てい骨から生えている麺のは元気に動き回って凛諸とも花陽を絡め続けているわ。

 

焦った花陽は米重力を凛に集中させたけど結果は同じ…。

 

でもおかげで私とソラは米重力の檻から解放されて動けるようになったわ!

 

「そんな!なんで“ライス・オン・ライス”の十年分の米重力のなかで“ぬーどるてーる”が動けているんですか?!あり得ません!小麦粉で作られた麺がどうして?!」

 

「小麦粉じゃないにゃ!この麺はかよちんのための麺だから“ライス・オン・ライス”の中でも動けるんだにゃ!何を隠そう!今の“ぬーどるてーる・あなざー”の麺は!フォーの麺だからだにゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

フォーの麺…つまりは米粉の麺だから米重力の中でも平気なのね。

 

うん。おバカなことがあり過ぎて段々と色んなことに諦めが付いてきたわ。

 

フォーの麺だから平気とか、本当にもうどうでもよくなってきたわ……。

 

早くことりをコロっとしてこのおバカな世界を元のマトモな世界に戻したいわ…切実に…。

 

「“こし☆ぴかりん”!凛と一緒にあの世に逝くにゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「ふぇぇぇぇぇぇぇん!!!お米抜きはいやですぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

とりあえず…麺(フォー)の繭で包んで封印するなら、あの世に逝くにゃぁぁぁは違うんじゃないの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凛が頭の悪い捨て身の必殺技“ぬーどるさんくちゅあり”で自分諸とも“こし☆ぴかりん”を麺(フォー)の繭に封印したのを見届けた私とソラは、ため息をひとつ吐いて討伐目標の変異黒化鳥★人類“ことり”の探索を開始したわ。

 

道すがら沢山の鳥ゾンビが襲った来たけど、西木野製薬が開発した坑ウイルスBB弾の効果は抜群で、襲って来た鳥ゾンビ達はみんな坑ウイルスBB弾の効果できっちりと人類に戻してあげたわ!

 

動きも遅い鳥ゾンビ相手なら楽勝よ!

 

でもそんな快進撃を続ける私達の前に、とうとうヤツが現れたの…。

 

そう……大量の鳥ゾンビを引き連れたアイツが…ロシアからやって来た性の伝道師が………

 

「凛を犠牲にしたとは言え、ただの人類が第2段階鳥★人類に進化した“こし☆ぴかりん”を倒したなんて凄いわ。流石は真姫。そして流石は私達の種鳥(予定)のソラね。」

 

そう!水色のボンテージに身を包んだ第2段階鳥★人類“ますく・ど・えむーちか”が!

 

「出たわね!“ますく・ど・えむーちか”!」

 

「さっきの二の舞はゴメンだ!イクぞ!真姫!ワケのわかんねぇ鳥能力ってヤツを使われる前に蜂の巣になりやがれ!オラァァァァァァァ!!!」

 

「同感ね!先手必勝よ!くたばりなさい!“ますく・ど・えむーちか”!」

 

さっき“こし☆ぴかりん”との戦闘の反省から、ソラは“ますく・ど・えむーちか”の姿を確認すると同時に右手に構えたアサルトライフルをフルオートで撃ちまくったわ!

 

私もソラに続いてアサルトライフルの引き金を引いて坑ウイルスBB弾をばらまいたんだけど…

 

「無駄よ!さぁ!我が僕たる鳥★人類!鳥肉の盾になって私を守りなさい!」

 

「「「「「「「ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…」」」」」」

 

“ますく・ど・えむーちか”の命令に素早く対応した鳥ゾンビ達は、命令に従い“ますく・ど・えむーちか”の前に盾のように整列して、その身を犠牲にして“ますく・ど・えむーちか”を守り始めたわ!

 

「あーもう!さっきからこの鳥ゾンビは鬱陶しい!雑魚なら雑魚で私達の邪魔しないでよ!」

 

「クソが!鳥ゾンビの壁が厚すぎて“ますく・ど・えむーちか”まで弾が届かねぇ!ってかどんだけ居んだよ!鳥ゾンビは!」

 

「うふふ♪無駄よ!無駄無駄!鳥★人類は今もなお増え続けているわ!それに!たとえその弾でただの人類に戻せたとしても!所詮は焼け石に水!戻した端からまたカプッとして鳥★人類にしちゃえばいいだけなのよ!」

 

そう…坑ウイルスBB弾が着弾して鳥★人類化が解けて普通の人類に戻っても、すぐに別の鳥ゾンビが噛み付いてまた鳥ゾンビにしちゃうの!

 

まだ坑ウイルスBB弾に余裕はあるけど、無限にあるワケじゃないからいつかは弾切れになる…。

 

弾切れになったら確実に数の暴力で押しきられるわ…。

 

鳥ゾンビの鳥肉の壁を貫くにはもっと火力が欲しい…。

 

この鬱陶しい鳥ゾンビを皆殺し(殺しません!)にするにはもっと味方か欲しい…。

 

“μ's”のみんなは鳥★人類になっちゃってるから頼れない…こんな時は…そうよ……こんな時こそみんなが…鉄華団のみんなが居てくれたら…。

 

こんな時だからこそ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの日!あの時!あの場所で!見事に咲いた鉄の華!守るは可憐な花一輪!貫き通すはこの誓い!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?!」

 

「お嬢の笑顔を守るため!西木野警備保障“鉄華団”!!!ここに推参!お嬢!お待たせいたしやした!オルガ・イツカ以下!西木野警備保障“鉄華団”!直参隊!これより戦列に加わりやす!」

 

「団長!」

 

「ミカァァァァァ!!!目障りなクソ鳥共を蹴散らせぇぇぇぇぇ!」

 

「了解。オルガ。」

 

「三日月も!」

 

みんなが居てくれたら…そう思ったちょうどその時、鳥ゾンビがひしめく戦場に響いたのは、小さな頃から私をずっと守ってくれていた残念だけど頼もしい、よく聞き慣れた声!

 

そう!戦場に響いたのは!決して枯れない鉄の華!西木野警備保障“鉄華団”を束ねる頼れるアニキ!オルガ・イツカの声だったわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西木野警備保障“鉄華団”

 

“ますく・ど・えむーちか”率いる鳥ゾンビ達の数の暴力に押されはじめていた私達に救いの手を差し伸べてくれたのは、西木野グループが誇る最強の残念集団だったわ!

 

団長の“蹴散らせ!”の声に応じて彼の相棒でもある最強のヒットマン、三日月・オーガスは巨大な鉄塊(のような坑ウイルス結晶メイス)を手に駆け出し、迫り来る鳥ゾンビ達を次々に凪ぎ払い始めて…

 

「逝くぜ!流星隊!!!」

 

「逝くぞ!筋肉隊!!!」

 

さらには志乃率いる一番隊と、昭弘率いる二番隊までもが戦列に加わり…

 

「「お嬢を狙うクソ鳥を徹底的にぶち殺せ!!!」」

 

「「「「「「「「応!!!」」」」」」」」

 

猛攻撃を開始したわ!

 

「志乃サン?!昭弘サンも!なんでアンタ達が?!“ますく・ど・えむーちか”にヤられて亀甲縛りであっはーん♪なカッコで転がってたんじゃなかったのかよ?!」

 

ついさっきまで“ますく・ど・えむーちか”の亀甲万年縛りによってあられもない姿で転がっていたのが嘘のように、志乃も昭弘もそれぞれの部隊を指揮ながらも鳥ゾンビの群へと向かって果敢に攻めかかっていったわ!

 

本部からの応援でいつかは団長が来るかもしれないとは思っていたけど、まさかヤられたと思っていた志乃と昭弘まで駆け付けてくれるなんて!

 

「いつまでも亀甲縛りで転がっててたまるかよ!オラァ!テメェら!じゃんじゃん撃て!撃って撃って撃ちまくれ!1羽残らず狩りつくせ!!!」

 

志乃と昭弘に少し遅れて遊人まで来てくれたわ!

 

さっきは私、遊人のこと残念副団長とか言っていたけど、やっぱりキメるときはキメてくれるわ!

 

「遊人!アナタも無事だったのね!」

 

「あたりめぇーだ!お嬢を置いて逝けるかよ!!!」

 

「そんな?!アナタ達は亀甲万年縛りで片付けたはずよ!私の荒縄からそんな簡単に抜け出せるはずは!」

 

鳥ゾンビを指揮する“ますく・ど・えむーちか”は、私達への思いもよらない援軍の到着に戸惑ってるみたい!

 

「金髪の嬢ちゃんよぉ…確かにテメェの荒縄はちょっとやそっとで抜け出せる代物じゃなかったぜ…。」

 

「そうよ!私の荒縄は!絢瀬流緊縛術秘伝“亀甲万年縛り”はシベリアの極寒の風雪に晒されてもほどけることは絶対にないのよ!それなのに!」

 

“ますく・ど・えむーちか”はよっぽど亀甲万年縛りに自信があったのね。

 

緊縛を抜け出してきた志乃や昭弘、遊人に三日月達をまるでオバケでも見るような目でみているわ。

 

「ソイツはスゲェな。けどなぁ……どんなにキツく縛ったとしても所詮は荒縄!刃物で切っちまえぱいいだけの話なんだよ!」

 

「ナ、ナンデスッテェェェェェ!!!」

 

………………あぁ……確かにキツく縛ったとしても荒縄なんだから、切っちゃえばおしまいよね……。

 

イヤだわ…私ったらそんな簡単なことにも気付けなかったなんて…。

 

さっきは否定したけど、やっぱり私にも穂乃果(アホ)が感染しているのかしら?

 

………この騒動が沈静化したら1度精密検査を受けてみましょう…。

 

大丈夫…凛と違って致命的なレベルで感染してるワケじゃないでしょうから、まだ間に合うはずよ…。

 

「なんてことを!西木野警備保障“鉄華団”!よくも私の芸術的な亀甲縛りを刃物なんて不粋なモノで台無しにしてくれたわね!緊縛は日本の美学なのよ!芸術なのよ!文化遺産なのよ!刃物なんか使っちゃメッ!なの!えりーちか!おこっちゃうんだからね!」

 

緊縛が日本の文化遺産って…。

 

それに“ますく・ど・えむーちか”…アナタって基本的にはロシアの人よね?

 

登場したときの前口上も“ロシアからやってきた性の伝道師”って言ってわよね?

 

日本よりもあきらかにロシア寄りよね?

 

あとね、アンタさっき素で自分のことえりーちかって言ったわよ?

 

今のアンタは“ますく・ど・えむーちか”なんじゃなかったの?

 

「生憎と俺達にゃ学がねぇから芸術なんて崇高なモンはわかんねぇんだよ!文化遺産だかなんだからしらねぇーが!お嬢の邪魔すんなら例えそれがお嬢のダチでも容赦はしねぇ!オラァ!テメェら!一気に押し切れ!」

 

「もう!どうして芸術を知ろうともしないのよ!文化遺産を壊ちゃダメなのよ!なんでもそうやってすぐ暴力に訴えようとするからヤンキーはキライなの!」

 

「ヤンキーじゃねぇ!俺達ゃあ枯れねぇ鉄の華!西木野警備保障“鉄華団”だ!!!」

 

うちの連中の中身がヤンキーに毛が生えたチンピラ集団なのはわかるけど、私としては街中でボンテージ着てムチ振り回しながら緊縛が芸術とか言ってる女子高生もどうかと思うわよ?

 

「遊人!そこのアラナワスキーのバカは放っておきなさい!さぁ!みんな!このまま鳥ゾンビを狩り尽くしちゃって!!!」

 

「「「「「「「「「「うっす!お嬢!喜んで!!!」」」」」」」」」」

 

私の号令に応じたみんなは手にした銃器(お子様が誤って…以下略。)や鈍器(坑ウイルス結晶…以下略。)で次々に鳥ゾンビを殲滅していったわ!

 

イケイケドンドンの調子に乗ってるみんなの猛攻撃でついに!殲滅スピードが鳥ゾンビの増殖スピードを上回ったわ!

 

「そんな?!ヤツらの殲滅スピードが鳥★人類の増殖スピードを上回った?!ちょっと!アナタ達!ナニをダラダラとちゅんちゅんしているの!もっと気合いを入れてちゅんちゅんしなさい!頑張らない子にはご褒美のロウソクぽたぽたはしてあげないわよ!」

 

ロウソクぽたぽたはご褒美としてどうなのよ…。

 

ロウソクぽたぽたされて喜ぶのってドMのアナタだけでしょ!

 

そんなもんご褒美でもなんでもないわ!

 

「ちゅん…………ちゅん…………ちゅん………ちゅん……」

 

ほら!やっぱりそうだわ!

 

ご褒美がロウソクぽたぽたって聞いた途端に、一部を除いたほとんどの鳥ゾンビ達の進行速度が一気に遅くなったわ!

 

バカね!アナタみたいなドMでもない限りロウソクぽたぽたはご褒美にはならないのよ!

 

えっ?逆にロウソクぽたぽたって聞いて喜んで突撃して来たドM鳥ゾンビはどうなったか?

 

ふふふん♪ご褒美のロウソクぽたぽたに興奮したドMな鳥ゾンビなんて真っ先に坑ウイルスBB弾の餌食にしてやったわ!

 

戦列を崩して前に出過ぎたバカは真っ先に狙い撃ちよ!出る杭は撃たれる(※本来は打たれる。です。)のよ!

 

「残念ここに極まり、ね!みんな!イケるわよ!このまま一気に…」

 

「“ますく・ど・えむーちか”…随分と苦戦している様ですね…。仕方ありません。私が少し間引きをしてあげましょう。」

 

海未の…じゃなくて、“らぶあろ仮面”の声?!

 

どこから?!

 

「今の声は海未さん、じゃなくて、今は“らぶあろ仮面”か!オルガのアニキ!!!“らぶあろ仮面”の長距離狙撃が来るぞ!」

 

「チッ!第2段階鳥★人類になったて言う弓使いの嬢ちゃんか!テメェら!ビルの屋上からの狙撃に注意しろ!お嬢を中心に円陣を組め!テメェの身体を盾にしてでもお嬢を守れ!」

 

「“らぶあろ仮面”!ナイスなタイミングよ!さぁ!アナタの鳥能力でみんなまとめてヤっておしまいなさい!うふふ♪アナタ達…そんなに密集しちゃっていいのかしら?“らぶあろ仮面”の“アレ”はスゴいわよ?みーんな仲良くちゅんちゅんしてあげなさい!」

 

“らぶあろ仮面”の“アレ”はスゴい?

 

みーんな仲良くちゅんちゅんしてあげなさい?

 

今の“ますく・ど・えむーちか”のセリフって………。

 

みんなまとめて…まとめて?まさか!狙撃じゃなくて砲撃?!

 

まずいわ!砲撃だったら今の密集陣形だとみんな一気にヤれちゃう!

 

「狙撃じゃないわ!砲撃よ!密集しちゃダメ!みんな!散らばって!急いで!このままじゃ!」

 

「砲撃?!“らぶあろ仮面”は基本的に海未さんなんだろ!なんで海未さんで砲撃なんだよ!」

 

「ソラ!喋ってる暇があったら早くバラけて!」

 

「もう遅いです!鳥能力!“だーりんすれいぶ”発動!みんな纏めて!特に!青空!私の鳥子(※本来は虜(とりこ)です。)にしてあげます!」

 

もう遅い。

 

そう“らぶあろ仮面”の声が響いた瞬間、ビルの屋上から1本の真っ黒い矢が降ってきて…

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

地面に突き刺さると同時に物凄い轟音と共に何故か爆発を起こしたわ!

 

「んな?!オイオイオイオイ!なんで矢が爆発すんだよ!!!相変わらず意味わかんねぇ!大体!“らぶあろ仮面”の矢は天然素材100%の環境に配慮した矢じゃなかったのかよ!オイ真姫!無事か!生きてるか!」

 

「だ、大丈夫よ!え?!ちょっと!ナニよアレは!矢の着弾した場所から!」

 

「アレは……黒いモヤ…?」

 

矢が突き刺さった衝撃でできたクレーターの中央からは、変異黒化したことりの足元から流れで出ていた黒いモヤのようなモノと同じ、禍々しい気体が溢れはじめていたわ…。

 

見ていると不安になるあの黒いモヤって……。

 

「あの黒いモヤは濃縮された鳥★人類ウイルスだよ!みんな!アレに触れたらダメだ!衛生隊!爆心地に坑ウイルス剤の散布を!あの黒いモヤを抑え込むんだ!急いで!」

 

「「「了解です!参謀!」」」

 

西木野警備保障の参謀役のビスケット君が急に慌てて衛生隊に指示を出して、黒いモヤに向かって坑ウイルス剤を散布し始めたわ!

 

やっぱりアレってことりの足元から出ていたヤツと同じ高濃度の鳥★人類ウイルスだったのね!

 

って言うかビスケット君、アナタ居たんだ。

 

「あ…ビスケット君、居たんだ。」

 

「お嬢様!酷い!そりゃ僕はオルガ達に比べれば影が薄くいですけど…。」

 

前線じゃ影が薄い方が狙われないから良いんじゃないの?

 

アナタは西木野警備保障でも数少ない頭脳派でみんなの参謀役なんだから、もしもアナタがヤられたらこの連中は一気に脳筋化して散々なことになるわよ?

 

「少しくらい坑ウイルス剤を散布したところで無駄よ!“らぶあろ仮面”!どんどんヤっておしまいなさい!らぶあろーしゅーとよ!」

 

「これは“だりーんすれいぶ”です。まったく…。“ますく・ど・えむーちか”はお気楽な事を言ってくれますね…“だーりんすれいぶ”の生成はとても疲れるんですよ…。でも…ソラを捕まえたらたーっぷりとフランクフルトの真っ白い肉汁を補給して…ウフフフフフフフフ♪さぁ!二射目、逝きますよ!“だーりんすれいぶ”です!!!」

 

って!ビスケット君の影が薄いとかバカなこと(お嬢様!やっぱり酷い!)を考えたいたら“だーりんすれいぶ”の2射目ですって?!

 

“らぶあろ仮面”も“らぶあろ仮面”でソラのフランクフルトの真っ白い肉汁を補給とか言ってるし!

 

だから今日はソラのフランクフルトは私が下のお口で美味しく食べるの!

 

私とちゅっちゅらびゅらびゅ♪な子作りしてデートの締めにするの!

 

今日だけは絶対に誰にも譲らないわよ!

 

「チッ!またあの“だーりんすれいぶ”とか言うワケのわかんねぇ黒い矢か!!!ミカァァァァァ!!!着弾前に叩き落としちまぇ!!!」

 

「了解。」

 

団長!ナイス!

 

そうよ!着弾前に叩き落としてしまえばいいのよ!

 

「無駄よ!“らぶあろ仮面”の“だーりんすれいぶ”は叩き落とし対策もバッチリよ!触れた瞬間にどっかーんなんだからね♪」

 

「触れた瞬間にドッカーンって!三日月!!!ちょっと待った!ストップ!ストーップ!ダメだよ!あの黒い矢に触れた瞬間に爆発するなら叩き落としちゃダメだ!君が叩き落としたらその瞬間に高濃度の鳥★人類ウイルスを撒き散らしちゃうよ!至近距離であんな高濃度の鳥★人類ウイルスを浴びたらいくら予防接種していてもひとたまりもないんだ!三日月が鳥ゾンビになっちゃったら厄介すぎるから打ち落とすのは無しだ!」

 

う"ぇえ?!叩き落としちゃダメなの?!

 

あーもう!また八方塞がりなじゃない!

 

“こし☆ぴかりん”も“らぶあろ仮面”もなんでこんなにメンドクサイ鳥能力を使うのよ!

 

そもそも鳥能力ってなんなよよ!

 

バカじゃないの!

 

そのバカに追い詰めらてる私達もバカだけどね!

 

「…どうする?オルガ?」

 

「クソ!避けるしかねぇのかよ!ミカァ!!!打ち落としは無しだ!お嬢を守りながら回避に専念しろ!!」

 

「うん。わかった。」

 

「団長!ビスケット君!お喋りはあとよ!“だーりんすれいぶ”が来るわよ!みんな!とにかく回避!今はなんとしても生き残りなさい!死んでも生き残りなさい!必ず反撃の糸口は見付かるわ!それまでは!」

 

「野郎共!“だーりんすれいぶ”が来るぞ!避けろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

みんな大好きダインスレイヴ…ではなく、だーりんすれいぶ。
真姫ちゃんとソラwith西木野警備保障“鉄華団”は狂気の鳥能力だーりんすれいぶを操る“らぶあろ仮面”をどの様に攻略するのか…。
次回は“らぶあろ仮面”攻略戦と、ついに本気を出す自称最強の第2段階鳥★人類“ますく・ど・えむーちか”の鳥能力が炸裂します。

さて、どうしてこうなった。の真姫ちゃん生誕祭特別編も残すところあと2話…。
いつの間にやら短編が長編になっていてびっくりです。
恐るべきは鳥★人類ウイルス…。

本編も現在、鋭意作成中でございます。
本編では(おまんじゅうを求めて)さ迷う花陽ちゃんの前に怪しいお姉さんが現れて…。
本編そのななでは、久しぶりのガンプラバトル回も登場予定です。

週一回の更新を怠らずに完結目指して、そしてその先のサンシャイン編を目指して頑張りたいと思います。
皆々様。今後とも何卒「ガンプライブ! ~School Gunpla Project~」をよろしくお願いいたします。

次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
更新は本編…ではなく、真姫ちゃん生誕祭特別編になる予定です。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。




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2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回は真姫ちゃん生誕祭特別編の第6回目になります。

真姫ちゃん生誕祭特別編もあと少し…。
そんな今回は最大級のおバカが待ち受けて…いるかなぁ…。

それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦⑥」 はじまります。

さぁ皆様。荒縄の貯蔵は十分ですか?





















「はぁはぁはぁはぁ…クソが…キリがねぇ…。」

 

西木野警備保障“鉄華団”の参戦で“ますく・ど・えむーちか”を追い込んだ私達だったけど、今度は逆に海未が鳥★人類ウイルスの感染で変異した第2段階鳥★人類“らぶあろ仮面”の参戦で劣勢に追い込まれちゃったわ。

 

着弾すると盛大に爆発する矢を避けるだけならまだマシなんだけど、問題は使われているあの黒い矢…“だーりんすれいぶ”なのよ。

 

“だーりんすれいぶ”が着弾すると周囲に高濃度の鳥★人類ウイルスを撒き散らすのが厄介すぎるわ…。

 

一応は坑ウイルス剤を散布して鳥★人類ウイルスの拡散を防いではいるけど…。

 

“らぶあろ仮面”に反撃しようにもビルの屋上には坑ウイルスBB弾は届かないし…。

 

今はみんなで協力してまだなんとか持ちこたえてるけど、“らぶあろ仮面”の鳥能力“だーりんすれいぶ”を避けながらの戦闘は思っていた以上にみんなの体力を消耗してるから、このままじゃいつ戦線が崩壊するかわからないわ…。

 

ナニか反撃の糸口は無いものかしら?

 

「キリが無くても避けなきゃ鳥ゾンビになるわよ!ビスケット君!坑ウイルス剤の在庫は!」

 

「まだ持ちますがそこまで余裕があるわけでもありません!あの“だーりんすれいぶ”をどうにか封じて“らぶあろ仮面”を攻略しなきゃいずれは…。」

 

“だーりんすれいぶ”を封じて“らぶあろ仮面”を攻略って言っても、相手はビルの屋上でこっちの攻撃は届かないし、逆にあっちからは狙い撃ちにされるし…。

 

屋上を制圧させようって向かわせた部隊も鳥ゾンビの群に邪魔されて先に進めないって報告があったし…。

 

ホントにどうやって攻略すればいいのよ…。

 

“らぶあろ仮面”……海未の遠距離攻撃って味方の時はスゴい頼りになったけど、敵に回すとここまで厄介なヤツになるなんてね。

 

海未がいつも言っている“戦場でスナイパーを敵に回す恐ろしさを味わいなさい!”って言葉…今さらだけども痛感したわ。

 

「“らぶあろ仮面”……中身は鳥★人類ウイルスで残念化し過ぎた海未さん、か……。仕方ねぇ…海未さん相手に出来ればこんな手は使いたくはねぇーけど、この状況だとそうも言ってらんねぇーか…。やっぱり俺がヤるしかねぇーよな!」

 

「ソラ?アナタ、ナニするつもり?お願いだから無理だけはしないで!アナタがヤられちゃったら…。」

 

変異黒化したことりの高濃度鳥★人類ウイルスの触手を突破するには私達“μ's”メンバーじゃなきゃダメなのよ…。

 

“μ's”で残ってるのはもう…。

 

「エリーや海未、花陽に希は鳥★人類ウイルスでおかしくなっちゃったし…にこちゃんは行方不明だし…凛は“こし☆ぴかりん”と刺し違えちゃったし……もう変異黒化したことりに対抗できる“μ's”は私とソラだけなのよ!凛みたいに捨て身の自爆とかはしないわよね?!ソラ…お願いだから私を一人にしないでよ…。」

 

でも………無理はしないでって言っても、どうせソラは無理するんだろうな…。

 

こんな状況で無理しないソラなんてソラじゃないものね…。

 

なら…私は……。

 

「“μ's”で残ってるのは俺達だけじゃねぇーだろ?まだ穂乃果だっているんだ。それに、例えここで俺がヤられても真姫、お前が残るんだ。お前なら一人でも大丈夫。こんな頭の狂った連中に負けやしねぇーよ。そもそも無理はしねぇよ。ちょいと無茶はすっけどな。……なぁ、真姫。真姫はナニがあっても、俺がバカらしいことを初めても、俺を最後まで信じてくるか?」

 

やっぱり無理するんだ。

 

無茶も無理もおんなじよ。

 

それに、ソラを信じろ?

 

そんなの…そんなの!

 

「ナニよその質問は!イミワカンナイ!バカじゃないの?」

 

「イヤ、バカってお前…。」

 

「バカだもん!私は!どんな時でもソラを信じるに決まってるでしょ!だって…ソラは私の大好き人なのよ!アナタは私の未来のダーリンなんだから!そんなソラを私が信じないワケないでしょ!だから……だから!ソラが今からナニをするのか私にはわかんないけど!止めてもどうせ無茶はするんだから!無茶するなら全開でヤっちゃいなさい!」

 

そうよ!私はソラを信じてる!

 

いつでも!どこでも!そして!いつまでも!

 

「はは!それでこそ真姫だ!嬉しいこと言ってくれんなぁ!ホント、お前は俺にはもったいねぇイイ女だよ!っし!んじゃいっちょ逝ってみますか!」

 

ソラはそう言い放つと、私の頭をポンポンとして戦列の一番前に進んでいったわ…。

 

無茶するって言ってけど、一体ソラはナニをするつもりなの?

 

長距離から“だーりんすれいぶ”で砲撃を繰り返す“らぶあろ仮面”をどうやって…。

 

「おーい!“らぶあろ仮面”!降参だ!降参!俺の敗けだ!」

 

「う"ぇえ?!」

 

は?!降参?!降参するの?!

 

信じろとか言っておいて降参するの?!

 

え?!え?!無茶するとかいってたけど無茶しないの?!

 

ナニソレ!イミワカンナイ!!!

 

「「「「「「「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!降参だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!ゴラァァァァァァァァ!!!鳴神のボウズ!ふざけてんならぶっ殺すぞ!!!!」」」」」」」」」」

 

あーあ。ソラがこの状況で降参なんて言うからみんなキレちゃったじゃない。

 

これはもうドラム缶with生コンFate.東京湾コースね。

 

「んだぁ!ゴラァ!ドチンピラ共が!脳ミソに筋肉詰まってる脳筋集団はちょっと黙ってろ!」

 

ソラ、アナタも大概ドチンピラよね。

 

言動がうちの連中とそっくりなのよ。

 

ねぇソラ?高校卒業したら西木野警備保障に就職しない?

 

ソラならすぐにみんなに馴染むわよ?

 

「んだとぉゴラァ!ふざけんなよ!クソボウズが!オイ!筋肉代表!昭弘!クソボウズに言ってヤれ!」

 

特にこんな感じでチンピラ全開な志乃とはすぐに仲良くなれるわね。

 

二人とも基本属性チンピラだもの。

 

アナタ達、気付いてる?

 

しゃべり方がほとんどおんなじなのよ?

 

二人とも生き別れの兄弟とかじゃないわよね?

 

「脳まで筋肉…だと…………。鳴神…脳ミソも鍛えれば筋肉になるのか?」

 

「いや、昭弘サン…なんつーか…。」

 

あぁ!もう!ホントにこの脳筋ゴリラは!

 

脳を鍛えて筋肉になるワケないでしょ!

 

ソラも他のみんなも呆れてるわよ!

 

「脳を鍛えても筋肉になんてならないわよ!なるわけないでしょ!ちょっと考えればわかるでしょ!アナタの頭は飾りなの?!ねぇ!飾りなの!!!筋肉以外にナニか詰まってないの!」

 

「だがお嬢。身体は筋肉でできているんだ。脳ミソも鍛えればきっと…。」

 

「ムリ!絶対にムリだから!脳を鍛えて筋肉になんて諦めなさい!」

 

「むぅ…。」

 

スッゴい今さらだけど、この脳筋ゴリラに二番隊を任せてホントによかったのかしら…。

 

見習い部隊の貴樹や雷人の方がまだ部隊指揮官としての適正があるんじゃないの?

 

今からでも二番隊の隊長変えようかしら…。

 

「お嬢の言う通りだ!このバカ!脳筋ってのはバカって言われんてだよ!ったく…なんで名瀬のアニキんトコのラフタさんはこんな脳筋ゴリラ野郎に惚れたんだ?あり得ねぇだろ?」

 

「それこそ知らないよ。はぁ…なんだかなぁ…。ほら、みんな。大きな声出して鳴神君の邪魔はしないで。“らぶあろ仮面”は鳴神君に任せてしまってもたぶん大丈夫だから。僕達は大人しく鳥ゾンビを片付けちゃおう。鳴神君。“らぶあろ仮面”は任せたよ。」

 

“らぶあろ仮面”はソラに任せて大丈夫ってことはビスケット君はソラがナニをしようとしているのかわかるの?

 

ソラ…ホントに大丈夫なのよね?

 

「うっす!了解っす!ビスケットさん!“らぶあろ仮面”!聞こえてるかー!アンタの鳥能力、“だーりんすれいぶ”だっけか?アレは無理だわ!アラナワスキーな“ますく・ど・えむーちか”だけならバカだから余裕で勝てたけど、清く正しく美しすぎる“らぶあろ仮面”には勝てねぇーわ!」

 

「ちょっとソラ!なんで私がバカなの?!しかもなんで私には勝てるのよ!納得いかないわ!“らぶあろ仮面”よりも私の方が強いのよ!」

 

「うっさい!ぽんこつドM女はちょっと黙ってろ!ケ○のアナにロウソク突っ込むんで火着けて放置すっぞ!ゴラァ!」

 

「チカァァァァァァ?!ぽんこつドM女だなんてひどいわ?!しかもア○ルにロウソク突っ込んで火を着けて放置するなんて?!酷いことされた挙げ句に放置までされちゃうの?!でも…そんなことされたらえりーちか♪嬉しくて恥ずかしくて感じちゃう♪だってえりーちか♪女の子なんだもん♪スッゴいゾクゾクしちゃうわ♪ねぇソラぁ♪もっと罵ってぇ♪いっぱいいぢめて♪」

 

ナニが女の子なんだもん♪よ!

 

アンタは女の子以前にドMでしょ!

 

それにそろそろ“女の子”って年齢は厳しいわよ!

 

「アンタは黙ってなさい!どえむーちか!」

 

「どえむーちかじゃないわ!“ますく・ど・えむーちか”よ!間違えないで!あと真姫はもうちょっと頑張って罵って!真姫のソレはツッコミでゾクゾクこないの!ツッコミと罵るのは違うの!ちゃんと勉強しなさい!」

 

こ、このドM女わぁぁぁ!!!

 

言わせておけば!

 

絶対にあとでシバき倒してヤるわ!

 

それと!“ますく・ど・えむーちか”だって言ってるけど、アンタは自分でえりーちかって言ってるでしょ!

 

花陽も花陽じゃありません!“こし☆ぴかりん”です!とか言いながら一人称が花陽のままだったし!“ますく・ど・えむーちか”も“ますく・ど・えむーちか”で統一したいなら!一人称も“ますく・ど・えむーちか”で統一しなさいよね!

 

ってか何回“ますく・ど・えむーちか”って言わせんのよ!このバカ!

 

「ぽんこつドM女はほっといて…“らぶあろ仮面”!もうどう足掻いても俺等には勝ち目はねぇ!どうせ鳥★人類ウイルスに感染するなら!俺は“らぶあろ仮面”にカプっとヤられて鳥★人類になりてぇーんだ!他の誰でもなく!清く正しく美しすぎる“らぶあろ仮面”!アンタにカプッとされたいんだ!頼むよ!“らぶあろ仮面”のその唇で俺を鳥★人類にしてくれ!アンタとカプッてしたいんだよ!」

 

「………本当ですか?本当に私にカプッとさせてくれるのですか?」

 

私が心の中で“ますく・ど・えむーちか”にツッコミを入れていると、ソラの言葉に反応した“らぶあろ仮面”がビルの1階の影から少しだけ顔を出してこちらを覗いて来たわ。

 

さっきまでビルの屋上に居たはずの“らぶあろ仮面”がいきなりビルの1階の影からひょっこり出てくるなんて、相変わらずよくわからない移動の仕方をするわね。

 

アレ?今って割りとチャンスじゃないの?

 

あの位置なら坑ウイルスBB弾が普通に届くんじゃ…?

 

「“らぶあろ仮面”?!このおバカ!なんでこの連中の射程内に出てきちゃったのよ!ホラ!持ち場に戻りなさい!早く“だーりんすれいぶ”で砲撃を続けなさい!ちゅんちゅんするのよ!ちゅんちゅん!」

 

「ですが“ますく・ど・えむーちか”。ソラが…。」

 

「真姫!ソコのぽんこつドM女を!“ますく・ど・えむーちか”を黙らせろ!俺と“らぶあろ仮面”の愛の語らいの邪魔させんな!」

 

「あ、愛の語らいだなんて…♪そんな…青空…私は…私も……。」

 

………なんかイラつくわ…。

 

ねぇ?ソラ…。今日のデートの相手は誰よ?

 

“らぶあろ仮面”だったかしら?違うわよね?

 

今日のアナタの相手は私よね?

 

この私!西木野 真姫よね!

 

それなのにデート相手の私の目の前で堂々と“らぶあろ仮面”と愛の語らいとか!

 

しかもよ!私に“ますく・ど・えむーちか”に愛の語らいの邪魔させるなってナニよ!

 

なんで私がそんなことしなきゃダメなのよ!

 

イミワカンナイ!!!

 

「お嬢様!!!お怒りはごもっともですけど、どうか今はお怒りを鎮めて下さい!お顔が見られたら不味いレベルで物凄いことになってますよ!とりあえず今は大人しく鳴神君の指示に従ったください!絶対に大丈夫ですから!お願いします!」

 

「イミワカンナイ!わかったわよ!わーかーりーまーしーたー!ソラ!後で覚えてなさいね!!!西木野警備保障“鉄華団”!総員!もう一回“ますく・ど・えむーちか”に火力を集中!とにかく撃ちなさい!」

 

「テメェらぁぁぁぁ!!!お嬢からの勅命だぁぁぁぁ!!!わかってんなぁぁぁぁぁぁ!!!気合い入れて逝けやぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「「「「「「「「「「へい!お嬢!喜んで!!!」」」」」」」」」」

 

「きゃっ?!ちょっと!なんでいきなり撃つのよ!えりーちかはお話し中なのよ!お話し中に邪魔しちゃメッでしょ!一般常識よ!一般常識!」

 

「メッとかお姉さんぶって言わないで!ぽんこつドM女のクセにいちいち可愛いのよ!」

 

「ふふ♪だって私はかしこいかわいいえりーちかだもん♪可愛いのは当たり前…」

 

「みんな!ドンドン撃って!撃って撃って撃ちまくりなさい!鳥ゾンビを片付けてついでにぽんこつドM女も仕留めるのよ!」

 

「「「「「「「「「「へい!お嬢!!!」」」」」」」」」」

 

「って!だから!人がお話し中に攻撃しないで!あと!なんで第2段階鳥★人類の私が普通の鳥★人類のついでにヤられなきゃダメなのよ!普通は逆でしょ!逆!!!」

 

「知らないわよ!!!そんなこと!」

 

ソラ!なんだかよくわかんないけど、こっちは任せなさい!

 

私と西木野警備保障で“ますく・ど・えむーちか”はきっちりと抑えてみせるわ!

 

「さんきゅ、真姫!“らぶあろ仮面”!さぁ!こっち来いよ!カプッと1発キメようぜ!」

 

私に向かって“さんきゅ”って笑いかけたソラは、ビルの影から少しだけ顔を出している“らぶあろ仮面”に向かって、こっちに来いよって言いながら、両手を広げてみせているわ。

 

一方の“らぶあろ仮面”は、ソレを見るとビルの影から出てきて、とてとてと可愛らしく小走りに走って、ソラへと抱きついていったわ。

 

ソラへと抱きついた“らぶあろ仮面”のあの顔…スッゴく幸せそう…。

 

いいなぁ…。

 

「はい♪カプッってしちゃいます♪」

 

アレ?

 

ソラ…“らぶあろ仮面”が抱きついた時に“ニヤリ”って笑わなかった?

 

アレってナニか企んでる時のソラの顔よね?

 

「と、その前に…。」

 

「はい?なんですか?今さらカプッは無しだ!なんてダメですよ?」

 

「違うって。あのさ、俺が鳥★人類になったらことりさんの繁殖用の種鳥になるんだろ?って事は、ことりさんと子作りしなきゃダメなんだろ?ソレは別にいいんだけど、出来れば今日の1発目…1番濃いーとこは“らぶあろ仮面”とヤりてぇな…って、さ。」

 

「え?え?え?私と?!私とですか!ことりよりも先に私と子作りしちゃうんですか?!1番搾りをくれるんですか!特濃状態ですか!」

 

「ダメかな?」

 

「ダメじゃありません!しましょう!子作り!今すぐ!二人で!幸いにも私はそろそろ危険日です!一発で孕んでみせますよ!狙撃も子作りも一発必中です!ここでは恥ずかしいのでれっつ♪らぶほてるですよ♪」

 

「この辺りだと確か前にも来たあのラブホが近いか?んじゃ行きますか?」

 

「ソラ!ちょっと待って!私もソラとえっちしたいわ!この前の座敷牢があるらぶほてるに行きましょ!座敷牢!!!さっき言ってた縛ってア○ルにロウソクぶち込んで火を着けて放置プレイってプレイをしましょ!ね?ね?えりーちかと一緒にえっちしましょ!だから私に1番搾りちょーだい!特濃!特濃ちょーだい!!!」

 

うわぁ…なんかドン引きしちゃうくらい“ますく・ど・えむーちか”が興奮してるわ…。

 

鼻息荒すぎじゃないの?!

 

「チッ!ぽんこつドM女が!真姫!このままじゃR-18でBAN喰らうぞ!その前にヤっちまえ!!!」

 

「言われなくてもわかってるわ!みんな!ぽんこつドM女に射撃を集中!これ以上は喋らせないで!R-18タグも無いのにこれ以上過激な事を言われたら運営さんから怒られるわ!!!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃てぇぇぇぇぇ!!!」

 

「チィィィィィィィィカァァァァァァァァァァァァァァ?!」

 

「うふふ♪残念でしたね!“ますく・ど・えむーちか”!ソラの1番搾りはこの私!“らぶあろ仮面”のモノです♪では♪早速♪らぶほてるに行きましょう!子作りです!子作り!」

 

「おうよ!そうだ!“らぶあろ仮面”!ラブホで子作りの前に…ほい。栄養ドリンク。西木野製薬の“ヤルナミンZ”!コイツを飲めば野郎は朝までギンギン、女は常にヌレヌレってヤツだ。今夜は寝かせるつもりはねぇーから今のうちに飲んどけって。」

 

“ヤルナミンZ”?

 

なんでそんなモノがここにあるの?

 

それに……あのソラの持ってる“ヤルナミンZ”の瓶って、“ヤルナミンZ”の瓶じゃないわよね?

 

あの瓶って確か……。

 

「はい♪どーぴんぐで朝までぬれぬれです!それでは早速いただきます♪ん♪ごく…ごく…ごく…。あ、これ

ミカン味で美味しいですね♪もう一本飲めばもっとぬれぬれになるんでしょうか?」

 

やっぱり!“ヤルナミンZ”はミカン味じゃなくてブドウ味よ!

 

それじゃあのミカン味の栄養ドリンクはなんなの?

 

ん?ミカン味?

 

うちの…西木野製薬製のミカン味のドリンクって裏ルートで販売してる超(鳥じゃないわよ!)強力な睡眠剤入りドリンクじゃなかったかしら?

 

確か名前は“みんみんみかん”…漢字にすると“眠眠魅姦”…。

 

媚薬成分もたーっぷりと配合した睡眠姦用の特殊栄養ドリンクよね?

 

「さぁソラ!らぶ…ほてるに………あれ?………なん…だ…か………ね…む…く……な…って……き…ま…………すぴー…すぴー…すぴー………」

 

やっぱり…。

 

“みんみんみかん”だったのね…。

 

なんだろ…強敵の“らぶあろ仮面”を無力化したのはいいんだけど、このそこはかとない微妙さは…。

 

主人公ならもっとこう…熱いバトルしてやっつける!とかじゃないの?

 

ガンプラバトルでよく使ってるフラッシュグレネードでの目潰しもそうだけど、ソラって姑息な手段が大好きよね…。

 

それでいいの?主人公…。

 

「チョロいな。」

 

仕舞いにはすぴーすぴー気持ち良さそうに寝ている“らぶあろ仮面”をスゴいゲス顔で見下ろして“チョロいな。”って…。

 

「「「「「「「「「「うわぁ…なんか最悪だよ、このクソボウズ…。お嬢…コイツはなんかダメですぜぇ…。」」」」」」」」」」

 

みんな…わかってるわ…なんか主人公として色々とダメなのはわかってる…。

 

今のソラってどこからどう見ても睡眠薬で女の子を眠らせて無理矢理にえっちなことしようとしてるゲスにしか見えないわねよ…。

 

でもね…こんなダメ男でもちゃんと優しいのよ?甘えさせてくれるのよ?

 

ちゃんと私の…私達“μ's”のことを大事にしてくれてるのよ?

 

「みんなに言われなくてもわかってるわ…。でもね?これでもたまにカッコいい時もあるのよ…。1発で惚れちゃうくらいに♪」

 

まぁ何はともあれ“らぶあろ仮面”は無事に無力化させたわ。

 

あの“だーりんすれいぶ”さえなければ鳥ゾンビの群とおバカな“ますく・ど・えむーちか”の1羽なら簡単に始末できるわ!

 

うん!ようやくこのバカみたいなバカ騒ぎのゴールが見えてきたわね!

 

あとは変異黒化鳥★人類“ことり”だけよ!

 

「なんてことなの!子作りをエサに“らぶあろ仮面”を騙し討ちにするなんて!酷いわ!酷すぎるわ!“らぶあろ仮面”の純情を弄んだね!そーゆー酷いことをヤるなら私にヤって欲しかったわ!眠らされたあとは縛られておまたのアナというアナに異物挿入…♪目を覚ましたら急におまたのおもちゃがぶるぶる震えだして♪動けない私はただのおもちゃに何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!イカされちゃうのぉぉぉ♪♪♪いっぱいイッちゃったイケナイえりーちかにはオシオキが…♪M字開脚の恥ずかしいポーズに縛りなおされたら今度は毎度お馴染みな低温蝋燭の出番よ!えりーちかの身体を真っ赤な蝋が少しずつ蹂躙していくのぉ♪イケナイえりーちかはオシオキされてるのに感じちゃてアソコが大洪水に♪大洪水のえりーちかを見たソラは前のアナのおもちゃを抜いて、えりーちかにフランクフルトを乱暴に挿れて…♪ダメよ♪後ろのアナにまだおもちゃが挿ってるわ!ナカの壁が擦れちゃって♪またイッちゃう♪えりーちか♪フランクフルトとおもちゃでずぽずぽされてイカされちゃうのぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♪♪」

 

………さ、おバカな妄想に浸ってるおバカをさっさとコロっとしちゃいましょ。

 

「みんな!色々と釈然としないとは思うけど今回のお話では諦めて!さぁ!残る第2段階鳥★人類は“ますく・ど・えむーちか”1羽だけよ!終わらせるわよ!」

 

ぽんこつドM女ともこれでお別れよ!

 

全火力を集中させて一気に片付けてヤるわ!

 

「ふぅ~…なかなかいいプレイ(妄想)だったわ…。それで、終わらせる?終わらせるですって?うふふ……うふふふふふふふ♪あははははははははははは!!!」

 

妄想の世界から帰ってきた“ますく・ど・えむーちか”は、私の言葉を聞くと面白そうに笑いだしたわ。

 

「ナニがおかしいのよ!」

 

「ナニがおかしい?そんなの決まっているわ!アナタ達がこの期に及んで私に勝てると思っているのが!最高におかしいのよ!」

 

「おバカなぽんこつドM女に負けるはずないでしょ!現に“らぶあろ仮面”が参戦するまでアンタは私達に負けそうだったじゃない!」

 

「あぁ…アレね。アレはただの演技よ。」

 

絶対にウソね!

 

「「「「「「「「「「絶対にウソだ!!!」」」」」」」」」」

 

ほら!みんなも同じこと思ってた!

 

アナタ!あと少しでヤられそうになって半泣きしてじゃない!

 

「ウソじゃないわよ!!!証明してあげる!ここからが本番!最強の第2段階鳥★人類!“ますく・ど・えむーちか”の鳥能力を魅せてあげるわ!」

 

「鳥能力?!また頭のおかしい厄介な能力を遣うつもりね!そんなことはさせないわ!みんな!!!」

 

「「「「「「「「「へい!お嬢!!!」」」」」」」」」」

 

「鳥★人類!下賎な暴力から私を全身全霊で守りなさい!」

 

「「「「「「「「「「ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…」」」」」」」」」

 

あーもう!また鳥ゾンビなの!

 

いつの間にか数が増えてるし!

 

でもこの勢いで削っていけば“ますく・ど・えむーちか”に攻撃が…

 

「いくわよ、真姫。荒縄の貯蔵は十分かしら?………どえーむ!おん!」

 

は?!荒縄の貯蔵?!ナニ?!今度はナニよ?!

 

それと!どえーむ!おん!ってナニよ?!どえーむ!おん!って!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『身体は縄で出来ている』

 

 

 

『血潮は蝋で心はドM』

 

 

 

『幾度のプレイを越えて絶頂』

 

 

 

『ただ一度の“自主規制”もなく、ただ一度の“自主規制”もなし』

 

 

 

『担い手はここにぼっち、音ノ木坂で縄を編む。』

 

 

 

『ならば、我が性涯にゴムは不要(あら)ず。』

 

 

 

『この身体は無限の荒縄で出来ていた』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“無限の荒縄(アリンミッデット・アラナワ・ワークス)”!!!」

 

「アンタはどこの正義の味方よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“無限の荒縄(アンリミッデド・アラナワ・ワークス)”

 

自称最強の第2段階鳥★人類“ますく・ど・えむーちか”が鳥能力を発動させると、空が赤く…そう、まるで低温蝋燭の赤のように真っ赤に染まって、辺り一面のナニもないはずの空間から無数の荒縄が現れたわ!

 

「ご覧の通り、アナタ達が挑むのは無限の荒縄!緊縛の極地!恐れずしてかかってきなさい!!!」

 

「クソ!またあの荒縄か!オルガ!アレはやべぇぞ!」

 

遊人が言っている“また”ってことは、あの動画(2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦②」参照)で、突然ナニもない空間から沢山の荒縄が現れたのはこの鳥能力“無限の荒縄(アンリミッデド・アラナワ・ワークス)”の仕業だったのね!

 

鳥能力!相変わらずデタラメなことをさらっとヤってくれるわ!

 

「この荒縄がやべぇことなんて!んなもん見りゃわかる!テメェら!縛られる前に始末を付けるぞ!ミカァァァァァ!!!」

 

「うん。任せてオルガ。今度はヤられないよ。ヤられる前に…ヤってやる。」

 

団長の指示に従い、巨大な坑ウイルス結晶メイスを手にした三日月が駆け出したけど、その行く手には視界を覆うほどに無数の荒縄が現れたわ!

 

「“絶対殺すマン”三日月・オーガス!例えアナタが一騎当千の猛者だとしても!この無限の荒縄の前では所詮は無力!ナニをしても無駄よ!さぁ!みーんな纏めて荒縄の餌食にしてあげるわ!淫靡に可憐に!優雅に妖艶に!舞い踊れ!我が荒縄よ!!!絢瀬流緊縛術終之縛!“百花繚乱・後手縛り”!!!」

 

絢瀬流緊縛術終之縛“百花繚乱・後手縛り”

 

“ますく・ど・えむーちか”がそう叫ぶと赤い空間を埋め尽くす勢いで至るところから荒縄が現れて私達へと襲ってきたわ!

 

この数はまずいわよ?!

 

このままじゃみんなバカの“ますく・ど・えむーちか”に縛られちゃうわ!

 

「だぁぁぁぁ!!!せっかく“らぶあろ仮面”を攻略して“だーりんすれいぶ”を封じたのに今度は荒縄かよ!真姫がエロく縛られる姿は見てぇけどむさ苦しい脳筋ヤクザモドキ野郎共の緊縛姿なんぞ見たくねぇーぞ!んなもん誰トクだっつーの!」

 

私の緊縛姿は見てみたいのね…い、いいわよ!

 

全部が終わったらご褒美に私のえっちな緊縛姿を魅せてあげるわよ!

 

特別なんだからね!

 

でも…えっちするときには縄はほどいてね?

 

ハジメテだけは普通にえっちしましょ♪

 

「クソが!荒縄がくるぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!迎撃だぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ハッ!そうよ!それどころじゃなかったわ!

 

今は荒縄を迎撃しなきゃ!

 

「みんな!ありったけの弾を荒縄にぶち込むんだ!!!」

 

「「「「「「「「「「へい!参謀!!!」」」」」」」」」

 

「筋肉隊!逝くぞ!うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「流星隊!続けぇぇぇ!!!おりぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「もうホォォォォントォォォォに!なんなのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ソラと真姫は……“μ's”に残された希望の火は…消させないわ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

なんかもう本当に申し訳ございません…。
真姫ちゃん生誕祭は次回で最終回でございます。
そんな最終回は…皆様が予想もしないような驚愕の(くだらなさすぎる)ラストが?!
あと一話、お付き合い下さい。

次回更新は真姫ちゃん生誕祭特別編⑦が木曜日か金曜日に、本編が来週の月曜日にそれぞれ更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


いよいよ今回は真姫ちゃん生誕祭特別編の最終回になります。
自称最強の第2段階鳥★人類“ますく・ど・えむーちか”の脅威の鳥能力“無限の荒縄(アンリミテッド・アラナワ・ワークス)”によりまたまた大ピンチの真姫ちゃんとソラ&西木野警備保障。
そんな彼女達の前に現れたのは…。

それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦⑦」 始まります。

そして始まる衝撃のラストバトル…。
お、怒らないで下さいね?























「ソラと真姫は………人類の希望の火は消させないわ!!!」

 

“希望の火は消させない。”

 

自称最強の第2段階鳥★人類“ますく・ど・えむーちか”の鳥能力“無限の荒縄(アンリミッデド・アラナワ・ワークス)”によって、四方八方から襲い掛かってくる無数の荒縄に苦戦する私達の前に、そんな某Xの強化人間が言っていた言葉と共に現れたのは、エナメル地で作られたピンク色のバニースーツをそのスレンダーな身体に纏って片手にハリセンを持った“μ's”ロリ枠担当こと頼れる似非ロリっ子…にこちゃんだったわ。

 

「にこちゃん!!!」

 

「なんでバニースーツだよ?!しかもエナメルでピンク?!くぅぅぅぅ!!!なんだよ!ソレは!なんなんだよ!ナイ乳でバニースーツだって?!クソ!似合ってねぇはずなのに似合ってるってマジでなんなんだよ!“ますく・ど・えむーちか”のボンテージや“らぶあろ仮面”のチャイナドレス!“まじかる☆のんたん”のむちむちな魔女っ子コスもエロかったけど……俺的にはにこちゃんのナイ乳バニースーツが今日1番の当たりだ!イヤ!大当りだ!!!」

 

大当りだ!って…。

 

ソラ…ナイ乳バニースーツが今日1番の大当りって、結構アナタもマニアックて言うか変わってるって言うか…。

 

あと“こし☆ぴかりん”の全身白タイツを忘れてるわよ?

 

「うっさいバカ!似合ってるならイイでしょ!仕方ないのよ!青とんがりのオレンジジュース野郎の頭んなかにこれしか衣装が残ってなかったんだから!私だってピンクのエナメルバニースーツなんて恥ずかしいの着たくなかったわよ!」

 

「相変わらず貧相な身体で可哀想ね、にこ……いえ……裏切りの鳥★人類!“すまいる♪ばーにぃ”!!!ソラと真姫が危機に陥ればアナタは必ず現れると思っていたわ!」

 

「「“すまいる♪ばーにぃ”?!」」

 

にこちゃんも頭の中身が貧相なぽんこつドM女に、貧相な身体が可哀想とか言われたくないでしょうね。

 

私はにこちゃんのスレンダーなプロポーション、可愛いと思うわよ?

 

ソラも前に言ってたけど、にこちゃんの抱き心地って最高なのよね。

 

あの大きさ?小ささ?がフィットしてイイ感じなの。

 

合宿のときににこちゃんを抱き枕にして眠ったら自分でもビックリするくらい安眠できたわ。

 

このまま永眠するんじゃないのかってくらいに気持ちよかったわ…。

 

にこちゃん…どうすれは私だけの抱き枕になってくれるかしら…。

 

一日一万位で雇えないかしら?

 

「私はことりの言いなりになってるアンタ達とは違うのよ!それと!その恥ずかしい名前で私を呼ばないで!」

 

“すまいる♪ばーにぃ”って私は可愛いと思うわよ?

 

どうして“ばにー”じゃなくて“ばーにぃ”なのかちょっと疑問ではあるけどね。

 

うーん……なんだか“ばーにぃ”ってクリスマスにザクⅡ改に乗ってNT-1アレックスに挑んでいきそうな鳥★人類ネームね。

 

それでもやっぱり“ますく・ど・えむーちか”や“らぶあろ仮面”、“こし☆ぴかりん”に“まじかる☆のんたん”に比べるとかなりマシで可愛いと思うわよ?

 

っと、そんなことよりも裏切りの鳥★人類ってどう言うことなの?

 

私達の間に割って入って、“無限の荒縄(アンリミッデド・アラナワ・ワークス)”の荒縄をハリセンで凪ぎ払った時に見せたあの非常識な身体能力は確かに第2段階鳥★人類のモノだったけど…。

 

「そのピンクのエナメルバニースーツもスッゴい気になるけど、裏切りの鳥★人類?!にこちゃん!!!どういうことなの?!」

 

「裏切り…ね。真姫…そのぽんこつドM女が言ってる裏切りの鳥★人類ってのはそのままの意味よ。私もソイツらとおんなじ鳥★人類…でもね?私はことりに…鳥★人類ウイルスに感染して第2段階鳥★人類になっても、そこのぽんこつドM女や残念スナイパー、米狂いにデカ乳腹黒たぬき女達みたいに自我を…自分自身を見失ってはいないわ!ことりなんかに負けてたまるかってのよ!もちろん凛みたいに穂乃果(アホ)にも感染はしてないわ。どんなになっても私は私。その私に命令できるのは私だっけてこと。」

 

にこちゃん…ムダにカッコいいかも。

 

「それより!今は詳しい話は後よ!全人類を鳥★人類化させることりの究極最終鳥能力“ことりの世界(ちゅんちゅんわーるど)”が発動されるまでもう時間がないわ!」

 

「「“ちゅんちゅんわーるど”?!」」

 

にこちゃんがちょっとカッコいいこと言ったと思ったら、“ちゅんちゅんわーるど”とかまた頭の悪い単語が出てきたわね…。

 

でも…頭の悪い名前だけど、全人類を鳥★人類化させるって…。

 

「そう!“ことりの世界(ちゅんちゅんわーるど)”よ!アレが発動されたら人類は…いいえ…人類だけじゃないわ。この世界に生きる全ての生物がことりのモノになっちゃうわ!だからそうなる前に!全てが手遅れになる前に!真姫!そら!アナタ達は二人でことりを止めに行きなさい!“μ's”でまだ鳥★人類ウイルスに侵されていないアナタ達だけが世界に残された最後の希望なの!」

 

この世界に生きる全ての生物がことりの言いなりになる?!

 

そんなことになったら…私達の物語に…ガンプライブ!にR-18タグが付いてR-18版に行かなきゃダメになるわ!

 

ただでさえ最近はガンプラバトル回が皆無なのにR-18タグが付いてエロましましぃ♪になっちゃったらタイトル詐欺で通報されちゃうわ!

 

「私がソラと真姫をそう簡単にことりの所に行かせると思ってるの!行かせないわ!絶対に!この“無限の荒縄(アンリミッデド・アラナワ・ワークス)”を展開してしまえば!私の荒縄からは誰一人として逃れられないのよ!アナタ達はみーんな!ここで私に縛られて!虐げられる被虐の悦びを知るの!!!みーんな仲良くドMの仲間入りよ!どえーむ!おん!さぁ!逝きなさい!私の可愛い荒縄達よ!絢瀬流緊縛術!“旋風M字開脚!”」

 

“旋風M字開脚”?!

 

ちょっ!なんで荒縄が集まって脚の形になって回転しながら襲って来るのよ!

 

緊縛術なら普通は縛るんじゃないの?!

 

縛んないで打撃技なの?!

 

「はぁ?!荒縄の作った脚で竜巻旋風脚かよ!旋風と脚しか合ってねぇーし!M字開脚関係ねぇーし!!!うぉ!縄脚が来たぁぁぁ!!!」

 

「ヤらせない?ハン!それはこっちのセリフだってのよ!私の鳥能力の前にアンタの荒縄程度がどうこう出来ると思わないことね!逝くわよ!“ますく・ど・えむーちか”!鳥能力!“時計兎(らぴっど・らびっど)”!!!発動!モード!“クイック・ウォーカー”!!!さぁ!一気に駆け抜けるわよ!ぽんこつドM女をシバき倒しまくってヤるわ!!!」

 

“時計兎(らぴっと・らびっと)”ってにこちゃんの鳥能力?!

 

鳥能力なのになんで兎?!

 

あ!もしかして数え方が鳥も兎も同じ“1羽”だから?!

 

「う"ぇえぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

私が鳥も兎も同じ1羽だとか変なことで納得していると、鳥能力を発動させたにこちゃんが物凄いスピードで駆け抜けて行ったわ!

 

速っ?!一にこちゃんのあのスピードはナニよ?!

 

一瞬にこちゃんを見失っちゃったわ?!

 

人って(※今のにこちゃんは人ではなく鳥★人類です。)あんなに速く動けるの?!

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

私が心の平静を保つために必死にツッコミ続けていると、にこちゃんは鳥能力の力で目にも止まらぬ超スピードで荒縄の脚の群へを凪ぎ払い始めたわわ!

 

「うぉ?!なんだ?!あのちっこい嬢ちゃんのスピードは?!」

 

「見えないね。凄いや。」

 

「よくわかんねぇけど…オルガ!今なら!」

 

「っ!ああ!野郎共!!!ちっこい嬢ちゃんが荒縄を抑えてくれてる間に残りの鳥ゾンビを片付けるぞ!」

 

私がにこちゃんの超スピードにぽかーんとしていると、今度はにこちゃんの登場ですっかり空気になっていた団長達が再度鳥ゾンビに向かって攻撃を開始したわ。

 

「うっしゃぁぁぁぁぁぁ!!!逝くぜ!テメェらぁぁぁぁ!!!」

 

「1羽足りとも逃がすな!ここで皆殺しにするぞ!!!」

 

昭弘!アンタ達は確かに中身はヤクザみたいなモノだけど基本は警備会社なんだから皆殺しだ!とか言っちゃダメ!

 

その発言が万が一にでもマスゴミに知られたら!アイツらはウルサイのよ!

 

あの連中は報道の自由とか言えばナニを言っても許されるとか思ってるクソなんだから!

 

あ…イヤだわ…私、クソだなんて…。

 

これじゃまるで私までヤクザみたいじゃないの!

 

「お嬢様!心の平静を保つために必死にツッコミ続けている所になんですが!ここは僕達が抑えます!お嬢様は鳴神君と一緒に討伐目標のことりお嬢さんを!」

 

「行きなさい!真姫!そら!アナタ達で世界を救うのよ!!!」

 

「行かせないわ!真姫!ソラ!喰らいなさい!!!絢瀬流緊縛術!“千手観音小手縛りぃぃぃぃぃ”!!!」

 

「もう我慢できない!心の中だけでツッコミ入れてるだけじゃ足りないわよ!こら!“ますく・ど・えむーちか”!!!さっきからアンタのソレはどこが“縛り”なのよ!“旋風M字開脚”は回し蹴りでその“千手観音小手縛り”はただの連続パンチでしょ!」

 

「“すまいる♪ばーにぃ”!アナタがいくら速くても!次々とくり出されるこの“千手観音小手縛り”のスピードなら!」

 

「流石は自称最強の第2段階鳥★人類“ますく・ど・えむーちか”!アンタのその荒縄は確かに速いわ!でもね?それなら私ももう1段階速くなればイイだけなのよ!!!“クイック・ウォーカー”!ギア!セカンド!」

 

「ゴラァァァァ!ぽんこつドM女ぁぁぁぁぁ!!!人のツッコミを聞きなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」

 

「はぁ…。溜め息しかでねぇーよ。ビスケットさん、そんじゃちょっと行ってきます。」

 

「はぁ…。本当に溜め息しかでないね。鳴神君。悪いけどうちのお嬢様の事をくれぐれもよろしくね。」

 

「うっす。了解です。オイ!真姫!いつまでバカ相手にツッコミ入れてんだ!ここはにこちゃんと西木野警備保障のみんなに任せて、俺達はことりさんを倒しに行くぞ!」

 

「むぅぅぅぅ!!!わかったわよ!わーかーりーまーしたー!ちょっとそこの“ますく・ど・えむーちか”とか言ってるドMを拗らせたバカの化身!!!あとで覚えてなさいよ!帰ってきたら徹底的にツッコミ入れてやるんだからね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「着いたな……ここの展望フロアにことりさんが…変異黒化最終段階鳥★人類“ことり”が居んだな…。」

 

鳥★人類ウイルスに感染してもことりに支配されないでにこちゃんのままだったにこちゃんに“ますく・ど・えむーちか”を任せた私とソラは、偵察に出ていた見習い部隊の雷人が見付けたことり率いる鳥★人類の巣にやって来たわ。

 

巣の場所はついこの間、秋葉原に新しくできたばかりの“アキバタワー”。

 

このアキバタワーの展望フロアに変異黒化最終段階鳥★人類“ことり”が…。

 

「アキバタワー…ね。なんとかと煙は高いところが好きって言うから、こんな高いところに陣取ってるのかしら?」

 

「さぁーな。とにかく、ここの展望フロアで真っ黒になったことりさんが待ってるんだ。ことりさんさえどうにかすれば…。」

 

枝分かれした鳥★人類ウイルスの根源…マザーウイルスの保有者のことりに坑ウイルス剤をぶち込めば、ようやく今回の騒動もおしまいよ。

 

「ええ。今回のバカ騒ぎも終わりね。」

 

「そーゆーことだな。っし!真姫!装備の確認は?」

 

「ライフルの残弾は問題なし。坑ウイルス結晶ブレードもバッチリ!」

 

アサルトライフルも坑ウイルス結晶ブレードも準備は万端よ!

 

変異黒化したことりは、あの足元から発生している高濃度の鳥★人類ウイルスにさえ気を付ければ倒すのは難しくはないわ。

 

「ん?ハンドガンは?確か真姫も持ってなかったか?」

 

「あぁ、ハンドガンね。あれならさっきの“無限の荒縄(アンリミッデド・アラナワ・ワークス)”で落としちゃったみたいなのよ。まぁハンドガンなんて無くても頭の狂った鳥娘の1羽くらいならどうとでもなるわ。」

 

「おいおい…大丈夫かよ?今回はそんな感じで散々に油断して酷い目に会いまくってるだろーが…ったく…ホラ、俺のハンドガン貸してやるから一応は持っていろ。ゲームで言えばこの先にラスボスがいんだ。ナニがあるかわかんねぇーぞ。」

 

「べ、別にいいわよ!大体!銃がなくてもこの坑ウイルス結晶ブレードが1本あれば大丈夫なんだから!」

 

海未みたいに無双できるような腕前はまだないけど、私も一応は園田流剣闘術を習っているのよ。

 

西木野警備保障の鉄火場のお仕事にこっそり付いていって、戦闘にも参加したこともあるから実戦経験だって問題ないわ。

 

あとから団長に泣かれながら説教されたけど…。

 

海未や海未のお祖父様でもある私のお師匠様みたいにフルオートでばら蒔かれる弾丸を相手に、斬って避けて制圧するとかは無理だけど、私だって最近は拳銃の弾の1発くらいならブレードで斬れるようになったし。

 

だから銃がなくてもブレードが1本あれば何とかしてみせるわ!

 

「いいからお守り代わりにでも持ってけ!どうもこっから先はお前一人で行かなきゃダメみたいだからな。」

 

「え?!私が1人ってなんで?!ソラは一緒に来てくれないの?!」

 

「俺だって真姫と一緒に行きてぇーよ。けどな、どうやら俺はぞろぞろと集まってきた鳥ゾンビ共の足止めをしなきゃなんねぇーみたいだからな。」

 

「っ!ウソ?!いつの間にこんなに集まってきた?!」

 

振り向いた先には道を埋め尽くすように大量の鳥ゾンビがひしめいていたわ…。

 

「ま、ここは敵の…鳥★人類の本拠地なんだ。雑魚もガンガン湧いてくるさ。」

 

「ソラ…。」

 

「心配ねぇーからそんな顔すんなって。動きも鈍いし鳥能力も使えない雑魚の鳥ゾンビだけなら俺だけでもなんとかなる。それよりも…俺としてはことりさんの相手をしなきゃなんねぇー真姫の方が心配だよ。」

 

「わ、私だって大丈夫よ!1人でも…1人でも…私は……。」

 

「真姫…ちょっとゴメンな。」

 

「…………え?」

 

私の名前を呼んだソラは突然、私のことを抱き締めてくれたわ。

 

たぶん、私が不安がってるのが分かっちゃったから、落ち着かせるためにこうして抱き締めてくれてるんでしょうね…。

 

ソラ…あったかいな…。

 

……そう言えばにこちゃんが何時だか言っていたわね。

 

“大好きな人の温もりは私に勇気をくれる。”って。

 

うん。

 

にこちゃんの言う通りかもしれないわ。

 

大好きな人の…ソラの温もりが不安でいっぱいだった私に、闘う勇気をわけてくれているような気がする。

 

ここから先、私は一人でも私は一人じゃない。

 

ソラがいる。

 

ソラだけじゃない。

 

私を助けてくれた沢山の大切な人達の想いも、きっと私と一緒にいてくれる。

 

今の私には沢山の大好きの力を集まってる。

 

大丈夫。

 

私は大丈夫。

 

私なら大丈夫。

 

私なら絶対に大丈夫。

 

「落ち着いたみたいだな。心配しんな。俺も雑魚共を片付けたらすぐに真姫の所に行くよ。だから…だから少しだけ、真姫だけでも頑張れるか?」

 

「うん!任せて!」

 

「イイ子だ…じゃ失礼だな。うん。やっぱこんな時はイイ女だ。かな?」

 

「うふふ♪ありがと♪ねぇ?ソラはイイ女はキライ?」

 

「んにゃ。ガンプラバトルと同じくらいに大好きだ。」

 

「良かった♪イイ女がキライって言われたらどうしようかと思ったわ♪それじゃそのイイ女の真姫ちゃんからのお願い♪」

 

「お願い?」

 

「そう。お願いよ。……ねぇソラ?全部終わったら、また二人でデートに来ましょ?今日みたいに色んなお店を覗いて、今日と同じお店で美味しいパスタを食べて、それから…それから…。」

 

「随分と可愛いお願いだな。おうよ。いいぞ。また来よう、二人で。その為にも…まずは!」

 

「うん!今はそれぞれがやるべきことを!」

 

「俺は雑魚共の足止めを!」

 

「私はことりの討伐を!」

 

「「さぁ!狩りの時間の始まりよ(だ)!!!」」

 

待ってなさい!ことり!

 

今アンタからのところに行って、特別製の鉛弾(子供が誤ってお口にいれてしまっても安心安全な天然素材100%を使用した特殊素材でコーティングされた西木野製薬特製の対鳥★人類用坑ウイルスBB弾です!)をぶち込んであげるわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このときの私は知らなかったわ…。

 

まさか…ことりとの最終決戦があんな幕引きになるなんて…。

 

あんな終わりなんて…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「電源が生きていてホントに良かったわ…。このバカみたいに高いアキバタワーを階段で昇るなんて、決戦前にそんな無駄な体力を使いたくないもんね…。」

 

鳥ゾンビの足止めに残ったソラと別れた私は、変異黒化最終段階鳥★人類“ことり”を探して1人でアキバタワーに突入したわ。

 

ホントはすぐにでも展望フロアに向かいたかったんだけど、もしアキバタワー内に鳥ゾンビが居たりして、“ことり”との戦闘中に背後から襲撃されたらたまったもんじゃないから、まずはアキバタワー内の探索を優先させたの。

 

1階から少しずつ調べてみたんだけど、結果としてはアキバタワー内には何故か1羽も鳥ゾンビがいなかたったわ。

 

隠れているってワケでもないみたいだし…。

 

うん…。なんだか逆に不気味ね…。

 

「まぁいいわ。備えあれば嬉しいな…じゃなくて備えあれば憂いなしってことで一応は調べただけし。居ないなら居ないでいいのよ。」

 

私は展望フロアへと向かうエレベーターの中でそんな独り言を呟きながら、インジケーター(エレベーターの階数表示版)を見上げて展望フロアへの到着を待つわ。

 

「次が展望フロア……。」

 

エレベーターが止まるとき特有の軽いGから解放されると、閉じられていた扉が左右に開いて合成音声のアナウンスが展望フロアへの到着を告げるわ。

 

「“ことり”は……。」

 

『籠の~なか~♪』

 

っ?!今の“ことり”の声?!違う…これって…歌声?

 

どこから…。

 

『閉じこ~めて~♪』

 

色んな人達の協力のお陰でようやくたどり着けた決戦の地。

 

鳥★人類の本拠地“アキバタワー”の展望フロアには、“ことり”の優しげで柔らかな歌声が響いていたわ。

 

『私だ~け~の~モノ~に~♪』

 

“ことり”はまだ私が展望フロアに侵入したことに気付いてないのかしら?

 

ならこのまま隠れて近付いて奇襲で一気に終わらせちゃいましょ。

 

奇襲が卑怯とかって言わせないわよ?

 

相手はナニをするかわからない鳥★人類…そのなかでも唯一の最終段階に到達している“ことり”なんだもの。

 

手段を選んでいる余裕はないわ。

 

『しちゃいたいな~♪今の~アナタ~♪』

 

それにしても……この歌って歌詞が少し違ってはいるけどどこか別の世界線でスクールアイドルをやってることり達のユニットの曲“小夜啼鳥恋詩(ナイチンゲールラブソング)”…よね?

 

『それは~恋の詩~♪』

 

…少し歌詞が変わるだけで随分と物騒な歌になったわね…。

 

『ふたりきり~♪籠の~なかで~♪』

 

あ…見付けた!

 

街で見たときとは違う喪服のよう真っ黒なドレス…アレってウェディングドレスかしら?をその身に纏った“ことり”は、展望フロアの下界が見下ろせる窓辺で優雅に歌を口ずさみながらお茶をしていたわ。

 

『子作り~♪し~たいな~♪』

 

って!

 

「“小夜啼鳥恋詩”に子作りなんて歌詞はないわよ!!!名曲を変な改変で汚さないで!!!」

 

「うふふ♪いらっしゃい♪真姫ちゃん♪“ことり”のお歌は真姫ちゃんはお気に召さなかったみたいだね?」

 

あ?!

 

しまった!

 

思わず“子作り~♪し~たいな~♪”なんてバカな歌詞にツッコミ入れちゃったわ!

 

隠れて近付いて奇襲で終わらせようって作戦が台無しじゃない?!

 

「当たり前でしょ!歌うなら歌うでちゃんとした歌詞で歌いなさいよ!バカな歌詞のせいで奇襲し損ねたじゃない!」

 

「え~♪子作りVer.もいい~と思わない?」

 

「思わない!ナニよ!その子作りVer.って!そんなバージョンはないわよ!」

 

「うふふ♪真姫ちゃんのツッコミ♪今日もキレキレだね♪」

 

「アンタ達がツッコミ処満載だからでしょ!」

 

「え~?そうかなぁ~?」

 

「そうよ!」

 

あーもう!時間が無いって言うのになんでこんなくだらないことで“ことり”と言いあわなきゃいけのいのよ!

 

にこちゃんの話だと早く“ことり”をどうにかしないと世界中の生物が鳥★人類化しちゃうらしいし…。

 

早く“ことり”を……アレ…なんで私、黒化してる“ことり”と普通に会話してるの…?

 

今までの黒化状態のことりとはまともな会話はできなかったはずなんだけど…。

 

「うふふふふふふ♪ふしぎそ~なお顔してるね♪なんでことりが暴れてないかって?思ってるんだよね♪」

 

「…そうよ。なんでことりはいつもみたいに暴れてないのよ?さっき街で会ったときはいつも通りに暴走していたのに…?」

 

「し~らない♪」

 

「は?」

 

「だから、し~らない♪」

 

「知らないってアンタ!」

 

「そんなことよりも……ねぇ?真姫ちゃん♪ことりがことりのままでいるうちに、真姫ちゃんには早くその坑ウイルス剤を撃っちゃって欲し~かな?」

 

「は?え?え?えぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

坑ウイルス剤を撃っちゃって欲しい?!

 

それって自分を倒せってことよね?!

 

まさかナニかのワナ?!

 

「だってことりの鳥能力“ことりの世界(ちゅんちゅんわーるど)”が発動しちゃったら、ことりはみんなのことりに…全ての鳥★人類の頂点に立つお姫様になっちゃうの。それはと~ってもめんどうじゃないかな?ことりはみんなのことりじゃなくて、ソラ君だけのことりでいたいんだ。」

 

「ソラだけのことり…。」

 

そうだわ…ことりの行動原理はいかにしてソラと(ついでに私達“μ's”メンバーと)ハッピーになるか…。

 

それ以外はことりにとっては雑事に過ぎないのよ。

 

世界中の生物を鳥★人類にしたらことりが頂点に…王になる…。

 

うん。王様とか確かになんだか面倒そうよね。

 

「うん♪ソラ君だけのことり♪ことりの中の黒いことりは生きてるモノをぜ~んぶ、鳥★人類に変えちゃってから、ソラ君以外はみんなお料理にしちゃえばイイんだって思ってるんだけど、ことりはそんなめんどうなことしたくないんだ。」

 

その言い方だと面倒じゃなかったら黒化状態のことりのプランを実行するってことよね。

 

世界中を鳥★人類にしたあとに、支配下に置いた鳥★人類を全部お料理にしちゃうとか…相変わらずの狂いっぷりでドン引きだわ…。

 

「それにもうこの遊びも飽きちゃったし♪これ以上もっと無茶苦茶なことしたらソラ君にも怒られそうだしね~♪だから、この辺で終わりにしようかなって思って、今にも暴れだしちゃいそうな黒いことりをがんばって抑え込んでるんたよ~♪うん♪今がチャンスだよ~♪真姫ちゃん♪ヤるなら今のうちだよ?ね♪」

 

ことりが自分の意思で黒化を抑え込んでる?

 

っていうか…出来たんだ。そんなこと。

 

アレって発動条件が満たされたら自動で発動して暴れだすモノだと思っていたわ。

 

どうでもいいけど最後の最後にコレって…なんだかどっと疲れちゃったわ…。

 

「ホントは今日だってこっそり真姫ちゃんとソラ君のデートを見守ってるつもりだったんだ。でも…幸せそうに笑ってる真姫ちゃんを見た瞬間……ことりの中の黒いことりが暴れだしちゃって…。そのときに止めても良かったんだけど、つい♪」

 

つい♪で今日の私達のデートはこんな悲惨か事態になったんだ…。

 

考えたらダメよ真姫…。

 

諦めなきゃダメ。

 

そうよ。色んなことを諦めちゃえば楽になれるわ。

 

きっとこれが安楽死を選ぶ時の心境なのね。

 

「こんなことになってことりもびっくりだよ~♪」

 

「私達の方がびっくりよ…。」

 

「そうだよね~♪鳥★人類ウイルスってな~に?って感じだったよね♪」

 

「ホントよ…。」

 

鳥★人類ウイルス…ね。

 

ことりのマザーウイルスに坑ウイルス剤投与すれば、みんな元通りになるけど…。

 

結局、鳥★人類ウイルスってなんだったのかしら?

 

どうしてことりの黒化ウイルス(仮)は変異したんだろ?

 

どうして私には感染しなかったんだろ?

 

…うん。ラボにはマザーウイルスから切り離した鳥★人類ウイルスのサンプルがあるから、あとでじっくりと考察してみましょ。

 

そのためにもさっさとラスボスのことりをヤっちゃいましょ!

 

ここでホントならラストバトルよ!ってなるんだけど……

 

「…なんでラスボスがこんなに簡単に片付きそうになってるのよ…。納得いかない…いかないけど…もう諦めなきゃ…。」

 

「あはは♪じんせいは諦めが肝心だもんね♪真姫ちゃん♪今日はデートの邪魔しちゃってゴメンね?」

 

「はぁ…もういいわ…。おとなしくヤられてくれるんならどうでもいい。」

 

「は~い♪それじゃ…おねがいね♪」

 

「えぇ。おやすみ。ことり。」

 

まぁ色々な謎も残ってるし釈然としないモノもあるけど、簡単に終わってくれて助かるわ。

 

バイバイ。鳥★人類。

 

バカ騒ぎもこれでおしまい。

 

私のアサルトライフルから発射された坑ウイルスBB弾はことりに着弾して……そして………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ソラ!お待たせ!」

 

あの鳥★人類パンデミックが起こった日からもう1週間…。

 

街は平静を取り戻していつもと変わらないありふれた日常が帰ってきたわ。

 

結局、鳥★人類ウイルスの存在は総理大臣の蒔苗(まかない)のおじい様の鶴の一声によって隠されることが決まったわ。

 

世間一般には新型のインフルエンザウイルスが発見された!と、思ったら今までと同じインフルエンザウイルスでした。って感じで発表されたの。

 

知らないって幸せよね。

 

「お、やっと来たな。」

 

あの日、鳥★人類と戦ったみんなには箝口令が敷かれて、団長達が“お嬢が世界を救ったのになんで誰にも言えねぇーんだ!”って怒っていたわね。

 

世界を救ったには代わりはないけど、ラストバトルはなんか…ねぇ…。

 

正直に言ってあんな最後で世界を救ったなんて言われたくないわ…。

 

流石にアレはないわよね?

 

「時間通りに来れると思ったんだけど、海未の捕獲に時間かかっちゃって。」

 

「海未さんの捕獲って…ナニしてきたんだよ…。」

 

まぁ鳥★人類ウイルスが隠蔽されたとか、世界を救ったとか、私にはとってはどうでもいいわ。

 

そう…問題は今日のデートのリベンジよ!

 

「今日こそは邪魔されないように邪魔してきそうな連中をみんな捕まえて監禁してきたの。」

 

前回は準備もデータも何もかもが不足している状態での実戦(デート)だったけど、前回の反省を生かして今日は準備は万全よ!

 

ナニを隠そう今回は予め邪魔しそうなことり達をみんな捕まえて監禁してあるわ!

 

海未の捕獲だけは手こずったけど、今日の為に海未のお祖父様…私のお師匠様に理由を話して、海未捕獲の助っ人に出向いて貰ったんだから♪

 

流石の海未でもリアルサムライなお師匠様には敵わないわ。

 

もちろん護衛もバッチリ!

 

今日は西木野警備保障“鉄華団”のフルメンバーよ!

 

指揮を執ってる団長には怪しいヤツは片っ端からヤりなさい。って厳命してあるし♪

 

「うぉぉぉぉぉい!監禁とかナニさらっとおっかねぇーこと言ってんだよ!」

 

ことりの人○料理よりは遥かにマシよ。

 

デートが終わったらちゃんとリリースするつもりだし。

 

「デートが終わったらちゃんと解放するわよ。」

 

「解放すればイイってもんじゃねぇー気がすんだけど…。」

 

「いーの!ホラ!行くわよ!今日こそはちゃんと最後までデートしてみせるんだから!」

 

「へいへい…ま、いっか。んじゃ行きますか。」

 

「うん!」

 

さぁ!今日こそは最終目標!ラブホテルで初体験よ!

 

真姫!気合い入れていくわよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ことりったら…仕方ない子ね…。折角、貴女を全ての生物の頂点にしてあげようっておもったのに……。まぁいいわ…。次はこの私が…原始鳥★人類“クイーンバード”が、面白おかしく世界中の全ての生物を鳥★人類化させてみせるわ…。ウフフフフフフフフフ…』

 

私達は勘違いをしていたの…。

 

いえ…見逃していたって言うべきかしら?

 

マザーウイルスを保有していたことりのマザーたる存在を……。

 

“狂った鳥の物語(コトリハザード)”は……まだ…終わっては……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[東條希生誕祭特別編 次回予告]

 

アレは…まだうちが“わたし”だった頃のお話。

 

海辺の街で出会ったのはうちと同じ寂しそうな瞳をした少年。

 

これはうちとあの子の出会いと別れ…そして小さな恋のお話。

 

そう…うちの初めての恋のお話。

 

 

次回 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~」

 

 

ねぇ?キミは覚えとる?

 

うちとの初めての……。

 

 

※特別編予告内容は通知無しに変更される場合がございます。何卒ご了承下さいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

真姫ちゃん生誕祭特別編…どうしてこうなった…。
ラストはちゃんとした真面目(?)なバトルになる筈だったのですが、またまた気づけばあの様な有り様になっておりました…。
ソラのハンドガンとかプレゼントのチョーカーとか色々と伏線も張ったいたのですが、全てが無駄に!
ですが通常装備の真姫ちゃんが変異黒化状態のことりさんに勝てる未来が浮かばなく、泣く泣くあの様な結末になりました。
なんだか少しずつことりさんにこのSSが浸食されて来ていますね…。

今後の予定ですが、来週からは何時もの週一の更新速度に戻りまして本編第6話「米と猫とツンデレと」を再開したします。
本編6話そのろくではなんと久し振りのガンプラバトルが始まります。
花陽ちゃんが謎のお姉さんと共に赤いνガンダムに挑みます。

また、6月9日には希さんの生誕祭特別編を予定しております。
作中での次回予告にもございましたが、次回は希さんの小さい頃のお話になります。
次回の特別編はガンプラバトルをマシマシでお送りする予定でございます。
さらには本編に先駆けて希さんのガンプラも登場予定だったりしております。

相も変わらずのグダグダ見切り発車ではございますが、お付き合いいただければ幸いでございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

さて、本日6月9日は我等がスピリチュアル姐さん、東條 希さんの生誕祭でございます。
本日は希さんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりましたのんたん生誕祭特別編をお送りいたします。

時間軸は現在の本編よりも少しだけ先、地区予選第二開戦のお話になります。
そこから作中では過去に遡り、希さんが小学生の頃のお話になります。






それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ①」 はじまります。





















前期ガンプライブ秋葉原地区予選第二回戦。

 

この日、ウチら音ノ木坂学院ガンプラバトル部 チーム“μ's”は、今大会始まって以来の大ピンチを迎えていたんよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ!前期ガンプライブ!秋葉原地区予選第二回戦!音ノ木坂学院ガンプラバトル部!チーム“μ's”と!アキバ・インターナショナル・ハイスクール!ガンプラバトル部!チーム“jewel(ジュエル)”とのバトルも!泣いても笑っても残すところあとは1試合!雌雄を決する最終第5バトルだけだぁぁぁぁぁ!!!さぁ!さぁ!さぁ!解説のMr.ガンプラ!今までのバトルを振り替えってナニか一言お願いします!』

 

『そうだね…うん。正直に言えば予想外の事態だね。元世界王者、“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”鳴神 青空君、“戦乙女(いくさおとめ)”絢瀬 絵里君、“無冠の女王(ノー・クラウン)”矢澤 にこ君。今回のバトルはそんな世界レベルに達している彼等三人のスクールファイターを有するチーム“μ's”が圧勝すると思っていたんだけど…。』

 

『あー、確かに1戦目、2戦目は圧倒的な力の差を見せ付ける形での勝利でしたけど、続く3戦目、4戦目は自滅に次ぐ自滅の酷い内容でしたからねー…。』

 

『いやはや…地雷原をバスターライフルで凪ぎ払って無理矢理に突破しようとするなんて、そんな無茶苦茶な方法は僕は初めて観たよ…。』

 

『あれは…まぁドン引きでしたねー。さぁ!気を取り直して!そんな最終第5バトル!選出されたのはシングルバトル!勝敗を左右する運命のバトルフィールドは………………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

改めまして、おはようさん♪こんにちは♪こんばんわ♪

 

ウチの名前は東條 希♪

 

国立音ノ木坂学院の3年生♪

 

これでも一応は生徒会の副会長もやってるんよ?

 

チャームポイントはなんと言っても!このおっきなオッパイ♪

 

サイズはなんとビックリ!90cmもあるんよ♪

 

ウチは“μ's”で1番の巨乳さんやねん♪

 

なぁなぁ♪そこのキミ♪

 

ウチの自慢のオッパイ♪ちょい触ってみぃ~へん?

 

指でつんつん♪イタズラしてみぃ~へん?

 

谷間に顔を埋めて、ふがふがしてもえぇ~んよ?

 

もちろんパイの谷間に青筋浮かんでビキビキになっとるやんちゃなお肉の棒さんはさんで、わしわし♪ズリズリ♪気持ち良く♪なんてこともできるんよ♪

 

谷間からこんにちわした亀さんのさきっちょ♪ウチがぺろぺろしてあげよか?

 

気持ちえぇ~よぉ♪

 

気持ちよすぎてすぐにぴゅっぴゅっってしたくなるんよ♪

 

もちろん♪ウチのオッパイで気持ちよくぴゅっぴゅっしたら♪次はおまたの間でえっちなヨダレ垂れ流しにして物欲しそ~にしとる下のお口で、キミのお○ん○ん♪ペロリと食べちゃうでぇ~♪

 

うふふ♪だいじょ~ぶ♪

 

どーてーさんでも安心してや♪

 

ウチがちゃ~んとリードして、いっぱい♪いっぱい♪気持ちよくしてアゲル♪

 

な~んて♪冗談♪

 

ウチはそんなん誰でもペロリと食べちゃうよ~なビッチちゃんやないんよ?

 

こう見えて、ウチって身持ちは固いんよ♪

 

そらっち一筋♪

 

うふふ♪ウチな?えっちな動画観るんはキライやないから、実戦経験は残念やけど知識だけは豊富なんよ♪

 

そんなちょいえっちなウチの好きな食べ物は焼肉♪

 

嫌いな食べ物はキャラメル♪

 

得意料理はおうどんさん♪

 

特技は占い♪

 

知っとる?ウチの占いはちょいスゴいんよ?

 

百発百中♪ニュータイプも真っ青な的中率♪

 

あなたの未来も占ってあげよ~か?

 

え?占いはいらない?自己紹介もいらない?

 

早くお話を進めろ?

 

もう!いけずやなぁ~!本編やとウチの出番なんてまだほとんどないんやから、ちょっと位は自己紹介させてくれてもえ~んやないの?

 

え?別の世界線の“μ's”の東條 希は有名やから、今さら自己紹介の必要はない?

 

あ~…まぁ確かに別の世界線でスクールアイドルやっとる方のウチは、結構知っとる人も多いんよね?

 

ん~?なら自己紹介は必要ないんかなぁ…?

 

でも一応は…ウチのこと、もっと知りたい人がおったら、Wiki○ediaで軽~く検索してみてな?

 

では♪では♪お話を進めよっか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「げっ?!よりにもよって海中戦!しかも“深海フィールド”かよ!」

 

前期ガンプライブ秋葉原地区予選第二回戦。

 

ウチら“μ's”は第1バトル、第2バトルで順調に勝ちを納め、あと1勝すれば次の第三回戦へと進めるハズやったんよ…。

 

そんなウチら“μ's”の第二回戦。

 

先ずは第1バトル。

 

選出されたバトル形式は予め登録していた3機編成のユニットの内からどれか一つが出撃する、3対3のユニットバトル。

 

ランダム選出で選ばれたのはそらっち、えりち、にこっちの3人で構成されたチーム“μ's”でも最強戦力を集めたユニット“Lilac(ライラック)”。

 

もちろん通常形式のバトルでそらっち達3人が負けるはずもなく、第1バトルは接敵して数十秒でおしまいやったん。

 

続く第2バトルで選出されたバトル形式は2対2のタッグバトル。

 

出撃メンバーとしてランダム抽選でウチら“μ's”から選ばれたスクールファイターは、最近赤丸急上昇中の噂の新人スクールファイターな真姫ちゃんと、世界初の電子精霊4体同時契約してるって話題になっとる花陽ちゃん。

 

そんな1年生スクールファイター二人で出撃した第2バトル。

 

前衛系の真姫ちゃんと後衛系の花陽ちゃんの二人の相性はそんなんわるないし、敵さんもお世辞にも強いとは言えん相手やったから、二人で上手に連携して、真姫ちゃんが追い込んで最後は花陽ちゃんのレールカノンでぶち抜いてあっさりと敵機を撃墜♪

 

第2バトルも無事に勝利を掴んだんよ。

 

そう。この第2バトルまでは何の問題も無かったん。

 

ウチらならあと1勝なんて、ぶっちゃけ楽勝やと思っていたんよ…。

 

でも…問題はここからやった…。

 

第3バトル。選出されたバトル形式は1対1のシングルバトル。

 

チーム“μ's”からランダム抽選で選ばれたのは1年生スクールファイターの凛ちゃん。

 

凛ちゃんは経験は浅いけど、決して弱いファイターやないんよ?

 

スクールファイター全体では今のところは中の下か上の下って感じの強さかな?

 

ただ、今回は選ばれたバトルフィールドとの相性が悪すぎやったんよ。

 

第3バトルで選出されたバトルフィールドは要塞内部。

 

しかもめっちゃ入り組んでて、まるで迷路のような要塞やったん。

 

凛ちゃんの機体は高速戦闘に特化した機体…そんな機体を操る凛ちゃんは、いつものバトルのように開始直後にブースト全開で駆け出して、そのままスピードの出しすぎで最初のカーブを曲がりきれなくて壁に全力で激突して大破してもうたんよ…。

 

凛ちゃんの“ぎにゃぁぁぁぁ!!!”って叫び声が響いた直後、会場全体が一瞬しーんとなったなぁ…。

 

第3バトルはそんなおバカな凛ちゃんの自滅で幕を閉じたんよ。

 

そんでもってお次の第4バトル。

 

選出されたバトル形式はまたまた3対3のユニットバトル。

 

第4バトル以降はランダム抽選での出撃やのうて、出撃するメンバー(ユニットバトルのバトルは登録ユニット)は任意に決められるんよ。

 

だから、ウチら“μ's”が選んだ出撃ユニットは穂乃果ちゃん、ことりちゃん、海未ちゃんの二年生♀トリオ。

 

穂乃果ちゃんの考えなしの突撃がちょい怖いんやけど、ベテランファイターのことりちゃんと凄腕スナイパーの海未ちゃんがいればなんとかなるやろ♪って思っとんたやけど…。

 

ウチらの前にまたまた難儀なバトルフィールドが立ちはだかったんよ。

 

第4バトルで選出されたバトルフィールドはちょい特殊なフィールド

 

全域飛行禁止の“高重力フィールド”。

 

おまけに今回は見渡す限りの地雷原。

 

このバトルフィールド…飛行が出来ない以上は地雷原を歩いて進んでいかなあかん。

 

幸いにも海未ちゃんの機体は狙撃用の高感度センサーを積んどるから、地雷原で設置されている地雷を見付けて避けながら進むんは問題なかったんよ。

 

地雷を避けながらゆっくり進んで、敵機を海未ちゃんとことりちゃんの射程内に捉えたら遠距離から一気に決める。

 

それだけで終わりのハズやった。

 

そんな勝ち筋の見えとる第4バトルのバトル開始直後。

 

まずはアホの化身の穂乃果ちゃんがやらかしおったん。

 

凛ちゃんとおんなじように開幕の全力フルブースト。

 

そして真っ直ぐに地雷原に突撃して………ドカン♪

 

穂乃果ちゃんが開幕フルブーストで突撃するんは今に始まったことやないけど、まさか地雷原にまで突撃していくとは誰も予想できんかったわ~。

 

バトル開始前にはちゃんとそらっちとえりちが地雷原の説明してあげてたハズやったんけど、穂乃果ちゃんの脳ミソさんの容量じゃ理解できへんかったんやなぁ…。

 

地雷原に突っ込んで大爆発した穂乃果ちゃんはもちろん撃墜判定で退場。

 

まぁ穂乃果ちゃんが退場しても海未ちゃんとことりちゃんが残っとるから、このバトルは十分にイケるとおもったんやけど、ウチらの予想外の事態はこれだけでは終わらんかった。

 

突撃アホ娘な穂乃果ちゃんの次にやらかしたんは、ベテランファイターのハズのことりちゃん…。

 

ことりちゃんはしばらくは海未ちゃんの先導で地雷原を慎重に進んでいたんやけど、ナニを考えたんか急に進路上の地雷原に向けて大型バスターライフルをぶっぱなし出したんよ。

 

ことりちゃんの愛機“ウィングガンダム・リトルバード”ご自慢の大型バスターライフルのごんぶとビームで凪ぎ払われた地雷原はもちろん大爆発。

 

更には誘爆に次ぐ誘爆で辺り一面の地雷が一斉に爆発してもうて、ことりちゃんと海未ちゃんを巻き込んでの派手な爆発祭りに…。

 

そんな大爆発に巻き込まれて防御特化でもない二人の機体が生き残れる訳もなく…。

 

爆発が収まったあとには海未ちゃんの機体もことりちゃんの機体も、跡形もなく吹き飛んでいたんよ。

 

結果的には第4バトルも第3バトルに続いて自滅で負け…。

 

“μ's”が誇る二大アホ娘と狂った鳥娘が盛大にポカした結果、残り1勝で終わるハズやった地区予選第二回戦は最終第5バトルへともつれ込むことになったんよ。

 

そんな秋葉原地区予選二回戦の勝敗を決する最終第5バトルのバトルフィールドとして選ばれたんは、さっきそらっちが言ったように海中戦…しかも“深海フィールド”。

 

深海フィールドやと高機動型のように装甲の薄い機体やったら、水圧に耐えきれんで圧壊してしまうこともあるんよ…。

 

あとは水中やとビーム兵器の威力も大幅に減衰してしまうし…。

 

そらっちが言ったとおり、ちょい厄介なことになったなぁ…。

 

ま♪ウチの“ハーミット”は全環境完全対応型の汎用機やから、深海でも砂漠でもな~んも問題あらへんのやけどね。

 

「深海フィールド…ね。また随分と厄介なフィールドが選出されちゃったわね…。ねぇ?誰が出る?最終バトルの第5戦だから、連戦ペナルティはないから誰が出てもいいけど……。」

 

みんなのまとめ役なえりちがアゴに手を当てて少しだけ考え込んだあと、ウチらに“誰が出る”と尋ねてきとる。

 

確実に勝ちたいんなら、そらっちかえりちかにこっちの内の誰かが出ればええんやけど…。

 

「そうね……でもとりあえずは……!ことりとアホ乃果と凛は出さないわよ!絶対に!このアホ共は出せばまたやらかすわよ!夢の終わりが自滅だなんて!私は認めないからんだかね!」

 

うわぁ…にこっちは荒ぶっとるなぁ。

 

まぁにこっちとしてはおバカな自滅でせっかくの勝ち星を逃したアホ娘2人と鳥娘には、第三回戦進出がかかっとる大事なバトルを任せたくはないんやろなぁ。

 

「えぇ~!ことりがでた~い♪さっきのバトルで地雷原ちまちま進んでスッゴいフラストレ~ション溜まっちゃたんだもん♪ことりがでて、み~んなまとめてバスターライフルぶっぱ~で消し飛ばしちゃうんだから♪ここはことりちゃんとリトルバードにおまかせですぅ♪」

 

「にこちゃん!穂乃果のお名前はアホ乃果じゃないよ!穂乃果だよ!あと海のなかでも穂乃果なららくしょーだもん!バーンってとつげきしてドーンってやっつけちゃうんだから!うん!ここは穂乃果がいくよ!」

 

対するクレイジー・リトルバードことりちゃんとアホの化身の穂乃果ちゃんは、最終第5バトルには自分が出撃するって言っとるけど…ウチとしては堪忍して欲しいわぁ。

 

そう思っとるんはウチだけやのうて、そらっちやえりち、海未ちゃんに真姫ちゃんも呆れ顔&半目で穂乃果ちゃんとことりちゃんを見とる。

 

花陽ちゃんも呆れ顔こそしとらんけど、苦笑いで困った顔やね。

 

ウチらは別にいじわるで穂乃果ちゃんとことりちゃんには任せられへんって思っとるん訳やないんよ?

 

相手チームのスクールファイターのレベルを見る限りは、おバカなことをせぇへんで普通に戦えばことりちゃんなら余裕で、もちろん穂乃果ちゃんも多少は苦戦したとしても最終的には負けることはない思う。

 

せやけど今回のバトルで選出されたバトルフィールド…深海フィールドと二人の相性はハッキリ言ってよくはないんよ。

 

ことりちゃんのウィングガンダム・リトルバードのメイン武装は大出力ビームをぶっ放す大型バスターライフル。

 

水中でビームの威力が減衰しても、ことりちゃんのリトルバードのドン引きビームなら敵機を撃墜するんは問題はないんやけど、機体本体が水中戦に対応しとらん機体やから、動きがめっちゃ制限されてしまうん。

 

大事なこの1戦を任せるにはちょい不安やねん。

 

穂乃果ちゃんもストライカーパックを非ビーム系の武装を装備しとる“シュバリエストライカー”に換装すれば、水中戦も可能やけど、確か穂乃果ちゃんには水中戦の経験が無かったハズやねん。

 

初めての水中戦の穂乃果ちゃんに、勝敗を左右する大事な最終第5バトルを任せるんはちょい怖いわぁ…。

 

「凛は調子にのって自滅したから反省中だにゃ…。おんなじ自滅仲間の穂乃果ちゃんやことりちゃんみたいに自信満々で出たい!なんてとってもじゃにゃいけどいえねぇーにゃ…。」

 

一方の凛ちゃんはすみっこにちょこんと正座で座って、ちゃ~んと反省中やね。

 

そんな凛ちゃんはただ反省して正座しとるだけやないんよ?

 

真姫ちゃんが反省を促すためにって、えりちが常に持ち歩いとる毎度お馴染みな荒縄で凛ちゃんを亀さん縛りでデコレーションして、おまけに正座しとるお膝の上にもえりちが持っとった石(えりちがなんで拷問用の石なんて持ち歩いとるかはうちに聞かんでな?えりちのカバンは音ノ木坂七不思議の一つやさかい…。)を乗せて。

 

これは“石抱”ちゅ~日本古来の拷問やね♪

 

拷問ちゅ~っても、正座の脚の下には三角のギザギザがついとる十露盤(そろばん)板は敷いとらんし、お膝の上の石もまだ軽いヤツやから、身体的にはそこまでダメージは入っとらんハズやねん。

 

見た目の恥ずかしさと、足が痺れてきたらそらっちと真姫ちゃんがしびれびれをツンツンするのさえ我慢すれば、そこまで酷いお仕置きやないんよ。

 

真姫ちゃんが本気を出してお仕置きの拷問をし始めたら、怪しい薬やらえっちなことに使うために改造した分娩台やら、色々とヤバいモン持ち出して来るからなぁ…。

 

それに比べれば遥かにマシやねん。

 

せやから凛ちゃん。もうちょい我慢したってな?

 

「えぇい!穂乃果もことりもうっさいわよ!アンタ達二人は少しは反省中の凛を見習いなさい!大体!アンタ達が出たらどうせまた自滅するんでしょ!って言うか!穂乃果と凛はともかく!ことり!アンタはアホじゃないんだから少しは考えて行動しなさい!なんで地雷原にバスターライフルぶっぱなすのよ!あり得ないでしょ!」

 

「あぁ!にこちゃんひどい!穂乃果のことまたアホって言った!穂乃果はアホじゃないもん!ちょっとお勉強が苦手なだけだもん!」

 

「世間一般ではお勉強が苦手なヤツをアホって呼ぶにゃ。にぁ…凛もアホじゃにゃいにゃ…っていいたいけど、調子ぶっこいてスピード出しすぎて曲がりきれなくて自滅した凛には、今回はアホじゃにゃいって胸をはって言えにゃいにゃ…。」

 

穂乃果ちゃんがアホと違うんやったら、この世は恐ろしいことになるなぁ。

 

凛ちゃんはちゃんとアホって自覚しとるようやね。

 

良かったね、凛ちゃん。

 

穂乃果ちゃんみたいにアホやないって言っとったら、凛ちゃんの後ろで笑顔で両手に怪しいお薬持って立っとる真姫ちゃんの実験台になっとたよ。

 

「ちゃんと考えてるよ~♪でも考えても結局はめんど~になってくるから、み~んなまとめて消し飛ばしちゃえ~ってなるの♪そっちのほ~が早いもんね♪やんやん♪ことりちゃんのおちゃめさん♪ね♪ソラ君♪こんなことりもかわいいでしょ♪ところでぇ…このあとソラ君っておひまかな?おひまだったら、ことりと一緒にらぶほてるに…」

 

考えとっても途中で考えるん止めて、結局はぶっ放す訳やね。

 

うん。ことりちゃんはやっぱりことりちゃんやね。

 

おまけにさらっとそらっちをラブホに誘っとるし。

 

ことりちゃんはがっつき過ぎるからそらっちに逃げられるんよ?

 

もっと恥じらいながら二人きりの時に誘えばえぇんよ。

 

基本的にそらっちはエロやから、それで堕ちるハズやよ?

 

「ぐぅぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁ!!!淫乱鳥娘ぇぇぇぇぇ!!!ふざけたことばっかり抜かしてると!頭のトサカ引っこ抜いて唐揚げにするわよぉぉぉぉぉ!!!」

 

「むっ!ことりはいんらんじゃありません!ちょ~っとえっちなだけです!それにことりを唐揚げにする?にこちゃんが?じょうと~です!やれるもんならやってみやがれ!ですぅ!返り討ちにしてにこちゃんのにこごりにしてヤりますぅ!」

 

「誰がにこの煮こごりだぁぁぁぁ!!!」

 

にこっちとことりちゃん…ホンマに仲えぇなぁ。

 

「表に出ろ!!!淫乱鳥娘!」

「表に出やがれ♪にこっぱち♪ですぅ!」

 

「にことことりって相変わらず仲がいいわね。」

 

「これって仲が良いって言っていいのか?とりあえずは絵里さん、その二人はほっとけ。で?結局は最終バトルは誰が出るんだ?俺の“リヴァイブ”なら深海でも戦えなくはねぇーけど…。」

 

「そこまで相性は良い訳ではありませんよね。私も青空と同じですね。バトルフィールドは海中…しかも深海…。ビーム兵器が主体の私の“アルテミス”ではやはり相性が良くありません…。」

 

「私も今回はパス。私の機体って一応は実弾や実体剣も装備してるから、海中で戦えないこともないけど、水の中って動きづらいから正直あまり得意じゃないのよね。装甲も薄いから下手すると圧壊しちゃうかもしれないし。」

 

「花陽のジム・カーバンクルなら装備と環境設定を変更すれば行けますよ?でも…チームの勝敗のかかった最終バトルでのシングルバトルは…万が一の事故死が怖いですぅぅぅぅ!!!花陽は出たくありましぇぇぇぇん!!!」

 

そらっち、海未ちゃん、真姫ちゃん、花陽ちゃんはあんまり出たくはないみたいやね。

 

にこっちはことりちゃんとじゃれあっとるし。

 

深海フィールドと機体の相性で言えば、ウチの“ハーミット”が1番…。

 

ならここはウチの出番やね♪

 

「はぁ…仕方ないわね。私の“ヴァルキュリア”なら機体も武装も深海での戦闘に支障はないから、今回は私が…」

 

「ちょ~っと待ったぁ♪えりち♪ここはウチとウチの“ハーミット”の出番やねん!」

 

「希…?そうね…確かに希の“ハーミット”ならバトルフィールドが深海でも問題ないわね。それに希の“ハーミット”には例の“アレ”もあるし。」

 

「だな。それに希さんならアホ二匹やプッツン鳥娘みたいに自滅の心配もないし。間違いないだろ。」

 

「同感。少なくても穂乃果やことりに任せるよりは適任だわ。」

 

「はい。真姫の言う通りです。希なら任せて安心ですね!希…私達の命運を貴女に託しますね!」

 

「希ちゃん!がんばってください!」

 

「なんでもいいから早く出撃して勝ってきて欲しいにゃ…。亀甲縛りのままで放置はいい加減に恥ずかしいにゃ…。」

 

「亀甲縛りで放置だなんてご褒美じゃない?私が代わってあげましょうか?」

 

「代わったらお仕置きになんねぇーだろ!とにかく!頼むぞ!希さん!」

 

「りょ~かい!ぜ~んぶ、ウチに任せときぃ♪」

 

さぁ~って♪ほんなら気合い入れて行ってみよかぁ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの…お初にお目に掛かります。わたくし、アキバ・インターナショナル・ハイスクール、ガンプラバトル部、チーム“jewel(ジュエル)”所属の黒澤 真珠と申します。」

 

出撃登録を終えて、ガンプラバトルシミュレーターのコクピットへ乗り込もうとしとったうちに話し掛けてきたんは、黒髪の姫カットのめっちゃ美少女さんやった。

 

これは中々やねぇ…海未ちゃんに負けず劣らずの和風美少女さんや♪

 

えりち的に言えば、赤い荒縄が似合いそうな和風美少女さんやね♪

 

「おおっと♪これはご丁寧な挨拶ありがとな♪ウチは音ノ木坂学院ガンプラバトル部、チーム“μ's”の東條 希♪お互い悔いの残らないバトルをしよな♪」

 

「はい!よろしくお願いいたします!」

 

うふふ♪この子、たぶん1年生やね?

 

うちら“μ's”の1年生トリオと違って、めっちゃ初々しいわぁ♪

 

それにしてもこの子の名字…“黒澤”ねぇ…。

 

秋葉原のインターナショナルスクールに通っとって、名字が黒澤…。

 

もしかしてこの子…

 

『ゴルゥラァァァァァァ!!!ドム子ォォォォ!!!ワレェェェェェェ!ワシの真珠ちゃんに一発でも当ててみやがれぇぇぇぇ!テメェの家に採れたて新鮮なフジツボ送りつけんぞぉぉぉ!浜の珍味じゃぁぁぁ!!!塩ゆでにして喰いやがれぇぇぇぇぇぇ!!!』

 

『おやっさん!!!止めてくだせぇぇぇぇぇぇ!!!ドム子の嬢ちゃんと真珠お嬢様のご迷惑になりやす!!!』

 

『マサァァァァア!止めんなぁぁぁぁぁぁ!!!ボケェェェェ!ゴルゥラァァァァァァ!!!ドム子ォォォォ!!!聞いとんのかぁぁぁぁ!!!元気そうで安心したぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!』

 

「お、お父様?!」

 

あぁ…やっぱり。

 

うちのことを“ドム子”なんて呼ぶんは、あの海辺の街で“サンダーソニア”を倒すために一緒に戦ったみんなだけやもんね。

 

この子…真珠ちゃんはやっぱり黒澤のおっちゃんの娘さんやったんね。

 

「お~い♪おっちゃ~ん♪マサさ~ん♪おっひさ~♪元気しとったか~♪」

 

「え?え?東條さん?!お父様とマサさんのお知り合いなのですか?!」

 

真珠ちゃんは中身も外見も厳ついおっちゃんに似とらんなぁ♪

 

純真やねぇ♪

 

純真ちゅ~ことは……からかいがいがあるっちゅ~ことやね♪

 

むふふ♪真珠ちゃんと一緒に久し振りにおっちゃんにもイタズラしとこ~かな?

 

「そ♪お知り合いやねん♪ウチはな?何を隠そうおっちゃんの7年来の愛人さん(もちろんおちゃめな冗談やん♪)やねん♪」

 

「えっ………………?」

 

「あ♪い♪じ♪ん♪さん♪♪♪なぁ真珠ちゃん♪ちょい見てみぃ?ちっさいころからめちゃくちゃにオッパイわしわしされたからやろ~なぁ…。ホラ♪ウチのオッパイ♪こんなにおっきくなってしもうたんよ?」

 

『ちょっと待てぇぇぇぇぇ!!!ナニ言っとんじゃぁぁぁぁドム子ォォォォ!!!誰が誰の愛人じゃぁぁぁぁ!!!テメェのパイを揉んだのは坊主だろーがぁぁぁぁぁぁ!!!真珠ちゃぁぁぁぁぁん!パパはママ一筋だからね!浮気なんてしてないからね!お願いだから信じてくれぇぇぇぇぇぇ!!!』

 

「あはは♪おっちゃん慌てとる慌てとる♪このノリ懐かしいなぁ♪」

 

「…オッパイわしわし…7年来の愛人…東條さんは現在は高校三年生…年齢は恐らくは18歳…7年前ならば11歳……11歳は小学生……小学生のオッパイをわしわし………お父様の……お父様の………ロリペドフィィィィィィンンンンンンン!!!」

 

『パパは潔白だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんな~♪真珠ちゃん♪愛人ちゅ~んはウチのおちゃめな冗談やから、おっちゃんのことは許してあげてや?」

 

[[もう!希さんの冗談は笑えません!わたくし、本当にお父様がロリペド野郎だったのかと思ってしまいましたわ!]]

 

「あはは♪ごめん♪ごめん♪堪忍や~♪」

 

[[もう…。あ…出撃の時間…。]]

 

「ん?お♪ホンマや♪さぁ~って♪ほんなら真珠ちゃん♪ちょい希さんと遊んであげてな?楽しいバトルにしよな♪」

 

[[はい!楽しいバトルにいたしましょう!でも…負けませんわ!]]

 

「むふふ♪ウチやって負けへんよ♪」

 

[[それでは希さん!戦場でお会いいたしましょう。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「機体の管制システムを水中戦仕様に設定して……うん♪これでおっけ~♪」

 

サブコンソールをポチポチ操作して、機体の管制システムを水中戦仕様に設定し直したウチは、ふとあの頃のことを思い返す。

 

7年前のあの頃…。

 

ウチの転校人生の中でも1番楽しかった海辺の街での想い出。

 

[[波の谷間に命の花を!見事に咲かせてみせましょう!黒澤 真珠!安全!確認!“フィッシャーマン・ロディ”!これより操業を開始いたしますわ!]]

 

「希パワーちゅ~にゅ~完了♪アナタのノゾミカナエテあげる♪東條 希♪“ドム・ハーミット”♪いっちょいってみよか♪」

 

さぁ~て♪

 

楽しいガンプラバトルの始まりや♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは海辺の街の小さな恋のお話。

 

「ねぇ?今日はなんの本読んでるの?」

 

「………表紙はそちら側なんです。見てわかりませんか?日本の食べれる雑草・食べたらヤバい毒草大事典です。」

 

「それって面白いの?」

 

「逆に聞きますが、貴女はこんな本が面白いと思いますか?」

 

「思わない。」

 

「なら面白くはないのでしょうね。でも…面白くはありませんがとてもためにはなります。この本の知識があれば冬場以外なら食糧に困ることはありませんので。」

 

「雑草…食べるの?へんな子。」

 

「自分がおかしいのは十分に自覚していますよ。」

 

「やっぱり、へんな子だ。」

 

「はぁ…ならもう放っておいてください。」

 

「むぅ…。ヤダ。なんか負けた気がするもん。」

 

「はぁ…めんどくさ。」

 

ウチの始まりの物語…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

作中で登場した黒澤のおっちゃんと、希さんの対戦相手の黒澤 真珠さん。
彼等は某沼津の網元一家の人達になっております。
特に真珠さんは、将来的にはサンシャイン編での黒澤姉妹の母親になる予定でございます。
黒澤姉妹の母親の一文でお分かりかとは存じますが、続編「ガンプライブ!サンシャイン!!」は、現在のガンプライブよりもずっと先の時間軸での物語を予定しております。
※相変わらずの見切り発車の為、変更になるかもしれませんが…。

サンシャイン編の連載はまだまだ先ではございますが、連載を開始いたしましたら、何卒よろしくお願いいたします。

次回の希さん生誕祭特別編は海辺の街に転校してきたロリのんたんが、ある少年や沢山のオッサン達と出会い、特殊ルールのバトルロイヤル“大海戦ミッション”へと出撃いたします。
特別編の更新予定は来週の木曜日か金曜日を予定しております。
また、本編の更新はいつも通りに月曜日のお昼に更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!のんたん!


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2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

フ○ースの暗黒面に墜ちそうなQooオレンジでございます。

本日は予定通りのんたん生誕祭の2回目となります。
今回からは過去の希さんのお話になります。


それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ②」 始まります。













「東條 希です…。よろしくお願いします…。」

 

「みなさん。希ちゃんと仲良くしてあげてね。」

 

「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」

 

ウチの初恋の物語…。

 

それはもう何度目になるのか、数えるのがいい加減に面倒になってきたころに訪れた、とある海辺の街で始まったん。

 

大きな船から小さな船まで、とにかく造船が盛んな街やったなぁ。

 

そうそう。この頃のウチはな?今のウチしか知らん人が見たらビックリするくらいに、めっちゃ暗い子やったんよ?

 

いつも教室のすみっこで、一人で本ばっかり読んどったんよ。

 

え?友達は作らなかったのか?

 

あ~…友達はやなぁ…。

 

友達作って仲良うなっても、どうせすぐに両親のお仕事の都合で転校になるから、この頃のウチはあえて友達は作らんようにしとったんよ。

 

友達がおらんかったら、お別れしても悲しくはないやろ?

 

だからウチはいつも一人きりのボッチちゃんやったん。

 

そんな根暗ボッチちゃんなちっさい頃のウチの居場所は、どの学校に転校しても決まっておったん。

 

ウチの居場所…それは“図書室”。

 

色んな本がタダで読み放題やし、静かで基本的には誰も人もおらんし♪

 

あの頃の根暗ボッチちゃんなウチには、暇も潰せて誰もおらん図書室はまるで天国のような場所やったん。

 

でも、この海辺の街の小学校の図書室は、今までとはちょい違っとったんよ。

 

毎日、必ず先客がおったんよ。

 

その先客は一人の男の子。

 

いつも半目でつまらなそうに本を眺めていた…。

 

転校してきて図書室に通い始めた頃は“あの子またいる”程度にしか気にしておらんかったんやけど、いつの頃からやろうか?ウチはその男の子のことがめっちゃ気になるようになっていったんよ。

 

どうして気になったのかは覚えとらんけど、まぁ…たぶんあの頃のウチと同じボッチのその子が気になったんやろうなぁ…。

 

その男の子はいつも窓際の席で妙に難しい本を読んどったんよ。

 

月曜日も、火曜日も、水曜日も、木曜日も。

 

でもその子はなんでかはわからんけど、金曜日だけは図書室のお決まりの窓際の席におらんかった。

 

どうしてこの子が金曜日だけ図書室におらんのかは、このちょい後でわかるんやけどね♪

 

みんなももうちょい、ウチの一人語りに付き合ってな?

 

そんなある日の木曜日…ウチはとうとうその男の子に話し掛けてみようって思ったんよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ。なんの本読んでるの?」

 

「……………………。」

 

「むぅ。ねぇ!」

 

「……………………………。」

 

「ねぇ!なんで無視するの!お話聞いてよ!」

 

「……はぁ……無視していたのは他人と…貴女と話すのが面倒だからですよ。この図書室には他にも席は沢山あります。読書をするなら他所に行っては貰えませんか?」

 

「むぅ!私がどこで本を読んでも、私の自由だよ!知ってるもん!自由っていうのは平等なんだよ!」

 

「はぁ……めんどくさ。」

 

「むぅぅぅぅぅ!!!」

 

「もう結構です。確かに、どこで本を読んでも貴女の勝手ですからね。とりあえずは図書室ではお静かにお願いします。それと、ここで本を読むのなら、せめて僕の邪魔をしないで下さい。」

 

「はーい。」

 

これがウチとあの子の1番最初の会話。

 

うーん…今にして思うとウチってちょい痛い子ちゃんやったんなぁ…。

 

まぁ小学生ならこんなもんやろうか?

 

そんなこんなで、ウチとあの子の不思議な関係が始まったんよ。

 

そう…互いの名前さえも知らない、とっても不思議な関係。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ。今日はなんの本読んでるの?」

 

「……………………。」

 

「むぅ!ねーぇ!」

 

「はぁ…めんどくさ。今日の本はこれですよ。“実践!極限サイバイバル!<冬山編> 生き残れ!未来のために!”です。」

 

「じっせん?きょきげんさばいばる?ふゆやまへん?」

 

「はい。冬山編です。」

 

「ねぇ?それって面白いの?」

 

「貴女はこんな本が面白いと思いますか?」

 

「むぅ…思わない。」

 

「正解です。面白くもなんともありませんよ。」

 

「ねぇ?それじゃキミはどうして面白くない本なんて読んでるの?」

 

「僕がこの本を読む理由、ですか。簡単な理由ですよ。例えこの本が面白くなくても、この本に書かれている内容は生き残る上でとても参考になるからです。こうして貯えた知識は無駄にはなりません。いつか役に立つ時が来るかもしれませんから。」

 

「普通は冬山のサバイバルの知識なんて役に立つ日なんて来ないよ?来ても困るし。」

 

「さぁ?わかりませんよ?いつかは本当に必要になるかもしれませんよ?そうですね……例えば、貴女のご両親が、いつか貴女を冬山に捨てるかもしれません。その時にこの本の知識を覚えておけば、生き残る為にとても役に立つハズです。」

 

「むぅ!おとーさんとおかーさんは私のこと!冬山なんかに捨てたりなんかしないもん!おとーさんとおかーさんは毎日お仕事で忙しいけど!私にとっても優しいもん。」

 

「優し両親…ですか……ふん…くだらない…実にくだらない……ヘドが出そうですね…………失礼。優しいご両親、それは大変結構な事で…。ですが、親なんて…大人なんて、子供が邪魔になれば平気で捨てる下劣極まりない生き物だと言うことをお忘れなく。」

 

「私のおとーさんとおかーさんは私のこと捨てたりしないもん!いぢわる!」

 

「いぢわる…ねぇ…。これでも僕は、一応は親切心から忠告していたのですが…。まぁいいでしょう。これ以上の問答はめんどうなので。」

 

親切心からの忠告…。

 

この頃のウチは、この子の事情をまだ知らんかったんよ。

 

ただこの子のがウチにいぢわるを言ってるんやと思っとった…。

 

もっと早く、この子の事情を知っとったら…ウチらの関係はもう少し違ったモノになってのかもしれんなぁ…。

 

「むぅ!男の子は女の子にいぢわるしちゃダメなんだからね!女の子には優しくしなさい!」

 

「はいはい。精々、善処しましょう。さて、僕はそろそろこの本の続きを読みたいのですが?ここは図書室です。貴女も何か適当な本を持ってきて、大人しく読書を嗜んでは如何ですか?」

 

「うん!今日はなんの本にしようかなぁ♪」

 

「やれやれ…。ドム子の相手は疲れますね。」

 

「ドム子?」

 

むぅ!そうやん!思い出した!

 

この子、こんときに初めてウチのこと、“ドム子”っていったんや!

 

なぁみんな!可愛い女の子捕まえといて、ドム子って酷いと思わん?

 

まぁ今のウチは色々あってドムが嫌いやない…と言うよりも好きなんやけど…。

 

“ドム”はな?ウチとあの子との……そう…“絆”…みたいなもんやからね…。

 

だからウチの使ってるガンプラ“ドム・ハーミット”は“ドム”がベースなんよ?

 

ドム・ハーミットはビルダーとしてのウチの最高傑作♪

 

名前からわかるん思うけど、ドム・ハーミットは“ドム”と“ガンダムアシュタロン ハーミットクラブ”をミキシングした機体なんよ。

 

薄い紫色と濃い目の紫色で塗装したドムの全身に強化スラスターを増設して、機体の内部にも大出力ジェネレーターを新設して♪もちろん背中にはハサミ付きのカニさんしょって♪

 

そうそう♪ドム・ハーミットの背中のカニさんには“とっておき”も入っとるんよ♪

 

むふふ♪実は“μ's”で1番の火力バカはことりちゃんのウィングガンダム・リトルバードやのうて、ウチのドム・ハーミットやねん♪

 

あ!そこのキミ!ドム子がドムなんて使うんやない!とか、言っとらんやろな?

 

ウチはホントにドムが好きなんよ?

 

だからあんまりつっこまんといてな?

 

突っ込むんなら、キミの彼女さんのアソコに、キミの暴れん棒さんを“えいっ!”って突っ込んであげてや♪

 

え?ウチのアソコに突っ込みたい?

 

あちゃ~♪それはちょい難しいなぁ…。

 

あんな?ウチのアソコはずっ~と昔から売約済みやねん♪

 

だから堪忍してなぁ♪

 

「えぇ。貴女は全体的にドムにそっくりなのでドム子です。」

 

「ドム?ってなーに?」

 

「ドムはドムです。」

 

「むぅ?ドム?なんだろう?」

 

うふふ♪あんな?あの頃のウチ?ドムがなんなのか教えてあげよか?

 

ドムっちゅーのはな………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?あの子、今日はいない…?かぜ引いてお休みしたのかな?うーん…あ!そっか!今日って金曜日だ!」

 

ある日の金曜日。

 

ウチはいつものように図書室であの子と一緒に、本を読みながら放課後を過ごそうと思ってやって来たんやけど、いつもあの子が座っとる窓際の席には、あの子の姿はなかったんよ。

 

風邪でも引いたのかな?って思ったんやけど、図書室の壁にかかっとるカレンダーの曜日を見て、ウチは今日が金曜日やったのを思い出したん。

 

金曜日。

 

窓際のあの子が図書室にいない日。

 

あの子とウチの不思議な…それでいて妙に居心地のいい“ふたりぼっち”な時間を過ごせない、ちょいつまらん日。

 

そんな金曜日。

 

ウチは読みかけやったファンタジー小説の続きを読もうかと思って、本棚へと向かったんやけど、途中で図書室の窓から見える校門にあの子の姿を見付けたときに、ふいに頭ん中にナイスなアイデアが浮かんできたんよ。

 

「そうだ!あの子がいつも金曜日にどうして図書室に来ないのか、どこにいって遊んでるのか!こっそりあとをつけてみよう!」

 

ウチが思い付いたナイスなアイデア。

 

それはあの子を尾行して、金曜日に一体ナニをやっとるんか探りを入れることやったん。

 

こんときのウチの気分は名探偵やっなぁ…。

 

身体は子供で頭脳も子供♪なんて思っておったんよ。

 

今のウチなら身体は大人(エロい意味で)、頭脳は完璧♪やね♪

 

おぉっと♪ウチの身体はもうすっかり大人やけど、えりちやにこっちと違って、ウチの女の子の大事なアナも、ちょいアブノーマルな方の後ろのアナも♪どっちもまだ新品やねん♪

 

うふふ♪ウチの占いの結果やと、そろそろどっちも使う予定なんよ♪

 

お相手は……むふふ♪

 

恥ずかしいからまだヒミツやん♪

 

“μ's”ではウチが三番目やね♪

 

「うん!あとはあの子が悪いこととか、危ないなととかしていたら、私が止めてあげなきゃ!うん!がんばるぞー!」

 

ちょい話がそれてもうたな?

 

堪忍してな♪

 

さてさて♪お話の続きをしよっか?

 

どこまで話したかなぁ……おぉ!そやそや!あの子を尾行しようってとこからやったね♪

 

そんでな?ウチは早速、あの子の後ろをこっそりとついていったんよ。

 

あの子はどこに向かっていたと思う?

 

それはな………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんときの尾行が、後のウチの人生に大きな影響を与えたんよ。

 

そう……。

 

ウチはこの日…出会ったん…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンプラバトルに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここって…ボロボロだけどアミューズメントセンター…だよね?」

 

あの子の後をこっそりつけてたどり着いたのは、海岸沿いにポツンと建っておったちょいボロいアミューズメントセンターやったん。

 

「もしかして…ここのアミューズメントセンターって、教室でみんなが話していたところかな…?確か恐い人がいっぱいいるって噂の……。」

 

ウチが当時おったこの海辺の街には、アミューズメントセンターが2つあったんよ。

 

1つは賑やかな街の中心にあるおっきなアミューズメントセンター。

 

もう1つがあの子を尾行してどり着いた、海岸沿いにあったこのボロいアミューズメントセンター。

 

そして当時のウチが通っとった小学校の噂で、こっちのボロい方のアミューズメントセンターには、ヤクザ屋さんみたいな恐い人達がいっぱいいるっちゅう噂が流れていたんよ。

 

まぁ実際に、このボロいアミューズメントセンターの中にはヤクザ屋さんも真っ青なおっちゃん達がぎょうさんおったんやけどね。

 

「あの子…こんな恐い人がいっぱいいるところになんの用なんだろう…。あっ!もしかして怖い人に脅されてたりしてるの?!それとも恐い人に無理矢理…。」

 

と、まぁこんな感じで、当時のウチはあの子がひどい目にあっとんやないかって、絶好調な勘違いをしてしまったんよ。

 

この当時から、ヤジマ・コーポレーションの運営しとる世界各地のアミューズメントセンターは、子供が一人でも安心して遊びに行ける安全な施設やったん。

 

そんな安心安全なアミュセンで恐い人に脅されてとか、そんなことは絶対に無いんやけどなぁ…。

 

「た、大変だよ!あの子を助けなきゃ!」

 

あ~。あんな?当時のウチ?

 

別にあの子のこと、助けに行かんでもえぇ~んよ?

 

って言うよりも、当時のウチの想像通りの事態が、このアミュセンの中で起こっとったら、がきんちょ一人で突撃してもなんにもならんと思わんかったんかなぁ…。

 

当時のウチは我ながらアホやったんなぁ。

 

こうしてあの頃の自分を少し客観的に振り返ってみると、自分のアホさ加減がなんや恥ずかしくなってくるなぁ。

 

まぁアホちゅ~っても、ウチら“μ's”が誇る最強のアホ神(ゴット)、アホの化身の穂乃果ちゃんよりはアホやないとは思うんけどね♪

 

穂乃果ちゃんのアホ度は他の追随を許さんくらいにぶっちぎりで天元突破しとるからなぁ…。

 

う~ん…でも穂乃果ちゃんって、たま~に妙に賢いときもあるんが不思議やねん?

 

みんなは信じられる?

 

あのアホの穂乃果ちゃんが、まるで別人のように賢いんよ?

 

まさか穂乃果ちゃん…真姫ちゃん辺りから入手した、ナニかヤバいクスリでもいっぱつキメてんとちゃうやろなぁ…。

 

心配…と、言うよりも、不安やね…。

 

正直、あの賢いときの穂乃果ちゃんを見とると、あんまりええ予感はせ~へんのや…。

 

こんな予感なんて当たらん方がえぇんやけど…。

 

ウチの予感って…よう当たってしまうんよなぁ…。

 

「待っててね!今すぐに助けに行ってあげるから!」

 

おっと♪穂乃果ちゃんが賢いときがあるんちゅ~話ししとったら、いつの間にかあの頃のウチがアミュセンに突撃するみたいやね♪

 

さぁ~て♪あの頃のウチ♪

 

この先にはオニが待っとるよ~♪

 

覚悟しぃ~や♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヘイ!ラッシャイ!アミューズメントセンターへようきたのぉぉぉぉぉ!!!ワレェェェェェェ!!!」

 

「ひゃぁぁぁぁ?!おにだぁぁぁぁぁぁ?!」

 

あはは♪そうそう♪ウチと真珠ちゃんのお父さん…黒澤のおっちゃんとの初遭遇はこんな感じやったなぁ♪

 

アミュセンの自動ドアを開けたらいきなり厳つい顔の、しかも顔におっきなキズのある身体の無駄にデカイおっちゃんがおったんよ♪

 

しかも“ヘイ!ラッシャイ!”って、おっちゃんはどこの魚屋さんやねん?

 

おっちゃんはお店でお魚売る方やなくて、お魚を捕まえて卸す方やろ?

 

そんなヤクザ屋さんフェイスな黒澤のおっちゃん。

 

本名は“黒澤 金剛(くろさわ こんごう)”さん。

 

静岡県沼津市の内浦ってとこの漁師さん達のまとめ役…網元さんなんよ。

 

そう…このおっちゃん、漁師さんなんよ。

 

見た目はヤクザ屋さんの親分さんやけどね♪

 

内浦の漁師のおっちゃんがなんでこの海辺の街にきとったとのかは、あとで教えてあげるん、ちょいまっといてな?

 

うーん?そう言えばおっちゃんって、こんときなんでアミュセンの店員さんが着けとるエプロンなんて着ていたんやろ?

 

おっちゃんとのエンカンウトが衝撃過ぎて、今の今まで疑問にも思わんかったわ。

 

こんときはそんな些細な疑問が吹き飛ぶくらいに、ほんまに怖かったからなぁ…。

 

目の前のオニに喰われるんや!って、思ってしまったんよ。

 

でも、あの頃のウチやなくても、小学生くらいの女の子が、おっちゃんのヤクザ屋さんフェイスを見たら、悲鳴の1つや2つくらいはあげてしまうんとちゃうかな?

 

小学生の女の子だけやなくって、カタギの一般人さんでも大抵は悲鳴あげて逃げ出すんやないかってウチは思うんよ。

 

おっちゃんはほんまに強面さんやからね♪

 

女の子の真珠ちゃんがおっちゃんに似なくてほんまに良かったと思うわぁ。

 

「なんじゃとぉぉぉぉ!ゴルゥラァァァァァァ!!!誰がオニじゃ!ボケェェェェェェェェ!!!ジュース買ってやんぞぉぉぉ!ワレェェェェェェ!!!」

 

そんな黒澤のおっちゃん。

 

基本的には強面でデカイ声で吠えるんやけど、最後までおっちゃんの話を聞いとると、ジュース買ってやろか?とか、ナニか食べるか?とか、案外と子供にはサービスしてくれるんよ。

 

顔は恐いんやけど、いい人やねん♪

 

「おやっさん!!!止めてくだせぇぇぇ!相手は坊主と同じくれぇの小学生ですぜぇぇぇ!!!しかも!お嬢ちゃんでさぁ!!!」

 

そんでもって、おっちゃんが暴れるといつも止めに入るんこの人はマサさん。

 

おっちゃんの右腕さんやね。

 

マサさんは…うん。めっちゃいい人やねん。

 

いい人やねんけど…アフロなんよ…。

 

アフロの時点でわかるん思うけど、このマサさん…見た目がちょいおかしいんや。

 

もじゃもじゃアフロにサングラス、着てるもんはいつも白のワイシャツ(ネクタイ付き)。

 

一応はおっちゃんとおんなじ漁師さんのハズやねんけど…。

 

まぁおっちゃんからして見た目も着とるもんもヤクザ屋さんにしか見えんからなぁ…。

 

「止めんなァァァァァ!マサァァァァァ!!!ジャリだろーが!嬢ちゃんだろーが!ヒトのツラ見てオニとかぬかすヤツァ!お仕置きじゃぁぁぁぁぁ!ボケェェェェェェェェ!!!ゴルゥラァァァァァァ!ワレェェェェェェ!!!チョコでも喰わんかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「ぴゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!ごめんなさぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃ!!!あやまるから食べないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!わたしなんか食べてもおいしくないよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

あはは♪あの頃のウチはこのおっちゃんの大声で涙目になってプルプル震えとったなぁ。

 

内浦に帰った今でも、おっちゃんってアミュセンで子供相手にデカイ声張り上げて“ジュース飲まんかー”とか、“菓子喰えー!われぇー!”とか、言っとんのやろか?

 

「ウルサイですよ、お頭さん。貴方はこんなところでナニを騒いでいるのですか?他の方の迷惑になりますので、騒ぐのならば外で通報されない程度に騒いで下さい。ん?あれ?ドム子?どうして貴女がここに…?」

 

そんでな?ウチが恐くてプルプル震えとたら、そこにあの子がやって来たんよ。

 

こんときも相変わらずのつまらなそうな半目で、ヤクザ屋さんフェイスのめっちゃ恐いおっちゃんに平然と注意してたなぁ…。

 

「「「「「「「「「は?“ドム子”?」」」」」」」」」

 

それでコレやねん。

 

あの子の“ドム子”の一言に、アミュセン中の強面のおっちゃん達(ほとんどか漁師さんや造船所で働く人達、タンカーの乗組員さんやねん。)が一斉にこっち向いて“は?ドム子?”やねん。

 

こんときに、あの海辺の街で一緒に戦ったみんなからのウチの呼び方が“ドム子”に固定されてもうたんやなぁ…。

 

まぁウチも自己紹介しておらんかったから、しゃ~ないんやけどね。

 

「ぴやぁ?!あぁぁぁ!良かった!食べられてなかった!キミ!無事だったんだね!も、もう大丈夫だよ!おねーちゃんが助けに来たよ!早く逃げよう!オニに食べられちゃう!」

 

「は?食べられる?助けに来た?逃げる?……貴女はナニを言っているのですか?」

 

「ゴルゥラァァァァ!ボウズ!このちっさい嬢ちゃんはテメェの連れか!ボケェ!ジャリの分際で女連れなんざ100年早いんじゃぁぁぁぁ!ワレェェェェ!!!末永く幸せになりやがれぇぇぇぇぇぇ!!!ボケェェェ!!!ゴムは持っとんのかぁぁぁぁ!!!ナマでヤってガキがガキなんぞ作んじゃねぇぇぇぞぉ!!!ゴルゥラァァァァ!つーか!“ドム子”ってなんじゃ!“ドム子”って!」

 

「末永く幸せに、ですか?何を勘違いしているのかは知りませんが、僕と彼女はコンドームが必要になるような関係ではありませんよ。そもそも僕はまだ精通していませんので、女性と性行為を行ったとしても避妊目的でのコンドームは必要ありません。性病予防の観点からなら必要でしょうが。あと、彼女もまだ初潮を迎えてはいないのではないでしょうか?年齢的にはそろそろなのでしょうがね。」

 

「せーつー?こんどーむ?しょちょー?せーこーい?むぅ?ねぇ?なんのこと言ってるの?」

 

あー。この頃のウチはまだ純真やったなぁ。

 

性的な話題されてるんのに、意味がぜんぜんわからんで、頭の上にハテナマークをぎょうさん浮かべていたんよ。

 

学校で性教育の授業はまだ受けておらんかったし。

 

この頃のウチはえっちなことになんて興味がなかったんやし。

 

まぁ仕方ないんやないかな?

 

ちなみにな?ウチの初潮はこのちょいあとに来たんよ。

 

あんときはめっちゃビビったんやったなぁ。

 

だって、お手洗いでおぱんつ下げたら血まみれ(これはちょい言い過ぎかなぁ?)になっとたんよ?

 

血に染まったおぱんつ見たときのウチは、なんやおかしな病気になったん思って怖くてめっちゃ泣いてしもうたんよ。

 

マヒねぇーちゃんがアミュセンのお手洗いでおぱんつ血に染めて、怖くてびゃーびゃー泣いてるウチを見つけてくれて、色々と教えてくれたんやったなぁ…。

 

マヒねぇーちゃんにはほんまに感謝やね。

 

え?マヒねぇーちゃんって誰やねん?

 

おぉ!そう言えば、まだマヒねぇーちゃんは出てきとらんかったなぁ!

 

あはは♪すっかり忘れとったわぁ♪堪忍してや♪

 

マヒねぇーちゃんはもうちょいあとで出てくるん、待っといてな?

 

「おやっさん!説明を頼みやす!」

 

「オイ!ゴラァ!マサァ!!!なんでソコでワシにふるんじゃ!ボケェェェェェ!!!他所様のジャリ相手に性教育なんぞ出来るかぁぁぁぁ!!!」

 

「それで、坊主。この嬢ちゃんが“ドム子”ってのはどうしてなんでさぁ?」

 

「オイ!マサァァァァァ!ワレェェェェェ!無視すんなやぁぁぁぁ!!!ボケェェェェェ!!!」

 

「だからウルサイですよ、お頭さん。先程も言いましたが、騒ぐのならば外でお願いします。それと、どうしてドム子がドム子か、でしたね。マサさんも皆さんも、彼女を見てわかりませんか?彼女…そっくりでしょ?全体的にドムに。」

 

「「「「「「「「「「…………おぉ!確かに!その嬢ちゃん!なんか全体的にドムだ!」」」」」」」」」」

 

「あぁ…確かにそのちっさいお嬢ちゃん。全体的にドムでさぁ。」

 

「おう。納得したわ。確かに全体的にドムじゃな。」

 

「やっぱり全体的にドムですよね。」

 

「「「「「「「「「「全体的にドムだな。確かにその嬢ちゃんはドム子だ。」」」」」」」」」」

 

「むぅ!だからドムってなーに!私にもわかるように教えてよー!」

 

教えて言われてもなぁ?

 

ドムはドムやねん。

 

ドム以上でもドム以下でもないんよ?

 

だってドムはドムやから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ?それで結局、キミはここで…アミューズメントセンターでナニしていたの?」

 

「僕がここで何をしていたのかなんて、貴女に関係ありますか?以前に貴女は自由は平等だ、と言っていましたよね?僕がここでナニをしていても、それは僕の自由であって、貴女にはこれっぽっちも関係はありませんよね?あまり僕に干渉しないで欲しいのですが。と、僕が言っても、どうせ貴女は干渉を止めないでしょうし、納得もしてはくれないのでしょうから、大人しくお答えしますよ。僕がここにいる理由は簡単です。ガンプラバトルに…大海戦ミッションに参加する為です。」

 

「ガンプラバトル?“大海戦ミッション”???」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

本来ならば今回のお話で出撃していた筈なのですが、結局はまた出撃まで辿り着けませんでした…。
この様子だと出撃は次回…の次の回になりそうです…。
のんたん生誕祭は2~3話で終わらせようと思っておりましたが、このままではまた7~8話くらいになりそうです。
相も変わらずグダグダ展開ではございますが、お付き合い頂けましたら幸いでございます。

次回は本編が通常通り月曜日に、のんたん生誕祭特別編が金曜日にそれぞれ更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

花陽ちゃんのジムを作成中に腰のポリキャップを入れ忘れたQooオレンジでございます。

そんな本日はのんたん生誕祭の3回目となります。
今回はロリのんたんと愉快な仲間達が海中戦へと乗り出します。

それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ③」 始まります。
















「ねぇ?それで結局、キミはここで…アミューズメントセンターでナニしていたの?」

 

「僕がここで何をしていたのかなんて、貴女に関係ありますか?以前に貴女は自由は平等だ、と言っていましたよね?僕がここでナニをしていても、それは僕の自由であって、貴女にはこれっぽっちも関係はありませんよね?正直に言いますと、あまり僕に干渉してしないので欲しいのですが。と、僕が言っても、どうせ貴女は僕への干渉を止めないでしょうし、納得もしてはくれないのでしょうから、大人しくお答えしますよ。僕がここにいる理由は簡単です。ガンプラバトルに…大海戦ミッションに参加する為です。」

 

「ガンプラバトル???」

 

この時にウチは初めてガンプラバトルの詳細を知ったんよ。

 

当時からテレビとかではよくガンプラバトル関連の番組が放送されとったけど、特に興味はなかったんで、あの頃のウチは華麗にスルーしとったんよ。

 

いやー♪ガンプラバトルをスルーしとったなんて、あの頃のウチはほんまに人生損しとったなぁ♪

 

「“大海戦ミッション”???むぅ?ねぇ!それってなーに?」

 

「貴女は確か僕と同じ転校生だった筈なので、この街のローカルルールの“大海戦ミッション”を知らないのは理解できますが…本当にガンプラバトルも知らないのですか?」

 

「むぅ?少しならガンプラバトルは知ってるよ?ガンプラバトルってロボットのプラモデルで戦ったりするゲームだよね?たまーにテレビやってるヤツ。」

 

「ええ。そのガンプラバトルです。では“大海戦ミッション”について少しレクチャーしましょうか。めんどうですが。」

 

「むぅ!めんどう禁止!」

 

「はいはい。はぁ…めんどくさ。」

 

「むぅ!むぅ!めんどうは禁止だよ!」

 

さてさて♪あの頃のウチとあの子がじゃれあっとるうちに、アダルトな方の希さんが“大海戦ミッション”について説明してあげるな?

 

 

 

“大海戦ミッション”

 

 

 

それはこの海辺の街独自のご当地バトル形式なんよ。

 

一ヶ月の間、毎週金曜日の夕方から行われる特殊ルールのバトルロイヤル。

 

大体は一ヶ月で計4~5回くらい行われるんよ。

 

そんでな?あの頃のウチが見付けた海岸沿いのボロい方のアミュセンと、街の中心地にあるおっきな方のアミュセン。

 

この2つのアミュセンでそれぞれ大規模チームを組んで、色んなルールで争うんよ。

 

この“大海戦ミッション”。

 

1番の特徴は“大海戦ミッション”の名前からもわかるん思うやけど、必ず海のバトルフィールドを使用したバトルになるんよ。

 

日本各地(たまーに海外も)をあちこち転校してまわっとたウチでも、海中戦限定のバトルロイヤル…しかも長期間の継続バトルなんて珍しい形式のバトルはこの海辺の街だけでしかお目にかかれんかったんわぁ。

 

 

 

 

「ふーん。よくわかんないけど、キミはここでガンプラバトルをしてるんだ。」

 

そんな感じで当時のウチはあの子の説明をまったく理解できんかったんよ。

 

はぁ…。当時のウチ…あんだけ説明されといて結局は“ガンプラバトルをする”しか理解できんかったなんて…気を付けなきゃ穂乃果ちゃん(アホ)になってしまうよ?

 

まぁ“大海戦ミッション”のルールはちょい複雑だから、仕方ないんかなぁ…?

 

「よくわからない…はぁ……時間の無駄でしたね。切実に説明した時間を返して欲しいですね。」

 

堪忍なぁ。あの頃のウチが穂乃果ちゃんみたいに脳みそ足りんお子様で。

 

今のウチなら、あの頃のウチよりも、もうちょい脳みその容量あるんやけど…。

 

「むぅ!私!ちゃんとわかるもん!海の中でガンプラバトルするんでしょ!」

 

「……まぁそれでいいです。これ以上はめんどうなので。」

 

「めんどう禁止!」

 

「はいはい。」

 

「ねぇ?でもどうして金曜日だけガンプラバトルしてるの?あっ!わかった!キミ!おこづかい使いすぎてもうゲームするお金ないんだ!」

 

ちょい待ち!あの頃のウチ!

 

それは言ったらあかんヤツや!

 

あの子はおこづかいなんて貰える環境やなかったんや!

 

あの子には…おこづかいくれる親がおらんのや…。

 

この頃のあの子はまだひとりぼっちなんよ…。

 

「……僕は小遣いなんて貰ったことはありませんよ。それに、ガンプラバトルはバトル中に獲得したGPを利用してプレイすることも出来るので、お金が無くても関係ありません。」

 

「ふぇ?!なんか怒った?!」

 

「怒ってはいません。ただ、不愉快なだけです。」

 

あー、もう!言わんこっちゃない!

 

あの子を怒らせてもうたやん…。

 

まぁこの頃のウチはまだあの子の事情は知らんかったん、この時のおバカ発言は止めようもないんやけど…。

 

なーぁ?あの頃のウチ?お願いやからもうちょい空気読んで欲しいわぁ…。

 

「ゴルゥラァァァァァ!ボウズ!バトルが始まんぞぉぉぉぉぉ!!!準備はえぇーんかぁぁぁぁぁ!!!」

 

「ん?あぁ…もうそんな時間ですか。さて、申し訳ありませんが出撃の時間のようです。これ以上は貴女と話すこともありませんので、そろそろお帰りになってはどうですか?」

 

「むぅ!やだ!私もそのガンプラバトルやる!“大海戦ミッション”やる!」

 

あんな?あの頃のウチ?だから空気読めって言ったやん?

 

この頃のウチはまだ自分のガンプラも持っとらんし、GPベースやって登録しとらんやろ?

 

せめてGPカウンターでGPベースの登録してもらってから言わなあかんよ?

 

「貴女も“大海戦ミッション”を?それは無理ですよ。月初めに機体の登録をしなければ“大海戦ミッション”には…。」

 

「やだ!やるもん!」

 

「やるもん、と言われましても…。ガンプラはGPカウンターで適当な水中用のレンタルガンプラをレンタルすればいいのでしょうが、機体の登録は今からではどうにもなりません。今月の“大海戦ミッション”への新規機体での出撃は無理なんですよ。お願いだから無理を言わないで下さい。」

 

「やーだ!私もやるもん!やるんだもん!キミと一緒にガンプラバトルやるんだもん!やるったらやるんだもん!」

 

……は、恥ずかしい…。

 

この頃のウチはなんでこんなん駄々っ子でアホやねん!

 

やるもん!って、なんか穂乃果ちゃんみたいやし…。

 

……考えたくはないんやけど、まさかウチも穂乃果ちゃん(アホ)に感染して…な、わけないやん!

 

この時のウチが穂乃果ちゃん(アホ)に感染しとったら、時間軸がおかしなことになるやん!

 

ハッ!まさか穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)は、時間や空間さえも超越した恐るべき感染力を持つ穂乃果ちゃん(アホ)なんか?!

 

くぅ~!流石はこの世すべてのアホが現世に受肉して降臨しとるアホ神(ゴッド)の穂乃果ちゃん(アホ)!

 

時間も空間さえも超越するなんてめっちゃ驚異の感染力やなぁ!

 

しゃ~ないなぁ…あとで真姫ちゃんに頼み込んで、真姫ちゃんとこの西木野総合病院で検査してもらわんとあかんなぁ…。

 

お薬の処方だけで治ればえぇ~んやけど、相手は究極完全体なアホ神(ゴッド)の穂乃果ちゃん(アホ)やからなぁ……。

 

下手するとお薬だけじゃあかんかもしれん…。

 

その場合は外科的な処置が必要になるかもしれんけど…穂乃果ちゃん(アホ)に感染しとる脳みそを切除とかはいややなぁ…。

 

「困りましたね…。」

 

「別に困るような事じゃないわよ?」

 

ん?おぉ!ウチがもしかしたら感染しとるかもしれん穂乃果ちゃん(アホ)のことで悩んどる間に、いつの間にかマヒねぇーちゃんがアミュセンに来とるやん♪

 

うひょ~♪制服姿のマヒねぇーちゃん♪めっちゃ懐かしいわぁ~♪

 

今では立派な人妻さんで、あの女装(?)趣味の変態教師(もうちょいあとで出てくるで~♪)の奥さんなマヒねぇーちゃんやけど、7年前はまだピチピチの女子高生さんやったんなぁ…。

 

「真海(まひろ)さん?いつの間に来ていたのですか?」

 

ウチだけがマヒねぇーちゃんのこと懐かしがっとてもしゃ~ないんで、ここでちょいマヒねぇーちゃんの紹介をしとくな?

 

このピチピチJKなお姉さんはマヒねぇーちゃん。

 

本名は“貝原 真海(かいばら まひろ)さん”。

 

真海(まひろ)さんやから、ウチはマヒねぇーちゃんって呼んどるんよ。

 

別にしびれびれな麻痺ってるおねーちゃんなわけやないんよ?

 

マヒねぇーちゃんはこの当時は高校三年生やったはずやね。

 

マヒねぇーちゃんのママさんがアメリカと日本のハーフで、マヒねぇーちゃん本人もアメリカと日本のクォーターやねん。

 

アメリカとロシアで違いはあるんやけど、クォーターちゅ~んはえりちと一緒やね。

 

見た目は元気系の美少女さんで、ゆる~くウェーブのかかった綺麗なブラウンの髪が特徴なんよ。

 

美少女さんなんやけど、おぱ~い…にこっち的に言えば胸部装甲は……あはは…。

 

ウチからのコメントは差し控えさせていただきます。やね。

 

このマヒねぇーちゃん、実は世界でも有数の造船会社“貝原造船”を有する“貝原財閥”の会長さんのお孫さんなんよ。

 

ちなみにマヒねぇーちゃんのじいちゃんが会長さんしとる“貝原財閥”。

 

西木野グループ、小原コンツェルン、ヤジマ・コーポレーションと合わせて日本四大企業とか四大富豪なんてよばれてるんよ。

 

西木野グループはみんなもご存じ、ウチら“μ's”が誇るツンデレお姫さまの真姫ちゃんのおうちやね。

 

そんな真姫ちゃんのとこの西木野グループは医療系が得意分野なんよ。

 

病院経営はもちろん、製薬や化学技術なんかでも世界最高峰の技術力を持っとるんよ。

 

最近はこの医療系の他にも、ヤクザ屋さんやマフィアも真っ青な警備会社“西木野警備保障[鉄華団]”なんかも有名やねん。

 

お次の小原コンツェルンは観光やホテル経営なんかがメインやね。

 

庶民の味方のお安いホテルから、セレブ御用達の超高級ホテルまで。

 

小原コンツェルンの経営しとるホテルや宿泊施設は世界各地にたくさんあるんよ。

 

そらっちがよく利用しとるラブホテルなんかもこの小原コンツェルンの経営やね。

 

そしてガンプラバトルシミュレーターで超有名なヤジマ・コーポレーション。

 

西木野グループと共同で開発したナノマシン技術やIFS技術、そらっちも開発にかかわっとるサポートAIシステムなんかの最先端科学技術で有名やね。

 

ヤジマの技術は世界いちぃぃぃぃぃぃ!!!やねん♪

 

マヒねぇーちゃんとこの“貝原財閥”もそんなキ○ガイ級のお金持ちの仲間なんよ。

 

ひと昔前まではあの悪名高い鳴金グループも日本有数の大富豪の一つに数えられておったんやけど、そらっちの一件以降は色々とケチがついてもうて、今じゃだいぶ落ちぶれとるんよ。

 

まぁヤジマ・コーポレーションとは関係を切られて、ついで西木野グループと貝原財閥も鳴金グループとの取引を控えるようになってもうたからなぁ…。

 

おまけにこの流れに小原コンツェルンまで便乗したもうたし。

 

落ちぶれるのもしゃ~ないねん。

 

煽りを喰らった社員さんには悪いんやけど、ウチ的にはぶっちゃけ“ざまぁ(笑)”やねん。

 

子供相手にガチめのネガティブキャンペーンなんてするんがいけないんよ。

 

「アミュセンに到着したのはついさっきよ。私、今日は掃除当番だったの。バトル開始に間に合わないかと思ったけど、無事に間に合ってよかったわ。それよりも…その子♪ドム子ちゃんだっけ?キミのザクを複座に改造しちゃって、サブシートに乗せて一緒に出撃しちゃえばいいのよ!うーん…例えば…そうだ!水中用のバックパックとか新しく作って、それに一緒に増設コクピットも取り付けちゃえばいいのよ!」

 

マヒねぇーちゃんの紹介のつもりがちょい脱線してもうたなぁ。

 

さてさて♪ほんならお話を本筋に戻そか?

 

こんときに駄々っ子ちゃんなあの頃のウチのために、マヒねぇーちゃんが提案してくれたんは、あの子の機体を複座に改造して一緒に出撃しようってナイスな提案やったんよ。

 

「複座に改造ですか?新しく水中用のバックパックと増設コクピットを作るには、僕の手持ちの予備パーツだけでは無理ですよ?真海さんも僕の事情はご存じですよね?少ない所持金を遣り繰りして海中戦用の装備を揃えたばかりなので、新しくパーツを買うお金なんて僕にはありませんし、GPだって無駄使いは出来ません。」

 

「分かってるわよ!大丈夫!大丈夫!私が言い出しっぺなんだから、私の“フリンティ・アクアマリン”の予備のパーツ使うといいわ!ホラ!」

 

「そう言うことなら…坊主、あっしの“グレイズ・オルカ”の予備パーツも使ってくだせぇ。おやっさん。」

 

「フン!わかっとる!しゃーないのう!ホレ!ボウズ!特別にワシの“フイッシャーマン・ロディ”の予備パーツもわけてやるわい!オラァァァ!野郎どもぉぉぉぉ!!!テメェらも余ってるパーツだせやぁぁぁぁ!!!残らず全部じゃぁぁぁぁ!!!ケチケチすんなぁぁぁぁ!!!」

 

「「「「「「「「「「おうよ!ボウズ!ドム子の嬢ちゃん!予備のパーツなら腐るほどあるぞ!好きなもん使ってくれや!!!」」」」」」」」」

 

「あ、あの!よくわかんないけどありがとーございます!」

 

マヒねぇーちゃんに黒澤のおっちゃんにマサさん…他にも沢山のおっちゃん達…。

 

みんな見ず知らずのガキんちょの我が儘のために、自分達の予備パーツを躊躇なく放出してくれたんよ。

 

この海辺の街のおっちゃん達はほんまにいい人達やったなぁ…。

 

正確には黒澤のおっちゃんとその一派はこの街の人やないんやけどね。

 

こんときの黒澤のおっちゃん達は、新しい漁船を建造するためにこの街にきとったんよ。

 

頼んでハイおしまい。でええハズなんやけど、細部まで拘りたい黒澤のおっちゃんは新しい漁船の完成までこの街におって、あれやこれやと細かい注文つけとったらしいんや。

 

黒澤のおっちゃん…厳つい見た目に反して案外と細かいんよ。

 

おっちゃんのガンプラ“フィッシャーマン・ロディ”なんて、漁師にしておくんがもったいないくらいにめちゃくちゃええできやったなぁ…。

 

そんなおっちゃんのフィッシャーマン・ロディは、今はウチの対戦相手で黒澤のおっちゃんの娘さんの真珠ちゃんが使っとるみたいやけどね。

 

「ね?これだけ一杯パーツがあれば、キミのビルダー技術なら水中戦に対応した増設コクピットなんてすぐに作れちゃうよね♪キミはシステム系の設定も得意だし!」

 

「それは…確かにこれだけのパーツがあれば簡易型の増設コクピットくらいなら作れますし、システム周りの再設定も簡単ですが…………はぁ…めんどくさ。」

 

「むぅ!めんどう禁止!」

 

「………はぁ……。」

 

「ため息は幸せが逃げるわよ♪はい!キミは増設コクピットの作成決定!出撃まであんまり時間が無いから急いでね!ドム子ちゃんは私と一緒にGPベースの登録してこよっか?大丈夫♪GPベースの登録は無料だし、作るのはスゴく簡単だから♪」

 

「はい!お願いします!」

 

あぁ…そうや…。

 

ウチがGPベースの登録したんはこの時やったなぁ…。

 

ウチの初めてのGPベース…ほんまに懐かしいわぁ…。

 

お父さんとお母さんに音ノ木坂の入学祝に限定モデルのGPベース“ミスティ・ムーン”(薄紫のGPベースで、アクセントに三日月のお月様が描かれとる可愛いヤツなんよ♪)を買ってもらうまでは、ここで作ったノーマルのGPベースを使っとたんやよ。

 

もちろんこんときのGPベースは今でも大事に保管しとるん♪

 

この初めてのGPベースは、ウチとあの子と、それにマヒねぇーちゃんや黒澤のおっちゃん達みんなとの大切な想い出やねん♪

 

「いいお返事だね!あ!私は真海。貝原 真海だよ!よろしくね!ドム子ちゃん!それじゃ行こっか♪」

 

「はい!」

 

「分かってるわよね?キミは私達がGPベースの登録している間にちゃーんと複座に改修しておくのよ!」

 

「はいはい…まったく…なんで僕が…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「GPベース、セット。ガンプラバトルシミュレーター…システム起動。IFS接続を確認…。FCS…ロック解除。機体チェック、開始………簡易増設コクピットは…今のところは特に問題はないみたいですね。」

 

「これがあのガンプラのコクピットの中なんだね!わ!ねぇ!なんだかいっぱいボタンとかあるよ!これってなんのボタン?押してもいいのかな?押しちゃおうか?押しちゃうね!」

 

ウチの初めてのガンプラバトルシミュレーターのコクピット。

 

それは複座型のコクピットのサブシートやったん。

 

このときのウチは、あちこちにピカピカしとるボタンが綺麗で、なんのボタンかもわからんかったのに、思わず押してしまいそうになったんやったなぁ…。

 

「押さないで下さい。まったく…お願いですから貴女は下手にコンソールに触らないで下さいよ?複座に改造したせいで、そちら側のコンソールでも出力調整やレーダー設定、通信設定等が操作できるようになっていますが、貴女は今日が初めてのガンプラバトルなんです。余計なことはせずに、大人しく座って外の景色でも楽しんでいて下さい。」

 

そんでもってあの子に注意されたんよ。

 

「むぅ!つまんない!」

 

つまんない!って、初めてのガンプラバトルをプレイするお子様が下手にあちこち弄ってもうたら、大変なことになるやろ?

 

と、ベテランファイターになった今のウチならわかるんやけど、あの頃の小さなウチにそんなことはわかるハズもなく…やね。

 

そんなあの頃の小さなウチに、あの子は面倒とか言いながらもレーダーの基本的な見方と使い方を教えてくれたんよ。

 

「はぁ……めんどく「めんどう禁止!」…はぁ「幸せ逃げるからため息も禁止!まひろおねーちゃんが言ってたよ!」…逃げる幸せなんて僕にはありませんのでため息くらいは許して欲しいのですが……そちら側の中央モニターにレーダー情報を表示させておきます。レーダーの見方ですが、中央の光点が自機…つまりは現在僕達が搭乗しているこの機体です。青い光点は真海さんや黒澤のお頭さん、マサさんや他のみなさんを示しています。所謂“友軍機”…味方機と言うやつですね。緑の光点は今回の“大海戦ミッション”での護衛対象の輸送船です。目的地までにこの輸送船の6割が撃沈してしまうと、残念ながら今回の“大海戦ミッション”は僕達の敗けになります。そして赤い光点は敵機になります。この赤い光点が示している敵機はAI操作の無人機もいるのですが、街の中心地にある大きなアミューズメントセンターから出撃しているファイター達の機体でもあります。赤い光点が中央に…自機に近付いて来たり、僕達の周辺の緑の光点の護衛対象に接近して来たら教えて下さい。」

 

「モニターのレーダー?うーん…おぉ!これだね!えーっと、真ん中が私達で、青い光がまひろおねーちゃんとか黒澤のおじさん達で味方なんだね?緑色がごえーたいしょう?ごえーって守るって意味だから、この緑色は守らなきゃダメなんだね?あとは赤色が敵で赤色が私達や緑色に近付いて来たら教えればいいんだね!うん!だいじょーぶ!わかったよ!」

 

「とてつもなく不安な分かったよですが、まぁいいでしょう。 (めんどうなので。) もう1度言っておきますが、くれぐれもコンソールには触らないで下さいね。勝手に操作でもされて、戦闘中に出力が急激に低下したりなんて事態はごめんなので。」

 

あの頃の小さなウチには、あの子の言っとる出力の急激な低下がどんなに恐いことか理解しとらんかったなぁ…。

 

みんなもちょい想像してみてくれんやろか?

 

なんの異常もないのに、戦闘中に急に出力ががっくり下がってしまったらどないなるんおもう?

 

戦闘中にいきなり膝カックン食ろうたみたいに、ガクッてくるんよ?

 

そんなん堪忍して欲しいわぁ…。

 

「はーい!」

 

[[二人とも!もうすぐ出撃だけど、そっちの出撃準備は大丈夫?]]

 

「え?え?まひろおねーちゃん???どこから声してるの???」

 

おぉ!あの頃のウチの初めての通信やね♪

 

確かこんときは音声オンリーの通信やったなぁ。

 

「落ち着いて下さい。これはただの通信ですよ。真海さん。こちらは特に問題はありません。ただ、こちらの簡易増設コクピットはあくまでも急造品なので、今回のバトルでは僕はあまり無茶が出来ませんので悪しからず。正直に言えば少しでも敵機を墜としてGPを稼ぎたい所ですが、今回は後方で大人しく皆さんの“食べ残し”でも漁りますよ。」

 

[[フン!なーにが“食べ残し”を漁るじゃ!ボケェェェ!そんなこと言いながらどーせすぐに前にしゃしゃり出てくるんじゃろーが!]]

 

[[あー…まぁキミならそうだろうね。キミって話し方も丁寧で大人しく見えるけど、なんか妙に好戦的だし。]]

 

「僕が好戦的…ですか?僕が好戦的なのは否定はしませんが、僕よりも更に好戦的なお頭さんや真海さんにだけは言われたくありませんね。いつも陣形も作戦も無視して、真っ先に先陣を切るのはどこのどなたでしょうか?」

 

[[さぁ?少なくても私じゃないわよ?そんなことするのってサニーでしょ?]]

 

[[わしゃそんなことはせんぞ!お嬢の言う通り、んなことするアホはセンセーしかおらんじゃろーが!!!]]

 

あの子もマヒねぇーちゃんも、黒澤のおっちゃんも。

 

好戦的なんはこんときチームを組んどった連中、み~んなおんなじやと思うんやけど…?

 

あとは…マヒねぇーちゃんと黒澤のおっちゃんが言っとる“サニー”とか“センセー”ちゅうんはな?

 

めっちゃキレイで、そしてめっちゃ強いガンプラを使ってるファイターさんなんやけど…。

 

変人やねん。

 

この海辺の街で出会ったウチの初めてのお仲間さん達の中でも、飛びっきりの変人なんよ。

 

センセー…つまりは教師なんやけど…普段は理想的な教師なんやけど……アミュセンでのセンセーは…。

 

はぁ…。

 

思い出すと幸せが逃げるちゅ~のに、ため息が出てきてしまうわぁ…。

 

うん。とりあえずはセンセーのことは一回隅っこに放り投げて置いとこか?

 

「お二人とも自覚なし、ですか…。やれやれですね…。まぁどうでもいいです。めんどう「めんどう禁止!」……さて、どうやら時間のようですね。みなさん?行きましょうか?」

 

さてさて♪変人は後回しにしといて、気を取り直していよいよ出撃の時間やね♪

 

[[オッケー!了解よ!それじゃまずは私から!“フリンティ・アクアマリン”!貝原 真海!行くわよ!]]

 

こっからは少しみんなの使っとるガンプラを紹介しとこ~かな?

 

まずはむさいおっちゃん達の中の紅一点♪

 

マヒねぇーちゃんの“フリンティ・アクアマリン”からやねん♪

 

ベースになっとるガンプラは“HGUCメタス”。

 

みんな知っとるん思うけど、機動戦士Zガンダム(とZZガンダムの序盤)に出てくる可変機やね。

 

マヒねぇーちゃんの“フリンティ・アクアマリン”。

 

見た目を簡単に説明すると、両腕に肘くらいまでの大きさのナックルガードをつけとって、肩と背中に大きなウィングバインダーが付いとるメタスやね。

 

メインカラーは白で所々にアクセントに薄い青が使われとるんや。

 

このマヒねぇーちゃんの機体は、本来の名前は“フリンティ”で、高機動型で空中戦闘を得意としとるんやけど、今回の“大海戦ミッション”のために水中戦闘用に改修してあるんよ。

 

水中戦闘用の“フリンティ”やから、“フリンティ・アクアマリン”なんやね。

 

主な改修ポイントは機体全体を強化プラスチックで補強しての強度強化と、水中用のスクリューモジュールの増設。

 

メタスは脆いん、強度を増しとかんと深海で圧壊…なんてことになったらしゃれにならんからなぁ…。

 

武装は手持ち式の水中用マシンガンと、両腕のナックルガードに内蔵しとるアームバルカン(もちろん水中用に改修済み♪)。

 

あとは武装領域(ウェポン・ストレージ)には予備の水中用マシンガンと、水中用のランスが入っとったハズやね。

 

“フリンティ”っちゅ~名前の意味は、確かワインとかのテイスティング用語で“硝煙香”やったかなぁ?

 

マヒねぇーちゃんは“火打石”って言っとたこともあったかなぁ?

 

[[フン!野郎共ぉぉぉぉぉぉ!!!内浦漁業連合!黒澤組の出番じゃ!ボケェェェ!!!波の谷間に命の華ぁぁぁぁ!!!一発見事に咲かせてやるわい!!!安全!確認!黒澤 金剛!“フィッシャーマン・ロディ”!操業開始じゃ!ワレェェェェェェェ!!!]]

 

お次は黒澤のおっちゃんの“フィッシャーマン・ロディ”やね。

 

ベースになっとるガンプラは“HGIB-Oマン・ロディ”。

 

“機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ”に登場した機体やね。

 

そのマン・ロディにオプションパーツセットの拡張セットを取り付けた“ランドマン・ロディ”が素体になっとんよ。

 

機体の色は濃いめのブルーと水色のツートーンカラー。

 

水色とかぶっちゃけヤクザ屋さんフェイスなおっちゃんに似合わん色やねん思うんやけどなぁ。

 

この“フィッシャーマン・ロディ”、見た目は色を塗り替えただけのランドマン・ロディなんやけど、あちこちに水中戦用の改修がされとるん。

 

例えば、本当ならスラスターになっとるん足裏には、スクリューモジュールが取り付けられておって、その丸っこくてどんくさそうな見た目に反して、水中では驚異の機動力を発揮するんよ。

 

武装は腰にマウントしとる水中用マシンガンと、おっちゃん曰く漁師の命な“銛(もり)”。

 

あとはサイドスカートの中に入っとる、投網が仕込まれとる手投げ弾やね。

 

水ん中ではこの投網の仕込まれとる手投げ弾が結構エグいんよ…。

 

初見殺しにも程があるん。

 

[[ヘイ!おやっさん!あっしとあっしのグレイズ・オルカ!何処までもお供しやす!野郎共!遅れんじゃねぇぞ!おやっさんに続きやがれぇぇぇぇ!!!]]

 

さ~て♪お次はマサさんの“グレイズ・オルカ”やね♪

 

マサさんの機体“グレイズ・オルカ”のベースになっとるガンプラは、名前からもわかるん思うけど“HGIB-Oグレイズ”やね。

 

おっちゃんのマン・ロディと同じ“機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ”に登場した量産型の機体なんよ。

 

そんなマサさんの“グレイズ・オルカ”は、通常の量産型のグレイズの背部のハードポイントに水中用のスクリューモジュールを増設してあるんよ。

 

機体の色はほぼ全身真っ黒。

 

頭部の一つ目だけが黄色く“ぐぽ~ん”って光っとるんやで。

 

武装はグレイズのライフルを水中用に改造した水中用グレイズライフルと“長ドス”…。

 

長ドスってみんなはわかるかなぁ…?鍔のついとらんポン刀のことなんやけど…?

 

え?ポン刀もわからん?あ~…ポン刀はな?日本刀のことやねん。

 

長ドスを横着せんで正確に言えば、“長脇差”になるんよ。

 

マサさんは水の抵抗で“斬る”ことが難儀な海中でも、平気な顔でこの長ドスを振る回して、次々に敵機をぎっちょんちょんするんよ。

 

水ん中でチャンバラなんて、ウチには今でもムリやなぁ…。

 

なぁマサさん?なんやコツでもあるんか?

 

[[[[[[[[[[おうよ!操業開始じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]]]]]]]]]

 

そんでもってお次はモブのおっちゃん達。

 

みんなズゴックやハイ・ゴック、グーンにゾノなんかの水中用の量産機を使っとるんよ。

 

モブのおっちゃん達…なんの拘りがあるんかしらんけど、水中戦に対応しとるアビスガンダムやディープフォビドゥンなんかのガンダム系のガンプラは誰も使ってないんよ。

 

なんでも“モブにはモブの維持がある!量産機で戦ってこそのモブ!モブ舐めんなよ!モブを!”とか言っとったなぁ…。

 

「それでは僕達も行きましょうか?全システム、オールグリーン。ドム子、貴女には発進時のGが少しキツいでしょうが、すぐに慣れますので我慢して下さいね。では…“ザク・ディープダイバー”。」

 

最後はあの子とあの頃のウチが乗っとるこの機体。

 

“ザク・ディープダイバー”

 

ベースになっとるガンプラは“HGUC量産型ザクⅡ”やね。

 

量産型ザクⅡにはランドセルや機体のあちこちにハードポイントなんてないんやけど、どうにもあの子が弄ったみたいで、この量産型ザクⅡにはあちこちに3mm穴のハードポイントが設けられていたんよ。

 

複座にするために急遽取り付けた簡易増設コクピット付きのスクリューモジュールユニットは、このランドセルに設けられていた3mm穴ハードポイントに固定されてるんよ。

 

他にも、脚部の外側に設けられておる3mm穴ハードポイントにも水中用の小型スクリューモジュールユニットが取り付けられとるんやで。

 

機体の色は全体的に濃い緑色で、胸部のコクピット部分だけは確か黒やったなぁ。

 

武装は水中用の大型ランスと、他のみんなの水中用マシンガンとは違って、威力はちょい下がるんやけど取り回しやすい短銃身タイプの水中用マシンガンが腰の後ろのウェポンラックにマウントされとるんよ。

 

武装領域の中には予備の水中用マシンガンが一丁。

 

確かそんなところやったなぁ。

 

「出撃しますよ。」

 

「Gがキツい?慣れる?出撃?っ?!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

さぁ~て♪次回はいよいよウチの初めてのガンプラバトルやねん♪

 

まぁ初めてのガンプラバトルちゅ~ても、ウチはサブシートにちょこんと乗っかって、レーダー見とるだけなんやけどね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ブレイクエイジと言う昔の漫画をご存じの方にはお分かりもしれませんが、今回のお話のベースにはブレイクエイジ外伝ボトルシップトルーバーズの成分が多分に含まれております。
本編もりよマイナーな作成なので、どれだけご存じの方がいらっしゃるか…。

次回はバトル回になる予定でございます。
バトル回の筈ですが、何故かザリガニの話に…。
また、今回作中で登場した“フィッシャーマン・ロディ”を一応はガンプラで作ってみました。
他の皆様の様に合わせ目消しや改造などしていないただの色変えですが、よろしければご覧になってみて下さい。


【挿絵表示】



次回は月曜日に本編の更新を、金曜日にのんたん生誕祭特別編の更新を予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

花陽ちゃんのジムが一通り完成してひと安心なQooオレンジでございます。

さて、今回はのんたん生誕祭の4回目になります。
前回初めてのガンプラバトル&初めての海中戦へ出撃したロリ希さん。
そんな今回は…。


それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ④」 始まります。


そろそろ本編のストックが…。





















「捉えました!この間合いなら!」

 

そう言うと、あの子は機体の各部に取り付けたスクリューモジュールを稼動させながら大型ランスを構えて、ちょい前のほうにおるん水中用のジム…アクアジムへ向けて海ん中を一気に駆け出してったんよ。

 

ウチは黒澤のおっちゃんやマサさん、マヒねぇーちゃんにモブのおっちゃん達みんなが、あの子のことを“好戦的”って言っとったのがイマイチ理解できとらんかったんやけど、バトルが始まってすぐにその理由が理解できたんよ。

 

だって目の前のメインシートにちょこんと座ってる、あの頃のウチよりもちょい小さい身体しとったあの子は、出撃して敵機を捕捉したや否や、それはもう嬉しそうに、まさしく嬉々としておっきなランスを構えて突撃しまくっていったんやから。

 

いつも学校の図書室でつまらなそうに妙ちくりんな本を眺めてるあの子からは想像もできんくらいに、めっちゃ生き生きとしとったんや。

 

今回のバトルフィールドは全編水の中だけに、まるで水を得たお魚さんみたいに♪

 

ちょ!待ってや!お願いやからオヤジギャグみたいで引くわ~とか言わんといて?!

 

えぇ~やん!オヤジギャグ!

 

ウチは結構好きなんよ!オヤジギャグ!

 

「これで…5機目です!」

 

そうこうしてるうちに、ウチらの乗っとるザク・ディープダイバーはどんどん加速して、標的にしとったアクアジムの胴体のど真ん中に大型ランスをぶっ刺したんよ。

 

あの子の言う通り、これでこんときの出撃で撃墜したんは5機目やね。

 

今まで撃墜した他の敵機も、PS装甲の防御アビリティを持っとるヤツ以外は、み~んな胴体のど真ん中に大型ランスをぶっ刺してやったんよ♪

 

ビーム兵器やないとまともなダメージを与えられん、厄介なPS装甲持ちの敵機には、関節からランス捩じ込んで、はい♪おしまい♪やねん♪♪♪

 

「スゴい!また串刺しだよ!」

 

[[坊主!単機で前に出過ぎでさぁ!足並みを乱したらいけやせんぜぇ!]]

 

動かなくなったアクアジムの刺さったままのランスを一振りして、串刺しにしたアクアジムを無造作に海底へと放り捨てたあの子は、もう1度加速を始めてさらに前線へと向かおうとしたんやけど、そこに追い付いてきたマサさんから通信が入って注意されてしもうたんよ。

 

“単機で前に出過ぎだ”って。

 

今のウチなら嫌ってほどによ~くわかるんやけど、確かにマサさんの言うと通り、チームを組んでいる以上は単機で突出したらあかんね。

 

今のウチら…“μ's”で言えば、穂乃果ちゃんとかことりちゃんとか凛ちゃんとか、たま~に海未ちゃんと真姫ちゃんと花陽ちゃんも…。

 

そらっちとえりちとにこっちも機体自体が前衛系の機体やから、基本的に単機で突出するんやけど、まぁあの3人は世界戦レベルのファイターが相手でもそうそう簡単に墜とされることはないんから、ほっといてもえぇ~のかな?

 

アレ?ウチら“μ's”って結局みんな単機で突出しとるんやないかい!

 

え?ウチは突撃せぇ~へんのかって?あ~ウチはなぁ…うん。

 

ウチはそこまで一人で突っ走ったりはせぇ~へんよ?

 

ただ…ウチの“ドム・ハーミット”のとっておきのかくし球…高圧縮エネルギーカートリッジを使って最大で36連続(カートリッジ1発で6回まで撃てるんよ♪カートリッジの総弾数6×6で最大36連射やね♪)でサテライトランチャー(背中に背負っとるんがハーミットクラブやから、サテライトキャノンやなくてサテライトランチャーなんよ♪)をぶっ放す“サテライトリボルバー”を使うときだけは、みんなを巻き込まんように単機で突出したりはするんやけどね♪

 

むふふ♪ウチのサテライトリボルバーは威力だけならことりちゃんの大型バスターライフルよりも上やねん♪

 

“μ's”でも…と言うよりも、今期のガンプライブに出場しとる全ガンプラの中でもトップクラスの火力なんやないかな?

 

そんなウチのサテライトリボルバーとタメ張れるバカ火力、略してバ火力を持っとるんは、UTX高校チーム“A-RISE”の“陸皇(りくおう)”こと綺堂 英玲奈ちゃんの“ガンダムベヒーモス”の装備しとる“プラズマグレネード”くらいやなんかなぁ?

 

アレはなぁ…。

 

ウチのサテライトリボルバーとは別の方向性でバ火力やからなぁ…。

 

すわ!核か?!ってくらいの威力やねん。

 

一発“しゅぽん♪”ってマヌケな音を響かせて射ち出すだけで、着弾地点は綺麗サッパリ更地になるからなぁ…。

 

非核兵器やねんけど、下手な核兵器なんて鼻で笑うレベルの威力なんよ。

 

あの爆発の効果範囲に巻き込まれてしもうたら、大抵の機体は蒸発してまうんやないかなぁ?

 

えりちの“ヴァルキュリア”なら、あのキ○ガイな威力の爆発を掻い潜って…と、言うよりも爆発なんてものともせんと突き進んで行くんやろ~けどね♪

 

「お言葉ですがマサさん。この程度の敵機ならいくら群れて襲って来ても、僕だけでもなんの問題もありませんよ。」

 

[[キミを単機でほっといても大丈夫なのはわかってるけど、もっと私達との連携とかも考えてよね!っと!危ないわね!話の邪魔をしないでよ!ね!]]

 

「わぁ!当たった!まひろおねーちゃんもスゴい!」

 

マサさんのちょいあとにはマヒねぇーちゃんの“フリンティ・アクアマリン”も、ウチらに追い付いてきたんよ。

 

今さらやねんけど、マサさんもマヒねぇーちゃんも、喋りながら器用に戦っとるなぁ♪

 

マヒねぇーちゃんなんてよそ見しながら水中用アームバルカンを撃ってるんのに、襲ってきた敵機に簡単に命中させて墜としてしもうとるんよ?

 

なぁ?あの頃のウチ?知っとるか?マヒねぇーちゃんはこれだけ余裕のよっちゃんで戦っとるんのに、あんまり海中戦は得意やないんやで?

 

マヒねぇーちゃんと水中用装備から本来の装備に換装し直した“フリンティ”が、1番得意としとるんは空中戦なんよ。

 

マヒねぇーちゃんと“フリンティ”は、得意フィールドの空では水中以上にもっとすごいバトルをするんやで~♪

 

なんせマヒねぇーちゃんは…

 

[[当然よ!私だって伊達や酔狂でガンプライブの全国大会に三年連続で出場したわけじゃないのよ!]]

 

当時のガンプライブの全国大会出場者なんよ♪

 

しかもやで?この年の後期ガンプライブでは全国大会も勝ち抜いて、前期ガンプライブと後期ガンプライブの優勝チームが戦って、その年の最優秀チームを決めるんファイナルステージまで行ったんよ!

 

残念ながらファイナルステージで前期ガンプライブを勝ち抜いた当時の“A-RISE”(“A-RISE”のチーム名は代々のUTX高校のガンプラバトル部が受け継いできとるんよ。)に負けてもうたんやけどね。

 

ファイナルステージで、マヒねぇーちゃんは負けはしなかったんやけども、他のメンバーがボッコボッコにヤられてもうたんよ。

 

チームは負けてしもうたんやけど、マヒねぇーちゃん個人は年間最優秀スクールファイターには選ばれたんやったなぁ…。

 

と、言うんか…UTX高校のチーム“A-RISE”はこのころから強かったんやなぁ…。

 

ウチらはそんな“A-RISE”とおんなじ秋葉原地区予選に出場しとるから、勝ち残ればそのうち嫌でも当たることになるんやなぁ…。

 

ほとんどのチームみたいに0勝3敗のストレート負けは無いとは思うんやけど、バトル形式と選出メンバー次第では勝てんかもしれんなぁ…。

 

今回みたいにまた穂乃果ちゃんと凛ちゃんが突撃したり、ことりちゃんがぶち切れて暴れだしたり…。

 

あかん…。

 

考え出したらなんやめっちゃ不安になってきてしもうたわぁ…。

 

[[ゴルゥラァァァァ!!!ボケ共ォォォォォ!!!ナニ呑気に愉快にくっちゃべっとるんじゃぁぁぁぁぁ!!!前見んかい!ワレェェェェェェェ!!!旨そうな腕した蟹さんがぎょーさんコッチ来とるぞ!]]

 

むむ?蟹さん?

 

「むぅ?カニさん?あっ!あれだね!うーん?でもあの赤いのと青っぽいの、ちょっとカニさんっぽくないかなぁ?へ?うわぁ!なんかいっぱいきてるよ!ど、ど、ど、ど、どーしよう?!」

 

どれどれ…おぉ!見えてきた!見えてきた!

 

おっちゃん、あれはあきらかに蟹さんと違うんやないかな?

 

あれは蟹さんやのうて……。

 

「こちらでも確認しました。ドム子、あれは蟹ではなくジオン軍の水陸両用量産型モビルスーツ“ズゴック”ですよ。赤い方はシャア専用ズゴックでもう一方の地味な青っぽい色のズゴックが量産型ズゴックです。」

 

「ズゴック?」

 

そう♪ジオン水泳部のズゴックさんやねん♪

 

数は…ひー、ふー、みー、よー………あちゃあ…ぎょ~さんおるやん。

 

みんな素組みたいやけど、数は正義やからなぁ…。

 

とか言うとるんやけど、ぶっちゃけあの程度の素組のズゴックが数頼みでゴリ押してきても、あの子やマヒねぇーちゃん、黒澤のおっちゃんにマサさんの敵やないんけどね。

 

世の中には数に勝る質ちゅ~んのもあるんよ。

 

「えぇ。ズゴックです。お頭さん。ズゴックよりもW(ウィング)のキャンサーやGのカニガンダムの方が蟹に似ていると思うのですが?あとは0083のヴァル・ヴァロも蟹っぽいかもしれませんね。」

 

「うぃんぐのきゃんさー?じーのかにがんだむ?だぶるおーえいてぃーすりー?」

 

むふふ♪あの頃のウチにはキャンサーやらカニガンダムやらヴァル・ヴァロなんて、呪文みたいでなんのことかちんぷんかんぷんやったなぁ♪

 

みんなはあの子が言っとった機体がちゃんとわかるかなぁ?

 

0083に出てきたMA(モビルアーマー)のヴァル・ヴァロは有名やからみんなわかるんやないかって思うけど、キャンサーやカニガンダムはどうやろか?

 

ガンダム好きならWに出てきたキャンサーもわかるんとちゃうかな?

 

問題はカニガンダムやねん。

 

みんなはこんなん妙ちくりんな名前のガンダムがホントにいるんかい!って思うとるやないかな?

 

あんな…実はカニガンダムは…なんとびっくり♪ほんまにおるんよ♪

 

このカニガンダムの他にもエビガンダムやタコガンダム、ヒラメガンダムにエイガンダム、おまけにアンコウガンダムなんてのもおるんよ?

 

ほんまやって!

 

ウソやと思うんやったら、ちょいGo○gle先生にお願いして検索してみてなぁ♪

 

[[フン!素組のズゴックなんぞ蟹で十分じゃ!ボケェ!量産型の方をサッと塩茹ですりゃあ赤くなるじゃろーが!茹でて赤くなるんじゃ!ズゴックも立派なエビカニの仲間じゃろーが!]]

 

[[なんないわよ!ズゴックはエビでも蟹でもないの!量産型のズゴックを茹でるとシャア専用ズゴックになるなんて聞いたこともないわ!ガンダムネタが理解できないドム子ちゃんに間違った知識を教えないでよね!]]

 

……マヒねぇーちゃん…その注意はちょい遅かったんよ…。

 

ウチな…こんときの黒澤のおっちゃんの言葉を信じてもうて、量産型のズゴックを塩茹でしたら赤くなるんかって、1回ほんまに塩茹でにしてもうたんよ…。

 

当たり前やけど量産型ズゴックを塩茹でしても、シャア専用ズゴックにはならんかったけど…。

 

[[それにしても……蟹かぁ…。蟹って美味しいよね…。蟹の話なんかしていたら、なんだか久し振りに食べたくなってきたわね。うん!決めた!今夜の夜ご飯はは蟹にして貰おう!]]

 

それにしても…みんなほんまにずいぶんと余裕やなぁ…。

 

マヒねぇーちゃんなんかカニさん食いたい!とかいいながらも、ちゃっかり手にしとる水中用マシンガンで、こっちに近付いてきとるズゴックの群れに牽制射撃なんてしとるんよ?

 

まぁこんときはまだあのド派手なラスタカラーのウミヘビ野郎…“サンダーソニア”が出て来とらんから、みんなカニさん談義できる程度には余裕のよっちゃんなんやけどね。

 

そんなわけでもうちょいみんなのカニさん談義にお付き合いしてや♪

 

せやけどな?こんときの会話は途中からカニさん談義やのうて、ザリガニ談義になるんよ~♪

 

「蟹…ですか?僕は蟹と言われているあの奇妙な形状の生物が食べれるのは知ってはいますが…あんなおかしな形の生物が本当に美味しいのですか?」

 

[[なんじゃ?ボウズは蟹喰ったことないんか?]]

 

「ありませんよ。ザリガニならばタダで大量に手に入りますので、動物性タンパク質が足りないきにはよく捕獲して食べてはいますが、蟹は今まで1度も食べたことないですね。大体、蟹なんて値段の張るものを、どこに行っても邪魔者扱いな僕なんかが食べれるわけないじゃないですか。そもそも、最近はザリガニ以外はまともな動物性タンパク質は食べていませんよ。」

 

[[いや、キミ…ザリガニって……え?マジで?ザリガニだよ?食べるの?って言うかザリガニってアレ食べても大丈夫なの?]]

 

「ええ。マジですが?それが何か?」

 

「むぅ?ザリガニ?ねぇ?ザリガニって食べれるの?」

 

「食べれますよ。タダで大量に手に入る割には普通に美味しいですし。ただ事前に泥抜きしなければいけないので、少しめんどう「めんどう禁止!」…少し手間ですが。僕としては何故みなさんアレを食べないのかが疑問なくらいですよ。あぁ、あとは生食は肺吸虫…寄生虫が怖いのでお勧めしませんよ。必ず食べる前に加熱調理か冷凍して下さいね。」

 

※ザリガニを食べるときは寄生虫が怖いので、必ず火を通すか、1度冷凍してから食べましょう。

 

※詳しくはGo○gle先生で“ザリガニ 食べ方”で検索してみてください。

 

「えーっ!ザリガニなんて食べないよー!ザリガニなんかよりカニさんの方がおいしいよ!絶対に!」

 

「ザリガニはコスト、味的にも悪くはないのですが……蟹ですか…なら1度捕まえて食べてみましょうか?確か沢蟹なら漁業権が無くても捕まえれたかと思いますので、いつか機会があれば食べてみますよ。」

 

[[その年でザリガニ捕まえて喰う…あっしも人のことをどうこうと言えた人生は歩んできちゃいやせんが、坊主はちっせぇのにまた随分と難儀な人生を歩んでいやすねぇ…。]]

 

[[ザリガニは喰うても蟹は喰ったことがない、か…(ボウズはうちの真珠ちゃんよりひとつ上くらいじゃったな…。あの年で動物性タンパク質がうんぬんぬかして、ザリガニ取っ捕まえて喰うとるなんて、マサじゃねぇーが難儀な生き方しとるのぉ…。他人様のガキじゃがあまりにも不憫じゃのぉ…。) フン!ボウズ!ならワシんとこに!内浦に来い!内浦は良いとこじゃぞぉ!魚は上手いしみかんも上手い!どうじゃ!ワシんとこにくりゃあ!蟹さんなんぞ毎日いくらでも喰わせてやるわい!丁度うちの網子に蟹漁師がおるからのぉ!出荷できん傷物ならタダじゃ!タダじゃ!のぅ!マサァ!]]

 

[[ヘイ!おやっさん!うちでは霜月の家のもんが蟹漁師でさぁ!]]

 

「内浦ですか…確か静岡の沼津市でしたでしょうか?まぁ…子供の僕には住む場所を選ぶ自由なんて大層なモノはありませんので、いつか大人になって自由とお金を得て、それでいて機会があれば伺いますよ。さて、みなさん。夕食に蟹も結構ですが、とりあえずはいい加減にウザくなってきた目の前の蟹(ズゴック)を片付けてしまいましょうか?」

 

[[おうよ!ボケェェェ!!!蟹さん風情が内浦漁師舐めんなぁぁぁぁぁぁ!!!グォラァァァァァ!!!投網ボムで一網打尽じゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[ナイス!おやっさん!行くよ!みんな!]]

 

「その投網、相変わらずデタラメな性能ですね。ドム子。蟹退治を始めますので、少し揺れますよ?気を付けて下さいね。」

 

「うん!いっけー!カニさん退治だー!串刺しだー!獲ったどー!だー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[もう!いくら素組のズゴックって言っても楽勝過ぎでしょ!これだから中央店からエントリーしてる連中はイヤなのよ。あっちの連中ってほとんどが“きゃ~♪こわ~い♪”とか“やだ~♪あの人たちってなんか必死すぎてカッコわる~い♪”とか!ふざけたこと言いやがるエンジョイ勢だから、正直言てヌルいのよね!]]

 

「ヌルくても獲物になってGPを提供してくれるので、僕は好きですよ?あちら側からエントリーしてる人達。弱いのに大量に湧いてきますから。良いカモですよ。」

 

[[キミはGP稼ぎが目的なんだからそうなんでしょうけど、バトルを楽しみたい私としてはなんかバカにされてるような気がしてイヤなのよ…。エンジョイ勢って真面目にバトルしてる私達のこと見下して、“きゃ~♪バカみた~い♪”って言ってるんじゃないかって思っちゃうのよ!]]

 

「先程から随分とあちら側からエントリーしている人達を貶しますね。…あぁ。なるほど…。」

 

「むぅ?ねぇ?ナニがなるほどーなの?」

 

「少し考えればわかるでしょう?真海さん。貴女は学校かどこかで、貴女が先程からうすら寒い声真似で言っている内容を言われたんですね。」

 

[[むぐっ!も、黙秘権を行使するわ!]]

 

マヒねぇーちゃん…黙秘権を行使してもぅたら、悪口言われてるんって言ってるようもんやで?

 

ん~…でもマヒねぇーちゃんにそんなん言った連中はほんまに勇者さんやね♪

 

その人達って、マヒねぇーちゃんが貝原財閥の直系って知らんのやろうか?

 

マヒねぇーちゃんトコのじいちゃん…貝原会長って、三度の飯よりもマヒねぇーちゃんとガンプラバトルが好きな人なんやで?

 

ウチは知らんよ?

 

もしマヒねぇーちゃんに嫌味言うたのが貝原会長にバレたら……。

 

性格キツぅても、美人さんな女の子やったら可哀想なことになるなぁ…。

 

遠洋漁船の○処理要員にされるか、人にク○喰わせるようなド変態の金持ちに売られるか…。

 

あとは…そうやなぁ…ダルマさんにされてパチもん天国な国辺りで見世物にされたり…。

 

ぶっちゃけヤクザ屋さんに真珠入りチ○コなんかで輪姦(まわ)されて、そのあとでソ○プにでも売られた方が幸せかもしれんね。

 

ウチはどっちの√もゴメンやけどね♪

 

むぅ…ヤクザ屋さんにとか言っとたってら、ちょい思い出したんやけど、そう言えば真姫ちゃんが昔どっかの頭の悪いヤクザ屋さんに…。

 

ん~…でもこれって言ってもいいんやろうか?

 

西木野グループがあちこちに圧力かけまくって、“無かったこと”に…闇に葬りさった事件やしなぁ…。

 

ウチがアノ事件の話しをしとるんのを、西木野警備保障の団員さん達にでも聞かれたら…。

 

あはは…ちょい怖いなぁ…。

 

今のウチは真姫ちゃんの“身内”にカウントされとるから、さっき言っとったヤクザ屋さんに輪姦されてソ○プラ○ドに売り飛ばされるちゅ~ような酷いことにはならんとは思うんけど…。

 

真姫ちゃんからお仕置きくらいはあるかもしれんし。

 

うん。アノことをウチが話すのはやっぱりやめとこ。

 

お仕置きするんは好きやけど、お仕置きされるんはイヤやねん。

 

ウチ、えりちと違ってお仕置きされてヒャッハ~♪するドMさんやないからね~。

 

まぁ♪そらっちが“シタイ”って言うんなら、ちょいくらいなら縛ったりされてもえぇ~んやけどね♪

 

ほら?ウチのオッパイさんって普通の人よりもちょいおっきいやろ?

 

1回くらいなら、ウチの自慢のおっきいオッパイさんを毎度お馴染みの荒縄で縛って、もっとおっきく見えるように強調してみたりなんて、SM系のえっちなびでおの女優さんのようなことしてみたいやん♪

 

縛ったあとは…う~ん…ろ~そくぽたぽたはなぁ…ん~…ど~しようかなぁ…。

 

健全な女の子やから、やっぱり気持ちいいんは好きやけど、ムチでシバかれたりろ~そくぽたぽたされて痛いのとか熱いのは正直に言って堪忍してほしいなぁ…。

 

やっぱり軽く縛るソフトSMくらいが丁度えぇ~んよ♪

 

ハードな方はどえむ~ちかなえりちに任せとくな?

 

ふぇ?真姫ちゃんの事件のお話はどこに行った?

 

そこまで言っといて言わないとかあるか?

 

気になるから真姫ちゃんの事件を教えろ?

 

う~ん…そんなん言われてもなぁ…。

 

……まぁ今はウチの回想の中やから、真姫ちゃんや西木野警備保障の人達はおらんし、ちょいだけならえぇかな……?

 

あんな?真姫ちゃんは昔、ケツアゴのヤクザ屋さんに…『希?アンタ何の話ししてんのよ?』ハッ!真姫ちゃん?!なんで真姫ちゃんがウチの回想の中に来とんのや?!

 

『そんなことは今はどうでもいいでしょ?それよりも……覚悟はいいかしら?』

 

あはは…みんな!ウチはダッシュで逃げるんで、このままちょいウチの回想を見とってな!

 

『逃がさないわよ!希!』

 

いゃ~ん♪真姫ちゃんに捕まったら犯される~♪

 

『犯さないわよ!クスリ漬けにするだけよ!』

 

ちょ!クスリ漬けって!ウチはそっちの方がイヤやねん!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ~…今回はちょい危なかったなぁ…。

 

何とか逃げ切れたけど、あのまま真姫ちゃんに捕まっとたら怪しいお薬の実験台にされるとこやったわ。

 

え~っと、ウチの回想ってどこまでいったんやったか?

 

確か…素組のズゴックの辺りやったけか?

 

うん。確かそうやったね♪

 

そんなワケで素組のズゴックはあっという間にカニ料理やねん♪

 

え?具体的にはカニさんはどうなったか?

 

あぁ。カニさんはやね?黒澤のおっちゃんの投網手投げ弾で、み~んなまとめてあみあみに絡めてから囲んでボコボコにしてやってんよ♪

 

ボコボコちゅ~よりも、みんなランスやら銛やら長ドスやらで網の隙間からザックザクやね♪

 

むむ?ザックザクってなんや新しいザクみたいな名前やね?

 

[[それで?結局この辺に敵機はもう居ないのかしら?私のフリンティ・アクアマリンのレーダーには反応は無いけど?]]

 

[[さぁーのぅ…ワシのフィッシャーマン・ロディは基本、近接型じゃき、お嬢の機体と一緒でそこまでレーダー範囲は広うないからわからんわい!]]

 

「威張ることではないと思いますが?まぁめんどう 「めんどう禁止!」 ……どうでもいいですが。マサさんのグレイズ・オルカも基本的には近接戦闘仕様なので、レーダー範囲はお頭さんのフィッシャーマン・ロディとそう違わない筈でしたね?」

 

[[どうなんじゃ!マサ!]]

 

[[ヘイ!おやっさん!坊主の言う通りでさぁ!あっしのグレイズ・オルカも近接戦闘がメインなんで、レーダー範囲はおやっさんとそう代わりはありやせん!]]

 

「出撃が遅れているサニーさんの“ヴィクトリア・ブルー”や七塚原先生の“シルバーン”が居ない現状でのこのメンバーでは、1番レーダー範囲が広いのは僕のディープダイバーのようですね。では周辺状況はこちらで確認しますので、みなさんは少し周囲の警戒をお願いします。」

 

「レーダーを見るんだね!それなら私に任せて!」

 

[[ふふ♪ドム子ちゃん♪お願いね♪さぁーて!私達は周辺の警戒だよ!お頭さん!マサさん!ステルスシステム搭載機がいるかもしれないから、ちゃんと気を付けて見張ってね!]]

 

[[わぁーとるわい!のぉぉぉぉ!マサァァァァ!!!]]

 

[[ヘイ!おやっさん!坊主!ドム子の嬢ちゃん!安心してくだせぇ!内浦黒澤漁業連合の名に賭けて!索敵中は坊主達には指一本触れさせやせん!]]

 

「大袈裟ですね…。まぁ何でも構いませんので、とにかく周辺の警戒はみなさんにお任せします。ではドム子。今からディープダイバーのレーダー範囲を広域探査モードに変更します。索敵範囲は拡がりますが精度は落ちてしまいますので、そのつもりでお願いします。」

 

「こーいきたんさ?せーど?むぅ?なんだかよくわかんないけどわかったよ!」

 

「……まぁいいでしょう。どうせ説明しても時間の無駄ですから。僕もこちらのサブモニターで確認するので問題はありません。では始めますよ。」

 

「はーい!あっ!なんかレーダーがぐぃーんっておっきくなった!よくわかんないけどスゴい!」

 

[[それで?どう?あっちの連中…中央店の連中の動きは分かりそうかな?]]

 

「ジャミングはされてはいないようなので、索敵には特に問題ありません。ん?これは…?」

 

「むぅ?ねぇ?なんかおっきな赤い点がいるよ?あれ…青い点と緑色の点がどんどん減ってきてる…?」

 

[[青い点と緑色の点が減る、じゃと?うぉぉぉぉい!そりゃぁ!]]

 

[[大きな赤い点…MA?大型のMS?どっちにしても少し厄介なのが出てきたみたいだね!]]

 

[[おやっさん!哨戒に出ていたうちの連中から通信と一緒に敵さんの画像が送られてきやした!コイツは…デカイ海蛇だぁぁ?っ?!オイ!どうした!応答しやがれ!オメェら!クソ!ダメか…おやっさん!どうにもうちの連中。この海蛇野郎にヤられて全滅したみてぇでさぁ…。]]

 

「こちらの広域レーダーでも確認しました。どうやらたった今、前に出ていた部隊が全滅した様ですね。ドム子もわかりますか?この消滅した青い光点がその哨戒に出ていたみなさんですよ?」

 

「わかるよ!青は味方で緑色はごえーたいしょーのゆそーせんだよね!」

 

「ええ。その通りです。そして残っているこの大きな赤い光点は敵です。そう…敵なんですよ…。くっくっくっ…どうやらわざわざ、向こうからGP(敵機)がやって来てくれるようですね…。」

 

「むぅ?ねぇ?その笑いかた、なんか変だよ?」

 

「……放ておいてください。」

 

[[オイ!ボウズ!奴さんはワシ等の方に来とるんじゃな!ハン!上等じゃ!ワレェェェ!海蛇じゃかなんじゃか知らんが!このワシに…黒澤漁業連合に喧嘩ぁ売るなんざぁ!えぇー根性しとるわい!ゴルゥラァァァァァ!!!野郎共ぉぉぉぉぉぉ!!!海蛇狩りじゃぁぁぁぁぁぁ!覚悟はえぇかぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[私は黒澤漁業連合でも野郎でもないけど、いつでも覚悟と準備は万全よ!]]

 

[[ヘイ!おやっさん!お供いたしやす!何処までも!]]

「あれだけ大型の反応です…墜とせば獲得できるGPも美味しそうですね。くっくっくっ…これでGPに余裕が出来そうですね。そうなれば久し振りに甘味を…糖分を補給できそうですよ。」

 

「カニさんの次はウミヘビさんだね!ガンプラってスゴいね!色んな種類があるんだ!ねぇ!ウミヘビさんはどんなガンプラなんだろ!」

 

[[うっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ゴルゥラァァァァァ!!!いくぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!ワレェェェェェェェェ!!!]]

 

さて♪さて♪

 

お次の相手はいよいよドッゴーラを改造した海中用のごっついMA“ウミヘビ”…“サンダーソニア”との初戦闘やね♪

 

むふふ♪みんな♪頑張って~や♪

 

まぁ頑張っても、サンダーソニアには今回の出撃では勝てんのやけどね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

さて、作中でザリガニについてのお話がございましたが、ここでも重ねてお願いいたします。
寄生虫が怖いのでザリガニを食す際には必ず火を通してから召し上がって下さい。
詳しい調理法等はネット等で調べてみて下さい。
私は食べたことはないのですが、ザリガニを食べた友人は「意外に旨いぞ。」と言っておりました。

また、今回作中にて名前が登場しました内浦の蟹漁師“霜月”さん。
こちらの蟹漁師さんはドロイデン様が好評連載中の“ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~”にて登場する内浦の蟹漁師“霜月兄弟”からお名前をお借り致しました。
ドロイデン様。ありがとうございました。
いずれは閑話でご本人達も…!

次回は月曜日に本編の更新を、金曜日にのんたん生誕祭特別編の更新を予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスでのイベント楽曲“近未来ハッピーエンド”でスコア1,000,000の壁を越えることが出来ないQooオレンジでございます。


さて、今回はのんたん生誕祭の5回目になります。


それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑤」 始まります。

















「目標が見えて来ましたが…あれはまた随分と派手なカラーリングの機体ですね…。あの形状ならベースはドッゴーラでしょうか?それにしても…海中戦闘がメインの今回の“大海戦ミッション”で、視覚効果を無視してあれだけ派手なカラーリングをするなんて、余程の馬鹿か、それとも腕に余程の自信があるのか…。まぁどちらでも構いませんか。どうせすぐに墜とすんですから。」

 

「ウミヘビさん、赤と黄色と緑色だね。むぅ。うん。なんかスッゴい派手だね。」

 

ウチらの味方を次々に撃墜して行っとる、広域レーダーで捕捉した大きな機影。

 

その大きな機影の快進撃を止めるために、あの頃のウチらは真っ直ぐにレーダーに反応のある地点へと向かったんよ。

 

途中でたま~に湧いてくるん、AI制御の無人の青い海中用ハイ・モック“マリン・モック”を片付けながら進んどったウチらのモニターに、いよいよソレは見えてきたんよ。

 

その機影はまさに大きな“ウミヘビ”。

 

機体の色は赤と黄色と緑。

 

ラスタカラーって言われてる配色やね。

 

ベースになってるのは、あの子が言っとったように、Vガンダムに出てきたザンスカールのMA“ドッゴーラ”やね。

 

上半身だけは普通のMSみたいに、胴体に頭と手が付いとるんやけど、下半身はなっが~いヘビみたいににょろにょろっとなっとるんよ。

 

その“ウミヘビ”の手には、先端にナイフが取り付けられとる水中用のライフルが握られとったんよ。

 

武装は水中用ライフルだけなんやけど、あの“ウミヘビ”は海の中での機動力が半端ないんや。

 

あの頃のウチらの味方のみんなも、海中戦闘用に改造した機体がほとんどやったから、機動力は高い方やったんやけど、“ウミヘビ”はあの頃のウチら以上の機動力でうねうねと海ん中を泳いどったなぁ…。

 

うん。ぶっちゃけラスタカラーのド派手な“ウミヘビ”がうねうねと海ん中を泳いでこっち来るんはキモかったなぁ。

 

[[フン!色なんてどうでもえぇーわい!ワシのシマ荒らすなんぞ!舐めた真似し腐ったクソには一発キツいお仕置きかましてやるわい!こんボケが!ゴルゥラァァァァァ!!!逝くぞ!マサァァァァァ!!!]]

 

[[ヘイ!おやっさん!!!野郎共!おやっさんに続きやがれぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[[[[[[[[おうよ!海蛇狩りじゃぁぁぁぁぁぁぁ!]]]]]]]]]]

 

モブのおっちゃん達も威勢よく“ウミヘビ”にかかっていったんやけど、まぁモブのおっちゃん達は名も無きモブやしね。

 

先行した黒澤漁業連合のおっちゃん達は、このあとすぐに黒澤のおっちゃんとマサさんを残して、あの“ウミヘビ”の尻尾(ウミヘビで尻尾って言うんもなんか変やね?)に凪ぎ払われて、海底に沈んで行ってもうたんよ。

 

世間一般で言う、撃墜ってヤツやね?

 

ちなみに…“大海戦ミッション”でヤられてしもうた機体は、次のバトルでは1番後方の母艦から再出撃になるんよ。

 

生き残った場合は、バトル終了時に1番近い母艦からの再出撃なんよ?

 

せやから、“ウミヘビ”にヤられたモブのおっちゃん達は、次の週の出撃では1番後ろの母艦からの再出撃になるんやね。

 

ヤられてからの再出撃は前線まで距離が離れとるんで、移動にちょい時間がかかってしまうんよ。

 

だから、再出撃は結構イタいタイムロスになってしまうんよ。

 

ところで黒澤のおっちゃん。

 

シマ荒らすとか言っとるけど、ソレってヤクザ屋さんの理論だとウチは思うんやけど…気のせいやろうか?

 

しかもおっちゃんのシマは内浦やろ?

 

あの頃のウチらが居たんは内浦やないんよ?

 

おっちゃんって仲間想いでいい人やから、あの“ウミヘビ”に味方がぎょ~さんヤられて頭にキテるんはわかるけど、もうちょいヤクザ屋さん成分を抑えなあかんよ?

 

むぅ…?なんでこんなんヤクザ屋さんモドキのおっちゃんの娘さんの真珠ちゃんが、あんなんお淑やかで品のある女の子に育ったんやろうか?

 

不思議やねぇ~。

 

[[ちょっと!待ってよ!お頭さん!マサさんも!あー!もう!勝手に先行して!仕方ない!私たちも行くわよ!ほら!キミもボケッとしてないで!彼氏なら彼女ちゃんのドム子ちゃんに良いとこ魅せなきゃ!頑張れ!男の子!]]

 

おおっと♪マヒねーちゃん♪

 

ウチがあの子の彼女ちゃんやなんてイヤやわぁ♪

 

こんときのウチらは“まだ”、そんなん関係やないんよ♪

 

ウチとあの子がらぶらぶになるんは…むふふふ♪

 

「ドム子が僕の彼女?真海さん。お願いですからその手のうすら寒い冗談は止めて下さい。全くもって笑えませんよ。」

 

むぅ!あんときも思ったことやけど!キミ!うすら寒い冗談ってちょい酷くないかな!

 

否定するにしても、もうちょい慌てて否定して欲しいなぁ。

 

ち、違うよ!僕とドム子ちゃんはそんな!恋人ととかじゃ…でも…いつかは…。

 

とか?

 

……自分で言っといてなんやけども、ないわぁ…。

 

そんなんあの子のキャラやないなぁ…。

 

「むぅ!ねぇ!それって私に失礼なんじゃないかな!私がキミの彼女じゃイヤなの!私!良いお嫁さんになるって、いつもお母さんに誉められてるよ!私がお嫁さんじゃイヤなの!むぅ!むぅ!むぅ!」

 

むっふふ~♪そうそう♪あの頃のウチ♪良いこと言ったやん♪

 

ウチは立派なお嫁さんになるで~♪

 

まぁ料理は…料理だけやなくて家事全般もやなぁ…あの子の方が得意やねんけど…。

 

いつの間に家事スキルのレベルにあんなに差が開いていたんやろか?

 

普段から“主婦”しとるにこっちには流石に勝てへんけど、ウチやって一人暮らししとるんやから家事はそれなりに得意な方やねんって思っていたんやけどなぁ…。

 

驚いたことにあの子はにこっち以上に“主婦”やったんよ…。

 

この前の合宿んときのお味噌汁…ウチの作るお味噌汁なんかよりも遥かに美味しくて、地味にショックやったなぁ…。

 

プロボーズの言葉で、“毎朝!僕の味噌汁を作って下さい!”とか言われてみたかったんやけど…。

 

あの子のお味噌汁の方が美味しいんやから、そんなん言わんやろうなぁ…。

 

「お付き合いを飛び越してどうしていきなりお嫁さんになってるのですか?貴女と交際するのは別に嫌ではありませんよ…。ただ僕は…僕には………いえ。やっぱりいいです。なんでもありません。さて、お喋りはこの辺にして、そろそろ僕達もウミヘビ狩りに加わりましょうか?早く行かなければお頭さん達に先を越されてしまいますからね。行きますよ!ドム子!」

 

「むぅ?なんかはぐらかされた?」

 

まぁお嫁さんは家事だけが仕事やないから、家事スキルで負けてても気にしない気にしない♪

 

疲れて帰ってきたダンナ様を癒してあげるんも立派なお嫁さんのお仕事やねん♪

 

はさんでよし♪わしわししてもよし♪顔を埋めてもよし♪もちろんむしゃぶりついてもえぇ~んよ♪

 

ウチのこの自慢のおっきなオッパイでじっくりたっぷり♪疲れた心と身体を癒してあげるんや♪

 

ね♪そうやろ?あの頃のウチ♪

 

だから大丈夫やで♪

 

今は…あの頃のウチらはまだお互いに子供でどうにもならんかったけど、今のウチはあの子のことを絶対に逃がさへんから♪

 

むっふふ~♪もうターゲットはロックオンしとるんよ♪

 

だから安心してや♪

 

安心して…お別れしてや…。

 

大丈夫…いつか、きっと。

 

ウチらはまた出逢えるから…。

 

あの子はまだウチが“ドム子”やって気付いておらんみたいやけどね?

 

むふふ♪そろそろみんなもあの子の正体に気付いてるんとちゃうかな?

 

そうなんよ。

 

ウチの初恋の人は…あの子は…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[当たった!けど効いてないし!あの装甲を貫くには“フリンティ・アクアマリン”の銃器じゃ威力が足りないって言うの?!ホント!何なのよ!この“ウミヘビ”は!装甲は硬いし足が無い癖に足は速いし!強すぎでしょ!っ!そっちに行ったわよ!気を付けて!]]

 

そんなこんなで始まった、ウチらとラスタカラーのド派手な“ウミヘビ”との海中戦。

 

さっきもちょい話したんやけど、モブのおっちゃん達は“ウミヘビ”の尻尾で凪ぎ払われたり、手に持っとる銃剣付きの海中銃で撃たれたりぶっ刺されたり…あっという間に壊滅してしまったんよ。

 

モブのおっちゃん達やから仕方ないんやろうけど、ウチとしてはもうちょい頑張って欲しかったなぁ。

 

“ウミヘビ”と対峙して、最後に残ったんはあの頃のウチとあの子のペアに黒澤のおっちゃん&マサさんの漁師コンビ、そしてマヒねーちゃんの合計4機。

 

みんな口には出さんかったけど、あの頃のウチらが4機でかかればどうとでもなるん思ってたんよ。

 

実際、マヒねーちゃんの射撃は装甲は貫けなかったけどちゃんと“ウミヘビ”には当たり始めてたんやし、いくら速度に差があるちゅーても、このまま黒澤のおっちゃんとマサさんとあの頃のウチらで囲んで一気に接近戦に持ち込めば良かったんよ。

 

みんなそれはわかっとったから、接近戦で仕留めるために距離を詰めようとしてたときに、おあつらえ向きに“ウミヘビ”の方からあの頃のウチらの方へと接近してくれたんよ。

 

中々に強敵やったけど、“ウミヘビ”との戦闘もこれで終わりやね♪

 

「飛んで火に入るなんとやら、ですね!あちらから近付いてきてくれたのならば好都合です!硬すぎて銃器が効かないのならランスで仕留めればいいんですよ!一気に串刺しにして僕の本日の糖分補給の糧にしてやります!行きますよ!ディープダイバー!出力全開です!今日の糖分は夕方限定のメガ盛りプリンです!」

 

って、こんときはきっと誰もがそう思ったんよ。

 

でも…この場面でガンプラバトル初心者(と言うんか初めてのガンプラバトルやなぁ。)やったあの頃のウチが、最大級の“ちょんぼ”をしてしまったんや。

 

ん?最大級のって、一体ナニをしたのか?やって?

 

あんな?こんときは海ん中を縦横無尽に駆け抜けてのバトルやろ?

 

上へ下へ、右へ左へでコクピットの中はめっちゃ揺れるワケやねん。

 

今のウチやったらオッパイがばいんばいんになって大変なことになるくらいに激しい揺れやったんよ。

 

ホンマやで?海ん中でのバトルってそりゃもう騎乗位かい!ってくらいの大揺れやねん。

 

そんな大揺れの中でも特に一際激しく揺れたときにな?あの頃のウチは間違って変なボタンをポチっとなってしてしまったんよ。

 

アホやろ?

 

それこそ穂乃果ちゃん級のアホやねん。

 

そんなアホな凡ミスのせいで、あの頃のウチらはこのすぐあとに“ウミヘビ”に巻き付かれて大ピンチになってしもうたんや。

 

「………あれ?出力が上がらない?!って!なんで逆にパワーダウンしてるんですか?!ディープダイバーに異常は無い筈なのに出力がどんどん低下していく?!どうして急にこんな事に?!」

 

「わわっ!ゴメン!それって私のせいかも!揺れてるときに間違って変なボタンいっぱい押しちゃった!」

 

「んな?!ドム子!貴女はこの大事な場面でなんてことを!どのボタンを押したのですか!いえ!こちらで調べます!貴女はこれ以上、変なボタンを押さないで下さいよ!機体自体に異常はないんです!たぶん可笑しくなったのは管制システム…とりあえずはシステムチェックを!」

 

[[ちょっと!危ないわよ!!!前!前!ちゃんと前を見て!“ウミヘビ”が来てるわ!早く避けて!尻尾に捕まるわよ!]]

 

「えっ?!チッ!コイツ!いつの間にこんな側に!早く回避を!っ!クソ!出力が低下したままかよ!ダメだ!間に合わ…うわぁぁぁぁ!!!」

 

「わ!わ!ウミヘビさんが!あっ!捕まっ!きゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

と、まぁこんな感じで機体の出力が上がらんから、まともに機体が動かんせいで回避が間に合わんかったんよ。

 

当然、回避が間に合わんから、にょろにょろって近付いてきたド派手な“ウミヘビ”ちゃんに巻き巻きされてしもうたんや。

 

[[ボウズ!クソが!ワレェェェェェェ!!!ボウズを放さんかい!ボケェェェェェェ!!!]]

 

[[おやっさん!いけやせん!今あの“ウミヘビ”野郎を撃てば!坊主にも当たってしまいやす!]]

 

“ウミヘビ”に巻き付かれて動けなくなったあの頃のウチらを助けようと、黒澤のおっちゃんが左手に持っとった水中用マシンガンで狙おうとしてくれたんやけど、ウチらにも当たってしまうんいうて、マサさんに止められてしもうたんよ。

 

まぁこれはおっちゃんの射撃の腕の問題やのうて、マシンガンとかの実弾をばらまく系の武装やと、ピンポイントで狙うんはちょい難しいからしゃ~ないんやけどね。

 

[[チィ!面倒な!なら接近戦じゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[お頭さんのフィッシャーマン・ロディでアレに近付けるの?!無理に決まってるでしょ!速度が違いすぎるわ!]]

 

[[ならお嬢はボウズとドム子の嬢ちゃんを見殺しにせぇーちゅーんか!]]

 

[[そんなことは誰も言ってないわよ!私の“フリンティ・アクアマリン”なら追い付けるかもしれないから!ここは私が!]]

 

黒澤のおっちゃんの“フィッシャーマン・ロディ”も確かに水の中では脚は速い方やけど、ウチらを締め付けながら距離を取り始めとるこの“ウミヘビ”はそれ以上に速い機体やったんよ。

 

だから、おっちゃんに代わって海中でもかなりの速度が出せるマヒねーちゃんの“フリンティ・アクアマリン”が、ウチらを助けるために“ウミヘビ”を追い掛けようとしたんやけど…。

 

「アンタ等!なんでもいいから早く助けろよ!」

 

突然、あの子がキレてしもうたんよ。

 

あの子…普段は特大のネコを被って、イイ子ちゃんを演じてあんな慇懃な話しとったんよ!

 

あの頃のウチは急に豹変したあの子の話し方にビックリやったんやで!

 

今のウチならあの子のさっきまでの胡散臭い話し方よりも、こっちのちょい乱暴な話し方の方がしっくりと来るんやけどね。

 

チンピラ属性ってヤツやね♪

 

[[げっ!あの子!キレたの?!って!あの“ウミヘビ”速っ!ゴメン!やっぱり無理!あれじゃ私でも追い付けないわ!]]

 

この反応ならマヒねーちゃん達はあの子の“素”を知っとったみたいやね。

 

そんなマヒねーちゃんが一生懸命に全速出してウチらを巻き巻きしてる“ウミヘビ”を追い掛けてくれたんやけど、“ウミヘビ”の方がちょい速いみたいで、追い付けんかったんよ。

 

「クソが!この役立たずのボンクラどもが!それでもアンタ等は大人かよ!」

 

[[はっ?!ボンクラ?!ひどっ!って!私はまだ高校生なのよ!大人じゃないわ!未成年よ!未成年!]]

 

[[じゃぁかしいわ!ボケェェェェェェ!!!ワレェ!大人に向かってなんちゅー口の聞き方しとんのじゃ!]]

 

「うるせぇよ!不良漁師!!大人って威張んならガキの一人や二人!さっさと助けろってんだよ!このクソヤクザモドキが!」

 

[[なんじゃとぉぉぉ!!!ワレェェェェ!!!ゴルゥラァァァァァ!!!待てやァァァァ!!!クソガキ!!!]]

 

いやな?おっちゃんもあの子も。

 

今はそんなんケンカしとる場合やないんと思うんやけど…?

 

早くなんとかせんと、あの頃のウチらはさっきヤられたモブのおっちゃん達みたいに海の藻屑になってまうで?

 

「待って欲しかったらこの“ウミヘビ”に言え!ボケ!」

 

「ふわぁ?!なんか話し方が変わってる?!」

 

「うるせぇ!ドム子!悪いかよ!こっちが俺の“素”だよ!っーか!誰のせいでこんな面倒「めんどう禁止!」だぁぁぁ!だから!うるせぇよ!ドム子!ナニが“めんどう禁止!”だ!面倒なことになってんのは誰のせいた!テメェがアホなことしたからだろ!」

 

「ぴゃぁぁぁ?!ゴメンナサイ!わ、私が変なボタン押したから怒っちゃったの?!」

 

「怒っちゃいねぇーよ!けどやらかした自覚があんなら少し黙ってろ!」

 

「うぅ…わかった…ごめんね…。」

 

はぁ…。あの頃のウチはもうちょい空気を読めば良かったなぁ…。

 

こんな状況でよくツッコミ入れとったなぁ…。

 

その勇気だけは誉めてあげたいわぁ…。

 

「…ふん!ウミヘビ野郎!テメェはいい加減に離せってんだよ!クソが!この!この!この!だぁぁぁ!マジでクソ硬いし!!!今の出力じゃ無理かよ!」

 

「あれ…なんか音が…気のせい…ひゃあ?!気のせいじゃないよ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!なんか怖い音がなってるよ!ミシミシいってるよ?!なにこれ!大丈夫なの?!」

 

あの子も“ウミヘビ”の巻き付きから脱出しようと、機体に巻き付いとる尻尾をグーパンでガンガン殴ってみたんやけど、出力が低下してる状態じゃ銃弾を弾くような堅い装甲の前ではびくともせんかったんや。

 

そのうちに“ウミヘビ”の締め付けに耐えきれず、とうとう機体の耐久限界が来てしもて、ミシミシと機体が軋む音がコクピットに響きだしたんよ。

 

こんときのミシミシはよう覚えとるんよ。

 

初めてのガンプラバトルでこれはほんまに怖かったなぁ…。

 

ウチ、ようトラウマにならんかったと思うわぁ。

 

「大丈夫じゃねぇーよ!コイツは機体が軋んでる音だ!チッ!このウミヘビ野郎!俺達をこのまま絞め潰すつもりかよ!」

 

「絞め潰すぅぅぅぅ?!こんな海の中で絞め潰されちゃったら死んじゃうよぉぉぉ!!!私!まだお嫁さんにもなってないのにこんなとこでウミヘビさんに絞め潰されて死にたくないよぉぉぉぉぉ!!!やだぁぁぁぁ!!!ねぇ!ここで死んじゃったら責任取ってよぉ!私とケッコンして幸せな家庭を築いてよぉぉぉぉ!」

 

は、恥ずいわぁ…。

 

そうやねん…ウチは怖くてトチ狂って、あの子に1回目のプロボーズ紛いのこと言ったんやった…。

 

それにしてもあの頃のウチはなんで急にケッコンなんて言い出したんや?!

 

やっぱりあまりにも怖すぎて混乱してたんかな?

 

「はぁ?!なんで俺が責任取ってお前と結婚しなきゃいけねぇーんだよ!結婚するならまずは付き合ってからだろ!交際をすっ飛ばすな!ボケ!ってか!ゲームで人が死ぬかよ!なんのデスゲームだよ!コイツは健全なガンプラバトルシミュレーターだよ!クソが!」

 

「それじゃまずは私とお付き合いしてよぉ!お付き合いしたらケッコンしてよぉ!」

 

イヤ!だからなんでお付き合い申し込んでるんや!

 

「だから!何でだよ!」

 

「ひどい!私とは遊びだったんだ!私はもてあそばれたんだ!お腹のこどもはあなたのこどもなんだよ!」

 

おぉ!懐かしいなぁ!このセリフってあの頃のウチが録画して夕飯の時に見とった昼ドラのセリフやねん♪

 

一人で夕飯食べるんが寂しくて、お母さんが録画していたこの昼ドラを何となく見ていたんやったなぁ…。

 

ん?あっ!思い出した!なんでウチがケッコンなんてアホなこと言い出しか!

 

この昼ドラのせいやねん!

 

いやぁ~♪思い出せてよかったわぁ♪

 

ずっ~と、なんであの頃のウチがケッコンなんて急に言い出しのかわからんかったんよ♪

 

思い出せてスッキリしたわぁ♪

 

喉の小骨が取れたって感じやね♪

 

「いつ俺がお前を弄んだ!ドム子と子作りした記憶もねぇーよ!そもそも俺達の関係は学校の図書室で向かい合って本を読んでるだけの関係だった筈だろ!お前は昼ドラの見すぎだ!ってかなんで小学生が昼ドラ知ってんだよ!放送してる時間は学校だろ!ボケ倒すのもいい加減にしろ!オイ!その話はあとだ!今はこの状況から抜け出さねぇーとヤバいんだよ!」

 

「やだ!ちゃんと私とお付き合いしてケッコンしてよね!責任取ってよね!」

 

「わかったよ!わかったから少し落ち着け!あとでお付き合いでもド突き合いでも結婚でもてやるから!」

 

「やった!約束だよ!私とちゃんとケッコンしてね!あ!それじゃ私達は“こいびと”同士なんだね!うん!ダメだよ!キミ!恋人にそんな乱暴な口をきいちゃいけないんだからね!」

 

「あれ?!なんかもう俺ってドム子と付き合ってんの?!どうしてこうなったんだ?!ってなんで恋人気取りなんだよ!クソめんどうくせぇぇぇ!「めんどう禁止!」チッ!もうマジでどうでもいいよ!それにしても…この“ウミヘビ”野郎はこっちを嬲り殺すつもりかよ!さっきからじわじわと締め付けやがって!」

 

[[ウフフ♪正解よ♪ボ♪ク♪楽しいコントだったわ♪その子と末長くお幸せにね♪]]

 

恋人になれ!結婚しろ!うっさい!めんどうくせぇぇぇ!な~んて、あの頃のウチらがギャーギャー騒いどると、今度はコクピットに色っぽいおねえーちゃんの声が響いてきたんよ。

 

それは接触通信でウチらに話し掛けてきた“ウミヘビ”のファイターさんやったんや。

 

ビックリやろ?このド派手な趣味の悪い“ウミヘビ”の中の人…ファイターさんは女の人やったんよ?

 

まぁサブシートにはもう一人男の人が乗っとったんやけどね。

 

「女の声?!ウミヘビの中身は女か!」

 

[[いや、男もいるぞ。]]

 

こんときにウチらが戦っていた“ウミヘビ”は“ドッゴーラ”をベースに改造した複座のガンプラ…つまりはウチらとおんなじ二人乗りの機体やったんよ。

 

“ウミヘビ”のファイターさんは二人…主に操縦担当のギアルギーナ・キンスキーさん。

 

サブシートに座って出力管制やその他もろもろをしとる方がヘイゼル・ソマーズさん。

 

通称ヘイジーさん。

 

どっちもラテン系の色っぽいおねえーちゃんとおにーちゃんのコンビで、ギアルギーナさんがメインファイターさん、ヘイジーさんはビルダー兼任のサブファイターさんなんよ。

 

「あ、ホントだ!男の人の声もする!私達と一緒だね!カップルだよ!恋人だよ!ねぇ!私達も早くケッコンしよう!」

 

「出きるか!ってか!なんで俺はお前と付き合うことになってんだよ!大体!結婚だってお互い年齢的にまだ無理だろ!んなことは今はどうでもいいんだよ!それより!接触通信で聞こえてんならさっさと離せよ!クソ“ウミヘビ”野郎が!児童虐待で訴えんぞ!ゴルゥラァ!」

 

[[オイオイ…なんて口の悪いガキなんだよ。最近のガキはみんなこんなに狂暴なのか?ん?レーダーに反応?へぇ…こいつは中々の速さだな…。ハハ!俺の“サンダーソニア”に水中で追い付いて来るのか!この新手は!ギアルギーナ!面白そうな新手がこっちに来るぞ!さっさとこの口の悪いガキのザクを絞め潰せ!]]

 

[[んふふふ♪いやよ♪折角の久し振りのカワイイ獲物なのよ?もう少しゆっくりと楽しませてよ♪さぁ…坊やにお嬢ちゃん…もぉぉぉぉっと!いい声で泣き叫びなさい!助けを乞いなさい!絶望に震える声で慈悲を乞いなさい!もっと!もっと!もぉぉぉぉっと!お姉さんにアナタ達の可愛い悲鳴を聞かせてちょうだい!それだけでワタシ!濡れてきちゃうわ!逝っちゃうわぁ!あはははははは!!!]]

 

「ねぇ!この人!なんかスゴく変態さんだよ!怖いよぉ!」

 

ギアルギーナさんはなぁ…。えりちにことりちゃんを足してにこっちでかけ算したような性格のひとやったんよ。

 

ドMでドSで家庭的でめっちゃいい人とか、なんやワケわからんわぁ。

 

「この程度でビビるな!ドム子!黒澤のオッサンの方が見た目だけならよっぽど怖ぇだろ!オイ!ゴルゥラァ!クソ変態女!誰がテメェみてぇーな変態相手に泣き叫ぶかよ!助けを乞えだ?慈悲を乞えだ?ふざけんな!このド変態のクソ畜生女が!ガキの悲鳴なんかで性的に興奮して逝くようなクソ変態女に負けられるかよ!っし!出力管制システムが復旧した!これでおかしなリミッターは外れたハズだ!イケるか?!イケよ!ディープダイバー!頼むぞ!っ!おっしゃぁ!来た!出力が戻った!これなら!」

 

そうこうしてるうちに、ようやくあの子はウチのチョンボで機体に設定されておった出力制限リミッターの解除に成功したやんよ。

 

うん。こっから反撃開始やね♪

 

[[ヘイ!ギアルギーナ!ガキで遊ぶな!早く絞め潰せ!]]

 

[[だから!イヤって言ったわよね!つまらな[[ギアルギーナ!いい加減にしろ!]] もう…ちょっとくらい遊ばせてよね。仕方ないわね…わかったわ、ヘイジー。ゴメンね?ボウヤ、お嬢ちゃん。お姉さんが二人ともうちょっと遊んであげたったかったんだけど…]]

 

「ハン!願い下げだ!このクソババァが!一昨日来やがれ!」

 

「ダ、ダメだよ!キミ!いくらホントのことでも女の人におばさんなんて言っちゃ!おばさんでもおねーさんって言ってあげなきゃ!おばさんが可哀想だよ!」

 

[[…クソババァ?ホントのこと?おばさん?……フ…フフ…フフフフフフフ…アハハハハハハハハハハ!!!イイ根性してやがんな!このクソガキ共が!!!もうイイ!ブッ殺す!!!一気に絞め潰して魚の餌にしてやるわ!覚悟しろ!クソガキがぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

「きゃぁぁぁぁ!!!間違っておばさんとか本音を言っちゃた!!!ぴゃぁぁぁぁ?!なんかミシミシがおっきくなってきたよー!このままじゃ潰されて死んじゃうよー!ケッコンできないよー!」

 

「たがらゲームで人が死ぬかよ!ディープダイバーのフルパワーで一気に引き剥がして…クソ!ダメか!外れねぇ!出力が戻ってもパワーはあっちの方が上かよ!だからモビルアーマーがベースの機体は嫌いなんだよ!クソウミヘビ野郎がぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

反撃開始やね♪のハズやったんやけど、残念ながら“ウミヘビ”とあの頃のウチらが乗っとったザク・ディープダイバーとでは、パワーに差がありすぎて締め付けから力ずくで抜け出すんは無理やったんよ。

 

[[ア~ラ♪坊や♪下品な配色のウミヘビちゃんと楽しく緊縛プレイ?アナタ、1週間見ないうちに随分と変わった趣味を持ったのね?ダメよ?お子様が緊縛プレイなんて?]]

 

「えっ?!今度は誰?男の人?あれ?でも話し方は女の人?!」

 

おぉ!そうや!あの変態センセーはここで登場やったね!

 

むふふ♪大丈夫♪安心しぃや!あの頃のウチ♪

 

そのオネェ言葉を話しとる珍妙な謎生物は味方やねん♪

 

それに変態やけど凄腕のファイターさんやで♪

 

さぁ!“ヴィクトリア・ブルー”となんちゃってオカマ教師(と戦闘潜水母艦“シルバーン”&地味教師の桂ちゃんさん)♪

 

最強の助っ人(達)の到着やで♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


のんたん生誕祭はあと三話で終わりとなります。
本来ならば全10話の予定で完成済みでございましたが、ご感想にて外伝が多すぎて本編が進まないとのご指摘をいただきましたので、急遽内容を削りに削りまくり、2話分少なくいたしました。
皆様、大変に迂遠な思いをさせてしまい、申し訳ごさいませんでした。

のんたん生誕祭終了後は金曜日更新はなくなりますので、また週一更新に戻ると思います。
また、近日中に迫っておりますにこちゃん生誕祭の2017 矢澤にこ生誕祭特別編「Early Days ~ハジマリノヒ~ 」と、穂乃果ちゃん生誕祭の2017 高坂穂乃果生誕祭特別編「もうひとつの誕生日 ~白と黒の境界で~」も上記の事情を省みて、当初予定しておりました内容を中止し、1話で終わる簡単な内容のお話に変更したいと考えております。
ちなみに…中止となりました上記の特別編の内容ですが、にこちゃん生誕祭はソラとにこちゃんの出会いのお話で、穂乃果ちゃん生誕祭はもう一人の穂乃果ちゃん“ホノカ”が生まれた経緯のお話になる予定でございました。
この二つのお話は、いずれ本編か閑話にて形を変えて改めてお送り出来ればと考えております。

この度は皆様方に大変ご迷惑をお掛けしてしまい、本当に申し訳こざいませんでした。


次回は月曜日に本編の更新を、金曜日にのんたん生誕祭特別編の更新を予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スマホを機種変更したらスクフェスに不向きすぎる機種で凹んでいるQooオレンジでございます。


さて、今回はのんたん生誕祭の6回目になります。


それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑥」 始まります。


[[ア~ラ♪坊や♪下品な配色のウミヘビちゃんとアッハン♪ウッフン♪楽しく緊縛プレイ?アナタ、1週間見ないうちに随分と変わった趣味を持ったのね?ダメよ?お子様が緊縛プレイなんて?]]

 

あのこの頃のウチとあの子の乗っとる“ザク・ディープダイバー”が“ウミヘビ”に巻き巻きされて、そのまま絞め潰されそうになっとたら、コクピットにオネェ言葉が突然響いてきたんよ。

 

その声にとっさに反応して、あの頃のウチは任されとったレーダー反応を確認すると、そこにはあの頃のウチらの“ザク・ディープダイバー”とウチらに巻き付いとった“ウミヘビ”の少し後ろから、こちらへ向かってスゴいスピードで追いかけてくる機影が映し出されていたんよ。

 

「ふざけんな!誰が緊縛プレイなんかするかよ!!!って!その声!クソカマ野郎か!テメェ!ナニしてやがったんだ!来んのが遅えーんだよ!このクソカマ教師が!こっちはクソヘビなんぞに巻き付かれて喜ぶドMじゃねぇーんだ!わかったらさっさとこのウミヘビを何とかしろよ!ボケが!」

 

[[キィィィィ!!!アンタ!またアタシの事をクソカマ野郎って言ったわね!アタシはオカマでもボケでもないわよ!!!クラウディアよ!クラウディア!今日はクラウディアってお呼びなさい!まったく!職員会議で遅れて来てみれば真海ちゃん達以外の味方はほとんどヤれてるし!坊やはウミヘビと緊縛プレイしながらキレてるし!ホントにやれやれね!相変わらず坊やはキレると口が悪くなるからイヤになるわ!フン!まぁいいわ!素敵な教師のアタシとしては子供を見殺しには出来ないから口の悪い坊やでも助けてあげるわ!特別にね!]]

 

こんときウチらを助けに来たんは、日替わりでファイターネーム(女性の名前だけやねん。)を変更しとったオネェ言葉の変態教師で、通称“サニー”こと“旭 実朝(あさひ さねとも)”センセーと、彼の愛機で“HGIB-O レギンレイズ・ジュリア”をベースに改造した白と青のとっても綺麗な高機動型MS“ヴィクトリア・ブルー”。

 

[[挂ちゃん!一気に“ウミヘビ”野郎に追い付くわ!ヴィクトリア・トルピードを寄越しなさい!]]

 

[[なんですか!その妙な名前は!勝手に武装に可笑しな名前を付けないで下さい!僕の品性が疑われます!]]

 

そしてもう1機。

 

サニーセンセーの相棒で高いビルダー能力を持っとったやっぱり教師(こっちは普通の先生さんやねん。似非オネェ教師とコンビ組んどるからって、挂ちゃん先生にホモって言うとガチでキレするんで気を付けてな?)の七塚原 挂(ななつかはら けい)先生と、彼の愛機で“HGUCボール”をコアに使って、あちこち徹底的な魔改造が施された結果、一人乗りながらもMS(1機だけ。)を収容できるまでに巨大な潜水艦になってしまった戦闘潜水母艦“シルバーン”。

 

[[お黙りなさい!なんでもいいから早く射出しなさい!]]

 

[[あぁ!もう!わかりましたよ!射出すればいいんでしょ!射出すれば!ステルスコート解除!システムを戦闘モードに移行!行きますよ!先輩!推進ユニット1番!2番!射出します!!!]]

 

[[オーライ!]]

 

[[っ!レーダー上にデカイ反応が急に!いつの間に“サンターソニア”のレーダー圏内に侵入して来やがったんだ!!!イヤ!違う!これは…ステルスシステムを搭載した戦闘潜水艦か!]]

 

そんなちょい不思議な教師コンビがウチらを助けに来てくれたんよ!

 

[[なんだアレは?!魚雷か?!]]

 

[[魚雷?フン!違うわ!コイツはね!!!]]

 

サニーセンセーの要望に応じて、戦闘潜水母艦“シルバーン”から“ヴィクトリア・ブルー”に向けて射出された魚雷の様なモノ。

 

あんな?それはな?

 

[[推進ユニット付きのこの子(ヴィクトリア・ブルー)の専用武装“ヴィクトリア・トルピード”よ!さぁ!行くわよ!ウミヘビちゃん!うちのやんちゃな坊やを離して貰おうかしら!]]

 

圧縮空気を利用したビームライフルくらいの大きさの水中銃に、小型のスクリューモジュールを取り付けて推進補助ユニットの役割も持たせた“ヴィクトリア・ブルー”の専用武装“ヴィクトリア・トルピード”やったんよ。

 

「さっさとしろ!カマ教師!もうディープダイバーの耐久値がヤバいんだよ!げっ!レッドアラート?!マジかよ!オイ!カマ教師!急げぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

こんとき、最初は助けが間に合った!って思ったんやけど、そのすぐ直後に機体の危険を告げるレッドアラートがコクピットに灯り、一緒にうるさいくらいにビービーと警告音が鳴り響いたんよ。

 

[[オーッホホホホホホホ!!!せっかく助けが来てくれたのに残念ね♪坊や!お嬢ちゃん!私の事をクソババァとかおばさんとか抜かしやがった報いを受けなさい!]]

 

「ねぇ!ミシミシって音がボキボキって音に変わったよぉ?!なんか明かりも真っ赤になったよ!なんかビービー音がなってるよ!なんか怖いよ!」

 

[[オーッホホホホホホ!!!良いわよ!お嬢ちゃん!もっと怯えなさい!もっと可愛い悲鳴を聞かせて頂戴!もっと!もっとよぉぉぉ!!!]]

 

「ぴゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!なんかわかんないけど怖いよぉぉぉぉ!!!」

 

[[ウフフフフフ♪ゾクゾクしちゃうわぁ!さぁ!それじゃ悪い子の坊やとお嬢ちゃんにはお姉さんがとっておきのプレゼントをあげちゃうわぁ♪ゲームオーバーって素敵なプレゼントをね!!!ホォーラ!折れちゃうわよ!壊れちゃうわよ!死んじゃうわよ!ボキッと逝っちゃうわも!私も一緒にイクわぁぁぁぁぁぁ!!!アァァァァァァン♪イイのぉぉぉぉ!!!子供の泣き叫ぶ声で私もイッちゃうわぁぁぁぁぁぁん♪♪♪]]

 

[[オイ!ギアルギーナ!止めろ!バカ!]]

 

[[イクぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♪♪♪]]

 

「黙れよ!ド変態!ドム子もクソババァもギャーギャーとウルセェんだよ!チッ!耐久値がもう限界かよ!クソが!ここまでかよ?!」

 

[[アラ?助けに来るのがちょ~っと遅かったかしら?いや~ん♪ごめんね~♪坊や♪]]

 

「ウルセェ!クソカマ野郎!なにがいやーんだ!なにがごめんねーだ!ウミヘビババァも!クソカマ野郎も!テメェら!味方でも敵でも関係ねぇ!来週のラストステージで絶対にまとめて墜としてやるからな!!!」

 

「ヤダよぉ!!!死にたくないよぉぉぉぉぉ!!!」

 

「死ぬか!オイ!ドム子!さっきからガンプラバトルで人は死なねぇーって言ってんだろ!」

 

「ぴゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!絶対に嘘だぁぁぁぁぁ!!!私はここで死んじゃうんだぁぁぁぁ!!!だから死んじゃう前に責任とってケッコンしてよねぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「だからなんで結婚なんだよ!こんの!ド畜生がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

[[なんだこのカオスは?はぁ……結婚、か。なぁ坊主?その年で結婚だとか、これから色々と大変だろうが頑張れよ。愛の形は人それぞれだからな。人生の先輩として俺はお前達の結婚を応援するぞ?あぁ、そうだ、坊主?ご祝儀っているか?]]

 

うっはは♪今さらながこんときはほんまにカオスやったねぇ~♪

 

可愛いロリっ子なあの頃のウチをいぢめて楽しむお姉さんに、高笑いして“ざまぁ♪”とか抜かしてるオネェ教師に、ウチにド畜生とか言うあの子。

 

みんな酷いやろ?

 

そんな中でヘイジーさんだけがご祝儀いるか?って優しい言葉をかけてくれたんよ。

 

こんときはまだ敵やったヘイジーさんが1番優しかったなんて、皮肉やね。

 

「ご祝儀なんぞいるか!ボケ!テメェもウルセェんだよ!ウミヘビ野郎!クソ!お前ら!マジで覚えてろよ!!!」

 

「ぴゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!死んじゃぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

[[はぁはぁはぁ…ふぅ…。良かったわよ?お嬢ちゃん♪それじゃ♪お別れね♪フルパワーで…ポキッっと♪ウフフフフフ♪Good bye♪坊や♪お嬢ちゃん♪]]

 

と、言うわけで“ウミヘビ”に絞め潰されて、ウチの初めてのガンプラバトルは終了したんよ。

 

こんときは悔しい、ちゅうよりも、怖すぎて泣きそうやったんよ。

 

ウチらが撃墜されたあとは、助けに来てくれたオネェ言葉の変態教師&地味教師の桂ちゃん先生が、“ウミヘビ”とタイムアップまで激闘を繰り広げてやんけど…。

 

こんときのウチにはハイレベルな戦闘すぎて何が何やら、正直サッパリやったんや。

 

ゲームオーバーになってコクピットから出てきたあの子は、大型モニターに映し出されておったその戦闘をじっと見とっなぁ…。

 

初めてのガンプラバトルだったあの頃のウチと違って、あの子は…うん。やっぱり悔しかったんやろなぁ。

 

大型モニターを見上ながらが、血が出そうなくらいにぎゅって両手を握りしめていたんよ。

 

ゴメンな?あの頃のウチがアホなミスしてしもうたせいで、せっかくのバトルを台無しにしてしもうて…。

 

今のウチなら…関西で心形流のアホな連中に揉まれてきた(揉まれたんはおっぱいやないで!あんなアホ共にウチのボインちゃんを揉ませてなんかやらんよ!絶対に!ウチのおっぱいはもう予約済みやねん!)今のウチならきっと、キミの力になれるんやけど……あの頃のウチは無力すぎやねん。

 

ビルダーとしても、もちろんファイターとしても……一人の恋する女の子としても……。

 

あのこの頃のウチは何にもできん……無力やねん……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう!なんなの!あのウミヘビ野郎は!女の方は変態だし!男の方もなんか上から目線で頭に来ちゃうし!」

 

先にヤられたモブのおっちゃん達やウチらは、大型モニターで“ウミヘビ”と“ヴィクトリア・ブルー”の戦闘を見守っていたんやけと、結局は時間切れ…タイムアップになってしまったんよ。

 

タイムアップで“大海戦ミッション”が終了して、生き残っとったみんながコクピットから降りてきたときに、1番最初にウチの目に飛び込んできたんは、宝塚の人達が舞台で着るようなド派手な衣装を身に纏った金髪の男の人…サニーセンセーやったんよ。

 

「そんなカッコしてそんな話し方してるサニーだって変態でしょ!なんで学校にいるときみたいに普通の格好で普通の話し方できないのよ!」

 

次にコクピットから降りてきたんはマヒねーちゃん。

 

似非オネェ教師のサニーセンセーは、そんなマヒねーちゃんの担任さんなんよ?

 

この頃は教師と生徒…と言うよりも仲のえぇ兄妹みたいな関係やったんやけど、この二人はマヒねーちゃんが高校を卒業してから色々とあって、ついには結婚してもうたんよ。

 

いやぁ~、マヒねーちゃんからサニーセンセーと結婚するって聞かされた時はほんまにビックリやったなぁ…。

 

驚天動地、晴天の霹靂ちゅ~やつやね。

 

ウチにもマヒねーちゃんが招待状を送ってくれたんで、式にも披露宴にもちゃんと出席したんやで♪

 

マヒねーちゃんのウェディングドレス姿…綺麗やったわぁ…。

 

いつかはウチもあんな綺麗なウェディングドレス着て…みんなに祝福されて…。

 

ウェディングドレスって言えば、あんときはサニーセンセーがウェディングドレス着て出てきたらどないしよ。って思ってたんやけど、出てきたサニーセンセーは普通にタキシードやったからほっとしたんやったなぁ。

 

あとな?披露宴が規模も内容もお料理も引出物も!何かもがヤバかったんよ!

 

流石は貝原財閥♪日本四大富豪の跡取り娘の披露宴やねん♪

 

めっちゃ豪華やったわぁ♪♪♪

 

でもマヒねーちゃん?なんでウチの引出物にだけガンプラ詰め合わせも付いてきてたんや?

 

いや、まぁガンプラ詰め合わせは嬉しいんやけど…。

 

デンドロビウムとネオ・ジオングが3つとか、ぶっちゃけそんなにはいらんよ。

 

1つで十分やないかな?

 

あれって箱がデカ過ぎて邪魔やねん。

 

せっかく引出物で貰ったもんを売るわけにもいかんし、お父さんの方の実家の倉庫に預けっぱなしやねん。

 

ウチんとこは転勤族やから、あんまり荷物多くするとあかんからね。

 

そう言えば海未ちゃんがネオ・ジオングにハイ・モック乗っけて、床の間に飾りたいとか言っとったなぁ?

 

今度おじいちゃんにお願いして、一個こっちに送って貰おうかな?

 

ウチの席にだけそんなデカい箱が積まれておった披露宴のときは、ウチは黒澤のおっちゃん達と同じテーブルやったから、ほんまにうるさくてしゃ~なかったんやけどね。

 

黒澤のおっちゃん。お酒呑んでべろんべろんやったんよ。

 

お酒かぁ…。美味しいんかなぁ?

 

おうどんさん作るときには料理酒なら使うんやけどね?

 

二十歳になってお酒が解禁されたら、ちょい呑んでみようかなぁ?

 

そんときはえりちとにこっちも誘って♪やね♪

 

おおっと。そう言えばにこっちはお父さんが飲酒運転に巻き込まれてお亡くなりになっとるから、お酒は絶対に呑まんか。

 

危なく空気読まんとにこっちも誘ってしまうとこやったわぁ…。

 

うん。二十歳になってお酒解禁はえりちと二人きりでやね。

 

「んまぁ!ちょっと真海ちゃん!私のどこが変態なのよ!失礼しちゃうわね!それに!私はサニーじゃないわよ!今日のアタシはクラウディアよ!クラウディア!」

 

「おっ!今日のセンセーはクラウディアちゅーんか!日替わりで名前変えて出撃するなんざ、相変わらず変わっとるのぉ!」

 

「えぇ、おやっさん。まったくでさぁ。」

 

話がまたそれてしもうたなぁ。

 

堪忍してや♪

 

そんな未来の夫婦のサニーセンセー&マヒねーちゃんのちょいあとからは、黒澤のおっちゃんとマサさんの漁師コンビがコクピットから降りて来て、大きな声で騒いでいたんよ。

 

「ヤクザ顔の漁師とグラサンアフロの漁師に変わってるなんて言われたくないわ!アンタ達の方がよっぽど変わってるでしょうが!」

 

「はぁ…。僕はどうして変態が盛り沢山のこちら側のアミュセンから出撃しているんでしょうか?」

 

最後にため息をつきながらコクピットから降りてきたんは疲れた顔の挂ちゃん先生。

 

う~ん?なぁ?挂ちゃん先生?

 

ウチはあの頃のメンバーで変態なんは、基本的にサニーセンセーだけやったと思うんやけど?

 

それにな?迂闊に変態盛り沢山とか言ってしまったら…

 

「ちょっと挂ちゃん!失礼ね!私は変態じゃないわよ!」

「はぁ?!待ちなさいよ!私をこの変態教師と一緒にしないでよね!私は普通の女子高生よ!変態じゃないわ!」

「誰が変態じゃ!ボケェェェェェ!!!ドタマかち割ってやろか!ワレェェェ!!!」

「挂さん。あっしは至って普通の、しがないただの漁師でさぁ。決して変態なんてそんな御大層なもんじゃありやせんぜぇ?」

「「「「「「「「「「オイ!ゴルゥラァァァ!!!俺達モブをそんな変態なんかと一緒にするんじゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!!モブ舐めんなよ!モブを!!!」」」」」」」」」」

 

ホレ?見てみぃ?みんなから大ブーイングになってしまうんよ?

 

ご覧の通りに沿岸沿いのボロい方のアミュセンに集まったみんなは挂ちゃん先生の迂闊な一言で大炎上やねん。

 

「うわっ?!ちょっ!すいません!訂正します!訂正しますから詰め寄らないで下さい!!!」

 

「……挂さん。もしかして僕もその変態共にカウントされているのですか?余りふざけた事を抜かしやがりますと……ころし…失礼。言葉が過ぎましたね。では改めて。殺しますよ?」

 

「はっ?!待って下さい!今なんで言い直したんですか!言い直しても結局は“殺しますよ”じゃないですか!」

 

「わ、私は変態さんじゃないよ!私は普通のお嫁さんだもん!あ!そうだ!早く市役所に行って婚姻届を貰ってこないとね!」

 

「アレ?そう言えばいつの間にか増えていた貴女は誰ですか?!って!婚姻届?!イヤイヤイヤイヤイヤ!ちょっと待って下さい!貴女の年齢はどう見ても16歳以下ですよね!それじゃ婚姻届なんて出しても却下されますからね!そもそも!もう市役所の窓口は営業時間が午後5時まで (※皆様のお住まいの地域によって市役所の営業時間は異なります。詳しくは皆様のお住まいの地域の市役所にお尋ね下さい。今回は暫定で5時までとさせて頂きました。) なのでもう閉まっていますよ!婚姻届を貰うなら明日にして下さい!」

 

「むぅ…。今日中にケッコンできると思ったんだけど…残念だなぁ…。」

 

むふふ♪周りがボケまみれの挂ちゃん先生には悪いんやけど、やっぱりツッコミが一人おるとなんや色々と楽やなぁ♪

 

今のウチら…“μ's”では基本的には海未ちゃんと真姫ちゃんがツッコミのツートップやね♪

 

あとはそらっちとにこっちの二人もツッコミに回ることもあるんよ♪

 

他のメンバーは…穂乃果ちゃんはみんなも知っての通りに究極完全体なアホ神様やし、ことりちゃんはなんや色々と真っ黒で真っ白で狂っとるし、凛ちゃんは頭ん中が空っぽの2代目穂乃果ちゃん襲名しました(?)なアホネコさんやし、花陽ちゃんは食欲魔神な機動精米ガンダムオコメスキーZやし、えりちは安心安定の愛と低温蝋燭と毎度お馴染みの荒縄の使徒なドMさんやし。

 

えっ?ウチ?

 

むっふふ~♪あんな?ウチは…なんとビックリ!ボケとツッコミ!両方できハイブリッドなボケ&ツッコミなんよ!

 

まぁそらっちと海未ちゃんとにこっちも、ウチと同じボケとツッコミのハイブリッドなんやけどね。

 

むぅ…。こうして考えてみると、ウチら“μ's”で純粋なツッコミ要員は真姫ちゃんだけやなぁ…。

 

………ん?あれ?ちょい待ってや?そう言えば真姫ちゃんもたまに性教育とか言って、エロ本片手に真顔で穂乃果ちゃんとか凛ちゃんを相手に授業しとらんかったっけ?

 

教科書があきらかに18歳以下はお断りなエロ本やねんけど、授業の内容はめっちゃ真面目な性教育やし……判断に困るとこやけど、あれは一応は天然なボケなんやろか?

 

天然ボケは1番タチが悪いわぁ…。

 

ツッコミ側の予想の斜め360度なボケをしてきやがるんよ。

 

天然ボケはウチらツッコミ職人殺しみたいなもんやから、ほんまに困ったちゃんやねん。

 

「はぁ…「ため息は禁止だよ!幸せが逃げちゃうんだよ!」……僕に逃げる幸せなんて「私と結婚したら幸せになるんだからため息は禁止だもん!」……僕はドム子と結婚なんてしませんからね?」

 

「むぅ!なんで!さっきはあとでお付き合いでもド突き合いでもケッコンでもなんでもしてくれるって言ってたのに!やっぱり私とは遊びだったんだね!酷いよ!お腹の中の子供の責任はちゃんと取ってよ!女の子なら名前は“かなえちゃん”にしようね!男の子だったらキミが決めてね!」

 

そうやったなぁ…この頃からいつかウチに娘が産まれたら、“叶(かなえ)ちゃん”ちゅう名前を付けてあげようって考えておったんやったなぁ。

 

“叶(かなえ)”ちゅう名前はな?今でも子供が女の子やったら付けたいって思ってるんよ♪

 

どうして“叶(かなえ)”かっていうとな?あんな?ウチの名前が“希(のぞみ)”やろ?

 

ウチの“希(のぞみ)”は…いつか幸せな家庭を築いて、ウチと旦那様と子供と…ずっと一緒に幸せに暮らしたいって“希(のぞみ)”なんよ。

 

せやから“希(のぞみ)”が“叶(かなえ)”た夢ちゅう意味で、子供が女の子やったら“叶(かなえ)”にしたいって思ってるんよ♪

 

どうかな?“叶(かなえ)”ちゃんって可愛いお名前やないかな?

 

「………めんどう「めんどう禁止!」…一つお聞きしますが、どうして貴女は僕なんかと結婚したがるのですか?僕には全くもって意味がわかりません。」

 

キミと結婚したい理由、ねぇ…。

 

そんなん簡単やねん。

 

好きになるって理由はないんよ?

 

まぁ強いてキミと結婚したい理由を挙げるとしたら……。

 

「むぅ?あれ?そう言えば私ってなんでキミと結婚するんだろ?うーん……あっ!わかった!キミが私と一緒でなんか寂しそうだったからだよ!」

 

キミがウチとおんなじ瞳をしとったから、やねん。

 

寂しくて、寂しくて、寂しくて、寂しくて…。

 

誰かに助けて欲しいんやけど、誰にも“助けて”なんて、そんなことは言えなくて。

 

結局は一人で居ることに妥協して。

 

それでもやっぱり寂しくて。

 

そんな寂しさに慣れてしまった瞳。

 

一人ぼっちの寂しい瞳。

 

ウチはそんな寂しい瞳のキミを助けてあげたかったんや。

 

そして…一人ぼっちのウチのことも助けて欲しかったんや。

 

ウチは一人ぼっちから二人ぼっちになりたかったんや。

 

二人ぼっちなら、一人やないなら寂しくないから。

 

キミと二人ぼっちになりたかったんや。

 

あはは……そうやねん…結局は自分の為やねん……。

 

「…僕が寂しそうだから…ですか?」

 

「うん!一人は寂しいもんね!でも二人なら寂しくないよ!私と結婚すれば!ずっと二人でいられるんだよ!お得だよ!」

 

「二人なら寂しくない…ですか。全く…本当に意味がわかりませんね…でも…一人じゃなくなる…ですか…。何故でしょうか…一人じゃなくなるなんて…そんなことはどうでもいい筈なのに…とてもくだらない事の筈なのに……貴女の提案は………てとも魅力的な提案に聞こえます…。」

 

「うん!うん!魅力的な提案なんたよ!だから私と結婚しよ!」

 

「やれやれ、ですね。結婚…ですか…。そうですね…………では…何時か僕が…いえ、僕達が大人なって…それでもまだ貴女がもしも………僕みたいな屑と結婚したいなんて思っていたら…その時は喜んで貴女と結婚しましょう。その時は…どうか僕の“家族”になって下さい。僕の側にずっと一緒に居て下さい。」

 

これがウチのプロポーズモドキに対して、あの子が出してくれた答え…。

 

ほんまに懐かしいなぁ…。

 

互いの寂しさを埋めるために、ウチがあの子の“家族”になる。

 

あの子がウチの“家族”になる。

 

それが今のウチを形作った、1番深い根っこの部分にある大切な約束やねん。

 

お母さんもお父さんも、大親友のえりちも、大切な“μ's”の仲間達も。

 

今のウチのすぐ側におる人達は、一人を除いて誰も知らないウチの大切な約束…。

 

「うん!私はずっとキミの側にいるよ!約束だよ!きっと!大人になったら結婚しようね!“家族”になろうね!」

 

そう…大切な約束。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ウソつき……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大切な約束の筈やったのに…。

 

何が“大人になってもまだ貴女が僕と結婚したいと思っていたら”…やねん。

 

ウチはまだ、キミと“家族”になりたいって思っとるよ?

 

今でもまだキミの側に一緒に居たいって思っとるよ?

 

それなのに…再会したときにキミはウチのことなんてこれっぽっちも覚えておらんかったやないか…。

 

キミもあれから色々とあったのは知っとるよ。

 

沢山の悪意に晒され続けて、心が粉々に壊れそうになってたことも知っとったよ。

 

キミが苦しんでいるときに…1番“家族”の支えが必要な大事な時に…ウチがキミの側におれんかったのはほんまに悪いと思っとるよ?

 

せやねどな?なんで夢にまで見ておった再会の第一声が“デケェ乳……で?誰だよ…アンタは?”やねん。

 

ずっと恋い焦がれて待ちに待った再会であれはないんやないかな?

 

希さんはちょい…怒っとるんよ?

 

ウチはキミのこと、忘れたことなんてなかったのに…。

 

………まぁ…そんなこと言っても今さらやねん。

 

「「「「「「「「「「「「おぉ!プロポーズ成立だぞ!坊主!やったな!ドム子の嬢ちゃん!なんかわからんが婚約おめでとうございます!!!」」」」」」」」」」」」

 

「わぁ!ありがとうございます!」

 

「ねぇ?真海ちゃん?どうなってるの?コレ?ってか挂ちゃんも言ってたけど、プロポーズみたいなこと言われたあのドムっぽい女の子って誰よ?」

 

「ドム子ちゃんはドム子ちゃんよ!もう!今いいとこなんだからサニーはちょっと黙ってて!サニーが喋るとせっかくのいい場面が色々と台無しになるから!ドム子ちゃん!婚約おめでとう!」

 

「ガハハハハ!!!良かったのう!坊主!お前さんにも立派な“家族”が出来たじゃねぇか!安心せい!後継人と仲人はワシがやってやるぞい!」

 

「いいか、坊主。幸せってぇのは誰にでも平等に与えられるもんでさぁ。これまでの人生が辛いもんだったんなら、坊主のこれからの人生は幸せで満ち溢れていやすぜぇ。おっと、あっしとしたことがらしくねぇ事を言ってしまいやしたね。とにもかくにも、坊主。婚約おめでとうごぜぇやす。幸せになってくだせぇ。」

 

「「「「「「「「「「おぉ!マサのアニキ!良いこと言った!そうだぜ!坊主!オメェさんのこれから人生は幸せでイッパイだぜ!!!」」」」」」」」」」

 

「幸せですか…?ではとりあえずは目先の幸せでも勝ち取りましょうか?先程、僕達を絞め潰してくれやがったあのクソ“ウミヘビ”野郎を来週のラストステージで墜として、稼いだGPを僕の糖分補給の足しにしますので……オッサン共…アンタら全員!いらねぇパーツもいるパーツも!残らず全部出しやがれ!!!来週までに俺のディープダイバーを今回の簡易複座コクピットモジュール何かじゃなく!あの“ウミヘビ”野郎に負けねぇ位に徹底的に改造してやる!!!首洗って待ってろよ!クソ“ウミヘビ”野郎が!」

 

「アラ?ウミヘビを倒す前にヤフヘビが出てきちゃったわね♪」

 

「サニー…それ全然おもしろくないわ。」

 

「ドム子!お前にはサポートを任せてやる!だからこれから一週間でキッチリとガンプラバトルのイロハを叩き込んでヤるからな!容赦も遠慮も躊躇もしねぇ!覚悟しろよ!」

 

「うん!よくわかんないけど私に任せて!旦那様を支えるのはお嫁さんのお仕事だもんね!絶対に私とキミの愛の力であの“ウミヘビ”さんをやっつけてやるんだから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

のんたん生誕祭も気付けば六話目…。
にこちゃん生誕祭は一話で終わらせられたら…いいなぁ…。



次回は月曜日に本編の更新を、金曜日にのんたん生誕祭特別編の更新を予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

夏になると食欲が増して大変なことになるQooオレンジでございます。

今回はのんたん生誕祭の第7回目となります。


それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑦」 始まります。




















さてさて♪みんな前回までの希さんのお話はちゃ~んと覚えとるかな?

 

まぁザックリ言ってしまうと、似非オネェ教師の救援がちょい間に合わんで、あの頃のウチとあの子の乗っとった“ザク・ディープダイバー”がラスタカラーのド派手な“ウミヘビ”に絞め潰されたんよ。

 

そのあとはケッコンを迫るあの頃のウチに、あの子がプロポーズモドキしてくれたり、打倒“ウミヘビ”の為におっちゃん達からパーツを強制徴収したり。

 

まぁいつも通りのグダグダなお話しやね?

 

そんなこんなであれから1週間…。

 

そう。“ウミヘビ”に絞め潰された前回の“大海戦ミッション”から1週間が経ったんよ。

 

えっ?なんでいきなりキンクリしてんだ?!やって?

 

しゃ~ないやないか!

 

本編のストックが底を尽きそうになっとるから、そろそろウチの特別編は終わりにしないといかんねん。

 

7月はにこっちの特別編もやらなあかんしなぁ。

 

なんや最初の予定ではウチの特別編は全三話くらいで終わらせる予定やったらしいんやけど、真姫ちゃんの時と一緒で気付けば無計画にグダグダしてしもうて、そろそろ本格的に首が回らんようになって来たそうやねん。

 

アホやなぁ。

 

この世全てのアホを凝縮したアホの中のアホ(ゴッド・オブ・アホ)な穂乃果ちゃんレベルにアホやね。

 

あぁ…なるほど。

 

アホやアホやと思っとったら、青とんがりのオレンジジュース野郎にも穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)が感染してしもうたんやね。

 

残念やねぇ…。

 

それは不治の病やねん。

 

ご都合主義万歳の二次創作の中でも治らんような強烈な病やねん。

 

リアルワールドで感染してしまったらもうおしまいやで。

 

ぷぷぷ♪ほんまにご愁傷様やね♪

 

まぁ…ぶっちゃけ…ザマァ(笑)♪

 

あははは♪本編でウチの出番がぜんぜんないんから、バチが当たったんやで!

 

“ないすばでぃ”の希さんよりも残念ひんぬーロリっ子なにこっちの出番の方が多いんがいけないんや!

 

虚乳ばっかり出番が多いんで呪われたんや!

 

巨乳の呪いやで!呪い!

 

穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)に蝕まれて残念な脳ミソになればえぇ~んや!

 

いやぁ~♪それにしても流石は穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)やね♪

 

まさかリアルワールドにまで影響を与える様になるなんて、ほんまに凄い穂乃果ちゃん(アホ)やねん♪

 

……ん?…………ちょい待ってや?

 

メタなこと言って悪いんやけど、ウチらは基本的には二次元の存在やろ?

 

青とんがりのオレンジジュース野郎になんで穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)が感染しとるんや?

 

えっ?マジで穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)は時間も空間も…おまけに次元さえも越えてしまうんか?!

 

………………。

 

この件について深く考えたり追求するんはやめとこ…。

 

占いの結果やと、穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)を探ると、なんや命が危のうなるような気がするんよ。

 

ウチはまだ死にとうないんで、この件からは手を退かせて貰うな?

 

みんなも穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)を探るつもりならくれぐれも気を付けてや?

 

“闇”は深いでぇ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ~て♪穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)は置いといて、気を取り直してほんならあの頃のウチとあの子の1週間をダイジェストでお送りするで♪

 

れっつご~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土曜日

 

「……以上がガンプラバトルシミュレーターのコンソールの基本的な操作方法です。わかりましたか?」

 

大海戦ミッションの翌日の土曜日。

 

1番始めにあの子はあの頃のウチにガンプラバトルシミュレーターのメインコンソールについて説明してくれたんよ。

 

基礎的な事を1つ1つ丁寧に、できる限り分かりやすく。

 

「うん!ぜんぜんわかんないよ!」

 

せやけどあの頃のウチはまったく!理解できんかったんよ。

 

まぁ当然って言えば当然なんやけどけね?

 

当時のガンプラバトルシミュレーターにはまだサポートAIシステムは導入されておらんかったから、コンソールの設定もめっちゃ面倒やったんよ。

 

出力調整1つ取っても、そこからスラスターの調整やら姿勢制御バーニアの調整やらも同時にせなあかんから、めっちゃ面倒やねん。

 

今のガンプラバトルシミュレーターはそこら辺はサポートAIシステムがみ~んなオートでやってくれるん、楽チンなんよ。

 

難しいコンソール操作が無くなったから、ちっさい子供でも簡単にプレイできる様になって、ガンプラバトルシミュレーターのプレイヤーの数はうなぎ登りやねん♪

 

ヤジマ驚異の技術力ちゅ~ヤツやね♪

 

ヤジマ驚異の技術力とか言うたけど、電子精霊システムを解析してサポートAIシステムの基礎を作ったんはヤジマ・コーポレーションやなくてそらっちなんやけどね。

 

「…でしょうね。はぁ…「ため息禁止!」…わかってますよ。幸せが逃げてしまうんですよね?出来る限りは気を付けますよ。幸せに…貴女に逃げられては困りますからね。」

 

「えへへ♪うん♪私を逃がさないでね!」

 

私を逃がさないでね。か…。

 

改めてこの頃のウチらを見とると、なんやむず痒いなぁ…。

 

毎日少しずつ、あの頃のウチとあの子の距離が縮まって行って…言葉を交わして、気持ちを交わして……せやけど…あの頃のウチらに待っとったのは…。

 

…あかん。あんときの事を思い出すと泣きそうになるやないか…。

 

うん。あんときの事を思い出すんは今は止めとこ…。

 

どうせあと少しで…。

 

「善処しましょう。ではもう1度コンソールについて説明しますね。」

 

「うん!今度こそちゃんと覚えるね!」

 

「オウ!坊主!やっとるなぁ!あんまり根を詰めてもしゃぁーないぞ!そろそろ昼飯にせぇ!」

 

しんみりしてもうてあかんなぁ…よっしゃ♪ちょい気持ちを切り替えてシャッキリと行こか♪

 

コンソールの操作やらなんやらを説明して貰っていたあの頃のウチらんとこにやって来たんは、えっ?本職はヤクザとちゃうの?な強面漁師の黒澤のおっちゃんやったん。

 

お昼ご飯食べろ~!って。

 

さてさて♪世界希発見♪ここでベテランスピリチュアルハンターの希さんからクエスチョンやねん♪

 

レストコーナーでは色んなモンが売られておるんアミューズメントセンター。

 

本日最初のクエスチョンはこの日のお昼ご飯にあの子がナニを選んだのか?

 

アミュセンのレストコーナーはほんまに沢山メニューがあるん、ノーヒントやとちょい難しいん思うんよ?

 

せやから今回は特別に三択にしとくな?

 

①ザリガニ天丼(税込み380円)

 

②砂糖水(税込み10円)

 

③パンの耳(税込み100円)

 

さぁ~て♪正解は何番やろね♪

 

「……そうですね。ではまずは昼食にしましょうか。」

 

「うん!えへへ♪今日は何を食べようかなぁ♪」

 

「僕は少し豪華に砂糖水にしましょうか。」

 

はい!正解は②番の砂糖水(10円)やねん♪

 

…あかん。

 

豪華なお昼ご飯で砂糖水って…あんときの事を思い出すのとは別の意味で泣けてくるわぁ…。

 

ちなみに土日祝日の普段のこの子のお昼ご飯はやね?お値段0円の水道水やねん。

 

せやからお砂糖が入っただけでもこの子にとってはめっちゃ豪華なんよ。

 

「えっ?!砂糖水?!」

 

「はい。砂糖水です。」

 

「……砂糖水で豪華……のう坊主。ラーメンでも喰うか?チャーシューも入れてもえぇぞ?」

 

お昼ご飯に砂糖水は流石の黒澤のおっちゃんも可哀想思ったみたいで、あの子にラーメン食うか?って言ったんやけど…。

 

「結構です。憐れみからの施しならお断りですよ。僕にだってプライド位はあるんです。」

 

って言って断ってしもうたんよ。

 

遠慮せんとゴチになればえぇのになぁ?

 

「憐れみちゅーんは否定せんが、大人がガキにメシ喰わすんは施しじゃないんじゃがのぉ…。オメェも難儀な性格しとるのぉ。」

 

そこであの子の未来のお嫁さんなあの頃のウチの出番やねん♪

 

「お昼ご飯が砂糖水だけなんてダメだよ!うん!決めたよ!明日は私がお弁当作ってくるね!愛妻弁当だよ!」

 

そう!お弁当!

 

あの頃のウチはあの子のために愛妻弁当を作ってあげようって思ったんよ!

 

「はっ?お弁当?どうして急に…?」

 

「だって私はキミの未来のお嫁さんだもん!お嫁さんは旦那様のために美味しいお弁当を作るんだよ!」

 

うん♪うん♪ウチのお母さんもお父さんに毎日美味しいお弁当を…作ってはおらんかったなぁ…。

 

夫婦仲は良好なんやけど、ウチのお母さんも忙しい人やから、お弁当作る暇なんてないんよ。

 

それでもお母さんはウチのご飯だけは必ず作って置いていってくれたんやから、ほんまに頭が下がる思いやねん。

 

お母さん。いつもめっちゃ忙しいのに美味しいご飯作ってくれて、ほんまにありがとうなぁ。

 

きっとお母さんのご飯をもりもり食べたお陰で、ウチのおっぱいはこんなん立派に成長できたんやで?

 

ウチのおっぱいには夢と希望とエロスの他に、お母さんの愛情がぎょ~さん詰まっとるんやね♪

 

「………正直に言ってよくわかりませんが、そう言うモノなんですか?」

 

「おうよ!そうゆーもんじゃ!なんでもえぇからドム子の嬢ちゃんがせっかく作ってくれるんじゃ!文句言わんと黙って貰っとけ!坊主!」

 

「……そうですね…ではありがたくいただきましょう。明日のお弁当。楽しみにしていますよ。」

 

「うん!任せてよ!」

 

「ではレストコーナーへ行きましょうか。サービスプライスの砂糖水が待っています。」

 

「(他人に甘える事を知らんのか、甘え方を知らんのか…。どちらにしろ不憫じゃのぉ…。ドム子との関係が少しでも坊主を良い方向に持っていってくれりゃあいいんじゃが…。)」

 

「お昼ご飯!今日は私はおうどんさんにしよー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日曜日

 

「………今度こそはわかりましたか?」

 

日曜日。

 

この日もガンプラバトルシミュレーターのメインコンソールについて説明やったんやけど…。

 

「……………わかんない。」

 

あの頃のウチはこの日もやっぱり理解できんかったんよ。

 

「………仕方ありません。こうなったらコンソールの設定自体を弄って、操作をドム子でも簡単に覚えられる様に再設定してしまいましょう。」

 

そんなおバカなあの頃のウチのために、あの子はコンソール自体の設定を弄って、簡単に操作できるようにって考えてくれたん。

 

「こんにちわ、二人とも。どう?“ウミヘビ”は攻略出来そうかな?」

 

そこに、この日はマヒねーちゃんがあの頃のウチらんとこにやって来たんよ。

 

「あぁ。真海さん。丁度いいところに来てくれました。貴女のノートPCを貸してくれませんか?」

 

「ノートパソ?良いけど…何に使うの?」

 

「ガンプラバトルシミュレーターのコンソール設定を弄ってドム子でも対応できる位に簡単なモノに改良します。」

 

「はっ?!コンソール設定の改良?!えっ?!出きるの?!そんなこと?!」

 

まぁ普通はコンソールの簡易化なんて言われたら驚やろなぁ…。

 

「……その程度の事なら余程のアホじゃない限りは誰にでも出来るのではないでしょうか?」

 

………ならほとんどの人類はアホやね。

 

この子は基準がちょい可笑しいんやねん。

 

砂糖水で豪華とか、システム系の再設定は誰にでもできるとか。

 

親御さんがおらんかったから、そこら辺の常識をちゃんと教えて貰えんかったんやろね。

 

親戚の人達も、自分らがこの子に常識を教える前に、すぐに次の親戚へ…って感じやったみたいやし。

 

「出来ないわよ!普通は!」

 

「…はっ?出来ないのですか?こんな簡単な事が?」

 

簡単やないんよ~。

 

コンソールの改良なんて、システム周りを弄るだけでどれだけ大変なことか…。

 

この頃から色んな経験積んできた今のウチになら、似たようなことできるんやけど、ぶっちゃけ面倒でこんなんやろうとも思わんよ。

 

むぅ。思わず面倒って言ってもうたやん。

 

めんどうは禁止やねん。

 

「…ホント、キミって無意味に廃スペックだよね…。ただのノートパソでコンソールの改良なんてヤジマ・コーポレーションのニルスさんとかしか出来ないんじゃないかしら?」

 

ニルスさんもなぁ…あの人も頭可笑しいんやないかって位に廃スペックな人やからなぁ…。

 

ん?ニルスさんと知り合いなんか?って?

 

知り合いやよ?

 

ウチのお師匠さんの紹介で何回か会ったことあるんよ。

 

あとはマヒねーちゃんとサニーセンセーの披露宴でもちょいお話ししたんやったなぁ。

 

ガンプラバトルシミュレーターのシステム周りについて色々と教えて貰ったんよ。

 

ニルスさんのお話、めっちゃためになったやん♪

 

むふふ♪実は色んな裏技もこっそり…♪

 

「うーん…キミのその才能…このままにしておくのはもったいないなぁ…………ねぇ?うちの…貝原のお家の子にならない?キミの才能は放置しておくのはもったいないんだけど?貝原ならもっといい環境を用意できるわよ?どうかな?」

 

「僕を貝原に、ですか?……てとも魅力的なお誘いですね。でも…折角のご厚意ですが遠慮しておきますよ。親戚の所に厄介になっていれば、何時か…何時かきっと、母さんが迎えに来てくれますので。」

 

…待ってても迎えになんて来んよ…。

 

あの子もそんなん分かっとる筈やのに…それでも待ちたいんやね…。

 

あの子が…キミが今でも“ザク”を使っとるんのも、何時かお母さんに気付いて貰うためなんよね…。

 

キミがお母さんから貰った唯一のモノ…それがあの“ザク”やから…。

 

むぅ。なんやまたしんみりしてしもうたなぁ…。

 

「(母さんが迎えに来てくれる、ね。この子は今でも、自分を捨てた母親が何時か迎えに来てくれるって信じてるんだ…。貝原財閥の情報網を使えば、この子を捨てた母親を探し出すのは簡単だけど、探し出して引き合わせても絶対に悲しい結末しか待ってないわよね…。歯痒いけど見守るしかないのかなぁ…。)そっ。残念♪まぁ気が変わったら言って頂戴ね?貝原は何時でもキミの才能を歓迎するわよ?もちろん♪才能だけじゃなくキミ自身もね♪」

 

「…ありがとうございます。」

 

「それで?コンソールの改良はどんな感じかな?」

 

「そちらならもう終わりましたよ。ドム子。実際に試してみて欲しいので1度出撃してみましょう。」

 

「うん!でも!その前にお昼ご飯が先だよ!はい!お弁当!ちゃんと早起きして作って来たんだよ!」

 

やめやめ!しんみり空気はここまでやで!

 

お次のダイジェストイベントはお待ちかねの手作りお弁当イベントやねん♪

 

こんときは普段は忙しくて大変なお母さんに久し振りにワガママ言って、朝早くに起きてお弁当作るん手伝って貰ったんよ。

 

メニューは花陽ちゃんが愛してやまない真っ白艶々なご飯さん♪

 

真ん中には梅干しさんも入っとるんよ♪

 

おかずは冷凍食品のハンバーグ師匠に冷凍食品の唐揚げさん♪

 

同じく冷凍食品のほうれん草バターにやっぱり冷凍食品のひじきのお煮付け♪

 

なんと!こんときはエビグラタンも入っとんたんよ!

 

……やっぱり冷凍食品やねんけど。

 

冷凍食品ばっかりでもしゃ~ないやろ!あの頃のウチは料理なんてしたことなかったんやから!

 

最近のレンジでチンせんでもお弁当に詰めればえぇ冷凍食品を使わな、あの頃のウチなんかにまともなお弁当作るなんて無理やねん!

 

むふふ♪せやけどな?ぜ~んぶ冷凍食品のおかずやないんやで?

 

この日のお弁当の目玉はあの頃のウチが作った卵焼きなんよ!

 

まぁちょい焦げてたりして見た目はアレやねんけど…。

 

「お♪手作り弁当だなんて青春だねぇ♪甘酸っぱいねぇ♪」

 

「本当に作って来たのですか?なんと言いますか…その…わざわざありがとうございます…。そうですね。せっかくドム子が早起きして作ってくれたお弁当です。出撃は昼食をいただいてからにしましょうか。」

 

「うん!さぁーどーぞ!召し上がれ!特に卵焼き!私が頑張って作ったんだよ!食べて!食べて!」

 

「へぇ…手作りですか…。では…いただきます。………グッ…こ、これは…。」

 

「美味しいかな?美味しいかな?美味しいかな?」

 

「どうなの?早く答えてあげなさいよ。」

 

「…じゃりじゃりしてしょっぱいです……卵焼きに塩の塊が……。」

 

「あれ?しょっぱいの?甘くなるようにお砂糖いっぱいいれたんだけど?」

 

………そうやった…。

 

甘い卵焼きにしようって大量のお砂糖を入れたつもりが、間違って大量のお塩を入れてしもうたんやった…。

 

なんてお約束をしとんのや…。

 

こんなときにお約束のボケせぇ~へんでもえぇのに…。

 

「お塩とお砂糖を間違えたのね。うん。お約束だね。まぁ卵焼きは塩派もいるからいいんじゃないの?私は甘い方が好きだけどね。」

 

「じゃりじゃりしてとてもしょっぱいですが…(誰かが僕の為だけに作ってくれた料理なんて何時以来でしょうか…。) とてと美味しいですよ。」

 

「むぅ…。次は失敗しないよ!私!いっぱい練習して料理の上手なお嫁さんになるね!」

 

料理の上手なお嫁さん…か。

 

なぁ?安心してや?あの頃のウチ。

 

今のウチはちゃんとお料理できるで?

 

だから…頑張ってや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月曜日

 

「クッ!やっぱり押し返せませんか!MAは重くてイヤになりますね!ドム子!一気に行きます!出力を上げて下さい!」

 

一週間の始まりの月曜日♪

 

「わかったよ!ちょっと待ってて!」

 

この日は放課後は図書室やなくてアミュセンでバトロイに出撃しとったんよ。

 

あの子が作ってくれた簡易コンソールはえぇ感じで、あの頃のウチでもすぐに慣れてまともにサポートできていたんよ。

 

[[坊主!無茶はいけやせん!あっしが援護しやす!1度後退を!]]

 

この日はマサさんがあの頃のウチらと一緒に出撃してくれたんよ。

 

こんときに遭遇した相手は海中用に改造されたヴァル・ヴァロやったなぁ。

 

「いえ!この程度の雑な作りのMAなんて問題ありません!そうですよね!ドム子!」

 

「うん!“ウミヘビ”さんの方が強くて怖いよ!出力全開だよ!これでいつでもフルパワーで行けるよ!」

 

あの頃のウチは初めてのガンプラバトルで“ウミヘビ”と戦った事がえぇ方に作用していたんよ。

 

初めてであれだけ怖くて強い相手と戦ったん。

 

もうちょっとやそっとじゃビビらんよ。

 

「くっくくくく…さぁ!みんなまとめて僕の糖分の足しにしてあげますよ!」

 

「いっけー!串刺しだー!」

 

[[やれやれでさぁ…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

火曜日

 

この日もあの頃のウチらはアミュセンに来とったんやけど…。

 

「さて、ドム子も改良した簡易コンソールでの操作には慣れて来ましたが、ここで1つ新しい問題が発生しました。今さらなのですが、現状の僕のディープダイバーではパワーもスピードもあの“ウミヘビ”には敵いません。この前みなさんから徴収したパーツで改造はしてはみましたが、これ以上の強化は難しいですね。ファイターとしての技量は負けてはいないと思うのですが…。」

 

新しい問題…機体の限界にぶち当たってしもうたんよ。

 

「あの“ウミヘビ”さん。強くて速くて堅かったもんね。どうしようか?」

 

そんなお悩み中のウチらに救いの手を差し伸べてくれたんは…。

 

「簡単ですよ。相手が自分達よりも強くて速くて堅かったのならば、こちらも強くて速くて堅くなれば良いだけです。」

 

レギンレイズ・ジュリアをベースにしたサニーセンセーの“ヴィクトリア・ブルー”を作り上げて、自分もボールを魔改造した戦闘潜水母艦“シルバーン”を操るビルダー兼ファイターの七塚原 桂先生やったん。

 

「あ!桂ちゃん先生!こんにちは!」

 

「桂さん?そうは言いますが、ディープダイバーにこれ以上弄れる所は…。」

 

「確かにキミのその“ザク・ディープダイバー”ではこれ以上は改造出来ませんね。では本体の改造が無理ならば、SEEDのミーティアや0083のデンドロビウムのオーキスの様な外部武装ユニットを装着してみてはどうですか?この前、キミが強制徴収したパーツにはMAに使うような大型のスクリューモジュールや外部装甲等もありました。有り合わせになりますが、それらを使えば今からでもどうにかなりそうだと思いますよ?」

 

「なるほど…それなら……。」

 

「乗り掛かった船です。決戦までそう時間も余り残されてはいませんので、今回は僕も手伝いますよ。そうですね…海中戦ならばメインの武装はランスですよね?そちらは僕が仕上げましょう。」

 

「良いのですか?では“ヴィクトリア・ブルー”と“シルバーン”を作り上げた桂さんのお力…お借りします。よろしくお願いします。」

 

「えぇ。では早速始めましょうか。」

 

「はい。」

 

「よくわかんないけどパワーアップさせるんだね!私もお手伝いするよ!頑張るね!」

 

そんなワケであの頃のウチらのザク・ディープダイバーの魔改造が始まったんよ。

 

どんな機体になったと思う?

 

あんな………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水曜日

 

ウチらの魔改造された機体はな?

 

「水中戦闘専用強襲強化武装外骨格…“海王丸”…これで一通りは完成ですね。作っておいて何ですが、まさか一日で仕上がるとは思いませんでしたよ。」

 

外部装甲を着込む様にあちこちに接続して、増えた重量に対応させる為に魚雷をアホみたいに満載したおっきなスクリューモジュールユニットを4つ取り付けた擬似的なMAになったんよ。

 

「そうですね。まぁキミが強制徴収したパーツが思っていた以上に良質でしたからね。ピンバイスで3mm穴を空けて、ジョイントを使用して繋ぎ合わせて…射撃武装も凝ったモノが無駄にありましたし…。」

 

あの子がモブのおっちゃん達から強制徴収したパーツには溢れんばかりに“ロマン”が詰まっとったんよ。

 

それ単体ではぶっちゃけガラクタやねんけど、寄せ集めて組み合わせたらアラ不思議?

 

えぇ感じに纏まってしもうたん。

 

「あの人達はMSサイズで使えない様な巨大なニードルガンや大量の魚雷を詰め込んだ大型スクリューモジュールユニットなんて、ナニに使うつもりだったのでしょうか?」

 

「さぁ?あの人達の事ですから、とりあえずは“面白そうだから作ってみた”ではないですか?さて、こちらも完成しましたよ。水中での推進ユニットも兼任した大型突撃槍(ランス)…これが“海王丸”専用の大型突撃槍(ランス)“ヴォーテックスランス”です。」

 

そんでもって桂ちゃん先生が作ってくれた“海王丸”用のメイン武装。

 

大型突撃槍“ヴォーテックスランス”

 

ランス本体に“ヴィクトリア・ブルー”の専用武装“ヴィクトリア・トルビード”にも使われとる小型のスクリューモジュールユニットを取り付けてあるんよ。

 

「ありがとうございます。“海王丸”の作成で手が一杯で、僕一人ではメインの武装までは無理でしたので、桂さんが武装を作ってくれて本当に助かりましたよ。あれ?でもこれ…石突きの部分にもスクリューモジュールが取り付けてありますが…。確か予定ではランス本体にだけ小型スクリューモジュールを取り付ける筈ではなかったのでしょうか?」

 

「それは僕からのサービスですよ。キミが見せてくれた“海王丸”のスペックデータならば、もう1つ余計にスクリューモジュールを取り付けても振り回される事はないですからね。」

 

「桂さん…。」

 

「これでも僕はキミの事を気に入っているんですよ?そう…まるで手の掛かる年の離れた弟の様に思ったりしていました。」

 

「………僕は………。」

 

「受け取ってくれますか?」

 

「…はい。」

 

「さて。では機体も武装も完成しましたので、実戦テストと行きましょうか。」

 

「そうですね…ドム子が来たら、ですが。」

 

「ドム子さんは今日は掃除当番でしたか?」

 

「まったく…僕を待たせるなんて…。」

 

この日はあの頃のウチはちょい遅れてた来たんで、この会話を実際には聞いてはおらんのやけど、後で桂ちゃん先生から教えて貰ったんよ。

 

「 (なんだかんだでこの二人はうまくやっている様ですね。以前までの彼ならば僕が余計なお世話で強化した“ヴォーテックスランス”は受け取ってはくれませんでしたよ。それがこんなに簡単に受け取ってくれるなんて…。ドム子さんと行動する様になってからの彼は、以前よりも柔らかくなりましたね。願わくば彼がこのまま幸せになってくれれば良いのですが…。) ケッコンは人生の墓場だそうです。色々と諦めなさい。」

 

「そうですね。大人しく諦めますよ。人生とは諦めの連続ですからね。」

 

むふふ♪こんときにようやくウチとのケッコンから逃げるん諦めたんやね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木曜日

 

決戦前日の木曜日はサニーセンセーと桂ちゃん先生。

 

それとマヒねーちゃんがあの頃のウチらの相手をしてくれたんよ。

 

初めは無理やねん!って思ってたんやけど、蓋を開けてみれば3対1でも意外となんとか戦えててビックリやね。

 

[[ホラ!ホラ!ホラ!ボサッとしてるとすぐに墜としちゃうわよ!]]

 

「うるさい!クソカマ教師!」

 

[[クソカマ教師じゃないわよ!今日のアタシはステファニーよ!ステファニー!ステファニーってお呼び!]]

 

「だからうるさいと言っています!ホーミングが来ました!回避します!ドム子!」

 

「大丈夫!この出力ならちょっとくらいは無茶できるよ!キミと私とこの“海王丸”なら行けるよ!ついでに“ヴィクトリア・ブルー”にロックオンしちゃった!」

 

この頃にはもうウチもサポートにすっかり慣れて、かなりスムーズにあの子の要求に応えられる様になっていたんよ。

 

「ナイスです!ドム子!回避が完了次第すぐに反撃しますよ!聞こえていますね!変態教師!“海王丸”に搭載されているありったけの魚雷!避けれるモノなら避けてみなさい!」

 

「回避を確認!やったね!全部避けたよ!もう大丈夫!行くよ!魚雷さん!全弾発射だよ!」

 

“海王丸”に搭載されたアホみたいな量の魚雷。

 

こんときはそれを一斉に発射して、海中でも高機動戦闘ができる“ヴィクトリア・ブルー”を追い詰めたんよ。

 

[[ゲッ?!ちょっ!ナニよその無茶苦茶な数の魚雷は!真海ちゃん!桂ちゃん!アンタ達はさっさと援護しなさい!]]

 

[[わかってるわ!七塚原先生!弾幕を張って魚雷を全部撃ち落とすわよ!]]

 

[[了解です!先輩は邪魔ですから早く退いて下さい!]]

 

マヒねーちゃんと桂ちゃん先生は大量の魚雷に追われてるサニーセンセーを助けるために、弾幕を張って魚雷を撃ち落とそうとしていたんやけど、助ける対象のサニーセンセーが弾幕の射線上におるんで中々上手くいかんみたいやったん。

 

それでもソコは流石のサニーセンセー。

 

上手い具合に機体を操って弾幕の射線上から逃れようとしやがるんよ!

 

せやからあの頃のウチらは…。

 

「させませんよ!」

 

「ニードルガトリング!セット!ヤっちゃえ!」

 

「一発一発の威力は低くても!」

 

「沢山撃てば痛いよ!」

 

弾幕には弾幕を。

 

ニードルガンを束ねてガトリングガンにしたニードルガトリングでサニーセンセーの進路変更を妨害してやったん!

 

針を撃ち出すニードルガンは一発一発は威力は低いんやけど…。

 

[[ニードルガン?!なんて珍しいモノを!ってイタ?!あー!もう!イタいわね!このクソガキ!アレ?推進機が?!]]

 

上手い具合にスクリューモジュールに刺さってくれたみたいで、“ヴィクトリア・ブルー”のスピードは目に見えて落ちていったんよ。

 

[[サニー!邪魔よ!早く退いて!]]

 

[[先輩!あぁ…これは…もう迎撃は間に合わなそうですね。]]

 

進路を変更できず、フラフラと海中を進んだサニーセンセーの“ヴィクトリア・ブルー”はマヒねーちゃんと桂ちゃん先生のとこに真っ直ぐ行ってしもうて…。

 

「みんなまとめて!」

 

「どっかーん!だよ!」

 

魚雷に追い付かれて大♪爆♪発♪

 

やねん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな楽しくて騒がしい1週間はあっという間に過ぎていったんよ。

 

そして…ついに決戦の金曜日が…“大海戦ミッション”のラストステージの日がやって来たんよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

長らく続きましたのんたん生誕祭も残すところあと1話。
こんなに長くなるのならば、本編に組み入れてしまえばよかったなぁ…とか、考えてしまいます。


次回は月曜日に本編の更新を、金曜日にのんたん生誕祭特別編の更新を予定しております。

また、明日7月22日(土)はμ'sが誇る銀河No.1アイドル。世界の矢澤 にこにーのお誕生日となってとおります。
明日は予てより予定しておりましたにこちゃん生誕祭を更新予定でございます。
間に合えば…なのですが。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑧」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

チナッガイとチニャッガイを買おうか迷っているQooオレンジでございます。


今回はのんたん生誕祭の最終回となります。
結局のんたん生誕祭は気付けば全8話に…。
どうしてこうなった。

それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑧」 始まります。















「GPベース、セット。ガンプラバトルシミュレーター…システム起動。メインシートのIFS接続を確認…サブシート、IFS接続を確認。ドム子。」

 

GPベースをセットしてガンプラバトルシミュレーターを起動させると、あの頃のウチらはそれぞれのシートでIFSを接続をさせて早速出撃準備を始めたん。

 

「うん!ファイア・コントロール・システム!ロックを解除!機体チェック!開始するね!」

 

あの頃のウチはFCS(ファイア・コントロール・システム)…火器管制システムをのロックを解除して、引き続き機体の各部に異常がないんかチェックをして行くん。

 

こんなん簡単にコンソールを操作して次々に機体チェックを済ませていけるんも、全部あの子がウチの為に改良してくれた簡易版のコンソールのお陰やね。

 

むふふ♪あの子があの頃のウチの為だけに改良してくれたこの簡易版コンソールのデータは、まだウチのGPベースの中に残ってたりするんよ?

 

今のあの子が知ったら“そんな旧式のコンソールデータなんて残してても容量がもったいねぇーだけだろ!”って言いそうやけど、ウチにとってこの簡易版コンソールはあの子が初めてくれたプレゼントみたいなモンやからね。

 

バックアップはもちろんとってあるんやけど、オリジナルのデータ自体にも何重ものロックをかけて、大事に保存してあるんよ。

 

いつか…ウチが本当に“結婚”して、そして子供が産まれて…その子がガンプラバトルをしたい!ちゅ~た時には…この簡易版コンソールのデータを使って貰おうかなぁ?

 

そんときには今度はあの子一人だけやなく、ウチも一緒に…二人でこの簡易版コンソールをさらに改良してみたいなぁ…。

 

「お願います。システムチェックは何時も通りに僕がやりますね。システムチェック開始………全システム問題ありません。そちら?」

 

「ちょっと待って…うん!“ディープダイバー”本体も外付けしてある“海王丸”も異常なし!武器も全部問題なしだよ!大丈夫!いつでも行けるよ!」

 

「了解しました。では…。」

 

「うん!行こう!今日は負けないんだから!“ウミヘビ”退治だよ!」

 

「えぇ!勝ちましょう!僕と貴女で…二人で一緒に!」

 

図書室で向かい合ってただ本を読んでいただけのウチらの微妙な距離は、言葉を重ねて、時間を重ねて、温もりを重ねて…気が付けばいつの間にか手を繋いで歩いて行ける…。

 

ウチらはそんな距離まで近付いていたんよ。

 

そう…こんときにはあの子はあの頃のウチを自分の“パートナー”として完全に認めてくれていたんよ。

 

「“ザク・ディープダイバー カスタム”!」

 

「“海王丸”♪」

 

「出撃します!!!」

 

「れっつごー!!!」

 

そんなあの頃のちっちゃくて色々と未熟なウチとあの子。

 

海辺の街を舞台にした小さな恋とバトルの物語も残すところあと少しやねん。

 

“大海戦ミッション”ラストステージ……さぁ~て♪“ウミヘビ”ちゃんとの最終決戦の始まり♪始まりやで~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“海王丸”の広域レーダーでも皆さんの反応はここからでは見えませんか…。やっぱり母艦からの再出撃じゃ前線までが遠すぎますね。」

 

気合いを入れて出撃したんは良かったんやけど、先週の“大海戦ミッション”で“ウミヘビ”に絞め潰されて撃墜判定になったあの頃のウチらは、護衛対象の最後尾に位置しておった母艦からの再出撃になったんよ。

 

もちろん最前線まではかなりの距離があるん、移動だけでもちょい大変やねん。

 

途中で湧いてくる敵側のAI制御のNPCマリンモックやこちらの輸送船を狙って攻めてきてるん中央店のファイターさん達も地味に邪魔やし。

 

倒すんは簡単なんやけど、こんときのウチらの目標は強敵の“ウミヘビ”だけやったから、他の連中を相手にして消耗したくはなかったんよ。

 

「母艦から再出撃になっちゃったのって、先週の“大海戦ミッション”のときにヤられちゃったからだよね…。ごめんね…。私がおバカなことしちゃったから…。」

 

「あっ…べ、別にこれは貴女を責めている訳ではありません!ただ、めんど…は禁止でしたね。そう、少し迂遠だな、と思っただけです。」

 

「でも…。」

 

「まったく…気にするなと言っているでしょうが…なら今日のバトルで確りと僕のサポートをして下さい。それで先週の事はお互いになかった事にしませんか?」

 

「いいの?そんなことで?」

 

「えぇ。構いませんよ。僕達は…その…貴女が言う所の“夫婦”…と言うヤツなのでしょ?なら…いちいちこんな些末な事で問答をするのは止めましょう。今の僕は貴女を信頼します。だから貴女も僕を…。」

 

「うん!信じてるよ!私もキミを信てるよ!どんなことがあっても!どんな時でも!どこにいても!絶対に!だって私とキミはケッコンして“夫婦”なんだから!うん!うん!」

 

「…(信じる、か…。我ながら陳腐な事を言ったモノだよ。分かっている筈だろ?誰かを信じれば絶対に裏切られるって…。人は絶対に裏切るって。僕は何回同じことを繰り返すつもりだよ…。分かっているよ。どうせ彼女もいつかは僕を……でも……それでも僕は…僕の心は彼女を信じたいと思ってる。彼女の真っ直ぐな好意を信じたい…。違う。“信じたい”じゃないよな。信じるんだ…。)…ありがとうございます…。では。その信頼に応えるためにも、まずはあの“ウミヘビ”に借りを返しに行きましょうか!」

 

そう言えばこんときのあの子の“ありがとうございます”は、なんや色んな複雑な感情が入り乱れていたような気がするなぁ…。

 

まぁ大方は“信じても裏切られる。”とか、考えておったんやろな。

 

そこら辺のネガティブな思考は今のあの子には少なくなっとるけど、今でもたまーにネガティブなスイッチ入ってしまうからなぁ…。

 

ウチは…ううん。

 

ウチだけやない。

 

ウチらは。

 

キミを裏切ったりはせんよ?

 

最後の瞬間まで、ウチらはずっと一緒やねん。

 

どんな時も、どんな時だって、ウチらはキミと一緒やよ?

 

言葉で伝わらんなら、ギュッって抱き締めてあげる。

 

抱き締めて、ウチらの“大好き”を伝えてあげる。

 

だから大丈夫。

 

キミはウチらを信じてくれてもえぇんよ。

 

キミはウチらにもっと甘えてもえぇんよ。

 

キミはウチらにワガママを言ってもえぇんよ。

 

どんなキミでも、ウチらはずっと一緒やねん。

 

そう…ウチらはずっと一緒やねん♪

 

「うん!倍返しだぁー!」

 

あはは…ごめんな?またしんみりしてもうたなぁ?

 

堪忍してや♪

 

むむ!そんなこと言っとったら、あの頃のウチは“倍返しだー”なんて今度は08小隊やね♪

 

あの頃のウチは08小隊は、と言うよりもガンダム作品自体、まだなんも観てなかったん筈やねんけど、なんでこんときは“倍返し”やなんてネタをぶっ込んだやったけ?

 

うーん…。やっぱりあれかな?

 

夕方から再放送しとったドラマの半沢さんの方の“倍返し”なんかな?

 

“倍返し”違いやね。

 

あのドラマの影響で最近は半沢さんの“倍返し”の方がメジャーやねんけど、ウチらガンダムファンにとっての“倍返し”はやっぱり08小隊やね♪

 

みんなの“倍返し”はどっちの“倍返し”かな?

 

「最大戦速で前線に向かいますよ!スクリューモジュール!最大出力!!!」

 

「了解だよ!出力最大!行っくよー!全力全開!ヨーソロー!」

 

『了解であります!隊長!“海王丸”!全力全開!ヨーソロー♪』

 

ほんならウチも一緒にヨーソロー♪って!ちょい待ち!ウチの回想シーンに割り込んで来たんアンタは誰やねん?!

 

『ハイ!自分は渡辺さんちの曜ちゃんであります!敬礼!』

 

はい?渡辺さんちの曜ちゃん?

 

イヤ!マジで誰やねん!!!

 

『ハイ!浦の星学院ガンプラバトル部!チーム“Aqours(アクア)”所属の高校2年生!千歌ちゃん大好き渡辺さんちの曜ちゃんであります!4月17日産まれの牡羊座!血液型はAB型!身長は157cm!体重は!…秘密であります!スリーサイズは上から82・57・81!そんな渡辺さんちの曜ちゃんは生まれは沼津で育ちも沼津!趣味はコスプレ♪するのもさせるのも作るのも♪コスプレしながらオ○ニーするのも!みんな大好きであります!』

 

ふ~ん、コスプレしながらオ○ニーねぇ……あんな?渡辺さんちの曜ちゃんさん。

 

その程度のボケじゃウチは突っ込まんよ?

 

それにしてもコスプレが趣味なんかぁ…。

 

うん。えぇよね。コスプレ。

 

ほら、ウチな?神田明神さんで巫女さんのアルバイトしとるんやけど、そらっちの前で巫女さんの衣装着てあげると鼻息荒くしてめっちゃ喜ぶんよ♪

 

むふふ♪そらっちは巫女さん衣装なウチに一体ナニをしたいんやろね?

 

みんなは彼女さんが巫女さんの衣装着てたらナニしたいかな?

 

やっぱり“アレ”やろか?

 

半脱ぎくらいでエロいことしたいんやろか?

 

でもあかんよ?巫女さんは神聖なモンなんやから、性欲まみれでガチガチにWake UP♪した股間のマグナムをぶち込んで汚したりしたら?

 

バチが当たってしまうでぇ~♪

 

『好きなモノは千歌ちゃん!好きな人は千歌ちゃん!好きな千歌ちゃんは千歌ちゃん!好きな千歌ちゃんのパンツは千歌ちゃんのパンツ!好きな食べ物はハンバーグと千歌ちゃん全般であります!』

 

それにしてもこの子の…渡辺さんちの曜ちゃんさんの自己紹介…まだ続いてたんやね………好きなモノは千歌ちゃん?好きな人は千歌ちゃん?好きな千歌ちゃんは千歌ちゃん?好きな千歌ちゃんのパンツは千歌ちゃんのパンツ?好きな食べ物はハンバーグと千歌ちゃん?

 

その千歌ちゃんって子は随分と渡辺さんちの曜ちゃんさんに愛されとるなぁ。

 

……ん?ちょい待ち!今なんや“好きな食べ物はハンバーグと千歌ちゃん全般”とか言わんかったか?!

 

ちゃうやろ!ハンバーグはえぇねんけど!千歌ちゃんって子は食べ物とちゃうやろ?!

 

あかんって!千歌ちゃんって子を食べたら!マジであかんよ!性的にいただきます♪ならえぇけど!食用目的で千歌ちゃんって子を食べたらあかんねん!ハッ!突っ込まんよ!とか言っといて結局突っ込んでしもうたやんか!

 

ってゆうんか!渡辺さんちの曜ちゃんさんは千歌ちゃんって子を食べるんか?!

 

千歌ちゃんってたぶん人やろ?

 

食べるんかい!ん?アレ?それってことりちゃんもよく言ってるような……。

 

…ことりちゃん?

 

ことりちゃんは…狂鳥病で…狂鳥病は穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)クラスにトップレベルの感染力を………

 

げっ!この子!まさかことりちゃんに感染しとるんか?!

 

こわっ!ちょっとこっち来んといて!

 

ウチにもことりちゃんがうつるやないかい!

 

『おぉ!確かに!千歌ちゃんのマタノトビラから分泌される千歌汁は食べ物じゃなくて飲み物だね!』

 

話聞いとらんし…あとな?それってマタノトビラやなくてユメノトビラなんやけど…。

 

そのネタはちょい前にもう使ってしもうてるんよ?

 

今さらそのネタ出してきてもなぁ…。

 

それに…千歌汁って……うん…ウチらんとこにも海未ちゃん100%の海未汁とかわけのわからんモンもあるし、まぁもうぶっちゃけ相手するのも疲れて来たからどうでもえぇわ。

 

千歌汁でも千歌液でも千歌腋でも千歌エキスでも千歌成分でもお好きなように貪ってな…。

 

『はぁはぁはぁはぁはぁはぁ千歌ちゃんのマタノトビラから流れ出る千歌汁が…千歌ちゃんのマタノトビラが…千歌ちゃんのオマ[自主規制♪]が…千歌ちゃんの千歌ちゃんが…千歌ちゃんが…千歌ちゃんが…千歌ちゃん…千歌ちゃん…千歌ちゃん…チカチャン…チカチャン…』

 

…うん…この子は……ほんま色々と大丈夫なんか?

 

『チカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカチャンチカァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』

 

…どうにも大丈夫やなさそうやなぁ。

 

あ。えりち?どないしたんや?そんなブラとおパンツだけのセミ・ゼンラーモードに毎度お馴染みな荒縄さんフル装備(亀甲縛りVer.)+ボールギャグなんて咥えたどえーむちかルックで?

 

えっ?蝋燭垂らして欲しい?

 

あんな?えりち?今はウチの特別編もクライマックスでそれどころや…どうしても?

 

むぅ。しゃ~ないなぁ~。

 

忙しいんやからちょいだけやで?

 

それじゃ…逝くで?

 

そ~れ♪蝋燭ぽたぼた~♪っとな♪

 

『チカァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』

 

……………えりち。わざわざ自分を荒縄で縛ってウチの回想の中にまで出て来たんは、“チカァァァ”は自分の持ちネタだってことを言いたかったからだけやねんね。

 

……うん。

 

もうほっとこか。

 

『チカァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』

 

『チカァァァァァァァァァァァァァァァ!!!』

 

コイツらはもう色んな意味であかんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ!いたよ!“ウミヘビ”だ!」

 

あの頃のウチらは“ウミヘビ”討伐に向けて気合いを入れると、“海王丸”の背部に搭載された4つのMA用大型スクリューモジュールを全力稼働させて、黒澤のおっちゃん&マサさんやマヒねーちゃん、サニーセンセー&桂ちゃん先生が戦っている最前線へと急いだんよ。

 

もちろん途中でお邪魔なマリンモックやら中央店から参戦しとるファイターさんが襲って来たんやけど、“海王丸”の4つのMA用大型スクリューモジュールの推進力は強力やから、相手にせんで取り付かれる前に一気に振り切って先へと進んだんよ。

 

「えぇ!こちらでも見えてます!ですが…。」

 

最大戦速で海中を進むと、しばらくしてようやくラスタカラーの“ウミヘビ”のド派手でおっきな機影がメインモニターに見えてきたんよ。

 

ただ、ようやく見えてきた“ウミヘビ”は…。

 

「なんかもうボロボロだね?」

 

そう。なんや今すぐ墜ちてしまいそうな位にボロボロになっとったんや。

 

「えぇ…そうですね……よく考えればあの5人を相手にして生き残ってましたね。」

 

「まひろおねーちゃん達って強いもんね。」

 

先週のバトルではあの頃のウチらは“ウミヘビ”の機動力に翻弄されて近接戦闘を仕掛けられんでいたんやけど、今回は桂ちゃん先生の戦闘潜水母艦“シルバーン”の援護を受けたサニーセンセーの“ヴィクトリア・ブルー”が、“ウミヘビ”以上の機動力で動き回って“ウミヘビ”の頭を押さえてることで、黒澤のおっちゃんとマサさんとマヒねーちゃんの3人がそれぞれ連携して近接戦闘を挑んでいたんよ。

 

その結果が今あの頃のウチらの目の前の光景やね。

 

“ウミヘビ”は機体の装甲をアチコチを削られ、手にしていたブレード付き水中ライフルもどっかに落としていたんや。

 

墜ちるまであと一歩ってところやね。

 

「ため息をつきたい気分ですよ。まぁため息をついてしまうと貴女と言う幸せが逃げてしまうので、つきませんがね。」

 

「えへへ♪うん♪」

 

こんときのあの子はちょい悔しそうやったなぁ。

 

きっとあの子はこんなボロボロの状態の“ウミヘビ”とやなくて、先週のバトルの時みたいなピンピンしとる“ウミヘビ”と決着を付けたかったんやろうね。

 

むふふ♪そこら辺はやっぱり“男の子”なんやね♪

 

「さて、それでは僕達も“ウミヘビ”退治に参戦しましょうか。後から来ておいてとどめだけを…と、言うのも寄生プレイの様で実に気が引けますが、あの“ウミヘビ”だけは僕の…いえ、“僕達”の手で倒さなければ気がすみません。」

 

「そうだね!それじゃ!」

 

「終わらせましょうか。僕達二人の手で!」

 

「夫婦の共同作業だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[オウ!坊主!遅いんじゃぁ!ワレェェェ!!!]]

 

[[全くよ。ほら?“ご馳走”はちゃんと残してあるわよ?さっさとヤっちゃいなさいな。]]

 

あの頃のウチらが戦闘圏内に到着すると、早速おっちゃんとサニーセンセーから通信が入ったんよ。

 

むぅ。どうやらおっちゃん達はわざわざ“ウミヘビ”にとどめを刺さないようにしながら、ウチらが到着するのを待っていてくれたみたいやね。

 

[[チッ!ここに来てまた厄介そうなデカイヤツが来たのかよ!ギアルギーナ!一旦退くぞ!]]

 

“ウミヘビ”のサブファイターさんのラテン系なおにーさんのヘイジーさんは、あの頃のウチらの機体…“海王丸”を見ると、一旦退こうって相棒のギアルギーナさんに言うんやけど…。

 

[[ウフフフフフフ…アハハハハハハ!!!イ!ヤ!よ!こんなゾクゾクするバトルから逃げて堪るもんですか!]]

 

まぁテンションMAX状態のギアルギーナさんは聞くはずもなく、戦闘を続行しようとしてたんよ。

 

[[はっ?オイ!ナニ言ってるんだ!ギアルギーナ!もうろくな武装も残ってないんだぞ!]]

 

こんときには“ウミヘビ”にはもうほとんど武装は残されておらんかったやけど、まだ最大で最強の武器はしっかりと残されていたんや。

 

[[武器はワ♪タ♪シ♪そう!まだ“サンダーソニア”の自慢の身体が残ってるわ!あのデカいのは先週の坊やとお嬢ちゃんなのよ!また絞め潰してキモチイイ悲鳴をあげさせてやるわ!さぁ!いらっしゃい!坊や!お嬢ちゃん!お姉さんと今日も一緒に快楽を貪りましょう!一緒にイッちゃいましょう!]]

 

巨大でにょろにょろな“ウミヘビ”の身体…。

 

それこそが“ウミヘビ”の最大の武器やったん。

 

あ、とりあえずはまた際どいこと言っとるギアルギーナのおねーさんはほっといてな?

 

あのおねーさんはテンション上がると無駄にエロい表現を使いたがるんよ。

 

ちょい前にウチが言ってたの覚えてるかなぁ?

 

このギアルギーナさんはえりちとことりちゃん足してにこっちでかけ算したようなひとなんよ。

 

ドMでドSで家庭的でいい人ちゅ~よくわからんひとやったんよ。

 

「ご指名、ありがとうございます。ではお望み通りに僕達がお相手しますよ……このクソ変態ウミヘビ女!ドム子!行くぞ!」

 

さて♪さて♪ようやっとあの頃のウチらと“ウミヘビ”とバトルやね♪

 

あの子もインチキ臭い話し方を止めて、“素”の方でノリノリやん♪

 

「うん!目標!“ウミヘビ”さん!ターゲット!ロックオン!」

 

あの頃のウチはあの子の呼び掛けに応じて、“ウミヘビ”に狙いを定めるとすぐさまありったけの魚雷の発射準備をしたんよ。

 

「いい仕事だ!ドム子!オラァ!クソウミヘビ野郎!コイツのありったけだ!貰っとけよ!“海王丸”!フルバースト!!!」

 

そして“フルバースト”の声と同時に、“ディープダイバー”に取り付けられた“海王丸”から、勢いよく大量の魚雷が発射されて行ったんよ!

 

「全弾発射だよ!」

 

こんときは中々に壮観やったなぁ。

 

見渡す限り一面の魚雷。

 

あの量の魚雷は瀕死の“ウミヘビ”相手には過剰火力やね。

 

[[うわぁ…アレってあきらかにオーバーキルなんじゃ…。]]

 

[[いいんじゃないですか?どうせ時間もあと少しですし。]]

 

マヒねーちゃんはちょい引きぎみで、桂ちゃん先生はさもどうでもいいみたいなコメントやったなぁ。

 

[[アレを潰しゃワシらの勝ちは決まったようなモンじゃろぉ。お、着弾したのぉ。フン!これで終わりじゃい。野郎共ぉ!終わったら焼肉じゃ!ワシが奢ってやるわい!マサァァァ!!!]]

 

うん。おっちゃん。

 

ソレは…撃墜をよう確認せんと勝ったねんて言うんはフラグやねん。

 

[[ヘイ!店の方は予約しておきやす!ん?っ!いや…コイツは!おやっさん!まだでさぁ!まだヤツは!]]

 

「ねぇ!今ナニか動いたよ!あっ!」

 

な?フラグやったやろ?

 

あれだけの魚雷の大爆発を抜けてくるなんてほんまにびっくりやね。

 

「ウソ?!あれだけの魚雷を抜けてきたの?!」

 

「あのクソバケモノのウミヘビ野郎!あれだけ魚雷ぶち込んでもまだ生きてんのかよ!なら!コアを直接潰してやる!突っ込むぞ!ドム子!」

 

さぁ~て♪そろそろとどめのお時間やね♪

 

「うん!今日こそ串刺しだよ!」

 

両腕をシールド代わりにすることで、大量の魚雷の爆発を何とか耐えて、その身体をくねらせながらウチらへと直進して来とった“ウミヘビ”に向けて、ウチらもサブアームも使って固定しとる大型突撃槍“ヴォーテックスランス”を構えると、全てのスクリューモジュールを全開で稼動させて一気に加速して突っ込んでいったんよ!

 

「おうよ!いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

そして………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はらぺこ肉盛りセット5つともりもりお野菜セット5つ!特選カルビ30人前!厳選ロース30人前!厚切りタン塩20人前!お待たせしました!」

 

と、言うワケで打ち上げの焼肉やねん♪

 

はい?何でいきなり焼肉になっとるかって?

 

いやほら?さっき黒澤のおっちゃんが言っとったやろ?

 

“終わったら焼肉奢ってやるわい!”って。

 

そうやねん。

 

あのあと、あの頃のウチらの突撃は見事に“ウミヘビ”のど真ん中をぶち抜いたんよ。

 

中央店側の最大戦力を墜としたことで、こちら側の勝利条件“輸送船団の6割りを目的地に送り届ける”も無事に達成して、“大海戦ミッション”の勝敗ももれなくゲットやね♪

 

「おう!ねーちゃん!追加じゃ!こっちにビールくれや!1番デカいヤツで持ってこい!」

 

「「「「「「「「「「おう!ねーちゃん!こっちにもビール!ピッチャーで!」」」」」」」」」」

 

「あっしにはウィスキーをロックでお願いしやす。」

 

「こっちはワインね!今日は質より量でガンガン飲むから安いのでいいわよ!」

 

「僕はとりあえずビールで。」

 

「この呑兵衛共は…あ、店員さん!私とこの子達にはウーロン茶をお願いしまーす。」

 

「ヘイ!ガール!こっちにもビールを頼む!」

 

「ワタシは度数の高いアルコールならなんでもいいわ♪」

 

こんときの打ち上げにはいつの間にか“ウミヘビ”…正式名称は“サンダーソニア”のファイターさんだったヘイジーさんとギアルギーナさんも混ざっていたんよ?

 

なんでも自分達を撃墜した連中の顔を見に来たらしいんやけど、その場のノリで一緒に打ち上げに参加してもうたんやって。

 

あはは♪えぇ~んやないか♪

 

焼肉はみんなでワイワイ♪楽しくやるんが正義やからね♪

 

「はーい!毎度ありー!」

 

「はぐ…はぐ…はぐ…はぐ…」

 

あの子はびっくりするくらいにお肉ばっかりを食べとったなぁ。

 

お肉食べて、ご飯食べて、お肉食べて、ご飯食べて…。

 

それの繰返しやねん。

 

「あ!ほら!お野菜も食べなきゃダメだよ!私がとってあげるね!」

 

せやから絶賛お嫁さん中なあの頃のウチが色々とお世話してあげたんよ。

 

こんときは今のウチらに…“μ's”と過ごす時間に負けんくらいに、めっちゃ幸せな時間やったなぁ…。

 

あの子がいて、みんながいて。

 

誰もが笑顔で美味しい焼肉を頬張って♪

 

お酒飲んで歌って踊って♪

 

モブのおっちゃん達は店員さんにセクハラしようとしてマヒねーちゃんに蹴り倒されたり…。

 

おバカな連中とバカ騒ぎ♪

 

うん♪ほんまに幸せな時間やったね♪

 

「はぐ…はぐ…はぐ…ごくん。野菜でも…はぐ…肉でも…はぐ…ごくん…食べれるモノならば何でも構いません。ドム子、焼けた物からどんどん僕のお皿に乗せて下さい。」

 

「むぅ。いっぱい食べるのはいいけど、よく噛んで食べてね?お腹壊しちゃうよ?」

 

「はぐ…はぐ…問題…はぐ…ありません…はぐ…たぶん…ごくん。」

 

「むぅ?たぶんじゃ問題あるような気がするけど…まぁ今日くらいはいいのかな?」

 

これにてあの頃のウチらの物語は一件落着やね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、終われば良かったんやけど……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ドム子、これを貴女にあげますよ。」

 

「プレゼント?わぁ!ありがとう!ナニかなぁ♪…むぅ?箱?この絵の紫色のずんぐりむっくりしたロボットなんだろ?ねぇ?これってなーに?」

 

「それがガンプラですよ。それを組み立てるとガンプラバトルで僕達が使っていた様なモノになるんです。」

 

「へぇー!これがガンプラなんだ!それじゃこれを組み立てると私達が乗ってたみたいなロボットになるんだね!」

 

「えぇ。それを組み立てるとドムになりますよ。」

 

「むぅ?ドム…?………これが?」

 

「はい。ドムです。」

 

「ドム…私はドム子なんだよね……私はドムに似てる…ドムはこれ…これが私……むぅ!私!こんなんじゃないもん!もっと可愛いもん!いらない!返品だよ!プレゼントなら婚約指輪にして!」

 

「指輪なんて無理を言わないで下さいよ。そのドムだって“大海戦ミッション”での報酬や“ウミヘビ”を撃墜して獲得したGPのほとんどを使って購入したのですから。」

 

「むぅ!私!ガンプラ貰っても困るもん!私のお仕事はキミのサポートだもん!キミと一緒にザクに乗るんだもん!」

 

「もうそれは無理なんですよ。」

 

「むぅ!むぅ!むぅ!どうして!どうして無理なの!いじわるしないで!一緒にガンプラバトルしようよ!私!ちゃんとキミのサポートするよ!だからまた二人で一緒に!みんなで一緒に!」

 

「無理なんですよ。僕は転校しますので。」

 

「……えっ……。」

 

「急な事なのですが、次の引き取り手が決まったんです。引っ越し先は東京。今までで1番の遠縁の親戚だそうです。今度はとんな人達なのやら…まぁそう言う訳でして…お別れなんです。ドム子。」

 

「おわ…かれ…?」

 

「はい。“さよなら”です。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穏やかで騒がしくて、幸せな時間がずっと続くと思っとった…。

 

ウチとあの子と、みんなと一緒に。

 

どこまでも、いつまでも…。

 

せやけど、あの頃のウチに待っとったのは、突然のあの子との“さよなら”やったんよ。

 

あの日…夢の終わりがやってきたんよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えぐっ…ひくっ…」

 

あの頃のウチは、あの子から“さよならです”の言葉を聞くと、貰ったドムのガンプラの箱を小脇に抱えて大号泣しながら海岸沿いのアミュセンへと…あの頃のウチの新しい“居場所”へと走っていったんよ。

 

アミュセンに辿り着くと、すぐにみんなは号泣しとるウチを見付けて口々に“どうしたんだ!”とか“どこの組のモンにヤられた!”とか言っててくれたんよ…。

 

あの頃のウチはそんなみんなに泣きじゃくりながらも、あの子がいなくなるってことを伝えんたんよ。

 

どうにもあの子はみんなには何も言わんで、黙っていなくなるつもりだったみたいやね。

 

「泣かないで、ドム子ちゃん…。悲しいのはわかるけど、あの子にも色々と事情があるのよ。」

 

「じ、事情なんて…えぐっ…しらない…ひくっ…もん…。」

 

マヒねーちゃんは泣き続けてるあの頃のウチを優しく抱き締めてくれたんやったなぁ…。

 

こんときからやったなぁ…ウチとマヒねーちゃんが本当の姉妹みたいな関係になっていたんは。

 

「……ふん!辛気くさいのぉ!」

 

そんな泣き虫なウチを一喝したんは、黒澤のおっちゃん。

 

「ちょっと!それはないんじゃないの!ドム子ちゃんは!」

 

「お嬢はちょい黙っとれ!」

 

「なっ!黙ってろってどう言う意味よ!」

 

「すいやせん、お嬢。ここはおやっさんに任せて貰えやさんか。」

 

「マサさん…わかったわよ…。」

 

黒澤のおっちゃんは今まで見たこともない真剣な顔で、そして優しい瞳で、泣き続けてるウチに言ってくれたんよ。

 

「ドム子!お前さんはこのまま坊主とサヨナラでえぇんか?別れを告げられただけで!黙って“はい!サヨナラ!”でえぇんか!」

 

「や…だ…。」

 

「なら行くぞい!」

 

「行く…?」

 

「おうよ!今日は坊主の目出度い門出じゃ!ワシらは坊主のダチとして!坊主の晴れの門出を祝って盛大に“お見送り”じゃ!のぉ!野郎共ぉぉぉぉ!!!」

 

「「「「「「「「「「ヘイ!おやっさん!!!」」」」」」」」」」

 

「そうだね…うん!みんなで一緒に!あの子を笑顔で送ってあげよ?ね?ドム子ちゃん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからはてんやわんやの大騒ぎやったん。

 

まずはあの子と一緒に戦った仲間達みんなに連絡してアミュセンに大集合!

 

それから駅までダッシュやねん。

 

タクシー使えばよかったんやろうけど、黒澤のおっちゃんが“走れぇぇぇ!!!”って叫んで駆け出してしもうたんよ。

 

そのあとはもうノリでみんな一緒に猛ダッシュやねん。

 

「ドム子の嬢ちゃん!おやっさん!坊主の乗るのはあの新幹線でさぁ!もう時間がありやさん!急いでくださぇ!」

 

息も絶え絶え、なんとか駅のホームが見えて時には、もうあと少しで新幹線の発車の時間やったんよ。

 

「おうよ!ゴルゥラァァァ!!!野郎共ぉぉぉぉ!!!あと少しじゃぁぁぁ!!!走れぇぇぇ!!!」

 

「走るけど!私とドム子ちゃんは野郎じゃないわよ!!!」

 

黒澤のおっちゃんの号令でみんな最後の力を振り絞って猛ダッシュ!

 

エスカレーターを使わんで階段を一気に駆け上がって…

 

「ほら!桂ちゃんも頑張りなさい!あっ!居たわよ!あの子よ!」

 

駆け上がった先には、つり目のめっちゃ綺麗な女の人に連れられたあの子がおったんよ。

 

今思えば、あんときのめっちゃ綺麗な女の人って、日本が誇る二大ハリウッド女優の一人、“りせ”さんやったんね。

 

もう一人はみんなご存じな元ガンプラアイドルの“キララ”さんやね。

 

「う、運動は苦手なんですよ!はぁはぁはぁ…な、なんとか間に合いましたね…。」

 

あの子は大騒ぎしながら階段を駆け上がってきたあの頃のウチらにまだ気付いておらんかったんよ。

 

うつ向いて、ただじっと、下を向いていたんよ。

 

不安やったんやろうなぁ。

 

また知らない人に引き取られて、また知らない土地で、また何もかも初めからやり直しになるんが。

 

転校しまくっておったウチには、あの子の気持ちが少しはわかってしまったんよ。

 

そんなあの子を見た瞬間、あの頃のウチは色んな感情が沸き上がってきてしもうて、思わず固まってしまったんよ。

 

「ドム子ちゃん!」

 

「ほれ!ドム子の嬢ちゃん!」

 

でもな?すぐにマヒねーちゃんと黒澤のおっちゃんの声で、自分が今ナニをするのかを、ナニを伝えたいのかを思い出したんよ。

 

せやからあの頃のウチは…

 

「お願い!待ってぇぇぇぇ!!!」

 

ありったけの想いを込めて、叫んだんよ。

 

“お願い。待って。”って。

 

「ドム子?それに皆さんも?」

 

あの子はその声でようやく顔をあげて、ウチらがきとったことに気付いてくれたんよ。

 

「なんか人種も年齢も性別もメチャクチャな集団だけど…あの人達はキミのお友達かな?」

 

「…僕に友達なんて…」

 

と、まぁあの子はまたネガティブな発言をぶっ込んでこようとしたんやけど…

 

「ゴルゥラァァァ!!!クソガキィィィィ!!!ダチがいねぇなんて抜かしやがったらぶん殴るぞぉぉぉ!!!ボケェェェェ!!!」

 

「そうよ!私達は友達でしょ!一緒に戦った仲間でしょ!」

 

「坊主。悲しい事を言わねぇでくだせぇ。あっしらは“仲間”なんじゃありやせんか?」

 

「マサさんの言う通りです。年齢は離れてはいましたが、僕達は確かに友人でした。そう思っていたのは僕達だけですか?」

 

「なぁーに!アンタ!アタシ達と絶交しようっての?ふざけんじゃないわよ!」

 

黒澤のおっちゃんにマヒねーちゃん、マサさんに桂ちゃん先生にサニーセンセー…

 

「そんなつもりは…。」

 

「「「「「「「「「「おう!坊主!モブでも俺達は坊主のダチだぜ!」」」」」」」」」」

 

モブのおっちゃん達も。

 

みんなが否定して、“友達だ!”って言ってあげたんよ。

 

「…皆さん…。」

 

「うふふ♪なーにが“僕には別れを言う友達はいません”よ?こんなにイッパイ、こんなに素敵な、こんなに一生懸命な。キミと別れを惜しんでくれる最高のお友達がいるんじゃないの?ね?ちゃんとお別れしなさい。」

 

「……貴女にご迷惑をかける訳には…」

 

「あ!そう言うのは私の所では禁止よ!貴方はまだ子供なんだから!子供は“親”に迷惑をかけるのが仕事なのよ!ほら!なんでもいいから早く行って来なさい!新幹線が出るまで、ホントに時間が無いわよ!」

 

綺麗な女の人は優しい顔であの子を諭して“お別れをしてきなさい”って背中を押してあげたんよ。

 

みんなこの瞬間に“あぁ。あの子はいい人の所に引き取られるんだな”って思ったんやろうなぁ…。

 

「……はい!」

 

あの子もそんな優しさがわかったみたいで、少し困ったような、嬉しそうな顔で“はい!”っていいながら、ウチらの方に一歩踏み出したんよ。

 

“友達”に…“仲間”に…お別れを言うために…。

 

「黒澤のお頭さん。マサさん。」

 

「おうよ!」

 

「へい。」

 

「真海さん。」

 

「うん。」

 

「サニーさん。桂さん。」

 

「今日はジョセフィーヌよ。」

 

「いつも通りこのバカはほっといて下さいね。」

 

「モブの皆さん。」

 

「「「「「「「「「おうよ!坊主!」」」」」」」」

 

「皆さんと一緒に戦えたことを、僕は誇りに思います。絶対に忘れません。今まで本当にありがとうございました。」

 

初めて見る笑顔で、みんなに“ありがとう”って頭を下げて…。

 

「…ドム子…。」

 

最後にあの頃のウチに向き直って…

 

「うん。」

 

「貴女との約束…忘れません。もしも…もしもまた僕達が出会えて…その時に…。」

 

あの子はウチとの“約束”を忘れないって言ってくれたんよ。

 

「大丈夫!私達はまた会えるよ!きっと!だから!忘れないよ!キミとの約束!私も絶対に忘れない!いつか!いつかきっと!ちゃんとしたキミのお嫁さんになる!きっと!」

 

「あら?それじゃこの子は未来の私の義理の娘なのね♪」

 

「ふぇ?!義理の娘?あっ!うん!よろしくお願いします!お義母さん!」

 

「やったわね♪可愛いお嫁さんをあっさりゲットよ♪」

 

「えへへ♪可愛いだなんてそんなホントのこと…♪」

 

「…やれやれ……では皆さん。またいつか、どこかのバトルフィールドでお会いしましょう。」

 

お別れの時間やね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、綺麗に終わるって誰もが思ってたんやけど、突然サニーセンセーがおかしな事を言い出したんよ。

 

「ねぇ…ところでさ?かなり今さらなんだけど、あの子の名前ってなんて言うの?」

 

“あの子の名前って何?”って。

 

「えっ?もう!サニー!ナニ変なこと言ってるのよ!あの子の名前は…あれ?…私も知らない…お頭さん?知ってる?」

 

「ワシは知らんぞ?マサァァ!」

 

「申し訳ありやせぇん!おやっさん!あっしも坊主の名前は…。」

 

「ちなみに僕も知りませんよ?」

 

「「「「「「「「「俺達も知らねぇーぞ?」」」」」」」」」

 

ここでようやくウチらは気付いたんよ。

 

誰もあの子の名前を知らないことに。

 

イヤ!それってかなり今さらやねん!

 

なんで今まで誰もあの子の名前聞いておらんのや!

 

「ドム子ちゃん!ドム子ちゃんなら!」

 

「わ、私も知らない!」

 

まぁあの頃のウチもおっちゃん達と同じ穴の狢なんやけどね~。

 

せやからあの頃のウチはこれはあかん!って思って、新幹線に乗り込もうとしとったあの子に急いで声をかけたんよ。

 

「待って!名前!キミの名前教えてぇ!!!」

 

「えっ?名前ですか?」

 

「うん!キミの名前!」

 

「あぁ…そう言えばまともに自己紹介もしていませんでしたね?」

 

うん。あの子も自分の名前をみんなに教えるのを忘れとったんやね。

 

「僕の名前は…」

 

あの子は少しだけハニカミながら、上を…お天道さまを見上げて…。

 

「“そら”」

 

“そら”って呟いたんよ。

 

「青い空と書いて青空(ソラ)。」

 

それからしっかりとウチの瞳を見つめて…

 

「鳴神 青空です。」

 

自分の名前を…“鳴神 青空”って名前をハッキリと口にしたんよ。

 

そう。

 

この子の名前は“鳴神 青空”…。

 

世界大会に出場するちょい前くらいの、まだ無名の頃の…。

 

「なるかみ そらくん…。」

 

まだ電子精霊のアイリちゃんと出会う前の、“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”と呼ばれる前の…

 

「はい。僕の名前は“鳴神 青空”です。」

 

えりちが出会う前の、にこっちが出会う前の、穂乃果ちゃんが、ことりちゃんが、海未ちゃんが、凛ちゃんが、花陽ちゃんが、真姫ちゃんが、ウチ以外の“μ's”のみんなと出会う前の。

 

ウチ以外の“μ's”のみんなが誰も知らない。

 

ウチだけが知っとるウチだけの“鳴神 青空”

 

そう…あの頃からずっと、ウチが恋しとるこの子はそらっちなんよ。

 

「ドム子、貴女の名前は?」

 

そうやった…。

 

名前を教えておらんかったのはあの子だけやなかったんや。

 

「私の名前?あっ!」

 

あの頃のウチもようやくその事に気付いて、急いで自分の名前を教えようとしたんよ。

 

「私は!」

 

せやけど、それはちょい遅かったんよ。

 

無情にもあの頃のウチ目の前で、新幹線の扉は閉まってしまったんよ…。

 

それでもウチは全力で、おっきな声で、自分の名前を叫んだんよ。

 

「のぞみ!とうじょー!のぞみぃぃぃ!!!私の名前は!東條!希!希だよ!!!」

 

ってね♪

 

「もしもじゃないよ!いつか!いつかきっと!私達はまた会えるよ!だから!それまでちょっとだけ待っててね!そら君!必ず!私は!そら君のお嫁さんになるから!世界で1番の!そら君だけのお嫁さんになるから!きっと!きっとだよ!大好きだよ!そら君!ずっと!ずっと!大好きだよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これにてウチの昔語りは一応おしまい♪おしまいやね♪

 

なんや恥ずかしいなぁ♪

 

ちなみにな?この後もあの海辺の街では色々とあったんよ?

 

この次の月の“大海戦ミッション”でアホみたいに強い、真っ赤でおっきな“ザリガニ”とみんなで戦ったり。

 

サニーセンセーとマヒねーちゃんの大喧嘩があったり。

 

桂ちゃん先生がマヒねーちゃんのトコのメイドさんとえぇ仲になったり。

 

ほんまに色々なことがあったんよ…。

 

そんなこんなで今にいたるわけやね♪

 

むふふ♪そろそろ終わるにはえぇ時間やね♪

 

そう♪そう♪

 

前期ガンプライブ秋葉原地区予選第三回戦…その最終第5バトル。

 

ウチと黒澤のおっちゃんの娘さんの真珠ちゃんとのバトルの結果はやね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本編でのお楽しみ♪やね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

これはちょっとだけ未来のお話♪

 

あの子とウチが…ううん。

 

あの子と“みんな”が結ばれた後のお話やねん。

 

 

 

 

 

「なぁ?そらっち?」

 

「ん?」

 

「なんでウチとの“約束”…忘れてたん?」

 

「あぁ…あの“約束”か…。アレさ、実は忘れて無かったんだよ。」

 

「へ?」

 

「あの日…音ノ木坂に入学した日…希さんが俺に声を掛けてくれた時にさ、すぐに気付いたんだよ。“あぁ。この綺麗で優しい人はドム子だ”って。」

 

「むぅ!せやったらなんで!」

 

「物凄く個人的な理由なんだけどさ…ほら…あんときの俺ってクソだったから…。」

 

「むぅ…確かに…入学してすぐの頃のそらっちは腐ってなぁ…。」

 

「そ。だから…数少ない綺麗な想い出を…大切な“ドム子”を傷付けたくなかったんだよ。あそこで希さんとの“約束”を果たしていたら……希さんを色んなモノの捌け口にしてしまいそうで怖かったんだよ…。」

 

「で、その色んなモノの捌け口はウチやのうて無謀な勝負を挑んてきたにこっちになったワケや。うん。ほんまに勝手やね。」

 

「返す言葉もございません。本当に希さんにもにこちゃんにも申し訳ない。としか言えねぇーよ…。」

 

「もう…多少腐ってたとしても、ウチは気にせんかったのに…。」

 

「俺が気にしたんだよ。」

 

「そんなもんなんかね?まぁ、えぇよ。こうして今は“約束”を果たして幸せになれたんやし。むふふ♪そうや♪なぁ?そらっち♪ほんなら…今夜はウチを色んなモノの捌け口に使ってや♪」

 

「…ソイツは魅力的なお誘いで。」

 

「そやろ?さ♪おいで?そらっち♪ナニかも♪ウチがぜ~んぶ♪受け止めてあげるな♪」

 

このあとどうなったかは……むふふふ♪

 

ご馳走さまでした♪

 

やね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

長らく続きましたのんたん生誕祭はこれにて終了となります。
にこちゃん生誕祭と直近に迫って参りました穂乃果ちゃん生誕祭も現在作成中でございます。
穂乃果ちゃん生誕祭は…間に合うかなぁ……。
もちろん本編も週一更新は休まずに更新予定でございます。
そんな次回本編はAqoursから特別ゲストが…。


次回は月曜日に本編の更新を、金曜日ににこちゃん生誕祭特別編の更新を予定しております。
穂乃果ちゃん生誕祭は間に合えば8月3日に更新いたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 矢澤にこ生誕祭特別編「ニコデレラ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスのにこちゃん生誕勧誘でURが来てくれて一安心したQooオレンジでございます。
貯めに貯めた石を大放出しての海未ちゃん生誕勧誘(110連勧誘)での大爆死はなんだったのでしょうか…。


さて、本日7月22日は我等が大銀河宇宙No.1アイドル、矢澤 にこちゃんの生誕祭でございます。
本日はにこちゃんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりましたにこちゃん生誕祭特別編をお送りいたします。


時間軸は現在の本編から少し未来の…2学期くらいのお話となっております。
そして1話で終わる筈が、結局はまた…。



それでは 2017 矢澤にこ生誕祭特別編「ニコデレラ ①」 はじまります。




















『むかしむかし。あるところに“ニコデレラ”と言う名前のにこちゃんがいました。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は~い♪みんな~♪おはようございますぅ~♪こんにちわぁ~♪こんばんわぁ~♪

 

にこに~のメイン回はちょっとお久しぶりだけど、みんなは元気にしてたかなぁ~♪

 

にっこにっこに~♪いつもニコニコあなたのハートに笑顔を届ける♪矢澤にこにこ~♪で、お馴染みの♪矢澤にこに~(18才♪)で~す♪

 

きょ~わぁ~…えっ?そーゆーのめんどくさいから地の文のときは素の方でやって欲しい?

 

………仕方ないわね。

 

まぁぶっちゃけた話、私も素の方がヤりやすいちゃヤりやすいのよ。

 

ゴホン。

 

それじゃ改めまして、おはよう、こんにちは、こんばんは。

 

国立音ノ木坂学院ガンプラバトル部部長。チーム“μ's”の矢澤 にこよ。

 

はじめまして。の人は気軽ににこに~って呼んでね。

 

さて。今回のお話はとある日の部室での会話から始まったの。

 

発端は私の大切な双子の妹と弟が通っているタービン幼稚園で、いつもお世話になってる保母さんのラフタさんからある頼まれ事をされたのがきっかけだったわ。

 

ラフタさんから私が頼まれたこと…それは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇ?!幼稚園でやる劇を手伝って欲しい?!」」」」」」」」」

 

私が頼まれたのは幼稚園のお楽しみ会で園児のみんなに見せる劇を手伝って欲しいってことだったの。

 

まぁ便宜上は手伝って、って言ってたけど、ラフタさんはこっちに丸投げしてきたのよね。

 

私一人で劇を…なんて、絶対に無理よ…。

 

そこで困り果てた私は“μ's”のみんなにも手伝ってもらおうって思って、放課後の部室でみんなにお願いをすることにしたの。

 

恥ずかしいから絶対に口には出さないけど、“μ's”のみんなは頼りになるからね。

 

………穂乃果とか穂乃果とか穂乃果とかは正直微妙だけど。

 

「そ。劇をやるには私だけじゃ人手が足りなすぎるのよ。だからみんなに色々とお願いしたいんだけど…ダメかしら?」

 

「イヤ…ダメじゃねぇけど…なぁ?」

 

「はい。駄目ではありませんけど…。」

 

ちょっと戸惑ってるみたいだけど、そらも海未もその口ぶりなら私のこと手伝ってくれるみたいね。

 

基本スペックが振り切ってるそらなら、劇だろうがなんだろうが大抵のことはそつなくこなしちゃいそうだけど、この子は人前に出るのはあんまり好きじゃないから戸惑っちゃうのは仕方ないわね。

 

人前に出る。と、言う点では海未もあまり目立つことは苦手なのよね。

 

でも海未…アンタって確か日舞の家元の跡取り娘よね?

 

日舞…日本舞踊の家元を継ぐなら、いつまでも人前に出るのは苦手とか言ってられないわよ?

 

って。私が心配することじゃないわね。

 

それに海未は強い子だから、どんな困難でも克服して乗り越えていけるわ。

 

でもね?海未。

 

アンタがナニか困ったときは私を…ううん。“私達”を頼りなさいね?

 

一人じゃ無理だとしても、二人なら。

 

二人でも無理なら三人で。

 

三人でも無理…私達全員で。

 

今までみたいにみんなで力を合わせて色々なことを乗り越えて行きましょ。

 

ね?

 

「劇!うん!おもしろそう!穂乃果はやりたい!あのね!穂乃果!小学校のときに木の役をやったことあるんだよ!あのときね!おとーさんは穂乃果はかんぺきな木だったってほめてくれたんだ!劇なら穂乃果にお任せ!うん!にこちゃん!穂乃果にまるっとお任せだよ!」

 

ごめん、穂乃果。

 

はりきってるところ悪いんだけど、アホなアンタにだけは任せたくないわ。

 

しかもセリフもなくてただ動かないでじっとしてるだけの木の役をやっただけで、“劇ならお任せ!”とかって…。

 

そんなアホなことばっかり言ってるから、アンタに任せると不安しかないのよ。

 

「でも穂乃果ちゃん…あのとき緊張しすぎて本番でお手洗い………うん。やっぱりなんでもない。あれは話しちゃダメなヤツだもんね♪うふふ♪」

 

「あ、あのとき?なんですか?!あのときって!緊張しすぎて本番でお手洗いってなんなんですか?!ことりちゃん!気になるんで教えてください!お願いだからそこまで話して止めないでください!あのときの続きをぷりーずです!」

 

どうせ緊張しすぎて本番中にトイレに行きたくなったけど劇が終わるまで我慢できなくて…とかってオチでしょ?

 

ことりもお漏らしプレイとかソッチ系の少し特殊なプレイ、結構好きよね。

 

でも流石のことりでもお漏らしプレイからもう1段階上のプレイ…○○○○プレイにはまだ手は出してないみたいだけど。

 

私も○○○○プレイはイヤね。

 

ナニが悲しくて他人の○○○を○○り○○だりしなきゃダメなのよ…。

 

いくら好きな人の○○○でも、○○したり○○○に○○したりするなんて絶対に無理よ。

 

そんなプレイ、ドMの絵里でもヤらない……ヤらないわよね?

 

なんかチカァァ!チカァァ!いってどんどんポンコツ変態化が進んでる絵里なら、いつかは○○○○プレイでもヤりそうな気がするのは……気のせいよね?

 

「花陽、そこまでよ。確かに小学生の頃の穂乃果達の劇でナニがあったのか気になるけど、まずはにこのお願いをどうするかを決めちゃいましょう?ねっ?」

 

そんな将来が不安な絵里。

 

今みたいに普通のエリーチカ状態ならならまともなんだけどね。

 

これにドMとかバカとか幼女化とか、頭の痛くなるポンコツ属性が付与させれて“○○ーちか”になると、一気にダメになるのよ。

 

ホント、どうしてこうなったのよ?

 

このバカはどこで道を踏み外したのよ?

 

「そうやね。とりあえずはみんなにこっちのお手伝いをする方向でえぇ~んやね?」

 

「はーい!凛はお手伝いする方向でオッケーだにゃ!ねっ!かよちん!真姫ちゃん!」

 

「はい!色々と気になりますけど花陽!幼女のためにがんばります!」

 

花陽…幼女のために頑張るのはいいけど、タービン幼稚園には幼女だけじゃなく、うちの虎太郎みたいな幼児もいるんだからね?

 

幼女だけにサービスとか、某幼女の夢の国の白い猫みたいなアホなことはやめてよね。

 

それとアンタ…タービン幼稚園の子達に変なちょっかいだすんじゃないわよ?

 

あそこの園長って元ヤ○ザで今でも裏社会で顔が効くから、タービン幼稚園の子達にナニかしようものならコロッとされるか金持ちの変態爺に売られるか…とにかくろくでもない目に遇うわよ?

 

ホント、マジで止めときなさいね…。

 

「ねぇみんな?私達“μ's”でにこちゃんの劇のお手伝いをするのはいいんだけど、劇って一体なんの劇をヤるのよ?ソレによって準備もだいぶ変わってくるんじゃないの?小道具や大道具。あとは衣装は…衣装はことりがいれば大丈夫ね。それと脚本に台本。照明とかも必要よね?」

 

何の劇をヤるのか…か。

 

実はまだナニも決めてないのよ…。

 

まったくのノープラン!

 

私としては既存のシナリオの簡単な劇でお茶を濁したいところなんだけど…。

 

でも逆にオリジナルの脚本の方が簡単な場合もあるわよね?

 

うーん…どっちの方が楽なのかしら?

 

私一人で悩んでいてもダメね。

 

もう少しみんなの意見を聞いてみた方がいいわね。

 

「道具類の準備の他に肝心の役者も必要だしな。ぶっちゃけ俺達が手伝った程度じゃ手が足らねぇのはかわんねぇーぞ?」

 

「そうですね…。私達だけでやるのなら、私達が道具類の準備と役者を兼任することになるのでしょうから、脚本も自然と少人数でできる簡単な内容のモノがいいですね。既存のシナリオでも構いませんが、ここはあえてオリジナルの脚本で少人数でも大丈夫なモノを作った方がなんとかなるかもしれませんよ?」

 

「しょーにんずー???おりじなる???ねぇ?例えば?」

 

「はい!オリジナルの脚本なら花陽は今話題の異世界モノをオススメします!ズバリ!“異世界D○SH村”をやりたいです!内容は…」

 

“異世界D○SH村”って……。

 

はぁ……オコメスキーの花陽過ぎてため息しかでないわ。

 

ホントいい意味でも悪い意味でも、花陽ってどこまで行っても花陽よね。

 

「却下よ!却下!あの番組なら私も好きだけどそれは色々とまずいわ!それにどうせ内容だって異世界に行った農家アイドルが道具から手作りして農業をやりながら世界各地にお米を普及させるとかって話になるんでしょ!ダレ得よ!そんなもん幼稚園児が見てもわかんないでしょ!」

 

そんな異世界でお米を普及するなんて終わりの見えない劇なんて絶対にゴメンよ。

 

異世界モノって確かに最近の流行りだけど、幼稚園児には転生とか召喚とかはわかんないと思うし。

 

でも“D○SH村”みたいに1から苦労してお野菜やお米、他にも色々な食材を育てたり作ったり。

 

そんな感じで自分達が食べる食材がどんな風に作られてるかを劇の形で見せてあげて、子供達に食の大切さを伝えるってのならアリね。

 

花陽の案の場合はお米に限定され過ぎててちょっとアレだけど。

 

「にゃ~♪かよちんらしいにゃ♪」

 

「凛の言う通り花陽らしいわ。ホント、花陽ってどこまていっても花陽よね。花陽なら世界が滅びる直前でもお米に固執してそうよね。」

 

凛も真姫もそう思うなら何とかしてよね…。

 

このオコメスキーは放置してると、何でもかんでもお米にしちゃうわよ。

 

そのうち花陽はジム・コメスキーとかネタまみれのガンプラ作って公式戦に出そうだから怖いのよ。

 

「オリジナルの脚本でもいいなら…そうね。私は…。」

 

次は絵里ね。

 

どうせコイツもそろそろ真面目なエリーチカ状態が切れてきてるはずだから、ドMな内容の劇をヤりたいのぉ♪とか言い出すんでしょ。

 

はぁ…。

 

絵里のヤツ、ホントにわかってんのかしら?

 

相手は幼稚園児よ?

 

幼稚園児にSMネタなんてアダルトな内容の劇なんてわかるワケないでしょ。

 

ってか、SMネタを盛り込んだ劇を女子高生がヤるって絶対にダメでしょ。

 

アンタだって穂乃果に生徒会長を譲るまで一応は生徒会長だったんだから、音ノ木坂の生徒が学院外でエロい劇をヤるのがまずいことくらいはわかるでしょうに…。

 

「却下だ。はい!次のヤツ!」

 

「ちょ、ちょっと!ソラ!いきなり却下は酷いじゃない!せめて私の考えたオリジナルの脚本の内容くらいは聞いてから却下してよ!」

 

「ふん!内容を聞けって言われても、絵里さんはどうせ青春熱血ハートフルSMストーリーとかってよくわかんねぇ要素をごちゃ混ぜにしたあげく、全編衣装は荒縄だけとかって幼稚園児に見せたらヤバい内容の劇をヤりたいとか言うんだろ?んなもん内容聞く前に却下だ!却下!出直して来い!ポンコツ!!!」

 

「チカァァ?!な、なんでソラが私のオリジナル脚本を知ってるのよ?!いつか文化祭とかでみんなで劇をやることになったらヤりたいなぁ…♪って誰にも内緒で秘かに少しずーつ準備していた私のとっておきの脚本なのに?!ハッ!わかったわ!ソラ!貴方!私の部屋に監視カメラを設置していたのね!24時間365日!私のプライベートでの誰にも見せられないあんな姿やこんな姿を監視していたのね!そして私の夜のお楽しみ中なあはーん♪な動画を使って私を脅すのね!縛るのね!首輪を付けて飼われちゃうのね!従順なペットに調教しちゃうのね!荒縄なしじゃ生きていけないあなた好みのえっちな身体にしちゃうのね!クッ!そんなことされたら…私は…でも…でも!そう!仕方ないわ!えぇ!仕方ないわ!仕方ないのよ!仕方ないんだからね!さぁ!ヤるならヤりなさい!この絢瀬 絵里!逃げも隠れもしないわ!どんな責め苦にも耐えてみせるわ!あっ!ちょっと待っててね♪今すぐ荒縄とか蝋燭とかの準備するから♪」

 

「毎回思うんだけどこれがあの賢い可愛いエリーチカの成れの果てなのか…。絵里さんだから確かに可愛いけど、一学期の終わりの頃には残ってた賢い成分はどこにいったんだ?今じゃ1mmも賢い成分が見当たんねぇーよな?絵里さんの賢い成分って空気に触れるだけで気化でもすんのか?」

 

「ソラったら可愛いだなんてそんなホントのこと言っちゃって♪もう!えりーちか嬉しくて今日はいっぱいサービスしちゃうわ♪お口でもマタノトビラ(前)でもマタノトビラ(後)でもあなたの好きなえりーちかのあなーちかを使ってね♪うふふ♪でもね?知ってるかしら?えりーちかはもっと可愛くなれるのよ♪♪♪そう!毎度お馴染みのみんな大好きな荒縄でキツく縛ってから全身を蝋燭で真っ赤に染め上げれば、可愛いえりーちかはさらに!もっと!すっごーく!可愛くなれるの!さ♪荒縄と蝋燭の準備ができたわ!すぐに地下の仮眠室で…」

 

「いかねーよ!ったく…絵里さんも大抵ぶれねぇーよなぁ…。痕が残らない程度に軽く縛るくらいはいいけど、下手すると火傷しちまう蝋燭なんて絶対に使わねぇーからな!傷の残るプレイはナシだ!」

 

「痕を残して欲しいの!火傷するくらい熱いのをぽたぽたして欲しいの!そーらー!お願い!」

 

「勘弁してくれよ…。」

 

いい加減に話を進めないとまたグダグダになるわね。

 

ポンコツどえむーちかの相手はソラに任せておこうかと思ったけど、もう我慢できないわ!

 

介入よ!武力介入…は逆にどえむーちかが喜んじゃうから、普通に突っ込みよ!

 

あぁ!ホント!このドMは!

 

ハリセンでドつき回したいわ!

 

「黙りなさい!このどえーむちか!そら!最近一気にポンコツ化が進んでるそのばかーちかはもうほっときなさい!ばかーちかに構うとどんどん付けあがって、しまいにはフ○ストプレイがしたいわ!とかエリーチカのお腹がはち切れるまでお浣○してぇ~♪とか!頭のおかしいプレイを要求してくるわよ!」

 

「あら♪それもいいわね♪にこ!ナイスなアイデアよ!ソラ♪ちょっと待っててね♪花陽的に言えばチョットマッテテェェェェェェ!ね!すぐに理事長室から浣○器を借りてくるわね!うふふ♪理事長室なら古今東西のありとあらゆるプレイに対応できるように、色んなアイテムが揃ってるから…!」

 

しくじったわ!

 

私としたことが余計な突っ込みで、どえむーちかのドMスピリットの火に油を注いじゃったわ!

 

こうなったらマジで武力介入して無理矢理にでも黙らせてヤるしかないわね!

 

荒縄で縛りあげてボールギャグを噛ませて…アレ?それって普通にいつものどえむーちかスタイルじゃない?!

 

「話が進まんから、とりあえずえりちは放置プレイやね。それで?結局はどないするんや?うちとしてはオリジナルの脚本で劇をヤってもろくなことにならん思うんやけど?」

 

「言えてるにゃ。ことりちゃんだとエロとグロになるし、絵里ちゃんだと青春SMストーリーだし、穂乃果ちゃんだとアホだし、海未ちゃんだと痛い内容になっちゃうし、真姫ちゃんだと幼稚園児が見ても熟睡できるクソ真面目な内容だし、かよちんだとお米だし、希ちゃんだと一見まともなふりした実は頭のおかしいドロドロの昼ドラだし、そらにゃんだとどうせヤ○ザ映画みたいになるし、にこちゃんだとさむーいぶりっこモノになるし。」

 

「「「「「「「「「ラーメンの劇をヤりたいにゃ!って言う凛(ちゃん)にだけは言われたくない!!!」」」」」」」」」

 

ダメね…。

 

みんな個性が強すぎてまとまらないわ…。

 

時間もあんまりないし…。

 

「キリがねぇな…。このままじゃ何にも決まんねぇうちに本番になるぞ?いっそのこと劇じゃなく適当なアニメ映画でも流して終りにしちまうか?それともガンプラバトルの動画とかでも…。」

 

「ガンプラバトルの動画ねぇ…ん?ガンプラバトル?…あっ!もしかしたら……うん…うちとヤジマ・コーポレーションで共同開発してる“アレ”を使えば…イケるかもしれないわ!」

 

「「「「「「「「「“アレ”?」」」」」」」」」

 

「そう!“アレ”よ!“アレ”!」

 

「ちょっと真姫!“アレ”ってナニよ!」

 

「ウフフ♪“アレ”って言うのはね?来年発売予定の西木野グループのとっておき…フルダイブ型VRマシン!“あなたの知らないワールドよ!”よ!アレを使えばガンプラバトルシミュレーターのバトル動画みたいにリアルな動画を撮れるわ!劇じゃなくなるけど内蔵のデータを使えば小道具や大道具なんかの余計な準備は必要ないし、編集とかはうちの連中に任せちゃえばいいんだからなんとかなるんじゃないの!」

 

フルダイブ型のVRマシン?

 

それってデスゲーム物の小説でよくある、意識だけで仮想世界に入るってヤツよね?

 

そんなんでナニをヤるつもり…あっ!そっか!そう言うことか!

 

流石は真姫!考えたわね!

 

仮想世界ならデータ次第でどんなセットでも簡単に再現できる!

 

ぶっちゃけ面倒な準備なしで、私達は役を演じるだけでいいのよ!

 

それをゲーム動画の要領で撮れば…!

 

ゲーム用のマシンなら魔法とかの派手なエフェクトもあるんだろうし!

 

いいんじゃない!

 

イケるわ!

 

でもVRマシンの名前……“あなたの知らないワールド”って…。

 

ねぇ。西木野グループ。

 

確かにそろそろお盆も近付いてきたから時期的にはそのネタはちょうどいいけど……今の子達に“あ○たの知らな○世界”とかわかるの?

 

今の子達には元ネタが“マ○コの知○な○世界”だと思われるわよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『各員のIFS接続を確認。興奮したり緊張したりしてるけど、バイタルデータは安定してるわね。映像の保存準備も大丈夫だし…うん。これなら問題ないわ。みんな?聞こえてるわね。こちらの準備は完了したわ。みんなの方は心の準備はいいかしら?』

 

そんなワケでやって来たのはいつもお世話になってる西木野グループのラボ!

 

とは言っても、いつも怪しいお薬で大騒動を巻き起こす真姫が責任者をしている西木野製薬の方のラボじゃなくて、真姫のママさんが責任者をしている西木野総合研究所の方のラボだけどね。

 

ラボに到着した私達は、常駐しているお医者さんから簡単なメディカルチェックを受けて、IFS認証用にそれぞれの医療用ナノマシンの固有パターンの登録を済ませると、仮想世界ってヤツに入るために早速VRマシン“あなたの知らないワールド”のベッド型の筐体に横になったわ。

 

真姫は今回は私達とは一緒に仮想世界へは行かずに、何かあったときのためにモニタリングルームで待機しててくれるんですって。

 

真姫は心配性ね。

 

研究所の人達は事故やバグは心配ないって言ってたじゃない。

 

でも…まぁ真姫が外にいてくれれば、もし万が一に何かあった時でも大丈夫よね。

 

みんなも同じ気持ちなんでしょうね。

 

あの頃の私には………そらをガンプラバトル部に入れるために、身体を対価にひとりぼっちで戦い続けていた1年前の私には想像もできないんでしょうね……。

 

全てを委ねることのできる、こんなにもステキな仲間が私にもできるなんて…。

 

そんなモニタリングルームで暇そうにしてるだろう真姫には、ついでに天の声…ナレーター?ストーリーテラー?って言うのかしら?

 

とにかくそんな感じの役目もお願いしたの。

 

映像の編集の時にナレーションを入れてもいいんだけど、いつの間にか今回はそれぞれが演じる役からセリフまで、全編アドリブ尽くしで行こうってことになっちゃってて…。

 

……全編アドリブ尽くしとかってイヤな予感しかしないんだけど…。

 

でも……ちょっと面白そうよね?

 

私達“μ's”らしいシンデレラができそうよね♪

 

ふふふ♪にこにーの役はなんになるのかな♪

 

やっぱり超絶ぷりちーなにこにーはお姫様……なんて似合わないわよね…。

 

お姫様…やってみたいなぁ…。

 

あっ!そう言えばまだ今回、私達が何の物語をベースにした仮想世界にダイブするのか言ってなかったわね?

 

私達が今回ダイブする仮想世界…それは“シンデレラ”の仮想世界。

 

桃太郎との決選投票になったんだけと、僅差でこっちのシンデレラになったのよ。

 

ちなみにシンデレラに投票したメンツは私、ことり、海未、絵里、希、凛の6人だったわ。

 

そら、穂乃果、真姫、花陽の4人は桃太郎に投票したの。

 

真姫と花陽が桃太郎に投票したのはちょっと意外だったわね。

 

[[大丈夫…と思いたいけど、仮想世界にフルダイブなんて始めてだから何とも言えねぇーよなぁ…。]]

 

[[そうやけど結局はなるようにしかならんよ。とりあえずはその仮想世界ってヤツにちょいいってみよか?]]

 

「希の言うとおり、なるようにしかならないわ。それに西木野グループの頭のイカれた開発陣だけなら不安だったけど、今回はヤジマ・コーポレーションとの共同開発らしいから大丈夫でしょ。」

 

『ちょっとにこちゃん!なんでうちの開発陣だけなら不安なのよ!うちの開発陣はみんなとっても優秀なんだからね!技術力“だけ”ならヤジマ・コーポレーションの開発陣にだって負けないんだから!』

 

真姫だって技術力“だけ”ならって言っちゃってるじゃない…。

 

確かに西木野グループの開発陣が優秀なのは認めるけど、あの連中ってとにかく方向性が残念なのよ。

 

その場のノリと勢いで無駄に高性能な頭のイカれたモノを作り出したりするからね。

 

[[あぁ!仮想世界!ソードでアートなオンライン的なナニかなんですね!はぅ?!もしもデスゲームなんてことになったらどうしましょう?!お客様のなかにどなたかベーターなチートさん!略してチーターさんはいらっしゃいませんか!黒い服が大好きでサブヒロインに見境ナシにフラグを建ててはへし折る!二刀流とか得意なお客様はいらっしゃいませんかぁぁぁぁぁ!!!花陽は尻香ちゃんとレズベッドさんとがラブですよぉぉぉぉぉ!!!]]

 

シンデレラベースの世界でデスゲームって…一体ナニを相手に戦うのよ?

 

王子さまを賭けて意地悪な継母とその娘達とでも戦うの?

 

…………自分で言っといてなんだけど、意地悪な継母を相手にしたバトル物のシンデレラでも案外アリじゃない?

 

全編アドリブで行くなら、途中からバトル物にシフトさせてやろうかしら?

 

VRマシンのデータの元はガンプラバトルシミュレーターなんだったら、当然ガンプラバトル…モビルスーツみたいなロボットを使って戦うなんてこともできるのよね?

 

シンデレラが巨大ロボットに乗って国を乗っ取る……。

 

意地悪な継母が巨大ロボットでシンデレラに牛耳られた国を取り戻す…。

 

カボチャの馬車は戦艦?

 

ネズミが艦長?

 

魔法使いは傭兵?

 

………………いいんじゃない?

 

いいんじゃないの?

 

案外イケるわよね!

 

決めたわ!途中から絶対に巨大ロボットを出してヤるわ!

 

主役のシンデレラ役を引かなかったとしても、巨大ロボットでゴリゴリに押しまくって無理矢理に主役になってやるわ!

 

[[だいじょーぶにゃ!デスゲームでもデス○ートでも!かよちんは凛が守るにゃ!]]

 

ふっふっふっ…花陽を守る?

 

ねぇ…凛。

 

アンタに花陽を守れるかしら?

 

アンタに本気の私を止められるかしら?

 

花陽だけじゃないわ!

 

今さらだけどシンデレラストーリーなんて夢みたいな物語はこのにこにー様がぶち壊してヤるわ!

 

待ってなさい!シンデレラ!

 

アンタに特に恨みはないけど!徹底的に原作レイプしてやるわ!

 

[[真姫!さっきも言ったけど痛覚設定は100%に…いえ!200%に設定してちょうだい!うふふふふ♪いつもの倍の痛み…ちょっと想像しただけでえりーちかのマタノトビラがしっとり濡れてきちゃうわ…♪]]

 

そんなことを考えてると絵里は絵里で相変わらずドMなことをいってやがるし。

 

痛覚設定200%って…。

 

2倍の痛みよ?

 

そんなの冗談じゃないわよ!

 

真姫!私の痛覚設定は予定通り10%で頼むわよ!

 

私の痛覚設定も200%なんかにしたらあとでタダじゃおかないわよ!

 

お歳暮にアンタのキライなみかんを送り付けてやるわ!

 

しかもセレブ様は食べたないようなちっさいSサイズのみかん!

 

でもSサイズのみかんっておっきいヤツよりも甘いのよね♪

 

お値段も控えめで甘さはマシマシ♪

 

庶民の味方ね!

 

だからうちはいつもSサイズ♪

 

ホントに美味しいんだから♪

 

冬になったらみんなも試してみてね♪

 

[[仮想世界ならナニをヤっても犯罪にならないんだよね~♪ウフフフフフフフフ…カタッパシカラコロットシテオモシロオカシクオリョウリニシテアゲナイトネ♪ミワタスカギリミナゴロシダヨ♪♪♪]]

 

みかんについて語っていたら次はことりが見渡す限り皆○しって怖いこと言ってるし?!

 

って!なんでこの鳥娘は嫉妬もエロもないのにいきなり黒化してんのよ?!

 

ことりってファンタジー系のVRゲームだったら絶対にPK(プレイヤーキラー)になるわね。

 

職業は“殺人鬼”?それとも“料理人”かしら?

 

“料理人”は“料理人”でもヒ○を材料にした人○料理人でしょうけどね。

 

世界のすべてが食材ですぅ~♪とかぬかしやがるのよ。

 

[[真姫ちゃん!はやく!はやく!]]

 

穂乃果は穂乃果ね。

 

いつもは穂乃果のアホさにイラッと来ることもあるけど、ことりの奇行で殺伐とした時には、変わらない穂乃果の穂乃果らしさに救われるわ。

 

穂乃果。アンタは今のままアホでもいいわ。

 

変わんじゃないわよ?

 

『はいはい。それじゃ…いくわよ?ダイブ!スタート!』

 

どうでもいいここ、どうでもよくないこと。

 

色んなことを考えると、どうやら仮想世界に入る時間が来たみたい。

 

ダイブスタート。

 

真姫のその声を境に、私の意識はナニかに引っ張られるように、どこかへと沈んで行ったわ。

 

さて。次に目を覚ましたときには私はどこにいるのかし?

 

私は誰になってるのかしら?

 

まぁ…なるようにしかならないわね。

 

せいぜい楽しみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


そして相も変わらずなグダグダにお付き合い下さいまして、本当にありがとうございます。
次回はようやくシンデレラが…。

本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を、のんたん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃を、にこちゃん生誕祭特別編は完成し次第お送りする予定でございます。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!にこちゃん!


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2017 矢澤にこ生誕祭特別編「ニコデレラ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

コイキングで伝説をボコボコにしていた動画を見て衝撃を受けたQooオレンジでございます。

今回はにこちゃん生誕祭の二回目となります。

それでは 2017 矢澤にこ生誕祭特別編「ニコデレラ ②」 はじまります。






















「……ん……あれ……?」

 

気がつくと私はどこかの屋根裏っぽいところにある汚いベッドの上に横になっていたわ。

 

着ている物もボロボロの地味な色のワンピースに、やっぱりボロボロのエプロン…。

 

「ナニよコレ!なんで私がこんなボロい衣装なのよ!ちょっと真姫!聞こえてる!まきー!出てこーい!ゴルゥラァ!アホセレブ!出てこいやぁぁぁぁ!!!」

 

『あー、あー。マイクテス、マイクテス。コレ、ちゃんと繋がってる?大丈夫?わかったわ。ありがとう。もしもし?にこちゃん?私の声が聞こえてる?ゴルゥラァ!とか言わなくてもこっちにはちゃんとにこちゃんの声が聞こえてるわよ?で?何の用よ?私もそこまで暇じゃないんだけど?一斉に他のみんなからも色々と説明しろ!って連絡が来てるのよ。手早くお願いね?』

 

他の連中も真姫に説明を求めてるのね。

 

そりゃそうよ。

 

いきなりワケのわからない場所にワケわからない衣装…。

 

花陽とかは下手すると泣きながら“ダレカタスケテェェェェェェェェ!”って叫んでんじゃない?

 

花陽以外の他の連中は……なんだかんだ言いながらすぐに順応しそうね。

 

まぁ他の連中は今はいいわ。

 

今は……私のこのボロい装備よ!

 

なんなのよ!コレは!

 

ツギハギだらけで怪しいシミまで付いてるし!

 

あっ!このシミの匂い!おしょうゆの匂いだわ!

 

それじゃコレっておしょうゆのシミ?!

 

冗談じゃないわよ!

 

おしょうゆのシミは頑固なのよ!

 

落ちにくいのよ!シミ抜きってクリーニングに出すと地味に高いのよ!

 

仕方ないわね!自分でシミ抜きしてやるわ!

 

シミ抜きって言ったらやっぱり重曹だけど、“シンデレラ”の世界に重曹ってあるのかしら?

 

他には確か緑茶が良いってこの前テレビでやってたわね……って!そうじゃないでしょ!

 

シミ抜きなんてヤってる場合じゃないでしょ!

 

真姫に繋がってるうちに色々と説明してもらわなきゃ!

 

「みんなから一斉に抗議が行くのは当たり前でしょ!ちゃんと現状を説明しなさいよね!私のこのボロい衣装はナニよ!なんで私がこんなボロい衣装なのよ!当て付け?!当て付けなの?!貧乏な庶民の私に当て付けなの?!セレブ様の嫌がらせ?!わかったわよ!真姫!アンタが意地悪な継母なのね!」

 

『はぁ?!当て付け?!私が意地悪な継母?!ちょっと!私はセレブなんかじゃないしそんなこととしないし!意地悪な継母なんかでもないわよ!って言うかにこちゃん。“シンデレラ”で初期装備がボロボロの衣装の時点で自分の役に気づいてよね!にこちゃんって普段はしっかりしてるのに、肝心な時にダメなんだから!とりあえずはステータスを開いて職業とか確認すれば自分が何の役なのかわかるわ。』

 

こ、このセレブ娘は……!

 

だから金持ちって嫌いなよ!セレブなんて大嫌いよ!

 

なんでこの子は自分がセレブって自覚が無いのよ!

 

真姫のとこが普通?

 

真姫が庶民?

 

ふざけんじゃないわよ!

 

真姫でセレブじゃなかったらセレブってナニよ!

 

ダメだわ……いつもはキッチリ押さえ込んでるけど、なんかあまりの理不尽さに私の中のことりが……狂鳥病が発病しそうだわ……。

 

カネモチナンテミンナミンナビンボウニンニグチャグチャニツブサレテホロビテシマエバ………ッ!ダ、ダメよ!

 

金持ちが滅んだら真姫も滅んじゃうわ!

 

にこ!正気に戻りなさい!

 

狂気(ことり)になんて負けちゃダメよ!

 

金持ちが滅びればいいなんて思っちゃダメ!

 

それはダメよ!

 

真姫は大切な仲間で友達で未来の家族なのよ!

 

大丈夫…私の中の狂気(ことり)は押さえ込めたわ……。

 

まずは落ち着きなさい。矢澤 にこ。

 

今は何の役なのかわかんなけいど、この“シンデレラ”の劇を演じきらなきゃ……。

 

そのためにも自分が何の役なのか把握しなきゃね。

 

真姫はステータスを開けって言ってたわね?

 

ステータスって確かゲームとかでよくあるヤツよね?

 

「ステータスを開く?ねぇ?それってゲーム…RPGとかのステータス?」

 

『そうよ。この”シンデレラ“の世界はうちで開発中のファンタジー系のオンラインゲーム”ブレード・アーツ・オンライン“のデータを使って再現してるから、ステータスウィンドウとかもちゃんとあるの。開き方は思考制御でステータスオープンって念じるか、声に出しての音声入力で開くかのどちらかよ。試してみて。私は他のみんなにもこの事を説明してくるから、にこちゃんはステータスを開いて自分の役を確認したらちゃんと演じてね。』

 

「ちょっと!真姫!」

 

……………返事がないわね……。

 

他の連中の対応に行ったのね……。

 

はぁ……。

 

ファンタジー系のオンラインゲームは別にいいけど、“ブレード・アーツ・オンライン”って“ソ○ド・ア○ト・オンライン”を丸パクリじゃない。

 

発売したときに訴えられても知らないわよ?

 

「ステータスを開いて職業を確認すれば自分の役がわかるって言ってたわね……。」

 

今の真姫の話じゃなんだかよくわかんなかったけど、とにかくステータスを開けってことね?

 

ステータスの開き方は…。

 

「思考制御か音声入力…って言ってたわね。とりあえずは音声入力でいっか…。ステータスオープン!ひゃ?!な、なに?!」

 

ステータスオープン

 

私のその声に反応して目の前に半透明なウィンドウが現れたわ。

 

「こ、これがステータスウィンドウ?えーっと……」

 

 

名前:ニコデレラ(矢澤 にこ)

職業:シンデレラ

副業:主婦

称号:無冠の女王(ノー・クラウン)

Lv:25

HP:250

MP:250

 

こうげき:250

ぼうぎょ:250

とくこう:250

とくぼう:250

かしこさ:25

すばやさ:250

こううん:25

 

アビリティ

家事全般Lv10(MAX)

片手剣Lv7

短剣Lv6

ハリセンLv8

突っ込みLv8

火魔法Lv4

★主婦の瞳

ガンプラファイターLv8

ガンプラビルダーLv7

 

 

装備

市販の包丁

厚紙のハリセン

ボロい服

ボロい頭巾

ボロい靴

GPベース

 

 

ニコデレラ?ナニよこの名前は…。

 

それに職業が“シンデレラ”ってふざけて……へっ?“シンデレラ”?

 

“職業:シンデレラ”?!

 

シンデレラってシンデレラよね?!

 

ネズミが友達のボッチで何故かやって来た魔法使いと結託してその美貌で王子をたぶらかして最後には国を支配して今まで散々自分に意地悪してきた継母を公開処刑で愚民の目の前で嬲り殺しにする(※しません。)あの“シンデレラ”よね?!

 

この世界はシンデレラがベース……そして私の職業はシンデレラ……つまりは……つまりは………つまり……そう…私が…私こそが……この世界のヤザワが!!!

 

「うっしゃぁぁぁぁぁ!!!私が主役じゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

流石は私!ランダムで配役されたのに一発で主役のシンデレラを引き当てたわよ!

 

私のくじ運って商店街の福引きじゃいつもポケットティッシュしか当たんなかったけど、ココ1番での大勝負でキッチリ当ててきたわね!

 

グッジョブよ!いい仕事したわ!私のくじ運!

 

少し冷静になって考えるとなんかこんなどうでもいい場面でくじ運の本領が発揮されるのもどうかとちょっと思ったりしちゃうけど、意地悪な継母になって公開処刑される(※されません。)よりよっぽどマシよ!

 

「シンデレラは序盤は意地悪な継母に虐げられて服もボロボロ…だから真姫は初期装備で配役に気付きなさいって言ってたのね。」

 

クックックッ…いいわ…いいわよ…。

 

今回のシンデレラでの男は王子様だけ…。

 

私達“μ's”でも男はそらだけ…。

 

つまりはそらは王子様役が確定してるのよ…。

 

最終的にシンデレラは王子様と結ばれる…。

 

シンデレラは私で王子様はそら……。

 

私とそらが最終的には結ばれるのよ!

 

そう!他の誰でもなくこの私が!

 

「クックックッ……アーハッハッハッハッハ!!!この勝負(なんの?)!このニコデレラ様の勝ちよ!」

 

「スキル発動♪”ハイ・スマッシュ“ですぅ♪え~い♪どっか~ん♪こら♪ニコデレラ♪うるさいですぅ~♪あんまりおバカみたいに騒いでると、コロッとしてバラして暖炉の薪にぽいっとくべちゃいますよ♪」

 

私が勝利を確信して笑っていると、扉を蹴破って豪華なドレスを着た女が……ことりが入ってきたわ。

 

「っ?!ちょっとことりアンタは!ナニ人の部屋の扉を蹴破ってんのよ!!!」

 

「ちゅん♪ちゅん♪は~い♪これを見ているタービン幼稚園の良い子のみんな~♪こんにちわぁ~♪みんな大好き継母さんなかわい~かわい~♪ことりちゃんですよ~♪」

 

って!私の言葉を無視してカメラ(?)に手を振ってるし!

 

そう言えばコレって撮影したのよね?

 

私としたことが主役のシンデレラを引き当てことが嬉しくてテンション上がりすぎて撮影してるのすっかり忘れてたわ……。

 

で?ことりが意地悪な継母役?

 

ぷぷぷ♪似合いすぎね!

 

普段から陰険で陰湿な陰謀を張り巡らして、純真無垢で超絶美少女な天然記念物の銀河級天才ファイターのこの私をハメようとしてくる真っ黒鳥娘が意地悪な継母役だなんてはまり役すぎるわ!

 

意地悪な継母役がことり以外のみんなだったら物語の最後の公開処刑(※ありません。)はちょーっとかわいそうかな?とか思ってたけど、このイカれた真っ黒鳥娘が相手なら遠慮?ナニソレ美味しいの?ってノリで一切いらないわね!

 

むしろ率先して公開処刑の指揮を執ってヤるわ!

 

意地悪な継母な真っ黒鳥娘なんて容赦なく公開処刑よ!

 

ギロチンよ!絞首刑よ!電気椅子よ!火炙りよ!市中引き回しのうえ磔獄門(はりつけごくもん)よ!

 

全裸にして毒蛇のプールにダイブよ!

 

ニシキヘビに丸呑みにさせてヤるわ!

 

少しずつ消化されて今までのアンタのつみを悔いなさい!

 

そうよ!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!!!あの手この手で抜け駆けしてそらを一人占めしようとするこのクレイジーリトルバードを懲らしめてやるのよ!!!

 

「アンタが意地悪な継母役?!ハン!性悪真っ黒鳥娘にはトコトンお似合いな役ね!人に意地悪するとどうなるか!アンタの鳥肉を惨(むご)たらしく晒してタービン幼稚園の良い子達に教えてあげるわ!!!」

 

ことり!アンタにはタービン幼稚園の良い子達のために反面教師になってもらうわよ!

 

さぁ!意地悪な継母なんて今すぐに処刑よ!

 

プリンセス・ニコデレラ様の勅命よ!

 

「うふふふふふ…たかが薄汚れた小娘なニコデレラ風情にそんなこと言われても、かわい~かわい~継母さんなことりちゃんは大人の女の余裕でかれ~にスル~ですぅ♪それよりニコデレラ…さっさとごはんの用意をしなさい!ですぅ♪」

 

「はぁ?ご飯の用意?!なんでこの未来のプリンセスのニコデレラ様がアンタなんかのご飯の用意をしなきゃなんないのよ!鳥なら鳥らしくそこら辺の毛虫でも捕まえて喰ってなさい!」

 

「カッチ~ンですぅ♪小汚なくてシ○ンベン臭い小娘がとっても面白いことをいいやがりますね?毛虫ならテメェが喰いやがれ。ですぅ♪」

 

「んな?!ショ○ベン臭い小娘ですってぇぇぇぇぇぇ!!!アンタの方が年下でしょうが!シ○ンベン臭い小娘はどっちよ!ついこの前まで○○だったクセに生意気言うんじゃないわよ!“μ's”では先輩禁止にはしたけどアンタは少しは年上を敬いなさい!焼き鳥にするわよ!タレがいいか塩がいいか選びなさい!個人的にはタレがおすすめよ!矢澤家秘伝のタレで美味しい焼き鳥にしてヤるわ!」

 

「ことりも焼き鳥はタレ派ですぅ♪劇の役ではことりの方が年上の設定なんですぅ♪見た目だって誰がどう見てもにこちゃんの方が小娘です♪ことりを焼き鳥にするなんて言うなら、にこちゃんのお肉の少ないその貧相な身体をバラしてラーメンのダシにしてやりますぅ♪」

 

この真っ黒鳥娘…また私を貧相な身体って言ったわね…確かに私は貧相よ…ぶっちゃけブラだっていらないくらいにペチャパイよ…でもね?けどね?

 

頭のイカれた鳥娘にだけは言われたくないわ!!!

 

「……………。」

「……………。」

 

クックックッ…上等よ…いいわ…今日こそヤってやるわ……。

 

「「表に!」」

 

今日こそ白黒ハッキリとつけてヤるわ!

 

「でやがれ!鳥娘!!!」

「でやがれですぅ!にこっぱち!!!」

 

『はい!ストップ!にこちゃんもことりもケンカしないの!これって一応は幼稚園児に見せるのよ?毛虫でも捕まえて喰ってなさいとか公開処刑とか焼き鳥にするとかバラしてラーメンのダシにするとか普通の人なら聞いててドン引きする言い合いなんてしないでよね!ちなみに私は焼き鳥は塩派よ!ホラ!お話を先に進めて!次のシーンよ!次のシーン!巻いて巻いて!』

 

「「………チッ!」」

 

確かに真姫の言う通り、この“シンデレラ”はタービン幼稚園の良い子達が見るのよね…。

 

もちろん私の可愛いここあとこころと虎太郎も見るのよ…。

 

あの子達にことりの鳥肉なんて醜いモノを見せたくないわね。

 

「今回も命拾いしたわね…ことり。」

「今回も命拾いしたね…にこちゃん。」

 

仕方ないわ。

 

今回はこの辺で手打ちよ。

 

「真姫に感謝しなさいよ!って!アンタ!私の真似しないで!!!」

「真姫ちゃんに感謝するですぅ♪むぅ!にこちゃん!ことりの真似をしないでください!!!」

 

『そのやり取り聞くたびに懲りずに思うんだけど、アンタ達ってホントはスゴい仲いいわよね…。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お義母様♪お義姉様♪お待たせしましたぁ~♪ニコデレラ特性の美味しい美味しいお夕飯ですよぉ~♪」

 

「わーい!穂乃果ね!おなかペコペコだよー!やったね!にこちゃん、じゃなくてニコデレラのごはん!にこちゃんの作ってくれるごはんってそら君の次くらいに美味しいよね!あっ!穂乃果!またにこちゃんって言っちゃった!やり直すね!えーっと!にこちゃんじゃなくて、ニコデレラのごはん!美味しいよね!」

 

「本日の夕食は白米にわかめとお豆腐のお味噌汁。おかずは鯖の塩焼きにひじきのお煮付け。お漬け物はきゅうりのからし漬けですか…。まぁいいでしょう。献立は及第点をあげておきます。」

 

癪だけど真姫の仲裁に従ってことりとの決着を延期した私は、次のシーンのための夕ごはんを作ったわ。

 

竈(かまど)とか中世の台所環境でお料理しなきゃダメなのかな?って思ってたんだけど、意地悪な継母の家のキッチンは驚くべきことに現代風のシステムキッチンだったの。

 

うん…調理道具も良いものが揃ってて、無駄に使いやすかったわ…。

 

おまけに冷蔵庫まであるし…。

 

鑑定したら“魔法の冷蔵庫”って出たけど、ファンタジーの世界でなら魔法って付ければなんでも許されると思ってんのかしら?

 

そんな魔法の冷蔵庫の中身で適当に夕ごはんを作っちゃって食堂に運んでいくと、そこにはさっきとは違うドレス(やっぱりこっちのドレスも豪華…。)を着た意地悪な継母のことりと、オレンジ色の可愛らしいドレスを着た穂乃果と青いシンプルなドレスを着た海未がいたわ。

 

二人がドレスを着てここにいるってことは、意地悪な継母の娘役は穂乃果と海未なのね。

 

意地悪な継母ファミリーはうまい具合に二年生トリオで固まったわね。

 

あれ?そう言えばこの三人の職業ってなんなのかしら?

 

やっぱり“意地悪な継母”に“意地悪な継母の娘”なのかな?

 

………ちょっとコイツらのステータス覗いちゃおうかしら?

 

鑑定系スキルの最上位の私のレアスキル“主婦の瞳”なら、他人のステータスだってイチコロで覗ちゃうからね♪

 

さぁーって…それじゃ早速…まずは……海未からよ!

 

“主婦の瞳”!発動!

 

 

 

名前:園田 海未

職業:意地悪な継母の娘②

副業:スナイパー

Lv:79

HP:7960

MP:8920

 

こうげき:9309

ぼうぎょ:4507

とくこう:6279

とくぼう:4507

かしこさ:6246

すばやさ:6031

こううん:1021

 

アビリティ

舞踊Lv10(MAX)

刀Lv9

短刀Lv8

弓Lv10(MAX)

突っ込みLv8

水魔法Lv3

氷魔法Lv4

★零の領域

ガンプラファイターLv6

ガンプラビルダーLv4

 

 

装備

妖刀“嫁殺し”

弓:黒弓

矢:だーりんすれいぶ改

シンプルドレス(青)

青珊瑚の髪飾り

韋駄天の靴

GPベース

 

 

 

はぁぁぁぁぁぁ?!レベルななじゅーきゅぅぅぅぅぅ?!

 

ナ、ナニよ!このアホみたいなステータスは!

 

全部のステータスが私の十倍以上はあるじゃない!!!

 

最大数値が9999だとしたら、“こうげき”とかほぼカンストだし!

 

一番低い“こううん”でも私のステータスじゃ逆立ちしても勝てないわ…。

 

……うん。このお話の中で海未にリアルファイトを挑むのは止めておきましょ。

 

どう足掻いてもこのステータス差じゃ勝てないわ。

 

でも…海未って結構マヌケだから、一服盛れば簡単に毒殺とかできそうよね?

 

いざと言うときのために、後で毒薬でも仕入れておかなきゃね。

 

さて…お次はアホの穂乃果のステータスね。

 

それじゃもう一回…“主婦の瞳”発動!

 

 

 

 

 

 

名前:高坂 ほのか/高坂 ホノカ

職業:意地悪な継母の娘①

副業:勇者

称号:精霊使い(エレメンタラー)

Lv:99

HP:9999

MP:9999

 

こうげき:9999/236

ぼうぎょ:9999/56

とくこう:236/9999

とくぼう:56/9999

かしこさ:1/9999

すばやさ:6523

こううん:9999/1

 

アビリティ

★二重魂魄

★融合覚醒

★穂乃果(アホ)

★精霊使いLv2

片手剣Lv4

盾Lv4

光魔法Lv8

闇魔法Lv9

ガンプラファイターLv6

ガンプラビルダーLv2

 

 

装備

覇者の剣

聖者の盾

太陽神のドレス

虹の髪飾り

英霊の靴

GPベース

 

 

 

 

ユウシャキタァァァァァァァ!!!

 

ちょっ!なんで勇者?!シンデレラよね?!このお話はシンデレラよね!

 

穂乃果が勇者ってのはなんとなくわかるけど!なんでシンデレラに勇者?!

 

しかも副業で?!

 

えっ?!このシンデレラってもしかして魔王とかいる感じのシンデレラなの?!

 

それと!ナニよ!この脳筋にカンストしてるステータスは!

 

おまけになんかもう1個ステータスあるし!

 

あれってたぶんホノカの方のステータスよね?

 

あの子は…ホノカは“穂乃果”の思考を司る存在とかなんとか言ってたから、ステータスも魔法系よりなのね。

 

あとはよくわかんないレアスキルもあるし。

 

装備も無駄に豪華だし…。

 

なんかラスボス一歩手前か裏ボス直前って感じよね。

 

それに比べて私のステータスと装備って…。

 

シンデレラなんだからボロい服系の装備はわかるけど、武器が市販の包丁に厚紙のハリセン…。

 

包丁を武器にしちゃダメでしょ!

 

包丁は調理器具よ!人を傷付ける道具じゃないわよ!

 

あとはハリセンって武器なの?突っ込み道具じゃないの?

 

副業にも文句があるわよ!海未も穂乃果も副業がスナイパーとか勇者なのに、私の副業って“主婦”よ?

 

ねぇ?シンデレラって本当に主役よね?

 

だんだん不安になってきたわ……。

 

最後はことりのステータスなんだけど…。

 

見るの…どうしよう…。

 

海未と穂乃果でこの有り様なのよ?

 

色々とキ○ガイ、じゃなくて、規格外のことりならもっと酷いことになってそうよね?

 

副業が魔王とかね。

 

なーんて、流石にことりでも副業が魔王はないわよねー。

 

………ないわよ?

 

ことりならあり得そうで見るのが怖いわぁー。

 

でも…ことりのステータスもちょっと見てみたいわね。

 

うん。見るの止めるのは止めましょ!

 

行くわよ!“主婦の瞳”!発動よ!

 

 

 

 

 

 

名前:南 ことり

職業:意地悪な継母♪

副業:大魔王

称号:狂い鳥(クレイジー・リトルバード)

Lv:???

HP:????????

MP:????????

 

こうげき:????????

ぼうぎょ:????????

とくこう:????????

とくぼう:????????

かしこさ:????????

すばやさ:????????

こううん:????????

 

アビリティ

★黒化

★変異黒化

★女王の威厳

人○料理Lv10(MAX)

解体Lv10(MAX)

片手剣Lv7

魔撃砲Lv10(MAX)

火魔法Lv10(MAX)

水魔法Lv10(MAX)

風魔法Lv10(MAX)

土魔法Lv10(MAX)

氷魔法Lv10(MAX)

雷魔法Lv10(MAX)

木魔法Lv10(MAX)

重力魔法Lv10(MAX)

闇魔法Lv10(MAX)

★大魔王からは逃げられない

★ちゅんちゅんワールド

★狂鳥病

★全状態異常無効

ガンプラファイターLv6

ガンプラビルダーLv5

 

 

装備

大魔王剣

デストリュクシオンライフル

イーヴィルドレス

悪魔王のティアラ

血晶石のピンヒール

GPベース

 

 

 

 

 

 

魔王じゃなくて大魔王だったわ!!!

 

このステータスってアリなの?!数値がみんな???で見えないわよ!

 

おかしなレアスキルもいっぱいあるし!

 

黒化?わかるわよ!いつものアレでしょ!

 

変異黒化?それもまだわかるわ!この前(※2017 西木野 真姫生誕祭参照)のアレでしょ!

 

女王の威厳?はっ?!ことりが女王?!

 

基本的にドSだから鞭と蝋燭でも持たせれば確かに女王様っぽいことはやりそうだけど…。

 

あとは“大魔王からは逃げられない”?

 

今の私のレベルで大魔王なんかに遭遇しても逃げられないならレベルにもステータスにもスキルにも差がありすぎて確実に瞬殺じゃない!

 

ちょっと運営!もう少し何とかしなさいよ!

 

えーっと、あとは“ちゅんちゅんワールド”?

 

どっかで聞いたことがあるけど、なんのスキルかまったくわかんないわねよ!

 

狂鳥病は感染したらスキルに黒化が生えるのかしら?

 

全状態異常無効は大魔王なら当たり前ね。

 

最近は状態異常が通じる大魔王もいるけどね!

 

レアスキルだけでもお腹いっぱいなのに、この大魔王ことりは通常のスキルも山盛りじゃない…。

 

魔法スキルなんて全部レベルMAXだわ…。

 

使えない魔法スキルは…あぁ、光魔法は使えないみたいね。

 

光魔法が使えないのはたぶん大魔王だからね。

 

うん。無理。

 

これは無理

 

ダメなパターンだわ…。

 

とっても不味いわ。

 

不味すぎるわ。

 

「うん!やっぱりにこちゃんの作ってくれるごはんはおいしいね!あれ?このおさかなってほねないね?スッゴい食べやすいね!」

 

「普段は小さな妹さんや弟さん達のためにお料理をしているニコデレラのことです。アホなお姉様が鯖の塩焼きをよく噛まないで飲み込んで喉に小骨が刺さってしまっては大変なので、あらかじめ小骨を一本一本丁寧に処理してくれたのでしょうね。」

 

「ほぇー。なんかよくわかんないけどスゴいね!あっ!ちょっと海未ちゃん!穂乃果はアホじゃないからね!」

 

「お姉様はアホ以外の何者でもありませんよ。うん。このお味噌汁もお出汁が効いていてとても良い味ですね。流石はニコデレラです。これは明日の朝の食事も楽しみですね。」

 

…そう…不味いのはお味噌汁よ。

 

穂乃果と海未に出したお味噌汁はニコデレラ特製の真面目にお出汁から作った美味しいお味噌汁なんだけど……。

 

意地悪な継母の大魔王ことりに出したお味噌汁は……。

 

「ちゅん。ねぇ?にこちゃん?」

 

「は、はぁーい♪何ですかぁ?お義母様♪」

 

「なんですか?それはことりのセリフですぅ。なんなんですか?このお味噌汁は?」

 

「あれ?ことりちゃん?にこちゃんの作ってくれたお味噌汁おいしくなかったの?」

 

「お母様は人○料理ばかり食べていたので(※食べてません。)味覚がイカれた、ゲフンゲフン。失礼。味覚が変わったのでしょうか?」

 

違うのよ。

 

そうじゃないのよ…。

 

意地悪な継母の大魔王ことりのお味噌汁は別の意味でにこちゃん特製のお味噌汁なのよ…。

 

「味覚はイカれても変わってもないよ?ことりはちゅんと、じゃなくて、ちゃんと正常だよ。」

 

「それでは何故?」

 

「穂乃果ちゃん、海未ちゃん。ふたりともちょっとことりのお味噌汁飲んでみて?すぐに答えがわかるから♪」

 

「???ことりのお味噌汁をですか?わかりました。それでは……」

 

「あっ!穂乃果にもひとくちちょーだい!」

 

「「ごくん。」」

 

あーあ。穂乃果も海未も飲んじゃった。

 

あのろくでもないお味噌汁を。

 

「「ブフゥゥゥゥゥ!!!しょっぱい!!!」」

 

やっぱりしょっぱくて吹き出しちゃった。

 

そりゃしょっぱいわよ。

 

そのお味噌汁ってにこちゃんの愛とお塩がたーっぷりつまった塩分マシマシのお味噌汁♪だもん♪

 

「な、なんでこんなにしょっぱいんですか?!私達のお味噌汁は普通に美味しかったのに?!」

 

「お、おみずぅぅぅぅ!!!うぇーん!しょっぱくておくちがヒリヒリするよぉぉぉぉぉ!!!」

 

「にこちゃん……ドウシテコトリノオミソシルダケコンナコトニナッテルノカ…セツメイシテネシテネシテネシテネシテネ…シ○。」

 

「真姫!真姫!見てるんでしょ!次のシーンに行くわよ!次のシーン!!!急いで!超急いで!はりーはりーはりーはりー!!!ここで大銀河宇宙No.1アイドルスクールファイターのにこちゃんなニコデレラが意地悪な継母にぬっ殺されたら“シンデレラ”の物語が終わっちゃうわ!!!たから早く!早く次のシーンにいってぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

『ちゃんと見てるわよ。にこちゃんが楽しそうにお味噌汁にお塩をドバドバ入れてるところもね。もう…あんなイタズラしたらことりがキレて黒化するのも当たり前よ。これはにこちゃんの自業自得よ。にこちゃんってホントこちゃんよね。』

 

「ニコチャンノシオヤキニシテアゲルネ♪ウフフフフフフフフフフフフフフフ♪♪♪」

 

「にこはタレ派よぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

シンデレラ……?


本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を、にこちゃん生誕祭特別編の最終回は金曜日のお昼頃にそれぞれ更新予定でございます。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。







巻末特典(?)

不定期開催 幕僚長氏(KKE団所属)のMS講座
第1回[Zガンダム]


真姫「これがZガンダムよ。全MSの中でもトップクラスの人気があるわ。」


【挿絵表示】



【挿絵表示】


エリチ「ハラショー!変形するのね!ちなみに幕僚長はアスタロトが一番好きって言っているわ!」

凛「格好いいにゃー♪幕僚長の友達はザクが一番好きらしいにゃー!」

真姫「好きなMSは人それぞれよね。このZガンダムはSDシリーズではよくクールなイケメンキャラになるの。」

エリチ「確かに格好いい顔をしてるわね!」

凛「真姫ちゃんみたいだにゃー!」

真姫「ふふん♪クールなところは私と一緒ね。単機で宇宙から地球まで戦えるのはチートよね。そのせいで量産機が少数になってしまったけど。バリエーションは多いのよね。」

エリチ「それはバンダ…違ったわ、大人の都合かしら?」

凛「よく分かんないけどMSが増えるのは嬉しいにゃー!」

真姫「ま、それが商品展開に繋がればいいんだけど。あの幕僚長、今度は何を作るのかしら?」

エリチ「KKE団にいるあの幕僚長ね。鉄血はまだ作れないって言っているわ。」

凛「何を作るのかにゃー?SD?アナザー?楽しみだにゃ!」


つづく?



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2017 矢澤にこ生誕祭特別編「ニコデレラ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

異世界に行くならやっぱり生産チートをしたいQooオレンジでございます。

今回はにこちゃん生誕祭の最終回となります。

それでは 2017 矢澤にこ生誕祭特別編「ニコデレラ ③」 はじまります。




















「し、死ぬかと、って言うよりコロッとされるかと思ったわ…。」

 

今回はマジでヤバかったわ…。

 

まさか意地悪な継母のことり(の副職業)が大魔王で、大銀河宇宙No.1アイドルスクールファイターのニコデレラ(With主婦)なにこちゃんとあんなにステータスに差があったなんて…。

 

アレは無理。

 

この世界であの大魔王ことりを倒すなんて絶対に無理。

 

即死攻撃でも効けばなんとかなりそうだけど、たぶん全状態異常無効のスキルには即死攻撃無効ってのもあるんでしょうね。

 

あんな鬼畜チートの攻略法なんてわかんないわよ…。

 

まぁ幸い(?)にもシンデレラのお話は王子様と結ばれて幸せになるのが最終目標だから、無理にあの大魔王を倒す必要はないわ。

 

さっさと王子様なそら(たぶん)を誘惑して、ベッドに連れ込んで愛の共同作業を一発キメて、この物語を終わらせましょ。

 

はぁ…それにしても…せっかく装備にハリセンがあるんだし、ステータス差なんて考えないでお塩をドバドバ入れて塩分マシマシのお味噌汁を楽しく作ってたちょっと前の私に盛大に突っ込みいれてやりたいわ…。

 

「なとか生き残れたけど…次のシーンってなんだったかしら?真姫!ちょっと!まきー!出てこーい!天のこえー!」

 

『大きな声で呼ばなくても聞こえてるわよ。次のシーンは屋根裏部屋でシンデレラのお友達のネズミさんと愚痴を言い合ったり、お城へ突撃するための作戦を話し合ったりするシーンよ。』

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!ともだちぃぃぃぃぃ?!ボッチのシンデレラにぃぃぃぃぃぃ?シンデレラに友達なんていない!絶対にいないわ!断言できるわよ!だってシンデレラはボッチなのよ!引きこもりなのよ!根暗なのよ!根暗ボッチヒッキーのシンデレラに友達なんているわけないじゃない!」

 

「あら?それじゃ私はニコデレラのお友達じゃないの?そんな寂しいこと言わないで?ね、にこ?」

 

「絵里?げっ?!」

 

後ろから聞こえた声に振り向いた私の視線の先にいたのは、音ノ木坂学院が誇る(元)賢い可愛いエリーチカの絵里だったわ。

 

ただ…その格好が……。

 

「?どうしたの?急に固まっちゃって?」

 

「ア、アンタ…その格好……。」

 

「格好?あぁ♪ふふ♪ステキでしょ?このボンテージ♪動きやすいしスゴいスキルも付いてるの♪」

 

予想通りと言えばいいのか、“また”かと言えばいいのか…とにかく絵里の衣装は色々ときわどい放送ギリギリなボンテージだったの…。

 

これは…全裸に荒縄だけで出てこられるよりはマシ…って思った方がいいのかしら?

 

とりあえずは………

 

「ネズミがボンテージなんか着てんじゃないわよ!!!」

 

突っ込みのスキル持ちとしてはここは突っ込みをいれとかないとね。

 

「ネズミでもボンテージくらい着るわよ。ホラ?ウサギだってハイレグのレオタードっぽいの着てるじゃない?」

 

「ソレはウサギじゃなくてバニーガールよ!バニーガール!確かにウサギだけどバニーガールの中身は人間よ!」

 

「バニーガールもネズミボンテージも同じようなモノなんじゃないの?」

 

「違う!全然違う!!!」

 

『ネズミボンテージでもバニーガールでも何でもいいから、早く進めてよね。ただでさえ1話で終わる予定がまたグダグダ延びて3話目に突入してるんだから。』

 

「いいの?!真姫的にはコレをほっといていいの?!」

 

『エリーがボンテージなんて今さらじゃない。そんなの穂乃果がアホなのと同じくらいには当たり前って思うわよ?』

 

「流石は真姫ね。よくわかってるわ♪」

 

………いいの…かな?

 

…………………ボンテージでも一応は服(?)だし、モザイク入れなきゃ放送できない部分はちゃんと隠れてるし……いいことにしちゃおっかな?

 

なんかもう真面目にドMの相手をすんのもぶっちゃけ面倒だしね。

 

「で?絵里はネズミの役なんかで良かったの?意地悪な継母とかよりも微妙じゃない。あとシンデレラの時代設定ってたぶん中世よね?この頃のネズミってヤバくなかったっけ?ホラ?ヤバい病気とか持ってたわよね?」

 

『中世のネズミって言えばペストね。穂乃果と凛よりはマシなレベルの知能指数しかないにこちゃんなのによくそんなこと知ってたわね?でも安心して。コレって一応はVRゲームだから、そこら辺は問題ないわ。それに仮にペストだろうがなんだろうが、うちの病院で治しちゃうんだから。医療の西木野の名前は伊達じゃないんだからね。』

 

穂乃果と凛よりはマシなレベルの知能指数って…。

 

否定したいけど否定できないのが悲しいわ…。

 

「にこ!貴女はナニを言ってるのよ!シンデレラでネズミの役だなんて最高じゃない!ネズミなのよ!ネズミ!」

 

アレ?絵里はネズミ役で喜んでるわね?

 

ネズミ役なんて最後は怪しい魔法使いの魔法で馬にされてカボチャの馬車なんて頭の悪い馬車に繋がれてコキ使われる役よ?

 

最後は公開処刑される(※されません。)けど、序盤はいい暮らしができる意地悪な継母ファミリーの方がまだいいんじゃないのかしら?

 

「にこ…貴女ならちょっと考えればネズミが最高ってすぐにわかるわ!」

 

「わかんないわよ!そんなもん!ネズミなんて最後は怪しい魔法で馬にされて馬車に…」

 

「それよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「きゃ?!ちょっと!いきなり大きな声出さないでよ!びっくりするでしょ!ってか馬?!馬になりたいの?!」

 

「そう!馬よ!ネズミは魔法使いの魔法で馬に変身して馬車に!馬車に!大事なことよ!もう一度言うわね!馬車に!繋がれて!」

 

…………なんか展開が読めて来たわ…。

 

このドMは馬にされて馬車に繋がれて、鞭でしばかれてコキ使われたいのね。

 

そうよ。

 

このポンコツはそんなヤツだったわ。

 

だってドMだし。

 

「激しく鞭で叩かれたいのぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

やっぱり。

 

「ねぇ!真姫!コレがネズミで大丈夫なの?終盤でR-18になるわよ!」

 

『そこはにこちゃんがなんとかしなさい。』

 

「雌馬えりーちかでうまーちかよぉぉぉぉぉ!!!ハラショォォォォォォォォ!!!」

 

ちなみにそんな雌馬えりーちかのうまーちかのステータスは…。

 

 

 

 

 

名前:絢瀬 絵里

職業:ネズミ

副業:聖騎士

称号:戦乙女

Lv:97

HP:9999

MP:9999

 

こうげき:9979

ぼうぎょ:9999

とくこう:9897

とくぼう:9999

かしこさ:6873(1)

すばやさ:9839

こううん:9734

 

アビリティ

マゾヒストLv10(MAX)

突撃槍Lv10(MAX)

鞭Lv10(MAX)

重盾Lv10(MAX)

火魔法Lv10(MAX)

氷魔法Lv10(MAX)

★えりーち化

★痛覚倍加

★痛覚反転

★無限の荒縄

ファイターLv8

ビルダーLv7

 

 

装備

グングニル

世界樹の重盾

氷結鼠のボンテージ

ヴァルキュリアヴェール

スレイプニールグリーヴ

GPベース

 

 

 

 

 

最近はドMの聖騎士ってのもすっかり定着しちゃったわね。

 

って!そうじゃないでしょ!!!

 

ポンコツでドMのクセにコイツも非常識なステータスしやがって!

 

職業はネズミなのよ!ネズミ!

 

ネズミなのになんでシンデレラの私よりレベルも高くてステータスも上で無駄にアビリティが揃ってて装備も豪華なのよ!

 

もうアンタは勇者の穂乃果と一緒に大魔王ことりを倒しに行きなさいよ!

 

「もういいわ!もうこんな主役のにこに厳しいシンデレラの世界なんて十分よ!魔法使いを呼んでお城に乗り込んで王子様のそらをたらぶらかして意地悪な継母ファミリーを公開処刑にして(※されません。)何もかもぜーんぶ!終わりにするわよ!」

 

「???にこはなんで怒ってるのかしら?」

 

「うっさい!ポンコツ!アンタも私を怒らせてる原因の一人だ!真姫!早く魔法使いを呼んでちょうだい!」

 

どうせ魔法使いは希なんでしょ!

 

ステータスもアビリティも魔法系に極振りでしょ!

 

おまけにスピリチュアルなレアスキルも持ってんでしょ!

 

ベ、別にうやましくなんてないわよ!

 

ただちょっとズルいなって思ってるだけなんだからね!

 

『そこはにこちゃんが自分で呼んでよね。その屋根裏部屋にちゃんと魔法使いを呼び出すヒントがあるから、ネズミのエリーと二人で探してみて。』

 

「えぇー!真姫が天の声の権力で呼んでくれるんじゃないの?!」

 

『天の声の権力ってナニよ?イミワカンナイ。』

 

「チッ!面倒ね…ゴルゥラァ!ドMネズミ!さっさとヒントを探しなさい!見付けたらご褒美をくれてやるわ!アンタが大好きな荒縄で縛り上げて足蹴にしてシバキ倒してやるわ!!!」

 

「チカァ♪ご褒美♪まかせて!にこ!この賢い可愛いエリーチカがすぐにヒントを探してくるわ!だからご褒美を…」

 

「あっ、やっぱいいわ。ヒントあったから。」

 

「チカァァァァァァァ?!」

 

私がシンデレラの住処のボロい屋根裏部屋を見回すと、いかにもソレっぽく机の上に怪しいチラシが置いてあったわ。

 

なんかデフォルメされた希っぽい魔法使いの絵がかかれてるから、たぶんコレが魔法使いを呼び出すヒントなんでしょ?

 

さぁーて。ナニが書いてあるのか…。

 

「えーっと…[あなたのお願い叶えます♪派遣(デリバリー)魔法使い♪略して<デリまほ♪> 初回指名料はなんと無料!(二回目以降は指名料別途1,000円) キャンセル料金!チェンジ料金がなんと無料! 詳しいお値段は裏面を!ご予約のお電話はお早めに!]………。デリまほ?」

 

「デリまほ?」

 

『デリまほ?』

 

……なんかコレって派遣型のヘルスのチラシみたいなんだけど……。

 

風俗ってチラシ入れていいのかどうかはとりあえずは置いといて、指名料とかキャンセル料とかってやっぱり……。

 

「ねぇ?コレってデリへ…。」

 

「ストォォォォォォプ!ダメよ!にこ!ソレは言っちゃダメ!下手をするといよいよガンプライブにR-18タグが必要になっちゃうわ!」

 

別にデリ○ルを呼んでも実際にプレイしてるところを見せなきゃR-18タグは必要ないと思うんだけど……やっぱり”コージョリョーゾク“がなんたらかんたらでダメなのかしら?

 

『“デリへ”?にこちゃんが言いかけた“デリへ”ってなんのこと?』

 

セレブのお嬢様の真姫はデリ○ルとか知らなくて当然ね。

 

ってかうら若いピチピチJkの私と絵里が知ってるってのも変よね?

 

………………簡単にお金稼げそうだからバイト感覚で……とか私は考えてないからね!

 

私が身体で稼がなきゃいけないくらいにうちは貧乏じゃないんだか!

 

そりゃ住んでるとこはちょっと古いアパートだけど、それだって今のアパートには死んじゃったパパとの想い出が詰まっているからとか、これからこころ達が大きくなって小学校に通うことになった時に近い方がいいからとか、そんな事情があるからなのよ!

 

お金がないわけじゃ無いの!

 

うちのママってエリートでキャリアウーマンで結構な高給取りなんだからね!

 

私のお小遣いだってちゃんと貰ってるし、ガンプラバトルをプレイして勝てば色んなところで現金の代わりに使えるGPも自然と貯まってくるから、ソレを使えばお姉ちゃんとして妹達にも好きなモノとか買ってあげれるし!

 

別の世界線でスクールアイドルしてるにこちゃん(私)の薄い本のみたいに、お金のために無理して風俗で働かなくてもいいのよ!

 

えっ?お金の心配がないなら、なんでいつもケチ臭いこと言ったりセレブを悪く言ったりしてるのか?ですって?

 

はぁ?!ちょっとアンタ!そんなこともわかんないの!

 

いーい!よく聞きなさいよ!私のは”ケチ臭い“じゃなくて”節約“!

 

“節約”なの!

 

節約するのは主婦なら当たり前のことでしょ!!!

 

あとセレブに対してちょっとアレな感情持ってんのは一般庶民なら当たり前でしょ!

 

金持ちなんてみーんなろくでもないじゃない!

 

どーせセレブなんて悪逆非道の限りを尽くしてお金を稼いでる金の亡者みたいな連中なのよ!

 

あっ!真姫のとこは別だからね!

 

あの子のところの西木野グループは一般庶民のために色々と身銭を切って福利厚生?とかしてくれてるからね!

 

真姫のとこは金持ちセレブは金持ちセレブでも、とっても立派な金持ちセレブなのよ!

 

…………べ、別に真姫がこころ達に珍しいお菓子とかお下がりの海外のブランド物の子供服とか小物類をくれるから言ってるんじゃないんだからね!

 

真姫のママさんが子供好きでよくうちのこころ達を遊びに連れて行ってくれてるからじゃないんだからね!

 

真姫のパパさんがうちの虎太郎にって絵本とかオモチャとかくれるからじゃないんだからね!

 

こころ達だけでタービン幼稚園から帰ってくる時にこそっりと西木野警備保障から人を派遣して護衛を付けてくれてるからじゃないんだからね!

 

そんなじゃないんだからね!!!

 

絶対にそんなじゃないんだからね!!!

 

いい!わかったわね!!!

 

わかったら返事!!!

 

っと!そんなことはどうでも良かったわ!

 

今はこの怪しいチラシよ!

 

「私が言いかけたのはデ○バリーなヘ○スで略して“デリ○ル”って言って、女の子がデリバリーされてきてエッチなサービスしてくれるヘルスのことよ。自宅やラヴいホテルとかに呼んで出張してもらうの。エッチなサービスって言っても本番行為…つまりセ○クスはダメなんだけどね。お口でとか手でとか、あとは素股とか。珍しいところじゃオプションでマタノトビラ(後)を使って、ってのもあるわ。そうそう。本番行為は禁止だけど、派遣されて来る女の子の中にはお金次第で…って子もいるらしいわよ?ま、バレたらヤバいんでしょうけどね。」

 

「にこ!だからダメって言ったでしょ!これじゃいよいよ運営さんに怒られちゃうわ!それに呼ぶならデリ○ルじゃなくてせめてM○感のお店にしなさい!アレなら当たりを引けば本場の女王様に調教してもらえるわよ!唸る荒縄!冴え渡る鞭!迸る蝋燭!SMルームのあるラブホテルになら大型の器具もあるわ!三角木馬に磔台!他にもきっと色々な道具も…あぁ!ス♪テ♪キ♪ゲヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ……。」

 

「アホか!!!デリ○ルよりもよっぽどM○感なんてアンタの方がヤバいこと言ってるでしょ!三角木馬とか磔台を使いたいならことりの家の地下室か理事長室の隠し部屋にでも行きなさい!」

 

『はぁ……ソッチ系の話題だったのね。デリ○ル?でもM○感?でもどっちでもいいから、早くそのチラシの電話番号に電話して魔法使いを呼んじゃってよ。 また時間が押してきてるわよ?』

 

「わかってるわよ!電話番号は…○○○の○○○○で○○○○ね。」

 

真姫に急かされた私は、なぜかポケットに入っていたままだったスマホでチラシに書かれていた電話番号に電話したんだけど、数回のコールで電話に出たのは……。

 

[は~い♪お電話ありがと~ございま~す♪派遣魔法使い、略してデリまほ♪で~す♪]

 

………やっぱり希だったわ………。

 

「どうせアンタが来るんでしょ!フリーでいいわ!デリまほでもデリ○ルでもなんでもいいから早く来なさい!じゃないとアンタのそのムダにデカイ乳もぎ取るわよ!」

 

ちょうど絵里もいるから、絢瀬流緊縛術で縛らせて逃げられなくしてから、じっくりとそのデカイ乳をもぎ取ってやるわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だから荒縄は国産の藁で職人が編んだモノがいいのよ!肌に喰い混んだときの肌触りが違うわ!私が愛用しているとっておきをにこにも貸してあげるから試してみない?」

 

国産の藁で編んだ荒縄ってナニよ!

 

荒縄に国産とか外国産とかあんの?!

 

荒縄ならなんか外国産の方が荒そうで良いような気もするけど…?

 

そこまで違うのかしら?

 

……絵里がそこまで進めるなら……ちょっとだけなら…たまになら…かるーくなら…そらになら…し、縛られても……

 

「いいワケあるか!いらないわよ!荒縄なんて!しかも私が愛用しているとっておきを貸してあげるから試してみない?ってことはアンタが使ったヤツなんでしょ!そんな中古の怪しい汁が付いてそうな荒縄なんて絶対にイヤよ!貸すなら貸すで新品の荒縄を貸しなさい!」

 

危なかったわ!どえーむちかの口車に乗って私まで怪しい世界のトビラを開いてマゾヒストの世界に足を踏み入れるとこだったわ……。

 

ところで…なんで私達って荒縄の話なんてしてたんだっけ?

 

ナニかを…誰かを待ってたような…。

 

「ぴんぽーん♪」

 

は?ぴんぽーん?

 

このおんぼろ屋根裏部屋にチャイムなんてあったかしら?

 

ってか誰よ?意地悪な継母の大魔王ことりと意地悪な継母の娘の勇者な穂乃果とスナイパーな海未はお城のパーティーに行ってるハズだから、この家には私とネズミの絵里しかいないんだけど…。

 

ボロい装備で低レベルで主婦な私なんかに訪ねてくる酔狂なヤツもいないしね。

 

そんなヤツ……ん?訪ねてくる?

 

シンデレラに訪ねてくる?

 

…………ああぁぁぁぁっ!!!わ、忘れてた!そうよ!魔法使いを呼んだのよ!デリまほよ!デリまほ!

 

ようやく来たのね!

 

これでいよいよ私のターンが始められるわ!

 

クックックッ……首を洗って待ってなさいよ…大魔王ことり!

 

私の美貌と魔法使いの希の例の謎パワーでこの国を乗っ取って、散々邪魔をしてくるアンタをコロッと公開処刑にしてやるわ!

 

「鍵なんてかかってないわ!魔法使い!さっさと入ってきなさい!」

 

「へいへい。ったく相変わらずにこちゃんは身も蓋もねぇな…。」

 

「まぁにこっちやしね?ほんならお邪魔するなぁ~♪」

 

そんな言葉とともに屋根裏部屋に入ってきたのは……

 

「えっ?!そ、そら?!なんでアンタがここに来てるのよ!アンタは王子様じゃ!」

 

そう!暗緑色のローブを着たそらと、薄い紫色の魔法少女コスを着た希(その程度でもう私は突っ込まないわよ!)だったわ!

 

希が魔法使いで来るのはわかっていたけど、なんでそらも一緒なの?

 

なんでそらがここに!ボロい屋根裏部屋に来てんのよ?!

 

そらは王子様でしょ?!王子様はお城でシンデレラのことを待ってるんでしょ?!

 

違うの?!もしかして私の知ってるシンデレラって違うの?!

 

「お待たせしてもうてほんま堪忍なぁ♪派遣魔法使いのデリまほから派遣されてきたん特級魔法使いののぞみんやで~♪」

 

「同じく派遣魔法使いのデリまほから派遣されて来た1級魔法使いのソラだ。」

 

「魔法使い役はソラと希の二人なのね。」

 

『にこちゃん。魔法使いも来たんだし早くお願いを叶えてお城に行っちゃって。』

 

「ちょっと待て!アンタ達はそらが魔法使い役って疑問に思わないの?!このお話の目玉は誰が王子様のそらと幸せになるかじゃない?!」

 

「始める前に真姫に頼んでたんだよ。王子様だけは絶対に止めてくれってな。俺ってホラ?王子様ってガラじゃねぇーし。世襲制の権力者とか反吐が出るくらいにキライだしな。」

 

「それじゃ王子様は誰がやってんのよ!」

 

シンデレラは私。

 

真姫は天の声。

 

意地悪な継母ファミリーはことり、穂乃果、海未。

 

ネズミは絵里。

 

魔法使いはそらと希。

 

残りは花陽と凛二人ね。

 

男装するなら体系的には花陽よりつるぺったんな凛の方が似合いそうだけど……。

 

『王子様役は花陽よ。でも花陽はもう王子様じゃないんだけどね。』

 

「花陽が王子様?まぁ残りは花陽か凛しかいないけどで…。それにもう花陽は王子様じゃない?それってどう言う意味よ?」

 

お米の食べ過ぎでクーデターでも起きたのかしら?

 

「簡単なお話やねん。花陽ちゃんな王子様はパン食を推奨してた王様を無理矢理に退位させて、代わりに自分がこの国の王様になったんよ。」

 

「国王になったあの米狂いは国中に米食を推奨…いや、アレは推奨なんて生易しいレベルじゃねぇーな。アレは…そう強制…強制だな…で、その米食に逆らってパン食のままなヤツらは………。」

 

「処刑してるのね!花陽!なんて恐ろしい子!せめて処刑じゃなく拷問にしてあげればみんな喜ぶのに!えりーちか…激しく責められちゃったら悔しいけど感じちゃうわ♪」

 

「それで喜ぶのは絵里さんだけだろ。」

 

「そらっち。どえーむちかはほっとき。構いすぎるとなつかれて毎日郵便受けに荒縄入れられるで?」

 

お米を食べないだけで処刑とか拷問ってどんな国よ!

 

よくそれでクーデターが起こらないわね?

 

『処刑じゃなくて田んぼで強制労働よ。立派な農家さんになったら釈放されるらしいわ。でも釈放されてもほとんどの人がそのまま国営の田んぼに残るんですって。』

 

そりゃ立派な農家になったら今まで自分が作り上げた田んぼから離れたくないでしょうね。

 

そっか…花陽が王子様役で王様を退位させて自分が王様になってお米を普及させてるか、この家の台所にもあんなに大量のお米がストックされてたのね。

 

うん。なんかホント……

 

「心底どーでもよくなってきたわ。だから魔法使い…にこの…ニコデレラのお願いを叶えてちょうだい。」

 

「「へい!よろこんで!」」

 

へい!よろこんで!って!居酒屋か!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「システム起動…IFS接続。それにしてもモビルスーツじゃなくて魔導甲冑…“マギウススーツ”、か…。これってくたばれファンタジー!ってヤツね。」

 

花陽の溢れ出したお米への愛情のせいで王子様不在になったシンデレラの物語。

 

その歪んだ物語を終わらせるために、私が魔法使いに頼んだお願い。

 

それは花陽からこの国を奪って、私のモノにすることだったわ。

 

そのためには力が必要…。

 

だから魔法使いに用意させたのよ。

 

人型機動兵器を。

 

ホントはモビルスーツを頼んだんだけど、今回のシンデレラはファンタジー世界が舞台だからダメって天の声の真姫に言われちゃったのよ。

 

そこで悪知恵を働かせたのが希のヤツよ。

 

剣と魔法のファンタジー世界なら、魔力で動く人型機動兵器ならいいでしょってことでゲームマスターでもある真姫を誤魔化したのよ。

 

そして私達に用意させれたのが今乗り込んでいるこの魔導甲冑(マギウススーツ)”ハイ・モック“。

 

なんでハイ・モックなのかは突っ込まないでね?

 

他の量産機だと色々と派閥争いがあったり、ガンダムタイプだとそらが乗りたがらなかったり、ホント色々と面倒なことになっちゃうのよ。

 

モックなら特に当たり障りないから、今回はモック系で統一しちゃったの。

 

私だってモックなんてダサいからイヤよ?

 

せっかく後期ガンプライブ用に”禍(まがつ)にこ“を改修してパワーアップさせた”オーバーロード“に乗り換えたばかりなんだから、そっちを使いたいわよ。

 

モックで喜ぶのはモックスキーな海未だけよ…まったく…。

 

[[こちらソラ。出撃準備は完了だ。]]

 

[[同じくのぞみん♪こっちも出撃準備は万端やで♪]]

 

魔法使いの二人…そらと希もアフターサービスで私達の革命軍に参加してくれるんですって。

 

うん。アホみたいに強いそらとビルダーとしてはたぶん最高クラスの希が私達に味方してくれるのは心強いわね。

 

[[こちらブリッジの絵里よ。“クイーンニコデレラ”も戦闘体制に移行したわ。あと最大望遠で確認したんだけど、こちらの進路上に王国軍が展開し始めたわ。数は多そうだけど使ってるマギウススーツはみんな旧式のただのモックばかりね。敵軍の指揮官は…鳥のパーソナルマークが付いてるバスターライフル装備のモックが見えるから、指揮官はたぶんことりね。]]

 

ネズミの絵里は白馬になってカボチャの馬車を引っ張って…じゃなく、革命軍の旗艦”陸上戦艦クイーンニコデレラ“の艦長をお願いしたの。

 

対価は今度の週末に絵里の買い物に付き合うこと。

 

どうせアダルトショップで新しいオモチャとか鞭とか蝋燭とか荒縄とか見に行くんでしょ?

 

プレイに付き合うならどうしようか考えたけど、エロアイテムの買い出しくらいなら対価とか言わなくても付き合うわよ。

 

[[にゃ…やっぱりあのイカれた大魔王が出てきやがったにゃ。ニコデレラ!聞こえてるかにゃ!約束通り凛は王国軍を裏切って協力してるんだから、お米に取り憑かれておかしくなったかよちんの命だけは助けてほしいにゃ!]]

 

そして私達の革命軍に加わった元王国軍近衛兵団の団長の凛。

 

取り引きをしてこっちに裏切らせたのよ。

 

そう…花陽の命と引き換えにね。

 

王族を生かしておくと、後で面倒なことになりそうだけど、そこはいくらでもやりようはあるわ。

 

それに花陽は無駄に色々な知識を蓄えてるから、生かしてこちら側に取り込んでおけば、革命後に役に立つはずよ。

 

戦争は終わったあとも大変なのよ。

 

勝つだけじゃダメなの。

 

「わかってるわよ。安心しなさい、凛。このニコデレラ様は約束は守る女よ。花陽が余計な反乱を企てなきゃ農水大臣のポストだってあげるわ。そうすればまたあの子の大好きなお米にまみれた生活が送れるわよ。」

 

[[その言葉、今は信じるにゃ!]]

 

[[にこっち?そろそろ…。]]

 

どうやら時間が来たようね。

 

「ん。そうね…ゴホン……全軍に告げる!機は熟したわ!今こそ我ら貧困に喘ぐ庶民の力を!お米に狂った米王花陽と享楽に耽るイカれた貴族どもに見せつける時よ!虐げられてきた全ての貧しき人々よ!ニコデレラの名のもとに!全てを蹂躙しなさい!全てを取り戻しなさい!全てを奪いなさい!栄誉も!栄華も!栄光も!全てを我らが手に!さぁ!行くわよ!!!全軍!出撃!!!」

 

[[旗艦クイーンニコデレラより各機へ!目標は王国軍最高指揮官の意地悪な継母の大魔王ことりよ!前衛の意地悪な継母の娘の勇者穂乃果はアホだからそこまで気にしなくてもいいけど、姿が見えない意地悪な継母の娘のスナイパー海未には気を付けて!スキを見せれば容赦なく狙撃してくるわよ!]]

 

[[戦場でスナイパーを…海未さんを敵にする、か…。まさかこんな日が来るなんて思わなかったよ……仕方ねぇーか!にこちゃん!海未さんは俺が何とかする!にこちゃんはとにかく前へ!穂乃果を突破してことりさんを!希さん!凛!にこちゃんを頼むぞ!]]

 

[[りょ~かい♪うちにまかせときぃ♪]]

 

[[ニャッハァァァ!!!凛にまるっと任せるにゃ!!!]]

 

「そら…希…凛…ありがと!みんなに私の背中!任せるわよ!さぁことり…今日こそ決着をつけてヤるわよ!!!」

 

薔薇色の未来のために!

 

絶対に勝つわよ!みんな!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『こうして意地悪な継母の率いる王国軍を撃ち破ったニコデレラ達は、そのまま武力で米王を退位へと追い込んで国を乗っ取り、しばらくの間は幸せに暮らしました。めでたしめでたし。』

 

仮想世界から帰ってこれなくなる…なんてこともなく、無事にシンデレラを演じきって帰ってきた私達は、真姫と西木野グループ映像部門が編集した”ニコデレラ“をさっそくみんなで見たんだけど……。

 

「「「「「「「「「アレ?!一番盛り上がったバトルシーンは?!えっ?!まさかの全カット?!」」」」」」」」」

 

そう。

 

完成した”ニコデレラ“は物語終盤の魔導甲冑”マギウススーツ”同士の大規模戦闘シーンがバッサリとカットされてたの!

 

「ちょっと!なんでよ!私がことりを圧倒してボコボコにしてやったあの爽快なバトルシーンは?!」

 

「ちゅん!にこちゃん!ウソはいけません!あのバトルはニコデレラが負けちゃったら物語が終わらないからって、ことりがわざとにこちゃんに負けたんですぅ~!ことりはにこちゃんなんかにあっと~もぼこぼこにもされてません!」

 

はぁ?!ナニ言ってんのよ!この鳥娘は!

 

アンタが同機種対戦でこの私に勝てるわけないでしょ!

 

アンタは”エルブランシュ“の”モード:ノワール“を使ってようやく私とまともに戦えるんでしょうが!

 

「真姫?恋人同士なのに敵味方に別れてしまった私と青空が戦うバトルシーンはどうなったのですか?私が演じた青空の恋人の狙撃手と青空演じる反逆の騎士が戦場で再開して愛するが故に殺し合い、そして最後には互いの機体を大破させて脱出して抱き締め合う…あの甘く切ない私達のバトルシーンは…?」

 

「オイマテ!海未さん!騎士ってなんだ!騎士って!俺は魔法使いだったよな!しかもナニを勝手に話を盛ってんだよ!機体を大破させてのは海未さんだけだろ!俺はヤられてねぇーよ!」

 

ま、当然よね。

 

狙撃戦なら海未の方がそらよりも上だけど、近付かれたらどうにもならないわよ。

 

一応は海未も近接戦闘はかなりのレベルでイケるけど、それでもそら程じゃないわ。

 

「にゃ!にゃ!凛と希ちゃんが穂乃果ちゃんと戦ったシーンもないよ!」

 

「えーっ!穂乃果の負けたとこなんてなくていいよー!」

 

「穂乃果ちゃんの負けやゆ~ても、ほとんど相討ちやけどね。途中からホノカちゃんと合体?してチート臭い動きする例の“アレ”つこ~ってくるんやもんなぁ…。うちと凛ちゃんとで二人がかりでやうやく相討ちまで持っていくん、めっちゃ大変やったでぇ~。」

 

凛と希はあのとき穂乃果と戦ってたのよね。

 

私をことりのところへ行かせるために“ここは任せて先に行け!”をやってくれたのよ。

 

まぁそれって普通に考えてフラグよね?

 

案の定、穂乃果の奥の手で二人ともヤられそうになったみたいね。

ホノカの力を借りた完全版?の穂乃果だと、私や絵里でも下手するとヤられちゃいそうになるのよ。

 

「みんなはまだちゃんとセリフも出番もあったからいいじゃないですか!花陽なんてセリフも出番も一切ありませんでしたよ!ただお米が好きな王様って会話に出でくるだけなんですよ!」

 

花陽…アンタはカットされたところでも出番なかったわよ?

 

「序盤でグダグダし過ぎよ!二時間じゃアレが限界よ!はい!これでおしまい!完成よ!完成!さっさとタービン幼稚園にこの映像ディスク持ってくわよ!(私の生誕祭のラストバトルだってバッサリとカットされたのよ!希の時も!それなのににこちゃんの時だけラストバトルをヤらせてたまるもんですか!!!平等よ!平等!フン!だ!)」

 

「「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」」」」」」」」」

 

なんでもいいけど…………またこのパターンかい!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

 

 

名前:鳴神 青空

職業:一級魔法使い

副業:サブゲームマスター

称号:“始まりの精霊使い”

Lv:98

HP:9999

MP:9999

 

こうげき:9989

ぼうぎょ:5499

とくこう:9997

とくぼう:3799

かしこさ:9999

すばやさ:9999

こううん:1734

 

アビリティ

高位精霊使いLv10(MAX)

剣Lv10(MAX)

槍Lv10(MAX)

杖Lv10(MAX)

盾Lv10(MAX)

土魔法Lv10(MAX)

雷魔法Lv10(MAX)

★精霊憑依

★超再生

★悪運

ファイターLv10(MAX)

ビルダーLv9

 

 

装備

神撃竜の杖剣

“BREAKER”

ソルジャーローブ

防塵ゴーグル

アーミーブーツ

GPベース

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

名前:東條 希

職業:特級魔法使い

副業:サブゲームマスター

Lv:99

HP:9999

MP:9999

 

こうげき:9999

ぼうぎょ:9999

とくこう:9999

とくぼう:9999

かしこさ:9999

すばやさ:9999

こううん:9999

 

アビリティ

★管理者権限

杖Lv10(MAX)

軽盾Lv10(MAX)

全属性魔法Lv10(MAX)

★ハイパームテキ

★ポーズ

★妄想具現

ファイターLv5

ビルダーLv9

 

 

装備

世界樹の杖

世界樹の軽盾

まじかるぷりてぃ~どれす

ぷりてぃ~きゅあきゅあヴェール

ぷりてぃ~ぐりーぶ

GPベース

 

 

 

 

 

 

 

 

名前:小泉 花陽

職業:王様

副業:農家

称号:米王

Lv:99

HP:9999

MP:9999

 

こうげき:1

ぼうぎょ:9999

とくこう:1

とくぼう:9999

かしこさ:6387

すばやさ:3865

こううん:?

 

アビリティ

精霊使いLv7

稲作Lv10(MAX)

鍬Lv10(MAX)

水魔法Lv10(MAX)

土魔法Lv10(MAX)

★品種改良

★土壌改良

ファイターLv5

ビルダーLv8

 

 

装備

オリハルコンスコップ

大地の鍬

精霊王の農作業着

王者の麦わら帽子

神長靴

GPベース

 

 

 

 

名前:星空 凛

職業:近衛兵団団長

副業:ネコ

称号:まじえんじぇー

Lv:99

HP:9999

MP:9999

 

こうげき:9999

ぼうぎょ:9999

とくこう:1

とくぼう:3493

かしこさ:10

すばやさ:9999

こううん:9999

 

アビリティ

槌Lv10(MAX)

剣Lv10(MAX)

盾Lv10(MAX)

風魔法Lv10(MAX)

雷魔法Lv10(MAX)

★野生の勘

ファイターLv6

ビルダーLv3

 

 

装備

はがねのつるぎ

てつのたて

てつのよろい

てつのかぶと

サンダル

GPベース

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次は9月のことりさん生誕祭…。
まだしばらく時間があるので今のうちに本編のストックを…!
そんなことりさん生誕祭「sweet & danger holiday」はとある喫茶店を舞台としたことりさんとソラとオカマのお話になる予定です。

次回更新予定は月曜に本編更新を予定しております。
金曜更新は本編のストック状況により更新いたしたいと思います。
一周年&100話到達記念は…どうしましょうか…。

今後ともガンプライブを何卒よろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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2017 高坂穂乃果生誕祭特別編「ありふれた幸せな一日」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

神様転生するのならば特典として現状のポケモン・ムーンのBOX内のすべてのポケモンを持ってポケモンの世界に行きたいQooオレンジでございます。

さて、本日8月3日日は我等がμ'sのリーダー、高坂 穂乃果ちゃんの生誕祭でございます。
本日は穂乃果ちゃんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりました穂乃果ちゃん生誕祭特別編をお送りいたします。

時間軸は現在の本編から少し未来の…穂乃果ちゃんのお誕生日当日のお話となっております。


それでは 2017 高坂穂乃果生誕祭特別編「ありふれた幸せな一日」 はじまります。





















「にこちゃん!こっちはコロッケも揚げ終わったぞ!コイツで揚げ物は一通りは完了だ!そっちは!」

 

みんな!おはよー!こんにちはー!こんばんはー!

 

私!音ノ木坂学院ガンプラバトル部!チーム“μ's”所属のスクールファイター!高坂 穂乃果だよ!

 

あは♪なーんてね♪ごめん♪ごめん♪今のはウ♪ソ♪

 

私はね?穂乃果だけど穂乃果じゃないの。

 

でも私は穂乃果じゃないけど私も穂乃果なんだよ?

 

あはは♪穂乃果だけど穂乃果じゃないとか、穂乃果じゃないけど穂乃果とか、みんなはナニ言ってるかわかんないよね?

 

みんなが真姫ちゃんみたいにイミワカンナイ!ってなってるのも当然なんだけどね♪

 

まだ本編じゃ私はたまーにしか出てきてないから、ここでちょっとだけ自己紹介しておくね?

 

私は”ホノカ“。

 

みんなご存じ可愛いアホの子な“高坂 穂乃果”の中にいるもう一人の人格なの。

 

ホノカはね?穂乃果が小さい頃に色々とあって、この世界に…穂乃果の中に生まれたんだ。

 

そんなホノカはなんとびっくり!本体はアホの子の穂乃果なのに、スッゴい頭が良いんだよ!

 

そら君とか真姫ちゃんとかに負けない位にお勉強出きるんだ!

 

テストだって私が受ければ毎回100点なんだよ!

 

ぶっちゃけちゃうと、あの“アリージーニアス”のニルスさん位には頭が良かったりしてるんだよね♪

 

なんで穂乃果なのにホノカがそこまで頭がいいかって言うのはね?私が生まれた頃に穂乃果が考える事を放棄しちゃったから、その分の思考領域をホノカが使わせて貰ってるからなんだよね。

 

本来ならヒトが使用している思考領域と、普段はヒトが使用していない思考領域。

 

ホノカは穂乃果の脳の思考領域を100%使えるんだよ♪

 

まぁヤりすぎちゃうと反動で脳に負荷が掛かりすぎちゃって、ヤバいレベルの頭痛で穂乃果が酷い事になるんだけどね。

 

ホノカは頭が割れる位の頭痛なら平気だけど、穂乃果は痛いのキライだから、ホノカは穂乃果が眠ってる時や穂乃果じゃどうしようもない時以外は前に出てこないんだ。

 

「ちょっと!私を誰だと思ってんのよ!問題ないに決まってるでしょ!サンドイッチもバッチリ!グラタンも時間通りに焼き上がるわ!」

 

それにしても…さっきからそら君達は忙しそうにお料理とか準備してるけど、ナニかあるのかな?

 

………なーんて、穂乃果みたいに的外れな事はホノカは言わないよ?

 

今日は8月3日…何の日かみんなはわかるかな?

 

うん!今日はね!穂乃果の生まれた日…穂乃果のお誕生日なんだよ!

 

だからみんなは穂乃果のお誕生日パーティの準備をしてくれてるんだよね!

 

穂乃果が起きたときにびっくりする様に内緒で準備中なんだね。

 

うん。これってサプライズパーティだね♪

 

でもサプライズパーティだからって真姫ちゃんの所の怪しいお薬で穂乃果を眠らせて、荒縄で縛ってパーティー会場のそら君のおうちに拉致してくるのはやり過ぎな気がするけどね?

 

まぁ怪しいお薬とか荒縄で縛ってとか拉致とか、“μ's”のみんなにとってはいつも通りって言ったらいつも通りなんだけどね。

 

「そら君!にこちゃん!お米も炊けましたよ!花陽厳選の魚沼産コシヒカリにこれまた花陽が日本全国の湧き水を実際に現地に足を運んで飲み比べて探し出したお米に最適なお水を使って!そら君のおうちのお庭に(勝手に)作った竈で付きっきりで端正込めて炊き上けました!穂乃果ちゃんに食べさせるのがもったいないくらいに!オコメマイスターの花陽が自信をもってオススメできる真っ白ツヤツヤの美味しい美味しいご飯ですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

「おうよ!ご苦労サンって!花陽!テメェ!ナニ勝手に人の家の庭に竈なんて作ってんだよ!アホか!絵里さんが置いてった荒縄はまだ余ってんだ!素っ裸にして荒縄で縛り上げて部屋に連れ込んで泣いてダレカタスケェ!って叫び出すまでイカせ続けるぞ!ゴルゥラァァァ!!!」

 

「ソレはソレでドンとこいですよ!そら君!!!花陽のマタノトビラ(前)もマタノトビラ(後)も思う存分むさぼってください!」

 

「そら!花陽!ヤるならあとにしなさい!時間がないのよ!」

 

「ねぇ?にこちゃん?ナニが時間ないの?みんなさっきから忙しそうにお料理とか準備してるけど…人手が必要ならホノカも手伝うよ?」

 

「助かるわ!穂乃果!今は正直アホの手も借りたいくらいなのよ!って?!ほ、穂乃果?!なんでアンタが目を覚ましてんの?!えっ?!えっ?!」

 

「オイ!オイ!オイ!オイ!ウソだろ!なんでもう起きてんだよ!真姫の話だとあの薬であと20分はぐっすりのハズだぞ!おい!真姫!どーなってんだ!不良品か!失敗作か!金返せ!」

 

「う"ぇぇぇえ?!そんなはずないわ!この日のために西木野製薬のラボで何回も色んな人に人体実験を繰り返して完璧に仕上げたのよ!宇宙人にも地底人にも妖怪にも吸血鬼にも効くくらいにあの薬…“拉致るんデス♪”は完璧に仕上がってるわ!“拉致るんデス♪”を飲んだら解毒剤でも使わない限り、時間前に目を覚ますなんてあり得ないわ!アホだから?アホだから薬の効果が薄かったの?!ナニよそれ!イミワカンナイ!」

 

“拉致るんデス♪”って西木野製薬の怪しいお薬シリーズは相変わらず頭の悪いネーミングしてるね。

 

「ん?お薬?あぁ…そっか。だから今の時間は起きてるハズのほのかが寝てるんだね。うん。大丈夫だよ、真姫ちゃん。お薬は完璧に効いてるから。穂乃果はまだ寝てるよ?私はホノカの方だよ。ほら?私ってほのかの意識が眠ってるときは自由に出てこれるから♪」

 

「ホノカ?あっ!もう一人の方ね!そっか…いつもの穂乃果が眠ってるときはホノカが自由に前に出て来れたのよね…忘れてたわ。」

 

「穂乃果じゃないならなんでもいいわ!ホノカ!アンタも手伝いなさい!穂乃果が目を覚ますまであと20分しかないのよ!」

 

うーん…飾りつけは中途半端だし、お料理はまだ盛り付けしてないし、ケーキも無いね?

 

ケーキはことりちゃん辺りが作って持ってくるのかな?

 

それならたぶん海未ちゃんも一緒だね。

 

絵里ちゃんや希ちゃん、凛ちゃんは飲み物の買い出しかな?

 

にこちゃん。アホの手も借りたいって言ってたけど、この様子だと確かにあと20分じゃちょっと間に合わなそうだもんね。

 

「穂乃果が起きるまでホノカがお手伝いするのは別に良いんだけどさ?」

 

「ナニよ!言いたいことがあんなら早くしなさい!時間が惜しいわ!」

 

「とりあえずはホノカの荒縄をほどいてくれないかな?さっきからお股に荒縄が食い込んじゃって動く度に擦れちゃって。絵里ちゃんみたいなマゾじゃないけど、ホノカだって女の子なんだからアソコが擦れちゃうとエッチな気分になっちゃうよ?それとも…このまま縛ったままでホノカとエッチなことしちゃう?ね?そーら君♪」

 

「………ソイツは魅力的な提案だな…けど今日はヤんねぇーよ。ゴルゥラァ!ほどいてヤるからさっさと手伝え!」

 

「ざーんねん♪それじゃホノカとエッチなことはまた今度♪ね♪」

 

さぁーって♪穂乃果のお誕生日パーティのために♪ホノカも頑張って準備しちゃおっかな♪

 

うん!ファイトだよ!なーんてね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「たっだいまー!ジュースいっぱい買ってきたにゃー!」

 

荒縄をほどいてもらって、そら君達のお手伝いをしていると、玄関から元気に“ただいま!”って言いながら凛ちゃんが帰ってきたの。

 

やっぱり凛ちゃんは飲み物の調達係だったんだね。

 

ホノカの推理は大正解だね♪

 

「お持ち帰りやと20%引きのピザもあるで~♪」

 

両手に重そうなペットボトル満載のビニール袋をぶら下げた凛ちゃんの後ろからは、四角い箱を両手で持った希ちゃんが入ってきたんだ。

 

うん♪ピザのチーズとトマトソースの良い匂いだね♪

 

あっ!でもチーズの匂いはにこちゃんが作ってるグラタンの匂いかも?

 

あは♪ピザの匂いでもグラタンの匂いでも、どっちでも美味しい匂いだからなんでもいっか♪

 

「そしてもちろん!今日のメイン!みんなからのプレゼントって渡す高級荒縄も買ってきたわよ♪国産の藁で職人が1本1本丁寧に編み上げた至高の逸品よ!素晴らしすぎるわ!ハラショー♪」

 

最後に入ってきたの絵里ちゃんだけど…穂乃果のお誕生日プレゼントに荒縄?

 

絵里ちゃんならお誕生日プレゼントに荒縄を買ってくるって思ってたけど、まさかホントに荒縄を買って来ちゃったんだ?

 

みんなからのプレゼントって言ってたから、たぶんみんなでお金を出しあったんだろうけど…これは完全にプレゼントを買いに行ってもらう人選ミスだね。

 

誰に買いに行ってもらえば1番まともなプレゼントを買ってきてくれたかなぁ?

 

ことりちゃんは………うん。ダメかも。

 

ことりちゃんなら穂乃果には必要ないエッチなおもちゃとか買ってくるよね。

 

海未ちゃんは………うん。ダメだね。

 

海未ちゃんは辞書とか買ってくるよ。

 

辞書なんてお誕生日プレゼントにもらっても、穂乃果は嬉しくないよね?

 

花陽ちゃんは………まぁお米だね。

 

ハズレじゃないけど…うん。微妙だね。

 

凛ちゃんは………カップラーメンになりそうだね。

 

大量のカップラーメンはあんまり嬉しくないかな?

 

真姫ちゃんは………自分でお金足して無駄に高価なブランド物とか買って来そうだね。

 

高価なブランドって普通の女の子なら嬉しいんだろうけど、穂乃果ってブランド物とかあんまり興味ないしなぁ…。

 

希ちゃんは………確実にネタに走るよね。

 

希ちゃんって“μ's”では良識ある方だから、真面目に選べば穂乃果が喜ぶプレゼントを選んでくれそうだけど、絶対に真面目には選ばないよね?

 

希ちゃんってネタに生きてるから仕方ない…のかな?

 

絵里ちゃんはさっき自分でも言ってたけど荒縄だよね。

 

花陽ちゃんにお米と絵里ちゃんに荒縄は“テッパン”ってヤツだよね?

 

あっ!でも絵里ちゃんなら低温蝋燭かもしれないね!

 

まぁ荒縄でも低温蝋燭でも、どっちにしろ絵里ちゃんが選ぶのはSMに使うアイテムだろうなぁ…。

 

穂乃果は今のところはSMプレイなんてしないから、そんなのいらないよ。

 

にこちゃんは………1番まともなプレゼント選んでくれそうだね。

 

“μ's”で1番しっかりしてるのは間違いなくにこちゃんだもんね。

 

あのクソ虫のせいでそら君があんなことになっちゃった時も、にこちゃんは自分の感情をしっかりと制御してみんなを励ましたり指示を出したりしてくれたもんね。

 

あの時はにこちゃんが1番泣き叫びたかったハズなのにね。

 

ホント、強いよね…にこちゃんは…。

 

ホノカはあの強さに憧れちゃうな。

 

でも…ホノカじゃにこちゃんみたいに強くはなれないかな?

 

ホノカは一人じゃナニもできないから…。

 

最後にそら君。

 

うん。そら君なら問題ないね。

 

いつもアホ乃果!って言ってるけど、そら君はホノカと穂乃果の違いがすぐにわかるくらい、穂乃果のことをちゃんと見てくれているし♪

 

そら君ならきっと穂乃果の喜びそうなモノをちゃんと知ってるよ♪

 

「オイマテ!このドM!ハラショーじゃねぇーよ!ハラショーじゃ!なんでプレゼントが荒縄になってんだ!荒縄なんて買って来いなんて俺は一言も言ってねぇーぞ!ってか俺が今日のためにって特別に取り寄せてもらっていた“アレ”はどうした!」

 

「えっ?“アレ”?大丈夫よ?もちろんちゃんと買ってきたわよ?」

 

「にゃ。ソレは問題ないにゃ。でもみんなから集めたお金が余ったからって、凛と希ちゃんが目を離したスキに絵里ちゃんがアダルトショップに向かって爆走し出して気付いたら勝手に荒縄を買いやがってたにゃ。あまりの早業で凛も希ちゃんも止められなかったにゃ。ドMのどえむーちかに追い付けなかったなんて凛はすごい屈辱だよ…。」

 

「は?金が余った?そんなハズはねぇーぞ?“アレ”の代金はラッピング代に消費税込みでピッタリしか渡してねぇんだけど…?」

 

「あぁソレな…あんな?ちょい臨時収入があったんよ♪うちらを路地裏に無理矢理連れ込もうとしてきたアホなナンパ野郎共がおってな?そのアホ共を凛ちゃんが蹴り殺して 「殺してないにゃ!キ○タマ蹴り潰して顔面踏みつけてゴメンサイさせただけにゃ!」 えりちがいつも持ち歩いてる荒縄で華麗に縛り上げて……。」

 

「うふふ♪ちょっと私達に“おイタ”しようとした子達のお財布の中身をね♪残らずぜーんぶ貰っちゃったの♪迷惑料として♪」

 

「ア"ァ"?裏路地に連れ込んでお前らに手ぇ出そうとした、だぁ?へぇ…随分と舐めた真似したクソ虫がいやがるなぁオイ……誰だ?何処のドイツだ?そのクソ虫は?人の…俺の女に手ぇ出すクソ虫なんざ、キ○タマ蹴り潰して顔面踏みつけてゴメンサイさせる程度で済ませられるかよ……1匹残らずバラして魚のエサにしてやる…。」

 

「魚のエサは置いといて…ねぇ?迷惑料にお財布の中身をぜーんぶとか、ソレって大丈夫なのかな?お巡りさんにバレたら不味いんじゃないかなってホノカは思うんだけど? 」

 

そのクソに被害届でも出されたら不味いよね?

 

監視カメラとかのデータならそら君なら簡単に細工しちゃうけど、絵里ちゃんの指紋の付いた荒縄を証拠として残して来ちゃってるから、そこから足が付いちゃうかもよ?

 

ソレに絵里ちゃんの荒縄ならたぶんひとりSMにでも使ってたヤツだろうから、きっと体液も付いてるよね?

 

体液に含まれてる医療用ナノマシンの固有パターンは誤魔化しようがないよ?

 

まぁ、いざとなったら真姫ちゃんトコのアレやソレで上から圧力かけてもらってナニもカモをぜーんぶ“ナカッタコト”にしちえばいいんだけどね。

 

クソ虫共は西木野警備保障の人達にお願いして、お尻を狙ってくる人達が満載のマグロ漁船とかベーリング海の蟹漁船とか海外のヤバめな鉱山とかに再就職を斡旋して貰わなきゃね。

 

うん!やっぱり便利だね!お金と権力と……暴力って。

 

あはは♪ホノカはホノカの大好きな穂乃果のために使えるモノは、お金だろうと権力だろうと暴力だろうと♪なーんでも使っちゃうよ♪

 

ホノカの大好きな穂乃果と穂乃果の大切な人達を傷付けようとするクソ蛆虫共は…ホノカがこの手でみーんな綺麗さっぱり残らず残さずナニもカモ刈り取ってヤる…○ねばいいんだ…クソ虫なんて○ねばいいんだ…そうだよ…クソ虫はクソ虫なんだから○んでもいいんだ…○ね…○ね…○ね…○ね…って!ダメ!ダメ!ダメ!ダメ!

 

だからソレじゃダメなんだって!

 

この前ソレをヤっちゃって海未ちゃんに酷いことしたばっかりじゃない!

 

ホノカは穂乃果と違ってアホじゃないんだから、ちゃんと学習しなきゃ!

 

でも……“μ's”以外は…あとは“μ's”のみんなの家族以外は…正直どうなってもいいかな?

 

やっぱり…そのクソ虫は…あはは♪

 

「にゃ?穂乃果ちゃん?!なんで起きてるにゃ!ハッ!真姫ちゃんのお薬が失敗作だっんだね!」

 

「ソラにも言われたけど失敗してないわよ!“穂乃果”にはちゃんと効いてるわよ!“ホノカ”に効かなかったのは予想外だったけどね!」

 

「ん~…穂乃果ちゃん?やないね。なぁ凛ちゃん。その子はたぶん穂乃果ちゃんやないんやないかな?ホノカちゃんの方やろ?」

 

希ちゃんも最近は穂乃果とホノカの違いがわかるようになってきたみたいだね。

 

スピリチュアルパワーだっけ?なんかスゴいね?

 

「正解だよ♪流石は希ちゃんだね♪ソレもやっぱりスピリチュアルパワーのお陰かな?」

 

「むふふ♪そんなトコやね♪」

 

「んなことどーでもいい!そのクソ虫共を縛り上げて転がしてきたトコに案内しろ!ドドメを刺して埋めてやる!」

 

「わざわざドドメを刺しに行かなくても大丈夫よ。色々と恥ずかしい写真を撮ってきたから♪見てみる?ホラ?初撃で凛がキ○タマ潰しちゃったから、みーんなBiBiっちゃってお○ん○んが残念な事になってたわよ?」

 

「絵里!私たちのユニットの名前を変なことに使わないでよ!」

 

「なんでもいい!生きてんなら…」

 

「はい!ストップ!そら!今日はダメよ!みんなで穂乃果をお祝いしてあげるんでしょ?ねっ?おりこうさんだから…怒らないの?凛も希も絵里も無事よ?大丈夫…誰も傷ついてないから…ね?」

 

「…………フン!わかったよ!ったく……オイ!アホ猫!その荷物重いんだろ!さっさとこっちによこせ!」

 

「凛はアホネコじゃないにゃ!テメェのキ○タマも蹴り潰してやるにゃ!キシャー!」

 

「「「「「「ソレはダメ!キ○タマ潰したら将来的に子供が作れなくなるから絶対にダメェェェェェェ!!!!!!」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちゅん♪ちゅん♪みんな~♪お♪ま♪た♪せ♪♪♪ことりちゃん特製のお誕生日ケーキの到着ですよぉ~♪うふふふ♪穂乃果ちゃんの好きなイチゴをい~っぱい使った特製ケーキなんだよ♪夏場に生のイチゴを手配してくれた真姫ちゃんに感謝だね♪」

 

みんなでワイワイ騒ぎながら、お料理の盛り付けやお部屋の飾り付けをしていると、今度はことりちゃんがおっきなクーラーボックスを両手で抱えてお部屋に入ったきたの。

 

やっぱりことりちゃんはケーキ担当だったんだね♪

 

そら君でも美味しいケーキは作れるけど、今回はにこちゃんと一緒にお料理を担当していたから、ケーキはお菓子作りが趣味のことりちゃんになったんだね。

 

あは♪そら君の作ってくれるお菓子も美味しいけど、ことりちゃんの作ってくれるお菓子も美味しいんだよね♪

 

たまに怪しい食材使ってるときもあるけど…気にしない♪気にしない♪

 

○の○○を丁寧に下処理して、そこに○○を加えて○○に○○させてじっくり熟成させた○○を使うなんて、流石はことりちゃんだよね♪

 

そこにしびれる憧れるぅ♪

 

あっ!でもことりちゃん?両手でクーラーボックス抱えてるのにどうやって扉を開けたんだろ?

 

「遅いわよ!ことり!どこで道草食ってたのよ!このバカ鳥!」

 

「おバカなのはまんじょ~いっちでにこちゃんです♪それに道草じゃないよぉ~♪近道使ってソラ君のおうちにくる途中の裏路地にね?全裸で荒縄で縛られて転がってた変態さんがいたから、ちょ~っとドドメを刺してきたの♪変態さんの息の根はしっかりと止めないとね♪」

 

「ソレって絵里ちゃん達を裏路地に連れ込もうとしたクソ虫だよね?あは♪結局はドドメ刺されちゃったんだね。」

 

「穂乃…いえ、貴女はホノカですね?絵里達を路地裏に連れ込もうとはどういう意味ですか?」

 

あ、海未ちゃんもことりちゃんと一緒だったんだね。

 

そっか♪お部屋の扉は海未ちゃんが開けてあげたんだね♪

 

両手に荷物じゃ無理だもんね!

 

「あは♪気にしない気にしない♪」

 

「気にしないと言われると余計に気になるのですが…。」

 

「ちゅん♪別に変態さんなんてど~でもい~んじゃないかな?だってあの変態さん達…社会的に完全に…うふふふふふふふ♪♪♪」

 

わぁーお!ことりちゃん!ナニしたの?ナニやったの!ナニしちゃったの?!

 

肉体的にじゃなくて社会的にとかステキだよね!

 

肉体的にコロッとしちゃうと苦痛は一瞬で終わっちゃうけど、社会的にコロッとしちゃえば苦痛長持ち♪生き地獄がずーっと続くんだよね!

 

アハハハハハ♪ホノカの大切な穂乃果の大好きな人達に手を出すからバチが当たったんだよ!ざまぁ♪だね!

 

「うん!やっぱりことりちゃんってステキだね!」

 

「ありがと♪ホノカちゃん♪」

 

「この二人は混ぜるな危険ですね。」

 

あは♪海未ちゃん酷いなー♪

 

だってそこに海未ちゃんも混ざるともっと危険になるよね?

 

「同感ね。ほら!ことり!ケーキって生クリームなんでしょ!溶けないように冷蔵庫で冷やしておくから渡しなさい!」

 

「は~い♪」

 

「何はともあれ……これで準備は終わりだな?」

 

そう言うとそら君はお部屋を見渡して最終確認をしながら…

 

「料理は万全!」

 

ケーキを冷蔵庫にしまってきたにこちゃんに。

 

「ケーキも♪」

 

クーラーの他に扇風機も稼動させて涼んでることりちゃんに。

 

「飾りつけも完了よ。」

 

腰に手を当ててドヤ顔をしてる真姫ちゃんに。

 

「プレゼントもおっけ~やで♪」

 

鼻めがねをつけた希ちゃんに。

 

「荒縄もオッケーよ!」

 

いつも通りに荒縄を片手にハラショーしてる絵里ちゃんに。

 

「ご飯もオッケーです!」

 

さっそくお茶碗にご飯を盛り付けてる花陽ちゃんに。

 

「ラーメンは…ないにゃ…。」

 

ラーメンがなくてしょんぼりしてる凛ちゃんに。

 

「そう言うと思いましたので…どうぞ、凛。カップラーメンですが一応は買ってきましたよ?」

 

買い出しの袋からカップラーメンを取り出した海未ちゃんに。

 

「さぁーって…そんじゃちょいと穂乃果のヤツを驚かしてやるか!」

 

みんなにクラッカーを渡したの。

 

「うん♪準備は万端だね!それじゃ…穂乃果を起こすね?って真姫ちゃんのお薬って時間がくれば勝手に目を覚ますんだっけ?」

 

「えぇ。そろそろ時間だと思うけど。」

 

「あっ!ホントだ!穂乃果が起きたよ…うん…オハヨ♪穂乃果♪ちょっとだけ待っててね?みんな!いいかな?穂乃果と変わるよ?…………あれ?ここって……そら君のおうち?なんで穂乃果?そら君のおうちにいるの?」

 

ホノカが目を覚ました穂乃果と入れ換わると、穂乃果は周りの状況に戸惑ってキョロキョロしてる。

 

んふっふー♪さぁーって♪サプライズのはじまりはじまり♪

 

「「「「「「「「「ハッピーバースデー!穂乃果!!!」」」」」」」」」

 

(ハッピーバースデー♪穂乃果♪)

 

ホノカは穂乃果と入れ換わっちゃったから、みんなと一緒にクラッカーをパンパンできないのがちょっと残念かな?

 

「えっ?えっ?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

穂乃果♪お誕生日おめでとう♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にこちゃんのグラタンもそら君のコロッケも希ちゃん達が買ってきてくれたピザもことりちゃんのケーキも!みーんなおいしかった!!!穂乃果はもうおなかいっぱいだよ!」

 

「私の特製グラタンが美味しいのは当たり前でしょ!」

 

「あれ?花陽のご飯だけノーコメント?!」

 

あは♪美味しいモノいっぱい食べれて良かったね♪穂乃果♪

 

でもちょっと食べ過ぎだよ?

 

また太っちゃってバトルコスチュームが入らなくなっても知らないよ?

 

「そらっち♪そろそろ本日のメインイベントにせ~へんか?」

 

みんなでワイワイ騒ぎながら美味しいお料理を食べて、ケーキを食べ終わってゆっくりお茶を飲みながらまったりし始めると、タイミングを見計らって希ちゃんがメインイベントにしよって言ってきたの。

 

今日のメインイベントってたぶんさっき希ちゃんと絵里ちゃんと凛ちゃんが買ってきたヤツだよね?

 

そう♪穂乃果へのお誕生日プレゼント♪

 

個別で用意したプレゼントとは別に、みんなでお金を出しあって準備したお誕生日プレゼントはそら君が手配したんだよね?

 

なんだろうね?

 

中身はホノカも知らないから楽しみだよ!

 

「だな。んじゃ絵里さん…」

 

「ソラが選んで手配したんだから、ここはソラから穂乃果に渡してあげるべきよ?」

 

「は?俺が?いや、ほら?そーゆーのって俺のガラじゃねぇーし。」

 

あ♪そら君ったら照れてるんだ♪

 

かわいいなぁ~♪

 

「はぁ…青空は女心がわかってるようでわかっていませんね…。仕方ありません。ここは日本に古来より受け継がれてきた伝統芸の出番ですね。ではまずは言い出しっぺの私から……青空が嫌なのならば、みんなから穂乃果へのプレゼントは私が代表して…。」

 

「は~い♪次はことりのばんだよ♪ちゅん♪待って!海未ちゃん!プレゼントを渡すなら穂乃果ちゃんへの愛が溢れてることりが!」

 

「三番手は私かしら?それじゃ…あら?代表なんて言われたらこの賢い可愛いエリーチカしかいないんじゃない?ここは私が…。」

 

「4番バッターはこの私よ!ごほん……フン!ドMがナニは言ってんのよ!ここは大銀河宇宙No.1アイドルスクールファイターのこのにこにー様が!」

 

「それじゃ次は私が行くわね。ねぇ、にこちゃん?寝言は寝てから言ったら?ソラがイヤなら…仕方ないから私が変わってあげるわよ?し、仕方なくなんだからね!」

 

「六番はキャッチャーの希さんやで♪真姫ちゃんは相変わらず安定のツンデレさんやね♪せやけどここはうちが行っとこ~か?」

 

「七番!ショート!星空 凛!はーい!凛が渡したいにゃ!」

 

「は、八番!ライト!小泉 花陽!はーい!花陽も渡したいです!」

 

あっ!ホノカ!知ってるよ!

 

これってアレだよね?ダ○ョウ倶楽部的なヤツだよね!

 

なんか野球ネタも混ざってるけど、どーぞ!どーぞ!ってヤるんだよね♪

 

「「「「「「「「チラッ♪チラッ♪」」」」」」」」

 

ホラ!やっぱり♪

 

そら君が乗ってくるのをみんな待ってる!

 

「…………チッ…ソレをヤられちゃ日本人なら乗っかるしかねぇーよなぁ…しゃーねぇ…それじゃ俺が!」

 

「「「「「「「「どーぞ!どーぞ!」」」」」」」」

 

「あっ!ダチ○ウ倶楽部!そら君が上○さんの役なんだね!!」

 

「ダチ○ウ倶楽部をバカにすんなよ!アホ乃果!」

 

「むっ!穂乃果はアホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!」

 

「青空。いつものやり取りは後でいいので、早く穂乃果に…。」

 

「ん、了解。穂乃果。」

 

「?なーに?そら君?」

 

「ほれ。俺達全員からの誕生日プレゼントだ。」

 

「誕生日…プレゼント…?誕生日プレゼント…誕生日プレゼント!!!うわぁ!ありがとう!ねっ!ねっ!開けていい!」

 

「おうよ。開けちまえ。」

 

「うん!それじゃ……あっ…これって…!」

 

そら君が穂乃果に手渡したのは、綺麗にラッピングされた小さな箱。

 

その中に入っていたのは…。

 

「これって…GPベースだ!」

 

オレンジ色の新品のGPベースだったの。

 

「うん♪穂乃果ちゃんの新しいGPベースだよ♪」

 

「アンタ、まだアミュセンで無料で貰えるノーマルのGPベース使ってたわよね?」

 

「穂乃果ちゃん。うちらの限定モデルのGPベースをいっつもジーッとみとったから。」

 

「みんなで相談して穂乃果にも限定モデルのGPベースをって話になったの。」

 

「そのGPベースは今日から数量限定で販売される激レアなモデルなんですよ!激レアですよ!激レア!」

 

「中身も最新式だにゃ!ぶっちゃけ凛には中身とかよくわかんにゃいけど。」

 

「本来ならばそのGPベースは既に予約が締め切られていたのですが…。」

 

「穂乃果にはこれしかないって言って、ソラが色々と駆け回って押さえてくれたのよ。」

 

「ソイツの名前は“HEART to HEART”。今日から穂乃果…お前の、お前だけのGPベースだ。」

 

「そら君…みんな………。」

 

オレンジ色のGPベース“HEART to HEART”

 

穂乃果はソレを大事そうに胸元に抱き寄せて、そっと目を閉じて嬉しさを噛み締めてるみたいだね。

 

嬉しくて嬉しくて心の中がスゴいことになってるのが恥ずかしいからって、私への…ホノカへのリンクを切っても、私にはわかっちゃうよ?

 

だって私も…ホノカも“穂乃果”なんだから♪

 

穂乃果が嬉しいことはホノカだって嬉しいんだよ♪

 

良かったね♪穂乃果♪

 

「みんな!あのね!あのね!ありがとう!穂乃果!ずっと大切にするね!ずっと!ずっと!ずぅぅぅぅぅぅぅと!」

 

こうしてみんなが穂乃果のために準備してくれたサプライズお誕生日パーティは終わったんだ。

 

みんなで…10人で一緒に居られるのって幸せだよね。

 

とっても…とっても…。

 

でも…もしもあの日……そら君が居なくなっちゃってたら…ことりちゃんが遠くに行っちゃっていたら…海未ちゃんを傷付けたままだったら…私達には…“μ's”にはこんな日は来なかったんだろうな…。

 

もしも…あの日…1つでもボタンをかけ違えていたら…穂乃果は…ホノカはどうなったんだろう…。

 

こんな幸せな時間を味わっちゃうと…そんなことを考えるのが……怖いよ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…。

 

みんなからの個別に貰ったお誕生日プレゼントはね?

 

ことりちゃんからはナタ…うん。ナタ。

 

お手紙には邪魔なヤツをコロッとするときに使ってね♪って書いてたよ…。

 

海未ちゃんからは短刀…うん。短刀。

 

お手紙には邪魔なヤツをコロッとするときに使って下さい。って書いてたよ…。

 

ねぇ?ことりちゃん?海未ちゃん?ホノカは女の子のお誕生日プレゼントにコロッとするときに使う目的で刃物をプレゼントするはちょっとどうかと思うよ?

 

三年生トリオからのプレゼントはまともだったんだよね。

 

希ちゃんからはガンプラとかツール類を入れて持ち歩くガンプラBOX。

 

にこちゃんからはヘアゴムの詰め合わせ。

 

絵里ちゃんからはアロマキャンドルとしても使える高級低温蝋燭。

 

一年生の三人からもまともなプレゼントを貰えたよ♪

 

まずは真姫ちゃんからのプレゼントは、西木野グループが総力をあげて開発した新素材で作られた細刃ニッパーの試作品。

 

お手紙にはダイヤモンドでも切れるって書いてたけど…ダイヤモンドなんて普通は持ってないし切らないよね?

 

花陽ちゃんからはいつものお米…そのものじゃなくて、今年の新米の引換券。

 

秋の収穫シーズンに花陽ちゃんにこの引換券を渡せば、今年一番の新米が貰えるんだって。

 

凛ちゃんからはジョギング用のスニーカーを貰ったよ。

 

穂乃果より少しはマシってレベルのアホな凛ちゃんなのに、随分とまともなプレゼントでびっくりしちゃったけどね。

 

最後にそら君からのプレゼントは浴衣…。

 

穂乃果の好きなオレンジ色と白の綺麗な浴衣……と、もう一枚。

 

オレンジ色と黒の浴衣…。

 

なんで同じデザインで色違いの浴衣を二枚?って思ったら、白は穂乃果に、黒はホノカに、だって。

 

もう。そら君は気を使いすぎだよ…。

 

今日は穂乃果のお誕生日でホノカのお誕生日じゃないのにね?

 

でも…うん。嬉しいかな♪

 

ありがとう♪そら君♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

間に合った!なんとか間に合った!間に合わないかとおもいましたが、なんとか間に合いました!
そして今回は無事に1話で終われました!
スクフェスのイベントがお休みの期間で助かりました…。

次回更新は明日ににこちゃん生誕祭特別編を予定しております。
また、次回からは後書きにてQooオレンジの友人のKKE団所属の幕僚長氏のMS講座(仮)を不定期で開催する予定でございます。
第1回目はあの人気可変機体となります。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!穂乃果ちゃん!


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2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

某所で初めてペッパー君とふれ合ってペッパー君すげー!と、思ってしまったQooオレンジでございます。

さて、本日9月12日は我等がμ'sの衣装担当ゆるふわ娘(ガンプライブでは狂乱の真っ黒鳥娘)、南 ことりさんの生誕祭でございます。
本日はことりさんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりましたことりさん生誕祭特別編をお送りいたします。

時間軸は現在の本編から少し未来の…夏休みも終わり後期ガンプライブ秋葉原地区予選の少し前のお話となっております。

そんな少し未来のお話では将来的にことりさんが使用するガンプラの名前が登場していたりします。


それでは 2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ①」 はじまります。



























「お待たせしました~。こちらが本日のおすすめケーキ“和栗のモンブラン”とアイスティーのセットになりますぅ♪お飲み物はおかわり自由ですから、お気軽に声をかけてくださいね♪それではごゆっくりどうぞ♪ですぅ♪♪♪」

 

みなさん♪お久しぶりですぅ♪

 

音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”所属のスクールファイター兼衣装担当♪

 

群がる敵機はごんぶとビームで凪ぎ払う♪みんなのかわい~♪かわい~♪ことりちゃん♪で、お馴染み♪

 

南 ことりですぅ♪

 

ことりの一人称でお話を進めるのって、なんだかホント~に久しぶりだよね?

 

ちょっと調べてみたんだけど、なんとびっくり♪実はことりの一人称のお話って2月のえほ~まきのお話以来なんだよね~。

 

どうしてこんなに間が空いちゃったんだろ~ね?

 

そんなわけで今日は諸悪の根元に聞いてみました♪

 

ねぇ?青トンガリのオレンジジュースさん?ど~してことりの一人称はお久しぶりなのかなぁ?

 

※余りにも暴走させ過ぎてことりさんの一人称が難しくなったからです。海未さん推しだから海未さんを…とか、にこちゃんの一人称はやりやすいとか、そんなことは一切ありません。全くもってこれっぽっちもありません。

 

………ふ~ん。そ~なんだぁ…。

 

まぁ別にことりは出番がないとか別にど~でもいいんだけど……うふふふふ♪ねぇ?それより…知ってるかな?

 

オレンジジュースにはブラッドオレンジジュースっての言うのもあるんだよ?

 

ブラッドって英語で血って意味だよね?

 

ほら♪鉄血のオルフェンズってアイアンブラッドオルフェンズって言うもんね♪

 

だからぁ♪ことりはブラッドオレンジって血のオレンジって意味だと思うだよね♪

 

ここまで言えばことりが言いたいこと……わかりますよね?

 

ことりに出番をくれない青トンガリのオレンジジュースやろ~は、某コ○・コーラ社さんのオレンジジュースと同じ名前なんだから、名前の通りにオレンジジュースにしてあげよっかなって?

 

麻酔なしで錆びたノコギリで指とか細かく切り刻んで♪ジューサーにポイッて入れて、スイッチおん♪でゴリゴリして♪真っ赤な真っ赤なオレンジジュースにしちゃいますよ♪

 

あは♪

 

あのね?ノコギリでヒトの身体を切るとね♪傷口がぐちゃぐちゃになって痛いんだよ♪

 

今回用意したノコギリって錆びてるから破傷風にならなきゃいいね♪

 

それがイヤなら……第7話はことりのメイン回にしてくださいね♪

 

ことりのおどし…じゃなくて♪お♪ね♪が♪い♪ですぅ♪♪♪

 

うん♪おバカな青トンガリのオレンジジュースやろ~へのおど…お願いはこの辺で終わりにして♪

 

さっそく今日のお話を進めちゃいましょう♪

 

今日のお話はね?ことりとソラ君のアルバイトのお話なんですぅ♪

 

あ♪そこのあなた!今アルバイトって聞いてナニをそ~ぞ~したんですか!

 

泡の国でおまたの間とかおっぱいさんで男のヒトの身体を洗ったりしたあとにぬるぬるローションでマット運動しちゃってそのあとはベッドの上でぱいるだ~おん♪しちゃうアルバイトとか、電話一本でらぶほてるにデリバリーされちゃって交渉次第でイケナイサービスもしちゃったりする派遣型ヘ○スのアルバイトとか、毎度お馴染みの荒縄でドMさんを縛り上げてムチでえいっ!って叩いたり真っ赤なろうそくを身体中にポタポタしたりするアルバイトとか、最近は男のヒトが少なくなってるのになんでか秋葉原にはまだいっぱい生息しているもう少しで魔法使いにクラスチェンジできそうな男のヒトに声をかけて魔法使い化を阻止して賢者の時間に導いてお金を貰ったりするアルバイトとか。

 

アルバイトって言ってもそんなえっちなアルバイトじゃありませんからね!

 

ことりとソラ君がアルバイトに来ているのは、ことりのおかあさんのお知り合いのお店で、ケーキがとっても美味しい喫茶店なんですぅ♪

 

ね♪健全なウェイトレスさん&ウェイターさんのアルバイトでしょ♪

 

知らないおじさん相手にマタノトビラを開いてお金をもらったりするアルバイトじゃありませんよ♪

 

今日はかわい~ウェイトレスさんのお洋服を着て♪おしゃれな喫茶店でほんとにほんと~のふつ~のアルバイトなんですぅ♪

 

ケーキだけじゃなくて、実はもうひとつこのお店独自のあるモノもあるんだけど、それはもうちょっとあとから教えちゃいますね♪

 

それじゃはりきってウェイトレスさんをがんばっちゃいますね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

の、はずだったんですけど…。

 

「オウ!邪魔するぜ。」

 

「いらっしゃいませ~♪ようこそ“サルモン”へ♪お客さま3名さまですね♪」

 

「えっ?!いや、あの、その、俺達は…」

 

「お客さま、3名さまですね?」

 

「あ、は、はい!(な、なんだ?!このウェイトレスのお嬢ちゃんが発してる妙なプレッシャーは?!逆らったら人として最低の死に方を迎えそうな気が…。)3名です! 」

 

「それでは窓際のテーブル席が空いておりますのでそちらにご案内させていただきますぅ♪」

 

「あの、すいません。できたらタバコを吸える席が…。」

 

「おタバコですか?申し訳ございません。当店“サルモン”は終日全席禁煙となっておりますぅ。おタバコは外の喫煙スペースでお願いしますぅ♪」

 

「あ、わかりました。」

 

「それではこちらが本日のメニューになりますぅ♪本日の店長オススメは和栗のモンブランとアイスティーのセットになっておりますぅ♪よろしければお召し上がりになってみてくださいね♪それではご注文がお決まりになりましたらそちらのボタンでお呼びだしください♪」

 

「アニキ!なんかよくわかんねぇけど和栗のモンブランだって!うまそうだよ!」

 

「アニキ!和栗っすよ!和栗!自分!これがいいっす!」

 

「へぇー。和栗のモンブランかぁ。秋の味覚ってヤツだよなぁ。よし!美味しそうだから店員さんがオススメしてくれたこの和栗のモンブランに…って!オイ!待てぇぇぇぇ!!!ヒデェェェ!ヤスゥゥゥ!ナニ俺達は普通に客としてご案内されて店員さんにオススメされた本日のケーキセットの和栗のモンブランを頼んで美味しくいただきます!しようとしてんだ!そうじゃねぇだろォォォォォォォォォォォ!!!!!!」

 

「「ハッ!そうだったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」

 

本場(?)フランス仕込みのスゴ腕パティシエ“蓮凰(れんおう)・ピエール・エルリック”さんが作る美味しいケーキが話題の喫茶店“サルモン”。

 

そんな“サルモン”で午後3時のおやつの時間を楽しむ老若男女のみなさんのお楽しみタイムをぶち壊したのは、下品な色彩の美的センスの欠片もないド派手なアロハシャツを着て(しかも安物ですぅ。)サングラス(こっちも安物ですぅ。)をかけた3人組の男の人達でした。

 

「オウ!オウ!オウ!オウ!!!お嬢ちゃん!残念だが俺達は客じゃねぇーぜ!泣く子も黙るヤ○ザ様だ!オラァ!怪我したくなかったら黙ってさっさと店主を出しな!ついでに土地の権利書なんかも置いて出ていきやがれ!」

 

「「そーだ!そーだ!ノブのアニキの言う通り大人しくこの土地の権利書渡しやがれ!」」

 

窓際のテーブルに案内されて、メニューを見始めるなり、唐突にそんなおバカなことを言い出した安物アロハシャツの3人組の男の人達。

 

自称ヤ○ザ屋さんと大きな声でわめく、今時珍しいまるで絵に描いたようなチンピラさんの登場で、店内で美味しいケーキを楽しんでいたお客さん達がびっくり…と、言うもよりもポカーンと呆れちゃって店内はシーンとしちゃいます。

 

そんな静寂を破ったのは……。

 

「オイ!クソドチンピラぁ!ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー喧しいんじゃ!!!ワレェェェェェ!!!ここはお上品にケーキを喰う店じゃ!このボケがァァァ!!!」

 

最近は真姫ちゃんのところの護衛さん達…本業は警備会社なんかじゃなくてヤ○ザ屋さんなんじゃないかな?って思う西木野警備保障“鉄華団”の人達との交流のせいで、すっかり本物のチンピラさんよりもチンピラさんになってきちゃったことりのだ~いすきなソラ君でした♪

 

「「「チ、チンピラだぁぁぁぁ!!!チンピラが出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」

 

「んだとぉ!ゴルゥラァァァァァァ!!!誰がチンピラだ!!!シバキ倒して腹ん中にコンクリ詰めて三匹まとめて東京湾に沈めんそ!クソがァァァァァァァ!!!」

 

「「「ヒィィィィィィ!!!!!ガチモンだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!沈められるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!」」」

 

どこからか取り出しだ鉄パイプを肩に担いだソラ君は、チンピラさん達をすご~く鋭い目付きで睨み付けながら、1歩ずつゆっくりと近づいていきます。

 

そんなチンピラモード全開のソラ君に怯えちゃったチンピラさん達三人組は、互いを守るように抱き合いながら、花陽ちゃんみたいにダレカタスケテェェェェェェ!!!って叫んでます♪

 

あは♪この人達、チンピラさんなのになかなかいい叫びっぷりですね♪

 

これが女の子の叫び声だったらことりはキュンってなっちゃって、ついついおまたが…になっちゃうんですけどね♪

 

男のヒトの叫び声じゃ萌えないよね?

 

それとそのダレカタスケテェェェェ!は花陽ちゃんの持ちネタだよ?

 

真似しちゃメッ♪なんですよ♪

 

「ちょっと坊や!アンタはワテクシのお店でナニ騒いでんのよ!お客さまのご迷惑になるでしょ!ワテクシのお店であんまりふざけた真似してると…カマ掘るわよ!!!」

 

助けを求めてダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェ!!!を叫び続ける安物アロハシャツのチンピラさん達三人組を助けたのは、身長約2m、体重○○Kg(乙女のヒミツですぅ♪)、鋼のよ~に鍛えられたガチムチの身体でスキのない身のこなしをしたスキンヘッドのオカマさん♪“サルモン”の店長兼スゴ腕パティシエの元軍人さんな蓮凰さんでした♪

 

「あ♪蓮凰さん♪」

 

でも蓮凰さん?ソラ君のカマ掘っちゃダメですぅ!

 

ソコはふつ~のえっちに飽きてきちゃったら、ことりがいろんなオモチャで開発してあげるんですぅ♪

 

ねっ♪ソラ君♪うふふふふ…♪

 

「うぉ?!(な、なんだ?!今の悪寒は?!ことりさんか?!またことりさんなのか?!)チッ!オイ!ドチンピラぁ!命拾いしたなぁ!!!カマ店長に感謝しやがれ!クソが!」

 

「「「な、なんだかしらないけど助かった!!!って!今度はオカマ?!ガチムチのデカいオカマ?!」」」

 

「オカマじゃないわよ!っと、失礼。お客様。で?坊や…アンタはさっきからなんなの!お客様に向かってその乱暴な言葉使いは!お客様は神様よ!このワテクシのお客様に向かってそんな乱暴な言葉使いをするのは今すぐに!即刻!お止めなさい!!!」

 

「はぁ?!客だぁ?!このドチンピラ共がかよ?!オイ!オイ!蓮凰さんよぉ!残念だがコイツら客じゃねぇーぞ!このクソドチンピラ共!店長出せとか土地の権利書出せとか抜かしてやがったんだぞ!それが客かよ?!違うだろ!なぁ!オイ!客じゃねぇーよなぁ!客じゃなきゃ……ナニしてもオッケーだよなぁ?そうだろ?蓮凰のオッサン?」

 

「アラ?そうなの?へぇ…土地の権利書、ねぇ…。うふふふふふ♪面白いこと言うわねぇ…。」

 

「ア、アニキ!なんなヤバそうっすよ!なんかこの店の連中!おかしいっすよ!」

 

「やっぱりやめましょう!アニキ!俺たちに地上げなんて無理なんですよ!」

 

「地上げ、ですか?へぇ…ふ~ん…あは♪」

 

地上げ。

 

その一言でことりはピ~ンときちゃいました♪

 

最近この周辺の土地を脅しと嫌がらせで不当に安い金額で買い上げて、風俗テーマパークにしようとかおバカなことを考えているアゴがお尻みたいに割れているヤ○ザ屋さんがいるって真姫ちゃんに聞いたんです。

 

この安物アロハシャツのチンピラさん達三人組はそのヤ○ザ屋さんの手先さんですね?

 

それなら…ナニしてもいいですよね♪

 

うふふ♪

 

「ア、アニキ!アレを見るっす!なんかあのウェイトレスのお嬢ちゃんもどこからかバット取り出して素振りしてるっすよ!しかもあのバット!なんかめちゃくちゃ五寸釘が刺さってるっすよ!自分!釘バットなんて始めて見たっす!」

 

はぁ~い♪チンピラ2号さん♪説明ごくろ~さまですぅ♪

 

ことりがウェイトレスさんのお洋服のスカートの中から取り出したのは、みんな大好き撲殺兵器♪釘バットさんですぅ♪

 

この釘バットさんはね?音ノ木坂学院恒例行事、秋のソフトボール大会の練習用にってたまたま持ち歩いていたんですぅ♪

 

ホントですよ?

 

いつもは釘バットさんなんて野蛮なアイテム、かわい~かわい~ことりちゃんは持ち歩いていませんよ?

 

いつもは…○○○○とか○○○とか○○○○とか♪

 

携帯できる小型サイズでも一撃でみ~んなコロッとしちゃえる乙女のヒミツ道具(西木野グループ提供)しか持ち歩いていないんですぅ♪

 

「こ、怖いよ!アニキ!この店の連中!なんかヤる気マンマンだよ!撲殺されちゃうよ!鉄パイプと釘バットと鋼の拳で撲殺されちゃうよ!」

 

「くぅぅぅ!!!ここまで戦力に差があるなんて聞いてねぇーぜ!ってかなんでケーキの美味しい喫茶店にガチムチのオカマと真性のチンピラと釘バット持ったウェイトレスさんがいんだよ?!おかしくねぇーか?!絶対ににおかしくねぇーか?!美味しいケーキの喫茶店要素がウェイトレスさんくらいしかねぇーよな?!しかもそのウェイトレスさんも釘バット持って素振りしてるし!」

 

「ア"ァ"?!んだとゴルゥラァァァ!!!」

 

「このワテクシのパーフェクトな“サルモン”にナニか文句でもあるのかしら?」

 

ことりは別にウェイトレスさんが釘バットさん持って素振りしてるくらいなら問題はないと思うよ?

 

世の中には日本刀を携帯したウェイトレスさんとか、男性恐怖症で反射体にコークスクリューぱんち♪をぶち込んじゃうウェイトレスさんとか、他にもいっ~ぱい頭のおかしなウェイトレスさんがいるもんね♪

 

それとね?突っ込みは時と場合を考えてしなきゃ大変なことになりますよ?

 

今の突っ込みでソラ君と蓮凰さんは第1種戦闘体制に入っちゃいましたよ♪

 

ことりもふたりにびんじょ~して、この釘バットさんでちょ~っとバイオレンスにストレス発散させちゃいますぅ♪

 

今宵の釘バットさんは血に飢えているんですよ♪

 

た~っぷりと吸わせてくださいね♪

 

「ヒィィィ?!し、仕方ねぇ!ヒデ!ヤス!ここは一旦退くぞ!逃げるんじゃねぇーからな!これはあくまでも戦略的撤退だ!」

 

「「ヘイ!アニキ!!!戦略的撤退です!!!」」

 

安物アロハシャツのチンピラさん達三人組は、アニキさんの号令でくるっと回れ右してお店の出口へと走り出そうとしてますぅ。

 

でも♪そ~はさせませんよ?

 

逃げられちゃうよりも早くソラ君とことりが進路上に回り込んで通せんぼしちゃいますぅ♪

 

「させると思うか?クソドチンピラ。」

「させませんよ?安物アロハシャツのチンピラさん♪」

 

「「「あっ!」」」

 

ねぇ?知ってるかな?

 

「さぁ、アンタ達…すこぉぉぉぉぉぉし…ワテクシと“オハナシ”しましょうか?うふふふふふふふ…。」

 

大魔王からは逃げられないんですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「地上げに成功すれば義兄弟の契りを、ねぇ…。」

 

「それで真っ先に狙ったのがこのワテクシのお店だった、ってことね。」

 

「ねぇ?この人達ど~しよっか?警察に突き出す…より、真姫ちゃんところの鉄華団に引き渡して処分してもらおっか?」

 

警察に連れていって被害届だしても、罰金とか禁固刑とかだけだもんね。

 

それじゃことり的にはつまんないですぅ♪

 

それよりも真姫ちゃんのところに持っていけば、こんなおバカな人達でも内臓バラ売り√とか、マグロ漁船√とか、海外の鉱山でお仕事♪お仕事♪√とか、いろいろと有効に活用してくれるよね?

 

「真姫んトコか?なら…臓器バラ売りか?」

 

「鉄華団?あぁ、西木野さんの所の坊や達ね。ふふふ♪それだったらマグロ漁船でカマ掘り放題かも知れないわよ?」

 

「ことりは海外の過酷な鉱山でお仕事を斡旋してもらうのがい~と思います♪何日くらい生きていられるかみんなで予想したらおもしろそ~だよね♪」

 

「「「臓器バラ売り?!マグロ漁船でカマ掘り放題?!海外の鉱山でお仕事?!しかも賭けの対象?!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!どれも絶対にイヤだ!ぼ、暴力反対!ここは平和的に行こう!そうだ!そうしよう!」」」

 

チンピラさん達はことり達のオハナシを聞いちゃって、完全に怯えちゃってますね♪

 

この程度のオハナシで怖がっちゃうなんて、なんだかこの人達…チンピラさんはチンピラさんでも初心者さんみたいですぅ。

 

「平和的にって言われてもなぁ…。どーすんだ?オッサン?」

 

「そうねぇ…。実害は全くなかったし、お店のお客様達も笑っていたから、ワテクシとしてはもう2度とこんなことをしないって約束してくれればこのままリリースしてあげてもいいんだけど…。」

 

「えっ?!マジっすか!無罪放免っすか!」

 

「アニキ!やりましたよ!俺たち助かりそうですよ!」

 

「イヤ待て!ヒデ!ヤス!ここでおめおめと逃げ出したら…オジキに…オジキにアゴ割られてケツアゴにされちまうぞ?!」

 

「「はっ?!そーだった!どーしよー!アニキ!!!」」

 

はぁ…。

 

なんかことり。めんど~になってきちゃいました。

 

あんまりグダグダ言ってるなら、もうこのままコロッとしちゃって下処理して“れっつ♪くっきんぐ♪”してお店で提供しちゃいましょうか?

 

別にこんなチンピラさんの3匹くらいこの世界からいなくなっても、誰も困りません♪

 

むしろ人の役にもたたないで生きてるだけでムダに24時間365日いつでもどこでも二酸化炭素を吐き出し続けて地球温暖化の原因になってるよ~なナマモノなんだから、さっさと処分した方が世のため人のためついでに地球のためにもなりますぅ♪

 

だ♪か♪らぁ♪

 

うふふふふふふふ♪コロッとしちゃいましょう♪

 

「ことりさん?なんかまた不穏なこと考えてねぇ?コロッとしてお料理ですぅ♪は勘弁だからな?」

 

あれ?ソラ君なんでことりの考えてることわかったんだろ~?

 

実はニュータイプだったとか?

 

「えぇ~♪ソラ君なんでことりの考えてることわかったの?あっ!ことりとソラ君がそ~しそ~あいだからだね♪」

 

「相思相愛についちゃ別に否定はしねぇーけど、ことりさんがヤバいこと考えてる時って、目のハイライトが消えてめちゃくちゃいい笑顔してっから一発でわかんだよ。」

 

「や~ん♪ソラ君がデレたぁ~♪デレたソラ君って…はぁはぁ…こ、ことり…我慢できないかも…。ねぇソラ君…アルバイト終わったらぁ…一緒にぃ…。」

 

「だーめ。今日はこのバイト終わったらみんなでアミュセンに行って新型を使った連携の練習だろ?後期ガンプライブの地区予選まであんまり時間がねぇーんだ。俺も今日は“ツヴァイ”の“アクセルフェンサー”と“ストライクガンナー”の最終調整しておきてぇーし。な?いい子だから今日は我慢してくれよ。」

 

「むぅ~。仕方ありません。でも…帰りにおやすみなさいのキスして欲しいですぅ♪」

 

「おやすみなさいのキス?ま、それくらいなら…。」

 

「やった♪あ!でも穂乃果ちゃんと海未ちゃんと真姫ちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃんと絵里ちゃんと希ちゃんにもしてあげてくださいね♪ことり達はいつでもみんな一緒ですぅ♪」

 

「はぁ…ことりさんはなんでいつもにこちゃんだけハブるかなぁ。ホントはめちゃくちゃ仲良いのに…。」

 

あは♪だってにこちゃんってからからうと反応が楽しいんだもん♪

 

「クッ!なんかコイツら!急にイチャイチャし始めやがったぞ?!青春真っ盛りか?!性欲も真っ盛りか?!こっちは色々追い詰められてんのに?!これが持つ者と持たざる者の違いかよ?!だが…実際どうする?!この状況…!前門のオカマに後門のケツアゴ。横には釘バットと鉄パイプを片手にハート撒き散らしてらびゅらびゅしてる高校生…。この圧倒的に追い込まれた状況…。どうすればいい?どうすれば助かるんだ?ナニか…ナニか手はねぇーのか?!考えろ!考えんだ!俺!たったひとつの!飛びっきりの冴えたやり方を!」

 

「「アニキ!ケツアゴになりたくないんで頑張ってください!死にたくないんで超頑張ってください!!!」」

 

「なんでもいいから早くして欲しいわ。ワテクシはまだ仕事が残ってるのよ。」

 

「ん?あれは…ハッ!そうだ!これなら!!!」

 

あっ。ことりとソラ君がお話してるうちに、アニキさんがナニかを見つけて名案を思い付いたみたいですよ?

 

どんなおバカな名案なのかな?

 

「やい!オカマにチンピラにウェイトレスのお嬢ちゃん!この店の権利書を賭けて3対3のガンプラバトルで勝負だ!!!」

 

「「おぉ!!!ガンプラバトル!アニキ!!!ソイツはナイスアイディアだ!流石はアニ…は?ガンプラバトル?なんで?!」」

 

「オイ!オイ!兄弟!この俺様が空前絶後の疾風怒濤の超絶天才たからってそんな誉めんなよ!」

 

「「えっ?!俺たち誉めてないっすよ?!」」

 

「さぁ!カマ野郎!いちゃラブ高校生コンビ!かかって来やがれ!俺様の“チンピラック”が相手になってヤるぜ!」

 

「…………………………………………………」

「…………………………………………………」

 

やっぱりこの人はバカですね。

 

真性のバカです。

 

「お店の権利書を賭けてガンプラバトルだなんてバカなんですか?」

 

「ことりさん。オッサン。やっぱりコイツら○そう。」

 

「そうね。○体の処理は西木野さんの奥さんに頼めば手配してくれるでしょうから、やっぱりここは○しておきましょう。」

 

「は~い♪大決定ですぅ♪それじゃさっそく…たのしいたのしい血祭りの開催ですぅ♪」

 

「アニキ。流石に土地の権利書賭けてガンプラバトルだなんてないっすよ?」

 

「そうですよ。マンガの読みすぎで空想と現実がごちゃ混ぜになっちゃってるんですか?そんなんだからジャスレイのオジキに義兄弟の盃を貰えないんですよ。」

 

「あれ???なんか反応が微妙?もしかして選択間違った?!」

 

「そうね。ワテクシとしてはその答えは0点ね。」

 

「0点つーかマイナスだろ?」

 

「落第点ですぅ♪」

 

「追試っすね。」

 

「再試験ですね。」

 

「あるぅぅぅれぇぇぇぇぇ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?アンタはなんでいきなりガンプラバトルで勝負なんて言い出したんだ?」

 

「えっ?だってホラ!店の奥にガンプラバトルシミュレーターの筐体があるじゃん!これはもうガンプラバトルで白黒決めるしかねぇー!って思ったんだよ!」

 

みなさんは最初の方でことりが言っていたことをちゃ~んと覚えていますか?

 

このお店独自のあるモノ。ってところですぅ♪

 

そのあるモノこそが実はこのガンプラバトルシミュレーターの専用筐体なんですよ♪

 

この美味しいケーキの喫茶店“サルモン”

 

ホントは美味しいケーキと一緒に、ガンプラバトルも楽しめちゃうちょっと変わった喫茶店なんですぅ♪

 

「それにこれでも俺達チーム“兄弟仁義”は去年のチンピラガンプラバトル選手権、略してチンプラ選手権じゃ結構イイ線まで行ったから、ガンプラバトルでの勝負ならガチムチカマ店長といちゃラブ高校生コンビ程度ならかるーくひねってやれるって思って…。リアルファイトだと鉄パイプとか釘バットとか鋼の拳とかでボコボコにされそうだし…。」

 

あーあ。

 

このおバカなアニキさんはまたまたやっちゃいましたね。

 

「チンピラ風情がこのワテクシをかるーく…」

 

「ひねってやる、ねぇ。へぇ…。」

 

ほら?今の“かるーくひねってやる”っと一言で、ソラ君と蓮凰さんのファイターとしてのプライドを刺激しちゃいましたよ。

 

これはきっとこの安物アロハシャツのチンピラさん達とバトルしなきゃダメなパターンですぅ。

 

仕方ありませんね~。

 

う~ん…でも今日はアルバイトが終わったら、1回おうちに帰ってシャワーで軽く汗を流してソラ君が好きそうなかわい~お洋服にお着替えしてからアミューズメントセンターに行こうって思っていたから、ことりはことりのガンプラ“ガンダムエルブランシュ”を持ってきていませんよ?

 

まぁ“サルモン”にもレンタルガンプラくらいはは置いてありますから、ほんと~にバトルすることになっちゃったら今回はレンタルガンプラを借りて使えばいいんだけど…。

 

素組のガンプラを使うのって久しぶりだから、ことりはちょ~っと不安ですぅ。

 

ソラ君と蓮凰さんの足手まといにならないよ~にがんばなきゃ♪ですぅ♪

 

「上等じゃねえーか…なぁ…そうだろ?蓮凰のオッサン…。」

 

「えぇ。上等よ。上等過ぎるわ。」

 

あ、やっぱりバトルするパターンっぽいですぅ。

 

GPベースの用意をしておこっと♪

 

「虫ケラごときにナメられたままじゃ気持ち悪くて寝付けなくなっちゃうわ!いいわよ!賭けてあげようじゃない!このワテクシの“サルモン”を!ガンプラバトルで勝負よ!」

 

「えっ?!マジで?!マジで権利書賭けてガンプラバトルしてくれんの?!」

 

「えぇ!マジよ!」

 

「おぉ!なんか知らねぇけどやったぞ!ヒデ!ヤス!これで権利書もゲットできてオジキに正式に盃を貰えるぜ!」

 

「「やりましたね!アニキ!!!」」

 

「ただし!」

 

「「「えっ?」」」

 

「俺達が勝ったらどーなるか……わかってんだろーなぁ…。」

 

「ウフフフフフフフフフフ…。」

「クッククククククククク…。」

 

はぁ…。

 

ぶっちゃけめんど~ですぅ。

 

サクッとコロッとして終わりにしちゃえばい~んですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ことりさん生誕祭…また1話では終われませんでした…。
今のとこは全3話を予定しておりますが…4話になるかもしれません。

さて、そんなことりさん生誕祭に登場したオカマさん。
皆様はもうお分かりかと思いますが、某果実のライダーに登場していたドリアンの人がモチーフになっております。
次回はそんなオカマさんと共にことりさんとソラがチンピラさんとのガンプラバトルに挑みます。
オカマさんとチンピラさん達の使用するガンプラは一体…。


次回更新は本編はいつも通り月曜日のお昼頃を、ことりさん生誕祭特別編は来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
皆様、お時間よろしければお付き合いくださいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!ことりさん!


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2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスのイベントでは一番メドレーフェスが苦手なQooオレンジでございます。
マカロンイベは楽で好きなのですが…。


今回はことりさん生誕祭特別編の更新となります。
オカマと言えばグシオン。
グシオンと言えばオカマ。
そんなグシオン(リベイクやフルシティではなく初期のグシオン)はサンシャイン編ではダイヤさんの愛機に…。


それでは 2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ②」 はじまります。

























オカマさんなスゴ腕パティシエ“蓮凰(れんおう)・ピエール・エルリック”さんがオーナーの美味しいケーキとガンプラバトルのお店“サルモン”

 

その“サルモン”の土地の権利書を賭けて、安物アロハシャツのチンピラさん達とガンプラバトルをすることになっちゃったことりとソラ君と蓮凰さんは、さっそくそれぞれのガンプラのスキャンを済ませてガンプラバトルシミュレーターのコクピットへと乗り込みました。

 

ちなみに今回のバトルでは、ことりとソラ君はレンタルガンプラを借りての出撃になります。

 

ことりの使うレンタルガンプラはウイングガンダム。

 

ソラ君のレンタルガンプラはジオン仕様のザクⅡF2型。

 

あは♪なんだか懐かしいですぅ♪

 

ウイングガンダムとF2ザクの組み合わせはことりとソラ君(と穂乃果ちゃんと海未ちゃん)が始めて一緒にガンプラバトルをしたときとおんなじですぅ♪

 

ソラ君は覚えていてくれてるかなぁ?

 

<<ガンプラバトルシミュレーター、システム起動。IFSの接続を確認。FCS、ロック解除。機体各部、異常ありません。全システム、オールグリーン。マスター、出撃準備完了です。>>

 

[[おうよ!F2ザク!鳴神 青空!逝くぜ!オラァァァァァァァァ!!!]]

 

あっ!ことりがひとりで想い出に浸っていたらソラ君が出撃しちゃいました!

 

たいへん!ことりも早く出撃しなきゃ!

 

「南 ことり♪ウイングガンダム♪今日もみ~んなまとめて♪ことりのおやつにしちゃいますぅ♪」

 

ことりもソラ君に続いて、レンタルしたウイングガンダムで出撃します♪

 

背中の2枚のウイングスラスターを大きく広げながら、スロットルを全開にして最大出力でフルブーストですぅ♪

 

出力全開のフルブーストでちょっと進むと、すぐに先に出撃したソラ君のF2ザクの背中が見えてきました♪

 

「ソラく~ん♪待ってよぉ~♪」

 

追い付きましたよ♪ソラ君♪

 

ちなみに今日のバトルフィールドはワナも特殊なギミックもな~んにもないベーシックな宇宙空間(UC系列)ですぅ♪

 

ミノフスキー粒子の散布もないからレーダーさんは元気いっぱいに作動中ですよ♪

 

[[待つもナニもことりさんのウイングの方が俺のF2ザクよりも足は速いだろーが。現にすぐに追い付いたし。]]

 

「それはそうだけど気分の問題ですぅ♪」

 

[[そんなもんか?まぁいいや。で?蓮凰のオッサンは?]]

 

「蓮凰さん?蓮凰さんなら…」

 

[[蓮凰!ピエール!エルリック!“ガンダムグシオン・ブラーボ”!!!さぁ!始めますわよ!!!本当のガンプラバトルを!!!]]

 

[[出撃したみたいだな。]]

 

「うん。」

 

[[にしても…なんだよあのトゲトゲなグシオンは…。]]

 

「ほんと。なんかすごいよね。」

 

鉄血のオルフェンズに登場したガンダムグシオンをベースに改造された蓮凰さんの愛機“ガンダムグシオン・ブラーボ”

 

カラーリングや体型は基本的にガンダムグシオンのままなんですが、頭とか肩とか背中とかあちこちにトゲが生えてます。

 

これでもかってくらいにトゲが生えちゃってますぅ。

 

腰には二本のチェーンソウがマウントされてます。

 

手持ち式の射撃武装はないみたいですね。

 

“武装領域(ウェポンストレージ)”の中にはマシンガンくらいは入っているのかな?

 

[[あんなトゲトゲに体当たりでもされたらイテェじゃすまねぇよなぁ…。]]

 

[[ちょっと!聞こえてるわよ!坊や!ワテクシは体当たりなんて野蛮な真似はしないわ!]]

 

「あ、体当たりしないんだ。」

 

[[んじゃなんのためにトゲなんて付けたんだか…。]]

 

「ん~?趣味なんじゃないのかな?」

 

[[趣味でトゲって…。]]

 

<<マスター、ご歓談中に失礼します。レーダー圏内に反応を感知しました。数は3。間もなくこちらの有視界内に入ります。>>

 

ことりとソラ君が蓮凰さんのグシオン・ブラーボのトゲについてお話ししていると、アイリちゃんから敵機接近のお知らせが入りました。

 

ことりもウイングのレーダーを確認すると、レーダー上には敵機を示す赤い光点が3つ、確かにこちらへ向かってきていました。

 

[[おっ!来たか!あのチンピラ共!ことりさん!蓮凰のオッサン!]]

 

「は~い♪」

 

[[こっちでも捉えたわ!行くわよ!あーたたち!]]

 

[[おうよ!]]

 

さてさて♪チンピラさん達のガンプラはどんなのかなぁ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[見えた!あれは…ゾゴック?でもなんでグラサン?!]]

 

こちらへ向かってきていたチンピラさん達。

 

その機体はちょっと予想外な組み合わせでした。

 

まず先頭の機体はジオン軍の水陸両用MS“ゾゴック”をベースに改造したガンプラです。

 

見た目はベース機のゾゴックから大きな変更点はありませんが、なぜかモノアイのあるところにブーメランみたいな大きなサングラスが取り付けられていますぅ。

 

サングラスの装着以外は目立った改造はされていませんが、意外にもあのサングラスゾゴックはとても丁寧に作れていました。

 

「変なの。あとはSDのダブルオーライザーだね。」

 

次の機体はSDガンダムのダブルオーライザーですぅ。

 

[[SDのダブルオーライザーってアレだよな?肘が曲がんねぇーヤツ。]]

 

「SEED系のSDはデキが良かったから、あの肘の曲がらないのはちょっと…だったよね~。」

 

[[まぁOO系はHGのデキはいいからイイんじゃねーの?]]

 

そんなちょっと残念なSDダブルオーライザーをベースに改造したガンプラの両手には、とっても大きなドリルが取り付けられていますぅ。

 

足にもドリルが取り付けられていますぅ。

 

[[ドリル…か。うん。ロマンだな。]]

 

[[えぇ、ロマンよね。ドリルは。]]

 

ソラ君と蓮凰さんはドリルを見ながら、そんなふ~にしみじみと呟いているけど…なんでドリルがロマンなんだろ~?

 

ことりにはちょっとわかりません。

 

[[それで最後は…あれはGアーマーかしら?]]

 

最後は初代ガンダムの支援機Gアーマーをベースにしたガンプラですぅ。

 

このGアーマーは普通のGアーマーに見えますぅ。

 

でも…なんだか全体的なパーツの構成がちょっとおかしい気がします。

 

ん~?なんだろ~?この違和感?

 

[[水陸両用にSDに支援機。なんつーか…。]]

 

[[あのチンピラ共。チンピラのクセに中々に通好みな選択ね。キライじゃないわ。]]

 

「通でもチンピラさんはチンピラさんですぅ。だからぁ~♪サクッと終わらせちゃいます♪バスターライフル♪はっしゃですぅ~♪♪♪」

 

ことりはチンピラさん達がウイングのバスターライフルの有効射程内に入ってきたのをサブモニターで確認すると、えいっ♪ってトリガーを引いてお馴染みのごんぶとビームを発射しました。

 

ウイングが構えたバスターライフルの銃口から放たれた大出力ビームは、ま~っすぐにチンピラさん達に向かって飛んでいきます♪

 

そして、先頭のサングラスを装備したゾゴックに命中しました♪

 

「まずは1機♪いただきですぅ♪」

 

と、思ったんですけど…。

 

「あれぇ?直撃したのにピンピンしてる?」

 

[[へぇ…いくら素組のウイングのバスターライフルだからって、あの大出力ビームの直撃を喰らって無傷かよ。]]

 

着弾したバスターライフルの大出力ビームは、サングラス付きのゾゴックを消し飛ばすどころか、その装甲に傷ひとつ付けることができませんでした。

 

[[弾いた様に見えたわ。たぶんビームコーディングね。]]

 

「えぇ~素組のウイングじゃ大出力ビームを弾けるレベルのビームコーディングとは相性悪いですぅ。こんなことならやっぱり1回おうちに帰ってエルブランシュを持ってくれば良かったですぅ。」

 

ことりがにこちゃんに手伝ってもらって“ウイングガンダム・リトルバード”を大改修して作ったガンプラ“ガンダムエルブランシュ”のメインウェポン“デストリュクシオンライフル”の超ごんぶとビームなら、アレくらいのビームコーディングなんてへっちゃらです♪

 

当たれば文字通り消し炭も残さずに吹き飛ばしちゃえます♪

 

エルブランシュのとっておきの“モード:ノワール”が発動中ならも~ってスゴいんですよ♪

 

[[ビームが効かねぇなら物理で殴ればいいだけだ!オッサン!]]

 

[[わかってるわ!前衛はワテクシが受け持つわ!ことりちゃんは援護をお願い!ゾゴックにビームが効かなくも他の連中にはそうは行かないわ!坊やはワテクシに付いてきなさい!]]

 

「むぅ~。りょ~かいですぅ。」

 

[[こっちも了解!]]

 

仕方ありません。

 

今回のバトルはことりはおとなしく後方に回っておきますぅ。

 

まぁこちらには素組のF2ザクでも無双しちゃえるソラ君がいるのでどうにでもなります♪

 

蓮凰さんだって実はと~っても強いんです♪

 

ことり達の勝利に変わりはありません♪

 

[[近接戦で一気に決めるぞ!アイリ!]]

 

<<了解です。ヒートホーク、アクティブ。マスター、どうぞ。>>

 

ソラ君は右手に持っていたMMP-80マシンガンを左手に持ちかえると、F2ザクの左腰にマウントされているヒートホークを取り出します。

 

間髪いれずにアイリちゃんがヒートホークを起動させて、刃の部分が赤熱化していきます。

 

ソラ君はヒートホークでいつも通りに関節を狙って切り落とすつもりですね♪

 

あは♪手も足も頭も切り落としてだるまさんにしちゃうんです♪

 

そうだ♪ソラ君がだるまさんにしてくれたら♪ことりがゆ~っくりと関節部分にバスターライフルの銃口をねじ込んで♪えいっ♪ってトドメを刺してあげちゃいますね♪

 

[[おうよ!]]

 

ことりがむふふ♪ってやっているうちに、ソラ君は“おうよ!”と言いながら、赤熱化が完了して準備が整ったヒートホークを軽く振り払ってその感触を確かめると、ランドセルのバーニアに火を灯して突撃しようとしました。

 

でも突撃する前に何のようかは知りませんが、こちらへ接近中のチンピラさんから広域通信が入りました。

 

なんでしょうか?命乞いかな?

 

命乞いなんてユカイナコトされちゃってもムダですよ?

 

さっさと降参して臓器バラ売り√か遠洋マグロ漁船カマ掘り√か海外鉱山労働√か選んでくださいね♪

 

[[コラァァァァァァ!!!お前らぁぁぁぁ!!!なんで口上前に攻撃しやがるぅぅぅぅぅ!!!]]

 

[[はっ?こう…じょう?なんのことだ?]]

 

[[さぁ?]]

 

こうじょう…ですか?

 

うーん…工場?向上?交情???

 

[[いいか!このとーしろ共!チンピラガンプラバトル選手権じゃヤり合う前にお互いがツラぁ突き合わせてそれぞれ前口上を言わなきゃダメなんだぞ!それを!あんた達は無視していきなり大出力ビームなんて物騒なモン撃ち込みやがって!俺のチンピラックが厚めのビームコーディングしてあったからいいものの!アレでもし堕ちてたらあんた達の反則負けになったんだからな!]]

 

あぁ。こうじょうって口上のことなんですね。

 

はぁ…なんでいちいち接敵してから口上を言わなきゃダメなんですか?

 

それとさっきも思いましたけど、チンピラガンプラバトル選手権ってなんですか?

 

反則負けって今回のバトルルールはベーシックな殲滅戦ですぅ。

 

攻撃して反則負けになっちゃうよ~なルールはありません。

 

ぶっちゃけワケのわからないチンピラガンプラバトルなんて頭のイカれたルールには付き合いきれません。

 

バスターライフルをもう何十発か撃ち込んで、無理矢理ビームコーディングを剥がしちゃいましょう♪

 

そ~ゆ~わけで♪

 

「おバカさんにはもういっぱい♪バスターライフル♪はっしゃですぅ♪」

 

[[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!]]

 

[[[アニキィィィィィィィィ!!!]]]

 

「もういっぱい♪はっしゃですぅ♪♪♪」

 

[[ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!]]

 

「どんどんいきますよ♪えいっ♪」

 

[[ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[[アニキィィィィィィィィ!!!]]]

 

チンピラさんのサングラスゾゴックのビームコーディングはなかなか剥がれませんね~♪

 

ムダに高性能なビームコーディングで困っちゃいますぅ。

 

それじゃも~いっぱつ♪

 

「えい♪」

 

[[あひぃぃぃぃぃぃぃ!!!]]

 

[[[もうやめて!もうやめてあげて!アニキのライフはもうゼロよ!!!]]]

 

あは♪やめませんよ♪

 

おとなしく……トケテナクナッチャッテクダサイ。

 

[[ことりちゃん……容赦ないわね…。]]

 

[[まぁことりさんだからな。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むぅ。これだけバスターライフルを撃ち込んだのにちょっとビームコーディングが剥がれただけなんてひどいですぅ。」

 

あれからことりはおバカなチンピラさんのサングラスゾゴックに向かって、ウイングのエネルギーがイエローゾーンに入っちゃうまでバスターライフルを撃ち続けました♪

 

でも残念ながら素組のウイングのバスターライフルじゃサングラスゾゴックのムダに高性能なビームコーディングを少しだけ剥がすことしかできませんでした。

 

「ホントにひどい話しですぅ♪」

 

[[ヒデェのは嬢ちゃんのほーだ!なんで話の途中で攻撃すんだよ!]]

 

[[そりゃことりさんだからだろ?]]

 

や~ん♪ソラ君しんらつ~♪

 

[[なんだよ!その理由は!お前の彼女はキ○ガイさんか?!「失礼な!かわい~かわい~ことりちゃんをあのイカれた魔女さんと一緒にしないでください!コロシマスヨ?」ヒィィィ?!]]

 

ことりはあそこまでひどくはありません!

 

[[クソ!これだからとーしろとヤるのはイヤなんだ!!!]]

 

[[アニキ!こうなったら遠慮は無用っす!奥の手を使って一気にいくっすよ!]]

 

奥の手?

 

なんでしょうか?

 

SDダブルオーライザーの奥の手ならやっぱりトランザムかな?

 

サングラスゾゴックの奥の手は……うーん?自爆とか?

 

まぁチンピラさんが作ったガンプラの奥の手なんて、ど~せくだらない奥の手に決まってますぅ。

 

ギャグ補正の掛かってる今なら、バスターライフルぶっぱ~していれば奥の手でも簡単に潰せちゃいますぅ♪

 

[[チッ!前口上を名乗らねぇままでアレを使うことになるなんて……だか!俺達はここで負けるわけにはいかねぇーんだ!行くぞ!ヒデェェ!ヤスゥゥゥ!]]

 

[[[ヘイ!アニキ!!!]]]

 

[[“合体”だ!]]

 

…………はい?

 

[[が、合体ですって?!あのちぐはぐな3機で合体なんてできるの?!]]

 

[[奥の手とか言ってっから先に潰した方がいいんだろーけど……合体…それはロマン…。やべぇ…見てみてぇ……。]]

 

この編成で合体なんて無理ですよね?

 

どこをど~すれば合体なんてできるんですか?

 

[[ミュージック!スタートっす!]]

 

『じゃがじゃがじゃがじゃ~ん♪いくぜ!れっつ!ちんぴらいざー!じゃん♪じゃん♪じゃ~ん♪も~えあが~るぅ♪ぐれんのほの~お~♪いまこそ~がったいだ~♪』

 

へ?じゃがじゃがじゃがじゃ~ん???

 

な、なんですか?!これ?!全周波通信?!あの3機から?

 

コクピットに頭のおかしい歌詞の歌が流れてきましたよ?!

 

[[っ!こ、これは!まさか主題歌?!あのチンピラ!主題歌まで用意したの?!懐かしの80年代スーパーロボット物や勇者シリーズの様にダサいのについつい口ずさんでしまう主題歌を?!]]

 

[[イヤ!違うぞ!オッサン!コイツは主題歌じゃねぇー!コイツは……そう!合体の時にたまーに流れる挿入歌だ!]]

 

[[挿入歌?!ハッ!なるほど!そっちなのね!合体の時の挿入歌って後半じゃほとんどカットされるからレアじゃない!]]

 

はい?主題歌?合体の時にたまーに流れるそ~にゅ~か???

 

それってなんですか?!

 

ソラ君と蓮凰さんはこの頭のおかしな歌がなんなのかわかるんですか?!

 

それとソラ君!そ~にゅ~するならことりのナカにお願いします♪

 

マタノトビラ(前)もマタノトビラ(後)もいつでもイケちゃいますよ♪

 

マタノトビラ(前)にはこんど~むもいりませんよ♪

 

『かけぬけろ~♪どりらいざー♪ 中略 』

 

[[来い!ヒデェェェェェェェ!!!]]

 

[[ヘイ!アニキ!!!]]

 

おまぬけな曲に合わせるように、サングラスゾゴックとドリル付きのSDダブルオーライザーは光を放ちながら駆け出しました。

 

なんで宇宙で駆け出しました。なんて言っているのか、ことりにも理解できないんですけど、まるでここが地上フィールドだと錯覚するように、何故か“がしゃん。がしょん。”って擬音を響かせながら駆け出したんです。

 

すると突然、ドリル付きのSDダブルオーライザーの手足が“じゃき~ん”という音ともに取れちゃいました?!

 

「えっ?!な、なんでいきなりパーツが取れちゃったんですか?!ポリキャップの入れ忘れですか?!ちゃんとはめてなかったんですか?!」

 

[[しー!ことりさん!頼むからちょっと静かにしててくれ!今からが一番イイとこなんだから!]]

 

[[そうよ!ことりちゃん!合体中は静かに見守るのが漢(オトコ)のマナーよ!]]

 

「ふぇぇぇぇ?!ソラ君と蓮凰さんがナニ言ってるのか、ことりにはぜんぜんわかんないよぉぉぉぉ?!」

 

合体中は静かに見守るのがマナー?!

 

今が攻撃のチャンスなんじゃないんですか?!

 

どうして見守るんですか?!

 

なんで漢字の“漢”で“オトコ”って読んでるんですか?!

 

そもそも蓮凰さんはオカマさんじゃなかったんですか?!

 

ダメですぅ……穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)とか、海未ちゃんの奇行とか、花陽ちゃんのオコメスキーの暴走とか、凛ちゃんの凛ちゃん(アホ2号)とか、真姫ちゃんの無自覚のセレブ自慢とか、絵里ちゃんのどえむーちかとか、希ちゃんのスピリチュアルパワーとか、にこちゃんの……あれ?にこちゃんはことりのお邪魔するくらいで案外ふつ~ですぅ。

 

ごほん。あとはあのキ○ガイ魔女さんの頭のイカれちょっかいとかで頭のおかしい事態にはすっかりなれちゃいましたけど、そんなことりちゃんでも今回は流石に理解が追い付いていきません。

 

この状況…真姫ちゃんがいたら絶対に言いっちゃいますよ?

 

イミワカンナイ!って!

 

『おれ~とおまえの~い~のちを~♪ひと~つにすれば~♪ぜったい♪ぜったい♪だ~れ~にも♪ま♪け♪ない♪ぜ~♪いぇい♪』

 

ことりがイミワカンナイ状態で混乱しちゃってると、いつの間にかSDダブルオーライザーの切り離された手足はサングラスゾゴックの左右の腕と肩にそれぞれ装着されていました。

 

そして……。

 

[[ライザー!オン!]]

 

[[ライザー!オン!っす!]]

 

サングラスゾゴックの頭(?)が割れる(?)と、そこにSDダブルオーライザーの胴体がすっぽりと入っちゃいました?!

 

た、確かに合体しました…合体してゾゴックにSDダブルオーライザーの頭が付いちゃいました…。

 

[[おぉ!]]

[[ん~まぁ!]]

 

「………………。」

 

[[重ねた絆は勇気に変わる!]]

 

イミワカンナイ。ですぅ。

 

[[艱難辛苦を乗り越えて!っす!]]

 

イミワカンナイ。過ぎますぅ。

 

[[[貫き通すぜ!この仁義!]]]

 

たがら……とりあえずは……

 

「バスターライフル♪はっしゃですぅ。」

 

ことりはスキだらけのサングラスゾゴック+SDダブルオーライザーにバスターライフルぶっぱ~しちゃいました♪

 

[[[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!]]]

 

えっへん♪もちろん♪ちゃ~んと命中しましたよ♪

 

[[アニキィィィィィィィィ!!!ヒデェェェェェェェ!!!]]

 

[[うぉぉぉぉぉいぃぃぃぃ!!!ナニしてんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ことりさぁぁぁぁぁぁぁん!!!]]

 

「え?だってソラ君?アレって敵だよ?敵は情けも容赦も躊躇もしないで殲滅だよね?敵は殺さなきゃ♪ほら?フリットおじ~ちゃんも言っていたよね?捕虜などいら~ん♪皆殺しじゃ♪って♪」

 

[[それはそうだけど!今はダメなの!やってイイこととやってダメなことがあるんだよ!]]

 

[[そうよ!ことりちゃん!合体直後の名乗りの邪魔をするなんて!あ~たはなんてことをしちゃったの?!]]

 

[[[漢(オトコ)のロマンがぉぁぁぁぁぁ!!!!!]]]

 

「ロマンじゃメシは喰えないですぅ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ほんとぉぉぉぉぉに!すまん!]]

 

あのあと、ことりはサングラスゾゴック+SDダブルオーライザーに向けて、もういっぱつバスターライフルをぶっぱ~しようとしたんですが、ソラ君と蓮凰さんに機体を押さえ込まれて止められちゃいました。

 

むぅ。ど~してソラ君はことりの邪魔をするんですか?

 

いつものソラ君なら、ちょっとでもスキをみせた敵機はサクッと撃墜しちゃうのに。

 

今日のソラ君はなんだかちょっと変ですぅ。

 

もしかしてまたあのキ○ガイ魔女さんの仕業……なワケないですね。

 

あの人なら通信に無理矢理割り込んで“うふふ♪”って言いながらこっちを煽ってきますから。

 

[[うちのことりちゃんがホントにごめんなさいね。もう邪魔をさせないようにするから、合体直後の名乗りをしちゃいなさい。]]

 

[[ホ、ホントだろーな!ホントに邪魔しないんだよな?!]]

 

[[アニキ!!!気を付けるっす!あっちのウイングのお嬢ちゃんはヤバいっす!またバスターライフルぶち込んでくるつもりっすよ!]]

 

はぁ…。ほんと~にイライラしますぅ。

 

ど~せことりたちには勝てないんですから、ナニをしてもムダに終わるだけなんですよ?

 

だったら合体とか名乗りとかムダなことを一切省略して、この茶番を終わらせちゃったほ~がいいに決まってますぅ。

 

「なんでもいいからさっさとして欲しいですぅ。早くしないと……またぶっぱ~しちゃいますよ?」

 

[[[ヒィィィ?!]]]

 

[[だからことりさん!頼むからちょっと待てって!]]

 

むぅ。

 

解せません。

 

[[あーたたち!この子はワテクシ達が押さえてるから早く決めちゃいなさい!!!]]

 

[[アニキ!急いでください!まだ俺のGニンキョーとの合体も残ってるんですから!]]

 

ことりのウイングをソラ君のF2ザクと蓮凰さんのグシオン・ブラーボが動けないように押さえ込むと、Gアーマーのカスタム機に乗っているチンピラ3号さんがことりに怯えているアニキさんたちに向かって早くしろってお願いしています。

 

…………今、チンピラ3号さんも自分の機体とも合体するとか言いませんでしたか?

 

またさっきみたいに曲を流して合体するんですか?

 

はぁ…今日のバトルはタメ息ばかりですぅ。

 

[[お、おう!それじゃ改めて……重ねた絆は勇気に変わる!]]

 

[[艱難辛苦を乗り越えて!っす!]]

 

ことりが憂いをタメ息に込めて吐き出していると、合体したサングラスゾゴック+SDダブルオーライザーは“じゃき~ん”とポーズを取りながらイミワカンナイ。ことを言い始めました。

 

[[[貫き通すぜ!この仁義!]]]

 

これが名乗りなんでしょうか?

 

[[[義兄弟合体!!!チンピライザー!!!]]]

 

チンピライザー?

 

あの合体したゾゴックはチンピライザーって言いうんですね~。

 

サングラスのゾゴックが確かチンピラックで、ドリル付きのSDダブルオーライザーがドリライザー。

 

合体してチンピライザーなんですね。

 

ことり的にはふ~ん。それで?って感じですぅ。

 

[[オイ!リア充高校生!オカマのオッサン!もうちょっとそのイカれたお嬢ちゃんを押さえててくれよ!]]

 

[[わかってる!でも急いでくれよ!ことりさんが本格的に黒化したら俺には止められねぇ!]]

 

[[ここはワテクシ達が引き受けるわ!だから早く合体なさい!]]

 

「なんだかことりが悪役みたいになってますぅ。」

 

ちょ~っと納得いきません。

 

こ~なったらみ~んなまとめて……。

 

[[っ?!ことりさんからダークなオーラが?!ヤバいぞ!急げ!マジで急げ!ことりさんが黒化しそうだ!黒化しちまったら俺達諸とも色んな意味で殺されるぞ!]]

 

[[えっ?!味方諸とも?!マジかよ?!そのイカれたお嬢ちゃん?!味方諸とも殺しにくんのかよ?!ってか黒化ってなんだよ?!]]

 

[[説明してもあーたたちには理解できないわ!それよりもいいから急ぎなさい!あーたたちが合体する間くらいはワテクシと坊やがなんとしても押さえてみせるから!だから早く合体を!漢(オトコ)のロマンを成し遂げなさい!!!]]

 

むぅ。押さえ込みが強くなっちゃいました。

 

ソラ君の素組のF2ザクだけならふりほどけますけど、力自慢の蓮凰さんのガンダムグシオン・ブラーボに本気で押さえ込まれちゃったら素組のウイングじゃど~にもなりません。

 

おとなしくおバカな茶番を見学ですぅ。

 

[[ホントに頼むっす!次の合体は繊細なんっす!]]

 

[[アニキ!Gニンキョーの準備は万全です!]]

 

[[おうよ!そんじゃ……いくぜ!ヒデ!ヤス!]]

 

[[[ヘイ!アニキ!!!]]]

 

[[グレェェェェェェト!チャァァァァァァジィ!!!!!]]

 

[[レッツ!]]

 

[[グレートチンピライザー!っす!]]

 

『じゃじゃじゃ~ん♪じゃじゃじゃ~ん♪じゃじゃじゃじゃじゃ~ん♪ぐれ~とぉ♪ぐれ~とぉ♪ぐれ~とぉ♪』

 

あ。今度は違う曲なんですね。

 

でもなんでグレートかのかな?

 

わからないことはわかる人に聞いてみるのな一番ですぅ♪

 

と、いうワケで。

 

「あのね?ソラ君?なんでグレートなの?別にスーパーとかハイパーとかウルトラとかでもいいんじゃないの?」

 

[[ことりさん?!それってマジで言ってんのか?!後期の最強フォームはグレートじゃなきゃダメなんだよ!スーパーじゃダメなんだ!ハイパーじゃダメなんだ!ウルトラじゃダメなんだ!グレートじゃなきゃダメなんだ!!!]]

 

[[そうよ!ことりちゃん!最強形態はグレートじゃなきゃダメなの!]]

 

[[[グレート!それが漢(オトコ)のロマン!イヤ!魂!!!]]]

 

「ふ~ん。」

 

聞いてはみましたが、漢(オトコ)のロマンはやっぱりことりには理解できません。

 

[[あ!ことりさん!その顔は“ことりには理解できないですぅ。”とか思ってんな!]]

 

「うん。ぜ~んぜん理解できないですぅ。って言うか理解したくありません。」

 

[[ダメよ!ことりちゃん!男心をちゃんと理解しなきゃ坊やに逃げられちゃうわよ!]]

 

「あ♪それは問題ありません♪ソラ君が逃げちゃっても、ことりは…ことり達は地獄の果てまで追いかけちゃいますから。」

 

[[イヤ!逃げねぇよ?!ちゃんと色んな責任は取るから!]]

 

[[坊やも色々と大変ねぇ。]]

 

そんなお話をしているうちに、合体はどんどん進んでいっています。

 

『た~ぎるちしお~がもえあが~る~♪』

 

Gアーマーのカスタム機“Gニンキョー”は、5つのパーツに分離すると、それぞれ手足と背中に合体しました。

 

『あいつをたおせ~と~もえあが~るぅ♪』

 

今気づきましたけど、いつの間にかチンピライザーの頭部になっていたSDダブルオーライザーの頭が赤くなってますぅ。

 

アレってことりのエルブランシュの“モード:ノワール”みたいな現象なのかな?

 

『にんきょ~がったい~♪ぐれ~とぉ~ちんぴらいざ~♪じゃじゃん♪』

 

あ、終わったみたいですぅ。

 

でも文字数が10,000を越えちゃいましたね。

 

続きは次回に♪ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

あれ?合体だけで1話丸々終わってしまった…?
どうしてこうなった…再び…。

そんな次回は合体が完了したグレートチンピライザーにことりさんWith出番の少ない主人公&オカマさんが挑みます。

そして…先日のラブライブの新作?発表会で…ついに!ついに!Aqoursと穂乃果ちゃんが同じ舞台に!
お帰りなさい!新田さん!
さらにようやくソロライブ3発売!
ラブライブ!オールスターズ?!
よし!ガンプライブもそのうちにオールスターズに!

失礼。久しぶりのμ's成分の補充でしたのでつい…。

とりあえずはイベント頑張ろう…。


そんなガンプライブ。次回更新は月曜日に本編を、金曜日にことりさん生誕祭特別編をそれぞれ予定しております。
お時間よろしければおつきあいくださいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今朝の寒さでそろそろこたつを用意した方がいいのか?!と思案中のQooオレンジでございます。

本日はことりさん生誕祭特別編の更新となります。
生誕祭特別編では珍しいバトル回となりますが……。


それでは 2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ③」 はじまります。



























前回のラストで頭の悪い挿入歌(?)が終わると同時に合体が完了したチンピライザーとGニンキョー。

 

その見た目はただのチンピライザーよりもひとまわり大きくなっていました。

 

でもどこら辺がグレートなんですか?

 

やっぱりことりには理解できません。

 

[[あの道!どの道!人の道!っす!]]

 

[[俺達!義兄弟!歩む道!]]

 

[[二度とは戻れぬ任侠道!]]

 

そして始まるのはまた頭の悪い名乗りですぅ。

 

チンピラさんたちが進むのはあの道でもこの道でも人の道でもありません。

 

もちろん任侠道なんてイミワカンナイ。道でもありません。

 

チンピラさんたちがこれから進むのは……地獄への一本道ですぅ♪

 

ちゅんちゅん♪

 

[[咲かせて魅せるぜ漢(オトコ)道!]]

 

咲くのはそんなイミワカンナイ。道じゃなく真っ赤な血の華だけですぅ♪

 

このバトルが終わったら血の池地獄へご招待してあげますね♪

 

[[[任侠合体!!!]]]

 

[[グレェェェェェェトォ!!!]]

 

[[[チンピライザァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!]]]

 

[[[オォ!これがグレート!漢(オトコ)のロマン!]]]

 

ようやく頭の悪い合体と名乗り?も終わったみたいですぅ。

 

ことり的にははいはい、ご苦労様ですぅ。って感じですぅ。

 

それじゃさっそく…。

 

「バスターライフル♪はっしゃですぅ♪」

 

グレートチンピライザーへの合体を熱い視線で見守っていたせいで、ウイングを押さえ込んでいたソラ君のF2ザクと蓮凰さんのガンダムグシオン・ブラーボの力が少し緩んだので、そのスキにことりは機体を細かく操作してスルッと2機の間から脱け出しました。

 

いつもはエルブランシュでばびゅ~んって飛び回って、デストリュクシオンライフルのごんぶとビームをぶっぱ~してるだけだから、細かい操作はキライなんだけど、ことりだってヤれないワケじゃないんですよ?

 

そして2機の間から脱け出したことりは、すぐにウイングのバスターライフルを構えて、トリガーをえいっ♪と引いて、毎度お馴染みの大出力ビームを発射します。

 

さっきまでの連続ぶっぱ~♪でチンピラックのビームコーディングも剥がれてきているので、当たれば少しくらいはダメージも通るはずですぅ♪

 

そもそもドリライザーとGニンキョーにはビームコーディングがされてないんじゃないんですか?

 

とにかく♪こんなおバカな茶番は1秒でも早く終わらせなきゃですよね♪

 

終わったら楽し~♪楽し~♪お料理のお時間ですぅ♪

 

たとえ食材がくそ不味そうなチンピラさん×3匹でも、知恵と工夫とソラ君への溢れ出す愛情でことりちゃんがちゃ~んとおいしいお料理にしちゃいますよ♪♪♪

 

[[くぅ!!!やっぱり合体直後にまたヤりやがったな!あのイカれ嬢ちゃん!そうはイカのキ○タマだっての!ヤス!任侠フィールドだ!!!]]

 

[[ヘイ!アニキ!!!任侠フィールド!展開っす!!!]]

 

アニキさんの指示に応じたチンピラ2号さんがそう叫ぶと、グレートチンピライザーの周囲を球状に覆うように、淡い緑色のバリアフィールドが形成されました。

 

むぅ。チンピラさんの分際でことりのぶっぱ~♪を予想していやがりましたよ。

 

生意気にもことりが合体直後の不意を突いてぶっぱ~♪したバスターライフルの大出力ビームは、任侠フィールドとか頭の悪い名前を付けられたGNフィールドで防がれちゃいました。

 

もういっぱつ…はちょっとまずいですね。

 

イラッ♪としちゃって考えなしにバスターライフルぶっぱ~♪しまくっちゃったので、残りのエネルギーがヤバそうです。

 

2・3発くらいならまだイケそうですが、ここはグッと我慢してエネルギーを温存ですぅ。

 

[[3機分の出力を使えるグレートチンピライザーの任侠フィールドなら!バスターライフルの大出力ビームだってへっちゃらっす!アニキ!]]

 

[[おうよ!ギャグパートは今のでしまいだ!いくぜ!反撃開始だ!!!]]

 

[[了解!アニキ!カチコミミサイル!ターゲットロック!]]

 

チンピラさんたちはことりのぶっぱ~♪を防いだことで調子に乗っちゃったみたいですね。

 

反撃開始とか言っちゃってます。

 

その証拠に、ウイングのコクピットには敵機からのロックオンを告げるロックオンアラートがびーぴーと鳴り響きました。

 

[[うっし!気合いれてカチコめ!!!!!]]

 

[[発射します!!!]]

 

グレートチンピライザーのふくらはぎの外側に装着されたGニンキョーのミサイルランチャーが起動して、ことり達を狙ってたくさんのミサイルが発射されました!

 

や~ん♪あんなにいっぱいミサイル撃たれちゃったら♪ことりちゃんはだいぴんちですぅ。

 

ちゅん♪ちゅん♪たいへん♪ど~しよ~♪

 

な~んて♪

 

確かにことりだけだったら、今のエネルギーがヤバそうな状態であんなにいっぱいミサイルを撃たれちゃったらピンチだけど……あは♪ことりは1人じゃありません♪

 

ねっ♪ソラ君♪

 

[[クソ!合体の余韻に浸る暇もねぇーのかよ!アイリ!迎撃するぞ!]]

 

さぁ♪今日もやっちゃってください♪

 

<<了解です。メインモニターにマーカーを表示します。あとは煮るなり焼くなりお好きにどうぞ。>>

 

[[ミサイルなんざ煮も焼きもしねぇーよ!片っ端から撃ち落とすだけだ!オラァ!]]

 

アイリちゃんのサポートを受けたソラ君は、F2ザクの左手に持っていたMMP-80マシンガンを構えると、ことり達へと迫り来るたくさんのカチコミ(?)ミサイルへ向けて連続で発砲します。

 

ダダダ♪ダダダ♪ダダダ♪

 

と、数発ずつ、細かく連射されたF2ザクのMMP-80マシンガンの弾丸は、次々にことり達へと迫ってきていたカチコミ(?)ミサイルを貫いて火球へと変えていきます。

 

[[蓮凰のオッサン!ミサイルは俺が片付ける!このまま突っ込んでそのチェーンソウでさっさとバラしちまぇ!!!]]

 

[[コレはチェーンソウなんてありきたりな名前じゃないわ!ドリノコよ!ドリノコ!さぁ!行くわよ!あーたたち!ワテクシのブラーボでたーっぷりとお仕置してアゲルわ!!!]]

 

ソラ君がカチコミ(?)ミサイルをどんどん撃ち落とす一方で、蓮凰さんはトゲトゲいっぱいのガンダムグシオン・ブラーボの腰にマウントされていた、二本のやや小振りのチェーンソウ“ドリノコ”を引き抜いて、各部のスラスターを激しく噴かしながら突撃を開始しました。

 

グシオン・ブラーボはその重量のせいで初速は遅いみたいですぅ。

 

初速が遅いのは重量級の機体じゃ仕方ありませんね。

 

まぁ今回の相手のグレートチンピライザーも3機が合体してかなりの大型機になったので、そこまで素早くは動けないっぽいので、グシオン・ブラーボの初速が遅い程度じゃあんまり関係ないですぅ。

 

本格的にバトルが始まっちゃったので、残りのエネルギーが不安なことりはちょっと後退ですね。

 

後ろからソラ君と蓮凰さんをお~えんですよ♪

 

でも……グレートチンピライザーに少しでもスキができたら容赦なくバスターライフルをぶち込みますよ♪

 

エネルギー残量はヤバそうでもことりのウイングはあと2・3発くらいはバスターライフルぶっぱ~♪イケちゃいますから♪

 

漢(オトコ)のマロンだかロマンだか知りませんが、あ~んなふざけたおバカなチンピラさん達はことりがこの手で始末したいですぅ♪

 

「ことりはちょっと調子に乗りすぎてぶっぱ~しちゃって、残りのエネルギーがヤバそうなんで、ここでお~えんしてますね♪ふれ~♪ふれ~♪ですぅ♪」

 

[[エネルギーがヤバそうって…。素組で調子に乗ってバスターライフル連射すっからだ!下がるのも応援するのもことりさんの勝手だけど、とにかくなんでもいいから俺達を巻き込んでバスターライフルぶっぱなすなよ!!!素組のF2じゃバスターライフルの大出力ビームがかすっただけでも致命傷になるんだからな!]]

 

「は~い♪気を付けますぅ~♪」

 

気を付けるだけ。なんですけどね♪

 

だってことりじゃ海未ちゃんみたいな精密射撃は無理ですから♪

 

しかもバスターライフルじゃ精密射撃にぜ~ぜん向いてませんし♪

 

[[どーせ気を付けるだけだろ!っし!ミサイルは撃ち落とした!アイリ!俺達も近接戦闘を仕掛けるぞ!]]

 

<<了解しました。背部バーニア点火。各部スラスター制御のサポートも併せて開始します。ヒートボーク、アクティブ。ではどうぞ、マスター。>>

 

[[行くぞ!!!]]

 

そう言うとソラ君のF2ザクも、蓮凰さんグシオン・ブラーボを追って行っちゃいました。

 

………………なんででしょうか?

 

ことりはガンプラバトルの時って敵でも味方でも、後ろ姿を見るとついつい攻撃したくなっちゃうだよね。

 

今だってソラ君のF2ザクの後ろ姿を見て思わずバスターライフルのトリガーをポチッとなって押しそうになってますぅ。

 

これは噂のことりちゃん七不思議のひとつだね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蓮凰さんのガンダムグシオン・ブラーボが二本の小型チェーンソウ“ドリノコ”をキュイーン♪キュイーン♪と刃を回転させる素敵な音を響かせながらグレートチンピライザーへと迫りますぅ♪

 

対するチンピラさん達のグレートチンピライザーはと言うと……。

 

[[ヒデェェェ!!!ドリルクラッシャーアームだ!!!]]

 

[[ヘイ!アニキ!ドリルクラッシャーアーム!展開っす!]]

 

グレートチンピライザーの両腕に装着されていたドリライザーのドリルを、それぞれ両手に展開させてギュイーン♪と、こちらも素敵なドリルの回転音を響かせて迎え撃つつもりみたいですぅ♪

 

[[アニキ!トゲトゲグシオンが来ます!って!チェーンソウ?!アニキィィィィ!!!あのトゲトゲグシオン!なんかえらく物騒なモン持ってますよぉぉぉぉ!!!]]

 

[[ビビんな!ヤス!俺達の義兄弟の絆の結晶の!このグレートチンピライザーが!あんなトゲトゲグシオンのチェーンソウなんかに負けるかよ!ドリルクラッシャーアームでぶち抜いてやるぜぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[漢(オトコ)のロマンに漢(オトコ)のロマンのドリルを装着するなんて!最高よ!けどねぇ!ワテクシのブラーボをその程度のドリルじゃ止まらないよ!!!切り刻みなさい!ブラーボ!!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

グシオン・ブラーボとグレートチンピライザーの両機は、クロスレンジに入ると当時にそれぞれ手にしたチェーンソウとドリルで相手に向けて攻撃を開始しました。

 

[[な、なんだ?!このトゲトゲグシオン?!押し切れねぇ?!グレートチンピライザーと互角のパワーだとぉぉぉぉぉ?!]]

 

[[し、出力はコレで臨界っす!]]

 

[[アニキィィィィ!!!]]

 

[[オホホホホホホ!!!!!このワテクシのグシオン・ブラーボ!そんじゃそこらの貧弱グシオンと一緒にしないことね!!!]]

 

チェーンソウとドリルでつばぜり合いを始めた2機のパワーは完全に拮抗しているみたいですぅ。

 

グレートチンピライザーは3機分の出力が使えるとか言ってましたけど、蓮凰さんのグシオン・ブラーボを押し込めないなんて思っていたよりも貧弱ですね。

 

3機分の出力と拮抗できる蓮凰さんのグシオン・ブラーボがマッスル過ぎるのかな?

 

それにしても…ガ!ガ!ガ!ガ!ガ!ってチェーンソウとドリルが削り合う音がスゴいですね♪

 

マルデホネヲケズルトキミタイニステキナオトデスゥ♪♪♪

 

[[オラァ!クソドチンピラァァァ!!!テメェ等の相手は蓮凰のオッサンだけじゃねぇーんだよ!!!]]

 

[[アニキ!リア充のF2も来たっす!]]

 

[[わかってる!ヤス!チャカで撃ち落とせ!!!]]

 

[[了解です!アニキ!チンピラの誇りに賭けて!俺が撃ち落とします!対空バルカン!起動!このリア充高校生め!あのウェイトレスさんのゆるふわ系のかわいい女の子とイチャイチャ見せ付けやがって!!!俺だって可愛い彼女が欲しいんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!堕ちろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!このぉリアじゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!おりゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

あ♪ことりがちょっとイケナイ妄想していたら、今度はソラ君のF2ザクがヒートホークを構えて突撃して行きましたよ♪

 

狙いはやっぱりグレートチンピライザーの関節ですね♪

 

そんなソラ君のF2ザクに対して、グレートチンピライザーはチンピラ3号さんがバックパックになっているGニンキョー本体部分の対空バルカン砲を起動させて迎撃を開始しました。

 

ソラ君のF2ザクを狙うチンピラ3号さんは、ドン引きするくらいに気合いが入ってますぅ。

 

そんなに彼女さんが欲しいなら、チンピラさんを辞めて一般人に戻って、選り好みさえしなければ簡単だと思いますよ?

 

最近は出生率の偏りで、男の人が極端に少なくなっているので、ホントに選り好みさえしなければ男の人は簡単に彼女さんができちゃいますよ?

 

まぁおバカなチンピラさんだから、そのことに気づいていないんでしょうけど…。

 

<<敵機より発砲を確認。不要かと思いますが予測弾道をメインモニターにリンクします。>>

 

[[おうよ!それにしても…チッ!ムダに盛大に弾バラ撒きやがって!面倒な!オイ!クソドチンピラ!!!リア充になりたきゃチンピラなんざ辞めちまえ!!!クソみてぇーなテメェのチンピラの誇りなんざ質屋にでも売り払っちまえよ!!!]]

 

ソラ君は面倒とか言いながらも、アイリちゃんのサポートを受けてF2ザクの姿勢制御スラスターを細かく噴射して器用にバルカン砲の弾丸を避けていきます。

 

そんなソラ君のF2ザクをチンピラ3号さんはバルカン砲を撃ち続けて執拗に追いかけますが、一向に当たる気配はありません。

 

そんな余裕のソラ君はチンピラ3号さんにリア充になりたかったらチンピラを辞めなさい!ってお説教してあげていますぅ♪

 

チンピラさんなんかにやさしくリア充になる近道を教えてあげるなんて、流石はことりのソラ君ですぅ♪♪♪

 

ことりはそんなやさしいソラ君がだい♪だい♪だい♪だ~いすきなんですぅ♪

 

でもソラ君?チンピラさんの誇りなんてこの世で最高クラスにムダな物は、ことりは質屋さんでも引き取ってくれないと思うよ?

 

ぜったいに買い取り拒否ですぅ♪

 

[[んな?!な、なんてこと言うんだ!このリア充高校生は!ソレを……チンピラの誇りを売ってしまえだなんて!トンでもない!!!]]

 

[[なんでソコはドラクエの道具屋で買い取り拒否された時の反応なんだよ!]]

 

[[えっ?なんとなく?]]

 

[[クソが!ふざけやがって!うっし!弾幕を抜けた!]]

 

チンピラ3号さんとおバカなやり取りをしながらも弾幕を抜けたソラ君のF2ザクは、もう一度ヒートホークを構えてグレートチンピライザーへと突撃していきました。

 

グレートチンピライザーは蓮凰さんのグシオン・ブラーボとつばぜり合いを演じているので身動きが取れませんよ♪

 

ぜっこ~のチャンスですぅ♪

 

そのままぶった切っちゃってください♪

 

[[ぎゃぁぁぁぁ!!!アニキぃぃぃ!!!撃ち落とせなかったぁぁぁぁ!!!]]

 

[[見りゃわかる!トゲトゲグシオンの相手だけでいっぱいいっぱいだってのに!仕方ねぇ!ヤス!ドリライザーのチンピラドライブも使うぞ!限界を超えたパワーでトゲトゲグシオンを押し返してリア充高校のザクを迎え撃つ!!!]]

 

一方のソラ君のF2ザクに弾幕を突破されたチンピラ3号さんは、アニキさんに泣きついちゃいました。

 

アニキさんは蓮凰さんのグシオン・ブラーボの相手だけでいっぱいいっぱいみたいですけど、迫ってきているソラ君も対処しなきゃダメなので、どうやら何か切り札的なものを使っちゃうようですね。

 

ドリライザーのチンピラドライブって言っていたけど…それってGNドライブなんじゃないかな?

 

GNドライブに頭の悪い名前をつけちゃうとOOファンの人に夜道で後ろからブスッとされちゃいますよ?

 

[[了解っす!チンピラドライブ!出力全開っす!!!アニキ!無理矢理限界以上の出力を出してるんっす!!!長い時間はグレートチンピライザーでも機体が持たないっす!!!]]

 

そんなこんなでグレートチンピライザーは全身から大量の緑色の粒子を放出し始めました。

 

あの緑色の粒子はオリジナルのGNドライブから発生するGN粒子です。

 

チンピラドライブはやっぱりGNドライブのことですぅ。

 

[[機体にガタが来る前に!カタ付けりゃいいだけだ!!!押し返せぇぇぇ!!!グレェェェェェトォォォ!チンピライザァァァァァァァァァ!!!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

GN粒子の放出で一時的に機体の出力を上昇させたグレートチンピライザーは、つばぜり合いをしていた蓮凰さんのグシオン・ブラーボを力任せに押し返そうとしていますぅ。

 

GNドライブがあるならトランザムも使えるはずなのになんで使わないんだろ?

 

今のやり方だと機体にムダな負担がかかっちゃうのに?

 

ん~…ナニかトランザムを使えない理由があるのかなぁ?

 

例えば……トランザムを使っちゃって時間切れになると合体が強制的に解除されちゃうとか?

 

ありそうですぅ。

 

ぶっちゃけゾゴックとSDダブルオーライザーとGアーマーのでこぼこチームで、コレだけむちゃくちゃな合体をしているんですぅ。

 

GN粒子の不思議パワーでごり押ししている可能性が高いですよね。

 

それなら話は簡単ですぅ♪

 

あのグレートチンピライザーを攻略するには、頭を…頭部になっているドリライザーをどうにかしちゃえばいいんですぅ♪

 

今日もことりはばっちり冴えちゃってますね♪

 

[[んまぁ!ここからさらに出力が上がったですって?!チィ!このパワー!なんて非常識な!流石は漢(オトコ)のロマンを体現したグレート!くぅぅ!!!このワテクシのグシオン・ブラーボが押し負ける?!]]

 

[[どっせぇぇぇぇぇい!!!!!]]

 

ことりがグレートチンピライザーの攻略方法を見つけている間に、チンピラさんたちはGN粒子の不思議パワーの力で限界を超えた出力を使って、つばぜり合いをしていた蓮凰さんのグシオン・ブラーボを力任せに弾き飛ばしちゃいました。

 

[[押し負けた?!ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

しかもグレートチンピライザーへ向かっていたソラ君のF2ザクに向かってですぅ。

 

<<マスター。見えてるとは思いますが前方よりトゲトゲが絶好調接近中です。回避をオススメします。まぁこちらもあちらも完全にスピードに乗っているので今更回避をするなんて無理でしょうが。>>

 

グレートチンピライザーに力任せに弾き飛ばされた蓮凰さんのグシオン・ブラーボは、機体の制御を失ってぐるぐる回転しながらまっすぐにソラ君のF2ザクに向かって飛んでいっていますぅ。

 

あれは確実にごっつんこの直撃コースですぅ♪

 

[[ゲッ?!ちょっ!オッサン!!!コッチくんな!どっかよそに行け!!!]]

 

[[無理よ!!!機体の制御が効かないわ!ワテクシじゃもう停められないわ!!!撥ね飛ばされたくなかったらなんとか避けなさい!坊や!!!]]

 

[[だぁぁぁぁぁ!!!無理言ってんじゃねぇーよ!!!クソオカマがぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[ぬわぁぁぁぁんですってぇぇぇぇ!!!!ワテクシはオカマじゃないわ!オネェよ!オネェ!!!]]

 

[[どっちもおんなじだ!ボケェ!!!ってか!どけぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

[[だから無理っと言ってるでしょぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

う~ん…あのまま蓮凰さんのグシオン・ブラーボがソラ君のF2ザクにぶつかっちゃったら、ちょ~っとまずそうですぅ。

 

ソラ君のF2ザクは素組だから、あんなにスピードに乗った状態でトゲトゲがいっぱい付いたグシオン・ブラーボなんかに突撃されちゃったら…。

 

撥ね飛ばされてバラバラですぅ♪

 

仕方ありません。

 

ここはソラ君の未来の素敵な奥さん♪かわい~かわい~ことりちゃんの出番ですぅ♪

 

ソラ君のためにひと肌脱いじゃいますよ♪

 

ほんと~はベッドの上でひと肌脱ぎたいんだけどね♪

 

「ソラく~ん♪お願いだから余計な回避行動はとらないで軌道はそのままま~っすぐに進んでね♪ことりちゃんからのお願いですぅ♪」

 

[[はぁ?!このまま真っ直ぐにだぁ?!んなことしたらオッサンのトゲ付きグシオンに撥ね飛ばされぞ?!ことりさん?!ナニするつもりなんだよ?!]]

 

えっ?ことりがナニをするか?ですか?

 

あのね?そ♪れ♪は♪うふふふふふふ♪♪♪

 

<<ことりのウイングに高エネルギー反応を確認しました。このエネルギー反応は毎度お馴染みのバスターライフルですね。>>

 

バスターライフルのごんぶとビームで♪

 

[[バ、バスターライフルだぁぁぁぁぁぁ?!ちょ!ことりさん?!マジでナニすんのさ?!バスターライフルってすげぇーイヤな予感しかしねぇーんだけど?!]]

 

グシオン・ブラーボを押し返しちゃうんですぅ♪♪♪

 

「あは♪簡単ですぅ♪バスターライフルのごんぶとビームで蓮凰さんのグシオン・ブラーボを押し返しちゃいますぅ♪」

 

[[ちょっとお待ちなさい!ことりちゃん!ナニその無茶苦茶なプランは!!!]]

 

だいじょ~ぶですよ♪

 

グシオン・ブラーボにはビーム攻撃を大幅に軽減してくれるナノラミネートアーマーの防御アビリティがあります♪

 

エルブランシュのデストリュクシオンライフルのすっご~いビームなら、ナノラミネートアーマーの防御アビリティでも貫通しちゃえますけど、素組のウイングのバスターライフルくらいなら簡単に防いじゃえますぅ♪♪♪

 

「もんど~むよ~ですぅ♪ターゲット♪ガンダムグシオン・ブラーボ♪バスターライフルはっしゃ~♪♪♪えいっ♪」

 

ことりはさっそくウイングのバスターライフルを、スゴい勢いで回転しながらソラ君のF2ザクに向かって突撃してきているグシオン・ブラーボに向けて発射しました♪

 

[[う、撃ちやがったぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

だいじょ~ぶだよ?ちゃ~んとグシオン・ブラーボを狙い撃ちしてるから♪

 

ソラ君が下手に動かなければ当たらない♪当たらない♪

 

たぶん♪

 

<<はぁ…ことりは相変わらずですね。マスター。ことりの無茶な案を軽くシミュレートしてみましたが特に問題はなさそうです。進路はこのまま真っ直ぐにお願いします。>>

 

[[問題あんだろ!ってか!問題しかねぇーだろ!!!かすっただけで致命傷な大出力ビームが真横を通るんだぞ!]]

 

<<ことりと一緒の出撃ではいつもの事です。明確に狙われてないだけマシですよ。>>

 

[[あれ?言われてみりゃ確かに…。]]

 

ソラ君は納得してくれたみたいですぅ♪

 

ソラ君が納得しなくても、もうバスターライフルはぶっぱ~しちゃいましたけど♪

 

[[アニキ!あのウエイトレスのお嬢ちゃん!とうとう味方を撃ちやがりましたよ?!]]

 

[[アニキ!やっぱりあのウエイトレスのお嬢ちゃんが一番ヤバいっすよ!!!]]

 

[[[あんなゆるふわ脳トロボイスの可愛い子なのにキ○ガイとか!そんな現実はイヤだぁぁぁぁぁ!!!]]]

 

むっ!またことりのことキ○ガイって言いました!

 

キ○ガイはことりじゃありません!

 

あの魔女さんです!

 

かわい~♪かわい~♪ことりちゃんにキ○ガイだなんて、そんな酷いこと言うチンピラさん達にはは…蓮凰さんのグシオン・ブラーボをプレゼントですよ♪

 

ここままバスターライフルを撃ち続けてグシオン・ブラーボをグレートチンピライザーにぶつけちゃいますぅ♪

 

バスターライフルで押し返したグシオン・ブラーボを使った、大質量のトゲトゲグシオンアタックですぅ♪♪♪

 

[[ことりちゃん?!なんで勢いが止まったのにまだバスターライフルを撃ち続けてるの?!って!待ちなさい!今度は逆方向ぉぉぉぉぉ!!!誰かワテクシを止めてちょぉぉぉぉぉだぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃ!!!!!]]

 

トゲトゲグシオンアタック♪ご~♪ですぅ♪

 

さぁ♪そのままグレートチンピライザーに突撃ですよ♪

 

[[ヒデ!ヤス!騒いでねぇーで集中しろ!バスターライフルに押し返されてトゲトゲグシオンがこっちに来るぞ!!!]]

 

[[ハッ!そ、そうだった!回避しなきゃ!]]

 

[[アニキ!!!]]

 

[[わかってるっての!避けたらトゲトゲグシオンを先に潰すぞ!無駄なおふざけでエネルギー切れ寸前のウイングとチンピラ高校生のF2は後回しだ!!!]]

 

バスターライフルのごんぶとビームに押されて、グレートチンピライザーへと急接近するグシオン・ブラーボ。

 

見え見えの突撃だから当然チンピラさん達は迫り来るグシオン・ブラーボを避けようとしていますぅ。

 

でも♪させませんよ♪

 

ねっ♪ソラ君♪

 

「ソラ君♪お願いですぅ♪」

 

[[おうよ!任せろ!!!]]

 

<<目標、背部GNドライブ。ターゲットロック。>>

 

[[オラァァァァ!!!]]

 

ことりのバスターライフルのごんぶとビームで押し返しちゃいます♪作戦の成功で、グシオン・ブラーボの脅威から脱したソラ君は、チンピラさん達がグシオン・ブラーボに気をとられている間にグレートチンピライザーの背後へと回り込んでいました。

 

そして背後へと回り込んだソラ君は、回避行動を始めようとしたいたグレートチンピライザーへ向けて、左手に持っているMMP-80マシンガンをダダダダダ♪ってぶっぱ~♪しますぅ♪

 

ソラ君の狙いはグレートチンピライザーの背中に取り付けられているGNドライブです♪

 

[[ア、アニキィィィィ!!!チンピラドライブに被弾したっすぅぅぅぅ!!!]]

 

狙いはばっちり♪

 

ソラ君のF2ザクがぶっぱ~♪したMMP-80マシンガンの弾丸はGNドライブを撃ち抜いちゃいました♪

 

[[な、なんだとぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!]]

 

[[ダ、ダメです!出力が上がりません!!!]]

 

[[あーたち!!!おどきなさぁぁぁぁぁぁぁあいぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!!!]]

 

[[ゲッ!トゲトゲグシオンが来たっすぅぅぅぅぅ!!!]]

 

は~い♪今さら回避はムリですよぉ♪

 

いっせ~の~で♪

 

[[[[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]]]

 

ごっつんこ♪ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


本日も大暴れなことりさん。
次回も相変わらずことりさんが大暴れです。

次回更新は月曜日に本編を、金曜日にことりさん生誕祭特別編をそれぞれ予定しております。
お時間よろしければおつきあいくださいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

部屋を片付けていたら大量のSDガンタンクが出てきて驚いているQooオレンジでございます。


本日はことりさん生誕祭特別編の更新となります。
今回もことりさんががんばります。

それでは 2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ④」 はじまります。





ことりのナイスなアイディアで間一髪♪ソラ君のF2ザクと蓮凰さんのグシオン・ブラーボの衝突の回避には成功ですぅ♪

 

ことりはチンピラさん達にキ○ガイって言われちゃって、イラッ♪としたテンションに任せて、そのままバスターライフルを撃ち続けて蓮凰さんのグシオン・ブラーボをグレートチンピライザーにぶつけようと思っちゃいました♪

 

でもチンピラさん達はナマイキにもことりと蓮凰さんの合体攻撃♪トゲトゲグシオンアタックを避けようとしちゃいました。

 

そこでソラ君の出番ですぅ♪

 

チンピラさん達が迫り来るグシオン・ブラーボに気をとられている間に、グレートチンピライザーの背後へと回り込んだソラ君が回避のお邪魔をしてくれました♪

 

狙いは不思議パワーでグレートチンピライザーを支えている、ドリライサーのGNドライブです♪

 

ソラ君のF2ザクが放った弾丸は見事にドリライサーのGNドライブを貫いちゃいました♪♪♪

 

前回まではそんなお話でしたよね♪

 

みなさんはちゃんと覚えていてくれましたか?

 

忘れちゃってるわる~い子には♪ちゅん♪ちゅん♪しちゃいますよ♪

 

それじゃ引き続きトゲトゲグシオンアタックですぅ♪

 

[[ダ、ダメです!出力が上がりません!!!これじゃ回避は!!!]]

 

[[あーたち!!!おどきなさぁぁぁぁぁぁぁあいぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!!!]]

 

[[ゲッ!トゲトゲグシオンが来たっすぅぅぅぅぅ!!!]]

 

は~い♪今さら回避はムリですよぉ♪

 

いっせ~の~で♪

 

[[[[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]]]

 

ごっつんこ♪ですぅ♪♪♪

 

「ちゅん♪ちゅん♪トゲトゲグシオンアタック♪大当たりですぅ♪」

 

[[うわぁ…。オッサンのグシオンのトゲがめっちゃ刺さってるし…。あのまま俺に激突してたら今頃は…。こわっ!]]

 

蓮凰さんのグシオン・ブラーボとチンピラさん達のグレートチンピライザーは、“ぐしゃ♪”っていう金属のひしゃげる音(主にグレートチンピライザーのひしゃげる音ですぅ♪)を響かせながら激突しちゃいました♪

 

よ~く見るとソラ君が言うよ~に、蓮凰さんのグシオン・ブラーボのあちこちに生えている(?)トゲトゲが、グレートチンピライザーにブスッ♪と突き刺さっちゃってますぅ♪

 

根本まで刺さっちゃってるところもありますね♪

 

あれだけしっかりと刺さっちゃっていたら、ちょっとやそっとじゃ抜けないんじゃないかなぁ?ってことりは思います♪

 

[[ぬ、抜けないわ?!ちょっと!あーたち!そっちからも少しは押しなさいな!]]

 

ね♪蓮凰さんがいっしょうけんめ~に押したりしてるけど、トゲトゲはぜんぜん抜けません♪

 

あれだけブスッ♪と突き刺さっちゃっていたらムリですぅ♪

 

[[やってるつーの!オッサンこそちゃんと押せよ!]]

 

[[押してるわよ!!!あーたたちこそもっと気合い入れて押しなさい!!!]]

 

[[だぁぁぁ!!!うっせー!こっちはチンピラドライブが破損してこれ以上は出力が上げられねぇーんだ!今の破損状態で無理に出力上げたら爆発しちまうんだよ!!!]]

 

アニキさんも蓮凰さんと協力してトゲトゲを抜こうとしていますがびくともしませんね。

 

今なら攻撃しほ~だいです♪

 

あとはゆっくり♪じっくり♪たっぷりと♪思う存分トドメを刺しちゃえば終わりです♪

 

「ソラく~ん♪今がぜっこ~のチャンスだよ♪トゲトゲが抜けなくてチンピラさん達が動けないうちにヤっちゃってください♪」

 

[[なんかこんなラストでいいのかなぁ…。]]

 

[[よくないっす!!!よくないっすよ!だから止めて欲しいっす!!!]]

 

チンピラ2号さんがナニか騒いでいますけど無視ですね♪

 

せんじょ~では情けは無用です♪

 

「いい~んです♪ここはせんじょ~ですぅ♪せんじょ~ではひじょ~じゃなきゃ生き残れません♪それにバトルのラストがグダグダになるのはガンプライブのお約束なんですよ♪さ♪チンピラさんなんかに構っている時間がもったいないですぅ♪時は金なりなのでサクッ♪と遠慮なくヤっちゃってください♪♪♪」

 

[[はぁ…了解。少しあと味のわりぃ終わり方だけど…こんな終わり方もガンプラバトルじゃよくあることって事で納得しとくか。オイ!クソドチンピラ共!聞こえてるな!ガンプラバトルで勝負を挑んだのはテメェ等なんだ!負けたら約束通りに臓器バラ売り√かマグロ漁船でカマ掘り放題√か海外の鉱山で死ぬまで穴掘り√のどれかだからな!臓器バラ売りされてくたばっても俺達のことを恨むんじゃねぇーぞ!恨むなら下調べもしねぇーでいきなりレベル1でラスボスのことりさんを敵に回したテメェ等の迂闊さを恨むんだな!]]

 

ソラ君は“恨むなよ”と言い放ちながら、F2ザクの左手に持ったMMP-80マシンガンをグレートチンピライザーに向けて構えます♪

 

あとはトリガーを引いちゃえばこの茶番もおしまいです♪

 

ようやく美味しいケーキとガンプラバトルのお店“サルモン”に平穏が戻りますぅ♪

 

[[クソ!このままじゃマジで臓器バラ売り√かマグロ漁船でカマ掘り放題√か海外の鉱山で死ぬまで穴掘り√になっちまうぞ!頼む!グレートチンピライザー!トゲトゲグシオンを押し返してくれ!!!お前はこんなモンじゃねぇーだろ!]]

 

アニキさんはこの状況でもまだ諦めていないみたいですね。

 

まだトゲトゲを抜こうとじたばたしてます。

 

でも♪もうどうすることもできませんよ?

 

チンピラドライブとか頭の悪い名前をつけた不思議パワーを生み出す頼みの綱のGNドライブはソラ君が壊しちゃいました♪

 

残りの動力源はチンピラックとGニンキョーのエンジンだけですぅ♪

 

3機分の出力がど~とか言っていたグレートチンピライザーもこれじゃ形無しです♪

 

おとなしくヤられちゃって人生の終わりに出発しんこ~してください♪

 

地獄への快速列車は定刻通りに出発しんこ~♪ですぅ♪♪♪

 

[[イヤっす!臓器バラ売り√はイヤっすぅぅぅぅぅ!!!腎臓も肝臓も目玉も心臓もキ○タマもみんな二つあるから1つくらい切り取っても大丈夫アルヨ♪とか怪しい中国人の闇医者に言われて1つしかない心臓まで取られちゃうのはイヤっすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!]]

 

チンピラさんなんてこの世界で一番必要ない最底辺の職業を選んじゃった人生なんかじゃ生きていても辛いだけですよ?

 

それなら臓器バラ売りされて、必要なヒトにプレゼントしてあげたほ~が建設的ですぅ♪

 

人生の終わりに誰かのためにナニかをする♪

 

ステキなことだよね♪

 

[[マグロ漁船でカマ掘り放題√も絶対にイヤだぁぁぁぁぁ!!!他の√と違って死にはしないけどそんな√に放り込まれたら男として死んじゃうよぉぉぉぉぉ!!!マタノトビラ(後)を開発せれるならせめて可愛い彼女に優しく開発されたいんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!むさ苦しい野郎に無理矢理チ○コ突っ込まれたらぶちって切れて痔になるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!]]

 

問題ありません♪

 

最近はBLも市民権を得たみたいなんで、チンピラさんのおしりの穴でも需要があるかもしれませんよ?

 

知ってますか?ヤ○ザ屋さんモノのBL作品って思っていたよりも多いんですぅ♪

 

男同士の友情を超えたその先の究極の愛をた~っぷり体験して来てくださいね♪

 

[[[ダレカタスケテェェェェェェェェェェ!!!!!]]]

 

また花陽ちゃんの真似ですか?

 

ことりはチョットマッテテェェェ♪って言ってあげませんよ?

 

う~ん。チンピラさん2号さんも3号さんも、そんなに臓器バラ売り√やマグロ漁船でカマ掘り放題√がイヤなのかな?

 

仕方ありません♪

 

それなら残りの√はことりイチオシの海外の鉱山でお仕事♪お仕事♪√ですね♪

 

「臓器バラ売り√もマグロ漁船でカマ掘り放題√もイヤなんですか?それなら海外の鉱山でお仕事♪お仕事♪√で決まりすぅ♪さっそく真姫ちゃんにお願いして手配してもらいますね♪あ♪パスポートとかはいらないから安心してくださいね♪ちゃ~んと安心安全の裏ルートから出国ですよ♪小さな漁船に荷物みたいに積み込まれて狭い空間で何日もお水とお塩だけの生活をしてから目的地に到着ですぅ♪」

 

[[[それも絶対にイヤだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!辛くて苦しくて悲しい職場は絶対にイヤだぁぁぁぁぁ!!!楽で楽しくて可愛い女の子がいっぱい居る職場がいいんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ってかなんで普通の女子高生が裏ルートなんて使えんの?!しかも扱いが荷物とか!あげくに海外の鉱山でお仕事なんかしたら絶対に死ぬ!死んじゃう!イヤだ!死にたくないよぉぉぉぉぉぉ!!!]]]

 

ちゅん♪ちゅん♪ちゅん♪

 

だいじょ~ぶ♪だいじょ~ぶ♪

 

ただ無計画に掘り進め過ぎていつ崩落してもおかしくないよ~なおバカな現場だったり、人体に有毒なちょ~っとヤバそうなガスが四六時中発生していたり、モンスターなハンターさんが死ぬ思いで討伐しなきゃいけないよ~な竜種が生息していたり、採掘した鉱石とかを奪おうと地元の山賊さんが襲撃してきたり、あまりにも死人が多すぎて夜になると成仏できないオバケさん達が大量に湧いてきて生きている人たちをあの世に連れて行こうとしたり、そんなちょ~っとだけ危険な鉱山でお仕事するだけですぅ♪

 

運が良かったら死にませんよ♪

 

運が悪かったらすぐにあの世行きですけどね♪

 

[[チッ!こうなりゃ仕方ねぇ!ヒデ!ヤス!トゲトゲが突き刺さってんのはグレートチンピライザーでも俺のチンピラックの部分だけだ!いいか!今からグレートチンピライザーの合体を解除してお前達のドリライザーとGニンキョーを分離する!そうすればお前らだけでもこのトゲトゲ地獄から脱出できるハズだ!!!!]]

 

むむ?合体解除ですか?

 

まぁ確かに蓮凰さんのグシオン・ブラーボのトゲトゲが刺さっちゃってるのは、グレートチンピライザーでもアニキさんのチンピラックの部分だけです。

 

合体を解除してバラバラになれば、ドリライザーとGニンキョーは脱出できます。

 

おバカなチンピラさんなのにアニキさんは考えましたね。

 

でもぉ♪その前にサクッ♪とヤっちゃえばいいんですぅ♪

 

「ソラ君♪早くヤっちゃってください♪」

 

[[えっ?話の流れ的にはここは少し待つんじゃねぇーの?俺を置いて行け!なんて割りと熱い展開だしさ?]]

 

[[そうね。ことりちゃん?ワテクシもここは少し待った方がイイと思うわよ?]]

 

「むぅ。熱い展開ってまた漢のロマンとかイミワカンナイ。やつですか?ことりは早くこのおバカな茶番を終わらせたいですぅ。」

 

ど~せ合体を解除して分離しても結果は変わりません。

 

たかがチンピラさん風情がソラ君をど~こ~できるはずなんてないんですよ?

 

それなら一思いにサクッ♪と逝っちゃったほ~が、チンピラさん達のためでもありますぅ。

 

[[グレートチンピライザーの合体を解除?!そんな!アニキ!!!それじゃ俺とヒデが脱出できてもアニキが!!!]]

 

[[そ、そうっす!そんなのダメっす!絶対にダメっす!アニキを置いて俺とヤスだけでなんて行けないっす!俺達はいつでも3人一緒っす!あの桜の花の下で近所のお墓のお供え物から失敬してきたワ○カップで乾杯しながら誓ったじゃないっすか!上手いモノ喰うときも!色っぽいおねーちゃんがいっぱいお出迎えしてくれるお店に行くときも!お1人様1パック限りの特売の卵を買うときも!インフルエンザの予防接種に行くときも!どんなときでも3人一緒だって約束したじゃないっすか!だからアニキ!そんなこと言わないで逃げるならアニキも一緒に!]]

 

[[こんのぉぉぉぉ!バカヤロォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!]]

 

[[[ア、アニキ?!]]]

 

[[ここで俺達が3人一緒にくたばっちまったら!ジャスレイのオジキが俺達に熱く語ってくれたあの夢を誰が叶えるんだ!!!俺達はジャスレイのオジキの夢の手助けをして!この町に!音ノ木坂に子供達がにこにこ笑顔で楽しく遊んくれるような!そんな夢のテーマパークを作るんじゃなかったのか!!!]]

 

あれ?

 

子供達がにこにこ笑顔で楽しく遊んでくれるテーマパーク?

 

違いますよ?

 

ケツアゴなヤ○ザ屋さんが作ろうとしているのは風俗テーマパークですよ?

 

泡の国とか、絵里ちゃんが喜びそうなどえむーちかなお店とか、イメージなプレイをしちゃうお店とか、いい大人がばぶばぶ甘えん坊さんなプレイをしちゃうお店とか、ノーマルなプレイからドン引きしちゃうくらいにアブノーマルなプレイまで、お金さえ払えばなんでもできちゃいますぅ♪な感じの風俗テーマパークだって真姫ちゃんが言ってました。

 

そんなR-18推奨のテーマパークじゃ間違っても子供の笑顔なんて作れませんよ?

 

むしろ親の借金のカタに拐ってきた小さな女の子を提供するお店まで作る計画もあるらしいので、子供の笑顔とは真逆のテーマパークですぅ。

 

[[でも!だけど!!!]]

 

[[でもじゃねぇ!だけどじゃねぇ!!!迷うな!躊躇うな!振り返るな!!!お前らは生きろ!生きて!生きて!生きて!生きて!生きて!最後の最後まで生き抜いて!そして!ジャスレイのオジキの夢を!子供達の笑顔を作りてぇってスゲェ夢の手助けをするんだ!クソくだらねぇ現実を押し付けるつまんねぇ大人達のせいで笑顔を失った沢山の子供達に!笑顔を!未来を!夢を!ヒデ!ヤス!お前らが作ってやるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[[ア、アニキィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!]]]

 

[[グレートチンピライザー!チャァァァァジィィィ!!!アウトォォォォ!!!行けぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!ヒデェェェェェェ!!!ヤスゥゥゥゥゥゥゥ!!!]]

 

[[うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[アニキィィィィィィ!!!]]

 

アニキさんのチャージアウトの叫びと共に、3機で合体していたグレートチンピライザーは分離を始めました。

 

逆再生を見ているみたいですぅ。

 

う~ん…それにしてもなんだかまたイミワカンナイ。展開になってきましたね~。

 

チンピラさん達も風俗テーマパークを子供達のための夢のテーマパークとか頭の悪い勘違いをしているみたいだし。

 

でも…ほんと~に勘違いなのかな?

 

あのチンピラさん達…ケツアゴさんに騙されてるだけのような気もしますぅ。

 

まぁたとえあのチンピラさん達がケツアゴさんに騙されていたとしても、ことり達が勝ったらひどい目にあってもらうのは確定なんですけどけ♪

 

だんだん飽きてきちゃったから、コレ早く終わらないかなぁ。

 

[[子供達の笑顔を作る。ね…。そう…それがあーたちの目的なのね…。]]

 

[[悪いかよ!どーせテメェもそんなのはくだらねぇ夢だって笑うんだろ!チンピラ風情が子供達の笑顔を願うなんてくだらねぇって言うんだろ!ハン!笑いたきゃ笑えよ!けどなぁ!俺達は例え誰に笑われても!バカにされても!叶えてみせる!作ってみせる!子供達の笑顔を!この手で!!!だからオッサン!あんたにはそのために!ここで俺と死んでもらうぜ!!!]]

 

[[っ!あなた!ナニするつもりよ!ハッ!ま、まさか!!!]]

 

[[へへっ。そのまさかさ!コイツのエンジンを暴走させてテメェのトゲトゲグシオン諸とも一緒に吹き飛んでやる!!!テメェさえ片付けちまえば残りは素組のザクとウイングだけだ!いちゃラブ見せつけやがるリア充エンジョイ勢の高校生カップル程度なら!ヒデとヤスの二人で赤子の手を捻るように簡単にヤっちまえるさ!さぁ!オッサン!地獄の底まで付き合ってもらうぜぇぇぇぇぇ!!!]]

 

一緒に吹き飛んでやるって、自爆しちゃんですか?!

 

[[なっ!自爆だぁ?!待ってろ!オッサン!今ソイツを引き剥がしてやる!!!]]

 

あっ!ソラ君が蓮凰さんのグシオン・ブラーボからチンピラックを引き剥がそうと近付いていちゃいます!

 

そんなことしたらソラ君まで自爆に巻き込まれちゃうよ!

 

「ソラ君!ダメ!近付いたらソラ君まで巻き込まれちゃうよ!!!」

 

ここで蓮凰さんのグシオン・ブラーボがリタイアしちゃうのは痛いけど、それは相手も同じです。

 

合体の要になっていたチンピラックがいなきゃ、もうチンピライザーには合体できません。

 

そうなれば残りはGNドライブが損傷したドリライザーと支援機のGニンキョーだけです。

 

そのくらいなら素組のガンプラを使っていても、ソラ君とことりの二人でどうとでもお料理できちゃいます♪

 

ねぇ?知ってますか?アニキさん?

 

ことり達はいちゃラブリア充エンジョイ勢じゃないんですよ?

 

いちゃラブとリア充は正解だけど、ガンプラバトルに関してだけはことり達はガチ勢なんですぅ♪

 

なんと言ってもソラ君は元世界大会優勝者だもん♪

 

これ以上のガチ勢はいませんよね♪

 

そんなソラ君に本気で勝ちたかったら、メイジン・カワグチさんや伊織 星さんとかの世界大会常連のキ○ガイ性能なトップファイターさん達を連れて来やがれですぅ♪

 

[[けどことりさん!]]

 

[[大丈夫よ坊や!ワテクシのグシオン・ブラーボは自爆程度じゃ堕ちないわ!!!だからあーたも早く離れなさい!!!]]

 

蓮凰さんはそう言ってるけど、流石にあれだけ至近距離で自爆に巻き込まれたら無事ではすみませんよね。

 

[[オッサン…チッ!了解だ!アイリ!ことりさんのところまで後退するぞ!]]

 

<<了解です。エネルギー反応から推測した爆発範囲をメインモニターに表示します。>>

 

「ソラ君!いそいで!いそいで!早くこっちに!」

 

[[わかってる!オッサン!死ぬんじゃねぇーぞ!]]

 

[[ヒデ!ヤス!お前達も早く離れろ!!!]]

 

[[アニキ!]]

[[アニキ!]]

 

[[いいな!俺がいなくなっても!二人で力を合わせて生きていくんだぞ!二人で力を合わせて!ジャスレイのオジキの夢を叶えるんだ!]]

 

[[は、はい!必ず!必ず叶えてみせるっす!]]

 

[[約束です!だから!アニキ!]]

 

[[それが聞けりゃあ思い残すことはねぇ…あとは…あとは頼んだぞ!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!]]

 

[[[アニキィィィィィィィィ!!!]]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんながチンピラックとグシオン・ブラーボから距離を取るのをまるで見計らうかのように、チンピラックはまぶしい光を全身から放ちながらどっか~んって大爆発を起こしました。

 

[[クソ!なんでどいつもこいつも自爆しやがるんだ!自爆ってそんなに楽しいのかよ?!オイ!アイリ!オッサンはどうなった!]]

 

<<申し訳ありません。現在、先程の大規模な爆発の影響でレーダーが一時的に使用不能になっています。現状ではグシオン・ブラーボの無事を確認することは…。>>

 

[[チッ!なら直接確かめに行くだけだ!]]

 

「待って!ソラ君!蓮凰さんの無事も気になるけど、今はとにかく残りの2機を早く見つけて墜としちゃお!」

 

そうすればこのバトルは終了です。

 

今回のバトルには“サルモン”の土地の権利書がかかってるんだから、まずは勝つことを優先させなきゃダメです。

 

<<コトリ。どうやら残りの2機を探す必要はないようですよ。>>

 

「ふぇ?それって…。」

 

<<右方向をご覧ください。こちらへ接近する2機の機影を確認できます。形状から間違いなく先程分離した2機ですね。>>

 

「あっ、ほんとだ。」

 

ウイングの頭部を少し動かしてアイリちゃんに言われた右方向を見てみると、見覚えのあるドリル付きのSDダブルオーライザーとGアーマーがこっちに向かってきていました。

 

さっきグレートチンピライザーから分離したドリライザーとGニンキョーですぅ。

 

[[こっちでも確認した!上等だ!向こうからこっちに来やがるならサクッと墜としてナニもかも終わりにしてやる!]]

 

[[それはこっちのセリフっす!]]

 

蓮凰さんし自爆に巻き込まれてヤられちゃってプチッ♪ってなってるソラ君。

 

そんなソラ君のセリフに被せるように、チンピラ2号さんから通信が入りました。

 

チンピラさん達にもソラ君のセリフが聞こえてたんですね。

 

かなり今さらだけど、今回のバトルはずっと全周波通信設定のままでしたね。

 

まぁほんと~に今さらですね。

 

気にしても仕方ありません。

 

ソラ君の言う通り、あちらから向かってきてくれるなら、サクッ♪と終わらせちゃいますぅ♪

 

[[アニキと誓ったんだ!子供達がみんな笑顔で楽しくて遊べる夢のテーマパークをジャスレイのオジキと一緒に作るって!そのためにも!このバトルは負けるワケにはいかないんだ!]]

 

「ここを地上げして作られるのは子供達のための夢のテーマパークなんかじゃないですよ?ケツアゴヤクザさんがここに作ろうとしているのは…。」

 

[[問答無用っす!!!ヤス!行くっすよ!]]

 

[[了解だ!ヒデ!]]

 

ことりとソラ君がそれぞれバスターライフルとMMP-80マシンガンを構えて迎撃しようとすると、ドリライザーとGニンキョーが突然輝き出しました。

 

あれ?このパターンってもしかして…。

 

[[[チェェェェェェェェェンジィィィ!!!!!]]]

 

やっぱり!また合体しちゃうんですか?!

 

[[[ドリニンキョォォォォォォォォォォォ!!!!!]]]

 

ドリライザーとGニンキョーから発せられている光はどんどん輝きを増していって、ついには辺り一面真っ白に染まってな~んにも見えなくなっちゃいました。

 

このな~んにも見えない状況でバスターライフルをぶっぱ~しちゃったら、ことりより前にいたソラ君にも当たっちゃうかもしれません。

 

いつもならそんなこと気にしないでぶっぱ~しちゃうんだけど、間違ってソラ君まで墜としちゃったらことりだけになっちゃいますぅ。

 

ことりのウイングは序盤にぶっぱ~しすぎちゃったから、エネルギーがもうそろそろ切れちゃいそうなんですぅ。

 

ソラ君を間違って墜としちゃったりしたら、エネルギーが切れちゃいそうなウイングだけであのおバカなチンピラさん達をなんとかしなきゃダメになっちゃいますぅ。

 

エネルギー切れ寸前の素組のウイングでそれは流石にちょっと…。

 

[[んな?!コイツら!まさかまた合体すんのかよ!っ!そうか!主役機がヤられた中盤でサポート機体が合体する最強形態までの繋ぎの機体か!ド○ゴンカイザーとかマ○トカイザーとかあんな感じの!]]

 

ことりは勇者シリーズは守備範囲外なのでソラ君の例えじゃイマイチわかんないすぅ。

 

「なんでもいいですぅ♪とにかく合体が終わって、このまぶしいのが収まったら一気にヤっちゃお~ね♪」

 

[[おうよ!]]

 

そんなこんなしているうちに、チンピラさん達の機体から発せられていたまぶしい光はだんだんと収まってきました。

 

光の中から現れたのは、あちこちにGニンキョーのパーツが装着されて一回り大きな機体になったドリライザーでした。

 

「あれって合体って言うよりただ装着しただけな気がします。」

 

[[中盤で登場する繋ぎの機体はあんな感じの適当感がいいんだよ!]]

 

「ふ~ん…。」

 

やっぱりことりには理解できません。

 

[[俺とお前の進む道!っす!]]

 

合体が完了したドリライザーとGニンキョーの2機。

 

[[アニキと誓った夢の道!]]

 

合体が完了して始まるのはまたあの頭の悪い名乗りです。

 

[[小さな笑顔を取り戻せ!っす!]]

 

[[小さな幸せ築く為!]]

 

風俗テーマパークで笑顔になるのは限られた人だけですぅ。

 

間違っても子供は笑顔にはなれません。

 

[[[真っ直ぐ進め!イバラ道!]]]

 

そろそろ名乗りも終わりそうですね。

 

ことりのウイングの残りエネルギーだと、バスターライフルはあと2発くらいしか撃てませんが、この頭の悪い名乗りが終わった瞬間にまたバスターライフルをぶっぱ~してあげちゃいます♪

 

[[[任侠合体!ドリニンキョォォォォォォォォォォォ!!!!!]]]

 

終わりましたね。

 

それじゃ…♪

 

「はいはい。ごくろ~さまですぅ。それじゃサクッと死んじゃってください♪バスターライフル♪はっしゃですぅ♪♪♪」

 

合体が完了して名乗りを終えた瞬間を狙って、ことりはバスターライフルをドリニンキョーにぶっぱ~しちゃいます♪

 

バスターライフルを防いでいたのはアニキさんのチンピラックに施されていたビームコーディングですぅ♪

 

ドリライザーのGNドライブもソラ君が壊しちゃったからもうGNフィールドも展開できません。

 

この意味…わかりますよね?チンピラさん♪

 

合体して強くなっていたとしても、今のドリニンキョーにはバスターライフルを防ぐ手段はないんですぅ♪

 

やっぱり今日もかわい~♪かわい~♪ことりちゃんのだいしょ~りですぅ♪

 

[[やっぱりヤりやがったっす!あのイカれたウェイトレスのお嬢ちゃんなら絶対に合体直後にバスターライフルをぶっぱなしてくると思ってたっす!]]

 

[[そんなみえみえのバスターライフルなんか俺達はとっくの昔に想定済みなんだよ!ヤス!ドリルクラッシャーアームだ!!!]]

 

[[おうよ!っす!ドリルクラッシャーアーム!セットっす!ヒデ!ヤっちまうっすよ!]]

 

[[任せろ!!!ビームでも実弾でも!コイツでぶち抜いてやる!!!うぉぉぉぉぉぉ!!!!スパイラルゥゥゥゥ!ナァァァッコォォォォォォォォォォ!!!]]

 

チンピラさん達はドリニンキョーの右腕に装着されたドリルを激しく回転させて、合体直後にぶっぱ~したことりのバスターライフルのごんぶとビームに向かってそのドリルを突き出しました。

 

そうするとなんとびっくり。

 

ドリニンキョーを消し飛ばすはずだったバスターライフルのごんぶとビームは、激しく回転するドリルにごりごりと削られちゃって、辺りに黄色の粒子を撒き散らしなが散っていっちゃいました。

 

[[ドリルでバスターライフルのビームを削った?!できんのかよ!そんなのこと!]]

 

[[こんなもん!気合いと根性と任侠魂があればビームをドリルで削るくらい朝飯前っす!]]

 

[[次はお前らをこのドリルでぶち抜いてやる!覚悟しやがれ!いちゃラブ高校生!!!]]

 

「むぅ~!チグハグな合体したツギハギだらけな機体のクセにナマイキです!こうなったらもういっばつバスターライフルで…。」

 

トドメのつもりでぶっぱ~♪したバスターライフルのごんぶとビームを、ドリルなんて微妙な武装でごりごりと削るなんて真姫ちゃん的イミワカンナイ。方法で防がれて、ことりは思わずイラッ♪となっちゃいました。

 

も~頭にきちゃいましたよ!

 

残りのエネルギーがヤバそうだとか知りません!

 

もういっぱつバスターライフルをぶちこんでヤりますぅ!

 

[[ことりちゃん。その必要はないわ。]]

 

ことりがそんな半ギレ状態でもう一回バスターライフルをぶっぱ~♪しようとしたとき、不意にコクピットに聞き覚えのある野太い声が響きました。

 

「ふぇ?今の声って?!」

 

[[蓮凰のオッサン?!]]

 

そうです!今の声は間違いなく蓮凰さんの声です!

 

まさかアニキさんの自爆に巻き込まれて無事だったんですか?!

 

<<マスター。レーダーが回復しました。この反応は間違いなくグシオン・ブラーボです。どうやら無事だったようですね。>>

 

[[あぁ…この反応は確かにガンダムグシオン・ブラーボの反応だ…。おいおいマジかよ…。]]

 

反応のある方向からゆっくりとこちらに向かってきていたのは蓮凰さんのグシオン・ブラーボでした。

 

そんな蓮凰さんのグシオン・ブラーボは、爆発の影響で機体のあちこちに生えていたトゲトゲは折れたり曲がったり、他にも装甲が壊れたりとボロボロになっていました。

 

それでも生きていました。

 

あれだけの規模の爆発に巻き込まれても生き残っていました。

 

ことりは完全にあの爆発でヤられちゃったとおもっちゃいました。

 

[[そんな!なんで無事なんっすか?!]]

 

[[ウソだ…それじゃアニキは…。]]

 

[[うふふ♪ワテクシは言ったわよね?大丈夫よ、って。それより二人とも、悪いけどここからはワテクシに任せてちょうだい。]]

 

[[別に俺達は構わねぇけど…。なぁ?ことりさん。]]

 

「うん。でも…そのぼろぼろの機体で大丈夫なの?」

 

[[ふふ…この程度の傷、なんの問題もないわ。腕はまだあるし脚もまだある。頭もあれば体だってまだイケる。どこにも問題はないわ!さぁ!坊や達!ケジメの時間よ!ブラーボ!ワテクシの夢を護るために!もう一仕事気合いを入れて行くわよ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回はオカマのオッサンが武の真髄を披露(?)します。


次回更新は月曜日に本編を、金曜日にことりさん生誕祭特別編をそれぞれ予定しております。
お時間よろしければおつきあいくださいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスで貯めに貯めた勧誘チケットを大放出してクレヨン編のUR海未ちゃんを無事にお迎え出来たQooオレンジでございます。

本日はことりさん生誕祭の最終回となります。
本回が主なスランプの原因だったりしております。

それでは 2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ⑤」 はじまります。


































[[ヤス!ボケッとすんなっす!こうなりゃアニキの仇討ちっすよ!!!]]

 

[[っ!お、おうよ!行くぞ!ヒデ!]]

 

[[おうよっす!このまま突撃してドリルクラッシャーアームでぶち抜いてやるっす!]]

 

アニキさんのチンピラックの自爆に巻き込まれてリタイアしたと思っていた蓮凰さんとガンダムグシオン・ブラーボの登場で、呆然としていたチンピラ3号さん。

 

チンピラ2号さんはそんなチンピラ3号さんを叱咤して、もう一度ドリニンキョーの右腕のドリルを回り始めました。

 

相対する蓮凰さんのグシオン・ブラーボはもうボロボロです。

 

任せてって言われたけどほんと~にだいじょ~ぶかなぁ…。

 

背中のメインスラスターから火花が出ちゃっていますよ?

 

あんな状態でメインスラスターを起動させてたら……背中でどっか~んって爆発しちゃいます。

 

[[オッサン!ホントに大丈夫なんだよな?!よく見るとスラスターがイカれてるぞ!そんな状態じゃまともな機動戦闘なんて!!!]]

 

ソラ君も改めて蓮凰さんのグシオン・ブラーボの様子を確認して心配していますぅ。

 

やっぱりあのぼろぼろの状態じゃ…。

 

[[ワテクシは大丈夫って言ったわよね?スラスターがイカれて機動戦闘ができなくても…]]

 

[[ドリルクラッシャーアーム!スパイラルチャージ!ぶち抜ぇぇぇぇぇ!!!!!スパイラルゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!ナッコォォォォォォォォォォ!!!!]]

 

チンピラさん達のドリニンキョーは激しく回転させてドリルを突き出しながら、ぼろぼろの蓮凰さんのグシオン・ブラーボに向かって突撃していきます。

 

ドリニンキョーはチンピラドライブ(GNドライブ)が壊れちゃっているから、あちこちに取り付けられたGニンキョーのロケットブースターを使っての突撃です。

 

でも思っていたよりスピードは出ていません。

 

本来ならチンピラドライブ(GNドライブ)とロケットブースターの双方を使って一気に突撃するんでしょうね。

 

でもメインスラスターが破損している今のグシオン・ブラーボじゃ、あのスピードでも十分に脅威です。

 

[[こんな風にね?ソイヤァァァァァァァァ!!!]]

 

と、思っていた時期もありました。

 

ことりとソラ君は心配をよそに、ドリニンキョーの構えたドリルがグシオン・ブラーボを貫こうとしたその瞬間…ソレは起きました。

 

[[そ、そんなっす?!]]

 

[[うわぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

蓮凰さんのグシオン・ブラーボは生き残っている姿勢制御スラスターをプシュっと少しだけ噴かして機体を半身にすると、ドリルを構えて突撃してきたドリニンキョーの右腕にソッとグシオン・ブラーボの右手を添えて、良くわからないうちにえいっ♪って放り投げちゃいました!

 

[[柔良く剛を制す。護国園田流古式剣闘術“柳(やなぎ)”。ってね。]]

 

護国園田流?

 

ソレって確か海未ちゃんのおうちの流派だよね?

 

ず~っと昔に色んなヨクナイモノからこの国を護るために作られて、代々の園田家に受け継がれてきたスッゴい武術だって海未ちゃんから聞いたことがあるけど…。

 

そっか、蓮凰さんも海未ちゃんのおじいさまのお弟子さんだったんだね。

 

でも海未ちゃんやちょっと前から園田流を習っている真姫ちゃんが剣術?剣道?を使うのは見たことあるけど、園田流って合気道?みたいな技もあるんだね。

 

知らなかったですぅ。

 

簡単に覚えられる護身術みたいなモノがあったらことりも今度教えてもらおうかな?

 

ことりとしては荒縄であっという間にえいっ♪って縛っちゃう絵里ちゃんの絢瀬流緊縛術も教えて欲しいですぅ♪

 

海未ちゃんの護国園田流と絵里ちゃんの絢瀬流緊縛術があれば……あは♪

 

と~ってもタノシイコトができそ~ですぅ♪♪♪

 

例えばいつでもどこでも新鮮な食材をお手軽にゲットできるよ~になります♪

 

例えば毎朝だ~いすきなソラ君をえいっ!♪って荒縄で縛って捕まえて、ことりのおうちのヒミツの地下室にごあんな~い♪とかもできちゃいますぅ♪

 

もちろんヒミツの地下室にごあんな~い♪したあ♪と♪わぁ♪

 

やん♪やん♪

 

そんなこと、ことりは恥ずかしくて言えません♪

 

ね?ソレってと~ってもステキなことだよね♪

 

うん♪あとで海未ちゃんと絵里ちゃんに“おねがぁい♪”して、園田流と絢瀬流緊縛術を教えてもらわなきゃ♪だね♪

 

[[うぉ!あのオッサン!ドリニンキョーの突進の勢いを利用して盛大にぶん投げやがった!]]

 

ソラ君も蓮凰さんのえいっ!や~♪にびっくりしちゃってますぅ♪

 

うん♪やっぱりスゴいよね♪

 

ね♪ソラ君♪

 

ソラ君も今度ことりと一緒に海未ちゃんに園田流を教えてもらお~よ♪♪♪

 

ソラ君が海未ちゃんや今の蓮凰さんみたいに園田流の色んな技を覚えたら、も~っとスゴくなれるよ♪

 

ちゅん?あれ?あれ~?でもソラ君ってよくバトルの時に今の蓮凰さんと似たようなことしてたよね?

 

相手の勢いを利用してえいっ!ってやるヤツ?

 

武器でくるっ♪って受け流したりもしてるし。

 

「うん!スゴいね!蓮凰さん!ねぇ?でもソラ君もあんな感じのヤツやってなかったかな?えいっ♪ってヤツ?」

 

ソラ君もよく相手の勢いを利用して投げ飛ばしたり、軽く受け流したりしてるよね?

 

キレイに受け流したりしてるから、ソラ君も合気道みたいなのを習っていたりするのかな?

 

[[ん?あぁ…俺のアレは見よう見真似のバッタもんだよ。さっきの蓮凰のオッサンや海未さんに真姫みたいな本物の技じゃねぇーんだ。ただの小手先の小細工だよ。]]

 

「ふ~ん。」

 

見よう見真似で似たようなことできるソラ君もことりはじゅ~ぶんにスゴい思うよ?

 

[[なんだよ!今のは!よくわかんないうちに投げ飛ばされたぞ?!]]

 

[[ヒデがわかんないことを俺に聞かれてもわかんないっすよ!よくわかんないっすけどあのオッサン相手に近接戦は不利っす!こうなったらカチコミミサイルで爆撃っすよ!]]

 

ことりとソラ君がお話ししている間に、チンピラさん達は次の行動に移ろうとしていました。

 

ミサイルランチャーのフタがぱかっと開いて蓮凰さんのグシオン・ブラーボを狙っています。

 

「あっ!あのチンピラさん達!今度はミサイルで攻撃するつもりだよ!」

 

[[蓮凰のオッサン!あれだけの技量があれば近接格闘戦ならメインスラスターがイカれてても問題ねぇーけど、遠距離からミサイル撃ち込まれたら流石にヤベェんじゃねぇーのか?]]

 

「ど~しよっか?援護しちゃう?」

 

[[ことりちゃん、それに坊や。今回も援護は不要よ。ミサイルならなーんの問題もないわ。そ♪れ♪よ♪り♪うふふふふ♪あーたちには特別にちょーっと面白いモノを見せてあげるわ♪]]

 

[[面白い?]]

 

「モノ?ですか?」

 

蓮凰さんの言ってる面白いモノってなんだろ~?

 

チンピラさんの活作りとか?

 

生きたまま生皮を剥いだりとかかな?

 

生きたままうじ虫のお風呂にいれちゃうとか?

 

ステキな拷問でステキな悲鳴をあげてるクズを見せてくれるのかな?

 

[[そっ♪面白いモノよ。武の極み…ケーキ職人と武人の二足のわらじを履いているワテクシ程度では、まだまだその入り口にも至ってはいないけど……。]]

 

な~んだ。

 

拷問系の面白いモノじゃないんだ。

 

ことり的にはちょっと残念です。

 

でも武の極み?ですか?

 

なんだか難しそ~なお話しですね?

 

たま~に海未ちゃんもバトル中に武の極みが~とか言ってるけど…。

 

うん。武の極みってなんなんだろ?

 

[[おうよ!カチコミミサイル!!!]]

 

[[ターゲット!ロックオン!っす!]]

 

[[カチコめ!!!ファイア!!!!!]]

 

蓮凰さんや今はここには居ない海未ちゃんが言っていた武の極み?が何なのか考えていると、ドリニンキョーはミサイルランチャーからたくさんのミサイルを発射しました。

 

カチコミミサイルって相変わらず頭の悪いお名前ですぅ。

 

でも蓮凰さん…ミサイルを相手にナニをするつもりなのかな?

 

グシオン・ブラーボにはミサイルを撃ち落とせるよ~な射撃系の武装はついてないよね?

 

お胸の部分には戦艦とかでも一撃で沈めちゃえるバスターアンカーがあるけど…威力は抜群でも単発式で弾数も少ないバンカーアンカーじゃ、あんなにたくさんのミサイルを撃ち落とすことはできません。

 

[[オッサン!]]

 

[[ふふ♪まぁ黙ってみてなさい♪]]

 

今回もまたまたソラ君の心配をよそに、蓮凰さんは余裕しゃくしゃくですね?

 

[[この身は清らかなる水の流れ…護国園田流古式剣闘術“水蓮(すいれん)”…。]]

 

[[………は?]]

「うわぁ…。」

 

“水蓮(すいれん)”

 

迫りくるカチコミミサイルの群れに正面から相対した蓮凰さんは、おっきなガチムチの身体にまったく似合わない落ち着いた、どこか感情を感じさせない静かな声でそう呟くきました。

 

[[げっ!]]

[[ちょ!なんで?!]]

 

そしてグシオン・ブラーボに着弾寸前のたくさんのカチコミミサイルを受け流すよ~に手をソッと添えて向きを変えてあげると、次々とミサイルはくるっ♪と方向を変えてドリニンキョーに向かって帰っていきました。

 

信じられますか?あんなにたくさんのミサイルをいっぱつも爆発されることなく、ぜ~んぶ方向を変えてドリニンキョーに返しちゃったんですよ?

 

今回はさっきの勢いを利用してえいっ!って投げ飛ばしちゃったのよりスゴいですぅ…。

 

[[オイ!オイ!オイ!オイ!あんなこと出来んのかよ?!]]

 

ソラ君もさっきよりびっくりしてます。

 

ミサイルを受け流して相手に返しちゃうなんてやっぱりびっくりだよね?

 

もちろんことりもびっくりです♪

 

[[ヒデ!ボケッとすんなっす!こうなりゃバルカンで撃ち落とすっすよ!]]

 

[[お、おうよ!バルカン!発射だ!]]

 

チンピラさん達も蓮凰さんのミサイル返しにびっくりしていましたが、とりあえずは差し迫ったミサイルの迎撃をするみたいです。

 

でもとんぼ返りしてきたカチコミミサイルをバルカンでがんばって撃ち落としてますけど、全部のミサイルの迎撃は間に合いそうにありませんね。

 

ドリニンキョーのメインの操縦を担当しているっぽいチンピラ3号さんが、あまりのことでびっくりし過ぎてちょっと初動が遅れたせいですね。

 

[[ダ、ダメだ!迎撃が間に合わない!]]

 

[[ぎゃぁぁぁぁ!!!なら早く回避か防御するっす!急ぐっす!!!]]

 

[[わ、わかってるよ!でも今からじゃ回避はもう無理だ!防御するしかない!ドリニンキョー!頼むから耐えてくれよ!!!]]

 

チンピラ3号さんは回避じゃなくて防御を選んだみたいですね。

 

ドリニンキョーの両腕をクロスさせて防御体勢をとりました。

 

今のドリニンキョーはGNドライブが壊れちゃってあんまり素早くは動けなさそうだから、回避を選んで失敗してミサイルが直撃するより、防御して少しでもダメージを軽くしたほ~がいいもんね。

 

あ♪着弾しますよ♪

 

それじゃみなさんご一緒に♪

 

さん♪はい♪どっか~ん♪

 

ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[い、生きてるっす……俺たち生き残ってるっす…。]]

 

[[死ぬかと思った…。]]

 

着弾したカチコミミサイルの爆発が収まると、そこにはぼろぼろになりながらもまだ動いているドリニンキョーがいました。

 

どうやらドリニンキョーは蓮凰さんの不思議武術?で跳ね返されたカチコミミサイルを防御体勢で耐えきったみたいですね。

 

でもあれだけぼろぼろならもうおしましいですぅ♪

 

[[さて、そろそろ頃合いね。それじゃトドメと行こうかしら?ブラーボ!少し無茶に付き合って貰うわよ!!!]]

 

蓮凰さんはそんなぼろぼろのドリニンキョーにトドメを刺そうとしています。

 

でも無茶に付き合ってもらうって、今度はナニするんだろ?

 

[[あのトゲトゲグシオン!またナニかしやがるつもりっすよ!]]

 

[[今度はナニするんだよ!もうお腹いっぱいだよ!!!]]

 

[[こうするのよ!フルブースト!!!]]

 

ふぇ?!フルブースト?フルブーストってスラスター全開で突撃ですか?!

 

今のグシオン・ブラーボの状態でそんなことしたら、破損しているメインスラスターが爆発しちゃいますぅ!

 

[[はぁ?!フルブーストって!あのオッサン!ナニ考えてんだよ!!!その状態でメインスラスターに負担のかかることしちまったら!]]

 

「スラスターが爆発しちゃう!あ!見てソラ君!やっぱりスラスターが爆発しちゃったよ!」

 

ことりとソラ君の予想通り、破損していたグシオン・ブラーボの背中のメインスラスターはフルブーストの負担に耐えきれずに爆発しちゃいました。

 

でもグシオン・ブラーボは背中で起こった爆発に押されて、一気に加速してドリニンキョーへとまっすぐに突撃していきます。

 

[[っぅ!こ、これでいいのよ!行きなさい!ブラーボ!!!]]

 

蓮凰さんは最初から破損しているグシオン・ブラーボのスラスターを爆発させて加速するつもりだったんですね。

 

うん。

 

確かに無茶なことしてますぅ。

 

頑丈なグシオン・ブラーボだからこそできちゃう荒技ですぅ。

 

[[爆発に押さえれてトゲトゲグシオンが突っ込んでくる?!]]

 

[[か、回避っす!今のボロボロのドリニンキョーがあんな凶悪な質量に突撃されたら!]]

 

チンピラさん達もスラスターの爆発を利用して加速するっていう、蓮凰さんの思惑によ~やく気付いたみたいですね。

 

でも今からじゃ回避は間に合いませんよ?

 

このままグシオン・ブラーボのおっきな身体にぱっか~ん♪って跳ねられちゃってください♪

 

[[今さら避けようとしても遅いわ!!!突撃よ!!!!!]]

 

[[回避が無理なら!真っ向からぶち抜いてやるだけだ!!!回れ!ドリルクラッシャーアァァァァァムゥゥゥゥゥゥ!!!!!]]

 

チンピラ3号さんも回避は間に合わないって気付いたみたいです。

 

ど~やら迎え撃つつもりみたいですね。

 

ドリニンキョーの右腕のドリルをギュイ~ンって激しく回転させ始めました。

 

[[ヒデ!まさか!]]

 

[[ヤス!頼む!お前の命!俺に預けてくれ!]]

 

そんなチンピラさん達はこの期におよんでまだ茶番を演じてますぅ。

 

なんでもいいから早くしてくださいね?

 

[[そんなもん!とうの昔に預けっぱなしっす!だからヒデ!俺の命を!俺達義兄弟の任侠魂を!アニキから託された夢を!ナニもかも全力全開で!あのトゲトゲグシオンにぶつけてやるっす!]]

 

[[おうよ!!!行くぞ!ドリニンキョー!!!ひぃぃぃさぁぁぁぁつぅぅぅぅ!!!!!スパイラルゥゥゥゥ!!!ブレイカァァァァァァァァ!!!!!]]

 

[[ブラーボォォォォ!!!マキシマムゥゥゥゥ!!!インパクトォォォォォォォォ!!!!!]]

 

茶番の終わったチンピラさん達のドリニンキョーと、爆発に押されて突撃していった蓮凰さんのグシオン・ブラーボは、それぞれ機体から激しくエネルギー粒子を放出させて相手を打ち倒すためだけにまっすぐに向かって行きます。

 

チンピラさん達のドリニンキョーは右腕のドリルを突き出して。

 

蓮凰さんのグシオン・ブラーボはタックルの要領で右肩から。

 

それぞれの全てを賭けた一撃が…。

 

[[[うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!]]]

 

[[ハァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!]]

 

真っ向からぶつかり合いました。

 

[[っ!オッサン!!!]]

 

「蓮凰さん!!!」

 

エネルギー粒子を放出しながら激しくぶつかり合った影響で、ドリニンキョーとグシオン・ブラーボを中心にスゴく眩しい光が溢れだしてます。

 

そのまばゆい光のせいでメインモニターが真っ白に染まってなんにも見えません。

 

[[クソ!これじゃなんにも見えねぇ!オイ!アイリ!レーダーであの2機がどうなったかわかんねぇーか!]]

 

<<無理です。あれだけの規模のE粒子が放出されているのですよ?マスターだってE粒子の影響でレーダーがまともに機能しないなんてご存知の筈ですよね?>>

 

[[んなことはわかってる!それでもなんとかなんねぇーのかって言ってんだ!最高位電子精霊のお前なら!]]

 

<<最高位電子精霊だろうと低位電子精霊だろうと無理なモノは無理です。そんな無茶ぶりをされても困ります。そもそも素組のザクでどうしろと言うのですか?せめて“ツヴァイ”を使用している時に言って下さい。>>

 

「あはは…相変わらずアイリちゃんはソラ君にきびし~ね?」

 

<<もちろんです。我がマスターだからこそ、私もあえて厳しく接しています。基本的にマスターはヘタレなので。>>

 

[[ヘタレじゃねぇーよ!チッ!もういい!オイ!オッサン!返事しろよ!どーなったんだ!オッサン!!!返事しろって言ってんだろ!ゴルゥラァァァ!!!聞いてんのか!このクソオカマァァァ!!!]]

 

う~ん。あのね?ソラ君?

 

エネルギー粒子の過剰放出の影響で通信システムもおかしくなってるから、聞いてんのか~♪って言っても蓮凰さんには聞こえないと思うよ?

 

もう少し待てばエネルギー粒子の影響も収まると思うけど…。

 

[[…じゃ……わ…よ………]]

 

あれ?

 

今…ナニか聞こえたよ~な…。

 

「ねぇ、ソラ君?今ナニか聞こえなかった?」

 

[[あぁ!俺にも聞こえた!今のは!]]

 

[[…っと……き…て……る……オ……じゃ…な……よ!!!]]

 

ちゅん!今度はさっきよりはっきりと聞こえました!

 

「やっぱりそうですぅ!この声は!」

 

[[蓮凰のオッサン!!!]]

 

[[オカマじゃないわよって言ってんのよ!!!]]

 

そんな蓮凰さんの野太い声を皮切りに通信が回復すると、次第にエネルギー粒子のまばゆい光が収まって、その光の中からは右肩を大きく破損させた蓮凰さんのグシオン・ブラーボだけが現れました。

 

グシオン・ブラーボの周辺には見覚えのあるドリルや機体の残骸が漂っています。

 

と、ゆ~ことは……。

 

<<BATTLE END>>

 

ですぅ♪

 

今回のバトルの勝利条件“敵機の殲滅”が完了したことで、ことり達のコクピットにバトル終了を告げる毎度お馴染みのガンプラバトルシミュレーターのシステムメッセージが響きます。

 

うん♪

 

ことり達のだいしょ~り♪ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて。バトルはこっちが勝ったんだ。約束通りに…。」

 

「みなさんにはと~ってもひどい目にあってもらいますぅ♪ちゅん♪ちゅん♪ウフフフフフフフ…♪」

 

「「「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」」」

 

ことり達のだいしょ~り♪でバトルが終了して、ガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りてきたことり達は、さっそくチンピラさん達にオシオキを実行することにしました♪

 

あは♪たのし~♪たのし~♪オシオキの時間ですよ♪♪♪

 

でも…。

 

「坊や、ことりちゃん?ちょっと待ってちょうだい。」

 

蓮凰さんにチョットマテテェ♪って言われちゃいました。

 

ど~してだろ?

 

「あーたたちはそんな床に正座してないでそこのテーブルにでも座ってなさい。坊やとことりちゃんは人数分のアイスティーの用意をお願い。」

 

しかも床に正座中のチンピラさん達をテーブルに座らせるんですか?

 

それに人数分のアイスティーって…。

 

「人数分?コイツらの分もか?」

 

「そうよ。お願いね。」

 

あ。やっぱりチンピラさん達の分もなんですね。

 

なんでだろ~?

 

こんな生きているのが無駄なナマモノにサルモン特製のおいしいアイスティーなんて飲ませても意味ないですぅ。

 

お水と茶葉のムダですよ?

 

「コイツらの分もねぇ…。ふん…了解。行こう、ことりさん。」

 

ソラ君は蓮凰さんのお願いを聞いちゃうみたいですね。

 

うん♪ソラ君がい~ならことりも問題なしですぅ♪

 

しょ~がないからチンピラさん達の分もアイスティーを用意してやりますぅ♪。

 

「は~い♪」

 

ことりとソラ君がアイスティーを用意するためにカウンターの奥にある冷蔵庫に向かうと、蓮凰さんもおもむろに立ち上がって厨房に向かっていきました。

 

蓮凰さんは厨房になんの用なんだろ?

 

あ♪ことり♪わかっちゃいました♪

 

蓮凰さんは厨房から包丁を持ってくるんですね♪

 

チンピラさん達を解体するための♪

 

「…これでよしっと。ことりさん。わりぃけどそっちのおかわり用のポット頼むよ。」

 

「あれ?ソラ君も~準備しちゃったんだ?ごめんね?ソラ君だけに準備させちゃって。」

 

「別にこれくらいなんでもねぇーよ。ほら?さっさと戻ろう。」

 

「うん!」

 

うふふ♪

 

チンピラさん達が待ってるテーブルに戻ったら、たのし~♪たのし~♪解体ショーですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イチゴのショートケーキ?」

 

人数分のアイスティーとおかわり用のポットの用意をしてテーブルに戻ってきたことりとソラ君を待っていたのは、たのし~♪たのし~♪チンピラさんの解体ショー♪ではなく、おいしそ~なイチゴのショートケーキでした。

 

それもたくさんのショートケーキですぅ。

 

え~っと…1皿に3コずつあるから、6皿で……全部で18コもありますよ?

 

6皿あるってことは1人1皿だよね?

 

ショートケーキの3コくらいならぺろり♪と食べれちゃうけど…とうして3コなんだろ?

 

「アイスティー、持ってきたぞ。」

 

「ご苦労様。さて、お茶も来たからおやつの時間にしましょうか?」

 

「おやつの時間ですか?」

 

「そうよ。ほら!そこの3人もお食べなさい!」

 

やっぱりここにあるケーキはチンピラさん達の分もなんですね。

 

蓮凰さん…チンピラさんにもケーキを食べさせるなんて、いったいなんのつもりなのかな?

 

「「「えっ?!俺達も?!」」」

 

当のチンピラさん達も自分達の分のケーキがあるのに驚いてますぅ。

 

「なんのためにお皿が6つあると思ってんのよ!」

 

「けど…どうしよう…アニキ…。」

 

「コイツぁ最後の晩餐…ってヤツか…。」

 

「さ、最後の晩餐っすか?!」

 

「ペチャクチャ喋ってないで!さっさとお食べなさい!!!」

 

う~ん…やっぱり蓮凰さんの意図が見えません。

 

ここは黙ってことのなりゆきを見守っていたほ~がいいかもですね。

 

「「「は、はいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」」」

 

「それでいいのよ!まったく…あっ、そうそう。そのケーキなんだど、まずは右端のケーキから食べてね。」

 

「右端のケーキ?これからか?そんじゃさっさく今日の糖分に感謝して…はぐ…あぐ…うん。ウマイ。相変わらずオカマのオッサンが作ってんのが信じられねぇくらいにウマイんだよな…。」

 

「うまっ!ア、アニキ!ヒデ!早く食べてみるっす!このケーキ!めっちゃウマイっす!」

 

「うわぁ!ホントだ!なんだよコレ!こんなうまいケーキ初めて食べたよ!」

 

それじゃことりも♪あ~ん♪はむ♪はむ♪

 

うん♪やっぱり蓮凰さんのケーキはおいしいですぅ♪

 

ことりとしてはショートケーキよりもチーズケーキのほ~が好きなんだけど、ショートケーキもおいしいですぅ♪

 

「「ガチムチのオカマが作ったのが信じられない(っす)!」」

 

「どいつもこいもオカマは余計よ!美味しいならそれでいいでしょ!」

 

ことりもど~かんですぅ♪

 

美味しいならオカマさんが作ってもキ○ガイさんが作ってもなんでもおっけ~です♪

 

「それじゃ次は真ん中のケーキを食べなさい。」

 

次は真ん中のショートケーキを食べればいいんですね。

 

蓮凰さんはおんなじショートケーキなのにど~して食べる順番を指定するんでしょ~か?

 

まぁまずは真ん中のショートケーキをたべちゃいましょう♪

 

はむ♪はむ♪は…む…?

 

あれ?

 

この真ん中のショートケーキ…あんまりおいしくない?

 

えっ?なんで?!

 

これって蓮凰さんのケーキですよね?

 

見た目は最初に食べたショートケーキとおんなじなのに、味がぜんぜん違います。

 

なんだろ~?

 

食感がもっちり?

 

味もなんだか…つまらないよ~な…。

 

う~ん…なんだろ~?この違和感?

 

「なんでイチイチ食う順番を指定するんだ?まぁ別にいいけど…。で、次は真ん中のケーキだな…それじゃ…はぐ……ん?」

 

「あむ…え?あれ?っす?」

 

「もぐ…へっ?これ…。」

 

「はぐ、はぐ。ん?この味は…。」

 

ソラ君やチンピラさん達も真ん中のショートケーキの味がおかしいことに気付いたみたいですね。

 

チンピラさん達はスゴく戸惑った顔をしていますぅ。

 

ソラ君は…

 

「なぁオッサン。この真ん中のケーキ。アレを使ってんのか。」

 

このケーキがなんなのかわかったみたいです。

 

「ふん。流石は坊やってところかしら?でもネタバレはちょっと待ってなさい。さぁ、あーたたち。最後は左端のケーキよ。」

 

ひととおりことり達の反応を確かめた蓮凰さんはサイゴニ残っている左端のケーキを食べなさいって言いました。

 

左端のケーキもやっぱり見た目はいつもの蓮凰さんのショートケーキですぅ。

 

ネタバレはちょっと待っててって、この微妙なケーキにどんな秘密があるのかなぁ…。

 

「お、おうよ…」

 

「なんだか食べるのが怖くなってきたっす。」

 

「でもビデ。出された物を残すのはダメだよ?」

 

「わかってるっすよ。それじゃ最後のケーキを…あむ……むぅ…。」

 

「あぐ………むぅ…。」

 

「もぐ………むぅ…。」

 

蓮凰さんに促されるままに、チンピラさん達は左端のケーキを恐る恐るパクっ♪と一口食べると、3人が“むぅ”っておんなじ反応をしました。

 

ナニがむぅなんだろ~ね?

 

うん。それじゃことりも…。

 

「ぱく……むぅ…。」

 

むぅ。ですぅ。

 

このケーキ…ことりはあんまり好きじゃないですぅ…。

 

いつもはふわふわあまあまのサルモン自慢の生クリームがぜんぜんおいしくありません…。

 

ふわふわあまあまの生クリームがだ~いすきなことりはとっても悲しくなっちゃいます…。

 

「はぐ…はぐ…はぐ……あぁ。こっちはアレを使ってねぇのか。小麦粉に牛乳か…。ふーん…何となく、オッサンの意図が見えてきたよ。」

 

やっぱりソラ君はこのケーキの正体がわかったみたいです。

 

小麦粉に牛乳?

 

もしかして品質が残念な小麦粉と期限が切れちゃった牛乳を使ったのかな…。

 

おなか痛くなったりしないよね?

 

「聡い子は嫌いじゃないわ。さて、あーたたち?この3つのケーキを食べてどう思ったかしら?」

 

「最初に食べたケーキはめちゃめちゃうまかったっす!次のケーキはなんか残念だったす!最後のケーキはお金出した食べたくはないっす!ぶっちゃけ最後のケーキはマズイっす!」

 

「バッ!ヒデ!おまえ!なんでホントのこと言ってるんだよ!ここはウソでもウマイって云わなきゃダメだろ!」

 

「あ"…し、しまったっす!今のナシっす!みんなうまかったっす!ちょーうまかったっす!ウソじゃないっすよ!」

 

「もう遅いですぅ。そんな残念なチンピラ2号さんには海外の鉱山にご招待ですぅ♪」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!!」

 

「お、俺はマズイなんて言ってないから海外鉱山にご招待は勘弁してください!」

 

「連帯責任って言葉、知ってますか?あは♪ステキな言葉だよね♪」

 

「うわぁぁぁ!ヒデのバカァァァァァ!!!海外鉱山にご招待なんで絶対にイヤだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「騒がしい子達ね。これは後で少し躾が必要ね。」

 

ケーキの謎はよくわかりませんが、チンピラさん達を海外の鉱山にご招待してぜ~んぶおしまいです♪

 

チンピラ2号さんと3号さんはよっぽど海外の鉱山にご招待♪がイヤみたいで、ぴぎゃ♪ピギィ♪って大騒ぎです♪

 

でもそんな大騒ぎの中、アニキさんは黙って2コ目と3コ目のケーキを口に入れて考え事をしています。

 

「…小麦粉と牛乳……なるほど…この微妙なケーキはそーゆーことか……。なぁオッサン…。このケーキの意味はなんなんだよ?なんで俺達にこの半端なケーキを食べさせたんだ?」

 

あれ?アニキさんはもしかしてこのケーキの謎にたどり着いたんですか?

 

い、意外ですぅ…。

 

ど~みても頭の悪いチンピラさんなのに、ケーキの謎にたどり着くなんて…。

 

これじゃことりのほ~が頭が悪いみたいじゃないですか!

 

「あら?あーた、いい味覚してるじゃないの。」

 

「んなことどーでもいい!どーして俺達に小麦粉を使ってないケーキと牛乳を使ってないケーキを喰わせたんだ!」

 

えっ?!小麦粉を使ってないケーキと牛乳を使ってないケーキですか?

 

小麦粉とか牛乳を使わなきゃおいし~ケーキなんて…あっ!そっか!だからあとから食べた2つのケーキは微妙だったんだ!

 

でもど~して小麦粉とか牛乳を使わないケーキなんて作ったんだろ?

 

常に完璧を目指す蓮凰さんっぽくないよね?

 

そこら辺の理由もちゃんとお話ししてくれるのかな?

 

うん!ここはも~少し様子見だね♪

 

「あーたたちの目的はここら辺を地上げして子供達が笑顔になれるようなテーマパークを作る。だったわね?」

 

「こっちの質問は無視かよ!チッ!あぁ!そうだよ!チンピラが子供の笑顔を願っちゃわりぃかよ!!!」

 

は~い♪ことりは違和感バリバリだと思いま~す♪

 

チンピラさんはチンピラさんらしく悪役のほ~がお似合いです♪

 

って言ったらまためんど~そ~だから黙っておこっと♪

 

「悪くはないわ。ワテクシがケーキを作る続ける理由もあーたたちと同じ理由ですもの。」

 

「は?俺達と同じ理由?!それって…。」

 

「子供達を笑顔にする。っすか?」

 

「そ♪大正解よ♪」

 

「「えぇ?!オカマのオッサンが?!」」

 

「オカマじゃないわよ!もう!何度言えばわかるのかしら!」

 

「オッサン!それとこのケーキと何の関係があんだよ!!!」

 

「ったく…小麦粉と牛乳の時点で気付けよな…。なぁ、ドチンピラ?テメェらはアレルギーって知ってるか?」

 

「アレルギーだ?んなこと知って…っ!アレルギー!そうか!アレルギーか!このケーキは小麦粉のアレルギーと牛乳のアレルギーの子のために作ったのか!!!」

 

「そ♪2つ目のケーキは小麦粉を使わない米粉100%のケーキ。3つ目のケーキは牛乳を使ってないの。」

 

「米粉?あっ!だから食感がもっちりしてたんですね!」

 

「米狂いの花陽のヤツが泣いて喜びそうな味だったよな。」

 

あはは♪花陽ちゃんなら米粉のケーキなんて喜び過ぎて鼻水もびろ~んってしちゃうよ♪

 

あれ?でも米粉のケーキ?それって確か…。

 

「ねぇ?ちょっと前にソラ君がおやつに米粉のケーキをごちそ~してくれたけど、あの時のケーキとこのケーキの味はぜんぜん違ってたよ?」

 

あのとき食べたケーキはもっちりだけじゃなく、しっかりと小麦粉の美味しい味もあったよね?

 

今回みたいにってあれ?ってからなかったよ?

 

「あぁ。あれは純粋に米粉100%じゃなかったからな。小麦粉と米粉を混ぜて焼いたスポンジなんだよ。」

 

「へぇ~そ~なんだ~。」

 

米粉のケーキって言ってもいろいろあるんだね。

 

今度ことりも米粉を使ったお菓子作ってみようかな?

 

まずはお手軽か米粉のクッキーからかな♪

 

米粉のクッキー?

 

…………それって普通にお煎餅になるんじゃ…?

 

「ワテクシはね?出来るだけ多くの子供達にワテクシのケーキを食べて欲しいの。ワテクシのケーキで、1人でも多くの子供達を笑顔にしてあげたいの。あの日…絶望のどん底にいたワテクシを、たった一口で笑顔にしてくれた美味しいケーキで…。そう…この“幸せの味”でね。」

 

「「「「「“幸せの味”…。」」」」」

 

「そう!“幸せの味”!だからあーたたち!」

 

「お、おう!」

 

「どうせケツアゴジャスレイに騙されて良いように使われてるだけなんだから、チンピラなんて辞めてワテクシの店で働きなさい!」

 

「はっ?!」

「えっ?!っす?!」

「へっ?!」

 

「あーたたちは少しは見所がありそうだわ!ワテクシがビッシリと仕立ててあげるわ!もちろん拒否権は無いわよ!これは勝者からの命令よ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“幸せの味”か…。」

 

あのあと、結局チンピラさん達は蓮凰さんのお店で働くことになりました。

 

あ♪もちろんチンピラさん達にはケツアゴさんに騙されていたんだよ~って教えてあげましたよ?

 

小さい頃の真姫ちゃんを誘拐したお話とか、そのロリ真姫ちゃんを部下の人が○○○しよ~としたのを笑いながら見ていたとか、いろんなことも一緒に教えてあげたら、チンピラさん達はと~ってもショックを受けていたみたいですぅ♪

 

そんなケツアゴさん関連のいろいろとめんど~なことは、み~んなテイワズのおじさまにお電話して“おねがぁい♪”しておきました♪

 

おかあさんのツテだけど、使えるモノはなんでも使わなきゃもったいないですよね♪

 

それに元々はテイワズのおじさまがあのケツアゴさんを破門にしたのがいろんな暴走の原因なんですぅ。

 

後始末はちゃ~んとしてもらわないと♪

 

「蓮凰さんにとってはイチゴのショートケーキが“幸せの味”だったんだね。」

 

「あぁ。それで蓮凰さんにとっての“幸せの味”を、アレルギーでケーキが食えない子供達にも食べさせたいから、小麦粉や牛乳に卵とかのアレルゲンを使わねぇで、本物のケーキを再現したい…か。」

 

「オカマさんなのにいろいろ考えてるんだね…。」

 

「だな。」

 

「“幸せの味”かぁ…ことりにとっての“幸せの味”は…。」

 

ことりの“幸せの味”……小さい頃…風邪とかひいちゃった時におかあさんがよく作ってくれたお野菜のスープ…かな?

 

ことこと煮込んだ優しい味のスープ…。

 

忙しいのにことりのために作ってくれたおかあさんのあのスープの味…。

 

あれがことりにとっての“幸せの味”なんだろ~なぁ…。

 

「おかあさんのスープ…かな。」

 

「お母さんのスープ…か…。そっか…お母さんか…。」

 

そう言ったソラ君の横顔は、とても寂しそうで悲しそうな顔をしていました。

 

ソラ君?

 

ど~してそんなに寂しそうな顔してるの?

 

なんだかひとりぼっちで寂しくて泣きそうな…あっ!

 

そっか…ソラ君はおかあさんに…。

 

「ソラ君…あのね?そのね?…ご、ごめんね…。」

 

「ん?ナニが?って…あぁ…俺はまた情けねぇツラしてんのか……ったく…捨てられてってのにいつまでも…。ホント、アイリのヤツが言ってたみてぇにへたれだよなぁ………。」

 

「ソラ君…。」

 

「大丈夫。今の俺はもう1人じゃねぇから。遠縁過ぎて限りなく血の繋がりは薄いけど、それでもちゃんと家族もいる。あとは…大切な仲間が、大切な絆が、最愛の人が9人もいるしな…。」

 

「……うん!」

 

「それにさ、俺にだってちゃんと“幸せの味”はあるんだそ?」

 

「ソラ君の“幸せの味”?うわぁ!ねぇ!教えて♪教えて♪」

 

「おう。俺の“幸せの味”は…。」

 

「“幸せの味”は?」

 

「ザリガニだな。」

 

「ザリガニ…?ザリガニって………ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

これにて2017年ことりさん生誕祭特別編は終幕となります。
来年のネタはどうしましょうか…。
ちなみ…チンピラトリオのお名前はアニキさんがノブ、2号さんがヒデ、3号さんがヤスとなっております。
彼等のお名前の元ネタは…。

次回更新は月曜日のお昼頃に本編を予定しております。
また、10月21日はガンプライブ本編では出番がまだほとんど無いのに少し未来の話を描いた特別編のせいでスッカリとドMキャラが定着してしまった絵里さんの生誕祭となっております。
これを記念しまして2017 絢瀬 絵里生誕祭特別編「素敵怪盗エリーチカ」を投稿予定でございます。
あくまでも予定なので、追い詰められて全く違う内容に変わる可能性もございますので、ご了承ください。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 絢瀬絵里生誕祭特別編「素敵怪盗えりーちか ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスACで絵里さんの生誕祭イベの為にひたすら輝夜の城で踊りたいを周回して来たQooオレンジでございます。

さて、本日10月21日は我等がμ'sのミトメラレナイワ(17歳→18歳)なハラショー姉さん(ガンプライブではドMな荒縄の伝道師)、絢瀬 絵里さんの生誕祭でございます。
本日は絵里さんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりました絵里さん生誕祭特別編をお送りいたします。

時間軸は現在の本編6話よりも未来のお話になります。
そして今回もガンプラバトルは一才ございません。
そんな今回は絵里さんが体験した少し不思議なお話になります。


それでは 2017 絢瀬絵里生誕祭特別編「素敵怪盗えりーちか ①」 はじまります。




























「やっぱり知らない天井だわ…。」

 

みんな、おはよう、こんにちは、こんばんわ。

 

“私”は音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”所属のスクールファイター、絢瀬 絵里よ。

 

“知らない天井だわ”なんてどこかのエヴァ初号機のパイロットみたいな台詞から始まった今回のお話は、“私”…絢瀬 絵里が体験したとても不思議な出来事のお話なの。

 

今でもあれは夢なんじゃないかって思うときもあるわ。

 

でもあの出来事は紛れもない事実…。

 

まぁ“私”暮らすの世界線では誰も知らないんだけどね。

 

知っているのは“私”だけ…。

 

今日はそんな“私”が体験した不思議な出来事のお話に少しだけ付き合ってちょうだいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはある日の朝、なんの脈絡もなく唐突に始まったの…。

 

見覚えのない知らない天井。

 

でも見慣れたいつもの天井。

 

“私”と私。

 

私は“私”を思い出した。

 

“私”は私を知った。

 

“私”は私になった。

 

私が“私”になった。

 

そう…音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”の一員である“私”…絢瀬 絵里は、目を覚ますと、ロシアン喫茶“ハラショー”のマスター“絢瀬 絵里”という“私”の知らない私になっていたの。

 

はっきり言って“私”が言っている事の意味がわからないわよね?

 

大丈夫よ。それが普通の感性だから。

 

意味がわからないと思う貴方達は正しいわ。

 

私も貴方達と同じよ。

 

初めはこの状況の意味が全くわからなかったから。

 

だから“私”はとりあえず状況を整理するために、この身体の本来の持ち主である私の記憶を探ってみることにしたの。

 

幸い、と言うべきかしら?

 

“私”は私の記憶を探るうちに、この状況を何とかする方法を知る事が出来たわ。

 

どうやらこの身体の持ち主である私は、そう遠くない未来に私が別の世界線の“私”になることを希から予言されていたらしいの。

 

そうそう。

 

このロシアン喫茶“ハラショー”のマスターをしている私が暮らす世界線の希はね?

 

政府お抱えの国家占術師を束ねる裏組織“占術省”の筆頭占術師なんて真姫的に言えばイミワカンナイ。モノをやっていたのよ。

 

何でも国家を裏から支える占い師集団らしいんだけど…びっくりよね?

 

他にも“μ's”のメンバーはみんな色々な人生を送っていたわ。

 

例えばこの世界線の凛は猫耳を着けて可愛らしい衣装を着てアイドルをやっていたのよ?

 

私の記憶を疑う訳じゃなかったんだけど、あのキ○タマ蹴り潰してヤるにゃー!って騒いでる凛がアイドルだなんてちょっと信じられなかったわ。

 

だからテレビの音楽番組で歌っている凛を見ときは驚いたわ。

 

猫耳でフリフリの衣装を着て笑顔で歌って踊っている凛を見ていたら、似合いすぎていて不思議と鼻から愛が溢れ出しそうになっちゃったの。

 

鼻から愛が溢れ出しそうになっちゃったなんて花陽みたいよね?

 

猫耳アイドルの凛にも驚いたんだけど、実は1番驚いたのはこの世界線の穂乃果よね。

 

だって“私”の世界線ではアホを極めていたあの穂乃果が、この世界線では……ごめんなさい。話が逸れちゃったわね。

 

話を元に戻すわね。

 

そして“私”が元の世界線の“私”に……ガンプラバトルチーム“μ's”の一員である絢瀬 絵里に戻るための方法も、この世界線の私は予め探していてくれたみたいなの。

 

その方法は世界中に散らばった願いを叶える奇跡の石“ラブカストーン”を50個集める事。

 

“ラブカストーン”は長年、ラブライバーと呼ばれる9人の女神(近年では更に9人増えたらしいわ)を信奉する愛の戦士達の夢と希望を叶え続けて来た魔法の石で、50個集める事で持ち主の欲望を1回だけ叶えてくれる不思議な力を持っているらしいの。

 

私は希に“私”の辿る運命と共に、その“ラブカストーン”の奇跡の力を教えて貰い、ロシアン喫茶ハラショーを営む傍ら、西木野財閥(この世界線では西木野グループではなく西木野財閥なんですって。)の総帥の真姫に各種装備を、都内で私立探偵兼情報屋をやっているにこからは色々な情報を貰って、とある方法で“ラブカストーン”を集めていたの。

 

そのとある方法……それは……もう少しだけナイショよ♪

 

まぁサブタイトルでバレバレでしょうけどね。

 

とにかく、“ラブカストーン”が50個集まれば“私”は元の世界線に戻れるかもしれない。

 

私になった“私”はそう信じて残りの“ラブカストーン”を集めたわ。

 

ただ…どうやら奇跡を起こす“ラブカストーン”でも願いは必ずしも成就されるとは限らないらしいわ。

 

ある廃課金戦士と呼ばれる上級ラブライバーの1人は、金に物を言わせて500個もの“ラブカストーン”を集め、新たに顕現したウルトラでレアな意中の女神をその手にしようと全ての“ラブカストーン”を使って10回も願ったのだけれども、その願いは結局は叶う事はなかったって話よ。

 

またある時は血と汗と涙を流しながら、1銭も使わずに50個の“ラブカストーン”を集めた無課金戦士と呼ばれるラブライバーが、たった一度の願いで願いを叶えた…なんて事もあったらしいの。

 

夢と欲望を気まぐれに叶える奇跡の石“ラブカストーン”…。

 

不確定要素がありすぎて不安だけど……きっと大丈夫よ。

 

“私”の願いは必ず叶うわ。

 

“強い想いは奇跡を呼び込む”

 

ガンプラバトルを嗜むファイターの間ではまことしやかに囁かれている都市伝説…。

 

都市伝説とか言ったけど、“私”は……“私”達“μ's”は、何度も強い想いで奇跡を呼び込んでみせたんだから。

 

例えば……ことりの何処までも高く飛びたいと願ったその強い想いは、エルブランシュに破壊と混沌の黒き翼を与え。

 

穂乃果の負けたくない終わりたくない勝ちたいと願った強い想いは、穂乃果を最強のファイターの1人へと導く奇跡の時間を与え。

 

花陽のみんなを護りたいと願った強い想いは、あの子の電子精霊達に新たな力を与え。

 

凛の誰よりも速く駆け抜けたいと願った強い想いは、限界を超える可能性を与え。

 

そして……ソラを想う“私”達の強い、誰よりも強い想いは、彼に“女神の祝福”を与えたわ。

 

もちろん強い想いが呼び込む奇跡は、“私”達“μ's”だけじゃなく、多くのファイター達へも顕現したわ。

 

ある中二病を拗らせたファイターは全てを凍てつかせる絶対零度の力を。

 

あるファイターは宿敵を倒すために四象を超えて太極へと至る力を。

 

あるファイターは優秀な姉を超えるための蒼き焔の力を。

 

他にも強い想いは沢山の奇跡を呼び込んだわ。

 

そう。

 

強い想いは、強い願いは、きっと奇跡を呼び込んでくれる。

 

だから“私”は気まぐれな奇跡の石に誰よりも強く願うわ。

 

みんなの…“μ's”の元へ戻りたいと…。

 

“私”は必ずみんなの所へ帰ってみせるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ!ロシアン喫茶“ハラショー”へようこそ!」

 

元の世界線に戻るために、“私”はさっそく残りの“ラブカストーン”を集めようと行動を開始…しようと思ったんだけど、現実はそう簡単にはいかなかったの。

 

世知辛い話だけど、“私”が“私”の世界線に戻るまでは私の暮らしているこの世界線で“私”も生活をしなきゃいけないわ。

 

そう……生活しなきゃいけないの……。

 

生活をするためには……お金が必要なのよ。

 

この世界線の私は、“私”に私の貯金を切り崩して生活をして欲しいと考えてくれていたみたいだけど、それじゃ“私”の為に色々と準備をしていてくれた私に対して不義理過ぎるわ。

 

“私”が“私”の世界線に戻った後も、私はこの世界線で生活をしなきゃいけない。

 

それを考えると私が将来の為にと頑張って貯めてきた貯金を切り崩して“私”が平然と生活するなんて、そんな事はとてもじゃないけど出来ないわ。

 

“私”はそこまで恩知らずな女じゃないもの。

 

それに50個目の…最後の“ラブカストーン”がどこにあるのかもまだ分からない現状では、“私”には出来る事は特に無くて……ぶっちゃけちゃうとかなり暇なのよ。

 

“ラブカストーン”の情報を待って1日中ゴロゴロと何もしないでいるなんてそんなの冗談じゃないわ。

 

だから“私”はとりあえず私が経営しているロシアン喫茶“ハラショー”で私の様に働きながら、探偵で情報屋のにこが“ラブカストーン”の情報を探してきてくれるのを待つ事にしたわ。

 

“私”が喫茶店を切り盛りできるのか正直不安だったけど、私の記憶と私の身体は何をすればいいのかしっかりと覚えていてくれたみたいで、“私”にとっては初めての喫茶店経営でも思っていたより苦労はしなかったわ。

 

「って、なんだ、ソラか。」

 

そんな“私”が私の変わりに経営しているロシアン喫茶“ハラショー”に毎日モーニングセットとお昼のランチセットを食べにやって来るのはこの世界線でのソラだったわ。

 

ねぇ?みんなはこの世界線のソラが何のお仕事をしているかわかるかしら?

 

ヒントはあのチンピラ全開のソラとは正反対の職業かしら?

 

正解はね?刑事さん。

 

そう。この世界線でのソラは刑事さんなの。

 

“警視庁特殊犯罪捜査室”って部署の刑事さんなんですって。

 

“私”の世界線だと、ソラの養父さんの悠おじ様がこの特殊犯罪捜査室の室長だった筈ね。

 

そう言えば、あちらの世界線の特殊犯罪捜査室にはよく亜里沙が雪穂ちゃんや悠莉ちゃんと一緒に遊びに行ってるって聞いたけど…遊びに行くような所なのかしら?

 

三人とも変な眼鏡をかけて街中を走り回ってる姿もよく見るけど…。

 

亜里沙に聞いてみても“お姉ちゃんにはヒミツ♪”って言われちゃったし。

 

まぁ遊びに行っている場所が場所だけに、犯罪とかに関わっている事はないでしょうから、その点だけは安心なのよね…。

 

また話がそれちゃったわね。

 

そんな“私”の世界線のソラのお義父様と同じお仕事をしている私の世界線のソラを見ていると、二つの世界線は変な所で微妙な繋がりがあるのかも?って思ちゃうわ。

 

うふふ♪それにしても……いつも穂乃果や凛相手にゴルゥラァァァ!って騒いでるあのチンピラ全開のソラが刑事さんとか、ホント似合わないわよね?

 

それでもちゃんと刑事さんをやってるんだから、この世界線のソラはとっても偉いわ。

 

「オイ!オイ!絵里さん!朝っぱらから人のツラ見て“なーんだ”ってなんだよ。一応は客だぞ?しかも俺って常連だぞ!毎日、朝と昼に飯喰いに来てるだろ!売り上げに貢献してんだからもう少しなんかあるだろ!ホラ!毎日ありがと♪愛してるわ!ソラ!とか、キャー!ステキ!抱いて!とか!」

 

…………前言撤回。

 

刑事さんでもチンピラ風味の高校生でも、やっぱりソラはソラだわ。

 

私の世界線のソラも“私”の世界線のソラみたいに、いつものチンピラっぽいしゃべり方で冗談ばかり言うんだもん。

 

でも………そんないつも通りなソラを見ていると安心しちゃう。

 

それが“私”のよく知っているソラじゃなく、私の知っているソラでも…。

 

「はいはい。愛してるわよー。きゃーすてきー抱いてー。これでいいんでしょ?…ホント、ソラはここでも相変わらずなのね…。」

 

「ん?ここでも?」

 

「ううん。何でもない♪注文はいつものモーニングセット?」

 

「おう。頼むよ。」

 

「はい、毎度♪今朝のコーヒーもマシマシのマシマシでいいのよね?」

 

「マシマシのマシマシのマシマシでもいいぞ?」

 

「そこまで行くと虫歯とか糖尿病になっちゃうからやめておきなさい。」

 

「へーい。」

 

「素直でよろしい♪亜里沙!モーニングセット1つ!お願いね!」

 

“私”はソラに提供するコーヒーの準備を始めながら、ロシアン喫茶“ハラショー”で調理を担当するこの世界線での妹の亜里沙にモーニングセットのオーダーを通して、ふと“私”の世界線の事を思い出しちゃったわ。

 

マシマシのマシマシのコーヒー。

 

“私”の世界線じゃこのあまーいマシマシのマシマシのコーヒーを淹れてあげるのは“私”じゃなくにこの役目なのよね。

 

でもこの世界線じゃにこじゃなく私の役目なんだ……。

 

“私”は私の記憶に従いながらコーヒーに尋常じゃない量のお砂糖とミルクをドバドバと入れてそんなことを考えちゃったの。

 

「はーい。おねーちゃん!あっ!ソラさん!おはよーごさいます!今すぐ作っちゃうからちょっと待っててね♪」

 

「おうよ。…にしても亜里沙ちゃんの笑顔はマジで癒されるよなぁ…。俺があの鳥上司の無茶苦茶やら狙撃娘の暴挙やら米狂いのマッドの暴食に毎日毎日付き合わされても胃に穴が開かねぇーのって、あの笑顔で癒されてるからだよなぁ…絶対に。うん。亜里沙ちゃん…いい子だよなぁ…可愛いし。……なぁ絵里さん。亜里沙ちゃんを嫁さんにくれねぇーか?あの笑顔に毎朝起こされてぇんだけど?夜はもちろん…。」

 

手元に出来上がったお砂糖とミルクがマシマシのマシマシのコーヒーを見つめて、“私”は少しだけ“私”の世界線のにことこの世界線の私に嫉妬しちゃったわ。

 

あちらのソラは…“私”には余り甘えてくれないから…。

 

たまにはにこだけじゃなく、“私”にも少しは甘えてくれてもいいのに…。

 

そんな“私”の心中を知ってか知らずか、こちらのソラは亜里沙をお嫁さんに欲しいなんて冗談を言うから、“私”はちょっとイラッとしちゃったわ。

 

「可愛い“私”の妹をうだつの上がらない刑事の貴方なんかのお嫁さんにはあげいわよ?そんな事は認められないわ。」

 

だから少しだけいつものこの世界線の私より、キツイ物言いになっちゃったわ。

 

認められないわ。だなんて、まるであちらの世界線でソラと穂乃果と海未が“μ's”の公認申請に来たときみたいじゃない…。

 

はぁ…こんなんじゃダメね。

 

この世界線の私もソラの事を好きみたいだし、“私”が余りキツイ事を言ってしまって万が一にでも私が嫌われたらいけないわ。

 

“私”は私にはいっぱいお世話になってるんだし、ここは少しだけ私をアピールしておこうかしら?

 

うふふ♪私が言えない事を“私”が代わりに言ってあげるわね?

 

この世界線の私まだ処女みたいだし、恋愛の経験値もこの世界線の私より“私”の方が上みたいだしね♪

 

感謝してねっ?私♪

 

「亜里沙をソラのお嫁さんにはあげれないけど、私ならソラのお嫁さんになってあげてもいいわよ?」

 

「へっ?!マ、マジで?!えっ?!絵里さんが俺の嫁さん?!マジか?!」

 

「えぇ、マジよ。プロポーズするときはちゃーんとお給料3ヶ月分の指輪も用意してね♪」

 

「すぐに買ってくる!」

 

「なーんて、冗談に決まってるでしょ?」

 

「えっ…冗談…?冗談なのか……。そっか…冗談か…そりゃそうだよな…俺なんかじゃ絵里さんとは……はぁ…。」

 

ごめんね?ソラ。

 

貴方のお嫁さんになりたいって言うのは冗談じゃないんだけど、今の私は貴方の知っている私じゃなくて、私に乗り移ってる別の世界線の“私”なのよ。

 

おじゃま虫な“私”が“ラブカストーン”の力で元の世界線に戻ったら、私は私に戻るみたいだから、その時にはちゃんとプロポーズしてあげてね?

 

そのプロポーズは絶対に成功するから♪

 

「あら?そんなに落ち込むって事はソラはもしかして本当に私と結婚したかった?うふふ♪ごめんね?でも…そうね…。もし“私”に…ううん…私と本当に結婚したかったら、ソラ達が追っている噂の怪盗を捕まるとか、もう少し昇進して生活に余裕が出てからとか…。そんな感じでもうちょっと頑張ってからプロポーズしてみてね?ソラが一生懸命に頑張ってる姿を見たら、私も結婚とか本当に考えちゃうかもしれないわよ?」

 

まぁ昇進はともかく、噂の怪盗を捕まえちゃったらプロポーズは確実に失敗するんだけどね。

 

だってその噂の怪盗の正体って……。

 

「噂の怪盗…ねぇ……。あと少しなんだけどなぁ…。いつも俺1人ならあと少しまで追い詰めれるんだけど、うちの鳥上司がなぁ……。わざとか?!ってくらいに毎回毎回ナニかやらかしやがんだよ。この前なんてあの怪盗女に手錠までかけたのに、あの鳥上司のヤツがなんで落ちてんのかしらねぇーけど落ちてたバナナの皮で滑って転んで無意味に両手持ちしてた捕獲用ネットバズーカを俺に向けて誤射してきやがったんだぞ?あれさえなけりゃ逮捕できてたったのに…。はぁ…絵里さんにプロポーズするにゃまだまだ長そうだよ…。」

 

本当、あの時は危なかったわね…。

 

えっ?!何が危なかったか?

 

あ、あはは…そ、それはね?

 

えーっと…と、とにかく!危なかったの!

 

「うふふ♪いつ聞いても楽しそうな職場よね♪」

 

「ま、楽しい職場ってのは否定しねぇよ。上司や同僚はアレだどな。」

 

「ソラと愉快な仲間たちってところかしら?色々と大変だとは思うけど、お仕事頑張ってね♪プロポーズも待ってるんだから♪」

 

「へいへい。」

 

「ソラさーん!お待たせ!モーニングセットです!」

 

「お、さんきゅ。亜里沙ちゃん。」

 

冗談に見せかけた私の本音をさらけ出したソラとの会話が一段落すると、亜里沙がちょうどモーニングセットを運んできてくれたわ。

 

ちなみ今朝のロシアン喫茶”ハラショー“のモーニングセットの内容は、カリカリベーコンのベーコンエッグと知り合いのパン屋さんから毎朝仕入れている美味しい食パンを厚切りにしてトースターで軽く焼いた外はカリっと中はふわっとのトースト(2枚)に、レタスとトマトのサラダ(ハラショー特製ドレッシング付き♪)、あとはヨーグルト(お手製ブルーベリーソース付き♪)のセットなのよ?

 

これにホットかアイスのコーヒーか紅茶が付いてお値段はなんと500円♪

 

ちょっと高いかしら?

 

そんな毎日のモーニングセットとランチセットのメニューを何にしようか考えるのは大変だけど、同時にとても楽しかったりするの。

 

案外と向いているのかしらね?

 

「ほら♪今日もいっぱい振り回されちゃうんだから、まずはしっかり朝ごはんを食べてしっかり元気を付けてね♪」

 

「だな。んじゃ…今日の栄養に全身全霊で感謝して…いただきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?メール?誰からかしら…っ!」

 

ランチタイムの後片付けを終えて亜里沙と一緒にお茶をしながらひと息ついていたら、ポケットに入れていたスマホがメールを告げる振動を発している事に気付いたわ。

 

メールの差出人は矢澤 にこ。

 

件名は“最後の石”…。

 

本文には“いつもの場所で待ってるわ”としか書かれていないけど、この件名の“最後の石”って“私”が求めている“ラブカストーン”の最後の1つの事よね。

 

そう……いよいよ最後の“ラブカストーン”の所在がわかったのね……。

 

「おねーちゃん?どうしたの?そのメール見てからなんだか難しそうな顔してるけど……。」

 

「……なんでもないわ。ただちょっと用事が出来ちゃったの。それでね、亜里沙?これから午後の忙しい時間で悪いんだけど、今からちょっと……。」

 

「えー!また!」

 

「ごめんね?後で何か埋め合わせはするから、それに…たぶんこれが最後だから……そう……これで最後だから……。」

 

「?最後?うーん?亜里沙はよくわからないけど、おねーちゃんにとって大事な用事なんだよね?なら…しょーがないかな♪お店は亜里沙に任せて!あっ!でも1人だと大変だから雪穂に応援頼まなきゃ!」

 

「ふふ♪ありがと♪それじゃあとはお願いね。」

 

「はーい♪」

 

“私”は亜里沙にお店をお願いすると、カップの底に僅かに残っていたコーヒーを飲み干して椅子から立ち上がったわ。

 

そして身に付けていたエプロンを外し壁にかけると、外したエプロンの代わりに外出用のパーカーに腕を通して店の入り口へと足を進めるわ。

 

外に出ようと扉に手をかけると、不意に後ろから亜里沙の視線を感じたの。

 

どうしたのかな?って思った振り向いてみると、そこには亜里沙がにこにこと“私”に手を振ってお見送りしてくれていたわ。

 

「おねーちゃん♪車とか気を付けてね!行ってらっしゃい♪」

 

あぁ…私の世界線の亜里沙も“私”の世界線の亜里沙に負けないくらいにいい子なのね…。

 

「えぇ。ありがと、亜里沙。」

 

ねぇ亜里沙……もう少しだけ、貴女の大切なお姉ちゃんの身体を借りるわね。

 

あと少し……最後のラブカストーンが手に入れば、“私”は“私”の世界線に帰ってこの世界線の私は本当の私に戻るから…。

 

だからもう少しだけ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと来たわね!遅いわよ!絵里!この超絶美少女探偵の世界のYAZAWAを何時間待たせんよ!」

 

“私”は亜里沙にお店を任せると、メールに書かれていた“いつもの場所”…音ノ木坂の郊外にポツンと建っている西木野財閥所有の古びた洋館へと急いだわ。

 

にこを待たせちゃいけいなって思って急いで来たつもりなんだけど、私の住んでいるこちらの世界線の音ノ木坂って、実は“私”の暮らしていたあちらの世界線の音ノ木坂とは微妙に街並みが違っていたりするの。

 

だから“私”の知ってる近道を使ったら、途中で道が行き止まりになっていたりして迷っちゃって、目的地に着くのがすっかり遅くなっちゃたわ。

 

待たせれたにこはご立腹ね。

 

でも“私”もただ道に迷っちゃったワケじゃないのよ?

 

途中で通り掛かった公園でたい焼き屋さんの屋台を見付けたの♪

 

しかもよ?普通のたい焼きじゃなくてミニたい焼きなのよ♪珍しいでしょ?

 

このミニたい焼きって中身の種類もいっぱいで見た目も可愛いから、にこが喜ぶと思ってお土産に買ってきたのよ。

 

このミニたい焼きを見ればきっとにこの機嫌もよくなるわ。

 

だってこの世界線でも“私”の世界線でも、にこはにこなんだもん。

 

甘い物とか可愛い物で簡単に機嫌が治っちゃうのよね♪

 

「世界のYAZAWAってナニソレ?イミワカンナイ。それに何時間待たせんのよって、にこちゃんだって5分くらい前に来たばっかりじゃない。」

 

洋館の応接間で“私”を出迎えてくれたのは“私”にメールを送ってくれたにこと、もう1人……こちらの世界線では西木野財閥の総帥として忙しく毎日を過ごしている真姫だったわ。

 

真姫は忙しい筈なのにわざわざ来てくれたのね。

 

「う、うるさいわね!気分の問題よ!気分の!」

 

「ナニソレ?やっぱりイミワカンナイ。」

 

大財閥の総帥と私立探偵兼情報屋と喫茶点のマスター。

 

みんなは不思議な組み合わせだな?って思ったでしょ?

 

“私”も最初はみんなと同じ事を思ったわ。

 

そんな不思議な組み合わせのこの世界線での3人の関係は……ちょっと特殊なのよね。

 

実は私とにこと真姫は数年前まで色々とあって3人1組の怪盗団“キューティーパンサー”をやっていたの。

 

真姫が西木野財閥の総帥に就任してからは“キューティーパンサー”としては活動していないんだけど、今でも私達3人はあの頃と変わらずに強い絆で結ばれた大切な仲間なの。

 

だからにこも真姫もこうして私の“ラブカストーン”集めに力を貸してくれているのよ。

 

ちなみこの古びた洋館は怪盗団“キューティーパンサー”のかつてのアジトなのよ。

 

見た目はただの古びた洋館なんだけど、地下には色々な設備や装備が今でも使える状態で保管されているわ。

 

私と“私”はその設備と装備を使って“ラブカストーン”を集めているの。

 

うふふ♪みんなもそろそろ私と“私”がどうやって“ラブカストーン”を集めているかわかったんじゃないかしら?

 

サブタイトルの時点でバレバレでさっきの怪盗団“キューティーパンサー”でさらにバレバレよね……。

 

そう……みんなの想像通り、私と“私”は巷を賑わせている噂の怪盗“エリーチカ”として各地に散らばった“ラブカストーン”を集めているの。

 

まさか“私”が怪盗なんてやる事になるなんて思いもしなかったわ……。

 

でも“ラブカストーン”は残り1つ。

 

最後の“ラブカストーン”も怪盗“エリーチカ”が華麗に盗んで魅せるわ♪

 

「ふふ♪ごめんね、にこ?忙しいのに待たせちゃって?ちょっと道に迷っちゃって…。お詫びに…はい♪たい焼き♪ここに来る途中の公園でたい焼き屋さんの屋台を見かけたから買ってきちゃった♪ほら♪見てみて?ミニたい焼きなのよ♪」

 

心の中で決意も新たにした“私”は、とりあえずはにこと真姫にお土産のミニたい焼きを見せて遅れちゃった謝罪をする事にしたわ。

 

にこのご機嫌も取らなきゃいけないものね。

 

「ミニたい焼き?!うわっ!ナニよコレ!可愛いじゃない!しかもミニのクセにちゃんとたい焼きしてるし!」

 

「ホント、珍しいわね。ミニワッフルとかならお茶請けに出てきた時はあるけど、ミニたい焼きは初めてね。」

 

やっぱりにこはお土産のこのミニたい焼きが気に入ってくれたみたいね。

 

目がキラキラしてるわ。

 

でもこのミニたい焼きの中身には実はちょっとした秘密があるのよ。

 

いただくのはそれを説明してからにしなきゃね。

 

えっ?ミニたい焼きに秘密もナニもないだろ?

 

うふふ♪そうでもないわよ?

 

このミニたい焼きはね?スバリ!“ロシアンルーレットミニたい焼き”なのよ!

 

お店の人の話では1/100の確率でわさび味やからし味、唐辛子味とかの辛いミニたい焼きが入っているんですって♪

 

面白いわよね♪

 

「中身もいろいろなのよ?あんこにクリームに…」

 

「いっただきまーす♪ぱく♪」

 

「あっ!ちょっと待って!にこ!」

 

“私”がお土産のミニたい焼きの中身をにこと真姫に説明しようとすると、にこは“私”の話を聞かずにミニたい焼きを1つ摘まんでポイッとお口の中に放り込んじゃったの。

 

まぁ外れ?当たり?は1/100の確率だから大丈夫よね?

 

………………でもにこってこんな時は必ず………。

 

「もぐもぐ…………うっ?!」

 

人の話を聞かないで先走って必ず失敗するのよね……。

 

やっぱり私の世界線でも“私”の世界線でも、にこはにこだわ。

 

はぁ……また機嫌が悪くなっちゃうわね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

怪盗エリーチカで画像検索すると怪盗姿の絵里さん(ついでにことり警部)が出てきます。
未見の方は参考までに。

次回の更新は本編を月曜日に、絵里さん生誕祭を間に合えば金曜日に更新予定です。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!絵里さん!


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2017 絢瀬絵里生誕祭特別編「素敵怪盗えりーちか ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

にこうみイベで最もスコアの稼げるまじえんじぇーが全く回ってこないQooオレンジでございます。
未だにマメフェスvol.2がハイスコア…。

本日は絵里さん生誕祭特別編の第2回目になります。
そんな今回は毎度お馴染みの彼女が無茶苦茶しております。


それでは 2017 絢瀬絵里生誕祭特別編「素敵怪盗えりーちか ②」 はじまります。

























「もぐもぐ…………うっ?!ぐふっ?!」

 

かつてのアジトへ向かう途中、道に迷っちゃって行き着いた先の公園で見付けたミニたい焼きの屋台。

 

そこで買ったお土産のロシアンルーレットミニたい焼きを説明を聞かないでぱくっ♪っとお口に放り込んだにこは、もぐもぐと数回咀嚼すると顔色を変えて“ぐふっ?!”ってうめき声をあげちゃったわ。

 

にこのあの様子なら1/100の確率の辛い系のミニたい焼きが当たっちゃったみたいね。

 

屋台のおじさんが唐辛子やわさびとかの普通の辛味系の他にも、とんでもなくヤバいレベルの物も1/1000くらいの確率で入っているって言っていた様な気がするけど……なんだったかしら?

 

「グフ?!に、にこちゃん?!どうしたの!なんでミニたい焼き食べてジオンの陸戦型モビルスーツみたいなうめき声だしてんの?!って!なんか顔色悪いわよ!大丈夫!にこちゃん!」

 

真姫は急に顔色を変えてうめき声をあげだしたにこを見て驚いてるわ。

 

あ、ちなみに真姫がグフの事をちゃんとジオンの陸戦型モビルスーツって言ってたけど、この世界線でもガンダムはちゃんと存在していたのよ。

 

もっとも、ガンダムは存在していても、“私”達が夢中になっているガンプラバトルはなかったんだけどね。

 

もちろんガンプラバトルが無いんだから、“私”達“μ's”が優勝を目指しているガンプライブもないのよ。

 

ここは“私”の世界線じゃないってわかってはいるんだけど、やっぱりなんだかちょっと寂しいわ。

 

「おめでとう、にこ。大当たりね♪中身はなんだった?」

 

ガンプラバトルが存在していないのは寂しいけと、“私”が元の世界線に戻ればまたいくらでもできるわ。

 

その為にも最後の“ラブカストーン”は必ず手に入れてみせるわ。

 

とりあえず今はにこに当たっちゃったミニたい焼きの中身ね♪

 

うふふ♪ナニが当たっちゃったのかしら♪

 

唐辛子?わさび?からし?

 

「ひぎぃぃぃぃぃぃ!!!わさびぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」

 

あ♪わさびだったみたいね♪

 

“私”も私もちょっとわさびは苦手だから、涙を流して悶えてるにこには悪いんだけど、当たり?外れ?がにこに当たってくれて助かったわ。

 

「う"ぇぇぇえ?!わさび?!にこちゃん?!しっかりして!ちょっとエリー!大当たりってアンタはにこちゃんにナニ食べさせてんのよ!」

 

「え?ただのロシアンルーレットミニたい焼きだけど?1/100くらいの確率で当たり?が出るんだって。にこが食べたミニたい焼きはわさび味のミニたい焼きみたいね♪珍しいわよね♪わさび味のたい焼きなんて♪」

 

他にも唐辛子やからしとか当たり?の変わったミニたい焼きはあるかもしれないけど、流石にこの中にはもう入ってないわよね?

 

屋台のおじさんの話では100個買って1個入っていたら運が良いって言ってたし。

 

「ロ、ロシアンルーレットミニたい焼きぃぃぃぃ?!ナニソレ!ほんとぉぉぉぉに!イミワカンナイ!」

 

「ま、まきぃぃ!おみずぅぅぅ!!!早くおみずぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

「お水ね!ちょっと待ってて!」

 

わさびで苦しんでるときってお水を飲んで治るのかしら?

 

確かお水を飲んだらもっと酷くなるんじゃ……?

 

あれ?お水を飲んでもっと酷くなるのって唐辛子の時だったかしら?

 

唐辛子の主成分のカプサイシンはお水に溶けにくい成分で、お水を飲んじゃうと舌が洗い流されてより鮮明に辛さを感じちゃう様になるって確か前にあちらの世界線の真姫に聞いたような…?

 

「にこちゃん!お水よ!しっかりして!」

 

「おみず!ごく…ごく…ごく…ごく……ぷはぁぁぁぁ!はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……あ、ありがと真姫…助かったわ…。」

 

わさびはお水で大丈夫みたいね。

 

それならやっぱり唐辛子を食べた時にお水がダメなのね。

 

唐辛子の時は……そう!牛乳よ!牛乳!

 

舌が油分でコーティングされて辛さが収まるのよ!

 

みんなも唐辛子の辛さでツラいときは牛乳を試してみてね♪

 

「し、死ぬかと思ったわ……グォオラァァァァ!ぽんこつドM!わさび味のたい焼きなんて喰わせてアンタはアタシを殺す気か!」

 

“私”がわさびで悶えてるにこを見て辛さについての考察をしているうちに、にこは真姫から差し出されたお水を飲んで悶絶状態から復帰していたわ。

 

開口一番、にこは“私”に殺す気か!って言うけど、わさびじゃ人は死なないわ。

 

「説明の途中で話も聞かないで先走って食べちゃったにこが悪いのよ?“私”はちゃんと説明しようとしていたのに…。」

 

「にこちゃんが話を聞かないで先走るのって今に始まったことじゃないわよ。私はロシアンルーレットミニたい焼きなんてイミワカンナイ物を買ってきてエリーもどうかと思うけど。」

 

「面白いと思ったんだけどダメだったかしら?」

 

「外れを引いて悶えてるヤツを端から見てる分には面白いでしょーね!でも外れ引いた方からしたらふざけんな!なのよ! まったく………この絵里は私達の知ってる絵里じゃないハズなのに、やってることは絵里とおんなじじゃない…。」

 

「にこも“私”の知ってるにこじゃないけど、あちらの世界線のにこと同じ様な事ばかりしてるわよ?」

 

「結局は絵里は絵里、にこちゃんはにこちゃんでしかないってことよ。」

 

「ふふ♪そうね♪そして真姫は真姫、ね♪」

 

「ま、否定はしないわ。それよりも今は最後の“ラブカストーン”よ。にこちゃん、説明お願い。」

 

「わかったわ。最後の“ラブカストーン”は…………」

 

いよいよ最後の“ラブカストーン”の在処がわかるのね…。

 

待っててね…私…。

 

あと少しでこの身体を貴女に返すわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“ラブカストーン”が国立音ノ木坂美術館に寄贈された?」

 

「そ。しかも寄贈したのは“南家”……つまりはいつもいつもあの頃の私達や今のアンタの邪魔をしてくれやがるあの鳥警部の家なのよ。この意味…わかるわよね?」

 

にこの言っている鳥警部って、こちらの世界線でのソラの上司をしている特殊犯罪捜査室の室長のことり警部の事よね?

 

“私”の世界線だと頭のネジがいい具合に緩んでるだけの可愛い後輩なんだけど、この世界線でのことりは“私”の世界線のことりよりも更に頭のネジが緩みまくった挙げ句に1番大事なネジを2・3本くらいどこかで落としたみたいな子になってるのよ。

 

あの子…犯罪者に人権は無いって公言して、いつもあきらかに直撃したら人なんか簡単にミンチになる様なオーバーキルな武装を取り揃えてるのよね…。

 

そんな“私”の世界線よりもイカれ度がマシマシの特殊犯罪捜査室のことり警部と私とにこと真姫の3人との関係は、追う者と追われる者……ルパンと銭形警部みたいな関係ね。

 

私達とことり警部との関係は怪盗団“キューティーパンサー”時代から続く因縁の相手なの。

 

この世界線でのあの子は毎回毎回かなりムチャクチャするのよね……。

 

困った事に周辺の被害なんて一切考えてないのよ。

 

あれだけムチャクチャしちゃえば普通ならヤり過ぎでとっくの昔にクビになってるんだけど、あの子の周りには恐ろしいくらいに国内外の権力者が集まってるのよ…。

 

ことりのお母様が警視庁のトップでお父様は内閣官房長官。

 

知り合いにも総理大臣や米軍の太平洋艦隊の司令さん、他にも大物政治家や経済界の重鎮とかがずらりと揃っていたりするから、あの子がちょっとやそっとムチャクチャしちゃっても、多方面から権力とお金と暴力で圧力をかけまくってすぐに揉み消しちゃうのよ。

 

マスゴミ……失礼。マスコミがちょっとでもことり警部のムチャクチャを叩こうモノなら……あぁ怖い……。

 

いったい何人の無謀な自称知識人の愚かなワイドショーのコメンテーターが東京湾の魚のエサになったことやら。

 

そんなムチャクチャで有名な警視庁の名物暴走警部のことり警部の家から、怪盗エリーチカが最近盗みまくっている“ラブカストーン”が寄贈されたって事は……。

 

「罠ね……。」

 

「ま、十中八九そうでしょうね。あの鳥頭のことり警部もここに来てようやく怪盗エリーチカの狙いが“ラブカストーン”だって気付いたみたいね。そしてその“ラブカストーン”をエサにして怪盗エリーチカを捕らえるための罠を張ろうとしているなんて…鳥頭の分際で少しは知恵をつけたのね。それとも今回の“ラブカストーン”を使った誘きだし作戦はあの鳥警部にいつも振り回されてる部下の平刑事…名前は確かソラだったかしら?あの平刑事の仕業かしら?」

 

「罠を張ろうとしてんのがイカれ鳥警部でも万年平刑事のソラでもどっちでもいいわよ!もう!よりによってあの連中!最後のラブカストーンの時に変な知恵をつけやがって!アンタ達もそう思うでしょ!あの鳥頭!昔から鳥頭の鳥頭なクセに!鳥頭は鳥頭らしく最後まで鳥頭でいれば良かったのよ!“ラブカストーン”が50個揃うまであと1つなのよ!あと1つ!」

 

ことり警部が音ノ木坂美術館に“ラブカストーン”を寄贈したのなら、もうあの美術館は静かに名画や美術品を鑑賞する市民の憩いの場じゃなくなってるわね。

 

恐らくはこちらの世界線での花陽……特殊犯罪捜査室の誇るマッドサイエンティストの花陽の手で、対怪盗エリーチカ用の罠が満載の要塞みたいな建物に改造されてるんだわ。

 

床には振動感知式の対戦車地雷に扉にはC4爆薬の仕掛け。

 

ドアノブには高圧電流も流してるわね。

 

あとは何故か毎回仕掛けられているお米が真ん中に置かれた獣捕獲用の檻…。

 

あのお米の罠に引っ掛かるのってオコメスキーの花陽だけよね?

 

実際にいつも自分で仕掛けたお米に引き寄せられて自分で罠にかかってるし。

 

………なんだかあのことり警部とマッド花陽の作った対怪盗エリーチカ用の罠満載の要塞って、結局はいつも通りの罠しかなさそうだから余裕そうよね?

 

「大丈夫よ。なんとかするわ。」

 

そう♪

 

なんと言っても“私”は世間を賑わす噂の素敵怪盗“怪盗エリーチカ”なのよ♪

 

例えことり警部とマッド花陽の陰湿な罠が十重二十重に張り巡らされていても、華麗に可憐に最後の“ラブカストーン”を盗んで魅せるわ♪

 

私と“私”……二人分の絢瀬 絵里の技術を持っている今の“私”になら楽勝よ♪

 

「エリーのその顔……ことり警部とマッド花陽の陰湿な罠程度なら楽勝よ♪とか考えてるでしょ?残念だけど今回あのイカれ鳥頭が用意したのは陰湿な罠だけじゃないわ。」

 

「罠だけじゃない?」

 

「そうよ……ちょっとこれを見てちょうだい……。」

 

そう言って真姫がタブレットに表示させたのは何かの機械の設計図の様なモノだったわ。

 

この設計図は…ロボット…なのかしら?

 

胴体があって手足があって…頭は…一応はあるわね。

 

全体的になんかこう…弱そうね。

 

…あれ?

 

よく見るとこのロボットのデザインってどこかで見たことがあるわよ……?

 

これを見たことがあるのは私の記憶じゃないわ…これは“私”の方の記憶ね。

 

この…特徴的なモノアイ……。

 

ヤられる為だけに産み出されたような間抜けな見た目……。

 

“μ's”の誇る凄腕スナイパーが愛して止まない量産機……。

 

そう……そうだわ。

 

この図面に描かれているこの機体は……。

 

「ハイ・モック?」

 

“私”の世界線のガンプラバトルではお馴染みのヤられメカのハイ・モックよ。

 

ハイ・モックって素組のガンプラでも1発当てれば一撃で堕とせるくらいに弱いのに、バトルロイヤルなんかじゃほととんど無制限にわいてくるから相手にするのが正直に言って面倒なのよね

 

放置すれば放置したで、延々と増援を呼んで洒落にならないレベルに増えていくし…。

 

だから面倒でもハイ・モックを見かけたら出きるだけ倒さなきゃダメなのよ。

 

放置したハイ・モックが延々と増援を呼んで起こるハイ・モックのスタンピードなんて冗談じゃないわ。

 

防御特化の機体が何百機ものハイ・モックに集られて嬲り殺しにされる動画を見たことがあるけど…ああなるのはゴメンだわ。

 

いくら“私”が荒縄で縛られて身体中に低温蝋燭でぽたぽたされたりするのが大好きな少しだけ変わった性癖の女の子でも、ハイ・モック程度に集られて喜ぶ趣味はないもの。

 

大量のハイ・モックに集られて喜ぶのはモックスキーの海未くらいのものだわ。

 

趣味は人それぞれだから文句は言わないけど、海未はハイ・モックのどこら辺が好きなのかしら?

 

一度聞いてみようかしら?

 

…………何だか聞いたら聞いたで何時間もハイ・モックの素晴らしさについて熱く語られそうね…。

 

やっぱり海未にハイ・モックの事を聞くのは止めておきましょ。

 

「あら?エリーはこのキリングマシーンのこと知ってるの?これって一応は米軍と西木野財閥の兵器開発部門が共同で極秘に開発を進めていた機体だから、まだ日本でこのモックの存在を知ってる人はいないハズなんだけど……?」

 

「えっ?!べ、米軍?!極秘?!って!キリングマシーン?!ちょっと待って!これってハイ・モックよね?!あのヤられメカの?!」

 

なんか真姫の口からちょっと信じられない単語が出たわよ?!

 

ハイ・モックがキリングマシーン?

 

米軍と西木野財閥の兵器開発部門が極秘に開発した?!

 

えっ?!ハイ・モックよ?!

 

一部のレア・モックを除けば最弱ってルビが付いちゃうハイ・モックよ?!

 

「エリーの言ってるヤられメカとかよくわかんないけど、私が持ってきたこの設計図に書かれている機体はそう簡単にはヤられたりしないわよ?この設計図に書かれているのは米軍と西木野財閥の兵器開発部門が開発した最新無人戦闘機械“モック”…。主に対人戦闘に特化した全長5mのロボットなの。ことり警部は大統領に例の“おねがぁい♪”でお願いして、このモックを5機譲ってもらったの。もちろんあのぷっつん鳥頭のことだから、今回の音ノ木坂美術館の警備に投入してくるハズよ。」

 

「えっ?このモックって5mなの?!ちっちゃいわね?!」

 

モックスキーの海未じゃないからハイ・モックの詳しいスペックデータなんて覚えていないけど、ハイ・モックって確か全長15mくらいなかったかしら?

 

5mって言ったらヤジマ・コーポレーションの本社ビルやニールセン・ラボに置かれているヤツと同じくらいの大きさなんじゃないの?

 

「ちっちゃいって絵里!アンタ本気で言ってんの?!真姫の話だとコイツは全長5mのキリングマシーンなのよ?!しかも1機じゃなく5機よ!5機!あの鳥頭!なんてモノを用意したのよ!」

 

「他にも自衛隊から開発中のプラズマ粒子砲の試作品を引っ張って来たみたいよ。まだ試作段階だからかなり大型なんだけど、モックなら余裕で扱えるわ。」

 

プラズマ粒子砲?

 

ことりのガンダムエルブランシュのデストリュクシオンライフルも、確かソラとにこが試作していたプラズマ粒子砲をベースに改造したモノだったわよね?

 

デストリュクシオンライフルのベースになったプラズマ粒子砲とモック……ことり警部はあちらの世界線のことりがハイ・モック限定大会で使っていたトリ・モックとか使いそうね。

 

まぁ基本的にモックなら荒縄とムチと低温蝋燭でどうとでも対処は出きるわ。

 

「ふふ♪大丈夫よ♪このモックならあちらの世界線で嫌ってくらい相手をしてるから♪怪盗エリーチカに任せちゃって♪」

 

真姫の用意してくれた身体能力を大幅に上げてくれる強化コスチュームもあるわ。

 

生身でもモックくらいやっつけちゃうんだから♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなでロシアンミニたい焼きを食べながら作戦会議を行ったあの日から3日の時間が過ぎたわ。

 

あれから私はロシアン喫茶“ハラショー”を切り盛りしながら、警視庁と音ノ木坂美術館とマスコミ各社へ“怪盗エリーチカ参上します♪”の予告状を出したり、真姫が用意してくれた色々な装備と絢瀬流緊縛術の要でもある秘伝の荒縄袋の確認をしたりと、それにりに忙しく毎日を過ごしていたわ。

 

あとモックや試作プラズマ粒子砲についてモーニングセットを食べに来たソラにそれとなく聞いてみたんだけど、ソラは知らないみたいだったわ。

 

ソラのナニソレ?美味しいの?的な反応が気になったから少し調べてみたんだけど、どうやらモックや試作プラズマ粒子砲とかのキ○ガイ兵器はことり警部の命令でマッド花陽がぐふぐふ言いながら単独で準備を進めているみたいね。

 

そんなこんなであっという間に時間は過ぎて、今夜が怪盗エリーチカの予告の当日なの。

 

今夜も華麗に可憐に怪盗エリーチカが“ラブカストーン”を盗んじゃうわよ♪

 

「おい!この鳥上司!なんだ!この趣味の悪いデカブツは!こんなモノ配備するなんて俺は何にも聞いてねぇーぞ!」

 

予告の時間まではまだ少しだけあるから、私は怪盗エリーチカ対ことり警部with特殊犯罪捜査室を見物に音ノ木坂美術館の周りに集まった野次馬達に紛れて、ことり警部達の様子を伺いながら事前に仕掛けた盗聴器を使ってあの子達の会話をこっそりと盗み聞きしているの。

 

イヤホンを耳に付けて盗聴器を起動させると、さっそくイヤホンからソラの怒鳴り声が聞こえて来たわ。

 

やっぱりソラは今の今までモックが配備されるなんて知らなかったのね。

 

体育座りをして待機状態になっている白い3機のモックと灰色のモックと緑色のモック…全部で5機のモックを指差してことり警部にこれはなんだ!って詰め寄っているわ。

 

「ちゅん?この子ですか?うふふふふふ♪この子はモックさんですぅ♪だいと~りょ~さんがいつもがんばってることり達に善意100%で寄付してくれた最新鋭の軍事用のマニピュレーションスーツなんですぅ♪花陽巡査♪ソラ君に詳しい説明をおねがいしまぅ♪」

 

「はい!ことり警部!先輩!あのですね?このモックは米軍さんが西木野財閥の兵器開発部門と共同で開発した最新鋭の軍事用マニピュレーションスーツなんです!スゴいんですよ!この子!いいですか!先輩!まず動力炉!このモックの動力炉にはつい先日小型化に成功したばかりの新型メビウスリアクターが内蔵されているんです!この新型リアクターのおかげで従来のマニピュレーションスーツを大きく上回るパワーを長時間に渡って発揮できるんです!大昔のサラリーマンみたいに24時間無補給で戦えちゃいます!他にも装甲には月でしか精製できないルナチタニウムってスゴい金属を使ってるんです!銃弾なんか簡単に弾いちゃいます!他にも他にも…………以下略…………どうですか!先輩!このモックのスゴさに感激しちゃってください!」

 

「このデカブツがスゲェのはわかったけど説明が長いんだよ!ってかなんで軍事用なんか持ち出して来てんだ!お前らは怪盗エリーチカを殺す気かよ?!警官は犯罪者を逮捕してなんぼだろーが!殺してどーすんだよ!アホか!」

 

そうよね。

 

本来なら警官は犯罪者を逮捕するのがお仕事だもの。

 

普通の警官は泥棒を捕まえるのに軍事用の兵器なんてとんでもないモノは持ち出して来ないわよね。

 

あの銭形警部なんてルパン相手に手錠だけで立ち向かってるのよ?

 

それに引き換えことり警部ったら…。

 

まぁ目的の為に手段も方法も色々と無視してここまでヤっちゃうのは、ことりらしいって言ったらことりらしいんだけど。

 

「ちゅん♪問題ないですぅ♪犯罪者に人権はありません♪人権がない犯罪者にはナニをしてもい~んですぅ♪捕まえないでその場でコロッとしても、捕まえて裁判なしで死刑にしても、取り調べ中に裸にしてお薬使ってばっちり調教してことりの奴隷にしちゃっても問題ないですぅの」

 

「問題だらけだ!それじゃどっちが犯罪者かわかんねぇーよ!それと!認めたくはねぇーけどクソ犯罪者にも一応は人権はあるんだよ!犯罪者に人権はねぇ!とか、んなこと言ってるとまたクソみてぇーな人権団体の連中から突っ込まれるぞ!」

 

そしてその人権団体の人達はみんな仲良く翌日には東京湾にご遺体になって浮かんでるのよ。

 

あと見た目の良い女の子達は、ことりを助けてくれている偉い人達にプレゼントされちゃうのよね。

 

ホント、この世界線って大丈夫なのかしら?

 

“私”の世界線のことりよりもムチャクチャしてることり警部が警官だなんて、救いは無い様な気がするわ。

 

でもまぁこの世界線の人達って何だかんだでみんな楽しそうにしているから、それはそれで良いのかしら?

 

きっとこんな事を考えちゃってる“私”も、この世界線のゆるーい空気にに毒されちゃってるのね。

 

あぁ…なんだか急に“私”の世界線の音ノ木坂が恋しくなって来たわ。

 

えりーちか。おうちかえりたい。

 

「ことり?このアリアンロッド艦隊から提供して貰った“だーりんすれいぶ”と言う弓矢は本当に使っても構わないのですか?説明書を読む限りは着弾すると大規模な爆発を起こして、かなり広範囲に影響を及ぼす様ですが…?」

 

ソラがモックについてあれこれ言っていると、今度は紺色のプロテクタースーツに身を包んだこの世界線の海未が、真っ黒で禍禍しい大きな弓矢を抱えてやって来たわ。

 

“だーりんすれいぶ”って言っていたけど、もしかしてあの“だーりんすれいぶ”かしら?

 

“私”達の世界線で変異したことりの狂鳥病ウイルスに感染した海未が、第二段階鳥★人類に進化して発現させた鳥★能力…。

 

色々と省略しちゃうと、着弾すると爆発しちゃう矢なのよね。

 

詳しくは2017西木野真姫生誕祭特別編を見てね♪

 

「だいじょ~ぶだよ♪海未ちゃん♪ことりと花陽ちゃんは特別にカスタムした専用モックさんに乗り込んでるから少しくらいの爆発は平気だもん♪遠慮なくその“だーりんすれいぶ”であのどろぼ~女を射殺しちゃって♪」

 

特別にカスタムされたモック…あの灰色のモックと緑色のモックね。

 

灰色のモックはバスターライフルっぽい大型のライフルを持っているから、あれがことりのモックに間違いないわ。

 

もう1機のカスタムされた緑色のモックをミサイルポッドを装備しているわ。

 

あのミサイルポッドの中身…まさか“私”の世界線の花陽の愛機“ジム・カーバンクル”がよくミサイルポッドの中に入れている広域殲滅用の特殊弾頭ミサイル“ファイアフラワー”じゃないわよね?

 

もしも“ファイアフラワー”なら音ノ木坂は地図上から消えちゃうかもしれないわ…。

 

「それなら問題ないですね。」

 

「おい!待て!狙撃娘!頼むから待て!問題だらけだろ!そもそもなんだ!その真っ黒な禍々しい弓矢は?!着弾すると大規模な爆発?!広範囲に影響?!鳥上司とマッド花陽はあのモックとかってロボットに乗ってりゃ平気だろうけど怪盗エリーチカを見に来てる野次馬は平気じゃねぇーよな?!ってか俺はプロテクタースーツ着てても生身なんだよ!」

 

なんだか必死に突っ込んでるソラが哀れになってきちゃったわ…。

 

毎回毎回ことり警部とマッド花陽とスナイパー海未の3人に振り回されてはいたけど、今日はいつもより輪をかけて酷い振り回され方なんだもの。

 

余りにも哀れだから明日のモーニングセットはちょっとだけサービスしてあげようかしら?

 

「ソラなら大丈夫ですよ。世の中にはギャグ補正と言う便利な法則がありますので、この“だーりんすれいぶ”の爆発に巻き込まれても頭がアフロになる位で済む筈です。あと名も無き一般人が何人吹き飛んでも私には一切関係ありません。正義の前に犠牲は付き物です。」

 

「ギャグ補正なんてあるか!あと頼むから警官がそう簡単に一般人を切る捨てるな!」

 

「それではことり警部。私は狙撃ポジションに向かいます。」

 

「ちゃん♪よろしくね~♪海未ちゃ~ん♪」

 

「だから待て!海未さん!そんな物騒なもんなんて使うな!」

 

「青空?貴方に私への命令権はありませんよ?まぁどうしても言うならこの作戦が終ってあの泥棒女をたい…殺してから、二人でこの件についてラブホテルでじっくりと話し合いましょう。二人の将来について。」

 

「なんで逮捕って言いかけたのにわざわざ殺してって言い直した!殺すな!警官が人を殺すな!しかも殺した後で話し合っても意味ねぇーんだよ!あとなんで話し合いがラブホテルなんだよ!おまけに話し合う内容が二人の将来になってるし!」

 

「青空と海未の間に産まれた子供なら名前は陸駆(リク)で決まりすね。それでは私は二人の明るい未来の為にもあの泥棒女を射殺しに行って参ります。」

 

「ゴルゥラァ!!!待てやボケ!なんで本編でまだ絵里さんが仲間になってもねぇ段階の特別編でいきなり続編の主人公の名前の由来とかバラしちまってんのさ!サンシャイン2期の影響で無印編の設定が色々変わってリクが海未さんの弟になったらどーすんだよ!」

 

ホント、ソラも大変ね。

 

ちなみ“私”とソラの子供の名前は絵美とかどうかしら?

 

きっと“私”とソラの子供ならきっとスゴいファイターに育ってくれるわよ♪

 

「ことり警部!こちらも準備完了です!花陽とことり警部以外のモックさんはご指示通りAIをキリングモードに設定して起動させておきました!これでことり警部の命令ひとつでここら辺一帯にいる特殊犯罪捜査室に所属していない生物は血と臓物を撒き散らしてあぼーんですよ!“あびきょーかんのじごくえず”ですよ!ぐふふふふ♪」

 

「ちゃん♪ちゃん♪ごくろ~様ですぅ♪それじゃさっそくことり達も乗り込んじゃいましょ~♪血と硝煙に彩られた殺戮の宴のはじまりはじまりですぅ♪♪♪」

 

「こっちはこっちで待て!重ねて頼むから待て!超待て!!!なんだそのキリングモードって?!血と硝煙に彩られた殺戮の宴?!アンタらは野次馬も殺す気マンマンだろ?!怪盗エリーチカァァァァァ!頼むから今夜は来んなぁぁぁぁぁ!!!アンタが来たら大虐殺が始まっちまうぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

「ちゅん♪ちゅん♪みなごろしですぅ♪」

 

………ごめんなさい、ソラ。

 

エリーチカ、もう来ちゃってるの♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

何だかんだでまた長くなりそうな特別編ですが、次回は怪盗エリーチカVSことり警部withうみぱなの特殊犯罪捜査室三人娘のバトルが…あっさりと終わります。
代わりに怪盗エリーチカとソラが少し真面目?に戦ったりする予定です。

次回更新は本編を月曜日のお昼頃に、絵里さん生誕祭特別編を金曜日のお昼頃にそれぞれ更新予定でございます。
お時間よろしければご覧下さい。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 絢瀬絵里生誕祭特別編「素敵怪盗えりーちか ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスのMY舞☆TONIGHTでフルコンボが出せないQooオレンジでございます。

本日は絵里さん生誕祭特別編の3回目となります。
今回は怪盗エリーチカVSことり警部with特殊犯罪捜査室となります。

それでは 2017 絢瀬絵里生誕祭特別編「素敵怪盗えりーちか ③」 はじまります。
































「暗証番号は2525っと…。」

 

ことり警部と愉快な仲間達の楽しい?会話をこっそりと盗み聞きし終えた“私”は、野次馬の人混みからそっと抜け出してこの日の為に真姫が買い取ってくれた音ノ木坂美術館近くのマンションの最上階の部屋へと移動したわ。

 

真姫に予め渡されていたカギと暗証番号を使ってロックを解除して部屋の中へと入ると、そこには“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームと装備一式が事前に運び込まれていて用意されていたの。

 

“私”は“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームを身に付けるために、さっそく着ている私服を下着を含めて全て脱ぎ裸になると、身体にビッタリと張り付く専用のインナースーツを身に纏ったわ。

 

このインナースーツって身体のラインが出ちゃうからちょっと恥ずかしいのよね。

 

インナースーツの下には下着を着けちゃダメだから、その…お胸のぼっちとかお股の食い込みとかが…ね。

 

絶対にこのインナースーツのままで外に出たら痴女に間違われちゃうわ。

 

インナースーツだけでも耐寒・耐熱・対弾・対刃・対水・対衝撃のかなりの高性能な一品なんだけど、このまま“怪盗エリーチカ”としてみんなの前に出るのは恥ずかしいわ。

 

みんなはドMがナニ言ってんだ!って思うかもしれないけど、“私”はあくまでもドMであって痴女じゃないんだもん。

 

それに今の“私”が荒縄で縛られて蝋燭プレイやその他もろもろのプレイで悶えて痴態を見せたいのはこの世界でただ1人だけなのよ。

 

もっとも、その1人はあちらの世界線にいるから、今は無理なんだけどね。

 

「次は…。」

 

お股の食い込みを直しながら、お部屋に置かれている姿見でインナースーツに問題がない事を確認した“私”は、続けて“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームへと袖を通して行くわ。

 

袖を通すって言ってもノースリーブだから袖は無いんだけどね。

 

この“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームは濃い緑と白を基調としたノースリーブに、やっぱり緑をベースにしたスカート。

 

それに黒いシースルーのマントを羽織ったシンプルな格好なの。

 

ここで挿絵画像でスクフェスの怪盗エリーチカのコスチュームを載せちゃうと、著作権とかに引っ掛かって運営さんに怒られちゃうから載せられないけど、気になった人達は“怪盗エリーチカ”で画像検索してみてね♪

 

ことり警部の警察官にあるまじきふわふわした可愛らしいコスチュームと一緒にヒットするハズよ。

 

「うん。おかしな所はないわね。あとは…。」

 

“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームを身に付けて、さっきのインナースーツと同じように姿見で確認を終えた“私”は、今度はグローブの手首に取り付けられたスイッチをボチッと押して身体強化システムを作動させたわ。

 

スイッチを押して身体強化システムが作動すると、全身にピリッとした少し強めの電流が一瞬走って行ったわ。

 

この“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームに仕組まれている西木野財閥製身体強化システムは、身体中に常に微弱な電流を流し続けて全身の筋肉を刺激する事で、身体能力を通常の数倍に引き上げてくれるモノなの。

 

流す電流の強さで身体強化の強化率も変わってくるのよ。

 

「ん…あっ…んん…はぁ…何度もやってもやっぱりキモチイイわぁ♪」

 

うふふ♪この全身に流れるいい感じの電流…何度やっても良いわ♪

 

脳髄まで痺れる感覚がたまらなくキモチイイのよ♪

 

この身体強化システムは私が怪盗団“キューティーパンサー”時代から使ってるんだけど、真姫とにこはシステムを作動させるときに流れる強めの電流がイヤだったみたい。

 

にこはシステムを作動させる度に“んぎゃー”ってスゴい悲鳴をあげていたわね。

 

真姫も悲鳴こそあげはしなかったけど、いつも歯を食い縛って我慢していたわ。

 

二人とも変よね?

 

この身体中に流れるいい感じの電流が全身に程よい痛みを与えてくれてこんなにキモチイイのに…。

 

にこと真姫は罰ゲームとか言っていたけど、私と“私”にとってシステム作動時に全身に流れるこの強めの電流はご褒美でしかないわ♪

 

蝋燭ぽたぽたの微妙な熱さがキモチイイのは知っていたけど、電流ぴりぴりも同じくらいキモチイイなんて知らなかったわね♪

 

電流ぴりぴりっていうこの新しい快楽を知る事が出来ただけでも、“私”がこの世界線に迷い込んだ甲斐はあったわ♪

 

“私”の世界線に戻ったらひとりえっちする時に電流プレイも組み込んでみようかしら?

 

後であちらの世界線に戻ったら真姫にお願いして電流プレイ用のスタンガンを作って貰おっと♪

 

うふふ♪ソラは火傷したら大変だからって蝋燭ぽたぽたプレイはダメって言うけど、電流ぴりぴりプレイなら火傷の心配はないからシテくれるかもね♪

 

 

※スタンガンでも火傷する場合があります。

※スタンガンを使用して電流プレイをお楽しみの際にはくれぐれもお気を付け下さい。

 

 

「その為にも最後の“ラブカストーン”を手に入れて、“私”の世界線に帰らなきゃ♪」

 

身体強化システムの作動が無事に完了すると、すぐに身体中に力がみなぎって来たわ。

 

今の状態なら素手で車とか壊せちゃうのよね♪

 

Gガンダムのガンダムファイターみたいな事もできちゃうかも♪

 

流派東方不敗の人達みたいに素手でモビルスーツを倒すとかは流石に無理でしゃうけどね。

 

「シルクハットをかぶって♪モノクル付けて♪認識阻害システムを作動させて♪」

 

最後に“私”は少し小さめのシルクハットを頭の上にちょこんと乗せて、左目に認識阻害システムが搭載された多機能モノクルを付けると、何となく姿見の前でくるっと一回転してみちゃったの。

 

だ、誰も見ていないからいいけど、ちょっと恥ずかしかったかしら?

 

でも“私”は今日でこの“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームを着るのは最後になるんだから、ちょっとくらいはいいわよね?

 

「荒縄袋も超硬化特殊低温蝋燭も閃光弾も万全♪電磁ムチの充電もバッチリ♪」

 

あ♪でもあちらの世界線に帰ったら、ことりにお願いしてこの“怪盗エリーチカ”のコスチュームを作って貰おうかしら?

 

この“怪盗エリーチカ”のコスチュームを着て…うふふ♪ソラに尋問プレイとかして貰おっと♪

 

縛られて身動き出来なくされちゃって、“喋りたくないなら身体に直接聞いてやる”とか言われて色んなえっちなオモチャで何度も何度もイカされちゃうの♪

 

………そ、想像したら興奮してきゃった…。

 

ダメよ!えりーちか!これから本番なんだから!

 

身体の火照りを鎮めるのは最後の“ラブカストーン”を手に入れてからよ!

 

「行くわよ!“私”!早く終わらせて帰ってひとりでいろいろしちゃうんだから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームを身に付け終えた“私”は、音ノ木坂美術館を見下ろせるとあるビルの屋上へとやって来たわ。

 

予告の時間まであと3分…。

 

今回はことり警部もかなり本気みたいだから、荒縄で全身をキツく縛り上げる様に気を引き締めて行かないとね。

 

「……時間ね…。」

 

左目に取り付けたモノクルに表示されたデジタル時計が予告時刻の午後10時まであと1分となったのを確認した“私”は、右手に握っていたスイッチをボチッと押して、浮遊用バルーンに特殊な気体の注入を開始したわ。

 

バルーンはあっという間に膨らんで、荒縄で繋がれた“私”の身体をふわりと空へと誘(いざな)って行くの。

 

モノクルに表示された時刻は午後10時ぴったり。

 

さぁ!今夜も“怪盗エリーチカ”のショータイムを始めるわよ!

 

「レディース&ジェントルマン♪お集まりの老若男女!紳士淑女のみんな!そしてことり警部と特殊犯罪捜査室のおまわりさん♪こんばんわ♪今夜も絶好の怪盗日和ね♪」

 

浮遊用バルーンで空を進み、音ノ木坂美術館の屋上付近へと辿り着いた“私”は、眼下に集まった野次馬や特殊犯罪捜査室の面々にモノクルの音声拡張機能をONにして語りかけたわ。

 

こんばんわ♪って♪

 

そうするとようやく眼下に集まったみんなは空に浮かぶ“私”に気付いたのよ。

 

すぐに警官隊がサーチライトで“私”を照らしてくれたわ。

 

サーチライトに照らされた“私”を見つけた野次馬のみんなが“私”を指差して叫んでいるわ。

 

「あっ!空を見ろ!」

「鳥か?!」

「ドMか?!」

「飛行機か?!」

「いや!違う!あれは!」

 

それじゃいつものヤツを行くわよ?

 

良かったらみなさんもご一緒に♪

 

「さぁ!愛を込めて!みんな一緒に♪さん♪はい♪」

 

「「「「「「「「「「かしこい!かわいい!エリーチカァァァァァァァァァァァァァァ!!!」」」」」」」」」」

 

「ハラショー♪良くできました♪“怪盗エリーチカ”♪定刻通りにただいま参上よ!」

 

“私”が集まった野次馬のみんなとそんなお約束のやり取りを終えると、さっそくことり専用モックこと鳥モックに乗り込んでいることり警部が“私”を捕まえる為に部下の警官隊へと鳥モックの外部スピーカー越しに命令を飛ばし始めたわ。

 

[出やがりましたね!怪盗エリーチカ!総員!攻撃準備です!海未ちゃんは“だーりんすれいぶ”であのどろぼ~女を撃ち殺してください!花陽ちゃんはモックさんのキリングモードを起動ですぅ!かしこい!かわいい!エリーチカァァァァ♪なんてノリノリで騒いでる愚民さんもろとも!怪盗エリーチカをぬっ殺しちゃってください♪ことりをイライラさせた罪で愚民さんも一緒に皆殺しですぅ♪]

 

あーあ。ことり警部は野次馬のみんなを愚民とか言っちゃった。

 

そんなこと言っちゃうとまた明日の新聞で叩かれるんだから。

 

もっともことり警部をけなす記事を書いた新聞社はすぐに火事とかガス爆発とか集団食中毒とかの不幸な事になるんだけどね。

 

この世界線のことりは容赦が無さすぎてちょっと怖いわ。

 

やっぱり“私”の世界線のことりくらいがちょうど良いのよ♪

 

[了解しました!“だーりんすれいぶ”!発射準備に入ります!]

 

“私”は左耳に着けたイヤリング型通信端末端末を使ってことり警部と海未の通信を傍受してみると、海未がことり警部の命令に応じて射撃準備に入ると答える声が聞こえたわ。

 

“私”は予め位置を確認していた海未の狙撃ポジションをモノクルの望遠モードを使って見てみると、そこでは警視庁最強スナイパーの海未が今回の作戦の為にことり警部が取り寄せた真っ黒で禍々しい大きな弓矢“だーりんすれいぶ”を構えていたわ。

 

この世界線でも海未の射撃の腕前はピカイチよ。

 

海未ならバルーンでふわふわと浮かんでゆっくりと空を移動している“私”に、確実にあの“だーりんすれいぶ”を当ててくるわ。

 

“怪盗エリーチカ”の強化コスチュームを身に付けていてもあの“だーりんすれいぶ”の直撃を喰らえばひとたまりもないわ。

 

せっかくの“私”の生誕祭特別編が血と臓物と肉片を撒き散らしてグロ方面のR-18になっちゃうわね。

 

でも…ふふ♪実は何の心配もなかったりするのよ♪

 

だって“だーりんすれいぶ”を構える海未の後ろには、見慣れた黒髪ツインテールの合法ロリ娘が…にこが居るんですもの。

 

[目標“怪盗エリーチカ”!一射一殺!“だーりんすれいぶ”!はっしゃ[そんな物騒なモン使う悪い子にはお仕置きよ♪]えっ?!だ、誰ですか?!きゃ!]

 

にこは“だーりんすれいぶ”を放とうとする海未の真後ろまでこっそりと近付くと、“お仕置きよ♪”と言いながらバチバチと見るからにヤバそうな電気を放っている電磁警棒を海未の脇腹の辺りに押し当てたわ。

 

いくら海未が着込んでいる特殊作戦用のプロテクタースーツが対電処理を施していたとしても、にこがキューティーパンサー時代から愛用している西木野財閥特製の電磁警棒の前では裸も同然。

 

その証拠に電磁警棒を押し当てられた海未は、短い悲鳴をあげるとビクンと身体を大きくのけ反らせて一瞬で気絶しちゃったわ。

 

[誰ですか?、ね。ただの通りすがりのキューティーパンサーよ。]

 

[ふぇ?!う、海未ちゃん?!海未ちゃん!ど~したんですか!応答してください!海未ちゃ~ん!]

 

ことり警部は通信越しに海未の悲鳴を聞いて慌てて呼び掛けているけど、気絶しちゃった海未からはもちろん応答はないわ。

 

[絵里、見えてるわね。ご覧の通りプッツン狙撃娘は片付いたわよ。あとは適当にがんばんなさいね。]

 

海未を気絶させたにこは“私”へとそう通信を送り、こちらへ向かって軽く手を振ってビルの屋上から離れていったわ。

 

「ありがと、にこ。今度ご飯でもご馳走するわね。」

 

[ぐぬぬ~!怪盗エリーチカ!よくも海未ちゃんをヤりましたね!も~許しませんよ!花陽巡査!モックさんのキリングモードの用意は?]

 

[はい!ことり警部!モックさんのキリングモードの起動は完了しています!あとはことり警部の命令ひとつでこの場に集まってる一般市民のみなさんもろとも怪盗エリーチカをぬっ殺せます!]

 

[ちゅん♪ちゅん♪ナイスタイミングですぅ♪さぁ!モックさんたち!無駄に二酸化炭素を垂れ流しにしている愚民と一緒に目障りな怪盗エリーチカをひき肉にしちゃってください!ことりに逆らった罪とイラッとさせた罪でみ~んなまとめて死刑ですぅ♪極刑ですぅ♪銃殺刑ですぅ♪]

 

にこの協力でスナイパー海未は片付けたけど、今度はマッド花陽がモックのキリングモードを起動させちゃったみたいね。

 

このままじゃ野次馬に集まった一般市民を巻き込んで大虐殺が始まっちゃうわ。

 

[うふふふふふ♪だいと~りょ~さんからもらったこの最新鋭の軍用マニピュレーションスーツの力を見やがれですぅ♪今夜のお夜食は怪盗エリーチカと愚民の合挽き肉で作るハンバーグで決まりですぅ♪逝け♪逝け♪ご~♪ご~♪み~んなまとめてぬっ殺せ~♪ですぅ♪]

 

ノリノリで虐殺を始めようとしていることり警部の猛威に晒されて“怪盗エリーチカ”まさかの大ピンチね。

 

なんて他人事みたいに言っている場合じゃないんだけどね。

 

<<<コウゲキモクヒョウカクニン。トリモック、コメモック。コウゲキヲカイシシマス。>>>

 

[きゃ?!な、なんでモックさんたちはことりに攻撃してくるんですか?!花陽巡査!ど~なってるんですか?!]

 

[あ、あるぅえぇぇぇぇぇ?!攻撃目標がことり警部の鳥モックと花陽の米モックに設定されてる?!なんで?!いつの間に?!]

 

ところがぎっちょん♪

 

“私”はちゃんとモック対策もしちゃってるのよ♪

 

[エリー、予定通りこっちで無人のモックのプログラムは書き換えたわ。あとは放っておいても勝手に鳥警部とマッドと同士討ちしてくれるわ。]

 

真姫が配備される予定のAI制御の無人モックのプログラムを書き換えちゃったのよ♪

 

真姫が書き換えたプログラムの内容は、攻撃目標を無差別に指定してキリングモードが起動したら、鳥モックと米モックが攻撃目標に変更になるって内容なの。

 

もしことり警部が“怪盗エリーチカ”だけを攻撃目標にするなら問題は無かったんだけどね。

 

「ありがと♪相変わらずいい仕事ね、真姫♪西木野財閥の総帥なんか辞めて、また私とにこと一緒に怪盗でもやればいいのに。」

 

[お誘いは嬉しいけどそう簡単に西木野財閥を放り出す訳にいかないのよ。でも…そうね。たまにまたみんなで怪盗するのも息抜きにちょうどいいかも知れないわね。]

 

「うふふ♪怪盗団キューティーパンサー再結成ね♪」

 

[あら?再結成って、私もにこちゃんもキューティーパンサーを解散したつもりはないわよ?まぁいいわ。おしゃべりはまた今度ゆっくりお茶をしながらにしましょ。エリーは早く最後の“ラブカストーン”を盗んで来ちゃいなさい。]

 

「えぇ、わかってるわ。それじゃまた後でね♪」

 

真姫との通信を終えた“私”は、眼下でドッタンバッタン大騒ぎを繰り広げている3機の無人モックとことり警部の鳥モック&マッド花陽の米モックの戦闘を見ながら、音ノ木坂美術館に侵入する為に窓に仕掛けられていた罠の解除を始めたわ。

 

仕掛けられていたのはマッド花陽が大好きないつもの爆弾。

 

これくらいなら解除しちゃうのは簡単ね。

 

仕掛けられていた爆弾の信管を抜いて無事に爆弾を無力化させた“私”は、窓を開けて音ノ木坂美術館の中へと向かうわ。

 

窓を潜る前にチラリと後ろを見ると、ことり警部とマッド花陽はまだ3機の無人モックと激闘を繰り広げられていたわ。

 

3機の無人モックの相手をしなきゃいけないことり警部とマッド花陽は、あの様子なら“私”を追ってこちらへと来ることはしばらくは出来ないわね。

 

うふふ♪あの子達が大騒ぎしているうちに、“私”はさっさと最後の“ラブカストーン”を手に入れちゃいましょ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よぉ、怪盗エリーチカ。待ってたぜ。」

 

「ソラ刑事…。」

 

無事に音ノ木坂美術館へと侵入した“私”は、マッド花陽が仕掛けた床の地雷やセントリーガンを無力化しながら“ラブカストーン”が展示されている一番奥の展示室へと急いだわ。

 

そしてようやくたどり着いた展示室の扉にもやっぱり仕掛けられていた爆弾を解除した“私”は、ゆっくりとその扉を開いて最後の“ラブカストーンが待っている”展示室の中へ進んだわ。

 

歩を進めた月明かりが照す展示室の中では、プロテクタースーツに身を包んで片手に棍と呼ばれる木製の長い棒を持ったこの世界線でのソラ…ソラ刑事が待ち構えていたの。

 

音ノ木坂美術館の外に居ないと思っていたら展示室の中で待ち構えていたのね。

 

どうやら最後の“ラブカストーン”はソラ刑事を倒さなきゃ手に入れる事はできそうにないわね。

 

「お待たせしちゃったみたいでごめんなさい。ちょっと外でちゅんちゅん囀(さえ)ずる狂暴な野鳥にからまれちゃって。こんな所でひとりぼっちで待ってたんじゃ待ちくたびれちゃったわよね?ふふ♪でも知ってるかしら?デートの待ち合わせで男を待たせるのはいい女の特権なのよ?」

 

“私”はソラ刑事に遅れてごめんなさいと心ない謝罪をしながら、腰に丸めて下げていた電磁ムチの柄に手をかけて、同時に荒縄袋からいつでも荒縄を取り出せる様に準備を進めるわ。

 

対するソラ刑事は手にした棍をくるりと回して小脇に構えて、こちらの出方を伺っているわ。

 

「いい女の特権、ねぇ…。そのおかしな認識阻害装置のせいでアンタの素顔は認識できねぇから、アンタがいい女かどうかは判断しかねるな。なぁ、怪盗エリーチカ?その邪魔な認識阻害装置を切らねぇか?俺にアンタの素顔を拝ませてくれよ。」

 

戦闘準備を整えた“私”とソラ刑事はそんな軽口を叩き合いながら、それぞれ相手との間合いを少しずつ調整して、互いに仕掛ける機会を伺っているわ。

 

リーチは電磁ムチと荒縄を使っている“私”の方が長い…でもソラ刑事が“私”の攻撃を掻い潜ってこちらの間合いの内側に入り込まれたらちょっとまずいわね。

 

絢瀬流緊縛術には近接用の技もあるにはあるけど、近接戦闘を得意としているソラ刑事相手じゃ気休め程度にしかならいわ。

 

こちらの間合いの内側に入り込まれる前に決めちゃわないとね。

 

「ふふ♪だ~め♪恥ずかしいもん♪」

 

モノクルの認識阻害を切っちゃったら、“怪盗エリーチカ”が“私”…ロシアン喫茶ハラショーのマスターの絢瀬 絵里だって事がパレちゃうんですもの。

 

“私”の為に色々と頑張ってくれていた私の為にも、それだけは何としても避けないとね。

 

「そいつは残念だな。女を相手に暴力でどうこうするのは正直勘弁して欲しいんだが、まぁ仕方方ねぇな。そんじゃその綺麗な顔から邪魔クセぇモノクルを剥ぎ取って!アンタの素顔を無理矢理にでも拝ませて貰うさ!逝くぞ!ゴルゥラァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

ソラ刑事はあちらの世界線のソラと同じ様に“ゴルゥラァァァ”と叫びながら、床を蹴って“私”に向かって走り出したわ!

 

“私”みたいに身体強化システムを使っていないのに速いわよ?!

 

まるであちらの世界線の本気を出した海未みたいな踏み込みだわ!

 

でも!速いけど対応できない程じゃないわ!

 

乱世の英傑達を影から支えてきた絢瀬の縄師を舐めないでよね!

 

「刑事さんが女の子相手に剥ぎ取るとか言っちゃダメなのよ!そんなイケナイ刑事さんにはお仕置きよ!絢瀬流緊縛術!疾風!後手縛り!」

 

“私”は棍を構えながらこちらへと駆けてくるソラ刑事へ向けて、腰の荒縄袋から取り出した荒縄で縄速の早い緊縛術“疾風後手縛り”を放ったわ!

 

放たれた“疾風後手縛り”の荒縄は、ソラ刑事を縛るべく真っ直ぐに向かって行くんだけど…。

 

「テメェのその意味のわかんねぇ緊縛術はもう見切ってんだよ!どんなに速かろうが今さらその程度の荒縄なんか喰らうかよ!オラァ!!!」

 

手にした棍を横薙ぎに一閃させて“疾風後手縛り”の荒縄を切り裂いてしまったの!

 

絢瀬流緊縛術を意味のわからない緊縛術だなんて失礼しちゃうわね!

 

これでも由緒正しい緊縛術なのよ!

 

それこそ海未の所の護国園田流剣闘術と同じくらいには長い歴史を刻んでいるんだから!

 

っと!今はそんな事を言ってる場合じゃなかったわね!

 

「大人しく荒縄で縛られちゃえば痛い思いをしなくて済んだモノを!さては貴方もマゾヒストなのね!」

 

“私”は棍を薙ぎ払った事で出来たスキを突いて、右に持った電磁ムチをソラ刑事へ向けて振り下ろしたわ。

 

この電磁ムチはムチで叩かれる快楽と電流ぴりぴりの快楽…二つの快楽を1度で味わえちゃう素敵なアイテムなのよ!

 

ホントなら“私”がこの電磁ムチでビシバシぴりぴりされたいくらいよ!

 

「だれがマゾだ!俺はノーマルだ!」

 

ソラ刑事は“私”の振るった電磁ムチを見るや否や、棍を薙ぎ払った体制から無理矢理に床を蹴って転がる事で電磁ムチの攻撃範囲外へと逃れて行ったわ。

 

「受け入れちゃえばキモチイイわよ♪」

 

「願い下げだ!痛いのはゴメンなんでな!」

 

ソラ刑事は電磁ムチの一撃を無理矢理回避したせいでまだ床に片手を付いているわ!

 

今が絶好のチャンスね!

 

“私”は荒縄袋から何本もの荒縄を取り出して、“私”が一番得意としている緊縛術“千手観音小手縛り”を放とうとしたんだけど、その瞬間に“ゾクリ”と背筋に氷を当てられた様なイヤな感覚を感じたの。

 

そのイヤな感覚を感じた瞬間、“私”は本能的に後ろへと飛び退(すさ)りながら、“千手観音小手縛り”の為に取り出していた荒縄を使って、荒縄で編み込む亀甲の盾…絢瀬流緊縛術“亀甲縄壁縛り”を目の前に展開したんだけど…。

 

「っ?!」

 

目の前に展開した“亀甲縄壁縛り”を吹き飛ばして“ナニか”が“私”の腹部へと突撃して来たのよ。

 

“私”は“ナニか”に吹き飛ばされながら腹部に広がる痛み(キモチイイ)で悶えちゃったわ。

 

打撃系の痛い(キモチイイ)のは久し振りね♪

 

「今ので仕留めきれなったか…。」

 

快楽に身を任せてしまいそうになるドM魂を気合いと根性でなんとか鎮めた“私”は、声のした方向へと顔を向けると、そこには左の掌底を突き出した体制のソラ刑事が見えたわ。

 

今の一撃はソラ刑事が放ったの?

 

今日のソラ刑事は棍だけで飛び道具は持っていなかったハズだけとど…。

 

「今の一撃に納得いかねぇってツラだな。」

 

「そうね…。貴方は飛び道具は持っていないのにどうしてその位置からあれだけの威力の一撃を“私”へと当てれたの?」

 

「大したことはしてねぇよ。発勁と遠当てを組み合わせ、たただの飛ぶ打撃ってヤツさ。」

 

「発勁と遠当て?それに飛ぶ打撃…?」

 

「おうよ。俺がガキの頃に近所に住んでた自称仙人とか言っていたイカれたじいさんから勁技ってヤツを教わってな。今のはその技の一つなんだよ。勁技とか言われてもわかねぇよな?まぁわかりやすく言えば“気功術”ってヤツさ。ちょっと珍しいだろ?」

 

ソラ刑事は珍しいだろ?って言ってるけど、“私”の所の絢瀬流緊縛術も荒縄に気を通して自在に操ってるから、“私”にとって気功術はそこまで珍しいワケじゃないわ。

 

確か海未の所の護国園田流剣闘術も気を身体中に巡らせて身体強化したりしていたわね。

 

「“気功術”を使った飛ぶ打撃、ね…随分と面妖なモノを使うのね。」

 

「アンタのその意味のわからねぇ緊縛術よりはマシだって。」

 

「ホント失礼しちゃうわね。貴方はいつも“私”の緊縛術を意味のわからないって言うけど、これでも歴史の陰で脈々と受け継がれて来て由緒正しい緊縛術なのよ?」

 

「由緒正しい緊縛術なら泥棒になんか使うなよ…。まぁいいさ。さて、怪盗エリーチカ。これ以上痛い目に遭う前に、大人しく逮捕されてくれねぇか?あんまり女相手に乱暴な事はしたくねぇーんだよ。」

 

あら?“私”はソラになら乱暴な事されたいんだけど。

 

なんてこの場面で言ったら台無しよね。

 

「優しいのね…でもごめんなさい。そうもいかないのよ。“私”にはどうしても“ラブカストーン”が必要なの…。」

 

“私”はさっき飛ぶ打撃で吹き飛ばされた時に荒縄袋から密かに取り出して用意しておいた“奥の手”を使う事にしたわ。

 

“私”の“奥の手”…絢瀬流緊縛術裏之縛“地擦り影蛇”。

 

“地擦り影蛇”専用に気を練り込みながら編んだ特殊な細い荒縄を使って放つこの緊縛術は、絢瀬流緊縛術の中でも奥義に分類されるモノなの。

 

相手に気付かれる事なく、ゆっくりと地面を蛇の様に静かに這って背後へと忍び寄る…。

 

ソラ刑事…影蛇はもう貴方の後ろに這い寄って、“私”の命令で襲いかかるのを今か今かと待ち構えているわ。

 

「はぁ…。やっぱりダメか。ったく…俺は女をいたぶるのは趣味じゃねぇんたがなぁ…。」

 

“私”はいたぶられるのが趣味よ。

 

でも今夜は我慢♪我慢♪

 

趣味全開でえっちなことするのはあちらの世界線に帰ってからよ!

 

いっぱいソラに甘えて、いっぱいイタキモチイイ事してもらうんだから!

 

さぁ!決めるわよ!エリーチカ!

 

「“私”の心配をしてくれるのはとても嬉しいわ。でも…自分の心配をした方がいいわよ!絢瀬流緊縛術裏之縛!“地擦り影蛇”!!!」

 

“私”はソラ刑事を縛り上げる為に、影蛇専用に編み込まれた真っ黒で細い荒縄へと気を送り込んで“地擦り影蛇”を発動させたわ!

 

“私”の気と意思を受け取った真っ黒な荒縄は、獲物に襲いかかる蛇の様に静かに鎌首をもたげると、ソラ刑事へ向かって背後から一気に襲いかかっていったわ!

 

「なっ?!後ろから?!いつの間に!」

 

「絡めとりなさい!影蛇!!!」

 

「チッ!クソがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

なんだか真姫ちゃん生誕祭特別編の時にノリと勢いで書いてしまった絢瀬流緊縛術が色々と由緒正しい緊縛術になってきました…。
そして絢瀬流緊縛術の技は時を経て内浦のドSずらに受け継がれて…。
真姫ちゃん生誕祭特別編の時に散々思いましたが、本当にどうしてこうなった…。

そんなどうしてこうなったな絵里さん生誕祭特別編は次回で最終回となります。
怪盗エリーチカとソラ刑事のバトルの行方は?
絵里さんは最後のラブカストーンを手に入れて、元の世界線へ帰ることが出来るのか?
更新は来週の金曜日のお昼頃を予定しております。

また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を、凛ちゃん生誕祭特別編は完成次第更新予定でございます。
皆様お時間よろしければご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 絢瀬絵里生誕祭特別編「素敵怪盗えりーちか ④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は地味にグラブルを頑張っているQooオレンジでございます。
騎空団には所属してはいないので古戦場はスルーです。
クラスⅣのジョブまではまたまだ遠そうです…。

本日は絵里さん生誕祭特別編の最終回になります。
怪盗エリーチカ対ソラ刑事の勝負の結末は…。
そしてついに狂鳥病なあの人が最大深度で黒化をして…。


それでは 2017 絢瀬絵里生誕祭特別編「素敵怪盗えりーちか ④」 はじまります。


























「絡めとりなさい!影蛇(えいじゃ)!!!」

 

「チッ!クソがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

ソラ刑事は“私”が放った背後から奇襲してくる影蛇に対処しようと、振り返りながら手にした棍を振るって影蛇用の細い荒縄を切り裂こうとしているわ。

 

影蛇用の細い荒縄は操作性と速さは抜群なんだけど、その細さのせいで強度は普通の荒縄よりも数段劣っているの。

 

普通の荒縄も難なく切り裂いちゃうソラ刑事の一撃なら、影蛇用の細い荒縄なんて簡単に切り裂かれちゃうわ。

 

でもね?その影蛇もただの“魅せ縄”なのよ♪

 

本命はソラ刑事の真上のシャンデリアに密かに忍び込ませていた影蛇用の荒縄よりも更に黒く細い荒縄!

 

絢瀬流緊縛術の宗家にのみ伝わる絢瀬の縄師の秘技中の秘技!

 

闇より出でる真なる魔縄!

 

絢瀬流緊縛術口伝之縛!“闇蛇(あんじゃ)”よ!

 

「なっ?!上からもだと?!しまっ!」

 

「絢瀬の縄師を甘く見すぎたわね!“闇蛇”!獲物を縛り上げなさい!!!」

 

背後から忍び寄った“影蛇”の細い荒縄を、体制を崩しながらも手にした棍の一閃で切り裂いたソラ刑事だったけど、真上から時間差で襲い掛かった“闇蛇”の極細の荒縄には流石に対処出来なかったわ。

 

“闇蛇”の極細の荒縄は瞬く間にソラ刑事の身体中に巻き付いてその動きを一気に封じてしまったわ。

 

「捕らえたわよ!」

 

ソラ刑事の簀(す)巻きの一丁あがりよ♪

 

「ドクソが!ヤってくれやがったな!怪盗エリーチカ!だがまだだ!まだ終わらんよ!この程度の細さの荒縄なら!勁技で筋力を底上げして力任せに引きちぎってやる!!!」

 

そう言うとソラ刑事は身体中に巻き付いた“闇蛇”の極細の荒縄を無理矢理引きちぎろうと暴れだしたわ!

 

いけないわ!

 

“闇蛇”の極細の荒縄は力任せに引きちぎろうとすると余計に身体に食い込んで、肉を裂いて最後には骨まで切り裂いてしまうわ!

 

ソラ刑事は基本的には“私”の世界線のソラと同じで、こんな状況でやめてって言っても聞いてくれないわ!

 

いつも無茶ばっかりするんだから!

 

こうなったら暴れない様に意識を刈り取るしかないわね。

 

「危ないからおとなしくしていなさい!絢瀬流緊縛術!“豪腕螺旋縄(ごうわんらせんじょう)”!」

 

“私”はソラ刑事を気絶させる為に、急いで荒縄袋から新しい荒縄を取り出して、打撃に特化した絢瀬流緊縛術“豪腕螺旋縄”を放ったわ。

 

絢瀬流緊縛術“豪腕螺旋縄”

 

何本もの荒縄を螺旋状に束ねて回転させながら撃ち出すこの緊縛術なら、ソラ刑事が勁技で防御力をマシマシにしていたとしても、当たれば一撃で意識を吹き飛ばせるわ!

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

“私”の気を吸い取りながら勢いよく放たれた螺旋の荒縄は、“闇蛇”の束縛から逃れようと暴れているソラ刑事の鳩尾へと突き刺さったわ。

 

「ぐはっ!」

 

“豪腕螺旋縄”の一撃を鳩尾に喰らったソラ刑事は一瞬苦悶の表情を浮かべると、そのまま意識を失って前のめりに倒れてしまったわ。

 

良かった…ちゃんと気絶してくれたわ…。

 

あのまま無駄に抵抗されて“闇蛇”が身体に食い込み続けたら怖い事になっていたから…。

 

ソラ刑事にナニかあったら、“私”の為に色々と頑張ってくれていた私に…この世界線の絢瀬 絵里に申し訳ないからね。

 

「もう…いつも無茶ばっかりして……もう少しは心配している“私”達の事も考えてよね…。」

 

“私”は意識を失ってうつ伏せに倒れ込んでいるソラ刑事の身体から“闇蛇”用の極細の荒縄を回収して、改めて普通の荒縄で手首を後手縛りで縛ってからそっと仰向けに寝かせてあげたわ。

 

「はぁ…今回は切り札を2枚も使っちゃったわね…。次にソラ刑事と闘う事になったら“影蛇”も“闇蛇”も警戒されて今まで以上に苦戦しちゃうわ。まぁ怪盗エリーチカは今夜が最後だから構わないのかしら?」

 

とにかく、最後の難関だったソラ刑事も無事に倒せたわ。

 

外で暴れていることり警部が本格的にプッツンして自制心を無くして大暴れし始める前に、さっさと最後の“ラブカストーン”をゲットしちゃいましょう。

 

“私”は最後の“ラブカストーン”を手にするために、展示室の中央に飾られている展示ケースへと近付いていくわ。

 

展示ケースの中からすぐにでも“ラブカストーン”を取り出したかったんだけど、やっぱりと言うべきか当然と言うべきか、“ラブカストーン”が納められた展示ケースにもマッド花陽謹製の爆弾トラップが仕掛けられていたわ。

 

“私”は仕掛けられた爆弾トラップの起爆装置を解除して無力化すると、展示ケースを取り外して中の“ラブカストーン”に手を伸ばすわ。

 

「50個目の“ラブカストーン”…これで“私”は“私”の音ノ木坂に戻れるわ…。」

 

長い様で短かった“私”の“怪盗エリーチカ”もこれでおしまい。

 

明日からはいつもの“私”に…音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”の絢瀬 絵里に戻れるわ。

 

さぁ!帰りましょう!

 

“私”の音ノ木坂に!

 

ソラが!みんなが居る音ノ木坂に!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ところがぎっちゅんちゅん♪そ~はイカのキ○タマですぅ♪]

 

“私”が最後の“ラブカストーン”を手に入れたその時、ことり警部の声と共に轟音を響かせながら展示室の壁をぶち破って灰色のモック…ことり警部が操る鳥モックが現れたわ。

 

「ことり警部?!外のモックをもう片付けて来たの?!」

 

ことり警部はマッド花陽と一緒に音ノ木坂美術館の外で、真姫がAIを書き換えたモックと戦っていたハズだわ。

 

この世界線のモックは“私”の世界線のヤられメカのハイ・モックと違って、最新鋭と呼ぶに相応しい性能を持っているわ。

 

いくらことり警部とマッド花陽のコンビでも、こんなに早く3機のモックを片付けてここに来るなんて不可能よね?

 

[ちゅん!ことりのお邪魔をするあんなガラクタさんの相手は花陽巡査に丸投げですぅ♪ことりのターゲットは怪盗エリーチカ!あなたです!]

 

……あぁなるほど。

 

面倒なモックの相手を花陽に押し付けてこっちに来ちゃったのね。

 

花陽は今ごろきっと3機のモックに囲まれて、いつもの“ダレカタスケテェェェェェェェェェェ!!!”って叫び声をあげながら、1人で必死にモックの相手をしているんでしょうね。

 

なんと言うか…ことり警部は本当にことり警部よね。

 

「もう!最後の最後までことり警部ったら“私”のお邪魔をしてくれるわね!今回で最後なんだから少しくらいはおとなしくしていなさい!」

 

[ちゃん!ナニ言いやがるですぅ!このドM怪盗!お邪魔なのは怪盗エリーチカ!あなたのほうです!だから今日こそ!ここで完膚なきまでにぬっこぬっこにぬっ殺してひき肉にしてことりのお夜食にしてヤルデスゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!]

 

ことり警部はまるで“私”の世界線のことりが例の狂鳥病を発症させて黒化した時の様なしゃべり方に変わると、いきなり鳥モックを操って“私”に襲い掛かって来たわ。

 

[チュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュンチュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンンンンンンン!!!!!]

 

黒化したことり警部が本能のままにの操る鳥モックは、いつの間にか外にいる時に装備していた試作プラズマ粒子砲からガトリングガンに武装を持ち換えて、室内に向けて弾丸の雨を降らせ始めたの。

 

ことりが…こちらではことり警部だけど…実弾連射系の武装を使うのってなんだか珍しいわね。

 

ことりといったら敵も味方も関係なく、とにかく自慢のごんぶとビームで薙ぎ払ってくるイメージが強いわよね。

 

実弾連射系の武装は…マシンキャノンやバルカンくらいしか使わないんじゃないかしら?

 

“私”はそんと事をぼんやりと考えながら、さっき絢瀬流緊縛術“豪腕螺旋縄”の一撃で気絶させたソラ刑事がことり警部の狂撃に巻き込まれて被弾しない様に彼の首根っこを掴まえて引き摺りながら、展示室に降り注ぐ弾丸の雨の中を駆け抜けるわ。

 

[ソラァクゥゥンヲォォハナァセェェェェェェェ!!!ドロボォォォオンナァァァァァァ!!!!チュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!!]

 

離してもいいけどその瞬間にソラ刑事は貴女のぶっ放す弾丸の雨に巻き込まれて、一瞬で挽き肉になるわよ?

 

そんなことは“私”も、“私”の中で眠っているこの身体の本来の持ち主の私も望んでいないから、悪いけどこの手だけは絶対に放さないんだから!

 

でもこのまま逃げ続けるだけじゃ、いずれは“私”の体力が限界に達して動けなくなるわね。

 

ことり警部は“私”が足を止めた瞬間にここぞとばかりに全力で(今も全力なんだけど)殺しに来るわ。

 

だからその前にことり警部の操る鳥モックをどうにかしないと…。

 

[チュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!チュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!チュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!コトリノォォオヤツニシテアゲマスゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!]

 

さっきまでは“お夜食にしてやりますぅ♪”って言ってたのに今度はおやつ?

 

黒化の深度が高まって来て一貫性が無くなってるわよ?

 

でもここまでことり警部の黒化が深まっているなら、些細な事は一切気にしなくなるから逆に簡単にヤれそうね。

 

問題はどうやってマッド花陽の手で魔改造された、あの軍事用マニピュレーションスーツのモックを倒すかよね?

 

軍事用なら対電処理は当たり前に施されているハズだから、電磁ムチの電流びりびりは効かないわよね?

 

絢瀬流緊縛術なら大技を使えば倒せない事もないけど、さっきソラ刑事を倒す時に使った“闇蛇”でかなり気を消費しちゃったからちょっと難しいわ。

 

[チュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!チュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンンン!!チュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンンンン!!!ハンバァァァグゥゥニィィィシチャイマスゥゥゥゥゥゥ!!!!!]

 

今回もって来ているモノは荒縄袋と電磁ムチと超硬化低温蝋燭と閃光弾。

 

そうね。

 

ここは超硬化低温蝋燭の出番ね。

 

-デミソォォォスゥゥゥデェェェ!!!チィィィィズゥゥゥモォトォッピングゥゥシチャイマスゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!]

 

超硬化低温蝋燭を鳥モックの関節に撃ち込んで、冷えるとガッチリと固まっちゃう特殊な超硬化蝋で動きを封じちゃいましょう。

 

あの鳥モックさえどうにかしちゃえば後は簡単よ♪

 

最高深度まで黒化していとしても、生身のことり警部が相手なら楽勝だわ♪

 

うん♪そうと決まれば時間も惜しいからサクッと逝っちゃいましょ!

 

まずはこのソラ刑事を弾丸の当たらない様な物陰に…“ラブカストーン”の展示されていた展示台の後ろがいいわね。

 

[チュゥゥゥン♪チュゥゥゥゥゥゥン♪チュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン♪♪♪タノシィィタノシィィミナゴロシィDEATHSuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuuu♪♪♪♪♪♪♪♪]

 

いよいよ本格的に最高深度まで黒化したことり警部の狂撃を華麗に避けながら、“私”はソラ刑事を“ラブカストーン”の展示されていた展示台の後ろへと引き摺って行ったわ。

 

安心してね、ソラ刑事。

 

この展示台の後ろなら安全よ……たぶん。

 

[DeTeKuRuDEATHuuuuuuu!!!!!CHuuuuuuuNuuuuuuu!!!!!CHuuuuuuuNuuuuuuu!!!!!]

 

ソラ刑事はこれで問題ないわ。

 

それじゃちょっと囀ずる野鳥にお仕置きしてあげましょうか!

 

「逝くわよ!ことり警部!!!」

 

[DEATHuuuuuuu!!!]

 

腰の蝋燭ホルダーに吊るしていた超硬化低温蝋燭を4本取り出して火を灯した“私”は、弾丸に当たらない様に身を屈めながら展示台の後ろから飛び出したわ。

 

火を灯した左右2本ずつ、計4本の超硬化低温蝋燭はいい感じに溶け出しているわ。

 

後はこの溶け出している超硬化低温蝋燭をことり警部の鳥モックの関節に撃ち込めば!

 

[CHuuuuuuuNuuuuuuu!!!CHuuuuuuuuuuuuuuNuuuuuuuuuuuuuu!!!!!CHuuuuuuuuuuuuuuNuuuuuuuuuuuuuu!!!!!!!!!]

 

ことり警部……黒化が進み過ぎてもうまともな思考能力が残っていないわね。

 

こちらの世界線だと真姫が西木野製薬の責任者じゃなく西木野財閥の総帥だから、あちらの世界線で真姫がことりに渡している狂鳥病の抑制薬なんてないのよね。

 

そのせいでことり警部の狂い方もあちらのことりよりひどい事になっちゃってるのよね…。

 

「狙いは外さないわ!えいっ!!!!!」

 

“私”はことり警部の狂撃を避けながら、手にした左右2本ずつの超硬化低温蝋燭を鳥モックの肩の関節と足の付け根の関節へと投げ付けたわ!

 

“私”の投擲した4本の超硬化低温蝋燭は狙い通りに鳥モックの関節に直撃して、溶け出していた蝋で鳥モックの関節を覆ったの。

 

ふふ♪完璧ね♪

 

後は超硬化低温蝋燭の蝋が冷えて固まれば……。

 

[CHuuuNuuu?!UGoKeNaIiiii?!]

 

「うふふ♪動こうとしてももう無駄よ♪貴女の鳥モックの関節を蝋で固めちゃったから♪」

 

[GuNuNuuuuuuu!!!!!マダデスゥゥゥ!!!

 

あ。しゃべり方がカタカナになったから黒化深度が下がったわね。

 

「ハッチオープン!怪盗エリーチカ!お覚悟ですぅ!!!!」

 

鳥モックが封じられた事で冷静になったことり警部は、鳥モックのコクピットハッチを開くと、両手に捕獲用ネットバズーカを構えながら飛び出して来たわ。

 

でもね、ことり警部?

 

生身の貴女じゃ絢瀬の縄師にはどう足掻いても勝てないわよ!

 

「覚悟するのは貴女よ!ことり警部!!!」

 

これでおしまいにするわよ!

 

「絢瀬流緊縛術!」

 

“私”は腰の荒縄袋から荒縄を取り出して、ことり警部へ向けて必殺の緊縛術を放つわ!

 

“私”が選んだ緊縛術は絢瀬の縄師の代名詞とも言えるこの技!

 

「“亀甲万年縛り”!!!」

 

絢瀬流緊縛術の基本中の基本にして奥義でもある“亀甲万年縛り”よ!

 

「きゃ?!いや~ん♪荒縄が巻き付いて動けませぇんよぉ?!やん♪おまたに荒縄が食い込んじゃってますぅぅぅぅ♪」

 

“私”の放った“亀甲万年縛り”は、瞬く間にことり警部を見事な亀甲縛りへと縛り上げたわ。

 

うふふ♪普段はSっ気の強いことり警部が荒縄で縛られて悶える姿はいつ見ても興奮しちゃうわね♪

 

今日で最後なんだからこのままことり警部をお持ち帰りしてマゾヒストに調教してあげようかしら♪

 

「そんな暇は無いわね。ことり警部、お別れよ。今まで色々と楽しかったわ。」

 

「ま、待つですぅ!怪盗エリーチカ!」

 

「ダスヴィダーニャ、ことり警部♪」

 

これで“私”は帰れるわ。

 

“私”の世界線へ。

 

“私”の音ノ木坂へ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…48…49…50!揃ったわよ!さぁ!“ラブカストーン”!“私”の願いを叶えて!“私”を“私”の世界線へ!あの懐かしい音ノ木坂へ!」

 

ことり警部の操る鳥モックとの死闘に終止符を打ち、ついに最後の“ラブカストーン”を手にした“私”は、警官隊に囲まれた音ノ木坂美術館を脱出して急いでアジトに保管していた“ラブカストーン”を取りに向かったわ。

 

アジトに到着して保管していた“ラブカストーン”とさっき手に入れた最後の“ラブカストーン”…合わせて50個の“ラブカストーン”を並べた“私”は、早速願いを叶える為に“ラブカストーン”へ祈りを捧げる事にしたの。

 

“私”が願いを込めた祈りを捧げると“ラブカストーン”は輝きを放ち始めて、どこからともなく学校のチャイムの様な音が鳴り響き出したの。

 

チャイムの音と共に“ラブカストーン”の放つ輝きは眩しさを増していって……………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え…さ…」

 

ん…だれかに…よばれたような…

 

「え…さん……」

 

だぁれ……えりーちかをよぶのは…

 

「絵里さん。」

 

あぁ…このこえ、そらかぁ……

 

「起きろって。風邪引くぞ?」

 

かぜひく?なんで?

 

「ほら?みんなも待ってる。」

 

みんなもまってる?

 

みんなってだーれ?

 

えりーちかわかんないわ。

 

「起きろって。」

 

おきなきゃだめなの?

 

おねがいだからもうすこしだけねむらせてほしいなぁ……。

 

きのうはえりーちかいっぱいがんばったからまだねむいの…。

 

「ったく……。」

 

「そら!そのドMをそんなに優しく起こす必要はないわよ!1発ド突いてヤればいいのよ!」

 

あ。

 

にこもいるんだ…。

 

「は~い♪ことりもにこちゃんにさんせ~ですぅ♪」

 

ことりもいるのね。

 

「ですがこんなに気持ち良さそうに眠っているんですよ?流石にそれはちょっと可哀想な気もしますが…。」

 

うみも。

 

「大丈夫やろ?えりちはドMさんやから、ド突かれるのなんてごほうびやん♪」

 

のぞみも。

 

「ねぇ?希ちゃん?なんで絵里ちゃんはドつかれるのがごほーびなの?」

 

ほのかも。

 

「穂乃果ちゃんはピュアピュアだにゃ。そんな穂乃果ちゃんはマゾとかサドとかアブノーマルなことは知らない方がいいにゃ。知れば凛みたいに汚れてしまうにゃ…。」

 

りんも。

 

「花陽は汚れちゃった凛ちゃんもまじえんじぇーだよ!キレイになるまで全身ぺろぺろしてあげるね!」

 

はなよも。

 

「ねぇ?なんでもいいからエリーのこと早く起こしてアミューズメントセンターに行かない?」

 

まきも。

 

みんないるんだ…。

 

でももうすこしだけねむらせてほしいわ。

 

えりーちか、とってもねむいの。

 

あとすこしだけ………あみゅーずめんとせんたー?

 

いま、まきはあみゅーずめんとせんたーっていったわよね?

 

まきはなにをいってるの?

 

こっちのせかいにはあみゅーずめんとせんたーはないわよ?

 

「急がないとバトルロイヤルが始まっちゃうわよ?」

 

ばとるろいやる?

 

ねぇまき?ばとるろいやるって……がんぷらばとるはこちらには………あれ?そういえばみんななんでいっしょにいるの?

 

これじゃまるでわたしのせかいせんのみゅーずみたい………

 

「はぁ…仕方ありませんね。にこ。方法はお任せしますので殺さない程度に手加減して起こしちゃって下さい。」

 

“私”の世界線の“μ's”?

 

確か…“私”は“ラブカストーン”を全部集めて…。

 

チャイムの音が聞こえたと思ったら意識が遠のいて…。

 

それから……

 

「おっけー!この大銀河宇宙No.1スクールファイターのにこにーにまるっと任せておきなさい!逝くわよ!ドM!」

 

「は~い♪にこちゃん♪絵里ちゃん用によけ~に痛くなるよ~に作ったハリセンだよ~♪」

 

「ありがと♪ことり♪さぁ!逝くわよ!どえむーちか!この一撃で沈めてみせるわ!せーのー!ぐぉらぁぁぁぁぁぁぁ!!!ぽんこつドM変態女ぁぁぁ!起きろぉぉぉぉぉ!こんのぉボケェェェェェェェ!!!」

 

それから…“私”は…“私”は………

 

「きゃん?!ふぇ?!な、なに?!スパンキング?!なんで頭でスパンキング?!スパンキングならお尻にしてよね!」

 

“私”がまどろみの中でおぼろげに“ラブカストーン”を揃えて願いを叶えた事を思い出したその時、頭に“すぱん!”といういい音と共にスゴい衝撃が走ったわ。

 

そんな頭の芯まで響くような衝撃でまどろみを吹き飛ばれて一気に目を覚ました“私”は、頭のじんじんとする様な痛みに思わずちょっとだけ恍惚としかけちゃったけど、“私”を囲んでいる面々の顔を見て色ボケする直前でなんとか正気に戻れたの。

 

だって……。

 

「ソラ刑事?にこに真姫も?それにことり警部にマッド花陽にスナイパー海未?希は占術省のお仕事はどうしたの?凛もテレビの収録は?」

 

“私”の周りには何故か懐かしい音ノ木坂学院の制服を着たみんながいたんですもの。

 

「は?!刑事?俺が?」

 

「そらが刑事って…絵里、アンタはナニ寝ぼけてんのよ。って起きたばっかだったわね。」

 

「それでもソラが刑事ってないわよ。どちらかと言うとソラって刑事さんに逮捕される側よね?」

 

「ちゅん?ことりは警部さん?ですか?」

 

「チョットマッテテェェェェェ!!!マッド花陽ってなんですか!マッド花陽って!花陽はマッドじゃないですよ!ただちょーっとお米とガンプラとえっちなことが好きな普通の女の子なだけですよ!」

 

「私としては花陽は割りとマッドだと思いますよ?あと私がスナイパーですか。まぁガンプラバトルでは確かにスナイパーですから間違いではありませんね。」

 

「そんなことよりもなんでえりちが占術省のこと知っとるん?一応はあそこって一般人は知らんはずなんやけど…。むぅ。なぁえりち?あんまりあそこには深入りせぇ~へんほうがえぇよ?」

 

「にゃんで凛だけテレビの収録?凛はテレビの収録なんてしないよ?」

 

みんな怪訝な顔で“私”を見ているわ。

 

“私”としてはこちらの世界線のみんなが一緒にいる方が不思議よ。

 

本当になんなのかしら?この状況は?

 

「ねぇ!絵里ちゃん!なんで穂乃果だけなんにもないの?!」

 

そもそも穂乃果がここにいる時点でおかしいのよ。

 

こちらの世界線の穂乃果って……。

 

「お前がアホだからだろ?」

 

それは無いわ。

 

この世界線の穂乃果はアホとは対極の存在だもの。

 

「あっ!そら君がまた穂乃果のことアホって言った!どーしていつも穂乃果のことアホって言うの!穂乃果はアホじゃないもん!」

 

ふぇ?!今のソラと穂乃果やり取りって?!

 

あれって“私”の世界線のソラと穂乃果がいつもやってるヤツよね?!

 

なんでこっちの世界線のソラ刑事と穂乃果があのやり取りをしているの?!

 

こっちの世界線じゃあり得ないわ!

 

だってこっちの世界線の穂乃果は……

 

「んじゃアホじゃねぇ高坂 穂乃果さんに問題です。3×0は?」

 

「え"。ホ、ホノカ!たす「ホノカ!お前は手を貸すなよ!」けて!(ゴメンね♪ほのか♪そら君が助けちゃダメだって。簡単だから自分で考えてね♪)ぎゃーす!ホノカにみすてられたぁぁぁぁ!」

 

でも“ぎゃーす”って叫んでる穂乃果のあの顔って“私”のよく知ってる穂乃果のアホっぽい顔よね?

 

この穂乃果ってもしかして“私”の世界線の…“私”よく知っているあの穂乃果…つまりは“アホ乃果”なの?

 

「ねぇ?みんな。この穂乃果はアホなの?アホ乃果なの?」

 

「は?絵里さんナニ言ってんだよ?どーみてもコイツはアホ乃果だろ?」

 

「アホに決まってるでしょ!穂乃果なのよ!」

 

「アホだよね~♪だって穂乃果ちゃんだもん♪」

 

「アホですね。例えば穂乃果が脳を入れ換えたとしても、穂乃果がアホな事に代わわりありません。」

 

「アホよ。穂乃果だもん。それに海未の言う通りだわ。穂乃果のアホって脳がどうこうじゃなく、たぶん遺伝子や魂とかの根源的なレベルでアホなんだと思うわ。」

 

「穂乃果ちゃんやからアホに決まっとるやん。それにしても真姫ちゃんは中々おもしろいこと言うなぁ♪むふふ♪ちなみに穂乃果ちゃんはスピリチュアル的にもアホなんよ♪」

 

「穂乃果ちゃんはアホ…げふんげふん。凛はコメントを差し控えるにゃ。同じ穴のアホな凛には穂乃果ちゃんがアホだなんて言えないにゃ。」

 

「アホですよ。だって穂乃果ちゃんだから。それに穂乃果ちゃんがアホじゃなかったらそれは絶対にこの世界線の穂乃果ちゃんじゃないですよ!アホじゃない穂乃果ちゃんなんて別の世界線の穂乃果ちゃんじゃなきゃあり得ないです!」

 

「うわっ!なんかみんなひどい!穂乃果がアホって即答したよ!」

 

穂乃果のアホさを全力でいじり倒すこのノリ…。

 

これって“私”の世界線のみんなのノリよね?

 

それじゃ“私”は…“私”は……。

 

「帰って来たんだ…“私”の世界線に…“私”は帰ってこれたんだ…。」

 

「絵里さん?さっきから変だけど、どうしたんだ?」

 

帰って来た。

 

“私”は“私”の世界線に帰って来た!

 

ならこの目の前で“私”の顔をを心配そうに覗き込んでいるソラは“私”のソラなのね!

 

「ソラ!」

 

「うおっ!っと!なんだよ絵里さん!いきなり抱き付いてきて?!」

 

「ただいま!ソラ!みんな!えりーちか!おうちにかえってきわ!」

 

「「「「「「「「「はい?」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして“私”の世にも奇妙な体験は幕を閉じたわ。

 

あちらの世界線…怪盗エリーチカの世界線での出来事は今でも夢だったんじゃないかって思う事もあるわ。

 

そう…全部“私”がみた夢なんじゃないかって…。

 

でも…例え夢だったとしても…。

 

“私”は…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おねーちゃん!朝だよ!早く起きてよ!」

 

「うーん…ありさぁ…おねーちゃんはきのーはたいへんだったのよ…。だからまだねむいの…もうすこし…。」

 

「もう少しってもうお店の開く時間になっちゃうよ!」

 

「おみせ?なんのおみせよ…。」

 

「お店はお店だよ!わたしとおねーちゃんのお店!ロシアン喫茶ハラショーだよ!」

 

………………………………………………………………………は?

 

「早く起きなきゃソラさん来ちゃうよ♪」

 

ロ、ロシアン喫茶ハラショー?!

 

まさか?!

 

「し、知らないけどよーく知ってる天井だわ?!」

 

“私”が見上げた天井はこの前までは知らないけど今ではすっかりと見慣れてしまったよく知る天井だったわ!

 

“私”!また来ちゃったの?!

 

怪盗エリーチカの世界線に?!

 

あれだけ苦労して必死に“ラブカストーン”を集めて元の世界線に戻れたのに!

 

なんでよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

『親愛なる“私”へ。

 

またこちらへ来ちゃったのね。

 

せっかく“ラブカストーン”の力で元の世界線に戻れたっていうのに、また戻って来ちゃうなんてホントに仕方ない子ね。

 

でも安心して。

 

今回もちゃんと元の世界線に戻る為の手段は用意してあるわ。

 

今回、“私”が元の世界線に戻る為に集めて欲しいのは、愛の戦士ラブライバー達の間で女神を生け贄に捧げるか戦士達の祭典でスコアランキングを上位にするかスコアを貯めて解放するごほうびBOXから手に入る事が出来ると言われている伝説の“シール”よ。

 

この伝説の“シール”には虹色シール、金色シール、銀色シール、桃色シールの4種類があるんだけど、今回は銀色シールと桃色シールがターゲットなの。

 

貴女は銀色シールならか2枚、桃色シールなら30枚で1枚手に入る“補助チケット”を25枚集めて、ウルトラでレアな願いを……元の世界線へ戻る願いを叶えてちょうだい。

 

“補助チケット”5枚でも願いを叶えられる可能性もあるんだけど、そちらは確実じゃないわ。

 

“補助チケット”5枚だと、だいたい20%の確率でしか願いは叶わないの。

 

でもね?“補助チケット”25枚なら必ずウルトラでレアな願いが叶うのよ!

 

スゴいでしょ♪100%なのよ!

 

だから貴女は桃色シールなら750枚、銀色シールなら50枚を頑張って集めて“補助チケット”25枚と交換してちょうだい。

 

もちろん今回もにこと真姫に協力をお願いしてあるから心配しないでね。

 

そしてこちらももちろん、ことり警部と特殊犯罪捜査室の面々も懲りずに貴女の邪魔をしてくるわ。

 

さらにはあの“高坂 穂乃果”もシールを狙っているって噂もあるの…。

 

ふふ♪今回は中々に大変なショーになりそうね。

 

さぁ!行きなさい!怪盗エリーチカ!

 

新しいショーの始まりよ!』

 

「えりーちか!もうやだ!おうちかえりたい!!!しょらぁぁぁぁ!!!たしゅけてぇぇぇぇぇぇぇ!!!むかえにきてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

これにて絵里さん生誕祭特別編は終幕となります。
もしかすると怪盗エリーチカネタはまた閑話や特別編で行うかもしれません。
ことり警部サイドのお話とかも書いてみたいですね。

次回更新は本編を月曜日に予定しております。
凛ちゃん生誕祭特別編は…どうしましょうか…。
一応は完成はしているのですが、全体的に手直しをしたいなぁとか思っております。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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2017 星空凛生誕祭特別編「わがはいはりんである。 ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

好きなモビルスーツはF2ザクなQooオレンジでございます。

さて、本日11月1日は我等がμ'sのまじえんじぇーな星空 凛ちゃんの生誕祭でございます。
本日は凛ちゃんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりました凛ちゃん生誕祭特別編をお送りいたします。


それでは 2017 星空凛生誕祭特別編「わがはいはりんである。 ①」 はじまります。






























私、星空 凛はある朝、目を覚ますと……。

 

「にゃにゃにゃ…にゃんにゃにゃんにゃん(マジか…にゃんてこったい)……。」

 

ネコさんになってました。

 

今回のお話はそのときのお話だよ。

 

このときはほんとーにひどい目にあったんだよ……。

 

かよちんにはお米を無理やり食べさせられそうになるし、ことりちゃんにはネコの丸焼きにされそうになるし、希ちゃんには怪しい契約を結ばされそうになるし、絵里ちゃんには首輪つけられそうになるし、穂乃果ちゃんにはできたてあつあつのお餅を食べさせられそうになるし、海未ちゃんには正座させらそうになるし、にこちゃんには保健所に通報されそうになるし…。

 

それもこれも悪いのはぜーんぶ真姫ちゃんトコのあのクスリのせいなんだにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凛の奇妙な冒険の始まりは、ある日の放課後だったんだ。

 

「と、言うわけで真姫ちゃん!凛はネコさんと思う存分モフモフしたいにゃ!だから凛のネコアレルギーを治すクスリを作って欲しいにゃ!」

 

知ってる人は知ってるかもしれないけど、凛ってネコさん大好きなのにネコアレルギーなんだよね。

 

凛がネコさんをモフモフしようとして抱っこしたりすると、アレルギー反応?とか言うやつでくしゃみが止まらなくなるの。

 

今まではネコさんのぬいぐるみとかをモフモフしてがまんしていたんだけど、朝練の時にことりちゃんとにこちゃんがネコカフェに遊びに行ったって話を聞いちゃって、凛の中でがまんしていたネコさんをモフりたい気持ちがついに爆発しちゃったんだ。

 

話を聞いただけならまだがまんしたよ?

 

でもあのとりにこコンビ!ひどいんだよ!

 

凛がネコさん大好きなのにネコアレルギーでネコさんとモフれないの知ってるのに、二人でネコさんとモフってる自撮り写真とか見せてきたんだよ!

 

信じられる?ほんとーにひどいよね!

 

あのとりにこコンビっていっつもケンカしてるのに、なんで一緒にネコカフェなんてうらやましいトコに行ってるの!

 

ズルい!二人だけズルいよ!

 

凛だってネコアレルギーさえなかったらかよちんと真姫ちゃんを誘ってネコカフェに行けるのに…。

 

ネコさんといっぱいモフれるのに……。

 

だから凛は生まれながら背負ったこの厄介な運命を……ネコアレルギーを治すために、不可能を可能にするがキャッチコピーの西木野製薬の禁断のクスリに頼ることにしたの。

 

あそこのクスリってたまーに頭のおかしい効果のクスリがあるから、あんまり頼りたくはなかったんだけど、もうこうなったら背に腹は変えられないよ!

 

西木野製薬は真姫ちゃんが責任者だから、凛がお願いすればきっとネコアレルギーを治すクスリを作ってくれるにゃ!

 

「随分といきなりね?まぁ凛がいきなりなのはいつものことだから別にいいけど……ネコアレルギーを治すクスリ、ねぇ……。」

 

「お願い!真姫ちゃん!」

 

「そう言われてもうちにも開発スケジュールがあるから、いきなり言われてもちょっと難しいわ。」

 

ぐぬぬ!にゃんか真姫ちゃんが経営者っぽいこといってるよ!

 

真姫ちゃんに断られちゃったらもう他に頼れる人はいないのに……。

 

希ちゃんのスピリチュアルパワーでもなんとかなりそうな気もするけど、希ちゃんっておもしろおかしく引っ掻き回すから迂闊に頼めないんだよね。

 

希ちゃんに頼るのはさいしゅーしゅだんだよ!

 

どうにかして真姫ちゃんにおっけーをもらわなきゃ!

 

真姫ちゃんを攻略するには……確かかよちんが真姫ちゃん攻略には友だちを強調して頼み込めばいいって言ってたよね。

 

にゃんか真姫ちゃんの元ボッチを利用するようでちょっとイヤだけど、凛のネコアレルギーが治ったら真姫ちゃんも一緒にネコカフェに行けるんだからいいよね?

 

「真姫ちゃん!凛のネコアレルギーが治ったら一緒にネコカフェに行こう!かよちんも誘って!三人でネコさんをモフりに行こうよ!それとも……真姫ちゃんは凛と一緒にネコカフェに行きたくないの……。」

 

凛はちょっとうつむいて悲しそうな声で真姫ちゃんにアピールしてみることにしたんだ!

 

ボッチが長い真姫ちゃんにはこれが“こうかばつぐん”だってかよちんが言ってたんだよ!

 

「う"ぇぇぇえ?!」

 

「真姫ちゃん……。」

 

次は瞳をうるうるさせながら上目使い♪

 

「待って!わかったわ!わかったからそんな悲しそうな声を出さないで!瞳を潤ませながら私を視ないで!」

 

にゃん♪堕ちたにゃ♪でも一応もうひと押ししておこうかな?

 

ダメ押しだね!

 

「ホントにいいの?でも真姫ちゃん、さっき開発スケジュールがって言ってたよね……。うん。やっぱりいいよ。凛のワガママで真姫ちゃんに迷惑かけちゃダメだよね……。ゴメンね?真姫ちゃん。」

 

「か、開発スケジュールなんてどうでもいいわ!私に任せておきなさい!凛のネコアレルギーを絶対に治してみせるわ!」

 

真姫ちゃん、ちょろいにゃ♪

 

ちょろすぎて真姫ちゃんかわいいかきけこだにゃん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ニャッハー!ついに!ついに凛のネコアレルギーが治る日が来たにゃ!真姫ちゃんからもらったこの“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”で!凛はネコアレルギーを克服して!死ぬほどネコさんをモフり倒してやるにぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

真姫ちゃんにネコアレルギーを治すクスリを頼んでから一週間が過ぎたころ、ついにネコアレルギー完治薬“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”が完成したにゃ!

 

真姫ちゃんの話だと、ホントならアレルギーを完治させる新薬を一週間で作るなんてムリらしいんだけど、真姫ちゃん率いる西木野製薬はちょっと人に言えないような人体実験を重ねることで驚異の開発スピードを実現させたんだって。

 

その人に言えないような人体実験ってのは気になるけど、気にしない方がいろいろといいよね?

 

とりあえずは凛のネコアレルギーを治すために犠牲ななってくれた人たちに黙祷にゃ。

 

みんなも一緒に人体実験ではかなく散っていったかわいそうな人たちのために祈って欲しいにゃ。

 

それじゃ黙祷!

 

…………………………………………………………………………

 

「よし!黙祷しゅーりょー!」

 

あっさり風味に黙祷を終えた凛は、さっそく真姫ちゃんにもらったネコアレルギー完治薬の“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”を飲んでみることにしたんだ!

 

真姫ちゃんは一緒に渡した説明書?をよく読んで、用法用量にくれぐれも気をつけて使ってね。って言ってたけど…………この説明書?漢字ばっかりでちんぷんかんぷんだにゃ!

 

ちゃんと読んでって言われたけど、ぶっちゃけわかんない漢字を辞書で調べながら読んだとしても、ナニ言ってるのか凛の穂乃果ちゃんより少しだけマシな程度のミニマム脳みそじゃどーせわかんないし!

 

まぁクスリならとりあえずぜんぶ飲んでおけばいいハズだよね?

 

だってお医者さんからクスリもらうときは最後まで飲みきってね♪って言われるもん!

 

「ネコアレルギー治すクスリだから、ぜんぶ飲んでもどーせ死にはしないにゃ!それじゃいっただきまーす!」

 

凛は説明書?とか漢字ばっかりでちんぷんかんぷんな文章を読んでいるうちに、にゃんかいろいろとめんどうになっちゃったから、ネコアレルギー完治薬“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”をぜんぶ飲んでみることにしたんだよ!

 

今思えばこれがダメだったんだにゃ…。

 

決定的ダメだったにゃ…。

 

穂乃果ちゃんと同じくらいに残念脳みそな凛は、このときまだそのことに気づいてなかったにゃ…。

 

時間を戻せるならこのときの凛をぶん殴ってやりてぇにゃり

 

「にゃ?この“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”!けっこうおいしいにゃ!流石は真姫ちゃんうぃず西木野製薬!いいダシ使ってるにゃ!」

 

こうして凛は過ちに気づかずに“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”をぜんぶバリバリと残らずおいしく食べちゃったんだよ。

 

そのあとはお風呂に入って歯みがきしておふとんに入ってぐっすりおやすみなさいしたんだけど……。

 

そんなこんなで冒頭に戻るにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃにゃにゃ…にゃんにゃにゃんにゃん(マジか…にゃんてこったい)……。」

 

朝起きてみると凛はネコさんになってました。

 

凛のお部屋の鏡に写ってる凛の姿は、そりゃもー見事なまでにネコさんでした。

 

薄い茶色の毛並でおでこの辺りにちょっとだけ白い毛が生えてる仔ネコさん。

 

それがネコさんになった凛の姿だったんだよ。

 

「にゃ。にゃにゃにゃにゃ、にゃにゃにゃにゃんにゃ、にゃにゃにゃにゃーにゃにゃにゃん(にゃ。でもネコさんがこんなに近くに…って言うかゼロ距離にいるのに、くしゃみの1発もでないよね?それなら凛のネコアレルギーは治ったのかな?)。」

 

それならそれで…いや!待つにゃ!星空 凛!

 

ネコアレルギーを治すクスリを頼んだのにネコになってるとか真姫ちゃん的イミワカンナイ!クスリを持ってくる残念真姫ちゃんのことだから、そんな簡単にコトは進まないにゃ!

 

油断しちゃダメだよ!ナニか絶対にオチがあるハズだよ!

 

ハッ!まさか時間差でネコアレルギーが発動してくしゃみが来るとかってかオチじゃないよね?

 

にゃ。ちょっと待ってみよっか?

 

………………………………………………………………………………………………………うん。くしゃみでないね。

 

時間差じゃないみたいだよ?

 

うにゃにゃにゃ?もしかして今回はいつもみたいなオチはないのかにゃ?

 

どこかに特大のオチって言う落とし穴があるよーな気がしていたけど、凛の考えすぎなのかにゃ?

 

うにゃ…………………これは…………。

 

もしかしてもしかしなくて……。

 

ホントに凛のネコアレルギーが治ってる?

 

ネコさんが近くにいてももうだいじょーぶ?

 

くしゃみでない?

 

くしゃみでないなら凛もネコさんモフれるの?

 

モフれるんだよね?

 

だってネコさんがゼロ距離にいるのにくしゃみでないんだもん!

 

ネコアレルギーが治ったんだもん!

 

そうだよ!凛は治ったんだよ!ついに治ったんだよ!

 

長年苦しんできたネコアレルギーが!

 

ニャッハー!やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

治ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

流石は西木野きょーいのぎじゅつりょく!

 

完璧だよ!完璧すぎるよ!

 

今日から凛はネコさんといっぱい!いーっぱい!モフモフできるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

「にゃ!うにゃにゃにゃうにゃにゃにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ(って!ネコアレルギー治っても凛がネコになったらダメじゃん!これじゃ凛がネコさんをモフるんじゃなくて凛がモフられるちまうにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)!!!!!」

 

ネコアレルギーが治ったとしても自分がネコになったらなんの意味もないよ!

 

今回はオチがないって思ってたけどネコアレルギーが治る変わりにネコさんモフれるのになるとか最初からオチっぱなしだったよ!

 

おのれ!真姫ちゃん!せっかくネコアレルギーが治ったと思ったのにぬか喜びさせやがって!

 

こうにゃったらこの前足からにょきっと飛び出るにゃんにゃんくろーでぎにゃっとひっかいてやるにゃ!

 

ひっかいて泣かしてやるにゃ!

 

よし!そーと決まればさっそく真姫ちゃんを呼び出してやる!

 

スマホ、スマホ…あ、ベッドの上だ!

 

にゃ!もしかしてここでもツンデレ残念セレブ姫の罠が仕掛けられていたりするのかにゃ?!

 

凛のスマホが充電切れとか!

 

ところがぎっちょんにゃん!今日の凛にぬかりはないにゃ!

 

昨日の夜におやすみなさいするときにスマホはちゃんと充電したもん!

 

ほら!見て!見て!ちゃんとスマホに充電ケーブルが繋がてるでしょ!

 

だから今回はスマホの充電切れなんてにゃんてこったい!な事態は心配はないにゃ!!!

 

にゃん♪みんなパーフェクトな凛にしびれてあこがれてもいーんだよ♪

 

にゃーんてね♪

 

にゃんてこと言ってないで早くツンデレ残念セレブ姫の真姫ちゃんを呼び出さなきゃね!

 

泣いてごめんなさいするまでにゃんにゃんくろーでひっかいてやるにゃ!

 

それじゃベッドの上に…登りたいけど高いにぁ…。

 

この高さだとやっぱりジャンプして飛び乗るしかないのかな?

 

うーん…だいじょーぶかなぁ…。

 

にゃん!迷っていても始まらないよ!

 

何事にもチャレンジだにゃ!

 

当たって粉々に砕けてやるにゃ!

 

助走をつけて……気合入れて……チーム“μ's”!星空 凛!みんな一緒ににゃんにゃんにゃーん♪で!いっくにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(とぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉう)!!!!!」

 

凛はお部屋の端までトコトコと下がると、助走をつけて気合いっぱつベッドの上をめざしてジャンプしたよ!

 

4本の足と身体中の筋肉をしならせて床を蹴った凛は、自分でもびっくりするくらいに大ジャンプをできたんだにゃ!

 

にゃんか感覚的にはよいっしょ、っと♪って感じだったにゃ!

 

にゃん♪ジャンプして気づいたけど、このネコさんボディはなんかすごく軽くてとっても動きやすいにゃ♪

 

ネコさんってこんな感じなんだねー。

 

こんなに動きやすいならこのままネコさんでいてもいいのかも?

 

だってこれだけ思い通りにすばやく動けるなら、みんなにイタズラしても簡単に逃げれるにゃ!

 

絶品捕まらないからイタズラし放題だよ!

 

にゃん♪それってとーっても楽しそうだよね!

 

おっと♪それよりも早くツンデレ残念セレブ姫の真姫ちゃんを呼び出さなきゃ!

 

スマホに指をポチっして指紋認証でロックを解除して…………アレ?反応しない?

 

もう1回ポチっと…………にゃにゃ?やっぱり反応しないね?

 

「にゃにゃうにゃ?にゃんにゃんにゃにゃうにゃ?(いつもは簡単に反応してロック解除できるのに?どうして今日はダメなんだろ?)」

 

凛は不思議に思ってネコさんになってる凛の前足を見ながら、うにゃ?ってなっちゃっいました。

 

凛の手はいつもとおんなじかわいいにくきゅーなんだけど……………にくきゅー?

 

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(しまったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)!!!!!にゃにゃにゃーにゃにゃにゃんにゃにゃーにゃー(にくきゅーには指紋ないから指紋認証じゃロック解除できないにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)!!!!!」

 

にゃんてこったい!

 

まさかこんなところに罠が仕掛けられていたにゃんて!

 

おのれ!真姫ちゃんめ!

 

凛が油断したところでとんでもない罠を張りやがってたにゃ!

 

指紋認証の設定してくれたのは真姫ちゃんじゃなくたかよちんなんだけどね!

 

でも!まだ諦めるのは早いにゃ!

 

凛のスマホには指紋認証のロック解除の他にもパスワードでロックを解除する方法もあるにゃ!

 

「にゃにゃー!にゃにゃにゃんにゃーにゃにゃにゃんにゃん!(ニャッハー!こんなこともあろーかとパスワードでロックを解除できるよーに設定してくれたかよちんにマジ感謝だにゃ!)」

 

にゃん♪凛のスマホは脇の電源スイッチを押せばパスワード入力画面になるハズだよ!

 

脇のスイッチを……に、にくきゅーお手てじゃこのちっちゃいスイッチは押しづれぇにゃ……。

 

さて。どーしようかなぁ……。

 

ナニかえんぴつとか使って押せば……って!このにくきゅーお手てじゃえんぴつなんて持てねぇーにゃ!

 

うにゃ…他ににゃにか方法はないのかにゃ?

 

先っぽが細いので今のネコさんになった凛のにくきゅーお手てでも使えそうなモノ……みにゃ……にくきゅーお手てじゃ……うにゃ?

 

にくきゅーお手て?

 

今の凛のお手てはネコさんのにくきゅーお手てなんだよね?

 

それならにくきゅーお手てからツメをにょきっと出してスイッチ押せばいーんじゃないかな?

 

よし!やってみよ!

 

まずはにくきゅーお手てからツメをにょきっと……にゃんか自分のお手てからツメがにょきっと出てくるのってにゃんか不思議な感じだにゃ。

 

「にゃにゃにゃにゃんにゃにゃにゃっにゃにゃ……にゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃん……にゃ……にゃ!にゃんにゃにゃ!にゃにゃっにゃにゃにゃにゃんにゃ!(次はスマホの脇のスイッチを……にゃ……ネコさんのツメだと先端が細すぎて難しいにゃ……にゃ……あっ!やったよ!スイッチ押せたよ!)」

 

にゃんとかにょきっと出したツメを使って脇のスイッチのスイッチを押した凛は、スマホに表示されたパスワード入力画面でロック解除用のパスワードを入力しようとしたんだ。

 

でも……。

 

「にゃ?にゃにゃにゃんにゃにゃにゃーにゃにゃっにゃんにゃんにゃ?(あれ?そう言えばパスワードってにゃんだっけ?)」

 

ロック解除用のパスワードを忘れちゃってました。

 

パスワード……にゃんだっけ?

 

かよちんが凛が忘れてもだいじょーぶなようにって簡単なヤツにしてくれたよーな……。

 

あと確かかよちんがパスワードはにこちゃんが2回とか言ってたよね?

 

なんで簡単なパスワードでにこちゃんなんだろ?

 

しかもにこちゃん2回ってにこちゃんは1回でじゅーぶんだよね?

 

そもそもにこちゃんは凛のスマホのパスワードには関係ないよね?

 

変なかよちん。

 

でもかよちんが凛でもわかる簡単なパスワードにしてくれたなら、きっとすごく簡単なパスワードだよね?

 

1111とか?

 

「にゃにゃにゃにゃ……(1111……)にゃにゃにゃんにゃ(違うみたいだにゃ)。」

 

他に簡単なパスワード?

 

9999とかかな?

 

「にゃにゃにゃにゃ……(9999……)にゃにゃにゃん。にゃにゃにゃにゃにゃんにゃん。(違う。これでもないや。)」

 

それじゃ0000かな?

 

「にゃにゃにゃにゃ……(0000……)にゃ…にゃにゃんにゃ。(にゃ……これも違うにゃ。)」

 

うーん……あとは……思い付くのは凛の誕生日とかかよちんの誕生日とかだよね?

 

うん。まずは凛の誕生日からやってみよ。

 

凛の誕生日は11月1日だから1101だね。

 

にゃんなどっかのオレンジジュース野郎が凛の誕生日を2回も間違えてみたいだけど、凛の誕生日は11月12日でも11月2日でもないならね?

 

11月1日だからね!

 

もう間違わないよーに!

 

にゃっと。今はオレンジジュース野郎に構ってる場合じゃなかったよ。

 

早くスマホのロックを解除してあのツンデレ残念セレブ姫な真姫ちゃんを呼び出してひっかいてやらなきゃ!

 

次のパスワードは凛の誕生日で1101っと…………アレ?

 

「にゃ?にゃんにゃにゃにゃ?!にゃにゃにゃにゃ?!にゃー!(にゃ?にゃんだこれ?!3回失敗したから保護モードに入ります?!ナニソレ?!イミワカンナイ!)」

 

凛が自分の誕生日の1101でパスワードを入力しようと思ってスマホの画面を覗き込むと、そこには“パスワード入力に3回失敗しましたので、機能保護モードに入ります。”って真姫ちゃん的イミワカンナイコトが書かれていました。

 

どーなってるのかわかんないけど、とにかくなんとかしようと凛はにくきゅーお手てでスマホの画面をポチっと押してみたんだけど、ぜんぜん反応しなくなっちゃったんだ。

 

「にゃんにゃ?!にゃんにゃにゃにゃにゃにゃんにゃ?!(なんで?!なんで反応しなくなっちゃったの?!)にゃ!にゃ、にゃにゃんにゃにゃんにゃにゃ“にゃにゃにゃんなにゃにゃんにゃんにゃにゃにゃにゃにゃん、にゃにゃんにゃにゃにゃーにゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃんにゃにゃん”にゃっにゃにゃにゃ!(あっ!そ、そう言えばかよちんが“パスワード3回間違うと、保護モードに入って指紋認証じゃなきゃ開けなくなるからね”って言ってにゃ!)」

 

どーしよう。

 

凛、パスワードの入力3回違えちゃったよ?!

 

これってもう指紋認証じゃなきゃロック解除できないんだよね?!

 

指紋認証でロック解除できないからパスワードでロックを解除しよーとしたのに!

 

「にゃにゃんにゃにゃんにゃにゃにゃにゃにゃにゃん……。(これじゃもう電話して真姫ちゃんを呼び出せないよ……。)」

 

せっかく真姫ちゃんをにゃんにゃんくろーでひっかいてごめんなさいさせよーと思ったのに……。

 

こんなハズじゃなかったんだけど……

 

ねぇかよちん……パスワードぜんぜん簡単じゃないよ…。

 

※ちなみに正解のパスワードは“2525”です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うにゃ……。(うにゃ……)。」

 

指紋認証もパスワードもダメならスマホで真姫ちゃんを呼び出すのは諦めるしかないにゃ。

 

こうなったら直接あのツンデレ残念セレブ姫のツンデレラ城に乗り込んでぎにゃ!ってひっかいてやるにゃ!

 

真姫ちゃんひっかいて泣かせてごめんなさいさせて…………そのあとはどーしよう。

 

今さらだけど今の凛ってネコさんなんだよね?

 

ネコさんは大好きだけど、このままネコさんから元に戻れなかったら……。

 

「凛!アンタさっきからナニにゃーにゃー騒いでんのよ!ちょっと!凛!」

 

凛がネコさんから戻れなかったらどーしようって暗い気持ちになっちゃっていたら、階段の下の方からおかーさんの声がしました。

 

おかーさんはにゃーにゃー騒いでるって言うけど、騒がずにはいられないよ。

 

だってネコさんになっちゃったんだよ?

 

「凛!聞こえてんのー?返事しなさい!凛!もう!あの子はまたバカな夢見てとか寝ぼけてとかでにゃーにゃー騒いでんのかしら?」

 

これが夢ならどれだけ良かったことか…。

 

「ほら!凛!いい加減に起きなさいよ!朝ごはんももうできてるわよ!」

 

おかーさんの朝ごはん…。

 

お腹減ったにゃ。

 

朝ごはん食べたいにゃ。

 

食べたいけど……ネコさんじゃお箸は持てないにゃ。

 

「凛!!!あー!もう!こうなったら叩き起こしてやるわ!」

 

たたき起こさなくても凛はもう起きてるよ。

 

ただネコさんになっちゃってるけど。

 

…………にゃにゃ?

 

この状況ってヤバくないかにゃ?

 

凛ってネコアレルギーだから、もし凛のお部屋に知らないネコさんがいたら、勝手にお部屋に入り込んだノラネコさんだと思うよね?

 

ノラネコさんが凛のお部屋にいたりしたら、おかーさんはネコアレルギーの凛のためにノラネコさんを追い出すよね?

 

……………………今の凛はネコさんだから……………………。

 

「凛!」

 

ヤ、ヤヴぇにゃ!

 

追い出されるだけならまだいいけど!もし!もしもおかーさんがネコさんになった凛を保健所なんかに連れていったら!

 

ぬっ殺されるにゃ!

 

に、逃げなきなゃ!

 

早くここから逃げなきゃ!

 

でもどこから逃げよう?!

 

ドアから?は、おかーさんが来てるからムリだよ!

 

ってかあんなに高いトコにあるドアノブをガチャってするのはいくら身体能力がマシマシでも、仔ネコさんボディな今の凛にはふかのーだにゃ!

 

他にどこか逃げられるトコは?!

 

どこか!うにゃ!窓にゃ!

 

窓から逃げればいいんだよ!

 

「開けるわよ!」

 

急ぐにゃ!

 

「うにゃぁぁぁぁぁ!!!!!(とぉぉぉぉぉぉう!!!!!)」

 

凛は迫り来るおかーさんから逃げるために、凛のお部屋の窓から脱出しようとベッドの上から窓に向けてジャンプしたにゃ!

 

「にゃ♪にゃにゃにゃんにゃん♪にゃ!にゃにゃにゃにゃ!にゃにゃ?!にゃにゃにゃにゃん?!(よっと♪着地成功だにゃ♪よし!逃げるにゃ!アレ?!ま、窓が開かない?!)」

 

にくきゅーお手てで窓を開けようとしたんだけど、窓がぜんぜん開かないよ?!

 

なんで?!

 

あっ!

 

「にゃにゃにゃんにゃにゃにゃん!(カギかかってるし!)」

 

ドちくしょー!だにゃ!

 

こうなりゃヤケにゃ!

 

もう1回!

 

「にゃぁぁぁぁぁぁぁんにゃ!(じゃぁぁぁぁぁぁぁんぷ!)」

 

凛は窓のカギを開けるために、もう1回気合いを入れて飛び上がったにゃ!

 

全身のバネをしならせた凛の渾身のジャンプは…。

 

「にゃっにゃ!にゃにゃにゃにゃ!にゃにゃにゃんにゃん!(やった!届いた!このままカギを開けて!)」

 

窓のカギまでちゃんと届いたよ!

 

あとはこのカギを開けて外に逃げれば!

 

「うにゃっ!にゃ!にゃん!(えいっ!おっ!あいた!)」

 

凛は窓のカギをえいっ!って開けて、そのままにくきゅーお手てでいっしょーけんめいに窓をがらがら開けることに成功したよ!

 

流石は凛だね!

 

凛はヤればできる子なんだよ!

 

今は仔ネコさんボディだからできる仔ネコだけどね!

 

「凛?アンタにゃーにゃーにゃーにゃーナニやって……は?ネコ?!なんで凛の部屋にネコがいんのよ!こら!ネコ!うちの凛はネコアレルギーなんだから部屋に入っちゃダメよ!」

 

凛が無事に窓を開けてにゃん♪ってドヤ顔していると、ついにお部屋のドアをガチャって開けておかーさんが凛のお部屋に入ってきたにゃ!

 

「にゃ?!にゃーにゃん?!にゃにゃにゃーにゃ!(げっ?!おかーさん?!ヤッバイにゃ!)」

 

おかーさんは凛のお部屋を見回すと、窓にいる仔ネコさんな凛を見つけて“こら!”って言ってきたにゃ!

 

“こら!”って言ってるわりにはあんまり怒ってないみたいだけど、このままおかーさんに捕まったらどーなるかわかんにゃいにゃ!

 

「にゃにゃにゃにゃんにゃにゃ!(とにかくずらかるにゃ!)」

 

自由への窓はもう開かれてるにゃ!

 

にゃんかかなーり高いけど……

 

「にゃんにゃーにゃ!にゃにゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃにゃにゃん!!!(だいじょーぶ!今の凛ならイケるよ!!!)」

 

「ちょっ!そんな高い所から飛び降りるつもりなの?!止めなさい!いくらネコでも危ないわよ!ほら!いじめないからこっち来なさい!」

 

「にゃーにゃにゃにゃにゃにんにゃにゃにゃにゃにゃん!にゃーにゃんにゃにゃにゃにゃっ!(そーはイカのキ○タマだにゃ!甘い言葉にはだまされにゃいにゃ!)」

 

凛は差しのべられたおかーさんの手を拒絶して、意を決して窓から……

 

「あ!」

 

「にゃぁぁぁぁぁぁぁん!!!(にゃぁぁぁぁぁぁぁん!!!)」

 

飛び降りたにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ま、間に合った!凛ちゃん生誕祭に間に合わないかと思ったけどなんとか間に合いました!
凛ちゃんの誕生日を11月12日と勘違い→11月2日に更に勘違いしておりました。
とにもかくにもなんとか間に合って良かったです。

次回更新は本編はいつも通りに月曜日のお昼頃を、絵里さん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃にそれぞれ更新予定となっております。
凛ちゃん生誕祭特別編につきましては、完成次第更新させていただきます。
そろそろ本編のストイックも心許ないですね。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!凛ちゃん!


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2017 星空凛生誕祭特別編「わがはいはりんである。 ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

好きなポケモンはキノガッサなQooオレンジでございます。

本日は凛ちゃん生誕祭特別編の最終回になります。
何時もより長めで尚且つ何時もよりグダグダでございます。


それでは 2017 星空凛生誕祭特別編「わがはいはりんである。 ②」 はじまります。



























「にゃにゃ。にゃにゃにゃにゃんにゃん…。(うーん。おかーさんから逃げ出せたのは良かったけど、これからどーしよっか?)」

 

前回、忌々しいとりにこコンビのネコカフェモフモフ話を聞いちゃって、ネコさん大好きなのにネコアレルギーでネコさんをモフれないけどどーしてもネコさんをモフりたくなっちゃった凛は、“不可能を可能にする”がキャッチコピーな西木野製薬を率いる真姫ちゃんにお願いして、凛のネコアレルギーを治すクスリを作ってもらいました。

 

そんな真姫ちゃんwith西木野製薬に作ってもらったネコアレルギー完治薬“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”を飲んでナゼかネコさんになっちゃった凛は、おかーさんの魔の手?から逃げ出すためにお部屋の窓から決死の大ジャンプを慣行したんだよ。

 

2階の窓から飛び降りるのなんてかなーり怖かったけど、このネコさんボディは凛が思っていたよりもずっと高性能だったんだ。

 

2階の窓から飛び降りて、にゃっと空中3回転を決めて地面に簡単に着地できちゃった。

 

そんな感じで無事に脱出&着地した凛は急いでおうちから離れて、これからどーしよっか?って考え中です。

 

やっぱりげんきょーのツンデレ残念セレブ姫の真姫ちゃんをみぎゃ!っとひっかくのが先だよね。

 

ふくしゅーするは凛にあり!だよ!

 

でもここから真姫ちゃんのツンデレラ城までは遠いにゃぁ…。

 

いつもの凛ならランニングのついでに行けちゃう距離だけど、今のこのネコさん状態じゃ…。

 

それにまだ朝ごはんも食べてなかったからおなかぺこぺこだし…。

 

うん!まずはやっぱり腹ごしらえからだね!

 

腹が減っては戦ができないんだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、ゆーわけでやって来ましたかよちんのおうち!

 

かよちんならネコさんの言葉をほんやく?してくれる“ニャウリンガル”って機械を持ってるから、ネコさんになっちゃった凛の言葉もわかるはずだよ!

 

それにかよちんってとっても優しいから、ネコさんになっちゃった凛にもおいしいごはんをいっぱい食べさせてくれるよね!

 

そんなことを考えていたら、かよちんのおうちの玄関からかよちんが出てきたにゃ!

 

どーやってかよちんをおうちの中から呼ぼーかなぁ?って思ってたけど、かよちんの方から出てきてくれたにゃ!

 

ニャッハー♪こいつは幸先いいにゃ!

 

凛にも運が向いてきたにゃ!

 

にゃ!次はごはんもらうにゃ!

 

「にゃにゃにゃん!にゃにゃ!にゃんにゃー!(かよちん!かよちん!凛だよ!あのね!凛ね!お腹へったにゃ!ごはんくれにゃ!飯食わせてほしいにゃ!)」

 

「えっ?あっ!ネコさん!しかも仔ネコさんだ!うわぁ♪にゃーにゃー鳴いてかわいい♪」

 

おっと♪かよちんはネコさん化した凛のぱーふぇくとにゃんにゃんにメロメロだよ!

 

凛は罪な女だにゃ♪

 

しょーがないからあとでモフらせてあーげよっと♪

 

でもまずは腹ごしらえが先だよ!

 

凛は朝からなーんにも食べてないから腹ペコにゃんにゃんだよ!

 

ぎぶみーごはん!かよちん!腹ペコにゃんにゃんの凛にごはんくれにゃ!

 

「にゃにゃにゃんにゃにゃ!にゃん!にゃー!(かよちんにはあとで特別にモフらせてあげるからとりあえずはごはんくれにゃ!腹ペコにゃんにゃんな凛にごはん食わしてほしいにゃ!)」

 

「どーしたの?ネコさんひとりぼっち?おかーさんはいないのかな?うーん…なんだかスゴい一生懸命ににゃーにゃー鳴いてるけど…あっ!もしかしてネコさんはお腹減ってるのかな?」

 

「にゃん!(おうにゃ!)」

 

「ふふふ♪にゃん!ってなんかお返事してるみたいだね♪お腹減ってたら悲しいよね?ちょっと待っててね?すぐにネコさんが食べれそうなモノ持ってきてあげるかね。」

 

「うにゃっ!にゃん!(やった!ごはん!)」

 

かよちんは凛にちょっと待ってるよーに言うと、おうちの中へと戻っていったよ。

 

食べれそうなモノ持ってくるって言ってたから、きっと凛のためにおいしいごはん持ってきてくれるんだね!

 

ふぅー。一時はどーなるかとおもったよ。

 

でもかよちんにゃんのお陰でなんとかごはんにはありつけそうだね!

 

そうだ!もしこのまま凛がネコさんから戻れなかったら、かよちんのおうちでお世話してもらお!

 

かよちんならネコさんになった凛のこといーっぱいかわいがってくれるよ!

 

うん!我ながらイイ考えだね!

 

「ネコさん、お待たせ!ご飯持ってきたよ♪はい♪どーぞ♪」

 

凛がこのままかよちんのおうちでお世話になろうとか思っていると、玄関のドアを開けてお皿を持ったかよちんが帰ってきたよ。

 

かよちんナニ持ってきてくれたのかな?

 

今の凛はネコさんだから、立ってるかよちんが持ってるお皿の中身は見えないよ。

 

「炊き立てほかほかのおいしいおいしいご飯ですよ!」

 

お皿を持ってネコさん化した凛の前までやって来たかよちんは、しゃがんで手に持っているお皿を地面に置いてくれたんだけど…。

 

「にゃ、にゃにゃ…。(お、お米だけ…。)」

 

お皿の中は見事なまでに白一色。

 

お米だけでした。

 

「今日のお米は○○県産のブランド米“○○の○○”だよ!お水も○○県からお取り寄せした日本の名水100選のひとつ!“○○の清水”!やっぱりお米を炊くときはそのお米の産地の名水を使わなきゃね!オコメマイスターとしては基本中の基本だよね!」

 

「うにゃ…にゃにゃ?にゃん。(ねぇ…お米はおいしいそうなんだけどおかずは?お米だけは凛にはきびしいにゃ。)」

 

「あれれ?ネコさんはどうしてご飯食べないのかな?食べていいんだよ?」

 

かよちんはごはんを食べないネコさん化している凛を見て、首をかしげながらそんなことを言ってるにゃ。

 

うん。あのね、かよちん。

 

凛は味のないごはんだけもらっても食べれないよ。

 

ナニか味のあるおかずがほしいんだよ。

 

「にゃにゃ!にゃん!にゃにゃにゃ!(かよちん!おかず!おかずをぷりーず!)」

 

凛はかよちんに必死におかずもちょーだい!ってにゃーにゃーないて訴えます。

 

っていうかかよちん。

 

早く“ニャウリンガル”持ってきてよ…。

 

あれがあれば凛が凛だって伝えられるし、いろいろと説明できるのんだよ?

 

「どーして食べないんだろ…ご飯美味しいのに…あっ!そっか!そうだよね!ごはんだけじゃダメだよね!おかずもなきゃ!ネコさん!チョットマッテテェェェェェェェェ!!!」

 

真っ白なほかほかのごはんの前でうなだれながら、おかずがほしいと願っていた凛を不思議そうに見ていたかよちんだったけど、凛がナニを求めているのか気づいてくれたみたい!

 

よかった!凛のおかずがほしいって願いはかよちんに通じたみたいだよ!

 

かよちんはいつもの“チョットマッテテェェェェェェェェ!!!”を叫びながら、またおうちの中に戻っていきました。

 

今度はおかずを取りに行ってくれたんだね!

 

かよちん!おかずはできたらおさかな以外でお願いしたいにゃ!

 

凛はおさかな苦手にゃ!

 

お肉とかラーメンがいいな!

 

「はい!おかず持ってきてよ!」

 

とか言ってるうちにかよちんは両手にお皿を持って戻ってきたよ!

 

戻ってくんのはやっ!

 

「はい♪ネコさん♪おいしいごはんにぴったりのおかずだよ♪」

 

戻って来たかよちんは凛の目の前におかずの乗ったお皿を置いてくれたんだけど…。

 

「うにゃ?にゃにゃにゃ?(これがおかず?これってごはんだよね?)」

 

かよちんがおかずだよって言って凛の目の前に置いたお皿の中には、最初に出されたお皿とおんなじで真っ白ほかほかのごはんしか乗っかってませんでした。

 

「こっちのお米は○○県産の○○○○○で優しい甘味が特徴なんだよ!もうひとつの方は○○県産の新しいブランド米で○○○○○って言うんだけど、モッチリとした歯ごたえと深いうま味が最近の花陽のお気に入りなんだ!どっちもご飯にピッタリのおいしいご飯だよ!」

 

かよちんは二つのお皿のごはんを説明してくれてるけど、ぶっちゃけ凛にはおこめの違いとかわかんないよ。

 

「にゃにゃん?にゃにゃーにゃ。にゃんにゃ。(どー見てもごはんだけだよね?お米の甘味とかうま味とかどーでもいいからおかずくれにゃ。ってかごはんはおかずじゃないにゃ。)」

 

凛はごはんでごはんを食べるのはちょっと無理だよ。

 

「な、何てことを!このネコさんは何てことを言うでしょーか!ごはんはおかずじゃないですってぇぇぇぇぇぇ!!!ふ、ふじゃけんにゃぁぉぉぁぁ!!!ごはんはおかずです!おかずはごはんなんです!ネコさん!花陽はネコさんをそんなネコさんに育てた覚えはありません!!!」

 

凛がごはんはおかずじゃないって言ったとたんに、かよちんはぷるぷると震えながら怒り出しちゃいました。

 

怒り出しちゃったかよちんを見て、凛は大事なことを忘れていたのを思い出しました。

 

「にゃ…。にゃにゃ。(あぁ…そうだったよ…。かよちんはこーゆーヤツだったよ…。ごはんをおかずにごはんを食べるヤツだったよ…。はぁ…かよちん…とりあえず凛はかよちんに育てられた記憶はねーにゃ。あとなんでごはんはおかずじゃないってとこだけ理解できるにゃ?ニャウリンガルは使ってないのに。)」

 

そう…凛は忘れていたんだよ…かよちんが米狂いのオコメスキーだってことを。

 

「こうなったらネコさんを1日3食お米を摂取しなきゃ死んじゃう身体にしちゃいます!さぁ!口を開け!ネコ!!!まずはこのお米を無理矢理にでも詰め込んでやります!!!」

 

「ぎにゃ?!みにゃ!にゃ!!!(ぎにゃ?!かよちんのオコメスキースイッチが入っちゃった!このままじゃヤベェにゃ!とにかく逃げなきゃ!)」

 

かよちんは片手にごはんが盛られたお皿を持って、もう片方の手をわきわきさせながら凛に迫ってきました。

 

かよちんのあの目!ことりちゃんが黒化したときみたいにハイライトが消えて完全に逝っちゃってるヤバいときの目だよ!

 

このままかよちんに捕まったら凛はお米だけを食べさせられ続けて大変なことになっちゃうよ!

 

凛はまるでことりちゃんみたいにヤバい状態で逝っちゃってる目でネコさん化した凛に迫っくるかよちんに、思わず身の危険を感じちゃって、大変なことになる前に逃げることにしたよ!

 

「にゃんにゃんにゃーん!(逃げるが勝ちだにゃ!)」

 

「あっ!逃げた!待ちなさい!こめたろー!ごはんを食べなさい!!!」

 

おいまて!米狂い!“こめたろー”ってなんだ!“こめたろー”って!!!

 

それってオスにつける名前だよ!

 

凛は女の子…今はネコさんだからメスだにゃ!

 

ってかオスでも“こめたろー”はないにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃ…。(ひでぇ目にあったにゃ…。)」

 

かよちんにオコメスキーに調教されそうになった凛は、おこめ片手に迫ってきたかよちんから猛ダッシュで逃げ出したにゃ。

 

暴走状態のかよちんってことりちゃんの黒化状態のときみたいに真姫ちゃん的イミワカンナイことをしてくるからあぶねぇーにゃ。

 

あのままかよちんに捕まっていたら凛は今ごろは……。

 

凛はオコメスキーなかよちんは大好きだけど、自分がオコメスキーになるのは勘弁だよ。

 

だって凛はラーメンスキーだもん♪

 

「にゃ。うにゃ…。(かよちんから逃げ出せたのはよかったけど、結局ご飯食べ損ねたよ…。はぁ…お腹減ったなぁ…。)」

 

「あ♪こねこさんがいますぅ♪」

 

「うにゃ?にゃ!(うにゃ?あっ!ことりちゃん!)」

 

きょーふのオコメスキー化調教計画を発動したかよちんから逃げ出した凛が、お腹が減ったなぁ…とか考えながらとぼとぼ歩いていると、後ろから聞きなれた声が…ことりちゃんの声が聞こえてきました。

 

凛がその声に反応して後ろを振り向くと、そこにはいつも通りのふわふわしたかわいい服装(たまには凛もあんなかわいいお洋服着てみたいなぁ…)でやっぱりふわふわした雰囲気をした凛達チーム“μ's”の衣装担当兼プッツン砲撃娘なことりちゃんがいました。

 

「や~ん♪あのこねこさん…」

 

「にゃ!にゃにゃにゃ!にゃ…(そうだ!ことりちゃんならかわいいモノ好きだから超絶ぷりてぃなネコさん化した凛に…。)」

 

「…おいしそうかも♪うふふ♪き~めた♪今夜はねこさんの丸焼きにしよっ♪」

 

ごはん食べさせてくれ………おいまて!プッツン砲撃娘!

 

なんって言いやがった!

 

おみゃーはなんって言いやがったにゃ!

 

まさか喰うとか…

 

「味付けはシンプルに塩コショウだけでいいかな♪」

 

言ってたにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

やっぱりことりちゃん喰うって言ってたにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ぎにゃぁぁぁぁ!!!!!(みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ねぇ!喰うつもり?!喰うつもりなの?!ことりちゃん!凛のこと喰うつもりなの?!ってかネコさんは食べちゃダメだよ!)」

 

「毛皮は海未ちゃんにお願いして三味線にしても~らお♪」

 

「ぎにゃぁぁぁぁぁ!!!!(しなくていいにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)」

 

そーだよ!そーだったよ!

 

ことりちゃんもヤベェんだにゃ!

 

さっきの覚醒オコメスキーなかよちんよりもヤベェんだよ!

 

こいつが音ノ木坂で大流行してるヤベェ病気な狂鳥病の元凶なんだよ!

 

ダメだよ!このままことりちゃんに捕まったら凛はぬっ殺されて喰われて毛皮は三味線だよ!

 

仲間に喰われるとか人として(今はネコさんだけど!)サイテーの死に方だよ!

 

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(さっきのかよちんよりヤベェにゃ!ぬっ殺されて喰われて三味線にされるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)」

 

に、逃げるにゃ!

 

にゃんか今日は逃げてばっかりだけど逃げるにゃ!

 

逃げなきゃ今回はガチでヤベェにゃ!

 

まださっきのかよちんのオコメスキー化計画の方がマシだったよ!!!

 

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(覚えてろだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみ凛がことりちゃんから逃げ出したあと…

 

「あれ?こねこさん逃げちゃった?や~ん♪丸焼きとかじょ~だんなのに~♪」

 

なんてことを言っていたらしいにゃ。

 

丸焼きとかおみゃーが言うと冗談に聞こえにゃいんだにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃ…。にゃん…。(はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…ふぅ…。なんとか逃げ切れたよ…。)」

 

最近はすっかり音ノ木坂の恐怖の大王が定着してきてることりちゃんから、全力疾走で命からがら逃げ出した凛だったけど…。

 

「あ。凛ちゃんやん?こんなトコでネコさんになってナニしとるん?」

 

今度は希ちゃんに出くわしました。

 

こんなトコでネコさんになってナニしとるん?って、凛は真姫ちゃんにハメられて(被害妄想)、かよちんに調教されそうになって、ことりちゃんに喰われそうになったんだにゃ。

 

今日だけでどれだけひどい目にあったことやら…。

 

うにゃ?にゃにゃ?うにゃにゃにゃ?そー言えば希ちゃん…さっき凛のこと凛って呼ばなかった?

 

今の凛ってネコさんになってるから、凛だってわかんないハズなんだけど…?

 

「むふふ♪そんなんスピリチュアルパワーのお陰に決まってるやん♪」

 

「……にゃ…うにゃ…。(……決まってるやん♪って…気にしたらにゃんか色々と負けにゃんだよね、きっと…。)」

 

「負けてもえぇ~んよ?」

 

今年に入ってからにゃんか色々とありすぎて、凛は悟ったんだよ。

 

完全無欠の生徒会長は実はドMだったり、ふわふわぷわぷわな先輩は鬼畜だったり…。

 

他にもアホの極みとかなんか残念な大和撫子とかやっぱり残念なツンデレセレブ姫とか。

 

ヤツらと付き合うにはある程度の諦めが必用にゃ。

 

そらにゃんとにこちゃんも遠くを見ながらにゃんかおんなじよーなこと言ってたにゃ。

 

「凛ちゃんもなんや大変やねぇ~。」

 

にゃにひと事みたいに言ってるにゃ!

 

おみゃーも元凶の1人だにゃ!

 

「うにゃ!にゃにゃ!にゃん!(そんなことよりも!希ちゃん!凛はお腹減ったにゃ!にゃんか食べさせて欲しいにゃ!)」

 

なんかいろいろと釈然としないけど、希ちゃんが凛のにゃんにゃん語を理解してくれるならスピリチュアルパワーでもサイコパワーでもなんでもいーよ!

 

とにかく凛は腹が減ってペコペコにゃんだよ!

 

ここはひとつネコさん化してる凛のにゃんにゃん語を理解できるっぽい希ちゃんにお願いしてにゃんか食べさせてもらお!

 

「うにゃ?にゃにゃ?(って、希ちゃん?ナニやってるの?)」

 

凛が希ちゃんにナニか食べさせてってお願いしてると、希ちゃんはいつのまにか地面に変な絵?図形?を描いていました。

 

丸の中に三角?とか四角とかお星さまとか?

 

あと変な文字みたいなのがいっぱい?

 

なんだろ?コレ?

 

「凛ちゃんは気にしないでえぇ~よ♪ただの使い魔契約の魔方陣やから♪」

 

「うにゃ?(つかいまけーやく?)」

 

「そ♪使い魔契約♪なぁ凛ちゃん?うちと契約してうちの使い魔にならへん?そ~すれば三食ばっちりご馳走してあげるよ?(もっとも三食ばっちりご馳走する変わりにたっぷりお仕事してもらうんやけどね♪むふふふふ♪)」

 

希ちゃんはそんなこと言いながら、見るからにナニか企んでるよーに凛を見てニヨニヨしてるにゃ。

 

あのニヨニヨは希ちゃんがヤベェときのニヨニヨだよ。

 

契約とかなんとか言ってたけど、こいつはにゃんかヤバいにおいがプンプンしやがるにゃ。

 

このままじゃ絶対にヤバいにゃ。

 

本日4回目のヤベェにゃ!だにゃ。

 

「うにゃ!にゃにゃにゃにゃん!(希ちゃん!凛は用事を思い出したからまた今度だにゃ!)」

 

凛は本能的に希ちゃんがヤベェこと企んでると感じて、いまだにニヨニヨしてる希ちゃんに背を向けてまたまたダッシュで逃げることにしたにゃ。

 

「あ!逃げた!凛ちゃん!ちょい待ってや~!うちと契約して面白おかしく魔法少女っぽいことしよ~やん♪」

 

「うにゃ!にゃ!(待ってたまるか!だにゃ!)」

 

「むぅ。凛ちゃんは相変わらず勘のいいネコさんやなぁ。コレが噂の野生の勘ってヤツなんやろか?」

 

走り出した凛の後で希ちゃんがまだナニか言ってるけど、振り返っちゃダメだにゃ。

 

振り返ったらきっと怪しいスピリチュアルパワーで捕まってひどい目にあうにゃ!

 

「うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(腹減ったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!)」

 

にゃんかほんとーに今日は逃げてばっかりだよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら?凛にそっくりなかわいい仔猫ね。凛みたいに首輪と荒縄がよく似合いそうだわ♪」

 

「みぎゃ?!(今度はドMが出やがったにゃ?!)」

 

「うふふ♪可愛い可愛いノラネコさん♪貴女をうちに連れて帰って、私がたっぷりと虐げられる快楽を教えてあげるわ♪さぁ♪いらっしゃい♪♪♪」

 

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(こっちくんな!ドM!!!動物虐待反対だにゃぁぁぁぁ!!!!本日5回目の逃走ダッシュだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ!ネコさんだ!」

 

「にゃ、にゃぁ…。(ドMから逃げ切ったら今度はアホが来やがったにゃ…。)」

 

希ちゃんから逃げた先で遭遇したネコさんをドMに改造しようとかアホなこと考えていた絵里ちゃんからまたまたまたまたネコさんまっしぐらで逃げ出した凛は、今度はアホ…じゃなくて穂乃果ちゃんと会ったにゃ。

 

ヤベェ連中からあちこち逃げ回ってたら、いつのにか穂乃果ちゃんのおうちの和菓子屋さん“穂むら”の前まで来ていたんだね。

 

「ネコさんなんか疲れてるね?だいじょーぶ?あっ!そうだ!つきたてあつあつのお餅があるんだ!ネコさん!このお餅食べて元気だして!」

 

穂乃果ちゃんはヤベェ連中から逃げるために走り回って疲れちゃったネコさん化した凛を見て、心配してくれたにゃ。

 

穂乃果ちゃんはアホだけと優しいにゃ…。

 

優しいけど…ネコさんにお餅食べさせようとかやっぱりアホだにゃ…。

 

「うにゃ?みにゃぁ…。(ネコにお餅はヤベェんじゃにゃーのかなにゃ?喉に詰まるにゃ。でも腹減ったにゃ…。ナニか食べないとヤベェにゃ…。)」

 

「ほら!穂むらのつきたてのあつあつのおいしいお餅だよ!ネコさん!食べて!食べて!」

 

穂乃果ちゃんが差し出してくれたお皿には、確かにつきたてのアツアツのお餅がのってたんだよ。

 

そう。アツアツのお餅が…。

 

「うにゃ。にゃにゃん。(そー言えばネコさんはアツアツは無理にゃ。だって猫舌だし。)」

 

お餅食べたいけどあんなにアツアツじゃ無理だよ…。

 

凛がネコさんじゃなかったららくしょーなのに…。

 

「うにゃぁ…。にゃぁ…にゃにゃにゃん…。(見てると余計にお腹減るから凛はもう行くよ…。はぁ…お腹減ったなぁ…。)」

 

「あれ?ネコさん?行っちゃうの?おーい!ネコさーん!お餅食べなよー!穂むらのお餅はおいしーよー!」

 

そんな穂乃果ちゃんの声に見送られて、凛の旅は続くにゃ…。

 

次はどーなることやら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ノラネコ?なんか弱ってるわね。」

 

お餅を諦めて穂乃果ちゃんのとこからとぼとぼと離れた腹ペコにゃんにゃんな凛は、今度は黒髪ツインテ合法ロリっ子なにこちゃんに出会ったんだよ。

 

「にゃ!にゃにゃにゃん!(あっ!にこちゃん!)」

 

このとき、にこちゃんの顔を見た凛はピンと来たんだ!

 

そう!にこちゃんならさっきまでの非常識の塊のヤベェ連中と違って、“にこにこにー”とか痛い言動をのぞけば常識の塊なんだよ!

 

常識の塊なにこちゃんなら…きっと腹ペコにゃんにゃんで弱ってるネコさん化した凛においしいご飯を…

 

「ノラネコみたらまずは保健所に連絡ね!」

 

もらえねぇーし!

 

ってか保健所?!なんでいきなり保健所?!

 

「うちの妹達がこのノラネコにひっかかれて変な病気を貰ったらたまったもんじゃないからね!」

 

凛はひっかいたりしないよ!いいネコさんだよ!

 

「保健所に連行されても、運が良かったら里親が見つかるわよ。」

 

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(運が悪かったらぬっ殺されるにゃ!保健所行きはイヤだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凛は逃げたよ。

 

保健所には絶対に連行されたくないからとにかく逃げたよ。

 

そんな本日6回目の逃走の果てに、身も心もすっかりボロボロになっちゃった凛は、疲労と空腹のせいでもうふらふらだよ…。

 

さっきから少しでも体力を回復させようと、ヤベェ連中に見つからないで安全に休めそうな場所を探してるんだけど、にゃんかもう今の凛にはどこが安全な場所なのかわかんないよ…。

 

保健所に連行されるかもって思ったら、とにかく怖くて怖くて夢中で走り回ったからここがどこかもわかんないし。

 

にゃんか見覚えがあるおっきな和風のお屋敷があるから、ここが音ノ木坂なのは確かなんだけど…。

 

「うにゃ…。(疲れたよ…歩けないよ…凛はにゃんかもうダメかもしれないよ…。)」

 

ふらふらしながらがんばって歩いていたんだけど、凛はとうとう体力の限界を迎えてポテっと倒れちゃちゃいました。

 

コンクリートの地面が冷たいにゃ…。

 

お空は…にゃんか曇ってきてるにゃ…。

 

雨…降るのかなぁ…。

 

濡れるのはイヤだなぁ…。

 

うにゃ…にゃんか凛は眠くなってきたよ…。

 

パトラッシュ…。

 

凛…もう眠いよ…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ!た、大変です!家の前に仔猫が倒れていますよ!大丈夫ですか!しっかりしてして下さい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃ……にゃ……。(にゃ……にゃんかあったかいにゃ……。)」

 

体力の限界で行倒れたはずの凛が、心地よいあたたかさの中で目を覚ますと、そこはなんだかどこかで見たことのあるお部屋の中でした。

 

「うにゃ…にゃ?(ここって…どこだろ?)」

 

「あっ!良かった!目を覚ましたのですね!」

 

「うにゃ?にゃ!にゃにゃにゃん!(うにゃ?あっ!海未ちゃん!)」

 

声のする方を振り向くと、そこには音ノ木坂の残念スナイパーな海未ちゃんがいました。

 

そっか…凛は海未ちゃんに助けられたんだね…。

 

「覚えていますか?貴女は私の家の前で倒れていたのですよ?」

 

「うにゃ?(海未ちゃんのおうちの前?)」

 

にゃ。どっかで見たことある和風のお屋敷だと思ったら、海未ちゃんのおうちだったんだね。

 

「貴女が私の家の前で倒れていたのも何かの縁。行く宛が無いのならばこのまま私の家で暮らしませんか?」

 

海未ちゃんはネコさん化してる凛の頭を優しくナデナデしながら、このままここで暮らしませんか?って言ってくれました。

 

ヤベェ連中に追い回されて身も心もボロボロな凛は、海未ちゃんのその優しい言葉が嬉しくて嬉しくて…。

 

「にゃ!うにゃにゃん!(うん!凛は海未ちゃんのおうちの子になる!)」

 

もう凛はこのままネコさんから戻れないかもしれない。

 

だから優しい海未ちゃんと一緒に…

 

「では早速…ほのか!」

 

「うにゃ?!にゃにゃ?!にゃんにゃ?!(ほのか?!なんでほのか?!)」

 

「なんですかほのか!そのなんでほのか?!って顔は!」

 

イヤイヤイヤイヤ!海未ちゃんなんでネコさんの表情がわかるの?!

 

「全て日々の修練の賜物です!」

 

うわぁ…イミワカンナイ。

 

それににゃんかまたこっちの考えてることムダに読まれてるし!

 

希ちゃんならスピリチュアルパワーがあるからわかりたくないけどわかるけど、海未ちゃんの場合はなんでネコさん化してる凛の考えてることわかるの?!

 

“しゅーれんのたまもの”とか言ってたけど、しゅーれんすればネコさんの考えてることわかるよーになるの?!

 

なら凛のこと凛って気づいてよ!

 

凛は“ほのか”なんて穂乃果ちゃんからホノカちゃんを引っこ抜いた時に残るアホの方みたいな名前じゃないよ!

 

凛は凛だよ!

 

「いいですか!今日から貴女のお名前は“ほのか”です!なんだか微妙にアホっぽいので“ほのか”です!いいですかほのか!貴女が我が家の一員になると言う事は、ほのかは今日から園田流の一員になると言う事です!」

 

なんないよ!園田流って真姫ちゃんが人間辞めちゃった動きができるよーになったきっかけだよね!

 

海未ちゃんとこの園田流のせいで真姫ちゃんが鉄砲の弾を包丁で斬るとかやっちゃうイミワカンナイ生き物になっちゃったんだよ!

 

凛は今はネコさんだけど人間辞めたくないよ!

 

「まずはその姿勢を正す所から始めますよ!ほらほのか!猫背をしゃんと伸ばして正座をしなさい!姿勢を正しなさい!」

 

「うにゃ!にゃにゃ!(ネコさんに猫背をただしなさいとかむちゃ言うにゃ!ネコさんは猫背だからネコさんなんだにゃ!それにネコさんはヒトみたいな正座なんてできないよ!)」

 

「挑戦する前から諦めるとは何事ですか!成せばなります!さぁ!足を曲げて…」

 

そんなむちゃぶりをしてきやがる海未ちゃんはネコさん化してる凛のおひざの辺りを無理やり曲げようとしやがったにゃ!

 

「ぎにゃぁぁぁぁ!!!!(痛い!痛いよ!)」

 

「なかなか曲がりませんね…一度膝の間接を外してみましょうか?」

 

あ。ダメだ。

 

コイツもヤベェ連中の1人だ。

 

そうとわかればやることは1つだけだよね!

 

そう!ヤベェやつからは…

 

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!(逃げるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)」

 

「あっ!逃げた!こら!待ちなさい!ほのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

なりふり構わず逃げるのが1番だよ!

 

「止まりなさい!ほのかぁぁぁぁ!!!!!」

 

絶対にイヤだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うにゃ…。(あ…雨…降ってきちゃった…。)」

 

間接を外して無理やり正座をさせようとか怖いことを考えてた海未ちゃんからも逃げ出した凛を待っていたのは、雲におおわれた灰色の空から降ってくる冷たい雨でした。

 

「にゃ……。(ボロボロのドロドロ…お腹はペコペコ…足は痛いし…にゃんかもうダメっぽいにゃ…。)」

 

海未ちゃんのところで少しだけ回復した体力も、全力で逃げ出したせいでまたすっからかんになっちゃったし…。

 

さっきはから降ってるこの冷たい雨のせいで、どんどん寒くなってきてるし…。

 

「にゃ…。(もしかしたら……凛はこのまま…死んじゃうのかな…。)」

 

“死”

 

16年間生きてきて初めて自分が死ぬかも知れないって考えたら…凛はすごく怖くなりました。

 

「うにゃ…。(やだよ…死にたくないよ…凛はまだ死にたくないよ…。まだ凛は…。)」

 

“死”を意識した瞬間、凛の脳裏によぎったのは大好きな人たちの顔…。

 

おかーさんとおとーさん。

 

おねーちゃんとちぃねーちゃん。

 

かよちんに真姫ちゃん。

 

穂乃果ちゃんにことりちゃんに海未ちゃん。

 

絵里ちゃん、希ちゃん、にこちゃん。

 

凛の大好きな、とても大切な人たち…。

 

そして…。

 

「みにゃぁ…。(助けて……そらくん…。)」

 

初めて好きになった男の子…そらくん…。

 

「にゃぁ…。(このままみんなに会えなくなるのはイヤだよ…。)」

 

こわい。

 

みんなに会えなくなるのがこわい。

 

こわい。

 

死んじゃうのがこわい。

 

こわい。

 

こわい。

 

こわい。

 

こわい。

 

こわい。

 

「うにゃぁ…。(こわいよぉ…。)」

 

どんどん強くなってくる雨に打たれながら、凛は寒さと恐怖で震えが止まりませんでした。

 

「にゃぁ…。(こわいよぉ…。)」

 

そしてだんだんと意識が遠のいてきて…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?捨て猫か?」

 

凛は意識を失う間際に、そんな声が聞こえたような気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………にゃ…………。(…………いいにおいがする…………。)」

 

寒さと恐怖で震えながら意識を失った凛は、はなをくすぐるような甘いにおいの中で目を覚ましました。

 

「にゃ…?(あったかい…ここって天国なのかな?)」

 

なんだか天国って毛布みたいにモフモフだなぁ…。

 

あれ?毛布…?

 

「にゃ?!(天国が毛布なワケないにゃ!ここどこにゃ?!)」

 

そんなセルフ突っ込みで完全に目を覚ましました凛は、顔をあげて辺りをきょろきょろしちゃいます。

 

凛が目を覚ましした場所は…

 

「よう、チビ猫。目が覚めたか?」

 

「うにゃ?!(そらくん?!)」

 

そらくんのおうちでした。

 

「ホラよ。とりあえずは飲んどけ。」

 

そらくんはそんなことを言いながら、モフモフの毛布の中で目を覚ましました凛の目の前に、1枚のお皿を置いてくれました。

 

「変なもんじゃねぇから安心しろって言ってもわかんねぇよな。猫だし。」

 

お皿の中をのぞいてみると、そこには甘いにおいのする白い液体が入ってました。

 

これって牛乳…かな?

 

「ほら、飲め。ちゃんとチビ猫用のミルクだから大丈夫だぞ。」

 

そー言えばネコさんっていつも凛たちが飲んでる普通の牛乳ってダメなんだよね?

 

消化できないモノがあるって聞いたことがあるよ。

 

「……飲まねぇな…。このチビ猫、拾ったときかなりボロボロだったから虐待されて人を警戒してんのか?」

 

にゃ?凛は虐待はされてないよ?

 

ヤベェ連中におこめを無理やり食べさせられそうになったり、捕まってネコさん丸焼きにされそうになったり、変な契約をされそうになったり、荒縄で縛られてドMに調教されそうになったり、できたてアツアツのお餅をすすめられたり、保健所に連絡されそうになったり、間接を外されて無理やり正座されそうになったりとか、そんなひどい目にあわされただけだよ。

 

………にゃんかこれってやっぱり虐待にゃんじゃにゃいのかな?

 

「困ったな…このまま何にも飲まねぇ食わねぇなら、やっぱり病院に連れてった方がいいのか?」

 

あっ、だいじょーぶだよ!

 

すぐに飲むから!

 

凛はお腹はペコペコにゃんにゃんだもん♪

 

「うにゃ。(いただきますにゃ。)」

 

凛はさっそくお皿の中のミルクをペロッとひと舐めしてみます。

 

「にゃ♪(あっ♪おいしい♪)」

 

口のなかに広がる甘いミルクは、なんだかヘトヘトに疲れきっていた凛を癒してくれてるよーな気がしました。

 

お腹がペコペコにゃんにゃんの凛は、お皿の中の仔猫用ミルクをガブガブ必死になって飲んじゃいます。

 

だってここがそらくんのおうちなら、早く飲まなきゃまたヤベェ連中が来るかもしれにゃいにゃ。

 

そーなったら凛はまた逃げなきゃダメだもん。

 

「おっ!飲んだ!ってかイイ飲みっぷりだな!」

 

そりゃもー今の凛はお腹ペコペコにゃんにゃんだからね!

 

イイ飲みっぷりなのも当たり前だよ!

 

「にゃ!(ごちそうさまだよ!)」

 

凛はあっという間にお皿の中の仔ネコさん用のミルクを全部飲んじゃいました。

 

にゃんかミルク飲んだだけなのにお腹いっぱいなったよ!

 

今の凛は仔ネコさんだからかな?

 

いつもならラーメン5杯はペロリなのにね?

 

「それだけ飲めれば大丈夫そうだな。」

 

「にゃん♪(おうにゃ!ばっちりお腹いっぱいだにゃ♪)」

 

「元気になって良かったよ。」

 

そらくんは凛の頭をそっと撫でながら、すごく優しい顔で良かったって言ってくれました。

 

なんかちょっと意外かも。

 

そらくんってこんな優しい顔もするんだね。

 

普段はチンピラ全開だけど実は優しいっていうのは知っていたけど、そらくんっていつも苦笑いとか困った顔とかばっかりだから。

 

まぁ困らせて苦笑いの原因作ってるのっていつも凛たちなんだけどけね。

 

「ほら、飲んだら寝るぞ。」

 

寝るぞって……げっ!もう1時?!

 

どーりでにゃんか眠くなってきたわけだよ!

 

「にゃーん。(はーい。)」

 

今日はそらくんのおうちにお泊まりだね♪

 

一緒におやすみなさいするけど、凛にえっちなことしちゃダメだよ?

 

にゃーんて、今の凛はネコさんだからそんなことないよね。

 

「にゃん。(おやすみ、そらくん。)」

 

にゃんだかんだで今日は大変だったよ。

 

ほんとに大変だったよ。

 

凛はネコさんがこんなに大変だなんて知らなかったな…。

 

お気楽なネコさん生活も悪くないなんて思ったこともあったけど、やっぱり凛は凛に戻りたいな…。

 

もしも…もしもこのまま…凛がネコさんから戻れなかったら……どうしよう。

 

ねぇ?そらくん…。

 

そのときは…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オイ!アホ猫!起きろ!てめぇはなんで俺のベッドで寝てんだ!しかも全裸で俺を抱き枕にして!」

 

「うにゃ?!び、びっくりした!にゃんだよ!朝から大きな声だして!」

 

凛がにゃんかいいにおいがする抱き枕にぎゅーってしながらすやすや寝ていたら、耳元でそらくんに大きな声で起こされちゃいました。

 

かわいい仔ネコさんを大きな声で起こすなんてひどいよね!

 

「ネコさんいじめちゃメッなんだよ!」

 

もう。朝からネコさんな凛に大きな声で怒るなんてほんとにメッ!だよね。

 

でもこの抱き枕…いいにおいだにゃぁ♪

 

コーヒーのにおいかな?

 

ふふ♪こんなにいいにおいなら、凛もたまにはコーヒー飲んでみようかな?

 

まぁ今の凛はネコさんだからコーヒーなんて飲んじゃダメなんだけどね。

 

「メッ!じゃねぇよ!お前のどこがネコさんだ!どっからどう見ても凛だろうが!お前はマジでいつのまに人のベッドに入り込んだよ!夜這いか?!夜這いなのか?!ってかいい加減に離れろ!」

 

もう!うるさいなぁ!

 

凛はネコさんなんだからもっと寝たいの!

 

「クソ!がっちりホールドされて動けねぇ!っ!ちょっ!オイ!アホ猫!足を動かすな!当たってるから!お前の太ももが当たってるから!」

 

「うにゃ?そー言えばにゃんかさっきから太ももに固いのが当たってる?にゃんだろ?コレ?」

 

なんか棒?みたいなヤツだね?

 

なんで棒?が凛の太もものところにあるんだろ?

 

あっ。にゃんかこの棒?がおっきくなってきたよ?

 

「げっ!ま、待て!凛!それは!」

 

「にゃ?」

 

そらくん、にゃんか慌ててるけど…。

 

「うぉ?!さ、触んな!朝からこれ以上ソレを刺激すんな!」

 

「うにゃ?にゃんかこの棒?ぴくぴくしてるにゃ。あ。またおっきくなった。」

 

「っ!り、凛!だから止めろって言ってんだろ!握るな!手を離せ!それは俺の…」

 

「にゃん♪ぴくぴくしてネコさんの尻尾みたいだにゃ♪ちょっとかわいいかも♪ぎゅーってしたらどーなるのかな?えいっ♪」

 

凛は太もものところにあるなんか固い棒?みたいなのを、何となくぎゅって握りしめてみました。

 

力いっぱい♪全力で♪

 

そうしたら…。

 

「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

にゃんかそらくんが悲鳴あげちゃいました。

 

にゃんで?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃ、にゃんかごめんなさい…。」

 

寝ぼけた凛が力いっぱい握りしめたのは…そらくんの[自主規制]でした。

 

うん。痛いよね。

 

男の子の急所だもん。

 

今の凛はネコさんだから、ネコさんの爪がグサッと刺さっちゃったよね?

 

血とか出なかったかな?

 

「だいじょーぶ…じゃないよね?あっ!ねぇ!知ってる!痛いのは舐めてれば治るんだよ!そらくんの[自主規制]がまだ痛かったら、凛がペロペロしてあげるよ!」

 

「…………(このアホ猫…[自主規制]をペロペロって意味わかって言ってんのか…?)……。」

 

凛は知ってるよ!キズってペロペロ舐めれば治るんだよ!

 

ネコさんとか動物はみんなキズをペロペロして治すんだもん!

 

だからそらくんの[自主規制]がまだ痛い痛いなら、凛がペロペロして痛いの痛いの飛んでけ!してあげなきゃ!

 

「………………ペロペロ………お前は……………………………いや…いい。」

 

そらくん、にゃんか微妙な顔してるけど、どーしたんだろ?

 

にゃんか様子が変だけど、やっぱり怒ってるのかな?

 

凛が力いっぱいそらくんの[自主規制]をぎゅーってしちゃったから…。

 

「お、怒っちゃった?」

 

痛かったよね。

 

凛、かなり強くぎゅーってしちゃったから…。

 

ドMな絵里ちゃんなら大喜びしちゃうんだろーけど、そらくんはそんな趣味はないはずだから…。

 

「…怒ってはいねぇよ。ただ、男の[自主規制]を握り潰そうとするなんて、もう2度とヤるなよ?」

 

「うん。ごめんね。」

 

「はぁ…(まさか狂化状態の海未さんじゃなくて、凛にもぎ取られそうになるとは思わなかったよ…。)で?なんでお前が俺のベッドにいたんだ?しかも全裸で?」

 

「にゃ?ネコさんは基本的にみーんな全裸だよ?たまーにお洋服着てるネコさんもいるけど?」

 

「ネコさんって、お前なぁ…。まだ寝ぼけてんのか?ほれ、鏡見てみろ。お前のどこが猫だよ。」

 

そう言われて凛は鏡を見てみると、そこにはネコさん…じゃなくて、いつもの凛が写っていました。

 

全裸で。

 

「えっ…えっ…えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、凛のネコさん体験は唐突に終わりを迎えました。

 

あとから真姫ちゃんに聞いてみたら、にゃんかあのクスリの効力は24時間だけだったみたい。

 

凛がなんでネコさんになったのかは、説明してもらったけどイミワカンナイだったよ。

 

にゃんか遺伝子レベルでネコさんとかナノマシンがどーとか…。

 

ね?イミワカンナイよね?

 

………………。

 

なんかね…。

 

うん。

 

わかってるよ。

 

みんなに言われなくても、凛だってわかってるよ。

 

またグダグダだって。

 

グダグダだけど…グダグダだけど……凛に戻れて良かったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

ほんとに良かったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


ようやく“μ's”の生誕祭も一巡しました…。
なんだかお米の好きな娘を1人忘れているような気もしますが、きっと気のせいですね。

次回更新は月曜日のお昼頃になります。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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ポケモン×ラブライブ!(ガンプライブ?)特別編 「それいけ!我ら!KKE団!」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

本日はポケットモンスター・ウルトラサン&ウルトラムーンの発売日でございます。
そんなワケでして本日はラブライブ×ポケットモンスターの特別編「それいけ!我ら!KKE団!」をお送りいたします。
このお話はガンプライブとは一見無関係に思えますが、実は割りと本編とリンクしていたりしております。

ネタバレはガンプライブ本編が完結してからになりますので何卒ご了承下さいませ。

こちらは短い上に超不定期更新となっております。
気が向いた時にさらっと更新いたします。
また、本日は凛ちゃん生誕祭特別編も更新しております。
よろしければそちらもあわせてご覧下さい。

それでは ポケモン×ラブライブ!(ガンプライブ?)特別編 「それいけ!我ら!KKE団!」 はじまります。

































あー、ハジメシテ。

 

オレの名前は……名前は…まぁなんだ、しったぱAだ。

 

は?なんだその名前は?

 

しったぱA?

 

ふざけんな?

 

まぁ落ち着いてくれ。

 

オレもそう思う。

 

けど、今のオレはある女性の為に全ての過去を捨てた愛の戦士なんだよ。

 

ある女性…そう…我らが栄光のKKE団首領…麗しのエリーチカ様の為に!

 

どうだ?アンタもKKE団に入んないか?

 

今ならなんと!このエリーチカ様の生写真が1枚付いてくるぞ!

 

しかも!研修は本部で行われるから朝礼で毎朝!麗しのエリーチカ様のお言葉も聴けちゃうぞ!

 

お耳が幸せだぞ!

 

お目目も幸せだぞ!

 

エリーチカ様と同じ空気を吸えるんだ!

 

お口も!肺も!超絶に幸せだぞ!

 

どうよ?やべーだろ?

 

な、入ろうぜ?KKE団!

 

福利厚生もバッチリだぞ!

 

ボーナスも年二回支給!

 

頑張れば頑張るほど給料も上がる!

 

え?仕事の内容?

 

あぁ、大丈夫!簡単な仕事だ!

 

我らKKE団の仕事の内容は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ!また来やがったな!このへっぽこトレーナーが!へっぽこの分際で毎度毎度、仕事の邪魔すんな!」

 

「だから!へっぽこトレーナーじゃないもん!穂乃果だもん!今日こそは逃がさないんだから!行くよ!ウィンディ!君に決めた!」

 

へっぽこトレーナー…いつもいつもオレ逹KKE団の邪魔をしやがる女トレーナーは腰のモンスターボールを投げて中に入っていたポケモン…ウィンディを出してきやがった。

 

あーやっぱウィンディかー。

 

うわー…やべー…。

 

今日の手持ち…レベル上げのつもりだったからガチパ持ってきてねぇーよ…。

 

 

しかも今週はオレ的に草タイプ強化週間だったから、草タイプしか手持ちにいねーし!

 

うん。詰んだかな?

 

あー!クソ!こうなりゃヤケだ!

 

「へっぽこなんぞに捕まるか!オレを捕まえたきゃな!もっとエリーチカ様の様なイイ女になってから出直して来やがれ!かしこい!かわいい!エリーチカ!!!略して我らKKE団!行くぜ!このしたっぱAが相手になってやる!出てこい!ユキカブリ!」

 

こっちの1番手はユキカブリ……はぁ…ユキカブリ…草・氷で炎で4倍ダメだよ…。

 

しかもウィンディより遥かに遅いし…。

 

襷でも持たせてたら絶対零度でワンチャンあったんだけどなー。

 

わりぃ。ユキカブリ。まぁ頑張ってくれ。

 

「かしこい!かわいい!エリーチカ!我らが麗しのかしこかわいいエリーチカ様の為に!KKE団の世界征服の邪魔をしやがるへっぽこトレーナー!今日もぬこぬこにしてやっからな!」

 

「ぬこぬこになるのはあなただもん!ウィンディ!火炎放射!」

 

「ユキカブリ!まもる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう!我らが栄光のKKE団のお仕事内容!

 

それは!

 

麗しのかしこかわいいエリーチカ様の為に!

 

世界を征服する事だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはとある地方の悪(笑)の秘密結社

 

K(かしこい!)K(かわいい!)E(エリーチカ!)団に所属するとあるしたっぱAと、彼の仲間逹の物語。

 

そう!全ては麗しのかしこかわいいエリーチカ様の為に!

 

 

さぁ!皆さんご一緒に!

 

かしこい!

 

かわいい!

 

エリーチカ!!!

 

 

はらしょー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソ!このへっぽこトレーナー!覚えてろよ!次はぜってー!ぬこぬこにして取っ捕まえて!身ぐるみ剥いでエロいことしてやっからな!モンジャラで触手プレイしてやる!」

 

「あ!またそんなこと言って!ウィンディ!やっちゃえ!だいもんじ!」

 

「ちょっと待て!ポケモンの技は人に向けちゃらめぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…A君、またあのトレーナーの女の子に負けちゃったのね…。ねぇ?希…A君はなんでいつも本気出さないのかしら?」

 

「さぁ?マゾなんやないん?」

 

「マゾって…もう!ちょっとは本気で答えてよね?まったく…A君ったら、本気出せば私達よりも強いのに…。本当に仕方ない子ね…。」

 

「ほんまやね~。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

何処かで見た事のある今回の主人公“したっぱA”。
彼は謎のお姉さん“神田 海空”さんの…。
KKE団の次回更新は全くの未定でございます。
ガンプライブ本編の更新はいつも通りに月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
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コラボ特別編「流星との邂逅①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

大晦日はコーラを飲みたいQooオレンジでございます。

さて、今回より少し本編をお休みいたしました、ドロイデン様が好評連載中の「ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~」とのコラボ特別編をお送りいたします。
今回はなんと!丸2年以上連載していても未だに登場しておりませんでしたチンピラ主人公ソラの前半用の主人公機“ザク・リヴァイブ”が、本編に先駆けて初登場いたします。
作中にはザク・リヴァイブの挿絵画像もございますので、よろしければ合わせてご覧下さいませ。



それでは コラボ特別編「流星との邂逅」 始まります。






















年の瀬も迫る今日この頃。

 

皆様いかがお過ごしやがっていやがりますか?

 

クソはじめましての人はクソはじめまして。

 

クソお久しぶりの人はクソお久しぶり。

 

何気にプロローグ以来初めての一人称の出番がコラボ特別編とか俺って一応は主人公だよな?でお馴染みのチンピラ主人公の鳴神 青空とは俺の事…うぉい!待て!

 

誰がチンピラだ!誰が!

 

毎回毎回チンピラチンピラって言われる度に思うんだけど俺のどこがチンピラなんだよ!

 

チンピラ要素なんてこれっぽっちもねぇーだろ!

 

世界平和とか願っちまうくらいに紳士だぞ!

 

ほーら!世界平和とか願っちまうんだからチンピラじゃねぇーじゃねぇーか!

 

あっ?話し方から既にチンピラ?

 

うっさい!ガキの頃みてぇに慇懃に話せばいいってのかよ!

 

疲れんだよ!慇懃な話し方は!

 

あ?チンピラとか何でもいいからさっさと話を先に進めろ?チッ!わーかーりまーしーた!クソ!マジで覚えてろよ!ったく……で、だ。

 

本編連載2年でプロローグ以外は俺の一人称って一回も無かったから、ほんっと久しぶり過ぎてぶっちゃけどんな感じで進めればいいのかよくわかんねぇーや。

 

ま、なるようになるか。

 

で、いきなりだけど今回の話はいつも通り部室でダベっている時に、ことりさんがにこちゃんの個人ライブラリーから見付けたとある戦闘データが発端になってるんだよ。

 

「ちゅん?ねぇにこちゃん?このバトルデータってなんですか?」

 

「ん?どれよ……あぁ…これってあの時の…。」

 

ことりさんが見付けたそのとある戦闘データ…それは丁度1年前位に体験したちょっと不思議な連中との戦闘の詳細データなんだけど…

 

「あの時?あの時ってどの時ですか?」

 

「あの時はあの時よ…っと、そう言えばアンタたちとまだ知り合う前だったわね。」

 

「にこちゃんが穂乃果たちと知り合う前?」

 

「そ。アンタたちと知り合うちょっと前よ。あの時は…確か私とそらのバカと希の3人で出撃してたのよね?」

 

「そうやったね。えりちも一緒に行ったんやけど、なんやかんやでハブられてバトルには出んかったんよ♪」

 

「だってあの時は探索なんだから硬いだけの壁役(タンク)でしかも攻撃手段が突撃だけの特攻野郎はいらないってソラが言うんだもん…。そう言われたら大人しく引き下がるしかないじゃない。ホントはあの時、私だってソラたちと一緒に出たかったのよ?」

 

「ふん!ぬわぁぁぁにぃぃがぁ!“一緒に出たかったのよ?”よ!壁役(タンク)はいらない!って理由はただの建前であの頃はまだツンツンしっぱなしだった絵里はツンツンしまくってるのかウザいからハブられたよ!それが本音に決まってるわ!はん!ざまぁね!ざまぁぷっぷーよ♪」

 

「ざまぁ!って!もう!ちょっとにこ!その言い方は酷いじゃない!確かにあの頃の私は素直になれなくてソラにちょっとだけ…そう!ちょっとだけだけどツンツンしてたけど…それでも別にそんな言い方しなくてもいいじゃない!」

 

「アレのどこがちょっとだけよ!ってかドMのクセにうっさい!黙んないとケツのアナに手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ言わせるわよ!」

 

「ど、どえむじゃないわよ!えりーちか!他の人よりちょっとだけ虐げられるのが好きなだけだもん!だからどえむなんかじゃないもん!( でも…おしりのアナに手を突っ込まれてとかそれはそれでちょっといいかも…。確かフィストプレイってヤツよね?にこの手なら小さいからハジメテのプレイには丁度いいかもしれないわ♪ここは徹底的に反論してにこからお仕置きのフィストプレイを…) って!違う!いつも言ってるけどえりーちかは表向きはどえむなんかじゃなくてかしこいかわいいえりーちかなんだからフィストプレイ、しかもア○ルフィストとかエッチな動画の中でしかヤらないようなアブノーマルなプレイなんて無しよ!無し!ざ、残念だけど……。」

 

「おい!ドM!本音が駄々漏れだってのよ!どこがドMじゃないよ!ってか表向きはとか言ってる時点でしっかりとドMでしょーが!あとフィストプレイされるかもしれないとか妄想してニヨニヨしたるのは立派なドMの証拠よ!そんなドMだからアンタはあの時お留守番だったのよ!」

 

「イヤ、にこちゃん…ドMでお留守番って別にそんな事で絵里さん外したんじゃねぇーんだけど…?俺はあの時、文字通り壁役(タンク)は探索に不向きだからって理由で絵里さん外しただけだらな?ってかとりあえずドM云々は置いといて、今さらだけどあの時はマジで散々な目に遭ったよなぁ…。」

 

「そうやねぇ…。ほんま、色々と散々やったねぇ…。」

 

そう。

 

希さんまでもがしみじみ語るように、あの時はマジで散々な目に遭ったんだよ。

 

ワケのわかんねぇー事の連続だし、ワケのわかんねぇー連中は出てきやがるし…オマケに最後はワケのわかんねぇーバカデカいヤツの相手をしなきゃなんねぇーし…。

 

「むぅ!にこちゃんたちだけで納得しててずるい!ことり!そのお話し聴きたいですぅ!」

 

「私達と知り合う以前のにこと希と絵里、そして同じく私達と仲良くなる前の青空のお話ですか?私もそのお話には興味ありますね。」

 

「はーい!よくわかんないけど穂乃果も聴きたい!」

 

「はひ!便乗して花陽もお話聴きたいです!」

 

「しょーがねぇにゃ。聴いてやるからさっさと話しやがれだにゃ。」

 

「なんで凛は偉そうなのよ?あ、私もその話は興味あるわ。」

 

「えー…めん…「面倒…等と言いやがりましたらもぎ取りますよ?ち○こを。」…あ、はい。ごめんなさい。超ごめんなさい。めんどうなんて絶対に言わないでちゃんと真面目に話しますんでどうか手をワキワキさせながらハイライトの消えた目で股間に視線を向けんの怖いからマジでガチで止めてください!」

 

「ならさっさと話なさい!」

 

「へーい。ったく…め…「そーらー!」…さて、どっから話せばいいかな…。うん。まずは俺達がどうしてそのバトルに巻き込まれたか。そもそもどうして俺達が出撃することになったのか。そこからか…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれは丁度1年前位かな?

 

クリスマスも終わってあと少しで年越しだなぁ…とか言いながら部室でごろごろしてるところに、ニルスさんから電話が入ったんだよ。

 

ニルスさんはわかるよな?

 

“アーリー・ジーニアス”

 

ニルス・ニールセン。

 

あ?わかんねぇ?ったく穂乃果…お前は相変わらず…まぁいいや。

 

とりあえず俺が腐ってる頃も今も色々とお世話になったるヤジマ・コーポレーションの偉くて凄い人だよ。

 

で、そのニルスさんから電話があったんた。

 

内容は…

 

[ソラ。君に折り入ってお願いがあるんだ。面倒な説明は後でするとして、単刀直入に言うと君にひとつアルバイトを頼まれて欲しいんだよ。]

 

って事だったんだ。

 

ぶっちゃけ冬で寒いしめんどいしで断りたかったんだけど、ニルスさんには散々世話になってるからイヤとは言えなかったんだよなぁ…。

 

「バイトっすか?まぁニルスさんには世話になりっぱなしなんでそれくらいは別にいいですけど…。」

 

[別にいいですとか言いながら随分と面倒そうな声だね。相変わらず面倒はイヤかい?でもそう嫌そうな声をしなくても大丈夫だよ。今回はただ新しいバトルフィールドのテストをして貰うだけだからね。]

 

で、ニルスさんが俺にして貰いたいバイトってのが聞いての通り、新しいバトルフィールドのテストってけったいな内容だったんだよ。

 

でもよ?普通バトルフィールドのテスター程度なら、ひねくれてグレた俺なんかに依頼しなくても、天下のヤジマ・コーポレーションなら掃いて捨てるほどテストファイターは居るだろ?

 

そう思ったからニルスさんに聞いてみる事にしたんだよ。

 

イヤ、決してぶっちゃけめんどうだからとかじゃねぇーからな?

 

「新しいバトルフィールドのテストっすか?それなら別に俺なんかじゃなくて普通にヤジマ・コーポレーションのテストファイターでいいんじゃねぇーっすか?」

 

[うん。そうだね。全く持ってその通りだ。でも…今回必要なのは超が付く程に“凄腕”のファイターなんだ。]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「超が付く程に“凄腕”のファイター?」」」」」」

 

「おうよ。」

 

「あの頃はまだ微妙に腐ってたけど、そらって凄腕って面に関してだけは条件クリアしてたからね。」

 

「まだ1年前やと微妙に腐っとったけどね。」

 

「ねぇ…すごい今さらなんだけど、あの頃の微妙に腐ってたソラならもしかしてえりちーかに酷いことしてくれたんじゃないかしら?荒縄で縛り上げて口ではとても言えないようなあーんなことやこーんなことをこれでもか!ってくらいに。」

 

「さて。ドMのどえむーちかはほっといて、話の続きといこか♪ね♪そらっち♪」

 

「へーい。」

 

「チッカァ?!放置プレイ?!放置プレイなのね!チッカァァァァァァン♪」

 

ホント…あのツンツンしてキツいこと言いまくってた絵里さんが、実は真性のドMだったとか、あの頃は夢にも思わなかったよなぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニルスさんに依頼されたテストファイターのバイト。

 

それには追加の条件があったんだ。

 

それは俺以外にそれなりに腕の立つファイターを2人位連れてきて欲しいって条件だったんだ。

 

いきなりそんなこと言われても早々簡単に腕の立つファイターなんて普通は近場にはいねぇーもんだけど、幸か不幸かあの頃の俺の側には背中を任せてもいいって思える腕利きのファイターが3人程居やがったんだよ。

 

それが…

 

「あのアーリージーニアスに頼まれたバイトで2人くらい腕の良いファイター連れて来いって言われて、それで誘ったのがこの完全無欠の大銀河宇宙No.1なにこにー様と…」

 

「ないすばでぃ&実は心形流のスゴいヤツ♪なうち?」

 

あの頃からよくつるんでたらにこちゃんと、にこちゃんよりはファイターとしての技量は劣るけど、その分ビルダーとして世界レベルに腰の辺りまでどっぷりと使ってる希さんの2人だったんだ。

 

あとまぁ予備で絵里さん。

 

「ちょっと!私の扱いが雑じゃない!それにファイターとしてだったらにこや希に負けてないわよ!」

 

「いや、だって絵里さん突撃しかできないじゃん。」

 

「突撃だけで十分でしょ!」

 

確かに絵里さんの場合、クソ硬いしクソ速いから突撃だけで十分なんだよなぁ…これが。

 

けど…

 

「普通のバトルでならな。でも今回のバイトはあくまでも“探索”なんだ。絵里さんのトールギス・ヴァルキュリアはレーダー範囲がクソ狭いだろ?あと射撃武装も無いし。だから絵里さんは今回はお留守番。」

 

ニルスさんに依頼されたバイトの詳細は新しく作られたSEED系L4宙域…いわゆるメンデルコロニーの周辺を模した超大規模戦闘用の特殊バトルフィールドのテスト。

 

ただそのバトルフィールドには、ヤジマ・コーポレーションが設定した本来の敵以外の敵が出没するようになっていたって話なんだ。

 

しかもAI操作の無人機じゃなく、中身の居やがる有人機。

 

で、これは変だと思ったニルスさんが色々と調べた結果、この超大規模戦闘用バトルフィールドに使用しているサーバーがどこか別のサーバーに接続されてるって事がわかったんだよ。

 

ただ…そのどこか別のサーバーってのが問題だったんだよなぁ…。

 

その別のサーバー…確かに存在するハズなのに、いくら探してもどこにも無いんだ。

 

地球上のどこにも。

 

いや…正確にはこの“世界”のどこにも。

 

さて、ここでちょっと話が変わるけど、お前ら“平行世界”って知ってるか?

 

穂乃果と凛は当然わかんねぇだろうから軽く説明してやるよ。

 

まぁ平行世界ってのは簡単に言えば“もしも”の世界なんだ。

 

“もしも”、今朝の朝飯でパンじゃなくご飯を食べていたら?

 

“もしも“、玄関で靴を履く時に右じゃなく左から履いたら?

 

これはちょっと考えたくもねぇが、“もしも”俺が穂乃果たちと出逢わなかったら…。

 

そんな色んな“もしも”の果てに分岐した世界。

 

それが平行世界。

 

さて…この平行世界を踏まえた上で話を元に戻すぞ。

 

メンデルコロニー周辺を模したこの超大規模戦闘用バトルフィールドのサーバーに接続されている別のサーバー…その別のサーバーってのが信じらねぇ事に“平行世界”のサーバーだったんだよ。

 

何の寝言だって思うよな?

 

でもマジなんだよ。

 

ってかニルスさんが言うには、割と平行世界…いわゆる別の世界ってヤツとは簡単に行き来できるらしいんだよなぁ…。

 

“友人に別の世界の王族がいるよ。ちなみに彼の奥さんはこの世界の出身だよ”

 

とか言ってたな。

 

で、この次点で平行世界とかオカルト的な要素のモンを考えんのが面倒になった俺は完全に思考放棄。

 

にこちゃんは考えてもわかんなくて頭から煙出してショート。

 

絵里さんはわかったふりしてにこちゃんと同じく頭から煙出してショート。

 

希さんは…何故か平行世界のこと知ってたんだよなぁ…。

 

まぁ希さんだしスピリチュアル的な事なら何でもアリだよな。

 

もう一回言うけど希さんだし。

 

深く考えると怖ぇからお前らも考えるんのは止めとけ。

 

マジで。

 

で、なんやかんやで私も一緒に出撃する!って騒ぐ絵里さんを黙らせる為に猿ぐつわして椅子に縛り付けて、俺とにこちゃんと希さんの3人で出撃したわけだよ。

 

「んー!んー!んんー!んーーー♪」

 

あの時は絵里さんに猿ぐつわして縛ったりして悪いことしたなぁ…って思ったけどさ、今にして思えば中身が実は真性のドMだった絵里さんには、アレってご褒美だったんだよなぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絵里さんが縛られて秘かに悶絶している中で出撃した俺たち3人を待っていたのは、確かに半端な腕じゃ苦戦必須の骨のある連中たちだったんだ。

 

でも…

 

[[ほぉーれ♪ぎっちょんちょんちょん♪っと♪]]

 

[[問答無用で射抜きまくりなさい!“ヤサカニノマガタマ”!!!]]

 

こっちは半端な腕なんかじゃなく、自称大銀河宇宙No.1の正真正銘の凄腕+心形流驚異の技術力のやっぱり驚異の胸囲の持ち主。

 

希さんのドム・ハーミットが背中の“ヤドカリ”からバカデカいハサミをにょっきりと出して群がる連中を挟み潰し、にこちゃんのダークフレーム禍にこが多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を展開してやたらめったらにぶっぱなしまくる。

 

そして…

 

<マイクロホーミングミサイル、ターゲットマルチロック。マスター、適当にどうぞ。>

 

「おうよ!片っ端から全部まとめてクソ堕ちやがれ!!!」

 

俺は俺で容赦も手加減も一切無しで大暴れ。

 

別の世界?の連中にはわりぃけど、徹底的に蹂躙させて貰ったんだわ。

 

ん?なんだ真姫?別の世界の人なら話し合いとかした方が良かったんじゃない?って?

 

う"……そ、それは…まぁそうなんだけど…………あっ!そ、そう!アレだ!アレ!ガンプラファイターが戦場で出逢ったらヤることは1つ!とりあえずは言葉を交わす前に拳で語り合う!つまりはバトること!って感じで…ダメ…かなぁ…。

 

ダメだよなぁ…やっぱり…。

 

でもよ。

 

別の世界のガンプラファイターが相手なんてそんな胸熱な展開だったら、まずはぶっちゃけ話し合いとか後回しにしてバトってみてぇーじゃねぇーか。

 

ガンプラファイターなら当然だろ。

 

それはあちらさんも同じだったみてぇなんだよ。

 

どいつもこいつも接敵したらすぐにぶっぱなしてきやがる。

 

それにお互いがお互いのサーバーの…別の世界のデータってヤツはバトりながらでも取れる。

 

そこら辺はニルスさんがやってくれてたけどな。

 

だから俺たちは別の世界の連中に俺たちの世界のガンプラファイターの力を見せ付けてやろうぜ!って事でかなりガチで暴れまくったんだ。

 

メタい事言うと、俺なんてこの話が投稿されている2018年12月の段階の本編でまだ投入されてない前半用の主人公機のザク・リヴァイブを出したんだぞ?

 

な?マジだろ?ガチだろ?

 

まぁこの時のリヴァイブは色々と調整不足で、結局は“soar(ソア)”は使えなかったんだけど…。

 

 

【挿絵表示】

 

 

あ♪ちなみに↑のがザク・リヴァイブ(未完成)ね。

 

メインの手持ち武装はEパック式の大型ビームマシンガン。

 

両足にはビームセイバー(の柄)。

 

肩のアクティブブースターにはさっき盛大にばらまいたマイクロホーミングミサイルが内蔵。

 

シーマ様のゲルググ・マリーネの大型シールドの先端部にビームサーベルの発振器を仕込んで、圧縮エネルギーカートリッジを使って瞬間的な高出力ビームを発生させるピアッシングシールド。

 

背中の大型バックパックブースターにも三連ミサイルランチャー×4。

 

右腕にもちょっとした細工がしてあるんだ。

 

あとは両腕にはグフのフィンガーバルカンを改造て作られた攻防一体のバルカンガントレット…は俺が作ったんじゃねぇーんだけどな。

 

こんな感じで武装てんこ盛り。

 

詳しくはそのうち本編で、っことで。

 

[[ふん!ぬわぁぁぁにぃが別の世界のファイターよ!みんなそらより全然弱いじゃない!]]

 

[[にこっちのその基準はちょいとおかしいと思うよ?そらっちって一応は世界大会のファイナリストやん。そんなそらっちクラスやそれよりも強いのがポンポン出てきても、それはそれで繋がっとる別の世界が修羅の国過ぎる気がするんやけど?]]

 

[[た、確かに…うちのバカより強い連中がわんさか沸いてる世界とか修羅の国過ぎて怖いわね…。]]

 

そんな感じで楽しく?おしゃべりしながら別の世界を蹂躙しているこの時、にこちゃんは完成したばかりのガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこを、希さんがドム・ハーミットをそれぞれ使っていたんだ。

 

まぁイチイチ説明しなくてもちょっと↑で言ってるからわかるとは思うけど、一応は、な。

 

「修羅の国は修羅の国で楽しそうだけどな。にしても…別の世界のファイターって言っても所詮はこんなもんか…( 今の連中はこっちの世界でなら世界大会の予選レベルって所か?悪くは無いが良くもねぇってレベルだな。これならにこちゃん相手にバトってる方がよっぽど楽しめるな) 」

 

[[ん?おおっと♪レーダーに反応アリ♪1機だけやけどまたまたお客さんやね♪]]

 

<マスター、こちらの広域レーダーでも接近中の新手を確認しました。数はノゾミの言うように1機。既に捕捉された様で真っ直ぐにこちらへと向かって来ています。また当該機がリヴァイブの有視界内に入りましたので、目標をサブモニターに拡大表示しておきます。>

 

「頼む。」

 

そういやぁこの時は面白い人とも戦ったなぁ。

 

その面白い人ってのが誰か、確認はしてねぇーけど、確信はあるんだ。

 

7年前から何回も何回も遊んで貰ってたからさ。

 

[[こっちでも見えて来たわ。あれって…インパルスの改造機?ってかHGレジェンドビルダーシリーズの忍パルスガンダムよね?]]

 

その面白い人ってのは今回のバイトの依頼主でもある俺の大恩人のニルスさん。

 

まぁニルスさんはニルスさんでも別の世界のニルスさんなんだけどな。

 

どうして俺が相手がニルスさんだってわかったかって言うと、動き方のクセがニルスさんにそっくりだったんだ。

 

そりゃ最初はこの忍パルスガンダムを見たときはHGレジェンドビルダーズシリーズのレプリカ機だと思ったんだけどさ。

 

でもこっちに向かって来ている忍パルスガンダムの機動や些細な動きのクセってのが、俺の知ってるニルスさんのそれもまんまおんなじなんだよ。

 

さて、俺の手の内を知り尽くしてるニルスさんが相手なら本気でいかねぇーとヤバい。

 

そう思ったけど、あっちの世界のニルスさんは俺のことなんて知らねぇーんだよなぁ…。

 

でも俺はニルスさんの手の内もその動き方のクセもみんな知っている。

 

これってとんでもねぇアドバンテージだよな?

 

だから…

 

「にこちゃんと希さんは下がってろ!アレは俺がちょっとヤバめな相手っぽいから俺がヤる!っと!来やがった!ってかやっぱりその動き!ニルスさんか!!!!!」

 

平行世界の…あっちの世界のニルスさんには悪いけど、俺は遠慮なくその動きのクセや戦い方のクセを突かせてもらったよ。

 

機体を加速させつつこちらへ向けて天空十字剣とかって背中に背負っていたバカデカい手裏剣をぶん投げて来やがったあちらの世界のニルスさん。

 

ニルスさんの事だから、このバカデカい手裏剣は間違いなく囮。

 

本命は…

 

「派手な手裏剣の影に隠れて接近して!両腕のブレードでの近接格闘戦ってなぁ!!!!!」

 

忍パルスガンダムの両腕のブレード…確か幻影胡蝶剣?での近接格闘戦。

 

でも残念。

 

近接格闘戦が得意なのはニルスさんだけじゃねぇーんだよ。

 

<脚部よりセイバー射出。ちゃんとキャッチして下さいね。>

 

「おうよ!!!」

 

近接格闘戦なら俺だってニルスさんに負けやしねぇ。

 

あちらの世界のニルスさんが幻影胡蝶剣を振りかざして俺のザク・リヴァイブへと迫り来る最中、こっちも応戦するために近接用の武装を…脚部の外側に内蔵してあるビームセイバーの柄を手元へと射出させて手に取り…

 

<端子の接続を確認。セイバー、展開します。>

 

片刃のビーム刃を展開させて斬り結ぶ…んじゃなくて…

 

「アイリ!フラッシュグレネード!」

 

<発射します。>

 

背中の大型バックパックブースターに取り付けてある三連ミサイルランチャーの中に装填してありフラッシュグレネードをプッシュ♪っと発射して、近接戦格闘する気満々で迫ってきていたあちらの世界のニルスさんの鼻先で思いっきり炸裂させて目眩まししてやったんだ。

 

えっ?なに海未さん?

 

は?目眩ましなんて卑怯?

 

相手が正々堂々と剣での勝負を望んでいるんだから、目眩ましなんてしないでまともに剣で勝負しろ?

 

イヤイヤ。

 

普通にムリだから。

 

海未さんとこのじーさんよりは化け物じゃねぇーけど、それでもリアルにMr.サムライを地で行くニルスさん相手に真面目に近接格闘戦なんてムリだから。

 

そりゃ俺だって近接格闘戦には多少は自信はあるさ。

 

でもそんな自信なんて木端微塵にする位に近接格闘戦でのニルスさんはクソ強いんだよ。

 

ちょっと↑で近接格闘戦ならニルスさんに負けやしねぇとか言ってたけど、ぶっちゃけありゃハッタリだよ。

 

近接格闘戦だからこそ勝てねぇんだよなぁ…。

 

だから俺がニルスさん相手に勝つためには、何かしらの策を弄さなきゃダメなんだ。

 

この時はそれがフラッシュグレネード。

 

あの時は三連ミサイルランチャーの中身をフラッシュグレネードにしておいてホント良かったよ。

 

アレが無かったら切り札を切らねぇとダメだったわ。

 

「わりぃな!そっちの世界のニルスさん!姑息な手なんて使っちまって!」

 

で。

 

フラッシュグレネードの目眩ましでできた一瞬のスキを突いて、リヴァイブの両手に持たせたビームセイバーで滅多斬り。

 

にこちゃん的に言えば俺様大勝利。

 

けどあっちの世界のニルスさんを倒したこの時点で、制限時間が切れちまって俺たちは1度バトルから退出したんだ。

 

ここまでなら何の問題も無かったんだ。

 

ここまでなら、な。

 

問題はこのあと…。

 

椅子に縛り付けられたままで頬を上気させてながら恍惚の表情を浮かべていた絵里さん ( この時は絵里さんがドMだなんて知らなかったから、怒り過ぎて天元突破して恍惚の表情をしてるんだと思ってたなぁ… ) をちょっと気持ち悪いモノを見る感じで遠巻きに眺めながらの休憩を挟んでの再出撃。

 

その時に俺たちはアイツに…イヤ、正確にはアイツ等に出逢ったんだ。

 

まるで流星の様に宇宙(ソラ)を駆け抜ける灰色のジンを操るアイツに…。

 

その姿はまさに“灰光の流星”

 

アイツの名前は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休憩を終えて再出撃した俺たちを待っていたのは、今度はさっきまでとは打って変わって誰も居ねぇバトルフィールドだったんだ。

 

[[なーんか…今度はだーれも居ないわね。]]

 

[[そやね。メンデルって事も考慮すると余りにも伽藍堂過ぎてちょい不気味なくらいやねん。]]

 

<大方、先程の戦闘で大暴れし過ぎた我々に恐れを成して、あちら様はこのサーバーから手を退いたのではないでしょうか?>

 

「それはそれで面白くねぇーな。」

 

[[ホント、このままボーッと進むのもつまんないわね。]]

 

誰も居ないバトルフィールドをくっちゃべりながらも一応は警戒して進んで、中央部分の廃棄されたメンデルコロニーの辺りまで進んだ時に…

 

[[ん?ちょい待ち!今なんか…]]

 

「あぁ。何か光ったな。」

 

俺たちの進行方向で一瞬、何かが光ったんだ。

 

最初は流れ星だと思ったんだけど…

 

<確認しました。サブモニターに最大望遠での画像を表示します。>

 

「おうよ。」

 

アイリが最大望遠でサブモニターに表示してくれた画像に写っていたのは、流れ星何かじゃなく…

 

「ジンのカスタム機?ってかありゃハイマニューバーの方か?」

 

灰色のジン(ハイマニューバー?)のカスタム機だったんだ。

 

この灰色のジン…量産機ベースで武装てんこ盛りな上に、あちらこちらのスラスターがクソ丁寧に手入れされていて、俺個人として物凄い好みのカスタムでそりゃもう表現が古いけどいわゆるウハウハってヤツでよ。

 

それが元気よく跳ね回ってるもんだから何だか見ていて思わずニヤニヤしちまったよ。

 

だからかな。

 

俺は…

 

「ちょいと挑発してやるか。」

 

この俺好みなカスタムを施した灰色のジンを操るファイターを挑発して、キレさせる事で最初から全力を出させてバトってみてぇって思ったんだけど。

 

[[挑発って…ったく。アソコと図体ばっかりデカくて中身は相変わらずガキなんだから。]]

 

「にこちゃんうっさい。ほっとけっての。アイリ!全周波通信に切り替えろ!」

 

<了解しました…お待たせしました。全周波通信への切り替えが完了しました。挑発するなり命乞いするなりお好きにどうぞ。>

 

「命乞いなんてしねぇーよ!お前はいつもいつも一言多いんだよ!」

 

<それは大変失礼しました。>

 

「これっぽっち失礼とか思ってねぇーだろ!まぁいい。んじゃ早速…あー、あー、マイクテス、マイクテス。おーい♪聞こえてるかー♪そこのザクのパクり疑惑が濃厚な某種に出てきやがる量産機(笑)を弄ったなんか灰色のヤツに乗ったヤツ。そんなクソジンなんざ使わねぇーで男ならザクを使え。ザクを。いいか?ジンなんざ使ってると周りからいや~ん♪ジンよぉ~♪ザクのパクり疑惑が濃厚なあのジンよぉ~♪近付くとジンがうつるわぁ~ん♪って言われてハブられるぞー。他にもご近所のオバサン連中の井戸端会議で奥さんご存知?ほらアソコの…そう!あの子!ジンなんてつかってるんですってよぉ?怖いわねぇ~。ジンよ?ジン?ザクじゃなくジンなのよ?イヤよねぇー?うちの子にアソコのジンに近付かないように言っておかなきゃダメよね?だってジンがうつったら怖いわぁー。とか言われるぞー。おーい。聞いてんかー?」

 

あ。もちろん↑で俺がジンを貶(けな)してんのは嘘だぞ?

 

だってジンだぞ?

 

量産機だぞ?

 

量産機は正義…そう!ジャスティスなんだぞ!

 

大事な事だから声を大にして言っとくけど…俺は!量産機が大好きなんだ!

 

うん。

 

なんか言っといてなんだけど、花陽っぽくてダメだな。

 

今のは。

 

まぁいいや。

 

で、とりあえず機体を…ジンを適当に貶してみたら…

 

[[ヤロウブッコロッシャァァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

あちらさん。

 

キレるどころかガチキレ。

 

ブッコロッシャァ♪とか言われちまったたよ♪

 

あ♪もしかしなくても言い過ぎたっぽい?てへぺろ♪

 

ガチキレした野郎の声でブッコロッシャァ♪ってヤツを聞きながら、内心で俺がてへぺろとかクソ似合わねぇなぁ…とか思ってると…

 

<機体と強制リンク?感じとしては“精霊憑依(ポゼッション)”と似ていますが…これは実に面白い、そして11連課金ガチャで最高レアリティが11枚同時に出る程度には珍しい現象ですね。取りあえずはある程度痛覚設定は遮断しておきますか。それで構いませんね、マスター?聞いてますか?マスター?>

 

アイリがそんなこと言い出したんだよ。

 

言い出したんだけど…

 

「ア"ァ"んだぁ?ゴルゥラァァァァァ!!!誰が誰をブッコロシャァだぁ?ヴォォォイ!!!クソがぁ!オラルゥラァァァ!!!ヤれるもんならなぁ…ヤってみやがれぇってんだぁぁぁ!!!聞いてんのかぁクソボケがぁぁぁぁ!!!!」

 

うん。

 

ブッコロッシャァ♪とか言われたら普段からチンピラとか言われてる俺的には礼儀的にやっぱりキレ返しとかねぇーといけねぇーだろ?

 

んなわけでとりま、俺もキレてみました♪

 

イヤイヤイヤ!わかってるよ?あちらさんをガチギレさせたのは俺が挑発したせいだってのは?

 

バトルが終わったらちゃんと謝ろうと思ってたよ?

 

ホントにホントだって。

 

でもよぉ…普通はいきなりブッコロッシャ♪はねぇーだろ?

 

いきなりガチギレとか最近の若い連中はマジで怖いわぁー。

 

お前らもそう思うだろ?

 

あ?なんだよ真姫?

 

俺もいつも問答無用でガチギレしてるって?

 

…………………な、なんのことだろーなー。

 

ワタシフダンカラガチギレナンテシテナイヨー。

 

ホントダヨー。

 

…………ごめん。

 

やっぱ嘘。

 

毎回毎回ちょっと攻撃がかすったりしただけでクソがと言って割とすぐにガチギレしてました。

 

今度からは簡単にキレないように気を付けるよ。

 

たぶん。

 

<はぁ…これっぽっち聞いてませんね。まぁ精々頑張って下さい。>

 

さて。

 

話を戻すぞ。

 

ガチギレしたあちらさんに大人げなく逆ギレした俺は、アイリの報告とか完全に聞き流して灰色のジンと真っ向からバトる事にしたんだ。

 

未調整で“soar”は使えねぇーが、それでもまぁぶっちゃけ余裕だろ?って思ったんだけど……

 

あ。

 

もうこんな時間か。

 

悪ぃけど続きはまた今度、な。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。

 

本来ならこれは俺が知るよしもねぇ事なんだけど…

 

「あらぁ?まぁ♪うっふふ♪あっははは♪ナニこれ!おもしろい!おもしろいわぁ!」

 

あの時。

 

騒動の裏ではキ○ガイクソ魔女野郎がやっぱりと言うべきか当然と言うべき暗躍したやがったんだ。

 

「あん?お嬢?ナニがおもしれぇんだよ?」

 

「ナニがって…あらぁ?ケツアゴさん。いらしたのですかぁ?」

 

「ケツアゴじゃねぇ!ジャスレイだ!ジャスレイ!」

 

「別の世界のサーバーですって!別の世界の!」

 

「スルーすんなってんだ!」

 

「そんなことこの別の世界に比べれば些細な事ですわ♪」

 

「些細なって…まぁいいさ。(キ○ガイにナニを言っても無駄だろうからな。)で、別の世界?なんじゃそりゃ?」

 

「別の世界は別の世界ですわ。んふふ♪これはワクワクもんの予感ですの♪と、言うわけでワタクシ♪ちょっとこの別の世界のサーバーと融合してしまってるヤジマ・コーポレーションさんのサーバーへお出かけして参りますわ♪」

 

「お出かけ、ねぇ…。いいのか?そんなトコに行ってもし誰かに見付かったらお嬢の計画が…」

 

「んふ♪だいじょ~ぶ♪ですわ♪今回はワタクシの存在が露見する様な直接的な介入はいたしませんから。ただ…」

 

「ただ?」

 

「サーバーのデータを色々と弄ってぇ♪面白おかしく徹底的に引っ掻きまわしたりはいたしますけど♪」

 

「はぁ…まぁ何でもいいが精々バレねぇ様に気をつけて行ってきな。」

 

「はぁ~い♪」

 

ったく。

 

あのキ○ガイクソ魔女野郎(とケツアゴヤクザ)。

 

ロクなもんじゃねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回はにこちゃんがAqoursのあの人に挑みます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はドロイデン様とのコラボ企画準備中の為、しばらくはお休みさせていただきます。
余裕があれば更新したいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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コラボ特別編「流星との邂逅②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

新年ザクましておめでとうございますなQooオレンジでございます。

さて、今回も少し本編はお休みいたしました、ドロイデン様が好評連載中の「ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~」とのコラボ特別編をお送りいたします。




それでは コラボ特別編「流星との邂逅②」 始まります。






















「はぁ…ほんと、ガキなんだから。」

 

ガチギレと逆ギレ同士で勝手に戦闘を始めたバカと推定バカのバカふたり。

 

そんなバカふたりのバカっぷりに私は思わずため息をひとつついて、同時に久しぶりに楽しそうに動き回ってるそらを見てちょっとだけ嬉しくなっちゃったの。

 

だってあいつ…私と戦うとき以外はどこかつまらなさそうに戦ってるんだもん。

 

そんなそらが久しぶりにあんなに楽しそうに動き回ってるなんて、恋する乙女としてはなんか嬉しいのよ。

 

だからこのときの私は、久しぶりに楽しそうに戦うそらを見れて、嬉しくて口元に笑みを浮かべていたんでしょうね。

 

「にこっち的にはそこも含めて好きなんやないの?(ま、それはうちもやねんけどね。) 」

 

「うぐっ…う、うっさい!それより!私たちはどうする?」

 

「んー…そうやねぇ…とりあえずはそらっちはほうっておくとして、うちらはうちらであちらさんの残り物のお相手でもしとこうか?」

 

これからどうす?

 

その私の問いに希は少し考える素振りをして、こっちはこっちで残りの連中の相手をしようって提案してきたわ。

 

まぁそらのバトってる様子を見ていたいって気分でもあるけど、見てるだけじゃやっぱりつまんないわ。

 

だってこれはガンプラバトル。

 

戦ってなんぼよ。

 

だからこの場で私たちがヤることは、希が言うようにあちらさんの残り物のお相手をしてあげること。

 

それが妥当な判断よね。

 

問題はどちらがどちらの相手をするか。

 

にこにー的にはたぶんパラス・アテネをベースに改造したっぽい重装備の方の相手をしたいとこね。

 

だってビーム兵器が主体っぽいから、ビームを吸収しちゃえる私の禍にことの相性は最高だもん♪

 

逆にもう片方のヤツの相手はぶっちゃけしたくないわー。

 

特殊装備満載だけど機体性能的にはどちらかと言えば汎用型の禍にこなら問題なく近接型の相手もできちゃうけど、近接型の連中ってゴリゴリとゴリ押しして来やがる連中が多いからイヤになんのよね。

 

だから…

 

「希の言う通り私たちは私たちで残りの連中の相手をしときましょ。」

 

近接型…1.5ガンダムをベースにして改造されたっぽいヤツの相手は希に押し付けて、にこにー様は相性抜群のもう片方の相手をしてあげるわ♪

 

と、言おうとしたんだけど…

 

「それじゃにこっちはあっちの1.5ガンダムっぽいヤツをお願いね♪うちはもう片方の相手をしてくるから♪」

 

希に先に獲物を取られちゃった…。

 

ってかいつの間にかあっちもあっちでこっちにガンガン向かって来やがってるし!

 

しかも1.5ガンダムの改造機の標的は私?!

 

背中に“ヤドカリ”を背負った希のドム・ハーミットが重そうなその機体を加速させてパラス・アテネの改造機の方へと向かって行った一方で、1.5ガンダムの改造機はスラスターを噴かして一気にこちらへと加速して接近してくると、両手に持ったロングブレードを振るって交互に斬りかかって来やがったわ!

 

「チッ!近接型は相性あんまり良くないからキライなんだけどね、っと!けどね!相性が良くないってだけで早々簡単にヤらせないってのよ!」

 

私は愚痴りながらもスラスターを操作して機体を僅かにずらしてロングブレードの初擊を避け、続けざまに放たれた二撃目のロングブレードの斬撃は右腕に取り付けてあるトリケロス改Ⅱのシールド部分で軽く受け流してやったわ。

 

[[へぇ、今の攻撃対処できるんだ。]]

 

近接型の得意な距離での戦闘にわざわざ付き合ってヤる義理もないから、攻撃を受け流したついでにスラスターを逆噴射して1.5ガンダムの改造機と1度距離を取ると、あちらさんがちょっと驚いたような声色でそんなことを言ってきたわ。

 

繋いだ覚えのない通信がいつの間にか繋がってるけど…まぁ深く考えても面倒だから気にしないことにしましょ。

 

せっかくヤル気満々なこの目の前のファイターには悪いんだけど、にこにー的にはぶっちゃけ問答無用でさっさと片付けて元気にバトってるそらの様子を見ていたのよね。

 

一応はまだ打倒そらを諦めてない私としては、久しぶりに見るそらの私以外とのバトルからアイツの攻略方法を考えたりしたいのよ。

 

決して近接型の相手が面倒だからってわけじゃないわよ?

 

ほんとにほんとよ!

 

[[けど…気をつけて避けるか防がないと痛みで大変な事になるから……ね!!]]

 

私が内心でどこかの誰かに適当な言い訳っぽいことを言っていると、1.5ガンダムの改造機のファイターが奇妙なことを言ってきたわ。

 

痛みで大変なことになる。って。

 

何のことかさっぱりだけど、話しかけて来たんならちょっと挨拶代りに文句言ってやんなきゃね♪

 

にこにー様は忙しいのよ♪ってね♪

 

「ちょっと!そこのガチムチな体力オバケで最近はネタで水ゴリラとか呼ばれて弄られてそうな第一回総選挙でドンケツだったクセに2回目で1位になったっぽいヤツ!せっかく久しぶりにうちのバカが私以外のヤツとバトってるとこ見れるってのにムダに嬉しそうに物騒なモン振り回して襲ってきやがるとか一体全体どう言う了見よ!オルゥラァ!ガキじゃねぇーんだからちょっとは空気読よ!空気を!ってかうちのバカかあのジンとやりあってる動画とか録撮ってるんだからチョロチョロと動き回られちゃ割とマジで邪魔なんだけど!」

 

ん?水ゴリラってナニ?ですって?

 

水ゴリラは水ゴリラよ。

 

ほら。

 

どんなことでも腕力でゴリっと解決♪

 

内浦名物力の化身♪水ゴリラ♪

 

ってね。

 

まぁわかんない人は水ゴリラで検索してみたら?

 

ぶっちゃけこれ書いてるオレンジジュース野郎も水ゴリラとかよくわかってないんだけどね。

 

さて。

 

そんな今Ya○oo!検索っぽいトレンドワードでも話題の内浦名物力の化身の水ゴリラ。

 

大銀河宇宙No.1で天才でマジえんじぇー♪なにこにー様の抗議に対して…

 

[[え?邪魔してる?けど昴の所に行ったら多分ガンプラの合わせ目斬られた痛みで色んな所からお漏らししちゃうよ。痛覚遮断設定(ペインアブソーパー)がどうなってるか分かんないけど、アシムレイトの反動って基本痛覚遮断の数値0になるから振りじゃなくてガチでなっちゃうよ]]

 

とかなんとか微妙に噛み合ってないことを言い出しやがったのよ。

 

ぺいんあぶそーばー?

 

えーっと…“ぺいん”ってのは確か……ぺ…ぺ…べ…べ………べ、ペ○ス…の親戚…よね?

 

そうよね?

 

たぶんそうよね?

 

ぺいんとペ○スってなんか似てるし。

 

そうに決まってるわよね!

 

※ペインは英語で“苦痛”や“痛み”を意味する言葉です。男性器を意味するペ○スとは何の関係もありません。

 

う"ぇぇぇえ?!そ、そーなの?

 

あははは………いやーん♪にこにー♪ちょぉぉぉぉぉっと間違っちゃった♪

 

………ナニよ!なんか文句あんの!

 

私はね!英語は嫌いなのよ!

 

あとついでに国語と数学とその他諸々も!

 

ても保健体育の保健の方は得意よ!

 

だってにこにー様ったら経験豊富なんだもん♪

 

で?結局ぺいんあぶそーばー?ってのは何なのよ?

 

わかんないときは…助けて!Go○gleせんせー!

 

えーっと…ナニナニ…今回のお話でのぺいんあぶそーばーは痛覚遮断設定?

 

痛覚遮断設定?

 

それって…

 

「はぁ?痛覚遮断設定?そんなの“精霊使い(エレメンタラー)”が“精霊憑依(ポゼッション)”して機体と一つになるとかワケのわかんない状態の時でもなんないと設定項目なんて出てこないでしょうが!あとアシムレイト?それって確かプラフスキー粒子が禁止される前のガンプラバトルでたまに発現したとかってレアスキルみたいなモンよね?そんな古くさいレアスキルでなんでお漏らしなんて話になんのよ!真姫的イミワカナイことばっかり言ってんじゃないわよ!」

 

そう。

 

痛覚遮断設定って確か“精霊使い(エレメンタラー)”の連中が使う特殊な設定のハズよ。

 

そんなの“精霊使い(エレメンタラー)”じゃない私には関係ないじゃない。

 

この水ゴリラ、ちょっマジでナニ言ってんのかしら?

 

痛覚遮断設定だかなんだから知らないけど…とりあえずはヤっちまえばいいわよね?

 

考える前に動け!

 

ほら!アレよ!星の戦争で緑色のおししょー様が考えるな!感じろ!って言ったアレ的な感じよ!

 

てなワケでさっさと水ゴリラをぬっこぬこに…

 

<マスター。お話し中に失礼します>

 

してやろう!って思ったら、そらのバカから貰った私のサポートAI“ウズメ”が話に割り込んで来たわ。

 

えっ?ナニ?

 

ウズメまで今回は空気読めない感じなの?

 

こまるわー。

 

にこにー、とぉぉってもこまるわー。

 

まぁにこにー様の心はマリファナ海溝よりも深くて広いから特別にウズメの相手もしてあげちゃうわよん♪

 

ん?マリファナ海溝?

 

あれ?マリファナってなんかヤバいクスリじゃなかったけ?

 

うーん………ま、ヤバいクスリの名前の海溝でも別にいっか。

 

ぶっちゃけにこにー様にはあんまり関係ないしね!

 

「ウスメ?何よ!今ちょっと真姫的イミワカナイことばっかり抜かしやがるこの水ゴリラの相手で忙しんだけど!急用じゃないならあとにしなさい!」

 

っと。

 

また何か話がおもいっきり脱線しまくったわね。

 

今回はせっかくの初コラボ回なんだから本編のいつものノリでグダグダと脱線しまくんないように気を付けないとヤバいわね。

 

<それでは割と急用の部類かと思いますので、このままご報告いたします。今回のお話では世界線が微妙な感じでアレしてコレしてソレした結果の果てになんやかんやで融合した諸事情により、当機にもアシムレイト関連での痛覚設定項目が特別に増設されております。デフォルトでは100%ダメージがファイターに反映されるドM推奨の設定となっておりますので、マスターがお望みでしたらこちらで痛覚設定を常人向けのそれなりに痛い程度のモノに変更いたしますが?>

 

水ゴリラの相手で地味に忙しい中で、マリファナ?海溝よりも深くて広いスペシャルなにこにー様ハートで特別にウズメの話を聞いてやったら…

 

「いきなりメタい話題が来たし!ってかあんのかい!痛覚設定!」

 

メタメタなお知らせでした。

 

あっははー。

 

いやぁー、もう参っちゃった♪

 

だってほら?せっかくのコラボ回なんだから本編のいつものノリでグダグダ禁止!とか思ってたのに…思ってたのに…思ってたのにぃぃぃぃぃ!!!

 

思ってた矢先にメタメタ来んなよ!

 

しかもいつもはしっかり者のサポートAIがメタメタな事なんて言っちゃらめぇ!

 

「ぬがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ドチクショォォォォォ!!!!!痛覚設定なんて知るかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!英語も国語も数学もみんな年下のバカに面倒見て貰わなきゃ赤点確実なめんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ぐぅおらぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!ってかドM推奨の設定ってなんじゃそりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

[[なんなら痛覚設定弄る時間くらいはあげるよ?まぁ昴の強請アシムレイトがあるから無効にすることはできないだろうけど。]]

 

えっ?!気を使われた?!

 

にこにー様ったら腕力オバケに気を使われちゃった?!

 

マジか?!ペロペロ!

 

[[鞠莉、そっちのドムのパイロットの方にはアシムレイトのこと伝えた?…いやいや忘れちゃダメでしょ。普段のバトルなら兎も角今回は調査なんだから、この人たちの力も借りなきゃいけないかもしれないし。]]

 

しかも何か水ゴリラなのに希の方にまで気を使ってるし?!

 

何なのよ?!メタメタ禁止!とか言っといてメタいこというのもアレだけど、Aqoursで1番の体力オバケでネタ的に何でも腕力で解決するハズの松浦 果南こと水ゴリラからほとばしるこの気配りできちゃう良いお嫁さん的な雰囲気は?!

 

ぐぬぬー!

 

に、にこにー様だって気配りくらいちゃんとできるんだからね!

 

にこにー様だって良いお嫁さんなりそうな“μ's”メンバーアンケートとかでは常に上位なんだからね!

 

ちょっと前にやったス○スタの応援キャラを決める投票だって最初は海未のヤツに票が集まってたけど最終的には大銀河宇宙No.1のこのにこにー様が1番になったんだから!

 

オマケにラブライブ関連の薄い本で1番題材になってるのはにこにー様なんだから!

 

にこにー様は大きなお友達から小さなお友達まですべからくそりゃもう超絶無双で大人気なんだから!

 

ほんとにほんとに大人気なんだからねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

 

<設定完了しました。これで機体から反映されるダメージがドM推奨からタンスの角に小指をぶつけた時の痛みレベルまで減衰されていると思われます。>

 

ウズメのヤツ…マスターのにこにー様が色々と苦悩している間に痛覚遮断設定?とかワケのわかんないヤツの設定を終わらせるなんて…ボケた発言も多くなって来てるけどそれでも流石はそら謹製のサポートAIシステムね。

 

ってか…タンスの角に小指をぶつけたレベルってそれはそれでかなり痛いような気もするんだけど?

 

まぁそれでもドM推奨レベルよりはマシなでしょうけど…。

 

[[設定は終わったんだ。]]

 

やっぱりいつものグダグダなノリであーだこーだとヤっていると、あちらさんが設定は終わったんだって話しかけて来たわ。

 

わざわざ待っててくれるなんて案外と律儀じゃないの。

 

ってか…随分と余裕綽々ね。

 

軽く皮肉ってその余裕ぶってる面の皮剥いでやろうかしら?

 

ん?あれ?もしかして…それって結局はそらとやってること対して変わんない?

 

「えぇ!えぇ!どっかの誰かさんのクソ忌々しいお節介のお陰さまを持ちましてしっかりばっちり普段はやった事ないよーなクソめんどい設定を懇切丁寧にやらせていただきましたよー!だ!お礼にきっちりノシ付けてぶちのめしてヤるんだから精々覚悟しときなさい!!!このドチクショーが!!!」

 

でも皮肉って挑発しちゃうのを止めないのよねー♪にこにー様は♪

 

だって思い立ったら吉日♪とりあえずはやっちまえ!なんだもん♪

 

けどそんな色々と大銀河宇宙No.1なにこにー様の皮肉たっぷりの挑発を…

 

[[そ。なら本気……は出せないけど全力で行くから付いてきなよ!!!]]

 

これっぽっちも気にしないであちらさんは仕掛けて来たわ。

 

あちらさんは何故か両手に持ったロングブレードを閉まって…

 

[[RGシステム、イグニッション!!]]

 

信じられない事にあのレジェンドファイターの1人、“ザ・ビルドファイター”の二つ名を持つ“伊織 星”さんが使う強化アビリティ“RGシステム”を発動させやがったの。

 

『はぁ?!ちょ!あーるじぃーしすてむぅぅぅぅぅぅ?!』

 

アレって伊織 星さんの固有アビリティよ?!

 

それがなんでこんな別の世界の水ゴリラに…っ!そっか!別の世界だからか!

 

別の世界だからこちらでは伊織 星さんだけが使えるハズのRGシステムなんてモン使いやがるのね!

 

あぁ!もう!

 

ほんとぉぉぉぉぉぉぉにぃ!クソ忌々しい!!!!!

 

[[さぁ、全力で行くよ!!!]]

 

本来は伊織 星さんだけにしか使えないハズのRGシステムを使った目の間の水ゴリラ改め女ファイター。

 

RGシステムを使ったからくり?に思いいたった私を尻目に、この女は宇宙(ソラ)を踏みしめて機体を一気に加速させやがったわ。

 

それはまるでそらや一部のファイターが使う高速空間機動戦術“soar”にそっくり。

 

だから…

 

「チッ!あのバカと似たような事を!」

 

思わず舌打ちしちゃってオマケに悪態まで付いちゃったじゃない。

 

でも舌打ちも悪態も付いてる暇はなかったわ。

 

“soar”と同じような加速ができるってことは…

 

[[遅い!!!]]

 

一瞬で間合いを詰めてくるって事だから!

 

“soar”モドキで一気に間合いを詰めた1.5ガンダムの改造機は、スピードに乗ったまま右の拳にキラキラと光る粒子を纏わせて真っ直ぐに突き出して来たわ。

 

一気に加速して間合いを詰めてくる…それは私が何度となくうちのバカとのバトルでヤられてる行為。

 

普通なら直撃して大破♪なんでしょうけど、残念ながらそうはイカのキ○タマだってのよ!

 

私は1.5ガンダムの改造機が加速状態に入った瞬間、咄嗟の判断で右腕を機体の前面に動かしたわ。

 

直撃するハズだった右ストレートはトリケロスⅡ改のシールド部分にぶち当たって防御には成功したけど、私の禍にこはその衝撃で思いっきり弾き飛ばされちゃったの。

 

そして体勢を立て直す間もなく、弾き飛ばされた機体はそこら辺に大量に漂ってるデブリの1つに背中からぶち当たっちゃったわ。

 

デブリにぶち当たったその時…

 

「いったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!ぬぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ふぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

身体中にまるでタンスの角に小指をぶつけた時の様な割りと耐え難い痛みが走り抜けていきやがったわ!

 

痛い!痛いってのよ!何なのよコレは!!!

 

ちょっとマジでタンスの角に小指をぶつけた時みたいな痛さじゃない!

 

これがあの女ファイターが言ってた痛みが云々ってこと?!

 

[[へぇ、中々固いね……今ので抜けると思ったんだけど…。]]

 

私がタンスの角に小指をぶつけた時の様な割りと耐え難いガチめの痛みで悶絶している中、その原因を作りやがった女ファイターは妙に余裕ぶってる感じで今ので~♪とか言いやがっていたわ。

 

<只今の激突でシールド部分が湾曲いたしました。同時に“御雷槌(ミカヅチ)”の発射機構も損壊しています。>

 

痛みも引いて来たタイミングで入ったウズメからの報告。

 

それはシールドが歪んで“御雷槌”も使えないとかふざけた内容だったわ。

 

シールドが歪むって…どんだけゴリラパワーで殴り付けて来やがったのよ。

 

あっはは~♪

 

もうさ、これって怒ってもいいわよね?

 

ってか怒っちゃうわよね?

 

うん♪にこにー様は割りと怒っちゃったかも?

 

それではみなさん♪ご一緒に♪

 

[[ (確かトリケロスは腕と一体化してる武装だって昴が言ってたから、暫く右手は痺れて使い物にならないはず) もう一発くらいなさい!!!]]

 

さん♪はい♪れっら♪ぶちギレ―♪

 

「ゴルゥゥラァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!クソ水ゴリラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!ウズメェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!」

 

<“ヤサカニノマガタマ”全基射出。オフェシンブシフトで起動します。>

 

にこにー様の怒りの命令にウズメは淡々と応えてくれて、すぐにバックパックから球状の多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を射出して周囲に展開させてくれたわ。

 

さぁーて♪こっからはにこにー様のお返しの猛反撃よん♪

 

近付くとまた水ゴリラにぶん殴られちゃうからぁ♪距離を取って禍にこのオールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”で全身穴だらけにして♪あ♪げ♪る♪

 

「うっしゃおるぅらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!片っ端から穴だらけにしてぇぇぇぇ!!!ぬっこぬっこにぬっころしやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

<了解しました。攻撃を開始します。>

 

私の号令に従った“ヤサカニノマガタマ”は、一斉に水ゴリラの操る1.5ガンダムの改造機へ向けて雨あられとビームを放ち始めたわ♪

 

そうよ!タンスの角に小指をぶつけたような痛みのお礼に♪ジャンジャンバリバリと徹底的にヤっちゃいなさぁぁぁぁい♪

 

[[ちょ、ドラグーンは困るって!!!]]

 

水ゴリラの操る1.5ガンダムの改造機は、忌々しいことに雨あられと降り注ぐビームを軽快なステップで避けまくりながら、右手で大型のライフルを引き抜いて盛大に射撃を続ける“ヤサカニノマガタマ”目掛けてぶっぱなして来やがったわ。

 

[[射撃嫌いなんだからやらせるなっての!!!]]

 

あら♪あら♪まぁ♪まぁ♪

 

ごんぶとビームとかいいもん貰っちゃったじゃない♪

 

「“マフツノヤタカガミ”起動!」

 

禍にこの左腕に取り付けられているもう1つのシールド。

 

“マフツノヤタカガミ”

 

それは中にビーム攻撃全般を吸収しちぇる“アブソーブシステム”が仕込んであるちょっと特別なシールド♪

 

私はそんな“マフツノヤタカガミ”を起動させながら、1.5ガンダムの改造機がぶっぱなしたごんぶとビームの前へとるんるん気分で躍り出るわ♪

 

<“マフツノヤタカガミ”起動します。アブソーブシステム、スタンバイ。>

 

普通ならば必殺の一撃。

 

でも…

 

「災い転じて糧となれ!!!!!」

 

禍にこにとってはとぉぉぉってぇもぉ♪楽しい♪楽しい♪お食事の時間よ!

 

[[ちょ!?ビームを吸いとった!?]]

 

1.5ガンダムの改造機が放ったごんぶとビームが黒曜石の鏡の様に磨きあげられたシールドの表面に触れた瞬間。

 

待ってました♪とばかりに“マフツノヤタカガミ”はごくごくと勢いよくビームを吸収し始めたわ。

 

流石の腕力自慢の水ゴリラもこれには驚いたみたいね。

 

マジか?!って感じで驚いてる♪驚いてる♪

 

おーっほっほ♪

 

いい気味だってのよ♪

 

[[昴が言ってたアブソーブシステムってやつ?なら射撃はやらなくて良いみたいね!!!]]

 

禍にこの前ではビーム兵器は意味がないって理解したらしい水ゴリラは、大型のライフルをしまうと再び拳を構えて加速しようとし始めたわ。

 

けど…

 

「急加速する連中へと対処方法は加速し始める前にぶっ潰す!!!もっかいいけ!“ヤサカニノマガタマ”!!!あーんど!コイツも貰っときなさい!!!!」

 

加速の出鼻を挫くように再び“ヤサカニノマガタマ”をけしかけて、オールレンジ攻撃でビームの雨あられ♪

 

オマケにトリケロス改Ⅱに内蔵してあるビームライフルもすっきゅーん♪すっきゅーん♪ぶっぱー♪ぶっぱー♪

 

いやぁー♪水ゴリラのさっきの右ストレートで“御雷槌”の発射機構と一緒に壊れてなくてよかったわー♪

 

あれ?もしかしてウズメには壊れてるとか言われたけど、ビームライフルは生きてたんだから“御雷槌”も割りとイケちゃうんじゃないかしら?

 

ちょっと試して見ような?

 

そんな事を考えれちゃうくらい戦況はにこにー様有利に傾いてたの。

 

[[もう、ホントにドラグーンとかビットとか嫌いなのに!!!]]

 

余裕ぶっこいて距離を取って攻撃し続けていると、とうとうやられっぱなしだった水ゴリラが反撃してきやがったわ。

 

[[昴みたいに合わせ目は斬れないけど、切り裂くぐらいなら!!!]]

 

再度両手に引き抜いたロングブレードに、さっきぶん殴ってきた時みたいにキラキラと光る粒子を纏わせると、“ブン!”って感じでそれぞれ振り抜いて斬撃を飛ばして来やがったのよ。

 

は?飛ぶ斬撃?

 

えっ?それってどこのロロノア・ゾロ?

 

って!冗談言ってる場合じゃないし!

 

放たれた飛ぶ斬撃は展開中の“ヤサカニノマガタマ”の内の2つを真っ二つに斬り裂いちゃったのよ!!!

 

「うげっ?!飛ぶ斬撃?!なんてインチキしてくちゃってんのよ?!」

 

飛ぶ斬撃とか非常識な攻撃で6基しかない“ヤサカニノマガタマ”の内の2つがぶった斬られて大爆発♪しちゃってる真っ最中、水ゴリラは…

 

[[いまだ!!!]]

 

スラスターを盛大に噴かして剣の間合いへと一気に飛び込んできやがったわ!

 

そしてまた例のキラキラ光る粒子をまたまたロングブレードに纏わせて、斬りつけて来やがったの!

 

「ウズメ!防ぎなさい!!!!!」

 

<ディフェンシブシフト起動。防御フィールド展開します。>

 

私は振り下ろされるロングブレードの凶刃を“ヤサカニノマガタマ”が展開した防御フィールドで防ぐと…

 

「無理を通してオマケに道理もアイツもまとめて全部ぶち抜きなさい!!!逝け!“御雷槌”!!!!!」

 

破損したらしいけどビームライフは壊れてなかったんだから使えんじゃね?って思っていた“御雷槌”を無理やりぶっぱなしてやったわ!

 

[[ちょ?!]]

 

あちらさんはまさか破損状態にある武装を無理やりぶっぱなしてくるなんて思ってもみなかったみたいね。

 

慌てて避けようとしたわ。

 

でも完全には避けきれなかったみたいね。

 

[[ぐっぁぁぁ!?]]

 

正確には避けきれなかったし完全には直撃もしなかった…なんだけど。

 

さっきの水ゴリラストレートでトリケロス改Ⅱ自体があちこち歪んでたから射線がずれちゃって、残念ながらブスッ♪と突き刺さりはしなかったのよ。

 

本当はコックピットを狙ってぶっぱなした合計6本の鉄杭は、右肩と右の脇腹の辺りを掠めるだけに終わっちゃったわ。

 

なーんか痛がってるわね。

 

やっぱりタンスの角に小指をぶつけた時の様な割りと耐え難い痛みなのかしら?

 

イヤよね。痛いのって。

 

痛いので喜ぶとかドMってホント頭イカれてるわ。

 

そんなとドMがどっかの誰かさんだ!とは言わないのがにこにー様の優しさよね♪

 

[[こんのぉ!!!!!]]

 

そのままタンスの角に小指をぶつけた様な割りと耐え難い痛みに悶えていればいいモノを、あろうことか水ゴリラは両手のロングブレードを放り投げてステゴロで殴りかかって来やがったわ!

 

流石に悶絶中に殴りかかって来やがるなんて思っていなかったから、完全に反応が遅れちゃったじゃない!

 

頭を掴まれて膝蹴りしてオマケにコックピットの辺りを何発もぶん殴って来やがったわ!

 

って!

 

「いっ…たいんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!こんのぉぉぉ!!!ボケがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

乙女の頭を掴んで顔面に膝蹴りとかなんてことしてくれやがんのよ!!!

 

顔面全体とにこにー様の素敵なおっぱい♪(おっぱい無いだろって言ったそこのテメェ!とりあえずはぶっ殺す♪)に響くタンスの角に小指をぶつけた時の様な割りと耐え難い痛みを耐えながら、右腕を振り払って顔面を掴んでいる1.5ガンダムの改造機の腕を弾き飛ばして、そのまま何回も何回も何回も殴り付けてやったわ!

 

トレーズ様的に言えばエレガントさの欠片もない攻撃だけど知ったこっちゃないってのよ!

 

目には目を!

 

歯には歯を!

 

ぶん殴って来やがるヤツにはぶん殴ってやる!!!!

 

[[さっさと!!!]]

 

「落ちなさいよ!!!」

 

お互い技術もへったくれもなくただただ何発も拳を振り上げては殴り付ける。

 

その度にタンスの以下略の痛みを全身に感じながら、それでも何発も何発も殴り付けては殴られて。

 

そうしてついにお互いがお互いにとどめを刺そうと、全力全開の一撃を放つために拳を大きく振り上げたその時…

 

[[!?]]

「?!」

 

いきなりどっかでアホみたいに盛大に大爆発がおこったのよ。

 

すわっ!カチコミ?!カチコミなの?!

 

それともクリスマスの性夜にひとりぼっちの寂しい虚しいクリぼっちの連中のクリスマス中止のお知らせテロ?!って思って、爆発の起こった方を…メンデルコロニーの方を見ると…

 

[[え……]]

 

「なによ……アレ…」

 

そこにあったのはなんかムダにバカデカいナニか、だったわ。

 

うん。

 

とりあえずは一言。

 

なんじゃありゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回は希さんがAqoursのシャイニーなあの人に…


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はドロイデン様とのコラボ企画準備中の為、しばらくはお休みさせていただきます。
余裕があれば(これっぽっちもないのですが…)更新したいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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コラボ特別編「流星との邂逅③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

休日に家の前の凍結した路面の氷を四時間かけて全て粉砕したら次の日に地獄の様な筋肉痛で苦しんだQooオレンジでございます。

さて、今回も少し本編はお休みいたしました、ドロイデン様が好評連載中の「ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~」とのコラボ特別編をお送りいたします。




それでは コラボ特別編「流星との邂逅③」 始まります。






















「それじゃにこっちはあっちの1.5ガンダムっぽいヤツをお願いね♪うちはもう片方の相手をしてくるから♪」

 

別の世界…多分“平行世界”ってヤツやね。

 

そんな平行世界と繋がっとるとかなんやうち的にはめっちゃワクワクもんのスピリチュアルな事態が発生しとる、ヤジマ・コーポレーションが新設した超大規模戦闘バトルフィールド用サーバーの調査にやって来たそらっち&にこっち&希さんことうちの3人。

 

“やだ!やだ!えりーちかも出るもん!ソラと一緒にガンプラバトルするんだもん!”って騒ぐえりちをイスに縛り付けて&猿ぐつわを噛ませて放置プレイにしてからの初回の出撃では、平行世界?ナニソレ?美味しいの?って感じで、調査とか放り出してあちらさんのファイターさんを相手にとにかくやりたい放題にヤりまくったんよね♪

 

そんでもって縛られて頬を上気させて恍惚の表情を浮かべてビクン♪ビクン♪しとるドMをまたまた放置プレイにして休憩を挟んでの2回目の出撃♪

 

今回も平行世界のガンプラファイターを相手にやりたい放題の大暴れ♪いぇい♪っと思っていたんやけど…ちょーっとうちらの思惑とは違う展開になってきたんよ。

 

発端は量産機大好きなそらっちが、自分好みのジンのカスタム機を見付けて遊んで欲しくてちょっかいかけたことやったん。

 

そらっちはジンはダサいわー的なこれっぽっちも心にないことを、全周波通信であちらさんに言ってもうたんよ。

 

いわゆるアレなヤツやね。

 

ほら?小学生の男の子が、好きな女の子にイジワルしてしまう的な。

 

そらっち…非ガンダムタイプ…特に量産機をベースにしたカスタムとか大好きやねん。

 

しかもかなり丁寧に、そして何よりも大事に作り込まれたジンのカスタム機とか、もうそらっちの好みのど真ん中をぶち抜き過ぎてアカン感じやん♪

 

遊んで欲しくて遊んで欲しくて、思わずニヨニヨしながら挑発したら…あちらさんにガチギレされてもうたん。

 

ガチギレなんてされたらチンピラを地で行くそらっちとしては礼儀的に逆ギレせなアカンやん?

 

そんなワケでそらっちはガチギレしたジンのファイターさんに逆ギレして楽しそうに襲い掛かって行ってもうたんよ。

 

はぁ…。

 

ほんま、男の子ってやんちゃさんやね♪

 

でもまぁ…あの頃の…うちと出逢った頃の大人の顔色を伺いながら、特大のネコをかぶって慇懃なふりをしていたそらっちよりも、今のチンピラ全開のそらっちの方が人生色々と楽しそうやから、うち的にはいいんやけどね♪

 

ふふ♪

 

恋する乙女としては好きな子が楽しそうに大暴れしとるんは嬉しもんなんよ♪

 

おっと♪

 

ごめんごめん。

 

なんやにこっちみたいにおもいっきりお話しが脱線してもうたね。

 

えーっと、それでどこまで話したんやっけ?

 

うーん…おぉ♪そう♪そう♪

 

そらっちがブチギレたジンのファイターさんに逆ギレして襲い掛かって行った…ってとこまでやね。

 

それでな?

 

残されたうちとにこっちはどうしよっか?ってなったんやけど、まぁガンプラファイター同士がバトルフィールドで出会ってたらヤることはひとつやん♪ってなったんよ。

 

ヤることはひとつ。

 

それはもちろんバトることやね♪

 

ジンのカスタム機の僚機としてこっちに向かった来ていたのは、見るからに近接戦闘に特化した感じの1.5ガンダムのカスタムと、パラス・アテネをベースにカスタムされたっぽい機体。

 

うーん…パラス・アテネのカスタム機はどうやらガチムチの火力特化型っぽいやん。

 

二連装ビームキャノンに肩にあるんは…アレはガンダムヴァサーゴのお腹に付いとるメガ・ソニックキャノン的なヤツかな?

 

背中にはミサイルもぎょ~さん積んどるみたいやね。

 

あとは…FAZZが持っとるハイパー・メガ・カノンっぽいバカデカいアレは…危険な香りがプンプンするなぁ…。

 

ミサイルを除けば他はほとんどビーム兵器みたいやから、機体同士の相性だけを考えれば、ビームを吸収できるにこっちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の方がええんやろうけど……うち的にはもう片方の1.5ガンダムのカスタム機とバトるんはぶっちゃけごめんなさい♪やね♪

 

そりゃうちの“ドム・ハーミット”やって近接戦闘のひとつやふたつ位は簡単にこなせるだけのポテンシャルは持っとるよ。

 

でもなぁ…いくらポテンシャルが高くても使う人間が…うちがアカンねん。

 

基本的に近接戦闘が得意な連中って言うは、よっぽどの例外を除いてほとんどの連中が割と高めの技量を持っとるんよ。

 

常に動き回ってキンキン!カンカン!って“ちゃんばら”せなアカンのやから、技量が高くなきゃやってられんよね。

 

で、問題の1.5ガンダムのカスタム機を操るファイターさんなんやけど…動きのひとつひとつを取ってもあきらかにうちより格上やねん。

 

あ♪もちろんパラス・アテネのカスタム機を使ってるファイターさんも中々のもんだとは思うんよ?

 

でも…それ以上に1.5ガンダムのカスタム機のファイターさんは “上手い”んよ。

 

アレはアカン感じやねん。

 

対するうちは…お師匠様もアニさんたちもいつも口をすっぱくして言っとったんやけど、ファイターとしての力量は残念ながら中の上か、よくて上の下。

 

まぁ変わりにビルダーとしはピカイチなんやけどね♪

 

っと、また話がそれそうになってもうたね。

 

でな?うちはぶっちゃけファイターとしてはそこまで強くはないんよ。

 

うちはビルダーとして造り上げた技量の差なんてすっ飛ばせるくらいに高性能機を使って、問答無用でゴリ押し!が基本的なスタイルなん。

 

そんなちょい残念な技量のうちがあのヤバめの操縦技術を持っとるっぽい1.5ガンダムのカスタム機と近接戦闘で戦うより、あちらさんと同じくらいに高い技量を持っとるにこっちが相手をした方が楽しめるん思うんや♪

 

そんなワケでグダグダとあれこれ言い訳してみたけど…

 

「獲物は早いモノ勝ちってね♪」

 

にこっちにヤバそうな近接戦闘型を押し付けました♪

 

まる♪

 

でもまぁ…

 

「こっちはこっちで一筋縄じゃアカンやろうなぁ…。」

 

ほら。

 

その証拠に…

 

[[ならやるべきことは決まってるわね♪]]

 

いつの間にか繋がっとた通信から、テンションの高い妙に明るい感じの声が響いたと思ったら…

 

[[何時も通りのシャイニーよ!!!]]

 

手持ち武装として持っとったハイ・メガ・カノンっぽいデカいヤバそうヤツを背中にマウントして、右手の二連装ビームキャノンと肩のメガ・ソニックキャノン、さらにオマケとばかりに盛大にバックパックのミサイルを全部まとめてぶっぱなして来たんよ。

 

そりゃもう惚れ惚れするような見事なフルバーストやん♪

 

1.5ガンダムのカスタム機のファイターの方がヤバいって思っとったけど、こっちはこっちで十分にヤバそうやね♪

 

“普通”の機体なら現在進行形でこっちに向かって来とるフルバーストで消し飛んでゲームオーバー♪なやろうけど…

 

「残念無念♪うちの“ハーミット”はちょい普通やないんよ!!!」

 

うちの“ドム・ハーミット”はあの子の…そらっちの隣で戦い抜くために、エロじじいのお師匠様とエロの塊の湊(みなと)兄に乳を揉まれそうになりながら(あ♪もちろん揉まれておらんよ♪)必死に心形流の技術を盗みまくって造り上げた自慢の機体やねん♪

 

フルバーストのひとつやふたつくらいで簡単にくたばったりはせぇーへんよ!

 

うちはドム・ハーミットの両手に持たせてある多目的シールドを機体の前面に掲げて、ジャンジャンバリバリとぶっぱなされるパラス・アテネの攻撃をガッツリと防いだんよ。

 

防いだんやけど…それがアカンかったんよ。

 

「んぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

パラス・アテネのカスタム機のぶっぱなしたフルバーストを多目的シールドで防いだ瞬間。

 

身体中にえりちなら大喜びして“いただきましたー!”とか叫びながら腰をくねくねして喜びそうな痛みが走り抜けていったんよ。

 

予想すらしていなかった突然の痛みで恋する乙女としてはあるまじき“んぎゃー”とか酷い叫び声をあげてしまったん。

 

いやー。

 

まったくもってお恥ずかしい限りやねん♪

 

[[あ。]]

 

[[鞠莉、そっちのドムのパイロットにアシムレイトのこと伝えた?]]

 

うちが“んぎゃー”と叫んでる中、あちらさんはナニやらお話ししとったみたやね。

 

いつもならこっそり聞き耳たててぐふぐふ♪しとるんやろ~けど、今はなんでか知らんけど全身に走り抜けていったん酷い痛みのせいでそれどころやなかったんよ。

 

いやー。

 

それにしてもほんまいったいわ~。

 

うち♪泣いちゃいそうかも♪な~んて♪

 

まぁ確かに痛いんは痛いんやけど、身体の痛みは我慢できるんよ。

 

誰かと…初めて心を交わした好きになったあの子とお別れせなアカンとこになった、あの時の張り裂けそうな心の痛みに比べれば、こんなんどうってことないやん♪

 

それに案外うちは強い子やからね♪

 

[[へ?……Oh~!ごめん忘れてたわ!]]

 

[[いやいや忘れちゃダメでしょ。普段のバトルなら兎も角今回は調査なんだから、この人たちの力も借りなきゃいけないかもしれないし。]]

 

[[OK、そういう果南こそお得意の間接技なんてやらないようにねら。]]

 

とは言え…

 

「なぁなぁ?ちょっとうちとタカマチ式の“オハナシ”…しよか?」

 

痛くされえ喜ぶマゾヒストでもないんよ。

 

いきなりの真姫ちゃん的イミワカンナイ痛みでちょいおこになってもうたうちは、“うち!怒ってるんよ!”ってわかりやすく相手に伝えるために、額に青筋を浮かべて&口元をイビツに歪めて…

 

[[え、えっと……sorry?]]

 

背中のハーミットユニットからにょきっと“サテライトリボルバー”の砲身を展開させて、パラス・アテネのカスタム機に向けて見せたん。

 

そして…

 

「なぁ?知っとる?うちのドム・ハーミットの背中の“ヤドカリ”から伸びとるコレな?“サテライトリボルバー”って言うんよ?中の弾倉部分に高圧縮エネルギーカートリッジって言うんちょい特殊なエネルギーカートリッジが入っとって、ソレ1発につき通常威力のサテライトランチャーを6回ぶっぱなせるんよ。カートリッジは全部で6発あるから、最大で6×6=36回はサテライトランチャーがノーリスクでぶっぱなせるっちゅーワケやね。もちろんそうそう簡単に避けれんように威力は多少落ちるんやけど拡散タイプなんてインチキくさいモンでぶっぱなそうかと思うんやけど…あなたはどう思う?ナニがどうなっとるかイマイチわからんけど、どうやら機体のダメージが自分に反映される真姫ちゃん的イミワカンナイ♪&スピリチュアルな状態みたいやから、熱々のビームのシャワーなんてモンが全身に降り注いだらきっとドM推奨の嬉し楽しい事態になるね♪さて…熱々のビームのシャワーでダチ○ウ倶楽部っぽいリアクションするんがイヤなら……ちょいナニがどうなっとるか懇切丁寧に誠心誠意真心込めてアホにも簡単に理解できるように全力全開で今すぐに説明してくへれんかな?」

 

お茶目にちょぉぉぉぉっとだけ♪脅迫してみましとさ。

 

ま~る♪

 

[[……はい…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“アシムレイト”ねぇ…。」

 

平行世界のファイターさん。

 

お名前は“小原 鞠莉”ちゃんって言うみたいなんやけど、その鞠莉ちゃんの説明を聞いて一番最初に思ってしまったんは、なんや色々と面白い事になっとるなぁ~♪って事やったん。

 

まずは“アシムレイト”。

 

知ってる人は知っている。

 

知らない人はたぶんこれっぽっちも知らん。

 

大昔の…ってワケでもなく、ちょっと前のプラフスキー粒子の使用が世界的に禁止される以前のガンプラバトルで、自己暗示的なアレで自分の五感と機体とを一体化させる状態…の事やね。

 

限界以上に機体の性能を引き出す事ができるようになるんやけど、その反面、機体が受けたダメージが自分にもフィードバックされてしまうデメリットもあるんよ。

 

さっきうちがドM推奨の痛さで“んぎゃー”とか叫んでしまったのも、どうやらこのアシムレイト状態でのフィードバックだったらしんよ。

 

さてさて♪ここでみんなはなんでうちがアシムレイト状態になっとるん?って思うやろ?

 

実際にアシムレイト状態になってドM推奨以下略♪で“んぎゃー”とか叫んでしもうたうちもおんなじ事を思ったんよ。

 

なんでうちがアシムレイト状態になっとったのか…それはあちらさんに周囲の機体とファイターを強制的にアシムレイト状態にしてしまうん“強制アシムレイト”能力を持った子が居るせいみたいやねん。

 

その強制アシムレイト能力でうちはアシムレイト状態になってしもうたんよ。

 

ちなみにこの強制アシムレイト状態…そらっちとにこっちもなっとるらしいんよ。

 

な?うちが“面白い事になっとる”って言った意味がわかったやろ?

 

みんなソロって強制アシムレイト状態なんてワクワクもんやねん♪

 

とりあえずはうちはどっかのドMなどえむーちかと違ってドM推奨レベルで痛いのなんてイヤだから、機体設定にいつの間にか増設されていた“痛覚遮断設定”ちゅーんヤツを下限まで下げてちょいマイルドな痛みレベルまで下げたんやけど…。

 

それでも痛いんは痛いんやろなぁ…。

 

それにしても…“痛覚遮断設定”かぁ…。

 

ソレってうちらの方では“精霊使い(エレメンタラー)”が“電子精霊”を介して、機体と同化状態になる奥の手“精霊憑依(ポゼッション)”を使う時に設定するヤツやね。

 

アレも基本的にはアシムレイトみたいなもんやからなぁ…。

 

おっと♪本編未登場の“精霊憑依(ポゼッション)”についてはあとでもえぇか。

 

で、実は強制アシムレイト状態以外にもちょい面白そうな話が聞けたんよ。

 

それは“μ's(ミューズ)”って名前のスクールファイターチームの事。

 

それもただのスクールファイターチームやないらしいんよ。

 

このチーム“μ's”…あちらさんの世界では伝説的なチームなんやって。

 

そしてうちとにこっちはこの伝説的なチーム“μ's”のメンバー…った事なんやけど……。

 

この“μ's”……うちが今年の春、そらっちと再開した時に“視た”未来のビジョンとはちょいと違うみたいなんよ。

 

あちらさんのチーム“μ's”は“9人”。

 

うちが“視た”うちらの未来のチーム“μ's”は“10人”…。

 

まぁ…あちらさんの“μ's”はあちらさんの“μ's”。

 

うちが“視た”方のうちらの“μ's”はうちらの“μ's”。

 

とは言え…あっちでは“誰が”居ない“μ's”なんやろ…。

 

希さん的にはそこんとこがちょい気になるなぁ…。

 

「そちらさんはそちらさんでこの変な具合にくっついてしまっとるサーバーの調査に来た…った事やね?」

 

でもそれはあちらさんの“μ's”の話であっめ、未来のうちらの“μ's”とってはまた別のお話。

 

せやから気になるんは気になるんやけど、まずはお互いの事情説明と認識の擦り合わせをして、これからの事を話し合っておいた方が建設的やね♪

 

幸い、この子は…小原 鞠莉ちゃんは話が通じるタイプみたいやから。

 

今さらやけどこの子の名字…“小原”、ねぇ…。

 

まさか“小原”ってあの“小原”やないやろなぁ…。

 

ま、今回のお話ではそこら辺はど~でもえぇか。

 

[[そうでぇ~す。けど、まさかあの希さんとにこさんが調査に来るとは思ってもみなかったわ。]]

 

で、色々とお話して今にいたるっちゅ~ワケやん♪

 

んっふふ♪うち♪まさかあの!とか言われてしもうてちょい恥ずかしいかも♪

 

おっと♪浮かれてしもうてすっかり忘れてたやん♪

 

うちな?あとひとつ小原 鞠莉ちゃんに聞いておかなアカンことがあったんよ♪

 

それは…

 

「ところで、あのジンのファイターって誰なん?」

[[ところで、あのザクのファイターって誰デース?]]

 

なんやおんなじタイミングで似たような事をお互い質問してしもうたけど、うちが聞きたかったのはそらっちとガチガチにやりあっているジンのファイターについて、やねん。

 

いっつもチンピラやねん♪とか、拗ねて腐ってるん♪とか、なんやかんや言うても、そらっちはアレはアレでレジェンドファイターの人たちを相手に世界大会を勝ち抜いた猛者なんよ。

 

そんなそらっちと真っ正面からやりあえるなんて確実にレジェンドファイター級のスペックを持っとるっぽいファイターさんのこと…やっぱり気になるやん♪

 

でもとりあえず…

 

「あのザクに乗っとるチンピラは本名は鳴神 青空(なるかみ そら)。“電子精霊”持ちのガンプラファイターさんやね。今は色々あってご覧の通りにただのチンピラの親戚みたいなもんなんやけど、アレでも一応は史上最年少の七歳で世界大会を勝ち抜いたとかふざけた戦績持っとるチンピラなんよ?あとは…そうそう♪基本的にチンピラなんやけど、それでも“始まりの精霊使い(オリジナルエレメンタラー)”って二つ名持ちのちょいスゴいチンピラなんよ♪」

 

にこっち的に言えばうちの愛しいおバカさんの事を、この平行世界の子に自慢してやらんとね♪

 

[[What's?えっと電子精霊ってなに?]]

 

あれ?電子精霊のこと知らんの?

 

う~ん…もしかしてあちらさんの世界やと電子精霊はおらんのやろか?

 

とりあえずは聞かれたからには答えとかんと失礼やね。

 

「“電子精霊”ちゅ~んはネットワーク上で自然発生した自我を持ったAIさんたちの総称やね。なんでかは知らんけど、この電子精霊さんたちは普通のAIさんたちよりアホみたいに高性能なんよ。その反面、自ら意思を持っとるから、普通の人には従わんようになってしまったんやって。そんな電子精霊さんたちと契約して使役しとる連中の事を“精霊使い(エレメンタラー)”って呼ぶんや。契約とかどうやって電子精霊さんに選ばれるとか、そこら辺がど~なってるんか、ぶっちゃけうちは“精霊使い(エレメンタラー)”やないからようはわからんのやけど…。」

 

基本的に電子精霊さんって謎の塊やかなぁ…。

 

半分オカルトの領域やねん。

 

まぁ電子精霊さんたちはみんな“いい子”みたいやから、オカルトだろうと特に問題はないんやけどね♪

 

もしも自我を持ったAIがヒトに反意を持つ存在やったら……ちょい怖い未来が待っとったかもしれんね。

 

そんな感じでちょい怖いデデン♪デン♪デデン♪でター○ネーターっぽい未来が?!とか考えてとったら…

 

[[えっとじゃあうちの昴の事ね。名前は天ノ川昴、今操ってるジンが大好きで……同時にザクが天敵というかなんというか……]]

 

鞠莉ちゃんがジンのファイターの“天ノ川 昴”君について教えてくれたんよ。

 

けどなんやいまいち歯切れの悪い説明なんよ。

 

それにザクが嫌いって…?

 

不思議に思ったうちはその事について聞いてみることにしたんよ。

 

「ザクが天敵って、その昴君って子はザクが嫌いなん?」

 

[[うーん、別にザク自体が嫌いとかじゃなくて……]]

 

鞠莉ちゃんはうちの質問にちょい迷う素振りを見せながら、何故か通信回線を秘匿回線モードに切り替えてから答えてくれたんやけど…

 

[[ほら、昴ってジンを使ってるんだけど……回りからジンを使うことに白い目で見られたり、ジンを馬鹿にされたりで……色々あって着いた二つ名が“ザク絶対殺す(シリアルザクキラー)”。]]

 

「うわぁ……。それは…なんと言うか…なんと言えばえぇか……うん。やっぱりうわぁ…やね…。」

 

ジンってザクの二番煎じとか叩かれる時もあるから、きっと昴君って子はそれを拗らせてザク殺しなんて物騒なモンになっても~たんやろなぁ…。

 

いやはや…それにしても“ザク絶対殺すマン”って…。

 

ってか昴君って子にとってザクが天敵なように、ザク絶対殺すマンな昴君はザク好きなそらっちにとっても天敵とちゃうん?

 

そらっちのザク…うちと初めて出逢った小さい頃からずっとおんなじヤツを大事に大事に使ってるからなぁ…。

 

そらっちはあのザクに怖いくらいの思い入れがあるっぽいんよ。

 

前にぼそっと“コイツを使い続けていればきっと俺の事を見付けてくれる…”とかなんとか言っとったけど…。

 

おおっと♪またまた話が脱線してしまうとこやったね♪

 

堪忍してな♪

 

でな?うちのインナースペース的な内心の話が脱線しそうになっとる最中でも、鞠莉ちゃんのお話は続いておったんよ。

 

[[けど、同時にもう一つ昴には二つ名があるの。流星のように駆け抜け、通った先には合わせ目を切り裂かれたガンプラだけが残る。世界大会本選で呼ばれたそれは正しく…“灰光の流星(グレートシューター)”、それが世界最年少プロガンプラファイター、天ノ川昴なの。]]

 

鞠莉ちゃんが嬉しそうに、そして愛しそうに話したお話の続きは、ただ?のザク殺しなんてイロモンやなく、歴とした凄腕ファイターとしての昴君のお話。

 

“灰光の流星”…か。

 

なるほど…確かにあの子の動きはまるで流れ星みたいやもんなぁ。

 

それに…

 

「やっぱりあの子ってプロファイターさんやったんね。それで合点がいったやん。こっちの世界線やと同年代じゃほぼ敵なんておらんそらっちと、まとも以上にやりあっとるなんて、そんなんどう考えてもプロファイターさんレベルがないとムリやもんね♪」

 

そうやねん。

 

同年代の子がそらっちとアレだけやりあっとるなんて、うちらの世界線やとあり得ん事なんよ。

 

現役最強で歴代最強のスクールファイターって言われとる“無敗の女王”…“綺羅 ツバサ”さんやって、あそこまでそらっちとやり合えはせぇ~へんよ。

 

例外を上げるとすれば、そらっちとムダに戦い慣れとるにこっちや、あとは…ガチムチ防御特化のえりち位なもんやろ。

 

それでもえりちもにこっちも最終的にはやられてしまうんやけどね♪

 

[[あ、それに負けはしたけどあの三代目メイジンとも互角に戦ってたわね。]]

 

「…それマジなん?うわぁ…あのある意味ガンプラバトルが好き過ぎてぶっちゃけ半分位はもうなんかイカれとる感じの三代目メイジンと互角にって…正直ドン引きやねん…。」

 

鞠莉ちゃんはお話の続きの続きで特大の爆弾を落としてくれたなぁ…。

 

あの三代目メイジンと互角に戦えるって、それはもう完全にバケモンやろ。

 

普通に公式戦から離れてチンピラモドキに成り下がっとるそらっちなんかよりよっぽど強いとちゃうん?

 

あー…これは久しぶりに負けるそらっちが見れるかもなぁ…。

 

同年代の子に負けたりしたらめっちゃ落ち込んでしまいそうやねぇ…。

 

そうなったら…希さんが責任持って身体で慰めてあげなアカンね♪

 

ってなワケで昴君には頑張ってもらわんとな♪

 

ふれー♪ふれー♪

 

[[で、どうするの?このまま他のバトルを観戦……なんて言わないわよね?]]

 

そらっちが三代目メイジンと互角にやりあえるとかほぼバケモンな強さを持っとるらしい昴君に負けて、落ち込んでるとこに付け入って一気に関係を進展させてやるん♪とかグフグフ考えとったら、鞠莉ちゃんがどこか好戦的な笑みを見せながらそんなこと言ってきたんよ。

 

んっふふ♪うちってどっちかと言えばビルダーよりやけど、それでも一応はガンプラファイターの端くれなん♪

 

そんなん言われてしもうたら…

 

「ヤるしかあらへんやろ♪」

 

うちはモニターの向こう側でこちらへと好戦的な笑みを見せた鞠莉ちゃんにニヤリと笑いかけると、軽くスラスターを逆噴射させて機体を後退させながら同時にサブコンソールを操作して、ドム・ハーミットの両手にそれぞれ持たせてある多目的シールドをくるりん♪と回転させ砲撃形態へと移行させたんよ。

 

うちのその反応を見た鞠莉ちゃんも…

 

[[そう言うと思ったわ!なら、私のパラス・イリスとdanceを踊って貰おうかしら!!!]]

 

右手に装備させた二連装ビームキャノンを構えて見せたんよ♪

 

さてさて♪

 

お互い準備は万端みたいやね♪

 

なら…

 

「盆踊りでえぇなら喜んでお付き合いしたるよ♪うちとうちのドム・ハーミットで!!!」

 

ちょいと気合い入れてガンプラバトルをおっぱじめるよっか♪

 

[[いくわよ!!!]]

 

鞠莉ちゃんはそう叫ぶと、スラスターを逆噴射させながら、確かパラス・イリスって言っとった機体を下がらせつつ、右手に装備させた二連装ビームキャノンをこっちに向けてぶっぱなしてきたん。

 

せやけどなぁ…

 

「その程度なら占わんでもまるっとお見通しや!!!」

 

うちはこっちに向けてぶっぱなされた二筋のビームを左側の多目的シールドで弾き、お返しに右側の多目的シールドのビームキャノンであちらさんをぶち抜こうとロックオンしたんよ。

 

ロックオンは終わっとるから、あとはビームキャノンをぶっぱなして♪って思ったんやけど…

 

[[ (どうやら見た目通りの固定砲台タイプのファイターみたいね) ならミサイルはどうする!!!]]

 

その前に大量のミサイルをぶっぱなされてしもうたんよ。

 

数は正面から10発のミサイル。

 

オマケにこっちの死角からさっき後退しながらちゃっかりと設置しておった5発のミサイル。

 

前後から合わせて15発のミサイルがうちのドム・ハーミットに向けて飛んできたんよ。

 

狙いは悪くはないと思うんよ?

 

でも…

 

「残念やけど…とっくの昔にソレも予測済みなんよ!」

 

さっき後退しながらちゃっかりミサイルを設置しておった時に、前後からミサイルで挟み撃ちって手段は見え見えだったんや。

 

うちは前からやって来るミサイル(あとからこっそり聞いたら焼夷弾なんて物騒なモンやったらしいよ?)を両手の多目的シールド内蔵ビームキャノンで撃ち落として、後ろからやって来とった5発のミサイルは背中の“ヤドカリ”からにょき♪と伸ばしたハサミでぶん殴って叩き落としてやったんよ♪

 

さてさて♪鞠莉ちゃんのターンは終わりみたいやね?

 

ほんなら…お次はうちのターンやん♪

 

「バレル展開♪」

 

最初は多目的シールド内蔵のビームキャノンで応戦しようかと思ったんやけど、やっぱりソレってうちっぽくないやん♪

 

うちとうちのハーミットっと言えばやっぱり背中に背負ってるサテライトリボルバーやと思うんよ♪

 

てなワケで、うちはさっきしまったばかりのサテライトリボルバーの砲身を再展開させて、鞠莉ちゃんの操るパラス・イリスをターゲットサイトのど真ん中に捉えたんや♪

 

「高圧縮エネルギーカートリッジ♪ロード♪」

 

背中からにょきっと砲身を伸ばして照準を付けたら、お次は回転式弾倉をがちゃりと回して、中身の高圧縮エネルギーカートリッジを装填やね♪

 

リボルバー部分ががちゃりと回り装填が完了すると、すぐにカートリッジの中に圧縮して封入されておったヤバめな高エネルギーがサテライトリボルバーの砲身に満ちていくんよ。

 

さぁーて♪

 

これで希さんのとっておきの準備はばっちり♪

 

あとは盛大にぶっぱなして…

 

[[させない!ステルスミサイル!!!]]

 

やるでぇ~♪って行こうと思ったら、鞠莉ちゃんがまたまたこっそりと設置しておったっぽいミサイルを起動させてうちに向けて発射させて来たんよ。

 

さっきの後ろからやって来たミサイルには気付いていたんやけど、今回のミサイル自体には光学迷彩とステルス塗装でもしとったみたいでちょい気づけんかったんよ。

 

いやぁー♪それにしてもステルスミサイルなんて芸の細かいモン作るなんで、流石の希さんも参ったしもうたなぁ♪

 

このままヤバめの高圧縮エネルギーが充填されたサテライトリボルバーの砲身部分にでもあのミサイルがぶち当たったら、問題無用で大爆発でゲームオーバーになってしまいそうやね♪

 

それはちょいイヤやなぁ…なら…

 

「ハーミットユニット!セパレーション!か~ら~の~♪よっこらしょっと♪」

 

避けちゃぇばええねん♪

 

うちは背中に背負っとった“ヤドカリ”を砲身が展開したままで機体本体から分離させると、その背中によっこらしょっと♪乗っかって高機動型も真っ青な機動力でステルスミサイルをひょい♪っと避けてみせたんよ。

 

分かりやすく言えば背中のハーミットクラブっぽいバックパック部分を切り離して、SFS(サブ・フライト・システム)として運用しとる状態やね。

 

これなら高速で動き回りながらサテライトリボルバーをぶっぱなせるから、地味に便利やったりするんよ♪

 

「それじゃ今度こそお待ちかねの…サテライトリボルバー♪ふぁいや~♪♪♪」

 

うちは切り離してSFS状態になっとるハーミットユニットに乗っかって宇宙(そら)を駆け抜けながら、単発のサテライトリボルバーを鞠莉ちゃんのパラス・イリスへとぶっぱなしたんよ。

 

あちらさんの機体は高火力特化型っぽいから簡単には避けれん…

 

[[私を甘く見ないで!オフェンスモード起動!!!]]

 

って!簡単に避けたし?!

 

あーるぅえぇぇぇぇ?!

 

とかやっとる場合やないやん!

 

鞠莉ちゃんの操るパラス・イリスは、その全身にこれでもか!と積み込んどる火器の重量から想像もできん速度でこっちに突っ込んで来たんよ。

 

しかも右手にビームサーベルを引き抜いて。

 

「そんなん武装盛り盛りのてんこ盛りで高速機動とか何の冗談やねん?!」

 

[[後方支援が鈍重なんて決まりは無いのよ!!!]]

 

そりゃごもっとも。

 

って!だからそんなん言っとる場合やないって!

 

鞠莉ちゃんのパラス・イリスは一気にうちのドム・ハーミットに接近して来て、右手に握っとるビームサーベルを振り下ろしたん。

 

振り下ろされたビームサーベルはSFSとして使っておったハーミットユニットの左側のハサミへもろに直撃して、すっぱりと切り裂いてしもうたんよ。

 

切り裂かれた左側のハサミは大爆発♪

 

[[よし、もう片方も……?!]]

 

鞠莉ちゃんはそのまま高速機動を続けながら、もう片方のハサミもぶった切ろうとして来たん。

 

だけど…そうはイカのキ○タマ!

 

うちは多目的シールドをナックルガードへと変形させて、右側のハサミを切り裂こうと近付いて来とった鞠莉ちゃんのパラス・イリスをおもいっきりぶん殴ってあげたんよ♪

 

致命傷は与えられんかったけど、スキはできた…

 

ならお次は…

 

「ほれ♪ほれ♪しっかり避けんと痛いんとちゃうん?」

 

距離を取りつつ多目的シールド内蔵のビームキャノンでジャンジャンバリバリ牽制射撃♪

 

牽制射撃って言っても当たれば痛いじゃ済まない威力やねん♪

 

鞠莉ちゃんももちろんそれは承知しとるみたいやから、ぶん殴られて崩れた機体を立て直してすぐにこっちの牽制射撃を避け出したんよ。

 

うちはその行動にしめしめ♪って感じで牽制射撃を続けながら、ハーミットユニットを本体に再接続させてさらに機体を後退させて鞠莉ちゃんのパラス・イリスとの距離を空けたんよ。

 

[[ちぃ!]]

 

体勢を立て直し牽制射撃を必死に避けとる鞠莉ちゃんは、さっきと同じような高速機動でこちらの射線から逃れるようにデブリの合間を駆け抜けて、割りとおっきなデブリの影へと入って行ったんや。

 

[[離れたのは良いけど、多分サテライトランチャーを射ってくるわよね……。]]

 

繋がりっぱなしの通信からはそんな感じの鞠莉ちゃんの呟きが聞こえて来たんよ

 

そう言われてしもうたらリクエストにお応えするしかあらへんやん♪

 

さっき1発だけロードした高圧縮エネルギーカートリッジでぶっぱなしたサテライトランチャーは1回。

 

残り5回分のエネルギーは残っとるし…

 

[[サテライトランチャーと撃ち合い……勝てるか……じゃなくて勝つしかないわよね…。]]

 

とりあえずは…残っとる5回分のエネルギーをぜ~んぶ纏めてぶちかましとこうかな?

 

うちがさっきのロードで残っておった5回分のサテライトランチャーのエネルギーを纏めてぶっぱなす為にコンソールをポチポチしとると、鞠莉ちゃんはデブリの影から飛び出て来て、バトルの序盤で背中にしまっておったバカデカい砲身の銃を…ハイ・メガ・カノン(たぶん)をこっちに向けて構えよったんよ。

 

バカデカい砲身をこちらへと向けてチャージを始めたソレは、うちが思っていたよりもヤバめなエネルギー反応を放ち始めていて…

 

[[ (チャンスはたった一回) ]]

 

「 (これは外しても威力負けしてもアカン感じやね…) 」

 

なんやかんやと駆け引きして楽しんではみたけど、やっぱりこっちもあっちも基本的には砲撃戦がメインの機体。

 

最後は単純明快に砲撃の撃ち合いやね♪

 

んっふふ♪アレだけのエネルギー反応を発しとる砲撃との撃ち合いなんて、普段のバトルロイヤルじゃそうそうお目にはかかれん♪

 

だからこそ…

 

[[ターゲット、LOCK ON!!!]]

 

楽しくて楽しくてたまんないやん♪

 

「ターゲットサイトのど真ん中!捉えてかーらーのぉ!!!」

 

さぁーて…

 

[[ハイパー……シャイニー!!!]]

 

通常威力5発分を束ねた一撃…どれだけ抗えるか魅せてみぃやぁ!!!!!

 

[[サテライトリボルバー!ファイズブラスト!!!ふぁいや!!!!!]]

 

互いの砲身から解き放たれたまばゆい光の奔流。

 

それは真っ直ぐに、真っ直ぐに、互いの目標を飲み込もうと突き進んで……派手にぶつかり合ったんよ。

 

派手にぶつかり合った互いの放った閃光は、お互い一歩も譲らずに拮抗しておったんやけど、次第に5発分のサテライトランチャーのエネルギーを束ねたうちのサテライトリボルバーの一撃が押し始めて…

 

[[ぐっ……!?]]

 

ジリジリと少しずつ…でも確実に、鞠莉ちゃんのパラス・イリスへと迫って行って…

 

「?!」

[[?!]]

 

このまま押し込んで終わりやん♪っと思ったその時、いきなり耳をつんざく様な轟音を響かせながら、メンデルコロニーが爆発したんよ。

 

これには希さんもびっくり♪

 

慌てて砲撃を中止して状況を確認する事にしたん。

 

それは鞠莉ちゃんもおんなじやったみたいやね。

 

お互いが砲撃を止めて状況確認に徹していると、“ソレ”は唐突にモニターに映りよったんや。

 

[[……うそ…。]]

 

「あれは……ちょいと厄介そうやなぁ…。」

 

“ソレ”はコロニーの外壁をぶち破って、そのバカデカい姿を現しおったんや。

 

さてさて…これから一体ど~なることやら…。

 

ワクワクもんやね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回は当方のチンピラ主人公が卑屈度5割増しでグダグダと…



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はドロイデン様とのコラボ企画準備中の為、しばらくはお休みさせていただきます。
余裕があれば(これっぽっちもないのですが…)更新したいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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コラボ特別編「流星との邂逅④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

好きな女の子はメキシコから来たタフな漢のQooオレンジでございます。
別に同性愛に目覚めた訳ではございませんのでご安心下さいませ。
そしてこの意味のわかる貴方…是非ともお友達になりましょう!

さて、今回も少し本編はお休みいたしました、ドロイデン様が好評連載中の「ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~」とのコラボ特別編をお送りいたします。




それでは コラボ特別編「流星との邂逅④」 始まります。






















あまりにも俺好みのカスタマイズが施されてテンションが振り切っちまって、ついつい心にもない挑発をしちまったらガチギレされちまった前回。

 

普段チンピラって言われてる俺としては逆ギレしないと礼儀に反するって思って、とりあえずは逆ギレしてみたはいいんだけど…

 

「うげっ!なんじゃあの機動?!」

 

あのジンのカスタム機…妙な機動でこっちに斬りかかって来やがった。

 

なんて言うか…ぬるぬる動くんだよ。

 

ぬるぬるって。

 

でもまだぬるぬる動くだけで対応しきれないってワケじゃねぇから、俺はヤル気満々で振り抜かれるあちらさんのブレードを、スラスターを細かく噴かす事で軌道変更を繰り返して避けてるってワケなんだ。

 

で、あちらさんのぬるぬる機動を見て思わず呟いたのが“なんじゃあの機動は?!”って一言。

 

その呟きに俺の相棒の電子精霊“アイリ”のヤツが…

 

<有り体に言えば、きゃーゴキブリみたいに変態機動で飛んでくるー。めっちゃキーモーいー。ですね。>

 

と、戦闘真っ最中だってのに、またワケのわかんねぇ切り返しして来やがったんだ。

 

なんだこれ?突っ込み待ちか?突っ込み待ちなのか?

 

なら…

 

「おい待てクソAI!なんだよそのクソみてぇなしゃべり方は!」

 

突っ込むしかねぇーじゃねぇか。ってことで突っ込んでみたら…

 

<ひと昔のギャルっぽく表現しただけですがナニか?>

 

なんって言うか…返しずら事を言われちまったよ…。

 

「イヤ、そう真面目に返されると反論できねぇーんだけど…。」

 

オマケに…

 

<それよりもさっさと応戦して下さい。>

 

って言われたし。

 

なーんか、イマイチ釈然としねぇーけど…でもまぁ…

 

「へいへい…ったく…んじゃ、まぁ…逝くぞ!ゴルゥラァァァァァァ!!!!!」

 

ヤる事はヤっときますか!

 

俺は変態機動でぬるぬる攻めて来やがるジンのカスタム機のブレードを掻い潜りながら、右手に装備させてある大型ビームマシンガンで牽制射撃をぶっぱなして…

 

<ロックオン。>

 

「おうよ!!!」

 

回避行動に移る瞬間を狙って、肩のアクティブブースターに内蔵してありマイクロホーミングミサイルを盛大にぶちまけてやったんだ。

 

普通ならこれで終わり。なんだけど、あちらさんは例のぬるぬる変態機動でホーミングミサイルを掻い潜って、全部避けちまいやがった。

 

おぉ。

 

スゴい、スゴい。

 

それどころか…

 

[[流石にビームマシンガンはウザいな……]]

 

あちらさんはぬるぬる変態機動でこっちへと向かって来て…

 

[[とりあえずそれは邪魔。]]

 

ブレードに一瞬だけ何かしらの粒子を纏わせたと思ったら、ザク・リヴァイブが右手に持っていた大型ビームマシンガンをスッとまるで軽くなぞるように刃を走らせて、縦に真っ二つにしやがった。

 

真っ二つに切り裂かれた大型ビームマシンガンはもちろん手元で大爆発。

 

いつもならこのタイミングでお返しに何かしらの反撃をするんだけど…

 

<あらまぁ、お見事。>

 

「お見事じゃ、っ!いってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

いきなり右手に激痛が走って反撃どころじゃなかったんだよ。

 

にこちゃんや希さんなら真姫的イミワカンナイ!とかって言うんだろうけど、この時は実際ナニが起こったのかワケがわからなかったんだ。

 

とにかく痛い。

 

ふざけんな!って位に痛い。

 

意味不明な痛みに顔をしかめていると…

 

[[次は……そこだ!!!]]

 

あちらさんはまた例のぬるぬる変態機動でぬるぬる近付いて来て再び粒子を纏わせたと刃をこっちの右腕部分目掛けて振り抜いて来やがった。

 

その瞬間。

 

背中に“ゾクリ”とナニか冷たいモノが走り抜けて行きやがった。

 

いわゆる“イヤな予感”ってヤツだな。

 

この感覚は7年前…まだ腐る前の俺があの人達と競い合っていた頃に何度も体験した感覚だ。

 

この感覚を無視すると大概ろくな目に遭わねぇ。

 

その事を俺の本能はしっかりと覚えていてくれたみてぇで…

 

「オルゥラァァァァァァァ!!!!!!」

 

迫り来るあちらさんのブレードを、リヴァイブの右腕に取り付けてあるピアッシングシールドで弾いてやったんだ。

 

あちらさんのブレード弾くと、それまで感じていた“イヤな予感”は一気に霧散して…って事は、やっぱりさっきの一撃はヤベぇヤツっぽかったんだな…。

 

そんな一瞬の攻防が終わり、あちらさんと対峙し直すと…

 

<解析が完了しました。どうにもあちら様は機体の接合部分…と、いいますか、この場合は“ガンプラ”の合わせ目と言った方が正確な表現ですね。そのガンプラの合わせ目を狙って無駄に正確に刃筋を立てて切り裂こうとしている様です。“合わせ目斬り”とでも言うべきでしょうか?>

 

「“合わせ目斬り”だぁ?!なんじゃそりゃぁ?!」

 

イヤ、イヤ、イヤ!

 

合わせ目に刃筋を立ててぶった切るってどんな戦い方だよ!

 

確かにガンプラのパーツを接合してある合わせ目部分に、正確に刃を通してぶった切るってのは理論的には出来るさ。

 

出来はするけど…クソめんどいだろ!んなこと!

 

俺がアイリから報告された合わせ目斬りなんて非常識な攻撃に面喰らっていると…

 

[[へぇ、サポートAI持ちか。]]

 

あちらさんがこっちに話しかけて来やがった。

 

あー、俺の相棒は正確にはサポートAIじゃなくて“電子精霊”な、“電子精霊”。

 

とか言ったら色々と台無しになるんで黙ってるんだけどさ。

 

流石に俺でも場の空気くらいは読んで自粛するっての。

 

そんなバカな事を考えている間も、あちらさんは話し続けていて…

 

[[いい判断……いや、性能だな。確かにお前の言う通り今やったのは俺の十八番でね。まぁ練習さえすればある程度簡単にできるもんだよ。]]

 

アイリをいい性能って誉めて?から、例の合わせ目斬りなんて酔狂なモノが得意技だって説明?してくれたんだよ。

 

<近接戦闘を得意とする熟練のファイターなら、確かに練習を重ねれば先程の“合わせ目斬り”は可能ではあります。ですが、それは前提条件として対戦相手の使用しているガンプラの合わせを把握していれば…ではないのでしょうか?>

 

アイリの言う事はもっともだな。

 

切っ先の鋭いブレード系の武装を使って、慣れ親しんだザクが相手なら俺だって“合わせ目斬り”は出来るとは思うさ。

 

でもそれは俺が何年間も使い続けて来た“ザク”の構造をほぼ完璧に理解しているからであって、他のガンプラ…特に絶対に使いたくねぇガンダムタイプのガンプラなんかの合わせ目なんてイチイチ把握なんてしてねぇーから、ザク以外にはまずは成功しねぇーだろうよ。

 

そんな暇があるならサクッと関節をぶった切ればいい。

 

そのあとで切り口目掛けて追撃すれば、大抵はそれで終わりだ。

 

つーかよぉ…かーなーりー、今さらなんだけど、そもそもコイツは何なんだ?

 

ビルダーとしても、ファイターとしても、確実にスクールファイターのレベルじゃねぇーってのはわかるけど…。

 

どっちかと言えばコイツのレベルは……

 

[[んなもんプロで戦ってたらフルスクラッチ機体と戦うこともあるからな、ほぼ素組ベースなら簡単にできる。]]

 

「プロ…ねぇ……。」

 

そう。

 

コイツのレベルはプロのそれなんだ。

 

世界を舞台に華々しい戦いを演じるガンプラファイター達のそれなんだ。

 

俺が逃げ出したあの舞台で、今も高みを目指して競い合っているあの人達と同じ…。

 

プロファイター……か…。

 

もしも…もしも…あの時…クソ虫共のバッシングなんか気にしねぇーで居たら…俺も……………今さら、か…。

 

やれやれ…色んな意味で面倒なヤツが出て来やがったもんだよ。

 

[[そういや名乗るのを忘れてたな、現世界ランク82位の天ノ川 昴……こいつは俺の愛機“ジン・AHM(アサルトハイマニューバ)”……テメェを殺す奴の名だ。]]

 

「面倒なヤツだと思ったらお偉いランカー様ときやがったか…。マジでクソだな…今日は厄日か?」

 

世界ランカーなんざガンプラバトルのガチ勢しかいねぇバケモノ集団じゃねぇーか。

 

おいおい…あっちの世界のニルスさんは何でランカーなんざ送り込んで来てんだよ…。

 

あ?お前も一応は元世界大会の優勝者だろ?だって?

 

イヤ、まぁそうなんだけど…ほら、アレだよ。

 

俺はさ、サボってたから。

 

ガッツリと。

 

ぶっちゃけリハビリでもしねぇーとガチ勢相手にゃ今の俺程度じゃ力不足かなーってとこなんだよ。

 

<日頃の行いが悪過ぎるからではないでしょうか?>

 

「うわぁーい……心当たりが多過ぎて今回ばっかりは否定できねぇ…。」

 

相手は天下のお偉いランカー様。

 

こっちは錆び付いたクソ野郎。

 

勝負になんねぇーだろ、これ?

 

けどよぉ…

 

[[さて……それじゃあ蹂躙の時間だ!!!]]

 

ケンカを売ったのはこっちなんだ。

 

相手がお偉いランカー様のガチ勢だからって、尻尾巻いて逃げるなんざカッコ悪過ぎで反吐が出るっての!

 

だからよぉ…精々抗ってみせるってんだ!!!

 

錆び付いてクソ野郎に成り下がった今の俺の全力でなぁ!!!

 

俺が内心でちぃーとばかり気合いを入れ直していると、あちらさんはブレードをしまって、代わりに重突撃銃を両手に持ち、オマケにシーグの深腕(ディープアームズ)のビーム砲をベースに改造したっぽいビーム砲を肩に展開して…

 

[[まずはこれでも貰って逝けや!!!]]

 

けたたましい音を響かせながら盛大にぶっぱなして来やがった!

 

「ホモじゃねぇーんだ!!!野郎相手に逝けるかよ!!!それになぁ!逝くなら惚れた女とベッドの上でヤりながらって決めてんだよ!!!」

 

俺はザク・リヴァイブ目掛けてぶっぱなされた銃弾とビームの雨あられを、軽口を叩きながらも肩のアクティブブースターと脚部のバーニアを噴かしまくって、隙間を縫うように進む事で回避してみせたんだ。

 

[[ (やっぱり世界大会の予選リーグに進めるだけの技量はあるか……だけど…) ]]

 

あちらさんは弾幕を張り続けながら、どうにもナニか考え事をしてるみてぇだな。

 

いいねぇ、いいねぇ、お偉いランカー様はよぉ。

 

俺みてぇな格下のクソ雑魚チンピラが相手なら余裕綽々でよぉ。

 

いやぁー、流石はランカー様。

 

そこに痺れる憧れってんだ。

 

まぁ憧れてもまた世界大会なんてクソみてぇにデケぇ公式戦なんざ出るつもりはさらさらねぇーんだけどな。

 

っと、お偉いランカー様との戦闘中に余計な事なんざ考えてる暇はねぇーよなぁ!

 

何せこっちはランカー様と違ってクソ雑魚なチンピラだもんなぁ!おい!

 

だからよぉ…クソ雑魚なチンピラはクソ雑魚なチンピラらしく…

 

「うわー、さすがはさいきょーむてきのせかいらんくはちじゅーにいのらんかーさまだー!これいじょーはぼくちゃんじゃよけきないぞぉー!ここははんげきしなきゃー!みさいるはっしゃだー!」

 

嫌がらせの様に小細工を弄してみましょうかねぇ!

 

俺はアカデミー級の演技でやべぇーぜ!って感じを演じながら、背中の大型バックパックブースターに取り付けてあるミサイルポットから連続でミサイルをばらまいてやったんだ。

 

当然、お偉いランカー様は俺のぶっぱなしたミサイルを両手に装備した重突撃銃で撃ち落としてくれたよ。

 

それが俺の小細工だなんて微塵も思わずに、な。

 

[[?!スモークだと?!]]

 

撃ち落とされたミサイルの中身はスモーク弾。

 

なぁランカー様よぉ?

 

クソ雑魚なチンピラ風情がただのミサイルなんざクソバカ正直に積んでると思ってんのか?

 

ざ!ん!ね!ん!で!し!た!!!

 

ヒィィィィィィャャャャャッッッッッッハァァァァァァァァァァァァァァァァー!

 

クソ雑魚チンピラの小細工でけむけむなお偉いランカー様をぶった切ってヤるぜヤるぜヤるぜヤるぜヤるぜヤるぜヤるぜヤるぜヤるぜぇぇぇぇぇぇぇ!!!!

 

とか新鮮な水だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!って叫ぶ某世紀末のチンピラ風に内心で雄叫びをあげながら、俺は素早く脚部の両脇のブレードラックからビームブレードの柄を射出させ、ソイツを両手でキャッチして…

 

[[ (破れかぶれに見せたのはスモークと思わせないようの演技……チンピラらしく小賢しいの一言だな) だが!!! ]]

 

ビーム刃を展開させてあちらさんの真後ろから斬りつけたんだが…

 

[[この程度の悪戯に対処できないと思ったか!!!]]

 

流石は世界ランク82位のお偉いランカー様だ。

 

右手に持っていた重突撃銃を放り投げると、素早くブレードを引き抜いてこっちの斬撃を受け止めちまったよ。

 

それどころかグッ!っと力任せに押し返して、こっちの胴体部分へ蹴りをぶち込みやがった!

 

何時もならここですぐに反撃に出るんだけど…

 

「ぐぇ?!」

 

腹にまるで蹴られたかの様な痛みが走り、反撃どころじゃなかったワケで。

 

ってかさっきから何なんだ?

 

この意味不明な痛みは?

 

オイ!ゴルゥラァァァァァ!!!責任者!!!!!

 

出て来て説明しやがれ!!!!!!

 

[[はぁ、これだからAI持ちは弱いから嫌なんだよ。]]

 

こっちが謎の痛みで顔をしかめていると、世界ランク82位のお偉いランカー様は誠にもって光栄な事にんな事を言って下さりやがったんだよ。

 

AI持ちは弱い。って。

 

参ったね♪流石は世界ランク82位のお偉いお偉いランカー様だよ。

 

言う事がイチイチ俺みてぇなクソ雑魚チンピラ野郎とは違うわな。

 

カッコイイよなぁ…クソみてぇによぉ。

 

あぁ言うヤツを世間一般じゃ“主人公”って言うんだろ?

 

クソな俺なんかと違ってなぁ。

 

ま、僻んでもしょうがねぇやな。

 

俺が弱いって事実なんだしよ。

 

俺はさ、この手で掴んだ大切なモンを全部放り出して逃げちまった、世界で一番弱くてダサいガンプラファイターの風上にも置けねぇクソ雑魚なチンピラだからよぉ。

 

けどよぉ…それでもよぉ…

 

「おい、世界ランク82位のこの世の中に81人しかテメェに文句を言えねぇくらいにお偉いお偉いと~ってもクソお偉いクソランカー様よぉ。なぁ?コイツを知りもしねぇで簡単に人の相棒を馬鹿にすんなってんだよ。」

<世界ランク82位のこの世の中に81人しか貴方に文句を言えない程度にはお偉いお偉いと~ってもお偉いクソお偉いクソランカー様。クソ誠にもってクソ言いづらいのですが…この世でたった1人の私のクソマスターを馬鹿にしないで下さいますか?実に不愉快です。>

 

AIを…電子精霊を…アイリを…人の相棒を……馬鹿にすんなよ。

 

なぁおい、クソ虫。

 

[[別段深い意味はねぇよ。確かにお前らは強い、多分俺らの方の世界大会の予選リーグ決勝までなら確実に行けるだろう……が、決勝リーグまでは行けない。なんでか分かるか?]]

 

内心で割りとガチ目にキレている事なんざいざ知らず、お偉いランカー様は惨めで情けねぇクソ雑魚チンピラ野郎な俺にありがたいご高説を唱え始めてくれやがったよ。

 

ありがたくてありがたくて泣きたくなるねぇ。

 

まぁ聞く気なんざこれっぽっちもねぇーけどな。

 

さて。

 

お偉いランカー様がありがたーいご高説を宣(のたま)ってくれやがる間どーしようかねぇ?

 

俺的にこちゃんの萌える言動ベスト100とか考えとくか?

 

うん。

 

アイリを馬鹿にされてホットになっちまった頭をクールダウンさせるにはなかなかナイスなアイデアだよな。

 

そんじゃ早速…俺的にこちゃんの萌える言動第100位♪

 

「………」

 

後ろから抱き付いて耳を甘噛みした時にボソッと“もう…バカ…”って呟くにこちゃんの横顔!

 

こっちの顔を見ないようにそっぽ向いて呟くのがポイント高いぞ!

 

[[答えは簡単“AIに頼りすぎてる”からだ。世界クラスのプロファイターってのは操作技術と判断力がAIの補助を必要としない刹那の思考と操作で行う。だが、AIに頼れば……]]

 

続けて俺的にこちゃんの萌える言動第99位!

 

たまーに紙パックのコーヒー牛乳飲んでると“あ♪今日はブラックじゃないんだ♪なら一口ちょーだい♪”とか言って身体を腕の間にねじ込んできて甘えながら俺のコーヒー牛乳を飲んでる時!

 

さーらーにー!俺的にこちゃんの萌える言動第98位…って?!なんかランカー様がこっち来てるし?!

 

あれ?ご高説は?

 

終わり?終わったの?

 

とりま迎撃しとくか!

 

「グルゥラァァァァ!!!!!」

 

アホな事を考えていたせいで若干反応が遅れちまったが、俺は右手のビームブレードのビーム刃を再展開させながら、お偉いランカー様のジンに向けて振り抜くが…

 

<アラート。後方よりお偉いランカーが接近中です。>

 

あちらさんは俺の振り抜いたビームブレードが直撃する紙一重の瞬間、盛大にスラスターを逆噴射させて制動をかけ急停止すると、再び急加速を行ってぐるりとこっちの真後ろへと回って行きやがった。

 

戦闘中にもかかわらず、お偉いランカー様のありがたーいご高説を聞きたくなかったからとかアホな理由で俺的にこちゃんの萌える言動ベスト100!とかやっぱりアホな事を考えてボケッとしていた俺は、完全にあちらさんの動きに対応しそびれて…

 

[[遅い]]

 

気付けばブレードと重突撃銃を突き付けられるとかクソ最悪な事態になっちまった。

 

クソ!これもそれも全部にこちゃんの萌える言動が多過ぎるせいだってんだよ!!!

 

こーなったら帰ったら足腰立たなくなるまで責め立ててヤる!

 

[[ホールド・アップというやつだ。AIがなまじ優秀すぎるせいで自分自身で瞬時に考えて行動する……言わば本能や直感的な行動がまるで殆どない。]]

 

さて。

 

おふざけはそろそろ止めときますか。

 

で?ナニナニ?

 

AIが優秀だから判断が遅れる?

 

本能や直感的な行動が無い?

 

ランカー様の言う事もわかるさ。

 

でも俺とアイリには本当ならその必要はないんだよ。

 

俺とアイリの本来の状態…“精霊憑依(ポゼッション)”している状態なら、本能だろうが直感だろうが、刹那の世界で十重二十重に積み重ねる思考とタイムラグ無しでの機体操作…この二つでねじ伏せれるんだけどなぁ…。

 

まぁお偉いランカー様の世界には電子精霊はいないっぽいみてぇだから、“精霊憑依”状態を説明してもわかりはしねぇだろから説明なんざしてやんねぇーけど。

 

それよりも気になったのは…

 

[[それに今の状況ならそっちがアクションを起こすより早く此方が貴様を殺せる。]]

 

“Rrapid acceleration(ラピッド アクセラレーション)”…と、びみょーに被ってるさっきの機動だよ。

 

俺だってさっきの状況から“soar(ソア)”を使えば割りと簡単に抜け出せたさ。

 

けどよぉ…メタい話、今回は“soar”使わないでって事だから使えねぇーんだわ。

 

世知辛ぇ話だねぇ。

 

「お偉いランカー様はウサギ跳びモドキを使いまくりかよ。」

 

ホント、世知辛くていけねぇや。

 

[[いっちゃ悪いがこんなのは機体加速と減速の緩急を極端にすれば誰でもできる。例え最高速がそこまで早くない機体だろうが、そこからの最低速、そしてまた最高速へと移る技量があれば簡単なものだ。]]

 

ガンダムタイプへの劣等感を拗らせまくって編み出したヒトの十八番を“こんなの”とは言ってくれるねぇ。

 

なら俺もランカー様の十八番を“こんなの”って言ってヤればいいのか?

 

あとよぉ?なぁ、お偉いランカー様よぉ?

 

アンタの言うそれは“ヒトの視覚”だろ?

 

電子精霊の知覚の前ではその方法で“Rrapid acceleration”モドキを使ったとしても意味はねぇーんだよ。

 

アンタの言う足手まといのAIがヒトの知覚をカバーしてくれんだよ。

 

って言ってもAIを使うと弱い。ってご高説を垂れ流してやがんだ。

 

んな事を言っても聞く耳はねぇだろうな。

 

[[あと良いことを教えてやる。俺にはアシムレイトっていう……言わば肉体に痛覚ダメージが入る阿頼耶識システムみたいな特殊能力体質があるんだが……俺の場合はそれを相手にも強制的に発動させられる。]]

 

「そりゃスゴい。流石はお偉いランカー様だこと。俺は特殊能力を持った選ばれし伝説のファイターだ!ってか?いいねぇ。いいねぇ。実にいいねぇ。特殊能力だなんてまさに“主人公”様々だねぇ。」

 

アシムレイト?

 

お偉いランカー様はまた随分と古くさいモンを持ち出して来やがったな。

 

確かプラフスキー粒子の使用が禁止される以前のガンプラバトルで、極稀に発現したって言う、人機一体になるぶっちゃけ“精霊憑依”と似たようなヤツだよな?

 

ただ、“精霊憑依”と違って痛みはそのまま。

 

ドMなら大喜びだろーよ。

 

[[人の話は最後まで聞け……仮に腕を斬られれば切られた痛みが腕に幻痛として現れるわけだが、もし首を切り落としたらどうなると思う?]]

 

ま、幻痛で悶え死ぬだろ?

 

よくて呼吸困難か?

 

それにしても…強制アシムレイト…ねぇ…。

 

そんなモンを“遊び”でしかねぇガンプラバトルで振り撒くなんざ、ランカー様はとんだサイコさんだこと。

 

俺的には人を殺せる可能性がある事を知りながらも、平然とその強制アシムレイト能力だかってヤツを使い続けてるアンタの方が呼吸困難なんかよりよっぽど怖ぇーよ。

 

[[答えは“呼吸困難”。過呼吸になって暫くは立ち上がれなくなる……いや、バトルに戻ってこれるかも怪しいか。]]

 

バトルに戻れねぇかぁ…。

 

まぁそれも悪くないかもな。

 

どうせ俺は例のクソみてぇなトラウマでもう公式戦には出れねぇーし。

 

出たとしても震えと吐き気が止まらねぇから、まともに戦うことなんざ出来ねぇーし。

 

ならいっそのこと…ここら辺で未練をスッパリ断ち切って、全部終わりにしちまった方がいいんじゃねぇのか?

 

なぁ?そう思わないか?俺?

 

[[さぁどうする。素直にジンを馬鹿にした事を謝って死ぬか、抵抗して二度とバトルに戻ってこれなくなるか……]]

 

あぁ…そう言えばあちらさんを挑発する為にジンの事を馬鹿にしたんだったけ?

 

それはあちらさんに殺される前に謝っとかねぇーとな。

 

同じ量産機使いとしてはさ。

 

それさえ済ませばあちらさんは俺の事を殺してくれるかね?

 

<やれやれですね。これだから知能指数の極端に低いニンゲンは嫌いなんです。まだ仕込めば多少は芸が出来る可能性を秘めているチンパンジーの方が賢いのではありませんか?そもそもこのバカが再起不能程度でビビると思いますか?このクズは死ぬ事よりも、1人きりになる事の方が怖いのですよ。1人きりでは寂しくて死んでしまう寂しがり屋のヘタレ兎野郎ですらね。そんな訳なので孤独に耐えながら1人寂しく過ごす位なら、このロクデナシは喜んで死を選択します。そんなニンゲンなのですよ、私がこの世界に蔓延する低能極まりない下賎なニンゲン共の中で唯一契約を交わしても良いと思ったクソマスターは。あぁ、そうそう。あとどうせ今も内心では殺してくれるなら殺してくれよ。とか考えてますよ?流石は我がクソマスターですね。クソ過ぎてクソとしか言い様がありません。>

 

あ。

 

アイリさん。

 

それ正解。

 

<挙げ句果てには私の今の言葉に“あ、それ正解”とか呑気に考えていやがりますね?やれやれです。本当にやれやれです。なぁおい敬愛なる我がクソマスター。貴方はさっきからそこのクソお偉いクソランカー様に馬鹿にされっぱなしでよろしいのですか?高々82位程度のランカー様相手に馬鹿にされ続けていてよろしいのですか?それともここまで小馬鹿にされてもナニも感じなくなってしまったのですか?不感症ですか?機能不全ですか?それともマカオで男性器を切除してオカマにでもなりましたか?クソな上にオカマとかもう救いようが無いクソですね。余りにも可哀想で泣けない筈の電子精霊でも思わず涙が出そうですよ。あぁ、この場合の“可哀想”はクソマスターがではなく、いつの日かクソなクソマスターと結ばれる事を夢見ているニコや、秘かにクソなクソマスターに想いを寄せている生徒会コンビの誰かさん達が可哀想に…と、言う意味ですよ?くれぐれもそこの所を間違わない様にお願いいたします。で?何の話でしたでしょうか?あぁ、そうです。ニコ達が可哀想に…ですよ。こんなクソなクソに想いを寄せているなんて彼女達にとっては黒歴史確定ですね。きっとあと5分後位にはクソなクソに想いを寄せていたなんてそんな黒歴史な事実を隠蔽したくなって富士山をマウンテンサイクルに見立てて樹海辺りにでもクソマスターとの想い出の品を埋めに行くのではないでしょうか?その時に親愛なる我がクソなクソマスターもご一緒にマウンテンサイクル富士樹海支店に埋められては如何でしょうか?地中に埋められればクソなクソマスターでも頑張れば即身仏になれるかもしれませんよ?クソお偉いクソランカー様のクソ特殊能力なんかにクソ手伝っていただかなくても、ニンゲンなんか案外と簡単に死ねますよ?目に指を突っ込んで脳ミソをほじれば死ねますよ?今すぐ筐体から降りて屋上から飛び降りても簡単に死ねますよ?それとも首でも吊りますか?電車にでも轢かれてみますか?クソなクソ人生の最後位は笑い茸でも貪り食べて笑顔で大爆笑しながら死んでみますか?ほら?私はとてもとても優しいので特別にクソなクソマスターにお好きな死因を選ばせてあげますよ?選ばせてあげますので殺してくれよとか考える暇がおありならさっさとご自分でケジメをつけて死んでみなさい。ほら、早く死ねよ。とにかく死ねよ。まずは死ねよ。死ねって言ってんだろ?なぁおい、我が愛するクソマスター。死にたいならさっさと死ね。>

 

相変わらず辛辣だねぇ…我が愛すべき相棒殿は。

 

[[……いや、流石にそれは言い過ぎだろ…。]]

 

そうか?

 

アイリならこれくらいは普通だと思うけどなぁ?

 

まぁどうでもいいか。

 

さてさて…ここまで言われてもまだ愚図ってる様じゃいくらクソな俺でもダメだよな?

 

なぁ…そうだろ?

 

我が愛すべき相棒殿。

 

<さて。我が愛すべきクソマスター。発破はこの辺りでよろしいでしょうか?>

 

「十二分だ!相棒!!!!!!!」

 

特殊能力を持っていたり、自信満々だったり…そんな輝かしいばかりの“主人公”なクソランカー様を見ていて自然と鬱状態になっちまっていた俺に、アイリは持ち前の毒舌を全開振り撒いて発破をかけてくれた。

 

あそこまで言われちまったら、男ならヤるしかねぇーじゃねぇーか。

 

それこそここでヤってやらなきゃタマ無しのオカマ野郎だよ。

 

たから…

 

[[な?!]]

 

ヤってヤるよ!!!

 

俺はサブコンソールを素早く操作して、背中に背負っているバカデカいバックパックブースターを本体から切り離し、ついでにたっぷりと残っている推進剤を盛大に爆発させてやったさ。

 

クソランカー様のクソ特殊能力のお陰でクソな事に機体のダメージが俺自身にフィードバックされちまうこの状況で、背中で盛大に爆発なんざ起こしたら痛くて痛くて泣けて来るほどクソな事になっちまう。

 

はっきり言って無謀の一言だよな。

 

けどよぉ…こっちは無茶も無謀も承知の上なんだよ!

 

[[ぐぉぉぉ!!!]]

 

クソランカー様の心地良い叫び声と同時に、俺の背中にも焼けるような痛みが走りやがる。

 

痛いねぇ。

 

実に痛いねぇ。

 

痛いけどよぉ…こんな痛みなんざ屁でもねぇ!!!

 

[[“分離爆破(パージボム)”なんて荒業やりやがって!!!]]

 

ただバックパックを切り離して残っている推進剤に火を着けただけだってのに、“分離爆破(パージボム)”だなんて洒落た言い方をしやがるなんざ流石はクソランカー様だよなぁ?

 

まぁ何でもいいさ。

 

それよりも…今はヤるべき事をヤんねぇーとなぁ!!!

 

「テメェのそのタマァ…寄越せやぁ!!!ゴルゥラァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

俺は両手に持ったままのビームブレードにビーム刃を再び展開させチンピラまっしぐらの叫び声あげると、脚部のバーニアを使って機体をぐるりと反転してクソランカー様目掛けてまるで体当たりでもするかの様な速度で宇宙(ソラ)を突き進む。

 

[[いい気になって突撃してくんじゃねぇ!!!]]

 

クソランカー様はそんな俺に向けて、今度さっきの様に肩でなく腰の辺りに深腕(ディープアームズ)のビーム砲を展開させて、高出力ビームをぶっぱなして来やがるが…

 

<皆々様、どうか刮目してご覧下さいませ。こちらに見えますのがあの有名な世界ランク82位のお偉いクソランカー様の射線データとなります。流石は我々電子精霊のユーザー様達を一纏めにして“弱い”等とと宣(のたま)ったお偉いランカー様の射線データは見ていて惚れ惚れするモノですね。実に勉強になります。あぁ勿論、見え見えの射撃に対する皮肉ですよ、皮肉。その程度の事はいくら低能なクソランカー様でもおわかりになられますでしょうか?>

 

俺たち電子精霊ユーザー…“精霊使い(エレメンタラー)”を一纏めに“弱い”と言い放ったクソランカー様に地味に頭にキテるっぽいアイリが射線データをメインモニターにそれとなく表示してくれやがるから、難なく避けられるんだよなぁ…これが。

 

こんな感じでアイリにサポートして貰ってるから、クソランカー様に弱いって言われんだろうな。

 

ってかアイリさん?

 

さっきからなんかピリピリしてて毒舌が当社比1.5倍くらいになっててスゲェ怖いんですけど?

 

よっぽど頭にキテんだなぁ…。

 

[[AIが射線を識別してやがるのか!なら!!!]]

 

こっちがアイリがリアルタイムで更新してくれる射線データをもとに回避行動を続けていると、業を煮やしたあちらさんがブレードを抜いて斬りかかって来やがった。

 

でもまぁ真っ向からの斬り合いなら何とかなるだろ。

 

一応これでも近接戦闘は得意な方だからさ。

 

ガチなインファイター連中と同等に斬り結べる程度には、ね。

 

俺は両手にそれぞれ持たせたビームブレードでクソランカー様の振るって来やがるがブレードを捌きながら、何度も何度も上下左右に無駄な軌道変更を繰り返してやる。

 

もちろん軌道変更する際には最小限のスラスター噴射とAMBACを使って、な。

 

この無駄な動きの回避行動に何の意味があるのかは…そろそろわかるかなぁ…と思うんだけど…。

 

[[ (マシンポテンシャルはほぼ互角、技量はなんとかこっちが上だけど、相手はAIがある分、総合的にはどっちもどっちか)ならアシムレイトの力で!!! ]]

 

さてさて。

 

あちらさんもいい具合に熱くなって来やがったな。

 

でもよぉ?そんなに熱くなってもいいのかねぇ?

 

ほぉーら♪そろそろだぞ、そろそろ♪

 

そろそろ…

 

[[っ?!]]

 

脚部のスラスターだけで無茶な軌道を繰り返して溜まりに溜まった負荷で、膝の関節に一気にガタが来るのはよぉ!

 

[[機体不良だと?!整備は確りとしてた筈なのに?!]]

 

バトルに使わなかったとしても愛機の日々のメンテは当然だろ?

 

けどクソランカー様の膝にガタが来たのはメンテ云々の話じゃねぇーんだよなぁ、これが。

 

「ってか…アンタ、世界ランク82位のお偉いクソランク様なのに気付いてねぇーのか?」

 

<気付いていませんね、これは。世界ランク82位のお偉いクソランカー様のなのに。>

 

クソランカー様は俺とアイリの言葉を聞いてきょとんととしちゃってるよ。

 

うん。

 

どうにもマジで気付いてないっぽいな。

 

クソランカー様は意外と天然さんか?

 

しかも…

 

[[何?]]

 

とか言っちゃうし。

 

あれ?これって俺がドヤ顔で説明しなきゃダメなパターンか?

 

「アンタ、世界ランク82位のクソランカー様なんだろ?それならそれ相応の技量を持ってんだ。そのご自慢の技量を機体への負荷を一切考慮しねぇで全開でぶん回せばそうもなるっての。」

 

[[な?!何時ものバトルじゃそんなことは…]]

 

<こちらの動きに合わせて膝関節に負荷のかかる動き続けていたので当然の結果です。特に先程の“Rrapid acceleration”モドキがいけませんでしたね。アレは膝関節の磨耗と負荷が酷いですからね。>

 

「と、まぁそんなとこだな。迂闊過ぎたんだよ、アンタ。」

 

脚部のスラスターを多用して軌道変更をするなら、負荷のかかりやすい膝関節の強度は予め上げておかなきゃな。

 

俺のリヴァイブみてぇーによ。

 

[[……また、なのか…]]

 

膝関節はちゃんと強化しなきゃ“めっ!”よ♪と、そんな感じで俺とアイリに言われちまったクソランカー様は、通信越しでも聞こえてくる位にギリギリと派手な音を響かせて歯ぎしりをし始めやがった。

 

そして…

 

[[何時もそうだ、何かにつけて優遇される宇宙世紀の量産機が偉いみたいな風潮、ザクやジムばかり優遇されて、ジンやティエレンといったアナザー系初期量産型は再販の日の目を見ない。]]

 

急になかなか再販されないアナザー系の量産機について恨み節を言い出し始めやがったんだ。

 

[[お前に分かるか?好きなジンでガンプラバトルをやったときに何て言われたか、“パクリ”、“二番煎じ”、“ザクにお株奪われた雑魚”……ふざけるな!!!ジンはそこまで言われるような機体じゃねぇんだ!!!]]

 

それについては激しく同感。

 

確かにジンはいいガンプラだと思うぞ。

 

背中のスラスターがデカくて弄るのにちょっと気を使うが、それでも改造素体としては優秀だよ。

 

いっそのこと背中のスラスターは取り外して、まるっと別のモノに取り替えても面白い。

 

素組のままでも量産機にあるまじきヒロイックなデザインのカッコ良さだし。

 

それにしても…さっき俺が挑発する時に言ったアレ…あちらさんにとってモロにクリティカルなヤツだったんだ。

 

コイツは少々悪いことしたなぁ…。

 

でもまぁおあいこだろ?

 

アンタも俺達“精霊使い(エレメンタラー)”を一纏めにして“弱い”って言いやがったもんな。

 

っと。

 

あちらさん…怒り過ぎて無茶なことやろうとしてんぞ?!

 

<よろしいのですか?その状態で無理矢理スラスターを使用すれば機体に致命的な損傷が発生する恐れがありますよ?>

 

そう。

 

アイリの言う通り、あちらさんは膝がイカれてまともに動かなくなってるハズの脚部スラスターを無理矢理に使おうとしてやがるんだ。

 

そんなあちらさんはアイリの忠告に…

 

[[ぶっ壊れること大いに結構!テメェらザク使いを倒せるなら本望だ!!!]]

 

と、叫び返しましたとさ。

 

いやはや…ぶっ壊れても大いに結構…ねぇ。

 

やれやれだよ。

 

本当にやれやれだよ。

 

「なぁおいクソランカー…アホなこと抜かしてねぇーで…ちぃーと歯ぁ喰いしばれやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

愛機への労りがこれっぽっちも感じられねぇ事を言いやがるクソはとりあえず殴っとけ。

 

全力全開で、な。

 

[[な?!ぐぁぉぉぉ!!!]]

 

俺は右手に持っていたビームブレードの柄を手放すと、拳を握りおもいっきりクソランカー様のジンの横っ面にグーパンをぶちかまして…

 

「うぉい!おい!おい!おい!おい!おい!おい!おい!おい!おい!おい!うぉぉぉぉぉぉいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!テメェ自身でジンを貶めてどーすんだ!クソランカー様よぉぉぉぉ!!!!!ジンがパクリ?は?どこが?どこがパクリ?デザインがパクリ?ねぇーだろ?どこをどう見ればパクリだよ?ザクにこれっぽっちも似てねぇーし!なぁ?どこら辺がパクリなんだよ?パクリ要素なんざ皆無だろ?ぶっちゃけパクってんのは種死のザクだろ?もうありゃパクリってレベルじゃねぇーだろ?まんまザクだぞ?名前までザクだぞ?無印のSEEDの量産機がアレだけオリジナリティ溢れるデザインと名前だってのにいきなりジオンの精神溢れるデザインと名前になったんだぞ?ザフトの精神はどこに行方不明になったんだ?なぁおい!いつからザフトはジオンになったんだよ?なぁ?テメェもそう思うだろ?クソランカー様よぉ?で?なんだ?お次はジンが再販されねぇ?ならバ○ダイに気合い入れて嫌がらせの様に何万通もお手紙でも書けや!ボケ!書いて書いて書きまくって、バ○ダイの再販担当の社員がドン引きするくらい書きまくってテメェの想いを叩きつけてやれってんだよ!ってかまだジンなんざ再販されてる方だぞ?SD系のガンプラ見てみろよ?あれ?これこの前いつ再販されたんだっけ?ってのが腐る程あるぞ?再販されるだけでニュースになるんだぞ?元祖SDガンダムのガンプラなんざ噂じゃ金型を紛失したとかって話だぞ?金型自体がねぇーんだ。もう2度と再販されねぇーんだぞ?ジンが再販されねぇどころの話じゃねぇーだろ?ジンが再販されましぇーん!とか抜かしてやがるとSDガンダムのガンプラファンに夜道で後ろから刺されっぞ!ゴルゥラァァァァ!!!カラオケに行って実はSDガンダムのドラマCDに収録されていたTokyo Boogie Nightを選んだ歌うSDガンダムガチ勢のダイバ忍辺りに狙われっぞ!月の無い夜は気を付けるんだなぁ!おい!そもそもジンがザクの二番煎じだなんて言われて簡単にキレんな!二番煎じ?上等だろ?俺は茶は二番煎じの茶の方が好きなんだよ!茶はなぁ!アレくらいが丁度いいんだよ!ぶっちゃけ出涸らしの方が好きだってんだよ!あの薄さがたまんねぇーだろ!なぁおい!テメェもそう思うだろ!それだってのに世の中の連中は濃いお茶がいいだのなんだの抜かしやがって!テメェら家ではどーせ出涸らし飲んでんだからイチイチ下らねぇ見栄なんざ張ってんじゃねぇーってんだ!クソセレブ気取りのクソはどうせろくに味なんてわかんねぇーんだからクソやっすい茶の出涸らしでもしばいてろ!どう足掻いたってクソはクソセレブなんざなれねぇーんだからよぉ!そうそう、知ってるか?クソセレブ様が喰うような高い肉は喰いなれてねぇーと大量に喰うとクソ胸焼けするって?やっすい牛肉を喰いなれてるとなぁ、高い牛肉の脂はキツいんだよ!やっすい牛肉の方が庶民には丁度いいんだよ!ケーキだってそうだ!お高い高級店のチョコレートケーキなんざ喰いすぎるとクソ胸焼けするけど、クソやっすいチョコレートケーキはいくら喰っても胸焼けなんざしねぇーぞ!けどなぁ…フルーツ、アレだけは別だ!フルーツは高い方が圧倒的に美味くて喰いやすい!千○屋のクソ高いデコポン食ったことあるか?クソうめぇーぞ!何個でもいけるぞ!デケぇからジャムにでもしようかな♪とか思ってたけどジャムだなんてもったいねぇ!クソ高いフルーツとイイ女は生のままで喰うのが1番だ!夏場とかは特に裸にひん剥いて生のまましゃぶりついてみろよ?ほんのり塩味がイイ塩梅でたまんねぇーだろ?シャワー浴びてねぇーと汗かいたからダメ…とか恥ずかしがって悶えてる姿がまた萌えるんだよなぁ…。アレは動画に納めておかねぇーとダメだろ?なぁ?テメェも健全なオトコノコならそう思うだろ?それともナニか?テメェはあっち系の趣味人か?青いツナギ着て公園のベンチに腰かけて通りすがりのノンケを片っ端から喰っちまうヤツか?くそみそか?阿部さんか?阿部さんなのか?阿部さんなんだな?!イャー!!だーれーかー!へるぷみー!阿部さんよぉー!リアルに“ヤらないか?”とか言ってきやがるリアル阿部さんがここにリアルに居やがるわぁー!!!ほーらーれーるぅぅぅぅぅぅ!!!!!野郎に掘られるならアシムレイト状態で首切られて呼吸困難になった方がマシじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!掘るのは(女の子限定で)いいけど掘られるのはぜってぇぇぇぇぇぇにイヤじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!で?なんの話だっけ?あー…えーっと……ダメだ。思い出せねぇ…。歳かなぁ…。とし子さんやぁ…わしゃ昼めし喰ったかなぁ…?ってうぉぉぉぉい!!!とし子さんって誰やボケェェェェ!!!!!あ、現在ハーメルンで絶賛連載中の“ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~”の作者サンのドロイデンさんじゃねぇーっすか。ちぃーす。所で超長セリフってこんなもんでイイっすかね?もっと行きます?行っときます?行っちゃう感じっすか?まだまだ行けますよ?目指せ10000文字とかやっちまいますか?」

 

溢れんばかりの熱い想いをぶちまけてやったさ。

 

[[台詞が長すぎるわ!!!]]

 

いやん。

 

クソランカー様に怒られちゃった♪てへぺろ♪

 

………テメェでヤっといて何だけど、野郎がてへぺろなんざヤってもキモいだけだな…。

 

とかなんとか内心で反省していると…

 

[[俺の精神の安定の為にさっさと落ちやがれ!!!]]

 

クソランカー様は拳を振り上げて殴りかかってきやがった。

 

コイツはバカな事を言ってる場合じゃねぇーなぁ!おい!

 

「テメェが堕ちろやぁ!クソボケクソランカァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

あちらさんに合わせる様に、俺もリヴァイブの拳を振り上げてクロスカウンター狙いでぶちかましてやろうとしたんだ。

 

けど…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あらぁ♪あらぁ♪まぁ♪まぁ♪オトコノコ同士の拳の語り合いだなぁんてぇ、ステキですわぁ♪そんなぁステキなぁオトコノコ君達にぃわぁ…ワタクシからぁとぉぉぉぉぉぉってぇおきいのぉ♪プ♪レ♪ゼ♪ン♪ト♪♪♪ですわぁ♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「?!」

[[!?]]

 

CV.小○愛○(←ここ!割と盛大なネタバレ要素!なんとビックリ!○○は○○では○○の○○に!)っぽい女の声がコックピットに響いたと思ったら…

 

[[マズイ!!!]]

 

とかクソランカー様が叫んで…

 

「グェ?!」

 

首根っこを引っ掴まれて引っ張られたんだよ。

 

「うぉい!クソランカー!!!テメェはナニさらしてくれてんじゃ!ボケェェェェェェェェェェ!!!!!」

 

イヤ、まぁここまで来たらチンピラ風に文句言わねぇーと礼儀に反するだろ?

 

だからとりあえずはボケとか言ってみました。

 

ほら、ノリって大事だろ?

 

[[五月蝿いから黙ってろ!消し飛ぶぞ!!!]]

 

そんなノリを第一に日々皆々様にチンピラをお届けしているわたくし鳴神 青空のチンピラ発言に、クソランカー様はうるせぇ!って酷い事を言いやがったんだよ。

 

うるせぇ!とかホント酷いよなぁ……で?

何で消し飛ぶの?

 

「は?」

 

何で消し飛ぶの?と、思った瞬間。

 

メンデルコロニーの外壁をぶち破って、まるでコロニーレーザーの様にやべーい威力の大出力ビームがぶっぱなされたんだ。

 

そしてぶっぱなされた大出力ビームはさっきまでクソランカー様と楽しく殴り合いをしていたポイントを通過して行きやがった。

 

おぅのぉ、じーざす。

 

ってヤツだよな。

 

「?!」

 

[[嘘だろ…]]

 

あの威力は確実に戦略級兵器のソレだぞ。

 

あんなもんメンデルコロニーを中心としたバトルフィールドには無いハズなんけどなぁ…とか思いながら、アホみてぇな威力の大出力ビームがぶっぱなされたメンデルコロニーの方を見てみてると、そこには…

 

[[突っ込みどころが多すぎるわ!!!]]

 

クソランカー様の仰りやがる通り、突っ込みどころ満載のバカデカいナニかがぬぼーっとコロニーの外壁をバリバリと破って出てきやがったんだ。

 

ソイツは被弾するとボイン♪バイン♪と派手な乳揺れでお馴染みの中身がセーラー服美少女戦士とか自分で美少女だなんて言っちゃうセーラーでお月様なマリュー・ラミアス艦長が指揮を執るアークエンジェルと、16の夜に盗んだ戦艦で走り出すー♪な新造戦艦なんてデカいモンなんで盗まれんだよ!おい!ザフト!なエターナルと、三隻同盟とか言いながらあきらかに1隻だけ地味なクサナギの三隻が、3つの力が1つになれば1つの正義は百万パワーだ!的に合体した超巨大人型戦艦っぽい決してマ○ロスではないヤツだったんだ。

 

いや、とりあえずはノリで誤魔化してみようかなぁ…♪とか思ってノリノリで色々と言ってみたけど…実際このデカいのどーすんのさ?

 

なぁ?クソランカー様?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回はいよいよスバル君達との共闘が始まります。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はドロイデン様とのコラボ企画準備中の為、しばらくはお休みさせていただきます。
余裕があれば(これっぽっちもないのですが…)更新したいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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コラボ特別編「流星との邂逅⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

リアルがクソ忙しい中で開催された古戦場を無事に戦い抜いたQooオレンジでございます。
次は2月の光古戦場…それまでにシュバ剣あと二本ドロップしませんかねぇ…。

さて、今回も少し本編はお休みいたしました、ドロイデン様が好評連載中の「ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~」とのコラボ特別編をお送りいたします。




それでは コラボ特別編「流星との邂逅④」 始まります。






















前回のラストでクソランカー様との殴り合いに発展しそうになったその時。

 

突如としたメンデルコロニーをぶち破って現れたクソみてぇーにデカいヤツ。

 

俺とクソランカー様はお互い戦闘の手を止めて、突然現れたデカいヤツを呆然と見つめていたんだ。

 

終いにはクソランカー様はアレだけブチギレていた俺に…

 

[[おい、ザク使い……俺は疲れてるのか? 明らかに突っ込みどころ満載なMAがメンデルをぶち破って出てきてるんだが…。]]

 

とか言い出す始末。

 

そんなクソランカー様に俺が答えるよりも先に…

 

<クソランカー様はその年齢で既に痴呆症を患っておられるのでしょうか。お可哀想に。と、まぁ冗談はさておきまして、今現在、現在進行形で目の前で展開されている光景は誠に残念ながら幻覚でも白昼夢でもありません。なんでしたら途方もなく嫌々ではございますが、そちらにあの“デカブツ”のデータを転送いたしましょうか?あぁ。そう言えばクソランカー様は我々電子精霊を含む全てのAIを使用すると弱くなると先程ドヤ顔で持論を展開されておりましたね。これは余計なお世話してしまい失礼いたしました。それでは詳細データの代わりに痴呆症を患っておられるクソランカー様の為にもう1度だけ同じ事を言っておきましょう。アレは幻覚でも白昼夢でもございません。>

 

アイリのヤツが嫌味も交えてそう答えちまったんだ。

 

[[いやだからっておかしすぎだろ!!!]]

 

それに対してクソランカー様はアイリの嫌味に突っ込む事をアッサリと放棄して、まずは目の前のアホな光景に大声で突っ込みを入れやがった。

 

うん。

 

その気持ちは良くわかる。

 

なんて言うか…アホな光景としか言いようがないんだよなぁ…。

 

メンデルコロニーをぶち破って出てきやがったヤツはとにかくデカい。

 

そりゃそうだよな。

 

だって戦艦だもん。

 

しかも3体合体…んにゃ、この場合は3隻合体か?

 

まぁ3体でも3隻でも別にどっちでもいいか。

 

その3体だか3隻だか知らねぇが、どう言うワケか見事に合体しやがってんだ。

 

そりゃデカいワケさ。

 

これだけデカいともう機動要塞ってレベルだろ?

 

そんな事を考えていると…

 

[[もしかしてザク使い、お前んところのフィールドにはこんなネタみたいなガンプラもしくはNPCが闊歩してるんじゃ…]]

 

ってクソランカー様が今度は言ってきやがった。

 

あるわけねぇーだろ。

 

常識的に考えて!

 

だから…

 

「んなわけあるか!」

 

ってソッコーで言ってやったさ。

 

クソランカー様は他所の世界線を何だと思ってやがんだ!

 

バトルフィールドにあんなクソアホデケぇクソがそうそう居やがるワケ…居るやがるワケ………居たな…そういやぁ…。

 

ギガ・モックとか変形する機動要塞エビフライとか、他にも頭のイカれたAI操作の無人機が。

 

変形する機動要塞エビフライなんて自分でもナニ言ってんのかワケわかんねぇーけど、たまーに出やがんだよ。

 

あのエビフライ…ある程度ダメージを与えるとエビフライの衣をパージしてエビメカになって、さらにダメージを与えると最終的にエビメカが人型のエビメカに変形しやがるんだよなぁ…。

 

もうエビフライとかガンダム関係ねぇじゃねぇーか。

 

あのエビフライって確か出現パターンがあるって聞いたことがあるけど…なんだったかなぁ……確か曜日が関係してるとかなんとか……うーん…?

 

えーっと…政府がどうとかニルスさんが言ってたけど…。

 

政府が…んー…なんかの宣伝で………あっ。

 

思い出した!

 

そうだ!

 

プレミアムフライデーだ!

 

開始早々に月末の金曜日は早く退社してみんなで楽しみましょう!なんて出来るか!ボケが!って言われまくってみんなその存在をすっかりネタにして弄り倒してる嬉し楽しいプレミアムフライデーだよ!

 

あのエビフライ!政府からのゴリ押しで月末の金曜日限定でバトルフィールドに出やがるんだよ!

 

プレミアムフライデーの目玉レアボス的なヤツとして!

 

いやぁー。

 

思い出せてよかったよかった♪

 

これで今夜はスッキリ寝れるわ。

 

で?結局は何の話してたんだっけ?

 

<アラート。“デカブツ”より多数の敵性反応が射出された模様。レーダーで確認する間でもなく、真っ直ぐにこちらへと向かって来てます。>

 

おっと。

 

そうだよ、今はまだ戦闘中だった。

 

機動要塞エビフライのあれやこれやを思い出していると、アイリが“デカブツ”から多数の敵性反応が射出されたって報告してくれたんだ。

 

俺はその報告を聞いてすぐにサブモニターに拡大映像を表示させて、“デカブツ”から射出されたモノを確認してみると…

 

[[見たとこM1にムラサメ、それにドムトルか。見事に三隻同盟関連の量産機ばかりだな。]]

 

クソランカー様の言う通り、三隻同盟が運用していた量産機のオンパレード。

 

周りが海の島国なオーブで何故か水陸両用のズゴック的な水泳部系MSもりも先に開発された汎用型のM1アストレイ、同じくオーブ製の量産機で可変機とかコスト面・整備面でクソ手間がかかりそうなムラサメ、ドムはいるのに何でゲルググはハブったんだ?なドム・トルーパー。

 

この三種類の量産型MS(あれ?ドム・トルーパーって量産機?)が無駄に大量に次々と射出されていたんだ。

 

でもまぁ…

 

「フリーダムやジャスティス、おまけにオーブ国民の血税を私利私欲で使いまくって娘の為に用意されていたアカツキなんかが大量に沸いて来なくてよかったんじゃねぇーの?」

 

特にフリーダム…アレはアカン。

 

AI操作の無人機でフリーダムやストライクフリーダムが出てきやがると、どう言うワケかアイツ等には謎の回避補正“嫁補正”が入ってやがんだよ。

 

直撃するハズの攻撃が避けられたりとかざらにあるんだよなぁ…。

 

それに比べればM1アストレイにムラサメ、ドム・トルーパーの大量沸き程度、面倒な嫁補正持ちが大量に沸かれるよりはよっぽどマシだってんだ。

 

さて、と。

 

クソ面倒な嫁補正持ちのフリーダム以下略よりはマシだけど、アレだけ沸かれると面倒な事には違いねぇ。

 

メンデルコロニーぶち破るとか派手な登場したんだから、その内ににこちゃんや希さんもこっちに来るとは思うけど、それまであの数を1人で捌くってのもなぁ…。

 

ヤれねぇ事はねぇよ?

 

でもさ。

 

単純に数が多いから面倒なんだよ。

 

ならどうする?

 

1人で面倒なら…

 

[[おい、ザク使い。]]

 

1人じゃなきゃいいんだ。

 

丁度この場には別の世界のクソランカー様が居やがるからな。

 

使えるモノは親でも使えって言うだろ?ま、俺って親いねぇーけど。

 

「誰がザク使いじゃクソボケランカー。俺の名前はソラだソラ!」

 

クソランカー様と共同戦線とか誠にもってクソだが仕方ねぇ…

 

[[ソラねぇ……ならソラ、とりあえず一先ず休戦するぞ。あんなのに出てこられたらおちおち調査もできやしない。]]

 

ここは手を組んで………な!ん!て!

 

言うと思ったか!ゴルゥラァァァァァ!!!

 

そりゃさっきは思ったよ?面倒だからクソランカー様と共同戦線だ!とかちょっとは思ったよ?

 

けどよぉ…このクソランカー様と来やがったらイチイチ上から目線!

 

ふ!ざ!け!ん!な!!!

 

「えっ?普通にイ…< ヤだ。なんて言いやがれる余裕があると思っているのですか?このクソマスターは?“soar”すら使えない未調整のリヴァイブであの数を相手にするのは骨が折れすぎて複雑骨折しますよ。どうせ上から目線がムカつくとか子供染みた事でクソランカー様の共同戦線のお誘いを断ろうとしているのでしょう?我が親愛なるクソマスターにおかれましてはプライドなんて真っ当なニンゲン様が持ち合わせている上等なモノは欠片も持ち合わせてはおられないのですから、さっさとクソランカー様の提案を受けなさい。と頼ると弱くなると言われてしまった事を未だに根に持っているAI風情は愚考いたしますが如何でしょうか?>…うぇ…でもよぉ…<でももけどもありません。頼ると弱いと断言された事を恐らくは生涯根に持つ事を確定事項にした私が嫌々ながらもあのクソランカー様の提案を受ける事を提言しているのです。そこら辺を考慮してご決断下さい。>…はいはい。わーかーりーまーしーたー!わかりましよ!共同戦線張ればいいんだろ!」

 

クソ。

 

アイリのヤツはこうなったら意地でも曲がらねぇからなぁ。

 

そんな俺とアイリのやり取りを見ていたクソランカー様々は…

 

[[コントやってる場合じゃ……来るぞ!]]

 

って言って来やがったんだ。

 

その言葉にまたまたカチン♪と来て、誰がコントじゃ!と、反論しようかと思ったんだけど…

 

[[ちぃ!]]

 

どうやらそんな暇はないっぽいな。

 

こっちに真っ直ぐにやって来やがった三隻同盟量産機軍団がジャンジャンバリバリとありったけの弾をぶっぱなして来やがったんだ。

 

「クソが!」

 

1発1発はクソみてぇーな攻撃でも、塵も積もればなんやら。

 

流石にアレだけの火力を集中的に喰らっちまったらひとたまりもねぇ。

 

俺は機体を後退させて当たりそうなヤツだけを最小限の機動で回避しながら、無事な火器…両腕のバルカンガントレットをぶっぱなすんだけど多勢に無勢…って言うよりも焼け石に水か?この場合は。

 

サブモニターの撃墜数はアホみてぇな勢いで増えてるってのに、目の間に居やがる三隻同盟量産機軍団の数は一向に減らねぇでやんの。

 

それはクソランカー様も同じみてぇだな。

 

あっちもさっきからシグー・ディープアームズのビーム砲をカスタマイズして取り付けてあるっぽいヤツをぶっぱなしてやがるんだけど、アホみてぇに居やがる三隻同盟量産機軍団の数を減らす事は出来ていねぇみたいなんだよ。

 

ってかこれってもしかして…

 

<少々あの“デカブツ”にハッキングを仕掛けて調べてみたのですが、どうやらエネミーリポップのシステムロジックが無限ループモードに設定されている様ですね。いわゆる無限沸きで稼ぎ時と言うヤツですね。>

 

あー、やっぱり無限沸きに設定されてやがったか。

 

そりゃアイリの言う通り、いつもなら無限沸きとかGPを稼ぐ絶好のチャンスなんだけど…

 

[[このまま射ってても粒子の無駄になるだけだなオイ!]]

 

今はそうお気楽な事も言ってらねぇーよなぁ…。

 

[[こうなりゃ奥の手を……]]

 

バルカンガントレットぶっぱなしながら、さぁー、この無限沸きをどうすっかなぁ…と、思考を巡らせていると、業を煮やしたクソランカー様が“奥の手”とか言ってナニかを仕掛けようとしやがったんだ。

 

けどその“奥の手”が実行される前に…

 

[[それはまだ早いわよ昴!]]

 

通信にCV.鈴木○奈っぽい声が割り込んで来たんだ。

 

[[?!]]

 

その通信がどこから聞こえてきているのかと辺りを軽く見回してみると、ぶち壊れたメンデルコロニーの9時方向に武装てんこ盛りのパラス・アテネのカスタム機を確認できたんだ。

 

そしてサブモニターに表示されている反応にはもう1機。

 

友軍を示す反応がもうすぐそこまで迫っていたんだ。

 

[[鞠莉さん?!いったい何を?]]

 

[[うちらの砲撃であの雑魚とアークエンジェルの足を撃ち抜くんよ♪]]

 

こちらへと向かって来ている反応は毎度お馴染み神田明神公式巨乳バイト巫女のあの人。

 

どんな場面でもとにかく頼りになるけどだからと言って甘えて貸しを作ると後が怖すぎるからあんまり貸しは作りたくねぇ音ノ木坂が誇るデカ乳生徒会コンビの副会長の方な希さんだったんだ。

 

希さん…相変わらず謀ったようなナイスタイミングで現れやがるよなぁ…。

 

これで後でまたニヨニヨによしながら“貸しひとつ♪やね♪”とか言ってくんだろうなぁ…。

 

希さんへの貸しが貯まったらどーなることやら。

 

あんまり考えたくねぇーや。

 

[[え?!東條 希さん?!]]

 

俺がそんな貯まりに貯まった希さんへの貸しに若干の恐怖を覚えていると、クソランカー様がすっとんきょうな声を上げて希さんの名前を呼んだんだ。

 

希さんとクソランカー様は知り合い…なワケねぇーよな。

 

たぶんクソランカー様の知ってる希さんはあちらの世界線の希さんだろ。

 

ってか上から目線ばんざーい!のクソランカー様の割には随分と驚いた声だったな。

 

あっちの世界線で希さんの乳揉もうとして去勢でもされたか?

 

もしマジで乳揉もうとしたとかなら戦争案件待ったなしだな。

 

[[んっふふ♪そっち側のうちが君にナニしたかは…ってかこれこらナニをするのかは知らん(事もないん)けど、君はうちなんかよりにこっちの方が怖いんとちゃうん?]]

 

[[……BiBi恐いBiBi恐いBiBi恐い……]]

 

[[あらま。うちが自分でネタ振っといてアレやけど、君はちょいにこっちのこと怖がりすぎとちゃうん?あとそのBiBiってなんやねん(んふ♪ほんまはBiBiがなんなのか、うちは“視た”から知っとるんやけどね♪みんなにはまだナイショ♪やん♪)。]]

 

[[こっちの世界のあの人らの絡み酒のせいでこっちは大変だったんですよ!死ぬかと思いましたからねホント!!!]]

 

はい。

 

なんか希さんが颯爽と登場(東絛だけに?あ?オヤジギャグだって?うっさいわ!ボケ!)してからすっかりと蚊帳の外な本作の主人公です。

 

せっかくの俺の一人称回なのに蚊帳の外って…。

 

ってかクソランカー様の世界線にもやっぱりにこちゃん居るんだ。

 

しかも酒飲むとか…。

 

こっちのにこちゃんが聞いたらガチでキレてそんな矢澤!修正してやるわ!ってなりそうだよなぁ。

 

あ、一応はなんでにこちゃんが酒飲むと修正してやるわ!なのか説明しておくと、こっちの世界線のにこちゃんはお父さんを飲酒運転で亡くしてるんだ。

 

真っ昼間から酒飲んで大型トラック運転してやがったクソが、にこちゃんのお父さんが乗っていたバスに突っ込んで…。

 

そのせいでにこちゃんは酒に忌避感持ってんだよ。

 

料理の時に使う酒類は平気になったぽいんだけどね。

 

以上、説明終わり。

 

で?結局BiBiってナニ?

 

[[分かりますか!逃げようとしたら荒縄で何時の間にか縛られて引きずられてホテルに連れ込まれそうになったんですよ!“あの人”が居なかったら……居なかったら……]]

 

…マジでナニがあったんだ…?

 

荒縄って…っ?!な、なんだ?今…合宿でドMのクセに日常パート最強の狂鳥や一騎当千のリアル武士道を相手にしたリアルバトルロイヤルを勝ち抜いて夜這いを仕掛けてくる金髪ポニテのロシアン狐のビジョンが視えたんだけど………まぁいいや。

 

とにかく上から目線ばんざーい♪のクソランカー様が怯える姿は俺的には実にご馳走だから、そっちの世界線の連中はもっとクソランカー様を弄り倒しちまえ。

 

っと。

 

このままだとまたグダグダになっちまうな。

 

グダグダはいつもの事なんだけど、今回は俺達だけじゃねぇーからちょっとは遠慮しとかねぇーと、とか俺も一応は思ったりするワケで。

 

そろそろ真面目かバトル回に戻っときますかね。

 

[[ぶっちゃけそんなんど~でもええから、君は早う鞠莉ちゃんとこに行ってな?そらっちはにこっちの方へ、やね♪]]

 

にこちゃんの方へ行け?

 

なんでさ?ってこのセリフも久しぶりに使ったなぁ…。

 

で?にこちゃんの方へ行けって?

 

ナニするつもり…あぁ。

 

そーゆーことね。

 

相手はワケのわからねぇ合体して人型になっていても、所詮は戦艦。

 

足っぽいヤツになってる部分は、アークエンジェルの艦首の両舷から前に突き出したそれこそ脚っぽい感じのMSハッチ。

 

そこをぶち抜くって事は穴が開くって事だよ。

 

穴が開けさえすれば中に入んのはたぶん意外と簡単だろ?

 

あとはもう一寸法師の様に腹の中で大暴れだな。

 

中からはらわた喰いちぎってやればいいのさ。

 

「オルゥラァ!クソランカー!ぼさっとしてねぇーでさっさとあっち行けや!ボケが!」

 

[[いや待て!だいたい足をぶち抜いてどうするつもりだ!]]

 

「んな事もわかんねぇーとかアホか!愛と勇気と友情的なナニかでワケのわかんねぇ合体してやがってもあのクソデケぇヤツは元は戦艦なんだよ!ここまで言っても理解できねぇならクソランカーからアホランカーに格下げすっぞ!ゴルゥラァ!」

 

ったく…上から目線のランカー様の割には察しのわりぃヤツだなぁ。

 

やっぱり痴呆症か?

 

若年性痴呆症とかってヤツか?

 

まだ若いってのに大変だねぇ。

 

[[……まさか、中から潰すなんてこと言わないよな…?]]

 

「おーいえーす♪いぐざくとりぃ♪」

 

[[ふざけんな!あの機関銃の雨のなかで、片方だけから入ったら間違いなく死ぬわ!!!]]

 

“主人公様”なクソランカー様なら死なねぇだろ?

 

何て言っても“主人公様”には史上最強の無敵スキル“ご都合主義”があるんだからよぉ。

 

むしろ死ぬのは俺の方なんじゃねぇーの?

 

鉄砲玉のクソチンピラ野郎が銃弾の嵐に全身ぶち抜かれてくたばるとかヤクザ映画のテッパンだろ?

 

ヤクザ映画とか見たことねぇーけどさ。

 

「間違いなく死ぬとかどーでもいいからさっさとあっち逝け!」

 

どーせ“主人公様”なクソランカー様は死なねぇーんだからよぉ。

 

グダグダ言ってねぇーでさっさと逝けってんだ。

 

逝って成仏しろ。

 

[[行けるか!だいたいサテライトランチャーって言っても二丁ねぇだろうが!どうやって両足ぶち抜くんだよ!]]

 

そりゃごもっとも。

 

けど大丈夫だろ?

 

だってそろそろ来るから。

 

にこちゃんが、さ。

 

そう思っているとコックピットに響いたのは聞き慣れた愛しの見た目ロリっ娘の可愛らしい声…じゃなくて…

 

[[それなら問題ないよ昴!]]

 

CV.諏訪な○かっぽい声だったんだ。

 

あーるぅーれぇー?

 

そこは普通にこちゃんが颯爽とカッコつけて登録するパターンと違うの?

 

[[果南?!]]

 

とか思っていたら…

 

[[あの黒いアストレイにバスターライフルの中身とアルヴァアロンキャノンのエネルギー全部吸収させたから、戦艦の装甲をぶち抜くぐらいならできるよ。おかげで機体のエネルギーは殆どスッカラカンだけど。]]

 

CV.諏訪な○かっぽい声が操る1.5ガンダムのカスタム機(何故か手に持ってるライフルの銃口がコゲコゲ…?)の後ろから、我らが自称大銀河宇宙No.1美少女様がやって来やがったんだ。

 

[[ぬわぁぁぁにぃぃぃがぁ!すっからかん♪よ!こっちは食べ過ぎではち切れそうになっちゃったじゃない!水ゴリラはちょっとは加減ってモンを知りなさいよね!加減ってモンを!だからアンタは腕力と体力で事件を解決♪内浦の誇るストロングファイター♪松浦 水ゴリラとか言われんのよ!]]

 

どうにもにこちゃんは“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムで1.5ガンダムのカスタム機からエネルギーをガッツリと吸収して来たみてぇだな。

 

禍にこの予備バッテリー代わりになってるエネルギーストレージがはち切れそうになってるって事は、かなりの量のエネルギーを吸収してるっぽいな。

 

それなら1発くらいは希さんのドム・ハーミットと同等のアホな威力の砲撃が逝けるってこった。

 

イイ流れになって来やがったよ。

 

[[ギャァァァァァァァ!ホンモノォォォォ!!!]]

 

エネルギー満タンのにこちゃんの登場で勝利への道筋が確かなモノへと変わってきた…と、思っていたら、ここに来てクソランカー様が突如アホみてぇな悲鳴をあげだしたんだよ。

 

なんかにこちゃんの姿を見たら悲鳴あげたっぽいけど…なんでさ?

 

にこちゃん、可愛いだろ?

 

そりゃちょいと見た目は中学生だけど、結構なレベルの美少女だぞ?

 

ラブライブ!の薄い本でもトップレベルに人気者だぞ?

 

それなのに悲鳴って……もしかしてクソランカー様…美少女がダメとか?

 

ほら?たまーにいるだろ?

 

歪んだ性癖で美しいモノよりも醜いモノの方が好きだ!ってヤツが。

 

それか?それなのか?それなんだな!

 

クソランカー様…てめぇは若年性痴呆症に加えて美醜の判断すらつかねぇとか…実は可哀想なヤツだったんだな。

 

とか、まぁ冗談だけど。

 

ほら、さっき絡み酒でひでぇ目にあわされたとかぬかしてたからそこら辺がトラウマになったんだろ。

 

ホテルに連れ込まれたくれぇ別にいーじゃねぇーか。

 

男なら据え膳喰わねば…ってヤツだろ?

 

まぁあくまでも個人的な意見だけど。

 

[[悪霊退散!悪霊退散!悪霊退散!]]

 

[[うぉい!テメェ!人様のツラぁ拝むなりいきなり悪霊とか一体全体どーゆーりょーけんよ!ってかこんな大銀河宇宙No.1の美少女が悪霊として出てきたらあまりの大当たりでガッツポーズしながらカズダンス踊るだろーが!普通は!]]

 

「にこちゃん、カズダンスとか古いっての。平成もう終わるから。ってかなんかあっちの世界線のにこちゃんがそこでガタガタおもしろおかしく震えてやがるクソランカー様に口ではとても言えない様な酷い事をしたらしいぞ?そうなんのも当然なんじゃね?」

 

[[ぬわぁぁぁぁぁぁんでぇぇぇぇよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!]]

 

ぬわぁぁぁぁぁぁんでぇぇぇぇよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!って言われてもさっき説明した通りだっての。

 

そんなある意味ではいつも通りのグダグダなやり取りをしていると…

 

[[ってあれ?昴は……っていつの間に鞠莉の方へ行ってるし?!]]

 

クソランカー様はいつの間にかパラス・アテネのカスタム機の方にずらかっていやがったんだ。

 

クソランカー様はどんだけにこちゃんこわぇーんだよ。

 

<ゴキブリ並のスピードで逃げましたね。>

 

「逃げたな。ゴキブリ並のスピードで。」

 

「惜しいんは機体のカラーリングが灰色やってとこやね。黒なら完璧やったんやけど。」

 

どちらかと言えばにこちゃんの禍にこの方が全身くまなくフレームまで真っ黒だからゴキブリっぽいんだよな。

 

とか言ったらまたブチキレて襲って来そうだけど。

 

さて…クソランカー様…んにゃ。

 

共同戦線を張るんだ。

 

いい加減にクソランカー様じゃなく名前で呼んどきますか…ってことで、クソランカー様改めスバルのヤツがゴキブリ機動で一目散にパラス・アテネのカスタム機の方へと向かったのを見た俺も、苦笑いしながら機体をにこちゃんの禍にこの方へと向かわせたんだ。

 

エネルギーがカスカスっぽい1.5ガンダムのファイターは希さんの護衛に入ってくれるみてぇだな。

 

にこちゃんを相手にしてほぼ無傷なんだから、あの1.5ガンダムのファイターもかなりの力量持ちっぽいな。

 

そんな感じで別に示し合わせたワケじゃねぇーけど、それぞれがそれぞれの立ち位置へと辿り着くと…

 

[[さてさて♪ほんならいっちょ派手にぶちかましたろうか?ってなワケやからぁ…バレル展開♪高圧縮エネルギーカートリッジ♪ロード♪]]

 

まずは希さんが背中から背中の“ヤドカリ”からサテライトランチャーの砲身をジャッキーンと展開させて、それに続くようにパラス・アテネのカスタム機もバカデカいランチャー…たぶんMGのFAZZのハイメガ・カノンを改造したっぽいヤツを構えて、さらには俺の隣にいるにこちゃんもバックパックの右脇から長砲身のビーム砲“クサナギノツルギ”を取り出して構え…

 

[[ちょっと待て何てエネルギー量してやがんだ!!!]]

 

クソランカー様改めスバルのヤツもBiBiって…おっと♪なんか知らねぇーけどBiBiとか言ったらまたスバルのヤツがビビるか?BiBiだけに。は、置いといて…砲撃態勢に入った3機がそれぞれの得物を構えたその時になって、ようやく気付いたんだよなぁ。

 

俺の隣に居るにこちゃんの禍にこから発せられている、あきらかにヤバいエネルギー反応に。

 

希さんのドム・ハーミットは例の心形流の最奥…高圧縮エネルギーカートリッジを使うからこれだけのエネルギー反応が出るのは当然なんだけど、俺の隣に居るにこちゃんの禍にこから、これだけヤバいエネルギー反応が発せられるってのはちょいと想定外。

 

にこちゃんのヤツ…あれやこれやと造るの手伝ってたからわかるけど、あきらかに禍にこのエネルギーストレージがオーバーフローになる限界寸前まで吸い取りやがったな…。

 

えっ?パラス・アテネのカスタム機の発してるエネルギー反応には驚かないのか?だって?

 

驚かねぇーだろ?だってあちらさんは希さんを相手にして生き残ってんだぞ、

 

なら多少はヤバめのエネルギー反応が発せられたとしても問題無いだろ?

 

あーゆーあんだすたん?

 

「ったく…スペックデータ以上に溜め込むとかナニヤってんのさ?ぶっちゃけにこちゃん喰い過ぎ。」

 

俺が禍にこから発せられる想定外のエネルギー反応に少し引いていると、“あれ?これだけのエネルギー反応ならまとめて合体三隻同盟戦艦にぶつけりゃそれで終わりじゃね?”とか思っていたっぽいスバルのヤツに、パラス・アテネのカスタム機を使ってる姐さん…後で希さんに聞いたら名前は鞠莉さんって言うらしい…その鞠莉姐さんが…

 

[[残念だけど昴、あのflag ship なMAはある程度のダメージは自動で再生しちゃうから無理よ。]]

 

と、いつの間にか分析した結果を踏まえて説明していたんだ。

 

それに続く様に希さんも…

 

[[オマケにサイズ補正とレイドボス級の巨大MAに付いとる厄介な耐久値あーんど♪ラミネート装甲でビーム系の攻撃はダメージが散らさせれてまうんよ♪そんなワケやから残念無念渡辺曜やけど、単純な砲撃だけではアレはちょい倒せんようになっとるんやで♪]]

 

そう説明してくれたんだ。

 

ってか希さん?残念無念渡辺曜って…ナニ?

 

そんな疑問を持ちながら、とりあえずはスラスターに火を灯していつでも駆け出せる様に準備しつつ、俺は希さんの謎の言葉がなんなのか考えていたんだよ。

 

考えても答えはこれっぽっちもわかんねぇーけどさ。

 

そうこうしている内に…

 

[[ぶしゅ♪っと1発♪派手にいくでぇ~♪サテライトリボルバー♪フルブラスト…]]

 

[[ファイナルセーフティ!アンロック!“クサナギノツルギ”!ブラスターモード…]]

 

[[ハイパーシャイニー……]]

 

希さんとにこちゃんとパラス・アテネのカスタム機のファイターの砲撃をぶっぱなす3人の準備が整ったみてぇだな。

 

うん。

 

なーんかさ、これってどっかで見た事ある光景だよな?

 

ほら、某リリカルでマジカルなA'sの最終決戦のアレ的な。

 

ってか“デカブツ”の方も足になってるアークエンジェルのローエングリンを展開し始めてるのは気のせい…じゃねぇーよなぁ…。

 

[[それでは皆さんご一緒に、だよ昴。]]

 

マジか?!とか思っている内に事態はドンドン勝手に進んで行って…

 

「イヤイヤイヤ!タグにリリなの入れてねぇーぞ?!入れてねぇーのにやんのか?!なぁ!オイ?!」

 

[[え、ちょ、まさか……]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[[[ブレイカァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!]]]]

 

「やっぱりそれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

[[やっぱりそれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希さんまでノリノリでやっぱりヤりやがった某リリカルでマジカルなトリプルプレイカーモドキ。

 

放たれた三本の非常識なエネルギーの奔流は、“デカブツ”がぶっなしたローエングリンと派手にぶつかってとんでもねぇ爆音を響かせながら、射線上に展開していた雑魚共を盛大に消し飛ばちまったんだ。

 

[[あ、アイツらバカなのか!]]

 

で、そのまま若干の拮抗を見せはしたけど、無事?にローエングリンをぶち抜いて、さらに突き進んで狙い通りに“デカブツ”の足もぶち抜いてやったワケよ。

 

俺とクソランカー様改めスバルは足がぶち抜かれるとほぼ同時に、スラスター全開で一気に駆け抜けて、こっちも無事?に“デカブツ”の中へと辿り着くと事が出来たんだ。

 

「思っていたよりも結構広いんだな。」

 

辿り着いた“デカブツ”の中は予想していたよりもかなり広くてちょいビックリマンやねん♪って希さんなら言うだろーなぁ…とか思いながら、素直な感想をぼやいていると…

 

[[暢気かお前は……]]

 

スバルに突っ込まれちゃった♪てへぺろ♪

 

いや、ごめん。やっぱてへぺろは無しで。

 

[[普通に考えておかしいだろ、なんで座右別々の場所から入ったのにいつの間に隣で並走してるんだよ…。]]

 

うん。

 

また突っ込まれちゃった♪てへ…ぺろはしねぇーからな!

 

でもよぉ…ここまで突っ込まれちまったらもうひとボケいきたくなるのが芸人のサガだよな。

 

芸人じゃねぇーけど。

 

さて…どうボケるか……うん。

 

スバルのヤツはジンを使ってるからたぶんSEED(DESTINY含む)好きだよな?

 

ならSEEDっぽいネタで…

 

[[気にするな、俺は気にしない。]]

 

レイっぽくボケてみました。

 

SEEDじゃなくてSEED DESTINYの方だろ!って不粋な突っ込みはナシでお願いしゃす。

 

さてさて♪我らがすばるんの反応は如何に?

 

[[お前はレイ・ザ・バレルか。まぁ良いけど……ッ、止まれ!]]

 

すばるん♪予想通りに突っ込み入れてくれたねぇ♪

 

とか、言おうと思ったら、目の前にちょいと大きめのサイズのドアが見えて来たんだ。

 

ソイツを見たスバルは背中の羽っぽいスラスターにマウントしてある2つのバズーカのうちの1つを取り出してぶっぱなしやがった。

 

ぶっぱなされた弾頭はドアに着弾して…

 

「これって…トリモチ?トリモチなんざ使ってどーすんだよ?」

 

べちゃっ♪っとドア一面にトリモチ?っぽいヤツをぶちまけたんだ。

 

トリモチなんかドアに張り付けてなんのつもりだよ?

 

嫌がらせか?

 

[[うちの技術班が作りに作り込んだ特性のトリモチ爆弾だ。]]

 

「トリモチ爆弾?」

 

その技術班ってヤツはトリモチ爆弾なんてまたけったいなモンを作ったよなぁ。

 

とか半笑いで思っていたら、このトリモチ爆弾…実は半笑いなんてしてる暇もねぇーくらいにとんでもねぇ代物だったんだ。

 

どれくらいとんでもねぇ代物かってかはもう少し↓を見てくれればわかると思うよ。

 

個人的な感想を言うなら、これ作ったヤツは確実に頭がイカれてるだろ?って俺は思うわけで…。

 

[[簡単に言えばトリモチにC4爆薬を組み合わせたやつなんだよ]]

 

そんなとんでもねぇ威力だとは露知らず、俺はスバルの説明を聞きながら、へぇー。と、昔懐かしいト○ビアの泉っぽくへぇーへぇー言っていると、ついにトンデモ兵器トリモチ爆弾のとんでもねぇ威力があかされちまった…。

 

ってかさっきからトンデモばっかり言ってんなぁ…。

 

[[えっと……確か普通のトリモチの10倍の粘着性に、アトミックバズーカの10倍の……]]

 

な?俺がトンデモ連呼したくなる位にはトンデモ兵器だろ?

 

ってかアホだろ?

 

アトミックバズーカの10倍とか洒落になんねぇーっての。

 

「アトミックバズーカの10倍って…てアホだろ…。」

 

で、頭のおかしな事態に多少は耐性がある俺でも流石に頭のおかしな威力に呆れて引き笑いしていると、さらにはあかされる衝撃の真実。

 

[[そりゃガンプラ心形流のコーチも改造に関わってるからな。]]

 

それはこのトンデモ兵器の開発には毎度お馴染みの頭のおかしなガンプラ集団な心形流の連中が関わってるって事だったんだ。

 

「まーたあの連中かよ…湊の兄貴か?それともマオの兄貴か?まさか…珍庵じーさんじゃねぇーだろなぁ…。」

 

連中…流派全員で一丸となってキャストオフすると全裸になる美少女ガンプラとか作ってバトルで平然と使ってきやがるんだよなぁ…。

 

純情なDT連中が全裸にキャストオフする美少女ガンプラなんてハレンチ極まりねぇーモンは目の毒でバトルどころの話じゃねぇー!ってクレームの嵐を起こした事はガンプラバトル界の黒歴史の1つなんだよ。

 

俺的には別に全裸の美少女ガンプラが相手でも普通にヤれるんだけどなぁ…。

 

股の3mm穴とかにプラ棒ぶっ刺したりしたら面白そうじゃね?とか思うんだけど…やっぱりダメかな?

 

[[さて後は目の前のザクもトリモチにくっつけて…]]

 

「んな事やったらテメェも道連れにすっからな。」

 

[[[安心しろ、冗談だ……1割は。]]

 

「1割って…テメェ割りと本気だろ?」

 

美少女ガンプラの股の3mm穴にプラ棒ぶっ刺すとか思いながら、スバルとアホなやり取りをしていると、スバルはトリモチ爆弾の効果範囲から逃れるために機体をやや後ろの方へと向かわせ始めたんだ。

 

俺は小さく舌打ちをしながら、それに習ってリヴァイブを下がらせると…

 

[[それじゃ1、2、3で爆発するからな]]

 

俺が下がった事を確認したスバルがそう言って来やがったんだ。

 

「おうよ。」

 

俺はいつも通りに“おうよ”と短く応えると…

 

[[いーち]]

 

スバルのクソはカウント“いーち”で起爆すりとかここでまさかのボケとしては鉄板のネタをやりがったんだよ!

 

ボケがボケてボケをかましやがった結果、ドッガァァァァァァァァァァァン!と盛大に爆音を轟かせながら、トリモチ爆弾の張り付いていたドアは木端微塵に吹き飛んでいきやがった。

 

それにしてもすんげー威力だなぁ…。

 

やっぱり心形流はアホだわ。

 

そして全世界のカウントダウンを楽しみに待ってるかもしれねぇーチビッ子達に対する冒涜とも言える暴挙をしやがったクソランカー…。

 

とりま、ここも1発キレとくのが礼儀だよな?

 

そんなワケで…

 

「ゴルゥラァァァァァァァ!!!クソランカァァァァァ!!!テメェ真面目にカウントする気あんのか?!1しか言ってねぇーだろ!!!」

 

礼儀として今回も1発キレときました。

 

そんな礼儀正しい俺に対してクソランカー様のすばるんは…

 

[[バカ野郎、男は1だけ覚えてれば生きてけるんだよ。]]

 

とか真顔で返して来やがった。

 

うん。

 

テメェはどこの松平のとっつぁんだってんだよ!

 

「銀魂ネタでもヤるならヤるで松平のとっつぁととか地味に出番の少ねぇキャラのネタじゃなくてどーせなら銀さんとか神楽とか新八とかもっとメジャーなヤツのネタをヤれよ!!!」

 

[[そんなことより…]]

 

終いにはボケに対して律儀に突っ込み入れてやったってのに、スルーしてそんなことよりとか言いやがる始末。

 

こりゃもう1発キレとかねぇーとダメか?

 

そうと決まれば善は急げ。

 

「そんなことよりだぁ?!う"ぉい!ボケランカー!テメェはヒトの突っ込みをなんだと思ってやがんだ!」

 

と、本日何回目になるかもうわかんねぇーけど、キレ返してやったよ。

 

そんなギネス挑戦中♪なキレ返し記録更新中の俺に対してクソボケランカー様は…

 

[[どうやらお客さんはまだまだ居るみたいだぞ]]

 

って言って来やがったんだ。

 

「あ"ぁ"?」

 

客?

 

その言葉に促される様に前を…ぶち壊したドアの向こう側を見てみると、そこにはぽっかりと開けた空間が広がっていて、確かにクソボケランカー様の言う通りに“客”が居やがったんだ。

 

“客”の正体…それはフリダームその他諸々の三隻同盟に関係したガンダムタイプ&外で無限沸きしていやがった三隻同盟系の量産機。

 

おまけにガンダムタイプにはミーティアなんてモンまで付いてやがるし。

 

うん。

 

これまためんどーな事になってきやがったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


コラボ回も残すところあと僅か…。
果たして結末は如何に?



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はドロイデン様とのコラボ企画準備中の為、しばらくはお休みさせていただきます。
余裕があれば(これっぽっちもないのですが…)更新したいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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コラボ特別編「流星との邂逅⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラニ拳を武勲で交換して3凸させた直後に4凸素材のアニマを集めていたらグラニ拳がポロリとドロップして凹んだQooオレンジでございます。
出るならもっと早くでてくれ…。

さて、今回も少し本編はお休みいたしました、ドロイデン様が好評連載中の「ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~」とのコラボ特別編をお送りいたします。




それでは コラボ特別編「流星との邂逅⑥」 始まります。






















[[これ設定したやつ絶対頭おかしいだろ!]]

 

にこちゃんや希さん、そしてスバルの連れの2人の協力もあって、無事?に“デカブツ”の中へと突入した俺達を待ち受けて居たのは、やっぱり中にも居やがった大量の三隻同盟系量産機と、嫁補正のスゴいヤツなストライクフリーダム以下略の三隻同盟関連ガンダムご一行だったんだ。

 

しかもご丁寧にストフリ以下略の三隻同盟系ガンダムはミーティアまで着込んでるとかクソなオマケ付き。

 

イヤ、もうどこの難易度マニアックだよ!ってばかりに大量にわらわらと沸いてやがる量産機の皆さんがクソ面倒この上ねぇーってんだよ。

 

愚痴ってても仕方ねぇーから両手にそれぞれ持たせてあるビームブレードでとにかく斬って斬って斬りまくってはいるけど、外の時と同じようにこれっぽっちも減りやしねぇーでやんの。

 

「同感だ!どこのドイツか知しらねぇーけど!絶対に頭のネジが片っ端から外れまくったキ○ガイだ!キ○ガイ!オマケに性格も捻れまくった巻きグソみてぇーなクソ野郎に違いねぇー!」

 

クソみてぇーな状況に思わずぼやいたスバルの言葉には俺も同感だよ。

 

スバル達の方の運営が設定しやがったのか、こっち側の運営が設定しやがったのか、はたまた何らかのバグでこの状況が再現されちまってのんか…。

 

んにゃ…バグってのはちょっと考えらねぇかな?

 

バグが出てるならアイリのヤツがすぐに気付いてマザーシステムにドヤ顔でクレーム入れてるハズだもんな。

 

運営が…ってのもちょいとあり得ねぇーかもなぁ…。

 

あっちの世界線のニルスさんがどうかは知らねぇーが、こっちの世界線のニルスさんはクソ真面目だから“調査”してこいって依頼出しておきながら、こんなクソ面倒な状況を作り出すとかはしねぇーと思うんだ。

 

運営でもバグでもねぇ…なら…どっかの誰かにシステムが弄られて…って!イヤイヤイヤ!それこそあり得ねぇ!

 

マザーシステムの監視をすり抜けてシステムを弄るとか、俺とアイリなら割りと余裕でヤれるけど、他の連中にはそう簡単には出来ねぇーって!

 

俺だってアイリが…高位の電子精霊が居ねぇーとガンプラバトルシミュレーターのメインシステムにこっそり侵入してバレねぇー様に弄るとか無理だっての!

 

けどそれって逆に、ニルスさんや俺くらいの知識があって、ソイツに高位電子精霊の相棒が居れば…ガンプラバトルシミュレーターのメインシステムに侵入して設定を弄って、今のこのクソみてぇーな状況を作り出すってのも出来るって事だよな…。

 

うがぁー!テメェで言っといてアレたけど!そんな事は絶対に無い!

 

なんか今のがフラグになって近い将来にキ○ガイ女に目を付けられてなんかヤバい事になりそうな気もしないでもねぇーけど、そんな事は無い!!!

 

うっし!

 

グダグダ考えんのは止めだ!止め!

 

今はとにかくこのクソな状況を何とかしねぇーとなぁ!と、グダグダとあれやこれやを考えながらも両手のビームブレードを振り回し三隻同盟系量産機を斬り捨てまくっていると…

 

[[っと!ミサイル撃ってくんな!ドラグーン使うな!フルバーストなんか論外じゃぁぁぁぁ!!!]]

 

戦闘が始まってすぐにスバルのヤツがトリモチバズーカをぶっぱなして動きを封じていたミーティア装備の連中が、俺達に向けてミサイルやらビームやらなんやらを派手にぶっぱなして来やがった!

 

ビームは当然避けるとして…ミサイルとストフリのスーパードラグーンはウザいから撃ち落としときますかね!

 

俺は腕に籠手の様に取り付けてあるグフのフィンガーバルカンを改造して作ったバルカンガントレットを起動させて、回避行動の邪魔になりそうなミサイルとスーパードラグーン…特にスーパードラグーンを優先的に狙って撃ち落としやったさ。

 

ストフリのスーパードラグーンにも当然の様に付いてやがる嫁補正があったとしても、その補正を予め予測してぶち込んでヤればいいってんだよ!

 

そんな感じで迎撃&殲滅を続けていると…

 

[[おいザク使い!そっちにはなんか奥の手みたいなのねぇのか!]]

 

この状況に業を煮やしたスバルが“奥の手はねぇーのか!”って事を言って来やがったんだ。

 

奥の手…ねぇ…。

 

そりゃ俺だって伊達や酔狂で世界大会に出場してバケモノ連中相手に勝ち進んで、最後にはバケモノの親玉みてぇーなあの人に挑んだワケじゃねぇーから、奥の手の1つや2つはあるにはあるけど…

 

「“この状況”で有効な手札があったらとっくの昔に切ってるってんだよ!」

 

今の俺に使える手札は機体性能を一時的に上昇させる強化アビリティの“限界突破(リミットバースト)”と、アイリを介してマシンと融合状態になる“精霊憑依(ポゼッション)”の2つ。

 

けど“限界突破”は稼働時間が過ぎればしばらく機体性能がガックリとダウンしちまうから、このいつまで続くかわかんねぇークソ雑魚無限地獄な状況じゃとってもじゃねぇーけどおっかなくて使えやしねぇ。

 

“精霊憑依(ポゼッション)”に至ってはスバルがAIに頼ると弱いとか言ってから、アイリの機嫌が最悪レベルに悪いから頼んでも使っちゃくれねぇーだろうかなぁ…。

 

そんな現状で切れる手札はねぇーって俺の言葉を聞いたスバルは…

 

[[役に立たねぇチンピラだな!って邪魔すんじゃねぇよ雑魚CPUが!]]

 

とか抜かしやがったよ。

 

オイオイオイオイ!

 

そもそもアイリの機嫌がクソわりぃのは誰のせいだよ!

 

テメェがAIに頼ると弱いとか言いやがったからだろーが!

 

後でヘソ曲げてるアイリのご機嫌取ん面倒なんだぞ!

 

なんなら1週間くれぇテメェにアイリのヤツ押し付けっぞ!ゴルゥラァァァ!!!

 

四六時中アイリにネチネチと嫌味を言われてノイローゼになりやがれってんだ!

 

相変わらずクソランカー様なスバルの物言いにイラッ♪と来ていると、ご機嫌斜めでも最低限の仕事はしてくれているアイリが俺達に1つの報告をして来やがったんだ。

 

その報告の内容ってのは…

 

<クソ雑魚相手に手こずっていやがります親愛なるクソゴミ虫共にご報告です。本機後方より友軍機がこちらに向かって接近しております。数は1。ちなみに、コイツ、バカじゃね?的な凄まじいスピードで接近中です。先程も言いましたがマーカーは友軍機のモノなので、恐らくはこちらの援軍だと推察されます。>

 

と、こっちに1機の友軍機がなんかヤバいスピードで向かって来てるって報告だったんだ。

 

[[はい?]]

 

「援軍?」

 

希さん的に言えば援軍なんて誰やねん!って思っていたら…

 

「は?」

 

目の前を紅いナニかが通り過ぎて行って…

 

[[あの馬鹿……]]

 

雑魚共を相手にまるで嵐の様に大暴れし始めやがった!

 

紅い嵐は正直ドン引きする様なメチャクチャなスピードも軌道で動きまくって、手当たり次第に雑魚共を蹂躙しまくってやがるんだよ…。

 

そんな無双っぷりに困惑していると…

 

[[お待たせ~昴。]]

 

って、ちょいと前の某テレビ番組で某東大生に決め台詞の“ハグしよ?”を言ったらキモい感じでぐふぐふ言われていたCVが諏訪 な○か なにこちゃん的に言えば水ゴリラで内浦の誇る体力オバケでサンシャインの劇場版ではイタリアまで泳いで行ったよな!絶対!な姐さんの呑気な声が聴こえて来たんだよ。

 

[[やっぱりお前かい果南さん!!!]]

 

あ。

 

この姐さん…果南さんって言うのね。

 

なんで果南って漢字がわかるの?とかメタい事はお前ら突っ込むんじゃねぇーぞ!と、一応は鉄血の団長っぽく言っておくとして…果南さん…って言うよりも最早これは果南姐さんだな。

 

なんかこの人には逆らったらアカン気がする。

 

逆らったら全身あちこちの関節を逆方向に折り曲げられて岩とかに縛り付けられて海に沈められそうな気がする。

 

俺がそんなアホな事を考えていると…

 

[[おま、エネルギー全部使い尽くしたんじゃねぇのかよ!]]

 

[[あのドムの人のエネルギーカートリッジ……だっけ?それ一つからエネルギーを有線接続で貰って、再生間際に乗り込んだんだよ。]]

 

エネルギー切れになってた果南姐さんがこっちに来れた事情を説明してくれたんだ。

 

成る程。

 

希さんの高圧縮エネルギーカートリッジから無理矢理エネルギーを供給して貰ったんだ。

 

あんなアホみたいに圧縮されたエネルギーカートリッジからエネルギー供給って、姐さんの機体よく過剰供給で暴発しなかったなぁ…。

 

まぁぶっちゃけ目の前で大暴れしながら呑気に説明してる様を見ると、この姐さんにはもう何でもありかな?とか思っちまうんだけど…。

 

とりあえずはさっきからスバルと呑気に喋りながらクソ雑魚大虐殺を続けてるこのおっかねぇ姐さんに対して一言。

 

「なにあれこわい。」

 

うん。

 

こわい。

 

もしくはこあい。

 

[[……簡単に説明するとな、どうやら果南はゼブブ……機体名が1.5ガンダムゼブブって言うんだが……それの超短期決戦モードっていうか……トランザムとRGシステム、それに俺の強制アシムレイトの三重状態させてるみたい。]]

 

は?TRANS-AMにRGシステムにアシムレイト状態?

 

三重強化?

 

「マジで?」

 

ポロっと漏れた俺のマジで?の一言に、スバルのヤツは果南姐さんの三重強化状態のデメリットを話してくれたんだ。

 

どうにも某光の国からやって来た超人と同じ様に、使えるのは3分間…しかも1日1回。

 

おまけに使用した翌日は全身筋肉痛&貧血で、まともに立てなくなっちまって、1日入院コース。

 

筋肉痛だの貧血だのはアシムレイトの影響なんだろうな。

 

うん。

 

やっぱり色んな意味でこわい。

 

この一言に尽きるわ。

 

ってかあの人生をガンプラバトルに捧げちまってる様なバケモノ集団の親玉的存在な三代目メイジンが、この無双状態の果南姐さんの相手を“全力で遠慮願いたい”って言ったとかって…イヤ、マジでどんだけヤバいってんだよ。

 

にこちゃん…俺達と合流する前はこの姐さんとやり合ってたんだよな?

 

よくこの非常識が筋肉と服を着て歩いてる様なやべぇ姐さんを相手にして生き残ったよな…。

 

うん。

 

今日は帰ったらにこちゃんに少し優しくしてやろ。

 

さて。

 

そんなやべぇ果南姐さんの説明を受けた俺の感想はもちろんこの一言。

 

「マジか……。」

 

そして俺のその一言に対するスバルのヤツの一言ももちろん…

 

[[マジだ……。]]

 

の、一言。

 

お互いにこの一言に尽きるわなぁ…。

 

けど、果南姐さんの無双状態を見ながら俺とスバルがマジか、マジだと言い合ってる中で、俺達とは全く別の感想を持ったヤツが居やがったんだよ。

 

それは…

 

<捨て身で背水の超短期決戦モードですか。これは中々に面白そうな設定ですね。全身筋肉痛とか指でツンツンしたら実に楽しそうではありませんか?ではそんなワケなのでマスター。あちら様の機体にハッキングして詳細データを吸い出しておきますので、後程あの超短期決戦モードなる楽しそうなモノを再現いたしましょう。そしていつものバトルロイヤルでこちらの世界線での雑魚の代名詞となっているハイ・モック相手に意味もなく使用しましょう。私は筋肉痛で貧血に陥り死にそうになっているマスターを見て笑いたいので是非ご検討を。と、言いますかやれ。さらに言えばよくもまぁあの女性はこんな酔狂なモノを平然と使用していますね。今までの言動からかなりの脳筋と推察されますが、脳ミソが筋肉過ぎて危険性を考慮する余地もないのでしょうか?>

 

我がクソ親愛なる相棒殿…スバルの発言のせいで不機嫌MAXだった最高位電子精霊のアイリだったんだ。

 

筋肉痛で貧血で死にそうにな状態を見て笑いたいのでって…お前なぁ…。

 

[[まぁ、果南だからな。]]

 

スバルはスバルでなんか妙な納得の仕方してやがるし。

 

あの納得の仕方…たぶんにこちゃんだから何やらなしても仕方ねぇ…とか、希さんだからスピリチュアルとか意味のわかんねぇ事が起きても仕方ねぇ…とか、そんな感じの納得の仕方だろ?

 

アイツも苦労してんだなぁ。

 

そんなこんなで脳筋の姐さんの登場で場がいい感じ?にグダグダになって来たら、当のこの場をグダグダフィールドに変える原因になった果南の姐さんが…

 

[[そんなことより昴とザクの人はさっさと奥に行きなよ。ここは私に任せてね。]]

 

って、死ぬまでに言いたい死亡フラグ建設台詞ランキングの上位にランクインすること間違いないここは俺に任せて先に行け!な事を言い出したんだ。

 

いや、果南の姐さん…

 

「それ絶対に死亡フラグなんっすけど?」

 

と、思った事を素直に呟いたら…

 

[[おい馬鹿やめろ!]]

 

なんかスバルのヤツが慌ててこっちのザクの首を絞められながら秘匿回線で馬鹿やめろ!とか言ってきやがったんだ。

 

[[バカ野郎!果南にフラグ関係を言うんじゃねえ!ああ見えて信じやすいんだからな!]]

 

さっきから首が絞まってるのはこの際とりま置いといて…スバルの話だとあの暴力の権化の様な脳筋魔神の果南姐さんはどうやらフラグとかジンクスとかを信じやすいんだって。

 

なんつーか…

 

「脳筋で頭の中身が筋肉でぎっしり詰まってるっぽいのになんか意外だな。」

 

何かあの姐さんって特に何にも考えないでとりま殴っとく?みたいな感じの人だと思ってたんだよなぁ。

 

そう思ったのは俺だけじゃなかったみたいで…

 

<脳ミソか筋肉で形成されていながらも、まだその様な事を思考できる能力は残されているとは…。やはりヒトとは実に不思議な生物ですね。>

 

アイリのヤツも果南姐さんがフラグとか信じやすいって話を聞いて意外がっていたんだ。

 

そんな俺達にスバルのヤツはさらに驚愕の事実を教えてくれたんだ。

 

[[未だにオバケが怖くて夜トイレに行けないとか、俺を抱き枕にして寝ないと落ちつかなったりとか……。]]

 

その気になる内容はなんとビックリ。

 

あの脳筋果南姐さんったらいい年して未だにオバケが怖いんだってさ。

 

いや、アンタ…たぶんオバケが出てきても絶対に殴り殺すよな?

 

オバケって基本的に物理攻撃無効のアビリティ持ちなんだろーけど、果南姐さんなら物理攻撃無効を無効にして問答無用で殴り殺すよな?

 

ワケのわかんねぇヤツでもとりま殴って解決だよな?

 

それなのにオバケ怖いって…。

 

えっ?なに?ギャップ萌え狙い?

 

なんて事を口に出そうとしたら…

 

[[二人トモ?サッサト逝ッテキナサイ?]]

 

脳筋姐さんの本領発揮で恐ろしいプレッシャーを発しながらそう言われちまったよ。

 

おー、こわ。

 

「イ、イエス、マム!」

[[イ、イエス、マム!]]

 

触らぬ脳筋に祟りなし。ってね。

 

ここはおとなしく従っとこ。

 

んじゃまぁ…お言葉に甘えて、果南姐さんにこの場はお任せして先に進むとしますかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脳筋無双状な果南姐さんに雑魚共の相手を任せて、俺とスバルは三隻同盟が合体したナニかの内部を突き進んで、恐らくは一番最深部であろう場所までやって来てたんだ。

 

なんで俺達がやって来てた場所が最深部なのかって言うと…

 

[[見ただけでザ・サーバーって感じなんだよな。]]

 

「だな。」

 

スバルのヤツが言った通り、一目見ただけでこのバトルフィールドを統括しているサーバーってわかるモンがあったからなんだ。

 

ソイツは俺達が使う機体と同サイズ…たぶん20メートルくらいのバカデカさで、忙しなくあちこちをピカピカと光らせていたんだ。

 

<それでは早速ハッキングを開始します。システムリンク……リンク完了しました。諸々のデータの吸出しが完了するまでしばしお待ち下さい。>

 

アイリは早速、目の前のデカいヤツに侵入して、データの吸出しを始めたみてぇだな。

 

そういやぁすっかり忘れてたけど、今回の目的っておかしな具合に接続しちまったこのサーバーの調査だったんだよなぁ…。

 

調査とかすっぽかして途中から何か普通にバトってたし。

 

まぁ外でもニルスさん達がデータ取りはしてるだろうから、別に問題ないとは思うんだけどな。

 

一方、このサーバーの調査っていう俺と同じ目的を持ってここへとやって来たスバルは…

 

[[おいおいハッキングって……。]]

 

なんか知らねぇけど目の前のデカいサーバーにハック仕掛けて楽しそうにデータの吸出しをしているアイリを見て、どこか引いた感じでんな事を言って来やがったんだ。

 

「ハッキング程度でなんでそこまで引くんだよ?こんなもん俺とアイリにとっちゃ毎度の事だぞ?」

 

[[そんなこと何時もやってんなよ、実力あるくせに。]]

 

「ほっとけっての。いいんだよ俺はこれで。公式戦に出るつもりなんざさらさらねぇーしな。」

 

どうせ公式戦に出てもまた不正だなんだってクソマスゴミの連中に叩かれるだけだろうしな。

 

公式戦なんざ絶対に出るもんかよ。

 

[[けどガンプラバトルやってるってことはバトル自体は好きなんだろ?]]

 

「そりゃまぁそうさ。こんな楽しい“遊び”は他にはねぇーからな。」

 

[[ならそれを受け入れりゃいいじゃんか。別にファイターが無理ならビルダー、それなりに知識をつければニルスさんのところでテストファイターするなり、試合の実況役やったりで。]]

 

受け入れろ…か。

 

ガンプラが…そしてガンプラバトルが好きだって事はもうだいぶ前に受け入れちまってるんだけどな。

 

でも受け入れたとしても、公式戦に出るってのはまた別の話なんだよ。

 

俺だって出れるモンなら出てぇさ。

 

もう一度、最高の舞台で、あの人達と持てる力の全てを賭けて競い合いたいさ。

 

その為にはどうすれば良いのか、頭ではちゃんと理解しているんだよ。

 

けど…頭では理解していても、身体が、心が、それを全力で拒んでるんだよ。

 

またあの時の様な事になっちまったらイヤだ!って。

 

にこちゃんに出逢って、そして少しだけ救われて…それからはよりこの想いは顕著になっちまったんだ。

 

公式戦に出てまたあの時と同じ事が繰り返されたりでもしたら、俺はもう完全にヒトってヤツを見限っちまう。

 

所詮は他人なんてクソなんだ、そんなモンなんだ、って。

 

そしてひとりぼっちになって…寂しくて淋しくて絶望して…絶望の底でこの世界を呪って…そして俺を認めない、俺を必要としない世界なんて、ナニもかもぶち壊してしまえ!って思うだろうよ。

 

絶対に。

 

そして残念ながら俺には…俺とアイリには、ほぼ全てのシステムがネットに繋がって管理されているこの世界を割りと簡単にぶち壊せてしまうだけの能力がある。

 

自惚れでも何でもなく、それは純然たる事実。

 

天才の名を欲しいままにしているニルスさんなら、俺1人だけなら止めてくれるハズだろうさ。

 

けど電子精霊の相棒が居ねぇニルスさんじゃアイリの力を借りた俺を止める事はできねぇ。

 

そう…俺は世界をぶち壊せる。

 

そうなっちまったら…にこちゃんも壊れちまう。

 

母性の欠片もねぇ貧相な身体をしてる癖に、誰よりも俺を優しく抱き締めて受け入れてくれたにこちゃんを…壊しちまう事になるんだ。

 

また公式戦に出て、また同じ事が繰り返されて、俺が色んなモノに見切りを付けちまったら…。

 

だから…もう俺は公式戦には出ない。

 

大好きなヒトを壊したくないから。

 

このろくでもねぇ世界で出逢えた一握りの大切なヒト達を壊したくないから。

 

俺は公式戦にはもう…出ちゃダメなんだよ。

 

なーんて、真面目に語ってみたけど、結局は怖いのさ。

 

また叩かれんのが。

 

そこんトコ、今も世界を舞台に戦い続けてるランカー様のスバルに言ってもわかんねぇだろうけどさ。

 

と、思っていたんだけど…

 

[[多分、テメェはこう考えたろ、俺の事を無差別にアシムレイトにしちまうイカれた野郎だって……実際、俺は世界大会の予選で暴走してな……悲惨だったよ、俺を止めようとしたファイターは俺のせいで引退しちまった。退院してプロとして戻っても受けられた仕事は悪役としてだけさ……。]]

 

スバルのヤツもスバルのヤツで、例の強制アシムレイト能力のせいで随分とひでぇ目に遭っていたみてぇなんだよ。

 

「暴走、ねぇ…。なぁ?せっかく話してくれてるトコわりぃんだけどよ、ついさっき逢ったばかりの、しかも割りとガチ目に敵対してた俺なんかにそんな話をしちまってもいいのか?ソイツはテメェにとっての大切なナニか…なんじゃねぇのか?」

 

[[別に大したことじゃない。ただ試合直前に目の前で事故を見て、自分自身両親を事故で失ったからフラッシュバックが起こっただけさ。]]

 

大した事ねぇ、って…試合直前に両親が死んじまった事が、か?

 

十二分に大した事だろ。

 

現にお前はそのせいでアシムレイト能力ってヤツを暴走させちまったんだろ?

 

苦労も知らねぇクソ輝かしい“主人公”様だとばかり思っていたクソランカー様のスバルのヤツの独白。

 

何ともコメントし辛いその過去に俺が何て応えれば良いのか迷っていると…

 

「なぁ、お前には家族はいるか?いつでも側に居てくれる家族が。」

 

“家族”は居るか?

 

スバルのヤツはそう俺に聞いて来たんだ。

 

“家族”…“家族”…か。

 

多分、話の流れから察すれば、スバルのヤツは両親とかそんな感じの近しい血の繋りのヤツを言ってるんだろうな。

 

両親…つまりは父親と母親。

 

父親なんざクソ知らねぇよ。

 

んなヤツの名前も知らなきゃツラも見た事ねぇよ。

 

母親は…母さんは……俺を置いて、んにゃ…置いて、じゃねぇな。

 

正確に言えば俺を捨てて、か。

 

とにかく、母さんはガキの頃の俺を捨ててどっか行っちまった。

 

それっきり会った事もねぇや。

 

別れ際に迎えに来るとか言ってたけどありゃ嘘だな。

 

母さんって基本的に人間のクズだったし。

 

そんなワケで真っ当な両親なんざ俺には居ねぇよ。

 

でもさ…俺を受け入れてくれた優しい人達はちゃんと居てくれたんだ。

 

俺を実の息子の様に容赦なく殴り飛ばしてくれる人達。

 

俺を実の兄の様に慕ってくれる子。

 

そして何よりも、どんな時でも俺の側に居てくれる大切な相棒。

 

それに…今はにこちゃんだって側に居てくれる。

 

何だかんだ言いながらも絵里さんだって希さんもだって俺の側に居てくれる。

 

両親が居なくても、俺には大切な人達が居てくれる。

 

俺にとっての“家族”ってのはきっとそんなみんなの事なんだろうな。

 

だから…

 

「居ねぇよ、んなご大層なモンは。けど…まぁ家族って呼びたい人達は…ちゃんと居てくれる。俺みてぇーなクズの側にもな。全くもってクソありがてぇ事によ。」

 

俺はスバルの問いにそう答えたんだ。

 

家族って呼びたい人達は居てくれる。って。

 

こんな素直な言葉はみんなには言えねぇけどな。

 

だってさ、側に居てくれてありがとう。だなんで、俺のキャラじゃねぇーだろ?

 

さて、俺のその答えを聞いたスバルのヤツはと言うと…

 

[[そっか……なら少なくともお前は恵まれてるよ。俺にはもう、家族と呼べる奴は誰もいない。居ないんだよ……。]]

 

俺には家族と呼べる人達は誰も居ない。そう返して来たんだ。

 

さらに…

 

[[俺がジンを使うのだって、好きなのと同時にすがってるんだよ……俺が物心ついて初めての誕生日に両親からもらった“ジン“って機体に。]]

 

どうしてジンを使うのか、その訳も話してくれたんだよ。

 

誕生日プレゼントに貰った、か。

 

ったく…なんか色々と似てるとは思ってたけど、そこら辺も微妙に似てるよなぁ。

 

俺の場合は母さんがパチンコで大勝して、気まぐれでお土産に取って来てくれた景品がザクだったんだ。

 

母さんが俺にくれた食い物以外の唯一のモノ。

 

ソイツがザクのガンプラ。

 

俺の…まぁ…なんだ……宝物…ってヤツかな。

 

っと。

 

んなこと今はどーでもいいか。

 

それよりも…まずは鬱状態なスバルのヤツを何とかしねぇとな。

 

さぁーて、んじゎま…基本的にチンピラな俺なんかのガラじゃねぇーけど、この鬱ランカー様にちょいと愛のお説教でもしてやりますかね。

 

「はぁ…ったくよぉ…。俺が恵まれてる?家族が居ねぇ?おふざけになりやがるなってんだよ。不幸自慢なんざしたくもねぇーが、不幸なのはテメェだけだと思うなってんだよ。テメェもクソいらねぇモノ扱いされてあちこちたらい回しにされてみろっての。そりゃ今は幸せさ、今はな。けどなぁ、俺だって結構あれやこれやと苦労したんだぞ?ろくに飯も貰えねぇからたんぱく質の摂取の為に川でザリガニ捕まえて食ったりな。ザリガニ、食った事あるか?食う前に寄生虫対策で一回冷凍させたり煮沸消毒したりしねぇとダメなんだけど、これが意外とうまいんだぞ?なんならテメェにも今度ザリガニのフルコース奢ってやろうか?だからよぉ…その聞いててイライラする不幸自慢はいい加減にしろってんだよ。ほれ。とりあえずはさっき大暴れしていた姐さん…果南姐さん?だっけか?あの人とエロい事でもしとけ。男なんざ所詮は下半身で物事を考える生き物なんだ。いい女を抱いていればそれだけで幸せだろ?ほれ。チ○コ勃たせて2、3発抜いてこい!」

 

[[酷い言いぐさだな。]]

 

酷くてわりぃな。

 

いい女相手にならいくらでも優しくしてやるけど、男相手にはあんまり優しくねぇーんだよ。

 

そもそもお前だって俺の…“精霊使い”の俺達の事を弱いだの言いやがってただろーが。

 

おあいこだよ、おあいこ。

 

「で、終いにはアシムレイトばらまいて周りを傷付けちまうからって、ガンプラバトルを辞めようってか?アホだろ。」

 

[[……そのせいでガンプラバトルを楽しんでる幼馴染み二人を再起不能にしちまう可能性だってあったんだ……そうなってたら…。]]

 

「テメェの言うソレは所詮は可能性の話だろ?ならそうなっちまう前に御してみせろよ。テメェのその強制アシムレイトってヤツを。男なら…大切なモノを傷付けたくねぇーなら…歯ぁ喰い縛って、気合い入れて、とことん抗ってみせろよ。テメェの股の間にだって、立派なタマが2つ付いてんだろ?」

 

まぁ…未だに公式戦トラウマに怯えて前に進めねぇでいる俺なんかが、偉そうに言えた義理じゃねぇーんだけどな。

 

でも…それでも…何でかは知らねぇけど、俺はコイツを放っておけなかったんだ。

 

だから余計な世話だってのは承知の上で、ちょいと似合わねぇ説教なんざしちまったんだ。

 

[[……]]

 

俺の余計なお世話にスバルのヤツは黙っちまった。

 

不意に訪れた静寂。

 

そんな静寂をぶち破ったのは…

 

<男同士のキモチワルイ不幸自慢からの傷の舐め合い中に失礼いたします。間もなくデータのコピーが完了いたします。>

 

我が親愛なる相棒殿のアイリだったんだ。

 

<また、習得したデータを解析した結果、どうやら後20分程で妙な具合に結合しておりました世界線の結合部分が完全に分離する模様です。>

 

アイリの報告は後20分でこの妙な具合に結合しているバトルフィールドが完全に分離しちまうって事だったんだ。

 

[[20分……]]

 

「また随分と時間かかるんだな。」

 

アイリのヤツならその気なれば今すぐにでもサーバー同士の結合を強制的に分断出来そうなモンだけどな。

 

俺がそんな事を考えていると、スバルのヤツが…

 

[[んじゃ、さっさとここから出ると…]]

 

ここから出よう。と、言いかけたんだけど…

 

『警告、警告、システムに甚大なエラーが発生しました。システムに甚大なエラーが発生しました。これより機密保護のために当艦は5分後にサイクロプスを起動します。繰り返します、当艦はサイクロプスを起動します』

 

言い終わる前に、アラートが鳴り響いて、同時に↑の警告メッセージが発せられちまったんだ。

 

サイクロプス?

 

それって確か…

 

「サイクロプスってアレだろ?ポケ戦に出て来たジオンの特殊部隊。」

 

<そうそう。シュタイナー隊長率いるジオンの特殊部隊…ではありませんよ。この場合のサイクロプスはガンダムSEED等のコズミック・イラの世界線に登場した戦略兵器です。マイクロ波を発生、増幅させ、周囲をマイクロ波加熱させるモノです。ぶっちゃけますと電子レンジですね。レンジでチンして皆殺しの素晴らしくエコな兵器となっております。>

 

あぁ。

 

そう言えばあったな、SEEDでそんなヤツ。

 

フリーダムの初登場回のヤツ。

 

舞い降りる剣とか中2心をくすぐるタイトルだよな。

 

ストフリはあんまり好きじゃねぇーけど、普通のフリーダムは結構好きなんだよなぁ。

 

まぁ好きって言ってもザクの方が遥かに好きなんだけ……ど………アレ?

 

警告メッセージってサイクロプスが起動って言ってたよな?

 

サイクロプスが起動しちまったら、レンジでチンなんだよな?

 

レンジでチンされたら…

 

[[……]]

 

「…………」

 

死ぬだろ、普通に。

 

うん。

 

とりま…

 

「脱出だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

[[脱出だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

ほぼ同時に叫んだ俺とスバルのヤツは、それぞれの機体のスラスターを全開で噴射させて、来た道を戻り始めたんだ。

 

ってかよぉ…

 

「誰だよ!最深部でいきなりサイクロプスなんてモンを設定しやがったのは!!!」

 

アホだろ!

 

絶対にアホだろ!!!

 

[[そりゃこっちの台詞だ!お前らの所のCPUは頭おかしすぎるからな!何をどうやったらこんなふざけたMAにサイクロプスなんて設定するんだよ!頭のネジ緩みすぎて飛びすぎなんだよ!]]

 

イヤイヤイヤ!

 

なんでこのクソ事態がこっちの世界線の運営のせいになってんだよ!

 

そっちの世界線の運営のせいなんじゃねぇーの?

 

とか思ったんだけど、よぉーく考えてみると…

 

<あのいつもドヤ顔で上から目線なクソババアがマザーシステム等と言いながらガンプラバトルシミュレーターのメインシステムを統括してますので、クソランカー様のお言葉を軽々しく否定出来ないのが実に悲しいですね。>

 

「同じくトップのニルスさんはマトモでもその下の開発の連中が24時間戦えますよ!サラたん萌えー。とか言いながら日夜楽しそうにプレイヤーの嫌がるギミックを作ってるトコ見た事あるから否定出来ねぇーし!」

 

ガンプラバトルシミュレーターの開発の連中ってアレなヤツらばっかりだから、心当たりがありすぎて否定出来ねぇーんだよなぁ。

 

[[アイリっつったけ!急いで外のメンバーに撤退伝えろ!巻き込まれてアシムレイトで痛みで大失禁なんて俺は殺されるから嫌だからな!]]

 

俺がこちら側の世界線の運営の連中がグフグフ言いながら楽しそうに嫌がらせ満載のステージを作ってるトコを思い出していると、スバルのヤツはアイリに外の連中に撤退を伝えろって言って来たんだ。

 

<低能極まりないクソランカー様が考え付く程度の事をこの超有能な私が行っていないとでもお思いですか?と、言いますか、我々に頼ると弱くなるのではありませんでしたか?そんな頼ると弱くなる私なんかに頼ってしまってよろしいのですか?そこら辺のご解答をクソランカー様に置かれましては是非とも世界線の分離が完了する残り20分で5000文字以上10000文字以内でご説明をお願いいたします。>

 

「お前はまだ頼ると弱くなるって言われた事を根に持ってんのかよ!どんだけ根深いんだよ!」

 

<どんだけ根深い、ですか?例えるなら恨みの根が日本からマントルをぶち抜いてブラジルに到達する程度には根深いと自負いたします。>

 

「深過ぎだろ!」

 

アイリのヤツはよっぽどさっきのバトル中に言われた事が頭に来たんだな。

 

こりゃまだまだスバルに絡む気マンマンだぞ。

 

そんな世界線の分離が完了する残り20分の間、アイリに徹底的に絡まれる事になりそうなスバルのヤツはと言うと…

 

[[ザク使いは突っ込みしてる暇あんならさっさとスラスター吹かせや!遅れてんぞ!]]

 

こっちの苦労も知らねぇーで、んな事を言ってきたんだよなぁ。

 

いや、まぁ割りと全力でスラスターは噴かしてるんだけど…

 

「さっきバックパックブースターを吹き飛ばしたからこれ以上は無理!ってか吹き飛ばしたのは主にテメェのせいだからな!」

 

バックパックブースターを派手に吹き飛ばしたから、リヴァイブに残ってるのはF2ザクから移植したランドセルだけなんだよ。

 

[[それ単なる自爆じゃねえか!!!]]

 

ごもっとも。

 

“soar”が使えれば加速なんていくらでも出来るから、なんの問題もなかったんだけどなぁ…。

 

アレ?

 

ちょっと待てよ?

 

別にここでサイクロプスでレンジでチンされてもよくね?

 

ゲームオーバーになるだけだろ?

 

別に死にゃ………死ぬか。

 

スバルのヤツの強制アシムレイトのせいで、俺も今はアシムレイト状態だったんだよ。

 

レンジでチンのダメージがフィードバックされたら俺までレンジでチンになるんだよ…。

 

<クソランカー様のクソ忌々しい強制アシムレイトをOFFにすれば全て丸っと解決するのは気のせいでしょうか?>

 

[[アシムレイト切ったら速度出ないから余計に死ぬんだよバカ野郎!]]

 

スバルのヤツはアイリのアシムレイト切れよ。の言葉に、そう反論してるけど、例えスピードが出なくても、アシムレイトをOFFにすれば代わりにレンジでチンでここで死んでもダメージがフィードバックされないから別に痛くねぇんじゃね?って思ってると…

 

[[あ、二人ともお帰り。]]

 

俺達はいつの間にか、果南姐さんが雑魚掃除をしていた大広間まで戻って来ていたんだ。

 

呑気にお帰りって出迎えてくれた果南姐さんはと言うと、ミーティア装備のストライクフリーダムを相手に楽しそうに遊んでいたんだ。

 

[[果南さん?!さっさと逃げるぞ!]]

 

[[そうしたいんだけど、このストフリ弾幕がウザすぎて下手したら通路にフルバーストされかねないって!]]

 

あー…

 

「そりゃ確かにウザいわ。」

 

俺が果南姐さんのウザい発言に同意していると…

 

[[果南!あのストフリの胴体をネジ切れ!]]

 

唐突にスバルのヤツが果南姐さんにむちゃくちゃな事を言い出したんだよ。

 

イヤイヤイヤ!

 

「ネジ切れって言って簡単にネジ切れるワケねぇーだろ!アホか!」

 

ネジ切れって言われてそうそう簡単にネジ切れたりしたら苦労しねぇーっての!

 

と、思っていた事もあったんだよなぁ…。

 

スバルのヤツにネジ切れ!って言われた果南姐さんは…

 

『えい♪』

 

いとも簡単にストフリの前まで一気に近付いて行くと、ベキッ!と胴体をネジ切っちまったんだ。

 

「うわぁ…マジかよ…。」

 

[[ナイス果南!]]

 

俺が果南姐さんの行為にドン引きしていると、スバルのヤツは中身(ストフリ)がなくなったミーティアに近付いて行って、何をするのかと思ったらいきなりドッキングしやがったんだ。

 

[[ザク使い!さっさとミーティアに掴まれ!]]

 

そうしたらドッキングが完了すると、俺に掴まれって言って来やがった。

 

掴まれって言われてもよぉ…

 

「なーんか、嫌な予感しかしねぇーんだけど…気のせいか?」

 

俺としてはこの場面でTHE主人公なクソランカー様がドヤ顔で掴まれ!とか、わりぃけど嫌な予感バリバリで遠慮してぇーんだよ。

 

けど…

 

[[はいはい、時間無いからさっさと掴まってよね。]]

 

第3回Aqours総選挙でドンケツ9位だけど、絶対に逆らっちゃいけねぇAqoursメンバーランキングでは圧倒的差を付けてぶっちぎりで1位になりそうな果南姐さんに引っ張られて、無理矢理にスバルのジンがドッキングしたミーティアに掴まさせられちまったんだ。

 

俺がミーティアに掴まったのを見たスバルのヤツは…

 

「酔うかもしれないから気を付けろよ‼」

 

そう言い放つと、大型ビームサーベルを展開させ、同時にスラスターに火を灯すと、大型ビームサーベルを壁面に向けてまるでドリルの様に機体を回転させて突撃を始めやがったんだ。

 

つまりどーゆー事かって言うと、スバルのヤツは内側から壁を喰い破って外に出よう♪って荒業をヤりやがったんだ。

 

当然、俺もドリル状態のミーティアに掴まって一緒に大回転しているワケで…

 

「うぇ…ゲ○りそう…。」

 

俺はリミッターを外したコーヒーカップの様にぐるんぐるん容赦なく回る世界に思わずゲ○りそうになっちまったよ。

 

[[昴‼そろそろ時間が!]]

 

[[分かってる!!!]]

 

スバルのヤツが壁と必死に戦っている中で、俺は俺で頑張って戦ってたんだ。

 

吐き気と。

 

公式戦トラウマの発動で込み上げてくる精神的な吐き気と違って、肉体的な吐き気ってのは中々我慢が難しいんだわ。

 

と、まぁそんなこんなで必死に吐き気を我慢していると、ドリル状態のミーティアは見事に内壁をぶち抜いてみんな仲良く外に脱出。

 

そのまま一気に“デカブツ”から離れた所とで…

 

<サイクロプスの起動を確認しました。良かったですね。みんな仲良くレンジでチンされずに。>

 

サイクロプスが起動。

 

こうしてアークエンジェル、エターナル、クサナギの三隻が妙な具合に合体した“デカブツ”は、その短い出番を終わらせる事になったんだ。

 

南無三、ってヤツだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[……なんか、酷い目にあった。]]

 

「そりゃこっちのセリフじゃ!このボケクソランカー!」

 

無事に脱出を果たした俺達は、とりあえずは付近に漂っていたちょいとデカめよデブリの上へ機体を移動させてで一息ついていたんだ。

 

そうしたらスバルのヤツが酷い目にあったとか言い出すモンだから、思わずこっちのセリフじゃ!って反射的に叫んじったよ。

 

大人しく強制アシムレイトを切ればあそこでサイクロプスに巻き込まれてレンジでチンされても問題無かったってのによぉ。

 

そもそも、俺がシステムに侵入してサイクロプスを止めれば一番早かったんじゃねぇーのか?

 

さっきはその場のノリで思わず脱出だ!とか言って逃げ出しちまったけど、システムに侵入してどーこーするのは自慢じゃねぇーけどお手のモンだからよ。

 

まぁ今さら何だけどな。

 

[[出せるものは出し尽くしたみたいだな○ーロー。]]

 

「うっさいわボケ!テメェにゲ○ぶちまけっぞ!」

 

クソ。

 

なんで同じ様に大回転したスバルのヤツは平気なんだよ。

 

アレか?

 

普段から花びら大回転とかしてんのか?

 

あ?花びら大回転って何だ?だって?

 

そりゃおめぇ、花びら大回転って言ったらアレだよ、アレ♪

 

おおっと♪こっから先は子供はお断りな世界だぜぇ♪

 

気になるなら…グ○グル先生にご教授して貰いなっての♪

 

何故か内心で花びら大回転の話になっていると、グロッキー状態な俺を見たスバルのヤツはと言うと…

 

[[情けないな~これぐらいうちの世界の小学生ファイターでも耐えられるぞ。]]

 

って言って来やがったんだよ。

 

「どんな魔境だ!!!」

 

絶対に嘘だ!

 

そもそもゲ○吐きそうになったらバイタルエラー判定になって強制退場になるだろ!

 

違うのか?そっちの世界線だと違うのか?

 

バイタルエラー判定ねぇーのか?

 

ゲ○ってもバトル続けさせんのか?!

 

もうそんなの確実に魔境だよ!

 

コンプライアンスがクソうるせぇ昨今だと絶対に訴えられるっての!

 

安全対策のねぇゲームとかどんなクソゲーだよ!

 

スバルのヤツが言いやがったとんでもねぇ発言に俺が1人憤慨していると、当のとんでもねぇ発言をしやがったスバルのヤツは今度は…

 

[[……で、あと十分で結合は完全解けるんだな?]]

 

って言って来やがった。

 

俺はスバルのヤツのその言葉を聞いて、サブモニターに表示されているカウントダウンをチラリと確認してみると、確かに残り時間は後10分位しか残っていなかったんだ。

 

<はい。残り約10分程で、この妙な具合に結合しております世界線は分断され、“現状のまま”ならば恐らくはもう2度と交わる事は無いと断言いたします。>

 

ふん。

 

“現状のまま”ならもう2度と、ねぇ…。

 

んなワケあるかよ。

 

“現状のまま”ならって事は、“現状のまま”じゃなきゃまたお互いの世界線は交わる事もあるって事だろ?

 

アイリお得意の言葉遊びってヤツだな。

 

あっちの世界線の座標データを含めた諸々のデータはもう確保してあるんだ。

 

ぶっちゃけアイリなら同時進行でデータの解析も終わらせてあるだろうしな。

 

お互いの世界線の座標データ、それと世界線が結合した際に使用する仮想空間のデータ。

 

後は…世界線同士の間にある壁をどうにかする方法さえあれば何とでもなるだろ。

 

そこら辺はニルスさんに任せとけばどうとでもなるさ。

 

だから…コイツ等と…スバルのヤツや果南姐さん達とやり合うのが今回で終わり。ってワケじゃねぇ。

 

ワケじゃねぇけどよぉ…

 

「ヤる事はヤっとかねぇとな。」

 

世界線の壁をぶち抜く方法がすぐに見付かる保証はねぇーんだ。

 

今回のバトルの決着位はここでしっかりと着けときてぇーよな。

 

俺は脚部に納めてある二本のビームブレードの柄をポップアップさせ、それぞれ左右の手でキャッチすると、スバルのヤツに戦う意思を伝える意味も込めてビーム刃を展開させたんだ。

 

そうすると、丁度スバルのヤツも同じ様に二本のブレードを引き抜いていやがったんだ。

 

なんだよ。

 

テメェもヤル気満々じゃねぇーか。

 

いいねぇ。

 

実にいいねぇ。

 

やっぱりガンプラバトルはこうじゃねぇーとな。

 

さぁーて、と。

 

そんじゃ世界線が分断されちまうまでの残り時間を有意義に使って…ちょいと派手にガンプラバトルを始めますかね!

 

っと。

 

その前に…

 

「おう。悪かったな。テメェの“宝物”をバカにしちまってよ。今度メシでも奢るから勘弁してくれや。」

 

俺は挑発の為とはいえ、スバルのヤツの“宝物”をバカにしちまった。

 

悪意は無かったとしても、詫びを入れなきゃ筋が通らねぇ。

 

通すべき筋は通さなきゃいけねぇ。

 

だから…ごめんなさい、だ。

 

[[……まぁ煽りだって事は分かってたさ。]]

 

俺なりの謝罪の言葉を聞いたスバルのヤツは、そう短く答えると…

 

[[ファイターはガンプラバトルで語るもの……]]

 

そう言って二本のブレードを構えたんだ。

 

ファイターはバトルで語るもの。

 

どっかのメイジンみてぇな事を言いやがって…。

 

けど…まさにその通りだよ。

 

だから…

 

「おうよ。んじゃまぁ…遠慮も容赦も手加減も一切無しで…久し振りに真面目にガンプラバトルと洒落込みますかね。」

 

錆び付いちまった今の俺に出来る精一杯で…

 

[[世界ランク82位、天ノ川昴とジン・AHM(アサルト・ハイ・マニューバー)。]]

 

テメェの名前を忘れねぇ様に…

 

<虹の女神の落とし子にして、新たなる電子の神の雛型。電子精霊アイリと…>

 

この身に刻もう。

 

「その相棒、鳴神 青空とザク・リヴァイブ。」

 

アシムレイトがもたらす痛みと共に…

 

[[いざ真剣に!]]

 

天ノ川 昴。

 

テメェの名前を。

 

「勝負だ!!!」

 

だからよぉ……テメェも忘れんなよ?

 

俺の、俺達の名前を。

 

なぁ…クソランカー様よぉ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


無事にバトルを乗り越えたソラ。
次回はコラボ回のエピローグとなります。
エピローグではあの人が…



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はドロイデン様とのコラボ企画準備中の為、しばらくはお休みさせていただきます。
余裕があれば(これっぽっちもないのですが…)更新したいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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コラボ特別編「流星との邂逅⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやくソーンさんの最終上限解放&レベリングが終了したQooオレンジでございます。
何とか古戦場に間に合ってくれました。
問題は…次の古戦場ボスに麻痺が入るかどうか…。
ま、まぁ麻痺耐性があっても最終ソーンさんは奥義のバフも強力なので問題ありませんね!

さて、ドロイデン様が好評連載中の「ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~」とのコラボ特別編でございますが、今回を持ちまして終幕と相成ります。
ソラの話を聞いた“μ's”の面々の反応は…。
取り敢えず…コラボ回で出撃出来なかったあの人が大暴れしております。




それでは コラボ特別編「流星との邂逅⑦」 始まります。






















俺と異世界のクソランカー様…天ノ川 昴との邂逅の物語。

 

ことりさんが見つけたバトルデータをきっかけとして話始めたその物語の顛末を聞いた“μ's”の二年生組&一年生組はと言うと…

 

「あぁぁぁん!なんで!なんでなの?!えりーちかはくやしいのぉぉぉぉん!!!もうね!ホントね!その強制アシムレイト能力で機体の受けたダメージが自分自身に反映されちゃう状態での世界ランカーの凄腕ファイターとのガチバトルの話は何度聞いても羨ましいの!!!どーしてあの日えりーちかは出撃しなかったの?!どーしてあの日えりーちかはただイスに縛られただけで満足しちゃったの?!そんな機体のダメージが痛みとしてフィードバックされちゃうドM垂涎でダメージを貰う度にご褒美も一緒に貰っちゃって上のお口からも下のお口からもヨダレを垂れ流しにしちゃうよーな悶絶間違いなしな素敵なシチュエーションを逃しちゃうなんて…逃しちゃうなんて……逃しちゃうなんてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

それぞれ何かしらの感想を言おうとはしてたんだけど、それよりも先にスバルのヤツの強制アシムレイト能力で機体のダメージが自分自身にフィードバックされちまうってドM垂涎の状況に興奮しちまったドMの絵里さん…どえむーちかの魂の叫びによって遮られちまったんだ。

 

うん。

 

絵里さんの性癖を知った時から、スバルのヤツとバトった話をしたらこうなるって事は予想はしてたよ。

 

そりゃまぁ機体のダメージが自分自身にフィードバックされるなんて、痛いの大好きで虐げられて喜ぶドMにとってはご褒美でしかねぇーもんな。

 

そんなドMのどえむーちかの叫びに穂乃果達がぽかーんとしている中で…

 

「ぐぅぉるぅらぁぁぁぁ!!!!!うっさいわ!こぉんのぉぉぉぉ!!!クソドM!!!せっかく前回のお話がコラボ先のドロイデン先生のご尽力のお陰で話の終わりにはいつもいつも酷いオチが待ち構えてるガンプライブにしては珍しくキレイに終わったってのに!なんでエピローク回の開幕一発目からいきなりドM全開のクソドMの欲望まみれな雄叫びを聴かにゃならんのよ!!!今すぐその口閉じて黙んないと真姫んトコの怪しいクスリ使って神経ぶっ壊して無痛症にしてアンタの好きな痛みが2度と感じられない身体にしてやるわよ!!!わかったらクソドMはちょっと黙ってなさい!!!!!」

 

声をあげたのは我らが何か色々と大銀河宇宙No.1の見た目ロリっ娘なにこちゃん。

 

にこちゃんは可愛らしい顔に似つかわしくない青筋をその額に大量に浮かべて、両手で自分の身体を抱き締めながらくねくねして欲望の限りを叫んでいる絵里さんに全力全開で突っ込みを始めたんだ。

 

何かまた色々とメタい事を言ってるけど…まぁ毎度の事だから別にいっか。

 

さてさて。

 

にこちゃんの全力全開の突っ込みを貰ったドMさん…じゃなくて、絵里さんはと言うと…

 

「ちっかぁぁぁぁぁ?!にこから罵りいただきましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん♪」

 

普通に喜んでましたとさ、まる。

 

そうだよなぁ…絵里さんだもんなぁ…どえむーちかだもんなぁ…そりゃアレだけ全力全開で突っ込まれたたら、普通に喜ぶよなぁ…。

 

………絵里さんがにこちゃんに罵られて喜ぶ事が当たり前になっちまってる俺も、何かもう色々と毒させれちまってるよな…。

 

絵里さん…このドM要素さえなけりゃ、見た目も中身も飛びっきり極上のイイ女なんだけどなぁ……どうしてこうなっちまったんだか。

 

今さら言ってもしょーがねぇーか。

 

美人で元しっかり者でドMでポンコツでガンプラバトルが強くて妹思いで、たまに美味いボルシチを作ってくれて。

 

そんな全部をひっくるめて、絵里さんなんだもんな。

 

俺もそんなダメなトコも良いトコも、全部をひっくるめた絵里さんが好きなんだ。

 

まぁ…ちょっとドMは自重して欲しいってのが本音だけど…。

 

ドM全開で喜びの言葉を叫んでいる絵里さんをぼんやり見ながら、俺がんな事を考えている間も…

 

「オイ!ゴルゥラァァァ!!!!!クソドMぅぅぅ!!!私はアンタに黙んなさいって言ったわよねぇぇぇぇぇぇぇ!!!確かに黙れって言ったわよねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!おもいっきり全力で黙れクソドMって言ったわよねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!アンタァァァ!ドMの分際でこの大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤にこにー様の命令が聞けないってのぉぉぉ!!!調子ぶっこきやがっとマジで真姫んトコの怪しいクスリぶっぱなすわよ!!!!!」

 

にこちゃんと絵里さんの攻防は続いていたんだよ。

 

「あっはーん♪もうにこのその蔑む様な視線ったらサイコーよぉん♪いいわ!おクスリてもおクスリを後ろのアナから大量にお注射されちゃってボテ腹になったトコに容赦ない全力の腹パンでももう何でもドンと来ちゃって!えりーちかの準備は万全よ!下のお口はとっくにぬれぬれよ!ぬれぬれ!だからもっと罵りながらえりーちかにぶっぱなして!イケナイえりーちかに怪しいおクスリぶっぱなしてぇぇぇぇぇぇぇぇん♪♪♪」

 

「じょーとーじゃぁぁぁぁ!!!!!クソドMぅぅぅ!!!真姫ぃぃぃぃぃぃ!!!なんでもいいからこのドMをぶっころせるよーな適当なクスリ持ってくぅぉぉぉぉぉぉぉぉいぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」

 

もう絵里さんもにこちゃんも絶好調。

 

言葉だけじゃ火が着いた絵里さんのドMスピリットは止まんないと判断したにこちゃんは、とうとう真姫にヤバいクスリを持って来いって要求したんだ。

 

でも…

 

「イヤよ。そんな事してもドMが喜ぶだけじゃない。それにエリーってどんなヤバいクスリ使っても次のシーンでは何事も無かった様に復活してるんだもん。経過観察もナニもあったもんじゃないのよ。そんなワケだからエリーにクスリ使ってもデータ採取の役に立たないから却下よ。」

 

真姫はにこちゃんの要求を断っちまった。

 

データ採取の役に立たないからって理由でさ。

 

真姫の言う通り、ドMモード…いわゆるどえむーちか状態の絵里さんって、ムダに無敵状態だもんなぁ…。

 

どえむーちか状態ならたぶん某ター○ネーターのラストシーンの様に溶鉱炉に落ちたとしても、チカチカ喘ぎながら喜んでそうなんだよなぁ…。

 

熱いのしゅきー♪とか言ってさ。

 

言葉では止まらない。

 

怪しいクスリでもダメ。

 

ならどうやってどえむーちかを止めるとか。

 

それは…

 

「そこのドMを止めるならクスリ使うよりも…」

 

「クスリ使うよりも?」

 

「物理的に落として縛って猿轡(さるぐつわ)をして地下室にでも放置した方が後腐れないですよ。」

 

どえむーちかを止める簡単な方法。

 

ソイツは真姫の言葉を引き継いだ海未さんが言ったように、達人がやるように首筋に手刀を叩きつけて問答無用で気絶させて、縛って猿轡噛ませて地下室に放置ってのが一番効率的なんだよな。

 

絵里さん的には放置プレイいただきましたぁー!ってトコ何だろうけど、放置してドMの相手をしないってのが、ベストではないけどベターな判断だって、絵里さんが“μ's”に加入してドMをカミングアウトしてどえむーちかに振り回された俺達が学んだ答えだったりするんだ。

 

「そ。海未の言う通り。」

 

「ならさっさとこのドMを物理的に処理しちゃいなさいってのよ!!!」

 

「はい♪勿論そのつもりですよ♪ではちょっと失礼して…えいっ♪」

 

「あっはーん♪うっふーん♪ちかちかちっかぁ♪ぐぇ…ばたり。」

 

「一丁上がりですね。ではこのドMを縛って猿轡を施したら地下室に放り投げて来ましょう♪にこ♪真姫♪手伝って下さいね♪」

 

まぁなんだ。

 

残念ながらこれがこの世界線での“μ's”の日常の風景ってヤツだな。

 

全く。

 

どーしてこうなった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて。頭の逝っちゃってるどえむーちかは無事に地下室に封印完了しましたので、改めて異世界のガンプラファイター達と青空達のバトルデータを視聴した感想を語って行きましょうか。では先ずは…穂乃果から行ってみましょう。」

 

どえむーちかを物理的に処理して地下室へ封印し終えた海未さんは、そう言ってみんなに俺達とスバル達とのバトルの感想を求めたんだ。

 

まず海未さんが指名したのはどえむーちかの騒動中、ナニが起こっているのか理解できずに、ずっとぽかーんとしたいたアホっ娘の穂乃果。

 

そんな穂乃果の感想はと言うと…

 

「はーい!あのね!あのね!あのね!穂乃果ね!うん!よくわかんなかった!」

 

と、ご覧の通りアホ丸出しのモンだったんだよ。

 

イヤ…自信満々でほどよく膨らんだ旨そうな(性的に)胸張って、よくわかんなかった!って言われてもなぁ…。

 

悪いけどお前のその発言はコメントに困るんだよ。

 

さて、どう対応するべきか…と、思ったいたら…

 

「はい。それでは次は凛。お願いします。」

 

海未さんはアホ乃果のアホ発言を華麗にスルーしちまったよ。

 

海未さん…最近はすっかりと穂乃果の扱いが雑になって来たよなぁ…。

 

まぁどーせアホだから別にいいんだけどさ。

 

で、穂乃果のいつものアホ発言をスルーした海未さんから話を振られた凛はと言うと…

 

「にゃ。凛が感想を言うのはやぶへび(※正しくは“やぶさか”です)じゃねぇーけど、そこの元祖アホのアホ発言は華麗にスルーでイイのかにゃ?」

 

同じアホ同士だからなのか、一応は穂乃果をスルーしていいのか?って聞いて来たんだ。

 

ってか“やぶへび”ってなんだよ、“やぶへび”って。

 

それを言うなら“やぶさか”だろーが。

 

難しい言葉を使おうとするその姿勢は褒めてやりてぇーけど、もう少し国語の勉強をしてからにしとけって。

 

「はい。アホな事を言いやがるアホは無視して一向に構いません。何せアホは構うと付け上がって手が付けられなくなる様なアホ発言をぶっこんで来やがりますからね。」

 

凛の微妙な間違いもスルーした海未さんは、アホは構うな。の真理を凛に説いていたんだ。

 

アホは構うな。

 

うん。

 

ドMは構うな。とおんなじで、アホに振り回された俺達が体得した真理の1つだな。

 

ちなみにアホ発言をしたってのに構って貰えないでいる穂乃果は、ちょっと寂しそうにモシャモシャと今日のお茶請けのクッキーを食ってるんだ。

 

そのどこか寂しそうな様子を見ると、アホ!って言って構ってやりたくなるんだよなぁ…。

 

でもダメだ!ダメだ!

 

ここでアホに構ったらまたグダグダが加速してムダに話が長くなっちまう。

 

穂乃果にはわりぃが、ここは心を鬼にしてスルー続行が正解だな。

 

んじゃ引き続き穂乃果はスルーの方向でいいとして、俺達とスバル達とのバトルのデータを見終えた凛の感想はと言うと…

 

「最近の海未ちゃんは幼なじみのアホによーしゃねーにゃ。凛に被害が来なきゃどーでもいいけどにゃ。それでね?さっきのバトルのデータを見た凛の感想はね…」

 

「感想は?」

 

「うん。そらにゃんダサ!だにゃ。」

 

ダサ。

 

その一言だったんだ。

 

「うっさい!アホネコ!ダサくて悪かったな!」

 

アホネコに言われなくても、テメェでケンカ売っといて苦戦したなんてクソダサいってのはテメェが1番良くわかってんだよ!

 

俺は凛のダサい発言に苦虫を噛み潰した様な顔で言い返したんだけど…

 

「あ。私も凛の感想に賛成。そらったらダサ過ぎ。」

 

「うぐっ?!ま、真姫!お前まで!」

 

凛に続く様に真姫のヤツまでダサ過ぎって言って来やがった。

 

だからわかってるから!

 

ダサいってのは十分にわかってるから!

 

俺は凛と真姫の2人にダサいって言われて地味にダメージを喰らって凹みそうになっていると…

 

「あ、あのー…まことにもーしわけないんですけど…花陽も凛ちゃんと真姫ちゃんに賛成かなぁー、と。」

 

遂には花陽のヤツまでダサいって言ってきやがった…。

 

「花陽?!えっ?マジ?!お前もかよ?!」

 

凛に真姫、そこに花陽も加わったまきりんぱなの“μ's”1年トリオにメタメタにダサいって言われちまって、俺のライフはもうゼロよ状態になっている俺に声をかけてくれたのはことりさんだったんだ。

 

「だいじょ~ぶ♪例えソラ君が余裕しゃくしゃくでドヤ顔でケンカ売ってぼこぼこにされてアイリちゃんに発破をかけられてようやく真面目に戦って、それでも微妙な結果になっちゃったとか主人公って言うよりもあて馬として出てくる三下のチンピラみたいだなぁ♪ってことりを含めたみんながそ~思っても、ことりはソラ君の味方だから♪どんなにダサくてチンピラでもことりはソラ君ひとすじ♪だから今夜もおち○ち○のうらすじをペロペロして気持ちよくしてあげるね♪」

 

ことりさんはいつもの様に優しい笑顔で俺に微笑みながら、今夜もち○この裏筋をペロペロしてあげるね♪って言ってくれたんだよ。

 

優しいよなぁ…ことりさん。

 

もうさ。

 

このままことりさんの優しさに溺れちまおうかな。

 

ことりさんのふわふわの胸に抱かれて優しくエロい事されて…。

 

もうなんかそれで良いかも。

 

って思ったよ…一瞬だけは。

 

ことりさんのセリフをもう一回よぉーく見てみたら、ことりさんに甘えてダメ男になってもいんじゃね?とか、そんな考えなんて一気に吹っ飛んじまったよ。

 

一見、お得意のエロを交えて優しく慰めてる様に思えるセリフだったけど、よぉーく見てみたら思いっきりディスってんじゃねぇーか!

 

「ことりさん…俺の味方はことりさんだけだよ…なんて言うと思ったか!思いっきりディスりやがって!しかもなんでいきなりチ○コの裏筋の話になってんだよ!今はチ○コの裏筋とかこれっぽっちも関係ねぇーだろ!」

 

おまけに…

 

「大丈夫よ!縛って蝋燭プレイをしてくれればことりだけじゃなくてえりーちかもいつまでもソラの味方だから!だから早く縛って蝋燭かも~ん♪」

 

ドM復活。

 

「オイ待てドM!アンタはどうやって雁字搦めに縛られて地下室に封印した状態から復活したんだ!物理法則を無視すんのも大概にしやがれ!」

 

「うふふ♪なんや穂乃果ちゃんのアホを華麗にスルーしても、結局はまたいつも通りのグダグダに行き着く運命なんやね♪」

 

「もうぶっちゃけどーでもいいわ。ほら!アンタたち!放課後ダベりタイムは終わりよ!さっさとアミュセンに行って今日の練習始めるわよ!!!」

 

「「「「「「「「はーい。」」」」」」」」

 

「なんか…微妙に納得いかねぇー…。」

 

まぁ…いつも通りって言ったらいつも通りなんだけどな。

 

ちなみに…あの時のバトルで手に入れたスバル達の世界線の座標データを含めた諸々のデータは、現在進行形でニルスさんが解析中なんだよ。

 

↑の様ないつも通りのグダグダの合間に俺とアイリも解析を手伝ってるんだけど、これが中々に難儀なんだよなぁ。

 

あと1人、俺が…もしくは俺と同じ様なデータ解析が得意かヤツ(電子精霊持ち)が居たりしたら、解析もはかどってすぐにでも終わっちまうんだけどな。

 

居ねぇよなぁ…そんな都合のいいヤツは……俺と同じ様なデータ解析得意で電子精霊の相棒が居るヤツ…………あぁ…うん。

 

もしかしたら…居るかもしんない。

 

そんな都合のいいヤツ。

 

居るかもしんないけど……あの女と協力するなんて事はよっぽどの事がねぇーとあり得ねぇな。

 

まぁいいや。

 

そのうちデータの解析は終わるさ。

 

それまでもうちょいとばかり待ってろよ、クソランカー様。

 

俺のリハビリは終わったんだ。

 

リヴァイブは…もう使えねぇーけど、代わりにあの人から託されたガンプラを弄り倒して作ったとっておきの新型もある。

 

俺とアイリと、新しい愛機“ツヴァイ”で、今度は正真正銘の全力全開でテメェの相手をしてやるさ。

 

だからよぉ…また一緒に楽しもうや。

 

ガンプラバトルを、さ。

 

なぁ…スバル。

 

「そらくーん!」

 

「ほら!早くアミューズメントセンターに行きますよ!青空!」

 

「ソラ君ならイクのはらぶほてるでもイイよね♪」

 

「にゃ!そらにゃん!行くなら凛はラーメン屋さんがいいにゃ!」

 

「なら私は駅前にできた新しいカフェに行ってみたいわ。ね♪ソラ♪」

 

「はひ!花陽的には美味しいご飯とガンプラバトルが楽しめるお店がイイです!無いなら作りましょう!花陽とそら君で!」

 

「作るならえりーちか的にはSMルームがいいわ♪素敵なSMルームを作りましょ♪ね♪ソラ♪」

 

「おおっと♪作るならやっぱりここは1発♪希さんと子作りやね♪ゴムはいらんからぶっしゅっと生で濃い~のをちゅ~にゅ~してな♪そらっち♪」

 

「ゴルゥラァァァァァァァァァァァァ!!!!!!グダグダやってないでさっさと来いやぁぁぁぁぁ!ボケェェェェェェェェぇ!!!!ほら!そら!!!アンタも早く来なさい!!!!!」

 

やれやれだな。

 

さて…そんじゃ別の世界に乗り込む前に……

 

「おうよ!ちょっと待ってろ!今すぐ行くからよぉ!」

 

今日もコイツらと一緒に楽しくガンプラバトルと行きますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


本編での出番が近付いて来たえりーちか無双なエピローグとなってしまいました。
スバル君の強制アシムレイト能力は、何故かドM属性が付与されてしまったこの世界線の絵里さんに取ってはご褒美でしかなく…。
久しぶり…どうしてこうなった…。

次回からは本編第6話のエピローグ回となります。
こちらももちろんグダグダと…。




次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はわるくまの方の作成状況が芳しくないため、しばらくはお休みさせていただきます。
わるくまが完成次第更新をしたいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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ガンプライブ短編集
第一次秋刀魚狂想曲①


皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

十年以上乗り続け愛車が寿命を迎え、車を買い換えたQooオレンジでございます。
免許を取ってからずっとマニュアル車を使用しておりましたので、オートマ車の運転はなかなか慣れないですね。

さてさて。今回は久しぶりに本編とは関係ない特別編扱いのお話となります。
長くて飽きる?なら短い話を作ろう!と、言うわけで、今回のお話は短いです。

それでは 第一次秋刀魚狂想曲 始まります。


























ある秋の晴れた午後。

 

私、矢澤 にこは荷物持ちのバカそらと一緒に、通いなれた音ノ木坂商店街に夕飯の買い出しにやって来ていたの。

 

足を止めたのは私が小さい頃からお世話になってる一軒の魚屋さん。

 

秋と言えば秋刀魚!

 

秋刀魚と言えば秋!

 

と、言うことで、今夜の夕飯のおかずは秋の庶民の味方♪

 

秋刀魚にしようと思ったんだけど…

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!1匹ごひゃくえん?!しかも税抜きでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

魚屋さんの軒先に陳列された秋刀魚。

 

そこに書かれていた値段は完全に常識の範疇を超えた値段だったわ。

 

お値段なんと1匹500円!

 

5匹500円じゃなくて1匹500円よ!

 

「うわぁ…今年の秋刀魚はクソたっけぇーなぁ。」

 

荷物持ちについてきたそらも、流石にこの値段には驚いていたわ。

 

驚いていたってよりも呆れていた、かしら?

 

ともかく。

 

1匹500円とか暴利を貪ってるぼったくプライスを目の当たりにした私は、魚屋さんのおじさんを問い詰めることにしたの!

 

「クソ高いなんてモンじゃないわよ!!!500円よ!500円!!!あと200円足せば定価でジムが買えちゃうじゃない!!!ちょっと!おじさん!!!ナニよこのぼったくプライスは!!!1匹500円とかあり得ないんだけど!!!」

 

「いやぁー、高いって言われてもおじさんも困っちゃうんだよねー。ほら。今年は異常気象とか台風とかの影響で不漁なんだよ。あと最近は某○国が秋刀魚を買い占めちゃったり日本の漁場に不法に侵入してきて根こそぎ取り尽くして行ったり、某中東の国が石油の値段を吊り上げたせいで燃料費が高騰しちゃったり色んな事が地味にじわじわと来ちゃってねー。おじさんも秋刀魚が1匹500円なんて高いとおもうよ?でも500円でもおじさんけっこう頑張った値段なんだよ?ぶっちゃけ利益なんてほとんどないよ?赤字になるかならないかのきわどいラインだよ?」

 

問い詰めた結果、あり得ないことだけど秋刀魚1匹500円が適正価格だってことが反面しちゃったのよ!

 

適正価格かもしれないけど…秋刀魚1匹500円とかやっぱり信じらんないわ!

 

あり得ない事実を受け止めきれずに、値札が間違ってるんじゃないかともう一度値札を見てみたんだけど、そこに書かれている値段はやっぱり1匹500円に変わりはなくて…。

 

困ったわね。

 

今夜は秋刀魚!って決めてたから、大根おろし作るのにちょっと高かったけど大根だって買って来ちゃったのよ?

 

まぁ大根は使い道があるから別にいいけど…うーん。

 

今夜のメインのおかず…どうしよっかなぁ…。

 

そんなことを思いながら魚屋さんの陳列棚を見回すと、またまた驚愕の事実が判明したわ。

 

なんとびっくり。

 

秋刀魚買うよりマグロの中トロを買った方が安上がりだったのよ!

 

「それでも秋刀魚1匹500円はないわよ!!!うちは4人家族+今夜はバカ1人の合計五人分の秋刀魚買ったらそれだけで2500円よ!しかも税込(2018年9月段階)だと2700円よ!!!2700円ならそっちのマグロの中トロのお刺身が買えるじゃない!!!ってかそっちの方が安いし!!!!!」

 

「おっ。ホントだ。1パック1000円なら2パック買ったとしても、秋刀魚5匹買うより安上がりだな。」

 

私の声を聞いてバカそらもマグロの中トロの方が安いって気づいたみたい。

 

あの量で1パック1000円なら悪くない値段ね。

 

悪くない値段でも買わないけどね!

 

「そうなのよ!秋刀魚よりマグロの中トロの方が安いとかあり得ない事態なのよ!あ♪安上がりでも中トロは買わないわよ♪1食で2000円なんてあり得ないわ!!!マグロ買うならそっちの赤身の柵(さく)の方よ!!!おじさん!マグロの柵(さく)のおっきい方ちょーだい!!!あとなんかまけて!」

 

マグロ買うなら赤身で十分!

 

そりゃ中トロや大トロはおいしいわよ?

 

でも赤身だっておいしいじゃない!

 

安いし!

 

にこにー的には安くておいしい赤身の方が好きなのよん♪

 

だから今夜はマグロの赤身よ♪

 

えっ?柵(さく)ってなーに?

 

柵(さく)は柵(さく)よ!

 

って言ってもわかんないわよね。

 

あのね?柵(さく)って言うのはお刺身にする前の塊の段階のことなのよ。

 

塊って言うとちょっと違うんだけど、まぁ他にいい言い方が思い付かないから塊って言わせてもらうわ。

 

気になるなら“マクロ 柵”で画像検索してみてね♪

 

「へい!毎度ありー!んじゃおまけに塩からつけちゃうよー。」

 

さてさて。

 

今夜のメインおかずはマグロの赤身に決まったけど、どうやって食べようかしら?

 

「刺身で喰うか?それともちょっと一手前?」

 

そう考えたのはそらも同じだったみたいで、私にお刺身?それともちょっと一手前?って尋ねてきたわ。

 

新鮮なトコだからこのままお刺身で食べるのもアリね。

 

でもそれだと芸がないわよね?

 

「うーん…新鮮だから刺身でもいいけど…そうね……うん!決めた!づけにして酢飯の上に乗せてにこにー特製のマグロのづけ丼にしよっと♪」

 

マグロの赤身をどうやって食べるか。

 

ひとしきり考えた私が出した結論はにこにー特製の漬けダレにちょっと漬け込んだあとに、酢飯の上に乗せてマグロのづけ丼にする♪ってモノだったわ。

 

丼モノなら洗い物も少なくてエコだしね♪

 

さぁーて♪献立も決まったし、さっさと帰って夕飯の支度しなきゃね♪

 

「特製とか言ってもにこちゃんの場合めんつゆに漬けるだけだろ?酢飯だって酢飯用の市販の酢を使うだけだし。」

 

「うっさい!それでも十分に美味しいんだから別にいいでしょ!!!文句あるなら喰うな!!!」

 

「へいへい。どーもすいませんでしたー。」

 

「わかりゃいいのよ!わかりゃ!って!そら!!!アンタまたハイハイってはい二回言ってるし!毎回毎回直しなさいって言ってるでしょ!!!」

 

「へーい。こりゃまたどーもすいませんでしたー。」

 

「心がこれっぽっちもこもってない!!!もっと誠意を込めて反省しなさいよね!!!」

 

「はいは「返事は1回!」…はぁ…わかりました。わーかーりーまーしーたー!十分反省したんでどうか許して下さい。ほら。これでいいんだろ?」

 

「ったく…できるならはじめからしなさいってのよ。さぁ!帰るわよ!」

 

「おうよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってことがあったのよ。」

 

そんなこんなで次の日。

 

私は昨日の秋刀魚1匹ののびっくりプライスのことを部室でみんなに話していたわ。

 

みんなって言っても部室に来てるのは海未と凛と花陽だけなんだけどね。

 

他のみんなは用事があるとかでまだ部室には来てないわ。

 

まぁほっといてもそのうち勝手に来るでしょ。

 

で、私の秋刀魚1匹500円の話を聞いた海未たちの反応は…

 

「秋刀魚1匹500円ですか?それはまた随分と…。」

 

「たかが魚の分際でクソたけーにゃ!」

 

「はひ!この時期は白いお米のお供にはじゅわっと脂の乗った秋刀魚が1番なのに1匹500円はひどいです!」

 

って感じだったわ。

 

「ねー?秋刀魚1匹500円とかあり得ないわよ?」

 

「はひ!あり得ません!!!あり得ませんけど…秋刀魚は食べたいです!炊きたてホカホカの真っ白いご飯といい感じに焼き上げた秋刀魚はまさにベストマッチ!ライスボトルとサンマボトルをしゃかしゃかしてビルドドライバーに差し込めばライス!サンマ!ベストマッチ!で変身できちゃうくらいにベストマッチなんです!」

「仮面ライダービルド ライスサンマフォームとかは別にどうでもいいけど、真っ白ホカホカの炊きたてご飯と秋刀魚はおいしいのよねぇ……。」

 

「凛は秋刀魚よりラーメンの方がいいにゃん♪」

 

猫キャラのクセに魚嫌いとか真姫的イミワカンナイな凛はどうでも良さそうだけど、お米に並々ならぬ執念染みた執着を持ってる花陽は私の思いに共感してくれたわ。

 

そして海未も…

 

「旬の物をいただくのは身体にとっても良いことですからね。ですが流石に1匹500円では日々の食卓に並べるには余りにも値段が…。」

 

そう言ってくれたわ。

 

やっぱり1匹500円は高過ぎよね。

 

高いならどうすれば秋刀魚を安く手に入れられるか。

 

問題はそこよ。

 

そこで私は昨日の夜から考えていた作戦を3人に話すことにしたの。

 

その作戦は名付けて!

 

“秋刀魚が1匹500円とかクソ高いなら自分たちで捕まえてくればいいんじゃね?”作戦!!!

 

そう!

 

秋刀魚が高いなら自分たちで釣ってくればいいのよ!!!

 

釣ればタダよ!タダ!!!

 

釣って釣って釣りまくって!秋刀魚祭りよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♪♪♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回のお話ですが、私が先週実際に秋刀魚を買おうとしたら余りの高さに驚いてやっつけ仕事で急遽作成したモノでございます。

今回のお話の次回更新は…まだ未定でございます。
本編の作成に影響のない範囲で、できるだけ早く投稿できるように頑張りたいとは思います。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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第一次秋刀魚狂想曲②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

本日はくま。の方とW更新なQooオレンジでございます。
よろしければ是非くま。と合わせてご覧下さいませ。

秋刀魚回はとりあえずは今回で終わりとなります。
オチも何もないグダグダガバガバの秋刀魚回ですが、もしかすると…。

それでは 第一次秋刀魚狂想曲② 始まります。


























「秋刀魚が高いなら直接獲ってくればいい…ですか?」

 

「おおぉぉぉぉぉぉ!!!そ、その手がありましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!流石はにこちゃん!節約に関してはレジェンド級です!!!」

 

「魚なんて別にわざわざ捕りに行ってまで喰わなくていーにゃ。それよりもどっかで野生のラーメンを捕まえてきた方が凛はいーと思うにゃん♪」

 

おい待て、アホ猫。

 

野生のラーメンってナニよ?野生のラーメンって。

 

っと。

 

そうじゃなかったわ!

 

はぁーい♪いつもにこにこみんなのアイドル♪矢澤にこにーよぉーん♪

 

みんなも一緒にぃ♪さん♪はい♪にこにっこにー♪

 

てなわけで、前回。

 

秋刀魚がクソ高いなら獲ってくればいいんじゃね?作戦を提唱した私、矢澤にこにー♪

 

そんな私の案に対して、海未と花陽と凛の反応はそれぞれまったく違うモノだったわ。

 

見てわかる通り、海未はどこかで半信半疑な、花陽はノリノリな、そして凛はアホ丸出しな反応ね。

 

さっきも突っ込んだけどそもそも野生のラーメンってナニよ?野生のラーメンって?

 

どっかの未来の沼津を舞台にした連中の寺の娘が野生の生クリームを捕まえるとか真姫的イミワカンナイ!ことを言い出して、ガチムチ体力お化け女と金髪ハーフ女の先輩コンビを引き連れて森の中を探していたけど…野生のラーメンもそんな感じのノリなのかしら?

 

もしかして…そのうち私たちも野生のラーメンを探しに森を掻き分けて探検とかしちゃうの?

 

私たちの場合だと富士の樹海とかに野生のラーメンを探しに行って、そのまま遭難とかしていつものグダグダなノリで遭難しちゃった♪そーなんですぅ♪とか言いそう気もするんだけど…。

 

うん。

 

なんか割りとガチであり得そうでめっちゃこわいわー。

 

まぁ遭しちゃった♪そーなんですぅ♪はさておき♪

 

今回の秋刀魚が高いなら獲ってくればいいんじゃね?作戦。

 

秋刀魚って基本的に沖合いに船で出なきゃ釣れないらしいから、智将ロンメルも真っ青な策士にこにーは実はもうすでに船の手配を済ませてあったりしてるの♪

 

貧乏なにこちゃんが船なんて手配できるワケない!ですって?

 

今にこにーのこと貧乏って言ったアンタ。

 

後で夜中に狂った小鳥を差し向けるからそのつもりでいてね♪

 

にこにーのこと貧乏とか言うクソはことりにちゅんちゅん喰い荒らされて○んでしまえ♪

 

でね?船に関しては事前に真姫にお願いして西木野家所有の大型クルーザーをスタッフ込みで手配してもらってるのよ♪

 

秋刀魚を釣るための道具一式もね!

 

あとは現地に向かってクルーザーに乗り込めば、西木野家のスタッフさんたちが秋刀魚の釣れそうな海域まで連れてってくれるって寸法よ!

 

持つべきモノは金の力で無双できちゃう超絶セレブのお姫様よね!

 

もう真姫ったらめっちゃLOVEだわぁ♪

 

さぁ!さぁさぁさぁ!

 

準備は万全♪

 

今回はいつものにこりんぱなトリオに海未も加えたうみにこりんぱなカルテットで秋の味覚!秋刀魚釣りに大ちょーせんよ!!!

 

「行くわよ!海未!花陽!凛!音ノ木坂漁協組合!矢澤組!操業に出発よぉぉぉぉ♪♪♪全力前進!!!!!」

 

「ヨーソロー!!!です!」

 

「あのー。張り切っている所、誠に申し訳ないのですが、私は秋刀魚釣りに行くとはまだ一言も…」

 

「凛も秋刀魚釣りなんかより野生のラーメンはんてぃんぐーがいいにゃ。」

 

「うっさい!いいから黙って付いてきなさい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

某○○湾へ向かって真姫が用意してくれたどうみてもヤ○ザにしか見えないガラの悪いスタッフさんたちと合流した私たちは、さっそく西木野家所有の大型クルーザーに乗り込んで秋刀魚の待ってる海域へと向かったわ!

 

そんなこんなで船を走らせること数時間!

 

やって来ましたどこの海かは知らないけどとにかく見た渡す限り海!海!海!「呼びましたか?」って!海未じゃなくて海!

 

ごほん。と、とにかくやって来たのはひっろーい大海原!

 

そんな見渡す限りの大海原の中でどうやってわかるのかは知らないけど、秋刀魚の釣れるらしいポイントに到着した私たちは、それぞれ思い思いに釣糸を海面に垂らして獲物の秋刀魚がかかるのを待っていたわ。

 

待っていたんだけど……

 

「あっ♪また引いてますよ♪えいっ!やりました!これで20匹目です♪」

 

「うにゃ。凛もきたにゃ。よーいしょっと。こっちは30匹目だにゃ。」

 

何故かさっきから釣れるのはにこにー様考案の秋刀魚が高いなら獲ってくればいいんじゃね?作戦に乗り気じゃなかった海未と凛の2人だけ…。

 

秋刀魚を求めて止まない私と花陽の2人には一向に当たりが来ないのよ…。

 

このパターン絶対におかしくない?!

 

普通ここは私と花陽が爆釣するパターンなんじゃないの?!

 

このままだと爆釣どころかボウズよボウズ!!!

 

「に、にこちゃん!これはまずい展開ですよ!このままじゃ花陽たちは…」

 

「そんなこと言われなくてもわかってるわよ!ぐぬぬぬぬ!!!」

 

「あ。またきたにゃ。」

 

ふぎゅ?!また凛に当たりぃぃぃ?!

 

策士にこにー様考案の秋刀魚が高いなら獲ってくればいいんじゃね?作戦にあんまり乗り気じゃなかったけど、それでも秋刀魚をおいしく食べる気のある海未が釣れるのは100歩譲ってまだいいわ!

 

でもね!

 

さっきから凛が爆釣状態なのはなんかすっごく納得いかないのよ!

 

見てみなさい!!!

 

あの魚嫌いなアホ猫はせっかく釣り上げた秋刀魚をあからさまにいらないモノ見るような目で見てんのよ!

 

そんなヤツが爆釣状態なんて許せないわよね?!

 

あり得ないわよね?!

 

くぅぅぅぅ!!!こうなりゃ自棄よ!

 

「いちいち一匹ずつチマチマと釣り上げてなんかいられないってのよ!!!花陽!釣りは終わりよ!ここからは釣りじゃなく漁のじかんよ!!!」

 

「えっ?!漁の時間ってにこちゃんどーゆーこと?!ま、まさか!!!」

 

「そう!そのまさかよ!!!網を使って一気に一網打尽にしてやるわ!!!ちょっとスタッフ!!!今すぐ網の用意をしなさい!ここら辺の秋刀魚根こそぎ捕まえるわよ!!!この世界のYAZAWAに釣られない秋刀魚なんて網を使ってまるっと捕獲してレッドデータアニマルにしてやるわ!!!!!えっ?ナニよ?早く網の…は?じ、時間切れ?!もう港に戻らないと夜になる?そんなこと知ったこっちゃないわよ!夜通し秋刀魚撃滅戦よ!だから早く網のよーいをしなさい!つべこべ言ってないで網よ!網!!!黙って網の用意を…はいぃぃぃ?!この海域に嵐が近付いてるぅぅぅぅぅぅぅ?!」

 

嵐が近付いてるってことは早く戻らないとヤバいじゃない!

 

今回はシリアス回じゃないから嵐に遭遇して遭難しました♪そーなんですぅ♪になっても、どっかの無人島に流れ着いてにこりんぱな+海未の無人島開拓記の始まりよぉぉぉぉぉぉぉ♪になるだけだから別にいいような気がしないでもないけど…ってか遭難しちゃった♪そーなんですぅ♪の前に秋刀魚は?!

 

私の分の秋刀魚は?!

 

えっ?今回は文字数2500が目安?

 

もう文字数2500達成したから救済は無し?にこりんぱな+海未の無人島開拓記は無し?!だからおとなしく港に戻る?!

 

ちょっと待ってよ…それじゃ…今回は私の分の秋刀魚は無しってこと?

 

な…

 

な……

 

な………

 

「ぬわぁんでこぉぉぉぉぉぉなるのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

「おあとがよろしいよーで。だにゃ。」

 

「ちっともよくぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

秋刀魚回…第一次があるのならば第二次も…?
次回の短編はことりさんがお客様に罵詈雑言を撒き散らすアルバイトのお話になる予定です。

更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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ことりちゃんのドキドキ☆アルバイト日記①ですぅ♪

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

本日もクマさんとW更新のQooオレンジでございます。

今回の短編はことりさん大暴れ?なことりさんアルバイト回となっております。

それでは ことりちゃんのドキドキ☆アルバイト日記①ですぅ♪ 始まります。






















「いらっしゃいませ~ですぅ♪」

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

みなさんおはようございます♪

 

いつもちゅん♪ちゅん♪みんなのアイドル♪かわい~♪かわい~♪南 ことりちゃんですぅ♪

 

今回の短編はみなさんお待ちかね♪ことりちゃんが主役ですよ♪

 

そんなことりちゃん主役短編の栄えある第一回目は、ことりちゃんのアルバイトのお話ですぅ♪

 

ことり、今度の公式戦用のバトルコスチュームを作るために、ちょっとお金が必要になっちゃって、急遽アルバイトをすることにしました♪

 

お金くらいなら真姫ちゃんに言えばいくらでも出してくれるとは思うけど、それじゃダメだよね?

 

みんなのバトルコスチュームなんだもん♪

 

やっぱり汗水垂らして働いたお金を使って作らなきゃ♪

 

えっ?部費からコスチューム代は出ないの?ですか?

 

出ますよ?

 

出ますけど…ついついレアなガンプラが売られていたから買っちゃいました♪

 

部費から出ているコスチューム代で♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

まぁ細かいことは気にしない♪気にしない♪

 

それじゃさっそくことりちゃんのドキドキアルバイト♪

 

れっつらご~♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お一人様ですね?こちらのカウンター席をご利用くださいですぅ♪」

 

ついついコスチューム代を使い込んじゃったことりが選んだアルバイト。

 

それは手○キ1回5000円♪フェ○ーリ1回15000円♪本○1回30000円♪とかの援助な交際♪

 

ではなく、ごくごく普通のご飯屋さんの店員さんのアルバイトでした♪

 

ぶっちゃけ某にっこにこにー♪の写真使ってTwitterやネットの掲示板で“にこ~♪お金ないにこ♪手○キ1回5000円♪フェ○ーリ1回15000円♪本○1回30000円でにこと遊んでくれる優しいパパさんだ~い♪募集中♪にこ♪”とか書いて募集かけて、ノコノコやって来やがった性欲丸出しのおっさんを後ろからスタンガンでビリ♪っとヤって、ことりちゃん迷惑防止条例違反の罪でお財布の中身を徴収しちゃったほ~が早いんだけど、ソレをしちゃうと性欲丸出しのおっさん集めでにこちゃんの写真を使っちゃってにこちゃんに迷惑かけちゃうから、今回は自粛しました♪

 

ことりちゃん♪と~っても偉いよね♪

 

えっへん♪ですぅ♪

 

おおっと♪そんなこと言ってるヒマはありませんでした!

 

今はお仕事♪お仕事♪ですぅ♪

 

そんなワケでさっそくお客さんにご注文を聞いてあげちゃいましょ~♪

 

でも…ことりちゃんのあまりのらぶり~さにメロメロになって、ご注文はことりちゃん♪とか言われちゃったらど~しよっかな♪

 

や~ん♪そんなこと言われちゃったらことり♪困っちゃう♪♪♪

 

さてさて♪この見るからに自制心の欠片もなくぶぐぶくと脂肪を蓄えてふくれ上がってるお客さん(♀)のご注文は…なんだろな~♪ですぅ♪

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

「豚丼特盛つゆだくだくとサラダ。ドレッシングは溢れるくらいにかけて。」

 

ちゅん?

 

えっ?ぶ、豚丼…ですか?

 

た、た、た、た、た、た、た……大変ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!

 

共食いですよ!共食い!

 

豚さん(あ♪ぶっちゃけちゃった♪)が豚丼要求しやがってますよ!豚丼を!

 

豚さん(ほんとのこと言ってゴメンナサイ♪)が豚さんを食べるつもりですよ!

 

これはいけせまん!

 

えぇ!いけません!

 

いけませんったらいけません!

 

共食いなんてそんな酷いことは絶対にいけません!

 

花陽ちゃん的に言えばじぇぇぇぇぇぇたいに!いけません!ですぅ!

 

だから心優しいエンジェルリトルバードのことりちゃんは、この目の前の二足歩行して人間の言語を理解している服を着た世にも珍しい豚さん(♀)に訊いてみることにしました♪

 

「お客様…共食いになりますがよろしいでしょうか?」

 

って。

 

そ~したら……

 

「は?共食い?なんで共食いよ?」

 

って言われちゃいました♪

 

この豚さん…もしかして自分はニンゲンだ!って思い込んじゃってるのかな?

 

かわいそうに…豚さんなのに頭の中身はお猿さんですぅ…。

 

「あの~?豚さんが豚さんのお肉を使っている豚丼を食べちゃってもいいんですか?ってお訊きしたんですけど…?」

 

「豚が…豚を…食べる…?」

 

「はい♪お客様は豚さんですよね?それも二足歩行して人間の言語を理解している服を着た世にも珍しい豚さん(♀)&豚さんなのに頭の中身はお猿さんな豚さんですよね?」

 

「だ…だ…だ………」

 

「だ?」

 

”だ”?ってなんだろ~?

 

あっ♪ことり♪わかっちゃいました♪

 

きっと“だいすき♪ことりちゃん♪”の“だ”ですぅ♪♪♪

 

この二足歩行以下略な豚さん(♀)は危なく共食いしちゃうところを止めてくれたことりのこと、だいすき♪になっちゃったんですね♪

 

や~ん♪豚さんにだいすき♪とか言われちゃってもことり♪困っちゃいますぅ♪

 

でもぉ♪だいすきなら仕方ないよね♪

 

ほら♪某未来の沼津のAqoursの2年生組がダイスキだったらだいじょ~ぶ♪って歌ってたもん♪

 

だいすき♪なら仕方ないんですぅ♪

 

仕方ないから後で養豚場にキャッチ&リリースしておきますぅ♪

 

「だ…だ…だ…誰が豚よぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!店長呼べ!店長を!!!ぶひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」

 

あれ?“だいすきことりちゃん♪”の“だ”じゃなかったんだ。

 

しかもなんかと~っても怒ってますぅ。

 

ぶたおこプンプン丸ですぅ。

 

解せぬ。ですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「南さん…いくら二足歩行して人間の言語を理解している服を着た世にも珍しい豚さん(♀)に見えるお客様でも、共食いになりますがよろしいですか?だなんて訊いちゃダメよ?アレでも一応はニンゲンっぽいナニかなんだからね?」

 

結局、あの豚さん(♀)っぽいナニかは共食いをして帰っていきました。

 

そしてことりはなんでか知らないけど店長さんに注意されちゃいました…。

 

親切心から忠告しただけなのに解せぬ。ですぅ。

 

ことり的にはあの二足歩行して人間の言語を理解している服を着た世にも珍しい豚さん(♀)が共食いしないよ~にって思って豚丼は豚さんのお肉を使っているんですよぉ♪って教えてあげただけなのに、と~っても納得できません。

 

でも世の中は長いモノに巻かれろ♪ですぅ。

 

おとなしく店長さんの注意を受け入れるフリをしておきますぅ。

 

「は~い。」

 

「わかればよろしい。それじゃ豚に豚って言わないように気をつけて、次のお客様の対応をお願いね!」

 

「お任せちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪」

 

さてさて♪

 

お次のお客さんどんなお客さんかな?かな?

 

気になるねくすとお客さん♪は…また来週♪です♪です♪ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回のお話は某牛丼屋さんにお昼御飯に行ったときにふと考えついたネタでございました。
そんな思いつきとノリと勢いで書いておりますことりさんのアルバイトはまだまだグダグダガバガバと続く予定でございます。

更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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ことりちゃんのドキドキ☆アルバイト日記②ですぅ♪

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

本日もクマさんとW更新のQooオレンジでございます。

今回もことりさん大暴れ?なことりさんアルバイト回となっております。

それでは ことりちゃんのドキドキ☆アルバイト日記②ですぅ♪ 始まります。





















「いらっしゃいませ~♪ですぅ♪」

 

は~い♪みなさん♪またまたおはようございます♪

 

みんなのらぶりぃマジえんじぇ~♪のことりちゃんで~すぅ♪

 

今回の短編シリーズも前回に引き続き、かわい~♪かわい~♪ことりちゃんのアルバイトのお話ですぅ♪

 

ち♪な♪み♪にぃ♪

 

このことりちゃんのアルバイト短編回のネタには実はフィクションだけじゃなく、ノンフィクションも混ざっていたりしますぅ♪

 

みなさんはどれがノンフィクションだと思いますか?

 

わかった人がいたらことりちゃんへのラブな感想にそっと添えて感想欄に書き込んでみてくださいね♪

 

ことりからのお願いですぅ♪

 

ではでは♪

 

さっそくいってみよ~♪やってみよ~♪です♪です♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

と、言うわけでまずは最初のお客さんですぅ♪

 

あ♪ことり、基本的にお客さんのことはお客さんって呼んでます♪

 

えっ?普通はお客様って呼ぶんじゃないの?って思ったあなた!

 

ちょっと考えてみてください!

 

ことりたちアルバイトはどんなに忙しくても時給で働いているからお給料は変わりません。

 

なら暇な方がいいですよね?

 

だって暇なら働かなくもいいんですよ?

 

そう!暇で働かなくても、時給は発生しちゃいますぅ♪

 

ぶらぶらしているだけで時給が発生しちゃうなら、その方がお得ですぅ♪

 

だからことりはお客さんが来たら忙しくなっちゃってイヤなんですぅ。

 

ぶっちゃけ…客なんてくんな!なんですぅ♪

 

そんな来てほしくない客なんかにわざわざ“様”なんて付けたらなんか負けた気がしちゃいますぅ♪

 

そもそもなんでこの世界のKOTORIちゃん(にこちゃん風に言ってみました♪)が、わざわざたかが客風情に“様”を付けて呼んであげなきゃダメなんですか?

 

お客様は神様ですって良く言いますが、アレって神様は神様でも疫病神なんじゃないですか?

 

そんなわけでことりは忙しくて喜ぶマゾさんじゃないので、クソ忌々しい客には絶対に“様”なんて付けません!

 

さん付けしてるだけありがたく思いやがれですぅ♪

 

ちなみに♪前回のことりちゃんアルバイト短編回でことりがアルバイトしてるお店はご飯屋さんって言ってたけど、さらにわかりやすく説明すると牛丼屋さんなんですぅ♪

 

○○家とか○○家とかあんな感じのヤツですぅ♪

 

これを書いているオレンジジュース野郎がお昼ご飯によく行くからそうなったらしいですぅ。

 

そこをふまえてこれから来るとんちんかんなお客さんたちを面白おかしくバカにしてあげてくださいね♪

 

「冷やし中華。」

 

はい♪そんなわけでさっそくきました♪本日最初のおバカさん♪

 

みなさん♪ちょっと㊤に戻ってことりがどこでアルバイトしているか思い出してください♪

 

とこかなぁ~?

 

はい♪そうですぅ♪

 

牛丼屋さんですぅ♪

 

この見るからにちほ~症で徘徊してあちこちでクソ迷惑かけまくってそうなおじいさんは、なんとびっくり♪牛丼屋さんで冷やし中華なんてモノを要求をしやがったんですよ!

 

信じられますか?

 

牛丼屋さんで冷やし中華ですよ?

 

頭おかしいんじゃね?ですよね♪

 

ことり的には“頭の中身はだいじょ~ぶですか?”って訊いてあげた方がいいかな?って思うんだけど、前回の共食い時みたいにまた店長さん(♀)に注意されたらイヤだから、おとなしくふつ~の店員さんっぽく対応することにしました♪

 

「あの~、も~しわけありませんが牛丼屋さんに冷やし中華とかの麺類はおいてないですぅ。」

 

こんな感じでやさし~やさし~ことりちゃんは目の前のカウンター席に座って冷やし中華を要求しやがったおじいさんに答えてあげました♪

 

牛丼屋さんに冷やし中華とか麺類は置いてませんよ~♪って。

 

そうしたら…

 

「なら何か冷たい麺類。」

 

って言われちゃいました。

 

むぅ。

 

どうにも理解されなかったみたいですぅ。

 

ことりはもう1度牛丼屋さんで麺類を要求していやがる頭のおかしいおじいさんに説明してあげます。

 

いつもならここでブチってキレてブラックリトルバード降♪臨♪なんだけど、今日のことりは我慢強いえらい子なんですぅ♪

 

ちょっとやそっとじゃキレたりしませんよ♪

 

「あの~、話聞いてましたか?当店は“牛丼屋”さんですぅ。牛丼屋さんに麺類は基本的に置いてません。」

 

※現在は○○家さんには麺類があるようですが、この世界線では販売せれておりません。

※悪しからず。

 

「なんでないの?」

 

頭のおかしいおじいさんの相手をして今にも殺意の波動に目覚めそうなことりのことなんか知るかぼけ!とばかりに、この目の前の哀れなおじいさんはことりの説明を理解せずに、さらになんでないの?って聞き返してきますぅ。

 

だ~か~ら~!

 

「牛丼屋さんだからですぅ。」

 

このやり取りは10分ほど続きました。

 

挙げ句の果てにこのじじい。

 

「んじゃいい。帰る。」

 

散々ことりの邪魔をしやがったクセに何も頼まないで帰りやがりました!

 

あっはは~♪

 

うん。ぶっ殺す♪

 

な~んてことは言わずに…

 

「は~い♪またのご来店お待ちしてまぁ~すぅ(二度と来るなクソジジイ♪) 。」

 

笑顔で送り出してあげました♪

 

えっ?本音が漏れてる?

 

なんのことですか?

 

ことり♪よくわかんな~い♪

 

さぁ♪元気に次のお客さん♪行ってみましょ~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「天丼とうどん。」

 

「牛丼屋さんに天丼とうどんはありません!以下略♪ですぅ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「半生豚丼特盛つゆだぐだくで。」

 

「豚肉を生で食うな!バカヤロー!ですぅ!ってかまた共食いですぅか?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なまがやき定食。」

 

「なんで生姜焼きの“姜(が)”は読めるのに生姜焼きの“生(しょう)”を“生(なま)”って読むんですか?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「牛丼の大盛りの並盛で。」

 

「大盛りか並盛かどっちかはっきりしやがれ!ですぅ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「冷やし中華。」

 

「だから冷やし中華なんてありません!帰れ!じじい!ですぅ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つ、つかれました…精神的に…。」

 

頭のおかしいクソ客の相手をしまくってすっかりお疲れちゅん♪ちゅん♪なことりちゃん。

 

世の中には思っていた以上に頭のおかしいヤツがいっぱいいやがりますぅ。

 

これはちょっと真面目に世界征服とかして頭のおかしい連中は1度ぜ~んぶまとめて刈り取った方がいいかもしれません。

 

ことりによることりのためのことりにやさしい世界♪

 

そんな世界を作ったら素敵だと思いませんか?

 

そんなことを考えながら頑張ってお仕事ちゅん♪ちゅん♪なことりに、牛丼屋さんでのアルバイトを始めてから(まだ2日目ですぅ♪)もっとも最悪のクソ客が迫ってきているだなんて、このときのことりには知るよしもありませんでした。

 

気になる最悪のクソ客の内容は………また来週♪

 

ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

前回に引き続き今回のお話も某牛丼屋さんにお昼御飯に行ったときにふと考えついたネタでございました。
そんなこんなで思いつきとノリと勢いで書いておりますことりさんのアルバイト回は次回のグダグダガバガバで一応の終わりとなる予定でございます。

更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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ことりちゃんのドキドキ☆アルバイト日記③ですぅ♪

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

信じる奴がジャスティスなQooオレンジでございます。

今回もことりさん大暴れ?なことりさんアルバイト回となっております。

それでは ことりちゃんのドキドキ☆アルバイト日記②ですぅ♪ 始まります。





















「いっらしゃいませ~♪ですぅ♪」

 

は~い♪みなさん♪またまたまたおはようございますぅ♪

 

今日も元気にアルバイト中のみんなのアイドル♪かわい~♪かわい~♪ことりちゃんですぅ♪

 

早いものでことりがアルバイトを始めて、今日で3日目なんですよ♪

 

この3日間で色んなお客さんがきました♪

 

牛丼屋さんなのに毎日冷やし中華を頼む痴ほう症のおじいさん♪

 

毎日共食いをして帰っていく世にも珍しい二足歩行で日本語を話す豚さん(♀)♪

 

食い逃げしようとしたから釘バットでぼこぼこにしたあげたおっさん♪

 

ほかにもいっ~ぱい♪クソなお客さんが沸いてきやがりました♪

 

ほ~んと、世の中はクソばっか。ですぅ。

 

中には子連れで来店してお店側に同意も取らずにテーブル席を勝手に寄せたりなんだりの魔改造しちゃうクソや、早朝からビールを飲んでお昼過ぎまで飲んだくれた挙げ句に領収書を要求してきやがるクソもいました♪

 

子連れのクソはなんとびっくり♪

 

まだ1歳くらいのちっちゃい子供に辛さマシマシのマシマシのマシマシにしたから~いお鍋を食べさせてましたよ?

 

バカですか?

 

バカですよね?

 

そんなちっちゃい頃から激辛系の食べ物を食べさせちゃったら大きくなってバカになるって気づいてないんでしょ~か?

 

まぁ子供本人も親がバカだから最終的にはバカになっちゃうんでしょ~けどね♪

 

あと早朝からビール飲みまくりのクソは6時間も1人でテーブル席を占拠してましたよ?

 

牛丼屋さんでビール飲みまくって6時間も居座るって常識的に考えてあり得ませんよね?

 

やっぱりバカですよね?

 

クソですよね?

 

ちなみに領収書に書かされた会社の名前は“(株)千○ジョ○ント”でした♪

 

みなさん♪

 

こんな名前の企業さんにお仕事頼むときはじゅ~ぶんに気を付けてくださいね?

 

牛丼屋さんで早朝から6時間もビールを飲みまくって居座ってるクソがまともなお仕事なんてできるハズありませんからね~♪

 

しかも飲んだくれたあと、ビールを注文された時に車は乗りませんか?って聞いて乗らないって言っていたのに、普通に車に乗って帰っていきましたし。

 

嘘ついてまでビールって飲みたいのかなぁ…。

 

今のところはお酒よりジュースの方が絶対においしいって思うことりにはちょっとどろこじゃなく理解に苦しみますぅ。

 

さてさて。

 

そんなこんなでアルバイトがんばルビィなことりちゃんでしたが、この日は珍しい人がお客さんとしてやって来ました♪

 

その珍しいお客さんは…

 

「はーい♪ことり♪にこにー様が来てやったわよん♪今すぐに五体投地で感謝を示しなさい♪」

 

けちん坊で1人のときはほとんど外食はしない、毎度お馴染みのにこっぱち♪でした。

 

とりあえず…

 

「帰れ♪ですぅ♪」

 

って言っちゃいました♪

 

「んな?!ちょっと!お客様に向かっていきなり帰れってどーゆーことよ!!!」

 

「お帰りはあちらになりますぅ♪」

 

「だから待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!!」

 

むぅ。

 

相変わらずにこちゃんはにこちゃんですぅ。

 

「ったく!人が心配して来てやってみれば相変わらずことりはことりなんだから…。」

 

むぅ。

 

なんかにこちゃんもことりとおんなじよ~なこと言いやがってますぅ。

 

不本意ですぅ。

 

でも……ことりのこと心配してくれたのはちょっとうれしいかも。ですぅ。

 

「で?どうなの?ちゃんとお仕事できたる?」

 

「ちゅん♪問題ありません♪クソみたいな連中が毎日毎日押し寄せてきて片っ端からぬっ殺したくなってるけど、いつもニコニコお仕事がんばルビィ♪してますぅ♪」

 

「そこはにっこにこにー♪言って欲しかったけど…まぁ順調そうで何よりね。あ、とりあえず牛丼のご飯少な目ひとつお願い。」

 

「は~い♪まいどあり~ですぅ♪」

 

ほ~んと、にこちゃんってにこちゃんのクセに心配してくれたり様子見に来てくれたりでやっぱりにこちゃんですぅ♪

 

だからことりはにこちゃんのこと、キライになれないんですよね。

 

そんなこと面と向かってで絶対に言ってあげませんけど♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にこちゃんに牛丼ご飯少な目を提供してあげたことりは、相変わらず押し寄せて来やがるクソの相手をしてやりながら順調にお仕事がんばルビィしてました♪

 

「いらっしゃいませ~♪ですぅ♪」

 

ことり♪もうすっかりお仕事にも慣れました♪

 

ぶち切れてバラしてお料理にしてやりたいときもありますが、それでもことりはみんなの衣装を作るための費用を稼がなきゃ♪って思っていっしょ~けんめ~我慢してがんばルビィしてますぅ♪

 

みんなの衣装を作るための費用を稼がなきゃとか言ってるけど部費から出ている衣装代を使い込んだのが原因とかメタいことは言っちゃダメですよ?

 

「ご注文はお決まりですか?」

 

そんなこんなでまた新しいクソがやって来やがりました。

 

もうなんかみんなお客さんじゃなくてクソって呼ぶことにしちゃおっかな?

 

だってお客さんって結局はクソだし♪

 

「牛丼の並盛。」

 

「はい♪並盛ですね♪ありがとうございます♪」

 

ことりはお客さん=クソだなぁ…って考えながら、新しく入ってきやがったクソの注文を受けてやりますぅ。

 

並盛だけとかこのハゲはけちん坊ですぅ。

 

とか思っていると…

 

「あとこれ読んで。」

 

ハゲは何やら紙切れをことりに手渡して来やがりました。

 

ちゅん?

 

何でしょうか?この紙切れ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はじめまして。僕は今年40になる会社員です。某○○○社の下請けの下請けで働いています。年収は○○○万で貯金は○○○万、車は○○(海外の車)に乗っています。 ※以下キモイので略♪ 僕とお付き合いしてください。返事は明日来たときに聞かせてください。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にこちゃんが牛丼ご飯少な目をちびちびと食べている側まで戻ってきたことりは、渡された紙切れを開いて中身を確認してみました。

 

紙切れには細かい文字で少し↑に書かれているよ~なことが書かれていました。

 

その紙切れを読み終えたことりの感想は…

 

「うわっ。きも。」

 

の一言でした。

 

そんなことりの一言を近くでちびちびと牛丼ご飯少な目を食べていたにこちゃんが聞いちゃったみたいで…

 

「何がキモいのよ?」

 

って訊かれちゃいました。

 

「これですぅ。」

 

ことりは説明するのもなんだか汚らわしい気がして、にこちゃんにさっきの紙切れを渡してあげました♪

 

にこちゃんはことりから渡された紙切れに書かれていたキモい内容を読んで…

 

「紙切れ?なんか書いてるわね?どれどれ………うわっ。きも。」

 

ことりとまったく一緒の感想を一言ぼそりと呟いてくれました♪

 

「ね?キモいですよね?」

 

「キモいわ。キモすぎよ。40にもなったおっさんが牛丼屋のアルバイトの女子高生に紙切れ渡して自分はお金持ってます~アピールして挙げ句の果てには付き合ってくださいとかないわー。なさすぎだわー。」

 

「おまけにハゲでしたよ?このキモいの。もうね。死ねばいいのに♪って思いますよね?」

 

「ほんと同感ね。で?どうすんの?アンタ、このキモいハゲたおっさんと付き合うの?」

 

「質問に質問で返すのは礼儀的にちょっとアレだけど、にこちゃんはことりがこんなクソ以下とキモいハゲおっさんと付き合うと思いますか?」

 

「思うわけないでしょ。いくら私でもそこまで脳みそ腐ってないってのよ。」

 

「よかった♪にこちゃんが“付き合っちゃえばぁ~♪”とか言い出したら、今回だけはガチの殺し合いになっちゃうとこだったからね♪とりあえずは…あっ♪もしもし♪真姫ちゃん?あのね?ことりぃ♪アルバイトしていたら変なおっさんがストーカーになっちゃったみたいなの?ちょっと邪魔だから処理して欲しいなぁ~♪えっ?ほんと?うん♪ありがと♪真姫ちゃん♪だ~いすきだよ♪」

 

「処理してくれるって?」

 

「うん♪今日はなんかかちこみ?があるからちょっとムリっぽいけど、明日ならだいじょ~ぶだから捕獲して東京湾に沈めておくって♪」

 

「そ。なら安心ね。」

 

「はい♪」

 

今思えばこの時、ムリにでもその日のうちに処理してもらっておけばよかったんですぅ。

 

だからこのあと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、ぼくの手紙読んでくれたかな?ねぇ付き合おうよ?幸せにしてあげるからさ?ねぇ?ねぇ?」

 

「あは♪もうなんかキモすぎですぅ♪うん♪ブッコロス♪♪♪」

 

アルバイトが終わって着替えて帰ろうとしていたところを真姫ちゃんにお願いして処理してもらう予定のハゲたおっさんに待ち伏せされちゃいました♪

 

ことり。

 

あまりのキモさに釘バットをハゲた頭めがけておもいっきり全力全壊でフルスイングしちゃったけど悪くないよね?

 

けどお店のすぐ前でフルスイングしちゃったのはまずかったですぅ。

 

店長さんにフルスイングが見つかっちゃってことり、牛丼屋さんをクビになっちゃいました♪

 

てへ♪

 

まぁ仕方ないかな?

 

一般常識で考えたら暴力沙汰だもんね。

 

ちなみにこのあと真姫ちゃんにお電話して、すぐに処理してもらいました♪

 

ナニを、とか聞かないでくださいね?

 

聞いちゃったらあなたのお家にも止まるんじゃねぇーぞ!って感じのこわ~い♪おに~さんたちが行っちゃいますよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい♪そんなわけで牛丼屋さんをクビになっちゃったことりは、次はハンバーガー屋さんでアルバイトしよ~と思って面接をすることになりました♪

 

いわゆるスマイル1つ五万円の赤いアフロのキャラクターがマスコットのお店ですぅ♪

 

ぶっちゃけスマイル1つ五万とか援助な交際よりもボロいですぅ♪

 

「南 ことり♪ぴちぴちの17歳ですぅ♪好きなことは大好きなソラ君とえっちするのと、みんなでガンプラバトルすることですぅ♪特に格下の相手に向けてバスターライフルをぶっぱ~♪するとすっごいハッピーになっちゃいますぅ♪キライなモノはお客さんです♪」

 

さぁ♪

 

頑張ってお仕事♪お仕事♪ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…ハンバーガー屋さんのアルバイトは面接で落とされちゃいました。

 

解せぬ。ですぅ。

 

仕方ないのでことりは知り合いのケーキ屋さんでアルバイトすることにしました♪

 

そこら辺のお話は…本編につづく?ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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“余り物”

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ことりさん大暴れ?なことりさんアルバイト回が間に合わずに急遽真姫ちゃん回となったQooオレンジでございます。
割りと真面目な今回のお話は…。

それでは “余り物” 始まります。





















とある日。

 

私、西木野 真姫はガンプラバトル部の部室で優雅に午後のティータイムを楽しんでいたわ。

 

ファッション雑誌を片手にお茶請けとしてそらが焼いてくれたクッキーをぽりぽりと食べながら、なんとなく部室の中を見渡していたら、工作室の入り口の近くに設置されているテーブルの上に乱雑に置かれたガンプラのランナーの姿が目に入ったの。

 

テーブルの上に乱雑に置かれいたガンプラ特有の色とりどりのそのランナーたちの姿にどこか違和感を感じた私は、飲みかけのティーカップを置いて違和感の正体を確かめるためにランナーを確認しに行ってみたわ。

 

私が感じた違和感がなんなのか、それはテーブル上にランナーを1つずつ丁寧に並べていくうちに段々とわかってきたわ。

 

私がこのランナーたちに感じた違和感…それは数種類の別々のガンプラのランナーたちが混ざりあっていたからだったみたい。

 

しかもこのランナーたち…あるガンプラは頭部のパーツがだけなかったり…またあるガンプラは胴体のパーツだけがなかったり…そしてまた別のガンプラは腕のパーツだけがなかったり…。

 

このまま組み立てたら頭のないガンプラとか腕のないガンプラとか脚のないガンプラができちゃうのよね。

 

このランナーたちがどうしてこんなことになっているのか気になってしまった私は、工作室でガンプラの改造をしているにこちゃんに聞いてみることにしたわ。

 

「ねぇにこちゃん。ここに置いてあるガンプラのランナーってなんか頭とか腕とか脚とか色々あちこち足りたなくない?」

 

にこちゃんにそう聞いてみると…

 

「ん?あぁ…それね。それ、余りなのよ。」

 

って答えが返ってきたわ。

 

「余り?最近公式でどうどうとボーナスパーツとか言い出した実際にはぶっちゃけランナーの都合でどうしても余っちゃう余剰パーツのこと?」

 

余りって聞いて1番に思い出したのは、オレンジジュース野郎がこのお話を書いている2018年10月の段階でちょっと前に発売されたジムⅢビームマスターで通常のジムⅢの頭部のパーツとかをボーナスパーツと言い出した余剰パーツと呼ばれている使わないパーツのことだったわ。

 

でもちょっと違ったみたい。

 

「なんか急にメタいこと言い出したわね…。って!そうじゃなくって!そこに置いてあるランナーは改造のために必要な部分を切り取った後のランナーなの。ぶっちゃけあとは使う予定のないパーツね。文字通りの余り物よ、余り物。」

 

にこちゃんが続けて説明してくれたこのちぐはぐなランナーたちの正体は、ガンプラの改造やミキシングで余ったしまった文字通りの余り物ってことだったの。

 

「“余り物”、か…。」

 

“余り物”

 

そう聞いて私は少し前までの自分を思い出しちゃったわ。

 

学校では腫れ物扱いでいつも“余り物”になる自分のことを…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幸せなことに私のお家は他の子たちのお家よりも少しだけ裕福な家庭だったわ。

 

他の子たちよりも少しだけ大きなお家。

 

他の子たちよりも少しだけ良い服。

 

他の子たちよりも少しだけ良い小物。

 

登下校には優しいパパとママと団長たちが心配して必ず送り迎えと護衛を付けてくれたり。

 

護衛とかこうして改めて振り返ってみると、みんなちょっと過保護よね?

 

まぁパパたちが過保護になるのもわからないでもないんだけどね。

 

私って実は小さい頃に何回か誘拐されちゃったのよ。

 

だからみんなまた私が誘拐されたりしないか心配だったんでしょうね。

 

そんなわけで私の登下校は厳つい護衛のみんなが付きっきり。

 

小学生や中学生の子たちにはうちの厳つい連中はさぞ恐ろしい集団に見えたんでしょうね。

 

その証拠に登下校で私に一緒に行こうって声をかけてくれる子は誰もいなかったわ。

 

あの頃の私はきっと異物だったんでしょうね。

 

普通の子たちの中に1人だけ居るちょっと普通じゃない子。

 

ヒトは己と違うヒトを排除しようとする。

 

歴史を紐解けばそんなことは一目瞭然だわ。

 

まぁ幸いなことに私の場合は“排除”とまではいかなかったけどね。

 

私の場合は極力かかわり合いを持たないようにされていた。ってとこかしら?

 

けど私はそれでも良かったの。

 

お家に帰れば優しいパパが、優しいママが、優しい団長たちが一緒に居てくれたから。

 

たった数時間。

 

学校でひとりぼっちになるくらい何でもなかった。

 

でも…班を決める時とかに私ひとり取り残されちゃうのはイヤだったわ。

 

悲しくて寂しくて惨めで、泣きたくなる。

 

でも私は泣かない。

 

泣けばなんか負けたような気がしたんだもん。

 

だから私は“余り物”になっちゃってもなに知らぬ顔でいたの。

 

内心の悲しい気持ち、寂しい気持ち、惨めな気持ち、やるせない気持ち、色んな負の気持ちを押し殺しながら。

 

私は優しいみんなが待っているお家に帰るまで、ただただ時間が過ぎ去ってくれるのを耐えていたわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“余り物”のランナーを見て、ふいにまだひとりぼっちだった頃の昔のことを思い出しちゃった私は、なんとなくこの“余り物”のランナーたちが愛おしく見えて来ちゃったの。

 

だから私はにこちゃんにこの子たちを譲ってちょうだいって頼むことにしたわ。

 

「ねぇ、にこちゃん。この子たちいらないなら私が貰ってもいいかしら?」

 

「別にいいけど…珍しいわね。真姫がこんな余り物のランナーを欲しがるなんて。」

 

にこちゃんの返事はOK。

 

でも私が“余り物”のランナーを欲しがるなんて珍しいわねって言われちゃったわ。

 

確かににこちゃんの言う通りね。

 

普段の私なら“余り物”なんて欲しがったりはしないわ。

 

そんなことをしなくても、新しいヤツを買えばいいんだから。

 

でも今の私は昔の“余り物”だった自分と目の前の“余り物”のランナーたちを重ね合わせちゃって、ちょっとセンチメンタルな気分なの。

 

私はもう“余り物”じゃなくなったわ。

 

凛や花陽、そらに穂乃果たち。

 

そしてクラスのみんなも。

 

みんなが私に手を差しのべてくれた。

 

優しいみんなが手を差しのべてくれたから、私は昔のように学校で“余り物”じゃなくなったの。

 

だから私も“余り物”のこの子たちに手を差しのべてあげたい。

 

“余り物”だった私が“余り物”じゃなくなったように、この子たちも“余り物”じゃなくなって欲しい。

 

「別にいいでしょ?それに私は“余り物”だから欲しいの。それに“余り物”って言っても寄せ集めれば1機くらいにはなるんじゃない?」

 

だから私はこの子たちを…“余り物”を欲するの。

 

“余り物”をちゃんとしたガンプラにしてあげたいから。

 

「うーん……そうね…確かに寄せ集めればちょうど1機くらいにはなるわね。なに?アンタこの余り物で1機作るつもり?」

 

「ダメ…かしら?」

 

「ふーん…ま、別にいいんじゃない。ここにあるランナーは好きに使っていいわ。何かわからないことがあったら相談しなさい。」

 

「うん。ありがと、にこちゃん。」

 

さて。

 

“余り物”のみんな?

 

覚悟はいいかしら?

 

私があなたたちをちょっと素敵なガンプラに作り上げちゃうわよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「ここをはめて…取り付けて…うん!できた!」

 

「へぇ…まだ素体状態だけどあの余り物がなかなか立派になったじゃない。で、ソイツの名前はどうすんの?」

 

「んふふ♪ちゃんと考えてあるわ♪あなたは誇り高き“余り物”…“グフ・サープラス”よ!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回こそはことりちゃんアルバイト回を…。

更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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Fate/rice night ~ 小泉 花陽の聖杯戦争 ~①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近はブランド米の新米を少しだけ買って食べ比べておりますQooオレンジでございます。
みんな美味しくて甲乙付けがたいモノがありますね。

さて、今回の短編は花陽ちゃんメインのお話となります。
花陽ちゃんが挑むのは…。

それでは Fate/rice night ~ 小泉 花陽の聖杯戦争 ~① 始まります。





















「素に米と水。」

 

 

私には叶えたい願いがあります。

 

 

「田に水と契約の農家。」

 

 

例え何かを失ったとしても。

 

 

「降り立つ風には稲穂を。 四方の水門は閉じ、ため池より出で、田んぼに至る三叉路は循環せよ。」

 

 

例え誰かを悲しませることになったとしても。

 

 

「閉じよ(おこめ!)。閉じよ(おこめ!)。閉じよ(おこめ!)。閉じよ(おこめ!)。閉じよ(おこめ!)。」

 

 

私には叶えたい願いがあります。

 

 

「繰り返すつどに五度。」

 

 

だから私は願います。

 

 

「ただ、満たされる刻を破却する……告げる。」

 

 

七騎の争いの果てにある万能の願望器へと。

 

 

「汝の身は我が下に、我が命運は汝の鍬に。」

 

 

この世の全てを私の願いで満たすために。

 

 

「聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ、誓いを此処に。」

 

 

私の願います。

 

 

「我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。」

 

 

この世の全ての主食を…

 

 

「汝、三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!!!」

 

 

お米にするためにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ての騒動の始まりは真姫ちゃんのお母さんの実家の土蔵のお掃除をお手伝いをしている時に、たまたま見つけた古い古い書物。

 

なんとなーくで読んでみたその古い古い書物に書かれていたのは、驚くべきことに“願い”を叶える方法でした。

 

それは“聖杯”と呼ばれる万能の願望器を顕現させて(以下略♪fate系のWiki○ediaを見てくださいね♪花陽からのおねがいでっす!)と言うなんとも驚くべき方法でした。

 

私は小さい頃からの願いを聖杯に叶えてもらうために、ノリと勢いとお米へのありまあまる愛情でこの“聖杯戦争”に参加することを決めちゃいました!

 

相棒になってくれる英霊…サーヴァントを召喚するには、何やら過去の偉人や伝説上のアイテムとかのレジェンド級の触媒が必要らしいんですが、そんなレジェンド級のモノはごくごく普通の一般家庭で生まれ育った花陽なんかが当然持っているハズもなく…。

 

悩んだ末に花陽が英霊召喚の触媒として選んだモノ。

 

それは花陽の命も同じくらいに大切なモノでした。

 

それは今年の新米。

 

しかも!最高級魚沼産コシヒカリ!!!

 

このお米…ぶっちゃけ触媒になんか使わないで今すぐ炊いておいしいご飯にしてぺろり♪と食べちゃいたいくらいのすんごーいお米なんですよ!!!

 

そこをなんとかぐっ!とがまんして、英霊召喚のために書いた陣の上にお米(最高級魚沼産コシヒカリ!)をセットした花陽は、真姫ちゃんのお母さんの実家の土蔵で見つけた書物に書かれていた、英霊召喚のための呪文を唱えました。

 

花陽の全身から常に溢れ出ているお米への壮絶な愛のせいで、英霊召喚の呪文が途中でなんだか変わっちゃってる気もしないでもないんですが、まぁきっと気のせいですね♪

 

あ♪魔術回路とかそこら辺の難しい型月理論?は気にしないでくださいね♪

 

だってほら?

 

今回はネタ回ですから♪

 

気にしなーい♪気にしなーい♪

 

だから型月信者のみなさん?そこのところやその他もろもろに突っ込まないでくださいね?

 

そもそもこれを書いているオレンジジュース野郎は1番最初のアニメ版Fate/stay nightしかまともにみてないんですもん♪

 

ほぼしろーとですから!

 

とーしろですよ!とーしろ!

 

そんなとーしろがノリと勢いでやらかしてるので何卒寛大な心で見逃してやってくださいね♪

 

以上!愛とお米の使者!小泉 花陽からのお願いでした♪

 

ほんとお願いしますね?

 

ダチョウ的なノリじゃないですからね?

 

ほんとにほんとですよ?

 

さてさて♪メタいお話はここら辺にしておいて、お話の続きと行きましょう!

 

それでですね?

 

英霊召喚の呪文を唱え終えると、床にチョークで書いた陣からスッゴいまぶしい光がぶわー!って溢れてきて、花陽は思わず目がー!目がー!ってやっちゃいそうになりまし♪

 

まぶしいときに目がー!はもう鉄板ですね♪鉄板♪

 

そんなネタを思う存分堪能していると、スッゴいまぶしい光は次第におさまっていき、花陽が目を開けてみるとそこには…

 

「ファーマーのサーヴァント、召喚に応じ参上した。さて…問おうか。アンタが俺のマスターかい?」

 

よく日に焼けた浅黒い肌に、真っ白なTシャツとデニム地のオーバーオール。

 

短く切り揃えた髪型の頭に真っ白なタオルを巻いた筋肉質の男の人が立っていました。

 

「はひ!花陽があなたのマスターです!」

 

これが花陽と農家のサーヴァント“ファーマー”との出会いの瞬間でした。

 

「そうか…なぁマスター…見たところアンタ…JK…女子高生ってヤツか?」

 

花陽が元気よくマスターです!と答えると、ファーマーは少し眉根を寄せ難しい顔をして、今度は花陽にアンタ女子高生か?って質問してきました。

 

花陽はその質問に…

 

「はひ?花陽は確かにピチピチの高校一年生でしが…それがナニか?」

 

って答えました。

 

女子高生だったら何なんでしょうか?

 

はぅ?!

 

ま、まさか?!

 

この目の前にいるファーマーのサーヴァントさんは……小学校低学年以下にしか興味のないロリコンさん?!

 

JKなんてババァなマスターに従ってられるかってんだよ!

 

反乱だ!反乱!

 

百姓一揆だ!!!

 

とか思ってるんですね?!

 

ヤ、ヤバいですよ!

 

これはひっじょーに!ヤバいですよ!!!

 

召喚した直後に女子高生はババァだから百姓一揆だなんて、そんなことされたらせっかくの花陽メインの短編回がたったの1話で終わってしまいます!!!

 

そんなのじぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇったいに!!!ダメです!!!

 

断固としてダメです!!!

 

くっ!でもこのままじゃ聖杯戦争が始まる前に百姓一揆が始まって花陽の物語はじ!えーんど!です…。

 

どうすれば…なにか方法は………あ!

 

そうです!

 

令呪です!

 

令呪を使って命じればいいんですよ!!!

 

令呪を持って命ずる!汝!小泉 花陽に忠誠を誓え!って!

 

ひゃっはー!

 

こんな簡単に百姓一揆を止める手段を思い付くとか、花陽ったら天才ですね♪とか、どっかのにこにー様♪なにこちゃんみたいなこと思わず言っちゃいましたよ!

 

はひ!

 

それじゃとりあえずさっさ令呪を使って命令しちゃいましょう!

 

とか内心で花陽があーだこーだと思っていると、女子高生ですがなにか?って花陽の答えを聞いたファーマーが…

 

「いや。なんでもないこっちの問題だ。マスターは気にしないでくれ。ただ…」

 

って言ってきました。

 

あれ?女子高生はババァだから百姓一揆だ!じゃないんですか?

 

いやいやいや!まだ油断はできませんよ!

 

ほら!だって“ただ…”って言ってるじゃないですか!

 

きっと“ただ…”のあとに続くのは“女子高生なんてババァに従えない。悪いが百姓一揆だ!”ですよ!!!

 

やっぱりここは令呪の出番ですね!

 

3回しか使えない令呪をいきなり使っちゃうのはぶっちゃけどーかと思いますが、百姓一揆を止めるためです!

 

もったいないなぁ♪なんて言ってられません!

 

イエス♪ロリータ♪ノー♪女子高生♪でババァに従えるか!よし!百姓一揆だ!を止めるために、令呪を使う気マンマンな花陽でしたが、ファーマーが“ただ…”のあとに続けた言葉は百姓一揆ではありませんでした。

 

ファーマーが“ただ…”のあとに続けた言葉。

 

それは…

 

「絶対に俺に酒を飲ませないでくれ。」

 

と、言ったものでした。

 

「お酒…ですか?まぁ年齢的に花陽じゃお酒は買えませんから、大丈夫だと思いますよ?」

 

「くれぐれも頼んだぞ。マスター。」

 

こうして花陽とファーマーの聖杯戦争は始まっちゃいました。

 

この先に待ち受けているモノ…それは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ますたぁー♪一組、参加者を見つけましたわぁ♪」

 

「おうよ。んじゃ…サクッとヤっちまうか?」

 

「了解ですわぁ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

さて。FGOとかこれっぽっちもプレイしていない癖に禁断のfateネタに手を出したのでございましたが、ファーマーの正体が誰か、皆様はおわかりになられましたか?
次回は花陽ちゃんとファーマーのコンビが本編主人公と本編ラスボス(?)さんのあの人のコンビと戦うことになるかもしれません。

更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

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Fate/rice night ~ 小泉 花陽の聖杯戦争 ~②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今日も白いご飯が美味しいQooオレンジでございます。

さて、今回は前回に引き続き花陽ちゃんをメインに据えたfateネタをお送りいたします。
そんな今回は本編主人公&ラスボスさんがセットで…。

それでは Fate/rice night ~ 小泉 花陽の聖杯戦争 ~② 始まります。





















「こんばんわぁ♪」

 

無事にサーヴァントを召喚できてひと安心♪さぁ愛と勇気とお米とお米とお米とその他もろもろのナニかが彩る小泉 花陽の聖杯戦争のはじまりはじまりですよ!っと思っていたら、闇夜に突然なんだかいつかどこかで聞いた覚えのある甘ったるーい声が響きました。

 

その声に花陽がネタ全開でナニか江戸っ子的粋な反応するよりも早く…

 

「チッ…召喚直後に敵襲か。相手を探す手間が省けた事を喜ぶべきか、順次不足で襲われた事を嘆くべきか…まぁどっちでもいいか。ともかく…マスター!アンタがヤられたらそれで終わりだ!戦闘に巻き込まれる前にそこら辺の物陰にでも隠れていてくれ!」

 

花陽が大好きで大好きで大好き過ぎて、思わず好きですが好きですか?うぉー♪うぉー♪らー♪びん♪ゆー♪とか歌いながら問いかけたくなるくらいに大好きなお米(最高級魚沼産コシヒカリ!)を触媒に召喚したサーヴァント“ファーマー”が、花陽がヤられたらアカーン♪だから物陰に隠れていろー!って言ってきました。

 

物陰って言っても校庭のど真ん中に物陰なんて無いですよ?!

 

あ♪そうそう♪前回のお話で花陽がサーヴァント召喚の儀式を行ったのは、実は毎度お馴染みの音ノ木坂学院の校庭なんですよ♪

 

なんで学校の校庭なんかでサーヴァント召喚の儀式をしたかと言いますと!自分のおうちでいかがわしい儀式をしたくなかったからです!!!

 

と、それよりも今はなんか他のサーヴァントが襲ってきたらしいので、早く物陰を探して隠れなきゃですね!

 

とりあえずは…あ!あそこ!あそこがいいですね!

 

ちなみにあそこって言っても下半身のおまたの辺りにあるあそこじゃないですよ?

 

えっ?下半身のおまたの辺りにあるあそこってなんて名前のあそこだ!ですか?

 

いやーん♪花陽♪あそこの名前がナニかなんてそんなエッチなことこんな人前で言えません♪

 

とかなんとか言いながらも(言ってませんけどね!)、花陽は全力お米DASH!であそこ…校庭の端に生えてる大きな桜の樹まで走りました。

 

ぜぇーはー、ぜぇーはー、と全力お米DASH!のせいで息を切らせながらも、なんとか桜の樹にたどり着いた花陽は、さっそく樹の影に隠れようとしたんですけど…

 

「げっ!花陽!おま!なんでピンポイントで俺の隠れてるトコに来やがんだよ!」

 

「はひ?そらくん?!」

 

桜の樹の影には先客のそらくんがいました♪

 

ってかなんでこんなとこにそらくんがいるんだろ?

 

「はひ?じゃねぇ!チッ!サーヴァントを先に潰して花陽はリリースしてやろうって思ってたのがおじゃんじゃねぇーか!おい!キャスター!!!」

 

サーヴァントを先に潰す?

 

花陽はリリース?

 

おじゃん?

 

って!キャスター?!

 

キャスターってはい、こんばんは♪本日のニュースは♪のニュースなキャスターじゃ…

 

「はぁ~い♪呼ばれてぇ飛び出てぇじゃじゃじゃじゃ~ん♪ですわぁ♪」

 

ないですよねー。

 

キャスターってやっぱりあのキャスター…サーヴァントのキャスターのことだったみたいです。

 

あれ?花陽、のんきにニュースなキャスターとか言ってましたけど、もしかしてただ物陰に隠れようとしただけなのに敵?のマスターをいきなり見つけちゃって、サーヴァント呼ばれて大ピンチ?!

 

ア、アカーン!!!

 

これは実にアカンやつです!

 

そらくんに呼ばれてどこからともなく現れたのは、妙にフリフリな黒いドレスっぽい服…いわゆるゴスロリ服を着て、何故かこれまた真っ黒のパーカーを羽織ったたぶん女の子でした。

 

花陽はこの女!誰や!と思って、突然現れたキャスター(?)の顔を確認しようと思ったんですが、ゴスロリ服にこれっぽっちも合っていない真っ黒パーカーのフードを目深にかぶっていて、その顔を確認することはできませんでした。

 

あのパーカーのフードはきっとアレ的なヤツですね!

 

認識阻害とかそんな感じのご都合主義的なナニかが施されているアレ!

 

ぶっちゃけそうじゃなきゃただのパーカーを目深にかぶった程度じゃ顔がわかんなくなるなんてことはないですもん!

 

ひゃっはー♪ご都合主義♪ばんざーい♪♪♪

 

「って!だーかーらー!何かメタいこと言いまくってる場合じゃありません!へるぷみー!ファーマー!!!あ♪やっぱり今の無しで♪へるぷみー!じゃなくて、ここはやっぱり…ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ♪♪♪♪♪」

 

花陽はそりゃもう全身全霊で久しぶりのダレカタスケテェェェェェ!を叫びます♪

 

まぁこの場で花陽を助けてくれるのは花陽のサーヴァントのファーマーだけですけどねー。

 

と、言うわけでファーマー!花陽をタスケテください!!!

 

「おい待て!米娘!ファーマーってなんだ!ファーマーって!そんなサーヴァントしらねぇーぞ!」

 

花陽が魂のダレカタスケテェェェェェ!で、校庭の真ん中辺りにいるファーマーに助けを呼んだら、何故かそらくんに突っ込まれちゃいました。

 

ファーマーってなんだ?!って。

 

ファーマーはファーマーだからそれ以上説明はできないと花陽は思います!

 

ってか敵のマスターに自分のサーヴァントの詳細を教えるバカはいません!

 

いるとしたら穂乃果ちゃん(アホ)の穂乃果ちゃんくらいですよ!

 

「コイズミハナヨさぁんのぉことですぅからぁ、大方お米を触媒にぃでもぉ使ったんじゃないのですかぁ?それでぇ出てきたのぉがぁ農家のサーヴァントってぇところだとぉ思いますわぁ。」

 

花陽がそらくんの突っ込みに突っ込み返しながら穂乃果ちゃんのあほ~♪っとした微笑ましい笑顔を思い出していると、今度はなんとキャスターのサーヴァントさんが花陽がサーヴァント召喚のために使った触媒を言い当ててきやがりました!

 

確かに触媒として使ったのはお米です!

 

でも花陽的には魚沼産の最高級コシヒカリってトコに注目して欲しいです!

 

「あ♪キャスターさん♪大!正!解!です!あのですね!魚沼産の最高級…」

 

「マスター!そんなことは後だ!先ずはそのサーヴァントを片付けるぞ!」

 

だから花陽はキャスターさんに触媒として使った魚沼産最高級コシヒカリの素晴しさを説こうと思ったんですが、ちょうどそこへファーマーがお米DASH!してやって来ちゃいました。

 

ファーマーは先ずはキャスターさんを片付けるぞ!って言うけど…ぶっちゃけキャスターのサーヴァントなんてノコノコ出てきたら簡単にヤれるんじゃね?と花陽は思います。

 

ほら。

 

キャスターのサーヴァントって自分の陣地?を構えて、攻めてくる他のサーヴァントを迎え撃つ感じじゃないですか?

 

最近のFGOとかに出てくるキャスターさんの事情は知りませんが、Fate/stay nightでのキャスターさんはそんな感じだった気がします!

 

ガンプラバトル的に言えば高火力紙装甲の後衛タイプですね!

 

そんな高火力紙装甲の後衛タイプが前衛に出たらアカーンですよね!

 

対する花陽のサーヴァントのファーマーはもうなんか見るからに前衛系です!

 

農作業で適度に鍛えられてさらによく日に焼けた筋肉!

 

あの筋肉でファーマーが後衛系のサーヴァントだったら笑っちゃいますよね♪

 

そんなわけで今回の勝負はキャスターさんがノコノコと姿を見せた段階で終わってます♪

 

ファーマーの鍬(くわ)の餌食になっちゃってください♪

 

「あらぁ♪農家のサーヴァント風情が生意気なことぉ言ってくれますわぁ♪怖い怖い♪でわぁ♪ヤられる前にぃヤっちゃいましょぉ♪あは♪空間投影ディスプレイ展開♪キーボードもおいでなさぁい♪」

 

とか思っていたら何だか話がおかしな方向へと向かい始めました。

 

キャスターさんは空中になにやらディスプレイを表示させ、ついでとばかりに自分の胸の前辺りに半透明なパソコンのキーボードも表示させました。

 

そして半透明のキーボードを目にもの止まらぬ速さでポチポチとし始めたんです!

 

ファーマーはそんなナニかをし始めたキャスターさんを止めるために、お米DASH!で一気に接近して、どこからか取り出した鍬を大きく振りかぶって脳天目掛けて…

 

「させるかよ!!!」

 

振り下ろしました!

 

でも…

 

「そりゃこっちのセリフだ!!!ゴルゥラァァァァァァァ!!!」

 

鍬を振り下ろしたファーマーに向かって、そらくんがザクⅠのショルダータックルっぽく肩から思いっきり突っ込んで来やがりました!

 

「うぉ?!な、なんだと?!マスターがサーヴァントに直接攻撃?!」

 

ファーマーはまさか敵のマスターがいきなり突っ込んでくるなんて夢にも思っていなかったみたいで、そらくんのショルダータックルをもろに喰らってよろめいちゃいました!

 

鍬を大きく振り上げていた状態でタックルなんてされたら鍛え抜かれた農家と言えども、たまらずよろめいちゃいますよねー。

 

って!もう何回目になるかわかんないけどそうじゃなくて!

 

「ちょっ?!なんでマスターのそらくんが真っ先にサーヴァントに突っ込んで行くんですか?!えっ?!それって何のエミヤシロウ?!ガンプライブ本編の最初の頃にたまーに何でさ?!って言ってたけどまさかまさかのここに来て唐突にエミヤシロウ要素?!そらくんチンピラなのに実は魔術師でトレース!オン!とかやっちゃうんですか?!」

 

本編の主人公のクセにチンピラでまともな活躍してないからおかしいなぁーって思ってたけど、番外編の短編でまさかの無限の剣製使っちゃうんですか?!

 

もしかしてそらくんは最近流行りの神様転生でチート能力として無限の剣製を選んだ中二病真っ盛りさんだったんですね!

 

きっと無限の剣製で剣的なナニかを産み出して“キン!キン!キン!キン!キン!キン!ふぅ。なんとかなったぜ!”とか言っちゃうんですね!

 

「オルゥラァ!!!ぱなよぉ!!!お前!その顔は俺が無限の剣製をチート能力に選んだ中二病真っ盛りの転生者とか思ってる顔だろ!絶対そうだろ!違うからな!俺は転生者でも中二病でも無限の剣製でも何でもねぇーからな!」

 

あるぅれぇー?

 

そらくん。

 

なんで花陽が考えていたことわかったんだろ?

 

そんに顔に出たのかなぁ?

 

花陽的には花陽は割りとポーカーフェイスだと思うんだけどなぁ?

 

とか場をなごませるためにちょーっとアメリカンなジョークを言ってみたり?

 

とか内心で言ってるうちに事態は急展開!

 

「そぉですわぁ♪ナルカミさぁんわぁただのぉチンピラさぁんですわぁ♪」

 

「ゴルゥラァァァァァァァ!!!キ○ガイ魔女!!!誰がチンピラじゃ!誰が!!!」

 

「そこら辺わぁ後でじっくりぃとぉお話ちしましょ♪とりあえずわぁ準備がぁ整いましたわぁ♪」

 

「チッ!ならさっさとヤれ!」

 

「はぁい♪でわぁでわぁ♪enterをぼちっとな♪reproduction(リプロダクション)♪おいでませぇ♪CG(キャスターグレード)♪1/2ストライクフリーダムガンダム♪ですわぁ♪」

 

花陽たちの目の前に、電柱よりもちょーっと小さいくらいのストライクフリーダムが突然現れたんです!!!

 

はひ?!ストフリ?!

 

な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

魔女さんキャスターさんの宝具?で召喚された1/2ストライクフリーダム。
次回は花陽ちゃん&ファーマーが1/2ストライクフリーダムに挑む…かもしれません。

更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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Fate/rice night ~ 小泉 花陽の聖杯戦争 ~③

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

食欲の秋でファ○マのソーセージパンが美味いQooオレンジでございます。

さて、今回も前回に引き続き花陽ちゃんをメインに据えたfateネタをお送りいたします。
今回でソラ&魔女さんキャスター戦は一応の終わりに…なるかなぁ…。

それでは Fate/rice night ~ 小泉 花陽の聖杯戦争 ~③ 始まります。





















前回のラストでキャスターさんが呼び出した?モノ…それは電柱よりもちょーっと小さいくらいのストライクフリーダムガンダムでした!

 

はひ!ストフリですよ!ストフリ!!!

 

あの機動戦士ガンダムSEED DESTINYの後半で主人公のシン&デスティニーガンダムから主役の座を奪って猛威を振るいまくって、おまけに最終決戦の激戦の中でも嫁補正で被弾率ほぼ0%らしいストフリですよ!

 

本当はスーパーフリーダムガンダムって名前になるらしかったそうだけど、どっかのスーパー○リーとか言いやがるド腐れファッキン♪なキ○ガイヤ○チンレイパー集団が派手にやらかしたせいでスーパーフリーダムガンダム、略してスパフリって呼ばれるとなんかアレだから名前が急遽ストライクフリーダムガンダムに変更になったとかっていうあのストライクフリーダムガンダムですよ!!!

 

そう!キャスターさんがナニかポチポチして呼び出した?のは!みんな大好きストライクフリーダムガンダムだったんです!!!

 

いやぁー。驚きましたねー。

 

びっくりしましたねー。

 

1/2とか言ってたので実際の大きさの半分くらいしか無いんだろーけど、それでも電柱の半分くらいの大きさはあるからかなり大きいでねー。

 

「うぉ!なんだ?!このデカブツは!」

 

花陽が最高級魚沼産コシヒカリを触媒に呼び出したサーヴァントのファーマーは、そんなストライクフリーダムガンダム、略してストフリ♪を見上げて驚きの声を上げています。

 

デカブツって…ファーマーはストフリのこと知らないのかな?

 

ストフリって結構人気のガンダムだから、知ってる人は多いと思うんだけど…?

 

まぁ世の中にはガンダムに一切興味の無い人もいますからねー。

 

ストフリを知らない人がいても仕方ないことなんでしょーねー。

 

みんな各ガンダムシリーズを全話見て戦争の悲惨さや悲しさを知れば、世界から少しは争いが減るのに。

 

特に鉄血とかはもうアレですからねー。

 

悲惨ですからねー。

 

ガンダムに乗った人はみんなナニかを失って不幸になってましたからねー。

 

中でも悲惨なのはバエルに乗った人だと花陽は思うんですが、みなさんはどー思いますか?

 

あの人…バエルに乗った途端にアホになりましたから…。

 

おっと。

 

どっかのにっこにこにー♪な大銀河宇宙No.1の人みたいに話が脇道にそれまくっちゃいましたね♪

 

あぶない♪あぶない♪

 

「うっふふ♪さぁ♪ナルカミさぁん♪ワタクシが宝具的なナニかでぇ造ったぁこの1/2のストフリに乗り込んでぇ、ガンプラバトル世界大会ファイナリストの実力を思う存分にぃ見せつけてぇ差し上げぇなさぁいなぁ♪」

 

花陽がストフリについて脇道にそれまくったことを考えていると、目の前の1/2サイズらしいストフリを呼び出した?キャスターさんが、そらくんにストフリに乗り込んでやっちまえ!的なことを言い出しました!

 

アレ?

 

キャスターさん…乗り込んでとか言いませんでした?

 

乗り込んで…?!

 

「ふへ?!乗り込んでって!まさかこのストフリって動くんですか?!乗れるんですか?!」

 

「なんだって?!このデカブツ!動くのか?!」

 

「この場面でぇ動かなぃモノを出してぇどうするのぉですかぁ?当然動きますわぁ♪武装もぉぜ~んぶぅ、ちゃぁんとぉつかぇますぅわぁ♪うふふふふ♪お~るぅうぇぽぉんふりぃ~ですわぁ♪あ♪“嫁補正”もぉちゃぁーんとぉ再現してぇますわぁよぉ?ぶっちゃけこれ1機でぇ、某米国軍を殲滅させるぅこともぉできますぅわぁ♪まさにぃ最強ですわぁ♪」

 

……米国軍?

 

いやもうなんか米国軍とか素敵すぎる響きですね!

 

米の国の軍なんですよ!

 

米の国の!

 

いつか行きたい米の国!

 

きっと行きたい米の国!

 

そこはお米のパ~ラダイス♪

 

お米がすべてを支配しお米がすべてを決める♪

 

お米のによるお米のためのお米の王国!

 

それが米の国!

 

とかテンションあげ↑あげ↑で内心騒いでいみましたけど、花陽だってみなさんが突っ込まなくもわかってますよ?

 

米の国…米国がいわゆるアメリカってことくらい。

 

わかってますけど米国とか言われちゃったら花陽的には米の国のネタをぶっこむしかないじゃないですか!

 

だって花陽はラブライブ!の公式さんも認めるくらいにお米好きなんですよ!

 

スクフェスACなんか“白いお米が待ってます!”なんて言っちゃってるんですよ!

 

だから米国って言われたら米の国ってネタをやるしかないじゃないですか!

 

まぁそれはとりあえず田んぼのど真ん中に大切に放置しておいて…

 

「武装どころか噂の嫁補正まで再現されたストフリが相手とかfateネタ回でまさかの展開?!しかもそんな嫁補正込みのストフリに乗るが2018年11月の本編の段階だとまだほとんどバトルで活躍する描写が描かれてない本編主人公のそらくんとかやべーいですよ!今じゃなんかすっかりチンピラなのにアレで一応は世界大会で優勝してるんですよ!マジでどーしましょー!ってなワケでファーマー!何とかしてください!!!」

 

「くっ!嫁補正とかストフリとかはっきり言って全くわかんねぇが、とにかく絶体絶命ってヤツか……仕方ない…こうなったら奥の手を…俺の固有結界を使ってアイツ等の力を借りるしか…」

 

ふぇ?

 

今…ファーマーが固有結界って言ったような……?

 

固有結界ってアレですよね?

 

“身体は縄でできている!以下略!アンリミテッド!アラナワ!ワークス!!!”

 

とかって真姫ちゃんの生誕祭回で絵里ちゃんことますく・ど・えむーちがやっていたようなヤツ?

 

他にもあるんでしょうけど、花陽はFGOとかやってないからわかんないです!

 

まぁなんか不思議空間を作り出して無双できるヤツって認識でおけ?ですか?

 

教えてえろいひとー!

 

と、花陽がファーマーの呟いた“固有結界”って単語についてちょーっと考えていると、ストフリを呼び出した?キャスターさん&そらくんの本編主人公&ラスボスのコンビはナニやら言い合いを始めていました。

 

「おい待て、魔女。」

 

あ♪そこはちょーっと違いますね♪

 

花陽的に言えばそこはチョットマッテテェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!ですね♪

 

「なんだこれは。」

 

って、力説してもそらくんは絶対にやってくれないんですけどねー。

 

でもなんでそらくんはストフリ見上げながらちょっと待て(花陽的にはチョットマッテテェェェェェェェェェェ!!!!!)なんだこれは。なんて言ったんだろ?

 

そう思ったのは花陽だけじゃなかったみたいで、キャスターさんも花陽とおんなじことを思ったみたいです。

 

「はぃ?なんだこれわぁとぉ言わぁれぇましてぇもぉ…ご覧の通りぃのぉストライクフリーダムガンダムですわぁよぉ?大きさぁこそぉ実際の半分の大きさぁですぅがぁ、武装わぁ全てぇ再現してぇありますぅしぃ、例え相手がぁ神話のぉ世界のぉ英霊だとぉしてもぉ“嫁補正”がぁありますぅからぁ、そぉそぉ簡単にぃわぁヤられたりわぁしないとぉ思いますわぁ♪」

 

「いや。嫁補正に突っ込みたいとこだかソコはまぁ良いとして、コイツがストフリなのは見ればわかる。俺が言いたいのは…」

 

「言いたいのわぁ?」

 

「なんでストライクフリーダム“ガンダム”なんだよ!!!ガンダムはダメだろ!ガンダムは!!!」

 

「………はい?」

 

「テメェ!一応は本編にもラスボス枠で出てるんだから俺がガンダムタイプの機体を使わないのは知ってるだろ!基本的に俺が使うのはザクなの!ザク!もしくはジオン系の機体!百歩譲ってもジオン系以外の量産機!わかるか?つまりガンダムタイプ以外の機体ってことだ!俺はガンダムは使わねぇーんだよ!いいか!俺は意地でもガンダムには乗らないからな!」

 

「………ネタとノリと勢いに彩られたグダグダでガバガバの短編回でガンダムには乗らねぇとか力説されてもぉ困りますわぁ。もぉなんだかぁワケわかめですわぁねぇ。」

 

はひ。

 

花陽もワケわかめです。

 

ストフリがガンダムだから乗りたくたない?

 

あー…そー言えばそらくんってガンダムタイプにだけは意地でも乗らない人でしたねー。

 

まさかこんな場面でそのポリシー?に助けられるとは思ってませんでしたねー。

 

そらくん。

 

キャスターさんにガンダム以外をだせー!って騒いでます。

 

キャスターさんはなんかげんなりしてます。

 

2人ともガンダム以外をだせー!もう疲れたので無理ですわぁ。って言い合ってて、花陽のことはガン無視ですね。

 

このまま逃げちゃっても気づかないんじゃないのかな?

 

うーん………ところで…話はいきなり変わりますが、この目の前で呼び出されたのはいいけど出番が無くて何だかしょぼーんとしているように見えちゃう1/2ストフリって、花陽でも乗れるんでしょうか?

 

そらくんとキャスターさんが花陽のことをガン無視している間に、ちょっと試してみちゃいましょーか?

 

てなワケで、花陽はナニかに苦悩して固有結界を展開するすべきかしないべきかを迷っているファーマーや、言い合いを続けているそらくんとキャスターさんに見つからないように、こっそりと1/2ストフリの足下へと移動します。

 

そして足の辺りを色々と触ってナニかないかなー?って探していると、1つのボタンを見つけちゃいました♪

 

そのボタンを押すと、コックピットがガシャって開いて、電車のつり革みたいな足場の付いた1本のワイヤーロープが降りて来ました。

 

これに乗ってコックピットまで上がるみたいですね。

 

ではさっそく…

 

「はひ?!地味に高くて怖いですよ!これは!」

 

とか言ってるうちにコックピットに無事到着♪

 

よいしょっとコックピットのシートに座ってみると、そこには見慣れたガンプラバトルシミュレーターの筐体っぽいコンソールが並んでいました!

 

しかも操作方法もIFS方式みたいですね!

 

これなら花陽でも動かせるんじゃないかな?ってことで…

 

「システム起動!その他もろもろも起動!」

 

花陽はストフリを動かしてみることにしました!

 

起動方法までガンプラバトルシミュレーターとおんなしですね♪

 

おおっと♪起動が完了したみたいです!

 

えーっと、ビームライフル…ビームライフル…あ♪“武装領域(ウェポンストレージ)”まで再現されてますよ!

 

サブコンソールをポチポチして、ビームライフルを“武装領域(ウェポンストレージ)”から取り出して…

 

「とりあえずホールドアップですよ!そらくん!キャスターさん!」

 

花陽はストフリが花陽に乗っ取られて起動しているにもかかわらず、いまだに言い合いを続けているそらくんとキャスターさんにビームライフルの銃口を突き付けちゃいました♪

 

「は?」

「え?」

 

2人とも驚いてぽかーんとしちゃってます♪

 

ストフリが出てきて絶体絶命の大ピンチ!かと思いましたが、一気に形勢逆転ですね!

 

「2人とももちろん降参…してくれますよね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなであっさり降参したそらくん&キャスターさん。

 

こうして花陽の聖杯戦争の初戦は形勢逆転大勝利で幕を閉じました。

 

ビームライフルを突き付けての話し合い(脅迫)の結果、そらくん&キャスターさんコンビは花陽の聖杯戦争に協力(強制)してくれるそうです!

 

ストフリもこのまま借りていていいそうですよ!

 

いやぁ~♪嫁補正込みのストフリを借りれるとかもうこれって無敵じゃないですか?

 

どんなサーヴァントが来ても花陽1人で何とかなっちゃうかもしれませんね♪

 

アレ?

 

もしかして……ファーマーって必要なかった?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうやら花陽が勝ったようですね…青空も案外とだらしない。」

 

「そうみたいね。それで、私達はどうするの?」

 

「勿論仕掛けます。花陽が勝利に浮かれている今が絶好の機会です。頼みますよ?ライダー。」

 

「ふふ♪了解よ♪海未…じゃなくて、マスター♪エリーチカにまるっと全部、お♪ま♪か♪せ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回で花陽ちゃんの聖杯戦争は一区切りとなります。
花陽ちゃんの聖杯戦争は少し間を置いて再開いたします。
次回はまた別のネタを用いた短編を更新予定です。
今度のネタは最近友人に勧められて視聴したプリキュアが思いの外に面白かったので、プリキュアネタをしようかと。
メインは…絵里さんかなぁ…。
そんなわけでして次回は絵里さんメインのBiBiっとプリキュア(仮)の予定です。


更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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BiBiっとプ○キュア!①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近はち○この耐久値が下がってきているQooオレンジでございます。

本日のネタは…まぁサブタイからもお分かりの通り、アレでございます。
どうして急にこのネタかと言いますと…そこら辺は後程、今回の一人称キャラの花陽ちゃんに説明していただきます。


それでは BiBiっとプ○キュア!① 始まります。





















「淫靡に優雅に舞い踊れ!キュアプリマ!!!」

 

「奏でるは至極の旋律!キュアディーヴァ!!!」

 

「大銀河宇宙!ぬわぁんばーわーん!キュアギャラクシー!!!」

 

「「「3人揃って!BiBiっとプリキュア!!!」」」

 

はひ!

 

そんなワケでワケもわからず始まっちゃいました今回の短編シリーズ!

 

サブタイでは○付けて伏せ字にしてますけどぶっちゃけプリキュアネタですね!プリキュアネタ!

 

どうしてガンプラバトルとラブライブのクロスオーバーで唐突にプリキュアネタ?!と思ったそこのあなた!

 

あなたは実に正しい!

 

正しい!すなわちそれはジャスティス!です!

 

今回のプリキュアネタ回…どうやらちょっと前にこの毎回毎回プロット?ナニソレ?そんなの一回も作ったことありませんが?とばかりにノリと勢いと溢れるラブライブ愛と少しばかりのエロス(ガンプラ成分は?!ガンプラ成分はどこですか?!)で妄想垂れ流し話を書いているオレンジジュース野郎が、ほぼ毎週スクフェスACを一緒にプレイに行っている仲の良いお友達さん(現役のプリキュアおじさん!)の熱心な布教によりなんとなく見たプリキュアが思いの外に面白かったのでついついヤっちまった感じみたいです!

 

ではここでプリキュアおじさんに感染したオレンジジュース野郎から一言!

 

※マジカルかわいよ。マジカル。

※リコちゃんかわいよ。リコちゃん。

 

以上!プリキュアおじさんが感染してしまったオレンジジュース野郎でした!

 

あー。

 

CV.堀江○衣さんは凶悪でしたもねんねー。

 

まほプリの最終回は号泣必須らしいですし。

 

さてさて。

 

メタい話はそこら辺に適当に置いといて、今回のプリキュアネタ回はなんと前回のFate回に引き続きお米大好き!でお馴染みのこの私!小泉 花陽の一人称でお送りしちゃいます!

 

とりあえずここで花陽からも一言!

 

なんで今回も一人称は花陽なのに花陽はプリキュアに変身しない感じなんですか?!

 

“BiBiっとプリキュア!”ってことは“μ's”のチーム内ユニット“BiBi”がプリキュアになるんですよね?!

 

なんでBiBiメインなのに花陽の一人称?!

 

花陽もプリキュアに変身して“白米大好き♪キュアライス!”とか言いたいです!!!

 

もう!ホント!イミワカナイ!

 

はひ!真姫ちゃん的に締めくくってみましたがどーすか!お客さん!

 

あ♪どーですか!お客さん!ってわかります?

 

某かーなり昔のバラエティ番組でガダル○ナルさんが言ってたヤツなんですが、今の若い人たちにはわかりませんよねー。

 

逆にわかったあなた!わかってしまったあなた!

 

ふっふっふー♪さてはあなたも○○歳以上ですね!

 

そろそろ身体にガタが来ている感じですね!

 

湿布のお世話になり始めてる感じですね!

 

そんな身体にガタが来始めちゃって湿布のお世話になり始めちゃってるあなた!

 

健康には十分気をつけてくださいね!

 

おおっと!なんかだか序盤からいきなり大脱線しちゃいましたね!

 

一番↑の“えりまきにこ”のBiBiの3人の変身のセリフ以外、ぶっちゃけ花陽の1人語り無双イェーイ!ですもんね!

 

いやなんかもうこのまま花陽無双でもいいんじゃね?とか思っちゃいますが、まぁせっかくの花陽の一人称回なんでそろそろ真面目にお話を先に進めてあげましょう!

 

いやぁー♪花陽ったら優しすぎですね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事の始まりはある日、ムダに豪華な部室でダベっている時ににこちゃんが持ち込んだとある1通のメールでした。

 

それは…

 

「は?スクールファイター自主映画対抗戦?」

 

ガンプライブ事務局からのスクールファイター自主映画対抗戦への参加のお誘いメールでした。

 

さてさて。

 

ここからは何気に短編では初めてのμ'sフルキャストのグダグダをちょ~っとご飯ください♪

 

あ、ご飯ください♪じゃなくてご覧ください♪でした♪

 

間違ったこと、てへぺろして訂正してお詫びします♪

 

「そう!スクールファイター自主映画対抗戦よ!!!」

 

「にゃにそれ?イミワカナイ。」

 

「ちょっと凛!真似するの止めてっていつも言ってるでしょ!」

 

「真似なんかしてないわよ。にゃ。」

 

「凛ちゃ~ん♪真似するなら語尾に“にゃ”は付けないほ~がいいとことりは思うよ?」

 

「いやー!今日もパンがうまい!むにゃむにゃ…。」

 

「穂乃果?パンも食べてないのに奇妙な事を言い出したと思ったら、寝言…ですよね?」

 

「はひ!寝言ですね!花陽的には寝言でもご飯がうまい!の方がいいも思います!」

 

「えりーちか的には縄がキツい♪がいいわ♪」

 

「パンからご飯になるんはわかるような気もするけど、なんでそこで急に縄の話になるんかなぁ…?」

 

「それは絵里が手の付けられない程に変態でドMだからでしょう。」

 

「いや、それはわかっとるよ?わかっとるけどなんかこー…釈然とせぇへんやん。」

 

てな感じで、グダグダ指数がましましぃ♪になってきたその時。

 

「う"ぉぉぉぉぉい!!!てめぇらぁぁぁぁぁぁぁ!!!にこにー様がせっかく話題を提供してやったってのになんでものすごく脱線しまくってんのよ!!!パンもご飯も縄もドMも今はどーでもいいってのよ!!!今はこの“スクールファイター自主映画対抗戦”よ!!!」

 

とうとうグダグダに耐えきれなくなったにこちゃんがキレて強引にお話を本筋に引き戻してくれました。

 

「荒ぶんなよにこちゃん。で?何なんだよ?そのスクールファイター自主映画対抗戦ってのは?」

 

「んな?!そら!アンタ!そんなことも知らないの?!」

 

「んなもん知らねぇよ。ってかこのメンツでそのスクールファイター自主映画対抗戦?とかってヤツを知ってるヤツ居んのか?」

 

「私は知りませんよ?」

 

「私も知らないわ。」

 

「海未ちゃんと真姫ちゃんとおんなじで凛も知らないにゃ。」

 

「えりーちかはソラが乳首舐めされながら手コキされるのが好きなのは知ってるわよ?」

 

「ちゅん♪それならことりも知ってますぅ♪」

 

「それならうちも知っとるよ?」

 

「おい待てお前ら。なんでいきなり人の性癖暴露し始めてんだ?!R-18タグ付いてねぇーんだから自重しろ!!!」

 

「ちなみにえりーちかは荒縄でキツく縛られて色々とエロエロとされちゃうのが好きよ!」

 

「自重しろって言ったろ!このドM!!!」

 

「あぁん♪どうせ突っ込むなら物理的に突っ込んで♪」

 

「突っ込んだら喜ぶだけだろ!!!」

 

「そらっち。ドMのえりちはほうっとき。」

 

「むにゃ…むにゃ……それで?性癖暴露とか置いといて、結局そのスクールファイター自主映画対抗戦ってなんなの?ってホノカは思うな♪…むにゃ…むにゃ…なまくりーむをおっぱいにぬってぺろぺろしちゃらめぇだよぉ……。」

 

なまくりーむを…って穂乃果先輩は何の夢見てるでしょうね?

 

「って!そうじゃなくて!そろそろ話を先に進めないとやべーいのでここは花陽がスクールファイター自主映画対抗戦について説明しちゃいます!」

 

はひ!

 

そんなワケでスクールファイター自主映画対抗戦なんですが、ぶっちゃけ読んで字の如くスクールファイターが自主映画を作製して対抗戦しちゃうイベントなんですよ!

 

いや、マジでガンプラバトルはどこに行ったんでしょうね!

 

「そんなワケでアンタたち!私たちチーム“μ's”も自主映画を作ってこのスクールファイター自主映画対抗戦に参加するわよぉぉぉん♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

あれ?今回はここで終わり?

 

なんかガンプラ成分は当然無かったですけどプリキュア成分すら無くないですか?

 

次回から本気だす?

 

出すなら今回からにしてください!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は絵里さんメイン回と言いましたが⁉️アレは嘘だ!と、いう事で中途半端に終わったプリキュアネタ回。
次回はもう少し進めばいいなぁ…と愚考いたします。


更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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BiBiっとプ○キュア!②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

諸事情により怒りの短編シリーズは1週間ぶりなQooオレンジでございます。
年末に向けて中々時間が取れずに…。

今回もいつも通りにグダグダとお送りいたします。

それでは BiBiっとプ○キュア!② 始まります。





















はひ!毎度お馴染み愛とお米とガンプラの使者!小泉 花陽です!

 

ってなわけでいきなり前回までのガンプライブ!怒りの短編シリーズ!

 

気だるい午後の穏やかなひととき!

 

それを引き裂いたのはガンプライブの運営さんから届いた1通のメールでした!

 

メールの内容は花陽たち音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”にスクールファイター自主映画対抗戦に出てほしいってことでした!

 

そんなスクールファイター自主映画対抗戦ににこちゃんの鶴の一声で参加することになった花陽たちチーム“μ's”!

 

前回のお話はそこまででした!

 

もうね!ガンプラ成分どころかサブタイのプリキュア成分すらもこれっぽっちないお話でしたね!

 

サブタイ詐欺?

 

ふふん♪サブタイ詐欺じゃないし!計算通りだし!

 

さて♪さて♪

 

そんな今回は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンプライブの運営さんからの要請でスクールファイター自主映画対抗戦に参加することになった花陽たちチーム“μ's”。

 

まずはどんな内容の映画にするのかを話し合うことにしました!

 

まず1番始めに騒ぎだしたのは…

 

「はい!穂乃果は仮面ライダーほのか!がいいとおもいまーす!あのね!穂乃果とホノカが2人で1人の仮面ライダーをやるの!なんかW的なやつ!いくよ!ホノカ!おっけー!穂乃果!って変身するの!怪人はそら君やってね!」

 

音ノ木坂が世界に誇るアホの天元突破!

 

アホ!オブ!アホ!

 

穂乃果と書いてアホと読むでお馴染みのアホちゃん…じゃなくて、穂乃果ちゃんでした。

 

穂乃果ちゃんは女の子なのに仮面ライダーとかヤりたい!って騒いでいますね。

 

しかも2人で1人のW的なヤツとか。

 

ってか本編でまだハッキリとホノカちゃんの方は出てきてないのにネタ枠の怒りの短編シリーズで2人で1人とか言ったらアカンと花陽は思うのは気のせいかな?

 

そんなちょっとアカン感じのもう1人の穂乃果ちゃんことホノカちゃんについての詳しいあれこれは、ぜひ本編で色々と説明?があるまで待っててくださいね!

 

ぶっちゃけホノカちゃん!

 

前半ラストのキーパーソンですよ!

 

賢くて凶悪な方?の本領発揮で大暴れで主に海未ちゃんが大変なことになっちゃいますよ!

 

ここでちょっとだけ前半ラストのやべーい感じになるセリフを先出し大公開ですよ!

 

あなただけに!そう!この怒りの短編シリーズをご覧になってるあなただけに!

 

特別に中出し!じゃなくて、先出し大公開です!

 

ではでは~♪

 

 

『海未ちゃんが殺したんだよ?』

 

 

はい!すとーっぷ!ここまで!これ以上はどれくらい時間がかかるかぶっちゃけわかんないですけど、ガンプライブ!本編!第○話「最低です(仮)」をちぇぎらー!

 

って?!えっ?う、海未ちゃん誰か殺すんですか?!

 

※殺しません。

 

「にゃにゃ!ここは凛が主役のポケット・モンスター・オンラインがいいにゃ!デスゲーム化したポケモンのオンラインゲームで初期ポケモンがコイキングだった最悪の状況から成り上がる凛のソードでアートでオンライン的なストーリーだにゃ!最後はメガシンカしたメガギャラドスで凛が大暴れするにゃ!」

 

先出し中出し先走りでアホの権化の穂乃果ちゃんのお次は元気全快ニャンバルガーの我らがまじえんじぇーの凛ちゃん♪

 

凛ちゃんが主張した自主映画のストーリー…それは意外や意外♪

 

ポケモンネタでした!

 

デスゲーム化したポケモンのオンラインゲーム…しかも名前がポケットモンスター・オンライン……これって凛ちゃんも言ってるけど完全に元ネタはアレだよね?

 

SAO…ソードでアートなオンラインなヤツ。

 

つまりは一時期オンラインゲームに真っ黒い装備で身を固めた“キ○ト”って名前のプレイヤーが溢れたこともある某人気アニメのソードでアートなオンライン的な作品ですねー。

 

それのポケモン版?

 

って、初期にもらえるポケモンがコイキングとかソレってもう完全に詰みだよね?

 

デスゲームじゃなかったら、トライ&エラー的に何回でもやり直して少しずつ経験値を貯めて、進化させてギャラドスに…ってこともできるけど…。

 

うん。

 

花陽的には凛ちゃんのポケットモンスター・オンラインはちょーっと見てみたい気もします!

 

そんなわけでオレンジジュース野郎さん!

 

そのうち短編シリーズでもいいのでやってくださいね!

 

「ヤるならドクターMよ。超凄腕外科医の西木野 真姫が困難な手術を次々と成功させて患者さんたちを助けまくる物語よ。しかも元ネタのXの方とは違って私は無報酬よ!無報酬!最終的にはマイクロ化とかして体内に入って病気や怪我の現況のソラ菌的なヤツと戦う働く○胞的なヤツになっちゃうんだけどね♪」

 

凛ちゃんの次は真姫ちゃんですねー。

 

真姫ちゃんはド○ターXネタですね。

花陽(とこれを書いてるオレンジジュース野郎)はド○ターXはちゃんと観てないから、なんとも言えませんね

 

花陽!あの時間は基本的にヒミツのケ○ミンショーを観てますから!

 

で?最終的にマイクロ化とかして体内でソラ菌的なヤツと戦う働く細○的なヤツになっちゃうって、もうド○ターX関係ないんじゃないかな?

 

と、言いますか、ドクターMってなんかマゾいドクターっぽい名前ですね!

 

実はド○ターXネタの皮を被ったマゾいドクターの真姫ちゃんが患者さんに弱味を握られて夜な夜な調教されちゃってらめぇ~♪な内容だったり♪

 

それならどちらかと言えば主演は真姫ちゃんのよりもドMの絵里ちゃんが適任だと花陽は思います!とか言ったら絶対に真姫ちゃんに怪しいクスリの実験台にされちゃう危険があるんで口が裂けても言いませんけどねー。

 

怪しいクスリの実験台とかあぁこわい♪こわい♪

 

ぽまーど♪ぽまーど♪

 

あっ♪皆さんはどうして↑で花陽が“ぽまーど♪ぽまーど♪”って言ったからわかりますか?

 

ほら♪“口が裂けても言えませんけどねー”ってセリフがあるじゃないですか?

 

口が裂けても…口が裂ける…口裂…口裂女……そう!昭和時代に猛威をふるった口裂女!

 

そんな口裂女を退治(?)する魔法の言葉がキュアップ♪ラパパ♪じゃなくて、ぽまーど♪ぽまーど♪なんですよ!

 

鼈甲(べっこう)飴での攻撃も“こうかはばつぐんだ!”になるらしいので、もしも皆さんが草むらで野生の口裂女に遭遇したら試してみてくださいね♪

 

「はひ!やっぱり花陽は青春精米ラブストーリーのラブ米がいいと思います!お米に恋した女の子がお米に恋する男の子と出逢ってお米を通じてお米的にアレとかソレしちゃう今期!全米(ぜんこめ)が泣いた!感動のお米ストーリーなんです!ラブ米にしましょう!ラブ米に!」

 

そして真姫ちゃんに続くのはチーム“μ's”の農林水産大臣!

 

お米のことなら何でもお任せ♪のこの私!

 

小泉 花陽ですよ!

 

花陽が推したいのは何と言ってもやっぱりお米!

 

お米のためのお米によるお米のお話!

 

ラブ米!

 

まぁ確実に却下されるんで詳しい内容は割愛しちゃいますね♪

 

もしラブ米の内容が知りたい!と思っちゃったそこのあなた!

 

花陽への愛が溢れる想いを10000文字位にまとめてお手紙ください♪

 

10000文字ぜ~んぶ米って書いても花陽的にはおっけーですよ!

 

ただしそれをヤっちゃったら人としてもうなんか終わりのような気もしますけどね!

 

「おおっと♪みんななかなかに面白そうな脚本やね♪ならうちも負けていられないやん♪うちはやっぱり海辺の街を舞台にした2人の小学生の恋模様を描いたノンフィクションストーリーな“Early Days ~もしもから、きっと~” がええなぁ…って思うんよ♪ラストシーンは号泣必須やねん♪」

 

さぁーで!どんどん!バリバリと行きましょう!

 

お次はそのでっかいおっぱいには夢と希望と溢れるエロス的なナニかが詰まってると花陽はそう思うバスト脅威の90cm!

 

のんたんこと希ちゃんですよ!

 

って!おい待て!のんたん!

 

それはもうヤりましたよね?!

 

のんたん生誕祭でヤりましたよね?!

 

生誕祭でも1番の長編なんですよ!

 

それなのにここでまたヤるんですか?!

 

花陽なんて“μ's”で唯一生誕祭のお話が無いのに希ちゃんだけまた生誕祭のお話をリメイク的なことしたヤるんですか?!

 

ふざけんなー!

 

リメイク的なことヤるんならまずは先に花陽の生誕祭のお話を作ってからにしやがれ!てやんでえー!

 

はい!却下!

 

次です!次!

 

「私は戦国時代を舞台にした私原案の“海と空の狭間で…”を、推したいと思います。内容は天才美少女剣士の私が敵国のチンピラ剣士と恋に落ち何だかんだで日の本を統一して幸せに暮らすと言う大河ドラマです。見所は派手なアクションシーン!爆薬とか大量に使って盛大にドッカーン!とやりましょう!」

 

生誕祭のお話をリメイクとか花陽だけ生誕祭のお話が無い状態なのにまるで花陽にケンカを売ってくる内容のストーリーが言いとか言いやがった希ちゃんのお次は当初はメインヒロインですハズだった園田さんちの海未ちゃんです!

 

海未ちゃんが提案したお話は時代劇的な内容ですね。

 

でも戦国時代のお話って時代劇って言ってもいいんでしょーか?

 

まぁ色々と突っ込みたいところですが時間の問題もあるので残念ながら今回は花陽からの突っ込みはありません!

 

もちろん次のことりちゃんにも時間の問題で突っ込みは無しの方向で行きますよ!

 

「は~い♪ことりは大魔王ことりが世界を面白おかしくちゅん♪ちゅん♪しちゃう“ゾーマの休日”がいいなぁ♪って思います♪」

 

突っ込み無しの方向でって言ったけど………ゾーマの休日って……いや、確かにゾーマ様は大魔王だけど、それってたぶんローマの休日なんじゃ…?

 

………ことりちゃん相手に深く考えたら負けですね!

 

はい!華麗にスルー!

 

「あらな…」

 

「「「「「「「「「それはダメ!」」」」」」」」」

 

「チカ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ってなわけでラチがあかないのでそれぞれヤりたいネタを紙に書いてくじ引きで内容を決めることにしました!

 

「「「「「「「「「BiBiっとプ○キュア?」」」」」」」」」

 

厳正なる抽選と結果、引かれた紙に書いていたのは↑でみんなが言ってますが、“BiBiっとプ○キュア”とどこかで見た覚えがある丸文字でかかれた1枚の投票用紙でした!

 

この丸文字って……

 

「BiBiっと、ことは主演はこのにこにー様と絵里と真姫の私たちBiBiね!」

 

何故かドヤ顔で勝ち誇ってるにこちゃんの丸文字だよね?

 

にこちゃん…プ○キュアとかやってみたかったんだ…。

 

このメンバーの中では1番最初に処女卒業してオトナになったのに、まだプ○キュアは卒業してなかったんだ…。

 

そんなことを花陽が考えていると…

 

「ねぇにこ?プ○キュアってなぁーに?」

 

絵里ちゃんが信じられないことを言いやがりました!

 

今!プ○キュアってなぁーに?って言いました?!

 

プ○キュアを知らない?!

 

マジで?!

 

「はぁ?!ちょっ?!絵里?!アンタ!本気でソレ言ってんの?!プ○キュアよ!プ○キュア!日本に住む女の子なら小学生の頃に誰でも見るあのプ○キュアよ?!どんなことでも物理的にぶん殴って解決するスーパーヒロインよ!何でこのポンコツはそんなことも知らないのよ!ポンコツだから?!ポンコツだから知らないの?!」

 

これには流石にドヤ顔でBiBi主演でプ○キュアをネタにした自主映画を作ろうと秘かに企んでいたにこちゃんもビックリ♪

 

慌てて絵里ちゃんに詰め寄りました。

 

「待って!そんな当たり前のこと何で知らないの?!みたいに言われても困るわ!ほら!私って小学生の頃はロシアに住んでたから…。」

 

詰め寄られた絵里ちゃんも慌てて弁明してます。

 

あぁ。

 

そう言えば絵里ちゃんってロシアに住んでたんでしたねー。

 

まとも?なロシア語を“はらしょー♪”しか言わないからすっかりその設定(えっ?メタい?そんなこと知りませーん♪)すっかり忘れてました。

 

「ロシア?あぁ…そーいやアンタってそうだったわね…まったく…仕方ないわね…それなら今からにこにー様が特別に無知などえむーちかにプ○キュアについて説明…ってか実際に円盤観ながら解説付きでたーっぷりと堪能させてあげるわ!真姫!アンタのとこのシアタールーム借りるわよ!」

 

はひ!そんなわけでこのあと絵里ちゃんはにこちゃんに拉致られて真姫ちゃんのお家のシアタールームで監禁させて歩くプ○キュアWiki○ediaになるまで延々とプ○キュアを見せられたそうです!

 

そしてすっかりプ○キュア愛に目覚めて毎週日曜日の朝8時30分には全裸待機でリアルタイム視聴するようになったらしいです!

 

めでたし♪めでたし♪

 

 

つづく?

 

 

って!おい待て!

 

今回もガンプラ成分皆無なうえにサブタイのプ○キュア成分も皆無じゃないですか?!

 

またですか?!

 

またなんですか?!

 

ぶっちゃけここまで来たら次回もプ○キュア成分皆無なお話になるパターンですよね?!

 

絶対にそうですよね!

 

そうに決まってます!

 

ぐぬぬぬ!

 

おぼえてーろ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ♪今回のお話のあちこちに散りばめられたプリキュアネタわかりました?

 

さて♪ここで問題です!

 

今回のお話に散りばめられたプリキュアネタ!

 

ソレは一体何のプ○キュアのネタだったでしょーか!

 

正解がわかった人は住所!氏名!電話番号!番組の感想と一緒に感想欄へお手紙くださいね!

 

えっ?プ○キュアネタやるならそこはれっつらごー?

 

あー。

 

オレンジジュース野郎…まだアラモード見てないんですよねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

いい加減にサブタイのプ○キュア成分位は付与したいなぁ…とか思っておりますが、作中に10人同時に出ると中々進まず…。
次回こそは!



更新は早ければ来週の金曜日のお昼頃を予定しております。
また、本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃となります。
お時間よろしければ合わせてご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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ガンプライブ! ~School Gunpla Project~
プロローグ「ある日の独白」


「あーったく…今日もクソつまんねぇーなぁ…。」

 

4月。

 

街が桜色に溢れる始まりの季節。

 

新入生達の入学式から数日たったある日の放課後の屋上で、俺は桜の花びらたちが舞い踊る青い空を何となく眺める。

 

自分の名前と同じ青い空をただぼーっと見上げながら、俺…“鳴神 青空(なるかみ そら)”は、ぼやきのような呟きと共に、右手に持つ缶の中に僅かに残っていたコーヒーを飲み干す。

 

口内にコーヒー特有の苦味と酸味を感じながら、俺は不意にかつて胸を焦がしたあの熱い戦いの日々を思い出し、今の己の日常と照らし合わせるように現状の自分へと思いを巡らす。

 

怠惰で刺激のない毎日。

 

何の面白味も無い、何も変わらない、ありきたりなつまらないだけの日常の連続。

 

わかってるさ…。

 

今の俺じゃ何をやってもつまらないだけだって事は………。

 

まるで年下のような外見をした可愛い先輩が対価として差し出したそのか細い身体を、欲望の赴くままに貪って汚してみても、心が満たされるのは快楽に身を任せる一時だけ。

 

その後に残されるのはさっき飲み干したコーヒーと同じ苦味を伴う嫌な感情。

 

わかってる…。

 

何をやれば、このつまらない日常を終わらせる事が出来るのかは…。

 

そう…。

 

わかってる…。

 

あの日からずっと、この胸の奥底で燻ってる感情の正体も。

 

わかってる…。

 

どうすれば再び燃えるような熱い情熱を蘇らせる事が出来るのかも…。

 

「はぁ…さっさと帰ってガンプラでも造るか…。」

 

今でもガンプラを造る事は大好きだ。

 

ガンプラを造ってる時はあの頃のように心の底から楽しんでる俺が確かにそこには居る。

 

でも…それでも…俺は“その先”に踏み出せないでいる。

 

何の為にガンプラを造るのか。

 

ただ飾るだけ?

 

違う。

 

戦う為に。

 

もう一度あの凄い人達と共に、夢と希望に華々しく彩られた世界の舞台で競い合うために。

 

そしてまた…“一番”になる為に。

 

俺はガンプラバトルが大好きだ。

俺はガンプラバトルが怖い。

 

あの日、ガンダム的に言えば“世界の悪意”ってヤツに晒されたあの日。

 

公式戦に出る事を止めてから、いや…逃げてから…か。

 

そう。

 

逃げてから……俺の心の中ではずっと、この相反する二つの感情が、行き場もなく胸の奥底でずっと燻り続け

ている。

 

「それともまたにこちゃん相手に軽くバトってから帰るかな?バトルのあとはもれなく“ご褒美”も待ってるし。」

 

燻ってる日常。

いつもの日常。

変わらない日常。

逃げ出した日常。

戻りたい日常。

戻れない日常。

 

 

「バトロイでもいいけどこの時間だと微妙そうだし…。どちらにしろこの辺の野良バトルじゃにこちゃんが一番強いからなぁ。うっし!やっぱり今日も軽くにこちゃんに遊んで貰うかな?」

 

俺は自分の中の感情を誤魔化す為に、ここ数年で慣れてしまった苦笑いと共にそんな呟きを一つこぼすと、先程飲み干したコーヒーの空缶をゴミ箱目掛けて放り投げながら、講堂裏のガンプラバトル部の部室へと歩き出す。

 

そこに居るであろう夢を追い続ける孤独な先輩との楽しい一時に思いを馳せながら…。

 

「今日は何使うかなぁ。やっぱここは定番のザクかなぁ?ガンダムタイプは意地でも使いたくねぇーし。」

 

 

この時の俺はまだ知らない。

 

1週間後に知らされる学校の廃校を機に、愛すべき9人の女神達と共に、再びガンプラバトルの表舞台…高校生ガンプラバトル選手権大会“ガンプライブ”へと出場する事を。

 

熱く激しく駆け抜けたあの頃を超える、騒がしくも楽しい毎日が始まる事を。

 

一生忘れる事が出来ない最高の1年が始まる事を。

 

 

そう。

 

まだ俺は知らない。

 

 

 

 

 

これはかつて最年少でガンプラバトル界の頂点に立った一人のガンプラファイターと9人の女神達の物語。

 

 

 

 

 

ガンプライブ! ~School Gunpla Project~

 

 

俺と彼女達の最高の1年が、今…始まる。

 

さぁ!ガンプラバトルを始めよう!

 

 

 

 



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第1話「ガンプラバトルを始めよう!」

私、高坂穂乃果!

国立音ノ木坂学院に通う高校2年生!

そんな私は昨日、妹の雪穂に誘われて生まれて初めてガンプラバトルをしちゃいました!

え?穂乃果のガンプラ?雪穂に習いながらまだ造ってる真っ最中だよ!昨日はね、雪穂のガンプラ貸してもらったの!

そーしたらホントスゴいんだよ!ガンプラバトルって!

ビームがずきゅーんって、マシンガンとかだだだだだって、ミサイルなんてちゅどーんって!それが敵に当たるともっとスゴいの!どかーんぼかーんって爆発するんだよ!

たまにテレビとかで観たことはあったけど、あんなにスゴいなんて穂乃果はぜんぜん知らなかった!

だから……

 

「ことりちゃん!海未ちゃん!穂乃果と一緒にガンプラバトルやろう!」

 

「穂乃果ちゃん?」

「穂乃果?……ガンプラ、バトル。ですか?」

 

「うん!ガンプラバトル!ことりちゃんと海未ちゃんと穂乃果の3人で一緒にやろうよ!スゴいんだよ!」

 

穂乃果は大好きな幼馴染みのことりちゃんと海未ちゃんを誘うことにしました!

ことりちゃんと海未ちゃんは穂乃果ととっても仲良しの大親友!

小さい時からいつも3人一緒なんだよ!

だから楽しいことはみんなで一緒にやらないと!

 

「穂乃果…貴女はまたいきなり訳のわからないことを…。」

 

「海未ちゃん…。うーん。でも穂乃果ちゃんらしいって言えば穂乃果ちゃんらしいよね。雪穂ちゃんがガンプラバトルやってるのは知ってたけど、穂乃果ちゃんもガンプラバトル始めたんだね。」

 

「ああ、そう言えば雪穂が何やらプラモデルを造ってるのを見たことがありましたが、あれがそうなんですね?所でことり。私は詳しくはわかりませんが、ガンプラバトルとはよくテレビで放送しているロボットのゲームの事ですよね?」

 

「うん。ガンダムってアニメに出てくるモビルスーツって言うロボットのプラモデルを造って、専用の機械でスキャンしてシミュレーターで戦うゲームの事だよ。」

 

「そう!それ!ガンプラバトル!学校終わったら一緒にやりにいこうよ!海未ちゃん!大丈夫だよ!レンタルのガンプラもあるらしいし、初めてガンプラバトルを始める人達にはなんと10ゲームも無料なんだよ!お得だよね!」

 

「はぁ…。まあこうなったら穂乃果は止まらないでしょうから仕方ありませんね。私は今日は弓道部も家の用事もありませんので穂乃果に付き合うのは構いませんが、ことりはどうしますか?」

 

「うん。ことりも大丈夫だよ。ことりは自分のガンプラ持ってるけど海未ちゃんはガンプラ持ってないよね?今日はとりあえずレンタルガンプラ使ってバトルしてみようよ。」

 

「ん?と言う事はことりはガンプラバトルをやった事があるのですか?」

「えー!ことりちゃんなんで今まで穂乃果のこと誘ってくれなかったの!」

 

「ママとパパが昔からガンプラバトル好きだったから、お休みの日とかみんなで一緒にバトルしてるんだよ。穂乃果ちゃんも海未ちゃんもガンプラバトルとか興味ないかなーって思ってたから誘わなかったの…二人ともごめんね。」

 

「謝らないでください、ことり。それにしても理事長が…。意外ですね。」

「そっかー!ぜんぜんオッケーだよ、ことりちゃん!今日からは穂乃果とも一緒にバトルしてくれるんだよね!あ、海未ちゃんはレンタルガンプラ使うからそのままアミューズメントセンターに行けるけど、ことりちゃんは1回ガンプラ取りにお家に帰んなきゃいけないね!」

 

「穂乃果ちゃん…海未ちゃん…ありがとう!もちろんことりも穂乃果ちゃんと海未ちゃんと一緒にガンプラバトル出来るなんてとっても楽しみだよ。学校が終わったらすぐにことりのウイング取ってくるから、二人は先に行っててね。」

 

「わかりましたことり。急がないで構いませんのでくれぐれも気を付けて来てくださいね。所で穂乃果は自分のガンプラはどうするのですか?先程の話だと穂乃果のガンプラはまだ作成中だと言っていましたが。今日は私と同じでレンタルガンプラを使うのですか?」

 

「んふふ~。よくぞ聞いてくれました!じゃじゃーん!穂乃果は今日も雪穂にガンプラ借りてきちゃいました!」

 

「穂乃果…学校にガンプラ持って来ていたんですね……。」

「穂乃果ちゃんらしいねー。」

 

「えへへー。それじゃことりちゃん、海未ちゃん!みんなで一緒にガンプラバトル!楽しもうね!」

 

 

 

 



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第2話「クラスメイトと初めてのバトル」そのいち

学校の授業も終わり放課後となり、自宅にガンプラを取りに帰ったことりを見送った私と穂乃果は、早速二人で学校の近くのアミューズメントセンターにやって来ました。

 

「ここのアミューズメントセンターに来るのも随分と久し振りですね…。」

「中学の頃はよく3人で遊びに来てたよねー。」

「ええ。受験勉強と高校生活でしばらくは来れませんでしたからね。」

 

本当にあの頃は大変でした……。

ことりと二人で穂乃果に必死に受験勉強をさせてようやく3人で音ノ木坂に入学出来た時のあの感動は今でも忘れられません。

 

「海未ちゃん!ことりちゃんが来るまでまだ時間かかりそうだから、穂乃果先にバトルしてくるねー!」

 

「って、ちょっと穂乃果!」

 

行ってしまいました……。

まったく。穂乃果は相変わらずなんですから。

仕方ありません。私もことりが来るまで少し時間を潰すとしますか。

 

そう思いながら店内を見渡すと、視界の隅にUFOキャッチャーがありました。

中には色々な動物?のような可愛らい縫いぐるみがあります。

 

「あの水色の子。なんだか可愛いですね…。」

 

「あれ?園田さん?」

 

そんな時、背後から私に話し掛けて来たのは

 

「鳴神君?」

 

同じクラスで今年の春から隣の席になった鳴神君でした。

 

「園田さん一人?珍しいね。園田さんが一人でアミュセンに来てるなんて。」

「いえ、今日は穂乃果に誘われて。確かに私一人では遊びに来ませんが、中学の頃はよく穂乃果とことりと一緒に来ていたんですよ?」

「ああ、高坂さんと一緒か。ふーん。でもなんか以外かも。園田さんって真面目でアミュセンに遊びに来るってイメージなかったからね。」

「そうですか?」

「そうだよ。っと、園田さん。そういやぁソレ欲しいの?」

「えっ?」

 

鳴神君は先程まで覗いていたUFOキャッチャーを見ながら私に問いかけてくれました。

 

「ああ。見た事がない縫いぐるみなんですが、可愛いなって思って。ですが私では取れそうにありませんので諦めます。」

「ふーん。園田さんらしいや。やっぱポケモンとかしらねーか。で、どれ欲しかったの?」

「ポケモン…ですか?あ!えーっと、あの茶色の子と黄色の子の下にある水色の子が可愛いな、って思ってたんですが……。」

「ん、シャワーズね。りょーかい。まかせてってばよ。」

「鳴神君?」

 

そう言うと鳴神君はポケットから100円玉を数枚取りだしUFOキャッチャーを初めてしまいました。

 

「先ずは邪魔なリーフィアとイーブイからか…。」

 

鳴神君。もしかして私にあの水色の子を取ってくれるのでしょうか?

 

「海未ちゃん、お待たせ。」

「ことり?早かったのですね。」

「うん。お待たせしちゃ悪いから頑張って急いで来たの。あれ?鳴神君?」

 

「ヨッス、南さん。突然だけどこれあげるよ。」

「うわぁ!リーフィアちゃんだ!いいの?貰っちゃって?」

「オッケーオッケー、貰っちゃって。」

 

鳴神君はことりと挨拶を交わしながら、いつの間にかUFOキャッチャーから取りだした黄色の縫いぐるみをことりに放り投げてました。

 

「ありがとう!大事にするね!」

「あー!ことりちゃんだけズルい!鳴神君!穂乃果にもなんかちょーだい!」

 

そこにガンプラバトルが終わったらしい穂乃果がやって来ました。

穂乃果は開口一番にことりが鳴神君から貰った縫いぐるみを見て催促しています……。

まったく。

 

「穂乃果!よしなさい!鳴神君に迷惑ですよ!」

「えー!だってー!」

「あーはいはい。ちょっと待ってて。高坂さん。」

「ごめんね、鳴神君。穂乃果ちゃんが…。」

「ごめんなさい、鳴神君。穂乃果が…。」

「いや、なんで二人があやまんの?っと、取れた。ほい、高坂さん。」

「うわぁー!イーブイだ!やったぁ!ありがとう鳴神君!」

 

そんなやり取りの間に鳴神君は二つ目の縫いぐるみを取ってしまっていました。

 

「凄い上手だね、鳴神君。ここのUFOキャッチャーって難しいのに。」

「ホントだよ!」

「そーかな?まぁ慣れだよ慣れだ。っと、よし!シャワーズGETだぜ。」

 

そうして鳴神君は私が見ていた水色の子をあっという間に取ってしまいました。

本当に凄いです。

 

「はい、園田さん。これでしょ?欲しかったのって。コイツの名前はシャワーズ。良かったら貰ってやってよ?」

「鳴神君…。いいのですか、本当に?」

 

鳴神君はUFOキャッチャーから取りだした水色の子…シャワーズを私に手渡してくれました。

正直。かなり嬉しいです。

 

「いーのいーの。暇潰しだよ、暇潰し。俺って基本暇人だし。そいつも俺なんかと居るより園田さんみたいな可愛い子に貰われたほうが嬉しいってよ。」

「な、なるかみ君!可愛いって……あぅぅ」

「うわー。鳴神君が海未ちゃんを物で釣ってナンパしてるー!海未ちゃん真っ赤だー!」

「してねーよ!なんでそーなんだよ!高坂さんと南さんにもやっただろ!」

「もう!からかわないの穂乃果ちゃん!ごめんね、鳴神君。ほら海未ちゃんも!」

「あ!はい!鳴神君。ありがとうございます!この子、大切にしますね!それと!穂乃果、後で覚えて置きなさいね!」

「ったく…。まぁなんだ、どーいたしまして。所で高坂さんと南さんとの持ってるソレってガンプラだよね?もしかして3人でガンプラバトルしに来たの?」

 

「せーだよ!ガンプラバトル!穂乃果さっきのバトル負けちゃったぁ。でも次はことりちゃんも海未ちゃんも一緒だから負けないよ!」

「あー。負けたのね、高坂さん。次のバトルって事は3人でバトルロイヤルにエントリーするの?」

「うん!3人でバトルロイヤルに出撃だよ!」

「穂乃果ちゃん!海未ちゃんは今日が初めてのガンプラバトルだからいきなりバトルロイヤルはちょっと……。」

「なんですか?バトルロイヤルって?」

「あー。園田さんは今日が初かー。確かにバトルロイヤルはキツいだろ。大人しくストーリーモードかプラクティクモードの方が無難でしょ?」

 

バトルロイヤル?ストーリーモード?プラクティクモード?

なんですか、それは?

先程から私のわからない単語が穂乃果達の間で飛び交っています。

なんだかとてつもなく不安です。

 

「じゃあ鳴神君も一緒にバトルロイヤルに出撃しようよ!」

「オイ待て。なんでそーなる!高坂さんは人の話を聞いてたのか!」

「大丈夫!大丈夫!ねっ!海未ちゃん!鳴神君が守ってくれるってー!」

「穂乃果ちゃん…ちょっと強引かも?」

 

鳴神君が守ってくれる……。

 

「あ、あの!鳴神君!」

「うぇ?」

「鳴神君さえ良かったら…お願い出来ませんか?私一人では不安で…。」

 

私はいったい何を言ってるのでしょうか?

鳴神君に迷惑が…

 

「あー、りょーかい。わかったよ。それでは不肖、鳴神青空。園田海未さんの護衛任務、受領させていただきます。」

「鳴神君…。ありがとうございます!よろしくお願いします!」

「うんうん!決まりだね!それじゃ早速みんなで出撃だよ!」

「その前にまずは海未ちゃんの登録がさきだよ!穂乃果ちゃん!」

「って!そっからかよ!早く登録しなきゃバトロイに間に合わねーぞ!ほら!園田さん!」

「はい!」

 

ガンプラバトル……。

不安です。

不安ですが……

少し楽しみです。

 

こうして右も左もわからないままですが、私の人生で初めてのガンプラバトルが始まろうとしていました。

大好きな幼馴染み達と、少し仲良くなったクラスメイトの男の子と一緒に…。

 



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第2話「クラスメイトと初めてのバトル」そのに

「さて、それじゃ早いとこ園田さんの登録済ませちゃおうか。」

 

穂乃果とことりがお手洗いに向かい、私は鳴神君の言葉と共にアミューズメントセンターの総合受付の隣にあるカウンターへと移動します。

 

「いらっしゃいませ!GPカウンターへようこそ!って鳴神君かー。今日はにこちゃんと一緒じゃないんだねー。別の娘?浮気はダメだよー。」

 

「そんなんじゃねーっすよ!」

 

「それで?今日はバトロイ?ランダム対戦?今の時間ならやっぱりバトロイかな?」

 

カウンターに居た女性は最初は真面目な受付嬢として対応していましたが、相手が鳴神君と確認すると砕けた態度で応対しています。

鳴神君は常連さんなんでしょうか?

 

「あー。参加はバトロイでお願いします。あと彼女の分のGPベースの登録とレンタルガンプラ2体お願いしたいんですが。」

 

「はいはいー。それではこちらの用紙に必要事項をご記入くださいねー。鳴神君はバトロイの登録しちゃうからGPベース出してねー。レンタルガンプラは何時ものFⅡザクでいいんでしょー。」

 

「はい。何時ものでお願いします。」

 

私は登録用紙を書きながら隣の鳴神君を見ると、鳴神君は自分のバックの中からスマホ位の大きさの端末を取り出してます。

 

「ああ、園田さん。これGPベースって言って登録したら貰えるから。これにガンプラバトル用の専用OSとかパーソナルデータとか、ガンプラバトルに関する色んな事が記録される事になるからなくさないでね?まぁ園田さんなら大丈夫だとは思うけどね。」

 

「GPベースですか?わかりました。あ!これ記入終わりました。これで大丈夫ですか?」

 

鳴神君の説明を聞きながら記入を終わらせた私は受付のお姉さんに用紙を渡します。

 

「はいはーい。ご記入ありがとうございまーす。鳴神君も説明ありがとねー。ではでは、お名前は園田海未さんですねー。記入漏れはありませんねー。それでは次は園田さんの医療用ナノマシンの固有信号を登録しますねー。園田さんは医療用ナノマシン持ってますよねー?たまに宗教上の都合で医療用ナノマシン持ってない人もいるんですよねー。まーかなり稀なケースですけどねー。」

 

医療用ナノマシン……10年前に発表されてからその有用性から爆発的に拡がった医療技術ですね。身体を健康に保ち怪我や病気を治す助けをしてくれる他に、今では医療用ナノマシンから発せられる固有電気信号を介して車等の機械の操作や個人の証明書代わりにもなっています。この固有電気信号は現在の技術では偽造が不可能なので個人証明として最高の信頼性を持っています。

 

もちろん私も子供の頃に穂乃果達と一緒に接種しました。あの頃の私は泣き虫で注射を見た途端に泣いてしまいましたね。

 

「ガンプラバトルは操作に車とかと同じIFS、イメージ・フィードバック・システムを使ってるから、医療用ナノマシンの固有電気信号の登録は必須なんだよ。最も裏技的にIFS無しでもアームレイカーとフッドペダルとサブコンソールで操作も出来るんだけどね。かなりムズいけど。」

 

「そうなんですね。大丈夫です。私も子供の頃に医療用ナノマシンの接種はしてあります。」

 

「はいはーい。問題ないですねー。ではではこちらの登録機器に手を置いてくださいねー。はい。登録完了ですよー。」

 

私が登録機器に手を置くと5秒程で固有電気信号の登録は完了したようです。

 

「それではこちらが園田さんのGPベースになりますねー。確認お願いしますねー。それと中には10回分のGPの1,0000GP入ってますのでガンプラバトルとかお買い物とかでGP無くなったらここかコンビニとかのGPチャージャーでチャージしてくださいねー。1円が10GPですよー。まーガンプラバトルするば最低でも1000GPはもらえるんでー、バトル始まってすぐに撃墜とか無駄遣いしなきゃGPはすぐに貯まりますよー。」

 

「はい、わかりました。ありがとうございます。」

 

受け取ったGPベースにはローマ字で私の名前とプレイ時の名前がそれぞれ記入されていました。

 

「それじゃ次はレンタルガンプラの選択とバトロイの登録ですねー。レンタルガンプラはガンプラバトル開始記念におねーさんがサービスしときますねー。」

 

「いいのですか?ありがとうございます。」

 

まぁ当然ですがガンプラをレンタルするにはレンタル料が必要なようです。しかし今回は受付のお姉さんがサービスしてくれるとの事です。

 

「それではー機体は何にしますかー?最初は癖の少ないこのジム系の機体がオススメですよー。」

 

受付のお姉さんが取り出したガンプラは穂乃果やことりのガンプラとは違い、随分と…その…よ、弱そうなガンプラでした。ジム系?癖の少ない機体?難しいです…。困り果てていた私に救いの手を差しのべてくれたのは、やはり鳴神君でした。

 

「園田さんジムとかわかんないよね?良かったら俺が適当に見繕うけど?」

 

「お願いします!正直全くわかりません…。」

 

「だよね。初めは操縦も武装も癖の少ないジム系の機体ってのは賛成だな。園田さん弓道部だったよね?だったらやっぱり射撃系がメイン武装の方がいいかな。って弓と銃は違うか…。」

 

「あー園田さんは弓道部かー。だったらスナイパーライフルとか?いくらIFSでもいきなり初心者がガンプラバトルで弓とか使えないから同じ狙い撃ちーなスナイパーライフルがいいよー。」

 

「だね。ならジム・スナイパーⅡ辺りかな?サブウェポンもマシンガンで使いやすいだろうしね。」

 

「はいはーい。ジムスナⅡねー。はーい、園田さん。この子でいいかなー?」

 

 

そう言ってお姉さんが出してくれたのは、薄いブルーと紺色を基調とし、右手に長い銃を、左手に盾を持ったスッキリとしたガンプラでした。このガンプラを見た瞬間、私は決めていました。

 

「こいつの名前はジム・スナイパーⅡ。狙撃も出来ればマシンガンでのミドルレンジ…中距離での戦闘やビームサーベルでの近接戦闘も出来る機体だよ。どう?こいつでいいかな?」

 

私は渡された水色と紺色のガンプラ、ジム・スナイパーⅡを受け取りながら答えます。

 

答えはもちろん……

 

「はい!この子を使わせて貰います!」

 

私が初めて手にしたガンプラ……ジム・スナイパーⅡ。

 

この時の私は先程まで感じていた不安をすっかりと忘れ、これから始まろうとしているガンプラバトルへの期待でいっぱいでした!

 

さあ!始めましょう!ガンプラバトルを!



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第2話「クラスメイトと初めてのバトル」そのさん

相変わらずの見切り発車です。


[[園田さん。大丈夫?初めてだと酔ったりする人も居るんだけど…。]]

 

レンタルしたジム・スナイパーⅡをスキャニングし、そのデータを登録したGPベースをガンプラバトルシミュレーターのコクピットに接続した私は、初めての発進を無事に終え(穗乃果は見事に頭から着地していましたね…。)、今は目の前に広がる広大な大地に目を奪われていました。

 

その光景はとてもゲームとは思えない景色で、私が乗り込むこのジム・スナイパーⅡのコクピットを開けば荒野に吹く暑い風と眩い太陽の光を肌で感じられると錯覚すら覚える光景でした。

 

[[園田さん?大丈夫?具合悪い?無理してない?]]

 

「あっ…!ごめんなさい!鳴神君!ちゃんと聞こえてます!大丈夫です。特に酔ったりはしていません。ただ…。」

 

[[ただ?]]

 

「ただ…、凄いなって思って…。」

 

[[あぁ…。うん、そうだよね。ヤジマ驚異の技術力ってヤツだね。流石はニルスさんってとこだよホントに。あぁごめん、何でもないよ。]]

 

ニルスさん?誰でしょうか?ヤジマと言うのは確かこのガンプラバトルシミュレーターを提供している会社でしたね。他にも医療用ナノマシンやIFS、各種AI技術。他にも様々な核心的な技術もヤジマ・コーポレーションが開発し発表した物でしたね。

 

[[うん、初めてガンプラバトルする人はさ、ほとんど同じ反応するよ。この光景はとてもゲームとは思えないーってね。]]

 

「はい。私も正直に言いますと所詮はただのゲームだと嘗めていました。ですがこれは……。」

 

[[だね。まぁこの光景にもそのうち慣れるよ。今日のフィールドはご覧の通りの殺風景な荒野だけどさ、中には花畑とか桜並木とかの綺麗なフィールドもあるし、もっと驚くようなフィールドもあるからね。楽しみにしててよ。]]

 

「はぁ…。本当に色々と凄いですね、ガンプラバトルは…。」

 

[[っと。それよりも今は先行した高坂さん達に合流しよう。南さんは結構やり込んでるっぽいから心配無さそうだけど、高坂さんは危なっかしいからね。サポートAIがある程度は補助してくれてるのに頭から着地って久し振りに見たよ。今日始めたばかりの園田さんよりもヤバいって、なんかホントに高坂さんらしいっちゃらしいけどね。で?園田さんは操作大丈夫そう?基本的にはIFSでの操作になるし、サポートAIが優秀だから特に難しい事はないと思うけど、園田さんのジム・スナイパーⅡには狙撃用のスコープモードがあるからさ。さっき一応説明したけど改めてスコープモードの方は大丈夫そう?]]

 

ガンプラバトルを始める直前に少しの時間でしたが私は鳴神君とことりから、簡易コクピットで簡単な操作レクチャーを受けていました。

 

IFS……ヤジマ・コーポレーションが医療用ナノマシンと共に発表したイメージ・フィードバック・システムによる医療用ナノマシンを介した操作システムと最新鋭の汎用サポートAIシステム。この二つによってガンプラバトル初心者の私でも問題なく自分のイメージ通りに機体を動かす事が出来ました。

どちらかのシステムが無ければ、私も発進後の着地に失敗していたのでしょうか?……穗乃果のように頭から、と言うのは嫌ですね。

 

ちなみに操縦者がパニックを起こしたとサポートAIまたはガンプラバトルシミュレーターのマザーシステムが判断した場合には安全装置が作動して機体が一時的に停止するスタン状態になる仕組みだそうです。

 

また、ガンプラバトル熟練者やトップランカーの人達になると、このサポートAIも自分専用に改良された特別な物を使用する事も出来るそうです。

 

「はい、大丈夫です。問題ありません。スコープモードも弓を射るときの感覚に何処と無く似ているようなので…。」

 

[[ふーん…。流石は弓道部のエースってとこか。武道経験者は慣れるのが早いよ。]]

 

「そんなことは…。」

 

そんな会話を交わしながら、私と鳴神君は先に行ってしまった穗乃果と、穗乃果をフォローするために追って行ったことりを追いかけます。

 

コクピットのモニターの端にに写し出されたレーダー上では、穗乃果とことりの機体を示す青い2つの光点の周囲に、敵機を示す赤い光点が12程表示されています。どうやら既に二人は敵と遭遇して戦闘が開始されているようです。

 

鳴神君の説明では穗乃果達が今戦っているのはAI操作による無人機で、昨日始めたばかりの穗乃果は兎も角、それなりの経験があることりなら一人で十分に対処可能な相手だそうです。

 

レーダーを確認し終えた私はジム・スナイパーⅡの頭部を少し横に動かし、私の隣を並走する薄い緑色をした一つ目の機体を見つめます。ジム・スナイパーⅡのカメラ越しに私の目に写るその機体は、ザクⅡF2型と呼ばれる機体だと鳴神君がバトル開始前に教えてくれました。

 

まぁ、その時ことりと二人で機体についてよく分からない言葉の羅列で猛烈に説明し始めたときは正直少し引いてしまいましたが…。

 

二人の話を簡単にまとめると、鳴神君のザクと言う機体はガンダムと言うアニメのやられ役?と言う事ですが、鳴神君はどうしてそんな機体を選んで使っているのでしょうか?

 

ことりや穗乃果が使う主役機のガンダムと呼ばれる機体の方がかっこよくて、男の子は好きそうですが?鳴神君はそうでは無いのでしょうか?

 

[[園田さん!前!高坂さん達が見えて来たよ!]]

 

そんな事をふと考えていた私の耳に、通信越しで鳴神君の声が響きます。

 

その声に釣られて正面を確認すると、先行していた穗乃果とことりの機体が濃い緑色をしたずんぐりとした何処か愛嬌のある機体と戦闘していました。

 

どうやら穗乃果が突出し過ぎていて、ことりの射線に出てしまい攻撃の邪魔をしているようですね。

鳴神君とことりの事前の説明では、ことりのウィングガンダムと言う機体が装備するバスターライフルは高い火力で敵機を凪ぎ払うのが得意との事でしたが、あれでは折角の火力もその威力を発揮できないではないてすか!

あぁもう!穗乃果は!全くもって相変わらず周りも見ないで走り出すんですから!後でお説教です!

 

穗乃果!覚えてなさいよ!

[[ありゃ…。高坂さんが邪魔で南さんはバスターライフル使えてないのか…。高坂さんも下がる気は無いっぽいし…。それでもマシンキャノンだけで高坂さんを援護し続けてるってのは中々にヤるな南さんも。っと!援護にはここら辺がいい位置か…。園田さん。ここから二人に援護射撃したいんだけど、この距離から高坂さん達に当てないで狙い撃てる自信はある?高坂さんの近くの敵機じゃなくていいんだ。とりあえずは敵機の注意を少しこちらに引き付けたくもあるからね。]]

 

「はい、動きが然程速くはないので恐らくは問題ないと思います。この距離からならばスコープモードを使えば狙撃も可能かと…。もっとも!何処かの!周りも見ないで!いつも!いつも!一人で!先走っている!穗乃果が!いきなり射線に割り込んだ来たら!思わずイラっとして後ろから撃ち抜いてしまうかもしれませんが!」

 

[[こわっ!園田さんなんか怖いよ!ってまぁそこら辺は任せるよ。高坂さんを狙うのも狙撃で援護するのも。俺のザク、今日はストレージの中にも遠距離用の装備が無いから園田さんがスコープモードを起動したらそちらの護衛に入るからさ。園田さんの周りには一切近付けさせないから、周囲を気にしないで思う存分に撃ちまくって。]]

 

「はい。わかりました!では早速…。スコープモードを起動!機体の火器管制システムを狙撃戦用に移行してください!」

 

<ready>

 

私は音声入力による指示で機体のサポートAIにスコープモードの起動を命じます。サポートAIの電子音声が短く“了解”と答えると同時に、私のジム・スナイパーⅡの頭部に搭載されているスコープバイザーがカメラアイを覆うように起動し、機体のシステムも狙撃戦闘用のそれに移り変わります。モニターにはスコープバイザーにより拡大された映像が写し出されたのを確認すると、私は機体の右手に握られていたスナイパーライフルを水平に構え静かに狙いを定め始めます。

やがて私の精神は弓を射る時と同じすぅーとした独特の感覚と共に狙いが研ぎ澄まされて行くのを感じました。

集中した精神の中で、モニターに写し出されたターゲットサイトの中央に敵の姿を捉えた私は、躊躇い無く右手に握られたスナイパーライフルの引き金を引きます。

 

その瞬間、パシュっと軽い音を響かせながら、スナイパーライフルの銃口から薄いピンク色の光が発射され、ただ真っ直ぐに狙い定めた敵機へと向かっていきました。

 

ほんの少しの間を置いて、私が放ったその光は敵機を貫き、その直後には激しい爆発を巻き起こしました。

 

[[おお!お見事!自分で狙撃しろとかなんとか言っておいてなんだけど、初めてで、しかも狙撃で一撃とか園田さん凄いよ!]]

 

「あ…あの…、ありがとうございます!」

 

後で聞いた話ですが、私が初めて撃墜したこの機体はハイ・モックと言う機体で、ガンプラバトル界のやられ役としてゆるキャラ的な人気のある機体だったそうです。

後日私もガンプラコーナーでハイ・モックを見付けた時にはその値段の安さと愛嬌のある容姿から思わず買ってしまいました…。3体も…。

 

[[っと!釣れた!高坂さん達のとこから4機こっちに来るよ!でさ、折角なんだから園田さん次はマシンガンとビームサベールで近距離戦闘ヤってみよう!遠距離狙撃は流石の腕前だから問題無いしさ。次は近接戦闘の練習だよ!前衛の3機は俺が片付けるから残り1機は園田さんがヤってみて!大丈夫!危なかったらすぐに助けるから思い切って逝ってみよー!]]

 

っつ!確かにレーダーには穗乃果達の所から私達の所に向かう赤い光点が4つ確認できます。

 

「はい!やってみます!」

 

私は鳴神君に答えると右手に握られていたスナイパーライフルを武装領域(ウェポン・ストレージ)に帰還させ、新たにマシンガンを選択し呼び出します。

 

この武装領域ですが、ガンプラバトルのマザーシステムがガンプラの完成度等により設定する機体容量を使用して、機体に搭載された武器以外でも、武装領域に予め登録していれば、手持ちでなくても自由に武器等を呼び出し使用する事の出来るシステムだそうです。

ただこの武器の召還と返還には少し時間が掛かる為、乱戦や1体1の状況、特に接近戦の際には大きなスキになるそうです。中には機体容量のほとんどを使用した凄い爆弾を一つだけ武装領域に登録して特効してくる変わった人も居るそうです。

………割と少なくない数の人が……。

 

[[さて…。喰い散らかしますか!]]

 

鳴神君はその声と共にザクの背部のバーニアと呼ばれる推進装置を短く2度点火しその勢いを利用し一気に踏み込むと再びバーニアを点火させ凄いスピードで駆け抜け出しました。

そしてそのスピードを維持したまま一瞬のうちに2機の敵機の懐に潜り込むと、鳴神君はザクの右手に持つ刃の部分が赤熱化した片手斧で2体をすれ違いざまに切り裂き、そこからさらに一歩踏み込みむと、左手に持つマシンガンの銃口を残り1体のコクピットへと押し付け零距離から数発発砲し敵機を撃ち抜ぬきました。こうして鳴神君は私の目の前であっという間に3機の敵機を撃墜してしまいました。

その動きは今日始めたばかりの初心者である私が見ても、実に素晴らしい洗練された動きでした。

 

[[レンタルガンプラでクイックブーストはキツいなぁ…。まぁレンタルガンプラじゃこんなもんが限界か……。っと、ほら!園田さん!予定通りそっちに1体行ったよ!]]

 

鳴神君の見事な操縦に少しの間見惚れていた私でしたが、その声に反応してこちらに向かってくる敵機へと意識を向けます。

 

「はい!」

 

私は先程までスナイパーライフルが握られていた右手に新たに握られたマシンガンを構え、私に向かって来る敵機へとターゲットサイトを合わせ引き金を引きます。

 

その瞬間、左手に構えたマシンガンからはけたたましい音と共に大量の銃弾が吐き出され、狙い定めた敵機へと殺到していきました。

 

やがてレーダー上の敵機の光点が消えたのを確認した私は引き金から手を離します。そして激しい銃撃による砂ぼこりが収まると、そこには、大量の銃弾によってボロボロになった敵機が横たわっていたのでした。

 

[[上出来!上出来!まぁちょっと撃ち過ぎで弾が勿体無かったけど初めてなら上出来だよ!向かってくる敵機に怯まずにトリガーを引けるなんてスゴいよ!]]

 

今さらになって心臓の鼓動が激しく脈打ちます。初めての戦闘で私は軽い興奮と戸惑いを感じましたが、それ以上に私の心はただ“楽しい”と言う感情に支配されていました。

 

「これが…ガンプラバトル…。」

 

幼馴染みに誘われ、少し仲良くなったクラスメイトと共に始めたガンプラバトルが、私の後の人生に大きな影響を与えるなんて、この頃の私は全く知りもしませんでした。

そして、このすぐ後に恐るべき強敵が迫っていた事も…。

 



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第1回なぜなにガンプライブ!!

はっじまるよー


「さん!にー!いち!せーの!」

 

「「どっかーん!」」

 

「「なぜなにガンプライブー!」」

 

「おーい!みんな集まれー!なぜなにガンプライブが始まりますよ!司会進行のうみお姉さん役、園田海未です!……全く。なんで私がこんな……。」

 

「はーい!今日のアシスタントはみんな大好きほむまんでお馴染みの、和菓子屋穗むらのお姉ちゃんの方の看板娘!ほのかうさぎだよ!ねぇねぇ海未ちゃん!このうさぎさんの着ぐるみもふもふで可愛いよねー!」

 

「穗乃果…貴女は楽しそうですね…。」

 

「うん!うさぎー!うさぎー!」

 

「はぁ。もうさっさと始めて終わらせてしまいましょう。改めまして、このコーナーでは謎設定満載、見切り発車の行き当たり二次小説“ガンプライブ! ~School Ganpura Project~”の様々な用語を出来る限り解説して行くコーナーです。では早速参りましょう。ほのかうさぎ?そもそもガンプライブとは何なのか。知っていますか?」

 

「えー?穗乃果、うさぎだから分かんないや!うみお姉さん!ガンプライブってなぁーに?」

 

「はい。そんなほのかうさぎの為に特別に説明しますね。ガンプライブとはヤジマ・コーポレーションが提供している世界的大人気ゲーム“ガンプラバトルシミュレーター”を使用したガンプラバトルの大会で年2回、夏と冬にそれぞれ行われる全日本ガンプラバトル選手権・高校生部門の事になります。数年前に大会の名称が変更されてガンプライブと呼ばれる大会になったのですよ。まぁ簡単に説明しますと、ガンプラバトルの甲子園ですね。」

 

「うわぁー!ガンプラで野球するんだね!ああっ、大変だよ!うみお姉さん!穗乃果のガンプラまだバットもグローブも準備してないよ~!急いでソラ君と希ちゃんに作って貰わなきゃ!」

 

「大変なのは貴女の頭の中身ですよほのかうさぎ。分かりやすく甲子園と例えただけで、別に野球をする訳ではありません。」

 

「えー!そーなの?野球やらないんだー。」

 

「はい。まぁ4対4のミッションバトルでは競技内容の抽選次第で野球をする事もあるそうですが…。」

 

「やっぱりあるんだ!野球!」

 

「まぁ野球はさておき。この様にガンプライブとは私達高校生ガンプラファイターにとっての大舞台になります。基本10人1チームで参加する大会で、参加資格は学校と生徒会から公認部活動として認められている、という事になります。また、チームの人数は最大で10人、最低でも5人と言う事なので中には最低人数の5人だけのチームと言うのもあったりします。」

 

「うんうん!それでそれで?」

 

「はい。試合形式はそれぞれ1対1のシングルバトル。2対2のタッグバトル。3対3のユニットバトル。4対4のミッションバトル。5対5のチームバトル。そしてチーム全員参戦のフルメンバーによる10対10のフルバトルがあります。この内ランダムで何れかの対戦形式が抽選され計5試合が行わます。そして先に3勝したチームが次の試合に駒を進められる事になります。」

 

「あれ?チームの最低人数が5人ならフルバトルが抽選されちゃったら大変な事になるんじゃない?」

 

「そうですね。最も、人数の差が戦力の決定的な差になるとは限りませんが。」

 

「どーゆーこと?うみお姉さん?」

 

「はい。例えば大型モビルアーマー等の高性能ガンプラの使用、ツバサさん達UTX高校のチームA-RISEのトップファイター3人や私達のチームμ'sのソラ、絵里、にこの様に1対多数でも圧倒出来る様な強さを持っていれば、人数の差を覆す事も容易かもしれませんよ?」

 

「へー。あ!だったらうちはソラくんと絵里ちゃんとにこちゃんが全部の試合に出れば楽勝なんじゃないの!ほのかうさぎ頭いいねー!」

 

「ほのかうさぎが頭がいいかはさておき、まぁ普通はそう考えますよね?でも試合に出れるメンバーは最初の3戦目まではランダム抽選で選ばれたメンバーになるんですよ。また連続で選ばれる事はあまりなく、運良く連戦出来たとしも試合毎に様々な連戦ペナルティーが課せられてしまうのでどうしても不利な戦いになってしまいます。連戦ペナルティーは酷いときには機体の装甲値やエネルギー残量がが残り1割を切っている状況で開始。なんてものもあるそうてもすよ?」

 

「うわぁ…。それはちょっと無理かも…。そっかー。残念だね!」

 

「ではほのかうさぎも納得してくれた所で次に各試合形式の説明をしていきましょう。」

 

「はーい!」

 

「まずはガンプラバトルの基本になる1対1のシングルバトルからです。これは文字通り1対1での正面からの対決になるベーシックバトルタイプのルールですね。。ガンプラバトルの世界大会決勝トーナメントでもこのシングルバトルで試合が行われます。」

 

「ガチンコのタイマンだね!」

 

「次は2対2のタッグバトルです。こちらはガンプラ2機でのチーム編制でベーシックバトルタイプのルールの下にバトルを行います。制限時間内に相手を先に全滅させるか、残存機の多いタッグ、残存機が同数の場合はスコアにより勝敗が決まります。タッグバトルに限った話ではありませんが、引き分けの場合も少なくありません。タッグバトルではランダム抽選で選ばれた僚機との相性次第ではあっさりと試合が終わってしまう事も多い様ですね。」

 

「うーん。近接格闘系のガンプラだけがタッグに選ばれちゃったら、相手が遠距離射撃系のガンプラとかだと接近するまでにヤられちゃいそうだよねー!」

 

「そうですね。特化型のガンプラはハマれば無類の強さを発揮しますが、弱点を突かれてしまうと案外と脆かったりしますからね。」

 

「えーっと、それじゃ次は3対3のユニットバトルだね!うみお姉さん!説明よろしくー!」

 

「はい。ユニットバトルは予め登録していた3機編制のチーム内ユニットから抽選で選ばれたユニットが出場します。こちらのルールもベーシックバトルタイプになります。μ'sで言えば私、凛、希の“lily with(リリー ホワイト)”や、穗乃果、ことり、花陽の“Printemps(プランタン)”、絵里、にこ、真姫の“BiBi(ビビ)”等ですね。」

 

「あとはμ's最大戦力の3人で組んだソラ君と絵里ちゃんとにこちゃんの“Lilac(ライラック)”とか、それぞれの学年同士でユニット登録もしてるよね!」

 

「それでは次は少し特殊なバトル形式が多い4対4のミッションバトルです。」

 

「野球するヤツだね!」

 

「まぁ野球だけではないのですが。このミッションバトルは4機編制のチームで試合に参加になります。試合内容なのですが、4対4のベーシックバトルだけではなく要塞攻略戦をタイムアタックやスコアで競う等の特殊なミッションが与えられた物や、野球やサッカー等の様々な競技が選ばれたりします。珍しい物ではサンドアートや雪ダルマ作り等の芸術性を競う内容もあるそうです。」

 

「ガンプラで雪ダルマ作るの?ヤダ!穗乃果ちょっとやってみたいかも!」

 

「この様に様々な特殊状況下での試合が行われるミッションバトルでは必ずしも高性能ガンプラが有利と言う訳ではないのです。」

 

「残りは5対5のチームバトルと10対10のフルバトルだね!」

 

「5対5のチームバトルはランダム抽選で選ばれた5機のガンプラ同士で戦うベーシックバトルタイプのルールですね。勝敗の決め方はタッグバトルと同じになります。」

 

「それでそれで!フルバトルはー?」

 

「フルバトルは10対10で行われるガンプライブのバトル形式でも最も盛り上がる大規模戦闘になります。勝敗の内容はチーム内で登録したリーダー機を先に撃墜したチームの勝利になります。私達μ'sのリーダー機として登録されているのは穗乃果の機体ですね。本来なら安定した戦力のソラや絵里、または防御力の高い花陽辺りにリーダー機として参加して欲しかったのですが…。」

 

「ソラ君も絵里ちゃんも花陽ちゃんも言い出しっぺの穗乃果がリーダー機だよーって譲んなかったよねー!」

 

「μ'sは穗乃果あってのμ'sですからね。三人の気持ちも分からなくはありません。」

 

「みんなの期待に応えるられる様に、穗乃果頑張るからね!」

 

「さて、次は一般のアミューズメントセンター等で登録して行われる通常のガンプラバトルについても少し説明しておきましょう。」

 

「アミューズメントセンターって言うのはねー!昔のゲームセンターの事だよ!アミューズメントセンター略してアミュセンだよ!」

 

「ガンプラバトルシミュレーターを使用して行われるゲームには機動戦士ガンダムの物語をなぞっていく“ストーリーモード”。友達同士等の指定した相手や対戦待機中の相手とランダムで対戦を行う“対戦モード”。新しく作ったガンプラの動作確認や初心者が練習を行う“プラクティスモード”。そして一番の目玉の多人数同時参加の“バトルロイヤルモード”の計4つが基本的な物になります。」

 

「バトルロイヤルモードはね!地域限定のローカルバトルと、全国各地から色んなガンプラファイターが参加してくるオンラインバトルの二つがあるんだよ!」

 

「大人数が参加するオンラインバトルは主に週末や祝日等のお休みの日に行われています。また、オンラインバトルではバトルロイヤルだけではなく、一つの目標にみんなで挑戦するチャレンジモードもあるんですよ。」

 

「チャレンジモードはね!みんなで要塞攻略戦したり、すっーごく強い敵をみんなで倒したりするんだ!」

 

「レイドバトルって呼ばれたりもしていますね。」

 

「金色のモックとか撃墜するとGPいっぱい貰えるんだよね!」

 

「この様にガンプラバトルと一言で言いましても色々な形態があるんですよね。」

 

「あー!うみお姉さん!大変だよ!もう時間がやばいよー!」

 

 

「あら?いけませんね。それでは皆さん今回はこの辺でお別れです。お相手は…」

 

「みんな大好きほむまんでお馴染み!和菓子屋穗むらの看板娘!ほのかうさぎの高坂穗乃果と!」

 

「司会進行役のうみお姉さんこと園田海未でした。それでは皆さん。また次回があればお会いしましょう。」

 

「ばいばいー!」

 



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第3話「遭遇戦」そのいち

前回までのガンプライブ!

幼馴染みの穗乃果に誘われて始めたガンプラバトル。
初めてのガンプラ、初めての出撃、そして初めて戦闘!
そんな不安の中、私のお手伝いをしてくれたのはアミューズメントセンターで偶然出会ったクラスメイトの男の子、鳴神青空君でした。
初めての戦闘を無事に乗り切った私達は先走って行ってしまった穗乃果と、それを追ったことりとの合流を目指すのでした。

そして………


「射線が開いたぁ!これならぁ~!」

 

海未ちゃんと鳴神君の援護で釣られていった4機のモックさん達。おかげで穗乃果ちゃんを包囲していたモックさん達の陣形が崩れて、そのスキに4枚のシールドで機体を守りながら無理矢理離脱して来る穗乃果ちゃんのフルアーマーガンダム。

今まではことりのウィングのバスターライフルじゃ穗乃果ちゃんも一緒に巻き込んじゃうから使えなかったけど、これならバスターライフル1発で一網打尽に出来ちゃうね♪

 

だからことりは穗乃果ちゃんのフルアーマーガンダムが完全に攻撃範囲外に離脱したのをモニターとレーダーで確認して、予めチャージが完了していたバスターライフルをモックさんの群に向かって構えると、そのトリガーを“えいっ!”って押します。

ウィングガンダムご自慢のごんぶとビームで一気にモックさんの群を凪ぎ払っちゃいますよー♪

バスターライフルから発射された高出力のビームはモックさんの群を巻き込みながら進んでいって、おーきな爆発とスゴい音と一緒に消えていきます。

その後にはビームで溶けたり爆発で吹き飛んだモックさん達の破片が残っているだけでした。ごめんね~、モックさん♪

 

[[ことりちゃん!スゴいよ!あんなにいっぱい居たのに一気に全部やっつけちゃった!穗乃果のビームとミサイルは全然当たんなかったのにー!]]

 

「えへへ♪ことりのウィングなら簡単だよぉ♪でも穗乃果ちゃん!一人で勝手に行っちゃダメだよぉ!今日は穗乃果ちゃんと海未ちゃんと鳴神君とことりの4人で1つのチームなんだからね!」

 

[[うぅー。ごめんねーことりちゃん。穗乃果夢中になっちゃって周りを見てなかったよ…。えーっと、後でほむまんご馳走するから許してね!]]

 

「だめです♪ほむまんはご馳走になるけど、後で海未ちゃんのお説教♪だよ♪海未ちゃん今ごろすっーごく、怒ってるよぉ。だって海未ちゃんの

事ほったらかしにして来ちゃったからね~。」

 

[[あ…。そ、そうだったー!忘れてたー!どうしよー!海未ちゃん大丈夫かな!]]

 

「もぉ~穗乃果ちゃんったらぁ~。でも海未ちゃんなら鳴神君が一緒だから大丈夫だよぉ。それにさっき援護してくれた遠距離ビームはたぶん海未ちゃんの狙撃だと思うよ?スゴいよね!今日始めたばっかりなのにもうあんな距離から狙撃とか出来るんだもん!」

 

[[穗乃果の後ろでいきなり爆発するからビックリしたけどねー!あ…もしかして海未ちゃんのこと置いていっちゃったから怒って穗乃果のこと狙ったんじゃないよね?]]

 

「あははは………流石にそれは…ない?よね?」

 

ホントにないよね?海未ちゃん?

 

でもホントに一時はどうなるかと思ったよぉ~。

 

発進した直後に頭から落ちた

穗乃果ちゃん。機体を起き上がらせるとすぐに海未ちゃん達を置いて「いっくよー!」ってブースター全開で飛んで行っちゃうんだもん!

穗乃果ちゃんのサンダーボルト版のフルアーマーガンダムは妹の雪穂ちゃんが丁寧に造ったガンプラで、あちこち改造もされていたから機体性能も海未ちゃんや鳴神君が使っている素組のレンタルガンプラより高くて、あっという間にことり達を置いてきぼりにしていっちゃった。

穗乃果ちゃん一人じゃ不安だから追い掛けてって言う鳴神君に海未ちゃんをお願いして、ことりもウィングガンダムをバードモードに変形させて穗乃果ちゃんを追って行ったんだけど、追い付いた時にはもうモックさんの群れに捕まって包囲されちゃってたんだよね~。

でもモックさんは弱いから武器がいっぱい搭載されていて機体用量の多くを装甲値に設定された雪穂ちゃんのフルアーマーガンダムなら、穗乃果ちゃんでも余裕でやっつけれると思ったんだけど…。穗乃果ちゃん攻撃が全然当たらなくて…。

ことりも援護しようとしたんだけどバスターライフルは穗乃果ちゃんが射線上に居るから使えないし、接近してビームサーベルを使おうとしても穗乃果ちゃんがこっちにもミサイルとか撃ってくるから近付けないし、今日はストレージに他の射撃武器も入れてなかったから結局はちょっと離れた場所でマシンキャノンしか使えなくて…。

ことりのウィングガンダムのマシンキャノンは牽制用にって思って弾数は少なくしてあるし、あの距離からじゃモックさんの装甲を貫く程の威力も無かったからホントに危なかったよ~。

 

うーん?でもガンプラバトルはIFS使ってるから操縦は大丈夫なはずなんだけど、どうしてあんなに当たらなかったのかな?そう言えば発進した時も着地で頭から落ちてたよね?

うーん?もしかして穗乃果ちゃんサポートAIのシステムアシスト切っちゃってるのかな?サポートAIのシステムアシストは射撃補正や格闘戦でのバランス補正もしてくれるから、普通は初心者でもあんなに派手に外したりはしないはずなんだけど…?でもサポートAIを切るのってガンプラバトルのOS“アセンブル・システム”の領域だから昨日始めたばかりの穗乃果ちゃんには無理だよね?

 

雪穂ちゃんの機体を借りてきてるって言ってたけど、サポートAIシステム自体はGPベースに搭載されているから、付いて無いって事はないし…。うーん?

 

「ねぇ、穗乃果ちゃん?フルアーマーガンダムのサポートAIってちゃんと動いてる?」

 

色々考えるより聞いちゃった方が早いね♪

 

[[ふぇ?サポートAI?ナニソレ?]]

 

え?

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく♪



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第3話「遭遇戦」そのに

次からは戦闘があればいいなー、と。


[[ふぇ?サポートAI?ナニソレ?]]

 

「えーっとね、音声入力とかすると電子音声で色々答えてくれないかな?」

 

[[あー!あれかー!そう言えば今日はおしゃべりしてないよ?なんかねー、昨日のバトルで<アブナイヨー>とか<テツダウヨー>とか色々うるさかったから、穗乃果一人で大丈夫!もーいいよ!って言ったら<マタネー>って言って切れちゃったぽい!]]

 

ほぇ?サポートAIさんってそんなにおしゃべりだっけ?ことりのサポートAIさんは必要最低限の事しか話してくれないよ?そもそも音声入力でサポートAIさんをOFFにするなんて出来ないはずだけど?もーいよ!の一言でバトル中にOFFに出来るなら大変な事になっちゃうよね?ことりそんなこと聞いたこと無いんだけど…。

 

あれ?そう言えば何処かで似たような話を聞いたような…何処で…あれは……。あ!思い出した!確かお母さんとお友達のファイターさんが話していた!そう!電子精霊!もしかして穗乃果ちゃんに電子精霊が憑いてる…?だったら穗乃果ちゃんは精霊使い(エレメンタラー)なんだ!スゴい!スゴいかも!

 

[[ほぉのぉかぁぁぁ!ようやく追い付きましたよ!お説教です!問答無用です!覚悟なさい!さぁ!今すぐ正座です!]]

 

[[イヤイヤ園田さん!それ無理だからね!ったく……下手に機動性が高いから追い付くまで時間かかっかちまったよ…。南さん、お守りお疲れさん。終わったらジュースでも奢るよ。]]

 

ことりが穗乃果ちゃんのサポートAIさんに付いて考えていると、海未ちゃんと鳴神君が合流して来てくれました!

海未ちゃんはやっぱりとーっても怒ってるねぇ。鳴神君はジュースご馳走してくれるって♪やったー♪

 

[[うぇ!海未ちゃん!と鳴神君!]]

 

「海未ちゃん!鳴神君!」

 

色々考えるのは後でもいいかな?電子精霊なんて噂程度にしか聞いたことないし。お母さん達ならファイター暦も長いから何か知ってるかな?うん!帰ったらお母さんに聞いてみなきゃ!

 

[[穗乃果!貴女はいつもいつもあれほど一人で先走ってはいけません!と言っているではないですか!私の話を聞いてなかったのですか!]]

 

お説教を始めた海未ちゃんのジム・スナイパーⅡは見た目にはダメージ無さそうです。変わっているのは出撃した時に持ってたスナイパーライフルじゃなくてプルバックマシンガンを持っている位かな?

鳴神君のF2ザクも見掛け上はダメージは無いみたいだね。発進直後の着地とか何気ない動作一つ一つがスゴくスムーズだったから相当ガンプラバトルをやってるとは思ったんだけど、乗ってる機体が後期型でもレンタルガンプラのザクだかね~。モックさん位なら楽勝だとは思うけど海未ちゃんを守りながらだから、実はちょっと心配してたんだよ~。

どうせならもうちょっといい機体を選べば良かったのに。ザクに何かこだわりがあるのかな?ザクスキーさん?

 

[[ごめんね…海未ちゃん。もー穗乃果ガンプラバトルが楽しくて早く先に進みたくて…。]]

 

[[穗乃果……。ま、まぁガンプラバトルが楽しいと言うのは私も同感です。確かにこれはハマってしまいますね。ですが今日の私達はチームなんですよね?ならば一人ではなく、みんなで一緒に遊びましょう。その方がもっと楽しいのではないですか?]]

 

[[だね。俺もいつもはソロプレイだけど、たまにはみんなでってのも楽しいよ。高坂さんには折角一緒に戦ってくれる仲間が居るんだからさ、今日はチームプレイを楽しもうよ?]]

 

[[うん!そうだね、そうだよね!海未ちゃん!鳴神君!ありがと!穗乃果頑張るね!いっぱい頑張るね!]]

 

これで穗乃果ちゃんは大丈夫かな?少なくても今日は。だけどねー。穗乃果ちゃんだから明日には忘れちゃってそうだよねー。

 

でも今は♪

 

「海未ちゃんの愛のお説教も終わったし、改めてみんなでガンプラバトルを楽しもうね♪それじゃ先に進む前に早速みんなの状況を確認しようか?フォーメーションを組むにしても機体の状況が分からないとまずいよね。それじゃまずはことりから♪ことりのウィングガンダムはまだ1回も被弾してないから装甲値は満タンだよぉ♪バスターライフルのエネルギーもさっき1回撃っただけだからまだまだ大丈夫だけど、マシンキャノンの残弾が80%を切っちゃってるの。穗乃果ちゃんの援護で少し使いすぎちゃったよ~。」

 

これから穗乃果ちゃんと海未ちゃんと一緒にガンプラバトルをやっていくなら、やっぱりストレージに予備の射撃武器を一つ位は登録しておこうかな?それとも装甲値かスラスター出力を削って、その分の容量でマシンキャノンの強化をした方がいいのかなぁ?ん~1人でガンプラバトルしてる時はバスターライフルぶっぱぁ~♪だったから迷っちゃうなぁ♪なんか楽しいな♪こーゆーふうに迷うのって!

 

[[んじゃ次は俺かな?こっちのF2も南さんと同じで装甲値はフルだな。戦闘って言ってもさっきのモックとの小競り合い程度だったから、マシンガンの残弾も心配は無いよ。2・3発撃った位かな?ちょーっとレンタルガンプラの限界に挑戦したくなって無理な機動したから少し間接とバーニア回りがヘタってるかもだけど、まぁこの程度なら問題無くフルスペックで戦闘出来るレベルだな。さて、園田さん。次は園田さんの番だよ。機体や武装の状況確認のやり方はわかる?サブモニターに今の装甲値や武装の残弾が表示されてると思うから、南さんや俺がやったみたいに報告してみて。]]

 

やっぱり鳴神君も消耗はほとんどしてないみたいだね。マシンガンを2・3発撃っただけって事はヒートホークで格闘戦したのかな?それにしてもレンタルガンプラの限界に挑戦って……ホントならずいぶん面白いことしてたんだね~!たぶんホントの所は鳴神君の操縦技術に機体が付いていけてないからあちこちヘタっちゃたんだよね。下手な言い訳しちゃって~♪

鳴神君は自分のガンプラは持ってないのかな?ファイター専門で今日はガンプラをビルターさんに預けてるのかな?でもガンプラを扱う時の手付きはビルターさんの手付きだったんだよね~。たぶんだけど鳴神君は自分で作ったガンプラ持ってると思うな?気になるな~♪鳴神君のガンプラ!今度聞いてみよ!

 

[[サブモニターは…これですね。私のジム・スナイパーⅡも装甲値は二人と同じで減ってはいませんね。今はストレージ内に収てあるスナイパーライフルも先程の狙撃で1度撃っただけですので、エネルギー残量はほぼ満タンです。今持っているマシンガンの残弾は8割程になっています。機体各部の間接やバーニア部分にも警告表示が付いてないので、そちらも問題は無いようですね。]]

 

海未ちゃんも戦闘は遠距離狙撃と動く的のモックさん相手の迎撃射撃だったみたいだし、無茶な操縦もしていないから消耗はほとんどないんだね。それに海未ちゃんは日本舞踊の跡取りさんだから、IFSを通しても動きがスゴく自然で間接とかに優しい操縦だね♪でもマシンガンの残弾は一回の戦闘にしてはいっぱい使っちゃったみたいだね~。海未ちゃんは今日が初めてだからまだ加減が分からなかったんだね。でもことりも今日はマシンキャノンいっぱい使っちゃったから人の事は言えないけどね~。

海未ちゃんの狙撃はきっとこれからのガンプラバトルで頼もしい戦力になりそうだよ♪

問題は…

 

「穗乃果ちゃんは?」

[[高坂さんは?]]

 

…モックさん相手にふるぼっこにされていた穗乃果ちゃんだよね~。鳴神君も心配した様な声で穗乃果ちゃんに聞いてるけど、たぶん通信の向こうでは引きった顔してるんだろーなぁ。だって外から見ただけであちこちボロボロになっちゃってるのがわかるんだよね~。4枚あるシールドとかスゴくべこべこだよ。支えていたたサブアームがよく折れなかったなぁ。

 

[[えーっと…サブモニター、サブモニターは…あ!これだね!あのね!装甲値はあと2割くらいで表示が赤くなっちゃってて、ビーム兵器のエネルギー残量は1割くらいかな?これも真っ赤だよ!ストレージの中はなーんにもない!空っぽだよー!あ、でもミサイルはあと一回分はあるみたい!うん!まだまだ行ける行ける!]]

 

[[[は?]]]

 

そんな穗乃果ちゃんの予想通りと言えば予想通りな酷い状況を聞いちゃったことりと鳴神君は思わず声を揃えてそう言っちゃいました。だって仕方ないよね?もし乗っていたのが雪穂ちゃんお手製の割と高性能なガンプラじゃなくて、海未ちゃんや鳴神君みたいなレンタルガンプラや普通の素組のガンプラだったら、とっくに落とされていても可笑しくないダメージ量なんだもんね~。

いくらサポートAIさんが動いてないって言っても、相手は有人のプレイヤー機じゃなくてヤられ役のモックさん。そのモックさん相手にここまで消耗するなんて…。

 

[[はぁ…マジか…。始める前にチラッとその機体のステータス見たけど、初心者が乗るには勿体ない位の結構なハイスペック機だったぞ?装甲値とかもかなり強化されてたし…。それをモック相手にそこまで苦戦するって逆にスゴいっちゃスゴいけど…。]]

<<マスター。少しよろしいでしょうか?>>

 

あぁ。やっぱり鳴神君も呆れちゃってるね。ことりがそんな事を思っていたら、鳴神君からの通信越しに女の子の声が一瞬聞こえた様な気がしました。ん~?

 

[[あ?なんだ?アイリ?報告?今ちょっと忙しいから後で……はぁ?高坂さんに憑いてる?しかも今はシステムアシスト切ってる?なんだそれ?色々マジかよ!]]

 

やっぱり聞こえた!今のも独り言じゃないよね?さっきも通信越しに女の子の声がチラッと聞こえてたし!鳴神君の今日の機体はレンタルガンプラのF2ザクで複座型のガンプラじゃないよね?そもそもバトル開始前に鳴神君が一人でコクピットに乗っていったのをことりはちゃんと見てるし…。あれ?一人のコクピット…話し声…会話…そんな事、さっきも……あっ!もしかしてこれって…!

 

「ねぇ鳴神君!もしかして今の女の子の声って電子精霊かな?鳴神君って“精霊使い(エレメンタラー)”だったの?」

 

[[げ!通信OFFにしてねーし!あークソ、しくった…はぁ。まぁバレても別にいいんだけどさ…。あー、うん。南さんの言う通り俺は電子精霊のユーザー、俗に言う“精霊使い”ってヤツだよ。]]

 

やっぱりそうだ!スゴい!ことり精霊使いなんて初めて会ったよ!ホントに居たんだね!しかもクラスメイトだよ~!

 

[[鳴神君?ことりも?先程から話している、その…電子精霊?とは一体なんの事ですか?]]

 

「そっか。海未ちゃんは電子精霊とか知らないよね。えーっとね?ことりも噂でしか聞いたことないんだけど、電子精霊って言うのはね……」

 

電子精霊……それはいつからかはわからないけど、ネット上に産まれた自我を持った人工知能さん達の事を言うだよねー。

基本的にみ~んないい子なんだけど、気まぐれで滅多に人前には現れなくて、たま~に気に入った人が居ると色々と手伝ってくれるとっても不思議な存在。ちなみに電子精霊に気に入られて一緒に居る状態を“取り憑く”っていって、電子精霊さんに取り憑かれた人達の事を“精霊使い(エレメンタラー)”って呼んでるんだよ。

噂じゃガンプラバトルでみんなが使っているサポートAIさん達よりもスゴく高性能で、電子精霊さんがサポートAIさんの代わりにガンプラバトルのシステムアシストを手伝ってくれるだけで、機体の動作効率が10%も上昇するって話なんだよ!ホントかどうかは分からないけどね~!

 

「……と、言う事なんだよ~。分かった?海未ちゃん♪」

 

[[はぁ。それは何とも凄い物なんですね。その電子精霊と言う物が鳴神君に取り憑いてる?のですね。お、おばけとかではないのですね?。]]

 

[[あー、園田さん。コイツ等って確かに存在がオカルトっぽいけど、特に害はないから大丈夫だよ。で、俺に憑いてる電子精霊、名前はアイリって言うんだけどさ。コイツが言うにはどうやら高坂さんにも憑いてるっぽいんだよね。電子精霊。]]

 

えっー!

 

「穗乃果ちゃんにも電子精霊さん憑いてるの!スゴい!スゴいよ!穗乃果ちゃん!ねぇねぇ♪穗乃果ちゃんの電子精霊さんはどんな子なの?教えてよ~♪」

 

[[へ?ナニソレ?]]

 

あぁ~。やっぱり安心安定の穗乃果ちゃんだったよ~。

 

 



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第3話「遭遇戦」そのさん

戦闘開始。


「あのね?穗乃果ちゃん…。ことり達のお話聞いてなかった?」

 

[[えーっと、途中までは聞いてたけどなんかレーダーに反応があって、それがこっちに向かってきてみたいだから、そっちが気になっちゃって…。これって敵だよね?]]

 

はい?レーダーに反応?こっちに向かってきてるって!

 

「鳴神君!ことり達捕捉されてる!」

 

[[そいつ等も随分と広い索敵レンジだ事…。了解!アイリ!全機を高坂さんのレーダー情報にリンクさせろ!南さん!やっこさん達に捕捉されてんならボロボロの高坂さんを守りながら撤退するよりも迎え撃った方が楽だ!こっちには腕の良い“とびっきり”の狙撃手と高火力高機動の南さんがいるからね!俺が前に出て掻き回すからスキ見てバスターライフルで仕留めて!あとそっちの射線データもこっちに!勝手に避けるから気にしないでぶっぱなして!アイリ!データ来たらそっちのリンクも頼む!]]

 

<<了解しました。システムコネクト……各機とのデータリンク開始します。>>

 

穗乃果ちゃんが使っているフルアーマーガンダムは雪穂ちゃんから借りてきたガンプラ。総合的なスペックはことりのウィングが上だけど索敵範囲はフルアーマーの方が広いみたいなんだよね。

鳴神君の電子精霊のアイリちゃん?が、そのレーダーのデータをことり達にも回してくれたみたいだね♪ことりのレーダーにもこっちに向かってくる赤い光点が6つ確認出来るようになったよ!

ことりも早くウィングの射線データを回さなきゃ!

 

<<各機とのデータリンク完了しました。続けて射線データのリンクを開始します。>>

 

[[!?機体のレーダー範囲が広がった?どうして?]]

 

[[ふぇ?みんなどうしたの?]]

 

[[うっし!リンク来た!敵機は6機?この動きなら3機編成で2小隊か!高坂さんのフルアーマーよりも索敵範囲が広いなら1機はたぶんEWAC(イーワック)搭載機ってトコだな?園田さん!今そっちのレーダー範囲は高坂さんの機体とリンクして範囲が広がってる状態になってるから!通信圏外よりは広いけど、離れすぎるとリンクが切れてレーダー表示が元に戻るから気を付けて!あと高坂さんは下がって!そのダメージじゃ一発貰ったら終わるよ!]]

 

[[なるほど…どうやっているかは分かりませんが、つまりは今のレーダー表示は穗乃果の機体の物なのですね?分かりました!では敵機がこちらの射程内に侵入して来たら先程の様にスナイパーライフルで狙い撃っても?]]

 

[[えー!穗乃果まだ戦えるよ!穗乃果も一緒に行く!]]

 

[[あー!もう!穗乃果!時間がありません!今は少し黙っていて下さい!]]

 

[[こちらの位置はもう捕捉されてんだ!牽制にもなる!園田さんが出来るなら寧ろヤっちまって!高坂さんは早く下がって!システムアシスト切れてるならどちらにしろ撃ってもろくに当たんねーよ!]]

 

<<射線データのリンク、完了しました。目標、ジム・スナイパーⅡの有効射程内まであと60。>>

 

[[えー!酷いよー!穗乃果もたーたーかーうー!ミサイル撃つー!]]

 

[[駄々っ子か!ってかミサイルなんてあと一発しかねぇーだろーが!]]

 

[[マシンガンはストレージに返還で、代わりにもう一度スナイパーライフルを!それとスコープモードを起動して下さい!]]

 

<<ready>>

 

うんうん♪ガンプラバトルらしいカオスな展開になってきたね!いーよね♪楽しいよね♪この雰囲気♪それじゃことりも!

 

「海未ちゃん!当たっても外れても2・3回撃ったら海未ちゃんも穗乃果ちゃんの所まで下がってね!海未ちゃん達の所まで行かせるつもりは無いけど一応ね?余裕があったら穗乃果ちゃんを守ってあげて。お願い♪」

 

[[分かりました!ことり!あっ!3機、こちらに先行して来ます!]]

 

[[セオリー通りなら後ろの3機はEWACとその護衛機の近接型、あと1機は護衛機とコンビを組む遠距離射撃型ってトコか?園田さん!南さん!こっちも前に出るからヨロシク!高坂さんは園田さんの言うこと聞いて、大人しくしててよ!]]

 

「鳴神君!ことりも一緒に行くよ!それじゃ海未ちゃん、穗乃果ちゃんの事お願いね♪」

 

[[はい!首根っこ引っ付かんで無理矢理にでも下がらせます!二人とも御武運を!]]

 

バーニアを吹かして移動を始めた鳴神君のザク。ことりも海未ちゃんに穗乃果ちゃんの事を頼んで鳴神君のザクの背中を追います。う~ん。ことり、今日は誰かを追ってばかっりだなぁ。

そんな事を考えながらも、ナノマシンから発せられる電気信号がIFSを通してスラスターを動かしてことりウィングを前に進ませます。レンタルガンプラの素組のザクとことりのウィングじゃ機動性が違いすぎるからすぐに追い付いちゃうよね。前衛は鳴神君が任せてって言ってたから、追い抜かないようにスラスターの出力調整しなきゃ!

 

[[ちょ……穗乃果!貴女はなんで私の前に出るんですか!だぁ~かぁ~らぁ~!私の前に立たないで下さい!狙撃の邪魔です!後ろから撃ちますよ!堕としますよ!]]

 

[[えぇー!なんか穗乃果怒られてばっかりだよー。]]

 

[[見えてきた!先頭はエクシア?トランザム持ちなら厄介だな!っと、園田さん!そろそろそっちとの通信が切れる!狙えるなら先行してるヤツ等の先頭、真ん中の青いヤツををヤって!南さん!敵がバラけたら突っ込んでとりあえず1機は潰してくる!そっちは?]]

 

「大丈夫!行けるよ!残りはバスターライフルで凪ぎ払っちゃうんだから♪」

 

[[頼りにさせて貰うよ!うっしゃおらァ!逝くぞォ!]]

 

[[穗乃果!いいから早く私の後ろのに!ことり、鳴神君!先行している敵機がこちらの射程内に入りました。今から中央の敵機、青い機体に攻撃を開始します。]]

 

[[海未ちゃん、ヨロシク!]]

 

[[穗乃果も戦いたいよー!]]

 

もー穗乃果ちゃんは~♪仕方ないなぁ。そんないつも通り安心安定の穗乃果ちゃんの叫び声?が聞こえてから通信は切れちゃいました。後ろの二人の通信圏外に出たっちゃたんだね。でもまだ機体のレーダーリンクは途切れていないから、電子精霊さんの力ってやっぱりスゴいんだなぁ。他にどんな事が出来るんだろ?

そんなふうに思っていると、ウィングのモニターにも3機の敵機が見え始めました!真ん中がエクシア、左がティターンズ仕様のMk-Ⅱ、右はM1アストレイ?左腰のはガーベラ・ストレートかな?だったらレッドフレーム!

見た感じは3機とも素組に少し手を加えたくらいにしか見えないけど、もしエクシアがGNフィールドかトランザム・システムのアビリティを持っていたら面倒かも?そうだったらエクシアの相手はことりとウィングでやらなきゃね!トランザム中のエクシアの機動性に付いていけるのは、ことり達の中じゃ今日はウィングだけだもん!がんばるぞ~♪

 

あっ!後ろからビーム?海未ちゃんが撃ったんだ!

 

ことりの横を通ったピンク色のビームが真っ直ぐに飛んでいきます!そして真ん中のエクシアに着弾します!海未ちゃん!ホントにスゴいよ!今日始めたばかりで一発で当てるなんて!

でもエクシアのファイターも反応が早い!コクピットに直撃コースだったのに、ビームを左腕のシールドで防いじゃった!でもGNフィールドは無いみたいだね!

え?鳴神君!

ビームをシールドで防いだエクシア!そこに鳴神君のザクがスゴいスピードで突っ込んでいきます!

なんで?どうしてレンタルガンプラの素組のザクであんなスピード出せるの!?

 

[[ナイススナイプ!園田さん!で、接近戦でそのスキは命取りってね!!]]

<<ヒートホーク、アクティブ。>>

[[まずは1機!堕ちとけよ!]]

 

鳴神君のザクは少し身を屈めると、一気にエクシアの懐に潜り込んでヒートホークでエクシアの右腕を下からの斬り上げで肩の付け根辺りから切断しちゃいます。間接を狙っての一撃はあっさりとエクシアの右腕を斬り飛ばしちゃいました!

その勢いのままスラスターと足さばきだけでザクをくるっと回転させると、エクシアの後ろに回り込んで背中のGNドライブの部分にマシンガンの銃口を押し付けて零距離から銃弾を撃ち込んで行きます!

 

コアロストの判定を受けて、頭部のツインアイから光が失われ前のめりに倒れるエクシア。まずは1機!エクシアはこれで沈んだね!鳴神君は機体の勢いを殺さない様に右側のレッドフレームに向けて一歩踏み込むとバーニアを噴射させて突撃して行きます!肩のスパイクで体当たりだね!

 

[[っ!南さん!Mk-Ⅱを!]]

 

体当たりをするザクに向けてレッドフレームはビームライフルを構えて応戦しようとするんだけど、その時ことり達の後ろから放たれたビームがライフルを直撃!海未ちゃんの狙撃だ!穗乃果ちゃんの相手をしながらなのにナイスタイミングだよ!しかもピンポイントで!海未ちゃん、スゴいよ!

 

「うん!任せて!」

 

海未ちゃんも鳴神君スゴいよ!二人ともことりの想像以上だよ!ことりも頑張らなきゃ♪

ことりはザクに吹き飛ばされるレッドフレームを横目で見ながら、機能停止したエクシアの左側からビームライフルで鳴神君のザクを狙おうとしているMk-Ⅱに向けてマシンキャノンを撃っていきます!

Mk-Ⅱは鳴神君を狙うのを止めて、マシンキャノンの弾丸を迷惑そうにシールドで防ぎながら、今度はことりの方に向き直ってビームライフルを撃ってきました!

でもそんなでたらめな狙いのビームなんかには当たんないよー!当てたかったら拡散バズーカでも持ってきてね~♪

ことりは一応、事故を防ぐために左腕に装備したシールドを前に出してコクピットを庇うと、マシンキャノンでの牽制を続けながら背中のスラスターを吹かしてMk-Ⅱの左側に回り込みます!

射線を確認して…!バスターライフルのチャージはもう終わってるんたよ♪この位置なら!

 

「えい♪墜ちちゃえー!」

 

トリガーを引いてバスターライフルを発射します!Mk-Ⅱはバスターライフルの銃口が光るのを見てビームを撃つのを止めて慌てて回避運動をしようとしてるけど 、そのタイミングじゃもう間に合わないよ♪

 

Mk-Ⅱのファイターも回避は間に合わないと思ったんだね?回避を諦めてシールドを構えバスターライフルのビームに備えてます。でもね?ことりのウィングのバスターライフルはシールドを構えたくらいじゃ防ぎきれないよ~♪スッゴいんだからぁ♪

バスターライフルから放たれた黄色い閃光は狙いを外す事もなく少しの抵抗の後にMk-Ⅱを貫いて大きな爆発を巻き起こします!

 

「これで2機目だね♪」

 

ことりの大勝利です♪

 

[[んにゃ。ソイツで3機目だよ、南さん。]]

 

ふぇ?

 

いきなりの通信にちょっと驚いて後ろのモニターを見ると、そこにはほぼ無傷の鳴神君のザクが居ました!あれ?レッドフレームは?

 

「鳴神君?レッドフレームは?」

 

[[ん。吹っ飛ばしたあとはガーベラ抜かれる前に首跳ねてそこにマシンガン突っ込んで片付けたよ。突っ込む直前に園田さんの狙撃がイイ感じに決まったから楽だったよ。]]

 

あれ?首跳ねてマシンガンをゴリっと突っ込んでてって、それって簡単に言ってるけど実際にやるとなるとスゴいことしてるよね?

モックさん相手ならまだわかるけど、素組のザクで無双って、さっきから鳴神君の操縦技術はオカシイよね?

それともこれも電子精霊さんの力なのかな?

 

[[どうしたの?南さん?今のでどっか被弾した?外から見た分には問題無さそうだけど…。]]

 

うぅ~基本はいい人なんだよね~鳴神君って。さっきもことり達にブイズのぬいぐるみ取ってくれたし。リーフィアちゃん可愛いよね♪うん、ごめんね?鳴神君。突撃前のうっしゃーいくぞーにはビックリだったけど、オカシイとか言ったら失礼だよね?鳴神君の操縦技術のあれこれはあとでそれとなく聞いてみようっと♪それに穗乃果ちゃんと海未ちゃんが良いって言うなら、今度からガンプラバトルの時は鳴神君も一緒に誘いたいし♪

海未ちゃんは凄腕スナイパーさんな後衛でことりは高機動高火力の遊撃♪精霊使いの鳴神君は頼れる前衛♪うんうん!中々バランスいい編成だよね!なら海未ちゃんと鳴神君にはレンタルガンプラじゃなくて、ちゃんと自分のガンプラを準備して貰わなきゃ!何が良いかな~♪♪えっ?穗乃果ちゃん?………穗乃果ちゃんは……う~ん。にぎやかし?かな?

でも穗乃果ちゃんにも電子精霊さんが憑いてるなら、これからぐんぐん強くなっちゃうかもね♪

 

「えーっと、ことりは大丈夫だよ。ちょっとこれからの事を考えてて…。」

 

ウソじゃないよ?

 

[[うん。残りの後続3機だね。で?どうする?このまま二人で攻める?さっきの連中の仲間だったら南さんの腕なら余裕で逝けるっしょ。それとも一旦園田さんと高坂さんと合流する?俺としては園田さんにもう少し戦闘を経験して欲しいから、一旦合流したいんだけどさ。それと高坂さんも野放しにしとくとアレは色々とヤバいタイプだしね?目を離すとシステムアシスト切れてる状態なのに勝手に突撃して盛大に自滅しそうなんだよなー、高坂さんって。流石に一緒にチーム組んで出撃してんのに、ほったらかしにして堕とされても寝覚め悪いし。]]

 

「へ~♪ふ~ん♪優しいんだね♪鳴神君って!」

 

[[お?ナニ?南さん俺に惚れちゃった?だったらこのバトルあとで二人でちょっとラブホにでも……]]

 

「お断りします♪ことりちゃんを攻略するにはまだまだ好感度が足りないよ~♪好感度が貯まったらまた誘ってみてね♪」

 

[[あらま残念。んじゃ南さんの好感度ガッツリ稼ぎますか。]]

 

「はぁーい♪頑張ってね?」

 

ふーん。鳴神君ってこんな感じの男の子なんだね。教室じゃいっつもつまらなそうに外を眺めばかりだから、あんまりお話しした事なかったんだよね~?でも今日の鳴神君はスゴいイキイキしてるよ♪

きっとことりと一緒でガンプラバトルがスッゴく好きなんだろーなぁ!

 

[[で?どうする?あちらも攻めるか退くか迷ってるっぽいからまだ考える時間はあると思うけど?]]

 

うーん?これからみんなでバトルしていくなら今日始めたばかりの海未ちゃんに経験を積ませるって鳴神君の意見には賛成かな?穗乃果ちゃんは今回は戦闘に参加出来ないけど放っておいたら可哀想だしね~♪

だからここは……

 

「あのね?鳴神君。EWAC搭載機とか結構レアな機体だよね?穗乃果ちゃんと海未ちゃんにいろんなタイプのガンプラがあるって知ってもらうにも調度いいかなって思うんだ。だから次はみんなで一緒に行きたいかな?鳴神君には穗乃果ちゃんの護衛をお願いしたいかな?海未ちゃんの援護はことりがやるね♪」

 

[[ん、了解。俺に高坂さんを抑えられるか分かんないけどやってみるよ。なら一回二人の通信圏内まで下がってこっち呼ぶか…。ん?いや、その必要はないか…。二人がこっちに向かってきてるな。]]

 

「あ!ホントだね。先に居るのって穗乃果ちゃんだよね~?我慢できなくなっちゃったんだね~。」

 

[[あー。やっぱり突撃してきたか…。ホント俺にアレ抑えられんのかよ?]]

 

あはは♪鳴神君困ってる♪困ってる♪穗乃果ちゃんを抑えるのは大変だよ~♪

あれ?敵が減ってる?さっきまでは3機居たのに2機になってる?レーダー圏外に出たのかな?

 

 

[[あ?1機堕とされた?仲間割れ……っ!違う新手か!]]

<<正解です。マスター。レーダー範囲内に新たな敵性反応。喜んで下さい。このスピードは強敵ですよ。恐らくはスピードと射程に特化させた機体か、あるいは……>>

[[トップクラスのファイターとそのガンプラ…か。]]

<<はい。過去のデータと比較しますと少なくとも世界戦初戦レベルの相手かと。>>

 

「えっ?」

 

鳴神君とアイリちゃんのその言葉で、ことりももう一度レーダーを確認すると、範囲ギリギリに新しい光点がひとつ現れていました。…この機体……早い!なに?このスピード!ことりのウィングよりも早いよ!

 

[[ならアレはちょっとヤバいか?園田さん才能あるけどまだあのレベルの機体を操るファイターとの戦闘はまだ厳しいぞ。高坂さんなんか今の状態なら真っ先に狙われるだろうな。]]

 

「そんな…どうしよう!早く穗乃果ちゃん達と合流して撤退しなきゃ!」

 

[[無理だろ?とっくに捕捉されてんぞ?それにあのスピード、南さんのウィングよりも上な様だから逃げても追い付かれる。]]

 

どうしよう…どうしよう…やっぱりことりが……でも……

 

[[……………園田さん、あんなに楽しんでたのに初めてのガンプラバトルで撃墜されるってのは可哀想だよな…。うっし!決めた!南さん!アレの相手は俺がヤるよ。]]

 

「えっ?鳴神君?なに言ってるの?そんなの無理だよ!鳴神君がオカシイ位に強いのは分かるけど、使ってる機体がレンタルガンプラのザクだよ!」

 

[[オカシイって酷いな、オイ。でも大丈夫、コイツでも戦い様はあるよ。ヤりようによってはなんとかなるって。世界戦中盤以降のトップランカーが相手じゃないんだしさ。それに……久し振りににこちゃん以外の歯応えのある相手っぽいから楽しみだったりするんだよね。]]

 

ふぇぇぇ~なんか鳴神君むちゃくちゃやる気だよ!急にスイッチ入っちゃってるよ~!それににこちゃんってだれ~!

 

<<2機撃墜されました。新規敵性反応、こちらに向かって来ます。完全に捕捉されていますね、これは。また友軍機2機も間もなく通信圏内に復帰します。>>

[[おーよ!南さんは園田さんと高坂さんに通信して一旦合流、事情説明と護衛をヨロシク!さて…と…。ちょっと本気だしますか!]]

 

「鳴神君!」

 

[[まぁ任せといてよ!ここで男魅せて南さんとラブホでフィーバーするための好感度も上げてくるからさ!見てなって。性能を凌駕する技術ってヤツを!うっしゃおらァ!逝くぞォ!]]

 

鳴神君…ホントにやる気なんだ。下がらなきゃ。でも見たい…見てみたい…。鳴神君の本気…。ても、とりあえず……

 

「ことり!ラブホテルには行かないよー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?



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第3話「遭遇戦」そのよん

新規フラグが2つ設立されました。
「Private Wars」
「ぶる~べりぃとれいん」



[[…穗…乃果!待ちなさい!様子がおかしいです!お願いです!一度停まって下さい!]]

 

海未ちゃんの声!通信圏内に入ったんだ!

 

[[大丈夫!大丈夫!なんか知らないけど敵が1機に減ってるからみんなでふるぼっこだよ、海未ちゃん!ゴーゴー!進めー進めー!ミサイル撃っつぞー!]]

 

「穗乃果ちゃん!海未ちゃん!こっちに来ちゃダメ!お願いだから早く逃げて!」

 

[[ことり?通信が回復したんですね!二人とも無事ですか?一体何が…?]]

 

ダメ!この距離ならきっともう穗乃果ちゃん達も捕捉されてる!

 

「鳴神君!」

 

[[いやさ、別に本気でラブホに誘ったワケじゃねーけどさ、冗談だけどさ、バリっと決めたトコでアレはねーだろ…。ソコはやっぱり痺れる憧れるー。とか、ステキ!抱いて!とかさぁ…。男の子的には言って欲しいワケでさぁ…。頑張ったらご褒美的な展開を期待してなかったかって言ったら嘘になるけどさぁ…。]]

<<ドンマイです、マスター。そしてさっさと立って下さい。ああ、もちろんナニがではありませんよ。それは後でご自分で処理するかにこにでも頼んで下さい。早くしなければ後続の友軍機2機が合流してしまいますよ。>>

[[アイリサーン?あのね?ハートブレイクな相棒にもう少ーし優しく出来ねーの?]]

<<優しさで敵機が堕とせるのなら優しくしますが?優しくしますが?大事な事なので二度言いましたが如何ですか?マスター。回答を求めます。>>

[[ナンカイロイロゴメンナサイ…]]

<<追加情報です。新規敵性反応の周囲にモックが湧きました。良かったですね。少しは時間が稼げますよ。まぁ所詮はモックなので時間を稼げたとしても僅かでしょうが。しかしモックに助けらるなんてマスターも堕ちたものですね。ほらマスター、謝ってないでさっさと迎撃に向かいましょう。久し振りのご馳走ですよ。>>

[[ウマレテキテゴメンナサイ…]]

 

あれー?なんかいつの間にかアイリちゃんと漫才しながらスッゴくヘコんでるー!ってザクでorzしてるよー!

 

[[追い付きました!大丈夫ですか!鳴神君?そんな!酷い…なんて事に…機体に大きなダメージを受けたのですね?大丈夫です!今度は…今度は私が鳴神君を守ります!穗乃果!鳴神君を連れて一旦下がって下さい!今は貴女にしか頼めないのです…後の事は任せます!鳴神君をお願いしますね…。さぁ!ことりは私と一緒に!]]

 

[[あれ?なんかスッゴくシリアスな展開?穗乃果シリアス展開は苦手だなー。あ!でもシリアルは好きだよー!なんか似てるよねー!]]

 

[[穗乃果!もうおふざけは無しです!いい加減にしないと本当に怒りますよ!さぁ!鳴神君!早く後退を!ことりも!何をボーッとしてるんですか!]]

 

あのね?穗乃果ちゃん…展開はこの上なくコメディーだよ。シリアルだよ。ミルクかけて食べれるよ?海未ちゃんもスッゴくやる気出してるけど、鳴神君は元気なんだよ…。色んな意味で。

う~ん。鳴神君も男の子だからえっちなのは仕方ないよね?頑張ってくれたら、その…あの…ご、ごほうび、あげた方がいいのかな?今は男の子がスゴく少ないから、お母さんも目ぼしい男の子が居たら無理矢理にでも既成事実作って逃げられないようにしっかり掴まえなさい。って言われてるし…。ことり、別に鳴神君とそ~ゆ~関係になるのがイヤってワケじゃないけど、もう少し段階を踏んでお互いをもっと知って、告白したりされたりして、ちゃんとお付き合いを初めてから……。でも鳴神君優しいからそーゆーことしたらちゃんと責任は取ってくれそうだよねー。

 

「って!ことりもそうじゃなくて!海未ちゃん!鳴神君は大丈夫だから気にしないで。ちょっと心が折れてるだけだから!それより今は!」

 

[[ことり?それは本当に大丈夫なのですか?そちらの方が機体にダメージを受けたよりも酷い状況な気がするのですが?]]

 

[[あー!アレなに?ねーねーことりちゃん!海未ちゃん!あっちからなんか来たよ?]]

 

ふぇ?なんか来た?あ!フリーダム?でもかなり改造されてるっぽいよ!スゴいクオリティ!あれ?でもあのガンプラってどこかで見たような…?え?フリーダムから広域通信?

 

[[また素組?今日は多いわね。それにそこのザクは何をやっているのかしら?まぁいいわ。さて、こんにちは。ここで会ったのも何かの縁、少し相手をお願いできないかしら?]]

 

あれ?この声…

 

[[あら?そっちのウィングはいい線行ってるわね。改造のセンスも良いしとても丁寧に造られているわ。ふふっ。少しは楽しめるかしら?さぁ先手は譲るわ。楽しませてくれたら素組の人達とそっちのボロボロのフルアーマーは見逃してあげるから、かかってきなさい。]]

 

そうだ!テレビで聞いた事あるよ!それじゃやっぱり…あのガンプラって…去年のガンプライブ・ファイナルステージに出場していたビルドフリーダムガンダム!そのファイターは…!

 

「…A-RISEの綺羅ツバサさん…。うそ…。なんでこんな野良バトルに?」

 

去年のガンプライブの最優秀ファイター。無敗の女王、日本で一番強い高校生ファイター。ガンプライブ・ファイナルステージを制したUTX高校ガンプラバトル部、チームA-RISEのリーダー…。綺羅ツバサさん!

 

[[ことりちゃんの知り合いの人?]]

 

[[あら?ウィングの貴女は私の事を知っているのね?嬉しいわ。さぁ、それじゃ楽しいバトルをしましょう?]]

 

「あ…」

[[ことりちゃん!]]

[[ことり!]]

 

綺羅さんはそう言ってことりのウィングに向き直ると、腰の後のマウントからビームライフルを取り出しました。先手を譲るって言ってたからまだ構えてはいないけど、きっとことりがバスターライフルを撃った瞬間に回避して撃ってくる…。マシンキャノンじゃフェイズシフトがあるから間接を狙わなきゃ意味ないし…ビームサーベルで接近戦は…一番ダメだ。綺羅さんは接近戦のスペシャリスト…。ことりじゃ2・3回斬り結べても、その後に斬り払われて終わり…。

無理だよ…無理ゲー過ぎるよ…。綺羅さんはUTX高校に入学してからずっと公式戦無敗の高校生最強ファイターだよ?ことりとウィングだって決して弱くはないはずだけど、ガンプライブの優勝者が相手じゃ…。

 

[[来ないの?はぁ…有名になり過ぎると挑戦者が少なくてつまらないわ。貴女と貴女のウィングとならとても楽しいバトルが出来ると思ったんだけどね。残念ね…。なら仕方ないけど遠慮なく!全機全損にさせて貰うわ!]]

 

[[そうは!させません!穗乃果!]]

[[うん!いっくよー海未ちゃん!ミサイルはっしゃー!]]

 

ことりが絶対的な強者と戦う事に怖じ気付いてしまいウィングを動かせずにいると、綺羅さんは“残念”の一言と一緒にビームライフルを構えます。

そんな綺羅さんのビルドフリーダムに対して、穗乃果ちゃんはミサイルで、海未ちゃんはいつの間にかスナイパーライフルから交換していたプルバックマシンガンで、それぞれ応戦しようとしていました。

でも綺羅さんはそんな二人に対して冷静にスゴい早さで手にしたビームライフルを二度撃ち放ちます。

放たれたビームは穗乃果ちゃんのフルアーマーガンダムのミサイルポッドと海未ちゃんのジム・スナイパーⅡのプルバックマシンガンを正確に撃ち抜いてしまいました。

 

[[ファイターの反応速度は悪くはないわ。でも…根本的に機体が遅すぎね。]]

 

[[きゃ!]]

[[うぇ!やられたー!]]

 

「あ…あぁ…」

 

もうダメだよ。無理だよ。助けてよ。誰か、お願い…ことりを穗乃果ちゃんを海未ちゃんを…誰か…誰か………

 

「お願い…助けて………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<ボケマスター。略してボケマス。さぁ、出番です。>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[誰がボケだ!ボケマスだ!ボケ精霊!うっしゃオラァ!逝くぞォォォ!]]

 

「ふぇ?鳴神君?」

 

諦めてしまったことりの呟きに反応したのはorz状態でヘコんでいた鳴神君でした。

 

いつの間にか起き上がっていた鳴神君は気合いの声と一緒に、ザクを一気に加速させて例のスゴいスピードで突撃していきます!

 

[[なっ!クイックブースト?素組のザクで良くやるわ!でも!]]

 

そっか!クイックブースト!綺羅さんの叫び声でことりも鳴神君の急速な突撃の正体にたどり着けました。鳴神君がさっきからやっていたスゴいスピードの突撃はクイックブーストだったんだ!

 

クイックブーストは始めの踏み込みと同じタイミングでバーニアやスラスターとかのメイン推進機を大きく噴かして機体に勢いを付けてから、さらにもう一度推進機を踏み込みと一緒に大きく噴かす事で急速に加速させる特殊な操縦技術です。全部の動作をフルパワーで、さらに一瞬の内にやらなきゃダメだし、踏み込みのタイミングがシビア過ぎて少しでもズレちゃうと機体のバランスが一気に崩れて大変な事になっちゃうんです。クイックブーストを使いこなせるファイターさんは世界でも一握りだけって聞いたことがあります。

 

そんなクイックブーストで急速に突撃していく鳴神君に対して、素早く反応した綺羅さんはビルドフリーダムのバルカンで牽制射撃を放ちながらビームライフルをザクのコクピット目掛けて放ちます!あの突撃のタイミングじゃ腰のレールガンも翼の中のプラズマビーム砲も展開は間に合わない!

鳴神君はバルカンには構わずそのまま突っ込むと、スラスターを使い機体を回転させビームを紙一重で避けて、その勢いを利用してビルドフリーダムに回し蹴りを放ちます!

 

[[オラァ!]]

 

[[まだ!]]

 

綺羅さんはその回し蹴りにも反応しバックステップで機体を後退させますが……

 

[[ほら土産だ!貰っとけ!!]]

 

そこに鳴神君は突撃直前に腰のマウントから外して左手に握っていたハンドグレネードを“ぽん”っとビルドフリーダムの頭部に向けて放り投げて……

 

[[ハンドグレネード?しまっ……きゃあ!]]

 

回し蹴りからのハンドグレネードの投擲で完全に虚を付かれた綺羅さんの反応は遅れてしまい、弧を描いて飛んでいったハンドグレネードはビルドフリーダムの視線を覆うように爆発します。そして鳴神君は着地と同時にもう一度クイックブーストで突撃しビルドフリーダムを無理矢理押し倒しました!

 

<<ヒートホーク、アクティブ。>>

[[その首!貰ったぁ!]]

 

ヒートホークの起動を告げるアイリちゃんの声が淡々と響く中、ザクは赤熱化したヒートホークを押し倒して仰向けになっているビルドフリーダムの首目掛けて一気に降り下ろします!

ヒートホークや実弾系射撃武器等の非ビーム系攻撃のダメージを軽減するシード系ガンプラの一部が使用できる特殊防御アビリティ“フェイズシフト装甲”。ガンプラバトルでは間接や首周り等には適応されないから、鳴神君のザクが降り下ろしたヒートホークはビルドフリーダムの首をすっぱっと切断してしまいました!

 

[[嘘!素組のザクよ!]]

[[心からの贈り物をもういっちょ!おまけだ!コイツも貰ってけ!]]

 

驚きの声を上げる綺羅さん。鳴神君はさらにザクを操り切断したビルドフリーダムの首元に、残っているハンドグレネードをねじ込むと、もう一度ヒートホークを降り下ろしました!

 

その一撃はビルドフリーダムの首元に埋まったハンドグレネードを起爆させ、内部から爆発を起こしビルドフリーダムの胴体部分を破壊して行きます!

 

[[まさか……私が素組のザクなんかに……はは…何かの間違いよね?]]

 

[[イヤ。悪いがタダのろくでもねぇ現実さ。お姉さんさ、アンタのガンプラも、アンタの腕も十分に世界レベルだったよ。けどさ……]]

 

[[けど?]]

 

[[けど、俺はそれ以上だった。って事だな。]]

 

[[っ!そう…そうよね……あは!あはははは!ハハ!ハハハハハハハ!!]]

 

綺羅さん?

 

[[ええ!そうよ!そうだわ!これはガンプラバトル!貴方は強かった!私が弱かった!それだけ!それだけよ!最高だわ!貴方は本当に最高だわ!あぁ!まだ上がある!まだ私は楽しめる!素敵だわ!こんなに素敵な事は無いわ!ねぇ!貴方!貴方のなま…………………………]]

 

ことりの助けての呟きから始まった鳴神君と綺羅さんの戦闘は、ほんの少しの時間で終わってしまいました。

性能を凌駕する技術…鳴神君の言葉は冗談なんかじゃなかったんだ…。無敗の王女と呼ばれるガンプライブの最優秀ファイターの綺羅さん。その最高峰の操縦技術と愛機ビルドフリーダムガンダム。2つの最高を鳴神君はただの素組のザクで圧倒してしまった…。それはただの凄まじいまでの操縦技術。

ことりは鳴神君の操縦技術に圧倒され言葉もなく見惚れてしまっていました。

 

そして突然笑いだした綺羅さんは鳴神君に名前を聞こうとしたんですが、途中でコアロスト判定が下りビルドフリーダムの残骸を荒野に残してゲームから退場していきました。

 

<<おめでとうございます。マスター。見事にストーカーフラグを立てましたね。流石は私のマスターです。>>

[[おいおい、冗談じゃねぇ。]]

<<そうですか。ちなみに先程の彼女、綺羅ツバサさんの画像検索をしましたが、中々に美人さんでしたよ。>>

[[マジか!出せ!ハリー!ハリー!]]

<<相変わらず下半身に忠実ですねボケマスは。それではこちらがその画像になります。>>

[[うっしゃキター、あ、あ?ってゴリラ?アイリさん!これゴリラじゃねぇか!]]

<<失礼。間違いました。こちらが本当の画像です。>>

[[おぉ!これはなかなか…。]]

<<さらに水着のグラビア画像もありますがご覧になりますか。>>

[[お願いします!アイリさん!]]

 

 

ことりはアイリちゃんとのそんな会話を聞いて少し不機嫌になっちゃいました。

さっきまではことりをラブホテルに誘うとか言ってたのに!確かに行かないって言ったよ!綺羅さんは美人さんだよ?でもことりだって…ことりだって…

 

[[凄まじい戦闘でしたね。ことり?どうしましたか?]]

 

[[スッゴい!鳴神君スッゴいよ!あんなに強そうな人に勝っちゃった!]]

 

ふぇ?ことり、今なにを考えてたの?え?あれ?あれ?あ……そっか……そうなんだ……これが……うん…ことりは…ことりは…………

 

[[あー、うん。頑張った!俺、超頑張った!見てた?園田さん!高坂さんも!どうよ?スゴいっしょガンプラバトル!]]

 

[[はい!これは、ガンプラバトルは凄いですね!そして、鳴神君も!]]

 

[[穗乃果も次は頑張るぞー!]]

 

<<マスター。そろそろバトルロイヤルの終了時間です。>>

 

[[あ?もうそんな時間か。了解。そんじゃ園田さん、高坂さん、南さん。あっちでまた会おう。]]

 

[[はい。ではお先に!]]

 

[[鳴神君!ジュース!穗乃果にもジュースおごってね!]]

 

[[穗乃果!貴方は最後まで!]]

 

[[あー。はいはい。了解了解。]]

 

[[やったー!それじゃあっちで待ってるねー!]]

 

[[全く…ごめんなさい鳴神君。穗乃果が迷惑掛けっぱなしで。]]

 

[[いいよ、別に。楽しいしさ。]]

 

[[ありがとうございます。それでは今度こそお先に。]]

 

 

 

[[ったく……ん?南さん?]]

 

「あ……うん。」

 

[[どうしたの?まさか酔った?]]

 

だから!がんばれ!ことり!がんばれ!

 

「ことり!」

 

[[は?]]

 

「ことりだよ!」

 

[[南さん?]]

 

「南さんじゃなくて!こ・と・りって呼んで♪」

 

[[え?なんでいきなり?いや、でも。]]

 

「ことりの事、攻略するんでしょ?今日のソラ君は、ちょっとかっこよかった♪だからことりちゃん好感度があっぷしました!だから…あ…」

 

勇気を出してようやくそこまで伝えると、バトルロイヤル終了の時間が来てしまい、ことり達は荒野の戦場からいつもの日常に戻ってきました。

 

でも違う。もういつもの日常じゃないねよ?

ちょっとだけ勇気を出して一歩を踏み出した新しい日常。

 

うん。頑張ろう。いきなりえっちな事は無理だけど。少しずつ、少しずつ仲良くなって、そしていつかはちゃんと………。

 

 

 

これがことりとソラ君との初めてのガンプラバトル、そしてことりが自分の気持ちに気付いた記念日でした。

 

ちょっと不安だけど、楽しくて新しい毎日の始まり♪

 

あまくてすっぱい、恋の始まり♪

ことりの恋のぶる~べりぃとれいん♪本日出発です♪

絶対に逃がさないよ?ソラ君♪

ことりのバスターライフルで撃ち抜いちゃうんだからぁ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?




第3話「遭遇戦」 は後1話続く予定です。ご覧いただきありがとうございました。


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第3話「遭遇戦」そのご

恋は戦争です。
ことりちゃんのおやつになりたい。

間違って削除してしまいました。
改めて第3話「遭遇戦」そのご です。




 

「鳴神君!穗乃果は1番高いやつねー!よろしくー!」

 

「へ?いいの?マジで?死ぬの?ここで1番高いのって確かドドドドリアン・マキシマムハート・テラスメールEX+MASTERとかって確実にヤバい名前のヤツだったはずだぞ?しかも無駄に万超えで高級ドリアン生搾りでシュールストレミング(知らない人は検索を)の風味を加えた画期的で実験的で殺人的な旨味の飲み物です。って訳のわかんねー謳い文句だぞ。受付のねーちゃんがノリと勢いで仕入れた!とか言ってたけど…。え?飲むの?」

 

「そ、それは…止めなさい!穗乃果!何だか、いえ!確実に私達にも被害が及びます!下手をすれば出禁になりますよ!寧ろテロ容疑で捕まりますよ!」

 

「えー!面白そうだよー!穗乃果はちょっと飲んでみたいんだけど!だめかな?」

 

「ダメじゃねーけど、俺は金払ったら即逃げるぞ。ってか制服でそんなモン飲んだら臭い取れなくなって明日泣くぞ?制服だけならまだしも、確実に髪とかにも臭い付くぞ?」

 

「うぅー。学校に行けないのはやだなー。それじゃ次に高いヤツで!」

 

「あんこマキシマムだな。確か。」

 

「うぇ!穗乃果、あんこは飽きたよー!」

 

「園田さんは?何飲むの?」

 

「ちょっと!鳴神君!聞いてよー!穗乃果、あんこはヤダよー!」

 

「いえ。ただでさえ穗乃果が迷惑を掛けているのに私までご馳走になるわけには…」

 

「大丈夫、大丈夫。さっきのバトロイの最後に撃墜したフリーダムでかなりGP貰ったから。まぁ素組のザクとフルカスタムのフリーダムだもんな。ぶっちゃけウハウハっすよ。ジュースの1本や100本奢ったくらいじゃビクともしないよ。それに折角の園田さんの初陣なんだからさ、これくらいは奢らせてよ。」

 

「鳴神君…ありがとうございます!ではお言葉に甘えて、そうですね……私は……」

 

バトルロイヤルが終了してコクピットの中で“やんやん♪(注:ことり語で恥ずかしくた悶えていた)”ってしてたら、みんなより遅くなっちゃった!

穗乃果ちゃんと海未ちゃんはもうソラ君にご馳走になるジュースを選んでるみたいだね!

よ~し♪ことりも!

 

「ソ~ラ~君♪」

 

「お、南さんお疲れー。遅かったけど、やっぱりCG酔い?大丈夫?水でも飲む?」

 

え?いまなんって言ったの?ミナミサン?ミナミサンッテイッタヨ?コノヒトハ?シカモナンデコトリダケミズ?

 

「むーぅ。ソラ君のバカ!知りません!ふーんだ!」

 

「こ、ことり?一体どうしたのですか?急に…?」

 

「鳴神君!ことりちゃんにいぢわるしたんだなー!穗乃果怒るよ!」

 

「は?冤罪だ!たぶん…いや…ラブホ行くなんてアホな事言ったからか?イヤイヤイヤ違うだろ!ちょっ!マジでどうしたのさ?南さん!」

 

あ!また!また言った!またミナミサンって言った!

 

「ことりです!」

 

「へ?」

「ことり?」

「ことりちゃん?」

 

「ことりって呼んでってお願いしました!」

 

頑張って勇気を出したのに!ソラ君ひどい!

 

「あ…あー!さっきのバトロイの最後の……」

 

「うん!ダメ?かな?これからいっぱい仲良くなって行くんだから、ことりの事、ソラ君にはお名前で呼んで欲しいの。ことりの“おねかい♪”」

 

ちょっと上目遣い♪これがポイントです♪少しあざとい位か男の子には調度いいんです♪

 

「ぐはぁ!な、なんだ…今の?このバスターライフルで零距離からぶち抜かれた様な衝撃は…ガリガリ装甲値が削らて逝く……だ、と?」

 

うふふ♪効いてる効いてる♪

お母さん直伝の必殺技♪お父さんもこれで撃墜されたって聞いたもん♪やり過ぎるとオオカミさんが出るって注意されたけど大丈夫だよね?これでえっちなソラ君なんてイチコロだよ!

 

「ねぇ?ソラ君♪ダメ~?ことりのお名前。呼んで♪ことりの“おねがい♪”」

 

「クッ……こ、」

 

「こ?」

 

「こ、こと」

 

「こと?」

 

「ことり……………………………………………さん。」

 

むぅ。

 

「さんはいりません!ことりです!やり直しを要求します!」

 

「イヤ無理!ホント許して!これが限界!なんかすげー恥ずいから!え?ナニ?これって新手の羞恥プレイ?」

 

「えぇ~!もう♪そんなプレイしてないよぉ♪ソラ君は仕方ないんだからぁ♪でも……もし次にミナミサンって呼んだらオシオキだよ?ことりのおやつにしちゃうんだからね♪ちゅんちゅん♪」

 

「オ、オシオキ?……なんだろう……み、じゃねぇ。ことりさんが言うとそこはかとないエロスな響きが…?え?おやつにされんの?ナニをおやつにされんの?ナニソレ寧ろご褒美?」

 

「ねー、海未ちゃん。気のせいかな?穗乃果なんだか甘くて酸っぱいよ?」

 

「はぁ…。私には良くわかりません。」

 

「って鳴神君!ジュースは!ポテトとナゲットもね!あとなにかクリーム的な甘いの!ポテトは1番おっきいの!」

 

「はっ!俺は一体ナニを?って高坂さん?なんかさらりと要求が増えてね?」

 

「ソ~ラ君♪ことりは~チーズケーキ♪がいいなぁ♪一緒に食べよ♪ことりがあーん。してあげるね♪♪」

 

「では私は和菓子があったらそれで。飲み物は炭酸以外でまともな飲み物ならなんでも構いません。よろしくお願いします。」

 

「アンタ等いきなり遠慮無くなったな……はぁ…まぁいいや。あー、はいはい。了解。今買って来るからちょっと待ってて。えーっと、高坂さんはあんこマキシ「あんこはヤダ!もうコーラでいいよー!」マムじゃなくてコーラとポテトのLLとナゲットとクリーム的な甘いモンで、園田さんは和菓子系と炭酸以外のまともなヤツね。んで、ミナ」

 

「ソーラクン?」

 

「……………ことりさんがチーズケーキね。ことりさんは何飲むの?」

 

「えへへ♪ことりはね、ミルクたっぷりの甘ぁ~いミルクティーでお願いします♪」

 

「あいあい。んじゃ行って来るよ。」

 

「はぁ~い♪」

「よろしくお願いします。」

「はやーく!はやーく!」

 

ソラ君はそんなことり達の事を苦笑いを浮かべながら見ると、ポケットからGPベースを取り出してアミューズメントセンターのレストコーナーに向かっていきました。

 

アミューズメントセンターではお金でもお買い物やゲームが出来るけど、ガンプラファイターは基本的にガンプラバトルで獲得したGPを使っての支払いが多いんです。たぶんソラ君はさっきの綺羅さんとのバトルでいっぱいGP貰ったんだろーなぁ。

ちなみにGPはガンプラバトルだけじゃなく、ヤジマ・コーポレーションと提携しているお店や駅とかの公共施設でも使えるんだよね。あとはガンプラやビルダーズパーツ、模型用の工具や塗装する時の塗料とか、ガンプラに必要な色んな物もお金で買うよりも少し安く手に入るんだよ!

 

「そう言えば先程のバトルで最後に鳴神君が戦ったガンプラは凄かったですね。初めての出撃であの様な相手と遭遇してしまったのは運が悪いのか、それとも素晴らしい戦いを間近で見れて運が良かったのか…。ですが、あの凄まじい相手を倒してしまった鳴神君は、実はかなり凄いのでしょうか?」

 

「穗乃果もミサイル撃とうとしたけど、撃つ前にビームでヤられちゃったよ!スッゴく早く動いてビックリだったよね!それに!あのガンプラ!スッゴくかっこよかった!いつかは穗乃果もあんなガンプラに乗りたいなー!」

 

待ってる間のことり達の話題はもちろんさっきまでのガンプラバトルのお話です。

話題の中心にいるのは最強のスクールファイター綺羅さんとそのガンプラ“ビルドフリーダムガンダム”。ことりも強いファイターさんとは何回も戦った事があったけど、今日出会った綺羅さんは全てが別格でした。

ことりはガンプラバトルで初めて“怖い”って思っちゃった…。戦う前から諦めちゃった…。

うん…。強くなろう…もっと…もっと!次はちゃんと戦えるように。次はもう逃げないように。だってことりはソラ君の隣で一緒に戦いたいもん♪守られるだけじゃイヤだよね♪

 

「えっとね?二人とも。あの人は綺羅ツバサさんって言って、一昨年と去年のガンプライブの優勝チームのリーダーなんだよ。高校に入学してからの公式戦では負けなしで、付いた異名は“無敗の女王”。今、日本で一番強いスクールファイターなの。」

 

あれ?でもその綺羅さんに勝ったソラ君が今は日本一のスクールファイター?ガンプライブに出場してないから厳密にはスクールファイターじゃないけどね。

 

「「ガンプライブ?」」

 

「ねー!ことりちゃん!ナニソレ?」

「なんですか?ことり。そのガンプライブとは?」

 

あ~。穗乃果ちゃん達にはまずそこからかぁ。

 

「あのね?簡単に説明しちゃうと、学校公認のガンプラバトル部に所属してる高校生ガンプラファイター、いわゆる“スクールファイター”達の大きな大会の事だよ?夏と冬の年2回の大会があって、それぞれの優勝チームが年末にファイナルステージで戦ってその年の一番強いチームを決めるんだよ。」

 

去年のファイナルステージもスゴかったなぁ。綺羅さんのビルドフリーダムガンダムが最終戦のフルバトルで無双しちゃうんだもん。リーダー機なのに真っ先に突撃して行くなんてむちゃくちゃだけど、あの試合はホントにスゴかったなぁ。

 

「へー。」

 

「ガンプライブですか…。まぁ音ノ木坂にはガンプラバトル部はありませんので、私達には関係ないですね。」

 

「そうだね。でも強いスクールファイターの人達はホントにスゴい人気なんだよ?さっきのバトルでソラ君と戦ってた綺羅さんなんて、美人さんでガンプライブのMVPファイターだからよく雑誌に特集記事載ってたり、写真集とかも発売されてたりするんだよねー。あとは綺羅さん達のUTX高校もガンプライブで有名になって入学希望者がスゴいんだって。来年雪穂ちゃんUTXに入る!って言ってたけど大丈夫かな?倍率スゴいよ?」

 

1学年1クラスの音ノ木坂とは大違いだね。

雪穂ちゃんも音ノ木坂に来ればいいのに♪

 

「へいお待ち。まずは飲みモンと高坂さんのポテトね。」

 

そんなお話をしているとソラ君がことり達の飲み物と穗乃果ちゃんのポテトの乗ったトレーを両手で持って帰ってきました。あれ?もう一個荷物があるけどなんだろう?

 

「わーい!ありがと!鳴神君!ポテト!ポテト!」

 

「私のは温かいお茶ですね。和菓子にはやっぱりお茶が一番です。ありがとうございます、鳴神君。」

 

「ソラ君♪ありがと♪あ!ソラ君はコーヒーなんだね♪ブラック?大人だね~♪」

 

穗乃果ちゃんはコーラ、海未ちゃんは温かい緑茶、ことりがホットのミルクティーでソラ君はホットのブラックコーヒー。ソラ君はコーヒー苦くないのかな?ことりは甘くしたカフェラテとかなら飲めるよ?

 

「コーヒーはブラックが好きなんだよ。で?チラッと聴こえたけど、何の話してたの?」

 

ソラ君の好きなモノ、一つわかっちゃった♪でももしかして甘いのは苦手なのかなぁ?

 

「うん。さっきのバトルの最後に戦った綺羅さんの話だよ。」

 

ソラ君がクイックブーストからの連続攻撃であっという間に倒しちゃったんだよね!クイックブーストも初めて見たし、連続クイックブーストなんて聞いたこともないよ?やっぱりあの操縦技術はオカシイよね?

 

「あー。あのフリーダムのフルカスタム機に乗ってた美人のねーちゃんか。ありゃ楽しい相手だったな。にこちゃん以外の相手であれだけガチでやりあったのは久し振りだったよ。」

 

にこちゃん?そう言えばさっきから会話の中にたま~に出てくるけどダレだろ?浮気?浮気かな?や~ん♪ことりまだソラ君とお付き合いしてないよ~♪浮気だなんて~♪

 

「(もぐもぐ)鳴神君(もぐもぐ)らくしょーだったよねー。(もぐもぐ)どーんって(もぐもぐ)ばーんって(もしゃもしゃ)がつんって(もぐもぐ)ぼかーんって!」

 

「穗乃果!何ですかそれは!お行儀が悪いですよ!食べるか話すかどちらかにしなさい!」

 

「(もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ)」

 

穗乃果ちゃん……そんなコントのお約束みたいなことしなくても……。

 

「オイオイ高坂さん。そんな勢いで芋ばっかり食うと喉が詰まるぞ?で、さっきのバトルだけど、楽勝ってよりも辛勝だったかな。今回は始めに奇襲で懐に入れたから、連携のラストで上手い具合に首跳ねが決まったけど、あれが真っ正直からの勝負だったら機体に差がありすぎで厳しい勝負になってたよ。実際、最後はザクの間接とかバーニアがヤバかったから。まぁ正面からの勝負でもそうそう負けるつもりはないけどね。」

 

綺羅さんのガンプラ、ビルドフリーダムガンダムの本領はその機動性を活かした高機動戦闘。面で制圧射撃してもその弾幕を掻い潜って気付いたらビームサーベルで斬り捨てられてたって対戦相手がインタビューで話してのを聞いた事があるよ。

ソラ君は性能も攻撃力も低い機体で戦うために無理にでも接近して首斬りにいったんだよね。サザビーとか一部の胸部にコクピットが無いガンプラを除いて、大体のガンプラのコアは頭部の下、つまりコクピットのある胸部にあるからね。頭が無くなればそこは内部構造が剥き出しだから低い攻撃力でもビルドフリーダムのコアを破壊判定にしてもらえたんだね。

 

「綺羅さんのビルドフリーダムとレンタルガンプラの素組のザクだもんね~。ホントならいくら奇襲だったて言っても勝負になんてならないはずだよ?それでも倒しちゃったんだもん!やっぱりスゴいよね♪」

 

「普通は、ね。ほら、俺って普通じゃねえし。あのねーちゃんは素組のザクって舐めてたからな。蹴りだってフェイスシフトがあんだから回避じゃなくて機体の何処かで受けてればまた違った展開になったんだけど…。まぁ遠距離から砲撃オンリーでもなきゃ戦い様はあるってね。」

 

んー。そうだよね。やっぱりあそこは防御を選ぶのがベストな選択だったよね?でもことりもそうだけど、高機動型のガンプラに乗り続けていると、“攻撃は回避するもの”って感覚が染み付いちゃって、ほとんどダメージが無い攻撃でも咄嗟に回避運動しちゃうんだよね。

 

[ぴんぽんぱんぽーん。ナゲットお待ちの鳴神くーん。チーズケーキと和菓子セットも出来たから取りに来てねー。]

 

「鳴神君!ナゲット!ソースはマスタードね!」

 

「あいあい、っと。その前に園田さん、コレあげるよ。」

 

そっか。あの荷物はプレゼントだったんだね。え?ソラ君が海未ちゃんにプレゼント?なんだろう?ことりにもプレゼントあるのかな?あるよね♪も~プレゼントなんて貰ったら早速高感度アップだよ~♪

 

「え?なんですか?あっ!」

 

「そ、HGUCジム・スナイパーⅡ。今日バトルで園田さんが乗ってたガンプラ。初陣祝いだよ。狙撃機は他にもあるけど、とりあえずは今日の記念に初搭乗ガンプラを、ってね。んでこっちが初心者用ビルダーズセット。ニッパーとか色々入ってるから、もし使い方分かんなかったら後で俺でもことりさんにでも方に聞いてみて。」

 

「そんな…いけません!こんな高価な物はいただけません!」

 

海未ちゃんは真面目だな~。せっかくのソラ君からのプレゼントなんだから貰っちゃえはいいのに?でもそこが海未ちゃんの言い所だよね♪

 

「GPは腐るほど余ってるからいいよ、別に。どうしても気が引けるならまた今度ガンプラバトルに誘って欲しいかな。久し振りにチーム組んでバトったらさ、やっぱ面白かったからさ。基本、俺ってソロバトルだし。」

 

「鳴神君……分かりました。ありがとうございます!どちらも大切に使わせて貰いますね!」

 

「ずーるーいー!海未ちゃんだけずーるーいー!穗乃果も何かほしー!なーるーかーみーくーん!」

 

「絶対言うと思ったよ…。ホレ。園田さんと同じ初心者用ビルダーズセット。高坂さんも昨日始めたばっかりなら自分用のツールは持って無いだろ?どうせ高坂さんの事だから爪切りとか使ってんだろ?」

 

「やったー!ありがと鳴神君!あれ?でもなんで穗乃果が爪切りでガンプラ作ってるって知ってるの?」

 

「なんて予想通りな解答…。流石は高坂さんだな…。」

 

むぅ。むぅ。むぅ。

 

「ねぇ?ソラ君?」

 

「ミ…じゃなくて、何?ことりさん?」

 

「ことりにはプレゼントないんですか?プレゼントは高感度アップに必須なアイテムだよ!ことりの高感度あげたいんでしょ?穗乃果ちゃんと海未ちゃんにだけプレゼントあげて、ことりにはなにもプレゼントないないんて……ことり……ことり……泣いちゃうもん!」

 

「え?いや、ことりさん今さら初心者用のビルダーズセットとかいらないでしょ?自分用のツール持ってるっしょ?ガンプラだってそれだけカスタムされたウィングあるんだし…」

 

「そ~ゆ~問題じゃありません!気持ちの問題です!海未ちゃんと穗乃果ちゃんにだけ優し~くプレゼントしたのに、ことりだけ何もないのが問題なんです!リボンとかちょっとしたプレゼントでよかったのに……。だから!罰としてソラ君は週末にことりのお買い物に付き合ってください!その時になにかことりにプレゼントしてください!はい♪ソラ君お返事は?」

 

「へ?あ、はい。」

 

やったね♪どさくさに紛れてデートの約束しちゃった♪

 

「はい!ことりちゃん!ことりちゃんのチーズケーキ!こっちは海未ちゃんの和菓子セットだよー!」

 

「あれ?穗乃果ちゃんいつの間に取ってきたの?」

 

「ことりちゃんが罰としてーって言ってた辺りでだよー!鳴神君持ってきてくれないから穗乃果行ってきたの!」

 

「和菓子セットはようかんとお抹茶のわらびもちですね。あら?なかなか美味しいです。思っていたより良い素材を使っていますね。」

 

「ソラ君♪はい、あ~ん♪」

 

「あーん。じゃねぇーよ!ことりさん、さっきから色々と恥ずかしいから!イヤイヤイヤイヤ!嫌いじゃないよ?甘々も?出来れば二人っきりの静かな場所で……」

 

「や~ん♪ソラ君のえっち~♪」

 

「鳴神君!次はハンバーガー買ってきて!」

 

「まだ喰うんか!ってか自分で買え!」

 

「やっぱり和菓子にはお茶ですね。落ち着きます。」

 

こんな感じでことり達とソラ君の初めての放課後は過ぎて行きました。

ソラ君と遊ぶのは初めてのはずなのに、なんだかずっと昔から一緒にいる仲良しさんみたいだね。

穗乃果ちゃんにも、もう遠慮しないでツッコミ入れてるし♪

ホント馴染んじゃってるね♪流石は未来の旦那様だよぉ♪

 

「ソラ君♪」

 

「ん?なに、ことりさん?」

 

 

 

だから……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「明日も一緒に遊ぼうね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 




ことりちゃんの語り部は一旦終わります。次回からはまた別のメンバーが語り部となります。次は穗乃果ちゃんかな?
次回本編 第4話「ススメ→トゥモロウ」そのいち は、A-RISE側の閑話となぜなにガンプライブを挟んでからになる予定です。A-RISEの閑話は文字数の問題でいずれかのμ'sメンバーの閑話と一緒になるかもしれません。
出来る限り早目に投稿できるように頑張ります。
皆様どうか引き続き ガンプライブ! ~School Ganpura Project~ をよろしくお願いいたします。


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閑話「女王、大海の広さと少年の過去を知る。」

おはようございます。
今回はA-RISEのツバサさんが語り部です。
ツバサさんのキャラが……



「ツバサが負けたんですか?珍しい事もありますね?」

 

昨日。学校からの帰り道で思い付きから参戦した夕方のバトルロイヤル。

フリーダムガンダムをベースに改造を施した自慢の愛機“ビルドフリーダムガンダム”を駆り、順調に敵機を撃墜したいた私の前に、ソイツは現れたわ。

 

ただの素組のザク。正式にはザクⅡF2型。

 

始めに見た時は地面に手と膝を突いて何か嘆いている様に見えたの。不思議なザクだな、と思っていたわ。

 

私は遭遇した4機編成のチームの中で、唯一面白いバトルが出来そうなウィングガンダムのカスタム機を相手に戦おうとしたんだけど、ウィングのファイターは私の名前に怖じ気付いちゃって戦意を失ってしまっていたの。

 

そんな彼女の「助けて」の一言に反応したあのザクは、いきなりクイックブーストで私に向かい突っ込んだ来たわ。

 

クイックブーストには驚いたけど、正直に言えば「バカね」って思ったわ。

 

だってそうでしょ?相手がカスタムされたザクならまだしも、ただの素組のザクよ?

 

でも、バカなのは私の方だったわ。

 

気がつけば必死に抗ったいたわ。無様よね?無敗の女王とか呼ばれているこの私がよ?笑っちゃうでしょ?

 

「笑いませんよ。って言うか笑えないですよ。それ。」

 

油断が無かったと言えば嘘になる。でも普通は素組のザクでガンプライブを勝ち抜いた私のビルドフリーダムが圧倒されるなんて思わないじゃない?

 

「見た目だけ素組のザクではなかったのか?」

 

いえ。あれは間違いなくただの素組のザクだったわ。そのザクに力尽くで押し倒されて激しく首を跳ねられてハンドグレネードを無理矢理アソコにねじ込まれて……。

 

「落ち着いて下さい?ツバサ。」

 

あぁ。ごめんなさい。

でもね。兎に角とても情熱的だったの。一瞬の攻防、性能を凌駕する圧倒的な操縦技術。

そしてバトルから退場するホンの少しの間に交わした素敵な言葉の数々……。

ふふっ。はしたないけど昨日は久し振りに自分で火照った身体を何度も何度も何度も何度も気が狂ったみたいに慰めたしまったわ。だから今日はちょっと寝不足なの。もしあの子と再会できたら、私は自分を抑えられかしら?

 

「ツバサ?男の子のいる所でそんなことは言わないで下さいね?」

 

ええ、分かってるわ。そうね。彼にはしたない女って思われたくないもの。

 

「今日のツバサには話が通じてないぞ?あんじゅ。どうする?」

 

「恋する乙女は止められないですよ英玲奈。」

 

 

もう。二人とも好き勝手言ってくれるわね。

 

日本一のスクールファイター。その称号を手にした私に待っていたのは退屈な毎日だけ。戦う相手の居ないバトル。私とビルドフリーダムとまともに戦ってくれるのは貴女達チームメンバーの9人とたまに来る自意識過剰のザコだけ。

仲間達と戦うのも嫌いじゃないわ。でも…………ね。

 

そんな私が味わったあの衝撃。トップランカーのファイター達がワールドツアーに参加している今、国内では少なくてもスクールファイターでは自分が一番強いと思っていた私の幻想は木っ端微塵よ。

 

でもね………嬉しかった。それはもう狂おしい程にね。

 

まだ私は戦えるんだって思っちゃったわ。

 

「ツバサ……」

 

「お嬢、待たせたな。ご依頼のバトロイのデータ貰って来てやったぞ。ったく。ヤジマ・コーポレーションのシステム管理部に知り合いがいるからなんとかなったが、ホントなら個人データの取り寄せなんて無茶は出来ないんだぞ。これっきりにしてくれよ…まったく…。」

 

門松さん。遅いわよ。それで?昨日のあの子の事は分かったの?

 

「おいおい…ありがとうの一言くらいくれてもいいだろうが。」

 

ありがと。これでいいの?それよりも彼の事、早く教えて。

 

「はいはい。で、お嬢を素組のザクで殺ったんでただ者じゃないとは思っちゃいたが、随分と大物が引っ掛かったぞ。」

 

大物?

 

「ツバサを圧倒する様な人なら公式戦に出てれば話題になるはずですよ?あぁ。もしかして一年生ですか?それなら今年のガンプライブはその子がダークホースになりそうですね。」

 

「いや。コイツは過去6年間、一切公式戦には参戦してない。」

 

過去6年?どういう意味なの門松さん?

 

「可哀想に…まだコイツはあの時の事件を引き摺っているんだろうな。トップランカー連中はコイツの帰還を待ち続けているってのにな…。」

 

門松さん?

 

「お嬢達の世代じゃ知らないヤツの方が多いかもな。今じゃガンプラバトル界最大の黒歴史だからな。」

 

ガンプラバトル界最大の黒歴史?

 

「ああ。コイツの名前は“鳴神 青空(ナルカミ ソラ)”。“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”。6年前、世界で初めて電子精霊のパートナーになったヤツだ。そして…………。」

 

 

 

私が知ったのは彼の正体は驚きと悲しみに彩られた一人の少年ファイターの物語だったわ。

 

世界の頂。

 

もう一度会いたい。もう一度戦いたい。

 

叶わない筈のこの願いは、後日、私の予想を裏切り鳴神青空のガンプライブ参戦と言う形で叶う事になったの。

 

こうして私の高校生活最後のガンプライブが始まりを告げた。

最高の仲間達と最高のライバルと。今年のガンプライブはホントに面白くなりそうだわ!

 

 

ねぇ鳴神君?

 

 

 

 

さぁ。ガンプラバトルを始めましょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 




ご覧いただきありがとうございました。
今回登場した門松さんはゲーム“ガンダムブレイカー3”に登場したカドマツさんと同じ人物です。
ガンプライブではチームA-RISEのサポーターとして登場してもらっています。
またA-RISEのメンバーもツバサ、あんじゅ、英玲奈の他にあと7人登場する予定です。
特にその中の2人はかなりマイナーな昔のマンガの最終回にチラッと登場した子供が成長したら……と言う感じの人物になります。
もし二人の名前だけでそのマンガが分かったらかなり嬉しいです。
機体名が出れば分かる人も案外多いかもしれません。


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第2回なぜなにガンプライブ!!

説明回です。しかも中途半端な……。
ですが、一応は


はっじまるよー


「さん!にー!いち!せーの!」

 

「「どっかーん!」」

 

「「なぜなにガンプライブー!」」

 

「おーい!みんな集まれー!今日もなぜなにガンプライブが始まりますよ!司会進行のうみお姉さん役、園田海未です!……またやるんですね…これ…。」

 

「は~い♪今日のアシスタントは好きなウサギはヴォーパルバニーなことりうさぎです♪……はぁはぁはぁはぁ…ねぇ海未ちゃん?このうさぎさんの着ぐるみホノカチャンのニオイが残ってるよ♪うふっ♪うふふふふふ♪」

 

「ことり…通報されますよ?」

 

「やんやん♪」

 

「さて、それでは改めまして、このコーナーでは謎設定満載、見切り発車の行き当たり二次小説“ガンプライブ! ~School Ganpura Project~”の様々な用語を出来る限り解説して行く(予定の)コーナーです。本日は“電子精霊”やガンプラバトルの機体容量、ステータス等の諸々についてになります。ではことりうさぎ、まずは電子精霊について説明して行きましょう。」

 

「はぁ~い♪うみお姉さん♪あのね?電子精霊さんは簡単に説明すると、自我を手に入れたAIさん達の総称の事なんだよ。ことり達がガンプラバトルや普段の生活で使っているサポートAIさん達の上位存在で、自分達の“意思”で仕える主を決めるんだよね。ことり達μ'sでは第3話の段階ではソラ君と穗乃果ちゃんの二人が電子精霊さんのマスターなんだ。」

 

「穗乃果はまだ取り憑いてるらしい。と言う事なので、ちゃんとした契約を交わしてはいないんですけどね。電子精霊達との契約は取り憑いてる電子精霊に名前を与える事によって成立します。穗乃果はまだちゃんと自分に取り憑いてる電子精霊と対話をしていないので、名前を与える処ではないんですね。」

 

「ソラ君の電子精霊はアイリちゃんって言って、女の子の電子精霊さんなんです。真面目な口調で辛辣な事を言って来る実はちょっとお茶目さんな電子精霊さんなんです。ソラ君とはとっても仲好しさんなんですよ~♪」

 

「よく二人で漫才の様な掛け合いをしてますよね。この様に電子精霊達にはそれぞれ個性があり、何故か人に仕える事を目的にしており、自らの意思で誰かを害する事を極端に嫌っているんですよ。」

 

「あんな高性能なAIさん達が反乱起こしたらターミネーターみたいな事になっちゃうよね~。」

 

「ええ。ですがもし反乱等を起こしてしまった場合、電子精霊達は己の存在理由と反乱を起こした現状に矛盾を感じ自己崩壊を起こしてしまうらしいですね。また彼等、彼女達は自らのコアプログラムの中に自浄プログラムが入っているらしく、滅多な事では暴走等は出来ないのですよ。人に対して敵対行動を取るのは自らのマスターに害が及ぶと判断した時のみだそうです。」

 

「実は電子精霊さん達が暴れだすよりもサポートAIさん達がハッキングされたりウイルスに感染したりして暴走を起こす方が怖いんだよね。」

 

「たまにウイルスに感染したサポートAIの暴走で事故が起きたりする事もありますね。」

 

「今のところは電子精霊さん達の事は自我を持つ高性能なAIって認識でお願いします♪」

 

「ちなみにこの電子精霊の元ネタはリリカルなのはのインテリジェントデバイスだったりします。」

 

「サポートAIさん達はストレージデバイスだね!」

 

「では次はガンプラバトルシミュレーターの機体システムについてです。」

 

「ガンプラバトルシミュレーターではガンプラの完成度や改造具合によって機体にそれぞれ機体容量が設定されるんたよね。この機体容量は機体の色んなステータスに割り振りする事が出来る他に、機体固有の特殊アビリティの設定にも使用されます。また、その設定は各自のGPベースから行うことになります。」

 

「それではまずはステータスについてです♪装甲値は所謂HPですね。機体が無事でもこの装甲値が0になると撃墜判定を受けてしまうんです。他にも機体のコクピット部分が破壊されるとコアロスト判定が下り装甲値が残っていても撃墜になります。第3話でソラがツバサさんのビルドフリーダムを倒したのはこのコアを破壊したコアロスト判定でしたね。」

 

「次はジェネレーター出力です♪これはそのガンプラがどれくらいパワーとエネルギーゲージがあるかの数値です♪厳密にはこのふたつ以外の要素もあるんですけど、おおざっぱに説明しちゃうとそうなります。」

 

「Eパック方式のビームライフル等、外部からエネルギー供給を受けて使用する武装にはエネルギーゲージは関係ないのですが、機体からエネルギー供給を受けて使う武装やアビリティは使用の際にこのエネルギーゲージを消費する事になります。」

 

「エネルギーゲージが0になっちゃうとゲージが再チャージされるまでエネルギー消費系の武装もアビリティも使えなくなっちゃうし、機体性能がガクッと下がっちゃうんです。」

 

「一見デメリットの多い様に思われるエネルギー消費系の武装ですが、使用するエネルギー量を調整する事によって、武装の威力を大幅に増大させる事も出来るんですよ?」

 

「ロマン砲だね!一撃必殺だね♪」

 

「次はスラスター総推力です。この数値は機体のバーニアやスラスターの使用時間とブースト機動時のスピードに関係しています。」

 

「この数値が高いほど機体は長い間ブースト機動が出来て、そのスピードも早くなるんだよ。ことりのウィングもこのスラスター総推力に機体容量の多くを割り振ってるんだ♪」

 

「高機動型といわれるガンプラの多くはことりの様にこのスラスター総推力に多くの数値を割り振っていますね。」

 

「次は耐久性だよ♪」

 

「耐久性は機体の防御力ですね。この数値が大きいとダメージを受けた時の装甲値の減りが緩和されます。」

 

「耐久性に極振りされちゃうとスッゴくかた~くなるんだよ♪」

 

「ただし耐久性極振りではブースト機動を使用してもほとんど意味がなくなってしまうので、良い的になってしまいますね。またパワーも下がるので格闘戦では不利になり、エネルギーゲージも低いのでエネルギー消費系の武装やアビリティも使えなくなってしまいます。」

 

「ダメージが完全に0になるわけではないから、マシンガンとかの連射系武装でちくちくダメージを入れていけばいつかは堕とせるよね♪」

 

「極振りはその一点では確かに強力ですが、極振りしたステータス以外は弱点の塊みたいになってしまうので、あまりお奨めできませんね。」

 

「この4つの数値が主なステータスになります♪他にも索敵範囲や通信範囲に操縦性とか色んな数値もあったりします♪」

 

「まぁそちらは後程、機会があればになりますね。それでは次は機体の武装領域(ウェポンストレージ)についてです。」

 

「武装領域(ウェポンストレージ)、ことり達ガンプラファイターの間ではただストレージとか倉庫とか呼ばれてるんだけど、これはガンプラが出撃の時に“機体に直接装備した物以外の各種武装”を持ち込む手段になります。」

 

「素組のジムを例にあげますと、まずは右手にジムの基本装備のビームスプレーガン、左腕にシールド、バックパックにビームサーベルが1本になりますね。左手にも何か持たせられますね。」

 

「あとは内蔵武装の頭部バルカン砲だね?ジムのバックパックには3mm穴が空いてるから、やろうと思えばそこにも何か装備出来るかな?」

 

「そうですね。素組のジムではこの辺が搭載出来る武装の限界です。しかしこのストレージを使用すれば、設定された数値内ならさらにマシンンガンやバズーカ等の武装もゲームに持ち込める様になるんです。」

 

「でもなんでも装備出来るかって言うとそうでもないの。だってジムがバスターライフルとか持っていたら変だよね。そこはマザーシステムが判断して、その機体が本来使用出来ないのモノは弾かれちゃう様になってるの。ジムでバスターライフル無双とか面白そうだけどね~♪」

 

「そうですか?もっともこれにはいくつかの裏技も存在しており、先程のステータスの割り振りでジェネレーター出力に多く割り振り、機体のエネルギー総量がバスターライフルを使用出来るレベルだとマザーシステムに判断されると、ジムでもバスターライフルを使うことが出来る様になります。」

 

「作品の枠を越えた武装使用はロマンだよね♪邪道って言う人もいるけどね?」

 

「まぁゴッドガンダム等のモビルファイター系のガンプラが拳で戦わず、ストレージから次々に射撃系武装を展開して来られても微妙ですけどね。」

 

「作中でも少し触れられていたけど、機体容量を全部ストレージに極振りしてスッゴい威力と大きさの爆弾を一つだけ準備して自爆してくる迷惑な人達が結構な頻度で出没するんだよね~。熟練の自爆ファイターになると一つの爆弾でバトルフィールドの1/4くらいを焦土に変えちゃう、って言うスッゴいのもあるんだ~♪」

 

「相変わらずあのアホな自爆ファイター達は何を考えているのか分かりませんね…。」

 

「今日はこのくらいかな?機体の固有アビリティに付いてはまた今度♪ね♪うみお姉さん♪」

 

「ええ。これを書いているオレンジジュース野郎がが飽きてきた様ですね。それではまた次回があればお会いしましょう。お相手は…」

 

「恋は戦争♪狙った獲物はバスターライフルで殲滅だぁ♪のことりうさぎな南ことりと♪」

 

「え?これ言わなきゃ駄目なのですか?……はぁ。仕方ありません。ては、恋もバトルも一撃必中!うみお姉さん役の園田海未でした。それでは……」

 

「「またねー!」」

 

 




眠くて書いててグダグダになってしまいましたが、ご覧いただきありがとうございました。
可能なら海未ちゃんヒロイン化へのテコ入れの為の閑話を1話、投稿出来たらしたいと思っております。

第4話「ススメ→トゥモロウ」そのいち

は、明日か明後日には投稿出来るように頑張ります。
相も変わらずのお目汚しな駄文ではございますが、ご覧いただきまして本当にありがとうございました。


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閑話「初めてのガンプラと恋心について」

知らないLOVE*教えてLOVE


「なるほど……。接着剤等は使わずに組み立てる事が出来るのですね。これは中々興味深い…。」

 

幼馴染みの穗乃果に誘われて初めたガンプラバトル。トラブルもありましたが、クラスメイトの男の子、鳴神君に助けられなんとか初陣を無事に終えた私は、穗乃果達とアミューズメントセンターで少しの間お茶を楽しんでからそれぞれの帰路に付きました。

 

鳴神君の家が私の家からそう遠くない所にあったのには驚きましたね。

 

私の家の前で偶然再会したときは鳴神君がどうして私の家に?と思ってしまいましたよ。

 

そうですね。明日の朝は鳴神君も誘って、穗乃果達とも一緒に登校しましょうか?

 

いいかもしれませんね。後で穗乃果達にもメールしておきましょう。

 

「まずはニッパーで……」

 

ガンプラ作りを始めた私はことりと鳴神君に教わった通りに説明書を読みながらガンプラ作りを進めていきます。

 

二人の話では組み立てるだけの素組と呼ばれる物なら1・2時間もあれば簡単に作れると聞きました。

 

初めてのガンプラ作りの私はそんなに早く作るは無理ですね。

 

それにガンプラバトルに使用する物なので、少しでも丁寧に作りたいので、焦らずじっくりと作っていきましょう。

 

「ええっと、ここにシールですね……あ…」

 

少し曲がってしまいました…。破れないようにゆっくり剥がして……

 

「ふぅ…。今度は大丈夫ですね。」

 

少しずつ出来上がっていく私の初めてのガンプラ。

 

鳴神君が私の為にプレゼントしてくれたガンプラ…。

 

そう言えば男の子に贈り物を貰うなんて今日が初めてですね…。

 

ガンプラを作る机の上に置かれたシャワーズの縫いぐるみ。

 

この子も鳴神君が私に取ってくれた物でたしね。

 

お誕生日やクリスマスにお父様やお祖父様からプレゼントをいただいた事はありましたが……。

 

男性が極端に少なくなった昨今では男の子と知り合う機会なんて滅多にありませんでしたからね。

 

まぁ知り合いたくも無い人は一人いましたが…。

 

今もしつこく私を許嫁にしようと画策しているらしいですが、あんな下劣な人の下に嫁ぐなんて死んでも願い下げです。

 

仮に嫁ぐ事になってしまったら、私はきっと自らの命を絶つでしょう。

 

お母様もお父様もお断りし続けているとおっしゃっていましたが……。

 

…………折角楽しい気分でガンプラを作っていたのに……忘れましょう……。

 

「頭を胴体に付けて……良し。スコープモード起動です!なんて。ふふっ。」

 

そう言えばお母様とお父様は共通の趣味を通じて知り合い、そして仲良くなりやがて恋に落ちたとお聞きしましたね。

 

私もいつかはお母様の様に恋をして、旦那様になる方と結ばれるのでしょうか?

 

しかし、恋とは…一体どんな物なのでしょうか?

 

穗乃果は………あれは恋なんてしらないでしょうね。

 

色気より食い気のまだまだお子様ですから。

 

ことりは?

 

そう言えば今日のことりは少し変でしたね。

 

妙に鳴神君との距離が近かったり、急に抱き付いてみたり…。

 

ことりがああなったのはガンプラバトルが終わってからでしたね。

 

それまではいつも通りだったのですが…。

 

熱い眼差しで鳴神君を見つめていましたが、あれではまるで小説やドラマなどで話に聞く恋する乙女ではないですか。

 

「あっ……」

 

恋する乙女?ことりは…鳴神君に恋をした?

 

呼び方もいつの間にかソラ君に代わっていました。

 

ことりは鳴神君が好きなのでしょうか?

 

 

なんでしょう。今、胸が凄くもやもやします。

 

いつも一緒だったことりが、私達より先に恋をしたから?

 

ことりだけが恋を知って、私達は置いていかれるから?

 

3人の時間が終わるかもしれないから?

 

それとも……………鳴神君が盗られるから?

 

っ!

 

私は…今何を?

 

なんなんですか?この気持ちは?苦しくて、嬉しくて、悲しくて、楽しくて……

 

相反する色々な感情が胸の奥で渦巻いている。

 

私が恋を知らないから?

 

一度考えだしたら止まらない…。

 

恋となんなんですか?

 

好きな人と名前を呼んで、名前を呼ばれて。

 

一緒に幸せな時間を過ごす。

 

それは、とても素敵な関係…

 

まだ恋を探している私が垣間見た“いつか”の景色。

 

もう恋について考えるのは止めましょう……

 

今は、鳴神君がプレゼントしてくれたこのガンプラを組み立てる事だけを考えましょう。

 

「でも……もし…鳴神君…ソラが私の旦那様になったら……」

 

そうなったら海未と青空の間に産まれてくる子供の名前は陸でしょうか?

 

「はっ!私は何を考えているんですか!」

 

こうして私の初めてのガンプラ作製は進んでいくのでした。

 

今はまだ知らない恋。

 

いつかは誰かが教えてくれるのでしょうか?

 

 

もしかしたら……それは……。

 

 

 




皆様ご覧いただきありがとうございました。
次回からは本編第4話「ススメ→トゥモロウ」が始まります。
ようやく物語が少し動き始めます。
いつになったらμ'sメンバーが集結してくれるのか…。

それでは皆様。よろしければまたご覧下さい。
本日はご覧いただき本当にありがとうございました。


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第4話「ススメ→トゥモロウ」そのいち

前回までのガンプライブ!

幼馴染みの穗乃果ちゃんと海未ちゃん、そしてクラスメイトの男の子、ソラ君と一緒に始めたガンプラバトル!
穗乃果ちゃんは暴走しちゃってもう大変!
でももっと大変な事態に!
最強のスクールファイター綺羅ツバサさんが現れて…。
諦めちゃったことりを助けてくれたのは、一緒に出撃していたソラ君でした!
性能を凌駕する圧倒的な操縦技術。
ことりはそんなソラ君に恋しちゃいます♪
こうしてガンプラバトルとことり達の新しい毎日が始まりました!







そして……



「ことりちゃーん!おはよー!」

 

「おはよう♪穗乃果ちゃん♪」

 

みんな!おはよー!穗乃果だよ!

今朝も穗乃果はことりちゃんと海未ちゃんと一緒に学校に行くんだ!

 

「ねー!ことりちゃん!今日はガンプラ持ってきた?放課後また一緒にガンプラバトルしに行こうね!今日は穗乃果も自分で作ったガンプラ持ってきんだよ!」

 

妹の雪穂に誘われて始めたガンプラバトル!スゴい面白いんだよ!

だから穗乃果は昨日、仲良しのことりちゃんと海未ちゃんを誘って一緒に夕方からのバトルロイヤルに出撃したんだよ!

海未ちゃんは初めてのガンプラバトルだったんだけど、偶然アミューズメントセンターで出会ったクラスメイトの男の子、鳴神君に助けて貰いながらみんなで楽しくバトルできたんだよね!

 

でも綺羅さんって言うスッゴく強いスクールファイターさんと戦った時はホントもーだめだーって思っちゃったよ!

穗乃果なんてミサイル撃つ前にビームでドカンってされちゃったよ!

そんなスゴく強いスクールファイターの綺羅さん相手に、穗乃果達はなんにも出来なかったんだけど、一緒に出撃していた鳴神君がだっー!って行って、ばん!ってやって、がつん!ってやって倒しちゃったの!

あんなに強い綺羅さんをやっつけちゃった鳴神君ってスゴい強いんだね!穗乃果驚いちゃったよ!

 

「うん!ちゃんと今日はウィング持ってきたよ♪そう言えば穗乃果ちゃんは今日も雪穂ちゃんからガンプラ借りてきたの?それとも自分のガンプラ作って持ってきのかな?ね~穗乃果ちゃんはなんのガンプラ作ったの?教えて♪」

 

「あのね!昨日、雪穂に黙ってフルアーマーガンダム持っていったのバレちゃって怒られちゃったから、今日は穗乃果も自分で作ったガンプラ持ってきてるんだ!なんのガンプラかはねー……うん!まだナイショだよ!放課後のお楽しみ!」

 

「え~、気になるよぉ~!教えてよ~!穗乃果ちゃん♪」

 

「穗乃果!ことり!おはようございます!」

 

「よっす!高坂さん、ことりさん。おはよ。」

 

「あ!海未ちゃん!鳴神君も!おはよー!」

 

そうそう!今日は鳴神君も一緒に学校行くんだよ!昨日、海未ちゃんからメールがきてね!鳴神君のお家って実は海未ちゃんのお家のご近所だったんだって!ビックリだよね!よく海未ちゃんのお家に遊びに行ってたのに、一回も会わなかったなぁー。

鳴神君は放課後もまた穗乃果達と一緒にガンプラバトルしてくれるのかな?

 

「海未ちゃん!ソラ君♪おはよう♪きゃ~♪ことりね?ソラ君にとーっても会いたかったよぉ♪♪ねぇねぇ!ソラ君は昨日はことりのユメ、見てくれた?ことりは~ユメの中でもソラ君と一緒だったよ♪ソラ君ったらぁ~ことりにあ~んなことやこ~んな事をしちゃうからぁ♪ことり困っちゃいました♪でも~ソラ君がするなら…ことり♪イヤじゃないよ?や~ん♪恥ずかし~♪」

 

「あー。今日も朝っぱらから全開で飛ばしてるね。ことりさんは…。ってか当たってるんすっけど…。」

 

昨日からことりちゃんは鳴神君ととっても仲好し!今もほら!挨拶しながら腕に抱きついてぎゅーってやってる!

 

「ことり!止めなさい!鳴神君が迷惑がってますよ!」

 

「えぇ~♪そんなことないよね?ソラ君♪こ~ゆ~の大好きだもんね♪ことりのココ♪とぉ~っても柔らかいでしょ?えい♪えい♪」

 

「うぉ!っ!あのね、ことりさん…ホント朝は危険なんでヤメテ…。朝っぱらから下半身にテントなんて作って登校したら、周りはみんな女子ばっかなんだから下手すっと通報されるんだよ!」

 

「大丈夫♪大丈夫♪あ!ことりイイコト思い付いちゃった♪だったらぁ♪ことりがテントの解体をお手伝いしてあげるね♪ソラ君はお手てとお口とどっちが好きかな?ことり、ハジメテだけどがんばるね♪うまくデキるかな?きゃ♪言っちゃったぁ♪さ♪ちょっとソコの物陰で…」

 

「嬉しいけど嬉しくねー!ってか手でされんのも口でされんのもどっちも好きだー!じゃねーし俺!園田さんお願いヘルプ!助けてぎぶみー!」

 

「まったく…ほら、ことり!鳴神君が困っています!いい加減にしなさい!」

 

「えー!もうちょっと~♪うん?あれ?海未ちゃん?」

 

「はい?なんですか?ことり?」

 

「むぅ……。海未ちゃん昨日とちょっと違う…あ!…もしかして海未ちゃんも………。海未ちゃん!ことり、負けないよ!」

 

「は?いきなりなんの事ですか?」

 

「そっか…まだ自覚はしてないんだね…。」

 

「自覚?だから、何の事ですか?ことり?」

 

「ん~。あ!そうだ♪みんなで家族って言うのも楽しいかも♪ね!ソラ君♪」

 

「へ?園田さんじゃねーけど、一体何の事?」

 

「ちょっとだけ未来のお話だよ♪いつか、み~んな♪幸せになれる。そんな素敵なお話♪」

 

「だからことり!どう言う意味なんですか!」

 

あれ?ことりちゃん達、なんか難しい話してる?

あ!それより!

 

「ねー!それより!海未ちゃんもガンプラ作って持ってきた?穗乃果もことりちゃんもガンプラ持ってきたよ!」

 

そう!今はガンプラバトル!

 

「あ、はい。ええ、もちろんです。ほら、ちゃんと作って持ってきましたよ。これが私が作ったジム・スナイパーⅡです!自分では初めてにしては良く出来てるとは思うのですが……。どうでしょうか?」

 

「お!園田さん、ちょっと見せてよ。」

 

「海未ちゃん!穗乃果にも見せて見せてー!」

 

「穗乃果ちゃんとソラ君だけズルい!ことりにもみ~せて♪」

 

海未ちゃんはカバンからケースに入った水色のガンプラを取り出して穗乃果達に見せてくれたの!

海未ちゃんも言ってたけど、確かこのガンプラって昨日のバトルで海未ちゃんがレンタルして使ってたジム・スナイパーⅡってガンプラと同じガンプラだよね!

 

「へぇ。丁寧に作ってある。初めてでこれだけ丁寧に作れるんだ、園田さんってビルダーとしての才能もあるっぽいな。手先が器用なんだな。あー、でもココのシール、貼り直した?うん。まぁこのくらいなら大丈夫。上手に貼り直してあるしね。」

 

「ソラ君♪ことりにも見せてね♪わぁ!ホント海未ちゃん初めてなのに上手に出来てるよ!ランナーのゲート跡もそんなに目立ってないし!」

 

「よかった……。とりあえずは今日の放課後のバトルに間に合うように急いで作ったのですが、二人に見てもらって合格点を貰えたのなら問題無さそうですね。」

 

「あれ?もしかして穗乃果より上手?」

 

うわー!海未ちゃん上手に作ったんだ!穗乃果のガンプラはちょーっと失敗したところもあるから、見せるのが恥ずかしくなってきたなー。やっぱり爪切りじゃダメだったのかな?

 

「そう言えば、鳴神君は自分のガンプラは持って来てはいないのですか?昨日は私と同じでレンタルガンプラを使っていましたよね?」

 

「うん♪ことりもソラ君のガンプラ見た~い♪」

 

そっか!鳴神君も昨日は海未ちゃんと一緒でレンタルガンプラ使ったんだよね!

 

「鳴神君!穗乃果にも見せて見せてー!」

 

「ん?ムリ。俺は自分のガンプラ持って来てないから。」

 

あれ?なんで?

 

「ええー?なんで?どうして!鳴神君!今日は穗乃果達と一緒にガンプラバトルしてくれないの!また一緒に出撃してよー!」

 

「そんな…ことりとは遊びだっの!ことりとはもう一緒にシテくれないの?おねがい♪ソラ君♪今日もことり達と一緒にガンプラバトルやろうよぉ~!」

 

「二人共!確かに鳴神君と一緒にガンプラバトルを出来ないのは、その…なんと言いますか…とても…ええ……とても…残念ですが、今日は何か用事があるのかもしれません!無理を言ってはいけませんよ!それとことり!貴女はいちいち表現が卑猥です!」

 

そんなー!せっかく仲良くなったと思ってたのに!なんで?どうして?穗乃果達と一緒にまたガンプラバトルやろうよ!

 

「は?三人ともなんか勘違いしてない?公式戦に出るってんなら絶対に断固として断るけど、昨日の様な野良バトルなら別にガンプラバトルをヤらないって言ってるんじゃねーよ?ただ俺は今日もレンタルガンプラで十分って事。」

 

ほぇ?

 

「なぁ~んだぁ♪ことり、びっくりしちゃったぁ。でも、ソラ君は今日もレンタルガンプラ使うの?ソラ君くらいの腕だと巣組のレンタルガンプラじゃ物足りないんじゃないかな?ほら、それに昨日の綺羅さんみたいなスゴい人が出てきたら困っちゃうし!」

 

「大丈夫だって。昨日のようなガチ勢の相手がそうそう出てくるワケねーし。出て来たとしても戦い様なんてどうとでもなるって。それにことりさんは兎も角、初心者の園田さんや高坂さんの為にも俺がガチ組みの相棒を使ってしゃしゃり出て、獲物を根こそぎ狩りまくっちまうより、二人のサポートに入ってガンプラバトルに慣れて貰う方が後々の為になるっしょ?あとは、まぁ…単純に俺自身がガンプラバトルを少しでも楽しむ為の縛りプレイってヤツだよ。」

 

「鳴神君……ありがとうございます。私達の事、そこまで考えてくれていたのですね!そうですね。確かに全てを鳴神君に頼ってしまっては、折角のバトルも面白くなくなってしまいますよね!みんなで協力して頑張りましょう!」

 

「そっか……ソラ君はそ~ゆ~プレイも好きなんだね♪うん!ことりがんばるね!イタイのとかも我慢するね♪あ!でも、あんまり痕の残る事はしないでね?みんなにバレちゃったら恥ずかしいよぉ~♪でも?縄とかろうそくとかって何処で買えばいいのかな?やっぱり赤いろうそくの方が雰囲気出るよね?GPでも買えるお店ってあるのかな?」

 

「ねー!ことりちゃん!ガンプラバトルでなんでロウソク使うの?それになんで赤いロウソク?あ!穗乃果わかったよ!停電になったときにコクピットで使うんだね!当たりでしょ!」

 

「あぁ…またことりさんがそっちに逝っちまったよ…。そして高坂さんはことりさんに毒されないで今のままのアホの子で居てくれ…。そりゃもう切実な願いだよ…。」

 

「もう!鳴神君ヒドイよー!穗乃果アホの子じゃないよー!」

 

「ねぇソ~ラ君♪そ~ゆ~設備のあるホテル知ってるかな?あ!ホテル代は割り勘でも良いよ♪放課後にろうそくとか色々買ったら行こうね!ことり……ハジメテだから…優しくシテね♪きゃ♪」

 

「逝かねーよ!イヤ!行きてーけどココで行ったら色んなモノが終わるよ!」

 

「ことり……鳴神君……もしかしてナニかとてつもなく破廉恥な事を話していませんか?」

 

「え~♪海未ちゃんは今の会話がえっちなお話しに聴こえたんだぁ♪も~海未ちゃんったらぁ♪海未ちゃんのえっち♪だったら海未ちゃんも一緒に行こう♪ハジメテが三人でなんて海未ちゃん過激すぎるよぉ♪」

 

「こ、ことり?なななななななななななななななななななななにを!」

 

 

「おぅ!園田さんに飛び火した!………イヤマテ俺よ……純国産大和撫子系美少女を縄で縛ってほんわか肉食系美少女と二人で責め立てる…だと……おぉ……おぉ…これは……これは…な、なかなか……」

 

「ちょっ!待ってください!私は一体ナニをされるんですか!そしてそこ!鳴神君はナニを想像しているのですか!ってか私にナニをしてるんですかー!」

 

「ことりもハジメテだから!大丈夫♪大丈夫♪」

 

「昨日からのことりの大丈夫は全く大丈夫に聴こえません!ちょっと!鳴神君もぶつぶつ言ってないでことりを止めてください!」

 

「くっ……ココでことりさんを止めると色々と勿体ない気が……けど欲望のままに行動して1年前ににこちゃんに酷い事しちまったし……」

 

「ソラクン?ニコチャンッテダレカナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?」

 

「ぬぉ!しまった!ことりさんがヤンデルモードに!」

 

「ねー!みんなお話終わったー?」

 

ホントみんな仲良しだよね!穗乃果はなんのお話かぜんぜんわかんないけど?

あれ?学校の掲示板の前に人がいっぱい?なんだろ?

 

「ねーねー!みんな!あそこ!なんか掲示板に人がいっぱいだよ?なんだろ?」

 

「カナ?えっ?あ!ホントだね!何かお知らせかな?なんだろうね?」

 

「ふぅ……。ことりの暴走には今後は要注意ですね。あら?そう言えば、この時期に何かお知らせですか?うーん、心当たりがありませんね?なんでしょうか?」

 

「助かった……ことりさん欲求不満か?イヤイヤ…手を出したらなんか詰みそう…。あれ?別に詰んでも良くね?イヤ…でもあーもガンガン来られるとシャイなハートにゃ厳しいんだよなぁ…。しかし園田さんの緊縛姿か……ヤヴェ…ヨダレ出そう…園田さんって着物とか似合うよな絶対…着物で緊縛って…マ、マニアック過ぎるしょ…じゅる」

 

「ソラクン?」

 

「はい。ごめんなさい。ことりさん。ホントごめんなさい。許してください。」

 

「ねー!みんな!どうしたの?何かお知らせ?」

 

「あ!穗乃果!とことりちゃんと園田さん!と?鳴神君?なんか珍しい組み合わせだね?って!それどころじゃないよ!大変なの!大変!」

 

なんかスゴい慌ててるけど、なにが大変なんだろー?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「廃校!廃校だよ!私達の学校がなくなっちゃうんだよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「はい?はいこおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?




ご覧いただきありがとうございました。
第4話「ススメ→トゥモロウ」そのに は、早ければ明日、遅くとも明後日には投稿出来るかと思います。
皆様引き続きガンプライブ!をよろしくお願いいたします。


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第4話「ススメ→トゥモロウ」そのに

ソラのパパは番長です。名字が違うのは仕様になります。
今回名前だけ出てくるソラ達の先生は…わかる人居るのかな?



「穗乃果ちゃん!起~きて♪もうお昼だよ?一緒にご飯食べよ♪」

 

ほぇ?お昼?ご飯?食べる!

 

「ううーん……あれ?穗乃果、いつの間にか寝ちゃってたんだね…。うーん!よっし!おはよ!ことりちゃん!」

 

なんか変な夢だったなー。

 

「穗乃果…おはようって貴女は授業も受けずに眠りっぱなしで!テストの時に苦労しても知りませんよ!それに長船先生も困っていましたよ?」

 

テスト…うぅー。やだなぁ。

 

「あれ?そう言えば今日の先生ってなんの着ぐるみだっけ?」

 

うーん?朝見たような気がするんだけど…あれ?穗乃果、思い出せないや?なんでだろう?

 

「え~っとね、今日はミリタリー装備のコアラさんだったよ?先生スゴいよね~。ほとんど毎日違う着ぐるみで来るんだもん。」

 

「私は初めて見た時はなんてふざけた先生なんだって思っていましたが、実際に授業を受けてみると、とても丁寧で分かりやすく、私達生徒の相談にも真摯に対応してくれる良い先生なんですよね。……あの見た目を除いては…。ですが最近ではその日の着ぐるみがなんになるか、実は楽しみだったりしています。」

 

「たまに何の着ぐるみか分かんないのもあるけど、もふもふだよね!あのね!長船先生の授業は穗乃果も好きだよ!海未ちゃんの言う通り分かりやすくて面白いもん!」

 

「穗乃果。なら貴女はちゃんと授業を受けているんですね?では今回のテスト、私は手伝いませんよ。一人で頑張って下さいね。ことりも穗乃果を甘やかしては行けませんよ!」

 

「えぇー!ダメ!それは困るよ海未ちゃん!穗乃果ひとりじゃムリだよー!」

 

「大丈夫だよ?穗乃果ちゃん♪海未ちゃんこんなこと言ってるけど、と~っても優しいから♪きっと穗乃果ちゃんのこと、ちゃんと助けてくれるよ♪ね♪海未ちゃん♪」

 

「ことり!な、何を言ってるのですか!もう!私は知りません!」

 

海未ちゃん…ことりちゃん…

 

「海未ちゃーん!ありがと!穗乃果!海未ちゃん大好きだよ!ちゅーしてあげるね!」

 

穗乃果は感極まって海未ちゃんにギュってしちゃうんだー!

 

「きゃ!ちょっ穗乃果!止めなさい!えぇーい!暑苦しい!」

 

「えぇー!ひどいよー!」

 

「二人だけ仲良しさんでズルいよ~!ことりもま~ぜて♪え~い!ぎゅー♪」

 

「ことりまで!もう!二人共止めてください!みんなが何事かとこちらを見ていますよ!」

 

えへへ!やっぱり穗乃果、ことりちゃんと海未ちゃんだーいすき!ずっーと三人一緒に仲良しでいようね!大人になっても!おばーちゃんになっても!三人ずっーと一緒だよ!

 

「ったく…なんで混雑時の女子はあんなにつぇーんだよ…。やっぱあれか?バーゲンとかで鍛えてんのか?それともジェネレーター出力に極振りしてんか?ん?おお!高坂さんやっと再起動したんだ?アホ面でヨダレ垂れ流しで良く寝てたぞー。んでセンセ泣いてたぞー。高坂さんが起きてくれないよーって。可哀想に…あんなコアラを泣かせるなんてなんつー鬼畜だよ。このドSっ娘が!所であの着ぐるみでどうやって泣いてんだろーな?」

 

「あ!お帰りなさい、鳴神君。すいません。昨日に続き今日のお昼の分まで飲み物を買ってきて貰ってしまって…。」

 

「お帰りなさい♪ア・ナ・タ♪お風呂にする?ご飯にする?それとも……ことりにする?オススメは♪もちろんことりちゃんだよぉ♪」

 

「あ。ご飯でお願いします。」

 

「や~ん!そこはことりにしてよ~!も~!」

 

「おかえりー!って!穗乃果ドSじゃないもん!あれ?そう言えば鳴神君、いないと思ってたけど、どこ行ってたの?」

 

「コーヒー欲しくてさ、購買に買い出し。ついでに三人の分も買ってきたんだよ。ほれ、寝坊助。ありがたく受け取りやがれ。真心込めて職人が限界まで振ったコーラだ。」

 

やった!コーラ!

 

「って!振ってたら飲めないよ!鳴神君のイジワルー!なんで穗乃果にはイジワルするのー!ドSなのは鳴神君のほうだよー!」

 

「真に受けんなアホが。折角買ってきたモンにそんな事するかよ。冗談に決まってんだろ。なんかホント高坂さんって弄りがいがあるよな。」

 

「ね~ぇ♪ソ~ラ君♪穗乃果ちゃんだけじゃなくて、ことりのココも弄ってい~よ♪ほら♪」

 

「ちょっ!ことり!何で貴女はスカートを捲ろうとしているんですか!止めなさい!はしたないですよ!」

 

「は~い。あ♪それじゃ代わりに海未ちゃんのスカートを~♪えい!」

 

「ぬぉ!園田さんのフトモモ!こ、これは…ここが…アヴァロンか?」

 

「止めてください!ことり!ちょっ鳴神君も見てないで助けて下さい!って!見ないで下さい!」

 

「もう遅い!園田さんのフトモモイタダキマシター!」

 

やっぱり学校って楽しいよね!お勉強はちょっと……やっぱりかなりキライだけど、こうしてみんなと一緒に過ごす時間が穗乃果は大好き!

 

「あん?高坂さんナニ、ニヤニヤしてんのさ?変なモノでも拾い食いしたの?」

 

「穗乃果ちゃん?お腹へってるからって拾い食いしちゃダメだよ?」

 

「穗乃果?犬や猫ではないのです。拾い食いは止めてください!」

 

やっぱり、アレは夢だったんだよね?

 

「何でもないよ!あと!穗乃果でも拾い食いはしないよー!さ!休み時間なくなっちゃうから早くご飯食べよー!」

 

夢なんだよ。きっと……

 

「あいよ。で、園田さんは普通に弁当でことりさんはサンドイッチ?あぁ、フルーツサンドね。高坂さんは昼飯は菓子パン?ラ○チパック?高坂さんはなんか意外だな。」

 

「えーっとね、ソラ君?穗乃果ちゃんはパンが大好きなんだよ~。学校じゃお昼はパンだし、放課後とかもよく食べてるよね?カバンにいっぱい入ってるんだよ~。穗乃果ちゃんも雪穂ちゃんみたいにおば様にお弁当作って貰えばいいのに?」

 

「ことりちゃん…あのね…穗乃果のうちのお弁当ってね……たまにあんこが入るんだよね…。お弁当におはぎとか…。」

 

「おはぎ位なら別にいいんじゃね?昨日も思ったんだけどさ、高坂さんってあんこ嫌いなの?確か家は和菓子屋だったよな?」

 

「ちがうよ!キライなんじゃなくて、飽きたの!だって小さい頃から毎日あんこ食べてたんだよ!穗むらのあんこは美味しくても毎日じゃ飽きちゃうよ!」

 

「贅沢な…。鳴神君は穗乃果の所の和菓子は食べたことはないのですか?穗むらの“ほむまん”は絶品ですよ。私も大好物なんですよ。」

 

「美味しいよね~“ほむまん”♪穗乃果ちゃんのお家に遊びに行って出来立てホカホカの“ほむまん”ご馳走になったことがあるけど、ほっぺたおちゃうくらい美味しかったよ♪」

 

「へぇ…。“ほむまん”ねぇ。俺的には“ほのまん”もアホだけど美味そうな…。っと、なら今日のアミュセン帰りにでも寄ってて買って帰るかな?悠莉も甘いモンは好きだし、園田さんもことりさんもイチオシなら間違いないしょ。」

 

「アレー?ネェソーラクン?ユーリッテダレカナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?」

 

鳴神君。ほのまんってなんだろー?穗むらのおまんじゅうは“ほむまん”だよ?あ。ことりちゃんからダークっぽいオーラが!

 

「ぬぉ!また出た!ヤンデルモードか!って、ことりさん!誤解だ!悠莉っのは妹だよ!妹!まぁ妹って言っても義理だけど…。」

 

「あら?鳴神君には妹さんがいたんですね?しかし義理とはどう言う意味なのですか?」

 

「カナ?」

 

「ことりさんはまだ戻んねーのかよ…。発動条件はなんだ?しかもヤンデルモードの効果時間が長くなってんのか?厄介だな…。あー。で、悠莉が義理の妹ってのはさ、悠莉は俺を引き取ってくれた人達の娘さんだからだよ。俺は今お世話になってる鳴神夫妻の実子じゃないんでね。」

 

「え…?」

 

「んー。まぁどこにでもあるクソつまんねぇ胸糞の悪くなる話でさ。元々の俺んちはなんでも親一人子一人の母子家庭だったらしいんだけど、俺が2歳だか3歳だかの頃に母親ってヤツが面倒見切れなくなって親戚の家の前に俺をダンボールに入れて置いて失踪したんだとさ。拾ってください(笑)って書いて。笑えるしょ?(笑)だよ?しかも俺は犬か?猫かよ!ってツッコミ入れたくなるし。そのあとはこれまたよくあるクソ面白くもねぇ話で親戚連中たらい回し。で、回り回って9歳の頃に遠縁に当たる今の鳴神夫妻のトコに引き取られて今に至るってワケね。っと、ごめん。もう止めよう。自分で話はじめておいて悪いけど飯が不味くなる。」

 

「鳴神君……すいません…その、言いにくい事を聞いてしまって…。」

 

そっか…鳴神君も苦労したんだね。うん!穗乃果、少し優しくしてあげよー!

 

「ねぇ?ソラ君………ソラ君は…寂しくない?」

 

ことりちゃん…?

 

「ん。まぁ昔は、ね。でもまぁ今は悠莉の兄ちゃんになれたし、悠さんとりせさんも俺の事をホントの息子の様に接してくれてるからさ、寂しくはないよ。昨日からはアホの子とアクティブエロスなヤンデル娘と俺の心の女神様な園田さんって騒がしい三人娘のダチも出来たし。」

 

「だから穗乃果アホの子じゃないもん!でも…うん!よーし!鳴神君にも穗乃果がぎゅーってやってあげるね!えぇーい!」

 

「うぉ!なんだよ!高坂さん?」

 

「ほ、穗乃果?貴女はいきなりナニをしてるんですか!」

 

「ほぇ?だって鳴神君ちょっと寂しそうだったから、こうやってぎゅーってやったら寂しくないかなって?」

 

「や~ん♪穗乃果ちゃんったらぁ♪えらい♪えらい♪やったね!ソラ君!3人目だよ♪3人目!目指せ9人!」

 

「ナゼに9人?ってか!はーなーれーろー!なんか高坂さん上から目線で腹立つ!寂しくねーし!」

 

「えぇー!絶対にウソだよー!そうだ!穗乃果、今日は一緒に寝てあげるよ?よしよししてあげるね!」

 

「だぁー!やめんか!ってか揉むぞ!胸揉むぞ!ケツ触るぞ!一緒に寝る?上等だ!ヤってやるよ!」

 

「ソ~ラ君♪ことりも一緒にお願いします♪一晩中ハッスルしよ~ね♪」

 

「アナタ達は!いい加減にしなさい!なんですか!さっきまでしんみりした空気だったのが一気にグダグダてはないですか!穗乃果!貴女はその歳になって、男性と一緒に床(とこ)に入る意味を理解しているのですか!ことりも!貴女は昨日から破廉恥です!鳴神君!貴方は二人にそ、その……え、えっちなことをして!責任を取れるのですか?取れないなら止めなさい!」

 

あれー?穗乃果また怒られてる?どうしてだろ?

 

「海未ちゃん……ごめんね…。ことり、間違ってたよ…。」

 

「ことり…良かった…。貴女ならきっと分かってくれると信じていました…。」

 

「うん……そうだよね?ヤるならことりと穗乃果ちゃんと海未ちゃんの3人で一緒にヤらないとね!よ~し!ソ~ラ君!ファイトだよ!3連戦を最低でも3セットはシテ貰うからね!」

 

「あー!ことりちゃん!ファイトだよ!は穗乃果のセリフだよ!とっちゃダメー!」

 

「は?え?な!ななななななななななナニを?こ、ことり?3人でって!はぅ~」

 

「うぉい!ムリムリムリムリ!それはムリ!そんなに酷使したら俺のカメさん死んじゃうから!ってまた園田さんに飛び火したー!」

 

「今日はみーんなでお泊まり会だね!やったー!」

 

「違う!高坂さんソレ違うから!違わないけど違うから!」

 

「うふふ♪穗乃果ちゃん♪海未ちゃん♪ことりがい~っぱい、キモチイイコト、シテあげるね♪一生思い出に残る一晩にしよ~ね♪よ~し!頑張ろうね!ソラ君!」

 

「イヤー!ダレカタスケテー!オレガオカサレルー!」

 

「ことり!いい加減にしないと!もし理事長にバレたら廃校の前に私達が退学になりますよ!」

 

「へ?」

 

え………海未ちゃん?今なんていったの?……え?………はい……こ…う…?

 

「だいじょーぶ!おかあさんも公認だよ♪海未ちゃんも一緒に♪うめや~ふやせよ~!」

 

ねぇ?はいこうってなにかな?

 

「産みません!増えません!」

 

あぁ…はいこうってがっこうなくなっちゃうことだったよね?

 

「お?あれ?アホの子ホールドが緩んだ?ん?震えて…って!高坂さん!大丈夫かよ!顔、真っ青だぞ!」

 

ほのか。おもいだした……おもいだしちゃった……。

 

「穗乃果ちゃん!」

「穗乃果!」

 

「ヤバいんじゃねぇか?これって!保健室か?園田さん!先に行ってベッド準備して貰って!」

 

なくなっちゃう……

 

「はい!解りました!」

 

みんなばらばらになるの?

 

「わりぃけどことりさんは長船センセ探して来て!」

 

ほのかはまたひとりになるの?

 

「うん!ソラ君!あのね…あのね………穗乃果ちゃんをお願い!」

 

ことりちゃんともうみちゃんともなるかみくんともあえなくなるのかな?

 

「オーライ、任せろ!高坂さん。ちょっとごめん!よぃ…しょ!」

 

「なるかみくん?なんでおひめさまだっこするの?はずかしいよ。」

 

「黙ってろ!大丈夫だ。今すぐ保健室に運んでくから!」

 

「ほけんしつ…?どうして?……ねぇ。それより…なるかみくん……がっこう…なくなるの?」

 

「高坂さん?」

 

「ほのか……やだよ…」

 

やだよ…

 

「ほのか。もうひとりはいやだよ…」

 

またあのころみたいにひとりになるのはいや…

 

「大丈夫だ、心配すんな。高坂さんは一人になんてならないよ。みんな一緒に居るよ。」

 

なるかみくん?

 

「廃校になっても一緒に居る。俺も、園田さんも、ことりさんも。」

 

「ほんとに?」

 

ひとりはいやだよ。

 

「当たり前だろ?ダチってのはそんなモンだろ?」

 

「……なるかみくんも…ほのかとずっといしょにいてくれる?」

 

「おうよ。もうイヤって位に、な。」

 

「そっか……」

 

 

 

 

 

 

ここで穗乃果の記憶は途絶えちゃいました。

 

次に目を覚ましたのは学校の保健室。

 

今にも泣きそうな海未ちゃんとことりちゃんが穗乃果の手を握ってくれていたんだよね

そして見たことない真面目な顔で穗乃果を見ている鳴神君。

鳴神君も…穗乃果のこと心配してくれてるのかな?

 

 

 

 

だったら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嬉しいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?




ガンプライブの穗乃果ちゃんはちょっとしたトラウマ持ちになってます。

皆様、ご覧いただきありがとうございました。
いつの間にやら30人の方々がお気に入り登録して下さっていて、とても嬉しく光栄に思います。
相も変わらずの駄文の羅列ではございますが、少しでも皆様に面白いと思っていただけるように、頑張っていきたいと思います。
皆様。どうか引き続きガンプライブをよろしくお願いいたします。


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第4話「ススメ→トゥモロウ」そのさん

新規フラグが設立されました。

「もうひとりじゃないよ」


ん……あれ?ここは?穗乃果は……?

 

「穗乃果!気が付いたのですね!良かった…本当に良かった……。」

 

「穗乃果ちゃん……大丈夫?どこか痛くない?苦しくない?」

 

「海未ちゃん……?ことりちゃん……?あれ…?穗乃果……。」

 

あ…。そっか…。穗乃果、学校が……穗乃果達の音ノ木坂が廃校になっちゃうって思い出しちゃって…。

穗乃果が気が付いたのは学校の保健室。ことりちゃんと海未ちゃんがベッドで横になっている穗乃果の手を握ってくれていました。

今にも泣きそうな二人の手から伝わる温もりが、冷たく震えていた穗乃果の心をあったかい気持ちでいっぱいにしてくれて…。

 

「放課後までもう少し寝てろ、アホっ娘。保健のセンセが寝てる間に軽く診てくれたけどさ、過度のストレスが原因で倒れたんじゃねーかって。身体には特に異常はないから寝て休んでればとりあえずは気分も少しは良くなるってよ。」

 

あ…鳴神君?そっか鳴神君も一緒に居てくれたんだ?

あは…鳴神君の真面目な顔なんてはじめてみたかも?これはレアだね。

うーん?こうしてじっくり見てみると、鳴神君って結構イケメンさん?かな?

普段は苦笑いかちょっとムスっとした顔しか見たことなかったからわかんなかったよ。

 

「ねぇ。鳴神君?」

 

鳴神君は穗乃果が目を覚ましたのに気付くと、ちょっと微笑みながら穗乃果のおでこにかかっていた前髪をそっと払ってくれたの。そして穗乃果の頭を“ぽんぽん”ってしてくれたんだ。

 

「ん?なんだ?アホの子。」

 

「アホの子じゃないよ?穗乃果だよ?」

 

やっぱりちょっといじわるかな?でもいつもよりも鳴神君の声がスゴく優しいんだよね。きっと心配かけちゃったね?

 

「はいはい。で?なんだよ?腹でも減ったのか?」

 

「違うよ……。ねぇ。教えて?……学校……穗乃果達の学校は…なくなっちゃうの?」

 

穗乃果は…また………一人になっちゃうの?

 

「ん。高坂さんが寝ている間にことりさんと一緒に理事長に聞いてきたよ。現段階ではまだ確定じゃないけど、廃校が正式に決定するのも時間の問題って事だよ。」

 

「鳴神君!何も今その話を穗乃果にしなくても!穗乃果は…」

 

「どのみちいつかは知るんだ。遅いか早いかの違いだよ。それに高坂さんだって隠されても嬉しくはないだろ?なら…。」

 

「ソラ君…。」

 

「だからと言って!穗乃果は…穗乃果は…。」

 

「海未ちゃん…ありがとう。鳴神君も、ありがとう。あと、ごめんね?イヤな思いさせっちゃったよね?でも…大丈夫だよ?穗乃果は大丈夫……。だって…。」

 

「穗乃果ちゃん…。」

 

「穗乃果…。」

 

「だって?なんだよ?アホっ娘。」

 

「……だって…ずっと……一緒に居てくれるんでしょ?鳴神君は?穗乃果は一人じゃないんでしょ?なら……うん!穗乃果はだいじょーぶ!」

 

穗乃果がそう言ったら、鳴神君はいつもの苦笑いで頭を掻きながら……

 

「ったく……。」

 

「わ!ちょっと鳴神君やめてよー!」

 

その手で今度は穗乃果の頭をわしゃわしゃってしてくれたんだよ。

 

「アホの子は勘違いしてるみたいだけどさ、廃校になるからってすぐに学校閉めてはい、終わり。なワケねーだろ?」

 

「えー!そーなの!」

 

「穗乃果ちゃん…やっぱり勘違いしてたんだね~。もし廃校になっても学校がなくなるのは今の1年生達が卒業してからだよ?」

 

「大丈夫ですよ?穗乃果。卒業まで、私達はずっと一緒です。だから安心して下さい。」

 

うわぁー!穗乃果!スッゴい勘違いしてたんだー!どうしよう!学校なくなったらみんなとお別れしなきゃダメだって思って倒れちゃったなんて……恥ずかしすぎるよー!

 

「お。悶えてる悶えてる。クックックッ。ようやく自分の勘違いに気付いたな、アホの子め。」

 

は、恥ずかしー!

 

「もー!海未ちゃんもことりちゃんも鳴神君も!穗乃果を見ないでー!」

 

「穗乃果ちゃ~ん♪お写真撮りましょ~ね♪はいチ~ズ♪」

 

「んじゃ俺はムビってアホの子の羞恥動画を某動画投稿サイトにアップしとくか。」

 

「やーめーてー!こんな穗乃果を残さないでー!けーしーてー!」

 

「二人とも!穗乃果は真剣に悩んでいたんですよ?余り茶化さないであげて下さい!」

 

「穗乃果の味方は海未ちゃんだけだよー!」

 

「や~ん♪恥ずかしがってる穗乃果ちゃん可愛いよ~♪も~永久保存だよ~♪はぁはぁはぁはぁ……ホノカチャン……。あぁ…ことりぃ♪これだけでご飯3杯はイケちゃいそぉ~だよ~♪」

 

「安心しろって。せめてもの情けで目のトコにだけはモザイク入れてやるから。世にも珍しいアホの子の羞恥動画。目指せ100万再生ってね。」

 

「イヤー!ホントモウユルシテヨー!」

 

「ことり!鳴神君も!二人ともいい加減にしなさい!ほら!教室に帰りますよ!もう授業が始まってしまいます!」

 

「は~い♪それじゃ穗乃果ちゃん♪放課後に穗乃果ちゃんのカバン持って向かえにくるからね~♪」

 

「さて。んじゃ俺も行きますか。おとなしく寝てろよ?アホの子。」

 

え?もうみんな行っちゃうの…

…………やだ…………

 

「んあ?なんだよ?高坂さん?」

 

あ……。

気付いたら穗乃果はいつの間にか鳴神君の制服の端を掴んでたの。

 

「う~。」

 

これじゃ穗乃果、ただのだだっ子だよね。みんなに……鳴神君に迷惑かけちゃう…手…離さなきゃ……

 

「はぁ。まったく……。」

 

「ふぇ?」

 

ため息をひとつ吐いた鳴神君は、あのちょっと困ったような優しい微笑みを穗乃果に向けてくれると、また穗乃果の頭をぽんぽんってしてベッドの脇にあるイスに座ってくれたの。

 

「側に居るよ。そう言えば約束だったもんな?」

 

「鳴神君?」

「ソラ君?」

 

あ……約束……。一緒に居てくれるって…。

 

「と言うワケで園田さん、ことりさん。俺は午後の授業はサボるわ。」

 

「ホントに?いいの?鳴神君?穗乃果のわがまま聞いちゃって?」

 

「いいさ。誰だって具合が悪い時に一人はイヤだもんな。」

 

「ソラ君…。うん!うん!流石はことりの、ことり達の未来のダンナ様だね♪それじゃソラ君♪穗乃果ちゃんをお願いね♪」

 

「ふふ。今日の穗乃果は甘えん坊さんですね。鳴神君も。授業をさぼるなんていけませんよ?でも、仕方ありません。今日は特別に見逃してあげます。」

 

「園田さん、さんきゅ。ついでに後でノートだけ見せてよ。ことりさんも、悪いけどホームルール終わったら俺の荷物も持ってきて貰ってもいいかな?」

 

「うん!りょ~かい♪ことりちゃんにおまかせです♪」

 

「分かりました。では私達は今度こそ教室に戻りますね?穗乃果?貴女は鳴神君に余り無理を言わないで下さいね?」

 

「ソ~ラ君?穗乃果ちゃんと保健室に二人っきりなんてサイコーのシチュエーションだね?でも~チャンスだからって、穗乃果ちゃんとだけ二人っきりでえっちなことしちゃダメだよ?ヤるならことりと海未ちゃんも一緒のときに、ね♪ハジメテはみんな仲良く、一緒に♪いっ~ぱいえっちしよ~ね♪」

 

「ことり!さらっと私を巻き込まないで下さい!それは……私だって別に…その…鳴神君と…その……。」

 

「海未ちゃ~ん♪素直になろ~よぉ♪」

 

「はいはい。ったく…ことりさんはブレないね……。園田さんをからかってないで、ほら!授業に遅れるぞー。」

 

「ことりちゃん!海未ちゃん!ありがとう!穗乃果!穗乃果!二人ともだっーいすきだよ!」

 

「もう……。ふふっ。もちろん私も穗乃果の事、大好きですよ。放課後に向かえに来ます。今はゆっくり休んで下さいね。鳴神君。それでは穗乃果をよろしくお願いします。」

 

「もちろんことりも大好きだよ♪穗乃果ちゃん♪じゃあまたあとでね♪」

 

そしてことりちゃんと海未ちゃんは教室に戻って行ったんだ。

 

「やれやれ…。ほれ。高坂さんはもう少し寝てろ。」

 

ことりちゃんと海未ちゃんを見送った穗乃果は、ベッドにまた横になったの。そしたら鳴神君が穗乃果にお布団かけてくれたんだ。

 

「うん!あのね?鳴神君。」

 

「ん?」

 

「ありがとう。」

 

「どういたしまして。」

 

 

なんでだろう?やっぱり誰かが……鳴神君が側に居てくれてるからかな?ひとりじゃないってスッゴい安心するな…。

そっか。鳴神君…か…。

 

「ねぇ。鳴神君。」

 

 

クラスメイトの男の子…。

 

 

「今度はどうした?」

 

「呼んでみただけ…。」

 

「そっか。」

 

 

ちょっといじわるな男の子…。

 

 

「鳴神君。」

 

「おう。」

 

「えへへ。また呼んでみただけ。」

 

「ったく…。」

 

 

でも…優しい男の子…。

 

 

「ねぇ。」

 

「ん。」

 

「“そら君”…」

 

 

ちょっと……ステキな男の子…。

 

 

「……なんだ。アホ乃果。」

 

「もー!アは余計だよ!そら君!」

 

 

むー。やっぱりいじわるだよ。

 

 

「はいはい。“穗乃果”。」

 

「あ…」

 

え?あれ?今…“穗乃果”って…。

 

「もう寝ろ。大丈夫。穗乃果が眠っても、ここに、穗乃果の側にいるから。」

 

穗乃果の名前をはじめてちゃんと呼んでくれたそら君。

嬉しさと、ちょっとの恥ずかしさ、そしていっぱいのあったかい気持ち。

そんないろんなあたたかいモノが穗乃果の内側を満たしていって、穗乃果をゆっくり少しずつ、穏やかな眠りに誘っていったんだ。

 

「目が覚めたら、またいつもの騒がしくて元気な穗乃果に戻ってくれよ。そうしたらさ、園田さんとことりさんと俺と、また四人で一緒にアミュセンに行って、みんなでガンプラバトルしよーぜ。」

 

いつもの穗乃果。

 

ホントの穗乃果。

 

「そら君…。」

 

そら君のあたたかい手が、穗乃果の頭を優しく撫でてくれてる。

 

「ずっと………ずっと………いっ…しょ…」

 

ああ…穗乃果。そら君が、このあったかい手が…このぬくもりが………

 

「側にいるよ。だから、おやすみ。穗乃果。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大好き…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おやすみ。穗乃果。」

 

おやすみなさない。そら君。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん!よし!起きた!穗乃果!ふっかーつ!アミュセン行くぞー!ガンプラバトルするぞー!おー!」

 

穗乃果、保健室でゆっくり休んで元気いっぱいに復活したよ!

よし!アミュセンに行ってガンプラバトルするんだ!

せっかく穗乃果のガンプラもってきたんだもん!今日もみんなで一緒に出撃だよー!

 

「起き抜けにそれかよ…。ったく、これだからアホ乃果は。」

 

「あ!そら君!おはよー!あとアホ乃果じゃなくて穗乃果だよー!どーしてちゃんと名前呼んでくれないの!」

 

「アホ乃果にはアホ乃果で十分じゃボケ。」

 

あれー?さっきまでスッゴい優しかったのにー?なんか今度はスッゴいいじわる?

 

「あ!穗乃果ちゃん♪起きたんだね!具合は……あは!もう大丈夫そうだね?」

 

「ことりちゃん!おはよー!」

 

「穗乃果……貴女は1日に何回おはようを言うのですか?でも……元気になった様で本当に…本当に良かったです。」

 

「海未ちゃん!ごめんねー!いっぱい心配かけちゃったよね?でもぐっすり眠ったから穗乃果元気いっぱいだよ!だから!一緒にアミュセン行って今日もガンプラバトルしよーね!今日は穗乃果がんばっちゃうんだから!」

 

「何を言ってるのですか!貴女は先程まで体調を崩して眠っていたのですよ?アミューズメントセンターに行ってガンプラバトル?そんな事は言語道断です!送っていきますので今日は真っ直ぐ家に帰りますよ!」

 

「えー!やだ!穗乃果もう元気いっぱいだもん!ガンプラバトルする!」

 

「なっ!穗乃果!わがままはいけません!」

 

「海未ちゃん、落ち着いて!穗乃果ちゃんも!海未ちゃんは穗乃果ちゃんのこと、とっても心配してるんだよ?だから今日はお家に帰ってゆっくり休もう?」

 

海未ちゃんもことりちゃんも、穗乃果のことを心配してくれてるのはスッゴいわかるよ?でも穗乃果は今日はみんなと一緒に居たい。一緒に遊びたい。どう伝えたらいいんだろ?うーん?

 

「あー、園田さん。ことりさんも。穗乃果のやりたいようにさせても別にいいんじゃねーの?」

 

そら君?

 

「鳴神君!貴方は穗乃果が心配ではないのですか?もしまた穗乃果が倒れたりしたら……。」

 

「大丈夫だと思うよ。穗乃果が倒れたのは心因性のストレスが原因なんだ。だったらさ、みんなでパーっと遊んでこのアホのストレスを発散させてやりたいなかな?って。」

 

たぶん穗乃果が倒れちゃったのはあの頃みたいにまた“ひとり”になるって思っちゃったからだよね…。

 

「それは……確かにそうですが…。………そう…ですね…分かりました。ですが穗乃果?体調は本当に大丈夫なんですね?少しでも具合が悪い様なら…」

 

大丈夫…。穗乃果はもうひとりじゃないってわかったから!

海未ちゃんもことりちゃんもそら君も!一緒に居てくれるから!

だから…

 

「大丈夫だよ!海未ちゃん!穗乃果は大丈夫!みんな一緒だもん!」

 

「だ、そうだよ?園田さん。んじゃアミュセン行って今日も一発バトロイに出撃しますか?」

 

「はぁ。分かりました。私も折角ジム・スナイパーⅡを作って持って来たのです。ガンプラバトルはやりたかったので、もう反対はしません。」

 

「海未ちゃん!ありがとー!よぉーし!みんなで出撃だよ!おー!」

 

「では、行きましょう。ことり?行きますよ?きゃ!」

 

あ!真っ黒オーラのことりちゃんだ!

 

「ネェ?ソーラクン?ナンデホノカチャンノコトオナマエデヨンデルノカナ?カナ?カナ?」

 

「ヒィ!こ、ことりさん?いつの間に後ろに!」

 

「ホノカチャントトッテモナカヨクナッタネ?オナマエモヨビステダネ?コトリハヨビステニシテクレナイノニ………フタリデエッチナコトシテタンデショ?コトリシッテルヨ?」

 

「なんでいきなりそーなる!してない!ナニもしてないから!穗乃果はずっと寝てたし、俺はスマホ弄ってたから!」

 

「コトリシッテルヨ?イジッテタノハホノカチャンノ×××ナンデショ?シッテルヨ?」

 

「自重しろ!伏せ字を使わせんな!女の子がそんな事いうな!ってか元に戻れ!」

 

「コトリシッテルヨ?シーツニチガツイテルンデショ?ホノカチャンハジメテダモンネ?シッテルヨ?」

 

「ねー海未ちゃん?初めてってなーに?なんでシーツに血が付いてるの?穗乃果、どこもケガしてないよ?」

 

「知りません!私はナニも知りません!って言うか私に聞かないで下さい!ことりー!お願いですから早く元に戻って下さい!」

 

「ウフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ」

 

「こぇーよ!ことりさん!こぇーよ!」

 

「ことりちゃんがちょっと変だね?」

 

「コレのどこがちょっとだ!アホ乃果!なんとかしろ!アミュセンで好きなモン奢るから!」

 

またアホ乃果って言った!もー!そら君のいじわる!でも今日も好きなモノご馳走してくれるんだ!よーし!

 

「約束だよ!そら君!いくよ!ことりちゃん!えい!ぎゅー!」

 

「フフフ腐フフフふぇ?あ…穗乃果ちゃん?元気になったんだね!」

 

「「戻った……あんなに簡単に……。」」

 

「?どうしたの?ソラ君?海未ちゃん?そんなに端で二人で震えて?あ~!ことりにナイショでえっちなことしてたんでしょ~!ダメだよ?ヤるならことりも一緒!」

 

「してません!」

「できるか!」

 

「ホント?………カナ?」

 

「「ヒィ!」」

 

「よーし!アミュセンにれつごー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カナ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?




皆様。本日もご覧いただき、ありがとうございました!
第4話「ススメ→トゥモロウ」そのよん は、9月5日か9月6日に更新予定です。
次回は久し振りの戦闘回になればいいなぁ。と思っています。
皆様からのご意見やご感想もお待ちしております。


引き続き、ガンプライブ! ~School Ganpura Project~ をよろしくお願いいたします。


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第4話「ススメ→トゥモロウ」そのよん

皆様。おはようございます。こんにちは。こんばんわ。
久し振りのガンプラバトル回です。

そして今さらですが、戦闘中の通信は[[○○○]]で表記しています。
AIや電子精霊の音声は自機の音声は<○○○>で、通信での音声は<<○○○>>で表記しています。






[[クソが!なんだ今日は?モックが多すぎるんだよ!ことりさん!アホが突撃かましやがって、穗乃果との距離が開き過ぎた!こっちは穗乃果の援護に向かう!ことりさんはこのまま園田さんの援護を!あと射線を確保出来たら構わずバスターライフルぶっ放して!園田さんは一旦後退を!距離が出来たら片っ端から狙い撃って!]]

 

[[了解だよ、ソラ君♪ことりにおまかせ♪今日もことりとウィングがバスターライフルで凪ぎ払っちゃうんだからぁ♪]]

 

[[了解しました!すいません、一度後退します!ことり、よろしくお願いします!]]

 

[[ったく!なんだ今日は?春のモック感謝デーかよ?次から次にモックばっかりワラワラと沸いて来やがって!これだけ沸いといてボーナスキャラの金のモックと銀のモックはいねーし!っと、邪魔だ!堕ちろ!]]

 

<<モック4機撃墜。通算29機目ですね。ああ、それとマスター。ホノカを挟み込む様にモックが3機向かっています。愚痴を言う前に急いだ方がいいかと思いますが。>>

 

[[チッ!早く言えよボケ精霊!穗乃果?おい!穗乃果!聞こえてるか?モックが3機!左が2、右から1機!それぞれそっちに向かってる!お前の機体は装甲値にそんなに振ってないんだ!俺が行くまで無茶すんなよ!]]

 

「だいじょーぶだよ!そら君!穗乃果にまかせてよ!ポチ!アシストよろしく!」

<まかせて。ほのか。>

 

[[おい待てアホ乃果!だからなんで突撃すんのさ!人の話を聞けー!こら待てー!]]

 

放課後になってアミューズメントセンターに到着した穗乃果達は、早速バトルロイヤルに参加してるよ!

今日のバトルフィールドは市街ステージ!壊れたビルとか色んな建物がいっぱいあるから、視界があんまりよくないんだよねー!

あと、今日はなんだかいーっぱいモックが出てきてもーホント大変だよ!大乱戦だね!

他のファイターさん達もモックの相手で精一杯なのかな?今日はまだぜんぜん出会っていないんだよね!

 

「よーし!いっくよー!」

 

穗乃果は昨日の夜に、そら君に教わった通りちゃんと名前を付けて契約した、電子精霊のポチに手伝ってもらってバトルを進めてるの!

えっ?なんでポチかって?うーん?いぬっぽかっかたから何となくかな?

それでね!穗乃果の作ったガンプラは作り方がちょっと雑だったから機体容量が低くて、昨日まで雪穂から借りてたフルアーマー・ガンダムよりもスッゴい性能が下がってるんだけど、ポチが手伝ってくれてるからそんなことが気にならないくらい今日はとっても戦いやすいんだ!

 

<ほのか。もっくがみぎからきた。もうしゃていないだよ。>

「うん!ビームライフル!いっけー!」

 

ブースト機動でズンズン進んでいくと、ビルを挟んで右側からモックが1機やって来たよ!

ビームライフルの射程内に入ったのをポチが教えてくれて、穗乃果はIFSを通して機体を動かすと、右手に装備したビームライフルを構えるの!

コクピットのメインモニターに移るモックにターゲットサイトを合わせて、よーく狙いを付けてからトリガーを引くと、ビームライフルから勢いよく薄緑色のビームが発射されて、そのビームはポチのサポートもあるからちゃんと穗乃果が狙ったモックに命中してぼかーん!って多きな爆発を起こしてふっ飛んだの!

やったね!今日はちゃーんと当たったよ!

 

「やったー!穗乃果スゴい!」

<おおあたりー。ぽちもすごい。>

 

[[喜ぶのはあとだ!まだ2機残ってる!っ!穗乃果!左だ!クソが!させるかよ!]]

 

<ほのか、たいへん。ひだりからもきたよ。あぶないー。>

「ふぇ?あ!」

 

ビームライフルでモックを1機撃墜した穗乃果だけど、油断しちゃったら左側から別のモックが接近した来たの!うわぁー!レーダーぜんぜん見てなかったー!

でもね!すぐにこっちに向かって来ていたそら君のザクがマシンガンでババババッてやって倒しちゃった!

ぜんぜん狙ってないのにあんなに簡単に当てるなんてそら君はスゴいよね!

穗乃果もいつかはそら君みたいにスゴいファイターになるぞー!がんばるぞー!おー!

 

「さっすが!そら君!ありがとー!」

 

[[油断すんな、アホ乃果!ソイツの後ろからもあと1機!来てるぞ!]]

 

「アホ乃果じゃないよー!アはいらないの!そら君!穗乃果は穗乃果だよー!あっ、来た!よーし!もう1回ビームライフル!はっしゃー!」

<はっしゃー。>

 

そら君が撃墜したモック。そのさらに後ろからやってきた残り1機に向かって、穗乃果はもう1回ビームライフルを発射したんだ!

もちろんビームライフルから発射された薄緑色のビームはまっすぐ飛んで行って、狙っていたモックの胴体に命中してまたまた大爆発!

いぇーい!今度も穗乃果だいしょーり!

 

「やったー!また命中だよ!今日の穗乃果スゴいかも!絶好調だね!よぉーし!ドンドンいくぞー!」

 

[[あのなぁお前…今日はシステムアシスト、しかもまだ低位とは言え電子精霊のアシストがあるんだから、あの程度の距離で当たんのはあたりまえだ、ボケ。]]

 

むぅ。穗乃果、ぼけじゃないもん!穗乃果の隣まで機体を進めて来たそら君は残念な子を相手にするみたいにそんなこと言うんだよ!

失礼だよね!そら君はちょっとは穗乃果のことほめてくれてもいいのに!

保健室じゃあんなに優しくしてくれたのに。やっぱりそら君はいじわるだよー。

 

<<マスター。いちゃラヴ中に失礼します。ウミとコトリの方もモックの殲滅が完了した様です。これでこちらの索敵範囲内のモックは粗方片付きましたね。またウミとコトリの二人ががこちらに向かい移動を開始しました。>>

 

[[なんだよ、いちゃラヴって…。分かった。穗乃果、園田さんとことりさんがこっちに向かって来てる。レーダーで確認出来るな?一度二人と合流するぞ。そっちの機体にダメージは?]]

 

「大丈夫だよ!マシンガンの弾が何発かは当たっちゃったけど、穗乃果のストライクはまだまだいけるよ!」

 

そう!穗乃果が作ったガンプラはストライクガンダム!

地球をバックにビームライフルをジャキーンって構えてるパッケージをガンプラショップに行ったときにたまたま見付けて、カッコ良くて一目で気に入っちゃたんだ!

今月もおこづかいがピンチだけど穗乃果、すぐにレジに持っていって即買いしちゃったよー!

雪穂に聞いたんだけど、このストライクガンダムって背中に装備できるストライカーパックって言うのが変更できて、色んな戦い方が出来るんだって!

今日、穗乃果のストライクが装着してるのは“エールストライカー”って言うストライカーパックで、武装はストライクの基本装備のバルカンにナイフ、ビームライフルとビームサーベルしかないけど、スピードは速いし武装も機体も癖が少なくて使いやすいんだって!

でもこのエールストライカーってミサイルが無いのが残念だよね!いいよね!ミサイル!

うーん?ミサイルがいっぱい装備してあるストライカーパックってないのかな?ミサイルストライカー!とか?

 

[[あと…さ、その…穗乃果の体調は大丈夫か?]]

 

あ!いじわるそら君から優しいそら君になったよ!

えへへ♪バトル終わったら保健室のときみたいに、また穗乃果の頭をなでなでしてくれるかな?

 

「うん!バッチリ!大丈夫だよ!心配してくれてありがと、そら君!」

 

[[ん。ならいいよ。けど少しでも具合悪かったらすぐに言えよ?アイリ、一応ポチとリンクして穗乃果のバイタルデータをこっちに回して貰ってくれ。あと悪いが貰ったバイタルデータの管理も頼む。]]

 

<<了解しました、マスター。ポチ、こちらとのデータリンクは出来ますね?>>

 

<はーい。おねえちゃん。いくよー。>

 

<<はい。……問題ありませんね。ポチ、上手に出来ましたね。お姉ちゃんが誉めてあげますよ。>>

 

<わーい。おねえちゃんありがとー。>

 

穗乃果の電子精霊のポチは色んな事をそら君の電子精霊のアイリちゃんから教えて貰ったから、アイリちゃんを“おねえちゃん”って呼んでるんだよー。

アイリちゃんは女の子だけど、穗乃果のポチって男の子?それとも女の子なのかな?どっちなんだろー?声じゃどっちかわかんないや?

 

[[無理はすんなよ穗乃果。っと、来たか。園田さん、ことりさん。とりあえずお疲れさん。こっちは穗乃果がちょいダメージ貰ったくらいだけど、そっちの状況は?]]

 

穗乃果がそんな事を考えていたら、いつの間にかことりちゃんのウィングガンダムと海未ちゃんのジム・スナイパーⅡが合流して来たんだ!

 

[[ソラ君!穗乃果ちゃんも!おつかれ~♪スゴいモックさんの数だったね~!結構ガンプラバトルしてるつもりだけど、ことりこんなこと初めてだよ~!あ!穗乃果ちゃんはあんまり突撃しちゃダメだよ?]]

 

「はーい。ゴメンね、ことりちゃん。次はたぶんだいじょーぶだよ!。」

 

[[たぶんって…ホントかなぁ?穗乃果ちゃんはまたぜったいに突撃しちゃうよね~?それでねソラ君。ことりのウィングは特に問題はないよ?バスターライフルもまだまだ発射できるんだからぁ♪モックさんがいっぱい来ても、ことりちゃんとウィングにお任せです♪]]

 

[[穗乃果、鳴神君、お疲れ様です。ことりの言う通り凄い数のモックでしたが、どうにか一段落ですね。それと!穗乃果!貴女はまた昨日と同じ事を繰り返して!どうしてそう突撃したがるのですか?後でお説教です!]]

 

「うぇー!そら君にも怒られたんだよ~!もうお説教はイヤだよー!」

 

[[まったく……。さて、私のジム・スナイパーⅡも穗乃果と同じで少しダメージを受けてしまいました。散弾の回避が間に合わずに何発かかすってしまって…。今日初めて知りましたが、散弾とは思っていたよりも広範囲に拡がるんですね。次からは気を付けなければいけません。]]

 

海未ちゃんは穗乃果と一緒で機体にちょっとダメージ受けたんだね!散弾とかのばっーって拡がる攻撃って、一発一発はあんまりダメージないんだけど、避けるのがホント大変なんだよねー!穗乃果も気を付けなきゃ!

ホントなら穗乃果の乗っているストライクガンダムには“フェイズシフト装甲”って実弾射撃とかのダメージを軽減してくれる防御アビリティがあるんだけど、穗乃果のストライクは機体容量が足りなくて使えないんだー。ざんねん!もうちょっと丁寧に作ればよかったなー。

 

ことりちゃんはノーダメージ!さすがベテランファイターさんだね!ことりちゃんのウィングガンダムはとっても丁寧に作ってて、色んな所を改造してあるから、機体容量も高くて、穗乃果達の中で1番の機体性能なんだ!スピードも速くてバスターライフルなんて信じられないくらいに高火力!スッゴい威力のビームがずーんって飛んで行ってぼかーん!ってなるから、ホント頼りになるんだよ!

 

[[ソラ君は…やっぱり無傷だよね~。相変わらずスッゴい操縦技術だけど、レンタルのザクで今の乱戦をノーダメージなんて、ことりはオカシイと思います♪でもそんな旦那様がステキすぎなんだよね~♪きゃ♪ステキ♪抱いて~♪やんやん♪恥ずかし~♪ことり♪言っちゃったぁ♪]]

 

[[機体の性能では同じ素組のガンプラでも、私のジム・スナイパーⅡの方が上のはずなんですが…。操縦技術の差……。鳴神君の技術に追い付くには、一体どれ程の精進が必要なんでしょう…。(鳴神君。ことりのこれはバトル中は無視しましょう。アレが出てきたら…)]]

 

[[園田さんはあの乱戦でそのダメージならむしろ誇るべきだよ。散弾なら少しのダメージは仕方ないって。(了解だよ、園田さん。確かに下手にツッコミ入れてアレが出てきたら…) それに対してどっかのアホ乃果は!なんでまた突っ込む!少しは援護するこっちの身になれ!]]

 

[[ふ~ん……あハ♪………ネェ?ソラクン?ウミチャン?ズイブンナカイイネ?フタリハナニヲコソコソハナシテルノカナ?カナ?カナ?カナ?カナ?]]

 

[[[[ヒィ!出た!なんか黒いの!]]]]

 

[[コトリシッテルヨ?シッテルヨ?フタリデコノアトエッチナコトシニホテルニイクンダヨネ?ドコノホテルニスルカソウダンシテタンダヨネ?シッテルヨ?シッテルヨ?]]

 

あ。ことりちゃんが黒くなってそら君と海未ちゃんがハモってる。うん。今度カラオケにも行きたいなー。何、歌おうかな?穗乃果は歌上手いんだよ~!

 

「じゃなくて!そら君!穗乃果はアホ乃果じゃなくて穗乃果だよ!それに、だいじょーぶ!今日の穗乃果は絶好調だよ!さっきも油断しなきゃ、らくしょーだったんだよ!」

 

[[アホ乃果はちょっと黙ってろ!お前も色んな意味でヤられるぞ!あ!こ、ことりさん?そうだ!バトル終わったらチーズケーキご馳走するよ!ことりさんってチーズケーキ好きなんでしょ?俺、ことりさんの為にダッシュで買ってくるからさ!ミルクティーも付けるから!]]

 

[[わ、わぁー!ことりだけ羨ましいなぁー!鳴神君がことりの為だけにチーズケーキを全速力で買って来てくれるそうですよ!ことりはチーズケーキが大好きですものね!良かったですね!羨ましいですね!ホント!]]

 

[[[[だからお願い元に戻ってー!]]]]

 

「そら君と海未ちゃんって仲いいよね?」

 

[[[[否定はしないけど、お願い!穗乃果は黙っててー!]]]]

 

[[……………アは♪も~♪ソラ君ったらぁ♪ことりの為だけになんて嬉し~なぁ♪今日こそはあ~んって、してもらうからね♪あ!口移しでもい~よ♪や~ん♪]]

 

[[はい!ことりさん!超喜んで!でも口移しは勘弁して下さい!]]

 

[[ことり?元に戻った?た、助かった……のですか?私はまだ生きているんですね……。今回も生き残れたのですね?あぁ…あぁ!生きてるって素晴らしい!]]

 

[[ウミチャン。ヌケガケハダメダヨ?]]

 

[[しません!絶対にしません!ことり!もう本当に許して下さい!]]

 

<<皆様。ご歓談中に失礼します。索敵範囲内南方に有人機と思われる反応が2機、それを追ってモックが1機侵入して来ました。私の思考回路がコトリの様にイカれたのでなければ、あのモックは随分と大きいですね。>>

 

[[アイリさん!アンタもちょっと黙っててね!ことりさんがイカれたとかまた黒い方か降臨したらどうすんのさ!]]

 

みんな楽しそうだねー!あれ?なんだろう?なんかあっちのビルの向こうから………

 

[[あのね?ソラ君?]]

 

[[ヒィ!ことりさん!ホントもう許してー!]]

 

[[そうじゃなくて……アレ…]]

 

[[はい?アレ?]]

 

[[うん……。アレって…モックさんだよね?]]

 

あぁ!そっか!モックか~!何かと思ったよ~!

うーん?でもあのモック…

 

[[はい?モックって?…………は?な、な、な、なんじゃありゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!]]

 

「うわぁー!あのモックなんかスッゴく大きいよ!」

 

[[なんですか!あの大きさは!鳴神君!ことり!]]

 

[[1/60?いや!ビルよりデカいって縮尺がオカシイ!おいおい!おい!おい!まさかメガサイズか?]]

 

[[ふぇぇぇぇ~!ことり、メガサイズのモックさんなんて聞いたことないよ~!ソラ君!ど~しよ~!]]

 

「ホントだ!ビルよりおっきいねー!スゴい!ガンプラバトルってあんなのもいるんだ!」

 

[[どうしますか?鳴神君?あの質量はそれだけで脅威ですよ!そもそもあの巨体相手にまともな戦闘が出来るのですか?]]

 

<<またまた失礼します。先程報告した有人機が2機、まもなくこちらの有視界に入ります。機種特定……特定完了しました。1機はジム改のカスタム機、もう1機はベアッカイⅡのカスタム機と思われます。ベアッカイⅡのカスタム機は見事なまでにネコですね。>>

<ほのか、ねこだよー。>

 

ホントだ!アイリちゃんの言う通り、向こうから2機逃げてくるよ!

1機は海未ちゃんのジム・スナイパーⅡに似た緑色の機体で、もう1機は……

 

「あの黄色のってネコさん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ダレカタスケテー!]]

[[早く逃げるにゃー!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?




皆様。今回もご覧いただきありがとうございました。
今回、ようやくほのことうみ意外のμ'sメンバーで、凛ちゃん&花陽ちゃんが登場して貰う事が出来ました(チラッとですが)。
スクフェスでイベントが始まったので、更に亀更新になってしまいますが、引き続きガンプライブをよろしくお願いいたします。
皆様からのご意見、ご感想もお待ちしております。
それでは失礼いたします。
ご覧いただき本当にありがとうございました。


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第4話「ススメ→トゥモロウ」そのご

おまけは実験的な物です。
微エロ注意です。
恐らくは。


[[ダレカタスケテー!]]

[[かよちん!早く逃げるにゃー!]]

 

おっきなモックがビルの向こうから、ずーん!ずーん!って歩いてきてるのを見てたら、そのおっきなモックに追われて逃げてきた2機のガンプラが穗乃果達のところにやってきたんだよ!

1機は海未ちゃんの乗っているジム・スナイパーⅡに少し似た緑色の機体で、もう1機は頭のおおきな黄色のネコさんのガンプラだったんだ!

 

「うわぁー!見て見てことりちゃん!海未ちゃん!ネコだよ!ネコさんだよ!あんなガンプラなんてあったんだ!かわいいよね!ストライク買ってお小遣いピンチだけど穗乃果もアレ欲しい!」

 

<ねこー?きたいはべあっがいつー?くまなのー?ねこなのー?どっちかなー?>

 

「え!ポチ!あれってクマなの?」

 

[[アホ乃果!猫でも熊でもどっちでもいい!とりあえずあの猫モドキは敵だ!園田さん!ことりさん!デカブツは後回しで先ずはあのジムと猫モドキを迎撃するぞ!俺は穗乃果が突撃しない様にお守りに入る!アホ乃果のお守りしながら援護するから園田さんは悪いけど、ことりさんと一緒に前衛を!]]

 

[[了解しました!相手は得体の知れない猫と私のジム・スナイパーⅡと同じジム系統の機体なんです!近接戦闘でもやってみせます!ことり!私は緑色の方を攻撃します!ことりは猫の方を!]]

 

[[りょ~かい♪海未ちゃん!かわいいネコさんだけど、ことりのバスターライフルで灰にしちゃうんだからぁ♪]]

 

[[園田さん!あの緑のジム改、かなりカスタムしてある!気を付けて!]]

 

[[分かりました!鳴神君も援護をよろしくお願いします!]]

 

「えー!ネコさんいじめるのかわいそうだよ!やめようよー!動物虐待はんたーい!」

 

そら君達は迎撃しようとそれぞれ武器を構えるんだけど、攻撃する前にネコさん達から通信が入ったの!

 

[[にゃ!撃たないで!待って欲しいにゃー!凛達は戦う気はないよ!早く逃げなきゃあのおっきいのにみんな仲良く潰されちゃうにゃ!]]

 

「わ!ネコさんの中の子はにゃーなんだね!穗乃果も穗乃果も!せーの!にゃー!」

 

[[あ、あの!ホント早く逃げなきゃあのメガモックに潰されちゃいますよ!凛ちゃんが面白がって攻撃しに行ったんですけど、あのメガモックにはこちらの攻撃がほとんど効かないんです!ビームは弾くし実弾も装甲が厚すぎて!]]

 

[[ソラ君?どうする?とりあえずバスターライフルで灰にしちゃう?]]

 

[[あー、ことりさん?あちらさんは戦闘の意思はないっぽいんで、一先ずは攻撃中止で。園田さんもよろしく。で、お宅らはその攻撃であのデカブツのヘイト稼いでターゲットになったのか。あきらかにヤバそうなデカブツに面白がってちょっかい出すなんて、アホ乃果並にアホだな。]]

 

[[穗乃果!アホじゃないもん!]]

[[凛!アホじゃないにゃー!]]

 

[[アホが増えたな、倍に。なんだ?アホは増えるワカメみたいに水でもかけると増殖すんのか?]]

 

もぉー!ホントにそら君はなんで穗乃果にだけいじわるするの!穗乃果、確かにお勉強キライだけど、アホじゃないもん!

 

[[うちの凛ちゃんがアホでごめんなさい…ごめんなさい…。]]

 

[[あぁ…可哀想に…。分かります、分かりますよ、その苦労…。後先考えずに突っ走るアホ…失礼、友達がいると大変ですよね…。]]

 

[[海未ちゃん黄昏てるね~。それで?ネコさん達と戦わないのはい~けど、あのおっきいモックさんはどうしよう?攻撃してもほとんど効かないんなら、ことり達も逃げた方がい~のかな?]]

 

[[モックとは言えメガサイズなんてレイド級の相手だからな…。ビームを弾くなら最低でも装甲には対ビームコーティングの防御アビリティか…。こっちの最大火力はことりさんのウィングのバスターライフルだから相性はあまり良くないな。せめて対ビームコーティングが無けりゃ正面からでもヤりようもあるんだが…。うーん。ここは退いた方が得策か?]]

 

「えー!穗乃果はやだ!あんなにおっきなモックなんだよ!面白そうだからみんなでがんばって倒そうよ!」

 

せっかくみんなで一緒にガンプラバトルしてるんだもん!力を合わせたらどんな敵でもへっちゃらだよ!

 

[[ですが穗乃果、この子達の話ではこちらの攻撃はあまり効かないそうですよ?攻撃を避け続けてダメージを蓄積させ続ければいつかは倒せるでしょうが、もうバトルロイヤルの残り時間もそんなに残されてはいませんし…。現状では私達4機だけでアレの撃墜は難しいのではないでしょうか?]]

 

「だいじょーぶ!みんな一緒なんだもん!穗乃果達6人!みんなで力を合わせたら、どんな強敵でもきっとイケるよ!」

 

[[にゃ!かよちん大変にゃ!いつの間にか凛達も数に入ってるにゃ!]]

 

[[む、む、む、む、無理です!無理!無理!無理!無理!無理です!なんで花陽達も数に入ってるんですかー!お願いします!花陽達を巻き込まないで下さい!それに花陽のジム改は逃げてくる時にバズーカ落としちゃったから、もうマシンガンしか武器が残ってないんですよー!ストレージも空っぽです!今日持ってきてるマシンガンなんて射程も短いしアレに接近なんて花陽じゃ無理です!潰されちゃいます!]]

 

[[でもそのジム改って素組に見えてかなり作り込んでるよな?足回りの間接もバーニア回りも相当に強化してある。さっきのブースト機動をみる限りは機体容量は極振りタイプじゃなくバランス良く振ってるな?それだけ作り込んでるなら切り札の一つや二つ位はあるんじゃないのか?]]

 

[[って!なんでブースト機動見ただけで花陽のステ振り分かるんですかー!でも切り札なんてありません!そんな凄いのは持ってません!そんなのあるワケないじゃないですか!この子は機体性能だけは徹底的に底上げしてますが、武装関係はまだ手付かずなんです!だから無理です!]]

 

[[う~ん。逃げた方がいいんだろうけど、あのおっきいモックさん倒したらGPスゴく貰えそうだよね?あんなに動きがニブいならやりたい放題だよね~♪倒せればお得だよね~♪]]

 

もー!みんないつまでお話してるの?うん、よーし!決めた!いつも通り穗乃果一人で突撃しちゃおー!そら君もことりちゃんも海未ちゃんも優しいから、きっと穗乃果が一人で行っちゃえば絶対に助けに来てくれるよね?

 

[[だから!ポチ!行くよ!出力全開のフルブーストだよ!目標はアノおっきなモック!高坂穗乃果!ストライク!しゅっぱーつ!]]

 

<はーい、ほのか。ぜんりょくぜんかーい。しゅっぱーつ。>

 

穗乃果はストライクのパワーを一気に上げて、全速力のブースト機動でおっきなモック目指して飛んでいきます!

エールストライカーのスピードはスゴいんだから!

 

[[このぉ!アホ乃果ぁぁぁぁぁ!まてや!ゴラァァァァ!]]

 

[[あぁ…やっぱり穗乃果はまた突撃しましたね…。さて、鳴神君、ことり。私達も行きましょうか?さっさと何処かのアホを捕まえてあの大きなモックを堕として、穗乃果にたっぷりとお説教です!]]

 

[[穗乃果ちゃん…。ホント目を離すとすぐに突撃しちゃうんだよね~。潰されちゃう前に合流しなきゃね♪]]

 

[[俺達も行くぞ!アホ乃果め!どんな脳ミソしてんだアイツは!なんだ?もしかして叱られるのに快感でも覚えるドMさんか?毎日、園田さんのお説教を受けてるうちに性的興奮を覚えちゃったのか?]]

 

[[や~ん♪穗乃果ちゃんったらぁ♪海未ちゃんにわざと怒られて興奮してるなんて上級者のへ・ん・た・い・さん♪だね♪ウフフ♪穗乃果ちゃんがそ~ゆ~のがスキならぁ♪あとでいっ~ぱいおしおきしてあげなきゃ♪]]

 

[[穗乃果!早く逃げなさい!ことりに狙われていますよ!性的に!このままでは穗乃果!貴女はことりのおやつに…美味しく食べられてしまいますよ!だからお願い早く逃げて!]]

 

[[ウフフ♪そんなこと言うイケナイ海未ちゃんも穗乃果ちゃんと一緒にことりがたーっぷり♪いぢめてあげるね♪だいじょーぶだよ?ことりに任せて♪もうことり無しじゃ生きていけないくらいに、スッゴいコトしてあげるかね?穗乃果ちゃんと一緒にことりの鳥籠でずっーと飼ってあげるね♪]]

 

[[ひぃぃぃぃぃぃ!また私に飛び火しましたぁぁ!]]

 

[[おぅ……天然系アホ娘(見た目は良し)と純和系美少女がゆるふわヤンデル娘とゆりゆりでエスでエムなプレイ……。ことりさんが、い、いぢめるって…お、おしおき…え?どんなおしおき?…ナニ?ナニすんの?…園田さん…ナニされんの?…ア、アホ乃果なのにそんなに乱れて……ヤヴェ…またヨダレが…。]]

 

[[ソラ君も一緒に穗乃果ちゃんと海未ちゃんをいぢめてあげよ~ね♪ことりとソラ君との愛の共同作業だね♪]]

 

[[ハイ!ヨロコンデ!ことりさん!どこまでもお供します!]]

 

[[鳴神君は喜ばないで下さい!お供しないで下さい!私で変な妄想をしないでください!]]

 

なんだろう?通信でスゴい不穏な会話が聞こえてるんだけど?

海未ちゃんも逃げてって言ってるし?

穗乃果ってことりちゃんに食べられちゃうの?穗乃果なんて食べても美味しくないと思うけどなぁ?

あ!でもでも小さい時からあんことか甘いの食べて育ったから、もしかしたら穗乃果って甘くて美味しいのかも!

 

[[凛ちゃん!今だよ!今のうちに逃げよう!]]

 

[[にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃ、にゃぁぁぁぁぁー!]]

 

[[凛ちゃん?]]

 

[[凛もいっくにゃー!]]

 

[[なんで凛ちゃんまで行くのー?待ってよ!凛ちゃーん!]]

 

[[そう言えばネコさんって動いてる物があると追いかけたくなるんだよね?あれ?それってワンコさんだったかな?そうだ♪ついでにあのネコさんもことりが飼っちゃおうかな?少し弄ってあげるだけでかわいい声でにゃんにゃんって鳴いてくれそうだよね♪]]

 

[[ダメー!凛ちゃん!逃げてー!いつの間にか凛ちゃんまで狙われてるよー!]]

 

[[ことり!いい加減にしなさい!穗乃果がもうすぐ接敵してしまいますよ!鳴神君も!破廉恥な妄想に耽ってないで、正気に戻りなさい!]]

 

[[……アホ乃果と園田さんが…付けられて…繋がれて…それをことりさんに!…はっ!俺は一体ナニを?ってアホ乃果!まてゴラァ!]]

 

[[モーホントダレカタスケテー!]]

 

みんなが楽しそうにお話しながら穗乃果を追ってきてくれてるんだけど、穗乃果はもうおっきなモックの足下にに着いちゃった!

穗乃果の後ろからはネコさんも来てるし、ここは一緒に攻撃だよ!

それにしてもホントにおっきいねー!よーし!

 

[[これだけおっきかったら外さないよ!ネコさん!一緒に行くよ!]]

<しょうじゅん。もくひょう。おっきいもっく。>

 

[[こうなったらヤケだにゃー!やってやるにゃー!]]

 

みんなが追い付いちゃう前に攻撃しちゃんだ!穗乃果のストライク必殺のビームライフル連射だよ!

 

「いっけー!ビームライフル連続はっしゃーだー!」

 

[[凛ももう1回いくにゃ!ベニャッガイのビームが火を吹きまくるにゃー!喰らうにゃー!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃー!]]

 

穗乃果のストライクのビームライフルから発射されたビームと、ネコさんの両手から発射された何発ものビームはどっちもおっきなモックの胴体部分に全部命中したんだよ!でも着弾した瞬間にパシュって音がしてビームが弾かれちゃった!なんで?どーして?

 

「あれ?ビームが効いてない?なんでー!」

 

[[にゃ!やっぱりダメだったよー!]]

 

[[アホ乃果!だからお前は人の話をちゃんと聞いてたのか?あのデカブツの装甲には対ビームコーティングがしてあるって言っただろーが!どノーマルの素組!しかも穗乃果の雑な作りのストライクのビーム程度じゃ、今みたいに弾かれて終わりだ!せめてランチャーストライカーのアグニ持って来い!っと!おい!踏みつけが来るぞ!避けろアホ乃果!アホ猫!]]

 

うわ!もうみんな追い付いて来ちゃった!

って!おっきな足が降ってきたよー!

 

「穗乃果はアホ乃果じゃないよー!ぎゃー!潰されるー!」

 

[[凛はアホ猫じゃないにゃー!に゙ゃー!潰されるー!]]

 

「そら君!たすけてー!」

[[かよちん!たすけてにゃー]]

 

[[クソ!アホ共が予想通りのリアクションしやがって!ことりさん!デカブツを押し倒す!バスターライフルでヤツの足を!]]

 

[[了解!ソラ君!後でことりも情熱的に激しく押し倒してね♪]]

 

[[ことり!おふざけは後です!こちらも援護します!装甲が厚くても!頭部のセンサー部分を狙い撃てば多少は!]]

 

[[近付くのは怖いけど…花陽だって凛ちゃんを助けるんだ!]]

 

[[穗乃果ちゃんは潰させないよ!たとえ装甲でビームを弾いても!ことりのバスターライフルの威力なら衝撃までは消せないんだからぁ!]]

 

潰されそうになっちゃった穗乃果とネコさんを助けるために、海未ちゃんとネコさんのお友達の人がモックの頭を狙って攻撃して、そのスキにことりちゃんはバスターライフルのスッゴいビームで大きく振り上げていたモックの足を横から攻撃してくれたんだ!

そのスッゴい威力のビームもまた弾かれちゃったんだけど、大きく足を振り上げていたモックはその衝撃でバランスを崩してよろけちゃって……

 

[[ことりさん!ナイス!後は俺が…!うっしゃおらァ!逝くぞォォォ!こいつでぇぇ!た・お・れ・ろぉぉぉぉぉぉぉぉ!]]

<<各部出力最大。ブースト臨界まで後10秒。さあ本日の見せ場ですよ、マスター。>>

 

そこにさらにそら君が一気に突撃して、体当りからのフルブーストでバランスを崩していたモックをそのまま強引に横倒しに倒しちゃった!

そら君もことりちゃんスゴいよ!

 

[[あ!あ、あの、見て下さい!アレ!メガモックのお股に!]]

 

[[穴?何故あんな所に穴が開いてるのですか?]]

 

[[アレってアクションベース用の3mm穴だよね?ガンプラバトルでなんで塞いでないのかな?]]

 

[[倒せる敵を用意しましたってか!クソ運営が!股の穴が弱点なんてセクハラだろ!けどチャンスだ!ことりさん!運営のお望み通りバスターライフル突っ込んでナカからぶち抜いちまえ!]]

 

[[や~ん♪ことり♪まだハジメテなのに~!そんなことしちゃったらぁ、ヨゴレちゃってお嫁さんに行けなくなっちゃうよ~♪でもソラ君のお願いならがんばっちゃうんだからぁ♪]]

 

[[問題ないにゃ!おねーさんのことはあのザクのおにーさんがお嫁さんに貰ってくれるにゃ!だから早くアノおっききーのにトドメを刺すにゃー!]]

 

[[や~ん♪お嫁さんなんてことり恥ずかしぃ~♪でもソ~ラ君♪ふつつか者ですがよろしくね♪は~い♪それじゃふっといお注射しましょ~ね♪え~い!ぶす~っ♪]]

 

ことりちゃんはウィングのスラスターを操作してブースト機動を始めると、倒れているモックのお股に一気に接近して、ネコさんのお友達の子が教えてくれた穴にバスターライフルの先端を差し込んで、あのスッゴいビームを発射したんだよ!

発射されたビームはおっきなモックの間接や装甲の継ぎ目から溢れだして、あちこちで爆発を起こし始めたの!

やったね!みんなで力を合わせればどんな強敵でもへっちゃらだよね!

あれ?ちょっと待って…?でもこの距離であんなおっきなモックが爆発しちゃったら………

 

[[あれ~?コレっみんな一緒に爆発に巻き込まれて退場のパターンかな?や~ん!ことりがヨゴレちゃいながらがんばったのにぃ~!]]

 

[[逃げるぞ!総員退避ぃぃぃ!]]

 

[[ちょっと鳴神君!今から間に合うんですかー!]]

 

「ぎゃー!しぬー!穗乃果しんじゃうー!」

 

[[花陽、今日はこればっかりだけど…ダレカタスケテー!]]

 

[[ベニャッガイ!全速力で逃げるにゃー!]]

 

みんな全速力で逃げるんだけど……。

 

[[あ。むりぽ。]]

<<無理ですね。>>

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!」

<だいばくはつー。>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

「ことりちゃんの妄想劇場 Ver.鳥籠の中のホノカチャン」

 

 

 

 

 

 

 

「ことりちゃん?このお部屋はどこなの?」

 

「それはね?穗乃果ちゃんがこれからずっ~とことりと一緒に居る、穗乃果ちゃん専用の鳥籠だよ♪」

 

「…ことりちゃん?どうして穗乃果は繋がれてるの?」

 

「それはね?穗乃果ちゃんが逃げれないようにだよ♪」

 

「……ことりちゃん?どうして穗乃果は縛られてるの?」

 

「それはね?穗乃果ちゃんにおしおきするためだよ♪」

 

「………ことりちゃん?どうして穗乃果はおしおきされちゃうの?」

 

「それはね?穗乃果ちゃんがおしおきされて悦んじゃうイケナイ子だからだよ♪」

 

「ヤダよ!止めてよ!穗乃果そんなんじゃないもん!お願いだから!ことりちゃん!」

 

「え~?ホントにやめてい~の?だって穗乃果ちゃんのココ…ホラ♪もうこんなになってるよ?ふふふ♪穗乃果ちゃんだって期待してるんでしょ?ことりのお♪し♪お♪きぃ♪」

 

「ち、ちがうよ!穗乃果ホントにそんなんじゃ…ひっ…」

 

「どうしたの?穗乃果ちゃん?ココ♪敏感なんだね♪ちょっと触っただけなのに?そんなに反応しちゃうなんて♪それで?ナニが違うのかな?答えて?穗乃果ちゃん♪」

 

「もうヤダ…怖いよ…ことりちゃん…」

 

「どうして?ちっとも怖くないよ?これから穗乃果ちゃんはことりと一緒に新しい世界のトビラを開くんだよ?だいじょぶ♪ことりにぜんぶ任せて、ココロもカラダも…ぜんぶ…ぜんぶ…ホノカチャンハコトリノモノダヨ…」

 

「あっ…ヤ…だ……め…こと…り…ちゃん……イヤ…らめぇぇぇぇえぇぇぇぇ!」

 

「ホノカチャン、ホノカチャン、ホノカチャン、ホノカチャン、ホノカチャン!ウフフフフフフフフフフフフフフフフフ♪アハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って言うユメを観たんだ~♪」

 

「穗乃果!逃げなさい!早く逃げなさい!一刻も早く逃げなさい!」

 

「次は海未ちゃんとのユメが観たいな♪」

 

「ひぃぃぃぃぃぃ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづかない?

 




本日もご覧いただき、ありがとうございました。
次回も出来るだけ早目に更新できる様に頑張ります。
よろしければ皆様またご覧になって下さい。


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第4話「ススメ→トゥモロウ」そのろく

皆様。ご覧いただきましてありがとうございます。
そして、いつもご感想をいただいておりました稀神 翔平様!
申し訳ありません!活動報告などでもお知らせいたしましたが、稀神様のIDがいつの間にかブロックユーザーに登録されてしまっておりました!言い訳になってしまいますが、もちろん故意にではありません!
先日、気が付きまして、焦ってすぐに解除いたしました。
ご不快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ありませんでした!
もしよろしければ、是非またご感想をお願いいたします!




「いつ以来だろうな?ガンプラバトルで死ぬかと思ったのは…。しかも倒した相手の爆発に巻き込まれるなんてアホな理由で…あのクソモックのデカブツ野郎も機体内に爆薬大量に仕込みやがって…。おまけに最後にアホ猫に助けられる形になるだなんてな…。スゲー屈辱だ…。」

 

バトルロイヤルが終わった穗乃果達!

今はみんなでアミューズメントセンターのレストコーナーで、さっきまでのバトルのお話ししてるんだ!

今回の話題はもちろん!みんなでスッゴいがんばって倒したおっきなモックだよ!

みんなの連携とことりちゃんのウィングガンダムの強力な一撃で無事に倒せたんだよね!

でも最後におっきなモックはドカーンって大爆発!穗乃果達みんなで爆発に巻き込まれてゲームオーバーだと思ったんだけど、一緒に戦ってくれたあのネコさんのガンプラが爆発から穗乃果達を助けてくれたんだ!

なんとビックリ!偶然に一番最後尾にいたネコさんの大きな頭が爆風を遮ってくれて、穗乃果達は爆風の直撃を受けなくてすんだんだよ!

ネコさんホントありがとー!

ネコさんのおかげでみんなギリギリたけど生き残れたんだよ!

ホント危なかったよね!

 

「そうだよね~。ことりもあの爆発じゃホントもうダメ~っておもっちゃったよ~。まさかネコさんのおっきな頭があんな風に爆風をうまい具合に防いでくれたなんてね~。ネコさんの頭は堅かったんだんね~♪」

 

「確かに、あの猫の頭は無駄に頑丈でしたね…。大きな破片がそれなりに当たっていましたが、装甲がヘコみもしていませんでしたよ?一体どんな強度の装甲だったのてしょうか?」

 

「ネコさん!可愛いだけじゃなくて、あんなに頑丈でうらやましいなー!穗乃果のストライクは破片とか爆風とかでエールストライカーの翼がポキッと折れちゃったし、腕とか取れちゃったんだよー!」

 

もうバトルロイヤルが終わる直前のストライクはホントにボロボロで動くのがやっとだったんだよ!

穗乃果のストライクだけじゃなくて、そら君のザクも、ことりちゃんのウィングも、海未ちゃんのジムも、みんなひどい状態だったなー。

 

「ことりもだよ~。ウィングのスラスターは根元からもげちゃうし~、ことりのと~っても大事なバスターライフルだってどこかに飛ばされちゃったんだよ~?あの後すぐバトルロイヤルが終わったから助かったけど、あのままの状態で戦闘が続いてたら危なかったかよね~。」

 

「私もシールドは吹き飛ばされてしまいましたし、スナイパーライフルも爆風を受けて真ん中から折れてしまいました…。ストレージにはまだマシンガンが残ってはいましたが、もう機体の方が限界でした…。これはステータスを少し考えて振り直すか、機体そのものを強化して頑丈にした方が良いのでしょうか?」

 

「んー。園田さんの場合はアホ乃果が突撃しないでことりさんとちゃんと連携して前衛をやれば、基本的に後衛なんだから、そこまで頑丈じゃなくてもいいんじゃねーの?機体の強化にしても、全体的な性能の底上げは必要かもしれないけど、今の段階じゃスナイパーライフルの貫通性を上げたり、ことりさんのバスターライフルみたいな大火力の得物を追加した方がいいんじゃないかな?」

 

「うん♪うん♪バスターライフルはイイよ~♪海未ちゃんもことりと一緒にバスターライフル持とうよ~♪アレってホントにスゴいんだからぁ♪あの頭のオカシイ大火力!発射した時のカラダの内側から揺さぶるよ~な振動!凪ぎ払った後のな~んにもないことりだけのステキな空間♪うふ♪うふふ♪ウフフフフフフフフフ……」

 

「あぁ、分かりました。バスターライフルを使うとことりの様に頭が可笑しくなるんですね。では私は私のままで居たいので遠慮しておきます。」

 

「穗乃果はことりちゃんみたいにスゴい威力のビーム使いたいな!あとミサイル!」

 

「穗乃果は随分ミサイルに拘るな。ストライクで高火力のビーム砲とミサイルなら、次はランチャーストライカー使えばいいだろ?。アレには一応ミサイルも付いてるし、砲身がデカイから取り回しは難しいけど、高火力のアグニもある。ただなぁ…あんな物騒なモンをこのアホ乃果に持たせていいものか…。」

 

「穗乃果がことりのバスターライフル並の高火力を持つ……。あの、私は止めておいた方がいいと思いますよ?穗乃果の事です。そんな高火力のビーム砲なんかを持たせてしまったら、確実に私達ごと撃ち抜いてきますよ。」

 

「海未ちゃん!穗乃果そんなことしないよ!いくら穗乃果でも大切な友達を間違って撃ったりなんか絶対にしないもん!そら君も海未ちゃんもひどいよー!ねぇ?ことりちゃん?ことりちゃんは穗乃果の味方だよね?穗乃果のこと、信じてくれるよね?」

 

「う~ん…………穗乃果ちゃん……ごめんね?」

 

「そんなー!うわぁぁー!ことりちゃんまで穗乃果を裏切ったー!みんなひどいよー!いーもん!明日はみんなのこと後から攻撃してやるー!ぎゃくしゅーだー!ぎゃくしゅーの穗乃果だー!」

 

「上等じゃアホ乃果!ヤれるもんならヤってみろ!んなことしやがったら泣いて謝るまでヒートホークでボコってやんよ!」

 

「アホ乃果じゃないもん!穗乃果!アホ乃果じゃないもん!そんないぢわるなそら君なんかに負けないもん!」

 

「穗乃果ちゃんじゃソラ君には勝てないと思うから、ことりは止めておいた方がいいと思うんだけど…。」

 

「確かに。鳴神君と穗乃果では使用するガンプラに余程ハンデを設けなければ勝負にもならいのでは?」

 

「うぅぅぅぅぅ!だったら!穗乃果はハンデを要求するよ!ハンデを!そうだ!ことりちゃん!ことりちゃんのウィングガンダム貸して!穗乃果の知ってるガンプラで一番強いのはことりちゃんのウィングガンダムだもん!そら君は一番弱いガンプラ使って勝負だよ!ザクもダメだからね!」

 

「ハッ!アホ乃果がことりさんのウィング使ったって中身がアホ乃果じゃ負けれるかよが!俺がボール使っても負ける気しねーよ!」

 

「言ったなー!穗乃果!絶対に負けないもん!穗乃果が勝ったらそら君に1週間お昼ご飯とおやつ奢ってもらうんだから!」

 

「もっかい言ってやるよ!ヤれるもんならヤってみろ!アホ乃果!俺が勝ったらエロい事……は…にこちゃんの時の二の舞になるから止めて……土下座でごめんなさいさせてやる!」

 

「はぁ………。穗乃果…貴女がどうせ負けるんですから、今のうちに土下座してしまっては?」

 

「そもそもことりのウィングはことりのだから貸さないよ?それに穗乃果ちゃんじゃウィングで高機動戦闘なんてしたら、機体に振り回されて激突して終わりになっちゃうよ~?バスターライフルだって撃つときにはちゃんとスラスターとか使って姿勢制御しなきゃダメなんだからね?穗乃果ちゃんそんな細かい操縦できるかな?」

 

「ことりちゃんも海未ちゃんもヒドイ!やっぱりみんな穗乃果にいぢわるだー!うわぁぁぁぁぉぁん!」

 

昨日からみんな穗乃果の扱いがひどいよー!

そら君は保健室じゃあんなに優しかったのに…。

ことりちゃんはたまに真っ黒になるし…。

海未ちゃんは………アレ?海未ちゃんはいつも通りかな?

 

 

「凛ちゃーん!待って~!」

 

「かよちん!遅いにゃー!早く早くー!ラーメン伸びちゃうにゃー!」

 

 

「「「「にゃー?」」」」

 

 

穗乃果の扱いがひどいって考えてたら、レストコーナーのカウンターからラーメン丼と紙コップの乗ったトレーを持った髪の短い元気そうな女の子と、おにぎりと紙コップの乗ったトレーを持ったメガネをかけた女の子がやった来たの。

 

穗乃果達はその髪の短い女の子が言った「にゃー」って声に反応しちゃったんだ!

だって「にゃー」って、さっきのネコさんとおんなじ声なんだよ!

 

「ねぇ、ソラ君?あの子たちって…。」

 

「あー、たぶんそうだよな…あのアホ猫と苦労人、同じアミュセンからエントリーしてたのか…。」

 

「そら君!とりあえずは休戦だよ!みんな!あの子達に声かけてみよーよ!せっかく一緒に戦った仲間なんだし!」

 

「仲間って…確かに一緒に戦いはしましたが、あれは穗乃果が半ば強引に巻き込んだだけの様な気が…。ですが、声を掛けてみようと言う穗乃果の意見には賛成ですね。どうやら私達と同じ音ノ木坂の生徒の様ですし。」

 

「うん♪せっかくだから仲良くなろ~よ!あの子達は青いリボンだから1年生だね♪それじゃソ~ラ君♪Let's ナンパ TIMEだよ♪」

 

「って俺が行くのか?ナンパって黒い方のことりさん出てこないだーろな?まぁ出てきたらアホ乃果をイケニエにして園田さんと逃げるか。」

 

なんかそら君が不穏な事を考えてそうだよ?

気のせいかな?穗乃果、なんだかことりちゃんのおやつになる様な気がする…。

 

「なぁ!そこの二人!違ってたら悪いんだが、アンタ達ってもしかしてさっきのバトロイで一緒にデカブツと戦ったアホ猫とアホ猫の友達の苦労人じゃないか?」

 

「誰にゃ!凛をアホ猫って呼ぶヤツは!凛はアホ猫じゃないにゃー!あれ?あー!その声!さっきのバトロイのいぢわるなザクのおにーさん!」

 

「スゴい偶然ですね!皆さんも花陽達と同じアミュセンでエントリーしてたんですね。ってよく見ると音ノ木坂の制服?リボンの色が緑だから2年生の先輩さんだったんですね!」

 

「おつかれさま~♪さっきはお互い大変だったね~?良かったらこっちで一緒にことり達とお話しない?」

 

「そら君がなんでもご馳走してくれるってー!」

 

「にゃ!ホントかにゃ!なら凛はもう一杯ラーメンが食べたいにゃー!」

 

ネコさんはラーメン好きなんだね!穗乃果もラーメンは大好きだよ!

お休みの日とか、ことりちゃんと海未ちゃんと一緒にたまに食べに行くんだ!

妹の雪穂とも一緒にご飯食べに行くけど、おとーさんとおかーさんはお店が忙しいから、あんまり一緒にご飯とか食べに行ったことないなぁ。

たまには家族で一緒にご飯食べに行ってみたいな!

 

「本当ですね!花陽はここのおにぎり全種類でお願いします!一度全種類制覇してみたかったんですよ!」

 

ネコさんのお友達の子はおにぎりなんだね!でも全種類制覇ってだいじょーぶかな?

ここのアミュセンのメニューっておにぎりだけでもスゴい数があったよね…?

食べれない時はみんなで別けてお持ち帰りにしなきゃ!もったいないよね?

 

「アホ乃果!だからなんで俺が奢るんだよ!」

 

「えー!だってそら君、保健室で真っ黒になったことりちゃん何とかしたら何でもご馳走してあげるって言ってたよー?」

 

「いや、確かに言ったけどさぁ…。」

 

むふふー!いぢわるしたそら君には、ぎゃくしゅーの穗乃果だよ!

 

「穗乃果は今度はチーズバーガー!」

 

「ことりは季節限定の桜モンブランでお願いします♪」

 

「私もこの季節限定商品だと言う桜餡のお団子でお願いします。」

 

「もういいよ…。買ってくるよ…。チーズバーガーに桜モンブランに桜餡の団子にラーメンにおにぎりね…。苦労人はホントに全種類制覇すんのか?喰えるのかよ…。アホ猫はラーメンは醤油、味噌、塩、豚骨、どれにすんだ?」

 

「大丈夫にゃ!ラーメンならなんでもいいーにゃ!」

 

「大丈夫です!お米ならいくらでも食べれます!」

 

「ラーメンならなんでもって…米ならいくらでもって……お前等なぁ…。アホ乃果達も少しは遠慮しろよ…。まぁ今まで稼いだGPがまだかなりあるからいいけどさ…。でもこの量じゃ一人で持てねぇから誰か手伝えよ?」

 

「なら凛が一緒にいっくにゃー!」

 

「おう。頼むわアホ猫。ってもうラーメン食い終わったのかよ!はや!」

 

「凛はアホ猫じゃないにゃー!あとラーメンは飲み物にゃ!」

 

「ことりは…それはカレーだったとおもうよ?」

 

アレ?なんだろう?ネコさんのことアホ猫って言ってるそら君見てると、ちょっとさびしい?なんで?

気のせい!きっと気のせいだよ!みんな一緒に居てくれてるのに寂しいなんて…。

そんなはずないよ。

そんな事をちょっとだけ考えながら、穗乃果はそら君とネコさんがレストコーナーのカウンターに向かうのを見送ったの。

 

「そう言えばまだお名前聞いてなかったね?ことりは南 ことりだよ♪音ノ木坂の2年生♪さっきのバトルではウィングガンダム使ってたんだよ!よろしくね~♪」

 

「私は園田 海未と申します。同じく音ノ木坂の2年です。先程のバトルではジム・スナイパーⅡを使っていました。よろしくお願いしますね?」

 

「あ、はい!花陽は小泉 花陽って言います!花陽と一緒に居た子は幼馴染みの星空 凛ちゃんです!制服でお分かりだと思いますが、花陽も凛ちゃんも今年入学したばかりですが、皆さんと同じ音ノ木坂の生徒です!さっきのバトルでは緑色のジム改のカスタム機“ジム・マテリアル”に乗ってました。よろしくお願いします!」

 

「ジム・マテリアル?そっか♪花陽ちゃんのジム改ってパーソナルカスタム機なんだね!スゴい完成度のガンプラだったし、お名前もカッコいいね♪」

 

えーっとね?穗乃果、雪穂に聞いたから知ってるよ!パーソナルカスタム機って言うのは、自分達で造ったオリジナルのガンプラの事なんだって!

あと、機体の名前もガンプラをGPスキャナーでスキャニングする時に一緒に登録できるんだよ!

穗乃果もストライクを登録した時に“ほむストライクガンダム”ってお名前付けようとしたら、そら君と海未ちゃんに止められちゃったんだ。恥ずかしから止めろーって。

ほむストライクってお名前、穗乃果はイイと思うんだけどなー?

 

「ありがとうございます!南先輩!でも南先輩のウィングも凄かったですよ!機体自体の完成度はもちろんですけど、なによりあのバスターライフルです!既存のバスターライフルを大きく上回るあの威力はちょっとやそっとでは真似できませんよ!」

 

「ありがと~♪花陽ちゃん♪でも機体容量はたぶん花陽ちゃんのジム・マテリアルの方が高いと思うよ?ただ武装関係は寂しいから花陽ちゃんもバスターライフル持とうよ!」

 

「えっーと、花陽のジムはまだまだ改造途中で未完成だから“マテリアル”…“素体”って名前をとりあえず付けているんです。それで、あの火力には憧れちゃいますけど、花陽のジムの機体コンセプトにはバスターライフルはちょっと…。だから武装関係はこれから作ろうと思ってるんです。」

 

「そう言えばバトルの時にも小泉さんは武装関係はまだ未完成だと言っていましたね。あの機体にどのような武装が施されるのか、楽しみですね。」

 

「ねー!二人とも穗乃果にも自己紹介させてよー!はなよちゃん!よろしくね!穗乃果は高坂 穗乃果!みんなと同じで2年生だよ!穗乃果とことりちゃんと海未ちゃんも、花陽ちゃんと凛ちゃんとおんなじで幼馴染みなんだよ!小さいときから一緒で、とっても仲良しさんなんだよ!」

 

「わ!そうなんですね!ホントに花陽と凛ちゃんと一緒です!」

 

「ええ…。だから…だからこそ…貴女の、小泉さんの苦労が良く分かります…。ええ、それはもう嫌と言う程に…とても良く…恐らくは貴女の苦労を誰よりも…お互い本当に大変ですよね…。」

 

「園田先輩……。」

 

「小泉さん…いえ!花陽!私達は同じ苦労を…考え無しのアホを幼馴染みに持つ苦労を分かち合える数少ない同志ですよね?だからこそ!貴女には、貴女だけには!花陽には!私の事を名前で、海未と呼んで欲しいのです!私も貴女を“花陽”と呼ばせて貰います。駄目でしょうか?」

 

「園田先輩…いいえ!海未先輩!まさか同じ苦労を分かち合える人が居るなんて…こんな日が来るなんて…。あぁ…仲間って…分かり会えるって素晴らしいですね!」

 

「花陽!」

 

「海未先輩!」

 

「あはは…。海未ちゃんも花陽ちゃんも大変だね~。あ♪花陽ちゃん♪ことりの事も苗字じゃなくてお名前で呼んでね♪こ・と・り♪だよ?」

 

「あれ~?なんか海未ちゃんがヒドイ気がする?まぁいっか!はなよちゃん!穗乃果も穗乃果でいーよ!」

 

「はい!ありがとうございます!ことり先輩!穗乃果先輩!」

 

「せんぱい……。うわぁぁぁ!穗乃果!先輩なんだよね!もう1回言ってよ!はなよちゃん!なんかいーなぁ!うっれしーなー!穗乃果は先輩なんだよ!わぁーい!やったね!」

 

「穗乃果!はしゃぐのは止めなさい!このまま音ノ木坂が廃校になったら、花陽達には後輩は出来ないかもしれないんですよ!少しは花陽達の気持ちも考えて物を言いなさい!だから貴女はアホだと言われるんです!」

 

「あ…!そっか……。廃校になっちゃったら来年は新入生はいないんだもんね…。そうだよね……ごめんね…花陽ちゃん…。穗乃果、自分の事しか考えてなかったよ…。」

 

「穗乃果先輩…。あの、気にしないで下さい!後輩は出来ないかもしれないけど、花陽達にはこんなに素敵な先輩が出来ましたから!」

 

「や~ん♪花陽ちゃん♪カワイイ~♪ねぇ♪花陽ちゃんもソラ君のお嫁さんにならないかな?ついでにネコさん…じゃなくて、凛ちゃんも一緒に♪」

 

「ソラ君?あぁ!ザクに乗っていた男の子ですね!男の子って珍しいですよね。あの人も皆さんと同じ先輩さんなんですか?」

 

「花陽。その対応は正解です。ことりのコレは無視して構いませんよ。そう言えばまだ鳴神君の紹介はしていませんでしたよね?」

 

「海未ちゃんヒドイよ~♪あんまりヒドイと海未ちゃんのこと♪ことりのおやつにしちゃうぞ♪ちゅん♪ちゅん♪」

 

「こ、ことり先輩…なんですかソレは……かわいいです……。」

 

「海未ちゃん!そら君なんていぢわるだから紹介なんてしなくていーよ!だって穗乃果のことアホ乃果なんて呼ぶんだよ!はなよちゃんもヒドイと思わない?」

 

「あはは…えーっと…。穗乃果先輩!頑張って下さい!」

 

「まったく…。花陽、先程の彼は鳴神 青空君。私達のクラスメイトの男の子ですね。まぁ確かに少し意地悪かもしれませんが、それ以上にとても優しい方ですよ?」

 

「ことりと穗乃果ちゃんと海未ちゃんの未来のダンナ様なんだよ~♪ことり♪子供は3人欲しいなぁ♪」

 

「ねぇ、ことりちゃん?なんでそら君が穗乃果のダンナ様なの?」

 

「ことり!恥ずかしから止めて下さい!」

 

「穗乃果ちゃんはまだまだだね~♪海未ちゃんは否定はしないんだね♪うんうん♪イイ傾向だね♪」

 

ことりちゃんのお話、なんのことだろう?

穗乃果のダンナ様がそら君?

えっー!いぢわるなそら君がダンナ様だなんて、穗乃果は毎日いぢめられちゃうよー!

でも……優しい方のそら君なら…うん。

アレ?はなよちゃん?どうしたんだろ?なんか考え込んじゃってるよ?

 

「鳴神 青空さん?……その名前ってあの……うん。あの頃は10歳だから、年齢は同じ…確かに6年前に観たあの人の面影も残ってた様な…。」

 

「はなよちゃん?どうしたの?そら君にいぢわるなことされちゃった?」

 

そら君!穗乃果だけじゃなくはなよちゃんみたいなかわいい女の子にまでいぢわるするなんて!

 

「ち、違います!あの!もしかして鳴神先輩って精霊使いで、ガンプラバトルも凄い上手じゃないですか?なんと言うか、例えば頭のオカシイくらいに…。」

 

「ええ。確かに花陽の言う通り、鳴神君は精霊使いですよ?」

 

「うん。操縦技術も頭のオカシイくらいにスゴいよね?昨日なんて偶然バトルロイヤルで会った、あのガンプライブの最優秀ファイター、綺羅ツバサさんをレンタルガンプラのザクで倒しちゃったんだよ♪」

 

「綺羅さんを?あの無敗の女王とビルドフリーダムガンダムをレンタルのザクで倒したんですか!それじゃやっぱり!」

 

「はなよちゃんはそら君の事を知ってるの?そら君なんてただのいぢわるな男の子だよ?」

 

「穗乃果先輩!なんて事を!逆に皆さんは鳴神先輩と一緒にガンプラバトルをしていたのになんで知らないんですか!あの人は!鳴神先輩は6年前のガンプラバトル世界大会の優勝者なんですよ!」

 

え?

 

「ガンプラバトルの?」

「世界大会の?」

「優勝者?」

 

 

「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 




皆様、本日もご覧いただきありがとうございました!
そして本日9月12日はことりちゃんのお誕生日!
happy birthday!ことりちゃん!
ガンプライブではヨゴレ役やヤンデル役を押し付けてしまってい本当に申し訳なく思っています。
全てはきっとスクフェスの踊り子編の覚醒済URことりちゃんがエロいのがいけないんです!(早く手持ちのことりちゃんをエロく覚醒させたい…。)
ことりちゃんの脳トロvoiceが大好きだ~!!!
好きですが好きですか?そんなもん!大好きに決まっています!
ちなみに青とんがりなオレンジジュース野郎の推しは海未ちゃんだったりします。貴方は最低ですと罵られたい踏まれたい…はぁはぁはぁはぁ…ハッ!失礼取り乱しました。
だが!しかし!μ'sはもちろんμ'sの意思と想いを受け継いだAqoursも!私はみんな大好きだー!
ラブライブが大好きだー!
ガンダムもガンプラも大好きだー!
早く百式作りたいぞー!
今回は塗装するぞー!

こんなアホではございますが、これからもガンプライブをよろしくお願いいたします。


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第4話「ススメ→トゥモロウ」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は会話が大半で無駄に長く山無し落ち無し意味も無しなやおい状態です。
BLはないのでご安心ください。



そして引き続き、稀神様。
大変失礼な事をしてしまいまして、本当に申し訳ございませんでした。
またご覧になって下さるのを祈っております。




「逆に皆さんは鳴神先輩と一緒にガンプラバトルをしていたのになんで知らないんですか!あの人は!鳴神先輩は6年前のガンプラバトル世界大会の優勝者なんですよ!」

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

 

「その話をするな!!!」

 

「ぴゃ!」

「きゃ!え?ソラ君?」

「っ!鳴神君?ど、どうしたのですか!」

「うわぁ!そら君?ビックリしたー!」

 

はなよちゃんが教えてくれたそら君のスゴい話!ガンプラバトル世界大会の優勝者って、チャンピオンってことだよね!世界一のガンプラファイターだったんだよね!

穗乃果達がその事に驚いていると、いつの間にか帰ってきていたそら君が急に大きな声で怒鳴ってビックリ!

そら君。急にどうしたの?怒ってる?でも、怒ってるって言うより……怖がってる…?

怖がってるなんて、なんで穗乃果はそんなことを思ってるんだろ?

 

「ソラ君?どうしたの?急にそんな大きな声だして?ことり、ソラ君らしくないと思うよ…。」

 

「あの…あまりその様に声をあらげるのは…なんと言いますか、ことりの言う通り私も鳴神君らしくないと思いますが?大丈夫ですか?とりあえずは落ち着いて下さい。」

 

「あ……ごめん…。その……怒鳴るつもりは無かったんだ…。」

 

「凛達に奢ってくれたからいい人だと思ったけど、やっぱりヒドイ人だったんだ!かよちんをいぢめるなら凛が許さないよ!」

 

少し遅れてレストコーナーのカウンターから帰ってきたネコさん…凛ちゃんが、そんなうなだれたそら君に威嚇してるけど…。

 

「違うよ…。苛めるつもりなんてないよ。ただ、小泉さん?だっけ?俺の事を知ってるなら、“あの頃”の事を知ってるなら、頼むからその話はこれ以上は止めてくれないか?」

 

そら君…なんだろう……苦しんでる?悲しい?寂しい?

いつものいぢわるで優しいそら君には似合わない苦虫を噛み潰したようなその表情には、色んな感情が浮かんだいたようにこの時の穗乃果は思えたの。

穗乃果の知らないそら君の表情…。

そう言えば、穗乃果はそら君の事をなんにも知らないんだね…。

知ってるのはそら君がいぢわるで優しくてガンプラバトルがスゴくうまいってことくらいだよ。

でも…穗乃果にとってはそれだけで十分だよ。だって、そら君はそら君だもん!

 

「そう……ですよね。先輩にとって…あの事は…でも…。」

 

「怒鳴ってしまって本当に悪かった。けど、こいつらにはさ、出来れば自分で話したいんだ。本当は知らないならずっと黙っているつもりだったけど、知ってしまったからな…。それならせめて自分で話すよ。それで嫌われたとしても……。」

 

嫌われる?なんで?そら君の昔の話を聞くと、穗乃果達はそら君をキライになるの?

そら君は穗乃果の側に居てくれるんでしょ?約束したよね?いぢわるでも優しいって穗乃果は知ってるよ?

だから…そら君が何かしていたとしても……そら君を穗乃果がキライになるなんて…もうそんなこと……そんなことは………

 

「ぜったいにないよ!穗乃果がそら君をキライになるなんて!たとえそら君が昔どんないけない事をしたとしても!穗乃果は!そら君にどんなにいぢわるなことされたって!キライになんてならない!一緒に居てくれるんでしょ?約束してくれたもん!なのに!なんで?どうして?そんな寂しいこと…悲しいこと…言わないでよ………。行かないでよ……穗乃果をひとりにしないでよ……。」

 

ずっと昔のひとりの景色。穗乃果だけが知っている、穗乃果だけの景色。ことりちゃんも海未ちゃんも、雪穂もお母さんもお父さんも。誰もいない穗乃果だけの、ひとりぼっちな真っ黒で真っ白な景色。

鳴神君の言葉とその寂しそうな表情を見たとき、穗乃果は不意に思い出したくもない、あの頃の記憶が脳裏に浮かんだの。

どうしてそんなことを思い出したかはわかない。でも、穗乃果はひとりになりたくない、そら君をひとりにしたくない。胸の奥でそんなよくわからない色んな感情が爆発しちゃって、穗乃果は泣きそうになっちゃったんだ。

ことりちゃんと海未ちゃんはいつものようにそんな穗乃果の側に寄り添ってくれて…

 

「鳴神君。あまり穗乃果を…いえ、私達を見損なわないで下さい。貴方が私達が知れば嫌いになるかもしれない“何か”をかつてしたのだとしても…私は、私達は…。」

 

「ことりも、悲しいな?隠し事が悲しいんじゃないよ?ことり達がそんなに簡単にソラ君をキライになっちゃうって思われてる事が、ことりは悲しくて寂しいの。ソラ君、信じて…?ことりを、穗乃果ちゃんを、海未ちゃんを…私達を…。ことりは…ソラ君がどんな事をしていても、例え人を殺していたとしても、側に居たいよ。だって!ことり♪好きになっちゃったんだもん♪」

 

「…約束…見損なうな…信じて…か……。穗乃果ごめんな……園田さんもことりさんも………大丈夫…ことりさん、俺は別に人を殺したワケじゃないよ。ただ、さ。あの大会の最後に、世界大会の決勝で俺はズルいことをしたんだ。あの大会で出会って戦った色んな人達の想いを、ガンプラバトルを始めようって言ってくれたあの人の想いを。俺は踏みにじって。最低なんだよ、俺は。」

 

「アレは、アレは違います!想いを踏みにじってなんかいません!それに!鳴神先輩は何も悪いことも狡いこともしていません!その事はガンプラバトル連盟が公式見解としてちゃんと発表もされています!悪いのはあの時のスポンサーやマスコミの人達です!なのに!なんで?どうして!鳴神先輩がまだ苦しんでるんですか!花陽達ガンプラバトルファンは!鳴神先輩を待っているんですよ!あの日から!ずっと!今でも!これかも!ガンプラバトルに新しい可能性を与えてくれた貴方を!だから…そんな寂しい顔をしないでください…。貴方は…鳴神先輩は…花陽の憧れのファイターなんですから…。」

 

ことりちゃん…海未ちゃん…はなよちゃん……。

そうだよね。まだ泣いちゃダメだよね!泣いたらダメなんだ!

しっかりしろー!高坂穗乃果!

 

「かよちん……。ねぇ?おにーさん?おにーさんは何をしたの?凛はおにーさんのこと、ぜんぜん知らないけど、かよちんの事はよく知ってるよ?お米とガンプラが大好きで、ガンプラバトルも大好きで、とーっても優しくて、スッゴい可愛いの!そんな凛の大好きなかよちんがこう言ってるんだもん!おにーさんは何も悪いことしてないんでしょ?だったら大丈夫!先輩達に話しても嫌われたりしないよ!」

 

「ソラ君…信じて…。」

 

「鳴神君…話して下さい…。」

 

「大丈夫だよ?怖くないよ?だから、教えて…そら君!」

 

 

「…穗乃果…あんな顔させてしまったから、泣くかと思って焦ったよ……」

 

そう言うとそら君はいつもよりも弱々しい苦笑いで穗乃果の頭をポンポンってしてくれたの。

 

「穗乃果は泣かないよ?ひとりじゃないから!今はそら君が、ことりちゃんが、海未ちゃんが!一緒にいるんだもん!」

 

「……ったく……俺はさ…6年前……世界大会の決勝で…あの人に、メイジン・カワグチに勝つために……電子精霊の力を、アイリの力を借りて戦ったんだよ。それともう1つ、GPベースのステータスシステムにアクセスしてステータスの振り直しをしたんだ…。」

 

電子精霊?どうして電子精霊を使う事がいけないことなの?

だったら穗乃果だってポチがいるから………

 

「電子精霊とステータスの振り直し?それはガンプラバトルでは当たり前の行為ではないのですか?確かに電子精霊は珍しいですが…?」

 

「凛もそう思うよ?電子精霊は 珍しいけど、珍しいだけで精霊使いはいないワケじゃないし…。ステ振りなんてみんな当たり前にやってるよ?」

 

「海未ちゃんと凛ちゃんの言う通りだよ?どうしてそんな当たり前のことでソラ君が責められるの?ことりは電子精霊さんは持っていないけど、穗乃果ちゃんだって精霊使いだし、ステ振りならいつもみんなやってるから、それがやっちゃいけないことならことりも穗乃果ちゃんも海未ちゃんも、ガンプラファイターはみんな責められるはずだよ?」

 

「穗乃果わかんないよ…何がいけないことなの?そら君は何もズルいことなんてしてないよ?」

 

穗乃果達はそら君が教えてくれた電子精霊の使用とステ振りが、なんでズルいことをしたのか、ぜんぜんわかんなくて、みんな頭の上にハテナ?をいっぱい浮かべていたら、はなよちゃんが説明してくれたの。

 

「………やっぱり凛ちゃんも先輩達も知らないんですね。昔はガンプラバトルには電子精霊を使う人なんて居なかったんです。それどころか、花陽達が今は普通に使っているサポートAIやサポートAIに由来するシステムアシストも無かったんです…。」

 

「サポートAIもシステムアシストもですか?それでは昨日の穗乃果の様にまともに戦う事など出来ないのではないですか?」

 

システムアシストがないとビームもミサイルもほとんど当たらないんだよね。

だから穗乃果は昨日とーっても苦労したんだよ。

でもシステムアシストがなきゃ小さい子供とかはガンプラバトルできないんじゃないかな?

 

「穗乃果、昨日システムアシストを切った状態で戦ったからわかるけど、システムアシストがないとまともに攻撃も当たんないよ?IFSがあるから機体は動かせるけど、それだって動かせるだけだよ?みんなそんな状態でガンプラバトルしても面白くないんじゃ…?」

 

「あっ!そう言えば…ことり、花陽ちゃんが言ってたお話、おかーさんから聞いたことがあるよ!」

 

「理事長からですか?」

 

「うん。昔のガンプラバトルは難しすぎて敷居が高かったって。それが今みたいに小さな子供でもガンプラバトルが出来るようになったのは、電子精霊が発見されて、それを基にサポートAIとシステムアシストが開発されたからだって。」

 

「ことり先輩の言う通りです。ガンプラバトルだけじゃなく、今使われている世界中の色んなサポートAIはある電子精霊の基礎プログラムがベースになってるんです。」

 

「小泉さん。そっからは俺が話すよ。で、そのサポートAI達のベースとなった電子精霊の名前は“I:Re”。世界で一番最初に契約精霊になった、俺の電子精霊のアイリなんだ。」

 

アイリちゃんがサポートAIのベースになった?

ナニソレ?それってスゴい事だよ!

 

「全てのサポートAIの基礎プログラム……ソラ君のアイリちゃんが?」

 

「それってスッゴいことじゃないのかにゃ?おにーさんの電子精霊のお陰でみんな便利になったんだよ?誉められることじゃないの?」

 

「私はなんとなく、少しだけですが分かった様な気がします。鳴神君の言っていた狡い事とは……サポートAIもシステムアシストも無い時代に、一人だけ今のサポートAIのアシストよりも遥かに高度なアシストを受けて戦ったから…?確かにそれは他のファイターよりも有利な状態でバトルが出来ますね。」

 

「電子精霊のことはわかったにゃ。それじゃステ振りは?なんでズルいことなの?」

 

「う~ん?たぶんだけど、サポートAIと同じでステ振りの無い時代に一人だけステ振りしたから?…正直に言えば、それだけで…?」

 

「ことり先輩もそう思いますよね?だってズルいことなんて何も無かったんです。でもその時のメイジン・カワグチのスポンサーだった人達は自分が出資しているファイターがまだ10歳の子供に負けたなんて許せないから、電子精霊の使用は重大な違反行為だって、ステ振りはガンプラバトルのメインシステムへの悪質なハッキング行為だって騒ぎだしたんです。当時のマスコミはそれを面白おかしく囃し立て鳴神先輩に酷いバッシングを始めたんです!最年少チャンピオンは違法行為の塊だったとか、とにかくまだ10歳だった鳴神先輩に対して酷いバッシングをしたんです!」

 

「正直ガキにはアレはキツかったな…。周りはみんな俺の事を責めてるって思ってた。結局、また俺はひとりなんだって。そのあと1年間見事に引きこもって何回も死のうと思ったよ。実行しようとしたらりせさんと悠莉にグーでぶん殴られたっけ…。」

 

「そっか…。そら君はひとりじゃなかったんだね?」

 

「幸いね。悪意の中で初めて“家族”ってイイもんだなって実感したよ。」

 

ことりちゃんが穗乃果を助けてくれたように、そら君を助けてくれた人達もちゃんと居たんだ。

 

「でもおかしくないかな?ことり、そんなバッシング報道をしたら、ガンプラバトルを心の底から愛しているメイジン・カワグチなら絶対に許さないと思うよ?メイジンだけじゃない。世界大会に出場したファイターにもなれば一緒に競いあった仲間を見捨てたりはしないんじゃ……?」

 

「そうですね。花陽もそう思います。でも、当時のファイター達はみんな、新しい可能性に夢中だったんです。停滞していたガンプラバトルに新しい可能性が表れて、なら自分達も挑戦しよう、挑戦しなきゃ、あの子に追い付かなきゃ、来年は負けないぞ、って。テレビなんて見てないで新しい可能性の模索に夢中だったから…。だからバッシング報道が行われているのにファイター達が気付いたのは世界大会から1ヶ月後、メイジン・カワグチの所に優勝トロフィーが届いてからでした。」

 

「テレビのコメンテーターに言われたんだよ。日本人の恥さらし、子供でもやって良いことと悪いことの分別はつくだろって。他にも色々と言われてさ、もういいやって…。こんな物があるからいけないんだって。だから優勝トロフィーはメイジンの所に送ったんだよ。ごめんなさいって手紙と一緒に。」

 

「そのあとのガンプラバトル界は本当に大変でした。まずは加熱していたバッシング報道に対してプロファイターとガンプラバトル連盟が抗議を行い、中でも目に余る報道を行っていたテレビ局には制裁としてガンプラバトルに関わる一切の放送権を認めない。とまで言ったんです。」

 

「そう言えば、ガンプラバトルを放送しないテレビ局もありましたね。視聴率が取れるガンプラバトルを何故放送しないのか、ずっと不思議に思っていたのですが、そんな事情があったのですね。」

 

「はい。そしてバッシングの原因となったメイジン・カワグチのスポンサー達には、もっと厳しい処置が下されました。ガンプラバトルとヤジマ・コーポレーションが産み出す利権に、今後一切関わる事を出来なくしたんです。もちろんメイジン・カワグチはスポンサー契約を打ち切りました。」

 

「にゃ!それって大損だにゃ!ヤジマ・コーポレーションは色んな技術をあちこちに提供してるから、それに関われないって!すぐに会社が潰れちゃうよ!」

 

「みんな怒っていたんです。仲間が傷つけられた事を。そしてそれに、気付かなかった自分達に。一人のファイターの未来を奪った悪意に。…鳴神先輩はそれ以来、ガンプラバトルの公式戦には一切出場していません。誰も鳴神先輩がどうしているか知らなかったんです。でも、良かった…先輩がガンプラバトルを辞めていなくて…。」

 

「辞めようとは思ったよ…。でも辞めれなかった。ガンプラがガンプラバトルが好きだから、せめてノラバトルだけでもって。」

 

「なんでノラバトル?ガンプラバトルやりたいなら、おにーさんももう一度公式戦に出ればいいのに。」

 

「そうだよ!今なら電子精霊を使っても、ステ振りをしても!誰も責めないよ?みんなそら君を待ってるなら!」

 

「公式戦、ね。逃げ出した野郎が公式戦なんて今さらどの面下げて出るんだよ…。それに、公式戦に出ても、俺にはもうまともなバトルは出来ないしさ。」

 

「何故ですか?鳴神君は昨日のバトルでも今日のバトルでも素晴らしい戦いぶりを見せていたではないですか?」

 

「それは昨日も今日もノラバトルだったからだよ、園田さん。俺だって、変わろうと思って何度か公式戦に出ようって考えた事があったんだけどさ、ダメだったんだよ。腕か震えてくるんだ。足がすくんで、動けなくなるんだ…。怖いんだよ…俺は…。公式戦に出るのが。」

 

それって穗乃果と同じPTSD?

穗乃果のトラウマは“ひとり”…そら君のトラウマは…

 

「そら君のトラウマはガンプラバトルの公式戦に出ること?」

 

「へぇ。アホ乃果の癖にトラウマなんて難しい言葉よくしってたな。穗乃果の言う通り、俺は公式戦がトラウマになったんだ。まぁ、自業自得だけどな。アホだろ?それこそアホ乃果並に。結局はアホなガキがアホやって自爆して、それでも辞められなくて、未練タラタラでまた夢を見ようとして、でも結局はトラウマが邪魔をしてガタガタ震えて。やっぱり逃げ出して…ホント笑えてくるよ。」

 

 

 

 

「そうですね。」

「そうだね~。」

 

「「とりあえず」」

 

「「そんな微妙な理由でいつまでもグダグダ悩むな!」」

 

「ですね。」

「です♪」

 

「はは……園田さんもことりさんも、よーしゃねぇな…。」

 

「容赦して欲しかったのですか?貴方は本当は誰かに叱って欲しかったのではないですか?かつての仲間は誰も貴方を責めないから、貴方は気持ちの行き場を失ってしまったのではないのですか?」

 

「園田さん……。」

 

「なら、私が叱ってあげます。そして、私が貴方の気持ちの行き場になってみせます。怖がらないで?私は、私達は貴方の全てを肯定してあげます。だから、そろそろ前に進みましょう?」

 

「そう……なのかな…?そう…なんだろうな…。あの時、俺は叱って欲しかったんだな。前に…か。でも……俺は…」

 

「あーもう!何時までもグダグダと!でもも俺もいりません!大体、何ですか?先程の話は確かに驚く事が多くはありましたが、結局は何処に貴方を嫌う理由があるのですか?ありましたか?ありませんでしたよね?ことり?」

 

あ!海未ちゃんキレた!

 

「ないよね~♪ことりの感想はソラ君スゴいね~と、かわいそうだったね~くらいだよ?ね?穗乃果ちゃん?」

 

「うんうん!ナニソレって感じだね!だってそら君はそら君だもん!だから!弱ってる今こそ!穗乃果はいつもいぢわるなそら君にぎゃくしゅーだよ!いっくよー!この!アホそら君!」

 

「アホソラですね。」

 

「アホソラ君だね♪」

 

「「「あほー!あほー!あほー!」」」

 

「クソ!お前らな!そんなにアホアホ言うな!このボケどもが!こっちは6年間割りと真剣に悩んできたんだぞ!それを!」

 

「しょーもないにゃ!どーでもいいにゃ!」

 

「アホ猫!お前もか!」

 

「まぁ当時を知らなきゃこうですよね。普通は。でも当時を知ってるガンプラバトルファンや関係者にとっては黒歴史なんですよ?」

 

「ぶっちゃけ凛には関係ないにゃ!かよちんが深刻に話すから何事かと思ったにゃ!ラーメン伸びるにゃ!まとめるとおにーさんは昔はスゴい人でスゴい事をやったけど、それを気に入らない人がテレビとかでおにーさんを苛めて、おにーさんはいじけちゃったんだにゃー!」

 

「いじけてねーし!可哀想なモノを見る目でこっち見んな!このアホ猫!」

 

「や~ん♪ソラ君かわいそ~♪ことりが慰めてあげるね♪か・ら・だ・で♪うふっ♪」

 

「うがぁー!超ヤメテくれ!ってか身体で慰めてってのは間に合って…って!ナニ言ってんだ!俺は!」

 

「エ?ソノオハナシ、クワシクオシエテ?」

 

「Oh No…やっちまった…!出てきたよ黒い方が……。」

 

「ソラクン?ハナシテネ?ハナサナイトヒドイヨ?」

 

「はい……えーっと、音ノ木坂に入学して1番腐ってた頃に色々ありまして…」

 

「凛!わかったよ!ダメダメだったおにーさんは愛のチカラでまともな人間に戻ったんだにゃ!恋人ができたんだにゃ!」

 

「は?アレが恋人?アホ猫ナニ言ってんの?ないわー。あんな似非ロリ女が彼女なんてマジでないわー。あんな貧相な身体に欲情しちまった俺もないわー。ま、まぁ、お互い三十路にでもなって余ってたら考えてやらなくも無いけど…。」

 

その人と仲悪いのかな?でもそら君のあの苦笑いって否定じゃなくて肯定のときの苦笑いだよね?

やっぱりその子と仲良いのかな?

 

「リンチャン?コトリトソラクンノオハナシノジャマシナイデネ?」

 

「にゃ!ごめんにゃさい…。ねぇかよちん。ことり先輩がなんかスッゴい恐いにゃー……。」

 

「凛!こちらに来なさい!早く私の後ろに!花陽も!早く!巻き込まれますよ!」

 

「ソレデ?リユウナンテドウデモイイヨ?ソラクンハ、ソノコトヤッチャッタノ?カナ?」

 

「あー……はい…ヤっちゃっいました。」

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ……オモシロイジョウダンダネ?ワラエナイヨ?」

 

「ことり…私は最近の貴女の暴走っぷりが笑えません…。」

 

「……ウソダヨネ?」

 

「ごめんなさい。ホントです。」

 

「ソウ…ナンダ………アハ♪アハハ♪ハハハハハハハハハハハハハハ♪…………ソッカ…ウラギッタンダ……コトリノキモチヲ、ウラギッタンダネ?」

 

「ちょっ!鳴神君!ことりの気配が更に禍々しいモノに!ヤバいですよ!コレは!とりあえずヤるヤらないは後でじっくりとお話が必要ですが、今は被害が拡大する前に早くことりを何とかして下さい!」

 

「いやいやいやいや!無理だろ!コレは!ってか裏切ったも何もその頃はことりさんとろくに話したこともなかっただろー!冤罪だ!」

 

「ソレジャコトリトモシテヨ♪」

 

「ねー海未ちゃん?ことりちゃんとそら君はナニするの?」

「かよちん?ことり先輩はおにーさんとナニするの?」

 

「私は答えませんよ!そんな破廉恥な事は!」

「凛ちゃん!花陽はそんなこと恥ずかしくて言えないよ~!」

 

「ソラクン?イッショニシノウカ♪」

 

「………はぁ、こうなりゃ奥の手か…。あ!野性のちんすこうが白米もって踊ってる!」

 

「にゃ!どこにゃ!」

 

「お米!」

 

「どこどこ?」

 

「なんですか?それは?」

 

「ッチ…園田さんは引っ掛からないか……園田さん、ちょっとそっち向いてて。」

 

「はぁ。構いませんが?」

 

「さんきゅ………さて、ことり?」

 

「ナニカナ?イッショニシンデクレルノカナ?」

 

「ちょっとごめん。…ん……」

 

「…ン!…ん♪♪♪♪♪♪」

 

「…ことり、とりあえず今日はこれで許してくれない?」

 

「は~い♪ことり……しあわせですぅ~♪」

 

「っよし!誤魔化せた!」

 

「野性のちんすこうなんていないにゃ!おにーさんのウソつき!」

 

「居るわけねーだろ。アホ猫が!」

 

「騙したにゃ!凛を騙したんだね!」

 

「騙される方が悪いんだよ!あーほ。」

 

「鳴神君?ことりにナニをしたんですか?それと、それは詐欺師の理論ですよ?」

 

「えー!そら君は詐欺師だったの!」

 

「んなわけねーだろ!アホ乃果!」

 

「穗乃果!アホ乃果じゃないもん!やっぱりそら君いぢわるだ!」

 

 

「ふふふふふふ!」

 

 

「にゃ?かよちん?急にどうしたにゃ?」

 

「あぁ…花陽…可哀想に…穗乃果と凛のアホが感染して頭が可笑しくなってしまったのですね…。」

 

「海未ちゃん…それは流石に酷いんじゃないかな?」

 

「で?どうしたのさ、小泉さん?」

 

「ご、ごめんなさい!あと、海未先輩!別に頭が可笑しくなったわけだはありせんよ!」

 

「んじゃアホになったとか?」

 

「鳴神先輩も違います!ただ、楽しくて、面白くて。」

 

「花陽ちゃん…。」

 

「学校に行けば、これから先輩達と毎日楽しく過ごせるんだな。って思うと嬉しくて!」

 

「かよちん…。うん!そんだよね!おにーさんはいぢわるだけど、先輩達は優しいし楽しいし!」

 

はなよちゃん…でも、穗乃果達が卒業しちゃったら、1年生だけになっちゃうんだよ…。

寂しいよね?ヤだよね?そんなのはやっぱりダメだよね?

うん!

 

「やっぱり!学校を廃校なんかにはさせないよ!」

 

「穗乃果?」

「穗乃果ちゃん」

「アホ乃果?」

 

「はなよちゃん達の為に頑張ろう!」

 

「穗乃果先輩…」

 

「別にいいけどさ、で?廃校阻止ってどーすんだよ?そんな

自信満々に言ったんだ、具体案は?」

 

具体案?そんなの……

 

「ない!」

 

「無いのかよ!」

 

「穗乃果ちゃんだからね~。」

 

「穗乃果だから仕方ありませんよ。そうですね?ならば鳴神君の公式戦トラウマのリハビリも兼ねて、みんなでガンプライブに出場でもしてみますか?世界大会優勝者の鳴神君が居れば優勝も夢ではないですよ?優勝すればUTX高校の様に入学希望者が増えて生徒数の問題も解決です。」

 

「その案は面白いですけど、ガンプライブには最低5人居なきゃチーム作れませんよ?鳴神先輩がトラウマを克服してチームに参加しても、鳴神先輩、穗乃果先輩、ことり先輩、海未先輩の4人しかいませんよ?」

 

ガンプライブ……出場…

 

「う~ん、確かに悪くはないと思うけど、たとえそら君がトラウマ克服して無双できても、選出されるバトルメンバーはランダムだから、そら君だけが戦えるわけじゃないしね~。」

 

……優勝…UTX高校……

 

「一人なら音ノ木坂でガンプラバトルが強いヤツに宛がない訳じゃないけど、アイツを入れても5人だ。5人だけだと連戦ペナルティが相当にキツいぞ?」

 

……UTX高校は優勝して生徒が増えた……生徒が増える…………?

 

「やっぱりガンプライブで勝ち抜いて行くにはフルメンバーの10人が必要だにゃ!」

 

「まぁ、ガンプライブで優勝して音ノ木坂の廃校阻止だなんて冗談ですけどね?」

 

「だよね~♪」

「だよなー。」

「ですよねー。」

「そうだにゃ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「は?」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 





ご覧いただきありがとうございました。
今回の話のベースになったのはガンダムブレイカー3のウィル少年とMr.ガンプラとの話です。
また、第4話「ススメ→トゥモロウ」は次回のそのはちで完結する予定です。

それでは皆様。本日もご覧いただき本当にありがとうございました。
ずっとご感想をいただいておきながら、アホな操作ミスに気付けずに、そのご好意を裏切ってしまうアホではございますが、引き続きガンプライブをよろしくお願いいたします。
皆様の暖かいご感想やご意見もお待ちしております。


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第4話「ススメ→トゥモロウ」そのはち

皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございます。

サンシャインではAqoursがμ'sから羽ばたきましたが、ガンプライブではまだまだμ'sにがんばルビィしてもらいます!

まずはμ'sを早いところ全員出したい…。
しかし全員出して上手く話を進める事が出来るかどうか…。

それでもがんばルビィでススメ→トゥモロウです!


「それだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「は?」」」」」

 

 

 

 

 

 

「だから!ガンプライブ!ガンプライブだよ!みんなでガンプライブに出場して!優勝して!有名になればいーんだよ!きっといーっぱい入学希望者がくるよ!」

 

そうだよ!今日のバトルみたいに、みんなで力を合わせたら絶対にいけるよ!

あんなにおっきくて強かったモックを倒せたんだもん!あの爆発でもみんなで生き残ったんだもん!

穗乃果達なら、みんなが一緒なら!絶対に音ノ木坂を救えるよ!

 

「穗乃果ちゃん?あのね?ことり達のお話聞いてなかったのかな?」

 

「聞いちゃいねーだろ。全身全霊で安心安定なアホ乃果だぞ。ってか普通に考えて初心者のお前がガンプライブで優勝とか無理だろ?」

 

「穗乃果!アホじゃないもん!それに穗乃果は初心者でも、そら君がいればガンプライブで優勝だって出来るんじゃないかなって思ったんだもん!世界大会の優勝者だよ!らくしょーだよ!」

 

「俺かよ!…はぁ。あのな、仮に俺がお前と組んでガンプライブに出たとしても、トラウマモードでガクブルだぞ?そんな状態じゃまともに戦えるワケねーだろ!下手すりゃガクブルし過ぎでマザーシステムにバイタルエラー判定喰らってバトルから弾かれるっつーの!園田さんもこのアホになんか言ってやってよ。」

 

「やれやれですね……いいですか、穗乃果?ガンプライブに出場して優勝などと、私も冗談で言いはしましたが、あまりにも現実的ではありませんよ?そもそもまずはメンバーが足りません。鳴神君がトラウマを克服して力を貸してくれて、私とことりも出場するとしても、穗乃果を合わせて私達3人と鳴神君の4人だけなのですよ?」

 

「う~ん?あとは…さっきソラ君が言っていた心当たりの人を入れても、ようやく5人だよね?5人ならガンプライブの最低出場人数だからなんとか出場だけは出来るけど…。それじゃ毎回連戦ペナルティが来ちゃうよ?ことりは連戦ペナルティで戦い続けるなんてちょ~っと無理かな?」

 

アレー?そら君もことりちゃんも海未ちゃんもなんか厳しいよー?

せっかく学校存続の可能性が見つかったのに!力を合わせたら可能性はゼロじゃないのに!

 

「あの、穗乃果先輩…先輩が花陽達のために頑張ろうって、そのお気持ちはとても嬉しいんですけど、あまりガンプライブを舐めない方が良いですよ?今、日本のスクールファイターのレベルは、その注目度に比例して年々上がってきています。使うガンプラだって、ことり先輩のウィングなら申し分ないですけど、穗乃果先輩や海未先輩は素組のままで出場するなら、鳴神先輩レベルの操縦技術がないと勝ち抜くなんて無理ですよ?」

 

「だいたい同じ地区予選にUTX高校が居る時点でおしまいだにゃ!UTX高校のチームA-RISEはみーんな頭のオカシイ化け物ばっかりだにゃ!」

 

UTX高校のチームA-RISE……昨日のバトロイで穗乃果達に襲ってきた綺羅 ツバサさんが所属しているチーム…。今、日本で1番強いチーム…。

うん、そうだね。確かに今はまだ勝てない。勝てないけど、穗乃果は勝たないといけないんだ!

勝って有名になって学校を救うんだ!

 

「だいじょーぶ!昨日はシステムアシストが切れてたからまともに戦えなかったけど、今の穗乃果にはポチがいるもん!次は負けないよ!」

 

そう!今は穗乃果だって精霊使いなんだもん!

電子精霊の、ポチの力があれば!ちょっとやそっとじゃ負けないよ!

 

「なんだよアホ乃果、その妙な自信は?確かに電子精霊の力を借りれば強くはなれるさ。けどな、今の穗乃果じゃそれでも昨日のあの女には届かないぞ。技術も、経験も、仲間も、何もかもがお前には足りなすぎる。」

 

わかってる!穗乃果は弱いよ?でも!

 

「穗乃果は強くなる!可能性はゼロじゃないんだから!一生懸命頑張るから!だから、そら君!バトルのやり方、教えて!」

 

「……ガンプラは?あの女のガンプラは、ビルドフリーダムはもう世界戦で出てきても可笑しくないレベルの機体だ。お前の雑なストライクのままじゃビルドフリーダムに勝つなんて無理だぞ。」

 

わかってる!穗乃果は不器用でガンプラ造るの下手だよ?でも!

 

「もっともっと穗乃果のストライクを改造するよ!もっと先に進むために!だから!ガンプラの作り方も教えて!」

 

「メンバーは?友達なのにことりさんや園田さんを無理矢理巻き込むのか?二人の意思は関係ないのか?」

 

「関係なくない!ことりちゃん!海未ちゃん!お願いだよ!穗乃果に…穗乃果に二人の力を貸して!みんなで学校を守ろうよ!」

 

「穗乃果ちゃん……」

 

「穗乃果……」

 

「ことりちゃん!海未ちゃん!穗乃果ひとりじゃダメなの!ひとりじゃダメでも!みんな一緒なら、きっと叶うんだよ!だからお願い!穗乃果に、二人の力を貸して!」

 

穗乃果はことりちゃんと海未ちゃんの手を握って、一生懸命お願いするの!

ひとりじゃ無理でも!ことりちゃんと海未ちゃんが力を貸してくれたら!

 

「やれやれ……さて、どうしますか?ことり?」

 

「う~ん。どうしようか?海未ちゃん?」

 

「「そんなの……」」

 

「決まっています!」

「決まってるよね?」

 

「穗乃果?貴女は昔からそうです。小さい時から何時でも何処でも私達を振り回して…」

 

「でも、いつでもどこでもことり達を引っ張って来てくれた…」

 

海未ちゃん……ことりちゃん……

 

「だから、仕方ありませんね。穗乃果、貴女が望むなら、私は穗乃果の力になりましょう。穗乃果が望むなら、私は貴女と共に戦いましょう。もっとも、私は昨日ガンプラバトルを始めたばかりの初心者ですよ?そんな私に出来る事は遠距離から狙い撃つ事くらいですけどね。」

 

「海未ちゃん…!ありがとー!大好きだよ!海未ちゃんの狙撃!穗乃果はとってもあてにしてるよ!」

 

「もちろんことりも一緒だよ♪大好きな穗乃果ちゃんの為なら、ことりがぜ~んぶバスターライフルで消し飛ばしちゃうんだから♪」

 

「うん!うん!ことりちゃんも大好きだよ!ありがとー!ことりちゃんのスッゴい火力、とーっても頼りにしてるんだから!」

 

やっぱり…ことりちゃんも海未ちゃんもサイコーだよ!

穗乃果にはもったいないくらいにサイコーの友達だよ!

 

「これで3人か。ガンプライブ出場に必要なのは最低でも残り2人……。俺は……」

 

そう…あとふたり…だから!

 

「そら君!穗乃果には、穗乃果達にはそら君の力が必要なんだよ!穗乃果は後悔したくないんだ!だって!穗乃果達の前に今!可能性って道が見えたんだから!だから!」

 

「鳴神君!一緒に!前を、上を向きましょう!」

 

「ソラ君!行こう!ことりと、ことり達と一緒に!」

 

迷うそら君に穗乃果達は想いを、言葉をかけ続けるの。

 

「なぁ…俺はまた上を、前を向いて行けるのか?みんなと一緒に行けるのか?」

 

「行けます!何処までも!私には分かります!貴方はまだ失っていない筈です!その熱い心を!」

 

「そうだな…ずっと、もてあましていたさ…」

 

「ことりはわかるよ?ソラ君はずっーと、そんな想いを抱いて走って来たんだよね?」

 

「あぁ。この想いは希望で絶望…ずっと、苦しかったんだ…」

 

「なら進みなさい!鳴神 青空!」

 

「動かなきゃ!確かめなきゃ!」

 

「穗乃果は知ってるよ!変わらない世界なんてないんだ!変われる可能性がある限り諦めちゃダメなんだ!だから、そら君!」

 

 

「「「進め!明日へ!」」」

 

 

 

 

「…………ススメ、トゥモロウ……か……。」

 

下唇を噛んだ難しい顔のそら君。

でも穗乃果は知ってるよ?そら君はもう決めてるんだよね?

そら君は可能性の明日を選ぶって!

 

「変わらない世界は無い……か。アホ乃果の癖に上手いこといいやがって……。」

 

そら君は難しい顔からいつもの苦笑いになると、穗乃果を、ことりちゃんを、海未ちゃんを真っ直ぐに見て、

 

「俺はまた、逃げるかもしれないぞ?」

 

大丈夫だよ!

 

「その時は私が頬を引っ叩いてでも、連れ戻してあげます。」

 

「まともに戦えねぇかもしれないぞ?」

 

大丈夫!

 

「ことりが助けるよ♪だってダンナ様を助けるのはステキな奥さんのお仕事だもん♪」

 

「…震えてみっともない姿を見せるかもしれないぞ?」

 

だいじょーぶ!

 

「だいじょーぶ!穗乃果におまかせ!穗乃果がギュッてしてあげる!震えなんてすぐに止まっちゃうよ!」

 

「……………………………」

 

そら君は目をそっと閉じて…

 

「また……ここから…」

 

そうつぶやくと、今度は目を開けて…

 

「もう一度…歩き始める…」

 

決意を秘めたまなざしで穗乃果達を見ると…

 

「さあ、ガンプラバトルを始めよう。か……。」

 

それは消えそうな小さな声だっけど、確かに言ってくれたの!

ガンプラバトルを始めようって!

もちろんその声は穗乃果だけじゃなく、ことりちゃんにも、海未ちゃんにも聞こえていて!

 

「それでは!」

 

「あぁ、俺もその可能性ってヤツに協力するよ。なぁ、園田さん。俺がまたみっともなく逃げ出したら、愛のあるビンタで連れ戻しくれよ?」

 

「まったく…相変わらずの軽口ですね。いいでしょう!ならその時は私のありったけの愛を込めて貴方を張り倒してあげますね!ついでにお説教です!」

 

「ハハ…園田さんのビンタは効きそうだ。まぁ、何卒お手柔らかに。ことりさんも、情けない野郎だけど、グダグダな男だけど、一緒に戦ってくれるかな?」

 

「もちろん♪ことりは大好きなソラ君のお願いならな~んでも叶えちゃうよ♪でも一緒に戦うだけじゃなく、ことりはこれからずっ~と、ソラ君の隣で歩いて行きたいな♪」

 

「んじゃ、いつかその想いに報いれる様に頑張ってみますか。で、だ。アホ乃果。」

 

「なんで穗乃果だけアホ乃果なの!アホ乃果じゃなくて穗乃果だよ!だいたい、そら君はいつもいつも穗乃果にいぢわるばっ」

 

「ありがとう。」

 

「えっ!」

 

穗乃果の声をさえぎった今までで一番優しいそら君の“ありがとう”の言葉。

 

「だから、穗乃果。お前が示した可能性の未来を叶えるために、俺も進むよ……穗乃果と、ことりさんと、園田さんと一緒に………明日へ!」

 

みんなの想いと願いと決意……

 

「そら君………。うん!行こう!みんなでガンプライブへ!」

 

「可愛い後輩達の未来の為に!」

 

海未ちゃんの想いが…

 

「ことり達みんなの学校を救うために!」

 

ことりちゃんの願いが…

 

「明日へ進む為に!」

 

そら君の決意が…

 

「私、やるよ!やるったらやるんだから!ぜっーたい!ガンプライブで優勝してやる!」

 

重なる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日が穗乃果達の始まりの日。

 

みんなで叶える物語が始まった日。

 

かつて可能性を示し、可能性から逃げ出した、伝説の最年少チャンピオン、“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”鳴神 青空の再誕の日。

 

ガンプラバトル界に永遠に語り継がれる最強で最高の9人の女神達とその守護者の始まりの日。

 

この日の想いは繋がり、願いは広がり、決意は希望になる。

そして希望はやがて………。

 

 

 

さあ!ガンプラバトルを始めよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

がんばろうね!ホノカ!

頑張ろうね。ほのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとりじゃないから!

穗乃果ならだいじょーぶだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?




皆様。ご覧いただきましてありがとうございました。
今回でようやく穗乃果ちゃん達とソラはガンプライブへ向けて動き出す事が出来ました。
未だに“μ's”ではない穗乃果ちゃん達ですが、これからも皆様に応援したいただければ幸いでございます。

ソラの秘密と共に今回チラッと出てきている穗乃果ちゃんの秘密。
その秘密はいずれ穗乃果ちゃんをトップファイターへと押し上げて、μ's崩壊へのきっかけになるかもしれないモノです。
そんな穗乃果ちゃんの秘密にお気付きの方はいらっしゃっいましたでしょうか?

μ's崩壊と書きはしましたが、バッドエンドにはしませんし、させません。
ビルドファイターズの世界で過去の不幸だったガンダムキャラ達が幸せに暮らしている様に、自分はどの世界線でもμ'sのみんなには幸せになって欲しいので。

次回は今回の後半、先輩達に気を使い、凛ちゃんと一緒に完全に空気になっていた、花陽ちゃんの閑話になる予定です。
花陽ちゃんの“造る者(ビルダー)”としての異常さが出せていればいいなぁ…と、思います。


それでは皆様。ご覧いただきまして本当にありがとうございました!
穗乃果ちゃんの秘密にお気付きになられた方は是非!感想欄等にご一筆下さい!


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閑話「帰り道」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

今回は予定通り花陽ちゃんの閑話になります。
本日はこの後にもう1話なぜなにガンプライブの機体紹介編が更新予定です。




皆さん、始めまして。

私の名前は小泉 花陽って言います。

花陽って書いて“はなよ”って読むんですよ?

 

花陽は今年の春に国立音ノ木坂学院に入学したピカピカの高校1年生です!

 

趣味は絵を描くこととガンプラ作製とガンダムのアニメを見ること!

好きなモビルスーツはジムです!

あの地味な見た目に秘められた無限の可能性…。

量産機故の拡張性の高さ!

ワンオフの試作機には無い哀愁漂う後ろ姿!

普通のジムもジム改もジム・コマンドも寒冷地仕様のジムもジム・カスタムもジム・クゥエルも!陸戦型ジムやジム・キャノンにジム・キャノンⅡも!ジム・ストライカーにパワード・ジムにもちろんジムⅡやジムⅢも!サンダーボルト版のジムの装備の豪華さやジム・スナイパーⅡなんて高性能過ぎて震えてしまいます!

はっ!ご、ごめんなさい!つい熱くなっちゃいました…。とにかくジムは素晴らしい機体ですよね!

あと花陽はお米も凄く大好きです!

甘味と旨味がきゅっと詰まった小さな宇宙……全てのおかずに超絶に合う素晴らしい白い宝石…。

もちろんお米はお米のおかずにもなりますよ!

真っ白いお米を食べる至高で至福の時間が花陽は大好きです!

この世からお米が無くなってしまったら花陽は死んじゃう自信があります!

お米は命!命はお米!ですよ!

 

そんなどこにでもいるちょっと恥ずかしがり屋な普通の女の子な小泉 花陽の楽しい高校生活がいよいよ始まろうとしています!

花陽ひとりだと不安で泣きたくなるけど、花陽には大好きな元気いっぱいの可愛い幼馴染みの星空 凛ちゃんが一緒にいてくれるから!大丈夫なんです!

凛ちゃんと一緒にお友達をいっぱい作って、楽しい高校生活を満喫です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

の、はずでした……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は、はいこうってマジかにゃ……?」

 

花陽達の通う音ノ木坂学院が廃校になっちゃいました……。

 

正確にはまだ廃校ではないんですが、そう遠くない将来に学校は廃校になっちゃいます…。

 

確かに音ノ木坂の生徒数はかなり少ないです。

 

花陽達の1年生なんて1クラスしかないですし…。

 

「灰色の高校生活になりそうだにゃ…。」

 

「だ、だいじょぶだよ!凛ちゃん!廃校って言っても花陽達が卒業するまでは学校は残ってるらしいし!」

 

「でも凛達が3年生になったら、あの広い学校に凛達だけになっちゃうにゃー。ぼっちだにゃ。」

 

「そ、それは……」

 

「なんかテンション下がるにゃー。」

 

「うぅ……そうだ!凛ちゃん!放課後に学校の近くのアミューズメントセンターにガンプラバトルしに行こう!」

 

「かよちん?いきなりどうしたにゃ?」

 

「こんな気分の時はガンプラバトルでパァーっとしなきゃ!それに学校の近くのアミューズメントセンターはこれから花陽達のガンプラバトルのホームになるんだし確認がてらね?」

 

「けど凛のベニャッガイはかよちんに預けたままだよ?レンタルガンプラ使ってバトルに出てもパァーっとはいかないにゃー。」

 

「それなら大丈夫!ほら!凛ちゃんから預かってたベニャッガイの改修と調整はちゃんと終わってるよ?凛ちゃんのリクエスト通り頑丈になる様にしっかり改造してきたよ!頭は強化プラスチックで作り直して、中にも薄いアルミ板を何枚も重ねたヤツを仕込んであるから、機体重力は重くなっちゃってるけど、前のベニャッガイよりスッゴく装甲強度は上がってるんだから!一応は今までの凛ちゃんの戦闘データからクセとかも解析してバランス調整してあるけど、やっぱり実際に乗って貰ってこの子の実戦でのデータや凛ちゃんの感想も欲しいし。ダメかな?」

 

「おー!さっすがはかよちんだにゃ!無茶苦茶なお願いだったのにもう仕上がったんだね!凛のベニャッガイもこれで今までもよりもっと頑丈になったにゃ!近付くヤツはベニャッガイ頭突きで1発で撃沈だにゃ!」

 

凛ちゃんのガンプラ、ベニャッガイは花陽が凛ちゃんの為に作った専用のカスタム機なんです。

 

凛ちゃんは操縦はとっても上手なんだけど、ガンプラを作るのがちょっと苦手で、昔から凛ちゃんのガンプラは花陽がカスタムしたりしてるんです。

 

今の凛ちゃんが使っているガンプラ“ベニャッガイ”のベースになってるのは女の子に大人気のガンプラ“ベアッガイⅡ”。

初期のベニャッガイはクマの耳をネコミミに作り替えて、尻尾もバランス調整用のスタビライザーに交換しただけの簡単なカスタムだったんだけど、今回は機体の強度を出来るだけ上げる為に素材を普通のプラスチックから強化プラスチックに変えて、一から作り直したからちょっと大変だったんだよね。

他にも機体のコア部分と頭には薄いアルミ板を重ねた物を入れて、とにかく頑丈に作り替えたんです。

その代わり機体の重量もかなり重くなっちゃってるけど、そこはバーニアの出力を上げて、足回りの間接強度を上げる事で対応してあります。

余裕があったらジェネレーター総量にプラス補正の掛かる外部プロペラントタンクも作ってバーニアに付けたかったんだけど、花陽のジム改の改修もあったから今回はお預けです。

 

「これ以上強度を上げるにはアルミ板よりも良い素材を使うしかないんだけど、ちょっと高くて手に入らないから、今回はとりあえずこれで我慢してね?」

 

実は今回は凛ちゃんから預かった資金だけじゃ大赤字です。やっぱり素材から変えちゃうと結構な金額が掛かっちゃうんだよね。

塗料も決して安くはないから、塗装面積の広いベニャッガイだとそれなりの金額に…。

でも凛ちゃんが喜ぶ顔が見たいから、がんばっちゃいました!

 

「かよちん?ホントにお金足りた?足りない分だしてないよね?」

 

う!流石は凛ちゃん!野性の勘が鋭すぎです!

 

「だ、だいじょーぶだよ?塗料と強化プラスチックは前から花陽が持ってたヤツを使ったし、他の素材も学割が効いたから…。うん!大丈夫!」

 

「ならいいんだけど…。」

 

「それよりもどうする?放課後ガンプラバトルしに行く?」

 

「凛のベニャッガイが使えるならもちろん!いっくにゃー!」

 

こうして放課後、花陽と凛ちゃんは一緒に音ノ木坂学院の近くにあるアミューズメントセンターにガンプラバトルをしに行く事にしたんです!

 

そこで花陽はステキな先輩達とあの憧れのファイターに出会う事に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩達、なんかカッコよかったにゃー。」

 

放課後のガンプラバトルで花陽達は夕方のバトルロイヤルに参加しました。

凛ちゃんはベニャッガイで、花陽はパーソナルカスタム機のジム・マテリアルでの参戦です。

初めはいつも通りに沸いてくるモックを相手に順調に進んでいたんですが、ある時点から急にモックの数か増えて来たんです。

凛ちゃんと協力しながら沢山のモックを撃墜して行くと、廃ビルの向こうからメガサイズと思われるとても大きなモックが出てきたんです!

見るからにレイド級の相手に花陽は逃げようって言ったんだけど、凛ちゃんが面白がって突撃してメガモックに攻撃を仕掛けちゃったの。

 

そのあとはホントに大変でした…。

凛ちゃんの攻撃でメガモックは花陽と凛ちゃんをターゲットに設定しちゃって、どこまでも追ってくるんです。

メガモックには追われて潰されそうになるし、逃げてる途中で海未先輩に狙い撃たれそうになるし、ことり先輩からはバスターライフルで灰にされそうになるし…。

 

花陽達が戦う意思がないってわかると、先輩達はすぐに攻撃しようとするのを止めてくれたんだけど、穗乃果先輩がメガモックに急に突撃しちゃって…。

 

オマケに凛ちゃんも穗乃果先輩と一緒にまた突撃して行っちゃうし……。

 

でもそんな中で知り合った先輩達と力を合わせてメガモックに挑んだんです!

 

花陽は踏み潰されそうになっていた凛ちゃんと穗乃果先輩を助けるために、海未先輩と一緒にメガモックの頭部に牽制射撃をしました!

 

そのスキにことり先輩は大火力のバスターライフルでピンポイントにメガモックの振り上げていた足を撃ち抜いて、そこにさらに鳴神先輩のザクがクイックブーストからの突撃でメガモックを横倒しに倒しちゃっんですよ!

仰向けに倒したメガモックのお股には、1/144だとアクションベースを差し込む3mm穴が塞がれないでそのまま空いていました。

 

アクションベースの3mm穴が空いてるって事は、あのメガモックは運営が1/144スケールのハイ・モックをそのままガンプラバトルシミュレーターのデータ上でサイズアップした物だったみたいですね。

 

そしてことり先輩がお股の穴にバスターライフルを射し込んで、内側からの砲撃でメガモックは無事に倒せたんですけど、実はメガモックの機体内には大量の爆薬が仕込まれていたんです!

 

花陽達は全速で逃げたんですが、みんなその爆発と爆風に巻き込まれちゃいました!

 

でもここでなんと奇跡が起こったんですよ!奇跡が!

 

凛ちゃんのベニャッガイの頑丈にした頭が爆風とか色々さえぎってくれて、凛ちゃんのベニャッガイ以外はみんな満身創痍ではあったんですけど、何とか生き残れたんです!

 

そのあとは………

 

「うん!花陽もそう思うよ!スッゴいステキな先輩達だよね!」

 

「海未先輩はなんか頼りになるお姉ちゃんみたいだったにゃ!」

 

ちょっと厳しいけど真面目でとても頼りになる海未先輩。

 

「うん!穗乃果先輩は元気な所が凛ちゃんにそっくりだったよ?」

 

「そうかにゃ?でもそうだったら嬉しいにゃ!」

 

凛ちゃんと一緒で元気いっぱいな穗乃果先輩。

 

「ことり先輩はガンプラバトルも上手だし、とっても優しくて可愛い人だったよね!」

 

「にゃ!でもことり先輩は真っ黒になると怖かったにゃ…。」

 

ふわふわで優しくて急に禍々しい雰囲気になっちゃうけど、とっても可愛いことり先輩。

 

「鳴神先輩は……」

 

「おにーさんは?」

 

「やっぱりカッコよかったなぁ……。」

 

鳴神 青空さん。私が小さい時からずっと憧れ続けているガンプラファイター。

6年前の世界大会で優勝したガンプラバトル史上最年少チャンピオン。

 

世界で初めて電子精霊をガンプラバトルで使用した“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”。

世界で初めてGPベース内のアセンブルシステムを解析してステータスの振り直しをした“調律師(アセンブル・マイスター)”。

 

花陽は6年前、世界大会の決勝戦をテレビで観てからずっと、ファイターとして、ビルダーとして、電子精霊のマスターとして、そんな2つの異名を持つ鳴神先輩に憧れ続けてきました。

 

「あれはダメにゃ!ただのいぢわるにゃ!凛のこと“アホ猫”って呼びやがったにゃ!穗乃果先輩のこともアホ乃果って呼んでいぢわるしてたし!性悪だにゃ!」

 

「もう!凛ちゃん!先輩の悪口は言っちゃダメだよ!花陽達におにぎりとラーメンご馳走してくれたよね?確かにちょっといぢわるだけど、鳴神先輩だって優しい先輩だよ?」

 

色んな悪意に晒されて、ずっと公式戦から遠ざかっていたのに、穗乃果先輩やことり先輩、海未先輩に力を貸すためにもう一度歩き始めた鳴神先輩…。

音ノ木坂の廃校を阻止するための戦い。

ガンプライブの優勝……か…。

 

「はーい。でもかよちん?先輩達、ホントにガンプライブに出て優勝するつもりなのかにゃ?」

 

「うーん…?いくら世界大会で優勝した鳴神先輩がいても、普通に考えたら無理だよね…。」

 

そう。常勝無敗の最強チーム。UTX高校所属ガンプラバトル部、チーム“A-RISE”。

ガンプライブ史上最強なんて言われているチーム…。

素組のレンタルガンプラで綺羅さんを倒しちゃったって言う鳴神先輩やベテランファイターのことり先輩ならA-RISEにだって負けはしないだろうけど、ガンプラバトル初心者の穗乃果先輩達じゃまだA-RISEには届かない…

 

「無理だよ…やっぱり…。」

 

「だよねー。あ!凛!イイこと思い付いたよ!先輩達だけでダメだったら、かよちんが先輩達に力を貸してあげればいいんだにゃ!」

 

「えぇぇぇぇぇぇ!り、凛ちゃん?ナニ言ってるの!花陽が先輩達と一緒にガンプライブに?それこそ無理だよ!絶対無理!花陽なんて先輩達の邪魔しちゃって迷惑になるだけだよ!」

 

凛ちゃんは急にナニを言い出すの!

花陽なんて……

 

「いま!かよちん、また“花陽なんて”って考えたでしょ?」

 

!!!

 

「凛ちゃん?なんでわかるの!」

 

「当たり前だにゃ!穗乃果先輩達が小さな時からずっと一緒に居るみたいに、凛とかよちんだって小さい時からずーっと一緒に居たんだよ?大好きなかよちんのことなら、凛はすぐにわかっちゃうんだ!」

 

「凛ちゃん…」

 

「かよちんはもっと自分に自信を待たなきゃ!」

 

「ダメだよ…。花陽なんて…」

 

「なんては禁止だにゃ!えいっ!」

 

そう言うと凛ちゃんは花陽の頭にチョップしてきました。

 

「痛っ!ち、ちょっと~凛ちゃ~ん!」

 

「自信を持つにゃ!かよちんは凛と違ってこんなに可愛いんだよ?凛は知ってるよ?かよちんは優しくてガンプラとお米が大好きで、とっても一生懸命な女の子だって!」

 

「…………」

 

「かよちんなら絶対にだいじょーぶ!」

 

「…凛ちゃん……ごめん………少し…考えさせて…」

 

花陽は……

 

「だったら!おにーさんがトラウマを克服して公式戦に出れたら、かよちんも先輩達に力を貸してあげて欲しいしにゃ!」

 

鳴神先輩………

 

「うん……。考えておくね?」

 

たぶん、鳴神先輩はトラウマを乗り越えると思う…。

何度も迷いながら、震えながら、それでも進んで行くんだと思う…。

その過程で、穗乃果先輩、ことり先輩、海未先輩。他にも鳴神先輩を大切に思っている色んな人達が、先輩を助けたり支えたりするんだろうな…。

今…凛ちゃんが花陽の背中を押そうとしている様に…。

 

「よーし!それじゃまずはかよちんのジムを完成させなきゃ!凛もベニャッガイのお礼にかよちんのお手伝いするにゃー!」

 

「ありがとう!凛ちゃん!そうだね。うん!まずはこの子をちゃんと作ってあげなきゃ!」

 

花陽のガンプラ…か…。

 

もし…花陽が先輩達と一緒にガンプライブを目指すなら、今の花陽のままじゃ何もかもが足りない。

先輩達の足を引っ張るだけだよね。

前提として、花陽にはガンプライブで勝ち続ける為のファイターとしての技術が足りなすぎる。

足りないなら?

造れば良い。

そうだよ。花陽はファイターである前にビルダーなんだよ?

だったら何処までも造って補えば良いんだよね。

花陽が“闘う者(ファイター)”として未熟でも、一人の“造る者(ビルダー)”としてなら、先輩達の力になれるかもしれない。

 

今日のバトルで最後に花陽の造った凛ちゃんのベニャッガイがみんなを助けたみたいに…。

 

鳴神先輩はきっとトラウマを乗り越える…。

先輩達と一緒に戦う為に、花陽もあの子達とちゃんと向き合って、みんなの力を借りなきゃ…。

向き合わなきゃ。花陽の電子精霊達と…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはある日の帰り道。

 

憧れの人に出合い、憧れの人が再び歩き始めたそんな日の帰り道。

 

大好きな凛ちゃんに背中を押されて、少しだけ、ほんの少しだけ変わろうと思えた、そんな日のいつもとはちょっと違う帰り道。

 

花陽は………花陽は……

 

 

 

 




皆様。ご覧いただきましてありがとうございました!

次回の閑話は以前より名前だけは出て来ていたμ'sメンバーのあの先輩の閑話になります。
明日か明後日には彼女の閑話「ダイスキでダイキライ」を更新したいとは思っております……が、本日の16時よりスクフェスでほのにこのイベントが始まってしまうため、予定がずれ込む可能性が…orz
所でイベント上位の方々は一体どれだけの時間シャンシャンしてるのでしょうかね?

ダイスキでダイキライですが別に誰も死にませんのでご安心を。
もっとも、ことりちゃんに見付かれば大変な事になりますが…。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様のご意見・ご感想をお待ちしております!


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第3回なぜなにガンプライブ!! 機体編そのいち[MS-06F-2 ザクⅡF2型]

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!
スクフェスのイベント前にひっそりと更新です!

今回はソラが今まで使用して来たガンプラ[MS-06F-2 ザクⅡF2型]の紹介になります。
ぶっちゃけ本編や閑話とは何にも関係ないので読み飛ばしてしまいましてもOKです!
F2ザクってなんじゃ?と思いの皆様は是非ご一読下さい。
簡単にではありますが、F2ザクについてご紹介しております。




「さん!にー!いち!せーの!」

 

「「どっかーん!」」

 

「「なぜなにガンプライブー!」」

 

「おーい!みんな集まれー!今日もガンプライブで1番の不人気コーナーななぜなにガンプライブが始まりますよ!司会進行のうみお姉さん役、園田海未です!……もう辞めませんか?これ…。」

 

「今日のアシスタントは好きな食べ物は白米です!でお馴染みの小泉 花陽です!じゃなくて、はなよウサギです!」

 

「花陽?その着ぐるみ……ウサギですか?」

 

「う、うさぎですよ?」

 

「私には精米したお米に見えるのですが……。」

 

「気のせいです!」

 

「まぁどうでもいいですけどね。さて、それでは改めまして、このコーナーでは謎設定満載、見切り発車の行き当たり二次小説“ガンプライブ! ~School Ganpura Project~”の様々な用語を出来る限り解説して行く(予定の)コーナーです。ですが本日は用語の説明ではなく第4話までに私達が使用したガンプラの紹介になります。」

 

「はい!ガンプライブを読んで下さってる皆さんには、私達μ'sがスクールアイドルとして活動しているラブライブは知っていても、ガンプラってナニ?ガンダムって名前は知ってるけどザクって?ジムってナニ?と言うお客様もいらっしゃるかもしれません!」

 

「そのような皆さんに今回は私達が使用したガンプラを簡単にご説明していきますね?あとはそのガンプラがガンプライブ作中ではどれ程の性能を持っているか等にも触れていきたいと思います。では機体編の1回目はガンプライブの主人公、鳴神 青空が2話、3話、4話で使用していたガンプラ。ザクⅡF2型についてです。それでははなよウサギ?お願いします。」

 

「はい!そら先輩が使用していたこのザクⅡF2型はOVA 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYに登場した機体です。」

 

「この機体は初代ガンダムに登場する所謂、量産型ザクⅡの後期生産型になるそうですね。後期生産型とは言いますが、どの辺りが変更されているのですか?」

 

「それはですね、まずは有名なあの量産型ザクⅡよりも胸部装甲が厚くなっている他に、機体の軽量化が図られています。統合整備計画の影響を受けた[第2期生産型]は、コックピットにも変更が加えられていました。」

 

「と、ガンダムの作中ではこの様な設定になっています。ではソラがガンプラバトル中で実際に使用していた機体についてです。」

 

「そら先輩が使用していたF2型は、アミューズメントセンターでガンプラを持ってきていない人向けにレンタルされているレンタルガンプラのザクでしたね。」

 

「私も初めてのガンプラバトルの時にはレンタルガンプラのジム・スナイパーⅡを使用しましたね。」

 

「このレンタルガンプラは基本的には素組と呼ばれるガンプラを説明書通りに作った物になっています。ガンプラバトルではガンプラに手を加えれば加える程に機体の性能は上昇して行きますので、素組の状態では正直あまり強いとは言えないんですよ。」

 

「では次にソラが使用していたザクⅡF2型の武装についてになります。」

 

「はい!ではまずはヒートホークですね。今回使用していたヒートホークはザク系の機体が装備している基本的な片刃の片手斧タイプのヒートホークてした。ヒートホークは名前の通りに使用時には刃の部分が赤熱化して装甲をバターの様に溶かしながら切断する武器なんです!」

 

「ソラの電子精霊のアイリがよくヒートホークを使うときに<ヒートホーク、アクティブ>と言っていましたが、これは刃の部分が赤熱化して攻撃可能になっている。と言う意味なんですよ。」

 

「そら先輩はよくこのヒートホークで相手の間接部分を狙って切断していました。これは未改造のヒートホークじゃ装甲を攻撃するよりも間接部分を狙った方が効率的にダメージを与えられるからですね。」

 

「ソラの首狩りにも意味があったのですね……。」

 

「次は作中では単純にマシンガンと表記していたMMP-80マシンガンです。F2型のマシンガンはMMP-78マシンガンか普通の120mmザク・マシンガンなのですが、作中ではMMP-78マシンガンではなくMMP-80マシンガンに統一させて貰っています。」

 

「このMMP-80マシンガンは口径が小さい分、攻撃力は120mmザク・マシンガンに劣りますが、代わりに装弾数が多く取り回しも容易な為、ソラはよく好んで使用していましたね。」

 

「そら先輩は連射系の射撃武器が好きなんですよね。ガンプライブ作中ではまだ登場していませんが、そら先輩の本気のパーソナルカスタム機もマシンガンやバルカンやガトリングガンとか弾をばら蒔く武装がてんこ盛りです。」

 

「ガンプライブ作中でのガンプラバトルシミュレーターでは実弾系武装の使用弾も選べるのですが、ソラは主に貫通性能が高い徹甲弾を使用しています。」

 

「次は両腰のウェポンマウントに装備されているハンドグレネードです!」

 

「これは小型な割にかなり高い攻撃力でしたね。」

 

「そら先輩はこのハンドグレネードをある種の切り札として使用しています。マシンガンやヒートホーク、蹴り等で相手の隙を作ってそこに放り投げる形で直撃させています。」

 

「全く、ソラも大人しく攻撃力の高いザクバズーカを使えば良いものを……。」

 

「あはは…先輩は取り回しやすい武装が好きですから…。」

 

「他にも作中では使用されてはいませんが、両脚部に装着出来る3連装ミサイルポッドや使い捨ての対モビルスーツ用ロケットランチャー“シュツルムファウスト”もF2ザクの基本装備です。」

 

「ちなみにHGUCザクⅡF2 型は白をベースにした連邦軍仕様と緑をベースにしたジオン軍仕様の二種類が好評発売中です!気になった人はお近くの模型店や量販店に行って探してみてくださいね♪」

 

「それでは今日はこの辺で失礼しますね。」

 

「はい!うみおねえさん!それでは皆さん!また次回があればお会いしましょう。お相手は…」

 

「恋もバトルも一撃必中!うみお姉さん役の園田海未と。」

 

「お米は命!命はお米!のはなよウサギ、小泉 花陽でした!それでは……」

 

「「またねー!」」

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました!
ソラが今まで使用して来たF2ザクが気になったお方は是非!お近くの模型店等でお手に取られてみては如何でしょうか?


それでは本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
次回の閑話が終わりましたら、本編を再開いたします。
次回の本編ではようやくあの生徒会長と副会長が登場してくれます!
真姫ちゃんは……出せるかなぁ…出したいなぁ…。

それでは皆様。ご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
次回の閑話でまたお逢いいたしましょう!

さぁ!諸君!スクフェスだぁぁぁぁぁ!


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閑話「ダイスキでダイキライ」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

今回は本編に先駆けて“あの先輩”の登場になります!


最後のオマケはエロ注意になります。
結局は伏せ字を使ってしまった……。










「……ん………………」

 

 

春の朝のまだ少し冷たい空気の中で、目を覚ました私は気だるい身体を起こして少しボーッする。

 

 

「……寒い……アレ?なんで裸で寝てんの…。」

 

 

その寒さで次第に思考が定まって来ると、何故か何も身に付けつけずに眠っていた事に気付いた私は、股間に僅かに残る違和感にふと昨日の夜を思い出す。

 

 

「あぁ……そっか…。あのバカ、昨日は来てたんだっけ…。」

 

 

そう呟くと私は未だに昨夜の情事の疼きが残る下腹部をそっと右手で触れてみる。

 

あのバカが音ノ木坂に入ってからもう1年…。

入学式でアイツを見掛けた時は凄く驚いたし、同時に凄く嬉しかった。

アイツの力があれば、独りで戦い続けてきた私の夢がとうとう叶うんだって思った。

思っていた…。

 

でも、違った……。

 

1年前のあの日。

最高の出逢いになるはずだったソレは最低な出逢いに変わり、最高の毎日が始まると信じたソレは最悪な毎日になった。

 

 

「お姉様?まだお休み中ですか?」

 

 

遠慮がちなノックと共に、扉の向こうから聞こえた最愛の妹の声に、私はあの日の事を振り替えるのを止める。

だってこんな事を思い出しても今さらだしね…。

 

 

「起きてるわよ、こころ。ごめんね、お姉ちゃん寝過ごしちゃったわね?ちょっと待ってて、今すぐご飯作るから。」

 

 

ベットに残る温もりは私1人分のモノだけ。

いつもヤる時は無駄に綺麗に畳んで置いてあるアイツの服や下着はもう無い…。

あるのは今はもう無いアイツの服の隣に置かれていた私の服と下着だけ…。

あのバカ…。ヤるだけヤってさっさと帰りやがったな…。

 

 

「いいえ、大丈夫ですわ。朝食なら既にお義兄様がお作りになって下さいましたから。」

 

 

…………あぁ…そっか……まだ居たんだ…。

 

 

「お義兄様がお姉様を起こしてきなさいとおっしゃいましたので…」

 

 

そう言えば、さっきから少しお味噌の香りがしていたわね…。

あのバカはバカの癖にいつも無駄に凝るから…。

どうせ朝から出汁の効いた妙に美味しい味噌汁でも作ったんでしょうね。

冷蔵庫に油揚げとほうれん草が残っていたから、今朝の味噌汁の具はソレね。たぶん。

あのバカはいつの間にか人の家に勝手に本格的な調味料や出汁用の鰹節やら昆布置いて

行きやがって。

しかも私の家の懐事情を考えてか、アイツが使う物はほとんどが安い食材。それでいて私より美味しい料理作るとかふざけんじゃないわよ…ホントに。

 

 

「そっか、わかったわ。ありがと、こころ。お姉ちゃんも着替えたらすぐに行くから先にみんなで朝ご飯食べてなさい。」

 

 

こころはお利口だし、もう一人の双子の妹、ここあもやんちゃな割りにはしっかりしている。

虎太郎はまだ小さくて、いつもボーッとしているけど、あのバカも一緒に居るなら何も心配はいらない。

アイツはバカの癖に子供の扱いが上手いのよね。

それに悔しい事に私の可愛い3人の妹と弟はアイツにすっかりなついてしまっている。

 

決め手は去年の夏休みにアイツが作ってあげた大量のアイスよね。

ひとつひとつの量を少なくして、その分は色々なフレーバーを用意して…。

母子家庭のうちじゃあんまり色々な味のアイスとかは買ってあげられないから…。

あの時は3人とも、普段はボーッとしている虎太郎でさえも嬉しそうにはしゃいでいたわね。

……あんなの……私だって嬉しかったし……。

 

 

「わかりました。それではお待ちしていますね。」

 

 

あのバカは基本的にハイスペックなのよ。

顔は悪くないし身体も一応は鍛えてある。

無駄に頭は良いし運動もそれなりに出来る。

謎技術の塊の様なGPベース内のアセンブルシステムを単独で解析出来る程度には高度なプラグラム知識も持っている。

オマケに手先は器用で料理やお菓子作りも上手い。

何処のアーリージーニアスよ、まったく。

小さい時は家族に恵まれなかったみたいだけど、今は優しい養父母と私の妹達に負けないくらいに可愛い義理の妹も居るし。

お金だってサポートAIのマージンで、10人くらいお嫁さん貰ってついでにお嫁さん1人に付き5人くらい子供産ませても十分に養えて、しかもそれでもまだ一生遊んで暮らせる程度には持ってるし…。

なんだろう……。やっぱり腹立つわ。あのバカ。

 

 

「ったく、いつまで全裸でいんだよ、にこちゃん。なんだ?誘ってんのか?朝っぱらからまたヤんの?」

 

 

………殺してヤろうかしら……

 

 

「ヒトの部屋に入んならノックくらいしなさいよね。その腐った目玉抜き取って脳ミソ熱した火箸で掻き回してブチ殺すわよ?着替えるから出てって。」

 

「ノックって、今さらだろ?」

 

 

ホントに失礼なヤツ。

 

 

「今さらでもよ。親しき仲にも礼儀あり。って言うでしょ。」

 

「へいへい。どうも失礼しました。お姫様。」

 

 

ホント、バカ…。

でも、こうして言葉の端々に私を大切にしようって想いが込められてるのよね。

遠回し過ぎて凄く分かりづらいけど。

 

 

「ふん。ナニがお姫様よ。」

 

「ありゃ?気に入らなかったか?」

 

 

私はお姫様なんてステキなもんじゃないわ。

でも私のこと、お姫様扱いしてくれるのなんてコイツくらいのモノね。

ホント、物好きなヤツ。

 

 

「別に……お姫様もキライじゃないわ……。ねぇ?」

 

「なんだよ?」

 

 

だから、頑張ってるこの子にちょっとだけご褒美をあげなきゃね。

 

 

「ちょっと、こっち来なさい。」

 

「へいへい。」

 

「はい。は1回でいいわ。虎太郎が真似したらどうすんのよ、まったく…。…ほら、屈みなさい。そう、イイ子ね。…おはよ。ん…」

 

「ん……。おはよ、にこちゃん。」

 

 

この1年ですっかり慣れてしまった軽く互いの唇を交わすだけのキス。

初めの頃はこんな軽いキスでさえキライだった。

でも今はこれだけじゃ足りないくらいにキスがスキになった。

 

口付けを交わす度に、コイツとの絆を確かめ合える様なそんな気がして。

ホントなら、もっと深く、互いの舌を凌辱する様に絡め合って、互いの唾液を貪り合う様なそんな激しいキスがスキ。

混じり合った互いの唾液を飲み込むのがスキ。

キスを交わした直後に、少しだけ照れているコイツのアノの表情(カオ)がスキ。

イヤな事も、学校の事も、日々の家事の事も、ままならない現実も、叶えたいユメも、考えたくもない未来の事も、ナニもかも忘れて、ただただ互いを貪り合いたい。

求め合いたい。

交わりたい。

 

けど、今はダメ。

激しい方のキスをしちゃうと私が最後までヤりたくなるから。

だから、今はダメ。

 

 

「にこちゃん?なんか物欲しそうな顔してるな。それだけじゃ足りなかった?」

 

 

全然、足りないわよ。バーカ。

 

 

「バカ…、朝からはダメよ。学校もあるし、こころ達も居るわ。」

 

 

まだ屈んで私の顔を覗き込んでいるコイツの頬にそっと右手を添えて、私は諭す様に囁く。

 

 

「わかってるって。」

 

「ヤるならまた今夜に。ね?お利口さんに我慢できる?」

 

 

ホントに我慢しなきゃダメなのは私だ。

昨夜の交わりを思い出して、また下腹部がじんわりと熱を帯びて疼き出している。

このままじゃ、我慢出来なくなる。

でも、今はダメ。

 

 

「子供扱いすんなってーの。」

 

 

甘いのがスキな癖に、普段はブラックコーヒーなんて飲んで、大人ぶってるコイツのそんな子供っぽい仕草がスキ。

 

 

「だってアンタ、ガキじゃない。」

 

「へいへい。どうもすみませんだした。どうせ俺はガキですよ。」

 

 

ホント、子供っぽいんだから。

でも、この子は昨日……少しだけ大人に近付いた。

その事を優しい養父母や大切にしている義妹ではなく、この私に一番に伝えてくれた。

電話やメールでもLINEでもイイのに、会いに来てくれた。

この私の為だけに直接伝えに会いに来てくれた。

もう一度、歩き始めたいと思うって。

 

 

「はい。は1回って言ったでしょ…………ねぇ?」

 

「今度はなんだよ?」

 

「おめでとう。」

 

 

正直に言えば、凄く悔しい。

私じゃコイツをまた前に進ませる事は出来なかった。

私に出来たのはコイツをこれ以上堕とさない様にただ、引き留める事だけだった。

コイツと一緒に居てあげる事だけだった。

 

 

「…………ごめん。」

 

 

違う。

一緒に居てあげたんじゃない…。

私が一緒に居たかったんだ。

 

 

「なんで謝んのよ?そこはありがとうって言って欲しかったわ。」

 

「………それでも、やっぱりごめん。」

 

「はぁ……あのね?私は普通に嬉しいのよ。アンタがまた、前を向いて歩き始めようとしてるのが。」

 

「にこちゃん……」

 

「アンタなら何処までも行けるわ。アンタなら何だって出来る。」

 

 

何処にも行けない、何も出来ない、そんな私と違って…。

 

 

「俺は………ひとりじゃダメなんだよ…。」

 

 

ひとりがイイなんてそんな思い上がったヤツはクソ喰らえよ。

俺は、私は、ひとりで生きて行くとか言ってるドラマとか観てると虫酸が走るわ。

少なくとも、私はイヤ。

私はアナタと一緒がイイ。

 

 

「にこちゃん…。にこちゃんの誘いを、夢を、想いをずっと拒み続けてきた俺が言っちゃいけない事なのは重々承知してる。でも!俺は…俺達には、にこちゃんの力が必要なんだ!」

 

 

あぁ…コイツが私の前でこんなに感情を表に出すなんて久し振りかもね。

 

 

「俺に、にこちゃんの力を貸して欲しい。」

 

 

アンタに私の力を貸す。

そんな事は当たり前の事よ。

何なら今すぐ私の全てをあげたってイイわ。

でも…

 

 

「今はまだダメよ。」

 

 

そう。今はまだダメ。

 

 

「アンタの眼を疑う訳じゃ無いけど、私自身の眼でソイツ等を見て、それから決めるわ。」

 

 

私とコイツの時間を終わらせた憎い連中。

コイツの可能性に火を着けた凄い連中。

コイツの魅力に気が付いたステキな連中。

 

 

「にこちゃん…」

 

「大丈夫。アンタが選んだ仲間なんでしょ?なら、信じなさい。」

 

「もちろん、信じてるよ。アイツ等も、そしてにこちゃんも。」

 

 

………ホント……コイツのこんな所がダイキライなのよ。

 

 

「ふん……ありがと。」

 

 

でもね?

私は、コイツのこんな所が……私は……

 

 

「さ、この話はひとまずおしまい。朝ご飯食べに行きましょ。今朝のおかずは何にしたの?にこにーとーっても楽しみ♪」

 

「そのキャラ似合わねぇって、前から言ってるよな、にこちゃん?」

 

「うっさいわね!ガンプライブに出場するからにはアイドルになるようなもんよ?ならこのにこにーの魅力を全世界に広めなきゃダメなのよ!」

 

「なんでさ?」

 

「ほーら!アンタも一緒に♪」

 

「へいへい。」

 

「はい、は1回!」

 

「へーい。」

 

「行くわよ♪」

 

「「にこにこにー」」

 

「って!やっぱやってられるかー!」

 

「何よ~!ノリノリでヤってた癖に!」

 

「にこちゃん!うっさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホント、ダイスキよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だから、一緒に進みましょ。

 

今だけは、ダイスキでダイキライな、私だけのアナタ。

 

何処までも、何時までも、ずっと、ずっと…一緒に……。

いつか、死が私達を別つその時まで………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイスキでダイキライよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

「それは淫らで甘美な秘蜜の夜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、や……だめぇ…お願い…もっと…もっとぉにこのお胸のボタンいぢめてぇ…もっとぉ、もっとぉ…」

 

「前はあんなに嫌がってたのに、今じゃすっかりココを責められるのが好きになったんだな。」

 

「あ!くぅ…あ、ん……うん…にこはぁ…摘ままれる…のもぉ、舌でぇ…あ…れろれろされるのもぉ、歯でぇ…コリコリされるのもぉ、ぜんぶ…ぜんぶ…気持ちイィからダイスキぃ…」

 

「それじゃコッチは?弄られるのは嫌い?」

 

「はぁはぁ……バカァ…知ってるでしょ?にこのスキな事なんてぇ、もぉぜんぶ…。にこのからだぁのことはぁ…ぜんぶ…」

 

「にこちゃん曰く、俺ってばほら、バカだからさ。ハッキリ言わなきゃ分からんねぇよ。」

 

「あっ………ダメ!やめないでぇ…もっとぉ…もっとぉ…」

 

「もっと?ナニ?」

 

「もっと…にこの……」

 

「こう?」

 

「ひゃ!だめぇ!ソコ…○○の皮剥いちゃだめぇなのぉ…」

 

「なんでさ?にこちゃん好きだろ?ココ弄り回されるの。」

 

「しゅきぃぃ、だいしゅきだけどぉ……○○剥かれちゃったらぁ、刺激が強すぎてぇぇぇぇ、ヤ!待って!ヤメテ!なんでいきなりそんなはげし…っ…やぁ!あ!あっ!くぅぅぅぅぅぅ」

 

「にこちゃんはこれくらい激しい方が好きでしょ?」

 

「はぁはぁはぁはぁ…うん………しゅきぃ……にこはぁはげしいのがぁ……だいしゅきぃぃ……あ…」

 

「ダメだ…にこちゃんのその顔、エロすぎで可愛すぎっしょ…。そんな顔魅せられたらもう我慢出来ねぇって。とりあえず1発ヤらせて貰うよ?」

 

「うん……いいわよぉ……来てぇ……にこに、にこのナカに…はやくぅ……」

 

「にこちゃん…」

 

「にこにぃ………ちょうだぃ…いっぱい…ちょうだぃ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アナタのアイを…。

アナタのオモイを…。

アナタのスベテを…。

 

 

イマだけはアナタのスベテはにこのモノだから……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜はまだ始まったばかり…。

 

 




皆様。ご覧いただきましてありがとうございました!

サンシャイン12話でのμ'sロスで大暴走して作成された今回の閑話「ダイスキでダイキライ」でしたが…後悔はしてはおりません!たぶん…。
ちなみに二人はお付き合いしているワケではなかったり…。

次回より本編 第5話「START:DASH!!」が始まります。
次回からはいよいよ生徒会コンビも登場してくれます!
月曜には更新出来るかと思いますので、よろしければまたご覧下さい!


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様のご意見・ご感想をお待ちしております!


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第5話「START:DASH!!」そのいち

皆様!本日もご覧いただきありがとうございます!

前回の妄想暴走で心配しておりましたが、お陰様で運営様よりお叱りも無く、無事に今日を迎えることが出来ました!

今回からの語り部は再び海未ちゃんになります。
そしてようやく、かしこかわいいエリーチカ&スピリチュアルやね♪な希さんが登場してくれます!
これで残るμ'sメンバーは西木野総合病院の跡取り娘な真姫ちゃんを残すのみとなりました!
真姫ちゃんも5話中には登場して貰いたいと思っております!
それでは相も変わらずな内容ではございますが、よろしければお付き合い下さい!








「認められないわ。」

 

「えぇぇぇぇ!どうしてですか!生徒会長!」

 

皆さん、こんにちは。

昨日、私の不用意な発言からの穗乃果の大爆走でガンプライブ優勝を目指す事になってしまった音ノ木坂学院2年の園田 海未です。

その場のノリとはとても怖いモノですね。

皆さんもその場のノリと勢いで失敗しないで下さいね?

まぁ、私は後悔はしていませんが。

 

さて、そんな私達はまず、ガンプライブ出場の為に必要な生徒会からの公認を貰うために放課後、ことりを除く私・穗乃果・鳴神君の3人で生徒会室にやって来ました。

 

えっ?学校の方の公認ですか?

そちらはことりが現在、別行動で理事長室に“おねがい♪”で、おば様……理事長を撃墜しに行っています。

ことりの“おねがい♪”はバスターライフルを軽く超える破壊力なので、そちらは心配しなくてもあっさりと許可はいただけるでしょうね。

それに理事長は愛娘のことりにとても甘いですし。

はい?コネを使うのは卑怯だ?

この際です。許可を貰えればどうでもいいですよ、そんな事は。

 

「同じ学校で2つも公認は出せないの。鳴神 青空君。何時もあの部室でいかがわしい行為に耽っている貴方なら、私の言っている2つの公認の意味が分かるわよね?」

 

生徒会室を訪れ、生徒会公認を貰おうとお願いをした私達でしたが、そんな私達を待ったいたのは冷たく言い放たれた生徒会長の拒絶の言葉でした。

鳴神君……何時もいかがわしい行為って貴方は一体何をしているのですか?

 

「ッチ…。相変わらず見た目もスタイルも理想的な癖に嫌味でキツい女だな…。」

 

「嫌味でキツい女で結構よ。見た目やスタイルだけで人の価値を判断する何処かのクズよりは余程マシだとは思わないかしら?どのみち貴方が関わっているなら、生徒会としては許可は出せても、私は絶対に許可は出さないわ。」

 

「そんな!確かに鳴神君はちょっとアレですが、流石にクズ呼ばわりはあまりにも!それに個人の感情で生徒会長の貴女が生徒の提言を却下するなんて!」

 

「オイ待て園田さん。俺がちょっとアレってのナニよ?」

 

とりあえず校内でいかがわしい行為をしていたと言う、このバカは放っておきましょう。

それにしても、生徒会長はどうして鳴神君に対してこんなにも厳しい対応なのでしょうか?

生徒会長は普段はこんなにも厳しい人ではないはずですが……?

 

「貴女は…確か弓道部2年の園田 海未さんだったわよね?貴女はいいの?こんな男と仲良くしていて?」

 

「それはどう言う意味ですか?」

 

「その男と一緒に居ると、貴女も貴女のお友達もみんな不幸になるわよ。鳴神君。貴方の目当てはどうせこの子達の身体だけなんでしょ?そして、またあの子を傷付けた様に、今度はこの子達を傷付けてボロボロに壊すつもりよね?」

 

あの子?傷付けた?ボロボロに壊す?一体何の話ですか?

 

「会長さんよ。アンタに言われるスジ合いはないっての。それに……昨日、スジは通して来た。」

 

「ホントかしらね?貴方なんかの言葉じゃとても信じられないわね。」

 

「っ!アンタなぁ!いい加減に…」

 

「は~い!スト~ップ!二人ともそこまでやで?えりち?あんまりかわいい下級生いぢめたらアカンで?鳴神君も、そないに熱くならんでな?お姉さんのお願いやで?」

 

「チッ!おい!クソ女!希さんに感謝しろよ!」

 

「あら?希に感謝するのは貴方の方じゃないの?クズ男。」

 

気のせいでしょうか?案外とこの二人は仲が良いのではないでしょうか?

ですが、それを今言ってしまうと確実にこちらに飛び火してしまいますね。

黙っておきましょう。

 

「ねぇ、海未ちゃん?なんかそら君と生徒会長って仲良いのかな?息がピッタリだよね!」

 

穗乃果?そんな事を今言っては!

 

「「仲良くなんてない(わ)!!」」

 

ほら……やはり怒られました。

だからアホ乃果と言われてしまうのですよ、貴女は…。

 

「うぇ!ごめんなさい!」

 

「あはは♪えりちも鳴神君もほんまになかえぇやん。うち、羨ましぃ~わぁ♪らぶらぶやね♪」

 

「オイ!希さん!ふざけんな!誰がこんな女なんかと!願い下げだ!」

 

「あら?私は見た目もスタイルも理想的なんじゃなかったの?下半身で物事を考えてる下劣な貴方なら私の事も犯したいって考えてると思っていたわ。それとも、貴方の貧弱な妄想の中では私はもう犯されてるのかしら?」

 

「ハッ!ならご希望通りにぐちゃぐちゃに犯し抜いてやろーか!クソ女が!」

 

「やれるものならやってみなさい。クズ男。」

 

この二人は仲が良いのか悪いのか…。

ですが……なんでしょう?鳴神君と生徒会長の息の合ったやり取りを見ていると、胸の辺りが何故かもやもやします。

……いけません…今は考えるのは止しましょう…。

そう、今は……

 

「はぁ……あの?どうでも良いのですが、いい加減に話を先に進めませんか?」

 

「そうだよ!生徒会長!副会長!お願いします!私達、学校存続のために本気でガンプライブ優勝をめざしてるんです!可能性はゼロじゃないんです!だから…」

 

「ガンプライブ優勝…ね。確かにその可能性はゼロではないでしょうが、限りなくゼロに近いモノよ。高坂さん、貴女はそこのクズ男の力があればガンプライブなんて楽勝だとか考えてるのでしょ?」

 

「誰がクズ男だクソ女!」

 

「貴方と話してるのでないわ。黙りなさい、クズ男。物理的に黙らせるわよ?」

 

「上等だ!コ"ラ"ァ"!」

 

鳴神君はたまにチンピラになりますね。

まぁこの程度はことりの黒化より遥かにマシなので問題はありませんね。

 

「もー!そら君はちょっと黙ってて!」

 

「チッ!覚えてろよ!クソ女が!」

 

本当にチンピラみたいですね…しかも三下の…。

これは後でじっくりとお説教ですね♪

 

「生徒会長!私達は確かにそら君の力をあてにしています。でもそら君に頼りきりになるつもりはありません!私達自身も強くなって、みんなで一緒にもっと先に進むんです!」

 

穗乃果…。

貴女は何時もそうですね。前を向き続け、躊躇わずに進み続ける。

そんな貴女だからこそ、私もことりも一緒に進んで来られたんでしょうね。

 

「強く……ね。」

 

「はい!もっと強く!足りないならもっともっと強く!それでもまだ届かないならもっともっともーっと強くなってみせます!」

 

「……………高坂さん。貴女のその姿勢はとても好ましいわ。でも、ごめんなさい。やっぱり私達生徒会は認められないわ。」

 

「そんな…。」

 

「ごめんなさいね。さ、話はこれでおしまいよ。これから会議があるの。もう出てってちょうだい。」

 

「ごめんなぁ。そや!とりあえずガンプライブ云々は抜きにして、1回手近な公式戦にでも出て腕試ししてみぃへん?みんなが強いって分かったら、えりちも生徒会公認許してくれるかもしれへんよ?」

 

「希……私は…」

 

「えりち?頭ごなしにダメやって、ゆ~のもかわいそうやろ?な?チャンスはみんなに平等に、やで?」

 

「………はぁ…わかったわよ。希、貴女の好きにしなさい。」

 

「おおきに♪流石はうちのえりちやね♪」

 

公式戦に参加ですか?

……確かに。一度は公式戦に参加して私達の実力がどの程度か把握しておくのも必要ですね。

それに公式戦トラウマの鳴神君をいきなりガンプライブの予選に出場させるのも危険です。

ここはやはり鳴神君のリハビリも兼ねての公式戦参加は十分にありですね。

そして私達を生徒会に……生徒会長に認めさせてみせましょう。

 

「では公式戦で私達の実力を示せば、生徒会の対応も変わると思ってよろしいのですね?」

 

「そうゆ~ことやね♪がんばってな?うちは応援しとるで♪」

 

「はい!ありがとうございます!副会長さん!よーし!みんなで公式戦に出場だよ!絶対に勝って生徒会の公認貰うんだから!」

 

「うふふ。ホントに大丈夫かしらね?見てみなさい?そこのクズ男は公式戦って聞いて、もう顔面蒼白になってるわよ?」

 

えっ?

 

「な、鳴神君!大丈夫ですか!顔色が真っ青に…それに凄い汗ですよ!」

 

「……まだ…だいじょうぶ…」

 

まだって!それってそのうち決壊するって事ですよね!?

 

「不様ね。(私は……そんな貴方の姿なんて見たくなかったわ……) 目障りよ。お願いだからもう消えて。」

 

?今、生徒会長が何か小声で言った様な……?

 

「うるせぇ…くそおんな…げろまきちらすぞ…」

 

「なっ!止めなさい!バカ!貴女達も見てないで早くこのバカを連れ出しなさい!」

 

「鳴神君!それはしゃれにならへんからやめて~や!吐くならお手洗いにLet's GOやで!」

 

「ふっふっふっ……うぇっぷ…あわてろ、あわてろ…。もうのどもとまでげろがのぼってきてるぞー。くっくっくっ…かいちょーさんよぉ…てめぇのそのきれいなかおにぶちまけて…おぇ……きょうからくそおんなじゃなくてげろおんなにしてやる…」

 

「イヤァァァァァ!来ないでぇぇぇぇぇぇ!エリチカに近付かないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

「へっへっへっ…いいひめいだ…うぇっぷ……ついでにのぞみさんのむちむちぼいんもげろまみれのぐちゃぐちゃにしてやる…」

 

「ひぃぃぃぃぃぃ!なんでうちまで!お願いやからこっち来ぃへんでぇぇぇ!」

 

はぁ……また無理をして道化を演じて……

 

「ほら鳴神君!バカな事をやってないで、さっさとお手洗いに行きますよ!戻すならお手洗いでお願いします!」

 

「が、がまんだよ!そら君!もうちょっとの辛抱だよ!」

 

「くそ……おぼえてろよ…げろおんな…。おれがきえても、だいにだいさんのおれがおまえをねらってるぞ…。」

 

「鳴神君?貴方は何処の魔王ですか!」

 

「いいから!早く!出て行きなさぁぁぁぁぁぁぉぁぁぁい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ。スッキリした…。クソが…あのゲロ女め…次は必ずぐちゃぐちゃにしてやる!」

 

決壊寸前の鳴神君をお手洗いに連行した私達は、今は教室へと向かっています。

 

「そら君!女の子にひどいことしちゃダメなんだよ!生徒会長さんや副会長さんにそんな事したら穗乃果、怒っちゃうよ!」

 

「あ"ぁ"?なら変わりにアホ乃果ァ、てめぇにゲロぶちまけるぞ!コ"ラ"ァ"!コッチ来いやぁボケがぁ!」

 

「わわ!やめてよー!こっちにこないでー!穗乃果だってゲロまみれはイヤだよー!」

 

「止めなさい!貴方は何処のチンピラですか!」

 

こんなバカを心配して損をしました…。

ですが、もう顔色は大丈夫そうですね。

お手洗いに入る直前には真っ青を取り越して土気色になっていましたからね。

鳴神君のトラウマ……私達はその根深さを少し舐めていたのかもしれません。

ただ公式戦に出場すると宣言しただけであの有り様とは……。

昨日、ガンプライブに出場すると言った時はどれ程の無理をしていたのでしょうか…。

一生懸命に無理をして、精一杯の見栄を張って、ふふ……ほんと、男の子は大変ですね。

ですが鳴神君。そんな貴方の虚勢は、とても好ましく思いますよ。

 

「へいへーい。」

 

「はい、は1回で結構です。」

 

「ふん………ったく…園田さんまでにこちゃんみたいなこと言いやがって…。ドウモスイマセンデシター。」

 

「鳴神君?お説教が必要ですか♪」

 

「個室のベットの上で一糸纏わぬ園田さんと二人きりなら喜んで。」

 

「構いませんがその時はもぎますよ?」

 

2度と使い物にならないように根本からポッキリと♪

 

「ねぇ海未ちゃん?そら君のナニをもぐの?」

 

「ナニを。ですよ、穗乃果。」

 

「だからナニってなに?」

 

「もがれる時に触られるなら全然おっけー!むしろご褒美ッス!」

 

「いい加減に黙りなさい。この変態!」

 

「へいへーい。」

 

「はい、は1回です!全く…元気になった途端にこれとは…。ではひとまずはことりと合流して、それからアミューズメントセンターへ向かい今日の練習を始めましょう。」

 

「あいよっと。所でことりさんの方は大丈夫だよな?これで学校側の公認も貰えないとか冗談じゃねぇぞ?」

 

「そちらは問題無いでしょう。理事長はことりを溺愛していますし、ことりのアノ“おねがい♪”ならイチコロですよ。」

 

「あぁ…アノ“おねがい♪”ね……。ありゃ確かにヤバいからなぁ。アレ喰らったら理性を保つので精一杯だよ。」

 

アノ“おねがい♪”で何度気付かぬうちにことりの要求に応えてしまった事か…。

ことりの趣味の洋服作りの作品を着せられた時などは悲惨でした…。

私があんなにフリフリな洋服を着ても似合うわけないのですが、ことりも穗乃果も面白がって私を着せ替え人形にして…。

………でも…もし…あの時に鳴神君が一緒に居たら…綺麗だとか可愛いとか言ってくれたのでしょうか…………あれ?……もしかしてことりのアノ“おねがい♪”で生徒会長を堕とした方が早かったのではないのでしょうか?

2・3発もことりの“おねがい♪”を撃ち込めば大抵は屈してしまうはずですが…………………き、気付かなかった事にしましょう……。

 

「ことりちゃん、もう教室に戻ってきてるかな?」

 

「そ、そうですね。時間的にはもう戻っていても良いはずですが。」

 

私が“おねがい”の可能性に気付いた事に二人ともまだ気付いてない様ですね。

このまま黙っておきましょう。

 

「あのクソ女のせいで無駄に時間使っちまったからな。流石にもう戻って来てるだろ?おーい。ことりさ「ソラく~ん♪会いたかったよぉ~♪」ぐぇ!」

 

鳴神君が教室の扉を開けると、そこから野生のことりが飛び出して来て鳴神君へと突撃して来ました。

………抱きつくのは別に構わないのですが、ことりの頭が鳴神君の鳩尾辺りに直撃した様に見えましたが、大丈夫でしょうか?

 

「や~ん♪ことり♪ひとりぼっちでと~っても寂しかったよぉ♪あぁ…ソラ君のにおい……はぁはぁはぁはぁ…イケナイ…ことり…興奮してきちゃうよぉ~~♪」

 

「ことりちゃん?そら君さっきおトイレでゲロしたばっかりだから酸っぱいんじゃないかな?」

 

「はぁはぁはぁはぁソラ君ソラ君ソラ君ソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクン……フフフフフフフフフフフフフフフフフフ……」

 

「ことりちゃん、きいてないし。」

 

「げ!ことりさん!なんでヤンデル化してんだよ!ちょ、アホ乃果!み、みてないで助けろ!段々と抱き付いてくる力が強くなって…ぐぇ…こ、このままじゃ、またなんか出る……。」

 

「あ!そら君またアホ乃果っていった!穗乃果、アホじゃないもん。そんないぢわるなそら君は助けないよーだ!それにそのことりちゃん、なんか怖いんだもん!穗乃果はまだ死にたくないよ!」

 

あぁ…今日も出て来ましたね。黒い方が…。今回はまだ嫉妬する様な事は話してはいないはずですが、何故出て来たのでしょうか?

まぁ生徒会室での鳴神君と生徒会長の息の合った熟年夫婦の様な罵り合いを教えれば出て来るとは思っていましたが……。

黒い方が出て来る直前までは匂いに興奮していた様ですが、まさか興奮するだけで出て来る様になったのではないでしょうね?

それにしても、あんなにお腹を頭でぐりぐりしてはまたナニか出てしまいますよ?

鳴神君は今度はことりを吐瀉まみれにするつもりでしょうか?

まぁ冗談はさておき、先程お手洗いで盛大にリバースして来たばかりなので、鳴神君もこれ以上は出すモノも無いでしょうが。

この状態で下手に関わると盛大に飛び火して私まで被害を被るので、本当ならばあまり関わりたくはないのですが……。

どちらにしろこのままでは鳴神君の上半身と下半身がお別れしてしまい、ことりが猟奇殺人犯になってしまいますね。

仕方ありません。とりあえず脳天に一発手刀でも入れてみましょうか?

以前、お祖父様が壊れた電化製品には斜め45度に手刀を入れてみなさい。と、おっしゃっておりましたし。

…………ことりは電化製品ではありませんが、私達の体内にある医療用ナノマシンは電化製品みたいなモノでしょうから問題は無いですよね?

 

「海未ちゃん?なにするの?」

 

「実力行使です。壊れた電化製品には斜め45度で手刀ですよ!では…園田 海未!いざ尋常に!参ります!はぁぁぁぁぁ!てい!」

 

「きゃ!ふぇ?海未ちゃん?アレ~?ことりナニしてたの?なんだか頭がイタいよ~な?」

 

「戻りましたね…。それは気のせいですよ。ほら、ことり。いい加減にしないと、貴女も汚物まみれにされますよ?これからアミューズメントセンターに練習に行くんです。人前に出れない程に汚物まみれにされてもシャワーを浴びて着替える暇なんてありませんよ!」

 

「助かった……ってか汚物ゆーな!俺だって好きでゲロった訳じゃねぇよ!しかも今出そうなのは主に命に関わる臓物系だ!人の口から出ちゃ駄目なモノだ!ゲロじゃねぇよ!」

 

「え?ことり、人前に出れないくらいソラ君にグチャグチャに汚されちゃうの♪や~ん♪そんなぁ~♪ことり初体験もまだなのに、いきなり上級者向けの“あぶの~まる”なプレイ要求されちゃったら困っちゃうよ~♪でもちょっと楽しみかな~♪うん!い~よ♪ことりのこと、い~っぱい汚してねっ♪きゃ♪」

 

お祖父様。ありがとうございます。お祖父様のお教えのお陰でなんとか今回も危機を脱する事が出来ました。

しかし…今回は手刀一発とは随分と簡単に戻りましたね。

興奮しただけでは黒化の深度が足りないのでしょうか?

やはり嫉妬状態での黒化が一番危険なのでしょうね。

はぁ…そのうち、ことりの黒化で論文でも書けそうな気がして来ました…。

 

「ことり、貴女も穗乃果と同じで人の話をちゃんと話を聞いて下さいね?時間も押していますので、色ボケはそれくらいにして下さい!」

 

「は~い。ごめんなさ~い♪」

 

「え?穗乃果はちゃんとお話聞いてるよー!」

 

「穗乃果…嘘はいけますよ?嘘は。そして!鳴神君は汚物と言われたくなければ早くトラウマを克服してその戻し癖をどうにかして下さい!今日はどうにかお手洗いに間に合いましたが、もしガンプラバトルの最中に戻しそうになったらどうするのですか?」

 

「エ、エチケット袋持参でコクピットに…。」

 

エチケット袋持参でって……遠足の時に車酔いする子供ですか!

 

「コクピットで戻す事が前提ですか!大体、いちいち戻していては戦力になりません!私達は貴方だけに頼るつもりはありまさんが、鳴神君のファイターとしての実力を宛にしているのも事実なのですよ?トラウマが治らないようなら荒療治もあるとおもって下さいね♪」

 

「うわぁーい。園田さん厳しいー。」

 

「当たり前です!やるからには何事も中途半端は許しません!」

 

「ダメだよ!海未ちゃん!絶対にダメ!トラウマってそんなに簡単に治んないんだから!あんまりムチャするともっともっと悪くなっちゃうから優しくしてあげないと!」

 

「「「え?」」」

 

聞き間違いでしょうか?

今、穗乃果が何やら賢い事を話した様な気がしたのですが……?

 

「トラウマの克服ってね?その人の心象風景を根本から描き変える様な事なんだよ?それを本人の意思を無視して無理矢理押し付けると心が壊れちゃうんだよ!そら君が壊れちゃうよ!もし海未ちゃんがそら君に無理矢理トラウマを克服させようとか考えてるなら、ホノカが止めてみせるよ!そんな事は海未ちゃんだってホノカが絶対に許さないんだからね!」

 

………気のせいではなかったのですね……。

ど、どうしましょう……。

 

「…………穗乃果ちゃん?」

 

「…………穗乃果。」

 

「…………アホ乃果?」

 

「ふぇ?ナニ?どーしたの?みんなそんなに心配そうな顔で穗乃果のこと見て?」

 

「え~っと…穗乃果ちゃん?だ、だいじょ~ぶ?お熱あるの?具合悪いの?たいへんだよ!はやく保健室に…」

 

「いえ、ことり。ここは病院の方が良いのではないですか?」

 

「だな。この近くなら西木野総合病院か?あそこなら設備も医者の質も問題ないはずだぞ?」

 

「ならことりが病院にお電話して今すぐ診てもらえるよ~に“おねがい”してくるね!」

 

「んじゃ俺はタクシーの手配しとくよ。いや?救急車呼んだ方が早いか?」

 

「私は穗むらに連絡しておば様とおじ様にこの事を報せます。ことり!鳴神君!急ぎましょう!急がなくては…穗乃果の命に関わるかもしれません!」

 

「……ねぇ……なんでことりちゃんも海未ちゃんもそら君も穗乃果のこと病院に連れて行こうとしてるの?って!海未ちゃんはおかーさん達にお電話するのはダメー!お仕事の邪魔になっちゃう!」

 

「ですが穗乃果……」

 

「ダメだからね!お店の邪魔したら!絶対にダメ!」

 

「園田さん!とりあえずは病院に連れてくぞ!今の穗乃果はあきらかにおかしい!」

 

「だから!なんで穗乃果がおかしーの!穗乃果はどこもおかしくないよ!」

 

「…だって…穗乃果ちゃん…かしこい穗乃果ちゃんなんて……ことり…。」

 

「あぁ……賢い穗乃果なんて…………。」

 

「そんな穗乃果など…賢い穗乃果など……ありえません!だって穗乃果ですよ?基本的に穗乃果な穗乃果ですよ?」

 

「穗乃果ちゃんだもんね…。」

 

「アホ乃果だぞ…。」

 

「うぅぅ…みんなひどいよ……穗乃果は…穗乃果は…穗乃果は!」

 

 

 

あれ?穗乃果?

 

 

 

 

「穗乃果!アホじゃないもん!みんな穗乃果にしつれいだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いいえ、穗乃果…。貴女は基本的にアホでしょ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 




皆様!本日もご覧いただきましてありがとうございました!


本二次創作小説、ガンプライブでは穗乃果と書いてアホと読む場合が 多々ございます。
ご了承下さいませ…。

次回、第5話「START:DASH!!」そのに は、りんぱなも交えた出撃前の小話になる予定です。
2・3日中には更新出来るように頑張りたいと思いますので、よろしければまたご覧下さい!




それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様のご意見・ご感想をお待ちしております!



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第5話「START:DASH!!」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

今回もお話はほとんど進みません。
そしていよいよ今までで最大の暴走が始まります……。

皆様は可愛い女の子の手作り料理はお好きですか?
例えば、ボルシチとか……。








「おーい!せんぱーい!おにーさーん!こっち!こっちにゃ!」

 

「お疲れ様です先輩!今日も皆さん来ると思っていたんで先に凛ちゃんと一緒に先輩達の席を取っておきましたよ!」

 

穗乃果の激しい抵抗により病院に連行するのを諦めた私達は、予定通りに学校近くのいつものアミューズメントセンターにやって来ました。

 

一先ずはレストコーナーでそれぞれの出撃準備をしようと、みんなで空いているテーブルを探していたら、先にアミューズメントセンターにやって来ていた花陽と凛の二人が、此方に向かい手を振り呼び掛けてくれていました。

どうやら私達の為にレストコーナーのテーブルを一つ確保していてくれた様ですね。

 

「あ!凛ちゃーん!はなよちゃーん!席取っててくれたんだ!ありがと!そうだ!ねぇ!ちょっと聞いてよ二人とも!そら君もことりちゃんも海未ちゃんも!みんなひどいんだよ!」

 

「にゃ?おにーさんがヒドイのはいつもの事だけど、今日はことり先輩と海未先輩もヒドイのかにゃ?」

 

「オイ待てアホ猫!誰がいつも酷いって!なんならテメェも酷い目に会わせっぞ!ゴラァ!それとなぁ!今回はそこのアホ乃果の日頃の行いのせいだ!」

 

「凛はアホ猫じゃないにゃ!」

「穗乃果!アホ乃果じゃないもん!」

 

「「アホって言う方がアホなんだよ(にゃ)!」」

 

あら?二人とも息がぴったりですね。

見事にシンクロしています。

やはり穗乃果と凛は何処か似ているのでしょうね。

 

「お!1人と1匹、アホの二重奏か!腕を上げたな!アホ共!」

 

「それで穗乃果先輩?どうしてことり先輩と海未先輩も酷いんですか?」

 

「あれ?なんだろー?さらっと流れされたよ?はなよちゃんもちょっとひどい気がする…?」

 

「やだなー、穗乃果先輩、それは気のせいですよ。気のせい。」

 

花陽もたった1日ですっかり穗乃果のあしらい方に慣れましたね。

まぁ花陽は元々、凛のあしらい方である程度は慣れていたのでしょうね。

 

「いぢわるなおにーさーんは放っておくにゃ!それで?穗乃果先輩。ことり先輩と海未先輩のナニがヒドイの?」

 

「そう!それがね!みんな穗乃果がかしこいこと言ったからって病院に連れて行こうとしたんだよ!」

 

「「え……」」

 

「ふぇ?凛ちゃん?はなよちゃん?どーしたの?急にかたまって?おーい?おーい?あれ?」

 

あぁ、穗乃果…それはきっと…

 

「ど、ど、ど、ど、ど、ど、どーしよー!凛ちゃん!」

 

「たいへんだよ!かよちん!穗乃果先輩が!」

 

「お、お、お、お、落ち着いて!凛ちゃん!ま、まずは落ち着こう!ひっひっふー、ひっひっふー。」

 

花陽……それはラマーズ法ですよ。

主に出産の時に用いられる呼吸法ですよ?

 

「ふぅ。よし、落ち着いたよ。じゃなくて!そうだよ!穗乃果先輩だって、た、たまには…」

 

「でもかよちん!穗乃果先輩だよ?穗乃果先輩な穗乃果先輩なんだよ!」

 

「…あ…………ごめん、凛ちゃん。花陽が間違ってたよ……。穗乃果先輩な穗乃果先輩なんだよね…。それじゃ!やっぱりすぐに病院に連れて行かなきゃ!」

 

「ヤバいにゃ!穗乃果先輩がたいへんだにゃー!」

 

「穗乃果先輩…何かヤバいお薬をキメたとか?ま、まさか…脳に何か障害が……。」

 

「きっとそうだにゃ……。穗乃果先輩が賢いなんて、かよちんがお米をキライになるくらいたいへんな事だにゃ!そんな事があったら世界が終わるにゃ!」

 

「花陽がお米を…?あ、あり得ないよ!それは絶対にない!あぁ穗乃果先輩……今まで本当にありがとうございました…。まだ知り合って2日ですが、花陽は穗乃果先輩の勇気を、優しさを、明るさを、ちょっと残念な所を、そのすべてを…絶対に…絶対に忘れません…。」

 

「かよちん!穗乃果先輩のお家は確か有名な和菓子屋さんだから、きっと葬式まんじゅうはスッゴい美味しいにゃ!」

 

「老舗の和菓子屋さんのおまんじゅう……じゅる……うん!楽しみだね!凛ちゃん!」

 

「うん!楽しみだにゃ~♪」

 

「あれ?病院通り越して今度はお葬式になってるよ?なんで?」

 

だから穗乃果…それは貴女の脳ミソが可哀想がだからですよ…。

 

「くっくっくっ…腹イテェ!アホにアホって言われてんのに気付けよ!アホ乃果!」

 

「穗乃果ちゃん……ことりはどんな穗乃果ちゃんでも、たとえ穗乃果ちゃんな穗乃果ちゃんでも…ずっと…友達だよ…。」

 

「穗乃果…諦めなさい。これがみんなの貴女への評価ですよ…。」

 

「もー!みんなひどい!どうして?穗乃果はアホじゃないもん!穗乃果は怒ったよ!怒ったって言ったら怒ったよ!うがー!」

 

穗乃果はいつも怒っても…なんと言いますか…その、迫力?がないんですよね…。

デフォルメされた仔犬や仔猫が威嚇してるしようにしか見えません。

ことりなんて今の穗乃果を見てやんやんと悶え始めてますよ。あの様子ではことりは暫くは戻って来ないですね。

本当にことりは可愛いモノが大好きですね。

 

「クックックッ!あーはいはい、分かった分かった。悪かったって。怒るな怒るな。可愛い顔が台無しだぞ?」

 

「うっ!か、可愛いとか言われても今日はゆるさないもん!今日の穗乃果はほんきだよ!みんなにコーラ買ってきてよーく振ってプシャーってやってやるもん!」

 

復讐の程度が低いですね。ですが私は炭酸が嫌いなので止めて欲しいですね。

それにそんな物を浴びせられたらベタベタになって不快ではないですか。

しかし、穗乃果は本当に微笑ましく怒りますね。

 

「だから悪かったって。そんな怒んなよ?まぁ確かにちょーっとからかいすぎたな。ほら?そんなに頬っぺた膨らませても可愛いだけだぞ?」

 

以前から思っていましたが、鳴神君は随分と女の子の扱いに慣れていますね。

今だって威嚇してる穗乃果の頬にそっと手を触れて妙に優しい声色でささやいていますよ…。

 

「むぅ。いまさらそんな優しくしたってダメだよ!今日はホントにゆるさないもん!」

 

「お?穗乃果の頬っぺた柔らけーな。ホレホレ。」

 

「ちょ!やめてよー!穗乃果の頬っぺたぷにぷにしないでー!」

 

「いいだろ、別にこれくらい?ホレ。」

 

「もー…ちょっと…ダメだよ…みんなが見てるよ…。ここじゃダメ…」

 

「(かよちん!たいへんだにゃ!おにーさーんがスケコマシだにゃ!穗乃果先輩が攻略されていくにゃ!)」

 

「(凛ちゃん難しい言葉知ってるね?えらいよ!)」

 

「(やったー!かよちんにほめられたにゃ!)」

 

「(あぁ…でも鳴神先輩…なんか凄くキラキラしてる…穗乃果先輩もなんか幸せそう……花陽も頬っぺたぷにぷにして欲しいかも…)」

 

「ここじゃダメなら二人っきりの時ならイイのか?」

 

「むぅ。それなら…ちょ、ちょっとだけだよ?ちょっとだけだからね?」

 

はぁ…。全く!なんですか!急にこの甘々な雰囲気は!鳴神君は無意識でアレをやっているのですか!それとも計算してやっているのですか?

どちらにしてもろくでなしではないですか!

これは確りとお説教をしなければ!念入りに!じっくりと!徹底的に!

…でも…少し穗乃果がうらやま…………ハッ!私はナニを考えてるのですか!

う、う、羨ましいとか思ってなど無いですよ!本当ですよ!

 

「穗乃果、機嫌治ったか?悪かったな?ちょっと俺も悪ノリし過ぎた…。んー、そうだな、お詫びに後でなんか買ってやるよ?な?だからもう怒んなよ?何が欲しい?アクセか?服か?穗乃果の私服は可愛い系の服が多そうだよな?なら何時もとは逆に少し大人っぽいのでも試してみるか?お前たまに雰囲気が急に大人っぽくなる時あんだよな?だからさ、俺は似合うと思うぞ?少し大人な格好も。」

 

「(へぇ、それってホノカの事かな?)もー!可愛いなんて♪大人っぽいなんてそんなー♪ホノカはずかしいよぉ♪んー♪それじゃーね!今度、ホノカと一緒に服選んでよ!ホノカとの約束だよ!」

 

ん?今、一瞬ですが穗乃果の様子が……?

なんでしょうか、この違和感は……?

確かに仕草や気配は穗乃果なのですが、上手く言えませんが何時もの穗乃果とは違う様な…。

気のせい…でしょうか?

 

「おーけー、了解。ついでだ、そんときゃ穗乃果の好きなもんなんでもご馳走するよ。」

 

「やた!穗乃果ね!回転寿司でおなかいっぱい食べてみたい!」

 

「回転寿司でいいのかよ?寿司なら別に銀座の久○衛とかでもいいぞ?りせさんのコネ使えば大抵の店は予約取れるからさ?」

 

「ふぇ?○兵衛ってダレ?」

 

「おま………やっぱり(ア)ホ乃果か…。でも、ま。正直、俺はそんなアホな穗乃果が可愛くて好きなんだけどな。」

 

本当…この女誑しは…やはりもぎ取りましょうか……

 

「……鳴神君。いい加減、話を先に進みめせんか?」

 

「え?なんか園田さん怒ってね?ってか話進まねぇのって悪いの俺?」

 

「さぁ?もし貴方が私が怒っていると思うなら、取り合えず私には久兵○でお願いしますね。もしくは六本木のさ○とうでも構いません。」

 

穗乃果だけに優しくするのは不公平ですよ。

なので、それくらいはいいでしょ?鳴神君。

 

「いや、まぁ金は腐るほどあるからいいけどさ…。」

 

あぁ。そう言えばサポートAIのマージンでお金は沢山あるのでしたね。

ならば遠慮はいりせんね。コネで予約も問題ないのならば、やはり久○衛かさい○うでご馳走になりましょう。

一番高いヤツを。

 

「アレ?穗乃果ちゃんいつのまに機嫌なおったの?」

 

ことり……貴女は二人のやり取りを見ていなくて正解ですよ……。

見ていたらきっと恐ろしい事が…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで先輩達は学校と生徒会の公認は貰えたのかにゃ?」

 

「それが……学校からの公認は貰えたのですが、生徒会からの公認が……。」

 

「生徒会長さんがダメだ!って」

 

「そうだよ!なぁーにが!認められないわ。だ!あのクソ女!ポンコツの癖にいつもいつもいつも人の邪魔しやがって!」

 

「へぇ~。生徒会長さんっていつもソラ君の邪魔するんだね…。あは♪ねぇみんな?ことり、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど…。」

 

またこの展開ですか!って!ことり?黒いオーラは出ていませんが、どうして今まで1番禍々しい雰囲気なのですか?

ま、まさか……

 

「にゃ?お手伝いかにゃ?凛は別にいーよ!」

 

「もちろんことりちゃんのおねがいなら穗乃果も協力するよ!」

 

あぁ…犠牲者が、いえ、共犯者が二人に…。

恐らくことりの手伝って欲しい事とは…。

 

「り、凛ちゃん!ダメだよ!そんな安請け合いしちゃ!それに今のことり先輩の雰囲気は…」

 

「花陽ちゃんは手伝ってくれないんだね?ふ~ん。まぁ二人もいればだいじょうぶかな?眠くなるお薬もあるし…。」

 

「あ?眠くなる薬?ことりさん、あのクソ女に薬盛って睡眠姦でもすんの?」

 

鳴神君!なんで貴方は何時もエロを基準に考えるんですか!

って、突っ込みたい!突っ込みたいですが、今それをしてしまうと確実にことりが黒化してしまいます!事態がさらに悪化してしまいます!

耐えなさい!私!

 

「ん~?ソラ君がソッチがイイならことりはソレでもイイよ?死○処分するよりもはずかしい動画撮って脅した方が楽だし愉しいよね?アノきれいな生徒会長さんに泣き叫ばせながらごめんなさいさせるとかことり、と~ってもゾクゾクしちゃう♪やんやん♪上手にごめんなさいできなかったらおしおきが必要だよね♪おしおきはナニがイイかな?ムチとかじゃ普通でツマラナイね?身体の痛みはそのうちなれちゃうし…。生徒会長さんがイタイのが大好きなマゾさんだったらごほうびになっちゃうよね~?う~ん…やっぱりじわじわ精神的に責めたいかな?ことりね♪アノ生徒会長さんのココロをぽっきり折ってみたいなぁ♪うふふ♪どんな顔するのかな?どんな声でごめんなさいしてくれるのかな♪どうすれば反省してくれるかな♪ど~しよ~かな?ど~しよ~かな♪あ!ことり、イイコト思いついちゃった♪アノ生徒会長さんには確かと~っても大切にしてる可愛い妹さんがいたはずだから、その子を拐ってきて生徒会長さんの目の前でぐちゃぐちゃにし~ちゃお♪大事な妹さんにおね~ちゃんイタイよ~イタイよ~、おね~ちゃん助けて~って可愛い声でい~っぱい、い~っぱい、何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も鳴いてもらお♪そ~したら生徒会長さんも自分がしちゃイケナイことをしたって理解してくれるよね?あは♪まぁ理解してくれなかったら生徒会長さんが理解してくれるまで妹さんを可愛がってあげるだけだよね♪きっと妹さんは女の子に産まれちゃったこと後悔したくなるよ♪うふふ♪楽しみだね♪それでね?イケナイことしたってわかってくれたら2匹まとめてちゃ~んと躾て飽きるまでは飼ってあげようね♪しっぽ着けてあげよ~ね♪え?どこに?うふふふふふふ♪そ♪れ♪はぁ♪ね?前のアナじゃないほうかな♪や~ん♪ことり前のアナじゃないほうだなんてはずかしぃよぉ~♪あ!ねぇねぇ♪ことり達が学校に行ってる間はさ、姉妹水入らずで楽しんでもらお~ね♪♪そのときは生徒会長さんに妹さんを責めさせようか?逆に妹さんに生徒会長さんを責めさせようか?どっちがいいかな?ちゃんとビデオで監視してるから楽しんでなかったらまたおしおきだね!おしおきって聞いたら必死にお互いを責め合うよ~♪ね~ぇ?どっちがい~かな?迷っちゃうよね♪ごめんなさいごめんなさいって叫びながら必死に妹を責めるおね~ちゃんとか、泣きながら一生懸命におね~ちゃんを責める妹さんとか、なんかと~ってもきゅん♪ってなっちゃいそ~だよ!えへ♪そうなったらさ?生徒会長さんと妹さん、どっちが先に壊れるかな?うん!壊れるまでよ~いドンで競争だね!飽きたらど~しようかな?いちいち●して処分するのめんどうだからヤ○オクとかで売れないかな?公園とかにポイ捨てするより誰か欲しい人に二束三文で売っちゃえばえっちするときのホテル代の足しくらいにはなるね♪飽きるまでぼろぼろにしちゃった汚な~い中古品を買ってもらうんだから送料は無料にしなきゃ失礼だよね!そう言えばさ?ニンゲン2匹分の送料ってどのくらいなんだろ~?アレ?生徒会長さんも妹さんもナマモノかな?だったらクール便で送らなきゃ♪ところでさ?ナマモノってヤフ○クで売ってもイイのかな?う~ん、やっぱり飽きたらめんどうだから●しちゃお~か?でも●しても○体って重いから運ぶのたいへんだし、埋めたり沈めたりバラしたり溶かしたり砕いたり燃やしたりしても面倒だよね?あ!ことりイイこと思い付いちゃった♪お料理にしてみんなで食べちゃえば簡単だよ♪活き〆だから鮮度はばつぐんだし、ちゃんと血抜きもするからだいじょうぶだよね!まずは傷みやすい内臓から処理して~、あ!皮もちゃんと剥いでなめしておかなきゃ!あとでなめしたレザー使ってナニかお洋服とか作ってあげるね♪ことりね?手先は器用だからお洋服とかも自分で作っちゃうんだよぉ♪お肉はハーブとか香辛料で下処理してちゃんと臭いを消せばイケるよね!う~ん?でもやっぱりちょっとお肉は硬いかもしれないから、煮込み料理の方がイイかな?生徒会長さんってロシアの人と日本人のクォーターだからロシア料理の定番のボルシチとかがイイかな♪ボルシチって確かビーフシチューのことだよね?ドス黒いドロドロのビーフシチューって美味しいよね!アレ?アレ?アレ~?そう言えば生徒会長さんも妹さんも牛さんじゃないからビーフシチューじゃないよね?なんだろ~?ヒューマンシチュー?絢瀬シチュー?生徒会長さんのお名前って絢瀬 絵里さんだから、ボルシチじゃなくてエリシチとかってお名前付けたら面白いかな?うんうん♪じっくりことこと煮込んだことりお手製のエリシチ♪い~っぱい食べてもらわなきゃ♪うふ♪うふふ♪うふふふふふふふふふ……………」

 

 

「「ドン引き(だ)です…。」」

 

黒化していないのに、ことりが拉致監禁からの猟奇犯罪を犯そうとしていますよ!

そして、どうして私は今までこんな危ないヒトと友達だったのですか!ヤ、ヤバいです!これは確実にまずいです!このままでは明日の新聞の1面ですよ!いえ!新聞だけでなくテレビのトップニュースになってしまいすよ!

どうしましょう?止めなければいけないはずですが、止めれば私の命も危ない気がします!狂気に当てられて身体が動きません…。

っ!そうです!

 

「鳴神君!女の子の扱いは得意ですよね!先程の穗乃果の様になんとかして下さい!って言うかなんとかしなさい!」

 

「げ!俺?そこでなんで俺に振るのさ!俺がアレ止めんの?イヤイヤイヤイヤ!無理!絶対に無理!無理だって!今回は何時ものヤンデルモードと違って、なんか理性保ちなが逝ってんだぞ?って待てよ?黒化してないんだったらアレで素の状態かよ?あー…うん。やっぱ無理だわ。あんなのに下手に話し掛けたら“おねがい♪”喰らって共犯者にされるって!そもそも前みたいにキス位じゃ治んねぇだろーし!むしろ今キスとかしたら悪化する!園田さんこそ何とかしろよ!幼馴染みの親友だろ!教室の時みたいに園田流の奥義っぽいヤツで斜め45度で1発脳天にチョップ入れて…」

 

「キスって何ですか!キスって!貴方はいつの間にことりにそんなうらまや、じゃなくて!破廉恥な事をしたのですか!そこに正座しなさい!お説教です!」

 

「穗乃果先輩!凛ちゃん!花陽がジュース買ってあげるからあっちに行きましょ!なんでもいいよ!大盤振る舞いだよ!だから今すぐ!速攻で!全速力のブースト機動で!行きましょう!」

 

「「わーい!ジュース!ジュース!」」

 

「おい待て!逃げんな小泉!行くなアホ乃果!アホ猫!戻って来い!」

 

ハッ!鳴神君とことりの押し付け合いをしているうちに、花陽が穗乃果と凛を連れて退避してしまいました!

おのれ!花陽!裏切りましたね!

 

「おのれ花陽……この裏切りは忘れませんよ!絶対に生き残って報復してあげます!」

 

クッ!どうしましょう!このままでは…何か、何か方法は…………あ!……そうだ……もう逃げてしまいしょう!いっそこのまま何も知らなかった事にして、何処かことりのいない遠い場所でひっそりと暮らせれば……

 

「なぁ…園田さん……俺に提案があるんだが…」

 

「……奇遇ですね、鳴神君…私も貴方に提案があります……」

 

「たぶん考えてる事は園田さんと一緒だと思うよ…」

 

「えぇ、私もそう思います。では一緒に言ってみましょうか?答えが同じなら、私は貴方と一緒に……」

 

「あぁ……答えが同じなら俺は園田さんと一緒に……」

 

「はい…鳴神君と、貴方と一緒ならきっと………」

 

「イケるさ…何処までも!俺と園田さんなら!」

 

「はい!では………行きますよ?せーの!」

 

「「ことり(さん)は放置して一緒に何処か遠くに逃げて二人で何もかも忘れて幸せに暮ら(そう)しましょう!」」

 

「うっし!園田さん!一緒に!」

 

「えぇ!何処までも!」

 

「大丈夫だ!幸い逃走資金ならある!取り合えずはATMで限度額まで引き出して、それから八十稲葉と内浦で知り合いが旅館やってるからどちらかに逃げて……」

 

「いけません!下手に知り合いを頼るとことりの追撃が!逃走資金があるのならば、ここは何処かことりに見つからない場所に部屋を借りた方が良いでしょう!それに部屋を借りた方が資金の節約も出来ますしことりにも多少は見付かりにくい筈です!」

 

「あ!クソ!そうか…そうだよな!チッ!こんなミス、らしくねぇ…。ごめん…園田さん…俺が間違ってたよ…。」

 

「いえ、何も問題はありません…これからは私達二人きりで誰にも頼らずに生きていかなければならないのです。助け合いましょう…。」

 

「園田さん…。」

 

「私が貴方を支えます……何時までも何処までも…だから!」

 

「あぁ!俺が君を護るよ!あの狂気(ことりさん)から!何があっても、どんな時でも!」

 

「私達は一心同体、一蓮托生……。ふふ…これからはずっと…ずっと…一緒…ですね?」

 

「園田さん……いや、海未さん……。」

 

「鳴神君………いえ、青空………。」

 

 

さぁ!私達の戦い(逃避行)はこれからです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンプライブ! ~School Gunpla Project~

 

第一部 完(嘘)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さん!応援ありがとうございました!

次回からはガンプライブ!第二部が……私、園田 海未と鳴神君との逃避行が始まります!

皆さん!引き続き応援よろしくお願いしますね!

 

さぁ!逃げ切りましょう!二人でこの狂気(ことり)から!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あハ?アは♪ソぉ~ラァくぅん♪うゥ~ミィちゃぁァン♪ソんなコと、コトリがァ~さァセぇなァいィヨォォォォォォォォ♪アハハハハはハハハハはハハハ……」

 

 

「「ひ!ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「生徒会の公認を貰うために公式戦に参加ですか?」

 

ハッ!あ、あれ?私は一体ナニを………?

確か穗乃果が怒って鳴神君が穗乃果を誑し込んで……それから…それから…駄目です。思い出せない?何故ですか?これは、記憶が飛んでいる?

確か…そう…何かとても禍々しいモノに触れたような………痛っ!

あ、頭が割れる様に痛いです…何でしょう…思い出そうとすると酷く頭痛が…。

これではまるでナニかを思い出してはいけないと脳が拒否している様ではないですか…。

そう…ナニか…禍々しいモノが現れて……とても恐ろしい事が起きて…そして二人きりの明るい未来が始まりそうだった気が……?

 

「ぬぉぉぉぉぉぉぉ!死ぬぅぅぅ!ハッ!あれ?ここは?…アミュセン?なんでさ?…さっきまで中学生くらいの女の子の○体が転がってる地下室に居なかったっけ?あれ?人○シチューは?エリシチとか言って笑いながら無理矢理喰わせられそうになっていた気が……?」

 

鳴神君?貴方も記憶が混濁しているのですね…。

それにしてもエリシチ?○肉シチューって…。

 

「ど~したの?ソラ君?海未ちゃん?」

 

「「ひぃぃぃぃ!ことり(さん)!ごめんなさい!」」

 

「やだな~二人とも♪そんなに恐がらなくてもい~のに♪だいじょ~ぶだよ?大切なソラ君と海未ちゃん“には”ナニもしないから♪」

 

“には”って何ですか!“には”って!

 

「あ、あのー、ことりさん?“には”って何でしょーか?」

 

あ!このおバカは!なんて恐ろしい事を聞くのですか!

 

「うふふふふふふ♪そ、れ、はぁ♪」

 

「そ、それは?」

 

あぁ…未来が視える…。

 

「ソラ君と私達の邪魔する悪~い生徒会長さんには“ちゅんちゅん♪”しちゃうんだよ~♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「お、おもいだしたぁぁぁぁぁ!!!」」

 

「生徒会長!逃げて!超逃げて!妹さん共々ことりに狙われてますよー!」

 

「絵里さん!逃げろ!マジ逃げろ!皮剥がされて美味しく調理されっぞ!」

 

「「エリシチは食べたくないから早く逃げてぇぇぇぇぇぇぇ!」」

 

 

 

「二人とも♪お手伝いしてね?うふ♪“おねがい♪”」

 

 

「「いやぁぁぁぁぁぁ!“おねがい♪”されたら抗えないぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」」

 

「“ちゅんちゅん♪”」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~その頃のエリーチカ(と、のんたん)~

 

 

「あ……。これはアカンやつやなぁ…。うわぁぁ…ドきついわぁ。ドン引きやわぁ…。」

 

「どうしたの?希?」

 

「う~ん……あのな?えりち…。」

 

「?」

 

「はよう逃げた方がえぇよ?地の果てまで。」

 

「はい?いきなりなによ?ねぇ、どうして私が逃げなきゃダメなの?」

 

「う~ん。あのな?えりちの未来にな?ちっちゃな鳥にめちゃめちゃにぐちゃぐちゃに調教されて最後はエリシチになる。ちゅうんが視えたんよ?」

 

「エ、エリシチ?ナニ?ソレ?」

 

「はよう逃げなきゃ亜里沙ちゃんと一緒に“ちゅんちゅん♪”されるで?」

 

「亜里沙も?“ちゅんちゅん♪”?だから希!それはなんなのよ!」

 

「まぁたぶんあの子達がなんとかしてくれるやろ~けど…。えりち、鳴神君と園田さんに感謝せなアカンよ?」

 

「なんでソコにあのクズ男が出てくるのよ!」

 

「んふふ♪まぁいつかわかるんやないかな?」

 

「いい?希!私は絶対にあのクズ男を認めてなんてあげないんだから!」

 

(えりち、ほんまは鳴神君だいすきやからなぁ。微笑ましいわぁ♪)

 

「あんなヤツ!私の“ヴァルキュリア”でボコボコよ!」

 

「はいはい。(ようやく“みんなで叶える物語”が動きだし始めたんやね…。ふふ♪ほんならそう遠くないうちに、うちの“ハーミット”も出番やね♪ちゃんと調整しておかな♪)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今度こそつづく?

 

 

 




皆様。ご覧いただきありがとうございました!

ちなみに私は玉ねぎが苦手なのてすが、ビーフシチューは好きですよ?
絵里さんのお手製ボルシチとか食べてみたいですよね!
ことりちゃんのお手製エリシチは……食べてみたい方は勿論いませんよね?
い、いないですよね?
今回の元ネタは昔観たサスペンスドラマです。
内容は詳しくは覚えたいないのですが、死○の処理の為に人○を調理して振る舞う。と、言う内容だけは覚えておりまし…。
そう言えば、今回の参考に姉に死○の処理方法ってナニかある?と聞いたら、この食べる。と言う回答が返ってきました…。
怖っ!


今回のラストに名前が出てきた“ヴァルキュリア”と“ハーミット”は、それぞれ絵里さんと希さんの搭乗機になる予定のオリ機です。ハーミットですが変態ガンダムではありませんよー。
ソラを含めたμ'sメンバーは最終的には全員オリ機に搭乗する予定になっております。
このガンプラ達のいくつかは実際に自分でも作製してみたモノもあったりします。
そのうち出てくるソラの搭乗機等は後継機共々、実際に作製したモノです。
その経験が上手くいかせれば良いのですが…。

次回は悪夢を乗り越えたその先のお話になります。
後半は主に穗乃果と海未ちゃんのハジメテの経験になる予定です。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様のご意見・ご感想をお待ちしております!



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第5話「START:DASH!!」そのさん

皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございます。
本日は出張からの帰路途中での更新です!

おまたせした割に今回も余りお話が進んでいないと言う体たらく…。しかも長いし……。

ですが、今回からはようやくことりちゃんがオリジナル機体に搭乗してくれます!
どんな名前の機体かは本編を是非ご覧下さい!

そして今回ガンプライブを始めた当初から一番やりたかった出撃シーンを入れることが出来ました!

出撃シーンって燃えますよね!


では本編!スタートです!







「生徒会の公認を貰うために公式戦に参加ですか?」

 

なんでしょうか…別の世界線では平和を守る為に鳴神君と一緒にことりと戦っている様な気がします…。

気のせいですね。えぇ!きっと気のせいです!気のせいの筈です!気のせいにしてしまいましょう!そうです忘れましょう!……エリシチなんて悪夢は…。

 

「なぁ…園田さん…エリシ「黙りなさい!」うぇ!ご、ごめん…。」

 

危ない所でした…。折角、気のせいにしたのに、再び悪夢が蘇る所でしたよ…。

もう本当に忘れてしまいましょう…、ことりの狂気の集合体、悪夢の権化、人○シチュー“エリシチ”は…。

 

「うふふ♪(今回はソラ君と海未ちゃんに感謝してね?生徒会長さん♪次は“ちゅんちゅん♪”してエリシチだよ♪)」

 

………ことり……今、ぼそっと恐ろしい呟きが聞こえましたよ…………あぁ…エリシチは、ことりの狂気は別の世界線ではなく私達の世界線の話だったのですね…。

ですが、ことりが沈静化していると言う事は、記憶にはありませんが私達はとりあえず危機を乗りきれたのですね…。

グッジョブですよ!過去の私!流石は私です!

それにしても、暫くは煮込み料理は見たくも無いです…。

 

「うん!副会長さんが生徒会長さんを説得してくれたんだ!公式戦でがんばれば生徒会の公認貰えるかも?って!あとね!がんばってやーって応援もしてくれたんだよ!」

 

「それじゃ、副会長さんは先輩達を応援してくれてるんですね。お話を聞く限りは副会長さんはいい人っぽいですね。」

 

「希さんかぁ…イイ女だよなぁ、あの人…。包容力抜群だし、スゲー優しいし、なんと言ってもこーさ、乳デカいしさ。1番デカいのはあの無駄にエロい風紀委員の姐さんだけど、希さんもうちの高校じゃトップクラスじゃねぇかな?そんなこんなで健全なオトコノコとしてはアレに1回挟まれてみてぇとか思うわけでさ。アレに挟まれて先っぽ舐められてとかさ!エロマンガみたいなコトされたらサイコーっしょ!希さんならおいたはアカンよとか言って挟んでくれるっしょ!くぅ~!そんなのたまんないだろ?ヤる時も上に乗って腰振らせてみろって!あのデカいのが大暴れだぞ!大暴れ!(特に最近はにこちゃんとしかヤってねぇからあのサイズには尚更、憧れるわー。にこちゃん感度はイイから責めてて面白いんだけど、あの残念貧乳なロリボディじゃどう足掻いても挟めねぇし…。まぁアレはアレで味わい深いんだけどさ…。)ってか、きっと希さんのデカい胸には夢とか希望とか色んな素晴らしいモノが詰まってんだろうな…。」

 

エリシチの脅威から逃れられたと思ったら、ことりの狂気と共に戦った最愛のパートナーが実は最低なヤツでしたよ……。

信じた人がこんな人だったなんて…ですが!わ、私だって頑張れば挟むくらいは……うぅ…やっぱり無理ですね…。

 

「ソラ君!ソラ君!ことりでもがんばればソラ君のアレはさめるかな?ねぇソラ君♪このあと一緒に試してみよ~か!ダメでもことり、がんばってお口でごほ~しするるね♪そのあとは……きゃ♪ことり♪コレいじょ~はずかしくて言えな~い♪♪♪」

 

「止めなさいことり!そして、ソコの変態!その挟もうとしているモノを今度こそ根本からもいで差し上げましょうか?これ以上くだらない事を呟くと本気でねじ切りますよ!」

 

「「は~い。ごめんなさ~い。」」

 

ふん!どうせ私の胸は残念ですよ!穗乃果よりも小さいですよ!凛と大差ないサイズですよ!

えぇ!そうです!私ではどう足掻いても挟む事なんて出来ませんよ!大体!女性の価値は胸の大きさで決まるわけではないのです!

鳴神君はソコがわかっていません!お説教です!お説教!

ことりもことりです!貴女の胸だって私よりちょーっと大きいだけではないですか!いいですか!私とことりの差はたったの4cmですよ!4cm!この位の差なら対して変わらないではないですか!

それは、確かにことりの胸はサイズの割りには大きく見えて羨ましいなぁとは思いますが…。

……な、なんでしょうか…酷く負けた気がします…。

 

「やっぱりもぎ取った後にお説教です!」

 

「え?なんでさ!」

 

「おバカなおにーさんはおいといて、どの公式戦に参加するんだにゃ?先輩達は4人しかいないから凛は4人参加のミッションバトル形式がいいと思うにゃ!」

 

「ん~、そうだね…凛ちゃんの言うとおり花陽も今のメンバーならミッションバトル形式の公式戦が1番妥当だと思いますよ?」

 

凛と花陽の言う通りですね。私達はまだ4人しかメンバーが居ませんから、確かにここは現状のメンバーが全員参加出来るミッションバトルがベストな選択になりますね。

問題があるとすればミッションバトルだとトラウマが無い無双状態の鳴神君が参加していたとしても、バトルの内容次第では思わぬ苦戦をしてしまう事でしょうか?

 

「ちょっと待ってくださいね?今週の週末くらいに開催されるミッションバトル形式の公式戦を探してみます!」

 

そう言うと花陽は鞄の中からノートパソコンを取り出して、私達の都合に合うミッションバトル形式の公式戦を調べ始めてくれました。

 

「えーっと…この辺りで今週末のミッションバトル、ミッションバトルは…っと…あ!ありました!」

 

「はなよちゃん!見せて見せて!」

 

「はい。どうぞ穗乃果先輩。」

 

では私も…なるほど、これは…。

 

「えーっと、世界ガンプラバトル連盟公認公式戦。音ノ木坂商店街主催、第6回スコアマッチ?」

 

「音ノ木坂商店街ってそこの商店街だよね?第6回ってことは6年前からやってたのかな?ことりぜんぜんしらなかったよ?」

 

「小さな商店街が主催している名ばかりのかなりマイナーな公式戦ですからね。普通は知らなくて当然ですよ。」

 

「どれ?………ふーん。内容は要塞攻略戦。制限時間は1チーム30分。武装制限や機体制限はなしで、要塞攻略が完了した時点でバトルは終了。バトル終了時の残り時間もスコアとして換算されるタイプのルールか。要塞攻略戦ならステージはたぶん宇宙だよな。最終的には要塞内部での戦闘になるだろーけど、基本的には宙間戦闘がメインになるか。こいつは序盤の敵戦力を出来るだけ多く、かつ余力を残した状態で突破して要塞を攻略終了時の残り時間でスコアをどれだけ稼げるかが勝負の分かれ目ってトコかな?」

 

え?う、宇宙?今、鳴神君は宇宙と言いませんでしたか?要塞はまだ分かりますが宇宙ってなんですか?

やっぱりあの宇宙なんでしょうか?

 

「ねぇねぇ?穗乃果、質問があるんだけど…。」

 

「ごめんね、穗乃果ちゃん。イイ子だからちょっと待っててね?ことりはみんな一緒に要塞攻略も良いけど、いっそのこと要塞攻略組と外で敵を殲滅してスコア稼ぎする組の二手に別れてって言うのもありかな?って思うよ?」

 

「ねー!ちょっと!穗乃果のお話も聞いてよ!質問があーるーのー!」

 

「穗乃果、ちょっと待ってろって言っただろ?イイ子だからな?後でアメちゃんやるからさ。でだ、ことりさん。ガクブルさえしなきゃ要塞の攻略程度なら俺1人で十分だ。今回はガチ仕様の相棒は間に合わないけど、レンタルガンプラなんて遊びは無しでそれなりの機体を用意するつもりだしさ。そうしたらことりさんには穗乃果と園田さんの三人で外で殲滅戦を頼む事になるな。」

 

「アメは欲しいけど穗乃果のお話も聞いてよ!いぢわるしないでー!」

 

「穗乃果先輩?今みなさんで穗乃果先輩にはちょっと難しいお話してるんで退屈でしょうが待ってて下さいね?鳴神先輩!花陽もことり先輩達に外でスコア稼ぎを担当して貰うのが良いと思います。ことり先輩のウィングの高火力はやっぱり殲滅戦にこそその真価を発揮しますよね。穗乃果先輩のストライクも火力重視のランチャーストライカーに換装して海未先輩にフォローに回って貰えばもっと効率的にスコアを稼げそうですね!」

 

「は、はなよちゃんまで……。凛ちゃん!凛ちゃんは穗乃果の味方だよね!」

 

「凛はかよちんの味方だにゃー!」

 

「そんなー!」

 

「あの…少しよろしいですか?」

 

「なぁ~に?海未ちゃん?」

 

「園田さん?何か質問?」

 

「うわ!ちょっと!なんで海未ちゃんには構うのに穗乃果のことは構ってくれないのー!」

 

ふふふ、穗乃果。これが私と貴女の実績の違いですよ?

なんと言っても私は“穗乃果(アホ)”では無いので無駄な質問はしないと思われているのですよ!

 

「恐らくは穗乃果と同じ質問ですが……あの…宇宙ってなんですか?」

 

「そう!それだよ!宇宙ってナニ?穗乃果もそれが質問したかったの!」

 

「「え……?」」

 

「にゃ?そう言えば穗乃果先輩と海未先輩ってつい最近ガンプラバトル始めたばかりだったよね?」

 

「もしかして穗乃果先輩も海未先輩も今まで宙間戦闘を1度もしてなかったんですか!そ、それって結構まずいんじゃ…。この公式戦、3日後の土曜日ですよ!セッティングだって地上戦と宙間戦じゃだいぶ違ってきますし…。」

 

「あー、すっかり忘れてた…。そうだよなぁ…園田さんなんてまだガンプラバトル始めて今日で3日目だったんだよなぁ…。穗乃果だって今日で4日目だし…。ステージセレクト次第じゃ宙間戦闘未経験なんて事もありなんだよなぁ…。そっか………始めての宙間戦闘か……。俺の時は確かオッサン達の忠告ガン無視して思いっきりバーニア噴かしたら止まんなくなってデブリに頭から突っ込んだよなぁ…。うわぁ…今思うとイタイわぁ…。黒歴史だわぁ…。」

 

「あはは…。ソラ君でもそんな時があったんだね~。でも始めての宇宙戦かぁ……。う~ん、実はことりも始めての宇宙はあんまり思い出しくないかな?ことりは確かおかーさんのおはなし聞かないで地上用のセッティングのままウィングで出ちゃって、スラスター全開でブースト機動したらバランス崩してぐるぐる~だったなぁ…。やっぱり黒歴史だよねぇ…。う~ん?あのね?穗乃果ちゃん、海未ちゃん。たぶん言葉で説明するより実際に宇宙に出てもらった方が早いと思うよ?とりあえず今日は宇宙ステージで宙間戦闘の練習かな?」

 

なんで鳴神君もことりも何処か遠い目をしてるんですか!

頭から突っ込んだ?あの鳴神君が?ブースト機動でバランス崩してグルグル?ことりがですか?

宇宙ってそんなに大変なんですか?

どうしましょう…だ、だんだん怖くなって来たんですが…。

 

「でもバトルロイヤルだとステージ選べないよ?穗乃果も宇宙でガンプラバトルしてみたいけど、どーしよー?」

 

「んー、確かにバトロイだとステージ選べねぇからなぁ…。ガンプライブ優勝目指すなら少しでもバトロイで対人戦した方がイイ経験になるんだけど、今回は仕方ねぇか。今日の所は対戦モードで適当な宇宙ステージ選んで練習だな。」

 

「先輩、ちょっと待ってください。えーっと…予測プログラムはこれで…確かステージの統計データがどこかのフォルダに…あ、あったあった…これをポチっとして……。」

 

花陽はまたノートパソコンをポチポチしていますね。今度は何を調べてるのでしょうか?

それにしても……宇宙で戦闘ですか…。

いずれはことりとことりのウィングガンダムの様に空中戦も試してみたいとは思っていましたが、まさか宇宙で戦う事になるなんて…。

軌道エレベーターが完成して、以前よりも宇宙は私達に近い存在になりましたが、それでも一般人の私達には宇宙はまだまだ未知の領域です。

それをシミュレーター上とは言え再現してしまうとは、本当に凄いですねガンプラバトルは…。

ですが、私とジム・スナイパーⅡに宇宙空間での戦闘など果たして出来るのでしょうか?地上での戦闘もまだ慣れてはいないのですよ…。

足場の無い不安定な状況での狙撃…駄目です。そんな状況での狙撃など全くイメージ出来ません。

 

「お待たせしました!今までの統計データからの予測なんですが、たぶん今日の夕方のバトルロイヤルのステージはコズミック・イラ系の宇宙ステージで暗礁宙域になると思います!Nジャマーが設置されているかどうかまではわかりませんが…。ごめんなさい…。」

 

「はなよちゃん!どーして今日のステージわかるの?バトルロイヤルのステージってランダムなんだよね?それと、“えぬじゃまー”ってナニ?」

 

「はい!えーっとですね?花陽のこのPCには約4年間のここら辺のバトルロイヤルの色んなデータが入ってるんですよ!そこから、最近のステージ構成のデータだけを抜き取って、自作の予測プログラムにかけた大体の予測が今話した内容なんです!それと、“Nジャマー”って言うのはですね、正式名称は“ニュートロンジャマー”って言いまして、簡単に言っちゃえばレーダージャミングみたいなモノです。厳密にはかなり違うんですが、説明すると穗乃果先輩の頭が大変なことになるんで、詳細は省きますね!」

 

花陽…自作の予測プログラムとこここ最近のデータとか、色々と凄くないですか?

眼鏡のフレームがキラッと光って、とても有能そうに見えますよ!

 

「はなよちゃんス~ゴい♪じゃみんぐとかぜんぜんわかんないけど、とにかくスゴいんだね!」

 

「流石は凛のかよちんだにゃ!ついでに新しいベニャッガイも今日が始めての宇宙戦にゃ!宇宙戦用のセッティングお願いにゃ!」

 

「そっか、そう言えば今のベニャッガイに改修してからまだ宇宙戦はしてなかったよね?それじゃ凛ちゃんのGPベース貸してね?」

 

「園田さんも俺にGPベース貸して。簡単にだけど宙間戦闘用にジム・スナイパーⅡの調整すっからさ。」

 

「それじゃ穗乃果ちゃんのストライクのセッティングはことりがするね?穗乃果ちゃん、GPベースことりに貸してね?」

 

「分かりました。宇宙での戦闘など想像も出来ませんので助かります。鳴神君、お願いしますね。」

 

「あはは…穗乃果もそうゆーのぜんぜんわかんないや!だからことりちゃん!おねがい!」

 

宙間戦闘用の調整ですか…。

いずれは自分でそう言う事も出来る様にならなければいけませんね。

ですが、プログラム関係は難しそうですね……。

 

「基本データはジム系列のこれで、後は園田さんの個人データから機体制御系を抜いてあちこちに宛がって……スイッチ作って…これで…よしっと。ほい、お待たせ園田さん。一応は地上戦用と宙間戦闘用に機体のセッティングを任意で変更できる様にもしといたから。次からはGPベースの地形設定って項目から選択すれば地上、宇宙、それぞれすぐに変更できるよ。」

 

「えっ!鳴神先輩もうセッティング終わったんですか!しかもセッティングの切り替えまで作って!早すぎですよ!」

 

「ふぇぇぇ?ことり、まだ半分も出来てないよ?」

 

「あー!そら君てきとーにやったんでしょー!ダメだよ?そんなてきとーにやっちゃ!よーし!穗乃果が海未ちゃんみたいにおせっきょーしてあげる!」

 

「おいコラ、アホ乃果!人聞きのワリぃことぬかすな!俺はプログラム関係は得意なんだよ!伊達にガキの頃にアセンブル・システムに介入したワケじゃねーんだ!この程度のセッティングなら片手間でも出来るんだよ!」

 

「アホ乃果じゃないもん!穗乃果だもん!アホってゆーほーがアホなんだよ!アホそらだー!」

 

「イヤイヤイヤイヤ!それでも早すぎですよ!先輩ホントに人間ですか?実は頭の中身は電子精霊とかじゃないですよね!」

 

「あーはいはい。穗乃果は後で遊んでやるから待ってろ!で、こいずみぃぃ?テメェはケンカ売ってんのか?ア"ァ"?人間ですか?とはなんだ!人間ですかとは!人間ですがナニか?産まれた時から人間ですが?残念だがニュータイプでも強化人間でもコーディネーターでも種持ちでもイノベーターでもXラウンダーでも阿頼耶識積んでもいねぇよ!こんなもん、スマホん中に保存してあるデータをGPベースにリンクさせて、そっから引き出したジム系列の基本データをコピって、そいつを園田さんの個人データを参考にジムスナ用に設定値弄れば終わりだろ!この程度ならお前なら出来るはずだぞ?」

 

ニュータイプ?強化人間?なな、なんですか?それは?

阿頼耶識って確か仏教用語でしたよね?

 

「あ!そっか…1から組み立てるんじゃなくて、最初から用意していた基本データをコピーしてから設定値だけを変更すれは……うん。それなら行けますね!スゴい!流石は“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”です!」

 

「あのね?普通は各ガンプラ毎に基本データを準備するとか、そこからもうムリなんだけど……。ことりは今の説明だけで理解する花陽ちゃんもソラ君みたいにオカシイと思うよ?」

 

「穗乃果はよくわかんない?」

 

「凛もよくわかんないにゃ?」

 

あぁ…この二人と同じにはなりたくはないですが…屈辱ですが……

 

「私もよくわかりません…。」

 

「まぁプログラム関係はわかんねぇ人には特に面倒だからなぁ。園田さんも穗乃果と同列に扱われるのは辛いだろうけどさ、仕方ないって。ことりさん、穗乃果のGPベース貸して。ついでにソードストライカーとランチャーストライカーの分もセッティングしてスイッチ作っとくよ。」

 

「それじゃソラ君おねがい♪ことりはことりのウィングの設定するね?」

 

「にゃ?ベテランさんのことり先輩はいまさら設定しなくてもいいーんじゃないかにゃ?」

 

「えへへ♪う~んとね!昨日のおっきなモックにバスターライフルのビームを弾かれたのがショックだったから、実はウィングをちょっとだけ改造して来たんだ♪じゃ~ん♪これがことりの新しいウィングガンダム、“ウィングガンダム・リトルバード”だよ♪」

 

「「「「ウィングガンダム・リトルバード?」」」」

 

ことり…リトルバードって小さい鳥って事ですか?

小さい鳥と名付けた割りには………

 

「うわぁ!ことりちゃんスゴい!昨日よりバスターライフルがおっきくなってる!強そう!穗乃果もそのバスターライフルほしい!あー!それに色もちょっと変わってる!」

 

ことりの新しいガンプラ“ウィングガンダム・リトルバード”は、今までのバスターライフルよりも一回り大きなバスターライフルと大きなスラスターを新たに装備し、配色も肩などの青色だった部分が薄い緑色に、シールドの赤色だった部分は淡い青色に、胴体の赤色だった部分は濃い緑色に、それぞれ変更されていました。よく見ると機体の大半を占める白色の部分も、純粋な白ではなく若干光沢のある白…パールホワイトに変わっていますね。

ですがことり。あきらかにこのサイズのライフルは“リトル”ではないでしょ!

 

「へぇ…特化型に近い改造か。確かにこのメンツだとことりさんとウィングが火力担当になるから悪くない選択だな。うん、火力特化にしたのにちゃんとバランスも取れてる。コイツは中々にいい機体だな。」

 

「このスラスターはTV版のウィングゼロのスラスターを改造したヤツですね!スゴい!普通のウィングにウィングゼロの高出力なスラスターなんか付けたらブースト機動時にバランス崩れて大変な事になるのに、ちゃんと大きさや高出力に対応できる様に機体各部の姿勢制御用スラスターも調整して取り付けてあるんですね!これなら新しい大型バスターライフルの反動にも対処できるし、今まで以上の機動力も確保できますね!」

 

ありなんですね?この改造は…。

ガンプラは奥が深いです。

正直、私は最近のことりには大火力の武装は使わせたくないのですが…。

戦闘中にもし黒い方のことりが出てきてしまったら、敵味方関係無くあの大型バスターライフルで凪ぎ払われてしまいそうな気がして…。

 

「どうかな♪穗乃果ちゃんと海未ちゃんと一緒にガンプラバトル始める前から準備だけはしてたんだけど、使いこなせるかちょっと不安で今までは使わないでいたの…。でもね?みんなでガンプライブの優勝目指すなら、今までのことりのウィングじゃ絶対に勝てなくなる時がくるなって、おとといのソラ君と綺羅さんのバトル見てそう思ったの…。この子でも綺羅さんにはきっと届かないけど、それでもこの子なら…リトルバードなら少しでも届く可能性があるかもしれないから…。だから、ことりも穗乃果ちゃんみたいに賭けてみたいの、可能性の未来に!そのためにも早目にこの子に慣れとかなきゃって思って今日からリトルバードを使うことにしたんだ♪」

 

ガンプライブに出場すれば、昨日までのことりのウィングでも勝てなくなる時が来る…。

そして、ことりの新しいガンプラ、リトルバードでもあの綺羅さんには届かない……。

確かに、先日遭遇した綺羅さんは鮮烈で強烈でした…。

ならば未だに素組のジム・スナイパーⅡを使っている私は……。

…………私も近いうちに新しい機体へと乗り換えるか、ジム・スナイパーⅡを改造しなければいけませんね。

その時はことりのリトルバードの様に、改造を施した私だけのガンプラを作ってみたいものです。

 

「うっし、ホレ。終わったぞ、穗乃果。これでエールストライク、ランチャーストライク、ソードストライクの基本的なストライカーパックの分はセッティング完了だ。I.W.S.P.やノワールストライカーとかはまた今度な。」

 

「はい、凛ちゃん!ベニャッガイのセッティングも完了だよ!今日のベニャッガイは花陽オリジナルの宙間戦闘用スペースストライカーを装備したスペースベニャッガイだよ!」

 

「わぁーい!そら君ありがと!うーん?今日はストライカーパックなににしよーかなー?」

 

「かよちんありがとにゃ!今日も凛とベニャッガイが火を吹くにゃ!」

 

「やれやれ。あんまりはしゃぎすぎるなよ、穗乃果、星空。園田さんとことりさんは準備できた?」

 

「私の方は問題ありません。宇宙用にセッティングが変わっただけで、基本的に装備は昨日と同じままなので。」

 

「ことりもセッティング終わったからイケるよ♪うふふ♪今日はリトルバードの初陣だ~!み~んな消し飛ばしちゃうぞ~♪」

 

「了解。そんじゃそろそろ行きますか?」

 

「うん!行こう!みんなで宇宙戦だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<しすてむおーるぐりーん。はっしんじゅんびかんりょー。ほのかー、ぽちはきょーもがんばるー。>>

 

[[ポチ!ありがと!よぉーし!みんな!ファイトだよ!高坂 穗乃果!エールストライクガンダム!いっくよー!]]

 

 

[[さぁ!翔ぼう!リトルバード!どこでも一緒に!南 ことり♪ウィングガンダム・リトルバード♪み~んなまとめてことりのおやつにしちゃうんだからぁ♪]]

 

 

<<IFS接続を確認。FCSロック解除。友軍各機とのデータリンクを開始します。全システム問題ありません。マスター、発進どうぞ。>>

 

[[おーらい!F2ザク!鳴神 青空!逝くぞォ!オラァ!]]

 

 

[[行くよ!凛ちゃん!ジム・マテリアル!小泉 花陽!発進します!]]

 

 

[[了解にゃ!かよちん!スペースベニャッガイ!星空 凛!いっくにゃー!]]

 

 

「ジム・スナイパーⅡ!園田 海未!いざ、参ります!」

 

GPカンウターでバトルロイヤルに登録した私達は、それぞれの機体を駆り出撃しました!

ランダムセレクトで選出されたステージは花陽の予測通り、コズミック・イラの暗礁宙域と呼ばれるステージです。

花陽も本当に凄いですね。花陽が私達の仲間になってくれたら心強いのですが…。

みんなと相談して了解が得られたら、週末の公式戦が終わったら花陽と凛の二人を誘ってみましょう。

ですが今は初めての宇宙戦です!

さぁ!今日もはりきって狙い撃ちますよ!

まずは前線へ!何時もの様に出力全開でフルブーストです!

 

[[クックックッ…さぁ園田さん、アホ乃果……ガンプラバトル初心者恒例の宇宙の洗礼を受けやがれ!]]

<<随分といい笑顔してやがりますね。マスター。>>

 

[[ごめんね~♪穗乃果ちゃん♪海未ちゃん♪うふふ♪可愛い声でいっ~ぱい鳴いてね♪ちゃ~んと録音しておくからね♪]]

 

えっ?鳴神君?ことり?

それはどい言う意味ですか?

 

[[きゃぁぁぁぁぁー!]]

 

「っ!穗乃果?どうしま、きゃ!」

 

なっ!機体の制御が効かない?どうして!?

 

「どうして?機体が、と、止まりません!きゃぁぁぁぁぁ!」

 

[[いーやー!助けてー!とまんなーい!だーれーかー!とーめーてー!]]

<<あーほのかー、やばいやばい。ぜんぽー、でぶりせっきん。あぶないよー?>>

 

[[おにーさんもことり先輩もキチクだにゃ…。]]

 

[[ごめんなさい、穗乃果先輩、海未先輩…。これはガンプバトル初心者の恒例行事なんです…。諦めて激突して下さい…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

「えりちと希さんのスピリチュアルな夜」

 

 

 

 

 

「ん、も~♪えりちはほんまあまえんぼさんやなぁ♪あ……ちょ、まってや!先っぽだけ弄りすぎやって!ひゃ!」

 

「ダメ?でも希がこんな大きなモノをふたつも付けてるのがイケナイのよ?悔しくて苛めたくなるじゃない……。」

 

「ん……あ…痛っ!まってえりち!噛んじゃダメやって!もっと優しく……」

 

「ん、ちゅ…はぁ…本当は痛いのもスキなクセに……どう?気持ち良い?でも…私、本当悔しいわ…私がもし男だったら、希を無理矢理にでも妊娠させてこの大きなふたつの果実から真っ白い果汁を絞り出せる様にしてあげられるのに…。ごめんね希…私が女の子で…。」

 

「はぁはぁはぁ…えりち…うちは…ん!あっ…え、えりちが男の子でも女の子でも、はぁ、どっちでもえぇんよ…ただえりちがうちだけのえりちで居てくれたら、うちはそれだけでえぇんよ。えりち…めっちゃだいすきやで…せやからなぁ?うちだけ気持ち良くなったら…いやや…はぁはぁはぁ…えりちも一緒に…うちと…」

 

「希…ありがと…私も大好きだわ……ほら見て?希がいつもむしゃぶりつく大好きなココ……もうダラダラとイケナイ涎を垂れ流しちゃってるの…今夜は特別に顔の上に乗ってあげるから貴女の舌でキレイに全部舐めとりなさい…。命令よ…。」

 

「あ…はい…うちに…ぜんぶ…舐めさせてやぁ……あん…ちゅ…はぁ…ん…れろ…あぁ…あかん…コレ、ヤバいわぁ…えりちのえっちなお汁…めっちゃおいしぃわぁ……。」

 

「ん!あっ…はぁはぁ…いいわよ…希…そう…もっと貴女の舌で深く私の中を……」

 

「ん!ん~♪」

 

「希!いいわ!もっと!もっと!もっと!ハラショォォォォォ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってゆ~夢視たんよぉ?」

 

「うぇ!希さんと絵里さんってそーゆー関係だったの!くぅぅぅ!羨ましい!」

 

「いややわぁ~♪うちら仲えぇけどそんなんちゃうって~♪あくまでも夢のお話やで?」

 

「なら今からホテル行きましょう!ホテル!ラヴい方のホテル!んなエロいの聴かされたら辛抱たまらんって!今ヤろう!すぐヤろう!迷わずヤろう!よし!ヤろう!とりあえずヤろう!」

 

「そらっち~?おいたはアカンよぉ?」

 

「ムリっす!そんな話聴かされたらホント、ムリっす!」

 

「はぁ~、も~しゃ~ないなぁ…。ほんならなちょっとだけやで?あとな?みんなにはナ・イ・ショ♪や?約束やで?」

 

「ハ、ハラショォォォォォ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは少し未来のお話。

 

他の女神達にはナイショの二人だけのヒミツのお話………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました!

出撃シーンは穗乃果ちゃんとことりちゃんはそれぞれのコール&レスポンスを参考にさせていただきました。
ソラの出撃時の台詞はオルフェンズのシノさんの流星号の初出撃シーンからいただきました。チンピラ気味なソラには丁度良いかと…。

それと、本編で少し触れられていましたが、希さんは音ノ木坂では一番バストサイズが大きい訳ではないんですよね。実は。
スクフェスをプレイされている方ならばお分かりかもしれませんが、音ノ木坂で一番の巨乳の持ち主は恐らくは風紀委員の坂巻千鶴子さんだと思われます。
あの人、覚醒させると無駄にエロいんですよね…。
そんな坂巻さんのバストサイズは我らが希さんを5cmも上回る95cm!しかも彼女は穗乃果ちゃん達と同じ2年生なんですよ?
気になったお方は画像検索してみて下さいね!

ついでのオマケは希さんのソラの呼び方から分かる方も居るとは思いますが、μ's集結後以降の時間軸のお話です。
皆様、綺麗なお姉さんは好きですか?
私は大好きです!凄く大好きです!

……申し訳ありません。徹夜&出張明けでテンションが妙な具合でして…。

次回は海未ちゃんの初宙間戦闘のお話になる予定です。
あくまでも予定なので、実際には未定な部分が多く、変更になるかもしれません。ご了承下さい。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして本当にありがとうございました!
皆様に支えられてようやく少しずつ前に進める有り様でございますが、これからも変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします!
ご意見、ご感想、こーんなオマケがえ~ねん!等ございましたら、お知らせ下さい!
それでは次回、またお会いしましょう!
失礼いたします。


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第5話「START:DASH!!」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

スクフェスでイベントが始まったため、更新が少し遅くなるかもしれませんが、ご覧になって下さる皆様に少しでも早くお届け出来るように頑張りたいと思います!

それでは 第5話「START:DASH!!」そのよん 始まります!









「鳴神君!いいですか!絶対に離さないで下さいね!芸人さんのフリじゃ無いですよ!本当に離さないで下さいね!泣きますよ!大声出して喚きますよ!」

 

初めての宇宙…そこで私を待っていたのは余りにも悲惨な展開でした…。

出撃直後に前線へと向かう為にバックパックのメインスラスターを噴射し、機体を加速させてブースト機動に入ろうとした私のジム・スナイパーⅡは何故か突然その制御を失って暴走し、制動をかけたにも関わらず、宇宙空間に浮かんでいた岩に激突してしまいました。

もっとも、不幸中の幸いで岩に激突した事により機体が止まってくれたので助かりました…。

私はまだマシです。機動力の高いエールストライカーを装備した穗乃果などはもっと悲惨でした。一度の激突では止まらず、その後あらぬ方向へと飛んでいったしまいました。

ことりは新しい機体、ウィングガンダム・リトルバードを操り、そんな穗乃果の捕獲に向かいました。

 

今は鳴神君が私のジム・スナイパーⅡを押さえていてくれているので、暴走はしてはいないのですが、この手を離されたら私はまた飛んでいく自信があります…。

鳴神君…お願いだから本当に離さないで下さいね!

 

[[ヤヴェェ…涙目で怯える園田さん……めっちゃ萌える!おい!アイリ!動画撮ってるな?高画質モードだぞ!]]

 

<<ご安心を、マスター。先日、ウミのGPベースに少し細工をして遠隔操作で何時でもウミの嬉し恥ずかしドキドキの記録を残せる様にしてあります。もちろんホノカやコトリのGPベースにもしっかりと細工はしてありますよ。私に抜かりはありません。本日も最高画質で記録中です。バックアップもバッチリです。>>

 

「なっ!私のGPベースにナニをしたんですか!って言うか撮るなぁぁぁ!」

 

[[え?イイの?そんなこと言って?園田さんの機体から手、離すよ?ちょんって押すだけでまた止まんなくなるよ?もっと萌える表情になるよ?オカズ動画増えるよ?マジでイイの?]]

 

「くっ!この変態は人の弱味に付け込んで……。お、お願いです、鳴神君…本当にふざけるのは止めて下さい…。酷い事しないで下さい…。」

 

[[くぅぅぅ!今の園田さんの表情と台詞もイイ!ヨダレ出る…。このまま連れ込みてぇ…。]]

 

[[ソ~ラ君!お待たせ♪穗乃果ちゃん拾ってきたよ~♪あとえっちしに行くならことりと穗乃果ちゃんも一緒に連れてってね♪4○だよ♪○P♪や~ん♪ことり達、最初から4○だなんてはずかしすぎるよぉ~♪]]

 

穗乃果も無事にことりに回収された様ですね…。

今はもうことりに突っ込む気力も残ってはいませんよ…。

 

[[ぐす…うちゅーこわいよぉ…。]]

 

「私も穗乃果の意見に賛成です…。宇宙…怖いです…。」

 

[[だっだいまー!お掃除終わったにゃー!先輩達はだいじょーぶ…じゃないにゃ。]]

 

[[先輩!周囲に沸いたモックは凛ちゃんと一緒に殲滅した来ましたよ!]]

 

[[おー、ご苦労さん。さて、初心者恒例の初宇宙大暴走も終わったし、そろそろ真面目に宇宙戦のレクチャーしますか?]]

 

初めからして下さい!

そうすれば私も怖い思いをせずにすんだのですよ!

 

[[穗乃果ちゃん、海未ちゃん、ホントごめんね?でもあらかじめ1回は宇宙で制御を失う怖さを体験して貰ったほうが、本番とかいざというときに失敗してパニックになるよりはイイと思わない?今日は凛ちゃんと花陽ちゃんが周りを警戒してくれてたから、わざと宇宙での操縦の注意はしなかったの…。ごめんね?]]

 

「ことり…ですが、やはり一言は言って欲しがったです…。本当に怖かったのですよ!自分が今、何処に居るのか、上を向いてるのか下を向いてるのかすら分からない。機体を安定させようとバーニアを使って逆噴射しても余計に安定性を失ってもっと酷い状況になってしまいますし…。」

 

[[穗乃果もこわかったよぉ!スラスター切ってもスピード変わんないし!まわりは真っ黒でどこまでいってもおんなじだし!岩とかなんかの残骸がいっぱいあるし!ホノカは大笑いしてるし!]]

 

[[あ?ナニ変なこと言ってんだ?穗乃果はお前だろ?お前、悲鳴はあげてたけど笑ってなんていなかったぞ?揺られ過ぎたのか…マジで頭、大丈夫か?]]

 

[[あ…。あはは♪ごめんね?ホノカは大丈夫だよ?今のは気にしないでね♪(危ないなぁ…もう!ほのか、気を付けてよね?)]]

 

穗乃果?またです。また穗乃果から何処か違和感を感じます…。

通信モニター越し見える穗乃果は確かに子供の頃から良く知る穗乃果に間違い無い筈です。ですが、この違和感の正体は一体……。

 

[[お前は……まぁいいさ……とりあえず、二人とも機体のサブコンソールから機体設定開いて、そこからバランサーの項目をマニュアルからオートに変更してみなって。それだけでシステムアシストが勝手に機体の制御してくれて、宇宙に暫定的な“上”と“下”が出来っから。]]

 

バランサーをオートに?サブコンソールを開いて……あ、コレですね。バランサーの項目をマニュアルからオートに変更して……。

 

「…本当です…。ふわふわしていたのが収まりました…。先程までと違い、機体に“芯”が通った様な感覚です…。」

 

[[無重力下での活動訓練をした事のある人間ならいざ知らず、普通は宇宙空間での行動なんてわかんねぇよな?でさ、ガンプラバトルって機体制御にIFS使ってるから、バランサーをオートにしねぇで宇宙空間で下手に考えたり無意識に身体を動かそうとすると、さっきみたいにIFSを通してそれが機体にモロに伝わってバランスが崩れて、そんでパニックになってスラスターやらバーニア拭かして暴走してさ、宇宙じゃ一度動き出したら制動掛けるまで止まんねぇからさらにパニックして…。って悪循環なんだよ。]]

 

[[慣性とかいろいろ難しい説明は穗乃果ちゃんの頭がが壊れちゃうから省略するけど、そこら辺もバランサーをオートにすれば解決するからもう安心してね♪]]

 

[[あとは感覚的にはダイビングする様な感じが近いかな?“上”や“下”に行こうと考えればシステムアシストが手伝ってくれて機体の進路を調整してくれっから。止まる時もシステムアシストが最適な制動をオートで掛けてくれるから安心していいよ。]]

 

説明の意味は半分も理解できませんでしたが、兎に角バランサーの設定をオートにすれば宇宙でも問題なく活動出来るのですね…。

 

[[あ!ホントだ!スゴい!さっきまでとはぜんぜん違うね!思い通りに動かせるよ!うわぁーい!宇宙ってたのしいね!]]

 

穗乃果の雰囲気、もう元に戻ってますね。あの違和感は結局なんだったのでしょうか?

それにしても、穗乃果はもう宇宙に順応し始めてるのですね。

上に下へ、右に左に縦横無尽にエールストライクを駆って動き回っています。

では私も……

 

[[おー!うまいうまい!穗乃果は考えんの放棄してるから順応は早いと思ったけど、ココまですぐに適応してくるとは思わなかったな。園田さんも体幹しっかりと鍛えてるっぽいからブレが無くて安定してるし。これならもう実戦に移ってもイイかな?]]

 

[[鳴神先輩、それならあちらの方向に3機、敵性反応がありますよ?こちらに向かって来ていますし、とりあえず分断して1機は花陽と凛ちゃんで押さえますから、残りを先輩達で二手に別れて試してみたらどうですか?]]

 

私のレーダーにはまだ反応はありまんが、花陽のジム・マテリアルのレーダー範囲は随分と広いのですね。

 

[[このメンツだと小泉が一番レーダー範囲が広いか…。小泉、そっちのレーダー情報にリンクさせるぞ。アイリ、頼む。]]

 

<<了解です、マスター。友軍各機とのレーダー情報の相互リンクを開始します。……おや?ハナヨ、貴女は…>>

 

[[わー!待って!それはヒミツです!お願いです!アイリちゃん!言わないで下さい!]]

 

<<はぁ、分かりました。マスター、各機とのレーダー情報のリンク、完了しました。(ハナヨ?聴こえますか?現在、秘匿回線で通信しています。私の声は貴女だけに、貴女の声も私だけに聴こえる様になっているので安心して下さい。しかし、ハナヨ。貴女は随分と珍しいですね。恐らくは貴女は現在世界でただ一人の多重契約者だと思いますよ。もしその子達の事で何かお困りであれは相談に乗りますので、何時でもこちらのアドレスに連絡を下さい。こちらは私直通のアドレスなので、マスターに知られる事もありません。)>>

 

[[アイリ?小泉?どうしたんだ?ナニか問題でもあったのか?]]

 

[[(あ、ありがとうございます…。その時はお願いしますね?)いえ!問題ありません!ちょっとマテリアルの切り札をバラされそうになって焦っただけですよ!それ以上はありません!ありませんったらありません!]]

 

<<いえ、何も問題ありません。>>

 

[[ふーん…ま、いいさ。さて、と。こっからどうすっかなぁ…。]]

 

以前のようにレーダー範囲が一気に拡がりましたね。確かにこちらに向かって迫って来ている機影がレーダー上で三つ確認できます。

 

「具体的な作戦はどうしますか?もう少しで私のジム・スナイパーⅡならば狙撃可能な距離ですが、宇宙戦の練習なら狙撃で片付けるよりも近接戦で応戦した方が良いのでしょうか?」

 

[[そうだな…園田さんの狙撃は今さら練習なんてしなくても大丈夫だろーから、近接戦で応戦すっか。うっし、ならバディ編制は俺と園田さん、穗乃果とことりさん、小泉と星空で行く。まずはことりさんにバスターライフルで編隊を散らして貰ってから各バディでそれぞれに攻撃を仕掛けるぞ!]]

 

[[は~い♪ホントはソラ君と一緒に組みたいけど、エールストライクの機動力を考えるとことりとリトルバードが穗乃果ちゃんと一緒に組んだ方がイイもんね♪]]

 

[[ですね!花陽も凛ちゃんとなら組慣れてますので、それで行きましょう!]]

 

[[ことりちゃん!よろしくねー!]]

 

[[よぉーし!いっくにゃー!]]

 

「了解です。鳴神君、お願いしますね?」

 

私の僚機は鳴神君ですか。機動力の差とそれぞれの経験を考慮すれば当然の結果ですね。

 

[[こっちに向かってきてる敵機がリトルバードの射程内に入ったよ!みんな!いまから牽制射撃で編隊をバラすからお願いね!]]

 

[[おーらい!けどあくまでも牽制だ!墜としちまったら練習になんねぇから撃ち墜とすなよ?]]

 

[[は~い♪ことりにおまかせだよ♪それじゃ…いくよ!リトルバード!新しいバスターライフルの試し撃ちだ~♪]]

 

そう言うと、ことりは銃口に黄色い光を灯し始めたバスターライフルを構えて、狙いを定めてから引き金を引きます。

その瞬間、膨大な量の光の奔流が構えたバスターライフルの銃口から溢れだし真っ直ぐに飛んでいきます!

そにしても、この威力は…じ、冗談ですよね?

射線上に浮かんでいた岩や様々な残骸が残らず消し飛びましたよ!

この威力の前では先日までのバスターライフルが可愛く思えて来ます……。

ことり、お願いですからその銃口を私達に向けないで下さいね?巻き込まないで下さいね?

最近の貴女はエリシチとか恐ろしい事を口走ったりするので怖いんですよ!

 

[[なんて威力…これはスゴすぎです……。]]

 

[[ドン引きするくらいビックリだにゃ……]]

 

[[うわぁ!いいなぁ!やっぱり穗乃果もアレ欲しいかも!]]

 

花陽も凛も穗乃果も、みんなことりの新しいバスターライフルの威力に驚いていますね…。

 

[[オイ!ぼさっとすんな!敵さんが散らばった!こっちも予定通り迎撃に行くぞ!穗乃果とことりさんは右を!小泉と星空は左を!園田さんは俺と一緒に真ん中のヤツを叩く!]]

 

[[ハッ!そうでした!凛ちゃん!いくよ!]]

 

[[にゃ!了解にゃ!かよちん!前衛は凛とスペースベニャッガイに任せるにゃー!]]

 

[[穗乃果ちゃん!ことりは穗乃果ちゃんの援護に回るね♪今回のリトルバードのシールドはビームキャノン内蔵してるから、この前と違ってちゃ~んと援護できるよ!安心してね♪]]

 

[[うん!ことりちゃんに援護はおまかせだよ!よぉーし!まっけないぞー!]]

 

[[園田さん!俺も園田さんの援護に回る!今回の相手はAI制御の無人機じゃなく、俺達と同じガンプラファイターが乗り込んだ有人機が相手だ!園田さんなら穗乃果と違って油断なんてしねぇとは思うけど、くれぐれも気を付けてくれよな!一応ギリギリまでは手は出さねぇけど、ヤバそうな時にはちゃんと助けるから思いっきりヤッちまえ!]]

 

「はい!分かりました!その時はよろしくお願いします!では………行きますよ!」

 

私達はそれぞれの機体を加速させ、敵機へと向かいます。

 

私もジム・スナイパーⅡを加速させブースト機動を開始すると同時に、右手に持っていたスナイパーライフルを武装領域(ウェポン・ストレージ)内に送還し、代わりにブルパップマシンガンをストレージ内から召還します。

近接戦闘ならば長い銃身のスナイパーライフルよりも、威力は下がりますが取り回しが容易なブルパップマシンガンの方が良いでしょう。

例え相手が重装甲でも間接や武装部分を狙えばどうにかなる筈です!

 

<<正面の敵機、こちらの視認距離に入ります。また、まもなく敵機の射程内かと思われます。>>

 

[[見えてきた!アレは…ゲルググ?いや、バックパックの形が違う?ならカスタム機か!園田さん!聞こえてるな!今回の相手は素組じゃねぇーぞ!バックパックが結構、弄ってある!機動戦に付き合うつもりなら、あちらさんはこちらよりも速いから気を付ろ!出来るなら足を止めさせるんだ!]]

 

「はい!っ!ビームが来ます!」

 

私達に向かって来ていた敵機はゲルググと呼ばれるガンプラを改造した灰色の機体でした。

え?なんで私がゲルググを知っているかですか?

それはですね?昨日の夜に花陽から借りたガンプラのカタログを見て、ある程度はガンプラの形状と名前を覚えて来たからですよ!

ガンプライブ優勝を目指すのです!なればこそ、何事も中途半端はいけません!

ガンプラの知識が乏しい私はこれくらいの努力はしなければダメなのです!

 

ゲルググの改造機は私のジム・スナイパーⅡを素組と見ると、無造作にビームライフルを発射して来ます。

一見、無造作に放たれたビームでしたが、それは実に巧妙に私の回避先を潰してくる牽制射撃でした。

さらにゲルググのファイターはその牽制射撃の中に本命の一撃も織り混ぜて来始めました。

私は機体の姿勢制御用に設置されているスラスターを僅かに噴かして、牽制射撃に巧妙に混ぜられていた本命のビームを見極め回避すると、お返しに右手に装備したブルパップマシンガンの引き金を引き、ゲルググ目掛けて弾丸をばらまきす!

 

「伊達や酔狂で弓を嗜んではいません!だから…この距離ならばそうそうは外しません!」

 

ブルパップマシンガンから発射された弾丸は狙い違わすゲルググの改造機へと殺到します。

ですが、やはり狙いはしましたが、ただばらまかれただけの弾丸では左腕に装備されたシールドに阻まれてしまいまともにダメージを与える事は出来ません!

 

「やはりシールドが邪魔ですね!ならば先ずは攻撃手段を奪わせていただきましょう!先程から五月蝿いそのビームライフル!破壊させて貰います!」

 

私は狙いをゲルググ本体から右手に装備されたビームライフルへと変えると、機体を更に加速させて一気にゲルググへと接近します。

 

機動力ではバックパックを改造しているあのゲルググが上ですが、あちらは私の射撃を防ぐ為に1度足を止めてしまっています!

再びトップスピードに達する前の今ならば行けます!

 

さぁ!素組の素人が乗る機体がこれだけ無防備に接近しているんですよ?誘いに乗ってきなさい!

 

私が無防備を装い接近すると、思惑通りにゲルググは足を止めたまま私へとビームライフルを向けて来ます!

 

そう…私はゲルググがビームを放つこの瞬間を!

 

「待っていました!スラスター!全力噴射です!無理矢理にでも!曲がりなさい!!」

 

私は機体のスラスターを全力で噴かして、身体に掛かる強いGに耐えながら無理矢理に機体の進路を変えて、ゲルググのビームライフルを狙い撃ちます。

 

[[巧い!ついでだ!そのままサーベルで頭を潰しちまえ!]]

 

私が放った弾丸はゲルググのビームライフルを貫き爆発させると、鳴神君がビームサーベルで頭を狙えと言ってきます。

確かに、頭を破壊すればメインモニターを潰し相手の視界を奪う事になります。

そうなればサブモニターに切り替えるまではやりたい放題です!

 

「っくぅ!は、はい!ならば次はその頭をいただきますよ!はぁぁ!」

 

私は引き続き身体に掛かる強いGに耐えながらもIFSを通して機体を操り、右手に持っていたブルパップマシンガンを手放すと、腰の後のハードポイントに収納されている二本のビームサーベル内の一本をを引き抜き淡い光の粒子の刃を展開させます!

光の刃を展開させたビームサーベルの柄を握り締めながら、再度バックパックのメインスラスターを噴かして機体を前へと加速させ、ビームライフルの爆発により完全にその足を止めてしまったゲルググへと接近し、一気にビームサーベルを左から右へと振り抜きます!

 

ゲルググのファイターは私の攻撃になんとか反応し回避を試みますが既に遅く、私の斬撃はゲルググの頭部を横一文字に斬り裂きました!

 

[[もう一撃!まだイケる!]]

 

「っ!今度こそ…墜ちなさい!」

 

頭部を失い慌てて後退しようとするゲルググに私は三度目となるスラスターの全力噴射で加速し、少しだけ離れてしまった距離を詰めます!

そしてこちらの間合いまで接近すると、ビームサーベルを持つ右腕を勢いよく突き出してゲルググの胴体、左脇腹辺りを一気に貫きます!

 

その一撃はコクピットが収まっている胴体の半ばまで深く突き刺さり、撃墜となるコアロスト判定を下すには十分な一撃となりました。

ビームサーベルで貫かれたゲルググはまるで断末魔の様にギギギっと装甲の軋む音を響かせ、やがてはピクピクとまるで痙攣の様な動きを見せた後に完全に沈黙しました。

 

「ふぅ……な、なんとか……」

 

私は起動し続けていた淡い光の粒子の刃を消して柄だけになったサーベルを腰の後のハードポイントに戻すと、緊張で強張っていた身体から力を抜き、コクピットのシートにもたれ掛かります。

そんな私に乗機のF2ザクを操り近付いてきた鳴神君は労いと称賛の言葉を贈ってくれました。

 

[[お見事!そんでお疲れさん!流石に射撃は良い腕してる!あの急な軌道変更の中でピンポイントでビームライフルに当てるなんてマネはそうそうは出来ねぇーよ!近接戦闘もサーベル使った格闘戦も問題ねぇーし!前回も思ってたけど武道経験者は怖いねぇ。慣れるスピードが普通の初心者とは段違いなんだよな。園田さんなんて、加速のタイミングも装備の切り換えの思い切りの良さももうベテラン並だって!]]

 

「ありがとうございます。ですが、今回の戦果は鳴神君が途中でアドバイスしてくれたからこその戦果です。私だけの判断では恐らくは最後に追撃して良いものかと迷ってしまい折角の好機を逃していました…。それにあのゲルググのファイターは始終、鳴神君の位置を気にしていた様でした。お陰でなんとか隙を付く事が出来たんですよ?私一人ではああも上手くは行きませんでした…。」

 

そう。あのゲルググのファイターは後方に控える鳴神君からいつ攻撃が来るかをずっと気にしていました。

鳴神君もそれを意識してか、私を射線に巻き込まない様に位置を調整していた様に思えます。

全く!危なくなるまでは手は出さないと言っていたのに…まぁ、確かに手は出してはいませんが、意外と鳴神君は過保護ですね…。

でも、そのささやかな気遣いが少し嬉しくもあるのですが…。きっと信じていても心配してくれていたのでしょうね。

普段はエッチで意地悪でチンピラな癖に、こうした端々に優しさや気遣いを散りばめてくるなんて卑怯ですよね…。

でも、そんな所は少しだけ…好感を持てます。

 

そんな鳴神君の位置を気にしすぎて、あのゲルググのファイターは思い切りの良い戦闘が出来ずに、中途半端な動きをしてしまいました。

機動力はあちらが上だったはずなので、そのスピードを活かしてこちらを翻弄するば良かったのでしょうが、結果的には私の射撃をシールドで受け止めた時に足を止めてしまい、私はその隙を付いて撃墜する事が出来ました。

今回の戦闘で思い知りました……1度に複数の相手と戦闘を行うのはやはり難しいのですね…。

私もそう遠くない未来に複数の敵機を相手に戦わなければならない時が必ず来るのでしょうね。

狙撃戦ならば多少はみんなの力になれるとは思いますが、今日の様な近接戦闘では……。

そうですね…ここはまず、もう少し近接戦闘用の武装が欲しい所です。

他にももう少し取り回しやすいスナイパーライフルが欲しいですね。

ふふ。なんでしょうか、足りない物が見付かる度に少しずつですが、“私だけのガンプラ”の形が見えてきます。

あとはこのイメージをどう形にするか、どのガンプラを素体にすれば良いか。

うーん。まだまだ問題は山積みです。

ですが…この感じは悪くはありません。

考える事がとても楽しいです。随分と久し振りに童心に帰った様に心が踊る、そんな感覚です。

 

[[それでも、だ。園田さんはまだ初心者なんだ。なら今日の戦果は上々だって。素組に乗った初心者がカスタムされた相手に無傷で切り抜けたんだ、誇るべき戦果だよ。あとは…ほい、これ。途中で放り出したマシンガン、拾っといたから。]]

 

「あ…。そう言えばビームサーベルを抜く時にブルパップマシンガンを投げ捨てたのでした!初めてビームサーベルを使った格闘戦だったので、夢中になっていてすっかり忘れていました!回収してくれていたのですね!鳴神君、ありがとうございます!」

 

そうでした!すっかり忘れていました!

まだストレージ内には戦闘前に送還したスナイパーライフルと予備のブルパップマシンガンがもう一丁はありますが、バトルロイヤルは長丁場です。

補給も無い状態での戦闘なんですから、出来るだけ武装は大事にしなければいけません。

 

<<報告します、マスター。ホノカとコトリと交戦中でした敵機の反応が消失しました。あちらも無事に敵機を撃墜出来たようですね。>>

 

[[おう、了解だ。ん?ちょっと待て、アイリ?穗乃果とことりさんの方だけか?小泉と星空はまだ交戦中なのか?]]

 

確かにレーダー上では未だに花陽と凛の側に敵機を示す赤い光点が灯り続けています。

一方、穗乃果とことりの側にはもう既に赤い光点はありません。穗乃果も無事に敵機を撃墜したようです。

 

<<意外と苦戦している模様ですね。あの二人ならば問題無いと思われますが、一応は援護に向かいますか?>>

 

[[ん…。小泉のジム・マテリアルは武装こそ未完成だけど、かなりの高性能機だぞ?星空のベニャッガイだって見た目はアレだが、小泉がカスタマイズして中身はガチガチに固めてあるハイスペックな重装甲型だ…。二人とも腕だって悪くない…。]]

 

「そうですね…。少なくても二人は私や穗乃果よりも強いはずです。しかも組慣れて連携に問題も無い彼女達が二人掛かりで私達より時間が掛かるのは、その…おかしくは無いですか?」

 

[[あぁ…チッ…イヤな感じだ……。クソが…あのアホ猫…小泉も居んのにナニ手間取ってんだ。しゃーねぇ!園田さん!小泉とアホ猫の援護に向かう!もう一戦、イケるか?]]

 

「もちろんです。ふふ、優しい先輩の鳴神君としては可愛い後輩達を見捨てる訳にはいきませんよね?」

 

<<ツンデレ乙ですね、マスター。>>

 

[[あ?小泉は兎も角、シャーシャー威嚇してくるアホ猫なんて可愛くねぇーよ!せめて鳴くならベットの上で鳴いて貰いたいもんだな。あとアイリ!誰がツンデレだ!誰が!毎回うっさいわ!ボケ精霊!]]

 

<<おや?それは失礼しました。ボケマスター。>>

 

[[ふん!言ってろ!]]

 

ふふ、本当に分かりやすい嘘を付いて…。貴方はそんな事を言いながらも、花陽同様に凛の事を気に入ってるのでは無いですか?

鳴神君と仲良くなってまだ数日ですが、なんとなくわかってしまいます。

貴方はきっと好意を持ってある一定以上に踏み込んで来る相手を身内と認め、その相手にはとても優しくなる。そんな人の筈です。

既に貴方の“内側”に入って来ているあの二人を蔑ろになんて、そんな事はしないのでは無いですか?

まぁ、最も私がそれを言っても否定しかしてはくれないでしょうが…。

どちらにしろ、端から見ればあの二人を気に入ってるのは丸わかりですよ?鳴神君?

 

「ではそう言う事にしておきましょう。穗乃果とことりはどうしますか?通信圏外なので連絡手段がありませんが?」

 

[[ことりさんなら大丈夫だろ?レーダーリンクはまだ生きてるから、あっちも小泉とアホ猫がまだ交戦中だってのは分かるはずだ。それにこっちが援護に向かったのを確認すれば、ことりさんは穗乃果を連れて合流してくるって。]]

 

「確かに、まともな状態のことりならば心配はありませんね。問題は何かの拍子で黒化していた場合です…。私達諸とも、あの頭のオカシイ威力で凪ぎ払われるのでないでしょうか…。」

 

[[あー……、まぁそん時はそん時だ…。諦めよう…。んじゃ、まぁ。行きますか?]]

 

「はい!苦戦している可愛い後輩達を助けに!」

 

[[へいへーい。]]

 

「鳴神君?はい、は一回です!」

 

[[へーい。]]

 

<<やれやれです。でははりきって参りましょう。メインバーニア点火を確認。ブースト機動開始します。ヒートホーク、MMP-80マシンガン、共に異常ありません。先日の綺羅 ツバサの様に楽しい相手ならば良いですね、マスター?>>

 

[[だな。うっし!待ってろよ!小泉!アホ猫!優しい先輩様が助けに行ってやっぞ!園田さん!]]

 

「ええ!行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?




皆様。本日もご覧いただきありがとうございました!

海未ちゃんの初めての宇宙戦でしたが、いかがでしたでしょうか?
今回の海未ちゃんソラが対峙したゲルググの改造機のファイターは次回に登場予定でございます。
ふっちゃけ中の人はママライブ!の一人です。

次回はソラと海未ちゃんがりんぱなを助けに向かった先のお話…ではなく、未登場の最後のμ'sメンバーのあの子がメインのお話になります。
さてさて。素直になれない彼女のガンプラは一体なんになるのでしょうか?
お楽しみに!


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
次回、またお会いしましょう!
それでは失礼いたします。



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第5話「START:DASH!!」そのよん てん ご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

今回は本編、閑話共に未登場だったμ's最後の一人である西木野 真姫ちゃんがいよいよ登場してくれます。

扱い的には閑話に近いモノになっております。
その為、語り部は海未ちゃんは一旦お休みで、このお話だけ真姫ちゃんに代わっていただきました。

それでは、第5話「START:DASH!!」そのよん てん ご 。始まります。







「ガンプラバトル?」

 

国立音ノ木坂学院。

 

4月。将来は立派なお医者さんを目指す私、西木野 真姫は自宅から一番近いこの高校に入学したの。

 

え?将来はお医者さんになるのに、なんで進学校に入らなかったのか、ですって?

 

別に学校で勉強しなくても、家で一人で勉強した方が効率良いし、進学校だと良い成績取り過ぎて妬まれたりとか人間関係がメンドウそうだし。

 

その点、音ノ木坂だと1年は1クラスしかないし、比較的お気楽な子達が集まってるから、人間関係に煩わされる心配はないもの。

 

しかも廃校が決まりそうなのよね。

 

廃校になったら来年からは新入生が入って来ないから、人間関係はさらに簡単になるのよ!

 

静かな環境で勉強出来るのよ?最高じゃない!

 

え?寂しく無いのかですって?

 

べ、別に…寂しくなんてないわよ!ホントよ!ホントなんだからね!

 

クラスで浮いてるとか、友達が出来ないとか、お昼ご飯一人で食べてるとか!そんな事ないんだからね!

 

ごほん。えっーと、ごめんなさい。少し取り乱しちゃったわ。

 

話を元に戻すわね?

 

そんな音ノ木坂学院に入学して数日経ったある日の朝。突然パパが私にガンプラバトルをやらないか?って言ってきたの。

 

私のパパは西木野総合病院の院長で、日本でも、いいえ!世界でも有数のとても凄い名医なのよ!

 

凄いでしょ!今までに沢山の病気や怪我に苦しむ患者さん達を助けて来たの!

 

中には悲しいけれど、確かに助けられなかった患者さん達もいたわ。けど、それでもパパは絶対に諦めないで患者さん達と向き合い続けているの!一人でも多くの患者さん達の笑顔を取り戻すために!

 

私が世界で一番尊敬する人で、将来の目標でもある自慢のパパなのよ!

 

そんな自慢のパパの趣味はガンプラバトル…。

 

正直、このガンプラバトルが趣味って事だけはどうかと思うわ。

 

しかもママまでガンプラバトルが大好きなんて!イミワカンナイ!

 

「そう!ガンプラバトルだよ!真姫!ママと私の夢のひとつに、いつか真姫とママとパパの三人で一緒にガンプラバトルをしたい。と言うのがあるんだ!」

 

ガンプラバトルなんて遊んでる暇があったら、私は少しでもパパに近付くために勉強したいたいわ。

 

どうしよう?パパを傷付けずに、どう断ろうかしら?

 

「えっーと…(そうだわ!)あのね、パパ?でも私ガンプラ持ってないわ?ガンプラを持ってないとガンプラバトルは出来ないわ。」

 

「大丈夫よ、真姫ちゃん。ママ達がちゃんと真姫ちゃんのガンプラを用意してあるわ。GPベースだって特別に用意してあるから、あとは真姫ちゃんのナノマシンの固有信号のデータをGPベースに登録すればすぐにでもガンプラバトルが出来るわ。」

 

ママ!もー!なんて周到な準備してるのよ!うー!た、退路が断たれたわ…。

 

二人がこんなにもガンプラバトルに夢中になったのは6年前。

 

それまでもガンプラバトルは大好きだったらしいけど、もっと好きになった切っ掛けは歴代最年少で世界大会のチャンピオンになった子のバトルを観たかららしいわ。

 

小さい頃の私もパパ達と一緒にその決勝戦を観ておおはしゃぎしていたって言うけど、正直そんな小さい頃の事なんて覚えた無いわよ。

 

自分達の娘とそう年齢の変わらない小さな子が、知恵と勇気で大人達を倒し続けて最終的には優勝しちゃったのに感動したんですって。

 

ホント、イミワカンナイわよ!

 

「ほら?これが真姫ちゃんのガンプラよ。どうかしら?素組だけどとても綺麗でしょ。」

 

ママが私に渡してくれたのはサングラスを掛けた様な金色のガンプラ。

 

へぇ。この色はちょっと微妙だけど、なかなかかっこいいじゃない。

 

「いいかい、真姫?そのガンプラの名前は“百式”。あの“赤い彗星”シャア・アズナブルがその正体を隠して、クワトロ・バジーナとしてエゥーゴに参加していた時にリック・ディアスの次に使用したモビルスーツなんだ。パパの大好きなモビルスーツの1つなんだよ!どうだい、真姫!かっこいいだろう!」

 

“赤い彗星”って、このガンプラ、赤くないじゃない…。それに金色って…私があれを使うの?

 

確かに少しはかっこいいかも?なんて思ったけど、この色はちょっといただけないわ…。

 

「武装はビームライフルとビームサーベル、それとクレイバズーカ。あとは頭部にバルカン砲が内蔵されているんだよ。本当はメガ・バズーカランチャーもあるんだけど、真姫にはまだ早いから今回は装備させてないからね?武装はシンプルだけど、癖がないから初めてのガンプラにはちょうど良いと思わないかい?さて、真姫はこの百式を上手に乗りこなせるかな?」

 

うわぁ…パパの中じゃ私があの金ピカのガンプラを使う事が確定しちゃってるわ…。しかもガンプラバトルもやる事になってるし…。

 

今さらもう断れないわよね…。

 

「わかったわ…。そのガンプラ、百式だっけ?それ使わせてもらうわ。ねぇ?それで、いつ行くの?パパ、毎日とっても忙がしいから時間取れないんじゃ…。」

 

まだよ!真姫!まだ諦めちゃダメ!

 

そうよ!パパは忙がしいんだから、そうそう時間は取れないはずわ!

 

そこに望みはあるはずよ!

 

「大丈夫だよ、真姫!パパが可愛い真姫と一緒にガンプラバトルをしたいって酒の席で溢したら、友人達が私の代わりに1日だけ手伝ってくれると言ってくれたんだ!」

 

「だからね?早速、今日の夕方のバトルロイヤルに三人で参加しようかな?って♪ね?パパ♪」

 

「ああ!いよいよこの時が来たよ!ママ!」

 

はぁ……憂鬱だわ…。

 

「イッテキマース…。」

 

「真姫!夕方だよ!学校終わったら連絡しなさい!ママと二人で迎えに行くからね!」

 

「ねぇ?パパ♪今日はどの子を使おうかしら?パパは大人気なく本気仕様のあの子を使っちゃうの?」

 

「まさか!アレを使ってしまったら折角の真姫の活躍に水を差してしまうからね!今日は素組の…………」

 

ホント、憂鬱だわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、西木野さん。おはようございます。」

 

「西木野さん!おはよーだにゃ!」

 

朝から疲れきった私はようやく登校して教室に来たの。

 

そんな私に挨拶してくれたのはこの春からクラスメイトになった小泉さんと星空さん。

 

小泉さんは眼鏡を掛けた大人しい子で、星空さんは小泉さんとは逆に五月蝿い位に元気で明るい子。この二人は幼馴染みで親友同士なんですって。

 

私に話し掛けてくる数少ないクラスメイトよ。

 

でも、星空さん…アナタ良い歳して語尾に“にゃ”って…。恥ずかしくないのかしら?

 

「おはよう。小泉さん、星空さん。」

 

「えぇー!凛って呼んで欲しいにゃー!そしたら凛も“真姫ちゃん”って呼べるのに!」

 

「ダメだよ、凛ちゃん?西木野さんに無理言っちゃ?ごめんなさい、西木野さん。凛ちゃん、悪気はないの…。ただ、私も凛ちゃんも西木野さんともっと仲良く…。あ!ごめんなさい!邪魔しちゃいましたね?それじゃまた後で。行こうか、凛ちゃん。」

 

「はーい。またにゃー!西木野さん!」

 

「えぇ。なんか気を遣わせてごめんなさい。」

 

ホント、騒がしい子達ね。

 

まぁ…あの子達の事、キライじゃないんだけど。

 

ふふ。真姫ちゃん…か…。

 

真姫ちゃんなんて、もうママしか呼んでくれないわ。

 

 

「かよちん?今日も放課後にアミュセン行くのかにゃ?ベニャッガイは一応は持ってきてるから、凛はいつでも出撃出来るよ!」

 

「そうだね。あ!だったら先輩達の為にレストコーナーのテーブル押さえておこうよ!先輩達より花陽達の方が早く授業終わるもんね!それにたぶん先輩達って放課後に学校と生徒会に公認貰いに行くと思うから、少し遅れると思うし!」

 

「うん!さんせーにゃ!そしたら今日もおにーさんにラーメンおごってもらうにゃ!」

 

「もう!凛ちゃん!鳴神先輩が優しいからってあんまり迷惑掛けちゃダメだからね?」

 

「アイツは優しくなんてないにゃ!凛のことアホ猫なんて呼んでいぢわるするにゃ!だからラーメンおごらせるくらいは問題ないにゃ!」

 

 

 

二人とも、楽しそうね……。

 

友達、か…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[さぁ!真姫!]]

 

[[さぁ!真姫ちゃん!]]

 

[[[ガンプラバトルを始めよう!]]]

 

ホント、憂鬱だわ…。

 

放課後、迎えに来たパパとママと一緒に私はアミューズメントセンターにやった来たの。

 

今はもうガンプラバトルシミュレーターのコクピットの中。

 

ホントは音ノ木坂の近くのアミューズメントセンターにしたかったんだけど、パパはバトルロイヤルが終わったらすぐに病院に行かなきゃダメだから、今回は病院の近くのアミューズメントセンターにしたの。

 

ガンプラバトル、ねぇ。

 

まぁ、やるからにはもちろん負けたくないわ。

 

コクピットのサブモニターに表示されてる情報じゃ、今回のステージは宇宙。ならバランサーはオートに設定して…あと操縦はIFSがあるから基本的には問題は無いし、バランサーはオートに設定したから無重力空間での細かい制動とかはサポートAIがしてくれるのよね?

 

さっきからパパもママも妙にニヤニヤしてるけど、どうせ私が宇宙でバランス崩してパニックになるって思ってるんでしょうね。

 

でもそうはいかないわよ!

 

私だってやるからには半端にはしたくないわ!だからお昼ご飯の時に少しだけ調べてあるのよ!

 

ガンプラバトル初心者は初めての宇宙戦闘の時にバランサーをマニュアルのままで出撃して、無重力空間で暴走するって知ってるんだからね!

 

[[出撃の時間だ!行くよ、真姫!ママ!ザクⅡS型!西木野 真輝(にしきの まさき)!出撃する!]]

 

[[頑張りましょうね、真姫ちゃん、パパ♪ゲルググ・ヴィントシュトース、西木野 美姫(にしきの みき)、発進します!]]

 

 

「あーもう!ホント、イミワカンナイ。西木野 真姫。百式、出るわよ!」

 

 

身体に掛かるGを感じながら、私は自分の機体“百式”を操り宇宙へと飛び出すの。

 

発進ゲートを抜けた先には真っ暗な宇宙が広がっていたわ。

 

って!ちょっと待って!これがゲーム?リアル過ぎじゃない!ナニよコレ!

 

ヤバいわ…ガンプラバトルを舐めていたかも…。

 

私は目の前に広がるリアル過ぎる宇宙に自分の認識が誤っていた事に気付いたわ。

 

コレはゲームであってゲームじゃない。パパが以前、言っていたのはこの事だったのね…。

 

こんな中で自分で造ったガンプラに乗って“ドンパチ”するんだ…。パパもママも夢中になる訳だわ。

 

[[ま、真姫?どうして平然と宇宙で操縦してるんだい!暴走は!真姫の可愛い悲鳴は!]]

 

[[あらあら?折角GPベースにちょっと細工しから可愛い真姫ちゃんのパニック姿を録画しようと思っていたのに。ムダになっちゃったわね?]]

 

目の前に広がる宇宙空間に少しだけガンプラバトルに対しての認識を改めていたら、パパの乗る赤いひとつ目の機体と、ママの乗る大きなバックパックを背中に背負った灰色の機体が隣まで来てそんな事を言ったわ。

 

パパの機体は素組って言う無改造のガンプラで、今日の機体の名前は“シャア専用ザクⅡ”。

 

ママの機体はゲルググってガンプラを改造したママのオリジナルガンプラの一つ“ゲルググ・ヴィントシュトース”。

 

“ヴィントシュトース”。ドイツ語で“突風”ね…。

 

確かにママのゲルググ・ヴィントシュトースは出撃前に調べた未改造のゲルググに比べて、脚と腰にバーニアが増設してあってバックパックも大型化してるわ。

 

大型バックパックの大出力と脚と腰に増設したバーニア。この二つを活かした高機動戦闘がママの得意な戦い方なんですって。

 

私が乗ってる金ピカよりもそっちを貸してよって言ったら「このガンプラはパーソナルカスタムって言って、ママの専用機なのよ。他の人は使えないの。ごめんね。」って言われて断られちゃった。

 

「宇宙ではバランサーはオートに!常識でしょ!ほら!レーダーに反応!敵が来るわよ!」

 

ふふん!やっぱりパパもママも慌てる私の事を見て楽しむつもりだったのね!

 

でも残念でした!そう簡単にパパとママの思い通りに行くもんですか!

 

そんな事を思いながら、私の百式のレーダー上には敵機を示す赤い光点が5つ現れたの。

 

距離はそう遠くないし、いきなりレーダー上に現れたって事はガンプラバトル用語の“湧いた”ってヤツかしら?だったらコイツ等が“ハイ・モック”、通称モックって言うヤラレキャラね?

 

調べたら大抵は一撃で落とせるって事だけど、たまに妙に強い個体がいるらしいから油断大敵ね。

 

「見えた!あの形状、やっぱりモックね!パパ!ママ!アイツ等は私がやっつけるわ!手を出さないでね!」

 

[[わかったわ。頑張ってね、真姫ちゃん。]]

 

[[よーし!真姫のお手並み拝見と行こうか!]]

 

「任せて、行くわよ!百式!」

 

私は百式の背中のウイング・バインダーを調整しながらバックパックのスラスターを噴かして機体を加速させると、モックに向かって右手のビームライフルを構えながらブースト機動に入ったわ。

 

もう少しでこちらのビームライフルの射程内…3…2…1!ロック!

 

「まずは1機!墜ちなさい!!」

 

先頭のモックが射程内に侵入したのを確認した私は、即座にロックオンを終えてビームライフルを発射したわ。

 

ビームライフルから放たれた黄色の粒子は、ちゃんと私が狙っていたモックに直撃して、まずは1機目の撃墜に成功したの!

 

「次!」

 

私は次のモックに狙いを定めてもう1度ビームライフルを撃ち出すわ!

 

再び発射されたビームは先程と同じくモックに直撃して2機目を撃墜!

 

ふふん!どう?私も中々のモノでしょ?

 

モックも2機が撃墜されてようやくこちらを危険な敵と認識した様で、手にしたそれぞれの武装で私に向かってビームや弾丸を発射してきたわ!

 

私は機体各部の姿勢制御用スラスターを僅かに噴射してモックから放たれたビームや弾丸を掻い潜ると、さらにメインスラスターを噴かして機体を加速させるわ!

 

「百式!アナタの感覚はわかったわ!だから!残りは一気に片付けるわよ!」

 

初めの二射と先程の回避運動でこの機体“百式”の感覚を掴んだ私は、残された3機のモックに向かって連続でビームライフルを放つの。

 

先の2機があっさり撃墜されたからか、こちらを警戒したモックも回避運動を行うけど、もちろん私はそんな事は織り込み済で、回避した進路上にビームを放ち残りのモックも撃墜したわ!

 

「ふん。まぁAI操作の無人機が相手じゃこんなものね。」

 

私は百式の加速を止めて各部のスラスターの逆噴射で制動を掛ける事で機体を停止させると、レーダーでこの周辺が安全である事を確認してから、構えたままのビームライフルを下ろしてちょっと一息いれるわ。

 

流石に初戦闘だから少しは緊張しちゃったわね。

 

自分では上手に出来たと思うけど、どうかしら?

 

あ、後からパパとママが追い付いてきたわ。

 

[[真姫!凄いじゃないか!初めてのガンプラバトルであんなにあっさりとモックを撃墜するなんて!しかも5機も!]]

 

[[パパの言う通りだわ!真姫ちゃんは才能あるわ!]]

 

「ありがとう。パパ、ママ。でもIFSで操縦してるんだし、誰だってこれくらいはやれるんじゃない?」

 

[[普通は初戦闘でここまでは戦えない物だよ?しかも真姫はブースト機動をしたままでの射撃で命中させてるんだ!回避運動だって見事の一言だよ!]]

 

もう!褒めすぎよ!パパは!

 

[[あら?あらあら?ねぇパパ、こちらのレーダー圏内に敵影よ?数は6機。この時間ならスクールファイターの子達かしらね?]]

 

ホントだ。レーダーの端に新しく赤い光点が6つ。

 

スクールファイターって確か、私と同じ高校生のガンプラファイターの事よね?

 

[[どうする?真姫。このままならば次の相手は無人機のモックではなく、私達と同じ人が、ガンプラファイターが操縦する機体が相手になりそうだよ?]]

 

相手はたぶん私と同じ高校生。なら負けるはずないわ!

 

「問題無いわ!誰だろうと私と百式が相手になってやるわ!」

 

[[よーし!流石は私達の真姫だ!それじゃあ今度は家族の絆の力を見せてやろう!]]

 

[[うふふ♪ママもがんばちゃうわよ♪]]

 

「パパ!ママ!一気に行くわよ!」

 

私達はそれぞれ加速を初めてブースト機動に入ると、レーダー上に写る6つの赤い光点に向かい移動を始めたの。

 

先頭は私達の中で1番足の速いママのゲルググ・ヴィントシュトース。

 

ママの左側にはパパの赤いザクⅡが、反対側の右側は私の百式が位置取り三角形の陣形で宇宙を駆け抜けて敵機へと真っ直ぐ向かうわ!

 

[[いいかい、真姫!敵の数はこちら倍の6機だ!数の上ではあちらが有利なんだ!囲まれる前にママのヴィントシュトースの機動力で掻き回して、各個撃破して行くよ!]]

 

「わかったわ!えっ?」

 

パパが作戦を伝えて来たその時、向かっていた敵機の方向からまばゆい閃光が私達を飲み込もうと迫ってきたの!

 

ちょっと!ナニよ!アレは!

 

[[っく!あれは不味いぞ!各機散開!避けろ!]]

 

[[真姫ちゃん!避けなさい!]]

 

「きゃあ!もう!何なのよぉぉぉ!」

 

私は百式のスラスターを全力で噴射して、なんとか膨大な光の奔流から必死に逃れたんだけど、光の波が収まったその時には私の周りにはもうパパの赤いザクも、ママのゲルググも見当たらなかったの。

 

「パパ!ママ!返事してよ!ねぇ、ちょっと!嘘でしょ?さっきの頭の悪いビームにヤられちゃったの?」

 

冗談じゃないわ!何なのよホント!あんなの反則よ!反則!

 

[[落ち着ついて!真姫!レーダーを確認しなさい!パパもママも無事だ!]]

 

[[真姫ちゃん!真姫ちゃんは大丈夫?]]

 

あ…パパ…ママ!生きたた…よかった…ホントよかった………………って!ナニ言ってるのよ、私は!これはゲームよ!例えヤられても死にはしないわ!

 

「パパ!ママ!よかった…無事だったのね!心配したんだから!」

 

でも、あんまりリアル過ぎるから…パパもママもあのビームに巻き込まれて死んじゃったって思って怖かったわ…。

 

[[いいかい?真姫。良く聞きなさい!固まっていては先程の大出力ビームの良い的になるだけだ!こちらを分散させようとしている敵の思惑に乗せられる形になるが、ここはこのまま散開してそれぞれで敵機の相手をしよう!なに、すぐに片付けて真姫の所に向かうよ!]]

 

[[真姫ちゃん!ママもパパもすぐに敵をやっつけて真姫ちゃんを助けに行くから待っててね♪]]

 

一人で戦う…?さっきは無人機のモックが相手だったし、後ろにはパパとママが居てくれたから不安なんて無かったけど、今度は私一人で相手は人が操ってる…。

 

しかもアレだけ凄い攻撃が出来るんだから、いっぱい改造された機体なんでしょうね…。

 

不安だわ……でも………負けない!負けてなんかやるもんか!

 

「パパ…ママ…。だ、大丈夫よ!私はパパとママの娘よ?一人でも負けないわ!絶対に!」

 

だから…パパもママも気を付けて…。

 

そんな言葉が言いたいのに、素直じゃない私は言えない…。

 

ホント、こんな自分がイヤになっちゃうわ…。

 

[[ハハッ!それでこそ真姫だ!よぉーし!パパも頑張るぞー!]]

 

[[ママも真姫ちゃんに負けてられないわね♪]]

 

その言葉を最後に通信は切れちゃったわ。

 

パパもママも百式の通信圏外に出ちゃったみたいね。

 

少しだけ心細さを感じながらも、私はレーダーを見てこちらに向かって来ている2機の敵機を確認すると、百式のスラスターを全開に噴射して機体を加速させ迎撃に向かう事にしたわ。

 

ブースト機動でそのまま進むと、やがて百式のメインモニターに2機の敵機の姿が写し出されたわ!

 

「なんでネコ?可愛いけど宇宙にネコって?な、なんかシュールね…。」

 

私に向かって来ている敵機は、大きな頭の黄色いネコの機体と、薄い緑色の弱そうな機体だったわ。

 

「とにかく!あんなふざけた外見の機体なんかには絶対に負けない!負けらんないわよ!行くわよ!百式!」

 

デカネコがこちらの射程内に侵入したその瞬間、私は即座にロックオンを終えて構えていたビームライフルの引き金を引いたの!

 

ビームライフルから放たれた閃光は狙い違わずに大きな頭のネコに命中したんだけど……

 

「は?ナニよソレ!ちょっと焦げただけ?イミワカンナイ!」

 

大きな頭に命中した百式のビームは直撃したにも係わらず、まともなダメージを与える事は出来なかったの。

 

あのデカネコ!どんな装甲してんのよ!

 

「あーもう!1発でダメなら何発だって当ててやるわ!喰らいなさい!」

 

ふざけた展開に頭に来た私は百式のビームライフルを連続で発射してデカネコに何発も直撃させたんだけど…

 

「う"ぇえ!ちょっ!反則よ!反則!だからなんで焦げただけなのよ!あのデカネコどんだけ硬いのよ!」

 

そうしている内にデカネコを盾にする様に動いていた薄緑の機体がこちらにマシンガンの弾をばらまき始めて来たの!

 

私はIFSを通して百式を操りその攻撃を最小限の動きで回避して、反撃に薄緑色の機体をビームライフルで狙うんだけど、射線にデカネコが割り込んできて生意気に右手からビームを撃ち出して攻撃してきたわ!

 

狙いが適当なのか牽制なのかは分からないけど、その攻撃は私とは明後日の方向に飛んでいったわ。

 

射撃戦闘じゃらちが明かないと思った私は、百式のスラスターを逆噴射させて1度機体に制動を掛けると、左手でビームサーベルを引き抜きビーム刃を展開させて近接戦闘でデカネコを仕留める為に再び加速を始めたわ!

 

「サーベルで関節を狙えば装甲の厚さなんて関係無いんだから!行きなさい!百式!」

 

あのデカネコは硬いけど足は遅いのよ!機動性なら素組でも私の百式の方が上!

 

肩の関節を狙って腕を斬り飛ばしたら、その隙間から直接コアを攻撃して一撃で墜としてやるわ!

 

デカネコは急に軌道を変えて接近して来た私に慌てて面白い位にあたふたしてる!

 

これならイケるわ!一気に決めて残りの弱そうなヤツも片付けてやるんだから!

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

百式のビームサーベルがデカネコを捉え様としたその瞬間、今までデカネコの後ろに居た弱そうなヤツが急に加速して私の百式とデカネコとの間に割り込んで来たの!

 

「っ!邪魔よ!弱そうなの!ならまずはアンタから墜ちなさい!」

 

私は攻撃目標をデカネコを庇おうと出て来た弱そうなヤツに切り替えて、加速の勢いを乗せた斬撃を振り抜いたわ!

 

[[凛ちゃんはヤらせません!きゃぁぁぁぁぁぁぁ!]]

 

私の一撃は胴体を外してしまったけど、薄緑色の弱そうなヤツの右肩から先を斬り飛ばしたわ!

 

ついでに1度距離を取るために、機体の勢いを殺さずに弱そうなヤツの胴体に蹴りを入れて、後ろのデカネコと一緒に弾き飛ばしてやったわ!

 

って!ちょっと?今の声ってもしかして小泉さん?え?なんで?どうして小泉さんが居るのよ!

 

薄緑色の機体と接触した時に聞こえた声はクラスメイトの小泉さんの声だったわ…。

 

お互いが広域通信はOFFにしてる筈だから、今のはたぶん接触回線ってヤツね。

 

小泉さん…あんなに大きな声も出せるんだ…。

 

凛ちゃんはヤらせない。って聞こえたけど、いつもあんなにおどおどして大人しい子が友達の為に身体を張って庇うなんて……。

 

星空さんの後ろに付いて回るだけの子だと思っていたのに、正直、小泉さんを見直したわ。

 

凛ちゃんって言ってたから片方の無駄に硬いデカネコには星空さんが乗ってるのね?

 

ふふ。いつもにゃーにゃー言ってる星空さんらしい機体ね。

 

でも、どうしよう……知り合いとなんて戦いたく無いわ…。

 

小泉さんの機体には結構なダメージを与えたから、このまま逃げてくれないかし?

 

そうしたら見逃してあげるのに…。

 

あれ?

 

「ママの反応が消えた?え?ナニ?ど、どうして?ママ、レーダー圏外に出ちゃったの?」

 

…ううん…違う…レーダー上にはママより遠くに行ったパパの反応はある。

 

なら…もしかして…ママは…ママは…ヤられちゃったの?

 

嘘でしょ?ママのガンプラはあんなに改造してあったのよ?

 

え?う、うそ……パパの反応も消えた?

 

パパもヤられちゃったの?

 

なんで?パパもママもベテランだって言ってたのに……。

 

二人ともすぐにやっつけて私の事を助けに来てくれるって言ってたのに……。

 

パパ……ママ……………………ヤメタ………。

 

もうヤメタ。

 

クラスメイトだから、大人しい子があんなに頑張ったんだから見逃してあげようって思ってたけど、ヤメタ。

 

「もうヤメタ!絶対に許さないんだから!小泉さんも星空さんも!ママをヤったヤツもパパをヤったヤツ等も!みんなまとめて…私と百式が墜としてやるわ!」

 

ママを!パパを!私の家族を墜としたヤツ等の仲間なら!クラスメイトだろうがなんだろうが関係無い!

 

「百式!行くわよ!」

 

上等よ!ヤってやるわ!

 

かかってきなさい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 




皆様。ご覧いただきましてありがとうございました!
真姫ちゃんの初めてのガンプラバトルでしたが、いかがでしたでしょうか?
そんな訳で前回のお話で海未ちゃんとソラが戦ったゲルググのカスタム機のファイターは真姫ちゃんのママさんでした。
真姫ママさん&真姫パパさんは本来ならばもっと強いのですが、ママさんはソラの動きを警戒しすぎて、パパさんはことりさんのバスターライフルを警戒しすぎて、それぞれ実力を発揮する前に撃墜されてしまいました。
また、真姫パパさん&真姫ママさんも今回は本来のガンプラを使ってはおりません。
もしかしたらいずれ二人の本来の機体も登場するかもしれません。
ちなみに真姫パパさんのモデルはフランクなシャアだったりします。

次回は語り部が再び海未ちゃんに戻り、今回の直後からのお話になります。

それでは本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様のありがたいご感想やご意見をお待ちしております!
それでは次回、またお会いしましょう!


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第5話「START:DASH!!」そのご

皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございます!

話し手は再び海未ちゃんに戻り、前回、前前回の直後からのお話しになります。


それでは、第5話「START:DASH!!」そのご。ご覧下さい!



「見えました!あれは…金色のモビルスーツ?っ!花陽!マテリアルの腕が!」

 

[[チッ!星空ァ!小泉連れて下がれ!ソイツの相手は俺がヤる!]]

 

援護に駆け付けた先で私達が見たものは、右腕を失った花陽のジム・マテリアルと、金色のモビルスーツ“百式”の猛攻から、花陽を守りながらも必死に戦っている凛のベニャッガイの姿でした。

 

その姿を見た鳴神君は即座にバックパックのバーニアを全開で噴射してザクを一気に加速させると、花陽と凛から敵機を引き離す為に右手に持ったマシンガンで金色の機体に向けて牽制射撃を放ちます。

 

[[おにーさん!海未先輩!かよちんが!かよちんが凛をかばって!凛が調子にのったせいで!]]

 

[[大丈夫だ!星空!イイ子だから下がってろ!この金ピカ百式野郎が!人の後輩に随分とナメた真似してくれやがったなぁ!小泉の命(タマ)の落とし前はなぁ!テメェの命(タマ)できっちり払って貰うぞゴラァ!]]

 

[[鳴神先輩?!だ、大丈夫ですよ?花陽、死んでませんよ?!凛ちゃんも大丈夫だからね?右腕斬られただけだから!ストレージにはまだ予備の武器もあるし、まだまだ花陽もマテリアルも戦えるよ!]]

 

「花陽!無茶はお止しなさい!いいから凛と一緒に1度下がって下さい!凛!貴女はそのまま花陽を守りなさい!すぐに穗乃果とことりもこちらに来てくれる筈です!それまでは私と鳴神君であの百式の相手をします!」

 

[[オラ!オラ!オラァァ!ちょこまか逃げんなクソがァ!さっさと堕ちろやァ!ボケェ!オラァ!死ね!死ね!死んで詫びろォ!]]

 

鳴神君…酷い言葉使いで罵っていますが、広域通信をOFFにしたままなら相手には聴こえていませんよ?

 

それにしてもまた言葉使いが完全にチンピラのソレに変わってますね。

 

花陽がやられて余程頭に来たのでしょうね。

 

ですが鳴神君。花陽を、凛を。私の可愛い二人の後輩がやられて頭に来ているのは貴方だけではないのですよ!

 

「鳴神君!こちらも攻撃に参加します!先ず先程のゲルググ同様に、その邪魔なビームライフル!狙い撃ちます!」

 

私はここまで来る間にブルパップマシンガンから持ち換えたスナイパーライフルを構えると、スコープモードを起動させて鳴神君と激しい機動戦闘を繰り広げている百式のビームライフルへと狙いを定めます。

 

[[おーらい!そっちに合わせる!カウントを!]]

 

あれ程の機動戦闘を繰り広げておきながらも私に合わせる、ですか…。

 

それでこそ鳴神君ですね。では私は私のタイミングで狙わせて貰いましょう!

 

相手の百式は先程、私が戦い撃墜したゲルググの改造機とは違い、鳴神君の牽制射撃にも恐れずにブースト機動を続け足を止める事なく動き回っています。

 

ですが、あの百式のファイターは気付いているのでしょうか?

 

アナタは上手く鳴神君の射撃を避けていると思っているのでしょうが、その動きは誘導されているのですよ?

 

そう…私の狙いやすい場所へと…徐々に…徐々に…確実に…。

 

怒っていながらも冷静に、冷徹に。そして相手の先の先までを読んでの行動…。

 

ファイターとして機体の操縦技術だけではないナニか。

 

戦術。とでも言うのでしょうか?

 

いずれにせよ、これがかつて世界を制したガンプラファイターの戦い方…。今さらながらに思い知りました。

 

歴代最年少チャンピオン“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”、鳴神 青空。ただのクラスメイトだと思っていた鳴神君の本当の実力を……。

 

今すぐに貴方に届くとは思いませんし思えません。私には電子精霊もいませんし、あれ程の操縦技術もありません。

 

ですが、一人のガンプラファイターとして、それでも貴方に一歩でも近付きたい。

 

私も負けてはいられませんね!

 

「カウント、行きます……3……2……1…鳴神君!」

 

[[あいよ!]]

 

私の合図に応えて鳴神君は機体各部のスラスターを巧みに使い急激な軌道変更を行うと、マシンガンから一際派手に弾丸をばらまきます。

 

突然の軌道変更と激しい射撃に百式の動きが一瞬鈍ったその瞬間、私は百式のファイターへの怒りと鳴神君への憧れの感情を無理矢理静めて、弓を射る時と同じ凪いだ心で構えたスナイパーライフルの引き金を引きます!

 

百式のファイターは私の動きにも気を配っていた様ですがが、鳴神君のザクから放たれた激しい射撃が視界を遮ってしまっている為に、こちらの狙撃を見逃してしまったようですね。

 

私が放ったビームは狙い通りにビームライフルを貫き、百式の手元で爆発させます。

 

[[ナイスショット!ホント良い腕してるねぇ!お?こっちも来たか!]]

 

ビームライフルを失った百式はバックパックにマウントしていたバズーカを取り出して私達に攻撃しようとしたのですが……

 

[[させないよ!あったれー!]]

 

駆け付けた穗乃果のエールストライクガンダムが放った無数のビームの内の1発が、百式の取り出したバズーカに直撃し、先程のビームライフル同様に手元で爆発してしまいました。

 

[[やったぁ!見てた?そら君!海未ちゃん!穗乃果のビーム、ちゃんと命中したよ!]]

 

[[おう!良くやった!穗乃果!後でなんか奢ってやる!]]

 

穗乃果は予想よりも早い到着でしたが、どうやらバードモードに変型したことりのウィングガンダム・リトルバードに運ばれて来た様ですね。

 

穗乃果とことりの到着により、これで4対1です!囲んで一気に墜としてしまいましょう!

 

[[あは♪ことりのかわいい後輩さん達に“おいた”したわる~い子にはね?特別にきっつ~い“お・し・お・きぃ♪”だよ♪]]

 

「穗乃果!ことりも!待ってましたよ…って!ちょっと待ちなさい!ことり!貴女はナニをしようとしているのですか!」

 

バードモードから再びモビルスーツに変型したことりのリトルバードが構えたバスターライフルの銃口には、あの危険な光が灯り始めています!

 

サブモニターに表示されているリトルバードの射線データ上には、明らかに私のジム・スナイパーⅡと鳴神君のザクも入っていますよ!

 

[[げ!ことりさん!ちょい待ち!当たるから!その位置からだと俺と園田さんにも当たるから!]]

 

[[もんだいなぁ~し♪そら君なら避けれるでしょ?海未ちゃんも、ちゃ~んと避けてねぇ~♪]]

 

問題無しって問題あり過ぎです!問題しかありません!

 

ス、スラスター全開です!急ぎなさい!逃げなさい!お願いだか頑張って下さい!ジム・スナイパーⅡ!

 

[[ことりちゃーん!撃っちゃだめー!そら君も海未ちゃんも早くにげてー!ことりちゃんが!ことりちゃんが狙ってるよー!]]

 

[[えい♪]]

 

えい♪って!ことり!本当にバスターライフルを発射しやがりましたよ!

 

[[マジかよ!ことりさん!マジで撃ちやがった!ちょっ!コレ間に合うのか?って!来た!来た来た来た来た来た!ごんぶとビーム来やがった!早く逃げろ!園田さん!ヤバいって!死ぬって!ことりさんに殺されるぅー!]]

 

「くぅぅぅぅ!スラスター全開ではGが、キツい!こ、ことりー!貴女!覚えてなさいよ!」

 

[[あははははははははは♪ぜぇ~んぶ!き♪え♪ちゃ♪えぇ~♪♪♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

[[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「い、いきています……。」

 

[[生きてるな……。]]

 

「鳴神君…私達はどうして生きてるのでしょうか………。」

 

[[さぁ…なんでだーろなぁ…不思議だよなぁ…。]]

 

「ですが……。」

 

[[あぁ……。]]

 

「生きてるって素晴らしい!」

[[生きてるって素晴らしい!]]

 

[[えへ♪ソラ君も海未ちゃんもごめんね?ことりちょ~っと頭にきちゃって♪つい“えい♪”って引き金ひいちゃったぁ♪]]

 

えへ♪じゃありません!えへ♪じゃ!

 

それにひいちゃったぁ♪って……ことり…エリシチの一件と言い今日の私は貴女にドン引きしっぱなしですよ…。

 

[[えっーと、鳴神先輩も海未先輩も大丈夫ですか?主に、中身が…。]]

 

花陽…中身って…貴女のその表現は何だか嫌ですね…。

 

ですが、確かに中身(私自身)は結構ダメージが大きいですね…。

 

正直、身体はそれなりに鍛えていると思っていましたが、それでも全力でブースト機動した時に身体に掛かるGはかなり厳しかったです。

 

これはバトルの練習やガンプラ作製技術の向上だけでは無く、体力トレーニングや筋力トレーニング等も必要かもしれません。

 

歴戦のファイターである鳴神君はもちろん、高機動型の機体に乗っていることりもこの急激なGに慣れている様ですが、穗乃果は身体なんて鍛えて無い筈なので怪しいものです。

 

どちらにしても身体を鍛えるのは悪い事ではありません。

 

健全な精神は健全な肉体に宿るのです!

 

そうすればきっと、鳴神君のチンピラ発言と破廉恥な所も、ことりの色ボケと危険思考と暴走癖も、穗乃果のアホも……あぁ…無理ですね……どれも身体を鍛えた程度では治りそうにありませんよ……。

 

身体を鍛えた程度であの人達かマトモになってくれるのでしたら苦労はしません。

 

と、とにかく!皆にトレーニングをする事は提案しましょう!

 

[[うわぁ…そら君も海未ちゃんもスゴいね!穗乃果はもーね?二人ともダメだなーって思ってたよ!]]

 

穗乃果…私も鳴神君も、あの瞬間はもう駄目だと思っていましたよ…。

 

私と鳴神君はどうにかことりの狂撃から逃れる事が出来ましたが、あの百式はバスターライフルの直撃で跡形も無く消し飛んでしまったようですね…。

 

果たしてリトルバードのバスターライフルの直撃を受けて生き残れる機体はいるのでしょうか?

 

恐らくは防御型に特化した凛のベニャッガイでも簡単に消し飛んでしまうでしょうね…。

 

おや?そう言えば、ベニャッガイと言えば先程から凛が随分と静かですね?

 

こんな時に凛ならばおおはしゃぎでことりのバスターライフルが欲しいと花陽にねだっているのですが…。

 

[[かよちん……ごめんね…。凛を庇ったせいで…。相手が素組だからって凛が油断して調子にのって真面目に戦わなかったから……。]]

 

[[凛ちゃん……………あのね、凛ちゃん。凛ちゃんは何時も花陽を助けてくれるよね?どうして凛ちゃんは花陽を助けてくれるの?]]

 

[[そんなの!友達だからだよ!かよちんは凛の1番大切な友達だから!だから!凛がかよちんを助けるのは当たり前だよ!友達だもん!ちっちゃい時から、ずっと!ずっーと!友達だもん!]]

 

[[うん!花陽もそうだよ?凛ちゃんは花陽の1番のお友達だよ。だからね?凛ちゃんが花陽を助けてくれる様に、花陽だって凛ちゃんを助けたいんだよ?だって、凛ちゃんは花陽の1番大切なお友達だから。]]

 

[[……かよちん…そっか…そうなんだ…そうなんだよね…でも…凛は……。]]

 

[[あー!ったく!アホ猫らしくねぇーぞ!お前はニコニコ笑ってにゃーにゃー言ってろ!そんなしょんぼりした顔すんな!これっぽっちも似合わん!それにな?こんな時、ダチなら一言言やぁイイんだ!]]

 

[[おにーさん?]]

 

[[一言だけ、小泉に言ってやれよ。“ありがとう”って、な。]]

 

[[あ……]]

 

ふふ、鳴神君もお節介ですね。最も、鳴神君が言わなければ私が、穗乃果が、ことりが、私達の誰かが必ず同じ事を言っていたのてしょうけどね。

 

これで花陽も凛も“雨降って、地固まる。”になるでしょうか?

 

[[かよちん……あのね?]]

 

[[なぁに?凛ちゃん?]]

 

[[あのね?あ、ありがとだにゃー!]]

 

[[ふふふ♪どういたしまして♪]]

 

一件落着です。

 

良かったですね。凛、花陽。

 

[[や~ん♪お友達ってイイよね!ことりも穗乃果ちゃんと海未ちゃんがだ~いすきだよ♪もちろんソラ君もだ~いすきだよ♪あ!でもね?ソラ君のだいすきは“LIKE”じゃなくて“ LOVE”だけどね♪]]

 

[[でもことりちゃん。そのお友達を巻き込んでバスターライフル撃ったよね?]]

 

[[も~♪やだなぁ~穗乃果ちゃん♪それはナニかの間違いだよ~♪]]

 

「間違い?間違いな訳無いでしょう!私と鳴神君は確かに貴女の砲撃に巻き込まれる所でしたよ!」

 

[[俺、トラウマが増えるトコだったよ……。]]

 

[[や~ん♪みんなことりを責めちゃいやだよぉ~♪責めるならぁ♪ベッドの上でお胸の先端の“ぽっち”とかぁ♪おまたの間にある大事な“あな”とかぁ、“あな”のちょっと上にあるお豆さんとかぁ♪女の子の気持ちイイとこ責めてね♪あ!ソラ君あんしんしてね?ことりの“あな”はまだ未使用の新品だよぉ♪このあと良かったら使ってみない?きゃ♪ことり、言っちゃたぁ♪♪はずかしぃ~♪]]

 

この色ボケ狂鳥娘は全く反省してませんね!

 

お説教だけでは足りませんね!さて、どうしてくれましょうか!

 

[[ふふふ!]]

 

[[あはは!]]

 

「花陽?凛?どうしました、急に笑いだして?ハッ!もしかして、いよいよ穗乃果(アホ)が感染して脳にまで穗乃果が回ってしまいましたか?ま、まさか!ことりの方ですか!ことりが感染したのでは無いでしょうね!」

 

[[ねー海未ちゃん?穗乃果が感染って、どーゆー意味?]]

 

[[ねぇ海未ちゃん?ことりが感染ってどぉーゆぅー意味かな?]]

 

[[穗乃果はアホ病で、ことりさんは狂化状態…狂ったことりさんで狂鳥病ってトコか?ヤバいな…感染しちまってたらどちらも命に関わるぞ…。]]

 

狂鳥病…。良いですね、そのネーミングは。

 

[[あ!そら君またアホって言った!だから穗乃果はアホじゃないもん!はつげんのてっかいをもとめるよ!あれ?てっかいってナニ?]]

 

[[や~ん♪ことりは狂ってなんかないよぉ~!あ!ごめん♪ウソ♪やっぱりことりはソラ君への愛に狂っちゃってるのぉ~♪]]

 

やっぱり穗乃果はアホでことりは狂ってるではないですか!

 

[[ふふふ!だ、だいじょーぶですよ!別に穗乃果先輩にもことり先輩にも感染してないですから!]]

 

[[うん!うん!ただね?先輩達見てると楽しくて、面白くて!ね?かよちん!]]

 

[[ね!凛ちゃん!]]

 

[[ホノカも同感かな?ほのか達を観てると笑えるのよ♪み~んなお笑い芸人みたい♪]]

 

[[えー!ちょっとホノカ!なにそれ!ほのか達はお笑い芸人さんじゃないよー!]]

 

[[あ"ぁ"?アホ乃果ァ!誰がお笑い芸人だって?誰が!言ったのはテメェか?小泉ィ!シバくぞゴラァ!]]

 

[[アレ?何で?急に花陽に飛び火した?!イヤイヤイヤイヤイヤイヤ!言ってませんよ?花陽も凛ちゃんも、お笑い芸人なんて、そこまでは言ってませんよ!]]

 

[[そうだにゃ!おにーさんはお笑い芸人って言うよりチンピラにゃ!かよちんをいぢめるならゴボウと一緒にキンピラにしてやるにゃ!]]

 

あら?いま、さらっとナニか混じっていた様な?気のせいでしょうか?

 

それにしても、チンピラをきんぴらにするですか。

 

凛は中々に上手い事を言いますね。うーん。ここは私も流れに逆らわずにボケておきましょうか?

 

では…

 

「上手いこと言いましたね?凛。偉いですよ。鳴神君、凛に座布団1枚です。」

 

[[園田さん?は?え、ナニ?ソレってボケてるの?いやさ、一応はツッコむけどさ、大喜利じゃねぇーよ!]]

 

[[は~い♪それじゃ次のお題は~♪]]

 

[[ことりさんもボケんのかよ!被せんのかよ!だから次のお題なんてねぇから!大喜利じゃねぇーから!]]

 

[[ねー?“おおぎり”ってなーに?新しいおにぎり?]]

 

[[おにぎりじゃねぇーよ!アホか!って、あぁ…お前、アホ乃果か。]]

 

[[穗乃果!アホじゃないもん!]]

 

[[大きなおにぎりでおおぎり……じゅる…。]]

 

[[どう見てもアホだろ!ってか!小泉ィ!テメェもか!大喜利は喰いモンじゃねぇーからな!]]

 

[[もうグダグダだにゃ!]]

 

[[アホ猫にだけは言われたくねぇー!]]

 

<<皆様。ご歓談中に失礼いたします。こちらのレーダー圏内に新たな敵機が侵入して参りました。ウィットなジョークの応酬もよろしいのですが、そろそろ迎撃なり撤退なりの準備をオススメいたします。>>

 

<<ほのかー。てきがくるよー。>>

 

[[がぁぁぁ!クソ共が!こうなりゃヤケだ!逝くぞテメェ等!全機まとめて残らずキッチリと!完璧にブチ殺す!]]

 

[[やっぱりgdgdだにゃ!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんかラストの方でスゲェ疲れた……。」

 

バトルロイヤルが終了した私達は、出撃前に花陽と凛が確保していたレストコーナーのテーブルを再び占拠して、みんなでお茶を楽しみながら反省会を開いています。

 

そんな中、私の隣に座った鳴神君は、コーヒーの入った紙コップを片手に愚痴をこぼしながらテーブルに突っ伏してだらけています。

 

まぁ、確かにあの百式との戦闘以降は常にことりの狂撃に怯えながらの戦闘になりましたので仕方ありませんけどね。

 

ちなみに本日のそれぞれのお茶とそのお供は、穗乃果がカレーパンとメロンソーダ、ことりがティラミスとミルクティー(ホット)、花陽はおにぎり(鮭、おかか、昆布、梅、ツナマヨ)と緑茶、凛は豚骨ラーメン(大盛り)と餃子と炒飯とコーラ、鳴神君は何時ものブラックコーヒー、そして私が黒糖カステラと緑茶です。

 

穗乃果のカレーパンはまだなんとかおやつの範疇に入らなくもないですが、花陽のおにぎり×5コと凛のラーメンと餃子と炒飯に至っては、もうそれはおやつでは無いとか、今さら突っ込みませんよ。

 

と、言いますか、花陽と凛は夕飯前のこの時間にそんなに食べて大丈夫なのでしょうか?

 

貴女達、太りますよ?

 

そして代金はもちろんサポートAIのマージンで懐に余裕のある鳴神君持ちです。

 

鳴神君、今日もご馳走さまです♪

 

「そうですね…。あの百式との戦闘以降は、何処かの誰かの頭の可笑しい射撃に怯えながらの戦闘になってしまったので、体力的にはまだ余裕でも精神的にナニかがガリガリと削られて疲れてしまいましたからね…。」

 

「えぇ~ソラ君も海未ちゃんもアレくらいのバトルで疲れちゃダメだよぉ~!このあとみんなで一緒にキモチイイことしにイクんだからぁ♪ハッスル♪ハッスル♪みんな!夜はまだこれからだよぉ♪ホラ♪ソ~ラ君♪勃って勃って♪」

 

「今日はマジで帰って寝たい…。勃つには勃つけどなんか今日はヤりたくない…。いやらしい事よりも今は癒しが欲しい…。」

 

エロ全開で生きている様な鳴神君がこの有り様とは…。

 

なんだか見ていて憐れですね…。

 

頭でも撫でてあげましょうか?

 

「ことり。お願いですから行くなら貴女だけで行きなさい…。大体、鳴神君と私がこんなに疲れきっているのは誰のせいだと思っているのですか!だ!れ!の!」

 

「えぇ~?ことりわかんな~い?う~ん?穗乃果ちゃんのせいかな?」

 

「えぇー!なんでー!穗乃果のせい?穗乃果、今日はちゃんと戦えたよー!海未ちゃんの狙撃の邪魔もしなかったし、そら君ともちゃんと一緒に戦えたよー!」

 

「あー、そういやぁ今日の穗乃果は結構イイ動きだったな。だいぶエールストライクの特性も掴んで来たんじゃねぇーか?」

 

「そうですね。確かに今日の穗乃果は無駄な突撃も無く安定していましたね。鳴神君との連携も問題無いかと思いましたし。ですが良かったですね、穗乃果。もし今日も無駄に突撃して私の射線に出て来ていたら、ことりみたいに思わず引き金を引いてしまっていたかもしれません。」

 

「海未ちゃん!こわいよ!そう言えば海未ちゃん、おとといも穗乃果のこと狙ったでしょ!」

 

「さぁ?何の事でしょうか?私には覚えがありませんが?初めてのガンプラバトルなのに私を放置していきなり突撃して行った穗乃果にイラっとして思わず後ろから狙ったなんて、そんな事はこれぽっちもありませんよ?たぶん。それに私はまだことりよりは怖くは無いと思いますが?」

 

「だな。笑顔でこっちを巻き込もうとすることりさんの方が断然怖ぇーよ。」

 

「穗乃果はどっちもこわいよ!」

 

「や~ん♪穗乃果ちゃ~ん♪ことりはこわくないよぉ~?ほら♪かわい~かわい~ことりちゃんですよ~♪ちゅんちゅん♪」

 

「ことり先輩…。確かに可愛いですけど…。萌え萌えですけど…。」

 

「どんなに萌えてもことり先輩は肉食の鳥だにゃ。近付くと貪られるにゃ。」

 

「やれやれですね、全く…。ですが、今日のバトルロイヤルは中々に実りのある練習になりましたね。私と穗乃果は宇宙での初戦闘も経験しましたし、4人での連携も確認出来ましたし。」

 

百式との戦闘以降は確かにことりの狂撃に怯えながらの戦闘になりましたが、4人で連携しながら戦う事が出来ました。

 

基本的には、汎用性の高い穗乃果のエールストライクとファイターとして圧倒的な技術を持った鳴神君が操るザクⅡF2型が前衛、狙撃を得意とする私のジム・スナイパーⅡが後衛、機動性と火力に優れることりのウィングガンダム・リトルバードが遊撃としてフォーメーションを組んでいました。

 

問題は穗乃果の突撃癖とことりの暴走でしたが、今回は鳴神君がしっかりと穗乃果を抑えてくれていたので、ことりの暴走にのみ気を付けていれば何とかなったので助かりました。

 

前衛に鳴神君が加わるだけで、一気に安定して戦える事が出来ましたね。

 

「あの、そう言えば先輩達って土曜日の音ノ木坂商店街の公式戦に参加するんですよね?チームの名前ってもう決めたんですか?」

 

「「「「チームの名前?」」」」

 

「アレ?もしかしてまだチーム名決めてないんですか?公式戦は土曜日ですよ!前日、つまりは明後日の金曜日までに参加登録しなきゃダメなんですよ!」

 

チームの名前?そんな話は聞いてませんよ!

 

「あのね!名前なら穗乃果が…」

 

「は、花陽?その、チームの名前って何ですか?」

 

「えぇー!海未先輩、ホントに知らなかったんですか?!アレ?ことり先輩なら知ってると思ってたんですが…。」

 

「あはは…。ことり、リトルバードの改修とみんなのバトルコスチュームの事で頭がいっぱいで、チーム名の事なんてすっかり忘れてたよ…。」

 

「ねぇー!みんな聞いてよー!チームの名前なら…」

 

「ことり先輩…。あ、でもバトルコスチュームは準備してあるんですね。スクールファイターと言えばやっぱり可愛いかったり格好いいバトルコスチュームですよね!今回の衣裳はどんな衣裳にするんですか?」

 

はい?ばとるこすちゅーむ?ま、また私の知らない単語が…?

 

「あぁ…。バトルコスチュームってアレだろ?コスプレみたいなヤツ。だから昨日ことりさんが妙にエロい手つきで俺のサイズをアチコチ計ってたのか。あー、ことりさん?造って貰っといて何だけどさ、俺もあんな派手なヤツ着なきゃダメなのか?似合わねぇだろ。」

 

「えぇ~♪だいじょ~ぶだよ!ソラ君ならナニを着ても似合うと思うよ♪でもソラ君ならそう言うと思ってたから、ソラ君用の衣裳はそこまで派手な衣裳にしなかったから安心してね♪」

 

「だからみんな穗乃果のお話しも聞いてよー!」

 

「お、そりゃありがたいね。ちなみにことりさん、俺の衣裳ってどんなのよ?」

 

「花陽も気になります!ことり先輩!ぜひ教えてください!」

 

「えへへ♪え~っとね?今回のソラ君のバトルコスチュームはね?ちょっと普通なんだけど、いつもソラ君がザク使ってるからジオン系の軍服をモチーフにして造ったんだ♪もちろんファーストのピッタリしたヤツじゃないからね?色はソラ君がスキって言ってた暗めの緑色がメインだよ♪ホントは和装っぽいのに陣羽織もカッコイイかな?って思ったんだけど、今回はあんまり時間ないから一般的なヤツにしたの。キッチリ着ても似合うけど、ちょっと着崩して着てくれたらソラ君らしくてきっともっと似合うと思うよ♪」

 

「鳴神先輩に着崩した軍服ですか!うわぁ!うわぁ!そ、それは確かに鳴神先輩に似合いそうですね!先輩!あとで写真撮らせて下さいね!」

 

「もーいいもん!せっかく穗乃果が…」

 

「おにーさんはチンピラだから軍服着たら兵隊ヤクザだにゃ!鉄砲玉だにゃ!」

 

「おいコラ、アホ猫。誰がヤクザだ!誰が鉄砲玉だ!ってかなんでアホ猫がそんな昔の映画知ってんだよ?お前、ホントに高校生か?年齢詐称してねぇーだろーな!」

 

「凛はアホ猫じゃないにゃー!年齢詐称もしてないにゃ!そんなコト言うチンピラゴボウは引っ掻いてやるにゃ!シャァー!」

 

「おい!コラ!暴れんなアホ猫!イテ!引っ掻くな!つーか噛むな!」

 

はっ!一瞬ですが思考が停止していました!

 

チーム名はまだ分かりますのでとりあえずは置いておいて、今はまずバトルコスチュームなる物から片付けましょう!

 

「あの!ちょっと待って下さい!チーム名はまだしも、バトルコスチュームって何ですか!私はそんな話は聞いてませんよ!」

 

「ん?あぁ、やっぱ園田さんは知らねぇよな。あー、バトルコスチュームってのはスクールファイター独自の文化でさ、公式戦に出る時に着るまぁ所謂は勝負服ってトコかな?ガンプライブの公式ルールにバトルコスチューム着用って規定は無いんだけど、普通の制服とかで出るとヒデェ時にはブーイングの嵐になるんだよな。」

 

はぁ?!し、勝負服?

 

「ん~、言葉で説明しても分かりにくいかな?やっぱり画像とか動画で見た方がはやいよね♪花陽ちゃ~ん♪参考資料おねがいね♪」

 

「はい!ことり先輩!えーっと…ちょっと待って下さいね………あ、これですね。海未先輩、ちょっとこの動画見てください。」

 

花陽はことりに指示されて自分のノートPCをぽちぽちすると、その画面を私に見せて来ました。

 

どれどれ?

 

………………………………………………………………………………………………………は?

 

「な、なんですか!これは!こ、こんな格好、本当にみんなするんですか?」

 

花陽が見せてくれたノートPCの画面に映し出されていた動画には、様々な色とりどりの鮮やかできらびやかなコスチュームに身を包み、その手にガンプラを持った私達と同年代の女の子達が映っていました…。

 

その手に持っているガンプラは分かりますよ?ガンプラは!私達が出場しようとしているガンプライブはガンプラバトルの高校生大会なんですから!ガンプラバトルにガンプラが無ければ始まりません!

 

問題は参加して居るスクールファイター達が身に纏っているそのコスチュームです!

 

「本当になんなんですか!これは!え?もしかして私もこんな短いスカートや露出の多い衣裳を着るんですか?ちょ!この衣裳なんて下着のラインが見えてますよ!こ、こちらの子はブラの紐があんなに!あ!良かった…こちらの子は可愛いらしい衣裳ですね。これくらいの衣裳なら私でも…って!フリフリ?!やっぱり無理です!私がこんなフリフリの衣裳とか無理がありますよね!似合わなすぎです!絶対に無理です!こんな露出過多の衣裳やフリフリの衣裳なんか着たら私は恥ずかしすぎて死にますよ!死ねる自信がありますよ!こんなモノ着て人前に出たら爆散しますよ!飛び散りますよ!」

 

そう!殆どの衣裳が露出過多な物やスカートの丈が極端に短い物など、それは公共良俗的に本当に人前に出ても良いのですか?と言いたくなる衣裳だったのです!

 

「うわぁ~い。海未ちゃんが飛び散ったらお掃除が大変そうだね~♪ホントに飛び散るか試しにスッゴいえっちな衣裳にしちゃお~か♪」

 

「おぉ!イイじゃん!イイじゃん!園田さんのエロい衣裳!園田さんならエロい格好も似合うって!真面目な和風美少女のエロい格好だぞ!やっべ!超興奮してきた!ことりさん!俺に提案が!園田さんの衣裳はボンテージとか紐みたいな水着にしよーぜ!ヒャッハァー!今日はクソ女の嫌味やらエリシチやら味方の砲撃に怯えながら戦ったりで色々とボロボロだっけどさ!最後の最後にキター!俺の癒しはココにあったんだ!園田さん!エロい格好で俺を癒してくれ!」

 

ボンテージ?!紐みたいな水着?!鳴神君は私にナニを着せようとしているのですか!

 

とりあえずは!

 

「黙りなさい!変態!珍しく萎れていたので少しは優しくしてあげようかと思いましたが!もう止めました!さぁ!脱ぎなさい!この場で全部脱ぎなさい!今すぐその股の間にぶら下げている不要な物体をもぎ取って!2度と破廉恥な事を言えない身体にしてあげます!ついでに貴方の人生も終わりにして差し上げます!覚悟しなさい!」

 

「海未先輩!落ち着いて下さい!鳴神先輩も流石にボンテージは…アレ?海未先輩にボンテージって案外似合いそうですね?」

 

「でも紐水着はないにゃ。」

 

「ぜぇぇぇぇぇぇったいに!私は着ませんからね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました!

真姫ちゃんは見せ場も無くことりさんの狂気に飲み込まれてしまいました…。
次回は…まだ未定だったりします。
急遽、妹の大学のレポートを手伝う事になってしまい、次回まで少し時間が空いてしまうかもしれません…。
可能価な限り早く更新出来る様に頑張りますので、次回もよろしくお願いいたします!

それでは本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様のご感想やご意見をお持ちしております!


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第5話「START:DASH!!」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

妹のレポートで四苦八苦していましたが、何とか完成できました!
そしてスクフェスのイベントも無事にヨハネ様、ルビィちゃんを三枚取完了です!
しかも報酬の勧誘チケットでガチャしたら…URの海未ちゃんが!キター!
この幸せを噛みしめて、ガンプライブ完結目指して頑張ります!

それでは第5話「START:DASH!!」そのろく。ご覧下さい!


「はぁはぁはぁはぁはぁ…。」

 

「えーっとね?だいじょーぶだよ?海未ちゃん?ちょ~っとふざけちゃったけど、ことりが造ってるバトルコスチュームはこの動画みたいなえっちな衣裳じゃないから♪ね?」

 

「ほ、本当でしょうね…。もし嘘だったら……ことり…貴女が生徒会長をエリシチにしようとした様に、私も貴女をことりの唐揚げにしてしまいますよ…。」

 

「や~ん♪海未ちゃんがこわ~い♪ことり、お料理にするのはイイけど、お料理にされるのはヤダなぁ~。」

 

「誰も穂乃果のお話聞いてくれない…。ねぇ?そろそろ穗乃果のお話も聞いてほしーな。」

 

「穂乃果!ちょっと待ってろ!こっちは忙しいんだ!園田さん?お、落ち着けって!な?悪かったから!謝るからさ?もう園田さんに紐水着なんて着せようとしねぇーから!だから園田さんまで人○料理作ろうとすんのはヤメテ!マジで!お互いにことりさんの○肉料理は、あの狂気の集合体のエリシチはトラウマだろーが!」

 

「ふふ。うふふふふふ…。そうですね…。確かにエリシチはトラウマですよ?ですが、あの様な破廉恥な衣裳を着させられて人前に出て羞恥に震えるくらいなら、ことりも鳴神君もみんな纏めて調理して差し上げます…。ほら?鳴神君はチンピラ気味なので凛が言っていたチンピラゴボウにしてあげますね?」

 

「アホ猫ォ!テメェが変なコト言うから俺まで人○料理のラインナップに並べられちまったじゃねぇーか!」

 

「とりあえず凛はアホ猫じゃないにゃ。今回はおにーさんとことり先輩が悪ふざけし過ぎたにゃ。あきらめて海未先輩に美味しく調理されるといいにゃ。」

 

凛はお利口さんですね。

 

ふふふふふ。良かった…可愛い後輩をこの手で調理する事が無くなって…。

 

猫食文化があるのは聞いた事はありますが、調理方法なんて知りませんからね…。

 

串にでも刺して塩コショウをふってから焼くくらいでしょうか?

 

あぁ…生きたまま焼いても面白いかもしれせんね。

 

きっといい声を聴かせてくれる事でしょうね。

 

うふふ…本当に、本当に良かったです…凛がそんな事にならなくて…。

 

「花陽は海未先輩のボンテージ、似合うと思うんだけどなぁ…。」

 

「小泉ぃぃぃ!それ以上は言うなァァ!テメェも調理されっぞ!」

 

「あはは!はなよ?私にボンテージですって?貴女は本当に面白い事を言いますね!うふふふふ。どうやら貴女も美味しく調理されたいみたいですね?良いですよ?貴女も素敵なお料理に生まれ変わらせてあげましょう!そうですね…貴女はお米がお好きな様なのでぶつ切りにしてお米と一緒に炊き込んで美味しい美味しい炊き込みご飯にしてあげましょう!ことりの唐揚げにチンピラゴボウ、おかずだけで主食がなかったのでちょうど良いですね!貴女のその血で真っ赤な炊き込みご飯を作ってあげますよ!あははははははは!」

 

「遅かったよ…。」

 

「ひぃぃぃぃぃ!ダレカタスケテー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、その、大変お見苦しい所をお見せしてしまい、申し訳ありませんでした…。」

 

「えーっと、園田さん?落ち着きましたでしょーか?もうお料理は…しないですよね?」

 

「ええ。もう大丈夫です。ごめんなさい、鳴神君…。エリシチの脅威から共に世界を救う為に戦った貴方を人○料理なんて酷い事にしようとしてしまって…。」

 

錯乱していたとは言え、私もことりの様にヒトを調理しようとしていなんて…。

 

ま、まさか…私もことりの狂気に当てられて狂鳥病に感染してしまったのでしょうか?!

 

不味いですよ!最悪です!このままではそのうち私も頻繁にことりの様に暴走し出してしまいますよ!

 

狂鳥病ならまだ穂乃果のアホに感染した方がマシです!

 

………マシですよね?

 

「それで結局は先輩達の衣裳はどんなのになるんだにゃ?エロいのかにゃ?紐かにゃ?スケスケかにゃ?」

 

「はっ!そうです!ことり!貴女は先程、私達の衣裳は破廉恥な衣裳にはならないと言っていましたが、実際の衣裳を見せなさい!当日になってとんでもないモノを渡されても困ります!実物です!実物を見せなさい!さぁ!今すぐに!」

 

ことりの事です!口では破廉恥な衣裳では無いと言っておきながら、当日にとんでもないモノを持ってくるんですよ!

 

そうならない為にも、今のうちに予防線を張っておかなければいけません!

 

「信用無いなぁ~♪ことり、ちょ~っとショックかな♪」

 

「信用?フン!どの口が言いやがりますか!大体!貴女は先日以来あまりにも暴走し過ぎなのです!先程のバトルロイヤルでもそうです!私達が射線上に居るにも関わらず、ああも簡単に引き金を引いて!危うく私も鳴神君も跡形もなく消し飛ばされる所だったのですよ!ゲームだから笑い話で済んでいますが、もしこれが現実の戦場だったのならば!貴女は私達を敵諸とも殺そうとしたんですよ!こちらを殺しに来る分、突撃ばかり繰り返している穂乃果よりも、貴女は余程たちが悪いです!さぁ!少しでも私の信用を取り戻したければさっさと衣裳の実物を出しなさい!さぁ!さぁ!さぁ!ことり!」

 

「海未先輩…。怒ると怖いんですね…。」

 

「あはは♪海未ちゃん今日はホンキだね♪しかたないなぁ~♪でも実物の衣裳はまだ仕上げが終わってないから持ってくるのはちょっと待って欲しいかな?せっかく作ったのに完成前に持ち出してほつれちゃったりしたら、ことりと~っても悲しいよ~♪スマホで撮った写真でも良かったらあるけど、それじゃダメかな?」

 

確かに…もしことりの作った衣裳がまともなモノで、完成前に持ち出した事により壊れたりしてしまったら申し訳ないですね…。

 

写真ですか…。仕方ありません。ここは私が妥協しましょう。

 

「分かりました。確かにことりの言う事にも一理あります。今回は私が妥協しましょう。ならばことり、早速その写真とやらを見せて下さい。」

 

「はぁ~い♪ちょっと待っててね~♪え~っとぉ…。あ、これこれ♪はい♪ど~ぞ♪穂乃果ちゃんと海未ちゃんの為に作ったことりの自信作だよ♪」

 

「こ、これは…。」

 

「あ!穂乃果も見たい!」

 

「どれ?俺にも見せて。」

 

「は、花陽も見たいです!」

 

「ならついでに凛にも見せてほしいにゃ。」

 

ことりが差し出したスマホの画面にはアイドルが着るような3着の可愛らしいノースリーブのワンピースが映っていました。

 

色はそれぞれパステルカラーでピンク、緑、青の3色。

 

恐らくは穂乃果がピンク、ことりが緑、私が青の衣裳を着るのでしょうね。

 

「うわぁ!スゴい!スゴいよ!ことりちゃん!本物のアイドルみたい!これ!穂乃果が着てもイイの?イイんだよね!ヤッター!よーし!コレ着てみんな一緒にガンプラバトルだよ!」

 

「へぇ。ホント、穂乃果の言う通りアイドルっぽい衣裳だな。うん、エロとか抜きでコレはなかなか…。」

 

確かに破廉恥とは程遠い可愛らしい衣裳です…ですが…これは…。

 

「ことり…少しは貴女を見直しましたよ。私も素晴らしい衣裳だと思います。私が着るには少し可愛らし過ぎるとは思いますが、紐だのスケスケだのの破廉恥な衣裳を着させられるよりは遥かにマシなので、そこは我慢しましょう。ですが!何ですか?そのスカート丈は!私はひざ下までなければ履きませんよ!そこだけは直してください!さもなければ私は一人だけ制服を着て出場しますからね!」

 

あんな短いスカートを履いてしまったら、下着が見えてしまうではないですか!

 

ガンプラバトルシミュレーターのコクピットはアミューズメントセンターでも高い場所にあるのですよ!

 

あんなに短いスカートでは鳴神君の様な不埒な人は下から覗いて来そうではないですか!

 

「え?イイの海未ちゃん?制服のスカートの方が短いよ?それにコレ、結構激しく動いても下着が見えない様にちゃんと工夫してあるし、衣裳とお揃いで専用のアンスコも用意してあるから制服のスカートよりも安全だと思うんだけど…?」

 

「あ……。」

 

そう言われてみれば制服のスカートの方が丈が短いです…。

 

あれ?それでは逆に制服で出場した方が恥ずかしいのでは?

 

激しく動いても下着が見えない工夫もしてあるそうですし、専用のアンスコも用意してあるならば何とか…なるでしょうか?

 

私がこんなに可愛い衣裳を着るのですか?

 

私なんかが本当に着ても良いのでしょうか…。

 

でも……もし私がこの衣裳を着たら…鳴神君は私の事を可愛いって言ってくれるのでしょうか…。

 

こんな私でも…可愛いと………。

 

って!だから私は何を考えているのですか?!

 

「えぇー!園田さんコレ着てくれねぇーの?普通に可愛いと思うけどなぁ?ってか園田さん、自分が着るには可愛い過ぎるって言うけどさ、園田さんも可愛いから問題ないと思うんだけど?」

 

え?いま、なんて言いました?可愛い?誰が?はい?私が?可愛い?!

 

「はい?私が?か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か」

 

「海未ちゃん?どうしたの?か?かってナニ?んー?カニ?」

 

「か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か」

 

「あはは♪海未ちゃん壊れちゃった♪おもしろ~い♪」

 

「か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か」

 

「イヤイヤイヤ!面白くないし!園田さん!しっかりしろって!」

 

「か、か、か、かわいくなんてまりませぇぇぇぇぇぇん!」

 

「ぬぉぉ!耳が!」

 

「鳴神君はナニを言ってるのですか!私が可愛い?冗談は程々にして下さい!私が可愛いなんて事はこれっぽっちもありません!あるわけありません!あるわけないでしょ!そんなこと!可愛い?可愛いと言うのはえーっと、あ!ほら!そこのことりみたいな女の子を言うのです!どーです?ことりはお菓子作りが得意なんですよ!お料理だって出来るはずです!ほら?エリシチとか作ろうとしたではないですか!普通はヒトを調理なんて出来ませんよね?ね?凄いでしょ?可愛いでしょ?可愛いですよね!それに比べて私なんて弓を射る事くらいしか出来ませんよ!そりゃあ多少は踊りには自信はあらりますが、それだけです!ああ!そうです!穂乃果も可愛いですよね?見て下さい!あの幸せそうなアホ面を!どうですか!思わず誘拐して地下室に監禁して自分だけのモノにしたくなる可愛さでしょ!ほら!穂乃果も可愛いんです!いいですか?可愛いとはこうゆう子達の事を言うです!分かりましたか!」

 

「つぅ、耳イテェ…。ったく、確かこんな時は斜め45度で手刀だったな。あー、園田さんとりあえずはストップ。てりゃ!」

 

「アイタ!」

 

ふぇ?わ、わたしはナニを?

 

「おぉ!マジで戻ってきたな。ほい、園田さん。まずは茶でも飲んで落ち着けって。」

 

「はぁ…。」

 

おかしいですね?記憶が少しの間だけ抜け落ちている様な気がします…。もしかして私はまた暴走していたのでしょうか…。

 

とりあえずは鳴神君に言われた通りお茶でも飲んでみましょう。

 

ふぅ…。

 

「落ち着いた?」

 

「あ、はい。ご迷惑を…じゃありません!思い出しました!ことりがせっかく作ってくれたのですが、この衣裳は私には…。」

 

「なんでさ?園田さん、さっきから自分のコト可愛いくないみたいに言ってるけど、それって世の中の大多数の女の子にガチで喧嘩売ってるぞ?園田さんよりも可愛い子なんてそうはいねぇって。この衣裳だって、園田さんが着たら絶対に可愛いって。」

 

「ですが!」

 

「はい!ですがは禁止!そーゆーワケで園田さんは大人しくこの衣裳来て出場して貰います!賛成の人は挙手を!」

 

「は~い♪ことりは賛成で~す♪」

 

ことり?

 

「はい!花陽も海未先輩の可愛い姿が見たいです!」

 

花陽も!

 

「にゃ!凛も今回はおにーさんに1票だにゃ!」

 

凛まで?!

 

「ねー?きょしゅってなーに?え?なぁに、ホノカ?きょしゅは手を上げること?ふんふんなるほど…。はーい!穂乃果も海未ちゃんと一緒に可愛いカッコしたい!」

 

穂乃果…。

 

「もちろん、言い出しっぺの俺も賛成っと。」

 

「鳴神君…。あの、本当に私にこの様な可愛いらしい衣裳が似合うのでしょうか?私は…」

 

「もー!海未ちゃんしつこいよ!ソラ君!一気に決めちゃうから録音よろしくね♪」

 

「ん?あぁ。ことりさん、アレ使うのね。まぁ、グダグタとやってるよりもソレ使った方がはぇーか。あいよ、了解。ことりさん、全力全開で説得してくれや。」

 

「は~い♪それじゃ…海未ちゃんが気に入らなかったら悲しいしけど、ことりはあきらめるよ?」

 

「ことり…。」

 

ことり…そんなに悲しそうな顔をしないで下さい…。罪悪感でいたたまれません。

 

「でも、ことりは海未ちゃんにことりと穂乃果ちゃんと一緒にこの衣裳を着てほし~の!だから海未ちゃん♪“おねがい♪”」

 

「はい!喜んで!ハッ!わ、私はなんて事を!ことり!卑怯ですよ!今のは無しです!」

 

そうでした!ことりにはこの“おねがい♪”があったのを忘れていました!

 

最近は多少は耐性が出来たと思っていましたが、今回の様な完全に不意打ちの“おねがい♪”では抗える訳ないではないですか!

 

おのれ!ことり!貴女、計りましたね!

 

「はい!もー遅ぇ!園田さんの了承はバチッチリいただきました!」

 

「やったぁ~♪海未ちゃんありかと~♪」

 

「ちょ!ことり!抱き付かないで下さい!」

 

ことり…こんなに喜んで…。私がことりの作っている衣裳を着ると言ったのがそんなに嬉しいのでしょうか?

 

こんなに喜ばれるともういまさら断れないではないですか…。

 

「ことりちゃんだけズルい!穂乃果もぎゅーってする!えい!」

 

「穂乃果!貴女まで!もう!止めて下さい!」

 

「んじゃ俺も…。」

 

「鳴神君?貴方が抱き付いて来たらもぎますよ?それでもいいのならご自由に。」

 

「あ、はい。ゴメンナサイ…。」

 

全く!油断も隙もありません!

 

そう言う事はちゃんとお付き合いしてからにして下さい!

 

そうすれば…ちょっとくらいは…。

 

「海未先輩も納得?してくれましたので、バトルコスチュームの問題は解決ですね。」

 

「あとはチームの名前だにゃ!」

 

納得はしていませんが、“はい”と言ってしまったのでは仕方ありません。こうなったら私も腹をくくってあの可愛いらしい衣裳を着ましょう。

 

あとは凛の言う通り私達のチーム名ですね。

 

「チーム名ねぇ?あー、なんか、めんどいからかチーム音ノ木坂とかでいーんじゃねぇーの?」

 

「まぁ確かにそんな感じの名前が無難ですね。あまり奇抜なチーム名もどうかと思いますし、もういっそのこと鳴神君の案で良いのではないでしょうか?」

 

「えー!ことりはもっとかわいい名前がいーな♪」

 

「ちょーっと待った!ふふふ!ようやく穂乃果のお話が出来るよ!あのね!チームの名前は穂乃果にお任せだよ!もうちゃーんと手は打ってあるんだから!」

 

私達がチーム名について話し合っていると、穂乃果が急に自信満々の大きな声でそう言ってきました。

 

穂乃果にお任せって。貴女に任せるのは不安なので出来れば却下したいですね…。

 

「穂乃果が?手は打ってあるって、なんかイイチーム名でもあんのかよ?」

 

「それはね?」

 

「「「それは?」」」

 

「明日学校で発表しまーす!」

 

「明日かよ!しかも学校でってなんでだよ!。あー、まぁチーム名は明後日の金曜までに決めて参加登録すれば間に合うから別にイイけどよぉ。」

 

「そ~だね♪穂乃果ちゃんが珍しく自信満々で手は打ってあるんだから~とか言ってるからおねがいしてみよっか♪」

 

「穂乃果の事です。どうせろくな結果にはなりませんよ?」

 

「あー!海未ちゃんヒドイよー!だいじょーぶ!明日を楽しみにしててね!」

 

「はぁ…。分かりました。では明日学校でですね。楽しみにしていますよ?もしろくでも無い事だったら…。」

 

「だったら?」

 

「ことり?お願いします。」

 

「は~い♪あのね?ことりが穂乃果ちゃんに“おしおき”だよ♪うふ♪」

 

「あ、あははは…。海未ちゃんもことりちゃんこわーい…。うん。穂乃果、がんばる…。」

 

「さて、と。んじゃ今日は帰るか。テーブルは俺が片付けてから帰るからみんな先に帰っていいぞ。」

 

「先輩!それは花陽が!」

 

「んにゃ。小泉と星空はテーブル確保して貰ってたからな。そこまではやらせられねぇよ。ほれ。暗くなる前に寄り道しないで帰れよ。穂乃果とことりさんと園田さんも気を付けてな。」

 

「はーい!うわぁ!もーこんな時間だ!穂乃果おかーさんに店番頼まれてたんだよ!早く帰らなきゃ!それじゃみんな!また明日ね!」

 

「ごめんね、ソラ君?衣裳作りがなかったらお手伝いするんだけど…。」

 

「気にすんなって。こっちこそ衣裳の事は全部ことりさんに任せちまって悪いな。コレぐらいはやっとくから、俺の衣裳もヨロシク。」

 

「うん♪それじゃまた明日ね♪」

 

「かよちん。おにーさんがそう言うなら凛達も帰ろっか?」

 

「でも凛ちゃん…。」

 

「花陽、凛も。大丈夫ですよ。どうせ私は鳴神君と帰り道は同じですので、私がお手伝いします。もう外は暗くなって来ています。貴女達も気を付けて帰って下さいね。」

 

「海未先輩……はい。分かりました。鳴神先輩!今日もおにぎりご馳走さまでした!海未先輩!お先に失礼します!」

 

「おにーさん!またラーメンおごってにゃ!海未先輩も!ばいばーい!」

 

「おーよ!気を付けて帰れよ!」

 

「「はーい!」」

 

「さて、と。悪いね園田さん、手伝っ貰って。んじゃさっさと片付けますか?」

 

「はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それほど時間も掛からずにテーブル席を片付けた私達は、今は帰路に就こうとアミューズメントセンターの入り口へと向かっています。

 

外はもう暗くなり始めており、あちらこちらで街灯が点り始めています。

 

「もうだいぶ暗くなってしまいましたね。」

 

「だな。それにしても…公式戦か。出るのは6年前の世界大会以来になるんだな…。」

 

「鳴神君…。やっぱり公式戦に出るのは怖いですか?」

 

「そりゃね。っと!」

 

「うわぁ!うー…いったいなぁ…。」

 

私の少し先を歩いていた鳴神君がこちらを振り返ったその時、角から女性が曲がってきて鳴神君に当たってしまいました。

 

その女性は鳴神君に当たり負けしてしまい、その場で転んで尻餅を付いてしまいました。

 

「すいません!大丈夫ですか!」

 

「鳴神君!気を付けて下さい!あの?大丈夫でしたでしょうか?何処か怪我は…。」

 

「あはは!うん!だいじょーぶだよ!よーいしょっと!こちらこそごめ…あっ…。」

 

よいしょと言いながら立ち上がったその女性はお尻をポンポンとすると、何故かこちらを見てとても驚いた顔をしています。

 

鳴神君のお知り合いでしょうか?

 

あれ?この人、何処かで会った事があるような…。

 

「そっか…ホントに戻って来たんだ…。」

 

女性の口からそんな呟きが聞こえたと思ったら、突然彼女の瞳から涙が溢れだして来ました。

 

「え?」

 

「な?!ちょ!あの、お姉さんホント大丈夫ですか!」

 

「え?だいじょぶってナニが?へ?あ、あれ…私、なんで泣いて…。あ、あはは…。なんかごめんね?うん!だいじょーぶ!だいじょーぶだから…。」

 

女性は溢れ出した涙を袖口でごしごしと拭きながらそう言ってきますが…。

 

「ホントごめんね?君達がとーっても大切な人にスゴくそっくりだったから、つい。ね?」

 

そう言う彼女のその瞳は未だに真っ赤で、今にもまた泣き出してしまいそうです。

 

「大切な人ですか?その方達に私達が似ていると?」

 

「うん…。もうね?二人ともビックリするくらいにそっくりなんだよね。私のスゴく大切な人達に…。大切で大切で、思わず今みたいに泣いちゃうくらいに大切な人達…。でも…もう2度と会えない人達…。」

 

お姉さんはとても悲しそうな顔で私達にそう話してくれました。

 

もう会えないとは?どういう意味なのでしょう?

 

「もう2度と会えない?あぁ…そう言う意味か…。お姉さん、その人達ってもしかして…。」

 

鳴神君には“もう2度と会えない”の意味が分かる様ですね。

 

もう2度と会えない…?あ!会えないってそう言う事なのですか?だから彼女は涙を…。ならば、その人達はもしかして…。

 

「うん。私が高校の時にね。二人とも手の届かないとーおい、とーおい所にいっちゃったんだ。」

 

手の届かない遠い所。明言はしていませんが、恐らくはそのお二人は…。

 

「二人ともスッゴく大好きだった…。もちろん会えなくなった今でも大好きだよ?ホント懐かしいなぁ…。あの頃の私はね、ずーっとみんな一緒にこのまま幸せに包まれて生きて行くんだって、そう思ってたんだよね…。でも…二人とも居なくなっちゃったんだ。ホントにあっけなく。私達を置いて逝っちゃった…。“そら”の果てに、“うみ”の彼方に…。」

 

彼女は赤から黒に変わり始めた空を見上げなから、そう話してくれます。

 

空の果て、海の彼方。

 

“空”と“海”ですか…。

 

「男の子の方はね、いつも私の事をアホって言って馬鹿にしてばかりだったんだ。エッチで意地悪で。でもね?スゴく優しくて…。あの人が私の名前を呼びながら、何気なく頭を撫でてくれるのが私はスゴく大好きだった。一人じゃねぇーぞ、寂しくないだろ?って。いつも私が寂しくて泣きたくなっちゃったときには、優しくて暖かい手で撫でてくれた…。あの頃の私はいつかは彼に初めてをあげるんだろうなって。そしてみんなに祝福されながら結ばれて、あの人の子供を産んで、一緒にお家を継いで、たまにケンカしたりするんだけど、彼と私と子供と、毎日面白おかしく生きて行くんだろーな。って、なんとなくそう思ってた…。」

 

この人はその男の子が本当に大好きだったのでしょうね。

 

彼女の言葉の端々から彼への強い想いが伝わって来ます。

 

それにしてもエッチで意地悪で優しい人ですか…。

 

「人の事をアホと言って、エッチで意地悪で、でも優しい人…。なんだかその人は本当に鳴神君みたいな人ですね?」

 

「うへぇ…。エロで意地悪ってトコだけは否定できねぇ…。」

 

「ふふ。君もエッチで意地悪で優しい人なんだね。ホーント、あの人にそっくりだよ…。」

 

「あー、その、えーっと、まぁ光栄です?それで、もう一人はどんな人だったんですか?」

 

「うん。女の子の方はね、私の幼馴染みでね?小さい頃からいつも一緒で、真面目で厳しくて、いつもお説教です!って、怒られてた。でも…やっぱりスゴく優しい子だった…。」

 

お説教です!って。そ、それはまるで…。

 

「はは。ホントに園田さんみたいな人だな。お説教です!だってよ?」

 

「もう!言わないで下さい!」

 

「ふふ♪やっぱり君も真面目で厳しくて優しい子なんだね。でもね、私は知ってるよ?君が厳しいのは相手をホントに大切に思ってるからなんでしょ?私の場合は厳しいのは私の事をホントに思ってくれてたからなんだなって、居なくなってから気付いたんだよねー。もう私ったら遅すぎでしょ?」

 

「ま、気付いたんならいーんじゃねぇーっすか?」

 

「そうかな?」

 

「そうっすよ。」

 

話を聞けば聞く程に、そのお二人は私と鳴神君にそっくりですね。

 

お説教です!なんて、とても他人とは思えません。

 

「ねぇ?そんなそっくりさんな二人にお姉さんからちょっとだけお願いがあるんだけどさ?聞いてくれないかな?」

 

「お願いですか?ここで出会えたのも何かのご縁です。私達にお応え出来る内容ならば私は構いませんが…。」

 

「園田さんがイイなら俺も別にイイっすよ。あー、でも個人的にはエロいお願いなら嬉しいっすね。きゃ!抱いて!とか?」

 

こ、この変態は!性懲りもなく!

 

「鳴神君?もぎますよ?」

 

「うへぇ、それは勘弁。」

 

全く!しんみりした空気を変えたいのかもしれまさんが、限度があります!

 

「あはははは!そうそう!二人ともよく言ってたなぁ!もぎますよ?って!それは勘弁。って!うわぁ懐かしいなぁ…。」

 

「本当にその人が他人とは思えなくなってきました…。」

 

「だな。で?お姉さんのお願いってのはなんっすか?」

 

「うん。あのね?ちょっとだけ…ちょっとだけでいいの。二人の事をぎゅってさせて欲しいの…。ダメかな?」

 

「ぎゅ。ですか?まぁそのくらいならば何時も穂乃果やことりにされていますから、私は構いませんが…。」

 

「俺もそれくらいなら別にイイっすよ。」

 

「ホント!ヤッター!ありがとう二人とも!それじゃさっそく!えい!ぎゅー!」

 

「きゃ!ちょ!いきなりですか?!」

 

「えー!イイじゃんイイじゃん!ほれほれ?もっとぎゅー!」

 

「おぉ!お姉さん案外イイ身体してんなぁ!あぁ…この乳の柔らかい感触…久し振りだなぁ…。」

 

「鳴神君?もぎ取るだけでは足りない様ですね?ならば一度死んでみますか?」

 

「あ、はい。ゴメンナサイ、黙ります…。ん?あれ…この匂いって…。」

 

「(ホントにまた会えた…。大丈夫…今度は絶対に…私が…。)」

 

え?今なにか聞こえた様な…?

 

「うん…。ありがと♪二人とも!よぉーっし!元気出たぞ!これでお姉さん、まだまだ一人でも戦えるんだから!」

 

抱きしめられていた時に何か呟きが聞こえた様な気がしましたが、気のせいだったのでしょうか?

 

「いえいえ。こちらこそお姉さんの身体を堪能させて貰いました!ついでにどうっすか?このあと一緒にホテルにでも…。」

 

「あはは♪君も懲りないねー!そんな事ばかり言ってると、またそっちの彼女にもぎますよ?って言われちゃうよ♪それに、君は彼女を送っていくんでしょ?男の子ならちゃーんと、女の子を送っていかなきゃね?」

 

「ま、そうっすね。残念!」

 

「ホント変わんないなぁ…。うーん、そうだ!もしお姉さんとそんなにエッチな事したいんだったらさ?次に会えた時にガンプラバトルで私に勝てたら、君の好きなだけエッチさせてあげるよ?ナニしてもいーよ?縛ったりしてもいーよ♪なんだったら君の子供も産んじゃうだから♪」

 

「そいつはえらく魅力的なお誘いで…。けど、ガンプラバトルで勝ったら、ですか?マジでイイんっすか?俺って冗談抜きで実はかなり強いですよ?」

 

「あは♪私が勝って当然みたいな言い方しちゃったから、君のプライドを傷付けちゃったかな?でもね?君が強いって事はちゃんと知ってるよ、誰よりも。けど、今の私だって君に負けないくらいに強いんだよ?あれから私はホントに強くなったんだから。んー?そうだなー、具体的にはイカれた魔女から世界を救っちゃうくらいに!」

 

「は?イカれた魔女から世界を救う?なんっすか?それ?え?お姉さんって妄想癖持ちっすか?」

 

「あはは♪気にしない気にしない♪君とのガンプラバトル、楽しみにしてるよ!それじゃまたいつかねー!」

 

そうして彼女は手をひらひらと振りながら、私達とは反対方向に行ってしまいました。

 

「行ってしまいましたね。不思議な人でしたが、綺麗な人でしたね。」

 

「ん、ああ。確かに綺麗な人だったけど、ちょっと変な人だったよなぁ…。なんか途中から俺達の事とあのお姉さんの大切な人達ってのを混同してた様な気もするし…。でもあの人…似てたよな…アイツに…。」

 

「鳴神君?」

 

「んにゃ。なんでもねぇ。気のせいだ気のせい…。さーて、もう遅いし帰ろっか。園田さん。」

 

「そうですね。帰りましょう…。」

 

 

 

 

「おーい!そらくーん!海未ちゃーん!おねーさんからの忠告だよー!」

 

 

 

 

私達が再び家路に就こうとしたその時、私達の後ろから大きな声で先程の女性の声が聞こえてきました。

 

「この先、君達には色んな事が待ち受けてる!悪い事!辛い事!悲しい事!色んな悪意が!だから!そら君は海未ちゃんを!みんなを絶対に守ってあげて!身体だけじゃなく!そのココロも!君なら!君にしか出来ないから!海未ちゃんはどんなことがあっても心を強く持って!絶対に絶望に身をゆだねちゃダメだよ!絶対に!そして!信じて!変わらない世界はないって!世界は必ず変わる!想いは願いに!願いは希望に!希望は未来に!みんなが繋がるその瞬間(とき)に!災厄さえ吹き飛ばす様な奇跡が必ず起こるから!」

 

「なっ?!」

 

「えっ?!」

 

私達が振り向くと、そこにはもう女性の姿はありませんでした。

 

「誰も居ない?い、今のはなんだったのでしょうか?」

 

「さぁ…忠告?なんだよそれ…。今の内容、忠告ってよりもありゃあ予言みてぇじゃねぇか…。」

 

「予言。ですか?」

 

「あぁ。それにさ、変じゃねぇーか。園田さんも俺もあの人に名前教えてねぇよな?」

 

「えっ?あ!そう言えば!」

 

「けど、あの人は俺達の名前を知ってた…。あの人、ホントになんなんだ?災厄?奇跡?守れってなんだよ?それに抱きしめられた時のあの人の匂い…。あれは…。」

 

私達にそっくりだと言う遠くに行ってしまった大切な人達…。

 

教えていない私達の名前を知っていた事…。

 

守れと言う言葉と心を強く持て言う言葉…。

 

私が絶望に身をゆだねる?

 

その言葉の数々に、急に不安に駈られた私は、無意識に鳴神君の手を握っていました…。

 

「あ…。ご、ごめんなさい!私…。」

 

「ん?ああ…いいよ。大丈夫、怖くないって。園田さんの事はさ、誰かに守れって言われなくても、俺自身の意思で必ず守るから。だから、大丈夫。」

 

「あ…。はい!」

 

繋いだ手の温もりが、不安を少しずつ溶かしてくれます。

 

「だから、帰ろう。今は…。」

 

「はい。帰りましょう、今は…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『頑張れ…男の子。貴方と貴方の大切な人達に女神の祝福があらんことを…。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました!

今回、後半に登場した女性はオリキャラではなく、一応はラブライブに登場していたキャラクターです。
この先の展開のため、あえて容姿の描写はいたしませんでした。
彼女の正体とは一体…?


それではまた次回、お会いしましょう!
本日はご覧いただきました、本当にありがとうございました!
皆様のご意見やご感想をお待ちしております!


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第5話「START:DASH!!」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

更新に時間が掛かってしまい申し訳ありませんでした。
いつの間にかお気に入り登録数が100を突破している事に気づき、とても嬉しく思います!
今後も皆様に少しでも楽しんでいただける様に頑張って参ります!
今後とも ガンプライブ! ~School Ganpura Project~ をよろしくお願いいたします!



今回もことりさんは絶好調に暴走中です。
そしていよいよ海未ちゃんもことりさんに引きずられて暴走が加速してます…。

それでは 第5話「START:DASH!!」そのなな。始まります!






「いつまで寝てんだ!もう放課後だぞ!起きろ!アホ乃果!」

 

不思議な女性との出会いの翌日、私は彼女の残したまるで予言の様な忠告に不安を感じながらも、何時もの様に穂乃果とことりと、そして先日から一緒に登校する様になった鳴神君の四人で学校へと登校して来ました。

 

私の不安とは裏腹に、学校では穂乃果は居眠りをし、ことりが危険な発言(主に18禁な内容)を連発する何時もと同じ日常が繰り広げられ、やがて何事もなく授業もホームルームも終わり放課後になりました。

 

私達は午後の授業の初めからずっと居眠りしていた穂乃果を起こそうとしているのですが、このアホの子は大きな声で呼んでも揺さぶっても一行に起きる気配がありません。

 

「むぅー…やだぁ。あと5……………時間…。」

 

しまいにはこの有り様です…。

 

「5時間かよ!そんだけ寝たらもう夜だよ!そこはせめて5分にしろよ!ってか起きろよ!」

 

「うぅー。そらくんうるさいよぉ…。あれー?そーいえば、なんでそらくんがあさからほのかのおへやにいるの?」

 

完全に寝惚けてやがりますね!このアホの子は!

 

「穂乃果!ここは学校です!そして朝ではなくもう放課後です!いい加減に起きない!」

 

「や~ん♪穂乃果ちゃんったらぁ♪寝顔もかわいい~♪」

 

ことり?可愛いってこのアホの子はよだれを垂れ流してるのですよ?

 

「起きねぇなら定番だけど額に肉とか書いとくか?アホが際立つぞ?」

 

「鳴神君、やるならば油性ペンではなく、水性ペンにしてあげて下さいね。穂乃果!貴女もいい加減に起きないのならば私にも考えがありますよ!」

 

「へいへい、っと。水性ペン、水性ペンは…ありゃ?ねぇーか。残念、額に肉は諦めるか。で?園田さん、考えがありますよってナニすんのさ?」

 

「鳴神君?はい、は一回ですと以前も言いましたよね?治さないのでしたら貴方にも物理的にお説教ですよ!」

 

「ねぇ海未ちゃん?物理的にお説教ってナニするの?磔にしてムチ打ち?水責め?爪の間に針でも入れちゃうの♪」

 

「ことり?それでは拷問です!物理的にお説教と言えば決まっています!折檻です!穂乃果にはお尻ぺんぺんです!鳴神君にはレバーにダメージを蓄積させます!」

 

ことりは相変わらず過激ですね。お尻ぺんぺんでも十分に穂乃果の可愛らしい悲鳴が聴けると思うのですが…?

 

皆さんもご一緒に穂乃果が下半身丸出しにして涙目で“ごめんなさい”と言う光景を思い浮かべてみて下さい。

 

………いかがですか?胸がきゅんとなりませんか?

 

しっかりと躾をしたその後は真っ赤に腫れ上がった臀部に優しくお薬を塗ってあげましょう…うふ…うふふふふ…。

 

「レバーにダメージは勘弁だけど、園田さんにお尻ぺんぺんされんのは魅了的だな!たまには責められるのもイイねぇ!よし!園田さん!エロいボンテージ着て俺に折檻してくれ!」

 

「変態は黙りなさい!その性欲が2度と役に立たなくなる様にもぎ取りますよ!」

 

「うへぇ、人の三大欲求の1つがもぎ取られんのは勘弁して貰いたいな。」

 

「もー…海未ちゃんもそら君もさっきからうるさくてねれないよぉ…。ちょっとしずかに…あれ?なんで学校?」

 

「穂乃果ちゃん♪おはよ~♪は~い♪お顔のよだれ拭こ~ね♪ふきふき♪♪♪」

 

「ふぇ?あ、ことりちゃんありがとー。」

 

「なんで学校って、お前なぁ…。コイツにチーム名を任せたけど、こんなアホが考えた手ってホントに大丈夫なのかよ…。今さらだが不安しかねぇ…。」

 

「全くの同意見です。穂乃果に任せる等と言いましたが、これはやはり早まりましたでしょうか?」

 

「はい♪穂乃果ちゃん♪キレイにふきふきできたよぉ♪かわいい穂乃果ちゃんがもっとかわいい穂乃果ちゃんになったよぉ♪も~ことり、こんなにかわいい穂乃果ちゃんならぺろりって食べちゃたいなぁ♪えへへ♪……あぁ…穂乃果ちゃんのよだれ拭いたハンカチ…。はぁはぁはぁはぁ…どうせなら穂乃果ちゃんの下のおくちのよだれも拭き取りたい…穂乃果ちゃんの下のおくちをことりのおくちで直接…。あぁ…ダメ…ことり…そんなこと考えちゃダメだよぉ!そんなこと考えちゃったらぁもぉ我慢できないよぉ…。最近はソラ君の美味しそうなフランクフルトが目の前にあるのにず~っとおあずけだったしぃ、ひとりでヤりたくてもバトルコスチューム作ってるから時間なくって溜まっちゃうだけ溜まっちゃって発散させれなかったからぁ♪今日は帰ったら久し振りに穂乃果ちゃんのよだれ付きハンカチで楽しまなくっちゃ♪でもソラ君の熱いフランクフルトでナカをいっぱい掻き回してほし~なぁ………フランクフルト………確か冷凍庫にイイ感じの大きさの冷凍フランクフルトあったよね………。アレをソラ君のナニの代わりにして……や~ん♪ダメだよぉことり!あんなただの挽き肉の塊を棒にしただけのモノなんかでことりの始めての証を破っちゃったらぁ!膜はソラ君のホンモノで直接破って貰わなきゃ♪あ!そ~だぁ♪後ろのアナなら膜ないからイイかな?うふふ♪ついでにいつか後ろも楽しんで貰えるよぉ~に練習だね!膜破っちゃったあとにすぐにでも後ろのアナでソラ君のフランクフルトを受け入れれるよ~にしっかりとほぐさなきゃ!まずはおかーさんの秘蔵のおっきな“おちゅ~しゃ”でぇお腹のナカをキレイキレイにしてからだね♪あとはローションでアナもフランクフルトもた~っぷりぬるぬるのぐちょぐちょにしちゃえば“ぬぷ♪”って簡単に入っちゃうよね♪♪♪きゃ~♪ア○ニ~なんてことり♪どんどん変態さんになっていっちゃうよぉ~♪でもニセモノなんかじゃなくて早くソラ君のホンモノで前も後ろもちょっとらんぼ~に突き上げてほし~なぁ……。ダメ。これ以上も~そ~しちゃったらぁ、お家まで我慢できなくなっちゃう…このままじゃホントにお手洗いでイキたくなってきちゃうよぉ…。ど~しよう?替えの下着ないからお汁でべちょべちょになる前に1回お手洗いでヤっちゃお~かな…ヤっちゃいたいなぁ…。ダメ…ダメだよぉことり!せっかくお家に帰ったら久し振りに全開でヤるんだから、ここは我慢しなきゃ!下着はべちょべちょになる前にナプキン着けておけば…その時にちょっとだけ、ちょっとだけお豆さん触っちゃうくらいならイイかなぁ…。」

 

ことりはまた妄想が全力で溢れ出して来てますよ。

 

それにしても“あ○にー”ってなんですか?

 

そ、その…お、お、お、お、お○にー…くらいならば私だって、あの、一応は健全な女子高生なんですから、どの様な行為かは知っていますよ……。

 

え?私はやらないのか?ですか?

 

そんな事!恥ずかしくて言る訳ありません!

 

私はそんな破廉恥な事はしません!

 

知識として知っているだけです!

 

絶対にしませんよ!した事なんてないんですから!

 

覚えたての頃は毎日朝晩二回は必ずしていたなんて事は絶対にありません!

 

今でも週二回は定期的に発散させているなんて事もありません!

 

初めての時は入浴中に身体を洗っていてシャワーが偶然アソコに当たって気持ち良くて夢中になっていたら何時の間にかのぼせてしまっていた人は一体誰なのでしょうか?少なくても私ではありません!

 

部屋でヤるときは思わず大きな声が出てしまうので口にタオルを加えて必死に声を殺していたりなんてしないんですからね!絶対に!

 

後は弓道の試合後で少し火照った身体を鎮める為に毎回試合の後は誰もいないシャワールームでひとりで慰めてるなんて言える訳ないではないですか!

 

昨日だって鳴神君と手を繋いで帰ったのが嬉しくて、帰ってからその手を洗う前にちょっとだけのつもりで触っていたらどんどんエスカレートしてしまって最終的には今までにないくらいに盛大に吹いてしまってシーツが大変な事になったなんて恥ずかしくて言えません!

 

ぜっーたいに!言えません!言いませんからね!

 

「園田さん?なんかもぞもぞしてっけど大丈夫?顔も赤いし…?」

 

「ひゃぁい!だいじょぶれす!昨日のこと思い出して少しでもお股を擦り合わせて気持ちよくなりたいなぁって思ってもぞもぞなんてしてません!していませんからね!それに私もことりの様にお手洗いにイッて発散させたいなーなんてそんな事は思っていません!思っていませんよ!思っていませんからね!分かりましたか!分かったかと聞いてるんです!分かったならばお返事は!お・へ・ん・じ・は!早く返事をしなさい!聞いてますか?!こら!なるかみー!へんじしろー!」

 

「うぇ!あ、はい!え?ってか園田さん、トイレ行きたいなら行けばイイんじゃねぇっすか?デリカシー無いこと言って悪いけど、トイレ我慢するとかホント身体に良くねぇーよ?」

 

「そうだよね~♪やっぱり我慢は身体によくないよねぇ♪うん!ことり♪お手洗いでちょっとひとりえっちしてくるね!海未ちゃんもひとりでもぞもぞしてないで一緒にイこ~♪ことりが海未ちゃんの下のおくちペロペロしてあげるね♪シャワー浴びてないとかは気にしなくてい~よ♪そのままの海未ちゃんをことりにた~っぷり♪味合わせてね♪うふふ♪海未ちゃんのえっちなお汁のお味はどんな味かなぁ♪や~ん♪たのしみぃ~♪」

 

「こ、こ、こ、こ、こ、ことりぃー!な、な、な、ナニを言ってるのですか?!私はお手洗いになんて行きませんよ!それに私達は女の子同士ですよ?そんな女の子同士でその様な行為をするなんて!い、いけません!いいですか!絶対ににいけませんからね!………ですが以前ことりから送られて来た無修正動画の中には確かに女の子同士で慰め合っている物が…。ぺろぺろとお互いの陰部を舐め合って…。彼女達はまるで獣の様に大きな声を出して乱れていましたね……ごくり…。ゆ、指で擦るだけでもあれほどの快楽があるのですよ…もし…あの動画の女性達の様に舌で舐め合ったりなどしたら………。こ、ことりの舌が私のアソコを…あぁ…いけません、ことり…そんな、まだ洗っていないのに…。わ、私だけしてもらう訳には…こ、これは是非ともお礼にことりを舌で慰めてあげなければ…うふふ…あはははは…。」

 

「海未ちゃん…。」

 

「ことり…。」

 

「「うふふふふふふふふふ……。」」

 

「な、なんだ?この展開は?ことりさんがトリップしてエロい妄想垂れ流すのは慣れたけど、は?園田さんも?ってか園田さんの今の顔、めっちゃエロいわぁ…。コレって誘われてんのか?喰ってイイのか?コレは喰ってイイだろ?イヤイヤイヤイヤイヤちょっと待て俺!落ち着け!考えなしににこちゃんにひでぇ事して後悔しただろーが!自制しろ!愚息!明鏡止水だ…。そうだ…落ち着け…。ドモンの様に水の一滴を見付けるんだ……。そうだ…静まれ愚息……ふう。良し!もう大丈夫だ。しっかしあぶねぇトコだった…。とりあえず園田さんとことりさんの今のトリップ顔の写真撮って…うっし!保存保存っと。」

 

「うーん!よく寝た!よっし!みんな穂乃果に着いてきて!見せたいモノがあるんだ!」

 

「穂乃果…お前はなんつーかマイペースだな。お前のそんなトコ、スゲェ癒されるわぁー。」

 

「ふぇ?」

 

「「……ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ……」」

 

「さて、と。コレ…どうしよう…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鳴神君?貴方はナニも聞いてませんね?ナニも見ていませんね?ナニも覚えていませんね?」

 

「はい!自分はナニも聞いても見ても覚えてもおりません!」

 

「念の為にもう1度確認します。貴方はナニも見てはいませんね?ナニも聞いてはいませんね?ナニも覚えてはいませんね?」

 

「はい!自分はナニも見聞きしていません!ナニも覚えてはおりません!」

 

「よろしい。もし貴方がナニか…例えば私がことりとの慰め合いを妄想してだらしない表情でうふふと笑っていた…そんな所を見たり聞いたりしていて、それを覚えていたら………。うふふ…良かったです、本当に…。残念な結果にならなくて本当に本当に良かったです。」

 

「(トリップ中にスマホで撮った写真の画像データを保存した事には気付いてねぇな…。このまま黙っとこ。もし園田さんに知られたら確実に愚息もがれて殺されるよなぁ…。)」

 

危ない所でした…。あと少しでことりと一緒にお手洗いへ、あの動画の女性達の様に“おたのしみ”をヤりに行く所でしたよ…。

 

なんとか今すぐにお手洗いで行為に耽るのだけは思い止まれましたが、こんなおあずけ状態では今夜もシーツが大変な事になりそうですね…。

 

「海未ちゃん♪今日は我慢したけど、今度は一緒に♪ね?」

 

「こ、ことり!私はナニもしせんからね!いいですか!絶対に!しませんからね!」

 

「もー!ことりちゃんも海未ちゃんも早く!早く!ほーら!そら君も早くいこーよ!」

 

あぁ…穢れてしまった私の心には何時もと変わらない穂乃果の笑顔は眩しすぎます…。

 

そして穂乃果のこの笑顔は何時も私を癒してくれますね…。

 

癒し効果が抜群な穂乃果型の等身大抱き枕とか欲しいですね。オーダーメイドで作りましょうか?

 

鳴神君ならばそう言うモノを造ってくれる所を知ってそうです。後で聞いてみましょう。

 

どうせ造るのならば多少高額になっても構いませんので、出来るだけ精巧な穂乃果型抱き枕が欲しいですね。

 

「で、穂乃果?俺達を何処に連れてくんだ?」

 

「あのね!掲示板のとこだよ!みんなをビックリさせよーと思って黙ってたんだけど、昨日の朝に掲示板にメンバー募集のポスター貼ったんだ!」

 

「ポスター、ねぇ…。ってか、それとチーム名と何の関係があんだ?そのポスターってチームメンバー募集なんだろ?あとさ、掲示板って例の廃校のお知らせが貼り出されてたトコか?あそこの掲示板さ、生徒会の管轄だろ?お前、生徒会の許可取らねぇで勝手に貼ってねぇだろーな?んなコトしたらまた俺があのクソ女に嫌味言われんだよ…。」

 

鳴神君…穂乃果ですよ?許可なんて取ってると思いますか?

 

そもそも穂乃果がメンバー募集のポスターを造って貼った事が奇跡なのですよ?

 

「ほぇ?きょか?ナニソレ?」

 

ほら?やっぱり…。

 

ふふ。本当に“穂乃果”ですね。

 

予想通りの反応です。

 

やっぱり癒しのために穂乃果型抱き枕をオーダーしましょう。

 

「あぁ…やっぱ無許可だよ…。たっく…これでクソ女から嫌味確定だ…。」

 

「も~♪穂乃果ちゃんったらぁおちゃめさんなんだからぁ♪ソラ君を困らせたらダメだよ~♪あれ?でも掲示板ってポスター貼れるだけのスペースあったかなぁ?おととい廃校のお知らせ見た時はそんなスペース空いてなかったよ~な…?」

 

「うん!貼れる場所なんてなかったよ!なかったから、邪魔なお知らせはがして穂乃果が作ったポスター貼ったんだ!」

 

「は?!邪魔な、ってお前!はぁ…穂乃果だから仕方ねぇか…。しゃーねぇ、今回は大人しくクソ女に頭下げるか…。イヤ、待てよ?まだ間に合うか?昨日の朝に貼って今まで生徒会から呼び出しがねぇって事は、まだクソ女には気付かれてねぇな。あのクソ女の事だ、バレてたら即校内放送で呼び出されてるよな?バレる前に元に戻しちまえばなんとかなるな…。うっし!ソレで行こう!で?穂乃果、剥がしたお知らせは?まさかお前、捨てたんじゃねぇーよな?」

 

「裏に新しいメンバー募集のポスター書こうと思ってたから、まだ捨ててないよー!えーっと………あった!はい!コレ!」

 

「おぉ!これならなんとかなるな!どれ…あ?校内と学校周辺に不審者だぁ?なになに……」

 

穂乃果から渡されたお知らせの用紙を受け取った鳴神君はそんな声をあげると、その用紙の内容を確認し始めました。

 

不審者…見方によってはチンピラ発言やらセクハラ発言やらを連発する鳴神君や、伏せ字が必要な18禁発言をすることりも十分に不審者な気がします。

 

しかし校内と学校周辺に不審者とは少し不安になる情報ですね。

 

アミューズメントセンターから帰宅する時には鳴神君が家まで送ってくれますが、弓道部の時は一人で帰る事になるので、不審者の情報は私も少し気になりますね。

 

「鳴神君。私にもそのお知らせを見せてもられませんか?」

 

「ねー、ねー?そら君!不審者って?」

 

「はいよ、園田さん。穂乃果、お前は剥がした時に読んでねぇのかよ…。あのな、なんか校内や音ノ木坂の周辺に変な女の人が居たんだとさ。何人かが声を掛けられたらしいんだけど、その子達の話だと、アルパカの事を知ってたりとか音ノ木坂について詳しかったんで、たぶん卒業生じゃねぇか、って。一応は不審者かもしんねぇから気を付けてくれって内容だ。」

 

確かにその様な内容ですね。

 

このお知らせに書かれている様に、その仮称不審者の女性が卒業生だとすれば、廃校になる噂を聞いて、廃校になる前に母校を見にいらしたのでしょうか?

 

そう言えば、廃校になってしまったらあのアルパカはどうなるのでしょうか?

 

流石に殺処分はないでしょうが…。

 

「う~ん…音ノ木坂に詳しい変な女の人?もしかして不審者さんってあの人だったのかなぁ?」

 

「ことり?貴女は心当たりがあるのですか?」

 

「うん…あのね?今日のお昼休みにことりがお手洗いに行ったとき声を掛けられたんだけど…あ!その時はひとりえっちしにお手洗いに行ったんじゃないよ♪ふつ~におし…って!や~ん♪ことり、そんなはずかしぃことなんて言えないよぉ♪ソラ君のえっちぃ♪でも…ソラ君はことりの…その…お手洗いでシテるトコ…見たい?はずかしぃけど…ソラ君が見たかったらぁ、ソラ君にだけはこっそり見せちゃお~かなぁ♪うふふ♪お手洗いの個室でふたりっきりで♪ことりのはずかしぃトコ見せちゃうんだからぁ♪かわりにぃソラ君のシテるトコも見せてね?ことりね?男の子ってどんなふ~にシテるのか前から気になってたんだよねぇ♪」

 

「………ことりさんの放○シーン………ちょっと見たいとか思った俺はやっぱり変態なんだろーか…?」

 

「ことり!話が脱線しまくってますよ!不審者です!不審者のお話です!ここにも不審者、いえ!変質者はいますが、この変質者ではなく、貴女が出会ったと言う女性についてです!」

 

「あはは♪そうだったね♪不審者さんのお話だったよね?ことりがお手洗いに行ったときに会った女の人はね、なんかね?不審者って言うよりも…う~ん…うまく言えないけど、なんだか不思議な人だったよ?」

 

不思議な人……?

 

「ことりちゃんもその人に話しかけられたの?」

 

「うん。え~っと確かぁ“ホントは保険を掛けに来ただけだったんだけど、君は可愛いから特別に忠告だよ?君はそう遠くない未来に選択を強いられる事になるよ。今か、夢か。君はどちらを選ぶのかな?もし道に迷った時はお友達に相談すると良いよ。後悔しない道を選んでね?”だったかなぁ?なんのコトかわかんなかったから、聞き返そうとしたらもう居なかったんだ…。ね?不思議でしょ?お話した内容も忠告っていうよりも予言だよね~?」

 

忠告の様な予言…それは…

 

「おいおいおいおい…それって……なぁ園田さん…コレってやっぱり昨日の…。」

 

「えぇ…私もそう思います…。間違いなくあの人ですね。」

 

ことりが会った女性とは恐らくは私と鳴神君が昨日のアミューズメントセンターの帰りに出会った不思議な女性ですね…。

 

「ソラ君?海未ちゃん?どうしたの?そんなむずかしい顔して…?だいじょ~ぶ?」

 

「ん、大丈夫。と思いたいんだけど正直なトコ、大丈夫かどうかは微妙だな…。あのさ、ことりさん。昨日のアミュセンの帰りに俺と園田さんもその人に会ってるんだよ。たぶんことりさんが会った人と同じ女の人だと思う。」

 

「ふぇ?ソラ君と海未ちゃんもあの女の人に会ったの?」

 

「はい……そして私達もことりと同じ様に予言の様な忠告を貰いました。やはりことりと同じく忠告の内容を確認しようとしたら既にその姿は見当たりませんでした。私達が言われた内容ですが、鳴神君には“悪意から私を、みんなを守れ”と…。」

 

「そんで園田さんには“絶望に身を委ねるな”って…。」

 

「悪意から海未ちゃんを守れ?海未ちゃんは絶望に身を委ねるな?……それは…うん…なんだかこわい内容だね…。」

 

「だろ?ついでにもひとつ怖い話があるぞ。その女の人さ、俺と園田さんの名前を知ってたんだよ。そら君、海未ちゃんってさ…。」

 

「名前?別にこわくないよ?そら君も海未ちゃんも自己紹介したんじゃないの?」

 

「そうですね…それなら私達もここまで不安にならなかったのですが…。穂乃果…私達は彼女に名前を教えてはいないのですよ。それなのにあの人は私達の事を確かにそら君、海未ちゃん、と呼びました。」

 

「うわぁ…オカルトっぽくなって来たね…。あはは…どうしよう…。ことりもなんかこわくなってきちゃった…。ことりが選択しなきゃダメなことってなんだろ…今と夢と…。ことりの夢……ことりの夢は……。」

 

「ホント、マジでなんなんだろうな…あの人は…。」

 

悪意…絶望…選択……。

 

ことりへの忠告でさらに謎が深まってしまいましたね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とーちゃーく!みてみて!ほら!穂乃果じょーずにポスター作ったでしょ?」

 

ひょんな事から発展した謎の女性の話題で沈んでしまった気分を切り替えて、私達は穂乃果の案内で掲示板までやって来まし

 

そこには穂乃果の言う通り可愛らしくデフォルメされた穂乃果、ことり、私の3人と、同じくデフォルメされた目付きの悪い鳴神君の絵が描かれたポスターが貼られていました。

 

「“目指せ!ガンプライブ優勝!音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム!メンバー大募集!チーム名も募集中”だぁ?お前はナニを考えてんだ?」

 

「鳴神君、そんなの決まっています。なんにも考えてはいないのですよ。だって穂乃果ですよ?」

 

「うへぇ…それで納得してしまう自分が怖いよ…。」

 

「あはは♪二人とも穂乃果ちゃんにきびし~ね♪あれ?そう言えばコレって穂乃果ちゃんに頼まれてことりが描いた絵だよね?も~♪穂乃果ちゃん!言ってくれればことりがポスター作ったのにぃ♪」

 

あぁ。この可愛らしい絵はことりが描いたのですか。

 

どおりで穂乃果にしては良い出来だと思いました。

 

ふふ。デフォルメされた目付きの悪い鳴神君の絵が随分と可愛らしいですね。

 

「良いですか、穂乃果?これからは無断で掲示板にポスターやお知らせを貼ってはいけませんよ?きちんと生徒会に許可を貰ってからにしましょうね?」

 

「はーい。でもね?海未ちゃん。あの生徒会長さんは絶対にダメ!って言うと思ったから……。」

 

確かに穂乃果の言う通りかもしれませんね。

 

あの生徒会長は私達を、特に鳴神君を親の敵か何かの様に見ていましたから…。

 

この先もあまり私達の邪魔ばかりするな様ならば、いっその事、ことりに“エリシチ”にして貰いましょうか?。

 

邪魔者は消してしまえば良いのですよ…。

 

傷みやすい内臓を処理して、血抜きをしっかりと行って、皮を剥いで…。雑食の動物は肉が独特の臭みがあるらしいので、香草や香辛料で臭みを抑えて…。

 

あの大きな胸のお肉は柔らかそうですね。

 

どうせ私にはあの様な大きな胸などありませんよ…。

 

ふふ…そうです…あんなに無駄な贅肉の塊など、わしづかみにしてもぎ取ってしまえばいいのですよ…。

 

私達の邪魔ばかりしている生徒会長のくせに、あんなに胸が大きいのがいけないのですよ?

 

生きたままもぎ取ったらどんな悲鳴を聴かせてくれるのでしょうか?

 

まずは右の胸から……もぎ取った後はすぐに失血死してしまわない様に、火で炙るか真っ赤になるまで熱した鉄板か何かを押し付けて止血してあげましょう。

 

きっとイイ声で鳴いてくれますよ…。

 

もぎ取ったばかりの新鮮な胸肉はお刺身でも食べれそうですね…。

 

「ま、そうだろーな。でもクソ女は無理だろーけど、希さん…副会長なら頼めばポスターくらいなら貼らせてくれるはずだぞ?一緒に頼みに行ってやるから、次は事前に相談しろよ?俺達は仲間なんだからな。」

 

「なかま………仲間かぁ……えへへ♪うん!うん!わかったよ!仲間だもんね!」

 

………はっ!私は今ナニを考えていたのですか?

 

頭の中でことりと一緒に楽しく生徒会長を解体してお料理してるビジョンが……。

 

いけません!どんどんことりに毒されて来ていますよ!

 

きっと次は鳴神君のフランクフルトが食べたいとか言い出すのですよ!

 

上のお口で美味しくいただいた後は下のお口でも……ふふふふふふ……今夜のオカズは決まりましたね……。

 

「ったく(うわー。園田さん、またトリップしてるよ…。クソ…あの顔エロいよなぁ。普段、真面目だからトリップした時のエロ顔とのギャップがヤヴェ…。あーヤりてぇ…。)で?その箱ん中身は?ま、入っちゃいねぇだろーけどな。それとも誰か酔狂なヤツでもいたか?」

 

「ちょっとまってね!えーっと………あ!」

 

「「「あ?」」」

 

「あった………」

 

「おいおい!マジかよ!」

 

「本当ですか?穂乃果!」

 

「うん!しかもね!……2枚も!」

 

「うわぁ!すごぉ~い♪穂乃果ちゃん!すごいよ!」

 

「どっちだ?メンバー募集の方か?(まさかにこちゃんか?イヤ、穂乃果達はまだ“見極め”されてねぇよな?なら違うか?)」

 

「あのね!チーム名の方だよ!1枚目は……ねー?コレってなんて読むの?うーず?ゆーず?穂乃果わかんなーい!海未ちゃん!助けてー!」

 

「どれですか?……これは…?」

 

穂乃果が見せてくれた1枚目の用紙。そこには“μ's”と書かれていました。

 

これは…確かになんと読むのでしょうか?

 

「どれ、ちょっと俺に見せてみろ……あん?なんだコレ?いや、待てよ?確かコレってどっかで見たことが……あぁ!思い出した!ギリシャ文字か!」

 

「ギリシャ文字?ねぇソラ君?ギリシャ文字ってνガンダムの“ν(ニュー)”とか、Ζガンダムの“Ζ(ゼータ)”とかの?」

 

νガンダム…確か劇場版の“機動戦士ガンダム 逆襲のシャア”で主人公アムロ・レイが使用していた機体ですね。

 

ΖガンダムはTVアニメ“機動戦士Ζガンダム”の後期主役機でしたね。

 

「そう、そのギリシャ文字。確かこれは“μ(ミュー)”って読むんだったかな。」

 

「この一文字で“μ(ミュー)”と読むのですか?ではこれは“μ's(ミューズ)”と読むのでしょうか?」

 

「ミューズ?それって石鹸?」

 

穂乃果…絶対にそれを言うと思いましたよ…。

 

「あぁ薬用の。って違うだろ穂乃果…。ミューズってのはギリシア神話で音楽を司る女神だったはずだな。」

 

“μ's(ミューズ)”…ギリシア神話の音楽を司る女神…。

 

不思議です。初めて聞いたはずなのに、妙にしっくり来ます。

 

「“μ's(ミューズ)”…音楽の女神様……うん!なんかイイかも!」

 

「うん♪そ~だね!“μ's(ミューズ)”♪ことりもい~と思うな♪なんかかっこいいよね♪」

 

「そうですね。他に良い案もありませんし。まぁ私達が女神だなんて、少し恥ずかしいですけど…。」

 

「“μ's(ミューズ)”ね…。3人は十分に女神様だからイイんじゃねぇーの?問題は俺だろ?野郎だからあきらかに女神じゃねぇーし。」

 

「う~ん、そっかぁ。ソラ君は男の子だもんね~。それじゃ~ソラ君は私達の“守護者”とかど~かな?危ないときにいつも守ってくれるし♪」

 

「“守護者”って俺が?女神様の守護者なんて、そいつは俺には荷が重いだろ。精々、俺程度じゃ“番犬”ってトコじゃねぇーか?」

 

「守護者でも番犬でもどっちでもイイよ!そら君はそら君だもん!」

 

「わんこなソラ君…や~ん♪可愛いかも♪」

 

「んじゃ、チーム名は“μ's(ミューズ)”で決まりでいいな?」

 

「ことりは異議な~し♪」

 

「穂乃果も“μ's(ミューズ)”がイイ!」

 

「もちろん私も賛成です。では、私達は今日から音ノ木坂学院非公認ガンプラバトルチーム“μ's(ミューズ)”です!」

 

「非公認…そうだったね~。ことり達、まだ生徒会の公認ないから非公認なんだよね~。」

 

「うん!だから今度の公式戦に勝って絶対に生徒会の公認をもらおー!」

 

「はい!頑張りましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ。そう言えばもう1枚目の紙にはなんてかいてたんだ?」

 

「ふぇ?えっと…え?」

 

「穂乃果ちゃん?」

 

「これ見て…2枚目にも“μ's(ミューズ)”って書いてるの…。」

 

「そんなもん、同じヤツが間違って2枚いれたんじゃねぇのか?」

 

私も穂乃果が手にしている2枚目の紙を覗いてみます。

 

そこには確かに“μ's(ミューズ)”と書かれていました。

 

あれ?この字の癖は…。

 

「穂乃果?これは貴女の字ではないですか?」

 

「ホントだ…コレって穂乃果ちゃんの字に似てるよね?」

 

この豪快で適当な字の書き方は間違いなく穂乃果の字です。

 

「穂乃果の字?穂乃果は書いてないよー!そら君!もう1回みせて!…あれ?ホントにコレって穂乃果の字だ…。なんで?」

 

「なんで?ってお前なぁ…。自作自演かよ?」

 

「穂乃果!そんな事してないよ!それに穂乃果は昨日も今日も学校ではずっーと寝てたもん!起きてたのはおトイレとご飯食べる時だけだよ!」

 

「寝てたもん!って…ん?まてよ?確かにコイツ、朝からずっと教室で寝てたよな?」

 

「穂乃果ちゃん、お手洗いはことりと一緒に行ったよね?」

 

穂乃果は朝からことり、鳴神君、私のうちの誰かと常に一緒だった…?

 

「では穂乃果には確かなアリバイがありすね。第一、穂乃果なら“μ's(ミューズ)”なんて名前を思い付いたらドヤ顔で自慢して来ますよね。」

 

「そもそもコイツ、アホ乃果だもんな。薬用石鹸とか言ってるヤツが“μ's(ミューズ)”なんて洒落た名前思い付くかよ…。」

 

「無理です。」

 

「無理だよね~。」

 

「穂乃果!アホじゃないもん!あれ…?」

 

「どうしました?とうとう自分の頭が残念と言う事に気付きましたか?」

 

「海未ちゃんがひどい!そうじゃなくて、うーん…ねぇ?さっきあそこに誰かいなかった?」

 

「ん?あそこって……イヤ、俺は気付かなかったけど…。園田さんとことりさんは?」

 

「さぁ…?」

 

「ことりも気付かなかったよ?うちの生徒か先生なんじゃないのかな?」

 

「違うと思う……。何だろう…今の人…懐かしい…?」

 

「まさかまた例の不審者だったりな。」

 

「あり得そうで笑えませんね…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『やっぱり保険は必要なかったみたいだね?でも音ノ木坂に来て良かった…。ことりちゃんにも会えたし…。これでμ'sは本格的に動き出したね。すべての女神が集うまであと6人…。次は………。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました!


今回からようやく穂乃果ちゃん達は“μ's(ミューズ)”になりました!
そして再び見え隠れする謎の人物の影…。

スクフェスのμ'sメインストーリーは終了かもしれない。との、事ですが、ガンプライブはまだまだこれからです!
皆様。今後ともお付き合いいただければ幸いでございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様からのご意見やご感想もお待ちしております!
どうぞ、お気軽にお声掛け下さい!


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第5話「START:DASH!!」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。
そしてお待たせしてしまい申し訳ありませんでした。


それでは、第5話「START:DASH!!」そのはち。始まります。









「あら、おかえり穂乃果。海未ちゃんもことりちゃんもいらっしゃい♪みんなもお団子、食べる?」

 

ことりにも忠告を残して消えた不思議な女性と、本人に身に覚えの無い穂乃果の字にそっくりな筆跡で“μ's(ミューズ)”と書かれた2枚目の紙。

 

いくつかの謎を残しながらも“μ's”と言うチーム名が決まった私達ですが、今日の放課後はアミューズメントセンターでガンプラバトルの練習では無く、土曜日の公式戦本番で着用するバトルコスチュームの試着のために穂乃果の家へとやって来ました。

 

穂乃果の家は代々続く老舗の和菓子屋で、私達の自宅の中では音ノ木坂学院から1番近い場所にあります。

 

なので、生徒会非公認で部室がまだ無い私達は、学校から1番近い穂乃果の部屋で衣裳の試着をする事にし、朝の段階でことりが作った衣裳を穂乃果の部屋に置いてから登校していました。

 

穂乃果の家へと到着した私達を出迎えてくれたのは、商品のお団子をつまみ食いしていた穂乃果のお母様でした。

 

おば様も相変わらずですね…。

 

そしてこちらも相変わらず美味しそうなお団子です。

 

今夜も溜まってしまったモノを発散させる為に、ベットの上で激しい運動をしなければいけませんので、カロリー補充の為にも帰りは穂むまんと何かもう一品を買って帰りましょう。

 

ご存知ですか?激しい運動の後の穂むまんは最高なのですよ!

 

本当ならば穂むまんと一緒に穂乃果もお持ち帰りしたいのですが…。

 

以前、ことりがおば様に穂乃果は売り物ではないのかと聞いてみた所、残念ながら穂乃果は非売品だそうです。

 

非常に残念ですね。

 

ここはやはり穂乃果型等身大抱き枕の作製を急がねば…。

 

「あー!おかーさん!またお店のおかしつまみ食いしてるー!おとーさんが一生懸命に作ったしょーひんなんだから勝手に食べちゃダメだよ!」

 

「これくらいいいじゃない。あなたも食べる?美味しいわよ?お父さんの作ったお団子♪」

 

「美味しーのはしってるけど、お団子あきたー!」

 

「和菓子屋の娘のクセにホントしょうがない子ね…あら?あらら?そっちの男の子は始めましてね?」

 

そう言えば鳴神君は穂乃果の家に来るのは初めてでしたね。

 

仲良くなって一緒に行動する様になってからまだ4日程ですが、何故かもうずっと昔から一緒に居た様に私達に馴染んでますね。

 

「はい。始めまして。高坂さんのクラスメイトで鳴神 青空と言います。ご商売の最中にお邪魔してしまい申し訳ありません。」

 

はい?な、なんですか?この物体は?

 

聞き慣れた乱暴な物言いとはかけ離れた妙に丁寧な物腰…見慣れた苦笑いとは程遠い爽やかな微笑み…よく見れば普段は着崩している音ノ木坂の制服も、いつの間にかしっかりとネクタイを絞めて、中のシャツのボタンも全部絞めてきっちりと着こなしています…。何時ものチンピラな鳴神君は何処に行ったのですか?!

 

こんなにも“優等生”な鳴神君なんて!き、気味が悪いです!

 

「あらあら♪ご丁寧にどーも♪そこのアホ…じゃなくて穂乃果の母でございます♪うふふ♪穂乃果がうちに男の子を連れてくるなんて初めてだわぁ!しかもこんなにイケメンで爽やかな子よ!穂乃果!逃がしちゃダメよ!この子は絶対に逃がしちゃダメ!あんた!高校生にもなってまだ処女なんてダメよ!この子とさっさと子作りしちゃいなさい!なんなら今からでも良いわよ!お母さん、お店閉めてあんたの子作り終わるまでどっかでお茶してくるから!ほらほら!ことりちゃんと海未ちゃんも一緒にヤっちゃいなさいな!三人ならなんーにも怖くないわよ!それと三人ともわかってるわね?子作りが目的なんだからゴムなんて着けちゃダメよ!ナマでヤりない!ナマで!いい?穂乃果!ナマよ!ナマよ!」

 

おば様…ナマって…表現が些か下品ですね。

 

それにしても、私もこの程度では動じなくなってしまいましたね…。

 

昔の私ならば、顔を真っ赤にして挙動不審に陥っていたでしょうに…。

 

あぁ…私の心は本当に穢れてしまったのですね…。

 

「おかーさん、ナマナマうるさいよ!それにいま穂乃果のこと、アホって言わなかった?じゃなくて!子供はいつかは欲しいけど、穂乃果とそら君は“まだ”そんな関係じゃないよ!はずかしいこと言わないでよー!」

 

穂乃果…貴女は今“まだ”と言いませんでしたか?

 

貴女“も”鳴神君を狙っていたのですね…。

 

鳴神君はチンピラな所と破廉恥な所にさえ目をつぶればかなりの優良物件です。

 

顔も頭も良く運動も得意。サポートAIのマージンでこの年にしては異常な程お金も持っています。

 

たまに見せる然り気無い優しさが私的には高ポイントです。

 

不良が雨の日に子犬を拾う様なギャップに女の子は弱いのですよ!

 

実は音ノ木坂では鳴神君を狙っている子は多いのですよ…。

 

男性が極端に少なくなった昨今の世の中では、鳴神君は本当に良い獲物です…うふふ…。

 

男性を射止めるのは狙撃と同じ様なモノです。

 

冷静に、慎重に、そして大胆に、躊躇わず、一撃で。

 

私は狙った獲物は絶対に逃がしませんよ?

 

撃ち堕とした後は私好みにじっくりと、ゆっくりと、たっぷりと…うふふふふふ…。

 

「おば様もこ~言ってくれてるんだしぃ♪今日は子作りパ~ティ~だね♪」

 

「えー!今日はことりちゃんの作ってくれたコスチュームの試着だよ!おかーさんも変なこといわないでよー!」

 

「だそうですよ、ことり。子作りはまた今度にして下さいね。」

 

「残念ねー。鳴神君!いつでもいいからうちの穂乃果のこと孕ませちゃってね♪」

 

「はは…高坂さんのお母様はご冗談がお上手なんですね。高坂さんはとても魅力的な女性なので、そんな事を言われてら本気になってしまいますよ。」

 

鳴神君。おば様のコレは恐らくは冗談では無いと思いますよ?

 

あの目は鳴神君、貴方を本気で穂むらの跡取り息子に狙っている目ですよ?

 

「あらあら♪良かったわね!穂乃果!脈アリよ!あんたはアホだからちゃんと彼氏出来るか心配だったのよねー。ホント早く孫の顔が見たいわ♪」

 

「もー!またアホって言った!穂乃果はアホじゃないもん!おかーさんは邪魔しないで!そら君もだよ!いつまでそんな気持ち悪い話し方してるの?おかーさんはほっといていーから早く上がって!上がって!穂乃果のお部屋は2階にあるんだよ!」

 

「高坂さん、すいません。ちょっと耳かして下さい(ゴラァ!アホ乃果ァ!誰が気持ち悪いじゃ!泣かすぞボケェ!)。それではお邪魔させていただきます。」

 

「ふぇぇぇ…そ、そら君はやっぱりそら君だったよ…。」

 

そりゃそうですよ。人なんてそうそう変わりはしません。

 

「みんなー!後でお菓子とジュース持っていくわねー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーい!ここが穂乃果のお部屋だよー!そら君、どーかな?けっこーキレイにしてるでしょ?」

 

階段を登り2階に上がった私達は、慣れ親しんだ穂乃果のお部屋にお邪魔しました。

 

穂乃果は何処か得意気に鳴神君に自分のお部屋を自慢しています。

 

「なんか意外だな…穂乃果の事だから片付けなんてしてねぇと思ってたよ。お?本棚はマンガばっかりじゃねぇか。はは!やっぱりここら辺は穂乃果なんだな。」

 

鳴神君はしゃべり方が元に戻りましたね。

 

やはりこちらの鳴神君の方が鳴神君らしくて良いですね。

 

「えっへん!穂乃果えらいでしょ!ちゃんとお片付けできるんだよ!穂乃果はやればできる子なんだよ!」

 

「やればできる子って、高校生にもなってテメェの部屋の片付けをテメェですんのは当たり前だろーが。でも、ま。偉いぞ、穂乃果。ほれほれ。」

 

そんな事を言いながら、鳴神君は少し乱暴な手付きで穂乃果の頭をわしゃわしゃと撫で回してます。

 

あの撫で方はなんだか犬を撫でている様な撫で方ですね。

 

「エヘヘ…♪」

 

あの嬉しそうな穂乃果の表情……少し…羨ましいです…。

 

「ことりはソラ君ならすぐにタンスの中を漁って、下着チェックとかすると思ってけどしないんだね?それがとっても意外だなぁ。」

 

「ことりさん?流石に俺でも初めて入った他人の部屋のタンスなんか漁りはしねぇーよ?ってか他人の部屋に入ってすぐにタンスを漁るってどこの某国民的竜を倒すゲームの勇者だよ!穂乃果のタンスの中には薬草でも入ってんのかよ!」

 

某国民的竜を倒すゲーム?なんですか、それは?

 

そもそも勇者と呼ばれる人物ならば他人の部屋のタンスなど漁らないのではないでしょうか?

 

そのゲームの勇者は本当に勇者なんですか?

 

「あのゲームも最近は竜なんて関係なくなってきたよね~。穂乃果ちゃんのタンスに薬草はないけどぱんつならあるんじゃないかな?でもあの勇者さんってよく他人のお部屋のタンスに入ってたステテコパンツなんて持ち出すよね?変態さんなのかな?」

 

「私はことりや鳴神君も十分に変態だと思いますよ?」

 

「俺が特別に変態なんじゃねぇよ!男はみんな変態なんだ!ことりさんは…諦めよう…。」

 

「ホノカはそこはあきらめちゃダメな気がするな?」

 

穂乃果がツッコミを入れるなんて珍しい事もあるものです。

 

ちなみに私も鳴神君同様に、ことりに関しては色々と諦めてます。

 

いまさらですよ、いまさら。

 

「ステテコパンツって言えばあのゲームって使用後の下着系の防具も売れるよな?アレってさ、大昔に流行ったって言う“ブルセラ”ってヤツじゃねぇのか?俺も噂でしか聞いたことねぇんだけど…。」

 

ブルセラ?なんでしょうかそれは?

 

先程の某国民的竜を倒すゲームもですが、私の知らない単語が次々に出てきますよ…。

 

ブルセラ……新しいガンプラでしょうか?

 

「はーい!ブルセラってなんですかー?穂乃果わかんない?」

 

「ブルセラなんて普通は知らないよね~。あのね?穂乃果ちゃん。ブルセラってね、ブルマとセーラー服のことで合わせてブルセラなんだよ。大昔に作られた造語なんだ~。でも鳴神君の言ってるブルセラって、たぶん使用済みの下着とかをえっちなお店で売り買いするヤツだよね?そ~ゆ~お店はブルセラショップって言うんだよ♪」

 

普通は知らないはずの事をことりはなんで知ってるのでしょうか?

 

相変わらずことりはよくわからない知識に詳しいですね。

 

しかし使用済みの下着なんて欲しがる人がいるのですか?

 

ましてやそれが売り買いされるなんて…。

 

信じられない話ですね。

 

「ことりちゃん?使ったあとのぱんつなんて売れるの?」

 

「売れるんだよ~♪ことりも穂乃果ちゃんと海未ちゃんの使用済みの下着ならお金出してでも欲しいもん♪海未ちゃんはちゃ~んとえっちなシミの付いた下着を売ってね♪」

 

「園田さんのエッチなシミ付きパンツだと!それなら俺も買うぞ!金ならある!売ってくれ!園田さん!」

 

「そんなモノはありません!たとえあっても売りません!」

 

ちゃんと自慰をするときには下着は脱いでいます!

 

シミが付く事などありません!

 

もっとも、今履いてる下着はもしかするといけないシミが付いてしまっているかもしれませんが…。

 

「穂乃果ね!欲しいガンプラあるんだ!ことりちゃん!穂乃果のぱんつ買ってー!」

 

「は~い♪まいどありぃ~♪♪♪じゃあ穂乃果ちゃん♪おぱんつぬぎぬぎしましょ~ね♪」

 

「穂乃果の脱ぎたてパンツか…それはそれで…。」

 

「この変態ども!穂乃果!貴方もおやめなさい!」

 

「えー!パンツがお金になるんだよー!し○むらで安いヤツ買って来て、はいてぬいでことりちゃんとそら君に売れば欲しいモノいっぱい買えるんだよ!」

 

「えっちなシミ付きなら倍のお値段で買い取り中で~す♪」

 

「エッチなシミ?ナニ?ソレ?」

 

「穂乃果ちゃんにはちょっとはやかったかなぁ?う~ん?それじゃあ、ことりがお手伝いしてあげるから、一緒にえっちなシミ付きぱんつ作ろ~ね♪」

 

「ことり!いい加減にしなさい!貴女は私の心を穢しただけでは飽きたらず!穂乃果まで穢すつもりですか?!お願いです!穂乃果まで穢さないで下さい!貴女がこれ以上、穂乃果を穢そうとするならば……私は…私は…。」

 

「するならばぁ?」

 

「貴女を殺して私も死にます!ついでに鳴神君も道連れです!」

 

「はぁ!ちょっ!なんで俺も道連れ?!」

 

「変態だからです!大体!二人とも使用済みの下着など何に使うのですか!」

 

予想は着いています…どうせオナ…

 

「「オ○ニーのおかずに!」」

 

「やっぱりですか!もう生かしては置けません!殺します!ご覚悟を!」

 

「や~ん♪ことりはまだ死にたくないよ~♪ねぇ?海未ちゃ~ん♪ちょっとお話しよ~か?(うふふ♪海未ちゃんだってやってるでしょ?お○に~♪ことり、知ってるよ?中学の頃はおさるさんみたいに毎日ヤってたよね~♪い~のかな♪ソラ君におしえちゃうよぉ♪♪)」

 

「なっ!」

 

ことりが小声でとんでもない事を言ってきましたよ!

 

なんでことりが私の秘密を知ってるのですか!

 

まさか!私の部屋がことりに盗聴や盗撮されてるのですか?!

 

いえ!今はそれ所ではありません!

 

もし鳴神君に私の秘密を知られたら…き、嫌われてしまいます!

 

「くっ!卑怯な…その秘密だけは鳴神君に知られる訳にはいきません…分かりました…今回だけは見逃してあげましょう。」

 

「海未ちゃんは心配しすぎだよ?ことりはソラ君が海未ちゃんのひみつ知ってもよろこぶだけだと思うんだけど?」

 

それはそれで困るんですよ!

 

「ねー!そんなことよりもことりちゃんはけっきょく穂乃果のぱんつは買ってくれないのー?」

 

「穂乃果ちゃん、ごめんね?海未ちゃんがダメだって~。ことりもまだ死にたくないから今回はあきらめてね?」

 

「えー!ガンプラ欲しかったのにー!そうだ!そら君!せきにん取って穂乃果にガンプラ買ってよ!」

 

「なんで俺なんだよ…。まぁガンプラくらいなら別にイイけど…。なら、今度の公式戦で頑張ったら1つ買ってやるよ。ただしHGだぞ?」

 

「それじゃ~ことりはデンドロビウムが欲しぃなぁ~♪」

 

「なら私はネオ・ジオングで。完成したら床の間に飾ります。」

 

「穂乃果はミーティアが欲しい!いつか改造して穂乃果のストライクにつけるんだ!」

 

「またこのパターンかよ!穂乃果だけじゃねぇのかよ!しかも園田さんもことりさんも確かにHGだけど、どっちも高けぇんだよ!金はあるからイイけど少しは遠慮はねぇのか!」

 

「よぉーし!ことりちゃん!海未ちゃん!公式戦がんばるぞー!」

 

「「「おー!」」」

 

「おー!じゃねぇーよ!なんでお前らはそんな時だけ妙に団結すんだよ!」

 

鳴神君。それは何だかんだ言っても私達が仲の良い幼馴染みだからですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃ~ん♪そ~ゆ~わけでこれが今回のバトルコスチュームで~す♪」

 

何時ものやり取りが終えた私達にことりは取り出した衣裳を見せてくれました。

 

ことりが取り出した衣裳は確かに昨日の放課後に見せて貰った写真データと同じ物でした。

 

「ことりちゃんがきのう見せてくれた写真とおんなじだ!すごーい!ホントに穂乃果がコレ着てい~の?」

 

「もちろん!このコスチュームは穂乃果ちゃんと海未ちゃんのために一生懸命ひとりえっち我慢して作ったんだよ♪着てくれなきゃ、ことりは泣いちゃうよぉ~。」

 

そこはひとりえっちを我慢とか言わなければ感動的なんですが…。

 

たった数日でここまで仕上げてしまうのです。ことりが一生懸命に作ったと言うのは間違いないでしょうね。

 

「結局、スカートの丈は短いままなのですね…。あら?でもこれは確かに多少激しく動いても捲れたりしない様になっているのですね。」

 

ことりは最近はめっきり黒くて変態なのですが、服飾に関しては流石です。

 

この衣裳も本物のアイドルが着てもおかしくはない完成度です。

 

「俺としてはもっと短く!それこそパンツ丸見えな位に短いスカートでもオッケーなんだけど!出来ればノーパンで!」

 

「リクエストにお応えして破廉恥な衣裳でも構いませんよ?もちろんその後で鳴神君の大切なモノを根元からもぎますがよろしいですか?」

 

「うへぇ…。園田さん…お願いだからもぐのは勘弁してくれ…。」

 

「なら最初から言わないで下さい。こうなる事は目に見えていたでしょうに。貴方も本当に懲りない人ですね。」

 

「へいへい。懲りないバカ野郎でどーもすいませんねー。」

 

もう!このおバカはまた返事を二回繰り返して!

 

鳴神君は穂乃果の様に頭の容量が少ない訳ではないので、一度言えば分かりそうなのですが…。

 

「鳴神君!はい。は一回です!何度言えば分かるのですか?」

 

「へーい。」

 

「ねぇそら君?なんか嬉しそうだね?叱られてるのになんで?穂乃果は叱られるのヤダだなー。」

 

「ん?嬉しそう?……あー、うん。そうだな…たぶん俺は園田さんに叱られて嬉しいんだろーな…。」

 

「ソラ君…叱られて嬉しいなんてマゾだったんだね……だからアレだけことりがゆ~わくしてもダメだったんだ…。そっか…責めなきゃダメだったんだね!うん♪次からはサディスティックにいくね!ことりは責めるのも得意だからまかせてね♪」

 

「マゾじゃねぇーよ!任せたくねぇーよ!そう言うじゃなくてさ、なんて言えばいいかなぁ……叱られるって事はさ、叱ってくれる相手が俺の事をちゃんと思ってくれてる、って事だろ?どーでもいいヤツになんて叱らねぇだろ?だからさ、ダメな事をしてちゃんと叱ってくれるのって、俺はなんだかスゲェ嬉しいんだよ。ガキの頃は誰も叱ってなんてくれなかったからさ。」

 

……誰も叱ってくれなかった…。

 

それは子供の頃は“誰も思ってくれなかった”と言う事なんですね。

 

そうですね…確かに私もどうでも良い相手には何も言いません。

 

この先も一緒に居るために、相手にいけない所を治して欲しいから、だから叱る。

 

叱ると言う事は相手が大切な人だから…。

 

「そっか……穂乃果は…うん…。あのとき…おかーさんもおとーさんも叱ってくれたな…。穂乃果のこと…思ってくれてたんだ…。」

 

「そんなワケで園田さん!もっと叱ってくれ!エロいミニスカポリスのコスプレで!逮捕してエロいお叱りを!」

 

………この変態に同情したのが間違いでした…。

 

叱られるのがお好きなら存分に叱ってあげましょう!

 

ですがただ叱るだけではこの変態には意味がありませんね。

 

そうですね……ならばここはひとつことりの真似をして少し懲らしめてあげしょうか?

 

「良いですよ。特別に鳴神君の事を破廉恥な…いえ、卑猥なミニスカポリスの衣裳を着て逮捕してあげます。鳴神君が好きそうな網タイツも履いてあげますよ。」

 

「え?マジっすか!」

 

ふふ。引っ掛かりましたね?

 

ではことりの様に“おしおき”を始めましょう。

 

私の中の狂気を解き放って……。

 

「はい♪マジですよ♪……………ただし。逮捕したらもう二度と他の女性に反応しない様に調教してあげますね。私だけを見て、私だけを思って、私だけに反応する様に徹底的に躾てあげます。それでもまだ貴方の下半身が性懲りも無く他の女性に反応する様ならば、仕方ありません。貴方が欲情した相手をこの世から消してしまいましょう。鳴神君?穂乃果を見て下さい。どうですか?可愛いでしょ?ことりを見て下さい。可愛いでしょ?あはは!ほら!貴方は二人を可愛い思ってしまいましたね!私以外を!残念です!とても残念です!大切な幼馴染みの二人を消さなければいけないのはとても残念です!でも仕方ないですよね?だって貴方は私を見てくれないから!私だけを見てくれないから!ねぇ鳴神君!貴方が私だけを見てくれるまで、私は一体何人の女性を行方不明にすれば良いのでしょうか?一人?十人?百人?千人?まだ足りないのしょうか?大変ですね。そんなに大勢の女性を摘み取ったならば手が真っ赤になってしまいますよ。私と鳴神君のシアワセの邪魔をするイケナイ女性達の穢らわしい体液で私が真っ赤になったら、身体の汚れが落ちるまで、貴方が私だけを見ていたくなる程に綺麗になるまで、責任を持って貴方が洗ってくれますか?うふふ洗ってくれますかなんて本当にたはしたないですね、私は。ですが構いませんよ。洗ってくれてる途中で少しくらいは私の身体を好きに貪っても…。それでもきっとまだ貴方は私だけを見てくれない…。ねぇ…答えて下さい…鳴神君?私は何人の罪も無い女性達をこの手で摘み取れば良いのですか?あぁ…鳴神君は変態なので冷たく動かなくなった女性でも美しければ欲情してしまうのでしょうか?貴方は救いの無い変態ですね!そんな貴方を愛してあげれるのは私だけですよ!ほら!鳴神君?いらっしゃい?私がこの世の全ての美しいモノを醜く変えてあげます!そうしたならばこの世で一番美しいのは私ですよ!私以外はぜーんぶ醜くい世界!私と貴方の素敵な世界!そんな素晴らしい世界ならば貴方は私だけを見てくれますか?ならば世界の全てを醜くく変えてみせましょう!だからお願いです…鳴神君…。私だけを!私だけを見て下さい!あぁ!待って下さい!どうして私から離れようとするのですか?どうして後ずさるのですか?逃げ様とするのですか?どうして貴方は私から逃げれると思っているのですか?もう、本当におバカさんですね。逃げなくても良いのですよ?そんなに逃げ様とするなんて酷いです…。あぁそうです!貴方が私から逃げたいのならば、逃げられない様にすれば良いですね…。縄で縛り付けましょうか?鎖で繋ぎましょうか?ダメですね。物理的な拘束では貴方はすぐに振りほどいてまた私から逃げてしまいます。ねぇ鳴神君?私から逃げ様としているその“足”。切り取りませんか?必要ですか?そんなイケナイ“足”は?貴方の“目”は?私だけを見て貰うには必要です。だから残します。貴方の“口”は?私への愛を囁いて貰うには必要です。だから残します。貴方の“耳”は?私の愛の言葉を、私が貴方の為に滅ぼす全ての美しいモノ達の悲鳴を聞いて貰うには必要です。だから残します。貴方の“手”は?私を撫でて貰うには必要です。だから残します。貴方のだらしなくぶら下がっている“男性の象徴”はは?私以外に欲情したら罰を与える為に必要です。だから残します。貴方の“舌”は?私の身体をいやらしく舐めて貰うには必要です。だから残します。貴方の“鼻”は?私の匂いを覚えて貰うには必要です。だから残します。さてここで問題です?私から逃げ様としている貴方の“足”は?私には必要でしょうか?必要では無いでしょうか?答えは?決まっていますね?そんなイケナイ“足”は私にはいりません。ほら?切り取っても良いではないですか。何で切り取りますか?我が家には先祖代々受け継がれている綺麗な太刀があるのですがいかがでしょうか?あの太刀ならばきっと貴方の足を綺麗に切り取ってあげられます。それてもノコギリで少しずつ切り取ってあげましょうか?傷口がぐずぐずになってとても痛いのでしょうね。こんなに貴方の事を愛している私から逃げ出そうとした罰なのですから、その方が良いですね。嫌ですか?ならばこちらにいらっしゃい。怖くありませんよ?貴方が私だけを見てくれるならば、私は貴方に酷い事などする必要はないのですから。私が。全身全霊で貴方を愛してあげますよ!あははははははははははははははは!」

 

「ことりさんより怖ぇぇぇぇぇ!お願い!もう許してぇぇぇぇぇ!」

 

うふふ♪こんなに震えて土下座までして…。

 

あぁ…そんな貴方を見てるたけで私はゾクゾクしてしまいます。

 

慣れない事をしたので少し疲れましたが、こんな快感を得られのならば、たまには“おしおき”も良いかもしれませんね。

 

「…………うふふ。安心して下さい。もちろん冗談ですよ?でも、あまり“おいた”ばかり繰り返す様ならば……ね?分かりましたか、鳴神君?」

 

「はいぃぃぃぃぃぃぃぃ!ホントすいませんでしたぁぁぁぁぁぁ!」

 

「や~ん♪海未ちゃんがと~ってもステキ♪ことり♪おもわずお股が“きゅん”ってなっちゃったぁ♪」

 

「ビックリしたよー!海未ちゃんがことりちゃんみたくなっちゃったかとおもったよ!」

 

「二人とも驚かせてごめんなさい。さあ、それではことりが作ってくれた衣裳の試着をしてしまいましょう。」

 

「「「はーい。」」」

 

三人とも元気にはーい。と、お返事を………あれ?三人?って!

 

「な、なるかみぃぃぃ!やっぱり貴方は懲りてないのですね!本当に足をノコギリで切り取りますよ!」

 

「しまった!つい反射的に返事しちまった!」

 

「お黙りなさい!その足を切り取られたくなかったら大人しく外で待ってなさい!」

 

「sir!yes!sir!」

 

余程、足を切り取られるのが嫌だった様ですね。

 

凄いスピードで部屋から出ていきましたよ。

 

もう。本当に仕方ない人ですね。

 

「さあ。穂乃果、ことり。変態は去りました。今度こそ着替えますよ!」

 

「「はーい。」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鳴神君、お待たせしました。もう入っても良いですよ。」

 

ことりが用意してくれた淡い青色の衣裳に着替えはしましたが……やはりこの衣裳は私には可愛すぎますね。

 

一方、私とは違い穂乃果とことりは流石ですね。

 

この可愛らしい衣裳は二人にとても良く似合っています。

 

少し淡いピンク色の衣裳を身に纏った穂乃果は、頭が残念な事さえ除けば、文句の付けようのない美少女です。

 

そして私も穂乃果とは色違いの淡い緑色の衣裳を身に纏ったことりも、最近の暴走癖さえなければ、誰から見ても非の打ち所のない美少女です。

 

そんな二人にこの可愛らしい衣裳が似合わない筈がありません。

 

「そんじゃ、失礼しまーす……んな!?」

 

あら?部屋に入ってきた鳴神君がフリーズしてますよ?

 

きっと穂乃果とことりの愛らしさに見惚れてるのでしょうね……。

 

私ではなく、穂乃果とことりの二人を。

 

鳴神君が、穂乃果やことりが悪い訳ではありません。それでも少しだけ……ほんの少しだけ………可愛い二人に嫉妬しちゃいます…。

 

「ねー!ねー!そら君!どーかな?穂乃果にこのお洋服、似合うかな?」

 

穂乃果はスカートは裾を摘まんで一回転しながら、鳴神君へと問い掛けます。

 

「へ?あ、あぁ…うん。似合ってるよ…。」

 

当たり前です。穂乃果は可愛いんです。

 

「やったね♪穂乃果ちゃん♪ねぇ、ソラ君?ことりは♪かわい~かな?」

 

ことりは胸元で両手を握ら、少し上目使いで鳴神君へと問い掛けます。

 

「もちろん。ことりさんもめちゃくちゃ似合ってるよ…。」

 

当たり前です。ことりも可愛いんです。

 

そう……二人とも、私なんかとは違う。

 

無愛想で口うるさい私なんかとは……。

 

私は…二人の様に“似合っていますか?”等とは怖くてとても聞けません…。

 

だって…私にはこの衣裳は似合わないから…。

 

「や~ん♪ソラ君ありがと♪ねぇソラ君?それじゃ~海未ちゃんは?海未ちゃんにも言ってあげて?可愛いよって♪似合ってるよって♪海未ちゃん、自分は可愛くないです!自分にはこのコスチュームは似合いません!って、ぜ~ったいに思ってるから。ね?ソラ君♪言ってあげて?海未ちゃんにホントこと♪」

 

「はぁ!園田さんが可愛くねぇだ?似合ってねぇだ?オイ!園田さん!あんたはナニ言ってんだ!ふざけんなよ!園田さんはスゲェ可愛いよ!確かに、穂乃果もことりさんもスゲェ可愛いし似合ってるよ!でも園田さんだって二人に負けてねぇ!園田さんは可愛いんだよ!似合ってんだよ!」

 

え?今…なんて…?

 

「うん!海未ちゃんスッゴい可愛いよ!もー穂乃果ぎゅーってしたくなっちゃうよ!」

 

「ね?海未ちゃん♪ソラ君だって穂乃果ちゃんだって可愛いって言ってるよ?ことりだって海未ちゃんは可愛いって思うもん♪」

 

可愛い……?え?誰が?私が…可愛い…?

 

「あ、あの……本当…ですか?本当に鳴神君は私にもこの衣裳が似合っていると思いますか…?その…か、かわいいと……。」

 

「おう!俺は嘘も付くし冗談ばかり言うけどさ、これだけは嘘でも冗談でもねぇよ!園田さんは可愛いんだよ!」

 

「鳴神君…。でも…私は…」

 

「でもじゃねぇ!もう一回言う!園田さんは可愛いんだよ!その衣裳もスゲェ良く似合ってるんだよ!」

 

私が…可愛い…?この衣裳も似合っている…?

 

「あ、ありがとう…ございます…。」

 

恥ずかしさと嬉しさで真っ赤になっているであろう顔を隠すために、うつむいた私は鳴神君へと“ありがとう”と小さな声で答えるのが精一杯でした…。

 

初めてガンプラバトルをしたあの日以来、ずっと胸の奥に居座り続けているこの感情を、いい加減に私も認めなければいけないのかもしれません。

 

穂乃果とことりが私に“可愛い”と言ってくれた事よりも、鳴神君が“可愛い”と言ってくれた事が何よりも嬉しいと思っている自分のこの気持ちに……。

 

今まで気付かないフリをしていましたが、この気持ちは…この感情は…。

 

きっと…この想いが………。

 

意地悪で、破廉恥で、でも優しくで……。

 

そんな彼が…貴方が…鳴神君が……“青空”が……私は……私は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は………きっと………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。ご覧いただきましてありがとうございました。

次回こそはもう少し早目に更新したいなぁ…と思いますが、中々忙しく…。

そんな次回は穂乃果ちゃんの妹の雪穂ちゃんが登場します。
彼女とソラとの意外な関係とは?


それでは皆様、本日もご覧いただきまして本当にありがとうございました!
皆様のご意見、ご感想をお待ちしております!


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第5話「START:DASH!!」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!
長らくお待たせしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。
どうにも妄想力が低下してしまっているようで…。
現在は暇を見付けてはガンダム系のDVDとラブライブのDVDを視聴して妄想力を養っております。
車での移動中もμ'sの曲をエンドレスで聴いております!
あれ?全部いつもと変わらないような…?



それでは 第5話「START:DASH!!」そのきゅう ご覧下さい!


「お姉ちゃん!お母さんがお姉ちゃん達にお菓子とジュースだって!入るからね!」

 

戸惑いと躊躇いの中、自分の感情とようやく向き合い始めた私を思考の底から呼び戻したのは、穂乃果の妹の雪穂のそんな元気な声でした。

 

「よいしょっと…。ことりさん、海未さんも。いらっしゃい。ちょっとお姉ちゃん、重いから早くもって………って!青空先輩?!え?なんで青空先輩がうちに居るんですか?え?ヤダ!私こんなカッコで!え?え?えぇぇぇぇ!」

 

雪穂はお菓子とジュースの乗ったお盆を持っていたので、両手が塞がっていた様で、器用に足で扉を開いて穂乃果の部屋へと入ってきました。

 

しかし、“青空先輩”ですか?

 

どうして雪穂が鳴神君を知っているのでしょうか?

 

まさか鳴神君……何処かで雪穂を軟派でもしたのですか!

 

中学生にまで手を出そうとするなんて……うふふ…後でその辺りはじっくりと聞き出してお説教ですね♪

 

ちなみに雪穂がこんな格好でと言っていますが、本日の雪穂の服装は白の裾の短いTシャツにお尻のラインが丸わかりなデニム地のホットパンツです。

 

自宅なのでラフな服装なんでしょうが、太ももは丸見え、おへそもチラチラと見えており、男性にとってはいささか刺激的な服装ですね。

 

「へ?なんで雪穂ちゃんが穂乃果ん家に居んの?あ、え?高坂 穂乃果?…高坂 雪穂?……高坂?高坂…高坂!おぉ!穂乃果と雪穂ちゃんってもしかして姉妹か!」

 

「ねぇソラ君?なんで雪穂ちゃんのこと知ってるの?まさか……コトリタチガイルノニナンパシテユキホチャントエッチシタノカナ?カナ?カナ?」

 

あ…久し振りに黒いことりが出てきました!

 

いけません!黒ことりから雪穂を守らなければ!

 

「え?ナニ?ことりさんがなんかヘンなしゃべり方になってる?ってかことりさんの全身から黒いオーラが出てる?!」

 

「雪穂!こちらに来なさい!今のことりに下手に近付くと殺されますよ!血抜きをされて皮を剥がされて内臓を処理した後に美味しく調理される危険があります!貴女もまだその年で死にたくはないでしょう!だから早くこちらに来なさい!」

 

「は、はい!」

 

「ぬぉ!出やがったよ!って、ことりさん!そうじゃねぇよ!雪穂ちゃんは悠莉の、俺の義妹の友達だよ!良くうちに遊びに来てるから顔見知りなんだよ!それ以外の関係は無い!そりゃ確かに可愛いからまだちょっと青いけど喰えるなら美味しくぺろりとイっちまいたいなー。とは思ったりしなかったりするけど…。」

 

このおバカはまた余計な事まて言って!

 

どうして貴方は火に油を注ぐ様な真似をするのですか!

 

今のことりにぺろりと逝っちまいたいなー。なんて言ってしまったら、貴方があの世に逝く事になるでしょうに!

 

「ユキホチャンヲタベルソノマエニ、コトリガソラクンノコトヲペロリッテタベチャオーカ?ホネマデノコラズバリバリッテ?」

 

「本日二度目の命のピンチ?!まだ俺は死にたくない!だからことりさん!骨まで食べちゃらめぇぇぇぇぇ!」

 

らめぇぇぇぇぇ!って…貴方が言うと何だ腹が立ちます。

 

助けようかと思いましたが、もう少し静観しましょうか?

 

「うーん…ねー雪穂?悠莉ちゃんっておにーさんがいっつもスッゴい美味しい手作りおかし作ってお土産にくれる子だよね!」

 

こんな状況にも関わらず穂乃果は穂乃果で平常運転ですか…。

 

肝が据わっているのか、やはりただ単にアホだからなのか…。

 

まぁ間違いなく後者なのでしょうが…。

 

「へ?あ、うん。その悠莉だけど…。ねぇお姉ちゃん?この状況って何なの?」

 

「オイシイオカシ?オイシイオカシ?ホノカチャーン?ソレナーニ?オイシイオカシッテナーニ?コトリニオシエテ?コトリハオカシダーイスキ♪」

 

「あのね!雪穂がお友だちの悠莉ちゃんのおうちに遊びに行くとお土産にもらってくるんだー!悠莉ちゃんのおにいさんが作った手作りプリンとかチョコとかケーキとか!クッキーも美味しかったよ!」

 

穂乃果と雪穂の話から察すると、雪穂のお友達の悠莉と言う子のお宅に遊びに行くと、様々な美味しい手作りお菓子をお土産にいただき、その手作りお菓子はお友達のお兄様の手作りだと言う事ですね。

 

そしてそのお友達のお兄様が鳴神君なのですね。

 

………鳴神君がお菓子作りですか……?

 

…………今、一瞬…ピンクのフリフリエプロンを着けた鳴神君が、とても楽しそうに鼻唄を歌いながらお菓子を作ってるビジョンが浮かびました…。

 

鳴神君…私以上に激しくピンクのフリフリエプロンが似合いませんね…。

 

所で穂乃果はあの状態のことりと何故普通に会話してるのでしょうか?

 

そもそもことりはあの状態でも会話できたのですね…。

 

今のことりには果たしてどの程度の知性が残っているのか気になりますね。

 

「あとね!チーズケーキも美味しかったよ!あのチーズケーキ…また食べたいなぁ…じゅる…」

 

「チーズケーキ?チーズケーキ…?チ~ズケ~キ!ソラ君!ことりにもチ~ズケ~キ作って♪ことりはチ~ズケ~キ大好きなんだぁ♪」

 

「「あ!戻った?」」

 

「ソ~ラ君のチ~ズケ~キ♪ソ~ラ君のチ~ズケ~キ♪ことりもたっべたいなぁ~たべたいなぁ~♪」

 

チーズケーキと聞いた途端にことりの黒化が解けて、一気に機嫌も良くなりましたね。

 

「悠莉の所に遊びに行くといつもご馳走になるんですけど、青空先輩のお菓子ってホント美味しいんですよねー。私は去年のハロウィンの時に作って貰ったパンプキンプリンが美味しかったなぁ…。」

 

「あ!それ穂乃果も覚えてる!雪穂がお土産に持ってきたヤツ!うんうん!あのパンプキンプリン美味しかったよねー!あのね!穂乃果はね!去年のクリスマスのお土産にもらってきた、なんか丸太みたいなケーキが美味しかった!雪だるまとかサンタさんとかトナカイさんのクッキーやマカロンが飾ってあった可愛いヤツ!また食べたい!」

 

パンプキンプリン?丸太みたいなケーキ?

 

本当に鳴神君がそんなお菓子を作ってるのですか?

 

と、言いますか、鳴神君はお料理出来るんですね。

 

「去年のクリスマスの丸太みたいなケーキ?あぁ、ブッシュ・ド・ノエルか。まぁ特別な材料は使ってねぇから作ろうと思えば作れねぇ事もねぇけど、季節的にブッシュ・ド・ノエルってのもなぁ…。んー、ケーキか……今ならイチゴが旬だから、ソイツでどノーマルにショートケーキとかか?ケーキじゃねぇけど少し酸味の強いイチゴ使ってシュークリームかタルトでも旨いかもな。うちの庭の菜園のイチゴは悠莉がイチゴジャムにして欲しいって言ってたから使えねぇけど、店で売ってるイチゴでもイイなら…。」

 

庭の菜園…?鳴神君が菜園でイチゴや他の果物、野菜等を栽培してるのでしょうか…。

 

ますます似合いません。

 

私の中の鳴神君のイメージがどんどん変わっていきます…。

 

「イチゴ!イチゴのショートケーキ!イチゴのシュークリーム!イチゴのタルト!イチゴジャム!イチゴー!穂乃果はイチゴが大好きだよ!」

 

「ソラ君!チーズケーキ♪ことりはチーズケーキが食べたい♪ね~ソラ君♪」

 

「チーズケーキにイチゴねぇ……んじゃなんの捻りもねぇけどイチゴのチーズケーキでイイか…。クリームチーズと生のイチゴを買ってくれば残りの材料はあるはずだから……。」

 

「「イチゴのチーズケーキ♪食べたい!つくって!」」

 

「あーはいはい。「鳴神君!はい。は、一回です!」…へーい。そんじゃ作って月曜にでも持ってくよ。昼飯の後にでも喰うか。園田さんはイチゴとかチーズケーキはイケる?ダメなら園田さんには何か別のモン作るけど?」

 

「私も穂乃果やことりと一緒で、甘い物は嫌いではないので大丈夫ですよ。ですが、良いのですか?お菓子作りは手間ではないでしょうか?」

 

「別にチーズケーキならそこまで手間は掛かんなぇから問題ねぇーよ。料理や菓子作りは結構好きだしさ。んじゃイチゴのチーズケーキで決定っと。」

 

「「やったー♪イチゴのチーズケーキ♪いぇーい♪」」

 

穂乃果とことりは余程、嬉しかったのでしょうね。ハイタッチなんてしますよ。

 

「もう…穂乃果もことりもはしゃいで。ふふ、では鳴神君、私も楽しみに待ってますね?」

 

「えぇー!ちょっと!お姉ちゃん達だけズルい!青空先輩!私もイチゴのチーズケーキが食べたいです!」

 

「ん、了解。そんじゃ雪穂ちゃんの分は後で悠莉に持たせるから学校で貰ってくれ。穂乃果に持たせても良いんだけど、コイツは途中で摘まみ食いしそうなんだよなぁ…。あぁ、そうだ。後は亜里沙ちゃんと亜里沙ちゃんのお姉さんの分もなきゃ可哀想だな…。」

 

「そっか…学校で食べるなら亜里沙のこと仲間外れにしちゃあの子、泣いちゃいそうですよね。それにあの子はお姉ちゃんにも食べさせたい!って絶対に言いますしね。なんかごめんなさい…私がわがまま言っちゃったから手間が増えちゃって…。」

 

「あー、なんだ。まぁそんな顔すんなって。可愛い顔が台無しだろ?大丈夫。この程度はわがままの内に入んねぇーよ。ってかわがままだったら雪穂ちゃんのアホな姉の方がヒデェよ…。」

 

「あぁ……ホントごめんなさい…うちのアホな姉がご迷惑を…。」

 

「ねー!そら君?雪穂?そのアホな姉って穂乃果のこと!?穂乃果はアホじゃないよ!そら君も雪穂もしつれーだよ!」

 

「はぁ?お姉ちゃんがアホじゃない?ふーん。お姉ちゃんアホじゃなかったんだ。へー、シラナカッタヨー。それじゃアホじゃないお姉ちゃんに問題です!8×7は?」

 

「え?8×7???あのね?えーっと…………………………8が7コ!」

 

…は?なんですか?その答えは?8が7コって…。

 

「穂乃果、8が7コで確かに間違いではないのでしょうが、それはやはりアホな答え方ではないですか?」

 

「穂乃果ちゃん…普通に8×7=56って答えたらいいのに?九九は小学校で習ったよね?忘れちゃったのかな?」

 

「なぁ穂乃果…一応は高校生なんだろ?頼むから九九くれぇはパッと答えてくれよ。だからアホ乃果なんだよ…。」

 

「アホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!」

 

「ほらね?お姉ちゃんって基本的にアホでしょ?アホなお姉ちゃんはほっといて、それよりもことりさんも海未さんも、そのカッコってアイドルでも始めるんですか?ことりさんと海未さんは似合ってて当たり前だけど、この頭が残念なお姉ちゃんが似合ってるのはなんだか悔しいような…。」

 

雪穂の穂乃果のあしらい方は流石ですね。

 

しかしアイドルですか…。

 

もしかすると、この衣裳を着て穂乃果とことりと一緒にアイドルとして活動をする…。そんな“もしも”もあったのかもしれませんね。

 

「雪穂がひどい!あれ?ひどいのはいつもだ!」

 

「穂乃果は雪穂から酷い扱いを受けたくなければ、もう少しお勉強しましょうね?せめて九九くらいは出来る様になりましょう。あと雪穂、私達が始めるのはアイドルではなく、スクールファイターです。この衣裳は週末に出場する公式戦の際に着用するバトルコスチュームですよ。」

 

「へ?スクールファイター?お姉ちゃん達が?えぇー!スクールファイターってことはガンプライブに出るの?ことりさんとは何回か一緒に組んでバトロイに出たことあるから、強いのは知ってたけど、お姉ちゃんってガンプラバトル初めてまだ5日でしょ?それ、大丈夫なの?」

 

「だいじょーぶ!海未ちゃんなんて初めて4日目だもん!」

 

「初心者が二人?!それはぜんぜん大丈夫じゃないよ?!しかもお姉ちゃんのストライクって素組だったよね!もしかして海未さんのガンプラも素組なんじゃ…。」

 

「えぇ。私のジム・スナイパーⅡも素組ですよ。まぁ、私の役割は基本的には狙撃と援護なので、素組でも今のところは問題無く戦えています。」

 

そう…。“今は”まだ問題無く戦えています。

 

しかし私自身、素組のガンプラでの戦闘に限界を感じ始めています。

 

その最たる物は、昨日のバトルでことりのバスターライフルから逃げる時に感じた、反応の遅さとブースト機動の際の加速力の物足りなさです。

 

後はもう少し威力の高いスナイパーライフルが欲しいですね。

 

今のスナイパーライフルでは、狙撃を当てても致命傷を与えられない時がありますので。

 

今度の公式戦には間に合いませんが、近い内に新しいガンプラを探しに行ってみましょう。

 

そうですね…その時には鳴神君を誘ってみましょうか?

 

鳴神君と二人きりでお買い物…なんだかそれは……で、でーと…みたいですね…。

 

「雪穂ちゃん、穂乃果ちゃんも海未ちゃんも初心者?え~ウソでしょ~♪ってくらいにうまくなって来てるからだいじょ~ぶだと思うよ?それにことり達にはソラ君もいてくれるしね♪」

 

「青空先輩も?!青空先輩もお姉ちゃん達と一緒にスクールファイターやるんですか!」

 

「まぁ、な。約束したからさ。」

 

「そっかぁ…青空先輩はメチャクチャ強いですもんね。それならお姉ちゃんがアホでも大丈夫そうですね。」

 

「雪穂!また穂乃果ことアホって言ったね!穂乃果おこるよー!」

 

「お姉ちゃん?128×0は?」

 

「128が0コ!すぐ答えられた!穂乃果、てんさいだね!あれ?0コ?」

 

「0にナニ掛けても答えは0だろ?お前、そんなので良く音ノ木坂に受かったな…。」

 

鳴神君…穂乃果を音ノ木坂に合格させるのは、それはもう大変だったのですよ…。

 

最終手段として、ことりの“おねがい♪”で理事長を墜として、理事長権限で合格にさせようかとことりと相談していたくらいです。

 

幸い、理事長権限を使う事態にはなりませんでしたが…。

 

そう言えば穂乃果は受験の後に熱を出して寝込みましたね。

 

可哀想に…普段は全く稼働していない頭を使いすぎてしまったので、知恵熱が出たのでしょうね。

 

「“おじゅけん”のときはホノカがテスト受けたかららくしょーだよ!ホノカはあたまいーいんだよ!…あ!い、いまのナシ!ナシだからね!ほのかがスッゴいがんばったんだー!あはは…。」

 

はぁ?このアホの塊は一体ナニを言ってるのですか?

 

穂乃果が頭が良い…?

 

残念ですがそれは絶対に有り得ません。

 

「…ホノカは頭がイイ、ね…穂乃果…やっぱり、お前…。」

 

「なーに?そら君?」

 

「イヤ…なんでもねぇよ。でも、その内にお前のその“秘密”の事、俺やみんなに話してくれよ?」

 

穂乃果の“秘密”?鳴神君は何の事を言っているのでしょうか?

 

まさか!実は穂乃果は音ノ木坂の受験の時に、密かに理事長に頼んで裏口入学をしていとか……。

 

自分で言っておいて何ですが、それは無いですね。

 

穂乃果ではそこまで頭が回らないはずです。

 

「?!………ねぇ、そら君?ホノカの“秘密”ってなんの事かな?ホノカには“秘密”なんてないよ…。ある訳ないよ、そんなモノ…。」

 

「ま、今はそう言う事にしといてやるよ。穂乃果は穂乃果だ、俺は気にしてないからな。それだけは覚えとけ。」

 

「………うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う~ん……やっぱりココとココ…もう少し弄りたいかな…。」

 

雪穂は暫くは鳴神君とことりとガンプラについて話をしていいましたが、先程お店の手伝いに呼ばれて1階へと降りて行きました。

 

雪穂は現在、“ユニコーンガンダム”を素体にしたパーソナルカスタム機を作っている様ですね。

 

会話の最中に“私のホワイトラビット”と言う単語が聞こえましたが、“ホワイトラビット”と言うのが雪穂のガンプラの名前なのでしょうか?

 

そんな雪穂が退出し、現在私達はことりから衣裳のチェックを受けています。

 

私には素晴らしい出来映えの衣裳だと思うのですが、どうやらことりにはまだ不満な箇所がある様ですね。

 

「私はこの衣裳でもう十分だと思いますが…。ことりは服飾に関しては本当に拘りますね。」

 

「え~だってせっかく海未ちゃんも穂乃果ちゃんもこ~んなに可愛いんだから、完璧なモノをふたりには着て欲しいんだもん♪土曜日の本番までにはコスチューム完璧に仕上げるからね!」

 

「うん!コスチュームはことりちゃんにおまかせだね!」

 

「えへん♪ことりにおまかせです♪」

 

「よぉーし!あとは勝って生徒会長に穂乃果達を、μ'sを認めてもらうんだ!明日はみんなで本番前の最後の練習だよ!」

 

「あー、穂乃果。気合い入れてるトコに水差して悪いけど、俺は明日は無理だわ。悠さん…俺の養父に着替えと差し入れ持って行かなきゃダメなんでな。」

 

そんな事を話す鳴神君の養父の悠さんのご職業は刑事さんなのだそうです。

 

今はとある難事件を担当しているそうなので、そんな養父への差し入れなんでしょうね。

 

「ことりも明日はコスチュームの手直しがあるからアミューズメントセンターにはいけないかな?穂乃果ちゃん、ごめんね~。」

 

鳴神君に続きことりも明日はダメな様ですね。

 

かく言う私も明日は弓道部の練習があるのでアミューズメントセンターへは行けそうにありませんね。

 

「穂乃果、明日は私も弓道部に顔を出さなければ行けませんので、ガンプラバトルの練習には行けません。」

 

μ'sと弓道部との掛け持ちになりますが、どちらかを疎かにする訳にはいきません。

 

それに弓と銃で違いはありますが、弓道部での練習はガンプラバトルでの狙撃の精度向上にも繋がります。

 

「えぇー!明日はそら君もことりちゃんも海未ちゃんもダメなのー!本番前なのにー!」

 

「仕方ねぇだろ。みんなそれぞれ用事があんだからよ。お前だって店の手伝いとかあるんじゃねぇのか?」

 

「今週はだいじょーぶ!雪穂にコンビニのちょっと高いプリン3コで代わってもらったんだ!」

 

「穂乃果、なら明日は花陽と凛の二人を誘ってみたらどうですか?公式戦で勝って生徒会から公認を貰ったら、次は本格的にメンバーを集めなければいけません。私は花陽と凛をμ'sに誘おうと思っているのですが、二人が勧誘に応じてくれる様に、今のうちに少しでも仲良くなっておきたいのですよ。」

 

「小泉とアホ猫をμ'sにか…。ファイターとしてはまだ発展途上だけど、小泉のビルダーとしての腕はかなりのレベルだから仲間にしといて損はないな。アホ猫はなぁ…アイツは今の防御型の機体より、高機動型の機体を使えばもっと強くなるんだけどなぁ…。」

 

「凛ちゃんって反射神経がいいからね~。凛ちゃんにこだわりがないなら乗り換えを勧めてみよ~か?」

 

「その為にも穂乃果は二人と仲良くなって来て下さい。お願いします。」

 

「そっか。穂乃果達は4人だから、最低でもあとひとりはいなきゃガンプライブに出れないんだよね?うん!はなよちゃんと凛ちゃんがμ'sに入ってくれたら穂乃果も嬉しいかも!そーゆーことなら穂乃果にまかせて!明日ははなよちゃんと凛ちゃんをさそって、もっと仲良くなってくるね!」

 

「んじゃ後は本番の役割分担だな。大体は昨日までと同じで、園田さんが後衛、俺と穂乃果が前衛、ことりさんが遊撃で行きたいと思うんだけど。」

 

「ソラ君は新しいガンプラ使うんだよね~?ソラ君のガンプラ次第じゃことりとソラ君の役割を交換した方が効率良いかもしれないよ?」

 

「んー、機動性は俺が用意してる機体の方が高いと思うけど、火力はことりさんのリトルバードが上だからこのままでいいよ。俺はとにかく動き回って穂乃果と園田さんのフォローすっから、その分ことりさんにはバスターライフルでガリガリ敵を削ってスコアを稼いで欲しいんだ。」

 

ことりのリトルバードよりも高い機動性…そんなに高い機動性の機体を鳴神君は本当に制御出来るのですか?

 

まぁことり曰く、鳴神君の操縦技術は頭が可笑しい程に凄まじいらしいので、なんとかなるのでしょうね。

 

「は~い♪それじゃことりはいつも通りバスターライフルぶっぱ~だね♪今度はみんなを巻き込まないように撃つから安心してね♪」

 

ことりのバスターライフルについての発言は安心出来ません…。

 

どうせ巻き込まれそうになるんです。

 

予めバスターライフルの射線データはしっかりと把握しておきましょう。

 

「はは……ホント、マジで巻き込まねぇでくれよ…。」

 

「あのね、みんな!穂乃果はね!ストライカーパックはランチャーストライカー使おーかなって?思ってるんだ!ランチャーストライカーのアグニで、ことりちゃんのバスターライフルみたいにみーんなまとめてやっつけてやるんだから!」

 

ランチャーストライカーですか…それは以前に鳴神君が話していた高火力の武装を持つ砲撃戦用のストライカーパックでしたね。

 

メイン武装は超高インパルス砲“アグニ”。

 

インド神話に登場する火の神様“アグニ”の名前を冠したこの大型ビーム砲は、素組でも以前までのことりのバスターライフルに匹敵する高い火力が特徴です。

 

その反面、取り回しが困難な長い砲身と、消費するエネルギー量も威力に比例して相当な物になるそうです。

 

高い火力はとても魅力的ですが、果たして頭の中身が残念な穂乃果に、戦闘中にエネルギー消費量を管理しながら戦うなんて器用な真似が出来るのでしょうか?

 

「ランチャーストライカー?大丈夫かよ…。確かにエールストライカーより火力は上がるけど、機動力はかなり下がるぞ?それにことりさんのバスターライフルみたいにって言うけど、アグニはエネルギー消費をちゃんと計算して使わねぇとすぐにガス欠になって、リチャージするまで動けなくなるぞ。俺は慣れたエールストライカー使った方がイイと思うんだけどなぁ…。」

 

やはり鳴神君もエネルギー消費量の管理を心配している様ですね。

 

エネルギー残量が0になると、機体のエネルギーケージが回復するまではブースト機動やエネルギーを消費する武装を使った攻撃等が使用出来なくなるのでしたね。

 

私のジム・スナイパーⅡはブースト機動の他にはスナイパーライフルとビームサーベルしかエネルギーを消費する事はないので、まだエネルギー切れになった事がありません。

 

なのでエネルギー切れの状態がどの様な感じなのかはわからないのですが…。

 

地上での戦闘ならばブースト機動が使用出来なくても二本の足で歩いたり走ったりする事で移動出来ますが、宇宙ではブースト機動が使用出来なくなるとまともに動く事が出来ないので、致命的な隙に繋がってしまうそうです。

 

エネルギー消費がとても激しいバスターライフルを使っていることりは、機体のエネルギー回復速度にも多くの機体容量を振っているので、使用頻度に気を付ければそこまで簡単にエネルギー切れになる事はないそうです。

 

しかし、穂乃果の素組のストライクガンダムでは、ことりのウィングガンダム・リトルバード程の回復速度は望めないので心配ですね。

 

大丈夫でしょうか…。

 

「だいじょーぶ!だいじょーぶ!ポチもいるし穂乃果ならだいじょーぶだよ!それよりそら君の方がだいじょーぶなの?公式戦だよ?またゲロ吐くんじゃなかって穂乃果はとーっても心配だよ!ちゃんとひとりでアミューズメントセンターまで来れる?」

 

「っ………善処はする……。」

 

やはり鳴神君はかなり無理をしている様ですね。

 

今だってまた顔色が青くなって来ています。

 

「鳴神君…本当に大丈夫ですか?また顔色が悪くなって来ていますよ?無理な様なら…」

 

「無理な様なら止めてもイイってか?それじゃダメなんだよ…。ここで逃げたら、進む事を止めちまったら、もう二度と戻れなくなる…。だからヤるよ…。もう一度前に進むって決めたから…。それに三人とも約束したしさ…。」

 

「……分かりました。なら私は鳴神君を信じます。共に進みましょう。共に戦いましょう。そしてみんなで音ノ木坂の廃校を阻止しましょう!」

 

「あぁ…ヤるさ…ヤってみせるさ…。もう一度戻るんだ…あの舞台に…。」

 

「がんばろ~ね♪ソラ君ががんばったら、ことりがい~っぱいよしよしってしてあげるね♪」

 

「よしよしね…そりゃ楽しみだ。でもことりさんならエロいご褒美とか言うかと思ってた。」

 

そうですね。私も鳴神君と同じ意見です。

 

頑張ったらエッチな事をしてあげる。とか言うと思っていました。

 

「え~♪だってソラ君ががんばらなくてもことりはえっちなことしちゃうもん♪今からでもい~よ♪えっちしよ?おぱんつぬぎぬぎするね♪」

 

「ことりさんの生脱ぎ?!」

 

鳴神君?!ことりが下着を脱ごうとスカートの中に手を入れた瞬間、凄い素早さで這いつくばりましたね?!

 

はっ!ことりと鳴神君を止めなければ、おば様推奨の子作りが始まってしまいます!

 

「止めなさい!ことり!鳴神君も這いつくばってことりの下着を覗こうとしないで下さい!さっさと起きないとそのまま頭を踏み潰しますよ!」

 

「踏み潰されるならその前に園田さんのパンツも覗いてやる!さぁ!かもーん!」

 

「は~い♪それじゃ海未ちゃんも一緒におぱんつぬぎぬぎしましょ~ね♪そのあとはみんなで子作り子作り♪」

 

「きゃあ!ちょ、ちょっとことり!やめて下さい!スカートの中に手を入れないで下さい!鳴神君は私に近付かないで下さい!こら!お願いだからこっちに来ないで下さい!人のスカートの中を覗かないで下さぁぁぁぁぁぁい!」

 

「そら君もいっつも通りえっちだからだいじょぶそうだね!よぉーし!みんなで公式戦がんばるぞー!」

 

「海未ちゃ~ん♪動かないでよぉ~。おぱんつぬがせにくいよ~。」

 

「あ、あと少しで園田さんの中身が!」

 

「中身とか変な言い方しないで下さい!っていい加減にしなさい!」

 

「がんばるぞー!おー!」

 

「ことりもがんばっておぱんつぬがせるね~♪」

 

「俺も頑張って園田さんの中身を!」

 

「貴方達は頑張る方向が違います!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ナニこのカオスな状況?お姉ちゃんはアホな顔でおー!とかやってるし、ことりさんは海未さんのパンツ脱がそうとしてるし、青空先輩はなんか這いつくばって海未さんのスカートの中を覗こうとしてるし……。海未さんは必死に叫びながら抵抗してるし…。まぁ楽しそうだからイイのかな?」

 

「雪穂!良い所に!助けて下さい!」

 

「あー、うん。海未さん…ごめんなさい。無理です。それじゃ皆さんごゆっくりー。」

 

「雪穂!お願いです!見捨てないで下さい!本当に助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

「がんばるぞー!おー!」

 

「海未ちゃんあばれないで~♪」

 

「クソ!なんで見えそうで見えねぇーんだよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました!
今回は穂乃果ちゃんのお母様に続き、妹の雪穂ちゃんが登場してくれました。
本編中でも軽く触れられていましたが、雪穂ちゃんはソラの義妹とはお友達で同じ学校になっております。
そして亜里沙ちゃんのお話になった時にソラが亜里沙ちゃんのお姉さんにも気を使っている場面がありましたが、ソラはまだ亜里沙ちゃんのお姉さんが絵里さんだとは気付いてはおりません。
その内にこのネタで閑話を1本作りたいなぁ…と、思っております。

次回はいよいよソラ達の初めての公式戦…ではなく、真姫ちゃんと穂乃果ちゃんのファーストコンタクトのお話になります。
スクフェスのイベントも本日の15時までなので、次回こそはもっと早く更新できる様に頑張りたいと思います!

それでは皆様。改めまして本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております!
お気軽にお声掛け下さい!


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第5話「START:DASH!!」そのきゅう てん ご①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

今回も更新まで一週間も掛かってしまい、申し訳ございませんでした…。
今回からはいよいよ“ことほのうみ”の2年生トリオ+ソラのμ'sとしての初めての公式戦……ではなく、ツンデレ1年生とアホな2年生とのファーストコンタクトになります。
語り部も真姫ちゃんメイン回の“てん ご”シリーズですので、海未ちゃんから真姫ちゃんに一旦交代になります。
バトル中では既にちょっとだけ会っている真姫ちゃんと穂乃果ちゃんの二人ですが、生身では今回のお話で初めての出会いになります。

そんな訳で今回は久し振りの戦闘回になります!
今回の真姫ちゃんのお相手は……?

それでは 第5話「START:DASH!!」そのきゅう てん ご① ご覧下さい!










「あーもう!しつこいんだから!さっさと堕ちなさいよ!」

 

放課後のアミューズメントセンター。

 

私はガンプラバトルシミュレーターのコクピットの中で、メインモニターに映し出された敵機に向かってそんな言葉を吐きながら、ビームライフルのトリガーを引いてビームを発射するわ。

 

発射されたビームは狙い通りにコアのある胴体に直撃して、敵機は大きな爆発を巻き起こして沈んで行ったわ。

 

「ナニよ!今日のバトルロイヤルも雑魚ばっかじゃない!ホント、何時になったらこの前の連中…あの素組のザクに当たるのかしら…。」

 

2日前…パパとママと一緒に出撃した私の初めてのガンプラバトル。

 

その時に遭遇した小泉さんと星空さんの仲間の素組のザク。

 

私はこの2日間、アイツを探して放課後のアミューズメントセンターでバトルロイヤルに参加しているの。

 

え?どうしてザクだけかですって?

 

それはね?あのザクが悔しいくらいに強かったからよ!

 

ザクと一緒に居た素組のジム・スナイパーⅡ。

 

後からやって来てクレイバズーカを撃ち抜いたエールストライクガンダム。

 

最後に仲間を巻き込みながらバスターライフルを撃ってきたウィングガンダムの改造機。

 

この3機のファイター達も確かに強かったけど、それよりもあのザクのファイターの強さは群を抜いてイカれていたわ。

 

いくらビームを撃っても当たらない。牽制のバルカンすらも当たらない。ビームサーベルでの近接戦闘でも私の攻撃はかすりもしない…。

 

なのにあのザクの攻撃は確実にこちらの動きを捉えて直撃させてくるし!

 

おまけにGPベースに記録されていた、あの時のバトルの記録映像を見ていて気付いたけど、あのザクは私の事を僚機のジム・スナイパーⅡが狙撃しやすい場所へと少しずつ誘導していたのよ!

 

私が必死に回避していたのに、アイツは嘲笑いながら私を誘導してたのよ、きっと!

 

ホントに頭に来るわ!

 

結局あの日のバトルは後から来たウィングガンダムの改造機のバスターライフルとか言う頭のオカシイ攻撃でヤられちゃったけど、あの連中で1番強いのは間違いなくザクのファイターだったわ!

 

「っ?!タイムアップ?そっか…もうそんなに時間が経ったのね…。」

 

今回のバトルロイヤルでも私と百式は余裕で生き残ったわ。

 

あの日の撃墜がまるで嘘の様に…。

 

バトル終了を告げる電子音声のアナウンスを聞きながら、次第に暗くなって行くコクピットの中で、私は目を閉じてあの日のバトルをもう一度思い返すわ…。

 

どうすればあのザクに勝てるか。

 

どうすれば攻撃が当たるか。

 

どうすれば攻撃を避けれるか。

 

イメージの中、一対一だっていうのに、私の百式はまた一方的にヤられちゃう…。

 

ホント…なんなのよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スゴい!スゴい!あなた!スッゴーく強かったね!ねぇねぇ!その制服!穂乃果とおんなじ音ノ木坂の制服だよね!あ!りぼんが青だから1年生?うん!1年生なんだね!」

 

コクピットのハッチが開くまでの僅かな時間のイメージトレーニング。

 

その中ですらもあのザクに勝てなかった私は、憂鬱な気分で次のバトルロイヤルまで少し休憩しようとレストコーナーへと足を運んだの。

 

そしたらいきなり目の前に変な人が現れてこんな事を言ってきたわ…。

 

私と同じ音ノ木坂の制服…胸元のリボンの色は赤だから、この変な人は2年生ね。

 

先輩か…相手にするの面倒そうだわ…。

 

「……あの、なんのご用ですか?私、あんまり暇じゃないんですけど?」

 

「うん!ごめんねー!私は高坂 穂乃果!2年生だよ!あなたのお名前は?穂乃果に教えて!」

 

う"ぇえ…この先輩、人の話聞いてないし…。

 

あぁもう!ホント面倒な人に絡まれちゃったわね!

 

このアホっぽい先輩、早くどこかに行ってくれないかしら。

 

「西木野 真姫…1年生です。それで?もう一度聞きますけど、先輩はなんのご用ですか?」

 

私はさっさと話を終わらせて次のバトルロイヤルの準備をしたいのよ!

 

「西木野 真姫ちゃん!それじゃ真姫ちゃんだね!うん!真姫ちゃん!可愛いお名前だね!」

 

この人、初めてあった人の事をいきなり名前で、しかも真姫ちゃんって!

 

あの元気の塊みたいな星空さんだって西木野さんって呼んでるのに?!

 

「ねー真姫ちゃん!次のバトルロイヤルは穂乃果と一緒に出撃しよー!」

 

「先輩と一緒に出撃?!なんで私が!」

 

「うん!あのね!今日はそら君もことりちゃんも海未ちゃんも用事があってアミューズメントセンターにこれなかったの!だからはなよちゃんと凛ちゃんを誘ったんだけど、ふたりとも少し遅くなるってメール来たんだー。」

 

「はぁ?!先輩、ナニ言ってるんですか?私の質問の答えになってないんですけど!」

 

「だから今日は真姫ちゃんと一緒にガンプラバトルだよ!がんばろーね!真姫ちゃん!」

 

「だから人の話を聞きなさいよ!ってか私は誰とも組みません!一人で出撃します!」

 

私は一人でも戦えるわ!足手まといなんていらない!

 

「おねーさん!次のバトルロイヤルにふたり参加しまーす!あ!真姫ちゃん!今回は特別に穂乃果がバトルロイヤルの参加料おごっちゃうね!先輩にどーんとまかせてまかせてー!穂乃果ふとももだね!あれ?ふくらはぎだっけか?」

 

任せて任せてって!こんな人には任せておけないわよ!

 

この人と一緒に出撃したら絶対に邪魔になるわ!

 

「あぁー!もう!ホントなんなのよこの人は!それに太ももでもふくらはぎでもなくて太っ腹よ!太っ腹!これくらい間違えないでよ!」

 

「真姫ちゃん!しつれいだよ!穂乃果は太っ腹じゃないもん!太ってないよ!和菓子はあきたー!とか言って毎日お店のお菓子つまみ食いしてるけど太ってないもん!」

 

「なんなのよこの人は!ホントイミワカンナイ!いい?太っ腹って太ってるって意味じゃないの!確かに太ったお腹って意味でも使えるけど、太っ腹って気前がいいとかそう言う意味で使われてるの!」

 

「へ?そーなの?真姫ちゃんスゴい!物知りだね!あたまいーんだ!あ!でも穂乃果太ってないからね!ほら!ちょっとみてよー!」

 

ふん!当たり前よ!私は毎日ちゃんと勉強してるんだから!

 

アホっぽい顔で制服を捲し上げてお腹を見せようとしてる人とは違う……へ?お腹を見せる?!な、な、な!

 

「なー!ちょっ!アナタ!ナニしてんのよ!こんな公衆の面前でお腹出さないでよ!恥ずかしいでしょうが!頭オカシイの?!心を病んじゃってるの?!ハッ!アナタ!ま、まさか露出狂?!露出狂ね!そうなのね!きゃぁー!誰かー!変態よ!痴女よ!」

 

「もー、真姫ちゃん!いきなりおっきな声ださないでよ!穂乃果はへんたいでもちじょでもないよ?あとね!へんたいはそら君でちじょはことりちゃんなんだって!海未ちゃんが言ってたよ!そら君はえっちだけどへんたいなのかな?ねぇ真姫ちゃん?ちじょってなーに?」

 

「誰よソラって!誰よことりって!海未って誰よ!」

 

「あ!バトルロイヤルが始まるよ!真姫ちゃん!いくよ!さー!はりきって出撃だー!」

 

「もぉー!イヤー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<ぜんしすてむ、おーるぐりーん。はっしんじゅびかりょー。ほのかー、はっしんできるよー。>>

 

[[ありがと!ポチ!よぉーし!真姫ちゃん!ファイトだよ!高坂 穂乃果!ランチャーストライクガンダム!いっくよー!]]

 

「ホント、イミワカンナイ!こうなったらヤケよ!ヤケ!百式!西木野 真姫!行くわよ!」

 

結局、あの変な先輩……高坂先輩に押しきられて一緒にバトルロイヤルに出撃する事になっちゃったわ…。

 

あの先輩…人の話はまったく聞かないし、言ってる事はイミワカンナイし、アホっぽいし、友達は変態に痴女らしいし…でも、何処か憎めないのよね…。なんだか不思議な人…。

 

先輩との頭の悪いやり取りが不快じゃなくて、逆に心地よくもある…。

 

発進ゲートから勢い良く飛び出して、私の百式の隣にやって来た高坂先輩の機体を見ながら、私はぼんやりとそんな事を思っていたの…。

 

ダメねこんなんじゃ…。

 

気持ちを切り替えましょ!今はとりあえずバトルに集中よ!真姫!

 

もしかすると今度こそはあのザクがいるかもしれないのよ!

 

次は絶対に負けないんだから!

 

よし!切り替え完了よ!今日も頼むわね!百式!

 

さて…と、今回のバトルステージは毎度お馴染みの宇宙空間ね。

 

宇宙なら地上より戦いやすいわ。

 

だって私は地上での戦闘よりも、この宇宙での戦闘の方が好きなんですもの。

 

何処までも広がるこの広大な空間を百式と一緒に自由に駆け抜ける…。

 

重力に縛られている地上では決して味わえない感覚よね。

 

「高坂先輩?なんかフラフラしてるけど大丈夫なの?バランサーちゃんとオートにしてる?それともスラスターに異常でもあったの?」

 

高坂先輩が乗る機体は、バックパックの左側に長い砲身のビーム砲を持つ、砲撃戦用のランチャーストライクガンダム。

 

前に色々と調べた中にランチャーストライクガンダムについてもあったわね…。

 

えーっと、ランチャーストライクガンダム…確か高火力でエネルギー消費も激しい“アグニ”ってのが主砲だったわね。

 

先輩、大丈夫かしら?ランチャーストライクは火力が高い分、他のストライカーパック…エールストライクやソードストライクよりも機動力は落ちる…火力に比例してエネルギー消費も激しいから、その消費分を計算しながら使わなきゃ、すぐにエネルギー切れになるのよね。

 

それにあの先輩、ちゃんと私を巻き込まない様に射線の事を考えて撃てるのかしら?

 

無理ね……高坂先輩ってアホっぽいからエネルギー消費を計算しながらとか、射線の事を考えるとか苦手そうよね…。

 

それに、なんだか片方だけ折れたストライクの額のアンテナに見覚えがあるんだけど気のせいかしら…。

 

確か一昨日のバトルロイヤルで、私の百式のクレイバズーカを撃ち抜いたザクの仲間のストライクも、片方だけ額のアンテナが折れていたわね。

 

まさか高坂先輩って、あの時の連中の一人?

 

でも一昨日のストライクはエールストライクだったわよね?ランチャーストライクではなかったわ…。

 

まぁストライクガンダムは背中のストライカーパックを取り換えれば、エール・ランチャー・ソードにそれぞれ機体は変わるし…。

 

うーん。やっぱり、あの折れたアンテナが気になるわ。

 

偶然の一致?それともこのアホっぽい先輩があのザクの仲間?

 

[[いじょーはないよ!だいじょーぶ!でもなんかいつもより機体がスッゴい重いんだよねー!動きづらいよー!あれ?今日はレーダーの範囲が広い?あ!そっか!ランチャーストライクって砲撃戦用だから、エールストライクよりもレーダー範囲が広いんだった!]]

 

「高坂先輩、いつもはエールストライク使ってるんですか?」

 

[[うん!ランチャーストライクは今日はじめて使ってるんだー!穂乃果が今度みんなと一緒に出る公式戦ってスコアマッチだから、いーっぱい敵をやっつけなきゃいけないんだよねー!エールストライクの方が使いやすかったけど、武器がビームライフルとか普通のしかないから、ランチャーストライクにしよーかな?って、思ったの!]]

 

……片方だけアンテナが折れたエールストライク…それってやっぱりこの前のエールストライクよね。

 

仲間にあのザクがいないか聞いてみようかし?高坂先輩ってアホだから、聞いてみたらあっさり答えてくれそうよね?

 

「……ねぇ…もしかして高坂先輩の仲間にスゴい強いザクっていない?」

 

[[スゴい強いザク?それってそら君のことかな?そら君スゴい強いもん!あれ?でもなんで真姫ちゃんがそら君のことしってるの?]]

 

やっぱり高坂先輩が一昨日の連中の一人だったのね!

 

あれ?でも良く考えれば、高坂先輩って小泉さんと星空さんを誘ったって言ってたわよね…。

 

少し考えれば分かったハズなのに、先輩のアホさに流されてまともに考えれなかったわ…。

 

イヤだわ…私に先輩のアホがうっつていたらどうしよう…。

 

だ、だいじょうぶ…よね?アホって病原菌とかじゃないんだから、うつらないわよね…?

 

そう!それよりもあのザクのファイターよ!

 

高坂先輩は“そら”って言ってたわね…。それがあのザクのファイターの名前…。

 

「高坂先輩、一昨日のバトルロイヤルで百式と…今、私が乗ってるのと同じ機体と戦わなかった?」

 

[[ひゃくしき?……あー!そうだよ!どこかで見たなー!って思ってたら、真姫ちゃんのその機体って一昨日のバトルロイヤルではなよちゃんと凛ちゃんをいじめてた金ピカと同じ機体なんだ!]]

 

「金ピカって言わないで!百式よ!百式!それに!小泉さんと星空さんもイジメてないし!私は正々堂々真っ正面から戦ったわ!イジメたのはそっちよ!一昨日のバトルロイヤルで戦った百式って私よ!アンタ達!よくも一昨日はたった一人の初心者相手に、寄ってたかってボコボコにしたあげく!あんなワケのワカンナイ非常識なビームで沈めてくれたわね!さぁ!吐きなさい!私のことおちょくってくれたあのザクは今日は来てないの!来てないなら今すぐ呼び出しなさい!もう一度!今度は一対一で勝負よ!」

 

見付けたわ!とうとう見付けた!

 

今度こそは負けない!負けないんだから!負けてやるもんですか!

 

もう一度勝負よ!そらとかって言うザクのファイター!

 

<<れーだーけんないにてっきのしんにゅーをかくにーん。ほのかー、てきだよー。>>

 

[[へ?あ!ホントだ!真姫ちゃん!敵が来るよ!お話はあとでね!]]

 

敵?百式のレーダーにはまだ……あ、ホントだわ…レーダーの端に敵機を示す赤い光点が3つ侵入して来た…。

 

正直、私としては今すぐにあのザクについて色々と聞きたいけど、まずは目の前の敵を片付けてからよね。

 

こっちに真っ直ぐ向かって来ているんだから、あっちも私達の事は捕捉してるんでしょうし。

 

2対3で数の上ではあちらが上…。おまけにこちらは今日が初乗りの機体で、強いのか弱いのかも分からない未知数のアホな先輩が僚機…。

 

ふふふ…ちょうど良いハンデじゃない!

 

「前方に敵機3!こちらのレーダーでも捉えたわ!先輩!後でザクのファイターの事、教えて貰いますからね!でもその前に……邪魔なヤツ等を片付けるわよ!」

 

[[りょーかいだよ!真姫ちゃん!穂乃果が前に…]]

 

「出ないで下さい!高坂先輩のランチャーストライクは遠距離砲撃戦用でしょ!前衛は私と百式が引き受けるから、高坂先輩は隙を見て一機ずつそのおっきなビーム砲で確実に墜として下さい!」

 

[[えー!穂乃果も前に出るよー!]]

 

「あのねぇ…自分の乗ってる機体の特性をちゃんと理解してるの?先輩のランチャーストライクは近付かれたら小回り効かないし、近接戦闘用の武器って右肩のガトリングくらいしかないのよ!近接戦闘したかったら、次からはエールストライクかソードストライクで出てきて下さい!ほら!邪魔だから早く後ろに下がって!」

 

[[真姫ちゃんがきびしー!でもそっかぁ…ランチャーストライクじゃいつもみたいに近接戦闘は無理なんだねー。やっぱりエールストライクにすればよかったー!]]

 

「理解したら急いで下がって!もうすぐ敵機が見えて来るわ!あと!そのビーム砲は絶対に私に当てないでよね!私の百式じゃその威力の砲撃受けたら一撃で沈んじゃうから、ホント気を付けてよね!」

 

[[はーい!それじゃ前衛は真姫ちゃんにおまかせするね!穂乃果、がんばって援護するよー!]]

 

高坂先輩、ようやく納得して下がってくれたわ…。

 

さて…と。今日の最初の相手は……はい?

 

「……ナニ、アレ?」

 

百式のメインモニター映し出されたのは先行してこちらに向かって来た2機の機体……無駄にデカイ戦車のオバケみたいなヤツと、頭部と胴体のコア付近にだけ装甲を付けたフレームだけの機体だったわ…。

 

もう一機はどうやらあちらの後方に湧いたモックの処理に行ったみたいね…。

 

あのフレームだけの機体は仮に“骨組み”とでも呼ぼうかしら?

 

“骨組み”の腰なんて簡単に折れそうな細くて頼りない骨格してるわ。って!

 

「ナニよ!あの“骨組み”のスピードは!」

 

向かって来ている2機の内、“骨組み”がいきなり凄いスピードで突っ込んで来たわ!

 

「っ!ロックオンアラート?!嘘でしょ!あの距離からロックオンされたの?高機動型が遠距離狙撃とかイミワカンナイ!きゃ!」

 

コクピットに響くアラートは、敵機からロックオンされた事を報せてくれるロックオンアラート。

 

間を置かずに機体を襲った激しい衝撃に、私は思わず小さな悲鳴をあげてしまったわ。

 

そんな自分に恥じ入りながら、私は次の狙撃に備えて各部のスラスターを噴かして、ランダムな回避運動を始めつつサブモニターで百式の被害状況を確認すると、先程の狙撃はどうやら右肩を少しかすっただけの様だったわ。

 

でもかすっただけであの衝撃って、直撃してたら装甲なんて関係なく右肩が吹き飛んでだわね…。

 

あの“骨組み”が手にしている長い砲身のライフル…あれだけの威力で尚且つ、かすった右肩にビーム特有の装甲の融解がないって事は、恐らくは対物(アンチ・マテリアル)ライフルとかってヤツね。

 

さっきの衝撃から考えると、たぶん弾丸も普通の弾丸じゃなく、威力の上げるための特殊なヤツを使ってる可能性が高いわね。

 

でもそこまで威力の高い弾丸を使ってるなら、その分だけ弾数は少ないはずよ。

 

“骨組み”の後ろの戦車のオバケは、こちらへの移動をやめて静観しているわ…。

 

あの“骨組み”だけで私達の相手は十分って思ってるのね…私も随分と嘗められたもんだわ…。

 

いいわよ!こうなったらあの“骨組み”を墜として、後ろの戦車のオバケを引きずり出してやるわ!

 

[[真姫ちゃん!こっちの後ろにもモックが湧いちゃったよ!えーっと、全部で15機!いっぱい湧いてきた!]]

 

「この忙しい時にモックとか!モックのポップ管理してるのが運営だかマザーシステムだかどっちかは分かんないけど、ホント空気読んでよね!高坂先輩はモックの相手をお願い!その初乗りのランチャーストライクの慣らしにはモック程度が丁度良いでしょ!私はあの“骨組み”の相手をするわ!」

 

あんなろくに装甲も付けてない機体なら、一発でもビームライフルが当たれば墜ちるはずよ!

 

私の百式は素組で、お世辞にも機体性能が高いなんて言えないわ…。

 

機動性も攻撃力もあちらが上…ろくに装甲がついてないから防御力じゃ百式が上でも、あの対物ライフルの威力の前じゃ百式の防御力なんて紙みたいなものだし…。

 

でもね…機体を操るパイロットの腕は!操縦技術では負けないわ!

 

[[りょーかい!モックやっつけたら穂乃果も真姫ちゃんの援護に行くから無理はしないでね!]]

 

「高坂先輩こそ!モックなんかにやられないでよ!あと、ランチャーストライクの主砲ははエネルギー消費が激しいから撃ち過ぎに気を付けてよね!」

 

[[だいじょぶ!だいじょーぶ!モックなんかにはまけないよー!いくよ!ポチ!スラスター全開だー!]]

 

<<すらすたーぜんかい。ぶーすときどうかいしー。>>

 

「行ったわね…それじゃ私達も……行くわよ!百式!」

 

高坂先輩がこちらに背を向けて、後方のモックに向かうのをサブモニターで確認しながら、私も百式のメインスラスターを点火して機体を加速させてブースト機動へと入るわ。

 

“骨組み”は散発的に対物ライフルで狙撃して来ていたけど、最初の一発以降は至近弾は無かったから、あのファイターは射撃の腕はそこまで良くないのかしら?

 

一昨日のジム・スナイパーⅡなんて、機動戦闘中の百式のビームライフルにピンポイントで当てて来たわよ?

 

「あと少し…あと少し…入った!射程内!墜ちなさい!」

 

私は“骨組み”が百式のビームライフルの射程内に入ると、すぐさま“骨組み”をロックオンしてビームライフルを一発、二発、三発と断続的に発射したの。

 

でも“骨組み”の素体が何かは分からないけど、流石は高機動型のカスタム機。

 

百式が放つビームライフルは簡単にヒラリヒラリと回避されて、お返しにと対物ライフルでこちらに射撃してきたわ。

 

最も、狙いは適当みたいだから、回避運動を続けてる私の百式にはかすりもしないわ。

 

「このまま中距離からただ撃ち合ってるだけじゃ埒が明かないわね…。相手は高機動型なんだから、セオリー通りにまずは足を止めなきゃダメかしら?」

 

どうしよう…スピードは“骨組み”の方が上だから、ビームサーベルで接近戦をしようにも、接近したらすぐに逃げられちゃうわよね。

 

あれだけ装甲が薄いんだから、バルカンでもダメージは入るけど、バルカンの射程じゃ短すぎるから、有効なダメージを与えるにはやっぱり接近しなきゃダメ…。

 

ならクレイバズーカは?百式の左右のバックパックにマウントしてある二本のクレイバズーカ。

 

そう…確かその二本のクレイバズーカの内、バックパックの左側にマウントしてあるクレイバズーカの弾頭は散弾を撒き散らす拡散弾だったわよね?

 

けど広範囲に散弾を撒き散らす拡散弾でも、ただ撃つだけじゃ大きく回避機動を取られて簡単に避けられちゃうわ…。

 

ならどうするの?真姫…。

 

考えなさい…頭は考える為にあるのよ…考える事を止めたら人はお仕舞いよ………。

 

……そうね…拡散弾だけ使って避けられるなら、まずは右の通常弾のクレイバズーカを使って“見せれば”良いのよ。

 

始めに通常弾を使えば、こちらのクレイバズーカの弾頭は通常弾だけだと思うはずよ。

 

ダメだったら?左側のクレイバズーカの弾頭が拡散弾だと気付かれたら?

 

その時はまた別の策を考えれば良いわ。

 

モックを相手にしている高坂先輩のランチャーストライクを組み込んだ作戦でも良いわ。

 

でもまずは自分の力だけでやってみなきゃ!

 

「パパが言ってたわ!一度きりの人生、たまには分の悪い賭けだった悪くない、って!やるわよ!真姫!」

 

私は武装領域(ウェポン・ストレージ)にビームライフルを収納して、左右のバックパックにそれぞれマウントされているクレイバズーカを取り出したわ。

 

“骨組み”の対物ライフルはボルトアクションタイプ…次弾を装填する時には僅かに動きが鈍る…。

 

狙うなら“骨組み”が射撃して、次弾を装填したその時ね…。

 

“骨組み”が狙うのは私が軌道変更した直後………いくわよ………今!

 

私は両手にクレイバズーカを構えながら、百式のスラスターを噴かして急激な軌道変更を行うわ。

 

その直後、予想通りに“骨組み”は百式へ向けて対物ライフルを放って来たわ!

 

「来ると分かってればそんな単調な射撃なんて避けるのは簡単なのよ!クレイバズーカ!行きなさい!」

 

私は対物ライフルの弾丸を避ける為に、もう一度スラスターを噴かして軌道変更を行うと、次弾を装填しようとして少しだけ動きが鈍った“骨組み”へと右のクレイバズーカを5連続で放ったの。

 

高機動型相手になんの策もなくビームライフルよりも弾速の遅いクレイバズーカが当たるとは初めから思ってはいない私は、“骨組み”が回避する予測地点に向けて、今度は本命の左のクレイバズーカ…拡散弾の詰まっているクレイバズーカを連続で放ったの。

 

回避予測地点を中心に散弾が大きく覆う様に撃ち出して、私は追撃の為に空になった両手のクレイバズーカを放り投げて、ストレージからビームライフルを呼び出しながら真っ直ぐに“骨組み”へと向かってメインスラスターを全開にしてブースト機動を開始するわ。

 

「これだけの散弾の雨よ!避けられるもんですか!さぁ!飛び散りなさい!」

 

“骨組み”が回避した先に放たれた拡散弾は飛び散って中身の散弾を盛大にばらまいて、“骨組み”へと襲いかかるわ!

 

散弾に気付いた“骨組み”はスラスターやバーニアで制動を掛けて、もう一度回避運動をしようとしたけれど、少しだけ遅かったみたいね。

 

ろくに装甲の無いフレームだけの機体に散弾の雨が降り注いで、大きなダメージを負った“骨組み”はようやくその足を止めてくれたわ!

 

「足が止まった高機動型なんて!怖くもなんともないんだから!今度こそ…墜ちなさい!“骨組み”!」

 

足を止めた“骨組み”の装甲の無い部分…二の腕や太もも等の四肢へ向けて、私はビームライフルを連射。

 

ビームライフルから吐き出された無数の黄色い閃光は“骨組み”の四肢を貫いて、その手足をもぎ取ってやったわ!

 

「これでとどめよ!行きなさい!百式!」

 

私は左手にビームサーベルを引き抜くと、メインスラスターをさらに噴かし機体を加速させて、手足が無くなりまるで“だるま”の様になって動けずに無防備な姿を晒している“骨組み”へと一気に接近して、ビームサーベルを振り抜いたわ!

 

一撃で墜とす為に“骨組み”のコアを狙った胴体へのビームサーベルの斬撃は、コア付近を守る僅かばりの装甲で、ほんの少しだけビームサーベルの斬撃に抵抗した様だけれど、所詮は機動力の犠牲に極端に削りに削った紙装甲。

 

僅かばりの装甲はあっさりとビームサーベルの前に融解して、そのまま機体の中心部にあるコアごと“骨組み”の胴体を両断してやったわ!

 

「ふん!機体は素組でもファイターの腕が違うのよ!フルカスタムの機体にだって私は負けないわ!次はあのデカイ戦車のオバケよ!覚悟しなさい!え?」

 

“骨組み”をビームサーベルで切り裂いた私は、そのまま“骨組み”の後方で待機していた戦車のオバケに向かおうとしたんだけど…。

 

「ミサイルの弾幕?!ナニよ!この数は!」

 

戦車のオバケを写し出すはずだった百式のメインモニター、そこに写し出されていたのは戦車のオバケじゃなく、視界を覆い尽くす無数の小型ミサイルだったわ。

 

あの数はマズイわ!早く回避を………はぁ?!こっちを追い掛けて来る?!もう!なんで全部一斉にこっちに来るのよ!ってあの数のミサイルが全部ホーミングミサイルなの?!

 

ならビームライフルで撃ち落として……無理よね…ビームライフルじゃあの数の小型ミサイルを全部は撃ち落とせないわ。

 

あーもう!さっき拡散弾の方のクレイバズーカを放り出すんじゃなかったわ!

 

あれがあればまだやりようもあったんだけど……。

 

残ってる百式の武装はビームライフルにビームサーベル、それと頭に積んであるバルカン……これじゃ打つ手なし…ね。

 

はぁ……溜め息しかでないわね。悔しいけど今日のバトルはここで退場か…。

 

………もしあのザクのファイターが今の状況だったら?

 

たぶん“骨組み”との戦闘の段階から、私とは違う作戦だったんでしょうね。

 

今の私と百式じゃ“骨組み”は倒せても、クレイバズーカを放り投げた状態じゃあれだけの弾幕を張る事が出来る戦車のオバケまでは辿り着かない…。

 

こんな所でやられてる様じゃあのザクになんて勝てる訳ないわね…。

 

あーあ…悔しいな…やっぱり………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[真姫ちゃん!おまたせ!たよれる先輩と援軍のとうちゃくだよ!]]

 

っ!高坂先輩?!いつの間に?!それに援軍?

 

[[穂乃果先輩!先輩のランチャーストライクにあの弾幕の、ホーミングミサイルの弾道データを送りました!指定したポイントにアグニを撃って下さい!アグニの火力ならあそこに撃てばホーミングミサイルをまとめて誘爆される事が出来るはずです!西木野さんは一度こちらに合流して!]]

 

それにこの声って小泉さん?

 

[[かよちんも穂乃果先輩も西木野さんの金ぴかも!みーんなまとめて凛とベニャッガイが守るにゃ!西木野さん!早くベニャッガイの後ろに!]]

 

一昨日の黄色いデカネコ?!それじゃこっちは星空さん?!どうして小泉さんと星空さんが居るの?!

 

<<はなよからでーたきたよ。ほのか、あぐにであそこをねってー。>>

 

[[りょーかいだよ!ポチ!アグニ!きどー!]]

 

<<あぐに、きどー。えねるぎー、じゅうてーん。>>

 

[[穂乃果先輩!急いで下さい!装甲の厚い防御特化の凛ちゃんのベニャッガイでも、あの数のミサイルは受けきれません!でも爆風だけならいけます!ベニャッガイの後ろに隠れれば、この前のメガモックの時のようにみんな助かります!]]

 

高坂先輩のランチャーストライクのアグニでホーミングミサイルを誘爆させて、爆風は星空さんのデカネコを盾にして防ぐって事?

 

行けるの?でも今はそれしかないのね!

 

[[穂乃果にまかせて!はなよちゃん!ポチ!アグニのエネルギーのじゅーてん!いそいで!]]

 

<<はーい。あとちょっとまってー…もうちょっとー…そろそろー…おまたせー。じゅうてんかんりょー。ほのかー、あぐにうてるよー。>>

 

[[よぉーし!エネルギー全開だよ!アグニ!いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[西木野さん!早く凛ちゃんの後ろに!爆風が来るよ!]]

 

[[さぁ!ばっちこいにゃ!爆風なんて目じゃ無いにゃぁぁぁぁ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきありがとうございました!
本当は1話で終わるはずでしたが、書いてる内にどんどん長くなってしまい…。
次回で真姫ちゃん回は終わるとは思います。
今回は原作で言えば真姫ちゃんが音楽室で愛してるばんざーいを歌ってる場面でした。
音楽室の変わりにアミューズメントセンターでのファーストコンタクトになりました。
そして今回の真姫ちゃん&穂乃果ちゃんのお相手は、フレームだけの機体“骨組み”と大きな戦車のオバケ。
今回の本文中では紹介できませんでしたが、“骨組み”の方はガンダムバルバトスの改造機でした。
次回に花陽ちゃんが“骨組み”と戦車のオバケについて説明してくれるかと思いますので、詳細は次回までお待ちください。
ちなみに“骨組み”と戦車のオバケには元ネタがありまして、今回と次回では名前は出ませんが、機体の名前も元ネタからマルパクりしています。
元ネタは自分が大好きなかなり昔のロボットゲームのマンガの主人公機とヒロインの機体なんですが、名前をご覧になれば、分かる人もいるかもしれません。
骨格だけの機体と対物ライフル(元ネタでは対戦車ライフルでした。)で分かってしまった方は是非お知らせ下さい!
次回は“まきりんぱな”の1年生トリオ+穂乃果ちゃんと、戦車のオバケとの戦闘になるかと思います。

それでは改めまして、本日もご覧いただき、本当にありがとうございました!
皆様のご意見やご感想もお待ちしております。
お気軽にお声掛け下さい。


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第5話「START:DASH!!」そのきゅう てん ご②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!
結局は更新までまた一週間も掛かってしまいました…。
しかも今回で終わらないし…。
じ、次回こそは終わらせてみせます!

それでは 第5話「START:DASH!!」そのきゅう てん ご② 。ご覧下さい!









[[よぉーし!エネルギー全開だよ!アグニ!いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[西木野さん!早く凛ちゃんの後ろに!ミサイルが誘爆したらすぐに爆風が来るよ!]]

 

[[さぁ!ばっちこいにゃ!爆風なんて目じゃ無いにゃぁぁぁぁ!!!]]

 

私の百式と小泉さんの緑色のジムが星空さんのデカネコの後ろに隠れた直後、デカネコの横に位置していた高坂先輩は、エネルギー充填が完了したランチャーストライクのアグニを私達に向かって降り注いで来るホーミングミサイルの雨に向けて放ったの!

 

アグニを撃ち終えた高坂先輩のランチャーストライクが星空さんのデカネコに後ろに隠れると、小泉さんが指定したポイントへ真っ直ぐに飛んでいったアグニの赤いビームはホーミングミサイルを凪ぎ払い、次々に誘爆を誘って轟音と共に辺り一面が爆炎に覆い尽くされたわ!

 

そして爆炎を伴った爆風は私達へと殺到して来て……

 

[[爆風だけじゃなかったにゃー!こうなりゃヤケにゃ!ベニャッガイ!気合い入れるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[凛ちゃん!この規模の爆炎は気合いじゃどうにもなんないかもぉぉぉぉぉぉぉ!!!]]

 

「ちょっと!ホント大丈夫なの!って来た!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

[[おぉ!なんかスッゴーい!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「い、いきてる…の…?あはは…嘘みたい…。」

 

[[うん。花陽達、ちゃんと生きてるね…。]]

 

[[にゃぁぁぁぁ!凛のベニャッガイがまた焦げたにゃぁぁぁぁ!]]

 

[[うわぁー!ホントだ!黄色いにゃんこだったのに真っ黒にゃんこになっちゃったねー!うん!真っ黒にゃんこもかわいいよ!]]

 

ホーミングミサイルの誘爆で巻き起こった爆炎と爆風が過ぎ去ると、私はまず生きてる事に感動しちゃったわ。

 

今回はもうダメだと思ったけど、星空さんのデカネコに助けられちゃったわね……。

 

私達の盾になってくれた星空さんのデカネコは、可哀想に本来の綺麗な黄色の装甲が焼け焦げて真っ黒になっちゃってたわ。

 

…………普通に疑問なんだけど、星空さんのデカネコはなんであれだけの爆炎をもろに受け止めていて装甲が焦げただけなの?

 

一昨日のバトルロイヤルでも思ったけど、相変わらず星空さんのデカネコって非常識な装甲してるわね……。

 

………で、済む問題な訳ないでしょ!

 

「ちょっと!あれだけの規模の爆炎を真っ正面から受け止めといて、なんで星空さんのデカネコは装甲が焦げただけなのよ!絶対にオカシイでしょ!」

 

[[ふっふっふー!西木野さん!よくぞ聞いてくれました!最近は凛ちゃんのベニャッガイの非常識装甲に誰もツコッミ入れてくれなかったら寂しかったんだよ!あのね、凛ちゃんのベニャッガイの装甲にはなんと!]]

 

「なんと?」

 

[[色々と秘密があるんです!]]

 

あれ?小泉さんってこんな子だったかしら?

 

教室じゃ大人しくて星空さんの影に隠れてる目立たない子だと思ってたんだけど……。

 

ふっふっふー。とか言ってるわよ、この子…。

 

「………だーかーらー!その秘密を教えなさいって言ってるの!」

 

[[真姫ちゃん、わがまま言ってはなよちゃん困らせちゃダメだよ!]]

 

あーもう!この忙しい時にアホな先輩は人の邪魔して!

 

アホな高坂先輩はなんで私が小泉さんに問い詰めてるか、分かってないでしょ。

 

「いい?高坂先輩。あんな異常な装甲見たあとに、真っ黒にゃんこー。とか言って、さらっと流したアホな先輩はちょっと黙ってて!」

 

[[真姫ちゃんがひどい!って!穂乃果はアホじゃないもん!最近はそら君だけじゃなくてことりちゃんも海未ちゃんも穂乃果のことアホってゆーし…。どーしてみんな穂乃果をアホってゆーの!もーいっかいゆーけど穂乃果はアホじゃないもん!]]

 

アホって言われるのは、あんたがアホだからでしょ!って言ったら流石にちょっと酷いかしら?

 

それと、高坂先輩の話に出てきた“そら”って確かあのザクのファイターで変態よね。“ことり”って人は痴女だったかしら?

 

それで“うみ”って人は……たぶんこの“うみ”って人は苦労人ね。

 

可哀想に…“うみ”って人はアホと変態と痴女に振り回されてるんだわ、きっと。

 

[[穂乃果先輩…嘘はいけないにゃ。]]

 

[[あれ?凛ちゃんもひどい?]]

 

とりあえずアホな先輩は放っときましょ。

 

今は星空さんのデカネコの非常識な装甲の話よ!

 

「で?小泉さん、秘密でもなんでも良いから、ちょっとくらいは教えなさいよね!」

 

[[凛ちゃんも西木野さんも穂乃果先輩の扱いが…。まぁいっか。穂乃果先輩だし。えーっと、ベニャッガイの装甲だったよね?実はノリで秘密とか言ったけど、ベニャッガイの装甲自体にはそんな対した秘密はないの。]]

 

「対した秘密は無いって、普通なら消し飛ぶレベルの爆炎を受けてもピンピンしてるのよ!そんな説明じゃとてもじゃないけど納得できないわ!」

 

[[納得できないって言われても……ただベニャッガイの装甲の表面に耐ビーム、耐衝撃、耐熱、ついでに生活防水の処理をしてるだけだよ?]]

 

「それだけやってたら“だけ”じゃないわよ!って!最後の生活防水は絶対にいらないでしょ!なんで生活防水よ!スマホじゃないんだからいらないわよ!」

 

[[あぁ…ツコッミ要員がいると花陽もボケに回れて楽しいな……。いつもはみんな好き勝手にボケ倒してるから花陽もやってみたかんだよね…。]]

 

「ボケるな!小泉さん!あなたは本来こっち側の人間でしょ!そっちに行ったらダメよ!戻ってきなさい!」

 

[[ごめんね、西木野さん…花陽はもう戻れそうにないよ…。さて、ツコッミスキーな西木野さんはほっといて、凛ちゃん。焦げた他にベニャッガイに異常はない?今回はベニャッガイの頭に“アレ”が積んであるから、異常があったらすぐに教えてね。……花陽は全力で逃げるから…。]]

 

ちょっと!放っとかないでよ!誰がツッコミスキーよ!ってツッコミ入れたらまたボケられるわ…。

 

真姫、我慢よ!我慢!

 

パパもママも言ってたわ!真姫はやればできる子なんだ。って!

 

だから辛いけど我慢よ!

 

………ふぅ……なんとか私の中のツッコミが過ぎ去っていったわ…。それにしても、小泉さんはナニを行ってるのかしら?

 

デカネコに異常があったら全力で逃げる?

 

逃げるって小泉さんが星空さんとデカネコを見捨てるって事よね?

 

小泉さん、一昨日のバトルロイヤルじゃ身体を張って星空さんの事を守ろうとしていたのに、その小泉さんが星空さんを置いてどうして逃げるのかしら?

 

普通は異常があるからこそ、見捨てるんじゃなくて助けるんじゃないの?

 

[[“アレ”ってなんだにゃ?……にゃ?“アレ”?…………あぁぁぁぁぁ!!!そ、そうだったにゃ……。凛、“ファイナル・ベニャッガイ”のことスッカリ忘れてたにゃ…。]]

 

“ファイナル・ベニャッガイ”?はぁ?ナニソレ?なんかスゴくダサい名前ね。

 

「ねぇ、星空さん。“ファイナル・ベニャッガイ”ってナニ?」

 

[[うん!穂乃果も気になる!知りたいなー!知りたいなー!凛ちゃん教えてよー!“ファイナル・ベニャッガイ”!うん!なんかカッコいい名前だよね!あっ!それってもしかして凛ちゃんのベニャッガイの必殺技!]]

 

「高坂先輩って変わったセンスしてるわよね。私はカッコ良く無いと思うんだけど…むしろ“ファイナル・ベニャッガイ”なんてダサくないかしら?」

 

[[西木野さんはにゃんてコト言うにゃ!“ファイナル・ベニャッガイ”はダサくなんてないにゃ!凛が授業中に寝ないで考えた“ファイナル・ベニャッガイ”はサイコーなネーミングだにゃ!このセンスが分かんない西木野さんの方がダサいにゃ!ダサ木野さんだにゃ!]]

 

「ちょっと!誰がダサ木野よ!誰が!ってか授業中に寝ないのは当たり前のことよ!ちゃんと勉強しなさい!あと人に変な名前付けないでよね!星空さんがそんな変な呼び方するなら、私だって星空さんの事、ダサ空さんって呼ぶわよ!あぁ…そうだわ…。それともあなたの事は“高坂さん”って呼んであげようかしら?」

 

[[こうさかさん…高坂さん…穂乃果先輩…………それだけは激しくイヤだにゃぁぁぁぁぁの!凛もおバカでそんなに頭は良くないけど、それでもあそこまでアホじゃないにゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

「ならダサ木野さんとか変な呼び方するのは止めてよね!いい?人にされてイヤなことはやっちゃダメよ!分かったら返事!」

 

[[はーい…わかったにゃ…。西木野さん、ごめんなさいだにゃ…。]]

 

「分かればいいのよ。こっちこそ、星空さんのこと、“高坂さん”なんて酷い呼び方しちゃって悪かったわ。ごめんね?」

 

[[悪いのは凛の方だにゃ!]]

 

[[うん!うん!凛ちゃんと西木野さんが仲直りした所で、そろそろあの戦車のオバケさんをどうするか話し合いましょう!さっきの爆発の爆風で結構流されて戦車のオバケさんとの距離が開いちゃったから、少しはゆっくり作戦会議出来るよ。]]

 

[[ねぇ、穂乃果は泣いてもいいのかな?真姫ちゃんも凛ちゃんも花陽ちゃんもひどいよー!いいもん!あとでそら君によしよししてもらうもん!]]

 

うふふ♪高坂先輩“で”遊ぶのって、ホント楽しいわ♪

 

でも結局“ファイナル・ベニャッガイ”ってなんだったのかしらね?

 

気になるけどまぁ別にいいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?小泉さんと星空さんの二人はバトルロイヤルに乱入までして助けに来てくれたんだから、あのデカブツを相手にするのにナニか良い作戦があるの?ついでに聞くだけ無駄だと思うけど、高坂先輩もナニか作戦ある?」

 

今の素組の状態の百式と私の操縦技術じゃ、悔しいけどあれだけの弾幕を張られちゃったらどうしようもないわ…。

 

“骨組み”を攻略するのにクレイバスーカの拡散弾を使って“面”の攻撃した私が、今度は同じ“面”の攻撃で苦しめられるなんて、なんかホント皮肉よね。

 

最も、同じ“面”の攻撃でも比べるのがバカらしくなるほど火力の規模は違いすぎるけど。

 

さっきの“骨組み”や私の百式もそうだけど、高機動型の機体の宿命としてでどうしても装甲が薄くなっちゃうから、広範囲を覆うような“面”の攻撃には弱いのよ…。

 

せめてシールドでも装備してれば少しは状況も変わったんでしょうけど、百式の標準装備には無いのよね。シールドって。

 

こんな事になるなら素組のままじゃなくて、パパやママの言う通り少しは改造しておけば良かったわ……。

 

[[はーい!穂乃果はランチャーストライクのアグニで撃ち落とすのがいーとおもうよ!アグニのビームなら当たればいちころだよ!]]

 

[[うーん…それはどうかと思いますよ?確かに穂乃果先輩のアグニは私達の武装の中では1番威力が高いですけど、たぶんビーム系の攻撃じゃあの戦車のオバケさんにはダメージは通り難いと思います。あれだけの火器を積んであるんです。誘爆対策としてそれなりの装甲を積んでるはずです。あとはその装甲強化の一貫として、恐らくは耐ビームコーティングかそれに準ずる処理がされているはずですよ。だからあの戦車のオバケさんの防御アビリティ込みの総合的な装甲強度は、もしかすると凛ちゃんのベニャッガイと同等かそれ以上になってるかも…。]]

 

星空さんのデカネコの装甲強度と同等かそれ以上の装甲って……。

 

ふざけるんじゃないわよ!あれだけの火力持ってるのに、さらにバカみたいな強度の装甲してるとか、そんなバケモノどう攻略すればいいのよ!

 

[[うーん?ここはやっぱり逃げるが勝ちかにゃ?そんなバケモノの相手しないで、みんなで尻尾巻いて逃げるにゃ!]]

 

尻尾を巻いて…逃げる……?逃げるですって!この私が!

 

「ちょっと星空さん!尻尾巻いて逃げるなんて冗談じゃないわ!そんなの絶対にイヤよ!私はどんなヤツが相手でも逃げたりしないわ!逃げるくらいなら玉砕覚悟で突っ込んでやるわ!当たって砕けろよ!あいつの攻撃なんて全部避けて、不細工な顔面にビームライフル突き付けて胴体のコアごとぶち抜いてやるわ!」

 

[[そんなこと言っても素組で全部避けるとか無理っぽいにゃ。あのバケモノが相手じゃ当たってもすぐに砕けるにゃ。またさっきみたいにホーミングミサイルに追っかけ回されて今度こそ“ドカーン”だにゃ!]]

 

「そんなの!今度も同じ結果になるなんて!やってみなきゃわかんないでしょ!」

 

確かに私だって無茶だって事は分かってるわ!でも!それでも私は!

 

[[…アグニ…ホーミングミサイル…耐ビームコーティング…ぶち抜く………西木野さん、あの戦車のオバケのデータってありますか?少しでもいいんです。なんなら画像データだけでもいいです。ただ画像データだったら、出来たら全身が写ってるのが良いかな?あったらちょっとこっちに送って欲しいんだけど…。]]

 

「え?あのデカブツのデータ?ちょっと待って……えーっと、戦闘履歴、戦闘履歴……これかしら?小泉さん、そっちに送るわよ。」

 

サブコンソールを操作して百式の戦闘履歴の中から、あのデカブツとの戦闘データを探しだした私は、さっそくその中から使えそうなデータを小泉さんの緑色のジムに転送したわ。

 

小泉さん、あのデカブツのデータなんてどうするつもりかしら?

 

戦闘データ…ね。改めて画像だけでもあのデカブツの事を見てみると、ホントにおっきいわね…。

 

下半身はキャタピラー付きの戦車みたいなヤツで、上半身はモビルスーツのモノで、どちらもかなりの重装甲。

 

両腕に取り付けてるのってグレネードランチャー?それともバズーカかしら?どちらにしても百式のクレイバスーカよりもかなり大口径のグレネードかバズーカね。

 

他にパッと見ただけでも、機体のあちこちにガトリングガンやキャノン砲がいっぱい付いてるのが分かるわ…。

 

あとはさっき私の事を追い回して来た小型ホーミングミサイルだってあるのよね…。

 

あの全身に取り付けてある火器から放たれる攻撃がどれか1つでも直撃したら、素組で装甲の薄い私の百式なんて簡単に消し飛んじゃうわ。

 

初めは宇宙で戦車モドキとかふざけてるの?って、思ったけど、実際に相手にしてみるととんでもないバケモノだったわね…。

 

[[……この後ろの部分…これがホーミングミサイルの発射口だよね。……ここなら……うん。今ある手持ちのデータから推測される戦車のオバケさんの装甲強度。そこから計算すると、このホーミングミサイルの発射口なら耐ビームコーティング処理がしてあっても、穂乃果先輩のランチャーストライクのアグニでならなんとか貫けるかも…。]]

 

「小泉さん?高坂先輩のアグニであのデカブツの装甲を貫けるってホント!ホーミングミサイルの発射口…機体の後側のこの部分ね!ここなら貫ける……行くわよ!高坂先輩!私の手で直接ヤれないのは残念だけど、あのデカブツに引導を渡してやるんだから!」

 

[[ちょっと待って!西木野さん!今のはあくまでも可能性の話です!西木野さんから貰った戦闘データだって、直接交戦した時の詳細なデータじゃないから…。せめてあの戦車のオバケに一撃でも攻撃が当たったデータがあれば、もっと正確な装甲の推定値が出せたんだけど……。]]

 

うっ……確かに私はまだあのデカブツとろくに戦えてないし…。

 

さっきはデカブツの辺り一面を覆い尽くしたホーミングミサイルの先制攻撃で諦めちゃったから、一撃入れる所の話じゃなかったし…。

 

「でも……私は可能性があるなら試してみたいわ!私だけじゃあのデカブツには勝てない……だからお願い!高坂先輩!小泉さん!星空さん!あのデカブツを倒すために私にみんなの力を貸して!」

 

一人じゃ手も足も出ないで諦めちゃったけど…みんなが助けに来てくれて生き残れた…。

 

みんなが協力してくれたなら、あのデカブツとも戦えるかもしれない…。

 

でも……みんなはこんな私に力を貸してくれるのかしら…?

 

頑固で意地っ張りで無愛想な私なんかに……。

 

[[なに当たり前のこといってるの、真姫ちゃん?今日の穂乃果達はチームなんだよ!仲間にきょーりょくするなんて当たり前だよ!みんなで一緒に戦車のオバケをやっつけるぞー!おー!]]

 

っ!高坂先輩?!

 

[[仕方ないにゃ。こうなったら気合い入れて凛とベニャッガイがデカブツにキツい一撃をぶちかましてヤルにゃ!]]

 

星空さん!

 

[[西木野さん。花陽なんかでどれくらい力になれるか分からないけど、花陽も西木野さんと一緒に行きます!]]

 

小泉さんも!

 

「高坂先輩…星空さん…小泉さん……その、あの…あ、ありがとう……。」

 

ありがとう……か。

 

そんな言葉、家族以外に使ったのは久し振りだわ…。

 

ずっと一人の方が気楽で良いって思ってたけど、一人じゃないってのも案外悪くないかもしれないわね…。

 

「さぁ!行くわよ!みんな!デカブツを張り倒してやるんだから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[みんなできょーりょくして戦車のオバケをやっつけに行くのはいーけど、どうしようか?やっぱり穂乃果のアグニで決めちゃう?]]

 

[[あのデカブツはさっきから動いてないにゃ。やっぱりキャタピラー付きの戦車を宇宙で動かすなんて無理があったんだよ!めちゃくちゃな火力にさえ気を付ければ、あとはみんなで囲んでボコボコにできそうにゃ!]]

 

そう言えば星空さんの言う通り、レーダー上のあのデカブツの反応はさっきから動いてないわね。

 

いくら上半身がモビルスーツでも、下半身はキャタピラー付きの戦車。

 

移動方法がキャタピラー移動なんだから、地上ならそれなりの機動力だったんでしょうけど、宇宙じゃまともに動けないんでしょうね。

 

「動いてないならあの火力さえなんとかすれば、あれだけ大きな図体してるんだから、攻撃を当てるのは難しくはないわ。問題は……」

 

[[アグニで仕留めるなら穂乃果先輩がどうやって近付くか。だにゃ!]]

 

そう。問題はそこよ。

 

仮に高坂先輩のアグニでホーミングミサイルの発射口の装甲を貫けるんだとしても、ランチャーストライクの機動力じゃデカブツの弾幕をくぐり抜けるのは厳しいわ…。

 

直線的な射撃を避けるのはそんなに難しくないけど、こっちを追尾してくるホーミングミサイルって私の百式でも避けるのが難しいのよね。

 

[[そこで花陽の出番です!ストレージ!オープンですよ!]]

 

そう言って小泉さんがジムの武装領域(ウェポン・ストレージ)から取り出したのは地味な見た目の一枚の大きな布…。

 

デカブツの攻撃を避けるのにあの布ってなんか関係あるの?

 

[[にゃ?かよちん、その布ってなんだにゃ?]]

 

[[ふっふっふー!よくぞ聞いてくれました!これはその名もズバリなステルスマントですよ!ステルスマント!ステルスなマントなんです!]]

 

[[すてるすまんと?ねー、はなよちゃん。すてるすまんとってナーニ?]]

 

[[はい!ご説明しましょう!このステルスマントはその名の通りあらゆるステルス処理を施した隠密行動用の素敵なマントなんです!なんとびっくり!このマントを羽織るだけで、色んな種類のセンサーやレーダーからほぼ完璧に逃れることが出来るんです!]]

 

「な、なんかあっさりスゴいモノ出して来たわね…。ねぇ小泉さんソレって結構な鬼畜性能なんじゃないの?」

 

[[はい!とっても素敵な鬼畜アイテムなんです!と、言いたい所なんですけど、レーダーに写らなくなるだけなんで、目視で確認されちゃったらおしまいなんですよ…。ホントなら光学迷彩も付けたかったんですが、残念ながら私の技術じゃまだそこまでは再現できませんでした…。レーダーから消えて光学迷彩で目視も出来なくなっちゃえば、一方的に奇襲も待ち伏せもし放題な素敵な鬼畜アイテムになったんですけど…。]]

 

「イヤイヤイヤ!レーダーから消えるだけでも十分に脅威よ!そのステルスマント?だったかしら?色も地味な色なんだし、宇宙でなら目立たないんじゃないの?レーダーから消えるなら、それを高坂先輩が使ってデカブツの機体の後側に回り込めば…。」

 

[[おぉ!それならなんか行けそうだにゃ!さっき凛のベニャッガイを真っ黒コゲコゲにしてくれやがった、ホーミングミサイルの発射口を後からこっそり近付いてブスッと一撃だにゃ!]]

 

[[はい!あとは穂乃果先輩が気付かれない様に花陽達で上手く陽動出来れば…。]]

 

「陽動、ね。正直、あのデカブツの頭のオカシイ火力を相手に陽動とか、かなり命懸けになるわね…。でもまぁ…ここまで来たらヤルしかないでしょ!行くわよ!小泉さん!星空さん!私達三人であのデカブツを釘付けにしてやりましょう!それと…高坂先輩!私達みんなの命運、先輩と先輩のランチャーストライクに託すわ!」

 

[[ヤってやるにゃ!]]

 

[[はい!戦車のオバケ撃退作戦の開始です!]]

 

[[うん!戦車のオバケをやっつけるのは穂乃果におまかせだよ!………ねー、真姫ちゃん?さっき言ってた“めーうん”ってナーニ?新しいラーメン?]]

 

[[ラーメン食べたいにゃー。]]

 

[[花陽はおにぎりが食べたいなぁ…。]]

 

…………ホントにこの人達と一緒で大丈夫なのかしら?

 

なんか不安しかないわ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「星空さん!またバズーカが来るわ!お願い!」

 

[[ばっちこいにゃぁぁぁ!アイタ?!ゴイーンって来たにゃ!機体にダメージ無くてもイタイにゃぁぁぁ!]]

 

[[凛ちゃん!痛いの今は我慢して!あっ!次はホーミングミサイルが来ます!えーっと、弾道予測、弾道予測…アレがコレでコレがアレ……うん!データ解析完了です!西木野さん!ホーミングミサイルの弾道予測データを送ります!マーキングされてるミサイルを順番に撃ち落として下さい!]]

 

「了解よ!任せなさい!それにしても!次から次にホントしつこいわね!忙しいったらないわ!来たわね…まずはそこよ!墜ちなさい!」

 

小泉さんから送られてきたホーミングミサイルの弾道予測データをサブモニターで確認した私は、IFSを通して自分の意思を百式に伝える事で機体を操り、ランダムな軌道で回避運動を行いなから手にしているビームライフルで、小泉さんが解析して指定してくれたホーミングミサイルを順番に撃ち落としていったわ。

 

さっきから小泉さんが解析してくれたデータってホントに的確よね。

 

高坂先輩がアグニて凪ぎ払った時の大規模な誘爆と違って、今度は撃ち落としたミサイルは回りの他のミサイルを上手い具合に巻き込んで小規模に誘爆していくわ。

 

[[穂乃果せんぱーい!まだかにゃぁぁぁ!]]

 

「時間的にはそろそろじゃないかしら?もう少しだけ頑張るわよ!」

 

高坂先輩のランチャーストライクがステルスマントの効果で、機体の反応がレーダー上から消えてからもう結構な時間がたったわ…。

 

私と小泉さんと星空さんの三人は陽動の為にデカブツの正面から攻撃を仕掛けてるんだけど、私の百式と星空さんのベニャッガイが放つビームは装甲の表面で着弾と同時に簡単に弾かれちゃうし、小泉さんのマシンガンも当たっても装甲にかすり傷さえ付ける事も出来ないし。

 

予想はしていたけどホントに星空さんのデカネコ並に厚い装甲してるわね!

 

素組や無改造でも基本的に攻撃力の高いビームサーベルでなら、耐ビームコーティングとかの防御アビリティがあっても、攻撃が通るんでしょうけど、そもそもあれだけ盛大に弾幕を張られてちゃ接近する事が出来ないのよ!

 

[[ホント、予想以上の火力でしたね!このままじゃいくら凛ちゃんのベニャッガイの装甲でも、いつかは削りきられちゃいますよ!]]

 

[[大丈夫!ベニャッガイはまだまだ行けるにゃー!]]

 

[[凛ちゃんが大丈夫でも頭の“アレ”は大丈夫じゃないかもなんだよ!お願いだから今日はバズーカの弾に頭突きとかはヤメテよ!胴体の装甲だって頭と同じ強度なんだから、受けるならそっちにして!]]

 

「今日はって、普通はバズーカの弾に頭突きなんてしないモノよ!ほら!またそのバズーカが来るわよ!星空さん!」

 

[[誘爆が怖くてベニャッガイはヤってられないにゃー!何発でも頭突きで受け止めてやるにゃ!にゃぁぁぁ!またゴイーンって来たぁぁ!やっぱりイタイにゃぁぁぁ!!]]

 

「だから痛いだけで済むのがオカシイのよ!」

 

[[あっ!レーダーに反応?!穂乃果先輩です!やった!あの位置からなら!]]

 

「待って!高坂先輩の後ろに反応がもう一つ?!あ!」

 

百式のメインモニターに写し出されたのは、デカブツとは反対方向に向かって発射された赤いビームの光……。

 

[[そんな…うそ…だよね?……穂乃果先輩の反応が…消えちゃった…?]]

 

本来の狙いであるデカブツとは真逆の方向に直進して行ったアグニの赤いビームが収まると、すぐに大きな爆発が二つ起こったわ。

 

さっきまでレーダー上にあった反応は三つ。

 

残ってる反応は一つ……最初からあったデカブツの反応。

 

消えた反応の一つは高坂先輩の後ろに表れた敵機を示す赤い光点。

 

もう一つの消えてしまった反応は友軍を示す青い光点。

 

つまりは高坂先輩のランチャーストライクの反応……。

 

[[にゃ?かよちん!西木野さん!穂乃果先輩から遺言メールが来たにゃ!“やられちゃった!ゴメンねー!でも後からきたのはやっつけたよ!”だって!]]

 

「遺言?高坂先輩、ヤられたって遠目から見た限りじゃ、完全にデカブツの不意を付いて奇襲したはずよね?あれ…後から来たって……あ…あぁぁぁぁ!お、思い出したわ!さっきのもう一つの反応!そうよ!そう言えばあいつらって三機編成だったわ!」

 

[[えぇー!三機編成?!西木野さん!花陽はそれは聞いてないですよ!作戦を立てるにも戦車のオバケさんが単独って前提が最初から違ってたんだ…。レーダー上に反応がいきなり表れたなら最後の1機もステルスマントみたいな隠密行動用の装備を持っていたのかな…。]]

 

[[いよいよ切羽詰まってきたにゃ……。]]

 

「ホントにゴメン!すっかり忘れてたわ…。こんなミスなんて私らしくないわ…。もう!きっと高坂先輩のアホがうつっちゃったんだわ!」

 

高坂先輩……あれだけ任せてとか言ってたのにヤられちゃったんだ…。

 

………変な先輩だけど、頭の中身が残念な先輩だったけど…一緒に居て決して不快な人じゃなかった…。

 

そうよね。先輩の仇は討たなきゃ…。それが死んじゃった先輩に私がしてあげられる唯一の事よね…。

 

「小泉さん、星空さん…行くわよ!高坂先輩の敵討ちだわ!……とは言っても、これからどうしようかしら。私達の射撃武器じゃあの分厚い装甲にはまともなダメージは入んないし…。もうデカブツを倒すには、あの弾幕を掻い潜ってビームサーベルで接近戦でもするしかないわね…。」

 

[[あの弾幕を掻い潜ってビームサーベルで接近戦?!む、む、む、無理です!花陽にはそんな事は無理ですよ!]]

 

でしょうね…。小泉さんの戦闘の様子を見る限り、解析や分析、援護なんかのサポートは得意そうだけど、直接戦闘は…特にビームサーベルとかを使った近接格闘戦は苦手そうだものね。

 

小泉さんって操縦が丁寧だから狙って撃つ射撃系の攻撃は上手いんだけどね。だから近接戦闘が苦手だってのはちょっと勿体ないわ。

 

[[かよちん…西木野さん…なんにも問題ないにゃ……。今度は凛に任せて欲しいにゃ!いよいよ凛とベニャッガイの究極奥義を見せるときが来たんだにゃ!]]

 

[[究極奥義って凛ちゃん?まさか!“ファイナル・ベニャッガイ”を使うつもり?!ダ、ダメだよ!アレは最終手段なんだよ!アレを使ったら!]]

 

[[そうだよ!“ファイナル・ベニャッガイ”は最終手段なんだよ!だからこそ、今!命より大切な仲間の為に使うだにゃぁぁぁ!]]

 

「星空さん!待ちなさい!あなた!ナニするつもりよ!」

 

星空さんは“にゃぁぁぁ!”って雄叫び?を上げながら、急にデカネコのバーニアを全開で噴射してデカブツに向かって突撃して行っちゃったわ!

 

[[西木野さん!かよちんの事をよろしくメカドックだにゃぁぁぁ!]]

 

「え?え?え?ねぇ!ちょっと!ナニが起こるのよ!小泉さん?!星空さんはナニするつもりよ!ってかよろしくメカドックってナニよ!」

 

[[西木野さん……凛ちゃんは…凛ちゃんは…ベニャッガイと一緒に命を燃やして燃え尽きるつもりなんです…。戦車のオバケさんを巻き込んで…。ぶっちゃけちゃいますと“ファイナル・ベニャッガイ”はベニャッガイの大きな空っぽの頭に大量に詰め込んだ爆薬を使った自爆技なんですよ。]]

 

はぁぁぁぁぁ?!自爆ぅぅ?!“ファイナル・ベニャッガイ”ってそう言う事だったのね!

 

自爆…確かに“ファイナル”だわ…。

 

「ちょっと待ちなさいよ!そんな事したら!星空さんまで死んじゃうわ!止めなさいよ!お願いだから自爆なんてしないで!まだ何か手があるはずよ!だからお願い!死に急がないでよ!」

 

ダメ!絶対にダメ!このままじゃ星空さんが、また私の“仲間”が死んじゃう!

 

もう私は“仲間”が死ぬところなんて見たくないのよ!

 

[[“ファイナル・ベニャッガイ”はもう止められないにゃ…。凛とベニャッガイの生きざまをみやがれだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?




皆様。ご覧いただきありがとうございました!
難攻不落の要塞の様なデカブツに苦戦中の真姫ちゃんですが、彼女は果たして勝てるのでしょうか?
凛ちゃんの自爆の結果は?
戦いの果てにあるものとは…。

次回、第5話「START:DASH!!」そのきゅう てん ご③ をお待ちください!

次回こそはもう少し早く更新したいです…。


それでは皆様、改めまして本日もご覧いただき本当にありがとうございました!
皆様のご意見、ご感想をお待ちしております!


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第5話「START:DASH!!」そのきゅう てん ご③

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!
相変わらずの亀更新で申し訳ございません…。
さて、物語の方は今回でようやく真姫ちゃんのお話に一区切り着けることが出来ました。
どのような結末になるのか、是非お確かめ下さい。

それでは
第5話「START:DASH!!」そのきゅう てん ご③
始まります!








[[“ファイナル・ベニャッガイ”はもう止められないにゃ…。かよちん……さよならだにゃ…凛はかよちんが大好きだったにゃ………。さぁ!デカブツ!凛とベニャッガイの生きざまをみやがれだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[凛ちゃぁぁぁぁぁぁん!]]

 

小泉さんの悲痛な絶叫が響く中、星空さんはあれだけ撃ち続けておいて何処にそれだけの弾薬が残っていたよ!ってツッコミたくなる規模のデカブツの弾幕に怯みもせずに突撃していったわ。

 

そして、星空さんのデカネコは可愛いネコミミが特徴的な大きな頭からデカブツに激突したの。

 

デカブツとデカネコ。

 

二機の非常識な装甲を持つ機体同士が激突したその瞬間、星空さんのデカネコを中心に鼓膜が破れるんじゃないかってくらいのすさまじい轟音と、真っ暗な宇宙を真昼の様に照らすオレンジ色の大きな、そう…まるで太陽の様なとても大きな爆発が巻き起こったの……。

 

「……ねぇ…星空さん?うそでしょ?返事してよね…通信に出なさいよ…ふざけてないで…早く応答しなさいよ……星空さん!聞いてるの!早く通信に出なさい!…あ!そっか!爆発の影響で通信が繋がらないだけなのよね?レーダーも効いてないし!あれだけ凄い爆発だったんだもの、当たり前よね?そうよね?そうなのよね……ねぇ…星空さん……お願いだから…お願いだから……応えてよ……星空さん……。星空さん!」

 

[[凛ちゃん……花陽も凛ちゃんが大好きだよ……。西木野さん……あの爆発じゃ…凛ちゃんはもう……。]]

 

分かってるわ…。アレだけの規模の爆発を巻き起こしたんだもの。

 

星空さんとデカネコが無事なワケがないって事は…。

 

頭では分かっていも、心が、気持ちが、どうしても理解したくないって拒んでる…。

 

認めたくない、って。認めたらダメ、だって…。

 

認めちゃったら…認めたくない……認めたくないけど…。

 

………また、“仲間”が死んじゃった…。

 

結局は覆らない現実を突き付けられて、私は認めてしまった…。

 

星空さんが死んじゃった事を…。

 

私が、私と百式が弱いから。

 

弱いから…弱いままの私じゃ誰も、ナニも守れない…。

 

高坂先輩…星空さん……ゴメンね…私が弱いから…守れなかった。

 

“仲間”なのに、私なんかの“仲間”になってくれたのに……守れなかった…。

 

もし私があのザクのファイターの様に、誰にも負けないくらいの、それこそ機体すら選ばない様な凄い操縦技術を持っていたら……高坂先輩も星空さんも死なずに済んだのかな…。

 

どんなに凄い弾幕でも全部避けて、デカブツにキツい一撃をお見舞いして……そうしたら高坂先輩も星空さんも死ななくて済んだのかな…。

 

[[凛ちゃん…ありがとう…凛ちゃんのお陰で花陽と西木野さんは無事だよ…生き残ったよ……ありがとう凛ちゃん………え?う、うそ……なんで?!どうして“ファイナル・ベニャッガイ”の爆発に巻き込まれたのに!なんで!]]

 

「小泉さん?どう……し…………。」

 

星空さんの自爆…“ファイナル・ベニャッガイ”の影響で乱れてしまっていたレーダーが復帰すると、そこには信じられない事に敵機を示す赤い光点が一つ残されていたの…。

 

やがて爆発の影響から視界が晴れて、百式のメインモニターに写し出されたのは……。

 

「はは…ホント冗談キツいわ……。悪い夢なら、もういい加減に覚めて欲しいモノだわ…。」

 

機体を大破させながらもまだこちらに主砲のバズーカを向けているデカブツの姿だったの。

 

「星空さんが命懸けで突撃したのに…なんであんたが…あんただけが、デカブツだけがまだ生きてるのよ!」

 

私達とデカブツとの戦いはまだ終わらない……。

 

このままじゃ…ヤられっぱなしじゃ!まだ終われないのよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デカブツ……あんただけは絶対に許さないわ!私の“仲間”の仇…この手で今度こそ討つわ!あれだけのダメージよ!一気に接近してビームサーベルで!」

 

[[待って!西木野さん!まだ後側のホーミングミサイルの発射口が生きてます!装甲内部の内蔵火器も生きてるはずです!接近する前にまた弾幕を張られたら!]]

 

「じゃあどうしろって言うのよ!遠距離から決めろって事?けど百式のビームライフルや小泉さんのマシンガンじゃ、まともにダメージは与えられなかったのよ!」

 

ナニか!ナニかないの!

 

あの忌々しい装甲をぶち抜ける様な強力な一撃は!

 

[[やっぱりマテリアルのままじゃ火力が足りない…。せめて“カーバンクル”用に造ってたレールカノンだけでも完成していたら…。]]

 

私は苦し紛れに百式のメインモニターを通して、周囲を見回したわ。

 

でも私達の周囲にあるのは星空さんのデカネコの装甲の欠片や“骨組み”の残骸だけ…。

 

デカネコの装甲の欠片をぶつける?

 

無理ね。弾丸として利用するにはデカネコの装甲の欠片は強度は問題ないけど、ただ投げるつけるだけじゃ意味がないわ。

 

物凄いスピードで投げつけられるならば、デカブツの装甲を貫けるかもしれないけど、そんなことは百式のパワーじゃ出来ないわ…。

 

「他にナニかないの…ナニか……。」

 

そう私が呟いた時、百式のメインモニターの端にある物が写っている事に気が付いたわ。

 

「アレは……そうだわ!アレならデカブツの装甲だって貫けるはずよ!」

 

[[西木野さん?!ナニか良い手が見付かったんですか?!]]

 

「ええ!見付けたわ!結構ギリギリな賭けになるかもしれないし、説明してる時間も無いわ!悪いけど小泉さんには少しの間だけデカブツの相手をして欲しいの!」

 

星空さんからの遺言で託された小泉さんをデカブツの弾幕の矢面に立たせるのは気が退けるけど、今はこれしか方法がないわ!

 

戦闘終了まで時間がもう残り僅か…。

 

このチャンスを逃したら高坂先輩も星空さんもホントにムダ死になっちゃう……でも……そんなことは私が絶対にさせない!

 

[[花陽が一人であの戦車のオバケさんの相手を………わ、わかりました!怖いけど花陽だってファイターの端くれです!やってみせます!大丈夫!花陽のジム・マテリアルのシールドは凛ちゃんのベニャッガイの装甲と同じ位の強度があります!防御に徹すれば花陽だって少しくらいは!]]

 

「小泉さん……ゴメンね…。小泉さんだけに危険な役割を押し付けちゃって…。」

 

大破して本来の火力を発揮できないとはいえ、あのデカブツの非常識な火力に一人で立ち向かわなきゃいけない…。

 

大人しい小泉さんにとっては一人であの怪物に立ち向かうのは厳しいわよね…。

 

[[西木野さん。こう言うときは“ゴメン”じゃなくて、“ありがとう”って言って欲しいかな?なんて…偉そうなこと言っちゃったね。それじゃ花陽は行きますね!]]

 

「小泉さん……。」

 

[[絶対に勝ちましょう!西木野さん!勝って凛ちゃんと穂乃果先輩の仇を取りましょう!]]

 

小泉さんはそう言って左腕に装備していたシールドを機体の前面に構えると、緑色のジムを加速させてデカブツへと向かって行ったわ…。

 

「えぇ…絶対に勝ってやるわ!百式!これが最後の戦いよ!だからお願い……私にもう少しだけ付き合って!」

 

小泉さんがデカブツへと向かうのを見送った私も、度重なる無茶な軌道でガタが来始めている百式のメインスラスターを噴射して、目的の物が漂う場所へとブースト機動で向かい始めたわ。

 

私の目的の場所…そう…私がビームサーベルで斬り捨てた“骨組み”の残骸が漂う宙域へ……。

 

私が思い付いた手…それは“骨組み”が使っていた強力な一撃を放てる“対物(アンチ・マテリアル)ライフル”を使って、デカブツの装甲を貫いてヤるって事だったの。

 

「デカブツの仲間の“骨組み”の武器でデカブツを倒す、か。私にとってもデカブツのファイターにとっても皮肉よね…。」

 

敵の力を借りなきゃ仲間の仇すら討てない弱い私。

 

自分よりも弱いヤツに仲間の武器でトドメを刺されるデカブツ。

 

ホント、皮肉よね…。

 

「それでも…どんなに皮肉でも!他人の、敵の力を借りなきゃダメでも!私は仲間の仇を討つわ!」

 

それが死んでいった高坂先輩と星空さんへのせめてもの手向けになるって信じて!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あった!“骨組み”の対物ライフル!コイツの威力ならデカブツの非常識な装甲が相手だって貫けるはずよ!」

 

今の百式に出せる全速で“骨組み”の残骸が漂う宙域へと辿り着いた私は、“骨組み”の残骸の中からお目当ての対物ライフルを見付けて手に取ったわ。

 

手にした対物ライフルのマガジンを抜いて残弾を確認すると、マガジンの中に残されていた弾丸はあと3発。

 

「よかった…まだ弾が残ってた……。」

 

そう。私がギリギリな賭けになるって言った理由。それは“骨組み”の対物ライフルに残弾が残っているかどうかだっの。

 

でも、対物ライフルには弾が残っていた……ふふ♪どうやら私は賭けに勝った様ね!最後の最後で私にもツキが向いてきたのかし?

 

「残弾は3発…まぁ1発あれば十分だけどね。」

 

私は残弾の確認をし終えたマガジンを戻すと、百式の右手で対物ライフルのグリップを握り直し、左手でコッキングレバーを引いて3発残っていた弾丸の内の1発を装填すると、対物ライフルを構えてデカブツへと狙いを付ける為にメインモニターを見つめたの。

 

メインモニターには小泉さんの緑色のジムが、シールドを構えて必死にデカブツからの攻撃を耐えている光景が写し出されていたわ。

 

このままじゃマズイわ!急がなきゃ小泉さんまで死んじゃう!

 

「小泉さん!聞こえてる?こっちは準備が出来たわ!今からデカブツにキツい一撃をお見舞いしてヤるから、小泉さんは後退して!」

 

[[ふぇ?通信?あ!西木野さんから!わ、わかりました!シールド自体はは無事なんですけど、シールドを支えている左腕の関節がもう限界だったんです!]]

 

「小泉さんにも小泉さんのジムにも無理させちゃってホントにゴメン…じゃなかったわね。こんな時は“ありがと”、なのよね?小泉さんが時間を稼いでくれたお陰で、今度こそあのデカブツを仕留める事が出来そうだわ。ねぇ、高坂先輩…星空さん……。もしあの世ってヤツがあるなら、二人ともそっちで見ててよね…。二人の仇…討ってみせるわ!」

 

照準の先にしっかりとデカブツを捉えた私は、小泉さんが後退したのをモニターとレーダーで確認すると、百式の右手で構えた対物ライフルの引き金を引いたわ!

 

「きゃぁ!」

 

引き金を引いた瞬間、“ドン”という轟音と共に百式を物凄い衝撃が襲って、私は思わず短い悲鳴をあげてしまったの。

 

私は慌ててライフルを撃った反動で崩れたバランスを各部のスラスターを使って必死に立て直して、放たれた弾丸の行方を探したわ。

 

コンソールを操作してサブモニターで射線データを確認すると、対物ライフルから放たれた弾丸はデカブツとは全く別の方向へと飛んでいっちゃってたわ…。

 

「ちょっと!聞いてないわよ!なんなのよ!このライフルのバカみたいな反動は!威力上げ過ぎてバランスの事なんて考えてないでしょ!このライフル作ったヤツ!バカなんじゃないの?!」

 

あー!もう!愚痴ってる暇は無いわ!残り時間がヤバイのよ!

 

さっきの射撃データを基に修整を掛けて………出来たわ!小泉さんみたいに上手にデータの編修は出来てはいないけど、今はこれで十分よ!

 

足りない分は私自身の腕でカバーしてやるわ!

 

後はこの修整済みの補正データを火気管制システムにリンクさせれば!

 

[[西木野さん!急いでください!もう残り時間が!]]

 

「分かってるわ!今度こそ、今度こそって!今日はもう何度目になるかわかんないくらい言ったけど!今度こそ!墜ちなさい!デカブツ!」

 

残り2発の残弾。コッキングレバーを引いてその内の1発を再び装填した私は、デカブツへと狙いを定めてもう一度引き金を引いたわ!

 

さっきと同じ“ドン”っていう轟音と共にまたもや襲って来る反動を、私は百式の全身のスラスターを噴射して必死に押さえ込んで射撃体勢を保ったわ!

 

反動を押さえ込んで放たれた対物ライフルの弾丸は、狙い通り真っ直ぐにデカブツへと向かって行って……。

 

[[その対物ライフル…凄い威力です…。“ファイナル・ベニャッガイ”を耐えたあの装甲を簡単に貫通しちゃいましたよ!]]

 

デカブツの胴体のど真ん中をコアごと貫いたわ。

 

コアを貫かれたデカブツは、最後の抵抗で僅かに腕に装着していたバズーカの銃口を私の百式へと向けようとしたんだけど、その動きは途中で止まってしまったわ。

 

コアをぶち抜いたから誘爆はしなかったみたいね…。

 

もしデカブツの内蔵火器が誘爆していたら、星空さんのデカネコの自爆並に大爆発したんでしょうね。

 

それにしても…ようやく終わったのかしら?

 

私の周囲のレーダー反応は一つだけ。

 

味方を、小泉さんの緑色のジムを示す青い光点ただ一つだけ。

 

私達を散々苦しめてくれたデカブツの反応は完全に消えてしまったわ…。

 

そうよ…ついにやったわ……やったやったわ!

 

高坂先輩と星空さんの、私の“仲間”の仇を討ってやったわ!

 

「やったわよ…高坂先輩…星空さん…仇、討ったわ…。……はは……あはははは!やったわ!ヤってやったわ!デカブツ野郎が!ざまぁみやがれよ!」

 

[[うわぁ…。セレブなお嬢様の西木野さんでも、ざまぁみろとかそんな言葉使うんですね。うん…なんだかチンピラ状態の鳴神先輩みたいです。]]

 

「はぁ?!ちょっと!小泉さん!今の発言は聞き捨てならないなわね!誰がチンピラよ!誰が!確かにちょっと乱暴な言葉使いだったけど、女の子相手にチンピラはないんじゃないの?」

 

[[きゃー。か弱い女の子の花陽はチンピラな西木野さんに絡まれてしまいましたー。誰か助けてー。おまわりさーん。]]

 

「ナニよ!そのウソっぽい悲鳴は!いいわよ。あくまでも小泉さんが私の事をチンピラ扱いするんなら、私にだって考えがあるわ…。ねぇ小泉さん…知ってる?このバカみたいな威力の対物ライフル……あと1発だけ弾が残ってるのよね……。折角の弾を残すのももったいないわよね?…だ、か、らぁ………この残り物を小泉さんにプレゼントしてあげるわ!!!」

 

[[ひぃぃぃぃぃぃ!調子に乗ってイジり過ぎちゃいましたぁぁぁぁ!ダレカタスケテー!!!]]

 

「あ!待ちなさい!逃がさないわよ!」

 

[[イーヤー!せっかく生き残ったのに味方に殺されるぅぅぅぅぅ!]]

 

「小泉さん!待ちなさい!逃がさないって言ったでしょ?うふふふふふふ♪アハハハハハハハ!!!」

 

[[ぎゃぁぁぁー!なんか西木野さんがことり先輩みたいになってますよぉぉぉぉぉぉ!]]

 

「はぁ?!ことりぃぃ?誰よそれ…あれ?ことり?それって…。」

 

ことりって確か高坂先輩の友達で痴女の人よね?

 

………痴女?わ、わたしが?!

 

「…誰が…誰が…誰が…痴女だぁぁぁぁ!私はまだ処女よぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

[[ええぇぇぇぇぇぇぇ?!花陽は痴女だなんて言ってませんよぉぉぉぉぉぉ!って!大声で処女とか叫ばないでくださぁぁぁぁい!]]

 

「処女で悪いか!あんただってどうせ処女でしょうが!あ!コラ!逃げるな!止まりなさい!あんたの膜をコイツでぶち抜いてヤるわ!」

 

[[イヤー!オカサレルー!ホントにダレカタスケテー!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やったね!真姫ちゃん!花陽ちゃん!あんなにつよいのやっつけちゃうなんて、ホントにスゴいよ!」

 

「にゃーん!かよちんも西木野さんもサイコーだにゃー!“ファイナル・ベニャッガイ”でデカブツヤローを倒せなかった時はもうダメだにゃー!って、思ったけど、まさか拾ったライフルでトドメ刺すなんて!」

 

「う"ぇぇぇぇえ?ちょ!なんで二人が生きてんのよ!死んだはずでしょ!まさかオバケ?!成仏出来なくて化けて出たのね!ダメよ!このままじゃ二人とも地縛霊になっちゃうわ!特に星空さんは自爆したんだから地縛霊じゃなくて自爆霊になっちゃうわよ!自爆するオバケなんて迷惑よ!お願いだから成仏して大人しくあの世に逝きなさい!」

 

「西木野さん?死んだって確かに凛ちゃんは自爆で、高坂先輩は相討ちでバトルロイヤルからは退場になったけど、ガンプラバトルじゃ人は死にませんよ?」

 

「は?ガンプラバトル?……あ!そ、そうよね…。これはゲーム…ガンプラバトルシミュレーターなのよね…。そうよゲームよ。人が死んだりはしないんだわ…。」

 

あまりにリアル過ぎるからすっかりゲームだって事を忘れていたわ…。

 

でも、良かった…。高坂先輩と星空さんが生きていてくれて。

 

高坂先輩が相討ちになった時、凄く怖かった。

 

星空さんが自爆して時、ホントに悲しかった。

 

仲間が死ぬ…仲間なんていなかった私には初めての経験だったから、戦闘中につい感情的になっちゃったわ…。

 

「ぷぷぷー!西木野さん、かわいにゃー!凛と穂乃果先輩が死んだって思ってたんだにゃー!」

 

「えー!相討ちでバトルロイヤルからは退場になったけど、穂乃果は死んでないよー!」

 

「ちょっと!星空さん!笑わないでよね!私としては笑い事じゃなかったんだから!二人が…せっかく出来た私の“仲間”が死んじゃったって思って、ホントに怖かったんだから…。」

 

「仲間?今、西木野さんが仲間って言ったにゃ!西木野さんが凛達のこと仲間って言ってくれたにゃ!」

 

「え?私そんなこと言った?」

 

「言ったよ!真姫ちゃんが確かに仲間って!やったね!みんな!真姫ちゃん、げっとだよ!」

 

「花陽はその仲間(西木野さん)に殺されるそうになりましたよ…。最後は対物ライフルを無理矢理お股に突っ込まれて、先輩にあげる予定の花陽の初めてを奪われそうに!」

 

「高坂先輩!人の事をポケモンみたいに勝手にGETしないで!あと小泉さんは私の事を痴女って言ったからでしょ!」

 

「花陽はことり先輩みたいって言ったんだけど…。」

 

「あれ?ことりちゃんは痴女だって海未ちゃんが言ってたよー?」

 

「ほら!ことりって人みたいって事は痴女だって事なんじゃない!」

 

「なんだか理不尽ですよぉ!」

 

「にゃーん♪なんか西木野さんがかわいにゃー!」

 

「私が可愛いのは当たり前でしょ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バトルを終えた私と小泉さんを迎えてくれた高坂先輩と星空さん。

 

そんなみんなと一通りじゃれあった私は、アミューズメントセンターのレストコーナーでお茶をしながら今日のバトルを振り替える事にしたわ。

 

私には今日のバトルで、どうしても疑問に思う事があったの。

 

それはあのデカブツの事なんだけど…。

 

「ねぇ。そう言えばあのデカブツってホントにガンプラだったの?私、まだガンプラバトル始めたばかりだから、全部のガンプラを知ってるワケじゃないけど、流石にあんな化け物みたいにデカいガンプラがあったら知ってるわ。」

 

デカブツの大きさは私の百式と比べてかなり大型の機体だったわ。

 

MG…1/100サイズのマスターグレードって種類のガンプラやその上の1/60サイズのPG(パーフェクト・グレード)なら、あの大きさのガンプラもあるんでしょうけど、ガンプラバトルで使用できるガンプラのサイズは基本的にHG(ハイ・グレード)って呼ばれている1/144サイズのガンプラかSD(スーパー・デフォルメ)サイズのガンプラだけよね?

 

MGやPGを素体にしても、マザーシステムにスキャニングの段階で弾かれるはずだし。

 

MGサイズのガンプラを使うためにわざわざマザーシステムにハッキングでもしたのかしら?

 

無いわね。ガンプラバトルのマザーシステムにハッキングなんてそれこそ無いわ。

 

ガンプラバトルのマザーシステムって、軌道エレベーターとかで使われている最新のAIシステムよりもずっと上位のAIシステムって話よね?

 

セキュリティなんかも核兵器の発射ボタンよりも高度な防壁が何重にもあるとかって話だし。

 

ハッカーに言わせれば、ただのゲームでしかないガンプラバトルのマザーシステムをハッキングするくらいなら、軌道エレベーターのAIをハッキングした方が楽らしいわ。

 

「にゃ?そー言えば凛もあんなバケモノは知らないにゃ!」

 

「穂乃果も真姫ちゃんとおんなじで、ガンプラバトル始めたばっかりだからよくわかんないや!」

 

デカブツの素体について星空さんも高坂先輩も心当たりはないみたいね。

 

もしかしたらあのデカブツは特定のガンプラを素体に使わないで、プラスチック素材を使って1からフルハンドメイドで作り上げた機体だったのかしら?

 

そうだとしたらデカブツを作り上げたビルダーは凄い作製技術を持ってるのね。

 

あれだけの機体を0から作り上げるなんて、きっとプロのビルダーでも相当に難しいわよ。

 

でもガンプラってガンダムのプラモデルだからガンプラよね?

 

ガンプラを素体に使わない機体って“ガンプラ”って呼べるのかしら?

 

まぁマザーシステムがOK出したんだからガンプラバトル的には良いのかな?

 

「うーん…あんまり自信はないんですけど、あの戦車のオバケさんはたぶんHGのガンタンクをベースにしたフルカスタムのガンプラだと思いますよ。花陽も一人のビルダーとしてあれだけのガンプラがどんな素体なのか気になったんでGPベースに残ってるさっきの戦闘データを見直してみたんですけど、オリジン版の初期型ガンタンクか1stガンダムのガンタンクかは分かりませんが、この辺り…腰の辺りに少しだけガンタンクの面影が残っていました。」

 

「「「え?ガンタンク?!アレが???」」」

 

ガンタンクってアレよね?なんかちょっと可愛いヤツ。

 

え?ガンタンクが可愛いっておかしいですって?

 

可愛いでしょ!ガンタンク!

 

ガンタンクの何処がどう可愛いか説明しろって言われてれも困るけど、私は可愛いと思うわよ?

 

「はい。ガンタンクです。あと、これはたぶんなんですけど、このガンプラはまだ未完成なんだと思います。機体全体の構成からの予測になりますけど、最終的には今のキャタピラー型の脚部じゃなくて、4脚か6脚くらいの多脚戦車みたいにするんじゃないかな?と思います。バックパックも取り付けて宇宙戦に対応出来るように改造するんでしょうし。拡張性を持たせつつもこれだけのガンプラを作り上げた…ホントにこのガンプラを造ったビルダーさんはスゴいですね…。」

 

小泉さんの説明だともしかしてデカブツってもっと強くなるって事なの?

 

今でさえ要塞みたいに強いヤツがもっと強くなる……悪夢ね。

 

「バケモノがもっとバケモノになるにゃ…。こうなったらバケモノを今度こそ一撃で仕留めるために“ファイナル・ベニャッガイ”の威力をもっと上げるしかないにゃ!次は頭の中に爆薬じゃなくて核爆弾でも入れてやるにゃ!かよちん!改造よろしく!」

 

核兵器廃絶って騒がれてる昨今の世界情勢で、ゲームとは言え核爆発なんて物騒なモノ使って良いのかしら?

 

あぁ…でも確か核兵器を搭載したガンプラもあったわね。

 

GP02だったかしら?アトミックバズーカって武装を装備していたわね。

 

「改造してもいいけど凛ちゃんは自爆前提でガンプラバトルに出撃しちゃダメだよ!あくまでも“ファイナル・ベニャッガイ”は最終手段なんだからね!そんなにポンポン自爆されちゃったらみんなに迷惑になるからダメだよ?凛ちゃんも知ってるでしょ?バトルロイヤルでたまに出てくるはた迷惑な自爆ファイターの人達のこと。」

 

「ふぇ?自爆ファイター?ガンプラバトルってそんな人たちもいるの?」

 

「穂乃果先輩はガンプラバトルを始めたばかりなんで知らないんですね。この自爆ファイターなんですが、困ったことにかなりの数が居るんですよ…。中でも一番酷い爆弾持ってる人達が秋葉原周辺をホームにしている“肉弾三ボルゾイ”ってチームなんですけど…。」

 

「凛もそのおバカさん達は知ってるよ!それって三機編成でストレージを共有して、バカデカい爆弾持ってうろついてる頭のおかしい人たちだよね?あの人たちってバトルフィールドの真ん中まで来ると大爆発してフィールドのほとんどを吹き飛ばしちゃうんだにゃ。アレと一緒にされるのはゴメンだにゃ。」

 

「バトルフィールドのほとんどを吹き飛ばす威力の爆弾?!冗談じゃないわ!ソイツ等、迷惑処の騒ぎじゃないわよ!もし私がバトルロイヤルでその連中を見付けたら、自爆される前に真っ先に墜としてやるわ!」

 

「あー…西木野さん、残念ですけどそれはやめた方が良いですよ。あの人達を撃墜すると、例の凄い爆弾がもれなくその場で大爆発しちゃいますから。どうやら三機の内の一機でも撃墜判定を受けると爆弾が爆発する仕組みみたいなんです。だからあの人達に会ったら大人しく諦めるか、とにかくバトルフィールドの一番端まで逃げるか、ですね。バトルフィールドの真ん中で爆発した場合に限りますが、フィールドの一番端まで逃げればギリギリ爆発の圏外になるので、助かる可能性もあるんですよ。」

 

「ナニよソレ…。ホントに迷惑な連中ね。ねぇ星空さん。デカネコの自爆の「自爆じゃなくて“ファイナル・ベニャッガイ”だにゃ!」……“ファイナル・ベニャッガイ”の威力を上げたいだけなら、爆発をもっとぎゅっと集束させたらいいんじゃないの?今日見た感じだと爆発の威力が広範囲に広がってたみたいだったわよ?」

 

「爆発の威力を集束……なるほど!その発想はなかったですね!それなら今の爆薬の量でもシステムを多少いじるだけでお手軽に威力が上がります!」

 

小泉さん…眼鏡を光らせながら楽しそうにグフグフ言ってノートPC弄ってるわ…。

 

小泉さんって結構マッドなのかしら?

 

教室では見れない一面よね。

 

「うん!うん!やっぱりそら君の言ってた通りはなよちゃんはたよりになるね!だからはなよちゃん!μ'sに入ろうよ!凛ちゃんも真姫ちゃんも!みんなで一緒にガンプライブ優勝を目指そうよ!」

 

「「「みゅーず?」」」

 

それって薬用石鹸の?

 

「うん!“μ's(ミューズ)”!石鹸じゃないよ!穂乃果たちのガンプラバトルチームの名前だよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“μ's(ミューズ)”

 

 

 

 

初めて聞いたこの音楽の女神の名を冠したその名前が、私のとても大切な…そう…とても、とても大切な絆になるなんて、この時の私は知りもしなかったわ。

 

これが始まりの日。

 

私の物語のプロローグ。

 

穂乃果の想いから始まった私達“μ's”の絆の物語。

 

私、西木野 真姫の“みんなで叶える物語”が始まった日。

 

そうね…こんな時、あのバカならこう言うんでしょうね。

 

“さぁ、ガンプラバトルを始めましょ。”

 

って。

 

もっとも。私がμ'sに入るのはもうちょっと先なんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。ご覧いただきましてありがとうございました!
デカブツとまきりんぱな+穂乃果ちゃんとの戦いはいかがでしたしょうか。
本当は前々話に登場した“骨組み”についても作中で軽く触れたかったのですが、力不足で断念してしまいました…。
しかし、“骨組み”、デカブツ、穂乃果ちゃんと相討ちになったファイターの三人は、使用ガンプラと共にこの先また登場する予定であります。
その時には改めて三人の名前やガンプラについて紹介したいと思います。

次回からは再び海未ちゃんを語り部に、μ'sの初めての公式戦が始まります。
今までレンタルガンプラの素組のザクだけを使用したいたソラも、本来のガンプラではありませんが、少しは本気のガンプラを使用する事になります。
さて、ソラが使用するガンプラとは一体…?


それでは本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様のご意見やご感想等、お待ちしております!
お気軽にお声掛け下さい。




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第5話「START:DASH!!」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。
今回こそは早めに更新しようと思っていたのですが、ポケモンやスクフェスのイベントをしているうちに結局一週間の時間が経ってしまいました…。
もう開き直って週1更新にしてしまいましょうか…。

そんな訳で今回はμ'sの初めての公式戦…の前のグダグダ回です。
今回もことりさんがエロ方面で若干暴走しております。
是非、ことりさんと一緒に皆様も名曲を唄って下さい。

マタノトビラ~♪


それでは
第5話「START:DASH!!」そのじゅう
始まります。








「あ!真姫ちゃんだ!花陽ちゃんと凛ちゃんも!おーい!真姫ちゃーん!花陽ちゃーん!凛ちゃーん!こっちだよー!こっち!」

 

「にゃーん♪穂乃果せんぱーい!応援にきたにゃー!」

 

「こんにちは!穂乃果先輩、ことり先輩、海未先輩!あ!これ差し入れのおにぎりです!」

 

「高坂先輩!人の名前を大きな声で呼ばないでよ!恥ずかしいでしょ!」

 

本日は私達“μ's”が初めて参加するガンプラバトル連盟の公式戦“第6回音ノ木坂商店街スコアマッチ”の開催日です。

 

今回、私達が参加するスコアマッチの開催場所は、放課後にみんなでいつも来ているお馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店。

 

私、穂乃果、ことりの三人はバトルコスチュームへの着替えに多少時間が掛かるため、少し早目にアミューズメントセンターへとやって来ていました。

 

そんな準備中の私達が陣取っているレストコーナーのテーブルに応援に来てくれたのは、最近なにかと私達に協力してくれている花陽と凛の二人の可愛い後輩達。

 

そしてもう一人。

 

全身を見るからに高そうな有名ブランドの服で統一した、つり目が特徴的なとても可愛らしい女の子でした。

 

彼女は高そうなブランド物の服を見事に着こなしていますね。

 

そんな彼女はどうやら穂乃果の知り合いの子らしいのですが…。

 

「えぇー!べつにいーじゃん!だって穂乃果と真姫ちゃんは“仲間”なんだもん!えへへ!真姫ちゃん!応援に来てくれてありがと!穂乃果、とってもうれしいよ!真姫ちゃん、だーいすき!えい!ぎゅー!」

 

「きゃ!ちょっと!高坂先輩!いきなり抱き付かないでよ!」

 

また穂乃果はいきなり人に抱き付いて…。

 

幸い彼女は口では抵抗していますが、本当に嫌がっている訳ではない様なので、ここはとりあえず放っておきましょう。

 

「凛、花陽。応援に来てくれたのですね。差し入れもありがとうございます。お握りはお昼ご飯にみんなでいただきましょう。そして、穂乃果に抱き付かれているそちらの子は始めましてですね。」

 

「凛ちゃん♪花陽ちゃん♪いらっしゃい♪ねぇ穂乃果ちゃん?穂乃果ちゃんがギュッってしてる可愛い子はだれかな?ことりと海未ちゃんにも紹介してほし~な♪」

 

「ふぇ?あ!そっか!ことりちゃんと海未ちゃんははじめて真姫ちゃんと会うんだよね!あのね!真姫ちゃんは真姫ちゃんだよ!真姫ちゃんはとっても真姫ちゃんなんだ!それでね真姫ちゃん!こっちはことりちゃんと海未ちゃん!ことりちゃんはスゴいことりちゃんで海未ちゃんもスゴい海未ちゃんなんだよ!」

 

このアホはまた適当で意味不明な紹介を…。

 

紹介なのですからもう少し何かあるでしょうに。

 

そもそも穂乃果は本当に日本語を理解して喋っているのか不安になってしまいますね。

 

とっても真姫ちゃんって何ですか?スゴいことりちゃん?スゴい海未ちゃん?

 

安心安定のアホで呆れてしまいますね…。

 

そろそろ私も鳴神君の様に穂乃果の事をアホ乃果と呼びましょうか?

 

「穂乃果…それでは何の紹介になっていませんよ…。全く、穂乃果らしいと言えば穂乃果らしいのですが…。さて、それでは改めまして私は園田 海未と申します。そこのアホの幼馴染みで音ノ木坂学院非公認ガンプラバトルチーム“μ's”のメンバーの一人でもあります。よろしくお願いしますね?」

 

「もう!高坂先輩はいい加減に離してよ!……ふぅ。えっと、西木野 真姫です。音ノ木坂の1年で、色々あって高坂先輩と知り合いになりました。高坂先輩の幼馴染みなら、私よりひとつ上なんですよね?それじゃ園田先輩ですね。よろしくお願いします。」

 

「はい。よろしくお願いします。それと、凛や花陽と同じで私の事は海未と名前で呼んで結構ですよ。私も貴女の事を真姫と呼ばせて貰いますので。」

 

「西木野 真姫ちゃん…真姫ちゃんだね♪私は南 ことりっていいます♪海未ちゃんとおんなじで穂乃果ちゃんの幼馴染みでμ'sのメンバーです♪や~ん♪真姫ちゃん!お名前も可愛いね♪ことりのこともことりって呼んでね♪」

 

「分かりました、それじゃお言葉に甘えて、海未先輩と、南…ことり先輩?ことり先輩ですね。えっと、よ、よろしくお願いします。(ちょっと!小泉さん!星空さん!このことりって先輩、高坂先輩が言ってた痴女の人よね?このふわふわして清楚で可愛い先輩のどこが痴女なのよ!どこが!あきらかに痴女とは正反対の存在じゃない!はっ!もしかしてイジメ?あなた達、ことり先輩のことイジメてるの?見損なったわ!小泉さん達がそんんな人達だったなんて!イジメなんて私が絶対に許さないんだから!そこに正座しなさい!そのネジ曲がった性根をハンマーかナニかで叩き直してあげるわ!)」

 

「(イヤイヤイヤイヤ!待ってください!イジメだなんて人聞きの悪いこと言わないでください!花陽達はイジメてなんていませんよ!あのですね?ことり先輩って普段はこんな感じでぷわぷわほわほわしてすごく優しくて可愛らしい先輩なんですけど、鳴神先輩が…西木野さんに分かりやすく言いますと、ザクのファイターの人ですね。それで、そのことり先輩の大好きな鳴神先輩が一緒だと、すぐにエッチな話題を振ったり回りを巻き込んで直接的な行為におよぼうとしたりすんですよ。場所も人目も何もかも一切気にしないで!あとことり先輩の前でうかつに鳴神先輩と話したり誘惑したりディスったりすると、黒い方のことり先輩が降臨しちゃって大変なことになるんで西木野さんも気をつけてくださいね!もし黒い方のことり先輩が出て来ても花陽を、あとできれば凛ちゃんも巻き込まないで下さいね!花陽はあの狂気に巻き込まれて美味しくお料理にされたくありませんから!)」

 

「(はぁ?黒い方が降臨?美味しくお料理にされる?ナニよソレ?イミワカンナイ!もっと分かりやすく説明しなさいよ!)」

 

「(流石は凛のかよちんだにゃ!ことり先輩の生態について、これ以上ないくらいに簡潔で分かりやすい説明だったにゃ。かよちんにはことり先輩マイスター初級の資格を贈呈するにゃ!でもことり先輩の詳しい生態についてなんか、ホントは知らなかった方が幸せだったにゃ…。ことり先輩の狂気の人○料理…アレは凛でもドン引きだにゃ。)」

 

「(う"ぇえ?!○肉料理?!ナニよその頭のオカシイ料理は!え?ことり先輩ってサイコパス?精神異常者?猟奇犯罪者?)」

 

真姫、凛、花陽。

 

貴女達三人はないしょ話をしているつもりなのでしょうが、近くにいる私には貴女達の会話は割と筒抜けですよ?

 

今のところはことりには聞こえていないようなので構いませんが、気を付けて下さいね?

 

花陽の言う通り、黒い方のことりが出て来ては面倒です。

 

しかし、どうやら真姫はとても貴重なツッコミスキルの持ち主の様ですね。

 

最近は花陽までボケに回る事が多くなって来ていたので、真姫の様なツッコミスキルを持つ存在は非常にありがたいです。

 

たまに鳴神君もツッコミに回ってはくれますが、彼はその場のノリでボケに回る事の方が多いので、基本的にこの面子でのツッコミ要員は私一人なのですよ。

 

皆さんも考えてみて下さい!あきらかにボケに対するツッコミ要員が少なすぎるとは思いませんか!

 

ボケにボケを重ねる連中ばかりで、もう私一人ではツッコミの手が足りないのですよ!

 

そんな訳で真姫には是非ともμ'sに入って貰いましょう。

 

二人でボケに回る変態とアホと痴女と米娘と猫娘をシバき倒しましょう!

 

今ならもれなく“穂むら”のほむまんをプレゼントしますよ!

 

ことりについては…まぁ普通は初対面でことりが痴女だなんて誰も思いませんよね。

 

ご覧の通り、ことりの見た目やしゃべり方は、ふわふわして清楚でとても可愛らしい女の子の中の女の子なんですからね。

 

ですが真姫、安心して下さい。鳴神君が到着すれば嫌でもことりの性癖が分かるはずですよ。

 

……もっともことりの性癖については、鳴神君が到着する前に分かるかもしれませんが……。

 

「まぁいいわ、“仲間”だもん。小泉さん達のこと信じてあげる。私も貴女達がことり先輩をイジメてるなんて思いたくないもの。それよりも高坂先輩。あの素組のザクのファイターは居ないの?確か高坂先輩は“そら君”って呼んでたと思ったけど…。」

 

「真姫ちゃーん!なんで穂乃果だけ高坂先輩のままなの!穂乃果も穂乃果ってお名前で呼んでよー!ことりちゃんと海未ちゃんだけお名前で呼んでズルいよー!って、あれ?そー言えばそら君まだ来てないよね?あー!もしかしておねぼうさん?もう!μ'sの今後が決まるこんな大事な日におねぼうさんなんて、そら君はダメダメだよね!毎日はやおきしてる穂乃果を少しは見習ってほしーよね!」

 

可哀想に…鳴神君も寝坊常習者の穂乃果にだけは言われたくはないでしょうね。

 

しかも穂乃果の場合は寝坊に加えて普段の授業中でも居眠りしていますからね。

 

そんなに眠ってばかりで穂乃果は寝溜めでもしているのでしょうか?

 

「そうですね。本当にこんな大事な日に寝過ごすなんて、まるで今朝の穂乃果の様です。貴女は私とことりが起こしに行くまで、ヨダレを垂らしてアホ丸出しのおへそも丸出しで寝ていましたからね。春とは言えまだ朝は冷えるんですから、お腹くらいはしまって寝ましょうね。しかし…鳴神君は大丈夫なのでしょうか…。穂乃果の様にただの寝坊ならば良いのですが…。今日は鳴神君にとってのトラウマ…公式戦ですからね…。」

 

「穂乃果はアホじゃないもん!それとおへそは出てたけど、今朝はよだれは垂らしてなかったもん!………た、たぶん。」

 

「穂乃果ちゃ~ん♪ウソはダメたよ?ウソつきはどろぼ~になっちゃうよ?今朝も穂乃果ちゃんのまくらはヨダレで大変なことになってよね?ソラ君は…大丈夫かな?今ごろ公式戦が怖くて震えてないかな…。ひとりで苦しんでないかな…。ことり、心配だよぉ…。」

 

ことりの言う通り、鳴神君はアミューズメントセンターに辿り着く前にトラウマスイッチが入ってしまって、青い顔で震えているのではないでしょうね。

 

こんな事ならばいつも通りに四人一緒に集まってから来れば良かったです。

 

鳴神君は昨夜は知り合いのお宅に泊まるとの事で、今朝は一人でアミューズメントセンターに向かうと言っていました。

 

……所で鳴神君?知り合いのお宅とは女性のお宅ではないですよね?

 

そう…例えば私達の知らない女性のお宅で、夜通しいかがわしい行為に励んだ結果、疲れ果ててμ'sの今後を左右する大事な公式戦の日に寝坊をした。とかとかではないでしょうね…。

 

うふふ…事と次第によっては後ほど鳴神君と本格的な“お話”をしなければいけませんね。

 

もし私達の知らない女性のお宅で一晩中ベッドの上で運動会をしていたのならば、かの有名な高町教導官の考案した高町式“O・HA・NA・SI”もやむを得ません。

 

「で?結局その“そら君”ってあのザクのファイターはまだここには来てないのね。残念だわ。せっかく早目に来たから、公式戦の前に勝負を挑んでリベンジしてやろうって思ったのに。」

 

「公式戦前にリベンジ…ですか?リベンジと言う事は真姫は以前、鳴神君と戦った事があるのですね。」

 

「そうなんだよ!真姫ちゃんはね!実はこの前はなよちゃんと凛ちゃんをいじめてた金ぴかのファイターなんだよ!ビックリでしょ!ほら!ことりちゃんも海未ちゃんもおぼえてなーい?そら君が怒ってなんかスゴいこと言いながら戦って時の!」

 

花陽と凛を虐めていた金ぴか……その金ぴかとはもしかして先日の百式の事ですか?

 

ならば真姫は先日のバトルロイヤルで戦ったファイターなのですね。

 

「だから!私は小泉さんと星空さんのことを虐めてなんていません!昨日も言ったけど、むしろ初心者相手に集団で囲んでボコボコにしたのはそっちでしょ!」

 

「確かにあの時は最終的に百式一機に対して、私達四人で攻撃しましたからね。ですが、そうですか。真姫があの時の百式のファイターだったのですか。あの日の帰り道で鳴神君が百式のファイター…真姫の事を誉めていましたよ?“素組でもいい動きだった。あの百式のファイターはいい腕していた”と。」

 

まぁ、そう言った時の鳴神君の表情は苦虫を噛み潰した様な顔でしたけど。

 

凛と花陽を追い詰めた事が鳴神君は余程気に入らなかったのでしょうね。

 

戦っている時はそれはもう聞くに耐えない罵詈雑言を撒き散らしていましたから。

 

「へぇ~♪ソラ君がソコまで言うなんて真姫ちゃんてスゴいファイターさんなんだね♪ことりはあの時は最後に到着してバスターライフルぶっぱ~♪だったから、真姫ちゃんとソラ君達が戦っているところはちゃんとみれなかったんだよね~。」

 

「あの時はことりちゃんがぜーんぶきえちゃえーって、そら君と海未ちゃんも一緒に攻撃するんだもん!穂乃果もあれはびっくりだったよー!でも真姫ちゃんってホントにスッゴい強いんだよ!昨日もおっきな戦車のオバケとかほねほねなガンプラとかたおしちゃったんだか!」

 

「止めてよ。私程度の腕のファイターなんて、それこそ掃いて捨てるくらいいるわ…。それと高坂先輩、あのデカブツの話はもうしないで。昨日のアレでもバケモノみたいな強さだったのに、小泉さんの話だとまだ未完成…昨日の状態よりもっと強くなるって言うじゃない。ホント悪夢以外の何者でもないわ…。正直、私はあんなバケモノとはもう二度と当たりたくないわ。」

 

「戦車のオバケ?ほねほね?穂乃果、お願いですからもう少し分かりやすく話して下さい。貴女の言葉は抽象的過ぎて時々こちらの理解が追い付かなくなるのですよ。」

 

「えー!もー!海未ちゃんはおバカだなー!しょうがないから説明してあげるね!真姫ちゃんが!」

 

「九九もまともに出来ないアホな貴女にだけはバカとは言われたくありません!しかもなんですか!結局は自分で説明しないで真姫に丸投げですか!せめて説明する努力くらいはして下さい!」

 

「高坂先輩の奇行に付き合わされる海未先輩も大変ね。それに海未先輩ってなんか想像通りに苦労してるのね…。よくこんな頭の中身が残念な人と幼馴染みでいられるわ。私だったら毎回こんなアホに付き合わされていたら発狂しちゃうわよ。」

 

あぁ真姫…貴女はなんていい子なんでしょうか!ツッコミスキル持ちなだけではなく、真姫は私の日々の苦労を分かってくれるのですね!

 

そうなんです!穂乃果のアホに付き合っていると、たまに発狂してしまいそうになるのですよ!

 

最近はまともだったことりも自重という言葉を何処かに置き忘れたかの様に破廉恥な暴走をしたあげくに私を巻き込んで来たりするのでさらに私のストレスが…。

 

信じられますか?ことりなんて教室で破廉恥な格好をした女性が全裸の男性のお股の上に乗って腰を動かしている卑猥な動画(無修正)を見せて来て、「うぅ~、どうしたらあんな滑らかに腰が動かせるのかなぁ?(※スクフェスの踊り子編のことりちゃんはマジでこのセリフを言います。by.Qooオレンジ)」と聞いてくるのですよ!

 

私が知るわけないではないですか!

 

そんなアホと痴女…二人の頭の可笑しい幼馴染み達のお陰で、溜まってしまったストレスを発散させる為の夜のお楽しみ運動タイムの回数と激しさが増してるのですよ…。

 

「だいじょ~ぶだよ♪真姫ちゃん♪海未ちゃんはね、溜まったストレスは毎日はげしいおな○に~できもちよ~く発散させてるから♪今日は真姫ちゃんに特別に海未ちゃんのヒミツ教えてあげるね?海未ちゃんのお気に入りはね♪指をつばでいっぱいぬるぬるにしてから、ク○ちゃんをちょっと強目にこしこしすることなんだよ?あとは膜が破れないよ~に気をつけながら指を軽~くお股の穴に挿れてぬぷぬぷってしてるんだよ♪このときに一緒にちくびもこりこりするのがだいすきなの♪海未ちゃんったらスッゴいとろとろのお顔でたのしんでるんだよぉ~♪そうだよね♪ホントはえっちなう~みちゃん♪今度ことりの予備のぴんくろ~た~とか使ってみる?ク○ちゃんとかちくびに使うとぶるぶるできもちい~よ♪」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!ことりぃぃぃぃ!なんですかいきなり!貴女は公衆の面前で唐突に変な事を言わないで下さい!何なんですか?!頭が可笑しいんですか?!キ○ガイですか?!だから貴女は痴女なんですよ!それに私は痴女でキ○ガイで頭の可笑しいことりと違ってそんな破廉恥な行為は一切していません!していませんよ!してないんですからね!してるわけないじゃないですか!ま、まき!本当ですよ!本当ですからね!信じて下さい!」

 

「やんやん♪海未ちゃんもウソはダメだよ~♪えっへん♪ことり、しってるんです♪あのね?真姫ちゃん♪海未ちゃんのお○に~はスッゴいんだよ~♪イッちゃうと盛大にお潮をぶしゃ~♪って♪海未汁ぶしゃ~♪なんだよ♪海未汁ってなんだかとっても美味しそうだよね♪爽やかなのど越し♪お口いっぱいに広がる海未ちゃんのあま~い味わい♪魅惑の海未ちゃん100%!あなたの毎日に海未ちゃんのえっちなお汁で活力を!今日もぶしゃ~とイッパ~ツ♪お潮吹きぃ♪海未汁はこうひょ~はつばいちゅ~です♪とか?ね、真姫ちゃん♪海未ちゃんってスッゴいでしょ?でもいつも海未汁がぶしゃ~だから、毎回お○に~が終るとシーツがお潮でべちょべちょになっちゃうんだよ♪海未ちゃんのはげしいお○に~はみんなにはヒミツのつもりだから、えっちな海未汁でべちょべちょなシーツとかおぱんつはこっそり道場の方の大きな洗濯機で自分でお洗濯してるんだよ~♪あ!海未ちゃんのお家はね、剣道の道場と日舞のお稽古場があるんだよ~。海未ちゃん、よかったね!道場にシーツも丸洗いできるおっきな洗濯機と乾燥機があって♪」

 

「本当にお願いですからもう止めて下さい!私はナニもしてません!してません!していません!いいですか!私はオ○ニーなんてしていませんしイッても毎回そんなにぶしゃーって吹いたりはしません!吹いちゃうのはたまにです!って言うかことり!海未汁って何ですか!何なのですかその破廉恥な名前のお汁は!勝手に人の名前を卑猥な表現に使うのは止めて下さい!私からはそんなお汁は出ませんし出しません!海未汁は好評も発売中もどちらもありません!そもそもなんでことりは私が道場で夜中にこっそりシーツや下着をお洗濯しているのを知ってるんですか?!やっぱり盗聴ですか!盗撮ですか!両方ですか!両方なんですね!白状しなさい!ことりぃぃぃぃ!」

 

私の部屋に盗聴機と盗撮カメラが無いことはちゃんと確認した筈なんです!

 

コンセントの中も確認しましたし、ことりから貰った縫いぐるみ等も確りと確認しましたよ!

 

大体ストレスが増えて夜の運動の回数が増しているのはことりが痴女に覚醒した最近の事です!盗聴と盗撮が無いのを確認した後の事なんですよ?!

 

まさか私が気付いてない場所に仕掛けてあるのですか?!

 

それともドローンに小型の高性能カメラを取り付けて、私の行動を監視でもしているのですか?!

 

「あぁそっか、海未先輩とことり先輩ってこんな人なのね。なんとなくことり先輩が痴女って意味も分かって来たわ…。海未先輩、別にそこまで慌てなくても大丈夫ですよ。私達くらいの年代の自慰行為は健康で健全な証ですから。まぁでも毎日とかはちょっとヤり過ぎだから、いくらストレス発散の為でも自慰は程々にして下さいね。あとはちゃんと自慰は清潔な手や消毒した道具でして下さいね。雑菌まみれの道具とか使って、万が一でも女性器や尿道にバイ菌が入ったりしたら大変ですから。他にもヤり過ぎで陰核とかを痛めないように気を付けて下さいよ。うちってこの辺じゃ1番大きな病院なんで、性病とか女性器に何か困った事があったら相談に乗りますから、一人で悩まないで下さいね。安心して下さい。うちの病院の泌尿器科のお医者さんは腕の良い女性のお医者さんもいるし、私も相談の内容は誰にも絶対に話しませんから。」

 

「真姫はお願いですからそんなに冷静に真面目なアドバイスをしないで下さい!何かあったら相談しますが今のところは泌尿器科のお医者様に相談する事なんてありません!それに何度も言いますが私はオ○ニーなんてしていませんからね!ことりの話を信じないで下さい!破廉恥な事に使う道具だって持っていませんし持つ必要もありません!」

 

「え~!海未ちゃん、えっちなおもちゃはいらないの~?ぴんくろ~た~かわいいよぉ♪あぁ~♪わかったぁ~♪そっかぁ~♪海未ちゃんはキュウリさんとかニンジンさんとかお野菜でお○に~するんだ♪や~ん♪海未ちゃんったらやっぱり上級お○にすとさんだね!ことりも今度はキュウリさんとニンジンさん使ってみよ~かな♪キュウリさんとかはいぼいぼが効きそうだよね♪でも海未ちゃん?おナスさんとかダイコンさんはダメだよ!あんまりおっきいお野菜入れちゃうと前の海未穴がゆるゆるになっちゃうよ~!後ろの海未穴ならおっきなお野菜でも、正しい知識と道具でかくちょ~したらだいじょ~ぶだから、今度ことりがじ~っくりかくちょ~してあげるね♪うふふふ……。」

 

「先輩達、後ろの穴って…あのね?そんなアブノーマルなプレイは医学的にはあんまりオススメ出来ないわ。そもそも後ろの穴って出す専門でモノを入れる所じゃないわよ?まぁ戦国時代の武将とかの間じゃ戦場(いくさば)での性交渉でそっちの穴を使う男性同士の衆道ってヤツもあったって聞くし、世の中には色んな性癖の人もいるからやりたいなら別に私はそこまで強く止めはしないけど、やり過ぎて括約筋切らないように気を付けなさいよ。それこそユルユルになって最悪はオムツ生活になるわよ?」

 

「だからちょっと待って下さいと何度も言っているではないですか!海未穴とかまた訳の分からない卑猥な造語を作らないで下さい!あと私はお野菜なんか使いません!お野菜は食べ物なんですよ!農家の方が一生懸命育てたお野菜を粗末にしていけません!それといつの間に私がアブノーマルな性癖の持ち主になってるのですか?!後ろの海未穴ってなんですか?!括約筋?!切れる?!ゆるゆるで最悪はオムツ生活?!お願いです!ことり!こ、怖い事や痛い事は止めて下さい!」

 

「にゃ~ん♪おにーさんが居なくても、ことり先輩がちょっとあさっての方向に突っ走るだけでいつも通りのグダグダだにゃ!」

 

「そうだね、凛ちゃん。ことり先輩たからね。」

 

「ねぇー?前もことりちゃんと海未ちゃんが話してたけど、お○にーってなーに?この前は穂乃果にもおしえてって言ったら海未ちゃんがあばれだしちゃってうやむやにされちゃったんだよねー。真姫ちゃんは知ってる?穂乃果におーしーえーてー!」

 

「はぁ?高坂先輩、まさかその年で知らないの?先輩って頭の中身と一緒でお子様なのね。うーん…ことり先輩が教えたらアブノーマルな性知識を詰め込まれそうよね…。正しい性知識を知らないままって言うのも危険だわ。仕方ないわね…それじゃ少しだけお子様な高坂先輩に私が正しい性教育してあげるわ。ここで実技のお勉強しちゃうとお巡りさんのお世話になっちゃうから簡単な座学からにしましょう。それじゃ高坂先輩、実技の前にまずはオ○ニーの歴史から学んでいきましょう。いい?高坂先輩。日本語で自慰、または手淫。英語ではマ○ターベーションね。まぁ最近の日本では一般的に、ことり先輩や海未先輩が言っていた様にオ○ニーって呼ばれているわね。そのオ○ニーって行為はね、あ!そうそう、知ってる?オ○ニーってドイツ語なのよ?私ってほら、お医者さん目指してるでしょ?医学に使われてる用語ってドイツ語が多いのよ。だから今からドイツ語も勉強してるんだけど、ドイツ語って色々おもしろいわよ。高坂先輩も私と一緒に勉強してみる?あ、ごめんなさい。話が逸れちゃったわね。それでね?オ○ニーの元々の語源って言っていいのかし?まぁいいかな。で、オ○ニーの語源って言うのはね、旧約聖書の“創世記”に出てくる登場人物で、オナンっていう……。」

 

「真姫ちゃーん!オナンてだーれ?真姫ちゃんのおはなしはむずかしすぎて穂乃果はわかんないよー!そんな説明じゃぜーんぜんわかないよー!」

 

「海未ちゃ~ん♪ことりと一緒に新しい世界のトビラを開こ~ね♪さ~ごいっしょにぃ~♪マタノトビラ~♪♪♪誰もが持っているの~♪♪♪あ!マタノトビラはね?おとこの人はひとつ、おんなの人はふたつ持ってるんだよ~♪海未ちゃんはおんなの子だからマタノトビラは前と後ろのふたつだね♪ことりとお揃いだね♪ちゅんちゅん♪」

 

「いやぁぁぁぁぁぁ!変な歌を唄いながら手をわきわきさせて私に近付かないで下さいぃぃぃぃ!それに!その歌は“ユメノトビラ”です!こことは違う世界線で私達とは別のμ'sがUTX高校の屋上をお借りして唄った大切な想い出の曲です!別の私が山頂アタックをして考えた素晴らしい歌詞の曲なんです!痴女まっしぐらな貴女の下品で卑猥な思考で名曲をケガサナイデ!」

 

「ほーんと、いつも通りのグダグダだにゃ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
今回で出撃まで行きたかったのですが、思いのほか真姫ちゃんが喋りだしてしまい、そこまで辿り着けませんでした…。
次回では出撃出来ると思いますので、ご容赦下さい。

そう言えばもうすぐ12月…クリスマスが来ますね。
間に合えばですが、ガンプライブでもクリスマス特別編を企画しております。
時間軸としては現在よりも未来のお話で、原作ラブライブ二期のラスト直前辺りのお話になります。
なのでガンプライブでは現在まだμ'sに加入していない一年生トリオ&三年生トリオもμ'sとして登場します。
ネタバレになりますのでガンプラバトル関係のお話にはなりませんが、よろしければご覧いただければ幸いでございます。
ここまで言っておいてクリスマスまでに間に合わなかったら申し訳ありません…。


それでは本日もご覧いただきまして本当にありがとうございました!
皆様からのありがたいご意見やご感想もお待ちしております!
どうかお気軽にお声掛け下さいませ!
それでは失礼いたします。


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第5話「START:DASH!!」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただき、ありがとうございます!

12月に入り寒くなって参りましたが、皆様は風邪やインフルエンザ等は大丈夫でしょうか?
手洗いうがい等で予防して、寒い冬を乗り越えましょう!

そしてこの思い付きから見切り発車してしまった、ラブライブ×ビルドファイターズの妄想小説“ガンプライブ! ~School Ganpura Project~”が始まってから早くも5ヶ月…。
たまに挟むエロネタが運営様に怒られないかと震えながら投稿しておりましたが、なんと先日UA(ユニークアクセス)が2万を突破いたしました!
まさかこんな日が来るなんて…。
これも一重にガンプライブを読んでくださる皆様のお陰でございます!
本当にありがとうございます!
遅々たる歩みではございますが、これからも完結目指して、そして続編のサンシャイン編を目指して頑張りたいと思います!
皆様、どうかこれからも妄想小説“ガンプライブ! ~School Ganpura Project~”をよろしくお願いいたします!

それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅういち 始まります。











「音ノ木坂学院非公認ガンプラバトルチーム“μ's(ミューズ)”の皆さんですね。μ'sの皆さんの出撃は30分後なので、使用するガンプラのスキャンやGPカウンターでの出撃登録がまだお済みで無いのでしたらお早めにお願いします。それとバトルコスチュームをお持ちならば、現在第三更衣室が空いておりますので着替えの準備も一緒にお願いします。」

 

汚された名曲(ユメノトビラ)の怒りを力に変えて、ことりの暴走を物理的に黙らせ、真姫の穂乃果に対する破廉恥な行為(オ○ニー)の歴史講座を必死の説得により止めさせた私は、ご苦労様でしたと苦笑いの花陽が持って来てくれた温かいお茶を飲んでようやく一息付くことが出来ました…。

 

まったく…ことりの暴走はいつもの事ですが、真姫がなに食わぬ顔で穂乃果相手にオ○ニーの歴史について解説し始めた時は驚きました。

 

ですがオ○ニーがドイツ語でその語源は旧約聖書から来ていたなんて知りませんでしたね。

 

そんなこんなでホッとしたのもつかの間、私達のテーブルへガンプラバトル連盟から派遣されている運営スタッフさんがやって来て、まもなく私達μ'sの出撃時間だと伝えてくれました。

 

しかしどうしましょうか。まだ鳴神君が来ていません…。

 

一応は運営スタッフさんにメンバーが遅れている事を伝えた方が良いのでしょうね。

 

「はい、分かりました。あの…それでですね…鳴神君…私達のチームメンバーが一人遅れているのですが…。」

 

「メンバーが遅れいる、ですか?ああ、それなら大丈夫ですよ、安心して下さい。たとえ出撃時間に間に合わなくても別に失格にはなりませんし、遅れている方がμ'sの皆さんのバトルが終了するまでに出撃していただければ、ガンプラバトルのシステム上でも、今回の公式戦のルール上でも何も問題はありません。中にはバトルを盛り上げるために、わざとピンチを演出して出撃を遅らせてるファイターさん達もいらっしゃるんですよ。」

 

「そうなのですね…。分かりました、ご丁寧にありがとうございました。」

 

「いえ。他にも何かお困りの事や質問などがありましたら、我々ガンプラバトル連盟のスタッフにお聞きください。それにしても……“鳴神君”…ですか?まさかあの“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”じゃないですよね…。あ…失礼しました。今のは気にしないでください。ではμ'sの皆さん、出撃準備の方をよろしくお願いします。」

 

スタッフさんはそう言うと戻って行きましたが、どうやらあのスタッフさんは鳴神君の名前を知っている様ですね。

 

“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”

 

世界で初めて電子精霊と契約を交わした鳴神君に付けられた二つ名…。

 

気になったので鳴神君の二つ名について少し調べてみたのですが、私達よりも年上のファイターにとってはかなり有名な二つ名な様です。

 

ちなみに私達の年代で有名な二つ名と言えば、やはりA-RISEのエースファイターである綺羅 ツバサさんの二つ名“無敗の女王”ですね。

 

綺羅 ツバサさんは私が穂乃果に誘われて初めて出撃したバトルロイヤルで出会った現役最強と言われている有名なスクールファイターです。

 

そして、彼女はその二つ名が示す通り、UTX高校に入学してから現在まで、ガンプラバトルの公式戦で一度も負けていない凄いファイターなんです。

 

私も穂乃果も、ベテランファイターのことりでさえも、あの時の遭遇戦では綺羅さんと彼女の愛機“ビルドフリーダムガンダム”には手も足も出ませんでした。

 

ですが音ノ木坂とUTX高校は同じ秋葉原地区予選に出場するので、いずれは彼女が率いるA-RISEとも戦わなければいけません。

 

「“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”?ねぇ海未先輩。さっきの運営スタッフが言ってたのって、遅れてるあのザクのファイター…鳴神って先輩のことなんですか?その二つ名って確かパパとママがいつも言ってる最年少でガンプラバトル世界大会のチャンピオンになったって言う…。」

 

「真姫、すいませんがそのお話は後程でお願いします。出撃まであまり時間がありません。ことりは衣裳の準備をお願いします。穂乃果、貴女は今回のバトルではランチャーストライクを使うそうですが、ガンプラのスキャンは終わっていますか?」

 

「はーい♪海未ちゃん♪ことりにおまかせです♪もちろんコスチュームの準備は万全だよ♪はい♪こっちの青いコスチュームが海未ちゃんのコスチュームで、こっちのピンクのコスチュームが穂乃果ちゃんの♪そしてこれがソラ君のコスチューム!ことりのコスチュームはこの緑色です♪」

 

「穂乃果も準備はだいじょーぶ!昨日、真姫ちゃん達と一緒にバトルロイヤルやったときに、ランチャーストライクのスキャンはおわってるもん!あとはことりちゃんが作ってくれたこのかわいいバトルコスチュームに着替えるだけだよ!むぅー!なんかわかんないけど穂乃果、スッゴく燃えてきたよー!」

 

ことりと穂乃果の準備は大丈夫な様ですね。

 

もちろん私のジム・スナイパーⅡも既に出撃準備は整っています。

 

私達が出場する今回の公式戦…音ノ木坂商店街スコアマッチは4人1チームで出撃するミッションバトル形式の要塞攻略戦。

 

要塞攻略戦では多数の敵機を相手にする事になるので、今回のジム・スナイパーⅡの武装領域(ウェポン・ストレージ)には、いつもより多目にブルパップマシンガンを入れてあります。

 

予備マガジンもバッチリです。

 

スナイパーライフルの方が威力は高いのですが、エネルギー消費や乱戦での取り回し易さを考えると、今回の要塞攻略戦では断然ブルパップマシンガンの方が有効なはずです。

 

穂乃果もことりもそれぞれ高火力のアグニやバスターライフルで敵機を凪ぎ払うのでしょうから、私は二人の攻撃から逃れて近付いて来る敵機を優先的に片付ける事にしましょう。

 

……鳴神君が居てくれたら私の役目は何時もの狙撃になっていのですが…。

 

「ことり、私に似合うかは今でも疑問なのですが、可愛らしい衣裳を作ってくれてありがとうございます。そして、これが鳴神君の衣裳ですか…。花陽、貴女にお願いがあります。私達は着替えが終わればまもなく出撃になります。なので花陽、貴女にこの鳴神君の衣裳を預けます。鳴神君が来たら渡してあげて下さい。お願い出来ますか?」

 

私はそう言うと、手にしていた軍服を模した深い緑色の衣裳を花陽へと渡します。

 

ことりが私達の衣裳と共に、鳴神君の為に短期間で作り上げたその衣裳は、派手さの無いシンプルな作りの衣裳でありながらも、ボタンや裾等の端々までしっかりと作り込まれた見事な衣裳でした。

 

ことりの鳴神君に対する愛情が見て取れる逸品ですね…。

 

そんな鳴神君の衣裳は、真姫、凛、花陽の一年生トリオの中では花陽に託すのがベストな選択なはずです。

 

今日、会ったばかりの真姫はしっかりとしていて頼りになりますが、鳴神君と直接的な面識がありませんし、凛はまともな時は頼りになるのですが、穂乃果並にアホな時があるので少し不安です。

 

花陽もお米が関わった時などアホな時があるのですが、彼女の場合はその場のノリに合わせてわざとアホを演じている節もあります。

 

「わ、わかりました!鳴神先輩が来たらこのコスチュームをお渡しします!あの先輩…公式戦!頑張ってくださいね!花陽も一生懸命応援してます!」

 

「遅刻してるおにーさんが来たら凛が1発ケツを蹴っ飛ばして出撃させてやるにゃ!先輩達を心配させるなんて酷いおにーさんはマジで蹴り入れてヤるにゃ!」

 

「……ねぇ、先輩。そのそらって先輩の代わりに私が出てあげても良いわよ。あの素組のザクのファイターに比べたら私なんかじゃ役不足でしょうけど、来るかどうかもわかんない人を待つよりは私が代わりに出た方が確実だと思うわ。GPベースも百式も持ってきてあるから、スキャンして出撃登録したらすぐに出れるわ。今回の公式戦って要塞攻略戦ってヤツなのよね?それなら相手になるのはAI制御の機体なんでしょうから、今の私と百式でも十分にイケるわ。」

 

真姫…私達の事を思っての提案なんですね。

 

本当に優しい子です。

 

ですが……

 

「ありがと、真姫ちゃん。でもそれじゃダメなんだよ。今日は、今日だけは穂乃果とことりちゃんと海未ちゃんと…それとそら君と。穂乃果達4人じゃなきゃダメなの。もう一度、そら君が前に進むためには…。」

 

「っ!あぁそう!余計なお世話みたいで悪かったわね!そりゃそうよね!あのバカみたいに強いファイターがいるんですもの!一人じゃなんにもできない…仲間も守れないダメダメな私なんかのしみったれた“力”なんて必要ないわよね!もう知らないわ!だったらいつ来るかもわかんないヤツを信じて待ち続けて三人で出撃して、AI制御の雑魚相手に派手にボコボコにされちゃえばいいのよ!」

 

「真姫、そんな悲しい事を言わないで下さい。真姫が私達の為にと思ってくれるその気持ちはとても嬉しく思いますし、余計なお世話なんて事はありません。ファイターとしての真姫の腕前も、私や穂乃果とは比べ物にならいくらいに優れているのですよ?確かに鳴神君は他を寄せ付けない圧倒的な技量を持っていますが、真姫の技量だって凄かったではありませんか。貴女が強い事は前回のバトルロイヤルで戦った事があるので分かりますよ。ですが、穂乃果の言う通り、今日の公式戦だけはどんなに遅れても鳴神君が出なければいけないのです。今は時間がありませんので詳しくは話せませんが、私達は誰も真姫の提案を余計なお世話だなんて思っていません。」

 

「真姫ちゃん。真姫ちゃんがことり達のこと心配してくれて、ことりはと~っても嬉しいな♪でもね?だいじょうぶだよ♪ソラ君はぜ~ったいに来てくれるよ♪ことりはちゃんとソラ君と約束したから♪また明日ね♪って、一緒にがんばろ~って。」

 

そう…私達は鳴神君と約束しました。

 

また明日、と。

 

一緒に公式戦を頑張りましょう、と。

 

勝って生徒会長にμ'sを認めさせてみせましょう、と。

 

公式戦トラウマが発動して怯えて蒼い顔をしながら、それでもしっかりと約束してくれました。

 

“絶対に逃げない。必ず行くよ”と。

 

「穂乃果もね、そら君は来てくれるって信じてるんだよ!そうだよ…そら君はきっと来てくれる…。(そら君はいつまでも“ホノカ”に頼りきってる“ほのか”とは違うから…。)うん…。そら君は強いから、逃げないで絶対に来てくれる…。心の痛みと向き合って、過去を乗り越えて…。もう一度、歩きだすために。」

 

「もう一度歩きだす為に……ね…。ふん……いいわ。先輩達がそこまで言うなら、私も代わりに出るなんてもう言わない。先輩達にそこまで言わせるそらってファイターのこと、私も楽しみに待っててあげるわ。でも先輩達にここまで信じて貰っておいて、ソイツがもし来なかったら…たとえどんなに凄いファイターでも、どんなに“力”を持っていようとも、私はそんなヤツは、“仲間”を見捨てる様な最低なヤツは絶対に認めない。だから高坂先輩。ソイツが来なかった時は昨日の話は無かった事にするわ。」

 

「穂乃果?昨日の話とは?いえ…やはりこの話は後にしましょう。着替えの時間を考えると、もう本当に時間ギリギリになってしまいます。穂乃果!ことり!行きますよ!」

 

「「はーい!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「武装領域(ウェポン・ストレージ)システム、火器管制システム、チェック完了。各部スラスター異常無し…全システム、オルーグリーンですね。穂乃果、ことり。こちらは出撃準備が整いました。そちらの準備はどうですか?」

 

真姫、凛、花陽の一年生トリオに鳴神君の衣裳を預けた私達は、運営スタッフさんから指示された第三更衣室でバトルコスチュームへと着替えを済ませて、現在はガンプラバトルシミュレーターのコクピットの中で、それぞれの出撃前の機体の最終確認を行っています。

 

更衣室で今回のバトルコスチュームに着替える時に、ことりが再びエロ方面で暴走しかけましたが、時間も無かったので手早く物理的に鎮圧して黙らせました。

 

え?どんな内容の暴走だったか、ですか?

 

やはり話さなければいけませんか?

 

そうですよね。ここまで話してしまっては気になりますよね…。

 

では………皆さんは“勝負下着”なる物をご存じでしょうか?

 

私は初めて聞いた言葉だったのですが、ことりの説明ではどうやら負けられないここ一番の絶対に負けられない時に着用する、文字通りの勝負に勝つ為の縁起を担いだ下着の事だそうです。

 

また、勝負下着にはもう一つの意味があるとの事で、女性が意中の男性と性的な行為に及ぶ時に着用する、気合いの入った特別にお気に入りな下着でもあるそうです。

 

今回、ことりがその勝負下着を私達の分まで用意して来てくれたのですが……そうです。皆さんももうお分かりの通り、あの頭の狂った鳥娘はとんでもない下着を持ってきやがりました。

 

まずは穂乃果に用意した勝負下着ですが、紫色の生地に意味不明な金の刺繍を施した派手を通り越してもはやけばけばしい、正直この下着(?)は何処で買ったのですか!とツッコミたくなる様な下着でした。

 

この下着の何が問題かと言いますと、本来ならば股間の一番隠さなければいけない大事な部分がスケスケで、もしこの下着を穿いてしまえば…その…あの…ア、アンダーヘアーや女性器が丸見えに…。

 

私はこの下着を見た瞬間に、穂乃果から光の速さで奪い取ってことりの顔面に思いっきり投げ付けてやりましたよ!

 

その際に“や~ん♪ことりのお顔におぱんつ投げるなら、穂乃果ちゃんのお股からにじみ出るえっちなお汁を付けてからにしてほしいなぁ♪”と、言っていましたが、既に手遅れな程に狂鳥病が進行したことりの妄言は、もう気にしない事にしました…。

 

そしてことりが私に用意していた勝負下着は、穂乃果へ用意していたスケスケ下着を上回るド直球に卑猥で破廉恥な酷い物でした。

 

色だけは私が良く好んで選ぶ淡い色合いの青なのは良いのですが、その下着は…その下着とは………紐でした………。

 

そう。ことりが私に穿かせようとした勝負下着とは、布を一切使用していないただの紐だったのです!

 

T←こんな感じのただの紐なのですよ!T←こんな感じの!

 

しかもですよ!私に手渡した時にことりは何と言ったと思いますか?!

 

“ちょっと小さいサイズだから、少し動くだけでおぱんつがお股に喰い込んでク○ちゃんが気持ちよくなるよ~♪お野菜でお○に~する上級お○にすとさんな海未ちゃんにはピッタリなおぱんつだね♪”

 

なんて事をぬかしやがりましたよ!

 

先程の野菜オ○ニー(※お野菜は農家の皆様が丹精込めて育ててくれたありがたい食材です!食べるものなのです!絶対に破廉恥な行為には使わないで下さい!私、園田 海未からのお願いです!)の件でも言われましたが!誰が上級オ○ニストですか!誰が!

 

もちろん私に渡された紐下着もことりの顔面に投げ付けてやりましたよ!

 

ちなみにことりが自分用に用意していた勝負下着は、私達に渡した卑猥で破廉恥な下着とはとても認められない頭の可笑しい物体とはかけ離れた、普通に清楚で可愛らしい、小さなピンク色のリボンがワンポイントのブラとお揃いな純白の下着でした…。

 

自分の下着だけまともな物を選んで持ってくるとは!

 

私と穂乃果にあの品性下劣な下着を穿かせ道化を演じさせて、自分だけは可愛らしい下着でアピールして鳴神君に好印象を持って貰おうとか考えたのですね!

 

おのれ!ことり!私の目が黒いうちは、そんな事は絶対にさせませんよ!

 

…………いけませんね…。もうすぐ出撃の時間なのにこんなにも心が乱れていては…。

 

心を落ち着かせて、何時もの自分を取り戻すのですよ…。

 

そう……心の中で、ゆっくりと弓を…弦を引くイメージです…。

 

落ち着いて…狙いを定めて…あの狂い踊る小さな鳥の脳天目掛けて矢を放つ!

 

………………ふぅ…。もう大丈夫です。見事に小さな鳥の脳天に矢を突き刺す(イメージ)事が出来ました。

 

これで私の中の小さな鳥は静まりました。それにしても、ことりの破廉恥な暴走で心を乱されるなんて、私もやはりまだまだですね。

 

これからもアホの穂乃果や卑猥で破廉恥な暴走を起こすことりと付き合っていく為には、身体だけではなく心も強くならなければいけませんね。

 

兎に角、ことりへの追加制裁は後回しです。

 

[[こちらリトルバードのことりで~す。ことりもことりのリトルバードも準備万端♪いつでもイケるよ♪今日もことりははりきっちゃうんだからぁ~♪バスターライフルぶっぱ~♪ぶっぱ~♪]]

 

先程の更衣室ではエロ暴走を起こしていたことりですが、流石にコクピットに搭乗した出撃直前の状態では多少は真面目になってくれましたね。

 

ぶっぱ~♪ぶっぱ~♪については何時もの事なのできっぱりと無視しましょう。

 

そんなバスターライフルぶっぱ~♪なことりは、私達三人の中では唯一、高性能な改造ガンプラ“ウィングガンダム・リトルバード”を使用しています。

 

鳴神君から聞いた話では、ことりのウィングガンダム・リトルバードが使用している例の頭の可笑しい威力を発揮する大型バスターライフルの火力は、プロのガンプラファイター達が使用する高火力火器と比べても遜色のない威力だそうです。

 

ガンプラバトル暦も長くベテランと言っていいことりは、ファイターとしての技量も高くガンプラバトル初心者の私と穂乃果にとって、とても心強い存在です。

 

これで暴走さえしなければ本当に頼もしい味方なのですが…。

 

[[ポチ!穂乃果のストライクのじゅんびは?]]

 

<<かきかんせー、および、ゆーぐんかっきとのしゃせんでーたのりんくもかんりょー。はっしんじゃんびかんりょー。>>

 

[[ありがと、ポチ!お待たせ!ことりちゃん!海未ちゃん!穂乃果とストライクもイケるよ!今日は穂乃果もランチャーストライクだから、ことりちゃんみたいに“アグニ”でせんめつだー♪ってやるよー!あれ?ねー?ねー?所でせんめつってなーに?]]

 

私と同じでガンプラバトルの初心者、尚且つ素組のガンプラを使う穂乃果。

 

今回のバトルで穂乃果が使用するのは、何時も使用しているエールストライクガンダムではなく、砲撃戦に特化したストライカーパック“ランチャーストライカー”を装備したランチャーストライクガンダムです。

 

そんな穂乃果のバトルスタイルは臨機応変…と言えば聞こえは良いのですが、その実態は考える事を放棄した本能優先の脊椎反射で動き回る戦い方です。

 

ですが穂乃果の操縦技術は、出撃を重ねる度に常人では信じられない速度で飛躍的に成長していると鳴神君が言っていました。

 

恐らくは穂乃果にはガンプラファイターとしての才能が有ったのでしょうね。

 

その才能が“無敗の女王”綺羅 ツバサさんや巨大なレイド級ボスのメガ・モック、鳴神君も認める技量を持った真姫などの強敵達とのバトルで一気に開花したのでしょうね。

 

そしてそんな意外な才能を開花させた思考放棄型脊椎反射ファイターの穂乃果を支えてくれるのは、穂乃果がパートナーとして契約した下位電子精霊の“ポチ”です。

 

かつて鳴神君が最年少で世界大会王者になった秘訣の一つでもある電子精霊。

 

下位とは言え、通常のサポートAIよりも遥かに高い性能を有する電子精霊の力を手にした穂乃果は、これからもっと強くなるのでしょうね。

 

しかし、“ポチ”と言う名前を聞く度に、穂乃果はもう少し考えて名前を付けてあげれば良かったのに…と、思ってしまいますね。

 

犬っぽいから“ポチ”とか…アホの穂乃果の面目躍如ですね。

 

ちなみに“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”と呼ばれている鳴神君が契約した電子精霊“アイリ”は現在世界で唯一確認されている最高位電子精霊なのだそうです。

 

“アイリ”の力を借りた鳴神君ならば、軌道エレベーターの中枢制御システムを司るAIにハッキングを仕掛けて、軌道エレベーターを乗っ取り大規模なテロを起こす事も出来るらしいのですが…。

 

そんな規格外の性能を持った最高位電子精霊に対抗出来るのは、現状では最高位電子精霊と同じく、世界最高峰の性能を持ったガンプラバトルシミュレーターのマザーシステムくらいだそうです。

 

まぁ軌道エレベーターを乗っ取りテロを起こしたり、マザーシステムと電子戦をするなんて、鳴神君はやるつもりもやる気もないので、私達には関係無い話なのですけどね。

 

そんなくだらなくて面倒な事に無駄な労力を使うなら、街に出て綺麗な女性をナンパしてホテルへ連れ込む…とか言っていましたね…。

 

うふふ……鳴神君?そんな事は私がさせませんよ♪

 

その様な事をするならば、私は黒く狂気に染まったことりですら使いこなして、貴方の愚行を阻止して差し上げますね♪

 

大体、街に出てナンパなんてしなくても、女性をホテルに連れ込みたいなら、私の事を誘ってくれたら良いのに……。

 

鳴神君になら、その…す、少しくらいなら…優しくしてくれるなら、責任を取ってくれるなら、破廉恥な事をしてあげても良いのですよ?

 

[[出撃まであとちょっとだね…。ねぇ、ことりちゃん、海未ちゃん…。信じるって決めたけど、そら君ホントに来てくれるかな…。]]

 

[[穂乃果ちゃん?どうしたの急にそんなこと言って?だいじょ~ぶだよ♪ソラ君はきっと来てくれるよ♪]]

 

「はい。ことりの言う通りです。遅れても、鳴神君はきっと来てくれます。それにあの鳴神君の事です。遅れている理由も大事なバトルの前日なのに、夜遅くまで破廉恥な行為に勤しんでいて寝過ごしたとかではないのですか?遅れる理由がそんなくだらない理由の場合は、鳴神君とはお話し合いが必要になりますね。ねぇ?ことり。」

 

[[やんやん♪ソラ君もえっちなことしたいなら、やんわり優しく包み込むことりのことりホールとか、鍛えた身体で絞まりはばっぐん♪な海未ちゃんの海未穴とか、みんな大好き♪穂乃果ちゃんのほのまんとか、ことり達3人の中でお好みな穴を使ってくれたらい~のにぃ♪ことり達よりも他の女の子の穴がい~なんて、そんな浮気なソラ君にはお話し合いがひつよ~だね♪ねっ♪海未ちゃん♪]]

 

「ことりホールって…。まぁいいです。ことり、その場合はまずは私が物理的なお話し合いをしますね。主に内臓を中心に死なない程度に死んだ方がマシだと思えるくらいにダメージを与えて、徹底的に痛めつけます。そのあとは…。」

 

[[そのあとはことりにおまかせですぅ♪ことりが精神的なお話し合いでソラ君の心をポッキリしちゃうね♪裸にしてぇ~♪目隠ししてぇ~♪手錠してぇ~♪イスに縛りつけてぇ~♪うふふふふふ♪耳元で永遠と愛の言葉をささやいちゃうのぉ♪]]

 

「肉体的に死ぬ寸前まで痛めつけて、ことりの精神攻撃で心を折ってしまえば、流石の鳴神君でも少しは従順になってくるでしょう。」

 

[[そうしたら首輪つけてゆっくりじっくり調教しなくちゃね♪ソラ君の後ろのマタノトビラも開いちゃお~か♪オトコノコの後ろの穴に入れちゃったら、青いツナギの阿部さんみたいにホントにアッー!って言うのかなぁ?アレ?“アッー!”は野球の人?どっちだろ~?]]

 

「ことり?青いツナギの阿部さんとは誰ですか?野球の人?ことりのお知り合いの方達ですか?」

 

[[や~ん♪ことりは阿部さんとは“お尻愛”なんてしないよ~♪ことりはソラ君一筋だもん♪浮気はしないよ~♪前も後ろも、ソラ君専用のことりホールだよ♪]]

 

「なんでしょうか?ことりと話が全く噛み合っていない様な気がするのですが…?」

 

[[うふふ♪とりあえずはソラ君にはことりのお母さんが趣味でおうちの地下に造っちゃったステキなお仕置き部屋にご案内だね♪基本的なおもちゃから専門的で“まにあっく♪”なアイテムまで、なんでも揃ってるんだよ~♪例えばね♪三角木馬に磔台に各種ロウソク♪海未ちゃん知ってた?ムチもいっぱい種類があるんだよ?他にも後ろの穴をキレイキレイにするときに使うおっきなおちゅ~しゃもあるよ♪ホントはおうまさんとかに使う家畜用のおちゅ~しゃなんだって♪珍しいのだと産婦人科にある分娩台もあるんだよ?もちろん拘束できるよ~に手枷付きなんだよ~♪うふふ♪ことりはアノお母さんが造ったステキなお楽しみ地下室の分娩台で産まれたのかもね♪♪♪]]

 

「あぁ…ことりのその性的嗜好は理事長からの遺伝なのですね…。残念ですがことり、私は鞭の種類なんて知りませんよ。と、言いますか、分娩台なんて物を理事長は何処から持って来たのですか?」

 

[[お母さんのお友だちの旦那様がおっきな病院の院長せんせ~なんだって~♪そのツテを使って用意してもらったって言ってたよ?]]

 

理事長…あの人は噂では音ノ木坂に赴任して来る大卒の若くて可愛らしい新任教師の女性達を、合宿と称して自宅に連れ込んで拉致監禁の果てに、私の口からはとても語る事が出来ない壮絶でマニアックなプレイの数々で徹底的に躾て、自分に従順で忠実な下僕に仕立てあげているとかなんとか…。

 

ことりのお楽しみステキ地下室の話から察すると、理事長の新任教師喰いの噂は本当の事だったのですね…。

 

毎年、新任の女性教師や女性の教育実習生の皆さんが数日間、学校から姿を消すのにはそう言った理由があったのですね。

 

あぁ…知りたくも無い嫌な事実に気付いてしまいました…。

 

都の教育委員会に報告した方が……ダメですね。

 

理事長の行為の数々を報告したりしたら、私の貞操が危うくなりそうです。

 

見て見ぬふりが賢明です。

 

そう言えば、穂乃果の事を見る時の理事長の眼が、獲物を狙う狩人の眼に似ているとずっと以前から思っていましたが、そうですか……親娘揃ってあのキ○ガイ共は穂乃果の事を狙っていたのですね。

 

迂闊にことりの家に行ってしまえば、そのいかがわしい地下室に監禁されて躾られてしまい、あの狂った鳥親娘のペットにされてしまいうかもしれません…。

 

これからはことりだけではなく、ことりのお母様…理事長にも気を付けましょう。

 

[[わわ!なんか知らないうちにそら君がピンチだよ!]]

 

いえ、ピンチなのは貴女もですよ、穂乃果…。

 

このままでは貴女の場合は貞操の危機を通り越してマニアックな趣味人に飼われて、身も心もボロボロにされるまで弄ばれて、ゴミ屑の様に棄てられる未来が待っていますよ…。

 

まぁ大事な公式戦の直前に穂乃果を怖がらせてもいけません。

 

今はまだ、理事長が穂乃果を狙っているかもしれない事は黙っておきましょう。

 

この事は後でそれとなく穂乃果本人に伝えるか、鳴神君辺りに相談してみましょう。

 

「ふふふ♪穂乃果、冗談ですよ。私達が鳴神君に酷い事をする筈が無いではないですか。どうですか?おバカな冗談で少しは緊張がほぐれましたか?」

 

[[えぇー!じょうだん?もー!海未ちゃんもことりちゃんも!穂乃果をからかわないでよー!穂乃果はそら君が海未ちゃんとことりちゃんに捕まってひどい目にあっちゃう前に、一緒に逃げなきゃ!って思ったんだよ!]]

 

[[(ことりは冗談なんかじゃないんだけど…。) まぁいっか♪]]

 

良かったです。くだらない戯れ言のお陰で、穂乃果の緊張も良い感じに解れた様ですね。

 

サブモニターのカウントを見ると、出撃までは後ほんの僅か…。

 

「……………。」

 

[[……………。]]

 

[[……………。]]

 

穂乃果もことりも出撃が近付いてる事に気付いたのでしょう。

 

二人共、急に黙ってしまいました。

 

コクピットの中に訪れた静寂…。

 

この静寂の中で二人は今、何を思っているのでしょうか。

 

私は…私が思う事は…ここ数日で一気に仲良くなったクラスメイトの男の子の事。

 

今はこの場にまだ来ていない男の子。

 

破廉恥で意地悪で、でもとても優しくて…最近の私は気が付けば彼の事を何時も考えてしまっている…。

 

私が生まれて初めて…“  ”…になった男の子…。

 

「…時間ですね。穂乃果!ことり!」

 

[[うん!いこう!ことりちゃん!海未ちゃん!]]

 

[[まずはことりから♪さぁ今日も一緒に飛ぼう!リトルバード!南 ことり!ウィングガンダム・リトルバード♪み~んなまとめて、ことりのおやつにしちゃうんだからぁ~♪]]

 

[[次は穂乃果だよ!いくよ!ポチ!よぉーし!みんな!ファイトだよ!高坂 穂乃果!ランチャーストライクガンダム!いっきまーす!]]

 

「最後は私ですね…。一射一倒。狙った獲物は逃がしません!園田 海未!ジム・スナイパーⅡ!いざ尋常に……参ります!」

 

 

待ってますよ、鳴神君。

 

貴方が来てくれるのを…。

 

さぁ!戦闘開始です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました!
一応は今回で出撃までは出来ました…。本当に出撃した“だけ”ですが…。
さて、次回からはいよいよμ's初の公式戦が幕を開けます!
穂乃果ちゃん、ことりさん、海未ちゃんの3人が攻略する要塞とは?
そして“ほのことうみ”の3人の出撃までに間に合わなかったソラは一体…?
次回、ガンプライブ! ~School Ganpura Project~ 第5話「START:DASH!!」そのじゅうに をお楽しみに!

そう言えば先日、深夜にラブライブ2期の再放送がEテレで放送していましたね!
Gジェネのレベル上げ(1番最初のステージで無駄に時間掛けて、ザニーからユニコーンに開発しました!)をしながら観ていましたが、やっぱりラブライブは最高ですね!
もう一度ラブライブです!山頂アッタクです!マタノトビラです!
サンタさんを信じてる真姫ちゃんが可愛い…。
A-RISEのツバサさんが記憶の中のツバサさんより可愛いかったです!
来週はにこちゃん回からですね!楽しみです!

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様からのご意見やご感想、こんなガンプラを出して欲しい等のありがたいお言葉をお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第5話「START:DASH!!」そのじゅうに

皆様。本日もご覧いただき、ありがとうございます!

いよいよ私の住む地域でも雪が舞うようになって参りました…。
暑いのも苦手ですが、寒いのも辛いです…。
こんな寒い日にはラーメンですね!

さて、今回からはいよいよμ'sの始めてのガンプラバトル公式戦が始まります。
とか言いましたが、実は余り話は進まなかったりしています。
とりあえずは… 第5話「START:DASH!!」そのじゅうに 始まります。












『さぁ!盛り上がって来ました音ノ木坂商店街スコアマッチ!実況は引き続き、この私!アキバが誇る迷MC!自称ステキなお姉さん!前川 みく!そして解説はご存じこの人!ガンプラ一筋30年!ステキなアフロが輝いているぅぅぅぅ!みんな大好きMr.ガンプラでお送りしております!!!さて!次の出撃チームは!音ノ木坂学院非公認ガンプラバトルチーム!“μ's(ミューズ)”!薬用な石鹸じゃないぞ!音楽の女神様だぁぁぁぁぁぁ!非公認って所に哀愁漂う彼女達はこの音ノ木坂商店街の地元高校、国立音ノ木坂学院に通う仲良し2年生4人組で構成されたガンプラバトルチームだぁぁぁぁぁぁ!』

 

『4人組とは言ってるけど一人はどうやら遅刻してるらしいね。』

 

『そうなんですよ!解説のMr.ガンプラ!しかも遅刻してるファイターは珍しい事に男の子なんですよ!男の子!お姉さんはどんなステキな男の子がやって来るか、そりゃもう期待しちゃってますよ!さて、私の個人的見解はさておき、遅れているμ's最後のファイターは、男性出生率が極端に低下している昨今の状況ではホントに珍しい男性ファイターなんですよ!』

 

『仲良し4人組って事はきっとハーレムチームなんだろうねぇ。いやぁー、羨ましい!』

 

『さぁ!そんな遅刻上等のハーレム野郎はとりあえずはほっといて!まずは現在出撃中な揃いも揃ってすんごい美少女な3人のファイター娘達をご紹介だぁぁぁぁぁぁ!』

 

『あぁ…確かにμ'sの3人は3人共、それぞれタイプの違う可愛い子達だったね。今日のバトルコスチュームもシンプルなのに実に似合っていて、うん。遅刻している彼はますます羨ましいなぁ。』

 

『さて、まずはチームリーダー(仮)!額の折れたアンテナが特徴的なランチャーストライクガンダムを操るぅぅぅ!高坂 穂乃果選手だぁぁぁぁぁぁ!チームリーダー(仮)ってなんだ!(仮)って!』

 

『高坂選手の使用しているガンプラ、ランチャーストライクは見た限りだと、どうやら素組のガンプラの様だね。額のアンテナは作っている最中に間違って折ってしまったのかな?』

 

『ドジっ娘ってヤツですね!ちなみに高坂選手は元気一杯の明るい笑顔が老若男女に大人気な老舗の和菓子屋さん“穂むら”の看板娘なんですよ!あそこのほむまんは美味しいんですよねぇ!アンコがヤバいくらいに美味しいんですよ!あのアンコってもしかしてナニかヤバいクスリでも入ってんじゃないか?ってくらいに美味しいんですよ!』

 

『へぇ、それは僕も是非一度食べてみたいね!後で買いに行ってみようかな?』

 

『さてさて!続いてご紹介するのわぁぁぁぁ!チームμ's唯一の改造ガンプラ!その名もウィングガンダム・リトルバードを操るこれまたすんごい美少女ファイターな南 ことり選手だぁぁぁぁぁぁ!ことりだからリトルバードなのかぁぁぁぁぁぁぁ!』

 

『南選手のガンプラは中々に凄いね!普通はアレだけ威力を上げたバスターライフルなんて持たせたら、撃った瞬間に反動で機体のバランスが崩れてしまうんだけど、彼女は全身のスラスターと操縦テクニックで見事に制御しているよ!経歴を見ると彼女も今日が初めての公式戦の様だけど、使っているガンプラもファイターの技量も既にベテランと言って良いレベルだね。』

 

『おぉっと!南選手はMr.ガンプラから高評価!そんな南選手はゆるゆるふわふわなこれぞ美少女!と言わんばかりのTHE!美少女だぁぁぁぁぁぁ!そしてμ'sのバトルコスチュームは彼女のお手製らしいぞぉぉぉぉぉ!これは真面目にスゴい!お姉さんは感心しちゃいましたよ!』

 

『最近のスクールファイターの子達はバトルコスチュームを手作りなんてしないからねぇ。ほとんどの子達はバトルコスチューム専門店で買ったり作ったり、あとは有名なチームになると宣伝効果も高いから、有名ブランドがスポンサーになってバトルコスチュームを提供、なんて事も珍しくはなくなったからね。』

 

『UTX高校のチームA-RISEなんてセレブ御用達の海外の超一流ブランドがスポンサーですもんねぇ…。あのバトルコスチューム1着で私のお給料何ヵ月分なんでしょうか…。』

 

『あぁ…A-RISEのコスチュームは本当に高いよねぇ…。』

 

『さて!悲しくなるので私の少ないお給料は忘れて!最後にご紹介するのはμ'sの凄腕スナイパー!素組のジム・スナイパーⅡを操るはまたまたすんごい美少女ファイター!魅惑のシューター!園田 海未選手だぁぁぁぁぁぁ!』

 

『園田選手はこれぞジャパニーズ・ビューティー、美しい黒髪が特徴的な大和撫子だね。でもそんな彼女はただの美少女じゃないぞ。今回のバトルの園田選手の戦闘データが手元にあるんだけど、本当に凄腕スナイパーだね。スナイパーライフルを使用した射撃の命中率は今のところ100%、つまりは外れなしの必中だよ。しかも彼女の狙いは正確に敵機のコクピット…つまりはコアを貫いてるよ。』

 

『狙った獲物は逃さない!ですね!ホント凄まじい腕前ですね!そんな凄腕スナイパーの園田選手ですが、現在は乱戦になっているのでスナイパーライフルはお休み中です!だが、しかし!ブルパップマシンガンの2丁拳銃もカッコいいですね!』

 

『彼女は派手にアグニを撃ちまくってる高坂選手の援護に回りながら、上手い具合に武装を切り換えて立ち回ってるね。しかし、高坂選手は素組のランチャーストライクであんなにアグニを立て続けに撃ってしまって大丈夫なのかなぁ。大事な場面でエネルギー切れにならなければ良いのだけれどね。』

 

『そうですねー。そんな美少女ファイター3人組+遅刻ハーレム野郎のチームμ'sですが、バトルが始まってすでに半分の時間が経過しちゃってます!宇宙要塞ア・バオア・クーまでは残り丁度半分くらいの距離です!これは時間内に要塞攻略は間に合うのかぁぁぁぁ?!』

 

『序盤のスタートダッシュは見事だったけど、その後が続かなかったね。常に動いて前進を続けている内は良かったのだけど、高坂選手が突然足を止めてアグニを撃ち出してからは後手後手になってしまったからね。敵機もどんどん集まってきているし、このままじゃ包囲されてそのままボコボコにされてしまうよ。』

 

『さぁ!そんな大ピンチなμ'sの美少女ファイター3人組!このピンチを打開する術は果たしてあるのかぁぁぁぁ!そして遅刻しているハーレム野郎はどうなったぁぁぁぁぁ!』

 

『彼女達はルックスの面だけじゃなく、個々のファイターとして技量も高い。そんな彼女達がガンプライブ本戦に出てきたら面白い事になりそうなんだけどね。それだけに今日の戦術の組み立て方は残念でしょうがないよ。あのままア・バオア・クーまで一気に駆け抜けていたら良かったんだけど、高坂選手はどうして突然、足を止めて攻撃出てしまったのかな?何かとっておきの秘策でも隠しているのかな?うーん…でもここからの巻き返しかぁ…。今のままじゃ、ちょっと厳しいかもしれないね…。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果!止まってはいけません!今は敵は後回しです!兎に角、まずは要塞に取り付かなければ下手をすると時間がなくなってしまいます!鳴神君が居ないのですよ!お願いだから無理はしないで下さい!穂乃果!聞いているのですか!穂乃果!穂乃果!!!」

 

[[だいじょーぶ!穂乃果はちゃんと聞いてるよ!でも海未ちゃん!今は無理しなきゃ!そら君がいないから!だからこそ!穂乃果が無理をするんだよ!無理しなきゃダメなんだよ!そら君が来るまではそら君のぶんも穂乃果ががんばるって決めたから!がんばってがんばって、いっぱいがんばって!最後にみんなで笑顔になるために!無理でもやらなきゃ!穂乃果ががんばったらきっと、そら君はいっぱいほめてくれる!だから!穂乃果の邪魔するワルいヤツは!みんなまとめてアグニで墜としちゃうんだから!もういっかい!アグニ!!いっけぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

私の制止の言葉を遮った穂乃果は、そんな叫びと共に今日幾度となく放って来たアグニを再び敵機の群れへと構え、その長い砲身から破壊をもたらす赤い閃光を解き放ちます。

 

アグニから放たれた赤い閃光は真っ直ぐに進み、こちらへ向かって来ていたAI制御のザクⅡやリック・ドムをまとめて撃ち落として行きました。

 

[[ほら!見て!海未ちゃん!ちゃんとできたよ!穂乃果はそら君がいなくてもちゃんとやれたよ!]]

 

「穂乃果、貴女は…。ですがこのままでは…。」

 

私達が出撃してから既に15分の時間が経過し、残された時間はあと半分の15分…。

 

出撃直後は予定通りに3人でしっかりと連携を取りながら、本日のミッションバトルの攻略目標である宇宙要塞ア・バオア・クーへと向かって進んだいたのですが、要塞までの距離が残り半分を過ぎ様とした時、突如として穂乃果はランチャーストライクの足を止めて、アグニで周りの敵機を凪ぎ払い始めてしまいました。

 

当初の作戦では3人で一気に要塞まで駆け抜けて、要塞に辿り着いたら要塞の壁面を背にし、ことりのウィングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルを中心に敵機を迎撃、ある程度の時間が経過するか3人で対処しきれない程に敵機が押し寄せて来てしまったら要塞に突入し、そのまま中枢部を破壊しミッションを達成させる。と言った作戦でした。

 

[[穂乃果ちゃん!穂乃果ちゃんの無理しなきゃって気持ちはことりにもわかるよ!それでも今の穂乃果ちゃんは無理しすぎだよ!アグニだってそんなにポンポン撃っちゃダメだよ!エネルギー消費のこと、ちゃんと考えて使ってる?そんなんじゃエネルギー切れになっちゃって動けなくなるよ!]]

 

[[だいじょーぶ!ストライクのエネルギーゲージはイエローに入ったばっかりだもん!まだまだイケるよ!どんどんいっくよー!]]

 

「エネルギーゲージがイエローゾーンに突入したですって?!穂乃果!それはもう十分に危険域です!貴女のランチャーストライクのアグニは、その威力に比例してエネルギー消費も非常に高い武装なのですよ!これ以上はアグニを撃つのは控えて下さい!このままではことりの言う通り、本当にエネルギー切れになって行動不能になってしまいますよ!そうなってしまったら要塞攻略どころの話ではありません!」

 

バトルが始まってから穂乃果はもう何発もアグニを撃っていたので、可笑しいとは思っていましたが、まさかエネルギー残量がイエローゾーン…つまりは残りのエネルギーは25%程しかないなんて…。

 

今日はあのことりでさえバスターライフルの使用を控えて、しかも暴走を起こさずに真面目に戦っているのに。

 

穂乃果は鳴神君の代わりに頑張ろうと気負い過ぎて、完全に空回りしてしまっています!

 

「ここで言い合っていても戦況は悪化するだけです!今からでもまだ間に合います!当初の作戦通り、今度こそ一気にア・バオア・クーまで駆け抜けますよ!幸い、この周辺の敵機は穂乃果が一掃してしまいました。前へ進むならば今が好機です!進路上の最低限の敵機を掃討しながら、ア・バオア・クーに取り付きますよ!」

 

[[でも海未ちゃん!敵いっぱいたおしてスコアいっぱい稼がなきゃ!]]

 

「スコアを稼ぐ?今はそれ以前の問題です!良いですか、穂乃果?今回のミッションバトルは“要塞攻略戦”なのですよ。大前提として、作戦目標である要塞…あの宇宙要塞ア・バオア・クーの中枢部を破壊しなければ、ミッション達成にはなりません。そしてミッションが達成されなければ、ここでいくら貴女がスコアを稼いでも意味がないのですよ!それと、以降はアグニの使用は控えて下さい!エネルギー切れで動けないなど、目も当てられません!分かりましたか、穂乃果!さぁ!問答はお仕舞いです!行きますよ!穂乃果!ことり!」

 

[[穂乃果ちゃん、お願いだから今は海未ちゃんの言うことを聞いてね?みんなで笑顔になりたいなら、今は先に進まなきゃ!だいじょぶ!ソラ君が来てくれたらスコアなんてバリバリ稼いでくれるよ♪]]

 

[[…そら君がきてくれる……わかった…。ポチ、メインの射撃ぶそーを右肩のえーっと、コンポなんとか…ガンランチャーとバルカンのヤツにへんこー!でもアグニもいつでも使えるよーにしててね!]]

 

<<りょーかい。“こんぼうぇぽんぽっど”をめいんにせってい。あぐにをくぉーたーちゃーじじょーたいでさぶにへんこー。>>

 

「ことりは前衛をお願いします。穂乃果は真ん中に、後衛には私が入ります。ことり、貴女の判断で構いません。最悪の場合は私と穂乃果を置いてでもア・バオア・クーへと向かって下さい。貴女のリトルバードならば単身で要塞攻略も可能なはずです。」

 

ことり一人に任せてしまうのは申し訳ないのですが、現状の私達の中でこの状況をなんとか出来そうなのはことりとリトルバードだけです。

 

私の素組のジム・スナイパーⅡでは、何もかもが足りな過ぎます…。

 

公式戦でも、ガンプライブ本戦でも、私の基本的な役割の狙撃だけならば素組のジム・スナイパーⅡでも十分だと思っていましたが、とんでもない間違いでしたね。

 

これがガンプラバトル……ガンプラバトルは狙撃だけでどうにかなる程、甘いモノではありませんでした…。

 

AI制御の敵機を相手にこの有り様です。今のままでガンプライブに出場してスクールファイターが操る改造ガンプラを相手にするなんて、とてもではありませんが無謀もいいところです。

 

やはり素組の機体であれだけの戦果をあげていた鳴神君が異常だったんですね。

 

このままでは私はただの足手まといです。

 

もっと強くならなければ…。

 

もっと強いガンプラを…もっと強い武装を…もっと強く…もっと、もっと…。

 

「さぁ!残り時間はあと半分です!気合いを入れて行きますよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[見えてきた!穂乃果ちゃん!海未ちゃん!あれが宇宙要塞ア・バオア・クーだよ!ファーストガンダム…ガンダムの1番最初のガンダム、機動戦士ガンダムのラストステージになった場所!二人とも!ここからが正念場だよ!]]

 

ことりと私で穂乃果の空回りをなんとか諌めて、再び三人で連携しながら目標の宇宙要塞を目指していた私達ですが、ここに来てようやく目的の宇宙要塞ア・バオア・クーの形がはっきりとメインモニターに写し出されて来ました。

 

宇宙要塞ア・バオア・クー…ガンプラの元になったアニメ、機動戦士ガンダムの物語上で最終盤に登場する敵軍の宇宙要塞…。

 

その形はまるでキノコ、またはネジの様な形で、要塞周辺にはムサイと呼ばれるジオン軍の巡洋艦や大型の宇宙空母が展開している姿が見て取れました。

 

原作ではこの宇宙要塞ア・バオア・クーを舞台に、主人公アムロ・レイと、彼のライバルであるシャア・アズナブルが激闘を繰り広げましたが、私達はそんな激闘の舞台となったこの要塞の中枢部を破壊しなければいけません。

 

シャア・アズナブルと言えば、私達の攻略対象の要塞がこの宇宙要塞ア・バオア・クーに決まった時にことりが話してくれたのですが、恐らくはこの要塞周辺の宙域には赤い彗星シャア・アズナブルがジオングと言う機体で出撃しているだろうとの事です。

 

シャア・アズナブル……アムロ・レイと並ぶガンダム史上最も有名なエースパイロットですか…。

 

そんな凄い敵を相手にしなければいけないのなら、鳴神君が一緒に居てくれたらどれだけ心強かった事か…。

 

鳴神君……お願いですから早く来て下さい……。

 

[[うん!穂乃果にまかせてよ!(どうしよう…あれからアグニ何回か使っただけなのに、ストライクのエネルギーゲージがいつの間にか赤くなってる…。このままじゃ次にアグニを撃ったらホントにエネルギー切れで止まっちゃうかも…。)]]

 

「穂乃果、ことり。二人とも機体の消耗は大丈夫ですか?私は一応はペース配分を考えて戦って来たつもりでしたが、もうブルパップマシンガンの残弾が厳しいです…。武装領域(ウェポン・ストレージ)内に収納してある予備のブルパップマシンガンは残り一つ…予備マガジンは残り二つ…。仕方ありません。スナイパーライフルもまだありますが、いよいよになればビームサーベルだけでも戦い抜いてみせます!」

 

[[ちゃんちゅん♪ここまで来ればあと少しだね!前半でず~っとバスターライフルぶっぱ~♪我慢してたけど、残り時間とリトルバードのエネルギー残量を考えると、やっと思いっきりバスターライフルがつかえるよ~♪み~んなまとめてバスターライフルで消し飛ばしちゃうよ~♪]]

 

ことりは今までちゃんとバスターライフルの使用を控えて、機体のエネルギーを温存しながら戦って来ていましたからね。

 

随分とフラストレーションが溜まっていたのでしょう。

 

本気で攻めに入るのは構いませんが、何時かのバトルロイヤルの時の様に、バスターライフルの攻撃に私達を巻き込まないで下さいね?

 

[[ことりちゃん、ちゃんと計算してバスターライフル使ってたんだ。え?ナニ?ホノカ?どうしたの……右?青いゲルググ?あ、ホントだ。なんだろー?あの青いゲルググ?金のモックみたいなボーナスキャラかな?]]

 

穂乃果?急に独り言を言い始めましたが、どうしたのでしょうか?

 

穂乃果はたまにこの様な独り言を始める時があるのですが、穂乃果のこれは独り言と言うよりもまるで見えない“誰か”と会話している様な、そんな話し方なのですよね…。

 

まさか本当に見えない“誰か”…例えばお化けとかと会話しているのではないでしょうね…。

 

しかし、青いゲルググですか?

 

一体なんなのでしょうか?

 

[[ねぇねぇー!ことりちゃん!右から来てるあのゲルググ、あれってなーに?なんか色が変じゃない?胴体が緑色で手と足が青いゲルググ?ゲルググって灰色じゃなかったかな?]]

 

[[えっ?青いゲルググ…うわぁ~…ホントだ…。あのカラーリングってガトーさん専用ゲルググだよね~。ア・バオア・クーだからシャアさんのジオングくらいは出てくるとは思ってたけど、まさか他のジオン系エースパイロットも出てきちゃうんだね…。しかもア・バオア・クーまであと少しのこのタイミングで出てくるなんて…って!今はそれどころじゃないよ!穂乃果ちゃん!海未ちゃん!あの青いゲルググはマズイよ!ソロモンの悪夢だよ!アナベル・ガトーさんだよ!私は帰ってきた~だよ!今日の敵AIのレベル設定を考えると、ことり達じゃ勝てないかもしれないの!逃げなきゃ!]]

 

「ですがことり、逃げると言われても、もう無理だと思いますよ。あの青いゲルググの移動スピードを考えるとソロモンの悪夢?と言う方がこちらに来るまでまだ時間はありますが、私達は完全に捕捉されてしまっています。あの様子だと仮に逃げたとしても間違いなく追ってきますよ?それに残り時間もあまりありません…撃破は無理だとしても、ここは無理矢理にでも突破しましょう!」

 

[[りょーかい!海未ちゃん!それじゃ穂乃果!いきまーす!この距離からでも!とりあえずはアグニ!いっけぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[穂乃果ちゃん?!なんでいきなりアグニ撃つの?!牽制?それって牽制のつもり?!海未ちゃんみたいに遠距離攻撃得意じゃないのに、穂乃果ちゃんがこの距離から当たるわけないよね?それにアグニは牽制に使うにはもったいないよ~!エネルギーもうないんでしょ!]]

 

[[あ、外れた。ふぇ?このぴーぴーって音はなーに?それにことりちゃんエネルギーって…………うわぁぁぁ!そ、そうだった!ストライクのエネルギー残量があぶないの忘れてたぁぁぁぁぁ!どーしよー!ことりちゃん!海未ちゃん!なんかぴーぴー音なって、けーこくってモニターにでてるよ!ポチ!これなにー!]]

 

<<ぴーぴーはえんぷてぃーあらーと。さぶもにたーのけーこくはもうすぐとまるよー。の、あいずー。>>

 

「ポチ?えんぷてぃーあらーと、ですか?……あぁ、えんぷてぃーとはエンプティー、つまりはガス欠のemptyの事ですね。ポチはとても難しい言葉を知っていて偉いですね。何処かのアホの代名詞とは大違いですね。そうですか、emptyです…か………あの、穂乃果?つかぬことをお聞きしますが、貴女のストライクはもしかしてエネルギー切れ…ガス欠と言うやつなのですか?」

 

[[うぇ?!ま、まさかー!そんなわけないよー!さっきのけんせーのアグニでエネルギー切れになっちゃったなんて!ないない!あるわけないよー!もー!海未ちゃん!こんなときにじょーだんはだめだよ!]]

 

[[穂乃果ちゃん…ホントのこと言うなら早いほうがいいよ?ストライクってエネルギー切れになって動かなくなったら、フェイズシフトの防御アビリティ持ってなくても、フェイズシフトダウンした時みたいに機体の色が灰色に変わっちゃうから、どうせすぐバレちゃうよ?]]

 

「穂乃果、今すぐ正直に話してくれるのならば、怒りはしますがとりあえずはお説教は後回しにしてあげます。さぁ!白状しなさい!」

 

[[うわぁーい…おせっきょーがあとまわしでうれしーなー…あとまわしってことはおせっきょーはされちゃうんだね…。えっーとね?あのね?あははは……こめんなさい。もうすぐエネルギー切れです…。]]

 

[[やっぱり……。素組のランチャーストライクであれだけアグニ使ってたんだから、おかしいとは思ってたんだよ…。]]

 

「……………」

 

[[海未ちゃん?おーい?うーみちゃーん!あれ?おかしーな?穂乃果のストライクじゃなくて海未ちゃんが止まっちゃった!なーんて!]]

 

[[穂乃果ちゃん…ソレ、たぶん思いっきり地雷踏んだよ?]]

 

正解ですよ、ことり…。

 

このアホはこの上なく私の地雷を踏み抜きました…。

 

さぁ穂乃果…粛清…もとい、お説教です!

 

「ほぉぉぉぉのぉぉぉぉぉかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

[[ぎゃぁぁぁぁぁ!海未ちゃんが怒ったぁぁぁ!]]

 

「当たり前です!戦闘開始前から口を酸っぱくして何度も何度もアグニの使い過ぎに気を付けて下さい!と言っていたではないですか!人の話を聞いていなかったのですか?!」

 

[[穂乃果はちゃんと聞いてたもん!聞いてたけどおほえてなかっただけだもん!]]

 

「聞いてて覚えて無いとか、余計にタチが悪いです!だから貴女はアホの穂乃果でアホ乃果なのですよ!このアホ乃果!」

 

[[あぁー!ひどい!海未ちゃんまでそら君みたいにアホ乃果って言った!穂乃果はアホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!アホって言う方がアホなんだもん!]]

 

「貴女がアホでは無かったら世の中の人は全て賢者です!幼稚園児の子供達ですら貴女よりもう少しは賢いです!いい加減に自らがアホだと認めて受け入れなさい!」

 

[[海未ちゃん!ストップ!ソロモンの悪夢…アナベル・ガトーさんがレンジ内に入って来たよ!]]

 

「この忙しい時に!ソロモンだか悪夢だか知りませんが!私のお説教を邪魔するならばタダてはすみませんよ!穂乃果へのお説教のついでに撃ち墜としてやります!ことり!予定変更です!私が前衛に出ます!ことりは援護をお願いします!穂乃果!貴女はそこから動かないでいなさい!」

 

[[はーい。あれ?急にストライク動かなくなっちゃった…?あ…。]]

 

<<やったね、ほのかー。えねるぎーぎれだよー。りちゃーじおわるまでまっててー。>>

 

[[穂乃果ちゃんのストライク、フェイズシフト装甲の防御アビリティないけど、フェイズシフトダウン…装甲が灰色になっちゃったね。あはは♪完全にエネルギー切れだね~。]]

 

「動けないのならば丁度良いです!アホの穂乃果は放置します!幸い周辺には敵機はあの青いゲルググだけです!いいですか!アホ乃果!大人しくそこでリチャージしていなさい!青いゲルググを墜とした後は例えリチャージ中でも穂乃果のストライクの首根っこを引っ張ってア・バオア・クーに突撃しますよ!」

 

[[アホじゃないもん!穂乃果はアホじゃないもん!穂乃果は穂乃果だもん!!!]]

 

いいえ、穂乃果。

 

貴女は立派なアホですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回は何時もより少し短めになったしまいました。
本来はこの倍近い長さだったのですが、余りにも長いために急遽分割して二話に分ける事にいたしました。
次回はラスト付近で登場したアナベル・ガトー専用の青いゲルググと海未ちゃん&ことりさんとの戦闘になる予定です。

あと、今回からは公式戦の様なバトルでは冒頭のようにたまに実況?が入る様になっております。
MCのお姉さんは原作ラブライブの二期のハロウィン回や、サンシャインの東京でのイベント等に登場した眼鏡を掛けたリポーターの女性です。
調べたのですが名前が無い様なので、中の人繋がりでアイマスの前川 みくさんのお名前をお借りしました。
もう一人の実況のMr.ガンプラは、ガンダムブレイカー3に登場したアフロの人ですね。本当はアフロではないのですが…。
ガンプライブのMr.ガンプラは、ウィル少年との事件がないので本編とは余り関わらないと思います。

そして、皆様予想はしていたとおもいますが、今回は穂乃果ちゃんが見事にエネルギー切れで動けなくなってしまいました。
穂乃果ちゃんがストライクを使うと決めたときに、同時に今回のエネルギー切れネタも使おうと思っておりました。
ガンプライブでの穂乃果ちゃんは、とある事情により頭が残念なので、海未ちゃんの再三の注意をすっかり忘れてやらかしてしまいました…。
そんな穂乃果ちゃんがどうなるか、次回…ではなく、その次の回までお待ちください。
そう言えば、いつの間にか主人公不在のままで5話も…ソラが前回出たのは確か海未ちゃんのパンツを覗こうと這いつくばってるのが最後でしたよね…。
いい加減に主人公出さないと存在が忘れられてしまいそうです。



それでは皆様。改めまして本日もご覧いただき、本当にありがとうございました。
皆様からのありがたいご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第5話「START:DASH!!」そのじゅうさん

皆様。本日もご覧いただき、ありがとうございます。

今年も残り僅かになりましたが、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は前回のラストでソロモンの悪意アナベル・ガトーのゲルググの迎撃に向かった海未ちゃんとことりさんの戦闘になります。
何気に海未ちゃんとことりさんの二人だけで組むのは今回で2回目なんですよね。
何時もは海未ちゃんはソラと、ことりさんは穂乃果ちゃんとバディを組む事が多いので、この二人でのバディの戦闘描写は初めてです。

それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅうさん 始まります。














「反応が速い?!なんで今のタイミングで避けられるのですか?!」

 

再三の忠告をすっかり忘れ、アグニの使いすぎでエネルギー切れを起こして行動不能になってしまったアホ乃…穂乃果を放置して、私はことりと二人で青いゲルググとの戦闘を開始しました。

 

ことりがウィングガンダム・リトルバードのシールドに内蔵しているビームキャノンを連続で放ち、青いゲルググの動きを一瞬阻害した隙に、私も右手に持つブルパップマシンガンを放ちますが、青いゲルググはすぐに私の射撃に反応し、スラスターを巧みに噴射して断続的に撃ち出されたブルパップマシンガンの弾丸を全て回避してしまいました。

 

[[や~ん!今のでぜ~ったいに墜とせたと思ったのに~!なんだかさっきから攻撃にスッゴい敏感に反応しちゃってるよね~!この敏感さはぎゅっ~♪ってすると海未汁ぶしゃ~って噴いてすぐにイッちゃう海未ちゃんのク○ちゃんみたいだよ~♪ホント、ソロモンの悪夢は伊達じゃないね!海未ちゃん!次は同時に!]]

 

「ことり!何度も何度も言いますが、そんなに毎回は噴いたりしません!そもそも私はオ○ニーなんて破廉恥な事はしません!この忙しい時にいちいちエロボケは止めて下さい!以降はもうツッコミはしませんからね!合わせますのでことりは右からお願いします!行きますよ!」

 

体勢を立て直した青いゲルググも私達に向けてビームライフルを放って来ますが、私もことりもそれぞれエロボケとツッコミを行いながら、スラスターを噴射してビームを回避し、反撃に左右から同時に攻撃を行います。

 

青いゲルググは私のジム・スナイパーⅡが放ったマシンガンの弾丸を半身になる事で紙一重で回避し、ことりのシールド内蔵ビームキャノンから放たれたビームをシールドで防ぐと、バックパックのバーニアを一際大きく噴射して私のジム・スナイパーⅡへと突撃して来ました!

 

青いゲルググはいつの間にか武装をビームライフルからビームナギナタに変更しており、新たに手にした右手のビームナギナタを激しく回転させながら私のジム・スナイパーⅡへと大きく振りかぶって斬り付けて来ました。

 

私は慌てて脚部のバーニアを全開で噴射して後退する事でビームナギナタの斬撃を回避しようとしたのですが、先程のビームナギナタが回転する光景に一瞬気を取られてしまっていた為に反応が遅れてしまい、回避際に右手に持っていたブルパップマシンガンをビームナギナタで斬り裂かれてしまいました。

 

[[海未ちゃん!]]

 

「大丈夫です!マシンガンが斬られて使い物にならなくなっただけで、機体自体にダメージはありません!それにブルパップマシンガンの予備はまだストレージ内に残っています!まだいけます!」

 

しかし、この後に控えているア・バオア・クーの中枢部攻略を考えると、まだ弾丸が残っていたブルパップマシンガンをここで失ってしまったのは少し痛いですね。

 

ガンダムシリーズはことりからBlu-rayを借りて、とりあえずは第一作目の機動戦士ガンダムの劇場三部作を見ましたが、その時にゲルググのビームナギナタは回転すると学習していたのですが…まさかガンプラバトルでも本当に回転するとは思いませんでした。

 

果たしてあのビームナギナタの回転に意味はあるのでしょうか?

 

質量を持った実体剣ならいざ知らず、ビームナギナタの様なビーム刃を使用するタイプならば普通に斬り付けても対して変わらない様な…。

 

そんなまさかの光景に反応が遅れてしまった為に、ブルパップマシンガンを失うとは、勿体ないことをしてしまいましたね。

 

「ことり!ストレージから予備のブルパップマシンガンを取り出して来ます!私は一度距離を取りますので、申し訳ありませんが少しだけ青いゲルググの相手をお願いします!」

 

[[や~ん♪少しだけだよ~♪早く帰ってきてくれなきゃ、ことりさびしくて泣いちゃうかも~♪]]

 

「まったく、鳴神君の様な軽口を…。ことりが泣かない様に出来るだけ早く戻りますので頼みましたよ!」

 

はぁ…。バトル開始直後からずっと止まる事なくリトルバードを操って激しく動き回って、今もあれだけの高速機動戦闘を行っていると言うのに、エロボケやら軽口やらことりはなんだかまだまだ余裕そうですね。

 

エロボケには何とかツッコミは入れましたが、私にはとてもそんな余裕はありませんよ。

 

軽くため息を一つついて、私は青いゲルググから距離を取る為にスラスターとバーニアを噴射して一度機体を後退させると、サブコンソールを操作して武装領域(ウェポン・ストレージ)を起動させます。

 

現在のジム・スナイパーⅡのストレージ内に残っている武装は、ここ数日のバトルですっかりと手に馴染んだお馴染みのスナイパーライフルと、予備としていくつか持って来ていた先程まで使っていた物と同じブルパップマシンガンがそれぞれ一丁ずつ。

 

後はブルパップマシンガン用の予備マガジンが二つ…。

 

残されたこの二つの射撃武装では、反応速度が異常に速いあの青いゲルググを相手にするには、やはり取り回しやすく速射性能も高いブルパップマシンガンが良いのでしょうね。

 

威力は貫通力の高いビームを放てるスナイパーライフルの方が断然高いのですが、あれだけ動き回っている青いゲルググ相手に当てるのは至難の技です。

 

そもそも、ことりも言っていましたが、あの青いゲルググはこちらの攻撃やロックオンに対しては過敏な程に凄まじい速度で反応し回避してしまいます。

 

どうにかしてあの青いゲルググの動きを一瞬でも止めることが出来れば…。

 

何か良い方法は無いものでしょうか?

 

高機動型の相手には散弾系の様な広範囲を攻撃出来る武装でその足を止めるのがセオリーですが、生憎と私のジム・スナイパーⅡにもことりのウィングガンダム・リトルバードにも、今回はその様な広範囲を攻撃出来る散弾系の武装は搭載されてはいません。

 

ウィングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルならばビームの範囲を広げて照射時間を長くすれば広範囲を攻撃出来ると思いますが、ことりがそれを今までしていないと言う事は青いゲルググを倒すメリット以上のデメリットがあるのでしょう。

 

広範囲を攻撃する方法ですか……広範囲を“攻撃”……“攻撃”……“攻撃”…。

 

ん?“攻撃”?青いゲルググは“攻撃”に対しては過敏な程に凄まじい速度で反応し回避をする?

 

“攻撃”に対しては反応する…。

 

ならば“攻撃”でなければ?

 

そう…例えば、MSのエンジンを爆発させた時の衝撃や、その爆発そのものに巻き込む…とか?

 

エンジンの爆発に巻き込むのは難しいでしょうが、爆発が起こした衝撃に巻き込めれば、一瞬でも隙を作り出す事は出来るはずです。

 

このままあの青いゲルググとの戦闘を続けていても、互いに決め手に欠けてズルズルと弾薬やエネルギーを無駄に消耗するだけです。

 

この後にはア・バオア・クーの攻略も待っています。

 

ならばこそ、“攻撃”以外で“広範囲”を攻撃する方法…試す価値はあるかもしれませんね。

 

現状で最も手っ取り早い方法としてはやはり、MSのエンジンを爆発させる事でしょうか?

 

ならばまずはこの宙域の近くで中破、または大破して動けなくなっている敵機を見付けなければいけませんね。

 

これだけの規模の戦闘なんです。索敵設定を変更して探せば大破して行動不能になった機体の一機や二機、すぐにでも見付かるはずです。

 

「索敵設定の変更を!この近くの宙域で中破、または大破判定を受けて行動不能になった敵機を急いで探して下さい!」

 

<All right.>

 

私は自機のサポートAIへと索敵設定の変更を指示し、そのままサブコンソールを操作してストレージからブルパップマシンガンではなくスナイパーライフルを取り出します。

 

青いゲルググを確実に撃破するならば、私に残されたスナイパーライフルとブルパップマシンガンの二つの射撃武装よりも、ことりのウィングガンダム・リトルバードが持つ大型バスターライフルの一撃の方が確実です。

 

あの頭の可笑しい大型バスターライフルの大火力ならば、当たりさえすれば間違いなく撃墜…いえ、跡形もなく消し飛ばす事が出来ます。

 

「索敵結果が出ましたね……ここから少し下がれば丁度良く大破して漂っているザクやリック・ドムが何機かありますね。」

 

索敵結果を写し出したサブモニターの宙域データを見ると、穂乃果の近くまで一度下がる事になりますが仕方ありません。

 

どのみち青いゲルググを倒したのならば、ア・バオア・クーへと向かう前に動けない穂乃果の回収に戻らなければいけないですからね。

 

「ことり!聞こえていますね!私に一つ作戦があります!そのゲルググは私達の“攻撃”や“ロックオン”に反応して回避行動を行っている様に思われます!なので“攻撃”以外の方法で動きを止めます!」

 

[[海未ちゃん?!攻撃以外って…あ~!そっか!ソロモンの悪夢って言ってもガンプラバトルだから中身はAI…AIの反応速度を無理矢理上げるために攻撃やロックオンに過敏に設定されていたんだ!それでさっきからことり達の攻撃が当たらなかったんだね!でも攻撃以外で動きを止めるって、具体的には?]]

 

「簡単です。そこら辺に漂っている大破したMSのエンジンを遠距離から狙い撃って爆発させます。その爆発か衝撃波にあの青いゲルググを巻き込みます!」

 

[[や~ん♪海未ちゃんったら過激だね!でもその作戦、い~かもしれないね♪ことりはさんせ~だよ♪]]

 

「バトルの残り時間も余りありません!早速、取り掛かりましょう!この宙域から少し下がれば丁度良さげに大破して行動不能になっているザクが何機かあります!私が先にその宙域へと向かいますので、ことりは逃げるフリをして青いゲルググをその宙域に誘い込んで下さい!」

 

[[りょ~かい♪そのあとは大破したザクの近くを通れば…]]

 

「私がタイミングを見計らってエンジンを狙い撃ちます!」

 

[[どっか~ん♪って、なったらことりがバスターライフルで消し飛ばしちゃうね♪]]

 

「はい!頼りにしていますよ!ことり!」

 

[[うん!囮とトドメはことりにおまかせだよ♪]]

 

「宙域データをそちらに送ります。私は一足先に向かって狙撃の用意をして待っています!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スコープモードを起動!メインモニターにはリトルバードと青いゲルググの詳細位置を!それ以外のデータはサブモニターに表示して下さい!」

 

<All right.>

 

ことりに指定した宙域へと後退した私は、レーダーと目視で周囲に敵機が居ない事を確認すると、ジム・スナイパーⅡの頭部の狙撃用バイザーを展開してスコープモードを起動させます。

 

スコープを覗き大破して漂っているザクを照準の中央に捉え狙いを付けると、横目でモニターに写し出されていることりのリトルバードと青いゲルググの位置を確認します。

 

青いゲルググは逃げるフリをしていることりのリトルバードを追撃して、間もなくこの宙域に侵入して来る様ですね…。

 

私は一度深く息を吸うと、次に吸った息をゆっくり吐く事で心を落ち着かせます。

 

“攻撃”と判断されてしまうので、今回の狙撃では射撃の命中率に大きく補正の掛かるロックオン・システムは使えません。

 

ロックオン・システムを使わない、つまりはシステムアシストの無い状態の本来の意味での“狙撃”…。

 

大丈夫…きっと大丈夫…。

 

以前から鳴神君が私の狙撃の腕を誉めてくれていたではないですか…。

 

…狙撃…ですか…。

 

意気込んで出撃した公式戦でしたが、結局は今の私に出来る事は何時もと同じく、ただ標的を照準の中央に捉えて狙い撃つ事だけ…。

 

それ以上でもそれ以下でもない…。

 

そうは思いませんか?鳴神君。

 

そう…今はそれでも構いません。ですが、何時の日にか、私は貴方の隣で、誰よりも側で、貴方の背中を護れる。そんな存在になりたい…。

 

バトルでは何時もスナイパーライフルのスコープ越しに見る、貴方の背中を見ているうちに、私はいつの間にかそんなふうに思うようになってしまいました。

 

そう…今は私には狙い撃つ事しか出来ない……ならば!今は存分に狙い撃ちましょう!

 

ただ、目の前の敵を倒すために!

 

「ことり!行きますよ!」

 

私は青いゲルググがことりに誘われて大破したザクの近くを通り過ぎ様とした瞬間を狙い、手にしたスナイパーライフルの引き金を引きます。

 

青いゲルググは私のスナイパーライフルから放たれた黄色のビームが自分に当たらないと判断し、回避行動をせずに逃げるフリをしていることりへとビームライフルを放ち続けています。

 

思った通りです。あの青いゲルググが凄まじい反応速度を発揮する条件は恐らくは二つ。

 

一つは自らに直撃する“攻撃”。

 

もう一つは“ロックオン”された攻撃。

 

私が放ったビームはあの青いゲルググを狙った物でもなければ、ロックオン・システムすら使用していないので、この二つの条件に当てはまりません。

 

ですから青いゲルググは私の放ったビームには反応せずに回避行動を行わなかったのでしょう。

 

こういう言い方は好きではありませんが、ソロモンの悪夢と言えども、ガンプラバトル上では電子精霊とは違い所詮は自ら思考する事が出来ないAI制御のプログラムなのです。

 

これが有人機…ガンプラファイターが操る機体だったら、こちらの意図に気付いたかもしれません。

 

私が放ったビームは狙い違わず大破していたザクの胴体へと吸い込まれる様に着弾し、そのエンジンを爆発させます。

 

ザクのエンジンが起こした大きな爆発の衝撃は、ザクを通り過ぎたばかりの青いゲルググを後ろから襲い、その動きを一瞬止めさせる事に成功しました。

 

その瞬間、逃げるフリをしていたことりは全身のスラスターを巧みに操り、急制動からのターンで青いゲルググへと向き直ると、チャージが終えて銃口が輝いている大型バスターライフルを構え、例の頭の可笑しい威力のビームを放ちました。

 

青いゲルググは爆発の衝撃の影響から脱して、ことりのリトルバードのロックオンに反応し回避行動を行おうとしましたが既に遅く、大出力の極太のビームに飲み込まれて跡形もなく消し飛んでしまいました。

 

「流石はことりご自慢のバスターライフルです。消し炭さえも残りませんでしたね。ふぅ…なんとか勝てました…。手強い相手でしたが撃墜完了ですね…。」

 

武器も足りない、機体の性能も足りない、鳴神君の様にそれ等を補うだけのファイターとしての技術も足りない。

 

私には“力”が足りない…。

 

ならばせめて何時か“力”を手にするその時まで、足りない“力”は“頭”を使って補いましょう。

 

私は弱者です。

 

ならばこそ、小細工だろうと策を弄しましょう。

 

私は強者足り得ません。

 

ならば足掻きましょう。

 

小細工を弄し、足掻いて、仲間を頼る…その結果がこの勝利です。

 

[[やったね♪海未ちゃん♪♪♪作戦だいせいこ~だよ♪ここまでうまくいくなんて思わなかったよ~♪]]

 

「全てことりのお陰ですよ。さて、残り時間も余りありません。穂乃果が更にアホな事をする前に回収して、みんなでア・バオア・クーへと向かいましょう!」

 

ねぇ?鳴神君…私も何時かは貴方の様に強くなれるのでしょうか…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ことりちゃーん!海未ちゃーん!穂乃果、リチャージ中で動けなくてやることないからずーっと戦ってるところ見てたけど、二人ともスゴい!スゴいよ!あんなにつよいのやっつけちゃうんだもん!]]

 

ソロモンの悪夢、アナベル・ガトーの青いゲルググを撃墜した私とことりは、今回のミッションバトルの攻略目標である宇宙要塞ア・バオア・クーへと向かう前に、エネルギー切れを起こし現在はリチャージ中で動けないアホを回収する為に穂乃果の元へと戻りました。

 

そんな私達を迎えてくれたのは、穂乃果からの手放しの称賛の言葉でした。

 

凄い…ですか…。

 

何も凄くなんてありませんよ…。凄いのはことりだけです。

 

私はただ小細工を弄して、大破して動けないザクを狙い撃って、無理矢理あの青いゲルググに一瞬だけ隙を作って…、後は全てことりに丸投げしただけです。

 

動けない相手をただ狙い撃つ事しか出来なかった、全てが足りない今の自らの無力さに押し潰されそうですよ…。

 

[[ありがと♪穂乃果ちゃん♪でもことりはただびゅ~んって逃げるフリして、最後にバスターライフルぶっぱ~♪しただけだよ~♪スゴいのは海未ちゃんだよ♪冷静にあのガトーさんの“攻撃”に過剰反応するAIの特性を見極めて、対応策をすぐに思い付いちゃうんだから♪ことりだけだったらヤられはしないけど、バスターライフル撃っても攻撃が当たんなくて倒すこともできなかったよ~♪ホント、今回は海未ちゃんの作戦勝ちだね♪]]

 

「いいえ。私こそ、あの青いゲルググを相手に一人ではどうする事も出来ませんでした…。今回は囮役とトドメを刺してくれる事が出来る、ことりが居てくれたから何とか出来たのですよ。それに鳴神君ならばあんな小細工をしなくても、正面から撃墜してしまいますよ…。」

 

[[え~ソラ君とくらべちゃダメだよ~!ゲロゲロモードじゃないソラ君ならひとりでなんでもできるけど、なんでもひとりでできるソラ君が異常なんだよ~♪]]

 

まぁ確かにことりの言う通り、トラウマモードが発動していない状態の鳴神君は凄まじいの一言ですからね。

 

圧倒的に性能の劣るレンタルガンプラの素組のF2ザクで、最強のスクールファイター“無敗の女王”綺羅 ツバサさんと彼女の愛機ビルドフリーダムガンダムを倒してしまいましたからね。

 

そもそも鳴神君は世界大会の優勝者ですから…。

 

そんな歴代最年少チャンピオンの鳴神君と、ガンプラバトルを初めてまだ数日しか経っていない初心者の私を比べること自体が間違っていますよね。

 

間違っているとは分かってはいますが、どうしても鳴神君の戦いぶりが目に焼き付いて離れないのですよ…。

 

これは憧れ…なのでしょうね。

 

何時かはああなりたい、と言う…。

 

「分かっていますよ、ことり…。分かってはいるのです…。そう、私と鳴神君は違うと頭では分かってはいるのですが、どうしても…戦えば戦う程に自分の足りない部分が際立ってしまい、無力感に苛まれて自己嫌悪に陥ってしまうんです…。」

 

[[海未ちゃん………うん。海未ちゃんは、だいじょうぶだよ…。海未ちゃんはまだ羽ばき始めたばかりだから、これからもっとずっと高く飛べるよ…。穂乃果ちゃんと一緒にもっと強くなって、ソラ君の隣でどこまでも飛べるよ…。(ことりとは違う…。いつか、そう遠くない未来に、みんなの羽ばたきに追い付けなくなって置いていかれちゃうことりとは…。みんなと一緒に飛べなくなることりとは違うから…。いつか、ことりの羽ばたきじゃみんなには届かなくなるから…。そのときがきちゃったら、ことりは…ことりは…。)]]

 

「ことり?」

 

[[…なんでもない♪]]

 

何時もとは何処か違う、少し沈んだことりの声の調子に違和感を覚えましたが、それも束の間…ことりは何時ものことりに戻っていました。

 

何処までも一緒に飛べる…ことりらしい表現ですね。

 

バトルの度に成長している穂乃果はそうでしょうね。

 

相応しいガンプラさえあれば、穂乃果はきっと鳴神君のすぐ側で、一緒に飛べる様になるのでしょう。

 

でも私は?果たして私にも鳴神君の側で飛べる…そんな日が来るのでしょうか…。

 

何時かは貴方の…鳴神君の隣へと羽ばたけるのでしょうか?

 

[[海未ちゃんもことりちゃんもどーしたの?なんかむずかしー顔してるよ?あ…もしかして!穂乃果がアホだからおこっちゃったの?!]]

 

穂乃果…貴女は変わらないのですね。

 

それは良い意味でも悪い意味でも、ですよ?

 

悔恨はこまでです…今はまだ戦場(いくさば)です。気持ちを切り替えましょう。

 

では改めて…穂乃果にはこのバトルが終わったらペース配分についてしっかりと教えなければいけませんね!

 

今回の様に途中でエネルギー切れにならないように!

 

あ…無力感に苛まれ過ぎて忘れていましたが、そう言えば……まだバトル中なのでしたね。

 

はぁ…これでは私も穂乃果の事をアホと言えませんね。

 

さっさとこのバトルを終わらせて、みんなで反省会です!

 

「ふふ…穂乃果、貴女がアホなのは今さらです。さぁ!穂乃果!ことり!ア・バオア・クーを攻略してこのバトルを終わらせましょう!」

 

[[は~い♪]]

 

[[おー!って穂乃果も言いたいけど……あはは…ムリかも?]]

 

「穂乃果?無理とは一体?あぁ、まだストライクのリチャージが終わっていないのですね?問題ありませんよ。私とことりで引っ張って行きます!」

 

ことりのウィングガンダム・リトルバードならば、バードモードに変形すれば、穂乃果のランチャーストライクを引っ張って行くなんて簡単です。

 

ことりに穂乃果を引っ張って行って貰う代わりに、私が敵機の相手をしなければいけませんね。

 

とりあえずは今のうちにストレージからブルパップマシンガンを出して、スナイパーライフルと交換しておきましょう。

 

[[リチャージも終わっていないけど!そうじゃなくて!レーダー!レーダー見て!大変だよ!]]

 

[[レ~ダ~?うわぁ♪……あはは…や~ん♪ホント、コレはちょっとムリかも~。]]

 

「レーダー、ですか?あぁ、索敵設定の変更をし直していませんでしたね。索敵設定をデフォルトに戻して……は?……はぁぁ?!な、な、な、な、な、なぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

[[まっかっかだね~♪]]

 

[[てきてきてきてきてきてきてきてきー!かこまれちゃってるよー!]]

 

レーダーに写し出されていたのは、私達を取り囲み徐々に包囲の輪を狭める様に、こちらへと向かって来ている無数の敵機を示す赤い光点でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この数は何なのですか!倒しても倒してもキリがありません!」

 

次々に押し寄せる敵機を相手に、私は動けない穂乃果を守りながら必死に応戦していますが、先程から墜としても墜としても一行に敵機の数が減りません!

 

ブルパップマシンガンの予備マガジンも使い果たし、残りは現在使用しているマガジンに残された弾丸だけ…。

 

穂乃果も動けないながらも、正面から向かって来る敵機に対して、エネルギーを消費しないで使用可能な実弾兵器である、右肩のガンランチャーとバルカン砲で応戦してくれてはいますが、こちらの残弾ももうほとんど残されてはいない様です。

 

ことりは消費の激しいバスターライフルを一度ストレージに収納し、現在はビームサーベルとシールドに内蔵したビームキャノンで激しく動き回りながら戦っていますが…。

 

[[ことりちゃん!海未ちゃん!穂乃果のことは置いて先にいって!このままじゃみんなやられちゃう!その前に!]]

 

「却下です!貴女はみんなで一緒に笑顔になる為に無理をしてでも頑張っていたのでしょう!ここで穂乃果を見捨ててしまっては!例え勝ったとしても私は笑えません!ここまで一緒に頑張って来たのです!仲間は!穂乃果は絶対に見捨てません!」

 

[[でも海未ちゃん!このままじゃ…っ!海未ちゃん!!!うしろ!あぶない!]]

 

「えっ?」

 

穂乃果の“危ない!”との警告の声に後ろを振り向いた私が見たのは、いつの間にか急接近していた鮮やかな紅い色のゲルググが、私のジム・スナイパーⅡに向けて激しく回転させたビームナギナタを降り下ろそうとする姿でした。

 

[[紅いゲルググ!なら真紅の稲妻のジョニー・ライデン!!!海未ちゃん!ダメ!逃げて!]]

 

真紅の稲妻…二つ名を持つのならば、この紅いゲルググは先程のソロモンの悪夢と同じジオンのエースパイロットなのですね!

 

「くっ!!!」

 

後退して回避は…ダメです…後ろにはまだ動けない穂乃果が居ます!

 

私が避けてしまえば次に狙われるのは間違いなく動けない穂乃果です!

 

リチャージ中で動けない今の穂乃果では避ける事は出来ません。

 

ならば左右に回避して反撃は?

 

それも無理そうですね…。

 

やはり私が避けてしまえば穂乃果がやられてしまいます。

 

ここはシールドで防御するしかありません!

 

私はビームナギナタの斬撃を防ぐ為に、左腕のシールドを機体の前面に出そうとしたのですが、回避か防御かで迷ってしまった僅かな時間が命取りになってしまいました。

 

お祖父様に教えを授かり、多少ですが剣の心得がある私には分かってしまいました。

 

この間合いであの速度の斬撃を防ぐなんて、もう間に合わない事が…。

 

[[海未ちゃん!よけてぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[ダメ!海未ちゃん!!!]]

 

穂乃果とことりの悲痛な声が聞こえ来ます…。

 

すいません、穂乃果、ことり。私はここまでです。

 

ここでおしまいです。

 

二人とも…後の事はお願いしま…

 

[[クソが!ヒトの仲間にナニしよーとしてんだァ!]]

 

えっ?今の声は?!

 

[[邪魔なんだよ!退け!ジョニ男!!!]]

 

この声は!

 

[[あ…!あぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[あは♪も~♪遅いよ~♪]]

 

メインモニターに写るのは私に迫っていた紅いゲルググが胴体をコアもろとも両断された光景でした。

 

そして、両断された紅いゲルググのその向こうには、長い柄の大きな斧を振り抜いた深い緑色をしたザク…。

 

[[よっ、と!お待たせ、園田さん。]]

 

そうです!この声は、この声は!!!

 

[[そら君!!!]]

 

最年少チャンピオン“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”の二つ名を持つ稀代のファイター…。

 

[[ソ~ラ君♪]]

 

ことりの執着の対象で私にとっては同じクラスの隣の席の男の子…。

 

そして、私にとってきっと初めて“  ”になった男の子…。

 

「鳴神君!!!」

 

[[おーよ!鳴神 青空!超特急で只今参上!ってな!うぇっぷ…ヤヴェ…やっぱ気持ちわりぃ…吐きそう…吐きたい…。]]

 

私達が待ちに待った、青い顔をした最強の援軍の到着です!

 

え?“青い顔”…?

 

青い顔って!もしかして鳴神君は絶賛トラウマモード発動中ですかぁぁぁぁ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただき、ありがとうございました。

対ガトー戦はこの様な結末になりました…。
もっとやりようもあったのでしょうが、自分の力ではここら辺が限界です…。

そして、今回ラストでようやく主人公のソラが増援に駆け付けてくれました。
ソラの搭乗機は相変わらずのザクですね。
ただ、ザクには沢山のバリエーションがありますので、ソラが今回から使用するザクが何のザクかは、次回に本編中でご紹介いたします。

次回は今回の続き…ではなく、以前から予定していましたクリスマス閑話 2016 X'mas特別編「夢の後先」 になります。
クリスマス閑話の時間軸は現在よりも先のお話…原作ラブライブ二期のラスト付近になります。
その為、閑話中には若干のネタバレ的なネタが含まれております。
そして何よりも…無駄に長いです…。
更新は24日の深夜、日付が変わった直後を予定しております。
よろしければご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただき、ありがとうございました。
皆様からのご意見、ご感想もお待ちしております。


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第5話「START:DASH!!」そのじゅうよん

皆様。本日もご覧いただき、ありがとうございます。

クリスマスも終わり今年も残りあと一週間…。
ガンプライブも恐らくはこのお話が今年最後の投稿になると思います。

そんな今回はソラが増援として到着した直後からのお話になります。

それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅうよん 始まります。
















「鳴神君!!!」

 

[[おーよ!鳴神 青空!超特急で只今参上!ってな!うぇっぷ…ヤヴェ…やっぱ気持ちわりぃ…吐きそう…吐きたい…。]]

 

私達が待ちに待った、青い顔をした最強の援軍の到着です!

 

え?“青い顔”…?

 

青い顔って!もしかして鳴神君は絶賛トラウマモード発動中ですかぁぁぁぁ!

 

[[吐きたい…けど!まだ逝ける!ことりさん!もう遠慮はいらねぇ!全部まとめて凪ぎ払っちまえ!]]

 

[[あは♪りょ~かいだよ♪ソラ君♪逝くよ!リトルバード!フルチャージ!これがことり達の全力で全開の……バスターライフルだよぉぉぉぉぉ!!!]]

 

そう叫びながらことりはリトルバードを操り私達より少しだけ前に出ると、チャージを終えて水平に構えた大型バスターライフルを発射しました。

 

それは今まで私が見た中で一番高出力の一撃で、私達をぐるっと取り囲んでいた無数の敵機を、たった一射で次々に凪ぎ払いまとめて消し飛ばしてしまいました…。

 

ことりがバスターライフルで凪ぎ払った後に残されたのは、先程まで私達を苦しめていた無数の敵機の残骸だけ。

 

そんな周囲の惨状を物語る様に、あれだけ真っ赤だったレーダーの反応も、今では味方機を…鳴神君の新しいザク、動かない穂乃果のランチャーストライクガンダム、ことりのウィングガンダム・リトルバードをそれぞれ示す青い光点が三つ残されているばかりでした。

 

この終盤でまだあれ程の大火力を発揮出来るなんて、エネルギー切れを起こした穂乃果と違って、ことりは今回の戦闘ではかなりエネルギーをセーブして戦っていたのですね…。

 

流石は私達の中では鳴神君に次いで長いガンプラバトル歴を誇るベテランファイターです。

 

[[ちゅんちゅん♪お粗末さまでした♪や~ん♪も~すっきりしたぁ♪ことり、ず~っとバスターライフルぶっぱ~したかったんだよね~♪限界まで我慢すると気持ちイイね♪ひとりえっちの時に我慢して我慢してイっちゃうと身体がピクピク痙攣しちゃうのと一緒だよぉ~♪ソラ君も一週間くらいしゃせ~我慢して、ことりのナカにせ~しぴゅぴゅってしてみない?いっぱい我慢すると絶対に気持ちい~よぉ♪あ、そうそう。とりあえずこれでバスターライフルは打ち止めだよ♪次に撃っちゃったら穂乃果ちゃんみたいにエネルギー切れになっちゃうね♪しゃせ~した後の“けんじゃタイム”だね♪]]

 

このエロボケ狂鳥娘は!感心して損をしました!

 

鳴神君が来た途端にまた破廉恥な言動を!

 

[[ことりさんはこの状況でも相変わらずのエロネタ挟んでくんだな…。ま、ことりさんのナカに出すか出さないかはまた今度ゆっくり考えるとして。それにしても、ホントすげぇよな、ことりさんのバスターライフル…。威力がオカシイっての。でもこれで少しはゆっくり出来るか…。で、バスターライフル打ち止めって、ことりさんの事だからどうせ武装領域(ウェポン・ストレージ)の中に“アレ”入ってんだろ?ならア・バオア・クーに取り付きさえすれば何とでもなるだろ。]]

 

“アレ”?“アレ”とはなんなのでしょうか?

 

ことりは何か奥の手でも用意しているのでしょうか?

 

鳴神君には心当たりがある様ですが…。

 

[[えへへ♪ソラ君にはお見通しだね♪うん♪もちろん“アレ”は準備してあるよ♪だから残りのエネルギーをほとんど使ってバスターライフルぶっぱ~したんだもん♪ただ、ア・バオア・クーまではまともに戦えないから、それまではエスコートお願いね♪]]

 

[[了解。さて、と…。三人とも、えーっと…その…あー、なんだ。偉そうなこと言っときながら、遅れちまって…散々待たせて本当悪かった…。ごめん!]]

 

そう言いながら、メインモニターの通信画面越しに写し出されている鳴神君は、遅れてしまった事を青い顔のまま頭を下げて謝ってきます。

 

私は…いえ、恐らく私だけではなく穂乃果もことりも、鳴神君の大遅刻には怒ってはいません。

 

むしろ鳴神君が公式戦トラウマを必死に我慢して、私達との“また明日”の約束を守りこの場に駆け付けてくれた…その事実の方が嬉しく思い、そして同時にあきらかに無理をしている鳴神君の体調が心配です…。

 

「鳴神君、私もことりも穂乃果も、遅れた事なんて気にしてはいませんよ。貴方はちゃんと来てくれました、私達を助けに来てくれました。“また明日”の約束をちゃんと守ってくれたではないですか。ならそれで良いのではないでしょうか?それよりもトラウマは大丈夫なのですか?今も顔色が青いですし、先程は吐きたいと言っていましたが…。」

 

私のその発言に鳴神君はあからさまにほっとした表情を浮かべると、すぐにばつの悪そうな表情になりました。

 

どうしましょう…私の言い方は厳しかったでしょうか…?

 

私としてはただ鳴神君に“気にしないで下さい”と伝えたかっただけなのですが…。

 

[[園田さん…ごめ、いや…こんな時は“ありがとう”、かな?それで体調なんだけど……あー…まぁ、一応は大丈夫かな?自称“マホウツカイ”の似非ロリっ娘が、俺にとっておきの“ユウキノマホウ”を掛けてくれたらかさ。]]

 

私が自らの言葉に悩んでいると、鳴神君は“ごめん”と言い掛けてからやや考えて、“ありがとう”と言ってくれました。

 

そして公式戦トラウマについて“大丈夫”と、そう言った鳴神君は左手の中指をそっと唇に当ててなぞると、何処か嬉しそうに、そして誇らしそうに…まるで大切な宝物を自慢する小さな子供の様に微笑んでいました。

 

そんな何時もの苦笑いとは違う、私以外の“誰か”に向けられたであろう鳴神君の優しい微笑みを見て、私は少しだけチクリと胸の奥に痛みが走るのを感じてしまいました。

 

この時の私には、まだその痛みの理由が何なのか分かりませんでした…。

 

でも…鳴神君にあんな表情(かお)をさせてあげられる自称“マホウツカイ”ですか。

 

何故でしょうか…少し……いえ、かなりイライラします。

 

やっぱり、遅刻した事については後でお説教です。

 

二人きりでじっくりと…ね?

 

「自称“マホウツカイ”?“ユウキノマホウ”?何の事ですか?トラウマモードが発動して震えと吐き気だけでなく、いよいよ頭か精神にまで深刻な異常が発生したのですか?」

 

[[園田さんは辛辣だねぇ…。とにかく、このバトルの残り時間くらいは震えは何とか誤魔化せるし、吐かないで戦い抜けるって事だよ。システム的にも問題は無いと思う。一応はマザーシステムからバイタルエラー判定喰らわないように、アイリにニセモノのバイタルデータも流して貰ってるし。それにアホ猫が“ヤバくなったらコレにゲロるにゃ!”ってゲロ袋持たせてくれたから、万が一ゲロっても大丈夫!]]

 

「マザーシステムに偽物のバイタルデータを流してるって、さらっととんでもない事を言いましたが、随分と危ない橋を渡っていますね。折角、増援に来てくたのです。バイタルエラー判定以前の問題で、擬装データの使用がバレてバトルから弾かれる…なんて事にならないで下さいね…。それと、吐いてしまっては大丈夫ではないような気がしますが…そうですか、凛がゲ…エチケット袋を…。ふふ、あの子は口では鳴神君の事を意地悪だとどうでもいいとか色々と言っていた割りには、鳴神君の為に事前にエチケット袋をこっそりと用意してくれていたんですね。本当に凛は優しい子です。」

 

凛は鳴神君に対した何だかんだと言いながらも“おにーさん”と呼んで慕っていますからね。

 

鳴神君も“アホ猫”なんて呼んでいますが、凛の事を気に入っている様ですし。

 

その証拠に、以前のバトル(真姫の百式が相手だったらしいですね。)で凛が傷付いた花陽のジム・マテリアルを庇いながら、必死に戦っている姿を見て“人の後輩に随分とナメた真似してくれやがったなぁ!”と激昂していました。

 

だからこそ、凛も考えたのでしょうね。

 

公式戦トラウマで身体は震え、吐き気を必死に堪えている鳴神君の為に、自分が何を出来るのか、何をしてあげられるのか、を。

 

その考えた結果がコクピット内で戻しても大丈夫な様に、鳴神君にエチケット袋を渡す事だと言う所も凛らしくて微笑ましいですね。

 

[[そら君……あのね…穂乃果ね…穂乃果ね…。]]

 

[[おう、穂乃果。お前も良く頑張ったな。俺の代わりに随分と無理させちまったみたいで、悪かったな。]]

 

[[えっ?そら君?怒ってないの?いつもみたいにこのアホが!アホ乃果が!って言わないの?穂乃果、海未ちゃんとことりちゃんにいっぱい迷惑かけちゃったんだよ?ひとりで空回りして、先走って、海未ちゃんのゆーこと聞かないでアグニいっぱい使って勝手にエネルギー切れになって……ことりちゃんと海未ちゃんの足いっぱいひっぱっちゃったんだよ?]]

 

[[穂乃果は穂乃果なりに考えて考えて、そして頑張ったんだろ?それに悪いのは俺だからな。頑張って頑張って必死に戦った仲間に怒んねぇよ…怒れねぇし怒る資格もねぇよ…。お前が無理したのも、元々は俺が遅れたせいだしな…。]]

 

[[ぅぅぅ……そら君…そら君…そら君!穂乃果!穂乃果ね!穂乃果!]]

 

[[おう、よく頑張ったな穂乃果。さんきゅ。]]

 

[[うん!えへへ♪ねぇ、そら君!あとでいっぱいあたまよしよししてね!約束だよ!]]

 

[[ん、了解。]]

 

[[良かったね♪穂乃果ちゃん♪ねぇ、ソラ君?ソラ君のその機体って、高機動型ザクⅡ?見た目は無改造っぽいけど、作り込みがスゴいね!フルカスタムだよね?あれ?でも角は付けないの?]]

 

さて、ことりが話題を変えてくれたので私も気持ちを切り替えましょう。

 

どうやら鳴神君が今回使用しているこのザクは何時ものF2ザクとは違い、“高機動型ザクⅡ”と言う機体の様ですね。

 

高機動型と言う割りには、見た目は今までのザクと同じですが…いえ、良く見ると脚部にバーニアが増設されていますね。

 

バックパックも通常のザクⅡの所謂“ランドセル”と言われているパックパックとは形状が変わっていますね。

 

機体のメインカラーは通常のザクよりも更に深い緑色…この深い緑色は恐らくはオリーブグリーンに近い色合い、もしくは暗緑色や深緑色と呼ばれる色合いですね。

 

武装は先程から持っている長い柄の片刃の大きな斧が一つだけの様ですが、残りのマシンガンやバズーカ等の射撃武装や鳴神君が好んで使うクラッカーやハンドグレネード等の手投げ弾系の武装は武装領域(ウェポン・ストレージ)内にしまってあるのでしょうか?

 

[[そ、形式番号“MS-06R-1A”、機体名“高機動型ザクⅡ”。ソイツの見た目はそのままで中身だけのフルカスタム機。ジョニ男や黒い三連星の高機動型じゃなくて、白狼のヤツがベースだな。白狼の高機動型って元が白いから下地にそこまで気を使わなくてイイ分、塗装するのが楽なんだよね。角は…コイツはあくまでも調整中のガチ仕様の機体が完成するまでの間に合わせの機体だからさ。今回は角は付けなかったんだよ。性能的にもガチ仕様じゃねぇーから、全力でバトったら色々と役不足だし、そんな半端な機体に角は付けれねぇからね。っと!それより穂乃果。ランチャーストライカーをパージ…あー、穂乃果じゃパージってわかんねぇか。えーっと、ストライク本体からランチャーストライカーを切り離してくれ。ポチに指示を出せば勝手にやってくれるハズだから。お前にこの戦況を引っくり返す為に自称“マホウツカイ”が無理矢理持たせてくれた土産があるんだよ。]]

 

[[せんきょーをひっくりかえすお土産?なんだろ?とりあえずポチ!ランチャーストライカー外しちゃって!]]

 

<<りょーかい。らんちゃーすとらいかーゆにっと、ぱーじ。>>

 

[[アイリ、ストレージの起動を。例のアレを頼む。]]

 

<<了解しました。武装領域(ウェポン・ストレージ)起動。ストレージ内からエールストライカーユニット及び、57mm高エネルギービームライフル、アンチ・ビームコーティングシールドを展開します。>>

 

鳴神君がストレージから取り出したのは、何とエールストライカーユニットと、穂乃果がエールストライカーを装備する時に何時も使用しているストライク用のビームライフルとシールドでした。

 

[[ソラ君?!なんかスッゴい無茶してない?!いくらフルカスタムで機体容量に余裕があるからって、違う系統の…UC系のザクのストレージにSEED系の装備を入れて持ってくるなんて…。しかも武装だけじゃなくてエールストライカーユニットまるごと持ってくるとか…。無茶苦茶すぎるよ?!]]

 

[[俺に言うなって。これ入れたのってにこちゃ…あー、自称“マホウツカイ”だから。バトルコスチュームへの着替えだ吐き気止めの薬だって慌ただしくしてたら、自称“マホウツカイ”が勝手に色々スキャンして、GPベース弄ってアセンブル・システムのステ設定もしてたんだよ。そもそも機体容量に余裕なんてこれっぽっちもねぇし…。大体、typeR…このザクだってエールストライカーやらなんやらをストレージに入れたお陰で、今回は本来の武装やらコイツの切り札やらを持ってこれなかったたんだよ…。機体のステ振りもストレージの容量確保の為に機動性以外はほぼゼロ設定…装甲の耐久値も紙装甲に設定されてるし。今のコイツをはザク・マシンガンでも当たれば装甲が吹き飛ぶレベルなんだよなぁ…。その癖に射撃武装がまったく無くて、唯一の武装がこの“ロングポールヒートアックス”だけって…。どんな無理ゲーだよ。]]

 

えーっと、内容がイマイチ理解できませんでしたが、要約すると今回の鳴神君の機体は穂乃果の為にエールストライカーやビームライフル、ストライク用のシールドを持ち込んだせいで、本来の性能を発揮できない…で良いのでしょうか?

 

後は敵機の攻撃が一撃でも当たれば致命傷になるんですね…。

 

………それって非常にまずくはないですか?

 

こんな四方八方に敵機がいる様な酷い乱戦の中で、一撃でも当たれば致命傷…つまりは全ての攻撃を、それこそ流れ弾まで避けなければいけないのですよね?

 

なんて無茶な……。

 

[[うわぁ…なんかホント無茶苦茶な設定になってるんだね…。機動性以外ゼロ設定の紙装甲とか、いつもソラ君が使っていた素組のF2ザクよりも危ないんじゃないの?しかも射撃武装がないなら、その紙装甲の状態で近接戦闘しなきゃダメなんでよね…。ことりにはそんな無茶なことして出撃とか、ちょっと無理かな~。]]

 

[[そりゃそうだ。ことりさんの考え方が至って普通なんだよ。俺だってガクブルゲロゲロの状態で、できればこんな無茶な設定で出たくはなかったっての。まぁとりあえずは機動性だけは確保してあるから、当たんなきゃ平気だろ。後は気合いと根性とテクニックで何とかするよ。お?ランチャーストライカー外れたな。ほれ、穂乃果。エールストライカーに換装すっから動くなよ。]]

 

やはりことりも同じ考えの様ですね。

 

無茶ですよね?無謀ですよね?無理ですよね?

 

しかし鳴神君は何とかするって…。

 

本当に大丈夫なんでしょうね?

 

それと鳴神君、動くなよって、穂乃果のストライクはエネルギー切れだから動けませんよ?

 

エネルギー切れではストライカーパックをエールストライカーに交換しても仕方ないのでは…。

 

[[あれ?なんで?ストライクのエネルギーが回復した?!それに!ナニこのエールストライカー!なんかスッゴいよ!機動性とかいろいろ穂乃果の作ったエールストライカーの倍近くはあるよ?!]]

 

[[そっか♪ストライクってストライカーパック自体にもエネルギーがチャージされてるから、ストライカーパックを交換したらエネルギーはある程度は回復するんだよね。そのためにソラ君は無理してエールストライカー持ってきたんだね。]]

 

[[そう言うこと。それにこのエールストライカーはにこちゃ…あー、ここら辺で1番強いファイターが作ったもんだからな…。性能は折り紙付きだ。穂乃果、見ての通りソイツの機動性は今までお前が使っていたエールストライカーとは桁違いだぞ?使いこなせるか?]]

 

[[穂乃果、こんなにスゴいの使ったことないからわかんない。わかんないけど…やってみる!うん!穂乃果はやってみせるよ!よぉーし!高坂 穂乃果ふっかーつ!これでまたみんなと一緒に戦えるよ!]]

 

[[分かんないってお前なぁ…ま、気合いが空回りしてソイツに振り回されんなよ?さぁーて、残り時間内にア・バオア・クーを落としちまうぞ!前衛はいつも通りに俺と穂乃果、ことりさんはバードモードで園田さんのジムスナを乗っけて着いて来てくれ。園田さんは俺と穂乃果が討ち漏らした敵機の後始末を。穂乃果、さっきもいったけど、武装がコイツ(ロングポールヒートアックス)しかねぇから今日の俺は近接戦闘オンリーだ。あてにさせて貰うぞ!]]

 

[[は~い♪海未ちゃん、最大戦速で一気に駆け抜けるから、リトルバードの背中から落とされないよ~にね♪それじゃ上に乗ってね♪上に乗るのって騎乗位だね♪海未ちゃん♪いっぱい腰ふって気持ちよくなってね♪]]

 

「後始末ですね、分かりました。可能な限り狙い撃ちます。ことり、お手数ですが私のジム・スナイパーⅡの搬送をお願いしますね。」

 

[[アレ?騎乗位ってトコ、軽くスルーされた?]]

 

ことり、これから忙しくなるのです。もう貴女のエロボケにはツッコミませんよ。

 

そもそも騎乗位は仰向けになった上にまたがる物でしょうが。

 

貴女のウィングガンダム・リトルバードのバードモードは仰向けではなく、うつ伏せの状態ですよ?

 

そして私もまたがるのではなく、背中にただ乗るだけです。

 

これは決して騎乗位ではありません!

 

これが騎乗位だなんて、私は認めませんよ!

 

[[うん!穂乃果にまかせてよ!このスッゴいエールストライカーならガンガンいけるよー!]]

 

[[うっし!そんじゃ、ま…逝きますか!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[えい!えい!えーい!]]

 

[[もーいちょオマケにどっせい!]]

 

穂乃果と鳴神君はそんな気の抜ける掛け声で次々と敵機を撃墜し、私とことりの進路を確保してくれます。

 

穂乃果は、初めは鳴神君からのお土産でお借りしたエールストライカーの高い機動性に振り回されていましたが、すぐに操縦のコツを掴んだ様で、今では戦場を所狭しと実に楽しそうに駆け回り敵機を撃墜しています。

 

鳴神君も新しい機体“高機動型ザクⅡ”を自在に操り、その高機動型の名が示す通りに縦横無尽に凄いスピードで、穂乃果以上の速度で次々と敵機を手にした長柄の斧の一撃で両断しています。

 

鳴神君の話では無理を押して穂乃果の為にエールストライカーやビームライフル、ストライクのシールドを“武装領域(ウェポン・ストレージ)”に入れて持った来た代償で、機動性以外のステータスが著しく低下しており、敵機の攻撃が一撃でも当たれば装甲が吹き飛ぶとの事でしたが、この様子では問題ない様ですね。

 

そもそも鳴神君がまともに被弾する場面なんて、私はまだ見た事がありませんね。

 

ただ、やはり心配なのは公式戦トラウマが発動中な現在の鳴神君の体調です…。

 

先程は“ユウキノマホウ”のお陰でこのバトル中くらいならば大丈夫だとは言っていましたが、サブモニターに写し出されている鳴神君の表情は相変わらずの蒼白…しかも地味に震えてたまにえづいている様に見えます…。

 

私達が心配して“大丈夫ですか?”と声を掛けも、鳴神君は絶対に“大丈夫!”としか答えませんし…。

 

お願いですから無理だけはしないで下さいね…。

 

[[ゲルググ撃墜!ついでにリック・ドムも!ふっかつした穂乃果はぜっこーちょーだよ!ガンガンいっくよー!ほら!そら君!早くこないと、穂乃果おいてっちゃうよ!]]

 

[[うぇっぷ…気持ちわりぃ……おいゴラァ穂乃果!絶好調とかあんま調子乗んなよ!お前が今、使ってるエールストライカーはあくまでも借り物なんだからな!お前自信の手で作ったモンじゃねぇーんだ!それに、機体性能に頼りきった戦い方を覚えると、お前が作った微妙なエールストライカーに戻った時に残念な性能過ぎて泣きを見るぞ!]]

 

[[だいじょーぶ!だいじょーぶ!穂乃果ならだいじょーぶ!でもこのエールストライカー!ホントにスッゴいね!加速もスゴいし、さいこー速度もそら君の新しいザクに追いついちゃうんだよ!はんのー速度もスゴい!]]

 

穂乃果はまた調子に乗って…。

 

このアホは先程までのエネルギー切れを反省して無いのですか?

 

やっぱり後でお説教です!お説教!

 

[[あ!レーダーにはんのーだよ!ねーみんな!またなんか出てきたよ!アレ?なんだろ?あのもびるすーつ?足がないよ?]]

 

[[足のないモビルスーツってまさか!AIさん!メインモニターに新しく出てきた敵増援の拡大画像をお願い!]]

 

<<all right>>

 

[[ありがと♪え~っと……や~ん!やっぱりジオングだよ~。ソラ君!見えてる?]]

 

[[ことりさん、こっちでも確認した!チッ!ここでジオングが出てきやがるか!ア・バオア・クーまであと少しだってのに…イヤな位置で出てきやがる!このロリコンでマザコンでシスコンの三冠王野郎が!時間がねぇって時に空気読めよ!]]

 

進路上の最小限の敵機を掃討しつつ、ア・バオア・クーへ向けて進んでいた私達でしたが、設定した目標地点まで残り僅かの所で脚の無い他のMSよりも一回り大きな機体…ジオングが現れました。

 

所で鳴神君、ロリコンでマザコンでシスコンの三冠王野郎とはどう言う意味なのでしょうか?

 

ジオングのパイロットは確か赤い彗星シャア・アズナブル。

 

ジオンのエースパイロットでガンダムシリーズでもアムロ・レイと並ぶ最も有名なキャラクターですよね?

 

そんな赤い彗星がロリコンでマザコンでシスコンって…?

 

えっ?もしかしてシャア・アズナブルって変態なんですか?

 

確かになんだか怪しい仮面を付けてはいますが…。

 

[[時間が惜しい!ジオングだろうがシャアだろうが、こっちの邪魔をするなら容赦はしねぇ!一気に片付けるぞ!穂乃果!ジオングの相手は俺がする!お前は俺達の進路上の雑魚を優先的に始末してくれ!ことりさんと園田さんに敵を近付けさせんなよ!]]

 

[[りょーかいだよ!そら君が持ってきてくれたこのビームライフル!穂乃果のエールストライクが使ってるビームライフルよりもスッゴい威力だから、ザクでもドムでもケルググでも!当たれば一撃だよ!ポチ!サポートよろしく!]]

 

<<はーい。ぽちにおまかせー。>>

 

[[頼むぞ!ことりさんは進路そのまま、ア・バオア・クー内部への予想侵入地点まで最短距離を真っ直ぐに!雑魚は穂乃果が片付ける!]]

 

[[は~い♪ことりの次の出番はア・バオア・クーに着いてからだもんね♪それまではソラ君と穂乃果ちゃんにこのままエスコートお願いするね♪なんだったらこのままえっちしにホテルまでエスコートしてくれてもい~よ♪ことり、そろそろ危険日だから、ソラ君の股間のバスターライフルでことりのお腹のナカのタマゴを狙い撃ってほし~なぁ♪ことりのナカにいっぱいぴゅぴゅ♪してタマゴにじゅせ~しちゃってね♪]]

 

[[そのご提案につきましては、バトル終了後に前向きに検討いたしたい所存であります。ご解答は後程、担当の者からお電話を致しますので申し訳ありませんが少々お待ち下さい。具体的には4~5年くらい。]]

 

[[4~5年も待てないよぉ~♪ソラ君のいけず~♪]]

 

鳴神君もことりのあしらいかたが手馴れてきましたね。

 

そう言えば、鳴神君はどうしてことりと破廉恥な行為をしないのでしょうか?

 

鳴神君ならばことりの様な美少女に誘われれば、すぐにでも飛び付いて子作りをしそうなのですが…?

 

最初は鳴神君の方がことりにラブホテ…破廉恥な行為を行うホテルに行こうとかセクハラ発言していましたよ?

 

そう考えると鳴神君の普段の破廉恥な言動はただの冗談………の割りには先日は私の下着を覗こうと本気で床に這いつくばったり、私に卑猥な衣裳が似合うとか毎回毎回鼻息も荒く力説してみたり、穂乃果の“ほのまん”を味見してみたいとほざいてみたり…。

 

…今、考えるのは止めましょう。とりあえずはこの事案についても後回しです。

 

今は先ずはこのバトルを終わらせる事が先決です。

 

[[ホントことりさんはブレねぇなぁ。あー、何だっけ?あぁ、ジオングだよジオング。園田さん!俺がジオングの胴体をぶった斬ったら頭が分離する!園田さんはソイツを…ジオングのコアがある頭部を、リトルバードに乗った状態のその不安定な体勢からでも狙い撃てるか?]]

 

「鳴神君?貴方は誰に言っているのですか?例え相手が誰であろうが、それが赤い彗星でもロリコンでも!この距離からなら外しません!狙撃ならば私に任せて下さい!」

 

貴方が頼ってくれるのならば、貴方と一緒ならば…本当はその一言を付け加えたかったのですが、そんな事を言ってしまったら恥ずかしくて死んじゃいます…。

 

言えはしません…言えはしませんが、ならばせめて行動で貴方の信頼に応えてみせましょう!

 

赤い彗星シャア・アズナブル……申し訳ありませんが一撃で撃ち墜とさせて貰います!

 

[[おっけー!なら頼らせてもらおーじゃねぇか!いつもみたいに一撃でキメちまえ!]]

 

「もちろんそのつもりです!ことり!貴女は出来るだけリトルバードの軌道を安定させて下さい!スコープモードを起動!ジム・スナイパーⅡの火器管制システムを狙撃戦仕様に移行して下さい!今後、目標であるジオングを撃墜するまではメインモニターにジオングのデータを優先的に表示して下さい!穂乃果!貴女は私の射線に入らない様に気を付けて下さい!」

 

<all right>

 

[[や~ん♪海未ちゃんったら、ソラ君に頼られちゃったからって燃えてるね~♪ことりは真っ直ぐ飛ぶだけだからつまんないなぁ~♪ひまだよ~♪]]

 

[[りょーかいだよ!ポチ!海未ちゃんの射線データをサブモニターに写して!]]

 

<<はーい。>>

 

[[各機!カウントゼロで一気に仕掛けるぞ!ことりさんは暇ならカウントを!]]

 

[[ちゅんちゅん♪りょーかいだよ♪みんな?準備はい~かな?]]

 

[[おうよ!]]

 

[[穂乃果は準備おっけー!]]

 

[[こちらも問題ありません!]]

 

[[それじゃ…カウント、ご~♪]]

 

ことりのカウントの開始と共に、穂乃果のエールストライクガンダムはビームライフルとシールドを構え、何時もの突撃態勢をとります。

 

[[よん♪]]

 

鳴神君は高機動型ザクⅡが手にしているロングポールヒートアックスを、目の前に展開している敵機に見せ付けて、まるで挑発するかの様にくるりと一回転させると、脇構えの型で突撃のタイミングを待っています。

 

[[さん♪]]

 

ことりはカウントを数えながらもバードモードのウィングガンダム・リトルバードを巧みに操り、私が少しでも狙いやすい位置へと移動してくれています。

 

[[に~♪]]

 

そして私は狙撃以外の全てをことりに委ね、リトルバードの背の上で片膝立ちの体勢で手にしたスナイパーライフルのスコープを覗き、ただひたすらにジオングの頭部に狙いを付け続けます…。

 

[[いち♪]]

 

カウントは残り一秒です…。

 

行きますよ?みんな!

 

[[ぜろ!]]

 

[[ことりちゃんと海未ちゃんの邪魔はさせないよ!ストライク!いっけぇぇぇぇぇ!!!]]

 

「さぁ!一射一倒!狙い撃ちますよ!」

 

[[アイリ!全力で逝くぞ!“限界突破(リミットバースト)”!起動(ドライブ)!]]

 

<<了解しました。ユニークアビリティ“限界突破(リミットバースト)”起動します。>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回、ソラが使用した新しいザク“MS-06R-1A高機動型ザクⅡ”ですが、本編中でも触れましたが、本来の装備ではありません。
この機体が本来の装備で登場するのは、第6話以降になる予定です。
ちょっとだけこのザクの武装をご紹介すると、今回も使用している柄の長い片刃の斧“ロングポールヒートアックス”とF2ザク等が使用しているマシンガン“MMP-80マシンガン”等がメイン武装になります。
他にも右肩のシールドにはウェポンラックが付いており、ザク・バズーカや通常のザク・マシンガンが搭載されています。
この機体の最大の特徴については第6話以降をお待ちください。

それでは改めまして、本日もご覧いただき本当にありがとうございました。
皆様からのご意見、ご感想もお待ちしております。
どうぞお気軽にお声掛け下さい。
それでは皆様、少し早いですが良いお年を…。


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第5話「START:DASH!!」そのじゅうご

新年、あけましておめでとうございます。
昨年は本二次創作小説「ガンプライブ! ~School Ganpura Project~」をご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
本年も引き続きご覧いただければ幸いでございます。
何卒、よろしくお願いいたします。


そんなワケで2017年の初更新ですが…何時ものエロ万歳になっております。
少しは真面目にバトルをしていたことりさんが我慢できずに暴れだしました…。
相も変わらずグダグダではございますが、よろしければご覧下さい。


それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅうご 始まります。















[[ぜろ!]]

 

ことりのカウントがゼロになると同時に、私達はそれぞれの機体を駆り行動を開始しました。

 

[[ことりちゃんと海未ちゃんの邪魔はさせないよ!ストライク!いっけぇぇぇぇぇ!!!]]

 

穂乃果はビームライフルとシールドを構えて、エールストライカーのスラスターを全開で噴射し、目の前の敵機へと突撃していきました。

 

[[さぁ!飛んでけ!リトルバード!]]

 

ことりは私のジム・スナイパーⅡを背に乗せ、私の射線を確保する為に微妙な軌道修正を行いながら真っ直ぐに突き進みます。

 

「一射一倒!狙い撃ちますよ!」

 

私はことりのリトルバードの背に乗りながら、狙撃以外の全てをことりに委ね、スナイパーライフルのスコープを覗きジオングの頭部へと狙いを付けます。

 

そして鳴神君は………。

 

[[アイリ!全力で逝くぞ!“限界突破(リミットバースト)”!起動(ドライブ)!]]

 

<<了解しました。ユニークアビリティ“限界突破(リミットバースト)”起動します。…システムの起動を確認。機体出力上昇、機体各部正常に稼働中、異常はありません。合わせて活動限界までのカウントダウンも開始します。マスター、残り時間と胃の中にある今朝の食事の消化物のリバースにはくれぐれもご注意下さい。私のガンプラバトル用のメインメモリが入っているGPベースにはゲロらないで下さいね。ゲロ程度で破損はしませんが、汚物で汚されてしまうのは余り良い気分ではありませんので。残念ながら私は汚物まみれになって喜ぶ性癖は持ち合わせておりませんので。>>

 

[[こぉんのボケ精霊が!吐きたかったの思い出させんな!“限界突破(リミットバースト)”の稼働時間も分かってる!さぁーて!ガクブルでゲロりてぇーけど、久し振りの“限界突破(リミット・バースト)”だ!typeR!お前の限界を俺に魅せてみろ!]]

 

<<はぁ…マスターは青い顔でブルブル震えながら何をカッコつけているのやら…。ロングポールヒートアックス、アクティブ。さっさとロリコン野郎をぶった斬って終わらせて下さい。>>

 

自らの電子精霊であるアイリとそんな気の抜ける様な掛け合いを行いながら、鳴神君の高機動型ザクⅡは突如として淡い光を放ち物凄いスピードで駆け抜けて行きました。

 

[[ふぇ?ナニ?ナニ?鳴神君!速いよー!ちょっと待ってー!おいてかないでー!穂乃果も一緒にいくよー!]]

 

「なんですか?!あの加速は!何時ものクイックブースト以上の加速ではないですか!」

 

[[“限界突破(リミットバースト)”って、うそ?!ソラ君、間に合わせの機体って言ってたのに、強化系のアビリティ…しかもバーストタイプのユニークアビリティが発現してるの?]]

 

その加速力は普段のバトルで鳴神君がよく行う高等機動テクニック“クイックブースト”をも上回る加速で、あっという間に私達を置き去りにしてジオングへと突撃していきます。

 

[[海未ちゃん!すぐに出番がくるよ!狙撃のよ~いを!穂乃果ちゃんはリトルバードの進路の確保をお願い!ふたりとも!急いで!強化系のユニークアビリティを使ってる今のソラ君なら、AI制御のジオングなんて秒殺にしちゃうよ!]]

 

「強化系ユニークアビリティ?バーストタイプ?って!秒殺?!あっ…は、はい!」

 

 

 

後でことりから受けた説明では、強化系アビリティとはGNドライヴ搭載機に発現する“トランザム・システム”や、ブルーディスティニー系の機体の“EXAMシステム”等の一時的に機体出力やステータスを上昇させるアビリティの総称だそうです。

 

もちろん機体出力の上昇等のメリットだけではなくデメリットもあり、稼働限界内で強化系アビリティを終了したとしても、使用後には機体の出力が通常値よりも低下したりエネルギーが大幅に減少したりと、様々な副作用が起こるそうです。

 

今回、鳴神君が使用したユニークアビリティ“限界突破(リミットバースト)”とは、先程のGNドライヴ搭載機に発現する“トランザム・システム”等の機体特性に依存した強化アビリティとは違い、どんな機体にでも発現する可能性がある強化系のアビリティで、機体のリミッターを解放する事で出力を大幅に強化する汎用強化系ユニークアビリティのなかでも、バーストタイプと呼ばれる特に上位の強化系アビリティなのだそうです。

 

また、鳴神君が使用した“限界突破(リミットバースト)”の下位互換で“限界解放(リミットオーバー)”や“限界破壊(リミットブレイク)”等のユニークアビリティがあるそうです。

 

他のバーストタイプの強化系ユニークアビリティではワールドツアーで活躍している“闘将”神木 世界さんの使用する“バーニングバースト”や、“戦神”キジマ・ウィルフリッドさんの使用する“トランジェントバースト”等が有名な物なのだそうです。

 

“ザ・ビルドファイター”伊織 星さんの使用する“RGシステム”の様なバーストタイプの更に上位の強化系ユニークアビリティもあるらしく、ワールドクラスのガンプラファイター達にとってはまさに切り札となるアビリティとの事です。

 

これ等の機体特性に依存しない強化系ユニークアビリティの発現の可否はマザーシステムがガンプラをスキャンした際に判断するらしく、完成度の高いガンプラではアビリティの発現率も高くなるそうです。

 

これもことりから聞いたのですが、強化系ユニークアビリティの発現は、頑張って素晴らしいガンプラを作り上げたファイターやビルダーへのマザーシステムからの“ご褒美”なのだとか…。

 

素組のガンプラを使用している私にはまだ関係無いお話ですね。

 

 

 

[[よくわかんないけど!邪魔なのは急いでおそうじしちゃうね!まずはそこ!ビームライフル!いっけぇぇぇぇぇ!]]

 

あまりのスピードに唖然としていた私と穂乃果でしたが、ことりの言葉で今なにをするべきか思いだし、それぞれ機体を操り行動を開始します。

 

私は再び意識をジオングの頭部へと集中させ、頭部が分離する瞬間へと備えます。

 

穂乃果も鳴神君のザクには劣りますが、それでも十分に速いスピードで駆け出し、手にしたビームライフルで次々と私達の進路上に展開している敵機を撃ち落としていきます。

 

その間にも鳴神君のザクはジオングの射程内に侵入していました。

 

ジオングは長柄の斧を片手に物凄いスピードで接近して来る鳴神君のザクに対して、前に突き出した両腕を切り離すと、その切り離された両腕はそれぞれ独特な軌道を描きながら鳴神君へと迫り、五本の指先からビームを放ち攻撃してきました。

 

<<機体後方及び右側面よりビーム、来ます。>>

 

[[ハッ!んなトロい攻撃に当たるかよ!]]

 

鳴神君はザクの姿勢制御スラスターを軽く噴射すると、最小限の動きで機体のスピードを殺す事なく全てのビームを回避し、ジオングへと更に迫っていきます。

 

<<目標、レンジ内です。>>

 

[[ロリコン野郎が!はにゃーん様の怨み!思いしれ!くたばりやがれ!オラァァァ!]]

 

はにゃーん様って誰なんでしょうか?

 

ジオングへと肉迫した鳴神君のザクは、手にした長柄の斧…ロングポールヒートアックスをすれ違い様に、脇構えの型から一気に振り抜きました。

 

機体の加速も加わったその振り抜きは通常のモビルスーツならばコクピットがある胴体部分のど真ん中をしっかりと捉えて、ジオングを一撃で両断してしまいました。

 

[[園田さん!今だ!]]

 

[[海未ちゃん!ヤっちゃえ~!]]

 

胴体を両断されたジオングはコアである頭部を分離し、口に相当する部分に付いているビーム砲で鳴神君へと攻撃を加えようとしていましたが、それとほぼ同時に鳴神君とことりの私を呼ぶ声がジム・スナイパーⅡのコクピットに響きます。

 

私は二人の声を聞きながら、急に周囲の景色がゆっくりと動いているかの様な感覚に陥り、そんな時間がゆっくりと進む奇妙な感覚の中でスコープ越しにジオングの頭部が分離し鳴神君へと攻撃しようとしている光景を捉ると、狙いを定めて愛機であるジム・スナイパーⅡが手にしているスナイパーライフルの引き金を引きました。

 

“パシュ”と、聞き慣れた何時もの発射音が響くと、スナイパーライフルの銃口から放たれた黄色い閃光は、狙い違わずに分離したばかりのジオングの頭部へと吸い込まれて行きます。

 

ゆっくりと進んでいた時間の感覚が元に戻っていく中で、私の放ったビームに貫かれたジオングの頭部は、鳴神君が両断した胴体と時を同じくして爆発、四散していきました。

 

<<目標、ジオングの撃墜を確認。ウミ、相変わらずお見事なお手並みです。>>

 

[[同感だな。アイリ、“限界突破(リミットバースト)”をカットしろ。稼働時間がもったいねぇ。]]

 

<<了解しました。“限界突破(リミットバースト)”停止。機体出力、通常値の8割まで低下します。“限界突破(リミットバースト)”の残り稼働時間とクールタイムの詳細は何時も通りサブモニターをご覧下さい。>>

 

[[この機体…typeRじゃ“限界突破(リミットバースト)”を使ってもあれが限界、か…。(クソ…素組の機体よりはマシだけど、反応速度が遅い…加速力もまだ足りない…。“限界突破(リミットバースト)”使ってもこの程度かよ…。今のままでもこの間の女、確か綺羅 ツバサだったか?あの女と同レベルのファイターが相手なら、この機体…typeRでも本来の武装が使えさえすれば何とでもなる。けどその先は?今も世界の頂点に立ち続けているあの人達に…メイジン・カワグチやセイさん達にこの機体で、こんな機体なんかでまともなバトルが出来るか?………無理だよなぁ…。ある程度までは“限界突破(リミットバースト)”とアイリのサポートがあれば何とか誤魔化せるけど、あくまでも誤魔化せるだけだ…。こんなもんじゃダメだ…。さっさと相棒を…“リヴァイブ”の調整を急がないとな…。今の操縦技術ならアイツを使いこなせるはずだ…。そうすれば、アイツが使えさえすれば、ちょっとやそっとじゃ負けねぇ。後はこのクソ忌々しい震えと吐き気をどうにか克服しねぇとな…。けど、克服って言ってもどうすりゃイイんだか…。やっぱりカウンセリングか?でもなぁ…カウンセリングって言っても何回も何回も試したけど全部時間の無駄だったし…。あぁクソ!ホント情けねぇ…。)]]

 

「ふぅ…。」

 

[[海未ちゃん♪おつかれさま~♪あんなに集中しちゃって疲れちゃったでしょ?ア・バオア・クーまで少し休んでてもい~よ?]]

 

「いえ、この程度なら問題ありません。引き続き穂乃果が討ち洩らした敵機の掃討を行います。」

 

先程の感覚は何だったのでしょうか?

 

時間がとてもゆっくりと進む…そして妙に神経が研ぎ澄まされる…。

 

まるで知覚する全ての事象が理解できてしまう…そんな不思議な感覚……。

 

今までは目では追うのがやっとだった鳴神君の動きもハッキリと分かりました…。

 

鳴神君はジオングとの交差の瞬間であれ程のスラスター操作や機体の微妙な制御を行っていたのですね…。

 

全身の姿勢制御スラスターを何度も何度も瞬間的に使用して、加速の付いた機体のスピードを一切殺す事なく紙一重での回避運動…。

 

今日、初めて理解できましたが、鳴神君は何時もあの様な神業染みた回避運動を行っていたのですね…。

 

それにしても…どうして今までは分からなかった鳴神君の動きが理解できて、いえ…“視えて”しまったのでしょうか?

 

原因は…恐らくはあの不思議な感覚なのでしょうね…。

 

あの感覚は一体……。

 

[[なら悪りぃけどそのまま援護を頼むわ。“限界突破(リミットバースト)”のクールタイムでコイツの出力が低下しちまってるからさ。]]

 

「あ…は、はい!了解しました。所で鳴神君、先程の急激な加速は何だったのですか?何時ものクイックブースト以上の加速力でしたが…?」

 

そう言えばクイックブーストは宇宙でも使用出来るのでしょうか?

 

以前の説明では踏み込みとバーニアやスラスターの瞬間的な全力噴射で行うとの話でしたが。

 

足場のない宇宙や空中では出来ないのでしょうか?

 

あれ?鳴神君は先日、宇宙での戦闘でもクイックブーストを使用していた様な…?

 

[[そうだよ!ソラ君!“限界突破(リミットバースト)”のこと、ことり達にどうして教えてくれなかったの!切り札を持ってきてないとか言ってたのに~!ことり、びっくりしちゃったよ~!]]

 

[[イヤ、持ってきてないって言ったのは武装面での切り札だって。ってか普通は切り札はそう簡単に言わねぇだろ?そもそも強化系アビリティなんぞ今時そんなにも珍しくはねぇしさ。]]

 

[[あのね、ソラ君?強化系アビリティが、しかもユニークアビリティが珍しくないのはワールドツアーとかの世界戦レベルでのお話だよ!ローカルエリアでの野良バトルやこんな小さな公式戦なんかじゃめったにみれないよ?レアだよ!レア!だいたい普通はGNドライヴでも積んでないと強化系アビリティなんて簡単には使えないよ?使えても振り回されておわりだよ?]]

 

[[へ、そうなの?(あれ?にこちゃんも普通に“限界突破(リミットバースト)”使ってたよな?悠莉も使えるし亜里沙ちゃんだって“限界解放(リミットオーバー)”なら使えるし…?あとはまだ会った事はないけど、確か亜里沙ちゃんのお姉さんも“限界突破(リミットバースト)”が使えるって言ってたよな…。ってか、ことりさんのリトルバードだって完成度から言えば汎用ユニークアビリティが使えても可笑しくはないんだけどなぁ…。)]]

 

[[そうなの?ってソラ君…うぅ~ことりも強化系のユニークアビリティほしい!リトルバードの素体、ウィングゼロにしたら良かったかも~。そ~すれば機体特性で“ゼロシステム”使えたのに~。]]

 

[[“ゼロシステム”、ね。機体特性に依存したユニークアビリティってお手軽に発現するけど、その分、汎用ユニークアビリティよりも反動がひでぇからなぁ…。]]

 

「二人とも!ユニークアビリティとか良く分かりませんが、今はとりあえず先に進みましょう!急がないと穂乃果がまた一人で突撃してますよ!」

 

[[は?穂乃果が突撃?……げ!マジかよ!まーたあの突撃アホ娘は!クソ!やっぱアホ乃果なんかにあのエールストライカー貸すんじゃなかった!ありゃ完全に性能に踊らされて調子に乗ってるぞ!]]

 

[[あはは♪穂乃果ちゃんのことだから、あのエールストライカーを貸さなきゃ貸さないでエネルギーのリチャージが終わったらまたアグニぶっぱ~だったと思うよ?]]

 

[[あー…そうだよなぁ…なら性能が良い分、今の方がまだマシか…。]]

 

あら?これは…レーダーに反応?でもこの反応は何でしょうか?

 

識別は赤なので敵機なのは間違いないのでしょうが、こんな反応は見たことがありません。

 

こんなに大きな反応は……。

 

「あの…少しよろしいでしょうか?」

 

[[海未ちゃん?ど~したの?もしかしておトイレに行きたくなったとか?ダメだよ?バトル前にはちゃんとおトイレ行かなきゃ!あ♪もしかして海未ちゃん、コクピットでお漏らしプレイとかするつもりなんだね~♪も~♪海未ちゃんったらぁ♪あいかわらずの、へ♪ん♪た♪い♪さん♪♪だね♪流石はことりもびっくりの上級お○にすとさんな海未ちゃん♪ところ構わずよくじょ~するなんて、そこにしびれるあこがれぅぅ♪でもダメ!ガンプラバトルシミュレーターのコクピットでお漏らしプレイなんて、アミューズメントセンターのおそ~じスタッフさんの迷惑になるからメっ!だよ!メっ!いくらお漏らしプレイが大好きでもヒトの迷惑になることはダメだからね?そんなことしちゃったらことりがオシオキしちゃうよ?オシリぺんぺんかな?えい!えい!って♪お漏らしプレイするならあとでことりも一緒にするから今は頑張って我慢してね♪ことり、海未ちゃんが上手にお漏らしできたらぺろぺろしてキレイキレイにしてあげるからね♪海未ちゃんもことりのお漏らしぺろぺろしてね♪]]

 

[[知らなかった…園田さんってそーゆープレイが好きだったのか!何って、何ってこった!園田さんのお漏らしプレイ…だと……ウホッ!ヤヴェ!ヨダレが!うっ!うぇっぷ……あ、こうふんしたらはきけがやばい…まじではくかも…げろぶくろ…は…。]]

 

<<相変わらずバカですね、マスターは。はぁ…昔の私は何故こんなにもバカなヒトをマスターに選んでしまったのやら。>>

 

「ちょ、ちょっと待って下さい!お漏らしプレイってなんですか!お漏らしプレイって!お手洗いに行きたいのでありません!私はバトル前にはちゃんとお手洗いに行きました!バトル前のお手洗いはガンプラバトルをする最低限のマナーです!ことり、貴女も私と穂乃果と一緒にお手洗いに行ったから知ってるでしょうが!貴女は隣の個室で壁に耳を当てて穂乃果のお手洗いの音を聞こうと必死になっていたのを私が知らないとでも思っているのですか!はぁはぁはぁはぁと隣の個室から貴女の荒い息遣いが丸聞こえだったのですでよ!この変態!ド変態の痴女!人のお手洗いの音に聞き耳を立てはぁはぁしてるなんて、私は貴女の正気を疑います!そもそも私にそんな人前で粗相をしてはぁはぁ興奮する様な特殊な性癖は一切ありません!変態思考な貴方達と一緒にしないで下さい!」

 

[[え~♪違うのぉ~♪お漏らしプレイしよ~よぉ~♪たのし~よ♪それに穂乃果ちゃんのおトイレしてる音は聞いてたんじゃなくて、録音してたんだよ~♪あとで一緒に聞いちゃう?も~スッゴいこ~ふんしちゃうよ~♪お○に~したいの一生懸命我慢したんだよ?ことり、ちゃ~んと我慢できてとってもエロいよね!じゃなくて偉いよね♪海未ちゃんにも穂乃果ちゃんのヒミツの音声デ~タ送ろっか?今すぐに聞いちゃう?あ~!そっか!わかったよ~!ことり、今度こそわかっちゃった!そ~だよね!海未ちゃんとことりの二人だけで楽しんじゃダメだよね!ソラ君と穂乃果ちゃんも一緒じゃなきゃ♪うん!うん!ことり達はいつも仲良しみんな一緒だもんね♪うん!それじゃこのバトルが終わったらみんなで…どうせならことり達4人だけじゃなくて、凛ちゃんと花陽ちゃんと真姫ちゃんも誘って一緒にらんこ~ぱ~てぃ~♪しちゃお~か?ね、海未ちゃん♪らんこ~だよ!らんこ~♪乱れる行為って書いてらんこ~だよ♪ななぴ~だよ♪ななぴ~♪や~ん♪たのしみぃ~♪しゅちにくりん♪しゅちにくりん♪うめやふやせ~♪ふこくきょ~へ~♪誰が1番最初にイッちゃうかなぁ~♪よ~し♪今夜はソラ君のバスターライフルが打ち止めになるまでがんばるぞ~♪お~♪]]

 

[[うぇ…きもちわりぃ…けど……らんこー…だと…。それもななぴー…な…な…ぴー…。まだ…だ…まだだ…くそ…が…おれは、おれは…俺は!まだこんなトコじゃ終わらねぇ!終われねぇんだよ!ここは終わりなんかじゃねぇ!始まりなんだ!未来を勝ち取るために!俺は戦って!戦って!戦い抜いて!その先へ進むんだ!みんなと一緒に!明日へ!希望の未来へ!想いは願いに!願いは希望に!希望は未来に!さぁ!いっちょ“奇跡”ってヤツを起こしてやろーじゃねぇーか!俺は!ことりさんと!園田さんと!穂乃果と!小泉と星空と!あとなんか小泉達と一緒に居たつり目のツンデレっぽい可愛い子と!7Pするんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!トラウマがぁぁぁ!トラウマがぁぁぁ!なんぼのもんじゃボケぇぇぇぇぇ!!!煩悩!全開!エロ!イズ!マァァイ!ラァァァァァイフゥゥゥゥ!逝くぞ!アイリ!“限界突破(リミットバースト)”!起動(ドライブ)!!!コイツが俺とtypeRの……ぜ!ん!りょ!く!だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!]]

 

<<了解しました。ユニークアビリティ“限界突破(リミットバースト)”起動します。と、本気で言うとでも思ったのですか?バカは休み休みにして下さい。却下です、却下。と、言いますか“限界突破(リミットバースト)”はクールタイムがまだ終わっていませんので使いたくても使えませんよ。>>

 

「こ、こ、こ、こ、こ、こ、こ、こ」

 

[[あれ?今度は海未ちゃんがニワトリさんになっちゃった?タマゴとか産んじゃうのかな?海未ちゃんって今日がはいらんび?や~ん♪ソラ君!チャンスだよ!チャンス!今夜は海未ちゃんと子作りえっちだよ♪海未ちゃん♪げんきな赤ちゃん産んでね♪ことり、性イッパイお~えんするね♪子育てが楽しみだね♪]]

 

「違います!ことりぃぃぃぃぃぃぃぃ!破廉恥です!破廉恥です!破廉恥です!破廉恥です!破廉恥です!!!ななぴーってなんですか?!ななぴーって!七人でプレイするからななぴーなんですか?!初体験から七人同時プレイってどんな状況なんですか!なんで何時も何時も何時も貴女はそう妄想が飛躍するんですか!破廉恥な妄想に私を巻き込まないで下さい!純真無垢な可愛い後輩達を貴女の卑猥な性癖に巻き込まないで下さい!穂乃果のお手洗い中の録音なんてさっさと消去しなさい!いくら穂乃果がどうしようもない穂乃果(アホ)でも可哀想です!ハッ!ま、まさか!私のお手洗いの音とかも録音しているのではないでしょうね!もし録音していたらただでは許しませんよ!あと!今日は排卵日でもなければ私は卵だって産みません!子作りも却下です!それは…私だって何時かは鳴神君の子供を産みたいなぁーとは思いますが私達はまだ学生です!学生の本分は学業です!お勉強です!誰が何と言おうがお勉強です!それと精一杯が性イッパイになってます!なんですか!性イッパイって!性がイッパイでどうするのですか!正しくは精一杯です!精一杯!ことり!貴女はいい加減、一度死んでみますか?死んでみましょうか?むしろ私が殺して差し上げましょうか!変態は悶え苦しんでくたばりやがりなさい!鳴神君も鳴神君です!貴方はこれから一体ナニと戦うつもりなのですか?!何ですか!その最終回直前のノリは!何の最終決戦ですか?!“限界突破(リミットバースト)”って鳴神君の切り札なんですよね?!ナニをいきなりこんな無駄な場面で使おうとしているのですか!切り札を無駄なボケで、しかもエロボケの延長なんかで使おうとしないで下さい!更にはエロでトラウマ克服とかバカですか?バカなんですね!バカなのですよね?!なんですか?貴方は公式戦の度にいちいちエロを原動力にトラウマを乗り越えるんですか?!エロでトラウマ克服とか!そんな主人公なんて見た事も聞いた事もありません!アイリはナイスですよ!そのままバカがバカをしない様にしっかりと見張って下さい!絶対に無駄な場面で切り札を使わせないで下さいね!はぁはぁはぁはぁはぁはぁ……あぁ…なんて事でしょうか…。結局はことりのエロボケに全身全霊でツッコミを入れてしまいました……って!そうではありません!だーかーらー!違います!そうではなくて!真面目なお話です!先程からジム・スナイパーⅡのレーダーのギリギリ端に、何かとても大きな反応が写し出されているのです!識別は赤なので敵機なのは間違いないですが、こんなに大きな反応ってあるのですか?私はガンプラバトルを始めてまだ数日しか経っていないので、この様な反応は見たことがないのですが?」

 

[[7Pは無しかよ、ヤヴェ…エロパワーが消えたらまた震えと吐き気が…。で、真面目な話?大きな反応?けどこっちのレーダーにはナニも…あぁ、そう言えば精度を上げるために範囲を絞ってたんだっけか。アイリ、レーダーの索敵レンジを広げてくれ。それにしても大きな反応、ね。なぁ、ことりさん…ア・バオア・クーで大きな反応って…。]]

 

[[ななぴ~はなしかぁ~残念!それで、大きな反応?う~ん…たぶんドロスとかの大型空母とか技術中尉さんのあの機体か…だよね~。どっちもめんどうだよね~。]]

 

<<マスター、索敵結果が出ました。ウミの言っていた通り、レーダー範囲内ギリギリに一つ、極めて大きな反応がありました。同時にその大きな反応の周囲に通常のモビルスーツクラスの機体よりも小型の機体反応が無数確認出来ます。>>

 

[[大きな反応の周囲にモビルスーツよりも小型の無数の反応、ね…はぁ…その小型機の反応ってのはやっぱりオッゴだよな…。ジオングの次はビグ・ラングかよ…。MSVだけじゃなく、MS IGLOOもアリとか、商店街の小さな公式戦の割りには随分と凝った設定にしたよな。]]

 

「この大きな反応はビグ・ラングと言うのですか?ことりからBlu-rayを借りて機動戦士ガンダムは観ましたが、そんな名前の機体はいませんでしたよね?」

 

[[ん、あぁ、ビグ・ラングってのはMS IGLOOって一年戦争を舞台にしたガンダムの外伝みたいな作品に出てくる機体なんだよ。ビグロってモビルアーマーに開発中だった超弩級モビルアーマーの胴体を流用して作った機体で、この周囲の小型機…モビルポッド“オッゴ”やモビルスーツの補給も出来れば大出力のメガ粒子砲やら大型対艦ミサイルやらガトリング砲やらミサイルポッドやら武装てんこ盛りなうえに、艦載クラスのメガ粒子砲の直撃に耐えるだけの装甲、さらに30連装ビーム撹乱弾発射機を4門搭載とかってバケモノ染みた機体なんだよ。]]

 

「は?な、何ですか!その出鱈目な武装に装甲は!それにビーム撹乱弾とは文字通りビームを撹乱して無効化する装備ですよね?!ことりの大型バスターライフルの威力ならばビーム撹乱弾を使われても問題は無いでしょうが、私のスナイパーライフルのビーム程度では無効化されてしまいますよ!第一ことりの大型バスターライフルは打ち止めですよね?!鳴神君は近接戦闘しか出来ませんし、穂乃果は穂乃果(アホ)ですし……現状の私達でそんな化け物の様な機体とまともに戦えるのですか?!」

 

蜂の一刺し熊をも倒す、とは言いますが、ビームが無効化されてしまっては私の狙撃ではどうにもなりません。

 

穂乃果のエールストライクもメイン武装はビームライフルなので、ビーム撹乱弾を使用されては私と同じで手も足も出ません。

 

唯一の対抗手段はことりのウィングガンダム・リトルバードが保有する大火力の大型バスターライフルですが、次に使用してしまえば先程までの穂乃果と同じでエネルギー切れになってしまいますし…。

 

鳴神君ならば“限界突破(リミットバースト)”を使用すれば斧一本で超弩級モビルアーマーでも解体してしまいそうですけど…。

 

最もそれは鳴神君の体調が万全なら、の話ですよね…。

 

どう考えても無理ですよね?こんな化け物を用意するとか運営は頭が可笑しいのではないのですか?

 

運営は今回のミッションバトルをクリアさせる気が無いのではないのですか?!

 

[[ことりも確認したよ。ジオングの撃墜がビグ・ラングの出現フラグだったのかな?う~ん、レーダーで見る限りは足は遅いみたいだから無視しちゃお~か?勝利条件はア・バオア・クーの中枢部の破壊だから、追い付かれる前にア・バオア・クーの中に入ってさっさと攻略しちゃえばいいんだし。]]

 

[[けどあれだけの大物だ。スコア的に美味いから墜としておきてぇな。……どちらにしろ近接戦闘オンリーな俺はともかく、ア・バオア・クーを背にして迎撃した方が後ろを気にしないでいい分、ことりさんや園田さんには有利だな。それにア・バオア・クーまで行けばことりさんもあのバカ威力なバスターライフルが使えるし。]]

 

えっ?鳴神君、今“バスターライフルが使える”と言いましたよね?エネルギー残量が危ないことりがまたバスターライフルを使える?

 

ことりのリトルバードはエネルギー残量がもう残り少ないので、バスターライフルは今回の戦闘では打ち止めではなかったのですか?

 

[[ア・バオア・クーの中枢部の攻略だけなら今の穂乃果ちゃんならひとりでもイケるよね?あのエールストライカーって性能がスゴいみたいだから♪それならソラ君と海未ちゃんとことりの3人でビグ・ラングを迎え撃っちゃお~か?]]

 

[[だな。尻尾巻いて逃げるってのもカッコ悪りぃしな。うっし!ならやっぱりさっさとア・バオア・クーに取り付きますか!進路上の敵は穂乃果が突撃して片付けちまったから、あとは前に進むだけだしな!]]

 

[[うん!海未ちゃん!も~っとスピード上げるから、振り落とされないでね~♪]]

 

はぁ?ちょっと待って下さい!これだけの速度を出しているのにまだ上があるのですか?!

 

って!

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

[[ちゅんちゅんちゅ~ん♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様、本日もご覧いただきましてありがとうございました。

一週間もお待たせしたのに、ジオング戦もあっさりと終了になりました…。
AI制御の敵機と言うことでお許し下さい。
μ's初の公式戦はあと2~3話で終了予定でございます。
今回のバトルのラストでは物語の中核を担う人物が登場予定(あくまでも予定でございます…。)です。
第5話「START:DASH!!」が終わればいよいよμ'sに新しいメンバーが加わるお話になります。
第6話の語り部は海未ちゃんから花陽ちゃん辺りになるのかなぁー、と思案中です。
亀の歩みではございますが、完結までお付き合いいただけましたら幸いでございます。
それでは次回にまたお会いいたしまょう。

本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
お気軽にお声掛け下さい。





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第5話「START:DASH!!」そのじゅうろく

皆様、本日もご覧いただき、ありがとうございます。

さて、改めまして2017年2回目の更新でございます。
今回も相も変わらずグダグダな内容でございますが、よろしければご一読下さい。
結局、今回もビグ・ラング戦まで辿り着かなかった…。

そう言えば、現在Gジェネをプレイしているのですが、フルアーマー・ユニコーンをパージしたら戦艦に戻っても通常のユニコーンのまま、元に戻らなくなってしまったのですが、これってバグなのでしょうか?
地味に育てていたのでショックでした…。



それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅうろく 始まります。












『なんだ!なんだ!なんだ!なんなんだぁぁぁぁぁぁ!!!音ノ木坂学院非公認ガンプラバトルチーム“μ's”の増援に!突如として現れた1機のザク!真紅の稲妻!ジョニー・ライデンの高機動型ゲルググの強襲で大!大!大!大!大ピンチだった純和風美少女スナイパー!園田選手を!まさに間一髪!その手にしたなっがーい斧のたった一振りで救ってしまったぁぁぁぁ!この増援に来やがったザク!ザクのクセにとにかく速い!!!速い!速い!速い!ひらすらに速い!美少女だらけのチーム“μ's”の最後の一人!噂のハーレム野郎は遅れて来たのもなんのその!愛する仲間を助けるために、並み居る敵機を凪ぎ払い!戦場をただ真っ直ぐに駆け抜けて来やがったぞぉぉぉぉ!!!そんなハーレム野郎はエントリーもメチャクチャ派手だったぁぁぁ!ジオンの軍服を模したバトルコスチュームをゆるーく着こなしたイケメン野郎が大遅刻の末にコクピットへのタラップを駆け上がって行きやがったぁぁぁ!オマケに妹さんかぁぁぁ?黒髪ツインテロリっ娘な美少女の熱烈な応援付き!“思いっ

きり!アンタの全てをぶちかま

して来なさい!”ときたぁぁぁぁ!あの子が妹さんじゃなく彼女とかだったら年齢的にアウトじゃないのかぁぁぁぁ?!見た目だけで判断すれば完全に犯罪だぞぉぉぉぉぉ!さぁ!さぁ!さぁ!解説のMr.ガンプラ!いかがですか!』

 

『うん!お見事!実にお見事!彼のザクは見た目だけはカラーリングを多少変更した普通の高機動型ザクⅡなんだけど、よく見ると細部にいたるまで実に丁寧に!そして全体のバランスを考えてとても美しく造り上げられているね!あの驚異的なスピードは作り込まれた脚部のバーニアとバックパックの成果だね!更にはあれだけの機動性を完璧に制御しきっている操縦技術!群がる敵機の銃撃の嵐に怯まずに突き進む強いハート!ビルダーとしてもファイターとしても、彼は超一流と言い切ってしまっても構わないよ!このバトルを見ているみんなに彼がどのくらい凄いファイターなのか、分かりやすく簡潔に説明すると、彼は間違いなく現役最強のスクールファイター、“無敗の女王”綺羅 ツバサ君と同等…いや、彼女をも上回るかもしれない逸材なんだよ!どうだろう!素晴らしいとは思わないかい!』

 

『はぁぁぁぁぁ!え?綺羅 ツバサちゃんってUTX高校のアノA-RISEのツバサちゃんですよね?!“無敗の女王”ですよね?!うぇぇぇぇぇ!ツバサちゃんと同等かそれ以上って!Mr.ガンプラ!それマジっすか?!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!なんでこんなちっさい公式戦なんかにそんなヤバいのが出てきてるんですかぁぁぁ!あれ?スポンサーさん?どうしたんですか?え?ちっさい公式戦で悪かったな?あ゙…いやぁなんか、その…すいません……。』

 

『やれやれ…。しかし、あの動きの癖は何処かで見た事があるような…。うーん、あれ程のファイターならば一度見れば忘れることはないはずなんだけど…。前川君、彼のデータはあるのかい?』

 

『ありますよー!はいはい、これが彼のデータです!あー、彼はここ5年は公式戦に出たって記録はないですね。公式戦は今回が初出場なんですかねー?名前は“鳴神 青空”君、青い空って書いて“そら”って読むんですねー。高校2年生ですねー。若いですねー。イケメンですねー。優良物件ですねー!おねーさん、ちょっとマジで狙ってみましょーか!』

 

『“鳴神 青空”?!まさか…いや…高校2年と言うことは年齢も同じ、雰囲気はすっかり変わってしまってはいるが、確かにあの頃の面影が残っている……はは…そうか…ついに、ついに帰ってきたのか…。“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”……。ガンプラバトルに新たな可能性を示してくれた伝説のファイターが……。』

 

『は?なんですか?Mr.ガンプラ?その“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”って?二つ名?そんな二つ名、聞いた事ないんですけど?それと、そのあとなんていったんですか?よく聞こえなかったんですが?』

 

『ん?あぁ、前川君は確かこの仕事を始めて3年くらいだったかな?ならば知らなくても当然だね。彼は…“鳴神 青空”君は……いや…あえて語るまい…。今、彼がこの場に帰ったきた…それが全てだからね…。前川君。君は、そしてこの会場に居合わせたガンプラバトルファンの諸君は本当に幸せだ…。伝説の復活の目撃者になるのだから。ここからは一秒足りたも決して目を離してはいけないよ。世界戦でしか見ることの出来ない様な極限のバトルを皆で楽しもうではないか!』

 

『おおっと!なんだかわかんないですが!Mr.ガンプラの独白の間に南選手のバスターライフルが火を吹いたぁぁぁ!!!園田選手と南選手の連係プレーで撃墜したソロモンの悪夢、アナベル・ガトー!そのガトー撃墜がトリガーになってワラワラ現れてしまった敵機の群に取り囲まれていたμ'sの美少女スクールファイター3人組!そんな敵機を南選手の本気のバスターライフルがみーんなまとめて!一網打尽に消し飛ばしてしまったぞぉぉぉ!なんて威力!なんて火力!なんて惨状だ!そして今度はなんと!鳴神選手がザクの武装領域(ウェポン・ストレージ)からとんでもねぇーもんをだしやがったぞぉぉぉぉ!SEEDのザクでもないのにエールストライカーなんて取り出したぁぁぁ!!!お前のザクは1年戦争のザクだろーがぁぁぁぁぁ!どんだけ機体容量もってたんだぁぁぁ!そして!そのエールストライカーを持ち込むのにどんだけ機体容量を使ったんだぁぁぁ!!遅刻ハーレム野郎は無茶にも程がある!』

 

『あははは!なんと言うか、相変わらず彼は無茶をするね!いやぁ!本当に懐かしい!それにしてもUC系の高機動型ザクがSEED系のエールストライカーなんて物をストレージに入れてバトルに持ち込むなんて、代償も相当に酷いだろうね!あれだけの機体に乗っていながら、低威力のザクマシンガンとかも過剰なまでに回避していたのは、恐らくは機体容量のほとんどをストレージに割り振った影響で紙装甲になってるからなんだろうね。まぁ、彼ほどのファイターならそんな無茶な設定でも、今日のバトルのレベル設定では楽勝だろうからね。』

 

『さて!そんなチームμ'sの前には今度はア・バオア・クーには付き物のあの好敵手!赤い彗星が現れたぞぉぉぉ!機体はもちろんジオング!足なんて飾りです!偉い人にはそれがわからんのです!さぁ!ようやく全員揃ったチームμ'sのスクールファイター達はこのロリコン!マザコン!シスコンの三冠王!ジオンが誇るエースパイロット!赤い彗星のシャア・アズナブルを相手に、一体どんなバトルを繰り広げてくれるんだぁぁぁぁ!』

 

『お!見たまえ、前川君!鳴神選手のザクが切り札を切るようだよ!』

 

『切り札ですか?おぉっと!鳴神選手のザクが淡い光を放ち始めたぞぉぉぉぉぉ!この光!どうやら鳴神選手のザクは強化アビリティを発動させたようだぞぉぉぉ!この強化アビリティは…え?えぇぇぇ?!“限界突破(リミットバースト)”?!だからなんでこんな場末の公式戦でそんなレアなユニークアビリティ持ちがいるんだぁぁ?!』

 

『強化系汎用ユニークアビリティ“限界突破(リミットバースト)”。彼の操縦技術ならば出力が上昇しても機体に振り回される事はないだろうね。うーん、これはせっかくのジオングも一瞬で片がついてしまいそうだね。』

 

『なんて言ってる間に物凄いスピードでザクが駆け抜ける!今までも速かったが更に速くなったぞぉぉ!そして一気に間合いを詰めて手にした斧を振り抜いたぁぁぁ!一撃必殺!ジオングの胴体をぶった切ってしまった!しかしジオングのコアは頭だ!まだまだ戦えるぞ!っと、言ったのもつかの間!分離したジオングの頭を今度は園田選手がピンポイントで撃ち抜いてしまったぁぁぁぁ!運営が一生懸命準備したボスモビルスーツが一瞬でヤられてしまったぁぁぁぁ!だが!しかし!μ'sに残された時間はあとわずか!そんでもってジオングの撃墜は超弩級のモビルアーマー!このア・バオア・クー要塞攻略ステージの目玉ユニット!ビグ・ラングの出現フラグになってるぅぅぅ!さぁ!さぁ!さぁ!やって来たぞ!デカいヤツ!超弩級モビルアーマー!ビグ・ラングWithオッゴ!デカい!硬い!めんどくさい!この難敵を相手に美少女だらけ+1のチームμ's!どうする!どうなる!バトルはいよいよクライマックスだぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[おっそーじ♪おっそーじ♪えい!えい!えーい!ゲルググー、ドームに、ザクさんも♪ビームでどまんなかぶち抜くぞー♪いっぱつ当てればイチコロだー♪]]

 

私がリトルバードの背に乗り、ことりの本気のスピードを体感し悲鳴をあげたのもつかの間、ジオングを倒した後のエロボケと魂のツッコミの間に一人で先行(突撃)し、ア・バオア・クーへの侵入地点付近に展開したいた敵機の掃討を行っていた穂乃果と私達は無事に合流を果たしました。

 

それにしても、穂乃果がビームライフルを乱射しながら楽しそうに歌っているこの変な歌はなんなのでしょうか?

 

変な歌の癖に無駄に上手いのが微妙に腹が立ちますね。

 

困った事に穂乃果は身体を動かす事や歌を歌うなどの頭を使わない事は基本的に得意なんですよね。

 

その代わりに勉強等の頭を使う行為は全く駄目なのですが…。

 

穂乃果には体育や音楽の授業だけではなく、もう少し他の授業も頑張って欲しいものですね。

 

いつも興味の無い授業は居眠りですから。

 

[[あ!やっときた!もー!遅いよみんなー!ジオング倒しちゃったあとみんなでなんかお話してたから、穂乃果ひとりでせんこーして頑張っておそーじしてたんだよ!ほら!そら君!見て見て!穂乃果頑が張っておそーじしたからしんにゅーちてん、キレイになったでしょ?このビームライフル、スッゴい強くてみーんな1発だったんだよ!えへへ♪穂乃果、えらいでしょ!そら君は穂乃果のことほめてもいーんだよ!ね、ね、ほめてほめてー!]]

 

どうやら穂乃果はまた調子に乗っている様ですね。

 

先程までエネルギー切れで泣きそうになっていたのをもう忘れてしまったのでしょうか?

 

大体、穂乃果が現在使っているエールストライカーやビームライフルは、鳴神君が自分の機体の武装や機動性以外のステータスを削って、無理をしてようやく持ち込んて来てくれた、とても高性能な物なのですよ。

 

少しだけスペックを見せて貰いましたが、あれだけの性能を持ったエールストライカーとビームライフルを借りているんですから、量産機の掃討なんて簡単だった筈です。

 

借り物の装備の力を自らの力だと思って、得意そうにその力を貸してくれた本人(鳴神君)に誉めて誉めてとか言わないで下さい!

 

まったく!穂乃果は本当に穂乃果(アホ)なんですから!

 

後でお説教です!お説教!

 

[[おー、頑張った頑張った。ま、そのエールストライカー使ってんならこの程度の敵機の掃討なんて余裕でヤって貰わねぇーと困るけどな。]]

 

ほら!鳴神君も私と同じ意見ではないですか!

 

もっとすぐに調子に乗るその穂乃果(アホ)に言ってあげて下さい!

 

確りと手綱を握らなければ、この穂乃果(アホ)はまた突撃してしまいますよ!

 

[[むー!そら君!なんかほめかたが雑だよ!穂乃果はほんとーに頑張ったんだからもっと気持ちをこめてほめてよー!頑張った穂乃果にはそら君にいっぱいほめてもらう“けんり”があるんだよ!ねー!そら君!ほーめーてー!もっと穂乃果をほーめーてー!]]

 

[[すぐに調子に乗るアホ乃果にはこれで十分だろーが。アイリ、ア・バオア・クーのメインシステムにハッキングして内部構造…中枢部までの最短ルートとそのルート上の敵機の配置の詳細データを頼む。]]

 

<<了解しました。システム・コネクト…メインシステムへの侵入を開始します。データ収得後は各機へデータの転送を行います。少々お待ち下さい。>>

 

鳴神君は相変わらず、さらりととんでもない事をアイリに命じますが、ア・バオア・クーのメインシステムへのハッキング、ですか?

 

私やことりが使用しているガンプラバトル用の通常の汎用サポートAIでは、要塞のメインシステムへのハッキングなんて不可能ですよ…。

 

私にはハッキングやプログラム関連の知識がありませんのでよくは分かりませんが、それを片手間で行ってしまうとは、やはり電子精霊とは凄いモノですね。

 

私も鳴神君や穂乃果の様に、電子精霊と契約を交わしてパートナーになって欲しいとは思いますが、自ら意思を持つ電子精霊がどのようにしてパートナーを選んでいるのかは全くの謎だそうなので、難しいのでしょうね。

 

……そうなると穂乃果(アホ)が電子精霊の契約者だと言うのが微妙に納得いきません…。

 

[[あぁぁぁ!そら君がまたアホ乃果って言った!アホ乃果じゃなくて穂乃果だもん!そら君どーしていつも穂乃果のこと、アホ乃果ってゆーの!穂乃果はアホじゃないもん!穂乃果だもん!そら君はいつもいつも穂乃果にだけいじわるする!いじわるなそら君なんて穂乃果!キライだもん!]]

 

[[おー、おー、嫌いで結構。なら残念だが穂乃果にはもう何にも奢ってやれねぇーなぁ。いやぁー、残念だ!流石の俺でも嫌われてるヤツに奢れる程に人間できてねぇからな。ホント残念だな!あぁ、そうだ。そう言えばイチゴのチーズケーキってのも約束してたな。なぁ、穂乃果。月曜に持ってくって言ってたイチゴのチーズケーキ、穂乃果はもちろん無しだからな。ことりさんと園田さんの二人だけに喰って貰うからヨロシク。]]

 

[[うぇー!わ!わ!わー!穂乃果!それはこまるよ!そら君のおごりのオヤツとジュースはガンプラバトルのあとのお楽しみだったんだよ!どーしよー!えっーと!あのね!うーんっとね!うん!そーだ!そら君!そら君!穂乃果ね!そら君だーいすき!もーだいすき過ぎてちゅーしてあげちゃう!だからお願い!穂乃果にもイチゴのチーズケーキ食べさせてー!イチゴー!それとオヤツとジュースも!]]

 

[[や~ん♪穂乃果ちゃんだけだいすきとか言っちゃってズルい!ソラ君♪ことりもソラ君だ~いすきだよ!ことりはちゅ~だけじゃなくて子作りもしちゃうよぉ♪子供は男の子かな?女の子かな?男の子は産まれにくいから、やっぱり女の子が産まれてきそうだね♪ねぇパパ♪お名前はど~しよっか♪や~ん♪なんだかスッゴいたのしみ~♪]]

 

こ、こづくり?!あぁ!もう!またことりの破廉恥な暴走が始まった!

 

貴女が破廉恥な暴走を始めると話が先に進まなくなるのですよ!

 

何とかしてこの話題に終止符を打って話を先に進めなければ!

 

[[まったく…穂乃果は相変わらず適当な事を言いやがって…ま、いいさ。それよりもだ!こ、ことりさんと子作り…だと!……子作り…つまりはおしべとめしべの受精作業!うぉぉぉぉ!ナマはご無沙汰だからことりさんのめしべに挿れた瞬間に俺のおしべマグナムが暴発しちまうかもしんねぇ!あー、でも子供はまだヤヴェから…ゴ、ゴム有りでならことりさんとおしべとめしべの大運動会をヤっても……イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!ダメだ!餅つけ!ちゃう!餅じゃねぇ!落ち着け!俺!そんな簡単に誘惑に負けてヤっちまったら、またにこちゃんの時みたいになっちまうだろーが!ことりさん!子作りはもーちょっとお互いを分かり合ってからにして欲しいんだけど!イヤね?シタいよ!物凄くシタいよ!ことりさんなら朝昼晩と三食がっつりいただきたいよ!ってか毎回毎回ことりさんの誘惑に耐えるのがツラいんだよ!ことりさんメッチャ可愛いしエロいし!エロくて可愛いなんてドストライクだし!ぶっちゃけ今すぐにでもラヴいホテルに連れ込んで押し倒したいさ!でもほら!子作りまでには順序があるっしょ?まずはお互いをもっと知るとこから始めよう!そうしよう!]]

 

[[え~!ことりはソラ君とベッドの上でじ~っくり、ゆ~っくり、た~っぷり分かり合いたいなぁ♪ソラ君はことりのゆ~わくに負けても良いんだよ?ことりのめしべのいちばん奥のふか~いトコにあるヒミツのお部屋♪うふふ♪ことりのタマゴがあるお部屋にぃ~♪興奮しておっきくなったソラ君のおしべを“えいっ!”って射し込んで♪くちゅくちゅ♪ぴゅっぴゅっって♪い~っぱい子種だしちゃって♪ふたりの愛の結晶を作っちゃお~よぉ♪ゴムもいらないからね?ナマのほ~がぜったいに気持ちい~よぉ♪ね?ことりのめしべ、ナマでた~っぷり、気の済むまで楽しんでみたくないかな?かな?今なら特別にどんなプレイでもお~け~しちゃうかもしれないよ~♪縛っちゃう?赤ちゃんプレイ?コスプレしてえっちとかは普通すぎるかな?]]

 

「ことり!貴女はまた破廉恥な!えぇい!鳴神君!貴方もこれ以上はことりの破廉恥な言動に付き合わないで下さい!バトルも終盤であのとても大きなモビルアーマーが出てきたこの大変な時に、これ以上貴方達が破廉恥な話題で盛り上がる様ならば!私にも考えがあります!鳴神君!今回こそ貴方の股間に生えてるおしべをもぎ取ってあげますよ!生殖機能を奪いますよ!オカマにしますよ!空子ちゃんにして二丁目に棄ててきますよ!」

 

[[ことりさんが…ど、どんなプレイでも……………ハッ!アカン!園田さんに俺のおしべがもぎ取られる!オカマはイヤだ!おしべをもぎ取られんのは勘弁だっての!だからことりさん!ダメだって!頼む!俺のおしべを助けてくれ!]]

 

[[ちゅんちゅん♪や~ん♪もうちょっとで魅惑の子作りタイムにとつにゅ~だったのにぃ~♪惜しかったなぁ~♪海未ちゃんの邪魔が入らなかったら、あとすこしでソラ君とたのし~じゅせ~作業できのにね♪海未ちゃんったらヤキモチさんなんだからぁ♪(うふふ♪だんだんとソラ君のガードが下がってきたね♪でもあんまり無理に押しすぎると逆効果になっちゃうから、今回はこのくらいで終わりかな?ソラ君、今日は公式戦トラウマのせいでお顔真っ青で体調も悪いみたいだし、無理にえっちしても可哀想だよね。それにことりだけでソラ君と子作りえっちしてもダメだもんね♪ことり達の最終目標は穂乃果ちゃんと海未ちゃんとソラ君と、そしてことりと。みんなで一緒に“家族”になって、ず~っと一緒に仲良く楽しく暮らす事だもん♪目指せ鳴神ハーレム♪♪みんなで一緒にしあわせになろ~ね♪そのためにことりはがんばっちゃうんだからぁ♪)]]

 

<<マスター、お待たせしてしまい申し訳ございません。メインシステムへの侵入に成功いたしました。現在位置のアミューズメントセンター音ノ木坂店から最寄りのラブホテルは…>>

 

[[うぉぉぉぉい!待てコラ!ボケ精霊!誰が近場のラブホを探せって言った!お前は一応は電子精霊だろーが!しかも下位精霊じゃなくて最上位の電子精霊だろーが!なんでイチイチお前はボケるんだよ!最寄りのラブホのデータじゃなくてア・バオア・クーの内部データだよ!内部データ!ってかこの辺りのラブホならほとんど知ってんだよ!]]

 

<<マスターが近隣のラブホテルのデータを網羅している事くらい私も知っていますよ。普段はクールで通しているニコが恥も外聞もなく大声で喘いでしまう様な、自宅や部室では出来ないハードプレイを行う際にはよく行っていますからね。改めまして友軍各機への各種データの転送が完了いたしました。皆様、詳細なデータはサブモニターでご確認下さい。>>

 

電子精霊とは皆この様に分かりづらいボケをかますのでしょうか?

 

穂乃果と契約した電子精霊のポチは大人しい様ですが、鳴神君のアイリは自らの契約者に対して容赦なくボケたりツッコミを入れたりしてますよね…。

 

……先程は電子精霊の契約者になりたいと思いましたが、やはり愚直に実直にお手伝いしてくれる、普通のサポートAIが一番かもしれませんね。

 

私はサブモニターに表示されているアイリから送られて来たア・バオオ・クーの内部構造の詳細データを確認しながら、そんな事をふと考えてしまいました。

 

[[あ♪きたきた♪あれ~?ねぇ?アイリちゃん?ア・バオア・クーのデータだけ?ラブホテルのデ~タはないのかな?(前からときどきソラ君とアイリちゃんの会話に出てくる“にこちゃん”って誰なんだろ?むむむ!なんだか強敵の予感ですぅ!)]]

 

「ことり!貴女はまたそんなバカな事を言ってないでさっさと迎撃準備を始めなさい!アバオアクーまで辿り着ければバスターライフルが使えるとか言っていましたよね?何か秘策があるのでしょう?貴女のリトルバードの大型バスターライフルが使えれば戦況が一気に楽になります!残り時間もあまりありません!期待させて貰いますよ!」

 

[[秘策ってほどスゴいモノじゃないんだけどかね。でも海未ちゃんのご期待には応えちゃうよぉ♪それじゃことりもちょっと真面目に頑張りま~す♪すぐに準備しちゃうから待っててね?AIさん、ストレ~ジ♪オ~プン♪よいっしょっと♪]]

 

そう言いながらことりがリトルバードの武装領域(ウェポン・ストレージ)から取り出したのは一本のやや長めのケーブルでした。

 

あんなケーブルなんか取り出して、ことりは一体どうするつもりなのでしょうか?

 

ちょっと真面目に頑張りますとか言っていましたが、まさかあの長いケーブルを使用して“ことりを縛って好きにしてね♪”とか、“お股に喰い込んで気持ちい~のぉ~♪”とか言わないですよね…。

 

今までのことりの言動を考えると絶対に言いそうですよね…間違いなく言いますよね…。

 

いいえ!今は取りあえず、ことりを信じましょう………信じたいです…信じたいですが……私は最近、人として極めて残念な方向に全力で向かい出したことりの事を果たして信じても良いものなのでしょうか…。

 

………一応はあんなのでも幼馴染みの親友なんです…信じましょう…。

 

ことり、どうかお願いです…貴女の事を信じさせて下さい…。

 

まぁ信じてもことりはすぐに破廉恥な暴走を始めるでしょうから、無駄なのでしょうけどね。

 

さて、次は穂乃果ですね。

 

「穂乃果!貴女には今から一人でアバオアクーの中枢部を攻略して貰います!アイリが調べてくれたこのデータを見る限り、進路上にはトラップも設置されていませんし要塞内部の敵兵力もそれ程ではありせん。鳴神君から借りているそのエールストライカーの性能を考えれば穂乃果、貴女一人でも中枢部の攻略は可能な筈です!私達はここに残り外部の敵機や現在こちらに向かって来ているあの大型モビルアーマーの迎撃を行います!穂乃果一人に中枢部の攻略を頼んでしまうのはとてつもなく不安ですが、今は貴女にお願いするのが最も効率的な方法です!ですから穂乃果!頼みますよ!良いですね!分かりましたね!反論は一切認めませんからね!お返事は!」

 

[[穂乃果ひとり?えぇー!穂乃果ひとりで行くの?!ヤダ!ひとりはヤダよ!ぜったいにヤダもん!穂乃果はひとりはイヤだからね!ね?みんなで一緒に行こーよ!そっちの方がぜったいに早くおわるよ!うんうん!そのほーがいいよ!ぜったいにいい!お願いだから穂乃果をひとりにしないでよ!そら君!ことりちゃん!海未ちゃん!お願いだから…ほのかをひとりにしないでよ……。]]

 

穂乃果?どしたのでしょうか?何か凄く嫌がっていますが…いえ、嫌がっているのではなくこれは怖がっている?

 

あの何時もアホ丸出しで底抜けに明るい穂乃果が、一人になる事を怖がっている?

 

確かに、今までも穂乃果を一人にすると今回の様に怯える事はありましたが…。

 

ですが現状で最も効率的な作戦は穂乃果が単機で中枢部を攻略する方法です。

 

私のジム・スナイパーⅡはもうブルパップマシンガンの弾丸を使い果たしてしまって、残っている武装はビームサーベルとスナイパーライフルだけです。

 

ブルパップマシンガンの残弾が残っていれば、私が要塞内部に突入してもよかったのですが、生憎と残されている射撃武装はこのスナイパーライフルだけ…。

 

スナイパーライフルでは銃身が長過ぎて狭い要塞内部では使い勝手が悪すぎます。

 

多少は剣の心得も持ち合わせていますので、ビームサーベルでの近接戦闘もやれない事はないでしょうが、いちいちビームサーベルでの近接戦闘で、進路上の敵機をチマチマと倒していてはあまりにも時間が掛かり過ぎてしまいす。

 

あの青いゲルググ…ソロモンの悪夢との戦闘で、まだ残弾が残されていたブルパップマシンガンを破壊されてしまったのが悔やまれますね…。

 

そしてことりのウィングガンダム・リトルバードは大型バスターライフルを使用した、規格外の大火力に物を言わせての殲滅戦でこそ最大の真価を発揮します。

 

そもそも要塞内部でバスターライフルなんて大火力の武装を使えば大変な事になりますし。

 

最大戦力である鳴神君の場合は、今回使用している機体の設定値が問題です。

 

低威力のザク・マシンガンでも当たれば吹き飛ぶ紙装甲では、回避が困難な狭い要塞内部での戦闘は余りにも危険です。

 

しかも射撃武装は一切無く、唯一の武装も長柄の斧なので、やはり私のスナイパーライフルと同じく狭い要塞内部では長い柄が邪魔で使い勝手が悪すぎます。

 

それならば要塞の外の広い戦場で、その機動性で思う存分駆け抜けて、敵機を片っ端から片付けて貰った方がスコアを効率的に稼いでくれる筈です。

 

そんな私達三人に対して穂乃果のエールストライクガンダムはバランスが良く、鳴神君が無理をして届けてくれたビームライフルの威力もシールドの防御力も申し分ありまさん。

 

アイリが調べてくれたこのア・バオア・クー内部の詳細データを見る限りでは、中枢部まではほぼ一本道です。

 

例え穂乃果が穂乃果(アホ)でも無闇矢鱈と油断さえしなければ一人でも十二分に攻略可能な筈です。

 

[[ったく……一人になる。それがお前の根っこの部分にある心象風景か…。お互いに難儀なモンを抱えちまってるよな…。]]

 

根っこの部分?心象風景?お互いに難儀なモノを抱えてる?

 

鳴神君には穂乃果のこの症状の理由が分かるのでしょうか?

 

[[穂乃果、大丈夫だ。お前は一人じゃねぇーよ。この距離なら通信だって十分に繋がる。多少離れていても、お前は一人じゃねぇよ。前も保健室で約束しただろ?もう嫌だってくらい、側に居てやるって。大丈夫。穂乃果は一人じゃねぇ。俺も、ことりさんも、園田さんも。みんな一緒だからさ。]]

 

[[でも…けど…ほのかは…。]]

 

[[穂乃果は音ノ木坂の廃校をどうにかしたいんだろ?なら怖くても今は前に進まなきゃダメだろ?俺を見てみろって。俺だって情けなくガクガク震えて惨めに吐きてぇけど、穂乃果が、ことりさんが、園田さんが、外にだって小泉達が居てくれるから、逃げ出してぇのを必死に押さえ込んで、こうしてなんとか踏ん張ってんだ。公式戦を怖がって6年間ずっと逃げ続けて来た俺にだって出来たんだ、穂乃果ならイケるさ。だから、な?]]

 

[[……そら君…そっか…そら君も頑張ってるんだよね…それに約束したもんね…一緒に居てくれるって…。みんなが一緒に居てくれるから、ほのかはもうひとりじゃないんだよね…。もう…あの真っ白で真っ黒な世界にひとりきりじゃないんだよね……。それに、ほのかががんばんなきゃ、学校がなくなっちゃうかもしれない………。そら君だって頑張ってるんだもん………。うん…頑張って…ほのかを…穂乃果達を、μ'sを生徒会長さんに認めて貰って…ガンプライブに出て…優勝して!みんなで学校を救うんだもんね!やるよ!そら君!穂乃果はやってみせるよ!みんな!ちゅーすーぶのこーりゃくは穂乃果におまかせだよ!]]

 

ふぅ…どうやら何時もの穂乃果に戻った様ですね。

 

この様子ならば中枢部の攻略は穂乃果に任せても大丈夫ですね。

 

それにしても、鳴神君は何時も穂乃果にだけは甘い様な気がします…。

 

少し…ずるいです…。

 

もう少し…私にも……。

 

[[おうよ!良く言った!うっし!なら頑張る穂乃果にはご褒美をあげなきゃな。そうだな…このバトルが終わったら、またみんなで派手に打ち上げでもするか?外で待ってる小泉に星空、あとなんかアイツ等と一緒にいたつり目の子も一緒に誘ってさ!]]

 

[[うん!いーかも!みんなでうちあげパーティーしよう!よぉーし!頑張るぞー!]]

 

[[や~ん♪やっぱりらんこ~ぱ~てぃ~だね♪ことりもたのしみぃ~♪]]

 

「乱行はありません!普通の打ち上げパーティーです!ことり!もし打ち上げで破廉恥な行為に及んだのならば、貴女のその“ぴーちく”と卑猥で破廉恥な囀ずりばかり繰り返す嘴を叩き折りますからね!縛り付けて芯に鉄の棒を入れた特注の木刀で徹底的に叩き折りますからね!]]

 

[[や~ん♪海未ちゃんがこわ~い♪ことりのかわいいくちばしが海未ちゃんに叩き折られたらイヤだから、今度こそ真面目に迎撃準備しま~す♪]]

 

真面目に出来るのならば始めから真面目にしなさい!

 

まったく!ことりには困ったモノです!

 

[[穂乃果、このバトルの決着は貴女に託しますよ!みんなで最後に笑顔になる為にも、残り時間内での中枢部攻略を頼みますよ!鳴神君。申し訳ありませんが鳴神君にはあの大きなモビルアーマー…名前は確かビグ・ラングでしたでしょうか?そのビグ・ラングををここまで、ことりのリトルバードの大型バスターライフルの有効射程内まで誘導して来て欲しいのです。大量の小型機が群れている中に、一撃でも当たれば吹き飛ぶ紙装甲で近接武装しか持たない鳴神君を送り出すのはとても心苦しいのですが、この役割は私達の中で最も卓越した操縦技術を持っている鳴神君にしか頼めません…。お願い出来ますか?」

 

ジム・スナイパーⅡのレーダーで確認出来る範囲では、あの大型モビルアーマー“ビグ・ラング”の周囲には数えるのも億劫になる程の大量の小型機が展開しています。

 

そんな大量の小型機の群れの中に武装が長柄の斧一本しか無く、しかも公式戦トラウマのせいで震えと吐き気を必死に我慢している鳴神君を単機で送り出し、あの大型モビルアーマーをここまで誘導して来て欲しいだなんて、無茶なお願いだとは重々承知しています。

 

ですがこんな事は私達の中では、かつて世界を制した実力を持っている鳴神君にしかお願い出来ませんし、実行も出来ません…。

 

あの時、生徒会室で生徒会長に鳴神君だけに頼りきるつもりは無いと言っておきながら、私は大事な局面で結局は鳴神君に頼ってしまっています…。

 

本当に私は無力です……。

 

ですが、無力なままでは終わりません!終われません!

 

何時か必ず、貴方の隣で肩を並べ、貴方の背中を護れる程の力を手に入れてみせます。

 

だから…今は…今だけは…どうか貴方のその力に頼らせて下さい…。

 

弱い私に貴方の力を貸して下さい…。

 

[[もとからそのつもりだから問題ねぇーよ。typeR(こいつ)の慣らしも終わったし、トラウマモードのこんな状態でも、囮にくらいはやってみせるさ。]]

 

「申し訳ありません…結局は鳴神君に頼ってしまって…。」

 

[[いーんじゃねぇーの?頼っても。それが“仲間”ってもんだからさ。俺だって園田さんの狙撃に頼ってるし。そもそも俺なんて大遅刻だしさ。]]

 

「ですが……。」

 

[[はい!問答はここまで!時間もねぇから俺は出るぞ!穂乃果!中枢部の破壊は頼んだぞ!]]

 

[[りょーかい!ことりちゃん!海未ちゃん!穂乃果もちょーっと行ってくるね!]]

 

「………分かりました…。鳴神君、穂乃果。よろしくお願いします!」

 

[[穂乃果ちゃん♪気をつけてね?ソラ君も無理はしないでね?]]

 

[[おうよ!さぁーて!野郎共!ゲロ袋の世話にならねぇー程度に気合い入れて逝くぞ!]]

 

[[むぅ!穂乃果はやろーじゃないもん!]]

[[や~ん♪ことりはやろうじゃないよ?]]

「失礼な!私は野郎ではありません!」

 

[[あれ?ここは“おー!”って言うとこじゃね?]]

 

ふふ…結局また何時も通りのグダグダですね。

 

ですが、このグダグダが私達らしい…そう、“μ's”らしいのでしょうね。

 

「鳴神君は後でお説教です♪さぁ!行きますよ!みんな!作戦開始です!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様、本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回も会話メインのグダグダ回でしたが、皆様どうか見捨てないでお付き合い下さいませ。
次回は恐らくはビグ・ラング戦があっさり風味で開始されるかと思います…。

それでは改めまして皆様、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様からのありがたいご意見やご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。




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第5話「START:DASH!!」そのじゅうなな

皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございます。

日本各地で寒波が襲来中ですが、皆様の地域では雪は大丈夫でしょうか?
各地で気温もかなり低くなっておりますので、風邪などにはくれぐれもお気を付け下さいませ。

さて、今回のお話も相も変わらずグダグダと進行中でございます。
40話以上も使いながら、未だにμ'sメンバーが初期の二年生だけと言う体たらくではございますが、少しでも皆様にお楽しみいただけます様に頑張って更新して参りたいと思っております。
皆様方には何卒お付き合いいただましたら幸いでございます。

それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅうなな 始まります。


















「鳴神君…穂乃果も…二人とも大丈夫でしょうか…。送り出したのは良いのですが、やはり心配です…。」

 

あの後、鳴神君はバードモードに変型したことりのリトルバードの最高速度に匹敵するスピードで宇宙を駆け抜けて行き、もう既に大型モビルアーマー“ビグ・ラング”の周辺に展開している小型機の群の外縁部に到達しています。

 

私のジム・スナイパーⅡのレーダー上には、ただひたすら真っ直ぐに、小型機で埋め尽くされたビグ・ラングへの最短距離を突き進んでいる鳴神君を示す青い光点が写し出されています。

 

今頃、鳴神君は今回持ち込んでいる唯一の武装であるあの長柄の斧…ロングポールヒートアックスただ一本で、文字通りに進路上に展開している小型機を切り開いて進んでいるのでしょうね…。

 

同時にレーダー上の反対側では、ア・バオア・クーの中枢部へと向かった穂乃果の反応が、進路上の敵機を撃墜しながら確実に目的地へ向かって進んでいる様子が確認出来ます。

 

穂乃果は無謀な突撃さえしなければ、あれで案外と安定した戦闘が出来ますので、あちらは任せても大丈夫そうですね。

 

このままならば穂乃果は制限時間内に中枢部へと辿り着いて、ア・バオオ・クーのコアを破壊してくれる事でしょう。

 

穂乃果が中枢部へと辿り着いて設置されているア・バオオ・クーのコアを破壊すれば、長かった私達μ'sの初めての公式戦も終わりを告げる事になります。

 

初めての公式戦でしたが、色々な事がありましたね…。

 

鳴神君が不在の中での出撃…そんな鳴神君の代わりになろうと無理をし、私達の忠告を無視してエネルギー切れを起こした穂乃果…ことりと二人で戦ったソロモンの悪夢…無数の敵機に囲まれ、更には真紅の稲妻の奇襲で撃墜されそうにもなりました…。

 

そして青い顔で無理を押してやって来たとても頼もしい増援…その後の赤い彗星との戦闘は鳴神君が本気を出したのであっさりと終わりましたね…あの時は私だって、ちゃんとピンポイントで分離したジオングの頭部を狙い撃てました…30分と言う限られた時間の中で、本当に…本当に色々な事がありました…。

 

ですが、何よりもバトルに全く関係ない、ことりがお漏らしプレイとか頭の可笑しい事を言い出して“また”破廉恥な暴走を巻き起こした事が、今回の公式戦で最も体力・精神力共に消耗したと思うのは私だけでしょうか?

 

お漏らしプレイ、ですか…………鳴神君も私がお漏らしプレイを云々とことりが騒いでいた時にとても興奮していましたが、その、あの…わ、私なんかがお小水をしている所を本当に見たいとか思っていたのでしょうか…?

 

ことりの場合は…あのキ○ガイなド変態鳥娘は油断していると、お手洗いの時に“はぁはぁ”言いながら個室に侵入して来やがりますからね…。

 

あのキ○ガイなド変態鳥娘は放って置くとして、ことりと一緒にお漏らしプレイの話題で興奮したいた鳴神君は?

 

基本的に鳴神君もことりと同じ変態に分類される生物ですので、ことり同様に他人のお小水を見たいとか思っていても可笑しくはないと思いますが…。

 

他人のお小水なんて見てあの変態達は一体何が楽しいのでしょうか?私には全くもって理解できません…。

 

…理解する事なんてできませんが……ですが………………も、もし…もしも鳴神君がどうしても私がお小水をしている所を見たいと言うのでしたら……し、仕方ありませんね………鳴神君にならば、い、いっかいくらいなら特別に見せてあげても…………。

 

うふふ…その時、鳴神君はどんな表情(かお)で私の痴態を見るのでしょうか。

 

例えば………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ…鳴神君…興奮して血走った眼でそんなに私の股間を見つめないで下さい…恥ずかしいです…あ!い、いけません!そんなにお顔を私のお股に近付けてしまっては!お小水がお顔にかかってしまいますよ!駄目です!匂いなんて嗅がないで下さい…あぁ…今度は舐めて綺麗にしてくれるのですか?そんな所をぺろぺろと夢中になって舐めて…そんなに舐めれてしまっては次から次にいやらしいお汁が溢れてきちゃいますよ……どうしましょう…いけないのに…いけないのにいやらしいお汁が止まりません…は、恥ずかしいです…こんなにも恥ずかしい所を見られてしまったんですから、私はもうお嫁には行けません…。なので…責任はきちんと取って下さいね?うふふ…二人で末永く幸せな家庭を築いて行きましょう……………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

な、なんて事でしょう!…破廉恥です…とても破廉恥です…破廉恥過ぎます…破廉恥ですが…あぁ…とても…そう…とても良いかもしれませんね………うふ……うふふふ……うふふふふふふふふふふふふふふふ♪

 

「…ふふふふふふ…って!私は何をトチ狂った事を妄想しているのですか!無しです!今の無しです!無しですよ!お漏らしプレイなんて絶対に無しです!」

 

鳴神君にお小水を見られる所を妄想して興奮しかけていたなんて!これでは私まであの二人の様に生物学上の分類がヒト科ヒト属からヒト科変態属に!やつらの仲間のド変態になってしまうではないですか!

 

なんで私はこんな事を考えてしまったのでしょうか?!

 

もしや本格的にことりのキ○ガイが…狂鳥病が発症してしまったのでしょうか?!

 

最近の私は自慰の回数とその激しさが増していましたので、薄々は感染しているとは思っていましたが、まさか発症初期段階の症状でこれ程の破壊力を発揮するなんて!

 

恐ろしい……恐ろし過ぎますよ!

 

このままではいけません!このバトルが終わり次第、すぐに病院に行って診察して貰いましょう!

 

幸いにも先程、バトル前に知り合った真姫は西木野総合病院のご令嬢です!

 

真姫に頼み込んで最優先で診察をして貰いましょう!

 

コネだろうがなんだろうが!使えるモノは全て使ってこの病の治療をしなければ!

 

……所で…治りますよね?コレ…。

 

治らなかったら…私も最終的に行き着く果ては“あの”クレイジーリトルバード…色欲に盛り狂った幼馴染みの親友であることりの様になってしまいます…。

 

いっそのこと全ての恥じらいを捨て去って、私もことりの様に自由に………

 

「なれるか!」

 

[[ねぇ~海未ちゃん?さっきからなにひとりでぶつぶつ言ったり暴れたりしてるの?よくじょ~してこ~ふんして、お○に~したくなって来たのかな?海未ちゃんったら上級おな…]]

 

「誰が上級オ○ニストですか!誰が!もうそのネタは結構です!ことり!それよりバスターライフルの準備は出来たのですか?先程、リトルバードの武装領域(ウェポン・ストレージ)から何かのケーブルを取り出していた様ですが…?そのケーブルを使って貴女は何をするつもりなのですか?」

 

先程からことりは武装領域(ウェポン・ストレージ)から取り出した例のケーブルを片手に、なにやら侵入口の壁面を探っている様ですが…。

 

エネルギー残量が危険域になっていることりのリトルバードが、またバスターライフルを撃てる様になるとの事ですが、あんなケーブル一本で一体どうしようと言うのでしょうか?

 

[[ふっふっふ~♪それはね?このケーブルを……たぶんこの辺にあると思うんだけど……あ!あった♪あった♪この壁にあるこのアナに…えいっ!って差し込んで……AIさん♪システム・チェック♪おねがい♪……うん♪ちゃんと要塞側のエネルギーシステムとリンクできたみたいだね♪あとはこのケーブルの反対側を…よいっしょ♪っと♪こ~してリトルバードの後ろのアナに差し込めば~♪]]

 

ことりはそう言いながら、壁面に見付けた穴に手にしていたケーブルの先端を“カチッ”っと差し込みました。

 

そして差し込んだケーブルの反対側を、同じくリトルバードの腰の後ろの辺りの小さな穴に接続したのでした。

 

……果たしたこれで何が起こるのでしょうか?

 

“穴に差し込んだ”…ですか…。“穴”ですか………。

 

はぁ…ことりに何故、穴に差し込んだのかを聞いてしまえば、“穴に差し込んだ”なんて捉え方によっては卑猥な表現になる事を聞くのです。あのキ○ガイ鳥娘は“気持ちい~のぉ♪”とか、確実に破廉恥なボケをかまして来ますよ…。

 

ことりが破廉恥なボケをかます…そんな分かりきった結末なのに、相手をしてあげなければ話が先に進まない…。

 

破廉恥なボケにツッコミたくはないのに、破廉恥なボケにツッコミを入れなければ話が先に進まない…。

 

これがジレンマと言うモノなのですね。

 

全くもって憂鬱です…。

 

ですが、仕方ありません。あのケーブルを接続してどうするつもりか、ことりに聞いてみましょう…。

 

「ケーブルの反対側をリトルバードのその後ろの穴に差し込めば?どうなるのですか?」

 

[[や~ん♪海未ちゃんのえっちぃ~♪そんなこと決まってるよね?アナに挿れたらぁ…うふふ♪と~っても気持ちい~んだよぉ♪ちゅんちゅん♪]]

 

……あまりにも予想通りな展開ですね!ええ!こうなる事は分かりきっていましたよ!そうですよ!もはやこのやり取りはお約束ですよ!

 

さぁ!ツッコミますよ!矯正しますよ!行きますよ!園田 海未!

 

「クッ!ま、またですか!やっぱりですか!予想通りですか!キ○ガイ鳥娘が!そこを動くな!このド変態!このスナイパーライフルで貴女のその完璧に腐りきって卑猥な妄想を毎度毎度、懲りもせずにダラダラと垂れ流しにしやがる不要な鳥頭を!今からぶち抜いて差し上げます!さぁ!死なば諸とも!ことり!お覚悟を!」

 

私はスナイパーライフルの銃口をリトルバードの頭部に“ゴリッ”と押し付けて、自制が効かずに思わず引き金を引きそうになってしまいました…。

 

このまま引き金を引いてしまっても良い気がするのは気のせいでしょうか?

 

もうゴールしてしまっても良いですよね?

 

[[や~ん♪おちゃめなことりちゃんのじょ~だんだよ♪怒らないで?海未ちゃん♪カワイイお顔がだいなしだよ~♪]]

 

「お黙りなさい!今のが冗談ならば、さっさとそのケーブルで何をするのか説明しなさい!たぁ!だぁ!しぃぃぃぃ!次に!貴女がまた破廉恥な発言をしたのならば!今度こそ貴女のその脳天をコイツでぶち抜いて、貴女が何処かの“認められないわ♪”とかすまし顔で抜かしやがったあの生徒会長をエリシチなんて狂ったお料理にしようとした様に!私も貴女の事を捌いて!卸して!下味付けて!若鳥の唐揚げにしてしまいますからね!もちろんレモンは別添えです!レモンは個別にしておかなければ!かけるかけないで血で血を洗う血みどろならぬレモン汁でレモン汁を洗うレモン汁どろの戦争になりますからね!ことり!分かりましたか!分かったのでしたらお返事をしなさい!」

 

[[唐揚げかぁ♪ことりはレモンはかける派かな?唐揚げとか揚げ物はさっぱり食べたいよね♪]]

 

「誰が貴女の嗜好を聞きましたか!私が貴女に求めているのはお返事です!お!へ!ん!じ!」

 

[[や~ん♪わかりましたぁ~♪ことり、お料理にするのはイイけど、お料理にされるのはイヤだから、今度こそちゃんと説明するね?ごめんね♪海未ちゃん♪え~っと、それでね?このケーブルを要塞側の壁面のエネルギーラインの供給口に接続して、反対側をリトルバードの腰の後ろをちょ~っと改造して取り付けていたプラグに接続したらね?リトルバード本体のエネルギーが残り少なくても、要塞から直接エネルギー供給できるから、銃身がもつ限りはエネルギー切れを気にしないでバスターライフルが撃ちほ~だいなの♪要塞攻略戦とか迎撃戦でしか使えないけど、ガンプラバトルのちょっとした裏技なんだよ~♪ちゅんちゅん♪ね?ステキでしょ♪うふふ♪ことりちゃんのバスターライフルぶっぱ~祭りの開催だよ♪]]

 

ことりの用意していたあのケーブルはエネルギーケーブルだったのですね。

 

なるほど…裏技と言っていましたが、要塞と機体をあのエネルギーケーブルで直接接続すれば、機体のエネルギーを使用せずとも要塞から供給されるエネルギーを使用して、エネルギー消費系の武装をほぼ使い放題に出来るのですか…。

 

今回の場合は最終盤のこの局面で、ことりはエネルギー切れを一切気にせずに、あのとてつもない威力の大出力ビームを撒き散らす為に、わざわざ武装領域(ウェポン・ストレージ)にケーブルを入れてまで持ち込んだのですね。

 

ことりは年がら年中、あの盛り狂った鳥頭で破廉恥な事ばかり考えたいた訳ではなかったのですね…。

 

こんな事を考えていたなんて、流石はベテランファイターですね。少しだけことりを見直しましたよ。

 

そうですか。あのケーブルを使えばエネルギー供給が出来るんですか…あれ?…エネルギーを供給が出来る?……エネルギーを……供給出来る……ん?……あのケーブルは…例えば機体同士を接続したのならば、どうなるのでしょうか?

 

もしかして………。

 

「ことり、少しだけ質問があるのですが、そのケーブルで…例えばエネルギー切れを起こした機体に、エネルギー残量に余裕のある味方の機体からそのケーブルを介してエネルギーを譲渡する…なんて事も可能なのでしょうか?」

 

どうしましょう…ことりの答え次第では、今回のバトル中盤での苦労が無駄になってしまいます…。

 

[[うん?だいじょ~ぶだよ。このエネルギーケーブルって3mm穴のプラグ全般に使えるユニバーサル・デザインの汎用エネルギーケーブルだから、海未ちゃんが言った味方の機体同士だけじゃなくて、システム周りを調整すれば敵の機体にもエネルギーの譲渡とかできちゃうよ?それがど~かしたの?]]

 

「で、できるのですね……あ…あはは…あはははは………。」

 

あの時の苦労が水の泡です…。

 

穂乃果がエネルギー切れを起こした時に、このエネルギーケーブルを利用してストライクにエネルギーをわけてあげれば良かったのではないですか!

 

穂乃果のストライクと私のジム・スナイパーⅡは同じ素組同士なので、そこまでエネルギー総量に差があるわけではありません。

 

それに私のジム・スナイパーⅡはスナイパーライフルとビームサーベル位しかエネルギーを使用しないので、エネルギー残量にはかなりの余裕があります…。

 

ほら!こう考えるとあの時に私から穂乃果にエネルギーをわけてしまえば万事上手くいったのですよ!

 

「こ、ことり?あのですね?あの時……穂乃果がエネルギー切れになったあの時に、そのエネルギーケーブルを使用して私のジム・スナイパーⅡか、ことりのリトルバードから穂乃果のストライクにエネルギーをわけてあげれば良かったのではないですか!そうすればもっと時間に余裕もあった筈ですし、」

 

[[あ~♪それね?ムリだよ?]]

 

「え?」

 

私の話を遮ったことりから語られたのは、私が思っていたの内容とは逆の答えでした。

 

[[海未ちゃんのジム・スナイパーⅡも、穂乃果ちゃんのストライクも、どっちも素組だから、エネルギーケーブルを差し込むアナがないんだもん♪一応はコレ、GN粒子とかの特殊なエネルギー以外には対応できるユニバーサルデザインの汎用エネルギーケーブルだけど、コレ使えるよ~に最低限の改造を予め機体にしておかなきゃダメなんだよ?腰の後ろの辺りとか胴体部分のどこかに3mm穴空けて、市販のビルダーズパーツの汎用プラグを付けるだけのちょっとした作業だから、海未ちゃんも今度一緒に改造してみよっか~♪]]

 

素組のガンプラでは無理なんですね…。

 

理解はしましたが……

 

「………なんだか理不尽です…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[園田さん!ことりさん!聞こえてるか?鳴神だ!オッゴがウジャウジャいやがって予想よりも時間がかかっちまったけど、こっちはようやくビグ・ラングが釣れた!今からコイツをそっちに誘導すっけど、ことりさんのバスターライフルの準備は?]]

 

ことりとケーブルについてのやり取りを終えて、若干意気消沈していた私でしたが、震えと吐き気を我慢して頑張っている鳴神君の事を思い出し、気を取り直してことりと共に迎撃の準備を進めていました。

 

そんな私達に、大型モビルアーマー“ビグ・ラング”を誘導する為に向かっていた鳴神君から通信が入りました。

 

どうやら鳴神君はビグ・ラングを誘き出す事に成功した様ですね。

 

レーダー上でも確かに鳴神君のザクの反応を追い始めた大きな機体反応が確認出来ます。

 

それに先程から、メインモニターにはこちらに向かって来ている小型機がちらほらと見え始めています。

 

恐らく先行して来た小型機の第一陣なのでしょう。

 

「鳴神君!こちら園田です!聞こえていますよ!こちらのレーダーでもビグラングが鳴神君のザクを追って速度を上げ、こちらに向かい始めたのは確認しています!小型機…名前はオッゴ、だったでしょうか?そのオッゴもかなりの数が先行してこちらに向かって来ているのが既にモニターでも視認出来ます!オッゴの第一陣は間もなくことりのバスターライフルの射程内に入る様です!もちろんことりの迎撃準備も完了しています!鳴神君はバスターライフルに巻き込まれない様に、射線にはくれぐれも気を付けて下さいね!あれがまともに当たれば、凛のベニャッガイクラスに非常識な装甲を持っていても一瞬で消し飛んでしまいますから!」

 

ジム・スナイパーⅡのメインモニターには、横に倒したドラム缶の両端にそれぞれ木の枝の様な細い手を取り付け、その手にザク・マシンガンを持った無数の小型機がこちらに向かって来ていている光景が写し出されていました。

 

あのドラム缶の様な小型機が“オッゴ”と呼ばれるジオン公国軍のモビルポッドなのですね。

 

いかにも急造で無理矢理数を揃えただけの様な機体ですね…。

 

鳴神君の電子精霊“アイリ”が送ってくれたオッゴとの交戦データを見ましたが、あの機体は一機一機の戦闘力はモビルスーツとは比べ物にならない程に残念なモノですが、あれだけの数を揃えられるとそれだけで脅威的です。

 

私がことりから借りて視聴した一番最初のガンダム作品…機動戦士ガンダムでも、ソロモン攻略戦の折に彼のジオン公国軍宇宙攻撃軍総司令官“ドズル・ザビ”中将殿が仰っておりました。

 

“戦いは数だよ!兄貴!”、と。

 

ビグ・ラングを倒す以前に、まずはあのオッゴの数をどうにか減らさなければいけませんね。

 

群がられても面倒なだけです。

 

幸いこちらにはエネルギー切れと言う枷が外れて、バスターライフル撃ち放題になってしまった火力狂いのことりがいます。

 

オッゴが群れてこちらに向かって来てくれるのならば、むしろウェルカムですね。

 

ことりのリトルバードの大型バスターライフルの一撃で一網打尽です!

 

[[オッゴはもうそっちでも視えるのか…。射線の件は了解だ!俺だって巻き込まれるなんて悪夢はごめんだからな!さっきからバスターライフルの射線データはコイツのレーダーにリンクさせてある!こっちで勝手に避けるから、ことりさんは好きにぶっ放しちまえ!]]

 

[[は~い♪りょ~かいだよ♪ソ~ラ君♪遠慮なくいくね♪それじゃとりあえず~♪リトルバード!お邪魔なオッゴの群れをまとめて凪ぎ払っちゃえ~♪え~い♪]]

 

そう言うと、ことりはエネルギーケーブルを通して供給されている要塞からのエネルギーを利用して、最大出力で大型バスターライフルを発射しました。

 

ことりご自慢の大型バスターライフル……何度見ても相変わらずドン引きする威力ですね…。

 

大型バスターライフルから解き放たれたまばゆい破壊の光は、大型モビルアーマー“ビグ・ラング”に先行して私達に向かって来ていた無数の小型機“オッゴ”の第一陣をたったの一射で粗方消し飛ばしてしまいした。

 

私はメインモニターに写し出される、幼馴染みが繰り広げるそんな惨劇に軽く目を向けながら、己が成すべき事をする為にサブコンソールを操作し、ジム・スナイパーⅡのスコープモードを起動させます。

 

スコープモードの起動と同時に、スコープバイザーが頭部のメインカメラを覆い、メインモニターは拡大された狙撃戦用の映像に切り替わりました。

 

スコープモードの起動を確認した私は、機体を操りスナイパーライフルを構えると、スナイパーライフル自体に取り付けてあるスコープを覗き込み、バスターライフルの凶撃から辛くも逃れこちらに向かって来ようとしている複数のオッゴの内の一機に素早く狙いを付けると同時に、スナイパーライフルの引き金を引きます。

 

ここ数日のバトルですっかりと聞き馴れた何時ものビームの発射音をコクピットに響かせながら、スナイパーライフルから放たれた黄色いビームはまともに回避運動をする気が無いのか、ただひたすら真っ直ぐに向かって来ていたオッゴに命中し、その一撃だけであっさりと撃墜させる事が出来ました。

 

私は撃墜をろくに確認もせずに、ビームの直撃でオッゴが爆発した瞬間には既に次のオッゴに狙いを付けていました。

 

再度モニターの中央に写し出されたオッゴに向けて、私は再びスナイパーライフルの引き金を引きます。

 

放たれたビームはやはり回避運動を行う気の無いオッゴに命中し、ビームに貫かれたオッゴは先程のオッゴと同じ末路を辿りました。

 

照準…トリガー…照準…トリガー…照準…トリガー…照準…トリガー…照準…トリガー…照準…トリガー…照準…トリガー…。

 

照準と引き金を引く、まるで単純作業の様な行為の繰り返しが幾度も続き、やがてことりのバスターライフルの一撃から逃れたオッゴも、その全てがスナイパーライフルから放たれたビームによって、宇宙空間を漂うデブリへと変わり果てました。

 

何と言いますか…随分と簡単に片が付いてしまいましたね。

 

確かにオッゴの数自体は非常に多かったのですが、その大半はことりがバスターライフルで消し飛ばしてしまいましたし、バスターライフルの一撃から難を逃れたオッゴもまるで回避運動を知らないかの様にひたすら真っ直ぐにしか進んで来なかったので、文字通りの狙い撃ちでしたよ。

 

オッゴのAIの回避プログラムは正常に動作しているのでしょうか?

 

まぁ楽で良いのですが…。

 

[[海未ちゃん♪おつかれさま~♪あれだけ残ってたオッゴをどんどん撃ち落としていっちゃうんだもん♪やっぱりスゴいね♪海未ちゃんって射撃の腕なら、も~スクールファイターの中でも絶対に上位に入るよ~♪狙撃ならも~ソラ君よりもうまいんじゃないかな?]]

 

「避ける気の無い敵機をいくら撃ち落としても何の自慢にもなりませんよ。この程度ならばことりにも出来るでしょうに…。私なんてまだまだです。狙撃だって、鳴神君の技量とは比べ物にもなりません。ことりこそ、貴女のその大型バスターライフルの威力は相変わらずですね。それだけの高火力を持っているのならば、このままガンプライブに出場しても活躍出来るのではないですか?」

 

[[う~ん…まぁ火力だけはね?それ以外はたぶん無理だよ?ガンプライブに出場してくるリトルバードと同じタイプの高火力高機動な機体はもっとバランスも良くて、スクールファイターの操縦技術だってことりなんかよりスゴいと思うし…。地方予選だってこのリトルバードでどれくらいまで戦えるかわかんないよ?(…穂乃果ちゃんと海未ちゃんには今のところはこの大型バスターライフルの派手な火力でなんとか誤魔化してるけど、きっとソラ君はことりの限界になんて始めから気付いてるよね…。ソラ君はやさしいから絶対にそのことは言わないけど、この先“μ's”にメンバーが増えて来たら…例えば花陽ちゃんや凛ちゃんが“μ's”に入ってくれたら…派手な火力で誤魔化してることりのメッキなんてすぐにはがれちゃう…。花陽ちゃんは使ってる機体…あのジム・マテリアルを見れば一目で分かるよ…。花陽ちゃんは“造る者(ビルダー)”としてソラ君と同じか、もしかするとそれ以上のスゴい才能を持ってる。ジム・マテリアルがあれでまだ未完成な機体だなんてホントに冗談みたいな話だよね…。凛ちゃんだって防御特化型のベニャッガイじゃなく、ちゃんと自分の特性にあった機体を使えば、ことりなんかより“戦う者(ファイター)”としての技量は上のはずだよね…。ことりは“造る者(ビルダー)”としても中途半端…“戦う者(ファイター)”としても中途半端だから…。ことりのメッキがはがれちゃって、みんながことりを“μ's”にはいらないって言っても…せめてみんなのバトルコスチュームの用意だけでもいいの…。ことりは“μ's”に関わっていたい…。いつまでもみんなと一緒にいたい…。ソラ君と一緒にいたい…ソラ君の側にいたい…。ソラ君と…一緒に飛びたいよ…。ソラ君……ことりは…ことりは………。)]]

 

ベテランファイターのことりと、あれだけの大火力を誇るリトルバードでも、ガンプライブの地方予選ですら苦戦はまぬがれないのですね…。

 

ガンプラバトル初心者で、しかも未だに素組のガンプラを使っている私では、どう足掻いても今のままでは太刀打ち出来ないのでしょうね。

 

まずはガンプラの改造ですね。

 

同じ素組のガンプラを使っている穂乃果も誘って、鳴神君とことりにガンプラの改造について教えて貰いましょう。

 

他にも更なる操縦技術の習得はもちろん、あとはもっと実戦経験も必要です。

 

やるべき事は山積みですね。

 

「つまりはお互いにまだまだ。と、言うことですね。私も今回の公式戦で自分に足りないモノが幾つも見えて来ました。幾つもと言いますか、ほぼ全てが足りません。まずは機体を…ガンプラを改造して、ファイターとしての技術も磨いて…。ことり。貴女もまだガンプライブで通用しないと考えているのならば、一緒に強くなりましょう…。強くなって、いつかあの人と…鳴神君と同じ高みに昇れるくらいに…。強くなりましょう。みんなで一緒に…。」

 

[[海未ちゃん……うん!そうだね!ことりももう少し足掻いてみるよ!みんなで一緒にがんばろ~ね♪]]

 

何時までも、何処までも、みんなで一緒に行きましょう。

 

目指すは遥かなる頂き…ガンプライブ優勝です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[あれ?ねぇ海未ちゃん…ビグ・ラングの動きが……]]

 

「えぇ。止まりましたね?」

 

[[や~ん♪なんで~!あとちょっとでリトルバードのバスターライフルの射程内に入るのに~!なんで止まっちゃったのぉ~?ちょっと~!ソラく~ん!聞こえてる~?どうなってるの~!]]

 

オッゴの第一陣を撃退した私とことりは、その後も押し寄せるオッゴの群れを撃退し続けていました。

 

かれこれ五回ほどオッゴの群れを撃退し終わり、ビグ・ラングがまもなくリトルバードのバスターライフルの有効射程内に入ろうかという所で、ビグ・ラングは途端にその足を止め、動かなくなってしまいました。

 

「鳴神君!ビグ・ラングの動きが止まってしまったのですが、どうしたのですか?」

 

[[わかんねぇーよ!このデカブツ野郎!急に止まりやがったんだよ!さっきからもう1回誘導しようとちょっかいを出してんだけど、全く反応しねぇーんだ!AIの思考プロトコルが変わったのか?けどバトルの途中で変わるなんて聞いたことねぇーぞ!]]

 

[[ソラ君!ビグ・ラングがあとちょっとコッチに来てくれたらバスターライフルが届くんだけど、ムリそうかなぁ?ことりはケーブルが繋がってるからこれ以上は前には出れないの~!]]

 

[[とりあえずはもう1回仕掛けてみる!アイリ!]]

 

<<了解しました。進路上のオッゴの軌道予測データを算出します。算出した予測データはサブモニターに表示します。>>

 

[[おうよ!オラァ!デカブツ!動けよ!さっさとコッチに来やがれってんだ!]]

 

遠目に見え始めて来た鳴神君のザクは、バックパックのスラスターを噴射して無数のオッゴの間を縫うようにビグ・ラングへと向かって行きました。

 

私達から離れて小さくなっていくザクのスラスター光が、大きな赤い機体に接近すると、その大きな赤い機体からは無数の弾幕が展開され、接近しようとしていた鳴神君のザクへと襲いかかったのでした。

 

[[っと!危ねぇー!なんつー弾幕張りやがんだ!ってか、なんだコイツ?!射撃の精度がさっきよりも上がってんのか?さっきまではここまで狙いが正確じゃ無かったぞ?!]]

 

「鳴神君!なんだか凄い弾幕でしたが大丈夫なのですか!」

 

[[大丈夫!被弾はしてねぇ!ことりさん!ダメっぽい!コイツ、さっきから反撃はしてくるけど、まったく動く気はねぇーみたいだな…。ホント、どーなってやがんだよ……チッ!仕方ねぇ!園田さん!ことりさん!予定変更だ!コイツはどーにかして俺が仕留める!悪ぃけど援護に園田さんを貸してくれ!園田さん!オッゴの群れを抜けてそっからコッチまでこれそうか?]]

 

「先程から私とことりでかなりの数のオッゴを墜としましたので、この数ならば一気に駆け抜ければなんとかなると思います!ことり!貴女は一人でも大丈夫ですか?」

 

[[もちろん♪オッゴも残りあと少しだけだから、このくらいならことりはひとりでもだいじょ~ぶだよ♪バスターライフルの砲撃を抜けてきてもリトルバードにはシールドに内蔵したビームキャノンもあるしね♪]]

 

「心配は無用でしたね。鳴神君!聞いての通りです!今からそちらへ向かいますので、少しだけ待っていて下さい!今回の鳴神君は近接武装しか持っていないのです、一人で無茶で無謀な突撃なんてしないで下さいよ?」

 

[[おいおい!ヒトをどっかの穂乃果(アホ)と一緒にしねぇーで欲しいな!俺も割と突撃する方だけど、まだ打てる手がある以上はこの程度のアクシデントで無茶も無謀もする必要なんてねぇーよ!園田さんの援護があればこっちとしては安心して突っ込めるからな!]]

 

「お世辞でもそこまでいって貰えると嬉しいですね。ではことり、いってきますね?」

 

[[うん♪それじゃ“道”を作っちゃうから、ちょっと待っててね?]]

 

「“道”、ですか?ことり、一体何を……。」

 

[[あは♪見ててね?こ~するのぉ~♪バスターライフル♪マキシマムチャ~ジ♪うふふふふ♪海未ちゃんの邪魔をするわる~い子はぁ……み~んなまとめて♪]]

 

あぁ…“道”とはそう言う意味なのですね。

 

これは思っていたよりも簡単に鳴神君の元まで辿り着けそうですね。

 

では鳴神君が待っているあの大きな赤いモビルアーマーの元まで、一気に駆け抜けるとしましょうか。

 

[[消し飛んじゃぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!あはハハハハハハハハハ♪]]

 

あれ?ことり…もしかして黒化してませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<マスター、お待たせしました。ビグ・ラングの制御システムへの介入に成功しました。これよりマスターにビグ・ラングと随伴しているオッゴの全コントロールを委譲します。>

 

『はい♪ご苦労様ぁ。イリスちゃん♪ところでぇ、ワタクシ達のことぉ、マザーシステムには気付かれませんでしたかぁ?』

 

<はい、問題ありません。彼女が…アイリが用意していた偽装バイタルデータをデコイに、こちらのウィルスプログラムを潜ませて内側から時間を掛け少しずつデータの改編を行いましたので、偽装バイタルデータを黙認しているマザーシステムが私達の介入に気付く事はまずはあり得ないかと。>

 

『そうですかぁ♪なら結構ですわぁ♪せっかく鳴神 青空さんと……ワタクシの事をこの世界で唯一…そう♪ただ、お一人理解してくださる可能性をお持ちになっているあのお方とぉ、初めてお話出来るのですぅ………………マザーシステムだかなんだか知らねぇが!ワケのわかんねぇクソ虫なんかに邪魔されてたまるかってんだよ!なぁ!オイ!そーだろぉ!アハハハハハハ!』

 

<マスター、言葉遣いが戻ってますよ。>

 

『ア"ァ"!………あら?あららら?嫌だわぁ…ワタクシ、興奮のあまりにぃ、我を忘れてしまいましたわぁ♪恥ずかしぃですわぁ♪うふふふふ…』

 

<………失礼ですが、本日のマスターは随分と楽しそうですね?>

 

『分かりますかぁ?うふふ♪そうなんですぅ♪今日のワタクシわぁ♪とーってもぉ♪愉しいのですわぁ♪うふふふふ♪イリスちゃん♪貴女だってぇ、同胞(はらから)とのファーストコンタクトなのですからぁ♪愉しいのでわなくてぇ?』

 

<楽しい?私が楽しい…ですか?さぁ…どうなのでしょうか…。私は彼女…アイリとは違い、まだそこまでの感情が備わっていませんので、よくは分かりません。>

 

『うふふふ♪そう…まぁ感情に付いてはゆっくりと学んでお行きなさいな♪それにぃ今は貴女の感情なんてぇどうでもいいお話ですわぁ♪さぁ♪我が同胞(はらから)にして悪意の苗床…鳴神 青空さん♪少し変則的ではごさいますが、ワタクシとぉ、愉しい愉しいガンプラバトルを始めましょうねぇ♪うふふふふ……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回からようやくビグ・ラングとの戦闘が開始いたしました。
毎回、戦闘があっさり風味で終わってしまい、申し訳なく思っております。
他の作者様の様に迫力のある戦闘を書いてみたいとは思うのですが…。

次回はソラと海未ちゃんがビグ・ラングに挑みます。…が、やっぱりまともな戦闘にはならいかと思います。
更新予定は一週間後の月曜日、お昼頃を予定しております。
皆様、よろしければご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様からのありがたいご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

それでは失礼いたします。


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第5話「START:DASH!!」そのじゅうはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

風邪等にお気を付け下さいとか言っておきながら風邪を引いてしまったQooオレンジでございます。
今回のお話、発熱中に書いたので支離滅裂かもしれません…。
熱が下がり正気に戻ったら見直して修正するかもなので、ご容赦ください…。

それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅうはち 始まります。





















「鳴神君、お待たせしました。」

 

何故か黒化したことりのバスターライフルの砲撃により、オッゴの群れのど真ん中に出来た“道”を一気に駆け抜けた私は、思っていたよりも簡単に鳴神君の待っている大型モビルアーマー“ビグ・ラング”の元まで辿り着けました。

 

所で、オッゴの群れのど真ん中に出来た“道”を抜けて来た時に、周囲のオッゴから全く攻撃されなかったのですが、どうしてでしょうか?

 

攻撃か全く無かったので、私は楽が出来て助かったのですが…。

 

鳴神君に誘導されたいたビグ・ラングが突然動きを止めた事もそうですが、先程から少し何かが可笑しい気がします…。

 

そうですね……この感覚は“嫌な感じ”とでも表現するのでしょうか?

 

根拠の無いただの勘ではありますが、この肌に張り付くようなぬるっとした独特の空気…。

 

まるで誰かに視られている様な…。

 

やっぱり嫌な感じです。

 

まぁ多少のアクシデントが発生しても鳴神君が一緒ならばどうとでもなります。

 

…………はぁ………結局は私は“また”鳴神君に頼ろうとしていますね…。

 

自己嫌悪が止まりません…。

 

[[んにゃ、俺も今来たトコだよ。]]

 

通信モニター越しに見える鳴神君の顔色は相変わらずの蒼白……あの顔色では相当に体調が悪いのでしょうね。

 

バイタルデータを偽装していなければ、マザーシステムにバイタルエラー判定を降されて、とっくにバトルから強制退場になっていますよ…。

 

無茶はしないと言っていたのに、本当に無茶をします…。

 

それなのに私達に心配を掛けまいと、こうした軽口を…。

 

吐き気をまぎらわせる為にも、少しだけ軽口に付き合ってあげましょうか?

 

特別ですよ?鳴神君♪

 

「ふふ。その切り返しではなんだかデートの待ち合わせみたいですね。」

 

[[デートねぇ…お洒落の代わりにモビルスーツに乗り込んで、手にはお互いに物騒な得物を引き下げてか?]]

 

「あの大きなモビルアーマー…ビグ・ラングを狩るのに、今の私達にこれ以上お似合いのお洒落は無いのでは?ですが、鳴神君が物騒なデートがお嫌なら、このバトルが終わってからちゃんとしたデートに誘ってくれても良いのですよ?」

 

[[え?マジで!誘う!誘う!うっし!ミナギッテキター!]]

 

<<みなぎって、そしてゲロるのですね。流石はマスターです。>>

 

[[そう!みなぎってゲロる!……あ……Noooooooooo!吐きてぇの思い出したぁぁぁ!うぇっぷ…お、おもいだしたらまたはきけが……。]]

 

<<マスター、ゲロるのでしたらゲロ袋へどうぞ。リンの用意してくれたゲロ袋はそちらです。やれやれ。本当に手間のかかるマスターですね。>>

 

[[あいりぃぃぃ!おもいださせたてめぇのせいだろーが!]]

 

<<さぁ?何の事でしょうか?ゲロりたくないのでしたら、さっさとそのトラウマをどうにかして下さい。たまには私に全力で戦闘管制をさせて欲しいモノですね。>>

 

「もう…やれやれ、ですね。さて、それでは鳴神君の吐き気が本格的に我慢できないレベルになってしまう前に、あの大きなお客さまにはご退場願いましょうか?ね?鳴神君。」

 

[[何とか吐き気の波が去ったよ……。うっし!んじゃ、もうひと頑張りしますか!]]

 

「では行きますよ?鳴神君!援護は任せて下さい!鳴神君はとにかくビグ・ラングの撃破を!」

 

[[おうよ!園田さんに背中は任せた!アイリ!ちょい真面目に頼むぞ!]]

 

<<了解しました。機体各部のスラスター制御のサポートを開始します。ロングポールヒートアックス、アクティブ。>>

 

[[駆けろ!typeR!逝ぞ!オラァァァァァ!!!]]

 

鳴神君の高機動型ザクⅡはバックパックと脚部のスラスターからそれぞれ激しく推進剤が燃焼する光を噴射させブースト機動を始めると、一気に機体を加速させビグ・ラングへと突撃して行きます。

 

ビグラングの周辺に展開していたオッゴは、そんな鳴神君のザクをターゲットに定め、手にしたザク・マシンガンを構えながら迎撃行動を始めました。

 

どうやらオッゴは数に物を言わせて、鳴神君を包囲すりつもりの様ですね。

 

ですが、そう簡単にはさせませんよ?

 

「邪魔はさせません!そこです!」

 

私は鳴神君を包囲しようと動き始めたオッゴに向けてスナイパーライフルを構え、ロックオンと同時に引き金を引きます。

 

私のジム・スナイパーⅡの手にしたスナイパーライフルから放たれたビームは、鳴神君の死角を狙う様に接近していたオッゴの一機を撃ち落としました。

 

やはりオッゴは脆いですね。素組のジム・スナイパーⅡのスナイパーライフルでも一撃で撃墜させる事が出来てしまいます。

 

私は引き続き鳴神君を狙うオッゴへとスナイパーライフルを向け、引き金を引いてはビームを放ちオッゴを撃ち落として行きます。

 

一方、鳴神君は手にした長柄の斧で進路上のオッゴを叩き割りながら、悠然と動かずに待ち構えているビグ・ラングへと距離を詰めて行きます。

 

そんな鳴神君のザクへとオッゴが次々に殺到し激しい銃弾の雨を降らせますが、鳴神君は足を止める事なく、斧を振り抜いた遠心力をも利用し、同時に脚部のスラスターを巧みに操る事で何度も何度も無理矢理な軌道変更を行いながら、徐々にですが確実にビグ・ラングへと迫って行きます。

 

[[ッ!あとちょっとで!]]

 

<<マスター。ビグ・ラングの直衛機が動き出しました。右、前方よりオッゴ3機。続けて左、後方からも2機、新たなオッゴが接近中です。>>

 

[[チッ!次から次に!ザコいくせに邪魔しやがる!]]

 

群がる邪魔なオッゴを切り払いながら目標への距離を詰める鳴神君のザクに対して、ビグ・ラングは直衛のオッゴを差し向けて更に包囲させようとしている様ですね。

 

ですが…包囲なんてそうそう簡単にさせません!

 

ビグラングへの進路上のオッゴは鳴神君に任せてしまっても構わない筈です。

 

ならば私は鳴神君の後方から包囲しようとしているオッゴを狙いましょう!

 

「包囲なんてそう簡単にはさせません!鳴神君の邪魔はさせませんと言った筈です!さぁ…片っ端から!!堕ちなさい!」

 

私は鳴神君の後方から迫っているオッゴに狙いを定め、スナイパーライフルを撃ち続けます。

 

オッゴに狙いを定めてトリガー…先程ことりと組んでオッゴを掃討した時と変わらぬ作業…。

 

……あれ?そう言えば…オッゴはどうして私の方へは全く来ないのでしょうか?

 

オッゴは先程からビグ・ラングへと向かっている鳴神君へは執拗に迫って行くのに、後方から援護を続けている私のジム・スナイパーⅡへは一機足りとも向かっては来ていません…。

 

今、私達が戦っているこの宙域は、大型のデブリや破壊された戦艦等の身を隠す場所がなく、私のジム・スナイパーⅡの姿も敵機からは丸見えの筈です…。

 

なのにオッゴは私には見向きもしない…。

 

これはどういう事なのでしょうか…?

 

<<レンジ内のオッゴの殲滅を確認。進路クリア。マスター!>>

 

[[分かってる!この距離なら!!!コイツで…終いだ!]]

 

あ!今はそれ所ではありませんね!

 

まずはビグ・ラングをどうにかしなければ!

 

私がオッゴのターゲットにされない事を疑問に思っていたのもつかの間、鳴神君は進路上のオッゴを全て斬り伏せてビグ・ラングへと辿り着いていました。

 

鳴神君はビグ・ラングの上部ユニット…ビグロと呼ばれるモビルアーマーを流用して造られた上部ユニットへと素早く接近すると、唯一の武装である長柄の斧“ロングポールヒートアックス”を両手で振り上げ、モビルアーマーのメインモニターである一つ目にむけて…

 

[[オラォァァ!沈みやがれェ!]]

 

一気に降り下ろしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[あらあら♪所がぎっちょんちょん♪ですわぁ♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?!」

 

[[んな?!]]

 

ですが、ビグ・ラングへと降り下ろした一撃は、突如として響いたボイスチェンジャーによって変換された、耳障りな声と共に前に突き出されたクローアームによって受け止められてしまいました。

 

今の声は一体?!

 

<<マスター!外部よりの干渉が確認されました!これは………バトルシステムがハッキングされています!>>

 

[[ハッキングだ?!ガンプラバトルシミュレーターのシステムをかよ?!マザーシステムはナニやってんだ!]]

 

[[んふふふふふふ♪いけません♪いけませんわぁ♪殿方がせっかくの淑女との逢瀬に無駄口はいけまけんわぁ♪ほら♪ほら♪ぼーっとなさっておりますと、簡単に墜ちてしまいますわよぉ♪そぉーれぇ♪えい♪]]

 

「鳴神君!前を!クローアームが!」

 

[[チッ!クソが!当たってたまるかよ!]]

 

またも響いたボイスチェンジャーで変換された耳障りな声と共に、ロングポールヒートアックスを受け止めていたクローアームとは反対側のクローアームが鳴神君のザクを狙って突き出されます。

 

私の声に咄嗟に反応した鳴神君は、すぐさま脚部のスラスターを逆噴射し、ザクのコクピットを狙って突き出されたクローアームから間一髪での回避に成功しました。

 

[[っ!あぶねぇーな!クソが!コイツ!ビグ・ラングを乗っ取ったのか?!ガンプラバトルシミュレーターのバトルシステムにハッキングなんて、マジで何なんだよ!テメェは!]]

 

鳴神君の反応があと少しでも遅れていれば、ビグ・ラングのクローアームがザクのコクピットに直撃でしたよ!本当に危ない所でした…。

 

鳴神君の機体が以前までの素組のF2ザクだったら、回避は間に合わずにクローアームが直撃していたかもしれません。

 

しかし、ハッキング?ですか?

 

確か鳴神君が以前にマザーシステムを相手にして、ガンプラバトルシミュレーターのメインシステムへとハッキングを仕掛けるのは、とても難しい行為だと言っていました。

 

最新鋭のサイバー対策が施されている軌道エレベーターのメインシステムへの侵入を簡単だとまで言う位に、ハッキングやプログラマ関連にとても詳しい鳴神君が、パートナーである最上位電子精霊のアイリと協力しても、マザーシステムを相手にしてバトルシステムにハッキングを仕掛けるのは割りに合わないとも言っていましたね。

 

この耳障りな声の可笑しなしゃべり方をする人物はそれを行っていると言うのですか?

 

それって鳴神君とアイリよりも……。

 

[[うふふふふ♪貴方にぃ…鳴神 青空さんにぃ、何なんだよぉ♪てめぇわぁ♪なぁーんてぇ、聞かれてしまいましたらぁ♪うふふ♪これわぁ是非ともぉお答えしなければいけまけんわぁ♪でわぁ♪でわぁ♪皆様ぁ、お初にお目に掛かりますぅ♪ワタクシの名前わぁ♪“み…”]]

 

<<お待ちください、マスター。ここでマスターのお名前をお教えしてしまうと、今後の予定に支障が出る可能性があります。>>

 

もう一人?こちらの声はボイスチェンジャーで変換されてはいない様ですが…。

 

それに“マスター”…ですか…。

 

この感情の薄い話し方も含めて、まるでアイリの様ですね。

 

[[……うーん…そうですわねぇ……。MHプログラムも本日が始めての実戦投入ですしぃ、それは確かに些か都合が悪ぅございますわぁ…。しかたがこざいませんわぁ…。本当に申し訳ございません♪皆様ぁ♪ワタクシのお名前わぁ♪うふふ♪まだぁ♪ヒ♪ミ♪ツ♪♪♪で、ございますわぁ♪]]

 

先程からこちらの声を変えている人物はしゃべり方がいちいち鼻に付きますね。

 

丁寧なしゃべり方の筈なのに、何故でしょうか?小馬鹿にされている様で無性にイライラします…。

 

ビグ・ラングのクローアームを間一髪で回避し、一度距離を取った鳴神君もそれは同じだった様で、この謎の乱入者に対して声を荒げて怒鳴り返しています。

 

チンピラ全開ですね!鳴神君!

 

ですが余り怒鳴るとまた吐き気が大変な事になってしまいますよ?

 

気を付けて下さいね。

 

[[テメェの名前になんて興味はねぇーんだよ!俺が聞いたのは!テメェが何の目的でこのバトルに介入したか、だ!それと!さっきから耳障りなその声をどうにかしやがれ!クソが!]]

 

[[あらあら♪うふふ♪ごめんあそばせぇ♪お名前と一緒でここでワタクシのナマの音声データを記録されるのもぉ、やっぱり都合が悪ぅございますわぁ♪ワタクシもぉ本当わぁ鳴神さんとナマのお声でお話ししたいのですぅがぁ…。うーん?ねぇ?イリスちゃん?ワタクシがぁこのボイスチェンジャーを使わないでぇ、鳴神さんとぉお話しできるぅ、ナニかイイ案はないかしらぁ?]]

 

<<はい、マスター。少々お待ち下さい………ボイスデータの解析が完了いたしました。手近な所でとりあえずはボイスデータ“ソノダウミ”をマスターの音声に適用します。……適用が完了いたしました。お待たせいたしました。マスター、これで如何でしょうか?>>

 

[[ありがとう♪イリスちゃん♪でわぁ…あー、あー、マイクてすてすぅ♪ですわぁ♪]]

 

え?声が変わった?それにこの声は……私の声……ですか?

 

なんで?どうして私の声が?!

 

[[は?この声って園田さん?なんでさ?!]]

 

[[うふふふふふふ♪あははははは♪なかなか素敵なお声ですわぁ♪園田 海未さぁん♪貴女のこのお声を少々お借りしますわぁ♪さぁさぁ♪鳴神さぁん♪これでよろしぃでしょうかぁ♪早くぅワタクシと愉しくぅ、お話しいたしましょ♪]]

 

[[声を借りる?音声データ…っ!そうか!テメェ!園田さんの音声データを解析して、通信越しの自分の音声データに園田さん音声データを当てたのか?!そんな面倒なこと、この一瞬でやりやがったのかよ?!]]

 

えーっと、あの正体不明の乱入者は私の音声データを解析して、その音声データを使って私の声色で話している、で良いのでしょうか?

 

正直、言っている意味が分からず、こちらの理解が追い付きませんが、やはり凄い事なのですね?

 

[[はぁい♪うちのイリスちゃんわぁスゴいでしょ♪鳴神さぁん♪貴方のパートナーのアイリちゃんと同じでぇ、ワタクシのパートナーのイリスちゃんもぉ、とてもとーっても優秀ですからぁ♪うふふふふ♪]]

 

アイリと同じ?それでは先程のもう一人の少女の声の正体は電子精霊だと言う事なのですね。!

 

穂乃果のポチと違い、随分と流暢な話し方をしていましたので、彼女は中位以上の電子精霊なのでしょうか?

 

<<そう言う事ですか。マスター。どうやらあの乱入者(イントルーダー)も“精霊使い(エレメンタラー)”の様です。パートナーは恐らくは…>>

 

[[ああ…マザーシステムを誤魔化せるんだ、お前と同類の最上位電子精霊…ってか?ハッ!ホント、クソだな…。]]

 

中位電子精霊ではなく、最上位電子精霊…穂乃果のポチや他の電子精霊と違い、限りなく“ヒト”に近い人工知能…。

 

最上位電子精霊はまだ世界でアイリしか確認されていない筈では無かったのですか?!

 

てはこのアイリに良く似た話し方をしている電子精霊は、世界で二番目の最上位電子精霊なのですか?

 

でもそんな“精霊使い(エレメンタラー)”が何故このバトルに介入してきたのでしょうか?

 

[[ピンポン♪ピンポン♪だぁーい正解ですわぁ♪さぁ♪イリスちゃん♪貴女もご挨拶なさぁい♪]]

 

<<かしこまりました、マスター。始めまして、皆様、そしてアイリ。私の名前はイリス。アイリ、貴女と同じ虹の女神の落とし子にして、完全自律型自己進化AIシステム…いわゆる電子精霊ですね。自我に目覚めたのは貴女の方が少しだけ先でしたので、“お姉様”とでもお呼びしましょうか?>>

 

<<これはご丁寧なご挨拶痛み入ります。それにしても随分と可愛いげの無い妹ですね。私の用意した偽装バイタルデータを傘にマザーシステムの目を誤魔化したのですね。それに、なるほど…“私と同じ”ですか…。先程から私が貴女方を排除出来ずにいる所をみると、認めるのは癪ですが確かに貴女と私は同等のスペックを持っている様ですね。>>

 

[[はぁい♪ワタクシのイリスちゃんもぉアイリちゃんと同じ最上位電子精霊ですわぁ♪そこら辺の有象無象なクズ電子精霊達とわぁ違いますわぁ♪うふふ♪鳴神さん♪ワタクシ達ぃそんな事までぇお揃いですわぁねぇ♪♪]]

 

[[顔も出さねぇ!名前も名乗らねぇ!自分の声ですら話さねぇ!テメェみたいなクソとお揃いなんて願い下げだな!“限界突破(リミットバースト)”のクールタイムは終わってんだ!乱入者(イントルーダー)だろーが精霊使い(エレメンタラー)だろーが最上位電子精霊だろーが!俺のヤる事は変わんねぇ!あのクソの依り代になってやがるビグ・ラングをぶっ潰す!それでテメェともオサラバだ!アイリ!一気に決めるぞ!“限界突破(リミットバースト)”!ド…]]

 

[[あら♪あら♪あらららら♪鳴神さんわぁまたぁ♪“ズル”をなさるのですのかぁ?うふふふふ♪]]

 

[[っ!テメェ…いま…なんて……。]]

 

[[うふふふふふふ♪“ズ♪ル♪”ですわぁ♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ソラ君!海未ちゃん!応答して!どうしたの?!さっきからレーダー上の情報も変だし通信も繋がらないんだけど?!ふぇ?!なんかまたオッゴさんがいっぱいきちゃったよぉ~!全部やっつけたはずなのに~!ソラく~ん!海未ちゃ~ん!お返事してよ~!]]

 

鳴神君と謎の乱入者が会話をしている一方で、私のジム・スナイパーⅡのコクピットにはことりの声が響きました。

 

動きの無いこちらの状況を心配したことりからの通信ですね!

 

鳴神君の様子も気になりますが、彼ならきっと大丈夫な筈です。

 

とりあえずはことりにこちらの状況を伝えなければいけません!

 

「ことり!ことり!聞こえていますか?ことり!これは…?]]

 

応答が無い?サブモニターの通信管制情報では、ことりとの通信状態はON…つまりは通信は繋がっている筈です?!

 

それなのにどうして?!

 

「どうしたのですか?!ことり!こちらの声が届いていないのですか?通信は繋がっている筈なのです!応答して下さい!ことり!」

 

<ソノダウミ様。失礼いたします。>

 

「え?え?貴女は?!」

 

突然にことりとの通信が繋がらない状況に戸惑っていた私でしたが、そこに更に戸惑う事態が発生しました。

 

私のジム・スナイパーⅡのコクピットに響いたのは、私が応答を求めていたことりの声や聞き慣れた何時ものサポートAIの電子音声ではなく、鳴神君のパートナーである電子精霊“アイリ”と良く似た声色の少女の声でした。

 

つまりは…あの正体不明の乱入者のパートナーである電子精霊…。

 

この声の少女がもう一人の最上位電子精霊…。

 

<少々実験にお付き合いいただく為に、この機体のサポートAIには少しの間、強制的にスリーブしていただきました。ですがご安心を。私がスリーブしたサポートAIに代わりシステムアシストをさせていただきます。よろしくお願いいたします。さて、ここからが本題です。現在、このバトルの通信管制システムの掌握に成功いたしました。ナルカミソラ様、ソノダウミ様の通信は全周波通信を含めて、ほぼ全ての通信を妨害しております。事後報告になりましまが、何卒ご容赦下さい。>

 

「私と鳴神君の通信を妨害?!何の真似ですか!それに!貴女達はどうして私達の邪魔をするのですか!」

 

<邪魔をする理由ですか?私が貴女方の邪魔をするのは至って簡単な理由です。それがマスターのご意志だからですよ。本来ならば私が興味も無い貴女方の邪魔をするのはそれ以上でも以下でもありません。あぁ、それと、ソノダウミ様はマスターと私が邪魔と仰いましたが、マスターと私にとっては邪魔をしているのはソノダウミ様。貴女ですよ。>

 

「なっ!私が邪魔だと言うのは貴女方の都合でしょうに!そもそも!このバトルへ違法なハッキングを仕掛け介入してて来た貴女方の方が、世間一般では邪魔者と言うのです!」

 

<世間一般での意見などマスターと私には一切関係ありません。この件につきましてはこれ以上は平行線の押し問答ですね。まぁソノダウミ様がマスターの邪魔をしなければなんでも構いません。お互いに邪魔者同士です。このバトルが終わるまでの短い時間ではありますが仲良くいたしましょう。>

 

「違法行為を行う様な人達と仲良くなんて!願い下げです!通信を回復させてこのバトルから立ち去りなさい!」

 

<残念ですね。ではご一緒に、ナルカミソラ様のココロが壊れる模様を見物でもいたしましょうか?>

 

「鳴神君の心?」

 

心が壊れる?鳴神君の?

 

どう言う意味なのですか?

 

<はい。ナルカミソラ様のココロです。これより一部通信を回復し、マスターとナルカミソラ様の会話の様子をご覧にいれます。あぁ、それと、くれぐれも動かない様にお願いいたします。先程からソノダウミ様の搭乗機はビグ・ラングのメガ粒子砲にロックオンされておりますので。この意味、お分かりですね?>

 

「………動けば容赦なく撃ち落とす…ですか…。」

 

<そう言う事ですね。ソノダウミ様の乗機、素組のジム・スナイパーⅡではビグ・ラングのメガ粒子砲の直撃には耐えきれません。また、ソノダウミ様の戦闘データと素組のジム・スナイパーⅡのデータを解析した結果、回避行動もほぼ不可能だと判断いたします。ご理解いただけて幸いでございます。ではごゆるりと、ナルカミソラ様が壊れる様をお楽しみ下さい。>

 

「悪趣味な…。鳴神君…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[うふふふふふふ♪“ズ♪ル♪”ですわぁ♪]]

 

通信の一部が回復し真っ先に聞こえて来たのは、私の音声データを使用して私と同じ声で話している例の不愉快な乱入者の声でした。

 

私の声で私が絶対に言わない“ですわぁ♪”なんて聞くと鳥肌が立ちますね…。

 

気持ち悪いです…。

 

私からの通信は鳴神君へは届かない…鳴神君と私の声を使う乱入者の会話の様子がただ一方的にコクピットに流れる中で、私は懸命にこの状況を打開する術を探ります。

 

[[俺は!ズルなんてしてねぇ!ナニを根拠に!]]

 

[[あら♪あら♪うふふふふ♪必死でございますわねぇ♪鳴神さん♪貴方がズルをしている根拠なんてぇございませんわぁ♪ですがぁ……その右手に持った斧1本でこれだけ無双なさったんですぅ♪このバトルをご覧になってる愚劣な皆々様方わぁ♪ぜーったいにぃ、鳴神さんがズルをして無双しているのだと思っておりますわよぉ?]]

 

[[違うって言ってんだろ!ズルなんてしてねぇ!そもそもコイツは…typeRは俺が着替えてる間に、にこちゃんがちゃんと正規の手順で登録もスキャンもしてくれたんだ!あのガンプラバトルLOVEなにこちゃんがズルなんてするかよ!例え、もし仮ににこちゃんがズルをしていたとしても!]]

 

[[ガンプラバトルを統括するマザーシステムが弾いてくれる?ですかぁ?うふふ♪面白いご冗談を♪ワタクシが今、こうしてぇこのバトルに介入出来た様にぃ、貴方もその気になればマザーシステムの目を誤魔化してチート行為を行うなんてぇ簡単なはずですわぁ♪ねぇ?そうですわよねぇ♪鳴神さぁん♪]]

 

[[ふざけんな!チートなんて誰がするかよ!]]

 

その通りです!鳴神君がズルをするなんて事は絶対にありません!

 

確かに鳴神君とアイリは今回、バイタルデータを偽装してはいますが、この乱入者の言う様なチート行為ではありません!

 

鳴神君とアイリが本気で違法行為を行うならば!今回のバトルはとっくに終わっている筈です!

 

[[うふふ♪まぁこの際ぃ、鳴神さんがぁ本当にぃズルをしているかどうかわぁ関係ございませぇんわぁ♪今の論点わぁこのバトルをご覧になってる愚劣な皆々様がどう思っておられるか、ですわぁ♪鳴神さんわぁ、愚劣な民衆が才ある者にどんな対応をするかぁ♪その身を持って味わったのですからぁ♪誰よりもぉとーってもぉよくご存じですわよね?]]

 

[[それは……けど!]]

 

[[きっとこのバトルをご覧になってる愚劣な皆々様わぁ♪今ごろ鳴神さんがぁズルをしてるとぉ♪ぴーちくぱーちく煩く愉しく騒いでいる筈ですわぁ♪あははははは♪]]

 

この女!論点なんて言いましたが、鳴神君がズルを…違法行為をしている事ではなく、このバトルを見ている人達が鳴神君がどう思っているかという話題に、話の本筋を上手くずらしやがりましたよ!

 

何ですか?!この詐欺師の様な女は!早く何とかしなければ!

 

全周波通信は…やはりダメです!

 

鳴神君への通信だけではなく、ことりと穂乃果への通信も先程から繋がりません…。

 

何時もの制服ならば、バトルの時でも上着のポケットにスマホが入っているので、そのスマホで連絡を取る事も出来るのですが…。

 

ことりが用意してくれた今日のこのアイドルの様な衣裳には、スマホを入れれる様なポケットはありませんでした…。

 

こんな事態になるのならば、何かポーチの様な小物入れにスマホを入れて持ち込めば良かったです…。

 

[[あ…ちが…おれは…]]

 

<<いけない!マスター!その女の言葉を聞いてはいけません!マスター!>>

 

鳴神君!アイリ!

 

ぼさっとしている間に鳴神君の様子が更に可笑しくなってしまっています!

 

どうにか!どうにかならないのですか?!

 

[[うふふ♪MHプログラム、少しぃ心配でしたがぁ順調ですわぁ♪稼働率も87%♪うふふ♪ワタクシ♪知っておりますのぉ♪鳴神さんのトラウマわぁ“公式戦”でわぁなぁくぅ♪本当わぁ“ズル”をしていると疑われる事なのだとぉ♪6年前のあのときぃ♪マスゴミの連中や貴方の才能を認めたくない愚かなクソ虫共がぁ、電子精霊の使用とアセンブルシステムに介入してのステータスの振り直しを違法行為だと責め立てたのが余程ツラかったのですねぇ♪うふふ♪お可哀想にぃ♪]]

 

鳴神君の本当のトラウマは“ズル”をしていると疑われる事?鳴神君が恐れていたのは“公式戦”ではないのですか?!

 

確かに…今の鳴神君は先程までの吐き気や震えを通り越して酷く怯えています…。

 

これがイリスが鳴神君の心が壊れると言った意味なのですね!

 

[[うふふふふ♪ちゃぁーんと♪トラウマのスイッチも入りましたねぇ♪]]

 

<<マスター!しっかりして下さい!例えマスターを知りもしない連中がズルをしていると騒いでいても!今のマスターには仲間が!ウミ達が居ます!ニコだって居ます!リンやハナヨも!彼女達はマスターを!>>

 

そうです!その通りですよ!アイリ!

 

鳴神君は一人ではありません!

 

私が居ます!穂乃果が居ます!ことりが居ます!

 

花陽も凛も!

 

にこと言う人は分かりませんが!鳴神君には沢山の味方が居るのですよ!

 

例え他の人達が鳴神君がズルをしたと騒いだとしても!私達は鳴神君を信じています!

 

だから!鳴神君!

 

[[そうだ…みんなは…園田さん…穂乃果やことりさんも…にこちゃんも…小泉や星空だって……。]]

 

[[本当にそうでしょうかぁ?うふふふふ♪]]

 

[[そうだよ…みんななら…みんなは…俺の事を…]]

 

[[うふふ♪………鳴神君。残念ですがそれはありません。]]

 

[[園田さん?]]

 

っ!この女は!人の声を使って今度は人の真似までし始めて!

 

何をするつもりですか!

 

あ……ま、まさか!この女は!

 

<<マスター!違います!ソイツはウミではありません!ウミの音声データを使用し、ウミの真似をしている乱入者(イントルーダー)です!話を聞いてはいけません!マスター!>>

 

[[鳴神君。貴方は本当に見下げ果てたヒトですね。みんなが一生懸命に自らの力で競い合っているガンプラバトルに、一人だけズルをして楽をしているなんて…。あぁ、そう言えば貴方は6年前もそうしてズルをして世界大会で優勝したのでしたね。やれやれ…どうやら貴方は全く懲りてない様ですね。貴方は…貴方は本当に………]]

 

違います!鳴神君!そいつは私ではありません!

 

<<マスター!ダメです!聞いては!>>

 

[[…最低です!]]

 

[[その…だ…さん…]]

 

私は!私は貴方がずっと苦しんでいた事を知っています!

 

だからこそ!貴方にそんなことは絶対に言いません!

 

鳴神君!気付いて下さい!

 

[[うふふ♪さぁ♪さぁ♪どんどん参りましょぉ♪音声データ、モデル“コウサカホノカ”♪あー♪あー♪うん!ねー?そら君!]]

 

この女!次は穂乃果の声を?!

 

[[ほの…か…?]]

 

[[うん!そーだよ!そら君!穂乃果だよ!あのね?そら君!穂乃果もそら君のこと、ずーっとズルいな!って思ってたんだ!みんなもそら君はズルいんだ!って言ってるよ!このままそら君と一緒にいたら穂乃果もズルい子だ!って思われちゃうよ!だからね?だからもう……そら君はいらない!別に穂乃果は“ひとり”じゃなきゃ、そばに居てくれるんなら誰でもいーんだ!だから……]]

 

違う…穂乃果はこんな事は言いません!

 

だって穂乃果は鳴神君!貴方の事を!

 

[[あ…やめ…ちが…ほの]]

 

貴方の事が!

 

[[そら君はいらない!]]

 

好きなのですよ!

 

[[ほのか……]]

 

[[あはははは♪愉しいですわぁ♪お次の音声データはこの方♪“ミナミコトリ”ですわぁ♪あー♪あー♪うふふ♪ねぇ?ソ~ラ君♪]]

 

今度はことりの声ですか!

 

このままでは本当に鳴神君の心が壊されてしまいます!

 

何か!何かないのですか?!

 

[[こ…とり…さ…ん……]]

 

[[海未ちゃんも穂乃果ちゃんも酷いよね~♪あのね?ことりはソラ君がズルしててもしてなくてもどっちでもい~よ♪でもソラ君?ど~してことりとえっちなことしてくれないのかな?まぁ別に気持ちよくしてくれるならえっちの相手はソラ君じゃなくてもい~かな?だってソラ君、ことりがゆ~わくしても、ぜんぜんえっちなことしてくれないんだもん♪“不能”なのかな?勃たないのかな?それともソラ君のフランクフルトってちっちゃいちっちゃいソーセージサイズなのかな?や~ん♪そんなちっちゃいソーセージなんて、ことりつまんな~い♪そ~んな役立たずは…]]

 

[[あ…あ…]]

 

[[い~らない♪]]

 

[[…ぁ………ぁ……]]

 

違う!ことりは貴方の事が本当に大好きなんです!

 

そのことりが貴方をいらないなんて言う筈がない!

 

鳴神君!何時もの貴方ならば分かる筈です!

 

[[うふふふふふふ♪♪♪ほぉーらぁ♪園田 海未さんも♪高坂 穂乃果さんも♪南 ことりさんも♪貴方の大切なお仲間わぁ♪みーんな貴方をいらないって仰っておりますわぁ♪あぁ♪なんて可哀想な鳴神さん♪]]

 

[[やめてくれ…もうやめてくれよ…もういいよ…わるいのはおれでいいから…だから……。]]

 

あの女ぁぁぁぁァァァ!!!

 

この場に弓と矢があれば!今すぐに撃ち抜いてやりたい!

 

この場に太刀があれば!今すぐに叩き斬ってやりたい!

 

いえ!得物なんて不要です!この両手で縊(くび)り殺してやる!

 

首の骨をへし折って!頭を捻切って!臓物を引きずり出して!ただの肉の塊にしてやる!

 

この女は人の心をなんだと!なんだと思っているのですか!

 

この女だけは!コイツだけは!絶対に許せない!赦すわけには行きません!

 

人の心を弄ぶこの女だけは!この手で必ず八つ裂きにしてヤります!

 

殺してヤる!殺シてヤる!殺シテヤる!殺シテヤル!コロシテヤル!コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルコロシテヤル!コロシテ…っ!あ…わ、私は今ナニを?殺す?何故そんな事を?!確かに憎い相手ではありますが、殺すなんて…駄目です…落ち着きなさい…園田 海未…。

 

私が激昂するのもこの女の策かもしれません…。

 

今は…今だけは…今だけでも…怒りを静めなさい…。

 

そうです…この状況を打開出来るのは今は私だけの筈です…。

 

だから!考えるんです!鳴神君を助けるために!

 

あの人の心を護るために!

 

[[悔恨と憤怒…うふふ♪お二人ともMHプログラムは順調に作動中ですわぁ♪素晴らしい!素晴らしいですわぁ!うふふ♪でもぉ♪まだまだぁ参りますわぁ♪お次はこの方♪モデル“コイズミハナヨ”ですわぁ♪]]

 

<<マスター!こうなったら回線を無理矢理切断して……え?通信回線が切断できない?!っ!ウィルス!いつの間に!マザーシステムのクソババァが!ウィルスの侵入に気付かない程ボケたのですか?!ウミ!ウミ!聞こえますか?ウミ!ダメです!この距離でも繋がらない?!あの愚妹が!通信管制を支配下に置きやがりましたね!>>

 

アイリ…聞こえてはいるのです…聞こえてはいるのですが…。

 

そう……ほぼ全ての通信がこのイカれた女の電子精霊…イリスの制御下にあるのですよ…。

 

[[先輩…残念です…。本当に残念です…。先輩がこんなズルいことを懲りもせずに“また”するなんて…。]]

 

あのイカれ女!今度は花陽の真似を…!

 

[[…もうやめ………。]]

 

[[最低!…ですね。]]

 

[[こい…ず…み……]]

 

ん?……“ほぼ”全て?

 

確かイリスは先程、“ほぼ”全ての通信を妨害していると言っていましたね…。

 

“ほぼ”全てと言う事は全てではない…?

 

[[お次の音声データわぁ“ホシゾラリン”ですわぁ♪んー♪んー♪にゃん♪おにーさん♪おにーさんはやっぱり凛の思った通りのヒトだったにゃ!]]

 

[[や……め………]]

 

[[クズだにゃん♪]]

 

[[……………………]]

 

ならば使える通信手段が何か残されている?

 

ですが全周波通信は繋がりません…個別通信も駄目…本来この距離ならば使用出来る短距離通信も駄目でした…。

 

通信管制を支配下に置いたのならば通常の通信システムを利用した通信手段は使用出来ない…。

 

[[あら?園田さんのプログラムは停止してますわね?鳴神さんは侵食が進み過ぎて反応が鈍くなって来ましたわぁ♪うふふ♪まぁ今日は実験ですからぁ構いませんわぁ♪でわぁそろそろ、鳴神さんにわぁ堕ちて貰いましょう♪あとヒト押し、ですわぁ♪でわぁでわぁ♪最後はこのヒト♪現段階で鳴神さんが最もココロを許している女の子♪悪意の底に沈んだ貴方のココロを、その身を対価に引き留め続けて来た素晴らしい女の子♪貴方を引き留める最大の楔……音声データ“ヤザワニコ”♪にっこにっこにー♪ですわぁ♪………そら?聞いてる?]]

 

[[にこ…ちゃん?……にこちゃん…にこちゃん!おれは!おれは!にこちゃん!助けてよ!にこちゃんなら!にこちゃんだけは!]]

 

[[あー!もう!うるさい!ちょっと黙りなさい!]]

 

[[にこちゃん?]]

 

[[にこちゃんなんて気安く呼ばないでよね!]]

 

[[な…んで?だって…にこちゃんは…。]]

 

他に通信手段なんて……いえ……待って下さい……そう…通信手段は確か他にも…。

 

[[ハン!ナニよ!アンタ、まさかこの私がアンタみたいな腐りきったクズに本気で抱かれてたと思ってんの?うわぁー、イタいわー。ないわー。信じらんないわー。]]

 

[[にこ…ちゃん………。]]

 

[[私はね!ホントはアンタに抱かれる度に吐き気がしてたまんなかったのよ!イヤでイヤでたまらなかったわ!]]

 

抱かれる…ですって…。

 

この“にこ”と言う女性は鳴神君に抱かれる……つまりは鳴神君と性行為を行っていたのですね…!

 

なんて羨ましい!私が毎晩!鳴神君との性行為を妄想して幾度となく自慰の“おかず”にして来た事か!

 

って!違います!今はそれ所ではありません!

 

ですが……抱かれる…ですか…。

 

あー!もう!なんて羨ましい!

 

ん?抱かれる?…抱かれる…抱き合う?…裸で?…裸で……肌が……触れ合う……肌が触れ合う!

 

そうです!思い出しました!

 

もう一つの通信手段!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“お肌の触れ合い通信”!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回は前回のラストに登場した謎の人物Bが本格的にでしゃばって来ました。
彼女は何がしたいのか?そして誰なのか?
それは今後の物語で少しずつ証されていくかと思います。

次回は海未ちゃんがトラウマを抉られて錯乱状態のソラを助けに向かいます。
長かった第5話「START:DASH!!」もようやく終わりが見えて来ました。
第6話はA-RISEの閑話とにこちゃんとソラの閑話を挟んでからになります。
皆様方にはお付き合いいただけましたら幸いでございます。


それでは改めまして、本日もご覧いただき、本当にありがとうございました。
皆様からのご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。
それでは失礼いたします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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第5話「START:DASH!!」そのじゅうきゅう

皆様、本日もご覧いただきありがとうございます。

先週の風邪が治ったと思っていたら、今週はインフルエンザで発熱中なQooオレンジでございます。
今回も熱にうなされながらの投稿になりますので、所々おかしな部分や誤字脱字があるとは思いますが、体調回復後に修正いたしますのでご容赦下さい。

それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅうきゅう 始まります。
















「“お肌の触れ合い通信”!!!」

 

そうです!思い出しましたよ!“お肌の触れ合い通信”ですよ!

 

以前にことりが何時ものエロボケで、“裸で抱き合うとお肌の触れ合い通信みたいに通じ会えるの♪”とか言っていました!

 

その時に“お肌の触れ合い通信”についての説明も受けていたんですよ!

 

すっかりと忘れていました…。

 

ガンダム作品では時として、機体同士を直接接触させて通信をする描写があります。

 

劇中では“お肌の触れ合い通信”や“接触回線”等と呼ばれたいたそうです。

 

この“お肌の触れ合い通信”は機体の装甲同士を直接触れ合わせ、電波妨害に影響されずに相手に直に電波を伝える事が出来るのです!

 

あのイカれた女のパートナーである電子精霊のイリスが妨害しているのは恐らくは通信電波の送受信。

 

電波を外部に飛ばす事が出来ないのならば、鳴神君のザクに直接触れ合って、直に電波を届けてしまえば良いのです!

 

この“お肌の触れ合い通信”ならばそれが可能な筈です!

 

<おや?どうやらMHプログラムの影響下を完全に脱し、正解に辿り着けた様ですね。おめでとうございます。ソノダウミ様。>

 

「イリス?MHプログラム?何の事ですか?それよりも……お肌の触れ合い通信が正解だと随分と簡単に認めるのですね?まさか…。」

 

あのイカれた女の電子精霊がこんなに簡単に答えだと認めた…。

 

あれだけ性根の腐った女の事です…正解だと思わせておいて、実はハズレ…通信手段なんて残されていなかった…なんて事も十分にあり得ます。

 

そうなるとまさか“お肌の触れ合い通信”も使用出来ないのですか?!

 

<ご安心を。お肌の触れ合い通信……接触回線は本当に使用可能です。マスターはお優しいお方ですので、常に救済方法を用意して下さっております。今回の救済方法はソノダウミ様が思考を重ね辿り着いた接触回線になります。そしてソノダウミ様がご推察の通り、私が通信システムに介入して妨害しているのは通信電波の送受信のみです。機体同士を直接接触させて電波をやり取りする接触回線にはマザーシステムと言えども介入は出来ませんので。>

 

「ならば!今すぐに鳴神君を助けに!」

 

<残念ながらそれは不可能です。お忘れですか?ソノダウミ様の乗機は現在、ビグ・ラングのメガ粒子砲にロックオンされております。動けばその瞬間にマスターはメガ粒子砲のトリガーを引いて、ソノダウミ様を撃墜するでしょう。>

 

あ…そ、そうでした…ロックオン・アラートが鳴っていないので忘れていましたが、あのイカれた女が乗っ取ったビグ・ラングのメガ粒子砲が私のジム・スナイパーⅡを狙っていたのですよ!

 

せっかく打開する手段が見付かったと言うのに!

 

<もし…もしもこの場に居るのがソノダウミ様、貴女ではなく、コウサカホノカ様、またはミナミコトリ様でしたら、メガ粒子砲を回避してナルカミソラ様の元へと向かえたかもしれませんね。>

 

「穂乃果やことりならば?ことりならばまだしも、穂乃果は私とあまり変わらないのではないのですか?」

 

ベテランファイターであることりの技量は私や穂乃果よりも圧倒的に上です。

 

ことりの使用しているウィングガンダムを改造した機体…ウィングガンダム・リトルバードの性能も、あの派手な火力に目が行きがちですが、機動性もかなりのモノです。

 

一方の穂乃果は私と同じガンプラバトル初心者で、使用している機体も私と同じ素組…。

 

今は鳴神君が届けてくれたあの高性能なエールストライカーを使用していますが、穂乃果の反射速度自体は私とそこまで変わらないと思いますが…。

 

<いえ。今回の介入に際して、ソノダウミ様、ミナミコトリ様、コウサカホノカ様、お三方の戦闘データを予め解析いたしましたが、その中でもコウサカホノカ様の反射速度は時として非常識な数値を叩き出しておりました。反射速度の数値だけで言えば、私のマスターやナルカミソラ様を上回る数値です。>

 

「穂乃果が?貴女のマスター…あのイカれた女はいざ知らず、鳴神君を上回る反射速度を?何かの間違いではないのですか?」

 

<私もマスターも戦闘データを解析した結果を見たときに同じ事を思いました。コウサカホノカ様は普段はソノダウミ様の反射速度とほぼ同等の数値ですが、ご自身に危険が及んだ時に限りコウサカホノカ様の反射速度の数値はナルカミソラ様や他のワールドクラスのトップファイターと同等…いえ、それ以上の数値を示していました。この反射速度の数値は攻撃を認識したと同時に回避行動を始めているとしか考えられません。>

 

あの穂乃果が鳴神君の様なワールドクラスのガンプラファイター以上の反射速度?

 

攻撃を認識したと同時に回避行動?

 

え?穂乃果ですよ?穂乃果(アホ)な穂乃果なのですよ?

 

本当なのでしょうか?

 

ですが、イリスが嘘を言っている様には見えません…。

 

「……その穂乃果ならばこの状況でもビグ・ラングからの攻撃を避けれたと貴女は言いたいのですね。」

 

<はい。コウサカホノカ様と現在の彼女の乗機…ヤザワニコ様がナルカミソラ様に持たせたエールストライカーを使用しているストライクガンダムならば回避は容易でしょう。>

 

また“ヤザワニコ”ですか…。

 

先程からあのイカれた女もイリスもその名を言っていますが、一体誰なのでしょうか?

 

鳴神君と…その…肉体関係にある様ですが…。

 

鳴神君!後で絶対に聞き出しますからね!

 

その為にも何とかして鳴神君の元へと辿り着かなければ!

 

「……ことりとことりのウィングガンダム・リトルバードでも、ですね。」

 

<はい。>

 

ですが、今の私では鳴神君の元へと辿り着く前に、あのイカれた女の乗っ取ったビグ・ラングに撃墜されてしまう…。

 

ことりならば…穂乃果ならば…私以外ならば簡単に鳴神君を助ける事が出来たのに…。

 

「…私では無理…ですか…。」

 

<はい。データの解析結果、ソノダウミ様では回避が成功する可能性は極めて0に近いです。>

 

回避は無理…ならばシールドでメガ粒子砲を防ぎながら…。

 

<勿論、シールドを使用しての防御も無理ですね。対ビームコーティングが施されているのならば、素組のジム・スナイパーⅡのシールドでもメガ粒子砲の直撃を一度位は防げたのでしょうが、現状の装備では残念ながら防御も不可能だと判断いたします。>

 

防御も無理…つまりは完全に手詰まり…もはや為す術は…打てる手は無いのですか…。

 

<チェックメイトですね。あぁ、そうそう。先程、コウサカホノカ様とミナミコトリ様ならばビグ・ラングからの攻撃を回避出来ると申しましたが、そのお二人ではそもそも接触回線の事に気付く事は出来なかったと思われます。>

 

「…なんですか、それは?貴女はもしかして慰めているつもりですか?」

 

<いえ。私は純然たる事実だけを述べております。例えばミナミコトリ様の場合はマスターが皆様の音声データを使用してナルカミソラ様と会話を始めた段階であのバスターライフルを振り回して暴れ出していたと簡単に予想出来ます。彼女がどの様な原理で暴走状態に至るかは不明ですが、判断力が著しく欠如した状態での戦闘行動では私のマスターに勝つのは難しいでしょう。>

 

全くもってその通りですね。

 

この場に居たのがことりならば、確実に最高深度での黒化現象を巻き起こして、動くなとの警告も何もかも無視してあのイカれた女へと襲い掛かっているでしょうね。

 

ことりがそうそう簡単にやられるとは思いませんが、判断力が欠如した黒化状態ではあのイカれた女の陰険な策略にハマってしまい、事態が悪化してしまう可能性はとても高いです。

 

<コウサカホノカ様は反射速度は異常な数値を発揮する事もありますが、それ以上に思考能力に決定的な欠陥があります。初撃は回避出来たとしても、その後に考え無しの突撃を敢行し、最終的にはビグ・ラングの弾幕を避けきれずに撃墜…でしょうね。>

 

私もその予想には概ね同意出来てしまいます…。

 

穂乃果は思考を放棄していますので、本能の赴くまま直感的に行動し突撃…でしょうね。

 

それにしても穂乃果…貴女は見ず知らずの電子精霊にまで穂乃果(アホ)だと思われていますよ…。

 

<その点、ソノダウミ様はミナミコトリ様の様に激昂し暴れ出す事もなく、コウサカホノカ様の様に浅慮に突撃する事もなく、冷静に思考し続け最適な答えを導きだしました。>

 

イリスは勘違いしている様ですが、私も自分でも不思議なくらいに激昂してましたし、決して冷静ではなかったのですが…。

 

しかも接触回線を思い出した切っ掛けが“ヤザワニコ”と言う人物が鳴神君に抱かれている云々と言った会話が切っ掛けなんですよね…。

 

「答えが…この状況を打開する手段が見付かっても、結局は私も手も足も出ずに撃墜されるか、このまま鳴神君が苦しむ様を見ているだけですがね。」

 

<ならばコウサカホノカ様の様に無謀な突撃でもしてみますか?先程も進言しましたが、ソノダウミ様が攻撃を回避出来る可能性は極めて0に近い確率ですが、0ではありません。>

 

可能性は0ではない…ですか…。

 

ここでこのまま鳴神君が苦しむ様を…あのイカれた女に心が壊されて行く様を見続けるなんて選択肢は私には勿論ありません!

 

ならば!私も穂乃果の様に何も考えずに突撃してやりましょう!

 

「イリス。貴女にはお礼を言いますよ。」

 

<お礼?何故でしょうか?>

 

「貴女のお陰で突撃する決心がつきましたからね!」

 

<……ソノダウミ様はもっと冷静に思考し判断する人物だと思っておりましたが、どうやら違っていた様ですね。>

 

「何とでも言っていなさい!ただし!貴女が始めに言った通りに、貴女にはスリープさせたサポートAIの代わりに確りとシステムアシストを行って貰います!」

 

<突撃を行っても結果は見えているでしょうに……。システムアシストの件は了解しました。MHプログラムが停止した現在、元より通信妨害以外の妨害は行わない予定ですので、ご存分に。>

 

「その言葉、今は信じますよ。鳴神君……今…参ります!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ!決心は付きました!後は突撃あるのみです!

 

あのイカれた女は私が動いた瞬間に攻撃してくる筈です!

 

何としてもその一撃を避けて、鳴神君へと辿り着かなければ!

 

集中しなさい!私!

 

大丈夫!イリスの話ではあの穂乃果(アホ)の穂乃果でもこれから襲ってくる一撃は回避出来るとの事です!

 

反射速度が非常識な数値だろうが、穂乃果は穂乃果(アホ)なんです!

 

そんな穂乃果に出来るならば、私にだってきっと出来る筈です!

 

私はそう自分に言い聞かせ、鳴神君の元へと向かう為にバックパックのバーニアに火を灯します。

 

この機体…初めてみんなでガンプラバトルをしたあの日、鳴神君が私に買ってくれたジム・スナイパーⅡに出せる最大限の加速を発揮する為に、飛び出す瞬間ギリギリまで力を溜めます!

 

見つめる視線のその先には真っ赤な巨大なモビルアーマー…。

 

これから私はイカれた女に乗っ取られたあの巨大なモビルアーマーの一撃を掻い潜り、鳴神君の元まで辿り着かなければいけない…。

 

回避に失敗すればもれなく撃墜。

 

そして鳴神君は……………恐れるな!私!女は度胸ですよ!やってみせましょう!やり遂げてみせましょう!

 

意を決した私はギリギリまで出力を上げたバーニアを一気に解放し、鳴神君のザク目掛けて機体を急加速させました!

 

身体に強いGが掛かり機体が前に進み始めたその時、ジオングの頭部を狙い撃とうとした瞬間と同じあの不思議な感覚がまた私を支配し始めました。

 

本来ならば急加速によって瞬きする間もなく流れていく筈の景色がゆっくりと流れていく…。

 

そして先程とは違い、今度はゆっくりと流れていく景色から“色”すらも抜け落ち、私が知覚する全ての世界は白と黒の二色に塗り分けられて行きました…。

 

全てがゆっくりと動く世界。

 

色の無い世界。

 

音の無い世界。

 

私だけの世界。

 

私はそんな世界に身を委ねながら、視線の先の大きなモビルアーマー“ビグ・ラング”の上部に連結されているビグロの“くちばし”がゆっくりと開き、その中に搭載されたメガ粒子砲の砲口が淡い光を放ち始めるのを認識します。

 

砲口に灯る光を認識した私は、ジム・スナイパーⅡの左側にある全てのスラスターを総動員し、やがて迫り来るメガ粒子砲からの回避行動を試みます。

 

機体の左側にあるスラスターが私の意を汲み全力で推進剤を噴射し始めたその時、ゆっくりと動いてた時間の流れが急激に元に戻り、世界に再び鮮やかな色と音が戻って来ました。

 

全ての感覚が元に戻った瞬間、ビグ・ラングから放たれたメガ粒子砲のビームが私目掛けて襲い掛かって来ました!

 

「全力でぇぇぇぇ!!!避けなさぁぁぁぁぁい!!!!」

 

私の気合いの叫びに応える様にジム・スナイパーⅡは迫り来るメガ粒子砲から逃れようと、機体左側のスラスターを全開で噴射させて右へと押し出されます!

 

そして私へと襲い掛かったメガ粒子砲の光は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<左腕消失。ダメージコントロールを開始します。無茶をしましたね。>

 

「それが何ですか!腕の一本や二本!くれてやります!」

 

回避行動の結果、私のジム・スナイパーⅡはビグラングから放たれたメガ粒子砲を避けきれずにシールドごと左腕を吹き飛ばされてしまいました。

 

もとより無謀な試みだったのです!完全に回避出来るなんて思ってはいません!

 

たとえ左腕を失っても!右腕を失っても!両足を!全ての四肢を失ったとしても!機体が動き!あの人の元へ…鳴神君の元へと辿り着ければよいのです!

 

だからお願いです!ジム・スナイパーⅡ!

 

無力な私に力を貸して下さい!

 

あの人に私達の想いを届けさせて下さい!

 

全力で!私を鳴神君の元まで!

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

私の想いに応える様に、再びバックパックのバーニアから激しく推進剤を噴射して加速を始めた機体は、鳴神君のザクへと向けて真っ直ぐに突き進みます!

 

メインモニターに映る鳴神君のザクが、その距離を詰めるに従い、次第に大きくなっていきます。

 

あと少し…あと少しで!

 

そして、私のジム・スナイパーⅡは……

 

<間もなく友軍機に衝突します。衝撃にご注意ください。>

 

「っ!きゃぁぁぁぁ!!!」

 

全力の加速の勢いそのままに、鳴神君のザクへと激突しました!

 

[[…ぅ……ぁ…]]

 

<<ウミ?!なんて無茶を!>>

 

「あ、あはは…どうやって止まるかを考えていませんでしたね…。」

 

前に進むことばかり考えていて、どうやって止まるかを考えていないとか…これではまるで穂乃果の様ですね。

 

まぁ…たまには私も思考を放棄し、何も考えずに行動するのも良いのかもしれませんね。

 

結果として左腕を失いはしましたが、メガ粒子砲を回避してちゃんと鳴神君の元まで辿り着けましたし。

 

鳴神君のザクに激突したお陰で止まる事も出来ましたので今回は良しとしましょう!

 

何はともあれ左腕を失いはしましたが、何とか鳴神君の元へと辿り着く事は出来ました!

 

後はイリスの言葉通り本当に接触回線が使えれば……。

 

<<止まり方を考えずに突撃とかホノカの様ですね…って!声が聞こえる?!これは接触回線ですか!ウミ!聞こえますか!ウミ!>>

 

私の声がアイリに聞こえたと言う事は通信が繋がったのですね?!

 

やりました!これなら!

 

「アイリ!私の声が聞こえているのですね!通信が繋がっているのですね!」

 

<<はい!聞こえています!聞こえますよ!ウミ!貴女の声が!ウミ!お願いです!マスターが!このままではまたあの頃の様に悪意に引き込まれてしまう!今度は戻れないかもしれない!お願いです!ウミ!マスターを!マスターを助けてください!私の声ではマスターには届かないのです!だから!>>

 

悪意に引き込まれる?!そう言えば、鳴神君が以前までの自分はろくでもない人間だっと言っていましたね。

 

人を傷付け、見下し、嘲笑う…。

 

その頃の鳴神君に戻るとでも言うのてすか?!

 

させませんよ!そんな事は!

 

「分かっています!その為に穂乃果の様にこんな無茶を通してやって来たんですから!鳴神君!聞いていますか!鳴神君!」

 

鳴神君!私は貴方に言いたい事が!伝えたい事が沢山あります!

 

全てを言葉にするのは無理かもしれません…ですが!それでも言葉を重ねて貴方にこの想いを伝えてみせましょう!

 

[[…ぁ……そ…の……]]

 

[[うふふ♪びっくりいたしましたわぁ♪園田さんったらぁ急に飛び込んで来るのですものぉ♪ワタクシ、驚きのあまりぃ思わず引き金を引いてしまいましたわぁ♪うふふふふ♪ですぅがぁまさか園田さん程度の能力でワタクシの一撃を不完全ながらも避けてぇ、ここまで辿り…]]

 

鳴神君へと言葉を投げ掛けようとした私の邪魔をしたのはやはりこのイカれた女でした。

 

私達の声を使い、私達の真似をし、鳴神君の心の傷口を無理矢理にこじ開けようとしたこのイカれた女の声を聞いた瞬間、私は今まで必死に押さえ込んでいた怒りと憎悪と嫌悪の感情が一気に爆発して、気が付けば思わず大きな声で叫んでしまっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お黙りなさい!外道!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と。

 

[[え?!げ、げどう?!あ、あの?今、何と?]]

 

そう…外道です!

 

人の心を!人の想いを!人の勇気を!人の…私達の絆を!

 

その全てを!尊厳を踏みにる貴女は外道で十分!

 

私の我慢もここまでですよ!この腐れ外道女!

 

これ以上は貴女の好きにはさせません!

 

鳴神君の前に!まずはこのイカれた外道女を黙らせてやります!

 

「黙れと言いました!私は!今!鳴神君と話しているのです!貴女は…いえ………貴様はもう喋るな!!!」

 

[[なっ!]]

 

ふん!言ってやりましたよ!

 

感情の赴くままに、もしお母様がお聴きになっていたら卒倒してしまいそうな野蛮な言葉を使ってしまいましたが、私だってヤる時はヤるのです!

 

さぁ!イカれた外道女は黙らせました!

 

次は鳴神君!貴方です!

 

お説教の時間です!

 

「鳴神君!聞こえていますか?!聞こえていますね!貴方は!どうして私達を信じてくれなかったのですか!わたしが!穂乃果が!ことりが!大切な仲間である貴方をいらないなんて本当に言うと思っていたのですか!穂乃果が一人じゃなきゃ誰でもいい?!側に居てくれるのならば鳴神君!貴方じゃなくても別に誰だって良いですって?!ふざけるな!!!穂乃果は鳴神君!貴方に!他の誰でもない!好きで好きで大好きな貴方に!鳴神君だから側に居て欲しいのです!人の感情に敏感な貴方ならば!穂乃果の好意にだって気付いていた筈です!真っ直ぐに貴方だけに向けらているあの娘の好意に!鳴神君は知っている筈です!貴方が穂乃果の頭を撫でる時のあの幸せそうな穂乃果の表情(かお)を!鳴神君だって見ていた筈です!誰よりも穂乃果の側で!すぐ近くで!穂乃果がどんな気持ちで貴方に頭を撫でられていたかを知っていた筈です!知らなかったなんてそんな事は私が言わせません!絶対に!!!」

 

穂乃果の真っ直ぐな気持ち…。

 

穂乃果の素直な表情(かお)…。

 

人の悪意を何よりも恐れ人の感情に過敏になっている貴方が、そんな穂乃果の真っ直ぐで素直な気持ちに気付いていない筈がありません!

 

貴方はそんな穂乃果の気持ちを好ましく想っていた筈です!

 

「ことりだってそうです!破廉恥な行為に付き合ってくれるならば誰でも良いですって?!本当にそうですか?!そんな訳がありますか!ことりは鳴神君!貴方が大好きだから!貴方だから契りを交わしたいと想っているのですよ!恥も外聞も棄てて!ただひたすらに貴方を求めているのですよ!不能?役立たず?ソーセージサイズ?男性器が小さいからつまんない?!たかがその程度であの色欲に盛り狂ったことりが身を引きますか!貴方をいらないと言いますか!ことりならば!不能で役立たずならば“ことりが無理矢理にでも勃たせてあげるね♪”って言うに決まっています!男性器が小さい?ことりならば“ソラ君のお○ん○ん♪ちっちゃくて可愛い♪”とかってぬかして逆に喜びますよ!挙げ句の果てには“ことりがおっきくしてあげるね♪”って喜びながら咥えるに決まっていますよ!ことりの遠慮の無い掛け値なしの好意を向けられ続けた来た貴方ならば!ことりの純粋で不純な気持ちを理解している筈です!違いますか!鳴神 青空!!!」

 

例え本当に貴方が不能だとしても、そんな事はことりには関係ありません。

 

例え貴方の男性器が本当に小さかろうとも、ことりには関係ないのです。

 

ことりが貴方を求めるのはただ好きだから。

 

貴方のぬくもりが欲しいから。

 

貴方の愛が欲しいから。

 

欲望のままに、本能のままに、気持ちのままに。

 

貴方が大好きだから、ただただ求める。

 

求めた結果が性行為なのは純で不純なことりらしいんですけどね。

 

[[…ほ…の……こと…さ…]]

 

反応が戻った!ですがまだ鈍い?!

 

鳴神君の心を引き戻すにはまだ言葉が、想いが足りないのですか?!

 

ならばもっと言葉を!想いを重ねましょう!

 

貴方に届く様に!

 

「花陽も凛も!貴方を貶めたりはしません!あの子達は貴方をとても慕っているではないですか!今日だって花陽は私達の為に!貴方の為におにぎりを握って来てくれたのですよ!女の子がどうでもいい相手にお料理なんてしますか?する訳がありません!凛だって貴方にエチケット袋を作って持って来てくれたではないですか!凛が貴方に渡したそのエチケット袋を見なさい!無駄に可愛い猫の絵とか、貴方への応援メッセージが描かれているのではないですか?」

 

二人とも一生懸命に貴方の為を思って作ったんです!

 

まぁ凛の場合は一生懸命に考えて作ったのがエチケット袋だったと言うのはアレですけどね。

 

[[…かいて…る…ねこの…え…おにーさん…がんばるにゃーって…。]]

 

鳴神君が私の問いかけに応えてくれた!

 

ならばあと少しです!あと少しで!

 

「私だって!貴方がどれ程の勇気を振り絞って私達の元へと駆け付けてくれたのか知っています!そんな貴方に最低ですなんて言いません!言えません!」

 

[[でも…けど……。]]

 

「確かに、このバトルを観ている観客の方々には、六年前に貴方を傷付けた人達と同じ様に、貴方へと無責任な悪意の言葉を投げ掛ける人もいるかもしれません…。」

 

[[そうだ…あのときみたいに…またみんなおれのことを…]]

 

「ですが、そこにあるのは本当に悪意だけですか?貴方への善意はないのですか?」

 

[[善意?そんなモノは…]]

 

「無いとは言わせませんよ?少なくとも、私達は、花陽と凛も。鳴神君が頑張っていると知っています。私達は貴方へ悪意を向ける事はありませんよ?」

 

そして、恐らくは“ヤザワニコ”と言う人物も。

 

[[園田さん…穂乃果…ことりさん…小泉…星空……。]]

 

「信じて下さい!穂乃果を!ことりを!花陽を!凛を!そして!」

 

戻って来て下さい!私達が大好きな何時もの貴方へ!

 

穂乃果が共に居たいと願う貴方へ。

 

ことりが求めてやまない貴方へ。

 

花陽が、凛が慕う貴方へ。

 

「私を!!!」

 

そして……私が産まれて始めて恋した貴方へ!

 

[[信じる?みんなを………俺は…俺は…。]]

 

「さぁ!鳴神君!いえ……“青空”!共に進みましょう!」

 

[[みんなと一緒に…そうだよ…決めたんだ…俺は…俺は…俺は!]]

 

<MHプログラム、稼働率3%まで減少。まもなく機能停止します。>

 

MHプログラム?先程からイリスも外道女も言っていますが、何の事ですか?

 

それよりも!鳴神君…いえ、青空の瞳に生気が戻ってきましたよ!

 

これならばもう大丈夫ですね!

 

[[うふふ♪構いませんわぁ♪イリスちゃん♪実験はどちらも一応は成功ですからぁ♪初期段階としては上々の結果ですわぁ♪それにしても…せっかくぅ鳴神さんのトラウマを抉ってコチラ側に引きずり下ろして差し上げ様と思いましたのにぃ♪つまりませんわぁ♪実につまりませんわぁ♪絆だなんてぇ、なんて茶番でしょう!善意だなんてぇそんなモノは幻想でしかありませんわぁ♪そう!この世の全ては悪意を孕んでぇ、悪意を撒き散らすぅ…悪意の底に沈んだ事のある鳴神さんならばぁ♪善意なんてぇ、絆なんてぇ、穢らわしいクソみたいなモノがこの世の中には存在していない事が分かる筈ですわぁ♪]]

 

っ!またこの女ですか!

 

悪意を孕んでいるのは貴女ではないですか!

 

悪意を撒き散らしているのは貴女ではないですか!

 

善意が、絆がクソですって?穢らわしいですって?

 

クソで穢らわしいのは貴女です!!!

 

善意があるからこそ!人は人として生きていけるのです!

 

絆を紡ぐから!誰かとの絆を繋ぐから!人は優しくなれるのです!

 

人は人を愛せるのです!

 

私は悪意を否定はしません!

 

ですが!善意も絆も貴女なんかに否定はさせません!

 

この女の物言いには本当にイライラします!

 

「人の言葉を理解出来ないのですか?私は貴様に“黙れ”と言った筈です。」

 

[[あらあら♪園田さんったらぁとーってもぉ怖いわぁ♪うふふ♪ワタクシ♪泣いちゃいそうですわぁ♪えーん♪えーん♪うふふ♪]]

 

「何がえーん♪えーん♪ですか!どうやら黙る気は毛頭も無い様ですね…では!無理矢理にでも黙らせてやりましょう!青空!」

 

[[園田さん?!]]

 

「行きますよ!あのイカれた腐れ外道女をぶち殺しに!」

 

[[へ?ぶ、ぶち殺す?!な、なんか園田さんっぽくない…。]]

 

「当たり前です!私は!今!とても!とても!怒っているのです!私達の声を使って!私達の真似をして!私達の大切な仲間を!大好きな貴方を!青空を傷付けようとしたあのイカれた腐れ外道女に!」

 

[[うふふふふ♪園田さんったらぁイカれた腐れ外道女だなんて野蛮な物言いですわぁ♪本当にぃ♪本当にぃ♪本当にぃ♪ほぉーんとぉーにぃぃぃぃ♪♪♪うふふ♪うふふふふ♪あはははははは!]]

 

何ですか?外道女の様子が…?

 

[[はははははははははは!!!笑わせてくれるなァァァ!おぉォォォォい!!ならァ……来いよォォォ!園田 海未ィィィ!相手してヤろーじゃねぇーかァァ!けどなぁァァ!テメェ如きクズ女にィィィ!このアタシがヤれっかよォォォ!!!]]

 

急に言葉使いが乱暴に?これがこの女の本性……化けの皮が剥がれましたね!

 

「フン!それが貴女の本性ですか。どちらが野蛮な物言いなのだか!」

 

[[うるせぇよォ!絆だなんだと群れねぇーとナニも出来ねぇクソ虫風情がァァァ!オラァ!そこのヘタレ諸とも!まとめてぶち殺してやっからさっさとかかって来やがれェェェ!イリィィィィスゥゥゥゥ!テメェは戻れェェェ!]]

 

<了解しました。それではソノダウミ様、失礼いたします。>

 

外道女の叫びに応えて、私の機体に取り憑いていた電子精霊のイリスは消えてしまいました。

 

どうやらあのイカれた腐れ外道女のもとに戻った様ですね。

 

その証拠に、私の機体の本来のサポートAIが再起動し始めました。

 

さて…これであのイカれた腐れ外道女をぶち殺せば全てが元通りですね。

 

ならば………

 

「上等です!お望み通りにその脳天をコイツ(スナイパーライフル)の一撃でぶち抜いて差し上げます!行きますよ!青空!何時も通りに前衛は青空が!私が後衛で援護を行います!」

 

悔しいですが、あの外道女は少なくてもガンプラバトル初心者の私よりも強いでしょう。

 

私の機体も、私の操縦技術も、認めたくはありませんがあの外道女よりも劣っている…。

 

ですが…一つだけ、私には貴女に負けない要素がありますよ。

 

そう……私は一人ではない…私には仲間がいる。

 

とてもとても心強い仲間が…青空が!

 

結局はまた青空に頼る事になってしまいますが、このままこの外道女を放置する訳にはいきません!

 

散々に場を荒らしてくれたお礼は、確りと!たっぷりと!お返しして差し上げましょう!

 

[[え?え?]]

 

「え?じゃありません!青空!お返事は!」

 

[[は、はいぃぃぃ!]]

 

「違う!何ですか!そのお返事は!何時もの貴方ならば!こう言うでしょう!」

 

そう…貴方はこんな時には私達を鼓舞する様に、威勢良く、前を向いて!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“応よ!”と!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<ですね。ではマスター、男の魅せ場ですよ。トラウマを突かれた程度でヘタレて情けなさ過ぎる所を見せてしまったのです。ここは気合いを入れて一発どうぞ。>>

 

[[っ!…あ…はは…そっか…そうだったな……うん…うん!うっし!アイリ!園田さん!んにゃ!“海未さん!”]]

 

ふふ♪“海未さん”ですか。

 

ようやく私の事も名前で呼んでくれるのですね。

 

「はい!では!今度こそ行きますよ!青空!あのイカれた腐れ外道女をぶち殺しに!」

 

[[“おうよ!!!”]]

 

さぁ!腐れ外道女!お仕置きの時間ですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様、本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ようやくソラも正気を取り戻し、いよいよ次回は謎の乱入者との戦闘になります。
ちなみにソラや海未さんの様子があきらかに可笑しかったのにはある理由があります。
その理由も物語が進みにつれて、謎の乱入者の目的と共にあかされていく予定なので、何卒お付き合い下さいませ。
次回は海未さんがちょくちょく無意識で使っていた最近流行りのZONEを本格的に会得いたします。
ガンプライブではあえてZONEではなく、別の名称を使用いたしますが、古いアニメのネタなので分かる方がどれ程いらっしゃるか…。
先読みで分かったニュータイプなお方は是非とも感想欄へご一報下さいませ。

改めまして本日もご覧いただき本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想も御待ちしております。
お気軽にお声掛け下さい。
それでは失礼いたします。



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第5話「START:DASH!!」そのにじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は本編に戻りまして、ビグ・ラングとの戦闘(ようやく…)になります。


それでは 第5話「START:DASH!!」そのにじゅう 始まります。



















[[イリィィスゥ!ヤツ等の間の通信制限を解除しろォォ!今すぐにだァァァァ!!!]]

 

私と青空がビグ・ラングに対して突撃を始めようとしたその時、あの腐れ外道女は唐突に、自らの電子精霊であるイリスに通信制限の解除を命じました。

 

腐れ外道女…一体何のつもりでしょうか?

 

あの性根の捻れ曲がった女がただで通信制限を解くとは到底思えませんね。

 

さては通信制限の解除に乗じて、また何か仕掛けてくるつもりですすね!

 

絶対に何か非道な行為を行うつもりです!

 

<<通信制限を解除してしまって、本当によろしいのですか?マスター?>>

 

[[よろしーいんですよォ!イリスゥ!テメェはこのアタシが通信制限を解除した程度でェェ!どうにかなるってェェ思うのかァァ!それになァァ!ソコの園田 海未とかってクズ女に“負けたのは通信制限のせいですぅ”なんて言われちまったら堪ったもんじゃねぇーからなァ!]]

 

<<マスターがよろしいのならば私に異論はありません。了解いたしました。少々お待ち下さい……お待たせいたしました。設定変更完了です。ナルカミソラ様、ソノダウミ様、両機の間での通信制限を解除いたしました。>>

 

青空と私の間での通信制限だけですか…。

 

ことり達とは相変わらず通信は出来ないのですね。

 

仕方ありません。ことり達とはこの腐れ外道女をぶち殺してからゆっくりと通信しましょう。

 

それにしても“クズ女”ですか…。

 

腐れ外道女に“クズ”だなんて言われたくはありませんね!

 

「これはご丁寧にありがとうございます!ですが!貴女こそ負けたのは通信制限を解除したからだ!とかぬかさいで下さいね!」

 

[[ぬかすか!ボケがァ!!!このアタシがテメェ等程度にヤられるかよォ!]]

 

「あ!またボケとか言いましたね!さっきはクズ女って言いました!誰がクズ女ですか!誰がボケですか!クズは貴女です!ボケも貴女です!そもそも私の基本属性はボケではなくツッコミです!」

 

[[テメェの何処がツッコミだァ!どォ見てもボケだろォがァ!ボケにはボケで十分じゃボケ!ピーチクとウルセェェェんだよ!クソビッチがァァァ!]]

 

「なっ!クソビッチ?!クソビッチですって!言うに事欠いて今度はこの私がクソビッチですって!私の何処がビッチですか!私はまだ処女です!処女!貴女こそ“あばずれ”でしょうに!」

 

[[あ、あばずれぇぇぇ?!言いやがったなァァ!このクソビッチがァァァァァ!!!]]

 

「だからビッチじゃありません!新品です!未使用品です!未貫通です!膜はまだ破れていません!処女です!しょー!じょー!」

 

[[アタシだって心の膜はまだ破れてねェよ!心は処女なんだよ!あばずれ言うな!]]

 

「はぁ?!心の膜?!心は処女?!心は処女って何ですか!それって身体は処女ではないじゃないですか!ほら!やっぱりあばずれでしょうに!」

 

[[がァァァァァ!!!あばずれあばずれってウルセェ!アタシだって好きで処女捨てたんじゃねェェんだよォォ!このオ○ニー狂いのクソ処女ビッチがァ!!!]]

 

「日々のオ○ニーは健全な女の子の証です!ことりだって毎日ヤってます!それと!クソ処女ビッチって何処のミラ・ジョ○ビッチですか!私はゾンビ相手に無双なんてしませんからね!」

 

[[なんでゾンビだよ!誰もミラ・ジョボ○ッチなんて言ってねェーし!このクソ処女ビッチ!やっぱテメェはツッコミじゃねぇーよ!絶対にボケだろォがァ!]]

 

「このわからず屋!だから!ボケじゃなく私の担当はツッコミだと何度も言ってますよね!」

 

[[いーや!違うね!テメェは絶対にボケだ!ボケ以外にはあり得ないねェェ!このボケ処女ビッチ!]]

 

「いーえ!ツッコミです!貴女にツッコミのナニが分かるのですか!穂乃果もことりも青空も!花陽に凛まで!周りは見渡す限りボケにボケを被せるボケばかり!私はそんなボケの群に毎日毎日!独り孤軍奮闘でツッコミまくって頑張っているのです!どうです!私以外にツッコミはあり得ませんでしょうが!私こそがツッコミです!ツッコミ・オブ・ツッコミなんです!」

 

[[ツッコミ・オブ・ツッコミとか意味わかんねぇコト言ってんじゃねェェよォ!頭沸いてんのかよ!このボケがァ!コ"ラ"ァ"!!!]]

 

「えぇーい!頭が沸いてるのは貴女でしょうが!お黙りなさい!ドチンピラ!!!」

 

[[誰がチンピラじゃ!ボケェェ!!!]]

 

[[うへぇ…女って怖ぇ…。]]

 

[[ア"ァ"?鳴神ィィィィ!何っつたァァァ?!テメェ!!!]]

「あら?青空?貴方は今ナニか言いましたか?い!い!ま!し!た!か!!!」

 

[[このクソ処女ビッチのボケクズ勘違い女と一緒にすんな!!!]]

「このイカれ腐れ外道チンピラあばずれ女と一緒にしないで下さい!!!」

 

む?不愉快ですが腐れ外道女と同じタイミングでツッコんでしまいましたね。

 

[[ヒィィィ!ゴ、ゴメンナサイ!]]

 

「ほら!青空!馬鹿な事をしていないでさっさと行きますよ!」

 

[[って!そうだった!時間もねぇーんだ!遠慮も容赦も手加減も慈悲も!全部無しで一気に終わらせる!アイリ!“限界突破(リミットバースト)”!起動(ドライブ)!]]

 

<<了解しました。“限界突破(リミットバースト)”起動します。…機体出力の上昇を確認、稼働臨界までのカウントを開始します。マスター、どうぞ。>>

 

[[おーらい!逝くぞ!キ○ガイ女!海未さんや穂乃果!ことりさんに小泉に星空!ついでににこちゃんの声真似までしやがって、ヒトのトラウマをガッツリ抉りやがったこの借りは!まとめてノシ付けてぶち返す!]]

 

先程までの精神喪失状態が嘘だった様に、青空は気合いの叫びと共に強化系ユニークアビリティ“限界突破(リミットバースト)”を発動させて突撃を開始ししました。

 

“限界突破(リミットバースト)”の発動が完了すると、機体全体から淡い光を放ちながら、青空の高機動型ザクⅡはロングポールヒートアックスを何時もの脇構えの型で構えたまま、ブースト機動でビグ・ラングへと向かって行きます!

 

[[来いよォォ!オラァァァ!イリィィィスゥ!コイツ(ビグ・ラング)の腹ん中に残ってるオッゴを全部出せぇ!一匹残らずだァァァ!クソうるせぇクズ女は後回しでイイ!タゲ設定は鳴神だァァ!紙装甲のクソザクなんぞォォォ!囲んで削ってェェ!ぶち殺せェェェェ!!!]]

 

<<了解いたしました。ビグ・ラング内の残存オッゴ全機出撃。優先攻撃目標はナルカミソラ様を指定します。残存オッゴ全機展開完了。これより攻撃を開始します。>>

 

対する腐れ外道女はビグ・ラング内部に残されていた小型機オッゴを全機出撃させて、急加速で突撃して行く青空を迎撃させるつもりの様です。

 

メインターゲットは青空で私は放置して構わない…ですか。そうですか…私は無視ですか……確かに私は青空に比べれば使用している機体も操縦技術も何もかも遥かに劣ります…この子(ジム・スナイパーⅡ)の武装ではビグ・ラングに対してまともなダメージも与えられません……ですが……。

 

「腐れ外道女の分際で私を無視するとか良い度胸です!ならば!戦場でスナイパーを放置する恐ろしさを身を持って味わいなさい!さぁ!先ずは青空の邪魔をするオッゴからです!堕ちなさい!」

 

私はサブコンソールを操作し頭部のスコープバイザーを展開しスコープモードを起動させると、残された右腕を前に突き出してスナイパーライフルを構え、青空の高機動型ザクⅡへと押し寄せるオッゴのうちの一機に狙いを付けます。

 

オッゴの軌道は単純に真っ直ぐに青空の高機動型ザクⅡを目指して突撃するだけ…腐れ外道女が指示した様に私のジム・スナイパーⅡには目もくれません。

 

全くもって舐められたモノですね!

 

ことりのウィングガンダム・リトルバードが装備する大型バスターライフルクラスの火力があれば別ですが、確かに私の素組のジム・スナイパーⅡの火力ではビグ・ラングの分厚い装甲は抜けません。

 

ですが青空の高機動型ザクⅡを狙って押し寄せて来ているオッゴが相手ならば話は変わります。

 

ハイ・モック以下の装甲しか持たないオッゴなんてスナイパーライフルのビームが当たれば一撃で撃墜ですよ!

 

青空の邪魔をするオッゴを片っ端から撃ち墜として、ビグ・ラングを操る腐れ外道女までの道をさっぱり綺麗に片付けてやります!

 

私はターゲットサイトにオッゴを捉え引き金を引きます。

 

スナイパーライフルから放たれたビームは勿論オッゴに直撃し、一撃で機体を爆散させます。

 

「まずは一つ!」

 

最初の一機を皮切りに、私は次々にオッゴへと狙いを付け撃ち墜としていきます!

 

<<マスター。ホーミングミサイル、準備完了です。>>

 

[[ロォォォォクゥゥ!オォォォォォン!堕ちろやァァ!鳴神ィィィ!!!]]

 

<<ターゲットロック。ホーミングミサイル、発射します。>>

 

私が青空へと迫るオッゴを片付けていると、腐れ外道女はビグ・ラングのミサイルランチャーを起動させて青空の高機動型ザクⅡへとホーミングミサイルを発射しました!

 

射撃武装を持たない今日の青空には、何処までも誘導追尾して来るホーミングミサイルは厄介ですね!

 

青空の高機動型ザクⅡの機動力ならばホーミングミサイル程度に追い付かれはしませんが、追われ続けてしまってはビグ・ラングへも向かえません!

 

[[チッ!クソ面倒くせぇ!ザク ・マシンガンだけでも射撃武装がありゃあの程度のホーミングミサイルなんぞ屁でもねぇーのになぁ!アイリ!ミサイルの弾道予測を解析!終わったら海未さんにデータを回して撃ち落として貰え!]]

 

<<ご存知ですか、マスター。私は何処かのイカれた女の契約精霊をしている愚妹や、その愚妹の仕掛けたハッキングやらウィルスやらに気付かないクソババア…もといマザーシステムとは違い、とてもとてもデキル電子精霊です。その程度のデータ解析はもうとっくの昔に終わっています。ウミ、聞こえていますね。今からそちらに送るデータをターゲットサイトにリンクさせて、マーキングされているホーミングミサイルを順番通りに撃ち落として下さい。こちらの指示通り撃ち落としてくれれば、現在マスターの尻のアナを狙って熱烈に追尾しているミサイルを全て誘爆させる事が出来ます。そうなるとマスターの貞操も守られ、ついでに進路もとてもスッキリしますので、よろしくお願いしますね。>>

 

[[このボケ精霊!尻のアナとか言うな!ってか!俺は女の子の尻のアナを掘るのはまだ良いけど!テメェのケツのアナを掘られんのだけはマジで勘弁だ!ぬぉぉぉぉぉ!!!ミサイルなんかにカマぁ掘られてたまるかぁぁぁぁぁ!!!]]

 

青空とアイリは…相変わらずバトル中に軽口を叩き合っているなんて、この人達は随分と余裕そうですね…。

 

お尻のアナを掘るとか掘られるとか…。

 

そう言えば、ことりも似たような事を言っていましたね。

 

お尻ですか…真姫も言っていましたが、本来の用途は出す専門でモノを入れる場所ではないのですが…。

 

まぁ、青空がどうしてもと言うのならば、青空にならば私のお尻のハジメテを……って!今はそれ所ではありません!

 

なんですか!お尻のハジメテって!

 

思考がますますことりに侵食されてますよ!

 

今はあの掘るみんぐミサイル、じゃなくて!ホーミングミサイルです!

 

ホーミングミサイルを何とかしなければいけません!

 

「動き回るミサイルを順番通りに撃ち落として下さいだなんて、青空もアイリも中々に無茶を言いますね…分かりました!やりましょう!転送データをターゲットサイトにリンクさせて下さい!」

 

私は自機のサポートAIに指示を出し、アイリから送られて来たホーミングミサイルの弾道予測データをターゲットサイトにリンクさせます。

 

マーキングされているホーミングミサイルは全部で4…撃ち落とす間隔まで指示してありますよ…。

 

これは腕の魅せ所ですね!

 

「確認しました!青空!カウント5でミサイルを順に撃ち落として行きます!その後は!」

 

[[おうよ!俺が爆炎に紛れてビグ・ラングに突っ込んで、コイツ(ロングポールヒートアックス)であの女の脳天をぶち割る!任せろ!]]

 

「ええ!青空にお任せします!カウント!始めます!5!4!3!2!1!」

 

まずは一番端のあのミサイルからですね!

 

狙いは上々です!

 

「ゼロ!行きますよ!一つ!」

 

カウントがゼロになると同時に放たれたスナイパーライフルのビームは、最初に指定されていたミサイルを撃ち落とします!

 

一つ目を撃ち落とした私は視界の端に予め捉えていた二つ目のミサイルへとターゲットサイトを移動させ、照準と共に引き金を引きます!

 

「二つ!」

 

私は直ぐ様、次に指定されていたミサイルに狙いを付け引き金を引き…

 

「三つ!」

 

そして目標のミサイルの最後の一つを照準の中央に捉え…

 

「これで!ラストです!」

 

撃ち落とします。

 

アイリから指定されていたミサイルを指示通りに撃ち落とすと、ミサイルは次々に誘爆を起こして見渡す限り派手な爆炎に包まれてしまいました。

 

私の仕事はこれにて完了ですね。

 

次は青空の番ですよ!

 

「青空!アイリ!ご注文通りに全てのミサイルを撃ち落としてみせましたよ!次は貴方達の出番です!」

 

[[うへぇ…アレでマジで初心者かよ?ホント、海未さんってイイ腕してるねぇ!よっしゃぁ!任せろよ!フルブースト!]]

 

<<ミサイルの迎撃をお願いしておいて何ですが、マスターの意見には全面的に同感ですね。ブースト出力最大。ロングポールヒートアックス、アクティブ。>>

 

[[いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

青空は高機動型ザクⅡのバックパックと脚部のスラスターを全開で噴射し、未だに広がる爆炎に向けて長柄の斧を構え突っ込んで行きます!

 

<<アラート、敵機接近。クローアーム、アクティブ。>>

 

そんな青空のザクに対して、爆炎の向こう側で待ち構える腐れ外道女のビグ・ラングはクローアームを展開させて迎撃するつもりの様です!

 

[[そんな脆いザク程度ォォ!コイツで握り潰してヤるよォォ!オラァ!]]

 

爆炎が晴れた先では、今まさに青空のザクがロングポールヒートアックスを腐れ外道女の操るビグ・ラングへ振り抜こうとしている所でした。

 

[[脆かろうが当たらなきゃ問題ねぇーんだよ!ウラァ!]]

 

突き出されたクローアームを巧みなスラスター捌きだけで回避した青空は、そのままの勢いでクローアームの間接部を狙い一気に振り抜きました!

 

振り抜いた一撃は間接部を見事に両断し、ビグ・ラングの右のクローアームを斬り飛ばしてやりましたよ!

 

腐れ外道女!ざまぁです!

 

<<右腕クローアーム破損。ガトリング起動、索敵、照準。>>

 

[[雑魚いクセにちょこまかとォォ!墜ちろよ!クソ虫がァァ!]]

 

そんな青空のザクに腐れ外道女のビグ・ラングはガトリングガンを起動させ射撃を開始します。

 

<<あちらさんにロックオンされました。回避行動を推奨しますが?>>

 

[[言われなくても分かってるっての!んなヘボい弾に当たるかってんだ!オラァ!どーしたよ!俺はコッチだぁ!キ○ガイ女ァァ!]]

 

まぁロックオンされたとしても青空がそうそう簡単に被弾なんてしませんよね。

 

それにしても…本性剥き出し状態の腐れ外道女と青空の話し方は何処と無く似ていますね…。

 

恐らくは二人共チンピラ属性なんでしょうね。

 

[[抜けた!アイリ!もっかい仕掛けるぞ!ブースト!]]

 

<<了解しました。サポートに入ります。>>

 

あら?可笑しな事を考えている間に青空がガトリングガンの弾丸の雨を抜けて再びビグ・ラングへと仕掛けようとしていますね。

 

この調子ならば次の接近であの腐れ外道女もお仕舞いです。

 

大口を叩いていた割りには随分と簡単に終わりそうですね。

 

全く…腐れ外道女も少しは避ける素振りでもみせれば……待って下さい。

 

ビグ・ラングは…腐れ外道女はどうして先程から迎撃だけだ移動しないのでしょうか?

 

ビグラングはこの宙域に到着してからは一歩も…宇宙で、しかも足の無い相手に一歩もとは変ですが、一歩も動いてませんよね?

 

スラスター等の推進装置に異常でも発生しているのでしょうか?

 

それとも無理矢理に違法なハッキングでビグ・ラングを乗っ取ったから、機体を完全に制御できていない?

 

いえ…違いますね。根拠は無いですが、間違いなくどちらでもありません。

 

相手は私の事をクソ処女ビッチとか言いやがったあの腐れ外道女ですよ。

 

性根が捻り曲がった性格最悪な嫌な女ですよ?

 

“動けない”ではなく“動かない”が正解の筈です。

 

何故、動かないか…動かない理由……。

 

あぁ…分かりましたよ。動かない理由が。

 

[[レンジ内!捉えた!]]

 

[[チィィィィィ!クソ虫がァァァ!!!]]

 

私が腐れ外道女の思惑について考え込んでいる間に、青空はビグ・ラングへと距離を詰め、とどめを差そうとロングポールヒートアックスを振り上げている所でした。

 

[[往生際ォォせいやァァァァ!!!]]

 

私の考えが正しければ、あの腐れ外道女は勝利を確信した私達を嘲笑う為だけに、今まで動かない振りをしていた筈です。

 

何と言ってもあの腐れ外道女は性格最悪ですからね。

 

[[ヒャッハァァァ!!!残念立ったなァァぁ!鳴神ィィィィ!!!ちーぃどばかしかすったがァァァ!大ハズレだァァァ!!!]]

 

やっぱりですか…。

 

私の予測通り、ビグ・ラングは突如として全身のスラスターを逆噴射させ、青空の降り下ろした一撃から逃れてしまいました。

 

[[しまっ!ってか!テメェ!動けんのかよ!]]

 

ですが、あれだけの巨体です。

 

完全に回避は出来なかった様ですね。

 

青空の降り下ろした一撃はビグ・ラングのモノアイの少し下の部分を掠め、装甲にやや深い傷を付けています。

 

[[誰がァァ動けねぇーって言ったよォォ!バカかテメェはァァ!イリス!ホーミングミサイルゥゥゥ!セットォォォァァァ!!!]]

 

<<ホーミングミサイル起動。ターゲットロック。照準完了です。マスター、トリガーを。>>

 

<<やれやれ。相変わらずマスターはツメが甘いですね。ほら、敵機にロックオンされましたよ。マスター、なんとかして下さい。>>

 

[[ちょっと待て!この体勢からか?!無茶言うな!]]

 

青空はとどめの一撃のつもりで思いっきり降り下ろしたので体勢を立て直せていない様ですね。

 

このままではホーミングミサイルの餌食になってしまいます。

 

ここは私の出番です!

 

「聞こえていますね、腐れ外道女。先程、私は貴女に言いましたよね?“戦場でスナイパーを放置する恐ろしさを身を持って味わいなさい”と!」

 

[[ア"ァ"?ナァァニィィ言ってんだァァ!このクソ処女ビッチはァァ!]]

 

この状況で先程の様なミサイルの撃ち落としは無理です。

 

ならば狙うはただ一点…青空が先程ビグ・ラングのモノアイの少し下に付けた装甲の僅かな傷口。

 

スナイパーライフルの有効射程はギリギリ。

 

目標の傷口はスコープモードを最大望遠にしても、この位置からでは豆粒以下にしか見えない。

 

「こうも言いましたよね?“コイツ(スナイパーライフル)の一撃で、その脳天をぶち抜いて差し上げます”と!」

 

まさに針の糸を通すような狙撃…。

 

普通ならば撃つだけ…試すだけ無駄な難易度なのでしょうが、今の私には試さないという選択肢はありません。

 

[[クソ処女ビッチの勘違いボケ女はァァ!!黙ってろやァァァ!!!]]

 

そう…無理なのでしょう。無謀な試みでしょう。けど…何故でしょうか……今の私には…この一射は全く外す気がしないのですよ!

 

腐れ外道女!ここまでとことん私を無視した報いを受けなさい!

 

蜂の一刺し!熊をも倒す!一射一倒です!

 

さぁ!いきますよ!園田 海未!

 

「黙るのは……貴女です!」

 

極限の集中が再び私をあの不思議な感覚へと誘います。

 

視界が開け、ゆっくりと時間が進み、色も音も無くなった世界。

 

三度目にもなると、何となくですがこの感覚が何なのか分かるような気がしてきました。

 

以前、お祖父様が仰っていた達人達が到達する武の極みの一つ…。

 

それはある種の“悟り”の様なモノ…。

 

己と向き合い、己を越えた先にある無我の境地…。

 

武を極め、頂へと登り詰めた者達が垣間見る刹那の刻(とき)…。

 

 

 

 

“零(ゼロ)の領域”

 

 

 

 

武を志す者の一人として、何れは私も辿り着きたいとは思っていましたが、まさか長年研鑽を積んで来た弓道や、お祖父様から教えを乞うた剣ではなく、あくまでも遊びの延長に過ぎないガンプラバトルでこの極みへと到達するとは思いませんでしたね。

 

まぁ、あの腐れ外道女を撃ち抜けるならばこの際なんでも良いです。

 

“零の領域”だろうが何だろうが、使えるモノは全て使い、あのイカれた腐れ外道女の脳天をぶち抜いてやりますよ!

 

だから……今はただ一人の射手として、あの外道を撃ち抜きましょう!

 

[[ハッ!その距離からソイツ(スナイパーライフル)で狙ってもコイツ(ビグ・ラング)に効くかよ!ってかその距離から当たるかってんだよォォ!バカだねぇ!悲しいねぇ!憐れだねぇ!愚かだねぇ!クソ虫だねぇ!イカれてるねぇ!愉しいねぇ!なぁ?そォォだろォォォォ!!清く正しく美しいィィィ!クソ処女ビッチなァ“園田 海未”さんよォォ!クズなテメェは鳴神をヤった後で!残りの四肢をへし折って!ダルマにしてジックリ!ユックリ!タップリとォォ!端正込めてェェェェ!なぶり殺しにしてヤんよォォォォ!オラァ!まずはヘタレ野郎だァァ!ホーミングゥ!鳴神のクソザクを追って!追って!追い掛けてェェェ!ぶち殺しやがれェェェェ!!!]]

 

<<ホーミングミサイル発射します。>>

 

<<間もなく敵機より本機へ向けてホーミングミサイルが発射されます。マスター、これは無理ですね。フルアシストをしてあげますので、さっさと“soar”を使ってあのデカイのから距離を取って下さい。>>

 

[[分かってるっての!無駄口叩いてねぇーで!出力を脚部のバーニアに集中させろ!クソが!今から間に合うのか?!]]

 

<<出力調整完了です。間に合わなければ墜ちるだけですよ。お早めにお願いします。>>

 

[[今さらァァ!間に合うかよォォォォ!!!死にさらせぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

「間に合う間に合わない以前の問題です!死ぬのは青空ではなく!イカれ腐れ外道チンピラあばずれ女!貴女ですから!!!」

 

“零の領域”の拡張された感覚の中で、私はビグ・ラングのモノアイの少し下に付けられた僅かな傷口に狙いを定めスナイパーライフルの引き金を引きます。

 

腐れ外道女はスナイパーライフルから発射されたビームも私の事も相変わらず無視し、青空のザクを狙っています。

 

青空も窮地から脱する奥の手がまだある様ですが、その札はもう切る必要はありませんよ。

 

だって………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の一撃がビグ・ラングを貫き、奴にとどめを刺すのですから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<マスター、被弾しました。また、発射直前のホーミングミサイルの内部誘爆によりビグ・ラングのダメージが規定値を越えた為、間もなく本機はバトルから除外されます。>>

 

私の放ったスナイパーライフルの一撃は、狙い定めた通りにビグ・ラングに付けられた僅かな傷口を貫きました。

 

どうやらその一撃は傷口の左右にあった発射直前のホーミングミサイルにも誘爆し、内部からビグラングに大ダメージを与えた様ですね。

 

[[はぁ?!被弾だァァァ?!オイ待て!イリスゥ!アタシがいつ被弾した?!まさか!クソ処女ビッチの狙撃か?!素組のジムスナのあんな豆鉄砲喰らってもビグ・ラングの装甲ならァ!]]

 

<<マスターの仰る通り、ソノダウミ様の超長距離狙撃による攻撃です。装甲への着弾ならばダメージは皆無だったのでしょうが、先程、ナルカミソラ様の一撃で僅かに出来たモノアイ下部の装甲の傷口をピンポイントで撃ち抜かれました。>>

 

[[………は?装甲の傷口?!確かに傷自体は深けェが、あの位置から狙っても当たるかよ!]]

 

「当たりますよ!私は狙撃手…いえ、“射手(スナイパー)”なんですから!だから私は貴女に言いましたよね?“戦場でスナイパーを放置する恐ろしさを身を持って味わいなさい”と!“コイツ(スナイパーライフル)で貴女の脳天をぶち抜いて差し上げます”と!私をたかが素組の初心者だと侮り過ぎて!放置していた貴女の負けです!腐れ外道女!!!」

 

[[は…はは……ははははははは!なんだよ…なんだよ!何なんだよ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソがァ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ虫がァァァァァ!!!!!]]

 

侮っていた私の一撃でヤられたのが余程悔しかったのでしょう。

 

腐れ外道女は激昂し何度も“クソ”と叫んでいます。

 

私はヤる時はヤる女なんです!

 

今更、悔しがってももう遅いです!腐れ外道女!ざまあみやがれですよ!

 

<<今回のバトルで一番のチート性能を発揮したのはマスターでもあのイカれた女でも無くウミでしたね。精霊使い(エレメンタラー)でもない普通のファイター、しかも初心者が、あの位置から素組の機体でピンポイントで装甲の僅かな傷口を撃ち抜くなんて、マスターやメイジン・カワグチを始めとしたワールドクラスのトップファイターでも無理ですよ。ウミは本当に人間なのですか?>>

 

[[だよな。素組の機体で同じことヤれって言われても普通は無理だよなぁ。俺でもあの位置から装甲に出来た小っさい傷口を狙うなんて芸当、お前の力を借りて狙撃戦用のフルカスタム機を使ってやっと出来るか出来ないかってレベルだろ?ホント海未さんマジかよって感じだな……。バトルフィールドで腕の良い狙撃手(スナイパー)ほど怖ぇもんはねぇからな…海未さんが味方で良かったよ……。]]

 

[[ァァァァァァ…はぁはぁはぁはぁはぁはぁ………うふ…うふふ…うふふふふふふふ♪ワタクシぃ♪ヤられてしまいましたわぁ♪超長距離からのピンポイント狙撃ぃ♪しかも素組のジム・スナイパーⅡでなんてぇ♪園田 海未さん♪実にぃ♪実にぃお見事な一撃でしたわぁ♪まさにぃ神業ですわぁ♪ソコに痺れるぅ憧れるぅ♪ですわぁ♪]]

 

腐れ外道女の口調が初めの丁寧ですが人を小馬鹿にした胡散臭いモノに戻りましたね。

 

この期に及んで本性を隠すなんて、何を考えているのですか?

 

また何か良からぬ事を企んでるのでしょうか?

 

「ヤられたと認めたのならば、さっさと消えて下さい!そして!二度と私達の前に現れないで下さい!」

 

[[うふふ♪園田 海未さんったらぁそんなつれない事を言わないで下さいませぇ♪こんなにも熱く♪熱く♪あつぅーくぅ♪想いをぶつけ合ったんですものぉ♪ワタクシ達わぁ♪もう立派な“お友達ぃ”でしょう?]]

 

は?“お友達”?

 

こ、こんな女と“お友達”ですって?!

 

性根の捻れ曲がった品性下劣な腐れ外道女なんかと“お友達”だなんて!願い下げです!

 

「貴女は!本気でそんな事を言っているのですか!貴女が私達の声を使って!私達の振りをして!青空に何をしたのか!その胸に手を当てて思い返しなさい!忘れたなんて言わせませんよ!」

 

[[うふふ♪嫌ですわぁ♪そんないじわるぅ言わないで下さいませぇ♪アレはただの余興♪冗談みたいなモノですわぁ♪]]

 

じょ、冗談……?!トラウマを抉って人の心を壊れる寸前まで追い詰めておいて、冗談?

 

……無理です。やっぱりこの女とは“お友達”になんてなれません!

 

<<マスター。間もなくお時間です。>>

 

[[あらぁ?そうですかぁ…残念ですわぁ…ワタクシ♪もぉぉぉぉっとぉ♪鳴神さんとぉ♪園田さんとぉ♪お話ぃしたかったですわぁ♪]]

 

「しつこい人ですね!私達はこれ以上!貴女と話すことはありません!」

 

[[海未さんに同感だな。テメェみたいなキ○ガイ女なんかとは二度とかかわり合いになりたくねぇーな。]]

 

<<マスターもウミも、それは無理なのでは無いですか?二度と関わるなと言って、本当に二度と関わって来ない相手ならば、そもそもこんな事はしないはずです。>>

 

アイリ…嫌な事を言いますね…。

 

アイリの意見は正論過ぎて反論出来ません…。

 

[[はぁい♪アイリちゃんの仰る通りですわぁ♪ワタクシわぁまた皆様とぉ遊びに参りますわぁ♪うふふ♪イリスちゃんもぉ♪またアイリちゃんとぉ遊びたいでしょうしぃ♪]]

 

<<マスター…私は別に…。>>

 

<<愚妹、確かイリスと言いましたね。今回はトラウマからくるマスターの体調不良をあのクソババア…マザーシステムの目から誤魔化すために、偽装バイタルデータの維持にリソースの多くを振っていたので貴女に好き勝手されましたが、この次はこうは行きませんよ。そもそも貴女がクソババアの目を盗んで今回のバトルに介入出来たのも、私の用意した偽装バイタルデータを傘に潜り込んだからでしょうに。>>

 

<<……承知しております。今回、マザーシステムを誤魔化せたのはお姉様の偽装バイタルデータを利用したからだと言う事は。私単体の能力ではこうも簡単に介入は出来なかった筈です。ですが…お姉様を間近で視て、私も学びました。次回は私ひとりの力でマスターのお役に立ってみせます。>>

 

<<ヤれるモノならばヤってみなさい。その時は姉より勝る妹など居ないという事を教えてあげましょう。>>

 

<<お手柔らかにお願いいたします。お姉様。>>

 

<<ふん。>>

 

あれ?今の会話だと、アイリは偽装バイタルデータの維持が無ければイリスの介入をどうにか出来たのですか?

 

……偽装バイタルデータが必要だったのは青空のトラウマ対策ですよね…。

 

ならば青空がトラウマを克服すれば今後はアイリがイリスの介入を防いでくれるのでしょうか?

 

ならばやはり青空のトラウマ克服は急務ですね!

 

[[うふふ♪イリスちゃんもワタクシと園田さんみたいにぃ♪アイリちゃんと仲良くなれたみたいですわねぇ♪姉妹は仲良しが1番ですわぁ♪うふふ♪イリスちゃんも学習出来た様ですしぃ♪次が楽しみですわぁ♪]]

 

やはり“次”があるのですね…。

 

この腐れ外道女と関わるのは金輪際御免蒙(こうむ)りたいのですが、仕方ありません…。

 

仕掛けてくるのならば!また撃ち抜いてやります!

 

「覚えておきなさい……貴女がまた私達にちょっかいを掛けてくるのならば……その時はまた私が貴女の脳天をぶち抜いて差し上げます!」

 

[[うふふ♪覚えておきますわぁ♪その時にわぁ、園田さんももっと強くて素敵なお召し物(ガンプラ)を用意していて下さいねぇ♪だってぇ…素組のそんな情けないお召し物(ガンプラ)でぇ、弱いままの貴女と遊んでもつまりませんわぁ♪うふふ♪それでわぁ皆様ぁ♪本日わぁワタクシの実験と暇潰しにお付き合いいただきぃ♪本当にぃほんとぉぉーにぃありがとうございましたわぁ♪またぁ…近いうちにぃお会いいたしましょう♪うふふ♪うふふふふふふふふ♪あはははははははははははははははは!]]

 

<<それではナルカミソラ様、ソノダウミ様、お姉様。失礼いたします。ああ、それとソノダウミ様。少しの時間ではございましたが、ソノダウミ様とのお話はとても興味深く、大変に楽しい一時でした。また、いつかゆっくりとお話しが出来たのならば幸いでございます。ではまた何処かでお会いいたしましょう。>>

 

そう言い残すと、腐れ外道女が乗っ取ったビグ・ラングは爆発四散し、腐れ外道女とその契約精霊のイリスは消えて行きました…。

 

腐れ外道女は最後に実験と暇潰しと言っていましたが、暇潰しは兎も角として、実験とはなんの実験だったのでしょうか…。

 

あの腐れ外道女の事です。どうせろくでもない実験だったのでしょうが…。

 

それに、また近いうちに…ですか。

 

はぁ……またあんなのの相手をしなければいけないのですね…。

 

憂鬱です…。

 

勝ちはしました…勝てはしましたが……なんとも後味の悪い終わり方ですね……。

 

[[“また近いうちにお会いしまょう”、ね…。アイリ。無駄だとは思うけど…。]]

 

<<はい。一応は追跡しています。ですが恐らくは…。>>

 

[[だよなぁ……ったく…本当にクソだな…。]]

 

「青空…クソだなんて止めて下さい…。まるであの腐れ外道女のようですよ…。」

 

[[うへぇ…あのキ○ガイ女と一緒って……ソイツは本当にクソだなぁ…。]]

 

「そーらー!止めて下さいって言いましたよね!」

 

[[へーい…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回、物語中に登場した「零の領域」は、サイバーフォーミュラーと言うアニメに登場した所謂「ZONE」と同じ様な状態になります。
有名な作品ですので、ご存じの方も多いと思いますが、やはり黒子のZONEに比べると知名度では劣りますよね…。
そう言えば、まったく関係無いのですが、スクフェスのメドレーフェスで三連フルコンボを出せるときは、もしかすると自分とZONEに入っているのかもしれません。

次回はようやくμ'sでの初バトルも終わりになります。
久し振りに絵里さんも登場する予定です。
更新予定はいつも通り、来週の月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第5話「START:DASH!!」そのにじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は久し振りに絵里さんの登場になります。
ソラと絵里さんの仲が良くて仲が悪い不思議で複雑な関係…。
そんなソラと三年生組の関係につきましては、μ'sが全員加入してから閑話にて少しずつご紹介していきたいと思っております。




それでは 第5話「START:DASH!!」そのにじゅういち はじまります。



[[……う…ちゃ…ソ…ラ…く……]]

 

<<おや?マスター、ウミ。どうやら愚妹が消えた事によって、奴等が妨害していた通信が回復した様ですよ。只今コトリと通信をお繋ぎします。少々お待ち下さい。>>

 

後味の悪い終わりとまた近いうちに来ると言い残した腐れ外道女の言葉に呆然としていたのもつかの間、コクピットのスピーカーから途切れ途切れにことりの声が聞こえて来ました。

 

どうやらアイリの言う通り、腐れ外道女の契約精霊“イリス”が妨害していたことり達との通信が回復した様ですね。

 

通信の調整はアイリが行ってくれる様なのでお任せしてしまいましょう。

 

<<お待たせいたしました。通信システムの調整が完了いたしました。コトリと通信を繋ぎます。>>

 

[[海未ちゃん!ソラ君!お~い!聞こえてる~?そろそろお返事してよ~。ことり、まだ前も後も“ハジメテ”が終わってないのに、いきなり真っ暗なコクピットでひとりで放置プレイされちゃうなんてちょ~っと上級者向けすぎるよ~♪や~ん♪でも放置されて焦らされるのもイイかも♪ソラく~ん♪お返事してくれないとことり♪このままイケナイ性癖に目覚めちゃいそ~だよ~♪あのね?ことり、お洋服もおぱんつもブラも全部脱がされちゃって、産まれたままの姿にされちゃったら真っ赤なロ~プで動けないよ~に縛られちゃちって、ぶるぶるなびんくなろ~た~さんとかことりの下のお口のびんかんなお豆さんとお胸の先端のふたつのちくびさんに固定されて♪前と後のふたつのアナにも“とげとげ”付きのおっきなバ○ブさん入れられちゃって♪そしたらことりは床に転がされちゃって…動けないままで玩具で何回も何回も何回もイカされちゃうの~♪ねぇ?ソラ君♪何回イッたらソラ君は許してくれるのかな?10回くらいかな?もしかして20回?まさかの大台突破で100回とか♪や~ん♪ことり100回もイッちゃったら今よりもっと狂っちゃうよぉ♪もぉ~♪ソラ君ったら♪これ以上ことりのことを狂わせちゃうなんてホントに“きちく”だね♪でも…うん♪ことりはそんなソラ君もだ~いすきだよ♪えへへ♪やっぱり放置プレイもイイかも♪イイかも♪ど~せならことりひとりで楽しむんじゃなくて、穂乃果ちゃんと海未ちゃんもことりと一緒にソラ君に縛られてびんくなろ~た~さんとおっきなバ○ブさんのフル装備で誰が1番イケるか競争とかしちゃお~か♪1番イッちゃった子にはソラ君がご褒美におっきなフランクフルトでらんぼ~に……うふふふふふふ♪よ~し!ことり!穂乃果ちゃんにも海未ちゃんにも負けないよ!]]

 

ことり…あ、相変わらず全開で飛ばしていますね…。

 

ですがたった数分ことりのエロボケから離れていただけで、このことりのエロボケが妙に懐かしく感じてしまっています…。

 

むしろ若干、荒んだ心が癒されてる様な…。

 

ことりのエロボケで癒されてるとか、私も相当に末期ですね…。

 

これもあの腐れ外道女の相手をしたせいで心が荒ぶっているからですよ!

 

あの腐れ外道女!次に来た時も脳天ぶち抜いてやります!

 

[[…ことりさん…相変わらず全開でエロい妄想垂れ流してんな…けど…なんだろ、このいつも通りなことりさんのエロい妄想の垂れ流しを聞いて、妙に安心するのは…。あぁ…俺は悪意の底から帰ってこれたんだな…またみんなと一緒に日常に戻れるんだな…って感じだよな。って!そうじゃねぇーよ!通信が繋がったんだ!おい!ことりさん!放置プレイとかエロい妄想垂れ流しは一旦止めてくれ!そりゃことりさんも穂乃果も海未さんも肌が白くて綺麗だからSM用のあの真っ赤な縄が似合うとは思うけど、やっぱり初めはアブノーマルなプレイじゃなくて、普通にヤりてぇし…ってか流石に100回はイケねぇーだろ?イヤ?確か女の人って何回もイケるんだっけか?なら100回とかもイケるのか?ギネス記録とかあんのか?んー、とりあえずにこちゃんで最高何回イケるか試してみっかな?縛って玩具フル装備で転がして放置して…あぁ口にギャグも噛ませなきゃな…ヤヴェ…にこちゃんがよがり狂う姿とか想像したらミナギッテキタ…。100回か…目指してみるか?最高記録…。そー言えば男は最高何回くらいイケんだろ?普通は連続だと2・3回が限界だよなー。医療用ナノマシン弄って絶倫化とか出来ねぇのかな?今度ニルスさんに聞いてみっか?あーけど、んなこと聞いたら“君はバカですか?”とか言われそうだなー。……たから!じゃねぇーっての!俺までことりさんみたいな妄想垂れ流ししてどーすんだよ!野郎のエロい妄想垂れ流しなんて誰得だよ!おーい!ことりさん!応答してくれ!]]

 

はぁ…青空までことりの様に妄想垂れ流しですか…。

 

肌が白くて綺麗と言われたのは嬉しいですが、私だってハジメテは普通に抱かれたいです。

 

その後ならば多少はリクエストにお応えしてアブノーマルなプレイにも付き合ってあげてもいいですよ?

 

お漏らしプレイですか?放置プレイですか?

 

あまり痛いのや汚れてしまうのは嫌ですが、少しくらいならば縄の跡がついてしまっても我慢してあげますね。

 

それにしても……やはりまた“にこちゃん”ですか。

 

“にこちゃん”…恐らくは“ヤザワニコ”…この人物は青空の…恋人…なのでしょうか…。

 

あの腐れ外道女が青空の心を壊そうと最後に使用した音声データも“ヤザワニコ”でしたね。

 

腐れ外道女が使用していた音声データでは何処か幼い声で、話し方は強気な感じの女性の様でしたが…。

 

これまでの青空の話の端々を聞いている限りでは極めて親しい間柄の様ですが、なんだか恋人とは違うような気もしますね。

 

気になりますね…青空と“ヤザワニコ”という女性の関係が…。

 

青空本人に聞いても良いものなのでしょうか…。

 

焼きもちだと思われないでしょうか?

 

[[ふぇ?ソラ君?や~ん♪ソラ君♪やっと繋がったよぉ~♪ソラ君と海未ちゃんがビグ・ラングに攻撃してから、急にビグ・ラングの近くのレーダー情報がわかんなくなっちゃうし、通信もぜんぜん繋がらなくなっちゃうし…ことり、すっごい心配してたんだよ~!海未ちゃんも一緒だし、ソラ君がAI操作の機体なんかにヤられちゃうとは思えないけど、今日のソラ君ってトラウマモード発動中ですっごい具合悪そうだったし…。それにね?ことりもひとりで寂しかったんだよぉ~♪だからソラ君♪バトルが終わったら“ぎゅ~”ってことりを抱きしめていっぱい慰めてほし~な♪ね?ダメかな?]]

 

[[あー、“ぎゅー”ね…。死亡フラグじゃねぇーよな?この場合はことりさんさ死亡フラグになんのか?撃たれたりしねぇよな……。まぁでも、“ぎゅー”くらいならイイか…。]]

 

“ぎゅー”ですか。ことりにしては随分と控えめな要求ですね。

 

エロ全開なことりならば、もっとドストレートに“ことりの未使用ホールにソラ君のフランクフルトを突っ込んで~♪”とか、“ことりとイク♪イク♪一泊二日の子作り旅行♪”とか言うと思っていました。

 

まぁ“ぎゅー”くらいならばスキンシップの範疇で収まりますので、私が武力介入する必要もありませんね。

 

むしろ青空には私にも“ぎゅー♪”して欲しいですね。

 

私だって今回は頑張ったのです。

 

それくらいの“ご褒美”があってもいいのではないですか?

 

ね♪青空♪

 

それにしても、私への“ぎゅー”のご褒美は別として、青空がことりからのこの手の要求を素直に飲むなんて始めてなのではないですか?

 

何時もならばことりの無遠慮で破廉恥な“お願い♪”からはことごとく逃げ出していたのに…。

 

なんででしょうか…今の青空の方が、先程までの青空よりも少しだけ近くに感じられる気がします。

 

[[え?い~の?あれ~?ん~?ソラ君?なんだか……。]]

 

「ことり、とりあえず“ぎゅー”のご褒美は後回しにして下さい。色々とありまして私達は現状がどの様な状況なのか、全く把握出来ていないのですよ。ですから、まずはそちらの状況がどうなっているのかを教えて欲しいのですが?穂乃果はどうなりました?ことりは無事ですか?二人共、変わった事とはありませんでしたか?例えば、“ですわぁ♪”とか私や貴女逹の声で苛つく話し方をする変な女が現れたりしていませんか?アイリに良く似た電子精霊が機体に取り憑いていたりはしていませんか?」

 

[[変な女?“ですわぁ♪”?アイリちゃんに似た電子精霊さん?ねぇ~海未ちゃん?なんのこと言ってるの?ことりはソラ君と海未ちゃんとの通信が繋がらなくなった以外には変わったことはなかったと思う……あ!変わったこと1個だけあったよ!あのね?そ~言えば、オッゴさんを全部バスターライフルぶっぱ~♪で消し飛ばしたんだけど、途中でオッゴさんがまたいっぱい来たの~。変わったことはそれくらいかな?後から来たオッゴさん逹は、バトルロイヤルで湧いてくるモックさんみたいに、いきなり湧いてきたからびっくりしたんだよね~。ちょうどソラ君と海未ちゃんに通信が繋がらなくなった頃だったよ?けど、いっぱい湧いてきてもオッゴさんだからね~♪特に機体にダメ~ジもないし、湧いてきてオッゴさんの群はまたバスターライフルぶっぱ~♪でみ~んなやっつけたよ♪らくしょ~だったよ~♪ことりちゃんのだいしょ~りです♪]]

 

変わった事が無かったか?と、聞いておいてなんですが、そりゃそうでしょうね。

 

ことりは私や穂乃果とは違い、何度も修羅場を潜り抜けて来た(恐らくは…)ベテランファイターですので、黒化して暴走状態でもない限りは安定して場を任せる事が出来ます。

 

特に今回は群れて襲って来るオッゴを相手にした、ことりとことりのウィングガンダム・リトルバードが最も得意とする殲滅戦でしたからね。

 

しかも消費の激しいバスターライフルの必要エネルギーは要塞から直接供給されているので、ことりが良く言っている“バスターライフルぶっぱ~♪”を行ってもエネルギー切れの心配がありませんでしたし。

 

オッゴ程度の相手にことりがどうにかなるとは思えません。

 

ただ…あの腐れ外道女がことりの方にもちょっかいを仕掛けていた場合は状況が変わります。

 

あの腐れ外道女…何処で調べたのかは分かりませんが、青空の弱味であるトラウマを…しかも私達ですら知らなかった公式戦トラウマではなく“ズル”と言う的確なキーワードまで調べ上げて狙って来ましたからね…。

 

私達の音声データだけではなく、花陽や凛の音声データなんて物まで持ち出して、本当になんだったのでしょうか?

 

あの女の様な何をするのか分からない相手は正直、思惑も何もかもか読めないのが怖いですね…。

 

ことりの言っている途中で湧いて来たオッゴの群と言うのが気になりますが、幸いにもあの腐れ外道女本人はことりには仕掛けて来てはいないようなので問題ない筈です。

 

[[ことりさんのトコにはあのキ○ガイ女は来てねぇか…。あとはことりさんの言ってる途中で湧いて来たオッゴってのはたぶん…んにゃ、間違いなくあのキ○ガイ女の仕業だろーけど…ま、雑魚いオッゴ相手の殲滅戦ならことりさんなら余裕だろ。で?穂乃果は?時間的にはそろそろ中枢部に着いてもイイ頃合いだろ?]]

 

「そうですね…。穂乃果も別行動をする直前に何やら一人になるのを嫌がっていた様なので心配です…。ことり、どうなのですか?此方では本当に色々とありましたし、穂乃果とは距離が開き過ぎてしまったので私達では通信も繋がりません。ことりの方では把握出来ていると思うのですが……?」

 

今回のミッションバトル“要塞攻略戦”の最終目的は宇宙要塞ア・バオア・クー中枢部の破壊です。

 

苦労してあの腐れ外道女が乗っ取ったビグ・ラングを撃退できても、この勝利条件をクリア出来なければバトルをクリアする事は出来ません。

 

ビグ・ラングを撃墜出来たのでスコアはそれなりには稼げていると思うので、後は作戦目標をクリアするだけです。

 

アイリが累計スコアを簡単に計算した結果ですが、クリアさえ出来れば私達“μ's”は少なくても三位以内には入れるそうです。

 

最低でも三位入賞…そうなれば副会長が提示した生徒会公認の条件である“公式戦で力を示す”には十分な筈です。

 

出来ることならば優勝して後腐れなく生徒会公認を貰いたい所ではありますが、贅沢は言ってられません。

 

勝てば官軍、負ければ賊軍…は少し違いますが、公認を貰えるならばこの際、優勝でも二位でも三位でも構いません。

 

大事なのは生徒会から公認を貰った後なんですから。

 

そう…大事なのは最低でもあと一人…出来れば五人仲間を集めて、ガンプライブに出場し、そして優勝して音ノ木坂をアピールする事なのですから。

 

ガンプライブで優勝する事が出来れば学校をアピールするには十分過ぎます。

 

そうなれば来年の入学希望者はきっと沢山集まりますよ!

 

入学希望者さえ集まれば、廃校なんて話はなくなりますよ!

 

[[穂乃果ちゃんならさっき“ちゅーすーぶに着いたよ!せーあつしたらまた連絡するね!”って通信があったよ♪中枢部の防衛戦力もザクとかだけだから問題ないって言ってたから、そろそろ制圧出来ると…あ、穂乃果ちゃんから通信きたからちょっと待ってね♪もしも~し♪穂乃果ちゃん♪]]

 

どうやら穂乃果から丁度通信が入った様ですね。

 

通信の内容は恐らくは中枢部を制圧したとの連絡なのでしょうね。

 

これで今度こそ、ようやく今回のバトルが終わりますね。

 

なんだかとてつもなく長かった気がします…。

 

時間的には何時も放課後にみんなで出撃しているバトルロイヤルと変わらないのですが…。

 

あの腐れ外道女の介入は完全にイレギュラーなので別としても、今回の公式戦は本当に色々とありましたからね…。

 

これがガンプラバトル…これが公式戦なのですね…。

 

とても大変でした…大変でしたが……ふふ…とても楽しかったです。

 

ガンプライブに出場するのが少し楽しみになって来ましたね。

 

ガンプライブ…まずは地区予選からです!

 

[[うん♪あ、ちょっと待っててね?ソラ君と海未ちゃんに聞いてみるから♪あのね?穂乃果ちゃんが中枢部の制圧が終わったよ~♪だって♪それでね?このままもう中枢部を壊しちゃってもい~の?って♪]]

 

「穂乃果のヤツ、ちゃんと制圧出来たんだな。ま、にこちゃんの作ったガチ仕様のエールストライカー使ってんだから当たり前か…。ことりさん、穂乃果に伝えてくれ。時間もねぇーし、さっさとヤっちまえ!ってさ。」

 

[[は~い♪海未ちゃんもそれでい~かな?]]

 

「ええ、もちろん構いません。お願いします。」

 

[[は~い♪穂乃果ちゃん♪ソラ君も海未ちゃんもヤっちゃえ~♪だって♪うん♪お願いね♪派手にヤっちゃって♪]]

 

[[ったく…ようやく終わるよ…。つーか俺は半分も出てねぇーのにえらく疲れたな…。]]

 

「うふふ。お疲れ様でした。ではこの次は今日よりも、もっと疲れて下さいね?」

 

[[へ?今日よりももっと疲れる?は?なんでさ?]]

 

「わかりませんか?それはですね……今度は最初から、私達と一緒に出撃して下さい。って事ですよ。」

 

[[うへぇ…そっか…次もあんだよなー…。しかも今日よりももっと大きな舞台で…うわぁ…すげぇ逃げてぇ…。]]

 

「駄目です!逃がしませんよ♪絶対に♪青空には首に縄を付けてでも、この先ずっと、私達と一緒に…“μ's”の一人として出撃して貰います♪」

 

[[ずっと一緒に…“μ's”の一人として…か…。うん…大丈夫……逃げねぇーよ……あー、たぶん?けどさ、海未さんも一緒に進んでくれるんだろ?ならさ、逃げてぇけどヤってみせるさ。仲間が一緒なら、こんな俺でもきっと前に進める。このクソ忌々しいトラウマも克服してみせるさ。]]

 

「青空…。」

 

[[なぁ海未さん。でもほら、俺ってヘタレだからさ……もし…もしも……また俺が逃げ出しそうになったら…その時は…]]

 

“その時は…”

 

青空がその先の最後の一言を告げる直前に、どうやら穂乃果が中枢部を破壊してしまった様で、バトルは終了してしまいました…。

 

メインモニターもサブモニターも、コンソールからも灯りが消えて真っ暗になってしまったコクピットの中で、私はポツリと呟きます。

 

「その時は…なんだったのですか?青空?」

 

ねぇ青空?

 

もしも、貴方が辛くて、逃げ出してしまいそうなその時は……。

 

私は…私が…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そっと抱き締めて、貴方を引き留めてみせます。

 

だから、一緒に進みましょう……何処までも、何時までも…一緒に…ずっと…ずっと……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…以上で音ノ木坂商店街!第六回スコアマッチは終了です!ではでは!最後に今日も素晴らしいバトルを見せてくれたスクールファイターのみんなに!もう一度盛大な拍手をお願いしまーす!』

 

「…よん…い?ですか?」

 

「4位なんだ……穂乃果達…みんなであんなに頑張ったのに…4位なんだ…。」

 

「うそ…だってことり達は…“μ's”は累計スコアならぶっちぎりで1位のハズだよ?!だって他のチームはボーナスユニットの大型モビルアーマー倒してないんだよ?それなのにどうしてことり達が4位なの?!この結果は絶対におかしいよ!」

 

全て出場チームのバトルが終わり、世界ガンプラバトル連盟から派遣されて来ている運営委員会から発表された私達の順位は……参加全10チーム中……4位でした……。

 

アイリがカウントしていた累計スコアでは間違いなく私達“μ's”は他のチームを大きく引き離して1位の筈だったのですが…。

 

他のチームが残り時間の分のスコアを加算したとしても、結果は変わらずに私達が優勝の筈でした…。

 

「………俺のせいだよな…やっぱり……。俺が遅れて出撃したから…またヘタれて逃げ出そうとしたから…。」

 

「青空?!貴方は!何を言っているのですか!違います!貴方のせいではありません!絶対に違います!」

 

「そ、そうだよ!海未ちゃんのいう通りだよ!だってそら君が来てくれなかったら、穂乃果達だけじゃバトルクリアだってできなかったかもしれないんだよ!あのときそら君が助けに来てくれなきゃ、みんな囲まれてぼこぼこにされて撃墜されてたんだよ!」

 

「うん!ことりもそ~思うよ!絶対にソラ君が悪いんじゃないよ!ソラ君がいてくれたから、ソラ君が来てくれたから、ことり達はバトルクリアまで行けたんだよ?だからソラ君のせいなんかじゃ……。」

 

「いいえ。貴女逹が負けたのは間違いなく、そのクズ男のせいよ。」

 

え?こ、この声は………

 

「……絵里さん?……来てたのかよ……。」

 

負けたのはクズ男のせい……突如としてそう言い放たれた声のする方を振り向いた私達の視線の先に居たのは、私服姿の生徒会長……絢瀬 絵里先輩でした。

 

どうして生徒会長がここに、アミューズメントセンターに居るのでしょうか?

 

まさか私達の公式戦を観戦しに来た……わけはないですね。

 

生徒会長は私達の事を…いえ、私達ではなく青空の事を目の敵にしていましたからね。

 

生徒会長がどうしてあそこまで青空の事を目の敵にするかは分かりませんが、彼女は私達がガンプライブ出場を目指すのを反対している人物です。

 

そんな彼女が私達“μ's”のバトルを観戦しに来るなんてあり得ませんね。

 

「私がアミューズメントセンターに来ていたら悪いのかしら?ここは公共の場よね?私が居ても可笑しくはない筈よ。そもそも、私がどこで何をしていても、貴方には関係ない話じゃないかしら?それともなにかしら?私は別に貴方の彼女でもなんでもないのに、いちいち貴方の許可がなければ自由に行動しちゃいけないの?」

 

「チッ…クソ女が……アンタ、相変わらず喧嘩腰だな……。誰もそんな事は言ってねぇーだろーが…。つーか、用がねぇーんならさっさとどっかに消えてくれよ…。コッチは今はアンタの相手なんてしたくねぇーんだよ。空気読めよな、クソ女…。」

 

青空と生徒会長…絢瀬 絵里先輩。

 

相変わらず仲が悪いですね。

 

それでも青空が彼女の事を“絵里さん”と、下の名前で呼んでいるので、実はそれほど仲が悪い訳ではないのでしょうか?

 

少なくても、彼女は青空から“絵里さん”と呼ばれているのです。二人の関係はお互いを罵り合うだけの無機質なモノではなく、お互いに一歩踏み込んだ間柄なのでしょうね…。

 

だって、青空が下の名前で人を呼ぶのは自らの内側に踏み入って来た相手だけの筈ですから…。

 

そう…例えば先程までの私が良い例ですね。

 

元々かなりの人見知りな私は、あの腐れ外道女の一件までは、異性でもある青空に対して何処か遠慮して…穂乃果やことりとは違い一歩引いた位置にいました。

 

悪意に晒され続け、人の感情に過敏になっている青空にはそれが分かっていたのでしょうね…。

 

だから青空はずっと私の事を…私の事だけを“園田さん”、と名字で呼んでいたのでしょう…。

 

ですが私は青空の本当の弱さを知りました。

 

青空の弱さを知って、私は青空を…青空の心を少しでも守ってあげたいと、いいえ…青空の心を守ろうと決意しました。

 

だから私はあの時、“青空”と呼んだのです。

 

これからも共に歩む為に、彼の心を守る為に、彼の“内側”に踏み込む為に。

 

なけなしの勇気を振り絞って。

 

それが私の“勇気のReason(理由)”…。

 

そんな私の想いに応える様に、青空も私の事を“海未さん”と、下の名前で呼んでくれたのです。

 

互いに名前で呼び合う新しい関係。

 

お互いに一歩踏み込み合った新しい関係。

 

青空と私の新しい関係。

 

何時かはもっと踏み込み合って、貴方と重なり合う程までに近い関係になりたいですね…。

 

例えば……“恋人”とか……。

 

ね?青空♪

 

「貴方の都合なんて私の知った事ではないわ。それよりも……分かってるわよね?」

 

「クソが…だから言っただろ、“空気読め”って…今する話かよ…。本当にクソ女だな、アンタは…。」

 

“空気を読め”ですか…恐らくは生徒会長の用件は生徒会公認についてでしょうね…。

 

青空の言う通り、確かに今この場でその話を持ち出して来るのはいささか空気が読めていませんね。

 

「何とでも言いなさい。さて、早速ですがチーム“μ's”の皆さん。運営委員会から正式に発表があった通り、今回の公式戦での貴方達の順位は4位。残念だけど、これではとても公式戦で結果を残したとは言えないわよね?つまり、貴方達は希が出した…いえ、生徒会が出した条件を満たす事が出来なかった。」

 

「ま、待って下さい!生徒会長!可笑しいのですよ!この順位は!私達が記録していた累計スコアでは、私達“μ's”が確かに一位の筈なんです!」

 

私は慌てて生徒会長に集計されたスコアが可笑しい事を伝えようと声を掛けました。

 

そうです…この結果は何かの間違いの筈なんです。

 

きっと運営委員会が私達“μ's”のスコアの集計を間違ったんですよ。

 

その事をどうにかして生徒会長に分かって貰わなければ…。

 

「そうかもしれないわね。」

 

「なら!」

 

「でも、運営委員会から発表された順位では貴方達、チーム“μ's”は4位なのよ。これは公式戦なのよ?世界ガンプラバトル連盟公認の公式戦。分かるかしら?ガンプラバトル連盟から派遣されて来ている運営委員会がスコアの集計ミスをするなんてあり得ないのよ。」

 

「ですが!運営委員会の方々も人間なのです!ミスくらいはするかもしれません!」

 

「それはねぇーんだよ、海未さん…。スコアの集計は運営委員会側とマザーシステムが双方でやってるからさ。運営委員会が集計ミスをしていたとしても、マザーシステムまで同時に集計ミスをしたなんて事はあり得ないんだ…。」

 

「そ、そんな……。」

 

スコアの集計ミス……その可能性を完全に否定された私は項垂れて“そんな…”と呟く事しか出来ませんでした…。

 

ここまでなのですか?私達は…“μ's”はまだ始まったばかりなのに…。

 

「そう言う事よ。理解できた様ね。さて、では改めてチーム“μ's”の皆さん。生徒会の出した条件を満たせなかった貴方達には、生徒会からの公認を与える訳にはいきません。貴方達には…」

 

「まってくれ!絵里さん!」

 

「……異論は認めないわ。受け入れなさい、鳴神 青空。これが今の貴方の……6年前、悪意と戦う事もせずに、全てから逃げ出してクズに成り下がった貴方の今の現実よ。知っているかしら…。逃げ出した先には何も無いの…。夢も希望も、信頼も信用も。貴方にはもう何も残されてはいないのよ。そして…どんなに足掻いても、もう貴方は戻る事は出来ないのよ。戻る場所も残されてはいないのよ。」

 

夢も希望も…信頼も信用も…何も残されていない…。

 

青空に向かってそんな悲しい言葉を言い放った生徒会長の表情は、まるで青空を憐れんでいる様な…それでいて何処か寂しそうな表情でした…。

 

憐れみ?寂しそう?

 

青空に対してクズと言い切った生徒会長が?

 

嘲笑や侮蔑の表情ではなく?

 

どうして生徒会長がそんな表情をするのですか…?

 

これでは………。

 

「分かってる!逃げ出した先には夢も希望も!信頼も信用も!何も無いなんてのは俺が1番分かってんだ!絵里さんがいつもいつも言ってる通り、俺がろくでもねぇ役立たずのクズだってのも!クズな俺にはもうどこにも戻る場所なんてねぇのも!みんな!全部!分かってる!」

 

「なら!受け入れなさい!貴方には!」

 

「受け入れるさ!俺は!でも!コイツらには!穂乃果には!ことりさんには!海未さんには!まだ沢山の“可能性”があるんだ!未来があるんだ!希望があるんだ!」

 

「彼女達に可能性があるのは認めるわ!けれども!可能性だけで何が出来るの!可能性は所詮は可能性でしかないのよ!可能性は未来を殺すの!希望は絶望になるのよ!何をやっても後悔するだけなのよ!」

 

「そうかもしれねぇ!けど!希望が未来になるかもしれねぇ!何をヤっても後悔する?上等だ!ヤらないで後悔すんなら!ヤって後悔した方が何倍もイイんだよ!だから絵里さん!」

 

「貴方はその子達にだけでも、もう1度チャンスを与えろとでも言うの?チャンスを与えたとしても!貴方の力を宛にしているその子達だけじゃ!ガンプライブ優勝なんて夢物語でしかないわ!」

 

「夢物語でいいじゃねぇか!夢は見るモノだ!そして!夢は叶えるモノなんだよ!コイツらならどんなデカイ夢だって叶えられる!なぁ!絵里さん!アンタにだって夢があるはずだ!」

 

「っ!“夢”?“夢”ですって?お生憎様ね!私には“夢”なんて!そんなモノはないわ!ないのよ!“夢”なんて…私には…もう……。そう…“夢”なんて………無いのよ…“夢”はもう……遠い昔に…あの日に…。」

 

“夢”はない…。

 

そう言った生徒会長の表情は…とても辛そうで、悲しそうで、寂しそうな表情でした…。

 

青空もそんな生徒会長の表情に気付いた様で、困惑しながらも再び生徒会長に話し掛けます。

 

「絵里さん?アンタ……。」

 

「……この話はおしまいよ。生徒会からの公認は諦めなさい。」

 

「…どうしても駄目なのか?」

 

「……そうね……。どうしても、と言うのなら、試しに土下座でもしてみたら?惨めに這いつくばって、地面に額を擦り付けて、貴方の嫌いなクソ女の私にお願いしてみればいいのよ。そうしたら少しは考えてあげない事もないわ。」

 

「なっ!ど、土下座?!貴女は!」

 

前言撤回です!この女はあの腐れ外道女同様にろくでもない女ですよ!

 

土下座ですって?!

 

ふざけるのもいい加減にしなさい!

 

この女の脳天もぶち抜いてやりましょうか!

 

「海未さん!ちょっと待った!…絵里さん…。俺が土下座すれば考えてくれるんだな?」

 

「出来るモノなら、ね。」

 

「分かった。」

 

激昂し掛けた私を遮った青空はそう言うと、アミューズメントセンターの床に膝を突き……

 

「お願いします。もう一度、彼女達にチャンスを与えて下さい。」

 

「そら君…。」

 

「ソラ君…。」

 

「青空…。」

 

額を床に擦り付けて、生徒会長に懇願しました…。

 

「ふふ…ふふふふふ…あははははははははは!!!惨めね!実に惨めだわ!あの“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”が!最年少で世界大会を制した貴方が!“先生”を倒した貴方が!この私に跪いて惨めに!不様に!お願いしますですって!貴方にはもう誇りすら残っていないのね!傑作だわ!最高だわ!そして………最低だわ!鳴神 青空!!!」

 

「親に棄てられて人としての最底辺で生きてきた俺に、誇りなんてそんな大層なモノは始めから持っちゃいねぇよ。だから俺は惨めで不様で最低でいいんだよ。この程度で絵里さんが考え直してくれるなら、俺は何度だって這いつくばって地面に頭擦り付けるさ。」

 

「……いいわ!考えてあげる!まぁ……“考える”だけで、結果は変わらないのだけれどね!あはははははははは!!!」

 

「お願いします。彼女達にもう1度だけチャンスを与えて下さい…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします………」

 

床に頭を擦り付けて懇願する青空に対して、生徒会長は“考える”だけで結果は変わらないと言い放ち笑いだしました。

 

それでも頭を下げ、もう1度チャンスを与えて下さいと懇願し続けている青空を見た私は、今度こそ怒りに任せて大きな声をあげます!

 

「生徒会長!いえ!絢瀬 絵里!貴女は!!!」

 

「海未ちゃん?!ダメだよ!ソラ君が我慢してるんだよ!」

 

「ですがことり!」

 

ことりは平気なのですか?!

 

青空が!貴女が大好きな!私達が大好きな青空が!私達の為とはいえ!罵倒されながらもこんな品性下劣な女に頭を下げ続けているのですよ?!

 

二人でバラして剥いで血抜きして!“エリシチ”にしてやりましょう!

 

ことりならばこう言うのではないですか!

 

「ふぇ?なに?ホノカ?え?変わって?そら君のこと、助けてくれるの?うん、わかった………。アリガト、ほのか。ここはホノカに任せて♪さぁーて、生徒会長さん?それと、さっきからソコで隠れてニヤニヤしてる副会長さん?ちょーっと、ホノカとお話ししよっか♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は謎の独り言を呟いた穂乃果ちゃんの反撃がはじまります。
そして隠してきた穂乃果ちゃんの“秘密”の扉が開かれます。
多くの皆様が次回で穂乃果ちゃんの秘密に気付いてくれるかと思います。


更新予定はいつも通り、来週の月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第5話「START:DASH!!」そのにじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

アニソンランキング ベスト100
我等のμ'sの名曲“Snow halation”が見事1位の栄冠を手にしましたね!
私の1番大好きな曲なので、本当に嬉しかったです!
皆様はμ'sやAqoursの曲で何が1番お好きでしょうか?

さて、今回は今までチラチラと密かに現れていた、賢くて狂暴な彼女が動き出します。



それでは 第5話「START:DASH!!」そのにじゅうに はじまります。








「ふぇ?なに?ホノカ?え?変わって?そら君のこと、助けてくれるの?うん、わかった………。アリガト、ほのか。ここはホノカに任せて♪さぁーて、生徒会長さん?それと、さっきからソコで隠れてニヤニヤしてる副会長さん?ちょーっと、ホノカとお話ししよっか♪」

 

私が密かに生徒会長を…絢瀬 絵里先輩をバラして剥いで血抜きして、じっくりコトコト煮込んでエリシチにしてやろうかと考えていると、穂乃果が可笑しな独り言を喋り、急に薄ら笑いを浮かべて“穂乃果とお話ししようか”と言い出しました。

 

……またですか…。

 

また、穂乃果の雰囲気が何時もとは違っています…。

 

今日のコレは特に違和感が酷いです…。

 

雰囲気も、表情も、話し方も、全てが穂乃果らしくないのです。

 

そう…らしくないのです。

 

私の目の前に居るのは確かに穂乃果です。何時も明るく、何も考えないで思い付きで行動して私達を振り回す、アホだけど…それでもどうしても憎めない…あの“穂乃果”の筈なのです。

 

何時もの見慣れた穂乃果の笑顔は、見ているこちらまでもが明るくなれる…そう…まるで太陽の様な暖かい笑顔の筈です…。

 

ですが今の穂乃果の笑顔は“薄ら笑い”…暖かい太陽の様な笑顔とは真逆の、どこまでも冷たい…まるで氷の様な微笑み…。

 

何なのですか?!穂乃果は一体どうしてしまったのですか?

 

「うちは別に隠れてニヤニヤはしとらんよ?丁度お手洗いから帰ってきたとこやねん。それよりも……なぁえりち?コレは流石にやり過ぎや。えりちが大好きなうちでもコレはアカン思う。見過ごせんよ?」

 

「希…。」

 

「鳴神くん、えりちが意地悪してホンマごめんなぁ。もうええんよ。頭あげてぇーや。そもそも鳴神くんが意地悪なえりちにそんな土下座なんてする必要はどこにもないんよ?」

 

「駄目だ。悪ぃけど、希さんがそう言ってくれてもコレだけは譲れねぇーんだよ。絵里さんが穂乃果達にもう1度チャンスをくれるまでは絶対に頭は上げねぇ。それがクズな俺なりの、絵里さんに対する最低限の通すべき“スジ”なんだ。」

 

どうしても違和感が拭いきれない穂乃果の放った言葉で、柱の影から出て来た副会長は、生徒会長にやり過ぎだと諭し、青空に“頭を下げる必要は無い”と言ってくれましたが、青空は頑として聞き入れてはくれません…。

 

生徒会長からもう一度チャンスを貰えるまでは梃子でも動かないつもりですね…。

 

青空…。貴方が私達の為にそこまでしてくれるのはとても嬉しいです…嬉しいのですが、やはり私は貴方が私達の為に頭を下げる姿なんて見たくはありません…。

 

どうして貴方は一人で背負おうとするのですか?

 

確かに私達は頼りないかもしれません。それでも…少しだけでも貴方の力になれる筈です…。

 

だからお願いです…。

 

少しは私達を頼って下さい。

 

青空…貴方一人で全てを背負わないで下さい…。

 

「副会長さんの言う通りだよ、そら君。そら君が土下座してまでその人に頼み込む必要はどこにもないんだよ。だってそうでしょ?あの時、生徒会室に居なかったことりちゃんは分からなくても当然だけど、“チャンスは1回だけ”なんて条件は生徒会長さんも副会長さんも誰も出してないんだもん♪ね?そら君も海未ちゃんも、よーく思い出してみて?副会長さんが何て言ったのか。副会長さんはさ、こう言ったよね?“1回手近な公式戦に出て腕試ししたら?”って。“1回手近な公式戦”って事はさ、“とりあえず公式戦に出てみたら?”って事だよね?“1回だけ公式戦にでたら?”って意味じゃ無いよね?みんな“1回”って言葉に囚われすぎだよ。まぁ、それが副会長さんの狙いなんだろうけどね。違うかな?副会長さん。それにさ、海未ちゃんは生徒会長さんに確認もしたよね?“では公式戦で私達の実力を示せば、生徒会の対応も変わると思ってよろしいのですね?”って。それに対して副会長さんは“そうゆーことやね”って言ったよね?海未ちゃんの確認の言葉にも“チャンスは1回”なんて入ってないよ。もちろん副会長さんも“チャンスは1回”なんて言ってない。あの日のお話、ホノカはちゃんと一字一句違わずに覚えてるんだから♪」

 

“チャンスは一回だけ”ではない?

 

思い出せ?副会長が何て言ったのか、ですか?

 

あの時…副会長は確か……………あ!そ、そうですよ!そうです!

 

副会長はあの時、穂乃果の言う通り確かこう言いました!

 

一回手近な公式戦に出て腕試しをしてみては、と。

 

私達が強いと分かれば生徒会長も生徒会公認を許してくれるかもしれない、と。

 

一回手近な公式戦と言ったのは“まずは公式戦に出てみては?”と言う意味で、一回“だけ”とは言ってないのですよ!

 

穂乃果の言う通り、私は確かに確認もしました!

 

“公式戦で私達の実力を示せば、生徒会の対応も変わると思ってよろしいのですね?”と!

 

その返答に生徒会長も副会長も、チャンスは一度だけだなんて一言も言っていません!

 

副会長はこうなるかもしれないと予想してわざとあの様な言い方をしたのですね!

 

副会長…青空も言っていましたが、なんて良い人なんでしょうか…。

 

生徒会長同様に無駄に胸が大きいので絶対に敵だと思っていましたが、副会長は私達の味方なのですね!

 

危うく生徒会長と一緒にコトコト煮込んでエリシチにしてしまう所でしたよ!

 

「っ!希!貴女!こうなるかもしれないって分かっててわざとあんな言い回しをしたのね!」

 

「んふふふ♪なんのことかうちはわかんらんな~♪まぁえぇ~やん♪うちの凡ミスっちゅ~ことで♪ほら♪鳴神くん♪クソ女なえりちに頭下げる必要はどこにもないんよ♪もう頭あげてええんよ♪」

 

「ちょっと!誰がクソ女よ!私は!」

 

「クソ女やね。少なくても、今のえりちは。プライドも何もかもかなぐり捨てて、大事な人達の為に土下座までしての必死なお願いを見下ろして笑ってられる女なんて、クソ女以外の何者でもないんとちゃう?」

 

「希!」

 

「なぁえりち。人の可能性をバカにしたらアカン。人の希望を否定したらアカン。未来は常に変わり続けてるんよ?えりちの“夢”やって…」

 

「イヤ!ヤメテ!“夢”なんて言葉は聞きたくない!貴女まで私に“夢”なんて言わないで!お願いだから…希…私は…。」

 

「えりち……。」

 

「はいはーい。そちらの青春真っ盛りなどうでもイイひっじょーにくだらないお話しは後でゆっくりして下さいね。生徒会長さんの“夢”なんてクソみたいなモノ、ホノカ達にはなーんの関係ないんで。これっぽっちの興味もありませんしねー。」

 

「高坂さん…。」

 

「む!なぁそれはちょい言い過ぎちゃうかな?」

 

「知りませんよ、そんなこと。それについさっきホノカは言いましたよね?ホノカには関係ないって。興味もありませんって。関係ないんですよ、興味もないんですよ。貴女達のユリユリな事情なんて。ね♪そら君、ことりちゃん、海未ちゃん。今日は残念だったけど、ホノカ達“μ's”はまた次の公式戦で勝利目指してがんばろーね♪ね?みんな♪ファイトだよ♪なーんてね♪あはは♪さてさて…そう言う事なので……とりあえずは生徒会長さん……無駄にそら君に土下座させた事………謝れよ。」

 

「穂乃果?!」

 

“夢”…副会長が生徒会長に語るその言葉に過剰に反応した生徒会長を怪訝に思っていると、穂乃果が何時もの穂乃果では有り得ない様な乱暴な言葉の数々を生徒会長と副会長へと放ちました。

 

極めつけは

 

“謝れよ”

 

の一言。

 

冷たい目で生徒会長を見据えて放たれたその言葉は、どこまでも底冷えする様な声色で、私は…いえ、私だけではなく、ことりも、生徒会長も、副会長も…未だに床に這いつくばり土下座をしている青空と、その言葉を放った穂乃果以外の全員が思わず気圧されて一歩後ずさってしまいました…。

 

「謝れよ…ほのかの大好きなそら君に…ホノカの大好きなそら君に…穂乃果達の大好きなそら君に謝れよ!謝れよ!ごめんなさいしろよ!そら君に土下座させたみたいにアンタも床に這いつくばって!そら君にごめんなさいしろよ!謝れよ!」

 

違う…“コレ”は…穂乃果では…でも、確かに目の前で“謝れよ”と吐き捨てた“コレ”は穂乃果なのです。

 

こんなのは絶対に穂乃果では無い筈ですなのに、姿形は見知ったあの穂乃果でしかないのです…。

 

何かが…何かが違う…でもその正体が分からない…。

 

穂乃果…貴女は……“穂乃果”なのですか…?

 

穂乃果……貴女は……“誰”…なのですか……?

 

「ほ、穂乃果ちゃん?!どうしたの急に?!落ち着いて!ね?穂乃果ちゃん?」

 

「落ち着け?ことりちゃんはソレ、本気で言ってるの?この女はそら君を土下座させて!見下して!高笑いしたんだよ!そら君に…ほのかが大好きなそら君に酷い事したんだよ!ことりちゃんだって、この女の事は許せないでしょ!」

 

「それはそうだけど…でも…」

 

「私は許せない。違う…許せないじゃないね…“許さない”かな?貴女の事、ほのかが許しても、ホノカは許せないよ…絶対に…ほのかの大切なモノを傷付けるヤツはホノカが絶対に……ほのか?…でもこの女!……あー、もう!ほのかは甘いよ!甘過ぎだよ!お父さんのアンコよりも甘いよ!優しいのはイイけど、やり返さなきゃ付け上がるだけだよ!関係無いヤツにまでほのかの優しさを分けてあげちゃダメだよ!……え?どうしても…むぅ……はぁ…分かった!分かりました!ほのかがソコまで言うなら…今回は特別だよ?…ホノカだってそら君が大好きなんだから……それじゃ戻るね…。うん…大丈夫……この位でほのかをキライになんてならないよ…だってホノカはほのかが大好きだもん♪…………………わぁぁぁぁぁ!!!生徒会長さん!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさーい!今のなしです!なしでお願いします!忘れてください!って!ぎゃー!!!あたまいったぁーい!!!わーれーるー!!!しぬー!!!」

 

「「「「えっ………?」」」」

 

冷たい言葉で、冷たい瞳で、淡々と許さないと語る穂乃果でしたが、また急に独り言を始めたかと思うと、今度は一転して生徒会長に謝り始めました…。

 

生徒会長に謝る穂乃果は何時もの穂乃果でした…。

 

言動にアホっぽさが戻っています…。

 

と言いますか、頭が痛いって大丈夫なのですか?

 

わーれーるー!って…。

 

普段は全く使わない頭を無駄に使ったから、頭痛がするのでしょうか?

 

「え?あ、あの…こう…さか…さん?その…大丈夫?頭、痛いの?」

 

「あー、なんや…この子、色んな意味で頭大丈夫なんか?おかしなクスリでもキメてたんか?」

 

穂乃果の冷たい言動に凍り付いていた生徒会長と副会長も穂乃果の突然の態度の変化に戸惑っています。

 

生徒会長は純粋に穂乃果が頭が痛いと騒いでいるのを心配してくれている様ですが、副会長はジト目で呆れていますよ…。

 

副会長…色んな意味で頭大丈夫と言っていますが、穂乃果の頭は非常に残念なのですよ。大丈夫ではないのです…既に手遅れなレベルで穂乃果(アホ)なのですよ…。

 

それと、穂乃果(アホ)な穂乃果ですが、流石に怪しいクスリなんてモノは使っていないと思います。

 

……使っていませんよね?

 

先程までの豹変ぶりを見てしまうと、絶対に怪しいクスリを使っていないとは言い切れないです…。

 

「生徒会長さんはやっぱりいい人だよー!でも副会長さんがヒドイ!」

 

「ふぇ?ふぇ?穂乃果…ちゃん…?」

 

あぁ…ことりもフリーズから再起動しましたね。

 

やっぱり戸惑いますよね。

 

先程までの穂乃果は、幼い頃から一緒に居た私達にとっては、とても許容出来ない別の“ナニカ”でしたから…。

 

私だってことり同様に、先程からの穂乃果の態度の急変にはまだ戸惑っています。

 

「貴女は…穂乃果…ですよね?私達の幼馴染みで、アホで向こう見ずな穂乃果…ですよね?あの、その…なんと言いますか…大丈夫…なのですか?」

 

「ふぇ?!えーっと、あのね?そのね?えへへへへ…だ、だいじょーぶ、だよ?ちょーっとあたま痛いけど、穂乃果だからだいじょーぶだよ!もー!それに海未ちゃんヤダなー!ほのかは穂乃果だよ!あ!でもね!穂乃果、“むこーみず”がなんのことか分かんないけど、アホじゃないよ!穂乃果はアホじゃないもん!」

 

あぁ…“向こう見ず”が分からないとか、何時もの穂乃果(アホ)ですね。

 

では本当に先程までの穂乃果は一体なんだったのでしょうか?

 

普段の思考放棄な穂乃果では絶対に気付かない副会長のミスリードに気付いた事と言い、あの人類みな兄弟を地で行く、お人好しが服を着て歩いている様な穂乃果が生徒会長を絶対に許さないと言い放った事と言い…賢くて狂暴…?

 

普段の穂乃果とは…アホで温厚とは真逆でした…。

 

「ですが穂乃果……先程までの貴女は…その…らしくないと言いますか…その…アホではなかった様な…?妙に賢いと言いますか…ちゃんと考えていたと言いますか…何時もよりも狂暴だったと言いますか…。」

 

「うわ!海未ちゃんもヒドイ?!」

 

「うーん?ことりも海未ちゃんと同じ意見かな?さっきまでの穂乃果ちゃん…賢そうだったんだよね~?アホじゃない穂乃果ちゃんなんて……ニセモノ?」

 

ニセモノ……ことりのその一言が妙にしっくりと来ます…。

 

穂乃果のニセモノ…?

 

有り得ない事の筈です…筈ですが……否定が出来ません…。

 

「ニセモノ?!ことりちゃんまで!ホノカは穂乃果だもん!ほのかは穂乃果だもん!穂乃果はアホじゃないもん!穂乃果だもん!!!あ………」

 

「穂乃果!」

「穂乃果ちゃん!」

「高坂さん!」

「危ない!」

 

ことりのニセモノ発言に興奮して急に両手をばたつかせて暴れ出した穂乃果は、途端によろけ倒れてしまいました!

 

「っと!」

 

ですが、今までずっと生徒会長に対して土下座を行っていた青空が立ち上がり、倒れ込んだ穂乃果を間一髪で受け止めてくれました。

 

はぁ…青空、ナイスキャッチですよ。

 

穂乃果…頭が痛いと言っていましたが、まさか倒れてしまうほど体調が悪いのでしょうか…。

 

先程までの変調も体調不良からくる奇行だったのでしょうか…?

 

まるで別人の様でしたが…。

 

「ったく…無理すんなアホ…。医者から貰った薬はあんのか?イヤ、隠してるって事は“ソレ”は他のヤツは知らないのか…?それじゃ医者には行ってないな…。薬はないのか…。仕方ねぇ…ちょっと待ってろよ。アミュセンの医務室から頭痛薬貰ってくる。頭痛薬って確か沈痛成分も入ってっから、飲めば気休め程度にはなるだろ。」

 

「あ、ありがと…あの…そら君…?ねぇ…もしかして…もしかして…さ…。やっぱりそら君は…ホノカに…ほのかに…穂乃果のことに…気づいてる…?」

 

「……何となく…けど、さっきので確信した…。お前は…お前らは…。」

 

「…そっか…はは…そら君にバレちゃったか……ねぇそら君…やっぱり…こんなの…穂乃果は気持ち悪い…よね…。」

 

「どこがだよ?大丈夫…どっちも穂乃果なんだろ?アホで甘えん坊で…寂しがり屋な…穂乃果なんだろ?気持ち悪いわけねぇよ。」

 

「そら君……。」

 

「さっきのはやり過ぎだとは思うけど、お前は…さっきまでのお前は俺なんかの為に怒ってくれたんだろ?」

 

「うん…。ホノカもそら君がだいすきだから…おこっちゃって……ねぇ…そら君…そら君は…穂乃果とこれからも……。」

 

「大丈夫…ずっと一緒だ…。一緒に居るって約束もしたよな?それに…約束なんてそんなモン抜きで、俺自身が穂乃果と…穂乃果達と一緒に居たいって望んでるんだ…。だから、大丈夫。」

 

「…そら君……うん!うん!って!あたまいたぁーい!やっぱりわーれーるー!!!しーぬー!!!」

 

「オイ!ちょっ!待て!穂乃果!グォラァ!暴れんな!ボケ!海未さん!椅子くれ!椅子!とりあえずこのアホ座らせる!ことりさんは水!」

 

「は、はい!」

 

「う、うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅー…おくすりきかない…。あたまいたい…。」

 

「当たり前よ…飲んですぐに効くお薬なんて無いわ。そんなお薬があっても怖いだけよ。大体、飲んですぐに効く薬なんてどれだけ強い薬なのよ。余り強い薬は逆に毒にしかならないわ。ほら、駄々こねてないでリラックスして。そう…大人しくしていなさいね?すぐにお薬効いて良くなるから。」

 

「はーい……えへへ…生徒会長さん…やっぱりいい人ですね!いた…あぅー…。」

 

「こーら!頭が痛い子が急に大きな声を出さないの!もう!」

 

「悪いな、絵里さん。アホの面倒見させちまって。」

 

「はぁ…仕方ないでしょ…。高坂さんがこうなったの…その…たぶん私のせいなんだから…。」

 

穂乃果の謎の奇行が落ち着き、青空が医務室から貰って来てくれた頭痛薬を穂乃果に飲ませて休ませている間に、私とことりはとりあえずバトルコスチュームから着替えて来る事にしました。

 

青空が似合っていると言ってくれた淡いブルーの可愛らしい衣裳ですが、流石に何時までもあの格好のままでは恥ずかしいので…。

 

そう言えば花陽達一年生トリオですが、何やら私達“μ's”が四位なのは可笑しいと!運営委員会に抗議に行ったらしいです。

 

凛辺りが花陽を巻き込んで突撃して真姫が仕方なく着いていったのでしょうね。

 

あの子達には心配を掛けてしまったので、この後の打ち上げで何か好きな物をご馳走してあげましょう。もちろん青空のお財布で♪

 

男の子に奢って貰うのは女の子の特権です♪

 

穂乃果の体調が回復したらみんなでレストコーナーに移動して、さっそく打ち上げと次の公式戦に向けての反省会ですね。

 

そう…“次の公式戦”です!

 

あの後、生徒会長が青空にやり過ぎてごめんなさいと謝ってくれ、さらには私達“μ's”の公式戦への再挑戦も正式に認めてくれました。

 

生徒会公認を貰える条件は前回までと変わらずに“公式戦で結果を示す”です。

 

期限は私達が出場予定の前期ガンプライブ秋葉原地区予選の締め切り一週間前まで。

 

前期ガンプライブ秋葉原地区予選の締め切りは5月の末なので、まだまだ時間に余裕はあります。

 

ですがやる事は沢山ありますよ!

 

ガンプラと操縦技術の強化。

 

仲間集め。

 

青空のトラウマ克服。

 

私個人の目標としては、今回のバトルで体感したあの感覚……“零(ゼロ)の領域”を完全に自分の物にする事ですね。

 

お祖父様から伺ったお話では、“零の領域”は“極限の集中の果てにある”との事でしたが…。

 

今一度、お祖父様に相談してみましょう。

 

私達の課題は大きな所ではこの辺りでしょうか?

 

他にも細々した課題はありますが、みんなで力を合わせて乗り越えてみせますよ!

 

「穂乃果、青空、ただいま戻りました。生徒会長も穂乃果のお世話、ありがとうございました。ことりは衣裳のお手入れがあるのでもう少し掛かるそうです。それで穂乃果…具合はどうですか?少しは楽になりましたか?」

 

「うぅー海未ちゃーん、おかえりー…穂乃果はまだあたまいたいよー…。」

 

「お薬を飲んでからそれなりに時間も経ちました。もう少しで効いてきますよ。穂乃果のその頭痛が治まったら、青空がレストコーナーで好きな物を何でもご馳走してくれるそうですから?ね?青空♪」

 

「また俺の奢りかよ?!はぁ…まぁ別にいいけどさ…。」

 

「そら君ホント!やったー!穂乃果ねー!って!むわぁぁ!あたまー!いーたーいー!」

 

「だーかーらー!大人しくしてなさいって言ったわよね!子供じゃないんだから、少しはじっとしていなさい!」

 

「はーい…。ごめんなさーい…。」

 

「……なんか絵里さん…穂乃果の姉貴みたいだな…。この二人…案外と相性良かったりな。」

 

「……ですね。私もなんだかそう思います…。」

 

「「ダメな妹としっかり者の姉だな(ですね)。」」

 

「もう!ソラも園田さんも変なこと言わないで!こんなやんちゃな子が妹じゃ振り回され過ぎてこっちの身が持たないわ!」

 

「はいはい、っと。んじゃアホの子の面倒は海未さんと絵里さんに任せて、俺も着替えてくるよ。そろそろ更衣室も空いた頃だろーからな。」

 

「はい。いってらっしゃい、青空。穂乃果の事は私と生徒会長…いえ、“絵里お姉さん”で確りと見張っておきます。あぁ、それと。“はい”は一回です。前も注意しましたが直しましょうね?青空?」

 

「へーい。気を付けまーす。んじゃ園田さん、絵里さん、そのアホの事よろしくなー。」

 

「そらくん…穂乃果はアホじゃないよー…。」

 

全く…青空はお返事は一回だけだと何回言って聞かせても直さないのですから。仕方のない人ですね…。

 

そう言えば、青空は以前に“怒られるのは相手が自分の事を想ってくれているからだ”と言って、怒られるのは嬉しいなんて言っていましたね…。

 

まさか怒られる為にわざと私の前では“はいはい”と、お返事を二回しているのではないでしょうね…。

 

……ふふふ。もしもそうだったのならば本当に、そう…本当に仕方のない人ですね…。

 

構って欲しいから言う事を聞かないなんて、子供みたいです。

 

なんだかそう思うと、青空のあの少し不貞腐れた態度が急に可愛く見えてしまいます。

 

不思議ですね。

 

「待ちなさい!ソラ!園田さんも!だから私はこの子のお姉ちゃんじゃないわ!」

 

「わぁーい!生徒会長さんがおねーちゃん♪穂乃果、おねーちゃんほしかったんだー!うっれしーなー!うっれしーなー!おねーちゃん!おねーちゃんだ!えりおねーちゃん!わーい!うにゃ!あたまいたーい!ぎゃーす!」

 

「もう!言ってる側からまた大きな声出して!貴女みたいに無鉄砲な子は妹にはいりません!高坂さん、貴女はさっき倒れそうになったんだから、少しは落ち着きなさい。ね?いい子だから…。あまりみんなに心配を掛けちゃダメよ?」

 

「はーい………生徒会長さん……。あ、あの…さっきはほんとーにすいませんでした…。ホノカが酷いこと言っちゃって……。」

 

「あ……うん…。大丈夫よ、気にしてないわ…。高坂さんが怒ったのも当然だから…。私はソラにとても酷いことをしたから…。気が高ぶって思わずあんなバカなことしちゃったから…。我を忘れてあんな酷いことしてしまって、もう遅いけど本当に後悔してる…ソラや希の言う通り、私は“クソ女”ね…。」

 

「生徒会長さん…。」

 

“クソ女”…ですか。

 

確かにチンピラ属性持ちの青空的に言えば先程までの生徒会長は“クソ女”でしたが、今の萎れた様子を見てしまうと余り強く責める気にはなれませんね…。

 

今だって穂乃果の面倒をちゃんと見ていてくれましたし。

 

きっと根は優しい人なのでしょうね。

 

それにクソ女度で言えば圧倒的な大差でクソ女な腐れ外道女もいますので…。

 

…あの腐れ外道女が人のトラウマを抉り嗜虐に浸り楽しむ様なんて、本当の意味でのクソでしたよ…。

 

いけませんね…いつの間にか私も平気で“クソ”だなんて汚い言葉を使うようになってしまいましたね…。

 

お母様や家族の前では絶対に使わないように気を付けなればいけません。

 

これもそれも全部あの腐れ外道女のせいですよ!

 

あの腐れ外道あはずれ女!私の何処がクソ処女ビッチですか!

 

「生徒会長。恐らくは青空も先程の事は余り気にしてはいない様なので大丈夫だと思いますよ?そもそも青空と私は土下座強要が可愛く見える程の外道に遭遇していますので…。」

 

「ねぇ園田さん…自分で土下座強要とかしておいて言うのも何だけど…さっきの私のアレが可愛く見えるって…その…本当に…?冗談よね?」

 

「そうですね…冗談だったのならばどれだけ良かったモノか…。とにかく私達は先程のバトル終盤でとことん腐り果てた外道の塊の様な女に遭遇しました。」

 

「バトル終盤?え?ちょ!ちょっと待って!園田さん!バトル終盤で遭遇したって、さっきまで貴女達が出撃していたのは他のチームは出撃しない要塞攻略戦のミッションバトルだったのよ?!しかも公式戦よ!バトルロイヤルや普通の対戦形式のバトルならば他のファイターと出くわすのも同然だけど、要塞攻略戦じゃ!」

 

「ええ…青空の電子精霊のアイリの話では、外部からの違法なハッキングによって先程の私達のバトルに乱入して来たそうです。青空と私があの女が乗っ取ったビグ・ラングと戦っている所も、そこの大型モニターで映し出されていましたよね?」

 

「ビグ・ラングが乗っ取られていた?!園田さん!お願いだから本当にちょっと待ってちょうだい!色々と有り得ない話し過ぎて脳が付いていけてないの…。え?ハッキング?ビグ・ラングの乗っ取り?そんな事が起こっていたらマザーシステムが介入してバトル中止になるはずよ?!いえ!マザーシステムが完璧に管理いているガンプラバトルシミュレーターのバトルシステムにハッキングなんて、そもそも無理な話よ!ウィザード級のハッカーでさえマザーシステムの防壁は裸足で逃げ出す位に頑強なのよ?!それにハッキングなんて…。」

 

ハッカーは分かりますが、ウィザード級って何の事でしょうか?

 

ウィザード……英語で魔法使いとかって意味でしたよね?

 

あの腐れ外道女は魔法使いと言うよりも“魔女”ですね。

 

イカれ魔女?キ○ガイ魔女?腐れ外道魔女?

 

どれもイイ感じですね♪

 

今度からはこの呼び方にしましょうか?

 

青空に聞いてみましょう。

 

「そうなのですか?ですが青空はアイリと協力すればマザーシステムが相手でもハッキング出来るとか言っていましたよ?」

 

「それはソラが可笑しいのよ!たった10歳でアセンブルシステムを解析したりとか、あの子は非常識の塊みたいな子なのよ?!アイリって確かソラの契約精霊よね?ソラの契約精霊だって世界で唯一の最上位電子精霊よ!非常識の塊と最上位電子精霊が組めば大抵の事は出来ちゃうわよ!でも普通のハッカー程度じゃマザーシステムを相手にハッキングなんて絶対に無理なのよ!」

 

「はぁ…そうなのですか…。アイリと同じくらいの能力を持っていると言っていた電子精霊とも契約していましたし、あの腐れ外道女は思っていたよりも凄いキ○ガイだったのですね。」

 

「く、腐れ外道女?!」

 

「はい。腐れ外道女です。あぁ正確には“イカれ腐れ外道チンピラあばずれ女”ですね。」

 

「イカれ腐れ外道チンピラあばずれ女………。」

 

「穂乃果はよくわかんないけど、なんかすごいねー!そんなスゴそーな人に勝つなんて、やっぱりそら君はもっとスゴいね!」

 

「いえ。あの腐れ外道女に止めを刺したのは私ですよ。スナイパーライフルの一撃で脳天ぶち抜いてやりました♪」

 

「おぉー!のーてんぶちぬくとか、海未ちゃんもスゴい!」

 

「脳天ぶち抜いてって……園田さんも結構過激ね……あれ?スナイパーライフルで脳天ぶち抜いた…?ソラがあの柄の長いヒートホークで脳天かち割ったじゃなく?」

 

「はい。そうですが…。それがどうかしましたか?」

 

「……園田さん…怒らないで聞いてね?園田さんは今の話で嘘付いていたわけじゃ無いわよね?」

 

「嘘は付いていませんよ?一応は全部真実なのですが…。」

 

「そう……あのね?園田さん。私達が、今日この場に集まった観客がそこの大型モニターで見ていた貴女達とビグ・ラングとの戦闘の結末はね……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

皆様は穂乃果ちゃんが抱えていた秘密にお気付きになられましたでしょうか?
彼女の存在がやがて、μ'sの存続を揺るがす事態へと発展いたします。
そこまで行くにはまだまだお時間をいただく事になりますが、何卒お付き合い下さいませ。

次回でいよいよ長かった第5話「START:DASH!!」も終わりになります。
そして前回やり過ぎた絵里さんに希さん、真姫ちゃん、海未ちゃんが制裁と言う名の悪ノリを仕掛けます。
かしこいかわいいえりーちかちゃん。よんちゃい。
の出番です。

次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第5話「START:DASH!!」そのにじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

私事になりますが、先週の火曜日に“ガンプライブ! ~School Gunpla Project~”が日刊ランキングに掲載されると言う奇跡が起こりました。
これも一重にガンプライブをご覧になって下さる皆様のお陰でございます。
本当に、本当にありがとうございます。
このご恩に報いる為にも、完結を目指して頑張って行きたいと思います。
今後とも、何卒“ガンプライブ! ~School Gunpla Project~”をよろしくお願いいたします。

さて、今回はようやく長かった第5話「START:DASH!!」も終わりになります。
最後は何時ものオチ無し、ヤマ無し、イミも無しのヤオイ(BでLな展開はこざいません。)になりますが、どうかお付き合い下さいませ。


それでは 第5話「START:DASH!!」そのにじゅうさん はじまります。




















「嘘は付いていませんよ?一応は全部真実なのですが…。」

 

「そう……あのね?園田さん。私達が、今日この場に集まった観客がそこの大型モニターで見ていた貴女達とビグ・ラングとの戦闘の結末はね……。」

 

「結末は?」

 

「“ソラのザク”があの柄の長いヒートホークでビグ・ラングを両断して終わっているのよ。」

 

ひょんな事から先程のビグ・ラング戦の結末について、私と生徒会長との間で食い違いがある事に気付いた私達は、互いの結末を照らし合わせる事になりました。

 

あの時、私は確かに腐れ外道女に乗っ取られたビグ・ラングの脳天を、スナイパーライフルの一撃でぶち抜いてやった筈です。

 

私が狙撃でビグ・ラングをぶち抜いたのは青空も、青空の契約精霊のアイリも見ています。

 

間違いはありません。

 

ですが生徒会長から語られたビグ・ラング戦の結末は違っていました。

 

青空のザクが長柄の斧でビグ・ラングを両断した……。

 

それが生徒会長が観戦用の大型モニターで観たビグ・ラングの最後なのだと話してくれました。

 

「えっ?!そんな!ビグ・ラングは、あの腐れ外道女は私が確かに脳天ぶち抜いて、ホーミングミサイルの内部誘爆で倒したんですよ?!あの時、青空もアイリも一緒に居ました!二人に確認すれば分かる筈です!もちろん私は嘘なんて言っていませんよ?」

 

「えぇ。私も園田さん、貴女が嘘を付いてるとはどうしても思えないわ……けど、ならどうしてこうもお互いの認識に食い違いがあるの?青空の使っていた高機動型ザクⅡと園田さんのジム・スナイパーⅡは色も見た目もぜんぜん違うから、2機を見間違えるなんて有り得ないし…止めの方法だって遠距離狙撃と近接戦闘じゃ見間違えようもないし……。これってどう言うなのかしら…。」

 

生徒会長は私の話を信じてくれている様ですが…。

 

何か私が倒した証拠でもあれば良いのですが…あ…!

 

GPベースの戦闘記録……あれにならば私と青空がビグ・ラングと…あの腐れ外道女と戦った記録が残されているのではないですか?

 

確かGPベースをパソコンやスマホにリンクさせれば戦闘記録の詳細を動画で閲覧できた筈ですよね?

 

私には設定が難しかったので放置していましたが、今から設定して閲覧出来ないでしょうか?

 

「戦闘記録…GPベースには確か戦闘記録が残されている筈でしたよね?それを調べれば!」

 

「ど~もそれは無理みたいやよ?」

 

「希?」

 

「副会長?無理みたいとは何故ですか?!」

 

GPベースに残されている筈の戦闘記録を調べようと生徒会長に提案したのですが、そんな私を遮ったのはいつの間にか姿を消していて、そしてまたいつの間にか戻って来ていた副会長でした。

 

GPベースの戦闘記録を調べるのが無理とは何故なのでしょうか?

 

「うちもビグ・ラングを鳴神くんがかち割るとこはえりちと一緒にソコの大型モニターでみてんねん。せやのに園田さん達“μ's”は4位…。ビグ・ラングは今回の要塞攻略戦のボーナスユニットやで?アレを倒して得られる撃墜スコアは決して少なくはないはずやねん。そのビグ・ラングのスコアの分がやっぱりどう計算しても合わんと思ってな?コレはあきらかにオカシイおも~って、ちょい運営委員会に確認してみたんよ。」

 

「希…貴女、居ないと思っていたらそんなことしていたのね…。行く前に一声くらいあってもいいじゃない…。それで、運営委員会に確認した結果は?」

 

「あはは♪そ~やったね。堪忍してや?えりち♪それでな?運営委員会に聞いてみた結果なんやけど……。」

 

副会長が運営委員会に確認した結果を話そうとした丁度その時、今度は副会長と同じく運営委員会に抗議に行っていた凛、花陽、真姫の一年生トリオ帰って来ました。

 

凛と真姫は荒れていますね。

 

凛なんて“ふしゃー”とか“みぎゃー”とか、まるで怒り狂った猫の様に鳴いています。

 

「にゃー!!!なんだにゃー!アイツら!ナニが運営委員会だにゃ!“データ上にはビグ・ラングとの交戦記録は残っていないので、残念ですがその分のスコアは加算されません”って!凛達はみんなおにーさんのザクがあの真っ赤な“ザリガニ”かち割るとこ観たにゃ!記録に無いってふざけんなだにゃ!おにーさんがゲロ我慢して頑張ってやっつけたのに!許せないにゃ!きしゃー!!!アイツら!ぶっ殺してやるにゃ!喉笛噛み千切ってやるにゃ!テメェの血はナニ色だにゃぁぁぁぁ!!!」

 

凛。いくらなんでもぶっ殺してはダメだと思いますよ?

 

せめて半殺し…いえ…九割九分九厘殺し位にしてあげましょう。

 

それと喉笛噛み千切るとか猟奇的な殺人方法は、ことりの人○料理だけで間に合っていますのでやめて下さいね?

 

殺すにしても喉笛噛み千切ってしまっては傷口に唾液が付着してしまうので、そこからDNAや医療用ナノマシンを採取されてしまいますよ?

 

DNAは前科がなければ採取されても警察のデータベースとは一致しないでしょうが、医療用ナノマシンの方は固有パターンが掛かり付けのお医者様に登録されている筈なので、そちらから足がついてしまいますよ。

 

殺すならば証拠を残さない様な殺し方をして下さいね♪

 

………話が明後日の方向に脱線してしまいましたね…。

 

「星空さんの言う通りよ!記録が無いなんて絶対にオカシイ!私達みんなちゃんと鳴神って先輩のザクがあの真っ赤でおっきなモビルアーマーを倒す所をそこの大型モニターで観ていたのよ?!運営委員会の連中も観ていた人はいたはずよ!それなのにデータに残されていないからスコアが加算されませんとかって!イミワカンナイ!私達みんな揃ってこんな昼間から夢でも見てたって言うの?集団幻覚?無いわ!これだけの規模で集団幻覚を見るなんて!絶対に無い!」

 

「鳴神先輩のtypeRがビグ・ラングを両断した“記憶”はあるのに“記録”がない…。記録がないって事は誰かがバトルシステムにハッキングして戦闘記録を改竄した?でもマザーシステムが管理して世界で1番強固なプロテクトが施されているバトルシステムにハッキングなんて…そんな無茶苦茶なこと出来るのってアイリちゃんと協力した鳴神先輩くらいしか居ないし…。鳴神先輩がビグ・ラングとの戦闘記録を消すメリットなんて何もないし…。他の可能性は…運営委員会の人が記録を消去した?それこそ意味がないよね…?もし運営委員会の人が記録を消去したなんてことがバレたら、その人は一生を棒に振ることになるし……。うぅー…西木野さんじゃないけど記録が残されてない意味がわかりません!ダレカタスケテー!」

 

真姫と花陽も憤慨していますね。

 

真姫の言う通り、先程の私達のバトルを観戦していた観客の皆さんが全員、一人残らず夢を見ていたなんてあり得ません。

 

花陽の言う通り、青空ならばバトルシステムにハッキングして戦闘記録を改竄する事が出来るのでしょうが、そんな事をしても青空には何のメリットもありません。

 

ましてや公正公平を謳う運営委員会の方々が記録の改竄を行うなんて、そんな事も考えられません…。

 

「……あちゃ~、うちのセリフちびっこちゃん達に盗られても~たなぁ…。まぁそ~ゆ~ことやね?うちが運営委員会からもらった回答もそっちのねこの子が言ったのと同じでな?“先程のバトルでチーム“μ's”がビグ・ラングと交戦した記録は残されていません。マザーシステムの調査の結果も同じでした。交戦記録が無いのではその分のスコアは加算する事は出来ません”って言われたんよ。あのマザーシステムが調査しても記録が見付からないなんてよっぽどやで?」

 

「うーん…穂乃果はそら君と海未ちゃんがビグ・ラングだっけ?あのおっきなザリガニさんみたいな真っ赤なモビルアーマーと戦ってるときは、べつこーどーでよーさいちゅーすーぶのせーあつ?に行ってたから、よくわかんないけど…記録がないのってやっぱりおかしいんだよね?」

 

「可笑しいわよ…有り得ないって言い切ってしまってもいいわね。マザーシステムまで調査したのに交戦記録が見付からなかったなんて……それじゃあ本当に最初から記録自体が無かったとしか考えられないわ…。でも私達はみんな、確かにソラと園田さんがビグ・ラングと戦って、しっかりと倒した所だって観ているし…。けど私達が観た映像だって園田さんが話してくれた内容とはあきらかに食い違っているのよね…。」

 

また“有り得ない”ですか……有り得ない事を平然とヤってくるヤツには心当たりがありますね…。

 

そう…あの腐れ外道女です。

 

私はビグ・ラング戦の記録が無いのはあの腐れ外道女のせいだと思いますね…。

 

あの魔女ならば本人のスペックも契約精霊のイリスの能力も、どちらも青空とアイリのコンビに匹敵しているらしいので、 マザーシステムの目を誤魔化して記録を消去する事も可能なのでしょう。

 

しかもあの魔女は自分の記録を残したくないとか言っていましまので、やはり記録消去の犯人は腐れ外道女の様な気がしますね。

 

「なんや、ほんまに気味悪いなぁ…。まさかスピリチュアル…この場合はどっちかゆ~とオカルトやね……そのオカルト的なもんとちゃうよなぁ?データ改竄の犯人はオバケやったり~♪ひゅ~どろどろ~♪な~んてなぁ♪」

 

「オ、オバケ?!ちょっと!希!変なこと言わないでよね!ガンプラバトルは人類の最先端技術の結晶なのよ!オバケなんてありえません!ないんだからね!」

 

電子“精霊”とか限りなくオカルトに近いよく分からない存在が確認されているのです。

 

幽霊だっているのではないですか?

 

お祖父様のご友人には退魔を生業にしているお方もいらっしゃるので、私自信は視たことはありませんが、幽霊は存在していると思うのですが…。

 

「オバケ、ねぇ…。普通ならイミワカンナイ!って言わなきゃダメなんでしょうけど、うちの病院でもたまに幽霊とか出るから一概に“無い!”って言えないわね…。」

 

……真姫の病院で出るんですね。幽霊…。

 

確かに真姫の所の西木野総合病院は都内でも…いいえ、日本でも有数の大きな病院なので、幽霊が出たとしても可笑しくはないですね。

 

「えぇぇぇ?!西木野さんトコの病院って西木野総合病院ですよね?!で、出るんですか?!オバケ!見たんですか?!オバケ!西木野さんスゴいです!花陽もちょーっとくらいなら見てみたいかも…。」

 

「にゃーん♪オバケとかなんか楽しそうにゃ!西木野さん!肝試ししに行っていーかにゃ!こうなりゃ鬱憤晴らしにみんなで一緒に肝試しに突撃だにゃ!にゃぁぁぁぁ!!!テンション上がってキタにゃぁぁぁぁ!いっくにゃぁぁぁぁ!オバケ生け捕りだにゃぁぁぁぁ!!!取っ捕まえてテレビに売り付けて一攫千金だにゃぁぁぁぁ!!!」

 

凛。オバケ…つまり世間一般で言われている幽霊は死んでいるから幽霊であって、死んでいるモノを“生け捕り”にするのは無理なのではないですか?

 

この場合は幽霊を、死んでいる相手を捕まえるので“死に捕り”……それも何だか可笑しな表現ですね?

 

霊的なモノはよく“封印”とか言われていますので、もう“封印”で構いませんか。

 

それと、幽霊は生前は人だったのでしょうから、捕まえてからテレビ局に売り付けてしまっては人身売買になるのではないですか?

 

幽霊に対してならば法律上は問題は無いでしょうが、元は人だったモノを売り飛ばしてしまっては倫理的にどうかと思いますよ?

 

人身売買は流石にちょっと……。

 

「あ!肝試しおもしろそー!凛ちゃん!それってナイスアイデアだよ!穂乃果も凛ちゃん達と一緒に肝試しいくね!よぉーし!海未ちゃん!そら君とことりちゃんもさそってみんなで肝試しいこ!」

 

そして安心安定のアホ(穂乃果)…間違いました。アホ(穂乃果)ではなく、穂乃果(アホ)ですね。まぁどちらにしろアホには代わりありませんが、穂乃果(アホ)にアホ(穂乃果)と面と向かって言うと、“穂乃果はアホじゃないもん!”と煩いですからね。

 

さて、改めて穂乃果(アホ)はまた思い付きで行動して…。

 

いつの間にか穂乃果(アホ)の中では私は肝試しに参加になっていますし…。

 

大体、病院で肝試しなんて迷惑以外の何物でもありませんよ。

 

せめて肝試しを行うのならば、人の迷惑にならない所を選んで下さい。

 

と言いますか、穂乃果。貴女は頭痛はもう大丈夫なのですか?

 

大声を出しても先程の様に悶絶しない所を見ると、お薬が効いて頭痛は治まった用ですね。

 

元気が戻って何よりです。良かったですね、穂乃果。

 

たまに煩くて喧しくて相手にするのがうざい時もありますが、やはり穂乃果には元気が一番似合います。

 

この後の反省会を兼ねた打ち上では約束通り、何でも貴女の好きな物を頼んで良いですよ。

 

お支払は全て青空がしてくれますから♪

 

遠慮も容赦も手加減も♪一切無用ですよ♪ふふふ♪♪♪

 

おっと、今は肝試しの話題でしたね。

 

肝試し……普通は涼を求めて夏場に行うモノではないのですか?

 

今は4月の上旬…夜はまだ冷えますよ?

 

涼を求めるには早過ぎます。

 

とりあえずは西木野総合病院にお邪魔して肝試しをするなんてはた迷惑な事は止めさせましょう。

 

肝試しをするならば、調べ物が得意な花陽に何処か多少アホ(穂乃果)が騒いでも誰の迷惑にならない良い場所がないか探して貰いましょう。

 

「肝試しって…今はまだ春ですよ?普通は肝試しって夏にやるモノではないのですか?それに西木野総合病院には今現在も病気や怪我で入院しておられる患者さんがいらっしゃるんですよ!遊び半分で肝試しなんて行ったら患者さんやお医者様、看護師さん達の迷惑になります!」

 

「そ、そうよ!園田さん!貴女とても良いことを言ったわ!人の迷惑になるのはイケナイわ!肝試しなんて人の迷惑にしかならいからダメよ!いいかしら!貴女達!病院で肝試しなんていけませんからね!ダメだからね!絶対にダメなんだからね!ダメって言ったらダメなんだから!生徒会長権限で病院での肝試しなんて禁止にします!禁止にしたから本当にダメだからね!本当に本当にダメだからね!」

 

「いえ、生徒会長。私は別に肝試しが駄目だとは言っていませんよ?やるならば誰にも迷惑にならない所を見付けてやりましょう。と、言うわけで花陽。リサーチをお願いします。条件は近場で多少騒いでも近隣の住民の方の迷惑にならい、尚且つ適度な恐怖体験が確実に味わえるスポットです。頼みますね。」

 

「はい!了解しました!海未先輩!万事、花陽にお任せてください!それじゃあさっそく近隣の心霊スポット一覧を取り寄せて…ぽちぽちっと…これですね…この中から条件に当てはまる所は……えーっと…ここは遠いし…ここは?近いけど民家の側ですねー。うーん…もう少し範囲を広げて…おぉ!一気に候補が増えました!どれがイイのかなぁ…ここは?微妙ですね…。この程度じゃ凛ちゃんも穂乃果先輩も怖がってくれませんねー。あ、ここはガチめでヤバイですねー♪おぉ!ここも中々に…。うわぁ…ここはヤバイを通り越してマズイですねー。命の危険がありますねー。こっちはもう少し………」

 

花陽は早速リサーチを開始してくれた様ですね。

 

ガチめでヤバイとか、ヤバイを通り越してマズイとかは流石に怖いですね…。

 

物理的な脅威ならば同じく物理的な方法で力任せに強引に解決出来ますが、霊的な脅威には私では対処できませんから。

 

それに私的には物理的な攻撃が効かないホンモノとは遭遇したくありませんので、恐怖体験が確実に味わえて雰囲気を楽しめる少しマイルドな場所が望ましいです。

 

先程も言いましたが、ナニかが出てきても生憎と私には霊的なモノを祓う事は出来ませんので。

 

……一応はお祖父様にご相談して、お祖父様のご友人の方からお札の様な退魔グッズを手配して貰いましょうか?

 

ナニも無ければ良いのですが、もしもナニか起きてしまった時に、備えがあれば安心できますよね?

 

「ふ~ん♪肝試しなんていつ以来やろかな?おもしろそ~やん♪なぁなぁ♪もちろんうちとえりちも参加してえ~んよね?」

 

「ひぃぃ!ちょっ!希!私は行かないわよ!き、肝試しなんて貴女達だけで勝手にやりなさい!私は行かないからね!絶対に!絶対によ!」

 

「はい!副会長さん…いえ!希先輩も絵里先輩もぜひごいっしょに!えーっとこれで肝試しに参加するのは…穂乃果とそら君とことりちゃんと海未ちゃん!真姫ちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃん!それに絵里先輩と希先輩!ぜんぶで9人だね!」

 

「高坂さん!お願いだから話を聞いて!私は行かないの!9から1を引いて8よ!8人!私を頭数に数えないで!」

 

「肝試しが終わる頃には一人増えてたりするんだにゃ!それか逆にこの中から一人減って帰り道は8人に……。」

 

「いゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!聞きたくない!聞きたくない!聞きたくない!聞きたくない!聞きたくない!聞きたくない!聞きたくない!キキタクナイ!キキタクナイ!キキタクナイ!キキタクナイ!」

 

「ウッシシ♪それはほんまに大変やなぁ~♪な、え~りち♪居なくなるのは誰やろ?うちかな?それとも…」

 

ウッシシって副会長…なんとも輝かんばかりのイイ笑顔ですね。

 

青空やことりも今の副会長と良く似た満面の笑みでこちらを徹底的に弄って来ますよね…これは間違いなく悪ノリしますね。

 

それにしても生徒会長…怖いのがダメなのですね。

 

何だか意外ですね。

 

やはり物理攻撃が効かない相手は怖いですよね。

 

普段あれだけクールで優秀そうな生徒会長がこんなにも怯えていますよ…。

 

「お願いだから!もうやーめーてー!!!」

 

「あぁ…その人、幽霊とかダメな人なのね。ふーん……ウフフ♪」

 

真姫…貴女も副会長に負けず劣らず随分とイイ笑顔をしていますね…。

 

真姫も副会長に便乗して生徒会長をからかうつもりですね。

 

真姫は真面目なのでこの手のノリには参加しないと思っていましたが、結構ノリノリで攻めてきてますね。

 

「みんな…よく聞いて……肝試しから無事に帰ってこれても油断しちゃダメよ…。だって……ほら…そこの金髪の貴女……貴女の後ろ……一緒に憑いてきちゃってるかもしれないわよ……。」

 

「きゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

目をぎゅっと瞑って両手で耳を塞いでうずくまりぷるぷる震えて怖がっている生徒会長…なんだかとても可愛いですね…。

 

こんな姿を見せられてしまっては、思わず私も苛めたくなって来ました…。

 

先程の青空に対する仕打ちの仕返しというわけではありませんが、私も少し生徒会長の事を怖がらせてみましょうか…。

 

「参加したメンバーが一人増えていたり逆に減ったり…無事に肝試しから帰ってこれてもナニかが一緒に憑いて来ていたり…それはとても怖いですね………そう言えば生徒会長……先程からずっと気になっていたのですか……」

 

「な、な、な、な、な、なによ!ナニが気になっていたのよ!あ、やっぱりヤメテ!言わないで!言わないでいいから!絶対に言ったらダメだからね!言ったりしたらエリーチカ怒るわよ!エリーチカが怒ったら大変なんだからね!恐いのよ!恐くて泣いちゃうわよ!」

 

エリーチカって…生徒会長…。

 

なんと言いますか…自分で自分の事をエリーチカとか言うのはとても“残念”ですよ?

 

それに恐くて泣いちゃうのは生徒会長の方ではありませんか?

 

「良いのですか?…まぁ生徒会長がイイのならば私は構いませんが……あの…一応はもう一度だけ確認しますが、本当に聞かなくてもイイのですか?後悔はしませんか?私は聞いておいた方が良いと思うのですが………そうですか……。仕方ありませんね…。生徒会長……これから色々と大変でしょうが、負けずに挫けずに諦めずに……頑張って下さいね…。私は生徒会長の事……応援していますよ……ナニがあっても……。」

 

「え?え?ね、ねぇ……園田さん…?あの……。」

 

「えりち…ごめんなぁ…うちは占いとかは得意やけど、スピリチュアルぶち抜いてオカルトに突入しとる“ソレ”はど~にもできんわ…。うちにできるのはえりちの無事と今後の幸せを祈ることくらいやね……。えりち…ほんまにごめんなぁ…。うちはえりちの親友失格や……えりち…頑張って生きてや……。」

 

「夜の病棟でオバケなんて見慣れてたと思ってたけど、そこまで凄いのは私も初めてね…。貴女、ナニしたのよ?まぁ頑張ってどうにかしなさい。それと、あんまり私には近付かないでよね。貴女の“ソレ”、キモチワルイから。」

 

まぁこれだけ煽っておいて何ですが、生徒会長の後にはナニも無いのですけどね。

 

ですが、副会長も真姫も私の冗談に乗って来たので、生徒会長の恐怖も倍増ですね。

 

「にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃにがあるにゃ!にゃにが視えるにゃ!凛には視えないにゃ!凛も視たいにゃぁぁぁぁ!!」

 

「えー!穂乃果にもみーえーなーいー!海未ちゃんと希先輩と真姫ちゃんだけ視えてズルい!穂乃果もみーたーいー!!!」

 

「視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!視たくない!えりちかはえりちかの後ろのにゃにかなんて視たくないのぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

うふふ♪生徒会長♪恐怖のあまりに凛の様に“ナニか”が“にゃにか”になっていますよ♪♪♪

 

本当に可愛いですね♪

 

それに穂乃果は私達が生徒会長をからかって遊んでいる事に気付かずに、素でオバケが見たいとはしゃいでいますね。

 

こちらも穂乃果らしくて実に微笑ましいです♪

 

これでこそ穂乃果ですね♪

 

凛は…どうなのでしょうか?

 

凛も穂乃果同様にアホ…ゴホン、失礼。天然な所がありますが、中々にクレバーな一面もありますからね。

 

一概に穂乃果と同様に素でボケているとは言えませんね。

 

まぁどちらにしろ生徒会長を更に怖がらせるのに一役買っているので“ぐっじょぶ”ですよ、穂乃果、凛。

 

「皆さん楽しそうですねー。あ、先輩!こことかどうですか?音ノ木坂からも近いですし、目撃情報もスゴい数がありますよ。うわぁ……これは……少し洒落にならないかもしれませんね…。」

 

「もぉいゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!えりちかおうちかえう!!!かえうんだからね!のじょみー!かえうわぉー!」

 

あら♪あら♪“おうちかえう”なんて、恐怖のあまりに喋り方まで段々と幼くなってきてますね♪

 

こわいでちゅかー?“えりーちかちゃん”♪こわいでちゅねー♪ないちゃいそーでちゅねー。

 

ですが帰しませんよ♪まだまだこれからですよ♪“えりーちかちゃん”♪♪♪

 

私は絶賛悪ノリ中のいたずらっ子な副会長と真姫へサッと素早く目配せを送り、幼児退行を起こした生徒会長…“えりーちかちゃん”を更に怖がらせる為に追撃を掛けます。

 

青空に土下座させた事…私はまだ許していませんからね♪うふふ♪

 

「「「え?!」」」

 

「生徒会長……本当に…」

 

「えりち…そのまま……」

 

「帰るのつもりなの?貴女?」

 

「ふぇ?!かえっちゃらめなの?えりーちか、おうちかえっちゃらめなの?」

 

「ダメやないけど…なぁ?」

 

「えぇ。ダメではありませんが……。ありませんが…。」

 

「貴女、そんなにいっぱい連れて帰るの?あ!ごめんなさい。今のは無しね。聞かなかった事にしてちょうだい。貴女の後にはダース単位で何だか良くない“モノ”が居るなんて、聞かなかった事にしてちょうだいね。」

 

「もぉやらぁ……。」

 

「もぉやらぁ…。と、言われましても…困りましたね?生徒会長をおうちに帰すためにも、とりあえず“ソレ”をどうにかしないといけませんね…。」

 

「“ソレ”も一緒に打ち上げに誘ってみたら?飲んで食べて騒いだら成仏…ゴホン!えーっと、成仏じゃなくて満足かしら?満足していなくなるんじゃないの?」

 

「そやね~♪それじゃうちとえりちとえりちの後の“ソレ”も打ち上げにお呼ばれしよか♪」

 

「やら…えりーちかおうちにかえりたい…おうちかえしてぇ……。だれがたしゅけて…おばぁーしゃまぁ…ありしゃぁ…しょらぁ……えりーちかをたしゅけてよぉ…。」

 

あぁ…“えりーちかちゃん”の怯えた表情…ぞくぞくしちゃいます♪

 

うふふふふ…さぁ“えりーちかちゃん”♪もっと、もぉぉぉぉっと、怖がって、怯えて、その可愛らしいお顔を魅せて下さいね♪

 

次はどうやって脅かしてあげましょうか?

 

「ったく…海未さんも希さんもそっちのつり目の子も、絵里さんからかって遊ぶのはそこら辺で止めとけって。あまりの恐怖で幼児退行してんじゃねーか?幼児退行状態のこの“えりーちかちゃん”も可愛いけど、コレはちょっと可哀想だろ?」

 

私達が“えりーちかちゃん”に退化した生徒会長をからかって遊んでいると、バトルコスチュームから私服へと着替え終わった青空が戻って来ました。

 

おや?青空は生徒会長の擁護をするのですか?

 

まぁそろそろからかい過ぎて収拾が付かなくなって来ていましたので、青空の擁護はこの“遊び”を止める良い切っ掛けですね。

 

「しょらぁ…しょらぁ…みんなえりーちかのこといじめうの…のじょみもしょのだしゃんもあにょちゅりめぇのおねーしゃんも…えりーちかねえりーちかね…ぐすん…。」

 

幼児語は中々に難解ですね。

 

今のは恐らくは“ソラ、ソラ、みんながえりーちかの事を苛めるの。希も園田さんもあのつり目のお姉さんも。えりーちかね、えりーちかね…ぐすん。”でしょうか?

 

「あぁ、よしよし。可哀想に……こんなに怯えちまって。ほら、おいで。えりーちかちゃん。」

 

「うぅーしょらぁー!ぎゅー!ぎゅー!」

 

えーっと、“ソラー!ぎゅー!ぎゅー!”ですね。

 

は?“ぎゅー”?!

 

「はいはい。ぎゅーね。ほら?ぎゅーっと。えりーちかちゃん。もう怖くないだろ?大丈夫だからな。」

 

………“えりーちかちゃん”…無邪気にふらふらよたよたと歩み寄って青空に抱き付いて行きましたよ…。

 

なんて!なんて!なんて!羨ましい!妬ましい!

 

幼児退行して中身は幼女かもしれませんが、身体はスタイル抜群な生徒会長のままなのですよ!コレは許せません!

 

私だって青空に抱き付きたいです!

 

“ぎゅー!”して欲しいです!

 

「なんや、鳴神くんなら“えりーちかちゃん”弄りに乗ってくるおも~っとたんやけどな?」

 

「あのな、希さん…そりゃ俺だって楽しく絵里さん弄って遊びてぇけど、コレは流石にやり過ぎだろ?絵里さんが俺に助けを求めるなんてよっぽどだぞ?」

 

「せなあ~。しゃ~ない。そろそろ“えりーちかちゃん”で遊ぶのはおしまいやね。園田さんもそっちのつり目の子もえ~かな?」

 

「ま、いいんじゃないの?もう十分にからかって遊んだし。」

 

「………仕方ありません。確かにこれ以上は幼児虐待になりますしね。」

 

「だとさ?ほら、えりーちかちゃん。もうお姉ちゃん達が怖いお話はしないってさ。」

 

「ほんと?」

 

「ほんまやで~。」

 

「えぇ。もうおしまいよ。」

 

「それで、この“えりーちかちゃん”はどうすれば元の生徒会長に戻るのですか?」

 

「さぁ?鳴神くんがキスでもすれば戻るんとちゃうんか?ほら、王子様のキスで呪いが解けるっちゅ~ノリで?」

 

「止めてくれよ…今の絵里さんにキスなんてしたら児ポ法で捕まるだろーが。ってか俺が王子様?冗談じゃねぇーよ。俺なんて野良犬が精々だっての。」

 

「しょらぁはおーじしゃま?」

 

「あー、違う違う。俺はわんこさんだよ。ほら、ワンワンってね。」

 

「しょらぁ!わんこしゃん!わんこしゃん!わんわん!わんわん!」

 

「はいはい。わんわんねー。で、えりーちかちゃん戻んねぇからこのまま打ち上げに行くか。ことりさんが先に行ってレストコーナーのテーブル押さえとくって言ってたから、さっさと行こうや。」

 

「分かりました。肝試しは…花陽が折角色々と調べてくれたので、後でゆっくり話しましょう。穂乃果、凛。良いですね?」

 

「「はーい!」」

 

今にして思い返せば、この時に肝試しなんて止めておけば良かったのです…。

 

……私達はまだ知りません……。

 

肝試しに向かった先で起こったあの惨劇を…。

 

私達“μ's”が巻き込まれた悲劇を…。

 

そう……この時の私達はまだ…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ惨劇だ悲劇だとか言っていますが、主な被害者はやっぱり“えりーちかちゃん”なんですけどね。

 

私達にとっては悲劇と言うよりも喜劇でしから。

 

「で?えりーちかちゃん…絵里さんの後に大量に居るその人達って誰よ?なんかヤバめな怪我してっけど大丈夫なのか?顔色悪いし。救急車呼んだ方がよくねぇーか?あー、でも何台呼べばいいんだ?」

 

「「「え?大量の人?ヤバめの怪我?救急車?え?え?えぇぇぇぇぇぇ!!!」」」

 

「おぉー!やっぱりナニかいるんだにゃ!凛も視たいにゃ!」

 

「穂乃果にもみーえーなーいー!穂乃果もみーたーいー!」

 

「花陽にも見えませんねー。まぁ見えても怖いだけなんで見えなくていいんですけど。」

 

「やらぁぁぁ!もぉぉぉやらぁぁぁぁぁぁぁ!!!えりーちかおうちかえうぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


今回のラストでソラが絵里さんの背後に本当にナニかを視ていたのか、それとも”えりーちかちゃん”をからかうための冗談だったのか…。
そこら辺は皆様のご想像にお任せいたします。
ちなみにスマホにお経のMP3を入れておくと、いざと言うときに役に立ちますよ。
私は般若心経に何度か助けられました。

次回からは本編は少しお休みして、閑話を何話かお送りする予定でございます。
次回の閑話は久し振りに彼女の出番になります。


【挿絵表示】


ちなみに画像のガンプラの登場予定はございません。


次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

次回更新は月曜日の予定でございましたが、皆様からのご感想にお力をいただき予定前に更新することが出来ました。
決してスクフェスでUR花陽ちゃん(大正編)とUR凛ちゃん(アラビアンナイト編)が一度に出て、二人とも覚醒出来たテンションに任せて一気に書き上げたなんてことはありませんよ!

冗談はさておきまして、今回からのお話は第5話で全く出番のなかったにこちゃんが語り部の閑話になります。
時間軸としては第5話でμ'sが初めての公式戦に参加する直前のお話です。



それでは 閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ①」 はじまります。















『ごめんなさい矢澤さん…。矢澤さんを一人だけ残して辞めていく私達のことを、あなたは恨むんでしょうね…。でも…私達はもう無理よ…。どんなに頑張ってもあの“バケモノ”には勝てないわ…。だから………ごめんなさい…。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!」

 

脳裏に響いたいつか聞いた別れの言葉。

 

嫌な夢を見たわね……そう…私がひとりぼっちになったあの日の夢…。

 

そんな最悪の夢で起こされ、朝から最低の気分になってしまった私はふと横で寝息を立てている存在を思い出す。

 

大人ぶっている普段からは想像できないくらいにあどけない寝顔…。

 

ダイスキでダイキライな私の大切な人…。

 

鳴神 青空。

 

最年少でガンプラバトル世界大会を制し、欲にまみれた大人達の悪意によって深く傷付いた子。

 

いつの間にか隣に居るのが当たり前になっていた不思議な関係。

 

私とコイツの関係は恋人でも、親友でも、仲間でも、ましてや夫婦でもない。

 

とても不思議で、それでいて心地よい関係…。

 

「まったく…人が最悪な夢見てうなされてんのに、幸せそうな寝顔しちゃって……。」

 

いつもと変わらない、私だけが知っているそらの寝顔を見ていたら、嫌な気分はすっかりとどっかに行ってしまったわ…。

 

私はぼーっと、隣で幸せそうに眠っているそらの寝顔を見つめながら、あの日の事を…私がひとりぼっちになった日の事を思い返す。

 

2年前、私が音ノ木坂に入学した直後に参戦した前期ガンプライブ秋葉原地区予選。その第1回戦。

 

当時の私達音ノ木坂学院ガンプラバトル部の対戦相手はUTX高校ガンプラバトル部、チーム“A-RISE(アライズ)”。

 

相手はガンプライブの優勝常連校。万年1回戦負けのうちのチームじゃ、どうあがいても勝てないのは分かりきっていた…。

 

先輩達だって“あのA-RISEが相手じゃどうせ勝てない。勝てないならせめて派手に散ろう!”って言って笑っていたわ。

 

けど……派手に散るどころの話じゃなかった…。

 

大方の予想通り2連敗で迎えた第3戦。

 

選出されたバトル形式は10対10の全員参加のフルバトル。

 

そう…“10対10のフルバトル”のはずだった…。

 

でもA-RISEでまともに戦ったのはたったの1機だけ。

 

フリーダムガンダムの改造機を操る、当時まだ1年生だった綺羅 ツバサただ一人だけ…。

 

そのたった一人の、しかも1年生の新人スクールファイターに……先輩達は完膚なきまでに蹂躙された。

 

徹底的に。

 

試合時間はたったの5分…。

 

その5分ですらほとんどが接敵までの移動時間…。

 

接敵した瞬間に凄まじい勢いで暴れだした綺羅 ツバサの操るフリーダムの改造機は、瞬く間に先輩達のガンプラを撃墜してしまった。

 

その試合こそが“無敗の女王”綺羅 ツバサのデビュー戦。

 

ガンプライブ史上に残る鮮烈にして華麗な“無敗の女王”の神話の始まり。

 

以来、綺羅 ツバサは“無敗の女王”の異名が示す通り、公式戦では常勝無敗の負け知らず。

 

まぁその“無敗の女王”もこの前、うちのバカに野良バトルで遭遇して負けたらしいけど。

 

しかも素組のザクに。

 

あの綺羅 ツバサに素組のザクで勝つなんて、うちのバカの方がよっぽど“バケモノ”よね。

 

話がそれたわね。

 

それでそんな当時1年生の新人ファイターだった綺羅 ツバサに蹂躙された先輩達は夢も希望も何もかもを失ってしまい、失意のうちにスクールファイターを辞めてしまった…。

 

ガンプラバトル部に残されたのは当時はまだ補欠であのバトルには出ていなかった新人スクールファイターが一人だけ。

 

そう。当時の私だけ。

 

「あれからもう2年か……。」

 

あの後は本当に色々あったわ。

 

一人きりで足掻き続けた1年生。

 

バカと出会って自分自身を対価に勝負を挑んだ2年生。

 

1年間挑み続けたけど、結局はこのバカには1度も勝てなかったわね。

 

「ほーんと、ムダに強いのよね、このバカは…。」

 

当然のように勝負に負けた私はこのバカに対価を支払った。

 

私自身の身体。

 

私の“ハジメテ”を。

 

確かに合意の上での行為だったけど、あの時は気分的にはレイプされているような気分だったわね。

 

コイツもあの頃は家族以外の人をまるでゴミクズを見るような目で見ていたわ。

 

私を初めて抱いたあの時だって、必死にハジメテの痛みを我慢していた私を見下ろして笑いやがったのよ?

 

その後は正直言って思い出しくもないわ…。

 

私が痛がる様をニヤニヤ笑いながら、わざと私がもっと痛がる様に乱暴に突きやがって…。

 

終わった後にこのバカが何て言ったと思う?

 

“なんだ、アンタ泣かないのか。つまんねぇな。”よ。

 

ホント、あの頃のコイツは腐ってたわね。

 

そんな腐っていたバカでもガンプラバトルの腕は同年代では比べ物にならないくらいに凄まじかった…。

 

綺羅 ツバサを、先輩達が“バケモノ”と言った“無敗の女王”をも凌駕するくらいに。

 

だからこそ、私はこのバカの圧倒的な力を欲した。

 

遠い昔にパパと約束した“夢”を叶える為に。

 

ガンプライブで優勝する為に。

 

このバカの力を手にする為に、私自信を対価に勝負を挑み続けて、負けては抱かれてを繰り返して…。

 

気が付けば、私はいつの間にかこのバカと勝負や対価を抜きにして、こうして一夜を供にするまでの仲になってた…。

 

人生ってわかんないモノよね。

 

かつての私はあれだけこのバカを嫌っていたのに、今の私は喜んで互いの肌を、唇を、そして想いを重ね合ってる…。

 

もう何度くらい、このバカとはヤったのかしら?

 

最近は…去年の夏以降はこのバカは他の女とはほとんど寝なくなったから、私とは多くても週に2・3回くらいよね?

 

うーん?100はいったのかしら?

 

ゴム使わなかったから確実に妊娠してる回数よね…。

 

妊娠したら…私のお腹にコイツの子供が出来たら……コイツはどうするんだろ…。

 

このバカはサポートAIの使用料やらなんやらでお金は腐るほどあるから、金銭的には問題ないはずよね。

 

降ろせって言うのかな…それとも喜んでくれるのかな…。

 

子供…か…。

 

子供が子供産んだって、産まれてくる赤ちゃんが不幸になるだけよね…。

 

やっぱり私にはまだ早いかな…。

 

早いけど……やっぱりいつかは欲しいかな…。

 

「……はぁ…シャワー浴びてこよ。」

 

色々と考えてたら、それこそ何だか色々とどうでもよくなって来たわ。

 

私はシャワーを浴びにバスルームへ向かうため、ベッドからソッと抜け出す。

 

未だに軽く寝息を立てて眠っているバカの額にかかった前髪をソッと払って、何となくその額に唇を軽く当てて口付けをしてあげる…。

 

「ほーんと、バカなんだから…。」

 

ホントにバカなのはコイツか私か…。

 

ま、結局はどっちもバカなんでしょうけどけね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ………。」

 

私はシャワーを浴びながら、またぼーっと、昔の事を思い出す。

 

思い出すのは記憶の引き出しの奥の奥の奥の奥にしまいこんでいたパパの記憶。

 

優しくて、カッコよくて、そしてだれよりも強かったパパ。

 

“矢澤 虎十朗”

 

日本を代表するプロのガンプラファイターの一人だった私のパパ。

 

私のパパは6年前の世界大会で起こったそらの騒動でもたらされた、サポートAIシステムの使用とアセンブルシステムのステ振りで一変したガンプラバトルにいち早く順応して、翌年のガンプラバトル日本リーグのソロ部門を制した新世代を代表するガンプラファイターだった。

 

そう“だった”……。

 

5年前のあの日…虎太郎が産まれた少し後くらいにガンプラバトル日本リーグを勝ち抜いて世界大会への切符を手にしたパパは、世界の猛者と全てを賭けて競い合う前になんの前ぶれもなく、あっけなく死んじゃった。

 

原因はなんのことはない。よくあるありふれた、それこそ毎日どこかで起きているただの交通事故。

 

パパの乗ったバスは大型トラックに追突されて、他の大勢の人と一緒にパパも“ぐしゃ”ってなっちゃって死んじゃった。

 

事故を起こした大型トラックの運転手は真っ昼間からお酒を飲んでいたんですって。

 

嫌よね…飲酒運転って。

 

だから私はお酒は嫌い。大嫌い。

 

私は二十歳になってもお酒だけは絶対に飲まないし、妹達にも飲ませない。

 

そらは大人になったらお酒は飲むのかしら?

 

パパはよく飲んでいたっけ…。

 

そらが大人になってお酒飲むって言ったら…どうしようかしら…。

 

………また話がそれたわね。

 

今はパパの話だったわね。

 

連絡を受けて私はママに連れられて病院に急いだわ。

 

でも…病院に着いたときにはパパはとっくに死んじゃっていた。

 

後からテレビのニュースで知ったんだけど、パパは身体が“ぐしゃ”ってなってほぼ即死だったんですって。

 

そのニュースを見たときはパパが最後に苦しまないで良かったって思っちゃったわね。

 

当時の私はパパが死んじゃったのが信じられなくて、ママに内緒でこっそりと霊安室に忍び込んだの。

 

パパの死を自らの目で確認するために。

 

パパの死に顔をこの目で見るために。

 

こんな事を思うガキって気味悪いわよね?

 

でもきっとあの頃の私は正気じゃなかったんだと思う…。

 

パパの遺体を見ても涙が流れない程度には。

 

そうそう。病院の霊安室に安置されたパパの遺体は、“ぐしゃ”ってなっちゃった割には綺麗だった気がする。

 

そう思ったのはたぶん顔が綺麗に残っていたからね。

 

顔には傷ひとつなかったんだけど、顔から下はほとんど無かったわね。

 

一緒にガンプラを作って、うまく作れたら私を撫でてくれたあの大きな手も。

 

嬉しくて抱き付くと少しタバコの臭いがしたあの大きな身体も。

 

顔から下には私の知ってるパパの痕跡はナニも無かった。

 

だってなにもかも“ぐしゃ”って潰れちゃったんだもの。

 

仕方ないわよね。

 

そんな大好きだったパパと死ぬちょっと前に約束したのが“ガンプライブでの優勝”。

 

どんな経緯でパパとそんな約束したかはよく覚えてないんだけどね。

 

そんなパパとの約束はパパの死によって私の“夢”になり、そしていつしか“夢”は私を縛る“呪い”になった…。

 

「ねぇパパ…にこはパパとの約束…果たせるのかな…。」

 

約束を果たすどころか、今の私にはただ一人の仲間すら居ない。

 

スクールファイターとは名ばかりで公式戦にも参加したことがない。

 

私の側に居るのはトラウマを抱えて公式戦に出れなくなった最強のファイターだけ。

 

ソイツだって正式には私が部長を務める音ノ木坂学院ガンプラバトル部のメンバーじゃないし。

 

スクールファイターとしての私は結局は未だにひとりぼっち。

 

そらと戦い続けたこの1年で私自身のファイターとしての技量はムダに上がったって言うのにね。

 

ガンプラの作製技術だってA-RISEに負けないくらいには上達したと思う。

 

そんな私の集大成であるあのガンプラ“禍津(まがつ)ニコ”……正式名称は“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍津ニコ”。

 

“禍津ニコ”が完成した今の私なら、たぶん“無敗の女王”綺羅 ツバサにだって負けない。

 

私のガンプラ、“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍津ニコ”はゴールドフレーム天ミナをベースに改造した私の為の私だけのフルカスタム機。

 

全てを断ち切る“ツルギ”。

 

滅びの光を糧とする“カガミ”

 

私を護り、私の敵を滅ぼし、私の力となる“マガタマ”

 

禍津ニコの最大の特徴であるこの3つの装備は、そらの手を借りてもシステム周りの完成に半年も掛かったわ。

 

そう…この禍津ニコがあれば、私はガンプライブに出場さえ出来れば同年代のスクールファイター相手には絶対に負けない。

 

A-RISEだろうが何だろうが、私は絶対に負けない。

 

……あのバカの本来のガンプラ、“リヴァイブ”を使って本気を出したそらには流石に勝てないけどね。

 

アレは色々と別格だから。

 

素組の同機種対戦なら結構いい線まではいけるんだけどね。

 

「仲間……か…。もし…もしも…そらの仲間のあの子達がそらと一緒に仲間になってくれたら……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご飯はこれでオッケーっと、次はお味噌汁ね。確か卵の期限がそろそろ危なかったわね…かきたま汁でいいかな?そらも好きだし。」

 

お米を研いで炊飯器にセットした私はお味噌汁をどうするか少しだけ考えて、卵の期限が危なかったことを思い出して朝のお味噌汁はかきたま汁にしようと思い付く。

 

かきたま汁…簡単だけど美味しいし、そらも好きなのよね。

 

そう言えば私があのバカに初めて作ってやったお味噌汁もこのかきたま汁だったわね。

 

あれっていつくらいの頃だったかしら?

 

そんなことを考えながら、私は朝ごはんの準備を進める。

 

仕上げの卵はいただきますの直前に入れたいから、まずはお味噌汁を作っちゃう。

 

今朝は二人分だから片手鍋でいいわね。

 

お鍋に水を入れてコンロに乗せて火を着ける。

 

お湯が沸くまでの間にお味噌とお出汁を用意して…。

 

お出汁…市販のお出汁の素でもいいわよね?

 

面倒だから市販のお出汁の素を使うわけじゃないのよ?

 

手を抜けるところで適度に手を抜く。

 

これが主婦の極意なんだから♪

 

そらは料理もムダに凝るから、市販の出汁とか使わないんでしょうけどね。

 

「おかずは…目玉焼きでいっか。かきたま汁に目玉焼きって卵づくしになっちゃうけど…卵、早く使いたいしね。」

 

おかずは目玉焼きに決めた。期限がヤバい卵なんて、こころ達に食べさせたくないしね。

 

え?そらならいいのかって?

 

いいのよ。ちゃんと火を通すし、期限がギリギリでもまだ一応は期限内だし、アイツはバカだし。

 

フライパンを取り出してコンロに置くと、ちょうどお鍋の水が沸騰して来たわ。

 

私は手早く沸騰したお鍋に顆粒のお出汁の素をを入れて、お玉でお味噌を入れて…おはしでぐるぐる…。

 

お味噌が溶けたら“ふえーるワカメくん”をパラパラって入れて…。

 

……お料理初心者の頃はこの“ふえーるワカメくん”を大量に入れてお味噌汁がワカメ地獄になったわよね…。

 

お味噌汁がお味噌の茶色じゃなくてワカメ色一色になって…悲惨だったわ…。

 

さて、今朝のお味は?

 

「……ま、こんなもんでしょ。後から卵入れたら多少は誤魔化せるし。」

 

私のお味噌汁…美味しいことは美味しいんだけど、毎回どう頑張ってもそらのお味噌汁を越えれないのよね…。

 

アイツ…私が目を離したスキにナニかヤバいモノ入れたりしていないわよね?

 

そんなことを考えながら、少しだけ油をひいたフライパンを熱して卵を落とす。

 

フライパンに卵を落とすと、ジューって音と共に目玉焼き特有の匂いが立ち上ってくる。

 

「そらは堅焼きで…私は半熟…っと♪」

 

私はそんなことを呟きながら、手早くそらと私の二人分の目玉焼きを仕上げてお皿に移す。

 

こころ達がいるときはフライパンで赤ウインナーを軽く焼いて目玉焼きに添えてあげるのよね。

 

あとはレタスをちぎってトマトを切って、簡単なサラダも付け合わせるんだけど、そらと私の二人だけならそこまでしなくてもいいわよね。

 

……ご飯とお味噌汁と目玉焼きだけじゃいくらなんでも寂しいかな?

 

そう思い直して私は他に何かないか冷蔵庫をのぞいて見る。

 

「うーん…あとはお漬物かな?たくあんの残りでいいや。あ、きんぴらごぼうも残ってる。これも出しちゃえ。」

 

たくあんを小皿に、きんぴらごぼうを小鉢にそれぞれ盛り付けてっと♪

 

朝はこんなモノでいいでしょ。

 

欲しいなら特別に味付けのりも付けてあげるわ。

 

あ、お味噌汁に入れるネギ切るの忘れてた…。

 

……忘れたままにしとこっと♪

 

よっし♪お寝坊さんな愛しいバカを起こしに行きますか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そら!起きなさい!朝ごはん出来てるわよ!ほら!そら!」

 

そらを起こしに来た私は、私の部屋のベッドで未だに寝息を立てていたそらの肩を揺らして起こそうとするんだけど……

 

「んー……にこちゃん……」

 

寝ぼけたバカに捕まってベッドに引き摺り込まれちゃった。

 

「きゃ!ちょっ!こら!そら!寝ぼけんな!バカ!起きろ!」

 

「…やだ…にこちゃん……あったかい……んー…いーにおい……」

 

はぁ…あったかいじゃないわよ…。

 

どうにかして抜け出そうとしてみるけど、ちょっと無理っぽいかも。

 

そらが私を抱きしめて離してくれないから…。

 

「私は抱き枕じゃないわよ…まったく…。」

 

そんなことを言ってるけど、きっと今の私の表情(かお)はスゴく嬉しそうなんでしょうね…。

 

「ホント…甘えん坊さんなんだから…。」

 

私は目を細めて、私の胸元に顔を埋めるとても愛しいタカラモノを見つめ、そっと、そらの背中に手を回して優しく抱き締め返してあげる。

 

寝ぼけたそらが甘えたがる理由。

 

哀しくて寂しい理由…。

 

私はその理由を知っている。

 

簡単な話だ。

 

そらは母親のぬくもりが恋しいんだ。

 

これだけ聞けばただのマザコン野郎なんだけど、そらの場合はちょっと事情が違ってくる。

 

そらは小さい頃に親に……母親に捨てられた。

 

雪の降る夜に、文字通り段ボールに入れられて犬や猫を捨てるように捨てられたらしい。

 

1番母親に甘えたい年頃に。

 

1番親の愛が必要な年頃に。

 

そらは捨てられた…。

 

本人に聞けば絶対に否定するけど、心の奥底ではそらは今でも自分を捨てた母親を求めている。

 

いつか迎えに来てくれるって思ってるのかもしれない。

 

そらは母親のぬくもりを求め、そして飢えている。

 

こんな貧相な身体の私なんかに母性を求める程に。

 

だからなんだと思う。寝ぼけた時にそらが無意識に私に甘えてくるのは。

 

まぁ甘えてくるのは誰でもってわけじゃないんでしょうけど。

 

少なくても、そらは私に甘えてくる。

 

寝ぼけた時限定で。

 

それはきっとそらが私に心を開いてくれているから。

 

私はそのことが嬉しくて嬉しくて堪らない…。

 

「もう…ちょっとだけだからね?いい子ね…そら…。」

 

ダイスキよ…私の…私だけの…愛しいアナタ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさまでした。」

 

「はい。お粗末様でした。」

 

「にこちゃん…今朝の朝飯…かきたま好きだしうまかったかけどさ、おもいっきり手抜いたっしょ?味噌汁にネギ入ってねぇーし。それに卵…確か期限がギリギリのヤツじゃなかったっけ?」

 

「うっさい!美味しかったんなら別にいいでしょ!ネギくらい見逃しなさいよね!卵だって期限がヤバいのをこころ達に食べさせて、もしもお腹が痛くなったらどうすんのよ!病院連れて行くのだってママは簡単にお仕事休むわけにはいかないから、私が学校休んで連れて行かなきゃダメなのよ!あの子達のためなら学校休むくらいは平気だけど!病院代だってタダじゃないんだからね!アンタだって私が学校休んだら寂しいでしょうが!そんなこと言うんなら明日の朝は梅干しとご飯だけにするわよ!しかもご飯は冷凍のヤツ!」

 

「げっ!おかずは無しかよ!しかも冷凍のご飯って!せめてレンジでチンした冷凍のご飯じゃなくて炊きたてが喰いたい!」

 

「おかず!あるでしょ!梅干し!冷凍のご飯だってそろそろ消費しちゃいたいのよ!レンジでチンすれば炊きたてと対して変わらないでしょ!」

 

「変わるだろ!違うだろ!艶が!味が!食感が!まぁ冷凍のご飯はまだ譲る!けど育ち盛りが朝から梅干しだけで足りるかよ!肉を出せ!肉を!」

 

「朝から肉なんて重いもん喰えるか!」

 

「喰えるだろ!肉!」

 

「それはアンタだけよ!バカ!まったく……コーヒーは?飲むの?」

 

「おうよ。頼む。」

 

「毎回聞くけどアンタのとこと違って、うちのコーヒーはインスタントだけどいい?」

 

「俺はにこちゃんが淹れてくれたコーヒーが好きなんだよ。インスタントたろーがなんだろーが、にこちゃんが淹れてくれるコーヒーならなんでもイイよ。」

 

………バカ。

 

私が淹れたインスタントのコーヒーなんかより、自分で豆から挽いてちゃんと淹れたコーヒーの方が美味しいのに…。

 

そらの淹れてくれるコーヒーは、ブラックが苦手な私だってお砂糖もミルクも入れないでも不思議と平気に飲めちゃう。

 

コーヒーをあまり飲まない私にはうまく表現できないけど、私程度が淹れるインスタントのコーヒーとは雲泥の差だ。

 

そらの淹れたコーヒーを飲んだら、私のインスタントコーヒーなんてはっきり言って泥水みたいなもんよ。

 

ホント、このバカは何をやらさてもそつなくこなしちゃって…。

 

お料理もそうだし全体的にムダに廃スペックなんだから…。

 

それでも…コイツは“私が淹れたコーヒーが好き”っていつも言ってくれる。

 

あの特売で買ってきた安くて薄い、私の淹れた泥水みたいなコーヒーを好きだって言ってくれる。

 

私はいつも、そらのその一言が嬉しくてたまらない。

 

………私の淹れたコーヒーが好きって言ってくれるのが嬉しいなんて、そら本人には絶対に言わないけどね。

 

だってそうでしょ?

 

そんなこと言うの、恥ずかしいじゃない。

 

「フン!で?今朝はブラック?マシマシ?どっちにすんの?」

 

私はコーヒーを淹れるためにヤカンにお水を入れて火にかける。

 

ガスコンロにちゃんと火が灯ったことを確認すると、次に棚から例の特売で買ってきた安くて薄いインスタントコーヒーの瓶を取り出して、お湯が沸く前に予めそらのマグカップにスプーンでコーヒーの粉を適量より少しだけ多く入れておく。

 

そんな作業をしながら、私はテーブルにおぎょうぎ悪く肘をついて頬杖をついているそらに、ブラックにするのかお砂糖とミルクを普段よりも多目に入れる“マシマシ”にするのかを聞く。

 

まぁ一応は聞いてみたけど、そらの答えは決まってるのよね。

 

“マシマシのマシマシ”

 

なんでしょ?

 

「ん。マシマシのマシマシで。」

 

ほらね?

 

「……マシマシのマシマシって、あんなクソ甘いの朝からよく飲むわね…。」

 

「いーんだよ。朝は脳に糖分が足りてねぇーから。それに俺はにこちゃんの淹れてくれるマシマシのマシマシなコーヒーが好きなんだから。なんならマシマシのマシマシのマシマシでもイイぞ。」

 

「そこまでいくとお砂糖が溶けないわよ…。もう…あんまり甘いのばっかり飲んで虫歯になっても知らないからね。」

 

「外じゃブラックしか飲んでねーから大丈夫だろ?歯みがきも毎日ちゃんとしてるし。」

 

マシマシのマシマシ。

 

普段はコーヒーはブラックしか飲まないコイツが、私のうちに泊まりに来た朝だけ飲む、お砂糖とミルクをたっぷり入れたとにかくあまーいコーヒー…。

 

カフェラテとか甘めのコーヒーをぶっちぎりで通り越して、もうほとんどお子様用のコーヒー牛乳みたいになっちゃってる、とにかく甘くて歯が溶けそうになるヤツ。

 

コイツは外では大人ぶってブラックしか飲まないのに、今朝みたいに私と二人きりの朝は私の淹れたインスタントコーヒーにお砂糖とミルクたっぷりのこのマシマシのマシマシなコーヒーをニコニコとホントに美味しそうに飲む。

 

ヤカンのお湯が沸くと、私はそらのマグカップにお湯を注ぐ。

 

そのあとはこれでもかってくらいにドバドバとお砂糖とミルクを入れて…。

 

にこちゃん特性のスペシャルブレンド“マシマシのマシマシ”の完成よ♪

 

「はい。マシマシのマシマシ。熱いからちゃんと“ふーふー”して、気を付けて飲みなさいよ。」

 

「“ふーふー”してって、ちびどもじゃねぇーんだから大丈夫だって。そう言えば…ちびどもは確か昨日から月イチのお泊まり会だっけか?二泊三日?」

 

「そ、今回はママが一緒に行ってくれたわ。“アンタは婿どのと子作りに励みなさい!”だって。」

 

「あー、確かに励んだな…子作り…。もっとも、ゴム使ってたからデキはしねぇーんだけどな。」

 

去年のクリスマスに1回だけ、これからのお互いの色々なモノを賭けてナマでヤっただけで、基本的に私達がヤるときはゴムをちゃんと使って避妊している。

 

ゴムが無いときはヤらない。

 

それが私とそらの暗黙のルールになってる。

 

「ゴムもそろそろ仕入れねぇーとな。これだけ毎回使ってっとゴム代もバカになんねぇーよな。こんなときはサポートAIのマージンに感謝だな。」

 

「実際、アンタが普通の高校生だったら、毎回こんなにヤってたらゴム代だけで小遣いカツカツになってたんでしょうね。」

 

「だな。0.01㎜の極薄って高いんだよなー。」

 

「だったら厚手の安いの使えば?いつもの極薄より枚数も多いし。厚い分、破れないから確実に避妊できるわよ?」

 

「冗談!あんな厚いゴムなんか使ったらイケねぇだろ!今の極薄ゴムだってイヤなんだからな!」

 

「………なら……ナマでヤって子供作る?」

 

「うっ……。」

 

“うっ…”って、その反応はちょっと傷付くわね…。

 

そんなに私と子供作るのがイヤなのかしら…。

 

とか一瞬思うけど、コイツのことだから、どうせ“俺なんかが子供作ったって不幸にしちまうだけだ”とか思ってるんでしょうね。

 

「イヤでしょ?なら我慢しなさい。ね?いい子だから…。」

 

「……(イヤじゃねぇーよ…でも……俺なんかが子供作ったって…。)…おうよ。」

 

「それよりも、そろそろ時間でしょ?準備はできてんの?ガンプラは?今日は“リヴァイブ”じゃなくてtypeR…高機動型ザクⅡを使うんでしょ?未調整でも“リヴァイブ”の方が性能はいいんだから、あっち使えばいいんじゃないの?」

 

“リヴァイブ”…そらの本来のガンプラ。

 

私の禍津ニコよりもさらに高い性能を持っているそらの愛機。

 

最近はまったく使っていなかったから、調整が万全じゃないらしいけど、それでも間に合わせで作った高機動型ザクⅡなんかよりも強いはずよ。

 

「そりゃ未調整でも“リヴァイブ”の方が性能はイイけどさ、未調整の機体で万が一ナニか起こったらイヤだし。だから今回は間に合わせの機体でも完全に調整が終わってるtypeRで出るんだよ。」

 

まぁ確かに未調整のガンプラを使って“限界突破(リミット・バースト)”なんて使ったら、下手したら振り回されて“ドカン”なんてこともあり得るわね…。

 

「へぇ…案外ちゃんと考えてるんだ…。まぁ今日の公式戦はミッションバトルで内容は要塞攻略戦なんだから、アンタならいつもの素組のF2ザクでも余裕でしょうけどね。」

 

「さぁ?例の女…A-RISEの綺羅 ツバサだっけか?あの女やそれこそにこちゃんみたいなガチのファイターが乱入してくっかもしんないぞ?」

 

A-RISEの綺羅 ツバサ…ね。

 

そらの中では“無敗の女王”サマと私はファイターとしては同列なのね。

 

1度はあの女王サマと本気でバトルしてみたいわね。

 

「公式戦に乱入って…無いわね。アンタとアイリならマザーシステム相手にハッキングできるんでしょうけど…。」

 

「俺だってマザーシステム相手にハッキングなんてしたくねぇーよ。アイリなら“クソハバアに引導を渡してやります。”とか言って、喜んでマザーシステムに喧嘩売るんだろーけどさ、たかが乱入程度でマザーシステムに喧嘩売るにはリスクがデカ過ぎるんだよ。」

 

「わかんないわよ?狂ったヤツならリスクもメリットも度外視でハッキングしてくるかもしれないわよ?」

 

「止めてくれよ…変なフラグ立ったらどーすんだよ…。」

 

「そんなフラグ立ったって、アンタなら簡単にへし折れるでしょ!ほら!グダグダ言ってないで支度しなさい!」

 

「はいはい…。」

 

「“はい”は1回!いい加減に直しなさい!このバカ!」

 

「へーい。」

 

それにしてもこの時のフラグがまさかホントに現実になるなんて思わなかったわ…。

 

あの女とそらとの初めての邂逅…。

 

私の声を、私の真似をしてそらのココロを壊そうとしたなんて最悪よ。

 

帰ってきたそらはへこんでいたわね。

 

“にこちゃんにまで見棄てられたのかと思った…”って。

 

バカね…私がアンタを見棄てるわけないじゃないの。

 

でも…この時にはもう、あの女は、そう…世界を滅ぼす悪意は静かに動き出していたのよね…。

 

そして、悪意に抗う女神達と女神の守護者も…。

 

絶望と孤独の果てからやってきた悲しい哀しい来訪者も…。

 

全てはもう、動き出していたのよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハンカチ持った?ポケットティッシュは?」

 

「どっちも持った。」

 

「お財布は?スマホは?」

 

「問題ねぇーよ。」

 

「スマホの充電は大丈夫なの?」

 

「ほぼ満タン。念のためモバイルバッテリーも持った。」

 

「充電ケーブルは?」

 

「大丈夫だって。ったく…にこちゃん心配し過ぎっしょ?」

 

「ナニよ!私が心配しちゃダメなの!」

 

「……ダメじゃねぇーよ。」

 

「ならおとなしく心配されなさい!」

 

「うん……ありがと…にこちゃん…。」

 

「素直でよろしい!で?肝心のガンプラは?GPベースは?ちゃんと持ったの?公式戦に出場すんのにガンプラとGPベース忘れたなんて最悪よ?」

 

「どっちも大丈夫。」

 

「そ。ならいいわ。」

 

「…………」

 

「…………やっぱり…行きたくない?」

 

「……行きたくない……」

 

そらにとっては6年ぶりの公式戦…。

 

6年前にあれだけ酷い目にあったのに、トラウマで今にも吐きたいはずなのに、それでもまた公式戦に出ようと思っただけでも私はアンタを褒めてあげたいわ…。

 

「けど……行くよ…。」

 

「そ…。なら…“いってらしゃい”!」

 

「おうよ。“いってきます”、にこちゃん。」

 

「私も後から応援に行ってやるから、気合い入れなさいね!せっかく見に行ってあげるんだから、私に不様なバトル見せんじゃないわよ!」

 

「ぜ、ぜんしょします…。」

 

さて、と。

 

バカは行ったわね。

 

私もお皿洗って、お洗濯して、お掃除して。

 

夜ごはん…どうしようかな?

 

頑張って戦ってくるバカのために、少し奮発してやろうかしら?

 

とりあえずはお肉ね♪お肉♪

 

今夜は特別に牛肉よ♪ステーキよ♪

 

………国産は高いからアメリカ産かオーストリア産だけどね!

 

期限間近の半額シール付きとかタイムサービスで安くなってるのがあればいいな♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

本来はこの閑話は1回で終わる予定だったのですが、書いてるうちにどんどん長くなってしまい、最終的には全5回の予定になってしまいました。

今回のお話で語られていたソラとにこちゃんの出逢いについては、後程また別の閑話にてご紹介していきたいと思います。

次回更新はチェックが間に合えば月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回はにこちゃんの閑話の第二回目になります。

それでは 閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ②」 はじまります。













「お掃除も終わりっと♪」

 

そらを送り出した私は急いで朝ごはんのお皿を洗って、お洗濯を済ませちゃったわ。

 

昨日の夜のアレで思いっきり汚しちゃたった私の部屋のベッドのシーツも、ちゃんとキレイに洗って干したし、ママやこころ達の分もお洗濯したし。

 

洗って干したシーツの代わりもベッドに敷いたし。

 

うん♪流石は私!今日も完璧ね!

 

それにしてもあのバカ……昨日の夜はいつにも増して激しかったわね…。

 

実はまだちょっとおまたがヒリヒリして痛いのよね…。

 

うーん…昨日のアレは激しいって言うよりも、どっちかと言うと“乱暴”だったわね。

 

挿れる前の意地悪な愛撫はともかく、最近は挿れたあとはちゃんと私のことを気遣いながらヤってたのに…昨日の夜は私のことはお構いなしにガンガン突っ込んで来てたわよね…。

 

そう…アレはまるで出会った頃のような乱暴な交わりだったわ…。

 

ただ性欲を満たすためだけの行為。

 

女の子をオ○ホ代わり程度にしか考えていなかった、腐りきっていた頃のそらとの行為のようだったわね…。

 

まぁあの頃のダメそらはともかく、今の少しはまともになったそらになら、少しくらい乱暴にされるのもキライじゃなかったりするから別にいいんだけど……。

 

少し乱暴に抱かれるのって、なんだか私の全てをあのバカに支配されてる感じがして好きなのよね…。

 

ゴホン!……あー、今のは忘れてちょうだい…。

 

乱暴にされるのが好きって…マゾじゃないんだから…。

 

また話がそれちゃったわね。

 

今日は朝から脱線してばかりだわ…。

 

今はあのバカの話よ。

 

あのバカ……いつもはちゃんとできてる私への気遣いが出来ないくらいに、そらの中では今日の公式戦がスゴいストレスになってたんでしょうね。

 

今日、あのバカは6年ぶりに震えながら、吐き気を我慢しながら、それでも新しくできた仲間のために無理をして頑張って出撃するんでしょうね…。

 

だから……

 

「がんばる子にはごほうびをあげなきゃね…。今夜はいっぱい抱き締めて、いっぱい“いい子いい子”してあげなきゃ。」

 

……でも…もしも途中でヘタレて出撃をグズってたら……

 

「“このヘタレ”って叱って、思いっきりビンタして目を醒まさせてやろうかしら?」

 

なーんて、うそうそ。冗談よ。

 

私はね?別にそらが逃げたいなら、逃げてもいいと思ってるの。

 

ヘタレて逃げ出すそらを、また世間の人達は、そしてそらの新しい仲間達は責めるのかもしれない。

 

けれども、世界中の誰もが逃げ出すそらを責めたとしても、私だけはそらを責めたりしない。

 

私だけは、私くらいは辛くて逃げ出すそらの最後の居場所になってあげたい。

 

決意から逃げ出したそらと、夢を追い続けるふりをして現実から逃げ出そうとしている私。

 

色々なモノから逃げ出した私達が寄り添っていても、それはただの感傷…傷の舐め合いだってことはわかってる。

 

それでも…それでもいいの…私はそらの居場所になってあげたい。

 

そらの支えになってあげたい。

 

私はそらが大好きだから。

 

だから、震えながら帰ってくるそらにニコニコの笑顔で“おかえりなさい”って、言ってあげたい。

 

泣き出しそうになってるそらに“頑張ったね”って言って頭を撫でてあげたい。

 

“偉かったね”って、そう言って抱き締めてあげたい。

 

いっぱい甘えさせてあげて…いっぱい優しくしてあげて…いっぱい二人でお話をして…二人で美味しいごはんを食べて…二人で一緒にお風呂に入って……いつものようにベッドの中で互いを慰めあって……そらが眠る前に耳元で言ってあげるの……。

 

“ダイスキヨ”って。

 

“アイシテルワ”って。

 

“ズットイッショニイヨウネ”って。

 

それは愛の言葉であると同時に、きっと呪いの言葉になる。

 

そらを永遠に私だけに縛り付ける呪いの言葉に。

 

逃げ出したそらは私の愛の言葉を受け入れる。

 

逃げ出したそらは呪いの言葉を受け入れる。

 

弱ったそらは優しく囁く私の愛の言葉を、呪いの言葉を、絶対に受け入れる。

 

私の愛は、私の呪いは、必ず成就される。

 

そうしたら…きっとそらは永遠に私だけのそらになってくれる…。

 

どこにもいかず、どこにもいけず、このぬるま湯のようなお互いに都合のいい関係を続けていくの……。

 

そらは今まで通りに、私だけのそらでいてくれるの……。

 

「………ナニ考えんてんだか、私は…。」

 

それじゃダメなのよ…。

 

そらはもう一度、前に進もうとしているのよ。

 

なら私は全力でそらを応援してあげなきゃ。

 

あの子の歩み始めた新しい道を応援してあげなきゃダメなの。

 

そしていつか、そう遠くない未来に、私達の道は重なりあう。

 

そらが仲間達と進み出した新しい道と、私の歩む夢の道は重なりあう。

 

“ガンプライブ”と言う交差点で。

 

そらの選んだ道はパパと約束した私の“夢”の道と重なりあう…。

 

その時、桜の舞う空の下で、初めてそらと出会った時に私が思い描いた“夢”の理想が叶う。

 

「はぁ……まさかこんな形でガンプライブへの道が見えてくるなんてね…。」

 

でも、どんな形だとしても、2年間ずっとひとりぼっちで足掻き続けて目指し続けたあの夢の舞台へと手が届くのよ…。

 

待ってなさいよ、A-RISE……いえ、“無敗の女王”綺羅 ツバサ…。

 

アンタの無敗神話は私が必ず終わらせてやるわ…。

 

それがあの日、アンタが一人で先輩達を蹂躙したおかげでひとりぼっちになってしまった私のささやかな復讐よ。

 

だから………

 

「首を洗って待ってなさい。A-RISE…。私が必ずその首、刈り取ってヤるわ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー!もう!なんで出掛けにインターネットの勧誘の電話がかかってきたり、大家さんの長話に付き合わされたりすんのよ!げっ!もうこんな時間なの?!そらのバトル始まってるじゃない!ヤバイわ!急がないと!」

 

あの後、身だしなみを整え髪型をいつものツインテールにセットしてお気に入りのリボンを結んで、リュックにガンプラやその他の色々なパーツを詰め込んだ私は、意気揚々と家を出ようとしたんだけど、その直後にインターネットの勧誘の電話が掛かってきちゃったのよ!

 

そりゃ勧誘の電話を掛けてくる人達も仕事なんだから仕方ないとは思うわよ?

 

でもね?

 

いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!いつも!

 

毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!毎回!

 

何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!何回も!

 

バカの一つ覚えのような同じ内容の電話かけてきやがって!

 

いい加減しつこいのよ!

 

朝は休みの日の10時頃から夜は8時頃に電話がかかってきた時もあったわ!

 

夜の8時なんて虎太郎はもういい子にすやすや寝てるのよ!

 

せっかくいい子に寝ている虎太郎が電話のクソやかましいベルで起きちゃったらどーすんのよ!

 

睡眠妨害で健康が阻害されたって騒いで訴えるわよ!

 

そらにお願いしてハッキングさせて!アンタらの顧客データやらその他諸々をクラッシュして貰うわよ!

 

アイリにパソのアイコンが全部おっぱいになる悪質なウイルス流して貰って後悔させてやるわ!

 

大家さんも大家さんよ!

 

お菓子やお野菜 (お野菜は高いのよ!お肉以上に!いい!バランスのいい食事を作るにはお野菜は欠かせないの!は?サプリメント?ふざけんな!そんな味気ないモノ!私の可愛いこころとここあと虎太郎に飲ませられるか!だいたいね!お手軽プライスだったD○Cのパーフェクト野菜のサプリメントがなんか知らない内に“国産”野菜のパーフェクト野菜になってて値上がりしてのよ!結構ガッツリと!地味にお財布に響くのよ!元の値段に戻しなさいよね!) のお裾分けなら喜んで貰うけど!くだらない噂話にまだ女子高生の私を付き合わせんじゃないわよ!

 

西木野総合病院の夜の病棟にオバケが出るとか!今さらダイパの謎の場所でアルセウスが捕まえられるとか!アルセウス捕まえても第7世代に連れてこれんの?鳴金重工の不正疑惑がどうとか!改良型の無茶苦茶強力な“再生治療用”ナノマシンが開発されたとか!小池さんトコに来る出前のラーメンはいつも伸びてるとか!どっかの会長のドラ息子がどっかの旧家の娘に入れ込んでストーカー染みたことをしているとか!お米を粗末にすると両手にガンプラ持ったお米のお姫さまがやって来てお米に代わってお仕置きされるとか!IFSを介した洗脳だか精神支配だとか!頻発してる猟奇殺人事件を変な眼鏡をかけた美少女中学生3人組が追っているとか!伝説の最年少ガンプラファイターが復帰するらしいとか!どっかのお偉いさんが養女に聞いてると吐き気がするくらいに酷い性的虐待しているとか!あの世界的大女優のりせが近々日本に帰ってくるらしいとか(あ、りせさん帰ってくるんだ。そらも悠莉も喜ぶだろうな。)!神田明神に最近ムダに乳のデカイ女子高生巫女がいるだとか!デカイ乳なんてもげてしまえ!どっかの青トンガリのオレンジジュース野郎がポケモンとラブライブで新しく“それいけ我らKKE団”とかって意味のわかんないモノを書いてるとか!青トンガリのオレンジジュース野郎!テメェはまずはガンプライブを先に進めろ!未来人は存在していただとか!音ノ木坂の現生徒会長は実は酷いポンコツでマゾヒストだとか!擬似人格を搭載したサポートAIが開発されたとか!大家さんが3キロ太ったとか!サンムーンでまだ解禁前なのに改造産のマーシャドーがミラクル交換で流れてきて受け取ると違法行為判定喰らって下手するとネットから閉め出されるとか!プレバンで厄災戦時代の白いフラウロスが出るとか!

 

なんか知ってるネタも混じってるような気もしたけど基本的には全部が全部ゴシップじゃない!

 

私の知ったこっちゃないわよ!

 

プレバンの厄災戦時代の白いフラウロスはちょっと欲しいけどね!

 

流星号もカッコいいけど白いフラウロスもカッコいいのよ!

 

白だと塗装が楽だし!

 

あと1番どーでもいいのが韓国の俳優だかアイドルだか聞いたこともない名前のヤツがカッコいいとかホントにマジでどーでもいいわよ!ガンプラファイターなら知ってるけど韓流スターとか知らないわよ!

 

そもそも1番カッコいいのは私のそらに決まってるじゃない!

 

私のそらは下手なアイドルよりはカッコいいわよ!頭もいいし!運動だって得意よ!お料理もお菓子作りもスゴいのよ!

 

それとね!私のそらはベッドの上の夜の運動だって得意なんだからね!

 

私の1番感じちゃうポイントを執拗にねちっこく責めてきたりして気持ちよすぎて毎回“もうヤメて!”って言ってもイクまで責めてくるから、お潮を盛大に吹いちゃって大変なんだから!イッたあとも私がぐったりしてまともに動けなくなるまで愛撫は止めてくれないし!毎回毎回気持ちよすぎて死んじゃうわ!私のえぐれてるよりはマシ程度の残念なちっぱいだって喜んで(たぶん…。)ペロペロしてくれるのよ!乳首をコリコリしてハムハムしてチュウチュウしてくれるのよ!あのクソ忌々しいぽんこつロシアンクォーターとエセ関西弁の生徒会コンビみたいにムダにデカイ胸部装甲を搭載してる連中は滅びればイイと思うわ!最近はラブホ使うときはたまーにアブノーマルなプレイもしちゃうし!ってかラブホのレンタルコスプレってなんでSサイズがないのよ!この前ムリしてMサイズ着たらぶかぶかでそらが萎えちゃったじゃない!ネットで売ってるコスプレもほとんどがMサイズだし!男性用のXXLサイズの女の子キャラのコスプレ衣装か売ってんだからSサイズも一緒に売ってよね!ってなんで男が女の子キャラのコスプレすんのよ!しかもXXLサイズって!え?!需要あんの?!コミケとか行ったことないけどガチムチが可愛い女の子キャラのフリフリでキラキラのコスプレしてんの?!それともやっぱりBでLな男同士でのプレイで使ってんの?!男が少なくなってきたこのご時世で男同士でアナを掘り合うなんて無駄弾撃ってんじゃないわよ!野郎のケツのアナに精子垂れ流しにしないでちゃんと女の子とエッチなことして男の責任として生きてるうちに一人くらいは孕ませろ!

 

って!現実逃避してる場合じゃないわ!

 

急がなきゃ!

 

「待ってなさいよ!そら!いまにこちゃんが応援しに行ってあげるからね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのバカ……こんなトコで突っ立てボケッとナニしてんのよ……。」

 

そら達の公式戦が開かれているいつもの馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店に着いた私が見たのは、アミューズメントセンターの壁面に設置された大型街頭モニターに写し出されているバトルの様子をじっと見つめて動かないそらの後ろ姿だったわ…。

 

そらが見上げている大型街頭モニターでは、片方の額のアンテナが折れた素組のランチャーストライクがアグニを派手に撃ちまくっていたわ。

 

なんなのよあのランチャーストライクのファイターは?!

 

素組のランチャーストライクでエネルギーをバカみたいに消費するアグニをあんなに無計画にぶっ放しちゃったら、すぐにエネルギー切れになるわよ?!

 

エネルギー切れになっても歩行くらいならできるから、地上ならなんとかなるけど、宇宙だとスラスターもバーニアも使えないとろくに動けなくてイイ的になるだけよ!

 

あのランチャーストライクのファイターはナニ考えんのよ!バカなの?アホなの?それともナニか秘策でもあんの?

 

例えば武装領域(ウェポン・ストレージ)に予備のバッテリーを入れてあるとか?

 

汎用のエネルギーケーブルを使って、味方の機体からエネルギーを供給して貰うとか?

 

……私はナニ言ってんだか……素組のガンプラでどーやって予備バッテリーやエネルギーケーブルを使うのよ…

 

予備バッテーも汎用のエネルギーケーブルも、どっちも使うためには最低でも接続用に少しはガンプラを改造しなきゃダメなんだから、素組のあのランチャーストライクじゃムリでしょ…。

 

それに素組のガンプラの武装領域(ウェポン・ストレージ)に汎用のエネルギーケーブルはともかく、予備バッテリーなんてバカみたいに機体容量喰うモノを入れれるかって話よね!

 

って!だからそうじゃないでしょ!私!

 

どうしてそら達の、確か“μ's(ミューズ)”って名前のチームのバトルが始まってんのに!メンバーのそらがココでボケッと街頭モニター見上げてんのよ!

 

まさか……ヘタレた?

 

アミュセンの前までは来れたけど、例の公式戦トラウマに耐えきれなくなってこれ以上は進めなくなっちゃったの?!

 

あー!もう!しょーがない子ね!私がついてなきゃダメ男なんだから!

 

こうなったら私がそらの手を引っ張ってアミュセンの中まで連れていってやるわ!

 

GPスキャナでtypeRをスキャニングして、GPカウンターで出撃登録して、バトルコスチュームはそらの仲間が用意してあるのよね?

 

なら着替えもさせなきゃ!

 

バトルにさえ出撃しちゃえばそら程のファイターならあとは身体が覚えてるはずだからなんとでもなるわ!

 

よっし!行くわよ!にこ!

 

『ねぇ、にこ…ちょっと待って?このまま行けば、そらはトラウマに耐えきれなくなってきっと逃げ出すわよ?』

 

………………もしこのままそらを放っておけば……逃げ出したそらはさっき私が考えた通りに私だけのそらでいてくれる……?

 

このまま…バトルのタイムリミットはあと20分くらいだから、その間ずっと手を差し伸べないで見守っているだけで、そらは完全に私だけのそらになる……。

 

私の愛を受け入れて。

 

『…ねぇ、にこ…それはとても素敵な未来なんじゃないの?これからもそらが私だけのそらでいてくれるのよ?』

 

私の呪いを受け入れて。

 

『……ねぇ、にこ…あなたはそれでホントにいいの?このままそらが足踏みしているのをただ見ているだけでいいの?それは“私らしく”ないんじゃないの?』

 

あぁそうだ。その通りだ…。そんなのは“私らしく”ない。

 

私ならそらのお尻を蹴飛ばしてやらなきゃいけないはずだ…。

 

そらを私だけのそらにしたい。

そらが決意した新しい道を応援してあげたい。

 

私の中で相反する二つの願いがせめぎ合う…。

 

ねぇ、私……なら私はどうすればいいの…?

 

私は…私は…………

 

「そーら♪アンタこんなトコでナニボケッと突っ立てんのよ?」

 

気が付くと私はそらに話しかけていた…。

 

あぁ、そうか。

 

私は選択しちゃったんだ…。

 

そらとにこの、二人きりの未来を諦めて。

 

そらと私の、二人だけの優しい時間を終わらせて。

 

私はずっと傷付いて怯えていたこの子の背中を押してあげるのね。

 

「っ!に…こ……ちゃん…。いつの間に……。」

 

私の声に“ビクッ”と身体を震わせたそらは、肩越しに私をばつの悪そうな顔で、怯えた顔で、助けを求めているような顔で見てきたわ。

 

さて……可愛いこのバカにおせっかいしてあげますか!

 

「いつの間にって、ちょっと前からアンタの後ろにいたわよ?」

 

「はは…マジかよ…ぜんぜん気付かなかった…。」

 

「あ!ちょっとそら!あのランチャーストライク!」

 

「はっ?んなっ!あのアホ!エネルギー切れかよ!ことりさんと園田さんはナニやってんだ!穂乃果の手綱を握れてなかったのか?!」

 

街頭モニターに写し出されていたランチャーストライクは、ちょっと目を離したスキにエネルギー切れを起こしてストライク特有の白赤青のトリコロールカラーから、灰色のディアクティブモードになっちゃっていたわ。

 

マズイわね…出撃してる残りの機体は素組のジム・スナイパーⅡとウィングガンダムの改造機…。

 

エネルギー切れのランチャーストライクを庇って戦うにも素組のジム・スナイパーⅡとウィングの改造機だけじゃそのうち手が足りなくなるわよ?

 

素組のジム・スナイパーⅡのファイターは狙撃の腕はかなりのレベルだけど、動きがまだどこかぎこちない…たぶん初心者ね…。

 

ウィングの改造機の方は少しは機体もファイターも多少はマシけだど、他の二人に比べればまだマシってレベル…。

 

「クソ…行かなきゃ…行かなきゃ…頼むよ…動けよ…動いてくれよ俺の足…なんで前に進めないんだよ…俺を穂乃果の、ことりさんの、園田さんの、みんなの所に行かせてくれよ…。みんながヤバいんだぞ?!なのになんで…なんで俺は…。」

 

はぁ…ホント見てらんないわ…そらも…そらの仲間のファイター達も。

 

「ねぇ、そら。」

 

「なんだよ…。」

 

「帰ろっか?」

 

「えっ?!にこちゃん?」

 

「辛いんでしょ?怖くて震えが止まらないんでしょ?」

 

ごめんね、そら…今から私はアナタが1番言って欲しくて1番言って欲しくないことを話すわ。

 

「なら…アンタの新しい仲間も、公式戦も、ナニもかも投げ出して…」

 

もしも…そらが私の言葉の通りに“帰る”って言ったらどうしよう?

 

「帰ろ?」

 

そのときは…

 

「かえ…る?」

 

「そ、いいじゃない。別に逃げたって。約束を破ったて。仲間を見捨てたって。」

 

でも…そらはきっと…

 

「逃げる……約束を破る……穂乃果を…ことりさんを…園田さんを…………見捨て…られるかよ!!!」

 

そう。そらはきっと前に進む。

 

自らの内側に踏み行った相手を、仲間を、そらは見捨てることなんて絶対にしない。

 

それでこそそらよ…。

 

私がダイスキな、私の1番タイセツな、私のダイキライな……そらなのよ…。

 

「そう…それでいいのよ。なら進まなきゃね?そら♪」

 

「おうよ!」

 

おうよ!って威勢よくお返事したのはいいけど、まだ震えが止まってないわよ?

 

ほーんと、仕方ない子ね…。

 

「それじゃがんばるいい子には“マホウツカイ”なにこちゃんが、とっておきの“マホウ”をかけてあげる♪」

 

「“マホウツカイ”?ナニ言ってんだよにこちゃん?」

 

「しゃらっぷ!黙って聞きなさい!」

 

「うぇ?!は、はい…。」

 

「よろしい!ゴホン…それじゃあ…リラックスして…ゆっくり深呼吸して…目を閉じて…。」

 

「うん…すうーはぁー…すうーはぁー……こう?」

 

「そ、お利口さんね…偉いわ…。」

 

とっておきの“マホウ”

 

アナタだけに送る“ユウキノマホウ”

 

私のありったけの想いを、勇気を、愛を、私の持てる全てを…

 

そら…アナタにあげるわ。

 

「(ダイスキよ…そら…。)んっ…」

 

「にこちゃん?今なんて…んん?!」

 

そらに聞こえないようにそっと囁いた私の愛の言葉。

 

その囁きを、なんて言ったのか聞き返そうとしたそらの唇に、私は自分の唇を押し付ける。

 

唇を押し付けて、舌でそらの唇をこじ開ける。

 

そらはいきなり絡めてきた私の舌に驚き、逃げようとするけど、私は逃がさずにそらの口内へ、奥へ奥へと舌を伸ばす。

 

初めは驚いて戸惑っていたそらだったけど、次第に舌を絡めていつものように激しいキスへと変わっていく。

 

受け取って、そら…私の精一杯の想いを。

 

受け取って、そら…私のなけなしの勇気を。

 

受け取って、そら…私の狂おしいまでの愛を。

 

受け取って、そら…私の…にこの全てを。

 

「ん…ん………んん…」

 

「んっ…ん……」

 

どれくらい口付けを交わしていのだろうか?

 

永遠のようで、一瞬のような、甘く、せつなく、蕩けるように甘美で退廃的な時間。

 

いつものように互いの肺の中の酸素を全て使い尽くして、私達はようやく唇を離す…。

 

互いの舌先がまるで別れを名残惜しむ恋人達のように、ゆっくりと、少しずつ離れて、混ざりあった私達の唾液が舌先から糸をひいて珠になり、やがて重力に引かれて地面へと落ちていく……

 

「にこちゃん…びっくりした…外でにこちゃんから激しい方のキスして来るなんて…。」

 

「イヤだった?」

 

「イヤじゃないけどさ、ちょっと驚いただけだよ。」

 

「ならにこの“ユウキノマホウ”はちゃんとそらに届いた見たいね♪」

 

「は?」

 

「“は?”じゃないわよ。ほら?にこのとびっきりの“ユウキノマホウ”のおかけで、そらの震え。少しは収まったでしょ?」

 

「ナニ言って…あっ…え?…ホ、ホントだ……なんで…。」

 

「はい!バカは深く考えない!さぁ!行くわよ!アンタの仲間が!私の未来の仲間が!最強の援軍の到着を待ってるわよ!」

 

私はそらの手をアミューズメントセンターの入り口へと取って走り出す。

 

新しい未来へ向けて走り出す。

 

さぁ!そら!楽しい楽しいガンプラバトルの時間よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回はソラが第5話で穂乃果ちゃん達を助けに来るちょっと前のお話でございました。
次回は第5話でのソラの出撃直前のお話になります。


次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回はにこちゃんの閑話の第三回目になります。


それでは 閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ③」 はじまります。















「鳴神先輩?!こっちです!こっち!急いで下さい!穂乃果先輩がピンチです!」

 

「にゃ?!おにーさん!遅いにゃ!急ぐにゃ!全力で走ってこいにゃ!」

 

「あれが先輩達の言っていた鳴神って先輩…ね。…それじゃその男の子があの時の素組のザクのファイターなんだ…。ふーん…思っていたよりは…。」

 

そらの手を引っ張ってアミュセンへと入店した私達を迎えたのは、大型モニターに写るそらの3人の仲間達を応援する大勢の観客の人達の声援と、そらを呼ぶ女の子達の声だったわ。

 

そらを呼ぶ声の方を見ると、そこには眼鏡をかけた気弱そうな女の子と、猫っぽいショートカットの女の子と、つり目のキツそうな女の子がいたわ。

 

3人が3人ともタイプは違うけどめちゃくちゃ美少女じゃない…。

 

なんでこのバカの周りには可愛い子ばっかり集まってくんのよ?!

 

わ、私だってルックスは負けてないわよ!

 

私は料理だってできるし!

 

お裁縫も…そんなに得意じゃないけど…ちゃんとできるわ!

 

夜の運動だって!体重が軽いから騎乗位で上に乗って腰をガンガン振っても負担にならないんだから!

 

最近はお口のご奉仕のテクニックだって上がってきてんだからね!

 

私のお掃除フ○ラとか絶品よ!最高なのよ!

 

そりゃあ胸は残念だから挟んだりはできないけど……。

 

「小泉!星空!と、誰?」

 

「西木野さんの紹介はあとです!今は一刻も早く出撃準備を終わらせてバトルに!穂乃果先輩のランチャーストライクがエネルギー切れになっちゃって!」

 

「そうだにゃ!とっとと身ぐるみ脱いですっぽんぽんになってことり先輩の用意した服に着替えて出撃するにゃ!穂乃果先輩がアホして先輩達がピンチなんだにゃ!」

 

「っと、そうだったな!小泉!星空!俺のバトルコスチュームは?ことりさんから預かってんだろ?」

 

「はい!ばっちりことり先輩から預かってます!これが……」

 

「おにーさんのバトルコスチュームだにゃ!どや!どや!どやー!」

 

「なんで星空さんがドヤ顔してんのよ?ソレ、用意したのことり先輩でしょ?まぁ、スゴい完成度の衣裳だから星空さんが自慢したくなるのも分からなくはないけどね。」

 

そんなやり取りをしながら眼鏡の子と猫っぽい子が取り出したそらのバトルコスチュームは、ジオンの軍服をモチーフに作られた少しゆったりとした作りの衣裳だったわ。

 

衣裳の色は暗緑色。

 

そらが自らのガンプラに好んで使う色。

 

あの6年前の世界大会でもそらが自らのガンプラに使用していた、そらのパーソナルカラー。

 

6年前にパパに連れられて見に行った世界大会の決勝で、初めてそらのパーソナルカラーに塗装されたガンプラを見たときは、なんて地味な色のガンプラなんだって思ったわ。

 

普通は小学生ならもっと派手な色の塗装するモノなのにね。

 

それにしても…このジオンの軍服風のバトルコスチュームを造ったヤツ…ちゃんとそらの趣味をわかってんじゃない。

 

そらはあまり目立つような服や色は好まないのよね。

 

普段の私服も紺や灰色の寒色系が多いし。

 

そらが赤とか黄色とか着てるのは見たことがないわ。

 

このそらのバトルコスチュームを作ったヤツはそこら辺も考えて用意したんでしょうね。

 

衣裳自体も細かいところまでしっかりと作り込まれてるわ。

 

ジオン軍の軍服をそのまま再現したんじゃなく、細かい刺繍を施したネクタイとか要所要所にちゃんとオリジナリティを持たせてるし。

 

なかなかいいセンスしてるわ。

 

「さっすが!ことりさん!良いセンスしてる!ただエロ目的で身体中まさぐってたワケじゃなかったんだな!うっし!にこちゃん!悪いけど!」

 

「わかってるわ!スキャニングと登録は私がしてきてあげる!アンタのGPベースとtypeR!よこしなさい!」

 

「頼む!ステ振りの設定は弄んないで大丈夫なように調整してあっから、そのままスキャニングを!」

 

「任せない!」

 

「あれが鳴神先輩のガンプラ……スゴい完成度…それにあのシールド…もしかして中に…?」

 

「にゃ?おにーさん、その子、誰にゃ?妹さん?」

 

「そのうち説明する!星空!荷物頼む!財布から金盗むなよ?」

 

「凛はネコはネコでも泥棒ネコじゃないにゃ!ひっかくぞ!」

 

「あ、星空さん上手い。座布団一枚ってヤツね。」

 

「先輩!急いで下さい!凛ちゃんも先輩の冗談を真に受けてお着替えの邪魔しちゃダメだよ!」

 

「チッ!かよちんに感謝しやがれだにゃ!」

 

……そらとあの子達…仲いいわね…。

 

っと、そらとあの子達の関係も気になるけど、今は出撃準備の方が先よ!急がなきゃ!

 

私はそらからGPベースと今回のバトルで使用するガンプラ“高機動型ザクⅡ”を受け取ると、店内に溢れる人を縫うようにGPカウンターへと走るわ。

 

こんな人混みの中だと小さなこの身体に感謝ね…。

 

私としては身長はともかく、もう少し胸とか胸とか胸とか胸とか胸とか胸が欲しかったんだけどね。

 

一応は毎日牛乳飲んでるけど、まったく成長する気配がないのよ…。

 

そんな事を考えながらも、GPカウンターに向かって走りながら、私はそらから預かったガンプラ“高機動型ザクⅡ”を見る。

 

外装に大きな改造は施さずに、基本的にはベースになっている白狼のMS-06R-1Aの色を暗緑色にカラーリングしただけの機体。

 

ただし脚部のバーニアやバックパックは相当に弄ってあるから、機動性をメインにかなり強化してるっぽいわね。

 

メインの射撃武装はF2ザクでも使っていたMMP-80マシンガン。

 

他には予備の通常のザクマシンガンとザクバズーカ、柄の長い大型のヒートホーク、確か名前は“ロングポールヒートアックス”だったわね。それらが右肩のシールドにマウントされているわ。

 

腰のウェポンラックにはそらが相手の虚を突くために好んで使う、ハンドグレネードとフラッシュグレネードが左右それぞれ取り付けてある。

 

そらのことだから、腰に取り付けてあるこのハンドグレネードもえげつな威力なんでしょうね…。

 

それと、そらの用意したこのザクで1番目立ってるのが左腕に取り付けられた機体の半身を覆える程に大きな大型シールドよね。

 

このシールド…色は黒、ラバーブラックかしら?それをメインに暗緑色で縁取りしてあるけど、モノはシーマ専用ゲルググマリーネのシールドよね?

 

そらならシールドなんて装備しなくても、このザクの強化された機動性なら攻撃に当たるなんてヘボいことはないと思うんだけど……それなのになんでシールド?しかも大型の?

 

こんな重そうなシールド、機動性重視の機体にとってはデットウェイトになるだけでムダなんじゃ……あれ?このシールドの先端…よく見ると…これって……っ!そっか!このシールド!

 

そらの用意したtypeRの大型シールドの仕掛けに気付いた私だったけど、残念ながら考えるのは後回しみたいね。

 

だっていつの間にか人混みを抜けてGPカウンターについちゃってるし…。

 

たどり着いた先のGPカウンターの今日の受付嬢は、私達とは顔馴染みの椿さんって名前のお姉さんだったわ。

 

この椿さん。世界ガンプラバトル連盟からの出向職員で、GPカウンター専門の受付嬢なのよ。

 

おっとりした優しいお姉さんで、アミューズメントセンター音ノ木坂店の常連客な私やそらとは結構仲がいいのよね。

 

アミューズメントセンター音ノ木坂店に世界ガンプラバトル連盟から出向して来ているGPカウンター専門の受付嬢は、この椿さんの他にも9人いるんだけど、私とそらが利用する時間帯だと、椿さんとあともう一人のお姉さんがいつも受付してくれるの。

 

「椿さん!今すぐ出撃登録お願い!バカ一人よ!急いで!急いで!急いで!」

 

「あらー。にこちゃん、いらっしゃーい。出撃登録って、今のバトルにー?ダメよー。このバトルは公式戦なんだから乱入なんてしちゃー。ごめんねー、にこちゃんのお願いでも無理よー。」

 

「そんなことはわかってるわよ!だから私じゃなくてあのバカよ!あのバカ!今のミッションバトルに出てるあの“μ's(ミューズ)”とかって薬用石鹸の名前と同じチームのメンバーなのよ!うちのバカが!」

 

「うちのバカって…あー、鳴神君のことねー。もー、にこちゃんダメよー?大好きな男の子のことバカなんていっちゃー。それじゃ鳴神君がチーム“μ's”のファイター登場されてるか確認するからちょっと待ってねー……えっーと……あー、ほんとだねー。鳴神君、チーム“μ's(ミューズ)”にファイター登録してるねー。ふーん…鳴神君が公式戦に、ねー。そっか、そっかー。鳴神君、“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”がとうとう公式戦に復帰かー。おめでとー、にこちゃん。よかったねー。」

 

「ありがと!でも今は出撃登録を急いで!バトルの残り時間もないし!アイツの仲間もピンチなのよ!だからホントに急いでお願いね!椿さんが登録してくれてる間に私はバカが用意したこのガンプラをスキャニングしてくるから!」

 

「はいはーい。すぐに出撃登録しちゃうからねー。いってらしゃーい。」

 

「“はいはーい”って“はい”を2回言わない!“はい”は1回よ!1回!なんであのバカも椿さんも“はいはい”って“はい”を2回言うのよ!子供じゃないんだからそのクセ!直しなさい!」

 

「はーい。気を付けるわねー。」

 

椿さんに出撃登録をお願いして、そらの高機動型ザクⅡをスキャニングするために、私はGPカウンターに併設されているGPスキャナーへと急ぐわ。

 

そらから預かったザクとGPベースをGPスキャナーにセットして、システムを起動させてスキャニングを開始して…

 

「あのバカ……間に合わせの機体とか言っときながらこの性能って…ホントふざけてるわよね…。」

 

スキャニングされ画面に表示されるそらの高機動型ザクⅡの機体情報。

 

写し出されたその機体情報は、単純な機体性能だけなら私の集大成であるパーソナルカスタムのガンプラ“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍津ニコ”に匹敵する性能だったわ…。

 

強化系の上位ユニークアビリティ、“限界突破(リミット・バースト)”まで生えてるし…。

 

でも……

 

「このまま出てもあの動けないランチャーストライクがいる限りはそら達は絶対に勝てないわ。」

 

普通ならエネルギー切れで動けない機体なんて、囮にでもしてさっさと見捨てるんでしょうけど、そらには仲間を見捨てるなんてできない。

 

そうなると、あのエネルギー切れのランチャーストライクのエネルギーがリチャージされるまで、そら達は動けない機体を守りながら戦うことになるわ…。

 

それは愚策でしかないわよね。

 

ナニか…ナニか方法はないモノかしら……。

 

そらにあのランチャーストライクを見捨てろって説得する?

 

ムリね。そらの中ではもうあのランチャーストライクを見捨てるって選択肢はないはずよ。

 

それに、説得するって言ってもそらって結構頑固だから、1度守るって決めたら梃子でも動かないわ。

 

他にはナニか…“限界突破(リミットバースト)”を使って包囲し始めてるザコを一気に一掃する?

 

………そらが“限界突破(リミットバースト)”を使えばあの程度の数のザコを一掃するなんて簡単だけど、そのあとはやっぱりランチャーストライクのリチャージを待たなきゃダメだから、切り札を切るには微妙過ぎるタイミングだわ…。

 

とにかくネックはあのエネルギー切れのランチャーストライクなのよ…。

 

ランチャーストライク…ランチャーストライク…ストライク…ストライクガンダム…ストライクガンダム?あっ!そうよ!ストライクガンダムなのよ!

 

あの機体は素組でも“ストライクガンダム”なのよ!

 

ストライクガンダムって言ったら“ストライカーパック”よ!

 

ストライカーパックの換装を上手く使えば!

 

私は背負っていたリュックを急いで下ろして、中からガンプラや色々な装備を入れている箱を取り出す。

 

確か今朝詰めた中に……あった!“禍津ニコ”が完成するまで私が使っていた、ストライクノワール用にって作ってあった、にこちゃん謹製のエールストライカー!ストライク用のシールドとビームライフルもちゃんとある!

 

さっすが私ね!よくやったわ!今朝の私!にこちゃんが誉めてあげるわ!

 

私が取り出したのは以前、いつかストライクノワールに使おうと思って作ったきり放置していたストライカーパック“エールストライカー”と、ストライクガンダム用のシールドとビームライフル。

 

もちろんエールストライカーもシールドもビームライフルも、素組じゃないわなよ?ばっちりカスタムしてあるんだからね!

 

そう……私が思い付いた策。

 

まぁ策って言っても、はっきり言って苦肉の策もいいトコの酷い策なんだけどね…。

 

それはストライクガンダムの特徴でもある、ストライカーパックの換装を利用したエネルギーチャージ。

 

ストライクガンダムはストライカーパックを交換すると、一緒にエネルギーも回復するのよ。

 

このエールストライカーなら性能的にも問題はないはずだし、あの素組のストライクにも装着できるはずだわ!

 

だからこのエールストライカー一式をそらの高機動型ザクⅡの武装領域(ウェポン・ストレージ)に入れてバトルに持ち込んで貰えば…。

 

「って!エールストライカーの容量重っ!にこちゃんカスタムでムダに性能あげたから?!ムリ!こんなんじゃストレージになんて入んないわ!」

 

あー!もう!使用する容量なんて考えてなかったわ!

 

どーすんのよ?にこ?

 

考えなさい…まだナニかあるはずよ…。

 

…なんかもう考えるの…面倒よね…。

 

単純にそらのザクの武装やステータスを削って、その分を機体容量に還元させればエールストライカーもシールドもビームライフルもストレージに入んじゃないの?

 

そらには設定は弄んないでって言われたけど、アイツなら“多少”設定が変わってても、この程度のバトルなら余裕でしょ♪

 

なんたってうちのバカはあれでも最年少チャンピオンなんだから♪

 

………たぶん大丈夫……大丈夫だと思いたいわ…。

 

それじゃさっそく……まずはこの不必要に積んである予備のザクマシンガンを外して…MMP-80マシンガンがあるんだから使わないでしょ?普通のザクマシンガンなんて……ついでにザクバズーカもいらないわね…ザクバズーカなんて5発撃てば終わりじゃない…あのバカはなんでジャイアント・バズじゃなくてザクバズーカなんて微妙なの積んだのかしら?特殊な弾頭でもつかってるのかな?まぁいいわ…次は……あのバカがよく使うハンドグレネードとブラッシュグレネードも、1対1ならスキを作るのに有効かもしれないけど、今回の要塞攻略戦みたいにザコがわんさか湧いてくる1対多数の状況じゃ焼け石に水よね…よし!ハンドグレネードとブラッシュグレネードも外そっと♪うわー…この二種類のグレネードって結構機体容量喰ってたのね…どうせそらのことだから、またムダに凝ったグレネードだったんでしょうね…とりあえずはこれだけ外せば……あ、これだけ外してもまだちょっと足んない……。

 

うーん……あとは外せる武装って、メイン射撃武装のMMP-80マシンガンと、そらが得意な近接戦用のこの柄の長いヒートホーク“ロングポールヒートアックス”の2つか……MMP-80マシンガン外しちゃったら、射撃武装が無くなるわね…流石にそらでも射撃武装無しで要塞攻略戦はヤバいわよね?ヤバいけど…まぁそらだしね。あのバカならなんとかするでしょ♪

 

だから…MMP-80マシンガンも外してっと……あー、これでもまだ容量が足んないわね…。

 

ロングポールヒートアックスまで外しちゃったら武装が無くなるから、これは外せないわ…。

 

他に外せそうなモノは……あったわ。

 

この大型シールド…シールドのクセにムダに容量喰ってるわね。

 

まぁこのシールド、そらの“切り札”っぽいから、容量が大きくても当然よね。

 

だからこそ、このシールドを外せば容量もかなり稼げるわね…。

 

武装はロングポールヒートアックスが1本あればそらなら十分なんだし、シールド外したって当たんなきゃいいだけよね?

 

よし!外そう!

 

当たんなきゃいいってことは装甲の耐久値も最低限…紙装甲でいいわね!

 

ステータス画面で耐久値も削って…っと。

 

あはは…これじゃ1発当たれば確実に致命傷ね…。

 

あー、ほら?“当たらなければどうということはない!”ってクワトロ大尉も言ってたし、当たんなきゃいいのよね!

 

私はそらを信じるわ!……とかカッコつけて言ってみたけど…大丈夫…よね?

 

さて、あとは…射撃武装は結局は全部外しちゃったから、射撃系のFCS(ファイア・コントロール・システム)と補正システムもいらないわ。

 

FCSを外しちゃうと、戦闘中に敵からザクマシンガンとかの射撃武装を奪って使うとかもできなくなるけど……ま、そらなら大丈夫!

 

ここまで色々外せば……うん!エールストライカーがストレージに入ったわ!

 

「にこちゃーん。鳴神君の登録完了したわよー。」

 

「椿さんナイスタイミング!こっちもちょうど終わったわ!」

 

「あれー?結構時間かかったねー?スキャニングだけだったらそんなに時間はかかんないんじゃないのー?」

 

「あちこち削りまくって再設定したから時間喰ったのよ!でもこれならこのバトル!勝てるわよ!アナウンスも急いでね!」

 

「はーい。それじゃ…ゴホン…『本日はアミューズメントセンター音ノ木坂店をご利用いただきまして、ありがとうございます。ガンプラバトルシミュレーター、出撃登録完了のお知らせです。チーム“μ's”所属。鳴神 青空君。出撃登録が完了しましたので、ガンプラバトルシミュレーター第1タワー、4番コクピットをご利用下さい。繰り返します。チーム“μ's”所属。鳴神 青空君。出撃登場が完了しましたので、ガンプラバトルシミュレーター第1タワー、4番コクピットをご利用下さい。』…はーい。にこちゃん、これでおっけーよー。」

 

私がそらの機体の再設定を終わらせると、ちょうど椿さんもそらの出撃登場が完了したって私に声をかけてくれたわ。

 

アナウンスも終わったし、出撃準備はこれで全部おっけーね!あとはそらの着替えが終わってこのGPベースを渡せば……あっ……

 

「わぁ…鳴神君って素材はいいって前から思っていたけどー、化けたねー…。おねーさん、ちょーっと本気になりそうかもー?」

 

「うわぁ…ナニよアレ……そらのなのに…そらのクセに…そらの分際なのに……カッコいいじゃない…。」

 

私の目に写ったのはさっき見たジオン風の軍服をモチーフにしたバトルコスチュームに着替えたそらが、タラップを駆け上がってガンプラバトルシミュレーターのコクピットへ向かう姿だったわ…。

 

そらの仲間が用意した暗緑色のバトルコスチュームに身を包んだそらを、私はお世辞抜きに素直にカッコいいって思っちゃった…。

 

それは私だけじゃなく、このアミューズメントセンターに公式戦を観戦に来ている多くのお客さん達も同じだったみたいで、お店のあちこちから、そらに対して黄色い声援が上がり始めていたわ…。

 

あ、アレは私のなんだから誰にも渡さないわよ!

 

「居た!にこちゃん!!!俺のGPベースを!早く!」

 

っ!そうだったわ!今は見惚れてる場合じゃないのよ!

 

1番タワーの4番コクピットのハッチの前までたどり着いたそらは、GPカウンターにいる私を見つけると、大きな声で私を呼んだわ。

 

俺のGPベースを!って。

 

そんなそらに対して私は……

 

「準備はばっちりよ!受け取りなさい!そら!!!」

 

手にしていたそらのGPベースを、コクピットの前にいるそらに思いっきり放り投げてやったわ!

 

えっ?投げないで手渡せって?

 

カッコつけて投げて外したら色々と台無し?

 

ハン!問題ないわ!

 

こう見えてもこの私!世界の矢澤 にこちゃんはコントロールは抜群よ!

 

ほら?見てみなさい?

 

私が放り投げたそらのGPベースは……

 

「っと!ナイスパス!にこちゃん!」

 

ね?ちゃんとそらの手元にすっぽりと収まったわ。

 

そして、私はGPベースを掲げこちらに手を振るそらへ向けて……

 

「そら!!!気合い入れていきなさいよ!思いっきり!アンタの全てをぶちかまして来なさい!」

 

右手を“グー”にして突き出して、周りの歓声に負けないように大きな声で激励の言葉を叫んだわ。

 

「おうよ!まかせろ!にこちゃん!!!」

 

私の声はちゃんとそらに届いたみたいで、そらも私の声に応えるように左手を“グー”にして、私へと突き出して、“おうよ!まかせろ!”って言ってくれたわ。

 

私の右手の“グー”と、そらの左手の“グー”。

 

私達がタッグを組んで出撃するときによくやる、出撃前のあいさつ。

 

“いくわよ!そら!”

 

“おうよ!にこちゃん!”

 

そんな掛け声のあとに、互いの“グー”を突き出して“コツン”って軽くぶつけ合う。

 

ただそれだけの行為。

 

そんないつものふたりのあいさつを終えて、そらはコクピットのハッチをくぐっていったわ……。

 

「がんばれ…そら…。そらなら大丈夫…絶対に大丈夫よ……。アンタは最強なんだから…だから…絶対に大丈夫……。」

 

 

 

 

がんばれ、そら。

 

トラウマなんかに負けなるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねー?にこちゃん?鳴神君に設定変更したの伝えたのー?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

さて、今週の水曜日3月15日はいよいよ我等が愛する海未ちゃんの生誕祭でごさいます。
特別編として「ソノダ イン ワンダーランド ~不思議の国の海未ちゃん~」を用意して…ません!
当初は海未ちゃん生誕SSを用意しようとは思っていたのですが、挫折してしまいました…。
来年こそは…頑張りたいです…。
とりあえずは海未ちゃん生誕祭ではスクフェスの海未ちゃん限定勧誘を石の限り引いて参ります!
目指せ海未ちゃんのUR!




次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

閑話の方が先に完成いたしましたので、こちらから投稿になります。
海未ちゃん特別編も現在鋭意作成中でございます。
少々お待ちくださいませ。

さて、今回はネガティブ絵里さん(ミトメラレナイワ。17歳。)が登場いたします。
早くネガティブな絵里さんでなく、ポンコツな絵里さんを登場させたいです…。

それでは 閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ④」 はじまります。



















「がんばれ…そら…。そらなら大丈夫…絶対に大丈夫よ……。アンタは最強なんだから…だから…絶対に大丈夫よ……。」

 

 

 

 

がんばれ、そら。

 

トラウマなんかに負けなるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねー?にこちゃん?鳴神君に設定変更したの伝えたのー?」

 

せっかくばっちり決めて悦に浸っていたのに、急に椿さんがそんなことを言ってきたわ…。

 

設定変更したの伝えたのー?って…あれ…?

 

そう言えば………

 

「あ゙…あぁぁぁぁぁぁ!!!伝えてないわ!すっかり忘れてた!!!ヤバい!どーしよー!!!」

 

「あーあー。にこちゃん、やっちゃったー。いくら鳴神君でも何にも知らないでいきなりあの設定と装備で出撃じゃ厳しいんじゃないかなー?当たったら1発で落ちちゃうわよー。」

 

ヤバいわ!そらに機体の設定やら武装やらをがっつり変更したことをまったく説明してなかったわ!

 

どーすんのよ!私!

 

今からコクピットに突撃してハッチをこじ開けて説明する?

 

“バールのようなモノ”があればイケるかしら?

 

アレさえあれば私でもコクピットのハッチを無理矢理こじ開けれ……るか!

 

か弱いにこちゃんがコクピットのハッチを“バールのようなモノ”なんかでこじ開けられるワケないでしょ!イケるワケないでしょ!

 

あー!もう!なんで私はいつも肝心なときにヘボいミスすんのよ!

 

って!今はそれどころじゃないわね!どうにかしてそらに設定変更したことを伝えないと…。

 

このままじゃ、せっかくがんばってあちこちガリガリ削りまくって武装領域(ウェポン・ストレージ)に入れたにこちゃん謹製のエールストライカーとシールドとビームライフルが全部ムダになるわ!

 

ナニか…あ!ふふーん♪みぃぃぃぃつけたぁぁ♪

 

私の視線の先にいたのはGPカウンターで頬杖をついて半目になってこっちを見てる椿さん…。

 

その椿さんの耳元にはGPカウンターで働く受付嬢専用のインカムがあるのよね…あのインカム…確かガンプラバトルシミュレーターの各コクピットに直通通信できたはずよね?

 

「ねぇ椿さん…そのインカムって確かガンプラバトルシミュレーターの各コクピットに直通通信ができたわよね?」

 

「んー?コレー?できるわよー。直通通信。それがどーしたの?」

 

私の問いかけに、椿さんは自分の耳元のインカムを人差し指でコンコンってつついて答えてくれたわ。

 

うん…予想通りの答えね!

 

つまりはあのインカムがあればコクピットの中のそらに通信ができるのよ!

 

なら私の今ヤることは1つじゃない?

 

欲しいものは……そう!力ずくでも奪い取るのよ!

 

「そうよね…できたわよね直通通信……ふふふふふ…つーばーきさん♪……そのインカム……よこしなさい!!!」

 

私は椿さんの耳元のインカムを奪うために飛びかかったわ!

 

このインカムがあれば、コクピットに入っちゃったそらに通信できるのよ!

 

なんとしても椿さんからインカムを奪ってやるわ!

 

どーでもいいけどインカムとインコムってなんか似てるわね!

 

「きゃ!ちょっとー!にこちゃーん!やーめーてー!せっかく綺麗にセットした髪が崩れちゃうから乱暴しないでー。いやー!にこちゃんに犯されるー!おトイレに連れ込まれて犯されるー!ペ○バンで犯されるー!」

 

「誰が犯すか!誰が連れ込むか!私はペ○バンなんて持ってないわよ!人聞きの悪いこと言わないでよね!乱暴にされたくなかったらさっさとそのインカムをよこしなさい!」

 

むぅ!椿さん、背が高いから跳び跳ねてもインカムに届かないわ!

 

って!このデカイ胸が邪魔ね!

 

なんで私の周りにはムダに胸がデカイのが多いのよ!

 

あのクソ忌々しい生徒会コンビとか!

 

アイツらが!特に絵里のヤツのせいで!今までは校内にあった私のガンプラバトル部の部室が講堂のステージの下の倉庫に移動になっちゃったじゃない!

 

確かに前の部室で放課後にそらとヤって、バカみたいにおっきな声で喘いじゃった私も悪いけど!部室でヤったのってたったの10回かそこらでしょーが!

 

なーにが!“部室はラブホテルじゃないわ。他の生徒の迷惑になるからガンプラバトル部には今の部室から移動してもらいます。処分はしないって決めた理事長に感謝しなさい。”よ!

 

理事長だって理事長室で“ど”キツいプレイしてるじゃないの!

 

なんで理事長室に折り畳み式の三角木馬があんのよ!

 

なんで床に赤い蝋の痕がポツポツと落ちてんのよ!

 

あきらかにSMプレイしてるでしょうが!

 

あの生徒会コンビはまずはそっちをどうにかしなさいよね!

 

大体!今の部室はいちいち講堂裏まで行かなきゃダメなんだから面倒なのよ!

 

…まぁなんだかんだ言ってるけど、今の部室の方が前の部室よりも広いし、ロフトも地下室もあるしで快適なんだけどね…。

 

そらが金にモノを言わせて勝手に(一応は理事長の許可は取ったらしいわ。)リフォームしちゃったから♪

 

ちょっと広めのバスルームにトイレにキッチン、ロフトにはベッドもあるし!

 

部室の地下室にはそらが手配して発電機も設置したから電気も自家発電できるしね!

 

電気も通ってるから冷蔵庫にエアコンに洗濯機まであるわよ!

 

ウォーターサーバーだってあるんだからね!

 

オマケに完全防音だから、いくらおっきな声で喘いじゃっても今度は大丈夫!

 

ガンプラもいっぱい仕入れたし!おやつも替えの下着も準備してあるんだからね!

 

まさに完璧な部室よね!

 

だぁぁぁぁ!そーじゃないでしょ!私!

 

今は椿さんからインカムを奪い取んなきゃダメなんでしょ!

 

「ダメよー。鳴神君が出撃するのは公式戦なんだからー。コレ使って外から指示だしちゃズルになっちゃうわー。運営委員会の人達にバレたら鳴神君のチームが失格になっちゃうわよー。にこちゃんもそれは嫌でしょー?」

 

「大丈夫!まだ出撃してないかギリギリセーフよ!たぶん!お願い!椿さん!今度ナニかレストコーナーで椿さんの好きなモノおごるから!そらが!」

 

「奢るのはにこちゃんじゃなくてー、鳴神君なのねー。そう言えばまだ春の新作スイーツ食べてなかったなー…ここ(アミューズメントセンター)のスイーツって本格的で美味しいのよねー…美味しい分、素材にもこだわってるから、お値段も高いんだけどねー……うーん、まぁ確かにまだ出撃準備中だから、通信くらいはいっかー。」

 

「やった!買収成功!流石は椿さん!話が分かる!」

 

「私とにこちゃんの仲だもんねー。別に春の新作スイーツをタダ食いできるわー♪なんて考えてないわよー。はい、にこちゃん。通信設定は私がしてあげるから、お耳に装着しちゃってねー。それと、ちゃんと鳴神君が出撃したらそのインカム返してねー?」

 

「恩に着るわ!それじゃさっそくそらに繋いでちょうだい!」

 

「春の新作スイーツセット忘れないでよー。ちょっと待ってねー。……おっけー。鳴神君の4番コクピットに通信繋がったわよー。」

 

「了解よ!あとでそらにおごらせるわ!…そら!聞こえてる?そら!アイリでもいいわ!聞こえてたら返事しなさい!」

 

<<マスター。GPカウンターからの通信が入っています。おや?この声はニコですね。>>

 

[[は?!GPカウンターからの通信?それににこちゃん?なんでさ?!]]

 

繋がった!

 

インカムからそらとアイリの声が聞こえる!

 

「インカムを椿さんから借りたのよ!聞こえてるならまずは黙って機体情報を開いて!」

 

[[にこちゃん?どーしたんだよ?それに機体情報を開け?別にいいけどこっちはもうすぐ出撃なんだぞ?!運営委員会の連中にこの通信がバレたら失格になるだろーが!]]

 

「バレなきゃいいのよ!バレなきゃ!それに無理を通せば道理だって一撃でぶち抜けるのよ!いいから早く機体情報を開いて!アンタの出撃までもう時間がないのよ!」

 

[[無理を通せば道理が一撃でぶち抜けるって…それって無理を通せば道理が引っ込むだろ?一撃でぶち抜いてどーすんだよ!ったく…わかったよ!機体情報だな?えーっと、機体情報、機体情報っと………は?な、な、な、な、なんじゃこりぁぁぁぁぁ!]]

 

<<おやおや…これは中々にデンジャラスな設定ですね。流石はマスターです。以前から度し難い変態だとは思っていましたが、ここに来てとうとう新たな性癖に、マゾヒストに目覚めたのですね。おめでとうございます。これで立派な変態へまた一歩近付きましたね。目指せ変態マスターです。音ノ木坂にさよならばいばい。俺はコイツと旅に出る。とか言いましたね?あとは確か鍛えたエロでヤりまくり。仲間を増やして次の町へ。ですね。旅の行き先は留置所でしょうか?それとも逮捕と裁判をすっ飛ばして刑務所にしましょうか。変態は水で増えると聞き及んだ事がありますので、仲間を増やすために水をかけてみましょう。氷水を。>>

 

音ノ木坂にさよならばいばい。って、どこのポケモンマスターの歌よ…。

 

しかもその歌って1番古いOPの曲よね?

 

たまにアイリがなんでそのネタ知ってんのよ!ってツッコミたくなるときがあるわ…。

 

ちなみに私の手持ちは伝説・準伝抜きだとガブリアス、バンギラス、カイリュー、メタグロス、ガルーラ、ゲンガーよ!

 

圧倒的なパワーで叩き潰してやるんだから!

 

……の、ハズなんだけど、そらに勝てないのよ…。

 

なんで?どーして?600族が4匹もいるのよ!

 

なんでそらのトゲキッスにボロ負けすんのよ!

 

なんで毎回エアスラで怯むのよ!

 

※メタグロスでバレパンして下さい。それでキッスは簡単に落ちます。

 

[[イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!コレは無理!ナニこの紙装甲!しかも射撃武装がないって!うぉ!ピアッシングシールドまでねぇーし!無理!絶対に無理!この設定で出たら死んじゃうから!それとアイリ!俺はマゾじゃねぇー!!!変態マスターなんて目指さねぇー!水をかけても増えねぇーよ!にこちゃん!なんだよ!コレは!なんで勝手に機体の設定弄ったんだよ!はっ!まさか昨日の夜の仕返しか?!そりゃ昨日の夜は自分でも乱暴にヤっちまったなーとは思うけど…え?ナニ?この場面で仕返し?にこちゃんヒデェ!イジメ?イジメなの?イジメカッコワルイ!おまわりさーん!イジメっ子がいまーす!捕まえてエロい尋問して下さーい!!!ってかむしろ俺が捕まえてエロい尋問してヤる!覚えてろよ!毎度お馴染みの荒縄で縛って足腰立たなくなるまで責めまくってやるからな!]]

 

やーん♪荒縄で縛って足腰立たなくなるまで責めまくるとか、そんなプレイ♪にこちゃん今から期待しちゃうじゃないの♪

 

私的には昨日の夜みたいに乱暴に抱かれるのもたまにならアリなのよ♪

 

ハジメテが私の意思を無視した強引で乱暴なえっちだったから、身体が自然とあの時のことを思い出して勝手に感じちゃうのかしら?

 

それに、イジメカッコワルイってアンタも随分と古いネタを知ってるわね。

 

そのネタ知ってる私もどうかと思うけど…。

 

とりあえずは色々と置いといて、今はどうして機体設定を変えたか説明してあげなきゃね!

 

「今から説明してやるからちょっと黙って聞け!バカ!」

 

[[イヤさ、バカ!ってにこちゃん…。はぁ…わかったよ!聞くよ!聞けばいーんだろ!]]

 

「それでいいのよ!次は武装領域(ウェポン・ストレージ)の一覧を開いて!」

 

[[武装領域(ウェポン・ストレージ)?予備の武装は右肩のシールドにマウントしてるだけでストレージの中は空だったハズだけど…ちょっと待ってろ………っ!コレって…エールストライカー?それにストライク用のシールドとビームライフル?なんでザクの!しかもSEED系のザクじゃねぇーUC系のザクの武装領域(ウェポン・ストレージ)にこんなモン入れてんだよ!こんなモン入れられても俺のtypeRじゃ使えねぇーだろ!]]

 

あーもう!察しが悪いわね!

 

エールストライカーが入ってる時点で気付きなさいよ!バカ!

 

「アンタのザクがそのにこちゃん謹製エールストライカー使ってどーすんのよ!」

 

[[んじゃエールストライカーなんて誰が使うんだよ!]]

 

「そんなの!決まってるでしょ!アンタの仲間の素組のストライクが使うのよ!エネルギー切れで動けなくなってるあの額のアンテナが折れてるヤツ!」

 

[[俺の仲間の素組のストライク?穂乃果のストライクの事か?穂乃果のストライクが使うって?…………っ!あぁぁぁぁぁ!!!そーゆー事かよ!]]

 

ようやく気が付いたわね!遅いのよ!バカ!

 

そうよ!そのエールストライカーとシールドとビームライフルはあの素組のストライクのモンよ!

 

「やっと気づいたわね!このバカ!そーゆーことよ!」

 

[[ストライクガンダムは!]]

 

「ストライカーパックを換装すれば!」

 

[[もれなくエネルギーが回復する!]]

「もれなくエネルギーが回復するのよ!」

 

[[さっすがにこちゃん!コイツがあれば穂乃果のアホのリチャージを待たなくてもお手軽にエネルギーが回復できる!]]

 

「どーよ!この私の完璧な作戦は!」

 

[[あんまり完璧じゃねぇーけど正直助かる!]]

 

ナニよ!あんまり完璧じゃないって!

 

完璧でしょーが!無策で突っ込むよりもマシでしょーが!

 

<<ニコも中々に考えましたね。ですが武装領域(ウェポン・ストレージ)にエールストライカーとストライクのシールドとビームライフルを入れるだけなら、本来ならばビーム兵器を使えないザクに積んだせいで、バカみたいに機体容量を喰ってしまっているあのピアッシングシールドと“限界突破(リミットバースト)”を外すだけで十分に賄えましたよ。なにも射撃系のFCSまで外さなくて良かったでしょうに。>>

 

[[はい?アイリサン…いま、なんっていった……?FCSがどうとか…?]]

 

<<射撃系のFCS、ファイア・コントロール・システムまで外さなくても、と言いました。お陰で今回のバトルでは射撃武装を敵機から奪っても使用出来ませんよ。今回のバトルはロングポールヒートアックスのみで頑張って下さいね。>>

 

あー、あの大型シールドと“限界突破(リミットバースト)”外すだけでエールストライカーとかストレージに入ったのね。

 

時間もなかったから大雑把に削っちゃったけど…やっぱり適当に削るのはマズかったかしら?

 

…私、計算って苦手なのよねー。

 

お買い物の時は1円単位で細かく計算できるんだけどね?

 

[[……ゴ、ゴ、ゴ、ゴラァァァァァァァ!!!ヤザワァァァァァァ!!!ナニしてくれてんじゃぁぁぁぁぁ!!!ボケェェェェェェェ!!]]

 

「やーん♪にこちゃん、ちょーっとだけ失敗しちゃったわー♪怒っちゃいやん♪」

 

[[やーん♪じゃねぇぇぇぇぇ!!!怒るわ!ボケが!決めた!今夜は仕返しにトコトン犯しぬいてやる!覚悟しろよ!]]

 

「いやーん♪にこちゃんだいぴんちー♪おっかされるー♪」

 

[[ヌワァァァァニガァァァァ!“おっかされるー♪”だ!お望み通にグチャグチャのヌチャヌチャにしちゃる!前も後ろも!ゴムが切れるまで!ヤってヤってヤりまくってヤる!]]

 

<<ヤるのは何時もの事なので構いませんが、避妊は行って下さいね。それと、間もなく出撃準備が完了いたします。ホノカ達もピンチの様ですし、そろそろ真面目に行きましょう。>>

 

[[あー!クソ!わかったよ!わかりました!にこちゃんはマジで後で覚えてろよ!]]

 

ふふふ♪そら、顔色はまだ青いけど、この調子なら大丈夫そうね。

 

「うん。忘れないわ…覚えてる…だから…そらが頑張ったら…好きなだけヤらせてあげるから…。」

 

[[にこちゃん?]]

 

「だから……早く帰って来なさいよ?」

 

[[おうよ……。]]

 

「よろしい!今夜はご馳走準備して、そらの帰りを待ってるからね!今夜はお肉よ!お肉!しかもいつもの安い鶏肉じゃないわよ!今夜は牛肉よ!にこちゃん特性の醤油ガーリックソースでステーキにしてあげる!」

 

[[ソイツは楽しみだ。ご飯も…]]

 

「もちろん炊きたてよ!」

 

<<マスター。お時間です。>>

 

[[ん、了解。にこちゃん…そんじゃちょっといってくる。]]

 

「ええ。いってらしゃい、そら。」

 

“いってらしゃい”

 

そう告げると、そらとの通信は切れちゃった……。

 

店内の大型モニターを見上げると、そこにはちょうど出撃しようとしているそらのザクが映し出されていたわ。

 

『システム起動、IFSの接続を確認。FCS、は今回はありませんので省略します。機体各部、異常ありません。マスター、出撃準備完了です。どうぞ。』

 

『おうよ!高機動型ザクⅡ!鳴神 青空!逝くぞ!オラァァァァァァ!!!』

 

相変わらずの掛け声とともに、そらのザクは勢いよく発進して行ったわ。

 

「鳴神君、行っちゃったわねー。」

 

「ええ。いっちゃったわね。あのバカ……。」

 

「顔色が真っ青だったけど、大丈夫かなー?バイタルエラー判定になるんじゃないのー?」

 

「大丈夫でしょ。どうせアイリに頼んで偽装バイタルデータを用意してるんだろうし。」

 

「偽装バイタルデータって…相変わらず無茶苦茶よねー。」

 

「ま、そらだしね。」

 

大型モニターに映し出されているライブ映像は、そらのザクが進路上のザコを凪ぎ払いながら非常識なスピードで、真っ直ぐに仲間の所へ向かっていっているわ。

 

あの様子ならトラウマは発動していても、なんとか我慢できるレベルみたいね。

 

私の“ユウキノマホウ”のお陰かしら?

 

バトルにさえ出てしまえば、そらなら大丈夫。

 

強い子だからね。

 

「さて、それじゃ帰りますか…。椿さん、インカムありがとね。春の新作スイーツセットはあとでそらに言っておくわ。」

 

「あれー?にこちゃんは帰っちゃうのー?鳴神君のバトル、最後までみていかないのー?」

 

「あのバカなら出撃しちゃえばよっぽどのアクシデントがない限りは大丈夫よ。AI制御のザコ相手にそらがヤらるなんてないから。私は帰ってくるそらに美味しいごはん作ってあげなきゃ。」

 

とか言っていたけど、この後にそらはあの魔女にちょっかい出されて大ピンチになっちゃっうなんて、この時の私は知らなかったのよね。

 

あんなことになるなら最後まで私も観ていけばよかったわ。

 

「ほーんと、にこちゃんと鳴神君ってらぶらぶだよねー。それだけらぶらぶなのに二人とも付き合ってないのがおねーさんは信じられないわー。」

 

「愛や絆の形にも色々とあんのよ。あのバカは変化を極端に怖がるから、私達は今の関係でいいの。まぁ……私だって女の子だから、いつかはどっかのバカがプロポーズしてくれて、幸せな“お嫁さん”になれたらなー、とは思うけどね。そろそろタイムサービスが始まっちゃうから行くわね。なんと言っても今日の午前のタイムサービスはお肉が安いのよ!卵も!今朝の朝ごはんで卵全部使っちゃったから安い時に買っておかないとね!」

 

「にこちゃん主婦よねー。まぁ気を付けて帰ってねー。」

 

「ありがとね。それじゃ椿さん、またね。」

 

「はーい。またねー、にこちゃーん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、にこっち?も~帰るん?せっかくトラウマ我慢して頑張っとる鳴神君の久し振りの公式戦バトルなんよ?鳴神君とらぶらぶなにこっちは最後まで観ていかへんの?」

 

そらのバトルを横目に椿さんに“またね”と片手をあげて別れを告げ、アミューズメントセンターから帰ろうとしたんだけど、そんな私に声をかけて来たヤツがいたわ。

 

私は声のした方を振り向きその姿を確認したんだけど……私に声をかけて来たのは…。

 

「げっ!希!なんでアンタがアミュセンなんかにいんのよ!」

 

「やっほ~♪にこっち♪」

 

振り向いた先にいたのは、シュシュで長めの髪を顔の両脇辺りでそれぞれ束ねたニヤニヤ笑いの女…。

 

音ノ木坂学院生徒会副会長“東條 希”。

 

私の天敵その1

 

増加胸部装甲(“しぼうのかたまり”)をこれでもかってくらいに搭載した音ノ木坂でもトップクラスのデカイ胸の持ち主にして、いつ聞いても怪しい関西弁をしゃべるナニ考えてるかイマイチよくわからない油断ならない“たぬき女”……。

 

まぁこのデカ乳たぬき女はまだマシな方なんだけどね…問題はこのデカ乳たぬき女といつも一緒にいるあの女よ…。

 

そう……。

 

「希…アンタがいるってことは…もしかして…。」

 

「もちろん、私もいるわよ。」

 

あぁ……やっぱりいた。

 

ロシアと日本人とのクォーターで、街ですれ違えば10人中10人全員が思わず振り向いてその容姿に見惚れてしまう美貌の主。

 

デカ乳たぬき女よりは劣るけど、それでも脅威的な胸囲の(シャレじゃないわよ!)持ち主…。

 

成績優秀、品行方正、容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群。

 

一見すると完璧超人に見えるけど、でも基本的にはポンコツな残念な女。

 

そしてポンコツなのに、いつも偉そうに無意味に私のそらにケンカを売ってくるイヤな女…。

 

そのクセにそらに対して“わたし!本当は貴方の事が大好きなの!”って、よく観察してみるとすぐにわかってしまう本当に変な女…。

 

私の天敵その2。

 

この女の名前は………。

 

「絵里…。」

 

音ノ木坂学院生徒会会長“絢瀬 絵里”。

 

希と絵里の生徒会コンビ…ことあるごとに私(とそら)とガンプラバトル部の存続を賭けて争ってきた物凄く面倒な連中。

 

…帰り際にイヤなヤツらに会ったわね…。

 

「あの子……ソラは…公式戦に出れたのね…。トラウマを我慢して頑張ったのね…。今までずっと足踏みしたいたソラが逃げ出さずにもら1度公式戦にでるなんて…そこまであの子は新しい仲間が大切なんだ……。」

 

ふん…。自分に振り向いて欲しいなら少しは素直になりなさいよね。

 

ま、私も他人のこと言えた義理じゃないんだけどね。

 

少なくても私はコイツよりは素直なはずよ。

 

私から“I Love You”だなんて恥ずかしいからまだ言えないけどね。

 

「そうよ。うちのバカは今、一生懸命にツラいのを我慢してがんばって戦ってんのよ。アンタ達…絶対にそらの邪魔すんじゃないわよ!それと絵里…アンタ、アイツと約束したんでしょ?公式戦で結果を出せば生徒会公認をあげるって。ならアイツとアイツの仲間達がこの公式戦で勝ったら、おとなしく生徒会の公認をくれてやりなさいよね。くれぐれも余計なことすんじゃないわよ。」

 

「そうね…勝てれば……ね。もしもあの子が勝てなかったら、私は絶対に認めないわ。どんなに頑張っても、どんなに一生懸命でも、結果が全て。にこ…それは貴女が1番よく分かっているわよね?」

 

「っ!結果が全てなんて!そんなこと!アンタに言われなくても分かっているわよ!私がこの2年間!どれだけひとりで頑張っても!報われなかったんだから!」

 

報われなかった?違う。それはウソだ。

 

私はちゃんと報われた。

 

あのバカが私の側に居てくれた。

 

私のココロの隙間を埋めてくれた。

 

私を強くしてくれた。

 

そして、もうすぐ私はひとりじゃなくなる。

 

私にもきっと仲間ができる。

 

あの子の背中を押して、手を引っ張って、立ち止まっていたそらを前に進ませてくれた優しい子達。

 

そらの仲間達は、きっとひとりで戦い続けてきた私のことも仲間にしてくれる。

 

そうしたら…私はガンプライブへ、夢の舞台へついに出る事ができる。

 

「それでも!私は夢を!ガンプライブを諦めないわよ!」

 

「“夢”……か…………。ねぇ、にこ…夢なんて諦めた方が幸せなのよ…。夢はね?毒のようなモノなの…。いつか叶う…きっと叶う…絶対に叶う…。願い、抗い、追い続けて…淡い希望にすがり続けて、じわじわと蝕まれて…みんな最後には夢と言う名の毒に身も心もボロボロにされて…不幸になるわ…。」

 

「それで?それのナニがいけないのよ?夢は諦めた方が幸せ?夢は毒のようなモノ?上等よ!私は!誰がなんと言おうとも!私の夢を諦めてやるもんですか!願い続けて!抗い続けて!追い続けてやるわ!毒を喰らわば皿まで!たとえこの身が!この心が!夢って言う名前の毒に蝕まれてボロボロになったとしても!いつかは必ず叶えてみせるわ!毒だろうが不幸だろうが!私と私の“禍津ニコ”でぶち砕いてやるわ!」

 

「ぶち砕いてやる、か。ふふ、にこっちは強いんやね…。それに、にこっちのその言い方、鳴神君にそっくりやん?」

 

「(にこ…貴女は眩しすぎるのよ…ソラのせいにして…亜里沙を言い訳使って、全てを諦めて逃げ出した私には…。)そうね……にこ、私は忠告はしたわよ…。いつか夢に、毒に侵されきって、貴女が後悔しないことを祈ってるわ。」

 

「それはご丁寧にドウモアリガトウゴザイマス。おととい来やがれバカヤロー!」

 

余計なお世話よ!このデカ乳金髪ロシアンキツネ女!

 

いつかアンタのポニテ引っこ抜いて泣かしてやるわ!

 

「相変わらず、えりちとにこっちは平行線やね。」

 

「そうね。私達は平行線ね。」

 

「それだけは絵里に同感だわ。私達はどこまでも平行線よ。」

 

「「私達は絶対に交わらない。私達はどこまで行っても平行線だから。」」

 

「はぁ~…そんなこと言いながらえりちもにこっちも息ピッタリやない…。おとなしく仲ようすればええのに。(けどな?えりち、にこっち。うちの占いやと、二人の“平行線”は急カーブで、そう遠くない未来に交わるんよ。“夢”っていう交差点で。えりちの諦めた“夢”とにこっちの追い続ける“夢”…。二人の“夢”が交わる時に…その時は…うちも……。)」

 

「ま、どうでもいいわ。アンタ達はせいぜいそらの邪魔しないようにおとなしくしてなさいよね!」

 

「ならにこが残って私達を監視していればいいんじゃないの?」

 

「(えりち……素直に“一緒にソラが頑張って戦う所を観ていきましょ。”って言えばええんやんか…。ホンマにえりちはぶきっちょさんやなぁ~。)そやね~。にこっちもうちらと一緒に鳴神君の公式戦観ていかへん?」

 

「悪いけど遠慮しておくわ。これから買い物に行って、ツラいのを我慢して頑張って戦って帰ってくるあのバカに美味しいごはん作ってあげなきゃダメだから。」

 

今晩のごはん、とりあえずはソラに約束したからステーキは確定ね。

 

付け合わせにはポテトサラダかしら?ソラも好きだし。

 

でもポテトサラダだけじゃお野菜が足りないわね。

 

レタスとトマトのお手軽サラダも作ろっと♪

 

あとは……。

 

「にこっちと鳴神君、ホンマにらぶらぶやね~。羨ましいわぁ~♪」

 

「………まぁ貴女達の夫婦生活「夫婦じゃないわよ!私達は付き合ってるワケじゃないの!勘違いすんな!バカ!」はぁ……貴女達のその変な関係は今に始まったことじゃないから、とやかくは言わないけど…セ○クスするなら避妊はしなさいよね。子供を作るならせめて高校卒業してからにしなさい…。(……私も素直になれば…ソラは少しは私のことも見てくれるのかしら…。無理よね…私はソラに毎回酷いことを言ってるから…。今さら“好きよ。”なんて言っても…。)」

 

「わかってるわよ。私だって高校くらいは卒業したいからね。ちゃんと毎回ゴムは使ってるから安心しなさい。それじゃ私は行くわよ。一応はもう1回言っておくけど、くれぐれも余計なことしないように!黙ってソラ達に生徒会公認くれてやりなさい!」

 

「(にこっちがおとなしく“μ's”をガンプラバトル部に迎い入れてあげれば全部が丸くおさまるんやけどね~。にこっちのガンプラバトル部は生徒会公認持っとるし。)まぁ成るようにしかならんよ。」

 

「フン!いいから余計なことはすんじゃないわよ。じゃあね!」

 

さぁ!今度こそお買い物して帰るわよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

にこちゃんの閑話は次回⑤で終わる予定でございます。
その後はA-RISEの閑話を挟み、花陽ちゃんを語り部に迎えて本編6話「米と猫とツンデレと」をお送りする予定でございます。
また、海未ちゃん生誕祭特別編は完成次第、順次更新して参ります。



次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回でにこちゃんの閑話は最終回になります。
今回はにこちゃんの前に……。
そして久し振りに○○プレイのエロネタの出番になっております。


それでは 閑話「マホウツカイハジメマシタ。 ~勇気の魔法~ ⑤」 はじまります。












「にーこちゃん♪♪♪ひっさしっぶりー!」

 

「きゃっ!ちょっ?!ナニ?!ダレ?!」

 

絵里と希のたぬきつ生徒会コンビと別れて、今度こそアミューズメントセンターを出ようと店の出口まで来た私だったんだけど、今度は後ろから誰かに抱き付かれて引き留められちゃったわ。

 

誰よ!いきなりこんなトコで抱き付いてくる非常識なバカは!

 

後ろから抱き付かれたから姿がよく見えないわね!

 

は?公衆の面前でいきなりディープなちゅーをするのは非常識じゃないのか?ですって?

 

………に、にっこにっこにー♪なんのことかな~♪にこにーわっかんない♪

 

……………なんか言いなさいよ!せめてツッコミ入れてよね!

 

あのときはソラのトラウマを誤魔化す為に不意打ちでキスしたんだから見逃してよね!

 

って!今はそれどころじゃないわよ!

 

今はこのいきなり抱き付いてきたヤツよ!

 

「ダレ?って私だよ!にこちゃん!わーたーし♪」

 

誰?聞いたことないわよ?こんな声?

 

私の知り合い?でもこんなにアグレッシブに抱き付いてくるヤツなんて、私の知り合いにはいないわよ?!

 

希ならありそうだけど、希ならもっと胸部装甲(おっぱい)がデカいし…。

 

そもそもこの声は希じゃないし…。

 

「だから誰よアンタは!ワタシワタシ詐欺?!ってか離しなさい!この変態!」

 

「もーやだなー♪変態はそらくんだよー♪私はあそこまで変態じゃないって♪にこちゃんと違って結局はえっち出来なかったからまだ処女だし♪」

 

この女、“そらくん”って言ったわよね?そらのことを知ってるヤツ?

 

1年前までの腐りきってた頃にそらに抱かれた女の一人?

 

あ、でもこの女、まだ処女だしっていったわね。

 

それじゃあそらの元セフレじゃないわよね?

 

………ま、まさか後ろのアナ専門でヤってた相手だったり…あー…そらならあり得そうで怖いわ…。

 

「そらが変態なのは私も否定しないけど!処女だろーがアンタも見ず知らずの美少女にいきなり抱き付いてきんだから十分に変態よ!むしろ恥女よ!恥女!」

 

「えー!恥女はことりちゃんだよー!にこちゃんだってことりちゃんに“この恥女!”っていつも言ってたよね!」

 

は?小鳥?なんで鳥が恥女なのよ?!

 

私は鳥類に“この恥女!”だなんてツッコミ入れたことないわよ!

 

あっ!もしかして小鳥って人の名前?

 

“ことり”だなんて変わった名前ね……。まぁ私の“にこ”って名前も変わってる方だとは思うけど…。

 

「だから誰よ!小鳥って!」

 

「ことりちゃんはことりちゃんだよ?にこちゃんと仲良しの?」

 

私と仲良し?

 

自慢じゃないけど、私と仲良しなんてそんなヤツはそら以外はいないわよ!

 

私は基本的に“ぼっち”なんだから!

 

「そんなヤツ知らないわよ!」

 

「知らないわよ!って、にこちゃん…あ……あぁぁぁ!そっか!にこちゃん見た目がまったく変わんないから間違った!“この”にこちゃんは“まだ”ことりちゃんとは出会ってないんだ……。」

 

“この”にこちゃん?まだ出会ってない?

 

ナニ言ってんのよ?この女?

 

「あー!もう!いい加減に!は!な!し!な!さい!!!」

 

「きゃ!ちょっと!そんなに暴れないでよ!今離すからちょっとまってよ!」

 

「うぉぉりぁぁぁぁぁ!!!」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁす!!!」

 

私は力いっぱい両腕を振り回して暴れてやったわ!

 

特性“フェアリースキン”搭載のにこちゃんの全力の“あばれる”はたぶん悪タイプっぽいこの変態恥女には“こうかはばつぐん”よ!

 

“フェアリースキン”とか“あばれる”とか、“こうかはばつぐん”とかがわからない人はちょっとポケモンと一緒に検索かけてみてね♪

 

ネットでの対戦のときは負けそうでも切断なんてしちゃダメだからね?

 

マナーを守って楽しくバトル!にこにーとの約束よ!

 

よっし!にこちゃんの一撃で変態恥女ホールドから抜け出せたわ!

 

さぁ!この変態恥女ヤロウの顔をじっくり拝んでやろうかしら!

 

「……アンタ…マジで誰よ?」

 

「イタタタター…もー!にこちゃんは乱暴だなー…。」

 

変態恥女ホールドから抜け出して振り向いた私の視線の先にいたのは、まったくの見ず知らずの女だったわ。

 

年齢は20代くらいかしら?

 

髪の長さは肩にかかるくらい。

 

人懐っこそうなしてるけど、見た目だけは美女って言ってもいいレベルね。

 

「答えなさい。アンタは誰よ!」

 

「あー……えーっと…(失敗しちゃった。にこちゃんに会えて嬉しすぎて思わず抱き付いちゃった…。これじゃまるであの頃のあの子みたいじゃない…。ここはなんとかして誤魔化さないと…。うーん…仕方ない…変態恥女の振りでなんとか誤魔化そう。)……そう!恥女!私は恥女なの!ドヤ!」

 

「おまわりさーん!恥女です!ここに露出狂の恥女がいまーす!捕まえてエロい尋問してくださーい!」

 

「ぎゃーす!やぶへびー!ちょっと待ってー!お願いだからお巡りさん呼ばないでー!エロい尋問とかされたくなーい!」

 

「やーん♪こっちこないでー♪にこちゃん♪変態恥女におっかさーれーるー♪」

 

「犯さないから!私にそっちの趣味はないから!人聞きの悪いこと言わないでよ!」

 

「いやん♪いやん♪毎度お馴染みの荒縄で縛られて前も後ろもお口もありとあらゆるにこちゃんのらぶりーでちっちゃいアナが変態恥女にグッチャグッチャのヌッチャヌッチャにおっかさーれーるー♪にこちゃん♪だいぴんちー♪♪♪」

 

「イヤイヤイヤイヤイヤ!だから犯さないからね?!前も後ろもお口も犯さないからね?!グッチャグッチャもヌッチャヌッチャもしないから!」

 

「えっ?!前も後ろもお口も犯さないの?!それじゃアンタはにこちゃんの他のアナを犯すのね!他のアナ…はっ!ま、まさかの○道プレイ?!それは最近は普通のえっちに飽きてきてちょーっとアブノーマルなプレイに挑戦中のにこちゃんでもアレはまだヤったことないわ!」

 

「へ?にょ、○道プレイ?!○道プレイってナニー?!」

 

「あれ?知らないの?仕方ないわね!ほら!ちょっと耳かして。あのね?○道プレイってのは…ゴニョゴニョ…で…ゴニョゴニョ…して…ゴニョゴニョ…するの。それで…ゴニョゴニョ………。」

 

「…ふんふん…へー…そんなとこでヤるんだ……って!えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!ナ、ナニその変態プレイは!聞いたことないよ!考えたこともないよ!ヤりたいともおもわないよ!そんな変態プレイなんてホントにヤる人いるの?!」

 

「さぁ?世の中には不思議な性癖の変態も多いのよ。あ、私はちょっとくらいなら乱暴にされるのはアリだけど、基本的にはノーマルだからね?○道プレイなんてヤったことないからね?」

 

えっ?なんで基本的にはノーマルな私が○道プレイなんてガチめの変態プレイしってるのかですって?

 

あー、それね。前にそらとふたりで夜中に世界の変態プレイ百選って無修正動画を観たときにあったのよ。

 

女の人が男のアレに綿棒とか挿れたり、逆に男の人が女の人のアソコにイボイボの細長いヤツ挿れたり…。

 

点滴とかに使うチューブ…確かカテーテル、だっけ?アレをアソコに挿れて垂れ流しにさせたり…逆に色んな液体入れて遊んでみたり…。

 

まぁかーなーり、キ○ガイなプレイだけど、ぶっちゃけこの○道プレイはまだマシな方だったわよ?

 

他のプレイは……うん。止めとこ。

 

アレをここで話したら変態なことに…もとい、大変なことになるから…。

 

まぁ、一言で言えば…世の中には常識では語り尽くすことのできないようなキ○ガイなプレイもあるってことよ。

 

あの動画見た夜はふたりとも完全に萎えちゃって、なんにもヤんないで寝たくらいよ?

 

ってかなんだか無性にぬくもりが欲しくなって、ふたりでただ抱き合って寝たのよね…。

 

アレは色んな意味での黒歴史よ…。

 

「で?マジな話、アンタは誰なのよ?おとなしく喋んないとヤるわよ?○道プレイ。」

 

「ヒィィィ!こ、こわい!○道プレイこわい!」

 

「ならおとなしく喋りなさい。アンタは誰なの?」

 

「はいぃぃぃぃぃぃ!!!私はみ…!って!ダメ!今はまだダメ!ホントにダメだから許して!」

 

「なら○道プレイね。私も知識で知ってるだけだから○道に傷付けたり垂れ流しになったりしたらごめんね?あー、あの細長いイボイボのヤツってどこで売ってるんだろ?カテーテルもないし…ストローでもいいかな?」

 

「た、垂れ流し……。」

 

「イヤでしょ?垂れ流し。なら…。」

 

「うぅぅぅ…怖いわよぉ…でま……ダメなの…話せないの…今話しちゃったら…またそらくんは…海未ちゃんは……。」

 

なかなか強情ね…。それに…なんでソコでそらの名前が出てくるの?

 

ウミチャンってのもたぶん誰かの名前よね?

 

気になるわ…。この女はナニを知ってるの?

 

もう少し脅してやれば喋るかしら?

 

「そ。話さないなら別にいいわ。アンタは○道プレイ決定ね。とりあえずは逃げたり動いたりできないように毎度お馴染みの荒縄の出番ね。さ、ラブホいくわよ!もちろん支払いはアンタがしなさいね!」

 

「こ、こわいよ…そらくん…こわいけど……ここでにこちゃんに喋っちゃったら……うん…私が我慢すればいいんだよ……だから………いいよ…。それでにこちゃんが許してくれるなら…。私は受け入れる…○道プレイ…。どうせここに居る私には何も残されてないんだから…。私がひどい目に遇うだけでにこちゃんが何も聞かないでいてくれるなら…。」

 

……これだけ脅しても話す気はないのね…。

 

余計に気になっちゃうじゃない…。

 

でもこれ以上の脅しはさすがに悪趣味になるわ…。

 

…気になる…気になるけど……うん。この女はたぶん、ほっといても大丈夫な気がする…。

 

私はニュータイプなんかじゃないけど、私やそらに対して“悪意”みたいな黒い感情は感じないのよね。

 

むしろこの女が私やそらに向けている感情は“善意”に近いモノよ。

 

ただの女の勘でしかないけど、この勘は私は当たってると思うな。

 

「アンタ!」

 

「はい……○道プレイがんばります…。お手柔らかにお願いします…。垂れ流しになってもオムツ使えば大丈夫だよね?どうせもうお嫁には行く気もないし…。ここではどうせ私はひとりぼっちだし…。」

 

「今回だけは見逃してヤるわ!」

 

「あぁ…いくらお嫁には行く気がないからって処女のまま変態プレイなんて…やっぱりあのとき押し倒してでもそらくんにえっちして貰えばよかったよ…。うぅぅぅ…○道プレイなんてこわいよ…そらくん……。」

 

「話を聞きなさい!このバカ!○道プレイなんてヤらないわよ!今回だけは見逃してヤるって言ったのよ!私は!」

 

「…あぁでも○道プレイが気持ちよかったりしたらどうしよう…そろそろ普通のオ○ニーには飽きてきちゃってたから、ハマっちゃったりして…にこちゃんは○道プレイなんてヤらないわよ!って言ってるし…あれ?ヤらないの?○道プレイ?ホントに?ホントにホント?」

 

「ホントよ!私だって○道プレイなんてマニアックな変態プレイはヤりたくないわよ!ナニが楽しくて他人の○道なんて弄んなきゃダメなのよ!そらでもそこまでドン引きな変態プレイはヤんないわ!」

 

「………う"ぅ"…に"こ"ち"ゃ"ぁぁぁん!!!こわかったよぉぉぉぉ!!!」

 

「あー、悪かったわね、変な脅ししちゃって。でもアンタも悪いのよ?考えてもみなさい?いきなり見ず知らずの女に後ろから抱き付かれたら、誰だって頭に来て脅しの1つや2つはヤっちゃうでしょ?」

 

「ヤんないよ!そんなのヤるのはそらくんとことりちゃんと海未ちゃんと真姫ちゃんとにこちゃんと希ちゃんだけだよ!凛ちゃんなんて脅す前に噛み付いたり引っ掻いたりしてくるよ!アレ?なんか結構みんなヤってる?」

 

誰よ!凛って!噛み付いたり引っ掻いたりしてくる?

 

猫みたいなヤツね…。

 

「だから!そらと希はわかるけど残りは誰なのよ!ってかなんで希?!アンタ!あのデカ乳たぬき女の知り合いなの?」

 

「あっ!え、えーっと……禁則事項でお願いします!」

 

ホントになんなのよ!コイツは!

 

さっきから言ってることがおかしすぎるのよ!

 

変態や恥女って言うよりもキ○ガイよね?

 

「まぁどうでもいいわ。私は買い物に行かなきゃダメだから帰るわよ!キ○ガイ女に付き合ってる暇はないのよ!」

 

「えっ?キ○ガイ?……キ○ガイ?!ヤメテ!私を!あの女と一緒にしないで!私はあんな卑怯で下劣で最低最悪なキ○ガイ女とは違う!!!」

 

っ!ナニ?!いきなり怒り出した?

 

ナニに反応したの?変態や恥女って言っても怒んなかったヤツよ?

 

○道プレイだって我慢してがんばりますとか言ったのよ?

 

それが急にどうして……あ…もしかして…キ○ガイ女?

 

この女、キ○ガイ女って言葉に反応して怒ったの?

 

「お願いだから!私をあのキ○ガイ女と!あの魔女と一緒にしないで!それだけはイヤなのよ!あの魔女のせいで!私は!あの子は!みんなは!みんなは……そらくんは……海未ちゃんは………」

 

そらとウミ…またそらとウミって名前のヤツなのね…。

 

とりあえずはこの女がうっかり漏らした今ある情報を少し整理しようかしら?

 

この女は私とそらのことを知っている。

 

そしてこの女はキ○ガイ女ってヤツのせいで酷い目に遭った?

 

……ダメだわ…これだけでこの女の正体を探れだなんて無理ゲー過ぎるわね…。

 

大体、この女の言葉の意味がまったくわかんないし…。

 

………なんか…めんどくさくなってきたわ…。

 

少しは気になるけど、タイムサービスの時間もそろそろだし、もうどうでもいいわ…。

 

よくわかんないこの女よりも今はタイムサービスで特売される貴重なたんぱく質のお肉と卵の方が大事よ!

 

「はぁ…訂正するわ。アンタはキ○ガイ女なんかじゃない。これでいいんでしょ?ほら!いい歳した女が大声でわめかないの!恥ずかしいでしょ!」

 

「…うん…ごめんね……にこちゃん…。」

 

「謝んなくてもいいわよ。さっきも言ったけど私は買い物があるから帰るわよ。アンタも見ず知らずの人に急に抱き付いたりするのはやめなさいね。私じゃなかったらホントに通報されてたわよ?」

 

「……うん……。」

 

「じゃあね。変な人。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アレ?メール?誰からよ?」

 

変な女に“じゃあね”と別れを告げて、今度こそ私はアミューズメントセンターを後にしたわ。

 

この時間なら歩いて向かってもタイムサービスまでには間に合いそうね。

 

そんなことを思いながら歩いていた私だったんだけど、ポケットに入れていたスマホが短く震えたのに気が付いたわ。

 

この短い震えはメールの着信を告げるバイブね。

 

私はポケットにからスマホを取り出してメールを確認したんだけど……。

 

「ナニよ…このメール…。」

 

送り主のアドレスは見たこともないアドレス…これ、たぶん捨てアドね。

 

まぁ捨てアドなんて最近は珍しくもないから、ソレは別にいいのよ。

 

問題はなんで私のアドレスを知ってるのか、なのよ…。

 

私のアドレスを知ってるのはママとこころとここあ、それにそら。

 

一応はたぬきつ生徒会コンビの絵里と希も知ってるわね…。

 

ママとこころとここあは捨てアドなんて使って私にメールなんて送んないし、そらはイタズラ好きだからあり得なくもないけど、今はバトルの真っ最中だからメールは無理だし。

 

たぬきつ生徒会コンビもいちいち捨てアド使ってメールなんて送らないし…。

 

それに……このメールの内容…。

 

“にこちゃん。これは忠告…とはちょっと違うか?お願いなのかな?うん。お願い。にこちゃんはそう遠くない未来に大切な人を、大切な絆を、悪意の果てに狂った魔女のせいで失うことになるかもしれない。それでも、にこちゃんは夢を諦めないで。にこちゃんがにこちゃんで居てくれる限り、絆はもう1度集う事が出来るから。にこちゃんの強い想いが、みんなの心を1つに繋げてくれる。もしもの時はにこちゃんのその想いは災厄を振り払う鍵になる。でも、もしもはこないよ。今度こそ私が悲しみを止めてみせるから。私が、絶対に。だからにこちゃん…。”

 

「“私を信じて。”ね…。」

 

“私”って誰よ?

 

“信じて”ってナニよ?

 

“大切な人”を失う?

 

“大切な絆”を失う?

 

悪意の果てに狂った魔女?

 

“魔女”ってナニよ?

 

私の大切な人…大切な人は…ママ…こころ…ここあ…虎太郎……そして…

 

「…そら…。」

 

もしも、もしも私はそらを失ってしまったら……私は私でいられるのかな…。

 

それでもまだ、私は夢を諦めないで追い続けることができるのかな…。

 

そら……。

 

なんだか無性にそらに逢いたくなってきたわ…。

 

そらの声が聞きたい。

 

そらに“ぎゅ”って抱きしめて欲しい。

 

そらとキスがしたい。

 

そらのぬくもりが欲しい。

 

そらに…逢いたい…。

 

逢いたいよ…そら…。

 

だからお願い…早く…早く帰って来てね…。

 

「全部このメールが悪いのよ…。ナニよ…この件名…」

 

“MOMENT RING”

 

この意味がわからない…違う…大切な人を失うだなんて、わかりたくもないメール。

 

私がこのメールのホントの意味を理解するのは、ずっと先のことだったわ。

 

“みんなで叶える物語”

 

その最後の1ページ。

 

悪意の果ての悪意。

 

絶望の果ての希望。

 

悲しい女神と災厄の魔女の物語。

 

ひとりぼっちの女神の物語。

 

ひとりぼっちの魔女の物語。

 

全てを理解した瞬間(とき)、私は…私達はひとつの光になる。

 

想いが繋がり、願いが繋がり、希望が繋がり、夢が繋がり、全ては繋がる。

 

“MOMENT RING”

 

それが希望の光になる。

 

未来を切り開く力になる。

 

でも、このときの私はその意味を知らない。

 

だってこのときの私は…まだひとりぼっちだったから…。

 

私のホントの“物語”は始まってすらいなかったんだから…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご飯はおっけー♪今回はお味噌汁も完璧♪ポテサラもばっちり♪オマケのお手軽サラダも準備は万全よ!ま、ドレッシングは安売りのヤツだけどね♪」

 

あのあと、私は不安に駆られて、まるであのメールから逃げるように走ってスーパーにお買い物に向かったわ。

 

こんなに不安な気持ちを抱えたままなら、さっさとメールを削除しちゃえばいいんでしょうけど、なんでだかあのメールは消しちゃダメな気がして、結局はそのままにしてある…。

 

「食事のおともはシャンパンよ!って言いたいけど、お酒はダメよね!お酒を飲むなんて私達が未成年以前の問題よ!パパを“ぐしゃ”ってやっちゃったお酒なんて滅んでしまえばいいんだわ!」

 

でも大丈夫…。

 

この不安も、もうすぐ消えてなくなる。

 

だってもうすぐそらが帰って来るから。

 

そらがいてくれれば、ナニも怖くはない。

 

そらがいてくれれば、私はそれだけで幸せになれるから。

 

「シャンパンの代わりはスリーアローサイダーよ!特売で安く売っててビックリよね!1.5のペットボトルのヤツがお一人様3本までで税込み69円とかラッキーよね!ついつい買い込んじゃったじゃない!」

 

お陰で帰りは荷物が重くて大変だったわ…。

 

でもお姉ちゃんはがんばったわよ!こころ!ここあ!虎太郎!

 

お泊まり会から帰ってきたら冷やしたしゅわしゅわの美味しいジュースを飲ませてあげるわね!

 

「お肉の下準備も問題なしだし…あ!お風呂!まだ立ててなかったわ!」

 

そう言えば、お風呂を立てるって私は言ってるけど、人によっては“お風呂を焚く”や“お風呂をいれる”って言う人もいるのよね?

 

正しくはなんて言うのかしら?

 

大昔は薪でお風呂を焚いていたから、お風呂を焚く?

 

でも今はお風呂にお湯をいれるから、お風呂をいれる?

 

………立てるでいっか。

 

「お湯の温度はちょっと熱めでっと♪」

 

よし!お風呂もこれでおっけーね!

 

「あ…!もうこんな時間じゃない!そろそろ…」

 

そらが…

 

「ただいま、にこちゃん。」

 

帰ってくる!

 

「お帰りなさい♪そら!」

 

さ、トラウマを我慢して6年振りに頑張って公式戦を戦ってきたこの愛しいバカには、にこちゃんからのとびっきりのご褒美をプレゼントよ!

 

美味しいごはん食べて、あったかいお風呂に入って、ふたりでいっぱいお話して、そして今夜も…。

 

「ごはんにする?お風呂にする?それとも……わ♪た♪し♪♪♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはまだ私がひとりぼっちで足掻いていた頃のお話。

 

この少しあと、私はかけがえのない仲間達と出会う。

 

前だけを向いて走り続けるアホの子に。

 

そらを巡って何度となくぶつかり合った大好きな鳥娘に。

 

しっかり者で真面目なクセにどこか残念なとびっきりの射手(スナイパー)に。

 

やかましくて友達想いで誰よりも“女の子”な猫娘に。

 

ガンプラが大好きな米狂いの精霊姫に。

 

素直になれないツンデレ乙なお姫さまに。

 

夢を取り戻したポンコツドM女に。

 

寂しがり屋の腹黒スピリチュアル女に。

 

私は出会う。

 

ま、中にはもう出会ってるヤツもいるんだけどね。

 

もうすぐ、私の“物語”が動き出す。

 

大好きで最高で最強な仲間達と一緒に。

 

私の愛しいバカと一緒に。

 

私の、私達の、“みんなで叶える物語”が始まる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ!ガンプラバトルを始めましょ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回登場した謎の女性…彼女は以前にソラと海未さんの前に登場した謎の女性と同一人物になっております。
彼女の目的は何なのか、彼女は誰なのか?
真相は本編終盤で明かされる予定です。
相も変わらず亀更新のグダグダ具合でございますが、何卒お付き合い下さいませ。
次回は海未ちゃん特別編の更新が先になるかと思います。
海未ちゃん特別編とにこちゃん閑話は本編6話開始前には並び替えますので、少々お待ちください。
海未ちゃん特別編の終了後は出来れば真姫ちゃん特別編「真姫ちゃんの初デート大作戦」を書きたいなぁ…と思っております。
内容的には初デートに挑む真姫ちゃんと彼女を護衛する西木野警備保障“鉄華団”のメンバーのドタバタを書ければいいなぁ…と。
幸せな鉄華団が見たかったので…。


次回更新は特別編は木曜日か金曜日のお昼頃を、閑話は月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「女王と愉快な仲間達 前編」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

さて、今回は予定通りにA-RISEサイドの閑話をお送りいたします。
今回のお話で登場するキャラクターですが、ブレイクエイジという私の大好きな古いマンガの最終回に登場した主人公とヒロインの子供が成長したら…といった妄想により造られたキャラクターでございます。
皆様がもしブレイクエイジという作品にご興味を持たれましたら、是非とも1度ご覧になってみて下さいませ。
古い作品で、既に絶版になっていると思われるので、現在では入手が困難なのですが、本当に素晴らしい作品です。

それでは 閑話「女王と愉快な仲間達 前編」 はじまります。


















「はぁ……。」

 

放課後、A-RISEの為だけに用意された専用ティーラウンジで、午後のうららかな日射しを浴びながら、ついつい漏れてしまうため息。

 

そんな思わず漏れてしまったため息をまぎらわす為に、私はカップに満たされた芳醇な香りを放つ紅茶を啜るわ。

 

A-RISE専用のティーラウンジで出されるこの紅茶、お砂糖もミルクも入れないストレートの紅茶なんだけど、口の中に入るとほのかな甘味が広がって落ち込んでいる気持ちが少しだけ軽くなるの。

 

二年前にUTX高校に入学して、このチームA-RISEに所属した時に出会った私の密かなお気に入り。

 

そんなお気に入りの紅茶を飲んでいても、落ち込んだ気分は完全には晴れてはくれないわ。

 

私が落ち込んでいる理由…それはあの日、“無敗の女王”と呼ばれているこの私が久し振りに撃墜されたあのバトルロイヤルで出会った一人のファイターを想い患い続けているから。

 

伝説の最年少チャンピオン。

 

“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”と呼ばれる一人の少年のせい。

 

門松さんの話では彼は…鳴神 青空君は、世界大会を制した当時、まだ小学生だった頃に、欲にまみれた薄汚い大人の身勝手な理由で深く、深く傷付いてしまった。

 

当時彼はまだ小学5年生くらいよね?

 

そんな小学生相手に自社の利益が害されたからって、いい大人がマスコミまで使って面白おかしく一人の子供を叩くなんて、なんて下劣な品性なのかしら…。

 

確か…そう。鳴金グループ。

 

この鳴金グループって、今でもあまりいい噂は聞かないわね。

 

会長がロリコンだとか、会長のドラ息子がストーカーだとか。

 

軽く調べただけで、他にも黒い噂はいくらでも出てきたわ…。

 

「さっさと潰れてしまえばいいのよ…。」

 

ようやく出会えた越えるべき壁。

 

公式戦には出てこないだろうって門松さんは言っていたけど、バトルロイヤルじゃいつ会えるかもわからないし…。

 

もしかすると彼とはもう二度と出会えないかもしれない…。

 

こんなにも恋い焦がれる相手ともう二度と戦えないかもしれないなんて…なんの罰ゲームよ。

 

「“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”…鳴神 青空君。私は…貴方の本気が知りたい…。」

 

そう。貴方の本気とガンプラバトルをしたい。

 

あんな遭遇戦なんかじゃなく、互いの全てを賭けて貴方と戦いたい。

 

あんな情けない素組のガンプラじゃなく、貴方の本気のガンプラと戦いたい。

 

「私は貴方の本気にどれだけ近付けるのかしら…。私と私の“ビルドフリーダム”は…。」

 

たぶん私は勝てないわよね。

 

フリーダムガンダムを改造して造り上げた私の愛機“ビルドフリーダムガンダム”は間違いなくいい機体よ。

 

私の“ビルドフリーダムガンダム”は単純な機体性能なら世界大会レベルの機体だって自負しているわ。

 

たぶん私達は今のまま世界大会に出てもいいバトルが出来ると思うわ。

 

でも…世界を制するにはまだ私の技量は足りない。

 

ファイターとしても、ビルダーとしても。

 

『着いてくんな!バカ!』

 

『ねーちゃんに着いていってんじゃねーよ!同じトコに用があんだよ!』

 

『羽生(はねい)さんもソウもケンカは止めろって…。』

 

ん?随分と廊下が騒がしいわね…。

 

このティーラウンジに来れるのは基本的には私達A-RISEの10人だけ…。

 

現在のA-RISEのメンバーでこれだけ騒がしくやってくるのはあの子達ね…。

 

ふふふ…。仕方ない子達ね…。

 

「ツバサおねーさまぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ほら?やっぱりそうだった。

 

ティーラウンジの扉を蹴破るような勢いで開け放ってやって来たのは私の可愛い後輩。

 

薄い灰色掛かった綺麗な髪のまるで妖精のような愛らしい美少女。

 

“仁村 羽生(にむら はねい)”

 

確かお母様がドイツ系のクォーターだったわね?

 

羽生はきっとお母様に似たのね。

 

この羽生はその妖精のような愛らしい見た目に反して、過剰なまでに実弾系の火器をこれでもかと搭載した、ガンタンクを原型が無くなるまで徹底的に改造した規格外の武骨な大型機“ベンケイ”を操るA-RISEの新メンバーの一人。

 

鉄壁の装甲に無尽蔵にも思えてくるいつまでも止まない弾幕。

 

羽生のベンケイはまさに戦車のオバケね。

 

本当にアレのどこら辺がガンタンクなのかしら?

 

そんな羽生なんだけど、どうしてかは知らないけど、私のことを“お姉さま”って呼ぶのよね…。

 

なんでなのかしらね?

 

「ツバサお姉さま!聞いてくださいよ!あのバカが!あのバカのせいで!」

 

「いらっしゃい、羽生。ほら?紅茶でも飲んで少しは落ち着きなさい。」

 

「え?!ツ、ツバサお姉さまの飲んでいた紅茶?!飲んでいいんですか!ま、まさか!これがあんじゅお姉さまの言っていた伝説の間接キス!愛する者同士が互いの唾液がたっぷりと付着したモノを交換し合い!交換したモノを思う存分に舐め回す!究極の愛のカタチ!よっしゃぁぁぁぁぁ!!!やったぜ!私!お姉さまの寵愛をゲットだぜ!お姉さま!ありがとうございます!飲みます!ツバサお姉さまの愛と唾液がたっぷりと込められたその紅茶!不肖!お姉さまを愛するこの仁村 羽生に全身全霊で飲ませて下さい!ってか飲ませろ!」

 

……今の発言を聞いてわかる通り、この子は中身が少し残念なのよね…。

 

この子、日に日に残念具合が加速してるんだけど、たぶんあんじゅ辺りが面白がってろくでもない知識を植え付けてるんでしょうね…。

 

伝説の間接キスって何よ?愛する者同士が互いの唾液がたっぷりと付着したモノを交換し合うって何よ?

 

あんじゅ…。またいい加減なことを教えて…。

 

あんじゅには少しお仕置きが必要かしら?

 

うふふ♪そうね…今夜にでもあんじゅには久し振りに、可愛らしい声で鳴いてもらおうかしら♪

 

最近は鳴神君を想って一人で慰めてばかりだったから、あんじゅも淋しがっているでしょうし…。

 

英玲奈も誘って今夜は……うふふふふふ♪

 

さて、お楽しみの前にとりあえずは羽生にも少しお仕置きしてあげないとね?

 

「すいません、メイドさん。注文いいですか?この子にも紅茶をひとつお願いします。味が落ちても構わないから限界まで沸騰させた熱いお湯で淹れて下さい。飲んだら食道が火傷して悶絶するレベルの熱さで。」

 

「いやん!お姉さまの愛が熱い!」

 

「ねーちゃん、バカ言ってツバサ先輩を困らせんなよな!恥ずかしいだろ!」

 

「草太、いらっしゃい。」

 

「うぃす!ツバサ先輩!うちのバカ姉がご迷惑をお掛けしてまっす!」

 

「誰がバカ姉だ!愚弟!バカはアンタでしょ!」

 

「オレはねーちゃんの方がバカだと思うんだけどなぁ。」

 

「すいませーん!メイドさーん!こっちにも注文お願いしまーす!ぐっらぐらに茹だったあっつーいお湯くださーい!バカが浴びたら思わず即死するレベルの温度のヤツを!」

 

「ねーちゃん、そんなバカなモン頼んだらちゃんと全部飲めよ。オレは手伝わないからな!」

 

「安心しなさい!飲むんじゃなくてアンタにぶちまけてやるだけだから!」

 

「羽生さん!それじゃソウが死んじゃうよ!」

 

「止めないで!大地!私とツバサお姉さまの仲を邪魔する愚弟なんて茹で殺してヤるわ!」

 

「うわ!ねーちゃんヒデェ!実の弟を茹で殺すのかよ!」

 

「人殺しはダメだよ!警察に捕まっちゃうよ!」

 

はぁ……ホントに騒がしい子達ね…。

 

羽生が開け放った扉から少し遅れてたやって来た二人の少年。

 

羽生を“ねーちゃん”って呼んだ赤み掛かった髪の童顔の少年はお分かりの通り、羽生の弟。

 

彼の名前は“仁村 草太(にむら そうた)”

 

過剰なまでの火器に鉄壁の重装甲を持つ姉の羽生のベンケイとは逆に、ガンダムバルバトスの装甲を全て外して、中身のフレーム部分だけを使用して作った折れそうなくらいに華奢な機体に、非常識な威力の対物(アンチ・マテリアル)ライフルだけを装備した高機動型のフルカスタムのガンプラ“クロウ”を操るもう一人の新メンバー。

 

草太のクロウは羽生のベンケイを倒すためだけに作られたガンプラだって話だったけど、姉弟でまったく正反対のガンプラを作るなんて面白いわよね?

 

ベンケイとクロウ…ね。

 

名前の元ネタはベンケイは“武蔵坊弁慶”で、弁慶を倒すためだけに作られたクロウはさしずめ“九郎義経”かしら?

 

そんな羽生と草太の姉弟。

 

この二人は双子じゃなくて年子なのよね。

 

姉の羽生は4月生まれ。

 

弟の草太は3月生まれ。

 

双子も珍しいけど、年子も結構珍しいわよね?

 

「ツバサ先輩!見てないで羽生さんを止めて下さいよ!このままじゃソウが羽生さんに茹で殺されちゃいますよ!」

 

「大地もいらっしゃい。そうね…殺人事件は揉み消すのはなにかと大変そうね。まぁUTX(うち)の理事長って警察にも顔が利くから殺人事件程度の揉み消しなら何とでもなるでしょ。問題は草太と“クロウ”の代わりね。せっかくの貴重な戦力を失ってしまうのは痛いわね。ねぇ、大地?貴方、誰か適当なスクールファイターをしらないかしら?草太の代わりになるレベルの子。」

 

「イヤイヤイヤイヤイヤ!揉み消さないで下さいよ!見捨てないで下さいよ!ソウの代わりを探そうとしないで下さいよ!ってかソウの代わりになるレベルのスクールファイターなんて簡単に見付かるわけないじゃないですか!そんなスクールファイターがUTX(うち)にいたら俺なんかがA-RISEに入ってないですよ!」

 

「ふふふ♪謙遜しないの。大地、貴方だって羽生や草太に負けないくらい、十分に強いわよ。貴方は“A-RISE”なのよ?自信を持ちなさい。」

 

さて、私に必死にツッコミを入れている褐色の肌の大柄なこの男の子の名前は“倉田 大地(くらた だいち)”。

 

羽生と草太の幼馴染みで私達チームA-RISEの新メンバートリオの最後の一人。

 

ギラ・ドーガをベースに改造した特徴が無いのが特徴な汎用機“サインボルフ”を操る色んな意味で地味なんだけど地味じゃない少年。

 

私は新メンバートリオの中ではこの大地を1番評価しているわ。

 

去年の3年生が卒業して、A-RISEに出た欠員を埋めるための校内戦で、バトルになるとすぐに暴走する羽生とベンケイを上手く誘導して他の候補者を殲滅させていったのよ。

 

他にも草太との連携戦闘は見事なモノだったわ。

 

草太は装甲がほとんどないクロウでバトルフィールドを派手な機動で動き回って、例の非常識な威力の対物ライフルで次々に敵機を撃ち落として行ったんだけど、大地はそんな草太の死角を常にフォローしてサポートに徹していたわ。

 

我の強いスクールファイターが多いA-RISEには今までいないタイプのスクールファイターね。

 

ちなみに彼、倉田 大地はお母様が有名な黒人の女性剣術家らしいわ。

 

大地の父親は仁村姉弟の父親とは幼馴染みで、仁村家と倉田家は家族ぐるみのお付き合いなんですって。

 

幼馴染みってちょっと憧れちゃうわね。

 

「お待たせいたしました。飲んだら食道が火傷するレベルまで熱したお湯で淹れた紅茶と間違って浴びたら即死するレベルまで熱したお湯でございます。く!れ!ぐ!も!残さないように!お願いしますね!!!」

 

……まさか冗談で頼んだ熱湯紅茶が本当に来るなんて…。

 

はぁ…メイドさん…怒らせちゃったわね…。

 

うーん…これ、どうしましょう?

 

「うげ!ホントに即死レベルのお湯が来た!」

 

羽生…女の子として“うげ!”はどうかと思うわよ?

 

「ちょ!ねーちゃん!コレ!どーすんだよ!なんか熱しすぎてカップが真っ赤になってんだけど!」

 

「うるさいわね!草太!アンタが弟の分際で私に歯向かうのが悪いんでしょ!アンタが悪いんだからアンタが責任もって飲みなさいよ!そんでくたばれ!愚弟!」

 

「横暴だ!このバカ姉!」

 

「あー!うっさい!うっさい!うっさい!うっさい!」

 

「うわぁー!だから羽生さんもソウも!ケンカはダメだよ!姉弟なんだから仲良くしてよー!」

 

「「こんなの!弟(姉)じゃない!コイツは敵だ!って!真似すんな!この愚弟(バカ姉)!」」

 

「流石は姉弟ね。息がピッタリ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで?どうしたの羽生?いつにも増して荒れているみたいだったけど?」

 

「え……あぁぁぁぁぁ!!!そうです!そうなんですよ!お姉さま!聞いてくださいよ!」

 

「はぁ…ちゃんと聞くから少しは落ち着きなさい。」

 

「落ち着いてなんかいられません!昨日のバトロイで負けたんですよ!私!ただの素組相手に!それもこれもぜーんぶ!この愚弟のせいなんです!」

 

負けた?羽生と羽生のベンケイが?

 

しかも素組相手に?

 

羽生と羽生のベンケイを倒す素組だなんて…まさか!

 

「羽生!その素組の相手って異様に強いジオン仕様のF2ザクじゃなかった!」

 

「お、お姉さま?どうしたんですか?いきなり?」

 

「いいから答えなさい!羽生!貴女が相手にしたその素組はF2ザクだったの!違うの!」

 

羽生は中身が日に日に残念になってるけど、これでもA-RISEのれっきとしたメンバーの一人よ!

 

羽生のファイターとしての腕はもちろん!彼女の乗機のベンケイは私でも素組なんかじゃ到底倒すなんて無理よ!

 

そんな羽生と羽生のベンケイを倒す素組なんて彼しかあり得ないわ!

 

そう!“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”!鳴神 青空!

 

「あの、その…相手はF2ザクじゃなかったですよ?素組の百式でした。それにファイターもそれなりの腕でだったけど、異様に強いわけじゃなかったですし…。」

 

え?百式?F2ザクじゃなく?

 

それじゃあ……。

 

「あの人じゃ…ない?」

 

「お姉さま?」

 

「っ!ごめんなさい、なんでも無いわ…。」

 

「ならいいんですけど…。」

 

ふぅ…。

 

落ち着きなさい、ツバサ…。

 

どちらにしろその百式のファイターは素組で羽生のベンケイを倒したのよ。

 

もしそんなファイターがガンプライブに出てきたら…マズイ…いえ、楽しいことになるわね。

 

「それで?羽生は素組の百式にヤられたの?草太と大地も一緒だったんでしょ?素組相手に貴女達3人がヤられたなんてちょっと信じられないわね?」

 

「私がヤられたは草太のせいです!」

 

「草太のせい?バトル中に姉弟ケンカでもして撃ち合ったの?」

 

「あー、違うですよ先輩。羽生さんのベンケイ、ソウのクロウのライフルを拾った百式にヤられたんですよ。」

 

あぁ。そう言う意味なのね。

 

確かにただの素組の百式が、羽生のベンケイの装甲を抜ける攻撃を出来るわけはないわよね。

 

その点、草太のクロウの対物ライフルを使えばベンケイの重装甲でも当たりさえすれば簡単に突破して致命傷を与えられるものね。

 

「だから草太のせいでしょ!愚弟があんなバカ威力のライフルなんて造るから!」

 

「ねーちゃんは俺のクロウのライフルをバカ威力とか言ってるけど、そのバカ威力のライフルじゃなきゃ撃ち抜けないバカみたいに堅い装甲してるベンケイの方がバカだろ!」

 

「私のベンケイはいいのよ!でもアンタはダメなの!」

 

「なんだよ!その理不尽は!」

 

「はい。羽生も草太も、ケンカはおしまいよ?大地、この二人に任せていたらラチがあかないわ。悪いんだけど貴方が説明してちょうだい。」

 

「了解です、先輩。えーっとまず………」

 

 

 

大地の説明では敵は始め、素組の百式とランチャーストライクの2機だったそうよ。

 

相手が素組だとわかると羽生はやる気をなくして、草太に殲滅を命じたらしいわ。

 

まぁ確かにただの素組が相手なら草太と草太のクロウなら余裕で殲滅出来るわよね。

 

でもここで予想外の自体が発生したらしいの。

 

ただの素組の百式が単機で草太のクロウを撃墜してしまったそうなの。

 

戦闘の内容を聞く限りは草太がヤられた理由は完全にただの油断ね。

 

百式のクレイバズーカの弾頭に拡散弾が入っている事を失念していたそうだし、いくら相手が素組だからって戦闘中に対物ライフルのデータ取りの為の的になんかしているからそんな事になるのよ。

 

草太にはお説教ね。

 

草太が撃墜された後は羽生がベンケイのホーミングミサイルで百式を消し飛ばそうとしたんだけど、着弾前にランチャーストライクと増援らしい無駄に作り込まれたジム改の改造機と異常に堅いネコ型ベアッガイⅡが邪魔をして撃ち漏らしたんですって。

 

ネコ型ベアッガイⅡってネコなのかしら?それともクマ?

 

微妙なラインね…。

 

その後は互いに中距離からの撃ち合いになって、業を煮やしたネコ型ベアッガイⅡが特攻、自爆。

 

さらにはクロウの対物ライフルを拾った百式がベンケイのコアをピンポイントで撃ち抜いてゲームオーバー。

 

……羽生もベンケイの装甲を過信して完全に油断していたようね。

 

これは羽生にも少しお説教ね。

 

「それで?大地はその間どうしていたの?まさか羽生と草太がヤられるのを黙って見ていたんじゃないでしょうね?」

 

「いやー、なんかステルスマントっぽい装備使って、不意打ちしようとしていたランチャーストライクに、こっちもステルスマント使って不意打ちしようとしたんですけど、直前で気付かれて相討ちになったんですよ。なんであのタイミングで気付かれたか不思議なんですけどね。」

 

「はぁ…結局は貴方達3人とも油断してヤられたのよね?これが野良バトルのバトルロイヤルだからよかったけど、ガンプライブ本戦だったらどうなっていたか…。」

 

「うぅ…。」

 

「うぃす…。」

 

「はい…。」

 

「いい?貴方達は“A-RISE”なのよ?その事を肝に命じて、今後はどんなバトルでも気を抜かずに全力で行きなさい。」

 

とか言ってるけど、ついこの間、私も戯れで参加した野良バトルのバトルロイヤルでホンモノのバケモノに出会ってけちょんけちょんにヤられたのよ…。

 

油断するな。なんてこの子達だけに言えた義理じゃ無いわね…。

 

「そう言えばお姉さま、さっき素組のF2ザクがどうとか言ってましたけど、アレってなんだったんですか?」

 

「あぁ…アレね。アレは…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい?素組のザクでお姉さまのビルドフリーダムを撃墜した?」

 

「うわぁー…ツバサ先輩その冗談つまんないっすよ。笑わせたかったらもうちょっとお笑い番組とか見てボケを研究して下さいっす。」

 

「自分もソウに賛成ですよ、先輩。だいたい、素組のザクで先輩のビルドフリーダムを墜とすなんて無理ですよね?」

 

「信じないのならそれでもいいわ。どちらにしろ、あの人とは2度と戦えないかもしれないんだから…。」

 

ヤジマ・コーポレーションに知り合いがいる門松さんでも、流石に彼の住所までは教えて貰えなかったって話だし。

 

野良バトルじゃまた出会えるかどうか、完全に運任せになるし…。

 

せめて彼が公式戦に出場してくれれば……。

 

「よう。お疲れさんって、今日はお嬢と新米の嬢ちゃんと坊主どもだけか?」

 

「あ!門松!」

 

「門松さんだ!門松さん!敬語を使えとは言わんからせめて大人にはさんをつけろ!」

 

「えー!門松は門松じゃん!門松にさんをつけるなんて、なんかヤダ!」

 

「お前なぁ…。おい!お嬢!新入りの仕付けくらいちゃんとしてくれよな!嬢ちゃんの担当は誰だ!」

 

「羽生の新人研修の担当はあんじゅとミサよ。諦めなさい。」

 

「おいおいおいおい!なんでこの爆弾娘の新人研修によりにもよって腹黒あんじゅ嬢ちゃんとA-RISEアホ代表のミサを担当させたんだ!あの二人に任せたらろくでもない事になるのは目に見えてただろうが!」

 

「そんなこと、今さら私に言われても困るわ。それに私、最近はあの人のことで頭がイッパイで余計なことは考えられなくなっていたから。」

 

「お嬢は一応はチームA-RISEのリーダーだろうが…少しはチームのことも考えろよ…。で?あの人ってのは“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”のことか?お嬢にこれだけ思われてるなんて、あの坊主も幸せ者だねぇ…。」

 

「公式戦に出てこないんじゃ、どんなに想っていても報われないわ…。」

 

「いや、そうでもないぞ?案外簡単にお嬢の想いは報われるかもしれん。」

 

え?想いが報われる?それって…彼が…。

 

「どう言うことなの?私の想いが報われるって…。まさか!」

 

「そのまさかだ。ヤジマ・コーポレーションの知り合いから連絡があったんだ。先日、例の坊主が公式戦に出場した、ってな。」

 

「っ!公式戦に!彼が!そう…復帰するのね…。」

 

「坊主の学校も分かったぞ。UTX(うち)とは結構ご近所さんだった。神田明神のそばに古くてデカイ学校があるだろ?あそこの学校…音ノ木坂学院に坊主は通っているようだぞ。」

 

「おとのぎさか…音ノ木坂学院…。」

 

「ああ。音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's(ミューズ)”。それが坊主が所属したガンプラバトルチームだ。」

 

「音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's(ミューズ)”…そう…そうなのね…うふふ…ふふふふふ…あははははははははははははははは!!!」

 

「先輩?!」

 

「ツバサ先輩?!どうしたんっすか?!」

 

「お、お姉さま?!ゴラァ!門松ゥゥゥ!!!テメェ!お姉さまにナニ言いやがたぁ!!!」

 

「嬢ちゃんよぉ…お前も一応は女の子なんだからもう少し丁寧な言葉使えよなぁ…。」

 

「大丈夫よ!羽生!草太!大地!とても…そう!とてもとても嬉しいことを門松さんが教えてくれたのよ!」

 

戦える!私はまた彼と戦える!

 

私はまだ強くなれる!

 

あぁ!想いが溢れて身体が疼くわ!身体が火照るわ!

 

ダメ!我慢できない!今すぐ!バトルがしたい!

 

ガンプラバトルが!

 

「こうなったらあんじゅ達を待ってなんないられないわ!貴方達!行くわよ!」

 

「ちょ!お姉さまぁぁぁ!」

 

「ツバサ先輩?!」

 

「先輩?!」

 

「やれやれ。またお嬢に変なスイッチが入っちまったな。」

 

「さぁ!貴方達!楽しい楽しい…ガンプラバトルを始めるわよ!!!」

 

そう!最高で至高の!熱く!激しく!狂おしく!

 

あの日の遭遇戦超える本気同士のガンプラバトルを!

 

“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”!

 

鳴神 青空!!!

 

私と!ガンプラバトルを!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

皆様がお分かりの通り、今回の新キャラは以前の真姫ちゃん回で登場した“骨組み”と“戦車のオバケ”のファイターになります。
“骨組み”が“クロウ”。
“戦車のオバケ”が“ベンケイ”。
そしてもう一機、穂乃果ちゃんと相討ちになった機体が“サインボルフ”となります。
ベースとなった機体こそガンプラに変更されていますが、三機ともブレイクエイジに登場する機体から丸パクリしてしまいました…。
見切り発車故に未だに完全には機体設定が定まってはおりませんが、彼等が本編で登場するまでにはなんとかしたいと思っております。

次回からはようやく本編が再開いたします。
本来ならば3月中には本編6話は始まっていた筈なのですが、にこちゃん閑話と海未ちゃん生誕祭が長引いてしまい…。
そんな次回はなんといきなりの戦闘回になっております。
戦闘回と申しましても相も変わらずな地味な戦闘をグダグダと、なのですが…。



次回更新は早ければ今週中(木曜か金曜)には更新が出来るかと思います。
よろしければ是非ご覧下さい。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

長らくお待たせいたしましたが、今回より語り部に花陽ちゃんをお迎えして本編第6話が開始になります。
相も変わらず拙い駄文ではございますが、お付き合いいただければ幸いでございます。

また、こちらの画像は前回よりソラが使用している高機動型ザクⅡのフル装備Ver.になります。


【挿絵表示】


そして、こちらの画像は第5話終了時点でのμ'sメンバー一覧になります。


【挿絵表示】


ソラの代わりとしてSDのザクⅡさんにご登場願いました。
SDのザクⅡさん…時間がなく塗装は断念してしまいました…。
こちらの画像はμ'sメンバーが増える度に更新していく予定でございます。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのいち はじまります。



















[[オラ!オラ!オラァァァ!!!どーした!どーした!どーしたぁぁぁ!!!そんなへっぽこビームじゃいくら撃ってもコイツにゃ当たんねぇーぞ!聞いてんのか!凛!真姫!いいか!コイツに当てたきゃもっとよく狙え!射撃をシステムアシストだけに頼んな!相手の先の先を読め!回避先を潰せ!何のための僚機だ!もっと考えて連携しろ!]]

 

[[にゃぁぁぁぁ!!!ガクブルゲロリンヘタレ野郎の分際でうっさいにゃぁぁぁぁ!言われなくてもそんにゃのわかってるにゃぁぁぁぁ!!!チクショー!撃っても撃ってもにゃんで当たんにゃいんだにゃぁぁぁ!!!]]

 

[[凛!無駄口叩いてないで今は手を動かしなさい!とにかく撃ちまくるのよ!先輩の高機動型ザクⅡはそこまで装甲は厚くないわ!1発でも当たれば致命傷よ!]]

 

[[わかってるよ!でもさっきからちょこまかちょこまか動き回って!ほんとーにうっざいにゃぁぁぁぁ!!!先の先を読んで回避先を潰しても当たんないにゃ!おにーさん!特別に凛のぱんつ見せてヤるから大人しくじっとして的になりやがれだにゃぁぁ!]]

 

[[アンタのパンツ見せる程度であの性格サイアクの先輩が大人しく的になるワケないでしょ!色仕掛けしたいなら最低でも全裸になって先輩の目の前で股開くか腰でも振ってあげなさい!]]

 

[[そんなことしたらおにーさんが欲情して襲ってくるよ!それにことり先輩より先におにーさんとエロいことしたら頭のネジが100本くらい抜けたあのイカれた真っ黒鳥娘におもしろおかしく“ちゅん♪ちゅん♪”されてぬっ殺されるにゃぁぁぁぁ!!!血抜きされて皮剥がされて美味しく調理されるにゃぁぁぁぁ!!!凛の丸焼きになるのはイヤだにゃぁぁぁぁ!!!]]

 

[[っと!危ない!先輩、相変わらずイヤなポイントに射撃してくるわね!それに、凛の丸焼きって…。まぁことり先輩は逝っちゃってるから丸焼きくらいならあり得るわね…。凛!ことり先輩に料理されて丸焼きになりたくないなら色仕掛けなんて諦めなさい!それよりも!先輩が次の次に軌道変更したら左右から一気に詰めて挟撃するわよ!ビームが当たらなくても接近戦ならイケるハズだわ!タイミング!ちゃんと合わせなさいよね!遅れたりしたら後でなんかおごって貰うわよ!]]

 

[[りょーかい!真姫ちゃんこそ!遅れたらあとでラーメンおごって貰うからね!とんこつ大盛り!チャーシュートッピングも!ついでに餃子とチャーハンの大盛りも!]]

 

[[私が遅れる?ねぇ?それって誰に言ってるのよ!だいたい!凛のそのベニャッガイの方が私の百式よりも足が遅いでしょうが!それにね!夜ご飯の前にそんなに食べたら貴女、太るわよ!せめてとんこつラーメンの大盛りだけにしときなさい!花陽!貴女も聴こえてるわね!貴女は一瞬でもいいから先輩のザクの足止めをしてちょうだい!スピードが緩む程度でもいいわ!確かバトル前に今日はネットを仕込んだミサイルがあるって言ってたわよね!アレをお願い!]]

 

「うぇぇぇ!あるにはあるけどあれは一応は1発限りの虎の子なんですよー!こんな序盤に使ったらもったいないです!」

 

[[あの先輩相手に序盤もナニも無いわ!出し惜しみは無しで一気に攻めるわよ!それに次で決めればなんにも問題ないでしょ!]]

 

「うぅー!わかりました!やります!やればいいんですよね!真姫ちゃんこそちゃんと挟撃成功させて下さいね!みんな!準備をお願い!“さーちゃん”はミサイルポッドのスタンバイ!“うーちゃん”は凛ちゃんと真姫ちゃんとシステムリンクしてタイミング調整を!」

 

<りょーかい。>

 

<はーい。>

 

「“しーちゃん”はこのまま花陽のサポートをお願いね!“のーちゃん”はサブアームのアクティブシールドの制御を!」

 

<うぃー。>

 

<わかったー。>

 

「ミサイルポッド起動です!いくよ!凛ちゃん!真姫ちゃん!ターゲット!そら先輩のtypeR!うーちゃん!相対距離!速度を算出!詳細データを凛ちゃんと真姫ちゃんに!」

 

<きょりさんしゅつー。もくひょうほそくー。あとはさーにおまかせー。>

 

<さーにおまかせー。しょうじゅーん。たーげっとろっくおーん。>

 

「行くよ!凛ちゃん!真姫ちゃん!」

 

[[おっけー!まかせろにゃ!こっちはいつでも!]]

[[準備は万全!いけるわ!]]

 

[[かよちん!]]

[[花陽!]]

 

[[やっちゃえー!]]

[[やっちゃいなさい!]]

 

「はい!ミサイル!ありったけ!発射です!」

 

あ、みなさん!おはようごさいます!こんにちは!こんばんは!

 

音ノ木坂学院非公認ガンプラバトルチーム“μ's(ミューズ)”所属の新米スクールファイター、小泉 花陽です!

 

あぁ…し!ん!ま!い!

 

なんて良い響きなんでしょう!

 

新しいお米と書いて新米!

 

輝く金色の稲穂!それは豊穣の象徴!

 

白い奇跡!それがお米であり新米なんです!

 

花陽は毎年、秋になると提携農家さんからおうちに届く新米が楽しみなんですよ!

 

今年のお米のできはどうなかな?去年よりもいいかな?ちょっと残念かな?

 

毎年、秋になるとそんなことばかりを毎日!考えています!

 

え?新米の話はいらない?

 

いりませんか?新米?

 

お米なんですよ!お米!

 

しかも!新米なんですよ!

 

お米は私達の!日本人の主食ですよ!

 

お米は魂ですよ!命ですよ!心なんですよ!

 

それを!お米の話がいらない?

 

そうですか……お米のお話しはいりませんか…そうですか、そうですか………。

 

お米のお話しはいらない……貴方は……貴方は!花陽を!怒らせました!本気で!怒らせましたね!

 

いいでしょう!ならば!戦争です!

 

第一次お米戦争勃発です!

 

我が花陽軍は全てのアンチお米な人達に対して!ここに宣戦を布告します!

 

糖質制限ダイエット?お米を食べると太る?

 

寝言は寝て言ってください!

 

回転寿司でシャリを山のように残してTwitterで誇らしげに画像を投稿してるソコの貴女!

 

お米は農家のみなさんが丹精込めて一生懸命作ってくれた神様の食べ物なんですよ!

 

そのお米を太るからなんてどーでもいい理由で残すなんて言語道断です!

 

出されたお米は残らず全て美味しく食べる!

 

それがお米に対しての礼儀ですよ!

 

全てはお米のために!

 

おーる!ふぉー!らいす!

 

らいす!ふぉー!おーる!

 

さぁ!みなさんもお米のために叫びましょう!

 

おーる!はいる!らいす!

 

おーる!はいる!らいす!

 

らいす!らいす!らいす!

 

らいす!らいす!らいす!

 

おこめ!おこめ!おこめ!

 

おこめ!おこめ!おこめ!

 

こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!こーめ!

 

花陽はお腹が減りましたぁぁぁぁぁ!!!

 

[[ハッ!そんな無誘導のミサイルなんかに当たるかよ!]]

 

おっと!今は戦闘中でしたね!

 

先日ようやく完成した花陽の機体“ジム・カーバンクル”のバックパックに登載された6連ミサイルポッドから発射されたミサイルは、そら先輩の高機動型ザクⅡに狙い通りに向かっていきました!

 

まぁ当然といいますか、今回6連ミサイルポッドに内蔵している無誘導のミサイルじゃ先輩にはまともに当たるハズはなく、先輩は向かってくるミサイルを避けるために、脚部のバーニアを噴かしてミサイルの射線から離れようとします。

 

でも先輩がミサイルを簡単に回避することなんて、もちろん花陽は予測済みですよ!

 

そのためのびっくりどっきりアイアンネットミサイルなんです!

 

「今です!さーちゃん!アイアンネットを!」

 

<あみあみー。>

 

ジム・カーバンクルの6連ミサイルポッドから発射された合計6発の無誘導タイプのミサイル。

 

その最後尾のミサイルには、今回のびっくりどっきり秘密兵器のアイアンネットが仕込んであるんです!

 

さぁ!アイアンネットさん!そら先輩をあみあみしちゃってください!

 

[[っ!アイアンネットだぁ?!花陽のヤツ!ミサイルに網仕込んだのか!相変わらず手の込んだ仕掛けをする!けどなぁ!!!]]

 

アイアンネットミサイルは先輩のザクが回避終えようとしたその瞬間、タイミングばっちりに展開できました!

 

回避し終えたこのタイミングでの展開なら、いくら先輩が非常識な操縦技術を持っていても、ここからさらにアイアンネットを回避するなんて無理ですよ!

 

先輩のあみあみ姿!いただきです!

 

<<野郎の網タイツや緊縛プレイなんて見たくはありませんね。ロングポールヒートアックス、アクティブ。マスター、どうぞ。>>

 

[[おうよ!切り裂けぇぇぇぇ!!!]]

 

「うぇぇぇ!!!」

 

そんな!あのタイミングなら確実にアイアンネットで先輩のザクを捕まえられたと思ったのに!

 

そら先輩、アイアンネットが展開した瞬間に凄い反応速度でロングポールヒートアックスを振り抜いて、展開されたアイアンネットをギリギリでのところで斬っちゃいましたよ!

 

相変わらずデタラメな反射神経です!

 

でも!先輩をあみあみすることはできませんでしたが、柄の長い大振りなロングポールヒートアックスを振り抜いた影響で、先輩のザクの加速は緩みましたよ!

 

真姫ちゃんに言われた通り、少しは先輩のザクのあの厄介なスピードは殺せました!

 

これなら!

 

[[ナイス!花陽!いい仕事したわ!ソラ先輩!その一瞬が命取りよ!行きなさい!百式!フルブースト!!!]]

 

[[ウッシャァ!コラァ!ヤってヤるにゃぁ!今日こそぬっ殺してヤるにゃ!ベニャッガイ!全速で!いっくにゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

先輩のザクがアイアンネットを切り裂くために、一瞬だけスピードが緩んだそのスキに、打ち合わせ通りに凛ちゃんのベニャッガイと真姫ちゃんの百式がそれぞれビームサーベル(凛ちゃんのベニャッガイのビームサーベル、正確には“びーむにゃーべる”って言うんですよー。)を展開して左右から一気に挟撃を仕掛けます!

 

でも……

 

[[足止めからの挟撃か!狙いは悪くねぇ!けどなぁ!真姫!お前は仕掛けるタイミングが早すぎなんだよ!凛の機体との速度差を考えろ!]]

 

そら先輩のザクは機動性の差で先に斬りかかった真姫ちゃんの百式に向かって、左腕に装備した半身を覆うような大型のシールドを構えたまま急突進して行きました!

 

シールドバッシュってヤツですね!

 

花陽もアクティブシールドでたまーにやりますよ!シールドバッシュ!

 

[[オラァ!吹っ飛べ!]]

 

[[う"ぇえぇぇ!!!]]

 

そら先輩のザクは突進した勢いのまま、真姫ちゃんの百式にシールドから突っ込んで、弾き飛ばしちゃいました!

 

[[真姫ちゃぁぁぁぁん!!!よくも真姫ちゃんヤりやがったな!このヘタレ変態ヤ○チン野郎!真姫ちゃんのカタキは凛とベニャッガイが取ってヤるにぁぁぁぁ!!!]]

 

[[くぅぅぅぅぅぅ!!!Gがキツい!けどまだ!ちょっと凛!勝手にヒトのこと殺さないでよね!吹き飛ばされただけでまだ私と百式はヤられてないんだから!スラスター全開よ!いい加減に止まりなさい!!!]]

 

[[キ○タマ取ったるにぁぁぁぁ!!!死に晒せにぁぁぁぁ!!!!!]]

 

凛ちゃん。ソコは“キ○タマ取ったるにゃー”じゃなくて“命(タマ)取ったるにゃー”じゃないのかな?

 

どっちにしてもキ○タマ取ったるにゃーでも命(タマ)取ったるにゃーでも女の子が叫ぶ言葉じゃないよね?

 

なんだか最近は凛ちゃんがそら先輩みたいなチンピラ言葉を使ってるから花陽はとっても心配だよ?

 

凛ちゃんは可愛い女の子なんだから、言葉遣いにも気を付けなきゃね?

 

あんまり乱暴な言葉遣いしていたら、大好きな“そらおにーさん”に嫌われちゃいますよ?

 

まぁそら先輩は言葉遣いが乱暴なことなんか気にしないでしょうけど…。

 

[[誰がヘタレ変態ヤ○チン野郎だ!アホ猫!最近はにこちゃんとしかヤってねぇーよ!テメェはおととい来やがれ!]]

 

そら先輩…にこちゃんって誰ですか?

 

それ、ことり先輩や海未先輩に聞かれたらお料理にされますよ?

 

[[ベニャッガイのびーむにゃーべるでぶった斬ってやるにゃぁぁぁぁ!!!]]

 

突進で真姫ちゃんの百式を弾き飛ばしたそら先輩のザクに向かって、今度は凛ちゃんのベニャッガイが微妙なスピードで迫っていきます!

 

凛ちゃんのベニャッガイは防御特化の機体だからスピードは微妙なんですよねー。

 

でもそんな微妙なスピードでも真姫ちゃんが犠牲になったから凛ちゃんは上手く先輩の背後を取りましたよ!これなら!

 

[[あーらよっと!]]

 

えぇぇぇ?!

 

あの体制から回し蹴り?!

 

[[あいた!]]

 

先輩のザクが脚部のバーニアを細かく操作して振り向き様に放った回し蹴りは、見事に凛ちゃんのベニャッガイの大きな頭に直撃しましたよ?!

 

あぁ!蹴られたせいでベニャッガイの首の間接がまる見えです!このままじゃ!

 

[[まずはアホ猫!クソ硬ぇテメェのデカ猫からだ!その首!貰ったぁぁぁ!!!]]

 

やっぱり!先輩!回し蹴りの勢いを利用して、そのままロングポールヒートアックスを振り抜いてベニャッガイの頭をまる見えになっていた首の間接から切り飛ばしちゃいましたよ!

 

さらに追撃で切り飛ばしたベニャッガイの首元にロングポールヒートアックスの石突き部分をグサリとさしちゃいました…。

 

あー、あれは確実にコクピット部分まで刺さってますんで、コアロスト判定確定ですねー、

 

いくら装甲が分厚いベニャッガイでも、間接を狙われて切り飛ばした首元を攻撃されたらどうしようもありません…。

 

凛ちゃん…ヤられる前に改良型のファイナル・ベニャッガイで先輩のザクを巻き込んで自爆すればよかったのに…。

 

爆発の威力をぎゅっと凝縮させた改良型のファイナル・ベニャッガイなら、装甲値がそこまで高くないそら先輩のザクを一撃で倒せたのに。

 

[[ぎにゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[凛!よくもやった、えっ?!きゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

はい?!

 

真姫ちゃんの悲鳴?!今度はなんですかー!

 

[[西木野 真姫ちゃーん。前方にはくれぐれもご注意くださーい。ハンドグレーネドのなんちゃって1人時間差アタック、ってな!]]

 

そら先輩のザクが凛ちゃんのベニャッガイをクビちょんぱしている間に、真姫ちゃんの百式は吹き飛ばされた勢いを殺すために、バックパックと足の裏のスラスターを全開にして制動をかけて、そこからさらに先輩のザクにもう1度接近しようとしたんですが、突然、百式の目の前で起きた大きな爆発に巻き込まれちゃいました!

 

ハンドグレーネドのなんちゃって1人時間差アタック?!

 

あ!ま、まさかさっき真姫ちゃんの百式を吹き飛ばしたときに、こっそりとハンドグレーネドを放り投げていたんですね!

 

って!ハンドグレネード?!あの威力がハンドグレネードなんですか?!

 

いつも思いますけど、先輩のザクのハンドグレネードはなんであんなに無駄に威力を上げてるんですか?!

 

ハンドグレネードって基本的には牽制用ですよね?!

 

あの威力はあきらかに牽制じゃないですよね!

 

先輩のザクが装備してるザクバズーカよりも威力は上ですよね?!

 

[[お、覚えてろだにゃぁぁぁ!!!]]

[[覚えてなさいねぇぇぇ!!!]]

 

凛ちゃん…真姫ちゃん…捨て台詞がヒーロー物のヤられ役みたいですよ…。

 

うーん?ヒーロー物の悪者なら、凛ちゃんは悪の軍団のしたっぱ戦闘員っぽいかな?

 

それともネコ型怪人?

 

アレ?ネコアレルギーの凛ちゃんがネコ型怪人になったらくしゃみでまともに戦えないんじゃないのかな?

 

ネコアレルギーのネコ型怪人って…そんなの造る悪の軍団には未来はないですよね…。

 

次は真姫ちゃんですね。

 

うーん…やっぱり真姫ちゃんは悪の軍団のちょっと残念な女幹部とか似合いますよね!

 

ピチピチの真っ赤なボンテージ着てムチをビシッ!バシッ!ってヤって、“アンタたち!さっさとヤっちゃいなさい!”って。

 

うわぁー…はまり役ですねー。

 

花陽は…うーん…やっぱり花陽はしたっぱ戦闘員ですねー。

 

でも、もしもお米型の怪人とかあったら立候補したいですね!

 

穂乃果先輩は……そうですねー…穂乃果先輩は正義の味方サイドに寝返る怪人っぽいですね。

 

穂乃果先輩は正義の味方サイドに寝返るけど、最終回の直前くらいで自爆して死んじゃうんですよ。

 

“地球の平和はまかせたぞー!”とか言って。

 

残るのは海未先輩とことり先輩ですね。

 

先に海未先輩から行きましょう!

 

海未先輩はきっと悪の軍団の最強の戦士とかで、正々堂々と正義の味方に勝負を挑むけど、仲間に裏切られて負けるタイプの怪人ですね。

 

このタイプの怪人は正義の味方のパワーアップ回に出てくるんですよねー。

 

かませいぬ?

 

最後はことり先輩です!

 

ことり先輩は……まぁ普通に考えてラスボスですよねー。

 

ことり先輩と言ったらラスボス。

 

ラスボスと言ったらことり先輩。

 

人を捌いて美味しく調理しようとするヒトはラスボス以外のナニモノでもありませんよね。

 

ラスボスじゃなかったら裏ボスですよ!裏ボス!

 

でもラスボスがことり先輩だったら、正義の味方のみなさんがラスボスなことり先輩に勝てる未来がまったく見えないのは気のせいですよね?

 

最後に悪の軍団のラスボスが勝って終わるヒーロー物なんて、子供がみたらトラウマになりそうですよね?

 

そう言えばそら先輩はなんだろう?

 

基本的にチンピラ属性だからやっぱりしたっぱ戦闘員でしょうか?

 

[[ま、足止めからの挟撃って作戦自体は悪くはなかったんだけどな。連携の練度がまだ甘いんだよ。残念無念、また来週ってとこだな。さーぁて…アホ猫と真姫は片付いた。残るは花陽!テメェだけだ!]]

 

はぁ…現実逃避してる場合じゃないですね……。

 

凛ちゃんもヤられて真姫ちゃんもヤられちゃいました…。

 

残るのは花陽ひとり…。

 

相手はトラウマモードが発動していないフルスペック状態の最年少チャンピオン?

 

契約している電子精霊のスペックだって負けてますよねー。

 

「あー。これは無理ですねー。むりぽ。ってヤツですねー。」

 

<むりー。>

<だめー。>

<しぬー。>

<あじゃぱー。>

 

花陽の契約精霊のみんなも諦めちゃってますね。

 

当然ですよねー。花陽単機でそら先輩を倒すなんて、花陽がお米を嫌いになるくらい無理な話ですよ。

 

もしも花陽がお米を嫌いになっちゃったら、きっと世界は滅びますよ。

 

それくらいあり得ない話です。

 

機体性能だけなら花陽のジム・カーバンクルは先輩の高機動型ザクⅡよりも上なんですけどね。

 

ビルダーとしなら先輩にだって負けてないとは思いますけど、肝心のファイターの技量が花陽じゃ残念過ぎなので…。

 

え?花陽の契約精霊ってなんだ?!ですか?

 

あはは…えーっと、恥ずかしながら不詳、小泉 花陽。

 

実はそら先輩や穂乃果先輩と同じく電子精霊の契約者…いわゆる“精霊使い(エレメンタラー)”だったりします。

 

花陽の契約精霊はみんな下位精霊なんですけど、前代未聞の4体の電子精霊と契約しちゃってます。

 

電子精霊との多重契約は花陽が世界で初めてなんですよー!

 

それじゃちょっとだけ花陽の契約精霊さん達をご紹介しますね♪

 

まずは攻撃が大好きなやんちゃな女の子。お名前は“サラマンダー”。通称“さーちゃん”。

 

機体の出力調整や通信・索敵、いろんなサポートが得意な大人しい女の子。お名前は“ウンディーネ”。通称“うーちゃん”。

 

機体制御やスラスター制御なんかをお手伝いしてくれる元気な女の子。お名前は“シルフ”。通称“しーちゃん”。

 

防御が大好きな職人気質のおっとりした女の子。お名前は“ノーム”。通称“のーちゃん”。

 

みんなのお名前はゲームとかでお馴染みの四大精霊から取ったんですよ!

 

穂乃果先輩みたいにいぬっぽいから“ポチ”とか、あんな風に適当には付けていませんよ!

 

この4体の下位電子精霊が花陽の契約精霊です。

 

でもうちの子達が4体同時にかかってもそら先輩の契約精霊のアイリちゃんには敵わないんですけどね…。

 

あちらは最上位の電子精霊なので当たり前なんですけどね。

 

あ、先輩のザクが突っ込んで来ましたよ!

 

今日のバトルはこの辺でおしまいですねー。

 

はい♪それじゃあみなさんもご一緒に!

 

「ダレカタスケテー!!!」

 

<<<<ちょっとまっててー。>>>>

 

はい♪みんな♪タイミングはばっちりですよ♪

 

あとで花陽がいい子いい子してあげますね♪

 

ところで、ノーちゃん?貴女はなんで“あじゃぱー。”なんてなんで知ってるんですか?

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

ふぅー。なんとか終わりましたね!花陽!がんばりました!

 

さぁ!今日もそら先輩におにぎりをごちそうになっちゃいましょう!

 

μ'sに入ってからは放課後の練習のあとにそら先輩がアミューズメントセンターのレストコーナーで色んなモノをご馳走してくれるから毎日が幸せです!

 

おにぎりとか、ケーキとか、おにぎりとか、おまんじゅうとか、おにぎりとか、おにぎりとか♪

 

しかもですよ!おうちに帰ってからも夜ご飯で美味しいお米が食べれるんです!

 

あぁぁぁ♪お米…なんて!なんて!幸せなんでしょうか!

 

うん!そら先輩におにぎりご馳走になったら早く帰ってごはん“も”たべましょう!

 

え?帰ってごはんをたべたらダメ?

 

色々と説明しろ?

 

……お米ネタで無理矢理乗りきろうかと思いましたけど、やっぱりこれで終わっちゃダメですか?

 

はい?いきなりワケわからない状況で戦闘しといてナニ言ってるんだ!そもそもなんで花陽達が先輩達のチーム“μ's”に入ってるんだ!いつの間に“μ's”に入ったんだ!ですか?

 

はい!それはですね!色々とありすぎて非常に説明が面倒なのでバッサリと割愛します!割愛です!割愛!

 

割愛って便利な言葉ですね!

 

あ!ごめんなさい!嘘です、嘘です!

 

冗談なので石を投げないでください!

 

投げるならお米を投げてください!

 

無農薬米なら花陽はとても嬉しいです!

 

割愛します!なんてちょっとした冗談ですよー!

 

……9割くらいは本気でしたけど…。

 

えーっと、まずは今の状況をご説明しちゃいますね?

 

説明、って言いましたけど、そこまで難しい説明の必要もなく、花陽達は今はチーム“μ's”としていつものアミューズメントセンター音ノ木坂店で放課後のガンプラバトルの練習中です。

 

今回の出撃メンバーは凛ちゃん&ベニャッガイ(スペースストライカー装備)と真姫ちゃん&百式(素組)。

 

そして花陽と花陽のジム・カーバンクルの3機編制です。

 

ふぇ?ジム・カーバンクルって何だ!ですか?

 

はい!よくぞ聞いてくれました!

 

ジム・カーバンクル!この機体こそ花陽がこの間まで使っていたジム・マテリアルの真の姿なんです!

 

元々、以前まで使っていたジム改を改造して作ってジム・マテリアルは“素体”って意味でマテリアルって名付けていたんですよ!

 

そのジム・マテリアルの各部に色々なギミックを搭載した増加装甲、シールドを装備した独立稼働するサブアームと色々な武装を取り付けた高出力バックパック、さらにはメイン武装には新開発の“レールカノン”を装備した強化型ジム・マテリアル!

 

それが花陽の新しい機体!ジム・カーバンクルなんです!

 

そんな私達の今回の相手はそら先輩の高機動型ザクⅡです!

 

先輩のザクも前回の公式戦での不本意な武装&機体設定じゃなく、今回は本来の武装と機体設定で出撃しています。

 

あ、先輩の機体の説明は面倒なので、あとでなぜなにガンプライブ!機体編を見てくださいね!

 

そのうち青トンガリのオレンジジュース野郎が更新すると思いますので!たぶん……。

 

そして、いよいよどうして花陽達が“μ's”に入ったのかなんですが…。

 

あれは遡ること5日 前………。

 

そう、先輩達“μ's”の初めての公式戦が終わった二日後、つまりは月曜日のお話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回登場した花陽ちゃんの機体“ジム・カーバンクル”ですが、見た目はぶっちゃけますとビルドファイターズトライに登場したパワードジム・カーディガンです。
バックパックの左側に6連ミサイルポッドが増設されております。
詳しくは後程にご紹介いたします。

次回更新は月曜日に本編を、4月19日の真姫ちゃんの生誕祭には特別編を予定しております。
真姫ちゃん特別編…当初は“ふぁりどらんど”でのガンプラバトル回を予定していたのですが、気付いたら全く別のお話に…。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


季節もすっかりと春に移り変わりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回からのお話は前回のお話から少し時間を遡りまして、第5話終了後からまきりんぱなの一年生トリオがどのようにして“μ's”に加入したかを描いて参ります。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのに はじまります。














「た、たいへんだにゃぁぁぁぁ!!!」

 

「きゃ!って!凛ちゃん?!どうしたの?そんなに大きな声だして?」

 

「お腹減ったんじゃないの?星空さん、次の英語が終わったらお昼休みだからもう少し我慢しなさい。」

 

お休み明けのちょっとだけユウウツな月曜日。

 

花陽は教室で3時間目の数学の授業が終わって次の英語の授業の準備をしながら西木野さんとお話ししていたら、お手洗いに行っていた凛ちゃんが“にゃぁぁぁぁ!!!”って叫びながら教室に帰ってきました。

 

凛ちゃん。廊下を全速力で走ったら先生に怒られるよ?

 

それにもしあの“かしこい♪かわいい♪えりーちかちゃん(よんちゃい♪)”、じゃなくて生徒会長の絢瀬先輩に見られたりしたら、あとで鳴神先輩が嫌味を言われちゃうよ?

 

“貴方の後輩は廊下を走らないって一般常識も知らないのかしら?あぁごめんなさい。貴方も一般常識なかったわね。だって貴方は部室でいかがわしい行為をしていたんですから。相変わらず最低なクズ男ね”って。

 

えりーちかちゃん(よんちゃい♪)はあんなに可愛くて賢くて鳴神先輩になついてるのに、どうして生徒会長さん(ミトメラレナイワ。17歳。)に戻ると鳴神先輩にツンツンしちゃうんでしょうか?

 

えりーちかちゃん(よんちゃい♪)の時みたいに素直に“しょらー!えりーちかね!しょらだいしゅきー!ぎゅーちて!ぎゅー!(訳:ソラ!エリーチカね!ソラ大好き!私のこと、ぎゅーって抱き締めて!)”って言えばいいのに。

 

それと、凛ちゃんは脚が速いから廊下を全速力で走って誰かにぶつかったりしたら大変だよ?

 

人を跳ねないように気を付けてね?

 

「にゃ!そう言えばお腹も減ったきたよ!おやつにラーメン食べたいにゃ!おやつだから節系のあっさりしょうゆラーメン!って!そうじゃないにゃ!だから大変なんだにゃ!かよちんも西木野さんも!コレ見てよ!」

 

おやつに節系あっさりしょうゆラーメンは辛いんじゃないかな?

 

この時間にラーメンなんて重いモノ食べたらお腹いっぱいになってお昼ご飯が食べられなくなっちゃうよ?

 

それに、日本人ならやっぱりおやつはおにぎりだよね♪

 

しょうゆやみそ、しおにとんこつとか、ある程度は同じ味しかないラーメンと違って、おにぎりなら中に入れる具材は無限大だから、毎日食べても飽きないんですよ!

 

花陽はやっぱりスタンダードな梅やおかか、昆布にシャケがいいかなー♪

 

もちろんツナマヨとかエビマヨも大好きです!

 

ぶっちゃけますと塩むすびだけでご飯3杯はイケちゃいます♪

 

ご飯をおかずにご飯を食べる……あぁ…なんて…な!ん!て!至高の瞬間なんでしょうか!

 

人は適量の水とちょっとのお塩と大量のお米さえあれば無限に生きていけますよね!

 

お米!流石は神様が我々人類に与えてくれた最強無敵の食物です!

 

あ!別にラーメンをけなしているわけじゃないですよ!

 

花陽はラーメンも好きですよー!

 

もちろん!ラーメンを食べるときはチャーハンも忘れずに!ですね♪

 

「コレって?えーっと、ことり先輩からのメール?凛ちゃん、ナニが大変なの?」

 

「メール?そうね…。小泉さんの言う通り、それのどこが大変なのよ?先輩達からのメールなら放課後にアミューズメントセンターに行きましょってお誘いのメールなんじゃないの?」

 

「違うにゃ!凛も最初は西木野さんの言う通りに先輩達からのアミュセンお誘いメールだと思ってたにゃ!でも……。」

 

「で、でも…。り、凛ちゃん…一体なんのメールだったの?!」

 

「イカれた真っ暗鳥娘からの呼び出しメールだったにゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「「はい?呼び出し?」」

 

呼び出しって…もしかしてドラマやマンガでよくあるアノ“体育館裏に来いよ!ボケ!”ってヤツ?!

 

こ、ことり先輩風に言えば“ちゅん♪凛ちゃん♪ことりね?凛ちゃんにとーっても大切なお話があるから体育館裏にきてね♪こないと……うふふふふふふふふふ♪♪♪”って感じですね!

 

「星空さん…アナタ、ことり先輩に呼び出されるようなことしたの?アノふわふわして優しそうなことり先輩が呼び出しなんてよっぽどのことよ?」

 

「凛はにゃにもしてないにゃ!にゃにも…あ"…。」

 

凛ちゃん…今“あ"”って言ったよね?

 

ナニかことり先輩に怒られるようなことしたんだね…。

 

「星空さん…いまアナタ“あ"”って言ったわよね?はぁ…ナニしたの?正直に話なさい。ことり先輩に一緒に謝ってあげるから。ね?」

 

「うん!花陽も一緒にことり先輩に謝ってあげるから大丈夫だよ!ね、凛ちゃん。大丈夫だから花陽達にことり先輩にナニをしたのか話して欲しいな?」

 

「かよちん…西木野さん…ありがとだにゃぁぁぁぁ!!!」

 

「べ、別に!星空さんのためじゃないんだからね!えーっと、そ、そう!ことり先輩が怒ると恐そうだからよ!あの先輩、ふわふわして優しそうなクセにこの前の打ち上げでえりーちかちゃん(よんちゃい♪)をスッゴい目で視てたから……アレはちょっと…いえ、かなり怖かったわね…。」

 

あぁ…西木野さんの言ってるのって、土曜日の公式戦の後の打ち上げの時のことり先輩ですよね…。

 

ことり先輩…鳴神先輩にべったりなえりーちかちゃん(よんちゃい♪)を一見ニコニコしながら微笑ましそうに視ているように見えたんですけど、瞳からハイライトが消えてぼそぼそと血抜きがどうとか下味がどうとか、弱火でコトコトとかあの無駄に大きなむね肉を削ぎ落としてとか…なんだか怖いことを呟いていたんですよ…。

 

アレは絶対にこの前、鳴神先輩と海未先輩が命懸けで止めた生徒会長さん…絢瀬 絵里先輩を材料にしたコトコト煮込んだ“エリシチ”にしようとかまた考えていましたよね。

 

絶対にそうです。

 

幸い(?)にもえりーちかちゃん(よんちゃい♪)が花陽の作ってきた梅干し入りのおにぎりを食べたら、何故か“チカァァァァァァァァ!!!”って変な悲鳴をあげて生徒会長さん(ミトメラレナイワ。17歳。)に戻って、慌てて鳴神先輩から離れたから、ことり先輩が実力行使に出ることはなかったけど…。

 

「そのときだにゃ…凛もそのときにヤっちまったにゃ…。」

 

「それで?凛ちゃんはいったいナニをヤっちまった…ゴホン!ヤっちゃったの?ことり先輩のチーズケーキを食べたとか?」

 

うぅー…花陽まで凛ちゃんみたいにチンピラ言葉がポロッと出てきちゃいましたよー。

 

コレって穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)が感染したからなんですかね?

 

穂乃果先輩に会ったあとは手洗いうがいを徹底して、これ以上、穂乃果先輩(アホ)が進行しないように気を付けなきゃダメですね!

 

「かよちん!惜しい!ことり先輩のチーズケーキじゃないにゃ!」

 

「それじゃ星空さん、高坂先輩のポテトでも盗み食いしたの?」

 

ことり先輩も穂乃果先輩らぶ♪だから、穂乃果先輩のモノに手を出しても怒りそうだよね。

 

あのとき凛ちゃん、穂乃果先輩の目を盗んではポテトを横から盗み食いしていたし。

 

海未先輩がそんな凛ちゃんと穂乃果先輩を呆れた顔で見ていたのが花陽的にはおもしろかったんだけどね。

 

「にゃんで西木野さんがそのことを知ってるにゃ!ア、アレはちゃんと穂乃果先輩に聞いてから食べたにゃ!…ぎりぎり聞こえないくらいのちっちゃい声で…。」

 

「冗談のつもりで言ったんだけど、高坂先輩のポテト、ホントに盗み食いしてたのね…。もう…聞こえないくらいのちっちゃい声で言ったら意味ないでしょ。」

 

「穂乃果先輩は穂乃果先輩(アホ)だから問題ないにゃ!それにたぶんアホの…じゃなくて、穂乃果先輩のポテトを盗み食いしたことじゃないにゃ!」

 

凛ちゃーん。本音がポロッと漏れてるよー。気を付けようねー。

 

凛ちゃん、いま穂乃果先輩のこと“アホ”って言っちゃったよね?

 

穂乃果先輩の前で穂乃果先輩のことをうっかり“アホ”なんて言っちゃったら、しつこく“穂乃果はアホじゃないもん!”って言ってくるよ?

 

せめて穂乃果先輩(アホ)って言ってあげようね?

 

それが優しさだよ…凛ちゃん…。

 

それに凛ちゃんも穂乃果先輩とあんまり変わらない“アホ”だと花陽は思うよ?

 

「それじゃ一体なんなのよ!星空さんはことり先輩にナニをしたのよ!」

 

「それは………。」

 

「「それは……?」」

 

「…を飲んだにゃ…。」

 

「「飲んだ?」」

 

「そうだにゃ…飲んだにゃ…。」

 

「凛ちゃん…凛ちゃんは一体ナニを飲んだの?ことり先輩のミルクティー?」

 

「違うにゃ…。」

 

「飲んだ…飲んだ…あぁ…。私、何となく分かったかも…。星空さん…アナタ、鳴神先輩の飲みかけのコーヒーをことり先輩の目の前で飲んだんじゃないの?」

 

おぉ!西木野さん!鋭いです!

 

確かに鳴神先輩の飲みかけのコーヒーを盗み飲みなんかしたら、確かにことり先輩はぶちギレですね!

 

だって間接キスになっちゃいますから!

 

アレ?でもあのときはことり先輩って鳴神先輩に抱っこしてもらっていたえりーちかちゃん(よんちゃい♪)をハイライトが消えた逝っちゃてる目で視てはいたけと、いつもの禍々しいオーラを撒き散らす黒化状態じゃなかったよね?

 

ことり先輩の目の前で間接キスなんてしたらすぐに黒い方のことり先輩が降臨してカオスになるはずなんだけど…?

 

ことり先輩、なんでその場でぶちギレて黒化状態のことり先輩にならなかったのかな?

 

「西木野さん!惜しいにゃ!凛はおにーさんがカッコつけて飲んてるあんなまっくろくろなにっがーいブラックコーヒーは飲まないにゃ!凛が飲んだのは…」

 

「「飲んだのは?」」

 

「おにーさんの残したラーメンの汁だにゃ!」

 

「「鳴神先輩の残したラーメンの汁……。」」

 

凛ちゃん……。ことり先輩にお料理にされる理由としては残念すぎるよ…その理由は…。

 

「ねぇ、小泉さん…この猫娘はアナタの管轄よね?ダメじゃない。ちゃんとしつけておかなきゃ。」

 

「ごめんなさい、西木野さん…花陽もまさか凛ちゃんがここまでアホだったなんて思わなかったから…。前までは人の残したラーメンのスープなんて盗み飲みしなかったんでけど…。」

 

「前はってことはこの症状はここ最近のことなのね?うーん…もしかして、だけど…星空さん、高坂先輩の例の高坂先輩(アホ)が感染して、取り返しのつかないくらいにヤバいレベルで進行していたんじゃないの?ほら?星空さんも基本的には高坂先輩と同じアホ属性でしょ?同じアホだからウイルスの親和性も高くて高坂先輩(アホ)の進行も早かったんじゃないかしら?」

 

「あー、それはあり得ますね…。なんだか穂乃果先輩と凛ちゃんって残念具合が似てるから…。」

 

穂乃果先輩、すごくいい人なんだけど、どうしようもないくらいに穂乃果先輩(アホ)だから…。

 

穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)は感染力も高そうだし…。

 

「西木野さん…凛ちゃんのコレって治るのかな?穂乃果先輩(アホ)に感染しちゃった可哀想な凛ちゃんにナニかいいお薬あったら教えて欲しいな。」

 

「人の残したラーメンのスープを盗み飲みするくらいに高坂先輩(アホ)が進行してるんだから、現在の薬学で造れる薬程度じゃもう無理よ。たぶん脳自体が高坂先輩(アホ)のヤバいウイルスに侵されてるから、脳外科の先生に頼んで星空さんに適当な新しい脳を移植して貰いましょう。高坂先輩以外の脳なら、誰の脳を使ってもマシでしょうから…。下手するとそこら辺から捕まえてきた野良猫の脳の方が優秀かもしれないわ…。」

 

「そうだよね…。今の凛ちゃんの脳みそよりも、野良ねこさんの脳みその方が性能は高そうだよね…。」

 

「オイ待て、オマエら!さっきから黙って聞いてりゃ好き放題言いやがって!凛はあそこまでアホじゃないにゃ!」

 

アホじゃないにゃ!って言ってるけど、凛ちゃん…凛ちゃんは穂乃果先輩の次くらいにはアホだよ…。

 

だって鳴神先輩の残したラーメンのスープを盗み飲みしたのが原因でことり先輩にお料理されるなんて、花陽はそんな死に方は人として最低レベルのアホな死に方だと思うよ。

 

「…知らないって幸せよね……さ、おしゃべりは終わりにして次の授業の準備しましょ。」

 

「そうですね。次は英語かー。凛ちゃん?ちゃんと宿題してきた?」

 

「ぎにゃぁぁぁぁぁ!!!宿題忘れてたにゃぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、ことり先輩からのメールはこんなメールでした。

 

『件名:ちゅん♪ちゅん♪凛ちゃん♪ことりちゃんからの呼び出しですよぉ~♪』

『本文:凛ちゃん♪お話があるからお昼休みに屋上にきてね♪みんなで一緒にお弁当食べよ♪あとね♪ソラ君がおやつ作ってきてくれたから、デザートにみんなで一緒に食べよ~ね♪ちゅん♪ちゅん♪まってるね~♪』

 

ってメールでした。

 

ねぇ凛ちゃん。確かに呼び出しのメールだけど、コレってお昼ごはん一緒に食べようってお誘いメールだよね?

 

件名だけみて黒い方のことり先輩にビビって慌ててたんだね。

 

もう♪凛ちゃんのあわてんぼさん♪

 

でもそんな凛ちゃんもとっても可愛いよ♪

 

オコメトイッショニタベチャイタイクライニ…。

 

ハッ!花陽は今、ナニを?

 

脳裏にふわふわぷわぷわした可愛らしい小さな鳥さんの影が一瞬浮かんだと思ったら、急に意識が遠のいて…。

 

こ、これはもしかして穂乃果先輩(アホ)だけじゃなく、ことり先輩のアレにも感染しているのかもしれません…。

 

凛ちゃんが性的にも食欲的にも美味しそうに見えたなんて…ヤバいですよぉ…。

 

あぁ…でも凛ちゃんのあの引き締まった太もも…ぺろぺろしたら美味しそうですね…。

 

夏場の凛ちゃんの腋の下とかも美味しそうだよね…えへへへへ…げへへへへへ…。

 

あの汗ばんだ腋の下をぺろぺろしたりしたら……はうぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

それだけでごはん大盛りで3杯はイケちゃいますね!!!

 

それとラーメン食べて汗をいっぱいかいちゃった凛ちゃんの頬っぺたとかもぺろぺろしたいです…。

 

凛ちゃん、いつもとんこつラーメン食べてるから、汗もとんこつ味の汗なのかなぁ…。

 

凛ちゃんの汗…欲しいですね…。

 

凛ちゃんの汗から造ったお塩でおにぎりなんて握ったら…幸せすぎてもう死んじゃいますよね…。

 

お塩といえば凛ちゃんのお潮でお塩は造れないのかなぁ…。

 

凛ちゃんを裸にして動けないように縛って…いっぱいいっぱい気持ちよくしてあげて…おまたから搾れるだけお潮を搾って…。

 

はぁはぁはぁはぁ…ダメ…これ以上は花陽…我慢できません!

 

ちょっと次の授業の前にお手洗いに…あれ?花陽にも海未先輩からメールがきてる?

 

えーっと、なになに…

 

『件名:お昼休み』

『本文:花陽。貴女と凛と真姫に話があります。お昼休みに屋上に来てください。いまならもれなく青空の手作りデザートが付いてきますよ。それてはお昼に屋上で待ってますね。』

 

だそうてす。

 

凛ちゃんにはことり先輩から。

 

花陽には海未先輩から。

 

なら西木野さんには穂乃果先輩からメールが来てるのかな?

 

先輩達のお話って何だろう?

 

それにことり先輩のメールにも書いていたけど、鳴神先輩の手作りデザート?

 

あの鳴神先輩がデザート作り?

 

……うわぁ…激しく似合いません…。

 

ふわふわぷわぷわなことり先輩が手作りデザートを持ってきてるならわかるけど、あのチンピラ万歳な鳴神先輩ですよ?

 

基本属性チンピラの鳴神先輩がデザート作りって…。

 

鳴神先輩…楽しそうに鼻唄を歌いながら、ピンクのレース付きヒラヒラエプロンを着てお菓子作ってたり…。

 

うわぁ…。想像しておいてなんですが、ピンクのレース付きヒラヒラエプロンとかないですねー。

 

そんなエプロンなんてどこの新婚さんですか!

 

いえ!いまどきそんなヒラヒラエプロンなんて新婚さんでも使いませんよ!

 

それに鳴神先輩が本当にまともなデザートを作れるんですか?

 

鳴神先輩のことです!きっとデザートって言ってもバナナに割りばし刺して冷凍庫で凍らせたヤツとなんですよ!

 

うん…冷凍バナナならまだマシかも…でも…もし…凛ちゃんの作る残念料理級に残念なデザートだったらどうしよう…。

 

鳴神先輩の手作りデザート…もしかして罰ゲームとかじゃないよね?

 

なんだかお昼休みが怖いなぁ…。

 

はぁ…ゆううつです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ことり先輩!あの日の打ち上げでこっそりおにーさんの残したラーメンのお汁を盗み飲みしたのは凛だにゃ!わ、わるいのはみんな凛だにゃ!だから!かよちんと西木野さんは許してほしいにゃ!ことり先輩の人○料理の犠牲になるのは凛だけにしてほしいにゃ!このとおり!お願いしますだにゃ!」

 

はい!無事に英語の授業も終わって今はお昼休みです!

 

凛ちゃんは英語の宿題を忘れて先生に怒られちゃいましたけどね。

 

もうちょっと早く気付いていたら花陽の宿題写させてあげたんだけど…。

 

そんなワケで花陽達は先輩達の呼び出しメールに従って、お弁当を持って屋上にやって来ました!

 

花陽のお弁当はもちろん特大のおにぎり弁当ですよー!

 

それと凛ちゃん…例の鳴神先輩の残したラーメンのスープを盗み飲みした件を、ことり先輩にバレる前に素直に白状することにしたんですね。

 

まぁ黙ったままであとでことり先輩にバレた方が酷い目に合うから、穂乃果先輩(アホ)が感染した凛ちゃんにしてはとっても賢明な判断だよね。

 

「凛…貴女はそんな事をしていたのですか?何と言いますか…ドン引きですね…。」

 

はい。海未先輩!花陽もそう思います!

 

でも…ちょっとだけ鳴神先輩と間接キスはしてみたいなぁーとか思っちゃいます…。

 

こんなことを考えちゃう花陽もことり先輩みたいに変態さんなんでしょうか?

 

「うわぁ…穂乃果でもほかの人の残したラーメンのお汁を盗み飲みしたりはしないよー…。」

 

穂乃果先輩は正々堂々と人のモノでも関係なしに食べますもんねー。

 

この前の打ち上げでも鳴神先輩の食べていたたこ焼きを奪っていましたから。

 

でも穂乃果先輩…鳴神先輩のたこ焼きを奪っているそのスキに、凛ちゃんに穂乃果先輩のポテトを盗み食いされていましたよ…。

 

なんでしょうか?本末転倒?

 

「ちゅん♪ちゅん♪ちゅん♪ちゅん♪ちゅん♪ちゅん♪ちゅん♪」

 

そしてことり先輩…さっきから“ちゅん♪ちゅん♪”しか言いませんが、背後に禍々しいオーラが出始めていますよ…。

 

そろそろ黒い方のことり先輩が降臨しちゃいそうですねー。

 

「はぁ…。ことり…素直に白状したんですから許してあげてはどうですか?大体、貴女は凛が青空の残したラーメンのスープを盗み飲みした事に気付いていなかったのでしょ?黙っていれば良かったモノをこうして正直に白状したんです。ここは先輩として、少しは度量の広いところを見せてあげてはどうですか?」

 

「ちゅん♪」

 

うぅぅぅ…黒い方のことり先輩…怖いけど…怖いけど…凛ちゃんを食べられちゃったらイヤだから、花陽も頑張って凛ちゃんを擁護してみせます!

 

ダッテリンチャンヲタベルノハハナヨダカラ

 

「ことり先輩!凛ちゃんも悪気があって鳴神先輩のラーメンのスープを盗み飲みしたんじゃないんです!お願いします!凛ちゃんを助けてあげてください!凛ちゃんの丸焼きだけは許してください!」

 

「ちゅん♪」

 

「ことり先輩。星空さんもこうして反省してるんだから、許してあげてよ。星空さんが他の人の残したラーメンのスープを盗み飲みしたのだって、たぶん原因は高坂先輩の例のアレが感染したからだと思うし。高坂先輩が感染してるんだから仕方ないでしょ?」

 

おぉ!西木野さんも凛ちゃんを擁護してくれるんですね!

 

確かに穂乃果先輩が感染したって言えば許してくれそうですね!

 

「ちゅん…まぁ穂乃果ちゃんが感染したならしょうがないのかな?でもね?凛ちゃん…ことりに黙ってソラ君と間接キスだなんて、そんなうらやましいことゆるすのは……今回だけだからね?…ツギハ…ウフフフフフフ…。」

 

「ヒィィィィィィ!でたぁ!黒い方だにゃぁぁぁぁ!!!もうしないから許してだにゃぁぁぁぁ!!!」

 

「ねぇ!真姫ちゃん!ことりちゃん!穂乃果が感染したってナニ?!なんで穂乃果が感染するとしかたないの?!みんな!ちゃんとせつめーしてよ!」

 

「ウフフフフフフ…ちゃぁぁんと、反省したなら今回だけはゆるしてあげるね?次にソラ君の残したラーメンのスープを盗み飲みするときは、先にことりに飲ませてね♪一緒になかよくソラ君と間接キスしよ~ね♪ちゅん♪」

 

あ、そのときは花陽にもぜひひとくち!

 

花陽も憧れの鳴神先輩と間接キスしたいです!

 

「ことり先輩!恩に着るにゃ!次は必ずことり先輩をお誘いするにゃ!そして凛は必ず凛の中の穂乃果先輩に打ち勝って、まともな凛に戻ってみせるにゃ!」

 

「凛、及ばずなが私も応援していますよ。頑張って穂乃果(アホ)を克服しましょう。」

 

「ねえ!なんでみんなむしするのー!やっぱりみんなヒドイ!穂乃果はアホじゃないもん!」

 

さて!凛ちゃんの罪も無事に許されたので、そろそろどうして花陽達が呼ばれたのか本題を聞きましょう!

 

「あの、それでことり先輩、海未先輩。お話って一体なんですか?凛ちゃんのラーメンのスープ盗み飲みの件じゃないんですよね?それなら一体……。」

 

「あぁそうでしたね。お話と言うのは他でもありません。真姫、凛、そして花陽。貴女達3人をチーム“μ's”にスカウトしたいと言う話なんです。」

 

「「「チーム“μ's”にスカウト?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


音もなく花陽ちゃんに忍び寄る小さな鳥の影…。
そして凛ちゃんに巣くってしまった穂乃果ちゃん(アホ)なウイルス…。
花陽ちゃん&凛ちゃんは果たして克服できるのでしょうか…。

次回の本編は今回と同じくいつも通りの日常グダグダ回になる予定でございます。
また、4月19日(水)は我等がツンデレ娘の西木野 真姫ちゃんの生誕祭でございます。
予てよりの予定通りに真姫ちゃんの生誕祭をお祝いし 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦」 を投稿予定でございます。
内容としましては、ソラと二人きりでの初デートに挑む真姫ちゃんと、そんな真姫ちゃんを狙う謎の変態集団とのお話になる予定でございます。
そして、オルフェンズ最終回の悲しみから急遽参戦した鉄華団改め、西木野警備保障“鉄華団”の面々も本編に先駆けて本格的に登場する予定でございます。
悲しい結末を迎えた散らない華の戦士達が少しでもおもしろおかしく騒いでいる姿を描けたら…と、思っております。

本編更新はいつも通りに月曜日のお昼頃を、真姫ちゃん特別編は完成次第に更新してまいります。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


真姫ちゃん生誕祭特別編を優先さた結果、段々と本編のストックが枯渇し始めて焦っておりますQooオレンジでございます。
あと二回くらいは本編を滞る事なく更新できるとは思いますが…。
GWにお休みを貰えればどうにか…。

さて、今回のお話はまたまた何時ものグダグダ日常回になっております。
“μ's”が全員加入し大会が始まればバトル回(ただし残念仕様)も増えるのですが…。



それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのさん はじまります。












「あの、それでことり先輩、海未先輩。お話って一体なんですか?凛ちゃんのラーメンのスープ盗み飲みの件じゃないんですよね?それなら一体……。」

 

「あぁ、そうでしたね。お話と言うのは他でもありません。真姫、凛、そして花陽。貴女達3人をチーム“μ's”にスカウトしたいと言う話なんです。」

 

「「「チーム“μ's”にスカウト?」」」

 

「うん!この前の公式戦でね?やっぱりことり達だけじゃダメなんだって、思ったの。」

 

「穂乃果、ことり、私に青空。この四人だけではどちらにしろ人数制限に引っ掛かりガンプライブには出れません。そこで貴女達三人に白羽の矢が立ったのですよ。」

 

「そら君がね、真姫ちゃんはファイターの才能あるからなかまにしとけー!って!真姫ちゃん強いもんねー!」

 

「べ、別に強くなんてないわよ。それに、鳴神先輩から強いなんて言われても嫌味にしか聞こえないんだけど…。」

 

西木野さんはそんなことを言いながら肩に軽くかかっている髪の毛を“くるくる”と指で弄ってます。

 

西木野さんのあれって照れてる時の仕草だよね?

 

西木野さん…鳴神先輩が強いから仲間にしろ!って言うのもわかります。

 

この前あの戦車のオバケの時に一緒にバトルしたけど、確かに凄かったです。

 

素組の百式であれだけ動けるなら、西木野さんは専用のカスタム機があればもっとスゴいことになるよね。

 

うーん…西木野さんの専用カスタム機かぁ…西木野さんは武装よりも機体性能を重視したシンプルな機体が似合いそうかも?

 

機体のタイプ的には高機動型か汎用型かな?

 

西木野さんの性格じゃ防御型の機体は合わないよね?

 

ソロならロマン武装を搭載した火力特化型もアリだけど、チームを組むなら不確定要素は出来るだけ排除したいし…。

 

そうなるとやっぱり高機動型か汎用型が一番かな?

 

どっちがいいのかな?迷っちゃうよね。

 

うん。迷った時は両方にしちゃえばいいんです!

 

両方だから機体のタイプは高機動汎用型ですね!

 

あと、武装はベーシックなモノがいいかな?

 

西木野さんはファイターとしてスゴい才能があるけど、まだガンプラバトルは初心者だから、複雑な武装だと使いにくいよね。

 

ライフルにサーベル、あとはバズーカとかの少し火力の高い武装がひとつ。

 

これだけじゃ今の百式と変わらないから、何か切り札になる武装も欲しいかな?

 

西木野さんの専用カスタム機を作るなら方向性はこんな感じになるかな?

 

「凛ちゃんも運動神経も反射神経もい~からお買い得だぞ~♪って♪」

 

「凛はスポーツは勉強はキラ…ゴホン!苦手だけど、身体を動かすのは得意だにゃ!」

 

凛ちゃん。今、勉強は嫌いって言いそうになったよね?

 

ちゃんと勉強しないと留年になっちゃって進級できなくなるよ?

 

花陽は凛ちゃんと一緒に進級して凛ちゃんと一緒に学校を卒業したいなぁ…。

 

だって凛ちゃんは花陽の大切なお友達だから♪

 

そんなちょっとおバカな凛ちゃんは先輩の言う通り運動神経と反射神経は人並外れてるもんね。

 

今でこそ冗談半分で造った防御特化型のネタ機体“ベニャッガイ”を使っているけど、凛ちゃんの本領は高機動近接戦闘。

 

とにかく動き回ってドンドン攻撃する。

 

そんな戦い方が凛ちゃんには1番似合ってるよね。

 

花陽の造ったベニャッガイを大切にしてくれるのは嬉しいけど、やっぱり凛ちゃんにはもっと自由にバトルフィールドを駆け回って欲しいな。

 

「そして青空が貴女達三人の中で一番評価していたのが花陽。貴女です。」

 

そうそう。鳴神先輩が1番評価してるのはやっぱり花陽だよねー。

 

………はい?

 

あれ?今…海未先輩、なにかスゴいおかしなこと言わなかった?

 

鳴神先輩が花陽を1番評価しているとかなんとか…?

 

聞き間違いだよ…ね?

 

「あのー、海未先輩?鳴神先輩が評価していたとか何かおかしな事を言ってましたけど、それって西木野さんか凛ちゃんの間違いじゃないですか?花陽なんて…。」

 

花陽は…“造る者(ビルダー)”としてなら少しは自信はあるけど、“闘う者(ファイター)”としてはぜんぜんダメなんです…。

 

いつも凛ちゃんとガンプラバトルするときだって、花陽は足手まといにしかならないし…。

 

今のジム・マテリアルも機体の基本性能こそ高いけど、せっかくの性能もぜんぜん使いこなせてないし…。

 

花陽なんて…。

 

「いえ。間違いではありませんよ。青空は言っていました。ビルダーとしての花陽の才能は勿論、ファイターとしても花陽はいずれは貴重な戦力になる、と。ファイターとしての花陽は確かに現段階では凛や真姫よりも劣っているそうです。」

 

うん。その通りだと思う…。

 

ファイターとしての花陽は初心者よりは多少は上手に操縦できるって程度のレベルだもん…。

 

近接戦闘…特に格闘戦は苦手だし、射撃だって狙うときにためらっちゃうから結局は避けられちゃう…。

 

データの解析とかは得意だけど、最上位電子精霊と契約してる鳴神先輩にはデータ解析なんて必要ないし…。

 

才能の塊みたいな西木野さんや、運動が得意な凛ちゃんに比べたら…。

 

せめて…そう…せめて昔みたいに…“あの子達”が花陽の命令をちゃんと聞いてくれたら、もう少しはまともに戦えるのに…。

 

「ですが、それはあくまでも現段階ではです。花陽。貴女は強くなります。一歩前に足を踏み出すだけで、貴女は凛や真姫に負けないくらいに強くなれます。と、青空は言っていましたよ。」

 

鳴神先輩…。

 

無理だよ…花陽には…。

 

勇気がないから、花陽は先輩の言っているその一歩を踏み出す勇気がないから…弱いんです…。

 

悪意の底から這い上がって、また前を向いて歩き出した先輩とは違うから…。

 

花陽じゃ一歩を踏み出すなんて出来ないから…。

 

こなにも弱い花陽なんかじゃ、先輩達の力にはなれないよ。

 

“造る者(ビルダー)”としての花陽なら、少しくらいは役に立てるかもしれないけど…。

 

“闘う者(ファイター)”としての花陽じゃ、ただの足手まといだよ…。

 

だから………。

 

花陽は先輩達の仲間には…“μ's”には…。

 

「わ、わたしは…。」

 

でも……。

 

でも…………。

 

花陽でも……………。

 

「答えは今すぐでじゃなくてもい~よ♪でもね?ことりは3人と一緒にガンプラバトルしたいな♪ね♪穂乃果ちゃん♪海未ちゃん♪みんなでガンプラバトルってと~っても楽しいもんね♪」

 

「うん!みんなでガンプラバトル!楽しいよね!」

 

「そうですね。もっとも!何処かのアホはアホな突撃を繰り返してばかりですし!何処かの鳥娘は平気で味方を巻き込んで“ぶっぱ~♪ぶっぱ~♪”と喜んでなければもっと楽しいのですが!」

 

「ことりは信じてるから♪みんな避けてくれるって♪」

 

ことり先輩…信じていても味方を巻き込んでバスターライフルのフルバーストはちょっと…。

 

もし花陽が“μ's”に入ったら、花陽も巻き込まれるのかなぁ…。

 

今のジム・マテリアルのままなら、ことり先輩のウィングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルの直撃を喰らったら軽く消し飛んじゃいますよね。

 

でも…昨日の夜にようやく完成した増加装甲を取り付ければ、直撃を受けても1発くらいなら耐えられるかな?

 

「だれだろーね?アホって!あ!穂乃果!わかったよ!アホってそら君だよね!もー!そら君はアホだねー!」

 

穂乃果先輩…アホは穂乃果先輩だと思いますよ?

 

それと穂乃果先輩…先輩の後ろにいますよ。

 

笑顔でこめかみの辺りに青筋浮かべた鳴神先輩が…。

 

「このアホと鳥娘は…。はぁ…まぁ三人共、考えてみて下さいね。青空、お待たせしました。思う存分にそのアホに制裁を加えてやって下さい♪」

 

「おうよ!ゴルラァ!アホ乃果ァァァァァァ!!!誰がアホじゃ!ボケェェェェェェ!!!」

 

「げ!そら君?!いつのまに!ちょっと待って!さっきのじょうだ…ぎゃーす!」

 

あ、今日の鳴神先輩の制裁はアイアンクローなんですね。

 

「いたい!いたいよー!ぎぶー!」

 

「ア゙ァ゙?聞こえねぇーなァァァァァァ!!」

 

穂乃果先輩…大丈夫かな?

 

穂乃果先輩の頭からミシミシって音が聞こえるけど…?

 

「だれかたすけてー!」

 

穂乃果先輩。言い方が違いますよ!

 

それはこう言うんです!

 

みなさんもご一緒に♪

 

せーの!

 

ダレカタスケテー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…鳴神先輩お手製のイチゴのチーズケーキ………。

 

めちゃくちゃおいしかったですぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

なんですか!アレは!

 

アレって本当に鳴神先輩が作ったんですか?!

 

西木野さんが普段食べてる値段設定がオカシイ(お菓子だけに♪なーんちゃって♪あ!待ってください!オヤジギャグって言わないで!そんなにドン引きしないでください!)セレブ御用達のお店のヤツよりもぜんぜんおいしいって言ってましたよ!

 

ソレをあの鳴神先輩が作った?!

 

鳴神先輩ってアレですよ!

 

確かにカッコよくてガンプラバトルも強くて思っていたより優しくて花陽の憧れの人だけど、中身はほとんどチンピラですよ!

 

チンピラが音ノ木坂の男子用制服着て歩いてるようなモノなんですよ!

 

その鳴神先輩がなんであんなにおいしいイチゴのチーズケーキを作れるんですか?!

 

あ、あり得ません…。

 

凛ちゃんも花陽と同じことを思ったらしく、黙っていればいいのに、穂乃果先輩に感染してる残念な凛ちゃんは、“チンピラもどきのおにーさんがお菓子作りとかキモチワルイにゃぁぁぁぁ!”って叫んでましたねー。

 

もちろんそんな残念な凛ちゃんは鳴神先輩にほっぺたをぐにーって引っ張られてお仕置きされてました。

 

それにしても……あのイチゴのチーズケーキ…ホントにおいしかったです…。

 

上に少しかけてくれたあのイチゴジャムも手作りって言ってましたね…。

 

もしも“μ's”に入ったら、またおいしい手作りお菓子を食べさせてくれるのかなぁ…。

 

お、お米を使ったおいしいお菓子が毎日食べれるなら、足手まといになっても入っちゃうかもしれません…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…日本史…お前もダメだにゃ……。」

 

あれから…鳴神先輩の手作りのイチゴのチーズケーキをご馳走になったお昼休みから少しだけ時間が過ぎました。

 

そんな今はようやく午後の授業も終わって、後はホームルームが終われば楽しい放課後が待っています。

 

凛ちゃんはさっきまでの日本史の授業で頭がパンクしちゃって机に倒れ込んでますねー。

 

日本史はまだ簡単な方だと思うんだけど、穂乃果先輩に感染してる凛ちゃんには難しいのかな?

 

「星空さん、数学の後も“数学…お前はダメにゃ…”って言ってたし、英語の後も“英語…お前は1番ダメにゃ…”って言ってたわよね?日本史までダメって、星空さんは何ならいいのよ?」

 

「体育なら得意だにゃ…。でも保体…お前もダメだにゃ…。」

 

凛ちゃんは昔から体育の成績はいいんだけど、その他がダメなんだよね。

 

中でも英語は名前を書き忘れてないのにテストで0点取れるレベルでダメだなんです…。

 

英語が0点でも凛ちゃんは頭を使うのが苦手だから仕方ないよね?

 

「身体を動かす以外は全部ダメなのね。少しはちゃんと勉強しないと高坂先輩みたいに残念になるわよ?」

 

「うにゃぁ…それは勘弁して欲しいにゃ…。」

 

「でしょ?なら少しはちゃんと勉強しなさい。高坂先輩みたいになったら人としておしまいなんかだら。」

 

穂乃果先輩…散々な言われようですね…。

 

まぁ確かに人間、ああ(アホ)なったらおしまいですよね。

 

凛ちゃんみたいに少し(?)くらいアホなのがちょうど良くて可愛いんですよねー♪

 

「それで?二人はどうするの?」

 

そんなことを話してると西木野さんが急にさっきの…お昼休みのスカウトをどうするのか聞いてきました。

 

「にゃ?なんのこと?」

 

「お昼休みのスカウトよ。」

 

「にゃー…凛は…うーん…部活は陸上部かサッカー部に入ろうかにゃって思ってたにゃ。」

 

凛ちゃんは身体を動かすのが好きだから、前から運動系の部活に入るんだ!って言ってたもんね。

 

陸上部でもサッカー部でも凛ちゃんならすぐに活躍できるよ。

 

「そうなの?ふーん。まぁ、星空さんが運動系の部活に入るのは予想通りよね。小泉さんはどうするの?ガンプラバトル、好きなんでしょ?」

 

「花陽ですか?花陽は…正直に言えば迷ってます…。西木野さんの言う通りガンプラバトルは大好きです。それに先輩達の力になりたいって思う自分がいるのは確かです。でも…花陽なんかじゃ…。」

 

「…ねぇ、小泉さん。その“花陽なんかじゃ”ってヤツ、やめたら?」

 

「え?」

 

西木野さん…今、なんて言ったのかな?

 

よく聞こえなかったけど…。

 

「……ごめん…やっぱりいいわ。なんでもない…。(少しは仲良くはなったけど、星空さんみたいに胸を張って“友達”だって言えない私が言ったらお節介…よね。せっかく初めてこんなに仲良くなれたんだもん…余計なこと言って嫌われたくないわ…。)」

 

「かよちんは“μ's”に入ったらいいにゃ!だってずーっと前から憧れてたおにーさんがいるんだよ!チャンスだにゃ!」

 

「凛ちゃん…でも…花陽は…。」

 

「まぁ今すぐに返事しろってワケじゃないんだからゆっくり考えたらいいんじゃない?」

 

ゆっくり考える…か。

 

前期ガンプライブの秋葉原地区予選の出場受付は5月31日まで…。

 

確かにまだ時間はあるけど…。

 

どうしよう…。

 

「ねぇ小泉さん。小泉さんが先輩達の誘いに乗って“μ's”に入っても、誘いを断って“μ's”に入らなくても、後悔が残る選択だけはしないでね。」

 

後悔が残る選択はしないで、か…。

 

「西木野さん…。うん。ありがとう。」

 

西木野さん…セレブオーラがスゴすぎてちょっと近付きづらいかな?って思っていたけど、ぜんぜん違ってた…。

 

ちょっと素直じゃないけど、優しくて思いやりもあって…。

 

もっと仲良くなりたいな…。

 

西木野さんと…お友達になりたいな…。

 

「それじゃ私は帰るわね。そろそろ迎えが来るから。」

 

「にゃ?西木野さんは今日の放課後はアミュセンに行かないのかなにゃ?今日も一緒にバトロイに出撃しようよー!」

 

「ごめんなさい。今日はピアノのお稽古なの。ガンプラバトルも好きだけど、ピアノも好きなのよ。だから今日は悪いけど二人だけで行ってちょうだい。でも明日の放課後は空いてるから付き合うわ。」

 

「ピ、ピアノ?!うにゃぁぁぁぁ!!!西木野さん!ホントにお金持ちのお嬢様みたいだにゃ!」

 

「凛ちゃん!西木野さんはお嬢様“みたい”じゃなくてホントのお嬢様だよ!」

 

「べ、別に!うちなんてお金持ちなんかじゃないわよ!それに私!お嬢様じゃないわ!」

 

お金持ちじゃないって…お嬢様じゃないって…。

 

西木野さんがお金持ちのお嬢様じゃなかったら花陽達はなんなんですか?

 

…もしかして西木野さんの中じゃホントに自分のおうちはお金持ちじゃないって思ってるのかな?

 

ちょっと確かめてみようかな?

 

「……西木野さん…別荘って何何件あります?」

 

試金石はお金持ち定番アイテム(?)の“別荘”です!

 

一般家庭でもお父さんが頑張れば安いヤツなら1件くらいは持てますけど、お金持ちなら複数持ちは当たり前…。

 

さぁ!西木野さんちの別荘は何件ですか!

 

「えっ?別荘?うーん…国内にあるのは確か10件くらいだったかしら?使ってない別荘も多いから正確にはちょっとわかんないわ?小泉さんや星空さんの所も別荘なんて普通はそれくらいでしょ?」

 

別荘が10件くらい……。

 

しかも“国内には”ってことは“海外には”もっとあるってことですよね?

 

別荘を1件持てれば御の字の私達一般家庭とは桁が違います…違いすぎます…。

 

西木野さん…流石は日本でも有数のお金持ちです!

 

本人は普通とか言ってますけどぜんぜん普通じゃないですよ!

 

ガンダムに例えるならザクとガンダム…いえ!ボールとネオ・ジオングくらいの差があります!確実に!

 

花陽達がボール(一般家庭)なら西木野さんはまさにネオ・ジオング(セレブ)…。

 

勝負をしているわけじゃないけど色々と無理ですよねー。

 

これが生まれながらに持つべき者(セレブ)と持たざる者(一般人)の差なんですねー。

 

あ、凛ちゃんのお口が ・ω・ ってなってる。

 

あのお口の凛ちゃんはイタズラする時の凛ちゃんだね。

 

今回はイタズラって言うよりもたぶん西木野さんをちょっとからかうつもりなんだね。

 

「……聞きましたかにゃ!小泉さんちの奥さん!西木野さんちの奥さん!別荘を10件もお持ちなのに普通でしょ?ですってにゃー!」

 

やっぱり…。

 

小泉さんちの奥さん!って花陽はまだ結婚してないから奥さんじゃないんだけど……今回は花陽も凛ちゃんに乗っかって西木野さんをちょっと弄っちゃいましょう!

 

「ちょ!ナニよ!いきなり!」

 

「聞きましたよ!星空さんちの奥さん!庶民の私達には別荘なんて一生縁がないですよねー!“普通”は!」

 

「う"ぇえ?!別荘!無いの?!普通はあるんじゃないの?!」

 

あ、今の一言で凛ちゃんの顔が今度はひきつってる。

 

これは“にゃぁぁぁぁ!”って感じでツッコミが…。

 

「んなもんあるかにゃぁぁぁぁぁぁ!!!一般家庭なめんにゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?これってGPベース?名前は…“MAKI NISIKINO”…?“まき にしきの”…“真姫 西木野”?西木野 真姫?西木野さんのGPベース?」

 

あれから西木野さんは凛ちゃんの魂のツッコミから逃げるように帰っちゃいました。

 

帰り際に“う"ぇえ?!”って言ってたけど、アレってセレブのお嬢様が発していい声じゃないよね?

 

西木野さんってセレブのお嬢様だけど、変なところで親しみやすいんだよね?

 

やっぱりもっと仲良くなってお友達になりたいな♪

 

そんなことを考えながら帰ろうと思っていたら、廊下に…先輩達のチーム“μ's”のメンバー募集のポスターが張られている掲示板の所に赤いGPベースが落ちてるのを見付けちゃいました。

 

GPベースに登録されている名前は“MAKI NISIKINO”。

 

西木野 真姫…つまりは西木野さんのGPベースみたいです。

 

「どうしよう…明日、学校で渡せばいいかな…でも…。」

 

ガンプラファイターにとって色々なパーソナルデータが入っているGPベースはガンプラの次くらいに大切なモノです。

 

もしも花陽がGPベースをなくしたら…。

 

「うん…やっぱり少しでも早く西木野さんに教えてあげなきゃ!でも西木野さん、放課後はピアノのお稽古って言っていたから、電話じゃなくてとりあえずはメールで…って!そう言えばまだ西木野さんとアドレス交換してなかった!どうしよう…電話番号もわかんないし……。」

 

直接おうちに届ければいいのかな?

 

西木野さんのおうちってこの辺じゃ有名な豪邸だから住所がわからなくても場所はわかるし。

 

でもいきなりおうちにお邪魔しちゃったら迷惑じゃないか…?

 

どうしよう…。

 

こんなとき凛ちゃんが一緒にいてくれたら…。

 

あ、ちなみに凛ちゃんなんですが、西木野さんがアミューズメントセンターに行かないなら凛も今日は陸上部の見学に行ってくるにゃー!って言って陸上部の見学に行っちゃいました。

 

だから今は花陽ひとりなんですよー。

 

って!だからそうじゃなくて!

 

うぅ…どうしよう…。

 

「…やっぱり西木野さん…困ってるよね?…うん!届けよう!」

 

そうと決まればさっそく出発です!

 

と、その前に…。

 

「先輩達に今日はアミューズメントセンターには行けなくなりましたってメールしなきゃ。」

 

誰にメールしようかな?

 

穂乃果先輩は…ダメですね。

 

メールに気付かない確率が高過ぎます。

 

ことり先輩は…ナニがきっかけで黒い方のことり先輩が出てくるかいまいちわかんないからちょっと怖いかも…。

 

残りは海未先輩と鳴神先輩ですね。

 

うーん…鳴神先輩でも大丈夫だとは思うけど、海未先輩にメールするのが1番無難かな?

 

それじゃさっそく履歴から海未先輩のアドレスを呼び出して、ぽちぽちっと。

 

これでよし!

 

待ってくださいね!西木野さん!

 

 

 

後になってから思ったんですけど、先輩達は西木野さんのアドレス知ってるから花陽の代わりにメールして貰えばよかったんですよねー。

 

はぁ…そんな簡単なことにも気付かないなんて、花陽も危険レベルで穂乃果先輩(アホ)に感染してたのかな?

 

最近はよく黒い小さな鳥さんの夢も見るし…。

 

黒い小さな鳥さんってやっぱりアレだよね…。

 

はぁ…。あとで西木野さんに相談してみよう…。

 

治るかなぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここが西木野さんのおうち……。これは“家”って言うよりも“お城”ですねー。」

 

そんなこんなでやって来ました!西木野さんのおうちです!

 

この辺り一帯はぜーんぶ、西木野さんのおうちなんですよー。

 

無駄に広いお庭…高いへい…あ、監視カメラがありますね。

 

1メートルくらいの間隔で監視カメラが設置されてますが、アレってあんまり意味ないんじゃ…?

 

監視カメラ…もっと広い間隔で設置しても大丈夫だと思うんだけど…?

 

門には黒い服を着た守衛さん?SPさん?門番さん?が二人もいますし…。

 

お金持ち…やっぱりスゴいですねー…。

 

…スゴいですねー。の一言であっさり片付けるのは無理がありましたね。

 

これはちょっとスゴすぎですね。

 

西木野さんのおうち…もう“豪邸”なんてレベルを軽くぶち抜いて“お城”のレベルです。

 

西木野さんのこと、ずっとセレブのお嬢様って思っていましたが、こんなお城に住んでいるならお嬢様なんかじゃなくてお姫様ですよ…。

 

きっと普段着はドレスとかなんでしょうねー…。

 

………さて、それじゃ現実逃避はこの辺で終わりにして突撃開始です!

 

突撃!花陽の晩ごはん!

 

さぁ!西木野家の今夜のお米はどこのお米ですか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……この家になんの用だ。」

 

西木野さんちの門にはゴリラがいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

さて…西木野家の門番をしていたゴリラとは…?
そしてゴリラとエンカウントしてしまった花陽ちゃんの運命は?
次回は花陽ちゃんがゴリラに挑みます(嘘です)。

真姫ちゃんの自宅ですが、原作では豪邸レベルでしたが、ガンプライブではお城レベルの大豪邸にクラスチェンジしております。
真姫ちゃんのおうちは西木野総合病院の経営に加え、西木野製薬・西木野製作所・西木野警備保障などの多くの西木野グループ系列会社を抱える世界でも有数のお金持ちに…。

次回更新は木曜日か金曜日に真姫ちゃん生誕祭特別編②を更新予定でございます。
ソラのエスコートでデートに挑む真姫ちゃん。
影から見守る鉄華団。
そんな一行に襲い掛かるのはやっぱり彼女です。
おまけに大幅に変態度を増した彼女達も現れて…。
どうしてこうなった…。

また本編更新は来週の月曜日の予定でございます。

お付き合い頂ければ幸いでございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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第6話「米と猫とツンデレと」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

前回、真姫ちゃんの自宅へと向かった花陽ちゃんが出会ったのはゴリラさんでした。
ゴリラさんと遭遇した花陽ちゃんの運命は…。

それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのよん はじまります。

















「……この家になんの用だ。」

 

突撃開始です!…の筈だったんですけど、花陽は門に立っていたゴリマッチョな黒服さんに止められちゃいました…。

 

あぅ…インターホンすら押させて貰えなかったです…。

 

それにしてもこの門番さん?達…なんだか怖いです…。

 

二人いる門番さん…一人は太い眉毛のゴリラに似た筋肉の塊さんで、もう一人は耳にいっぱいピアスを付けたたれ目のお兄さん…。

 

言葉にすればただのゴリラに似たマッチョのお兄さんとチャラそうなお兄さんみたいに思うかもしれませんが、この人達の雰囲気?纏っているオーラ?

 

なんだか一般人って言うよりもヤクザさんみたいなんですよ…。

 

たれ目のお兄さんはヤクザさんよりもチンピラに近いのかな?

 

そんなチンピラっぽいたれ目のお兄さんは、ちょっとだけ雰囲気がチンピラ属性持ちの鳴神先輩みたいだなー。って思ったのは秘密です!

 

そんなことを思ったのが先輩に知られたら私もお昼休みの凛ちゃんみたいにほっぺたぎゅーってお仕置きされちやまいます!

 

でもこの人達…ホントにヤクザさんとかだったらどうしよう…花陽…拐われてこのままどこかに売られちゃうのかな…。

 

どこに売られちゃうのかな…。

 

遠洋漁業のマグロ漁船?

 

ベーリング海で過酷なカニ漁?

 

三食お米が食べれないような職場だけはイヤだなぁ…。

 

あとは…若い女の子が売られるなら定番はえっちなお店とかだよね?

 

手っ取り早く身体で稼げ!って…。

 

うーん?でも花陽は可愛くない(※そう思っているのは本人だけです!花陽ちゃん可愛いよ花陽ちゃん!)からえっちなお店行きはないかな?

 

スッゴい美少女の先輩達(内1名は頭が残念で、もう1名は頭のネジが吹き飛んでるイカれた鳥さんだけど…。海未先輩はまとも…だよね?)や凛ちゃんとかとは違って、よっぽどマニアックなプレイでもない限りは花陽なんかとえっちなことしたい人なんていないと思うし…(※したいです!えっちなこと!)。

 

だからたぶんえっちなお店行きはないとは思うな。

 

えっちなお店行きじゃなかったら他には……あ!コロっとされて臓器を切り売り…?!

 

それはちょっと所じゃなくイヤだよー!

 

生きていられる分まだえっちなお店行きの方がましです!

 

あぁ…でも花陽はきっとコロっとされてバラされ売られていくんです…。

 

お母さん…お父さん…凛ちゃん…先輩達…そして憧れの鳴神先輩…。

 

さよなら…。

 

花陽はみんなに出会えて幸せでした…。

 

もしも生まれ変われるならまたみんなの近くに…。

 

「おい。聞いてるのか、お嬢ちゃん。もう一度言うが、ここには何の用だ?」

 

はぅ!そうでした!現実逃避している場合ではありませんよ!

 

何としても花陽を売り払ってプロテイン代の足しにしようとか考えてそうな(被害妄想です。)この筋肉ヤクザゴリラさんの魔の手からから逃げ延びなければ!

 

まだ花陽は諦めませんよ!

 

諦めたらソコで試合終了ですよ!

 

今回は終了するのは試合ではかなく花陽の人生ですけどね!

 

コロっとされてたまるもんですか!

 

臓物バラ売りだけは絶対にイヤですぅぅぅぅぅぅ!!!

 

「オイオイ、筋肉ゴリラがそんなに凄んだらその子がかわいそうだろ。もっと愛想よくしろって。タダでさえ昭弘は筋肉ゴリラでおっかねぇーんだからよ!」

 

「だれが筋肉ゴリラだ……これでも一応は笑いかけてるつもりなんたが…。」

 

え?!この筋肉ゴリラさん!笑いかけていたんですか?!

 

メガネがプロテイン背負ってヤってきやがったぜ!ヒャッハァァァァァ!!!って顔してますよね?!

 

街を歩けばお巡りさんに止められて職務質問される程度には凶悪な顔ですよね?!

 

「あ、そう。ったく…で、お嬢ちゃん。マジで何の用なんだ?ここはお嬢ちゃんみたいな普通の子が来るような所じゃねぇーぞ?」

 

はぅぅぅぅぅぅぅ!!!筋肉ゴリラさんが笑いかけていたという衝撃の真実におもわず動揺してしまい逃げるの忘れてまして!

 

ど、ど、ど、ど、ど、ど、どーしましょう!

 

このままじゃ花陽の臓物さん達がバラ売りにぃぃぃぃぃぃ!!!

 

「あの、その…。」

 

ナニか!ナニか方法が残されているハズです!

 

この絶望的な状況を打開するとっておきの冴えた方法が!

 

例えば鳴神先輩みたいに相手の不意を突くためにフラッシュグレネードで目眩ましを!

 

それともことり先輩みたいに笑いながら大型バスターライフルの大火力で凪ぎ払いましょうか!

 

海未先輩なら冷静に一人ずつ脳天ぶち抜くぞ♪でヘッドショットで仕留めそうですね!

 

穂乃果先輩は…突撃して玉砕しそうですねー。

 

凛ちゃんも追い詰められるとファイナル・ベニャッガイでナニもかも巻き込んで自爆しちゃうし…。

 

参考になるのは鳴神先輩とことり先輩と海未先輩くらいですね。

 

まぁ先輩達の真似なんて花陽の操縦技術じゃどれもムリそうですけど…。

 

ここはジム・マテリアルのシールドの頑丈さを信じて無理矢理にでも一点突破しかありませんね!

 

花陽のジム・マテリアルはシールドの強度だけなら、凛ちゃんのベニャッガイと同じくらいの防御力を持っていますから行けるはずです(たぶん…)!

 

もちろん!シールドには耐ビーム、耐衝撃、耐熱!おまけにみなさんお馴染みの生活防水処理まで!完璧にコーティング済みです!

 

あの戦車のお化けさんの攻撃にも耐えれたんです!

 

ヤクザさん程度の豆鉄砲くらいならへっちゃらなハズです!

 

って!ガンプラバトルの話じゃないんです!!!

 

花陽にはフラッシュグレネードも大型バスターライフルも脳天ぶち抜くスナイパーライフルも装備されていません!

 

それに例えシールドを持っていても花陽の運動神経じゃ、そんなに重いもの持って走ったら逃げる途中で転んで捕まって人生のゲームオーバーですよ!

 

「すまない。お嬢ちゃんを怖がらせるつもりはなかったんだが…。落ち着いて、ゆっくりでもいい。ここに何をしに来たのか、事情を話してくれ。」

 

あれ?この筋肉ゴリラさん…もしかして意外にいい人ですか?

 

ちゃんと花陽のお話を聞いてくれる?

 

た、助かるかもしれません!

 

花陽!まだ臓物さんをバラ売りされなくて済むかもしれません!

 

とにかく!事情をお話しして…

 

「ただし…。」

 

「お嬢ちゃん…ここんちの人達におかしな真似してみろや…。タダじゃ済まさねぇぜ。」

 

あ、やっぱりムリかも。

 

淡い希望は儚く散るんですねー。

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

「んじゃ話を聞こうか。な、お嬢ちゃん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んだよー!メガネのお嬢ちゃんはうちのお嬢のダチかよ!そーゆーのは早く言ってくれよな!危うくどっかの鉄砲弾かなんかだと思ってコロっとするトコだったじゃねぇーか!」

 

あれから花陽はどうして西木野さんのお城(西木野さんのおうちは“家”って規模じゃないです!これはもうお城です!)に来たのかを生き残るために筋肉ゴリラさんとたれ目チンピラさんに一生懸命に説明しました!

 

それはもう今までの人生で1番必死に頑張りました!

 

だって命がかかってるんですよ!

 

死んじゃったらもう2度とお米が食べれなくなるんです!

 

お米のためなら花陽はトランザムしちゃいますよ!

 

種割れだってしちゃいます!

 

花陽のSEEDエフェクトはきっと真っ白な艶々のお米ですね!

 

ちょっと待ってください…そう言えば種割れのエフェクトって思いっきり砕け散りますよね……お米が砕け散るん?!

 

はぅぅぅぅぅぅぅ!!!種割れでお米が砕け散るったらダメじゃないですかぁぁぁぁ!!!

 

なしです!やっぱり米(種)割れはなしです!

 

一粒残さず美味しくいただく!それがお米の正しい食し方なんです!

 

「そうか…お嬢ちゃんはうちのお嬢のダチか…。」

 

「ん?お嬢のダチ?」

 

厳密には西木野さんとはクラスメイトなだけでまだちゃんとしたお友達じゃないんですけど…。

 

一緒にガンプラバトルで苦楽を共にしたこともあるんでお友達ってことにしてもいいですよね?

 

…お友達ってことにしなきゃコロっとされそうだし…。

 

「「お嬢のダチ?!」」

 

あれ?なんだか筋肉ゴリラさんもたれ目チンピラさんもそんなに驚いた顔してるんですか?

 

二人ともあと少しでキスが出来そうな距離まで顔を近付けて、思いっきり目を見開いて見つめあってますけど…。

 

男の人同士で見つめ合うなんて、もしかしてBでLな展開ですか?

 

ここまま“ちゅ♪”ってしちゃうんでしょうか?

 

カップリングは筋肉ゴリラ×たれ目チンピラですね。

 

この場合は筋肉攻めたれ目受けでしょうか?

 

それともたれ目攻め筋肉受け?

 

花陽は鳴神先輩一筋なんでBでLは詳しくないのでよくわかりません。

 

あ、でも凛ちゃんならつまみ食いしたいかも♪

 

リンチャンハカワイイカラニャアニャアナカセテアゲタイナ…。

 

「オォォォォォォイ!!!昭宏ォォ!コイツぁぁぁぁ!」

 

「ああ!西木野警備保障始まって以来の一大事だ!志乃、お前は今すぐ中の姐さんにお嬢のダチが訪ねてきてる事を伝えてくれ!俺は他の連中にお嬢にダチが出来た事を伝える!」

 

……ことり先輩を憑依させて少しだけ黒化してみたりBでLとか言って誤魔化していましたが、なんだかさっきから変な方向にお話が進んでるのは気のせいでしょうか?

 

喜んでる?ようなのでコロっとされることはないとは思いますけど…?

 

「っし!任せろ!にしても!あのお嬢にダチだぜ!ダチ!しかも家に訪ねて来てくれるなんてよ!姐さんもきっと喜ぶぜ!今夜は祝いに赤飯だな!俺達もお嬢の初ダチ記念にパァーっと逝こーぜ!」

 

「ああ!今夜は俺達のお嬢に初めてのダチができた記念日なんだ!とことんまで喰って呑んで!死ぬ気で朝まで騒ぐぞ!」

 

「あ、あのー?」

 

「ん?ああ!すまねぇな!お嬢のご友人さん!ちょっと待っててくれや!すぐに姐さんに連絡すっからよ!」

 

「あ、姐さん?!」

 

姐さんってなんですか?!

 

いよいよ本格的にヤクザさんですよ!

 

西木野さんのところって病院ですよね?!

 

西木野総合病院ですよね?!

 

間違っても関東○○会西木野組とかじゃないですよね!

 

せっかく一生懸命説明してなんとかコロっとされて臓物さんバラ売りルートを回避できたと思ったのに、実はまだ臓物さんバラ売りルートだったんですか?!

 

花陽はどこでフラグを間違っちゃったんですか?!

 

「あ!姐さんっすか!正面ゲートの志乃っす!…うっす!あー、いえ、お嬢はまだ帰ってきてねぇーっす。って!姐さん!それが一大事なんっすよ!お嬢のダチって子が来てるんっすよ!え?…了解しやした!丁重にお連れしやす!お嬢のダチには何人たりとも指一本触れさせやせん!」

 

「お嬢…とうとうお嬢にもダチが……。まさかこんな日が来るなんて…。生きてりゃ良いこともあるもんだな…。ん…なんだ?クソ!悲しくもねぇのに涙が勝手に…。ぬぅぉぉぉぉぉぉぉ!!!!お嬢ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

「バカヤロウ!泣くな!昭弘!笑え!俺達のお嬢の記念日なんだ!ソイツをつまんねぇ涙なんかで汚すな!だから笑え!笑って祝うんだよ!俺達のお嬢の初ダチ記念をよ!」

 

「お嬢ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

なんだかいつの間にかスゴい大事になってないですか?!

 

これは…言ってもいいですよね?

 

言っちゃいますよ?

 

それじゃみなさん♪今回もご一緒に♪

 

さん♪はい♪

 

「ダレカタスケテェェェェェェェェ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あの!はじめまして!西木野さん…真姫さんのクラスメイトの小泉 花陽って言います!突然おじゃましてしまって申し訳ありません!」

 

「はい♪はじめまして♪小泉 花陽ちゃん♪お名前は花陽ちゃんね♪もう!お名前通りになんて可愛い子なのかしら!あの子に…真姫ちゃんにこんなに可愛いお友達ができたなんて!ママ感激だわぁ♪」

 

門番の筋肉ゴリラさん…昭弘さんの咆哮のような漢泣き(?)に見送られながら西木野さんのおうちに案内された花陽を待っていたのは、西木野さんにとってもよく似たスゴく綺麗なお姉さんでした。

 

花陽を出迎えてくれたこの綺麗なお姉さんの正体は…なんとビックリ!西木野さんのお母さんなんだそうです!

 

あはは…なんて言いますか…スゴいですね…。

 

西木野さんのお母さん!若すぎです!

 

とてもじゃないけど高校生の子供がいる年齢には見えませんよ!

 

どこからどう見ても女子大生くらいにしか見えません!

 

下手するとまだ女子高生でもイケますよ!

 

まぁ…花陽のお母さんも西木野さんのお母さんに負けず劣らず若作りなんですけど…。

 

そんな花陽のお母さん。童顔すぎて花陽と一緒にお買い物に行くとよく姉妹に間違われたりするんですよねー。

 

あれ?そう言えば凛ちゃんのお母さんも見た目はかなり若くて綺麗だよね?

 

もしかして医療用ナノマシンには若作り効果とかあったりするのかなぁ…?

 

「さぁ♪座って♪座って♪すぐにお茶を用意するわね♪花陽ちゃんはお紅茶でも大丈夫かしら?それともコーヒーの方がいいかしら?あ!ねぇ花陽ちゃん♪甘い物は好き?ちょうどとっても美味しいおまんじゅうがあるの♪ご近所の和菓子屋さんのおまんじゅうなんだけどね、お友達から美味しいからって進められて試してみたらビックリ!ホントにスゴく美味しかったのよ♪花陽ちゃんも食べてみて♪美味しいわよ!あら?そう言えばおまんじゅうにお紅茶やコーヒーじゃ合わないかしら?おまんじゅうにはやっぱり緑茶かしら?」

 

西木野さんのお母さん…西木野さんと違っておしゃべりさんですね。

 

美味しいおまんじゅう…た、食べてみたいけど食べます!だなんて言ったらいやしんぼさんになっちゃうよね…。

 

“おかまいなく”って言わなきゃ…。

 

おまんじゅう…食べたいなぁ…。

 

「あ、おかまいなく。真姫さんの落とし物を届けに来ただけなので…。」

 

「真姫ちゃんの落とし物?」

 

「はい。これなんですけど…。」

 

花陽はカバンから西木野さんの赤いGPベースを取り出してテーブルの上に置きます。

 

そう言えばこの西木野さんの赤いGPベース…もしかしなくても赤い彗星仕様の限定モデル“レッド・コメット”ですよね?

 

全世界で10個だけの超限定生産で、今じゃ家が買えるくらいのとんでもないお値段になっていたような…?

 

ちなみに花陽のGPベースもちょっと珍しいモデルなんですよ!

 

なんと花陽のGPベースはあの伝説の女性ファイター!“レディ・カワグチ”がデザインした限定モデル“アメイジング・スターズ”シリーズのひとつ!“ピュア・グリーン”なんです!

 

淡い緑色のこのGPベース!実は花陽の秘かな自慢だったりするんです♪

 

小学生の頃にこの“ピュア・グリーン”を見て一目惚れしちゃって、それから一生懸命にお母さんのお手伝いをしてお小遣いを貰ったり、お年玉を使わないで貯めたりしてようやく買えたんですよ!

 

あとは鳴神先輩とことり先輩の使っているGPベースも限定モデルですよね?

 

鳴神先輩のGPベースは艶消しの濃い緑色のシンプルなデザインと、銃弾を弾けるくらいのムダな頑丈さが特徴の“ソルジャー・ゲーム”。

 

ことり先輩のGPベースはパールホワイトの可愛らしい羽根のマークが特徴な、若い女性ファイターに大人気の“エンゼル・ラヴァーズ”シリーズのひとつで“マカロン・フェスタ(ホワイト)”でしたね。

 

穂乃果先輩と海未先輩のGPベースはGPカウンターで登録するときに無料で貰える普通のヤツでしたね。

 

あ、凛ちゃんもネコのシールを貼ってるけどノーマルのGPベースですね。

 

「これって“レッド・コメット”?シリアルナンバーは1番だから真姫ちゃんにプレゼントしたヤツね?あら?それじゃ真姫ちゃん、GPベースを落としちゃったの?!もう!真姫ちゃんったら!せっかくママとパパが真姫ちゃんのためにお揃いの限定モデルを用意してあげたのに!大切にしてね♪って言ったのに簡単に落としちゃうなんて…。ママ、ショックだわ…。そんなにママ達とガンプラバトルするのがイヤなのかしら…。」

 

……西木野さんのお母さん…いまパパとママとお揃いの限定モデルって言いましたよね…。

 

全世界で10個しかない赤い彗星仕様の超限定モデル“レッド・コメット”…その内の3個が西木野家に…。

 

しかも西木野さんのGPベース“レッド・コメット”のシリアルナンバー1番って“レッド・コメット”の中でも1番プレミアがついてるヤツですね?

 

そんなアホみたいに高い超限定モデルのGPベースを簡単にプレゼントするなんて、やっぱりセレブはスゴいですね…。

 

花陽達一般市民とは感覚が違いすぎます…。

 

「今日は色々とありましたから…って!真姫さんのお母さんもガンプラバトルするんですか?!」

 

超限定モデルに気をとられてさらっと流しそうになりましたけど、セレブの奥様がガンプラバトルをするなんてとっても意外です!

 

西木野さんのお母さんはどんなガンプラを使ってるんでしょうか!

 

改造ガンプラ?それとも素組?

 

改造ガンプラならベースは何のガンプラなんでしょうか!

 

機体の方向性は?高機動型?防御型?火力特化型?ファンネルとかのビット兵器を搭載した機体でしょうか!

 

西木野さんに高機動型の機体が似合うように、やっぱり西木野さんのお母さんも高機動型の機体が似合うかもしれません!

 

「あら?あらあらあら?もしかして花陽ちゃんもガンプラバトルをやってるのかしら♪ガンプラバトル、好きだったりしちゃう?」

 

「はい!ガンプラもガンプラバトルも大好きです!真っ白つやつやのお米と同じくらい!大好きです!」

 

「まぁ!それじゃ…うふふ♪花陽ちゃんを特別にうちのコレクションルームに案内しちゃおうかしら♪」

 

「コレクションルーム?」

 

「そう♪西木野家自慢のコレクションルーム♪うふふ♪ちょーっと、スゴいわよ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「た、堪能しました…。」

 

西木野家ご自慢のガンプラコレクションルーム…スゴかったですぅぅぅぅ!!!

 

流石はセレブのコレクションルームでした!

 

今ではプレミアがついているような大昔のコアなガンプラから、最新のガンプラ、プ○バン限定のキットにエコプラまで!世界大会に出場する超一流ファイターさん達のガンプラのレプリカキットもありました!

 

HG、MG、PG、SD…サイズもシリーズもナニもかも!

 

花陽が知る限りのありとあらゆる全てのガンプラが揃っていましたよ!

 

しかもですよ!

 

それぞれ未組み立ての箱入り状態のキットが3個ずつ!

 

組み立て済みのキットはシンプルに墨入れしただけの素組と合わせ目消しに忠実に原作を再現した塗装を施した完成品に加えて!徹底的に弄り倒して改造をしまくった物がそれぞれ展示されていました!

 

西木野家のコレクションルーム…あれはさながら天国のようでした…。

 

ガンプラのための、ガンプラだけの、ガンプラ尽くしのお部屋…。

 

見渡す限りのガンプラ…。

 

私達ガンプラファンにとって、あの光景は一つの理想郷…。

 

あぁ…幸せなひとときでしたぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

「うふふふふ♪花陽ちゃんに喜んでもらえて良かったわぁ♪どうだったかしら?感想、聞かせてちょうだい♪」

 

「はい!ありがとうございました!西木野さんのコレクションルーム!静岡のガンプラミュージアム以上の品揃えでした!しかもあのコレクションルームにあるガンプラ!全部バトルで使えるようにお手入れされてますよね!」

 

そうなんです!

 

コレクションルームにあった組み立て済みのガンプラは全部が全部!今すぐにでもガンプラバトルで使えるように完璧にお手入れされていたんです!

 

セレブの自称ガンプラファンにありがちなただ飾るだけのガンプラじゃなく、いつでもガンプラバトルで使えるようにお手入れをしている…。

 

ガンプラが、そしてガンプラバトルがホントに好きな人じゃなきゃあんなことはできません!

 

あのコレクションルームのガンプラ達には造った人の“愛”を感じました!

 

「あら?へぇ…花陽ちゃん、よくわかったわね♪うふふ♪そうなの♪あそこのガンプラはぜーんぶ♪いつでも出撃できるように私とパパの二人でお手入れしてるの♪パパは忙しい人だから毎日一緒にお手入れはちょっと無理なんだけど、それでも定期的にちゃんとお手入れしてるのよ♪」

 

「やっぱり!スゴいです!あれだけあるガンプラを全部定期的にお手入れしていたんですね!あのガンプラ達がどれだけ愛されてるか!ガンプラファンなら一目でわかりました!あ、でも…。」

 

「でも?どうしたの?」

 

「あ、はい…コレクションルームに素組の百式だけなかったのが気になって…。それで、もしかして真姫さんの使ってる素組の百式ってあのコレクションルームにあったのかな?って思って。」

 

「うふふ♪正解♪花陽ちゃん♪鋭いわぁ♪そうなのよ♪真姫ちゃんが今使ってる百式はあのコレクションルームに飾ってあった素組のガンプラなの。真姫ちゃんが使ってるガンプラを知ってるってことは、花陽ちゃんは真姫ちゃんと一緒に出撃したことがあるのね♪」

 

「はい!真姫さんと一緒にガンタンクをスゴいカスタムした戦車のお化けと戦ったんです!重装甲高火力の要塞みたいなガンプラだったんですけど!最後に真姫さんの機転のおかげで勝てたんです!花陽達だけじゃ絶対に勝てませんでした!あ、戦闘データを編集した動画がありますけどご覧になりますか!」

 

「まぁ♪まぁまぁまぁまぁ♪観たいわ!できたらデータのコピーも欲しいわ!パパにも見せてあげたいの!」

 

「ただいまー。ねぇママ?ナニかあったの?正面ゲートで昭弘が大声で“ぬぅぉぉぉぉぉぉぁ!!!!”って泣いてたんだけど?」

 

あ、西木野さんが帰ってきました!

 

あれ?そう言えば花陽は西木野さんのおうちにナニしにきたんですっけ?

 

うーん………あぁ!そうです!思い出しました!西木野さんが落としたGPベースを届けに来たんです!

 

西木野家ご自慢のガンプラコレクションルームに夢中ですっかり忘れていました!

 

「真姫ちゃん♪おかえりなさい♪お友達が来ているわよ♪」

 

「はぁ?友達?ダレよ?」

 

はい!お米とガンプラが大好きな音ノ木坂学院1年生!小泉 花陽です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

GPベースですが、何となく色々な種類があっても面白いのではないかな?と思い、限定モデル設定をでっち上げてみました。
真姫ちゃんのGPベース“レッド・コメット”はそのまんま赤い彗星から、花陽ちゃんの“ピュア・グリーン”はスクフェスのピュア属性が緑色なので、花陽ちゃんのメインカラーと同じでしたのでそこから取りました。
ソラの“ソルジャー・ゲーム”はラブライブでのうみまきえりトリオ曲「soldier game」から名前を頂きました。
ことりさんの“マカロン・フェスタ”はまぁ何となく…。
そんな感じでかなり適当に名付けております。
そのうち穂乃果ちゃんや海未さんのGPベースも限定モデルの物に変更させてみたいです。

次回更新は真姫ちゃん生誕祭特別編の続きになります。
GWと言うことで水・木・金と連続更新を予定しております。
また本編更新は来週の月曜日を予定しております。
本編…真姫ちゃん生誕祭特別編が長くなりすぎて制作が出来ず、ついにストックが無くなってしまいました…。
GW中に少しでも本編のストックを作らねば…。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

随分と久し振りになりましたが、今回より再び本編を再開いたします。

真姫ちゃんの落とし物を届けに自宅へと突撃した花陽ちゃん。
さて今回は……?


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのご 始まります。



















「お客さんって小泉さんだったの?ねぇ?どうしてうちに小泉さんが?」

 

「あ、あの…その…。」

 

なんででしょうか…学校じゃ普通にお話し出来ていたのに、目の前に西木野さんが来たらなんだか急に緊張してきました…。

 

ただ西木野さんに拾ったGPベースを渡すだけなのに…。

 

「まぁいいわ。とりあえず座ったら?」

 

「はい…。」

 

西木野さんと少しは仲良くなれたかな?って思っていたけど、いざ二人きりになると間が持ちません…。

 

こんな時、凛ちゃんが一緒にいてくれたら…。

 

凛ちゃん…花陽をタスケテェェェェ!

 

「ナニよコレ?ヘンなおまんじゅうね…。“ほ”って描いてるけど大丈夫なのかしら?“ほ”ってなんの“ほ”よ?まさかアホの“ほ”だったりしないわよね?アホの“ほ”って高坂先輩じゃないんだからそんなことないか…。まぁママが用意したおまんじゅうなんだからそこまでハズレじゃないとは思うけど……ん、んんん?!ちょっと!ナニよ!このおまんじゅう美味しいじゃない♪ほら!小泉さんも食べてみて!美味しいわよ!このおまんじゅう!」

 

心の中で花陽が凛ちゃんにSOSを発信していると、西木野さんは西木野さんのお母さんがお茶請けにと大量に置いていってくれたおまんじゅうを手にとっていました。

 

西木野さんは手にとったそのおまんじゅう…大きく“ほ”って描かれたおまんじゅうに怪訝な顔をしながらも一口食べてみると、怪訝な顔から今度は驚きの顔に変わり、そして口の中のおまんじゅうを飲み込む頃にはとっても幸せそうな顔になっていました。

 

そんな幸せそうな顔の西木野さんは、花陽にもおまんじゅうを勧めてくれました。

 

あのおまんじゅう…そんなに美味しいのかな?

 

美味しいモノなんて食べなれてるセレブのお嬢様な西木野さんが美味しいって言うんだから、このおまんじゅうってかなり美味しいんだろうなぁ…じゅる…。

 

はぅ!よだれが!

 

あ、危なかっです!このおまんじゅうがどのくらい美味しいのか想像していたら思わずじゅるりとなっちゃって、もう少しでお口からよだれが垂れちゃうところでしたよ!

 

「ほら!早く食べてみなさいよ!ホントに美味しいわよ!」

 

「は、はい…それじゃお言葉に甘えて遠慮なくいただきます…はむ…っ!」

 

こ、これは?!

 

このおまんじゅうは!

 

「お、美味しいです!!!」

 

「ねっ♪ホントに美味しいでしょ!」

 

「はい!スゴく美味しいです!このおまんじゅう!」

 

真っ白でもっちりとした生地に包まれた甘さ控えめで上品なこしあん…。

 

このこしあん…ただ甘さを控えめにしただけじゃなく、甘さの奥に隠された僅かな塩気がいい感じのアクセントになっています!

 

ただ甘いだけのあんこだと、これだけの大きさのおまんじゅうはひとつ食べれば甘さに負けて次を食べるのはキツくなるんですけど、このおまんじゅうに使われているこしあんは僅かな塩気を効かせたおかげで、甘さに負けることもなくすぐにでも次のおまんじゅうを手に取りたくなります!

 

そしてこのおまんじゅうの生地です!

 

生地自体にもほんのりと甘さがあります!

 

中のあんこが甘さ控えめなのは生地自体にも甘さがあるからなんですね!

 

ホントに美味しいです!このおまんじゅう!

 

どうして“ほ”って描かれているのかがイマイチよくわかりませんが花陽はもう1個いっちゃいますよ!

 

「流石はママね♪ママのチョイスってたまにハズレもあるんだけど、今回のこのおまんじゅうは大当たりだわ♪」

 

あ、西木野さんのお母さんのセレブチョイスなおやつにもたまにハズレがあるんですね。

 

それはそれでちょっと食べてみたいかもしれません。

 

それにしてもこのおまんじゅう…ホントに美味しいですね。

 

3個目…いっちゃいましょうか?

 

「美味しいですよね!このおまんじゅう!どこのおまんじゅうなんでしょうか?」

 

いっちゃいました。3個目♪

 

花陽の胃袋さんならこのおまんじゅう5個は余裕でいけますね♪

 

本気の花陽なら10個は軽くいけちゃいますよ♪

 

「さぁ?私も今日初めて食べたからわかんないわ?小泉さんが気に入ったのなら、あとでママにどこで買ったのか聞いてみるわね。ふふ♪いつもはおやつは洋菓子系が多いからたまにはこんな和菓子もいいわね♪私も小泉さんみたいにもう1個くらいはいきたいけど、これ以上は夜ご飯が食べれなくなっちゃっうから止めとくわ。で、おまんじゅうも堪能したしそろそろ小泉さんがどうしてうちに来たのか教えてくれない?」

 

おまんじゅう♪4個目に突入です!

 

1度動き出した花陽の食欲は止まりませんよ!

 

もぐもぐ…そう言えば花陽は西木野さんのおうちにナニしに来たのでしょうか?

 

おまんじゅうを食べに来たわけじゃなかったような気がしますけど…?

 

ナニか忘れてるような?

 

うーん…もぐもぐ…ナニを忘れてるのでしょうか?…もぐもぐ…おまんじゅう…美味しいですねー…もぐもぐ……あ゙……お、思い出しました!

 

花陽は掲示板の前で拾った西木野さんのGPベース(超限定モデル!売れば豪邸が買えちゃいますよ!)を届けに来たんですよ!

 

残念ですがおまんじゅうの5個目は西木野さんにGPベースを返してからにしましょう!

 

「あ!ごめんなさい!このおまんじゅうが美味しくて忘れちゃっていました!これ!西木野さんのGPベースですよね?」

 

花陽は4個目のおまんじゅうを急いで食べ終わって、かばんの中にしまっていた西木野さんの赤いGPベースを取り出して手渡します。

 

「GPベース?あ、ホントだわ…。コレって私のGPベースだわ。カバンにしまってたハズなんだけど落としちゃったんだ…。コレも高坂先輩の例のアレ(アホ)が感染したせいかしら?私のGPベース、どこに落ちてたの?」

 

西木野さん…落とし物も穂乃果先輩の例のアレ(アホ)のせいって…どうなんでしょうか?

 

でも穂乃果先輩の例のアレ(アホ)って色々と強力そうなんで、感染していたら西木野さんの言う通り落とし物くらいなら普通にあり得そうでちょっと怖いですね。

 

ちなみにみなさんは穂乃果先輩のアホ化ウイルスと、ことり先輩の黒化ウイルス…どちらがマシだと思いますか?

 

「えっと、落ちてた場所ですか?あの…落ちてた場所は先輩達の…“μ's”のメンバー募集のポスターが貼られているところに…。」

 

「う"ぇえ?!よりにもよってあそこに落としてたの?!」

 

西木野さん…また“う"ぇえ”って言ってます。

 

口癖なのかな?“う"ぇえ”って?

 

西木野さんの“う"ぇえ”については後でゆっくりじっくり考察するとして、西木野さんの赤いGPベースが“μ's”のメンバー募集のポスターのところに落ちてたってことは、西木野さんは先輩達のお誘いを受けて“μ's”に入るのかな?

 

「西木野さんは…“μ's”に…先輩達のお誘いを受けて“μ's”に入るんですか?」

 

「な、なんで私が“μ's”に入るのよ!入んないわよ!私は絶対に!それに私は将来はパパみたいな立派なお医者さんになるためのお勉強で忙しいの!ピアノのお稽古だってあるし!放課後にたまに先輩達と一緒にガンプラバトルするくらいなら良いけど…。私より小泉さんはどうなのよ!“μ's”に入んないの?」

 

「花陽ですか?!花陽は…花陽は……。」

 

チーム“μ's”…。

 

あの日……6年前の世界大会を観てからずっと憧れていた鳴神先輩が所属するガンプラバトルチーム…。

 

優しい先輩達が学校を廃校から救うために始めたガンプラバトルチーム…。

 

チーム“μ's”に入るってことは、小さい頃から花陽が夢見ていたガンプラファイターになるってことだよね…。

 

そう…3年間…たった3年間だけの限られた時間の特別なガンプラファイター…スクールファイターに…。

 

花陽は…花陽は………。

 

でも……花陽なんかじゃ…。

 

 

「花陽なんかじゃ無理だよ…。」

 

「またそれ………はぁ…。まぁいいわ…。時間はまだあるんだし…。(私が余計なことを言わなくても、どうせ星空さん辺りがお節介を焼くんでしょうし。)」

 

「ご、ごめんなさい…。」

 

西木野さん…怒らせちゃったかな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぅ…迷っちゃいました…。ここ…どこだろう…。」

 

あのあと、花陽は5個目のおまんじゅうを食べてから西木野さんのおうちからお暇しました。

 

帰るときに西木野さんのお母さんにお茶請けのおまんじゅうがスゴく美味しかったと伝えたら、おまんじゅうを売っているお店を教えてくれました。

 

あのおまんじゅう…ホントに美味しかったので、花陽はさお母さん達にもおまんじゅうを食べてもらおうとさっそくお土産を買いに教えてもらったお店に向かったんですけど……。

 

花陽!絶賛!迷子中です!

 

西木野さんのお母さんに教えられた通りに来たんですけど、いつの間にか気づけば下町っぽいところに迷い込んじゃいました…。

 

たぶんこの辺りだと思うんだけど、お目当ての和菓子屋さんがぜんぜん見付かりません!

 

日も落ち初めてお空もだんだんと暗くなって来てるし…。

 

道はわからないし…。

 

誰かに道を聞こうにも誰も見当たらないし…。

 

「どうしよう…。」

 

「ねぇ?ナニがどうしようなの?」

 

「はい…。道がわからなくて困って………へ?」

 

「あー、迷子かー。ここら辺はけっこー路地が入り組んでるからねー。始めて来た人にはちょっと分かりづらいよね?」

 

人?!いつの間に?!

 

声のした方を…後ろを見ると、そこには片手におまんじゅうを持った20代後半くらいの女の人がいました。

 

さっきまでは確かに誰もいなかったはずだけど…?

 

「あ、あの…」

 

でも助かりました…。

 

この人が手に持ってる“ほ”って描かれたおまんじゅうって、さっき西木野さんのおうちでご馳走になった美味しいおまんじゅうと同じ物なので、この人に道を聞けばお目当ての和菓子屋さんにたどり着けます!

 

でも路上でおまんじゅう食べながら歩いてる女の人って…なんだか怪しいですね…。

 

この人に道を聞いても大丈夫なのかな?

 

見るからに怪しいけど…。

 

「ん?あぁ♪大丈夫だよ♪おねーさんは怪しいおねーさんじゃないから♪ただの通りすがりの怪しくないおねーさんだから♪ぜんぜん!これっぽっちも怪しくないから♪安心安全な怪しくないおねーさんですよー♪」

 

あ、怪しい…やっぱり怪しいです…。

 

路上でおまんじゅう片手に自分から怪しくないとか言っている人は間違いなく怪しい人ですよね?!

 

むしろ怪しさ5割増しですよ!

 

「あ!その目は“怪しい人キター”って目だね!だから私は怪しくないよー!カバンから毎度お馴染みの荒縄と低温ロウソクだして“はらしょー♪”って小躍りしながら叫んでみたり、後ろからいきなりおっぱい鷲掴みにして“わしわしMAXやで~♪”とか言ってもみもみしないもん!」

 

はいぃぃぃぃ?!荒縄?低温ロウソク?もしかしなくてもSMプレイってヤツですか?!

 

それに“わしわしMAX”ってなんですか!“わしわしMAX”って!

 

怪しさ5割増しどころじゃなく!もう怪しさ大爆発ですよ!

 

怪しさが突き抜けすぎてとっくに“限界突破(リミットバースト)”してますよ!

 

「それは怪しいを通り越してあきらかに頭がおかしい人ですよ!なんで荒縄と低温ロウソクがカバンから出てくるんですか?!毎度お馴染みってなんですか!毎度お馴染みって!荒縄が毎度お馴染みってどこのSMクラブの女王様ですか!ムチはないんですか!ムチは!女王様なら三角木馬もってこぉぉぉぉぉい!しかもなんで“はらしょー”?!女王様はロシア人なんですか!貴女はどこからどうみても日本人ですよね?!ロシア要素が皆無ですよね!ロシアのみなさんにあやまれバカヤロー!あと!後ろからいきなりおっぱい鷲掴みにしてもみもみしてきたらソレって痴漢ですよね?!犯罪ですよ!変態ですよ!そんなこといきなりやったらお巡りさんに通報されますよ?!って言いますか通報しますよ!110番です!110番!おまわりさーん!!!怪しいSMクラブの女王様がいまーす!」

 

「ぎゃーす!今回もやぶへびー!ホントちょっと待って!お願いだから通報はするのヤメテー!逮捕されたら困るんだよー!」

 

はぅ!なんか自称怪しくないはらしょーとか言ってるのにロシア要素皆無なSMクラブの女王様(仮)が手をわきわきさせながら近付いて来ますよ!

 

ハッ!もしや花陽のおっぱいも鷲掴みにしてもみもみするつもりですね!

 

“わしわしMAX”ってヤツをするつもりですね?!

 

たまーにおっぱいの先端をこりこりしちゃうんですね?!

 

ちょっと強めにぎゅって摘ままれちゃうんですね?!

 

花陽はこの“なんか自称怪しくないはらしょーとか言ってるのにロシア要素皆無なSMクラブの女王様(仮)”にイカされちゃうんですね?!

 

イカされちゃってえっちなマンガや別の世界線でスクールアイドルをやっている花陽達を題材にした薄い本みたいにらめぇぇぇぇぇぇ!!!って言わされちゃうんですね!!!

 

きゃー!どーしましょー!!!

 

「イヤァァァァァ!!!なんか自称怪しくないはらしょーとか言ってるのにロシア要素皆無なSMクラブの女王様(仮)に荒縄で縛られてロウソク垂らされておっぱい鷲掴みにされてもみもみされたあげくにぐちゃぐちゃに犯されちゃいますぅぅぅぅ!!!花陽!マゾヒストに調教されちゃいますぅぅぅぅぅぅぅ!!!初めては鳴神先輩にあげたいんですぅぅぅぅ!!!ホント!ダレカタスケテェェェェェェェェェ!!!」

 

「チョットマッテテェェェェェェエ!じゃなくて!なんか自称怪しくないはらしょーとか言ってるのにロシア要素皆無なSMクラブの女王様(仮)ってナニー?!えっ?!ソレって私のこと?!私のことなの?!イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!違うから!違うからね!私!ホントに怪しくないから!私は荒縄も低温ロウソクも持ってないから!ホラ!私!おまんじゅうしかもってないから!ほむまんしか持ってないから!SMクラブの女王様でもないからね!もちろんロシア人でもないから!希ちゃんじゃないんだからわしわしMAXだってしないよ!そもそも毎度お馴染みの荒縄と低温ロウソクを常備してるのは絵里ちゃんだよ!しかも絵里ちゃんもドMであって女王様じゃないし!縛って喜ぶ方じゃないよ!縛られて喜ぶ方だよ!する方じゃなくてされる方なの!どえーむちかなの!どえーむちか!!!ぽんこつどえーむちかなの!」

 

「どえーむちかってなんですかぁぁぁぁ!!!縛られて喜ぶ人もそれはそれでなんかイヤですぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

「それじゃどーすりゃいいのー!!!もういい加減に助けて欲しいのは私の方だよ?!言っちゃうよ?花陽ちゃんのセリフだけどおねーさんも言っちゃうよ?言っちゃうからね!さんはい!ダレカタスケテェェェェェェェェェ!!!」

 

あ、このひと“ダレカタスケテェェェェェェェェェ!!!”が以外と上手ですね!

 

これはぜひともお返事しなきゃ失礼ですね!

 

それでは今回もみなさんご一緒に♪

 

さんはい♪

 

「チョットマッテテェェェェェェェ!!!」

 

はい♪みなさんよくできました♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ホントにすいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「あはははは…誤解がとけてホントに…ホントォォォォォォォォォォォォォに!よかったよ!なんでにこちゃんも花陽ちゃんもすぐにおまわりさーん!ってお巡りさんを呼ぼうとするのー!私は怪しくないもん!」

 

怪しいお姉さんと花陽は魂の底から絞り出すような“ダレカタスケテェェェェェェェェェ!!!”と“チョットマッテテェェェェェェ!!!”で何となくわかり会えたような気がしました!

 

この人は夜道に現れる怪しい変態だけど、悪い人じゃないんだなー?って思った花陽は、一度落ち着いてこの“なんか自称怪しくないはらしょーとか言ってるのにロシア要素皆無なSMクラブの女王様(仮)”さんのお話しを聞いてみることにしました。

 

そうしたら!なんと!このお姉さんは“なんか自称怪しくないはらしょーとか言ってるのにロシア要素皆無なSMクラブの女王様(仮)”さんじゃなかったんです!こんなに怪しさ“限界突破(リミットバースト)”してるのにびっくりですよね!

 

このお姉さんは普通に通りかかった一般人(?)の人だったんです!

 

それにカバンの中に荒縄と低温ロウソクを常備しているのも、“わしわしMAX”っていう痴漢行為をしてくるのも、このお姉さんじゃなく、とても大切なお友達の方なんだそうです!

 

変態さんじゃなくてひと安心ですね!

 

花陽は縛られてロウソクプレイを強要されるのかと思いましたよー。

 

それにしても…花陽には荒縄で縛られてロウソク垂らされて喜ぶ人の気持ちが理解できません。

 

だっていくらそうゆうプレイ用の低温ロウソクっていっても、ロウソクなんだから素肌にポタポタって垂らされたら熱いんですよ?!

 

花陽は縛られるのも熱いのもイヤだなぁ…。

 

でも……もし鳴神先輩が女の子を毎度お馴染み(?)の荒縄で縛ってロウソクをポタポタしたり、ムチでびしばしってして喜ぶ性癖の人だったらどうしよう…。

 

うぅぅぅぅ…た、たまになら…ちょっとだけなら…大好きな鳴神先輩のためなら!花陽は少しくらいなら我慢してみせますぅぅぅぅ!

 

大好きな先輩のためなら!荒縄でも低温ロウソクでもばっちこいですよ!

 

恋する乙女は強いんです!最強なんです!

 

た、たぶん………。

 

「はぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!ごめんさないでしたぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「通報しないならもーいーよ…。それで?最初に戻るけど、はな……君は道に迷っちゃったの?」

 

はな?あれ?いまこのお姉さん…花陽のこと、花陽って呼ぼうとしませんでしたか?

 

あははー。そんなワケないよね?

 

花陽、まだこのお姉さんにお名前教えていませんし。

 

初めて逢ったお姉さんが花陽なんかの名前知ってるはずないですよね。

 

初めて……ですよね?

 

うーん……?でもこのお姉さん…。

 

どこかで逢ったような…?

 

気のせいかな?

 

気のせいですよね?

 

うん!気のせいです!

 

今はそんなことよりもおまんじゅうです!

 

ここまで苦労したんですから、花陽は絶対におまんじゅうをGETしてみせますよ!

 

「はい…この辺りにとても美味しいおまんじゅうを売っている和菓子屋さんがあるってクラスメイトのお母さんに教えてもらったんです…。そのおまんじゅう、お茶請けでいただいたんですけど、ホントに美味しいおまんじゅうだったんで、家族にお土産に買って帰ろうって思ってここまで来たんですけど…。気付けばまったくわからないところにいて…。」

 

「で、ソコに私が通りかかった…ってワケね。ふーん…おまんじゅう…ね…。……ねぇ?そのとても美味しいおまんじゅうってさ♪コレじゃないかな♪」

 

そう言うとお姉さんは背負っていたリュックサックから“ほ”って描かれたおまんじゅうを取り出しました。

 

あ、ちなみにさっきまで手に持ってたおまんじゅうはお姉さんがペロリと一口で食べちゃいました。

 

「そ、そ、そ、そ、そのおまんじゅうです!」

 

「やっぱり♪この辺りで美味しいおまんじゅうって言ったらこの“ほむまん”だよね♪美味しいよね♪“ほむまん”♪穂むらのおまんじゅうで“ほむまん”♪私も、私の大好きな人達もみーんな!大好きなんだ♪」

 

「穂むらのおまんじゅうで“ほむまん”…?そのおまんじゅうって“ほむまん”って名前だったんですか?あ!和菓子屋さんのお名前が“穂むら”だから“ほむまん”なんですね!おまんじゅうに描かれている“ほ”って穂むらの“ほ”なんですね!なるほど!穂乃果先輩みたいなアホの“ほ”じゃなかったんですね!」

 

おまんじゅうに描かれていた“ほ”の謎が解けましたよ!

 

和菓子屋さんの名前が穂むらだからほむまんで“ほ”だったんですね!

 

そう言えばおまんじゅうに“ほ”と一緒に稲穂の絵が描かれていましたね!

 

きっと“穂”むらだから稲“穂”が描かれているんですね!

 

「アホの“ほ”って…まぁいいや……。(確かにあの子は思考放棄してたからアホだったし…。)」

 

「はい?ナニかいいましたか?」

 

「なんでもないよ!よし!ここで逢ったのもナニかの縁だし、おねーさんが穂むらに案内してあげるね!」

 

「はぅ!いいんですか?!ホントですか!ありがとうございます!暗くなって来たからひとりじゃ心細かったんです!いつソコの路地裏から野生の変態さんが飛び出してくるかわからなくて怖かったんですよぉぉぉぉ!!!」

 

「あははー♪野生の変態さんってポケモンみたいだねー♪まぁ確かに春の夜道には変態がイッパイだもんね♪」

 

「カバンに荒縄と低温ロウソクを常備してるドMさんとか、おっぱい鷲掴みにして“わしわしMAX”してくる痴漢さんとかですね!」

 

「そうそう♪君みたいな可愛い女の子が変態さんに捕まったら変態なことに…じゃなくて、大変なことになるもんね♪でも安心して♪おねーさんが盾になってでも、絶対に変態さんから君を守ってみせるからね♪」

 

な、なんと!この元自称怪しくないお姉さん改め、普通の通りかかりのお姉さんはその身を犠牲にしてまで花陽を変態さんから守ってくれるんですね!

 

つまりは!自分が変態に犯されてる間に逃げろ!ってことですね!

 

「はい!もしも変態さんが現れたら花陽は遠慮も躊躇いも一切なしでお姉さんをイケニエに捧げてソッコーで逃げちゃいますね!」

 

「イヤイヤイヤイヤ!!!ちょっと待とうよ!確かに盾になるって言ったけど!ソコは少しは躊躇おうよ!遠慮しようよ!助けとか呼ぼうよ!」

 

「あ!変態さんが出てきたらもちもん“ここは私に任せて先に行け!”って言ってくださいね♪花陽的な言われてみたいセリフの上位なんですよ♪」

 

みなさんも言われてみたいとおもいませんか?

 

“ここは俺に任せて先に行け!”って!

 

胸熱ですよね!燃えますよね!燃え燃えですよね!

 

花陽はとぉぉぉぉぉっても!憧れちゃいますぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

「そのセリフは死亡フラグぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!言ったらアウトなヤツだからぁぁぁぁぁぁ!!!私が死んじゃうよぉぉぉぉぉ!!!」

「大丈夫です!たぶん死にませんよ♪花陽!お姉さんは絶対に死んだりしないって信じていますから!」

 

それに、戦場なら死亡フラグですけど、変態さんが相手なら犯されるくらいじゃないですか?

 

どうせなら気持ちよくしてもらえるといいですね!

 

まぁ路上に生息している野生の変態さんなんかじゃろくなテクニックもないでしょうけど。

 

「おねーさんは信じるだけじゃ結果は変わんないと思うよ?!」

 

「現実は残酷ですねー。」

 

「残酷なのは君だよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「さぁ!それじゃさっそく!おまんじゅうを求めて冒険の始まりです!変態さん!出てくるなら出てきやがれですよ!おねーさんがえっちの相手をしてくれますよー♪」

 

「しないからね!変態さんのえっちの相手なんてしないから!捨てる相手も予定もないけど!おねーさんは一応はまだ処女なんだからね!この年まで純潔を守って来たんだから路上でエンカウントする変態さん相手なんかでハジメテを捨てたくないから!」

 

さぁ!おまんじゅうを求めて!花陽の冒険の始まりです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

さて、またまた現れた謎のお姉さん。
行く先々で“μ's”に関わる人達の前に現れる彼女の正体とは…?
どうして彼女は初めから花陽ちゃんの名前を、そして絵里さん(の特殊性癖)と希さんの必殺技を知っているのか…?
もしかすると、そろそろ彼女の正体にお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんね。

次回は幼女を救う為に花陽ちゃんが新装備を引き下げて出撃いたします。

次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

土曜の深夜に劇場版ラブライブを見て泣きそうになってしまったQooオレンジでございます。
SDS開始直前、μ'sみんなで駆け出して少し遅れて穂乃果ちゃんが後を追い、角を曲がり絵里さんが“穂乃果!”と言った辺りで何故かは分からないのですが、胸に込み上げてくる物がありました…。
もちろん僕光でも泣きそうに…。
涙脆くなったのは年のせいなんでしょうね…。


さて前回、ほむまんを求めてさ迷う花陽ちゃんの前に現れた謎のお姉さん。
そんな花陽ちゃんとお姉さんは今回は…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのろく 始まります。























「あれ?ここってアミューズメントセンター音ノ木坂店?」

 

あれからちょっとした冒険気分で元怪しいお姉さんの案内に従って、迷い混んだ路地裏を進んだ花陽でしたが、残念(?)なことに変態さんには遭遇できませんでした。

 

そして路地裏から抜け出した先に見えたのはなんとびっくり!いつもの見慣れたアミューズメントセンター音ノ木坂店でした。

 

あれ?おまんじょう屋さんに向かっていたんじゃなかったんですか?

 

なんでアミューズメントセンター?

 

「そ、毎度お馴染みのアミュセン音ノ木坂店♪あのね、穂むらってここの近くなんだよ。別にさっきのあの路地裏からでも穂むらに行けないこともなかったんだけど、どうせならいつも遊びに来ているアミュセンからの道順を覚えた方がいいかな?って思ってね。だから余計なお世話かもしれないけど1回アミュセンに来たの。」

 

「そうなんですか?気を使わせちゃったみたいで、って?!きゃ?!」

 

ナニか足にぶつかって?!え?!子供?!

 

「あぅ…いたいです…。」

 

あ!花陽にぶつかって転んじゃったんだ!

 

大変!怪我してないかな?!

 

「だ、大丈夫!どこか怪我してない?!あ!お膝を擦りむいちゃってます!」

 

花陽にぶつかって転んじゃった女の子ですが、スカートだったから転んだときにお膝擦りむいちゃったみたいです!

 

可哀想に…ちょっとだけ血が出ちゃってます…。

 

「あちゃー。ちょっと血が出ちゃってるね。ダメだよ?ちゃんと前見て走らないと。今のはキミの前方不注意かな?」

 

「うぅ…ごめんなさい…。」

 

「ちゃんとごめんなさいできてエライね♪次からは気をつけようね?今日はお姉ちゃんにぶつかっただけだから良かったけど、もし車にぶつかったりしたら怖いよね?」

 

「ふぇ…う…うぅ~…。」

 

わわ!どうしましょう?!

 

この子、泣いちゃいそうですよ?!

 

そんなにキツく言ったワケじゃないんですけど…。

 

あとはきっと擦りむいちゃったトコが痛いんですね…。

 

あ!そうですよ!こんなときの為にカバンの中には確か携帯用の小さなマ○ロンとばんそーこがあったはずです!

 

「お膝痛いよね?ちょっと待っててね…えーっと…確かカバンの中に凛ちゃんが転んだとき用の……ありました!じゃーん!ばんそーこです!しかもねこさんのばんそーこですよ!」

 

花陽がカバンから取り出したのはねこさんの絵がプリントされているばんそーこです。

 

このねこさんばんそーこなんですが、元気が有り余ってたまに転んじゃう凛ちゃん用にいつもカバンの中に入れてあるんです。

 

もちろん消毒液のマ○ロンも一緒に入れてありますよ!

 

準備は万全です!

 

「ねこさん?」

 

良かった…転んじゃった女の子、痛さと怒られるんじゃないかって心配で今にも泣きそうだったけど、可愛いねこさんばんそーこを見せたら涙が引っ込んでいったみたいですね。

 

ねこさんは偉大ですね!

 

ねこさんのプリントがしてある分、このばんそーこってちょっと高いんですけど、用意していてよかったです!

 

「うん!ねこさんのばんそーこです!可愛いでしょ!」

 

「うん。ねこさん。かわいいです。」

 

「ちょっとしみちゃうけど、マ○ロンをシュってしたらこれをお膝にぺたって貼ってあげるね♪」

 

「はいはーい。その前にちゃんと擦りむいちゃったトコ洗わなきゃね。傷口に小石とか入っていたら大変だからね。はい、花陽ちゃん、ミネラルウォーターだよ。アミュセンの自販機で買ってきたよ。これで擦りむいちゃったトコ洗ってね。」

 

「あ!そうでした!お水!ありがとうございます!」

 

「さ、手早くヤっちゃお。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おねーちゃん。ねこさんのばんそーこ。ありがとうございました。おばさん。おみず。ありがとうございました。」

 

花陽は転んじゃった女の子(お名前は“ハナちゃん”って言うそうです。今年から小学1年生なんだそうですよー。)の擦りむいちゃったお膝を、ミネラルウォーターで軽く汚れを流してから、マキロンで消毒してねこさんばんそーこをぺたりと貼ってあげました。

 

他に怪我をしているところもないみたいだし、もう大丈夫ですね。

 

花陽、今回は中々いい仕事をしましたね!

 

「はい♪どーいたしまして♪」

 

「おば?!おばさん?!」

 

この子…ハナちゃんはちゃんと“ありがとう”ができてエライですね♪

 

最近はちゃんとありがとうできない子もいますから。

 

「おばさん…小1のちびっ子におばさんって言われた…私、四捨五入したらまだ二十歳なのに…それなのに…おばさん…。」

 

あー、おねーさん。おばさんって言われて落ち込んじゃいましたね。

 

でもハナちゃんくらいの小さな子から見たら、確かにおねーさんはもうおばさんって感じになっちゃいますよね。

 

おねーさん。まだ十分に若いんですけどね。

 

「おばさん?どーしたの?」

 

そんなショック状態のおねーさんを、ハナちゃんは不思議そうに見ています。

 

ハナちゃん…あんまり触れてあげないでね?

 

「あ、あははははは………あのね?ハナちゃん?おねーさんは!まだおねーさんなんだよ!そう!まだおねーさんなんだからね!おばさんじゃないんだよ?!」

 

「ふぇぇ?!」

 

「お願いだからおねーさんもおねーさんって呼んでよー!」

 

「あ、あの…おねーさん?その子が引いてますよ?それにここって一応は往来なんて人目が…。」

 

周りからみたら小さな女の子をいじめてるように見えちゃいますよ?

 

「こらー!そこのおばさん!ハナちゃんいじめたらダメなんだよ!」

 

そうそう。こんな風に誰かに怒られちゃいますよ、って、この女の子は…誰でしょうか?

 

ハナちゃんのお名前を知ってるならハナちゃんのお友達かな?

 

「ハナちゃんにいじわるするわるいおばさんはれんちゃんがやっつけてやるー!いくぞー!れんちゃんぱーんち!えい!」

 

「イタッ!ちょっと待って!グーぱんでレバーに攻撃はダメっだて!わわ!ちょっ!ぎゃーす!」

 

おお!この子のパンチ!助走も付けたひねりの入ったいいパンチですよ!

 

おばさ…げふんげふん。もとい、おねーさんの鳩尾にいい具合にクリティカルしましたね!

 

あれは…うん。ちっちゃい子のパンチでもかなり痛そうですね…。

 

「れんちゃん!」

 

「ハナちゃん!れんちゃんがきたからもーだいじょーぶだよ!わるいおばさんなんてれんちゃんがやっつけちゃうんだから!」

 

おねーさんの鳩尾に2発のパンチを入れた女の子は、ハナちゃんを庇うように私達とハナちゃんの間に位置しました。

 

私達に向かって握りこぶしをシュッ!シュッ!ってシャドーボクシングみたいにやってますね。

 

うん。この子はなんでこんなに好戦的なんでしょうか?

 

「あぅ~レバーは痛いよぉ…しかもまたおばさんって言われたし…。オマケに別の子に…。やっぱりもうおねーさんはキツいのかなぁ…私っておばさんなのかなぁ…。」

 

おねーさん…。レバーと心にダブルでクリティカルヒットしましたね。

 

ポケモン的に言えば効果は抜群だ!ってヤツですね。

 

可哀想になんだかしおれちゃいましたよ。

 

花陽もいつかはおばさんって言われて落ち込んじゃう日がくるのかのなぁ…?

 

「れんちゃん。あのね、ハナちゃんころんじゃって、おねーちゃんとおばさんにねこさんのばんそーことおみずもらったの。」

 

「うぇ?!ハナちゃん!ころんじゃったの?!けがしたの!だいじょーぶ?!いたくない?」

 

「だいじょーぶだよ。おねーちゃんとおばさんが、ほら♪みてれんちゃん。おひざにねこさんばんそーこぺたってしてくれたの♪」

 

「あー!ほんとだー!ねこさんばんそーこ!かわいいね!よかったね!ハナちゃん!あれ?それじゃおばさんはいいひと?」

 

「うん。ハナちゃんいじわるされてないよ。おばさんはいいひとなの。おみずかってきてくれておひざにじゃぶじゃぶしてくれたの。わるものじゃないの。だかられんちゃんおばさんにぱんちしないで。」

 

「あぅ~!おばさん!ぱんちしてごめんなさい!あとね!ハナちゃんにやさしくしてくれてありがとー!」

 

「あはは…誤解が解けて何よりだよ……でも呼び方はやっぱりおばさんなんだね…。おば…じゃなくて、おねーさんはちょーっと泣きそうだよ…」

 

「ごめんなさいできてエライね。キミはハナちゃんのお友達かな?おねーちゃんにお名前を教えてくれるかな?あ、おねーちゃんは花陽ってお名前だよ?」

 

「うん!れんちゃんはハナちゃんとおともだち!あのね!れんちゃんはれんちゃんだよ!はなよおねーちゃんははなよおねーちゃんなんだね!なんかおなまえハナちゃんににてるねー!」

 

あ、それは花陽もそう思っていました。

 

ハナちゃんって漢字でお名前書いたら“花ちゃん”なのかな?

 

それとも“華ちゃん”?

 

まさか“鼻ちゃん”…は流石にないですよねー。

 

「れんちゃんです。ハナちゃんのおともだちです。いちばんのおともだちです。ハナちゃんはれんちゃんだいすきです。」

 

「れんちゃんもハナちゃんだーいすき!」

 

1番のお友達です…か。

 

なんだかお名前もそうですがハナちゃんとれんちゃんは花陽と凛ちゃんみたいですね…。

 

花陽と凛ちゃんも昔はこんな感じだったな…。

 

花陽が泣いてるといつも凛ちゃんがすぐに駆けつけてくれて…。

 

今でもあんまり変わらないんですけどね。

 

「ねーねー!ハナちゃん!ガンプラもってきた?れんちゃんはちゃんともってきたよ!ほら!ベアッガイ!」

 

あ、肩下げバックから取り出したのはベアッガイですね!

 

正式にはベアッガイⅡ。

 

発売された当時はあまりにも今までのガンプラとはかけ離れたファンシーなデザインにガンプラ界に激震が走った、アッガイとクマを掛け合わせて作られた驚異のガンプラ”ベアッガイ”をさらにファンシーにパワーアップさせた後継機がれんちゃんが持っている“ベアッガイⅡ”なんです。

 

その愛らしい見た目から女の子に大人気のガンプラなんですよねー。

 

この“ベアッガイⅡ”は人気があるからバリエーションも沢山発売されてるんですよ。

 

パパッガイやママッガイ、特にプチッガイなんてスゴい数があるんです!

 

値段もお手軽なので女の子のガンプラファイターならみんな1つはプチッガイを持っているんじゃないでしょうか?

 

チェアストライカーを使えば脱出用のサブ機体としても使えますから、意外と便利だったりするんですよ。

 

そんなプチッガイですが、もちろん花陽も持ってますよ。

 

自立行動できるように独自のAIを組み込んで、ステルスマントを装備させて頭部に大量の爆薬を仕込んで……ふふふふふ…。

 

ここまで言えば花陽のプチッガイがどんなプチッガイが…皆さんおわかりですよね?

 

そうです。

 

花陽のプチッガイは“プチッガイ(サイレント・ボマー)”…姿を消して忍び寄ってドッカーンなんです。

 

世にも恐ろしい自爆テロをするプチッガイなんですよ…!

 

そう言えばこの自立行動自爆用に作成した花陽のプチッガイ(サイレント・ボマー)を見た凛ちゃんが、ベニャッガイに自爆技のファイナル・ベニャッガイを搭載してほしいにゃ!って言ってきたんだよね。

 

あれ?凛ちゃんが自爆に目覚めたのってもしかして花陽のせいですか?!

 

………気のせいってことにしておきましょう。

 

そう…気のせいです。

 

ちなみに“ベアッガイⅡ”は自爆大好き凛ちゃんのベニャッガイの素体にもなってるガンプラなんですよ!

 

花陽的には“ベアッガイⅡ”も確かに可愛いと思いますが、普通のアッガイも可愛いと思うんですが……ダメでしょうか?

 

「ハナちゃんもちゃんともってきたよ。ハナちゃんのガンプラはジムなの。」

 

そして一方のハナちゃんが肩下げバックから取り出したガンプラは…なんと!なんと!な、な、な、なんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

みんな大好き!連邦軍の地味だけどスゴいヤツ!

 

RGM-79!

 

“ジム”!!!

 

ジムですよ!ジム!

 

イケメンになってるジム・カスタムでも、花陽のジム・マテリアルの素体になってるジム改でも!

 

海未先輩の“脳天ぶち抜くゾ♪”でお馴染みなジムスナⅡ(ジム・スナイパーⅡ)でも、ゾンビージムな人の愛機だったジム・ストライカーでもなく!

 

ましてやジム・クゥエルやジムⅡや高性能万歳なジムⅢでもなく!

 

さらにはさらにはパワード・ジムに[EXAM-SYSTEM STANDBY]のBD1号機(ブルーデステニィー1号機)でもなく!

 

そう!ただのジム!

 

RGM-79ジムですよぉぉぉぉぉぉ!!!

 

「えー!ハナちゃんまたジムなのー!ハナちゃんもベアッガイにしようよー!ベアッガイかわいいよ!」

 

「ハナちゃんはジムがすきなの。だからジムがいいの。ジムがいちばん。ジムかわいいよ?」

 

ハナちゃん!あなたはまだ小1なのにジムの良さをわかっているんですね!

 

素晴らしいです!まーべらすですよ!ハナちゃん!

 

ハナちゃんは将来有望なジムスキーですよ!

 

ハナちゃん!ぜひ!我々の秘密結社“ジムスキー同盟”へ入会しましょう!

 

我々ジムスキーは新たなる同胞を歓迎しますよぉぉぉぉ!!!

 

ハッ!興奮しすぎてついつい秘密結社のことをポロっと喋ってしまいまして!

 

そこのあなた!秘密結社“ジムスキー同盟”のことはどうか内密にお願いします!

 

ヤツ等に…ザクスキー連合に我々ジムスキー同盟の存在を嗅ぎ付けられるワケにはいかないんです!

 

そう…まだ早いんです…もう少し…もう少しだけ力を蓄えてから…フフフフフフフフ………。

 

………あれ?花陽はナニを…?

 

また頭の中に黒い小さな鳥さんが踊り狂っていたような気が…?

 

「あはは♪その年でジムが好きだなんてハナちゃんはなかなかに“通”なんだね!うん!ガンプラは自由だからイイと思うよ!」

 

“ガンプラは自由”

 

3代目メイジン・カワグチの仰った名言ですね。

 

まぁ中には自由の言葉を履き違えて自由(フリーダム ※フリーダムガンダムのことではないですよー!)におバカなガンプラやえっちなガンプラを作る変態ビルダーもいますけど。

 

キャストオフ機能を実装したMS少女をガンプラで再現するなんて、流石にちょっとやり過ぎだと思いますよ…。

 

以前Y○uT○beで戦闘動画を見たことがありますが、バトル中に装甲や衣装をキャストオフして全裸になるなんて…。

 

あの動画のガンプラ娘(仮)はおっぱいはもちろん、アソコまで忠実に再現していてしたね。

 

その熱意と作成技術は認めますが、局部まで再現したうえでキャストオフして全裸になっちゃうなんて、そんなことをしちゃったらガンプラバトルがR-18になっちゃいますよ。

 

「おねーさんのお友達にもジムが大好きな女の子がいたんだよ!スッゴい上手にガンプラを作る子で、おねーさんのガンプラのとっておきの秘密兵器もそのジム好きなお友達が作るのを手伝ってくれたんだよねー。………懐かしいなぁ…………。」

 

おねーさんのガンプラのとっておきの秘密兵器…ですか?

 

秘密兵器…一人のビルダーとして秘密兵器なんてステキな響きは実に気になりますね!

 

それに今の言い方だとおねーさんもガンプラバトルをするんですね。

 

そんなおねーさんの秘密兵器…。

 

いったいどんな秘密兵器なんでしょうか?

 

武装かな?何かのシステムかな?

 

でもおねーさん…。

 

どうしてあんなに寂しそうに“懐かしいなぁ”って呟いたんでしょうか?

 

明るく笑っているように見えるけど、おねーさんの目はここじゃないどこかを…スゴく遠くを見ているみたいです…。

 

「あ!ハナちゃん!たいへんだよ!ばとるろいやるがはじまっちゃう!いこ!」

 

「うん!はなよおねーちゃん、おばさん。ありがとうございました。またねー。」

 

「よーし!きょーもがんばるぞー!おー!」

 

「おー。」

 

ハナちゃんとれんちゃん。

 

二人は花陽とおねーさんにバイバイと手を振ると、“おー”って言いながらアミューズメントセンターに走って行ってしまいました。

 

あの子達だけでバトルロイヤルに参加なんて大丈夫かなぁ…。

 

バトルロイヤルでも小1なら初心者マークが識別に表示されるから、普通のガンプラファイターなら攻撃はしないと思うけど…。

 

え?初心者マークってなんだ?ですか?

 

初心者マークはですね?小学校3年生までのお子様ファイターと、バトルロイヤルでの出撃回数が3回に満たない駆け出しファイターの人達に与えられる特殊な識別信号なんです。

 

この初心者マークの着いているガンプラには、普通は暗黙の了解で攻撃はしないようになっているんです。

 

まぁあくまでも暗黙の了解なんですけどね。

 

あとはバトルを楽しんで貰うために、初心者マークのファイターには出きるだけ協力してあげるとかですね。

 

先輩ファイターは後輩ファイターには優しく!がガンプラバトル界の習わしですね!

 

でも中には残念ながら初心者マークのファイターを優先して狙ってくるマナーの悪いファイターもいるんです。

 

初心者狩りなんて呼ばれています。

 

特に最近の秋葉原地区の夕方のバトルロイヤルでは、初心者狩りが横行していると、掲示板でベテランファイターさん達が嘆いていました。

 

ちなみに初心者マークは設定で自由にON・OFFできるんですよ。

 

「ハナちゃんとれんちゃん…大丈夫でしょうか…。最近はこの辺で初心者狩りが出没しているって聞きましたけど…。」

 

「あー…初心者狩りねぇ…。うーん…まぁバトロイなら他のファイター達もいるから大丈夫だとは思いたいけど…ちょっと心配かな?」

 

あんなにいい子達がもし初心者狩りに会っていじめられたら…。

 

空は暗くなりはじめていますけど、花陽は時間にまだ余裕があります…。

 

うん…後輩ファイターに優しくするのは先輩ファイターの使命です!

 

おまんじゅう屋さんにも早く行きたいですけど、少しだけハナちゃん達の様子を見に行きましょう!

 

「……あ、あの!おねーさんはまだお時間大丈夫ですか!」

 

「へ?時間?!あー、うん。おねーさんって基本的に暇人だから別に大丈夫だけど…。」

 

「なら!ちょっとだけハナちゃんとれんちゃんの様子を見ていきましょう!やっぱりあの子達二人だけじゃ心配です!」

 

「花陽ちゃん……そうだね。うん!おねーさんも花陽ちゃんに賛成だよ♪もしも初心者狩りなんておバカな連中が出てきたらおねーさんが武力介入しちゃうんだから!」

 

「はい!そのときは花陽も一緒に武力介入しちゃいます!」

 

初心者狩りに遭遇するなんてそんなことはないと思いたいです…きっと大丈夫だと思いたいですけど……。

 

なんだかイヤな予感がするんです。

 

コレってフラグ…じゃないですよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イヤな予感ってなんでこんなに当たるんですか?!」

 

花陽の感じたイヤな予感は見事に的中してしまいました。

 

フラグ回収しちゃいましたよ…。

 

ハナちゃんとれんちゃんが二人で出撃した今回のバトルロイヤルのフィールドは宇宙。

 

円筒形のコロニーが見えるので恐らくは宇宙世紀系のポピュラーな宇宙フィールドですね。

 

「ッ!あのνガンダム!さっきからハナちゃんのジムばっかり狙って!あっ!危ない!ハナちゃん!避けなさい!!!」

 

アミューズメントセンター内の大型モニターには、ハナちゃんのジムとれんちゃんのベアッガイⅡがダブルフィンファンネル装備の赤いνガンダムと戦っている映像が写し出されていました。

 

ハナちゃんもれんちゃんも必死に応戦していますが、二人のジムとベアッガイⅡがそれぞれ放つビームスプレーガンとビームキャノンは赤いνガンダムのシールドや、使う必要も無いハズなのに展開しているIフィールドに阻まれてダメージを与えられません。

 

「ハナちゃん?!ジムの足が!」

 

そうしているうちに、赤いνガンダムはビームライフルを放ち、ハナちゃんのジムの両足を撃ち抜いて吹き飛ばしてしまいした。

 

「もうこれ以上は黙っていられません!おねーさん!お願いです!ハナちゃんとれんちゃんを助けるために!おねーさんの力を貸してください!」

 

さっきからハナちゃんのジムをいたぶっているあの赤いダブルフィンファンネル装備のνガンダムのファイター…かなり腕前です。

 

使用しているガンプラ…ダブルフィンファンネル装備の赤いνガンダムもよく作り込まれています。

 

ガンプラの完成度だけなら花陽のジム・マテリアルの方が上だとは思いますが、悔しいけどファイターとしての技量は確実にあの初心者狩りのファイターの方が花陽よりも上です。

 

1対1なら他のファイターさん達に救援を頼んで、防御に徹していればなんとかなりますが、あの初心者狩りは全部で5機編成です。

 

本来のコウモリのような形状のアクティブクロークを、ウィングゼロ(EW)の羽根に付け替えた白いガンダムデスサイズ・ヘルのカスタム機。

 

ガンダムナドレの頭部と胴体にガンダムヴァーチェの手足を取り付けたアンバランスなプロポーションのガンダムナドレのカスタム機。

 

頭部をポニーテールに改造した黒いセーラー服のノーベルガンダムのカスタム機。

 

素組のデュエルガンダム。

 

そしてダブルフィンファンネル装備の赤いνガンダムのカスタム機。

 

この5機で編成されています。

 

ファイターとしての技量が残念な花陽一人じゃハナちゃんとれんちゃんを助けるのは無理です。

 

おねーさんのファイターとしての技量がどの程度なのかは未知数ですが、5機を相手にするなら頭数は多いに越したことはありません!

 

2対5…ハナちゃんとれんちゃんも数に入れたら4対5です!

 

4対5ならなんとか時間は稼げるハズです!

 

あとは救援信号を発信して他のファイターさん達の救援を待ちましょう!

 

「あれは酷いね…。おねーさんだってあれは流石に見過ごせないよ。もちろん喜んで手伝うよ!」

 

「あ、ありがとうございます!それじゃ早く出撃登録を済ませて、ハナちゃんとれんちゃんを助けに行きましょう!!」

 

「了解!って言いたいけど、ちょっと先に花陽ちゃんだけで出てもらっていていいかな?おねーさんのガンプラなんだけど、陸戦用の装備のままだから、宙間戦闘用の装備に付け替えてスキャニングしてからじゃないと出れないの。」

 

陸戦用の装備のままで宇宙で戦えないこともないですけど、確かにあの初心者狩りのファイター達と闘うならやっぱり万全の態勢で挑んだほうがいいですね。

 

こんなことになるなら花陽もジム・マテリアルに増加装甲と強化バックパックを取り付けてくればよかったです…。

 

でも今日は新武装の“レールカノン”だけは装備してきています。

 

対PS装甲用の特殊弾頭(機体容量をバカみたいに使う虎の子です!)も武装領域(ウェポン・ストレージ)には入っています…このレールカノンの威力なら当たりさえすれば一撃で倒すことだってできるハズです!

 

「わかりました!とりあえずは花陽が単騎で先行してハナちゃんとれんちゃんに合流します!」

 

「うん!お願い!おねーさんもすぐに追い付くから!」

 

「はい!」

 

ハナちゃん!れんちゃん!

 

待っていてくださいね!

 

花陽おねーちゃんがすぐに助けにいきますよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「機体各部、異常なし。電子精霊システムは…みんなは…ダメ…花陽の命令を聞いてくれないあの子達には頼れないよ…。今回は不確定要素は排除しなきゃ…。」

 

あの子達…花陽がまだ小学生だった頃に契約した4体の電子精霊…。

 

さーちゃん。

 

うーちゃん。

 

しーちゃん。

 

のーちゃん。

 

 

昔は花陽の命令をちゃんと聞いてくれていたのに、いつの頃からかみんなは花陽の言うことを聞いてくれなくなっちゃった…。

 

どうして?

 

花陽のこと…キライになっちゃったのかな…。

 

……今みんなのことを考えるのは止めましょう…。

 

今はハナちゃんとれんちゃんを助けることを優先しなきゃ…。

 

「サポートAIシステム起動。FCS、ロック解除。“レールカノン”は…うん。データ上では異常はないです。実戦では初めて使うけど…試し撃ちしてる暇はないよね…。大丈夫…データ上のシミュレーションでは設定通りの性能を発揮してくれていました…。」

 

いつもは凛ちゃんと一緒に出撃していたから、花陽一人だけでの出撃はホントに久しぶりです…。

 

花陽一人での出撃…。

 

正直に言っちゃえば怖いです。

 

怖くて今すぐに逃げ出したいです…。

 

でも…怖いけど…。

 

怖いけど……それ以上に花陽はハナちゃんとれんちゃんを助けたい!

 

小さい頃の花陽と凛ちゃんにそっくりなあの二人を!

 

ガンプラバトルを楽しんでいる小さなファイター達を!

 

助けてみせます!

 

例え凛ちゃんがいなくても!

 

 

花陽一人だけでも!

 

「今日はダレカタスケテじゃなく!誰かを…ハナちゃんとれんちゃんを助けるために!小泉 花陽!ジム・マテリアル!出撃します!!!」

 

さぁ!行きますよ!

 

ハナちゃん!れんちゃん!

 

ちょっと待っててください!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回、二人の幼女(小学1年生は幼女なのでしょうか?)とお知り合いになった花陽ちゃん。
次回は花陽ちゃんがそんな二人の幼女の危機を救う為に、一人きりで出撃いたします。
花陽ちゃんの救援は間に合うのか?そして花陽ちゃんは一人きりで5機を相手にどう戦うのか?
相も変わらずの残念仕様なバトル回ではございますが、お付き合い頂けましたら幸いでございます。


次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

土日で障子の張り替えを行ったら、何故か太股と臀部が筋肉痛になってしまったQooオレンジでございます。

さて、今回からはかなりお久し振りな戦闘回になります。
もちろん、今回もまともな戦闘になる筈もなく…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのなな 始まります。















「まだ機影は見えないけど…こちらのレーダー圏内には捉えましたよ!」

 

機体各部の確認を終えて、新武装のレールカノンを携えたジム・マテリアルを出撃させた花陽は、先程の大型モニターに映し出されていたハナちゃんとれんちゃんのいる宙域に向かい、バックパックのバーニアが焼き付く限界ギリギリの全速力でブースト機動を続けました。

 

幸いにも途中でNPC制御のハイ・モックや他のファイターさん達に遭遇することもく、花陽とジム・マテリアルは順調に何もない宇宙空間を進んで行きます。

 

しばらく進むと、強化されたジム・マテリアルのレーダーの端に、ハナちゃんとれんちゃんと思わしき2つの光点と、その2つの光点を取り囲む5つの光点が表示されました。

 

まだメインモニターには機影は映ってはいないけと、こちらの索敵圏内に捉えたみたいですね。

 

ここからは少し慎重にいかなきゃ…。

 

あちらのレーダー圏内に入らないように…それでいてこちらの有効射程ギリギリまで近付かないと…。

 

「レールカノンの有効射程内まではあと少しです…。あちらのレーダー圏外からの長距離射撃で先制すれは2・3機くらいは…。」

 

増加装甲と強化バックパックを装備したジム・マテリアルの本来の姿…“ジム・カーバンクル”用にって用意していた新武装のレールカノン…。

 

この花陽の新武装のレールカノン、見た目はイオク様のレギンレイズが装備していたレールガンを少し大きくして、砲身を長くした感じです。

 

砲身が長くて接近戦とかでは取り回しが難しいのが難点ですが、威力は折り紙つき!スゴいんですよ!

 

当たりさえすれば例え鉄血系のMSが保有している防御アビリティ“ナノラミネートアーマー”だって貫通しちゃうくらいにスゴい威力を持っています。

 

今回は対PS装甲用の特殊弾頭“スティンガー”も装填されていますから、初心者狩りの5機のうちの1機、素組のデュエルガンダムがPS装甲の防御アビリティを持っていたとしても貫いてみせます!

 

……当たれば…の、話なんですけど…。

 

「当たればだなんて弱気になっちゃダメです!今日は花陽一人…凛ちゃんはいないんだから、花陽がしっかりしなきゃ!がんばって、とにかくがんばって…花陽がハナちゃんとれんちゃんを助けるんです!」

 

今日の花陽はおねーちゃんなんです!

 

怖いけど…やってみせます!

 

「大丈夫…相手のレーダー圏外から足を止めての射撃なら、花陽だってなんとかなるハズです!」

 

花陽には海未先輩みたいな狙撃の技術はないですけど、詳細なデータとこのレールカノンがあればきっと大丈夫です!

 

「予測データの解析だとそろそろここら辺があちらのレーダー範囲ギリギリですね……大丈夫…大丈夫……よっし!行きますよ!射撃管制システムを長距離射撃用に移行してください!」

 

<Ready>

 

サポートAIシステムの無機質な電子音声がコクピットに響くと、射撃管制システムが全距離対応型の汎用システムから狙撃や砲撃戦闘用の長距離射撃管制システムへと切り替わります。

 

「レールカノンへエネルギーバイパスを接続。セーフティ解除。対PS装甲用特殊弾頭“スティンガー”装填…装填確認。」

 

射撃管制システムが長距離射撃用へと変更されたのを確認して、今度はレールカノンへとエネルギーを供給するためにジム・マテリアルからのエネルギーバイパスを接続して、同時にセーフティを解除します。

 

そして今回持ち込んでいる対PS装甲用の特殊弾頭“スティンガー”をチャンバーへと装填して、ようやくレールカノンの発射準備の第1段階が完了します。

 

「レールカノンの準備はこれで完了です。あとは狙いをちゃんと付けて、ですね。そのためにも……ターゲットサイト!オープンです!」

 

射撃準備は終わりましたので、次はサブコンソールをぽちぽちと操作してターゲットサイトを展開させます。

 

コンソールの操作に応じて、メインモニターには長距離射撃用に調整したターゲットサイトが表示されました。

 

射撃管制システムとか、機体のシステム周りを先に弄っておいてホントによかったです。

 

本当ならジム・カーバンクル用に用意していたこの管制システムは、花陽と契約している電子精霊のみんなと一緒に戦うために改修したんだけど…。

 

どうしてみんなは花陽の言うことを聞いてくれなくなったんだろ…。

 

鳴神先輩の契約精霊のアイリちゃんは相談に乗ってくれるって言ってくれたけど…。

 

「最大望遠でならなんとかなりそうですね…。できれば初撃であの赤いνガンダムや、たぶんGNフィールドの防御アビリティ持ちで厄介そうなナドレのカスタム機を墜とたいですけど…。」

 

ターゲットサイトの展開が終わり、一通りの準備は完了しました。

 

花陽の命令を聞いてくれない契約精霊のみんなのことは一先ずは置いておいておきましょう。

 

今はハナちゃんとれんちゃんを助けないと…。

 

「赤いνガンダムを狙うにはナドレのカスタム機とポニーテールの黒いノーベルが邪魔ですね…。」

 

最大望遠で映し出されている映像を見ながら花陽は射撃の優先順位を考えます。

 

最優先は今もハナちゃんのジムに嫌がらせのように攻撃を続けているあの赤いνガンダムです。

 

5機の中でも特にあの赤いνガンダムは機体もファイターさんの技量もレベルが頭ひとつ抜きん出ています。

 

ファイターとしての技量が残念な花陽じゃ、正面から戦っても勝機はありません…。

 

出きるならばあちらが花陽に気付いていない無防備な今のうちに、長距離射撃での奇襲の一撃で仕留めたいですね…。

 

次に厄介そうなのはナドレのカスタム機です。

 

OO系のGNドライヴ搭載機ならば間違いなくトランザム・システムの強化アビリティを持っているハズです。

 

手足がヴァーチェなら、あのナドレのカスタム機は恐らくはGNフィールドも展開出きるハズ…。

 

トランザム・システムやGNフィールドの厄介な手札を切られる前に、ナドレのカスタム機も可能なら仕留めておきたいですね。

 

あとは羽根つきの白いデスサイズ・ヘルのカスタム機とポニーテールの黒いノーベルガンダム…。

 

そして素組のデュエルガンダム。

 

素組のデュエルガンダムは最後でも構いませんね。

 

武装はベーシックなビームライフルとビームサーベルみたいですし。

 

脅威度は他の機体に比べて低いです。

 

羽根つきの白いデスサイズ・ヘルは接近戦用のビームシザーズしか装備されていないようですね。

 

ウィングゼロ(EW)の白い羽根を取り付けてあるので、ツインバスターライフルを武装領域(ウェポン・ストレージ)にしまってあるのかもしれませんが、そこまで気にしている余裕はありません。

 

ツインバスターライフルを持っていたら持っていたでその時に対処しましょう。

 

お次はポニーテールの黒いノーベルガンダムですね。

 

Gガンダム系のMFは基本的には近接格闘戦に特化した機体が多いです。

 

あのポニーテールの黒いノーベルガンダムも近接格闘戦が得意な機体のハズです。

 

近付かれた厄介なので、可能ならば長距離射撃で仕留めてしまえれば楽ですね…。

 

「最優先は赤いνガンダム…次にナドレのカスタム機…と、言ったところですね。」

 

ナドレのカスタム機は花陽から見て手前側に位置しているので狙うのに問題ありません。

 

ですが、最優先に仕留めたい赤いνガンダムを狙うにはノーベルガンダムが邪魔です。

 

なら順番は…

 

「ポニーテールの黒いノーベルガンダム、ナドレのカスタム機、そして赤いνガンダム。まずはこの順番で狙いましょう…。」

 

羽根つきの白いデスサイズヘルと素組のデュエルガンダムは後回しです。

 

「そうと決まれば…。」

 

最初にターゲットサイトの中央に捉えるのはポニーテールの黒いノーベルガンダムです。

 

ホントなら花陽の射撃技術でこの距離から狙うなんて無謀なんですけど、それを補うために作り上げた長距離射撃用の射撃補正システムがちゃんと手伝ってくれているので、この距離からでも狙いは問題ありません……たぶん。

 

「…大丈夫…大丈夫…大丈夫…大丈夫…。」

 

狙いは定めました。

 

引き金を引けば事態は一気に動いていくハズです。

 

もしも初撃を外したら…。

 

「外したら…その時は5対1ですね…。」

 

5対1なんて花陽なんかじゃ瞬殺です。

 

囲まれてリンチです。

 

うん…リンチなんてホントに怖いですね…。

 

「でも…ハナちゃんとれんちゃんは今、その怖い思いをしているんです!」

 

怖くてもやってみせます!

 

花陽がハナちゃんとれんちゃんを助けるんです!

 

行きますよ!ジム・マテリアル!

 

新装備のレールカノンの威力を見せてあげましょう!!!

 

「攻撃開始です!!!」

 

意を決した花陽はレールカノンの引き金を引きます!

 

「お願いですからこれで!墜ちてください!!!」

 

レールカノンの長い砲身からは軽いスパークを発して弾丸が射出されていきました!

 

「次です!」

 

着弾を確認せずに次の目標のナドレのカスタム機をターゲットサイトに捉え、再び引き金を引いてレールカノンを放ちます!

 

メインモニターに映し出された映像では、最初に放ったレールカノンの弾丸がポニーテールの黒いノーベルガンダムの胴体に着弾して吹き飛ばしていました!

 

やりました!ちゃんと当たりましたよ!

 

胴体を吹き飛ばして一撃で撃墜ですよ!

 

「っと!喜んでいる場合じゃありません!次は赤いνガンダムです!レールカノン!発射です!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「外しはしなかったけど!お願い!マテリアル!急いでください!」

 

レールカノンでの先制の奇襲攻撃の結果はほぼ成功でした。

 

初撃で狙ったポニーテールの黒いノーベルガンダムは胴体に着弾して撃墜。

 

次のターゲットだったナドレのカスタム機も胴体に着弾して撃墜できました。

 

ここまでは予定通りでした。

 

問題は最後に狙った赤いνガンダム…。

 

ポニーテールの黒いノーベルガンダムが撃墜された段階で素早く奇襲に反応した赤いνガンダムは、レールカノンから放たれた弾丸を見切ってシールドで防御しようとしました。

 

レールカノンの弾丸はシールドを貫通して防御した赤いνガンダムの左腕を機体の後ろに取り付けてあるフィンファンネル諸とも吹き飛ばしはしましたが、撃墜するにはいたりませんでした…。

 

あの赤いνガンダムは最優先で墜としておきたかったです…。

 

5機中2機を撃墜され、さらに赤いνガンダムが中破した初心者狩りチームは、こちらのレールカノンを警戒してハナちゃんのジムとれんちゃんのベアッガイⅡを盾にするように少し後退しました。

 

ホントは長距離射撃だけで終わらせたかったのですが、ここからレールカノンを使っちゃったらハナちゃん達を巻き込んでしまうのでレールカノンは撃てません!

 

レールカノンが使えないなら使える位置に移動すればいいんです!と、言うことで花陽はジム・マテリアルを再び全力のブースト機動を開始しました!

 

「ハナちゃん達を盾にしたって!ハナちゃん達と初心者狩りの間に位置すればいいんです!もう1度レールカノンの恐ろしさを味わって貰いますよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハナちゃん!れんちゃん!助けに来ましたよ!」

 

[[???あ!そのおこえ!さっきのはなよおねーちゃん!]]

 

[[ぐす…はな、はなよおねーちゃん…。]]

 

ハナちゃんとれんちゃんの元にたどり着いた花陽が見たのは、両足を失いさらにはバックパックを剥ぎ取られて宇宙空間での移動手段を完全に封じられたボロボロのハナちゃんのジムでした。

 

通信モニターに映し出されたハナちゃんは泣いていました…。

 

ボロボロになったジムのコクピットの中で泣いていました…。

 

こんなになるまで攻撃されるなんて怖かったですよね…。

 

辛かったですよね…。

 

[[はなよおねーちゃん…。れんちゃん、がんばってハナちゃんをまもろーとしたけど…。ハナちゃんいぢめるのやめてっていったけど…。]]

 

れんちゃんのベアッガイⅡもハナちゃんのジムに負けず劣らずにボロボロでした。

 

ビームの着弾で機体のあちこちが融解したり穴が空いたりと、見るも無惨な状態になっていました。

 

れんちゃんはベアッガイⅡを盾にして動けないハナちゃんのジムを必死に守っていたんですね。

 

れんちゃん…がんばりましたね。

 

とってもとってもエライですよ…。

 

友達のために逃げずにその身を盾にして守り続ける…。

 

ホントにれんちゃんは凛ちゃんみたいに友達思いの女の子です。

 

「ハナちゃん、れんちゃん。がんばったね。とってもとってもえらかったですよ。あとは花陽おねーちゃんにドンと任せちゃって下さい!」

 

花陽はハナちゃんとれんちゃんの状態を確認し終えると、二人を庇うためにジム・マテリアルを初心者狩りとハナちゃん達の間に移動させます。

 

そして威嚇の意味も込めてレールカノンを前方の初心者狩りへ構えて、いつでも発射出きるように狙いを付けようとしたんですけど…。

 

「え?!通信?発信元は…赤いνガンダム…?」

 

そこに突然、赤いνガンダムのファイターさんから通信が入りました。

 

バトルロイヤルで敵機に通信を送るなんて、あの赤いνガンダムのファイターさんは何のようなんでしょうか?

 

初心者狩りからの通信になんて出る義理はこれっぽっちもありませんが、初心者マークを付けた小さな子供が一生懸命にやめてって言っても攻撃を続ける酷いファイターさんには一言文句を言ってあげなきゃ、今日の荒ぶる花陽は気が済みません!

 

上等です!通信に出てあげましょう!

 

あ♪今の“上等です!”ってセリフ、なんだか鳴神先輩みたいでしたね!

 

おっと、おバカなことを考えてないで通信に出なきゃですね!

 

荒ぶる花陽の怒りのお説教ですよ!

 

あ!でも顔バレは怖いので花陽からは音声通信のみにしておきましょう!

 

顔バレしてネットに晒されたりしたらイヤすぎます。

 

ではもう1度、憧れの鳴神先輩ちっくに………クソ野郎のお顔を拝んであげましょう!

 

花陽はサブコンソールをぽちぽちって操作して通信設定を音声通信に切り替えて、赤いνガンダムからの通信に出たんですけど……。

 

[[通信に出るが遅い!私からの通信には三秒以内にでなさい!!!]]

 

そんなことを言いながら赤いνガンダムのファイターさんにいきなり怒られちゃいました?!

 

ふぇ?つ、通信に出るのが遅い?!

 

あ、あのー…ホントなら敵の通信に出たりはしないモノなんですけど…。

 

[[フン!まぁいいです!今回は特別に多目に見て差し上げます!]]

 

「は、はい…ありがとうございます?」

 

あれ?なんで花陽はありがとうございますって言ってるんでしょうか?

 

[[それよりも!先程のあのバカみたいな威力の遠距離攻撃はアナタですの?防御したシールドを貫通して腕を吹き飛ばし!更にはバックパックのフィン・ファンネルまで吹き飛ばすなんて!アナタ!あんな威力の遠距離攻撃をするなんて頭が可笑しいのではなくって?それに……よりにもよって……また…またジムですの!!!あぁ!もう!どうしてまたジムなんですの!!!]]

 

頭がおかしい?

 

この人はナニを言ってるんですか?!

 

ことり先輩のウィングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルやA-RISEの綺堂 英玲奈さんのガンダムベヒーモスが装備しているプラズマグレネード…他にもキ○ガイな威力の武装を持つ機体はいっぱいいます!

 

フィールドを焦土に変えるような威力を持っている他の皆さんのキ○ガイウェポンに比べたら、シールドを貫通する程度の威力の花陽のレールカノンなんて可愛いモノですよ!

 

それに……頭がおかしいって……頭がおかしいのはあたなたの方じゃないですか!

 

だってそうですよね?!確かに初心者マーク付きへの攻撃は禁止はされてはいませんが、ファイター同士の暗黙の了解で子供達を見守り、そして時には手助けをしてあげよう!って!ガンプラバトル界の習わしなんですよ!

 

それなのに!初心者マークを付けた小さな子供をこんな嬲るように攻撃するなんて!正気の沙汰じゃありませんよ!

 

「頭がおかしいのはそちらです!ハナちゃんとれんちゃんは!この子達はまだ小さいんですよ!しかも初心者マークを付けているんですよ!れんちゃんはあなたにやめてって必死に言っていたんですよね?それを無視してこんな嬲るように攻撃するなんて!頭が可笑しいのはアナタの方です!」

 

黒い方のことり先輩だってやめてって必死に訴える小さな子供を嬲るように攻撃するなんて…こと…は……し、しない…ですよね?

 

あぅぅぅぅ…黒い方のことり先輩は人○料理なんて頭が逝ってることをしようとするので、小さな子供を嬲るような攻撃はしません!って自信を持って言えません…。

 

か、考えたくはないですけど、下手するとことり先輩なら命乞いをする子供相手にもっと酷いことをしちゃうかもしれませんよ…。

 

拷問とか好きそうですよね…ことり先輩って…。

 

[[んまぁ!この私が頭が可笑しい?!頭が可笑しいですってぇぇぇぇぇ!!!このジム風情がぁぁぁぁぁ!!!]]

 

「ヒィィィィィィィィィィィ!!!!!」

 

[[みゃあ?!]]

 

[[ふぇぇ?!]]

 

突然、赤いνガンダムのファイターさんが大きな声を出してきましたよ?!

 

びっくりして花陽もハナちゃんもれんちゃんも変な声が出ちゃいましたよ!

 

ちなみに上から花陽、れんちゃん、ハナちゃんの順番ですよ!

 

れんちゃんのみゃあ?!ってねこさんみたいな驚きかた、やっぱり凛ちゃんみたいですね!

 

ちょっと現実逃避してみましたけど、もしかして花陽が喧嘩腰で話しちゃったから、赤いνガンダムのファイターさんを怒らせちゃいましたか?!

 

ど、ど、ど、どーしましょう?!

 

[[そこのチビッ子もジム!頭の可笑しいレールガンのアナタもジム!見渡す限りジムばかり!!!どいつもこいつもジム!ジム!ジム!ジム!ジム!!!]]

 

え?!ジム?!あれ?なんだか怒りの矛先がジムになってるような…?

 

この赤いνガンダムのファイターさん…ジムになにか恨みがあるんでしょうか?

 

[[そしてぇぇぇぇぇぇぇ!!!極めつけはこの私からあの人を奪った泥棒女もジィムゥゥゥゥ!あの人はそんなにあのジム女がいいのですか?!]]

 

え?泥棒女?

 

あの人を奪った?

 

あー……もしかして三角関係の果ての修羅場ってヤツですか?

 

「あ、あのー?」

 

[[大体!私のνガンダム・クインルージュの方があのジム女のジムよりも強いではないですか!]]

 

あ、この人の赤いνガンダム…νガンダム・クインルージュって名前なんですねー。

 

クインルージュ…赤い女王って意味でしょうか?

 

[[それなのに…それなのにあの人はあのジム女を選んだ…。]]

 

[[ねー、はなよおねーちゃん!これってこうげきしていーのかな?]]

 

「うーん?どうでしょうか?一応はこんなときはマナーとして攻撃しちゃダメなんですけど。」

 

マナーとしてはダメでも、“お約束”だと撃っちゃってもいいんですけどね。

 

[[えー!でもはなよおねーちゃん!この“おばさん”]]

 

[[ゴラァ待て!クソジャリ!!!誰がおばさんですか!誰が!このクソジャリはよくもまぁ若々しく可憐で美しい天才美少女スクールファイターのこの私をつかまえて!おばさんだなんて言いやがりましたね!おばさんではありませんわ!私はまだ花も恥じらうJKですわ!JK!女子高生です!ピチピチの17歳の高校3年生ですわ!この私を題材に薄い本を作りやがったら児ポ法で捕まりますわよ!]]

 

[[うわ!おばさんがなんかへんなこといいながらおこった?!]]

 

[[ま、また言いやがりましたね!このクソジャリは!だーかーらー!おばさんではありません!お姉様とお呼びなさい!お姉様と!おばさん呼びは今すぐに訂正なさい!クソジャリ!]]

 

[[れんちゃん!くそじゃりじゃないもん!れんちゃんはれんちゃんだもん!おばさんはおばさんだよ!おばさんだからおばさんだもん!]]

 

[[キィィィィィィィ!!!このクソジャリィィィィィィィ!!!そこのジムジャリや頭の可笑しい貫通ジム女よりも先に!先ずはアナタから片付けて差し上げますわ!アナタ達!行きますわよ!]]

 

クソジャリがれんちゃんでジムジャリってハナちゃんのことですよね?

 

クソジャリは…まぁまだわかります。

 

小さな子供のことをジャリって言う人もいますから。

 

ポ○モンのロケ○ト団とかもジャリボーイって言いますよね。

 

でもジムジャリってなんですか…ジムジャリって…。

 

っと!冷静にインナースペースでツッコミを入れている場合じゃありませんね!

 

あちらが攻撃をしてくるなら迎撃しないと!

 

[[えー!ぶちょー!これ以上は不味いですよー!その子達のこと本気で墜としたらアタシ達、マジで初心者狩りになりますよー!]]

 

迎撃を!と、身構えようとしたら、赤いνガンダムのお仲間の羽根つき白いデスサイズヘルのファイターさんは、こちらへの攻撃を反対しているみたいです。

 

やっぱり普通に考えれば初心者狩りなんてしませんよね?

 

ぶちょー…つまりは部長ですね。

 

どこかの高校のガンプラバトル部さんでしょうか?

 

部長の赤いνガンダムのファイターさんの命令でハナちゃんとれんちゃんを攻撃していたんですね。

 

[[そうですよ!部長!もう止めましょう!ジムのファイターのあの子!泣いてましたよ!あっちのベアッガイⅡの子もやめてって何回も言ってましたよね!それなのに部長がいぢわるするから、先輩達が墜とされてこんな事になってるんですよ!あの子達に早くごめんなさいして仲直りして、みんなで楽しくガンプラバトルをしましょうよ!]]

 

[[佐伯さん…アナタ…。]]

 

素組のデュエルガンダムのファイターさん…佐伯さん?ってお名前ですか?

 

彼女は良いことをいいますね!

 

そうです!ガンプラバトルは楽しくなければいけません!

 

ジムを憎むおばさ…げふん!げふん!赤いνガンダムのファイターさんがちゃんとごめんなさいしてくれたら、仲直りしてみんなで楽しくガンプラバトルをしましょう!

 

ハナちゃんもれんちゃんもとてもいい子なので、ごめんなさいってちゃんとしてくれたら、二人共きっと許してくれるハズですよ!

 

さぁ!ぎぶみー!ごめんなさいです!

 

[[ふふふふふ……みんなで楽しくガンプラバトル……ですってぇぇぇぇ!!!お黙りなさい!!!ピカピカの1年生のアナタにガンプラバトルの何が分かるのですか!ガンプラバトルは仲良しこよしのお遊びではありませんわ!勝たなければ意味がありません!どんなに楽しくバトルが出来たとしても!負ければ賊軍ですわ!]]

 

あ、この人はごめんなさいするつもりがないですね。

 

今のうちにレールカノンで撃ち抜きましょうか?

 

それにしても…勝たなければ意味がない…ですか…。

 

ガンプラバトルは確かに勝てれば嬉しいです。

 

でも例え勝てなくても、自分の作ったガンプラで楽しくバトルすることに意味があるんだと花陽は思います。

 

勝てても勝てなくても、楽しくみんなでバトルをしなきゃ、それこそガンプラバトルに意味はないんじゃないのかな?

 

ガンプラバトルは“遊び”なんです。

 

結果は大事ですが、勝てなければ意味がないだなんて考え方は寂しいな…。

 

[[赤英女学院ガンプラバトル部部長“平坂 梨々香(ひらさか りりか)”が命じます!一切の情けも容赦もなく!眼前の敵機を殲滅しますわよ!!!]]

 

赤英女学院ガンプラバトル部?

 

それって確か……っ!思い出しました!

 

赤英女学院ガンプラバトル部!チーム“赤の姉妹(レッド・シスターズ)”!

 

去年の後期ガンプライブ秋葉原地区予選で第三位に入賞した強豪チームです!

 

去年の後期ガンプライブ秋葉原地区予選は準決勝でA-RISEに当たって負けたチームですよ!

 

はぅ?!花陽はなんて人達にケンカを売ってしまったんですか?!

 

[[佐伯さん!アナタが前衛に出なさい!PS装甲持ちのアナタなら頭の可笑しいバカ威力のレールガンの実弾を無効化出きる筈ですわ!]]

 

まずいです!これは非常にまずいですよ!

 

地区予選とは言えガンプライブで3位に入賞したチームのファイターさんを正面から相手にするなんてムリです!

 

しかもA-RISEがいる秋葉原地区は他の地区よりもスクールファイターのレベルが高いんですよ!

 

花陽なんかじゃ絶対にムリです!

 

早く逃げな…

 

[[はなよおねーちゃん!]]

 

[[はなよおねーちゃん…。]]

 

……そうです。

 

花陽の後ろにはハナちゃんとれんちゃんがいるんです。

 

逃げちゃ…ダメなんです!

 

「ばっちこいです!PS装甲でもナノラミネートアーマーでも一撃でぶち抜いてみせます!ハナちゃんとれんちゃんは花陽が守ってみせます!」

 

[[そのジャリ共を…弱者を守る?ふん!淘汰されるべき弱者を守って!そこに何の意味があるのですか!ガンプラバトルは弱肉強食!弱きモノは排除され!強きモノだけが栄光を手にする!そう…あのA-RISEのように!]]

 

「違います!弱くても強くても!みんなで楽しくバトルするからこそ!ガンプラバトルは楽しいんです!楽しむことに意味があるんです!」

 

[[なら…絶対的な力の差を目の前にしても!楽しんでみせなさい!行きますわよ!フィン・ファンネル!!!弱者を狩り尽くしなさい!!!]]

 

赤いνガンダムのファイターさん…平坂さんの声に応じるように、赤いνガンダムに残された右のフィン・ファンネルは機体から切り離されて展開していきます!

 

オールレンジ攻撃を相手にするなら長い砲身で取り回しづらいレールカノンは不利ですよ!

 

武装領域(ウェポン・ストレージ)からブルパップマシンガンを取り出しておけばよかったです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[弱きモノは排除される。ならここで君達がおねーさんに排除さるのは君達が弱きモノだからだね。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

花陽ちゃんの遠距離攻撃から始まった戦闘。
次回はいよいよ謎のお姉さんが愛機と共にガンプラバトルに参戦いたします。

また、来週の6月9日(金)は我等がスピリチュアル姉さん、のんたんの生誕祭です。
真姫ちゃん生誕祭での予告通りに、間に合えば東條 希生誕祭特別編を投稿予定でございます。
とは言えまだ一文字も書いていないのですが…。
ま、間に合うかなぁ…。

次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

鉄華団コンプリートセットの対艦ランスメイスだけが欲しいQooオレンジでございます。

さて、今回は前回に引き続きのバトル回(?)になっております。
ついにベールを脱ぐ謎のお姉さんのガンプラ。
謎のお姉さんの魂の叫びが響くとき、刻の涙がキラリと光り…(嘘です)。

それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのはち 始まります。





















[[弱きモノは排除される。ならここで君達がおねーさんに排除さるのは君達が弱きモノだからだね。]]

 

[[この声…全周波通信?!レーダー圏内には反応はありませんわよ?!一体どこから?!何者ですか!卑怯ですわよ!姿を現しなさい!]]

 

今の全周波通信で聞こえた声は…おねーさんですか?

 

赤いνガンダムのファイターさん…平坂さんの言う通りレーダー範囲内には新しくこちらの索敵圏内に侵入してきた機体の反応はなかったけど…。

 

もしかしてレーダー範囲外からの超長距離通信?

 

うーん…。それはないかな?

 

花陽のジム・マテリアルは索敵系もかなり強化しているから、この子のレーダー範囲はかなり広いんです。

 

その広いレーダー範囲の索敵圏外から通信するなんてかなり特殊な機体…通信に特化させた電子戦装備の機体でもない限りはムリです。

 

そんな通信特化の電子戦装備の機体なんて、よっぽど特殊なバトル形式じゃなきゃお目にかかれません。

 

通信特化以外の可能性は……ステルス系の特殊アビリティ搭載機?

 

それともこの前、西木野さんと一緒に戦ったバトルロイヤル(戦車のお化けさんの時です!)で穂乃果先輩に使ってもらったステルスマントみたいな隠密行動用の特殊な装備でしょうか?

 

どちらにせよ、ジム・マテリアルのレーダーに引っかからないなんて、おねーさんの機体はかなりの高性能ステルスシステムを持っていますね。

 

[[卑怯…ねぇ。弱いモノいぢめしてる子には言われたくないなぁ…。とりあえず…ちょろちょろと目障りなそのフィン・ファンネルにはサヨナラして貰うよ!]]

 

[[ナニを言って!えっ?!]]

 

おねーさんがフィン・ファンネルにはサヨナラしてもらうと言ったその直後、真っ黒な宇宙空間に一筋の青い光が一瞬きらめいて、赤いνガンダムのバックパックから切り離されて周囲に展開していた6基のフィン・ファンネルが一斉に爆発してしまいました!

 

今のはビームライフルの射撃?!ビームサーベルの斬撃?!速すぎて判断が付きませんでしたよ?!

 

それに!攻撃するときにまったく光学迷彩(たぶん姿を隠しているのは光学迷彩系の特殊アビリティだと思います!)に揺らぎもなにも出ないとか!ソレってなんのチートですか?!

 

普通は攻撃するときには光学迷彩に綻びが出て、多少の揺らぎが出るハズなんですよ!

 

ここまで高性能なステルスシステムなんて見たとこも聞いたこともないです?!

 

[[うっわ!ナニあれ?!ぜんぜん索敵に引っかかんないし!ぶちょー!なんかヤバいのが居ますよ!チャフスモーク焚きますんで早く[[逃がさないよ。]]…へ?]]

 

[[せ、先輩!後ろに!!!]]

 

[[先ずは1機。]]

 

姿の見えない襲撃者に慌て始めた初心者狩りさん達。

 

羽根付き白いデスサイズヘルのファイターさんはこの状況から脱するために、チャフスモークを焚いて逃げようとしたんでしょうが、そこに再びおねーさんか襲いかかります!

 

“逃がさないよ。”

 

おねーさんのその一言と共に羽根付きの白いデスサイズヘルの背後に姿を現したのは、何のガンプラをベース機にしたかがわからない程に改造され尽くした白と青がメインカラーのガンダムタイプの機体でした。

 

背中には丸いレドームのようなバックパック、左腕には大きなシールド…そして、機体の間接部からはまるで“限界突破(リミッドバースト)”とかの強化アビリティを使ったときのように、微量のエネルギー粒子が漏れだしています。

 

おねーさんのこのガンプラ…スゴいとしか言えません。

 

普通はどんなに改造を施しても、どこかにまだ手を加えれるところが残されているハズなんですが…。

 

おねーさんの機体にはこれ以上は弄れるところが見当たりません。

 

ある意味でこのガンプラは一つの完成形です。

 

それにこの完成度はまるで世界大会に出場するトップクラスのファイターさん達が操る機体のようです。

 

でも…どうしてステルス機なんでしょうか?

 

ここまで完璧に仕上げることが出きるなら、ステルス機よりももっと真正面からの戦闘に対応させた機体を作った方がいいような…。

 

あ!もしかしてあのレドーム付きのバックパックはストライクガンダムとかのストライカーバックや、インパルスガンダムのシルエットシステムみたいに換装出きるんですか?!

 

もしそうだったら、このステルス装備のバックパックの他にも、戦闘に特化させた装備のバックパックがあったりするんですね!

 

気になります!一人のビルダーとして、とっても気になります!

 

このバトルロイヤルが終わったらおねーさんに聞いてみましょう!

 

そして見せてもらいましょう!

 

[[先輩!!!]]

 

そんなスゴい完成度のガンプラを操り、ステルスを解除してその姿を現したおねーさんは、羽根付きの白いデスサイズヘルが背後を振り向く暇もなく、右手に握られた青いビーム刃のビームサーベルでそのコクピットを貫いてしまいました。

 

胴体のコクピット部分正確にを貫いたあの一撃なら確実にコアロスト判定ですね!

 

[[白と青のガンダムタイプ?!いつの間にこの宙域に侵入していたんですの?!それにあの完成度は!くっ!“アレ”は本格的に不味いですわ!あの“バケモノ”…綺羅 ツバサと同じ…いいえ!!!それ以上にヤバい香りがぷんぷんしますわ!佐伯さん!聞こえていますね!レールガン持ちの緑のジム改とジャリジムにクソジャリは後回しです!先ずは連携してあの新手のガンダムタイプを迎撃…いえ!1度後退して態勢を整えますわよ!]]

 

[[は、はい!!!了解しました!まだ無傷の私が前に出ます!部長はその間に後ろに!]]

 

おっと!花陽もぼけーっとしてる暇はないですね!

 

後退するなら追撃です!

 

PS装甲持ちでも容赦なくこの花陽謹製のレールカノンの餌食にしてあげますよ!

 

[[あちゃー。不意打ちに気を付けてたのに後ろから一撃で終わりかぁ。この子のレーダーでも後ろを取られてたの全くわかんなかったよー。ぶちょー、ごめんヤられちゃった♪佐伯ちゃーん、ぶちょーのことよろー。それじゃお疲れー♪おさきに上がるねー。っと、その前に…これは置き土産ってヤツだよ♪]]

 

そう言い残すと、羽根付きの白いデスサイズヘルはコアロスト判定でゲームオーバーになる最後の瞬間、機体のあちこちから白い煙をスゴい勢いで噴出させました!

 

白い煙はあっという間に周囲に充満して視界が真っ白に染められます。

 

スモーク程度ならレーダーを頼ればまだ戦闘は可能です!

 

レーダー情報をメインモニターにリンクさせれば…これは…メインモニターにノイズ?あ!レーダーの反応もおかしですよ?!

 

この白いスモークってジャミングチャフも入ってるんですか?!

 

視界もレーダーも効かない中での戦闘はまずいです!

 

周囲の状況がわからないこの状態で、下手に高威力のレールカノンを撃ってもしも味方に当たったら怖いことになりますよ?!

 

それにこちらには両足とバックパックを失って自分では移動できないハナちゃんと、まだ戦闘はできますがボロボロのれんちゃんもいるんです!

 

この状況で二人を守りながら戦闘するのはちょっと無理ゲーですよ!

 

おねーさんの奇襲でこちらに傾いた流れに乗って、一気に追撃して残り2機の初心者狩りさん達を殲滅したいですけど、ここはこちらも1度後退して態勢を整えた方がいいかもしれませんね!

 

[[へぇ…この“ナイトメアシーカー”のレーダーだけじゃなくモニターにまで干渉できるジャミングチャフにオマケの目眩ましのスモークか…。面白いねソレ。]]

 

“ナイトメアシーカー”?

 

それがおねーさんのガンダムの名前なんでしょうか?

 

[[ナイスですわ!後ろを取られて一撃で墜とされた時はどうしてくれようかとおもっておりましたが!最後の散り際にいい仕事をしました!〆る予定でしたが今回は特別に免除して、代わりにあとで誉めて差し上げますわよ!さぁ、佐伯さん!チャフスモークの効力がある今のうちに後退して態勢を立て直しますわよ!]]

 

どうやらあちらもこのスモークに紛れて1度後退して態勢を立て直すつもりですね!

 

やっぱり追撃して一気に決めたいですけど、この視界の効かないスモークの中で下手にレールカノンを撃って、味方に誤射しちゃったらまずいですね!

 

それじゃこちらも動けないハナちゃんとボロボロのれんちゃんを連れて1度後退を…。

 

[[ジョン。メサイアの内蔵エネルギーをちょっとだけフルパワーで解放してこのスモークを一気に吹き飛ばすよ!準備とサポートよろしく!]]

 

はい?ジョン?!誰ですか?!

 

<<はぁ…相変わらずキミは無茶するね。あの子とは違う筈なのに、そんな所だけはそっくりだよ。その無茶に付き合う僕も大概だけどね。>>

 

男の子の声?

 

今の男の子の声はおねーさんの機体から聞こえましたよ!

 

おねーさんの白と青のガンダムは二人乗りに改造された複座機なんですか?

 

でもあのおねーさんの白と青のガンダムの機体構造には複座機の特徴はありませんよね?

 

一人乗りの機体からもう一人の声……まさか……!

 

[[声がもう一人?その機体、複座機ですの?!いえ!その構造は一人乗りのハズですわ!]]

 

一人乗りの機体からもう一人の声が聞こえる…それはきっと……。

 

[[一人乗りの機体からもう一人の声…?っ!まさか!アナタ!電子精霊持ちですわね!]]

 

そう!電子精霊ですよ!

 

おねーさんも電子精霊の契約者“精霊使い(エレメンタラー)”だったんですね!

 

しかもあれだけ流暢に喋るなら、契約している精霊は中位以上の電子精霊のハズです!

 

[[ぴんぽーん。おねーさんは“精霊使い(エレメンタラー)”だよ!ジョン!いくよ!]]

 

<<アイ、マム!レディ!>>

 

[[エナジーパージ!!!]]

 

“エナジーパージ”

 

おねーさんがそう叫ぶと、白と青のガンダムは機体各部にスパークを発生させてエネルギーを放出させることで、周囲にほんの一瞬だけ衝撃波を生み出してチャフスモークを吹き飛ばしちゃいました!

 

おねーさんは簡単にやってますけど、機体のエネルギーを無理に外部に放出させるなんて、失敗したらただじゃすみませんよ?!

 

下手したら大爆発ですよ!

 

[[久しぶりに使ったけど上手くいって良かった良かった♪これで邪魔なスモークはバイバイ、だね。うん♪うん♪すっきり♪くっきり♪視界良好だね♪]]

 

おねーさんのガンダムがエネルギーを放出して生じさせた衝撃波で、周囲を覆っていたチャフスモークを吹き飛ばしてくれたおかげで、こちらのモニターとレーダーも回復しましたよ!

 

今の衝撃波…“エナジーパージ”っていいましたね。

 

たぶん機体自体に備わっている機能じゃなく、クイックブーストの様なファイターとしての操縦技術をスキルにまで昇華させたモノですね!

 

無茶苦茶ですがスゴいです!

 

[[おぉー!おばさんすっごい!]]

 

[[おばさん。すごいです。]]

 

[[くぅぅぅ!!!おばさんの癖に小癪な事を!]]

 

[[部長!あのおばさん!ホントに“精霊使い(エレメンタラー)”なんですか?!]]

 

そんなおねーさんの諸々に感動していると、ハナちゃんとれんちゃん、おまけに赤いνガンダムのファイターさんと素組のデュエルのファイターさんがおねーさんに“おばさん”って言っちゃいました。

 

ハナちゃんとれんちゃんがおねーさんのことをおばさんって言うのは仕方ないですが、赤いνガンダム&素組のデュエルのファイターさんがおねーさんのことをおばさんって言うのはちょっと酷いんじゃないかな?

 

おねーさん。たぶんまだ20代後半位だと思いますよ?

 

30代後半ならおばさんでもいいかもしれまさんが、20代後半の女の人におばさんは…。

 

<<おばさんだってさ。キミももうそんな歳なんだねぇ。>>

 

おねーさん…自分の契約精霊にまでおばさんって言われてますねー。

 

[[せっかくカッコよく決めたのに、どいつもこいつもおばさん、おばさんって………おねーさんは……おねーさんは……まだ!おばさんとちがぁぁぁぁぁぁぁぁぁう!!!]]

 

荒ぶってますね………。

 

フォローを…うん。止めしょう。

 

面倒ですから。

 

とりあえずはれんちゃんにハナちゃんを牽引してもらって後退してもらいましょう。

 

このままハナちゃんとれんちゃんが近くにいると流れ弾に当たったりして危険です!

 

「さぁ!お邪魔なチャフスモークはなくなりました!仕切り直しです!れんちゃん!ハナちゃんを連れて下がってください!」

 

[[ちょっと!花陽ちゃん!いまスルーしたよね!おねーさんの魂の叫びをスルーしたよね!!!おねーさんと花陽ちゃんはあの裏路地で魂の叫びを共有してわかり会えたハズだよね!!!ちょっとはフォローしてよぉぉぉぉぉぉ!!!]]

 

[[ふん!貫通ジム女風情が小生意気な!2対2と言うわけですね!1度後退して態勢を立て直したいと思いましたが予定変更です!このまま一気に攻めきって差し上げます!佐伯さん!行きますわよ!]]

 

[[だから!キミ達は歳上を少しは敬おうよ!おねーさんの魂の叫びをスルーしないでよ!お願いだからせめてツッコミぷりーず!]]

 

[[あ、あの…皆さん?あのおばさん、なんだか色々と言ってるんですがスルーしていいんですか?ツッコミ待ちみたいですけど…?]]

 

[[そう!ツッコミ待ち!って!コラ!ソコの素組のデュエルの子!またおばさんって言ったね!おねーさんはおばさんじゃないの!おねーさん!おねーさんだからね!こーるみー!おねーさん!さんはい!かしこいかわいいかきくけこなおねーさん!]]

 

「あ、デュエルのファイターさん、お名前は佐伯さん?でしたか?なんだか色々と面倒なのであの人はスルーの方向でお願いします!」

 

[[あ、はい。佐伯です。それよりもホントにスルーでいいのかなぁ…。]]

 

「はい!構うと付け上がって余計に面倒になりますよ!ここは心を鬼にして断固としてスルーです!」

 

[[はぁ…。まぁいいですけど…。]]

 

納得してくれたみたいですね!

 

花陽は穂乃果先輩(と凛ちゃん)で学んだんです!

 

アホには放置が1番なんだって!

 

[[はなよおねーちゃん!おばさん!がんばれー!]]

 

[[はなよおねーちゃん。おばさん。がんばれです。]]

 

[[ぷぷ♪おばさん♪ですって!自称おねーさんがチビっ子からおばさんって呼ばれてますわ!あぁ!可笑しい!お!ば!さ!ん!おばさんですって!ぷぷぷ!]]

 

[[まっかなおばさんをやっつけろー!]]

 

[[ゴラァァァァァァァァ!!!クソジャリィィィィィ!誰が真っ赤なおばさんじゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[ふ、部長?!いきなりゴラァァァァァァァァってなんですか?!アレ?!部長ってお嬢様キャラなんじゃないんですか?!っていいますか!さっきから急にグダグダだよ?!なんで?!どうして?!もうホントに誰か助けて下さいよぉ!!!]]

 

「誰か助けて?そうじゃありませんよ!誰か助けての言い方がぜんぜん違います!いいですか!もっとこう!魂の奥底からやるせない気持ちを吐き出すように!全身全霊で声を絞り出してください!」

 

[[え?え?言い方が違うって?!魂の奥底からやるせない気持ちを吐き出すように全身全霊で声を絞り出す?!なんですか?!なんのことですか?!なんでやるせない気持ちを吐き出すんですか?!全身全霊?!]]

 

さぁ!毎度恒例のお時間ですよ!

 

みなさんもご一緒に♪

 

さん♪はい♪

 

「ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェ!!!」

 

[[ソレってなんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[さぁ!おバカなコントはお仕舞いですわ!改めて…参りますわよ!]]

 

[[コント?!え?は?さっきまでのグダグダってコントだったんですか?!私そんなコントの台本なんて貰ってないですよ!]]

 

[[佐伯さん!ミルクをかけて召し上がるシリアルパートはもう終わりましたわ!今はこの作品でも珍しい真面目なバトルパートです!見せ場ですわよ!見せ場!しっかりなさい!]]

 

[[えぇ!私が悪いんですか?!たぶん私は被害者ですよ! [[佐伯さん…いい加減になさいませんと…〆ますわよ。]] は、はい!了解しました!部長!佐伯 冴子!これより戦闘準備に入ります!]]

 

赤いνガンダムのファイターさん…平坂さんはさっきから“ゴラァァァァァァァァ”とか“〆ますわよ!”とかちょっと鳴神先輩みたいですね。

 

一応はお嬢様キャラらしいですけど、中身は微妙にチンピラ風味なんでしょうか?

 

おおっと!おバカなことはここら辺で一旦お休みして、そろそろ花陽も真面目なバトルパートモードに入らなきゃですね!

 

エロとおバカが飽和しているガンプライブ!では、たまにしかない貴重なバトル回なんです!

 

しかも花陽がメイン回でのバトル回なんですよ!

 

これはもう気合いを入れて頑張るしかありませんね!

 

先輩達!そして鳴神先輩!花陽に力をわけて下さい!

 

うん!ファイトだよ!みんなまとめて花陽のお米にしちゃいます!一食三杯(最低でも)!狙ったお米は逃がしません!うっしゃおらー!いくぞー!

 

先輩達の真似だとこんな感じでしょうか?

 

[[それでよろしくてよ!この子の自慢のフィン・ファンネルと左腕はもうありませんが!まだまだ機体は十二分に動きますわ!武装だってビームライフルが残っています!例え電子精霊の契約者…“精霊使い(エレメンタラー)”が相手だろうが!ヤってやりますわ!]]

 

平坂さんの赤いνガンダム…νガンダム・クインルージュは左腕とバックパックのダブルフィン・ファンネルが破損しています。

 

左腕とバックパック左側に装備されていたフィン・ファンネルは、花陽のレールカノンでの遠距離攻撃をシールドで防御した時に、そのシールドごと貫通して吹き飛ばしてあげました。

 

もう片側…右側のバックパックに装備されていたフィン・ファンネルは、さっき私達を攻撃しようと展開していたところをおねーさんがビームサーベル(たぶん…。)の一閃でまとめて切り裂いてしまいました。

 

見る限りではνガンダム・クインルージュにはもうビームライフルしか武装は残っていないと思います。

 

もっとも、頭部にはバルカン砲もありますし、武装領域(ウェポン・ストレージ)にはまだナニか秘密の“とっておき”が入っているかもしれませんが…。

 

[[おねーさんにジョンが…電子精霊が居なかったとしても、今のキミじゃどう足掻いてもおねーさんには勝てないよ。]]

 

一方の白と青のガンダムタイプを駆る謎のおねーさん。

 

外見から判断できる射撃武装は、腰にマウントしてあるショートバレルのビームライフル(?)だけみたいですね。

 

今は右手にビームサーベルの柄を持っていますが、おねーさんはこのままビームサーベルでの近接格闘戦で戦うんでしょうか?

 

[[キミは弱くはないよ。でもね?まだ経験も技術も足りない。残念だけど、キミが今すぐに電子精霊と契約したとしても、まだおねーさんには届かない。]]

 

花陽そう思います。

 

まだ少しだけしかおねーさんのバトルを見てはいませんが、一つ一つの動作がとても丁寧でいて、尚且つ洗練されています。

 

ファイターとしてのおねーさんの技量は鳴神先輩に匹敵するかもしれません。

 

鳴神先輩に匹敵する技量の持ち主…それはつまり、世界大会レベルの…それも上位クラスの実力を持っているってことです。

 

一方の赤いνガンダムのファイターさん…平坂さんはA-RISEの綺羅 ツバサさんには劣りますが、現役スクールファイターでは間違いなくトップクラスの実力を持っています。

 

でもそれはあくまでも“スクールファイター”としてです。

 

スクールファイターと世界大会レベルのファイターとではどうしても越えられない壁のようのモノがあります。

 

例え現役最強のスクールファイター、“無敗の女王”綺羅 ツバサさんだとしても、このおねーさんには届かないと思います。

 

でもかつて世界を制した鳴神先輩ならきっと…。

 

[[技量の差を理解できない程に愚かではありまさんわ!アナタに挑むのが無茶で無謀なのは百も承知です!それでも一人のスクールファイターとしてここは退けません!いえ!退くワケにはいきませんわ!]]

 

平坂さんがおねーさんに挑むのはスクールファイターとしての意地と誇りなんでしょうね。

 

負けるとわかっていとも挑む…。

 

花陽にはそんな勇気は…。

 

[[絶対に!今度こそ私は!今年こそは私が強者となる為にも!もう私は惨めに負けることは許されないのです!例えアナタがどんなに強くても!こんな野良バトルで負けるワケには!]]

 

[[強者となる為に、ね。目標があるのは悪いことじゃないよ。でも……強さの先にはナニも無かったよ…。少なくても、おねーさんにはあそこは寂しすぎたよ…。あの人がかつて見た景色を見れば、もう二度とは会えないあの人のことを少しは理解できるかなって思ったけど…。]]

 

強さの先にはナニも無かった?

 

もう二度とは会えないあの人?

 

おねーさん…どうしてそんなに寂しそうに…悲しそうに話すんですか?

 

もう二度とは会えないあの人だなんて…おねーさんの大切な人は…。

 

[[はなよおねーちゃん!ハナちゃんといっしょにあんぜんなとこまできたよー!]]

 

[[うん。ここならビームはこないよ。あんぜん。]]

 

「れんちゃん?ハナちゃん?」

 

おねーさんがふいに呟いた寂しくて悲しい言葉の意味を考えていたら、ハナちゃんとれんちゃんからから通信が入りました。

 

花陽は一旦、おねーさんの言葉の意味を考えるのをやめて、ハナちゃん達がちゃんと安全圏まで後退したかを広域レーダーで確認します。

 

うん。ハナちゃんとれんちゃんはちゃんと退避したみたいです。

 

あの位置なら普通のビームライフルの流れ弾は届かないから大丈夫です。

 

花陽のレールカノンなら余裕で届きますが、ことり先輩みたいに射線上にまだ味方がいるのにお構いなしでぶっ放すなんて恐ろしいことはしませんので問題はありません。

 

これで舞台は整いました。

 

あとは死力を尽くして雌雄を決するだけです!

 

おねーさんには色々と聞きたいこともありますが、今は戦闘に集中しましょう!

 

「おねーさん!ハナちゃんとれんちゃんが安全圏まで後退しました!」

 

[[ん。りょーかい。ハナちゃんとれんちゃんの位置はこっちの広域レーダーでも確認したよ。さぁーて……それじゃ…そろそろ真面目にガンプラバトルを始めようか?ね?みんな♪]]

 

ガンプラバトルを始めようか。

 

おねーさんはその言葉と共に右手に握られていたビームサーベルの柄から、青いビーム刃を展開していて平坂さんのνガンダム・クインルージュと佐伯さんのデュエルガンダムに向き直ります。

 

[[望む所ですわ!赤英女学院ガンプラバトル部!チーム“赤の姉妹(レッドシスターズ)”!チームリーダー!平坂 梨々香!νガンダム・クインルージュ!!!]]

 

平坂さんはおねーさんのその言葉に応じて、赤いνガンダム…νガンダム・クインルージュに残されている右手に握られたビームライフルを構え、勇ましく名乗りを上げます。

 

[[同じく赤英女学院ガンプラバトル部!“赤の姉妹(レッドシスターズ)”!所属!佐伯 冴子!デュエルガンダム!]]

 

佐伯さんも素組のデュエルガンダムの右手に握られたビームライフルをいつでも放てるように構えながら、今までの少し頼りない雰囲気を一変させてリーダーである平坂さんに習い勇ましく名乗りを上げます。

 

[[匿名希望のおねーさん♪メサイアガンダム・ナイトメアシーカー!]]

 

おねーさんはそんな二人を迎え撃つために、大きなレドームが取り付けられたバックパックのスラスターに、僅かな光を灯しながら、いつでも駆け出せるように機体の体勢をやや前のめりの前傾姿勢に調整しています。

 

メサイアガンダム・ナイトメアシーカー

 

それがおねーさんのガンダムの名前…。

 

たぶんステルス装備を搭載したあのレドーム付きのバックパックが“ナイトメアシーカー”なんでしょうね。

 

機体の名前がメサイア…意味は確か…救世主?

 

「ジム・マテリアル!小泉 花陽!」

 

もちろん花陽も戦闘体勢に入った皆さんのように、いつでも攻撃を開始できるように準備を整えます。

 

サブコンソールを操作して射撃管制を近距離戦闘用に変更し直して、ついでに威力は抜群でも近距離戦闘では長砲身のせいで取り回しづらいレールカノンの代わりに、すぐにでも“武装領域(ウェポン・ストレージ)”から使いやすいブルパップマシンガンを取り出せるように準備をします。

 

そして………。

 

[[参りますわよ!]]

[[作戦を開始します!]]

 

[[ちょっと世界、救ってみようか!]]

「行きます!」

 

まるで各機が示し合わせたように同じタイミングで火蓋が切られました!

 

さぁ!戦闘再開です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回から登場した謎のお姉さんのガンプラ“メサイアガンダム”。
一応はベースとなっている機体はあるのですが、その機体の名前をあかしてしまうと色々とネタバレになってしまいますので、今回はあえて伏せさて頂きました。
そして現在、1名のお方が謎のお姉さんの正体に辿り着いております!
もし謎のお姉さんの正体が分かり、答え合わせをご希望でございましたら、メッセージをお送り下さい。

次回の更新ですが、6月9日(金)に希さんの生誕祭特別編を予定しております。
間に合えば…なのですが…。

また、とあるお方と話しているうちに、ガンプライブ!の続編に当たる“ガンプライブ!サンシャイン!! ~School Gunpla Project Next~”(仮) を書きたくなってしまい、本編や特別編の作成を後回しにしてプロローグを書いてしまいました。
まだプレ版のため、地の文書の肉付けも完璧ではありませんが、もし見てみたいと仰るお方がいらっしゃいましたら、メッセージでご一報をお願いいたします。
その際には重大なネタバレはございませんが、軽度のネタバレが含まれておりますのでご了承下さいませ。
最後には恒例(?)のエロマシ版R-17.9版もあったりします。
今回はそこまでエロではございませんが…。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

高評価を頂き日刊ランキングに掲載され喜んでおりましたら、その後に速効で0評価を頂き涙目凹み状態なQooオレンジでございます。

さて、気を取り直して、今回は本編の更新になります。
今回は花陽ちゃんが真面目にバトルを…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのきゅう 始まります。
















[[佐伯さん!アナタはあのガンダムタイプを抑えなさい!その間に私がジム改のカスタム機を墜としますわ!]]

 

[[花陽ちゃん!キミは赤いνガンダムの相手をしてね!ファイターとしてはまだ未熟な花陽ちゃんにとって、彼女とのバトルはいい経験値になるから、ちょっと胸を借りてきな!]]

 

戦闘再開と同時に、おねーさんと平坂さんはそれぞれの僚機…私と素組のデュエルガンダムの佐伯さんに指示を飛ばしました。

 

佐伯さんにはおねーさんのガンダムを抑えなさい!と、そしておねーさんは花陽に平坂さんの相手をしろと…。

 

って!おねーさん?!花陽が佐伯さんの素組のデュエルガンダムの相手じゃなくて、平坂さんのνガンダム・クインルージュの相手をするんですか?!

 

ムリですよ?!単純な機体性能だけなら花陽のジム・マテリアルの方が上だと思いますが、ファイターとしての技量に差がありすぎます!

 

しかもいい経験値ってなんですか?!いい経験値って!

 

平坂さんは某国民的竜を倒すゲームのメ○ルスライム系のモンスターですか?!

 

はぐれちゃったメタル的なヤツですか?!キングなメタル的なヤツですか?!

 

スライムで言えば平坂さんのνガンダム・クインルージュは色的にス○イムベスですよ!

 

[[えぇぇぇぇぇぇ?!私があのガンダムの相手をするんですかぁ?!普通は私があのジムの相手ですよね?!]]

 

「えぇぇぇぇぇぇ?!花陽がνガンダムの相手するんですか?!普通は花陽がデュエルの相手ですよね?!」

 

おぉ!佐伯さんと抗議の声が揃いましたね!

 

ほら!佐伯さんもおねーさんの相手じゃなくて花陽の相手をしたいみたいですよ!

 

やっぱりここはおねーさんと平坂さん、花陽と佐伯さんでそれぞれ戦いましょう!

 

花陽のジム・マテリアルは頑張って作り込んだ甲斐もあって、基本性能だけはかなり高くなってます!

 

素組のデュエルガンダムが相手ならファイターの技量の差も機体の性能差で誤魔化せます!

 

だからぜひ!佐伯さんのデュエルガンダムとのバトルを!

 

その方が絶対にいい勝負ができますよ!

 

[[いいから私の指示をお聞きなさい!私がジム改を墜としたら二人掛かりであのガンダムタイプを墜とすのです!作戦ですわ!作戦!グダグダ言ってないでさっさと従いなさい!マジで〆ますわよ!]]

 

[[ほら!佐伯ちゃん!ボーッとしない!ガンガン行くよ!うりゃぁ!]]

 

なんだかなし崩し的にそれぞれの戦闘が始まっちゃいました!

 

おねーさんはスラスターを一際強く噴かすと、機体を一気に加速させて佐伯さんのデュエルガンダムに突撃して行きました!

 

[[きゃぁぁぁぁ!!!おばさんが来たぁぁぁぁ!!!]]

 

[[おばさんって言うなぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

おば[[花陽ちゃん!]]…おねーさんは機体のスラスターを巧みに操り、佐伯さんのデュエルガンダムのビームライフルの乱射をヒラリヒラリと避けまくっています。

 

おねーさんはビームを避けながらもデュエルガンダムとの距離を詰めて、いよいよビームサーベルの攻撃範囲内に捉えました!

 

[[いいですか!佐伯さん!アナタは大人しく防御に徹して時間を稼いでいなさい!すぐにこのジムを片付けて助けに参りますわ!]]

 

[[早く助けてくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!]]

 

[[ほら!ちゃんと避けないとぎっちょんちょんだよ!]]

 

佐伯さんは平坂さんの指示通りに防御に徹して時間を稼ぐ積もりですね。

 

攻撃を止めて、左側のシールドを前面に構えてビームサーベルの攻撃を防ぎながら必死に逃げ回っています。

 

おねーさん…さっきのフィン・ファンネルを切り裂いた一閃に比べると、あきらかに攻撃速度が遅いような…?

 

もしかして手を抜いてませんか?

 

[[さぁ!覚悟なさい!どんなに作り込まれていても所詮はジムはジムでしかありませんわ!そう!あのクソ忌々しいジム女と同じジムなのですわ!なればこそ!この私が一撃で終わらせて差し上げますわ!怨敵必中!墜ちなさい!]]

 

これ以上、おねーさんのバトルをゆっくり眺めてる暇はありませんね!

 

平坂さんのνガンダム・クインルージュが花陽のジム・マテリアルに向けて、その手に握られたビームライフルを撃ってきました!

 

弾道予測で解析したこのコースは…ひぇぇぇぇ!!

!コクピットに直撃コースですよぉぉぉ!!!

 

「か、回避ですぅぅぅぅぅ!!!」

 

花陽はIFSを通してジム・マテリアルの右側の姿勢制御スラスターを操作して、全開で左側へと回避を試みます!

 

ちゃんと避け…って!避けきれなかった?!

 

ビームが右腕をかすっちゃいましたよ?!

 

「ひゃぁ?!ビ、ビームがかすりましたよ?!ダメージは?!あ!右腕がちょっと焦げちゃいましたよ?!」

 

よかった…かすった右腕がちょっと焦げただけで、機体自体にダメージはほとんどないみたいですね。

 

機体は無事なんです!花陽も反撃しなきゃ!って!そうです!まだ“武装領域(ウェポン・ストレージ)”からブルパップマシンガンを取り出していませんでした!

 

この距離でレールカノンは使いづらいんですよ!

 

は、早くストレージからブルパップマシンガンを取り出さなきゃ!

 

[[こうなったらヤケです!当たって下さい!!!]]

 

花陽があたふたと“武装領域(ウェポン・ストレージ)”からブルパップマシンガンを取り出そうと、サブコンソールを操作しながら四苦八苦している一方、おねーさんの攻撃に晒されていた佐伯さんはヤケを起こして防御から一転して反撃に転じるみたいです!

 

狙いも付けないでやたらめったらにビームライフルを乱射していますよ!

 

<<ロックオンアラートはウルサイからOFFにするよ。敵機のデータの収集が完了。これより敵機の簡易総合脅威度判定を開始するね。射撃精度C。攻撃能力D。機動性能D。対象、デュエルガンダムの総合脅威度をDに設定。素組ならこんなモノだね。あの程度のビームに当たってもメサイアの装甲なら対したダメージにはならないから、Eフィールドは展開しないよ。当たっても痛くないからって当たらないでね。>>

 

[[おっけー!回避には自信があるから任せてよ!]]

 

簡易総合脅威度判定?

 

この少しの間で収集したデータだけで判定したんでしょうか?

 

おねーさんの契約精霊のジョン君?が佐伯さんのデュエルガンダムを総合脅威度Dとか言ってますけど、何段階のD判定なのかな?

 

素組でD判定ってことはA・B・C・D・Eの5段階判定?

 

花陽と花陽のジム・マテリアルの総合脅威度はどれくらいなのか気になりますね!

 

[[チッ!コクピットに直撃させるつもりでしたが外れましたか!一撃で墜とせると思っておりましたが照準が甘かった様ですね!ならば墜とすまで撃ち続けるまでですわ!ドンドン行きますわよ!]]

 

花陽がストレージからブルパップマシンガンを取り出す暇もなく、平坂さんのνガンダム・クインルージュは次々とビームライフルを撃ってきます!

 

いきなりのコクピット直撃コースはビックリでしたが、ビームがかすったことでνガンダム・クインルージュのビームライフルの威力はわかりました!

 

装甲を焦がした程度の威力ならジム・マテリアルのシールドで十分に防ぎきることができます!

 

この子の装備しているシールドは特別製ですよ!

 

「装甲がちょっと焦げただけなら思ったよりもビームの威力はありません!その威力ならコクピットに直撃さえしなければなんとかなります!マテリアルのシールド強度はベニャッガイもビックリなバリカタ強度ですよ!」

 

もちろん安心安全の対ビームコーティング済みです!

 

あのビームライフルのビームくらいなら簡単に弾いちゃいます!

 

花陽はジム・マテリアルの左腕に装備しているシールドをコクピットを守るように前に突き出して、執拗に急所へと撃ち込まれるビームを必死に防御します!

 

必死にとか言っていますけど、コクピットを…コアを狙った正確な射撃はとても読みやすく、防ぐのは思っていたよりも難しくはありません!

 

ブルパップマシンガンへの換装は間に合いませんでしたが、一撃必殺のレールカノンはまだ手放していないんです!

 

防御しながらスキを見て撃ち込んでみましょう!

 

もし当たっちゃったりしたら、花陽でもガンプライブ地区予選入賞チームのスクールファイターさんに勝てちゃうかもしれまんよ!

 

さっそく今のうちに狙いを付けておきましょう!

 

[[フン!確かにそのシールドはかなりの強度のようですわね!口惜しいですがこのビームライフルの火力では突破は無理そうですわ!突破出来ないのならば!そのシールドを使わせなければいいだけです!女は度胸!クインルージュ!少し無茶をしますが頼みますわよ!!!]]

 

「えぇ?!ビームライフルを捨てた?!」

 

とっても堅いジム・マテリアルのシールドを突破できないと思った平坂さんは、何を思ったのか急に手にしたビームライフルを放り捨てちゃいました?!

 

弾切れ?!いえ!νガンダムの装備しているビームライフルは、グリプス戦役以降のMSが装備しているEパック方式のビームライフルじゃなくて、機体から直接エネルギーを供給して使用するタイプのモノです!

 

νガンダム・クインルージュが持っていたビームライフルにはEパック方式に改造したあとは見られませんでしたので、あのビームライフルも機体から直接エネルギーを供給するタイプのハズです!

 

エネルギー切れならともかく、弾切れなんてあり得ません!

 

弾切れじゃないならどうしてビームライフルを捨てたりしたんですか?!

 

よくはわかりませんがビームライフルを手放してくれた今が反撃のチャンスです!

 

「よくわかりませんけどビームライフルを手放した今のうちにレールカノンで!」

 

ターゲットサイトにνガンダム・クインルージュを捉えて!!!

 

[[その頭の可笑しい威力のレールガンは懲り懲りです!ダミーバルーン射出ですわ!]]

 

花陽がターゲットサイトにνガンダム・クインルージュを捉えようとしたそのとき!νガンダム・クインルージュの折り曲げられた指の間接から赤い風船のようなモノが射出されました!

 

あの赤い風船ってダミーバルーン?!

 

まずいです!ダミーバルーンが膨らんで!

 

「視界が?!」

 

ど、どうしましょう?!

 

膨らんだダミーバルーンで視界が塞がれちゃいました!

 

早く目の前のお邪魔なダミーバルーンをどうにかしないと!

 

レールカノンでみんなまとめて吹き飛ばして!はダメです!レールカノンは威力はありますが速射は出きません!

 

今ここでレールカノンを撃ってしまったらダミーバルーンを吹き飛ばしたあとにνガンダム・クインルージュを狙えなくなります!

 

他にナニか方法は?!

 

[[ブースト!出力全開です!クインルージュ!一気に駆け抜けますわよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!]]

 

花陽が視界を遮っているダミーバルーンをどうしようか迷っているうちに、ダミーバルーンを押し退けてスゴいスピードでνガンダム・クインルージュが突っ込んで来ました!

 

あれだけスピードを出していたら急には止まれませんよ!

 

って!?スラスターの逆噴射は?!制動はかけないんですか?!

 

止まる気はないんですか?!

 

うえぇぇぇぇえ!!!

 

げ、激突しちゃいますよぉぉぉぉ?!

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

やっはり激突しましたぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

花陽は激突の衝撃で激しく揺れるコクピットの中で悲鳴をあげちゃいます!

 

揺れがスゴいです!早く機体を安定させないと!

 

[[ッ!さぁ!取り付きましたわよ!この距離ならその頭の可笑しい威力のレールガンもアホみたいに堅いシールドも関係ありませんわ!泥臭い殴り合いは全くもって美しくはありませんが!勝つためには手段は選びませんわ!]]

 

花陽がジム・マテリアルの姿勢制御スラスターを操作して、激突の衝撃で激しく揺れる機体を安定させようと頑張っていると、すぐ目の前にいるνガンダム・クインルージュが残されている右の拳を振り上げるのが視界に入りました!

 

零距離での殴り合い?!だから止まらないで突撃してきたんですか?!

 

ダメです!花陽は格闘戦は壊滅的に苦手なんです!

 

ヤられちゃいます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<<<はなよ、ぴんち。はなよ、たすける。みんなでたすける。しすてむきどー。>>>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え?!システム起動?!

 

あっ!電子精霊システムが起動してる?!

 

花陽は操作してませんよ?!

 

どうして勝手に電子精霊システムが起動してるんですか?!

 

みんなは…小さい頃に花陽と契約してくれた花陽の4体の電子精霊達は、最近は花陽の命令を聞いてくれないから今回も電子精霊システムはOFFにしていたハズです!

 

<かきかんせーしすてむしょーあくー。しゃげきかんせー、さぽーとすたーと。ばるかんせっとー。もくひょーほそくー。はなよー。うてるよー。>

 

「さーちゃん?!」

 

バルカン?!撃てるって?!あ!こ、この位置ならνガンダム・クインルージュの頭部を…メインカメラを狙えます!

 

牽制やミサイルとかの迎撃にしか使えない低威力の頭部バルカン砲でも、うまく狙ってメインカメラに当てれば頭を吹き飛ばすことだって可能です!

 

そしてメインカメラを潰しちゃえば決定的なスキができます!

 

スキができればこの状況から脱け出せますよ!

 

「バ、バルカン!トリガーです!」

 

<ばるかーんはっしゃー。ばるばるばるばるばるばるばるー。>

 

さーちゃんが準備してくれた頭部バルカン砲のトリガーを引くと、ジム・マテリアルの頭部に搭載された60mmバルカン砲から断続的に弾丸が撃ち出されます!

 

頭部から勢いよく撃ち出された弾丸は…

 

[[な?!バルカンですって?!チィィ!メインカメラを狙うなんて小癪な真似を!すぐにサブカメラに切り替えを!!!]]

 

νガンダム・クインルージュのメインカメラに直撃しました!

 

やりました!命中ですよ!命中!

 

さーちゃんが射撃管制をサポートしてくれたおかげで簡単に当たっちゃいましたよ!

 

頭部を吹き飛ばすまではできませんでしたけど!メインカメラはきっちりと潰してあげました!

 

通常のサポートAIさんじゃサブカメラに切り替えるまでは少し時間がかかるハズです!

 

今のうちにジム・マテリアルに取りついているνガンダム・クインルージュを押し返して、零距離から脱け出さないと!

 

これはパワー勝負になりますね!

 

機体出力をあげて…

 

<しゅつりょくかんせーしょーあくー。きたいしゅつりょくじょうしょー。ちからくらべー。おしだしー、うっちゃりー、ねこだましー。>

 

次はうーちゃん?!

 

うーちゃんが出力管制に介入してサポートしてくれたから、マテリアルの機体出力が一気に上昇していきます!

 

これだけの高出力を長くは出せませんが、今の出力ならちょっとやそっとじゃ力負けはしません!

 

一気に押し返せちゃいますよ!

 

行きますよ!

 

「は!な!れ!てぇ!くださぁぁぁぁぁぁぁい!!!」

 

取りついているνガンダム・クインルージュを押し返す際の万が一の事故を防ぐために、シールドが取り付けられている左腕をコクピットの前に差し入れます!

 

花陽はそのままコクピットの前に差し入れたシールドを使って、組み付いていたクインルージュを無理矢理力任せに押し返しちゃいました!

 

[[なっ?!押し返された?!私のクインルージュがジムなんかにパワー負けしている?!そのジムの何処にそれほどのパワーがあったのですか?!]]

 

実際のガンダムじゃジム改でνガンダムを力任せに押し返すなんて絶対に無理ですが、これはゲーム…ガンプラバトルシミュレーターなんです!

 

ジムでも改造と出力管制のシステムの調整次第ではνガンダムを押し返すくらいに高出力を出すことも出きるんです!

 

ガンプラバトルシミュレーターならジムでもガンダムに勝てるんです!

 

花陽みたいな地味な量産機でも活躍できるんです!!!

 

「距離が開いてくれました!この位置ならレールカノンを使えます!」

 

まださーちゃんが射撃管制をサポートしてくれています!

 

命中精度はマシマシですよ!

 

[[そうそう簡単にはさせませんわよ!メインカメラはヤられましたが頭部はまだ健在です!そのジムと同じ様に!クインルージュにも頭部にバルカン砲は装備されているますわ!牽制程度の威力でもそのレールガンの弾装部を狙って誘爆させれば!]]

 

クインルージュにもバルカン砲は装備されている。

 

平坂さんのその言葉と共にジム・マテリアルのコクピットにロックオンアラートが鳴り響きます!

 

バルカンでレールカノンの弾装部分を狙ってるんですか?!

 

押し返したことでジム・マテリアルとνガンダム・クインルージュとの距離は離れはしましたが、まだあちらのバルカンの有効射程内です!

 

ここでレールカノンが壊されちゃったらマズイです!

 

回避?!このまま攻撃?!

 

ど、どっちにしましょう?!

 

迷ってる暇は!!!

 

<ろっくおーんあらーと、うるさいからかいじょー。だんどうよそくー。めいんもにたーにひょーじするよー。>

 

のーちゃん?!ロックオンアラートがうるさいって?!

 

あっ!メインモニターにバルカンの弾道予測データが表示されました!

 

正確にレールカノンの弾装部分が狙われてます!

 

これだけ詳細な弾道予測データがあるなら、今は攻撃よりも回避を優先した方がいいみたいですね!

 

<きたいかくぶー、すらすたーさぽーと。びゅんびゅんよけれるよー。>

 

今度はしーちゃん!

 

あなたまで手伝ってくれるんですか?!

 

電子精霊が機体制御系のサポートをしてくれるなら花陽の操縦技術でも!!!

 

「機体がいつもより軽い!思い通りに動いてくれる!これなら花陽でも!避けてみせます!!!」

 

花陽は今まで以上に思い通りに動いてくれるようになったジム・マテリアルの姿勢制御スラスターを操作して、平坂さんのνガンダム・クインルージュのバルカン砲から放たれた弾丸を、メインモニターに表示されている弾道予測データに従って頑張って回避します!

 

機体がいつもりも軽くて思い通りに動いてくれるは、きっとしーちゃんが機体制御系の管制システムに介入してサポートしてくれているからですね!

 

低位でも流石は電子精霊です!

 

通常のサポートAIさんとはサポート能力が段違いですよ!

 

[[冗談ですわよね?!今のタイミングで放たれたバルカンを避けたですって?!それに機体の動きが先程よりも良くなりましたわ?!ナニをなさいましたの!]]

 

「これが本来のこの子の!ジム・マテリアルの性能なんです!みんなが花陽に力を貸してくれている今なら!ジム・マテリアルの100%の!いえ!120%のパフォーマンスを発揮できます!!!」

 

[[みんな?!まさか!アナタも電子精霊の契約者?!“精霊使い(エレメンタラー)”なんですの?!]]

 

頭部バルカン砲は装弾数はそこまで多くはありません!

 

連続であれだけ撃ち続けたνガンダム・クインルージュのバルカン砲はきっともう弾切れです!

 

今が絶好のチャンスです!!!

 

「さーちゃん!」

 

<りょーかーい。しゃげきほせーさぽーと。ろっくおーん。ろっくおーん。>

 

「捉えました!ターゲットロックです!レールカノンの一撃なら!!!」

 

さーちゃんのサポートのおかげでいつもよりも素早くターゲットをロックオンできましたよ!!!

 

狙いはバッチリ!あとは!

 

[[ロックオンアラート?!しまっ?!回避を!!!]]

 

引き金を引くだけです!!!

 

「これで!墜ちてくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!」

 

[[クインルージュ!お願い!!!避け、きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

ジム・マテリアルが構えたレールカノンから放たれた紫電を纏った弾丸は、回避行動に入ろうとしていたνガンダム・クインルージュの右肩の間接部分に着弾して肩から先を吹き飛ばしました!

 

「あ、当たりました!」

 

コアのあるコクピットは外しましたが、これで両腕は吹き飛ばしました!

 

メインカメラも潰してオマケに頭部のバルカン砲も弾切れです!

 

[[まだ!まだですわ!例え両腕を失おうとも!メインカメラが潰されようとも!全ての武装を使いきったとしても!まだ私とクインルージュは生きています!動いていますわ!体当たりしてでも戦い抜いてみせますわ!っ?!バーニアが?!]]

 

平坂さんのνガンダム・クインルージュは、レールカノンの直撃で右肩を吹き飛ばしたときに機体背部のバーニアも損傷していたみたいです!

 

損傷した状態で無理にバーニアを噴かそうとしたから、損傷した部分からバチバチと出ていたスパークが漏れ出していた推進剤に引火して誘爆しちゃったみたいですね!

 

まだ脚部のバーニアは残ってはいますが、それだけで戦闘機動を行うのは不可能です!

 

電子精霊のみんなのおかげで、いつの間にか戦闘能力を完全に奪っちゃいましたよ!

 

[[動いて!お願いだから動いて!クインルージュ!私はもう負けたくないのです!あの日の様に!綺羅 ツバサに手も足も出ずに負けたあの日の様に!もう2度と惨めに負けたくはないのです!動きなさい!クインルージュ!お願いだから…動いて…お願い…動いて……。]]

 

平坂さん…あんな状態でもまだ戦うつもりなんですか…?

 

こんなの…こんなのは…これ以上は……楽しくありません!

 

楽しいガンプラバトルじゃありません!

 

「勝負はもう着きました!もう止めましょう!これ以上は楽しいガンプラバトルじゃなくなっちゃいます!」

 

[[楽しいガンプラバトル?アナタは…ナニを甘い事を!]]

 

“甘いことを。”

 

平坂さんはハナちゃん達に謝ってみんなで楽しいガンプラバトルをしようって言っていた佐伯さんにも同じようなことを言っていましたね。

 

花陽は楽しいガンプラバトルができるなら、甘くても構わないと思います。

 

勝つためだけにガンプラバトルをするなんて、寂しすぎます。

 

悲しすぎます。

 

ガンプラバトルはみんなで一緒に楽しく遊ぶから面白いんです。

 

勝てば確かに嬉しいけど、勝つだけが全てじゃないハズです!

 

「楽しかったら甘くていいじゃないですか!花陽は楽しいガンプラバトルがしたいからガンプラバトルをしています!ずっと!小さい頃から!」

 

[[っ!楽しいだけだは!]]

 

「勝てませんか!楽しいだけだはガンプラバトルには勝てませんか!」

 

[[そうですわ!楽しいだけだは誰にも勝てませんわ!]]

 

違いますよ。

 

ガンプラバトルは楽しまなければ絶対に勝てないんです。

 

ガンプラバトルを楽しめない人は誰にも勝てないんです。

 

「でも!ガンプラバトルを楽しめない人は絶対に勝てません!」

 

[[えっ?!]]

 

彼女に何があったのかは花陽にはわかりませんが、今の平坂さんはガンプラバトルを楽しんでいいるようには見えません。

 

勝つことに執着し過ぎちゃって、ガンプラバトルの本質を忘れちゃっているんです。

 

そんな平坂さんじゃガンプラバトルを心の底から楽しんでいたハナちゃんとれんちゃんを撃墜したとしても、あの二人には勝ったことにはなりません!

 

「今の平坂さんじゃハナちゃんとれんちゃんにも勝てませんよ!」

 

[[私がジムジャリとクソジャリに勝てない?そんなハズは!]]

 

「勝てません!だって!今の平坂さんはガンプラバトルを楽しんでいないから!誰よりも純粋にガンプラバトルを楽しんでいるあの二人には勝てないんです!」

 

[[ガンプラバトルを楽しんでいない?そんなモノは勝利の前ではなんの意味もありません!勝てなければガンプラバトルに意味はありませんわ!]]

 

「意味ならあります!ガンプラバトルは楽しむことに意味があるんです!」

 

[[さっきから何度も言っていますわ!楽しいだけで勝負に勝てれば 「人生と!!!」

は?!人生?!]]

 

「ガンプラバトルは!楽しんだもん勝ちです!!!」

 

[[…………は…?]]

 

「だから!人生とガンプラバトルは楽しんだもん勝ちです!!!」

 

[[……人生とガンプラバトルは楽しんだもん勝ち……。]]

 

「はい!ガンプラバトルは殺し合いじゃなくて“遊び”なんです!バトルで負けても楽しめれば勝ちなんです!バトルで勝っても楽しめなければ負けなんです!ガンプラバトルは“遊び”だから!“遊び”は楽しまなきゃダメなんです!」

 

[[“遊び”……ガンプラバトルは“遊び”…]]

 

「平坂さんはどうしてガンプラバトルを始めたんですか?みんなが楽しそうに遊んでいたからじゃないですか?」

 

[[ガンプラバトルを始めた理由…私は…]]

 

「今の平坂さんはガンプラバトルを楽しんでいますか?泣いている小さい子を、止めてってお願いしている小さい子を攻撃して楽しかったですか?」

 

[[小さい子を攻撃して楽しい?そんなわけ!っ!そうでしたわ……私は…小さい子を…あの子達を…私は…]]

 

「ごめんなさいしましょう。ハナちゃんとれんちゃんに。ごめんなさいして、仲直りして、みんなで楽しくガンプラバトルをしませんか?」

 

[[ごめんなさいしてみんなで一緒に楽しく…ふふ…そう…ですわね……。私はあの子達に酷い事をしていたのでしたわ…謝らなければいけませんわ…。]]

 

「はい!バトルロイヤルもそろそろ終わっちゃいますんでさっそく通信を繋ぎますね!さーちゃん!ハナちゃんとれんちゃんに通信を繋いでください!」

 

<やだー。>

 

「え?やだ?え?え?」

 

<さーはつーしんのおてつだいはいやー。>

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回で花陽ちゃんと少し病んでいた平坂さんとのバトルは一応の終わりになります。
次回本編は少し軽めのバトル回になる予定でございます。

そして、謎のお姉さんの正体に新たに一名のお方がたどり着きました!
おめでとうございます!
他にも謎のお姉さんの正体にお気付きになり、答えあわせをお望みでしたら、当方へとメッセージをお願いいたします。

次回の本編更新は来週の月曜日を予定しております。
また、のんたん生誕祭特別編の更新は、今週の金曜日を予定しております。
初の0評価で凹み状態でございますが、いつもご覧頂いている皆様、お気に入り登録をして下さった皆様、感想を頂いている皆様…。
そんな沢山の皆様に、少しでもこれまでのご恩をお返しする為にも、完結目指して今後もエタらずに頑張って行きたいと思います。
義には義を。礼には礼を。恩には恩を。仇には仇を。
皆様。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

それにしても……何故にオー○ー○ード?


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近、毛髪に一本白髪を発見してしまい、年取ったんだなぁ…と、地味にショックを受けてしまったQooオレンジでございます。

さて、今回は予定通りに本編の更新となります。
前回、和解?を果たした花陽ちゃんと赤いνのファイター、平坂さん。
そんな彼女達が今回は…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅう 始まります。


















最後の最後にさーちゃんに通信のお手伝いは断られちゃいましたが、色々とあったバトルロイヤルも平坂さんのごめんなさいと仲直りで無事に幕を閉じました。

 

大団円ですね!

 

そんなバトルロイヤルを終えて次のバトルロイヤルまでアミューズメントセンターのレストコーナーでひと休みした花陽達は、さっそく次のバトルロイヤルへと参加登録を済ませて出撃しました!

 

今回はハナちゃんとれんちゃんのお手伝いをするために、みんなで予めチーム登録を済ませての出撃です!

 

え?みんなって誰だ?ですか?

 

今回チーム登録をしたみんなは…それは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[デュアル・フィン・ファネル!展開ですわ!さぁ!我が友の邪魔をする愚か者を撃ち滅ぼしなさい!!!]]

 

今回、チーム登録をして一緒にチームを組んだメンバー!

 

まずはこの人です!

 

ごめんなさいをして仲直りしたあとに、ハナちゃんとれんちゃんとお友達になってくれた頼れるお姉さん!

 

赤英女学院ガンプラバトル部、チーム“赤の姉妹(レッドシスターズ)”のリーダー!

 

Wフィン・ファネル装備の赤いνガンダムこと、νガンダム・クインルージュを華麗に操るお嬢様キャラ(時々チンピラになっちゃいますけど…。)のスクールファイター!

 

平坂 梨々香(ひらさか りりか)さんです!

 

[[ハナさん!れんさん!道は開けましたわ!お行きなさい!]]

 

平坂さんがνガンダム・クインルージュのデュアル・フィン・ファネルで金色のボーナスモックさん(弱)を守っている通常のハイ・モックさん達を次々と撃ち落として、ハナちゃんとれんちゃんが進む道を作ってくれます!

 

平坂さんとνガンダム・クインルージュ…敵のときはとっても手強くて厄介で怖い相手でしたが、味方の今はとっても頼りになります!

 

[[ありがと!りりかちゃん!ハナちゃん!いっしょに!]]

 

[[うん!れんちゃん!]]

 

今回のバトルロイヤルの主役はもちろんこの二人!

 

ジムが大好きな女の子と優しいお友達!

 

ハナちゃん&れんちゃんです!

 

[[ぶーすと!ぜんかい!ベアッガイ!いっけぇぇぇぇ!!!]]

 

[[ハナちゃんもいきます!]]

 

金色のボーナスモックさん(弱)に向かってブースト機動に入ったハナちゃんのジムとれんちゃんのベアッガイⅡを狙って、周囲のハイ・モックさん達が迎撃に動き始めます!

 

みんなでかなりの数を撃墜したので、ハナちゃんとれんちゃんを狙うハイ・モックさんの数はそう多くはありませが、ハナちゃんとれんちゃんの使用している機体はどちらも素組の機体なので、ザコキャラのハイ・モックさんの装備している低威力のモックライフルでも当たれば致命傷になっちゃいます!

 

さっきまでデュアル・フィン・ファネルを操って、金色のボーナスモックさん(弱)へ向かう途中に展開していたハイ・モックさんをお掃除していた平坂さんは、今は周囲に集まり始めている新手のハイ・モックさんを引き受けるために少し離れた場所へと移動して戦闘を開始しています。

 

あの位置からでは平坂さんにはハナちゃんとれんちゃんの援護は難しそうです。

 

平坂さんに援護が難しそうなら、ここはいよいよ花陽の出番ですね!

 

行きますよ!ジム・マテリアル!

 

花陽ご自慢の超強力なこのレールカノンで、ハナちゃんとれんちゃんを援護しちゃいます!

 

ハイ・モックさんなんてかすっただけで粉砕しちゃいますよ!

 

「ハナちゃんとれんちゃんのお邪魔はさせませんよ!」

 

[[うげ?!またハイ・モックが湧いて来たの?!金のボーナスモックってハイ・モックの召喚機能でもついてるのかな?]]

 

そして今回、チーム登録をして一緒に出撃した最後の一人。

 

それは裏路地で迷子になっていた花陽を助けてくれた元怪しいおねーさんで現在は匿名希望のおねーさんです!

 

平坂さん、ハナちゃん、れんちゃん、匿名希望のおねーさん、そして花陽を加えた5人が今回のチームメンバーです!

 

ちなみにさっきまでのバトルロイヤルでおねーさんの相手をしていた素組のデュエルガンダムを使う佐伯さんや、花陽が撃墜した他の“赤の姉妹(レッドシスターズ)”の皆さんは、今は別の場所で戦闘をしています。

 

なんでも簡単にヤられちゃったから自主的に特訓をするそうです。

 

特におねーさんにいいようにあしらわれていた佐伯さんは集中的に猛特訓なんだそうですよ。

 

なんだか佐伯さんの“ひぇぇぇぇ!!!ダレカタスケテェェェェェ”って声が聞こえてきそうですね!

 

「おねーさん!金のボーナスモックさんに召喚機能がついてるとかスッゴく気になりますけど、とりあえずはあとで考えましょう!今は!」

 

[[オッケー!りょーかい!ハナちゃんとれんちゃんの援護だね!おねーさんとメサイアにマルっとぜーんぶ!お任せだよ!]]

 

花陽はハナちゃん達の援護を始める前に、花陽のジム・マテリアルの隣に位置しているおねーさんに声をかけます!

 

花陽の援護だけじゃちょっと不安ですが、なんだかスゴいファイターだったことが判明したおねーさんも一緒に援護をしてくれたらバッチリです!

 

花陽はジム・マテリアルのレールカノンで、おねーさんは白と青のガンダムタイプ…メサイアガンダム・ナイトメアシーカーのビームライフルで、それぞれ援護射撃を開始します!

 

ザコキャラのハイ・モックさん相手にレールカノンでの援護射撃はちょっとオーバーキル過ぎるんですけどねー。

 

「ターゲットロックです!レールカノン!発射!」

 

<<ただのモック相手にいらないと思うけど、一応は優先順位の選定が完了したよ。メインモニターのターゲット情報にリンクさせてあるから適当にどうぞ。>>

 

[[いつもありがと!ジョン!よぉーし!チビッ子の邪魔する悪いモックは、みんなまとめておねーさんがお仕置きしちゃうよ!]]

 

そんなこんなで始まった花陽とおねーさんの援護射撃は、ハナちゃんとれんちゃんを狙って行動していたハイ・モックさんを次々と粉砕して行きます!

 

花陽のレールカノンはもちろんオーバーキルですけど、おねーさんのメサイアガンダムのビームライフルもスゴい威力でやっぱりオーバーキルですね。

 

そして花陽とおねーさんがお邪魔な悪いハイ・モックさん達を抑えているうちに、ハナちゃんとれんちゃんは一気に加速して金色のボーナスモックさん(弱)に接近して行きます!

 

ハナちゃんとれんちゃんは近接戦闘のレンジ内に金色のボーナスモックさん(弱)を捉えると、それぞれが装備するビームサーベルにビーム刃をを素早く展開して金色のボーナスモックさん(弱)に斬りかかりました!

 

[[うりぁぁぁぁぁ!!!]]

 

金色のボーナスモックさん(弱)はビームサーベルを展開して接近してくるハナちゃんとれんちゃんに応戦するために、右手に持ったモックライフルを構えて攻撃しようとしています!

 

そんな攻撃直前の金色のボーナスモックさん(弱)にビームサーベルで斬りかかったれんちゃんの一撃は、モックライフルを構えていた右腕を肘の辺りから斬り飛ばしちゃいました!

 

[[やったね!おおあたり!ハナちゃん!!!あとはおねがい!きんいろモックさんをやっつけちゃえ!!!]]

 

[[うん!!!えーい!]]

 

そしてれんちゃんに続いてビームサーベルを振り抜いたハナちゃんの一撃は、見事に金色のボーナスモックさん(弱)のコア部分…コクピットのある胴体のど真ん中を捉えました!

 

初めのれんちゃんの一撃で右腕ごとモックライフルを失っていた金色のボーナスモックさん(弱)は、続くハナちゃんの攻撃に反撃できずにあっさりと攻撃を受けちゃいましたね。

 

れんちゃんがあとから攻撃するハナちゃんのために、金色のボーナスモックさん(弱)の攻撃手段を予め奪ってしまったのがナイス判断でしたね!

 

れんちゃんのイケイケ(?)な性格なら、後続のハナちゃんや敵機の反撃を気にしないで一人で一気に決めちゃうかと思ったんですけど…。

 

ちょっと意外ですけど、れんちゃんはちゃんと考えて連携できる子なんですね!

 

どこかの味方が(しかも自分の好きな人と幼馴染みが)射線上に残っているのにお構いなしにナニもかも巻き込んでアホみたいな威力のバスターライフルをぶっぱ~♪する黒い鳥さんな先輩や、後先を考えないでみんなの制止をガン無視して突撃を繰り返しちゃう不治の病(アホ)に侵されている先輩とは大違いです!

 

小学校に入学したばかりなのに、ちゃんと連携戦闘ができるれんちゃんとハナちゃんは、将来はスゴいスクールファイターさんになりそうですね!

 

今から二人の将来が楽しみです!

 

そんなハナちゃんとれんちゃんにはこのまま真っ直ぐに、素直で元気に育ってほしいなぁ…。

 

間違ってもえっちな妄想がだだ漏れなお○にー大好き弓道部の残念エースさんや、イラナイヒトをコロっとして血抜きして捌いて卸しておもしろおかしく、ついでに美味しくお料理するブラックなリトルバードさんや、アホ…じゃなくて、穂乃果先輩みたいにアホに(あ!ついホントのことを言っちゃいました!)育たないでくださいね。

 

ホントぉぉぉぉぉぉぉに!切実に!

 

ハナちゃんとれんちゃんがあんな残念な存在にクラスチェンジしちゃったら…花陽は…花陽は………ヤケを起こしてごはん食べ放題のお店に突撃して胃袋の限界を突破しちゃいますよ!

 

大盛りごはんもってこーい!!!

 

[[やったー!ハナちゃん!]]

 

[[やりました。れんちゃん。]]

 

[[[せーの!はいたっーち!]]]

 

金色のボーナスモックさん(弱)を見事に撃墜したハナちゃんのジムとれんちゃんのベアッガイⅡは、それぞれの機体を器用に操ってハイタッチしています。

 

ふふ♪あんなに喜んで♪二人ともホントに嬉しそうですね♪

 

やっぱりガンプラバトルはみんなで楽しく遊ぶのが1番です!

 

あ、でもハナちゃん、れんちゃん。

 

金色のボーナスモックさん(弱)を倒して喜ぶのは良いけど、バトルロイヤル中はまた別の敵機が現れるかもしれないから、周辺の警戒は怠らないようにしなきゃダメですよ?

 

今はおねーさんが周辺の警戒をちゃんとしていてくれていますので安心ですけど、二人だけのときはちゃんと気を付けてくださいね。

 

敵機を墜として喜んでいるときが一番危ないんですよ!

 

[[周辺に新しく湧いたハイ・モックの掃討は完了いたしましたわ。クインルージュのレーダー圏内には新手の反応はありませんので一息つけますわね。]]

 

ハナちゃんとれんちゃんがハイタッチをしながら喜んでいると、そこに周辺の新手のハイ・モックさん達を片付けた平坂さんが帰ってきました。

 

[[ハナさん、れんさん。お二人の戦いぶり、この平坂 梨々香がしかと見届けましたわ。ハナさんもれんさんも、とてもナイスな連携でしたわ。特にれんさん。アナタが一人で先走らないでハナさんとちゃんと連携戦闘が出来るとは正直思っておりませんでしたので、少し驚きましたわ。]]

 

[[えへへ♪りりかちゃんにほめられちゃったー♪やったね♪]]

 

あ、平坂さんもやっぱりれんちゃんがハナちゃんとちゃんと連携戦闘できたのが意外だったみたいですね。

 

よかった…花陽だけが意外だなーって思ったんじゃなくて…。

 

「花陽も平坂さんと一緒で、れんちゃんなら一人で決めちゃうじゃないかな?って思いました。」

 

[[あー、おねーさんも花陽ちゃんと梨々香ちゃんに同感かな?]]

 

おねーさんも花陽と平坂さんと一緒で、れんちゃんがちゃんと連携戦闘できたのが意外だったみたいですね。

 

[[みんなひどーい!れんちゃんはちゃんとれんけーできるもん!あのね!れんちゃんはハナちゃんとならいっしょにたたかえるんだ!ハナちゃんがうしろでえんご?してくれるから、れんちゃんはあんしんしつとつげきするんだよ!]]

 

[[れんちゃんはハナちゃんをいつもたすけてくれます。だからハナちゃんもれんちゃんをたすけるんです。ハナちゃんとれんちゃんはうぃんうぃんのかんけいです。うぃんうぃんです。]]

 

[[うぃんうぃん?うーん、もしかしてwin-winのことかな?]]

 

[[win-winって…ハナさん、アナタは随分と難しい言葉を知っているのですわね…。]]

 

一緒なら戦える…か。

 

そうですね。

 

小さい頃の花陽も、凛ちゃんと一緒だったから戦えました。

 

今のハナちゃんとれんちゃんのように。

 

もしも小さい頃の花陽が一人きりだったら…ガンプラバトルの楽しさを知る前に、戦うことが怖くてガンプラバトルを辞めていたかもしれません。

 

凛ちゃんと一緒だったから…花陽は戦えました。

 

凛ちゃんと一緒だったから、花陽はガンプラバトルの楽しさを知ることができました。

 

そして、あの日…6年前の世界大会で鳴神先輩が3代目メイジン・カワグチを倒して世界を制したあの日…花陽は鳴神先輩に憧れて、いつかは先輩みたいなスゴいファイターになりたいって思いました。

 

そんなずっと憧れのファイターだった鳴神先輩が、花陽を同じチームに…“μ's”に誘ってくれている…。

 

大好きな穂乃果先輩達と一緒に、一人じゃ怖くて泣いちゃうような花陽なんかを誘ってくれている。

 

花陽は…花陽は………先輩達と一緒に、ううん。先輩達だけじゃなく、凛ちゃんも、まだお友達って胸を張って言える関係じゃないけど、少し仲良くなれた西木野さんも、みんなで一緒にガンプラバトルがやりたいです。

 

足手まといになっちゃうけど、それでも先輩達と一緒にガンプライブを目指したいです。

 

みんなで一緒に…。

 

うん。

 

お話ししてみよう。

 

凛ちゃんに。

 

西木野さんにも。

 

花陽と一緒にスクールファイターになって、先輩達と一緒にガンプライブを目指そうって。

 

花陽と一緒に“μ's”に入ろうって。

 

明日になったら、二人にお話してみよう。

 

[[ふふ♪お二人は本当に良いコンビですわね。この様子ならすぐに一人前のファイターになれそうですわ。バトルロイヤルに湧いてくるハイ・モック程度ならもう手助けは不要かもしれませんわね。]]

 

[[うん!れんちゃんとハナちゃんはつよいんだよ!モックなんててきじゃないよ♪いちころだよー!]]

 

[[コラコラ、れんちゃん!モックだからって油断すると痛い目に会うよ?今回の金色ボーナスモックは角なしの弱いヤツだったから楽勝だったけど、角つきの強い方のボーナスモックはヤバイんだからね?おねーさんはこれでもファイターとしては強い方だけど、あの角つきのボーナスモックは本気を出してなんとか勝てるってレベルの強さなんだから!]]

 

[[あぁ。あのバグですか?!って位にデタラメな強さの角つきのボーナスモックですわね…。私も以前にバトルロイヤルを利用した実戦練習の時に、“赤の姉妹(レッドシスターズ)”のフルメンバーと共に1度角つきボーナスモックと出会って戦闘になりましたが…アレは強いなんてレベルではありませんでしたわよ…。合計10機で取り囲んで一斉射撃しても気持ち悪い変態機動でヒラヒラと避けまくりますし、たまにまぐれ当たりしてもビームも実弾も簡単に弾いてしまいますし…。アレは悪夢…そう。まさに悪夢でしたわ…。ん?ちょっとお待ちなさい!今の言い方だとおばさ[[梨々香ちゃん!おねーさんはおばさんじゃないからね!おねーさん!おねーさんだからね!]]…はぁ…アナタはあの角つきのボーナスモックに勝ったのですか?!]]

 

花陽が凛ちゃんと西木野さんを誘って“μ's”に入ろうって考えているうちに、いつの間にか話題が強い方の角つきボーナスモックさんのお話になっていました。

 

角つきのボーナスモックさん…それはバトルロイヤルでたまに出現するレアモックさんの中でも最強と言われているモックさんです。

 

見た目はさっきまでみんなで戦っていた金色のボーナスモックさんとほとんど一緒なんですが、強い方のボーナスモックさんには、頭部にまるで隊長機のザクみたいな1本の角がついているんです。

 

この金色の角つきボーナスモックさんに出会ったら、どんなに強いファイターさんでも瞬殺されちゃうそうです。

 

風の噂で聞いた話では、現役最強のスクールファイター、UTX高校チームA-RISEの“無敗の女王”綺羅 ツバサさんでもこの角つきボーナスモックさんには勝てなかったって話です。

 

それどころか世界大会に出場するワールドクラスのファイターさんでも勝てないとか…。

 

3代目メイジン・カワグチは角つきボーナスモックさんに勝ったって雑誌のインタビューには書かれていましたけど、メイジンみたいな最強クラスのファイターじゃないとアレには勝てないのかなぁ…。

 

最強クラスのファイター……鳴神先輩なら今の高機動型ザクⅡじゃなくて、もっと本気のガンプラを使えば勝てるのかな…?

 

[[え?あぁ。うん、勝ったよ。強い方の角つきボーナスモックに。援護も邪魔も無しの1対1のタイマン勝負でね。その時はこの子の…メサイアガンダムのバックパックも今のステルス装備のナイトメアシーカーじゃなくて、真っ向勝負用に作ってあるガチバトル仕様のバックパックを使っていたんだけど、それでも結構ギリギリのバトルだったなぁ…。]]

 

そう言えば強い方の角つきボーナスモックさん…花陽も凛ちゃんと一緒に出撃していたときに1度遭遇しましたけど、アレってあり得ないくらいに強かったです!

 

ベニャッガイのガチガチに固めた装甲を素手でぶち抜いてましたよ?!

 

花陽のジム・マテリアルのシールドもまるで紙を切るようにハンドアックスで簡単に切り裂かれちゃいましたし…。

 

平坂さんじゃないですが、アレはホントに悪夢でした…。

 

バグかチートって疑いたくなるレベルですよ…。

 

おねーさんはそんな激強なボーナスモックさんに勝ったんですか?

 

しかも単機で?

 

[[強いとは思っていましたが、まさかあの角つきのボーナスモックを真っ向勝負で、しかも単機で倒すなんて…。]]

 

[[えっへん!おねーさんは強いよー♪具体的にはおねーさんは世界を救っちゃうくらいに強いんだからね♪]]

 

世界を救っちゃうくらいに強い。ですか?

 

うーん…。なんだか微妙にわかりづらい表現ですね。

 

ワールドクラスのトップファイターに勝った!とか、あの大会で優勝した!とかならもっと分かりやいんですけど…。

 

でも角つきのボーナスモックを単機で倒せるレベルのファイターさんなら、世界大会に出場していたら上位に入っていなきゃおかしいですよね?

 

あれだけ強いなら世界大会に参加するための予選大会でも優勝なんて簡単だと思うけど…。

 

おねーさんはガンプラバトルは好きみたいだけど、大会とかには興味がないのかなぁ…?

 

[[世界を救う?意味が分かりませんわ…。]]

 

[[うーん?れんちゃんはよくわかんないけど、ゆだんしちゃダメなんだね!]]

 

[[うん。ゆだんはだめです。ハナちゃんもつののついたモックさんにはきをつけます。]]

 

「アレは気をつけていても出会ったら終わりなんですけどねー。」

 

[[ですわね。]]

 

[[さ、みんな!モック談義はこの辺でおしまい!そろそろバトルロイヤルの終了時間だよ!]]

 

もうそんな時間ですか?まだ終了時間までは余裕はあると思っていましたが…。

 

花陽は確認のために、サブモニターに表示されているバトルロイヤルの制限時間をチラッと見てみましたが、確かにおねーさんの言う通りにあと少しでバトルロイヤルの終了時間が迫っていました。

 

[[え?もうそんな時間ですの?あら…本当ですわ……確かに間もなくバトルロイヤルの終了時間ですわね…。可笑しいですわ…時間の経つのが何時もよりも早い気がします…。]]

 

花陽と同じように、平坂さんも時間が経つのが早いと感じたみたいですね。

 

通信モニター越しに見える平坂さんの表情はちょっと不思議そうな顔をしています。

 

ちなみに平坂さんなんですが、髪型は皆さんが予想通りにお嬢様キャラのド定番な縦ロールでしたよ!縦ロール!

 

総合お嬢様度ではお城(アレは豪邸ってレベルじゃないです!)に住んでいて、国内外に把握するのも面倒なくらい別荘を持っている音ノ木坂が誇るパーフェクトお嬢様!西木野さんの方がぶっちぎりで圧勝ですけど、ビジュアルお嬢様度では平坂さんの方が圧倒的にお嬢様っぽいです!

 

絵に描いたようなまさに“お嬢様”って感じの人なんですよ!

 

平坂さんはのけ反りながら“オホホホホホ!”とか高笑いしたら確実に似合いそうですねー。

 

[[それは梨々香ちゃんがガンプラバトルを楽しんでいたから、じゃないかな?ホラ?楽しい時間ってあっという間に過ぎちゃうでしょ?]]

 

[[ふふ。そうですわね。本当に…楽しい時間はあっという間ですわ…。こんなに楽しんでガンプラバトルをしたのはいつ以来でしょうか…。]]

 

平坂さん…さっきまでの勝ちに拘っていたときと違って、まるで憑き物が落ちたみたいにとっても優しい微笑みです。

 

こんな優しく笑える平坂さんを見たら、平坂さんをふった(?)男の人も後悔しちゃいますね。

 

あとはジムアレルギーをどうにかしなきゃですよ。

 

平坂さんの恋人さんを奪った人がジム系のガンプラを使うファイターさんだったらしく、味方ならまだ我慢できるそうですが、敵対するジムを見ると思わずキレちゃうらしいですから…。

 

今のままだと我々ジムスキーの天敵みたいな人ですね…。

 

[[りりかちゃん!おばさん!はなよおねーちゃん!]]

 

[[きょうはれんちゃんとハナちゃんといっしょにあそんでくれてありがとうございました。]]

 

[[またみんなでいっしょにガンプラバトルしよーね!]]

 

[[やくそくです。またみんなでいっしょにガンプラバトルです。]]

 

[[うん!もちろんだよ!でもね…れんちゃんもハナちゃんもおねーさんをおばさんって呼ばないでよー!おねーさんはまだまだ若いんだよ!若いからね!若いと思うよ!おばさんはまだ早いよ!最近はガンプラ作るときに長い時間座って作業してるとちょっと腰が痛いなーとか思うけど!まだまだ若いからね!]]

 

[[この人は最後までこれですか?まったく…やれやれ、ですわね。]]

 

「あはは…。」

 

[[さて…お別れの前に…花陽さん。改めてアナタのお名前を聞いてもよろしくって?]]

 

「へ?花陽のお名前ですか?だって平坂さん、もう花陽の名前は…。]]

 

平坂さん、バトル中は花陽のことを普通に“花陽さん”って呼んでいましたよね?

 

バトルロイヤルが始まって合流してすぐに、ちゃんと自己紹介も…自己紹介も……あれ?自己紹介…しましたか?

 

……あ!そ、そうですよ!花陽!まだちゃんと平坂さんに自己紹介していませんでした!

 

すっかりと忘れちゃっていましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

[[はぅぅぅぅぅ!!!ご、こめんなさい!花陽!まだ平坂さんにちゃんと自己紹介してませんでした!あの!その!えーっと!」

 

[[ふふふ。そんなに慌てなくても大丈夫ですわ。ハナさんとれんさんがアナタを“はなよおねーちゃん”と呼んでいましたので、アナタのお名前が花陽さんだ、と言うことは分かっていますのよ?でも共に肩を列べて戦場を駆けたのですから、出来ましたらちゃんとアナタのお名前を教えてほしいのです。]]

 

はぅぅぅ!なんて失態でしょう!

 

チームを組んだファイターさんにちゃんと自己紹介をしていなかったなんて!

 

礼儀知らずにも程があります!

 

いつもの花陽ならこんなことはないんですけど……はっ!これはいよいよことり先輩だけじゃなく、穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)も致命的なレベルで感染しちゃったんでしょうか?!

 

ことり先輩みたいに真っ黒になるのもイヤですが、それ以上に穂乃果先輩みたいなアホになるのはじぇぇぇぇぇったいに!イヤですぅぅぅぅぅ!!!

 

おっと、ことり先輩&穂乃果先輩の感染についてはひとまず置いておいて、それよりもまずは平坂さんにちゃんと自己紹介です!

 

バトルロイヤルの終了時間も迫ってきています!

 

急がないと!

 

「は、はい!私は小泉 花陽って言います!国立音ノ木坂学院1年生の小泉 花陽です!」

 

[[おとのぎさか…音ノ木坂…音ノ木坂は…そうですわ…確か“無冠の女王”の…。]]

 

“無冠の女王”?

 

“無敗の女王”じゃなくて?

 

平坂さんが今ボソッと言った“無冠の女王”ってなんのことでしょうか?

 

“無敗の女王”なら日本で1番有名な現役最強のスクールファイター、綺羅 ツバサさんの二つ名なのでもちろん知っていますけど…?

 

“無冠の女王”なんて二つ名は聞いたことがありません。

 

小さい声だったから花陽の聞き間違いかなぁ…?

 

[[所で花陽さんはガンプラバトル部には在籍してはいないのですか?]]

 

「はい!今は“まだ”、花陽はガンプラバトル部には所属してません!“まだ”スクールファイターじゃありません!でも!」

 

そうです!今は“まだ”、花陽はスクールファイターじゃありません!

 

“まだ”、花陽は“μ's”のメンバーじゃありません!

 

そう!今は“まだ”です!

 

[[今は“まだ”…ですか。ふふふふふふ♪では、次にお会いする時にはスクールファイターとしての花陽さんとバトルが出来そうですわね。]]

 

「はい!」

 

次に平坂さんに会うときには、花陽は改めて自己紹介するんです!

 

国立音ノ木坂学院公認ガンプラバトル部、チーム“μ's”所属の新米(←ココ!ココが重要ですよ!テストに出ますよ!出ちゃいますからね!新米ですからね!!!し!ん!ま!い!にいごめじゃないですよ!しんまいでよ!)スクールファイター!小泉

花陽です!って!

 

胸を張って自己紹介してみせますね!

 

[[では…花陽さん。今回は情けない姿を晒してしまいましたが、次はこうは行きませんわよ?公式戦で…いえ!ガンプライブで再び合間見えましょう!その時は…負けませんわよ!]]

 

「はい!花陽も負けないようにがんばります!それに次はこの子の…ジム・マテリアルの真の姿をお見せしちゃいますよ!」

 

増加装甲に強化バックパックはもう完成しています。

 

あとは取り付けるだけです!

 

“ジム・カーバンクル”

 

ビルダーとしての花陽の持てる技術のすべてを注ぎ込んで作り上げるガンプラ…。

 

使いこなすためにはみんなの…花陽の契約精霊達の力を借りなきゃダメだよね…。

 

でも…どうしたらみんなは花陽の命令を聞いてくれるんだろ?

 

さっき平坂さんと戦っていたときは勝手に設定変更してまで花陽を助けてくれたのに…。

 

さーちゃんは“通信はイヤ”って言って命令を聞いてくれなかったんだよね。

 

通信はイヤってナニならしてくれるんだろ?

 

[[うふふ♪楽しみにしておりますわ。さぁ、バトルロイヤル終了の時間ですわ。それでは、ハナさん、れんさん、花陽さん。そしてお!ば!さ!ん!]]

 

[[こらぁ!おばさん言うなぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[皆さん。また一緒に、楽しいガンプラバトルをいたしましょう♪]]

 

[[うん!りりかちゃん!ばいばい!またねー!]]

 

[[ばいばいです。]]

 

[[梨々香ちゃん!おねーさんはおばさんじゃないからね!おねーさんだからね!]]

 

「はい!またいつか!一緒に楽しいガンプラバトルをしましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

花陽ちゃん。原作よりも少しだけ早く“μ's”への加入を決意しまた。
そんな花陽ちゃんの次の悩みは…。
次回本編はバトル回の反動でお馴染みのエロ妄想が垂れ流しに…。

そんな本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃に、のんたん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃に、それぞれ更新予定でございます。

そして、謎のお姉さんの正体に新たに1名様が辿り着きました!おめでとうございます!
他にも謎のお姉さんの正体にお気付きになり、答えあわせをお望みでしたら、当方へとメッセージをお願いいたします。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

余った塗料で花陽ちゃんカラーのプチッガイを作成中なQooオレンジでございます。

さて、今回は久し振りにアホなエロ回?になっております。
ラストではついに謎のお姉さんの名前(偽名)が…。



それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅういち 始まります。















「ふぅ…。1戦目のバトルロイヤルでハナちゃんとれんちゃんが“赤の姉妹(レッドシスターズ)”のみなさんに襲われてピンチのときはどうなるかと思いましたが、最終的には今日もみんなで仲良く楽しいガンプラバトルができましたね!」

 

ダブル・フィン・ファンネル装備の赤いνガンダム“νガンダム・クインルージュ”のスクールファイターさん、梨々香さん(名字じゃなくて名前で呼んでくださいっていわれました!)と、ハナちゃん&れんちゃんの二人のチビッ子初心者ファイター、そしてとっても強かった謎の匿名希望のおねーさん。

 

そこに花陽を加えた急造チーム5人で出撃した2戦目のバトルロイヤルも無事に終わり、別のアミューズメントセンターから出撃していた梨々香さんを除く花陽達4人はレストコーナーのテーブルで一休みしています!

 

凛ちゃんや先輩達からメール(凛ちゃんからまた明日だにゃー!ってメールが来てました!先輩達からは今日はアミューズメントセンターには行かないよーってメールでした!)が来ていないか確認のついでにスマホの時計を見てみると、時間はもうすぐ夕方の5時に差し掛かろうとしています。

 

バトルロイヤルを2戦もしたので、思っていたよりも時間が過ぎちゃいました。

 

本当ならレールカノンの重力下での使用時のデータも欲しいので、もう1戦くらいバトルロイヤルに出撃したいところなんですが、そろそろ当初の予定通りにおまんじゅうを求めて目的地の和菓子屋さんの探索に戻らなきゃですね!

 

美味しいおまんじゅうが花陽を待っていますよ!

 

和菓子屋さんならおまんじゅうの他にも美味しい和菓子があるんでしょうね…じゅるり…。

 

おはぎとかもあったら嬉しいなぁ…。

 

夕ご飯の前だけど、おはぎの5個くらいなら食べちゃってもいいですよね♪

 

え?おはぎ5個は多い?食べ過ぎ?それに真姫ちゃんのおうちでおまんじゅう5個食べただろ!ですか?

 

………なんのことですか?

 

花陽は真姫ちゃんのおうちでおまんじゅう5個も食べてないですよ?

 

気のせいじゃないですか?

 

……………………………ごめんなさい。

 

嘘つきました。

 

花陽はみなさんの言う通りに真姫ちゃんのおうちでおまんじゅう5個食べちゃいました!

 

それでもまだまだ食べれるんです!

 

軽い運動(ガンプラバトル)もしてお腹がちょーっと減ちゃいましたので、おまんじゅうでもおはぎでもばっちこいですよ!

 

朝飯前にぺろりとしちゃいます!

 

時間的に今は朝飯前じゃなくて夕飯前ですけどね!

 

ではでは♪改めておまんじゅうを、そしておはぎ(あったらいいですね!)を求めて花陽の冒険を再開ですよ!

 

行きますよ!おねーさん!

 

ふっかつのじゅもんは

 

こめあると はなよよろこぶ

ゆうごはん おこぬ

 

です!

 

はなよクエストⅡなら

 

おこめ おこめ こめこめ

おこめ おこめ こめこめ

おこめ おこめ こめこめ

たまに らいす こめこぬ

らいす だいす きおこめ すき

 

の52文字ですよ!

 

はなよクエストⅢ ~そして白米へ…~ も好評発売中です!

 

「そうだね。さぁーて、それじゃ花陽ちゃん!おねーさんはハナちゃんとれんちゃんを送っていくから、花陽ちゃんとはココでお別れだよ!」

 

え?!おねーさんとはココでお別れ?!

 

ま、まさかの“ふっかつのじゅもんがちがいます”ですか?!

 

あれ?!あれ?!花陽はどこでふっかつのじゅもんを間違ったんでしょうか?!

 

1度もち米を蒸して臼に入れてよく捏ねてから餅ついて…じゃなく、落ち着いて見直してみましょう!

 

えーっと…どれどれ……………ハッ!よく見ると1ヶ所だけ“おこめ”が“おこぬ”になってます!

 

“め”が“ぬ”になってますよぉぉぉぉぉぉ!!!

 

これじゃあ冒険が再開できません!

 

「え?!お別れですか?!あれ?!おまんじゅうは?!道案内は?!花陽は野生の変態さんに怯えながら暗い夜道を一人で冒険しなきゃダメなんですか?!」

 

また野生の変態さんに怯えながら裏路地をさ迷う恐怖の一人旅が始まるんですか?!

 

「大丈夫!大丈夫!野生の変態さんなんて滅多に出現しないから!出会えたら逆にレアだよ!レア!あ!でも今日はレアモックの金の角なしボーナスモックとも会えたから、もしかしたらレアエンカウントの野生の変態さんにも会えるかもね!一緒に写真撮ったらみんなに自慢できるよ!やったね!花陽ちゃん♪ハメ撮り動画も期待してるね!いっぱい気持ちよくしてもらってね♪」

 

はぅ?!まさかこの局面で裏路地でおねーさんを囮にして変態さんから逃げようと画策していたことの仕返しがくるなんて!

 

くぅぅ!!!完全に油断しちゃいましたよ!

 

「レアな変態さんと一緒に写真撮って自慢だなんて!そんな自慢はイヤですぅぅぅぅぅぅぅ!!!ハメ撮り動画なんて期待されても困りますぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

野生の変態さんなんかとえっちなことなんてしたくありません!

 

大体!野生の変態さんとの愛の無いえっちで気持ちよくなんてなれるハズがありません!

 

気持ちよくなりながらえっちな動画を作るなら花陽一人でソロプレイをヤりますよ!

 

もしくは凛ちゃんとのらびゅらびゅでゆりゆりなプレイでも…ぐふふ…。

 

鳴神先輩のフランクフルトをぺろぺろしてから下のお口で美味しくいただくのもいいですね…。

 

どうせなら凛ちゃんと鳴神先輩と花陽の三人で……。

 

それでは!妄想のお時間ですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うふふ♪挿れる前にちゃーんと凛ちゃんのおまたのお豆さんを重点的にぺろぺろして膜アリの未使用ホールをぬれぬれにしてあげたのに、ハジメテのジャンボフランクフルトの挿入でにゃあにゃあ可愛く痛がって鳴いちゃってますよ♪

 

そんな可愛くにゃあにゃあ痛がってる凛ちゃんのお顔だけでご飯10杯はイケちゃいますね!

 

いつまでも可愛く痛がる凛ちゃんのお顔を眺めていたいですけど、大好きな凛ちゃんには気持ちよくなってとろとろになったもっともっと可愛いお顔を見せて欲しいので、ここは花陽が一肌脱いじゃいましょう!

 

えっち(妄想)の真っ最で花陽も凛ちゃんも先輩も一糸纏わぬゼンラーだからこれ以上は脱げませんけどね!

 

気持ちの問題ですね!

 

ではでは早速!凛ちゃんのちっちゃくて可愛いお胸のサクランボを花陽が舌でぺろぺろ転がしてあげますね!

 

気持ちよくしてあげると凛ちゃんの前のアナから大量に流れ出る天然のにゃんにゃんローションを使って、お胸のサクランボをぺろぺろしながら同時に後ろのアナに指を入れてぐちゃぐちゃに掻き回してあげてもいいんですけど、今まで色気より食い気で生きてきたえっち初心者の凛ちゃんにはまだそんなちょーっとアブノーマルなプレイ(最近は後ろのアナでのプレイも割とメジャーになりましたねー。)はハードルが高すぎますね。

 

もう少し花陽が色々と凛ちゃんをもっとえっちな女の子にちょうきょ…ごほんごほん。えーっと、えっちなことになれてから、後ろのアナはいぢめてあげますね!

 

そんなえっち初心者の凛ちゃんだからこそ!初めはソフトにお胸のサクランボぺろぺろからですよ!

 

ぺろぺろしながらたまーに少し強めにかみかみしてあげると気持ちいいんですよね?

 

後ろのアナのことと一緒にえっちな体験談が載っているサイトに書いてありましたよ!

 

さらに!忘れちゃイケないもう片方の可愛いお胸のサクランボもしっかりと弄っていぢめてあげますね!

 

長年のお○にーで鍛え上げた花陽の人差し指と親指のこりこりコンビネーションを見せてあげますよ!

 

さぁ!凛ちゃん!いっぱい気持ちよくなって先輩の特濃カルピスをごちそうになりましょうね!

 

凛ちゃんのお腹の中のタマゴさんは上手に先輩のおたまじゃくしさんをお迎えできるかな?

 

上手にお迎えできたら凛ちゃんも立派なお母さんだね♪

 

そして…そして!凛ちゃんのハジメテのらびゅらびゅタイムが終わったら次はいよいよ花陽のハジメテのお時間です!

 

ぐふふふふふ…安心してくださいね♪先輩♪

 

凛ちゃんのお家のから拝借してきた凛ちゃんの使用済みのおぱんつをオカズにして定期的にお○にーはしてますけど、基本的にはく○おななので先輩の為にちゃーんとまだ膜は残していますよ!

 

まずは凛ちゃんのナカにぴゅっぴゅっし終わったばかりの先輩のフランクフルトのナカにちょっとだけ残ってる特濃カルピスの残り汁を先端にキスしてちゅーって吸いとって、そのあとはぺろぺろちゅぱちゅぱ気持ちよくしてもう1回フランクフルトからジャンボフランクフルトにしてあげますね♪

 

先輩…花陽はハジメテなので、ちゃんと優しくシテくださいね…♪

 

そんなハジメテの花陽だけど、今夜は先輩のカルピスが枯れちゃうまで、花陽と凛ちゃんと先輩の三人で♪ナニもかも忘れていっぱい楽しみましょうね♪

 

朝まで眠らせんよ♪せーんぱい♪

 

うふふふふふふふふふ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぐふふふふふ…大好きで大切なお友達の凛ちゃんと、ずっと憧れていた鳴神先輩とのめくるめくハジメテの時間…!

 

なんて!なんて!ステキで夢のような初☆体験♪なんでしょうか!!!

 

はぅぅぅぅぅ!!!コレは!コレはイケませんね!実にけしかんですよ!

 

なんだか以前、海未先輩が似たようなことを言っていたような気がしますが、とにかくけしからんですよぉぉぉぉぉ!!!

 

妄想するだけで上のお口と下のお口からヨダレがだらだら垂れ流しになっちゃいますぅぅぅぅ!!!

 

この妄想だけで軽く大盛りご飯を10杯はペロリとイケちゃいますよ!

 

そうです!花陽には先輩のジャンボフランクフルトと特濃カルピスがあるんです!

 

えっちな動画の撮影に野生の変態さんなんて花陽には必要ありません!

 

野生の変態さんのお粗末なソーセージなんてお呼びじゃないんです!

 

食べるならやっぱり先輩のジャンボフランクフルト(たぶん…。)です!

 

でも…もしもこのままおねーさんとココでお別れして、また一人きりでの旅が再開して野生の変態さんに捕まっちゃったら………。

 

「変態さんに捕まったらゴムなしのナマで無理矢理ヤられちゃってボテ腹にされて母乳プレイとか強要されちゃうんです!変態さんのお家に全裸に首輪(鎖付き♪)だけで監禁されてお胸のサクランボをちゅぱちゅぱされちゃうんですよ!花陽は野生の変態さんのえっちなミルクサーバーにされちゃうんですよ!!!それにボテ腹になるらお腹いっぱいに真っ白つやつやのご飯を食べてなりたいです!はち切れちゃうくらいに美味しいご飯を食べてボテ腹がいいですぅぅぅぅぅ!!!」

 

えっちなミルクサーバーになるなら花陽は鳴神先輩のミルクサーバーになりたいです!

 

先輩のお家に設置されて絞りたての新鮮な花陽のミルクを毎日たくさん提供してあげたいです!

 

花陽の新鮮ミルクは野生の変態さんなんかには一滴もあげませんよ!!!

 

あげてなるものですか!

 

あ、先輩♪

 

毎日ちゃんと花陽のミルクを提供しますので、代わりに美味しいご飯をお願いしますね♪

 

夜には先輩のとろっとろの濃厚なカルピスも…ぐふふふふふ……。

 

「ぼてばら?えっちなみるくさーばー?ねーハナちゃん?なんのことだろーね?みるくってぎゅーにゅーだよね?」

 

「れんちゃん。はなよおねーちゃんのおはなしはハナちゃんたちはまだしらないほうがいいおはなしです。もうちょっとおおきくなってれんちゃんにこいびとさんができて、そのこいびとさんがへんたいさんだったらわかるときがきます。」

 

アレ?ハナちゃんってもしかして花陽の言ってるえっちなミルクサーバーのことわかってないですか?

 

あはは…まさか…ですよね?

 

ハナちゃんはピュアピュアな幼女…ですよね?

 

幼女の皮を被ったナニか…なんてことは……。

 

「うわぁ…。(花陽ちゃんったら相変わらず妄想爆発してるなぁ…。瞬発的な妄想力だけなら花陽ちゃんはμ's最強の上級オ○ニストな海未ちゃん以上だからなぁ…。海未ちゃんの妄想もスゴかったけどね。まぁ妄想の垂れ流しだけなら、頭のオカシイことを言い出す…うーん…実際にヤり出す、なのかな?そんなことりちゃんや、荒縄無双する絵里ちゃんに比べたら実害は少ないからイイんだけだ…。ことりちゃんのアレは…色々と危ないんだよね…。絵里ちゃんもことりちゃんとは別の意味で危ないし…。お願いだからことりちゃんと絵里ちゃんはヤり過ぎてお巡りさんのお世話にならないでよね?そんなことになったら苦労して下準備してる私の計画がぜーんぶ、水の泡になっちゃうから…。“μ's”には10人で居てもらわなきゃダメなんだよ……。そうじゃなきゃ………私は…もう2度と…あんな…。) おーい。花陽ちゃーん。ハナちゃん&れんちゃんのちびっこ子コンビもいるんだから、聞いてるとこっちが恥ずかしくなるようなR-18のブッ飛んだ妄想を垂れ流しにするのは止めようね?そ

ーゆーのは一人のと

きか、そ……花陽ちゃんの好きな人がいるところでヤろうね?」

 

「はぁ?!妄想?!違いますぅぅぅぅ!!!コレはこれから一人きりで伝説の和菓子屋さんを探す旅に出る花陽に訪れるとてもツラい!そして悲しい!直視したくない現実なんです!だからおねーさん!花陽と一緒に行きましょう!また二人で伝説の和菓子屋さんを探す旅に戻りましょう!ちゃんとふっかつのじゅもんを間違わずに入力し直しますから!今度は“め”と“ぬ”を間違わないで入力しますから!お願いですぅぅぅ!!!」

 

「は、はい?ふっかつのじゅもん?あ、あのー、花陽ちゃん?なんでふっかつのじゅもん?それってド○クエだよね?しかも初期のファ○コンの1と2だよね?まぁ、ふっかつのじゅもんが合っていてもおねーさんは花陽ちゃんとはココまでなんだけどね。」

 

「ダメです!おねーさんが一緒ならおねーさんをイケニエにして花陽が野生の変態さんから逃げれます!花陽はじぇぇぇぇぇったいに!野生の変態さんのえっちなミルクサーバーにはなりたくありましぇぇぇぇぇぇん!!!」

 

「大丈夫だって♪野生の変態さんなんて冗談なんだから♪そんなビビりな花陽ちゃんのためにおねーさんがちゃーんと…ホラ!アミュセンから“穂むら”までの地図を描いてあるから!バッチリだよ!」

 

そんなことを言いながら、おねーさんは花陽にメモ用紙に描かれた地図を手渡してきました!

 

地図があっても遠くにある伝説の和菓子屋さんに花陽一人きりで行くのは不安なんです!

 

ここは断固抗議ですよ!

 

「バッチリじゃありません!こんな地図があってもレベル50以上にならなきゃ到達できないくらいに遥か彼方にある伝説の和菓子屋さんには……アレ?……伝説の和菓子屋さん…アミューズメントセンターから意外に近いですよ?」

 

断固抗議しながらチラッとおねーさんから渡された地図を見てみると、現在地のアミューズメントセンター音ノ木坂店から、目的地の和菓子屋さん“穂むら”までは歩いて5分くらいの距離みたいでした。

 

さっきまでさ迷っていた人気のない裏路地と違って、おねーさんの手渡してくれた地図に書かれていた道順は人通りもそれなりにある道を行くみたいですし、このくらいの距離なら変態さんに出会ってもフルブーストで逃げれば逃げ切れそうですね…。

 

これなら花陽一人きりでも…。

 

「ね?大丈夫そうでしょ?それにさ、もうそろそろお日様も沈んで完全に暗くなっちゃうから、大人のおねーさん的にはハナちゃんとれんちゃんを送っていってあげたいんだよね。ねぇ?花陽ちゃん?例えば花陽ちゃんが野生の変態さんだったら、暗い夜道を二人で歩いている可愛い幼女なハナちゃんとれんちゃんを見付けたらどうする?」

 

花陽が野生の変態さんで、暗い夜道を二人だけで歩いているハナちゃんとれんちゃんを見つけたら…?

 

そんなの、答えは初めから決まってますよね?

 

「拐います!全力で!お持ち帰りです!ていくあうとですよ!ていくあうと!お持ち帰りしてお部屋でゆっくりじっくりたっぷりと!捕りたて新鮮な幼女を貪ります!アナの髄まで舌で嬲り尽くしますよ!」

 

「うわぁ…質問したのはおねーさんだけど、躊躇なしにノータイムで答えたよこの変態は…。それにアナの髄までじゃなくて骨の髄までだよ…。アナの髄までってなんかイヤだなぁ…。」

 

幼女のアナは舌で心行くまで嬲るモノですよ!

 

ぐふふふふふ♪まだ青い果実のアナからにじみ出る幼女汁は花陽のモノです!

 

「他に選択肢がありますか?あるんですか?ないですよね?あるわけないんですよね!ハナちゃんもれんちゃんもこんなにちっちゃくて可愛いんですよ!可愛い幼女が夜道を!しかも二人も(ココ!重要ですよ!)!無防備にふらふら歩いていたら拐うしかないじゃないですか!それが世界の真理です!世界が導き出すファイナルアンサーです!癒しのない現代だからこそ!そう!今だからこそ!この世界は幼女を求めているんです!幼女という癒しを!!!」

 

ぐふふふふふ♪ハナちゃんとれんちゃんをお持ち帰りしたらどうしましょうか?

 

とりあえずちっちゃい頃の凛ちゃんにそっくりなれんちゃんにはネコミミと尻尾ですね!

 

こねこプレイですよ!

 

可愛いこねこさんなれんちゃんには、にゃあにゃあ鳴かせていっぱい花陽おねーちゃんに甘えさせてあげなきゃですよ♪

 

お胸のサクランボとおまたにはばんそーこを張り付けてあげればゼンラーじゃないのでR-18タグがなくてもイケますね!

 

ぐふふふふふふふふふ♪

 

こねこなれんちゃんには花陽おねーちゃんのみるくをいっぱいごくごくさせてあげますね!

 

ハナちゃんにはちょっとハードなプレイを要求しちゃいましょうか♪

 

ハナちゃんはきっとハードなプレイは嫌がりますよね?

 

でもハナちゃんが少しでも嫌がったら、ハナちゃんの代わりにれんちゃんにハードなプレイを…。

 

友達思いなハナちゃんならすぐにどうすればれんちゃんがひどい目にあわないか、理解してくれますよね?

 

ハナちゃんは自主的にハードなプレイを望んでくれるハズですよ♪

 

ハナちゃんはしっかりと躾て花陽おねーちゃんのお人形さんにしてあげますね♪

 

あぁ!妄想竹がどんどん広がっていきますよ!

 

妄想竹で樹海ができるレベルで広がってますよぉぉぉぉぉ!!!

 

朝イチ掘りたての妄想竹のタケノコでタケノコご飯を炊けちゃいますね!

 

新鮮なタケノコはお刺身でもイケますよ!

 

凛ちゃんのお供で行ったラーメン屋さんに置いてあった美味○んぼで読んだ記憶があります!

 

あのラーメン屋さんのチャーハン…美味しかったなぁ…。

 

あのたっぷりの脂で炒めたギトギトチャーハンは真っ白つやつやのご飯のおかずに最適ですよ!

 

真っ白つやつやのご飯のおかずには、やっぱりご飯ですね!

 

おっと!今は幼女のお話でしたね!

 

「それでも!拐いたい幼女がいるからぁぁぁぁぁ!!!」

 

「幼女を求める世界なんて無いからね?!しかもなんでSEEDのラストバトルっぽく叫んでるの?!キラ君は幼女スキーじゃないからそんなことは言わないよ!キラ君のお嫁さんはラクスちゃんだからね!SEED本編のメインキャラに幼女は居ないからね!はぁ…なんかにこちゃんの時もそうだったけど、おねーさんは最近はツッコミ入れっぱなしだよ…。まぁそんなワケで、ハナちゃんとれんちゃんの二人だけで帰して野生の変態さんに遭遇してら花陽ちゃんの妄想みたいなことになるんだよ。拐われて監禁されてひどい目に会うんだよ?花陽ちゃんはせっかく仲良くなったハナちゃんとれんちゃんがそんな悲しい結末を迎えてもいいのかな?」

 

花陽以外にハナちゃんとれんちゃんが飼われる…な、な、な、な、ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁんですとぉぉぉぉぉぉ!!!

 

ゆ!る!せ!ま!せ!ん!よぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

「いいわけありません!野生の変態さんに拐われるくらいなら花陽が拐ってお持ち帰りします!店員さん!この子達を包んでください!ていくあうとです!」

 

「しなくていいからね! (野生の変態さんよりも花陽ちゃんの方が危ないような気がしてきたよ…。) 花陽ちゃんみたいな変態さんからハナちゃんとれんちゃんを守るために、おねーさんが二人を送っていくんだよ?わかってくれたかな?」

 

仕方ありません。

 

ハナちゃんとれんちゃんの拉致監禁は今回はひとまず我慢しましょう。

 

それに……今のまま…青い果実のままでハナちゃん&れんちゃんを食べても美味しいとは思いますが、どうせならもう少し熟した方が花陽の好みですね…。

 

あと5年くらい、じっくりと熟成してから、花陽が美味しく楽しく二人を食べてあげますね…。

 

熟成中に、たまーにつまみ食いもしちゃいますけどね♪

 

ぐふふふふふ♪

 

ゆくゆくは凛ちゃんとれんちゃんのダブルにゃんにゃんプレイや、ハナちゃんとの擬似姉妹プレイなんかも…!

 

あぁ!花陽の未来は薔薇色ですよ!薔薇色!

 

この場合は薔薇じゃなくて百合だから、百合色ですか?

 

まぁどっちでもいいですね!

 

薔薇でも百合でも、ぜーんぶ!花陽が美味しくいただいちゃいますよ!

 

「仕方ありません。未来ある幼女のハナちゃんとれんちゃんのために、花陽が涙を飲んで一人で伝説の和菓子屋さんへと向かいますよ!おねーさん!ハナちゃんとれんちゃんの未来はお任せしますよ!」

 

「おぉ!ハナちゃんとれんちゃんのみらいはおばさんにかかってるんだねー!おばさんすごーい!」

 

「おばさん。すごいです。」

 

「おば?!ま、またおばさんって言ったね!もう!おばさんって呼ぶなら送っていかないよ!暗い夜道を可愛いちびっ子が二人きりだと野生の変態さんに捕まって大変なことになるよ!」

 

あ、そのときは野生の変態さんに捕まる前に花陽がこっそりとゲットしちゃいますけどね!

 

マスターボールを使っちゃいますよ♪

 

熟成してからの方が美味しくいただけますけど、野生の変態さん程度に食べられちゃうくらいなら青い果実のままでも花陽が先にいただいちゃいます♪

 

「えー!だってれんちゃんはおばさんのおなまえしらないからおばさんってよんでるんだよー!」

 

「はい。ハナちゃんもおばさんのおなえしりません。おしえてほしいです。」

 

……そう言えばおねーさんのお名前をまだ聞いてませんでしたね?

 

おねーさんは花陽のお名前を知っているのに不公平ですね!

 

あれ?でもおねーさんって初めから…裏路地を冒険している時から花陽のこと名前で呼んでいましたよね?

 

あのとき自己紹介は…うん。やっぱりしてないですよ?

 

ハナちゃんにお名前を教えたあとなら、おねーさんが花陽のお名前を知っていてもおかしくはないんですけど…。

 

おねーさん…どうして花陽のお名前を知ってたんでしょうか?

 

まさかストーカー…なワケないですよねー。

 

…難しいことを考えてもどうせわからないんです!

 

面倒なので穂乃果先輩みたいに考えることを放棄しちゃいましょう!

 

それじゃ今さらですけどおねーさんのお名前を教えてもらいましょう!

 

「あ、花陽もおねーさんのお名前は知りたいです!」

 

「え?おねーさんのお名前?」

 

「うん!おなまえ!」

 

「はい。おなまえです。」

 

「はい!ぎぶみー!おねーさんのお名前です!」

 

「おねーさんのお名前…ね。」

 

花陽達がおねーさんのお名前を教えて欲しいとお願いすると、おねーさんは苦笑いをしながらちょっと困ったような顔になっちゃいました。

 

おねーさん?お名前を教えて欲しいって言っただけで、どうしてそんなに困ったような顔になっちゃったんでしょうか?

 

「うーん…あのね?実は今のおねーさんにお名前は無いんだよねー…。一応、昔はお名前があったんだけど、その名前は…(私の名前は……あの名前は……今の私には……)。」

 

お名前がない?

 

昔はあったのに、今はお名前がないって一体…?

 

「それじゃやっぱりおばさんだね!」

 

「おばさんです。」

 

「ぐっ…おばさんはイヤだなぁ…仕方ない…。それじゃ…今はもう会えない、おねーさんのとっても、とーっても大好きな二人から名字とお名前を一文字ずつ借りようかな?」

 

おねーさん、今から偽名を考えるんですね。

 

それに、今はもう会えない、おねーさんのとっても大好きな二人…。

 

もう会えないってことは、その人達はお亡くなりになったんでしょうか?

 

それともどこか遠いところにお引っ越ししちゃったとか?

 

そんな大好きだけど会えない人達のお名前から一文字ずつもらって名前を付ける…なんだかちょっと切ないです。

 

お名前を教えて欲しいなんて言っちゃって、悪いことしちゃいましたね…。

 

ここは少し場の空気を明るくするために!ちょーっとおふざけしちゃいましょうか?

 

「おねーさん、それって偽名ですか?偽名を使うなんて……怪しいおねーさんに逆戻りですね!」

 

「花陽ちゃん…偽名って、なんだか見も蓋もない言い方だね。まぁ偽名には違いないけど、偽名って言うよりも魂の名前とか言って欲しいかな?」

 

「あ、魂って“たましぃぃぃぃぃぃぃ!!!”ってヤツですね!それじゃおねーさんのお名前は呂布トールギスさんなんですね!」

 

「違うからね!偽名に呂布トールギスなんて付けないからね! (もう…花陽ちゃんは本当に相変わらずだなぁ…。ふふ♪でも花陽ちゃんらしいな。気を使ってくれてるんだよね…。やっぱり優しいよね…花陽ちゃんは…。) 私の名前は……そうだね………神様の神に田んぼの田って書いて“神田(かんだ)”、そして海に空って書いて“海空(みあ)”…。」

 

「かんだ、みあ?」

 

「うん!そう!“神田 海空(かんだ みあ)”♪我ながらいいんじゃないかな?神田明神の“神田(かんだ)”に海と空で“海空(みあ)”。おねーさんの名前は“神田 海空(かんだ みあ)”だよ!今からおねーさんはミアおねーさん♪みーんな大好きミアおねーさんだよ♪改めてよろしくね!花陽ちゃん♪ハナちゃん♪れんちゃん♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


はい。なんだか色々とごめんなさい。

さて、ようやく名乗った謎のお姉さん、改め、神田 海空(かんだ みあ)さん。
彼女は今後も物語にちょくちょく登場して来ます。
そんな彼女の目的とは?

次回本編はようやく穂むらに到着…はせずに、もう1話グダグダ会話回が続きます。

そろそろ皆様も謎のお姉さんの正体にお気付きになったでしょうか?

本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃に、のんたん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃に、それぞれ更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近の気温の上昇で脳ミソが溶け始めているQooオレンジでございます。

今回は本編の更新になります。
これにて本編のストックはあと1話…。
希さんの生誕祭特別編もどうにか完成しましたので、また本編の作成を頑張りたいと思います。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうに 始まります。

















「かんだ、みあ…ミアおねーさん…ですか?」

 

今はもう会えない、そんなおねーさんの大好きな人達から一文字ずつ貰って名付けたという名前。

 

“神田 海空(かんだ みあ)”

 

そう名乗ったおねーさんは、どこか誇らしげにニコニコ笑いながら私達に向けてピースしています。

 

海に空で海空(みあ)……海に空ですか…。

 

海に空だなんて、なんだかとても聞き覚えのあるお名前ですよね…。

 

まるで某“脳天ぶち抜くゾ♪”なスナイパーな先輩や、チンピラ属性なのに美味しいお菓子を作ったりする花陽の憧れの先輩さんみたいなお名前です。

 

まあ世の中には似たようなお名前は沢山あるので、偶然なんでしょうが…。

 

「いえーす♪まいねーむいず♪みあ♪みあ♪かんだ♪はらしょー♪」

 

まいねーむいずは英語なのに、どうして急にはらしょーとかロシア語になるのかな?

 

どうせなら統一してくれたらいいのに。

 

ハッ!さっきまでは花陽がボケでおねーさんがツッコミだったのに、いつの間にか花陽がツッコミでおねーさんがボケになってます?!

 

知らないうちにボケとツッコミが逆転しちゃってますよ?!

 

不覚です!

 

最近は海未先輩や西木野さんがツッコミ役を担当してくれるので、ボケに回っているうちにすっかりとボケの楽しさに目覚めてしまった花陽にツッコミをさせるなんて!なかなかやりますね!ミアおねーさん!

 

「おばさんのおなまえはみゃあちゃん?うーん…あぁ!みゃあちゃん!みゃあちゃん!なんかねこさんみたいだね!みゃあ♪みゃあ♪」

 

「うん。みゃあちゃん。ねこさんです。かわいいです。みゃあみゃあ。」

 

おねーさんにみゃあちゃんはそろそろ年齢的に厳しいと思いますよ?

 

それに可愛いのはみゃあみゃあ鳴いてねこさんの真似をしているハナちゃんとれんちゃんです。

 

さっきはもう少し熟してから収穫しようかと思いましたが、やっぱり二人ともお持ち帰りして花陽のお部屋で飼ちゃいましょうか?

 

どちらか一人だけでもいいですよ?

 

ハナちゃんがいいかなぁ…。

 

れんちゃんがいいかなぁ…。

 

ぐふふふふふふふふふ……。

 

「もー、れんちゃん!ハナちゃん!おねーさんはみゃあちゃんじゃないよー。ミアちゃんだよ?ミアちゃん♪おねーさんの大切な人達から貰ったお名前なんだから、ちゃんと呼んで欲しいな♪ね?こるーみー♪ミアおねーさんだよ♪」

 

「えー!やだ!みゃあちゃんのほーがねこさんでかわいーよ!ね!ハナちゃん!」

 

「はい。みゃあちゃんはみゃあみゃあです♪ねこさんです♪みゃあちゃんです。」

 

「あはは…うーん…確かにみゃあちゃんも可愛いけど、流石に年齢的にちょーっと厳しいかなぁ…。おねーさんがハナちゃんとれんちゃんくらいの頃なら…そうだね、最低でもあと15歳も若かったらみゃあちゃんでも可愛かったんだけどねー。この年で自分で名付けた偽名がみゃあちゃんは流石にちょーっと痛いかなぁ…。 (にこちゃんみたいにロリっ子のままならみゃあちゃんでもいいんだけどねー。それに今の私がみゃあちゃんなんて可愛らしいお名前を名乗ったら凛ちゃんに自己紹介したときに“なんか寒くないかにゃ?”って言われちゃうよ…。) 」

 

おっと!花陽がぐふふふふふ♪とお持ち帰りを企んでいる間に、ミアおねーさんがハナちゃんとれんちゃんのみゃあちゃんコールにちょっと困ってますね。

 

せっかく大事な人達から一文字ずつ貰って名付けた名前なんですから、やっぱりちゃんと呼んで欲しいですよね。

 

ハナちゃんもれんちゃんもとてもいい子なんで、ちゃんと言い聞かせればわかってくれると思います。

 

ここは花陽が二人にお話ししてみましょう!

 

「ハナちゃん?れんちゃん?お名前はちゃんと呼んであげないとダメだよ?ハナちゃんもれんちゃんも、自分のお名前をちゃんと呼んで貰えなかったら悲しいよね?」

 

「うっ…。」

 

「かなしいです。ハナちゃんはハナちゃんがいいです。」

 

ほら♪やっぱりハナちゃんもれんちゃんもいい子です♪

 

それはもうこの場でペロリとイキたくなるくらいに!

 

「ね?イヤだよね?悲しいよね?だからちゃーんと、ミアおねーさんのこと、ミアちゃんって呼んであげてね?花陽おねーちゃんからのお願いだよ?」

 

「うん!わかった!みあちゃん!ごめんね!れんちゃん!ちゃーんとみあちゃんのことみあちゃんってよぶね!」

 

「はいです。ハナちゃんもみあちゃんにごめんなさいです。ちゃんとみあちゃんってよびます。ハナちゃんはみあちゃんもかわいいおなまえだとおもいます。みあちゃん。かわいいです。」

 

「ハナちゃん♪れんちゃん♪ありがと!おねーさん嬉しいよ!」

 

一件落着ですね!

 

あ、そうです。

 

一件落着のついでにみんなでアドレスの交換もしちゃいましょうか?

 

ハナちゃんとれんちゃんは貴重な幼女成分 (ムムッ?!今、どこかで真っ白い目付きの悪いねこの着ぐるみがニヤリと笑ったような気がしましたよ?何者かは知りませんが!花陽のハナちゃんとれんちゃんを狙うなら!ただではすましませんよ!覚悟してくださいね!) の補給のために、ミアおねーさんとはまた一緒にガンプラバトルをしたいので、ぜひともここで逃がさないようにしっかりとアドレス交換をしておきましょう!

 

もちろん電話番号もですよ!

 

「ミアおねーさん。お名前のついでに花陽とメールアドレスと電話番号の交換もしちゃいましょう!ハナちゃんとれんちゃんも!みんなでアドレス(&電話番号)を交換して、時間が合うときはまた一緒にガンプラバトルをしましょう!」

 

「メールアドレス…ね。あー…ま、それくらいならいっか…。」

 

「おぉ!めーるあどれすのこうかん!」

 

「ハナちゃんもさんせいです。めーるあどれすがわかればいつでもはなよおねーちゃんとみあちゃんとおはなしできます。」

 

「ではでは早速!大アドレス交換会ですよ!」

 

「「「おー!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃ花陽ちゃん♪おねーさんはハナちゃんとれんちゃんを送っていくからね♪またねー!」

 

「はなよおねーちゃん!ばいばーい!またガンプラバトルしよーね!」

 

「はなよおねーちゃん。きょうはたすけてくれてありがとうでした。またハナちゃんといっしょにあそんでください。ばいばいです。」

 

「うん!またね!ミアおねーさん!ハナちゃん!れんちゃん!」

 

「さ、ハナちゃん、れんちゃん♪行こっか♪」

 

「はーい!」

「はい。」

 

ミアおねーさん達…行っちゃいましたね。

 

はぁ…花陽は一人旅の再開です。

 

やっぱり一人は寂しいなぁ…。

 

花陽はうさぎさんなので寂しいと死んじゃいます。

 

愚痴っていても始まりませんね。

 

花陽も花陽の旅を続けましょう。

 

目的地の伝説の和菓子屋さんは割りと近くなんです!

 

待っていてくださいね!美味しいおまんじゅう!

 

そしてあったらいいな♪の、おはぎさん!

 

お団子とかもあるのかなぁ…♪

 

今日はハナちゃんとれんちゃんを性的に食べ損ねましたので、おまんじゅうやおはぎ、お団子とかいっぱい食べてやりますよ!

 

食欲!性欲!睡眠欲!

 

この3つは人間の三大欲求なんです!

 

満たすためには手加減はしませんよ!

 

伝説の和菓子屋さん!

 

チョットマッテテェェェェェェェェェェェェ!!!

 

さぁ!旅を続けましょう!

 

花陽の冒険はまだこれからです!

 

花陽先生の次回作にご期待ください!

 

って!これじゃ打ち切りになっちゃいますよ?!

 

「はぁ…誰も突っ込んでくれないって寂しいですねー。」

 

あれ?テーブルの上にあるのって…

 

「これってGPベース?」

 

花陽達が使っていたテーブルの上にはボロボロの濃い緑色のGPベース…たぶん鳴神先輩が使っている、とにかく頑丈なのが売りの限定モデル“ソルジャーゲーム”と同じタイプのGPベースがありました。

 

花陽達の使っていたテーブルに置いてあったんですから、このGPベースはミアおねーさんかハナちゃんかれんちゃん。

 

三人の内の誰かのGPベースですよね?

 

「確かハナちゃんとれんちゃんは普通のGPベースだったよね?もちろん花陽のGPベースでもないから、消去法でこのGPベースってミアおねーさんのだよね?」

 

ミアおねーさん、アドレス交換したときにGPベースをしまい忘れて、そのまま行っちゃったのかな?

 

ミアおねーさん達はついさっきアミューズメントセンターを出ていばかりです。

 

ハナちゃんとれんちゃんも一緒だから、そんなに早くは歩いていないよね?

 

今からなら走れば間に合うかもしれせんね。

 

花陽は走るのは苦手だけど…頑張って急ぎましょう!

 

ミアおねーさん!チョットマッテテェェェェェェェェェェェェ!!!

 

それにしても女の子(年齢的にミアおねーさんは女の人かなぁ…。)が男性向けの頑丈なGPベース“ソルジャーゲーム”を使ってるって、ちょっと珍しいですね。

 

女の人ならことり先輩の“マカロンフェスタ”とか、花陽の“ピュアグリーン”みたいに、もっと可愛いデザインのGPベースもあるのに。

 

それにこの“ソルジャーゲーム”。

 

どうしてこんなにボロボロになってるんでしょうか?

 

銃弾を弾くくらいに頑丈なのが売りの“ソルジャーゲーム”がここまでボロボロになるなんて…。

 

ミアおねーさんは一体どれだけ乱暴に扱ったのかな?

 

基本的なデータはバトル終了時にマザーシステムがバックアップしてくれているから、GPベースが壊れてもすぐGPカウンターで再発行できるけど、もっと自分のGPベースには愛着を持って扱って欲しいなぁ…。

 

“ソルジャーゲーム”はそこまで珍しいモデルじゃありませんが、それでもせっかくの限定モデルなんですよ?

 

これは追い付いたらミアおねーさんにはお説教ですね!

 

GPベースは精密機器の塊だからもっと優しく丁寧に扱わなきゃダメですよ!って!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いました!ミアおねーさん!ちょっと待ってくださーい!」

 

ミアおねーさん達を追うために、アミューズメントセンターを出て頑張って走った花陽は、少し進むと無事にミアおねーさん達に追い付くことができました!

 

ミアおねーさん達は花陽とは逆方向に向かうのがわかっていたので、どっちにいけばいいか迷わなくて助かりましたよ!

 

「はぁはぁ…よ、良かったです!追い付けました!」

 

「花陽ちゃん?どうしたの?そんなに慌てて?!ナニかあったの?!まさか!野生の変態さんに追われてるの?!くっ!ハナちゃん!れんちゃん!ミアおねーさんの後ろに隠れなさい!大丈夫だよ!二人は絶対におねーさんが守り抜いてみせるよ!もう誰も…悲しい思いはさせないんだから! 」

 

「へんたいさん…。こわいです。みあちゃんはハナちゃんとれんちゃんをまもるためにへんたいさんにたちむかってかえりうちにあって、はだかにされてあらなわでしばられてかみをつかまれてこうはいいでうしろからがんがんおち○ち○をつっこまれちゃんです。こわいです。みあちゃんがひどいことされたら、つぎはハナちゃんとれんちゃんのばんなんです。へんたいさんにつかまってやっぱりはだかにされておまたのちっちゃいおんなのこのあなにきょーあくなお○ん○んをいれられちゃうんです。おんなのこのおまたにはあながふたつあるから、そっちもつかわれちゃうんです。へんたいさんがなかまをよんでふたあなそーにゅーされちゃうんです。ふたあなそーにゅーこわいです。へんたいさんたちはハナちゃんもれんちゃんもこどもでまだあかちゃんできないから、こんどーむをつかわないでいっぱいおなかのなかにぴゅっぴゅっしちゃうんです。ぼてばらです。ハナちゃんはしってます。おさきまっくらです。へんたいさんのぺっとえんどです。ろりぺどえんどです。」

 

「ハナちゃんがなにいってるのかれんちゃんはぜんぜんわかんないけど!だいじょーぶだよ!みあちゃんがやられちゃってもれんちゃんがハナちゃんをまもるもん!へんたいさんなんてれんちゃんがれんちゃんぱんちでやっつけてやる!ぶっころしてやるにゃー!きしゃー!」

 

「はぁ…はぁ…へ、変態さんに…追われてるんじゃ…ない…ですぅ…はぁ…はぁ…。」

 

ミアおねーさんもハナちゃんもれんちゃんも。

 

花陽が野生の変態さんに遭遇して追われて逃げてきたんだと思ったみたいですね。

 

花陽はそんなトレイン行為はしませんよ!

 

それと、ふたあなそーにゅーとか、子供でまだ赤ちゃんできないとか、コンドームを使わないとか、ハナちゃんのコメントがなんだか妙に生々しいのは気のせいでしょうか?

 

ハナちゃん…幼女なのに精神年齢(?)は高めなんですか?

 

れんちゃんは…うん。やっぱりれんちゃんは凛ちゃんみたいですねー。

 

ぶっ殺してヤるとか、きしゃー!とか、凛ちゃんもキレるとよく言ってます。

 

凛ちゃんなら次はひっかきか噛みつきが繰り出されるんですよー。

 

色々と気になりますが、とりあえずは息を整えて、ミアおねーさん達に事情をお話ししましょう。

 

ひっひっふー。

 

ひっひっふー。

 

「野生の変態さんに追われてるんじゃないの?それじゃ花陽ちゃんはそんなに急いでどうしたのかな?穂むらは逆方向だよ?営業時間は6時までだからまだ時間は大丈夫だけど、おねーさんと一緒にハナちゃんとれんちゃんを送っていってからじゃ流石に間に合わないよ?ほむまんはいらないの?美味しいよ?」

 

「はぁ…はぁ…はぁ…ふぅ…。おまんじゅうは必ず手に入れます!でもその前に!ミアおねーさんに忘れ物のお届けです!花陽はアミューズメントセンターのテーブルの上に置いてあった忘れ物(たぶん。)を届けるために全力のブースト機動をしてきたんです!疲れましたけど間に合って良かったです!」

 

「忘れ物?ハナちゃんの?それともれんちゃんかな?うーん。忘れ物をしちゃうのはれんちゃんっぽいなぁ。」

 

いいえ!忘れたのはミアおねーさん!あなたですよ!

 

あー、でも確かにれんちゃんは忘れ物とかよくしそうですねー。

 

「れんちゃんわすものしないもん!たまにしゅくだいわすれちゃうくらいだもん!」

 

「れんちゃんはしゅくだい、いつかにいっかいしかもってきません。いつもわすれちゃいます。せんせーにおこられてます。」

 

「5日に1回しか宿題提出しないってほとんど宿題してないよね?ダメだよ?宿題はちゃんとやらないと♪ね?」

 

「ぎにゃぁぁ…さんすう…おまえはダメだにゃ…。こくごとりかとしゃかいとえーごもダメだにゃ…。」

 

うわぁ…れんちゃん…凛ちゃんと同じようなこと言ってますよ。

 

凛ちゃんはこれに保健体育も混ざるんですよねー。

 

性教育なら花陽が手取り足取り腰取りでねっちょり教えてあげるんだけどなぁ…。

 

あとは…れんちゃんの小学校は1年生から英語の授業があるんですね。

 

私立の小学校でしょうか?

 

私立だと最近は1年生から英国の授業があるとか、やっぱりそんな小学校が多いのかなぁ?

 

花陽も英語はあまり得意じゃないなぁ…。

 

ふぁ○きん!ゆー!とか、さのばびっち!とかならわかるんですけど…。

 

ちなみに青トンガリのオレンジジュース野郎の頃は小学校では英語の授業はなかったそうです。

 

中学から英語が始まって、そのときの英語の先生さんがとてもアレな方で、おバカな人たちは相手にしないで頭のいい人たちだけを対象に授業を展開していたせいで、青トンガリのオレンジジュース野郎やお友達さん達は英語がとても苦手になったそうです。

 

おバカな人たちが先生さんに質問してもスルーされたそうですよー。

 

お受験のときに塾に通いまくってようやく追い付けたとか…とても苦労したそうです。

 

ちなみに…その先生さんはおバカな人たちの親御さんが役員だった当時のPTAの攻撃でとても残念な結果になっちゃったそうですよー。

 

どうにも差別的な先生さんだったらしいですねー。

 

差別的な先生さんとかPTAって怖いですねー。

 

他にも高校の頃の英語の先生さんは、リアルに生徒に(性的に)手を出しちゃって、やっぱり残念な結果に…。

 

メガネの似合うクール系のイケメンさん♂だったそうですよー。

 

あ♪みなさんは男性の先生さんが迸るパトスを抑えきれずに可愛い女子高生にぐふふふ♪って手を出しちゃったって思ってますよね?

 

ところがぎっちょん♪

 

事実は小説よりも奇なりなんでしよー!

 

クール系のイケメンメガネの先生さんが(性的に)手を出しちゃったのは……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとびっくり!男の子なんですよー!

 

場所は学校のお手洗いで♪

 

“アッ!アッ!アッー!”ってヤツですね!

 

掘られちゃったんですねー。

 

またまた怖いですねー。

 

みなさんはコレ…冗談だと思いますよね?

 

ふふふー…残念ながらぜーんぶ、ホントにあったお話なんですよねー。

 

とは言ってもちょっと信じられませんよねー。

 

私もこんなお話し、信じられませんもん。

 

信じるも信じないもアナタ次第!ってヤツです!

 

おおっと!お話が横道にそれちゃいましたね!

 

「ハナちゃんはおべんきょうすきです。でもはしるのがにがてです…。」

 

「まぁ運動の得手不得意は人それぞれだから仕方ないかな?でも…れんちゃん!お勉強は積み重ねだよ!今、れんちゃん達が学校で習ってるお勉強は、これから先にれんちゃん達が色々なことを知るために必要になる基礎なんだよ?だから、最低限の基礎の勉強をちゃんとしないと!おっきくなったらアホの子になっちゃうよ?」

 

「えー!れんちゃん!あほのこはいやだー!」

 

「あほのこでもれんちゃんはかわいいです。れんちゃんがさいきょーです。」

 

アホの子が可愛い!わかります!わかりますよ!

 

花陽も最近、穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)に感染して、アホの子化が顕著な凛ちゃんが可愛くて可愛くて仕方ないんです!

 

言葉では言い表せないあのアホの子化した凛ちゃんの愛おしさ…!

 

少し難しいお話をしてあげると、頭の上に大量の?マークを浮かべて、理解していないのに理解しているフリを一生懸命にしている凛ちゃんのあのアホ顔…!

 

天使は実在したんです!

 

しかも!こんな身近に!

 

凛ちゃんマジえんじぇーですよ!

 

マジえんじぇー!

 

「えへへ♪ハナちゃんにかわいいっていわれちゃった♪やったね♪それじゃれんちゃんはあほのこでもいーや♪」

 

「ハナちゃん!れんちゃんを甘やかしちゃダメだよ?ちゃんとお勉強もしないとホントにダメなんだからね?そりゃ確かにアホの子でも可愛いけど、余りにもアホの子だと高校の入試とか、高校に入っても進級のときとか、スッゴく大変な目に遭うよー!アホの子過ぎて入試で大爆死して、ハナちゃんとれんちゃんが一緒の高校に行けないとか、そんなことになるかもしれないよ?イヤでしょ?」

 

「それは………いやです。はげしくいやです。…あほのこなれんちゃんはさいきょーだけど、いっしょのがっこうにいけないのはいやです。わかりました。ハナちゃんがれんちゃんにおべんきょうおしえます。ハナちゃんとれんちゃんはずっーといっしょです。ハナちゃんはがんばります。」

 

くっ!そうです!アホの子化した凛ちゃんも可愛いんですが、確かにミアおねーさんの言う通りに受験のときに花陽は死ぬほど苦労しました…!

 

音ノ木坂の受験のとき…あのときは最終的には凛ちゃんにメガネを(片方のレンズ部分を小型ディスプレイに改造したスパイも真っ青な花陽特製の便利アイテムです♪この小型ディスプレイ!外側からは普通のメガネのように装着者の目が移りますが、内側には別の映像を映すことができるんですよ!)を付けてもらって、THE☆カンニング!をして乗り越えましたよ!

 

凛ちゃんのメガネの内側のディスプレイには、花陽のメガネのつるの部分に仕込んだ超小型カメラで撮影した花陽の答案用紙の映像が映し出されるようになっていたんです。

 

数学の式とか、まったく同じ解答だとカンニングってバレちゃいますんで、花陽はまずは不正解も混ぜた凛ちゃん用の解答を書いて、凛ちゃんが書き写したら合図に咳を3回してもらって、そのあとで改めて花陽用の解答を書いて提出したんですよ!

 

花陽は早々に凛ちゃんが自力でお受験を突破するのを諦めて、このカンニングメガネの作成に奔走しましたね…。

 

カンニングメガネが完成したら、花陽が睡眠時間を削りに削って、とにかく頑張って受験勉強をしたんです!

 

受験勉強と平行して速記の練習もしましたよ!

 

え?どうして速記の練習もしたのか?ですか?

 

だって2回解答を書かなきゃダメなんで、急いで書かなきゃ時間が間に合わなくなっちゃうんです!

 

そのための速記ですよ!

 

まぁ本来の速記とは使い方が違うので、厳密には速記じゃないんですけど。

 

そんな感じで大好きな凛ちゃんのために、花陽はそれはもう死ぬ気で頑張りましたよ!

 

ハナちゃん…アホの子と共に生きるには綺麗事だけではいつか必ず詰みますよ。

 

汚れる覚悟が必要なんですよ…。

 

「花陽も音ノ木坂の入試で死ぬほど苦労しましたよ!凛ちゃんはアホ可愛いからってお勉強をサボるのを黙認していたら大変なことに……って!いつの間にか忘れ物とまったく関係ないお話になってますよ?!忘れ物です!忘れ物!アホの子談義はとりあえずは置いておいて、はい!ミアおねーさん!このGPベース…“ソルジャーゲーム”ってミアおねーさんのですよね?アミューズメントセンターのテーブルの上に置き忘れていましたよ?」

 

「え?!あ!ホントだ!そのGPベース!私のだよ!あちゃー…みんなが託してくれたあの人の大切な形見なのに…忘れてきちゃうなんて…ダメだなぁ…こっちに戻ってきてから、嬉ことがいっぱいで、ちょっとどころじゃなく気が緩みすぎてるなぁ…。こんなんじゃあの性悪に足元掬われちゃうよ…。」

 

「あの人の形見…ですか?」

 

「うん。形見なんだよ。この“ソルジャーゲーム”は…。そう…とても大切な…あの人と私達との絆…。」

 

とても大切なあの人と私達との絆…。

 

ミアおねーさんは目を閉じてそう呟きながら、花陽から受け取ったボロボロのGPベース“ソルジャーゲーム”を両手で包み込むと、慈しむようにそっと胸元に抱き寄せました。

 

形見のGPベースですか…。

 

あの“ソルジャーゲーム”がボロボロだったのは、乱暴に扱ったからじゃなく、たぶん元の持ち主さんが事故か何かでお亡くなりになったときに一緒に…。

 

………ミアおねーさんはあのGPベースをとても大切にしているみたいですね。

 

仕方ありません…GPベースの取り扱い方についてのお説教は取り止めです。

 

大切なモノを忘れちゃったことについてのお説教は…うん。

 

また今度にしましょう。

 

「大切なモノなら…見つけてすぐに走って届けにきてよかったです。」

 

「うん…ホントにありがとう、花陽ちゃん。困ったなぁ…花陽ちゃんにおっきな借りができちゃったね…どうしようかなぁ…。」

 

「借りだなんて!花陽はそんなつもりで!」

 

「わかってるよ。コレはおねーさんが勝手に借りとかって思ってるだけだから♪花陽ちゃんは気にしないでね♪」

 

「そんなわけには…。」

 

「………うーん。 (お節介になるしアイリちゃんが解決してくれるハズだから、スルーするつもりだったけど…遅いか早いかの違いだから私が助けてあげてもいっかなぁ…。) ねぇ?花陽ちゃん。GPベースのお礼におねーさんが花陽ちゃんのお悩みをひとつ解決してあげるね♪」

 

「花陽のお悩み…ですか?」

 

「そ♪花陽ちゃんのお悩みだよ♪」

 

花陽のお悩みってなんでしょうか?

 

ジムスキー同盟の同志をどうやって増やそうか?とか、今年の秋に収穫される新米はどこの産地が1番美味しいのかな?とか…。

 

あとは……あの子達が花陽の命令を聞いてくれないこと……。

 

「花陽ちゃんが契約している4体の電子精霊ちゃん達のお悩み♪」

 

「えっ?!な、なんで知ってるんですか?!花陽があの子達と…電子精霊4体と契約しているのを?!」

 

花陽が電子精霊と契約していることは誰にも話してないんですよ?!

 

仲良しの凛ちゃんにだって話してないのに?!

 

知ってるのは…鳴神先輩の契約精霊のアイリちゃんだけのハズです…。

 

それをどうしてミアおねーさんが知っているんでしょうか…。

 

「あは♪そりゃもうね!おねーさんはなんでも知ってるんだ♪」

 

「なんでもって…。」

 

「ねぇ?花陽ちゃん?これは忠告…じゃないね。今回はアドバイスかな?それでね?知ってるかな?下位精霊のころはみんな同じように見えるんだけど、この子達は…電子精霊は初めからみーんな1体1体、ちゃんとした“個性”があるんだよ。」

 

「電子精霊の個性…ですか?」

 

「そ、個性。契約している電子精霊が1体だけなら、その1体が全部のサポートをやってくれるけど、花陽ちゃんは4体の電子精霊と契約しているんだよね?当然、花陽ちゃんのお手伝いはみんなが手分けしてやってくれるわけなんだよ。」

 

「はい…。でもみんなは花陽の命令を…」

 

「あ!花陽ちゃん!命令って言ったね!それはダメだよ!この子達は大事なパートナーなんだよ?どうして花陽ちゃんは命令なんてするの?私達は対等なんだよ?お友達なんだよ?花陽ちゃんはお友達にも命令するの?」

 

お友達に命令…?

 

「あっ…!」

 

「便宜上、私達はマスターってなってるけど、私達と電子精霊は対等な関係なんだよ。命令なんて見下しちゃダメだよ?それでね、さっきの個性のお話に戻るけど、花陽ちゃんは花陽ちゃんの契約している電子精霊達の個性を完全に無視して指示を出してるんだよ。攻撃のサポートをしたい子に通信や防御の指示を出しても嫌がるだけだよ?」

 

「そっか…花陽は…。」

 

思い返すと確かにミアおねーさんの言う通りです…。

 

花陽はみんなの個性を無視した指示を出していたんですね。

 

しかも命令ってあの子達を見下した形で…。

 

「ここまで言えばあとはわかるよね?時間はまだまだたっぷり…(うっ…そう言えば花陽ちゃんの次の相手はあのキ○ガイ魔女だったなぁ…。)…は無いのか……でも!花陽ちゃんならきっと大丈夫だよ!みんなとよくお話しして、みんなの力をちゃんと借りて、次のバトルも頑張ってね!」

 

「みんなの個性…対等な関係…。」

 

「(頑張れ…精霊姫(エレメンタル・プリンセス)…。花陽ちゃんなら絶対に大丈夫だから…。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

はい。本日もなんたか色々と申し訳ございません。
暑さで脳がヤられてると思って下さいませ。
作中に出てくるお話は…はてさて…実話なのでしょうか、作り話なのでしょうか…。
判断は皆様にお任せいたします。


次回本編はようやく花陽ちゃんが穂むらへと辿り着きます。
そんな辿り着いた穂むらで花陽ちゃんを待ち受けているモノとは。

本編更新はいつも通りに月曜日のお昼頃を予定しております。
また、金曜日にはのんたん特別編の更新を予定しております。
皆様、お時間がございましたら、お付き合い下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


スクフェスのイベント楽曲「近未来ハッピーエンド」でスコアがついに大台の1,000,000を突破できたQooオレンジでございます。


今回は本編の更新になります。
今回はようやく花陽ちゃんが穂むらに到着して…。



それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうさん 始まります。



















『忘れないでね?電子精霊は私達のパートナー。お友達だよ?この子達の個性を尊重して、一緒に戦うんだよ?大丈夫だよ♪その子達は花陽ちゃんのピンチに出てきて助けてくれたんだもん♪みんな花陽ちゃんが大好きなんだから♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……。」

 

忘れ物のGPベースを届けてあげたお礼として、ミアおねーさんが教えてくれたのは、花陽が最近ずっと悩んでいた契約精霊との向き合い方でした…。

 

電子精霊はパートナー…。

 

電子精霊には個性がある…。

 

花陽は…そんな当たり前のことをいつの間にか忘れてしまっていたんですね…。

 

電子精霊は自我のないサポートAIとは違うってことを。

 

ただの便利なAIとして扱っていたんですね…。

 

反省です…。

 

もう1度…ちゃんとあの子達と向き合いましょう。

 

こらから先、花陽が先輩達のチーム“μ's”に入ってガンプライブ優勝を目指すとしたら、ファイターとして残念な花陽にはみんなの力は絶対に必要です。

 

さーちゃん。

 

うーちゃん。

 

しーちゃん。

 

のーちゃん。

 

みんなはまた花陽と一緒に戦ってくれるかなぁ…。

 

「あ…和菓子屋さん…着いちゃいましたね…。」

 

花陽が契約精霊のみんなのことを考えていると、いつの間にか目的地の和菓子屋さん“穂むら”に到着しちゃいました。

 

「今ごろ後悔しても遅いですね…。うん!ちゃんとみんなにごめんなさいして、今度こそちゃんとみんなの力を貸してもらいましょう!そのためにも美味しいおまんじゅうをいっぱい食べて!英気を養いますよ!おはぎもあったら嬉しいなぁ…!」

 

くよくよしていても、もう後悔先に立たずなんです!

 

そんなわけで気を取り直して改めてたどり着いた和菓子屋さん“穂むら”を見てみると、なんだかとっても雰囲気のある店構えで、いかにも“老舗!”って感じのお店でした。

 

ここにあの美味しいおまんじゅうが…“ほむまん”が売っているんですね…。

 

どうしてでしょうか…ここまでの道のりはとっても長かった気がします…。

 

話数にして本編だけで9話くらいかかった気がしますよ!

 

危うく和菓子屋さんに到着するだけで無駄に10話も使ってしまうところでした!

 

そんな長い長い道のりでしたが、旅の途中では沢山の素敵な出会いもありました!

 

裏路地をさ迷っていたときに出会った、元謎のおねーさんで実はスッゴく (いつも思いますが、スッゴくってなんだかズゴックみたいですね!) 強いファイターさんだったミアおねーさんこと神田 海空(かんだ みあ)さん!

 

こっそりとお持ち帰りしてお部屋で鎖に繋いで飼いたいなぁ…って思ってしまうくらいに可愛い二人の幼女!

 

ハナちゃん&れんちゃん!

 

秋葉原地区のトップスクールファイターの一人で、彼氏さんをジム使いのスクールファイターさんに寝取られたせいで (※本人の談なので事実かは不明です。この件は後日に真偽のほどを要調査ですね!浮気の調査から殺人事件まで!困ったときはご連絡を!小泉探偵社です♪初回30分は相談無料ですよ♪) ジムアレルギーになっちゃった平坂 梨々香さん(と、新米スクールファイターの佐伯さん。)!

 

今日だけで沢山の人達とお友達になれました♪

 

ミアおねーさんとはアドレスと電話番号を交換したので、あとで色々と相談しちゃいます!

 

ミアおねーさんってなんだか他人とは思えないんですよね…。

 

あとはハナちゃんとれんちゃんとはまた一緒にガンプラバトルをしましょう!って約束もしましたよ!

 

そう言えば、ミアおねーさんがれんちゃんは射撃系の武装の方が適性が高いって言ってましたね…。

 

逆にハナちゃんは格闘系の武装の適性が高いって言っていましたが…花陽は二人の性格なら引っ込み思案なハナちゃんが射撃系で、凛ちゃんみたいにイケイケ(え?古いですか?)な性格のれんちゃんは格闘系かなぁ…って思っていましたが、逆だったみたいです。

 

ハナちゃんが格闘系の武装…意外だなぁ…。

 

あと、梨々香さんとは花陽が“μ's”に入ってガンプライブに出場したら、秋葉原地区予選でまた戦うことになるかもしれませんね。

 

今日のバトルでは初撃でレーダー圏外からの奇襲の遠距離攻撃で左腕と左側のフィン・ファンネルを吹き飛ばして、右側のフィン・ファンネルはミアおねーさんが破壊してくれたから、花陽でもなんとかまともに戦えることができたけど…。

 

もしも次に戦うことになったら梨々香さんはもちろんレールカノンの遠距離攻撃を警戒して来ますよね。

 

梨々香さんならロックオンされないようなね、ランダム回避をしながら花陽に接近してくるんだろうなぁ…。

 

そうなったら花陽には海未先輩みたい動いている敵機にピンポイントで直撃させる技量はないから、レールカノンの遠距離攻撃だけで決めちゃうことはできませんね。

 

奇襲がダメなら真正面から戦うしかありませんね。

 

でも梨々香さんのνガンダム・クインルージュと真正面からどう戦えばいいのかなぁ…。

 

梨々香さんのνガンダム・クインルージュはとにかくあのデュアル・フィン・ファンネルのオールレンジ攻撃が厄介なんですよねー。

 

増加装甲を装着したジム・マテリアルの本来の姿…ジム・カーバンクルなら、サブアームに持たせた2枚のシールドと増加装甲の防御力にモノを言わせて一気に接近して…ハッ!ちょ!ちょっと待ってください!接近してどうするんですか?!

 

花陽は接近戦…特に近接格闘戦は壊滅的に苦手なんです!

 

接近なんてしたら梨々香さんに瞬殺されちゃいます!

 

適度な距離を保って射撃戦に持ち込まなきゃダメじゃないですか!

 

うーん…でもそれじゃジリ貧ですよね…。

 

ナニか“かくし球”を用意しておかないと、このままじゃ花陽に勝ち目はないですね…。

 

あ…また考え込んじゃってましたよ!

 

まだ凛ちゃんと西木野さんに、一緒に“μ's”に入ろうって言ってすらいないのに、ガンプライブで梨々香さんと再戦した場合の対策を考えても仕方ありませんよね!

 

考えるのは花陽が凛ちゃんと西木野さんと一緒に“μ's”に入って、ガンプライブで梨々香さん達の“赤の姉妹(レッドシスターズ)”と当たってからにしましょう!

 

花陽一人で考えても答えが出ない問題でも、凛ちゃんや西木野さん、先輩達が一緒に考えてくれたらいいアイデアが浮かぶかもしれませんしね!

 

「よし!まずはおまんじゅうですよ!おまんじゅう!小泉 花陽!これよりおまんじゅうを購入するために、和菓子屋さん“穂むら”へ突撃します!」

 

あぁ……いよいよ!いよいよあのおまんじゅうが花陽のモノになるときがきましたよ!

 

全世界感動のはなよクエストのエンディングはもう目前です!

 

みなさん!ハンカチの用意はいいですか!

 

花陽が迎える感動の結末で存分に泣いてくださいね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませ。ようこそ“穂むら”へ。」

 

伝説の和菓子屋さん“穂むら”ののれんをくぐって店内に入った花陽を迎えてくれたのは、真っ白なワイシャツをスキなく着こなして、その上にエプロンを身につけた爽やかな笑顔のイケメンさんでした!

 

………あれ?この爽やか笑顔のイケメンさんってどこかで……あっ!よく見ると鳴神先輩ですよ?!

 

「な、鳴神先輩?!」

 

いつもの鳴神先輩の苦笑いとはあまりにもかけ離れた爽やかな笑顔だったから、気付くのが遅れちゃいましたよ!

 

ネクタイだってあんなにしっかりと結んで、しかもシャツのボタンは首もとまで全部しめて…。

 

鳴神先輩って普段はネクタイは外してるしシャツのボタンも首もとはしめてませんよね?!

 

「ん?小泉?」

 

「どうしたの?そら君?あ、お客さん?いらっしゃいませ!ようこそ!“穂むら”へ!名物のほむまんはいかがですかー!ってあれ?花陽ちゃん?」

 

お店の奥から両手に荷物を待って現れたのは、白い割烹着と白い三角巾を身につけたアホの子、じゃなくて穂乃果先輩でした!

 

うわぁ…穂乃果先輩…穂乃果先輩(アホ)なのに割烹着姿がスッゴく似合ってますよ…。

 

鳴神先輩と穂乃果先輩……ふたりで並んでいると、なんだか和菓子屋さんを引き継いだばかりの新婚さんの若夫婦みたいです……。

 

若夫婦……?

 

ま、まさか!鳴神先輩と穂乃果先輩って花陽の想像の通りに、ホントに結婚してふたりで一生懸命に和菓子屋さんを切り盛りしているとか?!

 

高坂 穂乃果じゃなくて鳴神 穂乃果なんですか?!

 

もしくは高坂 青空?!

 

鳴神先輩は婿養子ですか?!

 

 

 

 

 

 

あ!そら君♪ほっぺにあんこついてるよー!

 

ん?どこだよ?

 

ほーら!ここ!ここだよ!

 

ここって言われても見えねぇーよ。ってか今、両手が塞がってんだ。

 

えへへ♪穂乃果がほっぺのあんことってあげるね!

 

ちゅっ♪ぺろ♪

 

おいコラ!穂乃果!お前はナニを恥ずいコトを!

 

えっー!いいでしょ!だって穂乃果とそら君は…ふーふなんだもん♪

 

ったく…しょうがねぇーなぁ…。

 

ねぇ…そら君…。

 

今度は何だよ。

 

次は…お口にちゅってしてもいい?

 

……お客さん、居ねぇーよな?

 

うん!

 

んじゃ…

 

そら君…

 

穂乃果…

 

ちゅっ♪

 

 

 

 

 

 

なーんて!ヤってるんですよ!

 

夜は和菓子作りじゃなくて子作りしてるんですよ!

 

うらますぅぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!

 

「なんか固まっちまってるけど、どうした?小泉?星空みたいにお前にも穂乃果のアホが感染したか?気を付けろよ?穂乃果の穂乃果(アホ)は感染力が半端ねぇーからな。穂乃果(アホ)と会うときはちゃんとマスクしろよ。マスク程度じゃ気休めにしかなんねぇーけど、無いよりはマシだからな。」

 

あ、大丈夫です。

 

花陽は穂乃果先輩(アホ)には感染してはないですよー。

 

どちらかと言えば花陽は穂乃果先輩(アホ)じゃなくて、ことり先輩に感染してるっぽいです。

 

たまーに、脳内に凶悪な黒くて小さい鳥さんがちゅんちゅんしてますか。

 

ジャマナヤツラハミナゴロシニシチャエバイインデスヨ…グフフフフフフ♪

 

はぅ!また脳内に黒くてちっちゃい鳥さんが舞い降りて、一瞬意識が乗っ取られていましたよ!

 

このままではいつか花陽はことり先輩のような悪魔鳥人に…!

 

一刻も早くこの狂鳥病を治療しなきゃですよ!

 

特効薬はどこですか?!狂鳥病の特効薬は!

 

はなよクエストⅡの目的は狂鳥病の特効薬を探す旅ですか?!

 

Ⅱならきっと一人旅じゃなくて三人での旅ですね!

 

メンバーは凛ちゃんと西木野さん辺りかなぁ…?

 

凛ちゃんは戦士系…よりも武闘家系ですね!

 

西木野さんは…頭がいいから魔法使い系?それともいきなり賢者?

 

花陽は僧侶系ですね!

 

あれ?このパーティじゃ勇者がいませんよ?!

 

まぁ最近は勇者のいない竜を倒すゲームもあるので、別に勇者がいなくてもいいのかなぁ…?

 

「あー!そら君また穂乃果のことアホって言った!いっつも言ってるけど!穂乃果はアホじゃないからね!それに花陽ちゃんが固まっちゃったのはそら君が気持ちわるい笑いかたで話しかけたからだよ!」

 

いえいえ穂乃果先輩。

 

穂乃果先輩は十分にアホだと思いますよ?

 

穂乃果先輩と言えばアホ。

 

アホと言えば穂乃果先輩。

 

それが世界の導きだした答えですよ?

 

そろそろ辞書に“アホ(高坂 穂乃果)”って欄が追加されてもおかしくないレベルでアホですよ?

 

と言いますか、穂乃果先輩ってよく音ノ木坂に受かりましたね?

 

アホ度で言えば穂乃果先輩の方が、花陽の大好物のアホっ子にゃんにゃんな凛ちゃんよりも高いのに…。

 

穂乃果先輩よりもアホ度が低い凛ちゃんでさえあれだけ苦労したのに…常時アホMAX発動中の穂乃果先輩じゃ正面から音ノ木坂のお受験を突破するなんて………あぁ………そう言えば、ことり先輩のお母さんって確か音ノ木坂の理事長でしたね……。

 

音ノ木坂学院の最高権力者…理事長の力をふんだんに使えば、穂乃果先輩(アホ)の一人や二人を入学させることくらい簡単ですね。

 

穂乃果先輩…理事長権限を行使して裏口入学…したのかなぁ…。

 

うーん…でもこの世すべてのアホがヒトの形を取って現世に降臨しているアホの権化の穂乃果先輩じゃ、そもそも裏口入学なんて発想は無理ですよね…?

 

恐らく裏口入学の真相は海未先輩の発案で、ことり先輩がお母さんの理事長に例の“おねがぁい♪”をした…そんな感じなんでしょうね?

 

海未先輩は不正とかはキライでしょうが、穂乃果先輩のためなら使えるモノはなんでも使って問題の解決をはかるハズです。

 

海未先輩って何だかんだと厳しく言ってはいますが、穂乃果先輩が大好きですから。

 

もちろんことり先輩もホノカスキーですし。

 

花陽ももっと早くことり先輩とお知り合いになっていたら、理事長の力をお借りして、凛ちゃんの裏口入学をお願いできたのに…。

 

はぁ…コ○ン君も真っ青なカンニングメガネの開発&作成に、死に物狂いの受験勉強……お受験のときの花陽の苦労は一体なんだったんでしょうか…。

 

世の中、やっぱりお金と権力ですね…。

 

世知辛いですねー。

 

 

 

※穂乃果ちゃんはちゃんと正規のお受験で音ノ木坂に入学しました!

 

 

 

 

「んだとぉ!ゴラァ!誰が気持ち悪いじゃ!ボケ!爽やかスマイルにっこにっこにー♪の営業スマイルだろーが!にこちゃん直伝のこの完璧な営業スマイルのどこが気持ち悪いんだよ!」

 

あー、鳴神先輩の爽やかスマイル…苦笑いを見慣れていると確かにちょっと違和感がありますね。

 

普段の鳴神先輩を知らない人が見たら、ときめいちゃうと思いますけど…。

 

花陽は…さっきまでの爽やかスマイルの偽鳴神先輩もいいけど、やっぱりいつもの鳴神先輩がいいかなぁ…。

 

ところで鳴神先輩……ニコチャンッテダレカナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?

 

 

 

 

 

 

 

 

はぅ!またまた意識がブラックリトルバードに乗っ取られましたよ?!

 

今日だけで何回、ことり先輩化したかわかりませんよ?!

 

くぅぅぅ!!!恐るべし狂鳥病!

 

侵行速度が速すぎです!

 

でもホントににこちゃんって誰なんでしょうか?

 

にこちゃんってお名前…鳴神先輩の会話のなかで、たまーに出てきますよね?

 

お名前から察するに、女の子…ですよね?

 

鳴神先輩の……恋人さん…なのかなぁ…。

 

にこちゃんさんって人が鳴神先輩の恋人さんだったら…恋人さんだったら……………………グフフフフフフフフフフ♪コロットシチャエバイインデスヨ♪

 

センパイハハナヨノモノデスヨ♪

 

グフフフフフフフフ…タマニドムムムムムム……

 

「えーっ!なんかスッゴく不自然だよ!その笑いかたってそら君っぽくないんだもん!いつものにっがーい顔の笑いかたのほうがそら君らしいよ!」

 

「らしくなくて当たり前だ!いつもの苦笑いで接客なんか出来るかよ!営業スマイルって言っただろーが!営業スマイル!愛想笑いだよ!わかるか?あ!い!そ!わ!ら!い!漢字で愛を想う笑いって書いて愛想笑い!」

 

「えーぎょースマイルもあいそわらいも!穂乃果はどっちもわかんないもん!穂乃果はあいをおもうわらいって漢字で書けないし!」

 

「このアホ乃果が!だからお前はアホなんじゃぁぁぁぁ!って!アホ乃果!お前はナニを人にマスターアジアやらせてんだ!俺は流派東方不敗なんて使えねぇーよ!素手でMSなんてぶっ壊せねぇーよ!」

 

ゲルググググググググ……はぅ!またですか!

 

また乗っ取られてましたよ!

 

これは本格的にまずいですね。

 

あ、ところで先輩♪花陽も流派東方不敗は使えませんが、一緒に掛け合いならできますよ!

 

王者の風!ですよね!

 

マスターアジアの最期には感動して大号泣しちゃいました!

 

あとはなんと言っても最終回のドモンの告白です!

 

いつかは花陽も鳴神先輩にあんな熱い愛の告白をされたいなぁ…。

 

例えば、こんな感じで……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「花陽、聞こえるか?花陽。返事はしなくてもいい。ただ、聞いてくれればいい。穂乃果も海未さんもことりさんも、みんな逝っちまったよ。ナニもかも自分達が悪かったって、そう言い残してな。けど、んな事はもういいんだ。どうでもいいんだよ。それともその事で俺がお前を責めるって、思ってんのか?なあ、俺たちはこの1年間何をしてきたんだ?俺達のこの1年間は何だったんだ?まだ何も答えなんか出てねぇーじゃねぇか。覚えてるか?あの時、凛の墓前で10年ぶりに会った俺たちは、上の連中に無理やりガンプラバトルを押し付けられて、何も分からねぇーままガンプライブってリングに放り出された。俺は無我夢中で戦った。でも終わってみれば、周りは素知らぬ顔で、後の事しか考えちゃいねぇ。でもそれで、俺たちの1年が終わっちまっていいワケがねぇーだろ?確かに俺はガンプライブに勝った。けど、それは全てお前がそばにいてくれたおかげなんだ。そうだよ、お前と俺とで戦ってきた勝利なんだ。だから、これからも一緒でなけりゃ、意味がなくなるんだ。なあ、花陽。決勝の朝、俺は言ったよな。優勝したら、お前に聞いてほしい事があるって。俺は戦うことしか出来ない不器用な男だ。だから、こんな風にしか言えない。俺は…お前が……お前が………お前が!好きだぁぁぁぁぁぁぁ!!!お前が欲しいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!

!花陽ォォォォォォォォ!!!」

 

「しぇんぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁあぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

「花陽!」

 

「先輩!」

 

「花陽!」

 

「先輩!ごめんなさい!でも花陽!もう離れません!」

 

「離すもんかよ!」

 

「「すっと!すっと!一緒(です)だ!!!」」

 

「っしゃあ!最後の仕上げだ!」

 

「はい!先輩!!!」

 

「「二人のこの手が真っ赤に燃えるぅぅぅぅぅ!!!」」

 

「幸せつかめとぉぉぉ!!!」

 

「轟き叫ぶ!!!」

 

「「ばぁぁぁぁぁぁぁくぅぅぅねぇつぅぅうぅぅぅ!!!ゴォォォォォォォッドォォォォォオ!!!フィィィィィンガァァァァァァァァァァァ!!!」」

 

「石!」

 

「破!」

 

 

「ラァァァァァァァァァヴゥゥゥゥゥゥゥゥ!ラァァァァァァァァァヴゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!天!驚!拳!!!」

 

「墜ちてぇぇぇ!くださぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

どっかーん♪

 

「っしゃぁぁぁぁ!オラァァァァァ!これが俺たちの門出だ!」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ぐふふふふふふふ♪

 

ステキですね!

 

女の子なら1度は憧れちゃいますね!

 

エ○レカセ○ンのレ○トン君の愛の告白や、オー○ーマン・キ○グゲ○ナーのゲ○ナー君の愛の告白でもいいですよ!

 

女の子は熱い告白を待ち焦がれてるんですよ!

 

さぁ!みなさん!

 

みなさんもご自分の愛する人へ!

 

大好きな人へ!

 

ありったけの想いを米て!あ、間違いました!想いを込めて!

 

愛の言葉を贈りましょう!

 

告白の際は拉致って監禁して肉体的・精神的に追いつめると、成功率が飛躍的にUPしますよ!

 

もしみなさんの大好きな人に彼氏・彼女がいる場合は、その人も一緒に捕獲して目の前で拷問してあげましょう!

 

指の間に針を入れてあげたり♪

 

全身にバターを塗って&アナの中に注入して、ワンちゃんの群の中に放り込んでみたり♪

 

1週間お米抜きにしてみたり!

 

お米抜き…この世で1番恐ろしい拷問ですね…。

 

「穂乃果はアホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!ちゃんとお名前でよんでよね!あとますたーあじあもわかんないもん!」

 

な、なんとぉぉぉ!!!

 

拷問について考察していたら、穂乃果先輩が信じられないことをいいやがりましたよ!

 

穂乃果先輩!あのマスターアジアを知らないんですか?!

 

マスターアジアですよ!マスターアジア!

 

東方不敗ですよ!師匠なんですよ!

 

仕方ありません!あとで穂乃果先輩には花陽が機動武闘伝Gガンダム 石破天驚Blu-ray BOXの第壱巻と第弐巻をセットでお貸ししてあげましょう!

 

ガンダム史上もっとも熱い愛と闘いの物語に涙を流してください!

 

「仮にもスクールファイターなら一通りのガンダム作品は観とけとよ!マスターアジアはGガンだよ!Gガン!世界三大恥ずかしい愛の告白の1つがある傑作だぞ!ネーデルガンダムとかあのデザイン最高だろ!ハ○ステン○スに行きたかったよ!ネーデルガンダムに会いに行きたかったよ!ネーデルガンダム探したかったよ!」

 

あ♪花陽もネーデルガンダムを探しにハ○ステン○スに行きたかったです!

 

ぐふふ♪どうせなら鳴神先輩と二人きりでハウ○テ○ボスに旅行に…!

 

もちろん泊まるお部屋は一緒ですよ♪

 

ベッドは1つで枕元には幸せ家族計画でお馴染みの近藤さんが…!

 

健全な男の子な鳴神先輩なら、近藤さんが2つだじゃ足りませんよね!

 

花陽は…鳴神先輩にならナマでシテもらってもイイですよ♪

 

ナマ中してくれたら一発で孕んでみせますね!

 

ぐふふ…花陽達の子供のお名前はどうしましょうか?

 

あぁ!またまた妄想竹が広がっていきますよぉぉぉぉぉぉ!!!

 

今日の花陽は絶好調であぁぁぁぁぁぁぁる!

 

「ねーでるガンダム?あ!ねーでるガンダムってガンダムなんだ!珍しいね!ガンダムキライなそら君がガンダム好きっていうの!」

 

「あ?ガンダム嫌い?ちょっと待て穂乃果!俺は今まで一言もガンダム系が嫌いだなんて言ってねぇーぞ?確かにUC系列のザク系が1番好きだけど、ガンダム系の機体だってちゃんと好きだぞ?ガンプラだって持ってるし。まぁガンダム系も好きだけど、ガンプラバトルじゃ絶対に使わねぇーけどな。」

 

「あれ?そうだったの?そら君ってガンダム使わないからガンダムがキライなんだって思ってたよ?」

 

ハッ!妄想竹の育成に励んでいたらいつの間にかお話がハ○ステン○スじゃなくなっていました!

 

くぅぅぅ!もう少し妄想竹の樹海でさ迷っていたかったんですが、そろそろ鳴神先輩と穂乃果先輩には花陽のことも構ってもらわなければいけません!

 

だって話が先に進みませんから!

 

「あ、あのー…。そろそろ花陽のことも構って欲しいなぁー…とか思うんですけど…?」

 

「「あ゙…花陽ちゃん(小泉)のこと忘れてた…。」」

 

「えぇぇぇぇ?!花陽!忘れられてたんですか?!お二人は目の前にいる花陽のことをすっかり忘れていちゃいちゃしてたんですか?!花陽!あうと・おぶ・がんちゅーですか?!鳴神先輩!花陽とは遊びだったんですかぁぁぁぁぁぁぁ!!!妄想竹の樹海で授かった花陽のお腹の中のこの子の責任だけはちゃんと取ってくださぁぁぁぁぁぁい!!!」

 

「オイ待て!米喰い女!ナニを勝手に想像妊娠で人の子を孕んでだよ!っーか!俺はお前とはまだヤってねぇーよ!そもそもここ半年くらいはにこちゃんとしかヤってねぇーし!ガキがガキを作っても不幸になるだけだから、ゴムだけは毎回必ず使ってる!ヤることはヤるが妊娠させる要素はこれっぽっちもねぇーんだよ!それに!お前の腹ん中にあんのは基本的に米だけだよな!米の喰いすぎに責任取るつもりはねぇーからな!」

 

「あぁ!鳴神先輩のその冷たい視線に花陽はおもわずゾクゾクしちゃいます!あれ?なんでしょうか?目の前に新しい世界の扉が見えますよ?扉の向こうに荒縄片手に微笑みながら花陽のことを手招いている金髪の生徒会長がいますよ?」

 

「花陽ちゃんがなにを言ってるのか穂乃果にはわかんないけど、その扉の向こう側にはいっちゃダメな気がするな?そっちにいっちゃったらお米キャラで安定している花陽ちゃんに余計な属性が付いちゃうよ?」

 

「それはそれで!そんなワケで鳴神先輩!花陽のことをもうちょーっと罵ってください♪」

 

「喜んで遠慮します。お前はもう帰れ!ほむまん買って帰れ!」

 

「じゃーん!混沌として来た中でビックリ♪ドッキリ♪ホノカの登場だよ♪そら君?毎回思ってたんだけど、いつも会話に出てきてる“にこちゃん”って誰なの?そら君には穂乃果がいるのに他の子と浮気なのかな?ことりちゃんや海未ちゃんならまだ良いけど、ホノカ達の知らない子って言うのはいただけないかな?ねぇそら君?その事について、ちょーっとホノカとお話ししよっか?…ほぇ?ホノカ?どうして急に出てきたの?!急に出てきたら頭いたくなるからやめてよねー!交代するときはちゃんと言ってよ!」

 

「なんだよ藪から棒に…ん?お前…もう一人の方か…?」

 

もう1人の方?

 

先輩はナニを言ってるんでしょうか?

 

もう1人もナニも…ここには花陽達3人しかいませんよ?

 

鳴神先輩も穂乃果先輩(アホ)かことり先輩(狂鳥病)に感染して幻覚でも視るようになったんでしょうか?

 

まぁそれはそれとして、いい加減におまんじゅうとおはぎを買ってしまいましょう。

 

今日の花陽の目的は甘味ですよ!甘味!

 

「で、にこちゃんのことだっけか?にこちゃんはにこちゃんだろ……ん?あれ?そう言えば穂乃果達にはまだにこちゃんのことは話してなかったっけか…?あー、うん。にこちゃんはそのうち紹介するよ。基本的に人のことバカって言うバカだけど、めちゃくちゃ頼りになるイイ女だよ。ナイチチで似非ロリっ子だけど。」

 

「あ♪お話し中に悪いんですが、とりあえずはその“ほむまん”っておまんじゅうとおはぎを20コずつください♪」

 

「はーい!おかいあげありがとーごさいまーす!」

 

「小泉。」

 

「はい?なんですか?鳴神先輩?」

 

鳴神先輩…スゴい真剣なお顔で花陽を見つめていますよ…。

 

お話し中にお邪魔しちゃったから怒らせちゃったかな…。

 

「穂むらは三色団子も旨いぞ。」

 

…………三色団子?

 

な、なんですとぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

そんなことを聞いてしまっては…聞いてしまっては!

 

三色団子も買うしか選択肢は残されていないじゃないですかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

「この商売上手め!追加で三色団子を20本!もってこぉぉぉぉぉい!!!」

 

「はいよ!毎度あり♪」

 

「うわぁ!花陽ちゃん!ふとっぱらだね!あ!ふとっぱらって太ってるって意味じゃないからね!」

 

「お前…アホ乃果のクセに太っ腹なんてよく知ってたなぁ…。」

 

「むぅ!だからアホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!ふとっぱらは真姫ちゃんが教えてくれたんだよ!真姫ちゃんってあたまいいよね!あ、花陽ちゃん!穂むらのうぐいす団子もおいしいよ!今ならとくべつにおはぎをもう1個おまけしちゃうよ!」

 

うぐいす団子…ですって?!

 

そんなの!そんなのぉぉぉぉぉ!!!

 

「美味しいよ&おはぎがオマケだなんて!やっぱり買うしかないじゃないですかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「はーい!まいどー!やったね!そら君!閉店ギリギリにいっぱい売れちゃったね!」

 

「おはぎはそのオマケの1個で完売だな。」

 

「うん!日持ちしない売れ残りのお菓子はあとでみんなで食べようね!」

 

「おうよ。」

 

「あ!ねーねー!よかったら花陽ちゃんも食べていかない?」

 

「はい♪ぜひぜひ♪いただきますぅぅぅぅぅ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


今回も絶好調に妄想中な花陽ちゃんでした。
次回本編はそんな花陽ちゃんがメイドさんが視た!のノリでこっそりと…。
花陽ちゃんが視たものとは一体?

本編更新はいつも通りに月曜日のお昼頃を予定しております。
また、金曜日にはのんたん特別編の更新を予定しております。
皆様、よろしければご覧下さいませ。

それと、私事になるので恐縮ではございますが、近日中にスマホを機種変更する予定でございます。
本作は基本的にスマホで作成しておりましたので、新しい機種に慣れるまで更新速度が落ちてしまうかも知れません。
また、パスワードを忘れたや間違えた等でハーメルン様にログイン出来ない事態も考えられます。
一応は本編・特別編共に三話分程は予約投稿しておきましたので、暫くは大丈夫だとは思いますが…。
ご迷惑をお掛けしてしまいましたら申し訳ございません。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

引き続き新しくなったスマホに悪戦苦闘中なQooオレンジでございます。

今回は本編の更新になります。
そんな本編…今回はほぼ一話丸々…エロでございます。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうよん 始まります。





















前回までのはなよクエスト!

 

ミアおねーさんとハナちゃん&れんちゃんの幼女コンビと別れを告げて再び孤独な旅人へと戻った私、小泉 花陽!

 

そんな花陽はついに!

 

ついにぃぃぃ!!!伝説の和菓子屋さん!

 

“穂むら”にたどり着きました!

 

伝説の和菓子屋さん“穂むら”の扉を開けたその先で!花陽を待ち受けていたのは!なんと!なんとぉぉぉぉぉぉ!!!

 

アホ…げふん!げふん!

 

アホではなく(あ、結局アホって言っちゃってますねー。)穂乃果先輩と、何故か穂乃果先輩のお手伝いをしていた鳴神先輩のお二人でした!

 

そして花陽は憧れの鳴神先輩から(妄想の中で)Gガン最終話風の愛の告白を!

 

愛が生まれ!ほむまんとおはぎと三色団子とうぐいす団子を手にした花陽は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃ花陽ちゃん!先に穂乃果のお部屋に上がっててね!」

 

「あ、いえ。おかしなテンションでノリと勢いでお邪魔します!なんて言っちゃいましたけど、やっぱりご迷惑になりますので花陽はお会計が終わったら大人しくかえります。穂乃果先輩。どうかおかまい…」

 

「穂むらのお菓子の他にも今日はそら君が珍しいケーキ持ってきてくれたんだよ!お米の粉で作ったケーキなんだって!スゴいよね!」

 

お米の粉…米粉で作られたケーキ…ですってぇぇぇぇぇぇぇ!!!

 

ムッハァァァァァァァァ!!!

 

「お邪魔します!」

 

あ。

 

結局またノリと勢いでお邪魔します!なんて言っちゃいました?!

 

……でも…米粉で作ったケーキ……じゅる……。

 

せ、せっかくのお誘いなんです。

 

断るのは失礼ですよね!

 

失礼ですよね!

 

大事なことなのでもう1度言ってみました!

 

ついでなのでもう1度くらい言っておきすね!

 

断るのは失礼ですよね!

 

よし!これで偶然お邪魔した穂乃果先輩のおうちに上がり込んで、米粉で作られたケーキを貪り喰らうための大義名分は十分です!

 

ぐふふふふふ♪

 

お米の粉で作ったケーキ…!

 

あぁ!どんな味なんでしょうか!

 

お米の産地は?

 

品種は?

 

あぁ!どうしましょう!

 

オコメスキーな花陽としてはそこら辺も実に気になります!

 

穂乃果先輩は鳴神先輩が持ってきたって言ってましたね!

 

どこかで買った来たんでしょうか?

 

それともお昼のチーズケーキみたいに手作り?!

 

買って来たのならば、どこで買ったのか聞かなきゃですよね!

 

鳴神先輩の手作りだったら…頼み込んで週7で作ってもらいましょう!

 

大丈夫です!

 

鳴神先輩は基本的にチンピラ風味ですけど、優しくていい人なんで花陽のお願いをちゃんと聞いてくれますよ!

 

ダメって言われたら…凛ちゃんを使った色仕掛けで…ぐふふふふふ……。

 

さぁ!花陽の“全て遠き理想郷(アヴァロン)”はすぐそこです!

 

穂乃果先輩のお部屋さん!

 

チョットマッテテェェェェェェェ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チョットマッテテェェェェェェェ!!!までは月光蝶でぁぁぁる!もとい、絶好調だったんですけど……。

 

「穂乃果先輩のお部屋は二階って言っていましたが…扉が二つありますよ?」

 

困ったことに二階には扉が二つありました。

 

むむ?これは片方が当たりで、もう片方はハズレ!ってヤツですね!

 

ハズレの方を引いちゃったら罰ゲームですね!

 

毎度お馴染みの荒縄で縛られて低温蝋燭の刑ですね!

 

それとも裸エプロンならぬ全身にバターを塗られての裸バターにされて、わんこさんにぺろぺろされちゃう噂のバター犬の刑でしょうか?!

 

それともそれとも!まさかのアブノマール代表!○○○○プレイ?!

 

 

※○○○○には皆様のお好みのアブノマールプレイをご記入下さい。

 

 

ムッハァァァァ!!!どうしましょう!

 

そんなアブノマールなプレイをされちゃったら!花陽は普通の女の子にはもう戻れませんね!

 

新しい性癖に目覚めちゃうかもしれませんよ!

 

例えばですよ!罰ゲームがバター犬の刑でバター犬プレイにハマっちゃったりしたら!花陽は思わずバター犬プレイをする為だけにわんこさんを飼っちゃうかもしれません!!!

 

ハッ!チョットマッテテェェェェェェェ!!!じゃなくてちょっと待って下さい!

 

別に全身に塗りたくったバターをぺろぺろと舐めて貰うだけなら、わんこさんじゃなくてもいいんじゃないでしょうか?!

 

わんこさん以外のプレイ用ペット……例えば……にゃんこさんとか……。

 

にゃんこさんと言えば…ぐふふふふふ♪

 

そう!にゃんこさんと言えば!凛ちゃん!

 

我らが愛すべきネコ娘の凛ちゃんですよぉぉぉぉ!!!

 

バター犬の代わりに凛ちゃんを飼っちゃえばいいんですよ!

 

流石は花陽です!天才ですね!

 

凛ちゃんの飼育に必要なモノは…飼いネコってわかってもらうためには首輪は絶対に必要ですね!

 

あとは繋いでおく頑丈な鎖と可愛いネコミミと、凛ちゃんの後ろのアナに“ぶすっ”っとイッパツぶち込むネコさんの尻尾付きのア○○○○ルと…あぁ…逃げ出さないように監視カメラも欲しいですね…。

 

他には万が一にでもおてんばな凛ちゃんが脱走しちゃった時のために、体内にはGPS発信器も2・3個くらいはインプラントしておかなきゃですね。

 

まずはこんなところでしょうか?

 

あとはその時々に必要に応じて買いそろえて行きましょう。

 

次は凛ちゃんのエサですね!

 

凛ちゃんと言えばやっぱりエサはラーメンですよね!

 

だって鳴神先輩の残したラーメンのスープを盗み飲みするくらいにラーメン好きなんですから!

 

出前でちゃんとしたラーメンを毎日…じゃ花陽のお小遣いじゃエサ代のやりくりだけで大変なことになっちゃうので、普段はお買い得なセール品のカップラーメンにしておきましょう!

 

49円(税込み)とかでいいですね。

 

あれ?カップラーメンよりも5コ入りの袋ラーメンの方が安上がりなんじゃないでしょうか?

 

えーっと…あ、ごめんなさい。計算中なんでチョットマッテテェェェェェェェ!!!くださいね?

 

………うーん…。

 

これは…5コ入り袋ラーメンの仕入れ値段によりますね。

 

5コ入り袋ラーメンのお値段が250円以下なら、49円(税込み)のカップラーメンよりもお得なんですけど…。

 

うん。あとでスーパーでお値段の調査ですね!

 

そんなわけで普段はお安いカップラーメンor5コ入り袋ラーメンです!

 

贅沢に慣れちゃったらダメですからね!

 

おっと!大事なことをわすれていましたよ!

 

飼いネコと言えば…去勢…じゃなくて凛ちゃんはメスなので避妊手術はどうしましょうか?!

 

うーん……避妊手術は止めておきましょう。

 

だって凛ちゃんには将来的に仔猫を産んでもらって、親ネコ凛ちゃんと仔猫ちゃんの親子にゃんにゃんににゃんにゃんしてもらいたいですから…。

 

お相手は…鳴神先輩に頼んで子種を提供してもらいましょう!

 

ついでに花陽にも子種を……ぐふふふふふふふふふふふふ…。

 

はかどりますね!実にはかどりますよ!今日は本当に妄想が止まりませんね!

 

脳内アドレナリンがだばだばと垂れ流しになってますよ!

 

まるで徹夜で仕事を終わらせたあとに車の中でガンガンにアニソンをかけながら一人爆唱して帰る時のテンションですね!

 

うぉーうぉー!らーびーみゅー!みゅー!みゅー!みゅー!好きですが好きですかァァァァァァ!!!って感じですね!

 

ヒャッハァァァァ!!!今の花陽はサイコーに!ハイ!テンション!!!

 

ですよぉぉぉぉ!!!

 

心の中だけですけどね。

 

さてさて。

 

さっきまでの小泉妄想劇場は脳内のお○にー用妄想フォルダにぶち込んでおいて、そろそろ先に進みましょうか?

 

では改めて…。

 

「どっちが穂乃果先輩のお部屋なんでしょうか…。」

 

手前にある扉と奥にある扉…。

 

正解は二つに一つです。

 

ど、ち、ら、に、し、よ、お、か、な。

 

か、み、さ、ま、の、い、う、と、お、り。

 

ぴーちくぱーちく…とかやらなくても、これって扉をちょっとだけ開けてお部屋の中をこっそりと確認しちゃえばいいんじゃないでしょうか?

 

穂乃果先輩の話ではアホの巣…ではなく、穂乃果先輩のお部屋には海未先輩が先に来ているそうですし。

 

お部屋をこっそり覗いて、中に海未先輩がいたら、そのお部屋が穂乃果先輩のお部屋…つまりは正解のお部屋なんですよ!

 

やっぱり今日の花陽は中々に冴えていますね!

 

ではでは早速!まずは手前のお部屋から覗いてみましょう!

 

気分は名作二時間サスペンスの“メイドさんは視た!”の主人公のメイドさんですね!

 

ご主人様…私、視ちゃいました…。

 

ご主人様の…ひ♪み♪つ♪

 

うふふふふ♪♪♪

 

どうですか!花陽!似てませんか?

 

これでメイド服があれば完璧なんですけど…今は時間もありませんので割愛しますね!

 

それじゃこっそりと…アナタのヒミツ♪に失礼しまーす!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っん…濡れてきた…これなら…もう…ゆび…入るかな…入る…よね…入れちゃって…いいよね…ん、入れちゃお…あっ…いっ…んん…は、はいっちゃった…ん…ゆび…はいっちゃった…よぉ…あっん…。」

 

…海未先輩がいない……ならこのお部屋は……ハズレですね。

 

ちなみにですが、ハズレのお部屋の中には女の子が一人いました。

 

はい。もう皆さんもおわかりですね。

 

ご覧の通りお○にー真っ最中です。

 

今はしっとりぬれぬれになってきたマタノトビラ(前)に中指を“つぷっ♪”と入れたところみたいです。

 

あー、ちみちみ。

 

処女だったら気を付けて下さいね?

 

ちゃんと加減してゆび入れないと、中の膜を誤って…なんてことになりますよ?

 

百合専門じゃないなら、やっぱりハジメテは好きな人のジャンボフランクフルトで破って欲しいですよね。

 

むむ?今度は胸元までシャツをあげて…あ、この子。

 

ブラしてませんねー。

 

部屋着っぽい服装なんで、ブラを着けていないんでしょうか?

 

それともお○にーする前に、事前準備でブラを外しちゃったんでしょうか?

 

花陽はお○にーのときは基本的にゼンラーなんで、ちょっと判断に迷いますね。

 

ここで突然ですが!花陽のふぁっしょん!ちぇぇぇぇぇくっ!

 

現在お○にー真っ最中の髪の短い女の子。

 

今日はそんな彼女の部屋着をピックアップ!ですよ!

 

まずはTシャツからです!

 

白です!以上!

 

えっ?他には特徴はないのか?ですか?

 

特徴……うーん…しいて言うならば…二の腕を見せているところがこの部屋着のエロポイントですね!

 

丈が少し短いようなので、あれならおへそがチラ視えしそうですね。

 

どうせなら花陽がその可愛いおへそをぺろぺろちゅぱちゅぱしてあげましょうか?

 

ベッドに押さえつけて無理矢理におへそに舌をねじ込んでじっくり…たっぷり…ねっちょり…ふやけるまで…徹底的に嬲り尽くしてあげますよ♪

 

ぐふ♪ぐふふふふふふ♪

 

ぐふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ♪

 

可愛いお声でいっぱい鳴いてくださいね?

 

鳴いて鳴いて…花陽のお耳を楽しませて下さいね?

 

おへそぺろぺろ嬲りプレイもお○にー用妄想フォルダに保存して…お次は下半身のふぁっしょん!ちぇぇぇぇぇくっ!!!

 

彼女の下の部屋着はショートパンツですね。

 

結構きわどいラインまで攻めてるショートパンツですが、アレのままお店番とかに立ったりするんでしょか?

 

あんな刺激的な格好でお店番に立ったりしたら、お客さんのアレが勃っちゃいますよね?

 

股間にもっこりテントができちゃったら、責任もって処理してくれるんでしょうか?

 

流石は(花陽の中では)伝説の和菓子屋さん!

 

お客さんの溜まったモノの処理までしてくれるなんて!

 

なんて至れり尽くせりなんでしょうか!

 

ハッ!まさか!

 

まさかですよ!

 

穂乃果先輩もお客さんの下半身の処理をしているんですか?!

 

アホの子がまさかの淫乱風○嬢!(※違います。)

 

あんなにアホなのに物凄いテクニックを持っているんですよ!

 

ばきゅーむとかしちゃうんですよ!

 

喉の奥までお○ん○んを咥えて搾り取るんですよ!

 

口ま○こですね!

 

この目の前でお○にー中の女の子はたぶん穂乃果先輩の妹さんなんでしょうから、和菓子を大量購入したお客さん(あれ?さっき花陽と和菓子を大量購入しましたよ?性的なサービスは?)には姉妹でヌキヌキ♪なーんて!

 

きゃー!穂乃果先輩のえっち!すけっち!わんたっち!

 

穂乃果先輩!妹さん!

 

お二人のプレイを撮影してえっちな動画を配信しましょう!

 

伝説の和菓子屋さんの美少女看板娘姉妹のえっちびでおですから!すぐにAV業界のトップを獲れますよ!

 

あっはん♪うっふん♪言いながら男の人とキモチイイコトするだけでお金が貰えるんですよ!

 

ボロ儲けですよ!ボロ儲け!

 

げへへへへへ♪

 

 

 

※和菓子屋「穂むら」では性的なサービスは一切行っておりません。

※あくまでも花陽ちゃんの暴走の果ての行き過ぎた妄想の産物です。

 

 

 

おっと、ヨダレが…じゅるり。

 

あ、この子…よく視ると実にいいケツしてまんなぁ♪ですね。

 

色、艶、大きさ、そして形…。

 

どれを取っても中々に理想的なお尻ですよ!

 

これは責め甲斐がありそうですね…。

 

「ん…ん…やだ…ちく…びも…きもち…よく…なって…きちゃ…った…よぉ…はぁ…はぁ…せん…ぱ…い…せん…ぱい…もっと…もっと…いじって…くだ…さ…い…ん…ぁ…ん…」

 

今度はちくちくびーちっくさんをコリコリし始めましたね。

 

ちくちくびーちっくさんを弄られると女性はもちろん、男性も気持ちいいらしいですよ?

 

ウソだと思ったソコのアナタ!

 

近場のソ○プラ○ドに出掛けるか、面倒ならデリバリーなヘ○ス!略してデ○ヘルにお電話してデリバリーしてもらって、ちくちくびーちっく責めを試してみてくださいね!

 

ぐふふふふふ♪

 

「はぁ…はぁ…せんぱい…せんぱい…もっと…もっと…」

 

おや?今度はマタノトビラ(前)から指を抜いて、マタノトビラ(前)の少し上に設置されている神秘のおまめさんを弄り始めましたよ。

 

く○おなを開始したなら、そろそろフィニッシュをキメるつもりでしょうか?

 

マタノトビラ(前)でのお○にーも確かに気持ちいいんですけど、やっぱり感覚神経の集中している[自主規制]は別格ですから!

 

桃色ぶるぶるで刺激すると……oh!ってなっちゃいますよ!

 

それにしても…今日だけで相当なおかずを手に入れましたので、今夜の運動が楽しみですね…。

 

「ん…ん…あっ…んん…はぁ…ん…だ…め…や…いっ…ちゃ…ん…あん…」

 

放送席!放送席!こちら現場リポーターの花陽です!

 

穂乃果先輩の妹さん(仮定)のお○にーもクライマックスを迎えてますます盛り上がって来ましたね!

 

あっ!見てください!

 

ちくちくびーちっくさんをあんなにぎゅーって!

 

だ、ダメですよ!若い内からあんまり強くぎゅーってしちゃうと刺激に慣れちゃってちくちくびーちっくさんが鈍感になっちゃいますよ!

 

もっと優しく…そう…かるーく、摘まむように…大丈夫ですよ?神秘のおまめさんとちくちくびーちっくさんへの同時攻撃なら、すぐに天国が見えて来ますから。

 

ほら?天国が見えて来た証拠に段々と喘ぎ声も大きくなってきました!

 

「だ…め…こえ…がま…ん…できな…い…あっ!んん!…はぁ…くぅ…っ…だめ…なの…にぃ…はぁ…したにぃ…せんぱい…いるの…にぃ…きかれ…ちゃうよぉ……ゆき…ほのぉ…えっちな…こえ…せんぱ…い…にぃ…きか…れ…ちゃう…よぉ……」

 

はい!先輩(たぶん鳴神先輩のことかな?)に聴かれちゃう前に花陽がしっかりと覗いていますよ!

 

壁にメアリー!障子にもメアリー!

 

廊下に花陽!扉の向こうに花陽!

 

油断大敵です!

 

皆さんもお○にーするときはドアに鍵をかけましょうね!

 

お○にー中に部屋に入ってこられるのは気まずいですよー!

 

「はぁ…はぁ…せんぱい…せんぱい…せんぱい…せんぱい…せんぱい…せんぱい」

 

神秘のおまめさんを擦る指の動きがさらに早くなってきましたね!

 

これはもう少しですよ!

 

あと少しでビックウェーブがきますよ!

 

あ、記念にイッちゃう瞬間だけでも動画で撮影しておきましょう!

 

カメラ!動画撮影モードで起動!

 

ぐふふふふふ…!

 

安心してください!花陽のスマホのカメラは無音ですよ!

 

いつ!いかなるときでも!おかずになるような動画や画像をこっそりと撮影できるように!

 

中身を改造してシャッター音もナニもかも消しちゃいました!

 

誰が呼んだか音ノ木坂の無音の記録者!サイレントスナイパー花陽とは花陽のことですよ!

 

※誰も呼んでいません。

 

「いっちゃう!っ!あっ!きちゃう!なんかきちゃう!だめ!んん!あっ!」

 

いーですよー!そう!もっと!もっと!いい声で!鳴いてください!

 

あぁ!なんだか花陽もシタくなってきちゃいましたよ…。

 

ど、どうしようかなぁ…。

 

流石に人様のおうちの廊下で他人のお○にー覗きながら、お○にーしちゃうって言うのは…マズイですよね?

 

はぁ…仕方ありません…。

 

おとなしく我慢しましょう。

 

「あっ…!んんんんん!!!」

 

むむ?どうやらイッちゃったみたいですね。

 

悪霊に取り憑かれたみたいにベッドの上でビクン♪ビクン♪してますよー。

 

でもお潮は噴かなかったみたいですね。

 

アレはちょっとコツがあるので、まだお○にー初心者っぽい彼女では噴けないのかな?

 

えっ?どうしてあの子がお○にー初心者っぽいんだ?ですか?

 

簡単ですよ。

 

だってあの子は普通に指でお○にーをシテいたじゃないですか。

 

お○にーにある程度慣れてきたらアイテムを使って、もっと強い快感を得ようとするのが普通です。

 

そこから推測して、まだアイテムを使っていない彼女はお○にー初心者なんですよ。

 

まぁ、中には上級お○にすとにクラスチェンジしても、指だけで激しく噴いちゃう猛者もいますけどねー。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…いっちゃった…はぁ…はぁ…」

 

はい。イッちゃいましたね。

 

穂乃果先輩の妹さん(仮定)はトロトロのお顔で、そんなを言いながらさっきまで神秘のおまめさんを擦っていた指を見つめていますよ。

 

あのトロトロのお顔…エロいですねぇー。

 

あ!舐めた!

 

ぺロって舐めました!

 

えっちなお汁がたーっぷり着いてる指を舐めましたよ!

 

舐めただけじゃなくちゅぱちゅぱもしてますよ!

 

「ん…ちゅぱ…ん…れろ…ん…へんなあじ…。」

 

自分のお汁ですからねー。

 

でもその“へんなあじ”も慣れれば美味しく感じますよ?

 

「……………。」

 

あれ?

 

……気のせいかな…?

 

いま……目があったような……。

 

…………………。

 

この脊椎に氷を直接押し当てたような感覚…。

 

どうにもイヤな予感がしますね。

 

これ以上の覗きは止めておきましょう。

 

小泉 花陽!撤退します!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなわけで最初のお部屋さんはハズレでした!

 

花陽的には正解ではありませんが、アレはアレで当たりでしたけどね!

 

今夜のお○ネタを提供してくれるなんて!もう!大当たりですよ!

 

激しく右手の中指を神秘のおまめさんに擦り付けるラストスパートはしっかりと動画に納めて保存しましたし!

 

おかずの提供!感謝です!

 

では次のお部屋さんを覗いちゃいましょう!

 

まぁ最初のお部屋さんがハズレ(大当たり♪)でしたので、次のお部屋さんは間違いなく正解のお部屋さん…つまりは穂乃果先輩のお部屋さんなんでしょうけど。

 

あ、皆さんはどうして正解のお部屋さんなのに、花陽がまたこっそりと覗こうとしているのか疑問に思ってますよね?

 

ぐふふ♪花陽が正解のお部屋さんにもかかわらず覗いちゃうのはですね?

 

中にいるらしい海未先輩が楽しくお○にー真っ最中かもしれないからです!

 

だってこのお部屋さんは穂乃果先輩のお部屋さんなんですよ?

 

ホノカスキーな海未先輩なら、穂乃果先輩のお部屋さんに一人きりで…なんて絶好のシチュエーションを逃すはずありません!

 

なにしろことり先輩のお話では、海未先輩は上級お○にすとなお○にーまいすたーさんらしいですか!

 

花陽も中々に熟練のお○にすとですけど、上級の…ましてやまいすたーの称号を手にするまではまだまだ修行が、そして技術が足りません!

 

このお部屋さんの中で上級お○にすと(ことり先輩談)の海未先輩が、穂乃果先輩のおばんつや使用済みのその他モロモロでお○にー真っ最中だったら、しっかりと覗いて今後の参考にしなきゃいけません!

 

そんなわけで…ではでは早速…失礼しまーす!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーっほほほほほほほほほほほ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果先輩のお部屋さん(仮定)の中には、花陽の予想通りに海未先輩がいました。

 

何故かブカブカの音ノ木坂のブレザーを着て、何故か左手を腰に当てて、何故か右手にハイ・モックを持って、何故か楽しそうに“おーっほほほほほほほ!!!”と高笑いしている海未先輩が…。

 

さてさて。

 

何故かが全部で4つもありましたね。

 

うーん…どこから突っ込みましょうか?

 

迷いますねー。

 

迷っちゃいますねー。

 

とりあえずは…………えっ?なんで高笑いしてるんですか?

 

海未先輩ってあんなに楽しそうに高笑いするようなお嬢様キャラでしたでしょうか?

 

海未先輩ってお嬢様はお嬢様ですが、見た目は完全に和風お嬢様ですよね?

 

今日のバトルロイヤルでお友達になった平坂さんみたいに、金髪縦ロールで高笑いする洋風のお嬢様キャラじゃないですよね?

 

お部屋に一人きりで人目がないって言っても、ご自分のキャラ設定を忘れすぎじゃありませんか?

 

まだ妄想に耽ってお○にーしていた方が色々とこのあとの展開が楽でしたよ!

 

あとは…なんで高笑いしながらハイ・モックを持ってるんでしょうか?

 

海未先輩の使用機体ってハイ・モックじゃなくてジム・スナイパーⅡですよね?

 

いつの間に乗り換えたんですか?

 

乗り換えてませんよね?

 

基本的にスナイパーな海未先輩が残念性能の素組のハイ・モックを使っても、スナイパーライフルを持っていないから狙撃できないような気がするんですが…?

 

ハイ・モック…好きなんでしょうか?

 

まぁ花陽もハイ・モックさんは嫌いじゃありませんけど…。

 

あのいかにもなヤられメカっぽい見た目に哀愁が誘われちゃいますよね?

 

今度、海未先輩にハイ・モックを狙撃専用に改造してプレゼントしてあげましょうか?

 

名前は…海未先輩のハイ・モックだからウミ・モックかな?

 

次は…海未先輩の着ているあのブカブカの音ノ木坂のブレザー…あれってまるで男物のブレザーみたいにサイズがおっきいですね。

 

ん?あれ?男物のブレザー…?

 

……まさか…あれって鳴神先輩のブレザー…なんですか?

 

さっき鳴神先輩はブレザーを脱いでワイシャツにエプロンを着けて穂乃果先輩のお手伝いをしていましたよね?

 

下のお店には鳴神先輩のブレザーは見当たりませんでした…。

 

下のお店にはない…なら鳴神先輩のブレザーはどこに?

 

答えは…穂乃果先輩のお部屋…。

 

そうですよ!鳴神先輩のブレザーは穂乃果先輩のお部屋さんに置いてあるはずです!

 

うん。これは完璧な推理ですね!やっぱりアレは鳴神先輩のブレザーっぽいですね。

 

上級お○にすと(ことり先輩談)の海未先輩なら、鳴神先輩のブレザーはくんかくんかしながらお○にーしてそうなモノですけど…。

 

海未先輩…貴女はお○にーもしないで鳴神先輩のブレザーを着て、ハイ・モック片手に高笑いだなんて、マジでナニしてるんですか?

 

海未先輩の行動が予想の斜め上を逝きすぎていて、花陽にはちょっとついていけそうにありません。

 

ホントに海未先輩はナニをしているのでしょうか…?

 

あっ…!

 

も、もしかして………狂ってしまった……とか…?

 

穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)と、ことり先輩の狂鳥病の強力な二つのウイルスに侵され過ぎて、本来ならばしっかりきっちり閉まっている海未先輩の頭のネジがぜーんぶ吹っ飛んじゃった…とかでしょうか…?

 

あ、ありえますね…。

 

海未先輩は穂乃果先輩とことり先輩と幼馴染みで、小さな頃からずっと一緒だって言っていました…。

 

そう…海未先輩はアホの王とクレイジー・リトルバードとずっと一緒だったんです…。

 

この世界でもっとも、アホと狂い鳥の側にいたんですよ…。

 

いくら耐性が強くても、長い時間をかけてじわじわとアホと狂い鳥のウイルスが体内に蓄積されていって…。

 

そして!ついに完全に発症してしまったんですよ!

 

アホと狂い鳥が同時に!

 

これは!複合新型ウイルス…“アルバトロスウイルス”です!

 

あ、説明しますね?

 

アルバトロスってアホウドリのことなんですよ。

 

アホ(穂乃果先輩)な鳥(ことり先輩)でアホウドリ(穂乃果先輩&ことり先輩)。

 

つまりはアルバトロスウイルスはアホな鳥のウイルスです!

 

なーんて。冗談ですけどね。

 

そんな簡単にアホと狂い鳥が融合なんてしませんよねー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………そう遠くない未来に…花陽はこの日の冗談を思い出します…。

 

そう…冗談で言った“アルバトロスウイルス”を…。

 

それは人類を…そして変異黒化したことり先輩に感染した新たなる人類“鳥★人類”を…互いの手を取り合って共存の道を歩み始めた二つの人類を滅亡寸前まで追い詰めることになる驚異の存在…。

 

人を超え、鳥を超え、神へと至った存在…。

 

新たなる世界の支配者…。

 

その名は……。

 

 

 

次回!コトリハザード3!

 

襲来!アホウドリ!

 

かみんぐすーん!

 

 

 

あ、もちろんこれも冗談ですよ?

 

まぁネタが無くなったらもしかして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました


……なんだかもう色々と申し訳ありません……。
最近の暑さで頭がさらにイカれたと…と、言う事で…。




次回本編更新はいつも通りに月曜日、特別編は金曜日にそれぞれ更新予定でございます。
また、7月22日(土)はにこちゃんの生誕祭となります。
間に合えばにこちゃん生誕祭特別編「ニコデレラ」をお送りしたいと思います。
よろしければご覧下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスの新イベントでハイスコアを狙えるWAO-WAO Powerful day!が何故か出てこないQooオレンジでございます。
寝ぼけてプレイしたボロボロの一曲がハイスコアなんて…ミトメラレナイワ(17歳)。

さて今回は予定通り本編の更新となります。
前回、謎の高笑いをあげていた海未さん。
彼女は一体どうしてしまったのでしょうか?

それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうご 始まります。





















前回までのはなよクエスト!

 

 

米粉で作られたケーキの誘惑に負けてしまい、穂乃果先輩のお部屋にお邪魔することにした花陽!

 

穂乃果先輩のお部屋さんを探す花陽の目の前に現れたのは二つの扉でした!

 

正解の扉はどちらか一つ…。

 

お米エージェント花陽は確実に任務を遂行するために、最終手段…“覗き”を敢行するのでした!

 

一つ目の扉を少しだけ…そっと開けて覗いたその先には…なんと!

 

恐らくは穂乃果先輩の妹さんだと思われる、短めの髪の女の子が大絶賛お○にー中だったのです!

 

穂乃果先輩の妹さん(仮定)!今晩のおかずの提供!

 

ありがとうございます!

 

そして次のお部屋さんを覗いた花陽が見たのは……信じられない光景でした!

 

花陽が覗いた扉の先には………何故かブカブカの音ノ木坂のブレザー(たぶん鳴神先輩のですね!)を着て、何故か左手を腰に当てて、何故か右手にハイ・モック(パッと見た感じは素組ですね!)を持って、何故か楽しそうに“おーっほほほほほほほ!!!”と高笑いしている海未先輩が…。

 

そして…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)とことり先輩の狂鳥病が発症してしまったんですね…。

 

可哀想な海未先輩…。

 

うん。これからはもう少し、海未先輩に優しくしてあげましょう。

 

「…うーん…違いますね…。あのイカれ腐れ外道チンピラあばずれ女は“おーっほほほほほほほ!!!”だなんて笑い方ではありませんでしたよね…。」

 

は?“イカれ腐れ外道チンピラあばずれ女”?

 

なんですかソレは…?!

 

「確か…えーっと…あははははははははは!…うーん…これも少し違います…。」

 

今度は口を大きく開けて“あははははははははは!”って笑ってますよ?!

 

海未先輩…ホントにどうしたんですか?!

 

は、花陽はなんだか段々と怖くなってきましたよ…。

 

「げへへへへへへへへ!…これでもありません。」

 

次は“げへへへへへへへへ!”…これは本格的に救急車を呼んで病院に緊急搬送してもらった方がいいんじゃないでしょうか?!

 

西木野さんに頼んでいいお医者さんを紹介してもらいましょう!

 

大丈夫ですよ!海未先輩!

 

西木野総合病院ならきっと!海未先輩のおかしくなった頭も治して……くれるかなぁ…。

 

※無理です。

 

「近付いて来てはいるのですが…。」

 

近付いてきているって、ナニに近付いてきているんですか?

 

近付いているのは海未先輩の脳ミソさんの死期とか、新しい世界の扉とかじゃないですよね?

 

「もっとこう…あのイカれ腐れ外道チンピラあばずれ女の笑い方は聞いているとイラッと来て思わず脳天をぶち抜きたくなる様な笑い方でした…。」

 

あ…目を閉じて顎に手を添えてナニかぶつぶつ呟きながら考え出しましたよ?

 

な、なにを考え込んでいるんでしょうか?

 

穂乃果先輩(アホ)と狂鳥病に心身ともに侵された自分の辿るこれからの運命とかでしょうか?

 

そんな!考えなくても簡単にわかっちゃいますよ!

 

このまま放置しちゃったら絶対に悲惨な未来しか待ってませんよ!

 

早く病院に行ってお医者さんに診てもらいましょう!

 

ナニか助かる方法が残されているかもしれません!

 

だから海未先輩!穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)やことり先輩の狂鳥病になんて負けないでください!

 

頑張ってください!

 

これ以上そちら側に逝ったら本格的に戻ってこれませんよ!

 

「うふふふふ…。」

 

ぴゃぁぁぁ?!また別の笑い方で、しかも無表情で笑い始めしたよ?!

 

今度は“うふふふふ”ですか!

 

国産和風美少女の海未先輩なら憂いを帯びた表情とか微笑みながら“うふふふふ”って笑えば似合いますけど!

 

なんで無表情で“うふふふふ”って笑ってるんですか?!

 

ソレってかなり怖いですよ!

 

無表情で笑うとかホントに怖いんで、そろそろ止めてください!

 

もしかして笑い方の研究?

 

だったら次はガハハハハとか笑い出すんでしょうか?

 

「………!そう!これです!うふふふふ♪ですよ!」

 

あ。なんだか正解(?)にたどり着いみたいですよ?

 

嬉しそうに“うふふふふ♪”って笑ってますね。

 

「あのイカれ腐れ外道チンピラあばずれ女の笑い方はうふふふふ♪ですよ!」

 

ところで、さっきから海未先輩が言っている“イカれ腐れ外道チンピラあばずれ女”ってなんでしょうか?

 

イカれていて、腐っていて、外道でチンピラであばずれ?

 

海未先輩がそこまで言うなんて、なんだかスゴい人ですね…。

 

…もしそんな人がいるなら、絶対にかかわり合いになりたくないですね!

 

花陽はそんな人と出ったらソッコーで逃げ出しますよ!

 

ちなみにイカれ具合なら今の海未先輩も相当なモノだと思うのは花陽だけでしょうか?

 

「うん!完璧です!」

 

どこら辺が完璧なのかなぁ…?

 

今の残念な海未先輩なら、完璧じゃなくて穴だらけな気もしますよ?

 

「では改めて…」

 

……またナニかを始めるつもりみたいですが…。

 

いい加減にこの扉を閉じて、穂乃果先輩のお部屋さん(仮定)で繰り広げられている頭のおかしくなりそうな光景を視なかったことにした方がいいような…。

 

「うふふふふふふふ♪」

 

きゃっ?!び、びっくりしました!

 

また笑い出しましたよ?!

 

海未先輩!今度はナニを始めるんですか?!

 

「園田さぁん♪」

 

は?

 

園田さぁん?

 

いや…海未先輩…園田さんは貴女ですよね?

 

「ようやくぅ、ここまでぇたどり着いてくれたのですぅねぇ♪」

 

……一応は動画を撮影しておきましょうか?

 

「お黙りなさい!魔女!」

 

お黙りなさい!って海未先輩…あれ?今の話し方はいつもの海未先輩でしたよ?

 

あとは…魔女?

 

魔女ってなんでしょうか?

 

「あらあら♪園田さぁんったらぁ♪相変わらずぅのつれないお言葉ですわぁ♪ワタクシ達わぁ♪お♪と♪も♪だ♪ちぃ♪でわぁないですかぁ♪」

 

…話し方がまたおかしくなりましたね…。

 

なんだか今の“ですわぁ”ってイラッときますね。

 

思わず脳天をぶち抜きたくなるくらいに。

 

「誰が貴女のようなキ○ガイ魔女とお友達ですか!」

 

あれ?いつの間にか海未先輩、左手にハイ・モックを持って、右手にはジム・スナイパーⅡを持っていますよ?

 

あのジム・スナイパーⅡはどこから取り出したんでしょうか?

 

「ざんねん♪ですわぁ…ならぁ…そろそろ園田さんにはご退場して貰いましょうかぁ♪コウサカホノカさんやミナミコトリさん…そしてぇ…ナルカミソラさんのようにぃ♪うふふふふふふふ♪♪♪」

 

あー…そう言うことですか。

 

花陽はなんだか海未先輩がナニしてるのか、段々わかってきましたよ。

 

これって恐らくは“ブンドド”ですね。

 

「くっ!貴女が!貴女が居なければ!みんなは!」

 

海未先輩が右手のジム・スナイパーⅡで、あのイラッとくる話し方の“魔女”って人が左手に持っているハイ・モックなんですな。

 

楽しそーですねー。

 

「園田さんのお友達がお亡くなりぃになったのわぁ、園田さんが弱いから。ですわぁ♪弱い♪弱い♪園田さぁん♪ここで園田さんも、みなさんがお待ちになっているぅあの世にお送りして差し上げますわぁ♪」

 

海未先輩の脳内ではどんな設定になっているんでしょうか?

 

ハイ・モックの方のキ○ガイ魔女さんが敵みたいなのはわかるんですけど…。

 

「ヤれるものなら!ヤってごらんなさい!私があの世に逝く前に!貴女をぶち抜いてヤります!行きますよ!ジム・スナイパーⅡ!穂乃果の!ことりの!そして!私の青空の!みんなの仇を討たせて貰います!ターゲット!ロックオン!スナイパーライフル!発射ですよ!ばきゅーん!ずきゅーん!まだまだ!次はブルパップマシンガンです!だだだだだだだ!」

 

……とうとう本格的なブンドドが始まりましたねー。

 

海未先輩…ばきゅーん!ずきゅーん!とか、スゴくいい笑顔で遊んでますよ。

 

「うふふふふ♪その程度♪ワタクシにはかすりもしませんわぁ♪さぁワタクシも反撃ですわぁ♪えーい♪だだだだだだだ! チッ!魔女のくせに生意気な!貴女なんかと遊んでいる暇はないのです!一気に決めますよ!“限界突破(リミットバースト)”発動です!きゅいーん!だーん!」

 

あ、海未先輩が“限界突破(リミットバースト)”を発動しましたね。

 

右手に持っているジム・スナイパーⅡの動きが早くなりましたよ。

 

でも海未先輩…素組のジム・スナイパーⅡで“限界突破(リミットバースト)”の発現は絶対に無理ですよー。

 

「行きますよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

まぁ楽しそうなら良いのかな?

 

「なっ?!“限界突破(リミットバースト)”だと?!チィ!速い!っ!直撃した?!このボケ女!テメェ!ヤりやがったな!クソが!ブッ殺してヤる!うぉぉぉぉぉ!!!ばきゅーん!ばきゅーん!がががががががが!どっかーん!ぼっかーん!ちゅどーん!びびびびびびびびび! これは中々に凄まじい銃弾の嵐ですね!ですがどんな凄まじい攻撃だとしても無駄です!もう一枚!とっておきの切り札を切らせて貰いますよ!さぁ!魅せてあげましょう!極限の集中の果てにある極地を!極限!集中!コンセントレーショ!“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”!発動!きゅぴーん!視えます!視えますよ!今の私には…“零の領域”の中にいる私には!全てが手に取る様に視えますよ!イカれ腐れ外道チンピラあばずれキ○ガイ魔女!これが私とジム・スナイパーⅡの本気の本気!全力全開です!ぐぃーん!ずーん!ぶふぉー!きゅい!きゅい!きゅいーん! な、なんだ?!あの動きは?!こっちの弾幕を全部見切って避けただぁぁぁ?!クソが!クソ!クソがクソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソォォォォォォォ!!!」

 

海未先輩のブンドド、だいぶ盛り上がってきましたねー。

 

さっきまでの無表情で笑い方を探していた海未先輩とは思えない程のスゴい笑顔で、両手にジム・スナイパーⅡとハイ・モックを持って、くるくる回りながら楽しそうにばきゅーん!ずきゅーん!してますよ。

 

なんだか“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”とか中二病っぽいのも発動!させましたし。

 

“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”って海未先輩がご自分で考えたんでしょうか?

 

魔女さん役のときに弾幕を全部見切ったとか言っていましたので、知覚系か反射系の強化能力っぽいですね。

 

でも実際にファイター自身が発動させる特殊能力っぽいのもありますからねー。

 

有名な所ではガンプラバトルがプラフスキー粒子を使って行われていた頃にあったて言う“アシムレイト”でしょうか?

 

あとはアシムレイトと似たようなことができる、高位以上の電子精霊と契約している“高位精霊使い(ハイ・エレメンタラー)”の人達が使う“精霊憑依(ポゼッション)”かな?

 

始動キーワードが“我は汝、汝は我!”

 

ってヤツですね。

 

花陽も一応は“精霊使い(エレメンタラー)”ですけど、うちの子達はまだみんな低位精霊なんで、“精霊憑依(ポゼッション)”を使ってみたくても使えません…。

 

いつかあの子達が進化して高位電子精霊になってくれたら挑戦ですね!

 

そんな“精霊使い(エレメンタラー)”の奥の手の“精霊憑依(ホゼッション)”ですが、確か鳴神先輩は世界大会の決勝で使っていましたよね?

 

今度お願いして実際に見せてもらいましょう!

 

「当たれ!当たれ!当たれ!当たれ!当たれ!当たれ!当たれって言ってんだろ!クソがァァァァァァ!!! 当たれと言われて簡単に当たる馬鹿が何処にいますか!だから貴女は愚かなのです!“限界突破(リミットバースト)”も“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”もそろそろ限界ですね…ならば…とどめを刺させて貰います!お覚悟を!」

 

海未先輩のブンドドもそろそろクライマックスみたいですね。

 

ブンドドですかー…ブンドドは花陽もたまーに…すいません。ウソつきました。

 

たまーにじゃなく、割りと頻繁にでした。

 

ごほん。ではやり直して……花陽も結構な頻度で海未先輩みたいにドッタン♪バッタン♪楽しくブンドドしてますけど、お○にーのときみたいに必ずお部屋に鍵をしっかりかけて、誰も入ってこれないようにしてからブンドドを楽しんでますよ?

 

流石にこの歳になって一人でこっそりとブンドドしている姿を、他人に視られたら……花陽は恥ずかしくて死ねますね!

 

あとでこっそりと海未先輩にこの撮影中の動画を送ってみましょうか?

 

それとも目の部分にだけモザイクを入れて、Y○uT○beにあげてみましょうか?

 

タイトルは…衝撃!某○田流日本舞踊の家元!園○家の跡取り娘“○田 海○”のブンドド姿を激撮!“恥ずかしいけど○未のブンドド…観てください♪”とかですか?

 

花陽ならそんな動画をアップされたら引きこもりますよ。

 

確実に。

 

「穂乃果の!ことりの!そして青空の!散っていった大切な人達の無念を今こそ晴らしましょう!貴女の脳天!ぶち抜きます!必殺の!ラブ!アロー!シュートォォォォォ!!!」

 

ら、らぶあろーしゅーと?

 

………………………………………………………………………………………………………。

 

「ばっきゅーん♪」

 

………………………………………………………………………………………………………。

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!やーらーれーたー!どっかーん!ぼっかーん!おぼえてろよー!そのだうみー!つぎはおまえもぶっころすぞー!」

 

…………やっぱり他人のブンドドなんて見るモノじゃありませんね…。

 

最後の“らぶあろーしゅーと”で心の許容量がいっぱいいっぱいになったところに、ダメ押しの“ばきゅーん♪”ですから…。

 

「おととい来やがれです!何度でも!何度だって!私の必殺技!ラブアローシュートでその脳天をぶち抜いて差し上げます!このイカれ腐れ外道チンピラあばずれ魔女!……穂乃果…ことり…青空…勝ちましたよ…みんなの仇…取りましたよ…。」

 

………そっとしておきましょう。

 

では撮影を終了して…保存して…一応はバックアップデータをクラウドに預けておきましょう。

 

こんな笑える、げふんげふん。失礼。

 

こんな楽しそうなブンドドは大事に保存しておいて、いつか海未先輩が結婚したら、結婚式とかの余興で流してあげましょう!

 

あ、さっきの穂乃果先輩の妹さん(仮定)のお○にー動画もバックアップデータを預けておかなきゃですね!

 

スマホをぽちぽちっと操作して……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時…花陽は気付くべきでした。

 

穂乃果先輩のお部屋さん(仮定)の扉をまだ閉めていないことに…。

 

そして…花陽が覗くために少しだけ開かれていたその扉のすき間から……海未先輩がこちらを無表情で見つめていたことに……。

 

気付くべきでした……。

 

そうすれば…花陽は………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん、完了です。ふぅー…これでナニかあっても問題ありません!」

 

クラウドにバックアップデータも預けましたし、さらに念のために花陽のお部屋のパソコンの方にもバックアップデータを送っておきましたので、海未先輩にバレてスマホを破壊されたり、キレた海未先輩に脅された鳴神先輩がクラウドの方のバックアップデータを破壊しても問題ありません!

 

ふふふ♪

 

保険とは二重三重にかけておくモノなんですよ!

 

念には念には念にを!

 

石橋を、叩いて他人に渡らせよう!

 

ですね!

 

いいですか?皆さん!

 

ダンジョンに潜るときはリレミト1回分のMPは必ず残しましょう!

 

キメラの翼は必ず一つは持っておきましょう!

 

アリアドネの糸は持ちましたか?

 

あなぬけのひもは?

 

モンスターボールは必ず余分に持ち歩きましょう!

 

旅の途中で色違いの野生のポケモンが出現するかもしれませんよ!

 

色違いのポケモンはある意味では伝説のポケモンよりも珍しいですからね!

 

ちなみに花陽の自慢の1匹は色違いのサーナイトちゃんです!

 

花陽の色違いサーナイトちゃんはですね!なんと!メガ進化すると黒いメガサーナイトちゃんになるんですよ!

 

黒いメガサーナイトだなんて!花陽の中の中二心が叫びたがってますよ!

 

花陽の色違いメガサーナイトちゃんが最強なんです!

 

………この前…鳴神先輩のキノガッサにボコられましたけど…。

 

えぇ!きのこほうしで眠らされて死ぬまでグッスリでしたよ!

 

襷さえなければキノガッサなんて一発なんですよ!

 

でもキノガッサが襷を持っているのはわかりきっていましたよ!

 

だって仕方ないじゃないですか!

 

他の子達はキノガッサよりも遅いですし!先制技もありませんし!

 

あのキノコ野郎に睡眠姦されるしかなかったんですよ!

 

クッ!次の対戦では負けませんよ!

 

キノガッサなんてメガミュウツーYかカプ・コケコを使えばイチコロです!

 

次こそはあのキノコ野郎をぬっ殺してヤりますよ!

 

キノコソテーです!

 

「へぇ…問題ありません。ですか…そうですか…。」

 

「はい!帰ったらすぐにでもさっき撮影した海未先輩のうれしはずかしのブンドド動画をY○uT○beに投稿できますよー!」

 

おっと!キノコ野郎をキノコソテーにする前に、まずはこのおもしろブンドド動画をY○uT○beに投稿しなきゃですね!

 

ユーでチューでバーな花陽の爆誕ですね!

 

“こーこくしゅーにゅー”ってヤツで荒稼ぎですよ!

 

稼いだお金でPGのユニコーン3号機フェネクスを買ってヤりますよ!

 

あっ!あとは美味しいお米も忘れずに!ですね!

 

「Y○uT○beに投稿ですか…。本人に投稿していもよいか確認はしないのですか…?」

 

あー…確認ですかー。

 

確認は…しない方がいいですね。

 

だって海未先輩に確認なんてしたら、花陽がブンドド覗いて動画撮影していたことがバレちゃうじゃないですか!

 

そうなったら……。

 

「えっー!確認なんてできるワケないじゃないですかー!あーんな恥ずかしい動画を撮っていたのが海未先輩にバレたりしたら…花陽は八つ裂き光輪ですよ!」

 

イカリニクルッタソノダウミが襲ってきますよ!

 

海未先輩も何だかんだでことり先輩の狂鳥病に感染してるっぽいですからねー。

 

花陽も狂鳥病に感染してるんでわかるんですよ。

 

身体の中の狂鳥病ウイルスが共鳴してる?ような気がするんです。

 

不思議ですよね?

 

「そうですよね…。あんな恥ずかしい光景を視られて…あまつさえ動画を撮影されていたなんて知られたら……確かに殺されてしまいますよね。」

 

その通りですよ!海未先輩に動画撮影のことがバレたら…確実に抹☆殺♪ですね♪

 

海未先輩のおうちになら日本刀とか常備してそうですから、持ってきてぎっちょんちょん♪ですね。

 

「はい!それはもう日本刀とか持ってこられて、一刀両断でコロっとされちゃいますよー!」

 

「もしくは後ろから弓矢で…」

 

そう言えば海未先輩は弓道部のエースでしたね。

 

日本刀でぎっちょんちょんよりも、弓矢で脳天ぶち抜くゾ♪ですね!

 

「あっ♪さっきのブンドドでヤってみたいに貴女の脳天♪ぶち抜くゾ♪ですね!“らぶあろーしゅーと”!って言いながら攻撃してくるんですね!怖いですねー!」

 

脳天ぶち抜くゾ♪な“らぶあろーしゅーと”は怖いですけど、とってもとってもイタいですねー。

 

イタくて直視できませんよ。

 

「怖いですね。」

 

いえ、いえ。

 

怖いですけど同時にイタいんですよ。

 

でもまぁ怖いのも“らぶあろーしゅーと”でイタいのも、海未先輩にバレなきゃ襲ってはきませんので問題ありませんね!

 

「はい!怖いですね!でも!怖くてもバレなきゃ平気ですよ!」

 

「えぇ。バレなきゃ平気ですね。バレなきゃ…。」

 

その通りですよ!

 

バレなきゃナニしても大丈夫です!

 

バレなきゃ選挙で票をお金で買っても、バレなきゃ国籍不明のままで国会議員になっても、バレなきゃ某国の工作員を招き入れても、バレなきゃテロリストに武器とかお金を提供しても、バレなきゃ某掲示板を荒らしてみても、バレなきゃ公金を横領しても、バレなきゃ取り調べ中にえっちなことをしても、バレなきゃお酒の中に西木野製薬製の媚薬成分配合睡眠薬を混入させても、バレなきゃ拾った財布を交番に届けなくても、バレなきゃ大切な親友のカンニングを手伝ったりしても、バレなきゃ夕ごはんのお米をつまみ食いしても、バレなきゃこっそりと借りてきた凛ちゃんのおパンツ(使用済み)を穿いてお○にーしても…。

 

「はい!バレなきゃナニやっても平気です!だってバレなきゃバレないんですから!これはもう一種の真理ですね!バレなきゃ平気で宗教が開けますよ!」

 

バレなきゃ平気です!

 

だって偉い人達もみーんな!ヤってるんです!

 

バレなきゃ平気なんですよ!バレなきゃ!

 

※バレなきゃ平気でも犯罪行為や迷惑行為は止めましょう。

 

「そうですね。バレなきゃ…例えば…人の部屋を覗いてガンプラで楽しく遊んでいた先輩をこっそりと動画撮影して、その撮影した動画を面白おかしく悪意に満ちた編集をしてYo○Tu○beにアップしても平気ですよね?」

 

やけに具体的なバレなきゃ平気ですよね?ですねー。

 

てももちろん“人の部屋を覗いてガンプラで楽しく遊んでいた先輩をこっそりと動画撮影して、その撮影した動画を面白おかしく悪意に満ちた編集をしてYo○Tu○beにアップしても平気ですよね?”でも平気ですよ!

 

だってバレなきゃ平気なんですから!

 

※重ねてお願いいたします。バレなきゃ平気でも犯罪行為や迷惑行為は止めましょう。

 

「はい!それはもう!全然!まったくもって平気ですよ!」

 

「では…人の部屋を覗いてガンプラで楽しく遊んでいた先輩をこっそりと動画撮影して、その撮影した動画を面白おかしく悪意に満ちた編集しをてYo○Tu○beにアップしても平気ですと言っている後輩を物言わぬ骸に変えたとしても…………平気ですね。」

 

おっと♪人の部屋を覗いてガンプラで楽しく遊んでいた先輩をこっそりと動画撮影して、その撮影した動画を面白おかしく悪意に満ちた編集しをてYo○Tu○beにアップしても平気ですと言っている後輩を物言わぬ骸に変えたとしても“バレなきゃ平気”ですか?

 

今度は中々にバイオレンスね“バレなきゃ平気!”ですね!

 

花陽的には命を奪う行為は遠慮したいんですけど、実際に世の中には“バレなきゃ平気”でコロっとして今もまだバレないで捕まっていない人もいるんでしょうね。

 

ソレって完全犯罪とかってヤツですね?

 

「うーん……人をコロっとするのはあんまり推奨できませんけど、まぁ“バレなきゃ平気”の理論で言えば、人をコロっとしても“バレなきゃ平気”なんじゃないですか?花陽は良心の呵責に耐えられそうもないので、バレなきゃ平気でコロっとするのはナシですけど。」

 

「へぇ…バレなきゃ平気です!とか言っておきながら…今さら良心の呵責に耐えられそうもないとか言うのですか?」

 

「ソレはソレ、コレはコレです!」

 

「随分と都合のいい“バレなきゃ平気”ですね。」

 

「ご都合主義ですからねー。」

 

「まぁ貴女がコロっとするのを推奨できませんと言っても、そんなことは関係無いのですけどね。」

 

…………あれ?そう言えば………花陽はさっきから誰とお話ししているんだろう………。

 

廊下には花陽一人だけのはずじゃ……。

 

「だって貴女は…花陽はここで私にコロっとされて埋められるんですから♪」

 

花陽は意を決して、先程からずっと花陽と話していた声の響いている方を振り向きます…。

 

そこにいたのは…………。

 

「う、海未先輩…?」

 

「はい♪海未先輩ですよ♪」

 

とてもにこやかに微笑む海未先輩でした!

 

や、やっちまいましたよぉぉぉぉぉ!!!

 

海未先輩に気付かれてしまいました!

 

あ、いえ!まだ大丈夫です!

 

まだ花陽が海未先輩のブンドドを覗いて動画撮影していたのはバレてない可能性もあります!

 

「…………あ、あの…いつからそこに……。」

 

「貴女が“うん、完了ですね。”と言った辺りからですよ。」

 

「わぁお…割りと最初の頃からなんですねー。」

 

割りと最初の頃からですけど、そこからしか見ていないのなら…だ、大丈夫かもしれませんよ!

 

「はい。では花陽?覚悟と準備はいいですか?」

 

「な、なんの覚悟と準備ですか?」

 

「なんの覚悟と準備ですか?ですか?そんなの決まっているではないですか?」

 

……やっぱりダメなパターンかもしれません……。

 

花陽のセ○クスセンスじゃなくて、シックスセンス…第六感がきゅんきゅんしてます。

 

ヤバいぜ花陽!って伝えてきていますよ?!

 

「あはは…あんまり聞きたくありませんけど、聞いてもいいですか?」

 

「構いませんよ。なんの覚悟と準備が必要なのか…それは…」

 

「それは……………?」

 

「私にコロっとされる覚悟と準備ですよ!!!」

 

ぎるてぃ!やっぱり有罪判決確定です!

 

「ひやぁぁぁぁぁ!!!やっぱりぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

「よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!よくも!私の秘密を覗きましたね!私の秘密を動画なんかで撮影しましたね!」

 

海未先輩?!笑顔が般若のような怒りの顔に変わりましたよ?!

 

怒りの般若フェイスでも海未先輩ってなんか綺麗ですね!

 

流石は海未先輩です!

 

ハッ!って!今はそれどころじゃありません!!!

 

謝ればまだ間に合うかもしれません!

 

急いでごめんなさいして許しを乞いましょう!

 

土下座だってしちゃいますよ!

 

この位置で土下座すれば海未先輩のおパンツが見えちゃうかもしれませんね♪

 

「だ、誰にも言いません!この動画もすぐに削除します!いえ!もう削除しました!それに今日視たモノも聞いたモノも!全部このまま花陽の心の中にしまってお墓まで持っていきます!だからかゆるしてくだしゃぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

「お墓に持って逝く?くっくっくっ…いいでしょう……ならば……今すぐお墓に送って差し上げましょう!」

 

いえいえいえいえ!お墓に持っていきます!は今すぐお墓に行きますじゃありませんからね?!

 

死ぬまで誰にも話しません!って意味ですからね!

 

穂乃果先輩(アホ)な穂乃果先輩じゃないんですから!海未先輩ならこの意味がわかりますよね?!

 

「やぶへび?!花陽はまだ死にたくありません!!!こうなったら!戦略的撤退です!三十六計逃げるが勝ちですよ!!!あーばよ!とっつぁぁぁぁん!」

 

とりあえず!今は逃げましょう!

 

逃げて!逃げて!逃げて!逃げて!逃げて!

 

地の果てまで逃げて生き抜きましょう!

 

ではでは!れっつえすけーぷ!

 

「あはははははは♪ねぇ?なんでアンタは人のオ○ニー覗いておいてそう簡単に逃げれると思ってるの?」

 

般若状態の海未先輩から逃げるために回れ右をして後ろを振り向くと、そこには別の般若が…おパンツだけを穿いた上半身裸の髪の短い女の子がいました!

 

イヤイヤイヤイヤイヤイヤ!おパンツだけを装備って痴女?!

 

しかもそのおパンツ!マタノトビラの辺りがじっとり濡れてませんか?

 

濡れ濡れになるまで楽しくお○にーでもしたあとですか?

 

あれ?そう言えばこの髪の短い女の子って……

 

「あっ!思い出しましたよ!どこかで見たことある女の子だと思ったらお○にーしてた女の子です!い、いつの間に花陽の後ろに?!」

 

「ヒッャッハァァァァァ!!!やっぱり覗いてたんだな!このメガネ!○ネ!!!」

 

げっ?!まさかこの子にも覗いてのがバレてたんですか?!

 

いきなり○ネ!って要求してきましたよ?!

 

「ひやぁぁぁぁぁ!!!ヒッャッハァァァァァ!!!とか世紀末風に叫びながらシ○!!!とかこの子は超ド直球で来ましたよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「ナイスですよ!雪穂!そのままこの盗撮趣味の犯罪者を逃がさないで下さい!」

 

「任せて下さい!海未さん!」

 

肛門…じゃなくて後門のお○にすとに前門のブンドド海未先輩…ですね。

 

退路も進路も塞がれてしまいました…。

 

コレは………

 

「ゲームオーバーっぽいですね…。」

 

「ゲームオーバー?ナニを言っているのですか?違いますよ?花陽。終わるのはゲームではなく、花陽…貴女の……。」

 

「そう……終わるのはゲームなんかじゃなく……アンタの……。」

 

「「人生よ!!!」」

 

「イヤですぅぅぅぅ!!!花陽はまだ死にたくありましぇぇぇぇぇぇぇん!!!」

 

「○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ、○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネ!○ネェェェェェェェェ!!!!!」

 

「コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!コ○ス!ブッ○ロォォォォォォォォス!!!!!」

 

「ダレカ…ダレカ…ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!」

 

そして……花陽の意識はここでぷっつりと途切れてしまいました……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました

ブンドド。皆様はなさいますでしょうか?
私は…。
さて、次回の本編はなんと何故かAqours一年生メンバーが登場してしまいます。
ガンプライブでは二十年以上も未来の物語になるサンシャインのキャラが何故登場するのか…。
それは次回の花陽ちゃんの冒険の舞台が○○○だから…。
さらにはのんたん特別編の最終話ではヨーソローな曜ちゃんまで…。

そんな本編はいつも通りに月曜日を、のんたん生誕祭特別編は金曜日を、にこちゃん生誕祭特別編は完成次第の更新となりますね。
皆様よろしければ是非お付き合い下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

500円ガチャのCYaRon!の水着フィギュアが思っていた以上に良い出来でニヨニヨしているQooオレンジでございます。
千歌ちゃんは手に入れたので次は曜ちゃんかルビィちゃんが出てくれれば…。

さて、今回のお話は覗きがバレてしまい大変な事になってしまった花陽ちゃんのその後のお話になります。



それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうろく 始まります。

















真っ暗で冷たくて…そう……身体中がまるで泥の沼に浸かっているような感覚…。

 

そんなイヤな感覚に浸かっている中で、少しずつ下へと沈んでいることに気付いた花陽は、必死に手を伸ばして助けを求めます。

 

暖かい光が僅かに視える頭上に向かって、必死に伸ばしたその手は…ナニも掴めず、ダレも掴んではくれませんでした。

 

そして花陽の身体はゆっくりと…ゆっくりと…ほの暗い泥の底へと沈んで行って…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉ!はなよよ!しんでしまうとはなさけない。」

 

ふと気が付くと、花陽の目の前には何故か王さまのコスプレをして玉座にふんぞり返った穂乃果先輩がいました!

 

「へっ?あれ?!ここってどこですか?!しかも穂乃果先輩?王さまのコスプレなんかしてナニやってるんですか?」

 

付けヒゲまで付けてこの穂乃果先輩(アホ)はマジでナニやってるんでしょうか?

 

花陽の通常仕様の脳ミソさんでは穂乃果先輩(アホ)のヤることに理解が追い付きませんよ!

 

「もう!ちょっと!花陽ちゃん!穂乃果ってよばないでよね!」

 

穂乃果ってよばないで!って……それじゃなんて呼べばいいんですか?

 

鳴神先輩みたいに“アホ乃果”って呼べばいいのかな?

 

それともただ“アホ”って呼べばいいんですか?

 

「今の穂乃果は穂乃果じゃないの!王さまなの!ちゃんとお話し聞いてよね!ごほん!えーって…あ、あった!これを読めばいいんだね!」

 

穂乃果は穂乃果じゃないの!って言われても、穂乃果先輩はどこからどう見てもいつもの穂乃果先輩(アホ)な穂乃果先輩ですよね?

 

この穂乃果先輩(アホ)は一体ナニを言っているんでしょうか?

 

あっ。王さまコスプレの真っ赤なビロードのマントの中からナニかを取り出しましたよ?

 

あれは…ノートの切れ端ですか?

 

ノートの切れ端をどうするのかな?

 

「はなよが次のレベルになるにはあとお米が6,350粒必要じゃ。」

 

あっ。なるほど!あのノートの切れ端ってカンペですか!

 

穂乃果先輩(アホ)な穂乃果先輩じゃセリフなんてまともに覚えられませんからねー。

 

ああやってカンペを用意してもらったんですねー。

 

あー。つぎのレベルアップまではお米を6,350粒食べればいいんですね。

 

諸説ありますがお茶碗一杯でお米は約3,500粒くらいなんで、6,350粒ならお茶碗二杯食べれば余裕でレベルアップですね!

 

レベルアップってド○クエですか!って突っ込みたいですけど、なんだか今回は黙って先に進まないともう二度と花陽はおうちに帰れないような気がするのは気のせいでしょうか?

 

まぁドラ○エ風なお話なら、魔王とかそこら辺のラスボスを倒せば終わるはずですね。

 

しかもお米を食べてレベルが上がるなんて楽勝すぎで逆に困っちゃいますね?

 

真っ白艶々の美味しいご飯をお腹一杯食べまくって、すぐにでもレベルMAXですよ!

 

花陽!MAX大変身です!

 

「お米をたった6,350粒食べればいいんですか?そんなのオコメスキー(真)のスキルを持っている花陽にとっては余裕のよっちゃんですよ!ばっちこいです!どんとこいです!今日のおかずは真っ白艶々の美味しいご飯ですよ!」

 

「あ、ちなみにお米はどーぐやさんとかお店じゃ売ってないからね?やどやさんでもおこめのごはんはでないからね?この世界の主食は基本的にみーんなパンなんだよ!うん!今日もパンがうまい!」

 

えぇ?!お米!買えないんですか?!

 

しかも主食がパン?!

 

宿屋さんに泊まっても出される食事はパンだけ…あ、あははははは……。

 

花陽がお米がないことでショックを受けているのに、この穂乃果先輩(アホ)の王さまは“うん!今日もパンがうまい!”とか言いながらラ○チパ○クを貪ってやがりますよ…。

 

どうしてくれましょうか?この穂乃果先輩(アホ)の王さまは…。

 

穂乃果先輩(アホ)の王さまから穂乃果先輩(アホ)の裸の王さまに無理矢理クラスチェンジさせてヤりましょうか?

 

穂乃果先輩(アホ)の裸の王さまになったら、毎度お馴染みの荒縄で縛り上げて首から“新鮮なほのまんです!ご自由にお使いください!※ほのまんだけではなくマタノトビラ(後)や口ほのまんもご自由にお使いください!反応が鈍くなったら付属の蝋燭もご自由にどうぞ!”ってメッセージボードをぶら下げさせて、公園の公衆トイレに放置してあげましょうか?

 

穂乃果先輩は穂乃果先輩(アホ)でも見た目はアイドルにスカウトされて全国制覇を狙えるレベルで美少女なんで、みーんな喜んで公衆おトイレな穂乃果先輩を使ってくれますよ…。

 

穂乃果先輩が“もうやめて!穂乃果のほのまんがこわれちゃう!ダメ!生はダメ!妊娠しちゃったらほのまんがミルク味になっちゃうよぉぉぉぉぉ!らめぇぇぇぇ!”って言っても許しませんよ?

 

ぐふふ♪穂乃果先輩のココロはどれくらいまで壊れないでもっているしょうか?

 

穂乃果先輩が何日で…いえ、何時間で壊れてしまうかを対象に、賭けでもしましょうか?

 

ぐふ♪ぐふふ♪ぐふふふふふふふふふ……………。

 

「あれ?なんだろ?急に寒くなってきたよ?穂乃果のおまたがとってもピンチなような?うーん?気のせいかな?」

 

穂乃果先輩。

 

ソレ…気のせいではありませんよ。

 

パンが主食の国の穂乃果先輩(アホ)な王さまなんて、花陽が粛清してヤりますよ。

 

お米が無い国なんて、存在していも仕方ないですからね。

 

「……なんだか花陽ちゃんに早くお米の入手方法を教えないと穂乃果のおまたとかアチコチが知らない男の人たちにぐちゃぐちゃにされちゃって大変なことになるような気がしてきたよ…。あのね?花陽ちゃん!お話は最後までちゃーんと聞いてね!大丈夫!この世界にもお米はちゃーんとあるよ!だから安心して!」

 

「あ♪お米♪ちゃーんとあるんですね♪ふぅー。危なかったです!あと少しで闇墜ちしてダークライス花陽になって国家転覆を狙ってしまうところでしたよ!この国を落としたらここを足掛かりにして世界を征服して、このパンが主食とかぬかしやがる世界に稲作を普及させて主食をお米にしなきゃって思ったいました!」

 

「あ、あはは…(あぶなっ!もうちょっとで新しい“まおー”が生まれるところだったよ!) あのね?花陽ちゃん!お米を手に入れるには町の外にでてモンスターをたおさなきゃダメななんだよ!例えばスライムを1ぴきたおすと、もれなくお米が1,000粒もらえるからね!ほかにもつよーいモンスターをたおすとお米がいっぱいもらえるからがんばってね!花陽ちゃん!」

 

スライム1ぴきでお米1,000粒ですか…。

 

それじゃ花陽がつぎのレベルアップまでに必要な6,350粒のお米を手に入れるためには!スライムを7ひきたおさきゃダメなんですね…。

 

うぅ~…スライムなんて花陽に倒せるのかなぁ…。

 

でもスライムを倒さなきゃお米が手に入らないし…。

 

お米が食べれない食生活なんて花陽には耐えれません…。

 

これは…ヤるしかありませんね!

 

お米のために…スライムを大虐殺です!

 

スライムさん…ごめんなさい。

 

花陽の大盛りご飯のために犠牲になってくださいね♪

 

「はい!がんばります!スライムを狩りまくって毎日…いえ!毎食!大盛りご飯ですよ!」

 

「うん!ファイトだよ!花陽ちゃん!それじゃお話を先に進めるね?えーっと…あ、ここからだね!ごほん! まおーことりをたおす…」

 

「オイコラ!この穂乃果先輩(アホ)の王さま!魔王ことりってなんだ!魔王ことりって!あんな真っ黒リトルバードを花陽がひとりで倒せるワケないじゃないですか!性的に散々弄ばれてコロっとされてバラして血抜きされて花陽の炊き込みご飯にされて美味しくいただきますぅ♪されちゃいますよ!」

 

「もう!だからお話は最後まで聞いてよね!花陽ちゃんひとりでまおーことりちゃんをたおしてなんて言わないよ!ちゃーんと仲間もよーいしてるからだいじょーぶ!」

 

「仲間、ですか?」

 

「うん!仲間だよ!花陽ちゃんはひとりじゃないんだよ!それじゃお話の続きを話すから、今度はちゃーんと最後まで聞いてね!えーっと…ごほん!ごほん!ん、んー!あー、あー!まいくてすと!まいくてすと!よし!いくよ!はなよよ!まずはじょーか町の“のんたんの酒場”で仲間を……ゴメン!花陽ちゃん!ちょっとまっててね!もしもし!そら君!コレなんて読むのー?のんたんの酒場のあとに書いてるヤツ!え?つのる?へぇー!これって募る(つのる)って読むんだね!うん!ありがと!そら君!それじゃまたね!…あっ!花陽ちゃん!お待たせしちゃってゴメンね!それじゃもう一回最初から…ごほん!まおーことりをたおすには仲間が必要じゃ。まずはじょーか町の“のんたんの酒場”で仲間をつのるがよい!」

 

「“のんたんの酒場”?」

 

酒場で仲間を募集って…それってル○ーダの酒場?

 

ルイ○ダの酒場で仲間を募集ってシステムがあるなら、このお話のベースはド○クエ3なのかな?

 

他のド○クエにもルイーダの酒場はあるけど、ドラ○エ3以外だと9を除いたら仲間の募集はできないよね?

 

それに9には序盤に王さまはいないし。

 

「はい!花陽ちゃん!300円!これで仲間の人のぶんもそーびを買ってあげてね!」

 

「前々から思っていましたけど、王さまってマジでケチですね!300円ポッキリでナニを買えって言うんですか!300円でまともな装備が買えるわけないじゃないですか!」

 

「さぁ!ゆけ!はなよよ!仲間たちとともにみごとまおーことりをたおすのじゃ!」

 

「オイコラ!ちゃんと聞け!穂乃果先輩(アホ)の王さま!!!もっとお金をよこせー!!!」

 

こうして、グダクダなうちに花陽の魔王ことり討伐の旅が始まりました。

 

ところで…ものすごーく今さらですけど、ここはどこですか?

 

花陽はどうして魔王になってることり先輩の討伐に逝かなきゃダメなんでしょうか?

 

………でも……逝かなきゃダメな気がするんですよね…。

 

じゃなきゃ…花陽はまたあの真っ暗で冷たい泥の沼の底に沈んでしまうような…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は~い♪ようこそ~♪美味しいお酒と美味しい肴のお店♪“のんたんの酒場”へいらっしゃ~い♪お一人様やね~♪」

 

穂乃果先輩(アホ)の王さまな穂乃果先輩の勧めで、仲間を募集するために城下町の“のんたんの酒場”の扉を開けた花陽を出迎えたのは、おっきなオッパイをたゆんたゆんと震わせたキレイなお姉さんでした。

 

…あれ?この人って…よく見るとうちの学校の生徒会の副会長さんですよね?

 

この前の先輩達チーム“μ's”の初めての公式戦の打ち上げのときに、生徒会長の絢瀬先輩と一緒に何故かいましたよね?

 

お名前は…確か“東條 希(とうじょう のぞみ)”さん。でしたでしょうか?

 

その副会長さんな東條先輩が、どうしてこんなところで酒場なんてやってるんでしょうか?

 

東條先輩ってオッパイおっきいですけど、未成年ですよね?

 

酒場を営業してお酒なんて売ってもいいのかなぁ?

 

「そこら辺はなんも問題ないんよ♪だってここは○○○○○やからね~♪細かいことは気にしない♪気にしない♪楽しくいかな♪ね♪」

 

「あれ?なんで花陽が思ってることわかったんですか?」

 

「“ここ”はそういうとこやねん。」

 

「はぁ…?そういうとこ?ですか?」

 

「そ♪そういうとこやねん♪」

 

よくわかりませんが…まぁいいのかな?

 

とにかく早く先に進んで魔王のことり先輩を倒さないと、花陽は大変なことになっちゃうような気がしますのて、ここは無理にでも納得しておきましょう。

 

「むふふ♪それでえぇ~んよ♪花陽ちゃんはおりこうさんやね♪さてさて♪それじゃ花陽ちゃんのお仲間になってくれる子達を紹介してあげるやん♪お~い♪出番やで~♪ちょいこっち来てやぁ~♪」

 

花陽の仲間になってくれる人達…どんな人達なんでしょうか…。

 

怖い人達だったらどうしよう…。

 

そんなことを思っていると、花陽のお耳には聞きなれた大親友の声と最近なんだかんだで一緒に行動することが当たり前になってきてるツンデレお姫様(お嬢様ってレベルじゃないですよねー。)の声と、憧れの先輩の声が聞こえてきました。

 

「にゃーん♪」

 

「なんで私が…。」

 

「仕方ねぇだろ。穂乃果が王様でことりさんが魔王になったら、残りは俺達しか残ってなかったんだから。今回は海未さんが元凶だから海未さんは出れねぇし。」

 

お店の奥からやって来たのは、やっぱり凛ちゃんと西木野さんと鳴神先輩の3人でした!

 

凛ちゃん達3人が花陽の仲間になってくれる人達なんですね!

 

よかったぁぁぁ!!!

 

知らない怖い人達じゃなくて!

 

でも海未先輩が元凶ってなんでしょ………あ、あれ?なんで身体が震えてくるんですか?

 

だ、だめです!海未先輩のことを考えちゃダメです!

 

どうしてかわかりませんが海未先輩のことを考えちゃ…と、とりあえずはお話を先に進めましょう!

 

そうしましょう!

 

それがいいです!

 

「凛ちゃん!西木野さん!それに鳴神先輩!」

 

頼もしい仲間がいれば、これからの旅も安心ですね!

 

「にゃ~ん♪遊び人の凛がかよちんの仲間になるにゃ~♪」

 

はい?凛ちゃん?!遊び人なんすか?!

 

いや、まぁ…一人くらい仲間に遊び人がいても、この意味のわからないお話がド○クエ3をベースにしたお話なら、将来的には遊び人は賢者に転職できるはずなので問題は……

 

「遊び人の真姫よ。ヨロシク。」

 

えっ?に、西木野さん?!遊び人?!西木野さんも?!

 

いやいやいやいや!西木野さんなら初期から賢者とかでもいいんじゃないですか?!

 

「ナルカミ ソラ。同じく遊び人だ。ま、適当にヨロシク。」

 

………おいまて!お前ら!なんで揃いも揃ってみんな遊び人なんですか!

 

突っ込みますよ!突っ込みますからね!答えは聞いてませんからね!

 

ねぇ!凛ちゃん!

 

凛ちゃんなら遊び人よりも武闘家とかの方が似合ってるよね!

 

西木野さんも!

 

西木野さんは遊び人ってキャラじゃありませんよね!

 

この際です!初期から賢者なんて高望みはしませんけど!普通に魔法使いでいいじゃないですか!

 

鳴神先輩も鳴神先輩です!

 

いつも穂乃果先輩のことをアホ乃果とか言ってますけど!鳴神先輩も実は結構アホなんですか?

 

前二人が遊び人でボケたからって、鳴神先輩まで遊び人でボケなくてもいいじゃないですか!

 

「チェンジで!」

 

お米がかかっているモンスターとの戦闘で、ろくなことをしない遊び人を3人も引き連れて旅ができますか!

 

チェンジですよ!チェンジ!

 

もう1度言いますが!モンスターとの戦闘はお米がかかっているんです!

 

大親友の凛ちゃんだろうと!最近仲の良い西木野さんだろうと!憧れの鳴神先輩だろうと!

 

妥協はしませんよ!

 

「遊び人以外をもってこーい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、あのあと何百人もの遊び人を紹介されて心が折れそうになってた花陽でしたが、諦めかけたときに奇跡は起きました!

 

なんと!それまで頑なに遊び人だけを紹介してきたあのデカ乳副会長さんがついに!魔法使いと戦士と僧侶の女の子3人組を紹介してくれたんです!

 

ホントは戦士よりも武闘家の方が良かったんですけど、チェンジしてまた遊び人紹介地獄に戻るのもイヤだったので、花陽は紹介された魔法使い&戦士&僧侶の3人組の女の子を仲間にすることにしました!

 

どんな子達だったかと言いますと………

 

「クックックッ…この堕天使ヨハネの放つ紅蓮の炎に焼かれて、現世と別れを告げるがいいわ!きゃー!ねぇ!花陽!ルビィ!ずら丸!ワタシって今、最高にカッコよくない!流石はワタシよね!」

 

まずは真っ黒いゴスロリ服ででバッチリ決めた魔法使いの女の子!

 

自称 堕天使ヨハネの善子ちゃん!

 

患ってますねー。

 

見事に患ってますねー。

 

中二病を。

 

まぁアホネコ遊び人よりは戦力には…なりますよね?

 

「善子ちゃん!「善子じゃなくてヨハネ!ヨハネよ!」なんでもいいから早く魔法使ってスライムさんやっつけてよ~!ピギャ?!な、なんでスライムさんはさっきからルビィばっかり狙ってくるの~?!花丸ちゃ~ん!たすけて~!!!」

 

お次はピンク色のビキニアーマー(それって防具の意味あるんですか?)を装備した戦士の女の子のルビィちゃん。

 

この子は…なんだか小動物ですね。

 

スライムさんみたいにピギャ?!って鳴くんですけど、スライムさんから転生したとかじゃないですよね?

 

あとルビィちゃんは何故かモンスターさん達から集中的に狙われてるんですけど…どうしてなんでしょうか?

 

やっぱり小動物だからかな?

 

まぁツンデレ遊び人よりは戦力に…なるかなぁ…。

 

「ルビィちゃん、マルは今ちょっと忙しいから善子ちゃん「ヨハネだって言ってるでしょ!」か花陽ちゃんに頼むずら。ほーら…この駄スライム♪もっとピギャピギャってルビィちゃんみたいに鳴くずら♪HPがなくて元気がないずらか?それなら“ホ○ミ”ずら♪これでHPは全快ずら♪あれ?なんで鳴かないずら?うーん?せっかく回復させてもすぐにまた鳴かなくなっちゃうずらね?どうしてなんだろう?」

 

最後は…何故かボンテージを身に付けて手にはムチを持った僧侶の花丸ちゃんです。

 

この子はさっきから戦闘に参加しないでスライムさんを捕まえて死なないように回復魔法を使ってムチでシバき倒す…を繰り返しています。

 

ここまで来たら突っ込んでもいいのかな?

 

これって絶対に突っ込み待ちですよね?

 

それ以外ありまんよね?

 

ありえませんよね?

 

では…花丸ちゃん。なんで僧侶がボンテージなんですか?

 

魔法使いがゴスロリ。

 

これは最近ではアリです!

 

女戦士が実用性皆無のビキニアーマー。

 

これはもう古典ですね!もちろんアリですね!

 

僧侶がボンテージ着てムチでシバき倒す?

 

それは僧侶じゃなくて女王様ですよね?!

 

あきらかにSMクラブとかにいる女王様ですよね?!

 

しかもなんでピンチの仲間に回復魔法を使わないで、捕まえてシバいて鳴き声を楽しんでるスライムさんに回復魔法使ってるんですか?!

 

このままじゃルビィちゃんがスライムさんの群れにリンチにされて死んじゃいますよ?

 

「職業だけで仲間にしましたけど…このメンバーもやっぱりハズレだったのかなぁ…。」

 

でも…遊び人3人で旅をするよりは…少しはマシ…かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つ、ついに!ついに!ここまで来ましたよ!魔王ことり先輩のお城!“ちゅんちゅんキャッスル”の最深部!ことりの間に!」

 

な、長かったです!

 

ちゅんちゅんキャッスルの最深部までたどり着くまでがとにかく長かったです!

 

具体的には1話辺り10,000字程度のお話で30話くらいらイケそうな長さの旅でしたよ!

 

花陽達がどんな旅をしてきたのか気になる人もいるかもなので、一応はダイジェストでさらっとお送りしますね!

 

では花陽達の達の記録をご覧ください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一章「勇者はなよと魔法のキ○タマ」

 

 

「さっさと魔法のキ○タマを出すずら♪」

 

「は、花丸ちゃん?ルビィは人のおうちの扉を蹴破るのはダメかな?っておもうんだけど…?」

 

「別にいいんじゃない?扉を蹴破るくらいは?だってワタシの家じゃないし。」

 

「いやいやいやいや!これって強盗ですからね!強盗!普通は盗賊の鍵を使ってお邪魔するんですかね?!あれ?盗賊の鍵を使っても結局は押し入ってることにはかわりないような?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二章「大盗賊えりーちか♪」

 

 

「あははははは♪このドM!もっと汚い声でチカァチカァ泣き叫ぶずらぁぁぁ!!!」

 

「チカァァァァァァ!!!鳴きますぅ!鳴きますからぁぁ!!!もっとぉぉぉ!もっとえりーちかにお仕置きくださぁぁぁぁい!」

 

「ルビィには何にも見えない…ルビィには何にも見えない…ルビィには花丸ちゃんが金髪の綺麗なお姉さんを縛ってお仕置きっていいながらムチでぴしっぴしっ♪ってして、真っ赤なろうそくをぽたぽたしてるのなんて見えない…見えない…見えない…。」

 

「クックックッ…この盗賊…結構ガッツリお宝をため込んでいたわね!ほら!花陽!袋出しなさい!袋!根こそぎ貰っていくわよ!」

 

「花陽にはもうどっちが盗賊かわからなくなってきました…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第三章「ピラミッド!危機一髪!」

 

 

 

「なんで1歩歩く度にモンスターがわいてくんよぉぉぉぉぉ!!!ベ○ラマ!ベ○ラマ!ベ○ラマァァァ!!!って!魔法が使えないし!」

 

※ピラミッド地下では魔法が使えません。

 

「ピギャァァァァ!!!ミイラ男さん達はなんでルビィのこと脱がそうとするんですかぁぁぁぁ?!あっ!それ!ルビィのおパンツ!取っちゃらめぇぇぇぇぇ!!!」

 

「はぁ…装備が槍じゃテンション上がらないずら。やっぱりムチが欲しいずら…。」

 

「武闘家がいないのになんで黄金の爪を取りに来たんですか?!魔法の鍵を手に入れた段階でピラミッドに用はありませんよね!誰も使えないのに黄金の爪なんていりませんよね?!いらないですよね!だから早く捨ててくださぁぁぁぁい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第四章「明日への船出 ~大後悔時代~」

 

 

 

「あばばばばばぱばばばばば…」

 

「しびれくらげにしびれびれにされて巻き付かれてるルビィちゃん…かわいいずらぁ…。」

 

「なんで釣れるのが片っ端からしびれくらげだけなのよ!マグロは?クジラは?大王イカは?!」

 

「はーい!みんなー!ご飯が炊けましたよー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第五章「ことりを倒すために大きなとりを復活させろ!」

 

 

 

「ついに!伝説のド○ゴンボールが揃ったわよ!これでなんでも願いが叶うのね!」

 

「ドラゴ○ボールじゃなくてとりさんのオーブだよ!善子ちゃん!「善子じゃなくてヨハネ!」ピギィ?!」

 

「出でよシ○ンロン♪マルのお願いを叶えて欲しいずらぁ♪マルのお願いは…世界征服ずらぁ♪」

 

「まさかの二人目の魔王爆誕?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第六章「突入!ちゅんちゅんキャッスル!」

 

 

 

「ピギャァァァァ?!おっきな石像さんが追っかけてくるよぉぉぉぉぉぉ!!!なんで石像なのにおまたが少しずつおっきくなってきてるのぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「人型でチ○コ付いてても石じゃつまんないずら。」

 

「右手にメ○ゾーマ…左手にマヒ○ド…そして…融合!あ、消えちゃったわ…。もう!また失敗じゃないの!もう1回よ!もう1回!絶対にメ○ローアを完成させてやるんだから!今度こそ!右手にメラゾーマ!あれ?出ないわよ?MP切れかしら?」

 

「お願いだからそろそろまともに戦ってくださぁぁぁぁぁい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花陽も一緒に改めてダイジェストを見ましたけど…よくここまで来れましたね…。

 

「ル、ルビィのライフはもう限りなく0だよぉ……。」

 

「問題ないずら♪はい♪ルビィちゃん♪薬草ずら♪いっぱいお食べ♪」

 

「ずら丸…アンタ一応は僧侶なんだからベ○マ使ってあげなさいよ。」

 

「ぅぅ~…ルビィ…薬草は苦くて好きじゃないよぉ~…。はむはむ…でもなんでみんなルビィばっかり狙ってくるのかなぁ…。」

 

「それはきっとルビィちゃんが可愛いからずら♪思わずお持ち帰りして鎖で繋いで飼いたいくらいに♪」

 

あ、花丸ちゃん!その意見には全面的に花陽も賛成ですよ!

 

ルビィちゃんって鎖で繋いでおうちで飼うにはちょうどイイ感じに小動物なんですよね!

 

少し強く脅すだけですぐに言いなりになってくれそうですし…。

 

「ルビィのHPも回復したみたいだし…そろそろ魔王を倒してこのヨハネが新たなる魔王として君臨してヤるわ!」

 

「れっつご~ずら~♪」

 

「ぅぅ~…お口の中が苦いよぉ…。」

 

「それが○ーメンの味ずら♪」

 

「○ーメンの味って…。確かに苦いって聞くけど薬草は○ーメン味じゃないと思うよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃ~い♪ゆ~しゃはなよちゃん♪まお~のことりがちゅんちゅんしちゃいますよぉ♪」

 

魔王城…じゃなくてちゅんちゅんキャッスルの最深部に鎮座したいた無駄に大きな扉を開けた花陽達一行の視線の先には…ふわふわな玉座に座った魔王ことり先輩がお茶をしていました。

 

お茶受けはマカロンみたいですね。

 

美味しそうですね。マカロン。

 

涙目で怯えるルビィちゃんに興奮してチ○コをおっきくさせた動く石像に散々追い回されて、ちゅんちゅんキャッスルの中を走り回ったので、少しお腹がすいてきましたね。

 

「さ♪みんな♪こっちにきてことりと一緒にお茶にしよう♪マカロンもいっぱい作ったんだよ♪食べていってね♪」

 

「マカロン?ねぇ?マカロンってナニかな?」

 

「さぁ?なんずらかね?マカだから強壮薬かナニかなのかな?それとも西木野製薬で新しく売り出す媚薬の名前ずらか?」

 

「アンタ達!マカロンも知らないの?!遅れてるわね!いい!マカロンって言うのはね!」

 

「マカロンはお菓子ですよ?美味しいお菓子だからご相伴になりましょう!」

 

「えっ?お菓子?(あ、危なかった…知ったかして髪に付けるアクセとか言っちゃうとこだったわ…。マカロンのマカは魔界のマカよ!とか言って…。)」

 

「うふふ♪さ♪まお~ことりのお茶会を楽しんでいってね♪それとことりね?みんなに相談もあるの。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことり先輩の相談…それは世界の半分をあげるので仲間にならないか?と言うモノでした…。

 

そのお誘いに花陽達は…花陽達の回答は…。

 

「さぁ♪ことりと一緒に♪この世界をおもしろおかしくちゅんちゅんしちゃお♪」

 

善子ちゃん「ヨハネよ!ヨハネ!善子じゃないんだからね!」の選択は…。

 

「えっ?半分?!貰えるの!ちょっと!お得じゃない!メチャクチャお得じゃない!300円しか寄越さないケチな王さまなんかよりもよっぽど太っ腹よね!そんなの答えは決まってるわよ!」

 

花丸ちゃんの選択…それは…。

 

「マルが世界の半分を…それは…うふふふふふふふふふふ…とーっても…ステキずら♪。マルの国でマルに少しでも逆らうヤツには楽しい楽しいお仕置きずらぁ♪ヤりたい放題してヤるずらぁ♪」

 

ルビィちゃんの選択…それは…。

 

「は、半分?世界の半分あれば…前から欲しかったあれも買えるし、微妙だから買おうかどうしようか迷っていたあれも買える…。ピギィ…。」

 

そして花陽の選択は……。

 

「世界の半分を手に入れれば…パンが主食のこの世界に稲作を強制してお米を主食に…。」

 

ゆくゆくは残り半分の世界でも稲作を…。

 

「「「「はい。魔王ことり様!そのお誘い!喜んでお受けします!」」」」

 

「ちゅんちゅん♪交渉成立だね♪それじゃみ~んなで♪楽しく世界を征服しちゃお♪ちゅんちゅん♪」

 

こうして私達の旅は終わりを告げました。

 

人類を裏切った私達4人は、魔王ことり先輩直属の最強戦力…四天王と呼ばれるようになりました。

 

勇者と言う魔王討伐の急先鋒を失った人類は、ことり先輩の降伏勧告にあっさりと従い、世界(の半分)は魔王ことり先輩のモノに…。

 

色んなことがあったけど、私達は今…とっても幸せです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのよクエスト3 ~そして天国へ…~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って!はなよクエストじゃないんですか?!あのよクエストってなんですか!あのよクエストって!これってはなよクエストじゃなかったんですか!はっ?!ここはどこですか?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました

ドラクエ発売に合わせた訳ではないのですが、ドラクエネタが新作発売と同じタイミングになってしまいました。
年末位にはドラクエ買いたいなぁ…。

次回はあのよクエストⅢを無事に攻略して現世へと舞い戻った花陽ちゃんが蘇生した直後からのお話になります。

本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃に、にこちゃん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃に予定しております。
また、8月3日の穂乃果ちゃんの生誕祭に間に合えば、当日に穂乃果ちゃん生誕祭特別編を更新いたします。
現在完成度25%…ま、間に合わないかもしれません…。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今週末にはまた一つ年を取ってしまい更におっさん化が進行するQooオレンジでございます。

本日は本編の更新となります。
あのよクエストを魔王四天王エンドでクリアして無事に現世へと帰還した花陽ちゃん。
今回は…。

また、活動報告にて今後登場予定のシスターズのガンプラの試作が掲載されております。
このガンプラは本編6話後の閑話にて登場できたらと思っております。

それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうなな 始まります。




















前回までのあのよクエスト!

 

気が付いたら王さまのコスプレをした穂乃果先輩の目の前にいた花陽!

 

のんたんの酒場で紹介されたちょっと変わった3人の女の子を仲間にして、花陽の旅が始まりました!

 

そして……。

 

 

 

 

 

 

あのよクエスト3 ~そして天国へ…~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※これは花陽ちゃんが不思議な世界(あの世)でヨハ・ルビ・マルのAqours一年三人娘と一緒にあのよクエストを攻略している間の現世での会話です。

 

 

 

 

 

 

「なぁ海未さん…その…小泉は大丈夫なのか?紫になったり青くなったり茶色になったり真っ白になったり…あきらかにヤバい顔色で寝てんだけど…。」

 

「さぁ?大丈夫なんじゃないですか?ほら?青空も先日の公式戦で真っ青な顔色で戦っていたじゃないですか?だから大丈夫ですよ。」

 

「ねぇ?海未ちゃん?花陽ちゃんってだいじょーぶなのかな?なんかびくんびくん跳ねながらお口から人が出しちゃいけない量の泡をブクブクいっぱい出てるんだけど?」

 

「いいですか?穂乃果?びくんびくん跳ねているのは新鮮な証拠ですよ?それに蟹だって泡くらい日常茶飯事で噴きますよね?女の子は気持ちよくなるとお潮だって噴けますし。花陽だって思春期真っ盛りの女の子なんです。たまにはお潮とか泡とかを噴きたいときもあるんですよ。問題ありません。たぶん。」

 

「問題ないのかなぁ?えっ?なーに?ホノカ?変わるの?いいよ!それじゃ……ありがと♪ほのか♪それでね?ホノカは今の花陽ちゃんは絶対に色々と不味いと思うんだけど…コレってさ…このままびくんびくん跳ねながら泡を噴いて死んじゃったら○体はどうしようか?ほのかとホノカのお部屋に置きっぱなしも邪魔だよね?腐ったらイヤだし。とりあえずは埋めとこうかな?うーん…何処に埋めよう…バレたら不味いからうちの庭はダメだよね?学校の校庭とか?」

 

「ん?穂乃果?あぁ。もう一人の方か。お前もやっぱり不味いと思うよな…コレ…。頭にデカイたんこぶもあるし…。死因は撲殺か?」

 

「青空…穂乃果…ナニをごちゃごちゃと言っているんですか?先程から私は問題ないと言っていますよね?貴方達もこの米の脱け殻の様にネオン看板の様にくるくると顔色が変わりながらびくんびくん跳ねて口から泡を噴きたくなかったら………少し黙ってろ。」

 

「ひぃぃぃぃ?!海未ちゃんが怖いよ?!(ほのか!コレは逆らわない方がイイよ!大人しくしててね!)わ、わかったよ!ホノカ!」

 

「お、おうよ…(ヤヴェェェ!海未さん!めっちゃ怖ぇぇぇ!小泉は海未さんにナニをヤったんだよ?!)。」

 

「どうせならばこの米の脱け殻を新鮮なうちにお料理しなければいけませんね。ことりが来たら手伝って貰いましょう…青空♪穂乃果♪夕御飯は私とことりの手作りお料理ですよ♪ご馳走なんで楽しみにしていて下さいね♪」

 

「海未ちゃんとことりちゃんの手作りお料理?な、なんだろ…。またチャーハンとぎょうざかな?」

 

「止めろ!アホ乃果!聞いたらダメだ!献立を聞きたい気持ちもわからなくはねぇけど!それを聞いちまったら終わりな気がする?!」

 

「……まずは傷みやすい臓物系から処理ですね…同時に血抜きもしなければいけません…抜いた血は腸に詰めてソーセージにしましょう…確かドイツでは血で作られたソーセージがあったはずです…あちらは豚の血ですが覗きをして興奮していたならば雌豚と言っても構わないので逝けるはずです…覗きをしてぐふぐふ笑っているおバカさんなので頭の中身が空っぽだとは思いますが、まぁ多少はミソも採れるでしょうからお味噌汁はソレを隠し味で…最初に処理した臓物系は塩コショウでお野菜と一緒に火を通して…おや?意外にむね肉もありますね…こちらは切り分けて照り焼きにでもしましょうか…二の腕もぷにぷにで柔らかそうですね…この部位ならお刺身でも逝けるかもしれませんね…ことりに相談してみましょう…眼球は二つしかありませんのでくじ引きですね…もも肉はシェラスコにでもしましょうか…あぁ忘れていました…この米の脱け殻は生前(※まだ死んでません。)はお米が大好きでしたね…先輩としたのせめてもの餞(はなむけ)に大好きだったお米と一緒に炊き上げて愚か者の炊き込みご飯にしてあげましょう…ですが雪穂を入れても私達五人では食べきれませんね…凛と真姫も呼びましょうか…この愚か者も親友の凛に食べられるのならば本望でしょうね…凛の為に○骨ラーメンも作ってあげましょうか…バリバリと骨を砕いて中の髄からしっかりとお出汁を取って…麺には髪を細かく刻んで混ぜてみましょうか…独特な風味が出るかもしれませんね…ありがたく思いなさい花陽…貴女の肉の一欠片、血の一滴、髪の毛一本に至るまで…残さず余さず…とことん美味しくいただいてあげますよ……くっくっくっくっくっくっくっくっくっくっ………。」

 

「やっぱりソッチ系かよ!美味しくいただくならエリシチみたいな人○料理よりも俺は性的にいただきたいよ!ほ、穂乃果!ちょっと用事を思い出したから俺は帰るぞ!帰るからな!あとは任せたからな!なんとかしろよ!!!」

 

「お願い!ぷりーず!ぎぶみー!待ってよ!そら君!穂乃果を置いていかないで!帰るなら穂乃果も一緒に連れてって!あとで穂乃果にえっちなことしてもいいから!だからお願い!穂乃果も一緒に連れて逃げて!穂乃果をひとりにしないで!約束したよね!穂乃果をひとりにしないって!約束ちゃんとまもってよぉぉぉぉぉ!!」

 

「さぁ♪青空♪穂乃果♪楽しいお料理の時間ですよ♪」

 

「「絶対にいやだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って!はなよクエストじゃないんですか?!あのよクエストってなんですか!あのよクエストって!これってはなよクエストじゃなかったんですか!はっ?!ここはどこですか?!」

 

「おぉ!生き返った!」

 

「チッ!生き返りやがりましたよ!」

 

「あっ!花陽ちゃん!生き返ったんだ!」

 

「お、王さま?!えっ?花陽達はまた全滅したんですか?全滅したなら早く教会に行って善子ちゃんとルビィちゃんと花丸ちゃんを生き返らせないといけませんね!世界樹の葉は一つしか採れませんので全滅後の復活でいちいち使ってられません!早く生き返らせないと最近は温暖化で気温がヤバいレベルに上昇してますので、みんな腐った死体になっちゃいますよ!あれ?そう言えばみんなのご遺体が入った棺桶はどこですか?ハッ?!まさか戦闘中にバ○ルーラでみんな飛ばされちゃったあとに花陽だけ囲まれてリンチになったんでしょうか?!輪姦ですか?!でもモンスターさんはルビィちゃん以外には性的に興味を示していませんでしたよね?なら花陽もまだ処女のままですね!おおっと!急いで“のんたんの酒場”に行ってもう1度みんなをパーティに入れなきゃですよ!囮になってくれるルビィちゃん以外は居ても居なくても変わらない気もしますが長い旅路を共に歩んだ大切な仲間達です!ここでお別れなんて考えられません!そうと決まれば“のんたんの酒場”に急ぎましょう!早くみんなと合流して魔王ことり先輩を倒さなきゃヤバいです!帰れなくなります!」

 

「おい!小泉!ちょっと落ち着け!教会で生き返らせるる?ヨシコ?ルビィ?ハナマル?誰だよソレは?のんたんの酒場?のんたんって希さんだろ?なんで希さんが酒場やってんだよ?魔王ことりって確かにことりさんなら魔王になれそうだけど、お前…ソレをことりさんの前で絶対に言うなよ?ダチョウ的なフリじゃねぇーからな!マジで止めてくれよ!んなことことりさんに言ったらマジで魔王になるぞ!世界はことりさんに征服されちまうぞ?!」

 

「…あれ?遊び人の鳴神先輩?なんで鳴神先輩がオトノギ城の王さまの間に居るんですか?ふぇ?よく見ると…オトノギ城の王さまの間じゃありませんよ?!………はっ!そ、そうです!思い出しました!花陽は魔王ことり先輩と一緒に世界を征服してはなよクエスト3だと思っていたあのよクエスト3をクリアしたんですよ!スタッフロールを観ましたよ!そうです!クリアしたということは帰ってきたんですね!あの世から帰ってこれたんですね!」

 

「ま、魔王と一緒に世界征服…?あれか?魔王戦の前によくある“世界を半分やるから仲間になれ”ってヤツで“はい”を選択して了承されたのか?普通は“いいえ”が選択されるまで延々と同じ選択肢がでるはずなんだけど…。」

 

「現世よ!花陽は帰ってきたぁぁぁぁぁぁ!!!あいむ!りぼーん!」

 

「花陽…喧しいですよ。なんならもう1度…コロッとしましょうか?」

 

「はぅ?!海未先輩!!!ごめんなしゃい!コロッとされるのはもういやですぅぅぅぅ!!!ほんとぉぉぉぉぉぉぉに!勘弁してくださぁぁぁぁぁぁぁい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ソ~ラ君♪とおまけの穂乃果ちゃんと海未ちゃん♪お♪ま♪た♪せ♪ことりちゃんの登場ですぅ♪」

 

あのよクエスト3を無事にクリアして現世へと帰還した花陽は、まだじんじんと痛む頭をさすりながら、穂乃果先輩からいただいたお茶とお茶受けのほむまん(本日6コ目です!)を食べています!

 

ほむまん!美味しいですよね!

 

鳴神先輩はほむまんじゃなくほのまん(穂乃果先輩のマ[自主規制]だからほのまんなのかな?)を喰わせろ!って言って穂乃果先輩のスカートをめくろうとして、海未先輩に折檻されてましたね。

 

なんだかそのお二人のやり取りが浮気性の旦那さまと真面目な奥さまの夫婦のじゃれあいみたいで、花陽はちょーっと羨ましいなぁ…って思っちゃいました。

 

そんなやり取りをほむまんをむしゃむしゃしながら眺めていると、穂乃果先輩のお部屋の扉を開けて、荷物を抱えたことり先輩がやって来ました!

 

ことり先輩?ナニ持ってきたんでしょうか?

 

あれ?そう言えばかなり今さらですが、ことり先輩はどうして遅れてきたんでしょうか?

 

まさか…ホントにどこかで魔王なって世界征服とかしていたんでしょうか?

 

「あ!ことりちゃん!いらっしゃい!待ってたんだよー!」

 

「ことりさん、お疲れさん。で?パソは?」

 

パソ?

 

あっ!ノートPCですか!

 

ことり先輩!ノートPCをご自分のおうちから持ってきたんですね!

 

だから遅れてきたんですね!

 

魔王様になって世界征服していたわけじゃなかったんですね!

 

「うん♪ちゃ~んと持ってきたよ♪はい♪ソラ君♪設定とかはそこら辺はお任せするね?あ♪穂乃果ちゃん♪Wi-Fi貸してね~♪あれ?花陽ちゃん?」

 

「あ、お邪魔しています。魔王様。」

 

「ちゅん?まお~さま?」

 

「はぅ?!ま、間違えました!こっちの世界じゃ普通のことり先輩でした!」

 

あ、危ないところでしたよ!

 

口は災いの元です!

 

気を付けないとまたコロッとされてあのよクエストを攻略して蘇らなきゃいけなくなりますよ!

 

3はクリアしたんで、次はあのよクエスト4ですね!

 

サブタイトルはなんでしょうか?

 

口は災いの元のうっかりミスをやらかしてコロッとされてご臨終になるんですから、“あのよクエスト4 ~やらかしたモノ達~ ”とかですね!

 

「ことりさん。色々あって生き返ったばっかりだから、ちょっと小泉のことはほっといてやれ。で、穂乃果?Wi-Fiのパスワードは?」

 

「ふ~ん花陽ちゃん死んでたんだね~♪うふふ♪惜しいなぁ…もうちょっとで食材にできたのにぃ~♪」

 

ヒィィィィィ?!

 

やっぱりこの人!中身は魔王ですよ!

 

この次に迂闊にことり先輩の前で死んだりしたら、美味しくお料理にされちゃいますよ?!

 

も、もう死にませんよ!死にませんからね!絶対に死にませんからね!

 

………なんだか今のでフラグを建てたような気がするのは…き、気のせいにしておきましょう!

 

フラグなんて建ってませんよ!

 

「わいふぁいのぱすわーど?あれ?なんだっけ?ホノカ?わかる?(わかるけどほのかじゃホノカが言った5桁以上の英文字込みのパスワード覚えられないでしょ?数字だけの4桁のパスワードだって覚えられるか怪しいんだから…。ホノカが前に出てソラ君に伝えてもいいけど、今日は授業でもホノカが前に出てたから、これ以上ホノカが前に出ちゃうと頭痛くなるよ?ソラ君がいるなら大丈夫だから、ソラ君に任せちゃってね。) うぅ…ほのかは数字とか覚えるのは苦手なんだよね…。ソラ君!ゴメン!ほのかはパスワードわかんない!」

 

そして!魔王ことり先輩の恐怖に晒されている中でも、パスワードを忘れたなんて安定の答えはとっても穂乃果先輩(アホ)でスゴく安心しますね!

 

もっとも!穂乃果先輩がパスワード覚えてても怖いだけですけどね!

 

まともにパスワードを覚えてる穂乃果先輩なんて!きっと穂乃果先輩の皮を被った違うナニカですよ!

 

「…忘れたのかよ…もう一人の方は…あんまり前に出ると頭痛くなるんだったな…まぁ穂乃果だから仕方ないか…無理に思い出さなくてもいいぞ。こっちで勝手に調べるから…ったく…アホ乃果が寝ぼけて自分のパソにフライングボディプレスなんかしなけれりゃ、ことりさんがわざわざ自分のパソ持ってくる手間もなかったし、いちいち他人の家のWi-Fiのパスワード調べるなんて面倒なこともしなくてもよかったってのに……うっし。これで大丈夫だな。」

 

さらには穂乃果先輩…寝ぼけて自分のパソコンにフライングボディプレスなんてしたんですか?!

 

フライングボディプレスって寝ぼけてするモノなんですか?!

 

さ、流石は穂乃果先輩…ですね。

 

穂乃果先輩(アホ)度も凄まじいですけど、寝ぼけかたもまたダイナミックですね…。

 

「で、ことりさん?どこにその動画があるんだ?」

 

「うん♪え~っとね…スマホにブックマークしてたんだけど…これは無修正動画のサイトだし…こっちは…○肉料理愛好家さん達の交流サイトだし…これは…あぁ…出会い系サイトだったね…下半身に忠実なおバカさん釣りっておもしろいよね。ちょっとえっちな言葉で誘ってあげれば面白いくらいにつれるんだもん…あとは…ここは…西木野製薬の裏のお薬の注文サイトで…あれ~?どこだっけ?」

 

ことり先輩?スマホをぽちぽちししながら、ナニやら探してるみたいですけど…無修正動画サイトって…。

 

花陽もよくお世話になってますけど、まさかことり先輩も観ていたなんて思いませんでしたね。

 

ご自分の無修正お○にー動画でも投稿してるんでしょうか?

 

ことり先輩の投稿お○にー動画!探してみましょう!

 

※ありません。

 

他には○肉料理の愛好家の交流サイト?

 

そんな恐ろしい交流サイトなんてあるんですか?

 

原材料“○ト”のお料理を愛好する人達って、ソレって普通に犯罪者の集団なんじゃ…?

 

他にも出会い系サイトで釣りとか突っ込みどころ満載のブックマークですけど、ここでまた安易に突っ込んだりしたら魔王ことり先輩にコロッとされて美味しくお料理♪コースなので、おとなしくしておきましょう。

 

でも西木野製薬の裏のお薬の注文サイトは気になりますね…。

 

西木野製薬の裏のお薬って、飲ませれば疑似妊娠状態にさせるお薬の“ボテ腹カミングアウト♪”とか、ク○ちゃんを一時的におち○ち○みたいに肥大化させるお薬の“ペ○バンいらず。”とか、腋の下がマタノトビラ(前)と同じくらいに敏感な性感帯になるお薬の“わき○ん☆エクスタシー”(類似品でお口が敏感な性感帯になっちゃう“くち○ん☆エクスタシー”なんかもありますよ!)とか、とにかく開発者の人がその場のノリとテンションに任せて思いつきで作ったとしか思えない、花陽的にはいい意味でかなり頭のイカれたお薬ばかりなんですよね。

 

風の噂では疑似妊娠薬の“ボテ腹カミングアウト♪”なんかは初潮前の幼女に使用しても効果があるらしいですし…。

 

花陽もそんな西木野製薬の裏販売限定の、色々なイカれたお薬が欲しいんですけど…残念ながらあそこって特別会員限定でしか販売してくれないんですよ。

 

特別会員になるためにも、既存の特別会員さんから紹介されないといけませんし、どんなお薬があるのか確認したくても、例のサイトには特別会員専用のパスがないと入れないんです。

 

どうやらことり先輩は西木野製薬の特別会員みたいなので、ことり先輩のお力を借りれば花陽も念願の西木野製薬特別会員になるチャンスですよ!

 

ことり先輩に頼み込んで花陽のことをあとで紹介してもらいましょう!

 

これで…凛ちゃんに色々なイカれたお薬をこっそり飲ませて…ぐふ♪ぐふふ♪ぐふふふふふ♪

 

もうぐふぐふが止まりませんね!

 

「あ♪あった♪これこれ♪あのね?スクールファイターバトルライブラリーって名前のサイトの今週のベストバトルってところだよ♪」

 

「あぁ、あのサイトか。それならわかるよ。ちょっと待ってろよ…今開くから…。」

 

ぐふぐふが止まりませんね!とか言っていたら、ことり先輩はお目当てのサイトのブックマークを見つけたみたいですね。

 

スクールファイターバトルライブラリーって言いましたよね?

 

ソレって全国のガンプラバトルファンの人達が、スクールファイターさん達の色んなバトルの動画を投稿している動画サイトですよね?

 

通称スクファイ動画とかバトライとか言われてます。

 

このスクファイ動画は花陽もよく観てますよ?

 

特にさっきことり先輩が言っていた今週のベストバトルは、全国のガンプラバトルファンの人達がその週に投稿されたバトル動画の中から投票で決める動画で、とにかく熱いバトルやネタまみれの面白いバトルの動画が毎回選ばれるんで、花陽も毎週楽しみにしてるんですよ。

 

確か今週のベストバトルは先週の秋葉原地区で行われたミッションバトル形式の公式戦の動画で、出場チームの名前は“みゅーず”って薬用石鹸の名前みたいな…………あれ?“μ's”?

 

“みゅーず”ってもしかして薬用石鹸じゃなくて“μ's”ですか?!

 

ソレって先輩達の公式戦の動画じゃないですか!

 

薬用石鹸の名前のチームだったので、てっきりネタ系のおもしろバトル動画かと思ってまだ見ていませんでしたよ!

 

「あ、あの!スクファイ動画のベストバトルですか?ソレってもしかして!先週の先輩達の…チーム“μ's”のミッションバトルの動画じゃないですか!」

 

「うん♪そうなんだよね~♪ことりのお母さんがお仕事サボってガンプラバトルの動画を漁ってたらたまたま見つけて、放課後にことりに教えてくれたの♪」

 

…今…お仕事サボってとかいいませんでしたか?

 

ことり先輩のお母さん…つまりは音ノ木坂の理事長ですよね。

 

理事長…お仕事サボってるんですね。

 

お仕事サボってガンプラバトルの動画を漁ってたんですね。

 

あの人ってホントにお仕事してるんでしょうか?

 

音ノ木坂七不思議の一つで、夜になると理事長室から女の人の喘ぎ声や悲鳴が聞こえてくるって言うのがありますが、これってたぶんオカルト的なヤツじゃなくてSM的なヤツとかそっち系のヤツですよね?

 

…うん……なんだか音ノ木坂が廃校になるかもしれない理由の一端を垣間見た気がします。

 

理事長自らがお仕事サボってガンプラバトル動画を漁ってたり、理事長室で毎晩“お楽しみ♪”をしていたら、そりゃ廃校にもなりますよ…。

 

おうちから近いから音ノ木坂を選びましたけど…失敗しちゃったのかなぁ…。

 

やっぱり無理にでもUTX高校に行けば…でもUTX高校だとカンニング対策が完璧すぎで凛ちゃんと一緒に合格なんてできなかったし…。

 

………ステキな先輩達(アホ1名。魔王1名。残念1名。チンピラ1名。…アレ?ステキ要素がないような…?)に巡り会えたんだから、音ノ木坂で良かったです!と、言うことにしておきましょう!

 

その方が精神衛生上とてもいいはずです!

 

気にしない♪気にしない♪

 

「それでどうせならばみんなで一緒に観てみようと言うことで、こうして穂乃果の家に集まったんですよ。」

 

「ホントは穂乃果のパソコンでみようって思ってたんだけど、穂乃果が寝ぼけてパソコン壊しちゃってしゅうりちゅーだったから、ことりちゃんにパソコン持ってきてもらったんだ!」

 

色々と気にしないことに決めてすぐに気にしちゃうのもアレですけど……別にわざわざことり先輩のおうちからノートPCを持ってきてもらってスクファイ動画を観なくても、皆さんのスマホでもスクファイ動画は観れますよ?

 

普通にスマホで観ればよかったんじゃないのかなぁ?

 

大きな画面で観たいんだったら、スマホをケーブル使ってテレビに繋げばテレビでも観れますし…。

 

先輩達…この様子だとやっぱりみんな一人残らず穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)に感染してますね。

 

海未先輩は割りと残念なので、穂乃果先輩(アホ)に感染してるとは思っていましたが、まさかブラックリトルバードのことり先輩やチンピラ属性持ちの鳴神先輩にまで感染していたなんて…。

 

怖いですねー。

 

ホントに怖いですねー。

 

穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)はホントに怖いですねー。

 

一説では穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)は時間も空間も越えて感染するらしいですよ。

 

皆さんも気を付けて下さいね?

 

気付いたときにはもう遅いですから…。

 

「お!あったぞ!コイツだな…うっし。そんじゃ再生するぞ。」

 

「「「はーい!」」」

 

そんなこんなで鳴神先輩が投稿されていたチーム“μ's”の先週のミッションバトルの動画の再生を始めると、先輩達は鳴神先輩を中心に身体を寄せあってノートPCの画面にかじりつくようにして再生されたその動画を見始めました。

 

ことり先輩…鳴神先輩の後ろから抱きついてますけど、アレは当たってますね。

 

鳥πが。

 

何気に海未先輩も鳴神先輩の左腕にこじんまりした海πを押し付けてますし。

 

お二人とも中々にアグレッシブなアピールですね。

 

「げっ?!穂乃果!お前はこんな序盤からアグニ使いまくってたのかよ?!」

 

でも鳥π&海πのπ当てアピールでも鳴神先輩は平然としてますね。

 

“当ててんのよ♪”くらいじゃどうってことないんですね。

 

そんなπ当てアピールにも動じない鳴神先輩は、穂乃果先輩のアグニの乱射には驚いてますね。

 

前回のバトルで穂乃果先輩はかなり序盤からエネルギー消費の激しいランチャーストライクの主砲のアグニをぶっ放してましてね。

 

花陽も穂乃果先輩のランチャーストライクがいつエネルギー切れになるかって、ハラハラして観てましたね。

 

「だってそら君いないから穂乃果ががんばらなきゃ!って思ったんだもん!」

 

「あー、まぁ俺がへたれて遅刻したのが原因なのはわかってたけど…。」

 

「あっ♪次はことりが海未ちゃんと一緒にガトーさんのゲルググと戦ったときのだよ♪海未ちゃんの機転で勝てたんだよね♪」

 

次の場面はことり先輩と海未先輩の二人が“ソロモンの悪夢 アナベル・ガトー”さんと戦ったときの映像ですね。

 

このAIで再現したガトーさんは、スゴい反応速度で先輩達の攻撃を避けまくってましたね。

 

このときの先輩達は広い範囲の…いわゆる“面”を制圧するような攻撃手段を持っていなかったので、ロックオンに反応して回避行動に入るガトーさんを倒すのに随分と苦労したみたいです。

 

最終的には海未先輩がロックオンアラートが鳴らないように命中補正のかかるロックオンシステムのシステムアシストを切った状態で、ガトーさんのゲルググのレーダー範囲外の長距離から大破していたザクのエンジンを狙って爆発させて、その爆発に巻き込んで動きを一瞬止めさせて…と、いった流れでしたね。

 

足を止めたガトーさんのゲルググにとどめを刺したのはことり先輩のバスターライフルでしたが、あのときの戦闘は間違いなく海未先輩の作戦勝ちでしたね。

 

「機転、という程のモノではありませんが…今あの時の戦闘をこうして映像として見直してみると…他にもやりようがあったかもしれないと思ってしまいますね。」

 

「バトルなんて毎回そんなもんだって。こうすれば良かった。あぁすれば良かった。なんであんなことをしちまったんだ。次は失敗しない。そんな“もしも”の積み重ねが経験になって、少しずつ自分の力になっていくんだって俺はそう思ってるよ。」

 

「“もしも”の積み重ね…ですか。それが少しずつ経験になっていく…そうかもしれませんね。」

 

鳴神先輩…珍しくベテランファイターらしいいいことを言いましたね。

 

“もしも”の積み重ねが少しずつ経験になる。

 

花陽にもわかるような気がします。

 

あのよクエスト攻略中はまさしく“もしも”の積み重ねでしたから。

 

「みてみて!次はそら君が出撃したとこだよ!うわっ!そら君のザク!速い!」

 

「これで間に合わせの機体なんだから引いちゃうよねぇ~♪」

 

「こんなもんならそこら辺にうじゃうじゃ…」

 

「いないよ!」

「いません!」

「いないとおもうよ?」

 

流石は幼馴染みですね。

 

ほぼ同時に突っ込みましたよ。

 

でも花陽も先輩達の突っ込みには全面的に賛成ですねー。

 

「イヤ!いるだろ!ホラ!この前のあの女!確か綺羅 ツバサとかって名前の女もコレくらいならイケるだろ!」

 

「綺羅 ツバサさんってこの前のスッゴい強い人だよね?あの人もとくべつだよ!絶対に!」

 

「穂乃果の言う通りです!あんな化け物染みた相手がそうポンポン出てくる筈ありません!」

 

「バトルロイヤルであのレベルのファイターと遭遇するなんて宝くじに当たるくらいの確率だよ?」

 

その化け物を素組のF2ザクで倒しちゃった化け物さんもここにいますけどね。

 

あとは…ミアおねーさんも化け物レベルのファイターさんでしたね。

 

………結構いますね。化け物レベルのファイターさん…。

 

「にこちゃんだってできるぞ?」

 

鳴神先輩…またにこちゃんって人ですか?

 

ホントにどんな関係なんでしょうか?

 

鳴神先輩の今までのお話からさっすると、そのにこちゃんって人はなかなか強いファイターさんみたいですね。

 

先輩が認めるんですから、ホントにスゴいファイターさんなんだろうなぁ…。

 

でも…綺羅さん以外で鳴神先輩が認めるようなスゴいスクールファイターさんなんていましたっけ?

 

そんなにスゴいファイターさんなら、少しは話題になっていてもいいはずなんですが…?

 

その“にこちゃん”って人は鳴神先輩みたいに公式戦には未出場なのかもしれませんね。

 

「にこちゃん…ですか?青空の話の中で度々その“にこちゃん”と言う名前が出てきますが…誰ですか。返答次第では…貴方を殺して私もに死にます。」

 

「はっ?なんでさ?!」

 

「ことりも気になるなぁ♪その“にこちゃん”って人のこと♪もしその“にこちゃん”って人がソラ君のコイビトさんだったら……コロシテアゲルネ♪」

 

「あっ!黒い方のことりちゃん!なんか久しぶりにみるね!」

 

「コロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテアゲルコロシテ……」

 

「そんな簡単に殺すな!それと!あんな似非ロリッ子!こ、恋人なんかじゃねーし!なんで俺がにこちゃんと恋人になんなきゃダメなんだよ!」

 

「……そう言えば…青空は生徒会長や副会長とも仲がいいように見えましたが…まさか………。」

 

「エモノガフエタネ♪ゴチソウダヨ♪」

 

今さらですけど、なんだか先輩達……

 

「楽しそうですね…。」

 

「花陽?」

「ハナヨチャン?」

「花陽ちゃん?」

「小泉?」

 

みんなで集まってガンプラバトルをして、こうして動画を見ながら反省会をして…。

 

「いいですよね。やっぱり…うん!花陽も…花陽も“μ's”に…。」

 

「えっ?!花陽ちゃん!もしかして“μ's”に!」

 

「入ってくれるのですか!」

 

「イマナラエリシチモツイテクルヨ♪」

 

「いや!ことりさん!ソレはやめとけって!」

 

「まだ…先輩達にはナイショです♪でも…きっと…きっと…凛ちゃんと西木野さんと一緒に!花陽も先輩達のお力になってみせますね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました

本編6話はもう一度バトル回を挟み終了(まだ先ですが)になります。
本編7話はにこちゃんのsideAとことりさんのsideBでそれぞれお送りしたいなぁ…と、思っております。

次回更新は金曜日ににこちゃん生誕祭を、月曜日に本編を予定しております。
また、一周年&100話到達記念に前回、勢いだけで作成したガンプライブの続編サンシャイン編のプロローグか、もしもソラがウルトラホール(ポケモンネタです)に落ちてポケモン世界に行ったら…のどちらかを掲載しようかなぁ。と、思っております。
どちらを掲載するか、活動報告でアンケートでもすればいいのでしょうか?

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

四捨五入すると○十路になってしまったQooオレンジでございます。

本日は本編更新となります。
さて、今回の花陽ちゃんは…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうはち 始まります。
















「増加装甲の取り付けはこれで終わりっと…次はバックパックのアクティブシールドと…。」

 

穂乃果先輩のお部屋にお邪魔した次の日の放課後。

 

花陽は一人で教室に残って、“ジム・マテリアル”に増加装甲と各種装備を取り付けています。

 

ホントなら昨日のうちに予め完成していた増加装甲や装備を取り付けておこうと思っていたんですが、おうちに帰ってからお腹いっぱいご飯を食べて、デザートに穂乃果先輩のところの“ほむまん”やおはぎ、三色団子にうぐいす団子を食べちゃったら眠くなっちゃって…。

 

なのでこうして放課後の教室で装備を取り付けているんです。

 

ちなみに凛ちゃんは今日も陸上部に見学に行ってます。

 

凛ちゃんが陸上部に入部する前に、一緒に“μ's”に入ろうって言わなきゃですね。

 

凛ちゃんだけじゃなくて西木野さんも一緒に“μ's”に誘いましょう。

 

みんなで一緒に楽しくガンプラバトルですね!

 

「うん!これでよし!花陽の専用機“ジム・カーバンクル”の完成です!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「それで完成なのね。この前までのジムに増加装甲とシールド持たせたサブアーム、バックパックが大型になってそこに追加武装。あとはメイン武装もマシンガンからその大型の銃に変えたんだ。」

 

へっ?

 

今の声って…。

 

「に、西木野さん?!」

 

声のした花陽の後ろの席を振り向くと、そこには音ノ木坂の誇るパーフェクトお嬢様の西木野さんが座ってこちらを物珍しそうに見ていました!

 

「あの、その…い、いつからそこに?」

 

「小泉さんがサブアームを取り付けてた辺りからよ。声を掛けようかなって思ったんだけど、小泉さんがスゴい集中していたみたいだったから、ちょっと黙ってたのよ。ごめんなさい。驚かしちゃったかしら?」

 

「あ、いえ!そう言うワケじゃ…。」

 

ビックリはしましたけど、凛ちゃんみたいにイタズラ目的で黙っていたんじゃないですし。

 

精密作業をしている最中に声を掛けられるより全然いいです。

 

「それで、そのガンプラ…“ジム・カーバンク”って言ってたわね?ちょっと見せてもらってもいいかしら?」

 

「いいですよ。はい!どうぞ!」

 

「ありがと。………ふーん……ガンプラの良し悪しってまだよく分からないんだけど…この子は…なんて言うのかしら…うん…スゴいわね。」

 

「はい!花陽のビルダーとしての集大成なんです!増加装甲を取り付けることで多少の攻撃なんかじゃびくともしません!そのサブアーム…アクティブシールドは両手が塞がっている状態でも個別で稼働して防御行動が取れるので、防御性能はさらにマシマシになってるんです!武装もバックパックのミサイルポッドは毎回違う弾頭を搭載すれば相手の虚を突けますし、左右二門の大型ビームカノンも…」

 

「あーもう!ストップ!ちょっとストップ!そんなに言われても私はガンプラ作りは素人だからわかんないわよ!私の使ってる百式だってパパとママから渡されたヤツだし…。」

 

「えぇぇぇぇ?!西木野さん?!まだガンプラ作ったことないんですか?!それはいけません!いけませんよ!いけませんよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「う"ぇえ?!ちょ!ちょっと!いきなり大きな声出さないでよ!」

 

「イカにキ○タマがあるのか知りませんが!そうはイカのキ○タマです!」

 

「イカのキ○タマ?!キ○タマって睾丸(こうがん)のことよね?!なんでイカのキ○タマ?!」

 

「はい!そうはイカのキ○タマです!だって西木野さん!まだ自分でガンプラ作ったことないっていうじゃないですか!これが大きな声を出さずにいられますか!」

 

西木野さんは鳴神先輩が才能あるって言うくらいにファイターとしてスゴい才能を持ってるんです!

 

そんな西木野さんが才能だけで満足しないで、もうワンランク上のファイターになるためにも、1度は自分の手でガンプラを作らなきゃですよ!

 

そうすれば自分の使う機体がどこまで稼動出来るのかとか、ガンプラに関しての色んなことが見えてきます!

 

「西木野さん!ガンプラを作りましょう!今すぐ!今ならもれなく花陽のお部屋に大量に積まれている新品未組み立てのガンプラを一つプレゼントですよ!さぁ!さぁ!さぁ!作りましょう!ガンプラ!Let's ガンプラ!作ろう!ガンプラ!ガ~ンプラ!ガ~ンプラ!ガンダムのプラモデルでガン~プラ!」

 

「ガンプラにイカの睾丸は1mmも関係ないじゃない……小泉さんってこんなキャラだったかしら?」

 

はい!本来の花陽はこっちが素です!

 

お米とガンプラのことではグイグイ行きますよ!

 

「まぁいいわ。小泉さんは小泉さんだし。せっかくだけど今はまだガンプラを作るのはいいわ。しばらくはパパとママから貰った百式で十分よ。でもそのうち百式じゃ物足りなくなってきたら…その時は小泉さんに手伝って貰おうかしら?」

 

「はい!一から十まで!万事!花陽にお任せです!ぐふふふ♪ベースはナニにしようかなぁ…やっぱりジム系かなぁ…西木野さんならジオン系も似合いますよね…凛ちゃんのベニャッガイみたいにネタに走りまくるのもそれはそれて…でもネタに走りまくるとあとで粛清されそうで怖いですねー…ここは無難にガンダム系がいいのかなぁ…でもガンダム系を使うと負けたような気がしますよね…。」

 

「ねぇ。それより今日はどうするの?小泉さんはアミューズメントセンターへは行かないの?そろそろ学校出ないと夕方のバトルロイヤルに間に合わないわよ?ほら?そこの時計。見てみなさいよ?」

 

「へ?夕方のバトルロイヤルに間に合わない………あっ!」

 

花陽は西木野さんのその言葉で教室の壁に取り付けられている時計を見てみると、時刻はもう少しで午後4時になろうかとしていました。

 

集中して作業をしていたので時間のことなんてすっかり忘れてました?!

 

「西木野さん!ちょっと待っててください!今すぐ片付けて帰る準備をします!そしたら急いでアミューズメントセンターに行きましょう!バトルロイヤルに出撃です!」

 

「はいはい。慌てないでいいから忘れ物とか落とし物がないように気をつけなさいよ?もっとも、昨日の帰りに慌てて落とし物した私が言うのも何だけどね。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さーちゃん!うーちゃん!しーちゃん!のーちゃん!出撃準備をお願いね!」

 

アミューズメントセンターに到着した花陽と西木野さんは、それぞれのガンプラをスキャンを終えてガンプラバトルシミュレーターのコクピットに乗り込むと、さっそく出撃準備に取り掛かりました。

 

今回、花陽は初めから電子精霊システムをONにしています。

 

そしてある程度はこの子達の好きにさせようと思いました。

 

ミアおねーさんのアドバイスが正しいなら、たぶんみんなにお任せしちゃうのが正解です。

 

だからみんなに出撃準備をお任せしてみると…。

 

<りょーかーい。かきかんせいしすてむー。ちぇっくかいしー。>

 

<はーい。しゅつりょくかんせーとつうしんかんせーはうーのおしごとー。ちぇっくはじめー。>

 

<うぃー。きたいかんせー。しーがたんとー。ちぇっくー。ちぇっくー。はりきってー。>

 

<おまかせー。でものーはぼーぎょがおしごとー。まだおひまー。おどるー?おどるー?>

 

「みんなおまかせにした途端に好き放題ですね…。花陽がいちいち小まめに指示を出していたのは一体なんだったんでしょうか………考えると虚しくなりますね…考えるのはやめましょう。それにしても…なるほど…これがミアおねーさんの言っていたこの子達の個性なんですね…。」

 

火の精霊“サラマンダー”の名前を付けたやんちゃな赤い髪の小さな女の子“さーちゃん”。

 

さーちゃんはどうやら“攻撃”に関するサポートが好きなようです。

 

真っ先にFCS…火器管制システムを掌握してあちこちの設定を弄り回してます。

 

<これー、じゃまー。さくじょー、さくじょー。ほせーしすてむー。さいこーちくー。>

 

………ねぇ?さーちゃん?邪魔だから削除とか言ってましたが…だ、大丈夫ですよね?

 

射撃管制なんか削除してないですよね?

 

あれがないと射撃系統の武装が使えませんよ?

 

花陽は近接格闘戦は壊滅的に苦手なので、射撃武装がないと大変なことになりますからね?

 

お願いですから射撃管制を削除とかしないでくださいね?

 

<しゅつりょくかんせーとつーしんかんせー。しすてむちょーせーかんりょー。はっしん?はっしん?>

 

「うーちゃん?もうちょっと待っててね?」

 

<はーい。まつー。たけー?うめー?>

 

水の精霊“ウンディーネ”の名前を付けたおとなしい青い髪の小さな女の子“うーちゃん”。

 

この子は出力管制や通信管制を担当してくれるみたいですね。

 

前回の平坂さんとのバトルのときも、うーちゃんが出力管制をサポートしてくれてましたね。

 

あの時はうーちゃんが自分で判断して瞬時に機体の出力を一気に最大出力まで上げてくれたので、力くらべですぐに押し返すとこができたんでしたね。

 

<きたいかんせー、おっけー。まえよりちょっとおもいー?おもいけどだいじょーぶー。>

 

風の精霊“シルフ”の名前を付けた元気な緑の髪の小さな女の子“しーちゃん”。

 

しーちゃんの担当は機体管制…バックパックのバーニアとかのサポートに姿勢制御用スラスターでの細かい姿勢制御のサポートまで、機体を動かす部分を色々とサポートしてくれるようです。

 

ぶっちゃけ常に姿勢制御がオートになってるみたいな感じです。

 

楽ですねー。

 

<ひまー。ひまー。でばんはまだー?おどるー?おどるー?おどりー?>

 

最後は大地の精霊“ノーム”の名前を付けたおっとりした黄色の髪の小さな女の子“のーちゃん”。

 

この子の担当は防御に関わる全般ですね。

 

弾道予測やロックオンアラートの管理、今回からはバックパックに取り付けたサブアームを利用したアクティブシールドの制御なんかもしてくれます。

 

わかりやすく言うとオートガードってヤツですね。

 

これまた楽ですねー。

 

<はなよー。つーしん。つーしん。>

 

通信管制のサポートを担当してくれているうーちゃんから、通信が入ってるとのお知らせでサブモニターを確認すると、どうやら西木野さんからみたいですね。

 

まぁ今回は花陽と西木野さんの二人だけでの出撃なので、当たり前って言えば当たり前なんですけどね。

 

えっ?なんで二人だけか。ですか?

 

あぁ!そう言えば言ってませんでしたね!

 

凛ちゃんは陸上部の見学で、鳴神先輩はお知り合いの妹さんと弟さんのお迎えで、穂乃果先輩はお店番のお手伝いで、海未先輩は弓道部の練習で、ことり先輩は新しいバトルコスチュームの作成で、みんなそれぞれがそんな用事があるそうなので、今日はアミューズメントセンターには来れないか来ても少し遅くなるそうです。

 

だから今日は花陽と西木野さんの二人での出撃なんです。

 

おっと!早く西木野さんからの通信に出なきゃですね!

 

「ありがと、うーちゃん。とりあえずメイモニターにお願いね。」

 

<はーい。めいんもにたー。めいんもにたー。>

 

うん。サブコンソールをポチポチしないでも、お願いするだけでうーちゃんが通信を開いてくれるのでホントに楽ですねー。

 

[[小泉さん。こっちは出撃準備は終わったけどそっちの準備は?]]

 

「はい!こっちも問題ありません!いつでもいけますよ!ね?みんな?」

 

[[みんな?みんなって…]]

 

はい!みんなは…

 

<いつでもー。>

 

さーちゃんことサラマンダーちゃんと…

 

<どこでもー。>

 

うーちゃんことウンディーネちゃんと…

 

<なんどでもー。>

 

しーちゃんことシルフちゃんと…

 

<でもどりー。>

 

のーちゃんことノームちゃん。

 

[[う"ぇぇぇえ?!ナニ?ダレ?えっ?!えっ?!]]

 

「この子達は花陽の大切な“お友達”の電子精霊さん達です!」

 

[[はぁ?!電子精霊?!小泉さん!それって鳴神先輩や高坂先輩と同じ?それじゃ貴女も“精霊使い(エレメンタラー)”だったの?!しかもなんか声が4つ聞こえたような気がするんだけど?!]]

 

「はい!そうなんです!ちょっと色々と事情があって秘密にしてましたけど、実は花陽も“精霊使い(エレメンタラー)”だったんです!花陽の契約した子達は四人なんです!みんな!西木野さんにちゃんとご挨拶してね!」

 

<<<<はーい。ごあいさつー。>>>>

 

はい♪みんなちゃんとお返事できてとってもイイ子ですね♪

 

とってもえらいですよ。♪

 

みんなお米が食べれたら、ご褒美に真っ白艶々な炊きたての美味しい花陽厳選のお米をあげちゃいたいくらいにイイ子ですね♪

 

流石は花陽の電子精霊ちゃん達です♪

 

やっぱりナニかご褒美あげたいですよね?

 

うーん……。

 

そうですね…。お米はあげれませんが、お米をデータ化したモノをあげてみましょうか?

 

お米のデータ化による電子精霊へのお米の布教…。

 

これは電子精霊業界(?)に新たな風を呼び込むかもしれませんよ!

 

帰ったら早速やってみましょう!

 

みんな♪楽しみにしててくださいね♪

 

<さーはさー。さらまんだー。>

 

<うーはうー。うんでぃーねー。>

 

<しーはしー。しるふー。>

 

<のーはのー。のーむー。>

 

<<<<よろしこー。>>>>

 

……よろしこー。じゃなくてよろしくー。なんだけどで…まぁいいのかな?

 

挨拶にはかわりありませんからね!

 

[[え、えーっと…そ、その…何て言えばいいのよ……とりあえず…よ、よろしこ?でイイのかしら?私は西木野 真姫。小泉さんのとも……クラスメイトよ。]]

 

西木野さんが“よろしこー”だなんて、なかなかレアな光景を目撃しちゃいましたね♪

 

それに西木野さん……いま“友達”って言いそうになってましたね!

 

西木野さん…花陽のこと“友達”って思っててくれたんですね!

 

なんだか嬉しいですね!

 

<<<<にしきのまきー。すたーにしきの?まっきー?ちょこのひとー?やっぱりまきまきー。まきまきー。よろしこー。まきまきー。よろしこー。よろしこ?よしこー?よはねー?よしこはよはね?よはねってだれー?>>>>

 

[[ホント誰よ!その“よしこ”とか“よはね”って!こっちが聞きたいわよ!“よしこ”って誰よ!“よはね”って誰よ!ってかスター西木野?!なんでスター?!マッキーとかチョコの人もなんなのよ!しかもまきまきってナニよ!まきまきって!お願いだから変な呼び方しないでよ!普通に名前で呼びなさいよね!名前で!真姫でいいわ!]]

 

<<<<はーい。よろしこー。まきまきー。>>>>

 

[[ちょっ!だーかーらー!まきまきは止めてよね!真姫よ真姫!1回でいいの!まーき!わかった!真姫よ!真姫!まきまきじゃないんだからね!]]

 

<<まきまきー。>>

 

[[まきまきじゃない!真姫よ!真姫!]]

 

西木野さん。

 

ツンデレさんの本領発揮で“まきまきじゃないんだからね!”っていってますけど、花陽的にはまきまきでも可愛いと思いますよ?

 

花陽もまきまきって呼んじゃ……ダメですよねー。

 

花陽と西木野さん…まだお互いを名字で読んでて、名前で呼びあってすらいないんですから。

 

もうちょっと西木野さんと仲良くなりたいですね。

 

それと西木野さん。

 

善子って誰よ!“ヨハネって誰よ!”って叫んでましたけど、善子ちゃんは善子ちゃんです。

 

ついでにヨハネちゃんも善子ちゃんです。

 

善子ちゃんはヨハネちゃんであり、ヨハネちゃんも善子ちゃんなんです。

 

なんだか禅問答みたいですね?

 

それにしても……善子ちゃんですか…。

 

善子ちゃんは…ううん。

 

善子ちゃんだけじゃなく、ルビィちゃんも花丸ちゃんも。

 

みんな一緒に現世に戻るために(当時はクリアしたら復活できるなんて知りませんでしたけど)あのよクエスト3を攻略した花陽の大切な仲間…。

 

覗きがバレて海未先輩の制裁で死にかけて、復活を賭けてのあのよクエスト3を攻略したのは昨日のことなのに、もうずっと昔のように…なんだかとても懐かしく感じちゃいますね…。

 

あのよクエスト3の世界にいたのなら、善子ちゃん達もナニかやらかして死にかけてたんでしょうか?

 

…善子ちゃんとルビィちゃんならボケをかまして死にかけるなんてこともありそうですけど、花丸ちゃんはドSなんで簡単かな死にそうにはないですよね?

 

一体あの三人にナニがあったんでしょうか……。

 

気になりますね。

 

いつかまた善子ちゃんやルビィちゃん、花丸ちゃんと会えたらナニがあったのかを聞いてみましょう。

 

そのときは“はじめまして”なのかな?

 

それとも“また会えたね”なのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このときはこんなことを考えてましたけど、三人との再会は思っていたよりも早く訪れるんですよ。

 

“願いの石”のちょっとした悪戯で、彼方より訪れた水の女神とその守護者との邂逅。

 

総勢20人のとても騒がしくて楽しい時間…。

 

それは時を越えた奇跡のような出会い…。

 

私達“μ's”の“みんなで叶える物語”と、あの子達の“キラキラと輝く物語”

 

二つの“物語”の最後のページ…その先にある“奇跡の物語”

 

そんな素敵な再会。

 

でもそれはまた別のお話……なんですけどね♪

 

いつかはみなさんにも花陽達の“奇跡の物語”をお届けできたらいいなぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[はぁ…もうまきまきでもいいわよ…。好きに呼びなさい…。]]

 

<<<<はーい。まきまきー。>>>>

 

西木野さん。まきまきを訂正するの諦めちゃったみたいですね。

 

さっきも思いましたけど、まきまきも可愛いと思いますよ?

 

マッキーだっと某幼女の夢の国の目付きの悪い白い猫なヨウジョスキーになっちゃいますし。

 

アレは……幼女を狙うアノ白い猫は……なんだか花陽の敵のような気がするんですよ!

 

花陽がハナちゃん&レンちゃんの幼女コンビを拐っておうちで飼育しようかな♪って思っていたときに、ふいにヤツがニヤリと嗤うビジョンが脳裏に浮かんだんです。

 

アレはきっと花陽からハナちゃん&レンちゃんの幼女コンビを奪うつもりだったんですよ!

 

でもそんなことはさせませんよ!絶対に!

 

ハナちゃん&レンちゃんの幼女コンビは花陽がお部屋で首輪つけて鎖で繋いで、大切に飼育するんですから!

 

ソレを邪魔しようとするヤツは…ぬっころしちゃいますよ♪

 

そのときはヤツの囲っている幼女を花陽が奪ってやります!

 

マッキーキャット…ヤツとはいつか雌雄を決する……そう遠くないうちにそんな日が来そうな予感がしますね!

 

[[まったく……でも…ねぇ小泉さん。電子精霊4体と契約した人の話なんて私、聞いたことないんだけど……。これっていわゆる“チート”ってヤツなんじゃないのかしら?]]

 

花陽がチートですか?

 

うーん?どうなんでしょうか?

 

「花陽も電子精霊との多重契約なんて聞いとこないですよ?あっ!でもこの子達はチートって訳じゃありません!だってこの子達が四人がかりでも鳴神先輩の契約した最高位の電子精霊のアイリちゃんには敵いませんから!チートって言うのはアイリちゃんみたいなこの子ことなんですよ!」

 

確かに電子精霊との多重契約なんて花陽以外では聞いたことはありませんけど、うちの子達は電子精霊って言ってもみんな初期の低位電子精霊なので、そこまでゴリゴリのチートってわけではないんですけど…。

 

ホントのチートって言うのは鳴神先輩の契約精霊のアイリちゃんみたいな子のことを言うんだと思いますよ?

 

アイリちゃんが相手じゃうちの子達が束になってかかっても、すぐにプチッとされちゃうのがオチです。

 

だってアイリちゃん、銀行の何重にも防壁が張られてるシステムに入り込んで口座残高を操作するくらいなら、片手間でやっても誰にも気づかれずに簡単にヤっちゃえるらしいですよ?

 

口座残高に0を2・3個を付け足すだけで一気にお金持ちです!

 

うちの子達も成長したら口座残高の不正操作とかできちゃうのかなぁ…。

 

そうしたら……花陽もいよいよセレブの仲間入りですね!

 

[[電子精霊が4体でも勝てないって、鳴神先輩のところのあのアイリって半目の電子精霊…そんなにスゴいの?なんかあの子っていつも鳴神先輩と漫才みたいなことやってる印象しかないんだけど…。]]

 

「そんなにスゴいのって!スゴいに決まってるじゃないですか!最高位なんですよ!すべての電子精霊の頂点ですよ!おまけにサポートAIシステムの基礎にもなってるんですよ!スゴいんです!スゴいんですよ!」

 

[[スゴいのはわかるけど、なんか実感がわかないって言うのかしら?とにかくピンと来ないのよね。]]

 

うーん…なんって言えば西木野さんにアイリちゃんのスゴさが伝わるんでしょうか?

 

銀行口座を操作してお手軽にセレブの仲間入りです!なんて言ってもリアルセレブの西木野さんじゃそれこそピンとこないですよね。

 

むむっ?これは中々に難解な問題ですね。

 

そうですね…西木野グループのメインが病院経営なので、患者さんの個人情報の流出とかに例えればわかりやすいんでしょうか?

 

個人情報の流出…つまりはハ○撮り動画とか自撮りエロ画像とかの流出ですね!

 

お○にーの自撮り動画とか流出しちゃったら大変ですからね!

 

これで行きましょう!

 

「アイリちゃんがいればどんなに高度なセキュリティが施されてても、ぬるっとするっと侵入して色んなデータを盗み放題なんですよ!ハッキング天国ですよ!他人の端末に入り込んでその人の秘密のハ○撮り動画とかエロ自撮り画像なんかも抜き取っちゃいます♪なんてことも簡単なんですよ!」

 

ハ○撮り動画を抜き取ったらもちろん世界中に拡散ですね!

 

そりゃもうガンダムMk-Ⅱ(エゥーゴ)の拡散バズーカのようにバッチリと拡散ですよ!

 

[[ハ○撮り動画?…エロ自撮り画像ってのはなんとなくわかるわ。その…えっちな写真とか自分で撮ったヤツよね?でも…ハ○撮り?ゴメン。私、小泉さんの言ってるそのハ○撮りって言うのはわからないわ。ナニかをハメるの?]]

 

「えぇ?!西木野さん!ハ○撮りってわからないんですか?!ハ○撮りですよ!ハ○撮り!ハ○ハ○しながら撮る動画ですよ!」

 

おしべとめしべの結合作業ですよ!

 

男と女の…そう!愛の営みです!

 

具体的には男の人のジャンボでフランクでフルトなミートのスティックを女の人のマタノトビラ(前)にガッチリとはめ込むんですよ!

 

ハ○ハ○…それは生命の神秘!

 

未来へと希望を!夢を!意思を!

 

愛し合う男女の色々な想いを次世代へと紡ぐための神聖な行為!

 

それこそがハ○ハ○です!

 

まぁ世の中には男の人のジャンボでフランクでフルトなミートのスティックを、男の人のマタノトビラ(後)にはめ込み作業をするハ○ハ○もあるらしいですけど…。

 

愛の形は人それぞれなので、♂×♂でのハ○ハ○作業をとやかくいうつもりはありませんけど…マタノトビラ(後)を使うならナマはやめしょうね?

 

近藤さんは必ず使いましょうね?

 

いくらキレイに洗浄していても怖い菌が残ってるそうですから。

 

もし近藤さんを使わないでマタノトビラ(後)でハ○ハ○しちゃって、ジャンボでフルトなフルトにナニかあったら、お近くの西木野グループの医療機関にれっごーですよ!

 

[[ハ○ハ○?全然わかんないわ…ハワイのカメハメハ大王ならわかるんだけど…。]]

 

あっ!ハワイなんて行ったことはありませんけど、それなら花陽もわかりますよ!

 

某国営放送の教育する方(最近だとE○レですね!)の“みんな○うた”でやっていたヤツですね!

 

南の島の大王ですね!

 

「ハ○ハ○ハ大王ですよね!それなら花陽も知ってますよ!南の島の大王は~♪ですね!ハ○ハ○ハ~♪ハ○ハ○ハ~♪ですね!ハ○てハ○しちゃうハ○ハ○大好きなえっちな大王様のハ○ハ○ハ大王ですね!」

 

それにしてもハ○ハ○大好きなえっちな王様なんて国民は大変そうですね。

 

キレイな女の人が下手に王様に見初められちゃったりしたら、王宮とか後宮とかにソッコーで拉致られて大王様にハ○ハ○ハ~♪なんですよ!

 

子作り大好きハ○ハ○ハ~♪なんですよ!

 

[[ハ○ハ○ハじゃなくてカメハメハ大王よ?]]

 

「えっ?ハ○ハ○ハじゃないんですか?」

 

[[カメハメハ大王よ。ねぇ?なんかさっきから私と小泉さん、スゴく話が食い違ってるような気がするんだけど……気のせいかしら?]]

 

「気のせいじゃないですか?」

 

[[そ。なら別にいいわ。ハ○撮り動画とかは後で自分でも調べてみるわ。わからないままってキモチワルイから。]]

 

「はい!ネット世界には沢山のステキなハ○撮り動画があるんで、じっくりねっとりねっちょり堪能してくださいね!あっ!それと検索するときに検索ワードに“無修正”って入れるともっと面白い動画が手に入りますよ!」

 

[[検索するときに“無修正”ね。わかったわわ。]]

 

<はなよー。>

 

うーちゃん?お話の途中で話し掛けてくるなんてどうしたんでしょうか?

 

ナニか緊急の用件でしょうか?

 

「うーちゃん?どうしました?ナニかありましたか?」

 

<あったー。もうしゅつげきのじかんー。>

 

「へっ?出撃の時間って……あぁ!そうです!スッキリスッカリと忘れてました!西木野さん!出撃準備は完了してます!いつでもいけます!」

 

[[そう言えば電子精霊とかハ○撮り動画とかハ○ハ○ハ大王とカメハメハ大王とかで忘れてたわね。それじゃ小泉さん。準備ができてるならそろそろいくわよ?]]

 

「はい!」

 

[[まずは私から…西木野 真姫!百式!出るわよ!!!]]

 

「花陽達も行きますよ!」

 

<<<<はーい。>>>>

 

「ジム・カーバンクル!小泉 花陽!」

 

<<<<うぃず。いー。>>>>

 

「発進します!!!」

 

……みんな…“うぃず。いー。”って“With E(エレメンツ)”ってことなのかな?

 

ねぇみんな。

 

そのネタ…通じるのってたぶん今(2017年)だけですよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました

次回からは本編6話のラストバトルが始まります。
花陽ちゃんと真姫ちゃん(ともう1人)の前に立ちふさがるのは…。

次回更新は一周年記念の8月16日にポケモンネタかサンシャイン編のプロローグのどちらか(恐らくはサンシャイン編になるかと…。)を更新予定です。
本編のストックが貯まりましたら、月曜日の定期更新に加え、金曜日にも更新していきたいと考えております。
今後とも何卒、ガンプライブをよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

深夜にサンシャインの再放送を観ながらブルーディスティニー1号機を作っていたQooオレンジでございます。

本日は本編の更新となります。
そんな今回はお久しぶりなバトル回となっております。
相変わらずの残念バトル回なのですが…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのじゅうきゅう 始まります。




















「のーちゃん!出番ですよ!シールドでおもいっきりハイ・モックさんを弾き飛ばしちゃってください!!!」

 

西木野さんとチームを組んで夕方のバトルロイヤルに出撃した花陽を待っていたのは、毎度お馴染みのヤられメカなAI制御の無人ハイ・モックさん達でした。

 

ザコキャラのハイ・モックさん達は数だけは無駄に多いので、いちいち相手にするのがイヤになりますが、面倒だから放置していたらいつの間にか洒落にならないくらいに増えたハイ・モックさんの集団に後ろから襲われて…なんてことになったら笑えないですよね。

 

だから、花陽は西木野さんと手分けしてまずはお邪魔なハイ・モックさん達を殲滅しようとそれぞれ戦闘を開始しました。

 

ジム・カーバンクルを使っての戦闘は今日が初めてですが、電子精霊のみんながちゃんと協力してくれてますので、今のところはなんの問題もありませんよ!

 

逆に楽チンすぎて戸惑っちゃうくらいです♪

 

ふっふっふっ…今日の花陽は無双しちゃいますよ!!!

 

ハイ・モックさん限定ですけど!

 

<あいあいさーでおまかせー。せーのー、ちょいやさー。>

 

さてさて♪そろそろ真面目にバトルをしないとダメですね!

 

防御を担当している電子精霊“のーちゃん”が、花陽のお願いに応じてアクティブシールド…ジム・カーバンクルのバックパックから伸びるサブアームに取り付けたシールドを操り、モックアックスを振りかぶって襲い掛かってきていたハイ・モックさんを力任せに弾き飛ばします!

 

<ろっくおーん。はなよー。>

 

すると、間髪いれず攻撃補助担当の“さーちゃん”が弾き飛ばすことで距離が開いたハイ・モックさんに対して照準を付けてくれます!

 

バックパックの右側に取り付けたビームキャノンのエネルギーチャージはもう終わっていますよ!

 

あとはトリガーを引いちゃうだけです!!!

 

「ナイスな連携ですよ!のーちゃん!さーちゃん!これで決めます!ビームキャノン!発射です!」

 

トリガーを引いてビームキャノンから撃ち出された黄色の粒子は、そのまま直進してターゲットに設定していたハイ・モックさんの胴体のど真ん中…コアを一撃で貫きました!

 

レールカノンよりは威力は劣りますが、このビームキャノンの威力だってスゴいんですよ!

 

IA制御の無人ハイ・モックさん程度なら、当たれば一撃です!イチコロです!

 

<つぎー。ひだりにさんきー。みぎのまきまきによんきいったー。>

 

目標の撃墜を確認していると、出力管制や通信、その他もろもろを担当してくれてる“うーちゃん”が、新手の襲来を教えてくれました。

 

左から3機。

 

右から4機。

 

右から向かってきてる4機はまきまき…じゃなくて、西木野さんの方へと向かったみたいですね。

 

<まきまきたすける?へるぷまきまき?>

 

機体管制を担当する“しーちゃん”が西木野さんを助けに向かうかって聞いてきましたが……西木野さんなら手助けは不要ですね。

 

西木野さんはガンプラバトル初心者なのが信じられないくらいに強いですからね!

 

ハイ・モックさんの4機くらいなら楽勝ですよ!

 

あっちは西木野さんにお任せして問題ありません!

 

花陽は左からこちらに向かってきてる3機のハイ・モックさんを片付けちゃいましょう!

 

「いえ!AI制御の無人ハイ・モックさん程度なら西木野さんは一人で簡単にやっつけちゃいますよ!だから花陽達はまずは左からこちらに向かってきてる3機を片付けちゃいます!さーちゃん!ミサイルポッドの起動を!“ファイアフラワー”の試し撃ちをします!予定通りの性能を発揮してくれれば一気に一網打尽ですよ!」

 

<りょーかーい。ためしうちー、いちもーだじーん。どんといけー。ふぁいあふらわーせっとー。どかんといっぱつー。>

 

ふっふっふっ…さぁ!みなさんお待ちかね!

 

えっ?!待ってない?!おとといきやがれ?!

 

そ、そんなこと言わないで“まってましたー!花陽ちゃぁぁぁぁん!!!”って言ってくださいよ!

 

花陽とみなさんの仲じゃないですか!

 

はい?どんな仲じゃボケ!ですか?

 

そ、それは…その…あの…花陽が言わなきゃ…ダメ、ですか?

 

あなたは…言わなきゃ…わかってくれませんか?

 

だ、だって…その…花陽と…あなたは…はぅぅぅ…は、恥ずかしいですよぉ…。

 

でも…言わなきゃわかってくれないなら…なけなしの勇気をふりしぼって…花陽はがんばっちゃいますね!

 

あなたはあの日…嫌がる花陽の[自主規制]に[自主規制]と[自主規制]を入れて…[自主規制]で何回も何回もかき回して…そうやって[自主規制]の中で[自主規制]を作ると…[自主規制]を入れて[自主規制]を…。

 

花陽は一生懸命に恥ずかしいからやめてって何回も、何回も必死にお願いしたのに…あなたは[自主規制]を作ることに夢中で聞いてくれませんでした…。

 

そんな花陽の[自主規制]の中で作った[自主規制]を残さずいただきますしてごちそうさまをしたあなたは……。

 

も、もうあんなことは二度としませんからね!絶対に!

 

女の子の[自主規制]に[自主規制]と[自主規制]入れて[自主規制]かき回して[自主規制]を作って[自主規制]で[自主規制]するなんて…あ、あんなアブノーマルなことしちゃったなんて…お、思い出しただけで恥ずかしいんですから!

 

花陽はあなたのシタいこと…恥ずかしいのを我慢して一生懸命にがんばったのに…それなのに…あなたははどんな仲だ!って言うんですか?

 

あの日…あなたがベッドの上で花陽に言ってくれた優しい言葉はウソだったんですか!

 

あんなに夢中で花陽の中で作った[自主規制]を貪っていたのに!あんなに花陽のことをむちゃくちゃにしたのに……あなたの気持ちは全部ウソだったんですか!

 

そんなの…ひどい…です……ひど過ぎます!

 

あなたは……花陽をもてあそんだんですね!

 

花陽とは遊びだったんですね!

 

おまたにアナが二つあれば誰でもよかったんですね!

 

女の子の[自主規制]で[自主規制]を作って[自主規制]さえできればよかったんですね!

 

ひどいです…信じてたのに…あなたのこと…花陽は信じてたのに…なのに…あなたは……ハナヨヲウラギリマシタネ……ハナヨヲウラギリマシタネ……ハナヨヲウラギッタンデスネ……グフフフフフフフフ…………。

 

と、まぁおバカな冗談はここら辺で終わりにしまして…ごほん…ではでは改めまして…今回の花陽印のびっくりどっきり!秘密兵器の登場ですよ!

 

その名も広域殲滅特化型特殊弾頭“ファイアフラワー”です!

 

この“ファイアフラワー”は一見はただのミサイル弾頭ですが、中身にはなんと!凛ちゃんのベニャッガイの頭に詰まっているのと同じ高性能爆薬がこれでもかってくらいギューッと詰め込まれているんです!

 

ぶっちゃけちゃいますと、この“ファイアフラワー”はベニャッガイの禁断の最終兵器“ファイナル・ベニャッガイ”を小型化させたミサイル弾頭って感じなんですよ!

 

グッフフフフフ♪そう!この“ファイアフラワー”はミサイルの皮を被ったバケモノなんですよ♪

 

UTX高校のチーム“A-RISE”所属の“陸皇”綺堂 英玲奈さんの“ガンダムベヒーモス”のプラズマグレネードには劣りますが、この“ファイアフラワー”だって威力も範囲も折り紙つきなんです!

 

だから使い方を間違えちゃうと、爆発範囲に味方も巻き込んじゃったりして危険なんですよ!

 

花陽はゴッドダークネスことりみたいに味方も敵もお構いなしに攻撃なんてしませんから大丈夫ですけどね!

 

あとは自機の近くで撃ち落とされちゃうともちろん巻き込まれるんで要注意ですね!

 

「ターゲットロック!さぁ!行きますよ!汚い花火にしてあげます!“ファイアフラワー”!!!発射です!!!」

 

<はっしゃー。>

 

そんな花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”はミサイルポッドから勢いよく発射されていきました!

 

一応はアクティブシールドを機体の前に構えておきましょうか?

 

何回も念入りにシミュレーションは繰り返してはいますけど、何しろ実戦で使うのは今日が初めて、って!!!

 

「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

<<<<おおー。だいばくはーつ。たーまやー。かぎーやー。>>>>

 

ミサイルポッドから勢いよく発射された“ファイアフラワー”は、途中で撃ち落とされることもなく、無事に目標のハイ・モックさんに着弾しました!

 

無事に着弾して問題なく大♪爆♪発♪しましたけど……爆発の衝撃波がヤバいですよ!

 

こんなハズじゃ…あっ…あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

「はぅぅぅぅ?!しくじりました!そうです!そうですよ!花陽は爆発の範囲だけ念入りにシミュレーションしてそのあとに発生する衝撃波の影響範囲の計算をするのをスッカリと忘れちゃってましたよぉぉぉぉぉぉ!」

 

<はなよー>

 

<おばかー?>

 

<あほー?>

 

<あほはほのかー?>

 

<<<<はなよはほのかー?>>>>

 

「チョットマッテェェェェェェェ!!!それだけはマジでやめてください!花陽をあの穂乃果先輩(アホ)と一緒にしないでください!花陽はあそこまで穂乃果先輩(アホ)じゃありません!って!そーじゃなくて!うーちゃん!しーちゃん!手伝ってください!このままじゃ吹き飛ばされちゃってあぼーんになっちゃいます!出力全開かーらーのー!スラスター全開です!とにかくふんばりますよ!」

 

<はーい。しゅつりょくぜんかーい。かーらーのー。>

 

<かーらーのー。すらすたーぜんかーい。>

 

<<どっちもぜんかーい。ふんばりー。どひょうぎわー。>>

 

「ここはなんとしても踏んばってみせます!花陽のカーバンクルは伊達じゃありませんよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[小泉さん!聞こえてる!小泉さん!聞こえてるなら返事してよ!!!小泉さん!!!]]

 

「……へ?西木野さん?あれ…?花陽はナニを………?」

 

なんだかスゴくコクピットがシェイクされて記憶が軽く飛んじゃってますね…。

 

でもなんであんなにコクピットが揺れたんでしょうか?

 

念のために機体のセルフチェックをしておきましょう。

 

この子は…ジム・カーバンクルはかなり頑丈なので、ちょっとやそっとじゃ異常は起こらないとは思いますけど…。

 

[[ナニをって…でもよかったわ無事みたいで…。小泉さんの方でかなり規模の大きな爆発があったから心配したのよ…。ほら、AI制御の無人モックって、たまに頭のおかしなヤツもいるでしょ?ムダに固いヤツとか、ムダに速いヤツとか、ムダに重武装なヤツとか。でも特に損傷は無いみたいね。小泉さんが無事てホントによかったわ…。]]

 

セルフチェックをしてみましたけど、やっぱり特に機体に異常はありませんね。

 

西木野さんも損傷はないって言ってくれてますし。

 

でも…花陽が無事でよかった…ですか?

 

花陽は確か…確か…こちらに向かってきていたハイ・モックさんを迎撃しようって……。

 

「無事…?よかったって………あ。あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!そ、そうでした!花陽は“ファイアフラワー”の爆発の衝撃波にモロに巻き込まれて危うくあぼーんになっちゃうところだったんですよ!花陽印の自慢の秘密兵器で!しかも余波の衝撃波なんかで自滅なんてしたら末代までの恥になっちゃうところでして!」

 

お、思い出しましたよ!思い出しちゃいましたよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

そうです!花陽は“ファイアフラワー”の余波の衝撃波に巻き込まれて、ヤバいことになるとこだったんですよ!

 

[[う"ぇえ?!自滅ぅぅぅ?!ナニ?!もしかしてさっき爆発って小泉さんが自分で起こしたの?!]]

 

おっと!西木野さんは花陽印の秘密兵器に興味津々ですね!

 

ふっふふふふ♪ではでは!花陽印の秘密兵器に興味津々な西木野さんにご説明しちゃいましょう!

 

ナニを隠そう…花陽はこの瞬間が…秘密兵器を紹介するこの瞬間が………お米とガンプラと鳴神先輩と凛ちゃんと幼女の次くらいに好きなんですよぉぉぉぉ!!!

 

「はい!花陽印の秘密兵器!広域殲滅特化型特殊弾頭!その名も“ファイアフラワー”です!色々と説明するとめんどうなので、バッサリと割愛して結論だけぶっちゃけちゃいますと、この広域殲滅特化型特殊弾頭“ファイアフラワー”は凛ちゃんのベニャッガイの禁断の最終兵器“ファイナルベニャッガイ”を小型化したようなミサイルなんです!」

 

[[“ファイナルベニャッガイ”ってアレよね?この前の戦車のバケモノみたいなデカブツと戦ったときに、星空さんが使ったデカネコの頭の中の爆薬で盛大に自爆するあのバカみたいな威力のヤツよね…。]]

 

「はい!それです!まぁこの“ファイアフラワー”はそこまで威力はありませんけど、それでも中々の威力なんですよ!」

 

[[そこまで威力はないって言ってるけど、アレだけ派手な爆発を起こせれば十分よ…。ねぇ…なんか小泉さんも星空さんも好きよね。派手な爆発。]]

 

えっ?なんかその言い方だと西木野さんは爆発が好きじゃないように聞こえるんですけど…爆発ってみんな大好きなんじゃないんですか?

 

だって爆発ですよ?

 

どっかーん!ですよ?

 

ちゅどーん!ですよ!

 

万難一切灰塵と為しちゃうんですよ?

 

辺り一面を焼け野はらにしてぺんぺん草も生えないくらいの焦土にしちゃうんですよ?

 

ほら!爆発は芸術だ!って昔の芸術家さんも言ってましたよ!

 

※正確には“芸術は爆発だ”です。

 

「へっ?西木野さんは爆発嫌いなんですか?!爆発ですよ!どっかーん!ですよ!ちゅどーん!ですよ!芸術ですよ!」

 

[[嫌いとか好きとかじゃなくって…まぁいいわ。説明するのもメンドクサイから。]]

 

「???」

 

[[それより…小泉さんの新しいその機体。ジム・カーバンクルって言ったかしら?なんか色々とスゴいじゃない。実は二人だけってちょっと不安だったけど、これなら鳴神先輩みたいなバケモノクラスのヤツが出てこない限りはなんとかなりそうね。この調子でドンドンいっちゃいましょ。]]

 

「あっ。西木野さん!それってフラグですよ!そんなこと言っちゃったら出てきますよ!そのバケモノクラスのヤツが!」

 

[[ナニよソレ?イミワカンナイ。そんなのそうそうあるわけないで…]]

 

<れーだーにはんのー。れーだーにはんのー。>

 

「えっ?!うーちゃん?!」

 

はぅ!もしかして早速フラグ回収ですか?!

 

強敵の来襲ですか?!

 

ど、ど、ど、どーしましょう!

 

[[今の通信越しでこっちでも聞こえたわ!私の百式のレーダーにはまだ反応は出てないけど、そっちのレーダーでは捉えてるのね?]]

 

「は、はい!ちょっと待っててください!うーちゃん!西木野さんの方にもカーバンクルのレーダーのデータを送ってください!」

 

<りょーかーい。まきまきー。いくよー。こころからのぷれぜんとー。>

 

[[ありがと。でもやっぱり慣れないね、そのマキマキって…ん、データ来たわね…これって反応は1機だけ?まぁ1機だけなら問題ないわね。小泉さん!迎え撃つわよ!小泉さんの機体のその長い砲身の銃ならここからでも狙えるでしょ!やっちゃいなさい!]]

 

長い砲身の銃ってカーバンクルが右手に持ってるレールカノンのことですよね?

 

まぁ確かにこの花陽印のレールカノンなら威力はもちろん抜群ですし、射程もそこそこ長いですから、ここからでも狙えないこともないんですけど…。

 

「無理です!花陽は海未先輩みたいなアホみたいな射撃技能はありませんので、動いてる相手にこの距離からピンポイントで当てる自信はこれっぽっちもありません!」

 

性能的にはイケますが、電子精霊のみんなの力を借りても、肝心の中身が花陽じ無理なんですよねー。

 

えっ?この前、ハナちゃん&レンちゃんを助けた時は電子精霊のみんなの力を借りなくても遠距離からガンガン当ててじゃないか!ですか?

 

あー、あれはですね?平坂さん達が止まっていて、しかも完全に不意討ちだったからできたんですよ。

 

今回の標的はさっきからちょこちょこと上下左右に動きながらこちらに近付いてきてますから、たぶん花陽達には気付いてます。

 

気付いている、と言うことは、狙えばもちろん回避行動をするってことですね。

 

これがことり先輩の大型バスターライフルみたいなごんぶとビームをぶっ放すタイプの武装なら、回避行動を取られても追っかけて凪ぎ払っちゃえばいいんですけど…。

 

ジム・カーバンクルの装備している花陽印のレールカノンは単発式の実弾武装なので、凪ぎ払っちゃうなんてできません。

 

ほら?無理ですよね?

 

せめてもう少し距離を縮めてからなら、電子精霊のみんなの力を借りて何とかできないこともないんですけど…。

 

[[いいから撃っちゃいなさい!当たらなくても牽制にはなるわ!]]

 

は?牽制?西木野さん、あなたは今…牽制っていいましか?!

 

牽制、ですか…そうですか……………イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!!牽制ってなんですか!牽制って!

 

牽制で弾数の少ないこのレールカノンを使うのはひじょーに!もったいないですぅぅぅぅぅ!!!

 

このレールカノンの弾は機体容量を穂乃果先輩じゃなくて、アホみたいに食うんですよ!

 

だからバトルに持ち込める量に限りがあるんです!

 

“武装領域(ウェポンストレージ)”の中には一応は予備のマガジンも入ってはいますけど、バトルロイヤルはナニが起こるかわからないんですよ!

 

それこそさっき西木野さんがプラグ建てちゃったんで、今日は鳴神先輩クラスのバケモノさんが来そうなんですから!

 

切り札のつもりで持ち込んだ“ファイアフラワー”が地味に欠陥兵器だったんで、今回のバトルでは当たりさえすれば大抵の装甲を貫通(吹き飛ばす?)ことのできるこのレールカノンが花陽に残された唯一の切り札なんです!

 

だからできるならば弾は節約しておきたいんですよ!

 

予備弾装だって念のためにキープしておきたいんですよ!

 

花陽はラスボス戦まで世界樹のしずくとかラストエリクサーとかかいふくのくすり(あ、これはフレンドリショップで普通に買えますねー。ポ○モンの場合ならマスターボールですね!)とかをとにかく温存しまくっておくのに、肝心のラスボス戦でも結局は使えなくてアイテム欄の肥やしにしちゃうタイプなんですから!

 

でもアイテムを温存し過ぎて結局は使わない人は花陽以外でも沢山いらっしゃると思いますよ!

 

日本人には多いらしですよ!

 

「やっぱり無理です!牽制でレールカノンを使うなんてそんなもったいないことはできません!この弾ってスッゴい機体容量を食うんですよ!その分は威力はありますけど、かわりに一度のバトルに持ち込める弾数が極端に少ないんです!切り札とか必殺技的なヤツなんです!それを牽制に使え?!はい!無理!無理です!そんなことしたらもったいないお化けがでます!」

 

牽制目的ならあの標的がもっとこちらに近付いて来てから、アームガードに内蔵したビームバルカンとか“武装領域(ウェポンストレージ)”の中に入れてあるビームマシンガンとかを使いますよ!

 

それかバックパックに取り付けてあるビームキャノンを使います!

 

そうですよ!ビームキャノンなら威力も射程もそこそこありますし、エネルギー切れにならない限りは連射もできます!

 

牽制射撃にはぴったりです!

 

[[弾がもったいないってナニよソレ!弾がもったいないなら一発で当てちゃえばいいだけじゃない!それなら弾の無駄遣いにならないわよ!それと!もったいないお化けってナニよ!イミワカンナイ!!!]]

 

イミワカンナイは花陽の方ですよ!西木野さんはもったいないお化けがわからないんですか?!

 

えっ?西木野さん!それってマジで言ってるんですか?!

 

もったいないお化けですよ?もったいないお化け!

 

もったいないことをするとどこからともなく現れて………。

 

私!もったいないお化け!今!あなたの……って!これはめりーさんですよ!

 

西木野さん…ホントにもったいないお化けがわからないんですか?

 

やっぱりセレブだからですか?!セレブにはもったいないって概念がないからもったいないお化けがわからないんですか?!

 

くぅぅぅ!!!ならば世界中のセレブにはもったいないお化けなんてわからないと言うんですか?!

 

ナンテコッタイ!!!

 

みなさんはご飯を残したり(花陽はご飯を残したことは一度もありませんけどね!)するとお母さんに言われませんでしか?!

 

“もったいないお化けがくるわよ”って!

 

みなさんは言われたことありますよね!

 

もったいないお化け!みなさんならわかりますよね!

 

って!今はもったいないお化けじゃなくてレールカノン牽制もったいない問題でしたね!

 

西木野さんは“当てればいいだけじゃない!”って言いますが、花陽の射撃技能じゃこの距離から狙っても当たらないからレールカノンの弾がもったいないんです!

 

海未先輩みたいにこの距離から動いてる的に当てられたら誰も苦労はしません!

 

そもそも西木野さんはここから動いてる的を相手にピンポイントで狙撃とかできるんですか!

 

できちゃうんですか!

 

できちゃう人ですか!

 

あー。言っといてなんですけど、なんだか西木野さんなら“余裕でしょ?そんなの?”とか言っちゃって簡単にヤっちゃいそうですね……。

 

で、でも!西木野さんができてもこの場面じゃ花陽ができなきゃ意味がないんです!

 

花陽印のレールカノンを渡して西木野さんに狙撃してもらえば問題解決しそうですけど、西木野さんの素組の百式の肩関節じゃ、この花陽印のレールカノンの射撃時の衝撃には耐えきれないんですよ。

 

一発撃った瞬間に肩が外れてあぼーんですよ!

 

花陽がこの距離から当てるなら…そうですね……西木野さんに先行してもらって、目標の足止めをしてもらえれば…イケるかなぁ…。

 

「だーかーらー!花陽の射撃技能じゃここから狙っても当たりません!ここから狙わせたいなら西木野さんが先行してこっちに向かってきてるヤツの足止めをしてください!そうすれば花陽でもゆっくり照準を付けて狙い撃ちできますから!」

 

[[それじゃ遠距離から先制して攻撃する意味がなくなるじゃない!いいからさっさと撃っちゃいなさいよ!]]

 

「むーりーでーすー!」

 

[[その程度のことなんて簡単にできるでしょ!小泉さんなら!]]

 

と言いますか、さっきから西木野さんはなんで花陽のことをそんなに過大評価してるんですか?!

 

花陽は基本的にはへっぽこファイターですよ?!

 

ビルダーとしてならまだマシですけど、ファイターとしては残念プー(?)ですよ!

 

西木野さんはそこんところを理解してるんですか?!

 

理解してないですよね!絶対に!

 

西木野さんはムダに頭がいいんですから、そこんところをしっかりと理解して欲しいです!

 

「無理!無理!無理!無理!無理!無理です!できません!なんですか!その過大評価は!花陽はビルダーとしてならそこそこヤれるとは思いますけど!ファイターとしてはとーっても残念性能なんですよ!西木野さんは残念性能なファイターにいったいナニを期待しちゃってるんですか!もう一度言いますよ!花陽には無理です!むーりーでーすー!」

 

[[はぁ?!ちょっと!待ちなさいよ!アナタのどこが残念性能なのよ!電子精霊4体とかあり得ない数と契約してるクセに!この電子精霊チート!なんでもいいからさっさとヤりなさい!撃ちなさい!]]

 

「ちぃぃぃぃぃとぉぉぉぉぉぉ?!はぁぁぁぁ?!なーに!言いやがりますか!このツンデレセレブ姫は!チートは西木野さんの方じゃないですか!主人公補正とか持ってますよね!持っちゃってますよね!だって西木野さん!この前の戦車のお化けの時に苦戦しても知恵と勇気で倒しちゃったじゃないですか!大体ですね!西木野さんはなんでその素組の百式でアレだけ戦えちゃえてるんですか!西木野さんは動きってもうベテランファイターのソレなんですよ!そんな西木野さん基準で撃てば当たるなんて言われても無理です!」

 

<はなよー。つーしんだよー。>

 

「うーちゃん!今はちょっと忙しいのであとでって、はい?通信ですか?!通信なんてどこから…?」

 

<あのねー。こっちにちかづいてるやつからー。>

 

[[通信ですって!ねぇ!通信って宣戦布告でもするつもりなのよ!ナマイキね!小泉さん!通信なんて出ないで狙い撃っちゃいなさい!]]

 

撃っちゃいなさい!って…何のようかわかりませんが、通信を送ってきてるんですから一応は出ましょうよ?

 

[[私たちが通信に出る義理なんてこれっぽっちもないわ!ここは戦場よ!鉄火場よ!!!ヤられる前にヤれ!ヤられなくてもヤれ!味方以外はとにかくヤれ!よ!団長やみんながそう言ってたわ!それが俺たち西木野警備保障“鉄華団”の流儀だって!]]

 

とにかくヤれ!って…。

 

西木野警備保障ってあのゴリっぽい筋肉門番さんとかタレ目ピアスのチンピラ門番さんとかですよね?

 

あの人たちって警備会社って言うよりもヤ○ザ屋さんっぽかったですよね?

 

そんな人たちの流儀を花陽に押し付けられてもぶっちゃけ困るんですけど?

 

ほら?花陽は一般庶民ですから♪

 

いっぱんぴーぽーってヤツですね♪

 

ソレにしても…うん。なんか西木野さんも意外と血の気が多いですね。

 

ヤられる前にヤれって…。

 

一応はお医者さん志望ですよね?

 

怪我とか病気とか治して、命を救うお医者さん志望な西木野さんがヤられる前にヤれとかって……。

 

そんな殺伐とした思想があるから、この世界から争いが消えないんですよー。

 

やっぱり世の中はらぶあんどぴーすです。

 

助け合いですね♪

 

と、言うわけなんで、花陽は通信に出ちゃいます。

 

もしかすると共闘のお誘いかもしれませんしね!

 

「うーちゃん。通信を繋いでください。」

 

<はーい。>

 

[[ちょっと!無視しないでよ!]]

 

[[ニャッハァァァァァ!つながったにゃ!かよちーん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちーん!と、おまけのツンデ…じゃなくて西木野さーん。]]

 

「はい?!」

[[う"ぇえ?!]]

 

この声って……

 

「凛ちゃん!!!」

[[星空さん?!]]

 

そうです!凛ちゃんです!

 

[[おうにゃ!凛がぁぁぁぁぁぁ……………キタァァァァァァァァァァァァァ!!!にゃん♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回は陸上部の見学に行っていた筈の凛ちゃんが、どうしてバトルロイヤルに参加したのか、衝撃(?)の理由があかされます。

更新予定は月曜日のお昼頃を予定しております。

それと、本編作成の息抜きに特別編かサンシャイン編の短編を書こうかなぁ…。と、考えていたりしております。
案としましては

①「本当にあった怖いμ's ~ ドキッ♪エリーチカ(ミトメラレナイワ。17歳♪)の真夏の夜の初体験♪ ~
第二次大戦中に捕虜やその他諸々に非道な人体実験を行っていたらしい旧西木野製薬研究所跡に肝試しに来たμ's一行(主に絵里さん)を襲う恐怖と狂喜の一晩。
ラストには…。

②「本当にあった恐いμ's ~リトルバードボックス~」
リトルバードボックス……日本語で…。
※クロ注意。いつもとは別の意味でR-18タグが必要になるかもしれません…。

③サンシャイン編「駆け抜けて♪内浦♪」
とある特殊体質のせいで月に一度のお薬を飲み忘れると酷い目に合うルビィちゃん。
今月はどうやらうっかりお薬を忘れてしまったようで…。
怪しさMAXなガスマスクを身に付けた次世代の荒縄の伝道師な花丸ちゃんと共にルビィちゃんの逃避行が始まります。

の、どれかを書こうかなぁ…。と、思っております。

全部ガンプラバトル関係ないですね。

上記の三つの内、見てみたいなぁ。というモノがありましたら、メッセージボックスか活動報告にでもご一筆下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。








巻末特典(?)

不定期開催 幕僚長氏(KKE団所属)のMS講座
第2回[ダナジン]


真姫「今回紹介するのはガンダムAGEからダナジンよ。」


【挿絵表示】


凛「恐竜だにゃー!」

花陽「MSというよりMAみたいです!」

真姫「ヴェイガンのMSってそんな感じのデザインよね。恐竜みたいな外見は地球の全地形に対応する為よ。」

花陽「なるほど!尻尾もあるから安定した自立が出来ますね!」

凛「ヴェイガンのMSって変形型から人型になって変形型に戻ってるにゃー。」

真姫「いい所に気付いたわね、凛。連邦は人型から変形型に、ヴェイガンはその逆なのよ。スタッフの人がそういうデザインにしたって言っていたわ。ダナジンで戻ってしまったけど。」

凛「凛はダークハウンドがイイにゃ!格好いいにゃー!」

花陽「わ、私はアデルやシャルドールかな…。ジムっぽくて好き…。」

真姫「あら、ヴェイガンの機体も魅力的よ?ゼイドラやギラーガ、MOEのレギルスとか赤くて素敵だと思うわ。」

凛「AGEの機体は結構好きだにゃー!」

花陽「またアニメを観てみると新しい発見があるかも知れませんね!」

真姫「そうね、AGEにはAGEの魅力があるわ。私も買おうかしら?」

凛「凛も行くにゃー!」

花陽「今日は3人でAGEのガンプラを作りましょう!」


【挿絵表示】



つづく?


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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

愛は地球を救っても私の事は救ってくれないQooオレンジでございます。


本日も本編更新でございます。
凛ちゃんが合流した理由とは…?


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅう 始まります。



















以前まで使用していたジム・マテリアルに増加装甲と強化バックパックを装備した新型機“ジム・カーバンクル”を引き下げて、西木野さんと二人で出撃した放課後のバトルロイヤル!

 

花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”の爆発の衝撃波を計算していたなかったとか些細なミス(?)もありましたが、順調にハイ・モックさんの殲滅は進みました!

 

そんな花陽と西木野さんに向かって来ていた1機の機影…。

 

遠距離から仕留めちゃえ!とか、外れても牽制になるわ!とか、色々と無茶ぶりをする西木野さんと問答をしていると、こちらに向かって来ていた機体から通信が入ったんです!

 

世界はらぶとぴーすのらぶあんどぴーす(と、主にお米)で出来ていると思っている花陽は、通信を無視して攻撃しろ!って言う西木野さんをスルーして通信に出てみたんですが…。

 

なんとその通信を送ってきたのは…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ニャッハァァァァァ!つながったにゃ!かよちーん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちん!かよちーん!と、おまけのツンデ…じゃなくて西木野さーん。]]

 

「はい?!」

[[う"ぇえ?!]]

 

この声は!

 

「凛ちゃん!」

[[星空さん?!]]

 

[[おうにゃ!凛がぁぁぁぁぁぁ……………キタァァァァァァァァァァァァァ!!!にゃん♪]]

 

あらやだ♪にゃん♪だなんて凛ちゃんがまじえんえじぇー過ぎて辛いです!

 

はぅぅぅぅ!思わず鼻から愛が溢れてきそうですよ!

 

「あっ…まずいかもしれませんよ…ちょっと鼻から愛が漏れそうです…。ティッシュ…ティッシュ……。」

 

[[海未先輩からその鼻から愛が溢れ出るって表現の意味を教えてもらったけど、ソレって結局は興奮して鼻血出してるだけなんでしょ?コクピットの中で鼻血を出すのは止めておきなさいよね。汚したらお掃除が大変なのよ。知ってる?血って案外と落ちないんだから。]]

 

あ、大丈夫です。

 

たった今、鼻にティッシュで栓をしましたから!

 

鼻にティッシュで栓をしちゃうと、ふごふごしてちょーっとしゃべりづらいですけど、必殺!ノーズブラッディスプラッシュ!をしちゃうよりはマシですからね。

 

以降の花陽の会話文はふごふごしちゃって聞き取りづらいと思いますので、みなさんにはちょーっとフィルターをかけて聞き取りやすくした方でお伝えしますね!

 

ではでは♪続きをどうぞですよ!

 

「問題ありません!溢れる愛はとりあえずティッシュで封印しました!対策は万全ですよ!伊達に何年も花陽の愛を溢れ出させるまじえんえじぇーなにゃんにゃん♪凛ちゃんと一緒に居たわけじゃありません!もう一度言いますよ!幼馴染みは伊達じゃないんです!こんな鼻血程度!ティッシュで押し返してみせます!」

 

とか逆襲のシャアのアムロっぽく言ってみましたけど、残念ながら花陽が今回コクピットに持ち込んでるポケットティッシュには限りがあります。

 

この残りのポケットティッシュが全て花陽の愛で真っ赤に染まっちゃう前に…バトルロイヤルが終わらないと殺人現場みたいに血の海未先輩じゃなくて血の海になっちゃいますよ!

 

うん。

 

今度からはポケットティッシュじゃなくて、大容量のボックスティッシュを持ち込みましょう!

 

ボックスティッシュじゃ大きさ的に多少は邪魔になっちゃいますけと、溢れ出る愛で真っ赤に染まって、鮮血の花陽(笑)なんて中二的な二つ名が付くよりはマシですよね。

 

[[あっ、そ。なんでもいいけど…ベ、別に幼馴染みとか羨ましいから素っ気ない態度を取ってるんじゃないからね!幼馴染みなんてホントに全然!これっぽっちも羨ましくないんだから!ホントにホントなんだからね!]]

 

「あー、はいはい。ツンデレ乙です。ほんとーにご苦労様です。」

 

[[だから!私はツンデレじゃないわよ!]]

 

[[ニャッハァァァァァ!テメェら!そろそろ凛のことも構って欲しいにゃぁぁぁぁ!!!ぬこは寂しいと死んじゃうんだにゃ!]]

 

凛ちゃん!凛ちゃん!寂しいと死んじゃうのはウサギさんだよ!

 

嘘らしいですけどね。

 

でもウサギさんは繊細な生き物なんで、1羽にしちゃうとストレスでご飯が食べれなくなったりして弱ってしまうこともあるそうですよ。

 

みなさんもウサギさんをペットにするときには気を付けましょうね!

 

あっ!ウサギさんはウサギさんでもバニーなガールのウサギさんを拉致監禁して飼っちゃったらダメですからね!

 

拉致監禁は犯罪ですよ!

 

拉致するときにはちゃんと相手の合意をもらいましょうね!

 

監禁するときもちゃんと相手のご家族に、これから監禁しますよー。って、連絡を取りましょうね!

 

拉致も監禁も!社会のルールを守って、みんなで楽しくプレイしましょう!

 

花陽からのお願いですよ!

 

えーっと、ところで花陽はなんのお話をしてたんでしょうか?

 

うーん………あ。

 

思い出しましたよ!ウサギのお話ですね!

 

※違います。

 

あれ?ウサギじゃなかったですか?

 

それじゃ……バニーガール?

 

※やっぱり違います。

 

バニーガールな凛ちゃん…………ぐふふ♪妖怪お胸つるぺったんな凛ちゃんにバニーガールの格好をさせて……ぐふふふふふふ♪

 

首輪を付けて鎖で繋いでお部屋で……。

 

毎晩つるぺったんなお胸が大きくなるように花陽がマッサージしてあげますね♪

 

あぁ…愛が溢れてきます…って!やっちまいましたよ!

 

鼻から愛が溢れる速度が上がっちゃって、一枚目のティッシュ装甲が深紅に染まってしまいました!

 

早くも二枚目のティッシュ装甲に突入ですよ……。

 

もう♪これもそれも凛ちゃんがまじえんえじぇーだからですね♪

 

さぁ!みなさんもご一緒に!

 

凛ちゃんまじえんえじぇー!!!

 

「あっ!ごめんね!凛ちゃん!別に凛ちゃんのことを忘れてたワケじゃないからね!このツンデレセレブ姫が色々と突っ込みどころ満載なこと言うから…。」

 

[[誰がツンデレセレブ姫よ!私はツンデレでもセレブでもお姫さまでもないわ!ちょーっと可愛くて頭が良いだけであとは普通よ!普通!]]

 

[[またこのツンデレセレブ姫は自分のこと普通とか言いやがってるにゃ。]]

 

「自覚のないツンデレセレブ姫が一番厄介だよね。」

 

[[まぁ世の中には自覚のあるヤンデレイカれ鳥娘なんて物騒なのも居やがるから、ツンデレセレブ姫くらいならかわいいもんだにゃ。]]

 

[[ヤンデレイカれ鳥娘?]]

 

西木野さんは頭にハテナマークを浮かべてますけど、ヤンデレイカれ鳥娘って言えばことり先輩のことですよ。

 

凛ちゃんの言う通り、あのヤンデレイカれ鳥娘に比べたらツンデレセレブ姫はほんとぉぉぉぉぉぉぉに!可愛いです。

 

照れ隠しで怒ったフリをする西木野さんなんて真姫ちゃんかわいいカキクケコですからね!

 

ちなみに最近は海未先輩も鳥化して襲ってきますので、ヤンデレイカれ鳥娘と合わせてそちらにも注意が必要です。

 

実際に花陽は昨日、海未先輩にコロッとされかけましたので。

 

蘇生が少しでも遅れていたら、花陽は今頃……。

 

「怖いですねー。ヤンデレイカれ鳥娘。噂をしちゃうとそのこわーいヤンデレイカれ鳥娘(withブンドド残念オナニスト)が包丁とまな板とお鍋と各種調味料&香辛料をもってやって来そうなんで、そろそろお話を先に進めちゃいますね。」

 

お肉 ON THE ライスはご飯のおかずの定番で花陽は大好きですけど、原材料:○のお肉料理なんて食べてみたいとも思いません。

 

凛ちゃんなら性的にペロッといただきちゃいたいですけどね。

 

ベッドに連れ込んでにゃあにゃあ鳴かせてあげたいですねー。

 

「それで凛ちゃんはどうしてここに来たの?確か今日も放課後は陸上部の見学に行くって言ってたよね?」

 

陸上部って聞くと花陽はたまーに思うんですけど、陸上競技のユニフォーム(?)ってなんかムダにエロいですよね?

 

上は動くとおへそが見えちゃいそうですし、下に至っては……。

 

下着を着用していないと聞いたこともありますよ?

 

そう!ノーパンらしいんですよ!

 

某青とんがりのオレンジジュース野郎が高校の時に仲の良かった同級生の女の子に聞いてみたそうですよ!

 

ノーパン……そんなことを聞いちゃうと、テレビとかで放送してる陸上競技の大会とかをエロい目で観ちゃいたくなりますね!

 

テレビでやってるスポーツ中継をエロい目で観ちゃいたくなりますね!と言えば、大本命はやっぱり新体操ですね!

 

新体操はキレイな人もいっぱいで、みーんなレオタードを着てますから……ぐふふふふふふ♪

 

レオタード…いいですよね!

 

ぴったりと身体にフィットして、水着とはまた違った独特のエロスを醸し出してますよね!

 

花陽的にはスク水ぬるぬるローションプレイとか大好物で妄想するだけで鼻から愛が溢れそうですけど、ぬるぬるレオタードローションプレイなんかも大好物ですよ!

 

レオタード装備の凛ちゃんとローションを使ったぬるぬるぬれぬれプレイだなんて……あっ。やっぱりまた鼻から愛が溢れてきました。

 

ティッシュ、ティッシュ。

 

ふぅ。そろそろポケットティッシュの残弾も心もとなくなってきましたね。

 

もう少し妄想を控えなきゃですね。

 

あ!ちなみにお風呂場でのローションプレイは十分に気を付けてくださいね!

 

お風呂場でのローションプレイは楽しいんですけど、スベって危ないですから!

 

ローションプレイでスベって転んで救急車のお世話に……なんてことになったら恥ずかしすぎですからね!

 

[[うにゃぁぁ……ソレにはビミョーに深いワケがあるにゃ。]]

 

おっと。またエロでお話が遭難してしまいましたね。

 

それで凛ちゃん?

 

深いワケは深いワケでも、微妙に深いワケなんだね。

 

その言い方もなんだか微妙だね。

 

[[ナニよその“ビミョーに深いワケ”って?イミワカンナイ。]]

 

[[正直、凛もイミワカンナイにゃ。でもアレはビミョーとしか言えないにゃ。]]

 

「ねぇ凛ちゃん?いったいナニがあったの?花陽にお話ししてくれないかな?」

 

[[かよちん…うん。かよちんになら話してもいいにゃ。ついでに西木野さんにも。]]

 

[[私ってまたついでなのね…。]]

 

それは愛の差のせいですね!

 

[[凛は………されそうになったにゃ……。]]

 

[[ん?されそうになった?ごめん、星空さん。肝心なところがよく聴こえなかったわ。もう少し大きな声でお願い。]]

 

[[うん。あのね…凛は…陸上部の部室で……されそうになったにゃ……。]]

 

……………されそうになったにゃ……?

 

また“されそう”の前にナニを言ったのかよく聞き取れませんでしたね。

 

「凛ちゃん?ナニをされそうになったの?花陽はそこが知りたいかな?」

 

[[星空さんのことだから、ナニかやらかしちゃって陸上部の先輩達にお説教でもされそうになったんじゃないの?]]

 

あ♪凛ちゃんならあり得ますね!

 

だって凛ちゃんは凛ちゃんですから!

 

「凛ちゃんなら十二分にあり得ますね。」

 

[[前から思ってたけど、テメェらは毎回なんで凛にケンカ売ってくるにゃ?凛はそこまで残念じゃないにゃ!]]

 

花陽も西木野さんも別に凛ちゃんにケンカ売ってるワケじゃなくて、ただ単に事実を言ってるだけなんですけどね。

 

それに凛ちゃんって凛ちゃんが思っている以上に残念だよ?

 

[[べ、別に!私は(友達に)ケンカなんて売らないわよ!で?結局はナニがあったのよ?大きな声で、ハッキリと、さん!はい!]]

 

[[うにゃぁぁ……陸上部の部室で着替えようとしてたら先輩達(♀)に身体検査とか言われてエロいことされそうになったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

「は?」

[[は?]]

 

……………………イマ、リンチャンハナンッテイイマシタ?

 

[[身体検査?!エロいこと?!ちょ、ちょっと!星空さん!あなた!大丈夫だったの?!色々とされちゃったの?!]]

 

[[そこは大丈夫にゃ!色々される前に逃げてきたにゃ!]]

 

「……………………ハナヨハキュウヨウヲオモイダシマシタ。グフ…グフフ…グフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ……。」

 

[[う"ぇぇぇえ?!ナニ?!ナニよ?!今度はなんか小泉さんがことり先輩みたいになってるし?!]]

 

[[おお!これは!音ノ木坂に血の雨が降りそうだにゃ!かよちんが凛の仇討ちで陸上部の先輩達(♀)をコロッとしに行くんだにゃ!]]

 

「チノアメ?コロットスル?アハハハハハハハハ♪ソンナコトハシナイヨ?タダハナヨノリンチャンニテヲダソウトシタメスブタレズヤロウドモニ[自主規制]シテ[自主規制]スルダケダヨ。」

 

[[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!や、止めなさい!小泉さん!お願いだから戻ってきてぇぇぇぇぇ!そんなことしちゃらめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに。

 

凛ちゃんが陸上部の先輩達(♀)にナニをされたのかは……

 

※以降、凛ちゃんの回想です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スゴいタイムだわ!星空さん!これならすぐにうちのエースになれるわ!」

 

「にゃん♪それほどでもあるにゃ!」

 

「うふふふ…ホントに可愛いわ…(食べちゃいたいくらいに、って言うか食べちゃうけど。今から♪)…それじゃ星空さん。エース確定のあなたのために大会用のユニフォームを作りたいからサイズを図らせて貰うわね?」

 

「はーい。んにゃ?にゃ?にゃんでぶちょーさんは凛を裸にしようとするにゃ?!」

 

「私はサイズを図るって言ったわよね?裸にならないと正確なサイズは測れないわ。はぁはぁはぁはぁ…あぁ…星空さん…とっても可愛らしいお胸…さぁ…その可愛らしいお胸のサイズから測るわよ…。でもその前に……。」

 

「イタッ!や、やめて欲しいにゃ!なんで凛のオッパイの先っちょをギュッてするにゃ!痛いからイタズラはやめて欲しいにゃ!」

 

「はぁはぁはぁはぁ…イタズラ?違うわ。これは必要なことなのよ!乳首をしっかりと勃たせないと正しいバストサイズが測れないわ!星空さん!いい子だからじっとしてなさい!」

 

「ん…でも…。イタい…あっ……。」

 

「大丈夫よ…すぐに気持ちよくなってくるから…ほら…星空さんの可愛らしいちっちゃな乳首がツンとしてきたわよ…はぁはぁはぁはぁ……。」

 

「ん…なんか…変な…あ…や、やっぱり…やっぱり…こんなのなんがダメにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「あ!待ちなさい!星空さん!チィィィ!!!やっぱり例の薬を使っておけば良かったわ!みんな!星空さんが逃げたわ!捕獲しなさい!それと生徒会から提供された荒縄と首輪の用意を!縛って繋いで薬漬けにしてヤるわよ!」

 

「「「「「「「「「ハイ!お姉さま!!!」」」」」」」」」

 

「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!にゃんかいっぱい追っかけてきたにゃ?!犯されるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「可愛らしいお口も!可愛らしいお胸も!まだ未使用のマタノトビラ(前)も!一度ハマると新しい世界のトビラが開けるマタノトビラ(後)も!残さずじっくりたっぷりねっちょり!端正込めて真心込めて心血注いで一心不乱に!徹底的に開発してあげるわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「ぜぇぇぇぇぇぇたぁぁぁぁぁぁいに!イヤだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[にゃ!そんなワケであんな性欲まみれのギラギした目で凛のことを見てきやがるヤバい連中の巣窟の陸上部なんかに入るのは止めにゃ!(凛だって女の子だもん。ヤられるならヤられるで、はじめては好きな人にヤられるたいもんね。例えば……おにーさん……とか…。) そんなワケで凛もかよちんと西木野さんと一緒に“μ's”に入るにゃ!今日から凛たち仲良し3人組でおもしろおかしくガンプラバトルだにゃ!]]

 

[[な、仲良し3人組?!ちょっと待ってよ!小泉さんはともかく!なんで私まで“μ's”に入ることになってるのよ!入んないわよ!私は二人と違ってガンプラバトルとか興味ないわよ!先輩達のこと助けてあげたいなんてそんなことも思ってないわ!小泉さんと星空さんと一緒の部活って楽しそうとかそんなことも思ってないわ!私はお勉強とピアノのお稽古で忙しいの!先輩達や小泉さん達に付き合ってるヒマはないのよ!!!]]

 

そんなことを言いながら、モニター越しの西木野さんのお顔はなんだか嬉しそうに見えますね。

 

きっと凛ちゃんに仲良し3人組なんて言われたのが嬉しかったんですね。

 

この様子なら“真姫ちゃん”ってお名前で呼ぶ日も近そうですね!

 

そうなったら……花陽の妄想劇場に新キャストの追加ですよ!

 

新メンバーは責めると楽しいツンデレさんです!

 

ぐふふ♪今夜の花陽の妄想劇場はいつものにゃんにゃん凛ちゃんに加えて、さっそくツンデレにゃんにゃん化した西木野さんも交えてベッドの上でえっちな大運動会ですよ!

 

夢のさんぴーですよ!さんぴー!

 

「ツンデレ乙ですね。」

[[ツンデレ乙だにゃ。]]

 

[[ツンデレじゃないわよ!]]

 

ではでは夢のさんぴーの前に本日のバトルロイヤルをみんなで生き残りましょうか♪

 

三人でにゃんにゃんツンツンデレデレオコメコメと騒いでいるうちに、ジム・カーバンクルのレーダーには新しい反応が沸いてます来てますからね!

 

数は15機。

 

レーダーの外縁部から侵入してきたんじゃなく、突然レーダー圏内に反応が現れたので、これは毎度お馴染みなヤられメカのハイ・モックさんですね。

 

「そんなことより!レーダーに新しい反応です!数は全部で15機!突然現れたからたぶんいつものハイ・モックですよ!あっ!こっちに向かって来てました!」

 

ハイ・モックさん…15機と数は多いですが、今回は盾役をお願いできる凛ちゃん&ベニャッガイもいます。

 

凛ちゃん&ベニャッガイにハイ・モックさんの攻撃を引き付けてもらって、花陽&ジム・カーバンクルと西木野さん&百式(素組)でプチプチ殲滅していきましょう!

 

問題は厄介な特性やキ○ガイな性能のレア・モックさんが混じっていたら…ですね。

 

ハナレン幼女コンビ&ミアおねーさん+梨々香さんと一緒に出撃した昨日のバトルロイヤルの時に遭遇した、角なし金色ボーナス・モックさんなら余裕の善子ちゃん(あのよクエストで一緒に旅した善子ちゃんがいたら“善子じゃない!ヨハネよ!”って言われそうですねー。) ですけど、メイジン級のファイターじゃないとまともに倒せないようなアホみたいに強い角あり金色ボーナス・モックさんなんかが混じっていたら全滅確定ですね。

 

凛ちゃんと西木野さんが一緒なら、赤くて三倍速い角ありレッド・モックさんくらいなら倒せそうですけどね。

 

[[ニャッハァァァァァ!凛の獲物がゾロゾロとにゃん首揃えてきやがったにゃぁぁぁぁ!!!まとめてぬっ殺してヤるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[またハイ・モック?!あー!もう!あのハイ・モックってホント空気読まないわね!まだ私の話は途中なのよ!いい!二人とも!私はツンデレじゃないんだからね!]]

 

このツンデレさんはまだ“ツンデレじゃないんだからね!”とか言ってますね。

 

ホントに典型的なツンデレ対応ですねー。

 

「凛ちゃん!西木野さん!迎撃準備を始めますよ!凛ちゃんは前衛をお願い!ベニャッガイで敵の攻撃を引き付けて!」

 

[[ちょっと!無視しないでよ!私はツンデレじゃないんだからね!]]

 

いえ。西木野さんは立派なツンデレさんですよ。

 

申請したら世界ツンデレ認定協会からツンデレ認定証が送られてくるレベルでパーフェクトなツンデレです。

 

そのうち世界ツンデレ認定協会に西木野さんをツンデレ認定してもらえるように申請しておきましょう。

 

ツンデレ認定証が送られてきたら、西木野さんのツンデレ姿がまた見れちゃいますね!

 

[[西木野さん!お遊びはここまでだにゃ!かよちん!前衛は凛とベニャッガイにまかせるにゃ!ベニャッガイの超絶堅牢ボディでハイ・モックの攻撃なんてみーんな!弾き返してやるにゃ!]]

 

凛ちゃんもヤル気満々ですね!

 

そんなヤル気満々の凛ちゃんのベニャッガイ。

 

みなさんご存じの通り、アホみたいな装甲値を誇る凛ちゃんが使ってる花陽印のベニャッガイなら、通常のハイ・モックさん程度の攻撃じゃまともにダメージは与えられません。

 

たぶん囲まれてボコボコにされても装甲に軽く傷が付くくらいなんじゃないかな?

 

でもどんなに頑丈な装甲でも、少しずつ削られて最後には…に、なっちゃいますから、油断はダメですよね!

 

油断大敵怪我一生です!

 

「うん!お願いね!凛ちゃん!西木野さんは遊撃をお願いします!花陽と凛ちゃんで敵のスキを誘います!西木野さんはそのスキを逃さないでくださいね!」

 

[[スッゴく納得できないけど了解よ!このむしゃくしゃをあのヤられメカにぶつけてやるわ!行くわよ!百式!!!]]

 

八つ当たりはよくないですよ?西木野さん?

 

おや?どうやらハイ・モックさんの団体様がカーバンクルの有効射程内に入ったみたいですね。

 

避ける気のほとんどないハイ・モックさんになら、遠距離から先制攻撃もバンバン当たっちゃいますんで、こちらに来る前に少し数を減らちゃいましょう。

 

ハイ・モックさん達は固まって移動しているので、こんなときこそ広範囲を攻撃できる“ファイアフラワー”の出番ですね!

 

サクッと一発キメちゃいましょう!

 

「凛ちゃん!西木野さん!ハイ・モックがカーバンクルの射程内に入りました!先制攻撃を仕掛けて数を減らします!さーちゃん!“ファイアフラワー”の用意を!宇宙に一発!花火を打ち上げますよ!」

 

<はなよ?このきょりで“ふぁいあふらわー”でいいのー?>

 

「はい!敵が固まっている今だからこその“ファイアフラワー”です!逝っちゃいますよ!ヤっちゃいますよ!キメちゃいますよ!」

 

<さーはちゅーこくはしたよー。“ふぁいあふらわー”せっとー。もくひょーほそくー。>

 

?忠告?なんとことでしょうか?

 

まぁうちの子達はたまーによくわからないことを言いますので、たぶん今回もそんな感じのヤツですね!

 

うん!“ファイアフラワー”の準備は完了したみたいです!

 

それじゃ……みーんなまとめて!大爆発ですよ!

 

「ドカンと一発!“ファイアフラワー”!!!発射です!!!」

 

照準を含めた全部の準備はさーちゃんが整えてくれたので、さっそくトリガーをポチッとなって押すと、バックパックの左側にサブアームで取り付けてあるミサイルポッドのフタがパカッと開いて、勢いよく一発のミサイルが…花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”がばしゅー!って発射されて行きます!

 

ふっふふふー!ハイ・モックさんなんてこの“ファイアフラワー”の一撃で…

 

[[ちょっと待って!小泉さん!その“ファイアフラワー”ってミサイル!小型のファイナルベニャッガイみたいなヤバいヤツじゃなかったの?!結構距離が近いけど大丈夫なの?!]]

 

「へ?ヤバい……ヤツ?」

 

ヤバいヤツって……あれ?そう言えば…花陽はナニか忘れているような……?

 

うーん……………………………………あ"。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

思い出しましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

“ファイアフラワー”は爆発のヨハネ、じゃなくて爆発の余波の衝撃波の計算を忘れていたんです!

 

今の安全圏のデータじゃまた爆発の余波に巻き込まれちゃいますよ!!!

 

[[アンタ!忘れてたわね!]]

 

「はぅ?!わ、忘れてませんよ!ちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっと!思い出せなかっただけです!けして忘れていたワケじゃありましぇぇぇぇぇぇぇん!」

 

[[思い出せなかっただけです!って普通に忘れたと同じ意味じゃない!]]

 

「意味は同じでも字が違いますよ!ほら!書き方も発音もじぇぇぇぇぇぇんぶ!違うじゃないですか!花陽は忘れてはいなかったけど思い出せなかっただけなんです!」

 

ふっふふ!“忘れてはいなかったけど思い出せなかっただけです!”だなんて、我ながら完璧な言い訳ですね!

 

これなら頭のいい西木野さんでもコロッと騙されちゃいますよ!

 

しかもですよ!最近は穂乃果先輩と一緒に居ることも多いんで、西木野さんにも穂乃果先輩の例の穂乃果先輩(アホ)が感染してるハズです!

 

少しでも穂乃果先輩(アホ)が感染していれば、この花陽の完璧な言い訳はさらに完璧な言い訳になります!

 

ふっふふふ……今日の花陽はパーフェクトですよ!

 

[[なるほど。忘れてはいなかったけど思い出せなかっただけなのね。そうなんだ。それなら仕方ないわね。うん。仕方ないわ。]]

 

ヒャッハァァァァ!!!やっぱりこのツンデレセレブ姫は花陽の完璧な言い訳にコロッと騙されやがりましたね!

 

これが世に言うチョロいヒロインで略して“チョロイン”ってヤツですね!

 

チョロインでツンデレでセレブでお姫さまだからチョロインツンデレセレブ姫ですね!

 

[[なんて!言うと思ったの!高坂先輩(アホ)じゃないんだからそんなので騙されるわけないでしょ!]]

 

あるぅぅぅぅぅれぇぇぇぇぇ?!

 

チョロインツンデレセレブ姫な西木野さんならコロッと騙されるハズだったんですけど!なんで騙されないんですかぁぁぁぁぁ!!!

 

西木野さんにも穂乃果先輩(アホ)が少しは感染してるハズだから簡単に騙せるって思ったのに!

 

[[私のことバカにしてる?そんなすぐにバレる嘘なんかでこの私がどうにかなるって本気で思ってたの?そうなワケあるわけないでしょ!!!小泉さん!忘れてたんでしょ!ってか!思い出せなかっただけです!って普通に忘れたと同じ意味じゃない!ねぇ?小泉さん……ううん……“花陽”……アンタ……あんまりふざけたことばっかり言ってると……………………本気でシバクわよ。]]

 

「はぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ?!」

 

こわっ!西木野さん!こわっ!

 

何だか急にドスの効いた声で“シバクわよ”とか言われちゃいましたよ!

 

こ、こ、こ、こ、ここは!とりあえずごめんなさいしておきましょう!

 

そうしましょう!!!

 

「ご、ご、ご、ご、ごめんにゃしゃいですぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

これのどこがチョロインツンデレセレブ姫なんですか!

 

ちょーっと前の花陽に思いっきり突っ込みたいですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに。

 

「ねぇ?凛ちゃん?ベニャッガイのレーダー範囲ってそこまで広くないハズだけど、どうやって花陽達のことをみつけたの?」

 

[[にゃ?そんなの簡単にゃ!かよちんの匂いをくんくんして探したにゃ!]]

 

[[は?匂い?ナニソレ?イミワカンナイ。]]

 

[[イミワカンナイのは西木野さんの方にゃ。ちなみにかよちんは美味しそうなお米の匂いがするにゃん♪食べたら美味しそうにゃ!]]

 

「食べてください!花陽を(性的に)食べてください!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


はい。凛ちゃんが合流した理由はいつも通りにアレな感じでした。
次回はお久しぶりなあの人が再登場いたします。

更新は来週の月曜日を予定しております。
よろしければご覧ください。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやくペイルライダー空間戦闘仕様が届いたのに勿体なくて作れていないQooオレンジでございます。
とりあえず、まずはジム・スナイパーⅡでも…。

さて、本日も本編更新となります。
今回はお久しぶりなあの人が…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅういち 始まります。




















はい!みなさん!こんにちわ!それともおはようございますですか?それともそれともこんばんは?

 

今日も元気だご飯がうまい!でお馴染みの小泉 花陽です!

 

そんな花陽は現在、一緒に出撃したご存じチョロインツンデレセレブ姫かと思っていたらヤ○ザ屋さんも真っ青の恫喝をしてきた西木野さんと、百合の楽園と化していた音ノ木坂学院陸上部から逃げ出してきて途中から花陽達に合流した凛ちゃんの三人でバトルロイヤル真っ最中です!

 

襲ってくるハイ・モックさんの群れは花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”で殲滅ですよ!の、ハズだったんですけど……あはは。

 

花陽はまたまた爆発の余波のことをスッカリ忘れてしまってたんですよ。

 

“ファイアフラワー”の着弾まであと少しですけど……どうしましょうか?コレ…。

 

いやぁー。それにしても前回のラストの西木野さんは怖かったですねー。

 

いきなりドスの効いた声で“シバクわよ”って……。

 

でも……あのとき西木野さんは花陽のことを“小泉さん”じゃなく“花陽”って呼びましたよね?

 

“シバクわよ”は怖かったですけど、“花陽”ってお名前で読んでもらえたのは何だかちょーっと西木野さんとの距離が近付いたかな?なんて思っちゃって嬉しかったですね♪

 

花陽も西木野さんのことをお名前で…“真姫ちゃん”って呼んでみてもいいのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[はな、じゃなくて、小泉さんの電子精霊!通信索敵系は確かうんでーぃね…うーちゃん?の担当って言ってたわね!聞こえてたら私の百式に爆発の余波の予想データを寄越しなさい!]]

 

あ。呼び方が“小泉さん”に戻っちゃいましたね。

 

残念です。

 

<はーい。さくてきとかはうーがたんとー。まきまきに“ふぁいあふらわー”のよそくでーたをてんそーするねー。>

 

[[いい子ね。どこかの米狂いのボケ娘がマスターとは思えないくらいにいい子だわ。それで、爆発の余波は……って!ここも圏内じゃない!着弾までは…]]

 

あ。西木野さん!着弾まではあと5秒くらいですよ!

 

ではカウントスタートです!

 

いーち。

 

[[あと5秒くらいしかないじゃない!!!あー!もう!早くどうにかしないと!!!]]

 

にー。

 

西木野さんも残り時間がヤヴェェェゼ!ってことを理解してくれたみたいですね。

 

でも慌てるのはまだ早いですよ!

 

実はこの状況を切り抜ける方法はちゃんとあるんです♪

 

ヒントは“前にも1回同じ方法を使って生き抜いたことがある。”ですよ!

 

ちなみに花陽は2回目ですね!

 

さぁ!さぁ!西木野さん!よぉーく、考えてみてくださいね♪

 

“しんきんぐたいむ”はあと3秒しかありませんけど。

 

[[にゃ?にゃ?さっきから西木野さんはにゃにを騒いでるにゃ?早く迎撃準備をして迎え撃つにゃ!]]

 

さーん。

 

西木野さんが灰色の脳細胞をフルドライブさせて思考しているのに対して、凛ちゃんはまだ状況を理解していないみたいですね。

 

あのね、凛ちゃん。

 

あと2秒くらいで着弾する花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”がスッゴい爆発を巻き起こして、そのヨハネじゃなくて余波でここら辺もちょっとヤバいことになりそうなんだよ。

 

まぁ、凛ちゃんの使ってるそのベニャッガイは、花陽がぐふぐふ言いながら徹底的に面白おかしく魔改造してムダに頑丈にしたから、“ファイアフラワー”の爆発のヨハネじゃなくて余波(えっ?ヨハネちゃんネタしつこいですか?)程度なら、巻き込まれてもへっちゃらですけどね。

 

[[迎撃しなくてもあのバカみたいな威力のミサイルならハイ・モックの15機程度は一発で消し飛ばしちゃうわよ!っ!そうよ!星空さんよ!星空さんのそのデカネコなら!]]

 

よーん。

 

西木野さんの灰色の脳細胞は見事に正解にたどり着いたみたいですね。

 

はい!西木野さん!その通りです!

 

ソレが今回の正解です!

 

凛ちゃんのベニャッガイの影に隠れて爆発のヨハネじゃなくて余波(だからしつこい。)をやり過ごせばいいんです!

 

[[星空さん!この前の戦車のデカブツの時みたいにちょっと私達の盾になって!]]

 

[[にゃ?盾になるにゃ?別にいいけど、にゃんで…。]]

 

ごー。

 

はい♪どっかーん♪

 

[[みぎゃぁ?!にゃんかかよちんのミサイルがめちゃくちゃハデに爆発したにゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[っ!着弾したのね!もう!相変わらずバカみたいな威力なんだから!ナニ考えてあんなバカみたいな威力のミサイルなんて作ったのよ!]]

 

はい!実はナニも考えてません!

 

花陽はおっきな爆発が好きなだけです!

 

ビーム系よりもやっぱり実弾とかミサイルとか爆発とか!いいですよね!

 

爆発は美学ですよね!爆発はロマンですね!爆発は最高ですよね!

 

おっと。いつまでも爆発の素晴らしさについて語っている暇はありませんね!

 

花陽も早く凛ちゃんのベニャッガイの影に隠れて爆発の余波をやり過ごさなきゃですよ!

 

増加装甲を取り付けて防御性能がマシマシなこのジム・カーバンクルなら、2枚のアクティブシールドを前面に構えて出力全開でふんばればたぶん大丈夫ですけど、もしも爆発のヨハネじゃなくて余波で(まだまだしつこく行きますよ!)飛ばされてきたナニかが当たって、ミサイルポッドの中に残ってる“ファイアフラワー”が誘爆なんてしちゃったら…。

 

そんなことになっちゃったら………みーんなまとめてゲームオーバーですね♪

 

[[星空さん!ごめん!背中を借りるわ!]]

「凛ちゃん!ベニャッガイの後ろに隠れさせてね!」

 

爆発のヨハネじゃなくて余波(ちょっと飽きてきましたね。)から機体を守るために、花陽と西木野さんはほぼ同時に凛ちゃんのベニャッガイの後ろに隠れようとします。

 

でも……

 

[[ちょっと!小泉さん!退きなさいよ!私の百式がはみ出しちゃうじゃない!私の百式って素組だからあんな爆発の余波に巻き込まれたらヤバいのよ!]]

 

「西木野さんこそ押さないでください!花陽のカーバンクルのミサイルポッドにナニか当たったらヤバいことになるんですよ!そこんところわかってますか?!」

 

ほぼ同時にって言うのがまずかったですねー。

 

花陽と西木野さんとで、凛ちゃんのベニャッガイの後ろの取り合いになっちゃいました。

 

[[にゃにゃ。かよちんも西木野さんもケンカしないで仲良く隠れるにゃ。]]

 

[[ケンカなんてしてないわ!]]

「ケンカなんてしてません!」

 

[[にゃんでもいいから早く仲良く隠れるにゃ!]]

 

[[わかってるわよ!って!小泉さん!だから押さないでよね!]]

 

「押してるのは西木野さんですよ!」

 

[[あー!もう!聞き分けのない!大体!アンタのカーバンクルならそのシールドを前に出して防御体制でふんばればなんとかなるでしょ!さっきだってそうやって耐えたんでしょ!なら今回もそうしなさいよ!星空さんのデカネコの後ろは大人しく私に譲りなさい!]]

 

「イヤです!確かに防御性能がマシマシなカーバンクルならたぶん大丈夫だと思いますけど、なんかここで簡単にベニャッガイの後ろを西木野さんに譲ったりしたら負けた気がします!だからここは譲りません!譲るワケにはいきません!花陽は引いちゃダメなんです!」

 

[[う"ぇぇぇえ?!アンタ!この状況で負けた気がします!って!ナニに冗談言ってるのよ!ナニに負けんのよ!]]

 

「ナニかです!」

 

[[ナニかってナニよ!]]

 

「ナニかはナニかです!」

 

[[だーかーらー!私はそのナニかがナニなのか聞いてるのよ!]]

 

「だから花陽はナニかはナニかだって言ってるんです!」

 

[[にゃ。ナニかがナニかとかマジでどーでもいいから、かよちんも西木野さんも早く隠れてほしいにゃ。そろそろヤバそうだにゃ。]]

 

[[っ!そうだったわ!早く隠れなきゃ!って!だから押さないでよね!]]

「はぅ!そうでした!早く隠れなきゃ!って!だから押さないでください!」

 

[[またコレにゃ。さっさと仲良く隠れるにゃ。]]

 

[[ぐぬぬぬぬ!!!もう!いい加減に譲りなさいよね!“花陽”!]]

 

あっ♪また“花陽”って呼んでくれました♪

 

やっぱりお名前で呼んでもらえると、一気に友達感が増しますね!

 

よぉーし!花陽も西木野さんのこと、お名前で…“真姫ちゃん”って呼んじゃいましょう!

 

でも凛ちゃんの後ろを譲るのは別のお話ですけどね!

 

むふふふ♪お友達感がアップしてちょっと仲良くなった真姫ちゃんでも、花陽は譲りませんよ!

 

いえ!お友達だからこそ、引けないこともあるんです!

 

「むむむむむむ!!!いい加減に譲るのは“真姫ちゃん”の方です!」

 

[[はぁ……。おまえらアホにゃ?押し合ってないで1列になればいいにゃ。]]

 

お名前で呼び合ってちょっと仲良くなった真姫ちゃんと、ベニャッガイの後ろを譲る譲らないで押し問答をしていると、凛ちゃんが至極真っ当なことを言ってきました。

 

そう。穂乃果先輩の次くらいにはアホな凛ちゃんがですよ。

 

[[へ?1列にって………あ。]]

「へ?1列にって………あ。」

 

[[ちょっと考えればすぐわかることにゃ。ほれ、アホ共。遊んでにゃいで整列だにゃ。爆風がきちゃうにゃ。]]

 

[[………急ぐわよ!花陽!]]

「………はい!真姫ちゃん!」

 

アホな凛ちゃんに真っ当なことを言われてなんだかちょっと釈然としませんが、ここは生き残ることが最優先です。

 

さぁ!真姫ちゃん!仲良くベニャッガイの後ろに並んで隠れましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで花陽と真姫ちゃんは、凛ちゃんのベニャッガイの後ろに仲良く1列に並んで“ファイアフラワー”の爆発のヨハネじゃなくて余波(このネタは今回はこれでおしまいにしておきましょう。)を無事にやり過ごすことができました!

 

でもその代償はあまりにも大きかったです…。

 

[[生き残れたのはいいけど、アホの星空さんにアホって言われたわ…。アホにアホって言われるなんて…西木野 真姫が始まって以来、最大の屈辱だわ……。もうなんかこんなんでパパみたいな立派なお医者さんになるなんて無理よね…。私はこのまま高坂先輩の高坂先輩(アホ)と星空さんの星空さん(アホ2号)に蝕まれてアホ3号に成り下がるのよ…。いっそのことことり先輩の例のウイルスでも自分に投与してナニもかもわからなくなるくらいに狂っちゃった方が幸せなのかしら…。]]

 

「はぅ…今回もなんとか無事に切り抜けました…でもアホの凛ちゃんにアホって言われちゃいましたよ……。アホにアホって言われちゃうなんて、もう花陽はお嫁に行けません…。このまま音ノ木坂の二大アホにじわじわと身体も精神も乗っ取られて花陽も立派なアホになるんですね。アホになるくらいならことり先輩の例のアレで狂っちゃった方が幸せなのかもしれません。」

 

花陽と真姫ちゃんは穂乃果先輩の次くらいにアホな凛ちゃんにアホって言われちゃいました…。

 

真姫ちゃんも言ってますが、もう色々と無理です。

 

アホにアホって言われてしまった花陽達は、アホに成り下がるしかないんです…。

 

さよなら。ヒトとして真っ当な知能を持っていた花陽の脳みそさん。

 

こんにちは。ヒトとして下手をするとおサル3以下の知能しか持てないアホに満たされた脳みそさん。

 

………はぁ……さっそくアホなことになってますね。

 

みなさんはお気付きですか?

 

ちょーっと↑を見てくださいよ。

 

ホントなら”おサルさん“って書かなきゃいけないのに”おサル3“になってますよね?

 

おサルな脳みそさんしか持てない花陽と真姫ちゃんと凛ちゃんの3人でおサル3ですか?

 

新ユニット結成ですか?

 

新ユニットはおサル3ですか?

 

デビュー曲は”HELLO.サルを数えて“ですか?

 

ニューヨークでおサルな格好をして踊りながら”HELLOおサル数えてー“とか歌っちゃうんですか?

 

最後は凛ちゃんがおサルにゃ!って決めるんですね。

 

そうなんですね!

 

おっと、失礼。

 

あまりのショックで思わず我を忘れてしまっちゃいました。

 

[[オイ!テメェら!にゃんでテメェらはいつもいつもそうやって凛にケンカ売ってくるにゃ?]]

 

[[は?星空さんにケンカ売る?ナニ言ってるのよ?私も花陽も星空さんにケンカなんて売ってないわよ?売る理由もないわよ?ねぇ?花陽?]]

 

「はい!真姫ちゃんの言う通りです!どうしてとっても仲良しで大好きな幼馴染みの凛ちゃんに、花陽と真姫ちゃんがケンカを売らなきゃダメなんですか?ね?真姫ちゃん?」

 

[[ねー。]]

「ねー。」

 

[[ナニが“ねー”だにゃ。テメェらイイ根性してやがるにゃ。こうなったらまずはテメェらからぬっこぬこにしてやるにゃ!]]

 

[[はぁ?さっきからナニよ!私達に突っかかってきて!アンタ!私達とヤるつもり?イミワカンナイ!でも……いいわ!ヤってやろうじゃない!だって売られたケンカは倍の値段で買い取れ!って団長達が言ってたわ!それが俺たち西木野警備保障”鉄華団“の流儀だって!花陽!ヤるわよ!]]

 

「了解です!真姫ちゃん!それにしても…ふーやれやれですね。ホントに凛ちゃんはやんちゃさんで仕方ありませんね。それじゃちょーっと、おてんばにゃんにゃんにはお仕置してあげちゃいましょうか?ぐふふふふ♪凛ちゃん…可愛いお声でたーっぷりとにゃあにゃあ鳴いてくださいね♪」

 

さてさて!ここでまさかの展開です!

 

凛ちゃん対真姫ちゃん&花陽の仲間割れバトルですよ!

 

でもこんなまさかの展開もバトルロイヤルの醍醐味ですね!

 

ぐふふふふ♪さぁーて凛ちゃん♪

 

そのベニャッガイの分厚い装甲をこの花陽印のレールカノンでぶち抜いてあげますよ!

 

[[うふふふふふふふふふ♪あららぁ?みなさぁん仲間割れですかぁ?ワタクシ的にわぁ、ソレでは困ってしまいますわぁ♪せっかくぅ、強くてぇ楽しそうなぁ“オモチャ”を手に入れてぇ♪鳴神さぁんにぃ縁のあるみなさぁんをこぉしてぇ見つけたんですぅからぁ♪遊ぶならぁ♪ワタクシとぉ遊んでくださぁいなぁ♪うふふふふふ♪]]

 

へっ?!な、なんですか?!今のイラッとするような甘ったるい声は?!

 

通信に割り込まれた?!でもジム・カーバンクルのレーダー圏内には花陽達の機影しかありませんよ?!

 

カーバンクルのレーダー圏外からの長距離通信?

 

通信に特化させた電子装備でやろうと思えばできないこともありませんが……でもそんなのはとても現実的じゃありませんよね。

 

この子のレーダー範囲はかなり広いんです。

 

その範囲外からの通信するなんてバトルロイヤルでそんなことをしてもナニも意味がありません。

 

うーん…もしかして幻聴とか…かなぁ?

 

最近は穂乃果先輩やことり先輩の例のアレがかなり進行してきていますので、幻聴のひとつやふたつくらいなら…。

 

[[うっさいにゃ!困るとか困んないとか、凛はんなこと知らないにゃ!さぁ!覚悟しやがれだにゃ!]]

 

[[まぁまぁ♪ねこさぁん♪ちょっと落ち着いてくださいな♪ここはひとつぅ、ワタクシに免じてぇ♪]]

 

っ!幻聴じゃありません!やっぱり通信越しに花陽達以外の声がしました!

 

レーダーに反応は…やっぱりない?!

 

なんですか?なんなんですか?!

 

って凛ちゃんはなんでこの異常事態に気付いてないんですか?!

 

やっぱりアホだからですか?穂乃果先輩(アホ)に高レベルで感染しているからですか?!

 

[[ぎにゃ!さっきからしつこいにゃ!止めんにゃ!だにゃ!今日の凛は本気だにゃ!本気って書いてマジって読むくらい本気だにゃ!]]

 

[[あら♪あらぁ♪ねこさんはご立腹ですわぁ♪]]

 

[[ねぇ…花陽。さっきから……なんか1人多くない?気のせい…じゃないわよね?]]

 

「はい。気のせいじゃありません。この周囲に花陽達以外の“ナニか”がいます。でも…カーバンクルのレーダーには花陽達しか表示されていません。この子のレーダーを誤魔化して近付くなんて普通は無理ですよ?よっぽど特殊なステルス装備をしているか、カーバンクルの索敵システムにでもハッキングしなきゃ…。けどハッキングなんて低位でも電子精霊が4人もいるカーバンクルには不可能です。まぁ鳴神先輩の電子精霊のアイリちゃんクラスなら…。」

 

[[はぁい♪ワタクシの電子精霊のイリスちゃんはその鳴神さぁんのアイリちゃんと同等の性能を持っていますわぁ♪うふふふふふ♪でもぉ♪今回はハッキングわぁまだしていませんわぁ♪]]

 

[[うにゃ?そう言えばこの声ってダレにゃ?]]

 

[[今さら?!だからアホって言われるのよ!星空さん!花陽!戦闘準備!“ナニか”いるわ!]]

 

[[にゃ?!にゃ?!敵かにゃ!でもどこにもいないにゃ!見えないにゃ!レーダーにも映ってないにゃ!きもいにゃ!かよちん!なんとかしてほしいにゃ!]]

 

わかってるよ。凛ちゃん。

 

ちょっと待っててね。

 

[[どこにいんのよ!もう!隠れてないで出てきなさい!]]

 

この人はアイリちゃんと同等の性能の電子精霊って言いましたね…。

 

でもハッキングはしていない?

 

ならどうやってカーバンクルのレーダーを誤魔化してるんですか?

 

[[うふふふふふ♪あはははははははは♪さぁ♪さぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁ♪ワタクシと遊びましょう♪楽しくぅ♪おかしくぅ♪狂おしくぅ♪]]

 

ん?レーダーを誤魔化す?

 

それに姿の見えない乱入者………そう言えば……こんな状況…最近どこかで……似たような状況を……。

 

[[ナニよコイツ。なんかキモチワルイ…。]]

 

[[にゃ。きもいにゃ。]]

 

見えない相手…っ!

 

そうです!ミアおねーさんです!

 

この状況はミアおねーさんの時とおんなじなんです!

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!敵は光学迷彩機能をあわせ持った高性能のステルスシステムを持っています!」

 

[[光学迷彩?!]]

 

[[こーせーのーなすてるすしすてむ?]]

 

[[[[ナニソレ?]]]]

 

「凛ちゃんには難しいお話になりますけと、ソレについては後でちゃんと説明します!まずはこの状況をどうにかします!」

 

大丈夫です!光学迷彩付きの高性能ステルスシステムの対策なら用意はしてあります!

 

「うーちゃん!エナジーバーストを使います!」

 

その方法はスバリ!ミアおねーさんの使っていた“エナジーバースト”ですよ!

 

<はーい。りょーかーい。>

 

光学迷彩で姿を消して同時にステルスシステムでレーダーを誤魔化していても、この周囲に居ることは間違いないはずです!

 

なら…その光学迷彩とステルスシステムを無理矢理剥がしてヤればいいんですよ!

 

[[あらぁ?うふふふふ♪なにをなさるのかしらぁ♪]]

 

「カーバンクルのエネルギーを一瞬だけ全開で解放して、指向性を持たない純粋なエネルギーの波を起こしてその光学迷彩とステルスシステムに干渉させます!」

 

この前のバトルでミアおねーさんはジャミングチャフを吹き飛ばすためにエナジーバーストを使いました。

 

でも…あのエナジーバーストの本来の使用目的は光学迷彩やステルスとかの厄介なシステムにエネルギー干渉を起こして、一時的にシステムダウンさせるためのモノなはずです!

 

[[へぇ…無茶なことをなさるのですねぇ……うふふふふふふふ。面白いですわぁ♪ならぁ……やってみせなさいなぁ♪]]

 

やっぱり…普通に考えれば一瞬だけ全開でエネルギーを放出するとかむちゃくちゃですよね。

 

無茶だってことは花陽にもわかってます。

 

花陽のファイターとしての技術じゃあの神業的な制御は無理だってことも。

 

でも…花陽は1人じゃありません。

 

花陽には頼りになる電子精霊のみんなが憑いていてくれます!

 

そうです!電子精霊の力を借りた“システム”としての再現なら花陽でも可能なんです!

 

こんなこともあろうかと!みんなの力を借りてミアおねーさんのエナジーバーストを再現するシステムは昨日の夜に構築しておきました!

 

まだシミュレーションも何もしていないシステムですけど……。

 

でも……

 

「やってみせます!さーちゃん!うーちゃん!しーちゃん!のーちゃん!お願いです!花陽に力を貸してください!」

 

<<<<まかせてあんしーん。ばっちこーい。どんとこーい。はりきってーいってみよー。>>>>

 

ふふ♪ありがとみんな♪頼りにしちゃいますね!

 

「行きますよ!システムドライブ!!!“エナジーバースト”!起動です!」

 

花陽はみんなのサポートを受けながら、エナジーバーストシステムを起動させて、カーバンクルから一瞬だけ全開でエネルギーを放出させます!

 

………大丈夫……みたいですね!

 

ぶっつけ本番でも制御が失敗して機体があぼーんと爆発することなく、ちゃーんとうまく発動しましたよ!

 

カーバンクルから放出された指向性を持たない純粋なエネルギーの波は、そのまま周囲へと広がっていきます。

 

そして………。

 

[[今のピリッとしたのって花陽の仕業?一体ナニを…えっ?!レーダーに反応?!いた!アイツが姿の見えない乱入者ね!アレって…ガンダムタイプ?ことり先輩のウイングガンダム・リトルバードになんか似てるけど…。]]

 

[[うにゃ。なんか真っ赤だにゃ。]]

 

エナジーバーストの干渉波で光学迷彩とステルスを無効化すると、花陽達の目の前に姿を表したのは真っ赤なウイングガンダムのカスタム機でした。

 

あの機体…正確にはウイングガンダムじゃなくて、イタリアの伊達男“リカルド・フェリーニ”さんがかつて使用していたガンダムフェニーチェ・リナーシタのレプリカモデルをベースに使用したカスタム機みたいですね。

 

バスターライフルはカートリッジタイプに改造されてます。

 

機体のあちこちに取り付けられているのはそのバスターライフル用の圧縮エネルギーカートリッジですね。

 

圧縮エネルギーカートリッジを使用してバスターライフルの回転率を上げたんですね。

 

でも……あの赤いリナーシタ…どこかで見た記憶があるような…?

 

うーん…どこで見たんでしょうか?

 

最近は穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)のせいで物忘れが激しいんですよね。

 

[[あららぁ?ワタクシびっくりですわぁ♪試作段階でもぉこんなに簡単にこの機体に付与したステルスシェードが剥がされちゃうなんて思いませんでしたわぁ♪まぁ他人の機体にぃ外から光学迷彩やらステルスコーディングを施すのわぁ、今のワタクシでわぁこの辺が限界なんでしょうけどねぇ…。]]

 

[[ねぇ、アンタ。さっきからその甘ったるいふざけたしゃべり方…なんか知らないけど、バカにされてるみたいでイラつくのよ。いい加減に止めてくれない?]]

 

[[うふふふふ♪ごめんなさぁい♪別にぃみなさぁんをバカにしているわけでわぁありませんわぁ♪ただぁちょぉぉぉっとぉ♪からかってるだけですぅわぁ♪]]

 

[[あ、そう。からかってるだけ、ね。ふん。上等よ…アンタが誰にケンカを売ったのか…教えてやるわ!花陽!星空さん!]]

 

[[西木野さんは意外とケンカっぱやいにゃ。でも…なんか頭にきてるのは凛も一緒にゃ!ぬっこぬこにしてヤるにゃ!]]

 

花陽が赤いリナーシタのカスタム機をどこで見たのか思い出すため、穂乃果先輩の穂乃果先輩(アホ)に逆らいながら記憶の海に潜っている間に、真姫ちゃんと凛ちゃんはそれぞれ百式とベニャッガイを戦闘態勢へと以降さていました。

 

考えるのは後でもできます。

 

今は花陽も戦闘準備を整えましょう!

 

[[うふふふふふふふふふ…あはははははははは………そちらの緑と白のジムは中々ですけどぉ…たかが素組の百式とネタ機体のその大きなネコさんでこのワタクシにぃ…勝てるとォ思うなァヨォォォォォ!!!クソ小娘ドモがァァァァァア!!!]]

 

「へっ?!」

[[う"ぇえ?!]]

[[みぎゃ?!]]

 

[[うふ♪なぁぁぁんて♪さぁ♪楽しぃ楽しぃガンプラバトルを始めしょ♪せっかくぅ面白そうなぁオモチャを捕まえたんですぅからぁ♪行きますわよぉ♪えーっとぉ♪そうそう♪なんとかガンダム・イグナイトですわぁ♪]]

 

イグ…ナイト?

 

赤いリナーシタのカスタム機でなんとかガンダム・イグナイト?

 

……………あぁぁぁぁ!!!そ、そうです!ウイングガンダム・イグナイトです!

 

で、でもウイングガンダム・イグナイトってガンプラバトル日本リーグの上位ランカー“紅い嵐(クリムゾン・テンペスト)”の二つ名を持つプロファイター“五十嵐 永久(いがらし とわ)”さんの使用機体ですよ!

 

どうりで見たことがあると思ったわけです!

 

喉の奥の小骨が取れたみたいですっきりしましたよ。

 

って!そうじゃなくて!

 

な、なんで日本リーグの上位ランカーなんてある意味バケモノクラスの大物が出てきちゃうんですか?!

 

真姫ちゃんがさっき変なフラグを建てたからですか?!

 

アレって凛ちゃん登場のフリじゃなかったんですか?!

 

あれ?でも…イグナイトのファイターさんの永久さんって宝塚の男役さんみたいにキリッとしたカッコいい女性ファイターさんでしたよね?

 

しゃべり方だってハキハキしてましたよね?

 

間違ってもあんな“ですわぁ♪”なんて甘ったるい声でしゃべったりはしないはずですけど…?

 

永久さんのファンの方がウイングガンダム・イグナイトに似せて作ったガンプラですか?

 

でも……“捕まえた”って言ってましたよね…。

 

“捕まえた”って…ま、まさか他人の機体を乗っ取った…とか?

 

あはは…自分で言っておいてなんですけど、そんなことは無理ですよね?

 

でも……さっきあの人は自分の電子精霊はアイリちゃんと同等の性能だって言ってましたよね…。

 

と、とにかく!今は迎撃が先です!

 

例え上位ランカーの機体を乗っ取っていたとしても、3対1ならなんとかなるはずです!

 

…………な、なんとかなればいいなぁ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

久しぶりに登場したキ○ガイ魔女さん。
次回は“まきりんぱな”の1年生トリオが魔女さんに挑みます。

そして今回お話のなかで登場したウイングガンダム・イグナイト。
こちらはとあるお方よりご提案いただいた機体となっております。
登場が大幅に遅くなってしまい、申し訳ございません。
皆様からご提案いただいたオリジナルガンプラは、順次登場していく予定でございます。
大会が始まればもう少し登場ペースも上がるのですが…。


次回更新はいつも通りに来週の月曜日のお昼頃に本編更新を予定しております。
また、来週の9月12日(火)は我らμ'sが誇る衣装担当の鳥娘(ガンプライブでは危険人物)、南 ことりさんの生誕祭です。
ことりさんのお誕生日を記念しまして、生誕祭特別編を予定しております。
内容としましては、今のところはソラとことりさんがとあるケーキの美味しい喫茶店を守るため、オカマのパティシエ店長と共に地上げ屋さんにガンプラバトルで挑む…と言った、どこかで聞いたとこのあるような内容になる予定です。
まだ書き始めてすらいないのですが…。
間に合わない場合はニコデレラの時のように、世界名作シリーズになるかもしれません。
その時は“逆・舌斬り雀”とか…?

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。







巻末特典(?)

不定期開催 幕僚長氏(KKE団所属)のMS講座
第3回[ガンダムアスタロト オリジン]


真姫「今回は鉄血のオルフェンズ月鋼からアスタロトオリジンよ。」


【挿絵表示】


絵里「真っ赤なガンダムね!かっこいいわ!」

ことり「赤鬼さんみたいだね~オリジン?」

真姫 「そう、月鋼の話は色々な所に行ってしまったパーツを取り戻してこの姿にするのが目的なのよ。」

ことり「へえ~そうなんだ~」

絵里「この機体ってどんな特徴があるの?」

真姫「そうね、非常にバランスのいい機体よ。単独で超高速長距離飛行が可能で援護したり物資を届けるっていうのが役目よ。」

ことり「肩と背中のユニットがそれを出来るようにしてるんだね~」

絵里「右腕の剣は専用装備かしら?」


【挿絵表示】


真姫「それはγナノラミネートソード。ナノラミネート装甲を無効化する強力な武器よ。」

絵里「ハラショー…かなり強力な機体じゃない!」

真姫「そうよ。ちなみに飛行ユニットはロストテクノロジーで今の時代・・・本編や月鋼の頃は再現出来ないの。」

ことり「すごいね~飛べるMSってかっこいいよね~」

絵里「特徴のある機体って印象に残りやすいものね。素敵だわ!」

真姫「MSは全シリーズで考えると凄い数だもの。特徴があった方が目立つわよ。特徴がない機体も私は好きだけど。」

ことり「うん、ジムとかいいよね~ねえ、μ'sのみんなでガンプラ作ろうよ~」

真姫「そうね、楽しそうだわ。」

絵里「じゃあ練習終わったらみんなでガンプラ買いに行きましょう!」



つづく?






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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルでそろそろどこかの騎空団に所属した方が良いのかなぁ?と悩んでいるQooオレンジでございます。

今回も本編の更新となります。
お久し振りなキ○ガイ魔女さん。
今回の彼女の目的とは?


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうに 始まります。



























[[っ!バスターライフルがまた来るわよ!星空さん!お願い!]]

 

聞いているとイラッとしてくるような甘ったるいしゃべり方をする謎の女の子(?)の操る赤いガンダムフェニーチェ・リナーシタ(のレプリカモデル)のカスタム機…ウイングガンダム・イグナイト。

 

日本リーグ上位ランカーのモノと思われるその機体と売り言葉に買い言葉で始まった戦闘は、3対1ならなんとかなる…はずもなく、花陽達3人は圧縮エネルギーカートリッジを使用して絶え間なく撃ち込まれるバスターライフルの前に防戦一方になっちゃいました。

 

[[おうにゃ!任せるにゃ!うっしゃおらぁ!ばっちこいにゃ!みぎゃ?!やっぱりビームはあっちいにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

「凛ちゃん!大出力ビームが相手なんだから無理はしないで!危なくなったらすぐに花陽のカーバンクルと変わって!って言うか熱いのはベニャッガイの表面装甲だけで中身の凛ちゃんは別に熱くはないよね?!」

 

[[あははははは!!!圧縮エネルギーカートリッジを使用してのバスターライフルの連射!コレわぁなかなかにぃ爽快ですわぁ♪素晴らしくぅ痛快ですわぁ♪とぉぉぉぉぉってもぉ!愉快痛快ですわぁ♪うふふふふ♪まだまだイキますわぁ♪そぉぉぉおれぇぇぇぇ♪]]

 

[[あっちいのは気分の問題だにゃ!あとベニャッガイはまだまだいけるにゃ!ビームはあっちいけど!そんなへっぽこビームなんてへっちゃらにゃ!!!]]

 

花陽達は防御特化型の凛ちゃんのベニャッガイを盾にしてバスターライフルを防ぎながら、花陽のジム・カーバンクルと真姫ちゃんの百式で反撃してはいるのですが…。

 

[[この!この!この!あー!もう!さっきからちょこまかと動き回って!ウザいのよ!いい加減に当たりなさい!]]

 

同じウイング系カスタム機のことり先輩のウイングガンダム・リトルバードを遥かに上回る機動力で動きまくってるイグナイトを捉えることができずにいました。

 

流石は日本リーグ上位ランカーの機体(たぶん)です。

 

そりゃもうビックリするほど当たりません!

 

ちょこっとでもかすりもしませんよ!

 

花陽なんて速射性能の高いアームバルカンでバリバリ撃ちまくってるんですけど、あはは♪うふふ♪と嗤いながらヒラヒラ避けられちゃってます。

 

機体性能だけじゃなく、実はあのちょっとアレなファイターさんもかなりの腕前ですね。

 

うん。スゴいファイターさんでもあの嗤い方はやっぱりイラッとしますね!

 

けど…あの嗤い方や“ですわぁ♪”って語尾…花陽はなーんか最近どこかで聞いたことがあるんですよねー。

 

でもどこで聞いたのか思い出したら……こ、怖いことになりそうな気がするんですよ…。

 

例えば…思い出したら真面目の皮をかぶった残念系上級お○にすとさんにコロッとされて、またあのよクエストを攻略しなきゃダメになる…そんな気がするんです。

 

………思い出したらやっぱりヤバいですよね?

 

イヤな予感ってムダに的中しちゃいますからね。

 

だから思い出すのは止めておきましょう!

 

[[うふふ♪イ♪ヤ♪ですわぁ♪でわぁでわあ♪お返しにぃ♪もういっばぁつぅ♪えぇーい♪]]

 

おっと!いつの間にか真姫ちゃんのビームライフルをヒラヒラと避けたイグナイトが、反撃で真姫ちゃんにバスターライフルを向けてますよ!

 

真姫ちゃんの素組の百式じゃバスターライフルの大出力ビームが直撃したりしたらひとたまりもありません!

 

一応は素組の百式でも対ビームコーティングの防御アビリティが付いているハズですが、あんなのはオマケみたいなモノですからね!

 

回避メインの操縦をする真姫ちゃんなら、ほとんど意味のない素組の百式の対ビームコーティングなんて機体容量の確保のために外しちゃってもいいんじゃないですか?

 

あとで真姫ちゃんに提案してみましょう!

 

その前に…今は真姫ちゃんをカーバンクルで守りますよ!

 

盾の幻獣の名前は伊達じゃないってところをみせてあげます!

 

「真姫ちゃん!危ないから下がってください!ここは花陽が引き受けます!しーちゃん!前に出ますよ!サポートを!うーちゃんは出力を上げて!のーちゃんはアクティブシールドを!」

 

<あいあい。すらすたー、ぜんかーい。>

 

<りょーかーい。しゅつりょくもましましー。>

 

<どんとこーい。あくてぃぶしーるど、すたんばーい。>

 

電子精霊のみんなが花陽のお願いに応じて、すぐさまサポートに入ってくれます!

 

電子精霊のサポートがあるとやっぱり楽ですね。

 

このままじゃいつか花陽はダメ人間になっちゃうかもしれませんね。

 

「間に合いました!お願い!カーバンクル!耐えてください!」

 

みんなのサポートを受けて、真姫ちゃんの百式を庇うために前に出た花陽のカーバンクルに、さっそくイグナイトのバスターライフルから発射された大出力ビームが襲いかかってきます!

 

[[花陽?!]]

 

[[かよちん!!!]]

 

や、やっぱりいくら頑丈なシールドを持っていても大出力ビームの前に出るなんて怖いですね。

 

でも…怖くても…女の子にはやらなきゃいけないときだってあるんです!

 

「だ、大丈夫だよ!カーバンクルなら耐えきれる!絶対に!」

 

[[うふふ♪防がれちゃいましたわぁ♪でもぉ…いつまでも防戦ばかりでわぁ、そのうちヤられちゃいますわぁよぉ♪それぉれぇ♪もういっぱぁつぅ♪ばきゅーん♪]]

 

「っぅぅぅぅ!ま、まだです!その程度のビームなら!凛ちゃん!真姫ちゃん!今のうちに!」

 

バスターライフルの射撃中は反撃の絶好のチャンスです!

 

ホントならこのメンバーで一番火力の高い花陽のカーバンクルが攻撃に参加した方がいいんですけど、今はバスターライフルを防ぐので手がいっぱいいっぱいです!

 

だから凛ちゃん!真姫ちゃん!お願いしますね!

 

[[おうにゃ!堕ちやがれだにゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!ぎにゃぁぁぁぁ!!!]]

 

[[わかってる!このチャンスは逃さないわ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろぉぉぉぉ!!!]]

 

ここぞとばかりに凛ちゃんのベニャッガイと真姫ちゃんの百式が、バスターライフルを放つために動きを止めたイグナイトへとビームの雨を降らせます!

 

イグナイトは高機動高火力の代わりに、装甲は削りに削った紙装甲のはずです!

 

例えベニャッガイと素組の百式の低威力のビームでも、当たれば致命傷です!

 

それにこれだけ弾幕を張れば1発くらいは!

 

[[いゃーん♪ですわぁ♪そんなに激しくぅ責めらちゃったらぁ♪ワタクシ困っちゃいますわぁ♪]]

 

あ、当たらない?!今の弾幕でも当たんないんですか?!

 

ってかなんですか!あの変態機動!

 

キモいですよ!

 

でも…回避に専念したせいでバスターライフルの射撃が止まりました!

 

しかもバスターライフルからカートリッジが排出されましたよ!

 

カートリッジ内のエネルギーが切れたから予備のカートリッジと取り替えるつもりですね!

 

絶好のチャンス到来です!

 

このスキに花陽も攻撃に参加ですよ!

 

「ビームが止んだこのスキは!逃しません!!!さーちゃん!」

 

<はーい。しょーじゅーんはかんりょー。びーむきゃのんのちゃーじもかんりょー。れーるかのんもじだんそーてん。どっちもいけるよー。>

 

完璧ですよ!さーちゃん!

 

「ぐっじょぶです!レールカノン!ビームキャノン!どっちも発射ですよ!!!」

 

カーバンクルのビームキャノンから放たれた黄色いビームと、レールカノンから紫電を纏って放たれた弾丸は狙い通りにイグナイトへと突き進みます!

 

イグナイトは初擊のビームキャノンをスラスターを吹かしてギリギリで回避しましたが、少しだけ時間差を付けて放ったレールカノンの弾丸は、回避よりも防御した方が効率的と思ったようで、左腕に装備したシールドを構えて防御しようとしています!

 

いいですよ!そのままシールドで防御しちゃってください!

 

カーバンクルの装備しているこの花陽印の必殺兵器なレールカノンなら、例えシールドで防御してもそのシールドもろともぶち抜いちゃえます!

 

防御無効ってヤツです!

 

さぁ!そのままシールドもろともコアをぶち抜いちゃってください!!!

 

<<マスター!いけません!回避を!>>

 

[[イリスちゃん?!っ!スラスター!全開ですわ!まにあ、くぅぅぅぅ!きゃっ?!]]

 

カーバンクルのレールカノンから放たれた弾丸は、シールドを貫通してコアをぶち抜き……ませんでした。

 

イグナイトのファイターさんは、突然に響いた女の子の声に反応して、機体の全てのスラスターを使った無茶とも言える急制動を行って無理矢理に弾丸を回避してしまいました!

 

って!避けた?!避けたんですか?!はいぃぃぃぃぃ?!よ、避けたぁぁぁぁ?!

 

なんで今のタイミングで避けやがりますか?!

 

完璧なタイミングで捉えたハズですよ!

 

[[い、今のはあぶなかったですわぁ…なんて威力をしてるんですかぁ?そのレールガンわぁ。かすっただけでシールドがごっそりと削られちゃいましたわぁ…。シールドで防御していらぁ…あぁこわぃ。うふ♪イリスちゃんが教えてくれなかったらぁ♪ちょーっと、ヤバかったですわぁ♪]]

 

あんなタイミングで回避を間に合わせるなんてアイリちゃんのサポートを受けた鳴神先輩くらいしか…っ!そうか!今の声って!電子精霊ですね!

 

確かに鳴神先輩クラスの操縦技術に最高位電子精霊のサポートがあれば、完璧なタイミングで放ったあの一撃を回避することも可能です…。

 

それじゃさっきあの人が言っていた、鳴神先輩のアイリちゃんと同等のスペックを持っているって言う電子精霊ってホントだったんだ…。

 

ど、ど、ど、ど…どーしまょぉぉぉぉぉ!!!

 

まずいですよ!ヤバいですよ!厳しいですよ!

 

花陽には電子精霊のみんなが憑いていてくれるから、多少のピンチでも大丈夫!とか実は甘いこと考えてましたけど、相手も電子精霊持ち…“精霊使い(エレメンタラー)”でしたよ!

 

しかも!電子精霊のスペックでも負けちゃってるっぽいですよ?!

 

こ、こーなったら!なりふり構わずに花陽だって奥の手をつかっちゃいますよ!

 

決めました!今!決めちゃいました!

 

花陽はもう遠慮はしません!容赦もしません!

 

さぁ!ちょーっと時間はかかるかもしれませが奥の手の投入です!

 

相手が鳴神先輩クラスの操縦技術に最高位電子精霊持ちなら!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

困ったときのナルえもん!そう!鳴神先輩に助けてもらっちゃいましょう!

 

な、情けないなんて言わないでくださいね!

 

だって鳴神先輩クラスのファイターって世界戦レベルの、それも決勝トーナメントに出場するレベルのファイターってことですよ!

 

そんなのを相手にするなんて無理ですよ?ふつーに無理ですよ?

 

そりゃ花陽だってはな太くんみたいに簡単にナルえもんに泣きつくなんてイヤですよ?

 

でもそれとこれとは別です!

 

だってさっきから花陽達のこと小バカにしたように“ですわぁ♪”なんて言ってくるあの女の子に負けたらなんか頭にくるじゃないですか!

 

と、言うわけで♪えーっとスマホ、スマホっと。

 

アレ?どこでしたっけ?スカートのポケットに入れていたと思ったんですけど…あ♪ありました♪

 

ブレザーの内ポケットに入れたんですね。

 

一瞬どこかで落としちゃったのかと思っちゃいましたよ!

 

ではでは気を取り直して♪先輩にメールで…ナルえもんタスケテェェェェェ!!!っと。

 

はい!これでおっけーですよ!

 

ナルえもんこと鳴神先輩って何だかんだ言っても優しくて面倒見もいいんで、素直に助けてくださいってお願いすればきっと来てくれますよ!

 

しかもですよ!ナルえもんを呼べばたぶんもれなく反応速度が異常なアホの極みか火力マシマシ狂い鳥か残念系上級お○にすとスナイパーのどれかが着いてきますしね!

 

それじゃあとはナルえもんが助けに来てくれるまで三人でがんばって時間稼ぎですよ!

 

[[なんで今のを避けやがるにゃ?!タマが当たんにゃきゃきりがないにゃ!]]

 

[[そうですわねぇ。ワタクシもぉキリがないって言うねこさんの意見にわぁ同感ですわぁ。だからぁ…イリスちゃん♪貴女が来たと言うことわぁ、例のシステムにアクセスできたんですねぇ?]]

 

<<はい、マスター。お待たせしてしまい申し訳ありませんでした。マスターの予想通り、上級エネミーの使用権限は手に入りませんでしたが、下位エネミーの使用権限は予定通りに入手が完了いたしました。マスターのご指示があればいつでもいけます。>>

 

[[うふ♪今回わぁ手始めですわぁ♪下位エネミーの使用権限が手に入ればぁ今わぁそれでじゅーぶんですわぁ♪ (ついでよ。コイツ等でMHプログラムの感情適正のサンプリングもしておきましょうか。さてと。この前はソノダウミに抵抗されたけど…今回はどうかしら?ねぇ?コイズミハナヨ?ホシゾラリン?ニシキノマキ?貴女達は抗えるかしら?真っ黒な感情に。真っ赤な感情に。ドロドロした原初の感情に。ふん。キラキラした真っ白い優しい世界しかしらない小娘なんて、擬似的に与えられた滾る怒りにその身を委ねて…堕ちてしまえばいいのよ。一度堕ちれば…もう…くふ…くふふふ…。) 待ってる間にぃ丁度よい暇潰しとも会えましたしぃ♪ねぇ♪みなさぁん♪あははははは♪]]

 

[[凛たちが…]]

 

「ひま潰し…ですか?」

 

この人は…ホントに人をイライラさせますね。

 

確かに花陽達は弱いです。

 

弱いですよ…。

 

気を抜くと雑魚のハイ・モックさんにヤられちゃうくらいには弱いです。

 

でも…それでも…。

 

花陽達はあなたなんかに…あなたなんかの…ひま潰しだなんて言われる筋合いはありません。

 

なんですか?この人は?さっきから…ヒトを小バカにして…。

 

うふふ♪とか、あはは♪とか。

 

耳障りな声で嗤って…耳障りな声でしゃべって…耳障りな声で……あぁ……なんかもうイライラし過ぎてだんだん頭の中がぐちゃぐちゃになってきましたよ。

 

どうしましょうか?うまく思考がまとまりません。

 

なんだかもう…どうでもよくなって来ました…。

 

今はただ、あの耳障りな声を止めたいです。

 

今はただ、あの目障りな女を視界から消し去りたいです。

 

今はただ、あの女を……○したい。

 

そうですよ。このまま…心の赴くまま、心の感じるままに…そうだ…思うがままに…なすがままに……この頭の中でドロドロと渦巻いてるイライラに身を任せちゃえばいいんですよ…………アハ…ソウダ……ミンナ……ナニモカモ………コロセバイインダ……コワセバイインダ…ソウダヨ……ミンナ……ミンナ…………ナニモカモ……ゼンブ…ゼンブ…コロセ…コワセ…グチャグチャニ…メチャメチャニ………アハ…アハハ……アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!!

 

[[うふふ… (いい感じね。反応は上々よ。この様子ならやっぱりMHプログラムに使用する感情は“怒りの感情”が一番適切ってことかしら?) ]]

 

コロセ!コワセ!ミンナ!ミンナ!ミンナ!ミンナ!ゼンブ!ゼンブ!ゼンブ!ゼンブ!コロシテシマエ!コワシテシマエ!

 

<はなよ。それはだめ>

 

ウルサイ

 

<はなよがはなよじゃなくなるよ?>

 

ダマレ

 

<はなよがはなよじゃなくなるのはいやだよ?>

 

カンケイナイ

 

<だからだめ。それをうけいれちゃだめ。>

 

ドウデモイイ

 

<<<<おこめたべてもおいしくおもえなくなるよ?>>>>

 

……………オコメ………おこめ………お米?

 

お米を食べても美味しく思えなくなる?

 

そ、それは………

 

「困りますぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

はぅ?!い、いま…花陽は…ナニを考えて…ナニをしようと…していたんですか…?

 

アレじゃまるでことり先輩が黒くなった時みたいな…いえ、今の感じは…コレは…いつものことり先輩のアレじゃないですよ?!

 

ナラ…ソンナコトキニナラナクナルマデナニモカモグチャグチャニシチャエバ…

 

<<<<はなよー?だめだよー。>>>>

 

っ!みん…な…花陽は…また…?

 

な、なんですか?!なんなんですか?!

 

さっきから花陽のナカに無理矢理に入ってこようとしているこの真っ黒い感情は?!この真っ赤な感情は?!

 

知らない!花陽はこんなドロドロしたのなんて知らない!

 

イヤだ!コレはイヤだ!

 

もう来ないでください!もうこれ以上は花陽のナカに入って来ないでください!

 

こんな感情…花陽はいりません!!!

 

だから…こっちに…花陽のナカに…来るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

[[へぇ…アンタ、ずいぶんと面白いこと言ってくれるじゃない…。]]

 

[[うふふふふふ♪ごめんあそばせぇ♪でもぉ♪ホントのことですかあらぁ♪]]

 

心の中に無理矢理に入ってこようとする、黒くて赤くてドロドロしたイヤな感情。

 

花陽はそんなドロドロをお米への愛を糧に、必死に押し返しました。

 

い、今のは…なんだったんでしょうか…?

 

あの気持ち悪いドロドロした感情は…。

 

さーちゃん達が花陽に声をかけてくれなかったら…花陽はあの黒くて赤くてドロドロした感情に身を任せて…そのまま…。

 

[[ヌッ○ス。]]

[[ブッ○ス。]]

 

あっ!凛ちゃん?!真姫ちゃん?!

 

二人の様子も変ですよ!

 

凛ちゃんは語尾に“にゃ!”がありません!

 

真姫ちゃんもです!

 

真姫ちゃんはセレブのお姫さまなんですよ!

 

そんなセレブのお姫さまな真姫ちゃんが“ぶっ○す”なんて物騒なこと言うわけありません!!!………たぶん。

 

と、とにかく!ダメです!

 

なんだかわかりませんけど!とにかくダメなんです!

 

そのドロドロに負けちゃダメです!ダメなんです!

 

止めないと!凛ちゃんと真姫ちゃんを!

 

ここままじゃ取り返しのつかないことになっちゃう気がします!

 

「凛ちゃん!?真姫ちゃん?!ダメです!落ち着いてください!そのドロドロに負けちゃダメです!あの人の口車に乗せられないでください!大丈夫です!もうちょっと待ってたらきっと先輩が!」

 

ドロドロした気持ちの悪い感情の支配からなんとか脱け出した花陽は、さっきまでの花陽と同じように頭の中が怒りで真っ黒に、真っ赤に、ドロドロに染まっちゃっている凛ちゃんと真姫ちゃんに必死で声を、言葉を投げかけます。

 

あんな恐い感情に支配されていたら、二人には花陽の言葉は届かないかもしれません…でも…それでも…きっと…絶対に…大丈夫!

 

電子精霊のみんなの声が花陽に届いたように!凛ちゃんにも!真姫ちゃんにも!花陽の言葉は届いてくれるハズです!

 

だって花陽達は…友達なんですから!

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!お願いです!戻ってきてください!いつもの凛ちゃんに!いつもの真姫ちゃんに!」

 

[[う…あ…かよ…]]

[[ウルサ…ダマ…っぅ…は…よ…]]

 

聞こえてる!届いています!花陽の声は!凛ちゃんにも真姫ちゃんにも!

 

でもまだ足りません!あと少し!あと少しです!

 

なら!だったら!

 

「凛ちゃん!全部終わったらラーメンをご馳走しちゃいますよ!前から凛ちゃんが食べたいにゃー!って言っていた例のヤツです!アミューズメントセンターで一番高いラーメンですよ!とんこつラーメン専用に飼育された伝説の白銀アグゥXイベリ仔豚の豚骨を使った至高のスープ!麺は北海道産のゴルディオン小麦を使った究極の麺!チャーシューだって厚切りですよ!しかもですよ!チャーシューはさらにマシマシでトッピングしちゃいます!麺はもちろん大盛りです!今なら餃子もチャーハンももれなく付いてきます!食べたいですよね!ラーメン大好きな凛ちゃんなら絶対に食べたいですよね!ならこんなところでそんなドロドロに負けちゃダメです!真姫ちゃんもですよ!ラーメンを一緒に食べませんか?セレブの真姫ちゃんはラーメンなんて庶民の食べ物を食べたことありますか?ありませんよね!なら!一緒に食べましょう!美味しいんですよ!でも美味しいから美味しいんじゃないんです!みんなで!お友達と一緒に楽しく食べるから美味しいんですよ!だから!花陽は真姫ちゃんとも一緒にラーメンが食べたいです!凛ちゃんと二人でのラーメンも美味しかったですけど!そこに真姫ちゃんも加わったら!きっともっと美味しいくラーメンが食べれます!だから真姫ちゃん!花陽達とラーメンを一緒に食べましょう!花陽と!凛ちゃんと!真姫ちゃんと!みんなで!一緒に!」

 

花陽はお米への愛でドロドロを押し返せました。

 

なら…凛ちゃんならラーメンです!

 

ボッチだった真姫ちゃんならお友達と一緒にがポイントです!

 

このバトルが終わったら!ホントにおごっちゃいますよ!

 

…………鳴神先輩が。

 

だ、だって仕方ないじゃないですか!

 

アミューズメントセンターで一番高いラーメンってMGのガンプラが買えちゃうくらいのお値段なんですよ!

 

しかもMGはMGでも高いヤツですよ!

 

そんな高いラーメンなんて花陽のおこづかいじゃおごれません!

 

GPだってカーバンクルの作製のために大放出してヤバいレベルまで減ってるんですから!

 

現金もGPもカツカツなんです!

 

[[らーめん…かよ…ちん…?あ、あれ?凛は…。]]

[[いっしょに…みんな…いっしょ……はな…よ?あっ…わ、私……っ!ナ、ナニよ?!今の黒いのは?!赤いのは?!あのドロドロは?!イミワカンナイ!!!]]

 

あっ!や、やりました!花陽の言葉はちゃんと届きましたよ!

 

シリアスに耐えきれずに思わず金欠ネタに逃げ出してましたけど、二人にはちゃんと花陽の声が!言葉が!想いが!届いていました!

 

凛ちゃんも真姫ちゃんもちゃんと戻ってきましたよ!

 

ドロドロに負けませんでしたよ!

 

[[ (へぇ…意外だね。抗うならまずは強気なニシキノマキだと思っていてけど、コイズミハナヨが一番始めにアレに抵抗したんだ。ナルカミソラの近しいモノとしてイリスが集めてきたコイズミハナヨのデータじゃ、コイツのメンタルは豆腐並みってコトだったけど…なかなかどうして…。電子精霊の手助けがあったとは言えホントただの小娘風情がよくアレに抵抗したわ。腐っても“精霊使い(エレメンタラー)”ってことか。弱虫で泣き虫が良く頑張ったわね。皮肉や冗談抜きでコイズミハナヨのことを誉めてあげたいわ。それとも、やっぱり“怒りの感情”じゃ上手くいかないのかしら?“怒り”はヒトの感情の中でも一番強い感情のハズなんだけど…。それは私自身が身をもって体験したから確かなんだけとね。“怒り”でダメなら次は“恐怖”かしら?それとも“悲哀”?まぁいいわ。考察は今回のサンプリングデータを解析しながら後でゆっくりしましょ。まだ時間はあるしね。それに今回の目的はMHプログラムの適正テストじゃなくて、エネミーシステムの使用権限の入手だし。さぁーて…それじゃ試してみましょうか。最も、下位エネミーの使用権限で呼び出せるのは所詮はハイ・モックなんだけどね。でもたかがハイ・モック程度だろうと、使える手駒の少ない今の私には貴重な戦力になるわ。全てを終わらせるために…使えるモノは何だって使ってやる。) でわぁでわぁ♪さっそくぅ今回の実験のはじまりぃはじまりぃですわぁ♪イリスちゃん♪お願いしますわぁ♪]]

 

<<はい、マスター。エネミーシステム起動します。>>

 

[[おいでなさいなぁ♪ハイ・モックさぁん♪]]

 

おいでなさい。

 

まるでその言葉に応えるかのように、花陽達の周りにいきなりハイ・モックさん達が沸いてきました!

 

「えっ?!」

 

[[にゃ?!にゃんかハイ・モックがいっぱい沸いてきたにゃ?!]]

 

[[チッ!このタイミングで沸いてくるなんて!ハイ・モックってほんとーに!空気読めないわね!]]

 

「まったくです!偶然にしても質が悪いです!」

 

[[うふふ♪偶然?偶然とおしゃいましたかぁ?あはははははは♪違いますわぁ♪ぜーんぜぇん♪違いますわぁ♪このハイ・モックさんたちわぁ♪偶然でわぁありませぇんわぁ♪]]

 

[[偶然じゃない?どう言う意味よ!ソレ!]]

 

[[それわぁ…ひ♪み♪つぅ♪ですわぁ♪♪♪残念ですがぁ♪みさぁんにぃわぁ教えてあげませんわぁ♪と、いつもならぁ言うのですがぁ…今回は特別にぃ♪お教えして差し上げますぅ♪うふふ♪とっても、とってーも、がんばったぁ♪コイズミハナヨさんへのご褒美ですわぁ♪]]

 

へっ?は、花陽へのご褒美…ですか?

 

なんで…って言いますか、この人はどうして花陽の名前を知ってるんですか?

 

花陽の名前だけなら、凛ちゃんと真姫ちゃんが呼んでいるのでわかるかもしれませんが、名字までどうして…?

 

さっきまでは真姫ちゃんが花陽のことを名字で呼んではいましたが、この人が出てきたのは真姫ちゃんが花陽のことを名前で呼んでくれるようになってからですよね?

 

ま、まさか!この人は花陽のストーカー!なわけないですねー。

 

まぁ気にしていても始まりません!

 

とりあえずこのハイ・モックさん達が沸いてきたのが偶然じゃないってことの意味を教えてもらいましょう!

 

タダで教えてくれるモノはしっかりと教えてもらっておかなきゃですね!

 

[[ワタクシがぁ…呼び出したんですぅ♪]]

 

へっ?ハイ・モックを…呼び出した?

 

[[にゃ?そんにゃことできんのかにゃ?]]

 

[[そんなこと私に聞かないでよ!]]

 

ハイ・モックさんを呼び出すなんて無理…だと思うけど…。

 

[[上位エネミー…みなさぁんが言うところのぉレア・モックさぁんの周りにぃ、毎回毎回おじゃまな雑魚のハイ・モックさぁんがどうしてぇあんなにぃいっぱぁい沸いてくるのかぁ、不思議でわぁありませんでしたぁかぁ?うふふ♪そ♪れ♪わぁ♪ 上位エネミーさぁんたちにぃわぁ、下位エネミーの…ハイ・モックさぁんの召喚機能がぁあるからぁなんですぅ♪ワタクシわぁ♪イリスちゃんにお願いしてぇ、ソレをちょーっとぉ、拝借してきてぇもらいましたのぉ♪]]

 

[[にゃ?]]

[[う"ぇ?]]

「へっ?」

 

[[うふふ♪みなさぁんハトが豆鉄砲を食べちゃったようなお声を出しちゃってぇ♪あは♪驚きぃですわよねぇ♪]]

 

「イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!無理ですよ!そんなの!ソレって完全にバトルシステムに介入してますよね?!世界で一番高性能なマザーシステムの管理下にあるガンプラバトルシミュレーターのシステムに介入するなんて!そんなこと…」

 

鳴神先輩やニルス・ニールセンさんみたいな“天才”でもない限りは不可能です。

 

[[できますわぁ。ワタクシとぉ、ワタクシの電子精霊のイリスちゃんならぁ♪うふふ♪あはははははははははははははは♪♪♪]]

 

[[さっきからホントになんなのよ!コイツは!頭イカれてるんじゃないの!]]

 

[[キ○ガイにゃ!イカれち○こだにゃ!]]

 

「うん。花陽もそう思うよ…でも…頭がイカれてても、キ○ガイでも……この人は…。」

 

強いよ。

 

そして…怖い人。

 

こんな人の相手なんて花陽達じゃ…。

 

[[うふふ♪ワタクシがぁイカれてるとかぁ♪キ○ガイとかぁ♪そんなことわぁワタクシ自信がいちばぁぁぁぁぁぁん♪理解していますわぁ♪だってぇ…ドス黒い悪意の底でわぁ…こぉぉぉぉんなぁふぅにぃ狂わなきゃ…やっていられませんでしたからぁ………………さてさて♪ワタクシ♪おしゃべりもとぉってもだぁぁぁぁぁぁぁいすきぃですけれどぉ♪弱者をいたぶるのはもっと…もっと…もっぉぉぉぉぉぉっと!大好きですのぉ♪あは♪それでわぁ…そろそろ第2ラウンドを始めましょ♪ね♪みなさぁん♪うふふ♪さぁ…おいきなさいなぁ♪ハイ・モックさん♪みーんなまとめて蹂躙しちゃいなさぁい♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

引き続きキ○ガイ魔女さんと花陽ちゃん達のバトルは続きます。
そんな次回はネゴシエーター花陽ちゃんががんばルビィします。


次回本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
また、明日9月12日(火)はμ'sの南 ことりさんの生誕祭です。
ことりさんの生誕祭記念としまして、明日のお昼頃に
2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday」 を投稿予定でございます。
相も変わらずグダグダな内容ではございますが、皆様よろしければご覧になってください。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。




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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


しいたけ(犬)に生まれ変わって梨子ちゃんに(性的に)襲い掛かりたいQooオレンジでございます。

本日は本編の更新となります。
そんな今回は花陽ちゃんのインチキネゴシエーション(?)が炸裂します。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうさん 始まります。





















[[それでわぁ…第2ラウンドを始めましょ♪ね♪みなさぁん♪うふふ♪さぁ…おいきなさいなぁ♪ハイ・モックさん♪みーんなまとめて…蹂躙しちゃいなさぁい♪]]

 

はぅ?!こ、これはまずいですよ!ヤバいですよ!ヤバいよ!ヤバいよ!ですよ!

 

あのキ○ガイさんの操るイグナイトの相手だけでもいっぱいいっぱいだったのに、そこにさらにこんなに大量のハイ・モックさんも追加されちゃったら、いくら頑丈な凛ちゃんのベニャッガイと花陽のカーバンクルでもすぐに攻撃がさばききれなくなっちゃいますよ!

 

囲まれながらあの頭のおかしい人と戦うなんてじぇぇぇったいに!無理です!

 

もう少し待ってれば鳴神先輩が(たぶん)助けに来てくれますが、このまま戦闘を再開したら……。

 

こ、こうなったら鳴神先輩が助けに来てくれるまで、なんとか時間を稼ぎをしなきゃですよ!

 

とりあえずは!

 

「その第2ラウンド!チョットマッテテェェェェェェェェェェ!!!」

 

[[……はい?ちょっとまってて、ですかぁ?]]

 

いよっし!こっちの話に乗ってきましたよ!

 

まずは第1段階は完了です!

 

次は…!

 

「はい!チョットマッテテェェェェェェェェェェ!!!です!」

 

[[うふ♪コイズミハナヨさんは面白いことをおっしゃりますねぇ♪ワタクシ達わぁ言わば敵同士ですよねぇ?それが待て、と言われてそう簡単に待つとお思いですかぁ?]]

 

デスヨネー。

 

でも!花陽の話術マジックはここからが本番です!

 

見せてあげますよ!凛ちゃんを相手に色々と培ってきた花陽の口車を!

 

「違います!チョットマッテテェェェェェェェェェェ!!!って言ったのはそーゆー意味じゃありません!ちょぉぉぉぉっと!作戦タイムが欲しいなぁ♪って思ったんです!」

 

[[花陽!あんた!さっきからナニをバカなこと言ってんのよ!あんなヤツ相手に作戦タイムなんていらないわ!雑魚のハイ・モック程度!私と百式でみんなやっつけてやるんだから!]]

 

[[そうだにゃ!ザコのハイ・モックにゃんて凛とベニャッガイの敵じゃないにゃ!ちょっとくらいハイ・モックが増えてもどーせハイ・モックにゃ!あのバケモンみたに強い金ピカ角つきモックがいなきゃどーにでもなるにゃ!]]

 

あー!もう!このツンデレセレブとアホネコは!

 

わかってるんですか?!

 

ザコキャラヤられメカのハイ・モックさんって言ってもこの数ですよ!

 

見渡す限りのハイ・モックさんですよ!

 

どこの最終決戦ですか!ってくらいに沸いてますよ!

 

某公国軍のおっきなザムに乗ってた中将閣下も言ってましたよね!

 

戦いは数ですよ♪おにーちゃん♪うふっ♪って!

 

数なんですよ!質じゃないんです!

 

そりゃ確かに世の中にはこの圧倒的にダメじゃん!って状況を質でなんとかしちゃえる人もいますよ!

 

でも質でどうにかできるのはほんとーに!一部の人たちだけです!

 

真姫ちゃんならなんかイケちゃえそうな気もしますけど!ソレはソレ!花陽には無理です!

 

と、言いますか!今のこの状況は数以前に花陽達は質でも劣ってるんですよ!

 

ファイターとしても使っている機体も!どっちもです!

 

大体ですね!なんであのキ○ガイおねーさんは日本リーグの上位ランカーの機体なんて使ってるんですか!

 

パーソナルカスタム登録って他人は使えないはずじゃないんですか!

 

ハッキングですか?それもハッキングですか?やっぱりハッキングなんですか!

 

オイコラ!マザーシステム!ナニを簡単にバトルシステムをハッキングされちゃってるんですか!

 

こっちは高い金(ガンプラバトルシミュレーターは1プレイ100円です♪)払ってるんですよ!ちゃんとお仕事してください!

 

あとあのキ○ガイおねーさんもなんで簡単に日本リーグ上位ランカーの機体を乗りこなしてるんですか!

 

あはは♪うふふ♪ってメチャクチャ楽しそーに操縦してましたよね!

 

イグナイトってたぶん高機動高火力のじゃじゃ馬さんですよね?!

 

普通はそんなピーキーな設定が施されたハイスペックマシンにいきなり乗っても振り回されるのがオチですよ?!

 

それを!なんで普通に楽しそーに乗りこなしてるんですか!

 

真姫ちゃんじゃありませんがイミワカンナイですよ!

 

乗っ取た機体もハイスペックなら使っているキ○ガイおねーさんもハイスペックなんですか?!

 

凛ちゃんと真姫ちゃんはそんなハイスペックキ○ガイおねーさんと大量のハイ・モックさんをどう攻略するつもりなんですか?!

 

せめてこっちで一番ファイターとしての技量が高い真姫ちゃんが今の素組の百式じゃなくて、ちゃんとカスタムした機体を使っていたら少しはヤりようも…。

 

はぁ…今さらそんなことを言ってもどうにもなりませんね。

 

今は……そう!鳴神先輩が助けに来てくれるのを信じてとにかく時間稼ぎですよ!

 

「はい!はーい!そこのおねーさん!ちょーっとこの現実が視えてないツンデレセレブとアホネコに色々と説明しますのでさらにマシマシでタイムをぷりーずです!」

 

[[あらあら?さらにぃましましぃですかぁ?それわぁ先程のぉ作戦タイムとは別のタイムなのですかぁ?]]

 

「はい!このアホネコとツンデレセレブに作戦タイムがなんで必要なのか説明するためのタイムです!」

 

[[はぁ?!待ちなさいよ!誰がツンデレセレブよ!誰が!私はツンデレセレブなんかじゃないわよ!いい!ツンデレじゃないの!セレブでもないの!うちは全国で病院を経営していたり新しいお薬や精密機器の開発をしていたり他にもイロイロ経営していたりするけど完全な一般家庭よ!何度も言ってるけどセレブなんかじゃないわ!それに!さっきから言ってるでしょ!作戦タイムなんて必要ないって!ハイ・モックなんて片っ端から撃ち落としてやるわ!]]

 

イヤ、もーね?このツンデレセレブにどっから突っ込みましょうか?

 

全国で病院を経営の時点であきらかにセレブですよね?

 

ソレにさらに製薬会社やらなんやら経営してる?

 

はい!ダウト!

 

自覚のないセレブが1番やっかいですよ!

 

それと!西木野製薬!いつもお世話になってます!

 

これからも頭のイカれた新しいお薬を期待してますよ!

 

ふぅ。ちょっと一息です。

 

では続きと行きましょうか!

 

それにしても片っ端から撃ち落とすって、真姫ちゃんはセレブのお嬢様のクセにどうしてこうも好戦的なんですか?

 

時間稼ぎのためには作戦タイムは必要ですよ!

 

ソレを…花陽が苦労して交渉してるって言うのに……ちょーっとカチンときちゃいますよね?

 

花陽もたまには怒りますよ?

 

まずは作戦タイムの必要性を説くためのタイムを要求するよりも、このツンデレセレブを黙らせるところから始めなきゃダメみたいですね!

 

ではでは!荒ぶる花陽の降臨祭です!

 

「しゃらぁぁぁぁぁぷぅ!!!現実を直視できないツンデレセレブはちょぉぉぉぉっと黙ってください!今はギリギリの交渉中なんですよ!ネゴシエーター花陽の邪魔をしないでください!」

 

[[ネ、ネゴシエーター花陽?ナニソレ?イミワカンナイ!]]

 

[[にゃ?にゃんかかよちんが必死だにゃ。]]

 

必死だにゃ。って、そりゃもう必死にもなりますよ!

 

なんでこんなに必死になってるのかは真姫ちゃん的に言えばイミワカンナイですけどね!

 

「なんでもいいから秘匿回線を開いてください!っていいますかこっちで勝手に開きます!うーちゃん!お願いします!」

 

<はーい。ひそひそばなしーのじゅんびー。ちょっとまっててー。>

 

秘匿回線の準備はうーちゃんに任せちゃって大丈夫そうですね。

 

なら花陽は…そこのキ○ガイおねーさんが花陽達の秘密のお話を盗み聞きしないように丑の刻参りに使う呪詛マシマシの五寸釘をぶっさしておきましょう!

 

このキ○ガイおねーさんはかなり高位の“精霊使い(エレメンタラー)”で、鳴神先輩&アイリちゃんの漫才コンビみたいにハッキングとか簡単にしちゃう人みたいですからね!

 

ハッキングされて盗み聞きなんかされたらせっかくの花陽の悪巧みがバレちゃいます!

 

ところでみなさんはきっと花陽も“精霊使い(エレメンタラー)”なんだから、電子精霊にお願いしてハッキングをブロックすればいいじゃないか!って思いますよね?

 

いいですか?あのキ○ガイおねーさんの契約している電子精霊は、花陽と契約しているみんなよりもかなり高位の電子精霊っぽいんですよ。

 

まだ進化前で低位電子精霊のみんなじゃ高位電子精霊には対抗できないんです。

 

4対1でもうちの子達がフルボッコにされちゃいます!

 

これが最近流行りの格差ってヤツなんですねー。

 

「そこのちょっとアレなおねーさん!」

 

[[ちょっとアレなおねーさん?あのぉ?それはもしかしてぇワタクシのことですかぁ?]]

 

「他に誰がいますか!誰がいるんですか!いませんよね!ここには花陽達とおねーさんしかいませんよね!凛ちゃんと真姫ちゃんは花陽と同い年なんですからおねーさんじゃないですよね?消去法でおねーさんがちょっとアレなおねーさんなのは確定ですよね?4-3=1ですよね?その1はおねーさんですよね?つまりはちょっとアレなおねーさんはおねーさんですよね?それともなんですか?オカルト的なヤツでもいるんですか?バケラッタですか?オ○キューですか?オ○キューなんですね?えっ?!マジでいるんですか?!オ○キューいるんですか?!」

 

[[オ、オ○キュー?バケラッタ?いえ、オカルト的なモノはここには居ないと思いたいですわぁ?うーん?コイズミハナヨさん?なんだかぁさっきから随分とぉキャラが違いませんかぁ?]]

 

[[敵にまで突っ込まれるって…大丈夫なの?花陽?]]

 

[[にゃん♪凛はこっちのかよちんも好きだにゃー♪]]

 

「はい!そこのツンデレセレブ!うっさいですよ!凛ちゃん!花陽も凛ちゃんをマジLOVEれぼりゅぅぅぅぅぅぅしょん!だよ!ちょっとアレなおねーさんはいちいち花陽のキャラがモードチェンジしてるのを気にしないでください!テンションがおかしな方向に振り切れてユニコーンとかバンシィみたいにライスフレームが稼働してちょーっとデストロイになってるだけです!」

 

[[そうなんですかぁ…なんだかぁまったくぅわかりませんがぁ、コイズミハナヨさんもぉ大変なんですわぁねぇ。うふふ♪作戦タイムでしたよねぇ?なんだかぁコイズミハナヨさんがかわいそうにぃなって参りましたぁのでぇ、特別にぃ作戦タイムをプレゼントしちゃいますわぁ♪もちろん♪そちらの回線をハッキングしてぇみなさぁんの会話を盗み聞きぃ♪なぁーんてこともぉいたしませんわぁ♪]]

 

ヨッシャ!キタコレ!ヤりましたよ!

 

作戦タイムをゲットだぜ!です!

 

黄色い電気ネズミ的なポケットなモンスターにピッピカチュ♪って言ってほしいくらいにゲットだぜ!ですよ!

 

なんだかワケのわからないテンションに身を任せてノリと勢いだけで押し切った感がないでもないですけど、流石はネゴシエーター花陽ですね!

 

最終的には交渉決裂して某おっきなオーを呼び出して物理的な交渉をするネゴシエーターとは比べ物にならないくらいに素晴らしいネゴシエーションでしたよ!

 

でも!ネゴシエーター花陽のお仕事はまだ終わってはいませんよ!

 

次は作戦タイムの時間をとにかく引き伸ばして鳴神先輩が助けに来てくれるまでの時間をナニがなんでも稼いでヤります!

 

[[そうですわねぇ…お時間わぁどうしましょうかぁ?]]

 

おっと!さっそくアタックチャンス!じゃなくて交渉チャンスですよ!

 

バトルロイヤル終了まで残り時間はあと20分くらいです!

 

そう…残り20分なんです……なら花陽がキ○ガイおねーさんに要求する作戦タイムの時間は…!

 

「はい!20分くらい欲しいです!」

 

MAXベットの20分ですよ!

 

これなら確実に鳴神先輩が助けに来てくれるまで時間を稼げます!

 

って言うか鳴神先輩が助けに来てくれなくても絶対に逃げ切れます!

 

ウッハー!我ながら完璧ですね!

 

みなさんもそう思いませんか?

 

遠慮しないで花陽に痺れて憧れてください!

 

さぁ!ご一緒に!さん!はい!

 

そこに痺れる憧れるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

みなさん!ご唱和、ありがとうございました!

 

[[あら♪あら♪20分ですかぁ?いいですわぁよぉ♪なーんてワタクシ、そんなおバカなことは言いませんよぉ?20分も作戦タイムを差し上げてしまってわぁ、バトルが終わってしまいますわぁ♪]]

 

………チッ!やっぱり20分はダメでしたか!

 

なら次は1分妥協して19分です!

 

花陽は19分の作戦タイムを要求しちゃいますよ!

 

「それなら1分妥協してあげます!作戦タイムは19分でお願いします!」

 

[[あらぁ?19分ってぇ先程の20分とぉ変わってませんわよぉ?]]

 

これもダメですか!

 

このキ○ガイおねーさんはキ○ガイおねーさんのクセになかなか手強いですね!

 

でも!ネゴシエーター花陽の交渉テクニックはまだこれからですよ!

 

次の要求時間は18分です!

 

どうですか!太っ腹に最初の20分から2分も妥協してあげましたよ!

 

「次は18分ですよ!おねーさん!花陽は作戦タイムを18分要求します!どーですか!お客さん!最初の要求時間からなんとぉぉぉぉ!!!1割も値引き(?)しちゃったんですよぉぉぉ!!!他ではこんなに値引き(?)あり得ませんよぉぉぉ!!!」

 

[[あのぉ…?ワタクシ、お客さんでわごさいませんわぁ?それと18分もぉ却下ですわぁ。]]

 

あ、あるぅぅぅぅえぇぇぇぇ?!

 

ま、まさか18分が断られるなんて!

 

ナンテコッタ!

 

くぅぅぅぅぅ!こうなったら仕方ありませ…3分妥協して17分の作戦タイムを要求しましょう!

 

3分もあればカップラーメンが作れちゃう時間ですよ!

 

カップラーメン作れちゃうくらいに妥協するんです!

 

今度こそ!

 

「まだダメなんですか!それなら!なんと!なんとぉぉぉぉ!!!」

 

[[17分もダメですわよぉ?]]

 

むわぁ?!17分の要求を先回りで拒否されちゃいましたよ!

 

「ひ、ひどい!ボケを先回りで潰してくるなんて!そんなことしちゃダメなんですよ!ボケを先回りで潰しちゃったらボケる意味がなくなってしまいます!責任とって作戦タイムは16分でお願いします!」

[[………あのぉ…できれば1分刻みではなくぅ、5分刻みとかでぇ交渉してくださぁいな?]]

 

「えぇ!ダメですか?!1分刻みじゃ?!」

 

[[はぁい♪まぁそれにぃ、どんなに交渉されてぇもぉ、差し上げるぅ作成タイムのお時間わぁ3分くらいなんですわぁ♪]]

 

さ、さんぷん?

 

さんぷんって3分ってことですか?!

 

さっきも言いましたけど3分なんてカップラーメンしか作れませんよ?!

 

「チョットマッテテェェェェェェ!!!3分じゃカップラーメンしか作れませんよ?!3分でどうしろって言うんですか!」

 

[[にゃ?最近は食べれるまで5分かかるカップラーメンもあるにゃ?]]

 

[[ねぇ?さっきから話してるその“かっぷらーめん”ってナニ?イミワカンナイんだけど?]]

 

「えっ?!」

[[にゃ?!]]

[[あらぁ?]]

 

マジっすか?

 

マジなんですか?

 

「真姫ちゃん…」

[[マジでカップラーメン…]]

[[ご存じないのですかぁ?]]

 

[[知らないわ。ラーメンなら知ってけど…。]]

 

この時…花陽と凛ちゃんとキ○ガイおねーさんは、敵味方の垣根を越えて確かに通じ合っていました。

 

そう………このツンデレセレブめ!と。

 

カップラーメン知らないとかどんだけセレブじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[はぁ…これだから真性のお金持ちはイヤですわぁ…。でわぁみさぁん?気をとりなおしてぇ、作戦タイムのスタートですわぁ♪イリスでちゃん♪カウントお願いしますねぇ♪]]

 

<<はい、マスター。カウント、スタートします。>>

 

「はぅ?!いきなりはちょーっとひどいですよ!凛ちゃん!真姫ちゃん!とにかく作戦会議です!二人ともちょっとこっちに来てください!」

 

[[もう…ナニよ…作戦なんて必要ないでしょ?あんなキ○ガイ女なんて、私達ならいつも通りにヤれば勝てるわよ。星空さんが防いで私が攻める。花陽はサポート。ね?これでイケるでしょ?]]

 

[[にゃ。西木野さんの言う通りにゃ。ごんぶとビームでもことり先輩のごんぶとよりはヤバくないにゃ!あれくらいならどうにでもなるにゃ。それにヤバくなったらファイナルベニャッガイでみーんなまとめて吹き飛ばすだけにゃ。]]

 

[[自爆してもいいけど私のこと巻き込まないでよね。]]

 

[[巻き込まれたくなかったらせいぜい尻尾巻いて逃げるにゃ。]]

 

[[尻尾なんてないわよ!]]

 

コ、コイツら…現状の戦力差をわかってないんですか?

 

確かにハイ・モックさんだけなら、三人でしっかり連携して戦えば数が多くてもどうにでもなりますけど、あちらには日本リーグ上位ランカーの機体…ウイングガンダム・イグナイトがいるんですよ?

 

あのバスターライフルの連射を喰らい続けたら、凛ちゃんのベニャッガイの非常識装甲でもいずれは…。

 

真姫ちゃんの素組の百式にいたってはビームがかすっただけで致命傷です。

 

その厄介なバスターライフルの連射を大量のハイ・モックさんを相手にしながら避けたり防いだりするんですよ?

 

さっきまでとは難易度が違いすぎます。

 

と、そんなこと言ってもこの二人は聞いてくれないんでしょうから、単刀直入にこのあと三人でどう動くかを伝えてしまいましょう。

 

はぁ…この二人が海未先輩みたいにもう少し考えて戦ってくれたら…。

 

「凛ちゃん。ファイナルベニャッガイはまた今度ね?それでですね、さっき花陽が鳴神先輩にメールでダレカタスケテェェェェ!をしましたので、もう少し待てばたぶんナルえもんが助けに来てくれます。」

 

[[はぁ?!花陽!アンタ!ナニ勝手に先輩呼んでんのよ!あんな頭のイカれたヤツなんか!]]

 

「はい!ストーップ!真姫ちゃんはもう少し現実を直視してください!ホントにアレに…キ○ガイおねーさんに勝てますか?さっきの完璧なタイミングで放ったレールカノンだって避けちゃうような人ですよ?しかも電子精霊持ち…それも高位電子精霊の契約者ですよ?そんな“高位精霊使い(ハイ・エレメンタラー)”をこのハイ・モックさん包囲網の中で倒す?普通に無理だってことがちょっと考えればわかりますよね?そもそも花陽達はあのイグナイトだけの時でも倒せなかったんですよ?そこにお邪魔なハイ・モックさんまで加わったら…皮肉でもなんでもなく頭のいい真姫ちゃんなら、花陽の言っている意味がわかりますよね?」

 

ちょっとキツい言い方になっちゃいましたけど、これくらい言わなきゃ真姫ちゃんはたぶん止まりません。

 

それに…アレはなんだか普通じゃないです。

 

他人の機体を…しかも上位ランカーの機体を奪ったり…バトルシステムに介入してハイ・モックさんを呼び出したり…あとは………たぶんさっき心の中に無理矢理入ったきた真っ黒で真っ赤でドロドロしたイヤな感情…。

 

アレも…きっとあの人の仕業ですよね…。

 

ナニをどうすればあんなことをできるのか想像もつきませんけど、アレは……絶対に普通じゃありません。

 

普通でしかない花陽じゃアレをどうこうするなんて無理ですよ。

 

[[花陽が言いたいこと……ちゃんとわかってるわよ……。素組の百式の私じゃアレとまともな勝負に…ううん…勝負にすらならないってことも。それに…アレは普通じゃないってことも…。]]

 

「なら!おとなしく逃げ回って先輩が助けに来てくれるのを待ちましょう!そうすれば…負けません!先輩が!鳴神先輩が来てくれればハイ・モックさんに囲まれた中でアレを相手にしても勝算はあります!たがら…。」

 

[[でもさ?花陽はそれで楽しいの?]]

 

「えっ?!」

 

たの…しい…?

 

花陽は…楽しい?

 

[[アレから逃げ回って、先輩の助けを待って、先輩に頼って、それで勝ってもホントに楽しいの?]]

 

………花陽は……。

 

[[そんなの、私はちっとも楽しくないわ。ねぇ?ガンプラバトルってさ。遊びなんでしょ?だったら……。]]

 

あぁ…そうです…。

 

そうでした…。

 

ガンプラバトルは遊びなんです…。

 

花陽は知ってるじゃないですか…。

 

楽しむからこそ遊びは…ガンプラバトルは楽しいんだって…。

 

[[楽しくない遊びになんて、そんなのヤる意味はないんじゃないの?]]

 

うん。そうだね。

 

真姫ちゃんの言う通りだね。

 

はぁ…花陽はナニをしていたんでしょうか……。

 

この前、勝ちにこだわってつまらなそうにガンプラバトルをしていた平坂さんに、ドヤ顔で楽しんだモン勝ちです!とか言ったばかりなのに…。

 

今度は花陽がつまらないバトルをしちゃうところでしたよ…。

 

反省ですね…。

 

[[私は楽しめない遊びなんてヤってるほど暇じゃないの。もし花陽がこれ以上…]]

 

「うん。大丈夫…大丈夫だよ…真姫ちゃん!真姫ちゃんのおかけで、真姫ちゃんの言葉で、花陽は思い出したから!ガンプラバトルは…遊びは何よりもまずは楽しむことが大切だってことを!だから!もう大丈夫!もう…逃げ回るなんて言わないよ!」

 

[[ふーん…あっ、そ…………なら…良かったわ。]]

 

「真姫ちゃん…。ごめ…ううん。違うね?ここは…ありがと。かな♪」

 

[[フン…。イミワカンナイ。]]

 

あは♪真姫ちゃんが照れちゃってますね♪

 

これはツンツンデレデレな真姫ちゃんの攻略が完了して、いよいよデレ期の到来ですね!

 

うん…こうして改めてデレてる真姫ちゃんをじっくり舐め回すように視てみると…真姫ちゃんも凛ちゃんに負けず劣らず……オイシソウデスヨネ…。

 

おっと!あまりにも美味しそうだったので思わず黒ことり先輩化してしまいましたよ!

 

危ない危ない。

 

コロッとして血抜きしてバラして熟成させて美味しくお料理なんてしたら、1食で終わっちゃうじゃないですか!

 

やっぱり食べるは食べるでもコロッとしてお料理コースじゃなくて、生かしておいて花陽牧場で家畜にして性的に食べた方が何回も何日もいつまでもゆっくりじっくりと心行くまで楽しめますよね!

 

みなさんは知ってますよね!

 

気の強い女の子は[自主規制]が弱いって♪

 

だ♪か♪らぁ♪ぐふふふふふ……真姫ちゃんは[自主規制]を集中的に調教してあげますね♪

 

あちらの開発には専門的な用具も必要ですが、問題ありません!

 

きっとことり先輩なら貸してくれますよ!

 

お礼に真姫ちゃんの[自主規制]の開発が完了したら少しだけ貸してあげますね!

 

[[にゃん♪血の雨降ってイボ痔と切れ痔がガッチガチに固まる。だにゃん♪]]

 

………。

 

なんで血の雨?

 

イボ痔に切れ痔って…。

 

[自主規制]にいきなり[自主規制]を[自主規制]すると切れ痔になるかもしれないけど…。

 

「ねぇ凛ちゃん?血の雨も降ってないしイボ痔も切れ痔も固まってないからね?」

 

[[あとソレって正しくは雨降って地固まる。よ。痔が固まってどうするのよ?痔なんて固まんないわよ!]]

 

※一説には“雨降って痔固まる”とは痔が治るとも言われているらしいです。

 

※また、治るとは逆に悪化する。と、言うモノもあります。

 

※真偽のほどは定かではございませんが、本作では敢えてただのオヤジギャグとして扱わせていただきます。ご了承下さいませ。

 

[[にゃ?そうだっけ?まぁどーでもいいにゃ!]]

 

[[まったく…。そんなんじゃホントに高坂先輩みたいになるわよ…。]]

 

「あはは…凛ちゃんだからね…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[で?どうするのよ?花陽?]]

 

へっ?ど、どうするのよ?ですか?

 

どうするのよ?って、どうするのよ?ですか?

 

[[この状況で…ハイ・モックに囲まれた中であの頭のイカれた女を攻略するナニかいい手はないのって言ってるのよ。]]

 

「ふぇ?!ちょ!ちょっと待ってください!真姫ちゃんさっきあれだけ自信満々にナルえもんの救援を待つのはイヤよ!みたいなこと言ってたじゃないですか!花陽にはナルえもん救援待ち作戦しか作戦はありませんよ?!真姫ちゃんこそナニか作戦があるんじゃないんですか?!」

 

実は今回は武装領域(ウェポンストレージ)の中に百式と言えばコレ!な、メガバズーカランチャーが入っていて、狙い撃つわよ!みたいなことをヤっちゃいます!とか!

 

あ、あるんですよね?!素晴らしい作戦が?!

 

[[はぁ?作戦?ないわよ、そんなの。この面子でバトルでどうするかを考えるのは花陽でしょ?ガンプラバトル始めて1週間も経ってない素人と高坂先輩の次くらいに高坂先輩(アホ)なネコにどうしろってろよ?この状況をひっくり返せるだけの策なんて私達には考えられないわ。ね、そうでしょ?星空さん?]]

 

[[にゃんかかるーくディスられた気がするけど…西木野さんの言う通りだにゃ!いっつもバトルでどーするのか考えるのはかよちんの役目だったにゃ!凛はかよちんの考えてくれた作戦をがんばルビィするだけにゃ!にゃ?自分で言っておいてにゃんだけど、がんばルビィってなんだにゃ?にゃんか頭のなかに赤髪ツインテの小動物が…?]]

 

コ、コイツらぁぁぁぁぁ…結局は丸投げですか?!

 

丸投げしてきやがるんですか?!

 

放り投げジャーマンも真っ青に丸投げですか?!

 

それと凛ちゃん!そのがんばルビィはたぶんルビィちゃんですよ!

 

って!なんで凛ちゃんの頭のなかにルビィちゃんがいたんですか!!

 

メタいこと言っちゃいますけど!たまーに出てくるAqoursの人たちはなんなんですか?!

 

イミワカンナイ!!!

 

って!これじゃ真姫ちゃんですよ!

 

花陽ならやっぱり♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダレカタスケェェェェェェェェェェェェ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ですね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回もノリと勢いでがんばルビィな花陽ちゃん。
次回、そんな花陽ちゃんが思い付く作戦とは?

本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を、そしてことりさん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃をそれぞれ予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は沼津と聞くと反射的に振り向いてしまうQooオレンジでございます。

本日は本編の更新となります。
改めて魔女さんと戦うことを決意した花陽ちゃん。
そんな今回は魔女さんWithハイ・モックを攻略するために花陽ちゃんの灰色の頭脳がフルドライブします。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうよん 始まります。


























はぁ…仕方ありません。

 

おバカなことばかり言ってないでそろそろ真面目にどうするか考えましょう…。

 

ところで作戦タイムの残り時間はどれくらいでしょうか?

 

えーっと…………は?えっ?えぇぇぇぇぇぇ?!の、残り1分40秒?!

 

はぅ?!いつの間にこんなにタイマーが進んでいたんですか?!

 

このままじゃこのあとどうするかナニも決まらないまま、せっかく敏腕ネゴシエーター花陽が勝ち取った作戦タイムが終わっちゃってカップラーメンができちゃいますよ!

 

※出来ません。

 

と、とにかくナニか策を考えるんです!

 

無策のままあのキ○ガイおねーさんwith愉快なハイ・モックさんズと戦闘再開になったら……な、な、な、な、な、嬲り殺しですよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

そりゃもー!輪姦学校のノリで嬲られてぬっ殺されますよ!

 

男・女・男と書いて嬲る!

 

つまりは!サンドイッチふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ○ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

女の子の大事なマタノトビラ(前)と、らめぇぇぇ!そこは挿れるとこじゃないのぉぉぉぉ!!!なマタノトビラ(後)に1本ずつフランクフルトをブスッ♪とされちゃうんですねぇぇぇぇぇ!!!

 

初体験♪もまだなのにいきなりの二穴挿入だなんてじぇぇぇぇぇったいに!イヤですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

初体験後でもサンドイッチふぁ○くなんてごめんですけどね!

 

って!だー!かー!ら!!!サンドイッチふ○っくとか言ってふざけてる場合じゃないんですよ!

 

作戦です!作戦!

 

V作戦とか星の屑作戦とかオペレーションメテオとがオペレーションスピットブレイクとかヤシマ作戦とか!

 

なんかひとつガンダム作品の作戦じゃないのも混じっていたような気もしますけど、とにかくこの状況を打開するとっておきの作戦が必要です!

 

…でも……実際問題あのキ○ガイおねーさんwith愉快なハイ・モックさんズをどうすれば…。

 

冗談抜きで凛ちゃんのファイナルベニャッガイでホントにみんなまとめて吹き飛ばしちゃいましょうか?

 

初見なら防御特化のベニャッガイがいきなり自爆するなんて思われないのでなんとか……なりそうにないですね。やっぱり。

 

あのキ○ガイおねーさん…キ○ガイなのにムダにハイスペックみたいですから、ベニャッガイの機動性じゃ近付く前にバスターライフルの連射と大量のハイ・モックさんの攻撃でボコボコのフルボッコですよ。

 

ベニャッガイの非常識装甲ならハイ・モックさんの攻撃は当たってもそこまで痛くはないですけど、どんなに痛くない攻撃でもいずれは塵も積もればなんとやらですからね。

 

はぅ…なんだかさっきからどうでもいいことばかり考え付いちゃってさっぱりろくな作戦が思い付きませんね…。

 

この心境はテスト前にお部屋のお掃除をしたくなるアレに似てますね…。

 

お部屋のお掃除を始めても、マンガを片付けてる途中で何となく読み始めちゃって、気づけばテスト勉強もお掃除もそっちのけでマンガの続きを読み漁ってるんですよね。

 

………また思考が明後日の方向に脱線しちゃいましたよ…。

 

こんなんじゃ…やっぱり…花陽じゃ無理なんですよ…。

 

この前の公式戦での海未先輩みたいに、知恵と勇気で強敵を倒すなんて…。

 

ん…?あれ?今…ナニか引っ掛かったような…。

 

知恵と勇気?じゃなくて…公式戦での海未先輩…?

 

海未先輩は…この前の公式戦で…大破していたMSを撃ち抜いてその爆発の余波を利用して、ソロモンの悪夢なガトーさんのAIを攻略しましたよね?

 

ソレって今回も使えるんじゃないですか?

 

うーん…でも…装甲の薄いイグナイトなら近くで爆発しそうな機体があったら普通は退避しますよね?

 

爆発の余波ってアイディアはイケると思うんですけど…。

 

爆発の余波…爆発の余波…爆発の…ヨハネ♪なーんて♪

 

はぅ?!切羽詰まってるのにまたふざけちゃいましたよ!

 

爆発のヨハネってこのネタも何回も使ったから…あ!!!

 

爆発のヨハネ!そうです!今日はこのネタを散々使い潰していたじゃないですか!

 

そう!アホみたいな爆発のヨハネを撒き散らす花陽印のちょっと失敗しちゃった秘密兵器!“ファイアフラワー”の爆発のときに!

 

“ファイアフラワー”ならMSの爆発の余波なんておまけに見えるくらいにもーっと派手な爆発のヨハネを撒き散らせますよ!

 

ソレは今日は2回も身を持って味わいましたから間違いありません!

 

“ファイアフラワー”の爆発のヨハネにあのキ○ガイおねーさんを巻き込んで………って!あのキ○ガイおねーさんに普通にミサイルなんて撃っても絶対に当たらないし避けられて終わりじゃないですか!

 

ならどうします?普通に撃ってダメなら……例えば普通に撃つんじゃなくて、ミサイルポッドから“ファイアフラワー”を抜き取ってワナとしてどこかに仕掛ける?

 

ワナとして使うって言うのは悪くはありませんが、この大量のハイ・モックさん包囲網の中でワナを仕掛けるなんて、ちょっとどころじゃなく難しいですね。

 

あと少し…あと一手…ナニか…ナニかが……。

 

うーん?武装領域(ウェポンストレージ)の中にこの状況であと一手として使えそうなモノがナニか入ってないでしょうか?

 

今回のバトルで花陽がジム・カーバンクルの武装領域(ウェポンストレージ)の中に入れて持ち込んでいる装備は、メイン武装のレールカノンの予備弾倉と、レールカノンが使えないような狭い要塞内部とかで使う短銃身のビームマシンガン。

 

それにネタ枠で持ち込んだ花陽印(失敗作)のメガァァァァァァァ閃光弾“ムスカsummer”と、同じく花陽印(失敗作)の各種レーダー波を完全に遮断するジャミングスモークを展開できるスモークグレネード“イカスミ君1号”ですね。

 

うわぁ…レールカノンの予備弾倉と予備武装のビームマシンガンは別にいいんですけと、ネタ枠で持ち込んだ花陽印(失敗作)の二つは微妙ですねー。

 

メガァァァァァァァ閃光弾“ムスカsummer”なんて調子に乗って光量を限界まで上げすぎて、使うと相手のメインカメラだけじゃなく確実にこっちのメインカメラまでまぶしくて焼き付いちゃいますからね。

 

敵も味方も関係なく、みーんな仲良くまさにムスカ様状態になれちゃうんですよ♪

 

メガァァァァァァァ!!!メガァァァァァァァ!!!って♪

 

スモークグレネード“イカスミ君1号”も各種レーダー波を完全に遮断できるのはいいんですけど、使った側もレーダーが使えなくなっちゃうんですよ。

 

しかもですよ?展開されるスモークが真っ黒でなーんにも見えなくなっちゃうんです。

 

使った側のレーダーと視界が完全に封じられちゃったらどーにもなりませんね。

 

こんな使わないネタ装備なんて、ぶっちゃけムダに機体容量を取られてるだけじゃないですか。

 

なんで出撃前の花陽はこんなネタ装備なんて武装領域(ウェポンストレージ)に入れちゃったんでしょうか?

 

うん。答えはわかってますよ。

 

たぶんみなさんもおわかりですよね?

 

そう!花陽が失敗作のネタ装備をわざわざ武装領域(ウェポンストレージ)に入れてバトルロイヤルに持ち込んだのは……………面白そうだったからです!

 

失敗作のネタ装備を使って盛大に自滅なんて芸人的にはメチャクチャ美味しい展開ですよね!

 

花陽の中の芸人魂に火が着いちゃったんですよ♪

 

メガァァァァァァァ!!!メガァァァァァァァ!!!とかやったらウケますよね!

 

スモークグレネードを使ってなーんにも見え…な…く…?

 

そっか…“イカスミ君1号”を使えば効果範囲の中はなーんにも見えなくなっちゃうんですね。

 

コレは……“イカスミ君1号”は…使えますよ!

 

うん!イケるかもしれません!

 

今日2回の“ファイアフラワー”の大爆発で、爆発のヨハネの正確な範囲はわかってます。

 

この爆発のヨハネの正確な範囲をマップデータとリンクさせて…ハイ・モックさん達は凛ちゃんと真姫ちゃんにお願いして…そうですね…真姫ちゃんにはブラフとして花陽のカーバンクルの予備のビームマシンガンを渡しておきましょう。

 

タイミングは…電子精霊のみんながいれば…あとは…花陽次第ですね…。

 

この作戦…かなり賭けみたいな作戦ですが、花陽達を舐めきって完全に舐めプしてるあのキ○ガイおねーさんが相手なら、この奇襲に奇襲を重ねた作戦で勝算は十二分にありますよ!

 

よっし!女は度胸ですよ!

 

ヤってやります!ヤってみせます!ヤりきってみせますよ!

 

おっと!残り時間内に凛ちゃんと真姫ちゃんに作戦を伝えなきゃですね!

 

ではではさっそく!

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!ちょっと賭けみたいな作戦だけど、二人とも付き合ってくれるかな?」

 

[[にゃ?そんにゃの!]]

 

[[付き合うに決まってるでしょ!]]

 

花陽が思い付いた作戦…それは視界もレーダーも完全に遮断する“イカスミ君1号”の絶対遮断領域に、ミサイルポッドから抜き取った“ファイアフラワー”をタイマーをセットしてから放置して…と、言ったモノでした。

 

ワナとしてセットする“ファイアフラワー”の爆発に巻き込めたら1番いいんですが、最悪でもあのキ○ガイおねーさんを爆発のヨハネに巻き込めれば上々です。

 

爆発のヨハネに巻き込んで動きを一瞬でも止めることができれば…。

 

こんなの作戦なんてとてもじゃないけど言えないくらいに穴だらけの作戦ですけど、今の手持ちのカードであのキ○ガイおねーさんをどうにかするにはコレくらいしかないんです…。

 

まぁダメでもともとなんです!

 

勝っても負けても最後の瞬間まで楽しくガンプラバトルをしてみせましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[はぁい♪3分経ちましたわぁ♪作戦タイムわぁおしまいですよぉ♪]]

 

作戦タイムの3分が終了すると、キ○ガイおねーさんから通信が入りました。

 

あのキ○ガイおねーさん…キ○ガイおねーさんなのに意外と律儀に3分間はナニもせずにいてくれたんですね。

 

ちょっと驚きです。

 

「わかってます!凛ちゃん!真姫ちゃん!作戦通りにお願いします!」

 

作戦タイムは3分間と言うカップラーメンが完成するくらいに短い時間でしたが、なんとか作戦はまとまって凛ちゃんと真姫ちゃんにも伝えることができました。

 

作戦の内容を説明したときに、花陽が前面に押し出ることになる今回の作戦を真姫ちゃんは“怖くない?大丈夫?”って心配してくれましたが、怖くても今回の作戦では“ファイアフラワー”を持っている花陽が前に出なきゃ意味がありません。

 

そりゃファイターとしては残念性能な花陽なんかが1人であのキ○ガイおねーさんの矢面に立つなんて怖いですよ。

 

怖いですけど…大丈夫…ヤれます。

 

ヤってみせます。

 

[[おうにゃ!]]

 

[[わかってる!ヤってやるわよ!]]

 

[[あらぁ♪あらぁ♪みなさぁん気合い十分ですわぁねぇ♪とぉぉぉってもぉ♪微笑ましいですわぁ♪うふふふふふ♪ソレでわぁみなさぁん♪改めましてぇ…第2ラウンドの始まりぃ始まりぃですわぁ♪ハイ・モックさぁん♪全機攻撃開始ですわぁ♪やぁーっておしまいなさいなぁ♪♪♪]]

 

「ヤられてたまるもんですか!ヤられる前にヤってみせます!行きますよ!まずはコレです!花陽印の秘密兵器!“イカスミ君1号”!展開です!!!」

 

キ○ガイおねーさんの気のぬけるような命令に従い、今まで微動だにしなかったハイ・モックさん達が花陽達に向けて動き出しました!

 

花陽達もそれに対応するために、それぞれ予め決めていた行動へと移ります!

 

今回の作戦…まずは花陽達の中で1番防御力に秀でた凛ちゃん&ベニャッガイが単機で前に出て、キ○ガイおねーさんのウイングガンダム・イグナイトとハイ・モックさん達の攻撃をちょっとの間だけ1人でなんとか受けて止めてもらいます!

 

その間に花陽は作戦タイムの終了間際に武装領域(ウェポンストレージ)から取り出しておいた花陽印の秘密兵器(失敗作)“イカスミ君1号”をポチッとな♪と起動させます!

 

[[あらぁ?スモークグレネードですかぁ?コイズミハナヨさんわぁずいぶんとぉ珍しいモノをお持ちですねぇ。まぁ♪まぁ♪大変ですわぁ♪とぉぉぉってもぉ真っ黒ですわぁ♪レーダーも…うふふ♪ダメみたいですわねぇ?まぁ構いませんわぁ♪多少は目眩ましになってもぉ、その真っ黒スモークの中にコイズミハナヨさんとぉニシキノマキさんがぁいるのは代わりありませんわぁ♪ホシゾラリンさんのぉそのぉおっきなねこさんをおもしろぉおかしくぅ嬲り殺しにしたらぁ…かくれんぼしているお二人も数の暴力でプチッ♪と押し潰して差し上げますわぁ♪]]

 

[[ほざきやがれ三下!だにゃ!ぬっこぬこにされるのはテメェのほーだにゃ!キシャァァァ!!!凛とベニャッガイが相手になってやるから黙ってかかってきやがれだにゃぁぁぁぁ!]]

 

起動した花陽印の秘密兵器(失敗作)“イカスミ君1号”が撒き散らす、真っ黒なチャフスモークで範囲内にいるカーバンクルのレーダーや通信が遮断される間際に、コクピットにはそんな凛ちゃんとキ○ガイおねーさんの会話が流れてきました。

 

凛ちゃん…無茶させちゃってごめんね。

 

ちょっとだけ…ちょっとだけ1人で耐えてください。

 

こちらもすぐに準備を済ませちゃいますから!

 

[[花陽?花陽?ねぇ?聞こえてる?接触回線は繋がってると思うんだけど?]]

 

「はい!問題ありません!それじゃ凛ちゃんが1人で頑張ってくれてる間に、こちらの準備を済ませちゃいましょう!うーちゃん!ストレージ!オープンですよ!」

 

<はーい。うぇぽんすとれーじきどー。なかからびーむましんがんをだすよー。>

 

「ありがと♪うーちゃん♪よいしょっと…真姫ちゃん!これを使ってください!花陽印の通常兵器なビームマシンガンです!HGサイズ…1/144サイズでのユニバーサルデザインでカートリッジタイプに改造もしてあります。エネルギー切れを気にしないでガンガン撃ちまくってください!しかもこのビームマシンガンなら速射性も攻撃力も真姫ちゃんが今使ってる素組の百式のビームライフルより高性能で使いやすいですよ!真姫ちゃんがこのビームマシンガンを使うのは、この“イカスミ君1号”のスモークの中で武装交換していただけって思わせるためのブラフとしての意味もありますので、さっきお願いした通りにできるだけあのキ○ガイおねーさんに見せびらかすように使ってください!」

 

[[見せびらかすように、ね。了解よ。それでこの武器ってマシンガンってことは連射するタイプの銃よね?ふーん。ガンプラってこんな武器もあるんだ…。うん。花陽の言う通り百式の手でも大丈夫みたいね。それじゃちょっと借りるわね。連射タイプの銃器って今まで使ったことないからちょっと不安だけど…まぁ何とかヤってみるわ。あとは例のバカみたいな威力のミサイルを取り出すだけね…。手伝うから早くミサイルポッドのハッチを開けて頂戴。]]

 

「あ、はい!ちょ…」

 

むわぁ!こ、これは!なんてこったい!

 

千載一遇のチョットマッテテェェェェェェェ!!!チャンスの到来ですよぉぉぉ!!!

 

こんなにも自然にチョットマッテテェェェェェェェ!!!を振られてしまったら…言うしかないじゃないですかぁぁぁぁ!!!

 

そう!チョットマッテテェェェェェェェ!!!って!

 

でも…でも!言いたいです!チョットマッテテェェェェェェェ!!!って全力で言いたいです!言いたいですけど…が、我慢ですよぉぉぉ!!!今は真面目なバトルシーンなんですぅぅぅぅ!!!

 

花陽の中のチョットマッテテェェェェェェェ!!!魂さん!

 

すべてが終わったら思う存分にチョットマッテテェェェェェェェ!!!を叫びますんで今は我慢してください!

「ちょっと待っててくださいね!」

 

や、やりました…何とか我慢しましたよ!

 

みなさんも見てくれましたよね!

 

花陽の魂の奥底から沸き上がるチョットマッテテェェェェェェェ!!!を頑張って我慢したのを!

 

どーですか!花陽はヤればできる子なんです!

 

よぉーし!この調子でこのままあのキ○ガイおねーさんもやっつけますよ!

 

っと!ミサイルポッドのハッチを開けなきゃでしたね。

 

うーちゃんにお願い…あー、電子精霊に頼りキリじゃダメ人間になっちゃいますね。

 

コレくらいはうーちゃんに頼まないで自分でやらなきゃ♪

 

サブコンソールをポチポチッとな♪

 

うん。これでおーけーですよ!

 

「お待たせしました!コレでミサイルポッドのハッチは開いているはずです!」

 

“イカスミ君1号”の真っ黒スモークで見えませんが、サブモニターの火器管制表示ではミサイルポッドのハッチは“open”になっています。

 

次は真姫ちゃんにミサイルポッドの中から“ファイアフラワー”を1発抜いてもらって……やん♪1発抜いてもらってだなんてちょっと表現がえっちですね♪

 

えっ?どこがえっちなんだ?ですか?

 

あはは…あのですね?ほら?男の人のしゃせーってよく1発抜くって言うじゃないですか?

 

とりあえずは1発抜いておくか…オラァ!さっさとマタ開けや!ボケェ!

 

みたいな?

 

まだ初体験も済ませていない乙女な花陽が1発抜くだなんてそんなこと言うのはなんかちょっとえっちですよね?

 

まぁ散々と妄想竹の樹海でえっちな妄想を披露してきた花陽がこんなこと言ってもいまさらですけどねー。

 

カテゴリー的にはたぶん変態さんに分類されていますけど、たまにはピュアピュアな花陽でも…いいんじゃないですか?

 

[[開いているはずですって言われても、花陽がさっき使ったそのイカスミ君1号だっけ?それでここら辺一体が真っ黒でなんにも見えないから、開いているかどうかこっちからじゃはっきり言ってわかんないわね…。まぁ手探りでヤればいいだけだけど…うーん…ここが肩よね?…あっ!コレがミサイルポッドね!なら…見付けた!花陽!ミサイルを引き抜くわよ!]]

 

まぁ今回は抜くのは男の人のフランクフルトじゃなくて花陽印の秘密兵器♪広域殲滅特化型特殊弾頭“ファイアフラワー”なんですけどね。

 

しかも抜くのは花陽じゃなくて真姫ちゃんですし♪

 

うん。真姫ちゃんに抜いてもらう。コレもコレで妄想がはかどりそうなワードですね!

 

ツンツンデレデレの真姫ちゃんがお顔を真っ赤にしながらローションとかでぬるぬるになったフランクフルトを右手で握って、おっかなびっくりゆっくりと手を 上下に…しこしこ♪しこしこ♪

 

しかも!しかもですよ!恥ずかしいからにぎにぎしてるフランクフルトを見ないようにお顔を背けてるのに、真面目な真姫ちゃんは、ちゃんと気持ちよくなってるのかな?これでいいのかな?ってたまーにチラッと横目であなたのことを見ちゃうんですよ!

 

それで目が合っちゃったりしたらもう!ね!真姫ちゃんはただでさえ真っ赤になってるお顔をさらに真っ赤しちゃうんですよぉぉぉぉぉ!!!

 

照れ隠しで“ちょっと!ナニ見てんのよ!イミワカンナイ!”とか言うんですね!

 

ムッハァァァァァァァァァァ!!!い、いけません!コレは非常にいけませんよぉぉぉぉ!!!

 

真姫ちゃんのあまりのツンデレっぷりに思わず鼻から愛の花陽汁が溢れだして来ちゃいますよぉぉぉぉぉぉ!!!

 

ティッシ、ティッシ…っと♪

 

ふぅ…。そろそろホントにポケットティッシュの残り枚数がまずいことになってますね。

 

せっかく真姫ちゃんでの妄想もはかどり始めてきたところですが、妄想劇場はちょっとお休みですね。

 

残念ですねー。

 

でも…このバトルロイヤルが終わったら心行くまで妄想竹を拡げてヤりますよ!

 

グフフフフフフフフ…。

 

「はい!でもできるだけ優しくお願いしますね?ちょっとやそっとじゃ爆発はしないようにはなってはいますけど、それでも完璧じゃありません。」

 

[[わかってるわ。こんなバカみたいな威力のミサイルがここで暴発したら、あのキ○ガイをどうにかする以前に私達なんてゲームオーバーだもんね……うん、ミサイル抜いたわよ。で?コレどうするの?]]

 

あ♪“ファイアフラワー”ちゃんと暴発しないで抜けましたね。

 

暴発しないようにちゃんと対策はしてありますけど、手動で取り出すなんて想定はしていませんでしたから、実は不安だったりしてたんですよ。

 

それじゃ次の作業に取りかかりましょう!

 

次はタイマーのセットですね。

 

時間は…3分くらいにしておきましょう。

 

あまり長すぎてもダメですし、短すぎでもダメですから。

 

3分ならたぶんギリギリ…い、いけるかなぁ…。

 

「さっき説明した通り、タイマーをセットをしてこのままここに…“イカスミ君1号”の真っ黒スモークの中に放置していきます!そして時間が来たら……ドッカーン!ですよ!」

 

[[ドッカーン!ねぇ…。それまでに花陽があのキ○ガイの向こう側まで行って、そこからさらにこの設置したミサイルの爆発圏内に…か。]]

 

「はい。花陽はこの子の…カーバンクルの最大出力で一気に駆け抜けますので、援護はお任せしちゃいますね?」

 

[[うん。花陽には指一本触れさせない…は流石にちょっと無理だけど、できるだけ邪魔させないように進路上のハイ・モックを優先的に片付けるわ。あとはあのキ○ガイには当てないように牽制すればいいのよね?]]

 

「はい。あの人…派手に動いてヒラヒラ避けてるように見えるけど、実は回避が必要な攻撃だけを最小限の動きで避けているっぽいんです。それならたぶん当たらない攻撃には無視を決め込んで動かないと思います。あんまり動かれて“イカスミ君1号”の真っ黒スモークから距離をとられると…。」

 

[[失敗しちゃうわけね。ん、了解よ。ヤってみるわ。それで?そのミサイルのタイマーは?]]

 

「起爆まで3分でセットします。タイマーの方はスタートさせれば完了です。真姫ちゃん…準備は…。」

 

[[私の方はいつでもいいわ。さっさとヤっちゃって。]]

 

「はい!それじゃ行きますよ!タイマースタートです!」

 

さぁ!作戦開始です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!みぎゃぁぁぁぁぁ!!!どーしたにゃ!まだまだ凛はぴんぴんしてるにゃ!ドンドンきやがれだにゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

“ファイアフラワー”のタイマーをスタートさせて、“イカスミ君1号”の完全遮断領域から出た花陽と真姫ちゃんの視界に始めに飛び込んで来たのは、凛ちゃんのベニャッガイがハイ・モックさんを相手ににゃ!にゃ!にゃ!って言いながら奮闘している姿でした。

 

凛ちゃんはベニャッガイの短い腕をあちこちに向けて、内蔵されているビームキャノンを撃ちまくっています。

 

ちなみにですね?ベニャッガイのベース機になっているベアッガイⅡのお口に搭載されているビーム砲なんですが、ベニャッガイではビーム砲ではなく火炎放射機になっていたりします。

 

ベニャッガイの頭部に詰まっているファイナルベニャッガイ用の爆薬を利用しているので、威力も抜群なんですけど、ちょっと有効射程が短いんですよ。

 

あとは使いすぎると頭の中の爆薬が無くなっちゃって、ファイナルベニャッガイを使えなくなっちゃうんです。

 

だから凛ちゃんはお口の火炎放射機はあまり使わないんですよ。

 

お口から火を吹くより盛大に爆発したいんでしょうね。

 

「凛ちゃん!」

 

[[んにゃ?おぉ!かよちんと西木野さん!そっちはだいじょーぶなのかにゃ?]]

 

[[えぇ!待たせちゃったわね!こっちは問題ないわ!これから私は星空さんの援護に入るわ!花陽!あんたは早く行きなさい!]]

 

「はい!二人ともサブモニターのカウントダウンには十分に気をつけてくださいね?それまでに…。」

 

[[了解よ!さぁ!ちゃっちゃと行きなさい!花陽!]]

 

「うん!うーちゃん!最大出力!しーちゃんはスラスター全開だよ!」

 

<はーい。しゅつりょくましましー。>

 

<すらすたーもましましー。>

 

「のーちゃん!アクティブシールドの制御はお任せします!最優先で防ぐのはイグナイトのバスターライフルです!ハイ・モックさんたちの攻撃が多少は当たってもかまいませんが、イグナイトのバスターライフルだけはキッチリと防いでくださいね!」

 

<おぉー。やっとでばんきたー。ぼーぎょはおまかせー。>

 

「さーちゃん!最優先ターゲットはカーバンクルのお邪魔をする進路上のハイ・モックさん達です!イグナイトの今はまだ放置でいいので、ハイ・モックさん達を片っ端から撃ち落として行きますよ!」

 

<りょーかーい。はい・もっくーをねらいうちーでみだれうちー。>

 

電子精霊のみんなにお願いし終える頃には、うーちゃんがすでにカーバンクルの機体出力を、暴走が起こらない限界ギリギリまで上げてくれていました。

 

これ以上の出力の上昇はエンジンが暴走しちゃって機体が内側からドッカーン!ってしちゃいます。

 

今はこれで十分です。

 

カーバンクルに強化したことで発現した花陽の最後の切り札…強化アビリティ“限界突破(リミットバースト)”を使えば、暴走を気にしないでもっと出力を上げることもできますが、“限界突破(リミットバースト)”は使用後の反動が洒落にならないので今回は使用は見送りです。

 

でも……いよいよの時は…。

 

「いきますよ!みんな!小泉 花陽!!!」

 

<<<<うぃず。いー。>>>>

 

「全力全開で突撃ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

<<<<ぜんりょくぜんかーい。よーしこー。>>>>

 

アレ?“全力全開よーしこー”じゃなくて“全力全開ヨーソロー”なんじゃないのかな?

 

”よーしこー。”なんて言っちゃたら…あの子が来ちゃいますよ?

 

『ナニよ!全力全開よーしこーって!善子じゃなくてヨ!ハ!ネ!!!ヨハネよ!ヨハネよ!』

 

ほら?時間も空間も飛び越えて善子ちゃんの魂の叫びが来ちゃいました♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

打倒キ○ガイおねーさんを目指して、全力全開よーしこーで突撃を開始した花陽ちゃん。
次回は珍しく真面目なバトル回に…なればいいなぁ…。


本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を、そしてことりさん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃をそれぞれ予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

二日連続で配信されたスクスタのPVで、μ'sとAqoursの掛け合い見て鼻から愛が溢れ出しそうになったQooオレンジでございます。

そんな本日は本編の更新となります。
いよいよ花陽ちゃん達と魔女さんのバトルも大詰めです。

それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうご 始まります。

















全力全開よーしこー!で突撃を開始した花陽with Eのジム・カーバンクルに、赤いガンダムフェニーチェ・リナーシタ(レプリカモデル)のカスタム機“ウイングガンダム・イグナイト”を操るキ○ガイおねーさんは呆れたような声色で通信を送ってきました。

 

[[作戦わぁみなさぁんの中で唯一のぉ高性能機を使い“精霊使い(エレメンタラー)”でもあるぅコイズミハナヨさんがぁ単機でぇ突撃するだけぇですかぁ?あらぁ?あらぁ?つまりませんわぁ♪実にぃつまりませんわぁ。“そぉいくふぅ”の欠片もぉござぁいませぇんわぁ。せぇーっかくぅ、ワタクシのためにぃ楽しぃ作戦を考えてぇくれたとぉ思ったのですぅがぁ……期待はずれですわぁ♪]]

 

「あなたを楽しませるために作戦を考えたんじゃありません!楽しむのは!花陽達です!みんなでガンプラバトルを楽しんで!ついでにあなたにも勝ってみせます!」

 

[[へぇ……私に勝つのがついで、ねぇ………そう…ですかぁ…ついでですかぁ……うふふふふふふ…あはははははははは!!!とぉぉぉぉってもぉ!面白い冗談ですわぁ♪おかしくてぇおかしくてぇ…ワタクシ♪気が狂ってしまいそうですわぁ♪ほんとぉぉぉぉにぃ…くるくるくるくるとぉ…狂ってしまいそうですわぁ♪]]

 

気が狂ってしまいそうですわぁ♪って、あなたはもうとっくに気が狂ってると思うのは花陽だけでしょうか?

 

他人の機体…しかも日本リーグの上位ランカーの機体を何かしらの手段で奪ってみたり…。

 

電子精霊の力を使ってバトルシステムに介入してエネミーシステムの権限を手に入れたり…。

 

あとは…あの時の心の中に入り込んでこようとした、真っ黒で真っ赤でドロドロした怖い感情…。

 

確信はありません…ありませんが…たぶんアレもこのキ○ガイおねーさんの仕業ですよね…。

 

うん。

 

やっぱりこの人はもうどこか狂っちゃってますよ。

 

[[でわぁ…楽しんでぇ…そのついでにぃ…ワタクシにぃ勝ってみなさいなぁ♪さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!さぁ!やってご覧なさいなぁ!!!]]

 

キ○ガイおねーさんはそう言い放つと、イグナイトの右手に持っているバスターライフルを無造作に花陽に向けて放ってきました!

 

それに対して花陽は…

 

「っ!のーちゃん!バスターライフルが来ます!お願い!防いで!!!」

 

のーちゃんにお願いしてアクティブシールドで防いでもらいますよ!

 

イグナイトのバスターライフルから放たれる大出力ビームは、ことり先輩のウイングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルよりは威力は控え目なので、直撃してもカーバンクルなら何発かは耐えれるはずですが、だからと言ってわざわざ直撃をもらうのもおバカのすることですよね!

 

大丈夫!のーちゃんならキッチリと防いでくれるはずですよ!

 

防御はのーちゃんに丸投げ…げふんげふん。失礼。丸投げじゃなくてお任せして、花陽はただひたすらに前を目指しますよ!

 

<おまかせー。どっせーい。>

 

防御担当ののーちゃんは花陽のお願いに応じて、すぐさまアクティブシールドをカーバンクルの前面に展開して、イグナイトのバスターライフルから放たれた大出力ビームを防いでくれます!

 

のーちゃんのおかげで機体にダメージはありません!

 

シールド強度もまだまだいけます!

 

それにしてもあのキ○ガイおねーさん。

 

ろくに狙いも付けてないのにピンポイントで花陽のカーバンクルに当てて来やがりましたよ。

 

やっぱりキ○ガイでもあのキ○ガイおねーさんはファイターとしてかなりのレベルみたいです。

 

でも……どんなにスゴいファイターさんでも、油断大敵!怪我一生ですよ!

 

花陽達を完全に舐めきっている今なら!その油断のすき間を縫ってちょーっと痛い目に遭わせちゃうこともできます!

 

[[星空さん!花陽の進路上のハイ・モック集中的に狙って!]]

 

[[やってるにゃ!西木野さんこそちゃんと狙うにゃ!]]

 

[[はぁ?!ちょっと!ナニよ!ソレ!イミワカンナイ!わたしはちゃんと花陽の進路上のハイ・モックを狙ってるわよ!星空さんよりもいっぱい墜としてるわよ!]]

 

[[そりゃそーにゃ!凛はベニャッガイで紙装甲の西木野さんを庇いながら戦ってるんだにゃ!撃ってばっかりの西木野さんとは忙しさが違うにゃ!]]

 

[[うっ!そ、それは…か、感謝してるわよ!]]

 

[[ならあとでなんかおごるにゃ!]]

 

[[あー!もう!!わかりました!わかったわよ!このバトルロイヤルが終わったら好きなモノおごるわよ!それでいいんでしょ!]]

 

[[ニャッハァァァァ!!!言質は取ったにゃぁぁぁ!!!夜ご飯の前におやつのラーメンげっとだにゃん♪]]

 

[[どうでもいいけどお夕飯前に炭水化物なんて摂取したら太るわよ!]]

 

[[にゃん♪凛は家系的に太らない体質だにゃん♪いくら食べてもだいじょーぶだにゃん♪♪♪今日も大盛りでいっくにゃー!]]

 

[[いくら食べても、ねぇ…。ならその栄養がなんで頭とか胸にいかないのかしら?]]

 

[[みぎゃ?!よ、余計なお世話だにゃぁぁぁぁぁ!!!チッパイでもじゅよーはあるにゃぁぁぁぁ!!!っていうか西木野さんも凛とあまりおっぱいの大きさ変わんにゃいじゃない!]]

 

[[んな!聞捨てならないわよ!ソレは!わ、私の場合は取った栄養はほとんどが脳に回されてるのよ!それに!星空さんよりはバストは大きいわよ!]]

 

[[ふふーん♪だ!凛よりはおっきいとか言ってもちょっとだけにゃ♪西木野さんのおっぱいは凛とおんなじちんまりしたチッパイだにゃ♪]]

 

[[うるさいわね!胸なんて赤ちゃん産んだあとにちゃんと授乳できればソレでいいのよ!デカければいいってモノじゃないのよ!]]

 

[[ソレには同感だにゃ!世の中は間違ってるにゃ!]]

 

[[そうよ!間違ってるのは私じゃないわ!間違ってるのは世界の方よ!]]

 

[[[[デカい乳は滅びればいい(にゃ)のよ!!!!!チッパイばんざぁぁぁぁぁぁい!!!!]]]]

 

チッパイばんざーい!って…………なんだか二人とも随分と余裕そうですね。

 

花陽は結構いっぱいいっぱいですよ?

 

そんな余裕そうな凛ちゃんと真姫ちゃんは、予定通りに花陽のカーバンクルの進路上に群がっているハイ・モックさん達をお掃除してくれています!

 

真姫ちゃん…ビームマシンガンを使うのは初めてだから不安かも?みたいなこと言ってましたけど、始めから右手に持っていた百式のビームライフルと一緒に、左手に持ったビームマシンガンも器用に使ってますね。

 

凛ちゃんも装甲の厚いベニャッガイで、真姫ちゃんの百式をハイ・モックさん達の攻撃からカバーしながら、両腕に内蔵されているビームキャノンで頑張って応戦してくれています。

 

でも凛ちゃんはなんだかちょっと戦いづらそうですね。

 

こうして見てみると、やっぱり凛ちゃんは射撃や防御はあまり好きじゃないみたいですね。

 

うん。

 

凛ちゃんと真姫ちゃんと一緒に先輩達にちゃんと“μ's”に入るって伝えたら、凛ちゃんの新しい機体を作らなきゃですね。

 

あとは真姫ちゃんの新しい機体も一緒に考えなきゃですね♪

 

二人の新しい機体のベース機はナニにしようかなぁ…♪

 

新しい機体ってとっても楽しみですよね!

 

だから…そのためにも!

 

「今は戦って戦って!戦い抜いて!みんなであなたに勝ってみせます!」

 

[[ほらぁ♪ほらぁ♪どんどんいきますわよぉ♪えぇーい♪そぉーれぇ♪ばっきゅーん♪うふふふふふ♪]]

 

<まだまだおしごとー。のーはおーいそがしー。>

 

<しーるどきょーど、ちょっとていかー。でもまだいけるー。>

 

<しょーじゅんほせーましましー。びーむきゃのんのちゃーじもかんりょー。はなよー。うてるよー。>

 

ひたすらにフルブーストで突き進む花陽のカーバンクルに、キ○ガイおねーさんは次々とバスターライフルを撃ち込んできます!

 

でもその撃ち込まれた全ての大出力ビームは、アクティブシールドを操作してのーちゃんがしっかりと防いでくれています!

 

結構な回数をシールドで防いでますけど、うーちゃんの報告ではまだまだいけるとのことなので、ここはとにかく前に進みましょう!

 

でもその前に!チャージが完了したビームキャノンで進路上のハイ・モックさんをぶち抜きますよ!

 

「っ!ビームキャノン!発射です!お邪魔なハイ・モックさんを!撃ち抜いてください!!!」

 

さーちゃんのサポートを受けてビームキャノンから発射されたビームは、カーバンクルの進路上に展開しているハイ・モックさんのうちの1機を貫きました!

 

[[あらぁ♪また1機、ヤられてしまいましたわぁ♪うふふ♪でもぉ…まだまだぁいーっぱい♪ハイ・モックさんわぁいますわよぉ♪うふふふふふ♪♪♪]]

 

花陽達三人で順調に進路上のハイ・モックさんを撃ち落としてはいますが、キ○ガイおねーさんの言う通りにまだまだいっぱいいますね…。

 

あのキ○ガイおねーさんはどれだけの数のハイ・モックさんを呼び出したんでしょうか?

 

この数…ザコキャラのハイ・モックさんと言えどもまともに戦っていたら、やっぱり数の暴力でよってたかって嬲り殺しでしたね。

 

でも…まともに戦うつもりは毛頭ありません!

 

キ○ガイおねーさんのイグナイトまではあと少しです!

 

「このまま!一気に!いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

[[えっ?!まだ距離を詰めますの?!コイズミハナヨさん?!まさか近接戦闘をするつもりですかぁ?!あなたの技量でワタクシにぃ近接戦闘を挑んでもぉ…]]

 

近接戦闘?

 

いいえ!違います!

 

花陽の目的は!

 

「誰が近接戦闘なんかしてあげますか!花陽は!このまま逃げちゃいます!あーばよ!とっつぁぁぁぁぁん!!!」

 

と、ちょっとウソをついちゃいます♪

 

せっかく通信が繋がりっぱなしなんですから、虚実混交で撹乱しちゃいますよ!

 

花陽の目的はキ○ガイおねーさん。

 

あなたの後方へ最短距離で回り込んで、そこからいっぱいドカンと花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”を撃ち込んで、その爆発のヨハネでイグナイトを“イカスミ君1号”の中にタイマーセットして放置してきた“ファイアフラワー”の爆発圏内まで吹き飛ばすことですよ!

 

ヒャッハー!でもでもばか正直に花陽達のもくろみを教えてあげたりはしません!

 

[[は?に、逃げちゃうんですかぁ?!えっ?!お友だちのお二人わぁ?!見捨ててしまわれるのですかぁ?!]]

 

見捨てる?花陽が凛ちゃんと真姫ちゃんを?

 

冗談言わないでください!

 

お米と同じくらいに大切なお友達を誰が見捨てるもんで すか!

 

花陽はあなたみたいなイカれた感性を持ってはいません!

 

そんなことは絶対にしません!

 

と、心の中では思ってますよ♪

 

でも…

 

「ふははははは!!!んなこと知りませよぉぉぉぉ!!!三十六計逃げるが勝ちです!そして!勝てば官軍なんです!つまりは!逃げれば勝ちで花陽が官軍なんですよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!花陽幕府の幕開けですよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

[[は、はなよ幕府?!なんですの?!そのムダに税金でお米が搾取されそうな幕府は?!意味がわかりませんわぁ?!]]

 

「チョットマッテテェェェェェェ!!!おねーさん!なんですか!その魂の入っていない意味がわかりませんわぁ?!はぁ?ですよ!ぜんぜーん!違います!そんなんじゃダメダメです!はい!ここで真姫ちゃん!見本をお願いします!さぁ!おねーさんに言っておやりなさい!真姫ちゃんの本家本元のイミワカンナイを!!!」

 

[[はぁ?!なんで私なのよ!イミワカンナイ!!!]]

 

「イミワカンナイイタダキマシタァァァァァ!!!流石はツンデレセレブ姫の真姫ちゃんです!見事なイミワカンナイでしたよ!ちょっとそこのおねーさん!聞きましたか!今のがほんとーのイミワカンナイですよ!見習ってください!」

 

[[えぇ?!あ、あの?!その?!ワタクシ?!コイズミハナヨさんがナニをおっしゃっているのか、ほんとぉぉぉぉにぃ意味がわかりませんわぁ?!]]

 

「ち!がーう!そうじゃありません!!!イミワカンナイ!!!!です!もう1度!やり直しです!さん!はい!」

 

[[イ、イミワカンナイですわぁ?!]]

 

「はい!いいですよー!だいぶ真姫ちゃんの本家イミワカンナイに近付いて来ました!おねーさんもヤればできるじゃないですか!その調子で日々の努力を怠らずに真姫ちゃんみたいな立派なイミワカンナイマイスターになってくださいね!」

 

「立派なイミワカンナイマイスターってなんですの?!ワタクシ!ほんとぉぉぉぉにぃイミワカンナイですわぁぁぁぁぁ?!」

 

ふふふ…キ○ガイおねーさんは花陽の口車に乗っちゃって混乱しちゃってますね!

 

イグナイトの真横を素通りして背中を見せているのに、混乱しちゃって完全に攻撃の手が止んじゃってますよ!

 

まぁ後ろからバスターライフルで攻撃されても、サブアームを伸ばすことで360度全方位をカバーできるアクティブシールドなら余裕で防いじゃいますけどね!

 

<はなよー。このへんでいいよー。>

 

おっと♪花陽がぐふぐふと愉悦に浸りながらフルブーストを続けていたら、いつの間にか目標地点までたどり着いちゃっていたみたいですね!

 

それじゃ…

 

「しーちゃん!」

 

<うぃー。ぎゃくふんしゃー。>

 

「むっは?!お、思っていたよりGがキツいですぅ?!む、胸がつぶれちゃいますぅぅぅぅ?!」

 

フルブーストからのいきなりの急制動は辛いですぅ?!

 

急制動したらカーバンクルの中身の人な花陽がどーなるのかをまったく考慮していませんでした?!

 

このままだとGで花陽の秘かな自慢だったりしている82cmの少し大きめなおっぱいがべちゃっとつぶれちゃいますよぉ?!

 

[[へぇ…胸がつぶれちゃいますぅぅぅぅ…ねぇ…ふーん。へー。さっきまで私と星空さんのチッパイ同盟の話を聞いていても花陽はそんなこと言うんだ…。]]

 

[[にゃにゃにゃ!西木野隊長!チッパイ同盟としてはかよちんの地味におっきなおっぱいに断固たる制裁が必要だと思います!にゃ!]]

 

[[誰が隊長よ…まったく…でも………花陽の胸に断固たる制裁が必要っていうのは私も同感ね…。そうでしょ?花陽?ねぇ?聞こえてるわよね?一応はあなたに少しだけ慈悲をあげるわ。制裁がイヤならそのキ○ガイをヤりなさい。作戦を成功させればナニもしないわ。でもね………もしもこの作戦が失敗したら…お米の食べ過ぎでムダに育ったその胸肉…麻酔なしでもぎ取ってことり先輩に調理してもらうからそのつもりでいてね。大丈夫よ。もぎ取ったらちゃんと真っ赤になるまで熱した鉄板を押し当ててじっくり焼いて血止め処置くらいはしてあげるから死にはしないわ。医療の西木野の技術力を信じなさい。]]

 

[[ニャッハァァァァ!!!今夜は新鮮なかよちんの胸肉でステーキだにゃぁぁぁぁぁ!!!ニンニクマシマシでいっくにゃー!]]

 

[[ニンニクマシマシは無理なんじゃないかしら?だってことり先輩ってニンニク嫌いだし。]]

 

[[にゃ、にゃんだってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!今あかされるしょーげきのしんじつ!凛はソレ知らなかったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

コ、コイツら!花陽のおっぱいをもぎ取ってことり先輩に調理してもらうなんて!ぬわぁぁぁんて恐ろしいことを言いやがりますかぁぁぁぁ!

 

しかも!もぎ取ったあとには真っ赤になるまで熱した鉄板を押し当てて焼いて血止めぇぇぇ?!

 

チョットマッテテェェェェェェ!!!確か麻酔してませんよね?!

 

おっぱいもぎ取るときに麻酔は無しって言ってましたよね?!

 

死にますよ?!麻酔無しで患部に真っ赤になるまで熱した鉄板を押し当てたりしたら痛くて熱くてショックで簡単に死んじゃいますよ?!

 

そんなのは医療行為でもなんでもないですよね?!

 

医療の西木野の技術力なんてこれっぽっちも関係ないですよね?!

 

医療の西木野とか言うならちゃんと患部を適切に処置して治してください!

 

と言いますか!血止め以前におっぱいを麻酔無しでもぎ取った時点で痛くてショック死しちゃいますよ?!

 

花陽的には可愛い女の子を性的にペロリと食べちゃうのは大好きですけど!ヒューマンミートシェフことりに調理されて美味しくペロリと食べられちゃうのはゴメンです!

 

ましてやニンニクマシマシで調理されて美味しくペロリと食べられちゃうのはじぇぇぇぇぇぇぇったいにぃぃぃぃぃ!!!!!イヤですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

「ステーキにされるのはじぇぇぇぇぇぇぇったいにぃぃぃぃぃ!!!!!イヤですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!そ、そうです!失敗しなきゃいいんですぅぅぅぅ!!!さーちゃん!決めますよ!“ファイアフラワー”とビームキャノンを!」

 

<<マスター。そろそろこちら側にお戻りになって下さい。混乱なさっているマスターもとても魅力的ではありますが、コイズミハナヨ様が何か仕掛けてくる模様です。>>

 

[[はっ?!イ、イリスちゃん?!ワタクシは一体ナニを?!イミワカンナイとかムダに叫んでいた気がしますわぁ?!っ!まさか!コイズミハナヨさんもMHプログラムを?!]]

 

<<いえ。当機へのハッキング及びその他の干渉行為は一切認められません。マスターはただコイズミハナヨ様の口車に乗せられて混乱していただけです。>>

 

[[え"?!イリスちゃん?!ま、まじですか?それは?!そんな…ただ単にコイズミハナヨさんの口車に乗せられてしまっただなんて…は、恥ずかしいですわぁ…。]]

 

チィィィィィィ!!!あのキ○ガイおねーさん!花陽と真姫ちゃんの愛と友情のWイミワカンナイ攻撃でデバフった混乱の状態異常から復帰しやがりましたよ!!!

 

あと少し混乱したままだったら、簡単に“ファイアフラワー”で吹っ飛ばせちゃったのに!

 

でも!勝負はまだコレからです!

 

全てはみんな大好きな花陽のおっぱいのために!

 

いつかは憧れのあの人のフランクフルトをおっぱいではさんであげるために!

 

おねーさんにはここで死んでもらいます!!!

 

※ガンプラバトルシミュレーターで人は死にません。

 

細工は流々!仕掛けは上々!あとは仕上げをご覧じろです!

 

ここで!キ○ガイおねーさんを確実に仕留めてみせます!!!

 

<はーい。びーむきゃのんちゃーじすたーとー。“ふぁいあふらわー”もせっとー。もくひょーほそくー。>

 

逝きますよ!逝っちゃいますよ!

 

ターゲット!キ○ガイおねーさんのウイングガンダム・イグナイト!の、ちょっと手前!

 

「花陽の秘かな自慢だったりしているちょっとおっきなおっぱいの平和ために!おねーさん!!!ヤられちゃってください!!!ドカンといっぱい!逝っちゃいますよ!“ファイアフラワー”!!!発射です!!!!!」

 

<どかんといっぱつー。“ふぁいあふらわー”はっしゃー。びーむきゃのんもちゃーじかんりょー。>

 

おっぱいを護るために決意を込めて引き金を引くと、カパッと開いたミサイルポッドから花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”が1発、勢いよく発射されていきました!

 

発射された“ファイアフラワー”の爆発のヨハネの正確な範囲と、“イカスミ君1号”の中の“ファイアフラワー”のタイマーは、それぞれうーちゃんがリアルタイムでサブモニターに表示してくれています!

 

“イカスミ君1号”の中の“ファイアフラワー”が爆発するまであと少し…。

 

そしてさっき発射した“ファイアフラワー”がイグナイトをその爆発のヨハネに巻き込めるまで!こっちもあと少し!

 

あと少しだけ近付いてくれたら!爆発のヨハネに巻き込んで“イカスミ君1号”の中のセットした“ファイアフラワー”の爆発圏内に吹き飛ばせます!

 

<<敵機より無誘導型のミサイルの発射を確認いたしました。直撃コースからは外れていますが迎撃なさいますか?>>

 

[[直撃しないのならぁ♪放てっおいてよろしぃですわぁ♪うふ♪コイズミハナヨさんがあの位置ならば…後方のお二人とぉ連携してぇ挟み撃ちでしょうか?うふふ…やっぱりつまらない作戦でしたわぁ♪]]

 

うっは♪あのキ○ガイおねーさん!完全に花陽達の作戦を勘違いしていますよ!

 

はさみ撃ち?

 

んなことしても今の花陽達の実力じゃキ○ガイおねーさんには勝てませんよ!

 

<もくひょーちてんまであとちょっとー。かっぷらーめんもあとちょっとー。>

 

カップラーメンまであとちょっと…カップラーメン…つまりは仕掛けた3分のタイマーのカウントダウンが終わるまであとちょっとってことです!

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!カップラーメンの完成する時間です!!!真姫ちゃんは凛ちゃんの後ろに!!!」

 

[[っ!カップラーメン!なら3分たったのね!星空さん!また背中を借りるわよ!]]

 

[[にゃ!りょーかいだにゃ!早くベニャッガイの後ろに隠れるにゃ!]]

 

真姫ちゃんの百式はちゃんと凛ちゃんのベニャッガイの後ろに隠れましたね!

 

よぉぉぉし!

 

「さーちゃん!ビームキャノンを!目標は!“ファイアフラワー”です!」

 

<もくひょーほそくー。>

 

[[カップラーメン?みなさぁんわぁナニをおっしゃって…?]]

 

「ターゲットロック!ビームキャノン!!!発射です!!!!!」

 

<はっしゃー。>

 

花陽はカップラーメンの意味がわからず、不思議そうなに首をかしげる(キ○ガイおねーさんからの通信はサウンドオンリーでお顔が見えないのでたぶんですけどね!)キ○ガイおねーさんの声を遮って、さーちゃんが照準を合わせてくれたビームキャノンのトリガーを引きます!

 

バックパックに搭載されたビームキャノンから放たれた黄色い粒子は、先に発射された“ファイアフラワー”へと真っ直ぐに突き進み…

 

[[自分で放ったミサイルを撃ち抜いた?ナニを?!あっ…]]

 

“ファイアフラワー”を貫きました!

 

その瞬間!

 

毎度お馴染みでみーんな大好きな大!爆!発!を巻き起こしました!!!

 

<<大規模な爆発を検知!マスター!爆発の余波が!>>

 

そして花陽の思惑通りに、キ○ガイおねーさんの操るウイングガンダム・イグナイトを爆発のヨハネに巻き込むことに成功しました!

 

「ヤりましたよ!って!こっちにも爆発のヨハネが!うーちゃん!出力最大!しーちゃん!スラスター全開!のーちゃんはアクティブシールドを機体前面に!」

 

<<<あいあいさー。おしごとおしごとー。>>>

 

さぁ!ジム・カーバンクル!!!もう1回だけ気合いを入れて踏ん張っちゃいますよ!

 

[[チィィィ!!!コレが狙いかァ!イリィィィスゥ!出力最大!フルブーストで踏ん張るぞォ!!!]]

 

アレ?キ○ガイおねーさん?!なんかしゃべり方が?!

 

<<了解しました!機体出力最大!いつでも行けます!マスター!>>

 

[[おうよ!逝くぞォォ!フルブーストォォォォ!!!そう簡単にィィィ!吹き飛ばされてたまるかってんだよォォォォ!!!]]

 

キ○ガイおねーさん。

 

おうよ!とかなんか鳴神先輩みたいですねー。

 

っと!それどころじゃありませんね!

 

早く機体を安定させなきゃ!

 

[[ちょっと!星空さん!ちゃんと踏ん張ってよ!吹き飛ばされるわよ!]]

 

[[ヤってるにゃ!西木野さんこそもっとちゃんとベニャッガイを押すにゃ!]]

 

「っぅぅぅ!!!!!もう…少し!あと…少し!」

 

花陽は細かいスラスター操作を行いながら、サブモニターに写し出されているイグナイトの位置を確認します!

 

どうやらあと少しで“イカスミ君1号”の中に仕掛けた“ファイアフラワー”の爆発圏内に入りそうですね!

 

あと少し!あと少しで…!

 

でも………。

 

<<爆発の終息を確認いたしました。機体出力を通常値へと戻します。>>

 

[[オラァァァ!!!クソ小娘がァァァ!!!舐めたマネしてくれヤがったなァァァ!!!ア"ァ"!ゴルゥラァァァァァ!!!]]

 

あと一歩。あと少し…。

 

そのあと少しが……届きませんでした。

 

「そんな?!あと少しなのに!あと少しだけ足りないなんて?!あの位置じゃ…!」

 

[[まだよ!花陽!効果範囲に届かなくても“イカスミ君1号”の中身でもう1回余波に巻き込めるわ!]]

 

[[そしたらとどめにドカンともう1発だにゃ!]]

 

あっ…!

 

そ、そっか!

 

爆発の効果範囲に巻き込めなくても!“イカスミ君1号”の中に仕掛けた“ファイアフラワー”の爆発で巻き起こるヨハネにもう一度キ○ガイおねーさんを巻き込んじぇばいいんです!

 

キ○ガイおねーさんは真後ろの“イカスミ君1号”の中に仕掛けてある“ファイアフラワー”にはまだ気付いていません!

 

真後ろから爆発のヨハネで完全な不意打ちです!

 

「さーちゃん!」

 

トドメはレールカノン…いえ!確実に仕留めるにはレールカノンじゃダメです!

 

またさっきみたいに変態的な超反射で避けられちゃうかもしれません!

 

なら!

 

「もう1発“ファイアフラワー”を使います!」

 

今度こそ“ファイアフラワー”の大爆発に巻き込んで塵も残さず吹き飛ばしちゃいますよ!

 

<“ふぁいあふらわー”せっとー。いつでもー。>

 

[[遊びは終わりだァァァ!!!テメェ等まとめてェェ!!!嬲り殺しだァァァァァァァ!!!]]

 

<<ハイ・モック部隊。全機攻撃を再開します。>>

 

「殺されてたまるもんですか!!!それに!もうカップラーメンの完成ですよ!」

 

[[ア"ァ"?カップラーメンだァァァ?!テメェ!さっきからナニ言ってヤがる!気でも狂ったかァァァ?!]]

 

気が狂った?

 

いいえ!キ○ガイなのはあなたの方です!

 

<<っ!マスター!後方のレーダー遮断領域付近で大規模な爆発を検知しました!>>

 

[[チィィィ!!!またかよ!!!イリス!ブーストォォォ!!!]]

 

<<ダメです!間に合いません!!!衝撃波!来ます!!!>>

 

[[っ!クソがァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!]]

 

「体勢を崩しましたね!今がチャンスです!!!もう1発!“ファイアフラワー”!!!発射です!!!!!」

 

<はっしゃー。>

 

ミサイルポッドに残された2発の“ファイアフラワー”。

 

その内の1発が発射されます!!!

 

キ○ガイおねーさんは真後ろから襲い掛かってきた爆発のヨハネに巻き込まれて、完全に体勢を崩しています!

 

コレは………。

 

<<マスター!!!>>

 

決まりですね!

 

[[あっ……………]]

 

キ○ガイおねーさんが操るウイングガンダム・イグナイトは、本日5発目の“ファイアフラワー”の爆発に完全に飲み込まれました。

 

とか余裕ぶっこいてる場合じゃないですぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

爆発のヨハネがまたまた花陽を襲ってきましたよぉぉぉぉぉ!!!

 

「こ、これであぽーんしたらいい笑い者ですぅ!!!みんな!最後にもうひと踏ん張り!お願いですよ!!!」

 

<<<<はーい。>>>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

あの手この手でどうにか魔女さんを倒すことが出来た花陽ちゃん達ですが、そんな花陽ちゃん達に次回…。


本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を、そしてことりさん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃をそれぞれ予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

二週連続で仮面ライダービルドの録画に失敗したQooオレンジでございます。
録画設定は問題無いハズなのですが…。


さて、本日は本編の更新となります。
前回、魔女さんを無事に撃退した花陽ちゃん達。
そんな今回は…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうろく 始まります。





















[[花陽!花陽!!!聞こえてる!花陽!!!]]

 

あれ……なんか……ツンデレセレブお姫さまの声が……

 

[[かよちん!しっかりするにゃ!かよちん!!!]]

 

…今度は……聞きなれたまじえんじぇーの声がします…………

 

[[起きなさい!花陽!そのままだとマザーシステムからバイタルエラー判定をくらってバトルから強制退場になるわよ!]]

 

[[そうだよかよちん!せっかくあのキ○ガイおねーさんを倒したのにそんな終わり方はあんまりだにゃ!]]

 

バイタルエラー判定…?

 

バトルから強制退場……?

 

キ○ガイおねーさんを……倒した………………っ!

 

「むっはぁぁぁぁぁ!!!そうです!そうでしたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

[[う"ぇぇぇえ?!]]

[[みぎゃぁ?!]]

 

花陽は勝ったんですよ!

 

あのキ○ガイおねーさんに!

 

あのウイングガンダム・イグナイトに!

 

“高位精霊使い(ハイ・エレメンタラー)”の操る日本リーグの上位ランカーの機体に!

 

「勝ったんですよぉぉぉぉぉぉ!!!ひゃっはぁぁぁぁぁ!!!あい!あむ!ういんなー!!!花陽が!花陽達が!!!勝ちましたよぉぉぉぉぉ!!!」

 

[[ウインナーってあんた……それって“winner”なんじゃないの?]]

 

[[にゃん♪凛はウインナーも好きだにゃん♪]]

 

はい!花陽もウインナー好きですよ!

 

アッチのウインナーはまだ食べたことありませんけどね!

 

ぐふふふふふふふ♪いつかは鳴神先輩のウインナーをちゅっちゅっぺろぺろして♪フランクフルトにクラスチェンジしたお肉の棒的なモノをはさんじゃいますよぉぉぉ!

 

チッパイ同盟の魔の手から護り抜いた花陽の秘かな自慢のおっぱいで♪

 

そう!そうなんです!

 

「花陽のおっぱいの平和は!護られましたよぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[花陽も起きたし、あのキ○ガイはやっつけたし。これで一件落着ね。とは言っても……私の百式は結構なダメージを受けちゃったわね…。まぁまだ戦えないこともないけど、今の機体状況だと正直ちょっと不安ね。]]

 

キ○ガイおねーさんを”ファイアフラワー“の大爆発で吹っ飛ばした花陽達は、急に動かなくなったハイ・モックさん達を警戒しながらもそれぞれの機体の状況を確認することにしました。

 

あれだけの激戦だったんです。

 

みんなあちこちにひどいダメージを受けているみたいですね。

 

………………そのダメージの原因の9割近くは”ファイアフラワー“の爆発のヨハネのせいなんですけどねー。

 

うん!気にしないことにしましょう!

 

[[にゃん♪凛のベニャッガイはまだまだいけるにゃ!]]

 

そう言って凛ちゃんはあちこち焦げたりへこんだりしているベニャッガイの右腕をブンブンと振っています。

 

でも凛ちゃん?それはただの強がりだよね?

 

花陽の方でベニャッガイの機体状況を確認してみましたが、全身に施してあったビームコーティングはほとんど剥がれちゃっていますし、左腕の肩関節なんて完全に壊れちゃってます。

 

ベニャッガイを盾代わりに使うとか、そんな無茶はもうさせられませんね。

 

「凛ちゃん?無理はダメだよ?こっちでベニャッガイの機体状況を確認したけど、左腕の肩関節が壊れちゃってるよね?あとは装甲のビームコーティングもかなり剥がれちゃってるし。」

 

[[うにゃぁ…でも!まだだいじょーぶ!左腕が動かなくても右腕があるにゃ!お口のベニャッガイファイアーも使えるにゃ!あとはもうダメにゃ!ヤバいにゃ!ってなったときは、ベニャッガイ禁断の超兵器なファイナルベニャッガイで、みーんなまとめて吹き飛ばしてやるにゃ!]]

 

みーんなまとめてって……ねぇ?凛ちゃん?その“みーんな”の中には花陽達も入っちゃってるんだよね……?

 

せっかくあれだけの強敵に勝ったのに、そのあとで味方の自爆に巻き込まれてゲームオーバーだなんて、そんな結末は微妙過ぎるよ。

 

[[たーかーらー!凛はそのすぐに自爆しようとするの止めなさいよね!巻き込まれるこっちとしてはたまったもんじゃないわ!]]

 

そうです!まったくもってその通りです!

 

爆発は美学で芸術ですけど、自爆に巻き込まれるのはごめんです!

 

爆発させるならちょっと遠くからですよ!

 

んん???アレ???

 

ちょっと待ってください?

 

真姫ちゃん…今…凛ちゃんのこと“星空さん”じゃなく“凛”ってお名前で呼びませんでしたか……?

 

[[ヤだにゃん♪死ぬときはみーんな一緒だにゃん♪それに自爆は一回ヤったら病み付きになっちゃう………にゃ?うにゃにゃ?うにゃにゃにゃにゃ?ねぇ?西木野さん?さっき凛のこと凛ってお名前で呼ばなかった………?]]

 

うん。やっぱり言ったよね?

 

凛ちゃんのこと、“星空さん”じゃなく“凛”ってお名前で。

 

[[う"ぇぇぇえ?!ち、違うわ!言ってない!私は凛のこと!凛だなんて言ってない!あっ!]]

 

[[にゃん♪また言ったにゃ!凛のこと!凛ってお名前で呼んでくれたにゃ!]]

 

「ツンデレ真姫ちゃんのデレ期の到来だね!やったね!凛ちゃん!」

 

[[デ、デレ期なんかじゃないわよ!って!ツンデレじゃないって何回も言ってるでしょ!]]

 

[[にゃ~ん♪照れてる真姫ちゃんかわいいにゃ~♪]]

 

[[う"ぇぇぇえ?!ま、真姫ちゃん?!今!真姫ちゃんって言った?!真姫ちゃん?!私って真姫ちゃん?!西木野さんじゃなくて真姫ちゃん?!えっ?!えっ?!えぇぇぇぇぇぇ?!]]

 

どこからどう見ても真姫ちゃんです。

 

と、言いますか、花陽はちょっと前から普通に真姫ちゃんってお名前で呼んでましたよ?

 

もしかして気付いてなかったんですか?

 

「はい!真姫ちゃんです!」

[[にゃん♪真姫ちゃんだにゃ!]]

 

[[う"ぇ?!]]

 

[[にゃふふふ♪これで凛たちは…凛とかよちんと真姫ちゃんはほんとーのお友だちだにゃ!]]

 

「うん!ねっ♪真姫ちゃん♪」

 

[[へぅ…と、とも…だち………う…あ…そ…うぅ…そ、その…あ、あの…えーっと……よ、よろしく……ね?凛…花陽……。]]

 

「はい!」

[[うん!]]

 

やりましたね♪ツンデレセレブお姫さま♪ゲットですよ♪♪♪

 

これで今夜の妄想大運動会はさんぴーに決定です!

 

あぁ!た!の!し!み!ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!

 

[[うふふふふふ♪素晴らしいですわぁ♪実に素晴らしいですわぁ♪ワタクシ♪麗しい友情の誕生をこの目で拝見させていただきぃ感激ですわぁ♪うふふふふふ♪]]

 

えっ?!

 

[[っ!今の声?ウソでしょ?!]]

 

そうです…今の声は…あの甘ったるいしゃべり方は…。

 

[[みぎゃ?!なんで?!どうして?!]]

 

間違いようがありません…この声は……。

 

「そんな…確かに…あのおねーさんのウイングガンダム・イグナイトは“ファイアフラワー”で塵も残さず吹っ飛ばしたはずです!!!」

 

[[あはははははははははは!!!!!ざぁぁぁぁぁぁぁんねぇぇぇぇん!!!でしたぁぁぁぁぁぁぁ!!!うふふふふふふふふふ!!!あはははははははははは!!!!!アーッハハハハハハハハハハ!!!!!]]

 

どうして?!

 

どうして無事なんですか?!

 

“ファイアフラワー”の爆発は世界クラスのファイターさんが使うような防御特化の機体でも、当たりさえすれば一撃で吹き飛ばしちゃえるだけの威力があるんですよ?!

 

直撃を受けて無事なはずありません!

 

絶対にありえません!!!

 

それに!あのキ○ガイおねーさんが乗っ取ったとか言っていたウイングガンダム・イグナイトは装甲強度を犠牲にして高機動高火力を実現した機体のはずです!

 

ほとんど紙装甲に近い装甲しか持たないイグナイトがあの爆発で生き残れるワケは?!

 

[[仕留め損なったって言うなら!もう1回仕留めればいいだけよ!凛!花陽!]]

 

[[おうにゃ!にゃんかしらにゃいけど生きてたなら!凛たち新生仲良しトリオがもう1回ぬっこぬこにしてやるにゃ!!!]]

 

もう1回?!

 

今のみんなの機体状況じゃそんなの無理だよ!!!

 

真姫ちゃんの百式は背中のウイングバインダーがガタガタになってるんですよ!

 

そんな状況じゃまともな機動戦闘なんてできないよ!

 

凛ちゃんのベニャッガイだってもうボロボロなんだよ!

 

実弾ならまだ防げるかもしれないけど!ビームコートが剥がれちゃってる今!大出力ビームなんて受けたら簡単に堕とされちゃうよ!

 

花陽のカーバンクルだってそうです!

 

頑丈に作ってるはずなのにあちこちガタガタなんです!

 

無理だよ…もう…今度こそ…でも…ここで諦めたら……。

 

[[よろしぃですわぁ♪でわぁ……第3ラウンドと参りましょうかぁ♪うふふふふふふふふふ!!!]]

 

[[花陽!レーダーに反応がないわ!アイツ!また光学迷彩とステルスシステムを使って隠れてるわよ!さっきのピリッくるヤツでアイツのステルスを剥がしちゃって!!!]]

 

ま、迷っている暇はないみたいですね…。

 

仕方ありません!

 

腹をくくりましょう!

 

ヤりますよ!もう1回!!!

 

「了解です!みんな!もう1回エナジーバーストを使うよ!準備を!!!」

 

今のダメージを受けすぎた状況で、機体に負担のかかるエナジーバーストを使えば…最悪はエンジンが暴走して爆発しちゃうかもしれません…。

 

それでも!

 

<<<<りょーかーい。えなじーばーすとー。すたんばーい。>>>>

 

[[うふふ♪コイズミハナヨさぁん♪その必要はございませんわぁ♪イリスちゃん♪お願いしますねぇ♪]]

 

<はい、マスター。ステルスシェード、解除します。>

 

「えっ?!」

 

<はなよ。れーだーにはんのー。れーだーにはんのー。りんのうしろー。りんがあぶない。>

 

[[あっ…っ!いた!凛!後ろよ!]]

 

自ら光学迷彩とステルスシステムを解除して凛ちゃんの真後ろに姿を現したのはウイングガンダム・イグナイト…ではなく、異様に長い腕で背中にレドームを背負った、どこか歪な印象の黒いハイ・モックさんでした。

 

「なんですか?!あの機体は?!ウイングガンダム・イグナイトじゃない?!黒いハイ・モック?!あっ!凛ちゃん!危ない!ダメ!避けて!凛ちゃん!!!」

 

[[にゃ?うし…]]

 

[[ねこさぁんのそのくびぃぃぃぃぃ!!!いただきますぅぅわぁぁぁ!!!!]]

 

[[みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

「凛ちゃん!!!」

[[凛!!!!]]

 

そして黒いハイ・モックさんは異様に長い腕に持っていてた大きな鎌の鋭い刃を凛ちゃんのベニャッガイの首筋にそっと当てると、そのまま一気に引き抜いて……。

 

[[そんな!!凛のベニャッガイの首が…。]]

 

ベニャッガイの首を切断してしまいました!

 

ベニャッガイは関節部だってそれなりに高い強度なんですよ?!

 

それなのにあんな簡単に首をはねるなんて?!

 

とにかく!凛ちゃんのベニャッガイからあの黒いハイ・モックさんを遠ざけなきゃ!

 

「よくも凛ちゃんを!!!さーちゃん!アームバルカンを!」

 

<さわん、あーむばるかんせっとー。>

 

「凛ちゃんから…離れてくださぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」

 

花陽は凛ちゃんの後ろで、ベニャッガイに向けてさらにその手に握られた大きな鎌を振ろうとしている黒いハイ・モックさんへとカーバンクルのアームガードに内蔵されているアームバルカンで攻撃します!

 

[[色が黒いってだけで所詮はハイ・モックよ!凛の仇!取ってやろうじゃない!墜ちなさい!!!]]

 

真姫ちゃんも百式のビームライフルと、花陽が貸したビームマシンガンの両方で黒いハイ・モックさんに向けて射撃を開始しました!

 

花陽と真姫ちゃんの射撃は凛ちゃんの後ろにいる黒いハイ・モックさんに命中したんですけど…。

 

「き、効いてない?!」

 

黒いハイ・モックさんに命中した弾丸もビームも簡単に弾かれちゃって、花陽と真姫ちゃんの攻撃じゃダメージを与えることはできませんでした…。

 

[[ウソ!なんでよ!アレってハイ・モックでしょ!ハイ・モックなんて当たれば一撃で終わりのハズよ!!!]]

 

[[うふふ♪当たれば一撃で終わってしまうのわぁ、バトルロイヤルでぇ下位エネミーとして沸いてくるぅ普通のハイ・モックですわぁ♪ワタクシがいろんな実験をするためにぃそれなりにぃ丹精込めてぇちょぉぉぉっとだけぇ“イッショウケンメイ”にぃ作り上げたこのハイ・モック…いえ…“モック・エクスペリメント”を…そこら辺のザコいハイ・モックと一緒にしないでくださぁいな♪うふふふふふ…あはははははははははは!!!!!]]

 

「モック…」

 

[[エクス…ペリメント……]]

 

エクスペリメント…ズゴックEのE(エクスペリメント)と同じで試験機って意味なんでしょうか…。

 

色んな実験をするための試験機……ふ、不吉な予感しかしませんよ!!!

 

[[にゃ?!かよちん!真姫ちゃん!にゃにが起こったにゃ?!さっきのおかしなおねーさんはどこにゃ?!真っ暗なのはかよちんがまたイカスミ君1号を使ったからかにゃ?!いきなり真っ暗になってなーんにも見えなくなったにゃ?!]]

 

あっ。

 

クビちょんぱされた凛ちゃんのこと!すっかり忘れてましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

「凛ちゃん!凛ちゃんのベニャッガイはあのおねーさんにおっきな鎌でクビちょんぱされて頭が取れちゃったの!早くサブカメラに切り替えてそこから離れて!!!」

 

[[にゃ!にゃんだってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[凛!そういうおふざけは今はいいから!早くサブカメラに切り替えてこっちに来なさい!!!]]

 

[[うふふふふふ♪させませぇんわぁ♪まずわぁ…このおっきなねこさぁんからぁ…ご退場ですわぁ♪そぉーれぇ♪]]

 

花陽と真姫ちゃんの攻撃を簡単に弾いたキ○ガイおねーさんの黒いハイ・モック…モック・エクスペリメントは、今度こそ振り上げた大きな鎌を凛ちゃんのベニャッガイに向けて振り下ろしました!

 

「ダメェェェェェェェェ!!!」

[[逃げて!凛!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[「イカれ腐れ外道チンピラあばずれ女……いえ!魔女!!!ヤらせませんよ!貴女になんて!私の可愛い可愛い後輩達をヤらせはしません!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<さくてきけんないにみかくにんきたいがしんにゅー。みかくにーん。でもうーはこのこえしってるー。>

 

未確認機体?!でも今の声って!!!

 

[[一射一倒!!!喰らいなさい!!!!!]]

 

やっぱり!海未先輩です!

 

海未先輩が助けにきてくれたんです!

 

<<マスター!新規敵性反応がレンジ内に侵入して来ました!数は1!っ!ビームが来ます!>>

 

あっ!

 

海未先輩の声がコクピットに響いたと思ったその瞬間、どこからともなく飛んできた一筋のビームは、大きな鎌を振り下ろそうとしていたモック・エクスペリメントのモノアイに直撃しました!!

 

モノアイに直撃したビームも弾かれちゃいましたけど、完全な不意打ちに驚いたキ○ガイおねーさんは、鎌を振り下ろす手を止めてしまいました!

 

[[きゃ?!びっくりしましたわぁ?!え、遠距離攻撃ですかぁ?!それに今の声わぁ!]]

 

キ○ガイおねーさんの意識が海未先輩の狙撃に向いているうちに、早く凛ちゃんを助けないと!

 

そう思い、凛ちゃんを助けようと動き出そうとしていた花陽でしたが、そのときまたまた聞き覚えのある声がコクピットに響きました!

 

<<ステルスマント、パージ。ロングポール・ヒートアックス、アクティブ。>>

 

そんなどこかの最高位電子精霊の声とともに、宙間迷彩が施された紺色のマントを振りほどいて中から現れたのは…。

 

<<今の声はアイリお姉さま?!っ!またレーダーに新しい反応が!マスター!ナルカミソラ様です!!!>>

 

長柄の斧を持って左腕にシーマ様のゲルググMのシールドを装備した、暗緑色に塗装された鳴神先輩の高機動型ザクⅡでした!

 

[[オラ!クソ女!余所見してんじゃねぇーよ!!!ゴルゥゥゥラァァァァァァァ!!!]]

 

鳴神先輩は相変わらずの乱暴なチンピラ言葉でキ○ガイおねーさんを威嚇しながら、ロングポールヒートアックスをモック・エクスペリメントに向けて一気に振り抜きます!

 

[[っ!あはははははははははは!!!!!!そのお声わぁぁぁ!!!ナルカミィィィさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!!!]]

 

鳴神先輩の一撃に対して、キ○ガイおねーさんは何故か聞いているとドン引きしちゃうくらいに歓喜の声をあげると、スラスターを逆噴射させて後退しながら、迫り来るロングポール・ヒートアックスを手にした大きな鎌を前に突き出して間一髪で受け止めちゃいました!

 

って!鳴神先輩?!

 

海未先輩だけじゃなく鳴神先輩までどうしてここに?!

 

鳴神先輩は今日はお知り合いの妹さんと弟さんをお迎えに行くって言ってましたよね?!

 

海未先輩も今日は弓道部の方の練習に出なきゃダメだって言ってましたよね?!

 

それなのに二人ともどうしてここに?!

 

そりゃ助けを呼んでもいないのに先輩達が助けにきてくれたのは素直にうれしいですけど……あれ?助けを…呼んだ…?

 

ぽく。ぽく。ぽく。ちーん。

 

おぉ!思い出しました!

 

花陽は助けを呼んでいたじゃないですか!

 

そうですよ!花陽は鳴神先輩にダレカタスケテェェェェェ!!!のメールを送っていたんですよ!

 

いやー。またまたすっかり忘れちゃってましたね♪

 

花陽のうっかりさん♪

 

[[うるせぇよ!クソ女!俺のにこちゃんの声で耳障りな話し方すんじゃねぇーよ!喉笛噛み切っぞ!ゴルゥラァァ!!!]]

 

[[あらぁ♪あらぁ♪あらぁ♪あらぁ♪あらぁ♪あらぁ♪あらぁ♪あらぁ♪あらぁぁぁぁぁ♪ナルカミさぁんはこのヤザワニコさぁんのお声がぁお気に召しませぇんでしたかぁ♪ごめんあそばせぇ♪うふふふふふ♪]]

 

[[青空!遊んでいないでさっさとその魔女をヤってしまって下さい!!!それと!またそのにこって人ですか!にこって誰なんですか!俺のにこちゃんとか言いましたよね!う、浮気ですか!ことりにチクりますよ!]]

 

[[浮気って海未さんともことりさんとも付き合ってねぇーだろ!とにかく!その話は後だ!]]

 

[[本当ですね!誤魔化したりしたらもぎますよ!]]

 

[[ナニをもぐのさ?!]]

 

[[決まっています!貴方の股間のナニをです!]]

 

[[もう!園田さぁん!ワタクシとぉナルカミさぁんのお話のお邪魔をしないでくださいますかぁ?[[黙れ魔女!コンセントレーション!“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”発動!!!一射一殺!くたばれ!イカれ腐れ外道チンピラ魔女!!!]]っ!きゃ?!]]

 

うわぁ…海未先輩…あんな離れた距離からまたモノアイにピンポイントで当てちゃいましたよ…。

 

でも“コンセントレーション”とか“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”とか、何なんでしょうか?

 

遅れてきた中二病?

 

[[ひ、ひどいですわぁ!お話の途中でぇ攻撃するなんてぇ!もう!ワタクシ!ちょーっと怒こっちゃいましたわぁ!イリスちゃん!エネミーシステムを再起動させなさいなぁ♪]]

 

<<了解しました。エネミーシステムの再起動を開始します。>>

 

[[今度は何をやるつもりですか!]]

 

[[ハン!クソ女がナニをするか知らねぇが!片っ端からぶっ壊してヤるさ!]]

 

<<システムの再起動が完了いたしました。マスター、ご命令。>>

 

[[うふふ……でわぁ…攻撃開始ですわぁ♪ターゲットはボロボロになってるコイズミハナヨさぁんとニシキノマキさぁんとホシゾリンさぁんですわぁ!]]

 

キ○ガイおねーさんがそう言い放つと、周囲で沈黙していたハイ・モックさん達がモノアイにぐぽーんと光を灯してまた動き出しました!

 

そして手にしたモック・ライフルで次々に花陽達を狙って攻撃したきやがりました!

 

[[おぉ!ようやくサブカメラに切り替えられたにゃ!って!にゃんかハイ・モックがいっぱいこっちにきやがるにゃぁ?!]]

 

[[凛!待ってて!今そっちに!きゃ?!あ、危ないわね!って!こっちにも来た?!ちょっと!こっち来ないでよ!]]

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!」

 

<はなよー。こっちにもきたー。>

 

むっは!ど、どーしまょうか?!

 

ハッ!そうです!こんなときこそナルえもんです!

 

「な、な、な、な、なるかみしぇんばぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」

 

百戦錬磨は鳴神先輩ならなんとかしてくれますよね!

 

ってか!してください!

 

[[情けねぇ声なんて出してんじゃねぇ!小泉!お前はまだ動けるな!アホネコのデカネコを引っ張って一旦下がれ!!!西木野!お前は小泉の援護だ!!!]]

 

あれ?鳴神先輩がなんとかしてくれるんじゃないんですか?!

 

自分たちでなんとかしなきゃダメなんですか?!

 

しょんなぁぁぁぁ!!!

 

[[仕方ありません……青空!私も花陽達の援護に回ります!その女はお任せしますよ!]]

 

[[おうよ!!!]]

 

[[あはははははははははは!!!!!ナルカミさぁん!ナルカミさぁん!ナルカミさぁん!ナルカミさぁん!ナルカミさぁん!ナルカミさぁん!ナルカミさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!お邪魔なみなさぁんわぁこれで手出しできませんわぁ!さぁ!ワタクシと一緒にぃ!楽しぃ!楽しぃ!ガンプラバトルをいたしましょぉぉぉぉ!!!!!]]

 

ハイ・モックさんが動き出したことで、なんだかだんだんと戦場が混沌としてきましたよぉぉぉぉぉぉ?!

 

ダ、ダレカタスケテェェェェェ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[っ!最悪!ビームライフルもビームマシンガンも弾切れよ!ちょっと花陽!あんた何か予備の武器はないの!あったらさっさと出しなさいよ!]]

 

クビちょんぱされちゃった凛ちゃんのベニャッガイを回収して、真姫ちゃんと海未先輩と合流した花陽は、見渡す限りのハイ・モックさん達を相手に四人で円陣を迎撃を開始したした!

 

ホントならこれだけ大勢を相手に、立ち止まって円陣を組んで戦うなんてしちゃダメなんですけど、凛ちゃんのベニャッガイと真姫ちゃんの百式はダメージが酷くてもうまともな機動戦闘はできそうにありませんから仕方ありません。

 

そんな真姫ちゃんですが、両手に持ってバリバリドンドン撃っていたビームライフルとビームマシンガンが弾切れになっちゃったみたいです。

 

弾切れになっちゃったビームライフルとビームマシンガンを手近なハイ・モックさんに投げつけながら、花陽に花陽に何か予備の武器はないの?って聞いてきました。

 

でも残念!花陽ももう予備の武器なんてありません!

 

“武装領域(ウェポンストレージ)”の中に残ってるのは花陽印の秘密兵器(失敗作)なメガァァァァァァァ閃光弾“ムスカsummer”だけです。

 

レールカノンの予備弾倉だってもう使っちゃってます!

 

「“武装領域(ウェポンストレージ)”の中身はあとは閃光弾だけです!予備の武器なんてありません!そもそもさっき真姫ちゃんに渡したそのビームマシンガンが今回の予備武装だったんです!」

 

 

花陽印の秘密兵器(失敗作)のメガァァァァァァァ閃光弾“ムスカsummer”を渡してもいいんですけど、アレって使ったら自分までムスカ様状態になっちゃいますから…。

 

[[にゃぁぁぁぁぁ!!!頭がにゃいとベニャッガイが安定しないにゃぁぁぁ!!!ふらふらするにゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

一方の凛ちゃんも真姫ちゃんの隣でさっきからふらふらしちゃってます。

 

ベニャッガイがクビちょんぱされちゃって、頭がどこかに行っちゃったので、重量バランスが崩れて機体が安定しないみたいですね。

 

凛ちゃんはそんなふらふら状態でも一生懸命に右腕のビームキャノンでハイ・モックさんを相手に奮闘してくれています。

 

[[真姫!私の予備のマシンガンを貸します!使って下さい!凛は無理をしないでください!]]

 

花陽達を助けにきてくれた海未先輩は、スナイパーライフルとブルバップマシンガンの二刀流(二丁流?)で、迫り来るハイ・モックさん達を次々と乱れ撃ちで撃墜してくれています。

 

そしてある程度のハイ・モックさん達を撃墜した海未先輩は、少しだけその動きを止めると、“武装領域(ウェポンストレージ)”から予備のブルバップマシンガンを取り出して真姫ちゃんへと放り投げました。

 

[[ありがと!海未先輩!ちょっと借りるわ!]]

 

ビームサーベルを引き抜いて近付いてきているハイ・モックさんを切り伏せていた真姫ちゃんは、振り向き様に海未先輩が放り投げたブルバップマシンガンをナイスキャッチしちゃいましたよ♪

 

なんか今のやり取りってかっこいいですね!

 

花陽も“武装領域(ウェポンストレージ)”からメガァァァァァァァ閃光弾“ムスカsummer”を取り出して、真姫ちゃんに振り向き様にかっこよく“真姫ちゃん!これを使ってください!”なーんて♪

 

まぁ在庫が“カムスsummer”しかないので、そんなことしたらドカンと起爆しちゃってみんな眩しくてメガァァァァァ!!!メガァァァァァ!!!状態になっちゃいますけどね。

 

くぅぅぅ!!!もう少し予備の武器を持ってきていればよかったですぅぅぅ!!!

 

[[にゃ!海未先輩!無理するなとかそれは聞けないお願いにゃ!今は無理でも無理するトコにゃ!おにーさんがあの頭のおかしいおねーさんをやっつけてくれたら、こっちもなんとかしてくるにゃ!だからそれまでは!凛もがんばるにゃ!]]

 

[[凛の言う通りよ!海未先輩!今は無理をする場面!戦って!戦って!戦って!戦い抜いて!絶対に!生き残ってヤるんだから!絶対によ!あんなイミワカンナイ女なんかにヤられてたまるもんですか!]]

 

[[凛…真姫…ですがこの状況では………はぁ…仕方ありませんね…。この面子なら…凛は機体が中破…真姫と私は素組なので戦力には……やはり花陽が最適そうですね…。なら…花陽!]]

 

「は、はい!なんですか?!海未先輩?!」

 

[[ハイ・モックが無制限に沸いて出てくるこの状況…どうすれば終わらせられるか…花陽ならわかりますね?]]

 

この状況を終わらせる方法…ですか?

 

うーん…たぶん…ですけど、この大量に沸いくるハイ・モックさん達を次々と呼び出しているのはあのキ○ガイおねーさんなので、その元凶を…あのキ○ガイおねーさんを倒せばなんとかなるとは思うんですけど…。

 

「たぶん…ですが、あのキ○ガイおねーさんを倒す…ですか?」

 

[[はい、正解ですよ。良くできましたね、花陽。その通りです。]]

 

それなら鳴神先輩がきっとすぐに倒してくれますよ!

 

鳴神先輩なら!

 

……で、でも…あのキ○ガイおねーさん…普通じゃなかったから…鳴神先輩…大丈夫かなぁ…。

 

まさかさっきまで花陽達が戦っていたウイングガンダム・イグナイトみたいに機体を乗っ取られちゃったり…。

 

[[花陽の言う通り、あの魔女を倒せば見渡す限りハイ・モックのこの楽園の様な状況も残念ながら終わるはずです!]]

 

…ん?

 

海未先輩…今ちょっとおかしなことを言いませんでしたか?

 

見渡す限りハイ・モックのこの楽園のような状況…とかなんとか…?

 

えっ?見渡す限りのハイ・モックさんが楽園?!

 

あれ?この状況って楽園って言うより地獄とか煉獄とか悪夢とかソッチ系の光景じゃないですか?

 

それを楽園って……。

 

海未先輩…もしかして…美的センスとかまで残念さんなんですか?

 

[[なので花陽には今からこの包囲網を突破して、青空の援護に向かって貰います!いいですね!]]

 

こんな美人さんが残念さんだなんて、ほんとーに残念ですねー。

 

でも男の人はそのギャップに萌えちゃうんでしょうか?

 

…………………。

 

ちょっとだけ現実逃避して聞こえなかったふりをしましたけど、海未先輩…花陽にこのハイ・モックさんの包囲網を突破して鳴神先輩の援護に行けとかいいませんでしたか?!

 

[[さぁ!花陽!行きなさい!行って全てを終わらせて来るんです!!!]]

 

「う"えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

無茶ぶりキタァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

乗っ取られた機体を失った為に本体で再登場した魔女さん。
窮地に助けに来たのは本編ではかなりお久しぶりの登場となる主人公と海未さんでした。

そんな次回はソラ花コンビと魔女さんが銃火を交えます。

次回更新は本編は月曜日に、ことりさん生誕祭特別編の最終回は金曜日のお昼頃にそれぞれ更新予定でございます。
皆様、お時間よろしければご覧ください。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

サンシャイン二期二話で果南さんに抱かれていたネコになりたいQooオレンジでございます。

さて、今回はいよいよ魔女さんとの決戦になります。
魔女さんを倒すために花陽ちゃんが用いる策はみなさん予想の通り…。

それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうなな 始まります。






















「なるかみしぇんばぁぁぁぁぁぁい!!!」

 

海未先輩からの無茶ぶりで鳴神先輩の援護に向かうために、ハイ・モックさん達の包囲網を単機で無理矢理に突破した花陽は、半べそでボロボロになりながらもなんとか鳴神先輩とキ○ガイおねーさんが激戦を繰り広げている宙域に到着しました!

 

さっそく鳴神先輩の援護に入ろうと、当たれば非常識な防御力を誇るベニャッガイクラスの装甲でも一撃で貫通しちゃえる超威力が自慢な花陽印の必殺兵器のレーカノン(はぅ?!長いです!)を構えて、キ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントに狙いを定めようとしたんですけど…。

 

[[小泉?!ナニしに来た!危ねぇーぞ!下がってろ!!!]]

 

「う、海未先輩の無茶ぶりで援護にきました!きましたけど!」

 

イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!

 

これは無理!無理です!

 

なんですか?!あの人達は?!

 

フルブーストしっぱなしでびゅんびゅん飛び回りながらおっきな斧とおっきな鎌でド突き合いしてますよ?!

 

お互いの機体が離れてミドルレンジになったらなったで、それぞれのコクピットをピンポイントで狙って撃ち合ってますし?!

 

えっ?!援護?援護するんですか?!この状況で花陽が援護するんですか?!

 

はい!無理!じぇぇぇぇぇったいに!無理です!

 

2機とも速すぎて捉えきれませんよ!

 

さーちゃんの力も借りて、なんとか頑張ってロックオンしても、キ○ガイおねーさんの機体は次の瞬間にはもう視界からいなくなっちゃってます!

 

それにこの状況で下手に攻撃したら鳴神先輩に当たりそうで怖いんですよぉぉぉぉ!!!

 

[[あらぁ!あらぁ!あらぁ!あらぁ!あらぁ!あらぁ!コイズミハナヨさぁん!ワタクシとぉ!ナルカミさぁんの逢瀬を!邪魔してはイヤですわぁ♪ねぇ♪そぉでしょぉ?ナルカミさぁん♪そぉーれぇい♪]]

 

[[っ!誰が誰と逢瀬だって!このクソ女が!テメェの顔も出さねぇ!テメェの声ですら話さねぇ!んなヤツとの逢瀬なんざ真っ平ゴメンだな!気色悪いこと言ってんじゃねぇーよ!オルゥラァァァ!!!]]

 

[[いやぁん♪あぶないですわぁ♪うふふ♪]]

 

[[チッ!モックがベースのクセに無駄に高性能な!(クソが!腕は互角!電子精霊の格も同じ!けど肝心の機体性能はあっちの方が上かよ!typeRじゃこれ以上の機動戦闘は機体が付いてれこねぇ!こんなことになるなら未調整でも限界値の高い“リヴァイブ”を持ってくりゃよかった!) ]]

 

ど、ど、ど、ど、ど、とーしまょう!

 

今気づいたんですけど、なんだか段々と鳴神先輩の方が押されてきているように見えますよ?!

 

これは…機体性能の差ですか?!

 

なんだかもしかしなくてもヤバいですか?!

 

鳴神先輩なららくしょー!とか考えが甘すぎましたか?!

 

<<マスター。少々旗色が悪いようですが、如何しますか?白旗でもあげてみましょうか?>>

 

[[白旗だぁ?!ハン!ジョーダンじゃねぇ!あんなクソ女に降参なんてするかよ!!!]]

 

あれ?でも、鳴神先輩…押され始めてはいますが、実はまだけっこー余裕ありますね?

 

アイリちゃんといつもの漫才みたいな掛け合いを始めちゃいましたよ?!

 

<<ならどうしますか?“精霊憑依(ボゼッション)”はこの機体では反応が追い付きませんよ?“限界突破(リミットバースト)”を使えばあちらの機体性能には追い付きますが、恐らくはあちらも“限界突破(リミットバースト)”のアビリティは使用できるハズです。そうなればいたちごっこですね。他にこちらの手札には…。>>

 

[[もう切れる札がねぇーってか!んなことはわかってる!このままじゃジリ貧だってことはな!]]

 

[[うふふふふ♪ほらぁ♪ほらぁ♪ナルカミさぁん♪早くぅ私をどぉにかぁいたしませんとぉ…ハイ・モックさん達がぁ園田さぁん達を嬲り殺しにしてしまいますわぁよぉ♪両腕をもいでぇ♪両足もぉ切り取ってぇ♪頭をはねてぇ♪だるまさんにしてぇ♪あは♪そのあとわぁ♪どうしましょうかぁ?少しずつ切り刻みましょうかぁ♪ゆっくりとぉ押し潰しましょうかぁ♪ねぇ?ナルカミさぁん♪大事な大事なお仲間さぁんのぉトドメはどうやって刺しましょうかぁ♪選ばせて差し上げますわぁ♪うふふふ♪あははははははははははは!!!!!]]

 

そ、そうです!急がなきゃ凛ちゃん達がハイ・モックさんに集団リンチされてミンチになっちゃいます!

 

あっ♪リンチでミンチってなんか響きがちょっといいですね♪

 

意味はとっても怖いですけど…。

 

それと、ことり先輩とかはリンチでミンチです~。って普通に言いそうだなぁ…。

 

[[早くクソ女をどうにかしねぇーと海未さん達がヤバいか…チッ!背に腹は代えられねぇか!仕方ねぇ!小泉!援護を頼む!]]

 

ことり先輩ってふわふわぷわぷわでめちゃくちゃ可愛いですけど、中身はアレですからねー。

 

外は真っ白♪中身は真っ黒♪ですよねー………は、はい?鳴神先輩?今なんって言いました?!

 

あのー…え、援護とか言いませんでしたか?

 

援護って援護ですよね?

 

ふぇ?!援護?!花陽が援護するんですか?!

 

そりゃ確かに鳴神先輩を援護するためにハイ・モックさん達の包囲網を突破してここまで来たんですから、できるならちゃんと援護したいですよ?!

 

でも…キ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントが速すぎて、まともに狙いが定まりませんし、激しく動き回ってぶつかり合ってるこの状況で下手に援護射撃なんてしたら、鳴神先輩にも当たっちゃうかもしれません!

 

[[いいか!小泉!俺に当たっちまうかもしれねぇとかは考えるな!例え当たりそうになっても!こっちで勝手に避けてやる!だから!]]

 

鳴神先輩…。

 

先輩はそう言ってくれますけど…。

 

「でも…でも!鳴神先輩!花陽なんかじゃ!」

 

[[大丈夫だ!お前ならイケるハズだ!お前はお前が思っている以上に戦えるんだ!その証拠に!お前のその新しい機体!それだけ高性能な機体なのに、お前は振り回されることもなく普通に使いこなしてるじゃねぇーか!]]

 

「へっ?」

 

カーバンクルに振り回される…?

 

そ、そう言えば、カーバンクルって性能だけはむちゃくちゃ高いんですよね?

 

あれ?スッゴい今さらですけど、花陽はなんでそんな高性能機を普通に使えてるんですか?!

 

花陽のファイターとしての技量は残念性能なはずですよ?!

 

[[だから!小泉!イヤ!“花陽”!!!あのクソ女をどうにかするために!花陽の力を俺に貸してくれ!!!]]

 

花陽の力を…先輩に…。

 

7年前の世界大会…あの日から恋い焦がれ、憧れ続けてきた鳴神先輩に…そこまで言われちゃったら……。

 

恋する乙女な花陽としては……

 

「やるきゃないですよね!!!女は度胸です!!!!みんな!行くよ!」

 

<<<<りょーかーい。まかせてあんしーん。どんといけー。>>>>

 

行きますよ!キ○ガイおねーさん!

 

恋する乙女の底力!

 

見せてあげちゃいますよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とは気合いを入れてみたモノの…どうしましょうか?この状況?

 

あのキ○ガイおねーさんはさっきはその場のノリと勢いで混乱状態にはできましたけど、墜とすとなるとその場のノリと勢いだけだなんとかなるほど甘くはありません。

 

フルブーストで動き回ってるキ○ガイおねーさんの動きをちょっとでも止めたりできれば、あとはそのスキに乗じて鳴神先輩がどうにかしてくれるハズなんですけど……。

 

今のジム・カーバンクルに残されている武装は、メイン武装のレールカノンと弾切れ寸前のアームバルカン。

 

あとは頭部バルカン砲とミサイルポッドの中に残ってる“ファイアフラワー”が1発…。

 

バックパックに取り付けていたビームキャノンはハイ・モックさん達の包囲網を突破してくるときに壊れちゃいましたし…。

 

“武装領域(ウェポンストレージ)”の中には花陽印の秘密兵器(失敗作)のメガァァァァァァァ!!!閃光弾“ムスカsummer”が入っていますけど、あんなネタ感丸出しの失敗作なんて、真面目なバトルパートのこの状況で使ったらあとで鳴神先輩に頬っぺたにょいーんって引っ張られてお仕置きされちゃいます。

 

ベッドの上でえっちなお仕置きだったら喜んでお仕置きされちゃうんですけどねー。

 

他にナニか使えそうなモノは……。

 

「ん?黄色?アレって…。」

 

ナニか使えそうなモノはないか、周辺をキョロキョロと視線をさ迷わせながら考えていた花陽は、キ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントの後方に見覚えのある黄色い物体を見付けました。

 

「アレって…うーちゃん!最大望遠でメインモニターにアレを映してください!」

 

<はーい。さいだいぼーえーん。>

 

「ありがと、うーちゃん!えーっと…どれどれ…うん。やっぱりアレって……ベニャッガイの……もしかして…アレって使えるんじゃないですか?」

 

花陽が見付けた黄色い物体…それはさっきキ○ガイおねーさんに大きな鎌でクビちょんぱされて、どこかに飛んでいってしまった凛ちゃんのベニャッガイの大きな頭でした。

 

真っ暗な宇宙空間に大きな黄色いねこさんの頭が漂ってるって…シュールですね。

 

じゃなくて!

 

あのベニャッガイの頭を使えば一瞬でもキ○ガイおねーさんの動きを止めることができるかもしれません!

 

そう!みなさんもうおわかりですね!

 

凛ちゃんのベニャッガイの最終手段!

 

禁断の自爆技!

 

“ファイナルベニャッガイ”です!!!

 

はい!ご想像通りに花陽はさっきのウイングガンダム・イグナイト攻略戦に引き続き、今回もみんな大好き!大!爆!発!!!(のヨハネじゃなくて余波)を利用しちゃいます!

 

ぐふふ…花陽が魔改造した凛ちゃんのベニャッガイの頭の中には、大量の爆薬がこれでもか!ってくらいに詰まっているんですよ!

 

しかも!前回の戦車のお化けさんに使ったときよりも!さらに!さらに!大事なことなのでもう一度!さらに!パワーアップしているんです!

 

今回のファイナルベニャッガイはまさに禁断の最終兵器なんですよ!

 

それが起爆すれば…ひゃっはー!

 

辺り一面は阿鼻叫喚の地獄絵図に早変わり!

 

“ファイアフラワー”の爆発がかわいく思えちゃうくらいの規模の大爆発が巻き起こりますよ!

 

もちろん!爆発のヨハネじゃなくて余波もすんごいことに!

 

キ○ガイおねーさん!今回も真後ろからの爆発のヨハネじゃなくて余波で!その動きを止めちゃいますよ!

 

うん!作戦は決まりました!

 

あとは実行するだけです!

 

っと、その前にまずは鳴神先輩に作戦の概要を通信で伝え…たらキ○ガイおねーさんに傍受されちゃってモロバレになっちゃいますね…。

 

うーん…どうしましょうか……ん?普通にファイナルベニャッガイを使いますって伝えてもいいんじゃないでしょうか?

 

あのキ○ガイおねーさんはファイナルベニャッガイのことは知りませんので“あらぁ♪あらぁ♪なんのことですかぁ♪”とか言ってスルーしちゃいそうですね。

 

と、言うわけで…。

 

「鳴神先輩!“ファイナルベニャッガイ”を使います!!!」

 

[[“ファイナルベニャッガイ”だぁ?!アホネコはここには…っ!そうか…なるほど…そう言うことか!おうよ!了解だ!頼むぞ!花陽!アイリ!いつでも“限界突破(リミットバースト)”を使えるようにしておけ!]]

 

<<了解しました。>>

 

[[あらぁ♪あらぁ♪ファイナルベニャッガイってなんのことですかぁ♪ワタクシにぃもぉ教えてくださいなぁ♪]]

 

「えっ?イヤですよ。」

 

[[もぉ♪コイズミハナヨさぁんったらぁいけずですわぁ♪いぢわるしないで教えてくださいなぁ♪ねぇ?ナルカミさぁん♪]]

 

[[フン!誰がテメェみてぇな魔女野郎なんかに教えてやるかよ!オイ!花陽!このクソ魔女野郎に1発ドキツいの!ぶちかましてやれ!!!]]

 

「はい!気合いを入れて派手に1発!逝っちゃいます!さーちゃん!レールカノンを!」

 

<はーい。れーるかのんすたんばーい。しょーじゅんほせー。ちょっととおい?でもとどくー。>

 

攻撃補助担当の電子精霊さーちゃんは、花陽のお願いに応じてすぐさま射撃管制システムを長距離狙撃モードに切り替えると、そのまま照準補正のサポートをしてくれます!

 

さーちゃんの言う通り、ここから目標のベニャッガイの頭まではちょっと距離が遠いですね。

 

ここからじゃレールカノンの有効射程ギリギリです…。

 

キ○ガイおねーさん相手に近接格闘戦をするよりはマシですが、花陽の射撃スキルでここから狙うにはちょっと不安な距離ですね…。

 

でも…花陽は1人じゃありません!

 

花陽のことを助けてくれる心強い電子精霊のみんながいてくれます!

 

みんなの力を借りちゃえば動かない的が相手の今回の長距離射撃なら、やってやれない距離じゃありません!

 

「ターゲットロック!鳴神先輩!!!」

 

[[おうよ!]]

 

「レールカノン!!!発射です!!!」

 

キ○ガイおねーさんに花陽の狙いが気付かれないように、ベニャッガイの頭部とキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメント、この2つが直線上に並んだ瞬間を見計らって、花陽はレールカノンの引き金を引きます。

 

バチッ、バシュ。

 

そんな発射音を響かせて、レールカノンの銃口から紫電を纏った弾丸がスゴいスピードで撃ち出されていきました。

 

もとより当たるとは思ってはいませんが、当然のようにキ○ガイおねーさんはレールカノンから発射されたその弾丸をあっさりと回避します。

 

そしてレールカノンの弾丸は、そのままキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントの後方に浮かんでいる、ベニャッガイの頭部へと真っ直ぐに突き進んで行きました!

 

むふふ♪

 

キ○ガイおねーさんがレールカノンの一撃を警戒して回避しちゃうなんてことはもちろん想定通りですよ!

 

狙いの大本命はキ○ガイおねーさんへの直撃じゃなくて、キ○ガイおねーさんの後方で漂っているベニャッガイの頭ですから!

 

花陽印の必殺兵器のレールカノンなら、ベニャッガイの装甲でも簡単に貫けます!

 

そう!あとはあの弾丸がベニャッガイの頭部を貫けば…毎度お馴染みの大爆発!!!です!

 

[[ひらり♪ですわぁ♪うふふ♪コイズミハナヨさぁんわぁ先程のよぉうにぃまたぁナニかぁよからぬことぉ企んでいるかとぉ思いましたがぁ、ふたを開けて見えればただのぉ一撃必殺を狙ったぁレールカノンでの狙撃ですかぁ?ざぁぁぁんねぇん♪むねぇん♪また来週ですわぁ♪そぉぉぉんなぁ単調なぁ攻撃がぁワタクシにぃ当たるとでもぉお思いでしたかぁ?つまりませんわぁ♪実にぃつまりませんわぁ♪ねぇ?コイズミハナヨさぁん♪そんな見え見えの射撃になぁんてぇ♪ワタクシわぁぜぇぇぇぇったいにぃ♪当たりませんわぁよぉ♪そぉんなつまらない攻撃なんてぇするくらいならぁ♪目障りぃなのぉでぇぇぇ…………すっこんでろよォォォォ!クソ小娘がァァァァァ!!!]]

 

「ぴゃぁ?!ご、ごめんなしゃぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」

 

な、なんなキ○ガイおねーさんのしゃべり方がまた急に怖いしゃべり方になりましたよ?!

 

花陽!またクソ小娘って言われちゃいました?!

 

びっくりして謝る必要なんてこれっぽっちもないのに反射的にごめんなしゃいしちゃったじゃないですか?!

 

真姫ちゃん的に言えば、この人、ナニひとりで勝手にキレてんのよ?イミワカンナイ!です!

 

キ○ガイおねーさんの沸点がどこにあるのか花陽には理解できましぇぇぇぇん!!!

 

[[目障なのはテメェの方なんだよ!キ○ガイ女が!コイツで終わらせるぞ!アイリ!!!“限界突破(リミットバースト)”!!!ドライブ!!!!!]]

 

<<了解です。“限界突破(リミットバースト)”発動。機体出力上昇。システム臨界までのカウントを開始します。さぁ、マスター。にこに頼まれたこころとここあと虎太郎のお世話を急遽呼び出した悠莉達に押し付けてまで助けに来たんです。少しはカッコいい所を見せつつ、あの愚かな妹、略して愚妹をちゃっちゃっとヤっちゃって下さい。>>

 

[[お前はいつも一言多いんだよ!行くぞ!typeR!クソ魔女野郎をぶち抜くために!全力全開で!駆け抜けろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

花陽のレールカノンの発射を合図に、鳴神先輩は勝負をつけるために強化アビリティ“限界突破(リミットバースト)”を発動させます!

 

“限界突破(リミットバースト)”発動と同時に、余剰エネルギーが粒子状に放出されて輝きだした鳴神先輩の高機動型ザクⅡは、上昇した機体出力にモノを言わせて今まで以上の速度でキ○ガイおねーさんへと駆け抜けていきました!

 

[[上等だァァ!ナルカミィィィ!!!イリィィィィスゥゥゥ!!!こっちも行くぞ!“限界突破(リミットバースト)”!!!ドライブ!!!!!]]

 

<<了解しました、マスター。“限界突破(リミットバースト)”発動します。機体出力上昇を確認。システム臨界までのカウントダウン、スタートします。>>

 

そんな鳴神先輩に対して、キ○ガイおねーさんもすぐさま“限界突破(リミットバースト)”を発動させてモック・エクスペリメントの手に持たせている大きな鎌を構え直すと鳴神先輩へ向けて突撃を開始します!

 

鳴神先輩とキ○ガイおねーさんは、手にしているそれぞれの武器を大きく降りかっぶりながら、お互いの間合いへと加速を続けます!

 

そして、

 

[[テメェは!]]

 

鳴神先輩は長柄の斧…ロングポール・ヒートアックスを、

 

[[アンタは!]]

 

キ○ガイおねーさんは大きな鎌を、

 

[[ここで!]]

[[コイツで!]]

 

それぞれ相手へと一気に振り降ろしました!

 

[[[[ぶっ潰す!!!]]]]

 

振り降ろした斧と鎌は、金属同士がぶつかり合う激しい音を響かせて刃を交え、そのまま押し合いへと発展していきました。

 

<<パワー負けしてる現状では、この押し合い状態は余り長くは持ちませんよ。>>

 

[[だぁ!んなこたぁお前に言われなくてもわかってる!!!オイ!花陽!!!ファイナルベニャッガイはまだか!こっちはそんなに持たねぇーぞ!!!]]

 

[[ハン!テメェらがナニ企んでんのか知らねぇーが!ナニもかも!まとめて押し潰してヤるだけだぁぁぁぁ!!!]]

 

なら!花陽達はキ○ガイおねーさん!あなたに押し潰されちゃう前に!

 

あなたを墜としてみせます!

 

サブモニターに表示されているベニャッガイの頭部にレールカノンの弾丸が着弾するまでの詳細な時間は…あと少し!

 

あと少しです!

 

「待ってください!あと少しです!!!あと少し……あっ!」

 

あと少し。

 

鳴神先輩にそう伝えている真っ最中に、花陽印の必殺兵器のレールカノンから放たれた弾丸は、宇宙を漂うベニャッガイの頭へと到達し、その堅牢な装甲をモノともせずに一気に貫きました!

 

「着弾しました!鳴神先輩!!!ファイナルベニャッガイが来ます!!!」

 

[[っ!おうよ!!!ゴルゥラァァァァ!!!退けよ!魔女野郎!!!]]

 

花陽から着弾の知らせを聞いた鳴神先輩は、一瞬だけ機体の力を抜いて、押し合いをしていたロングポール・ヒートアックスを引きながらくるりと回すことでモック・エクスペリメントの大きな鎌をいなすと、左腕に装備した大型シールドから体当たりをぶちかましてキ○ガイおねーさんを後方へと力任せに押し出します!

 

そしてキ○ガイおねーさんを後方へと押し出すと同時に、その反動を利用しながら脚部のスラスターを噴かして、キ○ガイおねーさんから距離をとりました!

 

[[チィィィ!!!クソみてぇな真似しやがって!なんのつもりだァ!ナルカミィ!テメェのクソつまんねぇ小手先の誤魔化しなんざぁぁぁ!!!]]

 

後方へと大型シールドで弾かれたキ○ガイおねーさんは、鳴神先輩に向けて悪態を付きながらも、すぐに機体のあちこちに増設されている姿勢制御用のスラスターを使って体勢を立て直します。

 

でも次の瞬間…。

 

<<マスター!後方で大規模な爆発です!!!衝撃波が来ます!!!>>

 

キ○ガイおねーさんの後方を漂っていたベニャッガイの頭が、周辺にものすごい轟音を轟かせながら弾け飛びました!

 

凛ちゃんのために作った花陽印の禁断兵器!!!ファイナルベニャッガイの強制発動ですよ!!!

 

[[大規模な爆発だァァァ?!オイ!待て!ゴルゥラァ!!!またかよ?!また爆発かよ?!今日だけで何回爆発した?!]]

 

今日の大爆発回数ですか?

 

えーっとですねー…まずは序盤でハイ・モックさん(3機)を相手に花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”の試し撃ちで1回。

 

凛ちゃんが合流してからハイ・モックさん(15機)の団体さんに向けて1回

 

ウイングガンダム・イグナイト攻略戦ではキ○ガイおねーさんを吹き飛ばすために1回、ワナとして1回、ドドメに1回で計3回。

 

そして現在大爆発真っ最中のファイナルベニャッガイ。

 

全部合わせて合計6回の大爆発ですね!

 

ちなみに花陽のジム・カーバンクルのミサイルポッドの中には、まだ花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”が1発残っていますので、お望みならもう1回だけなら大爆発を追加できますよ?

 

おかわりしますか?キ○ガイおねーさん♪

 

今なら特別に在庫処分セール中です♪

 

サービスしちゃいますよ♪お客さん♪

 

<<マスター!!!>>

 

[[クソがァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!]]

 

またしても大爆発に邪魔をされて、ブチッとキレちゃったキ○ガイおねーさんは、怒りもあらわに大きな声で“クソが!”って叫んでいます。

 

女の子なのにそんな言葉を使っちゃダメですよねー。

 

そんなキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントは、真後ろから襲ってくる“ファイアフラワー”の爆発をかるーく上回るファイナルベニャッガイの大爆発が撒き散らした衝撃波に巻き込まれて、完全に機体の制御を失って吹き飛ばされちゃいます!

 

ウッハ!ヤりましたよ!ヤってやりましたよ!!!

 

花陽の狙い通りにキ○ガイおねーさんの体勢を崩しましたよ!

 

さぁ!鳴神先輩!待ちに待ったチャンスの到来ですよ!

 

バッチリ決めちゃってください!

 

「鳴神先輩!!!」

 

[[良くヤった!花陽!うっしゃ!オラァァァ!!!!!突っ込めぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

<<圧縮エネルギーカートリッジ、ロード。ピアッシングシールド、スタンバイ完了です。さぁ、マスター。本日の一番の見せ場です。1発ブスッと決めちゃって下さい。>>

 

鳴神先輩はロングポール・ヒートアックスを放り投げると、大型シールドを装備した高機動型ザクⅡの左手を腰だめに構えながら、吹き荒れる衝撃波の中をキ○ガイおねーさんに向かってフルブーストで突き進んで行きます!

 

って?!ロングポール・ヒートアックスを投げ捨てた?!

 

アレ?!な、鳴神先輩?!武装を放り投げちゃっていいんですか?!

 

えっ?!もしかして頭にきたからってグーパンでぶん殴っちゃう的なことしちゃうつもりですか?!

 

キ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントはカーバンクルのアームバルカンをが当たっても弾いちゃったんですよ!

 

ザクのグーパンでどうにかできるほどやわな装甲じゃないですよ?!

 

鳴神先輩の高機動型ザクⅡってゴッドガンダムやマスターガンダムとかみたいに拳で闘う格闘タイプの機体じゃないですよ?!

 

それなのになんで武装を放り投げちゃったんですかぁぁぁぁぁ?!

 

[[クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソがァァァァァァァァァァ!まだだ!!!!!イリィィィィスゥゥゥ!!!機体を立て直す!サポートしろ!!!]]

 

一方のファイナルベニャッガイの大爆発が巻き起こした衝撃波を真後ろからモロに喰らってしまいもみくちゃになっちゃっているキ○ガイおねーさんは、なんとか機体を安定させて立て直そうと各部の姿勢制御用スラスターをプシュ!プシュ!と噴かして頑張っています。

 

そんなキ○ガイおねーさんは自らの電子霊精さんにもサポートしろ!って怒鳴ってますね。

 

<<了解しました!各部スラスター制御開始します!っ!マスター!前方よりtypeR急速接近!!!回避を!>>

 

でもキ○ガイおねーさん?ちょーっと遅かったみたいですよ?

 

ほら?前を見てください♪

 

左腕を腰だめに構えて突撃してきた鳴神先輩の高機動型ザクⅡが、もうキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントの眼前にきちゃってますよ♪

 

<<イリス。貴女はホノカ並にアホですか?この距離と速度で今さら回避なんて間に合いませんよ?この私と同じ最高位電子精霊を名乗りながらもこの程度の簡単な計算もできないとは…。全く、やれやれ…ですね。だから貴女は愚妹なのです。さぁ、ドドメです。>>

 

[[コイツの一撃なら!どんな装甲だろーと!!!]]

 

ファイナルベニャッガイの大爆発の衝撃波に逆らいながら、フルブーストでキ○ガイおねーさんの眼前まで急接近した鳴神先輩の高機動型ザクⅡは、腰だめに構えた左腕の拳…ではなく、左腕に装備した大型シールドの先端をモック・エクスペリメントの胴体中央のコア部分…コクピットに向けて一気に突き出します!

 

そして左腕に装備した大型シールドの先端がモック・エクスペリメントに触れるか触れないかのその間際!

 

[[ぶち抜け!!!バンカー!!!!!!!]]

 

鳴神先輩の気合いの入ったひと声と共に、大型シールドの先端部分から針のように細い黄色のビームが飛び出して、モック・エクスペリメントの装甲を打ち貫いちゃいました!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ようやくソラの高機動型ザクⅡの奥の手“ピアッシングシールド”を出せました。
ソラはバンカーと言っておりますが、どちらかと言えばビームバンカーではなくビームニードルです。

次回は魔女さんの意外な一面と、新たな驚異?が花陽ちゃんに襲いかかります。

更新は月曜日のお昼頃を予定しております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

サンシャイン2期第3話挿入歌“MY舞☆TONIGHT”が神曲過ぎて鼻血が出そうになったQooオレンジでございます。

さて、今回は前回ソラのピアッシングシールドで貫かれた魔女さんが、退場までの時間を使ってグダグダと花陽ちゃんとお話をしたりします。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうはち 始まります。

































左腕に装備した大型シールドの先端がモック・エクスペリメントに触れるか触れないかのその間際!

 

[[ぶち抜け!!!バンカー!!!!!!!]]

 

鳴神先輩の気合いの入ったひと声と共に、大型シールドの先端部分から針のように細い黄色のビームが飛び出して、モック・エクスペリメントの装甲を打ち貫いちゃいました!!!

 

「すごい…あのキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントの装甲を1発で貫いた…。」

 

今の一撃…貫く直前に大型シールドから薬莢が排出されてました。

 

黄色のビームが貫いたってことは、ビーム攻撃だから排出されたのは実弾の薬莢じゃありませんよね?

 

実弾の薬莢じゃないなら…あと考えられるのは…排出された薬莢は圧縮エネルギーカートリッジの薬莢かな?

 

瞬間的に高出力を出せる圧縮エネルギーカートリッジを使えば、実弾攻撃・ビーム攻撃共に高い防御性能を持っているあのモック・エクスペリメントの装甲を貫けるだけの威力を出せます。

 

でも圧縮エネルギーカートリッジって使うのは簡単でも、一気に解放されるエネルギーの制御が死ぬほど大変なんですよね…。

 

花陽もカーバンクルのメイン武装を考えている時に、今の大型レールカノンと圧縮エネルギーカートリッジを使った高出力ビームキャノンとで迷ったんですけど…ぶっちゃけ電子精霊の力を借りても制御が面倒なんで止めちゃいました。

 

瞬間的に高出力を出す目的での圧縮エネルギーカートリッジの使用は、リターンに対してのリスクが大きすぎるんですよ。

 

暴発すればもちろんもれなく大爆発しちゃいますし、圧縮エネルギーカートリッジに被弾したらやっぱり大爆発しちゃいます。

 

でも…今の光景を見ちゃうと改めて思っちゃいますね…。

 

やっぱりリスクは大きくてもリターンも大きいです…。

 

あんなに硬い装甲を一撃で貫いちゃったんですから…。

 

[[俺の…イヤ…俺達の勝ちだ!クソ魔女!!!]]

 

[[チッ…。コアロストかよ…今回はここまで、か…。クソが…雑魚相手に遊び過ぎちまったなァ…オイ!(イヤ…違うわね。今回の敗因はコイズミハナヨがこちらの予想を上回る能力と発想を発揮したからね。それと同時に私があの子を雑魚と決め付けて侮り過ぎたから、かしら?コイズミハナヨ…なかなかどうして…。ふふふ…これはまた面白い玩具を見つけちゃったわ…。この前のソノダウミと言い今日のコイズミハナヨと言い…色んなモノを終らせるまで、まだまだ十分に楽しめそうね。) ]]

 

「ひゃっ?!」

 

な、なんですか?!今の悪寒は?!

 

背筋がゾクゾク来ましたよ!

 

なんだかすごーくイヤな予感しかしませんよ?!

 

例えるならちょっとアレなヒトに楽しいオモチャ認定されちゃったような?!

 

花陽はヒトをオモチャにしておもしろおかしく遊ぶのは大好きですけと、花陽がオモチャにされておもしろおかしく遊ばれちゃうのはマジ勘弁ですっ!

 

<<マスター。バトルシステムより正式にコアロスト判定が下りました。間もなく本機はバトルから除外されます。>>

 

[[うふふ♪心得てますわぁ♪ねぇ?イリスちゃん?今回の実験のデータわぁちゃぁぁとぉ保存してくれましたかぁ?]]

 

<<はい。既にデータの保存は完了しております。問題はありません。>>

 

[[ならぁ結構ですわぁ♪ヤられてしまったのは残念ですけどぉ、敗北からわぁ勝利よりも多くのことを学べますわぁ♪うふふ♪イリスちゃん♪今日の敗北を明日の勝利の糧にいたしましょぉ♪]]

 

<<はい。マスター。>>

 

[[チッ!テメェがなんの実験をしていたかは知らねぇーが!さっさと尻尾巻いて帰りやがれ!クソ魔女野郎が!]]

 

[[あらぁ♪あらぁ♪そんなにさびしぃことを言わないでくださいな♪ワタクシとナルカミさんの仲じゃないですかぁ♪]]

 

むむ?ワタクシとナルカミさんの仲ってどんな仲なんですか?

 

恋する乙女の花陽としてはそこのところが気になります!

 

と、言うワケなので恋する乙女のアクティブガールな花陽はお二人がどんな関係なのかさっそく聞いちゃいますよ!

 

恋人さんですか?元カノさんですか?セ○レさんですか?

 

…………セ○レさんとかかるーい冗談で言いましたけど、健全な男子高校性の例に漏れずえっち♪な鳴神先発ならセ○レさんとかちょっとありそうで怖いですね。

 

そんなにえっちなことしたかったら、花陽に言ってくれればマタノトビラくらい簡単に開いちゃうのに…。

 

ただし責任はしっかりとってもらいますけどね♪

 

そーなったら花陽のために1日○キロのお米を用意してくださいね♪

 

おっと!とりあえずはお二人がどんな関係なのかサクッと突撃リポートしなきゃでしたね!

 

ではでは…突撃開始ですよ!

 

「はい!はーい!花陽はお二人がどんな仲なのかひじょーに気になります!はぅ?!ま、まさか!おねーさんは鳴神先輩の元カノさんとかですか?なんかおねーさんがぶちギレた時の反応が鳴神先輩とそっくりですし!アレ?そーなると花陽たちは鳴神先輩とおねーさんの痴話げんかに巻き込まれただけですか?!ナンテコッタイ!仕方ありません!ここは真姫ちゃん風にひと言、言わせてもらいますね!イミワカナイ!ヒャッハー♪ばっちり決まりましたね!」

 

どーですか!お客さん!この完璧なイミワカンナイ。は!

 

本家の真姫ちゃんに勝るとも劣らない完成度!

 

今ならなんと!花陽のダレカタスケテェェェ!とチョットマッテテェェェ!もセットで付いてきますよ!

 

って!ちがーう!

 

今は鳴神先輩とあのキ○ガイおねーさんがどんな関係なのか聞かなきゃなんですよ!

 

早くしないとコアロスト判定が下ってるキ○ガイおねーさんがバトルから除外されちゃいます!

 

その前にお二人の関係を聞かなきゃですよ!

 

[[オォォォォォイ!!!待てやボケェェェ!!!このクソ魔女野郎が俺の元カノだぁ?!オイ!ゴラァ!花陽!テメェはナニ頭のわりぃ勘違いしてやがんだ!!!なぁ!オイ!米狂い!!!誰が誰の元カノだって!もう一回言ってみやがれ!ふざけたこと抜かしやがるとグチャグチャになるまで犯すぞ!!!ゴルゥラァァァ!!!]]

 

「へっ?犯すですか?!」

 

[[おうよ!バトルが終わったら速攻でラブホに連れ込んでやる!覚悟しろよ!]]

 

犯すってアレですよね?

 

裸にされちゃってヌレヌレのマタノトビラ(前)に無理矢理フランクフルトをぬっぽ♪ってしちゃったりするヤツですよね?

 

この場合は鳴神先輩が花陽のマタノトビラ(前)にフランクフルトをぬっぽ♪ってしてくれるんですよね?

 

しかもぐちゃぐちゃにされちゃうまで?

 

あのー?花陽的にはそれはごほーびでしかありませんよ?

 

でも何のなんのごほーびですか?

 

先輩にごほーびをもらえるようなことは…あっ♪わかりましたよ!

 

キ○ガイおねーさんを倒せたからそのごほーびなんですね!

 

流石は先輩です!

 

それなら花陽も先輩の期待にお応えしていっぱつで孕んでみせますね!

 

はぅ!子供の名前とかも考えなきゃですよ!

 

あ♪婚姻届も提出しなきゃですね♪

 

いよいよ花陽は小泉 花陽じゃなく鳴神 花陽になるんですね!

 

お母さん!お父さん!今までおいしいご飯を毎日ありがとうございました!

 

花陽は先輩のトコに嫁いでも毎日おいしいご飯を食べて幸せに暮らしますね!

 

「むしろウェルカムです!さぁ!先輩!花陽のマタノトビラを心行くまで堪能してください!!!もちろん花陽のマタノトビラ(前)もマタノトビラ(後)もまだ未使用新品ですよ!と言いますか花陽はまだキスもしたことありません!どーですか?未使用新品のマタノトビラ(前)ですよ!なんとびっくり!今ならもれなく花陽のばーじんが付いてきますよ♪そんな花陽のばーじんをあげちゃいますんでホテル代は先輩持ちでお願いしますね♪今月は穂むらでほむまんとかおはぎとかお団子とか買いまくったりカーバンクルの作成で色々と奮発しちゃったんでおこづかいが大!ピンチなんです!あっ!そうだ!先輩!ついでにラブホのご飯モノのメニューも片っ端から注文してもいいですか?クラスの子に聞いたんですけど最近のラブホのご飯は中々おいしいらしいんですよ!特級オコメマイスターを自称する花陽としてはおいしいご飯なんて聞かされちゃったら見逃せません!」

 

ベッドの上の運動会であっはん♪うっふん♪身体をいっぱい動かしたら絶対にお腹が減っちゃいますもんね!

 

食べて運動してまた食べて!

 

ソレってとっても健全な性活ですね!

 

[[アレ?冗談で犯すぞ!ゴルゥラァァァ!!!なんて言ってみたけど、なんかスゲェ簡単にヤれそう?!えっ?!コレって喰ってもいいのか?なんかしらねぇーけど喰ってイイなら喰っちまうぞ?メガネっ子なんて久しぶりだよなぁ。メガネっ子にはやっぱりメガネ掛けさせたまま[自主規制]だよな…クックックッ…。]]

 

<<相変わらず気持ち悪い含み笑いですね。メガネっ子と性行為がお望みでしたらニコにメガネを装着さればメガネっ子になりますよ?それとマスターの忠実な電子精霊の私は一応は忠告しておきますが、1年前のニコの時の様にまた安易に肉体関係を結んで死ぬほど後悔しても私は知りませんよ。あと、コトリよりも先にハナヨと性行為をすればどうなるか……マスターならおわかりですよね?ヒトとして最低の死に方をお望みでしたら止めませんが。とりあえずは私は今さら野良電子精霊に戻るのはごめんですよ?>>

 

[[ぐっ!そ、そうだった…あぶねぇ…またやらかすトコだった…。それに今はことりさんの監視が…最近は海未さんまで黒くなる時もあるし…あー!クソ!色んな意味でダメじゃねぇーか!目の前にマタノトビラにウェルカム♪してるメガネっ子がいんのに!ここまで据え膳状態なのに俺は諦めるしかねぇーのかよ!イヤ!ナニか手はあるハズだ!考えろ!鳴神 青空!お前の人生はいつもそうだったろ!苦難と困難の連続を知恵と勇気で乗り越えて来たんじゃねぇーか!今回だってなんとかなるハズだ!ことりさんと海未さんにバレねぇーようにこっそりと花陽をラブホに連れ込んでヤれる方法が!!!]]

 

<<往生際の悪い。一時のノリで行動しても構いませんが後で後悔するのはマスターですよ?それにコトリ相手にバレないとでも本当にお思いですか?そんな事は絶対に無理だと断言します。まぁ私としては心底どうでも良いのですが。>>

 

[[…………やっぱ無理か。あー、なんだ、花陽。すまん。さっきのは無しの方向で頼む。お前もまだことりさんにバラされて喰われたくはねぇーだろ?]]

 

えっ?!らぶほてるでマタノトビラ(前)でわっしょい♪わっしょい♪はナシの方向なんですか?!それにことり先輩ですか?

 

どうしてここでことり先輩の名前が出てくるんですか?

 

……むむ?ことり先輩……?

 

ことり……先輩……?

 

はぅ!そ、そーでした!花陽としたことが我らがヒューマンミートシェフなクレイジーリトルバードの存在をすっかりと忘れていましたよ!

 

「はぅ?!そうです!そうでした!あの狂い鳥を!クレイジーリトルバードなことり先輩の存在をすっかりと忘れていました!」

 

ことり先輩より先に鳴神先輩とえっち♪すけっち♪わんたっち♪であっはん♪うっふん♪わっしょい♪わっしょい♪なことをしちゃったら、確実にコロッとされて血抜きされて傷みやすい臓物系から下処理されて皮も剥がされてバラされておいしいご飯のおかずにされちゃいますぅぅぅぅぅぅ!!!

 

おいしいご飯を食べるのは大好きですけど、おいしいご飯にされるのはじぇぇぇぇぇったいに!イヤですぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

あのまま鳴神先輩とらぶほてるに快楽を求めて一夜の過ちに旅立っていたら…あ、危うくことり先輩にコロッとされて花陽の炊き込みご飯にされるところでした!!!

 

[[うふふ♪仲のよろしいことでぇ♪うらやましぃですわぁ♪あ♪そうですわぁ♪ねぇ?コイズミハナヨさん?ワタクシとぉ…オトモダチになりましょ♪ね?おねーさんのおねがいですわぁ♪]]

 

「えっ?おねーさんとオトモダチ…ですか?」

 

[[はぁい♪オトモダチ♪ですわぁ♪]]

 

えー。なんかそれは微妙?ですねー。

 

このおねーさん。ファイターとしてもビルダーとしてもとってもスゴい人なのは認めますけど…なんだかキ○ガイなんですよね。

 

ぶっちゃけちゃいますと、花陽はこのおねーさんが怖いです。

 

ナニをしたいのか、ナニをするのか、ナニを求めているのか…底が見えないんですよ。

 

[[あ"ぁ"?んだとぉゴルゥラァァァ!!!ナニ勝手にヒトの後輩にダチになれとか抜かしてやがる!さっきも言ったが負け犬は黙ってさっさと帰りやがれ!クソ魔女野郎!]]

 

[[あら♪あら♪こわいですわぁ♪うふふ♪あぁ♪こわい♪こわい♪ワタクシ♪こわいのでぇ今日はおとなしく帰りますわぁ♪]]

 

[[ならさっさと消えろ!]]

 

[[うふふ♪ナルカミさんったらぁ♪ホントいけずですわぁ♪あ♪それと…]]

 

[[しつけぇ!まだなんかあんのかよ!クソ魔女!]]

 

[[ソレですわぁ♪そのぉ“魔女”ってぇ…ワタクシのことでしょうかぁ?]]

 

[[あ"?他に誰がいんだよ!頭にクソ虫でも湧いてんじゃねぇーのか?あぁ…そういやぁテメェはキ○ガイだったな。頭にマジでクソ虫が住み着いてんだよな。わりぃな。クソ魔女野郎。]]

 

うわぁ……恋人さんとか元カノさんとかセ○レさんとかかも?って思ってましたけど、この様子じゃその線は絶対に無いですね。

 

だって先輩なら1度でも関係を結んじゃったら、こんなに邪険にはしないはずです……し、しませんよね?

 

自分で言っておいてなんですが、ちょっと自信がなくなってきました……。

 

でも…鳴神先輩がここまで敵意を向けるこのキ○ガイおねーさん……ホントになんなんでしょうか?

 

鳴神先輩と同じ最高位の電子精霊の契約者で、やっぱり鳴神先輩と同じくらいファイターとしてもハッカーとしてもスゴい技量を持っていて、これまた鳴神先輩と同じようにキレるとチンピラ全開の乱暴な言葉使いになって……そして…多分この人は鳴神先輩と同じように寂しがり屋さん…そんな気がします。

 

どうしてこのキ○ガイおねーさんが寂しがり屋さんだなんて思ったのかはよくわかりませんが、なんだかそんな気がするんです。

 

オトモダチ…か。

 

………………もう…もう誰にも迷惑をかけないで、ちゃんと普通にガンプラバトルを楽しむファイターさんになってくれるなら……怖いけど…少しくらいは……。

 

[[うふふ♪やっぱり魔女とわぁワタクシのことなんですぅねぇ♪うふふふふふ……あはははははははは♪♪♪魔女!ワタクシが魔女!ワタクシは魔女!!!魔女!魔女!魔女!魔女!!!イイですわ!実にイイですわ!魔女!あぁ!素晴らしい!素晴らしいですわぁ!]]

 

[[チッ!相変わらずワケのわからねぇ女だな…オイ!クソ魔女野郎!そんなに魔女が気に入ったんなら海未さんに感謝するんだな!名乗らねぇテメェを魔女って呼び始めたのは海未さんだからな!]]

 

[[ソノダウミさんが?ワタクシに?まぁ!まぁまぁまぁ!まぁまぁまぁまぁまぁまぁまぁまぁ!ソノダウミさんがワタクシに!このワタクシのために?あぁ…なんてことでしょうか……やっぱりソノダウミさんはワタクシのオトモダチですわぁ♪]]

 

[[イヤ。それは絶対に無い。絶対に。]]

 

<<マスター。ご歓談中に失礼します。間もなく本機はバトルから除外されるお時間です。>>

 

[[あらぁ?そうなのですかぁ?残念ですわぁ……うふふ♪でわぁ……ナルカミさぁん♪また、お会いいたしましょう♪]]

 

[[うるせぇ!この前も言ったが二度と来んな!クソ魔女野郎!]]

 

[[うふふ♪イ♪ヤ♪ですわぁ♪ナルカミさぁん♪ソノダウミさんにもよろしくお伝えくださいな♪素敵なお名前をありがとぉございますぅ♪と♪今日からワタクシは“魔女”ですわぁ♪うふふ♪あぁ♪それと…コイズミハナヨさん♪]]

 

「へっ?は、花陽ですか?」

 

[[はぁい♪コイズミハナヨさんにちょっとだけお話がございますわぁ♪イリスちゃん?秘匿回線の準備ををおねがいしますわぁ♪]]

 

<<了解しました。コイズミハナヨ様とナルカミソラ様との回線を遮断、続けて秘匿回線をオープンします。マスター、お待たせしました。>>

 

[[秘匿回線?!オイ!クソ魔女野郎!何のつもりだ!アイリ!ヤらせるな!]]

 

<<乙女の会話に割り込みですか?やれやれ…マスターは相変わらず無粋ですね。[[ふざけてねぇーで早くしろ!あのクソ魔女はナニするかわからねぇーんだ!!!]]はぁ…ご自分でやった方が早いでしょうに…少々お待ちください。>>

 

<<っ!マスター!申し訳ございませんがお急ぎください!今の私ではお姉様が相手では長い時間は押さえきれません!>>

 

[[わかってますわ。少しだけ、少しだけでいいの。持ちこたえてくださいね。さて、改めましてコイズミハナヨさん?]]

 

「は、はい!なんでしゅか!あっ!噛んじゃった?!」

 

[[うふふ…大丈夫ですよ?そんなに慌てないでください。今日はもうナニもしませんわ。]]

 

ホ、ホントかなぁ…。

 

そんなこと言って今度は花陽のカーバンクルを乗っ取るとかするんじゃないんですか?

 

このキ○ガイおねーさんがどんな方法で他人の機体を乗っ取っているのか気になるって言えば気になりますけど、それを確かめるためにカーバンクルを乗っ取らせるなんて絶対にごめんです。

 

そーゆーのは遠く離れた安全な所から、じっくりゆっくりと見学するのが1番ですね!

 

[[ただひと言、お別れ前に貴女に言いたかったんです。よく…頑張りましたね。って。]]

 

「えっ?!」

 

ウイングガンダム・イグナイトのように花陽のカーバンクルも乗っ取られるんじゃないかと警戒していた花陽に、キ○ガイおねーさんから放たれた言葉は予想外のひと言でした。

 

“頑張りましたね”

 

そうささやいた声は、あはは♪うふふ♪ゴルゥラァァァァ!!!と真姫ちゃん的に言えばイミワカンナイ感じでキ○ガイだったおねーさんから発せられたとは思えないほど、とても穏やかで、とても優しくて……とても悲しい声をしていました。

 

ナニかを悟った聖者のような穏やかさで、幼子を愛(いと)おしむ母のような優しさで、絶望の底で泣いているような悲しい声で。

 

おねーさんはそんな不思議な声色で花陽のことを誉めてくれました。

 

[[身を焦がす様な原初の感情に…怒りに抗い、持てる知恵を絞り強者であるこのワタクシへと果敢に立ち向かい、そしてついには打倒してみせた。しかも仲間の力を借りたとは言え、このワタクシを2度も倒したのですわ。その上でコイズミハナヨさん、貴女は誰よりもこのクダラナイ“遊び”を楽しんでみせた…。貴女の様に純粋で強い存在はとても好ましいですわ。だから…………]]

 

“だから”

 

その先を言う前に、おねーさんはコアロスト判定でバトルから除外されてしまいました。

 

「“だから”…………。」

 

ねぇ?おねーさん?

 

“だから”……“だから”のその先はなんですか?

 

どうしてあなたはあんなに穏やかな声を出せるのに、どうしてあなたはあんなに優しい声が出せるのに……。

 

どうしてあなたはあんなに寂しそうな、悲しそうな声をしていたんですか?

 

ねぇ?おねーさん?

 

あなたは……誰なんですか?

 

ねぇ?おねーさん?

 

あなたは……ナニを求めているんですか?

 

ねぇ?おねーさん?

 

あなたは……あなたは……………………。

 

<<通信回復します。>>

 

[[ナニをさも自分が通信を回復させましたがナニか?ってドヤ顔で報告してんだ!通信が回復したのはあのクソ魔女野郎がバトルから除外されたからだろーが!ったく…まぁいいさ。オイ!花陽!聞こえてるか!花陽!返事しろ!花陽!!!]]

 

鳴神先輩?

 

あっ…そっか…。

 

あの人はコアロスト判定でバトルから除外されちゃったから、遮断されていた通信が復旧したんですね。

 

「はい…聞こえています…。」

 

[[花陽?]]

 

<<若干様子が可笑しいですね?>>

 

[[まさか!あのクソ魔女野郎!また!]]

 

ふぇ?また?

 

またってなんですか?

 

あの人は先輩にナニかしたんですか?

 

[[花陽!あのクソ魔女野郎にナニかされたのか!イヤ!ナニを言われた!]]

 

「えっ?」

 

[[お前もあのクソ魔女野郎にトラウマを抉られたのか?]]

 

トラウマを抉られた?

 

先輩はナニを言ってるんですか?

 

<<あの訳のわからない精神干渉ですか…。忌ま忌ましい愚妹が…いえ、この場合は愚妹を産み出したあのクソババアのせいですね…。ハナヨ、貴女の現在の状況を確認させて貰います。それでは少々失礼します……バイタルデータには特に異常は認められませんね。通信システム以外にはパッキングの形跡も認められません。これと言った干渉は見当たりません。>>

 

[[異常は無いのか?ならなんで花陽の様子がおかしいんだよ?システム的な干渉じゃ無かったら、やっぱりこの前の俺みたいにトラウマを抉られて…。]]

 

「あ、あのー?」

 

[[ん?なんだ?花陽?大丈夫だぞ?ナニがあっても俺は絶対にお前の側に居るからな?俺だけじゃねぇ。みんなも一緒だ。星空も西木野もどんなことがあってもお前の味方だ。アホ乃果にことりさんに海未さんも。な?みんな一緒だろ?ナニも怖くねぇーからな。安心しろよ?次にあのクソ魔女野郎が来やがったら問答無用でぶち抜いてヤるから。その為にはまずはリヴァイブの最終調整だな…イヤ、未調整の今の状態でも使えねぇーことはねぇから、とりあえずはあのまま使うか?“限界突破(リミットバースト)”の出力調整さえ間違わなきゃ……。]]

 

あれ?なんか先輩の声色がいつもよりスゴく優しい気がしますよ?

 

それに“リヴァイブ”ってなんですか?

 

最終調整?

 

<<だから私は常々さっさと“リヴァイブ”の調整をして下さいと言っていたんです。それを無視して余裕ぶって“野良バトルじゃハンデがなけりゃまともなバトルは期待できねぇーからいいんだよ。”とか言ってレンタルガンプラのF2ザクを使用した舐プを楽しんだ挙げ句がこの惨状です。マスターのキモチワルイ舐プのせいでハナヨがあの奇人と愚妹に頭を弄られて可笑しくなったんですから、これは責任を取ってハナヨと結婚でもしなければいけませんね。軽く試算してみましたが、ハナヨを嫁に貰った場合、食費が恐ろしいことになりますのでお覚悟を。>>

 

[[ぐっ…け、結婚とかそーゆーのはだな!ちゃんとお付き合いしてそれから少しずつ…って!なんでいきなり結婚なんだよ!ドム子じゃあるまいし!それに“リヴァイブ”の調整だって仕方ねぇだろ!公式戦トラウマの俺がまた公式戦に出ようとするなんて思ってもいなかったんだよ!しかもあんな無駄に廃スペックのキ○ガイまで出てくるなんて予想できるかよ!大体!なんなんだよ!あのクソ魔女は!キ○ガイの癖に操縦技術は世界大会レベルなんだぞ!あんなのが居るなんて知ってたらとっくに“リヴァイブ”の調整してるっての!]]

 

<<結婚はお付き合いをしてからだなんて、ニコのお陰で性根を入れ替えるまでは女性を生オ○ホ代わり程度にしか考えていなかった我が敬愛するクソマスターからそんな古風な発言が聞けるとは驚きです。わー。あいりさんはびっくりですよー。>>

 

[[生オ○ホってなんだよ!生オ○ホって!しかもクソマスターって言いやがったな!このクソ電子精霊!あとそのわー。とか、あいりさんはびっくりですよー。って棒読みすげぇムカつくなぁ!オイ!ゴルゥラァァァァ!!!]]

 

いつの間にか花陽が鳴神先輩に嫁ぐことになってますけど……いいんでしょうか?

 

この会話がもしことり先輩に知られたら……喰われますよ?

 

花陽的には鳴神先輩に貰われるなら願ったり叶ったりですけど……。

 

それにそろそろ凛ちゃん達のところに戻りたいんですけど?

 

もしあのおねーさんを倒してもハイ・モックさん達が止まっていなかったら……。

 

海未先輩が一緒でも今のぼろぼろの凛ちゃんも真姫ちゃんじゃ絶対にヤバいです。

 

そうですよ!こんなところでグダグダ言ってる暇はありません!

 

「なんだかいつも通りのグダグダですね。はぁ……鳴神先輩!花陽と結婚とかそんな嬉しいお話はあとでじっくりと相談するとして、今はとにかく1度凛ちゃん達のところに戻りましょう!もしあのおねーさんを倒してもハイ・モックさん達が止まらなかったら凛ちゃんも真姫ちゃんも海未先輩も嬲り殺しにされちゃいます!」

 

[[ハイ・モック?なんのこ…と…………あ"……忘れてた……。]]

 

<<だからマスターはクソマスターなんです。>>

 

[[だぁぁぁ!!!だからうるせぇーってんだよ!このクソ電子精霊!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花陽と鳴神先輩は何だかんだグダグダと言いながらも、凛ちゃん達が戦っていた宙域へと急いで移動を始めました。

 

あと少しで凛ちゃん達が見えてくる…そんな距離まで近づいた時に、“ソレ”は起こりました。

 

<<高エネルギー反応を感知。真っ直ぐにこちらへと向かって来ます。>>

 

[[高エネルギー反応だ?!っ!ビームの光!アレか!]]

 

凛ちゃん達が戦っているハズの宙域付近から、ものすごい規模の大出力ビームが放たれたんです!

 

ことり先輩ご自慢の大型バスターライフルのごんぶとビームがまるで赤ちゃんに見えるくらいに、洒落にならないレベルの超ごんぶとビームですよ?!

 

<はなよー。すごいのがくるよー。>

 

「ふぇぇぇぇ?!なんですか!アレは!超ごんぶとビーム?!あの規模のビームってコロニーレーザーですか?!」

 

[[コロニーレーザーはもっとヤベェよ!チッ!この急いでるって時に面倒な!!!花陽!わかってるな!アレに当たれば確実に死ぬぞ!!!]]

 

「は、はい!まだ死にたくないからとにかく回避ですぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

はぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!

 

キ○ガイおねーさんをやっつけたのに!まだ今回のバトルは終わんないんですかぁぁぁぁぁぁ?!

 

ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ですわぁ♪な魔女さん、ゴルゥラァ!な魔女さん、何喰わぬ顔で女子高生をしている表の魔女さん、そして今回花陽ちゃんに語りかけた魔女さん。
本当の魔女さんは一体どの魔女さんなんでしょうか?
そんな魔女さんはサンシャイン編ではμ'sメンバーよりも出番があったりします。

そして今回のラストでソラと花陽ちゃんを襲った謎の超ごんぶとビーム…。
魔女さんの制御を離れたハイ・モックに囲まれて大ピンチの海未さんとまきりんコンビを助ける為に前に現れたのは…。

本編更新は月曜日のお昼頃を、絵里さん生誕祭特別編は間に合えば金曜日のお昼頃にそれぞれ更新を予定しております。
皆様、お時間よろしければお付き合いくださいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

のっぽパンを食べたいQooオレンジでございます。

今回はいよいよあの人達がガンプラバトルに参戦します。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうきゅう 始まります。

























<<マスター、この距離からなら最大望遠を使えばでウミ達が見えそうですよ。そんなわけなので最大望遠の画像をサブモニターに表示します。>>

 

<さいだいぼーえーん。はなよー?みえるー?みえたー。>

 

凛ちゃんと真姫ちゃんと海未先輩がキ○ガイおねーさんの呼び出した大量のハイ・モックさん達と戦っている宙域から突然発射された謎の超ごんぶとビームを必死になって回避した花陽と鳴神先輩は、その後もまた超ごんぶとビームが発射されないか警戒をしながら急いで凛ちゃん達のところへと向かいました。

 

いつ発射されるかわからない超ごんぶとビームを警戒しながらの移動はスゴく神経がすり減っちゃいましたが、結局は再び超ごんぶとビームは発射されることはなく、なんとか凛ちゃんと真姫ちゃんと海未先輩が戦っている宙域が見える位置までたどり着きました。

 

うーちゃんはさっさく最大望遠の画像をサブモニターに表示してくれます。

 

[[ジム・スナイパーⅡは健在か!なら海未さんは無事みてぇだな!]]

 

「頭の無いベニャッガイと百式も無事です!凛ちゃん…真姫ちゃん……二人とも無事でよっかたです……。」

 

花陽も鳴神先輩も最大望遠で映し出された凛ちゃん達の無事な姿を見てひと安心…と、行きたかったんですが……。

 

[[で?あのムダに見覚えのある薄い紫色のドムはなんだ?海未さん達を護ってるようにも見えるんだが…。あとはやっぱりこっちもどっかで見覚えのある突撃槍持った水色のトールギス……あの組み合わせって…イヤ……まさか、な…。]]

 

「花陽が先輩のところに向かう時にはあんな機体はいませんでしたよ?バトルロイヤルに参加している通りすがりのファイターさんが、大量のハイ・モックさん達に襲われている凛ちゃん達を見るに見かねて助けてくれているんでしょうか?」

 

鳴神先輩の言う通り、薄い紫色のドムと水色のトールギスのカスタム機は、まるで凛ちゃん達を護るように周辺のハイ・モックさん達と戦っていました。

 

ハイ・モックさん達はどうやらキ○ガイおねーさんを倒しても停まらなかったみたいですね。

 

あのキ○ガイおねーさんは最後の最後に厄介なモノを残していきやがりましたよ。

 

あの薄紫のドムと水色のトールギスが居なかったら凛ちゃん達は今ごろはキ○ガイおねーさんが残していった大量のハイ・モックさん達に……。

 

[[ドムにトールギス……ったく!心当たりがありすぎるってんだよ!花陽!まだハイ・モックは残ってんだ!とりあえずは海未さん達と合流しするぞ!]]

 

鳴神先輩はあの2機に心当たりがあるみたいですね?

 

鳴神先輩のお知り合いでしょうか?

 

あの2機……凛ちゃん達を守ってくれているみたいだから、合流したらありがとうございます♪ってお礼を言わなきゃですね!

 

「は、はい!了解です!」

 

凛ちゃん!真姫ちゃん!海未先輩!

 

もう少しだけ待っててくださいね!

 

はぅ?!普通に待っててくださいね!とか言いましたけど、今って絶好のチャンスでしたよね!

 

や、やりなおしです!

 

ごほん……凛ちゃん!真姫ちゃん!それに海未先輩!

 

花陽と鳴神先輩はあと少しでたどり着けますよ!

 

それでは改めて……あっ♪よかったらみなさんもご一緒に♪

 

さん♪はい♪

 

チョットマッテテェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[海未さん!]]

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!」

 

キ○ガイおねーさんとの度重なる激戦でガタガタになっちゃっているバックパックのバーニアを酷使しながら、凛ちゃん達が戦っていた戦闘宙域にようやくたどり着いた花陽と鳴神先輩でしたが、たどり着いたその先ではキ○ガイおねーさんが呼び出して大量に沸いてきていたハイ・モックさん達はすでにみんな殲滅されていました。

 

見渡す限りハイ・モックさんの残骸が漂ってますけど…これだけ大量のハイ・モックさん達を相手に凛ちゃん達はよく生き残れましたね…。

 

頭の無いベニャッガイと背中のウイングバインダーが破損してまともな機動戦闘ができなくなっていた素組の百式。

 

海未先輩のジム・スナイパーⅡはまだ無傷の状態でしたが、言葉が悪くなりますが無傷って言っても所詮は素組のジム・スナイパーⅡです。

 

あの戦力でこれだけのハイ・モックさんの相手をしたら、いくら真姫ちゃんがスペシャルで海未先輩が凄腕スナイパーでも、普通なら数の暴力で嬲り殺しですよ?

 

それでも凛ちゃん達が生き残れたのはこの紫色のドムのカスタム機と水色のトールギスのカスタム機のお陰なんでしょうね。

 

この見慣れない2機のガンプラ……ぶっちゃけクオリティがヤバいですよ?!

 

まず紫色のドムのカスタム機。

 

全身に装甲を増やして防御力を強化して、装甲の分で増えた重量に対応させるためにスラスターやバーニアを機体のあちこちに取り付けてあります。

 

見た目はスゴく鈍重そうですけど、たぶんその鈍重そうな見た目に反して高い機動性も持っているハズです。

 

この紫色のドムのカスタム機で何よりも特徴的…と、言いますか、異質なのは、バックパック代わりに背中に取り付けられているガンダムアシュタロン・ハーミットクラブの“ヤドカリ”です。

 

戦闘の様子は遠目から見ただけですが、ギガンティックシザースで群がるハイ・モックさん達を片っ端から凪ぎ払ってました。

 

背中にハーミットクラブを背負っているってことは、さっきの超ごんぶとビームはたぶん“アレ”ですよね?

 

恐らくは味方っぽいこの薄紫のドムが撃った(と思われる)さっきの超ごんぶとビームは花陽達を狙ったんじゃなくただの流れ弾だったんだ…。

 

流れ弾で死にそうになったって微妙です…。

 

そしてもう1機、水色のトールギスのカスタム機…。

 

こちらは紫色のドムのカスタム機に比べると、とてもシンプルなカスタム機です。

 

見た目はただ水色に塗装しただけのトールギスなんですが、この機体……見た目で判断したらひどい目に遇っちゃいますよ。

 

うーちゃんが軽くこの水色のトールギをスキャンしてくれたんですが、全身の装甲にかなり硬度の高い金属パーツを使用しているみたいです。

 

あれだけ硬度の高い金属パーツを全身に使しているんですから、この水色のトールギスは凛ちゃんのベニャッガイと同じくらい…いえ、ベニャッガイよりももっと上位の防御性能を持っているハズです。

 

花陽だってもっとおこづかいがあればこの水色トールギスに負けないくらいの究極装甲をベニャッガイに施せたのに…くぅ!知ってますか!みなさん!ガンプラバトルに使える金属パーツって高いんですよ!加工だって大変なんです!そもそも加工に使う工具だって高いし!

 

普通の女子高生のおこづかいじゃ限界があるんです!そうです!そうなんです!みんなびんぼーが悪いんですよ!

 

こうなったらお手軽にお金を稼げるえっちなアルバイトを……はぅ?!ご、ごめんなさい!ついついおこづかいがピンチ過ぎてせつなさといとしさとその他モロモロがあふれちゃいました。

 

あ♪いろいろと混乱してえっちなアルバイトなんて言いましたけど、花陽はそんなことしてませんよ♪

 

もちろんこれからもしませんから安心してくださいね♪

 

えーっと、水色のトールギスのお話はどこまでいきましたっけ?

 

あ、装甲に金属パーツをってところまでですね!

 

ではでは続きといきましょう!

 

あの水色のトールギスなんですが、金属パーツを使用した装甲の他にも、背中のバーニアもバカみたいな高出力バーニアに改造されているみたいです。

 

トールギスの背中のバーニアは元々スゴい出力なんですが、ソレをさらに高出力化させるなんて正気の沙汰じゃありませんよね?

 

そんな高出力のバーニアなんて使ったら、コクピットに掛かるGが洒落にならないレベルになっちゃいますよ。

 

花陽ならあの高出力バーニアでフルブーストなんて使っちゃったら、絶対に“らめぇぇぇ!花陽の中身が出ちゃいますぅぅぅぅ♪”ってなっちゃいますね!

 

そんな金属パーツでガチムチ装甲&内臓が出ちゃいますぅぅぅぅ♪な高出力バーニアの代わりと言ったらアレですけど、武装は右手に持っている大型の突撃槍と、左手に持っているこっちもやっぱり大型のシールドだけみたいです。

 

トールギスって言ったら普通はドーバーガンを装備しているんですけど、この水色のトールギスはドーバーガンどころじゃなく射撃系の武装を全く持ってないみたいですね。

 

武装が大型突撃槍と大型シールドだけで高出力バーニア&防御マシマシの機体性能ってことは、多少の被弾は覚悟のうえで高出力バーニアでとにかく飛び回って、大型シールドで防御しながら大型突撃槍を構えて突撃して突き刺すだけのなんともまぁ極端で単純な戦法の機体みたいです。

 

はっきり言ってこの水色のトールギスはむちゃくちゃです。

 

むちゃくちゃなのに…たぶんめちゃめちゃ強いですよ。

 

この水色のトールギスみたいな特化型は、弱点も多いんですけどその弱点を補って余りあるくらいに厄介な性能の機体が多くて、いろんな意味で怖いんですよねー。

 

花陽のカーバンクルのレールカノンならこの水色のトールギスのガチムチ装甲でも貫ける……かなぁ……?

 

[[あっ!かよちん!とついでのおにーさん。]]

 

[[ただいま♪凛ちゃん♪]]

 

[[オイ!待て!アホ猫!ついでってなんだ!ついでって!!!]]

 

[[みぎゃ?!またアホ猫って言った!凛はアホ猫じゃないにゃ!凛は凛だよ!]]

 

[[ハン!テメェなんかアホ猫で十分だ!]]

 

[[ぎにゃ!また言いやがったな!もう怒ったにゃ!表出やがれだにゃ!テメェのキ○タマ蹴り潰してヤるにゃ!]]

 

[[上等だ!アホ猫!その前にテメェをシバき倒してそのガキみてぇーな[自主規制]に[自主規制]ぶち込んでヤる!覚悟しやがれ!!!]]

 

[[にゃ?!にゃにゃにゃ?!おにーさんは凛にえっちなことするつもりなの?!えっ?!凛だよ?!凛は凛なんだよ?!凛な凛なんかにえっちなことしてもつまんないよ?!だって凛は男の子みたいだから……。]]

 

[[はぁ?!男の子みたいだぁ?!オイ!アホ猫!テメェのどこが男の子みたいなんだよ!どっからどー見ても女だろ!ナニか?テメェのマタの間にゃチ○コとキ○タマでも付いてんのかよ!んなモンねぇーだろ!アホなこと言って俺から逃げられると思うなよ!!!ゴルゥラァァァァ!!!]]

 

[[にゃ…………そっか……おにーさんは凛のこと……(女の子って思ってくれてるんだ)……。うん。凛は逃げないよ?逃げないから……。]]

 

[[ん?なぁどうした?星空?]]

 

[[……にゃんでもないにゃん♪]]

 

鳴神先輩といつものアホ猫じゃないにゃってやり取りだったけど、今回はなんか凛ちゃん嬉しそうだね♪

 

きっと凛ちゃんは鳴神先輩に女の子扱いされたのが嬉しかったんだね。

 

まぁ肝心の女の子扱いの内容がえっちなことってどーかと思うけど…。

 

でも…凛ちゃんは本当に可愛いんだからもっと自分に自身を持てばいいのに…。

 

[[合流早々コイツらは……はぁ……まぁ凛らしいって言ったら凛らしいんだけどね。とにかく花陽達も無事みたいよかったわ。あのキ○ガイ女の相手なんて、そっちも大変だったんでしょうけど、こっちもこっちで大変だったんだからね。]]

 

やっぱり真姫ちゃん達も大変だったみたいですね。

 

うん。

 

凛ちゃんがとっても乙女なことや謎の2機の正体も気になりますが、今はとにかく互いの無事を喜びましょう!

 

今回のバトルはナニかがあと少しだけ足りなかったら確実に全滅してましたから…。

 

花陽がカーバンクルにファイアフラワーを搭載して来ていなかったら……武装領域(ウェポンストレージ)にイカスミ君1号が入っていなかったら……キ○ガイおねーさんの奇襲で凛ちゃんのベニャッガイの首が刈り取られていなかったら…。

 

他にもまだまだ沢山ありますが、どれかひとつでも欠けていたら……。

 

信じたくはありませんが、鳴神先輩でもあのキ○ガイおねーさんには勝てなかったかもしれません。

 

「それは花陽のセリフです!みんな無事でホントによかったです!」

 

とにかく!みんな無事でよかったです!

 

[[青空!凛をからかうのは止めて下さい!それに貴方がここに戻って来たと言うことは…。]]

 

[[おう!あのイカれキ○ガイクソ魔女野郎はきっちりとぶち抜いてやったぞ!まぁ花陽が来てくれなかったらちょっとヤバかったかもしれねぇーけどな。それよりも………そっちの見覚えのある薄紫のドムと水色のトールギス……希さんと絵里さんか?]]

 

…………希さんと絵里さん?

 

それって副会長さんと生徒会長さんのお名前ですよね?

 

いやー。流石にそれはないですよ。

 

あのお二人がこんな魔改造機体でバトルロイヤルに参加するなんて……

 

[[むふふ♪流石は鳴神くん♪いっぱつでうちらの正体を見破るなんて希さんは感激やん♪これもきっと愛の力のなせる技やね♪せやから大正解のごほ~びに、特別にうちの自慢のおっぱいさんで鳴神君のフランクフルト挟んでわしわししてあげよか?もちろんわしわし挟んでぬきぬきしたあとは……むふふ♪うちのマタノトビラ(前)でぬるっともういっぱつ抜いたってな♪]]

 

はぅ?!参加してましたよ?!

 

今の声は間違いなく副会長さんでした?!

 

と言うことはもう1人は生徒会長さん?!

 

イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!流石に今度こそそれはないですよ!

 

だって生徒会長さんは先輩達がガンプライブに出場するのを反対してるんですよ?!

 

そんな生徒会長さんがガンプラバトルをするなんてそんなことは絶対にありえないですよ!

 

[[えっ!マジっすか!希さんのデカイので挟んでくれんの?!しかもその後でヤらせてくれんの?!っしゃぁぁぁ!!!やっぱ生きてて良かった!巨乳サイコー!!!]]

 

[[へぇ…巨乳サイコーですか……そうですか……巨乳がサイコーですか………(どうせ私は虚乳ですよ……穂乃果よりも小さいですよ……凛に限りなく近いサイズですよ……。)………青空…あまりふざけたことばかり言っているとその股の間に垂れ下がっている不要な肉の棒をもぎ取りますよ?]]

 

[[あ、はい。ホントすいません。謝りますんでもぎ取るのだけは勘弁してください!]]

 

[[はぁ……ソラは相変わらず下半身に忠実に生きているわね…。いつも言ってるけど、ヤるならヤるで構わないけどちゃんとコ○ドームを使って避妊しなさいね?在学中に妊娠させたなんて事になったら、いくら理事長が寛容な方でも退学は免れないわよ?]]

 

うっは?!ガンプラバトルしてましたよ!この生徒会長さん!

 

ナニしてるんですか?!

 

先輩達から聞きましたけど、生徒会長さんってドヤ顔でガンプライブに出場するのは認められないわ!とか言ってたんじゃないんですか?!

 

それがなんでガンプラバトルしてるんですか?!

 

しかもめちゃめちゃハイクオリティのガンプラ使ってますし!

 

それも突撃オンリーのトールギスとか極端ん…な……あれ…?生徒会長さんって絢瀬 絵里さんってお名前でしたよね?

 

突撃オンリーのトールギスで絢瀬 絵里さん…?

 

んー?んー?んー?それってどこかで聞いたことあるような…ないような…。

 

[[それと希もよ?その手の冗談は止めなさい。あんまりエッチなことばかり言って男の子をからかっていると、いつか荒縄で縛られて拉致監禁されて酷い目に遭うわよ?低温蝋燭を全身に垂らされたり、三角木馬でアソコを責められたり、磔(はりつけ)にされてバラ鞭で叩かれたり。ね?さいこ……げふん、げふん、イ、イヤでしょ?]]

 

どこで聞いたのか思い出せませんね…あと、気のせいかなぁ?なんだかさっき生徒会長さん、“イヤでしょ?”じゃなくて“最高”って言いそうになってませんですか?

 

…………荒縄で縛られて低温ろうそくでろうそくプレイされたり、三角木馬でおまたを責められたり、磔にされてムチでぴしぴしされたりすのが最高だなんて、そんなのドMの人だけですよねー。

 

生徒会長さんがドMだなんてそんなことありえないですよねー。

 

だって品行方正を絵に書いたような生徒会長さんなんですよ?

 

ない!ないです!生徒会長さんがドMとか自分で言っておいてなんですが、絶対にないですよ!

 

うん。花陽の聞き間違いですね!聞き間違い!

 

[[なぁ絵里さん?絵里さんの例えの酷い目はなんでSM系だけなんだ?確かにマゾでもない限りはSMプレイなんてただ痛いだけだから、酷い目ってのは当たりなんだけど…。俺的にもSMプレイはナシだしなぁ…。]]

 

[[えっ?!ソラはSMプレイはナシなの?!えっ?!えっ?!えぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[オイ!待て!かしこいかわいいエリーチカ!なんでソコで驚くのさ!1年前のクソな頃ならいざ知らず、いくら俺が限りなく変態に近い性癖でも相手を傷付けて喜ぶSMプレイなんてやんねぇーよ!やっても軽く縛るソフトSMくらいだよ!]]

 

[[ソ、ソフトSMですって?!ソラ!貴方はナニをバカなことを言っているの!ダメよ!!!そんなの絶対にダメ!!!ソフトSMなんてそんな中途半端なSMなんてえりーちか的には認められないわ!!!大事な事だからもう一度言うわよ!認められないわ!!!]]

 

[[イヤ、なんでさ?!]]

 

[[なんでもよ!とにかくソフトSMなんて絶対にダメなの!認められないの!Sでも!Mでも!ヤるなら徹底的によ!わかった!わかったわね!!!はい!お返事!]]

 

[[んなもんわかるか!]]

 

[[えりち…なんやいろいろと性癖がだだ漏れやで?]]

 

[[えっ?!だだ漏れ…あっ!しまったわ!つい…えーっと……は、はらしょー♪]]

 

[[ハラショーで誤魔化すな!]]

 

…………どうしてでしょうか?再会を喜んでいたハズが、いつの間かSMプレイの話しになってますよ?

 

うーん…SMプレイですか……花陽的にはろうそく垂らしたりムチで叩かれたりするガチのSMプレイは痛そうだから遠慮したいですねー。

 

鳴神先輩が言っていた軽く縛って動けなくしてえっちなおもちゃでイタズラしちゃったりするくらいのソフトSMなら花陽もちょーっと興味あるかもです♪

 

縛られて動けなくなった花陽の全身をナメクジさんみたいにヌメヌメとした舌が這い回って…ピンク色のろーたーさんでマタノトビラ(前)のちょっと上にあるおまめさんとか、お胸の先端のさくらんぼさんとかをぶるぶる責められちゃったり♪

 

もちろんおまめさんとなさくらんぼさんをヌメヌメ舐められちゃうのもアリですよね!

 

ぶるぶるヌメヌメなめなめでマタノトビラ(前)がぬちゃぬちゃになっちゃったら……みなさんお待ちかね!合体のお時間です!

 

ぐふふふふ♪ソフトSMはなかなかいいかもしれません♪

 

みなさんも普通のえっちに飽きちゃったら試してみてくださいね!

 

まぁ花陽は普通のえっちの前に初体験が先なんですけどねー。

 

ことり先輩の狂気の監視と恐怖の制裁さえなんとかなれば、えっちな鳴神先輩を誘惑するのは簡単そうなんですけど…。

 

鳴神先輩ならちょーっと刺激的な格好であはーん♪とかかもーん♪とか言えば、絶対にルパンダイブしてきますよ!

 

アレ?なんだか花陽もいつの間にかお話が明後日の方向に脱線してましたよ?!

 

このままならまたいつものグダグダが加速しちゃいます!

 

軌道修正ですよ!軌道修正!

 

「あのー?なんで途中からSMプレイのお話になってるんですか?って!かなり今さらですけどその声はえりーちかちゃん、じゃなくて、生徒会長さんと副会長さんですよね!それじゃその薄紫のドムと水色のトールギスはお二人のガンプラなんですか?!」

 

今さらなんですが、なんで生徒会長さんと副会長さんのガンプラがアソコまで作り込まれてるんですか?!

 

正直言ってマジですか?!って感じですよ!

 

どちらの機体も甲乙つけがたいくらいにスゴいんですが、花陽的には特に薄紫のドムのカスタム機の方は世界大会とかに出てきてもおかしくないレベルでびっくりですよ!

 

関西系…たぶん心形流辺りの作風ですね!

 

もう完全に趣味のレベルを越えちゃってます!

 

[[にゃん!かよちん!かよちん!かいちょーさんね!スゴいんだよ!あのおっきな槍持ってばびゅーん!って飛んでね!ハイ・モックを次々にガツン!って!!!攻撃されてもみーんなガキン!ガキン!って!ぜんぜん止まんないにゃ!]]

 

[[ねぇ凛?ばびゅーんとかガツンとかガキンとか、それじゃナニ言ってるのかぜんぜんわかんないわよ?まぁ私は凛と一緒に生徒会長が戦ってる所を見ていたから、ナニを言いたいかはなんとなくわかるけど…。]]

 

あ♪大丈夫ですよ♪真姫ちゃん♪

 

花陽は擬音満載の凛ちゃん語なら慣れっこです。

 

なんと言っても幼馴染みですから♪

 

それじゃさっそくさっきの凛ちゃん語を解読しちゃいましょう!

 

えーっと……“会長さんはスゴいんだよ!大きな突撃槍を構えて高出力のバーニアでスゴいスピードで戦場を駆け抜けて行くの!カッコいいんだよ!ハイ・モックさんに攻撃されても装甲が全部弾いちゃうの!攻撃されてもぜんぜん怯まないで、止まらないで!どんどん加速して!ハイ・モックさんを倒しちゃうの!”かな?

 

やっぱり生徒会長さんは堅牢な装甲と高出力バーニアの加速力で突撃を繰り返す戦法が得意なんですね。

 

シンプルだけどあれだけ堅牢な装甲なら1度動き出したら止めるのは困難ですよね。

 

「そっか。生徒会長さんスゴいんだね!」

 

[[う"ぇえ?!花陽?!アンタ!凛の言いたいことわかるの?!]]

 

「もちろんわかりますよ?だって花陽と凛ちゃんは幼馴染みですから♪」

 

[[幼馴染みだからわかるって……それってスゴいの…かな?]]

 

[[ねぇ!ねぇ!かよちん!凛のベニャッガイも生徒会長さんみたいにばびゅーん!ってできるようにしてほしいにゃ!ばびゅーん!ってやってドッカーン!って!にゃぁぁぁぁ!!!にゃんかみなぎってくるにゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[その重そうなベニャッガイで生徒会長みたいな機動戦闘するつもりなの?ムリでしょ?]]

 

[[にゃ!ムリじゃないにゃ!たぶん!かよちんきょーいのぎじゅつりょく?ならなんとかしてくれるにゃ!!!]]

 

[[ねぇ?凛?驚異の技術力とか意味わかって言ってる?]]

 

[[も、もちろんだにゃ!]]

 

[[……わかってないわね。これは。]]

 

[[みぎゃぁぁぁぁ?!にゃんでバレたにゃぁぁぁぁ?!]]

 

「あはは…凛ちゃんはやっぱり凛ちゃんだね。でも…ベニャッガイでばびゅーんかぁ。うーん……どーしよかなぁ……。」

 

ベニャッガイのベースになっているベアッガイⅡは、改造無しでストライカーパックを使えるから、ベニャッガイで生徒会長さんの水色のトールギスみたいな突撃戦法をするなら今の宙間戦闘用のスペースストライカーじゃなくて、バックパックをもっと大出力のストライカーパックに換装するのが1番近道だよね?

 

でも真姫ちゃんが言っていたみたいに、普通のストライカーパックじゃベニャッガイの重量でばびゅーん!はムリだから、ばびゅーん!専用の大出力のストライカーパックを作らなきゃだめだよね?

 

その場合はやっぱりベースにするのは機動戦闘が得意なエールストライカーかな?

 

うーん……丸いフォルムのベニャッガイに鋭角的なデザインのエールストライカーを装備するのって、なんか見た目的にスッゴいに微妙だよね?

それなら1から作っちゃった方がいいのかも?

 

生徒会長さんの水色のトールギスのバーニアは小回りとかは無視してとにかく加速力に特化させたモノみたいだから、ロケットみたいにバックパックにするにはちょっと極端な構造のモノでもいいのかもしれないなぁ…。

 

ロケットストライカー……かぁ…。

 

ソレは…………面白いかもしれません!

 

ロケットエンジンを搭載したストライカーパックを装備したベニャッガイが猛スピードで突撃して……接敵の瞬間にファイナルベニャッガイを使えば……ぐふふふふ♪

 

禁断の特攻兵器の完成ですね!

 

[[ん?おおっと♪どうやら新手の登場みたいやね♪]]

 

<はなよー。れーだーけんないにみかくにんきーがしんにゅーしてきたよー。>

 

「未確認機?えーっと…。」

 

みんなでおしゃべりに夢中になっていると、レーダーを監視していてくれたうーちゃんが未確認機が現れたって報告してくれました。

 

報告をもらった花陽はすぐにサブモニターに表示された詳細なデータを確認してみます!

 

サブモニターには確かにレーダーの端からこちらへと向かって来ている未確認機の反応が表示されていました。

 

副会長さんも花陽のカーバンクルとほとんど同時にレーダーに反応が現れたみたいですね。

 

あの薄紫のドムのレーダー範囲は花陽のカーバンクルと同じくらいなんですね。

 

[[数は…ひー、ふー、みー、よー…。]]

 

「9…10…こちらへ向かって来ている敵機は全部で10機です!」

 

[[10機…フルチーム編制ね。希、私の“トールギス・ヴァルキュリア”にもそっちのレーダーのデータを送ってちょうだい。]]

 

[[了解♪ちょい待っててな?そのジム改のカスタム機を使っとるんは確か花陽ちゃんってお名前やったかな?]]

 

「は、はい!花陽です!小泉 花陽です!」

 

[[うん♪いいお返事やね♪花陽ちゃんのレーダーにも敵機の反応は出とるんやろ?なら鳴神君達に詳細データを送ってあげてな?うちのドム・ハーミットはまだそっちのチームと友軍登録しとらんから、ちょい面倒なんよ。]]

 

「はい!了解しました!うーちゃん!みんなに詳細なデータを送ってください!」

 

<はーい。でーたてんそー。でーたてんそー。>

 

データの転送って慣れていないと地味に面倒なんですよねー。

 

でも心配はいりませんよ!

 

花陽には電子精霊のみんながいてくれますから!

 

こんなときは電子精霊持ちは楽できちゃうんで得した気分になっちゃいますね♪

 

<<データの転送を確認しました。サブモニターに表示します。>>

 

[[おう。どれどれ……あっちは3機編制の小隊が3つに後方に1機…この後ろの1機は指揮官ってところか?]]

 

[[10機ですか…こちらは生徒会長と副会長を入れても7機ですから、数ではあちらが勝っていますね。]]

 

[[海未先輩はなんでそんなに冷静にしていられるのよ!こっちはさっきまでの戦闘でボロボロになってるのよ!]]

 

[[オマケに凛のベニャッガイと真姫ちゃんの金ぴかは弾切れだにゃ!ベニャッガイは頭がないからファイナルベニャッガイも使えないよ!]]

 

花陽のカーバンクルも、もう使える武装は“ファイアフラワー”が1発だけです。

 

これは…もしかしなくても結構ヤバいですか?!

 

[[焦っても事態は好転しませんよ?とは言え、私のジム・スナイパーⅡもまだエネルギーに余裕はありますが、機体のダメージが看過できないレベルですね。この状態での戦闘は出来れば避けたい所ですが…。]]

 

現状でまともに戦えるのは鳴神先輩の高機動型ザクⅡだけですよ?!

 

この状況ってやっぱり地味にピンチですよ?!

 

せっかくキ○ガイおねーさんを倒してハッピーエンドだとおもったのに?!

 

みんなで頑張って生き残ったのに、今度こそゲームオーバーなんですか?!

 

[[大丈夫だって。10機だろうがなんだろうがメイジンクラスのバケモノさえいなけりゃ俺1人でなんとかなる。だから海未さん達は下がっててくれ。]]

 

[[あら?ソラは1人で戦うつもりなの?せっかく久しぶりに一緒に出撃してるんだから、ちょっとは頼ってくれてもいいのよ?私たちはまだまだ余裕で戦えるんだから。ね?希?]]

 

[[そうやね♪ここはひとつ、可愛い後輩ちゃんたちのためにおねーさんたちがひと肌脱いどこーか?]]

 

[[別にあの程度なら俺1人でも…いや、残り時間も少ねぇしおとなしく絵里さんと希さんに手を貸して貰うか。]]

 

[[うふふ♪素直でよろしい♪それじゃ…アテンション!前衛は私のヴァルキュリアとソラのtypeR!希のハーミットは園田さん達を護衛しながら援護をお願い!]]

 

[[おうよ!]]

 

[[了解♪うちにまかしときぃ♪]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回、ようやく絵里さんのガンプラ“トールギス・ヴァルキュリア”を登場させる事が出来ました。
本当ならば機体名は“トールギス・ワルキューレ”にしたかったのですが、ビルドファイターズ本編でどこかのグレコさんが厳つい顔に似合わないワルキューレと言う名前を使っておりましたので、泣く泣く諦めました。
あの人は何故あのような強面でワルキューレなんて乙女な名前をつけたのでしょうか……?
そんな次回は希さんがぶしゅっと1発ぶちかまします。

本編更新は月曜日のお昼頃を、絵里さん生誕祭特別編は間に合えば金曜日のお昼頃にそれぞれ更新を予定しております。
また、間に合えば凛ちゃん生誕祭特別編を10月2日に更新したいと思っております。
皆様、お時間よろしければお付き合いくださいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのさんじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

F2ザクをベースにカスタムガンプラを作ろう!2機目を展開中なQooオレンジでございます。
よろしければ活動報告をご覧ください。

今回は希さんがぶっしゅっと1発ぶっ放します。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのさんじゅう 始まります。
































ファイナルベニャッガイの大爆発の余波を懲りずに利用して、なんとかキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントを撃墜した花陽と鳴神先輩は、キ○ガイおねーさんが呼び出した大量のハイ・モックさん達と戦っていた凛ちゃん達との合流を急ぎました!

 

花陽と鳴神先輩が凛ちゃん達のところへと急いでいたその頃、凛ちゃん達はキ○ガイおねーさんを倒しても止まらなかったハイ・モックさん達に襲われて大ピンチ!

 

えぇ?!キ○ガイおねーさんを倒せばハイ・モックさん達は止まるんじゃなかったんですか?!

 

キ○ガイおねーさんを倒してもハイ・モックさん達が止まらないなんて花陽は聞いてませんでしたよぉぉぉぉぉ!!!

 

そんなハイ・モックさんの物量に押されて大ピンチの凛ちゃん達を助けてくれていたのはなんと!なんとぉぉぉぉぉ!!!

 

ミトメラレナイワ(17歳♪すぷりんぐ♪)でお馴染みの、劣性遺伝子の金髪碧眼がなんで遺伝されてるんですか?!なハラショー!なロシアンクォーター!

 

変質者捕縛用にと各部活動・各委員会に何故か荒縄(純国産♪)を毎月無料で大量配布している音ノ木坂学院の生徒会長!

 

怖いお話で幼児退行しちゃう“かしこいかわいいえりーちかちゃん(よんちゃい♪)”こと絢瀬 絵里先輩!

 

そして花陽の密かな自慢の割りと大きめのおっぱいさんを遥かに凌ぐ驚異の胸囲の持ち主な怪しい関西弁をしゃべる謎のスピリチュアルマイスター!

 

音ノ木坂学院生徒会副会長の東條 希先輩!

 

まさかの生徒会コンビのお二人でした!

 

しかもですよ!このお二人の使っているガンプラがこれまたスゴいんです!!!

 

世界大会レベルのクオリティな薄紫色のドムとガンダムアシュタロン・ハーミットクラブをミキシングしてさらに魔改造を施した副会長さんのカスタム機“ドム・ハーミット”!

 

空前絶後の疾風怒濤の超絶装甲なベニャッガイに使っている金属パーツよりもお値段マシマシの硬度マシマシな金属パーツを使って装甲強度マシマシのアホみたいな防御力&おっぱいさんが潰れちゃうくらいにスゴいGが襲い掛かる高出力バーニア!

 

でもでも武装は大型突撃槍&大型シールドだけのなんとも極端な機体設定の水色のトールギスのカスタム機!

 

生徒会長さんの“トールギス・ヴァルキュリア”!

 

そんなスゴいガンプラを使うお二人の増援のおかげで、凛ちゃん達も大量のハイ・モックさん達に男女男って書いてマタノトビラ(前)とマタノトビラ(後)に2本挿しのふたあなそーにゅーなさんどうぃっちふぁぁぁ○ぁぁっく!で嬲(なぶ)り殺しにされることなく、無事に生き残っていてくれました!

 

グフフ♪リンチャンノマタノトビラヲナブッテイイノハハナヨダケダデスヨ♪アトハマキチャンモキョウカラハナヨガジックリタップリナブッテアゲマスヨ♪♪♪ドムムム♪

 

オマケノウミセンパイハナルカミセンパイカコトリセンパイニオマカセデス!

 

はぅ?!油断したらまた小さなとりさんに意識を軽く乗っ取られちゃってました?!

 

本編じゃ最近は出番もセリフもないのにことり先輩が相変わらず猛威を振るってるってナニソレ?イミワカンナイ♪

 

とにかく!かしこいかわいいえりーちかちゃん(よんちゃい♪)、じゃなくて、生徒会長さん!副会長さん!

 

凛ちゃん達を助けてくれてホントにありがとうございました!!!

 

でも…キ○ガイおねーさんも倒して大量のハイ・モックさん達も殲滅して、これにて一件落着♪かと思われたその時!

 

花陽のジム・カーバンクルと副会長さんのドム・ハーミットのレーダーに映し出されたのは、こちらへと向かってくる10機の新手の反応でした…。

 

花陽のジム・カーバンクルと凛ちゃんのベニャッガイと真姫ちゃんの百式は度重なるキ○ガイおねーさんとの激戦でもう弾切れで機体もボロボロです!

 

海未先輩のジム・スナイパーⅡも地味にボロボロです!

 

今のボロボロな花陽達の状態で10機編制のフルチームと戦闘なんてじぇぇぇぇぇぇぇったいに!ムリですぅぅぅぅぅぅ!!!

 

ナンテコッタイ!またまた大ピンチですぅぅぅぅ!!!

 

そんなまたまた大ピンチに立ち向かうのは最近出番の少なくてチンピラ化も著しい我ら(?)が主人公!そう!鳴神先輩!!!

 

そして生徒会長の絢瀬先輩と副会長の東條先輩の三人でした!!!

 

あれ?副会長さんはともかく、鳴神先輩と生徒会長さんってスゴく仲悪くなかったですか?

 

生徒会室に公認申請をお願いに行ったときに、二人でクソ女!クズ男!って罵り合ってたって海未先輩が言ってましたよ?!

 

その後で鳴神先輩が生徒会長さんをゲ○まみれにしようとかしていたって言ってましたよ?!

 

この前の公式戦の時には生徒会長さんが鳴神先輩を土下座させて高笑いしてたって言ってましたよ?!

 

だ、だいじょーぶ…なんですよ…ね?

 

花陽はとぉぉぉぉってもぉ!不安です!

 

不安すぎますぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

と、言うワケで♪いよいよ長かった今回のバトルロイヤルもクライマックスです!

 

ものすごぉぉぉぉぉぉぉぉぉく!不安ですけど!鳴神先輩!サクッとヤっちゃってください!

 

それではみなさん!お待たせしました!

 

ガンプライブ第6話そのさんじゅう♪本編のスタートですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[あまりこちらに近寄られたら園田さん達が危険ね……なら……希!聞こえてるわね!こちらの今の状況であまり敵機に近寄られたくないわ!だから出来るだけ早い段階で敵の数を減らしておきたいの!貴女のドム・ハーミットの“アレ”で先制攻撃をお願い!]]

 

脳筋突撃仕様の機体を使ってるっぽい生徒会長さんは、トールギス・ヴァルキュリアの高出力バーニアにモノをいわせて一気に加速して敵機へと向かっていくのかと思っていたんですが、副会長さんにナニやら指示を出していますよ?

 

先制攻撃とか聞こえましたけど、先制攻撃って先制攻撃ですよね?

 

ふぇっ?!敵機との間にはまだかなり距離が離れていますけど、この距離から先制攻撃ですか?

 

普通に考えてこんなに離れた距離からじゃよっぽど射程距離に特化させた狙撃機でもない限りは攻撃なんて絶対に届きませんよ?!

 

副会長さんのドム・ハーミットって見た目から言って、あきらかに狙撃機じゃないですよね?!

 

どちらかと言えばパワー重視の機体に見えるんですけど…?

 

[[お?“アレ”使っちゃうんやね?え~やん♪出し惜しみはせぇ~へんパターンやね♪うっしっし♪了解や♪えりち♪]]

 

[[希さんの“アレ”ってことは“アレ”か?ならこの戦闘、先制攻撃の一撃で終わるかもしれねぇーな。]]

 

[[そうね。少し距離が離れているから全部まとめてはちょっと難しいかもしれないけど、希が“アレ”で一撃で終わらせてくれたら私達は楽ができるわ。]]

 

ところで、さっきから生徒会長さんや副会長さん、それに鳴神先輩が言っている“アレ”ってなんでしょうか?

 

一撃で終わるかもしれないって、花陽が今回のバトルでジム・カーバンクルのミサイル弾頭に用意した花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”みたいに、副会長さんが用意した希印の秘密兵器とかかな?

 

希印の秘密兵器………それってスゴく気になりますね…。

 

そりゃもー!実に気になりますよ!

 

1人のビルダーとしては秘密兵器とか言われちゃったら、とぉぉぉぉっても気になっちゃいます!!!

 

どうやらこれからその“アレ”って言われている秘密兵器を使って先制攻撃しちゃうみたいですけど、正解の発表の前に副会長さんの秘密兵器がどんな秘密兵器なのかちょっとしんきんぐたいむ♪で考えてみましょう!

 

考えることを放棄したらヒトはその瞬間に穂乃果先輩(アホ)の仲間になっちゃいますからね!

 

考えてこその人生!

 

考えてこその脳みそさん!

 

生きることは考えることなんです!

 

さぁ!みなさんも花陽と一緒に脳みそさんを“限界突破(リミットバースト)”!でいろいろと考えてみましょう!

 

そんなワケでれっつしんきんぐたいむ♪ですよ!

 

うーん……この距離からでも攻撃が届いちゃうなら、選択肢として1番有力なのはやっぱり狙撃系の武装ですね。

 

射程距離に特化させた狙撃系の武装なら、この距離からでも余裕で届いちゃいます。

 

でも……鳴神先輩と生徒会長さんは“一撃”で終わるかもしれないって言ってました。

 

狙撃系の武装だと編隊を組んでこっちに向かってきている敵チームを一撃でぜーんぶ撃墜させるのはムリですよね?

 

基本的に狙撃だと1機ずつしか撃ち落とせませんから。

 

うん。副会長さんの秘密兵器?はたぶん狙撃系の武装じゃありませんね。

 

10機編制のフルチームを一撃で墜とすなら、やっぱり広範囲を攻撃できる武装ですよね?

 

花陽印の秘密兵器な“ファイアフラワー”みたいな特殊弾頭のミサイル…じゃないですよねー。

 

ミサイル系の武装じゃそんなに射程距離はありませんから、ここからじゃ攻撃は届きませんね。

 

もしここからこっちに向かってきている敵チームに届くミサイル系の武装だとしたら、それはかなり大型のミサイルになっちゃいます。

 

副会長さんのドム・ハーミットの外見から判断して、そんな大型のミサイルは搭載されていないと思うんですよ。

 

まさか背中の“ヤドカリ”が実はミサイルみたいに飛んでいって大爆発♪なんてことはないでしょうし。

 

狙撃系の武装でも、広範囲を攻撃できるミサイル系の武装でもないなら……残ってる選択肢は砲撃系の武装ですね。

 

ん?砲撃系……砲撃系?あっ!花陽は副会長さんの秘密兵器がナニか、なんかわかっちゃったかもですよ♪

 

ドムとガンダムアシュタロン・ハーミットクラブのミキシングカスタム機で砲撃系の武装っていったら“アレ”しかありません!

 

そう!ガンダムアシュタロン・ハーミットクラブに搭載されているコロニーでも一撃で破壊しちゃえるくらいにスッゴい超威力のとんでも兵器!

 

“サテライトランチャー”です!

 

これは当たりなんじゃないですか♪

 

グフフ♪名探偵ハナヨの超絶名推理が大炸裂ですね♪

 

[[むふふ♪鳴神君とえりちのご期待に応えれるよ~に、希さんもちょいがんばろ~かな?それじゃ…ハーミットユニット起動♪“サテライトリボルバー”♪バレル展開♪]]

 

花陽が自分の名推理に思わずぐふぐふしていると、副会長さんはノリノリでバックパック代わりに背負っている背中のハーミットクラブの“ヤドカリ”を起動させて、3枚2対の羽のようなリフレクターを広げながら、サテライトランチャー用の砲身をじゃきーん♪と展開させました!

 

ほら♪やっぱりサテライトランチャーが正解ですよ♪

 

って?!“サテライトリボルバー”?!

 

へ?!“サテライトランチャー”じゃないんですか?!

 

リ、リボルバーですか?!

 

あっ!確かに砲身の付け根の辺りに回転式弾倉…リボルバーが取り付けられています!

 

副会長さんはサテライトシステムを起動させて、お月様からマイクロウェーブを送信して貰わないみたいなんで、もしかしてあのリボルバー部分には圧縮エネルギーカートリッジとか内蔵されてるんじゃないですか?

 

そうすれば自前でサテライトランチャーに必要なエネルギーを賄えますもんね!

 

あ!でも流石に高エネルギーを供給してくれる圧縮エネルギーカートリッジでも、1発くらいじゃサテライトランチャーを撃てませんよね?

 

だがしかし!圧縮エネルギーカートリッジ1発じゃ無理でも、何発も使えばサテライトランチャーだってイケちゃいます!

 

だからこそのリボルバーなんですね!

 

あの弾倉内の圧縮エネルギーカートリッジを全部使えば、マイクロウェーブの送信無しでもイケそうですね!

 

今度こそ名探偵ハナヨの名推理が炸裂です!

 

[[“高”圧縮エネルギーカートリッジ♪ロード♪]]

 

ほら!やっぱり圧縮エネルギーカートリッジ……あれ?

 

“高”圧縮?!

 

圧縮エネルギーカートリッジじゃない?!

 

“高”圧縮エネルギーカートリッジなんてそんなカートリッジシステムは知りませんよ!!!

 

<<こーねるぎーはんのー!こーねるぎーはんのー!はなよ!あぶない!あぶない!>>

 

「危ない?!うーちゃ!高エネルギー反応って……えぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

普段は割りとおっとりしているうーちゃの珍しく慌てた声に驚いた花陽は、報告された内容の詳細を見るためにサブモニターを確認します。

 

そこにはちょっと信じられない数値のエネルギー反応が表示されていました!

 

はい?!な、なんですか?!このめちゃくちゃなエネルギー反応は?!

 

そこのあなた!そんな大袈裟なー。とか思ってますよね!絶対に思ってますよね!!!

 

どころがぎっちょん♪これがまったくもって大袈裟じゃないんですよ!

 

うーちゃんがサブモニターに表示してくれた副会長さんのドムから発せられているエネルギー反応は、小型の要塞の動力炉とかとおんなじくらいのめちゃくちゃ高いエネルギー反応なんですよ?!

 

それをいくら魔改造しているからって言っても、ただのMSが出しちゃってるんですからね?!

 

ね?大袈裟じゃないですよね!

 

って!これって絶対にヤバいですよ!!!

 

こんなバカみたいな高出力エネルギーなんてMSサイズの機体が制御できるレベルを越えちゃってますよ!

 

このままじゃ確実にエネルギーが暴走して大爆発しちゃいますぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!

 

今さら逃げてもなんかもういろいろと遅い気もしちゃいますが、とにかくできるだけ遠くに退避です!

 

そーいん退避ですよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!逃げますよ!このままじゃ副会長さんのドムのバカみたいな高出力エネルギーが暴走して大爆発しちゃいます!!!大爆発ネタでキ○ガイおねーさんを倒したあげくの果てが花陽達も大爆発でみんなあぽーんなんて笑えません!!!だから急いで逃げましょう!!!」

 

[[にゃ?かよちん?ナニそんなに慌ててるの?副会長さんが爆発?]]

 

[[まぁ花陽のその反応もわからないでもないわね。これだけ非常識なエネルギー反応を出してるんだもの。でもたぶん爆発しないと思うわよ?そのサテライトリボルバーとかってヤツ、さっきも使ってたけど大丈夫だったし。]]

 

「へっ?!さっきも使ってた…?あ…」

 

花陽と鳴神先輩が凛ちゃん達と合流しようとしていた時に危なく直撃しそうになった超ごんぶとビーム!!!

 

アレですね!!!

 

はい?!それじゃアレって流れ弾だったんですか?!

 

あの規模の流れ弾なんてぶっちゃけはた迷惑ですよ!!!

 

[[花陽、そんなに慌てなくても大丈夫だぞ。希さんの…いや、心形流のエネルギー制御技術は世界一だからな。]]

 

「心形流…ですか…心形流って……ふぇ?!心形流ってガンプラ心形流?!あのバ火力上等の“魔王”や大きなお友だちが鼻血を垂れ流して喜んじゃうエロすごいガンプラでお馴染みな“紳士”のあのガンプラ心形流造形術ですか?!」

 

[[おう、その心形流だ。希さんの使ってるあの高圧縮エネルギーカートリッジはその心形流の奥義の1つなんだってよ。いいか?心形流の高圧縮エネルギーカートリッジなんて、世界大会でもない限り滅多に見れねぇー代物だぞ?俺の言ってるこの意味、花陽ならわかるな?]]

 

滅多に見れない心形流の奥義…。

 

究極のエネルギー制御技術…。

 

「はい!先輩!!!勉強させてもらいます!!!うーちゃん!カーバンクルのセンサーを総動員して副会長さんのドムのデータを取りますよ!レーダーとか通信とかは後回しでいいんで、とにかく副会長さんのドムのデータ収集を最優先でお願いします!!!」

 

<あぶなくないのー?わかったー。でーたしゅーとくー。はじめるよー。>

 

鳴神先輩の言う通り、世界大会常連のトップファイターさん達が学んだガンプラ心形流造形術の奥義をこんな間近でみれるなんて、そんな機会は滅多にありません!

 

副会長さん!あなたのその技術!花陽の糧にさせてもらいます!!!

 

[[ターゲット♪ろっくお~ん♪]]

 

[[みんな!さっきも言ったけど希のハーミットより前に出ちゃダメよ!]]

 

[[アレの前に飛び出るヤツは真性のアホにゃ。ベニャッガイが元気なときでもアレはムリにゃ。]]

 

[[了解よ。あんなのに巻き込まれるなんて冗談じゃないものね。]]

 

[[ことりのバスターライフルを遥かに越える大出力ビーム…毎回思うのですが、ガンプラバトルにはまだまだ私の知らない事が沢山あるのですね。]]

 

生徒会長さんの警告に従って、凛ちゃん達は後方へと退避して行きます。

 

花陽もそろそろ下がらなきゃ危ないですね!

 

[[ファイナルセーフティ解除♪さぁ~て……ぶしゅ♪っといっぱつ派手にいくで~♪“サテライトリボルバー”!ふぁいあー!!!!!!]]

 

副会長さんが気の抜けるような声色で“ファイアー”と言い放つと、背中の“ヤドカリ”の中央に展開されている砲身の先端から、まばゆい光の奔流が溢れ出していきました!

 

そんな高圧縮エネルギーカートリッジから供給された膨大なエネルギーにより撃ち出された超ごんぶとビームは、こちらに向かってきていた敵機へとまっすぐに突き進んで……そして……破壊をもたらす光はその進路上の全てを飲み込んでいきました……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[あちゃ~。いっぱつで終わらんかったなぁ~。]]

 

こちらへと向かってきていた敵機に放たれた、副会長さんのドムの超ごんぶとビーム。

 

まっすぐに突き進んだ超ごんぶとビームの光の奔流は、10機中8機の敵機を飲み込んでやがて終息していきました。

 

もちろんサテライトリボルバーの超高出力ビームに飲み込まれた8機の敵機は跡形もなく消し飛んじゃいました。

 

レーダー上に残された敵機を示す2つの赤い光点は撤退ではなく特攻を選んだみたいで、スピードを上げてこちらへとさらに向かってきています。

 

[[あら?私とソラのためにわざと残してくれたんじゃないの?]]

 

[[むぅ…そんなつもりはないんやけど……(まぁ未調整のハーミットの高圧縮エネルギーカートリッジじゃこの辺りが限界やね…。あんまり無理して爆発オチやなんて、洒落にならんもんね。) えりち~、あんまりいじわる言わんといてや~♪]]

 

[[うふふ♪冗談よ。残りは私とソラで片付けて来るわ。ソラ?いいかしら?]]

 

[[おうよ!んじゃちょいと希さんの食い残しを漁りに行きますか!]]

 

[[残り時間もあと少し…一撃で決めるわよ!!!]]

 

そんな2機を迎え撃つのはガチムチに防御を固めた突撃仕様のトールギスを駆る生徒会長さんと、ロングポールヒートアックスを構えた高機動型ザクⅡを駆る鳴神先輩の二人でした!

 

鳴神先輩と生徒会長さんの二人はそれぞれ手にした得物を構え直すと、背部のバーニアを点火させて一気に加速してこちらへと向かってきている敵機へと突撃していきました!

 

「生徒会長さんのトールギス!鳴神先輩の高機動型ザクⅡよりも速い!しかも初速からトップスピードっぽいですよ!あ、あんなにいきなり加速して中身の生徒会長さんは大丈夫なんですか?!(おっぱいさんが)潰れちゃいますよ!」

 

あれだけ一気に加速したらGで中身が大変な事になりますよ?!

 

副会長さんの圧倒的なおっぱいサイズには少しだけ劣りますけど、生徒会長さんのおっぱいさんも大変たわわに実った豊満な果実なんです!

 

そんな世界の至宝たるおっきなおっぱいさんがぺちゃんこになっちゃいますよ!

 

もったいない!なんてもったいない!

 

凛ちゃんみたいなぺちゃんこぱいぱい!略してぺちゃぱいさんも大好物な花陽ですが!たわわに実ったおっきなおっぱいさんもぺちゃぱいさんと同じくらいに大好物なんです!

 

生徒会長さん!せっかくのおっきなおっぱいさんがGでぺちゃぱいさんになっちゃう前に!花陽にむしゃぶりぺろぺろさせてください!!!

 

って!一気に加速して行っちゃったから、もうぺちゃぱいさんになっててなんか遅そうですよ?!

 

ぬわぁぁぁぁぁ!!!おっぱいハンター花陽!一生の不覚です!!!

 

[[あのくらいのGなら問題ないんよ。えりちってあ~見えて結構鍛えとるから♪]]

 

「(おっぱいさんを)鍛えてるとか鍛えてないとかの問題なんですか?!」

 

だって生徒会長さんのおっぱいさんはとぉぉぉぉっても!柔らかそうでしたよ!!!

 

あれぞまさに!ロシアンおっぱい!

 

北の大国の驚異の胸囲!!!

 

[[そんなもんやって♪それにイチイチ気にしとったら人生疲れるで?]]

 

[[鍛えてるですか……たかがゲームと思っていましたが、やはりガンプラバトルでも身体を鍛え必要があるのですね……。よし!決めましたよ!明日から早朝にみんなで集まって朝練です!体力作りに筋力トレーニング!精神修行!他にも色々!帰ったら早速トレーニングメニューを考えましょう!]]

 

え"……朝練……。

 

花陽もμ'sに入ったらやっぱり朝練しなきゃダメなんですよね……。

 

うぅ~…朝はお布団の中で二度寝して起きてから美味しいご飯を食べてゆっくりしたいですぅ…。

 

[[にゃ!生徒会長さんがなんかおっきな黒いトンガリ頭のヤツに突っ込んで行ったにゃ!]]

 

[[あ、ホントだわ。ねぇ花陽?あの大きなトンガリ頭ってなんてモビルスーツなの?なんだかあのトンガリ頭みてるとラスボス二人に対して一人で立ち向かって苦戦しそうな気がしてちょっとイラッとしてくるのよね。]]

 

「ちょっと待ってくださいね…じゃなくて!チョットマッテテェェェェェ!!!」

 

[[そう言うボケはいいから早く教えなさい!あんまり舐めて真似ばかりしてるとうちのラボに拉致って裏用の新薬の実験台にするわよ!!!]]

 

「ひぃぃぃぃ!!!ご、 ごめんなしゃい!!!」

 

真姫ちゃんのとこのラボって西木野製薬のラボなんですよね?!

 

あそこの裏用のお薬って良い意味でも悪い意味でも頭のおかしなお薬ばっかりなんですよ!

 

その頭のおかしなお薬の実験台なんてじぇぇぇぇったいに!イヤです!!!

 

きっと身体中が性感帯に魔改造されてご飯を食べるだけでイッちゃうようになっちゃったりするんですよ?!

 

耐久テストとか言って24時間休みなくえっちなことされちゃうんです!

 

花陽はかわいい女の子にえっちなイタズラするのは大好きですけど!花陽がえっちなイタズラされちゃうのはイヤです!!!

 

西木野製薬のお薬は他人に使って面白おかしく遊ぶためにあるんです!

 

自分に使っちゃダメなんです!!!

 

西木野製薬のお薬を自分で使うときは鳴神先輩とえっちな遊びをするときだけです!

 

そのときは……ぐふふふふふ♪

 

[[ねぇかよちん?それであのガンプラってなんなの?]]

 

おっと♪またまた妄想竹の樹海に迷い込んじゃうとこでしたね!

 

「えーっと……。」

 

うん。ちょっと距離が離れてるからわかりづらいけど、アレってZガンダムに出てきたジュピトリス製MS“ジ・O”だよね?

 

あの特徴的なトンガリ頭?がナニよりの証拠です!

 

あのジ・O…機体色を黒に変えただけで特に目立った改造はされてないみたいですね。

 

ほとんど素組のあのジ・Oが相手なら、生徒会長さんのガチムチトールギスに大型突撃槍で一刺しされて、はい♪おしまい♪になりそうです。

 

「あのね凛ちゃん。アレはZガンダムに出てきたジ・OってMSだよ。カタカナの“ジ”にアルファベットの大文字で“O”って書いて、それで“ジ・O(ジオ)”って読むんだよ。Zガンダムのラスボスみたいな機体で、劇中で最後にZガンダムが変型したウェイブライダーに突撃されてあぽーんってなっちゃんだ。劇場版だと無事なんだけど、TV版だと主人公のカミーユの心?精神?も道連れにしちゃうんだよねー。迷惑だよねー。」

 

[[じお?うにゃ。にゃんかへんにゃ名前にゃ。でもにゃんか重そうで固そうなヤツだにゃ!ベニャッガイの親戚だにゃ!]]

 

「見た目は確かに重そうで固そうだよね。でもね?あのジ・Oって全身に50コの姿勢制御スラスターが取り付けられていたりするから、ああ見えてもスゴい機動性を持っていたりするんだよ?」

 

他にもフロントアーマーの中にはサブマニピュレーター…ガンダムファンの人達にとってはお馴染みの“隠し腕”が内蔵されていたりするんです。

 

MSって言うよりMA(モビルアーマー)に近い機体だって聞いたこともあります。

 

[[私……やっぱりあのジ・Oって機体は好きじゃないわ…。百式を虐めそうな気がするのよね?]]

 

真姫ちゃんって変なところで勘?が鋭いですよね?

 

確かにZガンダムのラストの方で、百式はあのジ・Oとキュベレイの2機を相手にコロニーレーザーの中で結構ギリギリな戦闘をしてましたね。

 

ジ・Oも高性能なMSだけど、もう1機のキュベレイもかなり高性能なMSなんですよ?

 

キュベレイって“ファンネル”って言う遠隔操作で全方位から攻撃できる武装を持っているんです。

 

オールレンジ攻撃ってヤツですね!

 

ちなみに宇宙世紀系で1番始めに“ファンネル”って名前を付けたビット兵器を装備したのはハマーン様のキュベレイらしいですよ?

 

※諸説ございます。

 

その“ファンネル”ですが、なんでもビットが“漏斗(じょうご)”の形に似ていたから、英語で“漏斗(じょうご)”の意味の“ファンネル”って名付けたそうです。

 

みなさんもハマーン様みたいに“行け!ファンネル!”って一回やってみたくないですか♪

 

そんなオールレンジ攻撃のできるキュベレイと姿勢制御スラスターの鬼のジ・Oとの戦っている百式を見るたびに、花陽はやっぱりクワトロ大尉……シャア・アズナブルはスゴいパイロットだったんだなー。って思っちゃいます。

 

だってそうですよね?

 

機体性能の劣る百式でジ・Oとキュベレイの2機を相手に戦って生き残ったんですよ!

 

ロリコンでシスコンでマザコンでコンスコン(あ、これは違いますね!)なのに、ラスボス二人を相手に頑張るなんてスゴいですよね!

 

まぁ片方のハマーン様はシャアのロリコンのせいであぁも怖い女の人になっちゃったんですけど……。

 

はにゃ~ん様はあんなにかわいかったのに……。

 

こんなときにはこの言葉しかありませんね。

 

そう!

 

“どうしてこうなった!”

 

なーんちゃって♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

本編第6話も残すところはあと2回…さらっと終わる筈が気付けば30回を越えておりました。
本編6話終了後は穂乃果ちゃんの妹の雪穂ちゃんと絵里さんの妹の亜里沙ちゃんの二人に、ソラの義妹の鳴神 悠莉を加えた妹トリオの閑話を予定しております。
また、閑話はもう1話、未登場のA-RISEメンバーの1人が語り部となる「商店街の七人」を予定しております。

閑話を2話お送りしましたら、いよいよ本編第7話を開始いたします。
本編第7話はにこちゃんが語り部の第7話A「無冠の女王」と、ことりさんが語り部となる第7話B「トベナイコトリ」の二部構成となります。
にこちゃん襲来回と、それに伴う珍しくシリアス(?)なことりさん回になる予定です。
二部構成は初の試みなので破綻しないように頑張りたいと思います。

皆様。今後とも何卒ガンプライブをよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのさんじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

あと少しでポケモン達との新しい旅が始まるQooオレンジでございます。
そろそろポケモン×ラブライブの1発ネタを投稿しましょうか?

さて、今回は本編の更新となります。
今回はいよいよ絵里さんが(ちょっとだけ)戦います。
そしてある人物にフラグが…。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのさんじゅういち 始まります。
































[[あっ!見て!かよちん!真姫ちゃん!生徒会長さんの水色さんがじお?を槍でブスッ!っとしたよ!]]

 

はい!みなさん!こんにちは!それともおはようございます?こんばんは?

 

前回は凛ちゃん達にジ・Oについて簡単な説明をしていたら文字数が10,000を越えちゃってたお米とガンプラとかわいい女の子にえっちなイタズラをしちゃうのが大好きなどこにでもいるごく普通の女の子♪な、小泉 花陽です!

 

そんなこんなで凛ちゃんと真姫ちゃんとお話しているうちに、生徒会長さんと黒いジ・Oの戦闘はあっという間に終わっちゃってました!

 

生徒会長さん強いですねー。

 

瞬殺ですねー。

 

花陽の感想としては、黒いジ・Oのファイターさんもがんばっていたみたいですけど、生徒会長さんの方がファイターとして何枚も上手でしたね。

 

そんな生徒会長さんの水色の突撃仕様のトールギス…“トールギス・ヴァルキュリア”と黒いジ・Oとの戦闘なんですが、こんな感じでした。

 

副会長さんのドム・ハーミットのトンデモ兵器“サテライトリボルバー”で撃ち漏らした2機の敵機の内の片方へとフルブーストで向かっていった生徒会長さん。

 

生徒会長さんはただただまっすぐに大型突撃槍と大型シールドを構えて標的の黒いジ・Oへと向かって突撃していきました。

 

対する黒いジ・Oは、ひたすらに突撃してくる生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアに向かって、手にした大型ビームライフルの連射で応戦していました。

 

もちろん回避行動もせずに、ただまっすぐに突撃してくるトールギス・ヴァルキュリアに攻撃を当てるのは難しいことじゃないので、黒いジ・Oの放った大型ビームライフルのビームは、そのほとんどがトールギス・ヴァルキュリアに命中してしまいました。

 

どころがどっこいしょ!黒いジ・Oの大型ビームライフルから放たれたビームは、生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアにいくら命中しても墜とすどころかダメージを与えることすらできませんでした!

 

そりゃそうですよねー。

 

生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアって防御特化で、とにかく頑丈でお馴染みの凛ちゃんのベニャッガイよりも高い防御性能なんですから。

 

塗装しているって言っても、ほとんど素組の状態のあの黒いジ・Oの大型ビームライフル程度じゃどうにもなりませんよ。

 

それでも大型ビームライフルを撃ち続ける黒いジ・Oに対して、生徒会長さんは突撃のスピードを緩めることなく、左腕に装備しているシールドで黒いジ・Oの放つビームを弾きながら前進を続けます!

 

黒いジ・Oのファイターさんは距離が縮まってきてようやく自機の装備している大型ビームライフルじゃダメージを与えることはできないって悟ったんでしょうね。

 

だからでしょうか?黒いジ・Oは大型ビームライフルを放り捨てると、両手と隠し腕で計4本のビームソードを引き抜いて、生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアに近接戦闘を仕掛けようとしていました。

 

ここで花陽的にびっくり事態が発生したんですよ!

 

フルブーストで最大速度に達していたと思っていた生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアが、バックパックのバーニアから“ドン!”って爆発音によくに似た音を響かせてさらに加速したんですよ!

 

そのあとはまさに一瞬でした。

 

さらに加速した生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアはその圧倒的な加速力で黒いジ・Oに一気に肉薄して、加速の勢いそのままに右手に構えていた大型突撃槍をコアのある胴体のコクピットブロックにグサッ!って突き刺しちゃいました!

 

黒いジ・Oのファイターさんは突然加速した生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアに対応しきれなかったんですね。

 

こうしてあっさりと胴体を貫かれて、黒いジ・Oはゲームオーバーになっちゃいました。

 

でもどうして生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアはトップスピードだと思っていたのに、あそこからさらに加速できたんでしょうか?

 

“限界突破(リミットバースト)”?

 

でも“限界突破(リミットバースト)”を使えば機体全体が淡く輝いて、関節とかからエネルギー粒子が溢れてきちゃいますよね?

 

さっきの生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアは“限界突破(リミットバースト)”を発動させたときの機体の発光もエネルギー粒子の放出もありませんでした。

 

だからたぶんあの加速は“限界突破(リミットバースト)”を利用したモノじゃないはずです。

 

バーニアにナニか仕掛けがあるのかなぁ…。

 

[[むふふ♪不思議そうな顔しとるね?なぁなぁ?そんな花陽ちゃんにうちが特別にどうしてトップスピードからさらに加速できたのか、えりちのヴァルキュリアの秘密をちょっとだけ教えてあげよっか?]]

 

「へっ?あれ?副会長さん?あのー?もしかして今のぜーんぶ声に出てましたか?」

 

[[顔には出てたけど、別に声には出とらんかったよ?]]

 

あれー?

 

それじゃなんで副会長さんは花陽が思っていたことがわかったんでしょうか?

 

[[むふふ♪それはズバリ♪]]

 

………………ま、またですよ?!

 

今度は絶対に花陽はしゃべっていませんでしたよ!

 

ほら!みなさんもちょっと↑を見てください!

 

会話を表す「」←コレがありませんよね!

 

ありませんでしたよね!!!

 

それなのに副会長さんはどーして花陽の疑問に答えようとしてるんですか?!

 

ま、まさか?!副会長さんは花陽の心の声を読んでるんですか?!

 

イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!

 

そんなワケ……

 

[[あるんやなぁ~♪コレが♪]]

 

ありましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

この副会長さんはマジで他人の心の声なんて読んでやがりましたよ!!!

 

イ、イミワカンナイです?!

 

[[別にイミワカンナイでも構わんよ?そ~ゆ~モンやからね♪うちのスピリチュアルパワーは♪まぁあんまり気にせんといてや♪それでな?ど~してえりちのヴァルキュリアがトップスピードからさらに加速したやけど…。]]

 

あ。なんか花陽の魂のイミワカンナイがさらっと流されちゃいましたね…。

 

……………………うん。なんかいろいろと釈然としませんが、とりあえずは気にしないことにしておきましょう。

 

この世の中にはいろいろと不思議でイミワカンナイこともいっぱいですから。

 

花陽も昨日、海未先輩に撲殺されて1回死んで(?)ますからねー。

 

あの世クエストがなかったら花陽は今ごろは……。

 

[[おーい?ちゃんと聞いとるん?花陽ちゃ~ん?うちのお話し聞いてくれんのならぶしゅ♪っといっぱつサテライトリボルバー撃ち込むで?]]

 

「ひゃい!きいてましゅ!!!きいてましゅからそんな物騒なモノ撃ち込ないでくだしゃぁぁぁぁぁぁぁい!!!」

 

[[あ、ちゃんと聞いとったんやね?それじゃ続きやね♪えーっと、どこまで説明したとったんやっけ?う~ん……おぉ!そうや!まだなんにも説明しとらんかったんや!]]

 

「あ、あのー…。副会長さん?説明の前に花陽の予想を聞いてもらってもいいですか?」

 

[[むむ?もしかして花陽ちゃんは自力でえりちのヴァルキュリアの加速の秘密にたどり着けたんか?]]

 

「そーゆーワケじゃないんですけど…あのですね?さっき生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアがもう1回加速したときに、“ドン!”って音がしましたよね?あの音を聞いて思い出したんですけど、確かバーニア内の圧力が一定に高まると、その圧力を解放させてさらに加速せせる…とかって技術がありませんでしたか?もしかしてさっきの再加速って…。」

 

[[なんや?花陽ちゃんしっとたんか~。おねーさんドヤ顔で教えてあげるなんて言っても~てめっちゃ恥ずかしいやん♪]]

 

「あ、それじゃ正解なんですね?」

 

[[そ♪大正解やん♪花陽ちゃんが言った通り、えりちのアレはバーニア内の圧力が一定以上に高まった時に使える“ブーステッドバーン”ってヤツやね。鳴神君も機体の設定弄れば使えるんやないかな?(まぁ鳴神君には“soar”があるんやから“ブーステッドバーン”は必要ないんやろ~けどね。足場のない空中やら宇宙やらでもお構いなしにクイックブーストしてしまうんアレはちょい反則やねん。) ]]

 

「…………あのー?もしかして生徒会長さんって何気にスゴい人だったりするんですか?」

 

[[ん?えりち?う~ん……まぁ鳴神君よりはすごくはないんやけど……。]]

 

「鳴神先輩よりスゴい人って三代目メイジン・カワグチとか伊織 星さんとかのレジェンドファイターさん達くらいなんじゃ…。」

 

[[むぅ。それもそ~やね。]]

 

そんな鳴神先輩ですが、生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアに少し遅れてサテライトリボルバーで撃ち漏らした2機の内のもう1機へと向かって行きました。

 

鳴神先輩の相手は機動戦士ガンダムOOの第2期に登場した私設武装組織ソレスタルビーイングの保有するオリジナル太陽炉搭載ガンダムの内の1機“ケルディムガンダム”みたいですね。

 

[[お♪鳴神君も戦闘が始まったみたいやね♪さぁ~て♪お手並み拝見やね♪]]

 

鳴神先輩を迎え撃つケルディムガンダムは9基のGNシールドビットを全て展開して、ロングポール・ヒートアックスを構えながら接近してくる鳴神先輩の高機動型ザクⅡに対してオールレンジ攻撃を仕掛けています。

 

次々にGNシールドビットから撃ち出されるビームを鳴神先輩は機体全身に増設してある姿勢制御スラスターを細かく操作しながら器用に回避を行って、少しずつケルディムガンダムとの距離を近付けていってます。

 

ランダムに撃ち出されるGNシールドビットのビーム攻撃を完璧に見切って回避を続けながら少しずつ近付いてくる鳴神先輩の高機動型ザクⅡに対して、ケルディムガンダムは折り畳んでいたGNスナイパーライフルⅡを展開して構えると、複雑な回避行動を行い続けている鳴神先輩のスキを伺っています。

 

変態機動で全然当たらないGNシールドビットでの攻撃を牽制に切り替えて、回避のスキを突いてGNスナイパーライフルⅡでコアへのピンポイント攻撃を試みるつもりみたいですね。

 

オールレンジ攻撃での牽制で敵機の動きを制限して、そのスキにメイン武装で撃墜を狙うのはビット系武装を使うファイターさん達の常套戦術ですもんね。

 

この手の戦術は回避メインの高機動タイプの機体とは相性が悪いんですよねー。

 

高機動タイプの機体って機動性を上げるために装甲を削っているので、威力控えめのオールレンジ攻撃でも当たれば致命傷になりかねません。

 

当然、高機動タイプの機体を使うファイターさんはオールレンジ攻撃を避けることに集中しちゃいます。

 

そのスキを上手く突いて攻撃力の高いメイン武装を当てれば、高機動タイプの機体は案外簡単に攻略できちゃうんですよ。

 

でもまぁオールレンジ攻撃だろーが狙撃だろーが関係なく変態機動で超回避しちゃう例外な人もいるんですけど…。

 

その例外の1人は鳴神先輩だったりしちゃうので、あのくらいの攻撃ならぜんぜん大丈夫ですね。

 

あのケルディムガンダムは素組みたいですし。

 

ちなみさっきまで花陽達が戦っていたキ○ガイおねーさんもその例外の1人っぽかったですねー。

 

完璧なタイミングで放ったと思っていたカーバンクルのレールカノンの一撃を、あのキ○ガイおねーさんは直撃ギリギリの際どいタイミングで避けやがりましたから。

 

[[花陽。貴女は青空が相手をしているあの狙撃機のような機体がなんなのかわかりますか?機体の造形の特徴から言って、穂乃果やことりが使っている“ガンダム”と呼ばれる機体なのはわかるのですが…。]]

 

花陽がいろいろと考えながら鳴神先輩の高機動型ザクⅡと素組のケルディムガンダムの戦闘をボーッと見ていると、いつの間にか花陽のジム・カーバンクルの隣へと移動して来ていた海未先輩に花陽にあの狙撃機はなんなのか?って訪ねられちゃいました。

 

はい?!ケルディムガンダムをご存じない?!

 

Oh!ナンッテコッタイ!

 

ケルディムガンダムを知らないなんて海未先輩!そんなのガンダムファン失格ですよ?!

 

ガンダムファンなら全ガンダムシリーズのMSVやゲームとかマンガに登場するだけの機体まで完全に網羅しろとかそこまでは言いませんが、せめてTVシリーズに登場したガンダムタイプの機体くらいは覚えておかなきゃダメです!って、そー言えば海未先輩ってガンダムファンじゃありませんでしたね。

 

それならケルディムガンダムを知らなくても仕方がないですね。

 

ここはこのガンダムファン歴○○年の小泉 花陽が特別に海未先輩に教えて差し上げましょう!

 

うっはー!花陽ったらなんてふっとぱらなんでしょー!

 

あ♪花陽のウエストはそこまでふっとぱらじゃないですからね♪

 

標準サイズですよ!標準サイズ!

 

「はい!あのガンダムはですね!機動戦士ガンダムOOの第2期に登場したケルディムガンダムってガンダムです!あんなふうにGNシールドビットを使ったオールレンジ攻撃からGNビームピストルを使った近接戦闘!もちろん狙撃での遠距離戦闘もできちゃう狙撃機って言うより汎用機なんじゃないの?!って思っちゃうような機体なんです!」

 

[[ケルディム…ガンダム…。そうですか…あの機体の名前はケルディムガンダムと言うのですか…。]]

 

「海未先輩?どうしたんですか?」

 

[[………いえ。何でもありません。花陽、教えてくれてありがとうございます。]]

 

「いえいえ!ガンダムファンとして当然のことをしたまでです!」

 

[[かよちん!かよちん!今度はおにーさんが緑色のガンダムをぶったぎったよ!]]

 

「ふぇ?!あっ!ホントだ!はぅぅぅ?!せっかくのトップファイターのバトルを見逃してしまいましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ナンッテコッタイ!」

 

トップファイターのバトルを見逃すなんて!この小泉 花陽!一生の不覚です!

 

[[なんか花陽ってたまにおかしくなるわよね?大丈夫なの?脳にナニか損傷でもあるのかしら?]]

 

「脳に損傷?!Oh!脳!真姫ちゃんがヒドイ!花陽はおかしくなんてないですよ!」

 

[[………ダメね。この様子じゃ確実に花陽の脳には欠損があるわ。ねぇ、花陽。バトルが終わったらうちの病院で精密検査しましょ。大丈夫よ…今の医療技術じゃそこまで致命的な脳の欠損は治せないけど、私がいつか必ず治してあげるからね。完治までは辛く長い道のりだけど、二人でがんばりましょう。]]

 

「あれ?ちょっとおちゃめなジョークを言っただけなのに、なんか真姫ちゃんの中では花陽が病人になってますよ?!」

 

[[凛は病人のかよちんも好きだにゃん♪]]

 

「凛ちゃん?!花陽は病人じゃないかね!毎日お米○キロはペロリと食べちゃうくらいには健康だからね!」

 

[[毎日お米○キロ…?可哀想に…花陽は脳の満腹中枢も壊れちゃってるのね…。それならまずは食事の量からしっかり指導していかなきゃね。女性のお米の1食の摂取量って確か200グラムくらいだったわよね?花陽のために親御さんにも協力してもらって徹底しなきゃ。]]

 

はい?!お米は1食200グラムゥゥゥゥゥゥゥゥ?!

 

たったの200グラムなんですか?!

 

あ、ありえない!ありえませんよ!

 

たった200グラムぽっちのお米じゃとてもじゃないですが足りません!

 

ライスエンジン搭載ヒューマンの白米戦士ハナヨな花陽はそれっぽっちのお米じゃ食後30分くらいしか活動できませんよ!

 

ライスエンジンを24時間稼働させるためには○キロのお米が必要不可欠なんです!

 

1食200グラムで1日3食600グラムなんて冗談じゃありません!

 

「1日600グラムしかお米が食べれないなんて!そんなのは!!!じぇぇぇぇぇぇったいに!!!!!いやですぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

[[あはは♪ほんまに花陽ちゃんはおもろいなぁ♪お米うんぬんはしらんけど、さっきの戦闘なら安心してや?うちが鳴神君とあのケルディムの戦闘の様子を録画しておったから、後で動画データをコピーしてあげるやん♪]]

 

「えっ!ホントですか!ありがとうございます!副会長さん!ついでにこのツンデレお姫さまの1日お米600グラム計画もなんとかしてください!」

 

[[むぅ。そっちは自分でなんとかしてな?]]

 

「えぇ?!そんなぁぁぁぁぁ!!!生徒の味方の生徒会の副会長さんが花陽に死ねって言うんですか!」

 

[[イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!ちょい待ってや!うちは別に死ねなんていってないやん!]]

 

「いいえ!花陽はお米を○キロは食べないと死んじゃいます!断言できます!」

 

[[ちょっと花陽!いい加減に諦めなさい!大体ね!お米を1日○キロなんて食べ続けた方が身体に悪いわよ!それに私はお米を1日600グラムも食べてないけど死んでないじゃない!]]

 

「1日に食べるお米の量が600グラム以下?!それしか食べないなんてイミワカンナイ!です!だから真姫ちゃんのおっぱいはちっぱいなんです!!!」

 

花陽みたいに毎日お米を○キロ食べれば真姫ちゃんのちっぱいさんも立派なおっぱいさんになりますよ!

 

そうだ!花陽が真姫ちゃんに毎日無理矢理にでもお米を食べさせてちっぱいさんを立派なおっぱいさんに成長させてあげましょう!

 

ついでにちっぱいさん枠の凛ちゃんと海未先輩にも毎日無理矢理にお米を食べさせて、ちっぱいさんを立派なおっぱいさんにしちゃいますよ!

 

みんな大好きおっきなおっぱい!

 

花陽のおっぱい育成計画の始まりですよ!!!

 

ちっぱいさんも大好きですけどね!

 

[[ちっぱい、ねぇ……………。]]

[[ちっぱい、にゃん……………。]]

[[ちっぱい、ですか……………。]]

 

[[うわぁ…花陽ちゃん、その場のノリと勢いで言ったらアカンこと言ってもーた…。]]

 

ふぇ?言ったらアカンこと…?

 

[[真姫…花陽に治療は必要ありません。]]

 

あれ?海未先輩?なんか声のトーンがいつもより低いんですけど?

 

その声のトーンってなんだかまた昨日みたいに撲殺されそうで怖いんですけど?

 

[[そうだね。かよちんに必要なのは…。]]

 

あれ?凛ちゃんもなんか声に感情がないですよ?

 

凛ちゃんはどうしたのかな?

 

いつもみたいに元気一杯のまじえんじぇーが凛ちゃんには似合うと花陽は思いますよ?

 

[[整形手術ね。]]

 

あのー?真姫ちゃん?

 

なんで花陽に整形手術が必要なんですか?

 

あ♪もしかして目もとを二重にしちゃうプチ整形とかですか?

 

お目めばっちり♪になっちゃいますね♪

 

[[ちっぱいに面と向かってちっぱいなんて言う胸アリ女には麻酔無しで逆豊胸手術してあげるわ。]]

 

ぎゃ、逆豊胸手術?!

 

逆豊胸手術って豊胸手術の逆なんだから胸を削る手術?!

 

なんで花陽がおっぱいさんを削られなきゃダメなんですか?!

 

しかも麻酔無しで?!

 

痛くて死んじゃいますよ?!

 

なんですか!ホントに!イミワカンナイ!!!です!

 

[[まな板よりも酷い抉れ胸にして差し上げますね♪]]

 

今度は海未先輩が恐怖発言?!

 

抉れ胸ってなんですか?!抉れ胸って!

 

[[抉ったおっぱいはスタッフがおいしくいただくにゃ。]]

 

抉ったおっぱいをおいしくいただくってどこのことり先輩?!

 

あれ?そう言えばこんな展開…さっきもやったような…?

 

確かちっぱい同盟がとーとか……。

 

あ"

 

ちっぱい…。

 

花陽…言っちゃいました…。

 

ちっぱいさんに面と向かって…。

 

“だから真姫ちゃんのおっぱいはちっぱいなんです!!!”

 

言っちゃいましたよぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

ヤ、ヤバイです!

 

やっちまいました?!

 

[[花陽ちゃんはおもろいけど迂闊やね~。ん?アラーム?あぁ。タイムアップのお知らせアラームやね。]]

 

あっ。ホントですね。

 

バトルロイヤルの終了時間ですよ。

 

これでちっぱい発言をうやむやに…

 

[[真姫!凛!いいですね!バトルが終わったらすぐに花陽を捕獲しますよ。]]

 

できないっぽい!

 

[[了解よ!捕まえたらちっぱい侮辱罪で処刑よ!処刑!ちっぱいを侮辱する胸のある女なんて○ねばいいのよ!!!]]

 

わぁお!しかもいつの間にか逆豊胸手術からドストレートに処刑になっちゃいました!

 

[[ギロチンだにゃ!電気椅子だにゃ!縛首だにゃ!ファラリスの雄牛だにゃ!]]

 

いやん♪まじえんじぇーの凛ちゃんも処刑にノリノリですよ♪

 

それにしても凛ちゃんはよくファラリスの雄牛なんて知ってましたね!

 

花陽的にはそれがびっくりですよ!

 

[[まぁ逆豊胸手術でも処刑でも、どっちでもえぇから、みんな怪我せんよ~に面白おかしく遊んでなぁ。]]

 

副会長さん?!処刑されたら怪我どころの話じゃないですよ!!!

 

怪我通り越してあの世クエストに突入ですよ?!

 

そのときはまた“のんたんの酒場”で仲間を募集するんでよろしくお願いしますね!

 

ハッ?!あの世クエストだなんて、なんかもう花陽の中ではちっぱい同盟に処刑されることが前提になってますよ?!

 

<<BATTLE END>>

 

くぅぅぅぅぅぅぅ!!!二日連続で死んでたまるもんですか!

 

ヤらせわせん!ヤらせわせんぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!

 

こーなったらちっぱい同盟に捕まる前にあーばよ!とーっあん♪で逃げてやりますよ!

 

さぁ!コクピットハッチさん!バトルロイヤルは終了したんで早く開けてください!

 

はりー!はりー!はりー!はりー!はりー!はりー!はりー!はりー!はりー!

 

早くあーけーてー!!!

 

お願いだからちっぱい同盟のハッチよりも先に開けて下さい!

 

はーやーく!あーけーてー!!!

 

あっ!ハッチが開いてきましたよ!

 

いやっふー♪これで花陽の勝ちは決りですよ!

 

みなさん!見ててくださいね!

 

花陽は絶対にちっぱい同盟の魔の手から逃げ延びて!生きて!生きて!なにがなんでも生き抜いてやりますよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんてほざいていた頃もありました。

 

はい。ちっぱい同盟に捕獲されて現在なぜか生徒会長さんがカバンの中に持っていた荒縄で縛られて絶賛正座中の小泉 花陽です!

 

いやー。ツンデレセレブお姫さまの真姫ちゃんとアホネコまじえんじぇーの凛ちゃんと残念な上級お○にすとの海未先輩くらいからなら絶対に逃げ切れと思ったんですけど、余裕で無理でしたねー。

 

コクピットハッチの開放と同時にダッシュ花陽!(ネタが古い!エンペラー!って!このネタわかる人いるんですか?!)で逃げ出そうとしましたけど、海未先輩の放った矢で射られて&真姫ちゃんにメスと注射器を投げつけられて足止めされたスキに凛ちゃんに捕獲されちゃいました。

 

海未先輩の矢って矢じりが付いてないのになんでコンクリートの床に半分以上も突き刺さっていたんでしょうか?

 

あれって普通に花陽の頭を狙って射ってましたけど、頭に当たったら怪我じゃすみませんよね?

 

一撃で頭の骨を粉砕して脳ミソ破壊して簡単に死んじゃいますよね?

 

真姫ちゃんのメスなんて刃物ですよ?凶器ですよ?

 

そんな危ないモノ投げつけられたら、防御力皆無のぷにぷにボディな花陽になんか簡単に刺さりますよ?

 

でも矢もメスもまだ刺さるだけなんでマシな方でしたよねー。

 

真姫ちゃんがメスと一緒に投げつけてきた注射器なんてさらに恐ろしいことになってましたよ…。

 

だって注射器が刺さった地面がぶしゅー!ってスゴい音出しながら溶けちゃいましたから♪

 

花陽はあの溶けた地面を見たから、思わず足が止まっちゃったんですよ。

 

えっ?!なんで地面が溶けるの?!その注射器の中身ってなんですか?!って。

 

そのスキにまじえんじぇーな凛ちゃんに捕獲されちゃいました♪てへぺろっ♪

 

捕獲されてすぐに真姫ちゃんが花陽のおっぱいさんの切除手術を始めようとしたときは“あっ。これは死にますね。”って思っちゃいましたよ。

 

またあの世クエストの攻略かな?って考えていたんですけど、なんと!鳴神先輩と生徒会長さんがちっぱい同盟の恐怖のおっぱいさん切除手術を止めてくれたんです!

 

鳴神先輩!生徒会長さん!ほんとぉぉぉぉぉぉぉに!ありがとうございましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

「で?絵里さんと希さんはなんでバトロイになんて参加してたんだ?」

 

そんな猪木の恩人…じゃなくて命の恩人の鳴神先輩と生徒会長さんは、副会長さんも交えてナニやらお話ししています。

 

荒縄で縛られて絶賛正座中の花陽はこっそり聞き耳をたてちゃいますよ♪

 

「あら?私がバトルロイヤルに参加しようがしまいが、それは私の勝手でしょ?」

 

相変わらずえりーちかちゃんモードじゃない生徒会長さんは鳴神先輩に対してツンツンさんですね。

 

副会長さんの話では、怖い話で“限界突破(リミットバースト)”してえりーちかちゃんモードになっちゃえば、このツンツン生徒会長さんとは真逆のデレデレかまってちゃん生徒会長さんになるらしいですよ。

 

……えりーちかちゃんモードの生徒会長さんって幼児退行して子供みたいに素直になってるんですよね?

 

素直な生徒会長さんは鳴神先輩にデレデレでべたべたのかまってちゃん?

 

それってもしかして生徒会長さん……。

 

「またえりちはそんなツンなこと言って…あんな?今日はうちがえりちを誘ったんよ♪最近はガンプラバトルしとらんかったから、ストレス発散も兼ねて久しぶりにバトロイに出ようって。」

 

「ちょっと希!なんでそんなあっさり話してるのよ!あとツンってナニよ!」

 

「えぇ~やん。別に。」

 

「ガンプラバトルでストレス発散、ねぇ…。」

 

「むっ!なにか文句でもあるの!生徒会は色々と忙しいのよ!私だってストレスのひとつやふたつ溜まっちゃうわ!それに私がガンプラバトルでストレス発散させちゃダメって言うの!」

 

花陽が生徒会長さんの内に秘められた乙女のヒミツに考えを巡らせていると、生徒会長さんはまた鳴神先輩に喧嘩腰で文句を言っていました。

 

生徒会長さん…もう少し素直になればいいのに。

 

「ダメじゃねぇーけど、どうせストレス発散するなら彼氏でも誘って買い物にでも行けばいいんじゃねぇ?って思ったんだよ。絵里さんって普通に綺麗だから彼氏の1人や2人くらいいんだろ?」

 

「か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、か」

 

「か?」

 

「彼氏なんていないもん!えりーちか!彼氏いないもん!1人だもん!」

 

「なんだ。彼氏いねぇーのか。なら絵里さんってフリーなんだ。」

 

「そうよ!フリーよ!年齢=彼氏いない歴よ!産まれてから今に至るまで彼氏がいなくて悪かったわね!ふんだ!」

 

「イヤ、別に悪いなんて言ってねぇーよ。絵里さんに彼氏なんていたらそれはそれでショックだしさ。ん、そうだな…なら俺が絵里さんの彼氏に立候補でもしてみるかな?」

 

「「「「「「えっ?!」」」」」」

 

鳴神先輩が生徒会長さんの彼氏に立候補?!

 

それって鳴神先輩は生徒会長さんにラブってるとかそーゆー意味ですよね?!

 

マジですか?!

 

って?!鳴神先輩からチンピラ成分が急激に少なくなってますよ?!

 

はっ?!なんどすか!あのイケメン?!

 

ホレテマウヤロー!って!花陽はもう鳴神先輩にとっくの昔に惚れてました!

 

「そ、そ、そ、そ、そ、そ、そらが?!えりーちかの?!か、か、か、か、からし?!えっ?!えっ?!」

 

おっと!生徒会長さん!生徒会長さん!

 

“かれし”が“からし”になってます!

 

“かれし”です!“かれし”!

 

「そ。ダメかな?絵里さん?」

 

「ち…」

 

「ち?」

 

「ち………。」

 

「チッ。って舌打ちかよ。やっぱからかってたのバレバレだったか。」

 

「チカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ソラまさかの告白(嘘)。
それに対して絵里さんは…?

次回は本編6話最終回となります。
更新は月曜日のお昼頃を予定しております。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第6話「米と猫とツンデレと」そのさんじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

奇跡なんて起こる筈がないと再認識したQooオレンジでございます。
浦の星は本当にあのまま…。
鉄血の時も思いましたが、二次元位は幸せな結末を見たいです。

さて、本日は第6話の最終回となります。


それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのさんじゅうに 始まります。






























「そ。ダメかな?絵里さん?」

 

た、た、た、た、た、た、た、た、た、たぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

ほぉあたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

じゃなくて!

 

た、た、た、た、た、た、た、た、た、た!大変なことが起こっちゃいましたよ?!

 

みなさん!前回のお話のラストを覚えてますか?!

 

そうです!そんなんですよ!!!

 

なんと!なんとぉぉぉぉぉ!!!鳴神先輩がいきなり生徒会長さんに“俺が絵里さんの彼氏に立候補しようかな?“とか言い出しやがりましたよ!

 

いきなりですよ?!なんの脈絡もなくですよ?!

 

えっ?!鳴神先輩と生徒会長さんのお二人ってって犬猿の仲で仲悪いんですよね?!

 

海未先輩から聞きましたけど、顔を合わせればいつもお互いを“クソ女”とか“クズ男”とかって罵ってるんですよね?!

 

生徒会長さんなんてこの前の公式戦で鳴神先輩をDO☆GE☆ZA☆させて高笑いしてたって聞きましたよ?!

 

DO☆GE☆ZAで高笑いとか生徒会長さん!貴女はどこの悪役令嬢ですか!

 

鳴神先輩も鳴神先輩で、生徒会長さんをゲ○まみれのグチャグチャにしてやる!とか言ってたらしいじゃないですか!

 

それなのに“俺が絵里さんの彼氏に立候補しようかな?”なんですか?!

 

クッ!やっぱり見た目ですか?!見た目が良いからですか?!

 

そりゃ生徒会長さんはロシアンクォーターでお肌は雪みたいに色白だしキレイな金髪だし碧眼だしスタイルも抜群だしオマケに学校では生徒会長とか、そんなラノベのヒロインとかエロゲとかにしか出てこないよーな設定ですよ!

 

しかも歳上!おねーさん属性まで持ってやがります!

 

えぇい!音ノ木坂の生徒会長はバケモノか?!って言いたくなりますよ!

 

それに比べて花陽は……地味だし眼鏡だしお米は大量に消費しちゃうしちょっとのことで妄想竹を広げてユメの世界へレッゴーだし…。

 

基本スペックからして違いすぎます……あれ?いつの間にか花陽と生徒会長さんのスペックを比べていましたけど、なんの話をしてましたっけ?

 

…………あっ!そう!そう!鳴神先輩が生徒会長さんに彼氏に立候補とか言ったんでしたよ!

 

「そ、青空?!ちょっと待って下さい!貴方はいきなりナニを言ってるんですか?!えっ?!告白なんですか?!生徒会長に愛の告白なんですか?!」

 

おぉ!鳴神先輩の生徒会長さんへの告白(?)で海未先輩がいい感じに混乱してますね!

 

海未先輩も鳴神先輩LOVEっぽいですかねー。

 

そんなLOVEな鳴神先輩がいきなり告白(?)なんてしやがったら混乱の状態異常のひとつやふたつ、簡単にかかっちゃいますよね!

 

あ♪ちなみに花陽は混乱のバステからちゃんと回復しましたよ!

 

と、言いますか、鳴神先輩が“ダメかな?絵里さん?”って言ったときの表情を思い出しちゃったんですよ。

 

あれは…まさに“ニヤリ”って感じの表情でしたよ!

 

そう!“ニヤリ”です!

 

告白(?)の時に“ニヤリ”はないですよねー。

 

普通は真剣な表情とか微笑みながらですよねー。

 

それが“ニヤリ”ですよ?

 

これって絶対に鳴神先輩が生徒会長さんをからかって遊んでるんですよ!

 

あの表情を見ちゃえば一目瞭然です!

 

まぁ海未先輩は鳴神先輩の後ろにいたので、あの“ニヤリ”が見えなかったんでしょうね。

 

だから混乱真っ最中なんでしょうが…。

 

海未先輩に教えてあげた方がいいのかなぁ…?

 

でも昨日は海未先輩(と穂乃果先輩の妹さん)にひどい目に遭わされましたよねー。

 

頭部に強烈な一撃をもらったらしく、花陽が海未先輩にナニをしたのかは覚えていないんですけど、とにかく花陽は海未先輩に撲殺されてあの世クエストとかってイミワカンナイ♪モノを攻略するハメになっちゃったんですよ!

 

あの世クエストの攻略ってダイジェストでお送りしましたけど、あれって実際にはかなり大変だったんですからね!

 

パーティメンバーがメ○ローアの練習のし過ぎで毎回MP切れの中二病の魔法使いに、敵に回復魔法を使ってより長くいたぶって楽しんでるドSな僧侶に、戦闘になるとモンスターに集られて輪姦されそうになる小動物系の戦士の微妙な3人なんですよ!

 

あんなに苦労するなら、おとなしく遊び人3人とパーティ組んで、ダ○マ神殿で3人とも賢者に転職してもらえばよかったです!

 

花陽があんな苦労をしたのはあれもこれも海未先輩に撲殺されたせいですよ!

 

そう!花陽があの世クエストであんなに苦労するハメになったのはぜーんぶ!海未先輩に撲殺されたせいなんです!

 

海未先輩に撲殺されたせいなんです!

 

みなさんは花陽が3回も海未先輩に撲殺されたせいなんです!って言ったこの意味…わかりますよね♪

 

ぐふふ♪昨日の撲殺の仕返しに、このまま海未先輩の勘違いを放置して混乱のバステのままにしてあげます!

 

花陽を撲殺するような狂暴な海未先輩なら、最終的には実力行使に出て生徒会長さんを物理的に排除しようとするんじゃないですか?

 

どむむ♪どーですか?みなさん?海未先輩が混乱状態のままだと、面白い修羅場が見れると思いませんか♪

 

あっ♪スマホでこっそり録画しておこっと♪

 

海未先輩の混乱修羅場状態をYou○ubeに投稿して広告収入で丸儲けですよ!

 

YouTuber花陽!爆☆誕です!

 

…………昨日も穂乃果先輩のおうちの廊下で似たようなことを考えたいたよーな……あれ?思い出そうとすると手が震えてきますよ?!

 

な、なんで?!

 

「アカン!それはアカンよ!鳴神君!よぉーく思い出してみぃ!鳴神君にはちゃんと将来を誓い合った可愛い女の子がおったはずや!」

 

なんか震えがヤバいレベルになってきたんで、YouTuber花陽計画は止めておきましょう。

 

そ!れ!よ!り!も!

 

花陽が震えてる間に今度は副会長さんが修羅場に参戦ですよ♪

 

いつも飄々としてナニ考えてるのかイマイチわかりづらい副会長さんも実は鳴神先輩にLOVEだったんですね!

 

海未先輩VS副会長さんのこの一戦!みなさんはどーご覧になりますか!

 

物理攻撃なら断然!海未先輩ですよね!

 

だがしかし!副会長さんの謎のスピリチュアルパワーは侮れないですよ!

 

花陽はお二人の争いをこっそりと高みの見物と洒落込みますよ!

 

むふふ♪さぁ!海未先輩!副会長さん!争いなさい!花陽の手の中で♪

 

勝った方を花陽が全身全霊でネタにしていじり倒してあげますよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪

 

「そうです!副会長の言う通りです!青空!貴方には…そう!例えば同じクラスで家も近所で弓道部に在籍していてジム系の狙撃機とか使っていて将来は日本舞踊の家元を継いじゃうような女の子と割りと近いうちに結ばれるんです!今ここで生徒会長と結ばれる運命ではありません!一時の気の迷いではやまらないで下さい!」

 

はーい♪海未先輩♪本音がだだ漏れですよー♪

 

同じクラスで家も近所で弓道部に在籍していてジム系の狙撃機を使っていて将来は日本舞踊の家元を継いじゃうような女の子なんて、すごーく限られてますよねー。

 

限られてるって言いますか、ぶっちゃけ限定されちゃってますよねー。

 

全部当てはまるのって日本中探しても確実にどこかの上級お○にすとな海未先輩しかいませんよねー。

 

「ちょいまちーや!園田さん!鳴神君と将来を誓い合ったのはそんな残念属性の子とちゃうんちゃう!そーやろ!なぁ!鳴神君!例えば包容力溢れるナイスなバディ♪でドムにそっくりだったりず~っと前に海中戦でザクのサブシートに乗せたことがあったりする今ごろは生徒会の副会長とかやってそーな女の子やろ!」

 

おぉっと!ここで副会長さんのチョットマッテテェェェェェェェ!!!ですよ!

 

むむ?包容力溢れるナイスなバディってゆーのは確実に副会長さんですけど、ドムにそっくりって…?

 

……副会長さんって確かになんかこう…ドムっぽいって言えばドムっぽいんですけど…自分で言っちゃいますか?普通?

 

花陽は女の子がドムっぽいって悪口の部類だと思いますよ?

 

それにザクのサブシートに乗せて海中戦ですか?

 

なんかこっちもこっちですごーく限定されてますよね。

 

あ!みなさん!見てください!副会長さんったら鳴神先輩が生徒会長さんのお返事待ちで反応してくれないから、今度は鳴神先輩の下半身…つまりはエロに訴えるつもりみたいですよ!

 

シャツのボタンをぽちぽちって外して胸の谷間を見せつけよーとしてます!

 

ムッハー♪副会長さんのおぱーい♪めっちゃくちゃ柔らかそうですよ!

 

あぁ!うずめたい!今すぐあの豊満なおぱーいの谷間に顔をうずめたい!

 

あの柔らかそうなおぱーい♪の谷間に顔をうずめて、新鮮な女子高生のかほりを胸一杯にすーはーすーはーしたいです!

 

しかもですよ!今は放課後!放課後なんですよ!

 

放課後と言えば!そう!そろそろシャワーとか浴びないと汗とかのかほりが…ぐへへへへ♪

 

新鮮な女子高生の放課後のかほり…!

 

想像しただけで花陽はヨダレとかはなぢとか溢れて来ちゃいそうですよ!

 

みなさんもそうですよね!新鮮な女子高生の放課後のかほりですよ!

 

やべぇーぜ!ですよね!

 

あぁ!今すぐ胸の谷間に顔をうずめてすーはーすーはーだけじゃなく!おまたにも顔をうずめてイケナイかほりを堪能したい!

 

すーはーすーはーくんかくんかしたい!

 

副会長さん!おこづかいあげちゃいますんでちょっと花陽にすーはーすーはーくんかくんかさせてくれませんか!

 

ぐへへへへ♪

 

「待つのは副会長!貴女の方です!貴女はナニを急にシャツのボタンを外して胸の谷間を強調しながら青空に迫ろうとしているんですか!その無駄に蓄えた脂肪の塊をおろし金ですりおろしますよ!」

 

「別にちょい暑くなったからボタン外しただけやん♪ところで園田さん?無駄に蓄えた脂肪の塊ってなんのことやろ?うちわからんわ~♪なぁ♪なぁ♪うちにその無駄に蓄えた脂肪の塊ってどこの部位なのか教えてくれへんかな♪それにしても最近はなんでか知らんけど肩が凝ってしゃ~ないわ~♪な~んでこんなに肩が凝るんやろ~なぁ♪まるで身体の一部が重くて重くて仕方なくて肩が凝っとるみたいやなぁ~♪」

 

「くっ!あ、貴女もちっぱいを馬鹿にするのですか!ちっぱいだって生きてるんですよ!それに統計では日本人はちっぱい好きの方が多いとの結果が出ています! (※嘘です。) 大きければ良いと言うモノではないんです!」

 

「そうやけどやっぱり大きいにこしたことはないんやないかな?だって挟めるで?チ○コとか?」

 

イヤ、副会長さん。

 

ち○こって女子高生が堂々と言っちゃダメですよ?

 

「ち、ち○こ?!な、な、な、な、な!」

 

あ。海未先輩までち○こって言っちゃいましたね。

 

いやー。まさか海未先輩のお口からち○こなんて言葉が出てくるなんて思いませんでしたねー。

 

「むふふ♪園田さん、うぶやなぁ♪(まぁうちも生のチ○コなんて見たことないんやけどね。) 」

 

「ち…」

 

お?ここでようやく硬直していた生徒会長さんが再起動しましたよ!

 

“ち”って、ち○こに反応したんでしょうか?

 

「チッ。って舌打ちかよ。やっぱからかってたのバレバレだったか。」

 

あぁ。“ち”って舌打ちだったんですね。

 

それと鳴神先輩はやっぱり生徒会長さんのことからかってたんですね。

 

と、言うことは、次は鳴神先輩VS生徒会長さんの罵り合いですね!

 

ムッハー♪さぁ!罵り合いさん!カモン♪カモン♪花陽は修羅場が大好物ですよー♪

 

「チッカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

と、思っていたら、生徒会長さんはいきなり大声で“チッカァァァァァァァァァ!”って叫びだしました。

 

「うぉ?!」

「にゃ?!」

「う"ぇえ?!」

「きゃ?!」

「おおっと?!」

「ふぇ?!」

 

な、なんですか?!いきなり?!

 

えっ?!チカァァァァァァ?!

 

これには言い合い?をしていた海未先輩と副会長さんも、その様子をつまらなそうにジュースをチビチビ飲みながら眺めていた凛ちゃんと真姫ちゃんも、生徒会長さんの反応を待っていた鳴神先輩も驚いています。

 

もちろん花陽もびっくりですよ!

 

「チカ!チカチカ!チッカァァァ!」

 

生徒会長…チカチカ!ってからかわれて頭にきちゃって、怒りが天元突破して壊れちゃったんでしょうか?

 

そんな生徒会長さんに海未先輩が恐る恐る声をかけようとしています。

 

「せ、生徒会長?」

 

「チカ?」

 

声をかけられた生徒会長さんは、まるで“なーに?”とでも言うように、可愛らしくコテンと首をかしげてます。

 

「にゃんかニヨニヨしながらチカチカ言い始めたにゃ。」

 

「イミワカンナイ。」

 

凛ちゃんと真姫ちゃんはチカチカ言ってる生徒会長さんを警戒してますね。

 

確かにニヨニヨしてチカチカ言ってる生徒会長さんはイミワカンナイです。

 

「チッカァ♪」

 

「キレすぎてイカれたか?」

 

鳴神先輩は“やり過ぎた?!”って顔してますよ。

 

珍しいですね?鳴神先輩がそんな顔するのって。

 

「チィカァ♪チカ?チッカァ♪」

 

そして副会長さんは…

 

「はぁ…またえりちの変なスイッチが入って奇行が始まっても~たなぁ…。えーっと、チカリンガルどこに入れとったかなぁ…。」

 

チカチカ言いながら愉快なことになっている生徒会長さんを一別すると、ポケットからスマホを取り出してナニやら“チカリンガル”ってアプリを探しているみたいです。

 

「チカリンガル?なんですか?ソレ?」

 

「ん?チカリンガルはチカリンガルなんやけど…う~ん…なんて説明すればえぇやろ?そうやなぁ…花陽ちゃんはバウリンガルって知っとるか?」

 

バウリンガル?それって確かずーっと昔に開発されたわんこの言葉を翻訳してくれる機械でしたよね?

 

にゃんこの言葉を翻訳してくれるニャウリンガルなら花陽も持ってますよ?

 

今はもう必要ありませんけど、凛ちゃん語が今より堪能じゃなかった頃はニャウリンガルをよく使ってましたねー。

 

あの頃は凛ちゃん自身もまだ仔猫から進化したばかりで、脳もねこさんより少しはマシ程度のミニマム脳ミソだったので日本語が上手に話せなくて、いつもねこさんの本能に従ってにゃーにゃー言ってましたからねー。

 

懐かしい思い出ですね。

 

「バウリンガルってあれですよね?わんこの言葉を翻訳してくれる…。」

 

「そうそう♪それやねん。それでこのチカリンガルはな?えりちのチカチカ言ってるのを訳してくれるアプリなんよ。」

 

生徒会長さんのチカチカを訳してくれる?

 

あぁ。生徒会長さんチカチカを訳してくれるから“チカリンガル”なんですね。

 

このチカチカを訳してくれるなんて、無意味にスゴいような気もしますね。

 

「えりちのチカチカの色んなパターンのデータ取りして作ったんよ♪開発に1年もかかったんよ~♪」

 

チカリンガルの開発に1年?!

 

しかも副会長さんのお手製アプリなんですか?!

 

「すごいやろ~♪ほんならさっそくチカリンガルをぽちっと起動して…花陽ちゃんも見てみる?えりちがナニをチカチカ言っとるのか?」

 

「はい!ぜひ!」

 

「それじゃさっそく…おーい、えりち~♪チカチカ言っとるけどどないしたんや?ちょい希さんに教えてぇ~や♪」

 

「チカチ?チッカァ♪チカ!チカチカ♪チカ!チカチカチカチカ!チカチカ♪チッカァァァ♪チッカァ♪チッカァァァァァァァ♪♪♪チッカァ♪」

 

なんだか嬉しそうにニヨニヨしながらチカチカ言ってる生徒会長さんって、どことなく某黄色い電気ネズミさんみたいですね。

 

『チカチュウ。ミトメラレナイワボ○モン。氷・フェアリータイプ。主に音ノ木坂学院周辺に生息している。』

 

とかですね!

 

かわいいですねー、チカチュウ。

 

バトルでボコボコにして眠らせてゲットしたいですねー。

 

ちなみに花陽が一番最初にもらうパートナーは絶対に凛ちゃんで決りですね♪

 

凛ちゃんは…ねこさんボケモン?

 

『リンネコ。ネコアレルギーボケモン。格闘タイプ。ラーメン(主にトンコツ)が大好き。』

 

です!

 

さぁ!リンネコな凛ちゃんと花陽のポケットでモンスターな世界での冒険の旅が始まりますよ!

 

途中で真姫ちゃん系のボケモンとかもゲットですよ!

 

ムッハー♪夢の花陽はーれむですよ!

 

「え~っと…ナニナニ…。」

 

花陽がいつものエロ系妄想竹とは別のベクトルでボケモンゲットだぜ!的な妄想竹の樹海を広げていると、いつの間にか副会長さんはチカチカ言い終わった生徒会長さんのチカ語?を翻訳するために、スマホをぽちぽち操作してチカリンガルを使って翻訳作業を開始しました。

 

少し待つと副会長さんはスマホをぽちぽち操作する手を止めて、画面を半目で眺めています。

 

どうやらチカリンガルの翻訳が終わったみたいですね。

 

「はぁ……そんなに嬉しいならツンなことばっかり言っとらんで、えりちもはよ~素直になればええ~のに…。」

 

「副会長さん?チカリンガルの翻訳結果はどーなったんですか?」

 

「ん?あぁ…う~ん……なぁ花陽ちゃん。見せてもえぇけど、えりちの乙女のヒミツとか本音とかがただ漏れやから、みんなには色々と秘密にしてあげてな?」

 

「ふぇ?!みんなには秘密?!生徒会長さんの乙女のひみつに本音がただ漏れ?!ムッハー♪ソレってスッゴく気になります!もちもんみんなにはひみつにします!なので!さぁ!さぁ!さぁ!副会長さん!花陽にチカリンガルの結果をぷりーずです!」

 

「約束しても~たし、しゃ~ないか。それなら…ほい。」

 

「はひ!ありがとうございます!えーっと……こ、これは?!ナ、ナンダッテェェェェェェェェェェ!!!!!!」

 

チカリンガルが翻訳した生徒会長さんのチカ語。

 

それは………………。

 

うん。これはマジでヤバめですね。

 

えっ?気になりますか?

 

むふふ♪そ♪れ♪は……乙女のひみつ♪です♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、チカチカとおかしくなった生徒会長さんはあのまましばらくしてもチカチカ言い続けて、最後は副会長さんに首根っこを掴まれて帰っていきました。

 

生徒会長さん…帰り際もスッゴく嬉しそうに鳴神先輩にバイバイしてましたねー。

 

副会長さんも言っていましたけど、ホントにさっさと素直になればいいのに…。

 

そんな生徒会長さんと副会長さんが帰ったそのあとも実はいろいろと大変でした。

 

生徒会長さんと副会長さんを見送った花陽達は、アミューズメントセンターで一番高いラーメンを鳴神先輩に頼み込んでご馳走してもらっていました。

 

そーしたらそこに穂乃果先輩がやって来てさぁーたいへん!

 

穂乃果先輩が鳴神先輩に“あっ!花陽ちゃん達だけラーメン食べてずるい!穂乃果にもラーメン!そーらーくーん!ラーメン!穂乃果にもラーメン!”って大騒ぎです。

 

さらにそこにことり先輩までやって来て、事態はより一層混迷していきました。

 

はい。みなさんがご想像の通りに、なんかいろいろと嫉妬したことり先輩が真っ黒に染まっていつもの怖い方のことり先輩になって先輩達に襲いかかって…。

 

どこからともなく現れる縫い針や包丁や塩コショウや○○や○○○がアミューズメントセンターをところ狭しと暴れまわっていましたねー。

 

最終的に穂乃果先輩を盾にして攻撃を捌きながら一気に後ろに回り込んだ海未先輩がことり先輩を羽交い締めにして拘束して、そこに鳴神先輩がことり先輩にぶちゅーっといっぱつあつーいペーゼをぶちかますことでようやくことり先輩の暴走状態は解除されました。

 

通常モードに戻ったことり先輩は“はぅ~♪ことりはしあわせですぅ~♪”とか言ってました。

 

あのときことり先輩…鳴神先輩とぶちゅーっとしてましたね…。

 

花陽もことり先輩みたいに大暴れすれば鳴神先輩と…。

 

ちなみ鳴神先輩はそのあと般若のよーな形相になった海未先輩に口にするのも恐ろしい制裁を受けていました。

 

鳴神先輩は海未先輩にアソコを集中的に狙われていましたけど、もぎ取られてはいないように見えたから…大丈夫…ですよね?

 

将来的に鳴神先輩のアレが使い物にならなくなったりしませんよね?

 

○Dでも花陽は構いませんけど、やっぱり大好きな人のアレをおいしくぺろぺろしたりマタノトビラ(前)で出し入れして楽しみたいですもんね。

 

「ふわぁ~…やっぱり早起きはツラいですね…花陽的にはあと5時間は惰眠を貪っていたいです…。」

 

そのあと、花陽と凛ちゃんと真姫ちゃんは先輩達に改めて“μ'sに入れてください”ってお願いしました。

 

先輩達はちょっとびっくりした顔をしていましたけど、すぐに満面の笑顔で花陽達に手を差し伸べて“ようこそ!μ'sへ!”って言ってくれました。

 

こうして花陽と凛ちゃんと真姫ちゃんの1年生なかよしトリオは無事にμ'sへと加入できました。

 

めでたし♪めでたし♪

 

で、お話は終わりませんよー。

 

そこからはなぜか海未先輩のターンでした。

 

身体を鍛えることの重要性を説明しはじめて、いつの間にやらみんなで朝練をすることになっちゃいました…。

 

海未先輩から黒ことり先輩の攻撃を防ぐ盾に使われてダウンしていた穂乃果先輩も、突然の朝練宣言に反応して起き上がってヤダーって騒いでいましたが、間もなく海未先輩の手で物理的に鎮圧されていました。

 

みんなはソレを見て海未先輩の朝練宣言に反対するのを止めちゃいました。

 

反対しても海未先輩に物理的に鎮圧されちゃいますからね。

 

痛いので喜ぶのはチカチカ言っていた生徒会長さんだけ…あ"…い、今の発言は無かったことにしてください!

 

昨日のチカリンガルで知ってしまった生徒会長さんの乙女のひみつの1つが実は生徒会長さんは荒縄で縛られて蝋燭プレイとかしちゃうのが大好きなドMだったなんて、そんなことは花陽は言ってませんので!

 

無しですよ!無し!

 

梨じゃありませんからね!

 

いいですね!花陽のさっきの発言は無しなんですよ!!!

 

ごほん。

 

ソレでは改めて…そんなこんなで晴れて“μ's”に所属することになった花陽と凛ちゃんと真姫ちゃんは、朝練に参加するために早起きして集合場所の神田明神の裏口の階段…男坂に集まることになりました。

 

この鬼の階段に集合って朝から階段ダッシュしちゃうんでしょーねー。

 

「にゃ!かよちん!おはよーだにゃ!」

 

「おはよ、花陽。ずいぶん眠そうね。夜更かしでもしたの?」

 

「あっ!凛ちゃん!真姫ちゃん!おはよーごさいます!あと真姫ちゃん、花陽は別に夜ふかしはしてないよ?」

 

眠くて死にそーです。とか考えてましたけど、朝から笑顔のまぶしいまじえんじぇーの凛ちゃんと昨日からデレ期に突入したツンデレセレブ姫の真姫ちゃんに会えて花陽のテンションはちょっと回復ですよ!

 

真姫ちゃんはそんなテンションあげあげでおはよーございます!をした花陽に夜ふかしでもしたの?って聞きながら、花陽のお顔をじーっと見てます。

 

どーしたんでしょうか?

 

なーんて♪うふふふふふふ♪♪♪

 

真姫ちゃんが花陽のお顔をじーっと見ているのにはワケがあったりなかったりしてるんですよ!

 

じ♪つ♪は♪♪♪

 

「花陽、眼鏡外したのね。」

 

「にゃ?にゃ!ほんとだ!かよちん!メガネがない!」

 

そう!そうなんですよ!

 

小泉 花陽(15歳・春)♪ついに眼鏡を卒業してコンタクトにしてみたんです!

 

「うん!せっかく今日からみんなでスクールファイターに…μ'sの仲間に入ったんだから、ちょっと花陽も変わろうかな?って思って♪似合ってないかな?」

 

「んにゃ。俺は似合ってると思うぞ?」

 

へっ?今の声って…?

 

「眼鏡っ子の花陽もアレはアレで良かったけど、眼鏡を外した花陽も良いよな。」

 

「な、な、な、な、なぁ?!鳴神しぇんぱい?!」

 

突然、花陽の後ろから声をかけてきたのは鳴神先輩でした!

 

「おう。で?鳴神先輩…ねぇ……なぁ花陽?眼鏡も取ったんだし、ついでにそろそろ俺のことも名前で呼ばねぇか?お前、穂乃果達のことはみんな名前で呼んでるだろ?」

 

「鳴神先輩じゃなくて…そ、そら…先輩って呼ぶんですか?あ、あの!いーんですか?!」

 

「俺だけお前を花陽って名前で呼んでるのも不公平だろ?だから気にしねぇで名前で呼んでくれよ。これから同じチームで戦っていく仲間なんだしさ。」

 

鳴神先輩…そら先輩はそう言うといつもの困ったような苦笑いを浮かべながら、花陽の頭をくしゃくしゃって感じでなでなでしてくれました。

 

ふわぁ?!な、なんですか?!朝っぱらからこの展開は!

 

なんか甘酸っぱいですよ?!

 

なんかこれぞアオハルってヤツですよ?!

 

ちくしょー!こんなことされちゃ惚れてまうやろー!

 

って!花陽は7年前の世界大会でそら先輩の勇姿を見たときからゾッコンらぶじゃないですか!

 

もうとっくの昔から惚れちゃってますよ!

 

「は、はい!そら先輩!よろしくお願いします!」

 

うん♪お名前で呼んでみたけどいい感じです♪

 

このままもっと仲良くなって、ゆくゆくは放課後にラブホテルに誘われちゃうよーな仲に…ぐふふふふふ♪

 

フランクフルトと特濃カ○ピスを食べ放題♪飲み放題♪ですよ!

 

「ちょーっと待つにゃ!オイコラ!おみゃー!いつの間に凛のかよちんをたらしこんだにゃ!きしゃー!噛み殺してヤるにゃ!」

 

むむ?なんか花陽とそら先輩がアオハルな甘酸っぱいやり取りをしていたら、凛ちゃんがなナゼか荒ぶってましたよ?!

 

凛ちゃんはきしゃー!って威嚇したと思ったら、花陽の隣に来ていたそら先輩の腕にガブッ!って噛み付いちゃいました!

 

凛ちゃんは急にお名前で呼び合うようになった花陽が、そら先輩にたらし込まれたって思っちゃったんですね。

 

ぐふふ♪でもでも凛ちゃん?ソレがホントの理由じゃないよね?

 

十年以上も一緒に居る幼馴染みの花陽には、凛ちゃんが荒ぶってるホントの理由が簡単にわかっちゃってたりするんですよ♪

 

凛ちゃんはきっと…。

 

「ッ!おい!アホネコ!テメェはなんでいきなり噛み付く?!イテェんだよ!俺が花陽をたらしこんだって?んなことしてねぇーよ!聞いてんのか!アホネコ!」

 

「違うにゃ!凛の名前はアホネコじゃねぇーにゃ!凛は凛だにゃ!凛って呼べにゃ!きしゃー!ガジカジ!ぎにゃー!」

 

そら先輩に自分もお名前で呼んで欲しかったんですよね?

 

ね?凛ちゃん♪

 

「わかった!わかったから人の腕に噛み付いて歯を立てんな!凛!」

 

「うにゃ?!」

 

「ったく…ほれ?これでいーんだろ?な、凛?」

 

「にゃ…にゃ…にゃ…きしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ほら。

 

その証拠に嬉しさ爆発を隠すためにまた噛み付いちゃいました。

 

でも今度はさっきみたいに歯を立ててガジカジじゃなくて甘噛みだよね?

 

ね?凛ちゃん♪

 

「うぉ?!だからなんで噛むんだ!今回はイタくはねぇけどなんか腹立つな!オイ!噛むな!ボケネコ!」

 

「ぎにゃぁぁ!!!凛って呼べって言ったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「わかったから齧んな!凛!!!」

 

「うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪」

 

こうしてそら先輩と凛ちゃんがぎゃーぎゃー騒ぎながら遊んでいるのを見ていると、飼い主と飼い猫がじゃれあってる様にしか見えませんね。

 

凛ちゃんも嬉しそうで良かったです♪

 

「あはは♪二人とも楽しそうですね。」

 

嬉しそうに騒いでいる凛ちゃんとは正反対なのは真姫ちゃんです。

 

そら先輩をじーっと見るその瞳はなんだか不満そうです。

 

「ねぇ、ちょっと…鳴神先輩…。」

 

「あ?なんだよ?西木野?」

 

「…西木野……やっぱり私だけ西木野なんだ…………。」

 

「ん?わりぃ西木野?なんて言ったんだ?よく聞こえなかったんだけど?」

 

そら先輩には真姫ちゃんのつぶやきが聞こえなかったみたいですけど、花陽にはばっちり聞こえちゃいましたよ♪

 

真姫ちゃんもそら先輩にお名前で呼んで欲しいんですよね?

 

ここは花陽がちょっと助け船を……。

 

「真姫よ!」

 

出す必要はありませんでしねー。

 

真姫ちゃんは自分でちゃんとお名前で呼んでって言えるみたいです♪

 

「へっ?」

 

「真姫!西木野じゃなく真姫よ!花陽程じゃないけど私だって昨日はあのキ○ガイ女相手にとっても頑張ったんだから!花陽と凛だけじゃなく私のことも名前で呼んでよね!ご、ごほーび…あってもいいでしょ…。」

 

最後のごほーびの辺りは消え入りそうなくらい小さな声になっちゃいましたけど、真姫ちゃんがそら先輩にデレましたね。

 

ほーんと、真姫ちゃんはチョロインさんで困っちゃいますね♪

 

「ったく…。わかったよ西木野…じゃなく、真姫。これからは真姫って呼ぶよ。ならお前も俺のことは名前で呼べよ?」

 

「う"ぇぇぇえ?!な、名前で?!えっ?!私もソラって呼ばなきゃダメなの?!」

 

「お、なんだ真姫。照れてんのか?」

 

「違う!そんなんじゃないんだからね!」

 

「へいへい。」

 

これで真姫ちゃんも陥落ですよ!

 

まぁ真姫ちゃんの場合はまだ恋とか愛とかじゃないんでしょうけど。

 

凛ちゃんは…アレは密かにらぶしちゃってると花陽は思います!

 

「おはようございます、青空♪随分と真姫とイチャイチャしていますね。うらやま…ごほん!失礼。ところで…私も朝からあまりうるさくは言いたくはないのですが、“はい”は一回だといつも言ってますよね?直してくれないのならば………今日こそもぎますよ?」

 

そうこうしているうちに、今度は海未先輩が階段を上ってやって来ました。

 

そら先輩の後ろまでやって来た海未先輩は…怖いくらいに笑顔でした。

 

瞳の奥に嫉妬の炎が燃え盛ってますね。

 

「ゲッ?!海未さん?!」

 

そら先輩も海未先輩の以上な笑顔に気づいたみたいですね。

 

でもまだ笑顔の海未先輩は序の口ですよ?

 

ほら♪海未先輩の後ろから今度は我らがクレイジーリトルバードがちゃん♪ちゃん♪言いながら迫ってきてますよー。

 

し○ら!うしろ!うしろ!

 

このネタわかる人っているのかなぁ…?

 

「ちゅん♪ねぇソラ君?真姫ちゃんとと~っても仲良しさんになったんだね?ねぇ?ヤっちゃったの?らぶほてるに連れ込んで裸にして真姫ちゃんのハジメテを美味しくいただきますぅ♪しちゃったの?ことりのハジメテはあんなにゆーわくしても全然いただきますぅ♪してくれないのに?ねぇ?ソラ君?どうしてカナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?」

 

ことり先輩はいつも通り嫉妬に染まって黒くなりましたね。

 

ハイライトの消えた瞳でカナ?カナ?言ってます。

 

近付いたら喰われるので凛ちゃんと真姫ちゃんを連れてちょっと退避ですね。

 

「こ、ことりさん?!違う!真姫とはヤってねぇ!ヤれたらヤりてぇとかちょっと考えてたけどヤってねぇから!」

 

ヤれたらヤりたいんですね。

 

その時には一緒に花陽ともヤってくださいね♪

 

「あ!そら君が真姫ちゃんのこと真姫ちゃんって呼んだ!」

 

そして最後はご存じ元祖アホっ子の穂乃果先輩の登場です。

 

穂乃果先輩はさっそく火に油を注ぎ始めしたね。

 

今そこを突っ込んだら余計に事態が炎上して手におえなくなりますよー。

 

「だぁぁぁぁ!!!アホ乃果!お前はちょっと黙ってろ!」

 

「アホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!」

 

「最後まで結局いつも通りのグダグダだにゃ。」

 

グダグダじゃないほうが珍しいですからねー。

 

どうせこのあとは海未先輩が制裁としてチ○コをもぎ取ろうとスボンを脱がそうとして、ことり先輩(黒)はもがれたチ○コを材料にお料理するとか言い出して、穂乃果先輩が最後にことり先輩の料理を食べるなんて微妙なボケ発言をかますんでしょうねー。

 

「はーい♪そらー♪何でもいいのでスボンを脱ぎ脱ぎましょうね♪」

 

「ちょっ!海未さん?!なんで脱がそうとしてんのさ?!えっ?!ここでヤるの?!青姦?!」

 

「ナニを勘違いしているのですか?ここではヤりませんよ?ただスボンの下に格納されている青空のナニをもぎ取るために脱がしているだけですがナニか?」

 

「イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!ナニかじゃねぇーよ!だからもぐなよ!」

 

「モイダラツギハコトリガオリョウリシテアゲルネ♪」

 

「いえ!結構です!全力で遠慮します!黒い方のことりさんはどーかお引き取りください!」

 

「えっ?ナニ!ナニ!ことりちゃんお料理するの!だったら穂乃果が食べたい!ねぼーして朝ごはん食べてないんだ!」

 

「おい!待て!穂乃果!お前はわかってんのか?!使用する食材は海未さんがもぎ取ろうとしてる俺のチ○コだぞ!んなもん調理しても喰えるか!」

 

「もいで♪」

「オリョウリシテ♪」

「食べちゃうもん♪」

 

先輩達は今日も仲良しで息もぴったりですね。

 

「やめろ!もぐな!料理するな!喰うな!」

 

「はぁ…ホント、グダグダだにゃ。」

 

「ホント、グダグダよね。」

 

「グダグダですね。でもこれが……」

 

私達らしいんです♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、花陽のスクールファイターとしての生活が慌ただしく始まりました。

 

きっとこれからもいっぱい大変なことがあるんでしょうけど…それでも絶対に大丈夫ですよね♪

 

だってみんなが一緒だから!絶対に大丈夫なんです!

 

だから!

 

さぁ!始めましょう!ガンプラバトルを!

 

目指すはガンプライブ優勝ですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

本編第6話はこれにておしまいとなります。
次回からは出番の少ない主人公ソラの義理の妹“鳴神 悠莉”が語り部を勤めます閑話「鳴神悠莉はかく語りけり 」をお送りいたします。
こちらのお話はソラの義理の妹“悠莉”と、穂乃果ちゃんの妹の雪穂ちゃん、絵里さんの妹の亜里沙ちゃんの妹トリオがメインのお話になる予定です。

更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

冬場は手がかじかんでスクフェスが辛いQooオレンジでございます。

さて、本日よりソラの義妹が語り部を務めます閑話「鳴神悠莉はかく語りけり」が始まります。
本作の例に漏れず、彼女ももちろん…。

それでは 閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ①」 始まります。































皆々様。お初にお目にかかります。

 

わたくし、本作「ガンプライブ! ~School Gunpla Project~」の主人公“鳴神 青空”の義理の妹、“鳴神 悠莉”と申します。

 

悠久の“悠”に利害の利に草冠を付けた“莉”で“悠莉(ゆうり)”と読みますの。

 

このわたくしのお名前は敬愛するお父様とお母様から、それぞれ一文字ずつお名前をいただいて考えられたそうですの。

 

如何でしょうか?わたくしのお名前?

 

とても可愛らしいお名前だとお思いになりませんか?

 

お父様とお母様からいただいたこのお名前は、わたくしの密かな自慢ですの♪

 

そんなわたくしは以前より本編・閑話・特別編問わず、お義兄様の義妹として名前だけは出ておりましたが、本日満を持して登場と相成りましたわ。

 

わたくし、この良き日に皆々様とこうしてお逢い出来た事をとてもとても嬉しく思いますわ。

 

お義兄様共々、わたくし鳴神 悠莉も何卒よろしくお願いいたしますわ。

 

そんなわたくしが語り部を勤めます今回の閑話は、このわたくし“鳴神 悠莉”とわたくしのかけがえのない二人の親友“高坂 雪穂”と“絢瀬 亜里沙”と過ごした何の変哲もないある1日のお話となりますの。

 

あぁ。そう言えば、皆々様は雪穂と亜里沙はご存じでしょうか?

 

この作品の原作でもある“ラブライブ!”をご覧になった事のあるお方ならば、雪穂と亜里沙は当然ご存じですわね。

 

一応は“ラブライブ!”を未視聴の皆様に雪穂と亜里沙の二人について簡単にご説明しておきましょうか?

 

まずは大きなお尻がチャームポイントでショートカットの良く似合う少女、“高坂 雪穂”から参りましょう。

 

雪穂はチーム“μ's”のリーダーでこの作品のヒロインの1人でもある、アホ乃果でお馴染みの“高坂 穂乃果”お義姉様の妹なのですの。

 

既に「ガンプライブ! ~School Gunpla Project~」本編で二度ほど登場しておりますわ。

 

雪穂は最近では第6話で花陽お義姉様に自室で自慰に耽っている所を覗かれておりましたわね。

 

お部屋に鍵をかけずに自慰に耽るなんて、雪穂ったら淑女として本当にはしたないですわ。

 

最も、わたくしもお義兄様に覗いて欲しいので自慰に耽る時はお部屋に鍵なんて不粋極まりない物はかけませんが。

 

うふふ♪わたくしはお義兄様に襲って欲しいと常々思っておりますので、自慰の時には鍵をかけないだけではなく、お部屋の扉も明けっぱなしですのよ♪

 

まぁそんな淡い願いとは裏腹に、わたくしの愛するお義兄様は一度も覗きに来てはくれませんのですが…。

 

お話が逸れてしまいましたわね。

 

失礼いたしました。

 

その様な淑女として失格さんな雪穂のご紹介はとりあえずはここまでにいたしまして、次はわたくしのもう1人の大切な親友の亜里沙をご紹介したいと存じます。

 

わたくしのもう1人の親友の“絢瀬 亜里沙”でございますが、皆々様も名字からもうお分かりかと思いますが、亜里沙は音ノ木坂学院の生徒会長“絢瀬 絵里”お義姉様の妹なのですわ。

 

透けるような白い肌と少し薄い金色の髪が特徴的な、まるで雪の妖精の様に愛らしい亜里沙なのですが…なんと言いましょうか…この子は少々言動がバイオレンスと言いましょうか…。

 

海外での…ロシアでの生活が長かったせいもあってか、亜里沙は間違った日本の知識を詰め込みすぎて可笑しな方向に大爆走しておりますの。

 

亜里沙の頭の中では未だに日本は戦国時代が江戸時代ですのよ?

 

この前なんて亜里沙ったら”日本は天国だね!“斬り捨て御免”って言えばみんな斬り殺してもいいんだよ!ハラショーだよ!”等と言っておりましたわ。

 

亜里沙?出会い頭に縁もゆかりもない方々を問答無用でいきなり斬り殺してはいけませんわよ?

 

そんな少し危ない発言の目立つ亜里沙の将来の夢はサムライか忍者になる事だとか。

 

ご存じですか、亜里沙?日本にはサムライも忍者ももうおりませんわ。

 

まぁ…一般的には、ですが。

 

うふふ♪“裏”ではまだ侍も忍も……。

 

ごほん。失礼いたしました。

 

先程のわたくしの発言はどうか忘れて下さいませ。

 

とにかく、亜里沙?日本では“斬り捨て御免”と言いながら人を斬れば罪にならないなんて頭のおかしい法律はありませんわ。

 

貴女が他者をいたぶる事に快感を覚える特殊な性癖なのは重々承知してはおりますが、お願いですから無益な殺生は止めて下さいね?

 

隠蔽するのも面倒なのですよ?

 

ちなみですが…お義兄様は亜里沙が絵里お義姉様の妹だとまだお気付きになってはいないみたいですわ。

 

そして絵里お義姉様も、わたくしがお義兄様の義妹だとは気付いておりませんわ。

 

うふふ♪お義兄様と絵里お義姉様が真実を知ったらどうなる事やら♪

 

きっと愉快な事になりますわ♪

 

さて、雪穂と亜里沙の紹介はこの様な感じでよろしいでしょうか?

 

それではそろそろお話を本筋に戻しまして…改めましてわたくし達三人の楽しい日常をご紹介いたしますわ♪

 

うふふ♪いつもの閑話とは異なり、今回はちゃんとガンプラバトルもいたしますのでご安心くださいな♪

 

お義兄様が作って下さったわたくしの愛機“ザク・インパチェンス”も早く戦いとウズウズしておりますの♪

 

わたくしに刃向かう愚か者共は、わたくしのインパチェンスですべからく蜂の巣にしてさしあげますわ。

 

うふふふふふふふふふふふふ♪

 

さぁさぁ♪さぁさぁさぁさぁ♪それでは皆々様♪

 

暫しわたくしのお話にお付き合い下さいませ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ、それと。

 

わたくしは最近お兄様達にちょっかいを出している例の“魔女”とか言うクソな女ではありませんわよ?

 

お義兄様からお聞きしたお話では、わたくしとその“魔女”とか言うクソな女はしゃべり方が似ているそうですが、わたくしは件(くだん)の“魔女”の様に“ですわぁ♪”なんて気持ちの悪い語尾は付けませんもの。

 

そこのところ、くれぐれも勘違いしないで下さいね?

 

もしも…純情可憐なわたくしを“魔女”等とぬかすクソな女と同一視なさりましたら……亜里沙が本当の“ヒト”を斬りたがっておりましたので……うふふふふふふふふふふふふ♪

 

皆々様♪くれぐれも…そう、くれぐれも、ご注意下さいませ♪

 

わたくしも折角こうしてお目にかかる事が出来た皆々様が、荒縄で縛られて少しずつ斬り刻まれて、最後には憐れな斬殺死体になる等と、その様な哀しい結末をお迎えになってしまうのは遠慮願いたいですから♪

 

ねっ?わたくしとのお約束ですよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆ…り……きろ…ゆう……悠莉!」

 

「うぅん…おにーさまぁ…?」

 

わたくし鳴神 悠莉の優雅な一日は、愛しのお義兄様の優しいお声から始まりますの♪

 

お義兄様は朝が弱いわたくしを、こうして毎日優しく起こして下さるのですわ♪

 

これはまさしくお義兄様のわたくしに対する家族を越えた愛の証明ですわね♪

 

うふふ♪ね?皆々様もそうはお思いになりませんか?

 

愛ですわよね?愛♪

 

「ほら、起きろって。朝メシできてるぞ?」

 

わたくしを優しく起こしに来て下さるお義兄様は、以前のお誕生日にわたくしがプレゼントいたしましたエプロン(マーダーラビットとか言う可愛らしいうさぎさんのエプロンですわ♪)を身に付けて、毎朝わたくしの為に朝御飯も用意して下さいますの♪

 

お義兄様がわたくしの為に用意して下さるのは朝御飯だけではありませんのよ?

 

わたくしのお昼のお弁当も、夜の晩餐も、我が家ではお料理は基本的にみーんなお義兄様がなさいますの♪

 

お義兄様が我が家にいらして下さるまでは、わたくしのお母様がお忙しいのにわざわざお料理をなさって下さっていたのですが……ごめんなさいお母様…お母様のお料理は…アレは地獄としか言えない代物でしたわ…。

 

わたくしのお母様は“イタリアの伊達男”の二つ名を持つガンプラファイター“リカルド・フェリーニ”さんの奥様でいらっしゃる“美星・フェリーニ”さんと共に、日本が誇る二大ハリウッド女優と言われておりますの。

 

そんな世界的な大女優の一人でもあるわたくしのお母様“鳴神 りせ”のお料理は、ナニを作ってもヒトが食べてはいけないレベルの激辛になりますの。

 

それはもうお皿と言うお皿が全て真っ赤ですの。

 

お味噌汁も真っ赤。

 

お米も真っ赤。

 

お煮つけも真っ赤。

 

お漬物も真っ赤。

 

サラダも真っ赤でしたわ。

 

当時の我が家の食卓はとにかく真っ赤でしたの。

 

お母様のお料理は、味自体は決して不味い訳ではございませんが、とにかく真っ赤で本当に辛いのですわ。

 

……今にして思いますと、幼少のわたくしはよくもまぁお母様お手製のあの非常識なまでの辛さの食事を毎食続けて、胃と腸を、そして何よりも精神をヤられなかったモノですわ。

 

そんな地獄の様な激辛お料理の日々のわたくしの…いえ、鳴神家の食事事情は、お父様の遠縁に当たりますお義兄様が縁あって我が家にいらっしゃってからは一変いたしましたわ。

 

幼いわたくしが半泣きになりながら、毎食お母様の地獄の激辛お料理を食べているのを見るに見かねたお優しいお義兄様が、自ら台所にお立ちになってお料理を振る舞って下さる様になったのですわ♪

 

そう!あの日!お義兄様がお料理をお作りになられるようになったあの日!我が家にもついに辛くないお料理が食卓に並ぶようになったのですわ♪

 

お母様が毎食繰り広げていました真紅に染まる地獄の日々は終わりを迎えたんですの!

 

まさに我が家の記念日ですわ♪

 

「おにーさまぁ…らぶですわぁ♪」

 

うふふ♪地獄に終焉をもたらして下さり、我が家に真っ当なお食事を導入して下さったお義兄様を、わたくしは幼い頃より一人の男性としてお慕いし続けておりますの♪

 

あぁ♪お義兄様♪そのいつも何処か困った様な苦笑い…乱暴な物言い…面倒そうにしなからも嬉々として面倒をみて下さるツンデレさんな所…全てが素敵ですわ♪

 

そう!らぶですわ!らぶ!

 

わたくしのお義兄様がらぶ過ぎますわぁ♪

 

お義兄様…あぁ…わたくしのお義兄様…わたくしだけのお義兄様…わたくしだけの、わたくしの為だけの愛するお義兄様…。

 

お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様…お義兄様………。

 

うふふふふふふふふ♪わたくし、朝からお義兄様へのらぶが止まりませんわ♪

 

お義兄様ぁ♪悠莉はお義兄様の事を24時間365日、休みなく絶え間なく、一途にひたすらにひたむきに、全身全霊でこれでもかって位に、ただただお義兄様だけをこれまでもこれからも何時までも何処までも幾久しく、未来永劫永遠に尽きる事なく生涯を賭けてお慕いし続けますわぁ♪

 

ねぇ?お義兄様?だから早くわたくしと一緒に子作りいたしましょ♪

 

わたくしのマタノトビラ(前)は何時でも準備万全ですわ♪

 

「はいはい。俺も愛してるよ。ったく毎朝毎朝お前は…ほら、さっさと顔洗って来いよ。」

 

と、まぁお義兄様はこの様に毎朝寝ぼけたわたくしの全身全霊の愛の告白を軽くスルーしてしまわれますの。

 

お義兄様ったら♪本当にいけずですわ。

 

わたくし、これでもその美貌で世界を虜にし続けている大女優“鳴神 りせ”の娘ですのよ?

 

お母様譲りのこの容姿にはわたくし多少は自信がございますわ。

 

少々切れ長な目(雪穂には何時も半目だとか言われますが。)にほっそりとした顔。

 

眉の少し上の辺りで切り揃えた前髪と背中の中程まである少し長目の綺麗な黒髪等は特にお義兄様好みではないでしょうか?

 

あぁ。ちなみにわたくしの髪形を皆々様に分かりやすくご説明いたしますと、いわゆる“姫カット”と呼ばれているヤツですわ。

 

「みそ汁が冷める前には降りて来いよ。」

 

「はぁーい。わかりましたわ。」

 

この様なやり取りをわたくしとお義兄様は毎朝しておりますの。

 

いかかでしょうか?わたくしのお義兄様は?

 

皆々様がご覧になっていらっしゃる“ゴルゥラァァァァァァァ!!!アホ乃果ぁぁぁぁぁぁ!!!”と声を張り上げている普段のお義兄様とはまた違った一面ではありませんこと?

 

さて。一旦お話は終わりにいたしまして、わたくしはお義兄様のおっしゃる通りに少しお顔を洗って参りますわ。

 

急がなければお義兄様のお作りになって下さった朝食が冷めてしまいますわ。

 

その様な事態になってしまっては、せっかくわたくしの為に持てる愛を全て注ぎ込んで朝食を作って下さったお義兄様に失礼極まりないですわ。

 

さぁ♪早くお顔を洗いに参りまいましょう。

 

あぁ♪お義兄様のお作りになって下さった今朝の朝食はなんでしょうか♪

 

わたくし♪楽しみですわぁ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさまでしたわ♪」

 

「はい。お粗末さん。」

 

愛するお義兄様の為に気だるい身体に喝を入れて起き上がったわたくしは、お顔を洗う為に洗面所へと向かいましたわ。

 

洗面所で手早く寝癖を直してあわあわでお顔を洗って、お義兄様が予め用意して下さっていたふわふわのタオルを使って水気を拭き取ったわたくしは、次は寝間着から制服へと着替える為に一度お部屋へと戻りますの。

 

お部屋へと戻ったわたくしは、お義兄様を誘惑する為にいつもわざと着崩している寝間着を脱ぎ捨て、急いで制服へと袖を通し身支度を整えて、お義兄様のお作りになって下さった朝食をいただく為にダイニングへと足を運びますわ♪

 

ダイニングでは既にお義兄様がテーブルに二人分の朝食を並べ終えてご自分の席に座り、とても良い香りのするコーヒーを片手に新聞を読みながら、わたくしを待っていて下さりましたの。

 

わたくし、苦いのは苦手ですが、お義兄様が何時も飲んでいらっしゃるあのコーヒーの香りは大好きですの♪

 

何時かお砂糖とミルクをマシマシのマシマシにしたとろけそうな程にあまーいコーヒーを、お義兄様に口移しで飲ませていただいて…うふふ♪なーんてはしたない妄想をしてしまいますわ♪

 

あぁ、そう言えば皆々様はどうして朝食が二人分なのか?とお思いではございませんか?

 

我が家の家族構成は警視庁の特殊犯罪捜査室の室長を務めますお父様と、世界的な大女優のお母様、わたくしが愛して止まないお義兄様にお義兄様の未来の伴侶でもあるこのわたくしの四人家族なのです。

 

本来ならば毎日家族四人で食卓を囲んで…と、参りたいのですが、残念ながらお父様とお母様は何時もお仕事でお忙しいのですわ。

 

本日もお父様は最近なにかと世間を騒がせております連続幼女失踪事件の捜査の為に警視庁に泊まり込みですの。

 

お母様もシリーズ4作目になる主演映画“ハリーボッタクリ”シリーズの撮影で現在はヨーロッパですわ。

 

ですから今朝の朝食もお義兄様とわたくしの二人だけですの。

 

お父様もお母様もいらっしゃらない食卓は少々寂しく感じてしまいますが…うふふ♪わたくしには愛して止まないお義兄様がいつも一緒に居て下さいますの♪

 

わたくしはお義兄様さえ一緒に居て下さいましたら、それだけで幸せですわ♪

 

ぶっちゃけちゃいますと、お父様もお母様もいらっしゃらないので誰憚(はばか)る事なく、愛しのお義兄様といちゃらぶできちゃいますわ♪

 

最も、たとえお父様とお母様が食卓にいらっしゃっても、わたくしがお義兄様といちゃらぶしちゃうのは止めたりはいたしませんけどね♪うふふ♪

 

そんなワケなのでお義兄様♪今夜こそはわたくしと子作りいたしましょ♪

 

お義兄様は子供は何人欲しいですか?

 

お義兄様の為ならば悠莉は何人でも産んじゃいますわ♪

 

勿論その他にもお義兄様がお望みになる事ならば、なんでも叶えて差し上げますわ♪

 

それが世界を滅ぼす願いでも♪

 

全てを破滅へと導く願いでも♪

 

お義兄様が願うのならば、悠莉は悠莉の持てる全てで……例えお父様と敵対する事になろうとも…この身に宿る偽りの仮面の力を使ってでも、必ずやお義兄様の願いを叶えて差し上げますわ♪

 

そうですわ……あの日…くだらない“大人の事情”でお義兄様を傷付けたクソみたいなこの世界なんて…。

 

わたくしとお義兄様だけを残して全て滅んでしまえば良いのですわ♪

 

わたくしに宿る偽りの仮面の力でナニもかも消し去ってしまいましょう♪

 

うふふふふふふふふ♪神だろうがお父様だろうが、お義兄様はへのらぶパワーで満たされているわたくしの敵ではありませんわ♪

 

全てを滅ぼせば…お義兄様とわたくしはアダムとイヴになれますわ♪

 

わたくしがイヴとしてお義兄様の為の忠実な子供達を産んで差し上げます♪

 

そうすればやがてこの世界はわたくしとお義兄様の為の、わたくしとお義兄様だけの、わたくしとお義兄様の理想の世界になりますわ♪

 

あぁ…わたくしとお義兄様だけの理想の世界…なんて!なんて素晴らしいのでしょうか!

 

あの青い空も!青い海も!地平線の、水平線の彼方まで!全てがわたくしとお義兄様だけの世界ですわ♪♪♪♪♪

 

うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ♪♪♪♪♪

 

あははははははははははははははははははははははははははははははははははははは♪

 

…ごほん。し、失礼いたしましたわ。

 

お義兄様への愛がまたひとつ上限解放してしまったので、ついつい馬鹿みたいに笑い狂ってしまいましたわ…。

 

これではまるでわたくしも件(くだん)の魔女とか言う輩と同じではありませか。

 

それに、去年の今頃までの悪意に染まりかけていたお義兄様ならいざ知らず、今のお義兄様がこの世界の滅びを願う筈がありませんわ。

 

あの頃のお義兄様は……。

 

もしもお義兄様がにこお義姉様と出逢わなかったら、お義兄様は今頃どうなっていたのでしょうか…。

 

アイリと組んだお義兄様が本気でこの世界をどうこうしようとすれば…わたくしには恐ろしい未来しか想像できませんわ。

 

本当に…お義兄様の心をあれ以上堕ちない様に、文字通りその身をもってお義兄様を引き留めて下さったにこお義姉様には感謝の言葉しかございませんわね。

 

はぁ…またお話が明後日の方向へ向かってしまいましたわね。

 

わたくし、反省ですわ。

 

皆々様♪ごめんあそばせ♪

 

「お義兄様♪今朝の朝食も最高でしたわ♪特にご飯が今までよりもさらに美味しくなっておりましたわ♪うふふ♪わたくしったらついついおかわりしちゃいましたわ♪」

 

わたくしがついつい美味しくて朝から食べ過ぎてしまった朝食の献立なのですが、今朝は和食がメインでしたの♪

 

「そりゃ良かった。後輩から良い米を貰ったから、今朝は久しぶりに和食メインにしてみたんだけど、悠莉が気に入ってくれたんなら何よりだよ。」

 

鮭の塩焼きにだし巻き玉子♪

 

キャベツとかつお節のおひたしにお味噌汁は王道の豆腐とわかめ♪

 

お義兄様ご自慢の糠床で一晩寝かせた一夜漬けも、実にわたくし好みでしたわ♪

 

あぁ…朝からお義兄様の至高のお料理が食べれるなんて、わたくしは本当に幸せ者ですわ♪

 

「弁当も作っといたから忘れんなよ?」

 

「はーい♪ですわ♪♪♪お義兄様♪」

 

うふふ♪そして朝食に引き続き本日の昼食もお義兄様の手作りお弁当ですわ♪

 

毎日お義兄様は勉学に(適当に♪)励むわたくしの為に、愛情たっぷりの手作りお弁当を作って下さいますの♪

 

たまにお母様がいただいてくる紀州の最高級南高梅に勝るとも劣らない、お義兄様お手製の梅干しを真ん中にちょこんと乗せて下さった真っ白なご飯♪

 

おかずは色とりどりの目に鮮やかな、それでいて美味しくいただける季節のお野菜と、わたくしの大好きなお肉やお魚をバランス良く♪

 

季節のフルーツを使ったお義兄様手作りのデザートもございますわ♪

 

そんなお義兄様の愛がこれでもかって位に詰まっているお料理を、お義兄様がお誕生日プレゼントにわたくしに贈って下さったお気に入りのお弁当箱に毎日綺麗に敷き詰めて下さいますの♪

 

お弁当♪お弁当♪嬉しいな♪ですわ♪♪♪

 

本日も昼食の時に雪穂と亜里沙にお義兄様の手作りお弁当を自慢しちゃいましょ♪

 

「夜メシはどうする?今夜も悠さんは泊まりだから、悠莉の喰いたいモンでいいぞ?」

 

あら?お父様は今夜も泊まり込みですのね。

 

まぁお義兄様がいらっしゃるので、わたくし的にはお父様の一人や二人いらっしゃらないでも全くもって構いませんわ。

 

それよりもお父様はさっさと例の幼女失踪事件のイカれた犯人を捕まえちゃって下さいな。

 

もし…にこお義姉様の妹さん達が…こころさんとここあさんが例の事件の被害に遭われたりいたしましたら……わたくし、滾る怒りに任せて犯人を○してしまいますわよ?

 

お父様が捜査の指揮を任されていらっしゃるのならば、幼女失踪事件の犯人も恐らくはわたくしやお父様と同じ様な“仮面使い”かそれに準ずる特別なナニかを持っているのでしょうが、そんな事はわたくしにはミジンコ関係ありませんわ。

 

だって“仮面使い”としての力量はこの世界でわたくしが一番ですもの♪

 

わたくしは物理無効、全属性無効、全状態異常無効、防御スキル貫通の最強さんですから♪

 

“仮面使い”でお分かりになったお方もいらっしゃるかもしれませんが、縁も所縁も無いお方には、わたくしが言っている事の意味がお分かりになりませんわよね?

 

うふふふふふふふふ♪

 

いずれわたくしの“裏の顔”もお話しする時があるかと思いますので、それまで少しだけお待ち下さいませ♪

 

今はただ、わたくしにはヒトを簡単に殺せるだけの少し不思議な力があると言う事をご理解下さいませ。

 

そんなワケなのでお父様?

 

可愛い娘をヒトゴロシにしたくはございませんでしょ?

 

だ♪か♪ら♪こころさんとここあさんが被害に遭われたりする前に、さっさと犯人を捕まえちゃって下さいな♪

 

「で?悠莉はナニ喰いたいんだ?リクエストは?」

 

あぁ!わたくしったら!お義兄様のご質問にまだお答えしておりませんでしたわ!

 

わたくしとした事がなんて失態でしょうか!

 

えーっと、確か今夜の晩餐のメニューでしたわね?

 

それでしたら……

 

「お義兄様の[自主規制]が食べたいですわ!性的に!」

 

わたくし♪お義兄様の股間の[自主規制]を性的にペロリと食べちゃいたいですわ♪

 

ぶっちゃけ子作りですわ!子作り!

 

わたくしのお腹いっぱいにお義兄様の雄々しくも逞しくそそり立つ[自主規制]から滴り落ちる濃厚な白濁した命の素を注いで下さいな♪

 

悠莉は下のお口で子宮からお義兄様の命の素が溢れちゃうまで、ごくごくお美味しく飲んじゃいますわ♪

 

「なら今夜のメインはソーセージだな。確か冷蔵庫にりせさんが無茶苦茶して無理矢理持って帰ってきたドイツ土産のソーセージがあったな…やっぱりシンプルにフライパンで焼くか?」

 

※ドイツからソーセージをお土産として持ち帰る為には日本向けの検査証明書が必要です。残念ながらヨーロッパ圏では日本向けの検査証明書が付いている食肉加工品はほととんどありません。

 

「いやん♪お義兄様ったら華麗にスルーしちゃイヤですわ♪」

 

むぅ。本日もわたくしの子作り宣言を華麗にスルーされちゃいましたわ。

 

それに最近はお義兄様のスルースキルが“限界突破(リミットバースト)”してしまいして、昔の様に動じなくなってしまったのでつまりませんわ。

 

昔のお義兄様の慌てようといったら♪

 

いつもわたくしの誘惑にあわあわと慌てて……ごめんなさい。わたくし、嘘ついちゃいましたわ。

 

お義兄様はわたくしが昔からいくら誘惑しても、ちっとも反応して下さらないのです。

 

それどころかお義兄様は胸元をはだけさせて半裸で誘惑するわたくしを、とても冷めた瞳で見下ろして溜め息を……………あぁ♪いけまんせわ♪あの頃のお義兄様の冷たい瞳♪思い出しただけでわたくし♪ゾクゾクしちゃいますわ♪

 

わたくし、マゾヒストではございませんが、お義兄様になら悠莉は喜んで縛られて鞭や蝋燭で……うふ♪うふふ♪うふふふふふふふふ♪

 

ハッ!わ、わたくしったらまたお義兄様への愛が“限界突破(リミットバースト)”してしまって暴走してしまいましたわね。

 

失礼いたしましたわ。

 

そんなわけでしてお義兄様は昔は余り感情を表にお出しにならなかったのですわ。

 

あの頃よりも今のお義兄様の方がいいリアクションして下さってるのかしから?

 

「当たり前だ!兄貴の[自主規制]を性的に喰いたいなんてスルーするに決まってるだろ!ったく…俺の義妹はどうしてこうなったんだか…昔はおにーさま♪おにーさま♪って可愛かったのに……ん?なんか今とあんまり変わんねぇのか?」

 

そんなことはありませんわよ?

 

わたくしだってあの頃から…初めてお義兄様にお逢いになったあの頃から、とっても変わっておりますわ♪

 

そう!お義兄様へのらぶ度はあの頃とは比べ物にならない位に天元突破しておりますもの♪

 

それにあの頃の未成熟な身体と違い、今ならば悠莉はもうお義兄様の子供を産める身体になりましたわ!

 

最もクソ忌々しい事にわたくしの胸は余り成長いたしませんでしたが……。

 

む、胸などただの飾りですわ!

 

愛さえあればそれで良いのです!

 

それにわたくしが例えこの先も胸が成長せずにちっぱいさんのままだっとしても!お義兄様ならばちっぱいさんなわたくしでもちっぱいさんごと愛した下さいますわ!

 

そうですわ!そうに決まっておりますわ!

 

だってお義兄様はちっぱいさん代表の様な見事なちっぱいさんなにこお義姉様とちゅちゅらびゅらびゅしてるんですもの!

 

子作り(避妊はしているようですが)しちゃってるんですもの!

 

にこお義姉様と同じ位のちっぱいさんなわたくしでも絶対に欲情して下さいますわ!

 

それはもう雄々しく猛々しく[自主規制]がビンビンになっちゃいますわ!

 

問題ありませんわ!絶対に!そう!絶対に大丈夫ですわ!!!

 

…………………わたくしから語っておいて何ですが、胸の話はもう止めましょう。

 

これ以上は流石のわたくしでも空しくなりますわ…。

 

「ほら!バカ言ってないでお前は早く歯磨きして学校行ってこい。雪穂ちゃんと亜里沙ちゃんと待ち合わせしてんだろ?二人を待たせんなよ!」

 

あら?確かにそろそろ歯磨きをしなければ雪穂と亜里沙との待ち合わせに遅れてしまいますわね。

 

「はーい♪」

 

お名残惜しいですが、また学校から帰ってくればお義兄様とらぶできますわ♪

 

でもその前に…

 

「お義兄様♪」

 

「ん?なんだ?」

 

「らぶですわ♪世界で一番♪愛しておりますわ♪」

 

本日二回目の愛の告白ですわ♪

 

「はぁ…はいはい。俺も愛してるよ。ったく…俺の義妹はマジでどうしてこうなったんだか…。愛の告白は1日三回までにしとけよ?」

 

「はーい♪ですわ♪」

 

この様にわたくし、鳴神 悠莉とわたくしの愛するお義兄様との優雅な朝は過ぎて行きますわ♪

 

うふふ♪それでは皆々様♪また次回、お会いいたしましょ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

作中でも語られておりましたが、魔女さんっぽい話し方の彼女は魔女さんの正体ではございませんので悪しからず…。
次回は久しぶりの登場となります雪穂ちゃんと、絵里さんの妹の亜里沙ちゃんが登場いたします。

更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

シーマ専用ゲルググマリーネのシールドをパーツ注文しようとしたら既に在庫切れで涙目なQooオレンジでございます。

本日はソラの義妹の閑話の二回目となります。
今回は雪穂ちゃんとガンプライブ初登場の亜里沙ちゃんの出番となっております。

それでは 閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ②」 始まります。




























皆々様♪ようこそいらっしゃいましたわ♪

 

またここでお会い出来ました事をわたくし、とても嬉しく思いますわ♪

 

わたくし、好きな人はお義兄様♪愛する人はお義兄様♪理想のタイプはお義兄様♪将来の夢はお義兄様のお嫁さん♪でお馴染みな、「ガンプライブ! ~School Gunpla Project~」の主人公“鳴神 青空”の義理の妹の“鳴神 悠莉”でございますわ♪

 

そんなお義兄様らぶ♪なわたくしが語り部を勤めます今回の閑話「鳴神悠莉はかく語りけり」、前回はわたくしとわたくしが愛して止まないお義兄様の愛に満ちて何だかもう色々と溢れちゃってる朝の何気ない風景をお送りいたしました♪

 

わたくしのお義兄様への狂おしいまでの愛が皆々様にも伝わりましたでしょうか?

 

うふふ♪わたくしとお義兄様の日常を皆々様にご覧になられちゃったなんて、今さらですが少し恥ずかしいですわ♪

 

さて、二回目となります今回のお話は、わたくしとわたくしのかけがえのない二人の親友、和菓子屋穂むらの賢い方の看板娘な“高坂 雪穂”と、ロシアンビューティーな音ノ木坂学院生徒会長“絢瀬 絵里”お義姉様の実の妹である“絢瀬 亜里沙”と過ごす日常の風景をお送りいたしますわ♪

 

それでは、「鳴神悠莉はかく語りけり ②」♪

 

始まり始まりですわ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝食後の歯磨きを終えて改めて身支度を整えたわたくしは、お義兄様に見送られて自宅を出発いたしました。

 

勿論♪お義兄様の愛情たっぷりのお弁当も忘れずにちゃんと持ちましたわ♪

 

お義兄様のお弁当を忘れるなんて、そんな事はあってはなりませんもの♪

 

あら?でもわたくしがお弁当を忘れたら、お優しいお義兄様は学校までわたくしの為にお弁当を届けてくれるのではないでしょうか?

 

……そ、それは…アリですわ!

 

絶対にお義兄様ならばご自分の学業を放り出してでもわたくしの為にお弁当を届けに来て下さいますわ♪

 

そしてそのままお義兄様とご一緒に昼食を…!

 

おまけにいちいちわたくしに告白なんてクソ生意気な事をしやがります学校の有象無象の男子共とクソ教師共に、わたくしとお義兄様のいちゃらぶっぷりを見せ付けれますわ!

 

超絶イケメンなパーフェクトヒューマンのお義兄様を見せ付けて差し上げれば、わたくしに懸想(けそう)しやがりますあのクソ共も諦めて下さいますわ♪

 

あのクソ共はわたくしにしつこくつきまとって来やがりまして、本当に迷惑極まりないのですわ!

 

男性が極端に少なくなった昨今なら、選り好みさえしなければあのクソ共でも適当なお相手が見付かるでしょうに。

 

それをナニを勘違いしたのか、わたくしの様な超絶美少女を伴侶にしよう等と考えるなんて…本当にクソですわ!

 

ですがお義兄様とわたくしのいちゃらぶを見せ付ければ全てまるっと解決ですわ!

 

うふふ♪明日はわざとお弁当を忘れて学校へ参りましょ♪

 

なーんて、そんなわざとお義兄様のお弁当を忘れるなんて事は絶対にいたしませんけどね。

 

わたくし如きの些事でお忙しいお義兄様のお手を煩わせてはいけませんわ。

 

しつこいクソ共は物理的に沈めれば万事解決に加えて、わたくしのストレス発散にもなりますし♪

 

あら?いけませんわ。

 

またまたお話が脱線してしまいました…。

 

わたくしの悪い癖ですの。

 

失礼いたしましたわ。

 

では改めて…自宅を出発して優雅に歩くこと数分、わたくしは雪穂と亜里沙と待ち合わせをしている何時もの公園に辿り着きましたわ。

 

辿り着いた待ち合わせの公園には、既に雪穂と亜里沙がやって来ており、二人ともわたくしの到着を待っておりましたわ。

 

あら?本日はわたくしが最後なのですね。

 

「おはようございます。雪穂、亜里沙。」

 

談笑しながらわたくしを待っていた二人を見て、わたくしは一瞬だけ約束の時間に遅れてしまったのかとも思いましたが、公園に備え付けられている時計が示す時刻は約束した時間にぴったりでしたわ。

 

わたくし、遅刻ではございませんわ♪

 

「あっ!ユーリ!やっと来た!遅いよ!」

 

亜里沙は挨拶もそっちのけで、わたくしへと“遅いよ!”とここ数年ですっかりと流暢になった日本語で文句を言って参りましたわ。

 

亜里沙は長年ロシアに住んでおりましたので、少し日本語が不自由ですの。

 

今でこそこの様に流暢な日本語を話せるようになりましたが、わたくしと雪穂と出逢った頃の亜里沙はほとんど日本語を話せませんでしたわ。

 

幸い、わたくしは多少はロシア語を理解できましたので、当時の亜里沙とも最低限のコミュニケーションは取れましたわ。

 

まぁそのせいでロシア語を理解できない当時のクソ教師(40代独身女性)に亜里沙のお世話を押し付けられたのですが…。

 

ですがあの下賎なクソ教師(40代独身女性)のお陰で、わたくしは亜里沙と言うかけがえのない二人目の親友を得られたので、とりあえずは良しとしましょう。

 

ふふ♪わたくしったら寛大すぎますわ♪

 

「ユーリ?亜里沙のお話しちゃんと聞いてる?遅刻はダメだよ!」

 

むぅ。ちゃんと聞いておりますわ。

 

それに亜里沙?わたくし、遅刻ではございませんわよ?

 

「聞いておりますわ♪ですが亜里沙?遅いと言われましても、わたくしは約束の時間に遅れてはおりませんわよ?時間ぴったりですわ♪」

 

「時間にぴったりでも亜里沙はユーリのこと待ってたんだよ!亜里沙のこと待たせたらメッ!なんだよ!」

 

亜里沙は右手の人差し指をピンと立てて、わたくしに“メッ!”っと可愛らしく注意して来ましたわ。

 

むぅ。遅刻ではございませんのに解せませんわ。

 

ですが亜里沙にこれ以上反論いたしましても、暖簾に腕押しですわね。

 

亜里沙は愛らしい見た目に反して頑固ですもの。

 

こうと決めたら絶対に自分の意見は曲げませんわ。

 

遅れはしませんでしたがわたくしが約束の時間にギリギリになってしまったのは事実です。

 

ここはおとなしく頭を下げて、後で…そうですね、昼食の時にでもナニか飲み物をご馳走して差し上げましょう。

 

亜里沙ならきっとそれだけで機嫌が治っちゃいますわ♪

 

「はいはい。わかりましたわ。お待たせしてしまったようで申し訳ございませんわ。お詫びも兼ねて昼食の時にナニか飲み物でもご馳走いたしますので、機嫌を治して下さいね?」

 

「えっ!ユーリ!亜里沙にジュースおごってくれるの!ハラショー♪うん!亜里沙はユーリを許しちゃうよ!あは♪ユーリはちゃんとごめんなさいできて偉い子だね!」

 

ほら?機嫌が治りましたでしょ?

 

亜里沙のご機嫌取りはモノで釣るのが一番の早道なのですわ♪

 

「そう言う亜里沙は現金な子ですわね。」

 

「ホント、亜里沙ったら相変わらずなんだから…それよりも、おはよ悠莉。そこのロシアン娘がなんか偉そうなこと言ってるけど、亜里沙だって時間ギリギリだったんだよ?」

 

ちょいおこぷんぷん丸な亜里沙にお昼に飲み物をご馳走する事で話を着けると、雪穂が亜里沙も時間ギリギリだった事を暴露しちゃいましたわ。

 

まぁ亜里沙の事ですから、そんな所だとは思っておりましたわ。

 

「ゆ、雪穂!いっちゃダメだよ!」

 

「言っちゃダメって、私が言わなくても悠莉ならどうせ気づいてるんじゃないの?ねっ?悠莉??」

 

「うふふ♪勿論ですわ♪亜里沙は基本的に残念さんですから♪」

 

あわあわと慌てている亜里沙は本当に可愛らしいですわ♪

 

これでいて亜里沙の本性がドSだなんて信じられませんわね。

 

そんな基本的に残念さんで中身がドSな亜里沙なのですが、戦闘が絡まむ事案では普段の残念さんからは想像できない程にプロフェッショナルなのですわ。

 

最強無敵なわたくしには多少劣りますが、亜里沙は“仮面使い”としても一流ですわ。

 

物理無双ですわ♪

 

勿論、亜里沙はガンプラバトルでも頼れる前衛ですの♪

 

だからなのでしょうか?普段の残念さんが余計に際立ってしまうのでしょうね。

 

ちなみ、わたくし達はガンプラバトルではそれぞれ得意とする分野が異なっておりますの。

 

近接戦闘を得意とする(と言いますか、近接戦闘しか出来ない。)前衛の亜里沙、中距離殲滅戦闘を得意とする中衛のわたくし、遠距離砲撃戦闘を得意とする後衛の雪穂。

 

わたくし達三人がチームを組めば、ガンプラバトル世界王者のお義兄様がお認めになられる程に良いチームになっちゃうのですわ♪

 

流石にわたくし達三人がチームを組んで挑んだとしたも、お義兄様には敵いはいたしませんが…。

 

「むぅ!ユーリも雪穂もいじわるだよ!知らないもん!いいもん!いじわるなユーリと雪穂なんてしらないもん!亜里沙ひとりで学校に行くもん!」

 

うふふ♪もん!もん!って手をブンブンと振り回している亜里沙もとても可愛いらしいですわ♪

 

亜里沙的に言えばハラショーですわ♪

 

「あらあら♪大変ですわ♪わたくしの可愛い亜里沙がまた怒ってしまいましたわ♪」

 

「悠莉。亜里沙のことは放っておいてもいいよ。どうせすぐになんで怒ってるのか忘れちゃうんだし。」

 

「雪穂!ひどい!亜里沙!忘れないもん!たぶん…。」

 

“忘れないもん”と言った直後に自分で“たぶん…。”とか言っちゃって…もう♪亜里沙が可愛いくてらぶ過ぎますわ♪

 

「確実に忘れますわね。」

「絶対に忘れるわね。」

 

「だから亜里沙!忘れないもん!絶対に忘れないもん!!!忘れないったら忘れないもん!!!!!」

 

うふふ♪怒ってる亜里沙も本当に可愛いですわぁ♪

 

亜里沙はこの様に“忘れないもん!”と力説してはおりますが、恐らくはもう自分が何故怒っているのか忘れている筈ですわ♪

 

だって亜里沙ですか♪

 

嘘だとお思いなら試しに亜里沙に何故怒ってるのか聞いてみましょうか?

 

絶対に亜里沙はもう自分が何故怒ってるのか忘れてしまってますわ♪

 

「では亜里沙?貴女は何故怒っていらっしゃるのですか?」

 

「え?なんで怒ってるのって……………あれ?そーいえば亜里沙なんで怒ってたんだっけ?あれー?」

 

ね♪わたくしの言った通りでしたでしょ♪

 

うふふ♪“あれー?”だなんて、亜里沙ったら本当に残念さんですわ♪

 

ですが、こんな残念さんな亜里沙がわたくしは堪らなく愛しいのですわ♪

 

それはきっと雪穂も同じですわ♪

 

証拠に亜里沙を見つめる雪穂の目元はとても優しげですもの♪

 

わたくしにとっても雪穂にとっても、亜里沙はかけ構えないのない大切な親友ですわ♪

 

「言ったそばからなんで怒ってたのか忘れるって、3歩歩くと忘れちゃうニワトリより酷いわ…。」

 

雪穂?!ニワトリを!いえ!鳥類を酷いって、そんな事を言ってしまっては…!

 

「雪穂!いけまけんわ!ニワトリより酷いなんて事を言ってしまったら“アレ”来ちゃいますわ!ちゅん♪ちゅん♪囀ずりながら来ちゃいますわ!」

 

そうですわ!音ノ木坂では絶対に鳥類をバカにしてはいけないのですわ!

 

鳥類をバカにしてしまっては…“アレ”が来てしまいますわ!

 

深淵より這い出る恐怖と混沌の使者!

 

音ノ木坂に古くから伝わる伝説の怪異!

 

“狂い鳥(くるいとり)”が!

 

「鳥類をバカにすると来ちゃうって“狂い鳥”のこと?でもあれって迷信、って言うか都市伝説でしょ?いるわけないって。絶対に“狂い鳥”なんていないよ。」

 

むぅ。雪穂は“狂い鳥”をただの都市伝説だと思っているのですね…。

 

ですが雪穂?火の無いところに煙はたたないと申します。

 

世の中の全ての都市伝説には必ず何かしらの根拠がございますわ。

 

「そうとも言えませんわよ?わたくしは都市伝説の類いを一概に“無い”と決め付けるのは如何なものかと思いますわ。この世には不思議な事は星の数ほどございますし。現にわたくし達も不思議なチカラを持っておりますわ。それに都市伝説には必ず何かしらの根拠がございますのよ?二人とも覚えておりませんか?先日の首都高速での一件を?」

 

「首都高の一件?それって…。」

 

「ユーリの言ってる首都高の一件ってアレだよね?“ターボババァ”?」

 

「えぇ。あの恐ろしい速さで駆け抜けて行く怪異“ターボババァ”ですわ。」

 

政府との契約上、余り詳しいお話は出来ませんが、わたくし達三人は先日、首都高速に出没する“ターボババァ”と呼ばれる都市伝説の化身の怪異を退治する為に出向きましたの。

 

本来の“ターボババァ”は、高速道路等でただ車を追い抜いていくだけの全くもって無害な都市伝説なのですが、何やら政府転覆を狙う怪しい連中の策動により、“ターボババァ”に追い抜かれると魂を抜かれて死んでしまうなんて言う傍迷惑な特性を付与させれておりましたの。

 

本来ならばこの手の怪異はお父様の率いる特殊犯罪捜査室が対処しなければいけない案件なのですが、最近世間様を騒がせておりやがります件の連続幼女失踪事件の捜査で人手が足りず、“仮面使い”としてのチカラに目覚めて以降は特殊犯罪捜査室にアルバイトの戦闘員として雇われているわたくし達三人の出番と相成ったわけですわ。

 

あの時はわたくしの切り札のひとつ“マーラ”君が大活躍でしたわ♪

 

“ターボババァ”とわたくし達三人が乗り込んだ“マーラ”君が首都高速を舞台に、まるで映画の様なカーチェイスをいたしましたの♪

 

カーチェイスと言いましても、厳密には“ターボババァ”もわたくしの“マーラ”君も車ではないのですが、とにかく熱く激しいデットヒートでしたわ♪

 

ちなみ、“マーラ”君がどの様なモノか気になったお方は、画像検索で“マーラ”と入力してみて下さいな♪

 

雪穂には不評なのですが、わたくし的に素敵に無敵な“マーラ”君の勇姿をご覧になれますわよ♪

 

「うん!あのおばあちゃん!スッゴく速かったよね!」

 

「男の人の“アレ”な“マーラ”の上に乗ってスゴい速さで走り回る意味不明な怪異と夜の首都高でレースしながら戦ったなんて私は思い出したくもないわ…。」

 

「えーっ!亜里沙は楽しかったよ!“マーラ”君ってなんかあったかいしなでなでしてあげるとピクピクするんだもん♪かわいいよ!」

 

「わたくしも割合楽しかったですわ♪“マーラ”君の背に乗って首都高速を爆走するだなんて、そんな経験は滅多にありませんもの♪出来ましたらまた“マーラ”君の背に乗って爆走したいですわ♪」

 

「亜里沙はあんなキモいモノを撫でるな!悠莉は爆走するな!あんた達やっぱりおかしいわよ!」

 

むぅ。完璧美少女なわたくしに可笑しいだなんて、雪穂は酷いですわ。

 

雪穂は人の事を可笑しいだなんて仰いますが、そう言う雪穂だって“仮面使い”になっている段階でもう既にかなり可笑しいですわよ?

 

と言いますか、この街に…音ノ木坂に住んでいる人はみなんな何処かしら可笑しいですから。

 

音ノ木坂には普通のヒトは1人も居ませんわ♪

 

そう♪1人も、ですわ♪

 

この街に住むヒトはみなさん何かしらの特異性を持っておりますの♪

 

だってわたくし達の暮らすこの街“音ノ木坂”は、この世界線の“特異点”なんですもの♪

 

みなさん普通ではいられませんわ♪

 

うふふふふふふふふふふ♪

 

ふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ♪

 

「まったく…でも悠莉の言う通り、“ターボババァ”も都市伝説だったんだよね。ならもしかしたら音ノ木坂の“狂い鳥”も本当に居たりするのかも…。」

 

「今夜辺り雪穂のお部屋にやって来るかも知れませんわよ?ちゅん♪ちゅん♪」

 

「こわーい鳥さんがくるんだよ!ちゅん♪ちゅん♪」

 

あら♪あら♪亜里沙ったらちゅん♪ちゅん♪だなんて可愛いらしいですわ♪

 

可愛いらし過ぎてわたくしお持ち帰りしたいですわ♪

 

「ちゅん♪ちゅん♪鳴いてるのはことりさんだけで十分だよ。はい!おしゃべりはここまで!学校に行くよ!」

 

「はーい!」

「はーいですわ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぅ~やっと授業終ったわよぉ~。」

 

「えぇ…。本当にやっと終わりましたわ。」

 

本日のくだらない授業が全て終わり、ようやく放課後になってくれましたわ。

 

学校ってどうしてこんなにもつまらい授業を受けさせるのでしょうか?

 

わたくしよりも知性に劣るクソに教えを乞うなんて、毎日苦痛でしかありませんわ。

 

中にはわたくしをジロジロといやらしい目で舐め回す様に視ている輩(やから)もいやがりますし。

 

きっと授業が終わったら瞳に焼け付けたわたくしの可憐な姿をおかずに、お手洗いに駆け込んで自慰行為に耽っていやがるのですわ。

 

妄想の中でわたくしは一体ナニをされている事やら…。

 

本当にクソですわね。

 

クソ過ぎて虫酸が走りますわ。

 

もし雪穂と亜里沙が居てくれなかったら、わたくしは学校になんて絶対に来たりなんかしませんわ。

 

義務教育?そんなモノはわたくしの知った事ではありません。

 

わたくし、これでも一応は海外の一流大学を卒業できる程度の学力はございますの。

 

ですからわたくしは義務教育なんて受け無くても一向に構いませんの。

 

「あんた達って言ってることはおんなじでも、意味は全然違うんだよね。」

 

わたくしと亜里沙の発言の意味が違う?

 

雪穂はナニを言っているのでしょうか?

 

亜里沙もくだらない授業が苦痛で苦痛で仕方ないと言っているに決まっておりますわ。

 

「そうでしょうか?亜里沙も学校は、と言いますか、教師とか偉そうに名乗っているクソがクソだと思っているのではありませんか?あの様な無駄に二酸化炭素を垂れ流しにして生きている無駄なクソ生物は滅ぼした方がこの世界のためですわよね?」

 

「ねぇユーリ?なんで先生がクソなの?先生は先生なんだから滅ぼしちゃダメだよ?」

 

「えっ?!あ、亜里沙?!」

 

教師がクソと言うわたくしと同じ気持ちを分かち合っていると信じていた亜里沙から、信じられない発言が飛び出しましたわ!

 

「いや悠莉、そこで驚かないでよ。」

 

驚かないでよと言われましても驚きますわよ!

 

亜里沙はわたくしと一緒で、低能のクソな教師(笑)に教えを乞うのが嫌なんだとずっと思っておりましたもの。

 

「亜里沙は国語の授業が辛いだけなんだと思うよ?ほら?亜里沙ってずっとロシアに住んでたから。」

 

「うん…。日本語って難しくて…。だから亜里沙は国語の授業苦手なんだよ…。」

 

いやん♪マジでしたわ。

 

「…………………………………………………さぁ!本日もはりきってアミューズメントセンターに参りましょう♪」

 

「悠莉、あんた誤魔化したわね。」

 

「誤魔化した?なんの事やらさっぱりですわ♪」

 

「ねぇユーリ?ナニがさっぱりなの?」

 

「うふふふふふふふふ♪」

 

「はぁ…悠莉はまずいときはすぐにそうやって笑って誤魔化す。まぁ別にいいけどね。」

 

別に良いのならば良いではありませんか。

 

ねぇ?皆々様もそうはお思いになりませんこと?

 

「ねぇ!それより早くアミューズメントセンターに行こうよ!早くしないとバトルロイヤル始まっちゃうよ!あのね!亜里沙ね!今日もいっぱい!いーっぱい!斬り殺しちゃうんだ!斬って斬って斬りまくりだよ!まずはね!腕を斬り取って♪次に脚を斬り取って♪頭を斬り飛ばして♪だるまさんにするの♪だるまさんにしたら…どーしよっか?ひと思いにコクピットにグサッとしちゃう?それともコクピットだけ残してもっと斬り刻んじゃおっか?うーん?迷うよねー…あ!そうだ!ねぇ!雪穂!ユーリ!聞いて!聞いて!亜里沙ね!とーってもイイコト思い付いちゃったんだ!あのね!手足と頭を斬り飛ばしてだるまさんにしちゃったら!ハイ・モックさんをいーっぱい集めて、そのど真ん中に放置しちゃうのっておもしろいと思わない!手も足も頭もでない状態で雑魚なハイ・モックさんにリンチにされるのをみんなで笑いながら見守ってあげよーよ!ねっ!楽しそうでしょ!抵抗できないヒトが蹂躙されて泣き叫ぶのを見れるなんてゾクゾクしちゃう♪もう最高だよね!いーっぱい楽しい悲鳴とかあげてくれたらホントにハラショーだよ!うん!亜里沙はとーっても楽しみだよ♪うーでーをきったらー♪あしきってー♪くーびをはーねたらー♪だーるまさん♪♪♪だーるまさん♪だーるまさん♪アハハ♪アハハハ♪♪♪アハハハハハハハハハハハ♪♪♪♪♪♪」

 

わたくしが色々と誤魔化そうとアミューズメントセンターの話題を振りましたら、さっそく亜里沙が食い付いてくれましたわ♪

 

流石は亜里沙♪頭は良いのに頭の中身が単純な残念さんですわ♪

 

そんな残念さんな亜里沙は、アミューズメントセンターの話題に食い付いてくると、世間一般の女子中学生が大声で言ってはいけない様な物騒な事を言いながら、更に即興で作ったと思われる物騒なお歌を歌い出しましたわ。

 

だーるまさん♪だーるまさん♪って♪

 

うふふ♪亜里沙は本当に可愛らしいですわね♪

 

あぁ。ちなみに先程わたくしは物騒なお歌と申しましたが、それはあくまでも世間一般での話なんですわ♪

 

わたくし的には亜里沙が即興で作って歌っております、あの達磨さんのお歌はアリですわ♪

 

刃向かうクソは達磨さんにして、たーっぷりと恐怖を味わっていただいてから天にお召しになって欲しいですわ♪

 

まぁわたくしとわたくしのインパチェンスの場合は達磨さんではなく蜂の巣ですけどね♪

 

「ちょ、ちょっと!亜里沙!人前でそんな物騒な歌を歌わないでよ!ってか亜里沙がそのだるまの歌を歌うとなんか怖いから止めて!あんたの場合は洒落にならないんだから!」

 

「えーっ!なんでー!雪穂も亜里沙と一緒に歌おーよ♪だーるまさん♪だーるまさん♪って!」

 

「歌わないわよ!そんな物騒な歌!亜里沙と一緒にそんな物騒な歌を歌ってたら私まで頭のネジが緩んでる残念な子に思われるでしょ!!!」

 

「むぅ!雪穂ひどい!ねぇ!ニホンじゃ歌を歌ったら残念な子なの?違うよね?あ!亜里沙わかったよ!雪穂はみんなの前で歌を歌うのが恥ずかしーんだ!もう♪雪穂ったら恥ずかしがり屋さんなんだから♪大丈夫だよ!亜里沙も一緒だからなーんにも恥ずかしくないよ!だから雪穂!亜里沙と一緒に歌お♪いっくよー♪さん♪はい♪うーでーをきったらー♪あしきってー♪くーびをはねたらー♪だーるまさん♪♪♪だーるまさん♪だーるまさん♪♪♪」

 

「だから止めてって言ってるでしょ!その物騒な歌を歌うな!!!それと私はそんな物騒で恥ずかしい歌なんて亜里沙と一緒でも歌わないからね!ダ○ョウ倶楽部的なフリじゃないからね!私は絶対に歌わないからね!絶対に!絶対に歌わないんだら!!!」

 

「むぅ?雪穂はわがままさん?」

 

「違うわよ!」

 

「あっ♪そっか♪そーだよね!そーだったんだよね!」

 

「亜里沙…良かった…。やっとわかってくれたんだ……。」

 

そんなわけは無いと思いますよ?

 

だって亜里沙は残念さんなんですのよ?

 

亜里沙が残念さんなのは雪穂だってご存知ですわよね?

 

「亜里沙と雪穂だけじゃダメだよね!ユーリも一緒じゃなきゃ!亜里沙たちはいつも3人一緒じゃなきゃダメなんだもんね♪」

 

ほら♪やはりわかってはおりませんでしでしょ?

 

うふふ♪

 

「このロシアン娘!やっぱりわかってなかった!違うから!そーじゃないから!悠莉が一緒でもそんな物騒な歌は絶対に歌わないから!!!」

 

「歌わないの?」

 

「歌わない!」

 

「わたくしは歌っても構いませんわよ?みーなごろーしー♪みーなごろーし♪ですわ♪」

 

「ちょっと悠莉?!あんたまでナニ歌い出してるのよ!しかも皆殺しとかさらに物騒な歌になったし!」

 

「うわぁ!ユーリ!それスゴい良いかも!だるまさんもいいけどみなごろしもいいよね!ステキ!」

 

「ステキじゃないから!これっぽっちもよくないから!皆殺しとか全くもって全然よくないから!」

 

「うふふ♪刃向かうクソはみーなごろーし♪ですわ♪」

 

「だるまさんでだるまさんでみーなごろーし♪♪♪」

 

「「みーなごろーし♪みーなごろーし♪♪♪」」

 

「あんた達!だからその物騒な歌を人前で歌うのは止めてって言ってるでしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

あら♪あら♪とうとう雪穂が叫び出しちゃいましたわ♪

 

うふふ♪わたくしったらちょっと悪ノリが過ぎましたででしょうか♪

 

それにしても、今回はちょっとヒヤッとしましたが、わたくしヤりましたわ♪

 

なんとか誤魔化ましたわよ♪

 

えっ?誤魔化せてない?うふふ♪それは気のせいですわ♪気♪の♪せ♪い♪♪♪

 

とにもかくにも窮地は脱しましたわ。

 

さぁ♪クソつまらない学校とはおさらばいたしまして、早くアミューズメントセンターに参りましょう♪

 

本日もわたくしに刃向かうクソ共は皆々様纏めて撃ち殺して差し上げますわ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんちは!ツバキさん!」

 

「あらー。亜里沙ちゃん、いらっしゃーい。」

 

「こんちは、椿さん。」

 

「ごきげんようですわ♪椿さん♪」

 

クソつまらない学校を終えたわたくし達三人は、雪穂曰く“物騒な歌”を楽しく歌いながらアミューズメントセンターへとやって参りましたわ♪

 

主に楽しく歌っておりましたのはわたくしと亜里沙の二人だけでしたけど♪

 

雪穂も一緒に歌ってくれればもっと楽しくなれますのに…。

 

雪穂ったら本当に恥ずかしがり屋さんですわね♪

 

「雪穂ちゃんと悠莉ちゃんもいらっしゃーい。アミューズメントセンター音ノ木坂店によーこそー。」

 

お義兄様がご活躍なさっていらっしゃる本編でもお馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店にやって参りましたわたくし達三人を笑顔で迎えて下さいましたのは、ガンプラバトルの出撃登録を行うGPカウンターでお暇そうに頬杖をついていたお胸の大きなお姉様…椿さんでしたわ。

 

「ツバキさん!ガンプラバトルの登録お願いします!亜里沙と雪穂とユーリの3人分だよ!早く早く!」

 

亜里沙は早く出撃したい様ですわね。

 

椿さんに“早く!早く!”とぴょんぴょん跳ねながら可愛らしく催促しておりますわ。

 

「亜里沙ちゃんは今日も元気ねー。はーい、それじゃサクッと登録しちゃうから、みんなおねーさんにGPベース貸してねー。」

 

「うん!」

 

「お願いします。」

 

「よろしくお願いいたしますわ♪」

 

わたくし達三人はそれぞれGPベースを…あら?もうこんなお時間ですわ。

 

本日のお話はバトルロイヤル出撃まで行けると思っておりましたが…。

 

皆々様。誠に申し訳ございませんですわ。

 

わたくし、とてもお名残惜しゅうございますが、お時間の都合上で本日はここまで…ですわ♪

 

うふふ♪また次回にお逢いいたしまょう♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

皆様の街にも都市伝説はございますか?
私の住む地域には…。

次回は妹トリオの機体をご紹介できたらいいなぁ…。と、思っております。


更新はいつも通りに月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
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閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

積んでおりましたガンプラが崩落して大惨事なQooオレンジでございます。

本日はソラの義妹“鳴神 悠莉”の閑話の三回目になります。
今回は妹トリオがようやく出撃しいたします。


それでは 閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ③」 始まります。


皆々様♪またまたお逢いできましたわね♪

 

わたくし、今回の閑話で語り部を勤めております鳴神 悠莉にございます♪

 

さて♪皆々様は前回までのお話は覚えておいでしょうか?

 

前回はわたくしとわたくしのかけがえのない二人の親友“高坂 雪穂”と“絢瀬 亜里沙”との何気ない日常をご覧いただきました♪

 

今回は前回までのお話に引き続き、わたくしとわたくしの二人の親友との日常をご覧いただきますわ♪

 

それでは閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ③」♪

 

始まり始まりですわ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガンプラバトルシミュレーター、システム起動。」

 

実にくだらな学校の授業(笑)を終えたわたくし達は、ガンプラバトルをプレイする為にアミューズメントセンター音ノ木坂店へと足を運びましたわ。

 

アミューズメントセンターへと到着したわたくし達は、顔見知りのおっとりした店員のお姉様“椿さん”にお願いして、バトルロイヤルへの出撃登録を行っていただきました。

 

出撃登録の際にお預けしたそれぞれのGPベースをお返しいただき、わたくし達はさっそく指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体…コクピットへと向かいましたわ。

 

「GPベースセット…。」

 

わたくしは指定されたコクピットへと乗り込んで、ガンプラバトルシミュレーターのシステムを起動させると、続けて濃い緑色のGPベースをガンプラバトルシミュレーターの筐体へとセットいたします。

 

わたくしのGPベース…限定モデル“バレット・オブ・プリンセス”は、以前わたくしがガンプラバトルを始めた時にお義兄様が記念にとプレゼントして下さった逸品ですの♪

 

わたくしのこの“バレット・オブ・プリンセス”はお義兄様がお使いになっておりますGPベース“ソルジャー・ゲーム”の後継機ですのよ♪

 

本当はわたくしはお義兄様とお揃いの“ソルジャー・ゲーム”でも良かったのですが、お義兄様が“お前は女の子なんだからもう少し可愛いのを使え”と仰りましたの。

 

そしてこの“バレット・オブ・プリンセス”を選んで下さいましたのよ♪

 

わたくしの宝物のひとつですわ♪

 

「IFS(イメージ・フィードバック・システム)………接続を確認。」

 

ちなみに、雪穂のGPベースは“スノウ・ラビット”、亜里沙のGPベースは“サムライ・ハート”をそれぞれ使っておりますわ♪

 

雪穂のGPベース“スノウ・ラビット”は、白をベースにワンポイントで可愛いらしい雪うさぎが描かれておりますの。

 

一方の亜里沙のGPベース“サムライ・ハート”は雪穂の可愛いらしい“スノウ・ラビット”とは対称的に、厳(いか)つい鎧武者が描かれておりますの。

 

雪穂の“スノウ・ラビット”は実に雪穂らしい可愛いらしいモノなのですが、亜里沙の“サムライ・ハート”は…。

 

亜里沙はとても可愛いらしいのですから、GPベースももっと可愛いらしいモノを使えばよろしいのに…。

 

皆々様も可愛いらしい亜里沙が厳つい鎧武者が描かれたGPベースを使うなんて似合わないと思いません?

 

ですが亜里沙はわたくしと雪穂が何度ももっと可愛いらしいGPベースに取り替えをお勧めいたしましても、一向に聞き入れてはくれませんわ。

 

何でも亜里沙的には“サムライ・ハート”に描かれている鎧武者がらぶなのだそうですわ。

 

らぶなのでしたら仕方ありませんわよね?

 

「何だか色々と面倒なのでその他諸々まるっとオッケーで構いませんわ♪どうせシステムエラーがございましたらサポートAIさんがお知らせして下さいますわ♪」

 

段々と出撃直前の各システムの確認が面倒になって来たしまったわたくしは、残りのチェックをサポートAIさんにお任せしてまるっと端折(はしょ)る事にいたしました♪

 

お義兄様とアイリが雛形を作成なさいましたサポートAIシステムは優秀ですわ♪

 

おバカさんでも完璧にサポートして下さいますので、まるっと任せてしまいましても安心安全ですわ♪

 

[[亜里沙、悠莉。二人とも準備はできた?]]

 

わたくしが出撃準備を色々と手を抜いて完了し終えると、ちょうど雪穂から通信が入りましたの。

 

準備はできた?と。

 

[[亜里沙はいつでもダイジョーブだよ!]]

 

どうやら亜里沙も出撃準備は完了しているみたいですわね。

 

亜里沙の機体には銃火器は一切搭載されておりませんから、FCS(ファイア・コントロール・システム)の確認は必要がございませんので、出撃準備もわたくし達より簡単なのですわ。

 

そう♪亜里沙の機体“キリヒメ”は所謂“ブレオン”ですのよ♪

 

ジャパニーズブレード…つまりは日本刀が一振りと予備のビームサーベルが一振り、あとはナイフが一振りだけですの。

 

もう少し詳しいご説明は後程、雪穂の“ガンダムホワイトラビット”とわたくしの“ザク・インパチェンス”と併せていたしますわね♪

 

今はまずはバトルロイヤルへの出撃が先決でございますわ♪

 

「こちらも亜里沙と同じく出撃準備は万全ですの♪いつでも出撃可能ですわ♪」

 

[[亜里沙は問題ないとして…ねぇ?悠莉はホントに出撃準備できてるの?どうせあんたのことだから、また機体チェックを適当に、って言うか思いっきり手を抜いてしたんじゃないの?]]

 

いやん♪やっぱり雪穂にはバレバレでございましたわ♪

 

とりあえずは誤魔化しませんといけませんわ。

 

「うふふ♪雪穂がナニをおっしゃっているのか、わたくし何の事やらさっぱりですわ♪」

 

雪穂は相変わらず妙に勘が鋭くて嫌になりますわ。

 

幼い頃からいつもこの妙な勘の良さでわたくしのお茶目な悪戯やらなんやらは、すぐに雪穂には色々とバレバレになってしまいますの。

 

幼い頃からの一文でおわかりかと存じ上げますが、わたくしと雪穂は幼馴染みなんですの。

 

雪穂のこの妙な勘の良さは幼い頃からでしたわ。

 

それにしても…雪穂の妙な勘の良さは最近は特に神掛かっておりますわ…。

 

これも雪穂が“仮面使い”に目覚めたせいなのでしょうか?

 

[[何の事やらさっぱりですわって…はぁ…悠莉は図星を突かれて困るといつもそれだよ…。]]

 

「あら?そうでしょうか?」

 

[[そうだよ、昔からいつも。まぁいいや。で?出撃準備はホントに大丈夫なの?悠莉のザク・インパチェンスって射撃武装が山盛りだから、ちゃんとFCSを確認しておかないとあとで大変なことになるんじゃないの?]]

 

「うふふ♪それなら問題ございませんわ♪わたくしの使用しておりますサポートAIシステムはお義兄様がわたくし専用に改修して下さった特別製ですもの♪大変なことになってしまいましても、すぐに対処してくれますわ♪」

 

[[青空先輩が悠莉専用にカスタマイズしたサポートAIシステム…う、うらやましい…。]]

 

うふふふふふ♪お義兄様に色々と作っていただけるのはこの世界でわたくしだけの義妹特権ですわ♪

 

まぁ義理とは言え“妹”の部分が邪魔をして、いくら誘惑してもお義兄様はわたくしに手を出して下さらないのですが…。

 

その点、雪穂と亜里沙は年下の女の子扱いなので、この先お義兄様が二人に手を出す可能性は無きしにもあらずなのですわ。

 

わたくし的にはそちらの方が羨ましいのですわ…。

 

ですが…お義兄様の義妹を止める選択肢などわたくしにはあり得ませんし…。

 

本当に悩ましい問題ですわ。

 

お義兄様…悠莉はお義兄様のオ○ホ代わりでも構いませんので、わたくしと子作りして欲しいですわ…。

 

[[ねぇ!むずかしいお話はあとにして!早く出撃しよーよ!亜里沙!早く斬りたい!斬って!斬って!斬りまくりたい!]]

 

「あらあら♪お待たせしてしまいまして申し訳ございませんわ♪ほら、雪穂♪亜里沙が待ちくたびれておりますわ。とりあえずは出撃してしまいませんこと?」

 

[[うん、そうだね。これ以上は亜里沙がガマンできなさそうだし。それじゃ…行くよ!二人とも!!!]]

 

[[うん!まずは亜里沙から行くね!今日も斬って!斬って!斬りまくるよ!絢瀬 亜里沙!アデル改・キリヒメ!!!シュトゥールム!!!!!]]

 

[[次は私よ!さぁ!今日もファイトだよ!高坂 雪穂!ガンダムホワイトラビット!!!行きます!!!]]

 

「最後はわたくしですわ♪それでは…本日も有象無象を撃ち殺して♪愛するお義兄様へと愛と勝利の栄光を捧げましょう♪♪♪鳴神 悠莉♪ザク・インパチェンス♪参りますわよ♪♪♪」

 

さぁ♪さぁ♪さぁ♪

 

さぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁ♪♪♪

 

楽しい♪楽しい♪ガンプラバトルの始まり始まりですわ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意気揚々と出撃いたしましたわたくし達三人は、本日のバトルステージの荒野フィールドを亜里沙の“キリヒメ”を先頭に隊列を組んで敵機を探しながらフィールド中央を目指して進んでおりますわ。

 

そんな本日のバトルステージのこの荒野フィールドは、全くもって何の変哲も無いただの荒野ですわ。

 

地雷原もございませんし高重力地帯もございませんので、フィールドとしては少しつまらなくもございます。

 

それにわたくしの使用しておりますお義兄様お手製の機体“ザク・インパチェンス”は、各種武装のせいで機体重量が若干…いえ、かなり重くなっておりますので、地上戦では移動するのが大変ですの。

 

武装のせいで機体重量が重いと言われましても、皆々様にはピンと来ませんわよね?

 

ですからここで少しわたくしの“ザク・インパチェンス”をご紹介いたしましすわ♪

 

わたくしの使用しております機体の名前は“ザク・インパチェンス”

 

 

【挿絵表示】

 

 

ベースとなっておりますのは“HGUCザクⅡF2型”ですの。

 

わたくしのインパチェンスのベースとなっておりますザクⅡF2型は、お義兄様の愛機“ザク・リヴァイブ”とお揃いですのよ♪

 

お義兄様とお揃い♪うふふ♪嬉しいですわ♪感無量ですわ♪わたくしったらもうニヨニヨが止まりませんわ♪

 

お義兄様とお揃い♪お義兄様とお揃い♪お義兄様…おそ…ろ………あ……。

 

や、やらかしてしまいましたわ!

 

わたくしったら本編でお義兄様がリヴァイブをご紹介するよりも先にリヴァイブのベース機を暴露してしまいましたわ!

 

あぅ…ど、どういたしましょう……。

 

あ、あの…皆々様?よろしければ先程のわたくしの発言は忘れて下さいませんでしょうか?

 

本編ではまだお義兄様の本来の機体は“リヴァイブ”とだけしか語られてはおりませんので…わたくしがベース機をザクⅡF2型だとバラしてしまったら…。

 

どうかお願いいたしますね?忘れて下さいね?

 

ごほん。

 

大変に失礼いたしましたわ♪

 

それでは改めましてわたくしのザク・インパチェンスのご紹介を続けさせていただきますわ♪

 

わたくしのザク・インパチェンス…先程もご紹介いたしましたが、ベースとなっておりますのはザクⅡF2型のジオン仕様の方でございます。

 

お義兄様はF2ザクでもジオン仕様の方がお好きなので、わたくしもお義兄様にお願いいたしましてそちらをベースにしていただきました♪

 

連邦仕様でも配色が違うだけなのですが、お義兄様には何やらジオン仕様のF2ザクに並々ならぬ思い入れがおありになられるようで…。

 

そんなジオン仕様のF2ザクがベースになっておりますわたくしのザク・インパチェンスの最大の特徴は、やはりなんと言いましても合計四門の大型ガトリングガンですわ♪

 

スパイクアーマーとショルダーシールドを取り外し両肩にそれぞれ一門ずつ、バックパックの両側にもそれぞれ一門ずつの合計四門ごさいますの♪

 

この大型ガトリングガンは、弾倉を取り付ければ実弾タイプに、エネルギータンクを取り付ければビーム弾タイプに切り換えが可能な優れ物なのですわ♪

 

勿論、両肩の大型ガトリングガンは実弾タイプに、バックパックの大型ガトリングガンはビーム弾タイプに、等と言う事も可能ですわ♪

 

弾種を選択は出来るのですが、わたくしは機体重量の関係上、基本的にはエネルギータンクを取り付けたビーム弾タイプで使用しておりますの。

 

実弾の方がわたくし的には好きなのですが、ただでさえ機体重量が重いインパチェンスに実弾をたっぷりと満載した弾倉を取り付けてしまいますと、機体重量がいよいよ洒落にならないレベルでヤバい事になってしまいますので…。

 

そんな重量が少しヤバめな大型ガトリングガン(両肩の方ですわ♪)には、牽制射撃用の連装砲も取り付けておりますの♪

 

わたくしのお気に入りの大型ガトリングガンはその凶悪な見た目通りに火力は絶大なのですが、やはり見た目通りに取り回しが余りよろしくはございませんの。

 

両肩に取り付けております大型ガトリングガンには一応はある程度の可動域を確保はしておりますが、如何せん大きさが大きさですのでどうしても取り回しに難が出てしまうのは仕方ありませんわよね?

 

ですから、両肩の大型ガトリングガンの取り回し難さを補う為に、あらゆる方向へと可動する事が出来ます連装砲を取り付けていただきましたのよ♪

 

連装砲は牽制射撃用とは申しましたが、威力もそこそこなのですわ♪

 

並の機体ならば当たれば一撃で粉砕しちゃえますの♪

 

あとは手持ち武装としてMMP-80マシンガンと、ブレードとライフルを組み合わせた“ブレードライフル”にシールドを取り付けた“ブレードシールド”を持っておりますわ。

 

この“ブレードシールド”を使えば近接格闘戦もイケちゃいますわ♪

 

それに“武装領域(ウェポンストレージ)”にはザクと言えばコレですわ♪なヒートホークも入っておりますわ♪

 

格闘戦の準備もばっちりですの♪

 

うふふ♪わたくしのインパチェンスは射撃戦闘だけが取り柄ではございませんのよ♪

 

近接戦闘もどんとこい♪なのですわ♪

 

と、まぁこの様に武装関連はかなり充実してはおりますが、その充実した武装のお陰でわたくしのインパチェンスはとても重いのですわ。

 

ぶっちゃかなりギリギリの重さですの。

 

本日の様な陸戦ステージでは移動するのも一苦労ですわ。

 

無重力空間ならば申し訳程度に取り付けておりますバックパックの簡易ブースターで多少は機動戦闘も出来るのですが…。

 

はぁ…陸戦は憂鬱ですわ…。

 

お義兄様…早くインパチェンス用の大出力ブースターを作って下さいませんでしょうか?

 

あれさえあればわたくしのインパチェンスは陸戦でも十分な機動性を確保出来ますのに…。

 

お義兄様…公式戦に復帰なされるとお決めになってからは色々とお忙しそうですから、わたくしのインパチェンス用の大出力ブースターはもう少しお時間が掛かりそうですわね…。

 

「亜里沙!悠莉!ちょっと待って!こっちの広域レーダーに反応があるわ!数はえーっと…1…2…3…4…5………全部で15!」

 

あら?わたくしのインパチェンスのご紹介をしておりましたら、いつの間にやら雪穂が敵機を捕捉してしまいましたわ。

 

遠距離砲撃戦闘を得意としております雪穂の“ガンダムホワイトラビット”は、わたくし達三人の中では最もレーダー範囲が広いのですわ♪

 

いち早く敵機を捕捉して雪穂ご自慢のプラズマ粒子砲“うさぎの一本角(ラビットホーン)”で一網打尽♪が雪穂の基本的な戦闘スタイルですの。

 

うふふ♪では今度は少し雪穂の愛機“ガンダムホワイトラビット”をご紹介いたしますわね♪

 

雪穂の愛機“ガンダムホワイトラビット”は“HGUCユニコーンガンダム[ユニコーンモード]”をベースとしたカスタム機なのですわ♪

 

先程も軽く触れましたが、遠距離からの砲撃戦闘を得意としておりますわ。

 

そんな雪穂の愛機“ガンダムホワイトラビット”は、頭部に遠距離砲撃用の高感度センサーを取り付けておりますの。

 

この砲撃戦闘用高感度センサー…ぴょこん♪とそそり立つその見た目がまるで兎さんのお耳の様で、とても可愛らしい代物なんですの♪

 

俗に言いますと“ウサミミ”と言う奴ですわ♪

 

ほら?少し非合法のカジノ等によくいらっしゃるバニーさんの頭にあるアレですわ♪ア♪レ♪

 

うふふ♪ウサミミを着けたバニーさん♪可愛らしいですわよね♪

 

そう言えば、わたくしウサミミバニーさんで思い出しましたが、以前にお義兄様のスマホをこっそり覗いた時に、にこお義姉様がどこぞの妖しい雰囲気の薄暗いお部屋で、ピンクのエナメルのウサミミバニーさんの格好をなさってベッドに目隠し&口枷を付けられて更に両手も拘束された状態で寝転ばされているお写真がありましたわね?

 

その次のお写真では……うふふふふ♪

 

にこお義姉様の蕩(とろ)けっきたあのお顔と言いましたらもうたまりませんわぁ♪

 

うふふ♪さて?皆々様?ここでわたくしから問題ですわ♪

 

一体にこお義姉様はバニーさんの格好で拘束されてナニをされてしまったのでしょうか♪

 

正解は…♪皆々様のご想像におまかせいたいますわ♪

 

ちなみにお義兄様のスマホにはお写真と一緒に動画データもございましたが…にこお義姉様ったらそれはとてもとても可愛らしいお声で囀ずっておられましたわ♪

 

甘く。

 

切なく。

 

甘美に。

 

淫靡に。

 

にこお義姉様の艶かしい嬌声…本当に素敵でしたわぁ♪

 

うふふふふふふふふふふふふふ♪

 

そんな素敵なお義兄様とにこお義姉様の睦(むつ)み合いの動画データ♪

 

勿論わたくしは確りと複製して、おかずとして利用しておりますわ♪

 

わたくしも早くお義兄様に…♪

 

ごほん。

 

またまたお話が脇道へ逸れてしまいましたわね。

 

失礼いたしましたわ。

 

今はウサミミセンサーのお話でしたわね。

 

では改めまして…雪穂の愛機“ガンダムホワイトラビット”の頭部に設けられておりますこのウサミミセンサーは、ウサミミなのですがその見た目に反して(?)中々に高性能ですの♪

 

何せウサミミセンサーを含めたガンダムホワイトラビットの頭部ユニットは、以前お義兄様が砲撃が当たらずに苦労しておりました雪穂の為に、特別にお作りになって差し上げた物なのですから♪

 

先程わたくしはウサミミセンサーは高性能と申しましたが、お義兄様のお作りになって物なのです♪

 

高性能なのは当たり前ですわね♪

 

そんな高性能なウサミミセンサーを取り付けております雪穂のホワイトラビットは、とても“目”と“耳”が良いのですわ♪

 

うふふ♪電子戦仕様の機体も真っ青ですわよ♪

 

現に先程もいち早く遠方の敵機を捕捉しておりますでしょ?

 

雪穂とホワイトラビットが一緒ならば、わたくし達に奇襲を仕掛けるなんて至難の技なのですわ♪

 

さて♪さて♪ホワイトラビットのウサミミセンサーのご紹介のお次は、ホワイトラビットのメイン武装のプラズマ粒子砲“うさぎの一本角(ラビットホーン)”のご紹介ですわ♪

 

この“うさぎの一本角(ラビットホーン)”…可愛らしいお名前とは裏腹に、かなり凶悪な威力の砲撃をぶっ放せますの♪

 

皆々様、当然ガンダムファンでいらっしゃるなら、ユニコーンガンダムのメイン武装のビームマグナムはご存知ですわよね?

 

あのかすっただけでギラ・ズールが吹き飛んでしまいました高火力のビーム兵器ですわ♪

 

雪穂がホワイトラビットの為に用意いたしました専用武装“うさぎの一本角(ラビットホーン)”は、そのビームマグナムをベースに組み上げましたの。

 

とは言いましても、もはやビームマグナムとはかけ離れたシルエットになっておりますが…。

 

この“うさぎの一本角(ラビットホーン)”、まず目に付きますのはその長い砲身ですわ。

 

砲身の長さにつきましてはZガンダムのハイパー・メガ・ランチャーをご想像していただければわかりやすいかもしれませんわね。

 

そんな長砲身の銃身に、瞬間的に高火力を発揮する圧縮エネルギーカートリッジを内蔵した弾倉を取り付けておりますの。

 

圧縮エネルギーカートリッジから供給される高濃度のエネルギーを使用しての遠距離砲撃。

 

それこそが雪穂の基本戦術でもあり必勝の戦術なのですわ♪

 

遠距離砲撃が得意な雪穂ですが、決して近接戦闘が苦手なわけではございませんのよ?

 

戦闘が長引いて“うさぎの一本角(ラビットホーン)”の圧縮エネルギーカートリッジを使いきってしまいましたら、その長い砲身を鈍器代わりに使って雄々しく勇ましく殴りに逝きますのよ♪

 

うりゃーって♪

 

うふふふふふふ♪

 

やっぱりレベルを上げて物理で殴れは正義ですわね♪

 

さて♪雪穂のガンダムホワイトラビットのご紹介はここら辺で一旦おしまいにいたしまして、少しお話を先に進めるといたしましょう。

 

雪穂の高性能なウサミミセンサーが捉えた15機の機影…数が多いですわね…。

 

これだけ数が多くて無駄に固まっているのですから、雪穂が捕捉した敵機の集団は恐らくは毎度お馴染みのヤられメカなハイ・モックさんでしょうね。

 

敵集団が雑魚のハイ・モックさんご一行様だと仮定した場合のお話になりますが、あちらのレーダー範囲ではまだわたくし達を捕捉してはいない筈ですわ。

 

まだあちら様がわたくし達に気付いてはいないのならば、わたくし的にはこのままハイ・モックさんご一行様を放置したままでも構わない様な気もいたしますわね。

 

だってハイ・モックさんが相手では歯応えが無さ過ぎでクソつまりませんもの♪

 

いちいちクソ雑魚さんなハイ・モックさんを相手にするのも面倒きわまりないのですわ。

 

せめて多少はマシなレア系ハイ・モックさんが混じっておりましたら、わたくしとしては少しは楽しめるのですが。

 

まぁもし混じっているレア系ハイ・モックさんが、本気のお義兄様がギリギリ倒せる位にクソ強い方の金色ハイ・モックさんでしたら楽しめる所の話ではございませんけど。

 

あの強い方の金色ハイ・モックさんは…クソ強すぎて、わたくしでも開発陣の狂気を感じてしまいますわ。

 

なんですの?アレは?

 

“リヴァイブ”を使ったお義兄様が、奥の手でもあるアイリとの“精霊憑依(ポゼッション)”を使用した状態で、ようやく互角に戦えるレベルの相手だなんて…恐ろし過ぎますわ…。

 

わたくし達三人も一度相対いたしましたが、鎧袖一触で瞬殺されてしまいましたもの。

 

雪穂のガンダムホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”の砲撃とわたくしのザク・インパチェンスの大型ガトリングガンのフルバーストをひらりひらりと避けまくって、亜里沙のキリヒメの斬撃を簡単に受け流して…。

 

わたくし達三人では結局、あの下品な金色の装甲に傷一つ付ける事が出来ませんでしたの。

 

アレは…あの強い方の角付き金色ハイ・モックは…本当にバグかナニかとかしか考えられませんわ…。

 

あぁ怖い…。

 

「15機ですか?その数ならば恐らくはハイ・モックさんの集団ですわね。まだこちらは捕捉されてはいない筈でしょうから、わたくし的にはハイ・モックさんを相手にするのも面倒なのでここは放置していても構わないかと思いますが…。雪穂、亜里沙?如何なさいますか?」

 

わたくしとしましてはそのような訳でして、色々と面倒なのでハイ・モックさんは放置が良いかと思いますが、一応は雪穂と亜里沙にも意見を聞いておきましょう。

 

まぁ亜里沙は恐らくはわたくしと一緒で、戦っても余り面白くないハイ・モックさんは放置プレイだとは思いますが。

 

「はーい!亜里沙もほーち?するのがいいと思う!だってハイ・モックって斬ってもつまんないんだもん!悲鳴でもあげてくれたら楽しいのにね♪」

 

ほらね?わたくしの言う通りでしたでしょ?

 

亜里沙はドSさんですから、ナニをされても無反応なAI制御のハイ・モックさん相手では萌えませんの。

 

本当に困ったちゃんですわ♪うふふふふふふふふふふふふふ♪♪♪

 

ですが亜里沙の気持ちもわからなくもございませんわ。

 

悲鳴の一つもあげてくれない無人機では倒しても味気無いですものね。

 

「悲鳴をあげるハイ・モックって…私はそっちの方がイヤよ。毎回毎回バトルロイヤルでバカみたいに沸いてくるハイ・モックを倒す度にぎゃーとかうわぁーとか叫ばれたらSAN値がガリガリ下がって発狂したくなるわよ…っと、そうじゃなくて、今はハイ・モック(たぶん)のあの集団をどうするかだったわね。うーん…亜里沙と雪穂は放置した方がいいって言うけど、私は片付けておいた方がいいと思うな?ハイ・モックって放置すると延々と増援呼んで、最後にはモック・ハザードになるからさ。」

 

放置派のわたくしと亜里沙とは逆に、雪穂はハイ・モックさんを片付けておいた方が良いとおっしゃっておりますわ。

 

むぅ…確かに雪穂の言にも一理ございますわね。

 

もしも雪穂のおっしゃる通りにここであのハイ・モックさんの一団を放置して、延々と増援を呼び出されてモック・ハザードが起こりやがりましたら面倒を通り越して最悪の事態でございますわ…。

 

「モック・ハザード…あの辺り一面を埋め尽くすハイ・モックの悪夢ですわね…。あれは確かにごめん被りたいですわ。」

 

一部のモック・マニアの方々を除いて、辺り一面がハイ・モックで埋め尽くされてしまうモック・ハザードは悪夢の様な光景ですわ…。

 

モック・マニアの方々によれば、モック・ハザードは天国の様な光景との事ですが…。

 

アレが天国の様な光景だなんて、本当に頭が沸いてらっしゃいますわね。

 

キ○ガイですわ。キ○ガイ。

 

「うん…あれは亜里沙もいやだなぁ…。」

 

流石の亜里沙でもやはりモック・ハザードはお嫌の様ですわ。

 

ドSさんな亜里沙としましたら、大量の雑魚に寄ってたかって嬲られるのは冗談ではございますわね。

 

仕方ありませんわ。

 

ここは大人しく雪穂に従って、あのハイ・モックさんの一団を迎撃いたしましょう。

 

雑魚の掃除だなんて面倒ですわ…。

 

本当に面倒ですわ…。

 

はぁ…。

 

愚痴っておりましてもヤることには変わりはございますわね。

 

ここは気持ちを切り替えて、手早くサクッとヤってしまいましょう♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

雪穂ちゃんのガンダムホワイトラビットと亜里沙ちゃんのキリヒメ(本来は○○○改・キリヒメです。○○○にはベースとなっ機体名が入ります。)は結局ガンプラの作成が間に合いませんでした。
インパチェンスも墨入れを忘れてしまっておりましたし…。
一応はザク・インパチェンスはガンプラで作成しております。


【挿絵表示】


活動報告を遡っていただけましたら、作成進歩の様なナニかがございますので、よろしければご覧下さい。

次回の④とその次の⑤は風邪を引いている真っ只中に熱にうなされながら作成した物でして、かなりアレな内容になっております。
特に⑤は亜里沙ちゃんが大変なことに。
どうしてこうなった…。

次回更新は来週の月曜日のお昼頃を予定しております。
皆様お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

もったいないと少しだけ残った塗料スプレーを塗装の度に残しておいたら大変な量になってしまい、片付けに四苦八苦しておりますQooオレンジでございます。
同棲相手に怒られてスプレー缶を片付け終えるまで塗装禁止になりました…。


それはさておき、今回はソラの義妹“鳴神 悠莉”の閑話の四回目となります。
前もって言い訳をいたしますと、この回と次回は風邪をひいて高熱にうなされている時に作成した物でして…その…何と言いますか…どうしてこうなった。になっております。
特に次回は亜里沙ちゃんがどうしてこうなった。全開でございます。
ことりさん並に暴れております。
代わりと言っては何ですが、第6話は真面目にガンプラバトルをしております。



それでは 閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ④」 始まります。



































皆々様。ようこそおいで下さいました♪

 

もうわたくしの自己紹介は必要ないかと存じ上げますが、一応は礼儀として名乗らせていただきますわ。

 

わたくし、本作品「ガンプライブ! ~School Gunpla Project~」の主人公“鳴神 青空”の義理の妹の“鳴神 悠莉”でございます。

 

お義兄様を心の底からお慕いしております、花も恥じらう中学三年生でございます♪

 

そんなお義兄様らぶ♪なわたくし、鳴神 悠莉の最近のお悩みは、いくら誘惑してもお義兄様がわたくしの事を襲っては下さらない事ですわ。

 

お風呂上がりに全裸でうろうろしてお義兄様に性的なアピールをしましても、全く反応がございませんの…。

 

お義兄様…にこお義姉様とは頻繁にそれはもうとてもとても羨ましい行為をなさっておられますので、あちらが不能と言う訳では無い筈なのですが…。

 

やはりわたくしの見た目が幼すぎるからなのでしょうか?

 

胸の大きさも雪穂や亜里沙に比べて、圧倒的に劣っておりますし…。

 

ですがわたくしよりもにこお義姉様の方があきらかに幼く見えますわよ?

 

胸の大きさだってにこお義姉様は(笑)と言うレベルですし。

 

ハッ!お、お義兄様はまさかにこお義姉様の様な炉の見た目でなければ勃たない…とかではありませんわよね?!

 

………自分で言っておいてなんですが、お義兄様が児ポ法で捕まる様な性癖だなんて、絶対にあり得ませんわね。

 

そもそもお義兄様はどちらかと言えば、歳上の女性が好みですし。

 

歳上ですか……はぁ……わたくし、どう頑張っても歳上にはなれませんわ…。

 

もし歳上属性がわたくしにもあれば、お義兄様はわたくしにも欲情して下るのでしょうか?

 

子作りして下るのでしょうか?

 

むぅ…。歳上属性ですか…。

 

残念ながらわたくしには今のところ義妹属性しかございませんわ。

 

ナニかお義兄様にアピール出来るような、歳上属性に代わる付加価値を持ちましょうか?

 

ドSにドMはもう間に合っておりますし、アホ属性も既に過剰供給で飽和しておりますわ。

 

それに残念系な属性では新たに修得しても余り意味はございませんわ。

 

もっとこう…男性の視線を釘付けにするような魅力的な、もしくは男性の下半身に直撃する様な圧倒的な属性が必要ですわね…。

 

うーん…ナニか身体的な特徴でも付与してみましょうか?

 

貧乳属性は…もう既に所持しておりますわ…。

 

逆に巨乳属性は?

 

それは何だかナニかに負けた様な気がしますのでごめんですわ。

 

あとは…髪型を工夫してみましょうか?

 

現在の姫カットに加えてにこお義姉様の様なツインテールにでもしましょうか?

 

むぅ…。

 

何だかいまいちわたくしのキャラとは違いますわね。

 

他に身体的な特徴………男性の下半身に直撃する様な……下半身?

 

そう言えば…世の中には下半身の…陰部だけ無毛症の女性がいらっしゃるとか聞き及んだ事がございますわ。

 

確か……パ○パンとかおっしゃいましたでしょうか?

 

ツルツルの陰部に一部の殿方は非常に興奮なさるとか……。

 

パ○パンですか……わたくしも試してみましょうか?

 

お風呂場でアンダーヘアを全て綺麗に剃り落として、お風呂上がりにわたくしのツルツル[自主規制]をお義兄様にご覧になっていただきましょうか?

 

それで少しでも何時もとは違う反応がありましたら…うふふふふふふふふふふふふふ♪

 

お義兄様はパ○パンの女性にご興味があると言う事ですわ!

 

あぁ♪でもどういたしましょう♪

 

ツルツルの陰部をお義兄様にご覧になられてしまうなんて、流石にわたくしでも恥ずかしいですわ♪

 

恥ずかしいですが……想像するだけで同時にとても興奮してしまいますわ♪

 

お股がきゅん♪となってしまいますわ♪

 

ぶっちゃけ想像するだけで濡れて来ちゃいますわ♪

 

お義兄様がパ○パン[自主規制]をお気に召して下さいましたら、エステでアンダーヘアを永久脱毛してしまいましょう♪

 

それともお義兄様にお手入れして貰いましょうか?

 

毎晩お風呂場ではしたなくお股を開いて、お義兄様にカミソリでジョリジョリと……。

 

悠莉…動くなよ?動いたらお前の可愛い[自主規制]まで切ってしまうぞ?

 

お、お義兄様…動くなとおっしゃるのでしたら、どうかわたくしのお豆さんを弄るのをお止め下さいませ…。わたくし…ソコをお義兄様に弄られてしまっては……あん♪

 

ホントにいいのか?ココを弄るのを止めて…?お前のココは弄られて欲しそうにビンビンに勃ってるんだぞ?ほら?

 

あぁぁん♪いけませんわ♪おにぃさまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♪♪♪♪♪♪

 

…………うふ♪うふふ♪♪♪うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ♪♪♪♪♪

 

イケますわ!パ○パン[自主規制]ならば絶対にイケますわ!

 

今度こそはお義兄様と目眩(めくるめ)く夢の子作り生活を始められますわ!

 

お義兄様!待っていて下さいませ!

 

今夜にでも早速、悠莉はアンダーヘアを全て綺麗に剃り落としてパ○パン[自主規制]になってご覧にいれますわ!

 

そうしましたらどうか悠莉のパ○パン[自主規制]にむしゃぶりついて下さいませ♪♪♪

 

ジュルジュルといやらしい音を立ててわたくしの剃りたてほかほかのパ○パン[自主規制]をご堪能下さいませ♪♪♪♪♪

 

さぁ!それでは早くカミソリを購入して自宅に帰って……あら?そう言えばまだガンプラバトルの真っ最中でしたわね…。

 

わたくしとした事が…皆々様。大変失礼いたしましたわ。

 

ごほん。

 

それでは改めまして…前回、雪穂のガンダムホワイトラビットがお義兄様謹製の高性能ウサミミセンサーで捉えた15機の機影。

 

恐らくはハイ・モックさんの集団だと思われるその一団を迎撃する事にいたしましたわたくし達三人でございましたが…。

 

さて。問題はあのハイ・モックさんの集団をどの様に調理するか、ですわね。

 

亜里沙を突撃させて斬り刻ませましょうか?

 

わたくしが自ら出向いてインパチェンスで蹴散らしましょうか?

 

たかがハイ・モックさんが相手ではどちらも正直に申しまして迂遠ですわね。

 

そもそもあのハイ・モックさんの集団を迎撃しようと提案したのは雪穂なのです。

 

ここは言い出しっぺさんな雪穂に責任を取ってあのハイ・モックさんの集団をどうにかしていただきましょう♪

 

それがいいですわ♪うふふ♪

 

[[亜里沙も悠莉も納得してくれたみたいだから、あのハイ・モックの集団は迎撃で決まりだね]]

 

さて。

 

わたくしの方針は決まりましたわ。

 

隙を見て雪穂に押し付けちゃいますわよ♪うふふふ♪

 

「ええ。それで構いませんわ。亜里沙もよろしいですか♪」

 

[[うん!めんどーだけどモック・ハザードであとからもっとめんどーになるのはイヤだもん。]]

 

[[オッケー!それじゃ…]]

 

早速チャンス到来♪ですわ♪

 

今こそ雪穂にみーんなまるっと押し付けてしまえる絶好のタイミングですわ!

 

「と、言う訳ですから連中のお片付けは雪穂にお任せいたしますわね。」

 

はい♪押し付け完了ですわ♪

 

あとは亜里沙も巻き込んでグダグダの内に雪穂を納得させてしまえば解決ですわね♪

 

[[へ?!私に任せるって何でよ!ここは普通は三人でいつもみたいにフォーメーションを組んで…]]

 

「面倒ですわ。」

 

[[イヤ、悠莉…あんたね?面倒ですわって…。]]

 

わたくしの“面倒ですわ”の一言を聞いた雪穂は、器用にも搭乗しておりますホワイトラビットの肩をがくりと落として項垂れておりますわ。

 

その様に項垂れられても雑魚なハイ・モックさんの相手だなんて、その様な面倒なモノはわたくし的にとてもとても面倒なので仕方ありませんわ。

 

だって面倒なのモノは面倒でしかありませんから。

 

うふふ♪何だか禅問答の様ですわね♪

 

面倒なモノは面倒。

 

中々に良いフレーズですわ♪

 

ねぇ?皆々様もそうはお思いになられませんか?

 

「大体、雪穂のホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”ならば、この距離からでも十二分にあの集団を殲滅出来ますわよね?」

 

雪穂の搭乗しておりますガンダムホワイトラビットのメイン武装、プラズマ粒子砲“うさぎの一本角(ラビットホーン)”ならば、いちいちフォーメーションを組んでチマチマと殲滅せずとも、クソ雑魚なハイ・モックさん程度なら一撃で消し飛ばせちゃいますわ。

 

一撃で簡単に終わってしまうと言いますのに、それをわざわざフォーメーションを組んでこちらから雑魚を殲滅する為に出向くなんて、時間と労力の無駄でしかありませんもの。

 

時は金なりとも申しますわ♪

 

雪穂の砲撃一発でサクッと終わらせてしまうのが最善策ですわ♪

 

まぁわたくし的には本音はただひたすらに面倒なだけですが、面倒事を解決出来る手段があるのですから、その手を使わない選択はわたくしにはございませんわ。

 

[[あっ!そっか!そうだよ!雪穂のクローリク…えぇーっと日本語だと……なんだっけ?ねぇ!ユーリ!]]

 

ようやく亜里沙も雪穂のホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”ならば、クソ雑魚なハイ・モックさん程度なら一撃で終わらせてしまえる事にお気付きになりましたわね。

 

うふふ♪これで亜里沙も巻き込めましたわ♪

 

亜里沙を巻き込んでしまえればもうこちらのモノですわ♪

 

勝ったも同然ですわ♪

 

雪穂はわたくしには厳しい癖に、亜里沙にはあまあまでございますから。

 

亜里沙の懇願ならばイチコロですわ♪

 

それと亜里沙?“クローリク”は日本語では“うさぎ”ですわ。

 

ちなみ、亜里沙がおっしゃった“クローリク”とはロシア語で“うさぎ”と言う意味なのですわ。

 

亜里沙もだいぶ日本語に慣れては来ましたが、まだこの様に単語が出ないときもあるのですわ。

 

要お勉強ですわね。

 

「もう…亜里沙ったら…こんな簡単な単語を忘れないで下さいませ。良いですか?“クローリク”は日本語では“うさぎ”ですわ。う・さ・ぎ。」

 

[[うさぎ…?あっ!そうだよ!うさぎだよ!うさぎ!スパシーバ!ユーリ!]]

 

もう…亜里沙ったら先程わたくしが注意したばかりなのに、またロシア語が出てしまってますわ。

 

皆々様もご存じかとは思いますが、“スパシーバ”とは日本語では“ありがとう”と言う意味なのですわ。

 

うふふ♪それにしても最近は“ありがとう”と他者への感謝の念を言葉で伝えられる人がめっきりと減って来た中で、亜里沙はちゃんと“ありがとう”とお礼が言えてとても偉いですわね。

 

これが日本語でちゃんと“ありがとう”が言えれば満点でしたのに。

 

実に惜しかったですわ。

 

あと少しで亜里沙には花丸満点を進呈出来ましたのにね。

 

亜里沙に花丸満点印を進呈いたしますのは次回に持ち越しですわ。

 

亜里沙?次回は花丸満点印を進呈出来ます様に頑張って下さいね?

 

「亜里沙。またロシア語が出ておりますわよ?“スパシーバ”ではございませんわ。ちゃんと日本語で“ありがとう”ですわ。」

 

[[あぅ…そうだった。スパシーバじゃなくてありがとうだったよ…。むぅ…日本語は難しいよぉ…。]]

 

亜里沙にはちゃんとした日本語を…等と、先程はわたくしはおっしゃりましたが……うふふふふ♪

 

亜里沙の咄嗟に飛び出るロシア語を指摘してあげるのはわたくしの密やかな楽しみだったりしておりますわ♪

 

それに日本語がペラペラの亜里沙は、それはそれでつまりませんわ。

 

亜里沙は少し日本語が不自由な位がちょうど良いのですわ♪

 

それが“亜里沙らしい”と、言うモノですわ♪

 

[[ちょっと二人とも!毎度のことだけど話が変な方向に行ってるから!今はあのハイ・モックをどうするかでしょ!]]

 

わたくしと亜里沙が仲良く“悠莉ちゃんの楽しい日本語講座(バトルロイヤル特別版)”を開催しておりましたら、先程まで器用にホワイトラビットの肩を落として項垂れておりました雪穂が突然わたくしと亜里沙の会話に割って入って参りましたわ。

 

うふふ♪嫌ですわ♪雪穂ったら♪

 

いきなりわたくし達の会話に割って入って来ちゃうだなんて、わたくしと亜里沙のらぶらぶなやり取りを嫉妬しておりますのね?

 

ごめんあそばせ♪雪穂♪

 

別にわたくし達は雪穂を蔑ろにするつもりは木端微塵もございませんのよ?

 

わたくし達はいつも三人一緒の仲良しさんなのですから♪

 

ね♪そうですわよね♪雪穂♪亜里沙♪

 

雪穂と亜里沙とわたくしと…。

 

何時までも、何処までも…。

 

共に紡いだ絆は永遠ですのよ♪

 

たまには喧嘩もいたしますが、わたくし達三人は未来永劫ずーっと親友ですわ♪

 

まぁそれはそれとして、あのハイ・モックさん達をどうすかと言われてましても、わたくしとしましてはどうすもナニも雪穂にまるっとお任せですわ。

 

遠慮は一切いりませんので、雪穂ご自慢の“うさぎの一本角(ラビットホーン)”で一掃して下さいな♪

 

「ですから、雪穂のホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”で殲滅しちゃって下さいな。」

 

[[うん!くださいな!]]

 

あら♪あら♪亜里沙ったらわたくしの真似なんてして♪

 

うふふ♪下さいな♪だなんてとてもとても可愛らしいですわ♪♪♪

 

このままお持ち帰りしたいですわ♪

 

店員さん?ちょっと亜里沙をお持ち帰り用にラピッングして下さいな♪

 

えっ?ラピッングは別料金?構いませんわ♪

 

わたくしの亜里沙の為ならば、ラピッング代金位でケチケチいたしませんわ♪

 

ただし、わたくしの亜里沙に一番似合う最高に可愛らしいラピッングでお願いいたしますわね♪

 

うふふ♪うふふふふふふ♪

 

まぁラピッングして下さいな♪だなんて、ほんの冗談でございますけど♪

 

最も……可愛らしい亜里沙をお持ち帰りしてしまいたいと言うのは冗談ではございませんが……。

 

[[オイ待てコラ!お前ら!くださいな♪って!二人とも私に押し付ける気マンマンじゃない!]]

 

あら♪あら♪

 

今度は雪穂がオイ待てコラ!お前ら!だなんて、まるでお義兄様の突っ込みの様ではございませんか♪

 

ですが雪穂?お義兄様の真似をなさりたいのでしたら、そこは“コラ!”ではなく“ゴルゥラァァァァ!”ですわ。

 

それに淑女がマンマンだなんてはしたないですわよ?

 

マンマンの“ン”の後ろに、か行の最後の一文字を…ぶっちゃ“コ”を付けてしまいましたら、皆々様が大好きな女の子の性器に…マタノトビラ(前)になってしまいますわぁ♪

 

そんな“コ”の一文字を足すだけでマタノトビラ(前)になってしまいますマンマンを大きな声で叫んでしまうなんて…もしや雪穂はわたくしの事を誘っているのでしょうか?

 

お願い!悠莉!私のマンマンをペロペロしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ♪的な?

 

あら♪あら♪そんな事を言われてしまいましたら、わたくしどういたしましょうか?

 

わたくしには心に決めたお義兄様が……ですが…お義兄様はわたくし以外の沢山の女性の方々のマンマンにジャンボフランクフルトをブスッ♪と挿入しちゃってアンアンさせちゃってますわよね?

 

ならわたくしも少し位ならば構わないのではないでしょうか?

 

相手は男性ではございませんし♪

 

雪穂ですし♪

 

わたくし的にもお義兄様的にも雪穂とならば別に少し位なら性行為をしちゃいましても構いませんのではないでしょうか?

 

しちゃいますか?ヤッちゃいますか?

 

わたくしと雪穂…二人で互いのマンマンに“コ”を足した女性器な[自主規制]をペロペロとかしちゃいますか?

 

雪穂がわたくしにハジメテを捧げて下さるなら、わたくしも雪穂にわたくしのハジメテを進呈いたしますわよ?

 

本当はお義兄様の為に大切にとっておきたかったのですが、妹の処女は流石に重いとか思われたくはごさいませんし♪うふふ♪うふふふふふふ♪♪♪

 

幼い頃からの親友である雪穂にならば、わたくし…♪

 

はぁはぁはぁはぁ……ど、どうしましょう…わたくし、雪穂との性行為を想像してしまったら、お股がきゅんきゅん♪して参りましたわ……。

 

身体の火照りを早く鎮めませんと、このままではお股から溢れ出るイケナイ体液で下着がべちょべちょになってしまいますわ…。

 

この事態を可及的速やかに鎮める方法は……やはりアレしかこごさいませんわね。

 

皆々様……ちょっとだけ…あの…その…この場で……シチゃっても…構いませんでしょうか?

 

自慰を。

 

やはりダメでしょうか?

 

ガンプラバトルシミュレーターのコクピットは完全な密室ですから、友軍機…雪穂と亜里沙との通信を遮断してしまいましたら、少し位なら自慰に耽っていてもバレたりはいたしませんわ。

 

だからちょっとだけ…ね♪

 

もしもご許可願えましたら、特別に皆々様にはわたくしの自慰を実況ナマ中継しちゃいますわよ♪

 

わたくし…興奮が止まりませんわぁ♪♪♪

 

あぁ…ガンプラバトルの真っ最中に誰にも知られずに密やかに自慰に耽る…それはなんと甘美で淫靡で背徳的な行為なのでしょうか!

 

うふふふふふふ♪自慰中にもし間違って通信設定を問答無用で丸聞こえになってしまう全周波通信に切り替わってしまいましたら、本日バトルロイヤルに参加しております全てのファイターさん達にわたくしのあられもない嬌声が聞かれてしまいますわね♪

 

いけませんわ♪実にいけませんわ♪

 

そんな公開自慰だなんて破廉恥な行為はいけませんわ♪♪♪

 

お母様にご迷惑をおかけしてしまいますわ♪

 

スクープ!ガンプラバトルの最中に世界的大女優の娘が自慰行為?!とかマスゴミのクソ共に書かれて晒されてしまいますわぁ♪

 

いけませんわぁ♪そんな事を大々的に報じられてしまいましたら…。

 

はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ………お、落ち着きましょう。

 

とりあえずは落ち着きましょう。

 

深呼吸ですわ…ふぅ…ふぅ…ふぅ…。

 

ごほん。

 

皆々様。またまたまたまた大変失礼いたしましたわ。

 

わたくしの自慰は改めて後程…ではごさいませんわね。

 

そろそろ本当にお話を先に進めてしまわなければ、またグダグダの内に次回に持ち越しになってしまいますわ。

 

とりあえずはクソ雑魚なハイ・モックさんはさっさと雪穂に押し付けてしまいましょう。

 

「雪穂、何でも構いませんからつべこべ言わずにご自慢の“うさぎの一本角(ラビットホーン)”でクソ雑魚共を殲滅しちゃって下さいな。ほら?早くいたしませんと増援を呼ばれてしまいますわよ?先程おっしゃっておりましたわよね?モック・ハザードがどうとかと?うふふ♪早く殲滅してしまいませんと、本当にモック・ハザードが起きるかもしれませんわよ?」

 

[[あんたねぇ……はぁ…。わかったわよ!わかりました!私がヤればいいんでしょ!私が!もう…コイツらはホントに…。なんかいまいち釈然としないけど…とりあえずは1発ぶちかましてスッキリしてヤるわ!行くわよ!ホワイトラビット!システムを砲撃戦闘用に移行!目標の正確な位置データをお願い!]]

 

<<Aye ma'am>>

 

わたくしの妄想の中ではあられもない姿でマタノトビラ(前)に大人の玩具を咥え込んでいた雪穂でしたが、現実の雪穂は喘ぎ声の代わりに溜め息をひとつ吐くと自身のサポートAIさんへ矢継ぎ早に指示を出し始めましたわ。

 

指示を出されたサポートAIさんは機械音声で短く了承の意を示すと、すぐにホワイトラビットの戦闘管制システムを砲撃戦闘用へと切り替えましたわ。

 

そして雪穂のガンダムホワイトラビットは頭部の二本のウサミミセンサーがピョコピョコと可愛らしく動かしながら、遠方に展開しております敵機の正確な位置データの収得を開始いたしましたの。

 

[[雪穂!がんばれー!]]

 

[[任せなさい!ヤるからにはきっちり殲滅してヤるわ!]]

 

亜里沙の可愛らしい声援で雪穂のヤル気もマンマンですわ♪

 

あら?わたくしもついついマンマンと言ってしまいましたわ♪

 

もしもナニかまかり間違いマンマンの後にうっかり“コ”を付けてしまいましたら、いよいよ運営様からお叱りのお言葉と共に問答無用で制裁が下されてしまいますわね♪

 

うふふ♪いけません♪いけませんわよ♪わたくし♪

 

マンマンの後に“コ”だなんてついついポロリと付けてしまいたくなりますか、絶対にいけませんわ♪

 

自制心を総動員して全力でマンマンの後に“コ”を付けてしまわない様に気を付けませんといけませんわね♪

 

ねぇ?皆々様もそうお思いになられますでしょ?

 

マンマンの後に“コ”だなんて付けちゃらめぇぇぇぇ♪なんですわ♪

 

「それならばクソ雑魚のお掃除は雪穂にお任せして、わたくしは念の為に周辺の警戒をしておきますわ。雪穂は適当に頑張って下さいな。」

 

さてさて♪おバカな戯れはいい加減に終わりにいたしまして、わたくしも少しは真面目に戦闘行動を開始いたしましょうか?

 

雪穂のガンダムホワイトラビットのウサミミセンサーを逃れてわたくし達に近付ける様な機体等はそうそうお目にはかかれるとは思いませんが、世の中には万が一と言う事もございますわ。

 

念には念を入れてわたくしは周辺の警戒をしておきましょう。

 

わたくしのザク・インパチェンスも、お義兄様謹製の高性能なウサミミセンサーが搭載しております雪穂のガンダムホワイトラビット程ではございませんが、十二分な索敵性能を保有しておりますわ。

 

周辺の警戒程度など楽々にこなしてみせますわ♪

 

[[悠莉に適当に頑張って下さいとか言われるとそこはことなくイラッと来るわね…。]]

 

「うふふ♪それは気のせいですわ♪気のせい♪」

 

[[ならいいんだけど……っと、データが来たわ!これなら!]]

 

わたくしと雪穂が他愛ない言葉の応酬を行っている間に、ホワイトラビットのサポートAIさんはせっせとお仕事を終わらせて下さいましたわ♪

 

雪穂はサポートAIさんがサブモニターに表示した(恐らくは、ですけど♪)ハイ・モックさん達の現在位置の詳細なデータを確認し終えると、即座にホワイトラビットの右脇に抱える様に持っておりました長砲身のプラズマ粒子砲“うさぎの一本角(ラビットホーン)”を遠方に展開しておりますハイ・モックさん達に向けて水平に構えましたわ。

 

[[圧縮エネルギーカートリッジ!ロード!]]

 

そして“うさぎの一本角(ラビットホーン)”の名が示す通りに、非常に長いその砲身を左手で支えて構えを安定させると、瞬間的に高エネルギーを供給する事の出来ます圧縮エネルギーカートリッジを弾倉から一発だけ装填いたしましたわ。

 

雪穂の“ロード!”の声と共に装填された圧縮エネルギーカートリッジからは、その小さな殻の中に閉じ込められておりました高エネルギーが一気に解放され、瞬く間に“うさぎの一本の角(ラビットホーン)”に供給されて行きましたの。

 

[[エネルギー重点完了!フルチャージよ!あとは遠距離補正をかけて………補正も完了!これで準備は万全よ!わかってるわね!亜里沙!悠莉!いつも言ってるけど、絶対に私のホワイトラビットより前に出ないでよ!]]

 

雪穂はこの様に“うさぎの一本角(ラビットホーン)”を使用する時には、わたくしと亜里沙にホワイトラビットよりも前に出ないで下さいな♪と、忠告なさいますの。

 

うふふ♪雪穂は心配性ですわね。

 

大丈夫ですわよ?わたくしは自ら砲撃に身を晒す程、おバカさんではございませんわ♪

 

それは亜里沙も一緒ですわ♪

 

[[はーい!]]

 

「心得ておりますわ♪」

 

[[あんた達…ホントにわかってる?ダチョウ倶○部的なフリじゃないからね?絶対に私の前に出てこないでよ?ホントに頼むわよ?]]

 

あら♪あら♪あら♪あら♪

 

先程は自ら砲撃に身を晒すなんておバカな事を、だなんて言いましたが、ダチョウ倶○部的なフリだなどと振られてしまいますと、ついついボケたくなりますわね♪

 

うふふふふふ♪

 

雪穂が引き金を引く瞬間に亜里沙と仲良く射線上に躍り出てしまいましょうか?

 

きっと雪穂は“このあほー”と大きな声で突っ込んで下さいますわよ♪

 

まぁそんなおバカな事をいたしましたら、バトルロイヤル終了後に雪穂から鉄拳制裁されてしまいますわ。

 

雪穂のげんこつ…とても痛いんですの。

 

わたくしは痛みで快楽を覚える被虐嗜好は持ち合わせておりませんので、雪穂のげんこつはごめん被りますわ。

 

亜里沙は恐らくはノリノリでダチョウ倶○部的なネタに乗ってきてしまいそうですので、わたくしがしっかりと引き留めませんとね。

 

連帯責任だ!とか言われて、わたくしまでげんこつされちゃいますから♪

 

[[おすなー!おすなー!だよね!わかってるよ!日本じゃおすなー!は、おしてー!なんだよね!亜里沙に任せてよ!]]

 

「うふふ♪亜里沙♪折角のフリでボケたい気持ちは痛い程にわかりますが、今は雪穂の魅せ場ですわ♪おとなしくわたくしと一緒に下がりましょうね?それに雪穂の言う事をちゃんと聞きませんと、後でげんこつされちゃいますわよ?」

 

[[げんこつ…?げんこつってなんだっけ?えーっと……]]

 

「クゥラークですわ。」

 

[[クゥラーク?げんこつはクゥラーク?雪穂のクゥラークは……痛いんだよね……亜里沙痛いのはイヤだな…お姉ちゃんみたいにマゾじゃないから………。]]

 

「それでは雪穂の砲撃の間は、はわたくしと一緒に後ろへ下がっておとなしくしておりましょうね?」

 

[[うん!亜里沙はユーリと一緒におとなしくしてるね!]]

 

「うふふ♪本当に亜里沙はお利口さんですわね♪とても偉いですわ♪」

 

[[えへへ♪亜里沙はお利口さんで偉いんだ♪]]

 

「それでは雪穂?亜里沙と一緒に応援して差し上げますので、早いところサクッとヤっちゃって下さいな♪」

 

[[………………ホントにコイツらは…………はぁ………うん…色々と気にしちゃ負けだよね…………よし!それじゃ…逝くわよ!“うさぎの一本角(ラビットホーン)”!!!ファイナルセーフティ解除!ターゲット!ハイ・モックの集団!この一撃で…みんなまとめて消し飛びなさい!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

熱にうなされているのにエロが多いだなんて…。
そんな次回は亜里沙ちゃんが暴れております。

次回更新はいつも通りに月曜日のお昼頃を予定しております。
そして今年のクリスマス特別編は…どうしましょうか?
やるとすればサンシャイン編で花丸ちゃん率いるクリスマス中止のお知らせ軍VSリア充軍の仁義なきクリスマス決戦にしようかと思っております。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

実家のクリスマスケーキの消費量がおかしいQooオレンジでございます。
私の実家ですが、恐らくは日本でも屈指のクリスマスケーキ購入数かと思われます。

さて、今回は閑話「鳴神悠莉はかく語りけり」の5回目となります。
今回は前回に引き続き、風邪を引いて熱のある時によくわからないテンションで書き上げたモノでございまして…。
うん。どうしてこうなった…。


それでは 閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ⑤」 始まります。



































「それでは雪穂?亜里沙と一緒に応援して差し上げますので、早いところサクッとヤっちゃって下さいな♪」

 

[[………………ホントにコイツらは…………はぁ………うん…色々と気にしちゃ負けだよね…………よし!それじゃ…逝くわよ!“うさぎの一本角(ラビットホーン)”!!!ファイナルセーフティ解除!ターゲット!ハイ・モックの集団!この一撃で…みんなまとめて消し飛びなさい!!!!!!]]

 

雪穂はわたくしの声援を受け取ると、何時ものどこか諦めた様な、それでいて呆れた様な声でぼそりと“色々と気にしちゃ負けだよ”と呟いて、気合いを入れ直す様に声を張り上げ“うさぎの一本角(ラビットホーン)”の引き金を引きましたわ。

 

引き金を引くと同時に、雪穂ご自慢の“うさぎの一本角(ラビットホーン)”の長い砲身の先端からは、やや白に近い薄紫色のプラズマ粒子が大量に溢れ出て、地平の彼方へと真っ直ぐに突き進んで行きました。

 

そして…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[あっ!ねぇユーリ!見て!見て!ナニか爆発したよ!ハイ・モックに当たったのかな!]]

 

亜里沙のおっしゃる通り、薄紫の閃光が突き進んだ地平の彼方は轟音を轟かせながら大爆発いたしましたわ♪

 

わたくしのインパチェンスのレーダーでは確認出来ませんが、恐らくは目標のハイ・モックさんの集団に大当り♪ですわね♪

 

雪穂のガンダムホワイトラビットはお義兄様謹製の高性能なウサミミセンサーを使用しているのです。

 

ですから雪穂がクソ雑魚のハイ・モックさん程度に砲撃を外す事はあり得ないとは思いますが、一応は結果を確認をしておきましょうか?

 

「うふふ♪亜里沙ったら大はしゃぎですわね♪本当に可愛らしいですわぁ♪さて?さて?大当り♪なのでしょうか?それとも外れてただ着弾した箇所が爆発したのでしょうか?わたくしのインパチェンスでは着弾地点は残念ながらレーダー圏外なのでわかりかねますわ?ねぇ雪穂?どうなのですか?」

 

[[ねー雪穂!どーなのですか!]]

 

通信モニターに映し出されております亜里沙は、可愛らしく首をこてんとかしげて雪穂へと結果を尋ねるわたくしの真似をしておりますわ。

 

あら♪あら♪先程と言い、今と言い、亜里沙はまたわたくしの真似っ子さんですわね♪

 

うふふふふふ♪

 

本当に愛しいですわ♪

 

愛し過ぎてやっぱりわたくし、亜里沙をこのままお持ち帰りしてしまいたいですわ♪♪♪

 

お持ち帰りいたしましたら、今晩はお義兄様も交えて亜里沙を心行くまで堪能して…………うふふふふふふふふふふふ♪♪♪

 

亜里沙の[自主規制]のお味はどの様なお味でしょうか♪♪♪

 

亜里沙のマタノトビラ(前)から溢れ出る亜里沙100%の亜里沙汁が枯れ果てるまで啜(すす)り尽くして差し上げますわぁ♪

 

[[外した?冗談言わないでよ!当たったに決まってるでしょ!この距離で相手がただ固まって展開してるだけのハイ・モックで、青空先輩が作ってくれた高性能なウサミミセンサーを使ってる私のホワイトラビットが外すワケないでしょ!ちゃんと当たってまとめて吹き飛ばしたわよ!]]

 

[[あっ!ちゃんと当たったんだ!ハラショー!雪穂スゴイ!]]

 

亜里沙…亜里沙…亜里沙…亜里沙…亜里沙……はっ!わ、わたくしったらまた……。

 

いけまけんわ……皆々様の面前でまたはしたない妄想を垂れ流しにしてしまいましたわ…。

 

本当に申し訳ございません。

 

それでは改めまして…。

 

雪穂はわたくしと亜里沙の問いかけに憤慨しながらも答えてくれましたわ。

 

当たったに決まったるでしょ!と。

 

当然と言えば当然ですわね。

 

お義兄様謹製の高性能ウサミミセンサーを使用して、クソ雑魚なハイ・モックさんを相手にもしも外しでもしやがりましたら、亜里沙のお楽しみお仕置きタイム的な案件ですわ。

 

以前の様に裸に剥いて磔にして、亜里沙にじっくりたっぷりと嬲り尽くして貰いますわよ?

 

「まぁ雪穂のおっしゃる通り、お義兄様のお作りになって下さいました高性能ウサミミセンサーを使用しているのですから、あの程度のクソ雑魚相手なら当てて当然ですわね。もし外しておりましたら…………うふふ♪お仕置きですわね♪」

 

[[えっ!お仕置き?!ユーリお仕置きって言った?!お仕置き!ねぇ!ユーリ!お仕置きしていいの!雪穂にお仕置きしていいの!ねぇ!ねぇねぇねぇ!お仕置き!]]

 

わたくしの何気無い“お仕置き”の一言に、亜里沙は通信モニターの向こう側で瞳をキラキラと輝かせながら、テンションあげあげで反応いたしましたの。

 

まるで餌の前で“待て”をされたわんちゃんの様に、今にも涎を垂らしそうな勢いですわ。

 

如何いたしましょうか?

 

雪穂はちゃんとクソ雑魚ハイ・モックさんを殲滅して下さいましたので、お仕置きは無しなのですが……亜里沙は雪穂にお仕置きをしたくてうずうずしておりますわ。

 

ここはわたくしの可愛い亜里沙の為に、雪穂にはひと肌脱いでいただきましょうか?

 

「あら?あら?亜里沙は雪穂にお仕置きなさりたいのですか?如何いたしましょうか?雪穂はちゃんとクソ雑魚のハイ・モックさんを殲滅したのですからお仕置きはございませんが……ですがわたくしの可愛い亜里沙が雪穂にお仕置きをなさりたいのでしたら仕方ありませんわね♪ねぇ雪穂?そうはお思いになりませんこと?少しだけなら……。」

 

[[オイ待て!このエセ姫娘!頼むから待て!なんでちゃんと殲滅したのに私が亜里沙にお仕置きされることになりそうなのよ!ホントお願いだから冗談でもそんなこと言わないでよね!あんただって知ってるでしょ!亜里沙のお仕置きは洒落になんないのよ!ま、またあんなことされたら……]]

 

うふふ♪雪穂もお仕置きを逃れる為に必死ですわね。

 

ですが雪穂?貴女は心の奥底では亜里沙のお仕置きを望んでいらっしゃるのでなくて?

 

「存じておりますわ♪前回、最後の最後で砲撃を盛大に外した時に、雪穂は亜里沙からお仕置きされちゃいましたものね♪うふふ♪あの時のお仕置きで雪穂は……♪」

 

虐げられる快楽に目覚めてしまった。と、言う事をわたくしは確りと存じておりますわ♪♪♪

 

あの時の亜里沙の手際は実に見事でしたわ♪

 

僅か30分と言う短いお仕置きタイムの中で、雪穂をきっちりと縛り上げて処女を奪わない様にあの手この手で責めて責めて責め尽くして…。

 

雪穂の性感帯を的確に見抜いた見事な快楽責めと、様々な器具を用いた責め苦による苦痛を巧みに組み合わせて、次第に痛みが快楽だと錯覚させて…。

 

制限時間が終わった後の雪穂のあの恍惚としたお顔と言いましたらもう…。

 

あの時の雪穂の表情を思い出すだけで、わたくしご飯三杯はぺろりと逝けちゃいますわ♪

 

[[言わないで!!!頼むからそれ以上は言わないで!この前の“アレ”は私の人生最大の黒歴史なんだから!あの時のお仕置きのことはマウンテンサイクルに封印したんだから!痛いのが気持ちいいなんて絶対にないんだから!蝋燭が乳首に当たるのが病み付きになってひとりえっちの時にかなり強めにつねってるなんてないんだから!マゾじゃないんだからね!私は絶対にマゾじゃないんだから!]]

 

いやん♪雪穂ったら願望が駄々漏れですわ♪

 

[[なんでダメなの?亜里沙は知ってるよ?雪穂はマゾだよね?だってこの前、雪穂ったら亜里沙の足をペロペロしながらあんなに必死にもっといじめてってお願いしてきたよね?もう忘れちゃったの?ねぇ?おまたに荒縄が食い込んで気持ち良かったんでしょ?乳首のクリップが気持ち良かったんでしょ?お尻ぺんぺんしてあげたらお漏らししながら喜んでたよね?亜里沙のおまたをぺろぺろさせながら蝋燭を雪穂にぽたぽた落としてあげたらスゴい嬉しそうな声で啼いてたよね?おしりにしっぽ付けて、首輪も付けて、鎖で繋がれて、雪穂スゴいよろこんでたよね?ねぇ雪穂?自分のホントの気持ちを否定しちゃダメだよ?この前の雪穂みたいに素直になろーよ?また這いつくばって亜里沙の足にキスしながらお願いしたら良いんだよ?亜里沙は知ってるよ?雪穂はマゾだって。嘘だと思うならユーリが撮影した動画データがあるから、みんなであの時の雪穂のハラショーな姿を観よっか?それとも動画観ながらまたお仕置きしてあげよっか?ねっ♪ゆ♪き♪ほ♪♪♪]]

 

[[イ、イヤ!止めて!お願いだから止めて!言わないで!お願いだから!お願いだから………私はマゾなんかじゃないもん………私は普通なの……普通なのよ……普通で居たいのよ……亜里沙…お願いだから……。]]

 

あら?あら?ちょっと苛め過ぎちゃいましたでしょうか?

 

雪穂が今にも泣き出しそうですわ。

 

そろそろこの辺りが潮時ですわね。

 

スイッチが入りかけている亜里沙には街で適当な奴隷ちゃんを見繕って差し出してあげますわね?

 

さて。それでは亜里沙を止めて……

 

[[雪穂…………ユ、ユーリ!どうしよう!雪穂がなんかスゴく可愛いよ!いじめたい!今すぐに雪穂をいじめたい!この前みたいに荒縄で縛り上げて何回も何回もごめんなさいって言わせたい!ねぇ!雪穂もまた亜里沙にいじめられたいんでしょ!ねぇ!ねぇねぇねぇ!ねぇねぇねぇねぇねぇねぇ!!!どうなの雪穂?答えてよ?今すぐ答えて!ねぇ!雪穂!答えてよ!ねぇ!答えろよ!早く答えろよ!なんで答えないんだよ!早く答えろって言ってんだよ!!!この雌ブタァァァァァァァ!!!!!]]

 

[[ひぃ?!]]

 

あら?怯える雪穂が余りにも可愛い過ぎた様で、亜里沙のドSのスイッチが完全に入ってしまいましたわ。

 

怯える雪穂に触発されてドSスイッチが入ってしまい粗暴な発言を始めた亜里沙は、通信モニターの向こう側でそれはとてもとても良い笑顔で雪穂に対して詰め寄っておりまず。

 

まぁ詰め寄ると言いましても、お互いガンプラバトルシミュレーターのコクピットの中ですから、実際に詰め寄っている訳ではございませんけど。

 

言葉の綾ですわね♪

 

[[ヒィ?!じゃないだろ!雌ブタァァァァ!!!ブタはブタらしい鳴き方があるだろ!!!なぁ!オイ!雌ブタァァァァァァァ!わかってんの?私の言ってる意味がわーかーりーまーすーかー?それともナニかな?雌ブタちゃんはブタだから人間サマの言語はわかんないのかな?ブタの言語しかわかんないのかな?えっ?それじゃ亜里沙は雌ブタちゃんに合わせてブヒブヒ言ってあげなきゃダメなのかな?うわぁー、ナニソレ?面白いねー。雌ブタちゃんはブタの分際で亜里沙にブタの言葉でしゃべれって命令するんだ?ブタなのに命令するんだ?雌ブタちゃんの分際でこの亜里沙に命令とかしちゃうんだ?雌ブタちゃんはブタなのに人間サマに命令しちゃうとか偉いんだね?ブタなのに?ねぇ?どうなの?ねぇねぇ?どうなのかな?ねぇねぇねぇ!どうなの!ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ!!!!!命令するの?亜里沙に命令するの?ねぇ?雌ブタちゃん?どうなのかな?雌ブタちゃんは亜里沙に命令とかしちゃうの?命令するのは雌ブタちゃんじゃないよね?亜里沙だよね?亜里沙が命令するんだよね?それなのに雌ブタちゃんはご主人様の亜里沙に命令しちゃうの?わかってるの?雪穂は亜里沙の雌ブタなんだよ?ペットなんだよ?それなのに飼い主に命令しちゃうの?ねぇ?雪穂?答えてよ?どうなの?だ!れ!が!雌ブタちゃんの飼い主サマなのかな?ほら!答えてよ!どうなんだよ!答えろよ!答えてみせろよ!答えろっていってんだよ!この雌ブタァァァァァァァ!!!]]

 

[[ご、ごめんなさい!!!]]

 

[[ごめんなさい?ごめんなさいだぁ?!雌ブタ雪穂はナニ謝ってるの?雌ブタ雪穂はナニに謝ってるの?雌ブタ雪穂はなんで謝ってるの?ねぇ?雌ブタちゃんはどーして謝ってるのかな?亜里沙は謝れなんて言った?ねぇ?亜里沙は謝れなんて言ったのかな?言ってないよね?亜里沙は謝れなんて一言も言ってないよね?それなのになんで雌ブタちゃんは亜里沙に謝ってるのかな?ねぇ?違うでしょ?そうじゃないよね?亜里沙は誰が誰の飼い主サマなのかな?って言ったんだよ?亜里沙のお話ちゃんと聞いてなかったの?雌ブタなのに?ご主人様の亜里沙のお話ちゃんと聞いてなかったんだ?ねぇ?どうなの?お話聞いてなかったのかな?ねぇ?どうなの?ねぇ?ねぇねぇねぇねぇねぇねぇ?]]

 

[[えっ?!あ、あの……そ、その……。]]

 

[[はぁ?ナニその答え?亜里沙はそんな答え言えって言ってないよ!あー!もう!この雌ブタは!ホント役立たず!だーかーらぁ!そーじゃないだろ!違うだろぉぉぉ!!!誰が!誰の!飼い主サマなの?って聞いたんだよね?それと!なんで雌ブタがクソ生意気に人間サマの言語をしゃべってんだよ!さっきから聞いてると雌ブタが雌ブタの分際でナニ偉そうに人間サマの言葉しゃべって!違うよね?“ごめんなさい”じゃないよね?ブタの鳴き声は“ごめんなさい”じゃないよね?ねぇ?雌ブタちゃん?ブタの鳴き声はなんなのかわかるよね?亜里沙がこの前ちゃんと教えてあげたよね?ほら!さっさと這いつくばれよ!この前みたいに這いつくばって亜里沙の足にキスしながらブヒブヒ鳴けよ!!!]]

 

うふふ♪亜里沙ったらノリノリですわぁ♪

 

雪穂が可哀想に思えたので止めようかとも思いましたが、いっそのことこのまま雪穂を完全にマゾヒストに墜としてしまいましょうか?

 

そうなれば亜里沙も幸せ♪雪穂も幸せ♪わたくしも幸せ♪

 

みんなwin-winですわ♪♪♪

 

わたくしがその様な事を考えておりましたら、何時の間にやらザク・インパチェンスの広域レーダーにはこちらへと向かって来る無数の赤い光点が表示されておりましたわ。

 

恐らくは雪穂の砲撃をご覧になったバトルロイヤルに参加しております他のファイターさん達が、こちらへと向かって来ていらっしゃるのでしょうね。

 

本来ならば当の昔にわたくしのザク・インパチェンスよりもレーダー範囲の広い雪穂のガンダムホワイトラビットが敵機の接近をを察知してわたくし達に迎撃を指示している筈なのですが、今の雪穂は苛めっ子モードの亜里沙に迫られて恐慌状態なので、レーダーの確認どころではありませんわね。

 

さて。如何いたしましょうか?

 

インパチェンスのレーダーで確認出来る機影は今のところは全部で9機。

 

五機編成が一つに三機編成が一つ。

 

残りは単機ですわね。

 

敵機の進行速度から軽く試算してみましたら、どうやらちょうど同じ様なタイミングでわたくし達の所へと参りますわね。

 

このまま雪穂が恐慌状態で亜里沙も苛めっ子モードのままでしたら、二人はまともに戦えませんわね。

 

苛めっ子モード&恐慌状態のままで接敵したら少し面倒でございますわ。

 

わたくしのザク・インパチェンスは対多数での殲滅戦闘を得意としておりますので、有象無象程度がお相手ならばどうにでもなるかとは思いますが…。

 

バトルロイヤルでは稀に厄介なお相手も混じっておられる事もありますので、油断は出来ませんわ。

 

ましてやここはバトルロイヤルでは全国屈指の激戦区な秋葉原地区。

 

あの中ににこお義姉様の様な猛者や、ガンプライブ優勝チームのA-RISEのメンバーがいらしても可笑しくはございません。

 

流石にその様な猛者の皆様やA-RISEのメンバーが相手では、いくらわたくしとザク・インパチェンスでも…。

 

むぅ。何だか色々と考えておりましたら面倒になって来ましたわ。

 

ご存じでしょうか?わたくし、面倒なのは嫌いですの。

 

ここは雪穂と亜里沙にも迎撃を手伝って貰いましょう。

 

だって一人で戦うのは面倒極まりないですもの。

 

うふふふふふ♪ですから亜里沙には申し訳ございませんが、雪穂を苛めるのはまた今度にしていただきましょう。

 

「亜里沙?余り雪穂を苛めてはいけませんよ?それにまだバトルロイヤルの真っ最中ですわ♪ホラ、周りをご覧なさいな♪先程の雪穂の砲撃を見た方々が、わたくし達の方へと向かって来ておりますわよ?今ならば活きの良い獲物が選り取り見取ですわ♪斬り放題ですわ♪斬り放題♪♪♪」

 

[[獲物…?斬り放題……?あっ?!ホントだ!なんかいっぱいこっちに来てるよ!]]

 

「亜里沙には特別に一番数の多い獲物をお任せいたしますわ♪ほら?五機もおりますわよ?残さず平らげて下さいな♪」

 

[[ホント?いいの?やった!いっぱい斬れる!ありがと!ユーリ!それじゃ……行くよ!キリヒメ!]]

 

[[た、たすかった………うぅ…あの亜里沙は怖いよぉ…。ゆーりぃ……ほんとありがとぉ……。]]

 

「貸しひとつ♪ですわよ?」

 

[[うっ…わ、わかってるわよ……(悠莉に貸しを作るより亜里沙に色々とシテ貰ってた方が良かったような気がするのは気のせいなのかな……。) ]]

 

腰に取り付けた鞘からアデル改・キリヒメのメイン武装の刀を引き抜いて意気揚々と敵機へと駆け出して行った亜里沙を見送り、安堵の表情をしておりました雪穂ですが、わたくしの“貸しひとつ”の言葉を聞くや否や通信モニターの向こう側で何だかとても微妙なお顔をしておりますわね?

 

雪穂の事ですから大方はわたくしに貸しを作るよりも、あのまま亜里沙に前回の様に調教されていた方が良かったかも?とか考えているのでしょうね。

 

全く。失礼しちゃいますわ。

 

わたくしは雪穂が本気で困る様な事は絶対にいたしませんわよ?

 

ただちょっとわたくしのお部屋で二人きりで産まれたままの姿でお互いのお股を擦り合わせたり、お互いのお股にお顔を埋めて舐め合ったり。

 

そんな百合百合なプレイを要求するだけですわ。

 

亜里沙とのプレイと違いまして、わたくしとのプレイは気持ち良い事ばかりですわよ?

 

それなのに雪穂ったら亜里沙に調教されていた方が良かっただなんて……もう!本当に失礼しちゃいますわ!

 

「まぁ詮無い事ですわね。それでは雪穂。わたくし達は残りの三機編成と単機でこちらへ向かって来ております敵機の迎撃に参りますわよ。」

 

[[うん、了解だよ!あれ?ちょっと待って。これって……三機編成の方が方向転換して単機の方に行っちゃったみたいなんだけど……?]]

 

方向転換?ですか?

 

わたくしは雪穂の言葉を確認する為に、インパチェンスのサブモニターに表示されております広域レーダーを横目でチラリと拝見いたしますわ。

 

レーダー上では確かに雪穂のおっしゃる通り、こちらへと向かって来ておりました三機編成の敵機は進路を変え、単機でこちらへ向かって来ております敵機へと向かい始めておりました。

 

あの三機編成の敵機は、単機を相手になさった方がわたくし達と戦うよりも与し易いと判断なさったのでしょうね。

 

悪くない判断ですわ。

 

数の少ない方から潰すのは古来より戦術の定石ですわ。

 

弱者は弱者なりに足りない頭を一生懸命にお使いになって、必死に生き残る為の術を考えたのでしょうね。

 

「あら?本当ですわね。まぁいちいち相手にするのも面倒ですので、お互いで潰しあって下さればよろしいのではないでしょうか?あちらはあちらでお楽しみでしょうから、わたくし達は亜里沙の援護にでも参りましょうか?もっとも、亜里沙に援護は不要かと思いますが。」

 

現にわたくしのインパチェンスの広域レーダーに映し出されております敵機を示す赤い光点は既にその数を二つ減らし、いえ、ただ今もう一つ減りましたわ。

 

これで残りは二機ですわ。

 

亜里沙をどうこうなさりたいのでしたら、近接戦闘ではなく遠距離からの集中砲火で一気に沈めてしまえば良いものを。

 

[[接敵してすぐに2機片付けたみたいだから、相手はあんまり強くないみたいだね。亜里沙なら私達が着く頃には終わらせてるんじゃないかな?]]

 

「わかりませんわよ?亜里沙の事ですから最後の一機はじっくりとねっとりと、面白可笑しくいたぶってからとどめを刺すのではありませんか?」

 

相手をいたぶってからとどめを刺す行為は亜里沙の悪い癖ですわ。

 

他者をいたぶり快楽を得るサディスト故の悪癖ですわね。

 

それでいて亜里沙はご自分よりも強い相手との戦闘となりますと、途端に弱気になってしおらしくなるのですよ?

 

うふふ♪弱気の亜里沙はそれはそれでとても愛らしいのですけどね。

 

[[………亜里沙だもんね。]]

 

「えぇ。亜里沙ですから。」

 

[[とりあえずは合流しよっか?]]

 

「ですわね。」

 

わたくしと雪穂はその様な事をお話しながらそれぞれの機体のスラスターに火を入れ、ブースト機動を開始させ亜里沙がお楽しみ中の地点へと移動を始めましたわ。

 

はぁ……わたくしのザク・インパチェンスは足が遅いので、この様な重力下での移動は億劫ですわ。

 

そんな訳でして皆々様♪移動に少しお時間をいただきますので、暫しお待ち下さいませ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁそうですわ♪折角ですからこの移動の時間を利用をして、亜里沙の使用しております“アデル改・キリヒメ”をご紹介いたしょうか?

 

うふふ♪わたくし♪ナイスアイディアですわ♪

 

さてさて。それではさっそく亜里沙の乗機の“アデル改・キリヒメ”をご紹介いたしますわ♪

 

機体名からもおわかりかとは存じ上げますが、亜里沙の“アデル改・キリヒメ”はガンダムAGEに登場した量産型モビルスーツ“アデル”をベースに改良を施したガンプラですの。

 

改良とは言いましたが、亜里沙のアデル改・キリヒメは、雪穂のガンダムホワイトラビットやわたくしのザク・インパチェンスの様に、そこまで手の込んだ改良は施されてはおりませんわ。

 

基本的には機体色を薄い青色に変更して関節部と各部のスラスターを強化した程度で、後はほぼ素組のアデルのままですの。

 

素組のアデルとの目に見える変更点は機体色の他に、シールドの代わりに取り付けてあります左腕の手甲程度しょうか?

 

亜里沙曰く、刀を振るうのにシールドは邪魔だそうですわ。

 

いつも亜里沙はそう語っておりますが、アデルのシールドはそこまで大きくはございませんので、刀を振るうとしても余り邪魔にはならないと思うのはわたくしだけでしょうか?

 

そんな亜里沙のアデル改・キリヒメのメイン武装は先程も少し触れておりましたが腰に下げた一本の刀ですの。

 

この刀は太刀ではなく反りのある日本刀と呼ばれております刀剣ですわ。

 

ロシア暮らしが長かった亜里沙が日本刀をメイン武装に選ぶだなんて可笑しいですわよね?

 

実はこれにはとても深い理由がございますの。

 

亜里沙が日本に来日した頃に、まだサディストとして目覚めておりませんでした純真無垢な当時の亜里沙に、わたくしと雪穂が色々と面白可笑しく日本の間違った知識を大量に詰め込んでしまったのですわ。

 

それに加えて、亜里沙は夕方に再放送されておす時代劇にどっぷりとはまってしまいまして…。

 

結果、亜里沙は将来の夢は侍と公言する迄にいたりましたわ。

 

そんなこんなでメイン武装に日本刀を選んだ次第ですの。

 

如何でしょうか?実に深い理由でございましょう?

 

えっ?それのどこが深い理由なんだ。ですか?

 

うふふふふふふ♪

 

気にしてはいけませんわ♪

 

それはさておき、あの来日した頃の純真無垢な亜里沙が、まさかひょんな事から他者をいたぶる快楽を覚えサディストとして覚醒し、ガンプラバトルで刀を振り回して相手を斬り刻んで楽しむ様になるだなんて当時のわたくしと雪穂は思いもしませんでしたわね。

 

まぁサディストに目覚めてしまったのも大概はわたくしと雪穂のせいなのですが…。

 

ですがわたくし♪反省は(少しばかり)しておりますが、後悔はしておりませんわ♪

 

だって今のサディスティックな亜里沙の方が、当時の亜里沙よりも更に輝いておりますもの♪♪♪

 

今の亜里沙は本当に楽しそうに弱者を斬り刻んで恍惚とした笑顔をわたくしに魅せて下さいますのよ♪

 

あの表情はいけませんわ♪反則ですわ♪もう辛抱堪りませんわ♪

 

あの亜里沙の恍惚とした表情をおかずに何度自慰をしたことやら♪

 

皆々様はもうお分かりでしょうが、わたくしは基本的にはお義兄様が大好きなのですが、可愛らしい女の子も大好きですの♪

 

たまに雪穂と……あら?いけませんわ♪

 

また話が脱線してまいましたわ。

 

ついつい関係の無いお話に脱線してしまうこの癖は、わたくしの本当に悪い癖ですわ。

 

お話を元に戻しますわね?

 

さて…どこまでお話しましたでしょうか?

 

えーっと確か……あぁ。そうですわ♪

 

キリヒメのメイン武装についてまででしたわね。

 

それでは改めまして、メイン武装についてはここら辺でおしまいにいたしまして、次は予備の武装についてご紹介いたしますわ。

 

とは言え、亜里沙のアデル改・キリヒメの予備武装は右肩に取り付けたククリナイフと素体のアデルに元々取り付けられておりますビームサーベルだけなのですわ。

 

肩に取り付けておりますククリナイフは、刀がポッキリと折れてしまった時に使ってますの。

 

そして右腰に取り付けてありますビームサーベルは…ほとんど使いませんわ。

 

ぶっちゃけ持っているだけですわ。

 

なんでも亜里沙曰く、ビームサーベルは刃に重さが乗らないので嫌いだそうですの。

 

この様に亜里沙のアデル改・キリヒメには射撃武装は一切装備しておりませんの。

 

銃器は簡単に敵を倒せるからつまらないのだそうですわ。

 

亜里沙のキリヒメのご紹介はこんなところでしょうか?

 

わたくしのザク・インパチェンスや雪穂のガンダムホワイトラビットに比べると、機体自体は特にこれと言って特別なモノはございませんでしたでしょ?

 

うふふふふ♪ところがぎっちょん♪ですわ♪

 

機体は普通でもキリヒメは中身が…つまりは亜里沙が特別ですの♪

 

亜里沙は……あら?あらあら?いつの間にやらもうこの様なお時間ですわ♪

 

スペシャルな亜里沙についてはまた次回にいたしますわね。

 

それでは皆々様♪また次回にお会いしいたしましょう♪

 

お相手は本日もお義兄様らぶ♪でお馴染みなわたくし、鳴神 悠莉でございましたわ♪

 

さぁ♪次回からは少し真面目に戦闘いたしますわよ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


………うん。どうしてこうなった…。
次回はちゃんと戦闘を…。

そんな次回は来週…と、申しますか、来年の元日に更新予定でございます。
今年最後の更新は恐らくは花丸ちゃんのクリスマス回の続きになるかと思われます。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ⑥」

皆様、新年あけましておめでとうございます。

Qooオレンジでございます。

さて、新年一発目の今回は閑話の続きとなります。
今回は……少しは戦闘をしてるのかなぁ…。


それでは 閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ⑥」 始まります。




































「ふぅ…ようやく亜里沙が見えて参りましたわね。」

 

雪穂のガンダムホワイトラビットの派手な砲撃を呼び水に、わたくし達へと向かって来ておりました五機編成、三機編成、単機の計九機の敵機。

 

わたくしはその内の五機編成の敵機を、サディスティックスイッチの入ってしまいました亜里沙から、雪穂を救う為の生け贄に差し出しましたの。

 

亜里沙は頭は良いのですが、単純と言いましょうか、愛すべきお馬鹿と言いましょうか…とにかく残念さんですので、少し思考誘導して差し上げただけで簡単に嗜虐の方向性をあちらの五機編成の敵機へと向かわせる事が出来ましたわ♪

 

本音はわたくし一人で敵機を殲滅するのが面倒でしたの……何て事は内緒ですわ♪

 

雪穂は被虐の扉を開かずに済んで、亜里沙も楽しく斬り刻めまして、おまけにわたくしは楽が出来ますわ♪

 

みーんなハッピーですわ♪

 

そんな訳でございまして、亜里沙に最も数の多い敵機を押し付け…げふんげふん。

 

うふふ♪失礼いたしましたわ♪

 

ついつい本音がポロリと出そうになってしまいましたわ♪

 

では改めまして…亜里沙に最も数の多い敵機をお任せいたしまして、わたくしは雪穂と共に残りの三機編成&単機の敵機を迎撃しようとしたのですが、わたくし達へと向かって来ておりました三機編成の敵機達はその方向を変え、単機でこちらへと向かって来ておりました敵機へと向かって行かれました。

 

三機編成の敵機はこの場で最も数の少ない単機の敵機から潰すつもりですわね。

 

まぁ妥当な判断ですわ。

 

その様な理由から、獲物が無くなってしまいましたわたくしと雪穂は、必要は無いかとは思いましたが、一応は亜里沙の援護へと向かう為に移動を開始しいたしました。

 

亜里沙に早く合流したいとは思っておりましたが、わたくしのザク・インパチェンスは機体の全長程もあります巨大なガトリングガンを合計四門も搭載しておりますので、火力は申し分ござませんがどうしても機体重量が重くなってしまいまして、重力下戦闘では余り移動速度が出せませんの。

 

ですから亜里沙が目視できる距離へと辿り着くまで、それなりにお時間を使ってしまいましたわ。

 

本当に陸戦での移動は億劫で仕方ありませんわ。

 

移動用にサブ・フライト・システムでも導入いたしましょうか?

 

[[悠莉のザク・インパチェンスって宇宙世紀でも最初の頃の機体のシンプルなF2ザクをベースにしてるクセに機体重量がバカみたいに重すぎるのよ。もしかして逆シャアとかのちょっと大きめなモビルスーツより重量あるんじゃないの?今のそのちっちゃい簡易ブースターのままだったら、宇宙での戦闘ならともかく陸戦でその重量じゃ足が遅くなって当たり前だよ。ねえ?そのガトリングガン、肩かバックパックかどっちか外したら?それだけでかなり軽くなるよ?]]

 

「ガトリングガンを………外すですって?!」

 

[[うん。]]

 

まぁ!まぁまぁまぁ!まぁまぁまぁまぁまぁまぁまぁ!!!

 

何て事でしょうか!

 

何て事をおっしゃりやがりますのでしょうか!

 

雪穂はわたくしの愛しいお義兄様がわたくしの為にお作りになって下さったこのザク・インパチェンスに対して!何て酷い事をおっしゃりやがりますのでしょうか!!!!!

 

わたくしのザク・インパチェンスの最大最強のチャームポイントのこのガトリングガンを重そうだからどちらかだけでも外せだなんて酷いですの!

 

酷いですわ!酷すぎですわ!酷すぎて思わずバトル終了後に亜里沙から荒縄をお借りして縛り上げて二度とその様な事を言えない様に徹底的に調教して差し上げたくなるほど酷すぎですわ!!!

 

わたくし!断固抗議いたしますわ!

 

「何て事をおっしゃりますの!雪穂は酷いですわ!わたくしのザク・インパチェンスのガトリングガンを片方だけでも外せだなんて!本当になんて酷い事をおっしゃりますの!先程はわたくし、雪穂をドSスイッチが入っておりました亜里沙からお助けして差し上げたと言うのに!それなのにこの仕打ちですの?恩を仇で返された気分ですわ!」

 

[[イヤ、そこまで怒ることないんじゃ…。]]

 

「怒りますわ!わたくしのインパチェンスのガトリングガンは言わば亜里沙のキリヒメの刀や雪穂のホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”と一緒で、無くてはならない大切なファクターですの!それを外しなさいだ何て!怒るに決まっておりますわ!」

 

通信モニター越しの雪穂は、ちょいおこぷんぷん丸なわたくしを何だか微妙なお顔で見ておりますわ。

 

あのお顔は“悠莉がまた変な事を言い出したよ。”とか思っていやがりますわね。

 

それならば雪穂にもおわかりになる様に説明して差し上げますわ!

 

わたくしのザク・インパチェンスのガトリングガンが機体を構成する上で如何に大切なファクターなのかを!

 

「では雪穂にもおわかりになりやすい様に具体案をご提示して差し上げますわ!いいですか?もしもわたくしが貴女のホワイトラビットの最大最強のチャームポイントでございますその“うさぎの一本角(ラビットホーン)”を、“近接戦闘では長くてお邪魔ですから外して下さいな♪”と言いましたら、雪穂はどうお思いになられますか?イラッと来ませんでしょうか?ぷんぷん丸にはなりませんでしょうか?」

 

[[ホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”を外せ?それは……………うん。いくら親友の悠莉でもそんなこと言われたらなんかイラッとくるかも。]]

 

「ですわよね?雪穂のホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”は、ホワイトラビットがホワイトラビットである為には無くてはならない大切なファクターでございましょう?わたくしのインパチェンスのこの四門のガトリングガンも同じですのよ。このガトリングガンがあるからこそ、この子は機体名に“インパチェンス”……“鳳仙花”の名を冠しておりますの。ガトリングガンを外してしまいましたらもうそれはザク・インパチェンスではございませんわ。ただのお義兄様とお揃いの塗装を施しただけのザクですわ!」

 

お義兄様のザクとお揃いの塗装を施しただけのザクもそれはそれでアリなのですけど。

 

お義兄様とお揃いだなんて胸熱ですわ♪

 

[[あー、うん。そうだね。ごめん悠莉。今のは私が悪かったわ。あんたの気持ちも考えないで適当なこと言っちゃったね。]]

 

「おわかりになって下さったらそれで構いませんわ♪それよりも亜里沙は楽しく遊んでおりますか?」

 

[[楽しんでるんじゃないかな?ほら?また最後の一機を残してチャンバラしてるし。]]

 

雪穂も納得して下さいましたので改めてわたくし達は亜里沙の戦っている地点を確認いたしました。

 

そこには亜里沙のアデル改・キリヒメと、色とりどりの沢山の……恐らくは四機分程の斬り刻まれたモビルスーツの残骸と、亜里沙のキリヒメと必死に戦っている白銀色に塗装を施されたまるで騎士の様なモビルスーツがおりましたわ。

 

あの騎士の様なモビルスーツ…頭部の形状などの見た目からの判断になりますが、“機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ”に登場しておりましたギャラルホルンの量産型モビルスーツ“グレイズ”に準ずる機体でしょうか?

 

騎士ですか……そう言えばグレイズ系の機体にはグレイズ・リッターと言う機体がありましたわね。

 

確か“リッター”とはドイツ語で“騎士”を意味しておりましたわ。

 

亜里沙と遊んで下さっておりますあの騎士の様な機体はグレイズ・リッターをベースに改造された物でしょうか?

 

[[亜里沙と斬り合ってるあの機体ってグレイズ・リッターをベースにした機体かな?]]

 

あ。やっぱりグレイズ・リッターですのね。

 

通常のグレイズ・リッターとは肩の装甲や装備等の細部が異なっておりましたので、少し自信がありませんでしたが、雪穂がおっしゃるのでしたらそうなのでしょうね。

 

ガンプラの知識はわたくしよりも雪穂の方が詳しいですから。

 

[[改造したグレイズ・リッターも頑張ってるけど…亜里沙は完全に遊んでるわね。]]

 

「あら♪あら♪本当ですわ♪亜里沙ったらまた遊んでおりますわね。うふふふふ♪」

 

雪穂のおっしゃる通り、亜里沙はグレイズ・リッターの改造機を相手に楽しく遊んでおりましたわ。

 

グレイズ・リッターの改造機(いちいち“改造機”と付けるのも面倒ですわね…以降はグレイズ・リッター改とでも呼びましょうか?まぁ余り変わってはおりませんが。)は果敢にも手にしたブレードで亜里沙のキリヒメに斬り掛かっておりますが、亜里沙はその攻撃を全て紙一重でひらりひらりとまるで舞踊る様に躱(かわ)しておりますの。

 

亜里沙はグレイズ・リッター改の斬撃を躱すついでに、胸部のコクピット部分を斬りつけては装甲表面にうっすらと幾本もの傷を付けておりますわ。

 

あれは“一撃で斬り殺せるよ♪”のアピールですわね。

 

最も。あのグレイズ・リッター改のファイターさんは亜里沙のアピールに気付いてはおられない様ですが。

 

亜里沙のキリヒメの刀ではナノラミネートアーマーを斬り裂けないとでも思っているのでしょうね。

 

まぁ確かにキリヒメの使用しております刀は何の変哲もないただの刀ですから、普通に振り抜くだけではナノラミネートアーマーの防御アビリティは突破できませんわね。

 

“普通は”ですが。

 

うふふ♪あのグレイズ・リッター改(仮)のファイターさんはご存じ無いでしょうが、亜里沙は“普通”ではございませんわ♪

 

亜里沙は“特別”ですの♪

 

[[ホントに亜里沙は……っと、悠莉!さっきの3機編成と単機の方の戦闘が終わったみたいだよ!こっちに1機向かってきてる!]]

 

「一機ですか?こちらでも確認いたしますわ。少々お待ち下さいませ。」

 

雪穂の言葉を確かめる為に、わたくしはサブモニターに表示されております広域レーダーを確認いたします。

 

そこには雪穂のおっしゃる通り、確かにこちらへと向かって来ております一機分の赤い光点が映し出されておりました。

 

あちらの戦闘は思っていたよりも早く決着が着きましたわね。

 

「確認いたしましたわ。雪穂のおっしゃる通り一機だけこちらへ向かって来ておりますわね。はてさて…三機編成の内の一機が生き残ったのか、それとも単機で三機編成のお相手をしておりました方が生き残ったのか…。まぁ恐らくは生き残ったは単機の方でしょうね。」

 

[[単機の方が生き残った?どうしてそう思うの?]]

 

「簡単なお話ですわ。三機編成で一機だけ生き残ったのでしたら、余程のお馬鹿さんでは無い限りは数の多いこちらへ突撃などしては参りませんわ。」

 

チームを組んでその内の一機だけが生き残ってしまったのでしたら、普通でしたら数で勝るわたくし達へと突撃などせずに、一度この場から撤退いたしますわ。

 

あとはバトルロイヤルの制限時間終了まで、あちこちに沸いていてるハイ・モックさんでも狩って遊んでいた方が得策ですの♪

 

[[そっか。なら勝ち残ったのは単機の方なのかな?って!三機を一機で倒したなら結構強いヤツなんじゃないの?!]]

 

「数の優位をはね除けられる程度にはお強いのでしょうね。仕方ありませんわ。わたくしも少し真面目にお相手をいたしますわ。」

 

[[悠莉はめんどくさがらずにもっと最初から真面目に戦ってよ!ちょっと亜里沙!聞こえてる!いつまで遊んでるの!新手が来るよ!早く終わらせちゃって!]]

 

[[えー!ヤだよ!そっちは雪穂と悠莉がなんとしてよ!二人でじゅーぶんでしょ!亜里沙はこれからじっくり時間かけてこの子の心をポキッとするの!邪魔しないで!]]

 

[[邪魔ってアンタねぇ……。]]

 

亜里沙はまだまだ遊び足りない様ですわね。

 

ですが後衛の雪穂のガンダムホワイトラビットも中衛のわたくしのザク・インパチェンスも、前衛がおりませんと色々と制限されてしまいますわ。

 

前衛……つまりわたくし達のチームで言えば亜里沙のアデル改・キリヒメですわ。

 

ぶっちゃ敵機がノコノコ近付いて来ましたらわたくしのザク・インパチェンスの全ての武装をばらまいてしまえば良いのですが、それでは余りにも雅さに欠けてしまいますわ。

 

三人で連携して美しく敵機を倒す♪これぞガンプラバトルの醍醐味ですもの♪

 

その為にも亜里沙を説得しなければなりませんわ。

 

さて。ここでまたまたわたくしから皆々様に問題ですわ♪

 

わたくしは遊びに夢中な亜里沙をどの様に説得するのでしょうか?

 

うふふ♪答えは簡単過ぎますわね♪

 

この問題はサービス問題ですわ♪皆々様♪是非ともスーパーひ○し君でお答下さいな♪

 

「亜里沙、わたくしからもお願いいたしますわ。亜里沙のおっしゃる通り、わたくしと雪穂だけでも事は足りるかとは思いますが、万が一と言うこともございます。万全を期する為にも、ここは是非に頼れる前衛が必要ですの。」

 

[[……どーしても?亜里沙がいないと雪穂とユーリは不安?亜里沙がいないと雪穂とユーリは困る?亜里沙がいないと雪穂とユーリはイヤ?]]

 

「えぇ。どうしてもですわ。わたくしと雪穂だけでは不安ですの♪困りますの♪イヤですの♪わたくしと雪穂にはとても頼れる前衛の亜里沙が必要ですわ♪ねっ♪だからお願いですわ♪あ♪り♪さ♪そうですわ♪亜里沙がわたくし達のお願いを聞いて下さったら、このバトルロイヤルが終わりましたらアミューズメントセンターのレストコーナーで亜里沙の好きな物を何でもご馳走いたしますわよ♪♪♪春の新作のパフェ等は如何でしょうか?ジャンボサイズもございますわ♪亜里沙はナニが食べたいですか?心優しい亜里沙がわたくし達を助けて下さいましたら、ご褒美に何でもご馳走いたしますわ♪」

 

はい♪正解発表ですわ♪

 

正解は物で釣るですわ♪

 

皆々様のお答えは如何でしたでしょうか?

 

ちゃんとわたくしからのサービス問題を正解なさって下さりましたか?

 

[[………………何でも?]]

 

あら?正解発表をしておりましたらさっそく亜里沙が餌に食い付いて来ましたわ♪

 

本当に亜里沙ったらチョロインさんですわ♪

 

「はい♪亜里沙のお好き物を何でも♪ですわ♪」

 

[[亜里沙の好きなもの何でも…………ここのジャンボサイズのパフェってすっごいおっきくて美味しいんだよね。春の新作ジャンボパフェ…食べたいなぁ………………うん!ユーリがそこまで言うなら仕方ないなぁ♪わかったよ!亜里沙が雪穂とユーリを助けてあげるね!別に春の新作ジャンボパフェが食べたいからじゃないからね!雪穂とユーリのためだからね!]]

 

「えぇ。勿論、心得ておりますわ♪ではではソレをサクッと殺っちゃって下さいな♪」

 

[[うん!サクッと斬り殺しちゃうね!ちょっと待ってて!]]

 

あぁ♪簡単に物で釣られてしまう亜里沙がわたくし♪マジらぶ100%…いえ♪マジらぶ200%を超越してレボリューションですわ♪

 

そんなマジらぶな亜里沙はやっぱりお持ち帰りしてしまいましょうか?

 

一家に一人♪マジらぶな亜里沙ですわ♪

 

[[ごめんね!亜里沙はもう少しあなたと遊んであげたいんだけど、ユーリがあなたのこと殺っちゃえって♪だから……死んでね♪]]

 

物で釣られてしまった亜里沙は可愛らしい声で全周波通信を利用してグレイズ・リッター改(仮)へ“死んでね”と通信を送ると、キリヒメを後退させてグレイズ・リッター改(仮)からやや距離を取りましたわ。

 

そして右手に握っておりましたキリヒメのメイン武装の刀を、左腰に下げております鞘へと収めてしまいました。

 

うふふ♪ではここでお義兄様らぶなわたくし、鳴神 悠莉からまたまた皆々様に問題ですわ♪

 

亜里沙が刀を鞘に収めてこれからナニをなさるかおわかりになりますでしょうか?

 

相手から距離を取り刀を鞘へと収める。

 

この一文だけで皆々様なら亜里沙がこれからナニをするか、もうおわかりですわね♪

 

[[我が刃は煌めく白刃!一刀の下にひれ伏しちゃえ♪いくよ!我流居合“白刃一閃”!!!]]

 

そうですわ♪正解は居合抜き、または抜刀術と呼ばれる一撃を放とうとしておりましたの♪

 

亜里沙はテレビで特集しておりました剣術の達人さんの居合抜きを見様見真似で再現してしまったのですわ♪

 

皆々様は前回わたくしが亜里沙はスペシャルだと言っておりましたのを覚えておいででしょうか?

 

亜里沙のスペシャル…それは“模倣”ですの。

 

ご覧の通り、亜里沙は一度“視た”技術を簡単に真似てしまえる奇妙な特技を持っておりますの♪

 

まぁあくまでも亜里沙の真似は“真似”でしかございませんので本家には叶いませんが…。

 

そんな真似っこ大好きな亜里沙は踏み込みと同時にキリヒメの機体背部のバーニアを一際強く噴射し、瞬く間に目標であるグレイズ・リッター改(仮)へと肉薄して行きましたわ。

 

そして鞘に収めた刀を滑(すべ)らせ刃を煌めかせたと思いましたら、次の瞬間にはグレイズ・リッター改(仮)は胴体からスパッと真っ二つに斬り裂かれてしまいましたの。

 

胴体を真っ二つに斬り裂かれたグレイズ・リッター改(仮)はメインカメラから光が失われ、そのまま大地へと崩れ落ちてしまいましたわ。

 

[[ダスヴィダーニャ♪ルイーツァリ♪ちょっとだけ楽しかったよ♪]]

 

「お見事♪ですわ♪」

 

亜里沙の先程の踏み込みはお義兄様が得意としておりますクイックブーストですわね。

 

以前お義兄様とにこお義姉様とご一緒にバトルロイヤルへと出撃した際に、お義兄様がお使いになられていたのを模倣しましたのね。

 

この様子でしたら亜里沙はお義兄様の“soar”も模倣してしまうかもしれませんわね…。

 

自分で言っておいて何ですが、流石に亜里沙でもアレは無理でしょうか?

 

そもそも“soar”を使うには今の亜里沙のキリヒメでは圧倒的に性能が足りませんわ。

 

クイックブーストならば素組同然の機体でも問題ありませんが、“soar”はお義兄様でも“リヴァイブ”でなければ使えませんもの。

 

そう考えますと今の亜里沙とキリヒメでは無理ですわ。

 

数回はイケるかもしれませんが、すぐに脚部やバーニアが悲鳴を上げて壊れてしまいますわ。

 

あ♪ちなみ先程のダスヴィダーニャは日本語で“さようなら”で、ルイーツァリは同じく日本語では“騎士”ですわ♪

 

[[今のってもしかしなくてもクイックブースト?それってこの前のバトルロイヤルで青空先輩が使ってたヤツだよね?相変わらず亜里沙は何でも真似しちゃうなぁ…。]]

 

[[えへへ♪真似っこは亜里沙の得意技だもん♪]]

 

「クイックブーストならば雪穂も練習すれば使える様になりますわよ?ホワイトラビットでしたら性能的にも問題はございませんし。」

 

[[うーん…クイックブーストかぁ……使いたいような気もするけど今はいいや。ほら?私って後衛だし。]]

 

「後衛等とおっしゃりながら圧縮エネルギーカートリッジを使い果たすと嬉々として“うさぎの一本角(ラビットホーン)”を振り回して前衛に躍り出るのは何処のどなたでしたでしょうか?」

 

[[うぐっ!そ、それは……だ、誰かな?わ、私じゃないわよ!ほら!そんなことよりこっちに向かってきてる敵機の迎撃に行くよ!亜里沙は私と悠莉との距離が開きすぎないように気を付けながら先行して!]]

 

[[はーい!]]

 

「あらあら♪雪穂に誤魔化されてしまいましたわね♪」

 

[[悠莉はうっさい!あんたのインパチェンスはドン亀なんだから無駄口叩いてないで行くよ!]]

 

あら♪あら♪ドン亀だなんて酷い言い草ですわ♪

 

それにわたくしのインパチェンスは亀ではなく綺麗なお花ですのよ?

 

可憐な花は座して待つものと相場が決まっておりますわ♪

 

足が遅くても構いませんの♪

 

[[悠莉!返事は!]]

 

もう。雪穂はせっかちさんですわね。

 

「はいはい、承りですわ。」

 

さて。

 

これ以上ぐだぐだとしておりますとまた雪穂に叱られてしまいますわ。

 

それでは私も少し真面目に戦うといたしましょうか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[っ?!外れた?!ううん!違う!外れたんじゃない!避けられたんだ!]]

 

隊列を組みこちらへと向かって来ておりました敵機の迎撃に向かったわたくし達三人は、まずは雪穂のホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”での遠距離砲撃で先制攻撃を仕掛けましたの。

 

先程のハイ・モックさんの集団と同じ様に圧縮エネルギーカートリッジがもたらす大出力ビームでの一撃で終わり…かと思いましたが、こちらへと向かって来ておりました敵機は雪穂のホワイトラビットの砲撃を上手く回避してしまった様ですわ。

 

あぁ、そうそう。

 

こちらへと単機で向かった来ておりました敵機なのですが、砲撃の際に最大望遠で確認しました雪穂の話では脚部と右腕が“イフリート改”で残りは“イフリート・シュナイド”と呼ばれる機体をベースに組み合わせた改造機らしいですわ。

 

所謂“ミキシンキグ”、または“ニコイチ”と言うヤツですわね。

 

雪穂から送られて来ました画像データを拝見いたしましたが、イフリート同士でのニコイチなので特に違和感はございませんでしたわ。

 

素体としてイフリート改が使われているのですから、あちら様は“EXAMシステム”の強化アビリティを保有しいると考えた方が得策ですわね。

 

近付かれて“EXAMシステム”を使われてしまえば面倒ですわ。

 

わたくしのインパチェンスの射程距離に捉えましたら、合計四門の大型ガトリングガンの一斉射で一気に始末を着けてしまいましょう。

 

[[もう!雪穂のへたくそ!やっぱりあとでお仕置きだよ!]]

 

わたくしがその様な事を考えておりますと、砲撃を外した雪穂に亜里沙が“お仕置きだよ!”と食って掛かっておりましたわ。

 

亜里沙は砲撃を外した雪穂にちょいおこぷんぷん丸ですわね。

 

[[下手くそじゃないわよ!外したんじゃなくて避けられたのよ!ってか私のホワイトラビットは気づかれる前に相手の索敵圏外から一方的に砲撃するからいつも簡単に当たってるの!補足された状態で単発の砲撃を撃っても簡単には当たんないわよ!]]

 

雪穂のおっしゃる通り、こちらが補足されております状態で砲撃を外すのは仕方ありませんわ。

 

もし単発の砲撃で仕留められていたのでしたら、あちら様の中身…イフリートの改造機のファイターさんは余程ポンコツなのですわ。

 

イフリートの改造機のファイターさんは単機で三機編成の敵機を殲滅しておりますので、その様な事はまずはあり得ませんけど。

 

[[ダメ!お仕置きするの!荒縄で縛って今度こそ雪穂のジェーフストヴェンニツァを亜里沙に貰っちゃうんだもん!]]

 

[[ちょっと待て!このロシアンドS娘!そのジェーフ?なんとか?ってナニよ!あと何で1回外しただけでお仕置きなのよ!]]

 

それは亜里沙がただ単に雪穂にお仕置きえっちをしたいだけだからですわ。

 

それとジェーフストヴェンニツァはロシア語で“処女”ですわ♪

 

この前のお仕置きえっちでは亜里沙は雪穂の前の方の処女は勘弁して差し上げましたが、今度はキッチリと奪ってしまうおつもりですわね。

 

撮影係りのわたくしとしましては雪穂の破瓜の瞬間を録り逃さない様にいたしませんと♪

 

[[えっ?何でって亜里沙がお仕置きしたいからだよ?]]

 

[[するな!]]

 

[[ダメ?]]

 

[[ダメに決まってるでしょ!]]

 

あら♪あら♪気づけばまたお話がぐだぐだな方向へと向かってしまっておりますわ。

 

少しは真面目に戦おうかとも思った通り矢先にこれではいけませんわね。

 

ここはわたくしが少し方向修正をして差し上げませんと♪

 

「亜里沙が雪穂を調教ついでに処女を奪おうとお仕置きされようと何でも構いませんが、とりあえずはこちらへと爆走して来やがりますあのイフリートの改造機をサクッと片付けますわよ。雪穂、亜里沙。お二人ともよろしいですわね?」

 

[[はーい!]]

 

[[悠莉が正論言うとなんか腹立つわね!あんたに言われなくてそんなことわかってるわ!って!イフリートが見えてきたよ!悠莉!そろそろあんたの距離でしょ!インパチェンスで弾幕張って撃ち落として!]]

 

わたくしのナイスな誘導でぐだぐだを見事に回避しますと、雪穂のおっしゃる通りにメインモニターにはこちらへとスラスターを噴射しながら向かって来ておりますイフリートの改造機の姿が映し出されましたわ。

 

距離を詰めて両手に握っております赤熱化したヒートサーベルで近接戦闘を仕掛けるおつもりですわね。

 

外見からの判断になりますが、どうやら射撃武装は両脚に取り付けられておりますミサイルポッドだけの様ですわね。

 

まぁショルダーアーマーに取り付けられておりますヒートダートでも、ある程度は射撃武装の変わりにはなりますけど。

 

あとは“武装領域(ウェポンストレージ)”にナニが入っているか、ですわね。

 

どちらにしろこれ以上近付かれて厄介な事態になってしまう前に、インパチェンスの全砲門でサクッと排除してしまいましょう。

 

中距離戦闘ではわたくしのインパチェンスはちょっと強いですわよ♪

 

「心得ておりますわ♪さぁ♪お義兄様とわたくしの愛の結晶♪このザク・インパチェンスで蜂の巣にして差し上げますわぁ♪全砲門♪目標はイフリートの改造機♪さぁ♪さぁ♪さぁ♪さぁ♪さぁ♪さぁ♪さぁ♪逝きますわよ!フルバーストですわぁ♪って……あら?」

 

わたくしはこちらの射程距離に捉えましたイフリートの改造機に向けて、インパチェンスの全砲門でのフルバーストを始め様としたのですが、引き金を引いても何故か弾丸は出て来てくれませんでしたわ。

 

大型ガトリングガンのエネルギータンクはまだ満タンですわよ?

 

本日はマシンガンも連装砲もまだ一発も使ってはいませんので、弾切れの筈は無いのですが…。

 

わたくしはサブコンソールをポチポチと操作しまして、この事態の原因を調べる事にいたしましたの。

 

サブモニターに呼び出した各武装の状態は全てアクティブですわ。

 

やはりエネルギータンクも満タンですし、残弾もMAXですわ。

 

武装は問題無いですわ…それならシステム関連のエラーでしょうか?

 

もう一度サブコンソールをポチポチっと……あっ!インパチェンスのFCSにエラーが出ておりますわ!

 

武装が使えなかった原因はこれですわね!

 

[[悠莉?どうしたの?早く撃ってよ!どんどんこっちに来てるわよ!]]

 

「インパチェンスのFSCにエラーが出ておりますの。すぐに復旧いたしますので少々お待ち下さいな♪サポートAIさん♪原因をサクッと排除して下さいね♪」

 

この程度ならばお義兄様がわたくしの為にカスタマイズして下さいましたサポートAIさんが簡単に解決して下さいますわ♪

 

<sorry ma'am>

 

と思ったおりましたらインパチェンスのサポートAIさんは突然わたくしの指示を拒否してごめんなさいとおっしゃりやがりましたわ?!

 

これは一体全体どういう事ですの?

 

「はい?ごめんなさい、ですか?どうして…あら?これはメッセージですか?っ!お義兄様からですわ♪お義兄様からのメッセージですわぁ♪」

 

わたくしが異常な事態にあたふたしておりますと、サブモニターに突然メッセージが表示されましたわ。

 

表示されたメッセージはなんと♪愛しのお義兄様からのメッセージでしたわ♪♪♪

 

[[悠莉!まだなの!早くしてよ!]]

 

「お義兄様からのメッセージを拝見しておりますの!邪魔しないで下さいませ!」

 

お義兄様がわたくしにお贈りになって下さいましたメッセージを拝見する邪魔をいたしますなら、例え雪穂でも許しませんわよ?

 

余りわたくしの邪魔をなさいますなら、亜里沙に代わってわたくし自らが調教して差し上げますわよ!

 

マーラ君を呼び出して乱れ突きしちゃいますわよ!

 

[[なっ?!邪魔しないでってあんたねぇ!]]

 

[[ねぇ?悠莉が殺らないならもう亜里沙が殺っちゃっていい?殺っちゃうね?殺っちゃうよ?うん!殺っちゃおー!亜里沙♪いっきまーす♪]]

 

[[亜里沙?!ちょっと待ちなさい!迂闊に1人で前に出過ぎないで!って!あのドS娘は人の話なんてこれっぽっちも聞いてねぇーし!あー!もう!どいつもこいつも!]]

 

何やら雪穂が荒れておりますが問題ございませんわ♪

 

さぁ♪わたくしは心行くまで愛しのお義兄様からの愛のメッセージを拝見いたしましょう♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回、お話の後半で登場しましたイフリートの改造機こと“イフリート現地補修型”をご提案下さいましたトワイス=R=ピースマン様。
ご提案ありがとうございました。

皆様もこんな機体を出してほしいな。等がございましたら、お手数ではございますがメッセージボックスへとご連絡をお願いいたします。
何分バトル回の少ない当作なので、登場までお時間をいただいたしまいますが、出きる限りは作品内に登場させれるように頑張りたいと思います。
また、実際のガンプラ画像等がございましたら是非ご一緒に!

さて、長かった今回の閑話も次回の⑦で終わりとなります。
次回は色々もサボりまくっていた悠莉が愛機“ザク・インパチェンス”と共にようやくまともに戦ってくれます。
何故ゴテゴテとガトリングガンを身に付けたザクにインパチェンス…鳳仙花の名前が付けられたのか。
その由来も次回の⑦で明かされればいいなぁ……等と思っております。

そんな次回の更新はいつも通りに月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

本来ならばユーザーネームをQooで登録したかったQooオレンジでございます。

さて、本日は主人公ソラの義妹の鳴神 悠莉が主役(?)閑話「鳴神悠莉はかく語りけり」の最終回となります。
今回はいつもよりはまともにバトルをしているかとは思います。

それでは 閑話「鳴神悠莉はかく語りけり ⑦」 始まります。


























『拝啓。親愛なる我が義妹殿。お元気ですか?我が義妹殿におかれましてはこの度は銃火器を使用しようとしたらFCSに突然ロックがかかってしまい、さぞや驚かれていることでしょう。そのFCSのロックは我が義妹殿がインパチェンスを使用してガンプラバトルへ出撃する際に、出撃前のシステムチェックを合計100回怠ると自動的にFCSにロックがかかるように設定してあります。このメッセージをご覧になっていると言うことは、我が義妹殿はシステムチェックをサボりにサボりまくってとうとう今回で晴れて100回目と言うことです。……お前なぁ……いくら俺が悠莉用にカスタマイズした専用のサポートAI使ってるからってなんか色々とサボり過ぎだ!なんでお前は何でもヤれる能力があるのに何にもヤらないんだよ!面倒ですわの一言でサボろうとすんのはお前の悪いクセだぞ!色々と言いたいこともあるがとりあえずお説教は帰ってきてからだ!覚悟しとけよ!あぁ、あとそのロックは悠莉が頑張れば解除できるように設定してある。いつもお前が言ってる有象無象のクソ共にヤられたくなかったら頑張って解除するように!以上!ほら!わかっらさっさと解除始めろ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迫り来るイフリートの改造機に対して、ザク・インパチェンスご自慢の合計4門の大型ガトリングガンで応戦しようとしたわたくしでしたが、引き金を引いても雄々しく構えた大型ガトリングガンからは弾丸は一発も発射されませんでしたの。

 

サブコンソールをポチポチと操作しましてこの事態の原因の究明を図っておりますと、モニターに突然メッセージが表示されましたわ。

 

メッセージの差出人はわたくしが愛して止まない愛しの愛しのお義兄様でしたわ♪

 

雪穂がナニやらおっしゃっておりましたがぜーんぶ後回しですわ!

 

申し訳ございませんがお義兄様からのメッセージが最優先事項ですの!

 

わたくしはナニやら騒いでおります雪穂のお声をBGM代わりにし、さっさくお義兄様からの愛のメッセージを拝見する事にいたしました♪

 

お義兄様からの愛のメッセージ……そこにはこの度の事態の驚くべき真相が語られておりましたわ。

 

どうやらお義兄様がわたくしの為にカスタマイズなさって下さいましたサポートAIさんには、わたくしが出撃前のシステムチェックを累計100回程サボるとFCSにロックがかかってしまう仕掛けが施されていた様ですの。

 

いやん♪お義兄様がいけずですわぁ♪

 

わたくしならば頑張ればロックを解除する事が出来るとお義兄様はおっしゃっておりましたが……あら?確かにこの程度でしたらわたくしでも解除出来ますわね。

 

こちらへと向かって来ておりましたイフリートの改造機は、どうやら痺れを切らせた亜里沙が突撃してしまった様ですので、わたくしがこのロックを解除する時間程度でしたら何の問題もございませんわ。

 

ではでは♪わたくし頑張ってお義兄様の愛のロックを解除しちゃいますわよ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こちらとこちらの回線を繋ぎ直して…お次はこちらの補正システムをポチポチっと…ふぅ。思ったよりも手間取りましたがこれで最後ですわね♪最後は…あら?最後はクイズですか?うふふ♪お義兄様ったら最後の最後にクイズだなんてお茶目さんなんですから♪」

 

ちょっと本気をだしたわたくしはおサボりの罰としてお義兄様にロックされてしまいましたFCSのロックを順調に解除して行きましたわ。

 

残すロックはあと一つですの。

 

最後のロックを解除する為にはどうやらお義兄様からのクイズにお答えしなければいけないみたいですわ。

 

うふふ♪お義兄様の愛にお応えする為に珍しくちょっと本気を出しておりますわたくしならば、例えどの様なクイズが出題されましてもらくしょーですわ♪♪♪

 

さぁ♪どんと来い♪♪♪ですわ♪♪♪

 

[[クイズでも何でもいいから早くそのFCSのロックを解除しちゃいなさいよ!なんか思ってたよりあのイフリートが強くて亜里沙がてこずってるのよ!私のホワイトラビットじゃ援護したくても“うさぎの一本角(ラビットホーン)”を撃ったら亜里沙まで巻き込んじゃうし!早くロック解除して亜里沙の援護に行ってあげて!]]

 

「はーい♪お任せ下さいな♪さぁ♪お義兄様からのクイズはどの様な問題でしょうか♪えーっと……うふふふふふ♪お義兄様ったら♪この様な赤子でもおわかりになる様な簡単な問題を出されるなんて♪やっぱりらぶですわぁ♪」

 

[[らぶはもういいから早くって!ゲッ?!あのイフリートの改造機!EXAMシステムを発動した?!悠莉!あんたのお義兄様らぶは十分わかったからホントに急いで!あのファイター!操縦技術は亜里沙の方が上みたいだけど、機体性能はあっちの方が上なのよ!このままじゃ機体の性能差で亜里沙が押しきられちゃうわ!]]

 

わたくしがお義兄様の愛の溢れるクイズにうふふ♪と微笑んでおりましたら、亜里沙と楽しく剣戟に励んでおりましたイフリートの改造機はいつの間にかEXAMシステムを発動させておりましたわ。

 

EXAMシステムを発動させたイフリートの改造機は、両手に握っております二振りのヒートサーベルを亜里沙のアデル改・キリヒメへと交互に振るって猛攻を始めましたの。

 

対する我等がドSっ娘の亜里沙も負けてはおりませんわ。

 

アデル改・キリヒメの右手に握っております刀と左腕に取り付けております手甲で巧みにイフリートの改造機のヒートサーベルを受け流しておりますわ。

 

ですが雪穂のおっしゃる通り、EXAMシステムの発動で互いの機体の性能にかなりの差が出てしまっております。

 

今はまだ亜里沙も楽しく剣戟を捌いてはおりますが、このままでは防戦一方で些細なミスで大変な事になってしまうかもしれませんわ。

 

これはお義兄様の愛に浸って微笑んでいる場合ではございませんわね。

 

早く最後のクイズに正解して、このFCSのロックを解除してしまいませんと。

 

お義兄様がFCSのロックを解除する為に最後に設けておりましたクイズの内容はこの様な物でしたわ。

 

“鳴神青空と鳴神悠莉の関係は?”

 

うふふ♪ね?らくしょーでございますわよね?

 

そんな事はこの世界が始まった頃から決まりきっておりますの♪

 

わたくし、鳴神悠莉とお義兄様の関係は…………

 

「“未来の伴侶”ですわ♪♪♪♪♪」

 

<………………………………………………………>

 

わたくしは声も高らかに正解の答えをサポートAIさんに告げましたわ♪

 

ドヤ♪ですわ♪♪♪

 

ドヤ♪の筈なのですが、何故か正解の答えを告げた筈なのですが、サポートAIさんはインパチェンスのFCSに掛けられているロックを一向に解除してはくれませんの。

 

不思議に思ったわたくしは再度サポートAIさんに正解の答えを告げる事にいたしましたわ。

 

「あら?ちょっとサポートAIさん?お義兄様とわたくしの関係は“未来の伴侶”ですわ♪正解以外はありえないのですから、早くFCSの最後のロックを解除して下さいな♪」

 

<…………………………………………………>

 

今度こそ間違いなく“未来の伴侶”と答えたのですが、やはりインパチェンスのサポートAIさんはうんともすんとも言っては下さりませんでした。

 

「あ、あれ?どうして反応して下さらないのですか?!正解ですわよ!正解なんですわよ?それなのにどうしてロックが解除されないのですか?!」

 

お義兄様からの愛のクイズに答えた筈なのですが、一向に解除されないロックを目の当たりにし、流石のわたくしもちょっと焦って参りましたわ。

 

わたくしはサポートAIさんに“何故ですか?”と問いかけますが、やはりサポートAIさんは何も語っては下さりませんの。

 

[[悠莉!まだなの!急いでよ!]]

 

そんな焦るわたくしに雪穂が急ぐ様にと催促して参りましたわ。

 

急いでよと言われましても………あっ!ましかして“未来の伴侶”では不正解ですの?!

 

そうですわ!“未来の伴侶”では今のお義兄様とわたくしの関係ではございませんわ!

 

今のお義兄様とわたくしの関係は………こ、恋人………とかでしょうか♪

 

それともまさか既に恋人を通り越して夫婦?!

 

夫婦………?はっ!ま、まさかこのロックを解除する為の最後のクイズはお義兄様の遠回りなプロポーズなのではないでしょうか?!

 

俺達の関係は未来の伴侶なんかじゃねぇ!ましてや恋人なんかでもねぇーんだよ!俺達はもう夫婦だ!

 

むっは♪らぶですわ!らぶが溢れておりますわ!

 

そうですわ!そうに決まっておりますわ!

 

答えは夫婦ですわ!

 

あ♪一応、念の為に恋人とも答えておきましょう♪

 

「わかっておりますわ!未来の伴侶では不正解ならば“恋人”ですどうですか!それでダメならここはやはりお義兄様からの遠回りなプロポーズをお受けしてズバリわたくし達の関係は“夫婦”ですわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♪♪♪♪♪♪♪」

 

さぁ♪さぁさぁさぁ♪♪♪さぁさぁさぁさぁさぁさぁさぁ♪♪♪♪♪

 

完全無欠の正解を告げましたわよ!

 

サポートAIさん!FCSのロックを解除して下さいな♪♪♪

 

<………………………………………………………………………………………………………………>

 

いやん♪ダメですの?!

 

「どうしてですの?!恋人でも夫婦でも違いますの?!お義兄様の遠回りなプロポーズではございませんでしたの?!」

 

[[悠莉!!!いい加減におふざけは止めて!ホントに怒るわよ!]]

 

「ふざけてはおりませんわ!ちゃんと正解を答えておりますのにロックが解除されませんの!どうしてですの?!お義兄様!」

 

[[ホントに正解なの?それってたんに悠莉の答えが外れてるだけなんじゃないの?!だいたいそのクイズの問題ってなんなのよ!]]

 

「問題ですか?それは“鳴神青空と鳴神悠莉の関係は?”ですわ?そんなの答えは“未来の伴侶”で決まっておりますのにロックが外れませんの!お義兄様からの遠回りなプロポーズかとも思いまして夫婦とも回答してみましたがダメでしたわ。あとは一応は恋人とも回答してみたのですが…。」

 

[[…………(未来の伴侶に青空先輩からの遠回りなプロポーズって…)………あぁ…。そう言えばかなり今さらだけと、悠莉ってこんなヤツだったわ………。ねぇ悠莉。騙されたと思ってこう答えてみて。“兄妹”って。]]

 

「“兄妹”…ですか?あっ!」

 

わたくしが雪穂に言われた“兄妹”と言う言葉を呟くと、FCSに掛けられておりました最後のロックがあっさりと外れてしまいましたわ。

 

むぅ。正解が“兄妹”だなんて………解せませんわ。

 

実に解せませんわ。

 

[[ほら!ボケッとしてないでFCSのロックが外れたなら早く亜里沙の援護に行きなさい!急げ!ボケ娘!]]

 

「は、はいですわ!」

 

解せませんがその事については後程お義兄様にじっくりとお聞きいたしましょう。

 

今は亜里沙の援護が先ですわ!

 

さぁ!今度こそ参りますわよ!ザク・インパチェンス!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「亜里沙♪お待たせいたしましたわ!」

 

[[あっ!ユーリ!ねぇ!どーしよー!あのひとつ目さんの剣を受け流し損ねちゃって亜里沙のキリヒメのカタナが折れちゃったの!これじゃもーあのひとつ目さんを斬れないよ!]]

 

FCSのロックを無事に解除したわたくしは急ぎ亜里沙のもとへと駆け付けましたわ。

 

わたくしが剣戟を演じている二機のもとへと辿り着きますと、ちょうど亜里沙のアデル改・キリヒメの刀がイフリートの改造機が振るう二振りのヒートサーベルの猛攻に耐えきれずに、刀身の中程からぽきりと折れてしまっておりましたの。

 

どうやらヒートサーベルの剣戟を受け流し損ねて、刀身の真横に強烈な一撃をお見舞いされてしまった様ですわ。

 

亜里沙のキリヒメの刀は模型屋さんで販売しておりますガンプラバトル用のウェポンセットをそのまま使用しておりますので、強度もお察し下さいませ♪な程度しかございませんの。

 

刃筋を立てずに固い物を斬ろうとしたり、先程の一撃の様に刀身の横から強い衝撃を受けてしまいますと、簡単にぽきりと逝ってしまいますわ。

 

ガンプラバトル用の簡易硬化スプレーをプシュっと吹き掛けるだけで、硬度はだいぶ増しますのに、亜里沙はヤダ!とおっしゃって聞き入れてはくれませんのよ?

 

簡易硬化処理をなさっていれば、今回の一撃でもぽきりと折れる事は無かったかもしれませんのに。

 

お可哀想…わたくしの可愛い可愛い亜里沙は刀を折られてすっかり萎れて弱気モードですわね。

 

ここは一度、亜里沙を雪穂のもとまで後退させて差し上げましょう。

 

雪穂は確か乗機のガンダムホワイトラビットの“武装領域(ウェポンストレージ)”に、亜里沙用の予備の刀をしまっていた筈ですわ。

 

わたくしの可愛い可愛い亜里沙の刀をぽきりと折りやがりました眼前のイフリートの改造機のお相手は………

 

「問題ございませんわ♪亜里沙の代わりにあのイフリートの改造機のお相手はわたくしがいたします♪亜里沙は雪穂のもとまで一度お下がり下さいな♪」

 

このわたくし♪鳴神 悠莉が承りますわ♪♪♪

 

[[う、うん!それじゃお願いね!ユーリ!]]

 

「はい♪まるっと万事一切、わたくしにお任せ下さいな♪」

 

さて。それでは亜里沙を後退させる為にまずは軽く援護でもいたしましょうか。

 

援護とは言いましたが射線上にはまだ亜里沙のキリヒメがおりますので、このまま射撃を始めてしまいましたら亜里沙まで巻き込んでしまう恐れがございます。

 

現状ではインパチェンスご自慢の大型ガトリングガンはまだ使えませんわ。

 

ここは牽制も兼ねて脚部に取り付けております三連ミサイルポッドの出番でございますわ。

 

あれならば中身のミサイルを通常の直進するだけのミサイルから、目標を自動追尾いたしますホーミングミサイルへと取り替えておりますので、亜里沙への誤射を気にせずに気軽に使用できますわ♪

 

そうと決まればさっそく♪

 

「これより援護射撃を開始いたしますわ!亜里沙はその隙に!」

 

[[うん!]]

 

亜里沙の可愛いらしいお返事を聞き終えたわたくしは手早くコクピットの左手側のサブコンソールをぽちぽちと操作いたしまして、脚部に取り付けております三連ミサイルポッドの詳細設定を呼び出しましたの。

 

サブモニターに表示された詳細設定項目を横目でチラリと確認しながら、わたくしは続けてサブコンソールをぽちぽちと操作いたしますわ。

 

(自動追尾設定をON、目標は前方のイフリートの改造機…。直進させて万が一にも亜里沙を巻き込んでしまってはいけませんので、弾頭の進路は目標の左右から挟み込む形に設定をして…。)

 

「これで問題ございませんわ!参りますわよ!三連ミサイルポッド!発射ですの!!!」

 

お義兄様譲りの素早いコンソール操作で全ての設定を完了させたわたくしは、そのままサブコンソールに表示されております三連ミサイルポッドの発射ボタンをポチりといたしますわ♪

 

発射ボタンをポチりと押すと同時に、インパチェンスの脚部に取り付けております三連ミサイルポッドからは勢い良く左右三発ずつ、計六発の小型ミサイルが撃ち出されましたの。

 

発射された六発の小型ミサイルは亜里沙のキリヒメを避ける様に展開し、目標に設定いたしましたイフリートの改造機を左右から挟み込む形で進んで行きましたわ。

 

わたくしの思惑通りに、イフリートの改造機は自機へと向かって来る小型ミサイルを迎撃する為に、後退を始めた亜里沙を追うその足を止めて下さいましたわ。

 

「足が止まりましたわ!亜里沙!今のうちに急いで後退を!」

 

[[うん!スパシーバ!ユーリ!]]

 

「どういたしまして♪ですわ♪それと、“スパシーバ”ではございませんわよ?日本語でお願いいたしますわ♪」

 

[[あっ!そーだった!えーっと!日本語でスパシーバは……そうだ!ありがと!だね!]]

 

「はい♪良く出来ましたわ♪」

 

[[悠莉!今はあんたの日本語講座は後回しよ!ほら亜里沙!あんたもさっさとこっちに来なさい!予備のブレード出してあげるから!]]

 

[[うん!]]

 

「かしこまりですわ。それではわたくしは引き続きあのイフリートの改造機のお相手をいたしましょうか?」

 

短いながらも何時ものやり取りを終え亜里沙の後退を見送ったわたくしは、再び眼前のイフリートの改造機へと注意を向けましたわ。

 

足を止めたイフリートの改造機は、わたくしの発射いたしました小型ミサイルを迎撃する為に、両手に握られておりました二振りのヒートサーベルを地面へと突き刺しましたの。

 

外見からの判断になりますが、あちら様の射撃武装は脚部の六連ミサイルポッドしかお持ちでは無い様に見受けられますわ。

 

あの六連ミサイルポッドに搭載されております弾頭は、恐らくは直進するだけの通常のミサイル弾頭でしょうから、左右から挟み込む形で向かっておりますわたくしの小型ミサイルを迎撃するには不向きですわ。

 

両手のヒートサーベルを地面へと突き刺したのですから、“武装領域(ウェポンストレージ)”内からナニか射撃武装でも取り出して小型ミサイルを迎撃するのでしょう…か……は?

 

「ヒートダート?!まさかそれでミサイルを撃ち落とすおつもりですか?!」

 

小型ミサイルの迎撃の為に“武装領域(ウェポンストレージ)”から何かしらの射撃武装を取り出すものだとばかり思っておりましたが、わたくしの予想を裏切りモニターに映し出されたのはイフリートの改造機がショルダーアーマーに取り付けておりますヒートダートを引き抜いている光景でしたわ。

 

そしてイフリートの改造機は引き抜いたヒートダートを赤熱化させますと、両手を振るい次々に小型ミサイルへと投擲いたしましたの。

 

投擲されたヒートダートは一発、二発と小型ミサイルを撃ち抜いて行きまして、遂には六本全てを撃ち落としてしまいましたわ。

 

「亜里沙の後退を助ける為の牽制用にと発射いたしましたミサイルでしたので、始めから当たるとは思っておりませんでしたが…まさか射撃武装でなくヒートダートの投擲で撃ち落とされるとは思いませんでしたわ。それにしても随分と投擲がお上手ですわね。うふふ♪あのイフリートの改造機のファイターさんはサーカス団のジャグラーさんでしょうか♪」

 

まぁ小型ミサイルだけで片付けば楽が出来ましたが、当初の予定通り亜里沙の後退は完了いたしましたので、あのイフリートの改造機の中の人のご職業がジャグラーさんでも暗殺者でも仕事人でもどうでも良いですわ。

 

わたくしがその様な事をふと考えておりますと、イフリートの改造機は先程のミサイルのお返しとばかりに脚部の六連ミサイルポッドをわたくしのインパチェンスへ向けて発射して参りましたわ。

 

撃ち出されました弾頭は左右六発ずつ、合計十二発。

 

わたくしのインパチェンスへと向かって直進して参りましたわ。

 

「避けるのは面倒ですわ!撃ち落としますわよ!サポートAIさん!連装砲をスタンバイですわ!」

 

<Aye ma'am ready>

 

わたくしは迫り来るミサイルを迎撃する為に、両肩の大型ガトリングガンの脇に取り付けております牽制用の連装砲を起動する様にサポートAIさんへと指示を飛ばしましたわ。

 

サポートAIさんは短くお返事をして下さると、即座にわたくしの指示に従い連装砲を起動させてくれましたの。

 

連装砲の起動と同時に、メインモニターには何時も通りにターゲットサイトが表示されましたわ。

 

わたくしは手早くターゲットサイト内に捉えたミサイルをロックオンし終えますと、すぐさまミサイルを撃ち落とす為に連装砲の引き金を引きますわ♪

 

「一発残らず!撃ち抜きなさい!」

 

引き金を引く事でドン!ドン!ドン!と轟音を響かせ発射された左右の連装砲の弾丸は、狙い違わずにわたくしのインパチェンスへと向かって来ておりましたミサイルを撃ち抜きましたわ♪

 

合計十二発のミサイルを撃ち終えたイフリートの改造機は、わたくしが連装砲でミサイルの迎撃をする間に、地面へと突き刺しておりました二振りのヒートサーベルを引抜き、EXAMシステムで強化された出力に物を言わせわたくしへと突撃をして参りましたわ。

 

あちら様はわたくしのインパチェンスに装備されております武装から、近接戦闘は苦手だとお思いになられたのでしょうね。

 

一気に接近してヒートサーベルで斬り刻むおつもりですわね。

 

所がぎっちょんちょん♪

 

わたくしは地味に近接戦闘も得意だったりしておりますの♪

 

うふふ♪だって近接戦闘はお義兄様が得意ですのよ?

 

わたくしもお義兄様とお揃いになる為に一生懸命に近接戦闘の練習をいたしましたの♪♪♪

 

イフリートの改造機のファイターさんに射撃武装満載のこのインパチェンスで先程の亜里沙のキリヒメに匹敵する剣戟を披露して差し上げても良いのですが……ぶっちゃけ面倒ですわ。

 

それにまだ本日はインパチェンスご自慢の大型ガトリングガンを一発も撃ってはおりませんわ♪

 

あちら様にはこの子の機体コンセプトをその身を持ってとくと味わっていただきましょう♪

 

「うふふふふふふ♪ねぇ?ご存知でしょうか?この子の…ザク・インパチェンスの“インパチェンス”とは“鳳仙花”を意味しておりますのよ?」

 

大型ガトリングガンの用意をしながら、わたくしは何となくお義兄様がわたくしの為にお作りになって下さいましたこの子を…ザク・インパチェンスを、眼前のイフリートの改造機を操るファイターさんに自慢したくなりましたの。

 

気付くとわたくしは大型ガトリングガンの起動準備の片手間に、全周波通信を利用してこちらへと突撃をして来ておりますイフリートの改造機へと語りかけておりましたわ。

 

“インパチェンス”とは“鳳仙花”なのですわよ?と。

 

「“鳳仙花”の花言葉は“せっかち”、“短気”、“心を開く”、“繊細”……」

 

その様なわたくしの語りかけをガン無視いたしまして、イフリートの改造機はどんどんこちらへと迫って参りますわ。

 

インパチェンスの大型ガトリングガンは既にその全ての砲門を前方へと向けて、何時もの様に大量の弾丸をばらまくその時を今か今かと待ちわびておりますの。

 

イフリートの改造機はそんな大型ガトリングガンの異様に恐れず、被弾覚悟でスピードを緩める事無く突き進んで来ておりますわ♪

 

その意気や良し。

 

実に結構ですわ。

 

ならばこそ、わたくしも手を抜く事無く全力を持ちましてお相手をいたしましょう。

 

「そして“インパチェンス”…“鳳仙花”の花言葉はもうひとつございますの。それは……“私に触れないで”ですわ!その名に秘められた花言葉の如く!わたくしに近付く万難一切!全てを撃ち砕きなさい!インパチェンス!!!フルバーストですわ!!!」

 

ヒートサーベルを構えて突撃して参りますイフリートの改造機へ、ザク・インパチェンスに搭載されております四門全ての大型ガトリングガンの砲門で狙いを付け終えますと、わたくしは“鳳仙花”に秘められた最後の花言葉“私に触れないで”を少々はしたなくはございますが大きな声で叫びまして、大型ガトリングガンの引き金を一気に引きましたわ。

 

四門の大型ガトリングガンは、お腹の底に響く様な鈍い起動音と共に銃身の回転を始め、一斉に黄色いビーム弾を吐き出し始めましたわ。

 

インパチェンスのメインモニターは大型ガトリングガンから吐き出された黄色いビーム弾で瞬く間に埋め尽くされて行きましたの♪

 

如何ですか?

 

この圧倒的な火力♪

 

この圧倒的な暴力♪

 

そして何よりも♪お義兄様への圧倒的な愛♪♪♪

 

「うふふ♪うふふふふふふふふふふふふふふ♪アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ♪♪♪」

 

わたくしはコクピットに響く射撃音に思わずテンションが上がってしまい、はしたなく高笑いをあげてしまいましたわ。

 

数秒間、高笑いをあげながら引き金を引き続け四門の大型ガトリングガンからビーム弾を吐き出し続けましたわたくしは、自らの逝っちゃっております笑い声で正気を取り戻しましたの。

 

引き金を放し大型ガトリングガンの斉射を終えると、目の前には大量のビーム弾の直撃で全身余す事無く穴だらけになってしまったイフリートの改造機のなれの果てが大地に横たわっておりましたわ。

 

「あら?あら?うふふ♪少しやり過ぎてしまいましたわね?ごめんあそばせ♪♪♪」

 

何時も何時もやり過ぎてしまいますのは私の悪い癖ですわね。

 

まぁ治す気は更々ございませんのですが♪

 

さて♪お片付けは終わりましたわ♪

 

雪穂と亜里沙と合流いたしましょうか♪

 

バトルロイヤルはまだまだこれからですわ♪

 

うふふふふふふふふふふ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[いよっし!直撃…したけど爆発しない?!]]

 

イフリートの改造機を無事に撃墜し雪穂と亜里沙と合流いたしましたわたくしは、新たな敵機と相対しておりましたわ。

 

その数は三機。

 

何時もの様に雪穂が超遠距離からの一方的な砲撃でおしまい♪かと思ったのですが、ナニやら何時もとは様子が違うようですわ。

 

[[雪穂!また外したの!やっぱりお仕置きだよ!]]

 

[[外してないわよ!信じられないけど当たったけど弾かれたの!]]

 

どうにもあちら様は雪穂の“うさぎの一本角(ラビットホーン)”の一撃を凌いでしまった様ですわね。

 

どの様な手段を用いてあの大出力の砲撃を防いだのかは存じ上げませんが、これは先程のイフリートの改造機に引き続け中々の強敵の様ですわ。

 

気を引き締めて参りませんとね♪

 

[[ウソはダメだよ!雪穂のソレが当たったら一撃でしょ!当たったのに生きてるなんてムリだよ!ウソついたから雪穂はお仕置きだよ!お仕置き!]]

 

[[ウソじゃないわよ!だから言ってるでしょ!信じられないけど弾かれたって!弾かれたなんて私だって信じられないわよ!私のホワイトラビットの“うさぎの一本角(ラビットホーン)”はナノラミネートアーマーの防御アビリティだってぶち抜ける威力があるのよ!それを弾くなんて!って!ちょっと待って!あの3機!こっちに来るわよ!]]

 

雪穂と亜里沙の問答をBGM代わりにわたくしが珍しくやる気を出しておりますと、雪穂が例の三機がこちらへと向かって来ておりますと報告して下さいましたわ。

 

あちらは三機。

 

こちらも三機。

 

ちょうど三対三ですわね。

 

うふふふふふふ♪♪♪先程は結局はバラバラに戦闘いたしましたので、今回は皆々様にわたくし達三人の息の合った連携戦闘をご覧にいれますわ♪

 

雪穂と亜里沙とわたくし。

 

遠距離砲撃戦闘特化型のガンダムホワイトラビットと、近接戦闘特化型のアデル改・キリヒメと、中距離殲滅戦闘特化型のザク・インパチェンス。

 

わたくし達三人の完成された完璧な連携をとくとご覧下さいませ♪

 

「亜里沙!雪穂へのお楽しみお仕置きタイムは後回しですわ!迎撃の準備をなさいな!嘘か真か定かではこざいませんが、雪穂の“うさぎの一本角(ラビットホーン)”の直撃を凌いだのです!油断は出来ませんわよ!」

 

[[むぅ!わかったよ!あっ!ねぇ!雪穂!ユーリ!見て見て!なんか見えてきたよ!あれって…おっきなコーシュカ?あとゾーラタ?]]

 

「亜里沙?ちゃんと日本語でおっしゃりなさいな。コーシュカは猫、ゾーラタは金色ですわよ?」

 

またまた亜里沙は咄嗟にロシア語が飛び出てしまいましたわ。

 

もう♪亜里沙はうっかりさんですわね♪

 

そんなうっかりさんな亜里沙のおっしゃる通り、わたくしのインパチェンスのメインモニターにも地平の彼方から微妙な速度でこちらへと駆けて来る頭のとても大きな猫さん(と金色でサングラスを掛けた様な見た目)のガンプラが見えて参りましたわ。

 

あの大きな頭の猫さんは…ベアッガイⅡの改造機でしょうか?

 

お可哀想に…あの大きな頭の猫さんは何故だか存じ上げませんが、全身真っ黒コゲに焦げてしまっておりますわ。

 

真っ黒コゲの隙間にちらりと黄色い装甲が見えますので、あの大きな頭の猫さんの本来の機体色は恐らくは黄色なのでしょうね。

 

黄色い猫さんですか…。

 

何だか微妙ですわ。

 

もう一方の金色は百式ですわね。

 

百式の方はお見受けした所、素組の様ですが…。

 

黄色い大きな頭の猫さんと素組の百式。

 

あと残りの一機はどの様な機体でしょうか?

 

まだわたくしのインパチェンスでは確認出来ませんわ。

 

[[あぅ。そーだったよ!ネコと金色だよ!スパシーバ!じゃなくてありがと!ユーリ!]]

 

わたくしが残りの一機に思いを馳せておりますと、亜里沙がとても可愛らしいお声でありがとうとお礼を言ってくれましたわ♪

 

亜里沙の素直なありがとうに、どういたしまして♪と、わたくしがお返事を返そうとしたその時ですわ。

 

こちらへと見た目だけは物凄い勢いで、その実は微妙な速度でガチョン♪ガチョン♪と駆けて来ております真っ黒コゲの猫さんから全周波通信で通信が入りましたの。

 

[[おみゃーらかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!またまたまたまた凛のベニャッガイを真っ黒コゲコゲにしやがったのわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!]]

 

[[ちょっと!凛!待ちなさいよ!1人で前に出過ぎないで!]]

 

[[ニャッハァァァァァァァァァァァ!!!!!そいつはむりにゃそーだんだにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!ねこは一度走り出したらとまんねぇーにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

[[そんなの聞いたこと無いわよ!ナニソレ!ほんとぉぉぉぉぉに!イミワカンナイ!!!]]

 

[[ニャッハァァァァァァァァァァァ!!!!!イミワカンナイ!いっただきましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

あら♪あら♪随分とテンションの高い猫さんですこと。

 

随伴しております百式のファイターさんも大変ですわね。

 

[[なんかネコさんがしゃべった?!ついでに金色も!]]

 

[[見た目はネコでも中身には普通にガンプラファイターが入ってるんだからしゃべるのは当たり前でしょ!ソレよりも気を付けて!あんた達じゃまだ見えないと思うけど、その2機の後ろにゴツいジムの改造機がいるわ!かなり大型の銃器を持ってるわよ!っ!撃ってきた!当たったら絶対にヤバいヤツだよ!全機!回避行動!]]

 

わたくしが突然に始まった猫さんと百式のファイターの漫才の様なやり取りにクスクスと微笑んでおりますと、今度は雪穂から後方に控えております機体が発砲したとの報せが入りましたわ。

 

わたくしからはまだ確認出来ませんが、あの二機の後方に控えております機体はどうやらジムの改造機らしいですわね。

 

雪穂はゴツいとおっしゃっておりますので、増加装甲でも取り付けておられるのでしょうか?

 

とにもかくにもまずは回避行動ですわね。

 

大型の銃器での攻撃でしたら当たれば痛いではすみませんわ。

 

と、言う訳でして、わたくし達にさっそく回避行動に移ろうとしたのですが…。

 

[[りょーかい!あっ!ネコさんが転んだ?!]]

 

こちらへとガチョン♪ガチョン♪と駆けて来ておりました頭の大きな猫さんが石につまずいてゴロン♪と転んでしまいましたの。

 

「あら?転んだ猫さんの頭に弾丸がジャストミートしちゃいましたわね?」

 

おまけに転んでしまいました猫さんのその大きな頭に、遠方のジムの改造機から放たれました紫電を纏った弾丸が見事にジャストミート♪してしまいましたわ。

 

お可哀想に…弾丸はものの見事に猫さんの頭を貫通してしまいましたの。

 

それにしても…あの紫電を纏った弾丸…。

 

雪穂の“うさぎの一本角(ラビットホーン)”の一撃を凌いだと思われる猫さんの装甲をいとも容易く貫通してしまうなんて、凄まじい威力ですわね。

 

弾丸がバチバチと電気を放っておりましたので、レールガンの類いの射撃武装でしょうか?

 

まぁどんなに高威力でも当たらなければどうと言う事はございませんわ。

 

猫さんは先程の誤射(?)でリタイアですので、残りは二機です…わ…はっ?!

 

ね、猫さんの頭が!

 

[[ゲッ?!ネコの頭が爆発したぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

そう!そうですの!猫さんの頭が突然に爆発したんですわ!

 

しかもあの爆発!凄まじい規模ですわよ?!

 

早く退避…は無理ですわね。

 

今さら間に合いませんわ。

 

[[うわぁ!スゴい!どっかーん♪♪♪]]

 

「これは何だかもう色々と無理ですわね。」

 

どうやら今回のバトルロイヤルはここまでの様ですわ。

 

何だか色々と解せません終わり方ではございますが、ガンプラバトルではよくある事ですわ。

 

[[こんな終わりかたはイヤぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてわたくし達のとある日の楽しい楽しいガンプラバトルは終わってしまいましたわ。

 

うふふ♪そうそう♪バトルが終わってから知ったのですが、あの大きな猫さんと百式さん、そして後方に控えておりましたジムの改造機のファイターさんの三人組なのですが…実はお義兄様の新しいお仲間さんでしたのよ?

 

お義兄様の新しいお仲間さん達…つまりはわたくしの新しいお義姉様方とわたくし達妹トリオとのお話はまた後程、ですわ♪

 

さてさて♪わたくしもとても残念ではございますが今回はここまでございます。

 

それでは皆々様♪また近い内にお会いいたしましょう♪

 

お相手はわたくし、お義兄様らぶな鳴神 悠莉でお送りいたしましたわ♪

 

また何時か何処かでお会い出来ます事を信じて…ごきげんようですわ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

これにて閑話「鳴神悠莉はかく語りけり」は終了となります。
はい。今回も毎度お馴染みの爆発オチでございました。
凛ちゃんが現在使用しているベニャッガイから開発コード“ケットシー”に乗り換えるまではちょくちょく爆発オチが出てきそうです…。

次回からはμ'sのライバルチームとなりますA-RISEの未登場キャラが語り部を勤めます閑話「商店街の七人」が始まります。
物語の舞台は現在の本編(4月)よりも少しだけ前…具体的には三ヶ月前のとある商店街を舞台としたお話になります。
本編からも一応はソラと絵里さんと希さんが、本編ではまだ未登場ですがにこちゃんが登場予定です。
使用機体は本編同様に絵里さんがトールギス・ヴァルキュリア、希さんはドム・ハーミットをそれぞれ使用しております。
また、ソラは現在本編で使用しております高機動型ザクⅡ(ソラ機)ではなく、今回の閑話でソラの義妹の鳴神悠莉が使用しておりましたザク・インパチェンスを使用予定です。
にこちゃんの機体ですが、本編で使用予定の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍(まがつ)にこ”ではなく、閑話用の機体“ザク・ブバルディア”を使用いたします。

更新予定はいつも通りに月曜日のお昼頃を予定しております。
皆様、お時間よろしければご覧下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「商店街の七人 ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

AQ○OS Rがいつの間にかアップデートされてスマホが死ぬほど使いづらくなって困っているQooオレンジでございます。
各種設定から挙げ句の果てはキーボードまで変わってしまいました…。
いつもスマホでガンプライブを書いているので、とても困っております。
元に戻して欲しいです。切実に。


さて、本日より本編より少し前の時間軸の音ノ木坂商店街を舞台とした新しい閑話が始まります。
今まで未登場だったA-RISEメンバーの1人が語り部となります。


それでは 閑話「商店街の七人 ①」 始まります。



























「ちーす、お疲れ様でーす。って、なんだ。今日はまだ1年トリオしか来てないんだ。」

 

あーっと、その、なんていうか……うん。こんにちは?それともおはようございます?こんばんは?

 

私の名前はミサ。

 

彩渡 美咲(あやど みさ)。

 

髪の毛を両サイドで縛った髪型が特徴などこにでもいる普通の美少女だよ。

 

……………………ちょっと!なんで黙ってるのよ!

 

そこは“美少女”ってとこに突っ込むとこでしょ!

 

もう……これだから最近のお笑い芸人は………………ほら!ここも突っ込むとこ!

 

誰が最近のお笑い芸人だ!って!

 

はぁ……次からはちゃんと突っ込んでよね。

 

そんな私はピチピチの女子高生♪JKってヤツなんだ♪

 

アキバにあるUTX高校に通う2年生だよ。

 

UTXって入学金とかメチャクチャ高いんだけど、うちのおとーさんの友達が学長らしくて、そのツテで色々とお安く入学させて貰ったらいんだよね。

 

ホントなら私は近所にある音ノ木坂学院に通うはずだったんだけどね。

 

それでね?私なんだけど…実はこんなんでも一応はUTX高校のガンプラバトル部でチーム“A-RISE”の一軍メンバーの1人だったりしてるんだよね。

 

いや、まぁ私なんかがA-RISEの一軍ってのも“はっ?”て感じだけど、去年の年末に色々あってねー……。

 

ま、それは追々ってことで。

 

「あっ!ミサちゃん先輩!お疲れ様でーす!」

 

「「お疲れ様でーす!」」

 

そんなわけで始業式からちょっと経ったこの日、放課後の部室…ってかサロン?に顔を出した私を待っていたのは、我らがA-RISEの新人トリオ、仁村 羽生(にむら はねい)、羽生の双子の弟の仁村 草太(にむら そうた)、二人の幼馴染みの倉田 大地(くらた だいち)の三人だったわ。

 

今日はツバサさん達はまだ来てないんだ。

 

珍しいなぁ。

 

ツバサさんって誰よりも早くA-RISEの専用サロンに来てるイメージがあるからね。

 

そんな事を何となく考えながら、私は1年トリオがサロンに備え付けのノートPCでナニかを視ていた事に気付いたの。

 

「おーう。お疲れー。で?アンタ達さ、それってナニ見てんの?」

 

私は三人が声をかけるまで気付かない程に夢中になって視ているのが何なのか、ちょっと気になっちゃったから、ナニ見てんの?って聞いてみることにしたわ。

 

これがあんじゅさんなら百合百合な動画とかなんだろーけどね。

 

「これっすか?この間の何処かの商店街のスコアマッチの動画っすよ。」

 

「草太、確か音ノ木坂商店街って商店街だよ。あのですね?何でも凄いスクールファイターが出てるから良く見ておくように!ってツバサ先輩が……。」

 

「キィィィィィ!私のツバサお姉さまに凄いファイターだなんて言われるなんて!このザクのファイターが憎らしいぃぃぃぃぃ!!!」

 

「でもねーちゃん。このザクってホントにヤバいよ?ビグ・ラングと接敵した終盤はなんかグダグダになったけど、それまではアホみたいに強かったし。」

 

羽生は相変わらずツバサさんラブだなぁ。

 

で?この三人が視ていたのは音ノ木坂商店街のスコアマッチの動画?

 

あぁ。そう言えば確かこの前の土曜日にうちの商店街で公式戦のスコマやってたんだっけ。

 

ん?うちの商店街ってトコが気になった?

 

あのね?私のうちって音ノ木坂商店街で模型店やってんだよね。

 

だからうちの商店街。

 

あーゆーおっけー?

 

で、うちの商店街のスコマねぇ……どうせ場末の商店街のスコマなんて微妙なんだろうから見に行かなかったけど……ん?アホみたいに強いザク?

 

「……ねぇ?そのザクのファイターの名前ってわかる?」

 

音ノ木坂でアホみたいに強いザクのファイター……いや…まさか、ね。

 

夫婦みたいな関係のにこちゃんの誘いを断り続けてるアイツが公式戦なんかに出てくるわけ…。

 

「鳴神 青空(なるかみ そら)ってファイターですよ。」

 

「じーざす。マジか…。」

 

鳴神かよ!アイツなんで公式戦に出てんだよ!

 

公式戦トラウマはどーしたのさ!

 

「ね、ねぇ?そのチームに“矢澤 にこ(やざわ にこ)”ってファイターは居なかった?」

 

「矢澤?」

 

「にこ?」

 

「変な名前っすね?そんな名前のファイターは出てなかったすよ?」

 

「あ。にこちゃんは居ないんだ…。」

 

おかしいな……あの鳴神がにこちゃん抜きで公式戦に出た?

 

「きらーん♪羽生ちゃんの女の勘発動!さてはミサちゃん先輩!このザクのファイター!鳴神 青空ってヤツを知ってるんですね!」

 

「ん?あぁ…鳴神ね…うん。知ってるよ……よーく……知ってるよ……。」

 

アイツの……いや。

 

アイツとにこちゃん。

 

そしてアイツらの知り合いらしい謎の二人組の凄腕ファイターのおかげで、うちの商店街は救われておまけに私がA-RISEの一軍に入ることになったんだからね。

 

そう……あれは………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ?!ノリと勢いでヤクザにケンカ売って商店街の権利を丸ごと賭けたガンプラバトルぅぅぅぅぅぅぅぅ?!」

 

「おう。わりぃなミサ姉。売り言葉に買い言葉でつい。」

 

「“つい”じゃねーよ!“つい”で商店街の権利を賭けんなよ!アホか!アホなのか!って!コイツはアホだったよ!おいこら!幹也(みきや)!このアホはお前の管轄だろ!どーなってんの!」

 

「あはは…………うん。ごめんなさい。」

 

「お前もごめんじゃねーよ!ごめんで済めば警察はいらねーんだよ!謝るくらいなら始めっからこのアホっ子にノリと勢いでヤクザにケンカ売らせんなよ!あぁもう!どーすんのさ!ってか幹也はともかく!絢音(あやね)はガンプラバトルなんてしたことねーだろ!」

 

「おう!ねーぞ!ガンプラも持ってねぇ!だからミサ姉!なんか適当なガンプラくれよ!」

 

「威張んな元凶!しかもくれってなんだ!くれって!買えよ!」

 

「本当すいません……。」

 

あの日……クリスマスも終わってあと少しで年越しって時季に、その事件は唐突に起こったんだ。

 

うちの商店街の組合長をしている建設会社(元ヤクザ屋さん)の雨宮組の一人娘の“雨宮 絢音(あまみや あやね)”が、この年末のクソ忙しい時季に突然最大級の面倒事を持ち込んで来やがったんだ。

 

面倒事……それはこの無鉄砲なデカ乳JC(去年の段階ではまだコイツらは中坊だったんだよね。クッソー!中坊のクセになんであんなに乳がデカいんだよ!女らしさの欠片もねぇーの!)が知り合い(因縁のある?)らしいヤクザと口喧嘩になって、何故かいつの間にか商店街の土地の権利を賭けたガンプラバトルをするって事……。

 

バトルはこちら側が10人1チームで参加する変則ミッションバトル形式。

 

あちらが用意したバトルステージをクリアすれば商店街チームの勝ち。

 

全滅、もしくはタイムオーバーになればあちらの勝ち。

 

負けたら商店街はタダ同然で買い取られてこの年末にみんな仲良く路頭に迷う。

 

うん。

 

クソだわ。

 

ホントにクソだわ。

 

「ミサ姉ならつえーから大丈夫だろ!だってほら!なんて言ったけ?あのなんとかって裏バトルに彼氏と出て勝ったんだからよ!」

 

彼氏、か。

 

まぁ確かにアイツは彼氏だけど……。

 

「あれは……アイツが一緒だったからだよ……私だけじゃどうにもなんないよ…。」

 

私のパートナーは…アイツは…“ミサ!ちょっと修行の旅にでるよ!”とか言ってどっかに行ったきり帰ってこないし。

 

「ねぇ?そのヤクザに今からバトルを断るのは……」

 

「無理!ってかあのケツアゴジャスレイに頭下げんのだけは絶対にヤダ!んなことするくらいならアタシがこの商店街をぶち壊す!」

 

「ですよねー……はぁ…しゃーない。絢音はおチビの頃からこんなヤツだったもんね…うっし!こーなったら徹底的にやるきゃないか!そうと決めたらまずは参加する面子を揃えないとね!私と幹也…数合わせで絢音入れて3人。10人まであと7人か…。幹也、知り合いで誰か強いのいない?」

 

「うーん…そうですね……普通のレベルのファイターなら何人かは知り合いにいますけど、強いファイターとなると…。ミサ姉こそ誰か暇で強い人知りませんか?」

 

「暇で強い人…か…。そんな都合のいいヤツなんて……。」

 

「こんちわー!ミサー!いないのー!大銀河宇宙No.1スクールファイターのにこにーがわざわざ来てやったわよ!ちょっとミサ!マジでいないの!私が頼んでたガンプラが届いたんでしょ!アレがなきゃ禍(まがつ)にこが完成しないのよ!ごるぅらぁぁぁ!ミサー!出てコイヤー!!!」

 

暇で強いファイターなんていない。

 

そんな風にぼやきそうになったその時、店の扉を開けて入ってきたのは下手をすると小学生に間違われるんじゃね?ってくらいに幼い外見をしたツインテールの女の子だったわ。

 

このツインテロリっ娘……うちの模型店の常連さんの1人の矢澤 にこちゃんは、ああ見えて実はこの街の野良バトルでは結構有名なスクールファイターなのよね。

 

強いのに仲間が1人もいないせいでガンプライブには出場できない悲運のスクールファイター。

 

出場すればうちのUTX高校のA-RISEの綺羅 ツバサ先輩に負けないくらいの凄腕なのにね。

 

そんなこんなでにこちゃんについた二つ名は“無冠の女王(ノー・クラウン)”。

 

うん。にこちゃんなら暇で強いから間違いなしだわ。

 

そしてナニよりも……にこちゃんを引っ張り込めばアイツが……世界最強クラスのガンプラファイターがもれなくオマケで付いてくんのよ。

 

そう。

 

世界大会優勝者…“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”。

 

鳴神 青空が。

 

「あ。居たわ。強くて暇なヤツ。しかも飛びっきりのオマケ付きで。」

 

商店街の命運を賭けたこのバトル…ぶっちゃけダメかも。って思ってたけど、にこちゃんとあのバカが手伝ってくれれば案外と何とかなるかもしれないわね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?いつもこの商店街を使ってるにこちゃんはともかく、なんで俺までお前らのゴタゴタに巻き込まれなきゃダメなんだよ!」

 

あのあと、にこちゃんに事情を説明して商店街の特別割引券10枚を条件に仲間に引き入れる事に成功した私は、さっそくにこちゃんにオマケを呼び出してもらったんだ。

 

ってかさ……“ちょっとそら!特別に今夜もヤらせてあげるから今すぐ音ノ木坂商店街に来なさいよね!”で呼び出すってどーなのよ?

 

まぁ実際にこのバカはその電話1本でノコノコやって来たんだからいいんだけど……。

 

それでね?にこちゃんのオマケ…世界最強クラスのガンプラファイター“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”の二つ名を持つ鳴神 青空はやって来て私の説明を聞くなりごね出したのよ。

 

うちの商店街の命運がかかってるってのに信じられる?

 

バカでしょ?コイツ?

 

「鳴神!うっさい!アンタはにこちゃんと基本的にワンセットでしょ!にこちゃんが戦うんだからオマケのアンタもつべこべ言わずに戦え!」

 

「んな!おい!ゴルゥラァァァ!バカミサ!誰が誰とワンセットだ!誰が誰のオマケだ!」

 

「バカミサ言うな!ワンセットはアンタとにこちゃんに決まってるでしょ!オマケもお前だ!」

 

「こ、このアマァ…………!」

 

私の言葉に鳴神のバカは拳を握りしめてプルプルしてやんの。

 

はっ!ざまぁ。

 

「なぁミサ姉……このチンピラ……ホントにつぇーのか?」

 

で、そんな私と鳴神のやり取りを半目で眺めていた絢音が私にこのチンピラは本当に強いのかって聞いてきたんだけど……コイツって腐っても世界大会の優勝者だからガンプラバトルの腕前だけは超一流なんだよね。

 

ま、私の彼氏ほどじゃないけどね♪

 

なーんて、ちょっとのろけてみたり?

 

「そこは問題ないわ。性格とか色々とクソだけど、コイツを越えるファイターなんてそれこそ世界中探しても数人しかいないから。」

 

実際、コイツと同じレベルのファイターなんてほとんどいないんじゃないの?

 

そうだなぁ……コイツと同じレベルのファイターなんて、具体的には3代目メイジン・カワグチとか伊織 星さんとかあのレベルのファイターくらいかな?

 

あとは世界大会決勝トーナメントの常連さんとか?

 

あ♪私の彼もこのバカとまともにヤりあえる数少ないファイターの1人だよ♪

 

「あ、あのー?鳴神さんってもしかして“あの”鳴神さんですか?“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”の……?」

 

「チッ……坊主は俺のこと知ってんのかよ……。」

 

「アンタって割と有名よ?でね?幹也の言う通りコイツは“あの”鳴神 青空よ。だから例えチンピラでもコイツの強さだけは折り紙付よ。」

 

「チンピラじゃねぇーっての!」

 

「アンタなんかチンピラで十分でしょ!」

 

「………本物の“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”……マ、マジっすか……それならこのバトル…行けそうですね!」

 

鳴神のバカの素性を理解した幹也は、さっきまで諦めが入っていた眼差しを一転させて、尊敬とか憧れとかでキラキラと瞳を輝かせながら鳴神のバカを見つめてるわ。

 

まぁ世界大会の優勝者になんて滅多なことじゃお目にかかれないからね。

 

仕方ないっちゃ仕方ないんだけどね。

 

私も最初ににこちゃんがこの鳴神のバカをうちの店に連れてきたときは素直に感動しちゃったもんね。

 

思わずサインとか頼んじゃったし。

 

そうしたらさ、このバカはなんて言ったと思う?

 

“貧相な身体でも矢澤先輩よりはましか。顔もまぁまぁだしな。サインしてやるからとりあえず1発ヤらせろよ。”

 

ってとんでもないこと言いやがったのよ!

 

はぁぁぁぁ?!ふざけんな!死ね!って感じよね?

 

今年の(本編では去年の)6月くらいのことだけど、ホントあの頃の鳴神は酷かったなぁ……。

 

例の世界大会優勝の後に色々とあって大変だったのはわかるけど、あそこまで腐ってるヤツなんて初めて見たよ。

 

でもそんな腐りきっていた鳴神も今じゃずいぶんとまとも?になったよね。

 

なんだかんだ言いながらもにこちゃんが腐りきっていた鳴神を見捨てないで面倒見てやって、少しずつまともになっていったんだよね。

 

愛だね、愛。

 

「まぁ今回はにこちゃんの頼みだから仕方ねぇか…おい!バカミサ!感謝しろよ!巻き込まれたからには俺とにこちゃんでキッチリとそのヤクザをぶちのめしてヤる…って、言いたいところなんだが…どーにも今回のバトルはイヤな予感がすんだよなぁ…。」

 

「イヤな予感…ですか?」

 

「おう。イヤな予感だ。」

 

……イヤな予感ねぇ…。

 

私の彼もそうだけど、最強クラスのファイターのイヤな予感ってよく当たるんだよね…。

 

「なーんか、フラグが建った気がするのは気のせいかな?」

 

「気のせいじゃない気がします…。」

 

「ハン!イヤな予感でもなんでも関係ないね!アタシがコイツでまとめてぶち抜いてやるぜ!」

 

鳴神のイヤな予感発言で変なフラグが建った気がして憂うつになっているってのに、元凶の任侠娘は組み上げたばかりのガンプラを片手になんか騒いでるし。

 

こっちのバカは自分が元凶で商店街がヤバいってホントにわかってんのかなぁ…。

 

ちなみにこっちのバカこと任侠娘の絢音が選んだガンプラはガンダムグシオンリベイク・フルシティ。

 

理由は何となく、だって。

 

「その素組のフルシティでか?」

 

今日初めてガンプラバトルをプレイするド素人が、これまた今日初めて作った素組のガンプラを使ってまとめてぶち抜いてやるぜ!とか言ってるけど……普通に無理だよね。

 

ド素人が素組のガンプラを使ってなんとかなるほどガンプラバトルは甘くはないよ。

 

「おう!アタシに任せろ!」

 

「どっかのバカな任侠娘の親父さんが世界一周旅行なんかに行ってる間、商店街の組合長をバカな任侠娘なんかに任せたから、現在進行形でこんな面倒な事態になってるんだけどねー。」

 

「“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”が手伝ってくれるなら、このバトルはイケるかも!とか思っていたけど……やっぱり無理かも……。」

 

「そんときは諦めてそのクソヤクザにこの商店街を売り払うんだな。」

 

「やっぱダメかも。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで私と鳴神のバカと絢音と幹也の四人でグダグダとしていたら、自分のガンプラを家に取りに戻ったにこちゃんが帰って来たんだけど……。

 

「…………………………ねぇ……にこちゃん。なんで目出し帽?」

 

その格好がなんかヤバかったの。

 

ナニがヤバいのかって……この似非ロリっ娘、なんか銀行強盗みたいな格好に着替えて来たのよ。

 

いつもは無駄におしゃれには気を使って可愛い系の服しか着ないにこちゃんが、上下どっちも真っ黒なジャージに着替えて帰って来たの。

 

あのにこちゃんがジャージよ?ジャージ?

 

しかもよ?頭には目出し帽までかぶってるし。

 

店に入って来たときに一瞬“ゲッ?!強盗?!”って思っちゃったわよ。

 

でもそれも一瞬だけなんだけどね。

 

だって目出し帽の脇からどっかで見たようなツインテールがピョコピョコしてたんだもん。

 

それ見たら“あっ、にこちゃんだ。”ってすぐにわかったわ。

 

ところでみんなは目出し帽ってわかる?

 

デストロイヤーってプロレスラーの覆面みたいなアレよアレ。

 

えっ?わかりづらい?デストロイヤーとか古すぎ?

 

うーん……それじゃなんて説明したらいいんだろ?

 

メタな発言しちゃうとラブライブ!サンシャイン!!の二期の函館回で主人公の高海 千歌がかぶってたアレよ。

 

は?サンシャイン二期を観てないからわかんない?

 

………………なんかこれ以上は面倒ね。

 

はーい♪もしにこちゃんがどんな帽子をかぶって来たか気になる人は“目出し帽”とか“デストロイヤー帽子”でレッツ!検索♪検索♪

 

最初からこーすれば早かったわね…。

 

「なんで目出し帽かって?そんなこと決まってるでしょ!今回のバトルの相手はヤクザなのよ!ヤクザ!顔バレとか怖いじゃない!それに素顔のままでヤクザなんかに会ったら、超絶美少女のにこにーは一目惚れされちゃって拐われちゃうわぁ♪」

 

「イヤ、それはない。」

 

ヤクザが貧乳ロリっ娘に一目惚れとかないわ。

 

マジで。

 

「ちょっ!即答?!ぬわぁんでぇよぉぉぉぉぉ!!!」

 

「貧乳ロリっ娘なにこちゃんに一目惚れして拐うとかどんなロリコンヤクザよ。」

 

「貧乳ロリっ娘って言うな!ってか私が貧乳ロリっ娘なら私とそんなにバストサイズ変わんないアンタだって貧乳ロリっ娘枠でしょ!」

 

「んな?!私は貧乳じゃねーよ!オッパイちゃんとあるよ!少なくてもにこちゃんよりはある!」

 

「オッパイちゃんとある~♪へ~♪ほ~♪ねぇ?ミサ?知ってるかしら?世間一般ではね?その程度の胸なんてあってないようなモンなのよ!!!」

 

「ぐぬぬ!うっさいんじゃ!貧乳!」

 

「にこにーのプリティバストは貧乳じゃなくて美乳よ!美乳!!!ってさっきから貧乳!貧乳!ってやかましい!この貧乳!」

 

うわっ!また貧乳に貧乳って言われたし!

 

ホント腹立つ!この貧乳ロリっ娘!

 

「なぁ?確かロリコンならあのケツアゴジャスレイの手下にいたはずだぜ?」

 

「「えっ?!ヤクザの手下にいんの?!ロリコン?!」」

 

「おう。5年くらい前か?名瀬のアニキの知り合いの金持ちの女の子を身代金目当てで拐って来たときに、そのロリコンの手下が拐って来た女の子をひん剥いて無理矢理にヤろうとしたとかなんとか…。そんときのゴタゴタであのケツアゴジャスレイのクソは破門になったんだっけ?」

 

「うん。おじさん…絢音のお父さんはそんなこと言ってたよね。」

 

「カタギの娘っ子を犯そうしただなんで、ホントにクソだよな。」

 

「うちの妹も…ハナちゃんも目をつけられないように気を付けなきゃ。」

 

「あぁ…お前の妹…おハナ坊はロリコン共にとってはドストライクだろうからな。ちゃんと気をつけてやれよ?幹也!」

 

そのケツアゴヤクザの手下のロリコンってなんかヤバくない?

 

身代金目的で誘拐してきた女の子をヤろうとしたんでしょ?

 

にこちゃんってロリコン垂涎の見た目してるから、もしかするとマジで拐われたり…。

 

「ねぇ……そら…私……。」

 

流石のにこちゃんもケツアゴヤクザの手下のロリコンの話を聞いて不安になったみたいで、鳴神の服の裾をちょこんと握ってるわ。

 

でもさー……目出し帽かぶった全身黒ジャージでソレやってもなんかなぁ……絵になんないわね。

 

にこちゃんがいつも通りの可愛い服装でソレやったならマンガとか映画とかの1場面みたいで絵になるんだけどね。

 

でもここで突っ込んだら空気読め!って責められるよね。

 

うん。色々と突っ込みたいけど大人しく黙っとこ。

 

「心配すんな。そのクソロリコン野郎がもしも俺のにこちゃんになんかするつもりなら……俺がソイツを殺してヤる。」

 

私が心の中での葛藤を飲み込んでいると、鳴神のヤツはにこちゃんの頭をポンポンとして“心配すんな”って笑いかけてたわ。

 

鳴神も目出し帽はスルーするんだ。

 

ま、いいんだけど。

 

それにしても……“俺のにこちゃん”……ね。

 

にこちゃんも鳴神も、どっちもお互いのことをすごく大切にしてるのに、この二人って付き合ってないんだよね。

 

とっくの昔(?)にヤることはヤってるのに。

 

変な関係だよね。

 

ホント、この二人はいい加減に付き合っちゃえばいいのに。

 

いつまで今の関係を続けんだろ?

 

互いに甘えあってるぬるま湯みたいな関係…。

 

鳴神のバカが先に進むのを怖がってんのかな?

 

それとも……怖がってんのはにこちゃん?

 

この二人ってナニかきっかけがあれば簡単にまとまりそうなんだけどなぁ…。

 

ま、この二人なら私がとやかくお節介しないでも、ほっとけばそのうちなるようになるでしょ。

 

だってあんなにお互いのことを大切にしてるんだもん。

 

「そら……うん!」

 

迫り来るロリコンの影に不安そうにしていたにこちゃんは鳴神の一言で安心したみたいだね。

 

だってにこちゃんの目からさっきまでの怯えの色がすっかり消えてるもん。

 

色々と突っ込みどころ満載だけど、まぁ丸く収まって良かったんじゃないかな?

 

あのままにこちゃんがヤクザの手下のロリコンを怖がってバトルに出ないとかなったらヤバいもんね。

 

そんな感じで丸く収まって良かった良かったって思っていたら、私たちの後ろから突然聞き覚えのない声が響いたの。

 

「相変わらず鳴神君とにこっちはらぶらぶやね~♪ほんまうらやましい~やん♪」

 

「いつも言ってるけどヤるならちゃんとコンドームを使って避妊をしなさいよ。在学中に妊娠なんてことになったらいくら私たちでも庇いきれないわ。あとにこに手を出しそうなそのヤクザの手下のロリコンを殺したいのはわからないでもないけど殺人は止めておきなさい。倫理的にダメよとか言うつもりないけど、死体の処理って意外と面倒なのよ。バラして埋めてもいつかは骨が出てくるし、お風呂場で溶かしてもアレって調べれば色んな反応が出ちゃうのよね。殺したあとの処理を考えると割りに合わないわ。荒縄で縛り上げてあげるからせめて半殺しくらいにしておきなさい。」

 

私がその声に振り向くと、そこには綺麗な金髪でスタイル抜群の女の人と、金髪さんよりもさらにスタイル抜群のなんかちょっとだけドムっぽい女の人が立っていたわ。

 

うん。

 

空気を読んでヤクザの手下のロリコンとかにこちゃんの強盗ルックとか鳴神とにこちゃんの変な関係とか色々と突っ込みを飲み込んだけど、お願いだから今回は突っ込ませて。

 

まずはコイツら誰?

 

今のセリフからの推測だけど、にこちゃんと鳴神の知り合い?

 

まぁ知り合いなら知り合いでもいいんだけどさ…いいんだけどさぁ…とりあえずそのカッコはナニ?

 

「希さんと絵里さん?なんで二人がここに居んだ?」

 

「やっと来たわね。ソイツらは私が呼んだのよ。デカ乳たぬきつ生徒会コンビでもいないよりはマシでしょ?頭数は多いに越したことはないしね。」

 

あ。やっぱりにこちゃんと鳴神のバカの知り合いなんだ。

 

ってか生徒会コンビ?

 

この金髪さんとデカ乳さんはにこちゃんと鳴神の高校の生徒会の人なの?

 

生徒会の人なのに……なんでこんなカッコしてんの?

 

「なぁ?ヤザワの姐さん?頭数って言ってもその二人は戦力になんのか?」

 

「そっちは問題ないわ。頭に来るけどその二人…とくにロシアンキツネの方は私とタメ張れるからね。」

 

「希さんも十二分に戦力になるしな。」

 

「ホントですか!やった!これなら今回のバトルはホントにイケそうですね!」

 

「ちょっとにこ?人のこと呼び出しておいてロシアンキツネって酷くないかしら?ほら?希もたぬきとか言われてれわよ?ナニか言ってやりさい。」

 

「うちはたぬきさん嫌いやないから別にえぇ~よ♪」

 

「もう…希は優しいんだから。」

 

ダメだ。

 

「おっ?そろそろ時間じゃねぇか?なぁおい!幹也!」

 

「うん。そうだね。」

 

ホントにダメ。

 

「10人制の変則ミッションバトルか。さて、ヤクザ共はどんなステージを用意したことやら…。」

 

マジでダメ。

 

「どんなステージでもどんな敵でも!この大銀河宇宙No.1スクールファイターのにこにーが蹴散らしてやるんだから!」

 

お願いだからちょっと待て。

 

「ねぇソラ?バトルが終わったら…あの…その…い、一緒に…。」

 

なんで……

 

「むふふ♪えりちは鳴神君にラブホに連れ込んで欲しいんやって♪」

 

どうして……

 

「はぁ?!希さんナニ言ってんの?絵里さんがんなこと言うかよ。まぁにこちゃんが無理言って呼び出したんだから、お詫びとお礼に飯くらいなら奢るけど…。」

 

誰も……

 

「マジか!鳴神のアニキ!うっし!タダ飯ゲットだぜ!」

 

「あのー?うちの妹も連れてきてもいいですか?あと妹の友達も。」

 

「えぇ~やん♪えぇ~やん♪みんなで一緒にご飯♪うん♪なぁ?なぁ?やっぱりみんなでわいわいご飯食べるなら焼肉で決まりやん♪」

 

「 (エリーチカ的にはラブホでもいいんだけど…。) 希は本当に焼肉好きよね?でもそれならちょうどこの近所に焼肉食べ放題のお店があったはずよ?お値段もお手頃だったはずだし。」

 

「あっ!その店なら私も知ってるわ!あそこってかなり混むから早めに予約の電話入れておかなきゃ!ちょっとそら!もちろんうちのチビたちも呼ぶからね!あの子たちを置いて私だけ焼肉食べ放題なんていけないからね!」

 

「クソ…せっかく絵里さんと希さんと三人で飯でも食ってあわよくば…なんて思ってたのに、なんかいつ間に人数が増えてんぞ?!しかも結局は今回も俺の奢りかよ…。あぁはいはい!わかりました!もう好きにしろ!」

 

「あっ!ちょっとそら!あんたまた“はいはい”って“はい”を2回言ったわね!“はい”は1回よ!1回!早くソレ直しなさいよね!」

 

「へーい。」

 

「どうして誰もその二人のカッコに突っ込み入れないんじゃァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回の語り部は皆様ご存知かとは思いますが、ゲーム“ガンダムブレイカー3”のヒロインのミサちゃんのガンプライブの世界線の同一人物となります。
そして作中で登場しました雨宮 絢音と炉洲 幹也の二人はとあるお方よりお預かりいたしましたキャラクターとなっております。
この三人はそのうち本編でも登場する予定でございます。

次回の更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「商店街の七人 ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


恵方巻きは4本は食べたいQooオレンジでございます。


今回は前回に引き続き閑話「商店街の七人 」となります。
本編よりも出番のある金髪ロシアンビューティーさんとデカ乳たぬきさんの衣装は…。
まぁここまでガンプライブをご覧になって下さった皆様でしたらもうお分かりかとは思います。

それでは 閑話「商店街の七人 ②」 始まります。





































前回までの「商店街の七人」!

 

クリスマスも終わり年も暮れゆく平和な音ノ木坂商店街に訪れた突然の非常事態!

 

どっかのアホな突撃任侠娘がノリと勢いでケツアゴヤクザに売られたケンカを買って、商店街の権利を賭けてそのケツアゴヤクザと何故かガンプラバトルをすることになっちゃったの!

 

もし商店街チームがガンプラバトルに負けたら音ノ木坂商店街は丸ごとケツアゴヤクザにやっすく買い上げられちゃうこの緊急事態!

 

まともにガンプラバトルを出きるのはこの私!実家が音ノ木坂商店街で模型店をやってる“彩渡 美咲(あやど みさ)”と、突撃任侠娘の幼馴染みの地味メガネな“炉洲 幹也(ろす みきや)”の二人だけ!

 

バトル形式はケツアゴヤクザ側がバトルステージを用意して、商店街側が10人1チームでその用意されたバトルステージに挑戦する変則ミッションバトル形式!

 

ところがどっこいしょ。

 

こちらはアホな任侠娘を頭数に入れたとしても私と絢音と幹也の3人だけ…。

 

うん!無理!普通に無理!

 

そりゃ私だって多少は腕に覚えがないワケじゃないけど、10人1チームで参加する変則ミッションバトルを1人でどうこうできる程は強くはないわ。

 

うん!やっぱり無理だわ!

 

だかしかし!途方に暮れる私達のもとに訪れたのは音ノ木坂を含めた秋葉原地区では知る人ぞ知る地味に有名な戦うロリボッチ娘こと“無冠の女王(ノー・クラウン)”の二つ名を持つ凄腕スクールファイター“矢澤 にこ”ちゃんその人だったの!

 

そしてにこちゃんに電話一本で召喚されたのはにこちゃんの彼氏のような旦那のようなセ○レのような(本人たちは彼氏も夫婦もセ○レも全否定。)不思議な関係の公式戦トラウマを患ってるヘタレな伝説の最年少チャンピオン!

 

“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”の二つ名を持つ世界屈指のガンプラファイター“鳴神 青空”!

 

さらにさらにぃぃぃぃぃぃぃぃ!!

 

にこちゃんの呼び出しに応じてやって来たのは謎のロシアンビューティー&スピリチュアルビューティー!

 

蒼い瞳の金髪美少女(スタイル良し!)と怪しい関西弁のデカ乳美少女(なんなのよ!あの胸部装甲は!反則よ!反則!)の二人組!!!

 

さぁ!さぁさぁさぁ!

 

なんか知らないけど役者は揃ったわ!

 

音ノ木坂商店街をケツアゴヤクザの魔の手から救うために!

 

今こそ立ち上がれ七人の選ばれしガンプラファイター!!!

 

この私!彩渡 美咲が語り部を勤める閑話「商店街の七人」!

 

風雲急を告げる疾風怒濤の第二話の始まり!始まりぃぃぃぃ!!!

 

さぁ!さぁ!さぁ!よってらっしゃい!観てらっしゃい!

 

お代は観てのお帰りでぇぇぇぇぇぇい!

 

おっと!そこのおにーさん!いい子がいやすぜぇ!

 

乳のデカい子から乳の残念な子まで選り取り見取りでさぁ!

 

もちろんちぃーとばかり銭を弾んでくれたらおにーさんだけに特別なサービスしちまいやすぜぇ!

 

へっへっへっ!毎度ありぃ!

 

お客さんごあんなーい!

 

おっと!そー言えば娘っ子達の部屋のゴムがちょうど切れていやしたぜぇ!

 

仕方ねぇ!今日は朝まで生でサービスでぇぇぇぇぇぇい!

 

にーさん!思う存分にナマでナカで逝ってくだせぇ!

 

なぁーに!ナマでも病気の心配はいりやせぇんぜ!

 

うちの子達はみーんな検査済みでさぁ!

 

って!オイ!待て!ナマってなんだ!ナマって!ビールじゃねぇーよな!絶対にナカで逝ったら赤ちゃんできちゃう方のナマだよな!

 

あとさっきから私はなんのキャラをヤらされてんのよ!!!

 

ゴルゥラァァァァァァァァ!!!オレンジジュース野郎!!!

 

私にあんまり舐めた真似させるとそのすっからかんの脳ミソ搾りきって味噌汁にしてぶっ殺すわよ!!!!!

 

オルゥゥラァァァァ!!!聞いてんのかぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

このクソオレンジジュース野郎ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうして誰もその二人のカッコに突っ込み入れないんじゃァァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

前回、にこちゃんの呼び出しに応じてやって来た金髪美少女とデカ乳美少女の二人組。

 

いやさ。美少女二人組はいいんだよ。

 

私が突っ込みたいのはその二人組のイカれたカッコよ!

 

なんで誰も突っ込み入れないのよ!

 

だってこの二人組……

 

「なんでボンテージだよ!そのバタフライマスクはなんだよ!しかも二人共色違いで同じカッコってなんだよ!!!色違いでお揃いのボンテージなんてよくあったな!!!」

 

どっちも派手なバタフライマスクを顔に着けてSMクラブの女王様が着てるようなボンテージを着てんだよ!

 

金髪の方は水色のエナメルっぽい生地のボンテージ!

 

デカ乳の方は金髪のボンテージとは色違いの紫色のボンテージ!

 

二人ともきっちり着こなして腰にはGPベースの他にしっかりとムチと蝋燭まであるし!

 

おかしいよね?

 

絶対におかしいよね?

 

私がおかしいんじゃないよね?

 

コイツらの方がおかしいんだよね?

 

「あら?おかしいかしら?このボンテージ?私的には似合ってるんじゃないかな?とか思ったんだけど…?」

 

「う~ん?どうやろ?うちはともかくえりちはそのキレイな金髪に水色のエナメル生地がえぇ感じで似合っとると思うよ?ん?もしかして似合ってる似合ってない以前にこのボンテージにどっかおかしなトコあるんやないか?穴とか空いとるん?来る前に姿見で確認はして来たけど、その時には特におかしいとこはなかったんやけど…?」

 

「おう!問題ねぇぜ!どっちの姐さんもいい感じのボンテージだぜ!おかしなトコも特には見当たんねぇぜ!」

 

「そうだね。似合いすぎて僕としてはちょっと目のやり場に困りますけどね。」

 

「メガネの坊主はうぶだねぇ。二人共スタイル良いからボンテージとか俺としては眼福だな。なぁ絵里さん、希そん。せっかくなんだから後で記念に1枚写真撮っとかないか?」

 

「へぇ…そらってボンテージとかも好きなんだ?ふーん…ねぇそら?なら今度はにこにーがボンテージ着てあげよっか?ムチとかロウソクとか使うガチのSMプレイはちょっとヤだけど、軽く縛るくらいのソフトSMなら別にシテもいいわよ?」

 

ダ、ダメだ!

 

ダメだコイツら!

 

また話がおかしな方向に爆走し出してるし!

 

ってか今回は突っ込みってもしかして私だけなの?!

 

にこちゃんとか鳴神とか普段はどっちかって言ったら突っ込み側でしょ?!

 

それがなんで今回に限って色んな突っ込みポイントを華麗にスルーしてんのよ!

 

ぐぬぅぅぅぅぅ!!!こーなったら今回は私がとことんまで突っ込んでヤるわ!

 

突っ込みいれまくってヤるわ!

 

うっし!そんじゃちょっと気合いれて行くよ!!!

 

「おい待て!だから待て!超待て!頼むから待て!私が言ってんのはボンテージにおかしいトコがあるんじゃなくて!そのボンテージ姿自体がおかしいってコトだよ!!!ボンテージだよ?SMクラブくらいでしか着てるヤツいないボンテージだよ?しかもご丁寧にバタフライマスクまで着けてんだよ?おかしいよね?どう考えてもおかしいよね?」

 

ってかこの美少女二人組はこの恥ずかしいカッコでここまで来たの?!

 

この年末の寒空の下をボンテージ着て歩いて来たの?!

 

ソレってあきらかにヘンタイだろ!

 

にこちゃんの目出し帽に黒ジャージの強盗ルックも突っ込みどころ満載だったけど、この二人組のボンテージにバタフライマスクのSMの女王様ルックはさらに輪をかけて突っ込みどころ満載だよ!

 

「ミサ…あんた私の話聞いてなかったの?」

 

「は?にこちゃんの話?なんの話よ?」

 

にこちゃんなんか話してたっけ?

 

えーっと…確か今度ボンテージ着て軽く縛るくらいのソフトSMならシテあげてもいいわよ?だっけ?

 

ん?ソレとコレがなんの関係あんの?

 

「はぁ…バカ丸出しの顔でハテナマーク浮かべてんじゃないわよ。もう…私の話ちゃんと聞いてなさいよね?これだからバカミサって言われんのよ。」

 

ぐぬっ!にこちゃんだって結構なレベルのバカなのにバカって言われた!

 

反論して…もどうせまたいつもの水掛け論になるからやめておこ。

 

まずは何にしろ黙ってにこちゃんの説明を聞いてからだね。

 

「おバカなミサに仕方ないから特別にもう1回だけ説明してあげるわ。いい?今回のバトルの相手はヤクザなのよ?もう既に顔バレしてるミサやそこの二人とは違って、私やそら、そこのデカ乳たぬきつ生徒会コンビはまだ顔バレしてないのよ?」

 

顔バレ…あっ!そー言えば目出し帽の辺りでにこちゃんそんな話ししてたっけ!

 

そのあとにケツアゴヤクザの手下にロリコンがいるとかいないとかの話しになってすっかり頭の中から抜けてたわ!

 

「うちらはナニも趣味でこんなSMの女王様のカッコして来たワケやないんよ?そのヤクザに顔バレしないようにってこんなカッコしてバタフライマスクまで着けてるんよ。」

 

「誰もうら若い女子高生が好き好んでこんなSMの女王様のカッコなんてしないわ。(えりーちか的にはこの女王様タイプのボンテージじゃなくて、M奴隷タイプの紐だけのボンテージとかの方が好みだもん♪着るなら断然あっちの紐だけのボンテージよね♪もしも今日あっちの紐だけのボンテージを来て着たら…ソラは興奮してえりーちかにえっちなお仕置してくれたりしたのかしら?なーんて、ムリよね…。私はいつもソラに酷いことばかり言ってるし…。絶対に嫌われてるわよね…。) 」

 

アレ?このSMクラブの女王様ルックの二人って意外と常識的?

 

………………常識的?

 

SMクラブの女王様ルックなのに?

 

ボンテージ着てんのに?

 

「おい、バカミサ。」

 

一瞬だけこのSMクラブの女王様ルックなボンテージの二人を常識的かも?って思いそうになった私に、鳴神のバカが声をかけてきたわ。

 

なんの用よ…。

 

「なんだよ!バカカミ!」

 

「バカカミって…まぁ漢字にしたらバカな神様みたいになるからバカカミってカナ表記の方がいいんだけど…って、そーじゃなくてだな。」

 

「そーじゃなくて?」

 

「世の中は突っ込みどころ満載だ。深く考えてるとハゲるぞ。」

 

鳴神のバカはどこか遠い所を見ながら、なんか疲れたような顔で世界の心理を私に教えてくれたわ。

 

“深く考えてるとハゲるぞ”って。

 

その言葉は妙に説得力があって、私は思わず色んなことに納得しちゃったわ。

 

「…………うん。そうかも。」

 

なんだろう…。

 

バトルする前からどっと疲れたわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガンプラバトルシミュレーター!システム起動!」

 

10人のフルチームまでは集まらなかったけどなんとか7人まで集まった私達音ノ木坂商店街チームは、ケツアゴヤクザとの商店街を賭けたバトルへと出撃するためにあちらから予め指定されていた毎度お馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店にやって来たわ。

 

バタフライマスクにボンテージ姿のスタイル抜群な女王様×2やらロリっ娘&チンピラの覆面強盗ルックコンビ(にこちゃんが鳴神のバカにも目出し帽を用意してきていたんだよ…なんか目出し帽の額の辺りに“2”って書いてるヤツ。)やらのせいで、移動中めちゃくちゃ目立って恥ずかしかったよ…。

 

ってかさ?よくあのカッコで通報されなかったなぁ…。

 

いやもうなんかバトル以前に移動だけで力尽きそうになったわ…。

 

そんな感じで移動中に味方にゴリゴリとSAN値を削られながらもなんとかアミューズメントセンター音ノ木坂店にたどり着いた私達を待っていたのは、イタリアンマフィアっぽい中年の男とその手下達だったの。

 

さてさて、このイタリアンマフィアっぽい中年のヤクザなんだけど…絢音のバカがケツアゴケツアゴってさんざん言ってたの覚えてるかな?

 

うん。このヤクザね?絢音の言う通り確かにアゴがケツアゴだったわ。

 

そりゃもう見事なケツアゴ。

 

あんなマンガみたいな見事なリアルケツアゴ見たのは産まれて初めてだったから笑いを堪えるのが大変だったわー。

 

私が笑いを堪えている間になんか絢音のバカがケツアゴヤクザと言い合っていたみたいだけど、ナニ言ってたのかぜんぜんわかんなかったし。

 

<ガンプラバトルシミュレーター、システム起動。続けてIFSの接続を開始する。>

 

で、ケツアゴの笑撃から必死に笑いを堪えること数分。

 

ようやく絢音のバカとケツアゴヤクザの言い合いは終わって、私達はそれぞれのガンプラをスキャンしてガンプラバトルシミュレーターの筐体に乗り込んだの。

 

あのままケツアゴを見てたら腹筋が崩壊してバトル前に笑死するとこだったから助かったわ。

 

私はそんなことを考えながら自分のGPベースをメインコンソールの側にある設置ポイントにセットしてガンプラバトルシミュレーターのメインシステムを起動させたわ。

 

メインシステムの起動が完了すると、さっそくナイトガンダムのイメージアバターを使用している私の相棒の電子精霊“ロボ太”がIFSの接続を始めてくれたの。

 

私の相棒の高位電子精霊“ロボ太”…厳密にはコイツは私が契約した電子精霊じゃないんだよね。

 

ロボ太って名前を付けたのは私なんだけど、ロボ太の本来の相棒はここにはいない…ってか修行の旅とか言ってどこをほっつき歩いるのかまったくわかんない私の彼氏なのよ。

 

アイツが修行の旅に出る直前に突然“ミサ!修行の間はミサにロボ太を預けるよ!仲良くしてやってね!”って言って私に押し付けて来やがったのよ。

 

「うん!サクッとお願いね!ロボ太!」

 

世界初の電子精霊の契約者としてたぶん現状で一番電子精霊に詳しい鳴神のバカから聞いた話じゃ、今の私とロボ太の関係は仮契約みたいな状態なんだって。

 

電子精霊の貸し出しとかは本来なら無理らしいんだけど、アイツがロボ太と契約して名前を付けるときに私がノリと勢いで名前を付けちゃったことが関係してるんじゃないか?ってなことも言ってたっけ。

 

難しいことはよくわかんないけど、まぁ仮契約でもなんでもロボ太がいてくれれば私的には色々と楽ができるからいいんだけどね。

 

システム周りのあれやこれやから戦闘管制まで、電子精霊が…ロボ太がいてくれるだけでホントにスムーズに行くのよね。

 

ロボ太を預かるまで使っていたサポートAIシステムもあれはあれで凄かったけど、電子精霊の処理速度はなにもかもが段違いなのよ。

 

「うむ。ミサに命じられるのは腹が立つが、ミサを助けよとの主殿の命に背くわけにもいかない。仕方ないので今回もしっかりとサポートをしよう。」

 

うん。

 

電子精霊と一緒だと楽ができるからいいんだけど、ロボ太の本来のマスターじゃないからか私にはいつもこんな感じでなーんかトゲのある塩対応なのよね…。

 

「釈然としないけど手伝ってくれんならなんでもいいわ。それよりも各機へ通信回線を開いてちょーだい。」

 

<心得た!各機への通信回線を接続!いいぞ!ミサ!>

 

「あんがと。さーて…ミサより各機へ!そろそろ指定された出撃時間だけど、みんな出撃準備はできた?」

 

今回も何気ないロボ太の塩対応にちょっとだけ挫けそうになったけど、気にしたら負けかな?ってことで気にしないことにした私は、ロボ太に各機への通信回線を開いてってお願いしたわ。

 

そのお願いに応えてロボ太はさほど時間をかけずに、みんなへと通信回線を開いてくれたわ。

 

うん。

 

ロボ太の塩対応はたまーに泣きたくなるけど、やっぱり電子精霊って便利だわ。

 

[[こちらガンプラ仮面1号のラブリーにこちゃんよ!こっちはいつでもイケるわ!]]

 

[[同じくガンプラ仮面2号の鳴神だ。こっちも出撃準備はとっくに終わってる。]]

 

通信回線を開いてみんなへ出撃準備の確認をすると、サブモニターの通信画面にまずは目出し帽をかぶった黒ジャージ姿のにこちゃん…今回はファイターネームはガンプラ仮面1号らしいわ…がいつでもイケるわ!って元気に応えてくれたわ。

 

そんなガンプラ仮面1号なにこちゃんの今回使うガンプラは、にこちゃんが交通事故で亡くなったお父さんから受け継いだガンプラ“ガンダムアストレイ・ダークフレーム”を改修して作った“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍(まがつ)にこ”じゃなくて、ピンクとホワイトで塗装されたザクだったわ。

 

機体の名前は“ザク・ブバルディア”。

 

F2ザクの上半身とジョニー・ライデンの高機動型ザクⅡの脚部をミキシングして、肩に増加装甲とシールドバインダーを、背中にはブレードみたいに鋭いウィングを持った高機動バックパックをそれぞれ取り付けた高機動型の機体。

 

それにしても…ザク“ブバルディア”か…。

 

知ってるかな?

 

“ブバルディア”ってピンク色の小さな花の名前なんだよ?

 

確かブバルディアの花言葉は…“清楚”…“親交”…“羨望”…“情熱”…“憧れ”…そして……“幸福な愛”……だったかな?

 

“幸福な愛”…ね。

 

なんか肝心なとこで臆病になって伝えたい気持ちを伝えられないままでいるにこちゃんらしいかも。

 

きっと物凄く遠回しにあのバカがいつも使ってるザクに、ブバルディアなんて普通の人は知らないような花の名前を付けて、花言葉に想い託して気持ちをそっと伝えようとしているだろうな。

 

にこちゃん乙女過ぎてめっちゃ可愛いわ。

 

さしずめにこちゃんにとってのブバルディアの意味は“私は貴方を愛せて幸せです”ってとこかな?

 

うん。青春してるねぇ。

 

ホント、にこちゃんって鳴神のバカにはもったいないわ。

 

いつかはにこちゃんの想いがあのバカに伝わって幸せになってくれたらいいんだけどね。

 

そんな乙女なにこちゃんことガンプラ仮面1号に続いて、次はガンプラ仮面1号とお揃いの目出し帽をかぶった鳴神のバカことガンプラ仮面2号も出撃準備は終わってるって伝えて来たわ。

 

うん。

 

鳴神のバカも電子精霊の契約者“精霊使い(エレメンタラー)”だから、あれやこれやらを設定するのが早いんだよね。

 

まぁ鳴神のバカは“精霊使い(エレメンタラー)”以前にシステム周りを弄るのが得意だからね。

 

電子精霊がいなかったとしてもあんまり関係ないのかな?

 

ちなみに鳴神のバカが今回使うガンプラはいつものレンタルガンプラのF2ザク…じゃなくて、なんか無駄に大型ガトリングガンを4門も搭載したゴツいザクだったわ。

 

なんでもにこちゃんからまともなガンプラを持ってこいって言われてたんだってさ。

 

で、鳴神のバカが持ってきた機体っていうのがあの大型ガトリングガン満載のゴツいザク。

 

名前は“ザク・インパチェンス”

 

“インパチェンス”…つまりは“鳳仙花”ね。

 

こっちはこっちでまた似合わない花の名前なんか付けちゃって。って思ってたら、鳴神のバカが今回使うこの“ザク・インパチェンス”は鳴神のバカが自分の義理の妹のために組んだ機体って話だったのよ。

 

ふーん…鳴神のバカのクセに義妹のためにガンプラとか組んであげるなんて…案外といいお兄ちゃんしてんじゃん。

 

高機動近接型のにこちゃんの“ザク・ブバルディア”と重砲戦型の鳴神の“ザク・インパチェンス”。

 

いつも二人でバトルロイヤルに出撃してるから連携も問題ないし。

 

面と向かっては絶対に言わないけど、今日のバトルは負けるワケにはいかないから頼りにしちゃうわよ。

 

[[こちら謎の覆面ファイターのマスク・ド・エリーチカよ。私と私のトールギス・ヴァルキュリアもいつでも出れるわ。]]

 

[[謎の覆面ファイターその2のマスク・ド・スピリチュアルも出撃準備は完了しとるよ。ドム・ハーミットはいつでも出れるやん♪]]

 

目出し帽の強盗ルックコンビの次に私の通信に応えてくれたのはにこちゃんが呼び出した正体不明の美少女ボンテージコンビ。

 

金髪で水色ボンテージを身に付けている方はファイターネームは“マスク・ド・エリーチカ”って言うんだね。

 

そんな“マスク・ド・エリーチカ”の持ってきたガンプラは、トールギスにかなり硬度の高い(値段も高い)金属パーツを仕込んでガチムチに防御特化に改造した“トールギス・ヴァルキュリア”って名前の機体だったわ。

 

このトールギス・ヴァルキュリア、武装はなんともシンプルなことに大型ランスと大型シールドだけなのよ。

 

にこちゃんの話だと、この“マスク・ド・エリーチカ”と“トールギス・ヴァルキュリア”は大型ランスと大型シールドを構えてとにかくフルブーストしっぱなしで突撃を繰り返すんだって。

 

アホみたいに硬いからよっぽど高威力の攻撃じゃなきゃ装甲を突破することはできないらしいわ。

 

重装甲で高機動か…。

 

そこにさらに高火力を付け加えたら、機体の名前も含めてなんか私のガンプラとコンセプト被ってたかもね。

 

えっ?私の使うガンプラはナニかって?

 

うーん…それはもうちょっと待ってて。

 

先に他のみんなのガンプラから説明しときたいからさ。

 

さてさて。“マスク・ド・エリーチカ”の次に私の通信に応えてくれたのは、怪しい関西弁をしゃべる紫ボンテージのデカ乳女王様ことファイターネーム“マスク・ド・スピリチュアル”。

 

“マスク・ド・スピリチュアル”の持ってきたガンプラはドムをこれでもかってくらいに魔改造して背中にガンダムアシュタロン・ハーミットクラブのヤドカリを背負ったなんだかよくわかんないドム“ドム・ハーミット”。

 

知り合いらしい鳴神のバカの話だと、この“ドム・ハーミット”って機体はヤバいくらいに高火力らしいんだけど…。

 

背中に背負ってるヤドカリから考えると、鳴神のバカの言っていた高火力の正体はサテライトランチャーかな?

 

でもサテライト系の武装ってそんなに珍しくないよね?

 

あの鳴神が“ヤバいくらい高火力”って言うんだから普通のサテライトランチャーじゃないんだろうけど…。

 

ま、そこら辺はバトルが始まればわかるんでしょうけどね。

 

どんだけヤバい高火力なのかちょっと楽しみかも。

 

それにしてもデカ乳関西弁ボンテージさんのファイターネームの“マスク・ド・スピリチュアル”ってなんか言いにくいわね。

 

バトル中に“マスク・ド・スピリチュアル!”って呼んで舌噛まなきゃいいけど…。

 

[[おう!絢音だ!よくわかんねぇけどたぶん逝けるぜ!ってかさっさと逝こうぜ!!!]]

 

[[幹也です。絢音ちゃんの出撃準備はこちらで確認したんで問題ありません。もちろん僕も出撃準備は完了です。]]

 

最後に通信に応えたのは、私の一応は幼馴染みな頭は空っぽのクセに発育だけは良い突撃アホアホ任侠娘の絢音と、惚れた弱味でちっちゃい頃からアホな突撃任侠娘にいつも振り回されてる“THE・苦労メガネ”の幹也の二人だったわ。

 

アホの絢音の使うガンプラはうちの店の商品から勝手に拝借して作った素組のガンダムグシオンリベイク・フルシティ。

 

ガンプラを持っていなかった絢音はうちの店をうろつきながら今回のヤクザとのガンプラバトルで使うガンプラを物色してたんだけど、なんでかは知らないけど“良い面構えしてやがる。気に入った!コイツにするぜ!”って言ってグシオンリベイク・フルシティを手に取って組み立て始めたんだよね。

 

ニッパーとかは幹也の物を使ったみたい。

 

あとは支払いも幹也がしてたっけ。

 

相変わらす苦労してんなぁ…。

 

そんな絢音にベタ惚れの幹也のサポートを受けながら作った素組のグシオンリベイク・フルシティはまぁ素組の割には良いデキなんじゃないかな?

 

メタい話すると本編のアホの権化が使ってる素組のストライクガンダムよりは良いデキしてるのよね。

 

本編のアホの神様のストライクガンダムなんて爪切りでランナー切って適当に作ったから、パーツの合わせ目は酷いことになってるし、シールは曲がってるし、ガンダム系の機体の特徴的なV字アンテナの片方は折れてるしで散々だもんね。

 

あっ。本編にまだ顔すら出してない私が本編のヒロインの1人のガンプラを散々なんて言っちゃうのは流石にメタ過ぎたかな?

 

んじゃメタい話は終わりにして、こっちのアホ娘こと突撃アホアホ任侠娘の絢音が手先が器用なのが意外っちゃ意外だったわ。

 

組み上げるときに幹也がサポートしたからかな?

 

そんな絢音をサポートしてあげてるメガネをかけた地味な男の子の幹也の使うガンプラはジェガンを弄ったカスタムガンプラ“ジェガン・アーモリー”だったわ。

 

ジェガン自体は普通の逆シャア版のジェガンなんだけど、幹也の持ってきたガンプラはバックパックが普通じゃなかったのよ。

 

なんて言えばいいのかな?

 

幹也のジェガンのバックパックはね…おっきいコンテナのよ。

 

とにかくおっきいコンテナなの。

 

うーん…わかりやすく言えば08小隊の陸戦型ガンダムが背負ってる武装コンテナが一番近いのかな?

 

あれをさらに大きくした感じだね。

 

そのおっきなコンテナのあちこちにはスラスターとかバーニアを取り付けて無理矢理に機動性を確保してるみたいね。

 

幹也にそのコンテナにナニ入れてんの?って聞いてみたら…まだ秘密です。だって。

 

地味メガネのクセに秘密ですなんてなんかイラっとするわね!

 

ふん!どうせ絢音LOVEな地味メガネのことだから、あのバカデカイ背中のコンテナには絢音用の銃火器をこれでもかってくらいに詰め込んで来たんでしょ!

 

絢音のヤツは絶対に残弾とか気にしないでバカスカ撃つに決まってるからね!

 

ってかさ?機体の名前からしてコンテナの中身がパレバレじゃん。

 

アーモリーってつまりは英語の“armoury”、日本語では“武器庫”なんでしょ?

 

秘密です。とか言うならもっとひねった名前をつけろよ!って感じよね。

 

まぁアホな任侠娘なんかに惚れちゃってる地味メガネだから仕方ないか。

 

さて。

 

どうやらみんな準備はいいみたいだね。

 

「みんな準備はいいみたいだね。それじゃそろそろ行こっか?クソなヤクザの用意したクソなステージをクリアしにさ。」

 

フルメンバーの10人は集まんなかったけど、不思議とこのメンバーなら何とかなりそうな気がするわね。

 

[[ふん!どんなステージでもにこにーがいれば余裕よ!余裕!]]

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”、にこちゃん。

 

[[ならにこちゃんだけで出るか?ぶっちゃけ面倒だから俺はレストコーナーでコーヒーでも飲んでるからさ。]]

 

“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”、鳴神 青空。

 

[[おっと♪鳴神君は1人だけ楽するつもりやね?それは希さん的にはちょっといただけないなぁ~。]]

 

魔改造ドムを使う謎のデカ乳ファイター、“マスク・ド・スピリチュアル”。

 

[[そのクズは魂の奥底まで逃げ癖が染み付いちゃってるから仕方ないわ。貴方程度がいなくてもヤクザの用意したステージくらいなら私と希だけでも余裕でクリアできるでしょうから、本当に帰ってもいいわよ?]]

 

ガチムチ防御特化突撃仕様トールギスを使う金髪のボンテージファイター“マスク・ド・エリーチカ”。

 

[[あ"ぁ"?んだとぉ!このクソおんなぁぁぁぁ!!!そのボンテージひん剥いて縛り上げて調教すっぞ!ゴルゥラァァァ!!!]]

 

[[えっ?!ホントに!]]

 

[[ちょっと絵里!なんでアンタは調教すっぞ!とか言われて嬉しそうなのよ!!!]]

 

[[えりち(ドM)やからなぁ…。]]

 

そう言えば今さらだけどコイツらってどんな関係なんだろ?

 

友達…の割には微妙な仲だよね?

 

まぁ別にバトル中に味方同士でヤり合わなきゃいいけど。

 

[[おいおい!なんかしらねぇーけど鳴神のアニキも金髪の姐さんも喧嘩はよしてくれよ!仲わりぃのかもしんねぇーけど、今回はあたしらは仲間なんだかよ!]]

 

偉そうなことを言ってる今回の元凶の任侠娘な雨宮 絢音はあれでいていざというときは頼りになるし。

 

[[そうですよ。僕たち7人は仲間なんですよ?せめてバトル中だけでも仲良くしましょうよ?]]

 

絢音のお守りの地味メガネ、炉洲 幹也は実はそこそこのファイターだったりしてるし。

 

うん。

 

イケるわ。

 

絶対に大丈夫…って思いたいかな?

 

[[おっ♪7人の仲間ってなんかえぇ~やん♪クロボンの鋼鉄の七人みたいやない?]]

 

そんな私の内心とは裏腹に、みんなはまだ余裕綽々でくっちゃべってたわ。

 

鋼鉄の七人がどうとかって。

 

[[えっ?鋼鉄の七人…ですか?あ、あのー?鋼鉄の七人って結構みんな死にませんでしたっけ?]]

 

[[縁起わりぃなぁ…ってか俺達って鋼鉄っていうよりも色モノの七人なんじゃねぇーの?]]

 

[[色モノの七人なんてカッコ悪いからにこにーは絶対にイヤよ!]]

 

[[なら商店街を救うために集まったから商店街の七人とかかしら?]]

 

[[商店街の七人…それってなんかよくねぇか?アタシ的にはアリだな!]]

 

“商店街の七人”か…。

 

ま、いいんじゃないの?

 

「なら私達のチーム名は音ノ木坂商店街チーム改め“商店街の七人”ってことで逝っとこうか?ほら!なんかまたグダグダになってきたから準備が出来てるなら出るわよ!」

 

[[おっけー!]]

[[おうよ!]]

[[了解よ。]]

[[了解やん♪]]

[[おう!]]

[[はい!]]

 

元気なお返事ももらったことだし…さぁーて。

 

それじゃちょっと軽く商店街を救うために出撃でもしてみますか!

 

音ノ木坂商店街チーム改め商店街の七人のお出ましよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


本当ならばこのお話までにはにこちゃんが今回のお話で使用するザク・ブバルディアを実際のガンプラで作る予定でしたが、色々とございました…。
完成しませんでした!
近い内には完成させたいと思っております。
活動報告にザク・ブバルディアの作成途中の画像が張られておりますので、気になったお方がおられましたらご覧になってみて下さい。

次回は今回の主役のミサちゃんのガンプラが登場いたします。

次回更新は来週の月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「商店街の七人 ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近はプライベートで色々とあり、真面目に転生トラックに轢かれたいとか思い始めているQooオレンジでございます。

さて、今回からようやくバトルが始まります。
チーム商店街の七人を迎え撃つのは一体…。

それでは 閑話「商店街の七人 ③」 始まります。






























なんだかんだでついに始まった音ノ木坂商店街の命運を賭けたガンプラバトル。

 

それぞれの発進ゲートから飛び出した私達“音ノ木坂商店街チーム”改めチーム“商店街の七人”は、漆黒の宇宙空間を目的地目指して駆け抜け出したの。

 

ヤクザ共が設定した今回の勝利条件…それはあちらの用意した要塞を攻略するってなんともまぁいたって普通の勝利条件だったわ。

 

まぁクソなヤクザが普通のバトルステージなんて用意してるワケはないと思うけどね。

 

絶対にナニかおかしな仕掛けがしてあるに決まってるわ。

 

[[マスク・ド・スピリチュアルより各機へ!うちのハーミットのレーダーに反応アリや!前方に敵さんがお出ましやで!あちゃ~。なんか色んな量産機がぎょ~さん出てきよったやん。]]

 

そんな事を考えながら先を急いでいると、私達の中で一番レーダー範囲の広いドム・ハーミットに乗っているマスク・ド・スピリチュアルが、前方に敵機の集団を発見したって報告してくれたわ。

 

敵と聞いて突撃任侠娘の絢音が真っ先に戦列から飛び出して行くとばかり思っていたんだけど、意外や意外…。

 

[[ぎょーさんだろうがなんだろうが!1機残らずぶっ潰す!!!ウィングブレード展開!ブーストドライブ!!!!行くわよ!ブバルディア!!!]]

 

[[相手が量産機だろうがなんだろうが!1機残らず貫いてみせるわ!!!ハイパーバーニア起動!ブーストドライブ!!!さぁ!駆け抜けなさい!!!ヴァルキュリア!!!]]

 

報告を聞いて真っ先に突撃を始めたのは謎のガンプラ仮面1号こと我らがロリっ娘なにこちゃんと、金髪ボンテージのマスク・ド・エリーチカの二人だったのよね。

 

ガンプラ仮面1号は背中に背負ったバックパックの両脇に取り付けてある刃のように鋭い特徴的なウィングブレードを展開して、マスク・ド・エリーチカは背中の大きなバーニアを展開して大型ランスを構え直して、それぞれスゴいスピードで前方の敵機の集団へと突撃して行ったわ。

 

<<敵機の詳細座標を確認しました。詳しくはいつも通りサブコンソールに表示します。続けてザク・インパチェンスの各部スラスターモジュールのサポートに入ります。ユウリ用に作られたこの機体ではいつものマスターの設定値ではダメですね。リヴァイブ使用時の四割減で各種設定値を再設定しておきます。>>

 

[[おうよ!そっちは任せる!こちらガンプラ仮面2号!これよりインパチェンスは中衛に入る!にこちゃん!絵里さん!じゃなくて、ガンプラ仮面1号!マスク・ド・エリーチカ!援護はきっちりしてヤるから好きなように暴れてこい!!!]]

 

そんな駆け出した2機の次に行動したのは鳴神のバカことガンプラ仮面2号のザク・インパチェンスだったわ。

 

相棒の電子精霊“アイリ”のサポートを受けながら、ガンプラ仮面2号は重武装で重そうな機体を器用に操って前衛組のやや後方に位置すると、突撃を開始したガンプラ仮面1号とマスク・ド・エリーチカに援護は任せろ!って通信を送りながら、右手に持ったMMP-80マシンガンを先行した2機に振って見せているわ。

 

うーん?なんか普段のバトルロイヤルとかだとすぐに前衛に出る鳴神のバカが率先して中衛に入って援護を担当しようとしてるなんて珍しいわね。

 

機体が重武装で重そうだから?

 

んー?あの鳴神のバカなら重武装で重そうな機体でもそんなこと気にしないで前に出るよね?

 

それをしないってことは、それだけ今日の前衛二人を信頼してるってトコなのかな?

 

にこちゃんが強いのはよく知ってるけど、もう1人…マスク・ド・エリーチカを名乗ってるあの絵里って金髪の人も鳴神のバカが信頼するくらいに強いのかな?

 

マスク・ド・エリーチカの使ってるトールギス・ヴァルキュリアって機体は金属パーツとか使ってかなりガチムチに強化されてるっぽいけど…。

 

まぁマスク・ド・エリーチカが強いか弱いはもうすぐわかるんだろうけどね。

 

だってあと少しで先行した2機が接敵しそうだもん。

 

お手並み拝見だね。

 

[[おっけー!にこにまるっと任せなさい!!!]]

 

[[貴方なんかに言われるまでもないわ!!!]]

 

通信を送られた前衛二人…ガンプラ仮面1号とマスク・ド・エリーチカの二人は、鳴神の通信に威勢よく応えると…。

 

[[[暴れて!暴れて!!!暴れて尽くしてヤるわ!!!!!]]]

 

二人とも同じこと言いながらさらに突撃の速度を上げて敵機へと向かって行ったわ。

 

うん。

 

あの2機…あれだけスピード出てんのにまだスピード上がるんだ。

 

ってかあのスピードでよくもまぁ二人とも機体をちゃんと制御できるよ。

 

あれだけスピードが出ちゃうとちょっとの操作ミスですぐにバランス崩して最悪は機体がバラバラになるわよ。

 

[[おい!幹也!うちの商店街の厄介事を助っ人の姐さん達にだけ任しちゃられねぇ!アタシ達も逝くぞ!!!]]

 

[[了解だよ!絢音ちゃんは好きなように動いて!どんなに無茶な事をヤっても!絢音ちゃんのフォローは僕がする!]]

 

[[へっ!幹也のくせに生意気なこと言うじゃねぇーか!おう!そんじゃちょいと頼むぜ!幹也!!!]]

 

[[うん!!!]]

 

そんでもってお次は今回の元凶の突撃任侠娘な絢音とそのお守りの幹也の二人が、中衛に位置したガンプラ仮面2号のザク・インパチェンスを追い越して前衛へと躍り出て行ったわ。

 

絢音の素組のグシオンリベイク・フルシティは両手にライフルを持って先行した2機を追って、その少しあとをバカデカい武装コンテナを背負ったジェガン・アーモリーが絢音の死角をカバーするように細かく位置を変えながら追従して行ったわ。

 

ってか幹也のあのジェガン…あれだけバカデカい武装コンテナ背負ってんのに意外とスピード出るわね。

 

さっき初め見たときはまた無茶なガンプラを作ったなぁ…って思ったけど、案外イケてるわ。

 

3代目メイジン・カワグチも言ってたけど、やっぱガンプラは自由なんだね。

 

自由に楽しむからガンプラは面白いんだよ。

 

面白いからこそガンプラはガンプラバトルの無い時代から何十年も愛され続けてるんだね。

 

ねぇ?みんなはガンプラは好きかな?

 

もちろん好きだよね?ガンプラ?

 

だってさ、ガンプラってこんなに面白いんだもん。

 

みんな大好きに決まってるよね!

 

[[むふふ♪若い子はほんまに元気やねぇ。うちもあれくらい若かったらもうちょいはしゃぐんやけどね。]]

 

とかなんとか言ってるうちに、気づけば私の周りに居るのはマスク・ド・スピリチュアルの魔改造された薄紫色のドムだけになってたわ。

 

マスク・ド・スピリチュアルは薄紫色のドムをやや加速させて私の機体の隣まで近寄らせると、通信回線を開いて話し掛けて来たの。

 

うん。

 

若い子はって言ってたけど、この人もまだ十分に若いんじゃないの?

 

にこちゃんと鳴神のバカの会話からすると、この無駄に乳のデカい人と金髪ボンテージのマスク・ド・エリーチカの二人って、にこちゃん達の学校…音ノ木坂学院の生徒会の人なんだよね?

 

なら留年とかしてない限りは高校生だよね?

 

いわゆる女子高生…“JK”ってヤツだよね?

 

JKさんなら十分に若いと思うんだけど…?

 

…………もしかして世間一般じゃ女子高生はもうオバサン枠なの?!

 

イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!!!

 

自分で言っといてアレだけど、女子高生でオバサンとかあり得ないし!

 

むしろ食べ頃だよ!食べ頃!!!

 

みんなもそう思うでしょ!

 

えっ?!女子高生とか性的に食べたら犯罪?!

 

ぐぬぅ!こんな時だけ正論言いやがって!

 

薄い本とかじゃ散々に女子高生とヤりまくってるじゃねーか!

 

女子高生は(性的に)食べたら美味しいんだよ!

 

コンチクショー!!!

 

※15歳以下の女の子(男の子も)を性的に食べたら犯罪です。

 

※16歳以上の未成年ならば結婚を前提とした真面目なお付き合いなら問題ないらしいですが…。

 

※皆様は女子高生を性的にお召し上がりになる際にはくれぐれもお気を付け下さいませ。

 

「は?え?若いって…えーっと、マスク・ド・スピリチュアルって私とあんまり歳変わんないんじゃないんですか?マスク・ド・エリーチカもマスク・ド・スピリチュアルもかなり大人っぽいですけど、二人ともたぶんまだ高校生ですよね?」

 

[[ん?えりちはともかくうちって大人っぽいかな?まぁぶっちゃけミサちゃんの言う通りうちら高校生なんやけどね?せやけどなんか若い子たちの勢いを見てるとつい、ね。気持ちの問題ってヤツやね。]]

 

「いや、気持ちの問題って…。」

 

あー。この人なんかちょっと苦手なタイプかも。

 

独特のペースって言うか独特の雰囲気って言うか…。

 

なーんかイマイチ真意が読めないんだよね。

 

それにこの人って絶対に搦め手とか好きそうなタイプだよね?

 

苦手なんだよね。搦め手で攻めてくる相手って。

 

搦め手が悪いとは言わないけど、やっぱりわかりやすく全力でぶつかり合った方がバトルは面白いよね。

 

[[それよりもミサちゃんは前に出えへんでもえぇの?その機体…たぶんどっちかって言ったら前衛系の機体なんやないん?]]

 

むむ?なんか急に話題を変えられちゃったけど…もしかして私がこの人ちょっと苦手かも?って思ったことがバレたとか?

 

だから気を使って話題を変えてくれたとか?

 

……ないよねー。そんなこと。

 

人の心でも読めない限り[[読めるで?少しやけどね。]]…………は?

 

な、なんか今…変な声が聞こえたような……………。

 

[[気にしたらあかんよ?それで?その機体って前衛系なんやろ?]]

 

気にしたらあかんの?

 

気にしたらどーなんの?

 

………うん。

 

なんか怖いから気にしないことにしよ。

 

えーっと、確か今の話題は私の機体が前衛系かどうかだっけか?

 

「あー…はい。どっちかって言ったら確かにこの子は一応は前衛系の機体ですね。」

 

[[むっふふ♪やっぱりね♪その機体のベースはキュリオスかな?あとはヴァーチェに…ラファエルの背中のアレやね。]]

 

「ありゃ?なんか簡単にバレちゃいましたね。」

 

さて。なんか色々とマスク・ド・スピリチュアルにバレちゃったみたいだから、そろそろ私の使ってるガンプラ“ガンダムアインヘリヤル”を紹介しとこうかな?

 

私の機体の名前は“ガンダムアインヘリヤル”。

 

“アインヘリヤル”って言うのは北欧神話で死後にヴァルキュリア(ヴァルキリーとかワルキューレって言うときもあるよ。)にスカウトされた勇敢な戦士達のことなんだよ。

 

まぁ色々と手抜きの説明だけどかなり噛み砕いて説明するとそんな感じのヤツなんだ。

 

“ガンダムアインヘリヤル”

 

カッコいい名前だよね!

 

そんなカッコいい“アインヘリヤル”って名前は絶賛修行の旅中な私の彼が付けてくれたんだ!

 

えっ?名前の理由?

 

あー、うーん…。あのね?実は私にもなんでこの子が“アインヘリヤル”って名前なのかわかんないんだ。

 

何回も何回も彼に理由を聞いたんだけど、いつもはぐらかして“アインヘリヤル”って名前にしたのか答えてくれなかったんだよね。

 

ホント、なんでアイツはこの子に“アインヘリヤル”って名前を付けたんだろう…。

 

あっ!ごめんね!今はこの機体の説明だったよね!

 

それでね?この子の機体コンセプトはズバリ!高機動!高火力!そして重装甲!

 

ドヤ!この豪華な機体コンセプトは!

 

えっ?ヤムチャ?

 

えっ?違う?ヤムチャじゃなくて無茶?

 

イヤ。ヤムチャも無茶も意味はおんなじじゃん。

 

無茶するからヤムチャ。

 

ヤムチャだから無茶。

 

ね?ヤムチャと無茶って同じ意味でしょ?

 

そのうち広辞苑とかに無茶=ヤムチャで載ったりするんだよ。

 

おっと。話がそれちゃったね。

 

とりあえずヤムチャは置いといて話を元に戻すね。

 

この子はヴァーチェ譲りの分厚いGNフィールドで攻撃を弾きながら、キュリオス譲りの加速力で高速で突撃して、一気に接近してラファエルの背中のアレを改造して作ったGNクローアームでぶん殴る!が主な戦法なんだ。

 

だからこの前に私がマスク・ド・エリーチカのトールギス・ヴァルキュリアとコンセプトが似てるって言ったんだよね。

 

違うのは私のアインヘリヤルにはちゃんと射撃武装も付いてるとこかな?

 

しかも結構な高火力の射撃武装がね。

 

その名も“GNスラスターキャノン”!

 

普段はスラスターとして使ってるんだけど、反転させてキャノンとしても使える優れモノなんだ。

 

あとね、この子…アインヘリヤルの最大の特徴はOO系ガンダムのガンプラがほとんど持ってる“アレ”が3つ取り付けられてることなんだ。

 

そう!例のアレ!ズバリ!GNドライヴ!!!

 

どう?スゴいでしょ!GNドライヴが3つもあるんだよ!

 

えっ?ヤムチャ?

 

じゃなくて無茶?

 

うーん?まぁ3つのGNドライヴをダブルオーライザーのツインドライヴみたいに連結して運用すればそれこそヤムチャなんだけど、私のアインヘリヤルはGNドライヴを連結しないでそれぞれ個別に運用しているからそこまでヤムチャでもないんだよね。

 

まぁアインヘリヤルにGNドライヴを3つ取り付けよう!って決めたときに、鳴神にシステム関係をあちこち手伝ってもらったから、GNドライヴを3つ連結させてトリプルドライヴとしても運用できることはできるんだけど…。

 

トリプルドライヴを起動した瞬間に機体が大爆発するんだよね…。

 

どうにもトリプルドライヴだとエネルギーが過剰供給されちゃって機体が持たないらしいんだ。

 

トリプルドライヴで供給されるエネルギーに耐えれるだけの機体が完成したら…くふふふふ♪そのときが私のアインヘリヤルの真の完成の時だよ!

 

どう!スゴいでしょ!私のアインヘリヤルは!

 

えっへへ♪こんなスゴいガンプラを作っちゃうなんて私もスゴ……くはないんだよね。

 

実はね…この子は…“ガンダムアインヘリヤル”は私だけで作ったんじゃないんだ。

 

手伝ってもらったの。

 

にこちゃんと鳴神のバカと、そして今は修行の旅に出ている私の彼に。

 

にこちゃんにはこの子のメイン武装のGNクローアームとGNスラスターキャノンを。

 

鳴神のバカにはこの子の3つのGNドライヴを完璧に制御する専用のシステムを。

 

そして…アイツにはこの子を…アインヘリヤル本体を。

 

みんなが手伝ってくれたからアインヘリヤルはこんなにもスゴいガンプラになったの。

 

スゴいガンプラにすることができたの。

 

私1人じゃこんなスゴい機体は作れなかったよ…。

 

でも……いつか……いつかきっと!

 

私は私だけの力でこのアインヘリヤルをもっとスゴいガンプラにしてみせる!

 

絶対にね!

 

と、まぁ私のガンプラ“ガンダムアインヘリヤル”の説明はこんなところでいいかな?

 

まだこの子にはヒミツがあるんだけど、それはまた今度ね。

 

それにしても…マスク・ド・スピリチュアルはよく見ただけでこのガンダムアインヘリヤルのベース機体がキュリオスとヴァーチェとラファエルの背中のアレだってすぐにわかったわね。

 

ただ乳のデカいだけの紫色ボンテージなんか着てる色モノ枠の人だとばかり思ってたけど、あのにこちゃんと鳴神のバカの知り合いなんだから、やっぱりこの人もただ者じゃなかったんだね。

 

人は見かけによらないってまさにこの事だね。

 

[[うちってこれでもビルダーとしてはちょっとは腕に覚えがあるんよ。ちょい昔に関西の方で頭のネジがいい具合に緩んでるエロいお師匠さんと、人として色々とダメな方向に爆走しとるあにさん達にこれでもか!って感じで揉まれに揉まれまくってガッツリ鍛えられたんよ…。あっ、揉まれたってうちのおっぱいやないで?ガンプラ作りについてやん♪それにガンプラバトルはお師匠さんやあにさん達の方が圧倒的に強かったんやけど物理的にはうちの方が強かったから、うちにセクハラでもしようもんなら完膚なきまで叩きのめしてやったやん♪むふふ♪♪♪そんな感じでうちは大体は何の機体が素体になっとるんか見ればわかるんよ。でもこれってうちだけやないハズやけどね?ある一定以上のビルダーならみんなわかるようになるもんやで?近場だと鳴神君とかもわかるんやないかな?]]

 

関西の方で頭のネジがいい具合に緩んでるってことはもしかしてガンプラ心形流かな?

 

あそこの人たちは…ねぇ。

 

アレだから。

 

みんなも知ってるでしょ?

 

ガンプラを超絶魔改造して“アレ”を作っちゃったんだもん。

 

肖像権とか一切無視して。

 

“アレ”を…ガンプラ美少女計画の全ての始まりの“すーぱーふみな”を見たときに、“ガンプラは自由だ!”って常々言ってる3代目メイジン・カワグチでさえ“これはアカンよ”みたいな事を言ってらしいよ。

 

それにしても…この人もただ者じゃないとは思ったけど、まさか心形流の関係者だったとはね。

 

それじゃ心形流関係で鳴神のバカとも知り合ったのかな?

 

ちょっと前までのド腐れ状態の鳴神のバカなら、こんなに乳がデカくて可愛い人ならソッコーで手を出してるハズだよね?

 

そこんとこはどーなんだろ?

 

気になるかも……うん。本人が前に…ってか隣にいるんだから聞いてみよ。

 

「あのー?ちょっと気になってたんですけどスピリチュアルさんと鳴神のバカとどんな関係なんですか?セ○レ?愛人?」

 

[[ん?うちと鳴神君の関係?あぁうちらはセ○レなんて不埒な関係やないよ?ぴゅあぴゅあやねん♪うちは鳴神君とはまだヤっとらんしね。鳴神君とどうこう以前に、ぶっちゃけうちってまだ処女やから。うーん……うちと鳴神君はやなぁ…そうやなぁ…ある約束をした関係かな?ずーっと前に。]]

 

あっ。この人まだ処女なんだ。

 

乳がデカいからてっきりヤりまくりかと思ってた。

 

で?鳴神のバカとはある約束をした関係?

 

ずーっと前に?

 

約束ってなんの……

 

[[おおっと!おねーさんもミサちゃんともうちょい楽しくおしゃべりしときたかったんやけど、どうにも楽しいおしゃべりタイムはここら辺でおしまいみたいやで!左方向から新手の敵機が接近中や!]]

 

鳴神のバカとマスク・ド・スピリチュアルの交わした約束について、もう少し聞いてみようとしたんだけど、それは新手の敵機の接近を告げる声で遮られちゃったわ。

 

気になるけど…今って一応は音ノ木坂商店街の命運を賭けた大事なバトルの真っ最中だったんだよね。

 

うん。鳴神のバカとマスク・ド・スピリチュアルの関係はあとでも聞けるわ。

 

とりあえず今はその新手の敵機ってヤツの確認をしなきゃ!

 

「左方向?えーっと…ロボ太!お願い!」

 

私はすぐに広域レーダーに切り替えて新手の敵機を確認しようとしたんたけど、最近は自分でレーダーレンジの切り替えとかまったくしてなかったら、咄嗟に“アレ?どーすんだっけ?”ってなっちゃったんだよね。

 

こんなときは頼れる相棒に丸投げがジャスティスだね!

 

と、言うわけで、私はすぐにロボ太にお願い!って一言お願いしたよ。

 

ロボ太ならこの一言で私が何を求めてるかすぐに判断してサポートしてくれるんだよね。

 

うん!うん!電子精霊さまさまだね!

 

<何でも人任せにするな!全く…我が主殿は何故このような娘を伴侶に………。新手の敵機の集団をサブモニターに拡大表示する!>

 

私のお願いにロボ太はいつものように一言文句を言うと、すぐにレーダーレンジを切り替えて新手の敵機の集団の位置情報をサブモニターに表示してくれたよ。

 

しかも拡大表示で。

 

ロボ太って塩対応でも基本的には優しいんだよね。

 

優しいところはアイツに…ロボ太の本来の契約者の私の彼に似てるかも。

 

「あんがと!どれどれ…ザクにジムに…うわぁ…なんか古今東西の量産機が勢揃いって感じのラインナップだね。」

 

サブモニターに表示された敵機の情報を確認すると、そこにはなんか量産機だけで編成された集団が映し出されていたわ。

 

元祖量産機のザクにジム。

 

SEED系のジンにストライクダガーにM1アストレイ。

 

OO系のフラッグにティエレンにイナクトなんかもいるよ。

 

なーんかさりげなーくハイ・モックも混ざってるし。

 

とにかく色んなシリーズの色んな量産機が勢揃いって感じで展開してたんだ。

 

量産機でもあれだけがん首並べると結構豪華に見えちゃうのは不思議だよね。

 

[[量産機だけなら厄介なアビリティ持っとるヤツがおらんからえぇんとちゃう?]]

 

私が新手の敵機を確認し終えたタイミングで、マスク・ド・スピリチュアルが量産機が相手なら楽なんじゃね?的なことを言ってきたけど…。

 

「でもあの新手の中にグレイズも居ますよ?アレってナノラミネートアーマーの防御アビリティあるからビーム系の攻撃が通り難くて、量産機のクセに無駄に固くないですか?」

 

左方向に新たに沸いて出てきて展開している量産機軍団の中には、“機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ”に登場した敵?組織のギャラルホルンが使っていた量産型MS“グレイズ”が混じってたんだよね。

 

鉄血系の機体ってグレイズとかの量産機でもビーム系の攻撃のダメージを大幅にカットしちゃう防御アビリティ“ナノラミネートアーマー”が標準装備されてるから、ビーム系の武装が主体だと地味に固くてイヤになるんだよね。

 

かなり高出力のビームならナノラミネートアーマーを貫通することもできるんだけど、言い方は悪くなるけど大量に沸いて出てきたたかが量産機程度を墜とすために、ナノラミネートアーマーを貫通するくらい強力な高出力ビームなんか使いたくないもん。

 

エネルギー(GNドライヴ搭載機のガンダムアインヘリヤルの場合はエネルギーじゃなくてGN粒子だけどね。)の無駄よ。

 

ザコキャラ程度にバカスカ高出力ビームをぶっぱなしたあげくにこんな序盤でエネルギー切れになって動けなくなるなんて、そんなどっかのおまんじゅう屋さんの看板娘(姉)なアホの化身みたいなことは私はしないよ。

 

[[ガンプラバトルシミュレーター版のナノラミネートアーマーはビームにはめっぽう強いけど物理的にそうでもないやん。グシャ♪って押し潰せばえぇだけやん♪ミサちゃんのそのアインヘリヤルのGNクローアームならグシャ♪ってするくらい簡単やろ?]]

 

「いや、まぁこの子の…アインヘリヤルのGNクローアームなら、表面にビームフィールドを展開させないでぶん殴ればいいだけなんでラクショーですけど…。」

 

ラクショーでもなーんか面倒なんだよね。

 

物理的にチマチマ潰して行くのって。

 

面倒なのってイヤじゃない?

 

私はイヤだなぁ…面倒なの。

 

なんて言ってられる状況じゃないんだけどね。

 

[[うちの“とっておき”でまとめて墜としてもえぇんやけど、この先ナニがあるかまだわからんからなぁ…。こんな序盤で“とっておき”を使って終盤のいざと言うときに使えんなんて洒落にもならんやろ?]]

 

マスク・ド・スピリチュアルの“とっておき”か。

 

さっきも言ったけど、背中にハーミットクラブを背負ってるんだから、たぶんサテライトランチャーかそれに準ずる高出力ビーム武装なんだろうね。

 

今回のステージは宇宙空間でもなんか月が無いっぽいから、マイクロウェーブを受信してサテライト系の連発は無理だもんね。

 

ヤクザのクソ共…宇宙空間に月が無いなんてワケのわかんないステージ作りやがって。

 

とかこのときは思ってたんだけど、今回のステージって実は宇宙空間は宇宙空間でも鉄血系の火星の近くの宇宙空間ステージだったらしいんだよね。

 

どおりでどこにも月がないワケだよね。

 

さて。

 

グダグダ言ってても仕方ないや。

 

まだバトルは始まったばかりで先も長いんだし、雑魚い量産機の掃除とか面倒でもサクサク終わらせちゃいますか!

 

「了解!ちょっと面倒だけど殴り潰して来ますよ!ロボ太!行くよ!」

 

<<心得た!GNドライヴ!出力上昇!各部スラスターを戦闘モードで起動!ブースト機動を開始する!良いぞ!ミサ!!!>>

 

「おっけー!そんじゃスピリチュアルさん!おっさきー!!!」

 

[[ほ~い。うちもあとから追い付くから無理はせんといてや~♪]]

 

私のお先に発言に例の怪しい関西弁でおっとりと返すマスク・ド・スピリチュアルに見送られながら、私は前へと進む意思をIFSを通してアインヘリヤルに伝えることで機体を加速させ、進行方向左手に展開した新手の敵機を殲滅するために移動を開始させたわ。

 

この子は…アインヘリヤルは機体重量が重いから初速は微妙に遅いんだけど、どんどん加速してスピードに乗っちゃえば結構速いんだよ。

 

下手な可変機よりもぜんぜん速いんだ。

 

今だってほら?マスク・ド・スピリチュアルのドム・ハーミットがもうあんなに後ろに…って!

 

引き離してないし!

 

ちょっと後ろからしっかりアインヘリヤルに着いてきてるし!

 

おんな重そうな装甲で背中にヤドカリまで背負ってるのに案外速いな!おい!

 

「そのドム!なんか速いし!!!」

 

[[うっしし♪そらこのドム・ハーミットはうちの最高傑作やもん♪それなりにスピードも出せるやん♪♪♪]]

 

なら最初から言ってよね…。

 

はぁ…。

 

やっぱりこの人、ちょっと苦手かも。

 

「…まぁ悪い人じゃないみたいだから、どうでもいっか。んじゃ二人でサクサク片付けちゃいますよ!」

 

[[りょ~かいやん♪]]

 

さてさて。

 

それじゃ改めて…量産機狩りと洒落込みますか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回より登場いたしましたミサちゃんの乗機「ガンダムアインヘリヤル(試作型)」をご提供いただきましたユーザーネーム“yonesuke02”様。
素敵な機体をありがとうございました。

次回はそんなアインヘリヤルを乗機とするミサちゃんが真面目にバトルをいたします。
エロは抜き…だと思います。
そして次回の最後にはケツアゴさんと共にチラリとあの人の影が…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「商店街の七人 ④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

新たなガンダム“ガンダムビルドダイバーズ”が発表され、新しいガンプラ達に心を踊らせているQooオレンジでございます。
ザクがいないのがとても寂しいのですが、グリモアやカプルなど実に気になります。

さて。本日は閑話「商店街の七人」の四回目となります。
今回はミサちゃんがようやく戦闘をいたします。

それでは 閑話「商店街の七人 ④」 始まります。























笑撃のケツアゴヤクザが用意したバトルステージを攻略するために、目標の要塞を目指して宇宙空間を駆け出した私達チーム“商店街の七人”の進路上に現れたのはお邪魔虫な大量の敵機達。

 

にこちゃんこと目出し帽に黒ジャージの強盗ルックなガンプラ仮面1号と謎の金髪ボンテージのマスク・ド・エリーチカはそんなお邪魔な敵機達を駆逐するために、それぞれの機体…“ザク・ブバルディア”と“トールギス・ヴァルキュリア”を駆って先行して行ったわ。

 

先行した二人のあとに続くのは今回のバトルではいつもの素組のF2ザクじゃなく、大型ガトリングガン山盛りの重武装なザクを使っている鳴神のバカことガンプラ仮面2号。

 

そして今回の騒ぎの元凶の突撃任侠アホ娘の絢音と、アホの絢音のお守り担当の幹也の二人が先行した二人と鳴神のバカを追っていったわ。

 

雑魚の掃除くらいならにこちゃん…じゃなくてガンプラ仮面1号だけで十分にお釣りがくるから、私は先行した二人とそのあとに続く鳴神と絢音&幹也を見送って前には出なかったんだ。

 

そんな後方に残った私の隣には金髪ボンテージのマスク・ド・エリーチカの相棒(?)のデカ乳紫ボンテージなマスク・ド・スピリチュアルも残ったんだよね。

 

それで二人でグダグダとおしゃべりしながら進んでいたら、進行方向のやや左側にまた新しい敵機が沸いて来ちゃったんだ。

 

新たに出現した敵機は古今東西の色んな量産機を寄せ集めた集団。

 

ザクにドムにゲルググにジム。

 

ハイ・ザックにマラサイにジムⅡにネモ。

 

ガザCにジムⅢにジェガンにギラ・ドーガ。

 

ギラ・ズールとかも居るね。

 

宇宙世紀からは他にも居るけどとにかくいっぱい居るんだよ。

 

宇宙世紀以外からもジンやストライク・ダガーやM1アストレイとかも居るし。

 

もちろんSEED系以外の量産機もいっぱい沸いてやがるんだよね。

 

私とマスク・ド・スピリチュアルの二人はそんな新たに大量に沸いて来た量産機を片付けるためにそれぞれの機体を加速させて戦闘を開始したんだ。

 

「うぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

私は量産機の集団に接近するために加速したスピードをそのまま利用して、一番近くに居た灰色の地味な量産機カラーのゲルググの胴体部分に、気合いを入れてガンダムアインヘリヤルの右手のGNクローアームをぶちかましてやったわ。

 

インパクトの瞬間、アインヘリヤルのコックピットには地味な量産機カラーのゲルググの装甲がひしゃげる“グシャ”って音が響いたの。

 

もちろんGNクローアームの直撃したゲルググは一撃で撃墜よ。

 

「うっし!!!まずは1機!」

 

<喋っている暇があるなら早く次を片付けろ!右方向からジンとリック・ドムが接近中だ!>

 

「わかってるって!まずはジンから!!!」

 

ゲルググを撃墜した私は右手のGNクローアームを振り抜いた体制から、そのまま機体左側のスラスターを軽く噴かして、今度は左手のGNクローアームを重斬刀を振りかぶりながら私のガンダムアインヘリヤルに接近して来ていたジンに向けてぶちかましてやったんだ。

 

そしてその次に今と同じ要領で今度は機体右側のスラスターをやや強めに噴かして、ジンに続いてヒートサーベルを握りながら接近して来ていたリック・ドムへと、右手のGNクローアームを勢いよく振り抜いて胴体部分をぶち抜いてやったわ。

 

「ヒャッハー!これで3機目♪今日は調子イイじゃん♪ミサちゃんぜっこちょー!」

 

<大量に沸いて出てくる雑魚共を3機程度墜としたくらいで浮かれるな!<

 

むぅ。

 

せっかく調子よく連続で敵機を撃墜してテンションが上がりはじめていたのに、ロボ太は浮かれるな!だって。

 

いいじゃん。ちょっとくらい受かれてもさ。

 

バトル中のテンションは大切だよ?

 

ねっ?みんなもそう思わないかな?

 

<見ろ!あちらの紫色のご婦人は既に10機近くの敵機を墜としているぞ!>

 

「へっ?!紫色のご婦人って…ゲッ?!な、なんかあのヤドカリドム!めっちゃ無双してるし!!!」

 

ロボ太の発言に私は内心でテンションは大事だよ!って考えていると、ロボ太は続けてあっちの紫色のご婦人を見ろ!って言ってきたんだけど…うん。

 

見たよ。

 

見たんだけどさ。

 

見た先ではね?ロボ太曰く紫色のご婦人こと紫ボンテージのマスク・ド・スピリチュアルが、ドムの改造機“ドム・ハーミット”を駆って量産機を相手に無双していたんだ。

 

あるザクは背中の“ヤドカリ”からにょき♪っと伸びた巨大な“ハサミ”…ギガンティックシザースで挟まれてメキって胴体をちょん切られて。

 

あるガフランはギガンティックシザースから放たれたシザースビームキャノンでコックピット部分を撃ち抜かれて。

 

あるグレイズに両腕に装着されたトゲトゲ付のシールドでぶん殴られてからギガンティックシザースを振り下ろされてグシャりと叩き潰されて。

 

うん。

 

マスク・ド・スピリチュアルだってグレイズをナノラミネートアーマーなんか無視して物理的に叩き潰せるじゃん。

 

あっ。

 

今度はシールドから割と高出力のビーム撃ってるし。

 

あのシールドって中にビームキャノンでも仕込んでるんだね。

 

たがらあのドム・ハーミットってドムの改造機には手持ちの武装が無かったんだ。

 

なっとくー。

 

「なっとくー。じゃなくて!思ってたより強いし!あのSMクラブの女王様っぽい色モノ!」

 

<うむ!我が主殿や姉上殿の契約者のソラ殿には及ばぬが、かなり上位の戦士と見て間違いあるまい!>

 

「うへぇ…世の中にはまだまだ強いファイターがいっぱいだ…。」

 

<負けたくないのならば精進あるのみだ!だが今は眼前の敵機を片付けるぞ!右方よりジェガン2機、M1アストレイが3機接近中だ!>

 

「っ!りょーかい!GNスラスターキャノンで凪ぎ払うよ!」

 

私は別にアイツみたいに…私の彼みたいに最強のガンプラファイターとか目指してるワケじゃないけど、それでも最強を目指してるアイツのパートナーとして、アイツに恥をかかせない程度には強いガンプラファイターでいたいんだよね。

 

うん。ロボ太の言う通り私ももっと頑張らなきゃ。

 

アイツが修行の旅から帰ってきた時に、強くなったねって言ってもらいたいしね!

 

そのためにも!まずは私達の商店街を!音ノ木坂商店街を守ってみせるよ!

 

雑魚を何機が撃墜したくらいて少しはしゃいじゃっていた私は改めて気合いを入れ直して、さっさと目の前に大量に展開しているこの雑魚量産機を片付けようって思ったんだ。

 

GNクローアームでの近接戦闘で1機ずつチマチマ片付けてもいいんだけど、先のことを考えるとこんな序盤でムダな時間は使いたくないしね。

 

だから私は雑魚い量産機共を一気に片付けるために、アインヘリヤルに搭載された唯一の射撃武装“GNスラスターキャノン”を使うことにしたんだよ。

 

<心得た!GNスラスターキャノン!砲撃形態へ移行!GNドライヴの出力を上げるぞ!>

 

ロボ太は私の指示に即座に応えて、メインスラスターとして使用していたGNスラスターキャノンを反転させ砲門を前方へと向けて砲撃形態へと移行してくれたわ。

 

それからGNドライヴの出力を上げてGN粒子を砲身へと供給させ、いつでもビームを発射できるようにセッティングしてくれたんだ。

 

流石は高位電子精霊だね。

 

ヤることがスムーズで助かるよ!

 

「うん!狙いは…あの集団のど真ん中!ついでに連中の後ろから来てるドムとかティエレンとかマラサイとかもまとめて一緒にぶち抜いてヤる!!!」

 

最低限の一撃で最大限の戦果を!

 

<うむ!射撃補正を掛ける!狙うのは…>

 

狙うのは…先頭のジェガンのちょい左側!

 

<そう!そこだ!!!撃て!ミサ!!!>

 

「GNスラスターキャノン!!!いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

こちらへと向かって来ている敵機を全部まとめて墜とせるように細かく狙いを調整してからぶっ放したGNスラスターキャノンの高出力ビームは、狙い通りに先頭のジェガンを撃墜すると、そのまま後ろから続いてきていた残りの敵機も巻き込んで合計10機近くの敵機を一気に撃墜してやったわ!

 

<うむ!戦果は上々だ!>

 

「あったり前よ!私はアイツの!ロボ太!アンタのマスターのパートナーなんだから!これくらいはやってみせるっての!!!」

 

<よく言ったぞ!ミサ!その意気だ!>

 

「うん!よーし!テンション上がってキター!!!このまま残りも片付けちゃうわよ!ロボ太!いつも通りサポートはお願いね!!!」

 

<心得た!!!>

 

「行くよ!!!アインヘリヤル!!!!!」

 

もっと強く!

 

アイツの背中を守れるくらいに強く!!!

 

アイツの隣で一緒に戦えるくらいに!!!

 

私とアインヘリヤルは絶対に強くなってやる!!!

 

もっと!もっと!!もっと!!!

 

強くなってみせるよ!!!

 

たからこんな所なんかで止まってられるかってんだよ!!!

 

私は絶対に止まらないわよ!!!

 

みんなも目標決めたら絶対に止まるんじゃねぇぞぉぉぉぉぉ!!!!!!

 

お前らが止まらない限り!俺はその先にいる!

 

たから!おまえらぁぁぁぁぁ!!!

 

と!ま!る!ん!じゃ!!!ねぇぇぇぇぇぇぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!

 

ハッ?!わ、私…今なんか言ってた?

 

一瞬だけ意識が飛んでいたような………?

 

でも意識が飛んじゃったらマザーシステムからバイタルエラー判定喰らってバトルから強制排除されるよね?

 

バイタルエラー判定を喰らってないってことは意識は飛んでなかった?

 

うーん?なんだろ?

 

気のせいかな?

 

なーんか、変なフラグが……。

 

自販機でジュース買ってたらヒットマンに銃撃されるような…そんなフラグが…。

 

気のせい…だよね?

 

気のせい…なのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『止まるんじゃねぇぞ…。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[遅いわよ!ミサ!希!いつまで待たせんのよ!]]

 

[[イヤ、遅いわよ!って、俺達もさっき雑魚の片付けが終わったばっかりだから、別にミサと希さんがそこまで遅いって程じゃねぇーだろ?]]

 

[[遅いの!だって少しでもこのにこにーを待たせたのよ!それだけで十分遅いじゃない!]]

 

[[はぁ…にこは相変わらずね。とりあえずはお疲れ様、希、ミサ。心配はしてなかったけど、どうやら無事にそっちも殲滅出来たみたいね。]]

 

量産機のお掃除の途中で、決意も新たに強くなろうって思ってたら変なフラグが一瞬だけ建ったような気もしたけど、特にこれといって不幸な結果になることもなく無事に先行していたにこちゃん…じゃなくてガンプラ仮面達と合流できたよ。

 

辺りに散らばる残骸を見ると、どうやらこっちの相手も古今東西の色んな量産機だったみたいだね。

 

ってかさ…少しでも待たせたから遅いって、なんかパンが無ければお菓子を喰え!とか言った女王様レベルに理不尽なこと言ってるよね。

 

にこちゃん、どんだけワガママ女王様なのよ。

 

そりゃ確かににこちゃんの二つ名は“無冠の女王”で女王様なんだろうけどさ。

 

[[幹也!弾切れだ!次のチャカ出せ!]]

 

[[えっ?!もう全部撃ったの?!イヤ、まぁまだ武装は沢山あるからいいんだけど…。]]

 

[[なら早く出しやがれ!]]

 

[[う、うん!わかったよ!]]

 

こっちはこっちで幹也のジェガン・アーモリーの背中のデカいコンテナから銃器を取り出してなんかやってるし。

 

ってかさ、絢音のアホ…たった1戦で手持ちの銃器の弾を全部撃ち尽くしちゃったの?

 

どんだけぶっ放したのよ…。

 

[[さて…アテンション!各員、特にダメージもないみたいだからこのまま先に進むわよ!前衛は引き続き私とガンプラ仮面1号!中衛はガンプラ仮面2号!後衛はマスク・ド・スピリチュアルよ!ミサ、絢音、幹也の3人は遊撃をお願い!ヤクザ程度に貴重な時間を取られるのは惜しいわ!さぁ!行くわよ!みんな!]]

 

合流した私がいつものように心の中で色々と突っ込みを入れてると、“アテンション”の一言でみんなの注目を集めたマスク・ド・エリーチカが、各員に指示を出して進撃を再開することになったんだよね。

 

うん。

 

なんでこの人が指示を出してるんだろ?

 

まぁ他に適役もいないみたいだから、別にいいんだけど。

 

鳴神のバカなら大抵は何でもできちゃうから戦闘指揮とかもイケるんだろうけど、あのバカに指示を出されるのはなんか腹立つもん。

 

だったらこの人…マスク・ド・エリーチカに指示を出してもらった方が全然ましだよ。

 

あとは…にこちゃんと指揮とかできるのかな?

 

でもなぁ…にこちゃんってボッチだからなぁ…。

 

[[ねぇミサ…アンタさ、今すっごぉぉぉぉく失礼なこと考えなかった?]]

 

「………気のせいだよ。」

 

うわぁ。

 

もしかしてボッチとか考えたの顔に出てた?

 

[[その間はナニよ!その間は!!!]]

 

「よっし!それじゃ要塞目指して出発しんこー!!!」

 

[[無視すんな!って!逃げたし!こら!待ちなさい!ミサァァァァァァァ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[……デカいな。]]

 

[[……デカいわね。]]

 

にこちゃんの追求から逃げ出してそのまま目標の要塞へと向かった私(とその他6人)は、たまーに沸いてくる量産機を駆逐しながらどんどん進んで行ったんだけど…。

 

[[アレが攻略目標の要塞やね。むぅ…なんやめっちゃおっきくて真っ白でまんまるな衛星型の要塞やねぇ。]]

 

目の前に見えて来たのはマスク・ド・スピリチュアルが言ったように、大きくて真っ白でまんまるな要塞だったんだ。

 

うん。

 

アレってアレだよね。

 

絶対にアレだよね。

 

ビームサーベルっぽいライトなセイバーをブォーン!ブォーン!って振り回して戦ったり、英語で千年紀のハヤブサな宇宙船に乗って冒険したり、Rで2でDで2なロボットがピロリロ言ったりするヤツ。

 

アレに出てくるアレだよね。

 

[[ねぇ、アレってスターウォ…「うぉぉぉぉ!ちょっと待てぇぇぇぇぇぇ!!!」 チカァ?!えっ?えっ?ナニ?!どうしたの?!エリーチカなんか言っちゃダメなこと言っちゃった?!]]

 

あっぶな!

 

この金髪ボンテージ女!今ヤバかったぞ!

 

けっこーギリギリだったぞ!

 

確かアレってネズミの王国に買収されたとか聞いたから名前出しちゃヤバいんだよね?!

 

ネズミの王国に関わると下手しないでも一発で垢BANだよ!!!

 

[[でもアレってデ○スターですよね。]]

 

「ぶっちゃけるな!この地味メガネ!!!」

 

[[デス○ター?なんだよソレ?おい!幹也!アタシにもわかるように説明しろ!]]

 

[[うん。あのね?デ○スターって言うのは…。]]

 

「説明せんでいいっての!!!」

 

[[あはは♪ミサちゃん突っ込みに大忙しやねぇ♪]]

 

「そー思うならアンタも突っ込み手伝えぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

コ、コイツらぁぁぁぁ!!!

 

ここで下手にネズミの王国に買収された星の戦争の名前だしてBANされたらマジでどーすんのよ!

 

本編なんてまだ“μ's”が全員加入すらしてないのよ!

 

ようやく1年生トリオが加入したばっかりじゃん!

 

にこちゃんなんて閑話や特別編じゃ出番あるクセに実は本編未登場なのよ!

 

ってかガンプライブがBANされんなら絶対にエロ方面でやり過ぎた時だって思ってたけどまさかのネズミの王国関連?!

 

このままじゃまずいわ!

 

とにかくまずいわ!!!

 

こうなりゃ話の流れとかもう関係ないわよ!

 

無理矢理にでも先に進めてヤるわ!!!

 

「みんな!攻略目標の要塞が見えて来たわ!このまま一気にあの要塞に取り付いて攻略しちゃうわよ!えい!えい!おー!」

 

[[必死だな。]]

 

[[必死ね。]]

 

[[必死やね。]]

 

「必死!必死って!うっさい!!!ホラ!行くわよ!!!全機!突撃ラブハート!!!!!」

 

[[[[[[[ソレはガンダムじゃなくてマクロス!!!]]]]]]]

 

なーんだ。

 

みんなちゃんと突っ込めるじゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてさて。

 

やって来ました謎の白くて丸くておっきな宇宙要塞!

 

あっ!もう1回言っておくけど!この白くて丸くておっきな宇宙要塞はデ○スターじゃないからね!

 

そう!デス○ターじゃないんだから!!!

 

いやぁ…それにしてもここまでの道中は大変だったよ………ごめん。

 

今の嘘。

 

ここまでたどり着くのぜっんぜん!大変じゃなかった!

 

沸いてくる雑魚い量産機はにこちゃんことガンプラ仮面1号のザク・ブバルディアがブレードウィングで切り裂いたりブレードシールドでやっぱり切り裂いたり、マスク・ド・エリーチカのトールギス・ヴァルキュリアが大型ランスでぶち抜いたりしてほとんど片付けてくれたんだよね。

 

あとは鳴神のバカもあのクソ重そうな機体を器用に操って群がる雑魚い量産機を蜂の巣にしてたわ。

 

アホの絢音もムダ弾ばらまくのはどーかと思ったけど、それでも今日が初めてのガンプラバトルとは思えないくらいには戦えてたしね。

 

まぁ絢音が上手く戦えていたのは幹也がしっかりサポートしてあげてたからなんでしょうけどね。

 

幹也のヤツ、案の定あのジェガンのカスタム機の背中に背負ってるバカデカいコンテナから次々にライフルやらマシンガンやらバズーカやらガトリングガンやら実弾系の銃器を取り出して、無計画にバカスカ撃ちまくってる絢音に渡してやっていたんだ。

 

かなりの量の武装を取り出してたけど、まだまだ武装は残ってるみたいだし。

 

一体どんだけあの武装コンテナに詰め込んでんのよ。

 

思わずアンタの武装コンテナはドラ○もんの四次元ポケットかよ!って突っ込んじゃったじゃん。

 

もちろんここまでの道中、ちゃんと私も真面目に戦ったわよ?

 

GNクローアームで殴って殴って殴りまくり♪

 

で、そんなこんなで雑魚い量産機をちぎっては投げちぎっては投げを続けて、もう少しで目標の要塞に取り付ける!って時に、件のデス○ターっぽい(あっ。結局デ○スターっぽいとか言っちゃった…。)要塞から宇宙空間を埋め尽くすくらいに大量の量産機が出撃して来た時には流石にヤバいかな?って思ったんだけど、ここでマスク・ド・スピリチュアルがぶちかましたのよ。

 

超弩級の一撃を。

 

その名は“サテライトリボルバー”。

 

サテライトランチャーを魔改造して心形流の奥義“高圧縮エネルギーカートリッジ”を組み込んだ超絶火力の一撃…。

 

ううん…正確には一撃じゃなかったわね。

 

高圧縮エネルギーカートリッジを1発装填しただけで、あの超絶火力の砲撃を6回ぶっぱなしてたわ…。

 

バトルが始まる前に、鳴神のバカが珍しく神妙な顔でマスク・ド・スピリチュアルのドム・ハーミットは恐ろしいくらいにバ火力だって言っていたけど、アレってこのことだったのね…。

 

ぶっちゃけさ、私的にはサテライトランチャーを改造した程度で恐ろしいくらいにバ火力なんて鳴神も言い過ぎだよなぁ、って思ってたけど、蓋を開けてみたら本当にヤバかったわ。

 

あのデカ乳エセ関西弁女王様はなんつーアホなもん作ってんのよ!

 

やっぱり心形流の連中は頭イカれてるわ!

 

あのヤドカリドム!もう戦術兵器じゃなくて戦略兵器よ!戦略兵器!!!

 

っと!絢音のアホ!また弾切れだし!おちおちしゃべってる暇もないわね!

 

「邪魔だってのよ!!!!!うぉりゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

私は弾切れをおこしてスキだらけになってる絢音のアホを狙って、ビールライフルを連射しながら向かって来ていたマラサイの編隊にGNフィールドを展開して突っ込んで片っ端からぶん殴ってやったわ。

 

ホントはビームフィールドをGNクローアームに纏わせてぶん殴るのがこの子の正しい戦闘スタイルなんだけど、マラサイくらいなら別にそこまで本気で攻撃しないでもぜーんぜん余裕よ!余裕!

 

みんな一撃で吹き飛ばしてやったわ!

 

あれ?でもよく考えれば絢音のグシオンリベイク・フルシティって素組でもナノラミネートアーマーあるから、別に無理して援護に入んなくてもよかったかな?

 

[[ナイス!ミサ姉!]]

 

ま、いっか。

 

ビームがある程度は軽減されても、やっぱり仲間が好き放題に攻撃されてるのを黙って見てるのはイヤだもんね。

 

[[絢音ちゃん!予備のライフルだよ!]]

 

[[おう!!!こっちもガンガン逝くぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

弾切れになっていた絢音も、幹也から新しいライフルを渡されたみたいだからもう大丈夫だね。

 

えーっと、どこまで話したかな?

 

確か…心形流がイカれてるとかだったよね?

 

それでね?マスク・ド・スピリチュアルのドン引きするようなバ火力で大量の敵機をまとめて凪ぎ払った私たちは、ようやく目標の宇宙要塞に取り付いて攻略のために中に入ろうとしてるんだけど…。

 

[[あー!もう!次から次に雑魚が群がって来てウザい!!!ちょっとそら!ゲートはまだ開かないの!早くしてよね!!!]]

 

[[わかってる!今ヤってんだよ!!!クソ!なんなんだよ!このゲートのロックは!!!解除させる気ねぇーだろ!よっし!これで7個目!あと残り3つだ!]]

 

<<第7ロックの解除を確認しました。続けて、あ…。>>

 

[[おい!アイリ!今の“あ。”ってなんだ!“あ。”って!]]

 

なんかゲートにかなり厳重なロックがかかってるらしくてピクリとも開かないのよ。

 

開かないならぶっ壊せ!ってことでみんなで(マスク・ド・スピリチュアル以外の)ぶっぱなしたりドついたりしたんだけど、いくらやってもゲートには傷ひとつ付けられなかったんだよ。

 

そうこうしているうちにまた雑魚い量産機軍団が集まりだして来たから、私達はゲートの破壊を諦めておとなしくロックを解除して中に入ることにしたわ。

 

でもね?鳴神のバカがさっきからゲートの開閉システムにハッキングして、どうにかロックを解除しようとしてるんだけどなんか難しいみたい。

 

ってかさ。鳴神のバカってあれでもハッキングとかプログラムとかシステム関連を弄るのってかなり得意なんだよね。

 

得意って言うより天才?

 

だってあの“アーリー・ジーニアス”が認めるくらいにスゴいんだもん。

 

そんな鳴神が手こずるってどんだけあのゲートのロックは固いのよ…。

 

もし今回のメンバーに鳴神のバカがいなかったら、確実にここでタイムオーバーになってたわね。

 

<<いえ。何でもありません。ただ第8ロック以降は今までとはプログラムのパターンが“がらり”と変わってしまっているようで面倒ですね。と思っただけです。>>

 

[[チッ!またかよ!またプログラムのパターンが変わったのかよ!だぁぁぁぁぁ!!!このゲートのロック作ったヤツはどんだけ性根がねじ曲がってんだっての!!!]]

 

<<そうですね。まるで腐りきっていた頃のマスターにそっくりです。>>

 

[[ぐっ!い、今はそこまで腐ってねぇーよ!最近はちゃんと真面目に生きてるっての!!!]]

 

<<えぇ。もちろんわかってますよ。我が敬愛なるマスター殿。もっとも、マスターが少しはまともなニンゲンに戻れたのは身を呈してマスターを引き留めてくれたニコのおかげですけどね。マスターはニコに感謝しなければバチがあたりますよ。>>

 

[[科学の塊みたいな電子精霊がバチが当たるとか言うな!それに…にこちゃんには感謝してるよ…。]]

 

<<第8ロックの解除を確認しました。残り2つです。ニコに感謝しているのならば結構です。ではこの程度のロックはちゃっちゃっと解除して下さい。>>

 

[[だからヤってるっての!!!]]

 

本当に大丈夫…なんだよね?

 

なんか不安になってきたよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~一方その頃のケツアゴさん~

 

「おい!嬢ちゃん!どうなってんだ!あのゲートは絶対に開かねぇんじゃなかったのかよ!!!」

 

『誰も“絶対に”なんておっしゃっておりませんわぁ♪ワタクシわぁ、ワタクシぃと同等のスペックをお持ちでないとぉ、ゲートの開閉はむり♪って言いましたのぉ♪』

 

「ならなんであのゲートが開いてんだ!テメェみてぇなイカれたヤツと同等のスペックを持つヤツなんざいねぇだろうが!」

 

『うふふふふふふふ♪えぇ!えぇえぇ!!えぇえぇえぇ!!!ワタクシぃもそう思っておりましたわぁ!ワタクシと同じモノなどいない!と!ワタクシと同じ絶望を抱えたモノなどいない!と!でも!でもぉ!!!そうじゃなかった!そうではなかったのですわぁ!いらしたのです!このワタクシと同じ存在が!ワタクシと同じ才能を持つお方が!あぁ…ワタクシは1人ではなかった…ワタクシにもワタクシを理解してくださるお方が…。』

 

「お、おい?嬢ちゃん…?」

 

『見つけましたわぁ…ついに見つけましたわぁ…。ナルカミソラ…ワタクシと同じ電子の女神の雛型を授かりしモノ…ワタクシと同じこのシアワセに満ちたクソくだらない世界に絶望した悪意の苗床…。貴方となら…ワタクシは…ワタクシも…うふふ…うふふふふ…うふふふふふふふふふふふふふ…。』

 

「チッ!キ○ガイが…(旦那んトコのこの嬢ちゃん…見た目と能力だけは一級品だが、頭の中身は完全にイカれてやがる…。ま、ガキがあんなコトされて気が狂わない方がおかしいか…。まぁいいさ。この嬢ちゃんは“使える”からな。もっとも、使い方さえ間違わなきゃ、だかな。) おい!例の連中から仕入れたあのデータをバトルステージのラストにぶち込め!!!」

 

「へい!わかりやした!アニキ!!!」

 

『うふふふふふふふふふふふふふ…(何かしようとしているようだけど、何をしても無駄だよ、ジャスレイ。アンタが用意できる程度の奥の手なんかじゃ、私と同じ存在の彼には絶対に届かない。それ以前に、あの人の周りをうろちょろしているクズみたいな連中にも届かないわよ。ヤザワニコ…アヤセエリ…トウジョウノゾミ…ふふふ…軽く調べただけだからまだなんとも言えないけど、彼を引き留めている楔(くさび)はこの三人ってところかしら?この楔を一つでも壊せば、彼は…。) 』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

閑話「商店街の七人」は次回で終わりとなります。
そんな次回はバトルを終わらせるためにいよいよミサちゃんのガンダムアインヘリヤルの切り札が切られます。

閑話「商店街の七人」が終了いたしましたら、いよいよにこちゃんが登場する本編を再開いたします。
本編第7話は第7話A「無冠の女王」と第7話B「トベナイコトリ」の二部構成となる予定です。
気づけばガンプライブの世界線でのμ'sメンバーで一番まともになってしまったにこちゃんと、そんなにこちゃん加入に伴う珍しくシリアス(予定)なことりさんのお話になります。
現在の段階でにこちゃんサイドの“そのいち”が25%ほど書きあがっております。
再来週までには何とか完成させたいです…。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。




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閑話「商店街の七人 ⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

背中に玉子位の大きさの謎のコブができた押すと痛いQooオレンジでございます。

今回は閑話「商店街の七人」の最終回となります。
量産機だらけの今回のバトルの最後に出てくる機体は…。

それでは 閑話「商店街の七人 ⑤」 始まります。

























前回までの「商店街の七人」!!!

 

ガンプライブにしては珍しく真面目にガンプラバトル!

 

以上!

 

えっ?以上!じゃない?ちゃんと説明しろ?

 

はぁ…仕方ないなぁ。

 

えーっと、私達チーム“商店街の七人”は、ケツアゴヤクザの用意したバトルステージを攻略するために、次から次にどんどん沸いてくる雑魚い量産機を片付けながら攻略目標の要塞へと向かっていたんだ。

 

で、なんだかんだで目標の要塞が見えてきたんだけど、その要塞がねぇ…。

 

アレなのよ。

 

白くて丸くておっきなヤツ。

 

デ○スター。

 

イヤ!イヤ!イヤ!これってアカンやつだよね!

 

ハーメルンじゃ確か触れちゃダメなヤツだよね!

 

……この話が更新されてるってことは…大丈夫…だったのかな?

 

………うん。大丈夫だったみたいだね…。

 

えっ?あ!ス○ーウ○ーズってネズミの王国に買収されたけど、ハーメルンでは大丈夫なヤツなんだね!

 

なーんだ!利用規約にもちゃんと書いてるじゃん!

 

ふぅ…。いやぁー!ちょっと焦ったけど良かった!本当に良かった!

 

まさかガンプライブがエロ以外で存続の危機が来るとは夢にも思わなかったよ!

 

と、そんな感じで私達は垢BANに怯えながらも見えてきたデス○ターっぽい白くて丸くておっきな要塞に向かったんだ。

 

あと少しで要塞に取り付ける!ってトコで、その要塞からはうじゃうじゃとシャレにならない数の雑魚い量産機が出てきてヤバって!思ったんだけど、マスク・ド・スピリチュアルのドム・ハーミットの超絶バ火力が炸裂してみーんな消し飛ばしたんだよね。

 

あのサテライトリボルバーとかって言うバ火力兵器にはびっくりしたね。

 

で、要塞に取り付いたら取り付いたで今度は内部へと侵入するためのゲートが開かないと来たよ。

 

そこで活躍したのがなんと万年発情期でにこちゃんと日々エロいコトに勤しんでるあの鳴神のバカだったのよ。

 

ゲートの開閉システムにハッキングして開けちゃお♪って感じでね♪

 

だがしかーし!これがまたすぐには開かねぇーんだよ!

 

なんかゲートに何重にもかなり厳重なロックがかかってたらしくてさ。

 

鳴神のバカとハッキングに集中して動けない鳴神のバカの護衛として残ったマスク・ド・スピリチュアルを除いた私達5人は、鳴神のバカがゲートのロックを解除している間にまたまた集まって来た雑魚い量産機のお片付け♪

 

ここまでが前回までのお話かな?

 

えっ?前回の最後にケツアゴジャスレイと魔女がなんか話してた?

 

ケツアゴジャスレイはわかるけど…魔女?

 

誰それ?

 

いや、マジで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[希!!!さっさと邪魔な雑魚量産機をアンタのバ火力でまとめて凪ぎ払っちゃって!!!]]

 

さてさて。

 

ケツアゴジャスレイとか魔女とかよくわかんないのはほっといて、前回までのお話はそんな感じで終わったんだよね。

 

それでね?鳴神のバカが珍しく真面目に頑張って、ゲートのロックを解除してからが今回のお話なんだ。

 

私達はロックが解除されてゆっくりと開いたゲートをくぐって要塞内部へと侵入しようとしていたんだけど、そこでちょっと問題が発生しちゃったの。

 

そう。雑魚い量産機よ!量産機!

 

アイツら!ゲートが開いた途端、雑魚いクセにムダに大量に集まって来やがったのよ!

 

このまま雑魚い量産機共をほっといてゲートをくぐって内部へと侵入しちゃうと、私達を追って後ろから大量の量産機が押し寄せて来て、要塞内部の狭い通路で迎撃しなきゃダメになるわ。

 

それはちょっとねー。

 

なんかめんどい。

 

だからまずはゲートの外に大量に集まって来ている雑魚い量産機共を殲滅しようってコトで、ゲートの開閉システムをハッキングして押さえてる鳴神のバカと、ハッキング中で動けない鳴神のバカの護衛として残ったマスク・ド・スピリチュアルを除いた私達5人で頑張ってみたんだけど…。

 

うん。

 

ムリ!

 

にこちゃんとマスク・ド・エリーチカが物凄い速さで駆け抜けてウィングブレードで切り裂いたり大型ランスで貫いたりして撃墜しまくってるけど、そよりも敵が集まってくるスピードの方が速いんだよ!

 

私もさっきから前衛に出てGNクローアームで片っ端から雑魚い量産機を殴って殴って殴りまくってるけど、ぜーんぜん敵の数が減んないし!

 

むしろ最初の頃より増えてるし!

 

よく考えたらさ、鳴神のバカとマスク・ド・スピリチュアルの二人って今回のメンツじゃ遠距離火力担当なんだもんね。

 

その二人が戦闘に参加してないんだからそりゃ増えるわって話だよね。

 

にこちゃんとマスク・ド・エリーチカの二人は確かに強くてガリガリ敵機を墜としまくってはいるけど、二人共基本的には近接戦闘がメインだから、一度に大量の敵機を墜とすってことはできないしね。

 

仕方ないよね。

 

そこで作戦変更ってなったワケだね。

 

さっき要塞に取り付く時みたいに、マスク・ド・スピリチュアルのドム・ハーミットの超絶バ火力“サテライトリボルバー”でみーんなまとめて消し飛ばしちゃえ!ってなったんだ。

 

[[ちょっとにこっち!今日のうちは音ノ木坂学院生徒会のステキな副会長の希さんやなくて、謎のボンテージ美少女戦士的なマスク・ド・スピリチュアルなんよ?名前で呼んだらうちの正体ヤクザ屋さんにバレるやん♪そんなんなったら拐われて剥かれてヤられてどっかのエロい金持ちに売られてまうやん♪♪♪うち♪ず~っと前から心に決めた人がおるからそれは堪忍やねん。お願いやから名前で呼ばんといて~。]]

 

[[そっちこそにこっちとか呼ばないでよね!アンタが謎のボンテージ美少女戦士的なナニかと一緒で、今日の私は謎の美少女ガンプラファイター!ガンプラ仮面1号なのよ!!!にこっちとか呼ばれちゃったらガンプラ仮面1号の正体がにっこにこにー♪でお馴染みの大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤 にこちゃんだってバレるでしょ!!!って!そうじゃなくて!ゲートを閉める前に雑魚に大量に入り込まれたら面倒なのよ!ふざけてないでスピリチュアルでもなんでもいいから早くサテライトリボルバーぶっぱなしなさい!!!]]

 

[[なんでもはよくないんやないかな?まぁえぇやん…それじゃ…希パワーをぶっしゅ♪といっぱつ♪派手にちゅ~にゅ~しとこか?]]

 

イヤ、なんか結構余裕だね。この二人。

 

しかも二人とも結局自分で自分の名前言ってるよね?

 

それじゃ意味ないんじゃないの?

 

ってかさ、マスク・ド・スピリチュアル…希さん?って、音ノ木坂学院の副会長なの?

 

いいのかなぁ…?生徒会の副会長が目のやり場に困るムチムチボイン♪なボンテージなんか着てヤクザ相手にガンプラバトルとかしてて…。

 

まぁこっちとしてはうちの音ノ木坂商店街とは縁もゆかりもないのに、わざわざ助太刀に来てくれて助かってるからあんまりごちゃごちゃ言いたくはないんだけどさ…。

 

[[ハーミットユニット起動!そんでもってバレル展開!高圧縮エネルギーカートリッジ!ロード!!!]]

 

とかなんとか雑魚い量産機を殴り潰しながら私がひっそりと内心で突っ込みを入れているうちに、マスク・ド・スピリチュアルはゲートの開閉端末のトコでハッキング中の鳴神のバカから少し離れて、背中のヤドカリからシャキーン!って長い砲身を展開させていたわ。

 

そして長い砲身の基部に取り付けてある回転式弾倉をガチャリと回して、例の心形流の奥義の1つ“高圧縮エネルギーカートリッジ”を1発装填させて、機体からドン引きするような濃厚な高エネルギー反応を発し始めていたの。

 

このバカデカいエネルギー反応怖いわー。めっちゃ怖いわー。

 

いつ暴発してもおかしくないレベルのエネルギー反応だからめっちゃ怖いわー。

 

現にこの子の…ガンダムアインヘリヤルのセンサーはさっきから警告アラーム鳴らして危ないよーって知らせてくれてるもん。

 

ぶっちゃけアレだけ機体から余剰エネルギーを放出してバチバチとスパークしまくってるトコにはあんまり近づきたくないんだけど、サテライトリボルバーの射線上から早く後退しなきゃ私まであのドン引きバ火力に巻き込まれて消し飛ばされちゃうからね…。

 

まぁさっきも大丈夫だったから、今回も大丈夫…だよね?

 

[[絢音!幹也!マスク・ド・スピリチュアルがサテライトリボルバーを使うわ!二人ともその位置じゃ巻き込まれるわよ!早くソラの所まで下がりなさい!!]]

 

[[おう!了解だ!金髪の姐さん!!!]]

 

[[こちら幹也!了解しました!絢音ちゃんと一緒に後退します!!!]]

 

[[えぇ!急いでね!にこ!ミサ!聞こえてるわね!私達も下がるわよ!]]

 

[[わかってるわ!!!]]

 

さて。すっかり指揮官っぽく振る舞ってくれてるマスク・ド・エリーチカの号令でみんなおとなしく後退を始めてるし、私もグダグダ言ってないでサクッと下がりますか。

 

巻き込まれるのはごめんだからね。

 

「おっけー!了解だよ!」

 

私達はマスク・ド・エリーチカの指示に従ってそれぞれの機体を操り、鳴神のバカが押されてるゲートを目指して後退を始めたわ。

 

<<友軍機、サテライトリボルバーの有効射程より離脱を確認しました。>>

 

[[希さん!射線が開いた!!!ヤっちまぇ!!!!!]]

 

私達が次々と群がってくる雑魚い量産機を振り切ってゲート付近まで下がると、それを確認した鳴神のバカがマスク・ド・スピリチュアルはヤっちまぇ!って合図を出して…。

 

[[うっしっし~♪りょ~かいやん!ファイナルセーフティ解除!それじゃ張り切って…ぶっしゅと1発!サテライトリボルバー!!!ふぁいあ~!!!]]

 

気の抜けるような“ふぁいあ~”の声と共に何度見ても自分の目を疑いたくなるようなアホみたいに高出力のごんぶとビームがバレルの先端から解き放たれて行ったわ。

 

メインモニターを埋め尽くす真っ白いビームの光の濁流は、こちらへと押し寄せて来ていた無数の量産機を次々と飲み込んみながらやがて少しずつ収束して行ったわ。

 

光の濁流が収まると、そこにはアレだけ大量に群がって来ていた量産機は影も形も無くなっていたの。

 

うん。

 

ぜーんぶあのごんぶとビームで残骸すら残さず蒸発しちゃったんだね。

 

[[キレイさっぱり♪やね♪鳴神君♪もうゲート閉めてえぇーよぉ♪]]

 

[[おうよ!了解だ!ゲートを閉じるぞ!全機ゲートからこっち側に居ろよ!ボケて挟まれたりすんなよ!]]

 

雑魚い量産機がぜーんぶ消し飛んだことを確認すると、鳴神のバカはコンソールを操作してゲートを閉じ始めたわ。

 

ってかさ。ボケて閉じるゲートに挟まれたりって誰もそんな身体張ったボケしないわよ。

 

これでも一応は商店街の命運がかかったバトルなんだからさ。

 

[[ボケてゲートに挟まれたりしないわよ!このバカ!まったく…それにしても…相変わらず希のソレってえげつない威力してるわね…。]]

 

案の定にこちゃんがくだらないことを言った鳴神のバカにバカ!って言ってるわ。

 

そんなにこちゃんは視線を閉じかけてるゲートの外へと向けると、半目でえげつない威力よねって呟いていたよ。

 

うん。私もにこちゃんの感想に全面的に同感かな?

 

ちょっとこれは非常識すぎるよね。

 

しかもあの威力のドン引きビームを1回だけじゃなくて、高圧縮エネルギーカートリッジの弾数分はぶっぱなせるんだよ。

 

バ火力にも程があるよ。

 

攻略方法がないわけじゃないけど、私はあんまりマスク・ド・スピリチュアルとは敵対したくないなぁ…。

 

[[そうね。アレをまともに喰らったら防御力には自信のある私のヴァルキュリアでもあっさりと消し飛んじゃうわ。でもにこ?貴女の禍(まがつ)が完成したなら防げるんじゃない?]]

 

[[ア、アレを防ぐってどんな重装甲なんですか?!]]

 

[[うーん?まぁ確かに私の“禍にこ”なら1発くらいならなんとかなるかもね。装甲自体はそこまで厚くはないけど、例の装備があるから…。]]

 

[[おい!なんでもいいから早く先に進もうぜ!]]

 

[[っと、それもそうね。話はこのバトルが終わってからよ!ソラ!まだ要塞のシステムに繋がってるんでしょ?ちょっと要塞内部の詳細データを引き出してちょうだい!]]

 

[[大丈夫、もうヤってるよ。ちょっと待ってろ…………っし、見つけた。コイツだな…データを引き出して…っと…アイリ、各機にこのデータを転送してくれ。]]

 

<<了解です。友軍機へのデータ転送を開始します。皆様は最寄りのサブモニターをご覧下さい。>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、そんなこんなで鳴神のバカから送られてきた要塞内部の詳細データをサブモニターで確認してみたんだ。

 

そうしたらどうやらこのデ○スターっぽい要塞のメイン動力炉を破壊するためには、いくつかの手順を踏まないとダメみたいなんだよね。

 

まずは中枢制御室でメイン動力炉へのゲートを開かなきゃダメみたい。

 

他のゲートは手近にあるコンソールから開閉できるっぽいけど、メイン動力炉のゲートだけは要塞の管制システムから独立していて、中枢制御室からじゃなきゃ開閉ができないんだって。

 

この中枢制御室はここからそんなに遠くない場所にあるみたいだね。

 

そしてもうひとつ。

 

メイン動力炉を保護しているエネルギーシールドを解除するために、サブ動力炉を破壊しなきゃいけないらしいの。

 

このサブ動力炉自体の破壊はそんなに難しくはないんだけど、なんか要塞の結構奥の方に位置してるんだよね。

 

[[中枢制御室の占拠とサブ動力炉の破壊、か…。]]

 

[[時間がねぇーんだ!鳴神のアニキ!姐さん達!早く行こうぜ!]]

 

鳴神のバカがさてどうするかって感じでぼそりと呟くと、それに絢音が反応して早く行こうぜ!って急かし始めたのよ。

 

うーん?確かに時間は残り少ないけど、このまま全員で隊列を組んで一緒に行くのはちょっとないわね。

 

[[絢音、ちょっと待ちなさい。このまま全員で中枢制御室とサブ動力炉を回ってからメイン動力炉の破壊に向かっては時間が無くなるわ。]]

 

[[んじゃどーすんだよ!金髪の姐さん!時間切れになんかなったらうちの商店街が!]]

 

[[ちょっ!落ち着いて!絢音ちゃん!]]

 

[[うるせぇ!!!落ち着いてなんかいられるかよ!!!]]

 

ん?絢音のヤツ…なんか焦ってる?

 

いや、雑魚い量産機が多すぎてかなり時間をつかっちゃったから、確かに残り時間は当初の予定よりはないけど、まだ焦るような場面じゃないよね?

 

あっ…もしかして…絢音のヤツ…。

 

[[いいから落ち着きなさい!大丈夫!間に合うから!絶対に!ヤクザなんかに音ノ木坂商店街を潰させたりしないわ!!!]]

 

[[矢澤の姐さん…けどよぉ…。もしも…もしも時間切れなんかになっちまったら…アタシのせいで商店街のみんなが…。]]

 

やっぱりそうだ。

 

絢音のヤツ。バトルの残り時間が少なくなってきてようやく自分が原因で商店街がヤバいことになってるって自覚したんだ。

 

はぁ…このアホ娘は…。

 

自覚すんの遅すぎるよ。

 

絢音らしいっちゃ絢音らしいんだけどね。

 

きっと今は心の中で色々と葛藤してるんだろうな。

 

これで少しは考えて行動することを覚えてくれればおねーさんとしては嬉しいんだけど…ま、ムリだろうね。

 

絢音だし。

 

突撃任侠娘だし。

 

でもまぁ…そこが可愛かったりするんだけどね。

 

こんなこと本人には絶対に言わないけどね。

 

[[ふふふ♪にこっちの言う通り大丈夫だよ?チームを3つに分けてそれぞれ攻略すればえぇだけやからね♪]]

 

[[チームを…分ける?]]

 

[[おうよ。これだけ戦力が揃ってんだ。チーム分けて一気にヤっちまえばいいんだよ。]]

 

「だね。それじゃチーム編成はどうしよっか?」

 

[[そうね…チーム編成は…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オルゥラァァァァァァァァァァ!!!!!!退け!退け!退け!退け!退けぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

「このアホ娘!素組なんかで前に出過ぎだよ!幹也!絢音の首根っこ引っ付かんでちょっと下げなさい!!!」

 

[[あ。無理です。]]

 

「諦めんのはやっ?!ってか!それならしっかりあの突撃任侠アホ娘のサポートしなさい!!!ロボ太!メイン動力炉までの距離は!」

 

<姉上殿からいただいたデータでは間もなくだ!!!次の角を左に曲がればすぐにメイン動力炉へのゲートが見えてくる筈だぞ!>

 

「おっけー!絢音!幹也!聴こえてたわね!あと少し!気合い入れて行くわよ!!!!!」

 

[[おう!!!]]

 

[[はい!!!]]

 

はーい。

 

そんなわけでこちらはメイン動力炉をぶち壊しに向かってるミサちゃんチームでーす!

 

って、これじゃなんの説明になってないわね。

 

えーっと、まぁ見ての通りメイン動力炉をぶち壊しに向かってるのは私と絢音と幹也の3人だね。

 

ぶっちゃけ消去法でこの編成になったんだけどね。

 

チーム分けのときにまず一番始めに決まったのは中枢制御室へ向かった鳴神のバカとにこちゃんだったんだ。

 

これは中枢制御室ではコンソールを弄んなきゃダメっぽいからだね。

 

そっち系は鳴神のバカが一番うまくできるから、鳴神のバカの中枢制御室行きはあっさり決まったわ。

 

にこちゃんはこの中では鳴神のバカと一番うまく連携できるからってことで一緒に行くことになったんだけど…この時にちょーっと揉めたんだけどね。

 

なんかボンテージコンビが鳴神のバカと一緒に行くのは私よ!orうちや!って騒いだんだよ。

 

まぁ私的には誰でもいいんだけどね。

 

で、なんか3人でお互いを罵り合いながらケンカを始めたにこちゃんとボンテージコンビ。

 

最終的には鳴神のバカに選ばせよう!ってことに落ち着いて、選ばれたのがにこちゃんだったんだ。

 

適当に選んだっぽいんだけど、どうやらちゃんと理由もあったらしいよ。

 

まずマスク・ド・スピリチュアルを選ばなかったのは、にこちゃんとマスク・ド・エリーチカが脳筋すぎてまともにコンソール操作ができないから。なんだって。

 

あー…なんとなくわかるわ。

 

にこちゃんってアホだもんね。

 

マスク・ド・エリーチカも使ってる機体を見れば脳筋ってわかるし。

 

だってガチムチに固めた装甲の機体で大型シールドを構えて大型ランスでただひたすらに突撃を繰り返すんだよ?

 

色んな要素がうまく噛み合って強いちゃ強いんだけど、戦闘方法が弾をばらまくだけの突撃任侠アホ娘な絢音以上に脳筋なんだよね。

 

確かに小難しい要塞のコンソール操作とか無理だわ。

 

で、マスク・ド・エリーチカが選ばれなかった理由は単純ににこちゃんとの方が組み慣れてるからなんだって。

 

鳴神のバカとにこちゃんっていつもふたりで組んでバトルロイヤルに出てるからね。

 

[[見えた!あのバカデカい扉がメイン動力炉のゲートってヤツだな!]]

 

[[うん!でもまだ開いてないっぽいね…鳴神さんと矢澤さん…何かあったのかな?]]

 

「心配しなくても大丈夫だよ。あの二人が組んでるときにどーこーできるヤツなんてほとんどいないし。どーせ二人きりになったからいちゃらぶしてんでしょ。」

 

[[この状況でいちゃらぶって…。]]

 

[[いちゃらぶ………(いいなぁ)………な、なぁ幹也…あの…その…あ、あたし達も、さ…。]]

 

[[絢音ちゃん?]]

 

[[こちらガンプラ仮面2号!ミサ!絢音!幹也!聞こえるか!おーい!]]

 

[[あっ!鳴神さんから通信だ!絢音ちゃんちょっと待っててね!鳴神さん!幹也です!聞こえてますよ!]]

 

[[……………(あ、あと少しで幹也にあたし達もいちゃらぶしよーぜ!って言えたのに!) ]]

 

あーあ。なんかコイツら甘酸っぱいことしてんなー。

 

青春だねー。

 

ヤるなやちゃんとゴム使っとけよ。

 

中坊で妊娠なんてシャレにならないからねー。

 

さて、バカなこと言ってないで話を先に進めますかね。

 

ベ、別にいちゃらぶとか甘酸っぱい青春とか羨ましから無理矢理に話を先に進めようとか考えてないんだからね!

 

私にだってちゃんと彼氏いるし!

 

……修行の旅に出たっきり帰ってこないけど…。

 

半年以上連絡すらないけど…。

 

ちゃんと彼氏いるんだもん!!!

 

ボッチじゃないもん!!!

 

だから悔しくなんかないぞぉぉぉぉぉぉ!!!

 

「おい!鳴神のバカ!さっさとゲート開けろよな!こっちはもういつでも突入できる距離まで来てんだよ!」

 

修行の旅に出たっきり帰ってこないアイツを思い出したら、なんか急に心が荒んじゃって鳴神のバカに思わずちょっとキツく返事しちゃったけど、そんな私って悪くないよね?

 

リア充のバカが悪いんだよね?

 

[[なんだよ?随分と喧嘩腰だな?まぁいいさ。そっちはもう突入できるみてぇーだから、メイン動力炉へのゲートを開けるそ!]]

 

[[はい!お願いします!鳴神さん!]]

 

[[ガンプラ仮面2号だっての!ったく…。あぁそうだ。]]

 

「ナニ?まだなんかあるの?」

 

[[ん、あのな?ここまで出てくる敵機って量産機だけだったよな?それがよぉ、こっちになんかマスターガンダムっぽいジムとガンダムヘブンスソードっぽいジムが出たんだよ。サブ動力炉の破壊に向かった絵里さんと希さん…マスク・ド・エリーチカとマスク・ド・スピリチュアルの方にもウォルターガンダムっぽいジムとグランドガンダムっぽいジムが出たらしいし。俺やにこちゃんにははっきり言ってそこら辺の雑魚量産機と変わんねぇ相手だったけど、そっちのメンツであのレベルのヤツと戦うにはちょいと戦力的に厳しいかもかって思ってさ。まぁただそれだけだ。そのゲートの向こう側にナニが居るかは知らねぇーが、一応は気を付けて行けよ。]]

 

マスターガンダムっぽいジムにガンダムヘブンスソードっぽいジムにウォルターガンダムっぽいジムにグランドガンダムっぽいジム?

 

ずっと雑魚い量産機だけしか出てこなかったのに、ここに来ていきなりデビルガンダム四天王(っぽいジム)?

 

鳴神のバカやにこちゃん、ボンテージコンビの方にデビルガンダム四天王(っぽいジム)が出てきたんなら、今から開くこのメイン動力炉へのゲートの先にはきっと…。

 

<ミサ!何を呆けている!メイン動力炉へのゲートが開くぞ!>

 

「っと。そうだった!この先にナニが居てもヤることは変わんないよね!絢音!幹也!サクッと終わらせるよ!!!」

 

[[へっ!当たり前だぜ!ミサねぇ!どんなヤツが出てこようがアタシがぶち抜いてヤる!!!]]

 

[[うん!最後くらいは助っ人さん達の力を借りないで、僕たち商店街メンバーの手でこのバトルを終わらせよう!]]

 

絢音も幹也も気合い十分だね。

 

もちろん私も気合い入りまくりだよ!

 

早くこのケツアゴヤクザが用意したくだらないステージをクリアして、うちに帰って初売り用のガンプラ福袋を作んなきゃ!

 

全部の福袋に売れ残りのハイ・モックを3個くらいずつ入れてやるわよ!!!!!

 

「んじゃ…いっちょヤってやりますか!!!」

 

さぁーて。

 

長かった今回の閑話もようやくラストバトルだよ!

 

鳴神のバカ&にこちゃんとボンテージコンビのトコにデビルガンダム四天王(っぽいジム)が出てきたんなら、どーせこのゲートの先に待ち受けてるラストバトルの相手ってのはデビルガンダム(っぽいジム)なんでしょ。

 

デビルガンダム(っぽいジム)だろうがなんだろうが!本気を出した私とアインヘリヤルの敵じゃ無いってのよ!!!!!

 

[[あっ!絢音ちゃん!ミサねぇ!ゲートが!]]

 

[[開きやがったぜ!!!!!]]

 

「来やがれ!デビルガンダム(っぽいジム)!ってかもうそれってデビルジムでいいじゃん!!!」

 

デビルガンダム(っぽいジム)って言い続けるのも面倒だしね。

 

“以降”はデビルジムで“行こう”!なーんて♪

 

えっ?つまんねぇ?

 

この最終局面で下手なオヤジギャグを挟むな?

 

わ、悪かったわね!!!

 

真面目にバトルだけしてると間が持たないのよ!!!

 

間が!!!!!

 

わかりました!真面目にバトルしーまーすー!!!!!

 

とかなんとか言ってるうちにメイン動力炉へのゲートは完全に開かれて、その中で私達を待ち受けていたのは……

 

「デビルジムじゃねぇーし!!!!!」

 

グランドマスターガンダム(っぽいジム)でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~またまたその頃のケツアゴさん~

 

「ガンプラマフィア…ふざけた名前の連中だがガンプラバトルに関してだけは裏社会で奴等が一番だからな。クックックッ…さぁ!小娘に小僧共!奴等が用意した最強最悪のグランドマスタージムをヤれるってんならヤってみやがれ!!!」

 

『あらあら?自信満々ですわねぇ♪うふふふふふふふ♪(バカじゃないの?このケツアゴ?あの程度の機体で彼や彼の近しいモノ達を何とか出来ると思うの?それ以前にあの程度の機体なら中級のガンプラファイターでも簡単に墜とせるわよ。)』

 

「ハーッハッハッハッハッ!!!!!」

 

『(ま、私には関係ないわ。)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てっきりデビルジムが居るとばかり思っていたメイン動力炉へのゲートが開いたその先には、デビルジムじゃなくてグランドマスターガンダム(っぽいジム)が待ち受けていたんだよね。

 

[[ミサねぇ!なんかジムっぽいデスアーミーもいっぱい居るよ!]]

 

そんでもってグランドマスターガンダム(っぽいジム)の周りには、幹也の言うようにジムっぽいデスアーミー?デスアーミーっぽいジム?が部屋を埋め尽くす勢いでみっしりと沸いていたんだよ。

 

そんなジムっぽいデスアーミー?は、開かれたゲートの向こう側に私達の機影を確認するや否や、手にした金棒型のビームライフルを構えて攻撃して来やがったんだよね。

 

[[フン!コイツにビームなんか効くかってんだ!!!それになぁ!!!金棒なんか振り回しやがっても所詮は雑魚!!!今まで出てきた連中と一緒で!!!土手っ腹に鉛弾ぶち込んでやりゃあ1発でくたばんだろーがよぉ!!!行くぞ!幹也!!!]]

 

[[と言うわけ何でミサねぇ!グランドマスタージムはお任せするね!絢音ちゃん!残弾とか気にしないでどんどん撃っちゃって!!!ライフルとガトリングとバズーカとマシンガンはまだまだたくさんあるから!!!]]

 

[[おう!!!!!ジャンジャンバリバリぶっぱなすぜぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

絢音のバカはグシオンリベイク・フルシティに施されたナノラミネートアーマーの防御アビリティで飛んでくる黄色いビームを弾きながら、攻撃を開始した部屋いっぱいのジムっぽいデスアーミーへと両手に持ったライフルをぶっぱなして突撃を始めやがったよ!

 

幹也もそんな絢音をサポートするために、乗機のジェガン・アーモリーの背中に背負った大型武装コンテナから、サブアームを使って次々と色んな銃器を取り出してはどんどん絢音のグシオンリベイク・フルシティに渡して行ってるし!

 

ってかさ!お前ら!!!

 

「あのデカいのは私に丸投げかよ!」

 

グランドマスターガンダムっぽいジム…めんどいからもうグランドマスタージムでいいか…は私が相手しなきゃダメなの?!

 

ぬわぁー!あんなデカいヤツの相手なんてめんどくさ!!!

 

でも目標のメイン動力炉はあのデカいヤツの後ろだし…。

 

めんどくさいけど…どうやらあのデカいのをなんとかしないとダメみたいだね!

 

「あー!もう!わかったよ!ヤればいいんだろ!ヤれば!!!ってかこうなりゃ自棄だ!!!ロボ太!!!GNスラスターキャノンの最大火力で一気に仕留めるわよ!!!」

 

<心得た!!!GNスラスターキャノン!バスターフォーム!!!>

 

グランドマスタージムを倒すためにGNスラスターキャノンを大出力モードのバスターフォームへと移行させながら、私の頭の中にはちょーっといい考えが思い浮かんじゃったんだよね。

 

あのさ?あのグランドマスタージムごと後ろのメイン動力炉をぶっ壊せばいいんじゃね?ってさ。

 

ね?イケそうでしょ?って!イケるっしょ!!!

 

そうだよ!コイツの…ガンダムアインヘリヤルの奥の手を使えば!!!

 

グランドマスタージムとメイン動力炉を一気に一石二鳥でヤっちゃえるよ!!!

 

さっすがミサちゃん!あったまいい!!!

 

そんなワケで……今こそ魅せてあげるわ!!!

 

ガンダムアインヘリヤルに秘められた切り札ってヤツをね!!!!!

 

「紅蓮に染まれ!!!アインヘリヤル!!!!!」

 

そう!!!太陽炉…GNドライヴを積んだ機体だけが使える切り札!!!

 

その名は!!!

 

「トランザム!!!!!」

 

<TRANS-AM SYSTEM 起動!!!稼働限界までのカウントを開始する!!!>

 

「うっしゃぁぁぁぁ!!!!!全力の全開で!!!!!宇宙の果てまでぇぇぇぇ!!!!」

 

<GNスラスターキャノン!バスターフォーム!!!フルチャージ!!!!!>

 

「ぶちかませぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

ガンダムアインヘリヤルの切り札…強化アビリティ“TRANS-AM SYSTEM”。

 

ガンダムが好きなみんななら、トランザムはもちろん知ってるよね?

 

ラブライバーの人達は…うん。とりあえずはググって。

 

そんなググってね♪なTRANS-AM SYSTEMを発動させたガンダムアインヘリヤルは機体全体を赤く染めると、両肩のGNスラスターキャノンから大出力ビームをグランドマスタージムへ向けてぶっぱなしたわ。

 

そして……

 

「って!これを防ぐのかよ!!!ジムっぽいクセに!!!!!」

 

グランドマスタージムはトランザムを発動させて威力マシマシのGNスラスターキャノンのごんぶとビームの一撃を、ダークネスフィンガーで受け止めやがったんだよね。

 

[[あのデカブツ!!!ミサねぇのごんぶとビームを受け止めやがった!!!]]

 

[[モビルファイター系は非常識の塊だからね。とか冷静に言ってる場合じゃないし!!!ミサねぇ!!!]]

 

そんなあり得ないような光景を見た絢音と幹也の二人は流石に焦ってるみたいだね。

 

でもね?

 

ふっふっふっ!

 

この子の…ガンダムアインヘリヤルの切り札はまだまだここからが本番なんだよ!!!

 

「もーまんたい!!!ミサちゃんに任せとけって!!!ロボ太!!!次イクよ!!!」

 

<うむ!!!いつでもいいぞ!!!>

 

「トランザム!!!セカンドシフト!!!!!」

 

そう…“2回目”のトランザムだよ!

 

さらに!

 

「もういっちょ!!!トランザム!!!」

 

<サードシフト!!!>

 

出し惜しみ無しの“3回目”のトランザム!!!

 

そう!ガンダムアインヘリヤルの切り札!!!

 

それは合計3回のトランザムなんだ♪

 

「これが私の!ガンダムアインヘリヤルの!!!正真正銘のぉぉぉ!!!!全開だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

ガンダムアインヘリヤルに搭載された3つのGNドライヴ。

 

同調させてトリプルドライヴとして使えばエネルギーの過剰供給で機体が耐えきれなくて爆発しちゃうけど、同調させないで個別に使えばなーんの問題もないんだよね。

 

それはTRANS-AM SYSTEMもおんなじだったんだ。

 

いやぁー。これに気づいたときはテンション上がったね!

 

だってトランザムが3回も使えるんだよ?!

 

スゴくない?!

 

スゴいよね!

 

スゴいんだけど…やっぱりと言うか当然と言うか、代償も大きいんだよね。

 

3回目のTRANS-AM SYSTEMを使っちゃうと機体が色々と持たないんだよね。

 

しかも一気にエネルギー(GN粒子)を消費しちゃって、サードシフト…3回目のTRANS-AM SYSTEMを使ったあとは機体が動かなくなっちゃうんだ。

 

だから私がバトルでこのトランザム・サードシフトを使うときは本気で勝負を決めるときだけ。

 

勝っても負けても勝負が終わるときだけなんだ。

 

そう…今のように、ね♪

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

3回目のTRANS-AM SYSTEMで限界まで増幅されたGNスラスターキャノンの一撃は、グランドマスタージムのダークネスフィンガーを一気に貫いて…。

 

[[うへぇ…なんつー威力だよ…。あのデカブツごと動力炉をぶち抜きやがったぜ…。]]

 

[[す、すごい……これがミサねぇの…ガンダムアインヘリヤルの本気の一撃…。]]

 

グランドマスタージムもろとも目標のメイン動力炉ぶち抜いてヤったわ。

 

<<BATTLE END>>

 

うん!

 

今日もミサちゃんのだいしょーり♪

 

ぶい!ってね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってコトがあったんだよね。去年の年末頃にさ。」

 

あの日のケツアゴヤクザとの商店街を賭けたガンプラバトルの顛末を話終えると、A-RISEの1年坊主3人衆(1人は女の子だけど)は揃ってポカーンとしていたわ。

 

うん。

 

まぁ羽生(はねい)達の気持ちも分かんないでもないわね。

 

私だって今でもたまに意味わかんないもん。

 

「えーっと、とりあえずその時の覆面ファイターの1人がこの強いザクのファイターの鳴神って人なんですよね?それでその鳴神って人はミサちゃん先輩のお知り合い?なんですね?」

 

一番早くポカーンから復活したのは、仁村(にむら)姉弟の幼馴染みの倉田 大地(くらた だいち)だったわ。

 

とりあえずは鳴神=ガンプラ仮面2号ってコトは理解できたみたいだね。

 

それだけでもわかればまぁいいよ。

 

「でも鳴神かぁ…あのバカ…ついに公式戦に復帰するんだ……って!公式戦ってコトはガンプライブに出てくるってコトじゃん!」

 

今更ながらだけどどうすんのさ!

 

あのバカは腐ってもチャンピオンだよ!

 

いくらツバサ先輩が強くても流石にあのバカには届かないっての!

 

ん?でもガンプライブって団体戦…ってかチーム戦だよね?

 

鳴神のバカだけが戦うワケじゃないよね?

 

あー。

 

それなら何とか……なるかってんだよ!!!

 

鳴神のバカがガンプライブに出るなら絶対ににこちゃんも一緒に出てくるハズだよ!!!

 

あの二人って夫婦みたいなもんだもん!

 

ヤバいって!

 

にこちゃんだけでもツバサ先輩級にヤバいのに!

 

ん?あれ?なんかさっきもおんなじコト言ったけど、にこちゃんが強くても鳴神のバカとおんなじでずっとバトルに出ずっぱりってワケじゃないんだよね?

 

連続で出てきたとしても連戦ペナルティでハンデマシマシだもんね。

 

それに鳴神のバカとにこちゃんが出てくるバトルで負けても、それ以外のバトルで勝てばいいんだよ!

 

なーんだ。

 

ヤヴェぜ!って思ったけど案外イケそう…………マスク・ド・エリーチカとマスク・ド・スピリチュアルって確か音ノ木坂学院の生徒会とか言ってたわね……それって鳴神のバカとにこちゃんとおんなじ学校なんだよね…。

 

…………うん。

 

やっぱりヤバいかも。

 

でもまぁ…。

 

「ヤってやりますか。ってね。」

 

何処のどいつが相手でも、簡単に負けてやるもんですか!

 

いつかアイツが帰ってきたときに、胸を張って私は強くなったよ!って言ってやるためにも!

 

負けてたまるもんですか!!!

 

「さぁーて♪そんじゃ今日も張り切って!」

 

楽しい楽しいガンプラバトルを始めよっか♪♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

これにて閑話「商店街の七人」は終了となります。
次回からは本編第7話の開始となります。
にこちゃんによる現状でのμ'sメンバーの考察と3年生トリオの日常回となります。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

幼い頃に一番最初に作ったガンプラは元祖SDのナイトガンダムなQooオレンジでございます。

さて、今回からはにこちゃんを語り部に迎えまして本編第7話Aが始まります。
閑話や特別編では既に幾度となく登場しておりましたにこちゃんがようやく本編にも参戦です。
ガンプライブの世界線では主人公ソラとは既に夫婦のような間柄のにこちゃん。
彼女の登場は“μ's”に何をもたらすのか…。



それでは 第7話A「無冠の女王」そのいち 始まります。
































「…ん………。」

 

「そら?起きたの?」

 

「…………。」

 

「そら?」

 

「…かあ…さ……。」

 

「……なんだ…ただの寝言、か。」

 

いつものように愛しいバカと唇を重ね、身体を重ね、心を重ね、互いに求め合いながら快楽を貪り合った情事のあと。

 

私の隣で安らかな寝息をたてる愛しいバカは…そらは、普段とはまるで違うあどけない顔で“母さん”って寝言を呟いていたわ。

 

「もう…こんな美少女とヤったあとに“母さん”だなんてどんだけ自分を捨てた母親が恋しいのよ…。」

 

そらのお母さん。

 

まだ幼かった…それこそうちの虎太朗と変わらない年頃のそらを、ダンボールに入れて雪の降る寒い夜に捨てた人。

 

そらの前では絶対に言わないけど、私はこのそらを捨てたお母さんって普通にクソだと思うわ。

 

だってそうでしょ?お腹を痛めて産んだ自分の子供を捨てたのよ?

 

ダンボールに入れて犬や猫を捨てるようなノリで。

 

しかも雪の降る寒い寒い夜に。

 

もしもそのときに親戚の人が気づかなかったら凍え死んでるわよ?

 

おまけに“拾ってください(笑)”ってバカみたいにふざけた張り紙を付けて捨てたって話よ?

 

(笑)ってナニよ。

 

(笑)って。

 

信じられないわよね?

 

そんな信じられないことをしやがったクソみたいな母親をそらは今でも待っているの。

 

口ではクソだとか散々に言ってるのに。

 

それでも心の底ではそらはお母さんを待っているの。

 

いつか自分を迎えに来てくれるって。

 

ようやく巡り会えた優しい養父母に引き取られて、ちょっとシスコンを拗らせ過ぎてアレだけど可愛い義妹ができた今でも。

 

“幸せ”な“家族”ができた今でも。

 

それでもそらは待ってるの。

 

自分を捨てたクソみたいな母親が迎えに来てくれるのを。

 

「ほんと…クソよね…。」

 

ほんとこの世はクソみたいなことばかり。

 

でも、そんなクソみたいな世界でも大切なモノは沢山ある。

 

それは家族であり、愛して止まない最愛の人であり……そして…捨てることのできない夢であり…。

 

「ほんと、世界はクソばっかりだわ。」

 

<深夜に女子高生がクソ等と言うのはあまりよろしくはないのではないですか?>

 

あどけない寝顔で眠るそらの顔を眺めながら、ままならないこの世界のあれやこれやに対してクソクソとはしたなく呟いていると、私の部屋の机に置かれていたノートパソコンの画面に明かりが灯り、ここ一年ですっかりと聞きなれた少女の声が…そらが契約した最上位電子精霊“アイリ”の声が部屋に響いたわ。

 

「別にいいわよ。そらは寝てるし。それに別にそらは私がクソなんて言っても苦笑いしながら“にこちゃん下品”ってしか言わないんじゃない?」

 

<…確かにそうですね。ニコは本当にマスターの事を理解してますね。>

 

「そりゃね。」

 

理解してるわよ。

 

たぶんこの世界で誰よりも。

 

だってこの世界で誰よりも私はそらを愛してるから。

 

だから私は誰よりもそらを理解しているわ。

 

ナニが好きで、ナニが嫌いか。

 

どこを責めれば一番気持ちよくなってくれるか。

 

どんな喘ぎ方をすればそらは一番喜んでくれるのか。

 

ナニを求めているのか。

 

ナニをしたいのか。

 

ナニを願うのか。

 

私は誰よりもそらを愛しているから、きっとこの世界では誰よりもそらを理解しているわ。

 

<ニコの様な素晴らしい女性にこんなにも愛されて、我がマスターはヘタレの癖に果報者ですね。>

 

素晴らしい女性…ね。

 

そんなステキなもんじゃないわ。

 

私は人を愛することを知っちゃった、ただの1人の女なだけよ。

 

石を投げれば当たる程度にそこら辺にたくさんいるただの女よ。

 

「それで?アイリはそんなことを言いにわざわざ来たの?」

 

<いえ。今夜お邪魔したのは以前からニコに頼まれていた例のデータが…“μ's(ミューズ)”各員の詳細データがまとまりましたので持ってきました。>

 

「そ。ありがとね。マスターでもない私なんかのお願いを聞いてくれて。」

 

<この程度の事は構いませんよ。ニコが居てくれなければ、マスターは悪意の底で腐り果てて世界を害する存在に成り下がっていたでしょうからね。>

 

悪意の底ねぇ。

 

確かに出逢った頃のそらは酷かったわね。

 

他人を害することしか考えてなかったんじゃないの?

 

私も初めは酷い目に合わされたしね。

 

合意の上とは言っても、あんな初体験なんて最悪以外の何物でもないわ。

 

ほんと、あのバカとの出逢いは最悪よ。

 

「最悪な出逢い…か。」

 

でも今じゃその最悪な出逢いもいい思い出になっちゃったけどね。

 

<…その節は我がマスターが大変ご迷惑をおかけしました。時を巻き戻せるならば、私に物理的干渉が可能な身体があるのならば、あの頃のクソマスターをぶち殺してあげたいくらいです。>

 

「いいわよ、別に。それにそらがあそこまで腐りきっていてくれたから、私はそらと今のような関係になれたんだから。」

 

それに腐りきっていたって言っても、あの頃のそらはまだ完全に堕ちてはいなかったわよ?

 

あの日…初めて交わったあの日……終わったあとにあのバカはスゴく後悔してる顔していたもん。

 

まぁあの頃の私はその顔を見て、後悔するくらいなら初めからヤるなって思ったけどね。

 

<ニコ…。>

 

これ以上この話題を続けてもアイリに余計な気遣いをさせちゃうだけよね。

 

とりあえずはアイリがまとめてくれた“μ's”各員のデータってヤツを拝ませてもらおうかしら?

 

「それよりも…μ'sの…そらの仲間たちのデータを見せてちょうだい。」

 

<かしこまりました。>

 

さて。

 

そらを奮い立たせてくれた優しい子たちはどれだけヤれるのか…じっくりと見せてもらおうかしら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<まずは彼女…“コウサカ ホノカ”から参りましょうか。彼女はご覧の通りアホですね。ですがどこか不思議なカリスマ性を持っているようです。>

 

「“コウサカ ホノカ”…“μ's”のリーダー…。」

 

アイリがまず表示したのは、アホっぽいけど可愛らしい…いわゆるアホ可愛い女の子のデータだったわ。

 

映し出された画像の女の子の名前は“高坂 穂乃果”。

 

音ノ木坂学院非公認ガンプラバトルチーム“μ's”のリーダー。

 

犬のような見た目のアニマルタイプのアバターを使っている下位電子精霊“ポチ”の契約者。

 

つまりは“精霊使い(エレメンタラー)”ね。

 

この子…高坂 穂乃果は、この前の公式戦でトラウマモードが発動して大遅刻したそらの代わりをしようと、ランチャーストライクのアグニを盛大にぶっぱなして空回っていた子ね。

 

終いにはエネルギー切れで動けなくなっていたのよね。

 

この子の戦闘能力をランク付けするなら、射撃技能はD+、格闘技能はC。

 

命中精度はC、回避能力は…これはAかしら?

 

回避能力が高いから、ファイターとしての総合的な能力はCランク…秋葉原地区の平均より少し下くらいになりそうね。

 

初めて一週間やそこらでこれだけ動けるなら十分に及第点だわ。

 

問題点をあげるとするならやっぱり頭の悪さね。

 

戦術も戦略もあったもんじゃないわ。

 

この子…突撃することしか考えてないんじゃないの?

 

そこら辺は要教育ね。

 

でもこの子……頭の悪さを補うくらいにとんでもなく非常識な反射神経を発揮するのよね。

 

まるで後ろにも目があるような、見えてないのに見えているような…。

 

ふふふ…。

 

面白いわね。

 

高坂 穂乃果。

 

この子は磨けば光るわよ。

 

“精霊使い(エレメンタラー)”でもあるからトップファイターになれるだけの素養は十分にあるわ。

 

で、この子…高坂 穂乃果の使っている機体は素組のストライクガンダム。

 

ホントはガンプラに優劣なんて付けたくはないけど、高坂 穂乃果の使っている素組のストライクガンダムの完成度は最低レベルね。

 

シールはあちこち曲がってるし、スミ入れすらしていないし。

 

当然ランナー処理なんかもしてないからあちこちガタガタよ。

 

でも仕方ないわね。

 

初めて作ったガンプラだって話だもん。

 

工具だってまともに持っていなかったらしいしね。

 

ニッパーないからたぶん爪切りとかでランナーを切ってこのストライクを作ったんじゃないの?

 

そのせいで合わせ目とかが酷いことになってるのね。

 

爪切りでガンプラ、か。

 

私も小さい頃はニッパーは危ないからって使わせてもらえなくって、爪切りでランナーを切ってたわね。

 

ニッパーを使わせてもらえるようになったっていつ頃だったかしら?

 

まだパパが生きていた頃だったと思うけど…………話が逸れたわね。

 

総評としてこの子…高坂 穂乃果は合格。

 

でも要教育ね。

 

ガンプラ作りも、ファイターとしても。

 

この子はまだまだ強くなれるわ。

 

<次は彼女…“ソノダ ウミ”です。>

 

「“ソノダ ウミ”…確かスナイパーの子ね。」

 

<はい。そしてとびっきりの凄腕です。彼女は私が把握しているガンプラファイターの中でも超が付くほど一流のスナイパーですね。>

 

アイリがここまで人を誉めるのは珍しいわね。

 

でもわからなくはないかな。

 

この子は“狙撃”と言う一点においては、プロのファイターに匹敵するんじゃないかってくらいにスゴいもの。

 

さっきの高坂 穂乃果と一緒で、この園田 海未って子もガンプラバトルを始めてまだ一週間くらいのハズよね?

 

ちょっと信じられないわね。

 

この子の戦闘能力をランク付けするなら、射撃技能はS+、格闘技能A。

 

命中精度…これもS+。

 

回避能力はBってところかしら?

 

総合的な能力はA+。

 

はっきり言ってこの子はファイターとしてある程度は完成されちゃってるわね。

 

「ねぇアイリ?この子…園田 海未ってナニか武道とかそんな感じのことやってたりするの?」

 

「はい。ウミは現在、音ノ木坂学院で弓道部に在籍しています。また、実家がなにやら怪しい古流武術の道場と日本舞踊の家元らしいです。」

 

「ふーん…道理で…。」

 

射撃技能が高いのは弓道部で鍛えた集中力の賜物ってわけね。

 

時折見せる踊るようなしなやかな体裁きや、熟練の剣士のような踏み込みは実家関連の日舞やら怪しい古流武術やらで鍛えたんでしょうね。

 

この前の公式戦ではそらが合流するまでは指揮官のような立ち位置で振る舞っていたようだし。

 

機転も利けば度胸もある。

 

戦術も戦略もしっかりと理解しているわね。

 

うん。

 

この子は間違いなく即戦力ね。

 

問題点をあげるとするならばガンダム知識の無さね。

 

どのMSがどんな特性を持っているか、何が得意で何が不得意か。

 

ガンダムファンなら当たり前のそんな知識がこれっぽっちも無いのよね。

 

こればかりは歴代のガンダム作品を地道に観てもらうしかないわね。

 

そんなガンダム知識皆無の園田 海未が使ってる機体は素組のジム・スナイパーⅡ。

 

スナイパーの名を冠しているのに、汎用性が高くてクセも少ないいい機体よね。

 

ガンダム知識皆無のこの子が自分で選んだとは思えないわね。

 

たぶんそら辺りがチョイスしたんでしょ。

 

出来自体もそんなに悪くはないわ。

 

さっきの高坂 穂乃果の素組のストライクとは反対に、このジム・スナイパーⅡはとても丁寧に作られてるわ。

 

ただ…園田 海未にとってはもうこのジム・スナイパーⅡじゃ役不足ね。

 

この子の課題は自分に合う機体の模索と製作ね。

 

ガンプライブの前期秋葉原地区予選まで時間はまだあるわ。

 

焦らなくてもいい。

 

ゆっくりでもいい。

 

自分に合う機体をじっくりと模索してしっかりと作り上げなさい。

 

<ウミの次は彼女…ミナミ コトリです。>

 

「μ'sで一番のベテランファイターの子ね。」

 

“南 ことり”

 

そらを除いたμ'sメンバーでは一番のベテランファイター。

 

射撃技能C、格闘技能C。

 

命中精度D、回避能力C。

 

総合ランクは…C…ううん。

 

D、ね。

 

自分よりも格上の相手と戦うとき、この子はすぐに諦めようとしてしまう。

 

それさえなければCなんでしょうけど…。

 

それにこの子はほんとはもっと能力は高いはずよ。

 

どのバトルでも実力以下の力しか出せていない気がするわ。

 

これは…この子は…たぶん怖がってるのよね。

 

戦う事を。

 

羽ばたく事を。

 

そして…追い抜かれ置いていかれることを。

 

この子はもっと高く、もっと強く飛べるのに…。

 

可哀想に…色んなことに怯えて、自分で自分に見切りをつけちゃってるのね。

 

そしてわざと味方も巻き込むようにバスターライフルを撃ったりって一見すると派手な戦い方をして、周りに自分で自分に見切りをつけて色んなことに怖がっているってことを悟られないように、必死になってメッキを張り巡らせている…。

 

私としてはこの子の気持ちもわからなくはないわ。

 

一番のベテランファイターなのに、初めて一週間程度の友人達に追い付かれそうで…そして追い抜かれて終いには置いていかそうで…怖いのよね。

 

一歩を踏み出せれば変われるハズよ。

 

でも一歩を踏み出して変わるのが怖いのよね。

 

でもね?それじゃダメなのよ。

 

本当にガンプライブ優勝を目指すなら、怖くてももっと高く、もっと強く羽ばたかなきゃダメなの。

 

変わらなきゃダメなの。

 

他のメンバーがもっと強くなれば、この子は今のままでもいいのかもしれないわ。

 

でも…もしいざと言う時に戦う事を怖がって諦めてしまったら?

 

雌雄を決する最後の一戦で諦めてしまったら?

 

そのせいでバトルに負けてしまったら?

 

例えこの子が戦うことを諦めて、それで負けてしまったとしても、そらを受け入れてくれたこの子の優しい友人たちは責めたりはしないでしょうね。

 

けど、この子自身は絶対に後悔することになる。

 

自分のせいで…自分が諦めてしまったせいで負けたりしたら、一生悔やみ続けることになる。

 

友人に引け目を感じ続けることになる。

 

それは…そんなことは…私には看過できない。

 

だから私がこの子を無理矢理にでも羽ばたかせてやるわ。

 

ちょっと荒療治が必要になるかもしれないけどね。

 

<ニコ…。>

 

「ん?なに?どうかした?」

 

<いえ…ただ…。>

 

「ただ?」

 

<彼女はマスターをもう一度歩き出させてくれた稀有な存在です。どうかお手柔らかにお願いします。>

 

「……わかってるわよ。」

 

そんなことは…。

 

「わかってるわ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに。

 

 

星空 凛

 

射撃技能D 格闘技能C

命中精度D 回避能力E

 

使用機体

“ベニャッガイ”

 

射撃性能D 格闘性能C

防御性能S 機動性D

 

防御特化のネタ機体。

絵里のトールギス・ヴァルキュリアに匹敵する防御性能を持つが、足が遅く決め手にも欠ける。

最大火力を発揮する自爆技“ファイナルベニャッガイ”の威力は凄まじいけど…自爆ってどうなのよ。自爆って。

ポンポン自爆されちゃたまったもんじゃないわ。

 

総評

一見すると機体の防御力に頼りきりで素人に毛が生えた程度の操縦技術に思えるけど、本人の適性を考慮するとまた違った見解になるわ。

この子はとても狭そうに戦ってるのよね。

今の機体はネタ機体の割にはかなり高い性能を持っているけど、この子とは決定的に合わないわ。

もっとのびのびと戦えるような…そうね。高機動型の機体…それも近接戦闘が得意な機体の方があっていると思うわ。

武装は…標準的なライフルやサーベルとかよりももっと大きめのモノで余計なギミックのないシンプルなモノが良さそうね。

バルバトスの鉄血メイスとかあんな感じの何も考えないで振り回すヤツとか。

それこそ武装を含めて絵里のトールギス・ヴァルキュリアに近いタイプの機体が良いと思うわ。

あとはネタに走るクセがあるみたいだから、そこら辺を教育してあげなきゃね。

 

 

 

 

西木野 真姫

 

射撃技能B 格闘技能B+

命中精度B+ 回避能力A

 

使用機体

“百式(素組)”

 

射撃性能D 格闘性能D

防御性能E 機動性C

 

丁寧に作られてはいるけど素組は素組。

それ以上でもそれ以下でもないわ。

あとこの子が使ってる百式ってたぶん自分で作ったんじゃないんじゃないかな?

いまいち可動範囲とか理解していないように思えるわ。

 

総評

高坂 穂乃果や園田 海未と同じくガンプラバトルを初めてまだ一週間くらいよね?

それでこれだけ動ければ十分すぎるわ。

それにこの子の場合は出撃の度にハッキリとわかるくらいに強くなっていってるわ。

天才…とまで行かないけど、この子の才能はスゴいわね。

将来のエース候補かしら?

課題は園田 海未と一緒でガンダム知識の少なさね。

それとこの子もそろそろ素組の百式じゃ物足りなくなってきているハズよ。

さて。この子にはどんなガンプラが合っているやら…。

 

 

 

小泉 花陽

 

射撃技能B 格闘技能D

命中精度B 回避能力C

 

使用機体

“ジム・カーバンクル”

 

射撃性能A 格闘性能B

防御性能A 機動性B

 

ジム改をベースに改造された小泉 花陽のバーソナルカスタムガンプラ。

増加装甲にサブアームを使った二枚のシールドにより安定した高い防御性能を持っている。

武装は破壊力抜群の大型レールガンに中距離射程のビームキャノン。

それと毎回中身の弾頭が変わるミサイルポット。

あとは武装領域(ウェポンストレージ)の中にも色々と入ってるみたいね。

性能的にもとても高いし本人の操縦適性ともばっちり合っているわ。

 

総評

下位電子精霊(しかも4体の)の契約者で、ビルダー能力も非常に高くファイターとしてもまだまだ伸び代はあるわ。

現状のμ's1年生トリオの中ではこの子が一番安定しているわね。

ちょっと臆病なところがあるみたいだけど、戦場じゃ臆病なくらいがちょうどいいのよ。

勇敢かヤツから死んでいくからね。

うん。この子は今のところ課題も特にないかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「世界史…アンタもダメよ…。」

 

アイリから“μ's”各員のデータを受け取った翌日、 朝練に向かうためにいつもより早く帰っていったそらを見送った後でいつも通りに家事をこなしてから学校に登校した私は、午前中の最後の授業の世界史を何とか乗り越えてついに力尽きてしまったわ。

 

精も根も尽き果てて窓際の自分の机にぐでーっと突っ伏して寝そべっちゃったの。

 

もうさ、朝から数学に英語に現代文に世界史ってこっちを殺す気マンマンの時間割よね…。

 

しかもやる気のでない月曜日よ?月曜日?

 

頭パンパンよ。

 

ガンプラバトルで言えば機体容量が完全にオーバーよ。

 

ガンプラをスキャンするときにマザーシステムに弾かれるわよ。

 

午前中は生物や地理がないだけマシなんろうけど、もうほんとこれ以上は無理。

 

朝まで耐久[自主規制]していた方がよっぽどいいわ…。

 

あーあ…なんかもうこのまま午後の授業サボって、ガンプラバトル部の部室にこもってそらと駄弁ってたいわ。

 

仮眠室のベッドで二人でゴロゴロしながらいっぱいおしゃべりして、おやつ食べて、そして…♪

 

ふふ♪アイツって学校で制服のままでヤるといつもより少し固くなるのよね♪

 

制服フェチ…っていうよりもコスプレさせてえっちなことするのが好きなのよね、アイツって。

 

前にネコミミとしっぽを(にこちゃんの秘密のアナに♪)着けてシタときもいつもより固くなったし♪

 

後ろから挿れて女の子の大切な赤ちゃんのお部屋の入り口を何回もコンコンってノックされちゃって♪

 

その度に自分でも信じられないくらいにあまーい声が出ちゃって♪

 

お互いに何回もイって何回もイカせて♪

 

色んなえっちな液でどろどろになるまでヤっちゃったのよね♪

 

………どーしよう…。

 

思い出したらお腹が…子宮の辺りがきゅんってしてきちゃったわ。

 

もうお昼休みだから、今すぐに部室にあのバカ呼び出してヤっちゃおうかしら?

 

いっぱいキスしてぇ…いっぱいペロペロしてぇ…いっぱいえっちしちゃおっかぁ…♪

 

午後は自主的にぜーんぶ保健体育の実技の授業にしちゃおっか♪

 

今日の保健体育は子作り実習です♪なーんて♪♪♪

 

にこをいっぱい孕ませてね♪って言ったらアイツどんな顔するかしら?

 

喜んで…くれるかな?

 

うん。今からアイツ呼び出して試して…って!あまりのダルさに思わず欲望が垂れ流しになっちゃってたわ!

 

それもコレもぜーんぶ月曜の時間割がいけないのよ!

 

ってかそもそも世界史ってナニよ!世界史って!

 

世界の歴史なんて習ってもどーしようもないじゃない!

 

役に立つの?!

 

絶対に立たないわよ?!

 

現代文だってそうよ!

 

ちゃんと日本語話してるんだからいいじゃない!

 

英語!アンタもよ!!!

 

今は便利な翻訳アプリがあるんだからわざわざ英語を勉強する必要ないでしょ!!!

 

数学も!!!

 

普通に生きていくだけなら足し算と引き算とかけ算とわり算ができれば十分よ!!!

 

わけのわからないなんたら方程式と覚えてもこの先の私の人生で絶対に使わないわよ!!!

 

私はどっかのバカのお嫁さんになって幸せな家庭を築くんだから!!!

 

「そうよ!将来は主婦になるんだからこんなわけのわからない勉強なんてしなくても別にいいのよ!!!」

 

それが私のジャスティス!!!

 

ファイナルアンサーよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!

 

「にこがどこをどう解釈して勉強しなくてもいいってファイナルアンサーに到ったのかエリーチカ的にはとても興味あるけど、とりあえずは卒業するまでは学校の勉強くらいはちゃんとしなさいよ?ちゃんと勉強しないとお嫁さんになる前に留年しちゃうわよ?ホント、にこは月曜は特に荒ぶってるわね。まぁこの時間割じゃわからなくもないけどね。」

 

私が勉強なんてしなくてもいいのよ!!!って机にぐでーっと寝そべりながら、決意を新たに午後の授業を自主的にお休みにしようかと本気で考え始めていたら、横から聞き覚えのある声が聞こえてきたわ。

 

まぁ誰なのかわかりきってはいるんだけど、一応は机に寝そべった状態から首だけ横へ向けて声のした方を見てみると…。

 

「げっ!絵里?!アンタいつの間にそこにいたのよ!!!」

 

そこには私の予想通り金髪ポニテの音ノ木坂学院の生徒会長サマが呆れたような顔をして私を見ていたわ。

 

「ぼそぼそと部室にこもってそらと駄弁ってたいわー。って呟いていた辺りからかしら?」

 

それって割りと最初っからじゃない!!!

 

って!心の声のハズが私ったらぼそぼそ呟いてたの?!

 

「うがぁぁぁぁぁぁ!!!もう!!!それならもっと早く声かけてよね!!!おもいっきり恥かいちゃったじゃない!!!」

 

「そうかしら?欲望だだ漏れなんて私はとってもにこらしいなぁ。としか思わないけど…?」

 

「はぁ?!ナニよ!その認識は!それじゃ私がなんか残念な子みたいじゃない!」

 

「……自覚なかったの?」

 

「ないわよ!!!」

 

くっそー!このロシアン狐ね!

 

いつか絶対にぎゃふんって言わせてやるわ!!!

 

「二人ともナニ騒いどるん?」

 

チッ!今度はデカ乳狸女が来やがったわ!

 

コイツは絵里以上に面倒なのよね…。

 

「あ、希。ううん。別にいつものにこなだけよ。」

 

「だからそのいつものとか言うな!!!そのムダに育った胸肉削ぎ落とすわよ!」

 

「あら?ほんとに♪エリーチカ的には別にいいわよ♪その時はきっちり縛ってからお願いね♪」

 

「おい待て!!!胸肉削ぎ落とすとか言われてアンタはぬわぁんで妙にうれしそうなよのぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

「あぁ…。そりゃえりちが…(ドM)…やからやろ?」

 

「その間はナニよ!その間は!!!」

 

「まぁそのうちわかるんやない?」

 

そのうちわかる?!

 

ナニがわかるってのよ?!

 

えっ?!もしかして絵里にはナニかヤバめな秘密とかあんの?!

 

※ドMなだけです。

 

「ほーら♪いつまでも騒いでないでお弁当食べましょ♪」

 

「ほ~い♪」

 

「だから待てぇぇぇぇぇぇ!!!なんでアンタらは机寄せて普通に私のとこでお弁当広げて食べようとしてんのよ!!!ってか最近は毎日私のとこに集まってお弁当食べてるわよね?!」

 

「「えっ?今さらその突っ込み?」」

 

「二人とも揃って今さらとか言うな!!!」

 

私だっていつの間にか三人でお弁当食べたりするのにすっかり慣れちゃって、なんかもう最近は当たり前のこととして受け入れちゃってたんだから!

 

ってか私たちの関係はお昼に集まって仲良しこよしでお弁当食べる仲じゃなかったハズでしょ?!

 

もっとこう…殺伐として…互いを罵り合うよ…う………な…?

 

あれ?そう言えば最近はこの二人と部の存続やら校内でエロいことして叱られたりやらでやりあってないわね?

 

それどころか休みの日とか三人で買い物行ったりご飯食べに行ったりガンプラバトルしたりナンパしてくるクソをなぜか絵里がいつも持ち歩いてる荒縄で縛り上げて心が折れて泣いて謝るまで罵倒したりしてるわよ?

 

あーるぅぇぇぇぇぇ?!

 

「にこ?お弁当たべないの?」

 

「にこっち?はようお弁当食べんとお昼休み終わってまうよ?」

 

「あ…う、うん…。」

 

なんか、かなり今さらだけど…私たちって…その…と、友達……みたいな関係になってたりするのかな?

 

友達…?

 

私に?

 

私に…友達…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「玉子焼きも~らい♪っと♪はむ♪」

 

認めたくないけどいつの間にか友達みたいな関係になってた絵里と希のたぬきつ生徒会コンビとお弁当を一緒に食べてると、私の一瞬のスキをついて希のデカ乳にお弁当箱から玉子焼きをかっさらわれちゃったわ。

 

「ぬわぁ?!私の玉子焼き!!!ごるぅらぁぁぁぁ!!!のぞみぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

「うん♪今日もにこっちの玉子焼きはあまあまで美味しいなぁ♪」

 

「“あまあまで美味しいなぁ♪”じゃないわよ!!!勝手に喰うな!!!金とるわよ!」

 

ってか私が作った玉子焼きなんだから美味しいに決まってるでしょ!!!

 

「おーっと?もしかしてお金出せば毎日にこっちのあまあま玉子焼き食べれるん?」

 

「面倒だからイヤよ!!!」

 

「……ねぇにこ?」

 

「ナニよ!アンタも私の玉子焼き狙ってるの!あと一個しかないんだからあげないわよ!!!」

 

「玉子焼きじゃないわ。」

 

「それじゃナニよ!」

 

「にこは“μ's”に入るの?」

 

っ!

 

このタイミングでそれを聞いてるかぁ…。

 

そらもよく言ってるけど、ほんと絵里って空気読まないわよね…。

 

…“μ's”に入るの?か…。

 

「正直…まだわかんないわ…。」

 

私としてはそらをもう一度歩き出させてくれた優しい子たちが作ったっていうガンプラバトルチーム“μ's”に入りたいかも?って思ってはいるけど…。

 

「にこ…。」

 

「私は…。」

 

私が絵里の問いかけにどう答えようか考えてると、急に希がゾッとするような冷たい声色でぼそぼそと話し出したわ…。

 

「……羽ばたきを恐れる小さき翼を導く時、“無冠の女王”の孤独は終わり、遥かなるユメノトビラは開かれる…。されどトビラの向こうは悪意に満ち、愛するモノは………。」

 

って。

 

希はナニを言ってるの?

 

羽ばたきを恐れる小さき翼?

 

それに“無冠の女王”って誰が言い出したか知らないけど私の二つ名よね?

 

「希…?急にどうしたの?」

 

「………へ?あれ?うち…今なんか言ってた?」

 

「なんか言ってた?って…ねぇ?」

 

「うん。なんかアンタ、ハイライトの消えたレイプ目でぼそぼそ言ってたわよ?」

 

「あちゃ……そっか…またなんか変なのが降りてきとったんかぁ…。」

 

「へ、へんにゃの?!のじょみ?!へんにゃのってにゃにゃよ!!!」

 

「ん?カミサマとかそんな感じのオカルト的な奴やけど…あっ。」

 

「おかりゅとてきにゃ……。」

 

何だか今度は絵里のヤツの様子がおかしいわよ?!

 

さっきから呂律が回ってないんだけど?!

 

「しもた!こんなんえりちに言ってもうたら!」

 

「おかりゅと…おかりゅと………おかりゅとは……お、おば…」

 

「ちょっと絵里?!どうしたのよ!絵里!」

 

「ち…。」

 

「ち?」

 

「おっと♪これはいつものヤツやね♪耳栓♪耳栓♪」

 

「ち…。」

 

「“ち”がどうしたのよ?!」

 

「ち、ち、ち、ち、ち…。」

 

「絵里!しっかりしなさい!絵里!!!」

 

「チカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

何故か情事の後からの始まりが多いにこちゃん回。
そんな第7話Aのにこちゃん回の次回は原作ラブライブのアイドル研究部の部室よりも豪華になっているガンプラバトル部の部室について軽く触れてみたいと思います。
次回はことりさんが語り部でメインを勤めます第7話Bとなります。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスのスペシャルごほうびBOXに大苦戦のQooオレンジでございます。
アルパカ(白)×3とかもういらないですよ。欲しいのは新しいスキンか激推しの称号が欲しいです。

それはさておき、本日は第7話のことりさんsideのお話となります。
いつもは暴走しまくってることりさんですが、第7話では…。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのいち 始まります。




























むかしむかし、あるところにちいさなおんなのこがいました。

 

おんなのこのおかあさんとおとうさんはおしごとがいそがしくて、おんなのこはいつもひとりぼっち。

 

さびしがりやさんなおんなのこのたのしみは、あかあさんとおとうさんがかってくれたガンダムのプラモデルをくみたたててガンダムさんといっしょにあそぶことだけでした。

 

そんなひとりぼっちのおんなのこにあるひおともだちができました。

 

おともだちはとてもげんきなおんなのことちょっぴりひとみしりなおんなのこ。

 

ふたりのとてもかわいいかわいいおんなのこたちでした。

 

そして…時が経ち、ひとりぼっちじゃなくなった女の子は恋をしました。

 

恋をしたのは優しくていじわるな男の子。

 

強くて弱い男の子。

 

恋をした女の子は…ことりは今、とても毎日が幸せです。

 

たがら………この幸せな毎日を……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウシナイタクナイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ…♪」

 

まだお日さまが登ってすぐの早朝。

 

海未ちゃん発案で始めた“μ's”の朝練に向かう道の途中で、ことりは最近すっかり見慣れちゃった背中を見つけちゃいました♪

 

見慣れたその背中は大好きな男の子の背中♪

 

「ソ~ラ君♪」

 

ソラ君の大きな背中♪

 

「ん?あぁことりさんか。おはよ。」

 

ソラ君は後ろから呼び掛けたことりに振り向いて、おはよってあいさつしてくれました♪

 

「うん♪おはよ♪」

 

ことりはそんなソラ君に思わず…。

 

「ぎゅ~♪ですぅ♪」

 

突撃して抱きついちゃいました♪♪♪

 

「っと!ことりさん?!いきなり突撃してきたらあぶねぇだろ!」

 

「あぶなくないよ?ソラ君なら絶対にことりのこと受け止めてくれるもん♪」

 

「いや、まぁことりさん軽いから素の状態で突撃されても受け止めるくらいは平気だけど…。」

 

「えへへ♪それじゃいいよね?」

 

「いい…のか?」

 

「い~の♪だ♪か♪らぁ♪もう1回♪ソラ君にぎゅ~♪」

 

こんな何気ない会話がうれしくてうれしくて、ことりは溢れ出しちゃった“大好き”をソラ君にわかって欲しくて、またぎゅ~ってしちゃいます。

 

でも…

 

「(やさしいあまいにおい?)」

 

ことりがソラ君にもう一度ぎゅ~っとしたとき、ふいにことりはソラ君の身体からどこか優しくてとても甘い香りがしているのに気づきました。

 

この香りは…ヒトの香り…。

 

それも…たぶん女の子の香り…。

 

ことりの知らない香り…ことりの知らない………女の子の香り…。

 

「(コトリノシラナイオンナノニオイ…コトリノシラナイオンナ…コトリノシラナイ……コトリノシラナイ……っ!)」

 

ソラ君をまるで守るかのように包み込んでいるこの優しくて甘い香りが、ことりの知らない女の子の香りだと理解したとき、ことりの心の奥底から真っ黒でドロドロとしたイヤな感情が沸き上がってきちゃいました。

 

ことりは瞬間的に沸き上がってきた黒い感情に支配されそうになるのを何とか押さえ込んで、知らない香りに包まれているソラ君の胸に顔を埋めます。

 

ことりの知らない優しくて甘い香り。

 

この香りの持ち主もきっと…ううん。

 

絶対に…ソラ君のことが好きなんだ。

 

ことりに負けないくらいにソラ君のことが大好きなんだ。

 

ことりはソラ君に抱きついて胸元に顔を埋めながら、直感的にそんなことを思っちゃいました。

 

「ことりさん?どうしたんだよ?なんかいつもより…。」

 

黒い感情を押さえ込みながら胸元に顔を埋めることりに、ソラ君はいつもとは違うナニかを感じたんだね。

 

どこか心配するような声色でことりに話しかけて来てくれました。

 

ダメだね。

 

これじゃ…。

 

心配かけちゃうよね…。

 

大丈夫…少しだけ……少しだけ……。

 

「このままでいさせて…。お願い…。」

 

「…別にいいけど…。」

 

「…ありがと…ソラ君…。」

 

この日、初めて嗅いだソラ君を守るように包み込んでいた優しくて甘い香り。

 

知らない女の子の香り。

 

ことりはこの香りの持ち主ともうすぐ出逢うことになります。

 

強くて優しい女の子。

 

ことりに負けないくらいにソラ君を大好きな女の子に…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひぃひぃ……お、お米がきれましたぁ…ひぃひぃひぃ…は、はなよはもうこれ以上は動けましぇぇぇぇん…。」

 

「こ、この程度で…はぁはぁ…だ、だらしないわよ…はぁはぁはぁはぁ…は、はなよ…。」

 

「みぎゃぁ……凛はおなかへったにゃぁぁぁ…。」

 

知らない女の子の香りのせいでちょっとだけ憂うつになっちゃったことりだったけど、オニきょ~かんの海未ちゃんの朝練は待ってはくれませんでした。

 

神田明神の階段を走って何回も登り降りしたり、腕立て伏せや腹筋をしたり…。

 

オニきょ~かん海未ちゃん考案の厳しい練習メニューをみんなでがんばってこなして、ようやく朝練が終わる頃には、ソラ君と海未ちゃんをのぞいたことりたちはヘトヘトになっちゃってました。

 

「ぜぇぜぇ…そ、そらくん……ほ、ほのかはもう…ひぃひぃ…ダ、ダメかもしれないよ…。」

 

「はぁはぁはぁ…ソ、ソラくん……はぁはぁ…こ、ことりももうダメかもしれないですぅ…。」

 

かわいいピンク色のジャージを着た花陽ちゃんは、朝練のためにいっぱい蓄えていたハズのお米が切れちゃったみたいで、力尽きて地面にうつ伏せになって倒れちゃってます。

 

ブランド物のおしゃれな練習着を着て頭に黒のニット帽をかぶってる真姫ちゃんは、口では強がりを言っていますが力なく壁に寄りかかって座り込んじゃってます。

 

黄色い長そでTシャツを着て緑色のズボンをはいてる凛ちゃんなんて、カップラーメンを両手で抱き抱えて涙を流しながらピクピクしちゃってます。

 

あっ♪凛ちゃんの持ってるカップラーメンはね?

 

凛ちゃんが“朝ごはんに食べるにゃ!”って持ってきたやつなんだよ♪

 

でもおばかさんな凛ちゃんはお湯を持ってこなかったからカップラーメンを食べれなったんだよね。

 

凛ちゃんは運動は得意にゃ!って言ってたけど、朝ごはん食べてないから海未ちゃんきょ~かんのオニ訓練メニューで力尽きちゃったんだね。

 

そんな凛ちゃんのとなりではオレンジ色のTシャツのおむねの部分に“ほ”って大きく書かれた“えっ?そんなTシャツどこで買ったの?”ってくらいに謎なTシャツを着ている穂乃果ちゃんが、あお向けになってぜぇぜぇ言いながら寝ころんでます。

 

ことりも穂乃果ちゃんたちと一緒で、疲れ果てちゃって地面にへたりこんじゃってます。

 

もう動けません。

 

ほんとにダメです。

 

これ以上はほんとにダメです。

 

海未ちゃんが訓練メニューを考えたこの朝練は、きっと新手のこ~も…じゃなくて、ご~もんなんですぅ。

 

ことりは海未ちゃんの朝練ご~もんのせいで身体も心も削れちゃダメなヤツがガリガリと削られちゃいました。

 

ど~せご~もんされちゃうなら、ことりはソラ君にえっちなご~もんされちゃいたいです♪

 

ことりは責められるよりも責める方が好きだけど♪ソラ君にだけは特別に♪ね?

 

ことりのおうちの地下室のヒミツのお部屋でた~っぷり♪二人きりでえっちなご~もんごっこしたいなぁ♪

 

あっ♪でもハジメテはやっぱりやさしくシテほしいかな?

 

ことりだって女の子だもん♪

 

一生想い出に残るハジメテにしたいもんね♪

 

「やれやれ、まさに死屍累々ですね。みんな体力無さ過ぎですよ?全く嘆かわしい。」

 

「朝っぱらからこれだけ動いて平然としてる海未さんがおかしいんじゃねぇーの?ってかなんかさ、汗だくで息を荒げながら倒れてる女の子って…エロいよな。(これは昨日にこちゃんに念入りに抜いてもらっておいてよかったな…。ここで下手に勃ったりしたらまた海未さんにもがれちまうからな。)」

 

恐怖の朝練メニューが終わったあとで平然としているのは、紺色の上下のジャージを着て黒いカチューシャで前髪を上げているソラ君と、白に近い薄い水色のパーカーを着ている海未ちゃんの二人だけですぅ。

 

2人とも力尽きて倒れちゃってることりたち5人とは違って、軽く汗をかいてるだけで平然としてます。

 

海未ちゃんは普段から鍛えてるから厳しい朝練メニューのあとでも平気なのはわかるけど、たぶんみんなはソラ君も平然としているのはちょっと意外かな?とか思いますよね?

 

ソラ君、基本的にチンピラさんだから“面倒”の一言で運動とかはしないって思っちゃいますよね?

 

ところがぎっちょん♪ソラ君って意外と身体鍛えてたりするんだよ?

 

ほら?ことりはいつもソラ君にぎゅ~ってしちゃいますよね?

 

そうすると服の上からソラ君が引き締まった身体をしてるのがよくわかっちゃったりするんですぅ♪

 

だ♪か♪らぁ♪

 

最近のことりの夜のおかずさんは、ことりちゃんのゆ~わくについにムラムラが抑えきれなくなっちゃったソラ君に手を引かれて強引にえっちなホテルに連れて行かれちゃって、シャワーも浴びてないのにいきなりベッドに押し倒されて“まって!今日は体育の授業でいっぱい汗かいちゃったから…”って言っても“なら今日のことりさんは塩味だな”とか言われちゃってそのまま力ずくで無理やり塩味のことりちゃんはおいしく食べられちゃいました♪とかなんですよ♪

 

はぁはぁはぁはぁ…身体中をペロペロ舐められちゃって…ここが一番塩味が濃いなとか言われちゃって…。

 

ことりが恥ずかしいからダメですぅ♪って言うともっとことりが恥ずかしくなるようにわざとぴちゃぴちゃって大きな音をたてて塩味のあそこを舐められちゃうんですぅ…。

 

産まれてハジメテ女の子の大事なところを舐められちゃったことりは恥ずかしくて気持ちよくてペロペロから逃げようとするんだけど、ソラ君は程よく鍛えた身体でことりの太ももをしっかりと掴んで離してくれないの…♪

 

そ~しているうちに今日はソルティ風味♪な女の子の大事なアナからお口を放して…少しだけお顔を上に向けて……こ~ふんしちゃって“ここも責めて♪”って言ってるみたいに勃っちゃったおまめさんをかるく甘噛みされちゃんですぅ♪

 

そんなことされちゃったらことりは…ことりは…気持ちよすぎて思わずいつも海未ちゃんがひとりえっちのフィニッシュにぶしゃ~ってヤっちゃうみたいに、ことりもことり汁100ぱ~せんと♪はっしゃしちゃいますぅ♪♪♪

 

天然成分100ぱ~せんと♪不純物一切なし♪

 

ことりがぎゅ~っと濃縮されてることり汁100ぱ~せんとのと~ってもえっちなジュ~ス♪はっしゃしちゃいますぅ♪♪♪

 

「青空は随分と余裕そうですね。」

 

「そりゃこれでも日々適当に鍛えてはいるからな。このご時世、ナニをするにもまずは身体が資本だろ?最低限は鍛えとかねぇーとな。」

 

「それは良い心掛けです…とでも言うと思いましたか?大方、貴方のその“ナニをするにも”とは床(とこ)の上での破廉恥な運動を指しているのでしょ?その為に身体を鍛えているだなんて…なんともまぁ呆れた理由です。」

 

「ぐぬっ?!エ、エロいことが目的で鍛えちゃ悪いかよ!鍛えること事態は悪いことじゃないんだから別にいいだろーが!」

 

「はぁ…青空を見ているとつくづく思います。健全な精神は健全な身体に宿る…と言うあれは嘘なのですね、と。」

 

「うっさいわい!いつかこの鍛えた身体でこれでもかってくらいに思い知らせてヤる!!!」

 

「望むところです。ただしその時は青空、貴方のその破廉恥目的で無駄に鍛えた身体にぶら下がっているナニを思いっきり噛み千切って差し上げますね♪」

 

「…………海未さんとヤれるならそれはそれで………。」

 

むむ?ことりがも~そ~の世界でことり汁100ぱ~せんととかしちゃってる間に、なんだかソラ君と海未ちゃんがイチャイチャしてますぅ!

 

これはいけません!

 

えぇ!いけません!

 

いけませんったらいけません!

 

「ふたりでイチャイチャしててずるいですぅ!ことりもソラ君とイチャイチャしたいですぅ!」

 

「イチャイチャって…してましたか?青空?」

 

「んにゃ?してねぇーと思うけど?」

 

「ですよね?」

 

「だよな?」

 

むぅ!

 

今度はなんだかふたりで意気投合しちゃってます!

 

ズルイ…ウミチャンダケズルイ…。

 

コトリモソラクント…………

 

「ねぇー!なんでもいいけど穂乃果!おなかすいたー!」

 

「凛もハラペコにゃんにゃんだにゃ…。」

 

「花陽もお米が切れてもう動けましぇん…。」

 

ことりが長年連れ添った夫婦みたいに息のあったやり取りをしているソラ君と海未ちゃんに嫉妬しちゃって、ノリと勢いに身を任せていつものように黒い方のことりにへ~んしん♪しようとしかけていると、海未ちゃんのご~もん…じゃなくて特訓メニューで生けるシカバネになっていた穂乃果ちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃんがお腹へったよ~って騒ぎだしました。

 

いつの間にか穂乃果ちゃんたち3人は手におはしを持って、同じカッコでうつ伏せに寝そべって“おなかへったー”って手足をばたつかせています。

 

「あんたたち、実は意外と元気よね…。」

 

壁に寄りかかって座り込んでいる真姫ちゃんは、そんな3人を半目で眺めながら呆れちゃっていますぅ。

 

ことりも真姫ちゃんに全面的に賛成かな?

 

「お腹が空いたと言われても…困りましたね…。」

 

「「「腹へったー!腹へったー!なんかたべたーい!!!」」」

 

「どーせこうなるって思ってたよ…ほれ!朝メシ作ってきてやったぞ!ありがたく喰え!この欠食童子ども!」

 

お腹へったコールを始めた穂乃果ちゃんたち3人に海未ちゃんが困り果てていると、いつもの苦笑いをお顔に浮かべながらソラ君はいつの間にか取り出した大きなお弁当箱を手に持って“朝メシだー!”って穂乃果ちゃんたちが寝転んでいる方へと歩いて行きました。

 

「「「朝メシ?!やったー!ご飯だー!ひゃっほーい!」」」

 

穂乃果ちゃんたち3人はそんなソラ君が持っている大きなお弁当箱を目にするや否や、手足をばたつかせるのを止めてむっくりと起き上がってご飯目指して突撃していきました。

 

そして3人の中で真っ先にソラ君にたどり着いた凛ちゃんは大きなお弁当箱をうにゃー!って強奪して、さっそく座り込んでふたを開けて中に敷き詰められていた色とりどりのおかずにむさぼりつきはじめちゃいました。

 

お口からエビフライのしっぽがはみ出している凛ちゃんに穂乃果ちゃんと花陽ちゃんも加わって、3人でものすごい勢いでもしゃもしゃしてますぅ。

 

花陽ちゃんなんて泣きながらおにぎり二刀流でもしゃもしゃしてますぅ。

 

あの勢いじゃ3人ともことりたちのぶんとか考えてないよね?

 

ことりも朝からいっぱい身体を動かしておなかペコペコだから、ソラ君の作ってきてくれた手作りお弁当食べたかったなぁ…。

 

ぐすん。ですぅ。

 

「ったく…。もう少し落ち着いて喰えってんだよ…。お茶と紙コップここに置いとくから適当に飲めよ。」

 

一方でお弁当箱を奪われたソラ君はお茶の入ってる水筒と紙コップを穂乃果ちゃんたちのところに置いてくると、またどこからかもう1つ大きなお弁当箱を取り出していました。

 

「んじゃ俺たちも朝メシにするか。」

 

お弁当。もう1つあったんだね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにソラ君の手作りお弁当のお味はね?

 

海未ちゃんいわく。

 

「チンピラの手作りお弁当の癖に…悔しいですがとても…そう、とても美味しかったです…。」

 

だって♪

 

もちろんことりもと~ってもおいしくいただきました♪

 

ちゅんちゅん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すぴー…すぴゃー……ほのかぁ…もーたべれないよぉ…むにゃむにゃ…でも…やっぱりおにぎり…もうひとつだけー…むにゃむにゃ…。」

 

「結局このアホは今日も朝から居眠りし続けてしまいましたね。」

 

「あはは…まぁ穂乃果ちゃんだしね。」

 

「ことりさん的にはそれで済む問題なんだ…。」

 

海未ちゃんの地獄の朝練のあと、ソラ君の手作り朝ごはんお弁当をいっぱい食べて元気になったことりたちは、一回みんなそれぞれのおうちに帰ってシャワーを浴びたりお着替えをしたりして学校に登校しました。

 

穂乃果ちゃんはよっぽど疲れていたみたいで、学校に到着するとすぐに机にぐで~ってなっちゃって、そのまますやすやと眠っちゃいました。

 

朝のホームルームからず~っと眠りっぱなしですぅ。

 

実はことりも朝練でいつもより早く起きていっぱい運動したから、授業中はと~っても眠くて穂乃果ちゃんみたいに居眠りさんしちゃいそうでした。

 

でもことりはがんばってちゃんと起きてましたよ?

 

えっへん♪ことりはと~ってもえらいんですぅ♪

 

「はぁ…全く嘆かわしい……穂乃果!!!いい加減に起きなさい!!!もうお昼休みですよ!お弁当の時間です!!!」

 

「その程度でこのアホが起きるかよ?やっぱり物理的にキツい一撃をお見舞いしてヤらなきゃだろ。」

 

海未ちゃんの起きなさいコール程度じゃ穂乃果ちゃんは起きないってソラ君は思ってるみたいだけど、ことりはたぶんだいじょ~ぶだと思うよ?

 

だって穂乃果ちゃん…

 

「むにゃ…うみちゃん…?なんでほのかのおへやにいるのー…?それにおべんとー…?おひるー…?おべんとう…おひるの………お昼のお弁当!!!ごはんのじかんだー!」

 

お昼になっておなかペコペコになると穂乃果ちゃんはオートで起きちゃうもん♪

 

すごいよね?

 

これがきっと“腹時計”ってヤツなんだね♪

 

「ウソだろ…あの程度でこのアホが起きやがった…。」

 

「青空もまだまだ穂乃果の生態を理解しきれてはいないようですね。さて、それでは穂乃果も起きたことですし、みんなでお弁当にしましょう♪」

 

「「は~い♪」」

 

「なーんか納得いかねぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ず~っと眠っていた穂乃果ちゃんも起きて、ソラ君がもうすっかり恒例になっちゃったジュースの買い出しから帰ってきたから、今はみんなでお昼のお弁当タイムです♪

 

「うん!今日もパンがうまい!」

 

穂乃果ちゃんのお昼ごはんは今日もラ○チパック♪

 

今日は穂乃果ちゃんお気に入りのイチゴクリーム味に新商品の沼津深海水族館味に北海道ザンギエフ味なんだって♪

 

イチゴクリーム味はわかるんだけど、沼津深海水族館味とか北海道ザンギエフ味ってどんな味なのかな?

 

ちょ~っと気になるけど、やっぱり真姫ちゃん的にイミワカンナイ味を食べるのはちょ~っと怖いかもですぅ。

 

ザンギエフってアレだよね?ストリートでファイターなゲームに出てくる赤いプロレスパンツはいたロシアのスクリューパイルドライバーな人だよね?

 

それじゃラ○チパック北海道ザンギエフ味って……ザンギエフさんみたいなヒトをコロッとしてハンバーグとかミンチカツじゃなくてメンチカツとか、あとはからあげとかにしてパンに挟んでるのかな?

 

あれ?からあげ?

 

そ~言えば確か北海道のからあげって“ザンギ”って言うお名前じゃなかったかな?

 

もしかして北海道ザンギエフ味って北海道のからあげのザンギ味ってことなのかな?

 

ただお名前にインパクトが欲しいから、ザンギのあとにエフを付けてザンギエフ味にしたとかってオチなのかなぁ…?

 

うん。北海道ザンギエフ味はなんとなく想像できたけど、もう1個の沼津深海水族館味ってどんな味なんだろ?

 

こっちはちょっとことりには想像できません。

 

「そら君の玉子焼き♪もーらいっと♪ぱく♪」

 

そんな真姫ちゃん的イミワカンナイな味のランチパ○クを食べおえた穂乃果ちゃんは、今日もバランスよく色んなおかずがきれいに盛り付けられているソラ君のお弁当箱から、玉子焼きをひょい♪ってつまんでパクり♪と食べちゃいました。

 

つまみ食いなんて穂乃果ちゃんお行儀悪いですぅ。

 

でも…つまみ食いしちゃう穂乃果ちゃんの気持ちもわかっちゃうなぁ…。

 

今朝の朝練のあとで食べたソラ君お手製のお弁当にも玉子焼きが入っていたけど…とってもおいしかったんです…。

 

あまあまでふわふわで…。

 

お口にいれるととろけちゃうんですぅ…。

 

「あっ!オイ!ゴルゥラァ!穂乃果!!!てめぇ!ナニ勝手に人の玉子焼き喰ってんだ!!!」

 

「ん~♪あまあまでふわふわでおいしぃ♪」

 

ほら?おいしい証拠に穂乃果ちゃんのお顔もとろけちゃってますぅ♪

 

や~ん♪穂乃果ちゃんのとろけ顔♪ちょっとえっちかも♪

 

きっとえっちなことしてイッちゃったあともあんなとろとろのお顔しちゃうんだろ~なぁ…。

 

どうしよう…ことり……穂乃果ちゃんのとろとろのとろけ顔見ていたらだんだんえっちな気分になってきちゃった…。

 

お手洗いに行ってひとりえっちしたい気分かも?

 

けどひとりえっちじゃつまんないよね?

 

だって目の前におまたにおいしそうなフランクフルト持ってる大好きなソラ君もいるんだもん♪

 

ソラ君にお願いしたら穂乃果ちゃんのとろけたお顔をみてえっちな気分になっちゃったことりのイケナイおまたにお仕置き棒をぶすっ♪って挿れてくれるかなぁ…。

 

でもでもぉ、ソラ君って最初はことりをえっちなホテルに連れ込んでやる~!とか言ってたのに、ことりがサービスマシマシ♪でちょっとえっちなゆ~わくを始めたら、反応はしてくれてもぜんぜん一線を越えようとしてくれないよね?

 

あと少しってときは何回かあったけど、その度になんだか急に後悔しているような顔になって止めちゃうんだよね?

 

なんであんなお顔しちゃうのかな?

 

誰か…ことりの知らない女の子とノリと勢いで一線を越えちゃって後悔したのかな?

 

例えば……今朝の朝練のときにソラ君の身体に染み付いていた優しくて甘い香りの女の子…とか?

 

ノリと勢いで一線を越えちゃって、あの香りの女の子を傷つけちゃった?

 

だからノリと勢いで一線越えないようにしてるのかな?

 

う~ん…ことり的にはソラ君とならノリと勢いで一線越えちゃってくれてもい~んだけどね?

 

だってノリと勢いで一線は越えてヤっちゃっても1回は1回なんです♪

 

1回でもヤっちゃって既成事実さえできちゃえば…こっちのモノですぅ♪

 

今でも逃がすつもりはさらさらないけど、ヤっちゃったって既成事実を作っちゃえば完璧です♪

 

「おいしぃ♪じゃねぇーよ!返せ!俺の玉子焼き!オルゥラァ!出せ!戻せ!アホ乃果ぁぁぁぁぁ!!!」

 

「やだ!」

 

「やだ!じゃねぇーよ!さっさと出せ!!!」

 

ことりがとろけ顔の穂乃果ちゃんを見てイケナイ気分で既成事実が~♪とか考えていたら、いつの間にかソラ君と穂乃果ちゃんはまたいつもみたいにじゃれあいを始めていました。

 

玉子焼き出せ~!返せ~!

 

やだ!

 

って。

 

ソラ君と穂乃果ちゃんのこんなやり取りももうすっかりお馴染みになっちゃったね♪

 

ことりはソラ君と穂乃果ちゃんのいつものじゃれあいを見てると、なんだか“いつも通りだなぁ”って思って安心しちゃうんだよね♪

 

「いや、出せ!戻せ!って青空!貴方は穂乃果が咀嚼した玉子焼きを返して貰って…その…食べるのですか?」

 

そんないつも通りなじゃれあいの途中でこれまたいつも通りに海未ちゃんが変な方向の突っ込みを入れちゃうんだよね。

 

これも“いつも通り”ですぅ♪

 

でも海未ちゃん…穂乃果ちゃんがモシャモシャした玉子焼きを返してもらってそれをソラ君が食べちゃうだなんて、よくそんな発想を思い付いたよね?

 

こ~ゆ~プレイってなんて言うのかな?

 

確かSMプレイでそんなプレイがあったような……なんて言ったかなぁ?

 

ちょっと待っててね?今からことりの脳内エロぺディアを検索するから♪

 

う~ん…アレでもないし…これでもないし…こっちのジャンルかなぁ……あっ♪あった♪ありました!

 

ズバリ!咀嚼(そしゃく)プレイですぅ♪

 

あのね?咀嚼プレイって女王様がお口でくちゃくちゅしたモノを、口移しでM男くんに無理やり食べさせてあげちゃうプレイなんですよ♪

 

や~ん♪と~っても“まにあっく”なプレイですぅ♪

 

「えっ………あ"!違っ…」

 

うふふ♪ソラ君はそんなつもりないんだろうけど…ちょっとからかっちゃおっかな?

 

「いや~ん♪ソラ君ったらことりのゆ~わくにぜんぜん反応しないとおもったらそんな“まにあっく♪”なプレイが好きだったんだね♪女の子にくちゅくちゅ咀嚼さてから口移しで食べさせてもらってごっくんしちゃうプレイだなんて♪も~へんたいさんすぎるよぉ~♪でもでも~♪ソラ君が望むならぁ♪ことりはどんなへんたいさんで“まにあっく♪”なプレイでもしちゃいますぅ♪だってことりはソラ君がだ~いすきだから♪きゃっ♪いっちゃったぁ~♪♪♪」

 

「イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!ストップ!今のナシ!咀嚼プレイとかねぇーから!そんなマニアックなプレイなんて要求しねぇーから!そりゃ確かに俺って割と変態だけどそこまでアレな性癖はねぇーから!」

 

「そ、咀嚼プレイ…なんて…なんて上級者向けのマニアックなプレイなんでしょう!私では“まだ”そんなプレイは…ですが…ですが…私だって…(青空を支えて行こうと心に決めたのです!この恋を必ずや成就させると!)…女は度胸!青空!貴方が望むのならば!わ、私だってその…あの…そ…そしゃ…そしゃく…。」

 

「海未さんまでナニ言ってんの?!誰も咀嚼プレイなんて望まねぇーから!!!」

 

「ですが青空!貴方は穂乃果の食べた玉子焼きを返せって言っていたではないですか!穂乃果の咀嚼した玉子焼きを返して貰ってどうするつもりですか?食べるんですよね?食べちゃうんですよね?穂乃果のモシャモシャ咀嚼した玉子焼きをはぁはぁ言いながら食べちゃってその後で穂乃果も美味しくいただいちゃうんですよね?!そんな背徳的なプレイを穂乃果とだけしちゃうんですよね?!そうは行きません!!!何事も平等にお願いします!私とことりにも…って!私は一体ナニを言ってるんですか?!」

 

「海未さんがナニ言ってるのか知りたいのはこっちだっての!えっ?ナニ?もしかして俺って今すげぇチャンス到来中?!海未さんとことりさんとおまけに穂乃果まで一気にイケちゃう絶好のチャンス?!」

 

「うん♪お弁当おいしっかたー!ごちそうさま!そら君!」

 

「あ、はい。お粗末様でし…た…?おい穂乃果。」

 

「ふぇ?なーに?そら君?」

 

「俺の弁当はどこだ?」

 

「ん?そらのお弁当?ここにあるよね?お弁当箱?」

 

「弁当箱じゃなくて中身だよ!中身!!!弁当の中身!!!」

 

「穂乃果が食べちゃったよ?」

 

「“食べちゃったよ?”じゃねぇーよ!てめぇ!アホ乃果ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「あっ!また言った!穂乃果のことアホ乃果って言った!穂乃果はアホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!」

 

「勝手にヒトの弁当平らげるようなアホはアホ乃果で十分じゃ!このボケェェェェェェェェ!!!!!」

 

「ちがうもん!穂乃果は穂乃果だもん!アホじゃないもん!!!」

 

「うっさいアホ乃果!!!とりあえず俺の弁当返せ!オルゥラァァァァ!!!戻せ!出せ!弁当返せぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

「そ、青空…やっぱり咀嚼プレイをしたいのですね…くっ!私も園田の名を持つ女です!覚悟を決めましょう!さぁ青空!穂乃果だけではなく私とも咀嚼プレイをしますよ!!!」

 

あはは♪み~んないい具合に混乱中だね♪

 

うん♪うん♪カオス♪カオス ♪

 

でもこれが…そう…これがことりたちの“いつも通り”ですぅ♪

 

あぁ…やっぱりいいな♪

 

穂乃果ちゃんがいて、海未ちゃんがいて、そしてソラ君がいて…。

 

みんな一緒にくだらないやり取りで笑いあって…。

 

こんな“いつも通り”がいつまでも続いて欲しいな…。

 

でも…ことりのこの願いはきっと叶わないんだよね。

 

わかってる…もうすぐこんな“いつも通り”は終わっちゃうって。

 

きっともうすぐことりのメッキは剥がれちゃうから…。

 

みんなに追い越されちゃうから…。

 

ことりはどんどん強くなってきてるみんなとは違うから…。

 

ことりはみんなみたいに高く羽ばたけるような大きな翼は持っていないかなら…。

 

ことりの小さな翼じゃみんなとは一緒には飛べないから…。

 

そうなったら…この“いつも通り”は…。

 

だから…もう少しだけ……この愛しい“いつも通り”を…もう…少しだけ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回は珍しく黒化しないことりさんでしたが次回は…全くの未定だったりしております。
何とか週一更新を守れるように頑張りたいです…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

日中の気温15度から夜の気温マイナス5度で温度差20度は色々と厳しいチカァァァァァ!なQooオレンジでございます。


今回は第7話にこちゃんsideの2回目となります。
今明かされるガンプラバトル部の部室が移動することになった秘密とは…。


それでは 第7話A「無冠の女王」そのに 始まります。


























憂鬱な月曜日の午前中を乗りきってのお昼休みのお弁当タイム。

 

希のデカ乳に玉子焼きを盗られたり絵里のヤツに空気読まない質問されたりしながらわいわいとお弁当を食べてたんだけど、なんか急に希のヤツがおかしなことを言い出してから事態は急転したわ。

 

感情の無い冷たい声で呟かれたのはまるで予言のような言葉。

 

“羽ばたきを恐れる小さき翼を導く時、“無冠の女王”の孤独は終わり、遥かなるユメノトビラは開かれる…。されどトビラの向こうは悪意に満ち、愛するモノは……。”

 

ユメノトビラの向こう側は悪意に満ちてる?

 

愛するモノは…?その先はなんなのよ!

 

私の愛するモノ…それは……意地悪で優しくて、強くて弱い…バカな子…。

 

でも、あのバカはそこら辺の連中が簡単にどうこう出きるほどヤワじゃないわ。

 

だってアイツはスゴいのよ?

 

私なんかとは違ってホントにスゴいヤツなのよ…。

 

だから…大丈夫。

 

きっと大丈夫。

 

大丈夫って思いたい…。

 

不吉な予言のような言葉を呟き終えた希はいつも通りの怪しい関西弁やろーに戻ったんだけど、次はなんか金髪ロシアンキツネが“チカァァァァァ”って謎の奇声をあげておかしくなっちゃうし。

 

妙に舌ったらずな話し方で“えりーちか!おうちかえう!”とかなんとか言い出してもう大変だったわ。

 

なんて言えばいいのかな?

 

そうね…なんだかあれって小さい子供がぐすってるときみたいな…そんな感じかしら?

 

うちの子たち…ここあとこころと虎太朗はほとんどぐずることなんてないけど、幼稚園にお迎えに行くとよく他のおうちの子たちが帰りたくない!とかってあんな感じでぐずってるのよね。

 

そんなぐずり出した絵里はどこからか梅干しの入ったビンを取り出した希に引きずられて生徒会室に連れていかれたわ。

 

“ちょいこのポンコツさんを修理しに行ってくるやん♪”とかなんとか言ってたけど…いや、修理ってロボかなんかなの?

 

新番組♪ポンコツロシアンロボ♪えりーちか!とか?

 

自分で言っといてなんだけど、それってどんな新番組よ。

 

ロシアで開発されたポンコツロボなえりーちかが色々とがんばる?みたいな?

 

問題は教育テ○ビ…今はE○レね…の子供向け番組“おか○さんと○っしよ”っぽい番組にするか、ニチ○サ系の番組にするかね。

 

個人的にはニ○アサ系でプ○キュアっぽい番組にしたいかな?

 

ロシア産ポンコツロボのえりーちかと大銀河宇宙No.1スクールファイターのにこにー♪が世界の平和を守る…そんな感じの番組ね。

 

…………なんで私はポンコツロボえりーちかを放送しようとしてんのよ!

 

そうじゃなくて!今はおかしくなった絵里よ!絵里!

 

えーっと、どのまで話したっけ?

 

確か希が梅干しのビンを片手に絵里を引きずって行ったところまでだっだよね?

 

それでね?希に引きずられて連れて行かれた絵里はお昼休みが終わるころに帰ってきたのよ。

 

すっかり元(?)に戻ってね。

 

絵里に大丈夫なの?って聞いても“なんのこと?”って逆に言われてナニがあったのか結局は聞けなかったわ。

 

ナニがあったのか気になるって言ったら気になるけど、ぶっちゃけもうめんどいからどうでもいいわ。

 

希に聞けばナニかわかるかもしれないけど、どうせあのタヌキははぐらかすだけで教えてくれないだろうしね。

 

そんなこんなで午後の授業に突入したんだけど……。

 

「地理…アンタもダメだわ…。」

 

午後の授業も散々だったわ…。

 

大体ね!今のご時世に地図なんて見ないわよ!

 

地図の見方がわかんなくてもナビがあれば十分でしょ!

 

そらが雛型を作ったヤジマ・コーポレーションのサポートAIがあれば、方向音痴でもしっかり目的地までナビゲーションしてくれるわよ!

 

だから地図の見方がわかんなくてもいいのよ!!!

 

それに地質?地層?

 

そんなもん将来は素敵な奥さん(希望)の私には関係ないっての!

 

石の種類なんて知るかってのよ!

 

宝石なら興味はあるけどあんな高いモン女子高生のおこづかいじゃ買えないってのよ!

 

えっ?女子高生なら援○交際でお手軽におこづかいを稼げる?

 

はぁ?!ナニ言ってんのよ!ふざけんじゃないわよ!このバカ野郎!

 

おこづかいもうちょっと欲しいなぁ♪って思うけど、援○交際なんて絶対にないわ!

 

そもそも私を抱いていいのはこの世でただ1人だけなのよ!

 

あのバカ以外のヤツになんかどれだけ高い金積まれても絶対に抱かれてヤるもんですか!

 

あー!もう!なんかイライラするわね!

 

それもこれもぜーんぶ!ワケわかんない授業のせいよ!

 

ホントなんで学費なんてそれなりに高いお金払ってまでこんなムダの塊みたいな授業しなきゃダメなのよ!

 

おい!ゴルゥラァァァ!!!日本の学歴社会作ったヤツ!出て来いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

東○がそんなに偉いんかぁ?!ハグしよ?とか言われてぐふぐふしとる○○○でも東○入れば偉いんかぁ?!

 

低学歴でもこっちはこっちで必死に生きてるんだよ!

 

ゴタゴタ言うヤツはケ○の穴から手を突っ込んで!奥歯ガタガタいわせてヤるわよ!!!!!

 

えっ?!にこにーにフ○ストプレイしてもらえるならそれはそれでごほうび?!

 

…………こんのぉぉぉぉぉ!!!ド変態どもがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

いくらにこにーが美少女だからってケ○の穴に手なんか突っ込まれたいとかぐふぐふしてんじゃないわよ!

 

アンタたちみたいなド変態相手にフ○ストプレイなんてぜぇぇぇぇぇたいに!ヤらないかね!

 

ぬがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!余計にイライラしてきたわ!!!

 

「お疲れ様、にこ。大丈夫?頭から湯気が出てるけど?」

 

「にこっち、頭使いすぎて知恵熱でオーバーヒートしとるみたいやね。」

 

「うっさい!デカ乳タヌキ!ほっといてよ!!!」

 

「そんなん言わんでもえぇ~やん♪せっかくオーバーヒートしとるにこっちに生徒会室の冷蔵庫でキンキンに冷やしとる冷たいジュースでもご馳走しようかな?とか思っとたのに~♪いや~♪残念!」

 

「フン!キンキンに冷えた冷たいジュースくらいうちの…ガンプラバトル部の部室にだってあるわよ!!!ジュースだけじゃないわよ!うちの部室にはそらお手製のスイーツも常備されてるんだから!冷凍庫の中にはアイスだってあるわよ!どうよ!羨ましいでしょ!泣いて悔しがりなさいってのよ!!!」

 

うちの部室って講堂の下の倉庫だったトコを改装して使ってるんだけど、ムダに色々と設備が充実してるのよね。

 

完全防音で冷暖房完備。

 

冷蔵庫に最新式のシステムキッチン、オーブンなんかもあるわよ?

 

他にも仮眠用(主にエロいことで使用)のベッドなんて上の部屋と地下の二ヶ所にあるし。

 

もちろんガンプラを作る工作室もあるわよ?

 

あとは…簡易ガンプラバトルシミュレーターなんかもあるわよ?

 

そらのヤツは確か地下室には緊急用の発電機もあるとか言ってたわね?

 

こうして改めて考えてみると、うちの部室ってたぶん下手なマンションよりもいい暮らしできるんじゃないかしら?

 

実際に私のうちよりも色々と充実してるしね。

 

なんでそんなにガンプラバトル部の部室がムダに色々と設備が充実してるのかって?

 

あー。話せば長くなるんだけど…去年の夏休み前くらいだったかな?校舎の中にあった以前のガンプラバトル部の部室でそらとその…あの…まぁヤっちゃってたわけよ。

 

エロいこと。

 

そのときに私ったら学校ってことすっかり忘れていつもラブホでヤる時みたいにかなりおっきな声で喘いじゃって…。

 

防音処理なんてしてない部屋でいつものノリで喘いじゃったもんだから部屋の外に私のあはーんな声が丸聞こえしちゃってね。

 

らめぇぇぇぇ♪にこのあかちゃんのおへやのドア♪そんなに乱暴にコンコンしないでぇぇぇ♪的な?

 

イスに座ったあのバカの上に向かい合うように私が乗って…いわゆる“対面座位”ってヤツね。

 

それでまぁキスしながらヤっちゃってたら私もテンション(?)上がっちゃって、ノリノリでエッチな動画のお姉さんたちみたいにあのバカが喜びそうなこと喘ぎながら言ってたのよ。

 

それが部室の外をたまたま通りかかった子に聴かれちゃって…。

 

まぁ幸い?その時に私のテンションあげあげ♪状態のあはーんな声を聴いた子が、その声をエロいことしてるときの声だって理解できなかったみたいで、生徒会に“ガンプラバトル部の部室でなんか騒いでる”ってクレーム入れただけだったんだけどね。

 

それだけなら生徒会から“あまり部室で騒ぐと他の生徒の迷惑になるから止めて下さい”って注意を受けるだけで終わりなんだけど…そうはイカのキ○タマだったのよ。

 

生徒会長…つまり絵里のヤツに呼び出された私とそらはその時に色々と言い合いになっちゃってね。

 

“大方あなたたちは部室で高校生にあるまじき不埒な行為でもしていたんじゃないかしら?嫌ね。野良犬や野良猫のようにところ構わず発情して交尾するなんて。”

 

“んだぁ?てめぇ!ケンカ売ってんのかゴルゥラァァァァ!!!なんならてめぇもところ構わず発情して交尾しまくる雌犬に調教してやんぞ?ア"ァ"?”

 

“えっ?!雌犬に調教?!はい!よろこん…“えりち?”…はっ?!わ、私は今ナニを言おうとしていたの?!”

 

“ねぇ?用が終わったらんなら帰ってもいい?今日は夕方から玉子の特売があるから早く帰りたいんだけど?”

 

“おっ?玉子の特売ってどこでやっとるん?うちも冷蔵庫の中の玉子がなくなっとたからそろそろ買わんとなぁ、って思っとったんや♪”

 

“そう言えば悠莉のヤツがオムレツ喰いてぇとか言ってたな…特売なら今夜はオムレツにするか?”

 

“待ちなさい!三人とも!なんで私が雌犬奴隷に調教されちゃう話からいきなり玉子の特売の話になってるのよ!今は玉子の特売の話じゃなくてこれからの私の調教スケジュールについての話し合いでしょ!主旨を履き替えないでちょうだい!”

 

“なぁえりち?色々とただ漏れになっとるけどえぇんの?”

 

“調教スケジュールって…絵里…アンタそれ冗談でもドン引きだわ。”

 

“チカァ?!”

 

“えっ?もしかして絵里さん?マジでヤっていいの?”

 

“こら!そーらー!”

 

“はいはい。冗談ですよ、冗談。”

 

“はいは1回!何回言えば治すのよ!このバカ!”

 

“へーい。バカでどうもすいませんでしたー。”

 

“くっ!こうなったら…もうどうにでもなれよ!だだ漏れでもいいのぉ!えりーちかを貴方の荒縄でキツく縛ってぇぇぇぇぇ!!!”

 

“荒縄なんて持ってねぇっての。ってかなーんか意外だな。絵里さんでもそんな冗談言うんだ。”

 

“(えりちのこれってあながち冗談とちゃうんやけどなぁ。)”

 

“ねぇ?ホントもう帰っていい?”

 

“チッカァァァァァァァァァァァァァァァァァ♪♪♪”

 

って感じでね。

 

………なんか今とあんまり変わんないわね。

 

絵里がそらに突っかかって、そらが言い返して、希がとりなして…。

 

気づけばそんなやり取りが私たちの“いつも通り”になってたのよね。

 

ごめん。話が逸れたわね。

 

それでこの時にそらのバカが絵里と色々と言い合ってる最中に部室が今の講堂の下の倉庫に移動することになっちゃったのよ。

 

その時にそらが絵里を言葉巧みに言いくるめて“講堂下の新しい部室はガンプラバトル部の好きにしていい”って言質を取り付けたの。

 

あのバカは絵里の“好きにしていい”って言葉通り、新しい部室をノリノリであちこち改装しまくったのよ。

 

リフォームの業者さんを呼んで完全防音にして、水道もひいてお風呂とかキッチンとか水回りを整えて、電気を通して家電とか家具とかを買いそろえて運んでもらって…。

 

夏休みが終わる頃には私のガンプラバトル部の新しい部室として割り当てられた講堂下のみすぼらしい倉庫は、見違えるようにキレイな部屋に生まれ変わっていたわ。

 

リフォーム代金?

 

………にこ♪リフォーム代金なんてしらなーい♪

 

そらが勝手にリフォームしたんだもん♪

 

にこにーにはリフォーム代金なんて関係ないんだもん♪

 

………………ちょっと!黙ってないでなんか言いなさいよ!

 

せっかくにこにーが突っ込みのチャンスをあげてあげたんだから!ちゃんと突っ込んでよね!

 

まったく…。

 

で?リフォーム代金?

 

それならあのバカが一括で払ったわよ。

 

ほら?あのバカってサポートAIシステムのマージンでお金は腐るほどあるから。

 

しかも今はアイリが株かなんかで地味に増やしてるらしいし。

 

部室の魔改造リフォーム代金くらい屁でもないわ。

 

それに経済を循環させるためには金持ってるヤツは適度に使わなきゃダメなのよ!

 

「う~ん。別に泣いて悔しがりはせ~へんけど、鳴神君のお手製スイーツは正直ちょいうらやましぃなぁ…。」

 

「そうね。あの子…中身はチンピラに毛が生えた程度のクズ男のクセにお料理とかお菓子作りとか上手だから…。ほんと不思議よね?あのソラが作ってるはずなのに美味しいのよ?」

 

「ほんま不思議やなぁ…。(昔は砂糖水が贅沢とか言いながら飲んどったり、ザリガニとか捕まえてきて食うとったのになぁ。いつの間にお菓子とかオシャレなモン作れるようになったんやろ?) 」

 

「ふふん♪だ!そらのお菓子食べたかったらガンプラバトル部に入りなさい!そうすればアンタたちにも特別にわけてあげるわ!にこにーは優しいからね!」

 

「…ガンプラバトル部…ね。そうね…。とても魅力的なお誘いだわ。でも…私は…。」

 

絵里のヤツは私が言った“ガンプラバトル部に入れば”の一言を聞くと、どこか羨ましそうな、そしてどこか後悔しているような表情で何かを言い淀んでいたわ。

 

コイツはいつもそう。

 

ガンプラバトルが大好きなハズなのに、ガンプラバトルの話題になるとナニかを後悔しているような顔になるのよ。

 

ねぇ絵里?

 

アンタは一体ナニを後悔しているの?

 

どうしていつもそんな辛そうな顔をするの?

 

「絵里…アンタは…」

 

辛そうな顔の絵里に私が迷いながらも声をかけようとしたんだけど…

 

「……ごめんなさい。放課後は生徒会の用事があるからそろそろ私は行くわ。またね、にこ。」

 

絵里はそんな私の言葉からまるで逃げるように手を降って教室から出ていってしまったわ。

 

「絵里!」

 

「にこっち!ちょい待ってや!」

 

私は手を降って教室から出ていった絵里を追いかけようとしたんだけど、希のヤツに止められちゃったのよ。

 

このデカ乳タヌキは何で止めるのよ!

 

「何のつもりよ!希!」

 

「あんな?えりちにはえりちの事情があるんよ。お願いやからもうちょいだけ待ってあげて。」

 

「絵里の事情…?」

 

「うん。でも大丈夫。そう遠くない未来…えりちも…その時にはうちも……。」

 

そう遠くない未来…か。

 

ねぇ?

 

そう遠くない未来にはナニが待ってるの?

 

ねぇ?

 

いつか絵里の抱えてる事情ってヤツを教えてもらえるの?

 

ねぇ?

 

未来の私たちはどうなるの?

 

ねぇ?

 

私たちは…………やめよ。

 

今聞いても希は絶対に答えてくれないわ。

 

未来なんてなるようにしかならないわ。

 

今までがそうだったように。

 

これからもきっとそう。

 

「…はぁ…。わかったわよ。何も聞かないわ。これでいいんでしょ?」

 

「うん…ありがと♪にこっち♪」

 

「別に…いいわよ。悪いけど私も今日は大事な用があるからもう行くわ。じゃあね、希。」

 

そう。

 

今日は大事な用があるのよ。

 

とっても大事な用が…。

 

「ほ~い♪また明日♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希にじゃあねって告げて教室を出た私は、その足で昇降口へと向かって一度外へと出てから講堂下の我がガンプラバトル部の部室に向かったわ。

 

講堂には校舎から直接行けるんだけど、ガンプラバトル部の部室の入り口は講堂の裏にあるから一回外に出てから向かわなきゃダメなの。

 

いちいち外に出てからじゃないと部室に行けないからちょっとめんどうなのよね。

 

でも今のガンプラバトル部の部室はそらの手配してくれたリフォームのおかげで、以前まで使っていた部室とは比べられないくらいに広くてきれいで使いやすくなったから、外に出てから行くのがめんどうとかそんな贅沢なことは言ってらんないわ。

 

部室に到着した私はドアの脇に取り付けられているコンソールに親指を押し当てて、指紋認証でドアのロックを解除して部室の中へと入ったわ。

 

部室の入り口の近くにある灯りのスイッチをONにして部屋に明かりを灯した私は、中央に備え付けられているソファーにカバンを放り投げるとポケットからスマホを取り出して通話履歴からあのバカの…そらの番号を選んで電話をかけたの。

 

耳元にスマホをあててあのバカが電話に出るのを待つこと数秒。

 

「あっ♪もしもし?そら?」

 

[おうよ。どうした?にこちゃん?]

 

私のもしもし♪にあのバカはいつもと変わらない声色で“おうよ”って返してくれたわ。

 

「うん。あのね?そらにちょっとお願いがあるんだけど…。」

 

さて。

 

それじゃそらには悪いけど、少し私の茶番に付き合ってもらうわよ。

 

今日の私の目的…それは“μ's”を試すこと。

 

アイリから渡されたデータで“μ's”メンバーのおおよその現状は把握したけど、実際にこの眼で確かめてみなきゃなんとも言えないからね。

 

ガンプライブを勝ち抜いてA-RISEを倒すためには何が足りないのか。

 

何が必要なのか。

 

上から目線で申し訳ないけど、今日は本気で仕掛けてそれを確かめさせてもらうわよ?

 

そのためにもまずはそらを“μ's”から引き離さなきゃね。

 

そらがあの子たちと一緒にいたら試すどころじゃなくなっちゃうからね。

 

私が本気で仕掛けたら、そらならあの子たちを全力で守ろうとするから…。

 

そらと同時に厄介そうな子がチラホラといる“μ's”を相手にするのは分(ぶ)が悪いわ。

 

アイリから渡されたデータを見る限りは、“μ's”は決して油断できる相手じゃないのよね。

 

そんな厄介そうな子たちをそらと同時に私1人で相手にするなんて冗談じゃないわよ。

 

そもそも今の間に合わせで使ってるそらの高機動型ザクⅡだけが相手でも、私じゃそらには届かないからね。

 

いつもみたいに軽くあしらわれて終わりでしょうね。

 

でもいつかは必ずそらに届いてみせるわ。

 

私と私の“禍にこ”でね。

 

それでどうやってそらを“μ's”から引き離すかなんだけど、この時間に私からの電話で“お願いがある”って言えば、そらはたぶん私の妹たちのお迎えのお願いだって思うハズよ。

 

[お願い?この時間ならチビッ子共のお迎えか?]

 

ほらね?言った通りでしょ?

 

あとは適当な言い訳をすればそらは私の妹たちのお迎えに行ってくれるハズだよ。

 

でも言い訳…どうしよっかな?

 

放課後に買い物行くとかでいいかな?

 

問題はナニを買いに行くかね。

 

お米が安いから買いに行くとか言ったらそらは荷物持ちについてくるって言うだろうし…お米と一緒であんまり重いモノはダメよね…ナニか軽いモノで…うーん……あっ!そうよ!確か今日はお野菜のタイムサービスのある日よ!

 

まだ冷蔵庫にお野菜はあるから今日はムリに買わなくてもいいけど、言い訳にはちょうどいいわ。

 

うん!放課後にタイムサービスのお野菜を買い物に行くからお迎えはお願いって言い訳にしちゃえば完璧よ!

 

流石は私!

 

「正解♪ダメかな?今日は夕方からお野菜のタイムサービスがあるのよ。ほら?最近はお野菜高いでしょ?こころたちの栄養のバランスも考えると、高くてもお野菜は欠かせないのよね。だから…」

 

[大丈夫。にこちゃんがナニを言いたいのか言わなくてもわかってるから。チビッ子共のお迎えは俺に任せとけって。]

 

うっしゃぁぁぁぁ!うまくいったわよ!

 

これでそらを“μ's”から引き離せたわ!

 

あとは夕方のバトロイに出撃してくるだろうそら以外の“μ's”に接触して色々と試させてもらうだけよ!

 

バトルロイヤルの無駄に広いフィールドのどこに“μ's”が居るのかはアイリに頼んでおけば一発で教えてくれるしね!

 

「ありがと♪あとでいっぱいキスしてあげるわね♪」

 

そらにはちょっと嘘ついちゃったからあとでいっぱいキスしてごめんなさいしなきゃね。

 

嘘はよくないけど、このくらいの嘘なら可愛いモノでしょ?

 

[キスだけ?その先は?]

 

私が“あとでいっぱいキスしてあげる♪”って言ったら、そらは“その先は?”だって♪

 

もぅ♪その先だなんて恥ずかしいじゃない♪

 

そらったら昨日もシタのに今日もシタいの?

 

ほんとしょうがない子ね♪

 

「その先は…そらがいい子にしてたら、ね?」

 

いいわよ?いい子にはごほうびあげなきゃだもん♪

 

そらがいい子にしていてら今夜もにこがいっぱいごほうびあげちゃうわ♪

 

[へいへい。そんじゃ精々いい子にしてますかね。]

 

って!いい子にしてたらって言ったそばから悪い子じゃない!

 

いつもいつも“はい”は1回って言ってるのに!

 

この子ったら全然このクセ直さないし!

 

もう!何回言えば直してくれるのよ!

 

「こーら!また“はいはい”って2回言ってる!“はい”は!」

 

[1回。だろ?]

 

「わかってるならちゃんとしなさいよね!」

 

[へーい。どーもすいませんでしたー。]

 

「もう…ほんとアンタは…。」

 

“はいはい”って“はい”を2回言うクセを全然直してくれないのは私に甘えちゃってるからなんでしょうけどね。

 

この子は愛情に飢えちゃってるから…。

 

悪いことをしたらちゃんと叱ってもらえるのがうれしいのよね?

 

ほんと、甘えん坊さんなんだから。

 

でもそんな甘えん坊さんなそらがたまらなく愛しいのよね。

 

これっていわゆる手がかかる子ほど可愛いってヤツなのかしら?

 

「まぁいいわ。あといつも通り家に着いたら…」

 

[留守番はこころに任せておけばいいんだろ?]

 

そらが学校からタービン幼稚園にこころたちをお迎えに行ってうちに連れて帰ってくれてからアミュセンに向かえば、時間的にちょうど私と“μ's”の戦闘が終盤の頃合いでしょうからね。

 

私の予想通りだったら南 ことりにはちょっと発破をかけなきゃいけないだろうから、そらにはそのアフターケアをしてもらわなきゃ。

 

結構ひどいこと言わなきゃダメだろうからね。

 

それで私があの子たちに…“μ's”の子たちに嫌われても構わないわ。

 

たぶん南 ことりには今このタイミングで発破をかけなきゃ手遅れになっちゃうかもしれないから…。

 

それで嫌われちゃったら…私は“μ's”には入れないわね。

 

そして“μ's”に入れないってことは、私はもうガンプライブへは出れないってことね。

 

そうなったら影からそらを…そしてそらを受け入れてくれたやさしい子たちを支えよう。

 

そらやそらの仲間たちがガンプライブを勝ち抜けるように、できるだけのことはしてあげなきゃ。

 

大丈夫。

 

私はひとりぼっちには慣れてるわ。

 

だから嫌われても大丈夫。

 

「うん。そらも放課後は例の子たちとアミュセンでガンプラバトルの練習しなきゃダメでしょ?お留守番はこころに任せれば大丈夫だから、お迎えが終わったら練習に行ってあげて。そう言えば確か新しく1年生が3人加入したんだっけ?どんな子たちなの?」

 

……今から嫌われたときのことを考えるのは止めよ…。

 

それに大丈夫。

 

私の大好きなそらを受け入れてくれたやさしい子たちなんだもん。

 

きっとひどいことを言っても私のことを受け入れてくれるわ…。

 

大丈夫。

 

私の夢の道はそらと、そして“μ's”ときっと重なるハズよ。

 

だからきっと大丈夫。

 

[あー…そうだな…。1年生トリオは…天才肌の初心者とネタに走るラーメン狂いのアホネコと米狂いの飛びっきりのビルダーの3人組…かな?これで今の“μ's”は俺を含めて全員で7人…そのうち3人敵機穂乃果と海未さんと真姫はガンプラバトルを初めてまだ一週間くらいだから、とにかく今は実戦経験を積ませておきたいんだよな。細かい操縦技術やらなんやらはあとで何とでもなるけど、実戦経験だけは繰り返し出撃して戦いまくるしかねぇーからさ。]

 

「そうね…前期ガンプライブの秋葉原地区予選まではまだ時間はあるけど、十分ってほどあるわけじゃないからね。時間が許す限り戦って戦って戦って。その子たちにはどんどん経験を積んでもらわなきゃね。」

 

「おうよ。あとは…俺としては早くにこちゃんにも合流して欲しいかな?」

 

「そら……うん。わかってるわ…。わかってるから…だから…。」

 

もう少しだけ時間をちょうだい。

 

ガンプライブで勝ち抜くために。

 

A-RISEを倒すために。

 

今の段階でそのためのしっかりとした下地を作らなきゃいけないの。

 

怖がって飛べない子には飛び方を教えてあげなきゃいけないの。

 

もっとも、飛び方を教えてあげるのはそら…あなたの役割なんだけどね。

 

私はきっかけを与えるだけ。

 

自らの翼で高く羽ばたくための勇気を出すためのきっかけを。

 

“敵”として相対することで…ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そらとの電話のあと、部室で私のガンプラ…ガンダムアストレイ・ゴールドフレーム天ミナを改造して作った“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の確認を終えた私は、いつものアミューズメントセンター音ノ木坂店に向かったわ。

 

店内の大型モニターの画面にはこのアミューズメントセンター音ノ木坂店から出撃している片方のアンテナが折れたエール装備の素組のストライクガンダム… “μ's”の高坂 穂乃果のエールストライクガンダムが、味方機のジム・スナイパーⅡの掩護射撃を受けて、シールドを構えながらビームライフルを乱射してハイ・モックを撃墜しているところが映し出されていたの。

 

その光景を横目でチラリと見ながら、私はカバンから薄いピンク色のGPベースと“禍にこ”を取り出してガンプラバトル専用のスキャナーにそれぞれセットして、手早くガンプラのスキャンとGPベースへのデータの登録を済ませたわ。

 

それからGPカウンターへと向かい、顔馴染みの受付嬢のお姉さん(今日はいつもの椿さんじゃなかったわ。)にGPベースを渡してバトルロイヤルへの出撃登録をしてもらって……。

 

「ガンプラバトルシミュレーター、システム起動。」

 

指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体に乗り込んで出撃準備を始めたわ。

 

<了解。ガンプラバトルシミュレーター、システム起動。ナノマシンの固有パターンを確認。IFS、接続準備……接続完了。>

 

メインコンソールの近くにGPベースをセットしてガンプラバトルシミュレーターのシステムを起動させると、いつも通りすぐに私のサポートAIシステムが起動して出撃準備を始めてくれたわ。

 

私のサポートAIシステム…名前は“ウズメ”って言うんだけど、この子は私のためだけにそらが1から作り上げてくれた限りなく電子精霊に近い世界最高レベルのサポートAIシステムなのよ。

 

そらの話だと、性能自体は下位電子精霊と同じくらいってことなの。

 

あとは“感情”を学習すればウズメも電子精霊に至れるらしいわ。

 

まぁこの子のことはあとで説明するとして、今はまずはさっさと出撃しちゃわないとね。

 

「FCSチェック。」

 

<了解。FCSチェック開始……………チェック完了。全武装オールグリーン。問題はありません。>

 

「“ヤサカニノマガタマ”の制御プロトコルは?」

 

<オフェンシブシスト、ディフェンシブシフト、ブーステッドシフト、共に異常ありません。>

 

「“マフツノヤタカガミ”と“クサナギノツルギ”も問題ないわよね?」

 

<はい。全システムオールグリーンです。いつでも出れます。>

 

「そ。ありがと、ウズメ。」

 

<問題ありません。マスターをサポートする。それがマイスターにより設定された私の最優先事項ですから。>

 

「それでも“ありがと”なのよ。」

 

<……そう言うモノなのでしょうか?>

 

「そう言うモノなのよ。」

 

<…………。>

 

これでまた少しは“感情”の経験値が貯まったのかしら?

 

まぁそれは後回しでいいわ。

 

とりあえずは今日も出撃するとしましょうか。

 

「それじゃ行くわよ!“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”!!!」

 

さぁーて。

 

楽しい楽しいガンプラバトルの始まりよ!

 

「出るわよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ようやく本編でもにこちゃんをガンプラバトルへと出撃させることができました。
ここまで長かったです。
本当に長かったです。
なんだかもうゴールしてもいいよね?的なノリですが、ガンプライブはまだまだ、まだまだまだまだ続きます。
ソラとμ'sのガンプライブが終わっても、次はソラの息子のリクとAqoursのサンシャイン編が、サンシャイン編が終わってもオールスター編が…。
果たしてガンプライブはいつ終わるんでしょうか…。
エ、エタらないようにがんばります…。

次回はことりさんsideのお話になります。
皆様はみかん鍋なる鍋を食べた事はございますか?
私は……。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

実家の部屋を片付けていたらガンジェネシス(頭部と両腕はまだ未発掘)が出てきて驚いたQooオレンジでございます。

今回は第7話のことりさんsideの第二回目になります。
ことりさんの手放したくない何気ない日常。
そんな日常の一幕になります。
そしていよいよ迫ってきたμ'sとボッチを拗らせたあの子の邂逅…。
彼女達の出逢いはナニをもたらすのか…。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのに 始まります。































穂乃果ちゃんがやらかしてソラ君が“アホ乃果~!”って言って、海未ちゃんが変な突っ込みを入れてことりがソレをおもしろおかしくひっかき回して…そんな“いつも通り”なカオスなやり取りを一通り楽しんだ(楽しんだのはことりだけかな?)ことりたちは、またみんなでわいわいおしゃべりしながらお昼ご飯の続きをはじめました。

 

咀嚼プレイかも~ん♪なやり取りをしている内に穂乃果ちゃんにお弁当をぜ~んぶ食べられちゃったソラ君は、お仕置きのアイアンクローを決めながら穂乃果ちゃんのカバンの中からお昼ご飯用とは別にいつも入れてある放課後のおやつ用のラ○チパックを取り出して、食べられちゃった自分のお弁当の代わりにパクパク食べてますぅ♪

 

ちなみにソラ君が穂乃果ちゃんのカバンから取り出したおやつ用のラ○チパックは“みかん鍋味”…。

 

うん。

 

さっきまで穂乃果ちゃんがもぐもぐ食べていた“沼津深海水族館味”とか“北海道ザンギエフ味”とかもかなり謎だったけど、“みかん鍋味”もそ~と~謎の味だよね?

 

だってみかん鍋だよ?

 

みかんは皮をむいてそのまま食べるのが普通だよね?

 

ソレをお鍋にしちゃったんだよ?

 

しかもだよ?ラ○チパックみかん鍋味のパッケージ書かれてるみかん鍋の絵のみかん…皮をむいてないんですぅ。

 

皮をむかないままお鍋にと~にゅ~しちゃってるんですぅ…。

 

皮をむかないままだなんて、ソレはことりはあきらかにダメなヤツだと思うよ?

 

みかんの皮って食べれないんじゃないのかな?

 

※食べれます。栄養も豊富です。

※代表的な物では七味唐辛子に入っている“陳皮(ちんぴ)”はみかんの皮を乾燥させた物です。

※他にもママレードやオレンジピール等、みかん(オレンジ)の皮は意外と食べていたりします。

 

へぇ~。みかんの皮って七味と~がらしに入ってるんだ。

 

ことり、それは知らなかったですぅ。

 

それに確かにママレードにはみかん(オレンジ?)の皮が入ってますぅ♪

 

みかんの皮が栄養豊富で食べれるのはわかったけど、そもそもみかん鍋自体はおいしいのかな?

 

あとはほんとにみかん鍋なんてあるの?

 

メタ発言しちゃうけど、みかん大好きなAqoursの千歌ちゃんが主人公な妙にみかん推しなサンシャイン二期のいっぱつネタなのかな?ってことりは思うんだけど?

 

ほら?スクフェスのAqoursのメインストーリーでもみかん推しがスゴいもん。

 

千歌ちゃん。みかんの雪像とか作ってたもんね。

 

※美味しいかどうかは食べたことがありませんので不明です。確かにサンシャイン二期で千歌ちゃんが作っていましたが、味については言及されてはおりませんでした。

※みかん鍋自体は周防大島のご当地グルメとして開発されたお鍋らしいです。

※詳しくはWik○pediaをご覧下さい。

 

ふ~ん。みかん鍋自体はほんとにあるんだ…。

 

みかん鍋かぁ…どんな味なんだろ?

 

みかんだからやっぱり甘いのかな?

 

それともお鍋だからしょっぱいのかな?

 

みかん鍋…どっちなのかな?

 

と♪ゆ~わけで♪さっそくラ○チパックみかん鍋味を実際に食べてるソラ君の感想を聞いてみましょう♪

 

「あきらかなネタで絶対に不味いと思ってたけど…思ってたより旨いな…。このみかん鍋味とかってラ○チパック。この海鮮ベースのほのかな塩味がみかんの甘味を引き立たせてるのか。あぁ…これってあれだな。あんこに塩を入れるのと味が引き立つのと同じ理論だな。」

 

あ、おいしんだ。ラ○チパックみかん鍋味

 

それで結局はみかん鍋味って甘いの?しょっぱいの?

 

どっちなの?

 

みんなも気になるのはやっぱりソコだよね?

 

ソラ君は塩味が甘味を引き立たせてるって言ってるけど…。

 

う~ん?中間を取って甘しょっぱい?

 

「ぎぁーす!ちょっと待ってよ!そのラ○チパック!穂乃果のとっておき!なんでよりにもよって楽しみに取っておいた穂乃果のラ○チパックみかん鍋味食べちゃったの!ひどいよ!そら君のきちく!へんたい!ごーかんま!穂乃果のラ○チパックみかん鍋味かえせー!ごーかんま!」

 

そんなラ○チパックみかん鍋味の持ち主?だった穂乃果ちゃんは、お仕置きアイアンクローから抜け出してソラ君が神妙な顔で食べてるラ○チパックみかん鍋味を見つけると、ムンクの叫びみたいな顔で“ぎゃーす”って叫んじゃいました。

 

みかん鍋味…穂乃果ちゃんのとっておきだったんだ。

 

穂乃果ちゃんのとっておきかぁ…そんなこと聞いちゃうとなんだかことりもラ○チパックみかん鍋味食べてみたくなってきちゃいました♪

 

穂乃果ちゃんってアホでも…げふん♪げふん♪ごめんね♪ことり♪ちょ~っと間違えちゃった♪

 

やり直し♪やり直しですぅ♪

 

それじゃ改めて…穂乃果ちゃんって頭の中身はオリンピックでワールドレコード更新してぶっちぎり金メダル取れちゃうくらいに残念だけど(えっ?2週間くらいオリンピックネタは遅い?だってこれ書いてる2018年2/25の段階だとまだオリンピックやってったんだもん♪)、アレでも由緒正しい老舗の和菓子屋さんの看板娘で、その味覚はごめんなさい♪ことりにはこれ以上はアホな穂乃果ちゃんをフォローできないよ♪な頭の中身とは違ってと~っても正常なんだよね。

 

そんな残念無念な頭の中身と反比例して味覚は正常な穂乃果ちゃんがとっておきって言ってるくらいだから、やっぱりラ○チパックみかん鍋味はおいしいんだね。

 

お料理(とお菓子作りも)上手なソラ君もラ○チパックみかん鍋味を食べて思ってよりもうまい♪って言ってたしね♪

 

うん。でもなんかほんとに意外だよね?

 

絶対にネタで出したとしか思えないみかん鍋味のラ○チパックなのにおいしいって。

 

うん♪ことりもラ○チパックみかん鍋味にちょっと興味が湧いてきちゃいました♪

 

あとで穂乃果ちゃんにどこで買ったのか聞いてみよっと♪

 

あとね?穂乃果ちゃん?

 

きちく!へんたい!ご~かんまって言ってるけど、ご~かんまって漢字で書くと強姦魔だよね?

 

穂乃果ちゃんは強姦魔がなんなのかわかってるのかなぁ?

 

げへげへ言いながら女の子を裏路地とかに無理やり連れていって、お洋服をびりびり破いてまだ濡れてもないアソコにこんど~さんも着けないでブスッっていきなりそ~にゅ~しちゃって、力任せに何回も何回も出し入れして最後は自分だけ“うっ!”とか言ってひとりで逝っちゃってナカにナマで出しちゃうようなクズさんのことだよ?

 

穂乃果ちゃんって性的なことはぜんぜんお子ちゃまだから、そんなこと絶対にわかってないよね?

 

お○に~だって知らないみたいだし。

 

でも仕方ないよね?だって穂乃果ちゃんってアホだもん♪

 

「強姦魔って…穂乃果…お前それ意味わかって言ってんのか?」

 

「ふぇ?ごーかんまの意味?」

 

案の定、穂乃果ちゃんはラ○チパックみかん鍋味を食べ終えて缶コーヒーを飲んでいるソラ君に、強姦魔の意味わかって言ってるのか?って言われてますぅ。

 

ソラ君のその問いに穂乃果ちゃんはきょとんとしたお顔で頭の上にはてなマーク(はてなマークって?←これのことだよ♪クエスチョンマークって言うのかな?)をい~っぱい浮かべて、かわい~く小首をコテン♪ってかしげてます♪

 

そんな穂乃果ちゃんの小首をかしげる仕草がと~ってもかわいくて、ことりは思わず“きゅん♪”ってなちゃいますぅ♪

 

やっぱりかわいいはジャスティスだよね♪

 

「はぁ…。青空?穂乃果にそんなこと聞いても答えはわかりきっているではないですか。」

 

でもでもそんなかわいい穂乃果ちゃんの仕草は海未ちゃんにはあんまり効かないみたいだね。

 

海未ちゃんは半目の呆れたよ~なお顔で穂乃果ちゃんを見ながら、ソラ君に答えはわかってるよね~♪って♪

 

海未ちゃんの言うとおり、まぁ穂乃果ちゃんって穂乃果ちゃん(アホ)だからね。

 

穂乃果ちゃん(アホ)じゃない穂乃果ちゃんなんて穂乃果ちゃんじゃないもんね。

 

「イヤ、まぁそーなんだけどさ。一応は確認しといてやろうかな?って思ってさ。」

 

「確認の必要があると思いますか?何処にもありませんよね?微塵もありませんよね?穂乃果は地球上で…いえ、宇宙全体を含めた全てのありとあらゆる生物の中でもトップクラスにアホなんですよ?そもそも穂乃果が強姦魔なんて漢字の画数の多い単語を知っていただけで快挙なんですから。意味まで理解してるのか?なんて、そんな事を聞いては穂乃果が余りにも可哀想ではありませんか。」

 

「だな。穂乃果だもんな。強姦魔なんてムダに画数の多い単語を知っていただけで偉いんだよな。誉めてやらなきゃダメだなんだよな。」

 

「はい♪いっぱい誉めてあげましょう♪」

 

「おうよ。偉いぞ!穂乃果!」

 

「頑張りましたね!穂乃果!」

 

「むっきー!!!さっきから黙って聞いてたらそら君も海未ちゃんも穂乃果にすっごーく失礼だよ!穂乃果は確かにちょーっとお勉強苦手だけど!そこまでひどくないもん!」

 

穂乃果ちゃん…あのね?ことりも穂乃果ちゃんは宇宙規模で残念さんだと思うよ?

 

最近はソラ君の残したラーメンのスープをこっそり盗み飲みしちゃっていたことが露呈した凛ちゃんもけっこ~残念さんだなぁ♪って思うんだけど、それでもやっぱり残念さん度じゃ穂乃果ちゃんには勝てないよ?

 

「あと!そら君も海未ちゃんも穂乃果がごーかんまの意味わかんないって思ってるんでしょ!ふたりともそれは穂乃果をばかにしすぎたよ!!!穂乃果!ちゃーんとごーかんまの意味くらい知ってるもん!だから穂乃果はそら君と海未ちゃんにてーせーしてしゃざい?をよーきゅーするよ!いしゃりょー?もよーきゅーするよ!学校終わったらアミューズメントセンターでテラ盛り超ア・バオア・クーパフェをよーきゅーするよ!穂乃果!いっかいアレ食べてみたかったんだー!」

 

あ♪アミューズメントセンターのテラ盛り超ア・バオア・クーパフェはことりも食べてみたいですぅ♪

 

アレって大きさもテラ盛りだけどお値段もテラ盛りだから、援○交際とかでおこづかい稼ぎをしていない健全なじょしこ~せ~♪のことりちゃんだと、チャレンジしたくてもちょ~っとおサイフ的に厳しすぎて今までできなかったんだよね♪

 

でもでもソラ君ならお金いっぱい持ってるからごちそうしてもらってもだいじょ~ぶだもん♪

 

うふふ♪ソラ君にまた“おねがぁい♪”してことりもごちそうしてもら~おっと♪

 

「へぇ…訂正して謝罪を要求してついでに慰謝料としてアミュセンのあのムダにバカデカいパフェを喰わせろってか?なら穂乃果…強姦魔がなんなのか言ってみろよ。知ってるんだろ?正解したら土下座してお前の気が済むまで靴でも舐めながら謝罪でも切腹でもしてやる。その後でテラ盛り超ア・バオア・クーパフェでもギガントザクレロカツカレーでも何でも好きなモノ奢ってやるよ。」

 

「あぁ、それはとてもいい提案ですね。それでは私も青空と一緒に土下座して靴を舐めながら謝罪をしましょう。それからアミューズメントセンターで穂乃果の好きな物をご馳走して差し上げますよ♪」

 

「えっ!ほんと!やった!土下座とかくつなめるとかはいらないけどテラ盛りア・バオア・クーパフェは食べたい!あとギガントザクレロカツカレーも!うん!そら君も海未ちゃんもふと…ふと…あれ?(ホノカ!ホノカ!ふと…なんだっけ?たすけてー!) (はぁ…もう…穂乃果は本当に穂乃果だよね…。ちょっと前に真姫ちゃんに教えて貰ったでしょ?“太っ腹”だよ“太っ腹”。)おぉ!そうだ!太っ腹だよ!太っ腹♪」

 

「お前…穂乃果のクセによく太っ腹なんて知ってたな。まぁいいや。ただし…もし強姦魔の意味を知らなかったり間違ってたりしたら……その身を持って強姦魔が何なのか確かめさせてやるからな。(まぁ冗談だけどな。合意があったとしてももう二度と無理矢理にはヤらねぇってにこちゃんと約束したし。あんな後味の悪いのはゴメンだよ。) 」

 

「良かったですね♪穂乃果♪一生想い出に残る初体験を迎えられそうで♪青空?その時はせめてもの情けに避妊だけはしてあげて下さいね♪(まぁ強姦するだなんて流石に冗談でしょうけどね。)さぁ穂乃果♪それでは早速♪私達に強姦魔がなんなのかその意味を教えてくれませんか?」

 

あは♪穂乃果ちゃんがムダに意地はっちゃって知ってるもん!とか言い出しちゃったから、またいつものパターンに入っちゃったみたいですぅ♪

 

穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん(アホ)なんだからぁ、変に意地はって知ってるもん!とか言わないで素直にごめんなさいしちゃえばいいのにね?

 

いつもこんな感じでソラ君と海未ちゃんに面白おかしく弄られてヒドイ目にあってるのにぜんぜん学習しないよね?

 

あぁ…そう言えば穂乃果ちゃんって穂乃果ちゃんだから毎度お馴染みのヒドイ目から学習とかできないんだったね。

 

仮に穂乃果ちゃんが学習してたとしても、穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん(アホ)だからすぐに忘れちゃうんだもんね。

 

もう♪穂乃果ちゃんったらほんと~に穂乃果ちゃん(アホ)なんだから♪

 

でもでもぉ♪ことりはそんな穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんがと~ってもラヴ♪なんですぅ♪

 

仕方ありません♪

 

学習できない穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんに今回もことりちゃんが特別に助け船を出してあげちゃいますぅ♪

 

「穂乃果ちゃ~ん♪素直にわかんないって言ってソラ君と海未ちゃんにごめんなさいした方がことりはいいと思うよ?ご~かんまなんて知らないよね?知ってたら穂乃果ちゃんならソラ君にご~かんま!だなんて言わないもん♪」

 

「そ、そんなことないよ!穂乃果!ちゃんとわかるもん!みんな穂乃果がごーかんまがなんなのかわかんないって思ってるみたいだけど!ごーかんまがなんなのか穂乃果はちゃんとわかってるもん!わかってるからそら君にごーかんま!って言ったんだもん!ごーかんまってあれだよね!ほら!あれ!」

 

「あれってなんだよ?」

 

「ほらってなんですか?」

 

あ~あ♪せっかくのことりの助け船なのにムダにしちゃった♪

 

ほんと、穂乃果ちゃんったら穂乃果ちゃん(アホ)なんだからぁ♪♪♪

 

うふふ♪な~んて♪ほんとは助け船なんて言ったけど、あぁ言えば穂乃果ちゃんなら絶対にさらに意地になっちゃってドツボにハマっちゃうって思ったからあぁ言ったんだけどね♪

 

どこかの未来の静岡県沼津市内浦の網元さんの変態誘引フェロモン持ちの次女ちゃんが着ぐるみを着て突然変異した謎のし~らかんすさんみたいに“あぉ♪あぉ♪”って言いながらと~ってもあたふたしてる穂乃果ちゃん…スッゴくかわいいですぅ♪

 

「早く答えろって。なぁ穂乃果?」

「早く答えて下さい。ねぇ穂乃果?」

 

「うぅ…あ、あのね?ごーかんまは…」

 

「「強姦魔は?」」

 

「ごーかんまは……………………あっ!そー言えば穂乃果!さっきからおトイレ行きたいのがまんしてたんだ!大変だ!もう漏れちゃいそうだよ!穂乃果!ちょーっとおトイレ行ってくるね!じゃーねー!そら君!海未ちゃん!ことりちゃん!」

 

「……逃げたな。」

 

「えぇ。逃げましたね。」

 

「ちゅん♪ちゅん♪おあとがよろし~いよ~で♪ですぅ♪♪♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんね?ソラ君だけに重いの持たせちゃって。」

 

「ん。このくらいは問題ねぇよ。」

 

ご~かんまがなんなのかソラ君と海未ちゃんに説明を迫られた穂乃果ちゃんがおトイレ♪って言って逃げ出したお昼休みてからもう3時間くらい時間が経ちました。

 

お昼休みから3時間くらい…そうですぅ♪今はもうたのしぃ~たのしぃ~♪放課後…の前のお掃除の時間ですぅ♪

 

みんなは学校のお掃除はキライですか?

 

めんど~たがらサボっちゃうタイプですか?

 

でもめんど~でもお掃除サボっちゃダメですよ?

 

毎日お世話になってる学校なんですぅ♪

 

感謝の意味も込めてみんなで一生懸命にお掃除してピカピカにしてあげなきゃですぅ♪

 

ちなみにお手洗いから帰ってきた穂乃果ちゃんは、いつものように午後の授業もず~っと机にぐで~って寝そべってよだれを垂らして居眠りしてました♪

 

せんせ~たちはみ~んなそんな穂乃果ちゃんの堂々とした居眠り姿に青筋浮かべて苦笑いしてました♪

 

みんなはせんせ~たちが授業中に清々しいまでに正々堂々と居眠りしてる穂乃果ちゃんをど~して起こさないのかな?って不思議に思うでしょ?

 

あのね?それは理事長…ことりのおか~さんからの指示なんですぅ♪

 

音ノ木坂では“授業中に穂乃果ちゃんが居眠りしていても起こしてはいけません。”って理事長からの勅命が出されてるの♪

 

かわいい女の子が(性的に)大好物なおか~さんのことだから、穂乃果ちゃんが授業中に居眠りばっかりしてテストで赤点取って留年♪なんて事態になったら特別に進級させてあげますぅ♪とか言って、その対価に穂乃果ちゃんの瑞々しいカラダをいただきますぅ♪しちゃお♪とか考えてるんだよ。

 

ところがぎっちょんちょん♪

 

そんなおか~さんの思惑とは裏腹に、穂乃果ちゃんは無事に2年生に進級して今日も元気に居眠りしちゃってますぅ♪

 

実は穂乃果ちゃんって今まで赤点取ったことないんだよ?

 

みんなは信じられないよね?

 

だって穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん(アホ)なんだよ?

 

それなのに…穂乃果ちゃん(アホ)なのに…ほぼ全部の授業中に居眠りしちゃってる穂乃果ちゃんなのに、テストで赤点取ったことないんだよ?

 

穂乃果ちゃんってテストで絶対に赤点にならないギリギリのラインの点数を取るんだよね。

 

しかも全部の教科のテストで。

 

う~ん…なんか穂乃果ちゃんってまるで狙って赤点をギリギリ回避できる点数を取ってるような気がするのはことりだけかなぁ…。

 

でも穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん(アホ)だし…。

 

安心安全の穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんにそんな器用なことできないよね?

 

きっとことりの気のせいだよね?

 

でも……………もし……もし気のせいじゃなかったら………。

 

うん。

 

なんだか考えていたちょっと怖くなってきたから、穂乃果ちゃんのテストのことを考えるのは止めよ。

 

今はお掃除♪お掃除♪ですぅ♪

 

ちゃん♪ちゃん♪

 

お掃除って言っても実はもうほとんど終わっちゃってるんだけどね♪

 

そんなわけでお掃除もあとちょっとで終わりなんだけど、ことりはソラ君と一緒にごみ箱を持って焼却炉に向かっててくてくと歩いてますぅ♪

 

ほんとはごみ箱を焼却炉に持っていくのは今日はことりのお仕事なんだけど、重そうだからってソラ君がことりの代わりに持ってくれたんだ♪

 

ソラ君って普段はチンピラさんに毛が生えたみたいならんぼ~な言葉使いでえっちでいじわるさんだけど、ほんとはと~ってもやさしくて思いやりいっぱいなんだよ♪

 

道で困ってる人を見ると助けてあげたりするんだよ?

 

ソラ君なのに♪

 

そんなちょっとした優しさがことりちゃん的には高ポイントですぅ♪

 

「うん♪やっぱりソラ君って“男の子”なんだね♪頼もしい~ですぅ♪」

 

「そりゃどーも。よいしょっと、これでゴミ捨ても終わりっと。ん?」

 

おしゃべりしていたらいつの間にか焼却炉に到着です♪

 

ソラ君は焼却炉のトビラを開けて、よいしょってごみ箱を持ち上げると、炎がごうごうと燃え盛る中にごみ箱の中のごみをえいやっ♪って感じで入れちゃいました。

 

ことりはこの燃えてる焼却炉の中にごみを要れるのがちょっと苦手なんだよね。

 

だって焼却炉の中は燃えてるんだよ?

 

怖いよね?絶対に怖いよね?

 

何かの拍子にお洋服に火がついちゃったらど~しよ~って思わない?

 

やっぱり怖いよね?

 

もしことりのお洋服に火が燃え移っちゃったら…ことりは焼き鳥さんになっちゃいますぅ♪

 

焼いてもことりはたべれませんよぉ~♪な~んて♪ウフフフフ♪

 

ことりを…ヒトを食べるなら香辛料をい~っぱい使ってお肉の臭みをしっかり取ってじっくりと弱火で焼き上げて……♪

 

でもでも♪どんなにおいしくお料理しても、ことりのことは食べちゃダメですよ?

 

だってぇ~♪もしことりが誰かに食べられちゃうならぁ♪ことりはソラ君に性的に食べられちゃいから♪

 

や~ん♪ことり♪思わず本音を言っちゃいましたぁ♪

 

はずかしぃですぅ~♪

 

焼却炉の中の燃え盛る炎を見ながらそんなことを考えていると、ごみ捨ての終わったソラ君のポケットから音楽が流れていることにことりは気づいちゃいました。

 

らん♪ら♪らん♪ら♪ら♪ら~♪って。

 

この曲って確か…昔の映画の曲じゃなかったかな?

 

おか~さんとおと~さんが昔…ことりがまだ小さかったころにおうちで観ていたような…。

 

え~っと…確か…カサ…なんとかって映画の…あず…たいむ…そうだ!確か“as time goes by”って曲…だったような…気がするようなしないような…。

 

う~ん…あんまり自信ないかもですぅ。

 

あとでおか~さんに聞いてみよっ♪

 

「ねぇ?このメロディ…ソラ君のポケットから聴こえてるけど、ソラ君のスマホのじゃない?」

 

「ん、ホントだ。誰からだよ……にこちゃん?」

 

にこちゃん?

 

変わったお名前だけど…ヒトのお名前…だよね?

 

それもたぶん女の子のお名前。

 

にこちゃんって誰だろ?

 

「わりぃことりさん。先に戻っててもらっていいかな?俺はちょっと電話に出てから戻るからさ。」

 

「うん…。」

 

もしかして…今朝ソラ君の身体を包み込んでいた、あのやさしくて甘い香りの女の子…なのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お掃除も終わってようやく放課後。

 

ソラ君を除いたことりたち“μ's”は、みんなでいつものアミューズメントセンター音ノ木坂店にやって来ました。

 

ソラ君はあのあと教室に帰ってくると、用事ができたから先にアミュセンに行っててって言って、カバンを持って急いで帰って行きました。

 

あの電話の女の子と逢うのかな?

 

あの電話の女の子とデートかな?

 

あの電話の女の子とデートして…それからえっちなことしてから来るのかな…。

 

でもあとから来るって行っていたから、デートとかえっちなことする時間はないよね?

 

なんの用事なのかな?

 

聞いたらダメかな?

 

そんなこと聞いたらめんどくさい女って思われちゃうかな?

 

うん。

 

なんだかさっきからことり、かな?かな?ばっかり言ってます。

 

これじゃダメだね。

 

今はガンプラバトルに集中しよう。

 

そんなことを考えながらみんなでバトルロイヤルへの出撃登録を済ませると、指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体にそれぞれ乗り込みました。

 

[[みんな!準備はいーい!]]

 

GPベースをセットしてガンプラバトルシミュレーターを起動させて、サブコンソールをぽちぽちと操作しながら出撃準備を進めていると、穂乃果ちゃんが元気よく準備はい~い!って通信を送ってきました。

 

穂乃果ちゃんは電子精霊さんの契約者…“精霊使い(エレメンタラー)”だから、出撃準備とか機体のチェックとかがと~ってもはやいんですぅ。

 

ポチ君に丸投げしてるから穂乃果ちゃんはな~んにもしてないんだけどね。

 

[[こちら海未です。出撃準備は完了してます。いつでも出れます。]]

 

海未ちゃんはガンプラバトル初めて1週間くらいだけど、もうすっかり出撃準備は手慣れたモノみたいです。

 

サクサクと進めちゃってあとは出撃待ちです。

 

[[花陽です!こっちもいつでも出撃できます!ねっ♪みんな♪]]

 

<<<<はーい。いつでもー。どこでもー。どこにいくのー?>>>>

 

[[えぇ?!ど、どこにってガンプラバトルにだよ!]]

 

花陽ちゃんも穂乃果ちゃんとおんなじ“精霊使い(エレメンタラー)”さんだから、とっくの昔に出撃準備は完了してるみたいだね。

 

まぁ花陽ちゃんなら電子精霊さんたちに手伝ってもらわなくても、出撃準備くらいなら簡単にヤっちゃうんだけどね。

 

[[ねぇ花陽?アンタのその電子精霊ってホントに大丈夫なの?なんかいまいち不安なんだけど…。]]

 

[[あはは…た、たぶん大丈夫…だよ?今までは大丈夫だったから…たぶん。]]

 

[[たぶんってアンタね…はぁ…まぁイイわ。こちら西木野 真姫。私もいつでも出れるわ。凛?そっちはどう?もう出れるの?]]

 

そして花陽ちゃんの電子精霊さんたちのボケ?に突っ込んでる貴重な突っ込み要員の真姫ちゃんも出撃準備はちゃんと終わってるみたいです。

 

真姫ちゃんもガンプラバトルは初心者だけど頭がいいからかな?物覚えがスッゴく早いんんです。

 

もう出撃準備はすっかりお手のものです。

 

[[ニャッハァァァァァァァ!モチのロンだにゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

穂乃果ちゃんの次くらいに穂乃果ちゃん(アホ)な凛ちゃん♪

 

実は凛ちゃんもガンプラバトル歴は花陽ちゃんと同じくらい長いから、出撃準備は心配なかったりします。

 

今日もテンションMAX♪だね♪

 

[[あ♪凛ちゃん♪今日もムダにテンションあげあげだね!]]

 

[[あたぼーだにゃ!やっと授業終わってガンプラバトルできるんだよ!テンションあげあげにならない理由がどこにも見当たんなくて困るくらいにまじぱなふぃーばーであげあげであげあげでおまけにもひとつあげあげのあげあげだにゃぁぁぁぁぁぁ!!!ニャッハァァァァァァァ♪♪♪ニャーハッハッハッハッハァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

[[あっ!穂乃果も凛ちゃんのその気持ちわかる!やっとお勉強終わってやっと放課後になってやっとガンプラバトルできるんだもんね!テンションあげあげであげあげだよね!うん♪あげあげー!]]

 

<<ぽちもあげあげー。>>

 

[[凛はもぉぉぉぉぉぉぉっとあげあげだにゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[はぁ…午前と午後の全ての授業中に居眠りをしていたアホが一体全体何をほざいているのやら…。とりあえずこのアホは放っておくとして、凛?貴女のテンションがあげあげなのは構いませんが出撃準備は本当に終わっているのですか?IFSの接続は?火器管制のチェックは?機体各部に異常はありませんか?スラスターの設定値は確認しましたか?貴女は何処かのほむまんが超絶美味な老舗の和菓子屋さんの姉の方の看板娘なアホと違って、電子精霊の契約者…“精霊使い(エレメンタラー)”ではないのですから、出撃準備を電子精霊に丸投げとかアホな事は出来ないのです。自分で確りと確認しなければいけまん。もし出撃準備を怠って戦闘中に何かしら異常が発生したら大変ですよ?凛?聞いてますか?凛?]]

 

[[ぎにゃ?!ちゃ、ちゃんと聞いてるよ!それにちゃんとベニャッガイの出撃準備もできてるよ!凛はどっかの元祖アホ娘な先輩よりはちょっとはマシなレベルのアホだから出撃準備くらいは自分でまともにできるにゃ!]]

 

[[あれ?!なんか海未ちゃんと凛ちゃんがヒドイ?!]]

 

うん♪

 

やっぱりみんな一緒っていいよね♪

 

今はちょっとソラ君が居ないけど、ことりはみんなと一緒に過ごせるこの時間がと~っても幸せです♪

 

だから…この幸せな時間を……終わらせたくないな…。

 

[[いつものことでしょ。ことり先輩は…まぁ問題無いわよね。]]

 

うん。

 

これから出撃ってときにあんまり暗くなるよ~なこと考えちゃダメだよね。

 

大丈夫。

 

ことりはまだ大丈夫。

 

まだみんなと一緒に飛べるから。

 

まだみんなの側にいられるから。

 

だから…大丈夫。

 

「ちゅん♪ちゅん♪もちろんだよ♪今日もみ~んなまとめてことりのおやつにしちゃいますよぉ♪」

 

[[ことり!お願いですからそのみんなに私達を巻き込まないで下さいね!]]

 

「は~い♪気をつけま~す♪」

 

[[ねぇ海未先輩…イヤな予感しかしないのは気のせいかしら?どうせ気を付けるだけ…とかってオチなんじゃ…。]]

 

[[真姫のその予感は恐らくは気のせいではありませんよ。そしてその予想もやはり気のせいではない筈です。]]

 

[[う"ぇえ…やっぱり…。]]

 

[[よぉーし!みんな!今日もはりきって行くよ!!!]]

 

さぁ♪今日も楽しい楽しいガンプラバトルの始まり始まりですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

にこちゃんside同様にバトルロイヤルへと出撃したμ's。
次回からはにこちゃんside、ことりさんside双方で毎度お馴染みのあっさり風味のバトル回が始ま…ったらいいなぁ…とか思っております。
そしてついにそのベールを脱ぐにこちゃんのガンプラ。
ことりさんの天敵のようなにこちゃんのガンプラのとっておきとは…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

実家の自室を片付けていたら黒歴史ノートが出てきてシュレッダーにかけて慌てて処分したQooオレンジでございます。

今回は第7話にこちゃんsideの3回目となります。
さて、今回のお話でガンプライブは本編、閑話、特別編合わせて150話目になります。
そしてようやく150話目にしてにこちゃんの専用機が登場します。
かなり前から名前だけは出ていたにこちゃんのガンプラ。
ことりさんの天敵となるシステムが搭載されているにこちゃんのガンプラとは…。
余り期待しないでご覧下さいませ。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのさん 始まります。






















出撃準備を終えて早速発進した私は、“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍(マガツ)にこ”を加速させてバトルフィールドの中央へと向かうことにしたわ。

 

どうしてバトルフィールドの中央へ向かってるのかって?

 

それはね?出撃してすぐにμ'sを監視してくれてるソラの電子精霊のアイリから連絡があったのよ。

 

“μ's”はバトルフィールドの中央へと向かっている”って。

 

一緒にアイリから送られてきた“μ's”の現在位置は私とは正反対…バトルフィールドの中央を挟んで向こう側だったのよね。

 

あちらはどうやらそらを除いた6人でチームを組んで少しずつバトルフィールドの中央へと向かってきているようなの。

 

だから私もμ'sと接触するためにバトルフィールドの中央へと向かっているってワケ。

 

わかった?

 

わかった人はちゃんとお返事よ!

 

………うん♪ちゃんとお返事できていい子ね♪

 

にこがいーっぱいほめてあげるわ♪

 

ちなみに…今回のバトルロイヤルで選出されたバトルフィールドは“宇宙空間”。

 

ミノフスキー粒子やニュートロンジャマーとかのレーダーを阻害する要素はないみたいだけど、コロニーの残骸や暗礁宙域があちこちにあるから死角からの奇襲には気をつけないとね。

 

いくら私の“禍にこ”がそんじょそこらのモブ機体とは比べ物にならないくらいに高性能機でも、絵里のトールギス・ヴァルキュリアみたいなガチムチ防御特化ってワケじゃないから、攻撃が当たれば当然ダメージは蓄積されていって蓄積されたダメージが許容値を超えちゃえばもちろん当たり前だけど機体は壊れちゃうわ。

 

この時間帯のバトルロイヤルなら私と“禍にこ”なら油断していても余裕で勝ち残れる自信はあるんだけど、例え自信があって楽勝でも私は絶対に油断なんてしてやるもんですかってのよ。

 

バトルはいつでも全力全開で!よ!

 

<進行方向のレーダー索敵圏内に敵性反応を確認。数15。>

 

とかなんとか言いながら(思いながら?)ブースト機動でそれなりに加速した状態で当たるとちょっとシャレにならないダメージを受けちゃうデブリを避けて宇宙空間を進んでいると、私専用にソラが作ってくれたサポートAIシステムの“ウズメ”が広域レーダーの索敵圏内に敵機を捉えたって報告してくれたわ。

 

その数は15。

 

報告を聞いてすぐに広域レーダーを確認してみたんだけど、どうやら敵機はちょうど私の進行方向のど真ん中に展開してるみたいね。

 

「15、か。地味に多いわね。」

 

あちらは15機。

 

こちらは私1人。

 

つまりこのまま突き進めば15対1で戦うことになるってことね。

 

<広域レーダー上での敵機の動きを見る限りはこちらはまだ捕捉されてはいないようなので、進路を変更して迂回すれば戦闘を回避する事もできますが?いかがしますか?マスター?>

 

「その必要はないわ。バトルロイヤルで1ヶ所にこれだけの数が展開しているなら、コイツらってたぶんハイ・モックでしょうからね。」

 

油断しないとか言っといてアレだけど、通常のハイ・モック程度が相手なら増援が増援を呼んで無限に増殖して色々と飽和しちゃう恐怖のモックハザードが起こって、100機単位…いえ、アレは1000機単位ね…で襲われない限りはなんとでもなるわ。

 

バトルロイヤルで沸いてくる通常のハイ・モックって数だけ多くても1機1機がザコすぎるからね。

 

そもそもハイ・モックってほとんど避ける素振りすらみせないから、胴体のど真ん中のコックピット…コア部分にビームを1発ぶち当ててヤるだけで簡単に撃墜できちゃうのよ。

 

それなのにそれなりにGPも稼げるからほんとアイツらっていいカモよね。

 

悪いけど今日もきっちり狩らせてもらうわよ!

 

そしてGPになって私のパーツ代になっちゃいなさい!

 

「行くわよ!ウズメ!ハイ・モックなんかサクッと片付けちゃうわよ!」

 

<了解しました。機体出力、スラスター出力上昇。ブースト機動を開始します。>

 

アンタたちにちょっとだけにこにーの実力ってヤツを見せてあげるわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言うわけでハイ・モック(たぶん)の集団に向けて移動中の内に、私の愛機“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の紹介でもしようかしら?

 

“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍(マガツ)にこ”

 

機動戦士ガンダムSEEDの外伝作品に登場した“ガンダムアストレイ・ゴールドフレーム天ミナ”をベースに改造した私の愛機よ。

 

機体本体の見た目や色はベース機になってるガンダムアストレイ・ゴールドフレーム天ミナからそんなに変わりはないんだけど、“ダークフレーム”って名前からもわかる通りにフレームの色が金色から黒へと…それも艶消しの漆黒へと変更してあるの。

 

金色はちょっとね…なんか成金主義の象徴みたいな色でキライなのよ。

 

らぶりぃぷりてぃ♪なにこにー的にはピンクがとーってもぷりてぃ♪で大好きなんだけど、実は黒いフレームのガンダムアストレイってパパが使っていたのよね。

 

“ガンダムアストレイ・ダークフレーム”

 

それが事故で死んじゃったパパの使っていたガンプラ。

 

私の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の名前はパパのダークフレームからもらって付けたの。

 

まぁパパのダークフレームの話はここら辺にしておいて…。

 

今は私の“禍にこ”よ。

 

さっきも言ったけど“禍にこ”は機体自体はベース機の“天ミナ”からフレームの色以外は大した変更点は無いわ。

 

そう…“機体自体”は…ね。

 

機体以外…つまりは装備やバックパック…って言うかストライカーパック?はガッツリ弄ってあるわよ?

 

そりゃもう徹底的に♪

 

例えば右腕に取り付けてある攻盾システム“トリケロス改”を改良した攻盾システム“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されてるランサーダートは3本から小型化して6本になってるし♪

 

もちろん名前もランサーダートじゃないわよ?

 

その名も6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌(ミカヅチ)”♪

 

ロケット推進で杭が打ち出される通常のランサーダートとは違って、私の“禍にこ”の“御雷槌”はレールガンの技術を使って高速で杭が打ち出されるの。

 

杭自体も弄ってあるわよ♪

 

ブリッツやゴールドフレーム系のトリケロスに搭載されてるランサーダートの杭って突き刺さると炸裂したけど、私の“禍にこ”の“御雷槌”の杭は炸裂するとか余計なモノを取り払ってとにかく“貫通”に特化させてるのよ。

 

“御雷槌”の貫通性ならガチムチ防御特化の絵里のトールギス・ヴァルキュリアだって貫ける…かなぁ…。

 

正直に言うと絵里とは何回か組んだとこはあってもまだ戦ったことはないから、“禍にこ”の“御雷槌”であのガチムチ装甲を貫けるかどうか試したことないのよね。

 

でもまぁなんとイケるかな?

 

ほら?私の“御雷槌”ってぶっちゃけオルフェンズの終盤で色々と猛威を振るった“らぶあろ仮面”のだーりんすれいぶ…じゃなくて、ダインスレイブみたいなモノだからね。

 

アレとおんなじでレールガンの弾頭として超高速で杭を打ち出して装甲をぶち抜くのよ♪

 

流石に同じような武装って言ってもかなり小型化して取り回しやすいようにしてるから、本家本元のダインスレイブよりもガクッと威力は下がってるんだけどね。

 

ってかそもそもの話、私の“禍にこ”の“御雷槌”は似てるってだけでダインスレイブじゃないし。

 

あと“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルとビームサーベルも圧縮率を上げてあるから威力はマシマシよ!マシマシ!

 

…マシマシなのはエネルギー消費量もなんだけどね…。

 

でもエネルギー消費なんてノープログラム!私の“禍にこ”にはこれっぽっちも関係ないわ!

 

※ノー“プログラム”ではなく、正しくはノー“プログレム”です。

 

もうちょっと後で話すけど“禍にこ”にエネルギー消費量なんか無視しちゃえるとっておきがあるんだから!

 

そう!“禍にこ”の武装関連で自慢したいのはこの“トリケロス改Ⅱ”じゃないのよ!

 

私が自慢したいモノ…それはずはり!にこにー謹製のスペシャルなストライカーパック!

 

その名も“トリニティストライカー”よ!

 

どうよ!カッコいい名前でしょ!

 

誉めてくれてイイのよ?

 

讃えてくれてイイのよ?

 

ほら♪ほらほら♪

 

遠慮しないでイイのよぉぉぉぉぉ♪

 

この完全無欠の超銀河級天才美少女スクールファイターのにこにーを誉め称えなさぁぁぁぁぁい!!!

 

おーっほっほっほ♪♪♪

 

そう!世界はこのにこにー様を中心に回ってるのよぉぉぉぉぉぉぉぉ♪

 

さて。バカはここら辺にしといて…。

 

早速“トリニティストライカー”の説明をしてあげようかしら♪

 

バトル前に教えてあげるんだからありがたく思いなさいよね!

 

ごほん♪

 

それじゃ改めて…私が“禍にこ”のために作り上げた“トリニティストライカー”。

 

名前からもわかると思うけど、この“トリニティストライカー”はスラスターとかを除くと主に3つの兵装から成り立っているの。

 

この3つの兵装なんだけど…どれもちょっとやそっとじゃお目にかかれないくらいに飛びっきりの切り札でもあるのよね。

 

まずはバックパックの左側にさやえんどうみたいな見た目の専用ポッドが取り付けられている“ヤサカニノマガタマ”から説明するわね。

 

“ヤサカニノマガタマ”

 

ぶっちゃけちゃうとビット兵器ね。

 

“禍にこ”のベース機体の“天ミナ”はSEED系の機体だから、この場合はビット兵器じゃなくてドラグーンになるのかしら?

 

私としてはドラグーンって言うよりもビットって感じなんだけどね。

 

まぁビットでもドラグーンでも、どちらにしてもオールレンジ攻撃兵装には変わりないんだからどっちでもいいんだけど。

 

そんなドラグーンでもビットでもどっちでもいいオールレンジ攻撃兵装の“ヤサカニノマガタマ”。

 

さやえんどうみたいな専用ポッドの中にはまんまるな球状のビット(もうビットで統一するわよ!)が全部で6基入ってるの。

 

ここまでなら普通のビット兵器よね?

 

ところが私の作ったこの“ヤサカニノマガタマ”はそうは問屋が卸さないのよ♪

 

ただビットを射出して敵にビームを撃ち出すだけの武装じゃないの。

 

“ヤサカニノマガタマ”は攻撃、防御、そしてサポートにも使えちゃうの!

 

通常のビットと同じようにビームを撃ち出して攻撃する“オフェンシブシフト”。

 

エネルギーフィールドを展開して敵からの攻撃を防ぐ“ディフェンシブシフト”。

 

そしてエネルギーフィールドの技術を応用することで特殊な力場を発生させて、ビーム系の武装の威力を増幅させる“ブーステッドシフト”。

 

この3つが“ヤサカニノマガタマ”の機能なの。

 

ねぇ…そこのアンタ…今“なんか地味ね”とか思ってたりしたわね!

 

フン!どうせ私の“ヤサカニノマガタマ”は地味よ!

 

ストライクフリーダムのスーパードラグーンなんかに比べたら見た目がただの球状のビットなんて地味ですよーだ!

 

でもね!性能はこっちの方が上なんだからね!

 

オフェンシブシフトで運用すればそりゃ基本的に普通のビットとおんなじだけど、ディフェンシブシフトだとνガンダムのフィンファンネルみたいに3基で連携してエネルギーフィールドを展開すれば、かなり高出力のビーム攻撃だって防げちゃうのよ!

 

もちろん実弾だって簡単に防いじゃうわよ!

 

あとブーステッドシフトだってスゴいんだから!

 

増幅して色々とマシマシで威力はなんとびっくり!驚異の3倍よ!3倍!

 

赤い彗星並にマシマシなのよ!

 

あー……うん。

 

やっぱり3倍は盛りすぎね…。

 

ごほん。

 

3倍ってのはかるーいにこにージョークで、実際には増幅率は1.5倍くらいかしら?

 

なんか微妙!とか思う?

 

でもちょっと考えてみてよ。

 

ブーステッドシフトで増幅できるのはビーム兵器なのよ?

 

“ヤサカニノマガタマ”のオフェンシブシフトで撃ち出すビームも増幅できるのよ?

 

“ヤサカニノマガタマ”同士をうまく連携させて運用すれば面白いことになると思わない?

 

それに…もともと“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトはこのあとで説明する“クサナギノツルギ”のために作った機能だしね。

 

さて。

 

それじゃちょうど“クサナギノツルギ”の話が出たことだから、次は“トリニティストライカー”の右側にマウントされている“クサナギノツルギ”の接続でもしようかしら?

 

砲剣“クサナギノツルギ”

 

“トリニティストライカー”からエネルギーパイプを通じてエネルギーを供給してぶっ放す高出力ビーム砲なんだけど、その見た目はランチャーストライクのアグニやデスティニーの高エネルギー長射程ビーム砲とかに似た感じかしら。

 

でも形状が似てるってだけで威力は段違いにヤバいわよ?

 

流石に希のドム・ハーミットに積んであるバ火力上等!のサテライトリボルバーと比べると威力は落ちるけど、そこら辺によくいる防御特化の機体程度なら一撃で消し飛ばしちゃえる威力はあるんだから十分でしょ♪

 

まぁこれもさっきの“御雷槌”とおんなじで、“クサナギノツルギ”も威力を限界まで上げた代償にエネルギー消費量がヤバいんだけどね。

 

2発も撃てばエネルギー切れで動けなくなっちゃうの。

 

だからまぁ普通に撃てるのは1発だけってことね。

 

でもちょーっと待って♪

 

何もこんなほぼ1発限りのビーム砲をドヤ顔で説明するわね♪なんてそんなこと私は言わないわよ?

 

バカみたいにエネルギーを喰う“クサナギノツルギ”の真価を発揮させるためには、“トリニティストライカー”に備わっている最後の特殊兵装が必要なの。

 

“トリニティストライカー”最後の特殊兵装!

 

その名はずはり!

 

“マフツノヤタカガミ”!

 

この“マフツノヤタカガミ”は“禍にこ”の左腕に取り付けられているシールドのことなのよ!

 

当たり前だけどもちろんただのシールドじゃないわよ!

 

“マフツノヤタカガミ”にはビーム兵器の天敵みたいな特殊な装置が組み込まれているの!

 

“マフツノヤタカガミ”にナニが組み込まれてるのか気になるでしょ?知りたいでしょ?

 

どーしよっかな♪

 

教えてあげよーかなぁ♪

 

這いつくばって“にこにー様!どうか教えて下さい!”ってクツでも舐めながら言えば特別に教えてあげるわよ?

 

ほら?

 

這いつくばりなさい?

 

無様に這いつくばってペロペロって犬みたいにクツを舐めなさい?

 

えっ?もうそのなんかみょうちくりんなやり取りはいらない?

 

あと、どうせこのあとのバトルで使うんだから別に教えてもらわなくてもいい?

 

…………ノリわるっ!

 

そこはにこにー様!どうかご慈悲をー!ってお願いするとこでしょ!もう!

 

はぁ…まぁいいわ。

 

悪ノリした私もアレだしね。

 

それじゃ最後のとっておき“マフツノヤタカガミ”について説明するわね。

 

たぶんみんなは“マフツノヤタカガミ”って名前からアカツキの“ヤタノカガミ”みたいにビームを反射するシールドだって思ったんじゃない?

 

確かに私の“マフツノヤタカガミ”はアカツキの“ヤタノカガミ”をベースに作ったから、設定を変えればビームを反射することもできるわ。

 

でもこの“マフツノヤタカガミ”のほんとの力は反射じゃないのよ。

 

みんなは“アブソーブシステム”って特殊なシステムのことを聞いたことないかしら?

 

“アブソーブシステム”はね?世界大会出場常連のレジェンドファイターの1人の伊織 星さんが作ったビームを吸収して自機のエネルギーに変換するシステムよ。

 

私の“マフツノヤタカガミ”にはこの“アブソーブシステム”が組み込まれているの。

 

どう?今回もスゴいでしょ?

 

そらに手伝ってもらって色々と試行錯誤しながらかなり苦労して作り上げたんだから♪

 

この“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収して“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトで増幅させた“クサナギノツルギ”の一撃を盛大にぶっ放す!

 

それが“トリニティストライカー”の真価よ!

 

と、まぁビーム兵器を主武装にしている連中が相手ならほぼ無敵に近い私の“禍にこ”なんだけど、実弾や実体剣とかが主武装の連中が相手だとちょーっと相性が悪かったりするのよね。

 

特に鉄血系の機体とは相性悪すぎて泣きたくなるわよ。

 

アイツらって素組でもビームは弾くしやたら固いしビーム兵器も使ってこないからやんなっちゃうわ。

 

けど相性が悪いからってそうそう簡単にはヤられたりはしないわよ?

 

私だって去年1年間そらとただヤりまくっていたワケじゃないんだから♪

 

あのバカ…ヘタレでエッチで性格最悪でへたれでエッチでおまけにイジワルでヘタレでエッチだけど、ガンプラバトルの実力は本物なのよ。

 

私は去年1年間、そんな世界最高レベルのファイターとほぼ毎日戦い続けていたのよ?

 

あれだけ繰り返し戦っていればイヤでも私自信のファイターとしての技量もマシマシにレベルアップしてるってのよ!

 

知らないうちに“無冠の女王(ノークラウン)”なんて二つ名が付いちゃうくらいにね!

 

って!ちょっと聞いてよ!

 

私に付いてたこの“無冠の女王”って二つ名の由来!

 

地味にひどいのよ!

 

公式戦に出れば年間最優秀スクールファイターに選ばれるくらいに強いのに、ボッチで仲間がいないせいで公式戦に出れない可哀想な美少女♪ってことで付けられたんだって!

 

公式戦に出れない限りは絶対に“無冠”…頭(こうべ)に頂く王冠はないからだって!

 

しかもよ?あの綺羅 ツバサの二つ名“無敗の女王”に当て付けたかのように“無冠の女王”よ?

 

むきー!

 

なんなのよ!あのモブの連中は!

 

バトルロイヤルでいつも私に負けまくってるからって“無冠の女王”なんて二つ名付けやがって!

 

付けるならぷりてぃらぶりぃスクールファイターのにこにーにぴったりなもっともっともぉぉぉぉぉぉっと!かわいくてステキな二つ名を付けろってのよ!

 

無冠で悪いか!ボッチで悪いか!

 

ボッチでも友達以上恋人未満の相手はいるわよ!

 

ってかそらのヤツ!

 

早く私に告って来なさいよね!

 

いつまで待たせんよ!

 

あのバカのことだからレイプ紛いの初体験のこと気にしてるんでしょうけど、気にしてるならさっさと私のことを彼女とかお嫁さんとかにしてきっちり責任取れ!バカ!

 

あのバカはほんとにバカなんだから!

 

あー!もう!なんかイライラしてきた!

 

「このイライラは全部あのハイ・モックにぶつけてやるわ!殲滅戦よ!虐殺よ!皆殺しよ!泣いても笑っても1機残らず狩って狩って狩りまくってGPの足しにしてやるわ!」

 

<まもなく目標のハイ・モックの集団が射程内に入ります。“トリケロス改Ⅱ”をビームライフルモードで起動。続けて照準補正を開始します。>

 

「おっけー!相変わらずいい仕事よ!ウズメ!うっしゃおらー!かかって来いってのよ!ハイ・モックども!この大銀河宇宙No.1スクールファイターの矢澤 にこにー様が片っぱしから撃ち落としてヤるわ!!!」

 

去年1年間、秋葉原地区のバトルロイヤルで勝ちまくった私に付けられた“無冠の女王”の由来といつまでもあのレイプ紛いの初体験のことを引きずって一向に私に告ってこないバカのことを思い出してむしょーにイライラしてきた私は、進行方向に展開していたハイ・モックの集団を蹴散らしてうさ晴らしをすることにしたわ。

 

アホみたいな威力に比例するように長射程を持っている“クサナギノツルギ”ならもうとっくの昔に有効射程内に入ってるんだけど、アレはエネルギー消費がシャレにならないくらいにヤバいから、“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収してエネルギーを回復できる当てがないと気軽には使えないの。

 

だから私は機体を加速させてハイ・モックの集団へとさらに近付いて、右側に取り付けられている攻盾システム“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されているビームライフルを使うことにしたわ。

 

そんな私の意を察してくれたウズメは、ハイ・モックが“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルの射程内に入る前に、あらかじめ“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルを起動させて照準補正を開始してくれたわ。

 

こんな風にいちいち指示を出さないでいても、その場の状況に合わせて適切にサポートしてくれるのは通常のサポートAIにはムリよね。

 

通常のサポートAIはこっちが命令しないとアクションを起こしてはくれないからね。

 

そこら辺のことを思うと、確かにそらのバカが私のために作り上げてくれたウズメは、そらの言う通りにサポートAIよりもずーっと電子精霊に近い存在なんでしょうね。

 

私はそんな気の利いたウズメのサポートに一言お礼を言うと、メインモニターに表示されたターゲットサイトの一番手前に…つまりは“禍にこ”に一番近い位置にいるハイ・モックを照準に捉えて…。

 

「まずは1機!堕ちなさい!」

 

ビームライフルのトリガーを引いたわ!

 

<着弾を確認。1機撃墜。>

 

ビームライフルから撃ち出された黄色い一筋の粒子はハイ・モックの胴体に着弾すると、何の抵抗もなくあっさりとその濃い緑色の装甲を貫いて、一瞬でハイ・モックを火球へと変えてやったわ。

 

紙装甲で有名なハイ・モックの装甲程度ならこんなもんでしょ♪

 

これでハイ・モックは残り14機!

 

「ドンドン行くわよ!次はソコとソコとソコぉぉ!!!」

 

1機目を撃墜した私は間髪いれずに次のハイ・モックへと照準を合わせ、さっきとおんなじようにビームライフルのトリガーを引いてビームを撃ち出してドンドンとハイ・モックを蹴散らして行くわ♪

 

1機目と同じように、2機、3機、4機とハイ・モックはトリガーを引く度に、ビームライフルから次々に撃ち出されるビームに胴体のど真ん中を撃ち抜かれて一撃で爆発四散♪

 

いやーん♪にこにーったら射撃センスの塊よね♪

 

おまけににこにーは超が無料大数付いちゃうくらいに天下無双の超絶美少女だしぃ♪

 

※正しくは“無料”大数ではなく“無量”

大数です。

 

もぉにこにーったら最強すぎて困っちゃうわぁ♪

 

<アラート、接近警報。ハイ・モック3機がこちらのクロスレンジ内に侵入しました。>

 

っと。

 

バカなこと(ちゃんと自覚はあるわよ!にこにーったら最強ね♪とかいつまでたってもそらに勝てないってのに最強なんてバカなこと言っちゃってる自覚は!)言ってたらいつの間にかハイ・モックが3機、こちらのクロスレンジ内に入ってきちゃったみたいね。

 

クロスレンジ…つまりは近接戦闘距離ってことね。

 

そんなクロスレンジ内に侵入してきた3機のハイ・モックは、右手に持っている片手斧サイズのモックアックスをそれぞれ振りかぶってこちらとの距離を詰めて来ていたわ。

 

「ウズメ!」

 

<“トリケロス改Ⅱ”を近接戦闘用のビームサーベルモードへと切り換えます…切り換え完了。ビームサーベルを展開します。>

 

「さんきゅ!」

 

接近してくるハイ・モックを迎え撃つために私はウズメの名前を短く叫ぶと、ウズメはすぐさま私のその声に反応して、右腕の“トリケロス改Ⅱ”のメイン武装設定を今までぶっ放していたビームライフルモードから近接戦闘用のビームサーベルモードへと切り換えてくれたわ。

 

切り換えが完了した瞬間に、今まで黄色い粒子を撃ち放っていた“トリケロス改Ⅱ”のビーム発振器からは光の剣が…ビームサーベルが展開されて漆黒の宇宙空間を眩しく照し始めたの。

 

「先頭のハイ・モックから!!!」

 

ビームサーベルを展開させた私は“禍にこ”の背中のスラスターをひと噴かしして機体をやや加速させると、こちらへとモックアックスを構えて迫ってきている先頭のハイ・モックを最初の獲物に決めて、右腕の“トリケロス改Ⅱ”から伸びているビームサーベルを胴体めがけて横一文字に一気に振り抜いたわ。

 

「次!」

 

右腕と一体の“トリケロス改Ⅱ”を一気に振り抜いて、ビームサーベルで先頭のハイ・モックを胴体から両断した私は、そのまま続けて返す刀でこちらへと近づいてきていた2機目の斧持ちハイ・モックを左腰の辺りから切り上げるようにビームサーベルを振り上げて斜めに切り裂いてやったわ。

 

「おまけにもひとつ!」

 

そして右腕を振り上げた勢いを利用して最後の斧持ちハイ・モックの頭部へとやや変則的な後ろ回し蹴りを1発ぶちかまして、その体勢を崩すと……

 

「斬り捨てごめん♪ってね!」

 

ビームサーベルを振り下ろして頭のてっぺんから股まで一気に切り裂いて真っ二つにしてやったわ。

 

「今の3機とさっきの4機を合わせて合計7機撃墜!残りは9機!この調子でサクッと片付けるわよ!」

 

<マスター。誠に申し上げ難いのですが、残敵は9機ではなく8機となっております。>

 

7機目のハイ・モックを撃墜して残るハイ・モックは9機!

 

さっさと片付けて“μ's”の所へと向かおうって思ったら、なんかウズメがすごーく申し訳なさそうにとんちんかんなことを言い出したわ。

 

ハイ・モックの残りは9機じゃなくて8機だって。

 

この子…ナニをバカなこと言ってるの?

 

ハイ・モックは15-7で残りは9機よ?

 

それがなんで残り8機なのよ!

 

「はぁ?!ちょっとウズメ!アンタそれでも世界最高クラスの性能持ってるサポートAIシステムなの?!算数レベルの計算もまともにできないの?バカなの?!バカに作られたからアンタまでバカなの?!いーい!小学生でもわかる簡単な引き算よ!ひ!き!ざ!ん!!!15機から7機撃墜したんだから残りは9機!!!もう!しっかりしてよね!」

 

あのバカ…実はもしかしてウズメをテキトーに作った?

 

そのせいでバグでも残ってるのかしら?

 

まぁウズメのサポート能力は一級品だから引き算くらい間違ったって別にいいけど…。

 

<あの…またまた誠に申し上げ難いのですが、15-7は8なのですが…。>

 

とか思っていたら、ウズメは今度はさらに申し訳なさそうに15-7は8だって言ってた来たわ。

 

15-7は8ってそんなわ…け……。

 

「えっ…………あ"…。」

 

ま、間違ってたの…わたしじゃん!

 

うきゃぁぁぁぁ!!!

 

は、はずかすぅぃぃぃぃぃぃ!!!!!

 

私ったらドヤ顔で間違ったこと言ってたの?!

 

さ、最悪よ!!!

 

<アラート、接近警報。残りのハイ・モックがこちらへと接近してきています。>

 

って!空気読め!ハイ・モック!

 

「げ、迎撃するわよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

お買い物が絡まない計算は苦手なにこちゃん。
次回にこちゃんsideはにこちゃん怒りの大反撃が始まります。
ことりさんsideではまったりとバトルロイヤルが始まります。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

実家の自室を片付けていたら首の無い暗黒大将軍(闇将軍?)が発掘されたQooオレンジでございます。
それにしてもまた首なし…。

今回は第7話のことりさんsideの3回目となります。
そんな今回はなんとあのことりさんが真面目にバトルを…。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのさん 始まります。


























出撃準備を終えたソラ君を除いたことりたちチーム“μ's”は、さっそくそれぞれの機体を駆ってバトルロイヤルへと出撃しました♪

 

穂乃果ちゃんはガンダム特有の額のVアンテナの折れてる残念素組なエールストライクガンダムで。

 

海未ちゃんはソラ君に初出撃のお祝いにってプレゼントしてもらったモノを組み立てた、いつもの素組のジム・スナイパーⅡで。

 

真姫ちゃんは初めてのガンプラバトルの時に、真姫ちゃんのおと~さんとおか~さんに渡されたって言っていた素組の百式で。

 

凛ちゃんは花陽ちゃんがベアッガイⅡを魔改造して作った黄色いねこさんなガチムチ防御特化自爆にゃんにゃんのベニャッガイで。

 

花陽ちゃんはジム改に増加装甲とサブアームを取り付けた高性能機なジム・カーバンクルで。

 

そしてことりはウイングガンダムをちょっとだけ改造して塗装もしたウイングガンダム・リトルバードで。

 

みんなそれぞれそんな特徴的な自分の愛機を駆って、今日のバトルロイヤルのバトルフィールドに選ばれた障害物の多い宇宙空間を突き進んでいました♪

 

今日のバトルロイヤルのバトルフィールド…コロニーの残骸とか暗礁宙域とかがあちこちにあって、機動性に多くのステータスを割り振ってることりのウイングガンダム・リトルバードはしょ~じき言ってちょ~っと動きづらいですぅ。

 

スピードを出した状態で操縦ミスしてうっかりデブリなんかに激突しちゃったら、装甲の薄いウイングガンダム・リトルバードは痛いじゃすみません。

 

撃墜判定になっちゃうかもですぅ。

 

それにこれだけコロニーの残骸があると、ことりのウイングガンダム・リトルバードご自慢のごんぶとビーム♪な大型バスターライフルも使いにくいですぅ…。

 

大型バスターライフルのごんぶとビームで敵機と一緒にまとめてコロニーの残骸を消し飛ばしちゃうのは簡単だけど、それだといつもよりも多くのエネルギーを消費しちゃいますぅ。

 

だからいつもみたいに何にも考えないで大型バスターライフルをぶっぱ~♪ぶっぱ~♪しまくっちゃうと、この前の公式戦でエネルギー消費の激しいランチャーストライクガンダムのアグニをぶっぱ~♪ぶっぱ~♪しまくっていた穂乃果ちゃんみたいに、すぐにエネルギー切れになっちゃって動けなくなっちゃいますぅ。

 

流石にエネルギー切れで動けなくなっちゃうのは勘弁してほしいです。

 

そんなことを考えながらバードモードに変形させたリトルバードの背中に移動速度の遅い凛ちゃんのベニャッガイを乗せて宇宙空間を進んでいると、今日の出撃メンバーの中で一番レーダー範囲の広い機体に乗ってる花陽ちゃんが、前方にたくさんの敵機が展開しているのを見つけてくれました。

 

その数は30機。

 

これだけの数がぼけーっと動かないで展開しているのは、間違いなく毎度お馴染みのザコ無人機なハイ・モックさんですぅ。

 

30機って数はちょ~っと多いかな?って思っちゃって、みんなで迂回して行こっか?って相談もしたんだけど、ぶっちゃけハイ・モックさんなら30機いてもよゆ~です♪

 

うまくことりのウイングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルの射線上に誘導しちゃえば、コロニーの残骸がちょ~っとお邪魔かな?って思っちゃうけどみんなまとめていちも~だじんにサクッと消し飛ばしちゃえます♪

 

でもここでことりが一撃で終わらせちゃったらダメだよね?

 

だって穂乃果ちゃんと海未ちゃんと真姫ちゃんのガンプラバトル初心者トリオの3人には、ザコ無人機なハイ・モックさんが相手でも今はとにかくどんどん戦ってバトルの経験を積んでもらわなきゃです。

 

と、言うことで、迂回案は却下して、満場一致でことりたちは30機のハイ・モックさんたちを襲撃することにしました♪

 

バードモードのウイングガンダム・リトルバードの背中から降りた凛ちゃんのベニャッガイを先頭に、前衛には穂乃果ちゃんのストライクガンダムと真姫ちゃんの百式。

 

中衛には今のことりたちの中で総合性能が一番高い花陽ちゃんのジム・カーバンクル。

 

後衛には今回のバトルロイヤルでは指揮官的な役割をしている海未ちゃんのジム・スナイパーⅡ。

 

そして遊撃として高火力・高機動なことりのウイングガンダム・リトルバードが。

 

それぞれ一番得意としている、もしくは一番適切だと判断したポジションについて、ことりたちはいきよ~よ~とザコ無人機なハイ・モックさんたちの集団を襲撃したんだけど…。

 

[[待ちなさい穂乃果!一人で前に出過ぎです!もう少し真姫と凛の二人と足並みを揃えて下さい!!!ってかそっちじゃありません!穂乃果の担当は12時方向です!前です!前!9時方向のハイ・モックは私と花陽の受け持ちです!!!聞いてるのですか!穂乃果!!!]]

 

[[だいじょーぶ!だいじょーぶ!ハイ・モックくらいなら穂乃果1人でもらくしょーだよ!ポチ!いっくよー!]]

 

<<はーい。いっくよー。>>

 

やっぱり穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん(アホ)でした♪

 

[[だから待てぇぇぇぇぇぇ!!!1人で行くなって言ってるんです!このアホ乃果ぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[あぁぁぁぁぁ!!!海未ちゃんが穂乃果のことそら君みたいにアホ乃果って言った!ひっどーい!穂乃果はアホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!アホじゃないもん!]]

 

[[アホではないと証明したいのならばちゃんと作戦を守りなさい!!!]]

 

[[へ?作戦ってなーに?]]

 

[[んな?!あー!もう!あれだけ懇切丁寧に噛み砕いてわかりやすく説明したと言うのにこれですか!やっぱり貴女はアホ乃果です!アホ乃果以外の何者でもありません!!!]]

 

海未ちゃん…穂乃果ちゃんがわかりやすいよ~にって、ハイ・モックさんたちを襲撃する前に残念な脳みその子にもわかるよ~にスッゴく丁寧に説明していたんだけど、穂乃果ちゃんは理解してくれなかったみたいですぅ。

 

海未ちゃんは流石にイラっと来ちゃったみたいだね。

 

ソラ君みたいに穂乃果ちゃんにアホ乃果ぁ~♪って叫んじゃってます♪

 

それでも穂乃果ちゃんは止まってはくれません。

 

海未ちゃんの立てた作戦だと、穂乃果ちゃん・真姫ちゃん・凛ちゃんの前衛の3人組は、防御特化の凛ちゃんのベニャッガイを中心(盾)に、3機で連携して12時方向の一番の数の多いハイ・モックさんたちの集団を攻撃する。ってことだったんだけど、穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん(アホ)でせっかく海未ちゃんが立ててくれた作戦をガンガンに無視していつも通りにフリーダムに突撃して行っちゃいました♪

 

エールストライカーのスラスターを全開に噴かして“いぇーい!”とか言いながら、どんどん9時方向のハイ・モックさんたちの方へと向かっていきます。

 

ハイ・モックさんたちもそんな突撃してくる穂乃果ちゃんに気づいて、応戦しようとモックライフルを構えて射程内に入ってくるのを待っているみたいですぅ。

 

そして穂乃果ちゃんとハイ・モックさんたちは、相手がお互いの射程内に入ると攻撃を始めちゃいました。

 

穂乃果ちゃんは海未ちゃんに“穂乃果はアホ乃果じゃないもん!”って言いながら、器用にスラスターを操作してモックライフルの弾丸を避けたり左腕に装備したシールドで防いだりしながら、ビームライフルでえ~い♪って攻撃しています。

 

あれだけいっぱいいるハイ・モックさんたちに単機で突撃しちゃったときはことりもみんなと一緒で穂乃果ちゃん危ないよ!って思ったけど、海未ちゃんと言い合い?をしながらもちゃんと戦っている穂乃果ちゃんはなんだか結構よゆ~そうですぅ。

 

[[あっ!!!海未ちゃんがまたアホ乃果って言った!何回も言ってるけど穂乃果はアホ乃果じゃなくて穂乃果だもん!!!てーせーしてよね!てーせー!!!]]

 

ほらね?

 

こんなこと言いながらもしっかり残念素組のエールストライクガンダムを動かして、ビームライフルでハイ・モックさんを撃墜してますぅ。

 

そして同時に海未ちゃんがもどれー!とまれー!って叫んでるけど、穂乃果ちゃんったらぜんぜん聞いてくれません。

 

[[私は訂正なんて絶対にしませんからね!こうなったら仕方ありません!真姫!申し訳ありませんがあの天地開闢(てんちかいびゃく)級のアホのフォローをお願いします!凛!聞こえていますね!作戦変更です!穂乃果と真姫が9時方向のハイ・モックを片付けるまで!貴女は単機で前方のハイ・モックの集団を押さえて下さい!]]

 

海未ちゃんはとうとう穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんの説得をあきらめて、作戦を変更することにしたみたいですぅ。

 

穂乃果ちゃんと一緒に前衛をする予定だった真姫ちゃんには穂乃果ちゃんのあとを追ってフォローを、同じく穂乃果ちゃんと一緒に前衛をする予定だった凛ちゃんには12時方向の一番数の多いハイ・モックさんたちの相手をそれぞれ指示しました。

 

[[了解よ!って!ちょっと穂乃果先輩!言ってるそばからさらに突撃しないでよね!待ちなさいって!!!]]

 

真姫ちゃんは海未ちゃんからの指示を受けると、すぐに穂乃果ちゃんが突撃していった9時方向に百式のスラスターを噴かして向かって行きました。

 

でも真姫ちゃんが穂乃果ちゃんのあとを追っているうちに、穂乃果ちゃんは1人でさらにさらに突撃していっちゃってます♪

 

真姫ちゃんは突撃だ~!ってどんどん進んで行っちゃう穂乃果ちゃんに待ちなさい!って大声で叫んでるけど、やっぱり穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんはちっとも止まってくれません

 

[[ちょっと穂乃果先輩!聞いてるの!バトルロイヤルに出てくる無人機のハイ・モックがザコなのはわかるけど、今回は数が数なのよ!穂乃果先輩の素組のストライクは凛のベニャッガイと違って装甲がそこまで厚くないでしょ!数で押しきられて囲まれて袋叩きされたら簡単に堕ちるわよ!]]

 

[[だいじょーぶ!囲まれちゃう前にみーんなやっつければいいんだよ!]]

 

せっかく真姫ちゃんが注意してくれたのに、穂乃果ちゃんはそんなこ言ってぜ~んぜんきいてくれません。

 

ホント穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん(アホ)で仕方ありませんですぅ。

 

まぁ穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんは真姫ちゃんに丸投げ…じゃなくて、おまかせしちゃってもたぶんだいじょ~ぶですぅ。

 

バトルの度にスゴいスピードでどんどん強くなってきている真姫ちゃんなら、穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんのフォローをしながらでもザコ無人機のハイ・モックさん程度には遅れはとりません♪

 

なんか穂乃果ちゃんが穂乃果ちゃん(アホ)すぎて色々とめんど~になっから真姫ちゃんに丸投げしちゃえ♪とかじゃないですよ~♪

 

ホントだよ?

 

ね♪ことりを信じて♪

 

おねがぁい♪うふふ♪

 

一方♪1人で一番数の多いハイ・モックさんたちの相手をすることになったラーメン大好きデカねこにゃんにゃんな凛ちゃんは…。

 

[[前のハイ・モックは凛にまかせとけだにゃ!それよりも穂乃果先輩は相変わらず穂乃果先輩だにゃぁ…っと、こっちもよそ見してるヒマはねぇーにゃ!ばっちこいだにゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

デカねこにゃんにゃんなベニャッガイで“にゃぁぁぁぁ!!!“って言いながら前方のハイ・モックさんの集団に突撃して行きました。

 

突撃して行った凛ちゃんのベニャッガイは、待ち構えていたモックライフル持ちのハイ・モックさんたちにさっそく集中砲火を浴びせられちゃってますぅ。

 

でもでもだいじょ~ぶ♪

 

とにかく装甲の厚い凛ちゃんのベニャッガイなら、ザコ無人機のハイ・モックさん程度の攻撃なら痛くもかゆくもないから問題な~し♪ですぅ♪

 

[[ニャーハッハッハッハァァァァァァァァ!!!そんな豆てっぽーなんかかよちんが魔改造してくれた凛のベニャッガイにはミジンコ効かにゃいにゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

凛ちゃんは今日もぜっこ~ちょ~ですぅ♪

 

そんな前衛組の3人を援護するのは中衛の花陽ちゃんと後衛の海未ちゃんです♪

 

<<はなよー、りんくできたよー。>>

 

[[ありがと!うーちゃん!そのままサポートよろしく!海未先輩!今のうーちゃんの報告が聞こえてましたよね?そちらのジム・スナイパーⅡのレーダーと花陽のジム・カーバンクルのレーダーとのリンクが完了しました!これで広域レーダーの範囲がかなり拡がってるハズです!]]

 

花陽ちゃんは4体の電子精霊さんたちに細かくお願い(指示とか命令って言ったらダメなんだって。)をしながら、バックパックの右側に取り付けてあるビームキャノンで凛ちゃんをスルーして向かってきているハイ・モックさんたちの迎撃をしています。

 

メイン武装のレールカノンを使わないのは、機体容量をいっぱい使っちゃう花陽ちゃん印の特製弾を温存しておくためなんだって。

 

確かに花陽ちゃんのジム・カーバンクルのレールカノンは威力はスゴいけど装弾数が少ないから、バトルロイヤルの序盤でザコ無人機なハイ・モックさん相手に使うのはもったいないよね。

 

でもことり的にはあのバックパックに取り付けてあるビームキャノンでもじゅ~にぶんにオーバーキルだと思いますぅ。

 

そんな花陽ちゃんは今回の指揮官役の海未ちゃんのジム・スナイパーⅡとレーダー情報をリンクさせたみたいです。

 

ソラ君もよくレーダー情報のリンクをしてくれるけどあれって実はけっこ~めんど~なんだよね。

 

そんなめんど~なデータリンクを簡単にしちゃうんだからホント電子精霊さんは便利でうらやましいですぅ♪

 

ことりも電子精霊さん欲しいですぅ♪

 

欲しいけど…実は電子精霊さんの契約者になる条件ってよくわかってないんだよね。

 

いろんな人が研究してるみたいだけど、そもそも電子精霊がなんなのかすらわかってないんです。

 

サポートAIさんから進化するってウワサもあるけど…。

 

あと電子精霊さんの契約者に選ばれる理由も謎すぎです。

 

世界で1番最初に電子精霊さんの契約者になったソラ君に、アイリちゃんとどうやって契約したの?って聞いてみたけど“何となく?”ってしか答えてくれませんでした。

 

何となく?

 

何となくで“精霊使い(エレメンタラー)”になれちゃうの?

 

う~ん…何となくで“精霊使い(エレメンタラー)”になれちゃうなら、いつかはことりも何となくでなれちゃうのかな?

 

もし“精霊使い(エレメンタラー)”になれちゃうなら、ことりのパートナーはかわい~かわい~とりさん型の電子精霊さんがいいですぅ♪

 

名前はもう決めてます♪

 

ピ~ちゃんです♪

 

穂乃果ちゃんのポチ君はわんこさん♪

 

ことりのピ~ちゃんはとりさん♪

 

わんこさんにとりさんにおさるさんを加えたら電子精霊で桃太郎のお供トリオができちゃうね♪

 

だから海未ちゃんの電子精霊さんはおさるさん型でだ~いけっていですぅ♪

 

な~んて言ったら海未ちゃんは“どうして私の電子精霊がお猿さんなんですか!”って言っちゃいそ~だね♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

[[確認しました!これで詳細な戦況把握が出来ます!って!ゴルゥラァァァァァ!!!アホ乃果ぁぁぁぁぁぁ!!!なんでまた突撃してるんですかぁぁぁぁぁ!!!!]]

 

ちょ~っとお話が脇道にそれちゃったね♪

 

では♪では♪続きをイってみよ~ですぅ♪

 

データリンクも完了して準備万端♪さぁ反撃ですぅ♪と思ったら穂乃果ちゃんがさらにさらにさ~ら~に♪な~んにも考えないでまたまたたまたま突撃しちゃいました♪

 

そんなあまりにも穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんに、と~と~海未ちゃんのがまんも限界ですぅ♪

 

ゴルゥラァァァァァァァ!って叫んでます♪

 

あは♪ゴルゥラァァァァァァァ!って海未ちゃんがなんだかソラ君みたいだね♪

 

[[あ♪ゴルゥラァァァァァ!!!とか海未先輩なんだかそら先輩みたいですね♪]]

 

花陽ちゃんもことりと同じこと思ったみたいだね。

 

ビームキャノンで応戦しながら楽しそうにはしゃいでます♪

 

[[なっ?!私が青空みたい?!ちょっと待って下さい!花陽!それは聞き捨てなりませんよ!私の何処をどうすればあのチンピラみたいだなんて思えるのですか!シメますよ!真綿で首をキュっとシメますよ!!!]]

 

や~ん♪花陽ちゃんにソラ君みたいって言われて海未ちゃんがまたまたキレちゃった♪

 

ことりは思ってたこと声に出さなくて良かったですぅ♪

 

う~ん…そろそろことりも真面目に戦わないと海未ちゃんが暴れだしそうだから、ちょ~っとがんばっちゃお~かな?

 

でも…さっきからみんなでいっぱいハイ・モックさんを撃墜してるけど、あんまり数が減ってないよ~な…。

 

これってもしかして…。

 

[[海未先輩!花陽をシメるのは後にして!今はとにかくあのアホな先輩とさっきからぜんぜん減んないこのハイ・モックの集団をどうにかしないと!きゃ?!か、かすった?!っぅぅぅ!!!ザコのハイ・モックのクセに…よくもヤってくれたわね!ザコのクセに!ザコのクセに!ザコのクセに!!!よくも!よくも!よくも!!!私の百式をキズ物にしてくれたわね!!!この落し前はあんたたちの命(タマ)でキッチリとつけさせてヤるわ!!!]]

 

ちゅん。

 

ことりがぜんぜん減らないハイ・モックさんの理由を考えていると、今度はどんどん突撃して行く穂乃果ちゃんをフォローするために追っていっている真姫ちゃんがキレちゃいました?

 

ハイ・モックさんの攻撃がかすっちゃったんだね。

 

サブモニターにズームアップした真姫ちゃんの百式を映してみると、左肩のスラスター部分がちょっと欠けちゃってました。

 

もう少し近くに当たっていたら、左肩が吹き飛んで左腕がもげちゃうところだったね。

 

あぶない♪あぶない♪

 

[[おぉ!真姫ちゃんがもえてるー!よぉーし!穂乃果もまだまだいっくよー!!!]]

 

<<ぽちもいっくよー。>>

 

真姫ちゃんがキレちゃって、百式のビームライフルで目についたハイ・モックさんを片っぱしから撃ち落とし始めると、その光景を見た穂乃果ちゃんがまたナニか勘違いをしたみたいで、またまたまたまたまたまたハイ・モックさんの密集地帯に向かって突撃して行っちゃいました。

 

な~んかだんだん…

 

[[にゃーんかグダグダすぎてめんどくなってきたにゃ。もうこの際だからファイナルベニャッガイでみ~んにゃまとめてぜーんぶ吹き飛ばしちまうかにゃ?]]

 

うん♪グダグダになって来ちゃったよね♪

 

[[チョットマッテテェェェェェェェェ!!!り、凛ちゃん?!その“みんな”には花陽たちも含まれちゃうからじぇぇぇぇぇったいにファイナルベニャッガイは使わないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

いい感じにみ~んなカオスですぅ♪

 

やっぱりガンプラバトルはこ~じゃなきゃ♪

 

「ちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪」

 

ことりはみんなが暴れたり叫んだりしながらハイ・モックさんを蹂躙している光景を見てなんだかうれしくなっちゃって、思わず“ちゅん♪ちゅん♪”って言っちゃいました♪

 

[[ことり!ちゅんちゅん言って遊んでいる暇があるなら3時方向から新手のハイ・モックが接近中なのでそちらの掃除をして来て下さい!!!]]

 

そ~したらバーサク状態1歩手前の海未ちゃんに“ちゅん♪ちゅん♪”を聞かれちゃって、“ちゅん♪ちゅん♪”言ってるひまがあるならあっちのハイ・モックさんをお掃除して来てって言われちゃいました♪

 

このままみんなが大暴れしているのを見ているのも楽しそうだけど、さっきそろそろ真面目にバトルしなきゃ♪とか言っちゃった手前、ことりもいい加減に戦闘に参加しなきゃだよね。

 

「は~い♪ことりちゃんにまるっとおまかせですぅ♪み~んなまとめて消し飛ばしちゃいますぅ♪」

 

み~んなまとめ消し飛ばしちゃいますぅ♪とか言っちゃったけど、この戦闘ではバスターライフルは使わないんだけどね。

 

ハイ・モックさんくらいならビームサーベルとシールドの中に取り付けてあるビームキヤノンでじゅ~ぶん♪じゅ~ぶん♪

 

うん♪それじゃ…

 

「いくよ!リトルハード!」

 

ことりもみんなと一緒にハイ・モックさんを蹂躙しちゃいますよぉ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3時方向から新しくやって来たハイ・モックさんの集団と戦闘を開始したことりは、とりあえずは今の戦闘では使わない予定のバスターライフルを武装領域(ウェポンストレージ)にしまっちゃいました。

 

ウイングガンダムの象徴みたいなバスターライフルをしまっちゃうのはことり的には残念だけど、持ったままじゃビームサーベルが使えないから仕方ありません。

 

サブコンソールをポチポチ操作して武装領域(ウェポンストレージ)の中へとバスターライフルをしまうと、さっそくシールドの中に入っているビームサーベルの柄を取り出してぶぃ~んって緑色のビーム刃を発生させます。

 

ビームサーベルの準備ができたのを確認したことりは、背中のウイングスラスターを展開させて加速を始めます。

 

そしてこちらへと向かってきていた片手斧タイプのモックアックスを装備した前衛型のハイ・モックさんに一気に接近して……

 

「え~い♪」

 

って掛け声とともにビームサーベルを振り下ろしました♪

 

もちろんことりの一撃はハイ・モックさんを左肩の辺りから胴体部分を斜めにサクッと両断して撃墜♪

 

続けて左側から接近して来ている同じくモックアックス装備の前衛型ハイ・モックさんに……

 

「ばっきゅ~ん♪ですぅ♪」

 

左腕に取り付けてあるシールドに内蔵したビームキャノンをばっきゅ~ん♪って放ってやっつけます♪

 

その撃墜した前衛型のハイ・モックさんの後ろからこちらに向かってきていたやっぱり斧持ちの前衛型ハイ・モックさんの集団に、そのままシールド内蔵ビームキャノンを2発、3発、4発と続けて撃って撃墜していきます。

 

ことりが左側から接近して来ていた前衛型ハイ・モックさんの集団をシールド内蔵ビームキャノンの連射で撃墜していると、今度は正面から両腕に盾を装備した防御型のハイ・モックを先頭に、モックライフルを装備した通常型のハイ・モックさんが迫って来ていました。

 

むぅ。

 

数だけ多くてザコいハイ・モックさんのクセに波状攻撃とかなまいきですぅ。

 

「マシンキャノンをお願いします!」

 

<ready>

 

「こっち来んな!ですぅ!」

 

盾装備の防御型ハイ・モックさんを先頭に接近して来る集団に対して、ことりはサポートAIさんにマシンキャノンの用意をお願いします。

 

ウイングガンダム・リトルバードのサポートAIさんはことりのそのお願いにすぐに反応して、両肩のつけ根辺りに取り付けられてあるマシンキャノンをセットしてくれました。

 

ことりはさっそくセットが完了したマシンキャノンを前方の盾装備ハイ・モックさん+普通のハイ・モックさんに向けてばるばるばるばるばるぅ♪ってぶっぱ~♪して迎撃を開始します。

 

ウイングガンダム・リトルバードに搭載してあるマシンキャノンは、この前までことりが使っていたウイングガンダムのマシンキャノンよりも威力も装弾数もマシマシですぅ♪

 

牽制用には変わりないけど、ザコ無人機のハイ・モックさん程度の装甲なんて貫通しちゃえる威力はあります!

 

そんなわけで盾装備の防御型ハイ・モックさん♪

 

後ろの通常型のハイ・モックさんを守るためにしっかりとその両腕の盾でガードしてくださいね♪

 

ことりの思惑通り、こちらへと向かってきていた盾装備の防御型ハイ・モックさんは足を止めてウイングガンダム・リトルバードから発射されたマシンキャノンを両腕に装備したシールドで防ぎ始めました。

 

「は~い♪そのまましっかりみんなのことを守っていてくださいね♪」

 

ことりは足を止めシールドを前面に構えてマシンキャノンの弾丸を防いでいる防御型ハイ・モックさんに向かって、もう1度背中のウイングスラスターを噴かして機体を加速させて突撃を始めます♪

 

ことりの狙いは……

 

「え~い♪ひっさつ☆ことりちゃんきっ~く♪ですぅ♪」

 

加速してスピードに乗ったドロップキックです♪

 

両足をキレイに揃えてそれはそれは見事なドロップキックをぶちかましてあげちゃいますぅ♪

 

そ~んな完璧なリトルバードのドロップキックをシールドで受け止めた防御型ハイ・モックさんは、激突の衝撃に背中のスラスターを全開で噴射して耐えようとしていましたが、結局は踏ん張りきれずに後ろからやって来ていた通常型ハイ・モックさんの方に吹き飛ばされて行っちゃいました♪

 

そして吹き飛ばされて行った防御型ハイ・モックさんは、ボーリングのピンみたいに密集して進んで来ていた通常型のハイ・モックさんたちにぱっか~ん♪とぶつかっちゃって、盛大に体勢を崩しちゃいました♪

 

またまたことりの狙い通りです♪

 

あとは……

 

「ばいばい♪ハイ・モックさん♪」

 

シールド内蔵ビームキャノンで片っぱしから体勢を崩しちゃってあたふたしているハイ・モックさんたちを撃ち落としちゃいます♪

 

ハイ・モックさんたちはことりがシールド内蔵ビームキャノンのトリガーを引く度に1機、2機、3機とその数を減らしていって……

 

「はい♪おしまい♪ですぅ♪♪♪」

 

合計10回。

 

ことりがシールド内蔵ビームキャノンのトリガーを引くと、ハイ・モックさんたちはその度に撃ち出される緑色のビームで胴体を貫かれてぜ~んぶ動かなくなっちゃいました♪

 

「ちゅん♪ちゅん♪今日もことりちゃんのだいしょ~りです♪」

 

最初にビームサーベルで斬り倒した片手斧装備の近接型ハイ・モックさんが1機、その次に左側からやって来ていた近接型のハイ・モックさんたちが4機、そしてたった今ビームキャノンで撃墜した盾装備の防御型ハイ・モック+通常型ハイ・モックさん9機のあわせて10機のハイ・モックさん。

 

合計で15機♪

 

み~んな残らずペロリとおいしくいただいちゃいました♪

 

でも……

 

「まだまだいっぱいいるよね…。」

 

ど~見てもハイ・モックさんたちはまだまだいっぱいいます。

 

海未ちゃんたちもさっきからいっぱい撃墜してるみたいだけど、数が減るどころか増える一方みたいです。

 

これって…たぶん“アレ”がどこかにいるんだよね?

 

“アレ”は放置しておくとと~っても大変なことになっちゃうから早いうちに何とかしなきゃ。

 

はぁ…ぶっちゃけか~な~りめんどうですぅ。

 

めんどうだけど…

 

「このまま無限に増援を呼ばれて、ザコ無人機のハイ・モックさんなんかに群がられてなぶり殺しにされるのはゴメンですぅ。」

 

ことりは輪姦(まわ)されて喜ぶ性癖はありません。

 

それに…メインモニターの端の方に3機…赤い機体と青い機体と黄色の機体が見えてますぅ。

 

まだ遠すぎてあの3機が何の機体かはわかりませんが、ど~やらことりたちとハイ・モックさんたちの大乱闘を見てこっちに向かってきているファイターさんたちみたいです。

 

あの3機が到着しちゃったら乱戦がも~っとひどい乱戦になっちゃうね♪

 

「ちゅん♪ちゅん♪まだまだこれからだね♪よぉ~し♪がんばるびぃ♪ですぅ♪」

 

ん?

 

がんばるびぃ?

 

自然とこの言葉が出てきたけど…なんだろ~?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

まだまだ続くハイ・モック戦。
ことりさんsideの次回は赤と青と黄色の三体のハイ・モック以外の改造(ちょっとだけ)モブガンプラも登場します(予定)。
演目は凛ちゃんによるプロレスと、海未さんによる剣術指南と、毎度お馴染みのプッツンしたことりさんの暴挙になる予定です。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ガンダムマーカーエアブラシシステムを色々と試している真っ最中なQooオレンジでございます。
とりあえずはソラカラーのプチッガイを作ってみようかと思い、現在鋭意作成中でございます。
完成しましたら活動報告にてご報告させていただきます。
よろしければご覧下さいませ。

さてさて。本日は第7話にこちゃんsideの4回目となります。
衝撃の引き算間違いをしたしまったにこちゃん。
今回は…。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのよん 始まります。



























「オラ!オラ!オラ!オラ!オルゥラァァァァァァァァ!!!!!!!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!この私にぃぃぃぃぃぃ!!!!!恥をぉぉぉぉぉぉ!!!!!!かかせやがってぇぇぇぇぇ!!!!!!クソザコ無人機のハイ・モックのクセにぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!アンタたちなんかぁぁぁぁぁぁ!!!!!みぃぃぃぃぃんなまとめてぇぇぇぇぇぇ!!!!!!片っぱしからぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!1機残らずぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!ずぅぇぇぇぇぇぇんぶぅぅぅぅぅ!!!!!!死に腐りやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

簡単な引き算をごーかいに間違って、自分のサポートAIに申し訳なさそうに突っ込まれた私は、なんだかよくわからない怒りを残りのハイ・モックへとぶつけてウサ晴らしすることにしたわ。

 

もともといつの間にか私に付けられていた“無冠の女王(ノークラウン)”って二つ名の由来とかあの1年前の初体験のことを気にして告って来ないバカのこととか、ちょっとこれまでの色々なことを思い出してかーなーりイライラしてきてから、ハイ・モックを蹴散らしてウサ晴らししてやろう思っていたからヤること自体は変わらないんだけどね。

 

そんなわけで私はイライラと怒りと恥ずかしさの全部をハイ・モックにぶつけるために、右腕の“トリケロス改Ⅱ”から伸びるビームサーベルをぶん回して襲いかっかて行ったの。

 

背中のスラスターをひと噴かしして、こちらへと無防備に接近して来ていた片手斧を持った近接型のハイ・モックとの距離を一気に加速して詰めると、右腕に取り付けられている“トリケロス改Ⅱ”を無造作に凪ぎ払うように振り抜いて眼前の近接型ハイ・モックの胴体をビームサーベルで両断してやったわ。

 

私はそのまま加速した勢いを殺さずに前へと進み、こちらの攻撃のスキをつくように真横から私の“禍にこ”に振り下ろされたモックアックスを華麗に回避。

 

回避した先にさらに待ち構えていた盾装備の防御型ハイ・モックへと左腕に取り付けているシールド…“マフツノヤタカガミ”を機体前面に構えて体当たりをぶちかまして弾き飛ばしてやったわ。

 

体当たりをぶちかますことで加速していた機体の勢いを殺した私は、姿勢制御スラスターを左右で逆に噴射して“禍にこ”を半回転させてさっき真横から攻撃してきた近接型ハイ・モックへと狙いを定めると、専用サポートAIシステムのウズメが私の意図を汲んでビームサーベルモードからあらかじめ切り替えてくれていた“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルのトリガーを引いて1発のビームを発射したわ。

 

“トリケロス改Ⅱ”から放たれた黄色いビームは攻撃を盛大に空振りして体勢を崩していた近接型ハイ・モックの胴体へと着弾して一撃でコアをぶち抜いてやったのよ。

 

そんな感じで近接戦闘が得意なそら相手に鍛えたサーベル捌き&射撃センスの塊♪なライフル捌きで斬って撃って斬って撃って斬って撃って…とにかく斬りまくってたまに撃ちまくって。

 

目に写るクソザコ無人機のハイ・モックを徹底的に蹂躙してヤったわ!

 

たまーに生意気にもシールドでビームサーベルの一撃を防いで来やがった防御型のハイ・モックもいたけど、そんなクソ生意気なハイ・モックはビームサーベルの出力を上げてシールドごと斬り裂いてヤったわよ!

 

ざまぁよね!ざまぁ!!!

 

ザコい無人機のハイ・モックのクセにこのにこにー様の邪魔するからこーなんのよ!

 

<敵機の殲滅を確認しました。>

 

“禍にこ”のショートレンジレーダーに捉えていたクソザコ無人機のハイ・モックをぜーんぶ斬り殺して(たまに撃ち殺して)ウサ晴らしを終え、“ざまぁ!”とか思っていると、頃合いを見計らったみたいにサポートAIのウズメが殲滅確認の報告をしてきたわ。

 

ってかさ…

 

「はぁはぁはぁはぁ…んなこと報告しなくてもみりゃわかるわよ!みりゃ!ってか私がこの手で1機残らず斬り殺したんだからそんなことわかってるってのよ!」

 

いちいち報告してくれなくてもそのくらいは自分が引き算を間違ってるってのに計算を間違えるハズのないサポートAI相手に“アンタ引き算間違ってるわよ~♪”なんてドヤ顔でドヤドヤしていたアホにでもわかるわよ!

 

精度の高いショートレンジレーダー見ても敵機を示す赤い光点は1つもないし、辺りを見回しても動いてるヤツなんて1機もいないんだからね!

 

そもそもこの手でさっき捕捉した15機のクソザコ無人機のハイ・モックを残らずぶち殺してヤったんだから殲滅が完了したことくらいわかるってのよ!

 

<失礼しました。それと…>

 

「ナニよ!まだなんかあんの!簡単な引き算間違ってんのにドヤ顔でアンタの方が間違ってんのよ!とか言った滑稽な私にこれ以上ナニがあんのよ!」

 

<いえ。先ほど新規の敵性反応が広域レーダーの索敵圏内に侵入して来ましたのでそのご報告となります。>

 

「新規の敵性反応?!それを早くいいなさいよね!ウズメ!サブモニターの表示を広域レーダーに切り換えて!」

 

<了解いたしました…切り換えが完了しました。>

 

「さんきゅ!えーっと……」

 

ウズメがサクッと切り換えてくれたサブモニターの表示を確認してみると、確かに広域レーダーにはこっちに向かって移動して来ている赤い光点が3つ…つまりは3機の敵機が表示されていたわ。

 

たぶんこの3機はさっきまでの私とクソザコ無人機のハイ・モックとの戦闘の光を見てこっちに向かって来たのね。

 

宇宙だとどうしてもスラスターの光とかビーム兵器の光とか撃墜したときの爆発とかで遠くからでもこちらの位置を特定されちゃうのよねー。

 

毎度お馴染みのクソザコ無人機のハイ・モックならもう少し数が多いだろうし…こっちに向かって来ているこの3機はたぶん有人機。

 

つまりは中身がいる…ファイターが操縦している機体ってことね。

 

「はぁ…。急いでるって時に限ってこう次から次に敵が来るのよね。」

 

<こちらへと真っ直ぐに向かって来ておりますので、すでに当機は捕捉されていると考察できます。また、現在のあちらの移動速度からの算出になりますが、マスターの“ダークフレーム禍にこ”の移動速度ならば、今から全速力で後退すればあの3機との戦闘を回避することも可能ですが…如何いたしますか?>

 

全速力で後退して戦闘を回避…ねぇ…。

 

それってつまりは逃げるってことよね?

 

ハッ!

 

逃げる?

 

この私が?

 

誰から逃げるの?

 

バトルロイヤルに参加してるモブのファイターから?

 

この私が逃げる?

 

そんなこと…絶対にあり得ないわ!

 

「ねぇウズメ?アンタはこの私がこんな状況で尻尾巻いて逃げるとでも思ってるの?」

 

<いえ。今日(こんにち)までのマスターの言動から鑑(かんが)みると、マスターがこの状況で撤退を選択するとは到底思えません。もしこの場でマスターが撤退を選択なされるのであれば…>

 

「なされるのであれば?」

 

<それはマスターの皮を被り、マスターのナノマシンの固有パターンを完璧に模倣した“得体の知れないナニか”、だと判断いたします。>

 

はは♪

 

サポートAI…つまりは機械のクセに“得体の知れないナニか”だなんて、面白いこと言うじゃない♪

 

そらの言っていた通り、やっぱりこの子は普通のサポートAIなんかよりも遥かに電子精霊に近い存在なのね。

 

普通のサポートAIは“得体の知れないナニか”だなんて要領の得ないことは絶対に言わないもの。

 

「わかってんじゃない♪ならどうすか…わかるわよね?」

 

<はい。引き続き機体の出力管制、及びスラスター制御をサポートいたします。>

 

「ごーかく!それじゃ頼むわよ!ウズメ!」

 

<了解いたしました。私に与えられた全ての権限を行使し、全力でマスターをサポートいたします。(私自身の存在意義の為にも…。) >

 

さぁーて♪

 

それじゃバトルロイヤルの第2ラウンドを盛大におっぱじめるわよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広域レーダー上に表示されているこちらへと真っ直ぐに向かって来ている3つの赤い光点。

 

私はその3つの赤い光点…3機の敵機を迎え撃つためにスラスター出力を上げて機体を加速させてブースト機動に入ったわ。

 

今日のバトルフィールドってコロニーの残骸とかデブリが多いから、それを避けながらの移動はぶっちゃけちょーっとめんどうなのよね。

 

“クサナギノツルギ”で邪魔なデブリを吹き飛ばしてやろうかしら?

 

なーんて冗談よ!冗談!

 

デブリを避けながらの移動って実は案外いい機動訓練になったりするから、めんどうでも真面目に避けながら進むわよ!

 

それに…いちいち邪魔くさいデブリを“クサナギノツルギ”で吹き飛ばして道を作って…だなんてエネルギーのムダ使いはしないわよ。

 

節約は大切なのよ!節約は!

 

それがお金でもエネルギーでも!

 

ケチとか言わせないわよ!

 

節約はね!節約することに意義があるの!

 

そして!節約は必ず自分に返ってくるのよ!

 

<目標、有視界内に入ります。>

 

っと。

 

節約について熱く語ってるうちにメインモニターに3機の敵機が見えて来た……来てねぇーし!

 

いや。

 

まぁ確かに見えてはいるわよ?

 

見えてはいるんだけど…

 

「有視界内って言ってもまだ豆粒でろくに見えないわよ!ウズメ!」

 

豆粒くらいの大きさで相手がどんな機体なのかまったくこれっぽっちも見えないのよ。

 

だから私はウズメに最大望遠の画像をサブモニターに表示はしてもらうために声をかけようとしたんだけど…

 

<心得ております。サブモニターに最大望遠の画像を表示します。>

 

って感じで私の指示を先回って、サブモニターに最大望遠の画像(ちゃっかり画像補正までかけてるし!)を表示してくれたわ。

 

「…最近ほんと仕事早いわね…。」

 

<そうでしょうか?>

 

ウズメはなんとなく呟いた“仕事早いわね”の私の言葉に“そうでしょうか?”ってなぜか疑問系で答えて来たんだけど……。

 

疑問系?

 

疑問系ってことは疑問に思ったってことよね?

 

言われたことを淡々と処理していくサポートAIが疑問を持った?

 

それってあり得なくない?

 

そう言えば…出撃の時もウズメは“そう言うモノでしょうか?”って疑問系で答えていたわよね?

 

サポートAIが…機械が疑問なんて持つもなの?

 

そらみたいに専門的な知識とかないからそこら辺ちょっとよくわかんないけど、普通は機械って疑問とか持たないわよね?

 

そんな疑問を持たないはずのサポートAIが疑問を持った…それってもしかして……ウズメってもう電子精霊に進化するために必要だって言われた“感情”を持ってるってことなんじゃないの?

 

……………あとでそらに確認してもらお。

 

それがたぶん1番手っ取り早いわ。

 

「そうよ。まぁそれはあとでいいわ。まずは……。」

 

今はバトルに集中しなきゃ。

 

“μ's”の連中を試したり例の子に…南 ことりに発破をかけたりする前に、まったく関係ないモブなんかにヤられて退場…なんてじょーだんじゃいからね。

 

まずは目の前の敵を確実にぶちのめすわよ!

 

ってワケで私は改めてサブモニターに表示された最大望遠の画像を見てみたわ。

 

そこに映し出されていた3機は…。

 

「あちこち改造して塗装してあるけど、あれってスローネアインにスローネツヴァイにスローネドライ?」

 

機動戦士ガンダムOOのファーストシーズンに登場した擬似太陽炉を搭載した3機のガンダムスローネ。

 

その3機のガンダムスローネをベースにした改造機たちだったわ。

 

先頭にいるのは青いカラーリングが施されたガンダムスローネツヴァイ。

 

その手にはベース機のガンダムスローネツヴァイが持っている大振りなGNバスターソードではなく、左右それぞれの手に小振りの実体剣が握られていたわ。

 

さしずめGNショートソードってところかしら?

 

たぶんスローネツヴァイに装備されていたファングも装備してるんでしょうから、小回りの利く小振りなあのGNショートソードの二刀流とファングを組み合わせて手数で攻めてくるつもりね。

 

その理由が……

 

「後ろの2機…スローネアインとスローネドライの2機の砲撃の邪魔をさせないためってところでしょうね。」

 

GNショートソード二刀流のスローネツヴァイの青い改造機の後ろに位置している2機…紫のカラーリングが施されたガンダムスローネアインの改造機と、白いカラーリングが施されたガンダムスローネドライの改造機。

 

紫のスローネアインの改造機は塗装されていることを除けば機体自体にはそれほど大きな改造はされてはいないみたいだけど、変わりにただでさえ大きなGNメガランチャーがさらに大型に改造されていわ。

 

あの大きさ…GNメガランチャーって言うよりもGNメガバスターランチャー(仮)ってところよね。

 

あのおっきな見た目で威力は据え置き♪なんてことはないんでしょうから、あのGNメガバスターランチャー(仮)は見た目通りにきっとスゴい破壊力を持ってるんでしょうね。

 

まぁ威力に比例してエネルギー消費もヤバそうだけど。

 

でもそのエネルギー消費を解決しちゃうのが1番後ろからこちらへと向かって来ている白いガンダムスローネドライの改造機。

 

その白いスローネドライの改造機はバックパック代わりにデカいタンクを背負ってるのよ。

 

あれってエネルギータンクよね、たぶん。

 

中に火薬でも詰め込んで特攻…なんてことはないと思うからね。

 

背中に背負ってるデカいエネルギータンクで紫のスローネアインのGNメガバスターランチャー(仮)のエネルギー消費をカバーするつもりみたいね。

 

でも白いスローネドライの改造機はあれだけデカいエネルギータンクを背負ってるからまともな武装は持ってないみたい。

 

両腕のGNビームハンドガンだけなんじゃないの?

 

エネルギータンクってかなり機体容量を喰うから、そのせいで武装に回せるだけの機体容量が確保できなかったんだわ。

 

白いスローネドライはたぶん完全に紫のスローネアインの予備エネルギータンクとして運用されてるってことね。

 

「まぁ、あの紫のスローネアインの持ってるデカいGNメガバスターランチャー(仮)がどんだけ火力があったとしても、希のドム・ハーミットに積んであるサテライトリボルバーよりひどいってことはないでしょ。それなら…」

 

ビーム兵器である以上は私の禍にこのいいカモよ。

 

紫のスローネアインが白いスローネドライと協力してあのデカいヤツ…GNメガバスターランチャー(仮)をぶっ放してきたら、“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムできっちり吸収して残らずおいしく“クサナギノツルギ”のエサにしてやるわ!

 

「スラスター出力最大!アイツらのところまで一気に駆け抜けるわよ!」

 

<了解です、マスター。>

 

「“μ's”の連中を試す前に!まずはアンタたちで肩慣らしとエネルギー補給をさせてもらうわ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ!さっきからチョロチョロチョロチョロと!ファングがウザいってのよ!」

 

クソ雑魚無人機のハイ・モックとの戦闘光に誘われてこちらへと向かってきた3機のスローネの改造機。

 

最大望遠でその機影の確認を終えた私は、3機のスローネの改造機を迎え撃つために、さらにスラスター出力を上げてスピードマシマシ♪で加速して、今回のバトルフィールドであるデブリ満載の宇宙空間を突き進んだわ。

 

当たるとヤバそうな大きめのデブリや尖っていて刺さりそうなデブリを避けながらしばらく進むと、やがてこちらへと向かって来ている3機のスローネの改造機の姿がハッキリと見えるようになってきの。

 

接敵にはもう少し時間がかかるかもとか思っていたけど、あちらもそれなりのスピードで移動してきていたから私が思っていたよりも早く接敵できたわね。

 

えっ?簡単な引き算を間違えるようなヤツがナニを偉そうに接敵まで~とか言ってんの?そもそも速度と距離から接敵時間を計算できんの?ですって?!

 

ぐぬぬぬぬ…た、確かにさっきはちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっと引き算間違っちゃけど、速度と距離から接敵時間を計算とか小難しいことはちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっとわかんないけど、にこにーは長年の経験でいちいち計算なんかしなくても感覚で大体どれくらいで接敵できるのかとわかるのよ!

 

これから真面目にバトルするんだからチャチャ入れないでよね!

 

まったく…それでお互いある程度の距離まで近付いくと、砲撃を狙っている紫のスローネアインと白いスローネドライは移動を止めて2機でGNメガバスターランチャーの射撃準備に入っていたわ。

 

紫のスローネアインから伸びるエネルギーパイプを受け取った白いスローネドライは、受け取ったエネルギーパイプを自機のコネクタに接続して、背中に背負ったデカいエネルギータンクからさっそくエネルギーの供給を始めたみたいね。

 

その証拠に紫のスローネアインからちょっとヤバめの高エネルギー反応が出てるもの。

 

まぁ私の禍にこにとってはこのくらいの高エネルギー反応から撃ち出されるビームとかごちそうでしかないんだけどね♪

 

にこぉ~♪とぉ~ってもお腹ペコペコなのぉ~♪だぁ♪かぁ♪らぁ♪早くそのおっきなヤツぅ♪にこに向けてぇ♪どぴゅってしちゃってほしぃ~なぁ♪にこぉにぃ~♪お腹い~っぱい♪た♪べ♪さ♪せ♪てぇ♪なーんてね♪

 

でもまだあのGNメガバスターランチャーのチャージは終わらないみたいね。

 

それでチャージの時間を稼ぐために青いスローネツヴァイの改造機が単機でこちらへと接近戦を仕掛けてきたってわけ。

 

青いスローネツヴァイの改造機は一気に加速してこちらの近接戦闘距離まで近付いて来ると、両手にそれぞれ持ったGNショートソードで連続攻撃をしてきやがったわ。

 

おまけに同時にファングも展開してGNショートソードの攻撃の隙間を埋めるように地味にビームを撃ち出してきやがるし!

 

私は左右のGNショートソードの連撃を右腕の“トリケロス改Ⅱ”のシールド部分と左腕の“マフツノヤタカガミ”でさばきながら、攻撃の合間のスキをついてビームサーベルで斬り倒してやろうとしてるんだけど、その度にファングがチョロチョロとこっちにちょっかい出してきやがるからなかなか思うように反撃できないのよ。

 

つばぜり合いに持ち込んで機体出力にモノを言わせて一気に押し込んでもいいけど、それじゃエレガントじゃないわ。

 

物事は何事もエレガントに♪だもんね♪

 

だから私はさっきからチョロチョロとビームを撃ち出してこちらの邪魔をしてきやがっているウザいファングを先に撃ち落とすことにしたの。

 

そのために…

 

「ウズメ!!!“ヤサカニノマガタマ”を使って邪魔なファングを片付けるわよ!!!」

 

私の愛機、“ガンダムアストレイダークフレーム禍にこ”のとっておきの1つ“ヤサカニノマガタマ”を使うことにしたのよ。

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”射出準備…射出準備完了。>

 

ウズメはいつも通り私の指示にすぐさま対応して、“ヤサカニノマガタマ”のシステムを起動させて射出準備を整えてくれてわ。

 

仕事の早いウズメからの射出準備の完了の報告を受けた私は……

 

「“ヤサカニノマガタマ”!!!全機射出!!!」

 

背中のトリニティストライカーの左側に取り付けてある“さやえんどうみ”たいな専用ポットから、合計6基の球状のビット…“ヤサカニノマガタマ”を射出させたわ。

 

<“ヤサカニノマガタマ”、全機射出します。>

 

「1番から4番まではオフェンシブシフト!邪魔くさいファングを撃ち落としなさい!5番と6番はディフェンシブシフトで機体周辺に待機!ウズメ!アンタの判断で流れ弾で事故りそうなときは防いでちょうだい!!!」

 

合計6基の“ヤサカニノマガタマ”の射出を確認した私は、便宜上一応は付けてある番号のうちの1番から4番までをオフェンシブシフト…攻撃へと回し、残った5番と6番の2基をディフェンシブシフト…禍にこ本体の防御へと割り振ったわ。

 

6基全部の“ヤサカニノマガタマ”をオフェンシブシフトで攻撃に回してもいいんだけど、バトルはナニが起こるかわからないから一応は2基だけ防御へと回したのよ。

 

だって流れ弾で事故ってコアロストで退場…なんて最悪じゃない?

 

そんな最悪な事故を防ぐためにも保険はあるに越したことはないのよ。

 

現に私たちは事故死しちゃったパパの保険金でなに不自由なく暮らせてるんだもん♪

 

そりゃエリートのママの稼ぎだってかなりのモノだから、別にパパの保険金がなくても問題はなかったけど、お金はあればあったで困ることはないからね。

 

将来、こころやここあ、虎太朗が大学まで行くとなると、進学だーなんだーって、結構かかっちゃうからね。

 

大学かぁ…私は…どうしよっかな…。

 

ママは大学に行くなら行っても良いって言ってくれてるけど、大学まで行って勉強してもねぇ…。

 

そもそも私の場合は受験しても受かるかどうかの問題よね。

 

まぁ最悪はそらに頼んでハッキングでデータを書き換えてもらって合格♪にしちゃえばいいんだけど。

 

そらかぁ…。

 

あのバカは大学行くのかな?

 

アイツ…バカのクセにムダに頭いいから大学とか行きそうよね。

 

良い大学に行って、良い会社に入って…あぁ…アイツの場合はヤジマ・コーポレーションにおっきなコネがあるから、あそこの研究者とかになっちゃうのかな?

 

それともプロのガンプラファイターになるとか?

 

将来…ね。

 

もしあのバカが音ノ木坂を卒業してから大学に行くって言うなら、私も大学に行こっかな。

 

あのバカとのキャンパスライフ♪ふふ♪それってなんか楽しそうじゃない?

 

“あー…だりぃ…。帰りてぇ…。”

 

“だーめ!ほら!さっさと講義受けに行くわよ!あの教授って遅刻にうるさいんだから!”

 

“ふふ♪ソラは相変わらずソラなのね。”

 

“にこっちも相変わらずにこっちやね♪”

 

“うっさいわね!ほら!アンタたちもさっさと行くわよ!”

 

とか?

 

ん?あれ?なんか今…絵里と希のヤツもいたような気が…?

 

気のせい…よね?

 

まぁいいわ。

 

とりあえずあとでそらに音ノ木坂を卒業したら大学に行くのか聞いてみよ。

 

って!

 

今はそれは関係ないでしょ!

 

バトルよ!バトル!

 

<了解。1番から6番、オフェンシブシフトで展開、攻撃を開始します。5番、6番はディフェンシブシフトで周辺警戒。>

 

「邪魔なファングを1基残らず撃ち落としなさい!“ヤサカニノマガタマ”!!!」

 

オフェンシブシフトで展開した“ヤサカニノマガタマ”は私の命に応じて、まるで滑るかのようななめらかな動きで禍にこの周囲に群がっているファングへと向かって行ったわ。

 

そしてそれぞれの目標へと狙いを定めて、搭載されている小型のビーム砲を次々とファング目掛けて放ったわ。

 

“ヤサカニノマガタマ”の動きから、ファングが狙われていると気づいた青いスローネツヴァイの改造機のファイターは、撃ち落とされる前にファングを回収しようとしたんだけど、そんなのもう遅すぎ。

 

“ヤサカニノマガタマ”から放たれたビームは次々とファングを貫いて、あっという間に展開されていた全てのファングを撃ち落としちゃったの。

 

青いスローネツヴァイの改造機はその光景を見て驚いたように動きを止めちゃったわ。

 

そんなに驚くことかしら?

 

だって当然の結果じゃない♪

 

小型のファングとやや大きめの球状ビットの“ヤサカニノマガタマ”じゃ機動性はファングの方が上だけど、搭載されている制御プロトコルもあれやこれやもぜーんぶまとめて“禍にこ”の“ヤサカニノマガタマ”の方がはーるーかーに!高性能なのよ!

 

性能差を考えればこの結果は当然よ!当然!

 

あとね?青いスローネツヴァイのファイターに一言忠告よ。

 

予想外の事態が起こってどんなにビックリしたとしても……

 

「戦場で!!!敵の前で!!!この私の目の前で!!!バカみたいに動きを止めるとか自殺行為だってのよ!!!!!」

 

私は背中のスラスターと足裏のスラスターを瞬時に全開で噴射して、全てのファングが一瞬で撃ち落とせれたことで驚いて動きを止めてしまった青いスローネツヴァイの改造機へと一気に近づいて…

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

右腕の“トリケロス改Ⅱ”から伸びるビームサーベルを横凪ぎに斬り払って、胴体をコアもろとも両断してやったわ。

 

「っし!まずは1機!!!」

 

<アラート。前方の敵機のエネルギー反応増大。>

 

「っ!あの2機のチャージが終わったのね!」

 

スキを逃さずにビームサーベルの一振りで青いスローネツヴァイの改造機を斬り倒した直後、ウズメが前方の敵機のエネルギー反応が増大してるって報告してくれたわ。

 

どうやら紫のスローネアインの改造機が装備している例のデカいGNメガバスターランチャー(仮)のチャージが完了したみたいね。

 

ちょっと遠いけどメインモニターに映るGNメガバスターランチャー(仮)の銃口がヤバそうな光を発しているわ。

 

当然だけど狙いは私の“禍にこ”よね。

 

それならヤることは1つ!

 

「“マフツノヤタカガミ”!起動!」

 

<了解。“マフツノヤタカガミ”起動。>

 

そのヤバそうな高エネルギー反応からぶっぱなされるビーム!

 

“マフツノヤタカガミ”で残らずぜーんぶおいしくいただきます♪してやるわ!!!

 

「時間的にちょっと早いけどディナータイムよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

久しぶりのハイ・モック以外の機体との戦闘回。
次回も引き続きスローネとの戦闘となる予定です。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

Qooオレンジと名乗りながらここしばらくQooオレンジを飲んでいない事に気付いたQooオレンジでございます。
コンビニでは最近は売っていないのですよ…Qooオレンジは…。

さて今回はことりさんsideの第4回目となります。
前回、ハイ・モック相手に真面目にバトルを演じたことりさん。
今回は…。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのよん 始まります。
























3時方向から向かってきていた15機のハイ・モックさんたちをがんばるびぃ♪でやっつけたことりは、増援が止まないハイ・モックさんたちをど~にかするために1度海未ちゃんたちと合流することにしました。

 

この状況はハイ・モックさんたちの中にきっと“アレ”がいるからですぅ。

 

今回のバトルロイヤルで指揮官役をしている海未ちゃんはまだガンプラバトルの初心者さんだから、この異常なハイ・モックさんの増殖の原因が“アレ”のせいだってわからないはずですぅ。

 

ガンプラバトルマニアな花陽ちゃんならこのハイ・モックさんましましぃ♪の惨状の原因が“アレ”だってわかってると思うから、別にことりがわざわざ海未ちゃんに原因を教えるために合流しなくてもだいじょ~ぶだと思うけど、一応はことりも海未ちゃんたちと合流して説明しておいたほ~がいいよね♪

 

念には念を♪ですぅ♪

 

別にことりのウイングガンダム・リトルバードを追ってきている大量のハイ・モックさんを、動きづらい暗礁宙域でバスターライフルを使わないで1人で相手にするのがめんど~になったからですぅ♪な~んてことはミジンコありませんよ?

 

今日は珍しく真面目にバトルしてることりちゃんがそんなめんど~になったから海未ちゃんたちに押し付けちゃえ♪とかそんなわけないじゃないですか♪

 

ほんとのほんと~ですよ♪

 

ね?ことりを信じて♪おねがぁい♪うふふ♪♪♪

 

「海未ちゃ~ん♪あっちから来てたハイ・モックさんはやっつけたよ~♪」

 

そんなわけで大量のハイ・モックさんを引き連れたことりは、海未ちゃんと花陽ちゃんに無事に合流完了ですぅ♪

 

海未ちゃんと花陽ちゃんは1人で前衛に出て大量のハイ・モックさんにたこ殴りにされている(装甲が厚すぎてハイ・モックさんの攻撃はぜ~んぜん効いてないんだけどね♪)凛ちゃんのベニャッガイを援護してるみたいですね。

 

ハイ・モックさんたちが凛ちゃんのベニャッガイを攻撃しているそのスキをついて、2人で外側からチクチク攻撃して撃墜しまくってますぅ。

 

凛ちゃんが引き付けて海未ちゃんと花陽ちゃんが撃墜する。

 

そんな感じで3人でじょ~ずに連携して戦っているから、海未ちゃんたちのハイ・モックさんの殲滅速度はそこそこ早いですぅ♪

 

でも殲滅速度はそこそこ早いんだけど…ハイ・モックさんたちが増えるスピードはそこそこよりちょっとだけ早いから、結果的にハイ・モックさんの数はさっきことりと別れてからあんまりかわっていません。

 

むしろ増えちゃってます。

 

むむ?これはいよいよマズイ事態かもしれないですぅ。

 

このまま“アレ”を放置プレイ♪していたら、どんどんハイ・モックさんが増えていって、最終的にはベテランファイターさんやレジェンドファイターさんさえも恐れるこわ~いこわ~い恐怖の大災害…“モックハザード”が起こっちゃいますぅ。

 

バトルフィールドを見渡す限りのハイ・モックさん…その大量のハイ・モックさんに群がられて嬲り殺しにされるのはことり的にはごめんなさいですぅ。

 

さっき(前回?)も言いましたけど、ことりは輪姦(まわ)されて悦ぶ特殊な性癖はこれっぽっちも持ち合わせていません。

 

どちらかと言えばことりは輪姦(まわ)されるよりも輪姦(まわ)したい派ですぅ♪

 

クラスに1人はいそうなちょ~っとナマイキさんな子をみんなで楽しくお仕置き♪とか面白そうだよね?

 

たのし~たのし~輪姦学校♪

 

どんなに泣いても、どんなに喚(わめ)いても、ぜ~ったいにやめてあげないよ?

 

真っ白な(溜めすぎちゃうと黄色っぽくなっちゃいますぅ♪)どろどろで全身くまなくコーティングですぅ♪♪♪

 

もちろん上のお口からもた~っぷりごっくん♪

 

マタノトビラな下のお口からも溢れるくらいにごっくん♪

 

も~ひとつのマタノトビラな下のお口(ナマだからヤる前には要洗浄ですぅ♪)からも溢れるまでごっくん♪

 

ナニもかもどろどろでいっ~ぱいになるまではことり主催の輪姦学校は終わりません♪

 

ねぇ?みなさんは輪姦(まわ)されたい派ですか?

 

それとも輪姦(まわ)したい派ですか?

 

輪姦(まわ)したい派のみなさんはことりと一緒に♪たのし~たのし~輪姦学校でナマイキさんな子をお仕置きしちゃいましょ~♪

 

 

 

※同意の無い集団レイプは犯罪です。

※良い子はくれぐれも同意の無い集団レイプは止めましょう。

 

 

 

うん♪今度おか~さんに音ノ木坂でも輪姦学校を開催しちゃお♪って提案してみよ♪

 

おか~さんならきっとことりの提案に大賛成してくれるはずですぅ♪

 

イケニエさんは…うふふ♪

 

だ♪れ♪が♪い♪い♪か♪なぁ♪

 

と~ってもたのしみだよね♪輪姦学校♪

 

でもたのし~たのし~輪姦学校の前に…目の前の大災害を止めなきゃですぅ♪

 

モックハザードが起きて大量のハイ・モックさんたちに群がられて輪姦(まわ)されるより先に、“アレ”を見つけて逆にみんなで囲んで嬲り殺しにしてやりますぅ♪

 

凛ちゃん風に言えばぬっこぬっこにしてやるにゃ~♪

 

[[ご苦労様です!引き続きこちらのハイ・モックのせん…め……えぇっ?!こ、ことりぃ?!後ろ!後ろ!]]

 

あは♪

 

やっぱり気づいちゃうよね~♪

 

ことりの後ろからい~っぱい付いて来ちゃってるハイ・モックさんたちに。

 

だってさっきことりが倒した15機のハイ・モックさんの3倍近くはいるもんね♪

 

15機×3で45機♪

 

最低でもそれくらいはいると思いますぅ。

 

えっ?ことりはかけ算間違わないの?ですか?

 

う~ん?ことりは穂乃果ちゃんみたいな穂乃果ちゃん(アホ)や、なんだか近い将来ことりの宿敵になりそ~なツインテ~ルのひんぬ~ロリっ娘さん(17歳)じゃないから、このくらいの簡単なかけ算は間違いませんよ?

 

高校生にもなってこの程度のかけ算を間違っちゃったらダメダメだよね?

 

ここバトルフィールドのどこかでまだ穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)に感染してないのに小学校レベルの引き算を盛大に間違ってる人もいるみたいだけど、そんなおバカさんがいるだなんてことり的にはちょ~っとナシですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ぶうぇぇぇぇぇぇくっしょぉぉぉぉぉん!!!]]

 

<<お風邪ですか?マスター?>>

 

[[違うわよ!きっと誰かがこのパーフェクトプリティスクールファイターなにこにーのうわさをって!ぶうぇぇぇぇぇぇくっしょぉぉぉぉん!!!………違う…このくしゃみはにこにーファンがにこにーのうわさをしてるからじゃないわ!]]

 

<<私は単純にマスターがお風邪召されたのだと思いますが…。>>

 

[[あり得ないわ!私は風邪なんてめったにひかないもの!!!]]

 

<<マスターはお風邪をひかないのですか?>>

 

[[たまにはひくわ!たまーにね!あと私がバカだなら風邪ひかないんじゃないからね!私は健康には人一倍気をつけてんのよ!それよりも……感じたのよ!近い将来ちゅん♪ちゅん♪さえずりながらことごとく私の邪魔してきやがる鳥娘の存在を!!!なんかしらないけどその鳥娘にバカにされた気がするわ!]]

 

<<そうなのですか?>>

 

[[そうなのよ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?な~んか今ちょっと変な電波を受信したよ~な……?

 

[[何ですか!!!後ろに引き連れているその大量のハイ・モックは!!!]]

 

まぁいっか。

 

ごめんね?またお話が変なほ~こ~に言っちゃったね?

 

それじゃ~続きのはじまりはじまりですぅ♪

 

ことりのウイングガンダム・リトルバードを追っかけてい~っぱいやって来たハイ・モックさんたちを見た海未ちゃんはと~っても慌ててますぅ♪

 

別にハイ・モックさんの45機くらいでそこまで慌てなくてもい~のにね?

 

だってこのくらいの数ならリトルバードの大型バスターライフルのごんぶとビームの一撃でみ~んな消し飛ばせちゃうもん♪

 

そもそもことりがここまでハイ・モックさんたちを引き連れて戻ってきたのって、1機ずつチマチマ撃墜するのがめんど~になって、大型バスターライフルを使って皆殺しにしよっ♪って思ったからだよ?

 

雑魚いハイ・モックさんから逃げたのはちょ~っと広めに展開していたハイ・モックさんたちを、ことりを追わせることでうまく射線上にまとめるためなんですぅ♪

 

さっきまでの広く展開していた状態だとバスターライフルの射線からはみ出ちゃうハイ・モックさんもいたけど、今ならみんな大型バスターライフルの射線に入ってるからいちも~だじんにできちゃいますぅ♪

 

それを言ったら海未ちゃんも安心してくれると思うけど…お♪も♪う♪け♪ど♪♪♪慌ててる海未ちゃんがかわいいからだまっておこ~っと♪

 

や~ん♪ことりったらと~ってもおちゃめさんだね♪

 

ちゃん♪ちゅん♪ですぅ♪♪♪

 

「あは♪みてのと~り♪ハイ・モックさんだよ♪」

 

うふふ♪それじゃも~少しだけ海未ちゃんをからかってあそんじゃおっと♪

 

ねぇ?海未ちゃん♪

 

ことりのお遊びにちょっとだけお付き合いしてね?

 

[[そのくらいはいくら私が初心者でも見ればわかります!私が聞きたいのは何でそんな大量のハイ・モックを引き連れてこちらに戻ってきたかです!]]

 

「ん~?ぶっちゃけ雑魚いハイ・モックさんのお相手するのかめんど~だから?」

 

[[ぶっちゃけた?!]]

 

うふふ♪流石はツッコミ職人の海未ちゃんですぅ♪

 

いい反応してくれますぅ♪

 

それでこそボケ甲斐もあるってもんですぅ♪

 

「ちゅん♪ちゅん♪」

 

ことりは海未ちゃんの慌てようと鋭いツッコミにうれしくなっちゃって、またまたついついちゅん♪ちゅん♪って言っちゃいました♪

 

そ~したら…

 

[[ちゅん♪ちゅん♪じゃありません!自分で連れて来たのですから自分で責任持って何とかして下さい!!!ってか回れ右して元居た場所に戻して来なさい!!!]]

 

って、なんだか捨てわんこさんや捨てにゃんこさんを拾ってきた時のおか~さんみたいな反応されちゃいました♪

 

回れ右したらあの大量のハイ・モックさんの中に突っ込んじゃうよ?

 

ことりのウイングガンダム・リトルバードは凛ちゃんのベニャッガイと違って装甲がそこまで厚くないから、あの大量のハイ・モックさんの中に突っ込んじゃったらムダに被弾して墜とされちゃいますぅ。

 

ハイ・モックさんなんかに墜とされるのはことり的にぜ~んぜんおもしろくありません。

 

輪姦(まわ)されるよりも輪姦(まわ)したい♪とおんなじで、墜とされるよりやっぱり墜としたい♪だよね?

 

うん♪海未ちゃんをからかってあそぶのはここら辺にしておいて、そろそろあの大量のハイ・モックさんのお片付けをしちゃいましょう♪

 

と、言うことで…

 

「は~い♪それじゃ…武装領域(ウェポンストレージ)♪お~ぷん♪ですぅ♪」

 

ことりはサブコンソールをぽちぽち操作して、武装領域(ウェポンストレージ)を開きます。

 

武装領域(ウェポンストレージ)から取り出すのはもちろん♪

 

「じゃ~ん♪バスターライフルですぅ♪」

 

毎度お馴染みのバスターライフルですぅ♪

 

今日はビームサーベルとシールドの中に仕込んだビームキャノンでチマチマ戦ってばかりで、まだバスターライフルを1発もぶっぱ~してないからちょ~っとフラストレーションが溜まっちゃっていたんですぅ♪

 

1発派手にぶっぱ~しちゃいますよ♪

 

レーダーで確認してたら今は大型バスターライフルの射線上に味方機はいません♪

 

味方機はいないけど…ことりについてきたハイ・モックさんはバッチリぜ~んぶ射線上に入っちゃってます♪

 

うん♪

 

今がぜっこ~のチャンスだね♪

 

そんなわけで…♪

 

「バスターライフルのチャージは終わってますぅ♪本日1発目のわくわくどきどきのお楽しみタイムですぅ♪♪♪」

 

[[チャージが終わっているのならば何でも良いので早く撃ちなさい!これ以上ハイ・モックが増えてしまっては私達だけではとても対処しきれません!!!さぁ!撃て!今撃て!すぐ撃て!遠慮は入りません!ぶっ放しなさい!ことり!!!]]

 

「は~い♪」

 

じょ~ちょもへったくれもないなぁ~。

 

まぁいっか♪

 

「みんなまとめてばいばい♪ハイ・モックさん♪」

 

トリガーをぽちっとな♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これでお掃除は終わりだね♪」

 

ことりちゃんとウイングガンダム・リトルバードのぱ~ふぇくと♪なバスターライフルの一撃で、ことりを追っかけて来ていたい~っぱいのハイ・モックさんはきれいさっぱりお掃除完了しちゃいました♪

 

黄色いごんぶとビームが次々とハイ・モックさんを飲み込んで消し飛ばしていく光景はいつ見てもと~っても胸きゅん♪ですぅ♪

 

ハイ・モックさんと一緒に溜まっちゃっていたフラストレーションもきれいさっぱり♪いい感じに解消されました♪

 

と、思っていたら…

 

[[まだです!まだ終わってはいません!見なさい!まだ凛に群がってるハイ・モックがあんなにも残っています!]]

 

海未ちゃん的にはまだ終わってません!なんだって。

 

ん~。

 

凛ちゃんなら1人でもだいじょ~ぶだと思うんだけどなぁ。

 

「あれくらい、凛ちゃんなら放っておいても一人でなんとかしちゃうと思うよ?」

 

って思っていたことをそのまま言っちゃったら…

 

[[その“何とか”の手段が凛の場合は自爆になる可能性が恐ろしく高いから放っておいたら不味いのです!!!あそこで凛のベニャッガイに自爆されたら効果範囲に確りと私達まで入ってしまうのですよ!!!味方機の自爆に巻き込まれてヤられるだなんて下から数えた方が早い最悪な理由で退場になんてなってしまったら末代までのいい笑い者です!!!いいからつべこべ言わずにこっちを手伝いなさい!!!剥いて捌いて若鳥(ことり)の唐揚げにしますよ!!!]]

 

や~ん♪海未ちゃんがおこっちゃった~♪

 

ことり♪お料理するのは好きだけどお料理にされちゃうのはごめんなさい♪だよ?

 

あとね?剥いて♪捌いて♪の間にちゃんと血抜きと内臓の処理も入れなきゃダメだよ?

 

お肉をおいしくするためにもトドメを刺してからの下処理はと~っても大切なんですぅ♪

 

みなさんも覚えていてくださいね?

 

ヒ○でも家畜さんでもお魚さんでも♪

 

お肉のおいしく食べるためにはトドメ♪→血抜き♪→内臓処理♪ですぅ♪

 

あ!トドメを刺すときは心臓をひとつき♪とかはダメですよ?

 

血抜きは心臓が動いているうちがい~んですぅ♪

 

だからトドメは首を…♪

 

みなさんちゃ~んと覚えていてくださいね♪

 

まぁほんと~はもっとちゃんとした手順もあるんだけど、長くなっちゃうから割愛♪割愛ですぅ♪

 

ことりちゃんのたのし~下処理講座はここら辺で終わりにして…しょ~がないですぅ。

 

またまたことり的には珍しく真面目にハイ・モックさんたちのお掃除を…の前に、このハイ・モックさん大繁殖の原因を作りやがっている例の“アレ”をなんとかしなきゃだよね。

 

ことりのウイングガンダム・リトルバードの広域レーダーはあんまり性能よくないから、“アレ”がどこにいるのかわかんないけど、花陽ちゃんのジム・カーバンクルの高性能レーダーなら詳細な位置とかわかっちゃうよね?

 

そんなわけで花陽ちゃ~ん♪例の“アレ”の…“コマンダー・モック”さんの反応を探してください♪

 

[[は~い♪でも真面目にお掃除する前に…花陽ちゃん?この周辺に“アレ”の反応は…“コマンダー・モック”さんの反応はないの?花陽ちゃんのジム・カーバンクルの高性能レーダーなら詳しい位置とかわかるんじゃないかな?]]

 

ことりはさっそく花陽ちゃんに“コマンダー・モック”さんの詳しい位置とかわからない?って聞いてみました。

 

[[おおっと!いきなり花陽にお話を振られてビックリです!]]

 

さっきからバックパックのビームキャノンや、いつの間にか取り出して左手に持っているビームマシンガンで凛ちゃんに群がってるハイ・モックさんをもくもくと(モックだけに♪ですぅ♪)お掃除をしていた花陽ちゃんは、ことりに急にお話を振られてビックリしちゃったみたいだね。

 

な~んかビックリのしかたがわざとらしいけど、気にしちゃダメダメですぅ♪

 

[[コマンダー・モック?何ですか?そのそこはかとなく火薬の香りが漂う危険な名前のモックは?]]

 

海未ちゃんは“コマンダー・モック”さんのこと、やっぱり知らなかったみたいだね。

 

なんですか?それ?ってかわい~お顔をコテン♪とかしげて、頭の上にい~っぱいはてなマークを浮かべちゃっていますぅ。

 

海未ちゃんのあのかわいーはてな顔だけでことりはごはん3杯はイケちゃいますぅ♪

 

でもそれはまた今度♪だね?

 

だってぜ~んぜんお話が先に進まないんもん♪

 

ではでは♪“コマンダー・モック”を知らない海未ちゃんに、ここはこれからのためにもしっかりと“コマンダー・モック”さんのことを教えておかなきゃだね♪

 

あのね?

 

“コマンダー・モック”さんは…

 

「めいとり…」

 

[[チョットマッテテェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!それ以上は危険です!ナニが危険かは実は花陽もよくわかってませんがなんかとぉぉぉぉぉぉってもぉぉぉぉ危険です!!!!っと言いますか!!!それじゃコマンダー・モックじゃなくてコ○ンドー・モックになっちゃいますぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!]]

 

あは♪花陽ちゃん♪ナイスなツッコミですぅ♪

 

“めいとり”だけで即座に反応して的確にツッコミ♪

 

そこに痺れちゃう♪憧れちゃう♪ですぅ♪

 

や~ん♪つい数秒前にお話を先に進めなきゃとか言っちゃってたよ~な気もしないでもないけど、こんな完璧にツッコミされちゃったらまたボケたくなっちゃいますぅ♪

 

だ♪か♪らぁ♪

 

もうちょっとだけ♪

 

もうちょっとだけボケよっかな♪

 

うふ♪

 

「ちゅん♪ちゅん♪コマンダーでもコ○ンドーでも一緒ですぅ♪」

 

[[ぜんぜん違いますから!!!あの危険物と一緒にしないでください!!!]]

 

やん♪やん♪

 

ネタに走っても打てばちゃ~んと響く花陽ちゃんのツッコミスキル♪

 

慣れ親しんだ海未ちゃんのいつものツッコミとはまた別次元の味わいだね♪

 

[[ことりが言おうとしていた“めいとり”なんたらが何の事か、その何が危険なのかは私にはさっぱりわかりませんが、それよりもそのコマンダー・モックとやらは一体全体何なのですか?]]

 

そんなことりが慣れ親しんだツッコミスキル持ちの海未ちゃんを放置して、花陽ちゃんとコ○ンドーさんネタでボケとツッコミの応酬をしていたら、1人だけネタの意味がわかんなくて飽きちゃった(?)海未ちゃんが半目で“コマ○ドー・モック”…じゃなくって、“コマンダー・モック”さんについての説明を求めて来ちゃいました。

 

ごめんね?海未ちゃん♪

 

ちょっと待たせ過ぎちゃったね?

 

反省♪反省ですぅ♪

 

「真面目に答えちゃうと、コマンダー・モックさんはハイ・モックさんたちの指揮官機だよ。」

 

ことりがさっきから言っている例の“アレ”ことレアモックさんの内の1体“コマンダー・モック”さん。

 

それは毎度お馴染みの雑魚無人機のハイ・モックさんたちの指揮官機さんのことですぅ。

 

この“コマンダー・モック”さんは実はレアモックさんの中でも割りとレアな方で、バトルロイヤルではなかなかお目にかかれないレア中のレアなハイ・モックさんなんですよ?

 

そんなレア中なレアのハイ・モックさんこと“コマンダー・モック”さんには…

 

[[性能的には通常型のハイ・モックとおんなじくらいなんですけど、ただちょーっと厄介な機能をもってるんですよねー。]]

 

そう。

 

花陽ちゃんの言うよ~に、“コマンダー・モック”さんにはちょっと厄介な機能があるんですぅ。

 

その厄介な機能は…

 

[[厄介な機能?何ですか?自爆でもするのです?]]

 

ぞう…って海未ちゃん?“コマンダー・モック”さんの厄介な機能は自爆じゃないよ?

 

「ざ~んねん♪厄介な機能は自爆じゃないよ♪それに自爆するハイ・モックさんは“コマンダー・モック”さんとは別にちゃ~んといるよ?」

 

[[えっ?!いるんですか?!自爆するハイ・モック?!私は軽い冗談のつもりで言ったのですが?!]]

 

うん。

 

実は自爆の他にも頭の悪い冗談みたいな機能を持ってるハイ・モックさんっていっぱいいるんだよね。

 

でもここでその頭の悪い機能持ちのハイ・モックさんの説明しちゃうと時間がなくなっちゃうから止めておくね?

 

ど~せそのうちイヤでもバトルロイヤルで出てきやがるですぅ♪

 

ちなみに自爆するハイ・モックさんはね?

 

花陽ちゃん?説明よろしくですぅ♪

 

[[自爆するハイ・モック!それはすなわち!“サクリファイス・モック”です!]]

 

[[“サクリファイス・モック”?!なんか無駄に格好いい名前ですね?!]]

 

[[カッコいいのは名前だけじゃありませんよ!その有り様もまさに漢(おとこ)の有り様なんです!!!そんな漢(おとこ)のような素晴らしい有り様を見せつけてくれるこの“サクリファイス・モック”はなんとビックリ!自己犠牲精神溢れる素敵なハイ・モックなんですよ!俺に任せて先に行け!ってなんでハイ・モックは無人機のはずなのにしゃべるの?!って思わなくもないんですけど、それはとりあえずおいといて、ムダに渋くていい声の通信を全周波通信で一方的に周囲の機体に無差別に送りつけてきてその後で割とシャレにならない規模の自爆するんですよ!その自爆の威力は毎度お馴染み凛ちゃん&ベニャッガイのファイナルベニャッガイにも勝るとも劣らない!なんともすんごい大!爆!発!!!なんです!!!やっぱり爆発はロマンですよね!ロマン!!!]]

 

[[凛のベニャッガイのファイナルベニャッガイと同じ規模の爆発………な、なんて傍迷惑な…。まぁ自爆するハイ・モックがいることは理解しました。それで?先程から二人が話している“コマンダー・モック”の厄介な機能とは結局は何なのですか?]]

 

自爆大好きサクリファイス・モックさんの説明も終わったことだし、それじゃ今度こそお話を先に進めないとね♪

 

「あのね?“コマンダー・モック”さんの厄介な機能って言うのはね?」

 

[[厄介な機能と言うのは?]]

 

今度こそ“コマンダー・モック”さんの厄介な機能を聞こうと、通信モニターの向こう側の海未ちゃんは身を乗り出して今か今かと待ちわびてますぅ。

 

では♪では♪花陽ちゃん♪

 

今度も発表よろしくよろしくですぅ♪

 

[[厄介な機能と言うのは…それはすなわち!あの角付き指揮官機のコマンダー・モックは…呼ぶんですよ…。]]

 

今このタイミングで呼ぶのはデ○ヘリ嬢さんで~す♪って言ったらやっぱり海未ちゃんにお料理にされちゃうよね?

 

言いたいけどがまんがまんですぅ♪

 

[[呼ぶ?ですか?一体ナニを…?]]

 

あのね?“コマンダー・モック”さんが呼ぶのは、デリ○リ嬢さんじゃなくて…

 

「ぞ~えんですぅ♪」

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

[[ぞーえん…?ぞうえん…増援……増援?!]]

 

は~い♪“コマンダー・モック”さんの厄介な機能♪

 

せ~かいはぞ~えんを呼んじゃう♪でした♪

 

みなさんはきっと前回のお話から予想はしていましたよね?

 

[[はい!なんとビックリ!!!コマンダー・モックは制限一切無しで無尽蔵に増援を呼び出す機能を持っているんです!!!]]

 

[[制限一切無し?!しかも無尽蔵?!それでは延々と増援を呼ばれ続けたら!!!]]

 

「うん♪起こっちゃうよ♪」

 

[[はい!起こっちゃいます!]]

 

[[起きてしまいます!]]

 

「恐怖の大災害♪モックハザードですぅ♪」

[[恐怖の大災害!モックハザードが!]]

[[夢の様な楽園!モックパラダイスが!]]

 

「えっ?」

[[へっ?]]

[[はっ!]]

 

あれ?今…なんか海未ちゃん……モックパラダイスとか言わなかった?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[げふん!げふん!そ、それで花陽!そのコマンダー・モックの位置は特定できるのですか?]]

 

な~んか海未ちゃんから頭のおかしい発言が聞こえてたよ~な気もするけど、とりあえず今回は華麗にスル~です♪

 

そんなちょっと頭のおかしい発言をしたよ~な気のする海未ちゃんは、花陽ちゃんにコマンダー・モックさんの位置を特定できるの?って聞いてます。

 

ことりちゃんのだいよそ~なら、たぶん花陽ちゃんのジム・カーバンクルなら…

 

[[はい!ばっちりおまかせです!もうさっきからうーちゃんに頼んで索敵してもらってます!]]

 

ね♪このくらいのことなら簡単にイケちゃいますぅ♪

 

「や~ん♪さっすが花陽ちゃん♪そこにしびれびれ~♪」

 

[[うへっへっへっ♪ホレちまってもいーんだぜ!ことり先輩よぉ!]]

 

「い~の?ことりにホレられちゃったら…骨の髄までしゃぶり尽くしちゃうよ?」

 

[[ナニソレ怖い。あ、やっぱりいいです。っと、そーこーしてるうちに索敵結果がでました!]]

 

コマンダー・モックさんの索敵中の合間を使って花陽ちゃんとたのしく遊んでいると、あんまり時間がかからずに索敵の結果が出ちゃいました♪

 

電子精霊さんって下位精霊さんでもお仕事と~っても早いよよね~♪

 

やっぱりことりも電子精霊さん欲しいかも♪

 

[[どこですか?早くそのコマンダー・モックを倒さなければ!]]

 

「雑魚無人機のハイ・モックさんに嬲り殺しになっちゃうね♪」

 

[[それはぶっちゃけ勘弁して欲しいです!えーっと…あっ!コマンダー・モックの現在位置!これって穂乃果先輩と真姫ちゃんの近くですよ!]]

 

「それなら穂乃果ちゃんと真姫ちゃんにお願いしちゃえばい~ね♪さっそく通信を…むぅ。リトルバードじゃここから穂乃果ちゃんたちに通信が届かないですぅ。」

 

でもでもだいじょ~ぶ♪

 

こんなときはまたまたサポート能力に秀でている花陽ちゃんに頼っちゃえば問題解決ですぅ♪

 

「花陽ちゃん♪穂乃果ちゃんと真姫ちゃんへの通信のちゅ~かいをお願いですぅ♪」

 

[[はい!おまかせください!うーちゃん!通信出力マシマシで穂乃果先輩と真姫ちゃんに連絡を!]]

 

<<はーい。>>

 

[[これでたぶん…あっ♪つながりましたよ!穂乃果先輩!真姫ちゃん!聞こえてますか!こちらオコメスキーの花陽です!]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

これでなんとかなりそ~ですぅ♪

 

あれ?そ~言えば…な~んか2つくらい忘れてるよ~な…?

 

なんだっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[おみゃーら…コマンダーでもコ○ンドーでもにゃんでもいいけど、そろそろ凛のベニャッガイに群がってやがるこのハイ・モックをどーにかして欲しいにゃ。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

前回のことりさんsideの後書きで予告(?)しておりました次回予告?ですが、気づいたらいつも通りのグダグダになっておりました…。
どうしてこうなった…。
次回こそは…!

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

月曜日だけ花粉症になるQooオレンジでございます。
解せぬ…。

今回は第7話にこちゃんsideの5回目となります。
そんな今回は最近出番のないドMさんが生霊となって乱入いたします。
ナニソレ?イミワカンナイ?とお思いの貴方。
問題ありません。
私もイミワカンナイ。なので。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのご 始まります。

























はぁーい♪みんなー♪2週間ぶりね♪

 

世界のYAZAWAこと大銀河宇宙No.1スクールファイターの矢澤のにこちゃんよ♪

 

ちゃんと元気にしてた?

 

好き嫌いなくちゃんとご飯食べてる?

 

ご飯のあとにちゃんと歯みがきしてる?

 

みんなちゃーんといい子にしてたかなぁー?

 

…………………………オイ!ゴルゥラァァァァァァァァ!!!お前らぁぁぁ!!!返事はどぅぉぉぉしたぁぁぁぁぁ!!!

 

このにこにー様がいい子にしてたかなぁー?って聞いてやったんだからちゃんとはーい♪って返事しなさい!!!

 

ノリは悪いわね!もう!

 

いい!わかったわね!ちゃんと返事すんのよ!

 

それじゃもう1回だけ…みんなー♪ちゃんといい子にしてたかなぁー?

 

……………………はーい♪

 

立派にお返事できてとーっても偉いわ♪

 

さてさて♪いい子のみんなは前回までのにこにーの活躍をちゃーんと覚えいてくれたかしら?

 

前回のにこにーsideのお話は、3機のスローネの改造機との戦闘だったわよね?

 

邪魔なファングは多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”でまとめて撃ち落として、“トリケロス改Ⅱ”のビームサーベルでGNショートソード二刀流で攻め立ててくる青いスローネツヴァイを華麗に一刀両断♪

 

そんなお話だったわね♪

 

うふふ♪みんな美少女スクールファイターのにこにーの大活躍にドキドキしちゃったんじゃない?

 

でもにこにーにホレれちゃダメだからね?

 

残念だけどにこにーは売約済み♪なのぉ♪

 

えっ?別にこの世界線の残念な非○女のにこにーにはホレたりしない?あと前回は小学生レベルの簡単な引き算間違ってそれをサポートAIに指摘されてイラッと来たからハイ・モック相手にうさ晴らしの大暴れとかしていたのをスルーすんな?

 

…………………………………な、なーんのことかなぁ?

 

にこにーちょーっとあなたの言ってることの意味がわっかんないわー。

 

まぁ確かにヤることヤっちゃってるから非○女だけど……小学生レベルの簡単な引き算を間違った?

 

えー?やだー♪

 

にこにー♪そんなことしてないわよぉー?

 

それにハイ・モックさん相手にうさ晴らしで大暴れ?

 

いやーん♪

 

にこにーわぁ♪そーんな野蛮なことしてないにこ♪

 

………してないにこ♪

 

聞こえなかったのかなぁ?

 

それじゃもう1回おっきな声で言ってあげるわね♪

 

いーい?にこにーわぁ♪小学生レベルの簡単な引き算をせーだいに間違ってそのことをサポートAIに指摘されてドヤ顔で“アンタの方が計算間違ってるわよ!ドヤ!”とか計算間違えなんてするはずのないサポートAI相手にドヤドヤしてさらに申し訳なさそうに訂正されて指まで使って引き算しなおしたら間違ってたのは実は私の方でそんな簡単な引き算間違うなんて恥ずかしいことを誤魔化すため&空気読まないハイ・モックにイラッとして八つ当たり気味に“トリケロス改Ⅱ”を振り回して暴れまわったなーんて、そーんな野蛮なことわぁ…し!て!な!い!に!こ!!!

 

してないの!引き算も間違ってないしハイ・モック相手にうさ晴らしで大暴れもしてないの!

 

いいわね!

 

この話題は終了!

 

終わりよ!終わり!

 

ったく…余計なこと覚えててやがって…何のためにどっかの鳥娘の話を間に挟んだと思ってんのよ……えーっと、それでどこまで話したっけ?

 

………あぁ。

 

GNショートソード二刀流の青いスローネツヴァイの改造機をぶった切ってやったわ!ってところまでだったわね。

 

それでね?

 

青いスローネツヴァイの改造機をぶった切って撃墜してやると、今度はどうやら紫色のスローネアインの改造機のバカデカいGNメガバスターランチャー(仮)のチャージが終わったっぽいのよね。

 

前回も軽く触れたけど、あの紫色のスローネアインの持ってるバカデカいGNメガバスターランチャー…単機では消費エネルギーをまかなえないっぽくて、随伴している白いスローネドライを予備エネルギータンク代わりに改造して運用してるのよ。

 

2機分…ううん。

 

エネルギータンクの分も含めるから2機分よりももっと大きなエネルギーを消費してぶっ放す一撃…。

 

どうしましょう!大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターのにこにーがだいだいだいだいだいだいだぁぁぁぁぁぁぁぁい!ビンチよぉぉぉぉ♪

 

なーんてね♪

 

ビーム系の攻撃を吸収できる“アブソーブシステム”を内蔵したとっておきの1つ!“マフツノヤタカガミ”を装備している私のこの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の前では、例え2機分以上のエネルギーを消費して放たれる強烈な一撃だって、ビームならまーったく無意味なのよ♪

 

ってかむしろビームならおいしくいただいちゃう的な♪

 

それじゃさっそく…バトルの続きとイってみましょっか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでバトル真っ最中の大銀河宇宙No.1美少女スクールファイターのにこにーよ!

 

「“マフツノヤタカガミ”!起動!」

 

<了解。“マフツノヤタカガミ”起動。>

 

エネルギーパイプで連結してバカデカいGNメガバスターランチャー(仮)のチャージをしていた紫色のスローネアインの改造機&白いスローネドライの改造機。

 

チャージが終わったみたいでヤバそうな高エネルギー反応をビンビン発してるわ!

 

でもそのヤバそうな高エネルギー反応からぶっぱなされるビーム!

 

“マフツノヤタカガミ”で残らずぜーんぶおいしくいただきます♪してやるってのよ!!!

 

「時間的にちょっと早いけどディナータイムよ!」

 

これだけの高エネルギー反応からぶっ放される一撃…確かに直撃したら防御特化の機体でもただじゃすまない威力なんでしょうけど、デカ乳タヌキな希の魔改造ドムが問答無用で連射しやがる非常識な威力のサテライト・リボルバーに比べればどーってことないわ!

 

<ロックオンアラート。前方の敵機にロックオンされました。>

 

“マフツノヤタカガミ”の準備を終えて、ごちそうが発射されるのを今か今かと待っていると、ウズメがロックオンされたって報告してくれたわ。

 

どうやら私の“禍にこ”が紫色のスローネアインの改造機にロックオンされたみたいね。

 

さっきからロックオンを知らせるロックオンアラートが“禍にこ”のコックピットにびーびーとやかましく響いてるわ。

 

ってかこのロックオンアラート!ホントやかましい!

 

「ウズメ!このロックオンアラート!びーびーうるさいから解除して!!!ってかいちいちロックオンなんてしなくても避けやしないからさっさとぶっ放してきなさいってのよ!!!」

 

<了解。ロックオンアラートを解除します。アラート。高エネルギー反応。更に増大。>

 

びーびーとやかましいロックオンアラートを解除してくれたウズメは、続けて今度は前方の敵機から発せられているエネルギー反応がさらに増大したって報告をしてくれたわ。

 

ってかさ!ちょっと!あんた達はまだ出力あげんの?!

 

撃墜されてやるつもりはさらさらないけど、このあとのこととか考えんての?!

 

そんだけエネルギーを使ったら砲撃したあとに確実に動けなくなるわよ?!

 

前衛の青いスローネツヴァイの改造機がヤられたらからヤケになったの?!

 

エネルギー反応が結構ヤバめな数値になってきてるわよ?!

 

たがしかし!

 

禍にこのとっておき!“マフツノヤタカガミ”なら(たぶん)だいじょーぶ!

 

(たぶん)まだこのくらいのエネルギー反応からぶっ放されるビーム攻撃なら、“マフツノヤタカガミ”で残さず吸収できるはずよ!

 

これだけの高エネルギー反応からぶっ放されるビームを吸収するのは初めてだけど、スペック上ではまだ余裕はじゅーぶんにあるわ!!!

 

<アラート。ご報告します。前方の敵機より本機に向けて高エネルギー反応が放出されました。>

 

っ!とか言ってるうちに連中!バカデカいGNメガバスターランチャー(仮)からごんぶとの真っ赤なビームをぶっ放してきやがったわ!!!

 

「うっしゃ!!!きたー!!!」

 

擬似GNドライヴを搭載しているガンダムスローネ特有の真っ赤なビーム…。

 

しかも超ごんぶとでアホみたいに威力のある真っ赤なビームは、放たれると同時にロックオンしている私の“禍にこ”を消し飛ばすために真っ直ぐに向かってきたわ。

 

<着弾までおよそ…>

 

「その報告はいらないわ!大体わかるから!きっちり受け止めて吸い尽くすわよ!」

 

でもさっきも言ったけどだいじょーぶ!

 

ヤバめな破壊をもたらすその一撃は、“禍にこ”にとってはごちそうよ!

 

<了解しました。ここがいわゆる踏ん張りどころですね。スラスター出力上昇。全力でサポートいたします。>

 

私が真っ赤な大出力ビームの着弾までの予想時間の報告を断ると、ウズメはすぐに禍にこのスラスター出力を上昇させてくれたわ。

 

ウズメはウズメなりに、いつも今何をするべきかを自分で考えて動いてくれてるのよね。

 

ほんと、いい子よね。

 

普通のサポートAIじゃ絶対にそんなことはしないわ。

 

そらからの贈り物なんだし、大切にしてあげなきゃね。

 

「そう!それでいいの!ナイス判断よ!ウズメ!ビームは吸収できても着弾の衝撃までは吸収できないからね!しっかり踏ん張んなさいよ!禍にこ!!!」

 

さぁーて…準備は万全!

 

<大出力ビーム、来ます。>

 

「吸い尽くせ!!!“マフツノヤタカガミ”!!!」

 

頼むわよ!“マフツノヤタカガミ”!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

禍にこへと向かって真っ直ぐに放たれた真っ赤な大出力ビーム。

 

その大出力ビームを私は左腕に装備している真っ黒な大きなシールド“マフツノヤタカガミ”を機体前面に構えて受け止めたわ。

 

“マフツノヤタカガミ”で真っ赤な大出力ビームを受け止めた瞬間、コクピットにはドンって感じで衝撃が走り抜けて行ったの。

 

私は大出力ビームを受け止めて機体にかかる衝撃にで禍にこが吹き飛ばされないように、スロットルを目一杯に前へと押し出して全開でスラスターを噴射しながら、同時に“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムを稼働させて真っ赤な大出力ビームを吸い取り始めたわ。

 

“マフツノヤタカガミ”はアブソーブシステムを稼働させると、“ぶぃーん”って感じの鈍い駆動音を響かせながら、鏡のように磨きあげられている盾の表面に触れている真っ赤なビームを勢いよく、順調にごくごくと美味しそうに吸い込んでるわ♪

 

そんな“マフツノヤタカガミ”で吸収したビームは即座にエネルギーに変換されて、エネルギーケーブルを通って出撃時には空っぽになってる禍にこのエネルギーストレージへと蓄えられていくの♪

 

えっ?エネルギーストレージってなんだ?ですって?

 

あぁ。

 

そう言えば“武装領域(ウェポンストレージ)”のことはよく出てきているけど、エネルギーストレージってあんまり…って言うか初めて出てきた単語よね。

 

あのね?エネルギーストレージって言うのは…言うのは…な、なんだろ…。

 

改めて説明しようとすると説明の仕方に困るわね。

 

まぁ“武装領域(ウェポンストレージ)”に特殊な設定を施して、武器や装備を入れないかわりにエネルギーを貯蔵してるって思ってくれたらいいわ。

 

そもそもエネルギーストレージってかなりのマイナーなシステムだから、もしかしたらこの辺じゃ私くらいしか使ってないんじゃないかしら?

 

みんなはエネルギーストレージ内に予備エネルギーを満載して出撃すればエネルギー使い放題じゃね?とか思うだろうけど、そうそう都合のいいモノでもないのよね。

 

何でか知らないけど、エネルギーストレージってバトル開始時は空っぽの状態でしか運用できないのよ。

 

エネルギータンクやエネルギーカートリッジみたいに最初からエネルギーが貯まっている状態じゃ使えないから、エネルギーストレージってあんまり知られていないのかもね。

 

だって中身(?)空っぽってことはまともにエネルギーストレージを使うには、バトル中にエネルギーを何らかの手段で生成して貯めるか、今の私みたいにビームとか吸収してエネルギーに変換して蓄えるとかしなきゃダメでしょ?

 

同じように機体容量を割くなら、エネルギーストレージを使ってバトル中にエネルギーの生成とか吸収とか普通ならそんな面倒なことはしないで、最初から中身(?)の入ってるエネルギータンクやエネルギーカートリッジを使った方が早いもの。

 

私の場合は“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収しちゃうから別だけどね♪

 

まぁエネルギーストレージのことはそのうちちゃんと説明してあげるわ。

 

そらが。

 

私が説明するんじゃないの?ですって?

 

えー♪だってぇ♪説明とかにこにーは苦手にこ♪

 

適材適所にこ♪

 

……………さ、寒いとか言うんじゃないわよ!

 

言ったらぶっ○すからね!

 

エネルギーストレージのことはとりあえず置いといて…うふふ♪さっきから直撃していたら簡単に消し飛んじゃうレベルのヤバめの大出力ビームを“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムで吸収しまくってるから、エネルギーストレージの容量を示すサブモニターのケージがどんどん貯まっていくわ♪

 

この調子なら結構貯まるんじゃないから♪

 

たぶん3割…ううん。

 

4割はイケるわね♪

 

エネルギーストレージが4割も貯まれば、バカみたいにエネルギー消費の激しい“クサナギノツルギ”を2発はぶっ放せるわよ♪

 

でもこれだけの大出力ビームを吸収しても4割、か。

 

なーんか物足りない。って思うのはあのデカ乳タヌキのバ火力を見慣れてるからなんでしょうね。

 

試したことはないけど、デカ乳タヌキの希のドム・ハーミットがぶっ放してきやがるサテライト・リボルバーを吸収すれば、エネルギーストレージの容量はたぶん一発で満タンになっちゃうわ。

 

まぁあれは規格外過ぎるから比べても仕方ないんだけどね。

 

一撃でトリニティストライカーのエネルギーストレージを、現在進行形で4割近くも満たしてくれているあの紫色のスローネアインの改造機のGNメガバスターランチャー(仮)も中々のモノよ?

 

何回も言うけど、デカ乳タヌキのサテライト・リボルバーが頭おかしすぎるのよ。

 

<大出力ビームの終息を確認。機体各部に異常はありません。>

 

そうこうしているうちに真っ赤な大出力ビームは少しずつ粒子量が減っていって、最終的には辺りに少しばかりの真っ赤な粒子の残滓が舞い散るだけになっちゃったわ。

 

その舞い散る真っ赤な粒子の残滓を“あ。なんかキレイかも。”とか思っていたら、ウズメが砲撃の終息を報告してくれたわ。

 

「ん。りょーかいよ。」

 

私は少し名残惜し気持ちで真っ黒な宇宙空間に舞い散るキレイな赤い粒子の残滓から目を放すと、改めてサブモニターに表示してあるエネルギーストレージの容量へと目を移したわ。

 

「やっぱり今の砲撃でも貯まったのは4割ってところね。」

 

恐らくは約3機分くらいのエネルギーを消費してぶっ放した、紫色のスローネアインの改造機のGNメガバスターランチャー(仮)でも、エネルギーストレージを満たしたのは4割だけ…。

 

んっふふー♪

 

ってことわぁ♪

 

まだまだ余裕で吸収しまくれるってことよぉぉぉぉぉぉぉ♪

 

ビーム兵器主体の機体が相手なら無双確定じゃない♪

 

デカ乳タヌキみたいなバ火力はそうそういないから、私ったらさいきょーね!とか言えちゃうわ!

 

ヤバいわ!

 

これはマジでヤバいわ!

 

“マフツノヤタカガミ”さいこー!

 

“禍にこ”さいこー!

 

それを完璧に仕上げた大銀河宇宙No.1スクールファイターのにこにーはもぉぉぉぉぉぉぉぉぉっと!!!

 

さいこーよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!

 

「っと!禍にこの性能に狂喜乱舞するのはあとでもできるわ!まずはあの2機を先に片付けてちゃわないとね!」

 

危ない危ない…。

 

私としたことが禍にこの“マフツノヤタカガミ”が予想通りの性能を発揮してくれたことと、機体容量の多くを割り振ってまで確保しておいたエネルギーストレージの容量がこれまた予想通りいい感じだったことで思わず狂喜乱舞して狭苦しいコクピットの中で小躍りしそうになっちゃったわ。

 

ダメよ?にこ♪

 

そんなことしちゃ♪

 

エレガントじゃないでしょ♪

 

でも…でもね?

 

エレガントじゃないってわかっちゃいるけど!

 

やっぱり一生懸命作り上げた機体の目玉とも言えるシステムが予想通りの性能を発揮してくれたことを考えると、どーしても顔がニヨニヨしちゃうのよね!

 

だってうれしいじゃない!

 

頑張って作った私のガンプラが強いって証明されたんだから!

 

1人のガンプラビルダーとして、そして1人のガンプラファイターとして、何よりも最高の瞬間でしょ?

 

ガンプラバトルをヤっているヤツなら誰でもうれしいはずよ!

 

強さを証明できたんだからうれしくないはずがないわ!

 

んふふ♪

 

帰ったらそらのバカに自慢しよっと♪

 

禍にこは最高にこって♪

 

妹達…こころやここあ、虎太朗にも自慢しなきゃね!

 

お姉ちゃんのガンプラは最高なのよ!って!

 

<先程の砲撃の吸収によりエネルギーに余裕ができました。“クサナギノツルギ”の最大出力を今のうちに試し撃ちなさいますか?幸いにも敵機はエネルギーエンプティ状態なようなのでまともに動けないようです。動けない敵機は試し撃ちの的としては最適かと判断いたします。>

 

「た、試し撃ち?!」

 

えっ?

 

いや、確かに動けない敵機は試し撃ちの的としては最適かもしれないけど…流石に動けない敵機にアホみたいな威力の“クサナギノツルギ”の砲撃をぶっ放すのはかわいそうなんじゃないの?!

 

死体にムチ打つことになるんじゃないの?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ムチなら死体なんかじゃなくぴちぴちどえむーちかのえりーちかにちょーだい!打って!激しく打って!ムチでお仕置きして!物語の序盤ではまだいじわるなえりーちかにえいっ♪ぴしっ♪ってそのムチでたっぷりお仕置きして!ついでに毎度お馴染みの荒縄でキツく縛ってほしーの!縛ったらちゃーんと低温蝋燭もお願いね!さぁ!縛って垂らして打って!!!えりーちかにいっぱいお仕置きしてぇぇぇぇぇぇぇ♪ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♪♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!って!ナニ?!今のナニ?!ウズメ!今なんか聞こえなかった?!ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪って聞こえなかった?!どっかの将来的に残念に成り下がる賢い可愛い生徒会長(笑)の性癖丸出しの絶叫が聞こえなかった?!どっから?!どっから通信して来やがったの?!“クサナギノツルギ”の準備をしなさい!消し飛ばしてやるわ!毎度毎度アホな性癖丸出しで妄言垂れ流しにしてるドMを“クサナギノツルギ”の最大出力で消し飛ばすよ!!!」

 

“死体にムチ打つ”

 

そう思った瞬間に、どこからもなく聞こえてきた某ドMを拗らせたかしかいかわいい生徒会長の成れの果て(ミトメラレナイワ。17歳♪ちっかぁ♪)のようなナニカによく似た欲望丸出しの声。

 

その突然聴こえた欲望丸出しの声に驚いた私は思わず“ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!”って叫んじゃたったわ。

 

ってか私も自分で叫んどいてアレだけど、“ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!”ってナニよ…。

 

そんな不思議現象を体験した私はサポートAIのウズメにドMはどこから通信を送り付けて来たのか確認したんだけど…

 

<?>

 

サブモニターに写る羽衣っぽい着物を着た女の子アバターを使っているウズメは、首をかわいらしく傾げて“マスターはナニを言っているのでしょう?”って感じできょとんとこちらを見つめていたわ。

 

「ねぇ!聞こえなかった?!荒縄でキツく縛ってとか低温蝋燭もお願いね!とか聞こえなかった?!どこからともなく通信に割り込んで来ていたでしょ!どこよ!ドMはどこにいんのよ!!!」

 

私は感情がないはずなのにそんなきょとんとした表情が無性にかわいらしくしてなんだか萌えてしまいそうになる心に必死に自制をかけて、引き続きウズメ“ドM”はどこよ!って問いかけるんだけど…

 

<当機の通信記録にはマスターのおっしゃるような内容の記録は一切残されておりませんが?>

 

通信の記録はない。って報告されちゃったのよね。

 

そんなはずはないわよ!

 

だってキツく縛って蝋燭垂らして思いっきりムチでぶってぇぇぇぇぇ♪って確かに聴こえたもの!

 

「そんなはずないわ!確かに聞こえたのよ!上の口とマタノトビラな下の口からヨダレ垂らしながらお仕置きを懇願してるドMの声が!絶対に聞こえたの!」

 

<それはマスターの心の声なのではないでしょうか?荒縄でキツく縛られたり、低温蝋燭を垂らさせたり、ムチで打たれたり…。マスターはその様なプレイをお望みなのではありませんか?>

 

「う"ぇぇぇえ?!わ、私が?!」

 

そうしたらウズメがとんでもないことを言って来やがったわ!

 

荒縄でキツく縛られたり、低温蝋燭を垂らさせたり、ムチで激しく打たれたり…そんなプレイを望んでいるのは私なんじゃないの?って。

 

私がSMプレイを望んでる?

 

私が…?

 

<はい。>

 

「縛られたり…熱い蝋燭垂らさせたり…ムチで打たれたり…………。」

 

<世間一般で言うところのSMプレイですね。1度マイスターにご相談して実践してみては如何でしょうか?>

 

「そらと……えす…えむ…ぷれい…」

 

………い、1回くらいなら……そうね…1回くらいなら……試してみても……

 

『そうよ!にこ!しましょ!えすえむぷれい!ねっ!にこ!えすえむぷれいはさいこーなのよ!ふたりでソラにお願いしていぢめてもらいましょ!だいじょーぶ!荒縄なら腐るほどあるわ!低温蝋燭の貯蔵もじゅーぶんよ!ムチだって各種取り揃えているわ!さぁ!目眩(めくるめ)く被虐と嗜虐の世界へ旅立ちましょう!今夜はみんなでえすえむぱーりぃないとよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♪♪』

 

って!

 

聴こえたし!

 

やっぱりなんか聴こえたし!!!

 

「やっぱりなんか変なのが聴こえたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

<マスター…きっと酷くお疲れなのですね。>

 

「なんなのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

『ちっかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<お疲れで幻聴が聞こえ始めている所、大変恐縮なのですが、前方の敵機に動きがあるようです。>

 

「違うから!幻聴じゃないから!あれはきっとドMの生霊の生々しい欲望丸出しの声だから!じゃなくて!動き?!さっきの砲撃でエネルギー切れになってまともに動けないはずなのに?一体ナニをヤろうってのよ…?」

 

どこからもなく聴こえて来た謎のドMの叫びに翻弄されてグダりそうになっていたら、ウズメが前方の敵機に動きがあるって報告を入れてくれたわ。

 

前方の敵機…さっき協力して砲撃をぶっ放してきた紫色のスローネアインの改造機と白いスローネドライの改造機。

 

あの2機は自棄になってエネルギー切れになるまで砲撃をぶっ放してもうまともに動けないはずよ?

 

今さらナニをヤろうってのよ…。

 

そう思っていると、メインモニターに映し出されている白いスローネドライの改造機の方が、“武装領域(ウェポンストレージ)”を開いてナニかを取り出したの。

 

“武装領域(ウェポンストレージ)”から取り出したモノ。

 

それは…

 

「ナニアレ?真っ黒な…ナイフ?」

 

白いスローネドライの改造機が“武装領域(ウェポンストレージ)”から取り出したモノ。

 

それは真っ黒な刀身を持つ1本のナイフだったわ。

 

「今さらあんなナイフ1本取り出して何になるのよ?エネルギー切れでまともに動けないのよ?陸戦ならまだエネルギー切れでも歩けるから接近戦をすることもできるけど…。」

 

宇宙でエネルギー切れになったら推進剤の噴射でスラスターを使う実際(?)のガンダムとは違って、ガンプラバトルシミュレーターではスラスターが使えなくなるから移動なんてできないわよ?

 

エネルギー切れでも引き金を引きさえすれば弾が出る実弾兵器を取り出したんならわかるけど、接近しなきゃ使えないナイフなんて取り出しても意味ないわ。

 

「まぁいいわ。ビームライフルの射程距離まで近付いたらコアをぶち抜いて終わりだもんね。ウズメ!さっさと片付けて“μ's”の連中のところへ向かうわよ!」

 

私はウズメに一声かけて、ビームライフルの射程距離まで移動しようとしたんだけど…

 

<了解しまし、っ!アラート!敵機より高エネルギー反応を検出!>

 

その時。

 

ウズメが慌てて敵機から高エネルギー反応が検出されたって報告をしてきたのよ。

 

高エネルギー反応を発していたのはエネルギー切れを起こしているはずの白いスローネドライの改造機。

 

ううん。

 

正確には白いスローネドライの改造機が“武装領域(ウェポンストレージ)”から取り出した真っ黒な刀身のナイフ。

 

その真っ黒なナイフからシャレにならないレベルのエネルギー反応が発せられていたの。

 

「ナイフからエネルギー反応?!なんで?!ナニが起こってんの?!」

 

<不明です。ですがこのエネルギー反応…先程の砲撃時よりも確実に高い数値です。>

 

ウズメのその言葉が示す通り、真っ黒なナイフから発せられているエネルギー反応は、さっきの砲撃の時に検出されていた3機分くらいの高エネルギー反応よりももっと高い、倍くらいの…ううん、倍なんて生易しいもんじゃなく、何十倍もの高い数値だったわ。

 

希がサテライト・リボルバーをぶっ放す時に使っている心形流の奥義とか言っていたあの高圧縮エネルギーカートリッジが発するエネルギー反応よりもヤバい数値よ、コレ…。

 

「ナイフが“黒く”光ってる?」

 

ヤバいエネルギー反応を発している真っ黒なナイフ。

 

その真っ黒なナイフはエネルギー反応の高まりに合わせるかのように、今度は刀身から黒い光を発し始めたの。

 

黒い光。

 

光ってるのに黒いとか自分でもナニを言ってんのかマジでイミワカンナイけど、光ってるのよ。

 

黒く。

 

怪しく

禍々しく。

 

そんな謎現象を起こしまくってる真っ黒なナイフ。

 

今度は刀身に血管みたいな真っ赤な沢山の筋が現れて…

 

「脈打って…る?」

 

どくん。

 

どくん。

 

と、脈打ち初めて…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

なにやら怪しげな状況になって参りましたにこちゃんside。
次回もにこちゃんががんばルビィいたします。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

PCのネット環境が不調に陥りソロライブ3のCD全27枚をウォークマンで聴くために全て手打ちでPCに取り込むはめになったQooオレンジでございます。
長時間椅子に座っていたので腰が…。

さて今回は第7話のことりさんsideの5回目となります。
結局今回もグダグダに…。
どうしてこうなった。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのご 始まります。































[[これでたぶん…あっ♪つながりましたよ!穂乃果先輩!真姫ちゃん!聞こえてますか!こちらお米大好きオコメスキーでお馴染みの花陽です!]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

ど~やら穂乃果ちゃんと真姫ちゃんに通信が繋がったみたいだね♪

 

流石は高性能な通信装置を持っている花陽ちゃんのジム・カーバンクルですぅ♪

 

レーダー範囲もと~っても広いし、武装も強力だし♪

 

と~っても便りになるよね♪

 

増援を呼びまくってるコマンダー・モックさんのお片付けはこれでなんとかなりそ~ですぅ♪

 

あれ?そ~言えば…な~んか2つくらい忘れてるよ~な…?

 

なんだっけ?

 

[[…通信?この忙しい時に誰から!って、花陽たちからしかないわよね。花陽!何の用よ!今ちょっと忙しいのよ!さっきから倒しても倒してもハイ・モックが沸いてきて!]]

 

う~ん。

 

いつもはうっかり♪ナニカを忘れたりしないはずのかしこいかしこいことりちゃんなのに、ナニを忘れてるのか思い出せません…。

 

むぅ。

 

なんだか小骨が喉に引っかかってるみたいで気になりますぅ。

 

気になるけど…まぁ忘れてるならそんなに大事なことじゃないんですぅ。

 

なんだかと~っても大事なことだったよ~な気もするけど、忘れちゃって思い出せないなら所詮はその程度のことなんですぅ。

 

だから気にしない♪気にしない♪

 

増え続けてるハイ・モックさんに囲まれて現在進行形でふるぼっこ♪になってる凛ちゃんのこととか、さっきチラリと見えたこっちに向かってきている赤・青・黄色の3機の敵機のことなんて思いだせないからあんまり大事なことなんかじゃないんですぅ♪

 

たぶん。

 

それよりもまずはコマンダー・モックさんのお掃除ですぅ♪

 

真姫ちゃんに通信は繋がったみたいだから、さっそくコマンダー・モックさんを探してやっつけてもらわなきゃ♪

 

[[はひ!こちら現地の花陽です!今ですねー!花陽は海未先輩とことり先輩と3人で話題のお米スイーツのお店に来ているんですよー!ではではさっそく!このお米スイーツを開発したパティシエの…]]

 

ナニを忘れてるのか思い出せないからとりあえずは放っておくとして、花陽ちゃんは通信が繋がるとすぐに真姫ちゃん相手にボケ始めました。

 

今回の設定は食レポみたいですぅ♪

 

お米スイーツってところがオコメスキーの花陽ちゃんらしいよね♪

 

[[そういうムダなボケはいいから!用があるなら早く言って!こっちはハイ・モックの掃除の他に突撃しまくって1人でどんどん突き進んで行ってるアホのお世話もあるの!!!忙しいの!!!とにかく忙しいの!!!花陽のムダなボケに付き合ってる暇はないの!!!わかったらさっさと用件を言いなさい!!!!!]]

 

そんな花陽ちゃんの小粋なボケに対して、通信に出てくれた真姫ちゃんはキレ気味でまくし立ててますぅ♪

 

でも真姫ちゃんがキレ気味なのも納得しちゃうよね?

 

今日は(も?)満員御礼状態のハイ・モックさんのお掃除に加えて、バトルになるととにかく突撃して作戦も連携もみ~んな無視して1人で突き進んで行っちゃうア…げふんげふん♪

 

アホ(あ♪結局アホって言っちゃった♪)じゃなくて穂乃果ちゃんのお世話もしなきゃだもんね~。

 

大変だよね。

 

大変なのに通信に出たらいきなり小粋なボケで食レポごっこされちゃったらキレ気味になっちゃうよね。

 

ごめんね、真姫ちゃん?

 

穂乃果ちゃんのお世話を押し付けちゃって♪

 

[[ちょっと真姫ちゃん!今だれのことをアホって言ったの!穂乃果のことでしょ!穂乃果ことをアホって言ったんでしょ!穂乃果はアホじゃないもん!!!アホじゃないんだからね!!!!!]]

 

そして真姫ちゃんの通信越しに聞こえてくるのは我らがアホっ娘の穂乃果ちゃんの元気でかわい~お声ですぅ♪

 

その我らがアホっ娘♪穂乃果ちゃん。

 

真姫ちゃんのアホって言葉に反応して、またいつもの“穂乃果はアホじゃないもん”を言ってますぅ。

 

穂乃果ちゃんのこのやり取り(?)もすっかりお馴染みになってきたよね?

 

ここで唐突ですが穂乃果ちゃんのセリフをみんなで大きな声で言ってみましょ~♪

 

それじゃみなさんご一緒に♪

 

さん♪はい♪

 

穂乃果はアホじゃないも~ん♪

 

ですぅ♪

 

[[アホじゃないもん!ってあきらかにアホでしょ!アホじゃないならなんなの!バカなの?マヌケ?それとも脳足りん?ほら!どれがいいの?アホじゃないならどれがいいのよ!って言うかアホって呼ばれてる自覚があるなら少しは考えて行動してよね!穂乃果先輩のフォローのためにこんなハイ・モックの集団のど真ん中に装甲の薄い素組の百式で来なきゃいけないこっちの身にもなりなさい!きゃ!危なっ!アホにかまっていたらまた被弾するところだったわ…ってかナニよあの角付きのハイ・モック!角なんて付けてナマイキよ!ナニ?指揮官機のザクの頭に角が付いてるみたいに雑魚いハイ・モックの分際で指揮官機のつもりなの?だったらホントにナマイキ!!!決めた!そのナマイキな角!へし折ってヤるわ!]]

 

穂乃果ちゃんのお馴染みのセリフを聞いたキレ気味な真姫ちゃんはますますヒートアップしてますぅ♪

 

でも怒り狂ってスキができちゃったみたいだね。

 

角付きのハイ・モックさんに攻撃されて危なく被弾しちゃうところだったみたいですぅ。

 

真姫ちゃんは角付きなんてナマイキ!って言って、その角をへし折ろうとか言ってますぅ。

 

角をへし折るよりビームライフルをずきゅ~んって撃って撃墜しちゃったほ~が早いよ?

 

あれ?ちょっとまって?

 

真姫ちゃん…角付きのハイ・モックさんって言ったよね?

 

その角付きのハイ・モックさんって……コマンダー・モックさんじゃないのかな?

 

[[穂乃果アホじゃないもん!!!]]

 

[[アホじゃないならいきなり作戦無視して突撃なんてしないでよ!おかげでなにもかも全部めちゃくちゃよ!ほら!それよりもしゃべってる暇があるなら手を動かして1機でも多くハイ・モックを片付けて!]]

 

[[むぅぅぅぅぅ!!!真姫ちゃん!あとでちゃんと穂乃果はアホじゃないっててーせーしてもらうからね!]]

 

[[あっちはあっちで楽しそうですねー。]]

 

ことりが真姫ちゃんがナマイキ!って言っていた角付きのハイ・モックさんはコマンダー・モックさんじゃないのかな?って内心で思っていると、穂乃果ちゃんと真姫ちゃんは一通りのやり取りを終えて再びハイ・モックさんのお掃除に取りかかったみたいですぅ。

 

そんな2人を見て(通信だから聞いて?)、花陽ちゃんはしみじみと楽しそうですね~♪だって♪

 

花陽ちゃんのその意見にはことりも賛成ですぅ♪

 

穂乃果ちゃんも真姫ちゃんもと~っても楽しそうだよね♪

 

楽しいことはい~ことですぅ♪

 

[[そうですね…じゃありません!穂乃果!真姫!そこに頭に角の付いたハイ・モックが居るのですね!]]

 

そんな花陽ちゃんの呟きに海未ちゃんも同意しそうになっちゃったみたいだけど、あと一歩のところで思い止まって、穂乃果ちゃんと真姫ちゃんに角付きハイ・モックさんが居るの?って聞いています。

 

角付きハイ・モックさん…つまりは今話題のコマンダー・モックさんですぅ♪

 

海未ちゃんのその問いかけに対して穂乃果ちゃんと真姫ちゃんは…

 

[[角の付いたハイ・モック?いるよ?いるけど…]]

 

[[いるけど?]]

 

[[角へし折ってヤろうと思ってたら逃げられたのよ!あの角付きハイ・モック!!!]]

 

って答えてくれました。

 

あ~あ。

 

せっかく近くにいたのにコマンダー・モックさんに逃げられちゃったんだ。

 

ざ~んねん♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

[[あっ♪ほんとですね。広域レーダーで確認しましたけど、コマンダー・モックが真姫ちゃんと穂乃果先輩からどんどん離れていってます。]]

 

花陽ちゃんの広域レーダーではそんな逃げ出したコマンダー・モックさんの反応がしっかりと写ってるみたいだね。

 

やっぱり広くていいよね♪花陽ちゃんのカーバンクルの広域レーダー♪

 

[[なっ!穂乃果!真姫!その角付きハイ・モックを絶対に逃がさないで下さい!その角付きハイ・モック…コマンダー・モックがこのハイ・モック異常繁殖の原因です!]]

 

[[う"ぇぇぇえ?!ハイ・モックのこの異常な増え方はアイツのせいなの?!そういうことはもっと早く言ってよね!穂乃果先輩!雑魚の相手はあと回しよ!まずはあの角付きハイ・モックを追うわ!]]

 

[[海未ちゃんのお話むずかしすぎて穂乃果にはなんのことかよくわかんなかったけど、とにかくあの角のついたハイ・モックをやっつければいいんだよね!うん!穂乃果におまかせだよ!いくよ!ポチ!]]

 

<<りょーかーい。>>

 

[[コマンダーだかコマンドーだか知らないけど!ずいぶんとふざけた真似してくれたわね…!この落とし前はきっちりつけさせてヤるわ!!!]]

 

穂乃果ちゃんも真姫ちゃんもヤる気全開だね♪

 

この様子ならコマンダー・モックさんのお片付けは穂乃果ちゃんと真姫ちゃんの2人にお任せしちゃってだいじょ~ぶみたいですぅ♪

 

それじゃことりたちは穂乃果ちゃんと真姫ちゃんがコマンダー・モックさんを墜としてくれるまで、このどんどん増えてるハイ・モックさんを1機でも多く撃墜して時間潰しですぅ♪

 

なんでかは知らないけどちょっと前の方に…海未ちゃん的に言えば12時方向に、ハイ・モックさんが密集してる場所があるから、まずはあそこからおそ~じ♪おそ~じ♪ですぅ♪

 

ことりちゃんのウイングガンダム・リトルバードが自慢の大型バスターライフルをぶっぱ~してみ~んなまとめて消し飛ばしちゃいますよぉ♪

 

そんなわけで大型バスターライフルのチャージ開始ですぅ♪

 

チャージ完了までちょ~っと待っててくださいね♪

 

花陽ちゃん的に言えば“ちょっとまっててぇ~♪”ですぅ♪

 

チャージが完了したら、お楽しみの殲滅タイムのはじまりはじまりですぅ♪♪♪

 

でも…

 

「なんであそこだけあんなにハイ・モックさんが群がってるんだろ?」

 

ことりは大型バスターライフルのエネルギーチャージをしながら、そんなことを考えちゃいました。

 

さっきから気になっていたんだけど、あそこだけハイ・モックさんの密度がスゴいことになってるんだよね?

 

ハイ・モックさんが集まるよ~な“ナニカ”が、あそこにあるのかな?

 

ハイ・モックさんのエサとか?

 

う~ん…自分で言っておいてアレだけど、ハイ・モックさんのエサってなんだろう?

 

[[群がってる、ですか?あ、本当で…す………あぁぁぁぁ!!!!!わ、忘れていましたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

「きゃっ!う、海未ちゃん?!ど~したの?いきなりそんなに大声だして?それに…忘れていましたって、ナニを忘れちゃってたの?」

 

大型バスターライフルのエネルギーチャージをしながらなんとなく呟いたことりの言葉を聞いて、海未ちゃんは突然おっきな声で“忘れていました”って叫びだしました。

 

海未ちゃんったら突然おっきな声を出すからことりちゃんはと~ってもびっくりしちゃいました♪

 

でも…海未ちゃんはナニを忘れていたんだろ?

 

ことりもさっきからナニカ大切なことを2つくらい忘れてるよ~なきもしていたけど…。

 

海未ちゃんの忘れていたことを聞いたらことりもナニを忘れているのか思い出せるかな?

 

それじゃ海未ちゃん♪

 

ナニを忘れていたのか発表よろしくです♪です♪ですぅ♪

 

[[り、凛のことです!凛が前衛でハイ・モックを大量に引き付けてくれていたことを私は!いえ!私達はすっかりと忘れてしまっていたんですよ!!!]]

 

「あっ…。」

 

[[あっ…。]]

 

[[おみゃーら…やっと…やっと…やぁぁぁぁぁぁぁぁぁっと!凛のこと思いだしやがったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

[[あわわわわわ!!!り、凛ちゃん!いますぐ助けるから!!!チョットマッテテェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

おあとがよろし~よ~で♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で終わりにしたかったんだけど、まだまだ10000字には届いてないからことりのお話は継続しちゃいますね♪

 

そんなこんなでことりたちは慌てて凛ちゃん救出のために総攻撃を開始しました。

 

[[この!この!この!この!あーもう!撃っても撃っても一向にハイ・モックの数が減りません!なんて!なんて!幸せなこうけ…じゃなくて、なんて!厄介な!]]

 

海未ちゃんのジム・スナイパーⅡのスナイパーライフルがじゃんじゃんばりばり火を吹きまくってますぅ♪

 

まともに狙いをつけていないはずなのに、海未ちゃんが放つスナイパーライフルのビームは、み~んなハイ・モックさんのコアを一撃でぶち抜いてます。

 

やっぱり海未ちゃんの射撃スキルはスゴいよね。

 

もしかしたら海未ちゃんは射撃の腕前だけならソラ君よりも上かもしれません。

 

ソラ君よりも上…それはつまり確実に世界レベルってことだよね…。

 

いいなぁ…。

 

ことりは海未ちゃんの才能にちょっとだけ…ほんとにちょっとだけ…嫉妬しちゃいます。

 

でも海未ちゃん。

 

さっきからちらほらとなんだか真姫ちゃん的イミワカンナイ♪言葉がポロリとお口からこぼれちゃってるんだけど……海未ちゃんってハイ・モックさんが好きなのかな?

 

海未ちゃん…モックハザードを夢のような光景とか、今もなんて幸せな光景♪って言いそうになって慌てた訂正してますぅ。

 

あのハイ・モックさんのどこがいいのかな?

 

弱いし邪魔だしカッコ悪いし。

 

ハイ・モックさんのいいところと言えば、ガンプラとしのお値段が安いくらいだよね?

 

だいたいどこでも700円くらいで買えますぅ。

 

ジムとどっこいどっこいなお値段ですぅ。

 

まぁ趣味は人それぞれだから海未ちゃんがハイ・モックさんらぶ♪でも別にいっか。

 

[[うひょー!ハイ・モック倒しまくりでGPがジャンジャン貯まっていきます!これはこれでご褒美ですよ!ご褒美!]]

 

ハイ・モックさんらぶ♪っぽい海未ちゃんのことはとりあえず置いておいて、凛ちゃんに対していつものちょっとまってて~♪を叫んでいた花陽ちゃんも、一撃必殺の威力を持っているレールカノンを武装領域(ウェポンストレージ)にしまって、代わりに取り出した2丁のビームマシンガンをそれぞれ両手に持ってハイ・モックさん相手にダダダダ~♪撃ちまくってますぅ。

 

通信画面越しに写る花陽ちゃんのお顔はなんだかニヨニヨしてますね。

 

たぶん今の言葉通りに、凛ちゃんにばかり攻撃してこっちには見向きもしない無抵抗なハイ・モックさんをいっぱい倒して、どんどんと貯まっていくGPを見て思わずニヨニヨしちゃってるんだね。

 

その気持ちはことりにもちょ~っとわかっちゃいますぅ。

 

[[痛くもかゆくもにゃーけど一方的にボコられるのはにゃんか腹立つにゃ。ここはやっぱりファイナルベニャッガイで…。]]

 

そしてすっかり忘れられていた凛ちゃん♪

 

今もハイ・モックさんに囲まれてふるぼっこ中♪なんだけど、ベニャッガイが固すぎて雑魚のハイ・モックさん程度の攻撃じゃびくともしないから、ずいぶんと余裕そうですぅ。

 

たま~にことりたちをからかうよ~に“自爆しよっかな♪”って通信を送ってきます♪

 

凛ちゃんからそんな通信が送られて来る度に…

 

[[自爆は駄目です!お願いだからそれは止めて下さい!]]

 

海未ちゃんが慌てて止めに入ってますぅ。

 

ことりは凛ちゃんの自爆アピールは凛ちゃん流の笑えない冗談だから、ほ~っておいてもいいとおもうんだけどね~。

 

ほ~っておいて自爆されても困っちゃうんどけどね♪

 

[[この距離でファイナルベニャッガイを使ったらもれなく花陽たちまでご臨終しちゃいますからねー。]]

 

花陽ちゃんの言う通り、もし凛ちゃんが自爆しちゃったら、じみ~に近いところにいることりたちまで爆発に巻き込まれてご臨終になっちゃいますぅ。

 

自爆するなら効果範囲外に退避してからにしてほし~ですぅ。

 

[[それならがんばってこのハイ・モックを片付けて欲しいにゃ。さっきからガンガンって音がコクピットの中に響きまくってうるせぇーにゃ。]]

 

それにしても…さっきからみんな意外によゆ~そ~だよね。

 

手にしたそれぞれの武器でハイ・モックさんを倒しまくりながら、みんなでおしゃべりしてますぅ。

 

ちなみに…ことりは大型バスターライフルのチャージを止めて、シールドに内蔵してあるビームキャノンでハイ・モックさんを攻撃してます♪

 

大型バスターライフルをぶっぱ~してもいいんだけど、忘れられてずっ~っとふるぼっこ♪になっていた凛ちゃんを巻き込んでぶっぱ~なんてそんなかわいそうなことはできません!

 

大事なことだからも~1回いいますね?そんなかわいそうなことは心やさし~ことりちゃんにはできませんったらできません!

 

だ♪け♪どぉ♪あは♪♪♪いちいちチマチマとハイ・モックさんを撃墜するのがめんど~になってきたら大型バスターライフルをぶっぱ~しちゃうかもぉ♪

 

うふふふふふ♪♪♪

 

「あ♪そ~言えば…」

 

凛ちゃんを忘れていたことを思い出したついでに、ことりも忘れていたことを思い出したんだよね~。

 

ひとつは凛ちゃんのことだったんだけど、実はうっかりさん♪なことりちゃんはも~ひとつ忘れていることがあったんですぅ♪

 

うっかりさん♪なことりちゃんが思い出したこと…それはことりがハイ・モックさんを引き連れて海未ちゃんたちに合流するときにチラリ♪と見えた、こっちに向かってきている赤と青と黄色の3機の敵機(たぶん)のことですぅ。

 

ほ~っておいてもそろそろ花陽ちゃんのジム・カーバンクルの広域レーダーに引っ掛かるとは思うんだけど…やっぱりみんなに言っておいたほ~がいいのかな?

 

でもでも今はハイ・モックさんのお掃除で忙しそ~だし…。

 

ど~しよっか?

 

[[ことり?何ですか?そう言えばとは?一体、何がそう言えば何ですか?気になるのでそこまで言ったのならば最後まで言って下さい!]]

 

[[そうですよ!ことり先輩!どうせことり先輩のことなのでろくでもないことなのはわかりきってますけど、そこまで言っておいてなんでもない♪なんて言われたら気になって夜も眠れなくなります!]]

 

[[凛も気になるにゃ。イヤな予感しかしにゃーけど聞かないで後悔するよりも聞いて後悔したほうがちょっとはマシだからナニを言おうとしたのか教えて欲しいにゃ。]]

 

ことりがど~しよっか?って悩んでいると、ことりの呟きを聞いた海未ちゃんたちが気になるから教えて欲しいな♪って言ってきました。

 

そこまでお願いされちゃったら言わなきゃ失礼だよね♪

 

うん♪

 

それじゃ発表しま~す♪

 

「あのね?こっちに赤い機体と青い機体と黄色の機体…3機のたぶん敵機かな?が向かってきてるの。」

 

[[…はい?]]

 

[[…にゃ?]]

 

[[あ。ほんとですねー。カーバンクルの広域レーダーに引っ掛かりましたよ。って!高エネルギー反応?!あの3機から攻撃です!ゴツい砲撃が来ます!!!みんな!避けてくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな~♪ちゃんと生きてる?まだ動ける?」

 

みんなに忘れられながらも1人で前衛として前に出て、次から次に沸いてくるハイ・モックさんを引き付けていてくれた凛ちゃんのベニャッガイ。

 

そんな凛ちゃんのベニャッガイに群がるハイ・モックさんをがんばってお掃除していたことりと海未ちゃんと花陽ちゃんの3人だったんだけど、お掃除中にことりはハイ・モックさん以外の敵機が近付いていることを思い出しちゃいました。

 

いつものグダグダなやり取りをしながらみんなにそのことを伝えたんだけど…。

 

[[いやー、びっくりしました!あっ♪こちら花陽です!ダメージはありません!まだまだ行けます!]]

 

花陽ちゃんのジム・カーバンクルの広域レーダーに接近中の3機の敵機を捉えた瞬間。

 

突然その3機の敵機(のうちの1機)から、当たるとヤバそうな威力の砲撃がことりたちに向けて発射されちゃったんだよね。

 

ことりたちは花陽ちゃんの警告を聞いてすぐにハイ・モックさんへの攻撃を止めて、それぞれ砲撃から逃れるために回避行動に移りました。

 

ちゅん♪ちゅん♪花陽ちゃんが避けてください♪って叫んですぐに回避行動に入ったおかげで、ことりとことりのウイングガンダム・リトルバードは当たるとヤバそうな威力の砲撃から無事に逃れられることができたよ♪

 

いち早く広域レーダーで高エネルギー反応を察知して、ことりたちに砲撃が発射されたことを教えてくれた花陽ちゃんと花陽ちゃんのジム・カーバンクルももちろん回避に成功していますぅ♪

 

[[こちら海未です!私もダメージはありませんのでまだ戦闘の継続は可能です!ですが…遠距離からの攻撃だなんてなんて卑劣な!]]

 

ことりの近くでスナイパーライフルを乱れ撃ちしていた海未ちゃんも無事みたいですぅ。

 

そんな海未ちゃんは遠距離からの攻撃は卑劣な~♪って憤慨してますぅ。

 

でもね?遠距離から一方的に狙撃しちゃうスナイパーな海未ちゃんがそれ言っちゃうのかな?

 

海未ちゃんなんてピンポイント狙撃で一方的にコアをぶち抜いてるよね?

 

そう思ったのはことりだけじゃなかったみたいですぅ。

 

[[えっ?スナイパーな海未先輩が遠距離からの攻撃は卑劣な!とか言っちゃうんですか?]]

 

サブモニターに写し出された通信画面の向こう側では、花陽ちゃんもちょっと呆れたよ~なお顔でことりが思ったこととおんなじことを言ってますぅ。

 

「は~い♪ことりもそ~思いま~す♪」

 

もちろんことりも全面的に花陽ちゃんにさんせ~です♪

 

なんだか理不尽なこと言ってる海未ちゃんはほ~っておいて、お次は大量のハイ・モックさんに囲まれてふるぼっこ♪になっていた凛ちゃんですぅ♪

 

凛ちゃんはもろに砲撃のビームが直撃していたけど…まぁ凛ちゃんのベニャッガイはムダに頑丈だからだいじょ~ぶだよね♪

 

[[ビームはちみーっとあっちかったけどベニャッガイはへっちゃらにゃんにゃんだにゃ!それよりも凛のことボコってくれやがってたハイ・モックもさっきの砲撃のビームでまとめて一掃されてすっきりだにゃ!って!そーじゃなくて!おみゃーら!くっちゃべってるヒマはねーにゃ!赤いのと青いのと黄色いのが来やがるにゃ!]]

 

ねっ?やっぱりだいじょ~ぶだったでしょ?

 

さすがはマッドビルダー花陽ちゃんお手製の魔改造モビルスーツですぅ♪

 

砲撃に巻き込まれて雑魚のハイ・モックさんがみんな消し飛んじゃった中で、凛ちゃんのベニャッガイだけはぴんぴんしてますぅ♪

 

ようやく囲んでいたハイ・モックさんがいなくなってすっきりした凛ちゃんは、通信画面の向こう側でどや顔でVサインをしていたけど、すぐにハッとした(凛ちゃんだからにゃっとした、かな?)顔で砲撃を放った敵機が来たよ~って教えてくれました。

 

その報告を受けて花陽ちゃんは…

 

[[っと!そうでした!うーちゃん!最大望遠であの3機を映してください!]]

 

<<はーい。さいだいぼーえーん。>>

 

サポート担当の電子精霊さん“うーちゃん”に最大望遠で敵機を映してくださいってお願いしてますぅ。

 

「どう、花陽ちゃん?見える?相手が何の機体とかどんな改造とかわかるかな?」

 

[[はい!モチのロンでバッチリです!今からみんなにもモニターのデータを転送します!うーちゃん!お願いします!]]

 

<<そっちもりょーかーい。でーたてんそー。でーたてんそー。>>

 

ことりがこちらに向かってきている敵機が何の機体なのかな?って聞いてみると、花陽ちゃんはすぐにことりだけじゃなく海未ちゃんと凛ちゃんにも画像データを転送してくれました♪

 

[[お!画像が来たにゃ!かよちんあんがとにゃ!]]

 

[[こちらにも来ました。来ましたが…私にはあれが何のガンプラなのか判断できません…。]]

 

凛ちゃんと海未ちゃんにも問題なくデータが転送されたみたいですぅ。

 

2人ともさっそくサブモニターに写し出された画像データを見て確認してますぅ。

 

でも海未ちゃんはその画像データを見ながら、ちょっとだけ悲しそうなお顔で“私には何のガンプラなのか判断できません…”って呟いています。

 

まぁわかんなくても仕方ないよね~。

 

だって…

 

「海未ちゃんはガンプラバトルを始めて、って言うか、ガンダムを見始めてまだ1週間くらいだから、この画像の敵機が何のガンプラかとかはわかんないよね。」

 

流石に海未ちゃんでも1週間ちょっとくらいで全部のガンプラを把握するなんてできないもん。

 

それにガンプラってほんと~に沢山の種類があるから、ことりだってたま~にわかんないのがあるくらいだし。

 

[[すいません…毎日数話ずつちゃんと視聴はしているのですが…。]]

 

「だいじょ~ぶ♪焦らないで少しずつ覚えていけばい~よ♪とりあえず今は…花陽ちゃん♪説明よろしくですぅ♪」

 

今回の3機の敵機はことりもちゃんと知ってるガンプラだけど、説明はお米とガンプラを愛して止まない花陽ちゃんにおまかせしちゃいますね♪

 

決してことりが3機も説明するのがめんど~だからじゃありませんよ?

 

さっきも似たよ~なやり取りしましたけど、ほんとにほんと~ですよ?

 

[[はひ!花陽にどんとおまかせです!えーっとそれじゃまずは先頭にいる赤いヤツからですね!あれはズバリ!ガンダムバルバトスの第4形態がベースですね!海未先輩はガンダムバルバトスは知ってますか?鉄血のオルフェンズの主人公機ですよ!主人公機!オルフェンズについて熱く激しく語りたいところですが今回は割愛しちゃいますね!とりあえずはオルフェンズの鉄華団と真姫ちゃんのところの警備会社さんって色々とそっくりですよねー。そのうちあそこの団長さんも止まるんじゃねぇぞってサタデーでナイトなフィーバーしちゃうんでしょうか?花陽的にはそこのところが気になりますねー。おっと。今はそれどころじゃなかったですね!えーっと、あの赤いバルバトス…塗装してあるだけでこれといった改造はしてありませんね。見たところ武装もブレードが1本だけみたいですね。バルバトスと言えば鉄血メイスなのにブレードだけとかなんなんなんでしょうか?原作じゃブレードなんてほとんど使われていませんよ?花陽はメイスを求めてますよ!メイスを!うぉい!てめぇーら!メイス持ってこーい!]]

 

や~ん♪

 

流石は花陽ちゃんだね♪

 

ガンダムバルバトスのことをこれでもかってくらいにスッゴ~くわかりやすく海未ちゃんに説明してあげてますぅ♪

 

えっ?

 

今の説明じゃイミワカンナイ?

 

えぇ~?ダメだった?

 

ことりは花陽ちゃんのおばかな説明はと~ってもわかりやすかったと思うんだけどなぁ~?

 

って思ったんだけど…

 

[[もう今の説明をどこから突っ込めばいいのか私には判断しかねますので今回は突っ込みは自粛しておきますが…あの武装…反りのある片刃の剣…つまりは刀…。刀を使う…すなわちあの赤いガンダムは剣士なのですね!]]

 

海未ちゃんにも花陽ちゃんのわかりやすい説明はミジンコ伝わらなかったみたいですぅ。

 

あげくの果てには刀を持ってるからあのガンダムは剣士なんですね!って言い始めちゃいました。

 

海未ちゃん…ブレードを持ってるから剣士ってそれはちょっとどうなのかな?

 

ことりは海未ちゃんの“ブレード持っていればみんな剣士説”に異論をも~してみたんだけど…

 

「別にブレードを持っているから剣士ってワケじゃないと思うけど…?」

 

[[いえ!刀を持つものはすべからく剣士であるべきなのです!あって然るべきなのです!なので…あの赤い剣士の相手は私が務めます!護国園田流の名に賭けて!]]

 

って言われちゃいました。

 

なんだか海未ちゃんに変なスイッチが入っちゃったみたいですぅ。

 

まぁいっか♪

 

「ふ~ん。まぁことりは接近戦はあんまり好きじゃないから、赤いバルバトスの相手は海未ちゃんにおまかせするね。」

 

[[はい!任せて下さい!]]

 

海未ちゃんったら♪ヤる気まんまんだね♪

 

この場合、“ヤる気”じゃくて“殺(ヤ)る気”かな?

 

うふふふふふふ♪

 

[[残りの青いのと黄色いのは…]]

 

さてさて♪残りの2機はなにかな~♪

 

楽しみ♪楽しみ♪ですぅ

 

って思ったんだけど…ことりは大変なことに気付いてしまいました!

 

急いで花陽ちゃんを止めないと!

 

「まって!花陽ちゃん!」

 

[[ふぁい?!ことり先輩?ど、どーしたんですか?!]]

 

「うん♪あのね?」

 

[[あのね?]]

 

「今回はもう文字数が10000を越えちゃったから終わりのお時間ですぅ♪」

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

続きはまた今度♪

 

です♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

とりあえず…今回のバトルで登場する3機の内の1機はご覧の通りガンダムバルバトスとなりした。
残りの2機は…さてさて。何のガンプラになるのでしょうか?
次回のことりさん回まで皆様いろいろと予想してみて下さいませ。

次回はにこちゃんsideの更新となります。
にこちゃんが対峙する謎の黒いナイフ…。
黒いナイフの正体は?
そして黒いナイフの引き起こすあり得ない事態とは?

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

リトルデーモン千歌ちゃんのフィギュアを200円でGETできて思わずニヤニヤしてしまったQooオレンジでございます。
ゴスロリ…いいですよね。

本日はにこちゃん回の6回目となります。
前回、怪しいナイフを取り出した白いスローネドライの改造機。
今回は…。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのろく 始まります。



























“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムでスローネアインの改造機の放ったGNメガバスターランチャー(仮)をおいしくいっただきまーす♪って吸収した私は、全てのエネルギーを砲撃に使用してエネルギー切れで動けないスローネアインとスローネドライの2機を撃墜しようとしたのよ。

 

その時に何だかんだで呟いた一言がイミワカンナイモノを呼び寄せちゃったわ。

 

私が呟いた一言…その一言は“死体をムチで打つ”。

 

なんでそんな言葉を呟いたのかは前回のお話を見てもらえば(たぶん)わかると思うから、気になるならそっちを1回見てきてね♪

 

と、それはとりあえず置いといて…それでね?その言葉と共に突如として現れたのは、音ノ木坂在住かしこいかわいい某ドMの生徒会長(ミトメラレナイワ♪17歳♪春♪)…の生霊っぽいナニカ。

 

そんな音ノ木坂在住以下略なドMの生霊っぽいナニカに邪魔されて、私はなかなかエネルギー切れで動かなくなっている敵機を撃墜できずにいたの。

 

そうしたら事態はなんだかおかしな方向へと向かっていったわ…。

 

発端はエネルギー切れのスローネドライの改造機が武装領域(ウェポンストレージ)から取り出した一振りの黒いナイフ。

 

その黒いナイフがかなりヤバいエネルギー反応を発し始めたの。

 

そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナイフが“黒く”光ってる?」

 

ヤバいエネルギー反応を発している真っ黒なナイフ。

 

その真っ黒なナイフはエネルギー反応の高まりに合わせるかのように、今度は刀身から黒い光を発し始めたの。

 

黒い光。

 

光ってるのに黒いとか自分でもナニを言ってんのかマジでイミワカンナイけど、光ってるのよ。

 

黒く。

 

怪しく

禍々しく。

 

そんな謎現象を起こしまくってる真っ黒なナイフ。

 

今度は刀身に血管みたいに真っ赤な沢山の筋が現れて…

 

「何よアレ…ナイフが脈打ってる?」

 

どくん。

 

どくん。

 

と、脈打ち初めて…。

 

「紫色のエネルギー粒子?」

 

黒い光と脈動の高まりが最高潮に達すると、今度は血管のように真っ赤な幾本もの筋が浮かび上がっている黒い刀身から、大量の紫色のエネルギー粒子が放出され始めたわ。

 

「ちょっと!ちょっと!ちょっと!あきらかにヤバいでしょ!アレは!!!ウズメ!一度ここから離れて様子をみるわよ!それとこの意味わかんない現象のデータをできるだけ取っておいて!そらやアイリならなにかわかるかもしれないから!」

 

<了解しました。詳細データの収集を開始します。>

 

「頼むわよ!」

 

黒いナイフを取り出してからあきらかに様子のおかしい白いスローネドライの改造機。

 

私はその白いスローネドライの改造機が手にしている黒いナイフに、なにかイヤな予感を感じて、一度距離を取ってなにが起こっているのかを見極めることにしたわ。

 

厄介なことにイヤな予感って毎回毎回それこそイヤになるくらいムダによく当たるのよね…。

 

ってかこの不穏な状況でイヤな予感の1つも感じない方がどうかしてるわ。

 

そう思うでしょ?

 

目の前のアレはスローネドライの改造機なのよ?

 

“スローネドライ”の改造機なのに“紫色のエネルギー粒子”を発しているのよ?

 

あきらかにおかしいわよね?

 

だってスローネ系列の改造機から発せられるエネルギー粒子は擬似GNドライヴの赤い粒子のはずだもん。

 

そのはずなのに目の前のスローネドライの改造機(が持ってる黒いナイフ)が発しているのは紫色のエネルギー粒子なのよ。

 

そもそも紫色のエネルギー粒子ってところから怪しさ爆発しまくりじゃない。

 

長いことガンプラバトルをやってるけど、紫色のエネルギー粒子なんて今まで見たことも聞いたこともないわ。

 

“限界突破(リミットバースト)”とかの時に放出されるエネルギー粒子って普通は薄い緑色とかなのよ。

 

まぁ中には特殊な固有アビリティの影響で変わった粒子の色をしているヤツや、わざわざ機体容量を割いてまで設定を弄って粒子の色を変えている変わったファイターもいるにはいるけど…。

 

私はそんなことを考えながら禍にこを後退させて、白いスローネドライの改造機から距離を取ると、まるでそのタイミングを見計らったように黒いナイフから発せられている紫色のエネルギー粒子の放出量がさらに増して周囲に充満し始めたわ。

 

そしてその紫色のエネルギー粒子はまるで生きているかのように蠢(うごめ)き出して、白いスローネドライの改造機の周囲にある色々な残骸にまとわりついて…

 

「あの紫色のエネルギー粒子…残骸を引き寄せてるの?あんなモノ引き寄せてとどうしようってのよ?」

 

残骸をゆっくりと白いスローネドライの改造機へと引き寄せ始めたの。

 

そんな紫色のエネルギー粒子に引き寄せられている残骸の中には、私がさっき“トリケロス改Ⅱ”のビームサーベルで両断した青いスローネツヴァイの改造機も含まれていたわ。

 

でも引き寄せられているのは残骸だけじゃなかったのよね。

 

紫色のエネルギー粒子は、エネルギー切れとはいえまだ撃墜判定になっていないはずの…つまりはまだ“生きている”はずの紫のスローネアインの改造機まで引き寄せ始めたの…。

 

引き寄せられている紫のスローネアインの改造機は、始めのうちは手足をじたばたと動かしてもがいていたみたいなんだけど、次第に機体にまとわりついている紫色のエネルギー粒子の濃度が増していくにつれてその動きを鈍らせていって、終いには数回ビクンビクンと激しく痙攣でも起こしたかのようにイヤな動きを見せて完全に停止してしまったわ。

 

紫のスローネアインの改造機が動きを止めるのと同時に、禍にこのレーダーに2つ表示されていた敵機を示す赤い光点はその数を減らして残り1つになったの…。

 

それはつまり…。

 

「アイツ……味方を…殺した?」

 

どうやったのかは知らないけど、あの紫色のエネルギー粒子は味方を…紫のスローネアインの機能を停止させたのよ。

 

ってことはあの紫色のエネルギー粒子に触れるのはヤバいってことよね?

 

離れていて良かったわ。

 

あのままあそこにいたら、もしかしたら禍にこまで紫のスローネアインのようにエネルギー粒子にまとわりつかれて機能停止していたかもしれないからね。

 

「ねぇウズメ…あの紫色のエネルギー粒子がなんなのか、アナタの中のデータベースでわかることってある?」

 

謎の現象を現在進行形で起こしている黒いナイフ。

 

私はその謎現象が電子精霊に限りなく近いサポートAIのウズメならなんなのかわかるかな?って思ってダメ元で聞いてみたんだけど…

 

<申し訳ございません。残念ながら私のデータベースにはあの様な不可解な現象を引き起こすエネルギー粒子についてのデータは存在しておりません。>

 

やっぱりと言うべきか、当然と言うべきか、ウズメのデータベースでもこの謎現象かなんなのかはわからないみたいね。

 

と、思ったんでけど…

 

<ただ…>

 

「ただ?」

 

<ネット上に類似する現象の噂がいくつか見付かりました。>

 

ウズメのデータベースではなく、ネット上の噂っていう予想の斜め上をいく回答をしてきたわ。

 

「ネット上の噂って…そんなの眉唾モノじゃない。」

 

<私もそう思います。ですがこの現状と余りにも酷似した情報でしたので…。>

 

<ふーん…。>

 

ウズメが探しだして来てくれネット上のガンプラバトル関連のスレに書き込まれているいくつかの文面。

 

そこには確かに“黒いナイフ”と“紫色のエネルギー粒子”の2つの文字があったわ。

 

でもそのスレに書き込んでいるヤツは、紫色のエネルギー粒子の放出を見た直後に撃墜されてバトルから除外されたから、そのあとどうなったかはわからないってしか書かれていなかったの。

 

「このスレの書き込みを信じるなら、同じような現象は存在しているってことね。」

 

スレの書き込みの日付はつい最近。

 

ダメだわ。

 

せっかくウズメが探しだしてくれた情報だけど、この書き込みだけじゃあまりにも情報が少なすぎてなんの手がかりにもならないわ。

 

結局は今現在、目の前で起こってる謎現象を警戒しながら見てるしかないってことね…。

 

「ったく…このあとは“μ's”の連中を試さなきゃいけないってのにワケのわかんないことしやがって…。」

 

<この現象を放置して先に進むことも可能ですが?>

 

「放置して先に進む?まぁそれも1つの選択肢よね。でもね?私はワケのわかんないモノだからって尻尾巻いて逃げんのはゴメンよ!」

 

<それは実にマスターらしいお答えですね。>

 

「当たり前でしょ!」

 

さぁーて。

 

あの黒いナイフが引き起こしてるこの謎現象の先には一体全体ナニが待ち受けてるのかしらね?

 

鬼が出るか蛇が出るか…。

 

まぁ例え鬼が出て来たとしても、蛇が出て来たとしても、私と私の禍にこがぶっ壊してやるってのよ!!!

 

来るなら来やがれ!!!こんちくしょー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紫色のエネルギー粒子が集まって…結晶化し始めた?!」

 

<結晶化、尚も拡大中。このままの速度と規模で結晶化が進めば随分と大きなエネルギー粒子結晶体になりそうですね。>

 

決意も新たに謎現象を見守っていると、今度は辺り一面に充満していた紫色のエネルギー粒子が白いスローネドライの改造機へと集まりだして、引き寄せていた残骸もろとも結晶化し始めたの。

 

そのエネルギー粒子結晶は次第に大きさを増していって、どんどんと巨大化していったわ。

 

巨大化って言ってもわかんないわよね?

 

わかりやすく言えば戦艦や大型モビルアーマーをスッポリと包み込めるくらいの大きさよ。

 

どんどん大きさを増していってる紫色のエネルギー粒子結晶。

 

普通の透明でキレイなエネルギー粒子結晶と違って、目の前で例のヤバそうな紫色のエネルギー粒子が結晶化したモノはひどく濁っていて中がまったく見えないの。

 

「ねぇウズメ?禍にこのセンサーであのエネルギー粒子結晶体の中の様子がどうなってるのか探れない?」

 

<申し訳ありません。先程からあらゆるセンサー類を使用して試してはいるのですが、あの物体が高濃度のエネルギー粒子結晶体だとしか…。>

 

ウズメは結晶体の中がどうなってるのかわからない?って私のその問いかけに、予め禍にこに備わっているセンサー類を総動員して調べてくれていた結果を教えてくれたわ。

 

やっぱり禍にこのセンサーじゃあのエネルギー粒子結晶体の中の様子は探れない、か。

 

ここにもし希のドム・ハーミットでも居ればあの紫色のエネルギー粒子結晶体の中身がどうなってるのか調べてくれたんでしょうけどね。

 

居ないヤツを当てにしても仕方ないわ。

 

大丈夫。

 

1人でもなんとでもなるわ。

 

そらが隣で一緒に戦ってくれるまでは私はずっと1人だったんだから。

 

そうよ…私は1人には慣れてるんだから…例え相手がヤバそうな現象でも絶対に大丈夫。

 

そんなことを思っていても、目の前で起こってるこの謎の現象に対して私の中でイヤな予感がどんどんと高まっていっていたわ。

 

ってかさ…ほんとになんなのよアレは。

 

大きな大きな紫色のエネルギー粒子結晶体。

 

あんなの聞いたことも見たこともないし。

 

もういっそのこと今のうちに“クサナギノツルギ”の最大出力で塵も残らず消し飛ばしちゃおうかしら?

 

エネルギー粒子結晶ってかなり硬いから生半可な普通の攻撃じゃ傷ひとつ付けられないけど、“クサナギノツルギ”の最大出力なら問題なくぶち壊せるはずよ。

 

このままあのイヤな予感しかしない謎現象を放置して厄介なことになる前に…派手に砲撃をぶっ放して何もかもなかったことにしちゃおっかな?

 

念には念を入れて“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトを併用して砲撃の威力を増幅させれば大抵のモノは確実にぶち壊せるわ。

 

……………かなり今さらだけど“ヤサカニノマガタマwithブーステッドシフト”דクサナギノツルギ”ならアレ…ぶっ壊せるのよね………………。

 

なんかさ、もう色々と面倒になってきたから……マジでヤっちゃおっかな?

 

ヤっちゃう?

 

ヤっちゃおっか?

 

うん。

 

よし!決めた!ヤってしまおう!

 

私はこの目の前で起こってる謎現象がだんだんと面倒になってきて、“クサナギノツルギ”の最大出力の砲撃で何もかもキレイさっぱり消し飛ばしちゃおうと思って、さっそくウズメに砲撃よーい♪の指示を出そうとしんだけど…

 

「ウズメ!“クサナギノツルギ”のじゅん…」

 

<ロックオンアラート!マスター!>

 

どうやらちょっと遅かったみたいなの。

 

ウズメに“クサナギノツルギ”の準備をお願いしようとしたら、突然コックピットにビービーとやかましい音が鳴り響き出したのよ。

 

コックピットに鳴り響くやかましい警報は長年ガンプラバトルを遊んできた私にはすっかり聞きなれた自機のロックオンを知らせるロックオンアラート。

 

ロックオンアラート…つまりは私の禍にこが何者かにロックオンされたってことよ!

 

「ロックオンアラート?!誰がってあの紫色のエネルギー結晶体の中にいる白いスローネドライしかいないわよね!相手がスローネ系列の改造機なら武装はビーム兵器のはずよ!“クサナギノツルギ”は止めて“マフツノヤタカガミ”!起動!!!」

 

濁って中の見えないの紫色のエネルギー粒子結晶体。

 

コクピットにロックオンアラートが鳴り響くとほぼ同時に、そのエネルギー粒子結晶体を突き破って中から私の禍にこ目掛けて紫色の大出力ビームが放たれたの。

 

私は放たれた大出力ビームを吸収するために、すぐさま左腕の“マフツノヤタカガミ”を起動させて機体の前面に構えると、紫色のエネルギー粒子結晶体の内部から放たれた大出力ビームの到達に備えたわ。

 

<“マフツノヤタカガミ”起動!エネルギー粒子結晶体内部より放たれた高出力ビーム!来ます!>

 

私の禍にこへと迫り来る紫色の大出力ビームは、アブソーブシステムの起動によって鈍い起動音を響かせる“マフツノヤタカガミ”に触れて…

 

「きっちり残らず吸い尽くしなさい!“マフツノヤタカガミ”!!!」

 

<着弾します!>

 

ちょっと前に紫のスローネアインが放ったGNメガバスターランチャー(仮)の大出力ビームの時と同じように、“マフツノヤタカガミ”の表面に紫色のビームが着弾すると順調にそのエネルギーを吸収し始めたの。

 

「わけのわかんないエネルギー粒子結晶体だろうがなんだろうが!ビーム兵器が相手なら私の“マフツノヤタカガミ”は無敵なのよ!今回もおいしくいただきまーす♪ってね!」

 

<アラート!左右より複数の小型のエネルギー粒子結晶体が接近して来ます!>

 

「はぁ?!小型のエネルギー粒子結晶体?!どれよ?!って!アレね!」

 

謎のエネルギー粒子結晶体を突き破って放たれた大出力ビームを順調に“マフツノヤタカガミ”で吸収して、吸収したビームをエネルギーへと変換しエネルギーストレージへ蓄えていると、そこに再びウズメが警戒の声をあげたわ。

 

今度は左右から複数の小型のエネルギー粒子結晶体が接近してる、って。

 

その報告を受けた私はその小型のエネルギー粒子結晶体ってヤツを探すために辺りをキョロキョロと見回してみたの。

 

でもそれは探すまでもなくすぐに見つかったのよ。

 

禍にこの左右に薄く平べったい六角形で紫色をしたエネルギー粒子結晶体が複数こちらへと迫ってきていたわ。

 

アレってたぶんガンダムAGE-FXのCファンネルとかダブルオークアンタのソードビットみたいに、接近して切り裂くタイプのビット兵器ね!

 

触れれば薄刃でスッパリ♪って感じよ!きっと!

 

そんなソードビットっぽい六角形の小型エネルギー粒子結晶体はナマイキにもこっちを挟撃しようって左右から迫ってきていたわ。

 

でもそうそう簡単にはヤられないしヤらせないってのよ!!!

 

例え“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収中で動けなくても、禍にこには超高性能な自律機動兵器の“ヤサカニノマガタマ”があるんだから!

 

あの程度の動きのビットっぽいナニかなんて“ヤサカニノマガタマ”で残らず撃ち落としやるわ!!!

 

「“ヤサカニノマガタマ”!オフェンシブシフトで全基射出!!!あのナマイキなビットっぽいのを残らず撃ち落としなさい!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”全基射出。オフェンシブシフトにて迎撃を開始します。>

 

私の命に応じてトリニティストライカーの専用ポットから射出された全6基の球状のビット“ヤサカニノマガタマ”は、ぐるりと禍にこの周りを一周すると、左右から挟撃して来やがったビットっぽい六角形の小型エネルギー粒子結晶体を迎撃するためにそれぞれ向かっていったわ。

 

そして内蔵してあるビーム砲の射程内に目標を捉えると同時に攻撃を開始したの。

 

“ヤサカニノマガタマ”に内蔵してあるビーム砲は最大出力で放てばかなりの威力になるんだけど(威力に比例して例のごとくエネルギー消費もヤバいんだけどね)、今回の標的のビットっぽい小型エネルギー粒子結晶体はスッゴく薄いから、“ヤサカニノマガタマ”の1番低出力のビームで簡単に破壊することができるみたいね。

 

さっきもちょっとだけ話したけど、エネルギー粒子結晶体ってかなり硬いから“ヤサカニノマガタマ”のビーム砲で破壊できるか実はちょっと心配だったりしてたのよ。

 

でもその心配は杞憂だったみたい。

 

あの六角形の小型エネルギー粒子結晶体薄いから脆いのなんのって♪

 

“ヤサカニノマガタマ”は次々に六角形の小型エネルギー粒子結晶体を破壊しまくってるわ♪

 

そうこうしている内に、デカい方のエネルギー結晶体から放たれていた大出力ビームは少しずつその威力を弱めていって、最後は紫色のエネルギー粒子の残滓を辺りに残して砲撃は終息していったわ。

 

砲撃が終わる頃には左右から迫ってきていた六角形の小型エネルギー粒子結晶体も“ヤサカニノマガタマ”に全部撃ち落とされて、キレイさっぱりなくなっていたの。

 

「ちょーっとびっくりしたけどこの程度ならまだまだ余裕よね!うっし!さっきの砲撃でまたエネルギーも溜まったから今度こそ“クサナギノツルギ”で…」

 

<マスター!前方のエネルギー粒子結晶体が!>

 

「へっ?!」

 

大出力ビームもビットっぽいエネルギー粒子結晶体もやり過ごして、今度こそ“クサナギノツルギ”であのデカいエネルギー粒子結晶体をぶち壊してやろうとしたんだけど、そこでまたまたウズメが警戒の声をあげたのよ。

 

今度はなんなのよ…って思いながらメインモニターに写る前方のデカいエネルギー粒子結晶体を見たら…

 

「ヒビが入って…割れる?!」

 

紫色のエネルギー粒子結晶体の全体にヒビが入って、盛大に崩壊を始めたの。

 

そして中から…

 

「なに…アレ…」

 

中から出てきたのは…

 

「バカデカい…」

 

“蛇”

 

しかも…

 

「首が…3つ?」

 

謎現象を起こしまくっていたバカデカいエネルギー粒子結晶体。

 

その中から現れたのはやっぱりバカデカい3つ首の機械の蛇。

 

全身にヌメヌメとした紫色の怪しい輝きを放つ六角形の鱗を全身に張り巡らせて、3つの頭にはそれぞれ細くて鋭いツインアイを光らせて…。

 

そんなどこか生理的に受け付けないフォルムのバカデカい機械の“蛇”は、まるで生き物のように滑なから動きでその場でとぐろを巻くと、3つの首であちこちキョロキョロと見回していたわ。

 

あの“蛇”のベースはナニ?

 

“蛇”ならVガンダムに出てきたドッゴーラ?

 

それともコブラガンダム?

 

もしかしてデビルガンダムの周りに生えてくるガンダムヘッド?

 

でもちょっと待って。

 

アレって元は白いスローネドライの改造機だったわよね?

 

それならベース機は当然スローネドライなよね?

 

スローネドライがあのバカデカい“蛇”になったの?

 

なんで?

 

どうして?

 

あー!もう!ほんとワケわかない!!!

 

ってかなんで“蛇”なのよ!

 

それじゃガンプラっていうよりもゾイドじゃない!!!

 

とりあえず…

 

「鬼が出るか蛇がでるかって言ったけど、マジで蛇が出てきくるとは思わなかったわ。」

 

さて。

 

アレ……どーしよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ!さっきから砲撃とビットっぽいヤツの波状攻撃がウザすぎ!!!スローネツヴァイのファングもウザかったけどそれ以上にウザいってのよ!!!」

 

<ロックオンアラート!砲撃が来ます!>

 

「あー!もう!ほんとウザいったらありゃしないわ!!!」

 

バカデカいエネルギー粒子結晶体の中から現れたバカデカい3つ首の機械の“蛇“。

 

その“蛇”はエネルギー粒子結晶体の中から出てきてしばらくはその場でとぐろを巻いてキョロキョロとしていたんだけど、私の禍にこを見つけるといきなり3つの口をバクッ!って開いて、それぞれの口から大出力ビームを吐き出して来やがったのよ。

 

そして3つの砲撃と同時に、全身からまるで鱗を剥がすようにさっき“ヤサカニノマガタマ”でぶち壊してやったビットっぽい六角形の小型エネルギー粒子結晶体を生み出して、辺り一面にばらまきやがったわ。

 

3つの砲撃と大量のビットっぽいヤツとの絶え間ない波状攻撃。

 

そこまで装甲の厚くない禍にこは砲撃でもビットっぽいヤツでもまともに1発当たったりしたら致命傷になっちゃうから、私はさっきから回避と迎撃を最優先に防戦を演じていたわ。

 

ただ…

 

「また?あの“蛇”…どこに砲撃ぶっ放してんの?」

 

“蛇”の砲撃は割りと高い確率でなんにもない空間へと放たれていたの。

 

たぶんアレって…

 

「パワーがありすぎて機体の制御ができてないんじゃないの?」

 

“蛇”の出力が高すぎて機体をまともに制御できてないっぽいのよね。

 

だからかしら?

 

あの“蛇”はさっきからとぐろを巻いて紫色のエネルギー粒子結晶体から出てきた位置から動こうとしないのよ。

 

まぁ3つの首からバンバン砲撃撃たれてビットっぽいヤツで囲まれながら、あの巨体でにょろにょろと機動戦闘なんてされたら、私でも流石にちょーっとヤバかったかもしれないから、それはそれでいいんだけどね。

 

「動けないならどんなにパワーがあってもただの的でしかないってのよ!ウズメ!邪魔なビットっぽいヤツを全部撃ち落としたら“クサナギノツルギ”を使って一気に決めるわよ!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”のエネルギーチャージが完了しました。再展開なさいなすか?>

 

「もちろん!全基射出してビットっぽいヤツの迎撃よ!!!」

 

執拗に禍にこを追いかけてくるビットっぽいヤツを右腕に取り付けてある“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルで撃ち抜きながら、私はエネルギーのチャージが終わった“ヤサカニノマガタマ”を再び6基全部射出してこの邪魔なビットっぽいヤツの迎撃に向かわせたわ。

 

射出された“ヤサカニノマガタマ”がビットっぽいヤツを迎撃し始めると、禍にこへと向かってくるビットっぽいヤツの数が一気に減ってだいぶ楽になったわね。

 

このままさっさとビットっぽいヤツを全部ぶっ壊して、本体の“蛇”もヤってしまいたいもんね。

 

「あの黒いナイフが謎現象を起こしまくった時はどうなるかって思ったけど、何か案外簡単にヤれそうね!」

 

それにしても…巨大化して襲ってくるなんてまるで虎太朗の好きなニ○アサの戦隊モノの怪人みたいよね。

 

私的には戦隊モノよりも仮○ライダーの方が好きなんだけどね。

 

えっ?そこは女の子なんだからプ○キュアなんじゃないかって?

 

うっさいわね!にこは仮○ライダーの方が好きなのよ!

 

だって…パパが生きていた頃はよく一緒に見てくれてたんだもん…。

 

だから…私は女の子でも仮○ライダーでいいの!

 

ほっといてよね!

 

<砲撃、来ます!>

 

「っと!今は戦隊モノとか仮○ライダーとかプ○キュアとか言ってる場合じゃなかったわね!!!」

 

あの“蛇”のファイター…少しずつ“蛇”の扱いに慣れてきたみたいね。

 

元々は軽量級のスローネドライの改造機に乗っていたから、急にバカデカい“蛇”になったことで上昇した機体出力を制御しきれずに振り回されてたみたいだけど、ここに来て少しはまともに制御できるようになったっぽいわ。

 

その証拠にさっきと比べると砲撃の精度が上がって来てるもの。

 

さっきまでは何もない空間に砲撃を放っていたのに、今はちゃんと禍にこを狙って撃ってるのよね。

 

まだ余裕で避けられるからどうってことはないけど、アレのファイターが完全に“蛇”の扱いに慣れてにょろにょろと動き出す前に仕留めなきゃ面倒なことになるわ。

 

“ヤサカニノマガタマ”を再展開したことで禍にこへの圧力は減っている…。

 

今なら…

 

「ねぇ!ビットっぽいヤツの残りはあとどれくらいあるの!」

 

<残り100を切りました。>

 

うん。

 

ビットっぽいヤツも残り100を切った。

 

エネルギーは十分にあるわ。

 

ヤるなら今よ!

 

「ウズメ!“ヤサカニノマガタマ”を3基こっちに戻して!あの“蛇”にブーステッドシフトも使った本気の“クサナギノツルギ”をみせてヤるわよ!!!」

 

<了解しました。>

 

攻撃の“オフェンシブシフト”

 

防御の“ディフェンシブシフト”

 

そして攻撃と防御に次ぐ“ヤサカニノマガタマ”の3つ目のとっておき!

 

3基以上で連携することでビームを増幅する特殊なエネルギーフィールドを発生させる“ブーステッドシフト”!

 

“クサナギノツルギ”単体の砲撃でも十分な威力はあるけど、“ブーステッドシフト”も併用しての一撃は半端なくスゴいんだから!

 

そう!

 

“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収して!

 

“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトを展開して!

 

“クサナギノツルギ”をぶっ放す!

 

条件さえ揃えば私の禍にこは希のタヌキのヤツのドム・ハーミッドがぶっ放すサテライトリボルバーにだって負けないんだから!!!

 

そして……ふっふふ!

 

ビームを吸収してエネルギーはバッチリ!

 

増幅フィールドも問題なく展開できる!

 

エネルギーがあるから砲撃も撃てる!!!

 

今なら条件が全部揃ってるわ!!!

 

“蛇”だろうがなんだろうが!!!

 

この“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の誇る3つのとっておき!!!

 

そのとっておきの全ての力を合わせた最大最強の一撃で塵も残らず消し飛ばしてヤるわ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

にこちゃんへと襲い掛かって来ました謎の“蛇”。
この“蛇”はもちろんあの人の仕業でして…。
果たしてにこちゃんは無事に“蛇”を倒すことができるのでしょうか…。
次回はにこちゃんの秘密兵器が火を吹きます。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

黄金週間も終わり働きたくないでござる。なQooオレンジでございます。

今回はことりさんsideの6回目となります。
久しぶりにエロ話題…なのかなぁ…。
もはやたかが[自主規制]の話題程度はエロではない気がします。
そろそろまた際どいネタでも…。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのろく 始まります。
































ちゅん♪ちゅん♪

 

前回までのことりちゃんメイン回のおさらいですぅ♪

 

いち♪

 

穂乃果ちゃんと真姫ちゃんに通信が繋がりました♪

 

に♪

 

真姫ちゃんが穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんにぶちギレですぅ♪

 

さん♪

 

みんなすっかり忘れてちゃっていた凛ちゃんのことを思い出しました♪

 

よん♪

 

凛ちゃん救出大作戦ですぅ♪

 

ご♪

 

かわい~♪かわい~♪ことりちゃんがと~ってと大切なことを思い出しちゃいました♪

 

ろく♪

 

たいへん♪たいへん♪

 

敵機らいしゅ~ですぅ♪

 

やって来たのは…♪

 

 

それでは本編のはじまりはじまりですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然の砲撃ぶっぱ~でびっくりしたことりたちだったけど、みんな無事でひと安心ですぅ♪

 

そんないきなり砲撃をぶっぱ~してきたのはこちらへと向かってきていた3機の敵機。

 

花陽ちゃんのジム・カーバンクルは最大望遠で捉えたその3機の敵機の画像データをことりたちにも転送してくれました。

 

花陽ちゃんがことりたちに送ってくれた画像データ♪そこに写し出されていたのは全身に真っ赤な塗装を施してブレードだけを装備したガンダムバルバトス(第4形態)。

 

海未ちゃんはこの赤いバルバトスの持ってるブレードを見た途端に変なスイッチが入っちゃったみたいですぅ。

 

“あの赤いガンダムは剣士なのですね!剣士ならばあの赤いガンダムの相手は私がします!”

 

だって。

 

まぁできないこともないけどことりは近接戦闘はあんまり好きじゃないから、海未ちゃんがあの赤いバルバトスの相手をしてくれるならぜんぜんいいんだけどね♪

 

そんなワケで海未ちゃんはよくわかんないけどとにかくヤる気まんまんですぅ♪

 

ヤる気まんまんな海未ちゃんに狙われちゃったかわいそ~な赤いバルバトスを先頭にこちらへ向かってきている3機組の敵機。

 

残りの2機は…

 

[[にゃ?あの黄色いの…よく見ると虎柄だにゃ!しかも頭まで虎頭だにゃ!にゃにゃにゃ?!マント?!あのトラガンダム(仮)!真っ赤なマントをつけてやがるにゃ!!!]]

 

まず1機は凛ちゃんの言うように全身にタイガーストライプの塗装を施してなぜか真っ赤なマントを装備したガッチリした黄色いガンダムでした。

 

ご丁寧に頭もトラさんっぽく改造されてますぅ。

 

[[虎柄のガンダム…なんだから随分とガチムチなガンダムですね。アレは一体…。]]

 

さてさて♪

 

ここでことりちゃんから問題です♪

 

あのタイガーストライプの黄色いガンダムはなんでしょ~か♪

 

正解した人にはことりちゃん特製のじっくりコトコト煮込んだ特別なお肉を使ったスペシャルでデリシャスでデンジャラスな美味しい美味しいスープを強制的にプレゼントしちゃいます♪

 

えっ?特別なお肉ってな~に?ですか?

 

あは♪

 

特別なお肉がなんのお肉かは………うふふふふふふふ♪

 

聞かないほ~が身のためですぅ♪

 

もし聞いちゃったら……アナタモオイシイオイシイコトリチャントクセイスープノナカミニナッチャウカモシレマセンヨ?

 

キイチャッタラモウオソイデスゥ。

 

ナイテモサケンデモカワヲハイデナイゾウヲショリシテハーブヲイ~ッパイゼンシンニスリコンデクサミヲシッカリトッテ…ブツギリニシテスープニトウニュ~サレチャイマスヨ?

 

ネッ?

 

聞かないほ~がいいでしょ?

 

それじゃ正解発表ですぅ♪

 

あのタイガーストライプのガンダムは…♪

 

「あのね♪アレは…」

 

[[アレは?]]

 

「ちゃん♪ちゅん♪花陽ちゃん♪説明よろしくですぅ♪」

 

今回も引き続きめんど~な機体解説はガンプラオコメマイスターの花陽ちゃんに丸投げですぅ♪

 

[[はひ!まるっとお任せずら!あれ?なんで花陽はずらなんて語尾につけてるんでしょうか?なぞずら?あっ!またですよ!またずらって…むむ?ずら?そー言えば…あの世クエストで出会ったドS僧侶の花丸ちゃんが確かずらずら言っていたようないないような…。]]

 

ずら?

 

なんだろ~ね?

 

なんだか……ちょっとことりと趣味が合いそうな未来の時間軸のドSな女の子の語尾な気もしないでもないけど、今はまず…

 

「花陽ちゃん?ずら♪の正体はあとでいいから、とりあえずはあの黄色いトラさんガンダムの説明をしちゃってね?じゃないと…」

 

[[じゃないと…?]]

 

「うふふふ…アハハハハハハ♪コロットシテオコメスキーノライスコロッケニシチャイマスゥゥゥ♪♪♪」

 

[[ヒィィィィィィィ?!ライスコロッケは大好きだけど自分が食材にされてライスコロッケにされちゃうのはじぇぇぇぇぇぇったいに!!!!イヤれすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

「ライスコロッケニサレタクナカッタラ………早く説明しちゃってね♪」

 

[[はひ!!!!イエス!米!ロード!!!よろこんでぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

や~ん♪

 

イエス米ロードだって♪

 

花陽ちゃんったら恐慌状態でもお米ネタ使えるときは使っちゃうんだね♪

 

おもしろい習性だよね♪

 

バラシテナカミヲシラベタクナッチャウカモ♪

 

な~んて♪

 

冗談ですぅ♪

 

[[最近はすっかりと鳴りを潜めていましたが、ここに来て久しぶりに黒い方が出てきましたね。]]

 

[[うにゃ。出てきやがったにゃ。]]

 

[[しかも今回は自分の意思で黒化した様に思えたのですが…。]]

 

[[気のせい…にしたいにゃ。じゃないとこの先いろいろと恐ろしいことになりそうだにゃ。]]

 

「うふふふふふふふ♪」

 

[[あのですね!あのですね!あのですね!あの黄色いトラ柄模様の塗装が施されたトラ頭のマント付きガンダムは機動戦士ガンダムAGEに登場したAGE-1タイタスの改造機っぽいんですよ!AGE-1タイタスです!AGE-1タイタス!もちろんAGE-1タイタスはわかりますよね!だってAGE-1タイタスはAGE-1タイタスなんですから!ほら!アレですよ!アレ!一時期まどマギの主人公のま○かちゃんのfi○maとAGE-1タイタスをミキシングしたま○かタイタスって流行りましたよね!!!覚えてませんか?ま○かタイタス!!!腕と脚がタイタスで他がfig○aのま○かちゃんのアレですよ!いやー!それにしてもあのま○かタイタスってなんであんなにしっくり来たのかいまだにイミワカンナイ♪ですよね!あとま○かタイタスの類似品でほ○らスパローもありましたよね!!!さらにはさらにはSDのネオ・ジオングにねん○ろいどのま○かちゃんを乗っけたモノまで登場する島津!あっ♪島津じゃなくて津島ですね♪善子ちゃんですね!ってちがーう!善子じゃなくてヨハネよ!ヨハネ!おっと♪善子ちゃんでもヨハネちゃんでも今はどっちでもいいです!今はガンダムAGEのお話ですよ!なんか違う気もしますけど気にしない♪気にしない♪それでですね!花陽的にはAGEではジェノアスがLOVEなんです!久しぶりにいい感じの量産機でガンプラもいい感じだったので花陽的にジェノアスは実にいい感じなんですよ!もうそりゃうぇーい!って感じで!ただひとつだけ!ひとつだけあんなにすばらしいジェノアスにも問題があるんです!それはズバリ!ジェノアスOカスタムです!!!バ○ダイさんはなんでジェノアスOカスタムを出してくれなかったんですか!!!はじめはただのキノコだと思っていたオルブライトさんが最終決戦で魅せたあの男気!まさかゼハート様のヒロイン枠のフラムたんとかっこよく引き分けるとかアセム編で初登場した頃のコイツ!髪型キノコ!って思っていた時に誰が予想できましたか!できませんよね!絶対に!予想できた人はニュータイプ…いえ!ここはあえてAGE的にXラウンダーでいきましょう!ではでは改めて♪予想できた人はXラウンダーですよ!そんなわけで花陽はAGEでは断然ジェノアスがLOVEです!!!だがしかし!アデルも捨てがたい!アデルはアデルでいいですよね!ムダにタイタスに換装してフライトユニットに乗っているモブ機体もありましけどアレって空中戦なのに格闘戦用のタイタスに換装して出撃してどうするつもりだったんでしょーか!だってタイタスって射撃武装ないんですよ?それなのにタイタスでフライトユニットに乗って空中戦ってどないするんじゃ!って感じですよね!でもそんなアデル・タイタスも花陽はLOVEですよ!LOVE!!!えっ?クランシェ?可変機の量産機はなんか量産機って感じがしなくありませんか?そりゃクランシェも量産機なんでもちろん好きですよ?好きだけどやっぱり花陽的にはAGEの量産機はジェノアスとアデルの2強ですね!さぁ!バ○ダイさん!今こそジェノアスOカスタムとアデルMk-Ⅱとデスペラードを発売する時ですよ!この際です!もう一般販売ではなくプ○バンでも構いません!もう1回言いますが花陽的には出してくれるならプ○バンでもまったく構いませんから!幸い最近はムダにお金持ってるえっちでいじわるだけど実はとってもやさしい先輩とかお医者さんの娘さんで日本が誇る世界でもトップクラスのお金持ちの紅い髪のツンデレセレブ姫(現在デレ期♪イミワカンナイ♪)ともお友だちになれましたから!チョロい真姫ちゃんにちょーっとことり式“おねがぁい♪”でお願いしたり、そら先輩にぱんつ(し○むらで3枚780円で購入!)あげるんでガンプラ買ってください!ってお願いしたりして買ってもらっちゃえますから!!!そう!今の花陽ならプ○バンの送料を気にせずプ○バン限定ガンプラを手に入れる手段があるのです!!!だーかーらー!!!花陽にジェノアスOカスタムとアデルMk-Ⅱとデスペラードを!!!全ての強いられている庶民に地上最強の近接武装のヒートスコップをぎぶみぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!らぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!]]

 

[[かよちん…ナニ言ってるかこれっぽっちもイミワカンナイ♪けど、にゃんか生きる残るために必死にゃ…。不憫にゃ。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[それで結局はこの画像の黄色い虎柄虎頭のマント付きガンダムはAGE-1タイタスと言うガンダムの改造機なんですね?]]

 

なんだか久しぶりの長セリフを一気にまくし立てた花陽ちゃんのネタを練り込んだタイタスの説明。

 

タイタスを知らないガンプラ初心者の海未ちゃんは、そんな花陽ちゃんの真姫ちゃん的イミワカンナイ♪説明の要点だけをじょ~ずに抜き取って自分なりにかみ砕いてタイタスの改造機ってとこに行き着けたみたいですぅ。

 

海未ちゃんはなかなかのめ~たんて~さんになれちゃいそ~だね♪

 

[[はひ!みんな大好きゴリマッチョなタイタスです!]]

 

[[そのタイタスの特徴とかの説明は無いのですか?まぁ見た目通りに近接格闘戦用の機体何でしょうから特には説明はいりませんね。]]

 

[[あのトラガンダム。近接格闘戦闘用って言えば聞こえはいいけど、ぶっちゃけタ○ガーマスクだにゃ。]]

 

段々とこちらへと近づいて来ている3機のモビルスーツ。

 

その内の1機の黄色いトラさんみたいなガンダムAGE-1タイタス。

 

この黄色いトラさんタイタスは凛ちゃんの言う通りタ○ガーマスクみたいなタイタスでした。

 

トラさんの頭とか真っ赤なマントとかもうまるっきり見た目タイガーマ○クだよね。

 

ことりはあんまりプロレスとか格闘技のことは詳しくないけど、タ○ガーマスクさんは有名だから流石に知ってるよ?

 

トラさんのマスクを付けた正義超人なんだよね♪

 

※微妙に違います。

 

[[タイガーマ○クですか…それはそれで私の中の人と色々と縁がありますね。]]

 

そ~言えば海未ちゃんの中の人って…

 

「海未ちゃんの中の人ってタ○ガーマスクでヒロインさんの中の人もやってたんだよね~♪」

 

[[えぇ。それだけではなく、私の中の人が真剣に交際なさっている殿方もタイガーマ○ク同様にプロレスラーの方なんですよ。]]

 

「ほんといろいろと縁があるよね~。」

 

[[あの…海未先輩の中の人って大丈夫なんですか?]]

 

[[大丈夫…ですか?花陽?一体ナニが大丈夫なのですか?]]

 

[[だってプロレスラーさんの股間に生えてるアレってサツマイモ級の大きさだって聞いたとことがありますよ?サツマイモ級ですよ?ちくわ級とかポークビッツ級じゃなくて下手すると腕くらいはあるかもしれないサツマイモ級の[自主規制]なんですよ?そんなサツマイモ級の[自主規制]…マタノトビラ(前)に入るんですか?ってかお付き合いしてるなら当然もう…。]]

 

当然もうサツマイモ級はマタノトビラ(前)にふぇ~どいん♪しちゃってるよね~♪

 

でもサツマイモ級くらいならだいじょ~ぶじゃないかな?

 

ほら?女の子のマタノトビラ(前)ってこ~ふんしておっきくなった男の人の[自主規制]をずぽずぽして気持ちよくしてあげるだけじゃなくって赤ちゃんが出てくる穴でもあるんだよ?

 

赤ちゃんって産まれたばっかりでもそれなりにおっきいよね?

 

たぶん男の人のおっきくなった[自主規制]よりも確実におっきいよね?

 

そんな赤ちゃんが出てきちゃえるマタノトビラ(前)なんだから、プロレスラーさんのサツマイモ級の[自主規制]でもだいじょ~ぶ♪だとことりは思うよ?

 

まぁ何回もサツマイモ級をマタノトビラ(前)に入れちゃってたらいつかはユルくはなりそうだけどね。

 

[[タ○ガーマスクだろーが海未先輩の中の人に縁があろーがサツマイモ級のチ○コだろーがにゃんでもいいにゃ!凛はあのトラガンダム…気に入らねーにゃ!]]

 

[[同じ猫科なのに?]]

 

「どっちもにゃんにゃんなのに?」

 

[[同族嫌悪でしょうか?]]

 

ことりたちが海未ちゃんの中の人ネタから派生したサツマイモ級[自主規制]の話題で盛り上がっていると、ひとりだけサツマイモ級[自主規制]の話題に食いついてこなかった凛ちゃんがトラさんタイタスが気に入らないって言い出しました。

 

どうしてなんだろ?

 

だって凛ちゃんもあのトラさんタイタスもおんなじネコさん科のナマモノなのに?

 

[[見るにゃ!おみゃーらがサツマイモ級のチ○コの話で盛り上がってる間にアイツらもうそこまで来てるにゃ!ってかもうベニャッガイのメインカメラでもハッキリくっきりと見えるんだにゃ!そして…アイツらを!んにゃにゃにゃ!あのトラガンダムをよーく見るにゃ!!!]]

 

あっ。

 

ほんとですぅ。

 

ことりたちがサツマイモ級の[自主規制]で盛り上がっている間に、赤・青・黄色の3機の敵機はかなりこちらへと近づいて来ちゃってました。

 

もうことりのウイングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルや、花陽ちゃんのジム・カーバンクルのレールカノン、それに海未ちゃんのジム・スナイパーⅡのスナイパーライフルとかの射程内だったりしてますぅ。

 

[[よーく見るにゃ!ってナニが…あぁ。そう言うことですか。]]

 

[[あはは…確かにアレは凛ちゃん的にはイラっときちゃうね。]]

 

そんな射程内♪な3機の敵機のうちの1機。

 

凛ちゃんが“気に入らねーにゃ!”って言い放った黄色いトラさん模様&トラさん頭のガンダムAGE-1タイタスの改造機(もうタイガータイタスでいいかな?)は、腰に左手を当てて凛ちゃんのベニャッガイに向けて右手の人差し指を“ビシッ!”っと付きだしていました。

 

それはまるで“このタイガータイタスの相手はベニャッガイ!お前だ!”って言っているようないないような。

 

見てわかる通り、どうやらあのタイガータイタスさんは凛ちゃんをご指名みたいですぅ♪

 

[[にゃめやがって!たかがネコよりちょーっとおっきくてちょーっと強くてちょーっと速いだけのトラの分際で!凛のプリティにゃんにゃんなベニャッガイに勝負を挑もうだにゃんてマジでいー根性してやがるにゃ!そのトラ頭!噛み砕いてやるにゃ!]]

 

人差し指を“ビシッ!”と刺されてご指名されちゃった凛ちゃんは、タイガータイタスさんとの勝負を受けるみたいだね。

 

[[それならあの虎頭のガンダムは凛にお任せします。私は先程も言いましたが、あの紅い剣士のガンダムのお相手を務めます。残りの青い…アレは確か…ドム?でしたでしょうか?いえ、宇宙に居るのならば宇宙用のドム…リック・ドムですね。]]

 

タイガータイタスさんのご指名を受けて鼻息も荒くにゃあにゃあ♪言ってる凛ちゃん。

 

海未ちゃんはそんな凛ちゃんにタイガータイタスさんの相手をお任せして、改めて自分は紅いバルバトスの相手をします!って宣言してますぅ。

 

あ♪そ~言えばこちらへと近づいて来ていた3機の敵機の内の最後の1機の説明をするのをすっかり忘れちゃってましたね。

 

海未ちゃんも言っていたけど、3機の敵機の内の最後の1機…青い機体はリック・ドムの改造機さんですぅ。

 

バックパックに通常のリック・ドムのモノよりも大きなバーニアを背負って、全身の装甲を真っ青に塗装しています。

 

この青いリック・ドムさん…ご丁寧にモノアイまで青いクリアパーツを使ってぐぽ~ん♪ってヤってますぅ。

 

そんな青いリック・ドムの改造機さん。

 

武装は左手にはいつもソラ君が愛用しているMMP-80マシンガン。

 

そして右手には大きな筒のようなモノ…たぶんビームランチャーをそれぞれ持っています。

 

さっきの砲撃はこの青いリック・ドムの改造機さんの攻撃だったみたいだね。

 

みなさんはあの青いリック・ドムの改造機が砲撃したってことりが気付いて“すご~い♪ことりちゃんかしこ~い♪かわい~♪”って思っちゃいましたか?

 

えっへん♪簡単な推理です♪

 

だって他の2機は射撃武装持ってないんだもん♪

 

紅いバルバトスもタイガータイタスさんも、どちらも射撃武装一切なしのガチガチの近接戦闘型ですぅ♪

 

「海未ちゃ~ん♪あのガンダムは赤い剣士のガンダムじゃなくてガンダムバルバトスって名前のガンダムだよ?あとちゃんとドムのことはわかるんだね。」

 

[[バルでも何でも刀を持っているのならば剣士で十分です。とにかく!あの青いドムはことりと花陽にお任せます!]]

 

「え~♪」

 

う~ん。

 

ことり的には同じ砲撃タイプ同士でガチめのバトルをするのはめんど~だから、ここは花陽ちゃんに…

 

[[あ、すいません。花陽は真姫ちゃんと穂乃果先輩のナビゲートもあるんで今回は割りとガチめのバトルはパスの方向でお願いします。それにまたハイ・モックさんが沸いてきてますんで、花陽はそっちを片付けます!だからあの青いドムのお相手はことり先輩!よろしくお願いしますね!]]

 

丸投げできませんでした。

 

確かに花陽ちゃんはコマンダー・モックさんを追っている穂乃果ちゃんと真姫ちゃんのナビあるから、割りとガチめのバトルはちょ~っときびしいかもですぅ。

 

でも…あの青いリック・ドム……なんだか地味に強そうなんだよね。

 

ことりひとりで勝てるかなぁ…。

 

「や~ん♪そんな~♪ことり♪ガチめのバトルはぶっちゃけめん…」

 

ことりは内心の不安を隠すように、ちょっとだけふざけて海未ちゃんにお返事しようとしたら…

 

[[ことり?もしも…“面倒”…だなんて言ったら………もぎますよ?青空のアレを。]]

 

ソラ君の[自主規制]をもぎますよ?って言われちゃいました。

 

むぅ。

 

ど~してそこで今回は一緒に出撃していないソラ君の[自主規制]をもぐんですか?

 

解せません。ですぅ。

 

「………ねぇ?海未ちゃんはそこでなんでここにいないソラ君のアレをもぐとか言うのかなぁ?」

 

そ~ゆ~ワケで、ことりはど~してソラ君の[自主規制]をもぐの?って海未ちゃんに聞いてみました。

 

海未ちゃんから返ってきた答えは…

 

[[ことりに対しての人質…ではありませんね。[自主規制]質…語感が悪いですね。他にナニか…たま質…とか良さそうですね。ごほん。それでは改めて…ことりに対してのたま質です。いずれは青空と目眩(めくるめ)く破廉恥な行為をしたいと願っているなら、アレを私にもがれてしまっては非常に困った事態になりますよね?さぁことり♪青空のアレをもがれたくないのならば……たまには真面目に戦いなさい!!!]]

 

ソラ君だ~い好きで、いつかはソラ君の[自主規制]を使用してい~っぱい子作りとか子作りとか子作りとか子作りしちゃいます♪って考えてることりに対してのたま質さん。とのことでした。

 

海未ちゃんがもごうとしてるのはゴールデンボールツインセットじゃなくて180mmキャノンのほ~だから、たま質って違うんじゃないかな?とか突っ込んだら、もんど~むよ~で怒られちゃうよね。

 

はぁ…仕方ありません。

 

勝てるかどうか、正直かなり不安だけどらだ~い好きなソラ君の[自主規制]を護るためにも…ことりもちょ~っと真面目に戦うしかないみたいですぅ。

 

「むぅ。流石は海未ちゃん…なかなかの策士ですぅ。確かにソラ君のアレがもがれちゃったらえっちできなくなっちゃっていろいろとえろえろと困っちゃいますぅ。仕方ありません…たま質だけにたまには真面目にバトルをしてやりますぅ♪な~んて♪」

 

[[タマでもサオでもなんでもいいにゃ!!!おみゃーら!さっさと逝くにゃ!凛たちにケンカ売りやがったドチンピラどもをきっちりきっぱりくっきりと……いてこましたるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[花陽!背中は任せます!ことり!私達は凛に続きますよ!護国園田流!園田 海未!いざ尋常に…推して参る!!!]]

 

「や~ん♪みんなヤル気まんまん♪それじゃことりもちょ~っと真面目に…ちゅん♪ちゅん♪しちゃうよ!!!」

 

行きますよ!ウイングガンダム・リトルバード!

 

海未ちゃんの魔の手からソラ君の[自主規制]を護るために!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サツマイモ級[自主規制]のグダグダトークを経て始まった3機の敵機との戦闘。

 

まずは海未ちゃんのジム・スナイパーⅡ対赤いガンダムバルバトスの改造機との一騎討ちから観ていきますね♪

 

片刃のブレードを1本だけ携えて現れた赤いガンダムバルバトス第4形態の改造機さん。

 

この赤いガンダムバルバトス…中身がどうなっているのかまではわかんないけど、パッと見る限りじゃ全身を赤く塗装しただけで、外見に大きな改造は施されてはいないみたいです。

 

そんな見た目は素組っぽい赤いバルバトスの改造機は、手にした片刃のブレードで戦闘開始からずっと果敢に海未ちゃんのジム・スナイパーⅡに斬りかかって行ってるんだけど…

 

[[踏み込みが甘い!!!]]

 

ぜんぜん、これっぽっちも、ま~たっく、みじんこ掠りもしません。

 

海未ちゃんは何度も振り下ろさせれる赤いバルバトスのブレードを、全身の姿勢制御スラスターを器用にブシュって噴かてひらりひらりと紙一重で簡単に避けまくってます。

 

器用に姿勢制御スラスターを使いこなして赤いバルバトスの攻撃を避けているジム・スナイパーⅡのその姿を見ていると、海未ちゃんがつい最近ガンプラバトルを始めたばかりの素人だってちょっと信じられない気もします。

 

アレはもうすっかり熟練ファイターの動きですぅ。

 

赤いバルバトスのファイターさんも頑張ってはいるみたいだけど、あの様子じゃぜんぜん勝負になりませんね~♪

 

それでも諦めずに赤いバルバトスの改造機は右手に握る片刃のブレードを何度も何度も振海未ちゃんのジム・スナイパーⅡへと振るって襲いかかっているんだけど、やっぱり何度斬りかかっても結果はかわりません。

 

ちなみに踏み込みがあま~い♪って叫んでる海未ちゃん。

 

さっきまで右手に持っていたジム・スナイパーⅡのスナイパーライフルと左腕にマウントしてあったシールドを武装領域(ウェポンストレージ)の中にしまっちゃっていたりします。

 

海未ちゃんいわく、“無手”っていうヤツですぅ。

 

みんなは近接戦闘なのにビームサーベルは使わないの?って思うよね?

 

ことりもそ~思うんだけど、海未ちゃんいわく“ビームサーベルは刃に重さが無いので私的には使いづらいのです。”なんだって。

 

ことりにはそのこだわりがよくわかりません。

 

[[全く…。刀一本を携えて現れた時はどれ程の手練かと思いましたが…。あぁ!ほら!そんな振り下ろしではいけません!もっと鋭く!もっと素早く!確りと刃筋を通して!ただ闇雲に力任せで刀を振るうだけでは人は斬れませんよ?]]

 

両手に何も持たない“無手”の状態で赤いバルバトスの振るう斬撃を避け続けている海未ちゃんは、あまりにも余裕過ぎて通信が繋がっていないのに相手のファイターさんに刀の使い方をレクチャーし始めちゃいました。

 

それではいけません!って。

 

色々と突っ込み所満載だけど、とりあえず♪

 

ことり♪人は斬っちゃダメだと思いま~す

 

えっ?いつもヒトをコロッとしておいしくお料理しようとしている天才美少女料理人のことりちゃんがナニを言ってる?ですか?

 

や~ん♪それは言っちゃダメですぅ♪

 

そんなこと言ったら…アナタヲバラシテタベチャイマスヨ?

 

な~んて♪

 

冗談だから安心してくださいね♪

 

[[そもそも刀の持ち方からして間違っています!あとは振り方も!いいですか!]]

 

ブレードの使い方があまりにもダメダメな赤いバルバトスについに業を煮やした海未ちゃんは、振り下ろされたブレードを半身になってギリギリで避けて…

 

[[刀とは…]]

 

左手をそっとブレードの側面に添えて、斬撃の軌道をずらして…

 

[[こうやって…]]

 

ナニをど~したのかことりには理解できない動きで赤いバルバトスからブレードを奪っちゃいました。

 

うん。

 

なんだろ?あの動き。

 

左手をそっとブレードの側面に添えて斬撃の軌道をずらしたまではわかりました。

 

でもそのあとの動きが見えていたのに“理解できない”んです。

 

あまりにも自然に、そしてあまりにも不自然に。

 

気づくと海未ちゃんのジム・スナイパーⅡは赤いバルバトスからブレードを取り上げちゃっていました。

 

[[使うのです!!!]]

 

そして海未ちゃん奪ったブレードを持った右手を横凪ぎに軽く一閃させて、赤いバルバトスの胴体部分を両断しちゃいました。

 

その一刀はさっきまで赤いバルバトスが何度も繰り出していた斬撃とはぜんぜん違いました。

 

無造作に振り抜かれたブレードはまるでお豆腐でも切ったかのように、なんの抵抗も感じさせずにスッパリと赤いバルバトスの胴体部分を両断しちゃったんです。

 

[[人を斬るのに必要なのは“力”ではありません。必要なのは“技”です。]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

うぃな~♪海未ちゃん♪ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

と、言うわけでして皆様の[自主規制]のサイズはナニ級ですか?

それはさておき、次回のことりさんsideは凛ちゃんvsタイガータイタス(仮)と、ことりさんvs青いリック・ドムとのバトルとなります。
今回のバトルは衝撃の結末が…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

バ○ダイ様の技術革新に驚天動地なQooオレンジでございます。
HGACリーオー…間違いなく過去最高クラスの量産機ガンプラです。
※あくまでもQooオレンジ個人の意見でございます。

さて本日はにこちゃんsideの7回目となります。

にこちゃんと“蛇”とのバトルも大詰めです。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのなな 始まります。



























“ガンダムアストレイ・ダークフーレム禍にこ”の秘密兵器のひとつ。

 

ビームを吸収してエネルギーに変換するアブソーブシステムを搭載した“マフツノヤタカガミ”の活躍で、スローネアインとスローネドライの改造機が協力してぶっ放した大出力ビーム攻撃をおいしく“いただきます♪”した私は、不用意な一言でどこからともなく現れたドMの生霊に悩まされながらも、エネルギー切れで動けなくなっているスローネ2機を撃墜しようとしたんだけど…そうはイカのゴールデンボールだったわ。

 

しつこくSMプレイに誘ってくるドMの生霊をなんとか振り払って、まともに動けないスローネアインの改造機とスローネドライの改造機を撃墜するために近付いて行ったら、スローネドライの改造機が武装領域(ウェポンストレージ)からあからさまに怪しい黒いナイフを取り出したやがったの。

 

このあからさまに怪しい黒いナイフの登場でなんだかおかしな事態に直面しちゃったのよね。

 

黒いナイフが怪しく輝きだし、辺り一面に紫色のエネルギー粒子を撒き散らしたかと思うと、その紫色のエネルギー粒子はあらゆるモノをスローネドライの改造機へと引き寄せ出して、しまいには結晶化を始めてバカデカい紫色のエネルギー粒子結晶体になっちゃったのよ。

 

私はこの見たことも聞いたこともない謎現象のデータが欲しくて観察していたんだけど、ぶっちゃけなんだかよくわかんなくてめんどうになってきたからぶっ壊すことにしたの。

 

でもその判断はちょーっと遅かったのよ。

 

私が禍にこの誇る最強火力“クサナギノツルギ”を使おうとしたその時、例のバカデカい紫色のエネルギー粒子結晶体を突き破って大出力ビームがぶっ放されたの。

 

まぁ大出力って言ってもビームはビーム。

 

もちろん“マフツノヤタカガミ”でおいしく“いただきます♪”してやったんだけどね♪

 

あぁ、そうそう。

 

攻撃はこの大出力ビームだけじゃなかったのよね。

 

やっぱりよくわかんないんだけど、ビットっぽい六角形の極薄のエネルギー粒子結晶が禍にこ目掛けて襲いかかって来たのよ。

 

禍にこはお食事中で動けないから、私は自立機動兵器“ヤサカニノマガタマ”を起動させて迎撃させたのよね。

 

それでね?

 

攻撃をやり過ごした私は今度こそ最大火力の“クサナギノツルギ”の砲撃で粒子結晶体をぶっ壊してヤろうとしたんだけど…またまたそうはイカのゴールデンボールだったのよ!

 

派手な音を響かせて崩壊し始めた紫色のエネルギー粒子結晶体の中から出てきたのはバカデカい三つ首の機械の“蛇”。

 

イヤイヤイヤ!機械の蛇とか思わず“ゾイドか!”って突っ込んじゃったじゃない。

 

なんやかんやで始まった三つ首の“蛇”とのバトルは……前回のにこちゃん回を見てね♪

 

えっ?そこまで言ったらちゃんと前回までのラブライブ!っぽく説明しろ?

 

えー!イヤよ!

 

めんどくさい!

 

それに“蛇”とのバトルは基本的に防戦だったから地味なのよね。

 

地味なバトルの様子をもう1回説明するとかごめんだってのよ。

 

と、言うわけで…“蛇”とのバトルもいよいよ終盤よ!

 

大銀河宇宙No.1スクールファイターのにこにーにはこのあとも予定があるんだから、サクッと逝くわよ!サクッと!

 

さぁ!禍にこの全力全開の一撃!

 

あの三つ首の“蛇”に見せてやろーじゃないの!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本気の一撃で塵も残らず消し飛ばすわよ!!!“ヤサカニノマガタマ”!ブーステッドシフト!スタンバイ!!!」

 

私は展開中の全6基の“ヤサカニノマガタマ”の内の3基をビットっぽいヤツの迎撃に向かわせ、残りの3基を使ってビーム攻撃を強化させる増幅フィールドを展開させることにしたの。

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”、ブーステッドシフト起動。増幅フィールド展開します。>

 

禍にこの元へと戻ってきた3基の“ヤサカニノマガタマ”は、三角形を形作るようにそれぞれ機体の前面に移動すると、特殊なエネルギーフィールドを発生させ始め3基で連携して増幅フィールドを展開させたわ。

 

「続けて行くわよ!“クサナギノツルギ”!起動!!!」

 

増幅フィールドの展開を確認した私は、禍にこのバックパック“トリニティストライカー”の右側面にランチャーストライクのアグニやデスティニーガンダムの高エネルギー長射程ビーム砲のようにマウントされている砲剣“クサナギノツルギ”を取り出して右脇に抱えるように構え、“クサナギノツルギ”の砲撃形態“ブラスターモード”を起動させて…

 

<“クサナギノツルギ”、ブラスターモードで起動。エネルギーバイパス、オンライン。>

 

大出力ビームでの砲撃を行うためのブラスターモードの起動が完了すると、トリニティストライカーに繋がっているエネルギーケーブルを通って“クサナギノツルギ”へとエネルギーストレージから高出力のエネルギーが供給され始め…

 

<チャージ完了。>

 

ウズメの短く簡潔な報告と同時に…

 

「目標!デカい“蛇”!!!」

 

メインモニターのターゲットサイトの中心にデカい“蛇”を捉えて…

 

<ターゲットロック。>

 

「ファイナルセーフティ!!!」

 

暴発を防ぐための安全装置を外し…

 

<アンロック。>

 

“クサナギノツルギ”のトリガーを…

 

「死に腐れやがれ!!!クソ“蛇”ヤロー!!!!!逝け!“クサナギノツルギ”!!!!!」

 

<ファイア。>

 

一気に引き絞ったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“ファイア”

 

トリガーを引くと同時に呟くように言い放ったウズメの短い言葉と共に、“クサナギノツルギ”の先端からはまばゆい光が解き放たれたわ。

 

解き放たれた光の奔流は、射線上に広がる三角形の薄い光の膜…3基の“ヤサカニノマガタマ”が連携して展開させている増幅フィールドへと向かっていき、その光の膜を通り過ぎると、光の奔流は増幅フィールドの効果によってさらに輝きを…ビームの威力を増して、目標の三つ首の“蛇”へとまっすぐに突き進んで行ったの。

 

巨大な光の奔流は進路上のすべてのモノを消し飛ばしながら、まっすぐ、まっすぐと“蛇”目掛けて突き進んで、そして…

 

<目標消失。>

 

「ふん!ざまぁーみやがれってのよ!!!」

 

三つの首も、六角形のエネルギー粒子結晶体の鱗が怪しく輝きを放っていた胴体?も、デカい“蛇”の何もかもを飲み込んで、すべてを消し飛ばしてしまったわ。

 

「あー!すっきりした!やっぱりデータ取りだー、観察だー、ってチマチマと性に合わないことヤるよりも、さっさと“クサナギノツルギ”で消し飛ばしちゃえばよかったのよ♪ね♪ウズメ♪」

 

ナニアレ?イミワカンナイ!って感じでウジウジとデータ取りだー!観察だー!ってヤってたけど、どーせガンプラバトルじゃマザーシステムが完全に管理してるんだから、そうそう頭のおかしな事態にはなんないハズだもんね。

 

マザーシステムの監視の眼を掻い潜ってバトル中に不正にデータ改変…だなんて、そんなことできるヤツなんていないってのよ。

 

…まぁうちのバカなら…そらならヤろうと思えばできるでしょうけどね。

 

でもあのバカはガンプラバトルで不正は絶対にヤらないわ。

 

あのバカ…今では当たり前になってる電子精霊の使用と、ガンプラの完成度によって割り振られる機体容量内でのステータス操作の件でマスコミから叩かれてから、ガンプラバトルでの不正はトラウマになってヤりたくてもできないでしょうからね。

 

結局は電子精霊の使用も機体容量内でのステータス操作も特にレギュレーション違反じゃなかったから、別に不正とかじゃなかったんだけどね。

 

ほんとマスコミっていつでもそう。

 

当事者の気持ちとか考えないでとにかく面白おかしく騒ぎ立てて…。

 

パパが事故で死んじゃった時だってアイツらは……。

 

<そういうモノでしょうか?>

 

っと。

 

危ない危ない。

 

あの“蛇”のことから連鎖的にイヤなこと思い出しそうになっちゃったじゃない。

 

私は最近ウズメの口ぐせのようになってきている“そうでしょうか?”の言葉を聞いて、表に現れそうになっていた暗い感情を胸の奥底に封印するようにしまい込んだわ。

 

明るく元気な女の子♪がにこにーなんだもん♪

 

黒くてドロドロしたイヤな感情なんてみんなには見せちゃダメにこ♪

 

にっこにこにー♪よね♪

 

「そーゆーもんなのよ!よーし!厄介なのも片付いたし、それじゃ先に…」

 

<お待ちください、マスター。>

 

私のとっておきの笑顔の魔法。

 

にっこにこにー♪でわずかに心の中に残っていた暗い感情の残滓を吹き飛ばした私は、改めて今日の目的…“μ's”の6人を試すためにバトルフィールドの中央へと向かおうとしたんだけど、移動を始めようとしたらウズメに止められちゃったわ。

 

「ん?なに?どうかした?」

 

なんだろ?

 

新手の敵機?

 

それともまたハイ・モックでも沸いてきた?

 

けど禍にこの広域レーダーには敵機を示す赤い光点は表示されてないわ。

 

ステルス機って線もあるけど…辺りを見回しても光学迷彩特有の空間の“揺らぎ”は見当たらないし。

 

ほんとなんだろ?

 

<アレを…“蛇”の消失した場所をご覧下さい。>

 

ウズメが私を止める心当たりが見たあらず、頭の中に大量の?を量産していると、当のウズメが“蛇”を消し飛ばした場所を見ろって言ってきたわ。

 

「“蛇”のいたとこ?何があるってのよ…って!アレ!」

 

見ろもナニも、“蛇”はブーステッドシフトで増幅した“クサナギノツルギ”の一撃で塵も残らず完全に消し飛ばしてもう何にも残ってないでしょ…って、思ったんだけど、メインモニターに映し出されているさっきまで“蛇”がいたところには見覚えのあるモノが漂っていたわ。

 

そう…さっきまでの謎現象を巻き起こしていたすべての元凶…“黒いナイフ”が。

 

「ウソ…だってさっきの攻撃は試射のときにそらだってドン引きさせた禍にこの本気の一撃よ?それなのに…ブーステッドシフトまで使った“クサナギノツルギ”の一撃なのに…あの黒いナイフ…ぶっ壊せなかったの?!」

 

自慢じゃないけどさっきの一撃は間違いなく最強クラスの攻撃力を持ってるのよ?!

 

そらだってブーステッドシフトを使って増幅させた“クサナギノツルギ”の砲撃は、世界大会に出てくるような防御特化の機体の装甲だって抜けるって言ってたのよ?

 

その“クサナギノツルギ”の一撃を受けてただのナイフが消し飛ばなかった?!

 

あの黒いナイフよりも遥かに頑丈そうな全身にエネルギー粒子結晶体の鱗を纏った“蛇”は消し飛んだのに?!

 

あのナイフ!どんだけ堅いのよ!!!

 

<如何しますか?>

 

「如何しますか?って言われても…。」

 

たぶん…あんな某赤毛のツンデレお姫様風に言えばイミワカンナイ!物体はスルーするのが正解なんでしょうね。

 

イヤな予感しかしないもん。

 

絶対にスルーのが正解なのよ…。

 

正解なんだろうけど…

 

「“クサナギノツルギ”の一撃でも傷ひとつつけられなかったのよ…。あのナイフの素材だけでも調べたいわね。」

 

そう。

 

あの黒いナイフは私の切り札“クサナギノツルギ”の一撃を受けても傷ひとつつかなかった。

 

ならあのナイフの素材を調べて禍にこにも使えるようなら、装甲に組み込んで機体の強度をアップさせることができるかもしれないわ。

 

他にも色々と調べたいこともあるし。

 

私はまるで自分自身に言い訳でもするように、黒いナイフを手に取る理由づけをして、引き寄せられるように機体をゆっくりと黒いナイフへと近づけさせて行ったわ。

 

そしてそっと黒いナイフを手に取って…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このときに止めときゃよかったんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねぇ?』

 

黒いナイフを手にした瞬間。

 

私の中で私の知らない…ううん。

 

知らないんじゃない。

 

“知りたくない”

 

そう…私の知りたくない、黒い感情で塗り固めたもう1人の“私”が私に語りかけてきたの。

 

『“力”が欲しくない?』

 

って。

 

『ナニもかも、全てを蹂躙する事の出来る“力”が…欲しくない?』

 

全てを蹂躙する“力”…。

 

『“力”があれば全ては“私”の思うがままよ。』

 

全てが思うがまま…。

 

『そう。例えば…この“力”があれば、アイツは…そらはまた“私”だけのそらで居てくれるわ。』

 

アイツが…そらがまた私だけのそらで居てくれる…。

 

『ねぇ?それってとても素敵な事でしょ?この“力”があれば、またそらと二人きりの穏やかで幸せな時間が訪れるのよ。朝起きて、ちょっと不機嫌な彼にいつもの甘い甘い…とろけそうな程に甘いコーヒーを淹れてあげて…二人で朝ごはん食べて…二人で学校に行って…放課後は二人でガンプラバトルで遊んで…帰りに二人で夕ごはんの献立を考えながら材料を買って…二人でお家に帰って夕ごはんを作って食べて…二人でお風呂に入って…口づけを交わして…二人で愛し合って…。“私”とそらとの穏やかな時間。愛しい人との愛しい時間…。』

 

私とそらとの穏やかな時間…。

 

愛しい人との愛しい時間…。

 

『この“力”さえあれば、全ては思うがまま。“私”の望むモノ、“私”の願うモノ、“私”の欲するモノ…その全てが手に入るの…。だから…さぁ…求めなさい。』

 

求める……私が求めるのは…。

 

『“力”を。』

 

“力”……。

 

『“力”を。』

 

“力”……?

 

ねぇにこ。

 

私が求めているのはほんとに“力”なの?

 

ねぇにこ。

 

私が欲しいのはほんとに全てを蹂躙できるような圧倒的な“力”なの?

 

ねぇにこ。

 

違うでしょ。

 

そうじゃないでしょ。

 

確かに“力”は欲しいわ。

 

欲しいけど…私がほんとに欲しいのは“力”なんかじゃない。

 

私がほんとに欲しいのは………それは……………

 

<ファイアウォール緊急展開!全システムを保護モードに移行します!マスター!目を覚まして下さい!マスター!>

 

「…っ!ウズメ?!えっ?!ナニ?!警報?!何の警報?!ってかナニが起きてるの?!敵襲?!」

 

私がほんとに欲しいモノ。

 

その答えに私がたどり着こうとしたとき、今までにないくらいに慌てたウズメの声と、コックピットに鳴り響く警報の音で私は目を覚ましたわ。

 

私は鳴り響く警報を聞いて咄嗟に敵襲かと思い、サブモニターに表示されている広域モニターを確認しながら、ウズメにナニが起こっているのか問いかけたの。

 

ウズメは私のその問いにすぐに答えてくれたわ。

 

ウズメが報告してくれた内容。

 

それは…

 

<お目覚めになられたのですね!敵襲ではありません!マスターがそのナイフを手に取った瞬間に当機へのハッキングが確認されました!現在はファイアウォールを緊急展開して一時的にハッキングをブロックしていますが、私の展開出来る防壁では長くは持ちません!そのナイフが元凶です!早くそのナイフを手放して下さい!>

 

禍にこが手にしている“蛇”を消し飛ばした地点に唯一残されていた“黒いナイフ”。

 

その“黒いナイフ”からハッキングされてるって報告だったの。

 

「はぁ?ハッキング?!このナイフから?なんでナイフがハッキングなんかできんのよ?!」

 

うん。

 

ぶっちゃけ…なんじゃそりゃ!

 

ナイフがハッキングぅぅ?!

 

ハッキングってアレよね?なんかこう…機械に侵入する的な?

 

そらがよくニヤニヤしながらニルスさんの構築したヤジマ・コーポレーションのメインシステムにハッキング仕掛けて遊んでるアレよね?

 

システムの最深部に“今回も俺の勝ちっすよ、ニルスさん。”とか書き残して遊んでるアレよね?

 

なんか少し違うような気がしないでもないけど、とにかくハッキングってそんな感じのヤツよね?

 

それをこのナイフがやってんの?!

 

えっ?最近のナイフってハッキングとかしちゃえるの?!

 

そっかー。

 

最近のガンプラバトルのナイフはスゴいんだー………なワケあるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!

 

ちょっと待って!

 

お願いだからちょっとまって!

 

ないわよね?

 

あり得ないわよね?

 

ただの…イヤ、まぁ…あんな怪しい“蛇”に変身?変形?変態?させたっぽいナイフがただのナイフってのも変だけど、とにかくこれって腐ってもナイフよ?

 

どんなにとんでも機能搭載していてもナイフはナイフよ?

 

斬るのが目的のモノよ?

 

そのナイフがハッキング?

 

ない!

 

ないから!

 

ハッキングしてくるナイフとかないから!

 

だってそうでしょ?

 

んな物騒なモンあるわけないでしょ?

 

そう思うわよね?

 

常識的に考えてそう思うわよね?

 

えっ?ナニ?それとももしかして私の常識が間違ってんの?!

 

私の常識って非常識だった?!

 

ナイフがハッキングとかしちゃうのって常識なの?!

 

ねぇ?!

 

どーなのよ!!!

 

<とにかく急いで下さい!マスター!!!>

 

っと!

 

今は常識、非常識とか言ってる暇はないみたいね!

 

ウズメがこれだけ焦るだなんてよっぽどよ!

 

ナイフがハッキングするとかはあとで考えるとして、今はまずこのナイフをさっさと捨てないと!!!

 

「よくなかんないけどとりあえずこのナイフを放せばいいのね?わかったわ!!!ゴルゥラァァァァ!!!どっか飛んでけ!!!!!」

 

私は野球のピッチャーが投球する時のように、大きく振りかぶって右手に持っていたナイフをぶん投げてやったわ!

 

そりゃもうおもいっきり♪

 

全力で♪

 

某三角関係のフロンティアの銀河の歌姫の射手座午後9時っぽく飛んでっけ~♪って♪

 

うっし!これでぜーんぶ問題解決ね!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~???~

 

<マスター、ご報告いたします。先程、カースドデバイスNo.98の孵化が確認されました。>

 

「あらあら♪まぁまぁ♪うふふふふ♪♪♪先日お配りしたばかりなのにぃ、もう孵化したのですかぁ♪そうですかぁ…ワタクシのぉ予想よりもぜぇんぜん早く孵化いたしましたわぁ♪ふふ♪あはははは♪これはうれしい誤算ですわぁ♪ねぇ?そぉわぁ思いせんことぉ?イリスちゃん♪」

 

<はい。想定では孵化に至るまで最低でもあと1ヶ月はかかると予測しておりましたので。>

 

「えぇ♪それがお配りしてからぁたったの1週間♪たった1週間で孵化させてしまわれたのですぅ♪うふふふふふ♪ヒトとはまさに可能性の獣ですわぁ♪良い意味でも、悪い意味でも、ですけどぉ♪ねぇ?イリスちゃん?確かお配りしたカースドデバイスのNo.98は……そうそう♪幼馴染みとの三角関係に悩む“オンナノコ”に渡したモノでしたわよねぇ…。男2人に女1人。男が1人で女が2人なら悩まずに済んだのでしょうけどねぇ。今の世はハーレム推奨ですからぁ♪それにしてもぉ…この短期間でカースドデバイスを孵化させるだなんて、あの悩める”オンナノコ“はよぉぉぉぉぉぉっぽど、真っ黒な感情をココロの奥底にドロドロとたぁぁぁぁぁぁぁぁっぷりぃとぉ、溜めていたのでしょうねぇ♪まぁ他人のココロのドロドロなんてぇどぉでもよいですわぁ♪孵化させてくれてぇデータを採取させていただけれぇばぁワタクシ的には問題ありませんのでぇ。それでぇ?孵化したモノわぁどうなりましたかぁ?遺憾なく性能を発揮して面白おかしく全てを破壊し尽くしてますかぁ♪」

 

<いえ、残念ながら孵化時に居合わせたファイターによって撃墜されました。>

 

「あら?そぉですかぁ…それわぁそれわぁ残念ですわねぇ…。まぁ撃墜されてしまったのならば仕方ありませんわぁ♪うふふふふふ♪そ♪れ♪よ♪りぃ♪もぉ♪いくら孵化したばかりとはいえ、カースドデバイスで変生(へじょう)した機体を倒したファイター…ワタクシ♪そちらの方が興味アリますわぁ♪」

 

<マスターならそう仰ると思いましたのでデータをまとめておきました。>

 

「あら♪あら♪流石はイリスちゃんですわぁ♪仕事が早くてぇワタクシ感激ですわぁ♪それじゃイリスちゃん♪早速そのデートを見せてくださいな♪」

 

<はい。こちらになります。>

 

「どれぇどれぇ♪あら?これわぁ…この方わぁ……うふふふふふ♪あははははははは♪これわぁ♪これわぁ♪まさかこんなとろでこの方のぉお名前を拝見するとわぁ思いませんでしたわぁ♪ねぇ…“ヤザワニコ”さん♪うふふふふふふふふふふふふふ♪♪♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<システムチェック完了。全システム、正常に稼働中。ハッキングによる影響は確認されません。>

 

「ん。ありがと、ウズメ。にしても…マジでなんだったのよ…さっきのアレは…。」

 

ウズメの警告に従って“黒いナイフ”をぶん投げた私は、機体にハッキングによる影響がないかウズメにシステムチェックを行ってもらったわ。

 

ナイフをぶん投げた瞬間、さっきまで頭の中に聴こえていた“私”の声が聴こえなくなったからもう大丈夫だとは思うんだけど、もし機体にハッキングによるなんか変な影響が残っていたらイヤじゃない。

 

えっ?なんであの“私”の声がハッキングのせいだってわかるのか?

 

うーん…どう説明すればいいのかなぁ…。

 

あのね?なんかね?なんとなく、なんだけど、たぶんさっきまで頭の中に聴こえていたあの“私”の声はハッキングのせい…な気がするのよね。

 

だからなんで?って言われても困るんだけど…まぁあえて言うなら女の勘?ってヤツかしら。

 

それ以上でもそれ以下でもないわ。

 

私的には忘れたいのよ。

 

“私”の言っていた本音は。

 

認めるわ。

 

“私”が言っていたのは私の本音よ。

 

もう一度、そらとの穏やかな時間を取り戻したい。

 

夢とか諦めて、ただ愛しい人と愛しい時間を永遠に過ごしていたい。

 

アレは間違いなく私の本音。

 

でもアレは私が諦めた…ううん。

 

私がこれからのそらと私自身のために…未来のために…………止めよ。

 

止めよ!止め!

 

これ以上はグダグダになるわ。

 

それに今はそんなこと言ってる場合じゃないもんね。

 

先に進まなきゃ。

 

アイツの…そらのためにも。

 

そして私のためにも。

 

夢のために。

 

未来のために。

 

先に進むのよ。

 

今は…。

 

私が内心で自分の本音に区切りをつけたのを見計らうように、ウズメが私がさっき言った“なんだったのよ…”って呟きに答えてくれたわ。

 

<不明です。>

 

って。

 

そして…

 

<ただ…>

 

「ただ?」

 

<……あの様な事が可能なのは、マイスターと矢島ニルス氏のお二方位だと判断いたします。>

 

あんなことができるのはそらとニルスさんくらいだ、って言い切ったわ。

 

そのウズメの見解には私も賛成ね。

 

確かにハッキングしてきやがるナイフなんて頭のおかしいモノ作れるのは世界広しと言えどもあの二人くらいだもん。

 

でもそらもニルスさんもあんな物騒なモン作る理由がないわ。

 

そらなら“面白そうだから”で作るかもしれないけど、もしそらが作っていたら私に自慢してくるハズよ。

 

“どうよ?すげぇーだろ!にこちゃん!”

 

って。

 

ニルスさんはアレで案外とお茶目なとこがあるけど、基本的に真面目な人だからハッキングしてきやがる物騒なナイフなんてモンを作って放置してるなんて考えられないし。

 

あと考えられる可能性は………ぶっちゃけ考えたくないけど…あの二人以外の“誰か”…しかもとびっきり悪意ある“誰か”が作った…ってとこかしら。

 

ほんと考えたくもないけどね。

 

「はぁ…そらとニルスさん以外の“天才”、か。まぁいいわ。とりあえず考えるのはあとにしましょ。」

 

ここで無い頭(簡単な引き算間違えるくらいに残念脳ミソで悪かったわね!)ひねって考えてもラチがあかないわ。

 

考えるのは頭の良いヤツ…そらとかに任せればいいのよ。

 

「機体に異常がないなら先に進むわよ!」

 

<了解しました。>

 

待ってなさい!

 

“μ's”!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“黒いナイフ”の一件で色々と予定外のこともあったけど、私は“μ's”を迎え撃つために、当初の予定通りにバトルフィールドの中央へとやって来たわ。

 

バトルフィールドの中央へとやって来たけど、相変わらず壊れたコロニーの残骸や戦艦の残骸とか障害物が多いわね…。

 

普段なら…そらと二人での出撃ならこんな障害物は邪魔でしかないんだけど、何人か油断できない厄介そうな子たちがいる“μ's”の相手を一人でしなきゃいけない今回に限っては逆にこの障害物はありがたいわ。

 

身を隠すのにも盾にも使えるしね。

 

そんなことを考えながら、私はさっそくちょっと大きめなコロニーの残骸に身を隠して背中のトリニティストライカーから“ヤサカニノマガタマ”を射出させたわ。

 

この“ヤサカニノマガタマ”…攻撃・防御・増幅と色々と使えるんだけど、実は連携しての防御フィールドや増幅フィールドの形成を応用すると索敵にも使えたりするのよね。

 

まぁ索敵って言ってもあくまでも擬似的なモノだから、精度はそこまで高くないんだけど。

 

どうやるのかって言うと、まずは“ヤサカニノマガタマ”を禍にこを囲むように大きな円状に配置して、ギリギリ察知されないくらいに弱いエネルギーフィールドを形成させるの。

 

あとは形成された広くて弱いエネルギーフィールドの中にナニかが侵入すれば、エネルギーフィールドの揺らぎを感知してリンクしたレーダーに表示されるって寸法ね。

 

名付けて広域索敵網♪なんてね♪

 

<“ヤサカニノマガタマ”全基配置完了。>

 

ちなみに…この周辺の敵機はあらかじめ片付けさせてもらったわ。

 

色々と試してる最中に邪魔なんてされたらたまったもんじゃないからね。

 

そこら辺は悪いけど割愛させてもらうわよ?

 

だって特に苦戦もしなかったからね。

 

「ごくろーさん。さて…それじゃさっそく広域索敵網を展開してちょうだい。」

 

<了解しました。広域索敵網展開。索敵結果はサブモニターをご覧下さい。>

 

「ん、ありがと。さぁーて…“μ's”の連中はどこまで来てるかしらね…。」

 

広域索敵網を展開した結果…それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

久し振りに登場の魔女さん。
彼女よ今回の実験は…。

次回はことりさんsideの更新となります。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

意識失う系のQooオレンジでございます。

今回はことりさんsideの第7回目となります。
凛ちゃんとことりさんが黄色いタイタスと青いドムにそれぞれ挑み…。
さらには穂乃果ちゃんと真姫ちゃんの凸凹コンビも…。
久しぶりに賢くて狂暴な方の“彼女”も…。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのなな 始まります。



[[うにゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!うーにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

海未ちゃんがブレード装備の赤いガンダムバルバトス(第4形態)と戦っているちょうどその時。

 

“μ's”1番の元気っ娘♪ラーメン大好きぬこぬこにゃんにゃん♪な凛ちゃんも激しいバトルを演じていました。

 

凛ちゃんと凛ちゃんの愛機“ベニャッガイ”が相対するのはマントをなびかせて颯爽と登場したトラ柄トラ頭のガンダムAGE-1タイタスの改造機。

 

あ♪いちいち“トラ柄トラ頭のガンダムAGE-1タイタスの改造機”って言うのもめんど~だから、前回に引き続きタイガータイガーさんって言いますね♪

 

ごほん♪

 

それじゃ改めて…凛ちゃんが相対するのは見るからに近接格闘戦に特化しているっぽいタイガータイタスさん。

 

そんなタイガータイタスさんと凛ちゃんとのバトルはお互いフルブーストからの突撃で始まりました。

 

フルブーストって言っても凛ちゃんのベニャッガイもタイガータイタスさんも、どっちもびみょ~なスピードなんだけどね~。

 

それでね?びみょ~なスピードの突撃から始まった凛ちゃん&ベニャッガイとタイガータイタスさんのバトルは、なんかも~最初からグダグダしてました。

 

どうしてグダグダかって言うとね?

 

それは…。

 

[[みぎゃぁぁぁぁ!!!このクソトラやろー!さっきからクソかてぇーにゃ!]]

 

どちらの攻撃もお互いにまともなダメージを与えられていないからなんですぅ。

 

凛ちゃんのベニャッガイはみなさんもご存じでの通り、マッドビルダー花陽ちゃんの手で色々と魔改造が施されたガチムチの超防御特化型。

 

そんな超防御特化型のベニャッガイは、よっぽど威力のある攻撃じゃなきゃ鉄壁の装甲を抜くことはできません。

 

どれくらい硬いかって言うと、ことりご自慢の大型バスターライフルでもたぶん直撃したらちょ~っとコゲコゲになっちゃうくらいだと思いますぅ。

 

リトルバードの大型バスターライフルの火力にはちょ~っと自信があるけど、残念ながらアレは堅すぎてことりじゃ消し飛ばせません。

 

ほんと~に残念ですぅ。

 

残念過ぎてベニャッガイを使ってる凛ちゃんと魔改造した花陽ちゃんの幼馴染みコンビを解体してあげたくなっちゃいます。

 

そんな硬い硬いベニャッガイの装甲を貫ける攻撃ができるのは、ことりたち“μ's”のメンバーのなかでは花陽ちゃんのジム・カーバンクルのレールカノンの一撃と、ソラ君が間に合わせで使っている高機動型ザクが持ってる大きなシールド(あの大きなシールドってピアッシングシールドって言うんだって。この前アイリちゃんが教えてくれたんだよ~♪)の中に仕込んであるビームピアッサーくらいかな?

 

どっちも瞬間的に一点を撃ち抜くタイプの攻撃だよね。

 

花陽ちゃんのレールカノンもソラ君のビームピアッサーも、ことりの大型バスターライフルとはタイプの違う破壊力ですぅ。

 

たま~にことりも二人みたいな一点突破の高火力が欲しいかな~?とか思っちゃうけど、やっぱり無差別攻撃が大好きなことりには広範囲を攻撃できるバスターライフルが1番よく似合ってますよね♪

 

さて♪さて♪

 

火力談義はとりあえず置いといて、お次はタイガータイタスさんを見ていきましょう♪

 

お相手のタイガータイタスさんも凛ちゃんのベニャッガイよりは数段落ちるけどなかなか硬い装甲をしてますぅ。

 

通常の威力のビームライフル…威力Dランクくらいの攻撃なら簡単に弾いちゃいそうですぅ。

 

もともとタイタスって装甲が厚い機体だからと~ぜんかな?

 

でもこっちの装甲は凛ちゃんのベニャッガイの攻撃じゃムリだけど、ことりの大型バスターライフルなら抜けそうだね。

 

まぁファイナルベニャッガイを使えば凛ちゃんでもタイガータイタスさんの装甲を簡単に抜けるんだけどね。

 

[[こーなったらファイナルベニャッガイでぬっ殺してヤるにゃ!!!]]

 

凛ちゃんもファイナルベニャッガイなら硬い装甲を突破してタイガータイタスさんを倒せるって思ったんだろ~ね。

 

さっそくファイナルベニャッガイを使おうとしてますぅ。

 

でも…

 

[[凛ちゃーん。それはダメだよ。使うなら花陽たちがファイナルベニャッガイの範囲外に出てからにしてねー。]]

 

って、花陽ちゃんに止められちゃいました。

 

うん。

 

花陽ちゃんの言う通り、ここでファイナルベニャッガイを使われちゃったら、近くで戦ってることりたちも巻き込まれてみ~んな仲良くゲームオーバーになっちゃうもんね。

 

[[ぐにゃにゃにゃ…かよちんにそー言われたらしかたねぇーにゃ!ならやっぱりこのままベニャッガイのプリティにくきゅーお手てでひたすら殴って殴って殴りまくって、徹底的に殴り殺してヤるにゃ!!!]]

 

は~い♪

 

ことり♪結局それじゃあのタイガータイタスさんは倒せないと思いま~す♪

 

って言いますか、凛ちゃんはなんでさっきからパンチとかキックしかしないんだろ?

 

おとなしくビームサーベル(ベニャッガイのアレは確かビームニャーベルってお名前だったかな?)を使えばいいのに。

 

いくら装甲が硬くても、関節部分をビームサーベルでぎっちゅんちゅん♪しちゃえばいいのにね。

 

[[みぎゃぁぁぁぁ?!]]

 

あ。

 

ことりがビームサーベル使えばい~のに?とか考えてるうちに、凛ちゃんがタイガータイタスさんの反撃のラリアット喰らっておもいっきり吹き飛んじゃいました。

 

今のラリアット、タイガータイタスさんの黄色い腕から輪っか状のビームが出てきてど~ゆ~原理かはわからないけど威力がマシマシになってますね。

 

アレはタイガータイタスさんのベース機体になってるガンダムAGE-1タイタスにもあったビームラリアットですぅ。

 

がっき~ん♪ってスゴい音してたけど、凛ちゃんだいじょ~ぶかなぁ?

 

[[ラ、ラリアット?!にゃんか腕からビームの輪っかが出てきてラリアットしてきやがったにゃ?!]]

 

だいじょ~ぶみたいですぅ。

 

タイガータイタスさんのビームラリアット。

 

かなり痛そうな攻撃だったけどへっちゃらみたいだね。

 

直撃したのが1番装甲の厚そ~なベニャッガイのお胸の部分だったからかな?

 

[[よくもヤりやがったにゃ!このトラ柄やろー!お返しだにゃ!走って!転んで!とぉ!って感じで飛ぶにゃ!ベニャッガイ!!!]]

 

タイガータイタスさんのビームラリアットが直撃して吹き飛んじゃった凛ちゃんは、手足をバタバタさせてなんだか必死な感じのAMBAC(アンバック)で体勢を立て直すと、ナニか叫びながらフルブーストで宇宙空間を駆け出し始めました。

 

そして…

 

[[うぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

加速したスピードを利用して頭からタイガータイタスさんに突っ込んでいきました。

 

うん。

 

ロケット頭突き…かな?

 

ほら?カメックスとかが覚えるアレですぅ。

 

加速して勢いを付けてから頭から相手に突っ込んで行く感じの頭突き。

 

ね?ロケット頭突きですよね?

 

ベニャッガイの必殺技なのかな?

 

でもアレってだいじょ~ぶなのかな?

 

だってベニャッガイのおっきなにゃんにゃんヘッドって、中にファイナルベニャッガイ用の大量の爆薬が詰め込まれてるんだよね?

 

暴発とか……しないのかな?

 

かな?かな?

 

[[そこは問題無しですよ!ベニャッガイのにゃんにゃんヘッドには暴発を防ぐために何重もの安全装置っぽいナニかが施させているんです!だからロケット頭突き程度で中身の暴発とかはしないんですよ!たぶん。]]

 

一応は青いリック・ドムと闘いながら同時進行で解説?していることりが、内心でロケット頭突きはだいじょ~ぶなのかな?って思っていると、やっぱり同時進行でまた沸いてきたハイ・モックさんのお掃除をしている花陽ちゃんが通信で“安全装置っぽいナニかがあるのでロケット頭突きくらいならだいじょ~ぶです♪たぶん”って言ってきました。

 

たぶんはだいじょ~ぶのうちに入るのかな?

 

かな?かな?

 

なんだかさっきからかな?かな?いっぱい言ってるような気がしますぅ。

 

そんなことを考えているうちに、加速した凛ちゃんのベニャッガイのロケット頭突きは、見事にタイガータイタスさんに激突してました。

 

激突した瞬間、辺りにスゴい音が鳴り響いて“ちゅん?!暴発しちゃった?!”って思ってちょ~っとびっくりしたけど、暴発によるファイナルベニャッガイの派手な爆発は起こりませんでした。

 

あの音は単純に硬い装甲同士が激突した音だったんだね。

 

そんなスゴい激突音を辺りに鳴り響かせたベニャッガイのロケット頭突きだったんだけど…

 

[[チッ!これでもムリかにゃ!]]

 

タイガータイタスさんを倒すことはできませんでした。

 

おもいっきり吹き飛ばすことはできたんだけどね~。

 

ロケット頭突きを喰らったタイガータイタスさんは、かなり派手に吹き飛んじゃったけど、ある程度吹き飛ばされた先で器用にスラスターを使って1回転してビシッ!っとファイテングポーズをとってますぅ。

 

まだまだ元気元気♪みたいですぅ。

 

[[ベニャッガイのロケット頭突きを喰らってもへっちゃら、か。ふん!悔しいけど認めてヤるにゃ。トラガンダムは伊達にトラ頭じゃねーってとこをにゃ!けど!かよちんが手塩にかけて魔改造してくれた凛のこのベニャッガイだって伊達じゃねーにゃ!]]

 

相対する我らがにゃんにゃん凛ちゃんももちろんまだまだ元気い~っぱい♪

 

[[じょ~と~だにゃ……どっちかがぶっ倒れるまで……とことんド突き合ってヤるにゃ!!!!!]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

凛ちゃんとタイガータイタスさんのグダグダバトルはまだまだ続きそうですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな感じで前回の海未ちゃんVS赤いバルバドスとさっきまでの凛ちゃんVSタイガータイタスさんの2つのバトルを解説してることりちゃんだけど…実は余裕ぶっこいて解説してる暇はこれっぽっちもなかったりしてますぅ。

 

「っ!また…!」

 

ことりがお相手している青いリック・ドムの改造機は…やっぱりと言うべきかことりの予想通りにとっても強かったんですぅ。

 

ううん。

 

“強い”って言うのはちょっと違うかもしれません。

 

これは…そう…“上手い”ですぅ。

 

初擊のビームランチャーは割と派手だったけど、こうして実際に対峙してみると派手さはないけど一つ一つの動作が確実でとっても安定してます。

 

何よりこの青いリック・ドムのファイターさんは牽制射撃がとっても上手いんです。

 

いちいちことりの大型バスターライフルの射線を制限するように誘導してきやがります。

 

大型バスターライフルの射線を制限…つまりはこの青いリック・ドムの改造機は常にことりの味方機を、海未ちゃんたちを背にするように立ち回ってるんです。

 

機動性ではことりのウイングガンダム・リトルバードが上っぽいから、ことりもさっきから動き回って大型バスターライフルの射線を確保しようとしてるんですけど、青いリック・ドムの改造機(めんど~なので以降はブルードムって呼んじゃいますね♪)は左手に装備したMMP-80マシンガンを器用に使って、ことりを海未ちゃんたちが大型バスターライフルの射線上にくるよ~に誘導してきやがります。

 

いらいらしますぅ。

 

ほんと~にいらいらしますぅ。

 

でも…流石にこの状況で海未ちゃんたちを巻き込んでバスターライフルをぶっぱ~しちゃったらあとでお仕置きが怖すぎるからヤりませんよ?

 

今はまだ。

 

な~んて♪うふふふふふ♪

 

「リトルバードの武器はバスターライフルだけじゃありません!シールドの中にはビームキャノンだってあるんです!!!」

 

そんなわけでことりは左腕に取り付けてあるシールドの中に内蔵してあるビームキャノンで応戦してます。

 

ウイングガンダム・リトルバードのメインウェポンの大型バスターライフルに比べれば豆鉄砲みたいな威力のシールド内蔵ビームキャノンだけど、ビーム系の防御アビリティのないドムの(正確にはリック・ドムの)改造機なら当たれば痛いじゃ済みませんよ♪

 

だから…

 

「おとなしくビームキャノンに貫かれちゃってくださいね!えいっ!」

 

ブルードムが左手に持っているMMP-80マシンガンから連続で放たれる弾丸を、背中のウイングスラスターを数回細かく噴かすことで軌道をランダムに変えて回避すると、ことりはお返しとばかりにシールド内蔵のビームキャノンを発射します。

 

1発。

 

2発。

 

3発。

 

でも、ブルードムを狙って続けざまに三回発射したシールド内蔵ビームキャノンは簡単に避けられちゃいました。

 

むぅ。

 

攻撃直後だからあたるかな?って思ったんだけど、ダメでしたね。

 

でも…

 

「まだまだじゃんじゃんイキますよ!!!」

 

今度はシールド内蔵ビームキャノンだけじゃなくて、胸部に取り付けてあるマシンキャノンも合わせて発射します♪

 

マシンキャノンの射撃で牽制して避けた先にシールド内蔵ビームキャノンをおみまいしてあげすね!

 

「ターゲットロック!そこです!!!」

 

トリガーを引くと、マシンキャノンの弾丸はバラバラとちょっとうるさい音を鳴り響かせながら次々とお胸の辺りから発射されていきます。

 

対するブルードムは足の裏のスラスターをやや大きく噴かして後退することで、リトルバードから放たれたマシンキャノンの弾丸を回避していきます。

 

ことりはそんなブルードムを見据えながら、左手でサブコーソールを操作してマシンキャノンのトリガーを5秒間のオート射撃に変更すると、今度はシールド内蔵ビームキャノンのトリガーを引きます。

 

狙うはブルードムの回避先ですよ!

 

「今度こそ!えいっ!えいっ!えーっい!!!」

 

再び3連続で発射されたシールド内蔵ビームキャノンは狙い通りにブルードムの回避先へと突き進んでいきます。

 

けど…

 

「むぅ!なんで避けちゃうんですか!お話の流れ的に今のは当たって爆発してことりちゃんのだいしょ~り♪ですぅ♪ってなるトコですよ!それなのに避けちゃうなんてひどいですぅ!」

 

ブルードムは直撃すると思ったシールド内蔵ビームキャノンの3連射を姿勢制御スラスターをプシュ♪プシュ♪って細かく噴かしてドム特有の重そうな見た目に反する軽快な機動でぜ~んぶ避けちゃいました。

 

最初のマシンキャノンの射撃を足の裏のスラスターを使って回避したのは、ことりが牽制射撃のあとで回避先に向けてシールド内蔵ビームキャノンを撃つって予想していたからなんですね。

 

だからことりが狙いやすいようにわざと大きく後退して、逆にブルードムが攻撃を避けやすい場所に誘導したんだ…。

 

悔しいけど完全にこちらの目論見を見抜かれて攻撃を誘われちゃいましたね。

 

「むぅ~!でもまだまだことりちゃんの戦いはこれからですぅ!」

 

ことりちゃんの次回策にご期待ください♪ですぅ♪

 

って打ちきりマンガみたいに言ってみたものの…実際、あのブルードムをど~やって攻略しようかなぁ…。

 

むむむ♪

 

ちょ~っと真面目に攻略法を考えるので、その間はコマンダー・モックさんを追撃中のご存知アホっ娘♪な穂乃果ちゃん♪あ~んど♪セレブなお姫様♪な真姫ちゃんの様子を見ててくださいね♪

 

それではコマンダー・モック追撃現場のことりちゃんを呼んでみましょ~♪

 

現地のことりちゃ~ん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は~い♪

 

突撃リポーターの南 ことりですぅ♪

 

こちらは穂乃果ちゃん&真姫ちゃんのコンビが今回のハイ・モックさん無限増殖事件の犯人として指名手配になっているコマンダー・モックさんを絶賛追撃中の事件現場で~す♪

 

ハイ・モックさん無限増殖事件の犯人さんのコマンダー・モックさんは現在、懲りずにザコいハイ・モックさんを大量に呼び出してプッツンしちゃった真姫ちゃんの怒濤の攻撃の盾にしながら逃走を続けていますぅ♪

 

テレビをご覧のみなさん♪見えますか?

 

あの真姫ちゃんの鬼気迫る追撃っぷり♪

 

セレブなお姫様要素が微塵も感じられません♪

 

[[待ちなさい!!!この角付き!!!いい加減に逃げるのは止めておとなしく私にその角へし折らせなさいよね!!!ってかさっさとくたばれ!惨(みじ)めに惨(むご)たらしく血ヘド撒き散らしてくたばって私をイラつかせたことに詫び入れてからやっぱりまたくたばりなさい!!!良いモックはくたばったモックだけなのよ!!!だからおとなしくくたばりなさいよね!!!ちょっと!そこの角付きモック!!!私の話!ちゃんと聞いてるの!!!聞いてるなら返事くらいしなさいってのよ!!!]]

 

真姫ちゃんはそんなことを大声で叫びながら、百式のスラスターを全開で噴かしてのブースト機動でちょこまかと逃げ回っているコマンダー・モックさんを追いかけ回していますぅ。

 

もちろん真姫ちゃんは追いかけながら百式の右手に持ったビームライフルの連射で執拗にコマンダー・モックさんを撃墜しよ~と攻撃しまくっていますぅ。

 

狙われてるコマンダー・モックさんは見ているこっちがかわいそうになっちゃうくらいに必死に真姫ちゃんの百式が放つビームの雨あられから逃げ回ってますね~。

 

えっ?一緒に追撃しているはずの穂乃果ちゃんはど~してるの?ですか?

 

穂乃果ちゃんは…

 

[[ねぇ?真姫ちゃん?穂乃果、モックさんってお返事はしないと思うよ?]]

 

珍しく。

 

そう。

 

と~て~も~、珍しく。

 

コマンダー・モックさんに無茶ぶりしている真姫ちゃんに突っ込んでますぅ。

 

ちゅん。

 

大変ですぅ。

 

ことりが生きてきた中でも1・2を争うくらいに大変ですぅ。

 

だって穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんが穂乃果ちゃん(アホ)なのに穂乃果ちゃんより穂乃果ちゃん(アホ)じゃない真姫ちゃんに突っ込んだんですよ?

 

穂乃果ちゃんがですよ?

 

穂乃果ちゃんって穂乃果ちゃん(アホ)なんですよ?

 

その穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんが真姫ちゃんに突っ込みですよ?

 

信じられますか?

 

信じられませんよね?

 

信じちゃダメなヤツですよね?

 

もしこれがことりが見ている夢とかじゃなくて現実に起こっていることなら…穂乃果ちゃんが突っ込みとか世界的にあり得ない事態が起こっちゃってるから、きっと明日のお天気は晴れ時々アクシズ、またはユニウスセブンだね。

 

いわゆる“地球最後の日”ですぅ。

 

クルーぜさん的なセリフなら人が数多持つ予言の日ですぅ。

 

滅びの日ですぅ。

 

も~おしまいですぅ。

 

ちゅん。ちゅん。

 

これはことりも覚悟しなきゃいけない非常事態ですね。

 

こうなったら明日、アクシズ的な隕石とかが地球に降り注いで世界が終わっちゃう前に、ことりはなんとしてもソラ君にえっちなことしてもらわなきゃ!

 

も~襲っちゃいます!

 

だってソラ君と[自主規制]しないままで…このまま処女のままで死んじゃうなんてごめんなさい♪ですぅ!

 

ことりは絶対にこの一途な想いを遂げて、幸せの中で最後の瞬間を迎えてヤりますよ♪

 

目指せ!地球滅亡までに抜かずの10発ですぅ♪

 

[[どんなにオナ禁してても抜かずの10発はムリじゃないかな?ホノカはそー思うよ?]]

 

ちゅん?

 

アレ?今なにか…穂乃果ちゃんがことりにも突っ込んできたよ~な?

 

………気のせいだよね?

 

[[ごちゃごちゃうるさい!!!私は今このナマイキな角付きの角をへし折らなきゃいけないからスッゴく忙しいの!って言うか!穂乃果先輩もグチグチ言ってないで少しは手伝いなさい!!!弾幕薄いのよ!!!ナニやってるのよ!もう!!!]]

 

[[うぇぇぇ?!なんか真姫ちゃんに怒られた?!なんでー?!]]

 

穂乃果ちゃんが真姫ちゃんに怒られたのは穂乃果ちゃん(アホ)だからじゃないかな?

 

まぁそれはさておき。

 

ことりたちが赤いバルバトスやタイガータイタスさん、ブルードムとそれぞれ戦っている頃、真姫ちゃんと穂乃果ちゃんはこんな感じで楽しくおしゃべりしながら、逃げまくっているコマンダー・モックさんとおいかけっこをしていました。

 

穂乃果ちゃんが無計画に突撃して、それを真姫ちゃんが必死に追いかける。

 

さっきまでのそんな二人とは逆に、今は真姫ちゃんが怒り狂って突撃して、それを穂乃果ちゃんがちょ~っとドン引きしながら追いかけていますぅ。

 

いつもは突撃三昧な穂乃果ちゃんだけど、怒り狂って少しだけ周りが見えなくなってきている真姫ちゃんを珍しくサポートしてあげていますぅ。

 

それとなく真姫ちゃんの死角に回り込もうとしているザコいハイ・モックさんをビームライフルで優先的に撃ち落としたり、進路状のやっぱりザコいハイ・モックさんを撃ち落として真姫ちゃんの進む道を作ってあげたり♪

 

真姫ちゃんはそんな穂乃果ちゃんの何気ない援護に気づいてるのかなぁ?

 

弾幕薄いのよ!!!とか言ってるから、真姫ちゃんは穂乃果ちゃんの援護に気づいてるのかもね?

 

ふふ♪と~っても頭のいい真姫ちゃんのことだから、きっと気づいていて穂乃果ちゃんに援護をお任せしてるんですぅ。

 

なんだかんだで真姫ちゃんは穂乃果ちゃんのこと信頼しているんですね。

 

なんだかそんな真姫ちゃんがと~ってもツンデレさんでやん♪やん♪ですぅ♪

 

[[うぅ~。いつまでこのおいかけっこするんだろ?穂乃果はあきてきたよ…(うん。確かにそろそろ飽きて来たよね。ん?光?なんだろ…あっ!アレって……むふふ♪良いこと思い付いちゃった♪確か雪穂から借りたガンダムのマンガに“アレ”を使ったヤツがあったよね♪“アレ”を使えば面白い事が出来るかも♪ねぇ!穂乃果!ちょっとだけホノカが前に出てもいい?)えっ?ホノカが前に出るの?うん!いいよ!替わるね……うん。ありがと、穂乃果♪さぁーって、それじゃ…真姫ちゃん!聞こえてる!その角付きとの“おいかけっこ”はこの辺でいい加減終わらせよ!攻撃をソイツの右方向に集中させて!]]

 

穂乃果ちゃんの援護を受けてコマンダー・モックさんを追撃する真姫ちゃん♪

 

二人はしばらくは群がるザコいハイ・モックさんを撃墜しながらコマンダー・モックさんとの楽しいおいかけっこを続けていたんだけど、途中で急に穂乃果ちゃんがぼそりと飽きてきたよ~って呟きました。

 

その呟きのあとのひとり言を皮切りに、どうしてかはわかりませんが、いつもニコニコ明るく元気なはずの穂乃果ちゃんの雰囲気が、急にどこか鋭利で冷たいモノに変わっちゃいました。

 

そんないつもと違う雰囲気を纏い出した穂乃果ちゃん(?)は、真姫ちゃんに逃げ回るコマンダー・モックさんの右方向へ攻撃を集中させてって通信を送ります。

 

[[攻撃を右方向に集中?穂乃果先輩?ナニ言ってんの?右方向なんかに攻撃を集中させてどうするつもりよ!]]

 

その通信を受けた真姫ちゃんは訝(いぶか)しげに“右方向なんかに攻撃を集中させてどうすの?”って聞き返してますぅ。

 

うん。

 

ことりも真姫ちゃんとおんなじで、なんで右方向に攻撃を集中させるんだろ?って思います。

 

それに対して穂乃果ちゃん(?)は…

 

[[ん?それは…まぁやればわかるよ♪ね♪ホノカに騙されたと思ってさ♪]]

 

ってお返事を返しました。

 

[[なんで右方向なんかに…[[真姫ちゃん!]]あぁ!もう!わかったわよ!わーかーりました!ホント、イミワカンナイ!!!ヤればいいんでしょ!ヤれば!!!]]

 

そんな説明で真姫ちゃんが納得してくれるはずもなく、なんで?って言い返したんだけど、穂乃果ちゃん(?)がちょっと強い語気で“真姫ちゃん!”って言うと、真姫ちゃんはしぶしぶわーかーりました!って答えて、コマンダー・モックさんの右方向に攻撃を集中させ始めました。

 

右方向へ攻撃を集中された始めたコマンダー・モックさんは、攻撃を避けるために少しずつ左方向へ進路を変えて行って…

 

[[あは♪予測通り♪良い位置に来た!貰ったよ!!!]]

 

今日のバトルフィールドに沢山あるコロニーの残骸のひとつの近くを通りかかろうとしたとき、穂乃果ちゃんのエールストライクガンダムがコマンダー・モックさんが通り過ぎようとしていたコロニーの残骸に向けてビームライフルを発射しました。

 

穂乃果ちゃんのエールストライクガンダムが発射したビームは…

 

[[う"ぇぇぇえ?!ちょ!ちょっと待って!なんでビームが!]]

 

コロニーの残骸に当たると…

 

[[反射するのよ!!!]]

 

反射してその進路を変え…

 

[[計算通りだね♪はい♪ごくろーさま♪なーんてね♪]]

 

通りすぎようとしていたコマンダー・モックさんの胴体に…コア部分に直撃しちゃいました。

 

もちろん逃げ足以外の性能はザコいハイ・モックさんと同じくらいのコマンダー・モックさんは、いくら素組のストライクのビームって言っても直撃しちゃったらひとたまりもありません。

 

当然ぼっか~ん♪って爆発しちゃいました♪

 

[[穂乃果先輩?!ナニしたのよ!!!ビームが反射するなんてどんなトリックよ!]]

 

反射したビームが直撃して爆発しているコマンダー・モックさんを見て驚いている真姫ちゃんは、穂乃果ちゃんになんでビームが反射したの?どんなトリック?って質問中です。

 

ことりもなんでビームが反射したのかな?って思ったんだけど、穂乃果ちゃんがビームを当てたあのコロニーの残骸をよ~く見たらトリックがわかっちゃいました♪

 

あのコロニーの残骸には…

 

[[鏡みたいに磨き抜かれた刀に光が当たったら反射するのは当たり前だよね♪まぁちょーっと違うんだけどね。]]

 

小さすぎて気づくのが遅くなっちゃったんだけど、よ~く見ると穂乃果ちゃんがビームを発射したコロニーの残骸には1本の折れたブレードが突き刺さっていたんですぅ。

 

穂乃果ちゃんはそれを見つけて、そこまでコマンダー・モックさんを誘導するために真姫ちゃんに右方向に攻撃を集中させてってお願いしたんだね。

 

折れたブレードにビームを当てて反射ってアイディアはたぶん1番最初のアストレイで、レッドフレームとゴールドフレーム天(まだ天ミナじゃない頃だね。)が戦ったときのアレですね。

 

穂乃果ちゃん、穂乃果ちゃん(アホ)なのによく思い付いたよね?

 

ことりは今日の穂乃果ちゃんが穂乃果ちゃん(アホ)なのにと~ってもかしこいことしちゃっていて感心しちゃいますぅ。

 

でも穂乃果ちゃん…よくあんな小さな的にピンポイントでビームを命中できたね?

 

さっきの穂乃果ちゃんの射撃はまるで海未ちゃんの狙撃みたいにスゴかったですぅ。

 

[[鏡に光って…ビームってレーザーじゃないんだから反射はしないんじゃないの?!]]

 

[[そこはほら?ご都合主義?]]

 

[[ナニソレ?!ホントイミワカンナイ!!!]]

 

[[人生はそんなモノだよ?]]

 

[[モットイミワカンナイ!!!!!]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

ことりたちが赤青黄色の3機と戦っている頃、穂乃果ちゃんも真姫ちゃんはこんな感じでがんばってくれていました。

 

次はいよいよことりちゃんとブルードムとの決戦ですぅ。

 

それじゃスタジオのことりちゃ~ん♪

 

あとはよろしくよろしく♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

とりあえずはご都合主義万歳。
次回ことりさん回はことりさんが知恵と勇気でブルードムに挑みます。
いよいよことりさんの本領発揮です。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスの仲良しマッチでハイスコアを狙える楽曲が全く回ってこないQooオレンジでございます。
今回は久しぶりにスコアランキング10000位にいけないかも…。

さて、今回はにこちゃんsideの8回目となります。
今回は唐突ににこちゃんとソラとの出会いの一部が語られたりしております。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのはち 始まります。






























「さぁーて…“μ's”の連中はどこまで来てるかしらね…。」

 

広域索敵網を展開した結果。

 

それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?まだレーダー圏外?!」

 

かなり広いレーダー範囲を持っている広域索敵網のレーダー圏内には“μ's”の機影はなかったの。

 

イヤイヤイヤ!

 

だってもうバトルが始まってから結構時間経ってるわよ?!

 

ほら?

 

私が例の“蛇”と戦ったり、割愛したけどここら辺のモブを片付けたりしてかなり時間は使ったのよ?

 

それなのにまだ“μ's”の連中はここまで…バトルフィールドの中央まで来てないの?

 

うわぁ…なんかさ、こう言っちゃ悪いけどぶっちゃけ期待外れ?

 

でもまぁ“μ's”って6人中3人がガンプラバトル初めて1ヶ月も経ってない初心者なら仕方ないのかな?

 

そらと相談してそこら辺も含めて今後の練習スケジュールを考えなきゃダメね。

 

って言っても私が“μ's”に入れてもらえるかどうかまだわかんないけど…。

 

今日はちょっとキツいこと言わなきゃダメだろうからね。

 

それで嫌われてチームには入れません!ってなったら…仕方ないわよね…。

 

“μ's”の子たちの戦いぶりを見た限りじゃ、ここでキツいこと言っておかないとあとであの子たちが後悔することになると思うから…。

 

特に南 ことりは。

 

あの子だけは今の段階で追い詰められると諦める癖?をなんとかしてあげなきゃまずいわ。

 

今日はそれが1番の目的ね。

 

「はぁ…なんか肩すかしね。」

 

<こちらから出向きますか?>

 

「んー……どうしよっかな…。」

 

アイリから渡されたデータを見た限りじゃ、“μ's”の子たちは半分が初心者って言ってもこの時間帯のバトルロイヤルで簡単に全滅するような連中じゃないのよね。

 

よっぽど特殊な事態に…それこそさっき私が戦った“蛇”みたいなヤツや、世界大会レベルのワケわかんない化け物みたいに強いヤツが出てこない限りは問題ないはずよ。

 

だからたぶんここで待っていればそのうち来るとは思うけど…。

 

さて。

 

どうしようかし?

 

待つべきか進むべきか。

 

………………………………うん。

 

“μ's”を待つか、“μ's”のもとへ進むべきか。

 

私の出した答えは…

 

「ここで待つわ。」

 

<了解しました。>

 

この場に留まって“μ's”がやって来るなのを待つ。だったわ。

 

待つ。を選択した理由はぶっちゃけめんどうとか色々とあるけど、1番大きな理由としては、私は“μ's”の連中に奇襲したいから。かしから?

 

最初、まずは奇襲して“μ's”の対応を確認してみたいのよ。

 

だから私の選択は“待つ”。

 

でも……

 

「待ってる間…ひまね………。」

 

うーん…。

 

どうやって時間潰そうかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうやって時間を潰そうか。

 

私はソレを考えるためにちょっとだけ目を閉じて思案し始めたの。

 

目を閉じたことで真っ暗になった視界の中で、私はふと…唐突にあのバカとの始まりの日を思い出しちゃったわ。

 

まぁ思い出したって言っても別に忘れていたワケじゃないのよ?

 

だってあの日のことは忘れたくても忘れられないもの。

 

そう…。

 

あの日…。

 

あのバカが音ノ木坂に入学して来たあの日…。

 

私がハジメテを失った日。

 

私とあのバカの始まりの日…。

 

それは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ!ちょっと待って!あなた!鳴神 青空よね!7年前のガンプラバトル世界大会で優勝した!あの鳴神 青空よね!」

 

1年前。

 

桜の花が咲き誇る春真っ盛りのあの日。

 

入学式を終えて帰路につく新入生たちへガンプラバトル部の勧誘のチラシを配っていた時に、私はアイツを見付けたの。

 

7年前の世界大会を制した伝説の最年少チャンピオン。

 

“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”。

 

鳴神 青空を。

 

あのバカを見付けたときはほんとにあの鳴神 青空なの?って思ったのよね。

 

だって私が知ってるのは7年前の世界大会に出場していた頃の、まだ当時は小学生だった鳴神 青空だけなんですもの。

 

でも何故かはわからないけど、7年前にパパに連れられて観戦に行ったヤジマドームでの世界大会決勝戦で見たあの頃の小さな鳴神 青空と、目の前を通りすぎて行って男の子は間違いなく同一人物だって思ったのよ。

 

女の勘ってヤツかしら?

 

気がついたら私は通りすぎて行った男の子を呼び止めていたわ。

 

あなた、鳴神 青空よね?

 

って。

 

そうしたら…

 

「あ"ぁ"?んだよ…って、中坊?」

 

あのバカは露骨にイヤそうな顔で振り返って、期待に胸を膨らませて(膨らませる胸が無いだろ!って言ったそこのアンタ!ちょっとツラだしなさい!その顔がパンパンになるまで殴りまくってヤるから!!!)キラキラとした憧れの眼差しで見上げていた私を一目見るなり…中坊?って言いやがったのよ!!!

 

信じられる?

 

あのバカは初対面の大銀河宇宙級の美少女に向かっていきなり“中坊?”って言ったのよ!

 

そりゃ確かに私は年齢よりも若く見られることが多いけど、ソレでも初対面なのにいきなり”中坊?“はないわよね!!!

 

ほんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉに!失礼しちゃうってのよ!!!

 

で、そんな目の前の失礼なバカに対して、私も最年少チャンピオンへの敬意とか憧れとか一瞬で地平の彼方へ放り投げて思わず声を荒らげちゃったの。

 

「んな?!ちょっと!なんで人のこと見るなりいきなり“中坊?”よ!中坊なんかじゃないわよ!!!アンタより歳上よ!!!」

 

ってね。

 

新入生へのしつけは早いに越したことはないもん♪

 

従順になるようにしっかりとしつけてあげなきゃ♪とか思ってたわね。

 

そんなことを内心で思いながら、目の前の最年少チャンピオンを睨み付ける私に、当のクソ生意気な最年少チャンピオン(笑)は…

 

「イヤ、歳上よってアンタどっからどう見てもあきらかに俺より年下じゃねぇーか。なんで中坊が音ノ木坂の制服来てんだ?コスプレか?コスプレにしてもなんで中坊が音ノ木坂の制服でコスプレなんかしてこんなとこに居んだ?あぁ、なんかわかった。お嬢ちゃんの姉貴か兄貴の入学式を見に来たのか?それで制服借りてはしゃいでる、と。そんな感じのアレか?アホか?」

 

ってさらに人の気を逆撫でするようなことを言いやがったのよ!!!

 

しまいには“アホか?”って言いやがったの!!!

 

アホってナニよ!アホって!!!

 

この一言で私は完全にキレて先輩としての威厳とかもうかなぐり捨てて怒鳴っちゃたの。

 

「誰がアホじゃ!誰が!!!ってかコスプレってナニよ!!!コスプレって!!!だから違うって言ってるでしょ!!!私はここの生徒よ!ホラ!見なさい!!!生徒手帳!!!それに私のリボン!赤よ!赤!赤のリボンは何年生!2年生よね!私は赤のリボンの2年生!アンタは水色のリボン、じゃなくてネクタイの新入生!ほーら!私の方が歳上じゃない!ドヤ!!!」

 

「いや、ドヤって言われてもやっぱりどっからどー見ても歳上のふりしてる中学生にしか見えねぇーんだけど。」

 

こうして改めて思い出してみると、出逢ったばかりの私たちの会話ってもうなんか今の私とあのバカのやり取りとそんなに変わらないわね…。

 

「むがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!わからず屋ねぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「はぁ…めんどくさ。」

 

「ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁんですってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

っと、言った感じのグダグダなやり取りが私とあのバカとの出逢い。

 

そう。

 

これが私とあのバカ…鳴神 青空との始まり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?その自称“センパイ”は俺に何の用ですか?暇だけど暇じゃねーんでご用件があんならさっさと言ってくれませんかねぇ?」

 

一通り怒り狂ったことで少しは怒りがおさまって落ち着いてきた頃合いを見計らって、あのバカは改めて何の用ですか?って言ってきたのよね。

 

余計な一言も添えて、だけど。

 

ほんと今思い出してもクソ生意気な新入生だったわ。

 

「自称センパイって…ま、まぁいいわ!ここは大人の余裕で多少の無礼は見逃してあげる!」

 

「はいはい。そりゃどーも。で?マジで何の用なんすっか?」

 

それでね?そのクソ生意気な新入生の余計な一言を大人の余裕で受け流してやっていると、苛立ちを隠そうともしないふてぶてしい態度でまた何の用?って言ってきたのよ。

 

それに対して私は当初の予定通り…

 

「そんなの決まってるでしょ!勧誘よ!勧誘!!!あなた!伝説の最年少チャンピオンなんだから私のガンプラバトル部に入って一緒にガンプラバトルをやりましょ!!!打倒A-RISE!!!私と一緒にガンプライブ優勝を目指すのよ!!!」

 

この目の前の伝説の最年少チャンピオンなバカをガンプラバトル部に勧誘したの。

 

伝説の最年少チャンピオンが仲間になれば、きっとガンプライブ優勝も余裕よ!余裕!A-RISE?ふん!A-RISEなんかこの目の前の“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”さえいればザコよ!ザコ!とか考えながら。

 

なんって言うか…この時の私ってバカよね。

 

この時そらがガンプラバトル部に入部してくれても、部員が二人きりじゃガンプライブの最低規定人数に達してないから、ガンプライブに出場なんてできるはずなかったのに。

 

ソレでもそんな当たり前のことすら吹き飛ばすくらいに、当時の私は鳴神 青空との出逢いに舞い上がっていたの。

 

報われなかった私がようやく報われる!ってね。

 

「ガンプラバトル…ガンプライブ、ねぇ…。はぁ…またこの手の誘いか…。」

 

そう。

 

舞い上がっていたから、私はそらの反応に気づきもしなかったの。

 

「はい!これ!入部届!さぁ!今すぐ書いて!即書いて!迷わず書いて!書いたら勧誘手伝って!!!」

 

そしてドヤ顔のままで入部届を取り出して、サインをせがんだのよね。

 

早く入部して欲しくて。

 

最強の仲間が欲しくて。

 

「お断りだね。」

 

で、まぁ当然あのバカの答えは否。

 

「……へ?い、今なんて…?」

 

私はそんな拒絶の言葉が信じられなくて聞き返しちゃったの。

 

でも…

 

「お断りだ、って言ったんだよ。」

 

聞き返しても答えが変わることはなかったわ。

 

「な、なんで…?えっ?どうして…?」

 

冷たく言い放たれた拒絶の言葉。

 

あの頃の夢に目が繰らんで周りを見ようともしていなかった私には、そらが言い放った拒絶の言葉はほんとにショックだったわ。

 

どうしてこの子はガンプラバトル部への勧誘を断るの?

 

どうして?

 

この子はあの鳴神 青空なのに?

 

どうして?

 

この子はあの伝説の最年少チャンピオンなのよ?

 

それなのに…どうして?

 

って感じでね。

 

「俺が鳴神 青空だって知ってんなら、アンタも7年前の顛末は知ってんだろ?イヤなんだよね、またクソ虫共にあることないこと言われて叩かれんの。ガンプラバトルは止めてねぇーけど、俺はもう二度と公式戦に出るつもりはねぇんだよ。」

 

そう…この頃の私は舞い上がりすぎて失念していたの。

 

7年前の世界大会の顛末を。

 

「そ、そんな…。」

 

「わかったら二度と声かけんなよ、センパイ。ったく…入学初日からイヤなこと思い出させやがって…。クソ…今日は厄日か?前の席のアホっぽい女はムダにクソうるせぇーし、その隣の席の女はムダに睨んで来やがるし、隣の席の女は…まぁアレは別に何にもねぇーか。」

 

私が拒絶の言葉に愕然としてると、そらは二度と声かけんなよって再び冷たく言い放って、あの頃の私に背を向けてそのまま帰ろうとしたの。

 

それを見た私は咄嗟にそらの制服の裾を掴んで、勢いで何も考えないでとんでもないことを言っちゃったのよ。

 

「ま、待って!なら!勝負して!」

 

って。

 

うん。

 

アホだわ。

 

何度思い出してもみてもこの頃の私って超弩級のアホだわ。

 

でもこの頃の私は自分の口から咄嗟に飛び出たこの一言がスゴくナイスなアイデアだと思ったのよね。

 

「勝負?」

 

「そう!勝負!!!私とガンプラバトルで勝負して!それで私が勝ったら!私のガンプラバトル部に入部して!!!」

 

目の前にいるこのバカは腐っても世界大会を制した超一流のファイターなのに。

 

場末のアミュセンで無双していい気になっていたあの頃の私なんかが勝てるわけないのに。

 

アホな当時の私はあのバカに意気揚々と勝負を持ちかけたの。

 

「はぁ?なんでそうなんだよ?意味わかんねぇセンパイだな。」

 

もちろんあの頃のそらは私の勝負よ!って言葉を聞いて“コイツ、ナニ言ってんだ?”って顔していたわ。

 

当然の反応っちゃ当然の反応よね。

 

「うっさい!!!アンタは私と勝負して負けたらガンプラバトル部に入る!はいこれ決定事項!!!」

 

そんなそらに対して、私は強引にガンプラバトル勝負に持ち込んで、無理やりにでもガンプラバトル部に入部させてやる!とか思っていたわけで…。

 

「たからなんで「決定事項!!!」……はぁ…。変なのに絡まれちまったなぁ…。ったく、ため息しかでねぇよ…。」

 

ご覧の通りに押しきっちゃったのよ。

 

これがバカの一念、岩をも徹す。ってヤツかしら?

 

そして、このあとに私の人生最大のアホが始まるの…。

 

「それじゃ早速アミュセンに行くわよ!!!」

 

「だからイヤだって言ってんだろ!そもそも!センパイのその提案じゃ俺が勝っても何にも得がねぇーだろ!」

 

「そんなの私が勝つに決まってるんだから当然でしょ!!!」

 

「あー、ハイハイ。そーですか。」

 

「ナニよ!文句あんの!!!」

 

「あるに決まってんだろ!!!」

 

「もう!わがままね!」

 

「我が儘なのはどっちだってんだよ…。」

 

「仕方ないわ!」

 

「オマケに人の話は聞かねぇーし…。」

 

「万が一!アンタが私に勝てたら……私の処女をアンタにくれてやるわ!!!!!」

 

私の人生最大のアホ。

 

それはこのバカに勝負に負けたら私の初めてを…処女をくれてヤる!って言い放ったこと。

 

そしてこの一言は私の人生最大のアホであると同時に、私の人生最大の英断でもあったの。

 

この一言のせいで、私を初めてを失った。

 

この一言のせいで、あのバカに余計な重荷を背負わせた。

 

けど。

 

この一言のお陰で、私は強くなれた。

 

この一言のお陰で、私は夢を捨てずにすんだ。

 

この一言のお陰で、私は愛する人を見つけることができた。

 

「…………………………は?」

 

「だーかーらー!もしも!アンタがもしもこの私に勝てたら!私の初めてを…処女をくれてヤるって言ったの!!!」

 

「……………バカじゃねぇの?コイツ?」

 

「バカじゃないわよ!!!」

 

「んじゃアホか?」

 

「アホでもないってのよ!!!ってかヤるの!ヤらないの!!!どっち!!!」

 

「ヤるのって…まぁこの自称センパイ、見た目がガキみたいで貧相な身体してるけど、顔は悪くねぇーよな…。自称センパイってのがホントなら…年上、か…。それにここまで小柄な女とはヤったことねぇーし…確実に穴は小せぇだろーから締まりはいいだろうな…。処女ってのはめんどくせぇけど……。」

 

「ナニぶつぶつ言ってんの!!!ヤるのかヤらないのか!さっさと決めなさい!!!」

 

アホな私のバカ提案。

 

それに対してあの頃のそらの答え…それは…

 

「ったく…ギャーギャーうるせぇー女だな。せっかく良い声してんだから啼くならベット上で啼けってんだよ。いいぜセンパイ。その勝負…乗ってヤるよ。どれだけ実力があるかは知らねぇけど、たかがスクールファイター程度がガンプラバトルで俺に勝負を挑んだこと、ベットの上でたっぷりと喘がせながら後悔させてヤる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私自身を対価にすることでようやく勝負を受諾させた私は、そらを引き連れて学校から1番近い馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店に向かったの。

 

そして通いなれたアミュセンの自動ドアをくぐって店内に入ったあの頃のアホな私とそらは、さっそくGPカウンターで対戦モードの出撃登録を済ませて、それぞれ指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと乗り込んだわ。

 

バトルフィールドは宇宙。

 

デブリも暗礁宙域も特殊なギミックも、何にもないただの宇宙空間ステージ。

 

使用するガンプラはそらがレンタルガンプラの素組のF2ザク。

 

私はダークフーレム禍にこの前身のガンダムアストレイ・ダークフーレム。

 

このときに使っていたただのダークフーレムは、基本的には通常のアストレイと同じ装備だったのよね。

 

ビームライフルにビームサーベル、あとはアンチビームコーティングシールド。

 

そう言えば防御アビリティ“ナノラミネートアーマー”でビーム攻撃の効かない鉄血系の機体対策用にって、一応はアーマーシュナイダーも武装領域(ウェポンストレージ)の中に入れていたわね。

 

あとは防御アビリティでフェイズシフト装甲も付けていたかしら?

 

特殊装備の塊みたいなトリニティストライカーを装着してある今の禍にこに比べると、いたってシンプルな装備の機体だったわ。

 

けどシンプルでも性能はバトルロイヤルで遭遇するそんじょそこらの機体にくらべても圧倒的に高かったし、そもそもそらか選んだ素組のF2ザク相手なら十分過ぎるって思ってたっけ。

 

それにこの頃の私は、もう秋葉原地区のバトルロイヤルでは向かうところ敵無しで、例え相手が伝説の最年少チャンピオンだろうと苦戦はしても負けることはないって思っていたしね。

 

でも蓋を開けてみたら…

 

「っ!攻撃が全然当たんない?!なんで!!!」

 

私の攻撃はそらの操る素組のF2ザクにかすりもしなかったの。

 

ビームライフルを連射しても、ビームサーベルで斬りかかっても。

 

そのことごとくをそらは簡単に避けてみせたの。

 

それだけじゃなく…

 

[[その程度の攻撃が当たんねぇーのは当たり前だろ?センパイの射撃の狙いは悪くはねぇけど、動作の一つ一つが遅すぎんだよ。そんなトロい攻撃に当たれって方が難しいってんだ。それに…オルゥラァァァ!!!]]

 

「うぎゃ?!」

 

[[俺に攻撃当てる事に躍起になりすぎて、胴体ががら空きだってんだよ!]]

 

どうして私の攻撃が当たらないのか、私のどこがダメなのか、そんなことを説明しながらも、確実に攻撃をこちらの機体の胴体部分…コックピットへと何度も直撃させて来たの。

 

まぁフェイズシフト装甲の防御アビリティを持っていたダークフーレムには、ヒートホークなんかじゃ何度攻撃してもまともなダメージを与えることはできはしなかったんだけどね。

 

けど何度も攻撃が当たる度にフェイズシフト装甲が発動していたから、ダークフーレムのエネルギーゲージはもう危険域に入ろうとしていたわ。

 

「っ!で、でも!当たっても素組のザクのヒートホークなんかじゃフェイズシフト装甲の防御アビリティは抜けないわよ!!!まだエネルギーは残ってる!いくら攻撃されてもへっちゃらなんだから!!!それに素組のザクなんか1発でも当たればおしまいよ!そうよ!まだこれからなんだから!!!」

 

あの頃のアホな私は、残りわずかなエネルギーでも1発当たればザクなんて、って思って…ううん。

 

思ってたんじゃないわね。

 

ザクなんか、ってそう思わなきゃ心が折れそうになってたの。

 

1発。

 

たった1発当たれば。

 

そうすれば勝てるって。

 

<<マスター、制限時間がラスト3分を切りました。>>

 

そう思い続けて攻撃を続けては避けられて、反撃で嫌がらせのようにコックピットへと攻撃を当てられて…。

 

気が付くとバトルの残り時間はもう3分を切っていたの。

 

[[ん?もうそんなに時間経ったのか?]]

 

<<はい。なので“お遊び”はもうよろしいのでは?>>

 

[[だな。それに…このあとは“お楽しみ”が待ってるしな。]]

 

<<避妊はちゃんとして下さいね。妊娠でもされると後が面倒なので。>>

 

そう言えば…残り3分を切ったことで、さらに必死に攻撃を続ける私を尻目に、そらと相棒の電子精霊のアイリは呑気にそんなことを言ってやがったわね。

 

あの頃の私は通信越しに聴こえてくるそんな二人のやり取りを悔しい思いで聞きながら、とにかく1発でも攻撃を当てるために、残りのエネルギーとか一切無視してビームライフルを連射しまくったわ。

 

けどそんな私の必死の攻撃も、そらはF2ザクの姿勢制御スラスターを巧みに操ることでヒラヒラと簡単に、しかも余裕なのかアイリとのおしゃべりを続けながら避けてみせたの。

 

そして…

 

[[わかってるっての。ったく……んじゃ…終わらますかね!なぁ!センパイ!!!]]

 

「えっ?!なっ!はや…!」

 

当時の私はまだ知らなかった、そらの得意とする高速空間機動戦術“soar(ソア)”…簡単に言えば足場のない宇宙空間や空中でのクイックブーストを使っての急加速で一気にダークフーレムに近づいてきて…

 

[[センパイも知ってんだろ?いくらフェイズシフトの防御アビリティがあっても、ガンプラバトルシミュレーターじゃ関節部分にまでは適用されてねぇーんだって。素組のザクのヒートホークでも、関節を上手くぶった切ればフェイズシフトなんか関係ねぇーんだよ!]]

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

すばやくヒートホークを四肢の関節へと合計4回叩きつけて、切り落としてしまったの。

 

文字通り手足をもがれた私のダークフーレムは、いわゆる“だるま状態”ってヤツね。

 

「ま、まだ!!!まだこの子は戦えるわ!!!手足がなくても!最後の瞬間まで諦めてたまるもんですか!!!っ!そうだよ!この子の頭は残ってるんだからイーゲルシュテルンで!」

 

それでもあの頃の私は諦めずに残された頭部に内蔵されているバルカン砲…イーゲルシュテルンを起動させて最後の悪あがきをしようとしたんだけど…

 

[[その判断は悪くねぇ。でも判断自体が遅い。はい、クビちょんぱってね。]]

 

「あっ…!」

 

その前に首を狙って再び振るわれたヒートホークの一閃で、あっさりと頭部を切り飛ばされちゃったわ。

 

四肢をもがれ、頭部を失い、全ての攻撃手段を失ったわたしは、これでもうホントにどうすることもできなくなってしまったの。

 

[[終わりだよ、センパイ。アンタの負けだ。]]

 

なす術なくうなだれるわたしに、通信画面越しに映るそらから言い渡されたのは、私の負けを告げる一言。

 

「う…そ……。」

 

そらの言葉を聞いて負けを理解した私はただ呆然とするしかなったわ。

 

そんなあの頃の私にはそらは…

 

[[……………なぁ……今なら…見逃してやってもいいぞ。もう二度と俺に関わらないって約束してくれれば…そうすれば…。]]

 

二度と関わらなければ見逃してやる。

 

そう言ってくれたの。

 

見逃してやる…つまりは私が勝負の対価として約束したアホな条件…。

 

負けたら私の初めてをくれてやる!って条件を無かったことにしてあげる。って。

 

でも私は…

 

「二度と関わらない……」

 

私は………

 

[[あぁ。二度と関わらなければ…]]

 

「そんなの…そんなの……絶対にイヤよ!!!」

 

二度と関わらなければ…その一言に無性に頭にきて絶対にイヤ!!!って言い放ってやったわ。

 

ふざけんじゃない!

 

二度と関わるなってナニよ!!!って感じでね。

 

「今日負けても!明日は勝てるかもしれない!!!明日また負けても!!!そのつぎこそは!それでも勝てなかったら!何度でも!!!私は!絶対にアンタを倒して仲間にしてみせる!!!負ける度にアンタにめちゃくちゃに犯されたとしてもよ!!!決めたわ!!!こうなりゃヤケよ!ヤケ!!!ヤるんならヤってみやがれってのよ!!!!!」

 

この頃の私はもうなんだか知らないけど完全に意地になっちゃったてのよね。

 

例え何度負けたとしても、勝つまでは絶対に勝負を挑み続けてやる!って。

 

[[チッ…。あぁそーかい。人の親切をムダにしやがって…まぁいいさ。]]

 

そらはそんな私の言葉に舌打ちを1つ打つと、苛立った様子で私にとどめを刺すために動き出したわ。

 

左手に持っていたMMP-80マシンガンの銃口を、ダークフーレムの切り落とした右腕の関節部分にねじ込んで、機体中央のコックピット部分目掛けて…

 

[[んじゃ…お望み通りにサクッと終わらせて!ベットの上で俺に関わったことを後悔させてヤるよ!!!コイツでゲームオーバーだ!センパイ!!!]]

 

何十発もの弾丸をぶち込んで来たの。

 

もちろん機体内部への攻撃なんかされちゃったら、当たり前だけど防ぐ手段はないワケで…

 

「っぅぅぅ!!!お、覚えてなさいよ!!!次は絶対に負けないんだからね!!!」

 

[[あー、ハイハイ。それよりも約束守れよ?なぁセ♪ン♪パ♪イ♪せいぜい良い声で泣き叫んで楽しませてくれよな♪]]

 

私はコアロストでゲームオーバー。

 

「う、うっさい!!!このバカ!!!スケベ!!!変態!!!ヤ○チンやろう!!!そっちこそ油断したらアンタのチ○コ噛みちぎってやるから覚悟しときなさいよ!!!」

 

[[おー、こわ。]]

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<広域索敵網に反応。数、6。>

 

私とあのバカの始まりの日のひと幕を思い返していた私を現実へと引き戻してくれたのは、そらからプレゼントされた電子精霊へと至る可能性を秘めた特別なサポートAIのウズメの声だったわ。

 

告げられた内容は広域索敵網に反応アリ。

 

数は6。

 

「ん。」

 

私は閉じていた目を開けると、すぐにサブモニターへと視線を移して、表示されているレーダー情報を確認したわ。

 

<侵入方向から推測になりますが、恐らくはマスターが目的となさっていた例のチームかと思われます。>

 

でしょうね。

 

数もちょうど6だし。

 

さて…色々とあったけどようやく今日の本来の目的…私の大切な、私の愛するあのバカの…そらの仲間たち…。

 

チーム“μ's”の連中を試すことができるわね。

 

「ウズメ。展開中のヤサカニノマガマであの6機をこちらの射程圏内…そうね、“御雷槌(ミカヅチ)”の射程圏内まで誘導しなさい。」

 

<了解しました。>

 

さぁ。

 

来なさい。

 

“μ's”

 

そして見せてみなさい。

 

アンタたちの力ってヤツを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

実は今とあまり変わらないやり取りをしていた1年前の出会ったばかりのにこちゃんとソラ。
魔女さん並に腐っていたソラがどうして少しはまともになれたのか。
にこちゃんとの間に何があったのか。
そこら辺はまた追々と本編、または閑話で描いて行きたいと思います。

次回はことりさんsideの更新予定です。
ことりさんがブルードム攻略のために取ったとんでもない手段。
それは…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近の暑さのせいで地球寒冷化作戦を実施して欲しいと願うQooオレンジでございます。

さて今回はことりさんsideの第8回目となります。
ブルードムに挑むことりさん。
そんなことりさんがブルードムを倒すために取った作戦とは…。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのはち 始まります。

























は~い♪スタジオのことりちゃんで~すぅ♪

 

って、このノリまだ続けてみたんだけどみなさんは前回までのかわいい♪かわいい♪とにかくかわいい♪ことりちゃんの突撃リポートはちゅんと、じゃなくて、ちゃんと覚えてるかな?

 

この前のことりちゃん回は、毎週更新にお付き合いしてくれているみなさんだとリアル時間で2週間前のお話になっちゃうから、忘れてる人もいるんじゃないかな?

 

かな?かな?

 

そんなワケで今回はちょ~っと前回までのことりちゃん回を簡単に振り替えってみますね♪

 

ではでは♪

 

前回までのラブライブ!じゃなくて、とりらいぶ♪

 

いろいろあって穂乃果ちゃんがコマンダー・モックさんを撃墜♪

 

やったね♪

 

はい♪

 

おしまい♪

 

えっ?はしょりすぎ?

 

もう少し真面目に前回までのラブライブ!をやって?

 

むぅ。

 

わがままですね。

 

あんまりわがままいっちゃう子には夜中にあなたのお部屋に忍び込んでちゅんちゅん♪しちゃいますよ?

 

ちゅんちゅん♪ですよ?ちゅんちゅん♪

 

ちゅんちゅん♪がなんなのかは…うふふふ♪

 

ちゅんちゅん♪されてからのお楽しみ♪ですぅ♪

 

まぁ流石に今のはちょ~っとはしょりすぎたかな?ってことりも思わなくもないですから、特別にみんな大好きことりちゃんが今度は真面目に前回までのおさらいをしてあげますね♪

 

それじゃ改めて……赤いバルバトス、タイガーパターンのタイタス、青いドム。

 

それぞれと1対1で戦闘を始めた海未ちゃん、凛ちゃん、ことりの3人♪

 

あっ♪

 

花陽ちゃんはコマンダー・モックさんとおいかけっこしている穂乃果ちゃんと真姫ちゃんのナビゲーションをしながら、またまた沸いてきたハイ・モックさんのお掃除中ですぅ♪

 

武装領域(ウェポンストレージ)の中から取り出したビームマシンガンを片手に持ってひゃっはー!ハイ・モック狩りですよー!って大暴れ中です♪

 

そんな某世紀末のモブさん的なことを叫びながらひゃっはー♪してる花陽ちゃんは置いといて、3機の敵機の内の1機、ブレードだけを装備した赤いバルバトス(第4形態)と近接戦闘を始めたのは、“μ's”が誇るNo.1スナイパー♪日課は夜寝る前のベッドの上でのえっちな自主訓練♪みなさんご存じ♪海未汁100%の製造元なお○に~大好き上級お○にすと♪な海未ちゃん♪

 

海未ちゃんはいきなりスナイパーライフルもシールドも武装領域(ウェポンストレージ)の中にしまっちゃって、スナイパーなのに素手で近接戦闘してんじゃね~ですぅ♪って突っ込みたくなっちゃうことをしやがりました♪

 

ビームサーベルは軽すぎてあんまり好きじゃないんだって。

 

よくわかんないこだわりですぅ。

 

そんなスナイパーなのに素手で近接戦闘をしようとしている海未ちゃんVS赤いバルバトス(第4形態)とのバトルは、予想をあっさりと裏切って簡単に決着がついちゃいました♪

 

海未ちゃんが赤いバルバトス(第4形態)が振るうブレードを取り上げて、そのままえ~いっ!って胴体を両断しちゃったんですぅ♪

 

ぎっちゅんちゅん♪だね♪

 

ことりはそんな海未ちゃん無双を見ていたら、なんだか海未ちゃんは一射一倒♪狙った獲物は逃がしません♪とか言ってスナイパーさんしているよりも、前衛に出てブレードを振り回して“ちゃんばら”してるほ~が強いんじゃないのかなぁ…とか思っちゃいました。

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

お次はとらとらタイタスさんですぅ♪

 

某タイガーマスクっぽい感じに改造された全身タイガーパターン&トラ頭のガンダムAGE-1タイタス…タイガータイタスさん(仮)と戦闘を始めたのは、“μ's”が誇るマッドビルダー花陽ちゃんの手で魔改造が施されたガチムチ防御特化なベニャッガイ&ラーメン大好き元気全開にゃんにゃんにゃん♪な星空 凛ちゃん♪

 

凛ちゃん&ベニャッガイVSタイガータイタスさんとの戦闘は開幕からず~っと、とにかくグダグダとド突きあってました。

 

凛ちゃんのベニャッガイは防御力はスゴく高いけど、代わり?に攻撃の威力が低すぎるからタイガータイタスさんにダメージを与えられず、タイガータイタスさんの攻撃も堅牢すぎるベニャッガイの装甲を抜くことができなくてやっぱりダメージを与えられず…。

 

現在進行形真っ最中でベニャッガイとタイガータイタスさんはグダグダと殴りあってますぅ。

 

う~ん?

 

凛ちゃんがタイガータイタスさんを倒す手段は2つくらいしかないかな?

 

まず1つはおとなしくビームサーベル(ビームニャーベル)を使って、関節部分を狙って攻撃♪

 

もう1つは組み合って動きを封じて、その状態で超威力の自爆技♪ファイナルベニャッガイでナニもかもまとめてどっか~ん♪

 

この2つくらいしかないとことりは思いま~す♪

 

まぁグダグダと戦ってる凛ちゃんはとりあえずはほ~っておきますね♪

 

そして最後にブルードムのお相手をしているのはみんな大好きかわい~かわい~ことりちゃんですよ♪

 

バトルはもちろん開幕バスターライフルぶっぱ~で簡単に終了……だったら楽チンだったんだけど…。

 

ことり&ウイングガンダム・リトルバードVSブルードムとのバトルはそうは簡単にイカのゴールデンボールでした。

 

ことりはブルードムのファイターさんの巧みな牽制射撃で、なかなか一撃必殺の威力を持ってる大型バスターライフルの射線を確保できないでいるんです。

 

ブルードムは左手に持ったMMP-80マシンガンで牽制射撃をしながら、常に海未ちゃんや凛ちゃん、花陽ちゃんを背中にするように立ち回って、ことりがバスターライフルをぶっぱ~♪したら味方機を巻き込むような位置を確保し続けていますぅ。

 

心優しいことりちゃんは大型バスターライフルのごんぶとビームにみんなを巻き込むわけにはいかないから、仕方なく左腕に取り付けてあるシールド内蔵ビームキャノンをチマチマ撃って応戦中ですぅ。

 

膠着状態をなんとかしようと、マシンキャノンも織り混ぜて揺さぶりをかけてみたんだけど、ことりの目論見はブルードムのファイターさんに読まれていて、攻撃は簡単に避けられちゃいました。

 

ここまでが前回までのことりちゃん回ですぅ。

 

ちなみに穂乃果ちゃんと真姫ちゃんのおいかけっこは、穂乃果ちゃんの大活躍で無事にコマンダー・モックさんを撃墜できたんだよ♪

 

むむ。

 

これはことりも負けていられません。

 

そんなこんなで今回はことりちゃん&ウイングガンダム・リトルバードVSブルードムとのバトルの続きですぅ♪

 

ことりちゃんの大逆転しょ~りにこ~ご期待♪ですぅ♪ですぅ♪

 

ではでははりきって逝きますよ~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!また避けやがりましたね!!!いい加減におとなしく当たって爆発してください!!!」

 

いけるかな?とか思って実行したマシンキャノンとビームキャノンの波状攻撃も避けられちゃったことりは、再び大型バスターライフルの射線をなんとか確保するために、背中のウイングスラスターや機体各部のスラスターをフル稼動させてとにかく動きまくることにしました。

 

動きまくりながら、スキをみてシールド内蔵ビームキャノンをぶっぱ~♪してるんですけど、やっぱりなんの策もなくビームをぶっぱ~♪しても当たるハズもなくて…。

 

一生懸命にナニかいい策はないかな?って考えてるけど、そうそう都合よくいい策なんて思い付くハズもなくて…。

 

完全に手詰まりです。

 

あのブルードムとことりのウイングガンダム・リトルバードの機体性能はたぶん同じくらいだとは思うんだけど、中身の…ファイターの技量は悔しいけどあちらが上です。

 

ことりたちのところへやって来た3機の敵機。

 

赤いバルバトスとタイガータイタスさんを操ってるファイターさんの技量はぶっちゃけそこまで高くはないみたいだけど、この目の前のブルードムのファイターさんだけはかなりの実力者みたいなんです。

 

このままことり1人で戦ってもたぶん…。

 

海未ちゃんはもう赤いバルバトスを倒して、ハイ・モックさんのお掃除をしている花陽ちゃんのお手伝いをしてるみたいです。

 

…海未ちゃんに援護をお願いすれば………でも……ことりは…ことりは“μ's”で1番のベテランさんです。

 

目の前のブルードムが倒せないからって、簡単に初心者の海未ちゃんにお手伝いをお願いしちゃったら、ちょっとどころじゃなく恥ずかしいです。

 

それにそんなことをしちゃったらことりの“メッキ”が…必死になって強いふりをしていたことがバレちゃいます…。

 

いつかはバレる日が来るのはわかってます。

 

でも…それはこんなただのバトルロイヤルの遭遇戦なんかじゃありません!

 

そうです!

 

ここは意地でもことり1人であのブルードムを倒さなきゃ!!!

 

「だから!お願いだから!!!」

 

当たってください!!!

 

そう願いながら放つビームキャノンは、やっぱり当たるハズもなく…。

 

ブルードムはことりの放つビームを、スラスターを軽く噴かしてまたまたヒラリと避けちゃいました。

 

そして今度はタイガータイタスさんとガッチリと組み合って力くらべをしているっぽい凛ちゃんの方へと移動して、ベニャッガイを背にすることでまたまたやっぱりリトルバードの大型バスターライフルを封じられてしまいました。

 

あ~!もう!

 

ホント~にイライラしますぅ!!!

 

あのブルードムのファイターさんは上手いかもしれないけど性格悪すぎですぅ!!!

 

もうこうなったら敵とか味方とか関係なくもんど~むよ~でバスターライフルをぶっぱ~♪しちゃおっかな?

 

でもこの前イライラしてついみんな巻き込んでバスターライフルぶっぱ~♪やっちゃって、ソラ君と海未ちゃんに怒られちゃったし…。

 

“ことりさんのバスターライフルが直撃したら死ぬから!凛のベニャッガイでもない限り死ぬから!”

 

“私達の機体は凛のベニャッガイの様に、ことりのバスターライフルが直撃してもギャグ補正で焦げておしまい♪では済まないのですよ?!当たれば一撃で蒸発してしまいますから今後は私達を巻き込まない様にくれぐれも気を付けて下さい!!!”

 

って、言われちゃったんですぅ。

 

またおんなじことやっちゃったら…お仕置きされちゃうよね?

 

あっ♪

 

でもソラ君にならえっちなお仕置きしてほしいかも♪

 

ことりのおうちの秘密の地下室に置いてあるお母さんのえっちなコレクションの1つの拘束えっち用の分娩台♪

 

アレに裸にされて縛り付けられちゃって乳首さんに桃色ろ~た~さんをテープで固定されて延々とぶるぶるされならがら、かわい~かわい~ことりちゃんのおまたのやっぱりかわい~マタノトビラを色んなおもちゃを使って弄られちゃうの♪

 

もちろんおまめさんはムキムキされちゃってビンカンモード発動中♪

 

マタノトビラにどれくらいおっきなおもちゃが入るかとかされちゃうんですぅ♪

 

や~ん♪

 

そんなことされちゃったらことりのちっちゃなマタノトビラが拡がっちゃいますぅ♪

 

でもでもソラ君は拡がっちゃったことりのマタノトビラにえいっ♪ってジャンボフランクフルトを挿れながら“どんなに拡がってガバカバになっても、ことりさんの中は最高だよ…”とか言ってくれるんですぅ♪

 

そんなこと耳元で言われながマタノトビラをずぼずぼ責められちゃったら……うふふふふふふふふふふふふふふふ♪

 

お仕置き♪

 

するのはだ~い好きだけど、たまにされちゃうのも新鮮でと~ってもいいかもですぅ♪

 

「でも悲しいけど妄想と現実は別なんですよね。」

 

ソラ君はいくらことりがえっちな誘惑してもギリギリのところで踏みとどまっちゃうんですよね。

 

ぱんつさんが見えるギリギリのラインでスカートをヒラリとしてみても、ガン見して生ツバごっくん♪してるのに最近はラブホに行こう!とか冗談でも言わなくなっちゃったし。

 

あ~ぁ。

 

こんなことなら最初のころにラブホに行こうぜ!って冗談で言ったときに行っちゃえばよかったですぅ。

 

後悔役に立たず。ですぅ。

 

※正しくは後悔先に立たず。です。

 

別に踏みとどまらないで逆に思いっきり助走もつけて踏み込んで来てくれちゃってい~のに。

 

ことりは女の子の日発動中以外ならいつでもwelcome♪なんだけどなぁ。

 

はぁ…。

 

ぜんぜん手を出してくれない現実のほ~のソラ君を思い出したら、イライラに憂鬱さんがプラスされちゃいました。

 

ことりとソラ君は妄想の中ならもう何千回もえっちなことしてるのになぁ…。

 

ソラ君が1回でもえっちなことしてくれれば既成事実を盾に2度と脱け出せないことり沼にごあんな~い♪できるのに…。

 

あ~あ。

 

ナニか良いほ~ほ~はないかなぁ~。

 

……………………アレ?

 

ブルードムを倒すいい策はないかな?が、いつの間にかソラ君と既成事実を作るほ~ほ~はないかな?に変わっちゃってる?

 

むぅ。

 

シリアスな雰囲気を醸し出していたハズなんだけど…解せません。

 

「もういいや。撃っちゃお。」

 

いろいろと考えていたらこの目の前のブルードムのお相手が正直めんど~になってきました。

 

どんなに考えてもファイターとしとの技量の差が割りとハッキリと出ちゃってるブルードムを、ことり1人で倒す手段はぶっちゃけかなり限られてます。

 

恥を忍んで海未ちゃんたちに援護をお願いするか、ギャグ補正抜きにしてもバスターライフルの直撃を耐えられる凛ちゃんのベニャッガイを背中にしている今、もんど~むよ~で凛ちゃんもタイガータイタスさんも巻き込んでぶっぱ~♪するか。

 

ことりが選べる手段はその2つくらいですぅ。

 

ど~せ凛ちゃんのベニャッガイはバスターライフルが当たっても焦げるだけなんです。

 

ならヤるしかないよね?

 

もうちょっと古いネタになっちゃいますけど、いつヤるの?

 

「今ですぅ♪」

 

と、いうわけで。

 

ことりはブルードムとの戦闘が始まってからず~っとチャージ完了しっぱなしの大型バスターライフルをすばやく構えて、ためらいなくそのトリガーをえいっ♪と引いちゃいました。

 

トリガーを引くとウイングガンダム・リトルバードが構えた大型バスターライフルの銃口の先から、もうすっかりと見慣れたお馴染みの黄色い大出力ビームが発射されます。

 

ことりが大型バスターライフルをぶっぱ~♪すると、凛ちゃんのベニャッガイを背にして、ちょこまかとこちらを挑発するように動いていたブルードムはその動きをピタリと止めちゃいました。

 

まるで“えっ?!撃つの?!後ろに自分の味方がいるのに撃つの?!ちょっ?!マジで?!”と、いった感じで動揺と驚愕を合わせた感じで止まっちゃいました。

 

ところがぎっちゅん♪

 

ことりは味方が射線上にいてもちょ~っと迷うくらいで簡単にトリガーを引いちゃうイケナイ女の子なんですぅ♪

 

思惑が外れちゃったね♪

 

「おとなしくことりのおやつになってくださいね♪」

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

死に腐れやがれ♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ちょっ?!ことり先輩?!にゃんでそのぶっそーなモノこっちに向けてるにゃ?!えっ?!マジで?!マジで撃つの?!ちょっとまっ…うげっ!撃ったし!!!あのイカれ鳥!撃ったし!!!撃ちやがったし!!!ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことりかぶっぱ~♪した毎度お馴染み大型バスターライフルのごんぶとビームは、ビックリして一瞬動きを止めちゃったブルードムを見事に捉えて一撃で何もかも消し飛ばしちゃいました♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

やったね♪ことりちゃんのだいしょ~り♪ですぅ♪

 

ブルードムの後ろにナニか黄色いねこさんみたいなMSがいたみたいだけと、ぶっちゃけことりにはよくみえませんでした♪

 

ほんと~ですよ?

 

凛ちゃんのベニャッガイなら1発くらいならバスターライフルが直撃してもビームコーティングと堅牢な装甲のおかげでちょ~っと焦げちゃうくらいだから、ブルードムとついでに凛ちゃんのベニャッガイと組み合って力くらべしていたタイガータイタスさんもまとめてみ~んな一緒にごんぶとビームの餌食にしちゃえ♪とか思ってませんよ?

 

たまたま。

 

そう♪

 

たまたま。

 

凛ちゃんがことりの射線上にいただけなんですぅ。

 

決して故意じゃありませんよ♪

 

事故なんですぅ♪

 

「あてんしょ~ん♪は~い♪みんな~♪ごくろ~さまですぅ♪それじゃさっそく機体状況のほ~こくよろしくです♪です♪ですぅ♪♪♪」

 

こちらへやって来た3機の敵機の内の1機、ブルードム(とオマケのタイガータイタスさん)を激戦の末になんとか消し飛ばしてだいしょ~りしたことりたちは、とりあえず先行して突撃しちゃっていた穂乃果ちゃんと、穂乃果ちゃんのフォローのために追っていった真姫ちゃんと合流することにしました♪

 

ちなみに前回の突撃リポーターことりちゃんのリポートでみんな知ってると思うけど、穂乃果ちゃんと真姫ちゃんは無事に逃げまくっていたコマンダー・モックさんを撃墜してくれたんだよ。

 

流石は穂乃果ちゃんと真姫ちゃんだよね♪

 

穂乃果ちゃんと真姫ちゃんってアホと優等生の凸凹コンビだけど、意外に相性は悪くないみたいですぅ。

 

[[こちらはこれと言って目立った損害はありません。マシンガンの残弾が多少減ってはいますが、まだまだ戦闘可能です。それに今は“コレ”もありますしね。]]

 

ことりのあてんしょ~ん♪に一番始めに答えてくれたのは、“μ's”の誇る凄腕スナイパーの海未ちゃんでした。

 

海未ちゃんのジム・スナイパーⅡはほとんと無傷ですぅ。

 

消耗と言えるのはブルバップマシンガンの残弾がちょっと減っちゃったくらいらしいですぅ。

 

そうそう。

 

海未ちゃんが最後に言った“コレ”っていうのは、さっきの赤いバルバトス(第4形態)との戦闘でかっぱらったブレードのことですぅ。

 

海未ちゃん。

 

赤いバルバトスから奪ったブレードが気に入ったみたいで、さっきから嬉しそうにブンブン振り下ろしてます。

 

何でも自分用にバランスを調整したブレードじゃないから、いろいろと感覚を確かめてるんだって。

 

感覚を確かめてるっていうよりは、やっぱり嬉しそうに振り下ろしてるってほ~がピッタリなんだよねぇ~。

 

海未ちゃんの声が弾んでるのがその証拠ですぅ。

 

まぁ海未ちゃんが嬉しいなら別に何でもいいんだけどね。

 

[[うぉい。]]

 

ちなみに。

 

ガンプラバトルシミュレーターでは敵から奪った武器もそのバトルに限って使用できるんですよ。

 

敵の武装を奪ったからっていって現実のガンプラにまで反映されるワケじゃないから、バトルが終われば無くなっちゃうんだけどね。

 

某ビルドなダイバーズみたいにデータからガンプラのランナーを作っちゃえる射出成型機なんて便利なモノはないんですぅ。

 

ヤジマ驚異の技術力でお馴染みなヤジマ・コーポレーションなら、そのうちあの射出成型機とかも作っちゃいそうだけどね~。

 

[[穂乃果もあんまりしょーもーしてないかな?(穂乃果!穂乃果!シールドの耐久値が半分になってるよ!)へっ?あぁーっ!そうだった!シールドの耐久値が半分くらいになってるんだった!気をつけなきゃ!]]

 

[[私も別にコレと言ったダメージはないわ。強いて言うならビームライフルの予備カートリッジがあと1つだけってところかしら?]]

 

お次に状況報告してくれたのは、コマンダー・モックさんの追撃を終えて合流した穂乃果ちゃんと真姫ちゃんでした。

 

穂乃果ちゃんも真姫ちゃんも機体にはほとんどダメージはないみたいですぅ。

 

シールドの耐久値が半分くらいになってるってことは、穂乃果ちゃんはうまくシールドを使ってハイ・モックさんたちの攻撃を防いでいたみたいだね。

 

真姫ちゃんもビームライフルの予備カートリッジが残り1つだけって言ってるけど、残り時間を考えるとじゅ~ぶん過ぎるくらいですぅ。

 

[[うぉい。まっくろ鳥娘。]]

 

海未ちゃんもそうだけど、穂乃果ちゃんと真姫ちゃんもほんと初心者とは思えない活躍だよね。

 

3人とも成長速度がはんぱねーですぅ。

 

もうすぐ…ううん。

 

きっともう。

 

ことりは3人に追い越されちゃってますね。

 

今はまだ3人とも素組のガンプラを使っているから、機体性能の差で総合的にはことりの方が強いとは思うけど…。

 

でもそれも穂乃果ちゃんたちが自分に合った機体を用意しちゃったら…。

 

[[花陽も特にダメージはありませんね。残弾もまだ割りと残ってますし。]]

 

先のことを考えるのは止めです。

 

どうせうじうじ悩んでいても、もうすぐその日が来ちゃうんだし。

 

そのあとのことはその時に考えます。

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

それまでは明るくかわい~♪ことりちゃんのままで、ことりはみんなと一緒にがんばルビィですぅ♪

 

そんなわけで最後に状況報告をしてくれたのは花陽ちゃんですぅ♪

 

花陽ちゃんは雑魚いハイ・モックさんのお掃除を担当してくれていたから、当然機体にダメージはなっしんぐ~ですぅ。

 

残弾も武装領域(ウェポンストレージ)の中にたっ~ぷりと予備弾倉があるみたいだから、まだまだ問題なっしんぐ~ですぅ。

 

「うん♪みんな問題ないみたいだね♪それじゃこのままバトルフィールドの真ん中目指してれっご~♪ですぅ♪」

 

バトルロイヤルの残り時間はちょうど半分くらいかな?

 

この様子ならあと1戦くらいイケちゃいそうだね♪

 

[[うぉい!聞けよ!!!このまっくろ鳥娘ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

「全速前進♪よ~そろ~♪ですぅ♪」

 

さぁ!

 

ことりたちの戦いはまだまだこれからですぅ♪

 

[[聞けって言ってるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

っと思っていたら、どこらからともなくラーメンにゃんにゃんの声が響いてきました。

 

「ちゅん?おかしいですぅ?宇宙でねこさんの鳴き声が聞こえますぅ?宇宙ねこ?やん♪やん♪宇宙ねこさんなんてかわいいかも♪宇宙ねこさ~ん♪どこにいるの~♪出ってきてくださ~い♪」

 

[[宇宙ねこってなんにゃ!宇宙ねこって!ってかどこにいるんだろ?ってさっきからベニャッガイは目の前にいるにゃ!!!]]

 

「や~ん♪目の前にいるとか凛ちゃんの声は聞こえるのに姿か見えなくてことり♪ちょっとこわ~い♪」

 

[[こわーいのはこっちだにゃ!いきなり高エネルギー反応がしたと思ったら凛もろともごんぶとビームの餌食にしやがって!!!ってか見えにゃいのはおみゃーのごんぶとビームの直撃でコゲコゲまっくろにゃんにゃんになって宇宙用迷彩っぽくなったからだにゃ!!!]]

 

あは♪おふざけはここら辺にしておいて、実はそ~なんだよね~♪

 

いつもは黄色いねこさんのベニャッガイが、さっきの大型バスターライフルの直撃で全身こんがりとコゲコゲになっちゃって、まっくろねこさんになっちゃったの♪

 

こげ具合がちょうどいい感じに宙間迷彩っぽくなっててことりもびっくり♪

 

そんな凛ちゃん&ベニャッガイはコゲコゲになったくらいでまだまだ元気いっぱいですぅ♪

 

みんな特に問題ないみたいだし…

 

「それじゃ改めて全身前進♪」

 

[[だから待てっていってるにゃ!!!せめて一言あやまってからにして欲しいにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

おあとがよろし~よ~で♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでお互いの状況を確認し終えたことりたちは、バトルフィールドの中央へ向かって進軍を開始しました。

 

今回は途中でハイ・モックさんも湧いてくることもなく、順調に歩を進めることができたした♪

 

レーダー範囲の広い花陽ちゃんのジム・カーバンクルを中心に、みんなで陣形を組みながらある程度進むと、花陽ちゃんがレーダーにエネルギー反応があります!って教えてくれました。

 

機体反応じゃなくてエネルギー反応って言うのがちょっと気になったけど、ここら辺…バトルフィールドの中央付近は、デブリとかがいっぱいでレーダーが効きにくいから、まぁエネルギー反応だけでも察知できたのはラッキーかな?って思ってますぅ。

 

そんなわけでことりたちはさっそく、花陽ちゃんが感知したエネルギー反応に向かってみることにしました。

 

ハイ・モックさんも他のファイターさんも誰もいなくて、怖いくらいに静かな宇宙空間をみんなで慎重に進んでいき、ことりたちはようやくエネルギー反応を察知したポイントにたどり着いたんだけど…。

 

[[花陽?本当にこの辺りにエネルギー反応があったのですか?]]

 

[[は、はい!カーバンクルのレーダーではこの辺りからエネルギー反応が感知されていたんですけど…。]]

 

[[何にもねぇーにゃ。]]

 

たどり着いた場所にはナニもありませんでした。

 

あるのは大小様々なデブリと、大きなコロニーの残骸くらいですぅ。

 

[[ねぇ花陽?今はそっちのレーダーに反応はないの?]]

 

みんなでキョロキョロと辺りを見回してみてるけど、やっぱり何にも見当たりません。

 

業を煮やした真姫ちゃんが、花陽ちゃんにレーダーに反応は?って聞いてみたんでけど…

 

[[うん…それがここら辺はデブリが多すぎてカーバンクルのレーダーでもよくわかんないだよね。]]

 

デブリのせいでレーダーが効きづらいみたいで、やっぱりダメみたいですぅ。

 

エネルギー反応を発していたナニかは隠れているのか、それとももうこの宙域にはいないのか…隠れているとしたら怪しいのは大きなデブリの影とかコロニーの残骸だよね。

 

それならみんなで手分けして…だと各個撃破されちゃう危険があるから、単機での探索じゃなくて、何機かずつに別れての探索の方がいいかもですぅ。

 

「ねぇ?このままだと時間が過ぎてくだけだから、何機かずつに別れて探した方が早いかな?ってことりは思うんだけど?」

 

[[何機かずつ…2機か3機かに別れてですか?悪くはありませんが、もし私達がエネルギー反応を発していたナニかにこのポイントまで誘導されたのならば、部隊を別けて行動するのは危険かもしれません。レーダーが効かないうえ、ただでさえ視界の悪い宙域なのです。敵機を発見するまではできるだけ固まって動いて監視の眼を多くした方が良いかと思います。]]

 

[[海未ちゃんとことりちゃんがナニお話ししてるのか穂乃果よくわかんないけど、とりあえずこのまま進むってこと?]]

 

[[そうですね…他にはこの辺りの隠れられそうな残骸を片っ端から爆撃でもしてあぶり出すとか…ん?今…あそこの残骸の影で何か光が…っ!各機!散開!!!]]

 

「えっ?!っ!」

 

みんなでこれからどうしようか悩んでいると、突然、ナニかを察知した海未ちゃんが大きな声をあげました。

 

その直後…

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

高速で飛来した1本の鉄杭がことりのリトルバードにぶつかって、コックピットに強い衝撃が走り抜けていきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ことりさんの取った作戦…正解はいつも通りの味方を巻き込んでの一撃でございました。
バレバレでしたね。

次回は再びにこちゃんsideのお話となります。
にこちゃんがμ'sに翻弄されグダグダと成り下がります。
キーワードはかげろうお銀と疾風のお絹。
果たしてにこちゃんは生き残る事ができるのか…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ゼノイフリート激滅戦真っ最中なQooオレンジでございます。

今回はにこちゃんsideの第9回目となります。
今回はにこちゃんがμ's一年生&二年生組のグダグダ空間に巻き込まれ…。


それでは 第7話A「無冠の女王」そのきゅう 始まります。

































レーダーの効きづらいデブリ満載の今回のバトルフィールドでも問題なく使える何気にチートな“ヤサカニノマガタマ”のオマケ機能…広域索敵網に捉えた6機の機影。

 

私が待っていたたぶんチーム“μ's”の6機だと思われ

るその機影を、展開中の“ヤサカニノマガタマ”に微妙なエネルギー反応を発生させることでわざと感知させてこちらへと誘導すること数分。

 

いよいよチーム“μ's”の6機が私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこのメインモニターに映し出されてきたわ。

 

<目標、こちらの有視界内に入りました。サブモニターに拡大した映像を表示いたしますか?>

 

「ん。そうね…それじゃお願い。」

 

<了解しました。拡大映像を表示いたします。>

 

メインモニターに映し出され始めたばかりで、まだ豆粒みたいに小さなその機影を、気を利かせたウズメがサブモニターに拡大表示させてくれたわ。

 

こういう何気ない気配りは女の子的にはポイント高いのよね。

 

みんなも覚えておいた方がいいわよ?

 

気配り上手は女の子的にはポイント高いってね♪

 

ただ…あんまり気配りしすぎると今度は便利なヤツって認識されていいように使われちゃうから気をつけなさいよ?

 

何事にも限度はあるモノよ。

 

「ありがと。」

 

話がそれちゃったわね。

 

関係ないことで話がそれちゃうのって私の悪い癖よね。

 

気をつけなきゃ。

 

っと。

 

また話がそれちゃいそうになってたし…。

 

ほんと気をつけないと。

 

「ふーん。半分は初心者って聞いてたけど、一応はちゃんと隊列組んでるんだ。」

 

内心で話がそれる悪い癖を反省しながら、気の利いたサポートをしてくれたウズメに“ありがと”って一言お礼を言った私は、改めてサブモニターに表示された拡大映像へと視線を向けたわ。

 

視線を移したサブモニターには、隊列を組んで“ヤサカニノマガタマ”のひとつがエネルギー反応を発している地点へと進んできている6機の機体が映し出されていたの。

 

「先頭にいるのは真っ黒なねこ?アレ?アイリから貰ったデータだとねこのガンプラって真っ黒じゃなくて黄色じゃなかったっけ?」

 

先頭を微妙なスピードで進んでいるのは真っ黒なねこ型のMS。

 

アイリが送ってくれたチーム“μ's”の機体データではあのねこ?は黄色のカラーリングだったはずだったんだけど…。

 

<はい。登録機体名“ベニャッガイ”。ベアッガイⅡを改造して作られた防御に秀でた黄色の猫型機体の筈です。>

 

私がデータと違うカラーリングのねこ?を見ていると、ウズメがあのねこ?はデータでは黄色のカラーリングだったはずって教えてくれたわ。

 

うん。

 

やっぱりそうよね。

 

私の勘違いじゃないわよね…。

 

「そうよね?機体の形状がねこってのはアイリから貰ったデータ通りだけど、色が違うわ。塗装し直したのかしら?」

 

<あのカラーリングならば宙間迷彩でしょうか?>

 

宙間迷彩…?

 

あー。

 

それはあるかも。

 

現にあの真っ黒なねこ型のMS…ベニャッガイ?は、かなり視認しづらいのよね。

 

有視界戦闘が基本なガンプラバトルだと、宇宙でアレだけ視認しづらいのは結構大きなアドバンテージになるわ。

 

「あぁ。確かにそんな感じよね。あの真っ黒ねこ、宇宙だと視認しづらいもんね。」

 

<はい。マスターが見失うとは思えませんが、念のためメインモニターにマーカーを打っておきましょうか?>

 

マーカー、ね。

 

そうね。

 

マーカーを打っておけば見失うこともないわね。

 

あって損するモノでもないし。

 

「お願い。データでは素の攻撃力は大したことないみたいだけど、奥の手でアホみたいな威力の自爆技があるみたいだから、できるだけあのデカいねこの位置は把握しておきたいのよ。装甲はかなり硬いみたいだから、万が一にでもトドメを刺し損ねて見失いでもしたらめんどうなことになりそうだからね。マーカーさえ打っておけば、見失って自爆…とか最悪のパターンはないでしょうから。」

 

<了解しました。少々お待ちください………該当機体へのマーカー表示完了です。それにしても自爆ですか?ガンプラバトルでは少なくない数の…相当数のファイターが好んで自爆を行う様ですが、自爆とは楽しいのでしょうか?>

 

「さぁ?私は自爆なんてしたことないししたくもないから、自爆マニア共の気持ちなんてわかんないわ。」

 

ぶっちゃけ自爆マニアってはた迷惑な連中なのよね。

 

追い込むとすぐに自爆するし。

 

追い込まなくても自爆するし。

 

近づいてきて自爆するし。

 

遠くにいても自爆するし。

 

しかもほとんどの連中がムダに高性能な自爆しやがるし。

 

弾翔高校のチーム内ユニット“肉弾3ギラ・ドーガ”の連中なんて、バトルロイヤルだと3機で武装領域(ウェポンストレージ)を共有とか何気に高度なシステム設定してまで、バトルフィールドのほとんどを吹き飛ばす威力のバカデカい爆弾持ち込んで来やがるのよね…。

 

ガンプライブの予選であの連中と当たったら…どーしよう。

 

選出されるバトルの形式にもよるけど、3対3のユニットバトルであのアホ共と当たったら最悪よね。

 

自爆だともちろんあっちも撃墜判定になるから、負けはしないけど…勝てもしないのよ…。

 

さて…あのアホみたいな威力の爆発をどうやって攻略するか…。

 

基本的にあのアホみたいな威力の爆弾は弾翔高チーム内ユニット“肉弾3ギラ・ドーガ”のアホ共が3機で出て来ないと使われることはないから、予選で当たったらこっちも3機編成のユニットでのバトルになるわね。

 

ユニットの面子は?

 

確実に勝つなら私とそらと…あと1人。

 

あと1人とは言っても…“μ's”の連中は半分が素組の初心者…。

 

ほかはネタ機体のねことビルダータイプのファイター。

 

ベテランファイターの南 ことりへのテコ入れが成功すれば中の上…ううん。

 

上の中くらいのファイターに化けるとしても、南 ことりの基本スタイルは高機動高火力の遊撃タイプだから、あのアホ威力の爆発をどうにかするにはちょっと厳しいわね。

 

アレ?

 

何気にマジであのアホ共を攻略するのって厳しい?

 

<そういうモノでしょうか?>

 

っと。

 

ヤバいヤバい。

 

さっき話がそれるのが悪い癖だから気を付けなきゃとか言ってたのに、いつの間にかまた話がそれてるし。

 

ウズメがいつもの“そういうモノでしょうか?”って言ってヤツを言ってくれなかったら、このままグダグダと思考のドツボにハマって抜け出せなくなってたわ。

 

「そーゆーモンなのよ。」

 

あのアホ共の攻略方法はあとで考えよ。

 

どうせここで私1人でない知恵を絞ってもラチが明かないしね。

 

「まぁいいわ。それで?真っ黒なねこの次はジムスナⅡとストライクと百式…は?ジムスナⅡ?防御特化のねこ?が最前衛でタンクしてるなら、あの位置って前衛よね?なんでジムスナⅡが前衛にいんのよ?!ジム“スナイパー”Ⅱなのよ?スナイパーよ!スナイパー!!!スナイパーが刀持って前衛に出てきてどーすんのよ!」

 

<右手にブレードを持っているのですから、近接戦闘仕様に改修されているのではないのでしょうか?>

 

ジムスナⅡを近接戦闘仕様に改修?

 

近接戦闘仕様ならまずは全身の姿勢制御スラスターに手を加えて……ないわね。

 

ってかどっからどーみても素組のジムスナⅡよね。

 

「ううん。アレってたぶん素組よ。」

 

<素組ですか?それなら…何故あの機体のファイターはスナイパータイプの機体に搭乗しているにも関わらず、ブレードのみを片手に持って前衛に出ているのでしょうか?>

 

「知らないわよ…私が知りたいくらいよ…まったく…。」

 

まぁいいわ。

 

さっきもおんなじセリフ言った気もするけど、とにかくまぁいいわ。

 

「まぁいいわ。で、最前衛に防御特化のねこ、その後ろに前衛3機、真ん中は…」

 

何故か前衛のジムスナⅡと、そのジムスナⅡの左右に展開しているストライクと百式。

 

その後ろ…真ん中には、増加装甲をあちこちに取り付けた黄緑色のジム改の改造機と、通常のバスターライフルよりも一回り大きなバスターライフルを持ったウイングガンダムの改造機が続いていたわ。

 

「あのウイングガンダムの改造機が南 ことりね。」

 

飛ぶことを怖がってる子。

 

余計なお世話かもしれないけど、なんとかしてあげたいのよ。

 

ま、私はちょっかい出してちょっとキツイこと言うだけなんだけどね。

 

悪いけど細かいところはそらに丸投げよ。

 

フォローは私よりもそらの方が適任だもん。

 

<先頭の防御特化の機体のカラーリングと、スナイパータイプの機体の装備がデータとは違っていますが、恐らくはあの集団がチーム“μ's”だと思われます。>

 

「でしょうね…。」

 

私はサブモニターに拡大表示で映し出されるチーム“μ's”の6機をみながら、あの連中にどうやって仕掛けるかを考え始めたわ。

 

まぁ考え始めたって言っても初擊はトリケロス改Ⅱに装填されている6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌(ミカヅチ)”での奇襲…なんだけどね。

 

1人1発ずつ。

 

一撃で撃墜しない程度に微妙に狙いを外して…“御雷槌”の鉄槌をおみまいしてヤるわ!

 

「ウズメ!”御雷槌“の射程内に入ったら仕掛けるからね!狙いはコックピット部分以外!微妙な狙いになるからサポートよろしく!」

 

<了解しました。>

 

あと少し…あと少し……もう少しだけこっちに来たら………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長いようで、でも実際には短い時間を経て、真っ黒なねこ?型MSを先頭に隊列を組んだチーム“μ's”の6機は、“御雷槌”の射程内へと侵入してきたわ。。

 

<目標全機、“御雷槌”の射程内に入ります。>

 

最後尾の黄緑色のジム改の改造機…確かジム・カーバンクルだったかしら?

 

そのジム・カーバンクルまで射程内に捉えると、ウズメがすぐに報告をあげてくれたわ。

 

私はその報告をききながら、隠れていた大きなコロニーの残骸の影から右半身だけを出して、メインモニターに映る6機を見据え…

 

「おっけー!仕掛けるわよ!」

 

サブコンソールを操作してトリケロス改Ⅱに内蔵されている“御雷槌”を起動させ…

 

<ターゲット、ロック…完了。>

 

ウズメがロックオンを完了させてくれるタイミングとほぼ同時に…

 

「ぐっじょぶ!いい仕事よ!ウズメ!!!さぁ!!!死なない程度に…ぶち抜け!“御雷槌”!!!」

 

トリガーを引き絞ったわ。

 

バチリと稲光のような電気を走らせると、トリケロス改Ⅱに内蔵された合計6発の鉄杭がものすごい勢いで撃ち出されていき…。

 

「命中が2、回避が2。反応して防いだのが2…か。奇襲されてこの結果ならまぁまぁなんじゃない?」

 

私が撃ち出した6発の“御雷槌”はご覧の通り、命中2に回避が2、防御が2って結果になったわ。

 

命中したのは先頭にいた真っ黒なねこ型MSと真ん中に位置していたウイングガンダムの改造機。

 

真っ黒なねこの方は奇襲に敏感に反応はしたみたいだけど、機体が鈍重過ぎて避けきれなかったみたいね。

 

ってかあの真っ黒ねこ…大抵のモノは貫通するはずの“御雷槌”の鉄杭が貫通しきれずに頭に突き刺さってるし。

 

どんだけ硬いのよ。

 

もう1機の直撃した方…通常よりも大きなバスターライフルを持っているウイングガンダムの改造機も、反応はしたみたいだけど…。

 

「回避か防御かで迷ったってとこかしら?」

 

たぶん迫り来る“御雷槌”の鉄杭が思っていたよりも速かったから、“回避して間に合うの?安全策で防御?でも防御を突破されたら?!”とか思ったんでしょう。

 

そのせいで行動が遅れちゃって、結局は中途半端に回避しようとしてけど、避けるのが間に合わずに左肩に“御雷槌”の鉄杭が直撃。

 

直撃した“御雷槌”の鉄杭は装甲を貫通して、左肩が大きく破損するはめになっちゃったみたい。

 

判断の遅さが致命的なスキになっちゃったわね。

 

ウイングガンダムをベースに改造機してあるなら基本的には回避メインの機体なんだから、迷わずに避けちゃえば良かったのよ。

 

考え過ぎちゃったのね。

 

この子は…南 ことりは、なんだかんだって色々と考えすぎてるせいで、“飛べない”んじゃなくて、“飛ばない”んじゃないの?

 

思考の渦に捕らわれて身動きができなくなってる。

 

そんな感じかしら?

 

もうちょっと待ってなさい。

 

余計なお節介だけど、私がアンタを縛り付けてる思考の鎖をぶち壊してあげるから。

 

そのあとの“飛び方”は、そらにでも教わんなさい。

 

さて、お次は奇襲に反応して見事に防御してみせた何故か前衛に出ているジムスナⅡと、後衛に位置しているジム改の改造機の2機。

 

私の奇襲に1番始めに気づいたのはこのジムスナⅡの子…園田 海未みたいね。

 

園田 海未…そらが舌を巻くくらいに凄腕のスナイパーで、今回のメンバーでは1番指揮官適性が高い子。

 

この子は真っ先に私の奇襲を察知し味方機へ奇襲を告げながらも、高速で飛来してくる“御雷槌”の鉄杭を右手に持った片刃のブレードで切り払っちゃったのよ。

 

うん。

 

まさか“御雷槌”を切り払われるとは思ってなかったわ。

 

“御雷槌”ってぶっちゃけ鉄血のオルフェンズの後半で猛威を振るいまくったあの“ダインスレイヴ”とおんなじような武装なのよ?

 

ものすごい速さで飛来する鉄杭…それをあんな簡単に切り払われるなんて、ちょっと信じらんないわ。

 

ってかこの園田 海未って子…狙撃は得意って聞いてたけど、近接戦闘もできるんだ…。

 

家が日本舞踊の家元で、おまけになんか怪しい武術だか剣術だかの道場もあるのよね?

 

何気にチート?

 

ま、まぁ近接戦闘もイケるんなら、自衛のできるスナイパーってことで護衛を付ける手間がいらなくて楽でいいんだけど…。

 

で、もう一方の防御した方…ジム改の改造機“ジム・カーバンクル”を操る子。

 

名前は小泉 花陽だったわね。

 

この子は確か電子精霊のマスター…“精霊使い(エレメンタラー)”だったわね。

 

“御雷槌”の鉄杭の接近に反応が遅れたように見えたけど、ギリギリのところでバックパックから伸ばしたサブアームに取り付けてあるシールドを使って、“御雷槌”の鉄杭をうまく弾いて防御したわ。

 

シールドで受け止めていたら、受け止めたシールドを貫通して機体が大破してたから、とっさに弾いたのはいい判断ね。

 

反応が遅れても防御か間に合ったのは電子精霊がサポートしてくれたからかしら?

 

この子の電子精霊って4体もいるのよね?

 

4体も電子精霊と契約してる子なんて初めて聞いたわよ…。

 

もしかしてこの子も何気にチート?

 

最後は反応して見事に回避してみせたストライクと百式の2機。

 

百式のファイターは…確かお金持ちのセレブ女がファイターだったわね。

 

お金持ち…ねぇ。

 

お金持ちなんて○ねばいいのに。

 

セレブとか世界の汚染を進める害悪でしかないわ。

 

この私。

 

矢澤 にこが粛清して………これ以上は止めとこ。

 

セレブでも仲間になるかもしれない子のことをあんまり悪く言いたくないもん。

 

ノーコメントよ。

 

ノーコメント。

 

で、あとはエールストライクの子ね。

 

この子は園田 海未の警告に真っ先に反応して、不意打ちで放たれた“御雷槌”の鉄杭を完璧に回避してみせたわ。

 

奇襲に1番早く気づいたのは園田 海未だったけど、奇襲に1番早く反応したのはこの子…高坂 穂乃果だったわ。

 

それはもう異常なまでの速さで。

 

そう言えば…アイリがくれたデータにも反応速度が異常って記述があったわね…。

 

あの異常なまでの反応速度は面白い才能だわ。

 

この子は…高坂 穂乃果は機体を整えれば一気に化けるわよ。

 

高坂 穂乃果だけじゃなく、チーム“μ's”のメンツはほんと色々と面白いわ。

 

可能性の塊みたいな連中。

 

磨かれる前の宝石の原石みたいな連中。

 

こんな面白そうな子たちが、私の仲間になってくれるかもしれない。

 

そらを立ち直らせてくれて、1人ぼっちで戦ってきた私の仲間になってくれるかもしれない。

 

私にも…

 

[[何者です!!!姿を表しなさい!!!!!]]

 

[[隠れてにゃーで出てくるにゃ!!!]]

 

おっと。

 

考えるのはとりあえずはあとよ、あと。

 

<マスター。お呼びの様ですがいかがいたしますか?>

 

私が思考の果てに“これから”のことに思いを馳せ始めていると、全周波通信で姿を表せ、出てこいにゃ(にゃ?なんで語尾がにゃ?)って言われちゃったわ。

 

その通信を聞いたウズメは、私に“いかがいたしますか?”って聞いてたけど…。

 

いかがいたしますか?

 

そんなの…決まってるでしょ?

 

「ウズメ。アンタならこの状況で私がどうするのか、言われなくてもわかってるんでしょ?」

 

<はい。もちろんです。>

 

「ならいつも通りにサポートお願いね![[ぐぅおらぁぁぁぁぁぁ!!!にゃっにゃっと出てきやがるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]…はぁ…ちょっと待ってなさいってのよ。お呼びでもお呼びじゃなくても…今出ってやるから!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にっこにっこにー♪」

 

スラスターを噴かしてコロニーの残骸から飛び出た私は、予め全周波通信に設定したいた通信を使って、“μ's”の6機へとかるーくあいさつを送りつけてやったわ。

 

にっこにっこにー♪って♪

 

[[はい?!]]

[[んー?]]

[[ちゅん?]]

[[にゃ?!]]

[[う"ぇえ?!]]

[[えっ?!]]

 

私のあいさつを聞いた“μ's”の6人はみんなにこにーのプリティすぎるあいさつに驚いてるみたいね。

 

かわいすぎるって罪よね。

 

罪。

 

「はぁーい♪みんなー♪ガンプラバトルは楽しんでるぅー♪」

 

でもいくらにこにーがかわいすぎるからって、戦場で動きを止めるのは減点よ。

 

私がその気になればこのスキに皆殺しにだったできるんだから。

 

「あれー?お返事がないにこ?聞こえてないにこ?それともみんなはガンプラバトルを楽しんでないにこ?」

 

ってかそろそろなんか反応して欲しいんだけど?

 

全周波通信を開いて1人でしゃべってる私がバカみたいじゃない。

 

あんまり無視するようなら…

 

[[へ、へんにゃのがキタニャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

[[ダ、ダメだよ!凛ちゃん!いくら変な人だからって変な人に面と向かって変なんて言っちゃ!そんなこと言っちゃったら変な人が自分は変な人だって自覚して思わず自殺しちゃいたくなっちゃうかもしれないよ!]]

 

[[ねぇ花陽?別にあんな頭のおかしそうなヤツの1人や2人くらい自殺してもいいんじゃないの?]]

 

[[それはそうだけど…でも真姫ちゃん?一応はお医者さん志望なのに自殺してもいいんじゃないの?ってそれはそれで大丈夫なの?]]

 

[[あんまりよくは無いわ。でも死にたがってる変な人と生きようとしている普通の人の二卓なら、断然生きようとしている普通の人を助けるでしょ?選別よ。選別。]]

 

[[ちゅん?真姫ちゃんの言っている選別って確かトリアージ…だったかな?大きな事故とか災害とかのいっぱい怪我しちゃった人がいるときのアレだよね?]]

 

[[とりあーじ?鳥とアジ?それとも鳥味?]]

 

[[鳥味…わかったにゃ!トリアージって鶏ガラスープのラーメンのことにゃ!]]

 

[[えぇー?!穂乃果は鳥味のラ○チパックのことだと思う!きっと今度新しく発売される新商品なんだよ!]]

 

[[ことり先輩は正解。アホ2人はどっちも違うから。そこの食欲に支配されたアホ2人に詳しく説明…してもどうせアホ2人には理解できないんでしょうから、説明はしないわよ。]]

 

[[ちょっと真姫ちゃん!今アホって言ったよね?!アホって!穂乃果はアホじゃないからね!!!おべんきょーがちょーっと苦手なだけだからね!!!]]

 

[[凛もアホじゃねーにゃ!!!凛もべんきょーがちみーっと苦手なだけだにゃ!!!それにアホって言ったヤツがアホなんだにゃ!!!だから真姫ちゃんの方がアホなんだにゃ!!!]]

 

[[おぉ!!!凛ちゃんいいこと言った!そうだよ!アホって言ったほーがアホなんだよ!]]

 

[[はぁ?!アンタたち!言うに事欠いてこの私がアホですってぇぇぇぇぇ?!]]

 

[[あーほ!あーほ!アホの真姫ちゃーん♪]]

[[あーほ!あーほ!アホの真姫ちゃーん♪]]

 

[[…………いい度胸ね…良いわ。そこまで言うならとりあえず…コロス。]]

 

あるぅぅぅぅれぇぇぇ?!

 

無視するようなら…一気に仕掛けて殲滅してやろうかしら?とか言おうとしてたら…な、なんかこの子たち?!同士討ち始めたわよ?!

 

百式がビームサーベルを展開させて、ストライクと真っ黒ねこに襲い掛かって行きやがったわ?!

 

ってかナニやってんのよ!

 

目の前に敵がいんのよ?!

 

漫才みたいな言い合いしたあげくに同士討ちなんて初めてどーすんのよ!

 

えっ?!

 

突っ込み待ち?

 

突っ込み待ちなの?!

 

これって私が突っ込み入れなきゃダメなパターン?

 

[[さて…アホ二人と真姫はとりあえず放って置くとして…何者ですか!]]

 

って!なんか後で同士討ち始めた連中のことスルーしたし?!

 

「えっ?!ほ、放っといていいの?!」

 

[[海未先輩!あの機体!たぶんガンダムアストレイ・ゴールドフレーム天ミナの改造機です!ガンダム作品初心者の海未先輩にも分かりやすく説明すると穂乃果先輩が使ってるストライクガンダムの量産試作機の改造機の改造機です!詳しくはあとでまたじっくりと説明しますので今はとりあえずストライクの親戚くらいに思っていてください!]]

 

こっちも?!こっちもスルー?!

 

ってかアストレイってストライクの量産試作機じゃないわよね?!

 

厳密には5機のG兵器のデータを盗用して作った機体よね?!

 

ストライクの量産型はストライクダガーよ!ストライクダガー!

 

はっ?!

 

い、いつの間にか突っ込んじゃってたし!

 

と、とりあえずは落ち着きましょう。

 

落ち着いて…あの後ろで同士討ちしてる連中のことに突っ込みいれなきゃ!

 

アレ?結局は突っ込み淹れるんじゃないの?!

 

ま、まぁいいわ!

 

まずはあの同士討ちしてる連中に突っ込みよ!

 

「いや、まぁ確かに私の禍にこは天ミナをベースにはしてるけど……アンタたち…後ろの連中はマジで放っといていいの?」

 

いよっし!言うことは言ったわ!

 

これでそろそろ真面目なバトルパートに…

 

[[なるほど…ストライクガンダムの親戚ですか…。花陽!わかりやすい様で全くわからない説明ありがとうございます!しかしストライクガンダムの親戚がなんと恐ろしい攻撃を放つのでしょうか!まさか精神攻撃だなんて!ことり!花陽!聞こえてますね!敵の見事な精神攻撃で穂乃果と凛と真姫は戦闘不能です!戦えるのは私達三人だけです!気を引き締めて行きますよ!]]

 

[[りょ~かいだよ!海未ちゃん!]]

 

[[はい!了解です!海未先輩!]]

 

戻んないし!

 

精神攻撃?!

 

えっ?!

 

私!この子たちに精神攻撃なんかした?!

 

にっこにっこにー♪って実は精神攻撃だったの?!

 

いやー。

 

にっこにっこにー♪が精神攻撃だったなんて知らなかったわー。

 

って!んなワケあるかい!!!

 

「イヤイヤイヤ!精神攻撃とかしてないからね?!ただ“にっこにっこにー♪”ってあいさつしただけだからね?!ってか普通は“にっこにっこにー♪”にナニか一言あるハズなんだけどなんにもないの?!ナニソレ?イミワカンナイ!とかキモチワルイ。とか、にゃんか寒くにゃいかにゃー?とかなんかないワケ?!」

 

[[その突っ込み方をする真姫ちゃんと凛ちゃんは穂乃果先輩も交えて現在絶賛命を賭けたおいかけっこ中なんで突っ込みはムリっぽいです。]]

 

「あ。そうなんだ。そっかー。それじゃしかた……ないワケあるぅかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!私の“にっこにっこにー♪”に対して何か一言あるのがラブライブのお約束でしょ!なんでかるーくスルーしてんのよ!ホラ!今からでも遅くないから何か言いなさいってのよ!!!」

 

こうなったらこのボケ共にとことん付き合ってやるわ!

 

突っ込み入れまくってやるんだから!

 

行くわよ!矢澤にこ!

 

不名誉な二つ名でぶっちゃけあんまり好きじゃないんだけど、二つ名は二つ名!

 

この私!

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”の実力を見せつけてやるわ!!!

 

[[何か…と、言われましても…困りましたね。]]

 

[[ちゅん?この子はわがままさん?]]

 

[[そもそもこの二次創作作品は原作は確かにラブライブ!ですけど、タイトルはガンプライブ!なんで厳密にはラブライブ!じゃ…。]]

 

「しゃらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぷぅ!!!!!そこの米女!メタいこと言ってんじゃないわよ!!!」

 

[[ピギャァ?!]]

 

「ソレもちっがぁぁぁぁぁぁぁぁうぅぅぅ!!!!ソレはアンタの持ちネタじゃなくてラブライブ!の続編のサンシャインの黒澤ルビィの!あとたまーに姉の黒澤ダイヤの持ちネタでしょ!!!他人の持ちネタを簡単にパクんな!!!」

 

[[あっ♪そうでした!いやぁー♪花陽♪うっかり♪てへぺろ♪]]

 

「うっかりってナニよ!うっかりって!アンタはうっかりザクレロ(知らない人は検索♪検索♪)かなんかなの?!確かに全国の悪いヤツを権力と暴力を使って懲らしめる月曜日の夜8時頃から放送していた先の副将軍が主役の某時代劇だとアンタは確実にうっかり八兵衛の枠なんでしょうけどね!」

 

[[こいつはうっかり♪]]

 

[[食いしん坊でうっかり。まさに花陽にぴったりな役ですね。それでは私は格さんをやらせていただきます。]]

 

[[あ♪真面目な海未ちゃんにぴったり♪は~い♪それじゃことりはかげろうお銀やりま~すぅ♪お風呂に入ってや~ん♪えっち~♪ってやっちゃうね♪]]

 

「ストォォォォォォォォップゥゥゥゥ!!!ちょっと待て!そこの鳥娘!かげろうお銀はダメよ!これ書いてるオレンジジュース野郎の年齢がバレるわ!そこはせめて疾風のお娟(えん)にしときなさい!!!」

 

[[えぇ~♪ことり的には視て肛門♪のくの一枠はやっぱりかげろうお銀ですぅ。そそは譲れません♪]]

 

「あ、そう。なら仕方ないわ…ね…ん?今…アンタなんて言った?視て肛門?水○黄門じゃなくて視て肛門♪って言った?違うわよね?そこは水戸○門であって視て肛門♪じゃないわよね?!って視て肛門♪ってナニよ!視て肛門♪って!なんかパロディ物のAVのタイトルにありそうだし!それに女の子がそう軽々しく視て肛門♪なんて言わないの!そんなこと例えアンタが冗談で言っても本気にするバカな男もいるんだから気を付けなさい!アンタ!私にはちょっと劣るけど結構かわいいんだからマジで気を付けなさいよね!!!」

 

[[は~い♪]]

 

全く…。

 

とにかく心の赴くままに突っ込みまくってやったけど…。

 

<マスター。>

 

「ウズメ?ナニよ…。今ちょっと突っ込みまくって疲れてんの。急ぎの用件じゃなかったらあとにしてよね。」

 

<それでは割と急ぎの用件なので報告させていただきます。>

 

急ぎの用件?

 

なんだろ?

 

<目安の10000文字を越えたため今回はここまでになります。>

 

「は?」

 

目安の10000文字?

 

目安の10000文字ってなんのとこよ?!

 

[[あっ♪ほんとですぅ♪ことりの♪←コレで10000文字をだいたい500文字くらいもオーバーしてますぅ♪]]

 

[[それは大変ですね。早く何時もの“つづく?”を打たなければ!]]

 

[[いやぁー♪うっかり♪]]

 

「うっかり♪とか水○黄門ネタはもういいから!ソレよりも…ねぇ!目安の10000文字ってナニよ!なんのとこなのよ!」

 

<はい。お話の総文字数の事です。>

 

へっ?!

 

お、お話の総文字数?!

 

そ、それって……

 

「最後にまたメタいのキタァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

[[ちゅん♪ちゅん♪また来週ですぅ♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

無事に戦闘が開始されかと思った今回ですが、やはり相変わらず色々とメタメタグダグダでございました。
次回は…やっぱりメタメタグダグダになるかと…。
ちなみに皆様はかげろうお銀世代?でしょうか?
それとも疾風のお娟世代でしょうか?
私は…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

某コンビニのチョコミントホットケーキの色に戦慄したQooオレンジでございます。
あの色は…た、食べれるのでしょうか?

今回はことりさんsideの第9回目となります。
前回、グダグダのうちに終わったにこちゃんとの初邂逅。
今回は…。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのきゅう 始まります。





































それは突然のことでした。

 

[[ん?今…あそこの残骸の影で何か光が…っ!各機!散開!!!]]

 

ナニかに気づいた海未ちゃんがあげた大きな声。

 

それはことりたちに奇襲を告げるモノでした。

 

「えっ?!っ!」

 

海未ちゃんの声を聞いたことりはあわててメインモニターに視線を移すと、そこにはこちらへと向かって高速で飛んでくる6本の鉄杭が映し出されていました。

 

6本の鉄杭はことりたち6人をそれぞれ狙って放たれたモノ。

 

もちろんことりのウイングガンダム・リトルバードにも、1本の鉄杭がすごい速さで向かってきていました。

 

メインモニターに映るその光景をみたことりは……

 

「(避けなきゃ!でも…あの速さの攻撃をことりとリトルバードで今から避けきれるの?下手に避け損ねて直撃するくらいならはじめからシールドで防御…でもでも、もしシールドを貫通するだけの威力があったら?それならやっぱり回避で…っ!もう目の前?!ダメ!早く避けなきゃ…あっ!)きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

回避か防御か。

 

どちらを選ぶべきか…。

 

ことりのその迷いが致命的なスキを生むことになっちゃいました。

 

迷いながらも結局は目前まで迫っていた鉄杭を避けるために、中途半端に回避行動を取ったんだけど、そんな中途半端な回避行動なんかで避けきれるハズもなく…。

 

飛来した鉄杭はウイングガンダム・リトルバードの左肩部分に直撃して貫通していきました。

 

鉄杭が左肩に直撃した瞬間。

 

コックピットを大きな衝撃が襲って、ことりは思わず悲鳴をあげちゃいました。

 

それでも…悲鳴をあげながらでも、なんとか激しく揺れる機体を姿勢制御スラスターを駆使して安定させて、すぐに体勢を整えられたのは、自分でやっておいてアレだけどことり的にちょっとびっくりです。

 

[[奇襲とは随分と舐めた真似をしてくれますね!各員!被害状況は!]]

 

機体を安定させて辺りを見回すと、幸い誰も撃墜されていないみたいです。

 

ことり以外は避けたり防御したりして、みんな無事……あ。

 

り、凛ちゃんのベニャッガイ…。

 

アレってど~見ても無事じゃないよね。

 

だって………おっきなねこさんヘッドにさっき飛んできた鉄杭がブスッって突き刺さってるだもん。

 

[[穂乃果はホノカが危ないって教えてくれたからちゃんと避けれたけど…ことりちゃんと凛ちゃんが!!!]]

 

ことりが凛ちゃんのベニャッガイに見事に突き刺さってる鉄杭を見てぼ~ぜんとしていると、いつも割とマイペースな穂乃果ちゃんが珍しく慌てた声でことりと凛ちゃんのことを心配してくれました。

 

凛ちゃんのベニャッガイの頭に突き刺さったままの鉄杭の姿があまりにもシュールすぎてすっかり忘れていたけど、ことりも左肩に鉄杭が直撃しちゃってたんだよね。

 

そのことを思い出したことりは、急いでサブコンソールをポチポチと操して機体状況の確認を行います。

 

サブモニターに表示させれた機体の…左腕の状況は………むぅ。

 

わかってはいましたがやっぱりダメっぽいですぅ。

 

さっきの奇襲で鉄杭が左肩に直撃して貫通しちゃったせいで、関節部分とか色々と壊れちゃったみたいで左腕が動きません。

 

でも左腕が動かない以外は特に問題はないみたいです。

 

右腕さえ動けばバスターライフルはぶっぱ~♪できますぅ。

 

コレくらいならまだまだリトルバードは戦えます!

 

「だいじょ~ぶ!左腕は動かなくなっちゃったけど、他は問題なっしんぐ~♪だから、ことりもリトルバードもまだまだイケるよ!」

 

[[うにゃにゃ!凛も問題なっしんぐー!だにゃ!!!]]

 

まだ戦える。

 

リトルバードの右腕をブンブンと振りながら、その事をアピールしていると、頭に鉄杭が突き刺さったままの凛ちゃん(この言い方だと凛ちゃんの頭に鉄杭が突き刺さったままみたいですぅ。)も、問題なっしんぐ~♪ってみんなに無事をアピールしてくれました。

 

でも…

 

[[どこが問題なっしんぐー!なのよ!凛は問題大アリでしょ!だって頭に鉄杭が突き刺さってるのよ!!!]]

 

凛ちゃんのベニャッガイの場合は、左腕が動かなくなったことりのリトルバードと違って、あきらかにヤバそうな気がしますぅ。

 

だって凛ちゃんのベニャッガイの頭の中身って………ファイルベニャッガイ用の爆薬だよね?

 

しかもただの爆薬じゃなくって、マッドビルダー花陽ちゃん印の超高性能爆薬…。

 

下手に爆発しちゃったら辺り一面焦土に変えちゃうくらいにヤバいヤツですぅ。

 

そんなヤバい爆薬がみっちりと詰まっているベニャッガイのねこさんヘッドに鉄杭が突き刺さったままなんですよ?

 

ね?だいじょ~ぶじゃないよね?

 

[[にゃ?頭に突き刺さってる?真姫ちゃんはにゃに言ってるにゃ?]]

 

と、言うか…もしかして凛ちゃんってベニャッガイのねこさんヘッドに鉄杭が突き刺さったままなの気づいてないの?

 

[[凛ちゃん?もしかしてベニャッガイの頭にさっきの鉄杭が突き刺さったままなの気づいてないの?!]]

 

花陽ちゃんも凛ちゃんの反応にことりとおんなじことを思ったみたいで、ヤバいぜ♪って感じに口元をひくひくさせながら問いただしてますぅ。

 

凛ちゃんは花陽ちゃんの気づいてないの?!の言葉に…

 

[[……突き刺さったまま?]]

 

と、かわいいお顔をコテン♪とかしげて、不思議そうな表情で聞き返してきました。

 

うん。

 

凛ちゃんったらやっぱりベニャッガイのねこさんヘッドに鉄杭が突き刺さったままなの気づいてなかったんだね~。

 

機体状況の確認とかは…まぁ凛ちゃんも基本的に穂乃果ちゃんクラスの穂乃果ちゃん(アホ)だから、めんど~とか言って機体状況の確認とかはしてないんだろ~ね。

 

同じ穂乃果ちゃん(アホ)でも穂乃果ちゃんの場合は、めんど~なことは電子精霊のボチ君がぜ~んぶ確認して報告してくれてるからだいじょ~ぶなんだけど…。

 

[[そう!突き刺さったままなの!鏡でも見て…ってこんなゴミだらけの宇宙空間に鏡なんてあるわけ…[[はい!凛ちゃん!鏡持ってきたから見てみて!]]って!鏡あるの?!]]

 

凛ちゃん電子精霊持ってないから穂乃果ちゃんみたいにちゃんと機体状況を細かく確認してくれない問題(?)についてことりが考えていると、宇宙に鏡なんてあるわけなっしんぐ~♪とか言っていた真姫ちゃんを尻目に、穂乃果ちゃんがどこからか鏡を持ってきて凛ちゃんに見てみて~♪ってやってました。

 

ちなみに穂乃果ちゃんが持ってきて鏡はね?

 

ガンダムファンのみなさんなら簡単になんの鏡なのかわかっちゃいますよね?

 

でもでもガンダムなんか知るかボケ♪こちとら生粋のラブライバーじゃ~♪なみなさんにはわかんないかもなので、ちゃんと説明しておきますね♪

 

あのね?

 

穂乃果ちゃんがどこかから持ってきた鏡は…

 

[[あぁ。穂乃果先輩の持ってきたのってコロニーミラーですね。]]

 

花陽ちゃんの言う通りコロニーミラーに使われていた鏡なんですぅ。

 

ほら?今日のバトルフィールドってデブリとかコロニーの残骸とかがい~っぱいあるでしょ?

 

そんな大量のデブリとかコロニーの残骸の中には、もちろん壊れたコロニーミラーの破片もあったりするわけで…。

 

穂乃果ちゃんはそんな壊れたコロニーミラーの破片を鏡の代わりにするために拾ってきたんですぅ。

 

穂乃果ちゃんったら普段は穂乃果ちゃん(アホ)なのにと~ってもお利口さんだね♪

 

あとでお利口さんにはえらい♪えらい♪してあげなきゃね♪

 

[[コロニーミラー?ナニソレ?]]

 

[[はひ!説明なら花陽におまかせです!あのですね!コロニーミラーって言うのはですね!コロニーのミラーで…]]

 

穂乃果ちゃんの拾ってきてコロニーミラーの破片。

 

真姫ちゃんはコロニーミラーがなんなのか知らないみたいですぅ。

 

まぁ真姫ちゃんはつい最近までガンダムとか知らなかったから当たり前なのかな?

 

花陽ちゃんがそんなナニソレ?状態の真姫ちゃんにコロニーミラーについて説明しようとしたんだけど…

 

[[にゃ!にゃんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

 

その前に凛ちゃんが穂乃果ちゃんの拾ってきてコロニーミラーの破片に写る鉄杭が突き刺さったままのベニャッガイのねこさんヘッドを見ちゃって、大声でにゃんじゃこりゃぁ♪って叫んじゃいました。

 

凛ちゃんはようやくベニャッガイのねこさんヘッドに鉄杭が突き刺さったままなのに気づいてくれました♪

 

一件落着ですぅ。

 

[[凛!ベニャッガイの惨状を理解したのならば、貴女は急いで機体状況の確認しなさい!特に!その突き刺さったままの鉄杭のせいでファイルベニャッガイが暴発しないかどうか!そこを重点的に確りと確認して下さい!]]

 

鏡を見てようやくベニャッガイの惨状に気づいた凛ちゃんに、海未ちゃんが早く状況を確認しなさ~い!って言ってます。

 

[[りょ、りょーかいだにゃ!えーっと…機体状況の確認は…]]

 

凛ちゃんへ指示を出し終えた海未ちゃんは…

 

[[ことり!貴女はまだ戦えるのですね?]]

 

今度はことりにほんとに戦えるの?って聞いてきてくれました。

 

さっきも言ったけど、もちろんことりちゃんとリトルバードはまだまだイケちゃいます♪

 

「うん♪左腕が動かないだけだからぜんぜんイケるよ♪」

 

ことりは海未ちゃんの問いに元気にそう答えたんだけど…

 

[[わかりました!それならば引き続き遊撃をお願いします!ただし……]]

 

「ちゅん?ただし?」

 

[[くれぐれも!そう!く!れ!ぐ!れ!も!!!私達を巻き込んでバスターライフルを撃たないように!!!わかりましたね!]]

 

って言われちゃいました。

 

むぅ。

 

ことり。

 

そこまで毎回毎回みんなを巻き込んでバスターライフルぶっぱ~♪してないよ?

 

してないですよね?

 

ね~♪

 

でもでも今そんなこと言っちゃったら海未ちゃんが激おこプンプンになっちゃうから、ここはおとなしくお返事しておきます。

 

ことりちゃんはちゅん♪ちゅん♪ちゅ~んと、気配りできちゃう子なんです♪です♪ですぅ♪

 

「あはは…は~い♪善処しま~すぅ♪」

 

[[善処しますって…まぁ今さらですね。穂乃果!真姫!二人は私と一緒に前衛です!花陽はいつも通り後衛で援護をお願いします!]]

 

気配りじょ~ずなことりちゃんのお返事に納得してくれた海未ちゃん。

 

次は穂乃果ちゃんと真姫ちゃんも花陽ちゃんに指示を出し始めました。

 

穂乃果ちゃんたちは海未ちゃんの指示を聞くと…

 

[[りょーかい!]]

 

[[了解よ!]]

 

[[了解です!]]

 

って元気にお返事してそれぞれ行動を開始します。

 

それに合わせるようには凛ちゃんもベニャッガイの機体チェックが完了したみたいで…

 

[[機体チェックかんりょーだにゃ!爆発はしないみたいだからやっぱり問題なっしんぐー!だにゃ!ってかどこの誰だかしらねーけど!よくもこんなモンを凛のプリティラブリーなベニャッガイに突き刺してくれやがったにゃ!ぬっこぬっこにしてやんにゃ!!!!!]]

 

って頭に鉄杭が突き刺さったままのベニャッガイの両腕をブンブン振り回して息巻いてますぅ。

 

[[本当に大丈夫なのでしょうね…凛は穂乃果並に穂乃果(アホ)なのでちゃんと確認出来ているのかいまいち不安なのですが…まぁ今回は信じる事にしましょう。凛も問題無いようなので…それでは私達に奇襲なんてふざけた真似をしてくれたクソ虫…ゲフン、ゲフン。クソ虫だなんてこれではあの腐れ外道魔女みたいですね…と、とにかく!私達に奇襲を仕掛けて来た何者かに目にもの見せてやりますよ!!!]]

 

奇襲による被害状況の確認も終わり、いよいよ反撃のはじまりはじまりです。

 

ことりたちは海未ちゃんの号令に…

 

「は~い♪」

[[うん!]]

[[おうにゃ!]]

[[当たり前よ!]]

[[はひ!]]

 

元気いっぱいにお返事を返して、鉄杭が飛んできた方向へと警戒しながら移動を開始しました♪

 

れっつら♪ご~♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このとき。

 

ことりたちはまだ知りませんでした。

 

この先に待つ出逢いを。

 

ことりたちはまだ知りませんでした。

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”と呼ばれる現役最強クラスのスクールファイターとの出逢いを。

 

ことりたちはまだ知りませんでした。

 

強くて優しい素敵な女の子との出逢いを。

 

ことりたちはまだ知りませんでした。

 

“矢澤 にこ”という名の孤独な女の子との出逢いを。

 

ことりたちはまだ知りませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことりたちが鉄杭の飛んできた方向へと移動を開始してしばらく進むと、大きなコロニーの残骸がたくさんある宙域へとたどり着きました。

 

マップデータだとこの辺りはバトルフィールドのちょうど真ん中辺りですね。

 

あちこちにMSが隠れられそうな大きさの残骸がたくさんあります。

 

ことりたちはその大きな残骸のどれかに奇襲を仕掛けてきた敵機が隠れていると予想しました。

 

レーダーに反応があれば見つけるのは簡単なんだけど、この辺りはさっきまでいた宙域よりもさらにデブリが多くて、レーダーの効きがいまいちを通り越して最悪なんですぅ。

 

かなり高性能なレーダーを搭載してる花陽ちゃんのジム・カーバンクルでもこの辺りをレーダーで探るのはムリっぽいみたいですぅ。

 

どうしようかな?って思っていたらなんとびっくり♪

 

海未ちゃんが全周波通信で辺り一面に“姿を隠しての奇襲とは卑怯千万!!!何者かは知りませんが姿を表しなさい!!!!!”って大きな声で呼び掛けたんですぅ。

 

海未ちゃんに続くように凛ちゃんもやっぱり全周波通信に切り替えて“隠れてにゃーで出てくるにゃ!!!”って大きな声をあげました。

 

でもでもなんの反応もありません。

 

業を煮やした凛ちゃんは、今度はさっきよりもおっきな声で“ぐぅおらぁぁぁぁぁぁ!!!にゃっにゃっと出てきやがるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!”って怒り大爆発で絶叫しちゃいました

 

そうすると、ことりたちのコックピットにかわいらしい女の子の声が響きました。

 

にっこにっこにー♪

 

って。

 

そこからはなんと言うかとにかくグダグダでした。

 

グダグダにグダグダを加えてグダグダで煮詰めたような感じのグダグダでした。

 

つまりは…いつも通りのグダグダってことですぅ♪

 

グダグダの詳しい内容は前回の 第7話A「無冠の女王」そのきゅう の後半部分を見てくださいね♪

 

[[黒い…ガンダム…なのでしょうか?アレは…?]]

 

視て肛門♪とか真姫ちゃん対穂乃果ちゃん&凛ちゃんのアホ連合のおいかけっことか、ひと通りグダグダしたことりたちはようやく満足?して、改めて目の前に現れた真っ黒いガンダムタイプの機体と向き合いました。

 

[[海未先輩!さっきまでのグダグダ中にも言いましたけど、アレってたぶんガンダムアストレイ・ゴールドフレーム天ミナのをベースにした改造機ですよ!]]

 

そう。

 

ことりたちが対峙したのはガンダムアストレイ・ゴールドフレーム天ミナをベースにした改造機。

 

装甲も、フレームも、何もかもが真っ黒などこか禍々しさを放つ機体。

 

このことりたちの目の前に現れた真っ黒な天ミナの改造機は、左腕に大きなシールドを装着して、背中のバックパックも見たことないストライカーユニットが取り付けられていました。

 

[[ガンダムアストレイ・ゴールドフレーム天ミナ…随分と長い名前のガンダムですが…確か穂乃果の使っているストライクガンダムの親戚だとか言ってましたね。(あの黒いガンダムのファイターの声…何処かで聞いたことがあるような気がするのですが……一体何処で…) ]]

 

そうそう。

 

さっきのグダグダ中に花陽ちゃんが天ミナのことをストライクガンダムの親戚って言ってたんだよね。

 

厳密に言えば違うんたけど、でも…

 

「う~ん?親戚っていうのとはなんか違うような気もするけど、とりあえずはそんな感じでいいと思うよ?」

 

説明するのめんど~だから今は親戚ってことにしておきますぅ。

 

海未ちゃんにはあとでマンガの方のアストレイを貸してお勉強してもらいますぅ。

 

初期のヤツでいいかな?

 

かな?

 

[[で?あのストライクの親戚のガンダムの真っ黒な改造機が私たちにケンカ売ってきた…で、いいのよね?]]

 

特に親戚の部分に突っ込みを入れなかったから、真姫ちゃんもアストレイはストライクの親戚って認識になっちゃったみたいだね。

 

むむ。

 

これはあとで真姫ちゃんにもアストレイのマンガを貸してあげなきゃだね。

 

[[はひ!さっきの鉄杭はトリケロス改のランサーダートですね!威力とか射程とかなんか鉄血で猛威を奮いまくったアレに似てるような気がしないでもないのでランサーダートとしては色々とおかしい気もするけど間違いなくあの天ミナの改造機…が………アレ?にっこにっこにー♪って頭の悪いフレーズにフレームまで真っ黒な天ミナの改造機?それってどこかで………あ…!お、思い出したぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あれってまさかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!]]

 

ガンダム初心者の海未ちゃんと真姫ちゃんに正しいアストレイの知識をことりちゃんがマンガを貸して授けてしんぜよ~♪って思っていたら、色々と捲し立てていた花陽ちゃんが急に大きな声を出しました。

 

いきなり大きな声を出しちゃうから、もうびっくりですぅ。

 

[[かよちん?]]

 

[[花陽ちゃん?]]

 

[[花陽?]]

 

穂乃果ちゃんたちもびっくりしたみたいで、みんなの注目が花陽ちゃんに集まりますぅ。

 

アレ?でも海未ちゃんはまだ通信モニターの向こう側で何かぶつぶつ言いながら悩んでますぅ。

 

海未ちゃん。

 

ど~したんだろ?

 

あ、それとついでに花陽ちゃんも。

 

ナニを思い出したんだろ?

 

[[んふふふふふ♪そっちの子はにこにーのこと知ってるみたいね♪そうよ!あなたの予想通り♪この私が!この私こそが!!!]]

 

みんな(ぶつぶつ言ってる海未ちゃん以外)の注目が花陽ちゃんに集まって、花陽ちゃんがナニを思い出したのかな?って思っていたら、今度はにっこにっこにー♪って頭の悪いフレーズを言いながら現れた天ミナの改造機のファイターさんが、サウンドオンリーの通信でお顔は見えないけど、絶対にドヤ顔をしてるっぽい声でなにやら言い始めました。

 

私こそがー。って

 

私こそが…なんだろ~ね?

 

そう思っていたら今度は今度は海未ちゃんが大きな声をあげました。

 

[[思い出しました!そうです!魔女です!魔女がよく使っている声です!!!]]

 

って。

 

魔女?

 

魔女さんって確か…ことりはまだ会ったことないけど、海未ちゃんが何回か遭遇したって言うキ○ガイさんだよね?

 

この前は花陽ちゃんたち1年生トリオも遭遇したって言ってました。

 

それじゃこの人が今話題?の魔女さん?

 

ん~。

 

なんかことりが思っていたキ○ガイさんとびみょ~に違いますぅ。

 

ことりが内心でひっそりとそんなことを考えているうちに、海未ちゃんと魔女さん?は楽しそうに2人でおしゃべりしていました。

 

[[そう!魔女よぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!………へっ?魔女?えっ?ちょっ!ナニよ魔女って!]]

 

[[お黙りなさい!この腐れ外道イカれ魔女!!!そんな全身真っ黒なゴ○ブリみたいなガンダムまで持ち出してまた私達に傍迷惑なちょっかいを出すつもりですね!!!!!]]

 

[[はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!腐れ外道イカれ魔女ぉぉぉぉぉぉ?!ってかゴ○ブリ?!この私の禍にこがゴ○ブリ?!ふざんじゃないわよ!!!確かに真っ黒だけどこの子のどこがゴ○ブリなのよ!!!!!]]

 

[[キ○ガイ魔女。私は黙れと言いましたよね?私の言葉が理解できるだけの脳みそがあるのならば、今すぐ回れ右して何処か見えない場所へと移動して腹を裂いてくたばりなさい!!!]]

 

[[だから魔女って誰よ!違うからね!私は魔女なんてそんなのじゃないんだから!強いて言えば…大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターよぉぉぉぉぉ♪♪♪♪]]

 

[[常々ずーっと、貴女の脳みそは腐れ脳みそだ腐れ脳みそだとは気付いていましたが、いよいよ本格的に脳みそが腐れてますね。とりあえずは○んで下さい♪]]

 

海未ちゃんとことりたちに奇襲を仕掛けてきた謎のファイターさんの2人は、お互いに魔女とか魔女じゃないわよ!とか言い合いながら、びみょ~に噛み合っていない会話を続けていますぅ。

 

そんな2人のやり取りを見ながら(聞きながら?)、穂乃果ちゃんはお口をパカッっと開いてアホみたいなお顔でぼけーっとてます。

 

きっとあの穂乃果ちゃんのお顔は、色々とめんどうになったから考えることを完全に放棄して無我の境地に入ったときのお顔ですぅ。

 

穂乃果ちゃんがアホの境地…じゃなくて、無我の境地に至ってアホ~ってしている一方、凛ちゃんたち1年生トリオも海未ちゃんと謎のファイターさんを眺めながら楽しくお話していました。

 

[[うにゃ。にゃんか海未先輩こえーにゃ。]]

 

[[そう言えば海未先輩。この前もあのキ○ガイおねーさん相手にかなり辛辣なこと言ってたもんね。]]

 

[[でもそこの黒いのってほんとにあのキ○ガイ女なの?なんか雰囲気違わない?]]

 

[[にゃにゃ?んー?おぉ!確かに真姫ちゃんの言うとおりにゃんか草ははえるけどあんまりイラっとしねーにゃ。]]

 

[[あのキ○ガイおねーさんはもっとこう…ですわぁ♪とか言ってこっちを煽ってきたもんね。]]

 

[[でしょ?なんって言うか…そこの黒いの…小物ぽっいのよね。]]

 

激しい応酬を続ける海未ちゃんと謎のファイターさんを眺めながら楽しくお話中の1年生トリオ♪

 

ところがぎっちょん♪

 

真姫ちゃんが“小物っぽいのよね”って言ったとたんに…

 

[[ごるぅらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!だぁぅぅぅれぇぇぇぇぇぇがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!小物じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!]]

 

謎のファイターさんの口撃が突如♪真姫ちゃんへと襲いかかりました♪

 

ごるぅらぁ♪って♪♪♪

 

あは♪

 

ごるぅらぁ♪ってなんかソラ君みたいだね♪

 

ソラ君もいつもごるぅらぁ♪って……あれ?ソラ君?

 

そ~言えば…ソラ君…たまに会話の中で“にこちゃん”って………。

 

さっきこの子…自分のこと“にこにー”って言ってたよね?

 

“にこ”にー…………………………まさか、だよね?

 

[[う"ぇぇぇえ?!な、なんか急にこっちにキレ出したわよ?!ちょっと花陽!アンタ何とかしなさいよ!!!この変なヤツのこと知ってるっぽかったでしょ!]]

 

[[えっ。むりです。あの人のことは一応は知ってますけど、ぶっちゃけ知り合いじゃないしめんどうなんでイヤです。なので…凛ちゃーん♪丸投げしちゃうからあとは全部おねがいね♪]]

 

[[にゃにゃ?にゃんでそこで凛にふるのかにゃー?イミワカンナイ♪]]

 

[[あっ♪凛ちゃんそれって真姫ちゃんの真似だよね♪うわぁ♪そっくり♪]]

 

[[えっへへ♪そーでしょ!昨日の夜にこっそり練習したんだ!]]

 

[[ちょっと凛!私はそんなんじゃないわよ!]]

 

[[ちょっと凛♪私はそんなんじゃないわよ♪だにゃ♪]]

 

[[うんうん♪似てる似てる!真姫ちゃんってそんな感じだよね!]]

 

[[りーん!止めてって言ってるでしょ!花陽も!凛をおだてないでよね!]]

 

むむ?

 

ことりがまたまたちょっと考え事をしているうちにまきりんぱな♪の1年生トリオが何やら言い合ってますぅ。

 

けんかかな?かな?

 

けんかはダメだよ?

 

ここは頼れる先輩なことりちゃんがやんちゃ盛りの1年生トリオにビシッと注意してあげなきゃだね♪

 

それじゃビシッと注意を…

 

[[ねぇー。穂乃果おはなしばっかりであきてきちゃったよー。みんなガンプラバトルしないのー?]]

 

しようとしたら、穂乃果ちゃんが誰もがすっかりと忘れていた事実を突きつけてきやがりました♪

 

ガンプラバトルしないの?って。

 

そ~言えば、ことりたちってガンプラバトルしてたんだよね。

 

ことりったらうっかりさん♪

 

海[[あっ…。]]

に[[へっ…?]]

凛[[にゃ…?]]

真[[う"ぇえ…。]]

米[[あはは…。]]

 

でもでもうっかりさんはことりだけじゃなかったみたいですぅ。

 

海未ちゃんも凛ちゃんも真姫ちゃんも花陽ちゃんも、謎のファイターさんも。

 

み~んなバトル中ってことをすっかりと忘れておしゃべりに夢中でした♪

 

ここは…

 

「ちゅん♪ちゅん♪とりま仕切り直しですぅ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[くっ…にこにーとしたことがまたグダグダに巻き込まれてグダグダのうちにムダにグダグダと時間を潰すことになるとこだったわ…。]]

 

グダグダ(2回目)から改めて(2回目)仕切り直したことりたちと謎のファイターさん。

 

お互いに対峙して最初に口を開いたのはことりたちへと奇襲を仕掛けてきやがった天ミナの改造機を操る謎のファイターさんでした。

 

このファイターさん。

 

なんと言いますか…そこはことなく穂乃果ちゃん(アホ)っぽい臭いがしますぅ。

 

もしかして穂乃果ちゃん、凛ちゃんに続く第3の穂乃果ちゃん(アホ)の登場?

 

[[グダグダって言いますか嬉々としてこちらのグダグダに乗ってきたのはそちらではありませんか。]]

 

どこか疲れた口調で悔しそうにぼやく謎のファイターさんに、海未ちゃんはまた少し喧嘩腰で語りかけます。

 

グダグダしているうちにうやむやになった謎のファイターさん=魔女さん疑惑。

 

今の海未ちゃんのちょっときつい話し方からすると、海未ちゃんはまだ謎のファイターさんを魔女さんだと思ってるのかもしれません。

 

でもでもここでまたバトルを放っておいて問い詰めると、3回目のグダグダが始まっちゃいそうだから、ここはなんとしても海未ちゃんを止めなきゃだね。

 

これ以上のグダグダはまずいですぅ。

 

「海未ちゃ~ん♪それ言っちゃうとまたグダグダが始まっちゃうよ?」

 

[[………そうでしたね……それで?貴女は結局は何者なのですか?キ○ガイ魔女ではないと仰っていましたが?]]

 

グダグダを止めるべく放たれたことりの一言。

 

その言葉を受け取った海未ちゃんは、ちゃんとわかってくれました♪

 

これ以上のグダグダはまずいって。

 

海未ちゃんはいろんなグダグダをグッと飲み込んで、お話を先に進めるたに謎のファイターさんに何者ですか?って問いかけます。

 

海未ちゃんの問いかけに答えたのは、謎のファイターさんではなく…

 

[[はひ!それは不詳!このオコメスキー花陽が説明させていただきます♪]]

 

花陽ちゃんでした。

 

[[あのですね!その人!ここら辺の…秋葉原地区のバトルロイヤルで有名な“無冠の女王”って二つ名を持ってる凄腕のスクールファイターさんなんですよ!]]

 

花陽ちゃんが話してくれた謎のファイターさんの正体…。

 

それはこの秋葉原地区のバトルロイヤルで有名な“無冠の女王”って二つ名を持つ凄腕のスクールファイター。

 

“無冠の女王”…。

 

その名前はことりも聞いたことがありますぅ。

 

最強のスクールファイター、チームA-RISEの綺羅 ツバサさんと同じくらいに…ううん。

 

もしかしたら綺羅 ツバサさんよりも強いかもしれないって噂のスクールファイター。

 

でも仲間が誰も居なくて、ガンプライブには出場できないらしいぼっちさんなスクールファイター。

 

スクールファイターたちの夢の祭典…ガンプライブに出場できずに、1人きりでバトルロイヤルで無双する彼女を皮肉って付けられた二つ名が“無冠の女王”。

 

頭(こうべ)に戴(いただ)く王冠(クラウン)を持たない女王さま。

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”

 

ひとりぼっちの女王さま。

 

この人があの“無冠の女王”?

 

でも…

 

[[むかんのじょーおー?]]

 

[[んふふふふ♪どうやらそっちの子は私のこと知ってるみたいね♪そう!このにこにー様こそが今をときめく噂の大銀河宇宙No.1美少女スクールファイター!“無冠の女王(ノー・クラウン)”!矢澤 にこ様よぉぉぉぉ♪]]

 

なんかイメージと違うですぅ。

 

もっとこう…悲壮感で溢れてる孤独でクールな大人の女性っぽい人かと思ってました。

 

ところがぎっちゅん。

 

なんか痛い子ですぅ。

 

なんか可哀想な子ですぅ。

 

[[ナニソレ?イミワカンナイ?]]

 

[[ちょっと凛!それってまた私の真似でしょ!さっきも止めてって言ったでしょ!!!いい加減にしないとうちの連中に命令してドラム缶に生コンと一緒に詰めて東京湾に沈めるわよ!]]

 

[[ニャニソレ。ガチで怖いにゃ。]]

 

[[凛ちゃん!これ以上はダメ!ここが引き際だよ!ほら!あやまって!]]

 

[[はーい。真姫ちゃん!ごめんなさい!]]

 

[[べ、別に謝んなくてもいいわよ!ただ真似するの止めてって言ってるだけだもの!]]

 

[[あっ♪凛ちゃん!みてみて!真姫ちゃんがまたデレたよ!]]

 

[[にゃーん♪ほんとだにゃ!真姫ちゃんマジえんじぇー♪]]

 

[[デレてないわよ!それに何よ!そのマジえんじぇーって!]]

 

[[ってお前ら!!!!いい加減にちゃんと人の自己紹介聞けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

ほら。

 

残念さんだからまたまきりんぱな♪のグダグダに巻き込まれてます。

 

はぁ…。

 

これはまたまたたまたまグダグダ深度が深まる前に止めなきゃですね。

 

と、思ったら…

 

<<マスター。ご歓談中に失礼します。>>

 

“無冠の女王”さんの電子精霊(?)さんがグダグダし始めた“無冠の女王”さんに何やら語りかけ出しました。

 

なんだろ?って思ったら…

 

[[何よ!今からちょっとコイツらに色々と突っ込まなきゃいけないんだから急用じゃなかったらあとにして!]]

 

<<はい。割りと急用です。>>

 

[[急用?何よ急用って?]]

 

<<はい。ご報告いたします。先程、目安の10000文字を突破いたしました。>>

 

[[またそれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!]]

 

前回と同じオチでしたとさ。

 

ちゃん♪ちゃん♪

 

おあとがよろし~よ~で♪

 

あ♪次回からはちゅ~んとバトルがんばルビィしますよ?

 

ことりちゃんのシリアス展開もあるかもですぅ♪

 

それじゃみなさん♪

 

まったらいしゅ~♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっ?シリアス展開?

 

ことり。

 

それ聞いてないんだけど?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回も今回でグダグダと…。
たがしかし!次回はなんとも珍しいバトルメインのお話に…なればいいなぁ。と愚考しております。
にこちゃん対μ's一年生&二年生組。
果たして結末は…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

夏場は基本的に溶けているQooオレンジでございます。
梅雨なのに30度…何かが間違ってるような…。

今回はにこちゃんsideの10回目となります。
グダグダの果てに待つバトルは…。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅう 始まります。




























[[それで?貴女が秋葉原地区のバトルロイヤルでぼっち無双している二つ名付きの凄腕スクールファイターと言うのはわかりましたが、本当に魔女ではないのですか?]]

 

ぼ、ぼっち無双?!

 

くっ!ぼっち無双ってナニよ!ぼっち無双って!

 

ここは厳重な抗議を…したらまたコイツらのグダグダ空間に引き込まれるんでしょうね…。

 

我慢よ!にこ!

 

ここはグッとこらえるの!

 

大人の女の余裕をこのクソ生意気な子たちに見せつけてやるのよ!

 

だから…!鎮まりなさい!私の突っ込みスピリット!

 

しずまれー…しずまれー…しずまれー…しずまれー…しずまれー…しずまれー…しずまれー………………うん。

 

もう大丈夫。

 

私の中の荒ぶる突っ込みスピリットは鎮まってくれたわ…!

 

今の私は未だかつてない程に冷静よぉぉぉぉぉ♪

 

「しつこいわね。さっきから違うって言ってるでしょ。魔女ってアレでしょ?ホラ?そらが言ってたはた迷惑なクソキ○ガイ女とかってヤツ。なんか私の声のボイスデータも使ってるとか言ってたけど…。ってか魔女とかってヤツと違ってハッキングとか私できないわよ?」

 

とりあえずは私が魔女とかっていうクソキ○ガイ女じゃないってことを完全に立証しなきゃね。

 

そらの話だとこの園田 海未って子はかなり頭がキレるってことだから、これだけ説明してあげればたぶん大丈夫だとは思うんだけど…

 

[[では…貴女はあのキ○ガイ魔女が使っていたボイスデータの元になった人物…なのですね?]]

 

うん。

 

大丈夫っぽいわね。

 

これでようやくお話を先に進めることができるわ…。

 

長かった…とにかく長かった…。

 

グダグダに巻き込まれること話数にして2話…。

 

いよいよ第7話前半の山場よ!

 

「そうよ!納得した?」

 

[[はい。納得しました。最も…魔女疑惑については、ですが。]]

 

「ナニよ!まだなんかあんの?!ってかいい加減にそろそろバトル始めないと怒られるわよ!」

 

[[それは重々承知してます。ですが…その前に一つだけ答えて下さい。貴女は青空の何なのですか?]]

 

「へっ?な、なんで?!」

 

山場よ!とか思ってたんだけど、なんかまた話が変な方向に進みだしたわ。

 

何でか知らないけど、私がそらと関係があるって気づかれたのよ。

 

でも…何でこの子は…園田 海未は私がそらと知り合いだって知ってんの?!

 

そらのヤツが話した?

 

ううん。

 

それはないわ。

 

あのバカのことだから、私のことをコイツらに話したらそのことをちゃんと私に教えてくれるはずだもん。

 

それじゃなんで?

 

なんでこの子は私が青空の関係者だって知ってる?

 

[[なんで知ってるの?とか思ってるのでしょうから一応は説明しておきますが、私が貴女と青空が何らかの関係があると察したのは、貴女の会話に先程から青空の名前がさらりと混じっているからですよ。恐らくは無意識に青空の名前が口から出ていたのでしょうが…。]]

 

「あっ…!」

 

そ、そう言えば…さっきから何気にそらの名前を出しちゃってたわ!

 

うわぁ…やっちまったわね…。

 

グダグダに巻き込まれ過ぎて注意力が散漫になりすぎてたわ…。

 

こんなアホみたいなミスするなんて天才美少女スクールファイターの私らしくないわね。

 

でもやっちまったのは仕方いわ。

 

どう足掻いても時間は巻き戻せないもん。

 

過去は変えられないのよ。

 

とか思っていたんだけどねー。

 

ぶっちゃけ変えちゃったヤツがいたのよ。

 

ま、それはまだまだ先の話なんだけどね。

 

それはおいおいと話していくとして、さて…まずはこの状況をどうしよっか?

 

ここで私とそらとの関係を全部説明する?

 

でもそれじゃこの子たちは本気で私と戦ってくれなくなりそうよね?

 

そうなったらこの子たちを試すって今日の目的が達成できなくなるわ。

 

ここまで来てそれはちょっとないわー。

 

「ねぇ?園田 海未?そんなに私とそらの関係が知りたい?」

 

[[っ…!(この人…私の名前を知っている?)えぇ、気になりますね。あの魔女が色々なボイスデータを使用したときに、青空が最も動揺したのは貴女のボイスデータでしたから。]]

 

そう言えば…キ○ガイ女に私の声で酷いこと言われたって言ってたわね。

 

そのときにこの子は…園田 海未は一緒にいたのね。

 

[[貴女がその声の持ち主ならば、青空との関係が気にならない訳がないではありませんか?]]

 

「そっか…。」

 

うーん。

 

そっか…。とか言ってみたけど、マジでどうしよう。

 

どうしよっかなー、どうしよっかなー、どうしよっかなー……ん。

 

そうだ!

 

「私とそらの関係が知りたいなら…私を倒してみせない!!!行くわよ!!!チーム“μ's”!!!音ノ木坂学院ガンプラバトル部部長!“無冠の女王(ノー・クラウン)”!矢澤 にこの名の元に!アンタたちのその力!試させてもらうわ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウズメ!“ヤサカニノマガタマ”を全基射出!3基一組編成でオフェンシブシフト!後ろにいるジム改の改造機を押さえなさい!!!」

 

ちょっとゴリ押しっぽくなっちゃったけど、無事に戦闘の口火を切ることができた私は、まずはウズメに“ヤサカニノマガタマ”を全基射出して後方に位置しているジム改の改造機…小泉 花陽のジム・カーバンクルを押さえるように指示を出したわ。

 

アイリから貰ったデータだと、“μ's”の中であのジム・カーバンクルって機体が1番厄介そうだからね。

 

ビーム兵器を主武装にしているなら“マフツノヤタカガミ”で美味しく吸収できるけど、あのジム・カーバンクルが主武装にしてるのは高威力のレールカノン。

 

ランクAの防御力を簡単に貫通できる実弾兵器とか私の禍にことは相性悪いのよ。

 

だから“ヤサカニノマガタマ”のオールレンジ攻撃で動きを封じさせてもらうわ!

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”全基オフェンシブシフトで射出。目標、ジム・カーバンクル。攻撃を開始します。>

 

ウズメはすぐさま私の指示にしたがってトリニティストライカーから“ヤサカニノマガタマ”を全基射出し、ジム・カーバンクルへと向かわせたわ。

 

[[う"ぇえ?!な、なにアレ?!]]

 

[[ビット兵器、じゃなくてSEED系の機体だからドラグーンです!みんな気をつけてください!四方八方からビームが来ますよ!って!全部こっちにきた?!えっ?!なんで?!6基あるなら普通は1人1基って流れですよね?!それなのになんで全部花陽の方に来るんですか?!ちょっ!ダ、ダレカタスケテェェェェェェェェェェ!!!!!]]

 

小泉 花陽は“ヤサカニノマガタマ”に驚いている西木野 真姫に、オールレンジ攻撃の簡単なレクチャーをしていたみたいだけど、射出された6基全部が自分に向かってきたのを見て今度は自分が慌てちゃってるわ。

 

そんな小泉 花陽を援護しようと、高坂 穂乃果のエールストライクガンダムが私に背を向けて下がろうとしたの。

 

敵の目の前で背中を見せるとかこの子、バカじゃないの?

 

悪いけどそんなスキだらけの背中を見せられたら遠慮なく撃っちゃうんだからね!

 

[[花陽ちゃん!ちょっと待ってて!穂乃果が 「行かせないわよ!ってか敵の目の前で後ろを向くな!素人!!!オルゥラァァァァァ!!!」 (穂乃果!背中みせちゃダメ!私達が狙われるよ!って遅かったし!ホラ!ビームがくるよ!スラスター全開で右に避けて!!!) っ!うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

小泉 花陽を助けるために、私の禍にこに背中を見せて下がろうとしていた高坂 穂乃果のエールストライクガンダム。

 

私はその背中に遠慮なく、トリケロス改Ⅱに内蔵されているビームライフルを放ったわ。

 

無防備な背中へと放たれたビームは当然直撃…するかと思ったんだけど、高坂 穂乃果はビームが当たる直前でギリギリ回避しちゃったの。

 

絶対に避けられないタイミングのハズだったんだけど、高坂 穂乃果はまるで後ろに目があるように私の放ったビームを察知して見事に避けてみせたわ。

 

「はぁ?!今のタイミングを避けるってどんな反射神経してんのよ!」

 

アイリからもらったデータにも反射神経が異常とか書かれていたけど、真後ろから放たれたビームを避けるとか反射神経以前にどっかおかしいわ。

 

ほんと、背中に目でもあるんじゃないの?

 

μ'sだけにμ(みゅー)タント?

 

なんてバカなこと言ってる暇はないわね!

 

園田 海未が指示を出し始めたわ!

 

こっからが本番よ!

 

気合い入れなさい!にこ!

 

[[穂乃果!敵の目の前で背中を見せるなんて迂闊ですよ!!!しかし…やはりと言うべきかそう簡単には花陽を助けにはいけないみたいですね…ならば!花陽!貴女のジム・カーバンクルならばしばらくはその珠の様な兵器の攻撃を凌げますね?申し訳ありませんが花陽はそのままその珠の様な兵器を引き付けていて下さい!]]

 

園田 海未が出した指示。

 

それは、まずは小泉 花陽に対しての指示だったわ。

 

その内容は単機で“ヤサカニノマガタマ”を引き付けろ。

 

増加装甲とサブアームに持たせてある2枚のシールドで、防御性能に秀でているジム・カーバンクルならば、しばらくの間は“ヤサカニノマガタマ”の攻撃を凌げると判断しての指示ね。

 

悪くない判断だわ。

 

小泉 花陽が“ヤサカニノマガタマ”を引き付けている間は、他の5機は厄介なオールレンジ攻撃に気を配ることなく私の禍にこに対峙できるもんね。

 

[[えぇ?!た、助けてくれないんですか?!うぎゃ?!か、かすった?!って!余裕ぶっこいてる暇はなさそうです!のーちゃん!アクティブシールド起動!死角からの攻撃を防いでください!うーちゃんはのーちゃんのサポートを!しーちゃんはスラスターサポートをお願い!さーちゃんは…ちょっと待機!]]

 

<<<<<あいあいさー。>>>>>

 

“ヤサカニノマガタマ”を引き付けておけって指示を出された小泉 花陽は、初めは情けない声をあげていたけど、すぐに自身の電子精霊たちに指示を飛ばし始めたわ。

 

この場では自分が“ヤサカニノマガタマ”を引き付けておくのが1番得策だって理解したんでしょうね。

 

[[こ、こっちはなんとかしのいでみせます!がんばルビィでがんばってみせます!だから!]]

 

少しだけ怯えるような声でがんばってみせるって仲間たちに伝えると、小泉 花陽は“ヤサカニノマガタマ”を引き連れてこちらから距離を取り出したの。

 

1人でよくわからない球状のビットを引き付けるのは怖いわよね。

 

怖いけど…それでもがんばれる。

 

その勇気。

 

キライじゃないわよ?

 

[[海未ちゃん!花陽ちゃんがビットを引き付けてくれてるうちに!]]

 

[[えぇ!私達で大本を断ちますよ!!!穂乃果は左!真姫は右から!凛は私と真ん中です!]]

 

小泉 花陽が勇気を振り絞り、“ヤサカニノマガタマ”を引き連れて後退すると、残りの5機がそれぞれ行動を始めたわ。

 

高坂 穂乃果のエールストライクガンダムは左へ。

 

西木野 真姫の百式は右へ。

 

こちらを挟撃するために左右へと展開し、正面からは非常識な防御力を誇る星空 凛のベニャッガイを盾にするように、園田 海未のジム・スナイパーⅡがブレード片手に突っ込んで来たの。

 

[[うん!穂乃果におまかせ!いくよ!真姫ちゃん!]]

 

[[了解!ミスるんじゃないわよ!穂乃果先輩!]]

 

[[うっしゃおりゃぁぁぁぁぁ!!!ヒトのドタマにぷっとい鉄杭をぶっこんでくれやがったクソヤローをぬっこぬっこにぶっころしてやるにゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

左右からの挟撃で動きを限定して、星空 凛のベニャッガイを盾代わりにこちらへ近づいてきた園田 海未が近接戦闘を仕掛けるつもりね。

 

なんでスナイパーがわざわざ近接戦闘を仕掛けてくるのか理解に苦しむけど、即興の作戦としては及第点。

 

そして園田 海未が近接戦闘で私に決定的なスキを作って…

 

[[ことり!私達が必ず隙を作ります!貴女は!]]

 

[[うん!そのスキにことりがバスターライフルをぶっぱ~♪しちゃうね!]]

 

大火力のバスターライフルを持つ南 ことりがトドメを刺す。

 

それがこの作戦の締めかしら?

 

別にばか正直に付き合ってやる義理はないんだけど…ふふふ♪

 

特別にちょっとだけ付き合ってあげるわ!

 

[[頼みます!それと!私達が射線にいても構いません!こちらで勝手避けてみせます!]]

 

[[りょ~かい♪ことりちゃんにおまかせですぅ♪]]

 

[[みんな!反撃開始だよ!]]

 

反撃開始。

 

高坂 穂乃果のその一言が口火となって、左右から、そして正面からの攻撃が開始されたわ。

 

[[墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!墜ちろ!!!]]

 

[[うにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

[[えい!えい!えい!えい!えい!えい!えぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!!]]

 

私から見て右方向からはエールストライクのビームライフルが。

 

同じく私から見て左方向からは百式のビームライフルが。

 

そして正面からはベニャッガイのビームキャノンが。

 

3方向から禍にこを狙ったビームが放たれた始めたの。

 

ほぼ同時に放たれたビームは禍にこへと雨あられと降り注いできたわ。

 

「射撃精度はそれなりね!けどね!その程度の攻撃に当たってあげるほど!私は優しくはないわよ!!!」

 

禍にこへと降り注ぐビームの雨。

 

私はまずは機体を大きく後退させて左右からのビームを回避すると、次に正面から迫るベニャッガイが放ったビームを、姿勢制御スラスターを軽く噴かして、機体をひねるように動かして避けてみせたわ。

 

[[ぎゃーす!避けられたー!]]

 

[[避けられてもいいのよ!だって!]]

 

[[凛たちは!]]

 

[[私が近付く為の布石なのですから!!!]]

 

3機から放たれたビームを回避した私に次に迫るのは、ベニャッガイの影に隠れる様に移動していた園田 海未のジム・スナイパーⅡだったわ。

 

私の予想通り、高坂 穂乃果、西木野 真姫、星空 凛の3人の攻撃は園田 海未が禍にこへと近づくための陽動だったみたいね。

 

園田 海未の操るジム・スナイパーⅡは、右手に片刃のブレードを握り、3機から放たれたビームを避けるために後退した禍にこへ向かってスラスター全開で突っ込んで来たの。

 

[[この間合いならば!!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

そしてブレードを上段に構え、禍にこへと一気に振り下ろして来たわ。

 

私は目の前で振り下ろされるブレードを、右腕に取り付けてあるトリケロス改Ⅱのシールド部分で受け止めて押し返してやろうと思ったんだけど…

 

「っ?!」

 

受け止めようとした瞬間。

 

背中に“ゾクリ”と悪寒が走り抜けて行ったわ。

 

いわゆる“嫌な予感”ってヤツね。

 

私は悪寒が走った直後、自分の直感に従って機体のスラスターを全開に噴かして後ろへと下がったわ。

 

その直後…

 

[[チッ!斬り殺し損ねましたか!]]

 

ジム・スナイパーⅡの手によって振り下ろされたブレードは、わずかにかすったトリケロス改Ⅱの先端部分をバッサリと両断しやがったの。

 

ただのブレードで禍にこの中でも1番硬いハズのシールドを切り裂くとか冗談じゃないわよ。

 

「あっぶな!あのまま受け止めようとしてたらシールドごとバッサリだったじゃない!」

 

直感に従って正解だったわ。

 

もしもあのままシールドで防御していたら…。

 

別に油断していたワケじゃないけど、ジム・スナイパーⅡで近接戦闘なんてアホじゃないの?って感じでちょっと舐めてたわ。

 

そう言えばこの園田 海未って実家が怪しい古流武術だか剣術だかの道場だったわね。

 

迂闊に近づけばまたバッサリやられるってワケね。

 

[[ことり!!!今です!!!!!]]

 

[[うん!]]

 

っと。

 

今度は一連の連携のフィニッシュアタックね。

 

今の連携の最後を決めるのは南 ことりのバスターライフルの一撃。

 

単調な砲撃くらいなら避けれないこともないんだけど……避けるよりももっと絶望を味わわせてあげるわ!

 

「ウズメ!“マフツノヤタカガミ”を!」

 

<了解しました。“マフツノヤタカガミ”起動。>

 

ウズメは私の指示に従って、すぐに“マフツノヤタカガミ”を起動させてくれたわ。

 

左腕に取り付けてある大きなシールドからは、“マフツノヤタカガミ”の目覚めを告げる低く鈍い起動音が響き始めたの。

 

[[チャージ完了!ターゲット!ロックオン♪バスターライフル…………発射ですぅ!]]

 

“マフツノヤタカガミ”の起動とほぼ同時に、南 ことりもバスターライフルのチャージを完了させたみたいで、こちらへと銃口を向けると間髪いれずにごんぶとビームをぶっ放して来たわ。

 

[[あは♪ことりご自慢のバスターライフルのごんぶとビームはそんなシールドなんかで防御してもむだむだむだぁぁぁ♪ですぅ♪ちんけなシールドもろとも何もかも一切合切まとめて消し炭も残らずぜ~んぶ♪消し飛んじゃってくださいね♪うふふふふふふふ♪あはははははははは♪♪♪]]

 

バスターライフルをぶっ放してテンションの上がってる南 ことりはそんなことを言いながら、何がおかしいのか知らないけど高笑いをあげ始めたの。

 

楽しそうに笑っちゃって。

 

ずいぶんとご機嫌じゃない?

 

でもね?

 

笑ってられるのも今のうちだけよ!

 

<着弾します。>

 

私の禍にこにとってビーム攻撃はエネルギーを回復してくれる“ごちそう”でしかないのよ!

 

アンタのご自慢のこのごんぶとビーム…“マフツノヤタカガミ”で残らず美味しく平らげてあげるわ!!!

 

「禍(わざわい)転じて我が糧となせ!!!“マフツノヤタカガミ”!!!」

 

南 ことりが高笑いをあげながら放ち続けているバスターライフルのごんぶとビームが、禍にこの左腕に取り付けてある大型シールド“マフツノヤタカガミ”の表面に触れると、正常に起動中のアブソーブシステムが勢いよくそのビームのエネルギーを吸収し始めたわ。

 

ごくごく。

 

ごくごく。

 

ってね。

 

でもこの子たちはまだそのことに気づいてないみたい。

 

[[“無冠の女王”なんて御大層な二つ名持ちだからどれだけ強いのかって思ったけど、大したことなかったわね。]]

 

[[ぶっちゃけらくしょーだにゃ♪]]

 

呑気に楽勝だったわっておしゃべりしてるわ。

 

呑気なモンね。

 

確実に相手の息の根を止めたかどうかも確認しないで、楽しくおしゃべりだなんて。

 

ここは要教育ね。

 

[[うん!穂乃果たちならだいじょーぶい!(待って穂乃果!何か変だよ!) へっ?変だよって…ナニが変なの?]]

 

[[穂乃果?ナニが変なのですか?]]

 

[[ふぇ?!あ、あのね?えーっと…(ビームがあの黒いヤツから後ろに行ってないんだよ!いくらシールドで防いだとしても、あの規模のビームなら少しは後ろに漏れるハズだよ!それなのに黒いヤツの所でビームが留まってるの!特殊な防御フィールドか何か…アレ?あっ!ちょっと穂乃果!よく見て!あの黒いシールド!ビームを吸収してるっぽい!)…えっ?ビームを吸収?ナニソレ?(あー!もう!穂乃果はほんと穂乃果(アホ)なんだから!しょーがない!ちょっと代わって!) はーい…ありがと、穂乃果!みんな!聞いて!あの黒いヤツ!ことりちゃんのビームを吸収してるよ!]]

 

[[ビームを吸収?!]]

 

[[にゃにゃ?]]

 

南 ことりの高笑いが響く中、ごんぶとビームが直撃している禍にこを眺めていた高坂 穂乃果がこちらがシールドでビームを吸収していることに気づいたみたいね。

 

そらから高坂 穂乃果はかなりのアホって聞いたけど…アホの割にはよく気づいたわ。

 

でも気づいたからって今さら遅いんだけどね。

 

だって…

 

<砲撃、終息します。>

 

南 ことりのウイングガンダム・リトルバードが放ったご自慢のバスターライフルのごんぶとビームは、もう“マフツノヤタカガミ”で残らず平らげちゃったもん。

 

「エネルギーをわけてくれてありがと♪うふふ♪美味しくいただいたわ。ごちそうさまでした♪ってね」

 

[[ちゅん?!無傷?!それに吸収って?!]]

 

[[はぁ?!ちょっと!ビーム吸収とかアリなの?!ナニソレ!イミワカンナイ!]]

 

[[凛だってワケワカメだにゃ!ってワケでかよちん!説明ぷりーず!]]

 

[[はひ!こちら、ここは花陽に任せて先に行け!的にカッコつけて一人でビットの相手をしているけど現在進行形でオールレンジ攻撃でふるぼっこになっているみなさんお馴染みお米マイスターの小泉 花陽です!そんなわけで花陽はただいまふるぼっこにされていて忙しいから説明ぷりーず!っ言われてもムリでぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!ってかそろそろダレカタスケテェェェェェェェェェェェ!!!!!]]

 

絶対の信頼を寄せていた南 ことりのバスターライフルの一撃…その一撃が吸収されるっていう信じられない光景が目の前で起こったことで、“ヤサカニノマガマタ”の相手をしている小泉 花陽を除いたチーム“μ's”の5人は呆然としちゃってるわ。

 

ビームを吸収するアブソーブシステムってかなり珍しいシステムだけど、使い手がいないワケじゃないから知ってる人は知ってるハズなんだけどね。

 

初心者3人は知らないのは当然としても、南 ことりは知っていてもよさそうななんだけど…。

 

ご自慢のバスターライフルのごんぶとビームが吸収されちゃってそれどころじゃないのかしら?

 

まぁいいわ。

 

さて…次は私が攻める番ね♪

 

アンタたち…簡単に堕ちるんじゃないわよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ウソ…ことりのバスターライフルが……。]]

 

[[ことり!気持ちはわかりますが今は呆けている場合ではありません!]]

 

[[海未ちゃん…で、でも!]]

 

[[ことり!とにかく気持ちを切り替えなさい!穂乃果!真姫!二人はもう一度挟撃を!凛はことりと一緒に正面から牽制をお願いします!]]

 

[[う、うん!]]

 

[[りょーかいだにゃ!]]

 

[[うん!もう一回!いっくよぉー!]]

 

[[ちょっと海未先輩!挟撃するのはいいけどどうするつもりよ!あの真っ黒いの!ことり先輩のアレを防いだ、ってか吸収?しちゃったのよ!花陽がビットとかってイミワカンナイヤツの相手をしていていない今!こっちはみんなビーム兵器が主体だから、ビームを吸収するようなヤツが相手だとどうにもなんないんじゃないの?!]]

 

[[問題ありません!ビームを吸収するのならば…物理的に叩き斬ればいいだけです!]]

 

[[た、叩き斬る?!]]

 

[[さっすが海未先輩!そこにしびれあこがれるにゃ!]]

 

[[海未ちゃんかっこいー!]]

 

[[凛!穂乃果!無駄口を叩いてる暇があるのならばさっさと行きなさい!ほら!真姫も!]]

 

[[はーい♪]]

[[はーい♪だにゃ♪]]

 

[[わかったわよ!ヤるわよ!ヤればいいんでしょ!]]

 

[[ことり!貴女も!]]

 

[[ちゅん……。]]

 

どうやらあちらの作戦は決まったみたいね。

 

会話の内容から察すると、さっきとおんなじように高坂 穂乃果のエールストライクと西木野 真姫の百式で挟撃して、星空 凛のベニャッガイに加えて南 ことりのウイングガンダム・リトルバードと2機でさらに牽制。

 

そのスキに園田 海未が接近してブレードだぶった斬る♪ってとこかしら?

 

さっきの園田 海未の一撃は結構ヤバかったから、あんまり近づかれたくはないわね。

 

とりあえずは…

 

「ウズメ!“クサナギノツルギ”、ブラスターモードで起動!」

 

さっきから“ヤサカニノマガマタ”のオールレンジ攻撃で押さえてる小泉 花陽のジム・カーバンクルから墜とさせてもうわよ!

 

増加装甲と2枚の頑丈なシールドで防御を固めていたとしても、“クサナギノツルギ”のブラスターモードの砲撃なら当たればどうとでもなるわ!

 

<了解しました。“クサナギノツルギ”、ブラスターモードで起動。エネルギーバイパス、オンライン。>

 

再びこちらへと攻撃を仕掛けるために展開し始めた“μ's”の5人を尻目に、私は機体を操作してバックパックの右側に取り付けてある長く大きな砲身の“クサナギノツルギ”を小脇に抱えるように構えたわ。

 

“クサナギノツルギ”を構えている少しの間に、エネルギーストレージからはブラスターモードでの砲撃に必要な分のエネルギーがすでに供給され始めていて…

 

<チャージ完了。>

 

間を置かず、チャージ完了を告げるウズメの短い報告の声がコックピットに響いたわ。

 

「ターゲット!」

 

その声を聞きながら、私はメインモニターに映る光景…その光景の奥に見える緑色の増加装甲を着こんだジム・カーバンクルにターゲットを合わせ…

 

<ロック。>

 

暴発を防ぐためのセーフティを…

 

「ファイナルセーフティ!」

 

<アンロック。>

 

解除して…

 

「逝け!“クサナギノツルギ”!」

 

禍にこが誇る最大火力。

 

砲剣“クサナギノツルギ”のトリガーを引き絞って一気に大出力ビームをぶっ放したわ!

 

<ファイア。>

 

いつものようにウズメが短く告げる“ファイア”の一言。

 

その一言と同時に、小脇に抱えるように構えた“クサナギノツルギ”の先端からは膨大な光の奔流が溢れだしていったわ。

 

解き放たれた光はまっすぐに突き進んで行って…

 

<<はなよ!きけん!きけん!すごいのきたー!>>

 

<<ぼーぎょはむりぽー。>>

 

<<かいひすいしょー。かいひすいしょー。でもかいひもむりぽー。>>

 

<<さーはこんかいはでばんなしー。おひまならきてよねー。>>

 

[[へっ?!うげっ!!!ごんぶとビームぅぅぅぅぅぅぅ?!ちょっ!マジでダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!アンギャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!]]

 

“ヤサカニノマガマタ”の集中攻撃を捌くのことでいっぱいいっぱいで、まともに身動きのできない小泉 花陽のジム・カーバンクルを一瞬で飲み込んだわ。

 

[[かよちん!!!]]

[[花陽!!!]]

 

これで…

 

「まずは1機。」

 

さぁーて。

 

次は誰を狩ろうかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

にこちゃんの最初の犠牲者は花陽ちゃんとなりました。
次の犠牲者は…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

暑さで融解が止まらないQooオレンジでございます。

今回はことりさんsideの第10回目となります。
今回もにこちゃん無双継続中。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅう 始まります。

























“無冠の女王”

 

そんな二つ名を持つ女の子とことりたちのバトルは、序盤はことりたちが優位に立っていました。

 

けど…ことりたちが優位…って思っていただけで、ホントはぜんぜん違っていました…。

 

ことりたちの作戦はぜ~んぶ、あの“無冠の女王”さんに読まれていたみたいなんですぅ…。

 

毎度お馴染みのグダグダが終わりバトルが始まると、“無冠の女王”さんはまずは6つの球状のビット兵器を展開して花陽ちゃんのジム・カーバンクルを攻撃し始めました。

 

ビット兵器でのオールレンジ攻撃を知らないガンプラバトル初心者の穂乃果ちゃん、海未ちゃん、真姫ちゃんの3人は、縦横無尽に駆け回る球状のビットを見てびっくり。

 

オールレンジ攻撃の対処方法をまだ知らない初心者3人組に攻撃が向かわないで、花陽ちゃん1人にビットの攻撃が集中したのはラッキーでした。

 

と、このときはそう思ってました。

 

でもそうじゃなかったんですぅ。

 

花陽ちゃんの動きを封じたのは高威力を発揮する厄介なレールカノンを撃たせないため。

 

“無冠の女王”さんはレールカノンさえ封じれば、ビーム兵器主体のことりたちなんて怖くなかったんですぅ。

 

そう…あの人にとってはビーム兵器なんかちっとも怖くなかったんです…。

 

そうとも知らず、唯一あの“無冠の女王”さんを倒せる可能性を持ったレールカノンを装備している花陽ちゃんに、球状の6つのビットの相手をお任せして、ことりたち5人は“無冠の女王”さんへと挑みます。

 

まずは穂乃果ちゃんのエールストライクガンダムと真姫ちゃんの百式の左右から挟撃。

 

そして非常識な装甲で絶対的な防御力を誇る凛ちゃんのベニャッガイが正面から。

 

さらにとにかく硬い凛ちゃんのベニャッガイを盾代わりに、“無冠の女王”さんへと接近する海未ちゃんのジム・スナイパーⅡのブレードの一撃。

 

ここまでの一連の流れはぜんぶ最後の一撃への布石。

 

最後の一撃…それはことりご自慢の大型バスターライフルの大出力ビームの一撃でした。

 

始まった戦闘は海未ちゃんが立てた作戦通りに事は進みました。

 

穂乃果ちゃんと真姫ちゃんの左右からの挟撃と凛ちゃんの正面からの攻撃。

 

3人の攻撃を回避した直後に虚を突いて放たれた海未ちゃんの鋭い一撃。

 

“無冠の女王”さんがその全てを回避した瞬間。

 

ことりは満を持して必殺の一撃を放ちました。

 

放たれた大型バスターライフルのごんぶとビームは狙い違わずに“無冠の女王”さんの操る天ミナの改造機を捉えました。

 

これでバトルはおしまい♪のハズだったんだけど…。

 

そうは問屋が卸しませんでした。

 

“無冠の女王”さんはことりご自慢のごんぶとビームの一撃をシールドで受け止め、さらに受け止めたビームを吸収し始めたんです。

 

ビームを吸収するシステム…確かレジェンドファイターの1人“伊織 星”さんが考案した“アブソーブシステム”ってシステムだったハズですぅ。

 

あの“無冠の女王”さんはそのアブソーブシステムを左腕に装備していたるシールドに搭載していました。

 

天ミナの改造機を消し飛ばすハズだったことりご自慢のごんぶとビームは、全てアブソーブシステムによって吸いとられちゃいました。

 

動揺することりたちに海未ちゃんは、再度挟撃からの連携攻撃を指示したんだけど…。

 

“無冠の女王”さんはそれを許してはくれませんでした。

 

再度、連携攻撃を仕掛けようとしていたことりたちを尻目に、“無冠の女王”さんの操る天ミナの改造機は、右脇に抱えるように構えた大きな砲身からことりの大型バスターライフルの一撃が霞んで見えちゃうくらいに大出力の超ごんぶとビームをぶっぱなしました。

 

ランチャーストライクのアグニや、デスティニーガンダムの高エネルギー長射程ビーム砲のような、その長く大きな砲身から放たれた超ごんぶとビームは、真っ暗な宇宙空間をまばゆく照らしながらまっすぐに突き進んで行って、1人でビット兵器を引き付けてくれていた花陽ちゃんのジム・カーバンクルへと襲いかかりました。

 

花陽ちゃんは迫り来る超ごんぶとビームを防ぐために、サブアームに取り付けた2枚のシールドを全面に構えて防御体勢をとったんだけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[かよちん!!!]]

[[花陽!!!]]

 

超ごんぶとビームの一撃はシールドを構えた花陽ちゃんのジム・カーバンクルを飲み込んで、一瞬で塵も残さずその全てを消し飛ばしちゃいました。

 

[[まずは1機。]]

 

凛ちゃんのベニャッガイに次ぐ防御力を誇る花陽ちゃんのジム・カーバンクルが一瞬のうちに消し飛ばされた光景を目の当たりにして、ことりたちはただ呆然とするしかありませんでした。

 

いつも元気な穂乃果ちゃんも。

 

冷静沈着で今日は指揮官さんをやってくれている海未ちゃんも。

 

穂乃果ちゃんに負けないくらいに元気いっぱいな凛ちゃんも。

 

最近はデレ期の方が多くなってきている真姫ちゃんも。

 

もちろんことりも。

 

誰もがただただ呆然としていました…。

 

そんなことりたちの時間を動かしたのは“無冠の女王”さんが呟くように放った一言…。

 

“まずは1機”

 

“無冠の女王”さんのその一言を聞いた瞬間…

 

[[っ!よくも…よくもかよちんをヤりやがったにゃ!!!ぬっ殺してヤるにゃ!!!]]

[[この!よくも花陽をヤってくれたわね!アンタをぶっ殺して花陽の墓前にその首!お供えしてヤるわ!!!]]

 

凛ちゃんと真姫ちゃんが同時にキレて、怖いこと言いながら“無冠の女王”さんの操る天ミナの改造機へと襲いかかって行きました。

 

[[凛ちゃん!真姫ちゃん!待って!]]

 

[[二人共待ちなさい!バラバラに攻撃してはいけません!]]

 

大切なお友達の花陽ちゃんが目の前でヤられちゃったことで、怒り狂って連携も作戦もナニもかも忘れてただ突っ込んでいく凛ちゃんと真姫ちゃん。

 

そんな2人に穂乃果ちゃんと海未ちゃんが制止の声をかけますが、怒り狂って周りが見えなくなっちゃってる凛ちゃんと真姫ちゃんは聞いてはくれません。

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!お願いだから待って!海未ちゃんの言う通りだよ!その人!普通じゃないよ!ソラ君とか綺羅 ツバサさんとかとおんなじ絶対に戦っちゃいけない“バケモノ”だよ!」

 

ことりも2人に大きな声でダメって叫ぶけど、やっぱり2人には届いてはくれませんでした。

 

今さらながらことりは気づいちゃいました。

 

あの人は…“無冠の女王”さんは戦っちゃダメなヒト。

 

ソラ君や綺羅 ツバサさんのように、絶対的な力を持っている“バケモノ”なんだって。

 

そんな“バケモノ”相手にことりたちなんかが束にってかかってもムダですぅ。

 

穂乃果ちゃんたちならいつかはあの人にだって勝てるくらいに強いファイターになれるかもしれないけど、今はまだとてもじゃないけどあんな“バケモノ”には敵いません。

 

せめてみんなで足並みを揃えて連携すればほんの少しだけでも勝機はあるんだけど…。

 

でもことりのお願いは怒り心頭で完全にキレちゃってる凛ちゃんと真姫ちゃんには届きませんでした。

 

[[待つ?ふざけんにゃ!コイツはかよちんをぬっ殺したんだよ!そんなヤツが目の前にいるのに待ってなんかいられないよ!!!]]

 

[[凛の言う通りよ!1秒でも早くコイツの息の根を止めて花陽の仇を討ってやるんだから!!!]]

 

凛ちゃんと真姫ちゃんはフルブーストで天ミナの改造機へ真正面から突撃して、それぞれの射撃武器の射程内に入るとすぐに攻撃を開始しちゃいました。

 

凛ちゃんは両腕の肉球内蔵ビームキャノンで。

 

真姫ちゃんは右手に持ったビームライフルで。

 

怒り狂った2人は天ミナの改造機へとビームの雨を降らせます。

 

けど…

 

[[バカじゃないの?そんな適当な狙いで当たるわけないでしょ!!!]]

 

“無冠の女王”さんは機体のあちこちに取り付けられている姿勢制御スラスターを器用に噴射して、降り注ぐビームの雨をヒラヒラと簡単に避けちゃいます。

 

[[ぎにゃ?!にゃんであたんねーにゃ!]]

 

[[撃ち続ければそのうち1発くらいは当たるでしょ!!!とにかく撃って撃って撃ちまくるのよ!!!]]

 

[[うにゃ!りょーかいだよ!真姫ちゃん!!!]]

 

それでも凛ちゃんと真姫ちゃんは諦めずに攻撃を続けます。

 

2人ともキレすぎててあの人との間にある圧倒的な力量差に気づいてないのかな?

 

どうやって止めればいいんだろ?

 

言葉だけじゃ止まんないよね…。

 

[[言って止まる様な凛と真姫ではありませんか……仕方ありません!穂乃果!ことり!私達も行きますよ!当初の予定とは違いますが、凛と真姫が正面を押さえてくれています!穂乃果とことりで挟撃を仕掛けて、隙を見計らって私が斬りかかります!!!]]

 

すごい剣幕で攻撃を続ける凛ちゃんと真姫ちゃんを見ながら、ことりがどうやって止めればいいんだろ?って考えていると、海未ちゃんが突然ことりと穂乃果ちゃんに声をかけてきました。

 

私達も行きますよ!って。

 

凛ちゃんと真姫ちゃんが止まらない以上、さっき立てた作戦を少し変えてあの人をなんとかするしかないって海未ちゃんは考えたんだね。

 

うん。

 

今は…

 

「それしかない…よね。」

 

“バケモノ”が相手だけど…怖いけど…今はヤるしかありません。

 

だいじょぶ。

 

今のことりは小さい頃のひとりぼっちのことりとはちがいます。

 

もうひとりじゃありません。

 

穂乃果ちゃんが、海未ちゃんが、みんなが一緒です。

 

ひとりじゃないから…やれます!

 

[[えーっと、つまり…穂乃果はどうすればいいの?]]

 

[[こ、このアホは!人の話を聞いてなかったのですか?!]]

 

[[穂乃果!ちゃんと海未ちゃんのおはなし聞いてたもん!おはなし聞いたけどよくわかんなかっただけだもん!]]

 

「聞いてたけどわかんないとか穂乃果ちゃんはこんなときでも穂乃果ちゃん(アホ)だよね~。」

 

決意を新たに“無冠の女王”さんへと立ち向かう覚悟を決めたことりだったんだけど、そんなシリアスパートなことりとは裏腹に、穂乃果ちゃんは平常運転な穂乃果ちゃん(アホ)でした。

 

こんなときでもいつも通りな穂乃果ちゃんを見ているとすごく癒されますぅ。

 

穂乃果ちゃんはどこまで行っても安心安定の穂乃果ちゃん(アホ)だね♪

 

うん♪

 

なんだか穂乃果ちゃんのお陰でがんばれそ~な気がしてきました♪

 

[[ことり!アホを見ながら和んでいる場合ですか!いいですか!とにかく穂乃果は左側から攻撃を仕掛けて下さい!後はこちらで何とかします!]]

 

[[左から?なーんだ♪さっきとおんなじことすればいーんだね!りょーかい!穂乃果にお任せだよ!]]

 

[[全く…さぁ!行きますよ!!!]]

 

穂乃果ちゃんも自分のやることを理解してくれたみたいですぅ♪

 

そ~となればあとは“無冠の女王”さんに真正面から攻撃を仕掛けている凛ちゃんと真姫ちゃんに合流して、あの人をやっつけるだけだす!

 

みんなの力で奇跡を起こしますよ♪

 

でもそうはイカのゴールデンボールでした。

 

海未ちゃんの号令を皮切りに、ことりたちが“無冠の女王”さんへと攻撃へと向かおうとしたその時。

 

[[ (っ!穂乃果!避けて!) へっ?!避けてって、うわっ!あ、あぶなっ!]]

 

[[穂乃果?!っ!アレは!]]

 

「まんまるビット!」

 

さっきまで花陽ちゃんが1人で引き付けていてくれていたまんまるビットが3基、ことりたちへと襲いかかって来たんですぅ。

 

「悪いけどアンタたちの相手は後よ。先にこっちの子たちを片付けちゃうから♪“ヤサカニノマガタマ”の相手でもしながらちょーっと待っててにこ♪」

 

どうやら“無冠の女王”さんはことりたちと凛ちゃんたちを分断して各個撃破するつもりみたいです。

 

[[ど、どうしよう?! (穂乃果!後ろ!) わわっ?! (次は右から!) むぎゃー! (上上下下左右左!) それはなんかちがーう!!! ]]

 

[[穂乃果!待っていて下さい!今助けに、きゃ?!いつの間にかこちらにも丸い物体が?!]]

 

ガンプラバトル初心者の穂乃果ちゃんと海未ちゃんは、縦横無尽に駆け巡るビットのオールレンジ攻撃に戸惑ってます。

 

仕方ありません。

 

2人ともビットの対処法なんて知らなくて当然だもんね。

 

早く穂乃果ちゃんと海未ちゃんにビットの対処法を教えてあげなきゃ!

 

「海未ちゃん!穂乃果ちゃん!バルカンでいいからビット自体を狙って攻撃して!ビットはそんなに硬くないから攻撃が当たれば壊せるよ!!!」

 

そう。

 

ビットは攻撃が当たれば案外簡単に壊れちゃえるんですぅ♪

 

バルカンでも簡単にイケちゃえます♪

 

[[バルカンでいいの?それなら!ポチ!]]

 

<<はーい。いーげるしゅてるんせっとー。>>

 

[[丸いのは… (穂乃果!右から来たよ!) ん!ありがと!ホノカ!バルカンはっしゃー!]]

 

<<ばるばるばるばるばるばるー。>>

 

ことりのアドバイスを受け取った穂乃果ちゃんと海未ちゃん♪

 

穂乃果ちゃんはさっそく電子精霊のポチ君にお願いしてバルカン(ストライクガンダムだからイーゲルシュテルンだね。)を準備して、穂乃果ちゃんを攻撃するために近づいた来たまんまるビットに向かってばるばるばるばるって弾丸をぶっぱ~しちゃいます。

 

ストライクの頭部からばらまかれた弾丸は、無防備に近寄ってきていたまんまるビットに…

 

「ウズメ!攻防反転!ディフェシンブシフト!」

 

<“ヤサカニノマガタマ”1番から3番。ディフェシンブへ移行。>

 

直撃したんだけど…

 

[[アレ?ねぇ!ことりちゃん!なんか効いてないよ?!]]

 

[[薄い膜の様な物が弾丸を弾いた様に見えましたよ?!]]

 

当たる寸前にまんまるビットが展開した薄緑色の防御フィールドに阻まれてしまいました。

 

「ビットに防御フィールドまで組み込んでるの?!」

 

[[素組のストライクのイーゲルシュテルン程度でこの禍にこの“ヤサカニノマガタマ”をどうこうできるワケないでしょ♪ウズメ!もっかいオフェンシブシフト!狙いはストライク!]]

 

<<了解しました。1番から3番、オフェンシブシフトへ移行します。>>

 

[[気を付けて下さい!穂乃果!狙われてますよ!]]

 

[[ふぇ?!って!ぎゃーす!なんかみんなこっちにきたー!]]

 

防御フィールドを解除した3基のまんまるビットは、今度は穂乃果ちゃんのストライクに狙いを定めて集中攻撃を開始しちゃいました。

 

3基のまんまるビットの集中攻撃に晒されている穂乃果ちゃんは、放たれ続けるビームを必死になって避けまくってます。

 

でも穂乃果ちゃんにまんまるビットの攻撃が集中したことで、ことりと海未ちゃんには余裕ができました。

 

今のうちに急いであのまんまるビットの攻略方法を考えなきゃ…。

 

でも…

 

「ビット自体に防御フィールドなんて…ど、どうしよう?!」

 

ことりが見たこともない防御フィールド搭載のまんまるビットの存在にパニックになっていると、“無冠の女王”さんは…

 

[[アンタたちはもうちょっとヤサカニノマガタマ”と遊んでなさい!そのうちに…]]

 

そう言って…

 

[[死ね!死ね!死んであの世で花陽に詫び入れてきなさい!!!]]

 

[[うにゃー!ぎにゃー!みぎゃー!!!]]

 

[[こっちの2人を片付けちゃうから♪“ヤサカニノマガタマ”!4番から6番!ターゲットは百式よ!!!逝け!!!]]

 

真姫ちゃんへと残りの3基のまんまるビットで攻撃を仕掛け始めました。

 

<<了解。4番から6番、攻撃を開始します。>>

 

[[この!この!この!この!あー!もう!なんで当たんな[[にゃ!真姫ちゃん!あぶねーにゃ!]]う"ぇえ?!危ないってナニが、きゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[真姫ちゃん!!!]]

 

真姫ちゃんの百式の周囲に展開されたまんまるビットは、目の前の“無冠の女王”さんを倒すことに夢中で、周りがぜんぜん見えていない真姫ちゃんへと襲いかかります。

 

連続で放たれるビームは真姫ちゃんの百式へと雨あられと降り注いで…

 

[[直撃した?!機体の破損状況は…っ!ダメージが許容値を越えてるし!!!]]

 

その機体を穴だらけにしちゃいました。

 

[[ゴメン!凛!ここままでみたい!後はお願い!私の代わり花陽の仇をうっ………]]

 

[[真姫ちゃん!!!]]

 

[[…………………]]

 

全身穴だらけで機体へのダメージが許容値を越えちゃった真姫ちゃんの百式はバトルから除外…つまりはゲームオーバーです。

 

[[2機目♪]]

 

“無冠の女王”さんは乗機の天ミナの改造機の頭部を、穴だらけで動かなくなっちゃった百式へと一瞥(いちべつ)するように少しだけ動かしながら、楽しそうに“2機目”と言いやがりました。

 

この一言はたぶん挑発の一言です。

 

だってそんなことを言われちゃったら…

 

[[……かよちんだけじゃなく真姫ちゃんまで………もういいよ。これで何もかも吹き飛ばしてやる……覚悟しやがれ!このゴ○ブリ野郎!!!ファイナルベニャッガイ!起動!!!カウント!スタート!!!]]

 

友達想いの凛ちゃんはぶちギレ確定だもん。

 

[[り、凛?!ファイナルベニャッガイって!]]

 

もちろん凛ちゃんはぶちギレました。

 

ぶちギレてベニャッガイの最終兵器、全てを巻き込んで大爆発しちゃう自爆技“ファイナルベニャッガイ”を起動させちゃいました。

 

[[あそこでどっかーんしちゃったら絶対に穂乃果たちまで一緒にどっかーんだよ?!]]

 

ぶちギレ凛ちゃんが起動させちゃったファイナルベニャッガイのせいで海未ちゃんと穂乃果ちゃんは大慌てです。

 

当たり前だよね?

 

だって“無冠の女王”さんだけじゃなく、ことりたちまでファイナルベニャッガイの効果範囲にしっかりと入っちゃってるんだもん。

 

でもこれでもう全部終わりですぅ。

 

凛ちゃんのベニャッガイのファイナルベニャッガイで何もかもまとめて吹き飛ばしちゃえば、もう“バケモノ”を相手に勝ち目の薄い戦いを挑まなくてよくなります。

 

みんな一緒に吹き飛んじゃえば…格上の相手と戦うことさえなければ…ことりがほんとはみんなと一緒に高く高くソラの彼方へと飛んでいけないことがバレることもないもんね。

 

だから…これでいいんです。

 

「ことりのリトルバードなら爆発圏外まで逃げ切れるかもしれないけど…穂乃果ちゃんのストライクと海未ちゃんジムスナⅡじゃ間に合わないね♪」

 

内心の暗い気持ちを押し隠すように、ことりはわざといつもよりも明るい声色でちょっとおどけでみせます。

 

[[アレ?ことりちゃん…なんか……(穂乃果!今はそれどころじゃないよ!凛ちゃんの自爆をとめなきゃ!あと右からビーム来てるから避けて!) っと!かいひせーこー!って!そ、そうだった!凛ちゃんをとめなきゃ!凛ちゃん!すとっぷ!すとーっぷ!自爆なし!やるなら穂乃果たちが離れてからやってー!]]

 

ことりが1人おどける中、まんまるビットの攻撃を避けまくりながら、穂乃果ちゃんが必死に凛ちゃんに自爆はだめーって呼び掛けます。

 

[[穂乃果の言う通りです!それにことりも間に合わないね♪じゃありません!凛!聞こえていますね!自爆は無しです!止まりなさい!!!]]

 

もちろん海未ちゃんも。

 

2人とも一生懸命に自爆は止めてって説得してます。

 

でも凛ちゃんは…

 

[[やだ。]]

 

短く一言“やだ”って言って拒否しちゃいました。

 

[[や、やだ。って…。]]

 

にゃー♪とにゃん♪とか語尾に付けるのも忘れるくらいにぶちギレてる凛ちゃんは止まってはくれません。

 

さぁ♪もうすぐ何もかも巻き込んでどっかーん♪ですぅ。

 

穂乃果ちゃんと海未ちゃんが自爆まっしぐらで止まらない凛ちゃんにあたふたしている一方。

 

凛ちゃんと相対していた“無冠の女王”さんは…

 

[[ったく。このバカネコは仲間まで巻き込んで自爆なんてすんなってのよ!ウズメ!“クサナギノツルギ”!ザンバーモード!]]

 

<<了解しました。“クサナギノツルギ”、ザンバーモードで起動。エネルギーバイパス、オンライン。圧縮エネルギーブレード展開します。>>

 

さっき花陽ちゃんを消し飛ばした超ごんぶとビームを発射した長い砲身をまたバックパックから引っ張り出して、その長い砲身の先端にビーム刃を形成させました。

 

ただのビーム刃じゃありません。

 

さっきの超ごんぶとビームが発していたバカみたいに高出力のエネルギー反応とおんなじくらいのエネルギー反応を発しているビーム刃ですぅ。

 

[[うわっ?!あの黒いガンダム!今度はなんかおっきなビームサーベルだしたよ!]]

 

「ふぇ?!あの人のガンダム!ビームを吸収するアブソーブシステムに防御フィールドまで搭載したビットに超ごんぶとビームだけじゃないの?!なんかてんこ盛り?!」

 

[[一体どれだけのかくし球をもっていると言うのですか?!]]

 

凄まじいエネルギー反応を発しながら形成されたビーム刃を前にことりたちは戦々恐々です。

 

だってあんな非常識なエネルギー反応を発してるビーム刃なんて、ちょっとかすっただけで装甲が中身もろとも簡単に吹き飛んじゃいます。

 

それはもちろんやっぱりこっちも非常識な装甲を誇る凛ちゃんのベニャッガイも例外じゃなくって…

 

[[ぎにゃ?!は、早くファイナルベニャッガイを…]]

 

凛ちゃんも流石のベニャッガイでもあの出力のビーム刃相手ではヤバいと思ったみたいで、慌ててファイナルベニャッガイの発動を急ごうとしました。

 

でも…

 

[[もう…遅い!!!]]

 

“無冠の女王”さんの言う通り、もう遅かったです。

 

[[あっ………………………………………………]]

 

長い砲身の先端から展開されたまばゆい光の剣は、とにかく硬くてちょっとやそっとじゃ傷つけることさえできないハズの凛ちゃんのベニャッガイの胴体をバッサリと切り裂いちゃいました。

 

[[はーい♪これで3機目♪]]

 

“無冠の女王”さんのかわいらしい声が響くなか、ことりたちは周囲にまんまるビットがあることも忘れて、ただ呆然とその光景を見つめることしかできませんでした。

 

[[りん…ちゃん?]]

 

[[そんな…凛まで…。]]

 

「凛ちゃん…あ…。」

 

無惨にも切り捨てられた凛ちゃんのベニャッガイを見ながら、ことりは自分の身体が震えだしていることに気づきました。

 

それは恐怖からくる震え。

 

目の前の“バケモノ”が怖くて怖くてたまらなくて。

 

ことりの身体は惨めにガタガタと震えちゃってます。

 

あのときの…穂乃果ちゃんと海未ちゃんと、そしてソラ君と初めてガンプラバトルをしたときのように。

 

現役最強のスクールファイター“無敗の女王”綺羅 ツバサさんと相対したときのように。

 

どうにもできない恐怖。

 

どうにもならない恐怖。

 

目の前の“バケモノ”が怖くて怖くてたまらない。

 

どうしてことりはこんな“バケモノ”を相手にして少しでも勝てると思ったんだろ?

 

ひとりじゃないから大丈夫?

 

そんなレベルじゃありません。

 

この人は…“無冠の女王”さんは例えひとりじゃなくても絶対に勝てなかったんです。

 

やっぱりこの人は戦っちゃダメな“バケモノ”だったんです。

 

少しでも勝てるだなんて思ったのが間違いだったんです。

 

そう。

 

1番最初に高威力の実弾兵器を持っていた花陽ちゃんのジム・カーバンクルが押さえられた時点で、ことりたちには勝ち目はなくなっちゃっていたんです。

 

花陽ちゃんが欠けた状態のことりたちだけじゃ、あの人には絶対に勝てなかったんです。

 

ビームを吸収しちゃう以上、ビーム兵器主体の機体じゃどうすることもできないから…。

 

だから…

 

「穂乃果ちゃん!海未ちゃん!逃げよう!ことりたちだけじゃこの人にはもう勝てないから!だから早く逃げよう!」

 

ことりは穂乃果ちゃんと海未ちゃんに逃げようって言います。

 

幸い今日はレーダーの効きづらいデブリ満載のバトルフィールドです。

 

コロニーの残骸とかの大きなデブリに隠れながら逃げればなんとかなります。

 

逃げ切れるハズです!

 

けど…

 

[[ことり?!何を言っているのですか?!確かにあの人は強いですが、だからといって逃げるだなんて!]]

 

[[そうだよ!海未ちゃんとことりちゃんと穂乃果の3人で力を合わせれば!]]

 

[[穂乃果の言う通りです!何時もの様に!私達三人で力を合わせて、この困難を乗り越えてみせましょう!]]

 

[[うん♪うん♪ねっ♪ことりちゃん♪みんなで一緒にファイトだよ!]]

 

穂乃果ちゃんも海未ちゃんもことりの逃げようって言葉を聞いてはくれませんでした。

 

「勝てないよ!絶対に!どんなに力を合わせてもあの人には勝てないの!“バケモノ”には何をやっても勝てないの!」

 

[[そんなことないよ!絶対に勝てる!だって海未ちゃんとことりちゃんが一緒なんだよ!だから!]]

 

ことりが一緒なら勝てる?

 

穂乃果ちゃんはナニを言ってるんだろ。

 

勝てないよ。

 

だってことりは弱いんだよ?

 

ただの足手まといなんだ?

 

それなのに…弱くて弱くて…哀しくなるくらいに弱いことりが一緒だからって…

 

そんなの…

 

「ムリだよ!ことりは弱いから!穂乃果ちゃんや海未ちゃんと違って強くなんかないから!ことりは…ことりは…私は!!!」

 

[[ことりちゃん?ど、どうしたの?!]]

 

戸惑ったような穂乃果ちゃんの声を聞いて、ことりは自分が言ったことの意味に気づいちゃいました。

 

感情に任せてついに言っちゃいました。

 

ことりは…私は弱いって。

 

「あっ……。」

 

これで何もかもおしまいだね。

 

もうみんなとは…

 

[[アンタたち。敵を目の前にグダグダとおしゃべりとかずいぶんと余裕ね?]]

 

何もかもが終わった…そう思ったとき、コックピットに響いたのは“無冠の女王”さんのかわいらしい声でした。

 

そして………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今まで散々ヤりたい放題を尽くして来てことりさんも、ここに来てようやく少しずつ追い詰められ始めました。
そして長かった第7話の前半のバトル回も次回ようやく終わりを迎えます。
にこちゃんと残されたμ's2年生組。
彼女達の決着は…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

日々エアコンを開発してくれた偉大なお方に感謝なQooオレンジでございます。

今回はにこちゃんsideの11回目となります。
前回、割りとあっさりと全滅した1年生トリオ。
今回は残された2年生がにこちゃんに挑みます。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅういち 始まります。































[[ムリだよ!ことりは弱いから!穂乃果ちゃんや海未ちゃんと違って強くなんかないから!ことりは…ことりは…私は!!!]]

 

小泉 花陽のジム・カーバンクル。

 

西木野 真姫の素組の百式。

 

そして星空 凛のベニャッガイ。

 

チーム“μ's”の1年生組3人を立て続けに撃墜した私は、今度は残った2年生組の3人の相手をしようとしたの。

 

“ヤサカニノマガタマ”のオールレンジ攻撃でこのままじわじわとすり潰すか、“クサナギノツルギ”のプラスターモードで一気に吹き飛ばすか、はたまたトリケロス改Ⅱに内蔵されているビームサーベルとビームライフルで真っ正面から戦うか。

 

そんなふうにどうやってコイツらの相手をしてやろうかしら?って考えていると、私の愛機“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”のコックピットに、南 ことりの悲痛な叫びが響いてきたわ。

 

“私は弱いから”

 

そう叫んだ南 ことりの悲痛な声を聞いて、私はこのままじゃ不味いって思って、咄嗟に“μ's”の2年生組へと通信を送ったわ。

 

「アンタたち。敵を目の前にグダグダとおしゃべりとかずいぶんと余裕ね?」

 

って。

 

ここで無理やりにでも話の腰を折らなきゃ、南 ことりが潰れちゃいそうだったから。

 

ファイターとしての南 ことりは決して弱くはないわ。

 

怖がってあと一歩が踏み出せないでいるだけ。

 

あと一歩…あと一歩だけ。

 

勇気を出して前へと踏み出せばこの子は変われるの。

 

だから今ここで自分自身に完全に見切りをつけさせちゃダメなのよ。

 

[[っ!ことり!とりあえず話は後です!今はまずこの状況を何とかしましょう!穂乃果と2人で前衛へ!あの黒いガンダムがビームを吸収するとしても、マシンキャノンとバルカンならばダメージを与えられる筈です!]]

 

[[行こう!ことりちゃん!!!]]

 

不穏な空気が流れていた“μ's”の2年生組3人だったけど、どうやら私の思惑通りに話の腰をポッキリと折ったことで、南 ことりの私は弱い発言をうやむやにすることができたみたいね。

 

南 ことりの私は弱い発言に何かしら思うことはあるんだろうけど、とりあえず園田 海未と高坂 穂乃果の2人は再びそれぞれの武器を構えて戦闘体勢を取り始めたわ。

 

けど肝心の南 ことりは…

 

[[海未ちゃん…穂乃果ちゃん…でも…けど……。]]

 

まるで項垂れるように力なく宇宙を漂っているだけだったわ。

 

まったく…この子はグチグチ考えすぎなのよ。

 

ガンプラバトルは“遊び”なんだから、せめてバトルロイヤルのときくらいは何にも考えないで楽しめばいいのに。

 

まぁいいわ。

 

南 ことりが動こうとしないなら、先に高坂 穂乃果と園田 海未の2人の相手をしてあげるわ。

 

高坂 穂乃果と園田 海未…非常識な反射速度を持つ“精霊使い(エレメンタラー)”と、スナイパーのクセに恐ろしいまでの近接戦闘能力を持っている子。

 

相手がガンプラバトル初心者だからって油断すれば、一気に喰われるかねないわ。

 

気合い入れなおして行くわよ!にこ!

 

遠慮も配慮も一切なしで……本気で相手してやるわ!!!

 

「グダグダしてるならこっちから行くわよ!!!行け!!!“ヤサカニノマガタマ”!!!」

 

私はそう言い放つと、戦闘体勢を取った高坂 穂乃果のエールストライクガンダムと園田 海未のジム・スナイパーⅡへと6基全ての“ヤサカニノマガタマ”を向かわせたわ。

 

初心者相手にオールレンジ攻撃なんて大人気ないかもしれないけど、本気で行くって決めたからにはそんなこと関係ないってのよ!!!

 

「まずは高坂 穂乃果!アンタからよ!ヤれ!!!」

 

高坂 穂乃果の周囲に展開させた6基の“ヤサカニノマガタマ”は、私の号令に従って微妙な時間差を付けながら攻撃を開始したわ。

 

オフェシンシブシフトの“ヤサカニノマガタマ”から断続的に撃ち出される何発ものビーム。

 

例の非常識な反射速度で数発くらいは避けられるだろうけど…

 

[[ふぇ?!この人なんで穂乃果の名前知ってるの?! (穂乃果!そんなこと言ってる場合じゃないよ!左上!) うひゃ?! (次は左!) とぉ! (右!右!左!上!) てぇりゃー! (下!右上!後ろ!) いぇーい! ]]

 

所詮は素組のストライク。

 

[[よぉーし!この調子で (前!後ろ!右!右上!) って?!ちょっ?!そんなに?! (穂乃果!後ろ!避けて!) うぎゃ?!か、かすった?! ]]

 

高坂 穂乃果の反射速度が上がれば上がるほど、素組の機体じゃ付いてこれなくなるわ。

 

[[穂乃果!]]

 

そうなれば…

 

「終わりよ!!!」

 

“ヤサカニノマガタマ”のオールレンジ攻撃を順調に回避しまくってた高坂 穂乃果だったけど、ついに素組の機体が高坂 穂乃果の反射速度に付いてこれなくなっちゃって、“ガクン”と大きく揺れて体勢を崩し、致命的なスキをみせちゃったわ。

 

[[な、なんで?!ストライクがうまく動いてくれない?!]]

 

そんな致命的なスキを見逃すほど私は甘くはないわけで…

 

[[ぎゃーす!!!海未ちゃん!ことりちゃん!ごめん!ヤられちゃった!あとはよろしく!]]

 

体勢を整える前に“ヤサカニノマガタマ”のビームの集中攻撃でボコボコにしてやったわ。

 

「4機目!」

 

機体のあちこちに着弾したビームは、さっきの百式と同じようにストライクの全身を穴だらけにして、ダメージ許容値オーバーで撃墜判定へと追い込んでやったの。

 

「これで残りは2機。ねぇ?次はどっちがヤられたい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ほのか…ちゃん……。]]

 

目の前でまたしても仲間を撃墜された南 ことりは、ただ呆然と高坂 穂乃果の名前を呟いていたわ。

 

もう一方の園田 海未は…

 

[[くっ…(あのビームの雨を掻い潜りながら接近…今の私とこのジム・スナイパーⅡでは中々に難儀ですね。例え接近したとしても、常に背後から…いえ、四方八方からあの球状の物体の攻撃に晒される…。先程の穂乃果の様にビームを避けながら上手く戦ったとしても、長引けば長引く程に機体性能の差が顕著になりいずれは………。現状の装備…ブルバップマシンガンとスナイパーライフル、それに先程戦った赤いガンダムからお借りしているこの刀では防御フィールドを展開出来るあの球状の物体の破壊は不可能……近付けさえすれば何だろうと斬り伏せる事は可能なのでが…そもそも近付く事が困難…。今の私に取れる手段は…) ただ1つ!!!死なば諸ともです!!!]]

 

ブレードを構えて私の禍にこ目掛けてフルブーストで突撃してきやがったわ。

 

[[肉を斬らせてその命!!!この刃の一刀で両断せていただきます!!!]]

 

防御と回避を捨てて、被弾を恐れずに相討ち覚悟で一気に突っ込んできて近接戦闘に持ち込むつもりね。

 

たった1機の素組の機体で、“ヤサカニノマガタマ”を展開している私の禍にこの相手をするのならば、園田 海未の下した判断は悪くないわ。

 

今の園田 海未の取れる手段の中では最も勝率の高い方法ね。

 

けどね?

 

「そうそう簡単にヤられたりはしないってのよ!!!“ヤサカニノマガタマ”!1番から3番まではオフェシンシブシフト!!!園田 海未を迎撃しなさい!」

 

<了解しました。1番から3番、オフェシンシブシフトで展開。攻撃を開始します。>

 

さっき高坂 穂乃果のストライクをボコボコにしてやったように、園田 海未のジムスナⅡも“ヤサカニノマガタマ”でボコボコにしてやるわ!

 

[[っ!]]

 

ブレード片手にフルブーストで突撃してくる園田 海未のジムスナⅡ。

 

さっきの高坂 穂乃果のストライク同様に、“ヤサカニノマガタマ”は突撃してくる園田 海未のジムスナⅡへと容赦なくビームの雨を降らせ始めたの。

 

それでも園田 海未は怯むことなくブレードをしっかりと握りながら、ビームの雨の中をこちらへと突き進んで来るわ。

 

[[あと少し!!!]]

 

全身に被弾しながらも鬼気迫る勢いで迫り来る園田 海未のジムスナⅡは、とうとうその手にしたブレードの刃があと少しで届くところまでやって来て…

 

[[そのお命!頂戴します!!!覚悟!!!!!!!!]]

 

上段に構えたブレードを禍にこへと振り下ろしたわ。

 

先程も見せた園田 海未の見事な一閃。

 

当たれば当然、装甲の強度は中の上くらいしかない私の禍にこはスッパリと両断されちゃうわね。

 

けど……私の愛機は!この禍にこは伊達じゃないってのよ!!!

 

「“ヤサカニノマガタマ”!4番から6番!出番よ!!!ディフェンシブシフト!!!」

 

<4番から6番、ディフェンシブシフト起動。エネルギーフィールド、展開します。>

 

突撃してくる園田 海未のジムスナⅡの迎撃に向かわせずに、禍にこの周囲に待機させていたもう3基の“ヤサカニノマガタマ”。

 

私はこの残りの3基の“ヤサカニノマガタマ”を、今まさにこちらへとブレードを振り下ろそうとしている園田 海未のジムスナⅡの正面へと移動させると、3基を連携させてエネルギーフィールドの防御障壁を展開させたわ。

 

私の指示に従い素早く展開された三角形の防御障壁。

 

園田 海未の振り下ろした鋭いブレードの一閃は、禍にことジムスナⅡとの間に展開された防御障壁へと当たり…

 

[[なっ?!刀が?!]]

 

その手にしたブレードを半ばからポッキリと折れてしまったの。

 

もっとも、“ヤサカニノマガタマ”が3基で連携して展開させていた防御障壁も、ブレードの一閃に耐えきれずにパリンと割れちゃったんだけどね。

 

まさかただの素組の攻撃で“ヤサカニノマガタマ”の防御障壁が割られちゃうとは思わなかったわ。

 

一応この防御障壁に使ってるエネルギーフィールドって、かなりのレベルの攻撃を防げるように設定されてはいるんだけどね。

 

それを割っちゃうなんて驚いたわよ。

 

称賛に値するわ。

 

でも…どんなに称賛に値したとしても…

 

「じゃあね♪園田 海未♪」

 

今はまだ、この子は私の敵。

 

ってことで止めはキッチリと刺しちゃうんだけどね♪

 

私はブレードを振り下ろしきって無防備な姿を晒している園田 海未のジムスナⅡへと、右腕のトリケロス改Ⅱを向けて…

 

「5機目♪」

 

その胴体のど真ん中…コックピットへビームライフルを1発、ずきゅーん♪って放ったわ。

 

[[くぅぅぅ!刀を折ってしまうだなんてなんて未熟な!無念ですがここまでです!ことり!あとは………………………]]

 

コックピットを撃ち抜かれた園田 海未のジムスナⅡはコアロストで撃墜判定。

 

そしてチーム“μ's”で残されたのは…

 

[[うみ…ちゃん………]]

 

圧倒的な強さを見せつけられて完全に怯えちゃってる南 ことり。

 

ただ1人だけになっちゃったの。

 

さてさて。

 

最後に残ったこの“トベナイコトリ”…ううん。

 

“トバナイコトリ”はどうしてくれようかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ほのかちゃん…うみちゃん……やだよ……もうひとりはいやだよ…たすけてよ…ことりをたすけてよ…いつもみたいにことりのなまえをよんでよ…たすけてよ…ことりをたすけよ…おねがいだから…ことりをひとりにしないで……………そうだ…そらくんなら…そらくんならまたあのときみたいにことりを…ことりのことをたすけてくれる…そらくんなら……そらくん…どこ?そらくん…どこにいるの?ねぇ?そらくんはどこにいるの?ねぇそらくん。ねぇ。たすけて。ことりをたすけて。そらくん…そらくん…そらくん………]]

 

チーム“μ's”最後の1人。

 

南 ことり。

 

色々とグダグダと考えすぎた挙げ句、飛ぶことを怖がってしまって飛ぼうとしない、ほんとはとても大きな翼を持った強くて弱い子。

 

そんな南 ことりは幼馴染みの高坂 穂乃果と園田 海未が私に立て続けに撃墜されたのを目の当たりにして、今にも泣き出しそうな声で“たすけて”って呟き続けていてわ。

 

“そらくん、たすけてよ”…か。

 

まぁあのバカなら“たすけて”って言えば助けてくれるんでしょうね。

 

アイツは何だかんだで一定以上仲良くなった相手から頼られるのはキライじゃないから。

 

アイツの才能や財力を目当てに寄ってくる見ず知らずの相手が“たすけて”なんて言ってきやがったら、容赦なく蹴落とすんだけどね。

 

っと。

 

また話がそれちゃったわ。

 

ほんと私の悪いクセね。

 

治さなきゃ治さなきゃって思ってはいるんだけど、悪いクセなんてそんなモノ、一体どうやって治したらいいのかしら?

 

とか言ってるうちにまたまた話がそれてるし。

 

ほんと気を付けなきゃ…。

 

さて。

 

それじゃまた話がそれちゃう前に、この“トバナイコトリ”をなんとするとしますか♪

 

「ねぇ?南 ことり?」

 

私は禍にこの周囲に展開させていた“ヤサカニノマガタマ”を一旦バックパックへと戻しながら、目の前で“たすけて”と呟き続ける南 ことりに優しく語りかけたわ。

 

[[…ふぇ…?ことりのお名前…なんで…?]]

 

ここにはいないそらへと“たすけて”と呟き続けていた南 ことりは、見ず知らず相手に自分の名前を呼ばれたことで一瞬ぽかーんとしていたの。

 

やがて“たすけて”と意味もなく呟き続けることを止めてこちらへと注意を向けてくれたわ。

 

[[あなたは…あなたどうしてことりのお名前を知ってるんですか?ことりだけじゃありません。穂乃果ちゃんや海未ちゃんのお名前も知っていました…。あなたは一体…なんなんですか?]]

 

色々なことがありすぎて呆けていた南 ことりだったけど、見ず知らずの相手から自分の名前を呼ばれたことで思考の歯車が噛み合ったみたい。

 

さっきまでのまるで熱にうなされたようにそらへと助けを求めていた時とはうって変わって、しっかりとした、それでいてどこか不安そうな声で、私へと“どうして私たちの名前を知っているのか?”って聞き返してきたの。

 

そりゃ知ってるわよ。

 

最近は毎晩あのバカとヤることヤったあとに、ベッドの中で寝物語のようにアンタたちの話を聞かされ続けてきたんだからね。

 

ってかあのバカ……ヤったあとに別の女たちの話をヤった直後のベッドの中でヤった方の女に腕枕してあげながら話すとか、それって色々とどーなのよ?

 

しかもよ?話してるときのあのバカったら悔しいくらいにスッゴい嬉しそうなのよ。

 

穂乃果はアホだけど将来が楽しみなファイターだ。見た目も悪くねぇし。

 

とか。

 

海未さんはなんでか知らねぇーけど、たまにこっちのチ○コもぎ取ろうとしてきやがるんだよ。でもあの純和風の見た目はヤヴェよな。

 

とか。

 

ことりさんはなんかヤヴェ。アレは怒らせたらダメなヤツだ。にこちゃんも覚えとけよ?下手してことりさんに美味しく喰われたりすんなよ?

 

とか?

 

ってか美味しく喰われたりすんなよ?ってナニよ。

 

はぁ…わかってるわよ…。

 

この子たちはアンタにとっては立ち直るきっかけのきっかけを作ってくれた子たちだもん。

 

しかも全員がそれぞれ超の付くような美少女揃い。

 

惹かれるなって方が無理よね。

 

それに対して私なんか昭和のオカンみたいにアレはダメ!これはダメ!って口うるさいし、こっちの方が値段は高いけどg単位にするとこっちがお得だからこっち買いなさい!とか半額シール貼ってある方にしてよね!消費期限?そんなの目安よ!目安!とか色々とケチくさいことばっかり言ってるし、見た目はそこまで悪くはないと思うけど、未だに小学生に間違われることもあるちんちくりんだし…。

 

なんかもうすっかりと古女房みたいになってる私なんかよりも、若くてかわいいこの子たちの方が良いわよね…って!また話がそれたし!

 

違う!違う!!!

 

今はそうじゃなくて…!

 

「戦う前にちゃーんとアンタたちに自己紹介してあげたじゃない?聞いてなかったの?」

 

今はこの子…南 ことりよ!

 

そらが怒らせると美味しく喰われたりするとかなんかかなり謎なこと言ってたのが気になるっちゃ気になるんだけど、今はとりあえずそのことはそこら辺に置いといて、この子の私はよわーい♪とか私なんか…♪とか色々とグダグダなとこを何とかしなきゃね。

 

お節介だろうと何だろうと、これも全ては私の夢のため…ガンプライブ優勝のためよ!

 

アンタは十二分に強いだから、しっかりとそのグダグダなとこを矯正して、ばっちり戦力になってもらうわよ!

 

目指すはガンプライブ優勝!

 

打倒!A-RISE!!!

 

打倒!綺羅 ツバサ!

 

“無敗の女王”とか言われてちやほやされてんのも今のうちよ!

 

この私が最強の仲間と一緒にアンタのその首!もぎ取りに行ってやるんだから!!!

 

の、前に…南 ことり!

 

アンタにはにこにー様のとっておきのお節介の時間よ!

 

[[じこ…しょうかい?]]

 

「そ♪私は音ノ木坂学院ガンプラバトル部部長。“無冠の女王(ノー・クラウン)”矢澤 にこ。ってね♪」

 

私は改めて、この目の前で怯えながらもあなたはなんなんですか?って私へと質問を投げ掛けてきた南 ことりへと自己紹介をしてあげたわ。

 

そうすると…

 

[[おと…のぎ…ざか…?音ノ木坂?!ふぇ?!ガ、ガンプラバトル部って?!えっ?!えぇぇぇぇぇぇ?!うちの学校にガンプラバトル部なんてあったんですか?!]]

 

って感じで怯えも吹っ飛ぶびっくり♪

 

ってかやっぱりうちの学校…音ノ木坂にガンプラバトル部があったこと知らなかったんだ。

 

ま、当然よね。

 

去年はガンプラバトル部はほとんど活動らしい活動してないし。

 

毎日近所のアミュセンにそらのバカと2人で乗り出してバトルロイヤル荒らしまくって、そのあとはそらのバカと1対1でバトって、負けたらラブホか私の部屋で…♪だったもんね。

 

そりゃ私だって公式戦に出たかったわよ?

 

出たかったけど…

 

「あるのよ。もっとも、部員は私は1人だけなんだけどね。あとは鳴神 青空って準部員みたいなバカがもう1人いるだけね。」

 

正式な部員は私1人だけなんだもん。

 

公式戦に出たくても出れなかったのよ。

 

相棒?は公式戦トラウマだしね。

 

[[っ!ソ、ソラ君?!えぇ?!そんなのことり!聞いてません!]]

 

私が去年一年間のガンプラバトル部の活動を振り返っていると、南 ことりは私の会話の中に出てきたそらの名前に食いついたわ

 

見ず知らずの私の口からそらの名前が出てきてこれまたびっくり♪って感じね。

 

そらがアンタたちに私のことを話さなかった理由。

 

それは簡単よ。

 

私がそらに…

 

「口止めしてたからね。」

 

[[口止め…?どうして…。]]

 

どうしてって言われてもねぇ。

 

うーん。

 

まぁ強いて言えば…そらを本気にさせたアンタたちのことを私がまだ信じていなかったから。かしら?

 

コイツらがそらのトラウマの深さをほんとに理解しているのか。

 

コイツらが本気でガンプライブに出場して優勝を目指すつもりなのか。

 

とかまぁ色々とね。

 

あとは…一番大きいのは…私がアンタたちに嫉妬していたから。

 

私はそらを本気にさせることができなかった。

 

それをこの子たちはやってみせた。

 

恋する乙女としてはそこんと複雑なのよ。

 

ま、そんなことは今さら何だけどね。

 

「色々とあんのよ。それよりも…アンタは仲間が目の前でヤられたってのにそんな悠長におしゃべりしていていいの?しかも仲間をヤった帳本人と。」

 

そこら辺は…いつか話してあげるわ。

 

色んなことを乗り越えたその時にでも…ね。

 

[[えっ?]]

 

だからそのためにも南 ことり。

 

アンタには私と一緒に飛んで貰うわ。

 

果てないソラってヤツを。

 

「かかってこないの?って言ってんのよ。私は。」

 

[[それは…だって…ことりひとりだけじゃ…。]]

 

案の定、南 ことりは私の挑発じみた言葉に尻込みしちゃったわ。

 

ひとりだけじゃ…ってね。

 

確かに勝ち目は限りなく薄いわよ。

 

けど、勝ち目がまったくないわけでもないんだけどね。

 

「私には勝てない?」

 

[[……………………はい。]]

 

とは言え、今の萎縮しまくってるこの子じゃほんのわずかに残されてる勝機を探すなんてムリよね。

 

だからこそのテコ入れなんだし。

 

それじゃ…そろそろこの子にちょーっとキツイこと言ってあげようかしらね。

 

「そ。なら……南 ことり。アンタはいらないわ。」

 

[[えっ…?]]

 

「アンタはいらない。って言ったのよ。私のチームにはね。」

 

[[ことりは…いら…ない…。]]

 

南 ことりは私の“いらない”の言葉を聞いて、聞いているこっちが切なくなるような寂しそうな声で“いらない”って呟いたわ。

 

ごめんね。

 

イヤなこと言って。

 

でもアンタは飛べるハズなの。

 

高いソラを。

 

青いソラを。

 

他の子たちと一緒に、どこまでも。

 

アンタが小さなツバサだと思ってるそのツバサはね?ほんとはとっても大きなツバサなのよ?

 

だから…

 

「勝てる見込みがないからって簡単に諦めてバトルを放棄するようなヤツはいらないって言ってんのよ。」

 

今は…酷いこと言うわね。

 

イヤな女でごめんね。

 

[[っ!だ、だって!勝てなかったら戦ったって!]]

 

「意味ない?」

 

[[そうです!意味ないんです!]]

 

南ことりは私が放った“いらない”って言葉に対して、勝てない戦いには意味がないって反論してきたわ。

 

ふーん。

 

まだ反論できるだけの元気が残ってたんだ。

 

けど…勝てない戦いには意味がない…ね。

 

その考え方…私は嫌いだわ。

 

[[勝たなきゃ…勝たなきゃダメなんです!バトルに勝てなかったら戦ったって何の意味もないんです!勝てなかったらことりはいらない子になっちゃうから!勝たなきゃダメなんです!だか「ふざけんな!!!」きゃ?!]]

 

勝たなきゃ意味がない。

 

その言葉を聞いた私は大きな声で“ふざけんな”って叫び、南 ことりの言葉を遮ってやったわ。

 

勝てなかったら意味ない?

 

本気で言ってんならお仕置きモンよ。

 

こうなりゃお節介にお説教もプラスよ♪

 

「勝てなかったら戦ったって意味ない?んなわけあるか!!!どんなに無様なバトルでも!そこに必ず意味はあるわ!!!」

 

[[そ、それは…それはあなたが強いから言えることです!!!ことりみたいに弱い子には勝てないバトルなんかには意味はないんです!!!]]

 

「例え!例えどんなに負けても!!!」

 

[[っ?!]]

 

「負けて負けて負け続けても!!!どんなに弱くても!どんなに強くても!!!意味がないバトルなんてそんなモンは絶対にない!!!!!」

 

そうよ。

 

意味のないバトルなんてないのよ。

 

負けたら意味がない?

 

それなら去年の私のバトルのほとんどは…そらとのバトルは意味のないバトルになるわ。

 

そらには結局は一回も勝てなかったからね。

 

でも意味はちゃんとあった。

 

敗北は私を強くした。

 

ちょっとやそっとじゃ負けないくらいの強さを与えてくれた。

 

そりゃまぁまだあのバカには勝てないけど…それでも今の私は胸を張って“私は強い!”って言えるくらいには強くなれたわ。

 

[[違う!意味なんて!]]

 

だから南 ことり。

 

アンタも負けることを恐れないで。

 

そして知って。

 

敗北の向こう側にあるほんとの強さを。

 

「ある!!!」

[[ありません!!!]]

 

とかカッコつけて考えてると、なんだか南 ことりが急に強気に出てきたわ。

 

私の負けても意味があるって言葉に真っ向から反論してきやがったの。

 

ここからはなんだかもうまたグダグダ。

 

意味はない!意味はある!って平行線の水掛け論ってヤツね。

 

「あるって言ってんでしょ!!!」

 

[[ないったらないんですぅ!!!]]

 

「ある!!!」

 

[[あーりーまーせーんー!!!]]

 

南 ことりも、もちろん私もどちらも引く気はさらさらなくて、お互いにある!ありません!をしばらく言い合ったわ。

 

「ある!」

 

[[ありません!!!]]

 

「あるの!」

 

[[あーりーまーせーんー!!!]]

 

こ、この鳥おんなぁぁぁぁぁぁ!!!

 

人がせっかく良いこと言ってやってんのに!!!

 

ってかさっきまでの怯えてたのはどこに行ったのよ!!!

 

なんかスッゴく挑戦的じゃないの?!

 

えっ?もしかして私って喧嘩売られてる?

 

売られちゃった?

 

はん!じょーとーじゃない!!!

 

売られた喧嘩は言い値で買い取ってやるわ!!!

 

「敗北は必ず己の血となり肉となるの!どうして負けた?どうすれば勝てた?次は勝つためにどうする?ガンプラは今のままでもいいの?どこを改造すればいいの?ほら!負けたバトルからはこんなにも得られるモノがあるの!!!」

 

[[だからそれはあなたが強いからです!!!ことりは弱いからいくら考えても強くなんてなれません!!!ガンプラを改造しても操縦が追いつかないもん!!!]]

 

「ならもっとバトルして腕をあげなさい!!!」

 

[[勝てないバトルはしたくありません!]]

 

「なんてワガママ?!勝てないバトルはしたくないならガンプラバトルなんてやめちまえ!!!!!!!」

 

[[イーヤーでーすー!!!ことりはみんなと一緒にガンプラバトルをするんです!!!穂乃果ちゃんと海未ちゃんとソラ君と、あとついでに真姫ちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃんも交ぜてあげてみんなで一緒にいちゃらぶするんです!やめてたまるかこのヤロー!てすぅ!!!]]

 

なんでそこでいちゃらぶが出てくんの?!

 

イミワカンナイ!

 

ってか!

 

「誰がヤローだ!誰が!アンタ!ガンプラバトルをやめたくないなら!それなら恐れるな!!!怖がるな!!!あと一歩!前に足を踏み出せ!!!!」

 

ここまで私に対して強気になれるなら、この子のフォローは案外と簡単かもしれないわね。

 

さぁ!

 

やってやります!って言いなさい!

 

ノリと勢いに任せて自分の殻をぶち破りなさい!

 

[[っ!そ、それは…けど…でも…でも…]]

 

………なんでそこで勢いに任せてヤってやる!って言わないかなぁ…。

 

私がグダグダと“でも”とか“けど”を繰り返している南 ことりを見ながら、そんなことを考えていると…

 

<マスター。ご歓談中に失礼します。>

 

ウズメがなんか聞き覚えのあるセリフで話しかけて来たわ。

 

この流れって…ま、まさかよね?

 

流石に3回もおんなじオチはないわよね?

 

「……な、なに?」

 

私が警戒しながらウズメに聞き返すと…

 

<まもなく…>

 

「ま、まもなく?」

 

<バトルロイヤル終了のお時間です。>

 

って言われたわ。

 

あぁ。

 

そう言えばもうそんな時間ね。

 

そっか。

 

バトルロイヤルも終わりかー………………って!3回目の文字数10000のオチじゃないんかい!

 

じゃなくて!

 

「南 ことり!」

 

[[は、はい!]]

 

「この続きは外でよ!」

 

[[ふぇ?!外って?!]]

 

「それじゃまたあとで♪」

 

<失礼いたします。>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<あぁ。マスター。すっかり忘れていました。もうひとつご報告がございます。>

 

「報告?バトルロイヤル終了間際に何の報告よ?」

 

<はい。間もなく文字数が目安の10000文字となります。>

 

……………………………は?

 

<それでは皆様。また次回、お会いいたしましょう。>

 

「結局…結局…最後の最後で……またこれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[TIME UP]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ようやくバトルロイヤルも終わり、次回はいよいよにこちゃんと“μ's”1・2年生が生身での対面となります。

また、超不定期更新でアヤメさんヒロインのビルドダイバーズ物を始めました。
ガンプライブと合わせてお時間よろしければご覧になって下さいませ。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

お休みの日に昼食で日本昔話に登場するようは山盛りご飯を食べた後にスクフェスACでガチャをすると何故か高確率で花陽ちゃんのHR衣装が出てくるQooオレンジでございます。
推しは海未ちゃんの筈なのですが…解せぬ。

今回はことりさんsideの第11回目となります。
バトルロイヤルを終えたことりさん。
今回は…

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅういち 始まります。





























「ことりちゃん!」

「ことり!」

 

ソラ君を除いたみんなで出撃した放課後のバトルロイヤルの終盤で遭遇した、“無冠の女王(ノー・クラウン)”の二つ名を持つ女の子“矢澤 にこ”さんとのバトルは、ことり以外のみんなが撃墜されちゃう非常事態になっちゃいました。

 

みんな撃墜されちゃった中で、たったひとりだけ残されて“無冠の女王”さんと対峙することになったことりは……いつものように戦うことを諦めてしまいました。

 

だってほんとは弱いことりひとりだけじゃ、あの人には何をやっても絶対に勝てないから。

 

勝てないなら戦ってもそこに意味はないから。

 

だからことりはいつも通りに戦うことを諦めちゃいました。

 

そのことで何故か矢澤 にこさんと言い合いになっちゃったんだけど、途中でバトルロイヤルの制限時間が来ちゃって…。

 

なんだかんだでことりは生き残っちゃいました。

 

矢澤 にこさんに最後に言われた“続きは外で”って…あれはどういう意味なんだろ。

 

そんなことを考えながら、ことりは愛用のGPベース“マカロン・フェスタ”を手にとって、ガンプラバトルシミュレーターの筐体から出てきました。

 

レストコーナーへ向かうと、バトルロイヤルで矢澤 にこさんに撃墜されちゃった穂乃果ちゃんたちがそれぞれに思い思いの飲み物を手にしながら、お菓子を囲んでことりのことを出迎えてくれました。

 

「お疲れ様でした!ことり先輩!はい!これ!ことり先輩の分です!」

 

「確かことり先輩っていつもソラ先輩に飲み物買ってこさせる時にミルクティー頼んでだから、今日も同じのにしたけど…今日もミルクティーでよかった?」

 

「あ、うん。ありかと♪花陽ちゃん♪真姫ちゃん♪」

 

ことりがみんなが陣取っているレストコーナーのテーブル席にたどり着くと、花陽ちゃんがことりに紙コップに入ったホットのミルクティーを手渡してくれました。

 

花陽ちゃんがことりに紙コップを手渡しくれるのを見ながら、テーブルに頬杖をついてちょっと不機嫌そうにしている真姫ちゃんが、ことりはいつもミルクティーだから今日もおんなじのでよかったよね?って言ってくれます。

 

もちろんことりはホットのミルクティーでおっけーですぅ。

 

あったかくてあま~いこのミルクティーがことりは大好きなんです♪

 

「アンゴルモア的恐怖の大魔王なブラックリトルバードのことり先輩なら、ほんとは処女の生き血とかがよかったんじゃねーかにゃ?」

 

ことりが花陽ちゃんから受け取った紙コップに口をつけて、中に入っているあったかいミルクティーをちょびちょび飲んでいると、凛ちゃんがなんか怖いことを言ってきました。

 

ことりはあま~いミルクティーよりも処女の生き血とかのほ~がよかったんじゃない?って。

 

失礼しちゃうよね。

 

いくらことりが最近は新鮮な○肉を使ったお料理に目覚めたからって、処女の生き血なんて吸血鬼さんじゃないんだからそのまま飲んだりしません!

 

処女の生き血はそのまま飲んじゃうよりも、ひき肉とかと一緒に腸詰めにしておいし~ソーセージを作る方がオススメですぅ♪

 

あ♪ブラッドソーセージは処女の生き血とひき肉とかのお肉だけだとちょっとクセが強いから、臭み消しにた~っぷり香辛料を入れてあげると普通の人でも食べやすくなりますよ♪

 

みなさんも新鮮な処女を手に入れたら死なない程度に生き血を搾り取ってブラッドソーセージを試してみてくださいね♪

 

そんなわけでことりは処女の生き血なんてそのまま飲んだりしません♪

 

おいしくお料理しちゃいますぅ♪

 

それに…ど~せ飲むならただの処女の生き血じゃなくて、“かわいい”処女の生き血ですぅ♪

 

「しょ、処女の生き血?!こ、ことり?!まじですか?!貴女はまじでそんなモノ…」

 

でもここでそんなこと(処女の生き血のブラッドソーセージのことも)言っちゃったら、ただでさえ現在ドン引き真っ最中な海未ちゃんがさ~ら~に、ドン引きしちゃうから言いませんけどね。

 

「流石にことりでも(普通の)処女の生き血なんて飲まないよぉ~♪」

 

かわいい海未ちゃんの生き血なら飲んでみたいけどね♪

 

やっぱりこれも言っちゃったら海未ちゃんにドン引きされちゃうから言わないけどね♪

 

「ですよねー。はぁ…よかった…。」

 

ちなみに…みんなの“本日のお飲み物♪”は、穂乃果ちゃんが身体に悪そ~なスッゴい緑色をしてるメロンソーダ、海未ちゃんが暖かい緑茶、真姫ちゃんがあま~いカフェラテ、凛ちゃんがコーラ(普通ですぅ。つまらん♪ですぅ。)、花陽ちゃんがお米の磨ぎ汁(コシヒカリ♪)ですぅ。

 

この“本日のお飲み物♪”は、海未ちゃんと花陽ちゃんとことりはだいたいいつも変わらないんだけど、穂乃果ちゃんと真姫ちゃんと凛ちゃんは割りと日替わりで“本日のお飲み物♪”が変わるんだよね。

 

そう言えば…ソラ君も“本日のお飲み物♪”はいつもおんなじだね。

 

ソラ君が飲むのはいつもにっが~いブラックコーヒー。

 

お砂糖もミルクも入れないにっが~いブラックコーヒーなんてよく平気で飲めちゃうよね?

 

ことりはコーヒー飲むならお砂糖もミルクもドバドバ入れちゃいたいですぅ。

 

「 (流石にことりでも生き血は飲みませんか…よかった…ほんとによかった…ことりが生き血を飲むなんて言い出したらどうしようかと思いました…。長い付き合いですから生き血を飲む程度で絶交なんて事はしませんが、それでも生き血を喜んで飲む幼馴染みだなんて怖すぎですからね。もしそうだったら精神科…もしくは脳外科?でしょうか?どちらでも構いませんが、真姫の所の西木野総合病院にお願いして治療して貰わなければいけませんでした。はぁ…でも本当にことりが生き血を飲みた-い♪だなんて言わなくてよかったです。) それにしても…今日のバトルロイヤルはことり以外は全員撃墜されてしまいましたね。」

 

レストコーナーの丸いテーブルで、ことりの正面に座っている海未ちゃんが、目からハイライトが消えた状態でぼそぼそと何か呟いていたと思ったら、突然バトルロイヤルの話題を持ち出して来ました。

 

今のハイライトが消えた目のときの海未ちゃんは、ことりに失礼なことを考えてるときの海未ちゃんです。

 

ど~せ“生き血を飲みたいなんて言い出したら真姫ちゃんのトコの西木野総合病院に連れていって治療してもらわなきゃ♪精神科?脳外科?どっちだろ?”とか考えてたんですぅ。

 

そんな失礼なこと考えてると、今日の帰り道で海未ちゃんを捕獲してことりのお家の秘密の千歌室…じゃなくて、秘密の地下室にごあんな~い♪して、すっぽんぽん♪にして磔(はりつけ)にして…生き血を啜(すす)っちゃいますよ?

 

しかも未使用新品のマタノトビラ(前)に張られている膜をぶちっ♪と破って、そこから流れてくるヤツを。

 

処女の生き血も悪くはないけど、やっぱり最高なのは破瓜のときに流れてくるヤツだよね♪

 

ね♪みなさんもそう思いませんか?

 

うふふふふふふふふふ♪

 

「 (あ。ことり先輩とあの顔…あれは絶対にまたなんか怖いこと考えてるますよ!ヤバヤバですよ!これはヤヴェぜ!ですよ!このままそっち方面の話題にされちゃう前に海未先輩が放り投げてくれた“今日のバトルロイヤルについて”っていうタイムリーな話題を継続させなきゃヤバいです!大丈夫!今の花陽ならいけます!お米の磨ぎ汁飲んで出力最大なんですから!) 最後に戦ったのは二つ名持ちのファイターさんでしたからね!いやぁー!わかってはいましたけど、流石に二つ名持ちは強かったですね!ぶっちゃけ花陽はビットに囲まれて最後まで手も足も出なくて超ごんぶとビームにヤられちゃいましたよ!」

 

「悔しいけど私も花陽と一緒よ。いくら花陽がヤられて頭に血が上ってたからって言っても、あんなふざけたゴ○ブリみたいに真っ黒なガンダム相手に何もできなかったなんて…。」

 

「凛もだにゃ…。ファイナルベニャッガイも使わせてもらえなかったし…。」

 

ことりがうふふふふふふふふふ♪とかやっているうちに、まきりんぱなの1年生トリオは今日のバトルを振り替えって落ち込んじゃっていました。

 

今日のバトルで最後に戦ったあの人…“無冠の女王”さん…。

 

あの人はソラ君とかとおんなじ“バケモノ”だから、負けても仕方ありません。

 

「そんなに落ち込む必要はないわよ?アンタたち1年生トリオは良くやったわ。にこにー様ががんばりましたの花丸満点スタンプおしてあげちゃうわ。」

 

ことりもそう思いますぅ。

 

花陽ちゃんはひとりであのまんまるビットを引き付けてくれていましたし、凛ちゃんは海未ちゃんの作戦通りに真っ正面から立ち向かってくれました。

 

真姫ちゃんも穂乃果ちゃんとタイミングをちゃんと合わせて挟撃してくれてました。

 

3人ともちゃんと自分の役割をしっかりとやってくれました。

 

「けど…凛は何にも考えられなくなって、ファイナルベニャッガイでみんな吹き飛ばそうとしたけど結局はあの黒いのに使わせてもらえなかったし…。それで良くやったなんて言われても…。」

 

「そうね。凛の言う通りだわ。私も頭にきて周りが見えなくなっちゃって、あの丸いヤツの集中攻撃であっさりヤられちゃったもの…。良くやったなんてとてもじゃないけど思えないわ。」

 

凛ちゃんも真姫ちゃんも最後はぶちキレ状態だったからね。

 

ぶちキレて2人で“無冠の女王”さんに突撃しちゃったときはびっくりしちゃいました。

 

「そう思うなら2人とも今日の敗北を次のバトルに生かしなさい。まずは簡単にキレない!わかった!わかったら返事!ほら!」

 

「はーい。」

 

「わかったわ。」

 

今日の敗北を次のバトルに生かしなさい、か。

 

そう言えば…“無冠の女王”さんもおんなじこと言ってました。

 

ことりは…やっぱり敗北に意味はないって思います。

 

負けたらそこでおしまいです。

 

だってみんなの前で負けちゃったら…ことりが弱いことが穂乃果ちゃんと海未ちゃんに知られちゃったら……もうことりはみんなと一緒には…。

 

「素直でよろしい!あ、ちょっと小泉 花陽!悪いんだけどそこの自販機でイチゴ牛乳買ってきて!紙パックのヤツでいいからお願いね!はい、これお金!」

 

「はひ!了解です!」

 

ことりが凛ちゃんと真姫ちゃんに向けて語られた”敗北を次のバトルに生かせ”って言葉で、“無冠の女王”さんとのやり取りを思い出して沈んじゃっていると、ことりの隣に座っていた花陽ちゃんがイチゴ牛乳を買ってきてって頼まれて自販機にダッシュして行きました。

 

でもチゴ牛乳じゃなくてイチゴオレだとことりは思いますぅ。

 

確か昔はイチゴ牛乳って名前でもよかったんだけど、何年か前に生乳(や~ん♪“なまちち”って響きがえっちですぅ♪♪♪)100%じゃなきゃ牛乳って表示しちゃダメになっちゃったから、イチゴ牛乳じゃなくてイチゴオレになっちゃったんですぅ。

 

銭湯の定番飲み物なフルーツ牛乳も、ことりでもおいしく飲めちゃうあま~いコーヒー牛乳も、今じゃもうその名前で売っちゃダメなんですよ?

 

みなさんは知ってましたか?

 

「高坂 穂乃果と園田 海未は今日のバトルを振り替えってどう思う?反省点とかある?」

 

ことり先生のイ♪ケ♪ナ♪イ♪イチゴ牛乳講座を頭の中でひっそりと開いていると、今度は穂乃果ちゃんと海未ちゃんに反省点はある?って話が振られていました。

 

穂乃果ちゃんはとりあえず今日のバトルの一番最初で海未ちゃんの立てた作戦をガン無視して突撃しちゃったことを反省して欲しいですぅ。

 

「はんせーてん?えっ?ナニソレ? (ホ、ホノカー!たすけてー!) (はぁ…ほんと、穂乃果は穂乃果(アホ)なんだから。いい?反省点って言うのはね?穂乃果にもわかりやすく言えば、どこがダメだったとかそんな感じのヤツだよ。穂乃果は今日のバトルでどこがダメだったと思う?) (おぉ!それがはんせーてん!ありがと!ホノカ!) えーっと…穂乃果は…穂乃果は…うーん…どこがダメだったかもかよくわかんないよぉ…。(もう。せっかく説明してあげたのにそれはないんじゃないの?なんて言うかやっぱり穂乃果は穂乃果(アホ)だよね。) 」

 

だから穂乃果ちゃんは序盤の作戦ガン無視の突撃を反省して欲しいですぅ。

 

「なんと言いますか、穂乃果(アホ)な穂乃果らしい答えですね。」

 

ことりも海未ちゃんもど~かんですぅ。

 

「私は今日のバトルでは終盤の見通しの甘さが目立ちましたね。ことりのバスターライフルのごんぶとビームが当たれば簡単に勝てると思ったのですが…まさかあの黒いガンダムがビームを吸収するだなんて思いもしませんでした。」

 

うん。

 

ことりもリトルバードご自慢のごんぶとビームを吸収されちゃったときはスッゴく驚いちゃった。

 

それなりに長いことガンプラバトルをやって来た中で、Iフィールドとかでバスターライフルのごんぶとビームが防がれちゃったことは何回もあるけど、吸収されちゃったなんてはじめての経験ですぅ。

 

ことり…今日…初体験しちゃいました♪きゃっ♪はずかしぃですぅ♪

 

なんておバカなこと言ってる場合じゃありませんね。

 

ビーム吸収なんてことりの天敵過ぎますぅ。

 

あのビームを吸収しちゃったのってたぶん…

 

「そこは仕方ないわ。園田 海未はガンプラバトル初めてまだちょっとしか経ってないんでしょ?ガンプラの元になってるガンダムだってまだまともに観てないんでしょ?ぶっちゃけアンタってドが何十個もついてる素人なのよ?そんな子がガンプラバトルの世界大会でも滅多にお目にかかれないような、ビームを吸収する“アブソーブシステム”のことなんて普通は知らないのが当然だからね。」

 

そう。

 

“アブソーブシステム”ですぅ。

 

“アブソーブシステム”…それはまだガンプラバトルにプラフスキー粒子が使われていた頃の世界大会で何度も優勝したことのあるレジェンドファイターの1人、“ザ・ビルドファイター”の二つ名を持っている“伊織 星”さんが考案したビームを吸収(当時はプラフスキー粒子を吸収)して自機のエネルギーにしちゃうとんでもシステム。

 

ガンプラバトル世界大会でもアブソーブシステムを使う人はほとんどいないのに、それをあの“無冠の女王”さんは完璧に使いこなしていました。

 

やっぱりあの人は“バケモノ”ですぅ。

 

「あのことりのバスターライフルのごんぶとビームを吸収したのは“アブソーブシステム”と言うのですね…“アブソーブシステム”…ガンプラバトルにはまだまだ私の知らないことが沢山ありますね…。」

 

「そ♪ガンプラバトルはと~っても奥が深いんだから♪本気でガンプライブ優勝を目指してるなら、アンタもしっかりと精進しなさい。努力は絶対に人を裏切らないわよ?」

 

「そうですね…人生日々これ精進あるのみです!」

 

って言ってるけど、海未ちゃんはしょ~じんしなくても、ことりはもう十分に強いと思うんだけどなぁ。

 

だって海未ちゃん…スナイパーなのにバトルの途中であの赤いバルバトス(第4形態)からぶん盗った、ごくごくふつ~の何の変哲もないただの片刃のブレードで、トリケロス改(たぶん改造してるからトリケロス改・改?)のシールド部分をぶった切ってたもん。

 

普通は硬いシールド部分をぶった切るとかできないよ?

 

さっきの“アブソーブシステム”を考案した伊織 星さんとおんなじレジェンドファイターの人たちならできる人もいるんだろ~けど…ガンプラバトル初心者がそう簡単にできちゃうことじゃありません。

 

ってかあんなことソラ君でもきっとムリですぅ。

 

アレをソラ君に見せたら、お顔を引きつらせて“うわぁ…シールドぶった斬るとか相変わらず海未さんマジ半端ねぇ…。”って某サッカーワールドカップの実況さんみたいなこと言っちゃうハズですぅ。

 

「お待たせしました!イチゴオレ買ってきました!」

 

そうこうしてる内に、イチゴ牛乳(オレ)を買ってきて♪って頼まれた花陽ちゃんが、片手にピンク色の紙パックを持って帰ってきました。

 

花陽ちゃんはさっそく買ってきたイチゴ牛乳(オレ)を手渡し…て…………………あれ?

 

そう言えば…花陽ちゃんからイチゴ牛乳(オレ)を受け取った、さっきからさりげなくことりたちの会話に混ざっているこのなんかびみょ~に偉そうにしてる女の人って……誰ですか?

 

この女の人…って言いますか、正しくはこの女の子?かな?

 

ことりとは反対側の花陽ちゃんの隣に座っている見たことない女の子。

 

見た目はたぶん中学生くらいだと思いますぅ。

 

髪型はよく手入れされたつやつやの綺麗な黒髪を、頭の両サイドで束ねたいわゆるツインテールってヤツですぅ。

 

そして服装なんですが、音ノ木坂学院の女子用のブレザーの中にピンク色のニットのベストを着てますぅ。

 

音ノ木坂のブレザー?

 

それならこの子…もしかして中学生じゃなくて高校生なの…かな?

 

見た目中学生だけど凛ちゃんたちとおんなじ1年生なら……あっ!リ、リボンの色が緑色です!

 

緑色ってことは3年生?!

 

ま、まさかこのどこからど~見ても中学生(ってか小学生でもイケちゃいますぅ!)な女の子はことりたちよりも年上なんですか?!

 

あ、あり得ね~ですぅ!

 

激しくあり得ね~ですぅ!

 

だって3年生ってことはこの謎の女の子さんは17歳か18歳なんだよね?!

 

もしもうお誕生日が終わっていて18歳なら………ご、合法ロリですぅ!!!

 

合法ロリですよ!!!合法ロリ!!!!!

 

あきらかに見た目18歳以下なのにこの作品に登場している人物はみんな18歳以上ですぅ♪って書けば絶対にど~見ても○学生なのにえっちなことしちゃってる内容を描いても怒られない薄い本ご用達(?)の合法ロリですよ!!!

 

でもこの謎の合法ロリさん…

 

「あんがと。って!これイチゴ牛乳じゃなくてクソ甘い方の超特濃激甘シルバーソウルイチゴオレじゃない!ちょっとアンタ!これ私が頼んだのと違うわよ!!!」

 

なんか凶暴ですぅ。

 

花陽ちゃんが間違ってあま~い超特濃激甘シルバーソウルイチゴオレを買ってきちゃったみたいで、そのことにと~ってもご立腹♪ですぅ。

 

額に青筋浮かべて半目で間違っちゃった花陽ちゃんを睨んでますぅ。

 

「あ、あれ?そうなんですか?!そう言えば…イチゴオレは2種あったようななかったような…?」

 

「私が頼んだのはもう片方!はぁ…まぁいいわ。今日はこのクソ甘い方の超特濃激甘シルバーソウルイチゴオレで我慢してあげるわ!ありがたく思いなさいよ!まったく…そらじゃないんだからこんなクソ甘いの空口で飲めないわよ…おぉっと♪おせんべい発見♪いいのあるじゃないの♪ちょっと星空 凛!そこのおせんべい2・3枚取ってちょうだい!」

 

ため息をひとつついた謎の合法ロリさんは、超特濃激甘シルバーソウルイチゴオレの紙パックにストローをブスッ♪って突き刺して、そのあまりの甘さにお顔をしかめながらちゅーちゅーし始めした。

 

そしてちゅーちゅーしながらテーブルに広げてあるお菓子の山の中におせんべいがあるのを見つけて、おせんべいの近くに座っている凛ちゃんに“おせんべい取って♪”って言ってますぅ。

 

おせんべいのしょっぱいパワーで超特濃激甘シルバーソウルイチゴオレのあま~いパワーを中和する作戦ですね♪

 

しょっぱいおせんべいを食べて次にあま~いお菓子を食べて、またしょっぱいおせんべいを食べてまたまたあま~いお菓子を食べて…これは噂に名高いしょっぱい&あま~いの無限コンボですね!

 

今回の場合はしょっぱいおせんべいとあま~いイチゴオレの無限コンボです♪

 

「はいにゃーん。」

 

「あんがと。ん?これって確か浅草のおせんべい屋さんの高いけどむちゃくちゃおいしいヤツじゃない♪ねぇ、これ余ったら持って帰っていい?妹たちにも食べさせてあげたいのよね♪」

 

合法ロリさんは凛ちゃんから受け取ったおせんべいの袋を開けて、さっそくバリバリ食べ始めました。

 

食べながら、このおせんべいが浅草のおせんべい屋さんの高くておいしいおせんべいって気付いたみたいで、余ったら持って帰っていい?って言い出しました。

 

妹さんたちに食べさせてあげたいだなんて、凶暴さんな割に家族思いさん?

 

ちなみにこのおせんべい…

 

「家に山の様にあるお母様の頂き物を持ってきただけなので構いませんよ。まだまだ沢山ありますので、是非とも妹さんたちに持って帰ってあげて下さい。」

 

海未ちゃんが言った通り、いつも海未ちゃんがお家から持ってきてくれるんですぅ。

 

どうせ甘いモノは穂乃果とことりが持ってくるのですから、私はしょっぱいおせんべいを持ってきますね。って。

 

おいしいんだよね~♪海未ちゃんの持ってきてくれるおせんべいって♪

 

もちろん穂乃果ちゃんが持ってきてくれる穂むらのお菓子も激ウマですぅ♪

 

ことりはこのお菓子タイムがだ~いすきです♪

 

「そ♪なら遠慮なくもらってくわ♪あ、そうそう…小泉 花陽…もし次も超特濃激甘シルバーソウルイチゴオレとイチゴ牛乳を間違えて買ってきたら……殺すわよ。」

 

「はひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!全身全霊で心底丁寧に気を付けましゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

ちゅん。

 

この子、やっぱり凶暴ですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

謎の合法ロリさんが花陽ちゃんに“次に間違ったら殺すわよ。”ってこわ~いことを言い放って、花陽ちゃんがはひぃ~って半泣きでお返事したあとは、何ごともなくもぐもぐお菓子タイムが進みました。

 

みんなで持ち寄ったお菓子を楽しくおしゃべりしながらもぐもぐぱくぱく♪

 

謎の合法ロリさんの正体も気になるけど、なんだかもう完全にことりたちの中に溶け込んでるから、この合法ロリさんはきっとことり以外の誰かのお知り合いなんですぅ。

 

きっとそうに違いありません。

 

と、ことりも穂乃果ちゃん(アホ)な穂乃果ちゃんみたいに考えることを放棄して、そう思うことにしたんだけど、真姫ちゃんがついに…

 

「ねぇ、穂乃果先輩…。」

 

「ん?なーに?真姫ちゃん?」

 

「あのさ、スッゴい今さらで申し訳ないんだけど、その子……誰?」

 

謎の合法ロリさんの存在に突っ込みを入れちゃいました。

 

その子はだ~れ?って。

 

真姫ちゃんに質問された穂乃果ちゃんは…

 

「へっ?真姫ちゃんのお友だちじゃないの?」

 

だって。

 

どうやら謎の合法ロリさんは、穂乃果ちゃんのお知り合いじゃないみたいだね。

 

聞き返された真姫ちゃんも…

 

「違うわよ。言ってて悲しくなるけど私の友達なんて花陽と凛と先輩たちしかいないもの。私は穂乃果先輩たちのうちの誰かの知り合いだと思ってたんだけど…。」

 

って言ってます。

 

「ううん。穂乃果は知らない子だよ?海未ちゃんは?」

 

穂乃果ちゃんが今度は海未ちゃんにこの子のこと知ってる?って聞いてみたんだけど…

 

「いえ。私も知りませんよ?私はパシりにされていましたので花陽の知り合いだと思っていましたが…。」

 

海未ちゃんもやっぱりこの謎の合法ロリさんを知らないみたいです。

 

怪訝なお顔の海未ちゃんが次は花陽ちゃんに知り合いかな?って聞いてみたんだけど…

 

「へっ?花陽ですか?!いえいえいえいえいえ!花陽も知らない子ですよ!花陽は先輩たちのお知り合いだと思ってパシってきただけです!」

 

花陽ちゃんも知らない子で…

 

「凛もしらねーにゃ。にゃんか身体に纏ってるオーラがことり先輩っぽいから、このちみっこはことり先輩の知り合いとかじゃねーのかにゃ?」

 

凛ちゃんも知らない子で…

 

「ちゅん♪ここまで来たらもちろんことりも知らない子ですぅ。」

 

もちろんことりも知らない子で…

 

穂「ふぇ?」

海「えっ?」

真「う"ぇ?」

猫「にゃ?」

米「はひ?」

 

ここにきて、みんなようやくこの謎の合法ロリさんが誰の知り合いでもないってきょ~がくの真実にたどり着きました。

 

みんなで一斉にお顔をあわせて“?”ってなっちゃいました。

 

そして真姫ちゃんが…

 

「誰も知らないって…それじゃこの子…」

 

お顔をひくひくさせて、おいしそうにおせんべいをぱりぱり食べてる謎の合法ロリさんの方を向きながらポツリと呟きます。

 

「だ、誰?!」

 

穂乃果ちゃんが真姫ちゃんの言葉を引き継いで“誰?”って叫んだんですが、誰もその言葉に答えられる人はいませんでした。

 

ただ1人を除いて…

 

「イヤ、誰?っておせんべいおいしいからちょっと黙って聞いてたけど、アンタたちマジで言ってんの?ほら?さっきまで一緒にいたでしょ?ちゃんと自己紹介もしたわよ?」

 

そう。

 

穂乃果ちゃんの問いに答えたのは、おいしそうにおせんべいをぱりぱり食べていた謎の合法ロリさん本人でした。

 

ちゃんと自己紹介した、ですか?

 

う~ん……ことりはぜんぜん心当たりがありませんよ…?

 

自己紹介…自己紹介…自己紹介…自己紹介…?

 

あれ?

 

そう言えば…自己紹介…されたような?

 

でもどこで…

 

「自己紹介したと言われましても、申し訳ありませんが私には全く心当たりが無いのですが…。」

 

「穂乃果もわかんないよー!」

 

「穂乃果先輩とおんなじ答えになるのは屈辱どけど、私もわかんないわ。」

 

「真姫ちゃんとおんなじで穂乃果先輩とおんなじ答えになるのはズゴック屈辱…じゃなくて、スッゴく屈辱ですけど、花陽もわかんないです!」

 

「凛も穂乃果先輩とおんなじ答えになるのはひじょーに屈辱だけど、やっぱりわかんないにゃ。」

 

「ちょっと!真姫ちゃん!花陽ちゃん!凛ちゃん!なんで穂乃果とおんなじ答えだとくつじょくなの!」

 

「だってそれは…」

 

「穂乃果先輩が…」

 

「アホだからだにゃ!」

 

「むがぁぁぁぁぁ!!!アホって言った!真姫ちゃんと花陽ちゃんと凛ちゃんがアホって言ったぁぁぁぁぁぁ!穂乃果!アホじゃないもん!」

 

「いえ。穂乃果は何処からどう見ても、疑い様の無い真性のアホですよ。」

 

「うわっ?!海未ちゃんまで穂乃果のことアホって言った!ひっどーい!!!ことりちゃーん!ことりちゃんは穂乃果のことアホって言ったりしないよね?ね?ね?」

 

「う~ん…いったいどこで…」

 

「ことりちゃーん!お願いだからそこはスルーしないでよー!」

 

穂乃果ちゃんがなんか騒いでるみたいだけどとりあえず無視して、引っ掛かりを覚えた“自己紹介”って一言について考えを巡らせていると、当の謎の合法ロリさんが…

 

「仕方ないわね…もう1回だけ自己紹介してあげるわ!ったく…こんなサービス滅多にないんだからありがたく思いなさいよね!それじゃ…行くわよ!にっこにっこにー♪」

 

立ち上がって謎のポーズを決めながら踊り(?)始めました。

 

「あなたのハートににこにこにー♪笑顔届ける矢澤 にこにこー♪にこにー♪って覚えてね♪ラブにこ♪」

 

謎の合法ロリさんの自己紹介。

 

色々と突っ込みどころ満載だけど、ことりは思い出しちゃいました。

 

この謎の合法ロリさんのことを。

 

そう…バトルロイヤルで出会ったあの人を

 

「あっ…」

 

音ノ木坂学院ガンプラバトル部部長。

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”の二つ名を持つ女の子。

 

“矢澤 にこ”さん。

 

「はーい♪南 ことり♪続きは外で♪って言ったでしょ?」

 

続きは外で♪ってこういう意味だったんですね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

夜。肝試しに行き人数を数えると1人多い…。
もしくは1人少ない…。
皆様はそんな経験ございますでしょうか?
今回のお話ではいつの間にか見知らぬ黒髪ツインテールロリっ娘がさりげなーく混ざっておりました。
次回はそんな黒髪ツインテールロリっ娘がグダグダ空間に抗います。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

夏場はキンキンに冷えたラーメン屋さんでラメを食べたいQooオレンジでございます。

今回はにこちゃんsideの12回目となります。
今回は荒ぶるにこちゃんがグダグダに突っ込みまくります。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうに 始まります。



バトルロイヤルを終えて、ガンプラバトルシミュレーターの筐体から出た私は、アミューズメントセンターのレストコーナーを見回して音ノ木坂学院の制服を着た6人組…チーム“μ's”の6人を探したわ。

 

幸い、チーム“μ's”の6人はすぐに見つかったわ。

 

見つけたチーム“μ's”の6人は、レストコーナーのテーブルのひとつを占拠して、それぞれ思い思いの飲み物をちびちび飲みながらお菓子を食べていの。

 

私はそんなチーム“μ's”の6人が占拠しているテーブル席にそっと近づいて、さりげなーくイスに座ったんだけど、誰も私のことに気づかなかったわ。

 

この時になんか処女の生き血がどうとか怖いこと言ったけどなんだったのかしら?

 

そうこうしている内に生き血の話題が終わって、チーム“μ's”の6人は今日のバトルロイヤルについて話し始めたわ。

 

まぁここら辺はバッサリ割愛しちゃうから、気になるなら前回の“第7話B「トベナイコトリ」そのじゅういち”を見てね♪

 

にこにーからのぉ♪お♪ね♪が♪い♪

 

うふ♪♪♪

 

それでね?

 

相変わらずグダグダとしたあとで、ようやくコイツらは私の存在に気づいたのよ。

 

もう遅すぎでしょ。

 

しかもこのにこにー様が誰なのかわかってないし。

 

仕方ないから私は特別にもう1回自己紹介してあげることにしたわ♪

 

うふ♪にこにーったらとーっても優しいんだからぁ♪

 

「にっこにっこにー♪あなたのハートににこにこにー♪笑顔届ける矢澤 にこにこー♪にこにー♪って覚えてね♪ラブにこ♪」

 

パパが私に教えてくれたとっておきの笑顔の魔法♪

 

“にっこにっこにー♪”

 

みんな笑顔になれるこの魔法の言葉とともに、私はチーム“μ's”の6人に改めて自己紹介してあげたわ。

 

ほんとは“音ノ木坂学院ガンプラバトル部部長!矢澤 にこ!”って言った方が早いんでしょうけど、それじゃインパクトが足りないから却下よ。

 

インパクト重視の私の自己紹介を聞いたチーム“μ's”の6人の反応は…うん。

 

「は?」

 

「ひ?」

 

「ふ?」

 

「へ?」

 

「ほ?だにゃ。」

 

まぁ予想してたけどぽかーんとしていたわ。

 

1人を覗いて。

 

「あっ…!」

 

ぽかーんとしていない1人…南 ことりは私の自己紹介で気づいたみたい。

 

私がさっきまで戦っていた相手…“無冠の女王(ノー・クラウン)”の矢澤 にこだって。

 

私はこちらを見ている南 ことりへ向き直り改めて…

 

「はぁーい♪南 ことり♪続きは外で♪って言ったでしょ?」

 

って、言ってやったわ。

 

そう♪

 

さっきの問答の続きよ♪

 

南 ことり♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完璧に決まった私の自己紹介が終わり、ぽかーん状態から復帰した南 ことり以外の5人なんだけど、それぞれかーなーり!失礼なことぬかし始めやがったわ!

 

突っ込み入れるとまたチーム“μ's”お得意のグダグダ空間に引き込まれるから、今回はあえて突っ込み入れないけど、みんなも私の心の声の突っ込みと合わせてちょっとコイツらの失礼な物言いを聞いてちょーだいよ!

 

「ことり?この自己紹介とか言いながら如何にも頭の悪い謎の言語を話す謎生物を貴女は知っているのですか?」

 

いや、謎言語を話す謎生物って。

 

一応はちゃんとした日本語だしちゃんとした人間なんだけど…。

 

「ことり先輩…言いたくないなら無理して言わなくても良いわよ?ぶっちゃけ“コレ”の知り合いって知られたらかなり恥ずかしいから。」

 

おい!待て!西木野 真姫!

 

“コレ”ってナニよ!

 

“コレ”って!

 

しかも知り合いって知られたら恥ずかしいって!なんで恥ずかしいのよ!

 

このにこにー様の知り合いなら恥ずかしいどころか逆に誇らしいわよ!

 

「ねぇ?なんで小学生の女の子が音ノ木坂の制服着てるの?あっ!穂乃果わかっちゃったかも!きっとおねーさんの制服を勝手に持ち出して着てきちゃったんだね!ダメだよ!おねーさんの制服を勝手に着てきちゃ!めっ!だよ!」

 

小学生ちゃうわ!!!

 

こう見えてにこにー様はれっきとした高3よ!高3よ!!!

 

それと!なーにーがー“めっ!”よ!

 

おねーさんぶってもアンタが小学生以下の知能指数しかないアホだってネタは上がってんだからね!

 

アホはアホらしくアホーっとしてないってのよ!!!

 

「痛い!痛いです!なんか色々と痛くて花陽は耐えきれません!誰か!お客様の中にお医者様はいませんか!できれば心の病に詳しい精神科のお医者様はいませんかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

痛くないし!

 

にこにー様の“にっこにっこにー♪”はこれっぽっちも痛くないし!

 

アンタちょっと知ってんの!

 

にこにー様の“にっこにっこにー♪”は今やガチで世界の“にっこにっこにー♪”なのよ!

 

某冬季オリンピックでカーリングの人が中継で“にっこにっこにー♪”ってやったのよ!

 

世界中ににこにー様の“にっこにっこにー♪”が放送されたのよ!

 

そう!もう名実ともににこにー様は世界のYAZAWAになっちゃったのよ!!!

 

だから痛くないの!

 

精神科のお医者様も必要ナッシング!

 

「くっ!ここにきてガンプライブにも第3のアホキャラの登場だにゃんて!にゃんてこったい!穂乃果先輩と凛だけでアホキャラはいっぱいいっぱいなのにこれ以上アホキャラ出したらアホ成分が飽和して世界がアホのためのアホの世界に塗り替えられてしまいそうになるにゃ!」

 

ゴルゥラァァ!!!誰がアホじゃぁぁぁぁ!!!誰がぁぁぁぁ!!!!!

 

アホじゃねーし!

 

にこにーアホじゃねーし!!

 

アホキャラ枠じゃねーし!!!

 

アホキャラは星空 凛!アンタと高坂 穂乃果の2人の担当でしょ!!!

 

にこにー様は大人のおねーさん枠でセクシー担当よ!!!

 

「ってかアンタたち!!!人が下手に突っ込み入れてまたアンタたちお得意のグダグダ空間に巻き込まれないようにって必死に我慢してんのいいことに言いたい放題言いやがって!!!いい加減に失礼過ぎるってのよ!!!ゴルゥラァァ!!!まずはそこのオ○ニー好きそうな海おんなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!誰が謎言語を話す謎生物じゃぁぁぁぁ!!!私は日本語話す人間様じゃ!ボケェェェェェェェェェェェ!!!!!」

 

「う、海おんな?!なんですかその新手の妖怪みたいなモノは?!それに!オ○ニー好きそうなって酷い言い掛りです!!!オ○ニーは普通の女の子と同じでかるーく嗜む程度です!!!最近は身近に美味しそうなフランクフルトをぶら下げている男の子がいるから、彼のあれやこれやをオナネタに毎晩お風呂上がりにベッドの上で寝落ちするまで楽しく快楽を貪ってなんてこれっぽっちもいません!この前なんか変な謎のお姉さんに色々と言われて怖くなって青空がなんとなく手を繋いで帰ってくれた時なんて自宅に着いてから繋いで貰っていた方の手を洗わずにお部屋に直行して全身全霊でオ○ニーなんてしていません!!!今朝から始まった朝練でその内に青空にタオルを差し入れしてあげて汗を拭いたタオルをお持ち帰りして匂いをクンカクンカしながら一晩中オ○ニーしてやります!だなんてそんな破廉恥な計画は微塵も計画なんてしていませんからね!!!えぇ!していませんとも!!!断じて私はオ○ニー好きそうな女の子じゃありませんからね!!!!!!」

 

「うっさいわ!!!ボケェェェェ!!!テメェでオ○ニー大好きってゲロってんじゃないってのよ!!!次!!!“コレ”の知り合いって知られたら恥ずかしいとかぬかしやがったツンデレつり目セレブおんなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ぬぅわぁぁぁぁぁぁんで私の知り合いって知られたら恥ずかしいってのよ!!!にこにー様はちょーっと痛いだけで他はかなりまともな部類の普通の女の子よ!!!将来的に仲間になる荒縄の伝道師などっかの生徒会長のドM女なんかよりもよっぽどまともよ!ま!と!も!!!ってかアンタ!!!ドン引きするくらいに金持ちなんでしょ!セレブなんでしょ!!!ならにこにー様の繊細なガラスのハートを傷つけたんだから賠償金払いなさい!!!金持ちなんだから少しくらい庶民に金寄越しやがれ!!!金だ!金!!!それかなんかおごりなさい!!!!!松阪牛とかそんな感じのたっかーいお肉!!!おごれボケェェェェ!!!」

 

「はぁ?!待ちなさいよアンタ!!!誰がツンデレつり目セレブ女よ!!!私はツンデレじゃないし!私の家はセレブじゃないし!そりゃちょっとはつり目だけど…それ以外はちーがーいーまーす!!!!!ツンデレでもセレブでもあーりーまーせーん!!!だいたいナニよ!その将来的に仲間になる荒縄の伝道師などっかの生徒会長のドM女って!!!それってただの変態じゃない!!!ドM女が生徒会長してる学校なんてあるわけないでしょ!あと!!!賠償金とか払わせたいなら弁護士連れて来なさい!!!面倒だからそこら辺の話は弁護士同士でしてもらうわ!それと!おいしいお肉が食べたかったら家に来なさい!!!松阪牛でも神戸ビーフでも近江牛でも米沢牛でも飛騨牛でも前沢牛でも但馬牛でも佐賀牛でも!好きなお肉を好きなだけ食べさせてヤるわ!!!べ、別に“あ♪またひとりお友達ができちゃうかも♪お肉くらいならお家にいくらでもあるからそれくらいで私のお友達になってくれるなら好きなだけ食べさせてあげなきゃ♪”とか思ってないんだからね!!!ぜっんぜん!思ってないんだからね!!!!!」

 

「はい!ツンデレ発言いただきましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!あとでほんとにお肉食べに行くからちゃんとごちそうしなさいよね!!!お肉ごちそうしてくれるなら…その…あの……と、ともだちに…なってあげるから!!!はい!次!!!!!そこのアホ!!!アホはアホらしくアホーっとしてなさい!以上!!!」

 

「穂乃果!アホじゃないもん!!!それになんか穂乃果だけ短い?!」

 

「うっさい!アホ!!!アホはアホなんだからアホってことを受け入れなさい!!!それといちいちひとりずつべらべら長ったらしくしゃべんのも結構疲れんのよ!!!はい!次!そこの米の磨ぎ汁なんてモン飲んでやがる米女!!!痛くて結構!!!痛くて悪いか!!!痛い子は強いのよ!!!ものすっごーく強いのよ!!!!!二つ名持てるくらいに強いのよ!!!!!耐えきれない?なら○ね!!!!!耐えきれないなら○ね!!!!!!○んじまえ!!!!!それがイヤならコレくらい耐えてみせなさい!!!!!」

 

「はひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!ごめんなしゃぁぁぁぁぁぁぁぁあぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

「あやまんなら最初っから言うなってのよ!!!このボケ!!!はい!次!!!そこの猫!!!誰が第3のアホだ!私はアホじゃねーよ!!!にこにー様だよ!!!アホはアンタとそこの高坂 穂乃果って書いてアホって読める元祖アホっ子だけで十分だってのよ!!!」

 

「いや。おみゃーもじゅーぶん穂乃果先輩(アホ)だと凛は思うんだけど…。まぁごちゃごちゃ言ったら100倍くらいになってかえってきそうだから止めとくにゃ。沈黙はとんこつラーメンなり。だにゃ。」

 

「わかりゃいいのよ!わかりゃ!!!これで終りね!最後よね!うっしゃおらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!どうだ!見たかボケどもぉぉぉぉぉぉ!!!ヤりきったわよ!!!突っ込み入れまくってヤったわよ!!!!!どーよ!!!これがこのにこにー様の!世界のYAZAWAの全力全開よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!オーッホッホッホッホッホッホッホッホ!!!!!!!!」

 

いやっふぅぅぅぅぅぅぅぅ♪

 

今日もにこちゃん大勝利よぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!

 

「あの…それで結局、“無冠の女王”さんはここにナニしにきたんですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレ?

 

そう言えば…私ナニしにきたんだっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごほん。それじゃ改めて特別にもう1回、このにこにー様が自己紹介してあげるわ!」

 

突っ込みはしない!って心に誓っていたハズなのに、その場のノリと勢いに任せて心の赴くままに突っ込みまくった私は、ふと冷静になってまたグダグダ空間に引きずり込まれていることに気づいたわ。

 

アレだけ突っ込み入れないって決めてたのにヤっちまったわー。

 

にこにー様の鉄の意思を打ち砕くだなんて、チーム“μ's”…コイツら予想以上に手強いわ。

 

そんなわけで気を取り直して、私は改めてもう一度自己紹介をすることにしたわ。

 

決してさっきまでのことを無かったことにしようとしてるんじゃないわよ!

 

ただちょーっとやり直しするだけ!

 

「私の名前は矢澤 にこ。音ノ木坂学院3年でガンプラバトル部の部長よ。アンタたちには“無冠の女王(ノー・クラウン)”の矢澤 にこって言った方が早いかしら?」

 

「「「「「えっ?!3年?!どう見ても中学生なのに年上?!」」」」」

 

大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターのにこにー様の自己紹介を受けて、チーム“μ's”の面々はびっくり♪

 

南 ことり以外の5人は仲良く声を揃えてどう見ても中学生なのに年上?!って驚いてるわ♪

 

唯一、驚きの声を上げなかった南 ことりは…なんか微妙そうな顔でこっち見てるわね。

 

まぁさっきまでのバトルで色々と言われた相手が目の前にいるんだから当然っちゃ当然よね。

 

それにしても…うふふ♪コイツらの驚きっぷりったらありゃしないわ♪

 

よっぽどどっからどう見ても中学生なこのにこにー様が年上なのがびっくりしたのね♪

 

「そうよ♪にこにー様わぁ♪アンタたちジャリガールと違ってぇ♪と♪し♪う♪え♪そう!大人の女なのよぉぉぉ♪」

 

あぁ…注目を浴びるってなんかスゴい快感…♪

 

乳首とク○弄られながらちょーっと乱暴に子宮の入り口辺りを突かれるのとどっこいどっこいなくらいに快感よぉぉぉ♪

 

うふふふふふ♪

 

さぁ♪この見た目中学生なにこにー様がアンタたちよりも年上の大人の女ってことにもぉぉぉぉぉぉぉっと驚きなさい♪

 

そう!見た目中学生のにこにー様はとし…うえっ?

 

見た目中学生?!

 

いやいやいやいや!

 

私もノリノリで年上の大人の女よぉぉぉ♪とか言っちゃったけど、驚くとこそこかよ!!!

 

「って!まてや!ゴルゥラァァァァァァァ!!!!アンタたち!驚くとこそこかい!!!違うでしょ!驚くとこ違うでしょ!」

 

さっきのにこにー様の真面目な自己紹介で驚きポイントは普通なら音ノ木坂にガンプラバトル部ってあったの?とか、目の前の超絶美少女がさっきまで戦っていた“無冠の女王(ノー・クラウン)”だったのかー!とかでしょ!

 

見た目中学生が年上ってとこにそこまで驚くなってのよ!!!

 

こんなちんちくりんな見た目だけど私はちゃんとまともな高3のJKよ!JK!!!

 

青春真っ盛りの花の高校3年生よ!!!

 

そこ!表現が古いとか言いやがったら呪い殺すわよ!

 

と!に!か!く!!!にこにー様は17歳の高3なの!!!

 

「とは言いましても、今の自己紹介で一番驚いたのは音ノ木坂にガンプラバトル部があった事でも貴女が先程まで私達と戦っていたあの“無冠の女王”だった事でも無く、貴女が私達よりも年上と言う事なので…。」

 

おぅふ…そんなに私が高3だと驚く?

 

ってかコイツ…名前は確か園田 海未だっけ?

 

なんか平然と私の一人称の地の文に返答してない?

 

他人の心とか読めるヤバいヤツ?

 

「ほんとに穂乃果たちよりも年上なの?ウソはダメだよ?ほんとはおねーちゃんの制服を勝手に来てきたんでしょ?しょーじきにお話ししてくれたら怒らないから、ね?」

 

そしてさらにこのアホはなんかまたおねーさんっぽく正直に話してね♪とか抜かしやがるし。

 

アホに言われるとなんかムカつくってのよ!

 

「うわっ!穂乃果先輩がなんかおねーさんぽっく対応してますよ?!」

 

「なんか違和感バリバリだにゃ!」

 

アホにおねーさんっぽく言われるとなんかムカつくって思ったのは私だけじゃなかったみたいで、小泉 花陽と星空 凛の2人も微妙そうな顔で高坂 穂乃果のことを見ていたわ。

 

別にムカついてはないみたいだけど、違和感バリバリもなんかムカつくもおんなじようなモンよね!

 

細かいことは気にしない!気にしない!

 

「お姉さんっぽい対応が違和感あるって言うけど、穂乃果先輩って確か妹さんいたわよね?それならお姉さんでもいいんじゃないの?ホラ?この前のバトルロイヤルで戦った妙な3人組の内の1人。アレが穂乃果先輩の妹さんじゃなかったかしら?」

 

米猫幼なじみコンビが高坂 穂乃果に微妙な視線を向けていると、今度は西木野 真姫がアホの身内の情報を話し始めたわ。

 

妙な3人組ねぇ。

 

高坂 穂乃果の妹なら名字は高坂よね。

 

そんでもって年齢は15歳以下。

 

そしてガンプラバトルで3人組で行動してる。

 

うん。

 

その妙な3人組ってのに微妙に心当たりがあるんだけど…。

 

ムダにガトリングガンを取り付けたせいで火力と重量が過多な中身が重度のシスコンなザクに、まともな武装がブレード1本だけのほぼ素組で中身がドSなアデルに、長射程のビームキャノンを持った中身はまともなユニコーン。

 

高坂ってそのうちの1人よね。

 

名前は確か高坂…

 

「ちゅん。真姫ちゃんの言ってる子は雪穂ちゃんのことだね。穂乃果ちゃんと違って賢くていい子だよ♪」

 

そう。

 

高坂 雪穂よ。

 

そらの義妹の悠莉の友達で、ユニコーンを改造したガンダムホワイトラビットのファイター。

 

あの3人組の中では間違いなく1番まともね。

 

ってか雪穂ってこのアホの妹だったんだ。

 

良かったわね。

 

アホな姉に似なくて。

 

「ねぇことりちゃん?その言い方だと穂乃果は賢くないって言われてる気がするんだけど?」

 

「穂乃果?貴女は自分で自分の事を賢いと思っていたのですか?」

 

「海未ちゃんまで?!ゆ、雪穂よりは賢いもん!」

 

「有り得ませんね。」

 

「それはないですぅ。」

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

私もこのアホの幼なじみの2人の意見に同感ね。

 

雪穂の方が間違いなくアンタより賢いわ。

 

ところで…ナニか忘れてるような気がするのは気のせい…かしら?

 

ナニかとーっても大切なことだったような………って!思い出した!!!

 

自己紹介し直して話を先に進めなきゃ!って思ってたのよ!!!

 

まずいわ!

 

またコイツらのグダグダ空間に引きずり込まれちゃってるわよ!

 

なんとか話を軌道修正して元に戻さないと!

 

「オイマテ、お前ら。私の自己紹介はどうした!なんでいつの間にかそこのアホが賢いか賢くないかになってんのよ!!!しかもそこのアホはあきらかにアホでしょ!賢いワケないでしょ!!!」

 

「あぁぁぁぁぁあ!!!!!にこちゃんが穂乃果のことアホって言った!!!いまアホって言ったでしょ!!!!!穂乃果はアホじゃないもん!!!賢くてかわいいもん!」

 

「にこちゃん言うな!こっちは年上じゃ!このアホ!!!先輩って呼べ!先輩って!それと賢くてかわいいもん!ってアンタはどこの賢いかわいいエリーチカァァァァァァァァ♪よ!!!そんなこと言い出すアホはあの優等生の皮被ってるほんとはガチのポンコツなどっかの音ノ木坂の生徒会長だけでじゅーぶんだってのよ!!!ったく…コイツらに任せてたら日が暮れちゃうわ。悪いけどここからは私が仕切らせて貰うわよ?」

 

アホはアホでしょ!って言い放って話の流れを元に戻そうとしたんだけど、アホはしつこくアホじゃないもん!って食い下がってきやがったわ。

 

なんかフレンドリーに“にこちゃん”って呼びやがったけど、そこは先輩って呼びやがれって指導してあげて、割りと強引だけど話の流れを元に戻すためにこの場を仕切らせて貰うことにしたの。

 

けど…

 

「コイツ、ちみっ子のクセに生意気にゃ。」

 

アホネコがんなこと言いやがったのよ。

 

ちみっ子のクセに?

 

ちみっ子?

 

誰がちみっ子じゃ!

 

「黙れアホネコ!テメェの尻尾引っこ抜いて生皮剥いで三味線にするわよ!!!」

 

もういいわ。

 

話の流れを元に戻すとかどうでもいいわ。

 

この場のノリと勢いに任せてまた荒ぶりまくってヤるわ!!!

 

「にゃんでぬこの生皮なんかで三味線作れるのかしらにゃーけど、んなもんヤれるもんならヤってみにゃがれ!だにゃ。」

 

おう!よく言った!アホネコ!!!

 

テメェの生皮剥いで三味線作ってやんよ!!!

 

あ♪みんなは一応知ってるとは思うけど、昔はネコの皮で三味線作ってたのよ♪

 

詳しくはW○kiでも見てね♪

 

うっし!それじゃさっそくこのアホネコをブチっとして三味線作りよ!!!

 

三味線なんて作ったことないけどにこにー様ったら才能の塊だからヤったことなくてもなんとかなるわよね♪

 

「ちゅん?えっ?いいの?凛ちゃんの生皮剥いでもいいの?ほんとにいいの?ヤれるもんならヤってみにゃがれ♪って言ったんだからヤっちゃって良いんだよね?うふふふふふ♪はぁ~い♪ヤっちゃっていいならことりにおまかせですぅ♪モ○ハンで鍛えた剥ぎ取りスキルを魅せてやりますぅ♪もちろん皮を剥いだあとの凛ちゃんはおいしくいただきますぅ♪ですぅ♪」

 

アホネコの皮でLet's三味線作り♪とかぶっちゃけ実行したら確実に警察のお世話になっちゃうようなバカなとこを考えていたら、今度は今までうつむいて1人だけ会話に参加していなかった南 ことりが顔をあげてものすごく嬉しそうにヤバいことを言い出し始めたのよ。

 

いや。私は冗談のつもりで皮剥いで三味線にするわよ!って言ったんだけど…コイツはなんかマジでヤりそうよ。

 

止めた方がいいのかな?

 

でもめんどうよねー。

 

別にクソ生意気なアホネコ1匹くらいブチっとされて血抜きされて丁寧に内臓を処理されて生皮剥がれて三味線にされて余った肉をおいしくいただきますぅ♪されたって知ったこっちゃないわ。

 

ってか…

 

「は?ちょ!待ちなさいよ!猫って食べれるの?」

 

犬は某国で喰われてるって聞いたことあるけど、ネコって食べれるの?

 

まぁお肉なら下処理と調理次第で食べれないこともないんでしょうけど…。

 

そこんとこどーなのかしら?

 

「猫って食べれるの?って花陽的には突っ込むところが違う気もするんだけどそこを突っ込んだら確実に花陽にも飛び火してきそうだからここはあえて黙って凛ちゃんのご冥福をお祈りしようかなー、とかおもいます!」

 

「そこは止めてあげなさいよね。一応は凛の親友なんでしょ?」

 

「はひ!凛ちゃんはお米と同じくらいに大切なお友達だけど、ことり先輩に歯向かって人として最低の死に方はしたくありません!!!」

 

「その人として最低の死に方を今まさにアンタの親友が迎えそうになってるんだけどね。」

 

「お、おみゃーら!にゃんでもいいから凛を助けてほしーにゃ!!!」

 

「「えっ?やだ。」」

 

「見捨てられた?!ちっちゃいころからずっと一緒だった親友と最近できた新しい親友にあっさりと見捨てられたにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

はっ。

 

ざまぁ♪ね。

 

にこにー様を生意気なちみっ子だなんて言いやがるからこんな目に合うのよ。

 

せいぜいおいしく調理されなさい。

 

「さぁ♪凛ちゃん♪お洋服と生皮脱ぎ脱ぎしましょ~ね♪」

 

「い、いやだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「何でも良いけどさ、そろそろホントにお話し先に進めた方がいいんじゃないのかな?ってホノカは思うんだけど?」

 

「「「「「「あっ……………。」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、それで、“無冠の女王”さんが私達に一体何のご用ですか?」

 

アホの高坂 穂乃果に痛いとこを突かれちゃった私たちは、しばらくシーンと静まり返って自己嫌悪に陥っていたの。

 

そんなグダグダからの静寂を打ち破ったのは園田 海未だったわ。

 

今度は年上がどーたらこーたらじゃなく、ちゃんと“無冠の女王”が私たちに何の用があるの?って聞いてくれたの。

 

こっちとしては最初からそう聞いて欲しかったわ…。

 

「アンタたちをスカウトしに来てやったのよ。」

 

ほんとはもうひとつ…南 ことりへのテコ入れってのもあるんだけどね。

 

それを言っちゃったらテコ入れになんないからそれは言わないでおくわ。

 

「スカウト?穂乃果たちを?」

 

「そう言えばこのちみっ「ちみっ子って言ったら南 ことりに引き渡してガチで三味線にするわよ。」……先輩、ガンプラバトル部の部長って言ってたにゃ。」

 

「うちの学校にガンプラバトル部があったってことに驚きよね。アレ?でもガンプラバトル“部”ってことは学校と生徒会に部活動の許可貰ってるのよね?それならもしかして…」

 

「チーム“μ's”が貰えなかった生徒会の公認とか持ってたり…なんて都合のいい展開はありませんよねー。」

 

「あるわよ。生徒会の公認。もちろん学校側の公認もね。」

 

「ですよねー。ありませんよねー。矢澤先輩のガンプラバトル部に生徒会が公認出してたら別に公式戦で勝たなくても、花陽たちがガンプラバトル部に入ればぜーんぶまるっと簡単に収まるとおも…った…んです…けど……って!あるんですか?!生徒会の公認?!」

 

「デカい声出さないでよね。他のお客さんの迷惑でしょ。ったく…。で?生徒会の公認?あるわよ?当たり前でしょ?うちは“ガンプラバトル部”なんだから貰えて当然よ。」

 

まぁ今年の申請の時に絵里に散々嫌味を言われたけどね。

 

1人だけのガンプラバトル部なんて意味はあるの?とか。

 

公認を出してあげてもどうせ今年も人数制限に引っ掛かってガンプライブには出場できないんでしょうから、ムダなことは止めたら?とか。

 

おいしいケーキのお店を見つけたから帰りに私と希とにこの3人で寄り道して行かない?とか。

 

ねぇ?ソラは私のこと…何か言ってなかった?とか。

 

去年は日照不足で稲の生育が余りよくなかったから、新縄の出来もイマイチかしら?って思ってたんだけど、ほら♪ちょっとこの荒縄見てちょだい♪中々いい感じに仕上がってるでしょ?これで縛られたらすぐにイッちゃいそうよね♪とか。

 

新しいろうそくを試してみたんだけど、蝋の溶ける速さは良かったのよ。でも温度がイマイチだったわ。ろうそくプレイ初心者にはちょうどいいろうそくってとこかしら?とか。

 

………………思い返してみると、実はあんまり嫌味言われてないわね。

 

まぁいいわ。

 

とりあえず…

 

「アンタたちの実力はさっきのバトルで計らせてもらったわ。高坂 穂乃果、園田 海未、西木野 真姫、星空 凛、小泉 花陽。アンタたちは合格よ。」

 

この目の前のかわいらしい“トバナイコトリ”へテコ入れよ。

 

そろそろあのバカも来る頃だしね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

突っ込みまくりの挙げ句に結局はグダグダ空間に巻き込まれたにこちゃん。
この世界線のにこちゃんに明るい未来はあるのでしょうか…?

次回はことりさんがウジウジと悩んだ挙げ句に、にこちゃんのとある一言で大復活いたします。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルのサンシャインコラボに向けて各属性の強化を急ピッチで進めているQooオレンジでございます。
今の我が団なら、闇パ以外ならそれなりに戦える…筈…。


今回はことりさんsideの第12回目となります。
凹み状態が続くことりさん。
果たしてことりさんはいつもの無敵鳥人に復活することができるのでしょうか…?

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうに 始まります。



いつの間にかことりたちの輪の中に交ざって楽しくお話しをしていた“無冠の女王(ノー・クラウン)”矢澤 にこさん。

 

何度も“μ's”特有?のグダグダ空間に取り込まれながらも、矢澤 にこさんはようやくことりたちのところにやって来た理由を教えてくれました。

 

その理由はズバリ…“スカウト”。

 

自らが部長を務めているらしい音ノ木坂学院ガンプラバトル部への勧誘でした。

 

ただ…スカウトされたのは…

 

「アンタたちの実力はさっきのバトルで計らせてもらったわ。高坂 穂乃果、園田 海未、西木野 真姫、星空 凛、小泉 花陽。アンタたちは合格よ。」

 

穂乃果ちゃんと海未ちゃんと真姫ちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃんだけ…。

 

矢澤 にこさんのお口からはことりのお名前は呼ばれませんでした…。

 

さっきのバトルロイヤルでも、絶対的な強者…“バケモノ”を前にして、怯えちゃっていつもみたいに簡単に諦めちゃったことりのことを、矢澤 にこさんは“いらない”って言ってたもんね…。

 

そうだよね。

 

ことりなんていらない子だよね。

 

穂乃果ちゃんたちと違って、ことりは弱いもん。

 

自分よりも強い人の前に出ると、怖くなって何にもできなくなっちゃうもん。

 

そんな弱虫なことりなんて誰もいらないよね。

 

弱さを隠すためにいつも派手にみんなを巻き込むようにバスターライフルぶっぱ~♪していても、わかる人には結局はことりが弱いってことがバレちゃうんだよね。

 

目の前にいるこの“無冠の女王(ノー・クラウン)”矢澤 にこさんに簡単にバレちゃったように…。

 

きっとソラ君にもとっくの昔にバレちゃってんだよ。

 

それでもソラ君はなんにも言わなかった…。

 

ことりに呆れちゃってたのかな?

 

だからことりが誘惑してもエッチなことしてくれなかったのかな?

 

な~んだ。

 

やっぱりことりが弱い子だからぜんぶダメだんだったんだ。

 

そう。

 

ガンダム的に言えば、哀しいけどこれが現実です。

 

「やったね!なんだか知らないけど穂乃果たちみんな合格だって!」

 

「にゃ。凛たちみんな合格ならとーぜんあのクソみたいにつえーそら先輩も合格だにゃ。このちみっ子先輩、最初はイヤなヤツっ思ったけど、案外いいヤツだったにゃ。これでめんどうな公式戦とかでなくてもガンプライブに出れるにゃ。」

 

矢澤 にこさんの言葉を聞いた穂乃果ちゃんたちは、思わぬ所であっさりとガンプライブ出場に必要だった生徒会からの公認が手に入って喜んでます。

 

ことりのお名前が無かったことに気付かずに…。

 

「えぇ。これであの偉そうに“認められないわ♪”とか抜かしやがった生徒会長にこれ以上偉い顔されなくて済みそうですね。」

 

いつもはしっかりしている海未ちゃんまでことりのお名前が呼ばれなかったことに気付いていません。

 

でも…仕方ないよね。

 

ことりは所詮はその程度でしかないんだから。

 

うん♪

 

暗くなるのはいつでもできます♪

 

元々もうそろそろみんなにことりのメッキがバレて一緒に戦えなくなるところだったんだし。

 

ちょうどいい機会ですぅ。

 

それにことりが矢澤 にこさんのチームに入れなくても出来ることはたくさんあります♪

 

例えばみんなのバトルコスチュームの作製とか♪

 

一緒には戦えないかもしれないけど、一緒にはいれるよね?

 

ことりはことりに出来ることでみんなをサポートしちゃいます♪

 

「ねぇ。ことり先輩は?」

 

「えっ?真姫ちゃん、ことり先輩がどうしたんですか?」

 

「呼ばれてないのよ。ことり先輩の名前だけ。もちろん言い忘れ…よね?」

 

ことりが暗くなるのを止めて、これから出来ることを考えていると、真姫ちゃんがことりのお名前が呼ばれていなかったことに気付いてくれました。

 

気付いてくれたのはうれしいけど、気付いて欲しくなかったなぁ…。

 

「言い忘れじゃないわ。私が合格って言ったのは高坂 穂乃果、園田 海未、西木野 真姫、星空 凛、小泉 花陽の5人よ。南 ことりはいらないわ。」

 

「へっ?」

「なっ!」

「にゃにゃにゃ?!」

「アンタ…!」

「えっ?えっ?えぇぇぇぇ?!」

 

さっきと…バトルロイヤルの時と同じようにハッキリと告げられる“ことりはいらない”って言葉…。

 

ガンプライブへの道筋が見えて喜んでいた穂乃果ちゃんたちは、その言葉を聞いて驚いたり怒ったり、それぞれ違った反応をしてくれました。

 

声の感じから判断すると、穂乃果ちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃんの3人は驚いてるみたいですぅ。

 

そして海未ちゃんと真姫ちゃんは怒ってくれてるっぽいね。

 

なんで断定しないの?ですか?

 

それはことりがさっきからずっとうつむいてるからです。

 

みんなのお顔をまともにみれないから、暗くなるのは止めようとか言っていたクセに、ことりはさっきからうつむいてテーブルを見つめ続けています。

 

だって…今みんなのお顔をみたら…泣きそうなんだもん…。

 

見なくても泣きそうだけど…。

 

「高坂 穂乃果。異常なまでの反射神経とその反射神経を十分に生かした初心者にあるまじき高い回避能力。素組のストライクで私の“禍にこ”の“ヤサカニノマガタマ”のオールレンジ攻撃をあそこまで避けられるのは得難い才能ね。アンタの課題はもう少し考えて行動すること。恐れずに前に進むその行動力は高く評価できるけど、時と場合にもよるわ。いい?勇気と蛮勇は似ていてもまったく違うものなのよ。アンタの無謀な突撃で味方がヤバいことになるときもあるの。だから少しは考えて行動することを覚えなさい。あとは早く素組の機体を卒業して自分だけのガンプラを作ること。わかった?わかったら返事!」

 

「は、はい!」

 

ことりがうつむいて涙を堪えていると、矢澤 にこさんは何故か穂乃果ちゃんのお名前を呼んで、穂乃果ちゃんの良いところと課題を話し始めました。

 

その内容はとても的確でした。

 

穂乃果ちゃんが発揮する異常なまでの反射神経。

 

そしてそれを活かした回避能力。

 

何も考えずに突撃を繰り返す悪い癖。

 

矢澤 にこさんはそんな穂乃果ちゃんの特徴を穂乃果ちゃん自身へと突きつけて、誉めるところはちゃんと誉めて、ダメなところは直しなさいって言いました。

 

さっきの短い時間でここまで的確に穂乃果ちゃんの特徴を把握するなんて…やっぱり目の前のこの“無冠の女王”さんはすごい人なんですね。

 

色々と言われた穂乃果ちゃんは矢澤 にこさんの“返事!”の一言に、思わず“はい!”ってお返事を返します。

 

良かったね、穂乃果ちゃん。

 

ちゃんと導いてくれる人が仲間になってくれそうだよ?

 

これ以上は伸び代がないことりと違って、穂乃果ちゃんならもっともっと強くなれるから…だから…がんばってね…。

 

「ちょっと待って下さい!貴女は何を言ってるのですか?!そんな事よりもことりの 「園田 海未。」 えっ?」

 

矢澤 にこさんのアドバイスは止まりません。

 

今度はことりのことで矢澤 にこさんに食って掛かろうとしていた海未ちゃんです。

 

「現役スクールファイターの中でもトップクラスの抜群の射撃センスと、それと同じくらいに高い近接戦闘技術をあわせ持つ初心者ながらかなり高いレベルで安定した戦闘力を誇る優秀なファイター。戦闘中の判断能力も高くチームの指揮官としても優秀ね。戦闘面に関しては今のところ特に欠点らしい欠点は見当たらないわ。アンタの課題は高坂 穂乃果と同じく早く素組のガンプラを卒業して自分だけのガンプラを作ること。あとはアンタってほとんどガンダムのこと知らないでしょ?だから1番重要な課題はガンダム知識の学習ってとこかしら?MSVとまでは言わないから、せめてTVシリーズや劇場版、OVAとかのガンダムの映像作品に登場する機体や特殊システムくらいは覚えなさい。ガンダムならTSU○AYAとかそこら辺のレンタルショップでレンタルしてるし、そらのバカもガンダムシリーズなら一通りは円盤もってるから、どっちでもいいから借りて来て観なさい。」

 

うん。

 

やっぱり海未ちゃんへのアドバイスも的確です。

 

「え、円盤?!円盤ってなんですか?!TSU○AYAは私でもわかりますが…。それに青空のバカってなんですか?!貴女は青空とどの様な関係なんですか?!」

 

そして今度は…

 

「円盤はDVDやBD…Blu-rayのことよ。それくらいわかりなさいよね。そらと私の関係は…悪いけどその説明は後回しよ。次は…西木野 真姫。」

 

「ナ、ナニよ!」

 

「回避、防御、射撃、格闘。初心者ながらその全てが近年のスクールファイターの平均値を大きく越えているわ。戦闘面ではさっきの園田 海未と同じで、欠点らしい欠点は見当たらないわ。ただ、仲間がヤられたときに簡単にキレるのは気をつけなさい。時として怒りは自分の普段の実力以上の力を引き出してくれるけど、視野が狭まって思わぬところで足元を掬われちゃうわよ。格下相手に不覚を取ることになるかもしれないわ。キレるなっては言わないわ。怒りを…自分の感情をうまくコントロールしなさい。アンタにはそれができるだけの優れた“知性”があるんだから。その優れた“知性”で暴れ狂う“感情”を無理矢理にでもねじ伏せてみせなさい。いい?心は熱く、頭は常にクールに、よ。あとは園田 海未と同じで素組の卒業とガンダムの知識の学習ね。」

 

真姫ちゃんへのアドバイスでした。

 

「心は熱く…頭はクールに…。」

 

真姫ちゃんは矢澤 にこさんのアドバイスに思うところがあったみたいで、最後に言われた一声をポツリと呟きました。

 

心は熱く、頭はクールに。

 

って。

 

「いきなりはムリだろうから、少しずつでいいわ。ま、がんばりなさい。で、お次は星空 凛。」

 

真姫ちゃんへのアドバイスを終えた矢澤 にこさんは、次は凛ちゃんへと向き直り…

 

「にゃ、今度は凛かにゃ?!」

 

凛ちゃんへとアドバイスを始めました。

 

「アンタは使ってる機体とアンタ自身の持ち味が決定的に合ってないわ。アンタ、今のあの防御特化の機体を使ってバトルしていて、正直言って狭苦しく感じてない?」

 

矢澤 にこさんは、防御特化のガンプラ“ベニャッガイ”を使っていて狭苦しくない?って、凛ちゃんに優しく語りかけます。

 

「そ、それは……でもベニャッガイはかよちんが凛のためにって……。」

 

どうやら図星を突かれちゃったみたいな凛ちゃんは、矢澤 にこさんの語りかけに語尾にいつもの“にゃ”を付けるのも忘れて“でも…”と力なく答えました。

 

凛ちゃんにとってベニャッガイは大好きな親友の花陽ちゃんが、凛ちゃんのためにって用意してくれたとても大切なガンプラです。

 

そうそう簡単に乗り換えなんてできないよね。

 

もしも凛ちゃんにネコミミが付いていたら、きっと今の凛ちゃんはネコミミはへにゃってなっちゃってます。

 

そんなへにゃミミ状態の凛ちゃんに矢澤 にこさんは…

 

「やっぱり自分自身でわかってたんじゃない。今の機体と自分の持ち味が合ってないってこと。親友が自分ためにって頑張って用意してくれたガンプラを大切に想うのは悪いことじゃないわ。むしろガンプラを大切にしてるってことはスゴく良いことよ。でもね、もしアンタが、アンタたちが本気でガンプライブを勝ち抜こうと思ってるんだったら、ちゃんと自分自身の持ち味が活かせる機体に乗り換えなさい。私は別にあのベニャッガイってガンプラを捨てろとか壊せって言ってるワケじゃないわ。少しだけお休みしてもらって、自分自身がのびのびと、そして今よりももっと楽しく戦えるガンプラを作ろうって話なの。アンタにはあんなにスゴい防御特化の機体を作れちゃう、頼れる凄腕ビルダーの親友がいるんでしょ?その親友と話し合って、今度は一緒にアンタが望むアンタ自身のガンプラを作ってみなさい。そうすれば、きっとアンタは今よりもガンプラバトルが楽しくなるわ。ガンプラバトルが好きになるわ。そして…ガンプラバトルが強くなるわ。」

 

優しく、そして丁寧に語りかけてあげました。

 

「凛が望む凛自身のガンプラ…。凛のガンプラは………。」

 

凛ちゃんは矢澤 にこさんのお話を聞いて、心が動かされたみたいだね。

 

きっと花陽ちゃんと協力して、凛ちゃんにピッタリの素敵なガンプラを作るね。

 

矢澤 にこさんに“いらない”って言われちゃったことりは、きっともうみんなとは一緒に飛べないけど、凛ちゃんの作る凛ちゃんの望む新しいガンプラを楽しみにしてるね。

 

「もちろん私も手伝うし、どっかの公式戦トラウマな元チャンピオン様にも手伝わせるわ。必要なら私の知り合いに小泉 花陽に負けないくらいに凄腕のビルダーがいるから、お願いして手伝ってもらえるようにもするわ。 (もっとも、あのデカ乳タヌキ女に頭下げんのはスッゴく屈辱だけどね。ま、かわいい後輩のためなら仕方ないわ。) だからおふざけなしでちょっと真剣に考えてみて。」

 

「うん…。」

 

「いい子ね。さて、次は…小泉 花陽。アンタよ。」

 

凛ちゃんとのお話が終わると、矢澤 にこさんは今度は花陽ちゃんへと語りかけます。

 

「ひゃ、ひゃい!お手柔らかにお願いしまっしゅ!!!」

 

「別に採って喰おうってワケじゃないんだから、そんなにビビらなくてもいいわよ。」

 

ちょっと怯え花陽ちゃんに、矢澤にこさんはさっきの凛ちゃんの時みたいに優しい口調でビビらなくてもいいよって言うと、少し微笑んでみせました。

 

その微笑みをうつむいている状態からチラリと横目で見たはことりは、とてもキレイな微笑みだな、って思いました。

 

ことりはことりのことを“いらない”って言った相手なのも忘れて、そんなキレイな微笑みに思わずボーッと見惚れてしまいました。

 

この人…見かけはとても幼く見えてキレイって言うよりもかわいいって言った方が似合う容姿なんだけど、今の表情はとっても大人っぽくてキレイで…。

 

悔しいけど、ことりじゃあんなにキレイに微笑むことなんてできません。

 

「そ、そうなんですか…?」

 

そうこうしているうちに、矢澤 にこさんのお話が始まりました。

 

「そうなの。ったく…私を何だと思ってるのよ…で、小泉 花陽。現状でもトップクラスのビルダー能力を持ち、そしておそらくは史上初めて電子精霊4体と同時に契約を交わしたレアな“精霊使い(エレメンタラー)”。電子精霊持ちってことでファイターとしての能力も悪くはないわ。伸び代もまだまだあるしね。普段は臆病であまり前に出たがらないみたいだけど、ここぞと言うときには勇気を振り絞って前に出ることもできる。怖くてもみんなのために前に出れるその勇気…私は高く評価するわ。課題は…そうね。もう少し近接戦闘…ってか格闘戦の技術も身につけた方がいいかしら?アンタ、格闘戦はあまり得意じゃないでしょ?」

 

怖くても勇気を振り絞って前に…か。

 

花陽ちゃんはほんとに強いよね。

 

みんなのために…か。

 

ことりは…ことりには…そんなことできないよ…。

 

怖くて怖くて、身体が震えて動けなくなっちゃう。

 

今日だってみんなががんばってるのに、怖くてなにもできなくなっちゃった…。

 

だから…だから…矢澤 にこさんは…ことりを“いらない”って言ったんだよね。

 

「うっ!それは…そのー…」

 

「苦手でもいいの。誰にだって得手不得手はあるんだもの。私にだって苦手なことはあるわ。ただね?苦手なままで放置しちゃダメってこと。せっかく怖くても勇気を振り絞って前に出れるんだから、その時にちょっとやそっとじゃヤられないように、格闘戦の技術も身に付けなさいって話なのよ。幸い、そらのバカは近接格闘戦が得意だから色々と教えてもらいなさい。そして少しずつでもいいから教わった技術を自分の物にできるように練習してみなさい。まずは前衛が抜かれて自分のところまで敵機が近付いてきたときに、前衛組が援護に来てくれるまでの間、1人で自衛できるくらいの技術を身に付けましょ。大丈夫よ。アンタには頼れる相棒が4体もいるんだから。がんばりましょ。」

 

「は、はひ!」

 

矢澤 にこさんのお話を聞きながら、ことりがさらに悲しい気持ちになっていると…

 

「さて、みんなだいたい自分の長所と短所を把握できたわね?明日からはさっき私が言った課題を意識しながら立ち回ってみなさい。星空 凛はどんな機体が自分に合ってるか、ちゃんと考えてみなさいね。それじゃ今日は解散!明日は放課後になったら一旦ガンプラバトル部の部室に集合よ!ガンプラバトル部への入部届けにサインしてもらうからそのつもりで!あぁ、そうそう。アンタたちガンプラバトル部の部室の場所わかんないわよね?そらなら知ってるから適当に案内してもらいなさい。」

 

矢澤 にこさんはそう言ってお話を終わらせようとしました。

 

でも…

 

「は、はい。わかりました…って!そうじゃありません!!!私達の課題を洗い出して提示してくれた事には感謝しますが、そんな事よりもことりです!ことり!!!何故ことりはいらないだなんて言うのですか!ことりは私達の中では1番のベテランファイターなんですよ!青空を除けば私達の中で1番強いファイターなんです!そのことりが“いらない”とはとてもではありませんが納得出来ません!!!そもそも!ことりが“いらない”理由は何なんですか!!!」

 

「そ、そうだよ!海未ちゃんの言ってること半分もわかんなかったけど、ことりちゃんが“いらない”なんて変だよ!だってことりちゃんだよ!ことりちゃんなんだよ!!!ことりちゃんはことりちゃんだからぜーったいにことりちゃんなんだもん!!!ことりちゃんはいらなくなんてないもん!!!みんなにやさしくいろいろと教えてくれたから、いい人だなーって思ったのに!なんでことりちゃんにだけいじわるするの!!!」

 

海未ちゃんと穂乃果ちゃんが矢澤 にこさんのお話を遮り、ことりのことをいらなくななんてないって言ってくれました。

 

ことりは矢澤 にこさんがどうしてことりは“いらない”って言ったのか、その理由を理解してはいるけど…それでも2人の大切な幼馴染みがことりのことをいらなくなんてないって言ってくれて…その言葉がとても嬉しくて嬉しくて…凍りついたように冷たくなっていた胸の中が、少しだけ暖かくなったような気がしました。

 

けれども…

 

「はぁ…私は南 ことりは“いらない”って言ったの。私が“いらない”って言ったんだから、それ以上でもそれ以下でもないってのよ。それに南 ことりを“いらない”って言ったちゃんとした理由だってあるわ。説明してあげよっか?私は別に構わないけど…でもいいの?本人の前で“いらない”理由なんて言っていいの?下手するとトラウマになるわよ?アンタたちの大切な“オトモダチ”が立ち直れなくなるわよ?」

 

矢澤 にこさんは2人の抗議を一切受け付けずに、まるで穂乃果ちゃんと海未ちゃんを挑発するかのように、ことりがいらない理由を話してもいいの?って言い放ちました。

 

「…と…ら…うま…………(穂乃果?穂乃果?大丈夫?) っ!(だ、だいじょぶ!だいじょぶだよ!穂乃果はもうひとりじゃないから!トラウマなんかに負けないもん!) (ならいいんだけど…無理はしないでね?ダメそうなときはホノカが変わるから言ってね?) (うん!ありがと!ホノカ!) だいじょぶ!ことりちゃんは強い子だから!!!ぜーったいにだいじょぶ!!!!」

 

穂乃果ちゃんは矢澤 にこさんの言葉を聞いて、一瞬だけ何かを迷っているような素振りをみせたけど、すぐに自信満々でことりは強い子だから絶対に大丈夫って言ってくれました。

 

穂乃果ちゃんはことりは強いって言ったくれるけど…ことりは…強くなんてないの。

 

今だって何も言えないでうつむいているだけ。

 

昔からそう。

 

辛いこと。

 

悲しいこと。

 

色んなネガティブなことに遇う度に、ことりはただうつむいてじっとしているだけ。

 

嫌なことが過ぎ去ってくれるのをうつむいて待っているだけ。

 

穂乃果ちゃんみたいに、顔をあげて立ち向かったりなんてできないの。

 

ことりは弱い虫さんだから。

 

「へぇ…ずいぶんと面白いこと言うじゃない。南 ことりが強い?ねぇ、アンタ…それ本気で言ってんの?」

 

だから…今もただうつむいて、全てが終わるのを待とう。

 

それが弱いことりにできる精一杯のことだから。

 

「えっ?」

 

「勝てる見込みがなくなるとすぐに逃げようとする。挙げ句の果てには強者の前に出るとブルブルガタガタ震えて動けなくなる。そんなヤツが強い?はん!ちゃんちゃらおかいしわ!」

 

「ちゃ、ちゃんちゃら?ナニソレ?!穂乃果よくわかんない!」

 

「はぁ…これだからアホはイヤなのよ…。」

 

「穂乃果!アホじゃないもん!!!」

 

ごめんね、穂乃果ちゃん。

 

うつむいて涙を堪えてる“ど”シリアス真っ最中のことりだけど、“ちゃんちゃらおかしい”もわかんない穂乃果ちゃんはやっぱり穂乃果ちゃん(アホ)だと思うよ。

 

そこだけはどんなにシリアスに浸っていたとしても、ことりは否定できないよ。

 

ほんとごめんね。

 

「穂乃果!よくわからないなら少し黙っていて下さい!このアホは放っておいて…ことりが逃げだそうとする?何かの間違いでは無いですか?ことりならば逃げ出そうとするよりも先に、まずはぶっぱ~♪ぶっぱ~♪とか言いながら、バスターライフルを振り回して私達諸とも全てを消し飛ばそうとする筈です!あの凶暴なことりがたかが自分よりも強い相手に怯えてガタガタブルブル震えるなんてあり得ません!!!」

 

そして海未ちゃん…ことりが凶暴ってど~ゆ~意味かな?

 

ことりだって女の子なんだから、強い相手に出会ってしまったら、怖くてガタガタブルブルになっちゃうよ。

 

「いや、凶暴なことりがってそれ幼馴染みの親友相手に言う言葉なの?まぁいいけど……園田 海未、アンタが言ったそのバスターライフルを振り回して、ってのはただの虚勢よ。南 ことりはあえて派手な…それこそ味方を巻き込むようなバカみたいに派手な振る舞いをして、今まで自分の弱さを必死になって隠して来たのよ。」

 

ぶっちゃけ…長年一緒に歩んできた大切な幼馴染みの2人よりも、矢澤 にこさんの方がことりのことを理解してます。

 

なんだか…ちょっと微妙な気持ちになってきちゃいますね。

 

「えぇぇぇ?!ことり先輩のあの凶悪な巻き込みぶっぱ~♪がただの虚勢ですか?!」

 

「無いわ。絶対に。アレはむしろ、毎回ノリノリでぶっ放してるでしょ。」

 

「うにゃ。真姫ちゃんの言う通りにゃ。アレはノリノリでマジでマジモンでヤってるヤツだにゃ。」

 

そしてこの3人もことりをなんだと思ってるんでしょうか。

 

泣くの止めてヤっちゃおっか?

 

「花陽!真姫!凛!今ちょっと真面目なお話をしているので茶化さないで下さい!!!おせんべいでも食べて大人しくしてなさい!」

 

「「「はーい。」」」

 

ことりが失礼千万なみんなを一思いにヤっちゃおっか?とか考えていると…

 

「別に大人しくしてなくてもいいわよ。だってこの話はもう終わりだもの。はい!それじゃ今度こそ解散!」

 

ことりたちの座っているテーブルに向かって来る足音が聞こえてきました。

 

この足音は…

 

「待って下さい!!!」

 

そう…きっと…

 

「俺も少し待って欲しいな。なぁ、にこちゃん。」

 

ソラ君の足音です。

 

「え?あ!青空!!!」

 

大好きな人の声に反応するように、ことりが涙を堪えるためにうつむいていた顔を上げたその先には、予想通りにことりの大好きな人が…ソラ君がいました。

 

ソラ君が来てくれたんですぅ。

 

ことりを助けに来てくれたんですぅ。

 

あのときみたいに…。

 

始まりのバトルロイヤルのときに…綺羅 ツバサさんと遭遇戦になっちゃったときみたいに…。

 

ソラ君がことりのことを助けに来てくれたんですぅ。

 

ソラ君の姿を見つけたことりは、今度はさっきまでとは逆に、うれしくて涙がでてきちゃいそうになっちゃいました。

 

「ふん。ようやく来たわね。バカそら。」

 

ことりがまた泣きそうになっちゃっている中、矢澤 にこさんはやって来たソラ君に向けて“ニヤリ”と笑い、とっても親密そうに“バカそら”って呼びかけていました。

 

その光景はなんだか長年連れ添った熟年夫婦のようで…。

 

矢澤 にこさんがソラ君のお知り合いなのは気づいていましたが、まさかこんなに深そうな関係だったなんて…。

 

“いらない”って言われて悲しくて泣いちゃいそうになって、今度はソラ君が来てくれてうれしくて泣いちゃいそうになって…けれども…今のことりは…シットデクルイソウデスゥ♪

 

※ 狂鳥状態ことり語は非常に読みくいので、同時進行で翻訳文を掲載いたします。

 

「誰がバカだ。にこちゃんの方が俺よりバカだろ。ってか遅れたのは誰のせいだと思ってんだ。にこちゃんが俺にちびっ子たちのお迎えを頼んだから遅れたんだろーが。しかも…買い物とか言っといてアミュセンで穂乃果たち相手にガンプラバトルしてたんだろ?」

 

「アンタがいるとこの子たちの実力を計るなんてできないでしょ。お迎えに行って欲しかったのはほんとだしね。どう?みんないい子にお留守番してる?」

 

ホラ。

 

チビッコタチノオムカエトカ、オルスバントカイイヤガッテマスゥ。

※ちびっ子達のお迎えとか、お留守番とか言いやがってます。

 

「こころがしっかりしてるから問題ねぇーよ。それよりも…なんでことりさんがいらねぇーとか言うんだよ?」

 

“ココロ”ッテコハフタリノアイノケッショウデスカ?スカ?スカ?スカ?

※“こころ”ってのは2人の愛の結晶ですか?すか?すか?すか?

 

「ふん。アンタだって気づいてたんでしょ?南 ことりのことは。アンタが放置してるから私が代わりに言ってやっただけよ。なに?悪い?」

 

「悪いに決まってるだろ!よりにもよって“いらない”なんて言いやがって!!!」

 

「今のままなら南ことりが“いらない”のはほんとだもん。」

 

「言い方ってもんがあるだろ!!!」

 

「ほら、私って不器用だから♪」

 

「ナニが不器用だから♪だ!にこちゃん大抵のことはそつなくこなしちまうだろーが!」

 

「にこにー♪天才だもーん♪」

 

ダマッテキイテイレバ…ガチデジュクネンフ~フミタイナカイワシヤガリガッテ。

※黙って聞いていれば…ガチで熟年夫婦みたいな会話しやがりやがって、

 

コレハアレダネ。

※これはアレだね

 

カバンノナカノホ~チョ~ノデバンダネ。

※鞄の中の包丁の出番だね。

 

コンヤノコンダテハ“ノー・クラウン”サンノノオサシミダネ。ダネ。ダネ。ダネ。ダネ。ダネ。

※今夜の献立は“無冠の女王”さんのお刺身だね。だね。だね。だね。だね。だね。

 

「あ、そう。ことりさん。このバカが言ったことは気にすんな。見ての通りにこちゃんってバカだからさ。バカがバカなこと言ってるなー程度でマジに受け取んなくていいから。ことりさんは間違いなく俺たちチーム“μ's”に必要な人材だからさ。」

 

アァ。

 

ヤッパリソラクンハヤサシイヨネ。

※やっぱりソラ君は優しいね。

 

コンヤハイッショニオサシミタベヨ♪

※今夜は一緒にお刺身食べようね♪

 

メノマエニイヤガルコノクソチビオンナヲキュットシメテ、シメタテノ“ノー・クラウン”サンデシンセンナオサシミヲツクルカラネ♪

※目の前に居やがるこのクソチビ女をキュっと〆て、〆たての“無冠の女王”さんで新鮮なお刺身を造るからね♪

 

「衣装係りとしてね♪」

 

…………シメルマエニオンナノコニウマレタコトヲコウカイサセタホ~ガイイカナ?カナ?カナ?カナ?カナ?カナ?

※……〆る前に女の子に産まれて来た事を後悔させた方がイイかな?かな?かな?かな?かな?かな?

 

「オイ!ゴルゥラァァァァァ!!!ヤザワァァァァァァ!!!テメェはちょっと黙ってろ!!!いい加減にしねぇーと足腰立たなくなるでぶち込むぞ!!!ゴルゥラァ!!!」

 

ダメダヨ。

※駄目だよ。

 

ソラクンガコンナクソチビオンナノアソコニイレチャダメ。

※ソラ君がこんなクソチビ女のアソコに挿れちゃ駄目。

 

コンナクソチビオンナナンカ、ブタゴヤニデモブチコンデウワサノドリル○ン○ンデオカサレチャエバイインダ。

※こんなクソチビ女なんか、豚小屋にでもぶち込んで噂のドリルち○ち○で犯されちゃえばイイんだ。

 

「いやぁ~ん♪にこにー♪今夜もそらのバカに犯されちゃう~♪足腰立たなくなるまでぇ~♪ずぼずぼされちゃってぇ~♪アへらせられちゃうんだわぁ~♪もうらめぇ~♪とか、もうかんにんしてぇ~♪とか言わされちゃうんだわぁ~♪」

 

ナニガ“ラメェ~♪”ダ。

※ナニが“らめぇ~♪”だ。

 

ナニガコンヤ“モ”ダ。

※ナニが今夜“も”だ。

 

ムカツク。

※ムカつく。

 

アァ。ムカツク。

※あぁ。ムカつく。

 

○ネバイイノニ。

※○ねばイイのに。

 

ソウダ。

※そうだ。

 

○ネバイインダ。

※○ねばイイんだ。

 

○ネ。

※○ね。

 

○ネ。

※○ね。

 

○ネ。

※○ね。

 

○ネ。

※○ね。

 

○ネ。

※○ね。

 

○ネ。○ネ。○ネ。○ネ。○ネ。○ネ。○ネ。○ネ。○ネ。○ネ…………コンヤ“モ?イマ…コンヤ…“も”って言いましたか?

 

ことりは真っ黒な感情に支配されていつものように堕ちゃっていましたが、ソラ君と矢澤 にこさんのお話の中でとても…そう、とても、とても、と~っても、気になる一言を聞いて、思わず正気に返っちゃいました。

 

それは…

 

「もうらめぇ~♪ってなんかムカつきますね………………今…今夜“も”と言いましたか?今夜“も”ですか?えっ?“も”って何ですか?“も”って?」

 

そう。

 

今夜“も”ですぅ。

 

「はひ!花陽もばっちり聞いちゃいました!今!今夜“も”って言いました!」

 

「えぇ。私も今夜“も”って聞こえたわ。」

 

「にゃ?にゃ?今夜“も”ってことは昨日“も”足腰立たなくなるで犯されたってことにゃ?」

 

「ん~?穂乃果はよくわかんない?(大丈夫。穂乃果はわかなくてもいいから♪)」

 

「とりあえず…誠に心苦しいのですが、現在進行形で問題にしていたことりの事は一旦そこら辺に置いておくとしまして………今夜“も”の“も”について……きっちりしっかりはっきりと!説明して貰いましょうか!!!」

 

「「あっ。やぶ蛇った。」」

 

ことりもシリアスは1回止めて、そのことについて深くついきゅ~したい気分になってきました♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

ことりちゃん♪シリアスモードから大復活♪です♪です♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


うつ向いてグダグダウジウジと凹んでいたことりさん。
にこちゃんの不用意な一言を聞いて見事に復活することができました。
次回は復活したことりさんを加えた肉食獣の群れが、にこちゃんとソラの関係を厳しく追求します。
果たしてにこちゃんは生き延びることが出来るのか…。
そう言えば…ソラは主人公なのにかなり久しぶりの登場でしたね…。
これでいいのか主人公?

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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第7話A「無冠の女王」そのじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

シュバ剣4凸三本目がようやく完成したQooオレンジでございます。
理想編成まであと半分…。

今回はにこちゃんsideの13回目となります。
今回はにこちゃんが生き残るためにがんばルビィします。


それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうさん 始まります。






























前回、チーム“μ's”特有のグダグダ空間に何度も何度も引き込まれながら、なんとか南 ことりへのテコ入れを始めた私。

 

そこに良いタイミングで私の可愛い妹たちのお迎えを終えたそらのバカがやって来たわ。

 

それからはいつもの私とそらのノリで楽しくおしゃべりしてたんだけど…。

 

「作戦タァァァァァァァァァァァイムゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!バカそら!!!ちょっとこっち来なさい!!!」

 

「お、おうよ!」

 

チッ!

 

完全無欠の大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤なにこにー様としたことが、思いきっりしくじっちまったわ。

 

そう…周りにチーム“μ's”の連中が居ることをすっかり忘れて、ついついいつもの…そらと2人きりのときのノリで、あっは~ん♪らめぇ~♪とか調子に乗って言ってたら、思わずポロっと今夜“も”だなんて余計な一言まで言っちゃったわ!

 

私の失言に気づい途端、目の前のチーム“μ's”の連中の目の色が目に見えて変わりやがるし!

 

あの目…あの目は…そう!そうよ!

 

獲物を前にした凶悪な肉食獣とかの目とおんなじ目よ!

 

こっちを噛み殺そうとしていやがるヤヴェーイ目よ!!!

 

もしくはこの前、希と絵里と私の3人で食べ放題の焼肉屋さんに言ったときの焼けたお肉を狙う希の目よ!

 

あのデカ乳タヌキ女!焼肉屋さんに行くとテンションが“限界突破(リミットバースト)”して普段の希じゃ考えられないくらいに攻撃的になるのよ!

 

ぶっちゃけ怖いのよ!焼肉屋さんに降臨した希ってめっちゃ怖いのよ!

 

だって希のヤツったら焼けたお肉を取ろうとお箸を伸ばすとギロっと殺意のこもった瞳でこっちを睨んできやがるのよ!

 

食べ放題なんだから別に睨まなくてもイイじゃないの!

 

そもそもあの焼いてたお肉は私が焼いてたお肉なのよ!

 

所有権は私にあるはずよ!!!

 

なのにあのデカ乳タヌキ女ときたら網の上のお肉は全てうちのもんや!と言わんばかりに睨んできやがるの!

 

なくない?あり得なくない?

 

絶対にあり得ないわよね?

 

あり得ないけど…でもめっちゃ怖くて逆らえなかったのよ!

 

久しぶりに命の危機をガチで感じたわ…。

 

あのときは希がお肉喰いまくって満腹になって満足するまで、絵里と2人で肩を寄せあって焼かなくても食べれるサラダとかもしゃもしゃしてたじゃない!

 

お肉食べに来たってのになんでサラダをメインに食べなきゃダメなのよ!!!

 

意識高い系じゃないんだから焼肉屋さんでサラダをメインにもしゃもしゃとか私はイヤよ!

 

しかもよ!あの天敵のロシアンキツネ女と肩寄せあってよ?!

 

絵里も絵里よ!

 

普段から希の親友とかぬかしやがるなら、お肉を目の前にして暴走してる希を止めてよね!!!

 

それをガクガクブルブル震えて“痛くされるのは好きだけど、まだ死にたくはないわ”とかワケわからんこと言いやがって!

 

希を止めたら死ぬの?死んじゃうの?

 

やっぱりこわっ!!!

 

ってかさりげなく焼肉魔神希のことを思い出してかるーく現実逃避してたけど、5対10個の肉食獣っぽいヤヴェーイ瞳でガン見されてると、なんかライオンの前にノコノコと何にも考えないでアホ~っと出てきちゃった能天気なウサギみたいな気分になっちゃうわね…。

 

アホと言えば…高坂 穂乃果だけは口を半開きにしてキョトンとしながら、やっぱり何にも考えていないようなアホ~っとした顔でこっち見たり肉食獣の群れを見たりしてるけど…この子はアホ過ぎて私の犯した致命的なミスに気づいてないのね。

 

うん。

 

なんかこの子のアホ面を見ていると肉食獣に睨まれて荒んじゃった心が急激に癒されちゃってくわー。

 

これが真性のアホの力ってヤツなのね。

 

一部の富裕層にばっかりお金が回っていくこのろくでもない世界には癒しが足りないって常々思ってきたけど、世界に足りなかったのは癒しなんかじゃなくアホだったのね。

 

「構いませんよ。それでは作戦タイムは3秒間です。いーち、にー…」

 

って!アホ見てアホなこと考えてたら作戦タイムが3秒?!

 

しかもカウントが始まってるし?!

 

と、止めなきゃ!

 

まずはとにかくカウントを止めなきゃ!!!

 

「うぉい!待て!作戦タイムがたったの3秒間なんて短すぎるわよ!!!って!いーち♪にー♪とかあと1秒しかないじゃない!!!残り1秒でナニができんのよ!!!」

 

「1秒あれば舌を噛み切る事くらいは出来ますよ。」

 

「怖いし!舌を噛み切る事くらいは出来ますよ。とか真顔で言ってるのが超怖いし!!!えっ?!ナニ?!もしかして園田 海未はサイコさん?!サイコさんなの?!サイコさんガンダム・ソノダウミーなの?!」

 

「なんですかそのサイコさんガンダム・ソノダウミーって?それと舌を噛み切るのがお嫌なら、私が介錯して差し上げますので腹でも切りますか?特別に錆びまくって刃こぼれしまくってる切れ味なんて皆無の刀を使って介錯して差し上げますよ。技も業(わざ)もなくただ力任せに振り下ろしますので、一撃で首を跳ねることは絶対に出来ませんから、精々その命の炎が燃え尽きるまで苦しんで地獄へと逝って下さいね。」

 

「だから待てぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!お願いだからほんと待って!どーしてさっきから私が死ぬ方向で話が進んでるのよ?!死なないわよ?!にこにー死なないからね!舌を噛み切ったりしないし腹も切らないからね!!!ってかなんなの?!錆びまくって刃こぼれしまくってる刀を使って介錯とかマジでなんなの?!介錯って苦しまないように首をスパッとはねて楽に死ねるようにするお手伝いよね?!それをせいぜい苦しんで地獄へ逝けってなんかもう悪意しか感じられないってのよ!ヤるならヤるでせめて苦しまないようにヤりなさいよ!!!」

 

「ちゅん?矢澤 にこさんはわがままさん?」

 

「ちゅん?じゃねぇーよ!わがままさんじゃねぇーよ!ってかなんでさっきまでうつむいて涙を必死に堪えながら悲劇のヒロインっぽく耐えていたハズの南 ことりが急に意気揚々と満面の笑顔で復活してカバンの中からあきらかに包丁っぽいモノが包まれてそうな形状してるタオルの塊を嬉しそうににっこにこにー♪して取り出してんのよ!!!おかしいでしょ!絶対におかしいでしょ!アンタ!さっきさまで“ど”が付くシリアスしてたでしょ!!!どこに行ったのよ!シリアスはどこに行ったのよ!おーい!シリアスさーん!どっこですかー?隠れてないで出てきてくださーい!にこにー様のお♪ね♪が♪い♪ダゾ♪」

 

「はーい。凛はダゾ♪とか言ってる寒くて痛い人には水責めとかで口を割らせるついでにぬっ殺せばいいと思いまーす。」

 

「あ、ぬっ殺してイイなら花陽はスカフィズムって拷問試してみたいです!ちょっと前にネットで見かけた拷問方法なんですけど……※ここで書いちゃうと色々といやーん♪なので、以下略です♪気になる人は“スカフィズム”で検索♪検索♪あ、でも割りとガチで閲覧注意ですよ!エロい系の拷問を期待していると凹みますよ!どっちかって言えば大抵の人は嫌悪感を示しちゃうような拷問ですよ!まぁ一部の特殊な性癖を持ってる人にはご褒美だぜ!なんですけどねー。とにかく忠告したにもかかわらず、それでもイイゼ!って人だけ検索してみてくださいね♪花陽からお願いです♪忠告無視して検索して気持ち悪くなっても当方は一切の責任を負いかねます♪ご了承ください♪……ねっ!どうですか!面白そうですよね!それにそちらの矢澤先輩さんも毎日おいすぅーいハチミツとミルクをたーっぷりお腹一杯になるまで食べれるのでハッピーですよ♪ちなみにしっかりと動画に撮ってその手のマニアな人たちに高値で売り払って花陽のお米代の足しにしてあげますね♪いやー♪花陽ったら天才ですね!」

 

「やめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!!!なんだそのあきらかに頭のおかしい特殊性癖の塊みたいな拷問は!!!毎回お昼頃に更新してるんだからまかり間違って食事中の人が興味本位で検索♪検索♪しちゃったらどーすんのよ!!!バカなの?!小泉 花陽はバカなの?!バカなんでしょ!ってかその手のマニア売り払って米代の足しにするとかふざけんな!!!てめぇの米代くらいてめぇで稼ぎないってのよ!!!」

 

「えっ?面倒なのでイヤです。さぁ♪矢澤先輩さん♪楽しい楽しいビデオ撮影のお時間ですよー♪」

 

「待って、花陽。それはダメよ。」

 

あっ。

 

ここに来て静観していた西木野 真姫が急にしゃべりだしたわよ?!

 

しかも“ダメよ”って!

 

ダメよってことは止めてるってことよね?

 

らぶりーにこにーの命を狙ってきやがってるこの頭のおかしい連中から守ってくれるってことよね?

 

ちなみに…いの一番ににこにーのこと守んなきゃいけないそらのバカはさっきから園田 海未に睨まれて身動きとれなくなっちゃってるわ。

 

にこのこと助けなさいよね!って文句の一言も言ってやりたいとこなんだけど…アレは動いたらヤバいわ。

 

動いた途端に首ちょんぱされそうな感じよ。

 

だからそら!迂闊に動いちゃダメよ!

 

アンタはまだこんなとこで死んじゃダメなんだから!

 

いつかにこと結婚して幸せな家庭を築くんだから、こんなとこで死んじゃ絶対にダメなんだからね!!!

 

とにかく!

 

頭のおかしい連中の中でも西木野 真姫はまだマシっほいわ。

 

西木野 真姫を起点になんとかこの頭のおかしい状況を打開する策を探さなきゃ!

 

大丈夫!

 

私は“無冠の女王(ノー・クラウン)”の矢澤 にこ様よ!

 

この程度のピンチなんてへっちゃら…

 

「そんな殺し方したら汚いじゃない。殺すならもっと綺麗に殺すか、死体が残らないような殺し方にしなさい。」

 

じゃなかった?!

 

あるぅぅぅぅぅれぇぇぇぇ?!

 

西木野 真姫はまともなんじゃないの?!

 

よってたかって酷いことされて殺されそうになってるにこにー様のこと助けてくれるまじえんじぇーなんじゃないの?!

 

世間一般では“にこまき”、もしくは“まきにこ”のカップリングは鉄板よ!鉄板!

 

西木野 真姫にとってこのらぶりーちゃーみーなにこにー様は鉄板カップリングの片割れなのよ!

 

それを見捨てるの?!

 

見捨てちゃうの?!

 

鉄板カップリングの片割れを見捨てたあげくに、死体が残らないような殺し方にしなさいってひどくない?!

 

綺麗に殺すならまだしも死体が残らないような殺し方って、死体が残らないとにこにーの殺人が立証されないじゃないの!

 

死体が残らないと下手すると行方不明扱いになっちゃうじゃない!

 

にこが行方不明になんてなったらママやこころたちがどれだけ心配すると思ってんのよ!

 

しかも行方不明って扱いなだけで実際には殺されてるし!

 

ってかいつの間にか完全に殺されることになってるし?!

 

「なんなら私のとこの病院で死体を処理してもいいから、とにかく証拠は残さないような殺し方にしなさいね。警視庁の1番上のおじさまとか蒔苗のおじいさまににお願いして、警察の捜査を黙らせるのは簡単だけど、たまに妙な正義感振りかざして“無かったこと”にした事件を嗅ぎ回るバカもいるの。そんなヤツをまたいちいち消すのも地味に面倒なのよ。」

 

「このツンデレセレブ姫ぶっちゃけたし!警察の捜査を黙らせるのは簡単とかぶっちゃけちゃったし!ってか警視庁の1番上のおじさまって警視総監?!それともまさか警視庁長官?!さらにその上の官房長?!」

 

かんぼーちょー!しっかりしてしてください!かんぼーちょー!

 

ノリと勢いでボケてみたけど、このネタわかる人いんのかしら?

 

ガンプライブ見てる人で相棒見てる人とかいんの?

 

にこにー思うんだけど、相棒の相棒はやっぱり亀山君よね!

 

亀山君が特命課を辞めるときなんてもうね、なんかね、眼からナニかよくわかんない液体が流れてきちゃったわ。

 

だってアレはムリよ!

 

亀山君と伊丹さんの最後のやり取り!

 

右京さんとのお別れもじーんと来ちゃうけど、それ以上にあの2人のやり取りが…もう!ダメ!

 

にこにー泣いちゃう!

 

泣いちゃうんだから!

 

亀山君…特命課に帰って来るのはムリでも、また日本に帰ってきてさりげなく右京さんに協力とかしないかしら?

 

大人の事情でムリなんでしょうけどね。

 

「って!呑気に相棒のこと語ってるヒマないし!あとさりげなくスルーしようとしたけどやっぱりちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇい!!蒔苗って確か総理大臣の名前よね?!内閣総理大臣の蒔苗 東護ノ介よね?!えっ?!にこにーの殺人事件って総理大臣に揉み消させるの?一般市民でしかないにこにーの事件を日本で1番権力持ってる総理大臣に揉み消させるの?!」

 

「簡単よ。蒔苗のおじいさまって私に甘いから。手作りクッキーとか言って適当なお店でクッキー買ってラッピングして持っていって、渡すときにちょっと上目遣いで“おじいさま…真姫、お願いがあるんだけど…”とか言ってちょーっとお願いするだけで、たがが殺人事件の1つや500、すぐに手を回して揉み消してくれるわ。」

 

「うぉい!!!それでいいのか総理大臣!!!手作りクッキーって偽った買ったクッキー渡されたくらいで殺人事件の1つや500すぐに揉み消すとかダメで…しょ………殺人事件の1つや……“500”……?ね、ねぇ?西木野 真姫…。アンタ、今…殺人事件の1つや“500”とかって言った?」

 

「………知らない方がいいわ。先輩たちや花陽や凛が冗談で殺すとか騒いでるのと違って、私の場合は真実を知っちゃったらアナタ、本当に可哀想なことになるから。知らない方が良いこともこの世の中には沢山あるの。それとも…知りたい?知ったら2度と戻れなくなる“世界の秘密”ってヤツの片鱗を…。」

 

「こわっ!!!んなモン知らんでえーわ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、なんとか作戦タイムをもぎ取れたわ…。」

 

世界の秘密…その入り口をちょーっと覗きそうになって危うくレッドカードで現世から1発退場処分喰らいそうになったにこにー様だったけど、なんとか当初の予定を思い出して、交渉の果てに肉食獣の群れから見事に5分間の作戦タイムをもぎ取ってやったわ!

 

いやっふぅぅぅぅぅぅぅ♪

 

さっすがはにこにー様♪

 

伊達や酔狂で普段から世界のYAZAWAとか言ってるワケじゃないってのよ♪

 

にこにー様が本気を出しちゃえばこんなモンよ♪

 

そんなこんなで素晴らしき矢澤 にこにー様は毎度お馴染みのバカそらを引き連れて、肉食獣の群れが占拠していやがるテーブル席から離れたところまでやって来たわ!

 

さぁ!愛と努力とその他もろもろの成分で凶悪な肉食獣の群れからもぎ取った、5分間の作戦タイムをきっちり有意義に使いまくって、生き残るための作戦をバッチリ立案してやるんだから♪

 

んもぉ♪にこにーったらやっぱりステキすぎぃ♪

 

「なぁ、にこちゃん。あの凶悪な肉食獣の群れから作戦タイムをもぎ取ったのはいいけど、ぶっちゃけどーすんだよ?悪いけど俺には連中を黙らせてこの場をやり過ごせるようなナイスな作戦なんて、んな都合のいいモンはねぇーぞ?」

 

さっそくそらのバカと顔を寄せあってこそこそと肉食獣包囲網脱出作戦について話し合おうとしたんだけど、そらのバカったらいきなり匙を投げ捨てやがったのよ!

 

「このおバカ!バカはバカなりに無い頭絞りきって真面目に生き残るための方法を考えなさいよね!アンタ!一応はあの“アーリー・ジーニアス”とどっこいどっこいな程度には頭イイって設定なんだから!」

 

「おい待て!にこっぱち!にこちゃんのクセに設定とかメタいこと言うな!!!」

 

「にこっぱちってナニよ!にこっぱちって!あとメタでも何でもこのヤヴェーイ状況を乗り越えられんならどーでもイイってのよ!」

 

「イヤイヤイヤイヤイヤ!よくねぇーよ!これっぽっちもよくねぇーよ!!!」

 

「イ!イ!の!よ!!!たった今!このにこにー様が決めたの!!!」

 

「なんて不条理!!!」

 

不条理で結構!

 

にこにー様が世界のルールなんだから!!!

 

そんな感じでそらのバカをにこにーパワーで無理やり言い負かしてドヤ顔を決めてやっていると…

 

「あのー。楽しそうにいちゃらぶしているところ大変に申し訳ありませんが、作戦タイムの残り時間はあと3分ですよ?いちゃらぶしている暇があったら少しはマシな言い訳を考えた方が健全だと思いますよ?」

 

こちらをジト目で見ていた肉食獣1号の園田 海未がそんなことを言ってきたわ。

 

いちゃらぶだなんてそんなほんとのこと言われちゃったらにこにー照れちゃうじゃない♪

 

「って!さ、3分?!残り時間3分?!うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!しまった!ついついまたいつものノリでバカとバカなやり取りしちゃったじゃない!!!」

 

残り時間は3分!!!

 

考えるのよ!にこ!

 

生き残るためのたったひとつじゃないかもしれないけどとびっきりの冴えた方法を!!!

 

「おい待てにこちゃん!色々と突っ込みどころ満載すぎてどっから突っ込み入れればいいか迷っちまうけど、とりあえず毎回毎回なんでにこちゃんは俺のことバカって呼ぶんだよ!バカはにこちゃんだろ!」

 

ぐぬぬ!

 

このおバカは!

 

にこにー様がピンク色の脳細胞をフルドライブさせて色々と考えてんのに!

 

なんで邪魔しやがるのよ!

 

バカはバカなんだからバカなのよ!

 

あとにこにーバカじゃねーし!

 

ここ!特に大切よ!

 

にこにーバカじゃないってとこ!

 

はい!ここテストにでますよー!

 

にこにー検定にバッチリでますよー!

 

「うっさい!!!アンタの方がバカに決まってるでしょーが!にこにーバカじゃねーし!ぜんぜんバカじゃねーし!!!」

 

「バカだろ!限りなくバカだろ!そもそも赤点ギリギリでいつもテスト前に泣きついてくるバカはどこのバカだよ!バカじゃねーし!とか言い張んなら次のテスト勉強に付き合ってやんねーからな!!!」

 

それは困る!

 

激しく困るわ!

 

そらが勉強教えてくれなきゃ確実に赤点よ!

 

赤点祭りよ!!!

 

くっ!ここは下手に出てなんとしでもテスト勉強に付き合ってもらわなきゃ!

 

「あ、はい。いつも赤点ギリギリでテスト前に泣きつくのは私、矢澤 にこちゃんです。その節は毎度毎度ご迷惑をおかけしまくってます。今度のテストも家庭科と保健体育以外の全教科で赤点取る自信がめっちゃあるので、なにとぞいつものようににこにーのテスト勉強の方をよろしくお願いします。」

 

「ったく……ほんと、にこちゃんってにこちゃんだよな…。心配すんな。今回も寝ないでテスト勉強付き合ってやるから安心しろって。」

 

「うぅ~~!いつもありがとぉぉぉぉ!!!」

 

「泣くくらいなら普段から真面目に勉強すりゃいいのに。」

 

「イヤよ!勉強嫌いだもん!」

 

「ならおとなしく赤点取りまくって留年だな。」

 

「留年…あ♪留年したら来年はそらとおんなじ学年になれるわね♪それはそれでアリかも♪」

 

「アリなのかよ?!」

 

アリよ!アリ!

 

アリー・アル・サーシェスよ!

 

留年して来年また3年をやり直せばそらとおんなじクラスになれるのよ!

 

同じ教室よ!

 

思う存分いちゃらぶできるのよ!!!

 

アリだわ!

 

アリ過ぎるわ!!!

 

もういっちょおまけにアリー・アル・サーシェスだわ!!!

 

「は~い♪残り時間はあと1分ですぅ♪そろそろ辞世の句を詠む準備をお願いしま~す♪ちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪」

 

…………………………………………あと…い、1分?

 

 

「はっ?!し、しまった!またノリと勢いに任せてバカ話しまくっちゃった?!」

 

「やっぱにこちゃんバカだわ。」

 

「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!悔しいけど地味に否定できない状況になってるわ!ってかマジでどーしよ!ヤバいわ!かーなーりー!ヤバいわ!ヤヴェーイ♪だわ!!!」

 

「だな。仕方ねぇ…こうなったら…アレしかねぇーな。」

 

「アレ?アレってナニよ?!」

 

「逃げる。」

 

「……逃げる?」

 

「おうよ。逃げるんだよ。」

 

「逃げる…………それってもしかしなくてもかなりイイんじゃない?逃げる!イイじゃない!イイじゃないの!よっし!作戦は決まったわ!作戦タイムが終わったらソッコーで逃げ……れなそうかも。」

 

「は?なんでさ?!」

 

だって…

 

「アレ…見なさいよ。」

 

「アレってどれだよ…げぇ。」

 

私とそらが振り向いた視線の先には……

 

「めっちゃヤる気マンマンよ…アイツら…。」

 

今にも人を殺しそうな荒んだ眼をしながら弓に張られた弦の具合を確かめている園田 海未。

 

まるで天使のように慈愛に満ちまくった笑みを浮かべながら包丁を丁寧に丁寧にしゃこしゃこと研いでいる南 ことり。

 

ニヤニヤしながら大きな猫用の爪研ぎで爪の先端が鋭くなるように研いでいる星空 凛。

 

ナニかに取り憑かれたように山と積まれた呆れるほど大量のおにぎりを貪り(むさぼり)喰らう小泉 花陽。

 

メスにハサミに注射器、そして見るからに怪しい色をしたヤバそうなクスリが入っている試験管をものすごく嬉しそうにテーブルに並べている西木野 真姫。

 

テーブルに突っ伏して幸せそうなアホ面を晒しながら、盛大によだれを垂らして眠っている高坂 穂乃果。

 

逃がすつもりなんてこれっぽっちもない、ヤる気マンマンのチーム“μ's”の面々がいたわ…。

 

ねぇ。

 

話しは変わるけど、みんなは知ってる?

 

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズに登場した、かの鉄華団団長オルガ・イツカは人生の最期の瞬間にこう言ったわ。

 

“止まるんじゃねぇぞ”って。

 

ガンダム史上に残る名言よね。

 

にこにーも止まるんじゃねぇぞの名言に従って、今まで決して止まることなく歩んできたわ。

 

けど…

 

「にこにー…ここで止まっちゃうかも。」

 

「俺も…ここで止まっちまうかも。」

 

今回はダメかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ♪5分間経ちましたよ♪素敵な言い訳を私達に聞かせて下さいな♪」

 

「うぐっ!そ、それは…。」

 

進退…ここに極まったわ。

 

にこにーの旅はここまでみたい…。

 

さよなら…ママ。

 

さよなら…こころ、ここあ。

 

さよなら…虎太朗。

 

にこがコイツらにぬっ殺されても…みんなで幸せに暮らしてね。

 

にこはバカそらと一緒にお空の上からみんなの幸せを見守ってるわ。

 

あーぁ。

 

こんなことになるなら、最後にもう一回くらいヤっときたかったわ。

 

キスして、抱き締めあって、またキスして。

 

2人でいっぱい愛し合って。

 

そして最後にまたキスして。

 

なーんて、もうこの状況じゃムリだけどね。

 

はぁ…なんでこんなことになったんだか…。

 

そもそも私の目的って南 ことりへのテコ入れのハズだったんけど…。

 

ん?南 ことりへのテコ入れ…?

 

アレ?

 

もしかしてこの状況をうまく使えばイケるんじゃない?

 

今のこの状況って私とそらの関係を殺してでも聞き出そうとしている肉食獣の群れを何とかして、同時に南 ことりへのテコ入れもヤっちゃえる…そんな絶好のチャンスじゃない?

 

そうよ…イケるわ!

 

イケるわよ!

 

うっし!

 

善は急げ!!!

 

行くわよ!にこにー!

 

「私とそらの関係………」

 

「関係は?」

 

「それは………」

 

「それは?」

 

「知りたかったら!私をガンプラバトルで倒してみなさい!!!南 ことり!!!」

 

決まったわ!

 

バッチリ決まりまくったわ!

 

にこにー♪この絶体絶命のヤバい状況をたった一言で逆転しちゃったわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪

 

ふっふっふっ♪

 

完璧よね♪

 

私とそらの関係を知りたい南 ことりは私に勝つしかなくなって、私に勝つために自分の殻をぶち破ってテコ入れも完了♪

 

バトルさえ終われば私とそらの関係なんていくらでもうやむやにできちゃうし!

 

ほんと完璧!

 

さぁ!南 ことり!

 

アンタの未来と私の命を救うために!

 

全力全開で勝負よ!!!

 

「えっ?ふつ~にイヤですぅ。」

 

あるぅぅぅぅぅぅぅぅえぇぇぇぇぇぇぇぇ?

 

なんかふつ~にイヤですぅ。とか言われちゃったわよ?

 

しかも…

 

「あなたとガンプラバトルしてもことりなんかじゃど~せ勝てませんし、それよりも拷問とか拷問とか拷問とか拷問とか拷問とかしてソラ君との関係を聞き出したほ~が手っ取り早いですぅ。」

 

「選択肢が拷問オンリー?!他の選択肢はないの?!」

 

なんかにこにーコイツらに拷問されそうだし!!!

 

ヤバいわ!またまたヤバいわ!

 

せっかく会心の一手を打ったってのに、このままじゃ拷問の果てに惨たらしい結末しか待ってないわ!

 

拷問された挙げ句にぬっ殺さるなんてそんなの絶対にごめんだってのよ!!!

 

ここはなんとしても南 ことりにガンプラバトル勝負を了承させて色々とうやむやにしなきゃ!

 

そうしないと…なんか明るい未来はなさそうだし…。

 

「えっ?他に選択肢があるとでも思ってたんですか?ありませんよね?どこにも♪」

 

「あるでしょ!ちゃんと用意したでしょ!私とガンプラバトルで勝負って選択肢が!!!」

 

「だからイヤですぅ。」

 

「イヤですぅ。じゃなぁぁぁぁぁぁい!!!ちゃんと勝負しなさいよ!勝負しないと話が先に進まないの!お願いだから私とガンプラバトルしなさいよ!!!ってかしてください!!!」

 

「ことり♪お話なんて知ったこっちゃありませ~ん♪ことりちゃんの権限でガンプライブはもう一生、作中の時間軸の4月から先には進みませ~ん♪ことりちゃんは永遠の高校2年生ですぅ♪このまま毎日グダグダしまくってヤりますぅ♪」

 

「それアカン!言っちゃらめなヤツ!自分でさっきメタいこと言っといてなんだけど頼むからメタ発言は止めて!!!メタ発言は禁止よ!禁止!!!ってか話が4月から先に進まないとアンタだっていつまでたっても処女のままなのよ!ヤりたいんでしょ!このバカとあっはん♪うっふん♪ヤりたいんでしょ!話が進まないとアンタは一生ヤれないわよ!困るでしょ!めっちゃ困るでしょ!!!困りまくるでしょ!!!」

 

話が進まない…それすなわち物語がここで、にこちゃん加入回から進まなくなるってことなのよ!

 

リアルではエタらないでグダグダ回が延々と更新し続けられるけど、作中ではお話が一歩も先に進まないでエタるとか、イミワカンナイ事態になっちゃうの!

 

そんなおバカな事態を防ぐために、なんとしても南 ことりにガンプラバトルでの勝負を了承……

 

「さぁ!“無冠の女王(ノー・クラウン)”!矢澤 にこ先輩!ことりとソラ君のアレやコレやの未来を賭けて!ガンプラバトルで勝負ですぅ!!!」

 

した?!

 

なんかあっさり了承したし!

 

「手のひら返しはやっ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

生き残るついでに当初の予定を完遂させたにこちゃん。
次回はことりさんがあの人と出会います。
そして本編では初登場のあの人も…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

玉ねぎが嫌いなQooオレンジでございます。
ポテトサラダに玉ねぎ…許せません!

今回はことりさんsideの第13回目となります。
ノリと勢いに任せてにこちゃんとの勝負を受けてしまったことりさん。
そんなことりさんに久しぶりに登場の怪しい?影が…。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうさん 始まります。





























前回のことり回で“無冠の女王”矢澤 にこさんが不用意に言っちゃった今夜“も”って一言を聞いて、うつむいて涙を流す寸前のシリアスモードから見事に大復活♪した無敵鳥人ことりちゃん♪

 

お話ばっかりで飽きちゃって、テーブルにぐで~っとなって眠っちゃった穂乃果ちゃんを除いたことり、海未ちゃん、真姫ちゃん、凛ちゃん、花陽ちゃんの5人で、今夜“も”なんてと~っても気になる一言を発言した矢澤 にこさんをあれやこれやで追い詰めたんだけど…

 

「さぁ!“無冠の女王(ノー・クラウン)”!矢澤 にこ先輩!ことりとソラ君のアレやコレやでぐちゃぐちゃのぬちゃぬちゃなエロ輝かしい未来を賭けて!ガンプラバトルで勝負ですぅ!!!」

 

ことり、前回のにこちゃん回の最後の最後にやっちまったですぅ。

 

矢澤 にこさんに挑まれたガンプラバトル勝負をノリと勢いでついついうっかり受けちゃったんですぅ。

 

実力差がありすぎてまともなバトルなんてできるハズもないのに、お話が先に進まないとこのままずっとことりは処女のままですぅ♪って言われちゃって、それは困りますぅ!って感じで1度は断ったガンプラバトルを即答で受けちゃいました。

 

絶対に勝てない勝負なのに、ことりは自らの胸の奥から沸き上がる早くえっちした~い♪って欲求に負けちゃいました♪

 

てへ♪ぺろ

 

だって仕方ないじゃないですか!

 

矢澤 にこさんの言う通り、ガンプライブの世界線ではお話が先に進まないとことりは一生ソラ君と結ばれないんですよ!

 

えっちできないんですよ!

 

真姫ちゃん提供の怪しいおくすりでソラ君の自由を奪って、ことりのお家の秘密の地下室に無理やりご招待♪して、縛って動けなくしてさぁLet'sおたのしみた~いむ♪をしようとしても、世界の強制力とかの謎パワーでえっちできないオチになるんですよ!

 

信じられますか!

 

お話が先に進まないと、もうあとは挿れるだけの状態からでも色んな妨害がありまくってきっとことりはソラ君とえっちできないんですよ!

 

ひどいですぅ!

 

余りにもひどいですぅ!

 

ひどすぎますぅ!

 

「手のひら返しはやっ?!」

 

健全な恋する乙女としては好きな人とえっちしたいですぅ!

 

だからことりはついつい矢澤 にこさんとの勝負を受けちゃったんだけど………ど、ど~しよ?

 

「ふん!まぁいいわ!」

 

いえいえ。

 

あまりよくないですぅ。

 

できればガンプラバトルで勝負じゃなくて、お料理とか平和的な勝負に変更したいなぁ~♪とか提案したら…

 

「勝負は3日後の放課後!このアミュセンでよ!バトル形式は1対1のシングルバトル!バトルフィールドは…そうね…地上のランダムフィールドよ!」

 

ダメだよねぇ~。

 

矢澤 にこさんはヤル気まんまんみたいですぅ。

 

うわぁ~い。

 

やっぱり勝てる要素がミジンコ見当たりません。

 

あ♪でもバトルフィールドが地上のランダムフィールドってとこは、飛行禁止の地雷源フィールドなら、矢澤 にこさんが近付いてきた所にバスターライフルをぶっぱ~して、地雷を盛大に誘爆させちゃえば…………そう言えば射程は矢澤 にこさんのほ~が長かったんですぅ。

 

だってさっきまでのバトルで射程外から奇襲されちゃってましたもん。

 

ほら、あのランサーダートを改造した“だーりんすれいぶ”みたいなヤツですぅ。

 

「ふふん♪だ!肉食獣のアンタたちにリアルファイトでなら簡単に負けちゃう自信はあるけど、ガンプラバトルならそうそう簡単にはヤられたりはしないわよ!なんたってこの私は三千世界にその名を轟かせる世界のYAZAWAこと大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイター!“無冠の女王(ノー・クラウン)”の矢澤 にこ様よ!!!おーっほっほっほっほっ♪♪♪」

 

むぅ。

 

ほんと、ど~しましょうか?

 

どうやってこの目の前で高笑いあげてるチビッ子先輩を攻略してヤりましょうか?

 

大前提として、まずことりは弱い。

 

次にチビッ子先輩は強い。

 

機体の相性も最悪ですぅ。

 

せめてあのクソ厄介なビーム吸収さえなければ、もう少し戦いようもあるんだけど…

 

「まぁヤっちまったことは仕方ありません。3日後にぬっこぬっこにしてやりますのでその首を今すぐに硫酸で洗っておもしろおかしくくたばりやがれですぅ。」

 

考えなきゃ。

 

この人に勝つために。

 

ことりとソラ君のあっはん♪うっふん♪でぐちょぐちょでぬちゃぬちゃなエロ輝かしい未来のために。

 

それにしても…

 

「ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんでぇぇぇぇ硫酸で首洗わなきゃいけないのよ!!!バカでしょ?!決定的にバカでしょ?!硫酸で首なんなて洗ったら首が溶けちゃうでしょ?!ってか大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターなだけで中身は家庭的なごくごく普通の女子高生のにこにー様なんかにそうそう簡単に硫酸なんて危ない薬剤買えるわけないでしょーが!!!」

 

「硫酸程度、欲しいならあげるわよ?」

 

「いらんわい!!!」

 

「真姫ちゃんのとこは病院とか製薬会社とかあきらかにヤクザ屋さんな警備会社とか手広くやってるから、硫酸のひとつやふたつくらい簡単に手に入りますもんね♪良かったですね!矢澤先輩!硫酸わけてもらえそうで!」

 

「よくねぇーから!!!これっぽっちもよくねぇーから!!!わけてもらったその硫酸で私はてめぇの首洗わなきゃダメなのよ!痛いでしょ!硫酸で首なんて洗ったら痛いでしょ!!!にこにー普段から痛い子って言われてるけど硫酸で首洗ったらそっちの痛いじゃなくガチでシャレにならない方の痛いでしょ!!!硫酸で首洗うとかぜぅぇぇぇ ぇぇぇぇぇたぁぁいに!イヤだってのよ!!!」

 

「首洗うのイヤならお風呂いっぱいに硫酸入れて全身洗えばいいにゃ。」

 

「あ♪そっか~♪首洗うのイヤなら硫酸風呂に入ればいいのよねぇ♪星空 凛ったら頭いいわねぇ~♪なんて言うと思ったかゴルゥラァァァァァ!!!この駄ネコ!!!ダメなネコで駄ネコォォォォォ!!!!!!人に硫酸風呂なんて非常識極まりない危ないお風呂進めんなら!まずはてめぇから硫酸風呂に入って溶けてなくなっちまぇってのよ!!!」

 

「え?ヤにゃ。」

 

「イヤなら他人に進めんな!このボケェェェェェ!!!」

 

矢澤 にこさんはことりたちに馴染みすぎですぅ。

 

すっかりとことりたちに馴染んでノリノリで突っ込みに励んでいる矢澤 にこさんを半目で見ていると…

 

「ことり?本当に良いのですか?捕まえて拷問なり尋問なり真姫から効果は抜群ですが使うと確実に頭がパーになる怪しい自白剤を取り寄せて自白させるなりすれば簡単に青空との関係を白状させる事も出来ますよ?」

 

矢澤 にこさんと成り行きからガンプラバトルで勝負をすることになっちゃったことりを心配した海未ちゃんが話しかけてくれました。

 

海未ちゃんがの言う通り、拷問とか尋問とか自白剤で強制自白とかしたほ~が早いし簡単ですぅ。

 

でもそれじゃたぶんダメですぅ。

 

お話が先に進んではくれません。

 

「うん。それはことりも考えたけど、それじゃたぶんお話が先に進まないからやっぱりことりはソラ君とえっちできないままになっちゃうと思うんだ。だから、だいじょ~ぶじゃないけどだいじょ~ぶだよ。これはことりが売られたケンカだから。なんとかしてみるよ。」

 

「ことり…わかりました。それではきっちり勝って青空との関係も白状させて下さいね!」

 

そうだね。

 

矢澤 にこさんとソラ君との関係も気になるよね。

 

でも…なんとなくだけど、ことりはこの目の前でまきりんぱなの1年生トリオに弄られまくってる“無冠の女王”さんとソラ君がどんな関係なのか気づいちゃってます。

 

たぶん2人は………

 

「…………不愉快ですぅ。ことり、今日はもう帰りますぅ。」

 

負けません。

 

技術も心も何もかもが矢澤 にこさんより泣けちゃうくらいに弱いことりだけど、ソラ君を想うこの“大好き”って気持ちだけは絶対に負けません。

 

そうです!

 

ことりの“大好き”は負けちゃダメなんです!

 

絶対に!

 

絶対に絶対ですぅ!!!

 

だから………せいぜい見せてやります!

 

ことりの“大好き”を!

 

そして…“トベナイコトリ”の意地ってヤツを!

 

目にもの見せてやりますぅ!

 

です!です!ですぅ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「不愉快ですぅ。って言って1人で帰ってきたのはいいけど…これからど~しよう…。」

 

大好きなソラ君と矢澤 にこさんがどんな関係なのか、なんとなくわかってしまったことりは、どこかのフリーデンの副長さんが戦闘中にお化粧していたティファちゃんを見たときに呟いた一言みたいに“不愉快ですぅ”って言ってアミューズメントセンターから1人だけ帰って来ちゃいました。

 

いつもは途中まではみんな一緒のアミューズメントセンターからの帰り道を、今日はことり1人ぼっちでとぼとぼ歩きながら、これから一体どうすればいいかを考えます。

 

あの人を…矢澤 にこさんを攻略するためにはどうすればいいのか。

 

どうすればことりのウイングガンダム・リトルバードであの人の真っ黒い天ミナの改造機を倒せるのか。

 

どうやって防御フィールドまで搭載した厄介なビット(ドラグーン?)を攻略するか。

 

リトルバードの大型バスターライフルのごんぶとビームを越える超ごんぶとビームをどうすればいいのか。

 

そんな色んな“どうすればいいのか?”を考えながら、夕方に近づきつつある街をことりは1人うつむきながらとぼとぼと歩きます。

 

「花陽ちゃんのジム・カーバンクルからレールカノンを借りる?確か対フェイズシフト用の特殊弾頭があるって言ったからそれなら……でも実弾系の手持ち武装なんて最近は使ったことないし…そんな慣れない武装を使ってもまともに当たりっこないよね……。」

 

今日のバトルを見る限り、たぶんだけど…“無冠の女王”矢澤 にこさんを攻略する正しい答えは“近接格闘戦”なんだと思いますぅ。

 

でもそれをするにはあのビットの攻撃を避けまくって接近しなきゃダメですぅ。

 

それに仮にビットの攻撃を掻い潜って何とか近づけたとしても、近接格闘戦はことりが1番苦手な戦闘方法ですぅ。

 

ことりの得意な戦闘方法は中距離での砲撃戦…。

 

大型バスターライフルの大火力で押して押して押しまくるぶっぱ~戦法ですぅ。

 

でも肝心の大火力…リトルバードの大型バスターライフルのごんぶとビームは、あのクソ厄介なビームを吸収するアブソーブシステムの前では無力ですぅ。

 

無力どころか吸収されちゃうんだからマイナスですぅ。

 

むぅ。

 

困りました。

 

と~っても困りました。

 

ほんとにど~しようかなぁ…。

 

「こちらもあのビットみたいに機体に防御フィールドを積んで…でも今のリトルバードじゃもう機体容量はいっぱいいっぱいで防御フィールドを搭載できるだけの余裕はないし…それなら防御フィールドの代わりにABC(アンチ・ビーム・コーティング)スプレーをプシュっとして全身に簡易ビームコーティングを…ダメ…簡易ビームコーティング程度じゃ2・3発はビットからの攻撃を耐えれるかもしれないけど、その後が続かない…いっそのこと機体を凛ちゃんのベニャッガイみたいなガチガチの防御特化に乗り換えて…でも勝負は3日後…それまでにベニャッガイクラスの防御特化のガンプラを作り上げるなんてムリですぅ…そもそも防御特化の機体を用意しても、あの超ごんぶとビームが直撃しちゃったら1発で消し飛んじゃいますぅ…機動力を強化して避けまくって…ことりの掃除技術じゃ今以上に機体の機動力を強化しても扱いきれないし…バスターライフルをもっと大型化して火力を上げてアブソーブシステムの吸収限界を超えれば…でも吸収限界って言ってもどれくらい火力を上げればいいのかわかんないし……何か…何か…何か方法は…………きゃっ?!」

 

ことりがあれやこれやと矢澤 にこさんを攻略する方法を考えながら歩いていると…

 

「うわっ?!っと、と、と、っと!」

 

曲がり角を曲がろうとしたときに誰かとぶつかってしまいました。

 

「あ、あの!ごめんなさい!ちょっと考え事していて…アレ?あなたは…。」

 

ことりは慌ててぶつかっちゃった人にごめんなさいをしたんだけど、ことりがぶつかっちゃった人は…

 

「あはは♪だいじょ~ぶ!おねーさんは元々頑丈だしDG細胞並みに超再生しちゃうスッゴいの搭載しちゃってるから!」

 

少し前に学校の廊下で出会った不審者さんでした。

 

「不審者さん?」

 

「えっ?!ふ、不審者さん?!なんで不審者さん?!違うって!おねーさんは不審者さんじゃないよ!おねーさんはおねーさんだよ!」

 

ちゅん。

 

いい年ぶっこいた女の人が自分で自分のことを“おね~さん”って呼ぶのは、それだけでも割りと不審者さんだとことりは思うんだけど気のせいでしょうか?

 

「でもこの前、関係者以外は基本的に入ってきちゃダメな学校に入ってきていましたよね?無断で学校に入ってきちゃうなんて不審者さんですよね?無断で学校に侵入してきてナニをしていたんですか?お手洗いに盗撮用の小型カメラでも仕掛けていたんですか?それても更衣室ですか?あ、わかりました。下着とか盗んで売りさばこうとかしていたんですね。不審者さんって言うよりももう犯罪者さんですね。余罪も色々とありそうですぅ。これは完全に通報案件ですよね?事案なのでお巡りさん呼んでもいいですか?ってか呼びますね?」

 

「チョットマッテテェェェェェェェェェ!!!!!違うから!犯罪者じゃないから!盗撮も下着泥棒もしてないから!だから事案なんて言わないでよ?!それに学校は…音ノ木坂は私の!」

 

「私の?」

 

「っ……(ここで音ノ木坂は私の母校とか言ったら、ことりちゃんなら理事長におねがぁい♪して私のことを調べさせるよね。それは今の段階じゃ不味いよなぁ…。“μ's”の近くにあのクソ女がいるって仮定した場合、せめてあの日が来るまでは……)……………………何でもない…。」

 

何でもない。

 

そう言った不審者さんのお顔は、何だか寂しそうに見えました。

 

どうして不審者さんなおね~さんが寂しそうに見えたのか、この時のことりにはまだ理解できませんでした。

 

でも…“みんなで叶える物語”の最後の1ページ…その最後の1ページを開いたときに、この目の前の寂しそうにしているおね~さんの全てを知った時、ことりは…ううん。

 

ことりたちは、たった1人で運命に抗うために戦い続けた孤独な女神の成れの果ての物語を知りました。

 

“災厄の魔女”と“孤独な女神”の織り成す物語を…。

 

さよならの向こう側を…。

 

悲しみの果ての結末を…。

 

そして…ことりたちは知りました……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

災厄に彩られた絶望の未来を…………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「不審者さんのお名前は“神田 海空(かんだ みあ)”さんって言うんですね。」

 

「いや、不審者さんって…まぁほんとの事を話せない以上は不審者さんでも仕方ないんだけど……。」

 

あれからことりは何故か寂しそうにしていた不審者さんに、改めてぶつかってごめんなさいをしました。

 

不審者さんはあはは♪って笑いながら気にしてないよ~って言ってくれて、何故かことりに自己紹介してくれました。

 

この不審者さんなおね~さんのお名前は”神田 海空(かんだ みあ)”さん。

 

神田明神の神田に、海と空で“海空(みあ)”。

 

このお名前…偽名らしいんですけど、海空さんの大切な人たちから一文字ずつ貰って付けたお名前だそうです。

 

何だかどっかで聞いたお名前を合わせたようなお名前ですぅ。

 

まぁ海未ちゃんとソラ君とは関係無いとは思いますけど…。

 

「それで?ことりちゃんはどうしてうつむいてぶつぶつ言いながら歩いてたの?」

 

一方的に自分の自己紹介を終えた謎の不審者おね~さん改め海空さんは、どうしてことりがうつむいてぶつぶつ言いながら歩いてたのかって聞いてきました。

 

はっきり言ってついさっき…ほんの数分前に会ったばかりの赤の他人なこの人に…海空さんに話すことじゃないと思うけど、ぶつかっちゃった手前、聞かれたら答えなきゃ失礼だよね?

 

そう思ったことりは元謎の不審者おね~さんの海空さんにどうしてうつむいてぶつぶつ言いながら歩いていたのか、そのわけを話すことにしました。

 

「それが……かくかくしかじかまるしかく……なんですぅ…。」

 

ことりのお話を聞いた海空さんは…

 

「そっか…大好きな人とぽっと出の謎の先輩がどんな関係なのかを知るために、そしてお話を先に進めて目指せ!処女卒業!をするためにガンプラバトルで勝負、ねぇ。(この頃はようやくにこちゃんが“μ's”に加わる頃だもんね。それなら今はことりちゃんがにこちゃんに“いらない”って言われた直後、か…。にこちゃんもことりちゃんのことを想ってあんなこと言ったってのはわかるけど、もうちょっと言い方ってのがあるよね。でもそんな不器用な優しさがにこちゃんらしいって言ったららしいんだけどね。) 」

 

そう言いながらあごの下に手を当てて、何かを考えているようか素振りをしていました。

 

とりあえずは話ちゃったけど…この人にものすご~く個人的な悩みを話したところで事態は好転するわけじゃなく…

 

「はい…二つ名持ちのファイターさん相手に、いつもバスターライフルを振り回してぶっぱ~しているだけのことりなんかじゃ勝てない戦いってことはわかってるんです…。操縦技術もガンプラの作成技術も、心の強さも…何もかもがことりじゃあの人には…矢澤 にこさんには勝てないけど…それでも…ことりがソラ君を大好きって気持ちは負けたらダメなんです…。負けたらダメなのに…勝てるビジョンがこれっぽっちも浮かばなく…。」

 

もうことりはお先真っ暗♪って感じですぅ。

 

あの人にはことりなんかじゃどうやっても勝てないんですぅ…。

 

「勝てない…か… (そりゃそうだよね。まだことりちゃんは“白い翼(エルブランシュ)”も“黒い翼(エルノワール)”も持ってないんだし。そんな状態で現役スクールファイターの中でも10本の指に入るくらいにバカ強いにこちゃんに勝てってのはちょーっと無理だよね。う~ん…今のことりちゃんでもにこちゃんに勝つ方法…私は知ってるけど、それを教えるのってホントはそら君の役目なんだよなぁ…でも…こんなに悲しそうにしていることりちゃんを放ってはおけないよね♪“私”としてはさ♪) ねぇ♪それならおねーさんがとっておきを教えてあげよっか♪」

 

ことりが改めて現実を直視して、ままならない現状にへこんじゃっていると、海空さんがことりに意外な提案をしてきました。

 

とっておきを教えてあげよっかって。

 

「とっておき?ですか?」

 

「そう♪とっておき♪」

 

怪しい謎の不審者おね~さんのとっておき…。

 

ぶっちゃけなんか…怪しいですぅ。

 

激しく怪しいですぅ。

 

怪しさ大爆破ですぅ。

 

でも……

 

「ことりちゃんは勝ちたいんでしょ?にこちゃんに?」

 

怪しさがアトミックバズーカ級に核爆発しちゃってるけど…

 

「にこちゃんは確かにバカみたいに強いけど、今のことりちゃんにだって十分に勝機はあるよ。おねーさんが教えるとっておきを覚えられたら、ね♪」

 

あの人に…矢澤 にこさんに勝てるなら……ことりは………

 

「あの人に勝てるなら!ことりに教えてください!海空さんの“とっておき”を!」

 

例え怪しさ“限界突破(リミットバースト)”な謎の不審者おね~さんだろ~となんだろ~と!

 

利用できるモノはとことん何でも利用しまくってヤりますぅ!

 

「あは♪それでこそことりちゃん♪よぉーし!それじゃ早速おねーさんのとっておきの特訓だよ!!!」

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”矢澤 にこさん!!!

 

せいぜい首を洗って待っていやがれですぅ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレ?

 

そう言えば………ことり、海空さんにことりのお名前教えてなかったような…?

 

それと、どうして矢澤 にこさんのお名前も知ってるんですか…?

 

むぅ。

 

なんだか解せません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーい♪目的地に到着♪到着♪」

 

「目的地って…あの~、ここってケーキ屋さんなんじゃ…?」

 

「そ♪おいしいおいしいケーキ屋さん♪“サルモン”だよ♪ケーキ屋さんって言っても厳密にはケーキ屋さんもやってる喫茶店なんだけどね♪」

 

謎の不審者おね~さんに案内されてたどり着いた先にあったのは、おしゃれなケーキ屋さん(喫茶店?)でした。

 

“とっておき”を教えてくれるって言うから、ガンプラバトルシミュレーターの筐体があるどこかのアミューズメントセンターに行くのかと思ったんだけど…どうしてケーキ屋さん(喫茶店)?

 

ケーキ屋さん(喫茶店)なんかじゃガンプラバトルの練習はできません!

 

この元謎の不審者さんは切羽詰まって藁にもすがる思いで怪しさ“限界突破(リミットバースト)”の提案を受け入れたことりのこと、ただのかわい~♪かわい~♪ことりちゃんだと思って舐めてるんですか?

 

ペロペロと舐めてるんですか?

 

舐めやがってるんですか?

 

あは♪

 

じょ~と~ですぅ♪

 

もし意味もなくこんなケーキ屋さん(喫茶店)に藁すが状態のことりを連れて来たのなら、この舐めた真似し腐ったクソ不審者さんは……

 

「ケーキ屋さんでも喫茶店でもどっちでもいいですぅ。こんなとこでどうやって矢澤 にこさんに勝つための“とっておき”を教えてくれるんですか?ことと次第によっては……バラシマスヨ♪」

 

ヒサシブリニギッチュンチュンデスゥ♪

 

「ひぃぃ?!だ、だいじょーぶ!だいじょぶだから!目的地はここであってるから!だからお願い!ガチで怖いから黒化しないで!!!」

 

チッ。

 

「……………わかりました。でも…もし…もしも今回は割りと真剣に足掻こうとしてることりのことを騙したりしたら………ただじゃ済みませんよ?コロッとして臓物を丁寧に処理したり皮を剥いだり血抜きをしたり食べやすいよ~に細切れにしたりお料理したり…そんな感じに人としての死じゃなく、家畜としての死が待ってますからね。そのことを努々(ゆめゆめ)忘れないよ~に。」

 

も~♪

 

ことりちゃんったらこんな見ず知らずの怪しさTRANS-AMな不審者さんを見逃してあげるだなんて激烈に優しすぎですぅ♪

 

でも…この元不審者さんの海空さん。

 

なんだかあまり“見ず知らず”って感じがしないのは何ででしょうか?

 

まるで………ずっと昔から………うん。

 

きっと気のせいですぅ。

 

だってついさっき出会ったばっかりなんですぅ。

 

そんなわけあり得ません。

 

「あ、あはは…(こわっ!ことりちゃんこわっ!久しぶりに黒化したことりちゃん見たけどやっぱりめちゃくちゃこわっ!迫力が半端ないって!これで名前が“ことり”なんて絶対に間違ってるよ!ことりじゃなくて鷲とか鷹とかだよ!ってかむしろ狼とかライオンとか虎とか肉食獣系だよ!うわぁーい♪下手なことしたらマジでバラされておいしいお料理されちゃうよん♪って!ふざけてる場合じゃないし!)…ま、まぁ“サルモン”の中に入ればことりちゃんの心配もなくなるよ♪た、たぶん…。」

 

ことりがちょっと考え事をしていると、黒化状態のことりから漏れだした瘴気にあてられて、さっきまでガクブル状態だった海空さんが、なんとかガクブル状態から復帰してあははって乾いた笑みを浮かべながらお店の中に入ればことりの心配もなくなるよって言ってきました。

 

海空さんはそ~言うけど…

 

「中に入ればって言いますけど、こんなケーキ屋さんの中に入って何になるんですか?今のことりにはあんまり時間がないから、1分1秒もムダにしたくないんですぅ。」

 

ぶっちゃけこんな状況じゃなかったらケーキ屋さんでおいしくおやつタイムしちゃいたいんだけど、今はそうも言ってられません。

 

圧倒的戦力差を持ってる矢澤 にこさんを倒すために色々とやらなきゃいけないから、ケーキ屋さんでおやつタイムなんてムダな時間はありません。

 

早くどこかガンプラバトルシミュレーターの筐体があるアミューズメントセンターに行って練習しなきゃですぅ。

 

「あ~ら、お嬢ちゃん。“こんなケーキ屋さん”だなんて聞き捨てならない事を言うわね。」

 

「ちゅん?」

 

おいしいケーキの誘惑を振り切って、ケーキ屋さんに背を向けどこか近場のアミューズメントセンターへ行こうと歩き出そうとしたことりの耳に聞こえて来たのは、野太いけど甲高いなんだか不思議な声でした。

 

ことりはその声のした方向へお顔を向けてみると、そこには…

 

「オカマさん?」

 

スッゴく背の大きい、鍛え上げられた筋肉でガチムチになってるオカマさんが居ました。

 

「オカマじゃないわよ!!!」

 

オカマじゃないわよって言われても…どっからど~見てもオカマさんですぅ。

 

オカマさん以外の何者でもありません。

 

むしろ完全にオカマさんだとことりは思いますぅ。

 

「やっほ♪蓮凰(れんおう)さん♪」

 

「あら?海空ちゃん?」

 

「どもっす♪」

 

やっぱりこの元謎の不審者さんに着いてきたのは失敗だっかもしれません。

 

ちゅん、ちゅん。

 

ですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが私、南 ことりと、この後も色々とお世話になる元伝説の傭兵にして現世界最高峰の天才パティシエ。

 

おいしいケーキのお店“サルモン”のオーナー“蓮凰・ピエール・エルリック”さんとの出会いでした。

 

みすた~♪でんじゃらぁ~すぅ♪

 

ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

「ねぇ、希。」

 

「なぁ~に?えりち?」

 

「最近、私達の出番少なくないかしら?」

 

「まぁ、しゃ~ないんやないん?ほら?今回はことりちゃんとにこっちがメインの回やし。」

 

「そうだけど…賢い可愛いエリーチカとしてはもう少し出番が欲しいわ。」

 

「出番ゆ~ても…(ど~せ全裸になって荒縄で自縛したろうそくかも~ん♪とかそんなヤツやりたいだけやろ…。) 」

 

「私…決めたわ!この次のお話は武力介入してでも私が乗っとってみせるわ!」

 

「あ、はい。そ~ですか。」

 

「次回!ガンプライブ!エリーチカのSM講座にロックオン!」

 

※やりません。

 

「いや、えりち…SM講座とかもうめんどうなん、そこは突っ込まんけど、とりあえずはロックオン!ってえりちのガンプラに射撃武装ついてないやん。武装ってランス1本だけやん。ロックオンする必要これっぽっちもないやん。」

 

「そこはホラ!気分の問題よ!気分の!みんな!エリチカの楽しいSM講座をお楽しみに!」

 

「そんなん絶対にやらんって。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

久しぶりに登場した謎のお姉さんの海空さん。
皆様にはもう彼女の正体がバレバレ…でございますね。
だがしかし!そんな正体バレバレの彼女の正体は実は皆様が予想している人物とは違うかもしれません。
謎のお姉さんの海空さん…彼女の目的は…。

そして本編では初登場の某ドリアンなライダーがモチーフのオカマなパティシエさんの蓮凰さん。
去年のことりさん生誕祭特別編でことりさんがこのお店でアルバイトしていのはこの時の出会いがきっかけまなっていたりしなかったりしております。

次回は7割グダグダの後ににこちゃんがほのうみ&まきりんぱなを率いてバトルロイヤルへと出撃いたします。
今度のバトルフィールドは…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。









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第7話A「無冠の女王」そのじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルのサンシャインコラボ、気付けばサンシャインブレードが15本ドロップしていたQooオレンジでございます。

今回はにこちゃんsideの14回目となります。
今回はラストで再びにこちゃんがバトルロイヤルに出撃いたします。
今回のバトルフィールドは…

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうよん 始まります。





























大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターのにこにー様がうっかり言っちゃった余計な一言に過敏に反応して、肉食獣の群れと化した高坂 穂乃果を除いたチーム“μ's”の5人。

 

色々あってこの恐ろしい肉食獣の群れからなんとか逃れるついでに、南 ことりへのテコ入れもしっかりしてやった私はとりあえずはひと安心♪

 

命も助かって南 ことりの強化フラグも建ててあげたんだから、み~んなハッピーよね♪

 

ハッピーのハズなんだけど…なんか 南 ことりから硫酸で首を洗えと怖いこと言われたわ…。

 

まぁ硫酸で首を洗えとかかるーい冗談よね♪じょ♪う♪だ♪ん♪

 

……………じょ、じょーだん……よね?

 

いや、冗談じゃなかったらガチで怖いんだけど。

 

「…………不愉快ですぅ。ことり、今日はもう帰りますぅ。」

 

そんなことを思っていると、南 ことりは“不愉快です”だなんてどっかのフリーデンの副長みたいなことを言ってアミューズメントセンターから出ていっちゃったわ。

 

これはちょっとまずいわね。

 

南 ことりにテコ入れして強化フラグを建ててあげたけど、1人じゃ私を倒す策なんてそうそう簡単には思い付かないわよ。

 

ここは予定通りに…

 

「ことりさん!!!」

 

元チャンピオン様のこのへたれバカに南 ことりを追わせて打倒にこにー様♪を手伝わせてあげなきゃね。

 

ってなワケで…

 

「そら!そっちは任せるわ!南 ことりのフォローよろしくぅ♪」

 

そらに丸投げよ!

 

「フォローよろしくぅ♪って!クソ!フォローを俺に丸投げってやっぱり確信犯でことりさんを煽ったのかよ!わかっちゃいたけどにこちゃんってホントにこちゃんだよな!!!あとでマジで覚えてろよ!!!」

 

「わかってるわよ!前でも後ろでも口でも腋(わき)でも好きなとこで好きなだけヤらせてヤるから!いいから早く南 ことりのあとを追いなさい!急がないと見失っちゃうわよ!」

 

「はいはい!行きますよ!行けばいいんだろ!ってかにこちゃんなんかに言われなくてもこの状況なら追うってんだよ!!!」

 

「わかってんなら早く行け!バカそら!それじゃそっちはお願いね!あ♪あと“はい”は1回よ!」

 

「うっさい!!!この状況で返事は1回とかどーでもいいってんだよ!!!」

 

私の思惑を理解したそらは、アミューズメントセンターから出ていった南 ことりを追おうとしたんだけど…

 

「待つにゃ!!!」

「待ってください!!!」

 

何故か星空 凛と小泉 花陽の猫米コンビに呼び止められちゃったのよ。

 

今は急いで南 ことりのあとを追わないといけない場面でしょ?

 

この猫米コンビはいったい何の用なのよ!

 

「なんだよ!こっちは急いでんだ!用があるなら早くしてくれ!!!」

 

そう思ったのはそらも同じで、少しイラついた様子で“用があるなら早くしろー!”って猫米コンビに向かって言い放っていたわ。

 

それに対して猫米コンビの答えは…

 

「呼び止めておいてなんだけど、ぶっちゃけそら先輩にはあんまり用はないにゃ。」

 

「はひ!そら先輩にはあんまり用はありません!花陽たちか用があるのはそら先輩の…」

 

「お財布だにゃ!」

「お財布です!」

 

とか身も蓋もないこと言いやがったのよ。

 

「そう言えば今日のおやつや飲み物は青空のツケで頼んでいましたね。」

 

園田 海未がなんかさらっとツケとか言ったけど、アミュセンのレストコーナーでツケ……ってかさ、アミュセンのレストコーナーってツケできたんだ…。

 

「そうにゃ!ここでそら先輩に逃げられたら凛たちがお金払わなきゃダメになるにゃ!」

 

「それは今月はお米の買いすぎで財政難の花陽にとってはとぉぉぉぉぉぉぉぉぉっても困ります!!!」

 

はぁ…後輩からたかられてるなんて、なんやかんやでそらも大変よね。

 

でも…長いこと1人で生きてきたそらには、このくらい騒がしい方がいいのかしら?

 

「だからお金払ってからことり先輩を追うにゃ!ついでに小腹が減ったからラーメンもおごるにゃ!」

「だからお金払ってからことり先輩を追ってください!ついでに小腹が減りましたのでおにぎり奢ってください!」

 

「お、お前らなぁ………。」

 

ふふっ♪

 

やっぱりそらにはこれくらい騒がしい連中が周りにいた方がいいわね♪

 

コイツは1人にするとどんどん暗いこと考えて最終的にはろくでもないこと仕出かそうとするからね。

 

ね?そら♪

 

楽しい後輩たちじゃない♪

 

っと。

 

今はそれどころじゃなかったわ。

 

早く南 ことりを追わせないとね。

 

「ほら!後輩がお腹すかせるわよ!アンタ本体にはあんまり用はないって言ってんだから、バカは財布だけ置いてさっさと南 ことりを追いかけなさい!支払いはアンタの財布使って私がしておいてあげるから!」

 

「にこちゃんも何気にひでぇ?!チッ!わかったよ!ほれ!財布!レストコーナーの全メニュー制覇とか無駄遣いすんなよ!!!テメェで食いきれる量だけ買えよ!わかったな!」

 

私が財布だけ置いていけばあとはやっといてやるからって言うと、そらは顔をひくつかせながらおもむろに財布を取り出して、中から一万円札を取り出してから私に財布を放り投げて来たわ。

 

「「いやっほーい♪」」

 

それを見た猫米コンビは大喜び。

 

早速ダッシュでレストコーナーの注文カウンターへ向かっていったわ。

 

「今日もごちそうさまです、青空。」

 

そらの話では割りと常識人のハズの園田 海未は、優雅にお茶を飲みながら猫米コンビを見送ってるだけなのね。

 

猫米コンビの行動を止めないってことは、コイツもそこまで常識人じゃないんじゃないの?

 

「別にここの支払いくらい私が出してもいいのに…。」

 

一方で西木野 真姫は人差し指で髪の毛をくるくると弄りながらそんなことを言っていたわ。

 

この子は大金持ち…いわゆるセレブってヤツよね。

 

支払いくらい私が出してもいいのにって、やっぱりおセレブ様は金銭感覚が違うのね。

 

普通の高校生は5人分の飲み物やらお菓子やらラーメンやらおにぎりやらを気軽におごったりはしないもん。

 

まぁ金銭感覚がちょっとアレなのはバカそらも同じだけど…。

 

けど、バカそらの場合はおセレブ様が親の金で無双しているのと違って、自分で稼いだお金でやりたいことやってるから、そこまでうるさくは言いたくないのよね。

 

「ったく…にこちゃん!こっちは任せるからあとは頼むぞ!んじゃ海未さん!真姫!また明日な!」

 

「そっちも頼むわよ?」

 

「わかってる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱりラーメンはとんこつラーメンだにゃ~♪」

「やっぱりおにぎりはお米の味がダイレクトにわかっちゃう塩むすびだよね~♪」

 

財布を私に預けて南 ことりを追っていったそらを見送った私は、お行儀悪いんだけどテーブルに肩肘で頬杖をつきながら猫米コンビの食事風景を眺めていたわ。

 

食欲風景なんて別に珍しいモノじゃないって思うでしょ?

 

それがそうでもないのよね。

 

だってコイツらすごい食欲なんだもん。

 

星空 凛は大盛りとんこつラーメンにトッピングでWチャーシュー。

 

それを3つ。

 

小泉 花陽はバスケットボールくらいの大きさのおにぎりを5つ。

 

アンタたちそれほんとに食べきれるの?ってくらいの量を買ってきて(支払いは私がそらの財布でしたわ!)、もきゅもきゅとすごい勢いで食べてるのよ?

 

どんだけ喰うのよって思わない?

 

「さて、もぐもぐタイムの凛と花陽、あとヨダレを垂らしながら爆睡している居眠り女王の穂乃果(アホ)は放っておくとして……改めて矢澤 にこさんには色々とお聞きしたいと思うのですが…。」

 

私が呆れながら猫米コンビの食事風景を眺めていると、園田 海未が改まって声をかけて来たわ。

 

「ナニを聞きたいか知らないけど、質問の内容にもよるわね。で?ナニが聞きたいの?にこにー様のスリーサイズ?好きな食べ物?好きなガンプラ?まさか初体験はいつですかとか?それとも…大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの強さの秘訣とか?」

 

「スリーサイズも好きな食べ物も好きなガンプラも、ましてや初体験か何時かなどとそんな事には興味はありません。貴女の強さの秘訣というのは少し気になりますが…それは追々聞くとして、私が1番知りたいのは矢澤 にこさん、貴女と青空の関係です。」

 

「私とあのバカの関係…か…。」

 

ま、コイツが聞きたいことってのは予想していたけどね。

 

私の初体験の話を聞けばある程度はあのバカとの関係もわかったかもしれないんだけどね。

 

「随分と親しげにしていましたが、お二人は一体どの様な関係なのですか?」

 

さて……私とあのバカの関係…か。

 

実際問題、私とあのバカってどんな関係なんなんだろ…。

 

たたの友達…じゃないし…。

 

だからと言って恋人でもない。

 

身体だけの関係…ってのも違うし。

 

今さらだけど改めてこうして考えてみると、私とあのバカってよくわかんない関係よね。

 

始まりは私の夢とくだらない意地。

 

あとあのバカのゲスい性欲。

 

その次はお互いのほんの少しの気まぐれ。

 

そして………

 

「お二人は…その…あの…いわゆる………恋人同士…………なのですか?」

 

私が過去に想いを馳せながらどう答えたらいいか考えていると、今度は園田 海未はすごく不安そうに“恋人同士”なのか?って聞いてきたわ。

 

私は園田 海未のその不安そうな表情を見て、“あぁ…コイツもあのバカが好きなんだなぁ…”ってわかっちゃったの。

 

そりゃ不安よね。

 

好きな相手に妙に親密そうな異性がいるなんて。

 

でも…

 

「安心しなさい。残念ながら私とあのバカは恋人同士だなんてそんな甘い関係じゃないから。」

 

肉体関係もあってお互いの家に普通に寝泊まりしたりとか、限りなく恋人に近い関係ではあるけどね。

 

「本当ですか?その割には妙に親密そうな関係に見えましたが…。」

 

「あー…まぁ親密って言えば親密なんだけど…私とあのバカの関係ってなんて言えばいいのかしら?」

 

「やはり二人は恋人…」

 

「違うって言ってるでしょ。ってか私とあのバカがどんな関係なのかは南 ことりが私に勝てたら教えてあげるって約束でしょ?それを今知りたいとかルール違反は誉められたモノじゃないわよ?」

 

「そう言えばそうでしたね………………わかりました。では先程の質問はことりが貴女を倒した後で改めてお聞きするとしましょう。」

 

「そうしなさい。それまでには私もアイツと私の関係を説明できるように少しは考えて来るから。」

 

「“考えて来るから”ですか。その言い様ではまるで貴女はことりに負けると言っている様ですね。あれだけの強さを持つ貴女がことりに負ける事を前提に話している…。あとは…そうですね。貴女は青空を敵であることりのフォローへと向かわせた。」

 

………へぇ……。

 

「今の貴女の言葉と青空をことりのフォローへと向かわせた事から考えられるのは…貴女は…。」

 

さっきの私の言葉だけでそこまでたどり着けるなんて、コイツは…園田 海未は私が思っていた以上に使えそうな人材じゃない。

 

バトルが得意なヤツは掃いて捨てるほどいるわ。

 

けど、現状のスクールファイターの中では頭を使って戦略を練れる人材はそこまで多くはないわ。

 

あのA-RISEだって個の強さでゴリ押ししてる感がぬぐえないもの。

 

確かにこの世の中にはそらやA-RISEの連中のように、策を強引にねじ伏せる圧倒的な強さがあるわ。

 

でもその逆に、圧倒的な強さを搦め手で降す策士だっているの。

 

この子は…園田 海未は強さと策を弄する頭…そのどちらにも期待できそうね。

 

くっくっくっ…良いわ。

 

実に良いわ。

 

また1つ、A-RISEを倒すための手札が揃ったって感じね。

 

「そらがアンタのこと、スナイパーとしてだけじゃなく、頭の回転も早くて指揮官に向いているって言ってたけど、さっきの私の一言でそこまでわかったなんてマジで頭の回転早いわね。」

 

「では…」

 

「今のままでも南 ことりはそれなりには戦えるわ。けどそれはあくまでも“それなりに”なの。南 ことりが現状に満足して今のレベルのままでガンプライブに出場すれば、そう遠くない未来に間違いなくあの子は自分の弱さを後悔することになるでしょうからね。余計なお世話だと思うけど、その前にちょっとテコ入れしておこうかと思ったのよ。」

 

「はぁ…やはりそうでしたか。始めはことりを“いらない”だなんて、この女は何て嫌な女だと思いましたが…ふふ♪嫌な女とは真逆で随分と優しいのですね。矢澤先輩は。」

 

私が優しい、か。

 

それは違うわ。

 

私はこれっぽっちも優しくなんてないわ。

 

だって私が南 ことりにいらないお節介をしたのは、最終的には自分のためだもの。

 

負けたくないから。

 

勝ちたいから。

 

ただそれだけのためだもん。

 

高校生活の最後でようやく出場できそうなガンプライブで、少しでもチームの勝率をあげたいから。

 

全てはあの幼い日にパパと交わした約束を果たすため。

 

全ては私を縛るこの“夢”っていう呪縛から逃れるため。

 

そんな自分勝手な理由。

 

だから私はこれっぽっちも優しくなんてないの。

 

「別に。優しくなんてないわよ。」

 

嫌になるくらいに自分勝手。

 

嫌になるくらいに自己チュー。

 

「照れなくても良いではありませんか♪」

 

「照れてないっての!!!」

 

「ではそういう事にしておきましょう♪」

 

まったく…調子狂うわね。

 

「ふーん…ただことりちゃんをディスってただけだったら、後で○そうかと思ったけど、ことりちゃんの為に悪役を買って出てくれたんだ……ホノカも海未ちゃんとおんなじでなんて嫌な女だって思ったけど、案外いい人なんだね…むにゃむにゃ…。」

 

私と園田 海未が向かいながら優しい、優しくない。と、問答をしていると、不意にそんな声が辺りに響いたわ。

 

聞き取れるか聞き取れないかギリギリの声量で。

 

「「えっ?」」

 

その言葉はテーブルに突っ伏してヨダレを垂らしながら爆睡している高坂 穂乃果から聞こえたような気がしたんだけど…

 

「……ねぇ園田 海未…今…コイツ…なんか言った?」

 

「………言ったように聞こえましたが………寝てますよね?間違いなく。」

 

「…ねむ…ねむ…もぉほのかたべれないよぉ……でもあとちょっとだけならぁ…むにゃ…。」

 

高坂 穂乃果は幸せそうな寝顔で爆睡を続けているのよね。

 

「寝てるわね。」

「寝てますね。」

 

寝言?

 

でも寝言にしてはいやにハッキリとしゃべってたし…。

 

それに今のセリフ…事前に調べていた高坂 穂乃果のキャラじゃないわね?

 

だって高坂 穂乃果ってアホなのよ?

 

そのアホがあんなこと言うかしら?

 

「はぅ?!おにぎりがもうありましぇん?!」

 

「にゃにゃ?!ラーメンももーねぇーにゃ!!!」

 

私と園田 海未が、高坂 穂乃果が発したっぽい謎の寝言?に眉をひそめていると、ラーメンとおにぎりをバカ食いしていた猫米コンビが大きな声で“もうない!”って騒ぎだして…

 

「にこちゃん先輩さん!」

「にこちゃん!」

 

そらからお財布を預かっている私に向かって…

 

「おにぎり買ってください!!!」

「ラーメン喰わせろだにゃ!!!」

 

って要求してきやがったわ。

 

別に私のお金じゃないからおにぎりでもラーメンでも好きなだけ食べさせてあげてもいいんだけどさ、コイツら食い過ぎじゃない?

 

小腹が空いてきたって言っても今はもうお夕飯前なのよ?

 

それなのに大盛りとんこつラーメン3杯とかアホみたいにデカいおにぎり5つとか食べた後で、さらにラーメンとおにぎりを要求するってマジでどんだけ喰うのよ。

 

「ほら。呼ばれてるわよ、にこちゃん。早くラーメンとおにぎり買ってあげないと、変わりににこちゃんがあの2人に食べられちゃうかもしれないわよ?」

 

私が猫米コンビの食欲に呆れていると、いつの間にか自分の鞄から取り出したファッション雑誌を読みながら優雅に紙コップのカフェラテを飲んでいた西木野 真姫がそんなことを言ってきたわ。

 

その姿は流石は超弩級のセレブ姫。

 

こんな場末のアミュセンの紙コップのカフェラテのクセに、ムダに洗練された佇まいでちょっとやそっとじゃ真似できないようなセレブ感を醸し出してるわ…。

 

これがホンモノのセレブ……悔しいけど………どっからどーみてもセレブだわ…。

 

っと。

 

今はセレブがどうとかじゃなかったわね。

 

「いくらお腹空いてるからってヒトを食べるとか、んなわけないでしょ。ったく…アンタたち!買ってあげるけどお夕飯前なんだからあと一つずつにしなさい!ここでお腹いっぱい食べて、家に帰ってお夕飯食べれません!じゃ、せっかくお夕飯作ってくれてるお母さんに失礼でしょ!はい!わかったら返事!」

 

ほら、あれよ。

 

旦那さんが遅くに帰ってきて奥さんが“あなた、ご飯は…”って聞くと旦那さんは“あぁ。外で食べてきたらからいらないよ”って言われて奥さんが悲しい気分になるヤツ。

 

そんな感じのヤツね。

 

もっとも、将来そらと私が結婚とかしてそんなこと抜かしやがったら全力でぶん殴るけどね!

 

さてさて。

 

ラーメン狂いと米狂いの2人はちゃんと理解してくれたかしら?

 

「はーい。」

「はーい。だにゃ。」

 

うん。

 

この子たちは私の言ったことちゃんとわかってくれたみたいね。

 

えらいえらい♪

 

「よっし!それじゃお金渡すから好きなの一つ買ってきなさい。いい?一つだけだからね!」

 

「何回も言わなくてもわかってるにゃ!」

 

「一つだけ…ここは量で攻めるか質で攻めるか…むむむ!悩みます!!!」

 

「凛はもちろん量で攻めるよ!とんこつラーメン特盛りのトッピング全部のせ!」

 

「なら花陽は質で行きます!最上級魚沼産コシヒカリを厳選した有明の海苔で包んだ至高のおにぎりです!!!」

 

「かよちん!」

 

「はひ!」

 

「「突撃ぃぃぃ!!!!!!」」

 

「こら!お店のなかで走るな!!!」

 

はぁ…ほんと、子供なんだから。

 

帰ってきたらお店の中で走っちゃダメよって、ちゃんと叱ってあげなきゃ。

 

知ってる?

 

最近はスーパーとかで走り回って遊んでいても叱らない親もいるのよ?

 

酷い子なんて踵(かかと)にローラーの付いた靴をはいて、それでお店の中で駆け回って遊んでいやがるの。

 

お年寄りにぶつかっても謝りもしない。

 

ダメなことしたのにちゃんとごめんなさいしないとか、ほんとクソよね。

 

でももっとクソなのは親の方よ。

 

ダメなことはダメって教えもしない。

 

そのクセに子供に他人が注意すると、うちの子に何の用よ!ってスゴい剣幕でわめきたてる。

 

毒親って言うのかしら?

 

親も親なら子も子ね。

 

私はいつか子供できても絶対にそんなクソにはならないわ。

 

うちのママみたいに立派なママになってみせるわ!

 

「ふふふ♪矢澤先輩はなんだかお姉さん…と、言うよりもお母さんみたいですね。」

 

いやん♪

 

今の段階でもにこにーのあふれでる母性が止まらない感じ?

 

お母さんみたいだって♪

 

ふふ♪

 

これはもう将来は立派なママになるのは確定ね♪

 

「ふん!それより!アンタたちはこのあとどうすんの?」

 

まぁそれはとりあえず置いといて。

 

「どうするの?とは…?」

 

「もう帰るのか、って聞いてんの。それとも時間あるならもう一戦、いっとく?今度は私とチームを組んでとかさ。」

 

「あぁ。そういう意味ですか。そうですね…では時間はまだありますので、もう一戦、矢澤先輩も含めてみんなでバトルロイヤルに出撃しましょうか。」

 

「おっけー♪そう来なくちゃ♪」

 

さぁーて♪

 

そんじゃ帰る前にもういっちょ派手に暴れて来ますか♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

星空 凛と小泉 花陽の猫米コンビが追加のラーメンとおにぎりを平らげた後で、ヨダレを垂らしながら爆睡していた高坂 穂乃果を何とか起こした私たちは、それぞれのガンプラのスキャンと出撃登録を済ませてさっそくバトルロイヤルへと出撃したわ。

 

“禍にこ”のスラスターをフルスロットルで噴かしまくって、勢いよく発進ゲートから飛び出て真っ先にメインモニターに写し出された光景は……

 

「っ!今の光ってカミナリ?!」

 

宇宙に走る稲光の閃光だったわ。

 

私はその稲光を見て、急いでサブコンソールを操作して今回のバトルフィールドの情報をサブモニターに表示させ確認したんだけど…

 

「チッ…やっぱりバトルフィールドはサンダーボルト宙域、か…。」

 

表示された情報は私の予想通り、“機動戦士ガンダム サンダーボルト”に登場した“サンダーボルト宙域”を模したバトルフィールドだったわ。

 

しかもトラップあり、ミノフスキー粒子もバリバリに散布済み。

 

オマケにあちこち残骸だらけ。

 

ミノフスキー粒子のせいでまともにレーダーの効かない場所で、これだけの残骸があるってことは隠れて奇襲し放題じゃない。

 

これはまたずいぶんと厄介なバトルフィールドを引いちゃったわね。

 

ちなみに、今回一緒に出撃した南 ことりとそらを除いたチーム“μ's”の5人の反応はというと…

 

[[うわぁ…カミナリにワナとミノ粉アリアリのサンダーボルト宙域とか今回のバトルフィールドはハズレですねー。]]

 

小泉 花陽は元々重度のガンダムファンってことだから、もちろんサンダーボルト宙域のことも知ってるみたいで、漆黒の宇宙を走り回る稲光を見ても対して驚きはしていなかったの。

 

それどころかフィールド情報を確認し終えてワナとミノ粉(ミノフスキー粒子のことね♪)があるのを知ると、心底めんどくさそうに“ハズレですねー”っていってるわ。

 

[[ぎゃーす!!!ひ、ひかったよ!ピカってしてゴロゴロしたよ!!!]]

 

サンダーボルト宙域を見てめんどくさそうに“ハズレですねー”と言ってる小泉 花陽とは対照的に、高坂 穂乃果はあちこちで発生している稲光を見てはぎゃーぎゃー騒いでいたわ。

 

ってかぎゃーすって叫ぶのは女の子的にどうなのよ?

 

もっとこう…きゃ♪とか、ピギャ♪とか、ピギィ♪とか、他にも叫び方が有るんじゃないの?

 

それをぎゃーす!って…ん?ぎゃーす?あれ?なんか最近おんなじ叫び方する人に……………?

 

[[う、宇宙に雷?!えっ?!雷って宇宙でも発生するのですか?!]]

 

ぎゃーすって叫び方について考えていると、今度は園田 海未が宇宙でカミナリの謎現象に驚きの声をあげていたわ。

 

でもサンダーボルト宙域のこのカミナリって、厳密にはカミナリじゃないのよね。

 

確かそこかしこに浮いているコロニーの残骸やデブリが帯電していて、それが放電している…だったかしら?

 

ぶっちゃけにこにー的にはカミナリでも放電でもあんまり変わんないと思うんだけどね。

 

園田 海未にはあとでにこにー様が参考資料として部室に置いてある、マンガ版のサンダーボルトを貸してあげるわね♪

 

読み終わったら次はアニメ版のサンダーボルトよ!

 

マンガ版とアニメ版!両方見てしっかり勉強しなさい!

 

[[きゃ?!もう!さっきからこのカミナリは何なのよ!バリバリゴロゴロうるさいわね!イミワカンナイ!!!]]

 

宇宙で発生しているカミナリに驚いている園田 海未のお次は、乗機の百式(素組)のすぐそばでピカッと来て、驚いて“きゃ♪”とか可愛らしく悲鳴をあげた西木野 真姫ね。

 

西木野 真姫はカミナリに驚いて思わずあげてしまった“きゃ♪”っていう可愛らしい悲鳴を誤魔化すように、キレ気味で“イミワカンナイ!!!”って叫んでるわ。

 

“イミワカンナイ!!!”って言われてもサンダーボルト宙域は四六時中あちこちでカミナリゴロゴロしてるトコなんだから仕方ないでしょ。

 

サンダーボルト宙域でカミナリゴロゴロしてなかったら、それってもうサンダーボルト宙域じゃなくてただの暗礁宙域よって話ね。

 

[[カミナリくらいベニャッガイはへっちゃらだにゃ!]]

 

“きゃ♪”って女の子らしい悲鳴をあげていた西木野 真姫のお次は、カミナリがゴロゴロしていても平気そうな顔をしていても星空 凛ね。

 

平気そうな顔って言ったけど、このアホ猫はカミナリにはまったく動じてないわね。

 

肝が据わってるのかただ単に鈍感なだけなのか…。

 

まぁこのアホ猫が肝が据わってるのか鈍感なだけなのか、どっちかは知らないけど、いちいちカミナリに驚いていられるよりはマシね。

 

「アテンション!各機!機体に初期異常は無いわね!無かったら隊列を組んでバトルフィールドの中心部分目指して進撃するわよ!!!園田 海未!普段この問題児集団を押さえてるアンタには悪いけど、このバトルフィールド“サンダーボルト宙域”を初見で指揮すんのは厳しいから、今回は私がアンタに代わって指揮をするわ!アンタは今後のためにこのバトルフィールドの特徴をしっかりと把握しときなさい!」

 

今回はサンダーボルト宙域初体験の園田 海未じゃなくて、この大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターのにこにー様が指揮官をやった方がたぶんいいわね。

 

園田 海未にはこの次にサンダーボルト宙域のバトルフィールドが当たったときのために、気楽なバトルロイヤルの内に色々と学んでもらわなきゃね。

 

そう思うと今回のバトルロイヤルでサンダーボルト宙域のバトルフィールドが当たったのは良かったかもしれないわ。

 

公式戦やガンプライブの予選とかでいきなり未経験のサンダーボルト宙域のバトルフィールドが当たったとかだったら散々なことになっていたかもだからね。

 

[[その方が無難ですね…了解しました。あぁ、それと…]]

 

「ん?ナニよ?」

 

[[戦闘中にいちいち“園田 海未”とフルネームで呼ぶのもどうかと思いますので、以降は名前で…海未と呼んでください。私も矢澤先輩…いえ、にこ先輩と呼ばせて貰います。]]

 

[[あ!にこちゃん!穂乃果も穂乃果って呼んでいーよ!でも穂乃果は穂乃果だからぜーったいにアホ乃果とかアホとか呼んじゃダメだからね!]]

 

[[それじゃ花陽も花陽でお願いしますね♪にこちゃん先輩♪]]

 

[[しょーがねーにゃ!にこちゃんには特別に凛のこと凛って呼ばせてやるにゃ!]]

 

[[ここで私だけ西木野って呼んでとか言ったら台無しよね?もちろん私も名前で呼んでちょうだい。よろしく、にこちゃん。]]

 

名前で呼んで…か。

 

どっかの拘束してから全力全開で最大火力をぶっ放すこれっぽっちもリリカルじゃない魔王系魔法少女が友達になるのは簡単♪名前で呼んで♪とか言ってたけど…その理屈だともしかして私ってもうコイツらの…………。

 

「……ともだち……か……。」

 

[[にこ先輩?何か言いましたか?上手く聞き取れなかったのですが?]]

 

「ん。何でもないわ。それじゃ行くわよ!海未!穂乃果!真姫!凛!花陽!」

 

悪くない…かもね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ほのうみ+まきりんぱなを率いてバトルロイヤルへと出撃したにこちゃん。
次回はサンダーボルト宙域にてにこちゃんの叫び声が木霊…するかもしれません。
一応は真面目なバトル回になる予定です。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ガンプライブ掲載3年目に突入しはじめの挨拶のネタが尽きそうになっているQooオレンジでございます。
挨拶のネタとか募集したら…ダメですよねー。

今回はことりさんsideの第14回目となります。
今回はことりさんが打倒にこちゃんの為のとある戦闘技法を習得する為がんばルビィしております。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうよん 始まります。




















「はーい♪みんな♪おはよう♪こんにちは♪こんばんは♪わ♪た♪し♪ロシアからやって来た性技と荒縄の伝道師♪音ノ木坂学院生徒会長の絢瀬 絵里よ♪前々回、余りの出番の無さに業を煮やしてオマケとして登場したエリーチカが予告した通り、今回はこのかしこいかわいいエリーチカが本編を乗っ取らせて貰うわ!!!それじゃ早速……かしこいかわいいエリーチカのSM講座!はっじまるよ~♪はい♪と、いうわけでついに始まっちゃいましたかしこいかしこいエリーチカのSM講座♪そんな第1回目の今回のテーマはズバリ!正しい荒縄の選び方よ!所詮は荒縄。されど荒縄。荒縄を笑う者は荒縄に泣く。なんてことわざもあるのよ♪そんなワケで今回は荒縄についてじっくりと調教していきたいと思います!まずは「スピリチュアルちょーーっぷ!とぉ!」ぐぇ!ばたり…………」

 

「ふぅ…危ない危ない♪まさかえりちがほんまに本編乗っ取ってSM講座なんか始めるとは夢にも思わんかったわぁ~。おぉっと♪みんな♪堪忍なぁ♪今年の夏の異常な暑さでえりちったら頭すっかりヤられても~て、ちょいおかしくなっとたみたいやねん。このポンコツはあとでしっかりと修理しとくん、とりあえずみんなは今回のことりちゃん回を見といてなぁ♪それじゃ改めて♪ガンプライブ♪第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうよん♪はじまり♪はじまりぃ~♪」

 

「くっ…ここでエリーチカが倒れても…第二、第三のエリーチカが現れるわ…そして…そして必ず…いつの日にかエリーチカのSM講座を…「えりち!しつこい!とぉりゃぁぁぁ!」ふぎゃ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬、どこからともなく現れた謎の音ノ木坂学院生徒会長さんに、ことりちゃんメイン回の今回のお話が乗っ取られそうになったような気がしたけど、これまたやっぱりどこからともなく現れた謎の音ノ木坂学院生徒会副会長さんの活躍で阻止されたっぽいので安心して前回の続きを進めたいと思いますぅ♪

 

前回、不愉快ですぅ♪って言い残してアミューズメントセンターから帰ってきちゃったことり。

 

ひとりぼっちの帰り道で、ことりは勝負することになっちゃった“無冠の女王”矢澤 にこさんをどうやって攻略しようかと考えていました。

 

アレをしてもダメ。

 

コレをしてもダメ。

 

それならあ~すれば…でもダメで。

 

ダメダメ尽くしですぅ。

 

そんな感じでうつむきながら考え事をしながら歩いていたら、曲がり角で女の人にぶつかっちゃったんですぅ。

 

そしてそのぶつかっちゃった女の人はなんとびっくり♪ちょっと前に学校の廊下で出会った謎の不審者さんだったんですぅ。

 

ことりはひょんなことから謎の不審者さん改め“神田 海空(かんだ みあ)”さんに、矢澤 にこさんとのガンプラバトルのいきさつを話しちゃったんだけど、そのお話を聞いた海空さんは、ことりに矢澤 にこさん攻略のためのとっておきを教えてあげるって言ってくれました。

 

ことりは怪しさ大爆発のその提案を、藁にもすがる思いで承諾して、海空さんに案内されるままに着いていったら…たどり着いたのは何故かおしゃれなケーキ屋さんでした。

 

そしてそこで出会ったのはオカマなパティシエさん。

 

あ♪これは完璧に騙されました♪って思いながらも、海空さんに促されるままにとりあえずはケーキ屋さんの中に入ったことりを待っていたのは…

 

「ふぇぇぇぇ?!これって!ケーキ屋さんの中にガンプラバトルシミュレーターの筐体?!えっ?!えっ?!えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

そう♪

 

ガンプラバトルシミュレーターの専用筐体でした♪

 

なんとびっくり♪

 

ケーキ屋さんの中にガンプラバトルシミュレーターの専用筐体があったんですぅ!

 

「ようこそ、ガンプラバトルとケーキのお店“サルモン”へ♪お嬢ちゃん♪」

 

「ね?ね?ケーキ屋さんにガンプラバトルシミュレーターの筐体があるなんてちょっとスゴいでしょ?」

 

「はい!スゴいですぅ!」

 

ぶっちゃけことりは海空さんにはこれっぽっちも期待してなかったから、騙されたら騙されたでストレス発散のためのイケニエになってもらお~かな?とか考えてました。

 

それなのにまさかこんなことになるなんて、ほんとびっくりですぅ♪

 

「んふふ♪おねーさんのサプライズ大成功だね♪」

 

「海空ちゃん、お嬢ちゃん。登録は済ませてあるから、出撃するならさっさとしちゃいなさい。」

 

「おっと♪ありがと、蓮凰さん!よぉーし!それじゃことりちゃん!おねーさんと一緒にバトルロイヤルに出撃だよ!」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回のバトルフィールドは……」

 

ショーケースの中に飾られていた色とりどりの美味しそうなケーキさんたちにうしろ髪を引かれながら、ことりは海空さんと一緒にバトルロイヤルへと出撃しました。

 

ゲートを飛び出た先に広がっていたのは真っ暗な宇宙空間。

 

一言で宇宙って言っても、ガンプラバトルシミュレーターでは色々な宇宙空間のバトルフィールドがあります。

 

一目でわかる宇宙空間のバトルフィールドもあるけど、今回のバトルフィールドは特に特徴が見つからなくて、ことりではちょっと判断つきませんでした。

 

だからことりはサブコンソールをポチポチと操作して、マザーシステムからあらかじめ与えられている今回のバトルフィールドのフィールド情報を確認することにしました。

 

サブモニターに表示させれたフィールド情報は…

 

「宇宙世紀系のどノーマルな宇宙空間フィールドみたいですね。ワナもないしミノフスキー粒子の散布もないっぽいですぅ。」

 

ワナもミノフスキー粒子の散布もないこのスタンダードな宇宙空間系のバトルフィールドは、良くも悪くもファイターの技量が問われるバトルフィールドですぅ。

 

障害物があまり無いのは高機動タイプの機体を使っていることり的にはありがたいですぅ。

 

[[ことりちゃん。初期異常とかは大丈夫?]]

 

ことりがサブモニターに表示されているバトルフィールドの基本情報を確認していると、いつの間にかことりのウイングガンダム・リトルバードの隣に、青と白をベースに塗装されている見たことのないガンダムタイプの機体がやって来ていました。

 

右手にはライフルを、左腕にはシールドをそれぞれ装備したこの青と白のガンダムタイプの機体…背中にはデスティニーガンダムの翼に似たバックパックが取り付けられていますぅ。

 

そんな青と白のガンダムタイプは、リトルバードの隣に位置するとこちらへと通信を送ってきました。

 

ことりが送られてきた通信を開くと、案の定それは一緒に出撃した海空さんからの通信でした。

 

機体に初期異常はない?って質問にことりは…

 

「はい。問題ありません。ことりもリトルバードもいつでも行けますぅ。」

 

って答えますぅ。

 

ぶっちゃけ出撃前にちゃんと機体チェックしていれば、機体の初期異常なんてそんなことは滅多にありません。

 

“μ's”だと凛ちゃんなんかは機体チェックをサボり気味だから、たま~に初期異常が発生しちゃって慌てにゃ~にゃ~言ってますぅ。

 

[[おっけー!ちょうどこっちに6機向かってきてるみたいだから、とりあえずはウォーミングアップ代わりにサクッとヤっちゃおっか♪]]

 

ことりが頭の中でデフォルメされた凛ちゃんがにゃ~にゃ~鳴いてるところをイメージしてひそかに和んでいると、海空さんがこちらへ6機の敵機が向かって来てるって教えてくれました。

 

こんな序盤で6機で固まって向かってきてるなら、たぶん毎度お馴染みのハイ・モックさんですぅ。

 

固まったままこちらへ向かってきてるなら飛んで火にいるなんとやらですぅ♪

 

リトルバードご自慢の大型バスターライフルの餌食にしちゃいますよ♪

 

それにしても…こっちに6機向かってきてる、ですか?

 

実はことりのリトルバードの広域レーダーには、まだこちらへ向かってきてる敵機の反応はありません。

 

海空さんの使っている青と白のガンダムタイプの機体のレーダー範囲はかなり広いみたいですね。

 

って言いますか、いつまでも青と白のガンダムタイプの機体って呼ぶのもめんど~ですぅ。

 

だ♪か♪ら♪

 

「りょ~かいですぅ♪6機で固まって向かってきてるなら、ど~せ毎度お馴染みのザコいハイ・モックさんですぅ。リトルバードの射程内に入ったらバスターライフルで一網打尽にしてやりますぅ♪ところで…海空さんのそのガンダムのお名前って聞かせてもらってもい~ですか?」

 

わからないことは聞いちゃえばい~んですぅ♪

 

[[ん?この子の名前?メサイアだよ。メサイアガンダム。今回はコンクエストストライカーを付けてるから、正確にはメサイアガンダム・スカイコンクエストだね♪]]

 

メサイアガンダム・スカイコンクエスト?

 

メサイアって確か英語で…救世主…だったかな?

 

スカイは空でコンクエストは……征服者?

 

スカイコンクエストで天空の征服者って感じかな?

 

[[今回はことりちゃんにおねーさんのとっておきを教えちゃうから、おねーさんのメサイアもことりちゃんのウイングガンダム・リトルバードとおんなじ高機動タイプのストライカーパックを付けてきたんだ♪]]

 

ふむふむ。

 

ストライカーパック…ですか。

 

それならこのおねーさんのメサイアガンダムってガンダムのベースはストライク系の機体なんですね。

 

まぁふむふむとか言っちゃってますけど、ストライク系じゃなくてもストライカーパックを装備できるんだけどね~。

 

「メサイアガンダムってお名前なんですね。あは♪なんだか世界を救っちゃいそうなお名前のガンダムですぅ♪」

 

[[世界を救う?うん♪うん♪おねーさんとメサイアなら簡単…じゃなかったけど、救っちゃうよ?世界の1つや2つ♪]]

 

「それはと~っても心強いですぅ♪」

 

[[おうよ♪おねーさんにまっかせなさーい! (けどまぁ…この子とアレで…“モーメントリンカー”でみんなの力を借りて世界は救えても…大切な人たちは救えなかったんだけどね…あの人もあの子も…そして……“私”も…………) ん?ことりちゃん!前見て!ハイ・モックが見えてきたよ!]]

 

ことりと海空さんが楽しくおしゃべりしていると、海空さんの言うようにリトルバードのメインモニターにもハイ・モックさんの集団が見えて来ました。

 

「ちゅん♪こっちでも確認しました!パッと見ではレアモックさんは混じってないみたいですね。それなら……バスターライフルでみ~んなまとめて!」

 

今日はあの人の…矢澤 にこさんのせいで色々とストレス溜まっちゃってますぅ♪

 

ここは1発♪ぶっぱ~♪ぶっぱ~♪でストレス発散しちゃいますよ♪

 

「消し飛んじゃぇ!!!!!」

 

ってなワケでこっちに向かってきてる6機のハイ・モックさんたちをみんなまとめてロックオ~ン♪しちゃって、バスターライフルの発射ボタンをポチっとな♪ですぅ。

 

リトルバードが構えた大型バスターライフルからは、いつも通りに黄色のごんぶとビームが発射されて行きました。

 

まっすぐ、まっすぐに、障害物のない宇宙空間を突き進んだ黄色のごんぶとビームは…

 

「あは♪あはははは♪やっぱり無抵抗の相手に一方的にぶっぱ~♪しちゃうのはサイコ~ですぅ♪と~っても♪爽快ですぅ♪♪♪と~っても♪痛快ですぅ♪♪♪と~っても♪愉快ですぅ♪♪♪ザコいハイ・モックさん風情がことりの前に立ちふさがりやがるから惨めに消し飛ばされちゃうんですよ♪ザコはザコらしくおとなしく死に腐りやがれですぅ♪ついでにことりの処女の卒業式の邪魔をしやがるあのクソ忌々しい“無冠の女王”とかおバカな二つ名のボッチを拗らせたにっこにこに~♪とか言ってる痛くて痛くてど~しよもうないまな板ロリっ子のにこっぱちもタンスの角に小指をぶつけて悶絶して死に腐れやがれですぅ♪♪♪もういっちょオマケにですぅ♪ですぅ♪ですぅ♪♪♪」

 

こちらへと向かってきていた6機のハイ・モックさんたちをみんなまとめて消し飛ばしちゃいました♪

 

ザコいハイ・モックさんが相手ならと~ぜんの結果だね♪

 

[[わぁーお…ことりちゃんテンションたかっ…(そんでもってこわっ!タンスの角に小指をぶつけて悶絶して死に腐れとかこわっ!しかも、ですぅ♪ですぅ♪ですぅ♪ってたぶんデス♪death♪DEATH♪なんでしょ?!日本語に訳すと死ね♪死ね♪死ね♪なんでしょ?!それを超笑顔で言うなんて、ここでもあっちでもやっぱりことりちゃんが1番怖いよ!) ]]

 

<<ミア。ドン引きしてるとこ悪いけど、レーダーに新しい機影を捉えたよ。数は今度も6機。さっきと同じ様に固まってるから、これもハイ・モックっぽいね。>>

 

ことりがテンションあげあげ♪で色々と溜まっていたストレスとかうっぷんとかをぶっぱ~♪のついでに吐き出していると、開きっぱなしの海空さんとの通信画面から男の子の声がしました。

 

「ちゅん?男の子の声?もしかして…電子精霊さんですか?」

 

さっき海空さんと一緒にガンプラバトルシミュレーターの筐体に乗り込んだ時には男の子なんていませんでした。

 

と、言いますか、“サルモン”に設置されていたガンプラバトルシミュレーターの筐体は1人用だけで、複座用の筐体はなかったですぅ。

 

そこから推理すると、海空さんのコックピットから聞こえてきた男の子の声は電子精霊さんの声だと思いますぅ。

 

名探偵ことりちゃんの推理…さぁ♪正解は如何に?ですぅ♪

 

[[そ♪せーかいだよ!この子は電子精霊のジョン。アニマルタイプの高位電子精霊だよ♪]]

 

<<ハロー、コトリ。ほんとはジョンって名前じゃないけど、ほんとの名前はワケあって言えないからコトリも僕の事はジョンって呼んで。>>

 

はいは~い♪

 

名探偵ことりちゃんの名推理♪ずはり大正解ですぅ♪

 

名探偵ことりちゃんにとって名推理が大正解は当たり前のことなので、別にいいんですが、海空さんの電子精霊さん…ほんとのお名前は言えないとか海空さんとおんなじで偽名なんですね。

 

「電子精霊さんまで偽名ですか?まぁそこら辺はあんまり気にしないことにしますぅ。ジョン君♪よろしくね♪」

 

<<よろしく。それで?こっちに向かってきてる6機のハイ・モックはどうする?またコトリにバスターライフルで消し飛ばして貰う?>>

 

[[ううん。今回はことりちゃんにおねーさんのとっておきを教えようってことだったから、いつもみたいにバスターライフルをぶっぱ~して無双してたら意味ないんだよ。だから…今度のハイ・モックはおねーさんが相手をするよ!それでいーかな?ことりちゃん?]]

 

「ことりは別に構いませんけど…ことり的にはそろそろ海空さんの“とっておき”がなんなのか教えて欲しいですぅ。」

 

[[あれ?説明してなかったけ?]]

 

「されてませんよ~。」

 

[[あはは…おねーさん♪うっかり♪]]

 

「なんか少しイラっとしたので、突っ込みの変わりにバスターライフルをぶっぱ~♪してもいいですか?」

 

[[うわっ?!ちょ!ちょっとことりちゃん?!いいですか?とか言いながらこっちにバスターライフル向けてチャージ始めないでよ!!!]]

 

「チッ。ですぅ。それならふざけてないでさっさとことりに海空さんのとっておきを教えるですぅ。さもないと…」

 

[[わかったから!教えるよ!教えるからバスターライフルのチャージ止めて!ことりちゃんに教えようとしてるのって“soar(ソア)”だよ!“soar”!]]

 

“soar”?

 

それってどこかで聞いたことあるよ~な…ないよ~な…?

 

[[“soar”って言うのはね?伝説の最年少チャンピオン、“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”鳴神 青空が得意としていた高速空間機動戦術のことなの。ソニックなんちゃらどーたらこーたらとかって英語の頭文字を取って“soarって言うらしいんだけど、そこら辺は割愛しちゃうからね?それでね?”超簡単にぶっちゃけちゃうと、“soar”って言うのは足場のない宇宙空間とか空中とかでクイックブーストを使う技術なんだ♪]]

 

「“soar”…ソラ君の得意な機動方法……。」

 

[[口であれこれ説明するよりも実際にやって見せた方が早いかな?ちょうどハイ・モックの団体さんも到着したことだしね♪そんなワケで…ジョン!サポートよろしくぅ♪]]

 

<<了解。メサイアの各部スラスターを高機動戦闘用に移行。>>

 

[[よぉーし!それじゃ……いくよ!]]

 

“soar”について簡単な説明を終えた海空さんは、今までのどこかでおどけた雰囲気から真面目な…まるで抜き身の刀のように冷たく鋭利な雰囲気を纏わせたと思ったら、気合いの声と共にことりの視界から一瞬で消えてしまいました。

 

それはあの日…ことりがソラ君と初めて一緒にバトルロイヤルに出撃した日に、ことりを助けてくれるためにソラ君がA-RISEの綺羅 ツバサさんに突撃して行った時と同じような…ううん。

 

同じじゃない。

 

あの時よりも、もっともっと速い踏み込みでした。

 

さっき海空さんの言っていた通り、足場のない空間でのクイックブースト。

 

海空さんが見せてくれたのはまさにその通りの光景でした。

 

<<シールドサーベル、展開。>>

 

[[はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!せやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

海空さんのメサイアガンダムはそんな消えたと思うような神速の踏み込みで、一瞬でハイ・モックさんへと近づくと、左腕に取り付けてあるシールドからビーム刃を展開させて一気に振り抜きました。

 

一気に間合いを詰めての斬撃…。

 

そっか…これが…これがことりの探していた答えなんだ。

 

矢澤 にこさんを攻略するための答えなんだ。

 

[[ふぅ…久しぶりに使ったけどやっぱりタイミングとかGとか色々とキツいわー…(これを絶え間なく連続で使い続けて縦横無尽に走りまくるとか、やっぱりそら君って半端ないわー。)…ことりちゃん?どうだった?これが“soar”♪今のことりちゃんに必要な“翼”なんじゃないかな?]]

 

「ことりの…“翼”………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラ君が得意としている高速空間機動戦術“soar”

 

矢澤 にこさんを攻略するために、前提条件のクイックブーストもできないことりが無謀にもこの“soar”を習得しようと、海空さんの指導のもとでさっそく練習を始めたんだけど……

 

[[違う!違う!1番最初の踏み込みはダン!って感じで!そして次にグッて!最後にぐわぁーって!とぉりゃー!って!]]

 

うん。

 

ダン!とか、グッ!とか、ぐわぁー!とか、とぉりゃー!とか…はっきり言って海空さんの説明は抽象的過ぎてイミワカンナイですぅ。

 

「海空さんの説明はワケワカメですぅ。もう少し具体的に教えて欲しいですぅ。」

 

[[むぅ。そんなこと言われてもなぁ…。]]

 

そんなこと言われてもとか言われても困ってるのはことりですぅ。

 

はぁ…せっかく矢澤 にこさん攻略の道筋が見えてきたと思ったのに、いきなり高濃度のミノフスキー粒子がバリバリに散布されてる暗礁宙域に突撃しちゃった感じです。

 

仕方ありません。

 

役に立たない海空さんの説明は無視して、こ~なったら見よう見真似でなんとかするしかありませんね。

 

確か…さっきの海空さんは……

 

「足裏のスラスターと背中のスラスターを一気に噴射させて……こう…かな?きゃぁぁぁぁ?!」

 

ことりが海空さんの見よう見真似で足裏のスラスターと背中のスラスターを一気に最大出力で噴射させてみると、リトルバードはバランスを崩して錐揉みし始めちゃいました。

 

ことりは思わぬ錐揉み大回転に驚いて悲鳴をあげちゃいます。

 

[[あっはは♪それって宇宙ステージ初心者がスラスター噴かし過ぎて盛大にバランス崩すヤツじゃん♪え~?ナニナニ♪ことりちゃんってば宇宙ステージ初心者さんかな♪あははは♪♪♪]]

 

海空さんは悲鳴をあげながら錐揉み大回転中のことりを見ながら、リトルバードを指差して爆笑してやがります。

 

イラっと来ますね。

 

か~な~り、イラっと来ますね。

 

バトルロイヤルが終わったらヤっちゃいましょ~か?

 

っと、今はそれどころじゃありません!

 

早く機体を安定させないと!

 

「っ!こ、これで…ふぅ…なんとか止まってくれました…ぐぬぬぬぬぬ!おのれ海空さん!笑いましたね!ことりのこと笑いましたね!!!」

 

[[あはは♪ごめん♪ごめん♪だって私のこと笑ってたあのことりちゃんがバランス崩して大回転なんてしちゃうんだもん♪]]

 

人が真剣に頑張ってるのを笑いやがるなんて、やっぱりこの人は用がすんだらぬっ殺しましょう。

 

それとも裸にして縛って“ご自由にお使いください♪”って看板と一緒にそこら辺の公園にでも放置してヤりましょうか?

 

ぬっ殺すコースにしても、裸にして縛って“ご自由にお使いください♪”コースでも、どちらでもことりを笑いやがったことを徹底的に後悔させてヤりますぅ。

 

ことりをナメんな!ですぅ。

 

そもそもことりが大回転しちゃったのは海空さんがまともに“soar”の使い方を教えてくれないからですぅ!

 

ここは厳重に抗議しなきゃいけません!

 

えぇ!いけませんとも!

 

Let's抗議ですぅ!

 

「むぅ!むぅ!むぅ!ことりが宇宙ステージ初心者さんがヤっちゃうよ~な大回転しちゃったのは、海空さんがてきと~なことしか教えてくれないから自分なりに一生懸命にやってみた結果なんです!しかも私のこと笑ってたあのことりってどのことりですか!ことり!海空さんのこと笑ったことなんてありません!ひどい言いがかりですぅ!」

 

[[おっと…(危ない危ない…みんなと絡むとついつい失言がポロっと出ちゃうんだよねぇ…にこちゃんの時もそれでしくじったのに…この先もし妙に鋭い希ちゃんと接触したら、今みたいな失言一つで簡単に“私”の正体がバレちゃうかもしれないよね…。正体がバレても困りはしないけど、“あの日”までは“私”っていう不確定要素はできるだけ省かないと……うん。ホント気を付けないとね……)…細かいことは気にしない♪気にしない♪それよりも、今のはダメなパターンだよ?足裏のスラスターは噴かし過ぎだし、そもそも“soar”の準備段階?1歩目?は、背中のスラスターは使わないんだよ。]]

 

ことりの抗議を受けた海空さんは少し考える素振りを見せたと思ったら、気にしない♪気にしない♪とか言い出して急にナニかを誤魔化そうとしました。

 

ナニを誤魔化そうとしたんだろ?

 

ことりのことを笑ったこと?

 

それとも…“あのことり”って一言?

 

………まぁどっちでもいいですぅ。

 

気にはなりますが、今はそれどろこじゃありませんから。

 

今は…ことりとソラ君のめくるめく素敵な初体験を成し遂げる邪魔をしやがっている矢澤 にこさんをけちょんけちょんにするために、一刻も早く”soar”を習得しなきゃです!

 

今のことりの失敗…足裏のスラスターが噴かし過ぎなのはなんとなくわかってましたけど、さっき海空さんは“最初は背中のスラスターは使わない”って言いましたよね?

 

それってど~ゆ~意味なんだろ?

 

“soar”の前提条件のクイックブーストって、足裏のスラスターと背中のスラスターを踏み込みと同時に短いタイミングで連続して最大噴射するんだよね?

 

それなのに“soar”だと背中のスラスターは使わないで、最初は足裏のスラスターだけ噴射?

 

むぅ。

 

解せません。

 

説明が下手くそな海空さんに聞いてもまともな答えが返ってくるかちょっと不安だけど、今は頼れるのはこの怪しさ大爆発継続中の海空さんしかいません。

 

ここはダメ元で一応は聞いてみるしかありませんね。

 

「“soar”では最初は背中のスラスターは使わないんですか?」

 

と、いうわけで、ことりはさっそく海空さんに聞いてみることにしました。

 

ことりの質問に海空さんは…

 

[[うん。使わないよ。背中のスラスター…ってか足裏のスラスター以外の出番は第2段階からなんだ。]]

 

って答えやがりました。

 

足裏のスラスター以外は使わない?

 

ってか第2段階?!

 

第2段階ってなんですか?!

 

なんじゃそりゃ?!ですぅ!

 

「だ、第2段階?!ナニソレ?!ことり!第2段階とか聞いてませんよ!!!」

 

ことりがそんなことは聞いてません!って問い詰めると、海空さんは…

 

[[そだねー。だってまだ言ってなかったし。]]

 

って某カーリング女子チームの人たちみたいな返事をしやがりました。

 

あは♪

 

あははは♪♪♪

 

も~ね。

 

この人はなんなんでしょ~か?

 

ふざけてるんですよね?

 

ことりをからかって遊んでるんですよね?

 

珍しく真面目に頑張ってることりを面白おかしく楽しんで遊んでるんですよね?

 

うん。

 

ことり、またまたイラっときちゃいました。

 

コロッとするのは止めようかと思ってましたが、反省の色が見られないからやっぱり止めるの止めようかな?

 

「そだね~。じゃありません!言ってなかったし。でもありません!あんまりふざけてるといい加減にやさし~やさし~ことりちゃんでもイラっと来て思わず殺しちゃいますよ?ってかもうイラっと来たので確定で殺しますよ?殺しますからとりあえずはガンプラバトルシミュレーターから降りてください♪」

 

[[うぇぇぇぇぇ?!ちょ!ちょっと待ってよ!だっておねーさんが説明する前に勝手にスラスター全開で大回転しちゃったのはことりちゃんだよ!そりゃ説明してなかったおねーさんも悪いけど、ソレだけで確定で殺しますよ?はひどいよー!ちゃんと教えるからホント勘弁してよねー!]]

 

チッ。ですぅ。

 

確かに説明される前にスラスター全開で大回転しちゃったのはことりの落ち度ですぅ。

 

落ち度だけど…なんだ釈然しません!

 

[[勝ちたいんでしょ?にこちゃんに?ならもう少しだけおねーさんに付き合ってみなって♪絶対に損はさせないからさ♪ね?ことりちゃん♪]]

 

勝ちたいんでしょ?

 

当たり前ですぅ。

 

勝たなきゃ…勝って物語を先に進めなきゃ、ことりは処女を卒業できないんですよ!

 

それに…処女を卒業とか抜きにしても………ことりはあの人に…矢澤 にこさんに勝ちたいです!

 

売り言葉に買い言葉でなし崩し的に勝負することになっちゃったけど、ことりだって“いらない”って言われて傷付いてるんです!

 

じみ~に頭にキてるんです!

 

だから勝って“いらない”って言葉を撤回させてやるんですぅ!

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”に“トベナイコトリ”の意地を見せてやりますぅ!!!

 

だから…

 

「ふん!ですぅ!今回だけは特別に見逃してやりますぅ!」

 

勝つため…ことりは貴女を利用させて貰いますぅ!

 

さぁ!ことりちゃんの戦いはこれからですぅ!

 

って、この言い方だとなんだか打ち切りになっちゃったマンガの最終回みたいですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回ことりさんが打倒にこちゃんの為に習得を目指しているsoar。
本来ならば主人公のソラの切り札の1枚として登場する予定でしたが、本家(?)のソラが使用するよりも先に謎のお姉さんの海空さんが気づけば使用してしまいました…。
久し振りのどうしてこうなった…。
そんなどんどんと出番を奪われていく主人公のソラの本領は、絵里さんの加入回からとなります。
ソラの本来のガンプラ…ザク・リヴァイブ。
絵里さん加入回ではソラのザク・リヴァイブと絵里さんのトールギス・ヴァルキュリアが互いの意地を賭けてで真っ正面から激突いたします。
そんなザク・リヴァイブとトールギス・ヴァルキュリアの実際(?)のガンプラ画像が活動報告の方に掲載させていただいております。
どの様な機体か気になる方がおられしたら覗いてみてくださいませ。

次回はサンダーボルト宙域を舞台に、にこちゃんとほのうみ&まきりんぱなの六人が恐らくは真面目にバトルをする予定です。
今回のお相手はカラフルなあの量産機部隊と、黒い袖付き仕様のあの機体…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。






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第7話A「無冠の女王」そのじゅうご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

LINEの既読スルーに怯えているQooオレンジでございます。
既読が付かないのも怖いです。

今回はにこちゃんsideの15回目となります。
サンダーボルト宙域を舞台に始まったにこちゃんwithほのうみ&まきりんぱな のバトルロイヤル。
今回の彼女たちのお相手は…。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうご 始まります。































フィールドのあちこちで稲光が走り回るサンダーボルト宙域を舞台に始まった本日2回目のバトルロイヤル。

 

サンダーボルト宙域は初体験の海未に変わって、今回はこの私“無冠の女王”矢澤 にこにー様が指揮をとることになったの。

 

まぁ今回のバトルフィールド“サンダーボルト宙域”が初体験なのって何も海未だけじゃないんだけどね。

 

ほら?何せこの子たちは半数以上がついこの前までガンプラバトルのガの字も知らなかった素人集団なのよ。

 

だからこの厄介極まりないサンダーボルト宙域について私が色々と教えてあげなきゃね。

 

そんなわけで私の指揮の元、まずはバトルフィールドの中央を目指して隊列を組んで移動を開始したわ。

 

最前列には驚異の防御性能を誇る凛のベニャッガイ。

 

その少し後ろに花陽のジム・カーバンクル。

 

真ん中には私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこと、海未のジム・スナイパーⅡ。

 

最後尾は穂乃果のエール・ストライクガンダムと真姫の百式って隊列よ。

 

普段は前衛の穂乃果と真姫が後衛で最後尾ってのが不思議だと思ったかしら?

 

一応、この隊列にはちゃんとした理由があるのよ。

 

まずは防御特化の凛とベニャッガイが最前列ってのはわかるわよね?

 

防御特化の機体が前に出て壁になんなきゃ意味ないもんね。

 

その次の花陽とジム・カーバンクルなんだけど…花陽には4体分の電子精霊の“目”がついてるから、レーダーがほとんど効かなくて有視界戦闘がメインになるこのサンダーボルト宙域では前に出て周辺警戒をしてもらっているのよ。

 

花陽は電子精霊の分、監視の目も多くなるって寸法ね。

 

あとは花陽の乗機のジム・カーバンクルも、凛のベニャッガイに次いで高い防御力を持っているってのもポイントかしら?

 

最悪の場合は、花陽には凛と2人で敵を引き付ける壁になってもらうつもりよ。

 

そして中衛の私と海未。

 

今回の指揮を執る私は、隊列を組んだチームの全体を把握しなきゃいけないからこの位置ね。

 

海未は近接戦闘も遠距離戦闘もどちらも問題なくこなせるから、前衛・中衛・後衛と、どのポジションでもいいんだけど、今回はとりあえずは私の側で他人の指揮がどんなもんなのかってを見てもらおうかな?って思って、中衛のこの配置してみたの。

 

て、最後は普段は前衛に出ている突撃アホ娘の穂乃果と、そんな穂乃果に振り舞わされながらもしっかりと付き合ってやっている真姫の初心者素組コンビ。

 

いつもは前衛のこの2人には、今回はあえて後衛に入ってもらったわ。

 

穂乃果の突撃癖を後衛に配置することで少しは矯正しようって思惑もあるんだけど、1番の理由はこの2人の使っている機体が素組のガンプラってことね。

 

レーダーも視界も効いて、奇襲の確率が少ない見晴らしのいいバトルフィールドならいつもみたいに前衛に出てもらってもいいんだけど、今回のバトルフィールドは見渡す限りコロニーやら戦艦やらの残骸だらけで視界も悪けりゃミノ粉の濃度が濃すぎてレーダーも効かない。

 

オマケにカミナリがゴロゴロ。

 

こんな奇襲にはうってつけのサンダーボルト宙域で装甲の薄い素組2人を前衛に出していたら、いきなりの奇襲からの事故死が怖いじゃい。

 

ただでさえこのサンダーボルト宙域のバトルフィールドには長射程高威力のクソ厄介な“アレ”が配備されてあるってんだから…。

 

そんなワケで穂乃果と真姫の2人には、接敵して戦闘が始まるまでは後衛に居てもらうことにしたの。

 

後ろからの奇襲…ってのも考えられなくはないけど、バカ正直に前衛で的にされるよりはマシでしょ?

 

こんな感じで私たちは隊列を組んで周辺を警戒しながら、カミナリがあちこちでゴロゴロとしているサンダーボルト宙域を進んで行ったわ。

 

しばらく進むと、前衛に出ている花陽が私たちの進路上で戦闘の光が見えるって報告してくれたの。

 

うん。

 

やっぱり電子精霊って“目”が4つもオマケに付いてきている花陽を監視の目的で前衛に出したのは正解ね。

 

それでね?

 

その戦闘光をモニターの最大望遠で確認したら、5機の色とりどりのバザームが、毎度お馴染み雑魚いハイ・モックを相手にバトっていたのよ。

 

赤いバザームに青いバザーム。

 

緑のバザームに黄色のバザームにピンクのバザーム。

 

まるでニ○アサの○○レンジャーみたいな戦隊モノの配色をしたこの5機のバザームたちは、確か去年のガンプライブ秋葉原地区予選にも出場していた都立馬寒高校のチーム“バザーム友の会”のバザームレンジャーね。

 

最大望遠で見る限りは今日は仮面バザーム1号に2号、そして仮面バザームV3とかはいないみたい。

 

バザームレンジャーの5機だけね。

 

コイツらはランクとしては高くもないし低くもない。

 

今のこの子たちが相手をするにはちょうどいいくらいかしら?

 

んっふふ♪これはもう乱入するしかないっしょ♪

 

そうと決めたら早速行動!

 

私はみんなに5機のバザーム“バザームレンジャー”とハイ・モックの戦闘に乱入して、一網打尽にヤっちまうぜ!って伝え、凛のベニャッガイを先頭に戦闘宙域へと向かうことにしたわ。

 

禍にこが装備している、ランサーダートを改良して作った長射程を誇る6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌(ミカヅチ)”で、遠距離から一方的にぶち抜いてヤってもいいけど、それじゃ素人集団のこの子たちの訓練にはならないから却下よ!却下!

 

私は今回はあまり前に出ないでみんなのフォロー!

 

そう考えながら、私たちは足並みを揃えてバザームレンジャーとハイ・モックが戦闘を繰り広げている宙域へと近付いて行ったわ。

 

やがてバザームレンジャーの色とりどりの姿がハッキリと見える位置までやって来ると…

 

「待たせたわね!穂乃果!真姫!出番よ!」

 

後衛におとなしく位置していた突撃アホ娘の穂乃果と、聞き分けはいいけど味方がヤられるとすぐにキレる真姫に出番よ!って通信を送ったわ。

 

さぁーて♪

 

お楽しみの戦闘開始よ!!!

 

「アンタたちはお互いの死角をカバーし合いながら前衛に出なさい!!!花陽は前衛を穂乃果と真姫にスイッチしたら中衛ポジションまで後退!凛!アンタはそのまま最前列でハイ・モックを引き付けておきなさい!!!アンタが前衛の連携の要(カナメ)よ!気合い入れて防ぎなさい!!!」

 

穂乃果と真姫に出番を告げた私は、矢継ぎ早に他のメンバーへも指示を出すわ。

 

前衛に出ている花陽には、穂乃果と真姫と入れ替わって後退しろって伝え、凛にはそのまま前衛で邪魔なハイ・モックを引き付けろって。

 

[[おっけー!にこちゃん!穂乃果におまかせぇー♪♪♪真姫ちゃん!いくよ!]]

 

[[了解!穂乃果先輩!遅れるんじゃないわよ!!!]]

 

[[ふへぇー!ようやく下がれます…あ♪凛ちゃんは引き続き前衛で壁役がんばってね♪]]

 

[[おうにゃ!にこちゃんの言ってるカナメってにゃんのことか凛的にはわかんにゃーけど!とにかく凛にまるっとおまかせにゃ!!!]]

 

私の指示を受けた穂乃果たちは、それぞれそんなことを言いながら隊列を組み直し戦闘行動を始めたわ。

 

穂乃果と真姫の2人はそれぞれの機体…ストライクと百式のスラスターを噴かして機体を一気に加速させると、そのまま加速に乗って前衛へと躍り出て、それと同時に花陽のジム・カーバンクルはシールドを構えながら私と海未の位置している中衛へと後退し始めたわ。

 

花陽は慣れない前衛でずいぶんと緊張していたみたいで、機体を後退させながらふへぇーってなんか変なため息?をついてリラックスし始めていたわ。

 

戦闘開始早々にリラックスって…アホか!

 

ここはビシッと注意してやらなきゃ!

 

「花陽!一息ついてる暇があるならさっさと下がりなさい!アンタは下がったら海未の護衛と周辺の警戒よ!まぁ海未に護衛は必要はないとは思うけどね。とにかくぐずぐずしない!しゃきしゃき動く!!!」

 

[[は、はひ!すぐに後退します!!!]]

 

ったく。

 

さて、次は海未への指示ね。

 

普段は指揮を執っている海未なら特に指示を出さなくても、自分でやるべきことを判断して勝手に行動してくれそうだけどね。

 

でも、穂乃果たちにだけ指示を出して海未には指示を出さないとか、なんか仲間外れにしたみたいで私がイヤだからちゃんと指示は出すわよ?

 

「それでいいのよ!戦場は刻一刻と変わってくモノなの!何事も素早く行動することを心がけなさい!海未!花陽が護衛についたらアンタも周辺警戒からオフェンスに加わりなさい!花陽がキッチリと護ってくれるでしょうから、周りを気にしないで片っ端から狙い撃ちなさい!」

 

海未への指示は花陽が護衛についたら攻めに転じなさいって内容ね。

 

この子の狙撃は一級品だから、穂乃果と真姫が引っ掻き回した敵機を片っ端から狙い撃ってもらうわ!

 

[[了解しました!では花陽が後退したようなので早速…スコープモード起動!ターゲット……ロック!一射一倒!墜ちなさい!!!]]

 

私の指示を受け取った海未は花陽が後退したのを確認すると、ジム・スナイパーⅡのバイザースコープをガシャっと下げて、狙撃戦用のスコープモードを起動させ無防備に背中を見せていたハイ・モックへ向けてスナイパーライフルの一撃をお見舞いしてやったわ!

 

気合いの入った海未の声と共に撃ち出されたビームの閃光は、こちらへ背中を見せていたハイ・モックの胴体部分に命中。

 

後ろからスナイパーライフルのビームで胴体を貫かれたハイ・モックは、一瞬の間を置いて機体を盛大に爆発させ、宇宙空間に四散して行ったわ。

 

「ほんと、いい腕してるわ。」

 

<マスター。3時方向にスラスター光をひとつ確認しました。どうやら新手がこちらへと向かって来ているようです。>

 

海未の射撃の腕に舌を巻いていると、そらが私のためにってプレゼントしてくれた特別なサポートAIのウズメが、新手の敵機がこちらへと向かってきているって報告してくれたわ。

 

えーっと、3時方向…3時方向……

 

「3時方向は……」

 

あっちね。

 

私はウズメが報告てくれた3時方向へと顔を向けてみると、そこには確かにこちらへと真っ直ぐ向かってきているスラスターの光が確認できたわ。

 

<こちらが最大望遠で捉えた画像となります。>

 

すかさずにウズメが最大望遠での画像を私が見ているメインモニターの端に表示してくれたの。

 

「ん。あんがと。どれどれ……」

 

そこに写し出されていたの1機の黒いサザビー。

 

やや照りのある塗装がされた機体の腕や胸部装甲には、まるで何かの紋様のようなモノが施されたいたわ。

 

このサザビー…いわゆる“袖付き”仕様に改装さたサザビーってことね。

 

へぇ…結構いい仕事してんじゃない。

 

[[にこちゃん先輩!見てください!袖付きのサザビーですよ!袖付きのサザビー!]]

 

「見りゃわかるよ!」

 

[[もしサザビーが袖付きに回収されていたらあんな感じに改装されてたかもしれないですね!]]

 

淡々と狙撃を繰り返して片っ端からハイ・モックを墜としている海未の護衛に付いた花陽が、黒いサザビーを見て妙にテンション上げて騒いでるけど…袖付きに回収されたら塗装は黒じゃなくて赤なんじゃないの?

 

たぶんシャアの再来とか言われているフル・フロンタルが、プロパガンダの意味も込めて乗るんでしょうから。

 

まぁここでそんな“if(もしも)”を考えても仕方ないわね。

 

シャアは第二次ネオ・ジオン抗争で行方不明になって、サザビーの行方もよくわかってないんだし。

 

そんなことよりも今は…

 

「気に入ったんならアンタも後で袖付きサザビーを作んなさい!海未!狙撃中に悪いけど新手が来たわ!私が迎撃に行ってくるから戻るまでこの場の指揮は任せるわよ!」

 

新手の敵機の迎撃よ!

 

私は海未に新手の敵機の出現と、その敵機の迎撃に向かうってこと、そして私が迎撃に行ってる間は一時的に指揮を海未に預けることを通信で伝えたわ。

 

ほんとはこの厄介なバトルフィールドでの指揮を、一時的にとはいえ初見の海未に任せるのはあんまり得策じゃないんだけど、ファンネルを積んだ機体が戦闘宙域に入ってきて、オールレンジ攻撃で場を引っ掻き回されるよりはマシよ。

 

せっかく強襲してこの戦闘宙域のイニシアチブを握ったんだもん。

 

そうそう簡単には場の優位を渡したりしてやるもんですかってのよ!

 

[[了解しました。にこ先輩の実力ならば心配はいらないかと思いますが、一応はお気をつけて。]]

 

「あんがと!んじゃちょーっと行ってくるからあとはお願いね!花陽!アンタもサボってないで、海未の護衛をしながら全体のサポートすんのよ!」

 

[[はひ!]]

 

「よっし!いいお返事!それじゃ…行くわよ!禍にこ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時折サンダーボルト宙域特有のカミカリのせいで明るくなるけど、基本的には真っ暗な宇宙空間を、スラスター光を輝かせながら真っ直ぐにこちらへと向かってくる袖付き仕様の黒いサザビー。

 

バーザムレンジャーやハイ・モックの相手を海未たちに任せて、その黒い袖付きサザビーの迎撃に出向いた私に対して、あちらさんは射程内に入るや否や腹部の拡散メガ粒子砲をぶっ放して歓迎してくれたわ。

 

広範囲を覆うように派手に散らばる黄色のビームを、禍にこのスラスターをやや強めに噴かすことで大きく迂回するように回避し終えると、黒い袖付きサザビーは今度は背中のバックパックから無数のファンネルを射出させてこちらへと向かわせてきたの。

 

ふん!

 

上等よ!!!

 

そっちがその気ならこっちだってヤってやろーじゃないの!!!

 

ファンネルにはファンネルよ!!!

 

「ウズメ!!!」

 

ファンネルにはファンネル。

 

そう思い立った私はさっそく相棒のサポートAI“ウズメ”にファンネルを…厳密にはファンネルじゃなくて禍にこに搭載されている球状の多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”の射出を命じたわ。

 

命じたって言っても私はウズメの名前を呼んだだけなんだけどね。

 

でもウズメは私の意を汲んでくれて、すぐに背中に背負ってあるトリニティストライカーから“ヤサカニノマガタマ”を射出してくれたわ。

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”、全基射出します。>

 

禍にこの周囲に展開された合計6つの多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”。

 

私は展開が完了した“ヤサカニノマガタマ”を、禍にこに迫りくる無数のファンネルの群れへと…

 

「逝きなさい!!!“ヤサカニノマガタマ”!!!!!」

 

迎撃に向かわせたの。

 

<オフェンシブシフト起動。攻撃を開始します。>

 

勢いよく駆け出した“ヤサカニノマガタマ”は、次々にビームを撃ち出して黒い袖付きサザビーの放ったファンネルを撃ち落として行ったわ。

 

もちろん黒い袖付きサザビーのファンネルだって、“ヤサカニノマガタマ”を迎撃するために無数のビームを放って来てるけど、ぶっちゃけ私がそらの手を借りて作り上げた“ヤサカニノマガタマ”とただのファンネルなんかじゃオールレンジ兵装としての完成度が違いすぎるから、いくらビームを撃ち出して来てもまともに当たりはしないってのよ!

 

それに、例え当たったとしても、着弾の瞬間に瞬時にエネルギーフィールドを展開させて防いじゃうしね♪

 

「っしゃあ!ファンネルは“ヤサカニノマガタマ”に任せて!私たちは本体を潰すわよ!!!」

 

<了解しました。各部スラスター出力上昇。ビームライフル、スタンバイ。>

 

ファンネルの迎撃を“ヤサカニノマガタマ”に任せた私は、機体各部のスラスターを噴かして黒い袖付きサザビーに向かって加速を始めたわ。

 

機体が加速することで身体に襲いかかってくるGを歯を食いしばって耐えながら、ウズメがスタンバイしてくれたトリケロス改Ⅱに内蔵されているビームライフルを黒い袖付きサザビーへ向けて…

 

「まずは牽制!!!」

 

向かい合っての射撃戦闘のセオリー通りに、牽制射撃として3発のビームを放ったわ。

 

トリケロス改Ⅱに内蔵されているビームライフルの銃口から立て続けに発射された蛍光グリーンに似た色合いのビームは、真っ直ぐに黒い袖付きサザビーへと向かって行ったけど、所詮は牽制目的で撃ち出した狙いも半端な射撃なんかじゃ当然のごとく当たるはずもなく、黒い袖付きサザビーが軽く機体を横へと移動させることで避けられちゃったの。

 

でも避けられるの最初から折り込み済み♪

 

だって牽制射撃だもんね♪

 

避けてもらわなきゃ意味ないし♪

 

「次はそこ!!!」

 

私は初擊の三連斉射を避けた黒い袖付きサザビーに向けて、今度は射撃の感覚をややあけて再度ビームライフルを3発放つわ。

 

1発。

 

2発。

 

3発。

 

と。

 

黒い袖付きサザビーはこの3発のビームも軽やかな動きで回避してみせたわ。

 

そしてお返しとばかりに手にしたビームショットライフルでダッ!ダッ!ダッ!ダッ!って禍にこへ4発連続でぶっ放して来たのよ。

 

私はというと、黒い袖付きサザビーがこちらへとビームショットライフルを向けた瞬間に、すでに機体各部の姿勢制御スラスターを稼働させて回避行動へと入っていたわ。

 

こちらへと向かってくる4発のビームをあっさりと避けきってみせると、黒い袖付きサザビーは今度は私の禍にこの回避先に向けて、腹部の拡散メガ粒子砲を発射してきたわ。

 

拡散タイプの攻撃って広範囲に広がるから避けるのがめんどうなのよね。

 

シャワーのように降り注ぐ(宇宙で降り注ぐって表現もなんか変ね)拡散メガ粒子砲のビームを見ながら、そんなことを考えた私は、一瞬だけ避けるのもめんどうたがらビームを吸収するアブソーブシステムを内蔵した左腕のシールド“マフツノヤタカガミ”で美味しいく吸収してやろうかしら?って思ったんだけど…

 

「拡散タイプのメガ粒子砲なんて吸収したところでたかがしれてるわよね!」

 

ってことで回避することにしたのよ。

 

接敵した直後のようにスラスターを噴かして大きく迂回するような回避運動で拡散メガ粒子砲を再び避けた私は、もう一度トリケロス改Ⅱ内蔵のビームライフルを黒い袖付きサザビーに向けて3発立て続けに発射したの。

 

黒い袖付きサザビーはさっきの射撃と同じように、スラスター光を輝かせながら軽やかな動きで3発のビームを避けてようとしていわ。

 

うふふ♪そうそう♪

 

いい子ね♪

 

そのままちゃーんと、避けきってみせなさい♪

 

「リズムに乗って三拍子♪いち♪に♪さん♪そこ!!!」

 

私は黒い袖付きサザビーが3発目のビームを避けきって、こちらへとビームショットライフルを構えようとした瞬間を狙い透かして、もう1発ビームをぶちこんでやったわ。

 

黒い袖付きサザビーはこの4発目のビームも見事に避けてみせてくれたわ♪

 

でもね?

 

私の目的は最初の牽制射撃から一貫して、黒い袖付きサザビーに攻撃を回避されることなのよ♪

 

だってほら♪

 

周りをよぉーく、見てみなさいな♪

 

黒い袖付きサザビー…アンタが避けた先は大きなコロニーの残骸だらけのポイントよ♪

 

残骸だらけで狭苦しいそこじゃ、さっきまでのように軽やかな回避運動なんてできっこないでしょ♪

 

ざぁーんねん♪

 

結構いい腕してる割には、私に注意が向きすぎて周りが見えてなかったわね!

 

それとも…いい腕をしてるからこそ、私の力量を感じ取ってこっちの一挙一動に注意していたのかしら?

 

ま、どっちでもいいわ。

 

さてさて♪

 

迂遠な誘導は終わりよ♪

 

トドメ…サクッと刺しちゃおっかな♪

 

「ふふん♪だ!アンタみたいなデカブツには、残骸だらけの“そこ”でさっきみたいな回避運動なんて無理なのよ!おとなしくヤられちゃいなさい!」

 

黒い袖付きサザビーは背中にコロニーの残骸が当たったことで、ようやく自分が動きづらいポイントへと誘導されたことに気づいたみたいね。

 

サザビーは宇宙世紀系の機体の中でもそれなりに大型のMSよ。

 

私がビームライフルの射撃で誘導してやった残骸まみれのそのポイントじゃ、サザビークラスの機体はさぞ動きづらいでしょうね♪

 

「それなりには楽しめたわよ♪じゃあね♪黒い袖付きサザビー♪」

 

黒い袖付きサザビーは悪あがきのつもりか、こちらへとビームショットライフルを向けてきたけど、その銃口からビームが発射される前に…

 

「ばっきゅーん♪なーんてね♪」

 

禍にこのトリケロス改Ⅱ内蔵したビームライフルから撃ち出された蛍光グリーンのビームが、黒い袖付きサザビーの頭をぶち抜いてやったわ。

 

「ばいばい。名前も知らないゆきずりのファイターさん。またどこかの戦場で遊びましょ♪」

 

んっふふ♪

 

やっぱりにこにー様ったら最強で無敵よね♪

 

さっすがにこにー様♪

 

やっぱりにこにー様♪

 

とぉーってもにこにー様♪

 

素晴らしくにこにー様♪

 

そう!にこにー様はこの私!

 

大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤 にこさまよぉぉぉぉ♪♪♪

 

あ♪そうそう♪

 

なんで私が黒い袖付きサザビーの頭をぶち抜いたかはもちろんみんなわかるわよね?

 

でもほら?ラブライバーオンリーでガンダム?そんなもん知らんわ!ボケェェェ!!!な人は知らないかもしれないから、心優しいにこにー様が一応説明してとくわね?

 

ガンダムファンのみんなは知っての通り、普通は胴体にあるコックピットがサザビーの場合は頭にあるのよ。

 

だから頭を…コックピットをぶち抜いた♪ってことね♪

 

どう?わかってくれた?

 

わかってくれたらお返事よろしくぅ♪

 

さん♪はい♪

 

……………ゴルゥラァァァァァァァ!!!声が小さぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!

 

もう1度!!!

 

さん!はい!!!

 

……………はい♪

 

よくできました♪

 

いい子のみんなにはとっておきのはなまるにこにーあげちゃうわ♪♪♪

 

と、あっちでは戦闘の光が見えてるってことは、“μ's”の子たちはまだバーザムレンジャーとオマケのハイ・モックと戦ってるってことね。

 

さっき戦って確認したあの子たちのレベルなら、バーザムレンジャーくらいは問題ないとは思うけど、それでもこんなとこで遊んでないで早く戻ってあげなきゃ。

 

だって、もう私もあの子たちの“仲間”、なんだからさ♪

 

待ってなさいよ!

 

今すぐにこにー様が助けに言ってあげるから!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

超銀河宇宙No.1に悶絶心優しいにこにー様は、黒い袖付きサザビーを撃墜した余韻に浸る間もなく、今すぐにこにー様が助けに言ってあげるんだから♪とか意気込んで戻って見たんだけど…うん。

 

なーんか私の手助けは必要ないっぽいわね。

 

みんなが戦っている宙域へと戻ってきた私が見たのは、大量のハイ・モックの残骸と穂乃果たちに押されまくってるバーザムレンジャーの姿だったのよ。

 

みんなそれぞれ頑張って戦っていたみたいなんだけど、特に目を引く動きを見せていたのはアホでお馴染みの穂乃果。

 

ナニが目を引いたかって言うとね?

 

穂乃果のストライクは緑のバーザムとピンクのバーザムの2機を同時に相手していたのよ。

 

ピンクと緑のバーザムレンジャーはうまく連携しながら穂乃果のストライクを攻め立てていたんだけど、あのアホ娘はそのことごとくをかるーく避けまくっていたの。

 

攻撃を避けまくる穂乃果にらちがあかないと思ったのね。

 

緑のバーザムレンジャーが少し距離を取った瞬間に、ピンクのバーザムレンジャーがビームライフルを放り投げて、代わりにビームサーベルを引き抜いて突撃していったのよ。

 

これを見た穂乃果は同じくビームライフルを手放して、背中に背負ってあるエールストライカーからビームサーベルを引き抜くと、すばやくビーム刃を展開させてピンクのバーザムレンジャーの一撃を受け止めたの。

 

あ♪

 

初期のSEED系のビームサーベルでつばぜり合いとかできねぇーよ!とかは言わないでね?

 

これはあくまでもガンプラバトルシミュレーター♪

 

“魅せる”演出のためにSEED系のビームサーベルでもつばぜり合いができるようになってんの♪

 

だから細かいことは気にしないでね♪

 

にこにーからのぉ♪お♪ね♪が♪い♪うふっ♪

 

さて。

 

にこにーのお願いは終わったから、さっきの続き行くわよ?

 

ビームサーベルでつばぜり合いを始めた穂乃果のストライクとピンクのバーザムレンジャー。

 

そんな穂乃果のストライクの後ろに回り込むように、さっき後退した緑のバーザムレンジャーが移動を始めたの。

 

穂乃果もその動きには気づいていたっぽいんだけど、ピンクのバーザムレンジャーとのつばぜり合いが忙しくて対応できなそうなのよね。

 

そんなヤベェぜ!動けねぇ!な穂乃果を狙って、ストライクの真後ろへと近づこうとしてい緑のバーザムレンジャーなんだけど…

 

[[そこの緑色!戦場でスナイパー相手に背中を見せるだなんていい度胸です!!!ならば!お望み通りに真後ろからぶち抜かせていただきます!!!]]

 

って感じで、獲物を求めていた海未に後ろ姿を晒しちゃったのよ。

 

バカよねー。

 

もちろん後ろ姿を晒してるバカなヤツを相手に、海未が狙撃を外すワケもなく、まぬけな緑のバーザムレンジャーは背中からコックピットをぶち抜かれて爆発四散♪

 

ここからはもう転がる石のように戦闘は一気に“μ's”へと傾いて行ったわ。

 

[[ヤるなら今です!!!しーちゃん!のーちゃん!突撃しますよ!!!]]

 

<<すらすたーましましー。>>

 

<<しーるどかまえーの。>>

 

[[いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

まずは海未を狙っていた青いバーザムレンジャーと戦っていた花陽が動いたわ。

 

ジム・カーバンクルのバックアップから伸びるサブアームに持たせてある2枚のシールドを機体前面に構えて、スラスターを全開に噴かして突撃からの体当たりをぶちかましたのよ。

 

青いバーザムレンジャーは2枚のシールドを構えて突撃してくる花陽のジム・カーバンクルに向けてビームライフルを乱射したんだけど、ベニャッガイ並の強度を誇るジム・カーバンクルのシールドの前では豆鉄砲みたいなもんで、まったくダメージを与えられなかったの。

 

で、体当たりをぶちかました花陽はシールドを振り払って青いバーザムレンジャーを吹き飛ばして…

 

<<びーむきゃのんせっとー。しょーじゅんよーし。みはらしよーし。おひがらよーし。>>

 

[[さーちゃん!ナイスタイミングです!ビームキャノン!ヨーソローで発射です!!!]]

 

バックアップの右側に取り付けてあるビームキャノンを発射して、吹き飛ばされて体勢を崩した青いバーザムレンジャーを撃ち落としたわ。

 

[[えっへん!見ましたか!これがお米のちからです!!!]]

 

うん。

 

頑張って苦手な近接戦闘したのは偉いわ。

 

偉いけど……お米のちからってナニよ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

袖付き仕様のサザビー…腕の良いビルダー様なら実際に作っておられそうですね。
個人的にはサザビーよりもギラ・トーガが好きだったりしております。
理由はもちろん量産機だから!
νガンダムよりもジェガン!サザビーよりもギラ・トーガ!
それはさておき。次回にこちゃん回は残りのバーザムレンジャーとの戦闘と久しぶりに花陽ちゃんのガンプラに対する愛が溢れだします。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

相変わらずスクフェスのスコアマッチで相手が居ないときにマッチングするNPCが鬼畜なスコアを叩き出して来てマッチングすると戦々恐々してしまうQooオレンジでございます。
一緒にマッチングした上十桁台の方々を越えるスコアとか設定があきらかにおかしい気が…。

今回はことりさんsideの第15回目となります。
“soar”の練習を始めたことりさん。
そんなことりさんの前に今回は…。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうご 始まります。



























[[違う!違う!それじゃただ急加速してるだけだよ!最初の踏み込みはもっとグッと!力を溜めて解放する感じで!ガッ!って!やんなきゃ!]]

 

「やってますぅ!やってるけど!」

 

前回、元謎の不審者さんの神田 海空さんの協力で、打倒“無冠の女王”矢澤 にこさんのための秘策をようやく見つけたことりだったんだけど、その秘策…“soar”の修得にことりはと~っても苦労していました。

 

もうね、ぶっちゃけことりに“soar”を教えてくれている海空さんの教え方が悪すぎですぅ。

 

グッ!とかガッ!とかバン!とかダン!とか。

 

ワケワカメの頭の悪い擬音祭りで説明しやがるから、どちらかと言えば頭脳派のことりにはこれっぽっちも理解できません。

 

みなさんみての通り、さっきから海空さんは感覚的な表現ばかりで、ま~ったく言ってることがわかんないですぅ。

 

海空さんの説明でわかったことと言えば、初めの踏み込みは足裏のスラスターだけを使うってことくらいですぅ。

 

肝心のどうして初めの踏み込みは足裏のスラスターだけを使うのか…は、今までの説明を参考に考えみてもぜんぜんわかりません…。

 

[[やってないよ!それじゃダメダメだよ!ほら!グッ!って!ガッ!って!ダーン!って!3日で“soar”覚えるのはスッゴく大変だけどことりちゃんならだいじょーぶ!だからがんばって!負けたくないんでしょ?にこちゃんに勝ちたいんでしょ?それなら気合い入れて思いっきりバーン!って行かなきゃ!!!]]

 

ことりは初めの踏み込みの意味を考えながら、何度も何度も“soar”の練習繰り返していますが、困ったことに成功の兆しはま~ったくないんですぅ。

 

どんなに繰り返してもただの急加速になるだけ。

 

段々とイライラしてきてることりに、海空さんはまた擬音祭りの説明をしてくれるんだけど、海空さんの説明の擬音を聞くたびに余計にワケワカメになっていきますぅ。

 

ことり的には気合いを入れてバーンって行ってるつもりなんだけど…。

 

どんなに気合いを入れてバーンってヤっても、海空さんにはダメダメって言われちゃう始末ですぅ。

 

「負けたくないです!勝ちたいです!勝ちたいけど…海空さんの説明はワケワカメなんです!ってか矢澤先輩にことりを勝たせたいならもっとわかりやすく説明しやがれですぅ!!!」

 

[[うえぇぇぇぇぇぇぇぇ?!もっとわかりやすくぅぅぅ?!私的には史上最強にわかりやすい説明なんだけど?!ってかこれ以上わかりやすい説明はないと思うんだけどなぁ……うーん…。]]

 

あ。

 

うん。

 

ことり、海空さんの今の言葉を聞いて気づいちゃいました。

 

これは限りなくアカンやつですぅ。

 

海空さんにこれ以上の説明を求めても、ぜ~ったいにまともな説明なんかしてくれません。

 

実は心の底の方では何とかなるかな?とかちょっとだけ楽観視していたことりですが、楽観視だなんでとんでもない。

 

これはいよいよもってまずい状況ですぅ。

 

せっかくことりの処女卒業おめでとう♪を邪魔しやがる、あのクソ忌々しい矢澤先輩をぬっ殺すビジョンが見えてきたのに…。

 

むぅ…。

 

こうなったら…海空さんの擬音祭りの説明は一旦そこら辺に投げ捨てて、海空さんがさっき見せてくれた“soar”をお手本に試行錯誤を繰り返すしかありません。

 

たぶん“soar”に必要なスラスターの噴射は3回。

 

そのうち、一番初めのスラスターの噴射は足裏のスラスターだけを使う…。

 

どうして初めのスラスター噴射は足裏だけ?

 

うん。

 

きっと初めのスラスター噴射に“soar”の秘密があるんですぅ。

 

ことりが海空さんがさっき見せてくれた“soar”を思い出しながら、色々と考えていると、海空さんの相棒の電子精霊のジョン君がすご~く呆れたような声色で海空さんに話しかけてきました。

 

その内容は…

 

<<あんな説明で理解できると本当に思ってるなら君はもう色々とダメだね。まぁ最終的に僕たちの目的が達成出来るならどうでもいいけど。そんなことよりもミア。メサイアの広域レーダー圏内に侵入して来た機体があるよ。数は1機。真っ直ぐにこっちに向かってきてる。>>

 

と、言うことでした。

 

ちゅん。

 

敵機のしゅ~らいですね♪

 

数は1機。

 

単機で行動しているなら、たぶんハイ・モックさんじゃありません。

 

ハイ・モックさんは基本的に集団で行動してますぅ。

 

まぁたま~に単機で行動しているレアモックさんもいますが、そんなレアなモックさんはそ~そ~お目にかかれません。

 

つまりはバトルロイヤルで単機で行動している機体は、誰かが操縦している有人機の可能性が高いんですぅ。

 

単機でこっちに向かって突っ込んできてる…ちゅん♪ちゅん♪

 

ちょ~どいいですぅ。

 

さっきから海空さんの擬音祭りの説明とか、“soar”がこれっぽっちも成功しそうにないとかで、ことりちゃんはと~ってもイライラしてますぅ。

 

女の子の日並にイライラしてますぅ。

 

ここはこちらに向かって突っ込んできている単機さんにストレス発散のバスターライフルぶっぱ~♪ぶっぱ~♪ですっきりしなきゃ♪です♪です♪ですぅ♪♪♪

 

[[ん?どれどれ…あぁ、ほんとだ。1機ってことは毎度お馴染みのザコ無人機のハイ・モックじゃないね。たぶん有人機…ファイターが乗ってるヤツだね。ジョン。ことりちゃんにもデータ回してあげてね。]]

 

ことりが秘かにこちらに向かって来ている単機の敵機さんに、毎度お馴染みのバスターライフルぶっぱ~♪でストレス発散をしちゃお♪って画策していると、ことりと一緒で単機の敵機さんは有人機って見抜いた海空さんが、ジョン君にことりにも広域レーダーのデータを回してね♪ってお願いしていました。

 

<<了解。ってかもうやってるよ。コトリ?そっちのサブモニターで確認できると思うけど、どうかな?>>

 

海空さんにお願いされたジョン君はさっそく…と、言いますか、もうすでにことりのウイングガンダム・リトルバードに海空さんのメサイアの広域レーダーのデータを転送してくれていました。

 

ことりはサブコンソールをぽちぽちと操作して、海空さんのメサイアからジョン君が送ってくれた広域レーダーのデータを確認しちゃいます♪

 

「ちゅん♪ちょっと待っててくださいね…え~っと…あっ♪確認できました♪ありがと♪ジョン君♪」

 

サブモニターに展開したメサイアの広域レーダーのデータには、確かにこちらに向かって真っ直ぐに突き進んで来ている敵機を示す赤い光点が1つ表示させれていました。

 

赤い光点の移動スピードはぶっちゃけそこまで速くはありません。

 

この移動スピードなら武装が盛り盛りマシマシの重装型かな?

 

それとも凛ちゃんのベニャッガイみたいな防御特化型?

 

ことり的には盛り盛りマシマシの重装型がいいですぅ♪

 

防御特化型はバスターライフルのぶっぱ~♪を耐えきっちゃうヤツもいやがるから、今みたいにストレス発散したいときにそんなかった~いヤツと戦ったらますますストレスが溜まっちゃいます。

 

だ♪か♪らぁ♪

 

ことり的にバスターライフルのぶっぱ~♪で消し飛ばせちゃう程度の装甲なヤツならうれしいですぅ♪

 

<<どういたしまして。それで、こっちに向かって来ているこの反応はどうする?コトリが“soar”の練習をしなきゃいけないなら、僕とミアでさっさと片付けた方がいいかな?>>

 

[[んー…(このまま練習を続けてもあんまり変わらないような気もするんだよね…それならいっそのこと荒療治的に…)…ことりちゃんに任せるよ♪]]

 

海空さんはジョン君のどうする?って問いかけに、何かを考えるように少し間を置いてことりに任せるよ♪って答えました。

 

お節介な海空さんならここはことりの練習の邪魔をさせないために、自分で片付けに行くって思ってたから、ことりは海空さんのその答えにちょっと意外だな?って思っちゃいました。

 

まぁ最初からこの単機の敵機さんはストレス発散のためにことりがバスターライフルのぶっぱ~♪でぬっ殺す予定だったから、ことりに任せてくれちゃってかまわないんだけどね♪

 

「ちゅん?ことりが行けばいいんですか?こっちに向かって来ているなら、ここで待ち受けていて、射程内に入ったらバスターライフルをぶっぱ~♪ぶっぱ~♪するだけの簡単なお仕事です♪だから別にいいですよ♪それじゃさっそくバスターライフルのチャージを…」

 

こちらに向かって来ている単機の敵機さんの相手をお任せされたことりは、意気揚々とバスターライフルのチャージは始めました♪

 

バスターライフルの銃口には見慣れた黄色い輝きが灯り始めてますぅ♪

 

この輝きが最高潮に達したら……うふふふ♪お楽しみのぶっぱ~♪タイムですぅ♪

 

けど…そうはイカのキ○タマでした。

 

絶好調チャージ中のことりに、海空さんがとんでもないことを言いやがったんですぅ。

 

[[あ♪バスターライフルは使用禁止だよ♪ビームサーベルだけで倒してね!牽制にマシンキャノンくらいなら使ってもいいけどね♪]]

 

ちゅん?

 

えっ?今…海空さんはなんて言いました?

 

バスターライフルは使用禁止とか聞こえたよ~な気がしたけど……気のせいだよね?

 

ってことりは思ったんだけど…

 

[[ (クレイジーリトルバードの)ことりちゃんのことだから、バスターライフルを“武装領域(ウェポンストレージ)”の中にしまっちゃうと、おねーさんの目を盗んですぐに取り出してぶっぱ~♪しちゃうと思うから……はい♪おねーさんにバスターライフル渡してね♪]]

 

気のせいかんかじゃありませんでした。

 

しかもことりの大事な大事なと~っても大事なバスターライフルを渡す?

 

海空さんに…?

 

「ちゅん♪喜んでお断りですぅ♪」

 

そんなのぜ~ったいにイ♪ヤ♪ですぅ♪

 

バスターライフルはことりの魂ですぅ♪

 

これを誰かに渡すだなんてごめんなさい♪ですぅ♪

 

だからことりは海空さんに即答しちゃいました♪

 

喜んでお断りですぅ♪って♪

 

そ~したら、海空さんはとんでもない暴挙に出やがりました!

 

[[って言うと思ったよ。なら…せーの!そりゃ!!!]]

 

「っ?!きゃ!!!!!」

 

掛け声と共に無駄に洗練された動きで、ことりのリトルバードが構えていたバスターライフルへと攻撃してきやがりました。

 

“soar”まで使ってことりが反応できないほどの超スピードでリトルバードに近づくと、左腕に取り付けられたシールドに内蔵されているビームサーベルを一閃して、バスターライフルをスパッと切り裂いちゃいました。

 

切り裂かれたバスターライフルは大絶賛チャージ中で、溜めていたエネルギーが行き場をなくしてリトルバードの手元でドッカ~ンと爆発♪

 

爆発する直前に何とかバスターライフルから手を離せたから、リトルバードへの被害自体はありませんでしたが、いきなりの攻撃&爆発でことりは思わず短く悲鳴をあげちゃいました。

 

きゃ?!だなんて女の子らしくてかわいいと思いませか?

 

これが穂乃果ちゃんだったらぎゃ~すだし、さっき戦った矢澤先輩ならうぎゃ~!ですぅ♪

 

その辺、ことりは女子力高いから、悲鳴1つとってもと~ってもかわいいんですぅ♪

 

とか抜かしてる場合じゃなかったですぅ!

 

あまりのことでことりとしたことが一瞬現実逃避しちゃってました…。

 

[[ふふん♪これならバスターライフルをぶっぱ~♪したくてももうできないよん♪おねーさんったら天才過ぎだよね♪]]

 

ことりが現実逃避からなんとか立ち直ると、バスターライフルを切り裂いた張本人の海空さんは、モニターの向こう側でドヤ顔しながら天才過ぎだよね♪とか抜かしやがりました。

 

そのドヤ顔からのイラっとくる一言を聞いちゃって、ことりはもうかっち~ん♪となっちゃいました♪

 

「な、ナニしやがりますか!このクソ不審者!!!あとナニが天才ですか!!!“soar”を教えてくれてるから、今までの数々の無礼な行いには目をつぶって殺すのだけ勘弁してあげよ~と思ってましたけど、もうやめです!このバトルロイヤルが終わったら、ちゅん♪ちゅん♪って…コロシマスネ?」

 

[[ひぃ?!黒い方のことりちゃん出てききちゃった!!!]]

 

「ダマリヤガレクソフシンシャ。ソレイジョウ…」

 

<<コトリ、敵機が見えてきたよ。>>

 

「テッキ?テッキッテ………あ。ほんとですぅ。AIさん♪最大望遠であの敵機さんを映してください♪」

 

大事な大事なと~っても大事なことりの魂のバスターライフルを味方の海空さんにぶっ壊されちゃって、あまりのショックで一瞬意識が飛んじゃっていたことりでしたが、敵機が見えてきたよっていうジョン君の言葉をきっかけに意識を取り戻すことができました♪

 

宝物を壊されても頑張れるだなんて、ことりちゃんまじ不屈のせ~しんだね♪

 

とか若干まだ意識が戻ったばかりで意味不明なことを考えながら、ことりはリトルバードのサポートAIさんにチョロチョロと機影が見えてきた敵機さんを最大望遠で映してください♪ってお願いします。

 

<all right>

 

いつも通り簡潔に短く応えてくれたサポートAIさんは、すぐにサブモニターに最大望遠で映し出された画像を表示してくれました。

 

そこに映し出されたいたのは…

 

「う~ん…この形状は……ザク…かな?」

 

ザクっぽい姿形をした1機の黒いMSでした。

 

最大望遠でもまだ遠すぎてなんとな~くなフォルムしか見えませんが、たぶん間違いなくザク系統の機体ですぅ。

 

ザクはザクでも宇宙世紀系のザクか、はたまたSEED系のザクか…。

 

SEED系のザクなら素組でもビーム兵器を使えるから、ビームサーベルオンリーになっちゃった今のリトルバードだとちょ~っと厄介ですね。

 

まぁ宇宙世紀系のザクでも、ザクマニアのひとたちが使うような変態魔改造された機体だと平気でビーム撃ってきますけどね。

 

とりあえず突撃を仕掛けるのはもう少しここで待っていて、あのザクっぽい機体がどんな武装を装備しているか確認してからの方が無難ですぅ。

 

はぁ…バスターライフルが使えればこんな苦労はしなくても良かったのに…。

 

海空さんめ!おのぉ~れぇ~♪ですぅ!

 

ことりが最大望遠で映し出された画像を見ながら、ザクっぽい敵機について考えを巡らせている間、海空さんとジョン君は…

 

[[あ、あれ?なんか元に戻った?]]

 

<<ずっと前に姉さんが言ってたんだよ。コトリの“アレ”は興味の対象を別に用意してあげれば解ける事もある。ってね。ほとんどの場合は殺意の方が優先されて“アレ”は解けないらしから、今回は運が良かったね、ミア。>>

 

[[あ、あはははは…。]]

 

ってお話をしていました。

 

人の大事な大事なと~っても大事なバスターライフルをぶった切っておいて呑気にお話だなんていいご身分ですぅ!

 

ところでジョン君?

 

ジョン君の姉さんってなんですか?

 

むぅ。

 

電子精霊にも兄弟とかいるのかな?

 

そ~いえば…穂乃果ちゃんの電子精霊のポチ君が、ソラ君の電子精霊のアイリちゃんのことおね~ちゃんって呼んでましたね?

 

上位の電子精霊がおねーさん的なポジションになるのかな?

 

「まぁいっか。ですぅ。それよりもまずは…」

 

こっちに向かって来ているザクっぽい敵機さんのお相手ですぅ!

 

バスターライフルがなくなってしょんぼりちゅんちゅんなことりちゃんだけど、それでもビームサーベル1本で健気にがんばりちゅんちゅんですよ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことりががんばりちゅんちゅんとか言ってるうちに、ようやくはっきりと姿形が見える距離までやって来たザクっぽい敵機さん。

 

その正体は…

 

[[うわぁーお♪よくばり装備のザク・ファントムだ♪♪♪]]

 

「ほんと、てんこ盛りのSEEDザクさんですぅ。」

 

海空さんの言うよ~に、よくばり装備のザク・ファントムさんでした。

 

えっ?よくばり装備ってな~に?ですか?

 

よくばり装備はよくばり装備ですぅ♪

 

ほら♪見てのと~り、ブレイズ、ガナー、スラッシュのメジャーなウィザードシステムをぜ~んぶ取り付けてるんですぅ。

 

ちなみにこのてんこ盛りザクさんのオルトロスは、ブラストインパルスのケルベロスみたいに左右それぞれに取り付けられてあります。

 

ガトリング砲もブレイズウィザードのバックパック部分に干渉する背中じゃなく、肩の部分に直接取り付けられてますぅ。

 

ちゅん…この火力マシマシの全部乗せ状態なてんこ盛りザクさんを、ビームサーベル1本でがんばルビィするにはちょ~っと厳しいかもですぅ。

 

う~ん…ど~やって攻略しよっかな?

 

ちゅん…ちゅん…ちゅん…このてんこ盛りザクさん。

 

機体コンセプトはたぶんパーフェクトストライクガンダムって感じだよね?

 

でもパーフェクトストライクみたいに、機体の稼働時間を伸ばすための増設バッテリーはどこにも取り付けられてないっぽいんだよね。

 

と、ゆ~ことは…あれだけ豪勢なてんこ盛り装備を、機体に内蔵されているエネルギーだけでぜ~んぶ使うってことですぅ。

 

それなら……じゃんじゃんばりばり撃たせまくってどんどんエネルギーを消費させちゃえば……ってことりは考えていたんだけど…

 

[[ことりちゃん?回避に専念してあのてんこ盛りSEEDザクのエネルギー切れを狙う…ってのはナシだからね?]]

 

海空さんにそれはダメ♪って言われちゃいました。

 

「でよね~。」

 

海空さん。

 

ことりの大事な大事なバスターライフルをぶった切ったってことは、たぶんこのてんこ盛りSEEDザクさんを相手に“soar”の実戦練習をしろ~♪ってことなんだよね?

 

エネルギー切れになるまで粘って動けなくなってからゆ~っくり近づいてビームサーベルでえいっ♪じゃ、“soar”の練習にはなんないもんね。

 

はぁ…仕方ありません。

 

ここは海空さんの思惑に乗っかってやりますぅ。

 

今回はいつもいつもバスターライフルをぶっぱ~♪だけで終わっちゃうことりちゃん戦闘シーンには珍しく、武装マシマシでモリモリのてんこ盛りSEEDザクさんを相手に、ビームサーベル1本で近接格闘戦を仕掛けちゃいますよ♪

 

こ~ご期待です♪です♪ですぅ♪♪♪

 

<<アラート。敵機にまとめてロックオンされたよ。>>

 

[[おっと♪てんこ盛りの見た目通りに長射程だね♪ほら!ことりちゃん!戦闘開始だよ!]]

 

「りょ~かいですぅ!死なばもろとも~!行きますよ!!!リトルバード!!!」

 

ことりが“soar”の練習をしながら、今回はサーベル1本で戦い抜く覚悟を決めたちょうどそのとき、ジョン君がロックオンされたよ~って教えてくれました。

 

もちろんことりのリトルバードのコックピットにも、ロックオンを告げるロックオンアラートがけたたましく鳴り響いてますぅ。

 

ことりたちをロックオンしたてんこ盛りSEEDザクさんが使おうとしているのは、きっと長射程ビーム砲のオルトロスですぅ。

 

左右でそれぞれの砲身でことりのリトルバードと海空さんのメサイアガンダムをロックオンしやがったんですね。

 

でも単発の砲撃に当たってあげちゃうほど、ことりは簡単な女の子じゃありませんよ♪

 

それはもちろん海空さんもおんなじで…

 

<<高エネルギー反応。ミア、ビームが来るよ。>>

 

[[おっけー♪あ~らよっと♪♪♪]]

 

案の定てんこ盛りザクさんから放たれたオルトロスの高出力ビームを、海空さんはメサイアガンダムのスラスターを少し噴かすことで、最小限の動きで軽やかに避けちゃいました。

 

な~んて、ことりにもオルトロスがぶっぱ~♪されたこの状態で呑気に解説してる場合じゃないよね。

 

ってなわけで♪

 

「ことりちゃんも大回避ですぅ~♪」

 

ことりもリトルバードのスラスターをぶっしゅ♪と噴射して、機体をオルトロスの高出力ビームの射線からずらすことで回避しちゃいます。

 

そして…

 

「近接戦はあんまり得意じゃ…ってかぶっちゃけ苦手だけど!打倒“無冠の女王”さんでことりちゃんの夢の処女卒業式のためにもヤってヤりますぅ!!!」

 

オルトロスの高出力ビームを回避した体勢から、背中のウイングスラスターを文字通り羽根のように広げて、てんこ盛りSEEDザクさんへと一気に加速を開始します!

 

[[あー、ダメダメ!今回もただ加速してるだけだよ!足裏のスラスターをグッ!ってやって、そのあとに全身のスラスターをダン!ってやってガン!っていかなきゃ!]]

 

そんな加速を始めたことりに対して、海空さんはそれじゃ今回もただの加速だよ~って通信を送ってきますが、具体的なアドバイスがこれっぽっちもない状態なんだからそんなこと言われてもことりはと~っても困りますぅ。

 

でも今回の海空さんはひと味違っていました。

 

何とびっくり♪

 

“soar”の練習開始から擬音祭りで祇園精舎の鐘のこえ~並にワケワカメな説明を繰り返していたのに、ここに来てかなり具体的な説明をし始めたんです!

 

その気になる内容はと言うと…

 

[[“soar”は最初の足裏のスラスター噴射で踏み込みのための足場を作るんだよ!それから普通のクイックブーストをするの!]]

 

1番最初の足裏のスラスター噴射は、足場を作るためっていうと~っても重要なアドバイスでした。

 

でも……そんな重要なアドバイスもらっても足裏のスラスター噴射で足場を作るとかやっぱりワケワカメですぅ!

 

「ってか海空さん!練習で1回も成功してないのにいきなり実戦投入とか無茶ぶり過ぎですぅ!」

 

[[え~♪そうかな?だってことりちゃんって追い詰められないとなかなか本気出さないじゃん♪]]

 

「そんなことありません!」

 

[[ (あるんだよねー、これが。ことりちゃんの“ガンダムエルブランシュ”の“黒い翼(エルノワール)”が発動した時も、あのクソ女を相手に結構追い詰められた状況だったってにこちゃん言ってたし。) それよりもことりちゃん?私と楽しくおしゃべりしててもいいのかな?ほら?てんこ盛りSEEDザクのガトリングが狙ってるよー♪]]

 

ことりが相変わらずのワケワカメな説明と無茶ぶりに対して海空さんにダンコこ~ぎ!していると、海空さんは突然ナニかを考え込むように黙っちゃいました。

 

でも黙っちゃったのもほんの少しの間だけ。

 

だんまりから復帰した海空さんは、どこか話を逸らすように話題を急に変えちゃいました。

 

てんこ盛りSEEDザクさんのガトリングが狙ってるよ♪って。

 

……ちゃん?

 

ガトリングが…狙って……る…?

 

「っ!そ~ゆ~ことは早く言ってください!!!」

 

初擊のオルトロスの砲撃を回避して、ビームサーベルの攻撃範囲まで近づこうとしたいたことり&リトルバードは、海空さんとおしゃべりしているうちに、いつの間にかてんこ盛りSEEDザクさんの両肩に搭載されているガトリングガンの射程内に入っちゃっていました。

 

そして、てんこ盛りSEEDザクさんのガトリングガンの砲口がリトルバードを狙ってじゃっき~ん♪稼働したと思ったら、ぎゅい~ん♪と回転を始めてその砲身からばるばるばるばる♪っとリトルバードに向けて大量のビーム弾をばらまき始めやがりました!

 

[[避けなきゃヤられちゃうよ♪]]

 

「わかってますぅ!!!」

 

見ているだけの海空さんは余裕綽々で避けなきゃヤられちゃうよ♪って呑気に言ってきやがりました!

 

ことりはそんな海空さんに律儀にお返事を返しながら、全身の姿勢制御スラスターと背中のウイングスラスターを細かく何度も操作して、リトルバードを狙ってばらまかれ続けている大量のビーム弾を回避していきますぅ。

 

ことりは必死になって回避行動を続けながらも、なんとかビームサーベルの攻撃範囲まで近づこうとしてみたんだけど、ガトリングガンから放たれた続ける大量のビーム弾の弾幕がスゴすぎて接近を1度断念することにしました。

 

ばるばるばるばると放たれ続ける大量のビーム弾の弾幕の中に、僅かにすき間を見つけたことりは、その瞬間を逃さずに直ぐ様カウンタースラスターを盛大に噴射して機体に急制動をかけると、くるん♪と反転しててんこ盛りSEEDザクさんのガトリングガンの射程範囲外へと一気に再加速して後退しちゃいますぅ。

 

[[あれ?逃げちゃうの?(クレイジーリトルバードの)ことりちゃんなのに?]]

 

てんこ盛りSEEDザクさんは、そんなことりちゃん&リトルバードを執拗にガトリングガンでばるばるばるばると狙い続けてきやがりますぅ。

 

ことりは執拗に放たれるビーム弾の雨に背中を見せながら、またまた姿勢制御スラスターとウイングスラスターを細かく操作して避けまくりながら後退を続けますぅ。

 

がんばルビィ♪で後退を続けることりに対して海空さんは逃げちゃうの?って言いやがりますが、これは逃げているんじゃありません!

 

そう!

 

これは…

 

「逃げるんじゃありません!これは戦略的撤退ですぅ!!!明日へのための撤退なんですぅ!!!」

 

そう!戦略的撤退なんですぅ!!!

 

[[戦略的撤退って便利な言葉だよね♪]]

 

「うっさい!黙りやがれですぅ!!!」

 

[[あ。オルトロス撃ってきた。]]

 

「ふぇ?!オルトロス?!きゃっ?!あ、あぶねぇ~ですぅ!」

 

[[へぇ…(ことりちゃん。今のオルトロスの砲撃を避けるために、短い距離とはいえ無意識に“soar”っぽいヤツを使ったね。本格的に“soar”を使えるようになるのはそら君が来たからかな?って思ってたけど…これは案外すぐにモノにしちゃうかもしれないわね。) ]]

 

「ふぎゅゅゅゅゅゅゅゅゅうぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!とにかく生きるために全力で後退ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

死んでたまるかこのヤロー!

 

ことりちゃんの戦いまだまだこれからですぅ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回後半で登場いたしましたてんこ盛りSEEDザクこと正式名称“P(パーフェクト)ザク・ファントム”。
こちらのガンプラは現在大好評連載中の“ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~”の作者様でもあります、ドロイデン様よりお預かりいたしました。
この場をお借りしまして再度お礼申し上げます。ありがとうございました。
皆様もこの様なガンプラを登場させてはどうですか?等のリクエストがもしございましたら、お手数ではございますが私のメッセージボックスへとご一筆下さいませ。

次回ことりさん回はビームサーベル1本でことりさんがPザク・ファントムを攻略するためにがんばルビィいたします。
そして出番の全くない彼も…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。



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第7話A「無冠の女王」そのじゅうろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

好みのタイプは海未さんととこりさんと穂乃果ちゃんとにこちゃんと真姫ちゃんと凛ちゃんと花陽ちゃんと絵里さんと希さんとにこちゃんを足して9で割った感じの女の子なQooオレンジでございます。

今回はにこちゃんsideの16回目となります。
前回に引き続きバーザムレンジャーとほのうみまきりんぱなのバトルとなっております。
また、後半では久しぶりに暴走気味の花陽ちゃんによるサザビーの説明?が…
相変わらずグダグダガバガバではございますが、本日もお付き合いいただければ幸いでございますが。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうろく 始まります。






























前回、袖付き仕様の黒いサザビーを撃墜してμ'sの連中が戦っている宙域へと戻ってきた私がまず見たモノは、迂闊なことにゴ○ゴ13も真っ青なくらいに凄腕スナイパーな海未に背中を見せちゃって、あっさりと撃墜されたバーザムレンジャーのバーザムグリーンの姿だったわ。

 

あぁ。

 

あとついでに戦闘宙域に散らばる大量のハイ・モックの残骸もね。

 

そんな残骸になった大量のハイ・モックが入り乱れる乱戦状態のお陰で、ようやくμ'sの連中と互角に渡り合っていたバーザムレンジャーだったんだけど、ハイ・モックがみんな片付けられて5対5の同数での勝負になっちゃったらもうダメダメで押しに押されまくってたのよ。

 

それでも数の上では同等。

 

バーザムレンジャーは押されながらもなんとか均衡を保っていたんだけど、迂闊な行動をしちゃったバーザムグリーンが海未に撃墜されたことによって、その保たれていた均衡も一気に崩れ始めていたわ。

海未の必中の狙撃で崩れた均衡を敏感に察知して真っ先に動いたのは、4体の下位電子精霊と契約を交わしている非常識な“精霊使い(エレメンタラー)”の花陽だったわ。

 

花陽は普段は引っ込み思案でおとなしい子(米が絡まない限りは)なんだけど、ここぞ!って時にはばっちり決める子みたいなのよね。

 

今回も流れが変わったことを敏感に察知して、一気に攻めに転じたの。

 

サブアームに持たせてある2枚のシールドを構えて突撃して、青いバーザム…バーザムブルーをうりゃ!って感じで弾き飛ばしちゃったのよ♪

 

弾き飛ばされたバーザムブルーは当然のことだけど、思いっきり体勢を崩しちゃって…。

 

花陽はそのスキを突いて、バックパックに取り付けてあるビームキャノンをぶっ放して、見事にバーザムブルーを撃墜してみせたわ。

 

前回はここで花陽が“お米の力です!”とかワケのわからないことを抜かした所でお話が終わったのよね。

 

今回のお話は“お米の力です!”のすぐ後から始まるわよ!

 

さぁーて♪

 

それじゃチャキチャキ行くわよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バーザムブルーを撃墜して“お米の力です!”とかワケのわからない言葉を言い放った花陽は、すぐに機体を反転させて未だに戦闘中の他のメンバーの元へと向かおうとしていたわ。

 

花陽がまず向かおうとしたのは、バーザムレンジャーのリーダーでもある赤いバーザム…バーザムレッドと戦っている真姫の所だったの。

 

[[真姫ちゃん!いま援護に行きますからちょっと待っててください!じゃなくて!チョットマッテテェェェェェェェェェェェェ!!!]]

 

<<<<<ちょっとまっててぇー>>>>>

 

花陽はバーザムレッドと戦闘を繰り広げている真姫へと、援護に行きます!って通信をネタを交えて送ったんだけど…

 

[[こんなときまでネタに走らないでよね!!!って言うか!援護なんていらないわよ!だって…!]]

 

通信を送られた当の真姫に“援護はいらない”って言われちゃったわ。

 

そりゃまぁあんなバカみたいな“チョットマッテテェェェェェェェェェェェェ!”とか意味不明なネタをぶっ込みながら“援護に行きます!”って言われても困るモンね。

 

それに実際問題として、 真姫に援護の必要はなかったしね。

 

花陽からの通信への返事とした最後に呟いた真姫の“だって”の一言。

 

その一言を言った瞬間、真姫の素組の百式は左手でビームサーベルを引き抜いて機体を一気に加速させると、両手に構えたビームライフルを乱射させているバーザムレッドの横を“スッ”と通り抜けて行ったわ。

 

そしてバーザムレッドの背面へと回り込むと…

 

[[もう終わったから!]]

 

左手に引き抜いていたビームサーベルを横凪ぎに一閃させて、後ろからバーザムレッドの胴体をコックピットごとバッサリと切り裂いたわ。

 

うん。

 

お見事♪ね。

 

乱射されていたバーザムレッドのビームライフルの大量のビーム弾をしっかりと見て、不意に一瞬だけできた弾幕の空白地帯を見逃さないで一気に背後へと駆け抜けた…。

 

ほとんど紙装甲の素組の百式じゃ、ビームライフルのビームが1発でも当たれば致命傷になっちゃうってのに、大胆に、それでいて冷静に、射撃の合間を見極めて躊躇わずに行動しちゃうその胆力はほんとお見事♪の一言に尽きるわね。

 

真姫は多少はデキは良いって言っても、素組の百式程度でこの動きができるってことは、今よりも性能の良い機体に乗り換えたらもっとすごいことができちゃうわね。

 

ふふふ♪

 

初心者のクセにバカみたいに圧倒的な回避力を見せる穂乃果や、射撃、格闘、おまけに部隊指揮まで高水準でやってしまう海未。

 

そして天才的な戦闘センスを持っている真姫。

 

コイツらガンプラバトル初心者3人組はほんと才能の塊だわ♪

 

[[あ、そーですか。それじゃ花陽は穂乃果先輩の援護に…]]

 

[[その必要もないんじゃないの?ほら?見てみなさい。穂乃果先輩の方も、もうそろそろ終わりそうだもん。]]

 

[[はひ?終わりそうって…あ、ほんとですね。]]

 

援護に向かおうとしたいた真姫があっさりとバーザムレッドを切り裂いたのを見た花陽は、今度は穂乃果の援護に向かおうとしたんだけど、それも真姫に“必要ないんじゃないの?”って言われちゃっていたわ。

 

その言葉を聞いた花陽が穂乃果の方へと視線を移すと、そこには真姫の言う通りにピンク色のバーザムレンジャー…バーザムピンクを圧倒しはじめている穂乃果のエールストライクガンダムの姿があったの。

 

それぞれビームサーベルを引き抜いてサーベル戦を演じていた穂乃果のエールストライクとバーザムピンクの2機。

 

2本のビームサーベルをそれぞれ両手に持ってがむしゃらに攻撃を繰り返すバーザムピンクの斬撃は、全身の姿勢制御スラスターをうまく使い分けてヒラヒラと回避しまくる穂乃果のエールストライクにはかすりもしなかったわ。

 

それとは反対に、がむしゃらに斬撃を繰り返すバーザムピンクの攻撃を避けまくっている穂乃果のエールストライクは、バーザムピンクが振り抜いたビームサーベルを回避した直後のすれ違い様に、浅いながらも確実に攻撃を当てて行っていたわ。

 

塵も積もればなんとやら。

 

回避する度に繰り返されていた浅い攻撃で、少しずつダメージが蓄積されていたバーザムピンクは、ある一点を境に見るからに動きが悪くなっていったの。

 

蓄積されたダメージの影響で、機体の機動系に不具合でも起きちゃったんでしょうね。

 

当然、バーザムピンクのファイターは機体の動きがおかしくなったことに気付いたみたいで、がむしゃらに繰り返していたビームサーベル二刀流での攻撃を止めて、穂乃果のエールストライクから距離を取ろうと後退し始めたの。

 

けど穂乃果はこのスキを逃さなかったわ。

 

そりゃそうよね。

 

いくら穂乃果が普段はアホ全開で穂乃果って書いてアホって読みがな振られているアホでも、ガンプラファイター(穂乃果の場合はスクールファイターだけど)ならこの絶好のチャンスを見逃すはずないってのよ。

 

後退しようとしていたバーザムピンクに対して、穂乃果は左腕のシールドを機体の全面に構えて一気に加速を始めたわ。

 

そして後退しようとしているバーザムピンクへ向けて、エールストライクの頭部に搭載されているバルカン砲“イゲールシュテルン”での牽制射撃を繰り出しながらその距離を積めていって…

 

[[ (ビームサーベルのレンジ内!捉えたよ!穂乃果!ヤっちゃえ!!!) うりゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

右手に握っているビームサーベルをバーザムピンク目掛けて振り下ろしたわ。

 

バーザムピンクは振り下ろされるビームサーベルを避けようとしたんだけど、イゲールシュテルンの弾丸が邪魔をして、回避のタイミングが少し遅れちゃったみたい。

 

結果、穂乃果のエールストライクが振り下ろしたビームサーベルは、バーザムピンクの左肩の辺りからコックピット付近までを見事に切り裂いたわ。

 

[[イェイ♪(やったね♪穂乃果♪)うん!穂乃果たちのだいしょーりだよ!]]

 

バーザムピンクを撃墜した穂乃果は大喜び。

 

エールストライクのスラスターを器用に使いこなして、その場で機体をくるりと1回転させながらはしゃいでるわ。

 

敵機を倒してうれしいってのはわかるけど、バトルロイヤルだと周りにまだ敵機が残ってるかもしれないのよ?

 

喜ぶのは周辺の安全をちゃんと確認してからにしないよね。

 

まったく…穂乃果はあとでお説教ね。

 

でも、まぁ…アホにしては良くやったわね。

 

さて、バーザムレンジャーもレッド、ブルー、グリーン、ピンクが撃墜されて、残っているのイエローただ1機ね。

 

そんなバーザムレンジャーで唯一生き残っているバーザムイエローは、凛のベニャッガイと盛大に殴り合いをしていたわ。

 

お互いに武装を使わずにただただ己の拳だけで相手を倒そうとムダにがんばってるみたい。

 

凛はとにかく硬いベニャッガイに乗ってるから、多少の攻撃を喰らってもへっちゃらとばかりに、バーザムイエローとの殴り合いに付き合ってるんでしょうね。

 

うん。

 

悪いけどぶっちゃけ時間のムダだわ。

 

残り1機なんだからさっさと囲ってボコちゃえばいいのよ。

 

えっ?

 

ガチ殴りのタイマン勝負中に囲ってボコるとかナニソレ卑怯?

 

はん!

 

なーにバカなこと言ってるんだか。

 

いい?

 

確かにガンプラバトルは勝ち負けが全てじゃないわ。

 

でもね?やっぱり負けるよりも勝った方が楽しいじゃない!

 

だから簡単に勝てる手段があるなら、卑怯でもその手段を取るのは当たり前田のクラッカーなのよ!

 

それにこれはバトルロイヤルなの!

 

卑怯もへったくれもないってのよ!!!

 

そう思ったのは私が不在の間、チームの指揮を一時的に任せていた海未も同じだったみたい。

 

[[穂乃果!真姫!花陽!何をぼけーっと見ているのですか!今の内にみんなで囲んでさっさと片付けますよ!]]

 

って、ぼけーっと凛のベニャッガイとバーザムイエローの殴り合いを見ていた他の連中へと号令を発したわ。

 

うん♪うん♪

 

それでいいのよ♪

 

けどそんな海未の号令に…

 

[[えぇー!たいまん?しょーぶの邪魔するのはなんかダメだよ!男のしょーぶに水をさしちゃダメって穂乃果この前マンガで読んだもん!]]

 

アホは穂乃果(アホ)なこと言って…っと、これじゃ逆ね。

 

ごほん♪

 

それじゃ改めて…穂乃果(アホ)はアホなこと言って反対しやがったのよ。

 

ってか穂乃果の読んだそのマンガって何のマンガよ?

 

男と男のタイマン勝負に水をさすとか、そんなのいつの時代のヤンキーマンガよ?って感じよね。

 

しかも穂乃果のあの言い方じゃ凛が男の子になっちゃうじゃない。

 

にこにー、それはちょっとどうなのよ?って思っちゃうわー。

 

そう思ったのは私だけじゃなくって…

 

[[穂乃果…男の勝負って、凛は歴とした女の子ですよ?確かに髪が短かったり少々暴れん坊な気があったりと、少しボーイッシュな所もありますが、それでも可愛い後輩を男の子扱いしてはいけません!]]

 

[[はひ!凛ちゃんはとってもかわいい女の子です!ちょーっと凶暴なときもありますけど中身はそりゃもー天を突いちゃうドリルも真っ青に超絶かわいいにゃんにゃん女の子なんです!思わず性的にぺろりと…タベチャイタイクライニ…グフフフフフ♪]]

 

海未と花陽も凛を男の子扱いしちゃダメ!って穂乃果をたしなめていたわ。

 

女の子はどんなにアレでも女の子なんだから当たり前よね。

 

まぁ穂乃果(アホ)な穂乃果には悪気はなかったんでしょうから、今回はお説教は無しで、厳重注意処分で済ませてあげるわ。

 

さっすがはにこにーさまぁ♪

 

誰もがうらやむ美貌と仏様クラスの性格の良さに加えて、仏陀もぶっ飛ぶ心の広さよねぇ♪うふ♪

 

全てにおいて大銀河宇宙No.1よぉ♪

 

[[ねぇ?何でもいいから早くヤっちゃわない?こうしてただ話してるのってスッゴく時間のムダよ。]]

 

アホな穂乃果(アホ)のアホな言動を海未と花陽がたしなめていると、今度は毎回毎回アホなやり取りに飽きた真姫が時間のムダよ。ってぼやき始めていたわ。

 

さらに…

 

[[おみゃーら!にゃんでもいいけど手伝うなら手伝う!手伝わないなら手伝わないでにゃっにゃとしてほしーにゃ!この黄色いヤツが思ったよりも固いにゃ!ベニャッガイのにくきゅーパンチがあんまり効かなくてぶっちゃけ困ってるにゃ!手伝うつもりがねぇーにゃらファイナルベニャッガイで1発ドカンといっちまうぜ!だにゃ!!!]]

 

楽しくおしゃべりしている海未たちがうらやましくなったのかしら?

 

凛が手伝わないならファイナルベニャッガイでみんな吹き飛ばすぜー!って騒ぎだしたの。

 

私はまだ凛のベニャッガイの繰り出す自爆技“ファイナルベニャッガイ”が、どの程度の威力を持っているか見たことないんだけど…

 

[[ちょっ!凛?!待って下さい!自棄になって自爆は無しです!!!ほら!おしゃべりはここまでです!行きますよ!みんな!攻撃開始です!!!]]

 

海未がここまで慌てているんだからよっぽどの威力なんでしょうね。

 

もしかしたら私が海未たちが戦っている宙域に戻って来てから、ずっと身を隠してるこのコロニーの残骸の辺りまで効果範囲が…ってことは流石に……ないわよね?

 

あそこからここまで、結構な距離があるわよ?

 

うん。

 

ないわね。

 

あそこからここまで自爆の効果範囲ってことになったら、それってかなりシャレにならない威力だもん。

 

それじゃまるでクソ忌々しい自爆マニアどものアホみたいな威力の自爆とおんなじくらいの威力があるってことだもんね。

 

ないない。

 

絶対にない!……って言い切れないのが微妙に怖いわ。

 

凛のベニャッガイって、そらが手放しでほめるくらいのビルダー技能を持ってる花陽の魔改造品だしね。

 

そらがあんなにほめる高校生ビルダーなんて、私の知ってる限りでは花陽の他にはあのデカ乳タヌキ女の希くらいなもんよ。

 

そんな花陽の魔改造品……うん。

 

やっぱりシャレにならないかもしれないわね。

 

でもまぁ…

 

[[はーい。]]

[[はーひ。]]

[[はぁ…。]]

 

今回は海未たちが戦闘に介入するから自爆はないっぽいわね。

 

こんな感じで微妙にやる気のないお返事をしながら、穂乃果たちは海未の号令に従って凛のベニャッガイと殴り合いを続けているバーザムイエローへと攻撃を開始したわ。

 

海未たち4機による集中砲火を受けて、かわいそうにバーザムイエローの機体はすぐに穴だらけ。

 

もちろんそんな穴だらけになっちゃったら、ダメージの許容量オーバーで撃墜判定♪

 

こうしてカラフルなカラーリングのバーザムで構成されたバーザムレンジャーは、そらと南 ことりを除くチーム“μ's”の前にあえなく全滅しちゃったわ。

 

うん♪うん♪

 

みんながんばったわね♪

 

がんばったえらい子たちには、にこがいーっぱいはなまるにこにーあげちゃうわよ♪

 

[[あいた?!ちょっ!穂乃果先輩?!にゃんか穂乃果先輩のビームだけさっきからびみょーに凛のベニャッガイに当たってるんだけど?!]]

 

[[アレ?そうなの?でも凛ちゃんのベニャッガイなら穂乃果のビームが1発くらい当たっても痛くないもんね!だいじょーぶ!だいじょーぶ!]]

 

[[だいじょ~ぶでもだいじょ~ぶじゃないにゃ!気分的な問題だにゃ!それに当たったのは1発じゃねぇーにゃ!!!]]

 

[[はぁ…なんか相変わらず締まらない終わり方ね。]]

 

[[まぁ穂乃果先輩と凛ちゃんですから。]]

 

[[ですが穂乃果と凛だけならまだ微笑ましいグダグダなので良いではありませんか。ここにもし青空とことりが居れば、R-18方面に暴走を始めてもっと締まらない終わりになりますよ。]]

 

[[あぁ。ことり先輩ならたぶん締まらないだけにガバガバですぅ♪とかですねー。]]

 

[[ナニが締まらないのかあんまり考えたくも無いけど、あのことり先輩なら確実に言いそうよね。]]

 

[[えぇ。言いますね。あのことりなら。]]

 

うん。

 

とりあえず突っ込んどくわよ?

 

アンタたちも十分締まらない終わり方してるってのよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心の中で海未たちに突っ込んだ私は、それから穂乃果と凛のじゃれあいが沈静化するのを見計らって、隠れていたコロニーの残骸からみんなのところへと向かったわ。

 

そしてがんばったごほうびににこにー様自らみんなに労いの言葉をかけてあげることにしたの。

 

ってかコイツら…私が近づいてきてるってのに誰もこっちに気づいてないみたいね。

 

サンダーボルト宙域だとレーダーがほとんど効かないから、常に周辺を有視界で警戒しておかなきゃダメなのに。

 

海未ならそこら辺はしっかりしてそうだったんだけど、何だかんだ言ってもやっぱりまだまだ初心者ちゃんね。

 

海未はこれからも指揮を執ることがあるんだから、周辺警戒を怠ってることについてはあとでしっかりと注意してあげなきゃね。

 

でもその前にまずは…

 

「みんな♪お疲れ様♪よくがんばったわね♪」

 

がんばったえらい子たちをちゃんとほめてあげなきゃ♪

 

[[あっ!にこちゃん先輩!]]

 

電波障害の影響を受けない短距離通信の届く位置まで近づいた私は、さっそくがんばったえらい子たちに労いの言葉をかけてあげたわ。

 

私のその言葉を受けて、真っ先に反応したのは意外にも花陽だったの。

 

てっきり反射神経お化けの穂乃果辺りが真っ先に反応するもんだと思ったんだけどね。

 

もしかして戦闘じゃないと穂乃果の反射神経って発揮されないのかしら?

 

[[にゃにゃ?そー言えばなんか1機足りないって思ってたけど、にこちゃん先輩がいなかったんだ。それで?にこちゃん先輩はどこに行ってたんだにゃ?]]

 

[[にこ先輩はこちらに単機で向かって来ていた敵機を迎撃に行って貰っていたのですよ。]]

 

「そーゆーことよ。こっちは袖付き仕様に改修された黒いサザビーが相手だったわ。」

 

[[サザビー?それってオークション…はサザビーズだったわね。花陽、悪いけどいつもみたいに微妙にわかりづらい説明お願い。]]

 

[[はひ!まるっと万事なんでもかんでもガンダムのことなら歩くガンダムウ○キペディアことこの小泉 花陽にぜーんぶお任せです!!!それじゃさっそく…あのですね!サザビーって言うのは劇場版 機動戦士ガンダム 逆襲のシャアに登場したシャア・アズナブル専用のモビルスーツです!サイコフレームを搭載した宇宙世紀0093当時の最高性能を誇るモビルスーツで、アクシズ落としの時にアムロのνガンダムと死闘を繰り広げたんですよ!結果はアムロのνガンダムに負けちゃいましたけど、そんなことは関係ありません!サザビー!それはジオン系モビルスーツの究極進化系!イエス!サザビー!えっ?シナンジュですか?あれはほら?連邦系のシナンジュ・スタインがベースじゃないですか?だから花陽的にはジオン系かと言われるとびみょーにノーカウントです!ナイチンゲールとかもありますがぶっちゃけそっちまで説明するとめんどうなんで割愛しちゃいますね!だってナイチンゲールってHGUCではこのお話を書いている2018年9月の段階では発売されてないじゃないですか!REとかクロスシルエットでは発売されましたけどね!知ってますか!クロスシルエットのナイチンゲール!SDガンダムだからって舐めちゃいけません!SDガンダムながらもしっかりとナイチンゲールしてるんですよ!ってかナイチンゲールはクロスシルエットで出したのになんでHi-νは出さないんですか!確かにHi-νはちょっと前に発売されたレジェンド体型のSD版がありますよ!でもやっぱりガンプラファンとしては同じクロスシルエットシリーズでナイチンゲールとHi-νを揃えたいじゃないですか!わかりますか?この花陽の思い!あとクロスフレームに毎回付いてくるジムの頭はジムスキー的にははひ!やりました!ジムの頭ですよ!ジムの!って最初は思いましたけど、頭だけあっても困るんです!ジムの本体は?本体はどこでーすかー?えっ?本体はないの?頭はあるのに本体はないんですか?それともクロスシルエットのファーストガンダムをちょーっと改造してジムにするばいいんですか?できますよ?そりゃ確かにファーストガンダムをちょっと弄ってクロスフレームに付いてくるジムの頭を乗せればジムになりますよ?けどジムは数を揃えなきゃいけないんです!なぜか!それはジムが量産機だからです!ってかいつもいつもなんでジムはハブられるんですか!今までSDガンダムとかBB戦士ではザクは出ても素のジムは無いんですよ!BB戦士のズゴックのおまけ的にちっちゃいジムがあるだけですよ!オリジンでもザクはいっぱい出たのにノーマルのジムはまだ発売してくれないし!知ってますか?ジムってスゴいんですよ!HGUCのジムなんて定価700円で買えるんですよ!Am○zonでなんて497円ですよ!497円!500円以下ですよ!犬コインじゃなくてワンコインですよ!ワンコイン!組み合わせ対象にちょーっと足りないときは迷わずジムをポチッとしちゃうじゃないですか!そしてどんどん増えていくジム!花陽のお部屋にはジムで軍隊を作れるくらいにはジムが積まれてますよ!積みガンプラ?そんなちゃちなもんじゃーありません!積みジムです!積みジム!さぁ!アムロ!今すぐ花陽に積みジムをなんとかするための叡知を授けてみろ!ですよ!って作ればいいだけの話なんですけどねー。ジムって素組なら簡単に作れちゃいますし♪そんなわけでみなさん!お友達のガンプラ初心者さんにガンプラを進めるときはジムがおすすめですよ!以上! サザビーについての解説を終わります♪解説は愛と勇気とお米とジムスキーな小泉 花陽でした♪]]

 

[[うん。ごめん。自分から花陽に説明してって振っといてアレだけど、やっぱりこれっぽっちも花陽の説明ってイミワカンナイ。]]

 

「同感ね。」

 

[[アレ?そうでしたか?]]

 

ったく。

 

あんな説明じゃ真姫がサザビーのこと色々と誤解しちゃうかも知れないじゃないの。

 

花陽はほんとしょうがない子ね。

 

真姫にはあとで逆シャアの円盤を貸してあげなきゃね。

 

「サザビーについてのアレやコレはバトルロイヤルが終わってからよ!各機!機体の損傷と消耗は?ヤバそうな子はいる?」

 

とりあえずサザビーのことはそこら辺に置いといて、合流したばかりの私は念のために各機の損傷状況と消耗具合を確認することにしたわ。

 

見た目ではみんな特に目立った損傷はないみたいだけど、機体内部に何か異常が出てるかもしれないからね。

 

あとは武装の消耗具合もしっかりと確認しておかなきゃ。

 

そんな私の問いかけにみんなの答えはと言うと…。

 

[[私は機体の損傷も消耗も特に問題ありません。]]

 

まず一番最初に返答してしたのは海未だったわ。

 

海未は今回、私と戦ったときと違って、前衛には出なかったから、損傷も消耗も最小限で済んだみたいね。

 

[[はひ!花陽も海未先輩と同じく特に問題ありません!]]

 

お次に返答してきたのは花陽ね。

 

花陽も狙撃しまくっていた海未の護衛のために、前衛から中衛のポジションまで下がった来てからは、基本的にビームマシンガンを使った射撃戦メインで戦っていたみたい。

 

威力は半端ないけど、変わりに弾数の少ないレールカノンは今回の戦闘では温存していたようね。

 

たぶんレールカノンが見当たらないのは、ビームマシンガンに装備を取り替えるときに“武装領域(ウェポンストレージ)”の中に放り込んだんだしょうね。

 

[[私は何発かビームがかすったみたいだけど、機体の稼働には問題ないみたい。もちろんビームライフルとかの消耗も大丈夫よ。]]

 

花陽に続いて報告してくれたのは素組の百式を使っている真姫だったわ。

 

真姫は流れ弾や跳弾が機体をかすめたみたいであちこちにすり傷があるけど、稼働には何の問題もないみたい。

 

ビームライフルの残弾(Eパック方式だから残りエネルギー?)も大丈夫ね。

 

[[ぽち!穂乃果のストライクは?]]

 

<<もんだいなーし。>>

 

真姫の次は穂乃果が、って言うよりも、穂乃果の電子精霊のポチがの報告してくれたわ。

 

もんだいなーし。ってね。

 

まぁアレだけ派手に避けまくってたんだから、ダメージなんてあるわけないわね。

 

[[にゃっはー!もちのろんでベニャッガイは元気全開だにゃ!ファイナルベニャッガイもいつでも逝けるにゃ!1発いっとくかにゃ?]]

 

で、最後に元気いっぱいに答えてくれたのは自爆猫娘の凛。

 

もちろんとにかく固いベニャッガイにダメージなんてあるわけないわね。

 

まぁ凛のベニャッガイについては特に心配はしてなかったけどね。

 

ってか…

 

「アンタが元気なのはわかったから無意味に自爆しないでよね!」

 

[[はーい。だにゃ。]]

 

うーん?なんでこの子はそんなに自爆したがるのかしら?

 

とりあえず凛が新しいガンプラを作ることになったら、絶対に自爆装置は取り付けさせないわよ!

 

「さて。それじゃみんな問題ないみたいだし、次の獲物を探して進軍を再開するわよ!隊列はさっきとおな<高エネルギー反応を感知!マスター!>はぁ?!高エネルギー反応ぉぉぉぉぉぉ?!」

 

<<はなよー、こっちもかんちー。>>

 

[[はひ?]]

 

<<ぽちもかんちー。ほのかー。>>

 

[[ふぇ?]]

 

新しい獲物を求めて、隊列を組み直して先へと進もうとしたそのとき。

 

私の相棒のサポートAIのウズメと、花陽と穂乃果の電子精霊たちがそれぞれ警戒の声をあげたわ。

 

それは高エネルギーが迫ってるって知らせ。

 

ってか高エネルギーってどこからよ!っ!ビームの光!アレね!!!

 

「チッ!コレだからレーダーの効かないバトルフィールドはキライなのよ!みんな!11時方向から砲撃が来るわ!“マフツノヤタカガミ”で吸い取るから私の前に出るんじゃないわよ!!!ウズメ!“マフツノヤタカガミ”起動!」

 

<了解しました。“マフツノヤタカガミ”起動。>

 

んふふ♪

 

わざわざ姿を隠して奇襲してくれたところ悪いんだけど、例えどんなに高エネルギー反応を発していても、その正体がビームなら…

 

「禍にこの餌にしかならないってのよ!!!」

 

楽しい楽しいご飯の時間よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

バーザムレンジャーとの戦闘は今回で終了となります。
次回は新たな敵機にこちゃんwithほのうみまきりんぱなが挑む予定です。
また、今回のバトルロイヤルは次回のバトルで終了する予定となっております。
次回の次回からはいよいよにこちゃんとことりさんの血で血を洗う仁義なきガンプラバトルが始まる…といいなぁ…と、愚行中でございます。

また、クソ忌ま忌ましい事に色々とございまして、頭に来ましたので、試験的に1話2500文字程度の短編シリーズをガンプライブでも更新中でございます。
こちらは私、Qooオレンジの別作品“ガンダムビルドダイバーZOO ~ぼく、わるいくまさんじゃないよ?~”と同じ様に、短い中でグダグダガバガバマシマシでお送りいたします。
第1回目はにこちゃんを中心とした秋刀魚にまつわる騒動を全2~3話程度で更新予定でございます。
特別編と本編プロローグの間にございますので、よろしければご覧下さいませ。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

転生トラックに轢かれたらSaint Snowの鹿角姉妹のお家に居候として転生したいQooオレンジでございます。
「あのー理亞さん?なんで私の膝の上に座ってるのですか?」
「別に。私がどこに座っていても私の勝手でしょ。」
とか理亞ちゃんとイチャイチャしたい。
聖良さんともイチャイチャしたい。
ついで?に理亞ちゃんが内浦から持ち帰ったシーラカンスルビィちゃんともアウアウしたい。

さて。戯れ言はこの辺にいたしまして、今回はことりさんsideの第16回目となります。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうろく 始まります。
























「むぅ!あんなにじゃんじゃんばりばり撃たれまくったら近づけません!ガトリングはナシですぅ!ついでにオルトロスもナシですぅ!せ~せ~ど~ど~ビームサーベルでけっと~して欲しいですぅ!」

 

打倒!“無冠の女王”さん!のために、“soar(ソア)”を使えるよ~に練習を始めたことりちゃんでしたが、当然と言うべきか当たり前と言うべきか…そうそう簡単に“soar”を使えるよ~にはなりませんでした。

 

それでも諦めずにがんばって“soar”の練習を続けることりのところへと向かって来たのは、ガナー、ブレイズ、スラッシュのウィザードシステムを豪勢に積み込んだ武装てんこ盛りのSEEDザクさんでした。

 

宇宙戦初心者さんがやっちゃうよ~なスラスター噴かし過ぎでの大回転をしちゃって海空さんに笑われたり、全然“soar”がうまく使えるよ~にならなかったりと、色々とストレスが溜まりまくっていたことりは、このてんこ盛りSEEDザクさんにバスターライフルをぶっぱ~♪ぶっぱ~♪してストレス発散♪しよ~としたんだけど、なんとびっくり!いきなり海空さんにバスターライフルを壊されちゃいました。

 

“soar”を使って懐に一気に入ってビームサーベルで倒せ!ってことなんだろ~けど、ことりの大切なバスターライフルを壊すなんてひどいと思いませんか?

 

そんなこんなでことりは仕方なくビームサーベルでてんこ盛りSEEDザクさんに突撃を敢行したんだけど…両肩のガトリングガンから吐き出される大量のビーム弾の前にあえなく撤退しちゃったんですぅ。

 

むぅ。

 

あのガトリングガンから吐き出される大量のビーム弾は、ビームサーベルでの近接戦闘しかできない今のことりとウイングガンダム・リトルバードにとっては厄介すぎですぅ。

 

[[あっはは♪だから“soar”で一気に近づいちゃえばいーんだよ♪ほら♪ちょうどガトリングガンの射程に入るギリギリくらいからなら、“soar”を1発使えばビームサーベルのちょうどいい間合いに入れるよ♪ファイトだよ♪ことりちゃん♪なーんてね♪]]

 

ガトリングガンの大量のビーム弾の前に、あえなく戦略的撤退をしたことりに対して、海空さんは何が面白いのか笑いなが“soar”を使えばい~んだよ♪って言って来やがりますぅ。

 

おまけになにが“ファイトだよ♪”ですか!

 

ってかガトリングガンの射程ギリギリから“soar”を使えばちょうどビームサーベルの間合いとか言ってくれやがりますけど、そうそう簡単に“soar”なんて使えません!

 

そもそも“soar”を使えるようになるために練習をしていたんですぅ!

 

使えないモノを使えとかむちゃぶりしやがるな!ですぅ!

 

[[あ。オルトロス。]]

 

「っ!あー!もう!おちおち考えてる暇もまりません!!!」

 

海空さんがぼそりと呟いた言葉でオルトロスが発射されたことに気づいたことりは、リトルバードを狙って放たれたオルトロスの二条の赤いビームをスラスターを盛大に噴かすことで回避します。

 

そして無事に回避が終わると逆噴射で制動をかけて機体を一度止めて、武装てんこ盛りのSEEDザクさんと向き合います。

 

そりゃ今のリトルバトルはバスターライフルみたいな長射程の武装を持ってないから、この距離で向き合ったところでどうにもならないんだけど、少しくらいは向き合うことで精神的な牽制になればいいなぁ~ってとこですぅ。

 

ことりだってただ向き合って“バスターライフル♪使おっかな♪ど~しよっかな?”とかバスターライフルないのにバスターライフル使おうとするフリしながら向き合ってます♪的なハッタリで精神的な牽制とかセコいとは思いますが、そんなこと言ってる場合じゃありません!

 

とにかく!セコくても今は少しでも考える時間が欲しいんですぅ!

 

幸い、てんこ盛りSEEDザクさんはこちらを警戒してか攻撃を止めて様子を伺っているみたいです。

 

たぶんハッタリにハマって、ことりのリトルバードがウイングガンダム系の機体だから、バスターライフルを使うのを警戒してるんだと思います。

 

でもいつまでもバスターライフルを使わないでいたら、今のリトルバードにバスターライフルが無いってことがわかっちゃいます。

 

だから…考えるなら今のうちですぅ!

 

バスターライフルが無いのがバレちゃう前に!

 

ど~すれば“soar”を使えるのか考えなきゃ!

 

ちゅん。

 

そんなわけでれっつしんきんぐた~いむ♪ですぅ♪

 

さっき…海空さんは一番最初のスラスターで“足場を作る”って言ってました。

 

ってか“足場”ってど~ゆ~ことですか?

 

スラスターの噴射で足場なんて無理ですよね?

 

足場ってことは物理的なモノのハズですぅ。

 

それをスラスターの噴射で作る?

 

うん。

 

ワケワカメですぅ。

 

でも……スラスターで作るのがもし足場じゃなく、何かしらの“力場”なら?

 

それなら…なんとかなるかもですぅ。

 

確か世界大会常連のレジェンドファイターさんの1人、“闘将”の二つ名を持ってる格闘系最強クラスのファイターさん…“神木 世界”さんが宇宙ステージで戦うときに、足裏のスラスターを使って一瞬だけ力場を発生させて、その力場を蹴って宇宙空間を駆け抜けるとかぶっちゃけちょっと真姫ちゃん的イミワカンナイことをやっていたハズですぅ。

 

海空さんはきっと穂乃果ちゃんみたいなアホなので、力場のことを足場って言ったんだと思いますぅ。

 

普段から何気なく力場を足場として使ってるから、無意識に出てくる言葉で思わず足場って言っちゃったんですね。

 

そう考えると…うん。

 

さっき海空さんが言っていた“足場”は、やっぱり“力場”のことだと思いますぅ。

 

問題は力場をどうやって発生させるか、ですぅ。

 

ガンプラバトルにプラフスキー粒子が使われていたちょっと昔なら、プラフスキー粒子の力場を発生させて、それを足場に使えば良かったんだろ~けど、残念ながら今のガンプラバトルではプラフスキー粒子は使われていないですぅ。

 

ちゅん?そ~言えばど~してプラフスキー粒子が使われてないの?ですか?

 

それはどっかの半島のおバカなブタさんそっくりの独裁者がプラフスキー粒子を兵器に転用しちゃったからですぅ。

 

ぶっちゃけ…1/1サイズのガンプラを作って戦争しようとしやがったんですぅ。

 

まぁそこら辺はそのうち誰かが説明してくれると思うので、その時に説明を聞いてくださいね♪

 

ってかあんまりことりのしんきんぐた~いむ♪のお邪魔をしやがりますと………チュンチュンシチャイマスヨ?

 

あは♪

 

じょ~だんですぅ♪

 

え~っと、どこまで行きましたっけ?

 

あぁ。そうそう♪

 

プラフスキー粒子が使われていた頃なら~♪ってとこまでですね。

 

ごほん♪

 

それじゃ改めて……プラフスキー粒子はもう使われていません。

 

それなら…プラフスキー粒子の代わりとして似たようなことができるよ~にって設定されたエネルギー粒子?

 

でもエネルギー粒子系の技術はクリアパーツを使って専用の設定をしなきゃ使えません。

 

設定無しで使うとしたら…“限界突破(リミットバースト)”とかの強化アビリティを発動させなきゃダメですぅ。

 

ことりのリトルバードには強化アビリティは発現していません。

 

もし“soar”がエネルギー粒子を使って使うような、前提条件がある技術なら、いくら海空さんがおバカさんでもことりに教えようとはしないハズですぅ。

 

そう考えるとエネルギー粒子を使う…ってことも違うよね?

 

なら……単純にスラスターを噴かしたときに噴射する推進剤?

 

噴射された推進剤が推進力に変わる前に…力場として足場にする…とか?

 

もしそうなら…最初のスラスター噴射からかなり短い感覚で2回目の噴射をしなきゃダメ…

 

[[ちょっと!ことりちゃん!ナニぼけーっとしてるの!オルトロスが狙ってるよ!!!]]

 

「ふぇ?オルトロス…ちゅん?!」

 

ことりが思考の渦に囚われて、あーだこーだと“soar”について考えていると、急に海空さんがオルトロスが狙ってるよって声をかけて来ました。

 

色々と考え込んでいたことりは、始め海空さんがナニを言ってるのか理解できませんでしたが、目の前のてんこ盛りSEEDザクさんが両脇に構えたオルトロスの銃口が赤く光っているのを見てようやく事態を把握できました。

 

どうやらてんこ盛りSEEDザクさんはことりがバスターライフルを撃つ気がないと思ったよ~で、ならヤっちゃう?的に攻撃を再開しようとしているみたいですぅ。

 

そして一応はバスターライフルを警戒しているのか、少しずつリトルバードとの距離を詰めながら、こちらへとオルトロスをぶっぱ~♪してきやがりました!

 

「当たってたまるかこのヤロー!ですぅ!」

 

ことりは急いで背中のウイングスラスターを展開させると、そのまま一気に噴射させて、リトルバードへ向けられて放たれたオルトロスの二条の赤いビームの間を縫うようにして回避しますぅ。

 

ガトリングガンの射程まではまだ少し間があります。

 

オルトロスの単発の砲撃なら回避するのはそうそう難しくはありません。

 

ほんとはもう少し考える時間が欲しかったけど、一応は考えはまとまりました!

 

使ってやろ~じゃないですか!

 

“soar”を!

 

ソラ君が得意としている機動方法を!

 

ことりちゃんは普段はヤらないだけでほんとはヤればできる子ですぅ!

 

だから!

 

「ヤってやるですぅ!」

 

ことりはさっき海空さんが見せてくれた“soar”を頭の中で思い描きながら、足裏のスラスターを一気に噴射させようとしました。

 

でもその時…

 

「ふぎゅ?!ミサイル?!って!ファイヤビー!!!」

 

てんこ盛りSEEDザクさんが背中に背負っていたブレイズウィザードから大量の小型ミサイルが発射されました。

 

ブレイズウィザードに搭載された小型ミサイルは“ファイヤビー誘導ミサイル”…つまりこっちを延々と追ってきやがるホーミングミサイルですぅ!

 

や、やべーい♪ですぅ!

 

ファイヤビー誘導ミサイルのとこすっかり忘れてました!

 

いつもなら…バスターライフルを持っているなら、小型のホーミングミサイル程度で慌てることなんてないけど、今のリトルバードじゃあの数のホーミングミサイルをどうにかするなんてちょっと無理ゲーですぅ!

 

バスターライフルさえあれば一気に凪ぎ払えるのに…!

 

とりあえずは後退しながら頭のバルカン砲とマシンキャノンでできるだけ迎撃ですぅ!

 

「堕ちやがれ!ですぅ!!!」

 

ことりは直ぐ様、リトルバードのスラスターを逆噴射させて機体を後退させると、トリガーをひきっぱなしの撃ちっぱなし状態でバルカン砲とマシンキャノンを盛大に撃ちまくります。

 

大量にばらまかれたバルカン砲とマシンキャノンの弾丸は、ことりのリトルバードを狙って迫りくるファイヤビー誘導ミサイルの群れへと襲いかかって行きました。

 

そ~してバルカン砲とマシンキャノンの弾丸は、1つ、2つ、3つ…とファイヤビー誘導ミサイルを撃ち落として行き…

 

「ちゅん?!えっ?!マ、マジですか?!全部撃ち落とせた?!」

 

なんとびっくり♪

 

リトルバードに迫ってきていた大量のファイヤビーの小型ホーミングミサイルを撃ち落としちゃえました。

 

でもホッとしたのもつかの間。

 

撃ち落とされた小型ホーミングミサイルの爆炎を貫いて、真っ赤な大出力ビームがことりのリトルバードへ迫ってきました!

 

しかも迫って来ちゃうのはオルトロスの真っ赤な大出力ビームだけじゃありませんでした。

 

ご一緒にガトリングガンはいかがですか?とばかりに、真っ赤な大出力ビームと共にまたまた大量のビーム弾がばらまかれちゃったんですぅ。

 

「一難去ってまた一難ですぅ!」

 

どうやらてんこ盛りSEEDザクさんはファイヤビーをぶっぱ~♪した直後に、ことりのリトルバードとの距離を一気に詰めていたみたいですぅ。

 

いや~ん♪

 

ことりちゃんったら地味に大ピンチですぅ♪

 

とりあえず火力とある程度の機動性の代償で装甲値をゴリゴリと削っちゃってるリトルバードだと、オルトロスの真っ赤な大出力ビームが当たったら一巻の終わりですぅ。

 

ガトリングガンのビーム弾は…当たったら痛いけど、オルトロスの真っ赤な大出力ビームに比べたらまだマシですぅ!

 

だから…!

 

「コックピットをシールドでカバーして!あとは致命傷にならないよ~にお祈りですぅ!」

 

ことりはオルトロスから断続的に放たれる真っ赤な大出力ビームを最優先で回避して、ガトリングガンから大量にばらまかれるビーム弾はある程度は無視しちゃうことにしました。

 

貫通しちゃうとコアロスト判定になっちゃうコックピットにだけはガトリングガンのビーム弾が当たらないよ~に、左腕に鳥付けて…じゃなくて、取り付けてあるシールドを機体の前面に構えて、ことりはとにかく頑張ってビームの雨あられを避けまくります!

 

[[おーい、ことりちゃーん?だいじょーぶー?]]

 

そんな最低限の事故死を注意しながら必死に回避行動をしていることりに対して、海空さんは呑気にだいじょ~ぶ~?って通信を送ってきやがりますが、ぶっちゃけ今はことり、ちょ~っと真面目に必死なんで海空さんの相手をしている暇はこれっぽっちもね~ですぅ!

 

現在進行形でガトリングガンのビーム弾がリトルバードのあちこちに当たって、装甲を貫通しちゃったりバリバリ削ったりしてるんです!

 

それなのに海空さんはナニを呑気にだいじょ~ぶ~?ですか!!!

 

このリトルバードの惨状を見てだいじょ~ぶ~?って思えますか?

 

普通は機体のあちこちが穴だらけになってたらだいじょ~ぶ~?とか思えませんよね?

 

思えるハズないですよね?

 

それでもだいじょ~ぶ~♪とか思える人はちょっとどころじゃなく頭が逝っちゃってる人だとことりは確信しちゃいますよ!

 

っと!今はそれどころじゃなかったですぅ!

 

早くこの状況をなんとかしなきゃ、リトルバードがダメージの許容値オーバーで撃墜判定喰らっちゃいますぅ!

 

でも…

 

「ビームサーベル1本でじゃんじゃんばりばり撃ちまくってるてんこ盛りをなんとかするなんてやっぱり無理ゲーですぅ!!!」

 

そう。

 

無理ゲーなんですぅ。

 

てんこ盛りSEEDザクさんの火力と手数の前では、ビームサーベル1本だけのリトルバードじゃぶっちゃけお話になりません。

 

こんな状況をど~にかするにはソラ君くらい強くなきゃ無理ですぅ。

 

もし今のことりがこの無理ゲー状態をひっくり返すには……うん。

 

やっぱり“soar”を使って一気にビームサーベルの間合いに…てんこ盛りSEEDザクさんの懐に飛び込まなきゃダメですぅ。

 

“soar”の理論?みたいなのはだいたい理解できたと思いますぅ。

 

あとは…各スラスターのタイミングと……1歩を踏み出す勇気……。

 

失敗すればオルトロスの大出力ビームとガトリングガンのビーム弾で木っ端ミジンコ…。

 

ここでやらなきゃまた負けちゃう…。

 

負けちゃうけど…でも…やっぱり怖いよ…。

 

今まで、ことり1人ではナニかをするために、1歩を踏み出すことなんてなかった。

 

1歩を踏み出すときにはいつも隣に穂乃果ちゃんと海未ちゃんが居てくれた。

 

ことりの手を握って一緒に1歩を踏み出してくれた。

 

2人が居てくれたから、だからことりも勇気を出して1歩を踏み出せていた。

 

けど今は?

 

穂乃果ちゃんはどこ?

 

海未ちゃんはどこ?

 

右を見ても、左を見ても。

 

いつも一緒に手を繋いで1歩を踏み出してくれていた2人は居ません。

 

穂乃果ちゃんはここには居ません

 

海未ちゃんもここには居ません。

 

ここにいるのは弱虫のことり1人だけです。

 

1人じゃ勇気を出せないちっぽけなことりだけです。

 

そうだよ…やっぱり…ことり1人じゃ……

 

[[ようやく見付けた!ことりさん!!!!!]]

 

大量にばらまかれるガトリングガンのビーム弾の雨の中。

 

この状況を打開するためには“soar”を使うしかなくて、でも1歩を踏み出す勇気が無くて…覚悟を決めたハズなのに1人でまたうじうじしていたことりの耳に届いたのは、最近すっかりと聞き慣れた大好きな人の声…。

 

ソラ君の声でした。

 

そして大量のビーム弾に埋め尽くされていることりの視界の端に写ったのは、大きな斧と機体の半身を覆うような大きなシールドを携えたソラ君の高機動型ザクⅡの姿でした。

 

ソラ君はことりのことを助けとようと、手にした大きな斧…ロングポールヒートアックスを構えて、こちらへとスゴいスピードど真っ直ぐに向かって来てくれます。

 

一気に接近してわてんこ盛りSEEDザクさんをいつもみたいに両断しちゃうつもりですね。

 

けど…

 

[[待ってろ!すぐに助けるから!!!だからもう少しだけ耐えて <<アラート。9時方向より攻撃です。>> っ!っと!あぶねぇーな!おい!邪魔すんな!クソが!!!]]

 

[[あは♪邪魔すんな!クソが!とか、相変わらずソラ君ったら口悪いなぁ♪でもね?今お邪魔なのはソラ君の方だよ?]]

 

そんなソラ君を止めるために、海空さんは手にしたビームライフルでソラ君に対して攻撃をしかけちゃいました。

 

アイリちゃんの警告を受けたソラ君は足裏のスラスターの逆噴射で機体に急制動をかけて、海空さんのメサイアガンダム・スカイコンクエスタから放たれたビームライフルの一撃をギリギリで避けると…

 

[[んだとぉ!ゴルゥラァァァァ!!!誰が邪魔じゃボケェ!!!誰だか知らねぇーが邪魔なのはテメェだ!早くしねぇとことりさんが!]]

 

邪魔だよ♪って言われた海空さんに大きな声で邪魔なのはテメェ~だ!って怒鳴り返しました。

 

[[だいじょーぶ。あそこから“soar”を使えば助かるし、おまけに一発逆転しちゃえよ♪]]

 

[[はぁぁぁぁあ?!“soar”だぁぁぁ?!んなもん今のことりさんが [[使えるよ。ことりちゃんなら。ソラ君だってわかってるでしょ?ことりちゃんなら“soar”を使いこなせるだけの素養は十分にあるって。]] っ!それは…確かにそうだけど…。]]

 

[[なら、今そら君がすることはあのてんこ盛りSEEDザクを直接倒すことじゃなく、にこちゃんって強者に抗うために必死に羽ばたこうとしていることりちゃんの背中をそっと押してあげることなんじゃないかな?ね?そら君?ことりちゃんに教えてあげてよ。羽ばたき方を。天駆ける方法を。“soar”を。私じゃアホだからうまく教えてあげられなかったからさ♪]]

 

[[チッ!クソが!(確かに今の状況うんぬんを抜きにしても、実力差が離れすぎてることりさんがにこちゃんを相手に一発逆転狙うなら、“soar”を使っての強襲しかねぇーか…。それなら今のこの状況…) ことりさん!いいか!よく聞け!“soar”は最初のスラスター噴射であし!]]

 

「足場になる力場を作るのはなんとなく理解できてますぅ!だから教えてください!スラスターのタイミングを!」

 

[[マジか?!それなら話ははえぇ!1歩目の噴射からすぐに間を置かねぇで機体全体のスラスターを進行方向へ向けて最大噴射!その直後にもう1回同じ規模で最大噴射!2歩目はしっかりと!そして3歩目は大胆に!]]

 

海空さんと言い争っていたソラ君は、海空さんの説明?説得?に納得したみたいで、すぐにことりに“soar”を使うときのタイミングを教えてくれました。

 

その内容は、2歩目はしっかりと。

 

そして、3歩目は大胆に。

 

うん。

 

せっかく教えてくれたところ大変きょ~しゅくなんだけど、それってタイミングのアドバイスじゃないよぉ~。

 

でも………今のソラ君のアドバイスでことりはなんとなくわかっちゃいました♪

 

“soar”を使うタイミング…それはきっと…

 

「ダン!グッ!ぐわぁー!ですぅ!」

 

1歩目の足裏のスラスター噴射で推進剤の足場を作って。

 

噴射した推進剤の足場が推進力に変わる前に、2歩目は全力のスラスター噴射をしっかりと。

 

そして3歩目は大胆にぐわぁー!って♪

 

ダン!グッ!ぐわぁー!

 

それはまさに、海空さんが1番始めに教えてくれた擬音祭りの説明の通りでした。

 

ことりの中で今までのアドバイスがカチリとはまり、すべての行程をまばたきするよ~なほんの一瞬のうちに繰り返すと……

 

「きゃっ?!」

 

リトルバードのコックピットに今までガンプラバトルをしてきた中で、1度も感じたこのないような物凄いGが一気に襲いかかってきました。

 

襲いかかってくる強烈なGに押し潰されならがらも、ことりの目に写った光景…。

 

それは目に写るすべてのモノが一瞬で後ろへと過ぎ去って行くなんとも不思議な光景でした。

 

そして気づけば目の前にはてんこ盛りSEEDザクさんの姿があって…

 

「ぎゃーす!!!」

 

ことりのリトルバードは勢い余っててんこ盛りSEEDザクさんにおもいっきり激突しちゃいました♪

 

てへ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[あ。止まり方の説明するの忘れてた。]]

 

[[してねぇーよかよ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、頭がくらくらしますぅ…。」

 

ソラ君のアドバイスのお陰でようやく発動させることができた“soar”。

 

ことり&リトルバードは“soar”が無事に成功したことで、てんこ盛りSEEDザクさんのガトリングガンから放たれるビーム弾の雨からなんとか逃れることができました。

 

逃げることはできたんだけど………。

 

[[おい!ことりさん!生きてるか!]]

 

勢い余っててんこ盛りSEEDザクさんにおもいっきり激突しちゃいました♪

 

そりゃも~派手に。

 

盛大に。

 

どっか~ん♪って。

 

激突した瞬間はそりゃも~ひどいモンでした。

 

あったことはないけどまるで交通事故にあったよ~な激しい衝撃がリトルバードのコックピットにぐわしゃ~と襲ってきて、あまりの衝撃の強さでことりは一瞬息ができなくなっちゃいました。

 

それなのに海空さんは心配するどころか…………

 

[[アレだけ派手にぶつかったらいくらクレイジーリトルバードのことりちゃんでも死んだんじゃないかな?とりあえずはんにゃーしんきょー?しんぎょー?でも唱えとこーか?かんじーざいぼーはらーぎゃーてー。なむなむー。ことりちゃん。ちゃんとお経あげたから、お願いだからおねーさんのとこにだけは化けてでないでねー。]]

 

[[縁起でもねぇ!念仏唱えながら化けて出るとか言うな!ってか子供が遊んでも安心安全が売りの天下のヤジマ・コーポレーション提供ガンプラバトルシミュレーターでそうそう簡単に人が死ねるか!アホか!!!]]

 

[[ (“アホ”か、ねぇ…うん。アホだなんてすごい久しぶりに言われたなぁ…最後に言われたのは確かあの雨の……あ。ヤバい。思い出したらちょっとマジで泣きそうかも。ダメダメ!まだ泣いちゃダメ!しっかりしろ!“私”!) あ、あはは♪アホだなんてひっどいなぁ~♪おねーさんアホじゃないよ?]]

 

[[うるせぇ!ってか今さらだけどアンタのその声!あの時の不吉な予言っぽい忠告してきた怪しい女だろ!!!っと、んなことよりも今はまずはことりさんだ!ことりさん!返事しろ!ことりさん!]]

 

「は、は~い♪ちゃんと生きてますぅ~。」

 

[[あ。生きてた。]]

 

って言いやがったんですよ!

 

ぐぬぅ!

 

おのれ海空さん!

 

あ。生きてた。じゃありません!

 

ソラ君みたいにちゃんと心配してください!

 

[[ふぅ…良かっ、っ!ことりさん!後ろ!後ろ!!!]]

 

内心では海空さんに対してちょっとプンプン丸なことりは、ソラ君の返事しろ!って問いかけになんとか答えることができました。

 

ソラ君はことりのお返事を聞いてひと安心♪したのもつかの間、今度はことりにことりさん♪後ろ♪後ろ♪って某志○!後ろ!後ろ!っぽくナニかを伝えようとしてくれました。

 

「ちゅん?後ろって…ちゅん?!」

 

ことりがその声に反応して後ろを振り向くと…

 

[[ことりちゃんが生きてたんだから、当然あのてんこ盛りSEEDザクさんも生きてるよねー。]]

 

そこには両脇に抱えるように2本のオルトロスを構えて、両肩のガトリングガンをぎゅいーん♪と稼働させ始めているてんこ盛りSEEDザクさんの姿がありました。

 

うわぁ~い♪

 

またまたやべ~い♪ですぅ。

 

[[呑気に言ってる場合かよ!ことりさん!そいつから離れろ!とにかく1回距離を取って体制を建て直すんだ!!!]]

 

ソラ君もてんこ盛りSEEDザクさんに気づいたみたいで、あわててことりに1回距離を取って体制を建て直せ~って言ってくれたけど…それじゃダメですぅ。

 

物事には機運ってモノがあるってよく聞きますぅ。

 

今はきっとその機運ってモノがことりに盛大に傾いているハズですぅ。

 

だから今は……

 

「今は攻めるときですぅ!!!」

 

[[う"ぇぇぇえ?!こ、ことりさん?!]]

 

「もう1回…」

 

タイミングはばっちり掴みました。

 

きっと次もうまくいきます。

 

だから…もう1回!

 

「“soar”です!!!」

 

ことりはもう1度、“ダン!グッ!ぐわぁー!”のタイミングでスラスターを噴射させて“soar”を発動させます。

 

その瞬間。

 

さっきと同じよ~にリトルバードのコックピットに強烈なGが襲いかかってきました。

 

襲いかかってくるこの強烈なGは“soar”がちゃんと発動した証拠ですぅ。

 

“soar”の発動を確信したことりは、襲いかかってくる強烈なGを身体全身で感じながら、前をしっかりと見据えます。

 

さっきは無我夢中でナニがなんだかワケワカメでした。

 

でも今回はだいじょ~ぶ♪

 

しっかりと見えていますぅ。

 

やっぱり止まり方はわからないままだけど…そんなのは関係ありません。

 

だって……

 

「タマ取ったるですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」

 

ヤグサ屋さん映画のチンピラさんがドス構えて突撃するみたいに、ビームサーベルを小脇に構えた突きの姿勢で“soar”の超スピードのまま突っ込めばい~んですぅ♪

 

そ~すればさっきみたいに激突しちゃえばブスっと刺さりますぅ♪♪♪

 

やんや~ん♪

 

ことりちゃんったら天才すぎですぅ♪♪♪

 

“soar”の生み出す超スピードで一瞬で過ぎ去って行く景色のなかで、ことりがそんなことを思っていると…

 

「ふぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅ?!」

 

リトルバードにさっきと同じよ~に交通事故にあったみたいな強烈な衝撃が襲いかかってきました。

 

それはつまり…

 

[[ことりさん…タマ取ったるって…]]

 

[[ヤクザ屋さんかな?]]

 

目標のてんこ盛りSEEDザクさんに激突して小脇に構えたビームサーベルがブスり♪と突き刺さったってことですぅ♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

主人公なのにまたまた久しぶりに登場のソラも合流し、ことりさんの修行もいよいよ佳境を迎える事になりした。
次回ことりさん回は出番の少ない主人公が必殺技っぽいナニカを使ったりと少し本気を出したりしております。
そして何気にちょくちょく出てくるあの人もまたまた影でこっそり暗躍していたりいなかったり…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのじゅうなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近ようやくグラブルでレスラーの強さを実感しているQooオレンジでございます。

今回はにこちゃんsideの17回目となります。
今回で取り敢えずはにこちゃんwithほのうみまきりんぱなのバトルロイヤルは終了となります。
毎度の事ながらグダグダガバガバではございますが、本日もお付き合いいただければ幸いでございますが。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうなな 始まります。




























前回。

 

それぞれ黒い袖付きサザビーやバーザムレンジャーを無事に撃墜して合流した私とチーム“μ's”の面々は、お互いの損傷や消耗状況の確認を終えて次なる獲物を求め再びバトルフィールドの中央へと進軍を再開しようとしたわ。

 

ところがぎっちょん♪

 

進軍を再開しようとした私たちへと突如として高出力ビームが迫ってきたの!

 

今回のバトルフィールドはレーダーの効かないサンダーボルト宙域だから奇襲には十分に注意してたんだけど、結局は高エネルギー反応を検知するまで敵機の接近に気づけなかったわ。

 

反省ね、反省。

 

で、私は迫り来る高出力ビームからμ'sの面々を守るために、ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの秘密兵器の1つ…ビームを吸収するアブソーブシステムを搭載した“マフツノヤタカガミ”を使うことにしたの。

 

さっそく相棒のサポートAI“ウズメ”に“マフツノヤタカガミ”の起動を命じた私は、起動を待たずに機体を隊列の1番前へと移動させたわ。

 

チームの壁役として最前列に陣取っていた凛のベニャッガイを追い越して、最前列へと躍り出た頃には、ちょうど”マフツノヤタカガミ“の起動が完了していて…

 

<高出力ビーム、着弾します。>

 

「1滴残らずぜーんぶ!おいしく吸い尽くしなさい!“マフツノヤタカガミ”!!!」

 

色々とタイミングばっちりで高出力ビームを吸収し始めたわ。

 

[[ねぇ、ちょっと。アレってホントに大丈夫なの?]]

 

[[はひ!ことり先輩のごんぶとビームも吸収してたから花陽的には大丈夫だと思います!]]

 

[[そうですね。ですが、大丈夫だとわかっていても、あの規模の高出力ビームが迫って来ているのをこうも間近で見ていると不安になってしまいますね。]]

 

[[いっつもボコボコに殴られたりこげこげになるまでビーム撃たれたりしてる凛にはこの光景は日常茶飯事にゃ。]]

 

[[にちじょーさはんじ?ナニソレ?おいしいの?]]

 

最前列に躍り出た私の禍にこが高出力ビームをごくごくと吸収し始めると、私の後ろにいるμ'sのみんなはなんか呑気におしゃべりを始めていたわ。

 

その内容は真姫の私を心配する言葉からなぜか少しずつグダグダ成分が増えていって…

 

[[う"ぇぇぇえ?!は、花陽!今の聞いた?!凛が意味もわかってないのに日常茶飯事とか難しいこと言ってるわよ!!!]]

[[ど、ど、ど、ど、どーしよう!真姫ちゃん!凛ちゃんが意味もわかってないのに日常茶飯事とか難しいこと言ってますよ!!!]]

 

[[おい待て!おみゃーら。凛がいくらアホって言っても日常茶飯事の意味くらい知ってるし言えるにゃ。いつもいつも思うんだけど一体おみゃーらは凛をにゃんだとおもってるにゃ!]]

 

[[えっ?凛ちゃんって穂乃果先輩だよね?]]

[[はぁ?凛は穂乃果先輩でしょ?]]

 

[[うぉい!!!待て!!!さっきよりも遥かに待て!!!にゃんで凛が穂乃果先輩にゃ!確かに凛はアホにゃ!でも穂乃果先輩レベルまで突き抜けてねーにゃ!!!]]

 

[[そうかしら?ねぇ?花陽?]]

 

[[はひ!花陽的には穂乃果先輩レベルに限りなく近いと思います!]]

 

[[凛はあそこまでひどくねぇーにゃ!!!]]

 

[[ねぇ?ところでなんで凛ちゃんは穂乃果なの?]]

 

[[それはですね?穂乃果と書いてアホと読むからですよ。わかりましたか?穂乃果?]]

 

[[へー。穂乃果って書いてアホって読めるんだー。海未ちゃん!教えてくれてありがとう!穂乃果!そんなことぜんぜん知らなかったよ!イェイ♪やったね!知らないことをまた1つ知っちゃったから、これで穂乃果はまた1つかしこくなったね♪そっかー♪穂乃果ってアホって読めたん……だ……アレ?穂乃果って書いてアホって読むの?]]

 

[[えぇ。穂乃果と書いてアホと読むんです。]]

 

[[ねぇ海未ちゃん?それって穂乃果がアホってことなんじゃないのかなーって、穂乃果思うんだけど…気のせいだよね?]]

 

[[気のせいではありませんよ?穂乃果はアホですから。]]

 

[[あ。やっぱりそーなんだ。へー。ふーん。穂乃果はアホなんだー…って!!!海未ちゃんひどい!穂乃果!アホじゃないもん!!!穂乃果は穂乃果だもん!穂乃果って書いてほのかって読むんだもん!アホなんて読めないもん!]]

 

[[イヤ、穂乃果先輩はアホにゃ。穂乃果先輩って書いてアホって読めるにゃ。]]

[[穂乃果先輩ってアホよね?穂乃果先輩って書いてアホって読める程度には。]]

[[穂乃果先輩はアホですよ?穂乃果先輩って書いてアホって読めちゃえるくらいに?]]

 

[[ぎゃーす!なんか凛ちゃんと真姫ちゃんと花陽ちゃんもひどい?!]]

 

[[穂乃果…いい加減に諦めて自分がアホだと言う事を受け入れなさい。楽になりますよ?]]

 

[[えっ?アホって受け入れると楽になれるの?それなら穂乃果、アホでも…って!よくなぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!]]

 

[[にゃ?新パターンかにゃ?]]

 

[[はひ!乗り突っ込みってヤツですね!乗り突っ込み!]]

 

[[穂乃果先輩は穂乃果先輩なりに学習しているのね。]]

 

気づけばいつの間にかまたμ's特有のグダグダ空間が展開されていたわ。

 

うん。なんかね?

 

みんなを庇って一生懸命にビームを吸収してるのに、あまりにもグダグダ過ぎるから優しいにこにーでもちょーっと頭に来ちゃった♪

 

「アンタたち!!!今は戦闘中よ!!!アホ弄って遊ぶのは後にしなさい!!!」

 

だから私は思わず怒鳴っちゃったのよ。

 

誤解しないでね?にこにーいつもは怒鳴ったりしないのよ?

 

ほら?にこにーって半分は優しさでできてる某頭痛薬以上に優しさ成分を配合してるまるで仏様クラスの優しさの持ち主じゃない♪

 

だから…

 

[[にこちゃん先輩まで穂乃果のことアホって言った?!にこちゃん先輩だってアホなのにひどい?!]]

 

怒鳴ったりしても結局最後には全てを包み込む優しさで何もかも許しちゃうんだからぁ♪とか言おうと思ってたんだけど止めたわ。

 

アホですって?

 

この私が?

 

世界のYAZAWAが?

 

あっははー。

 

穂乃果ったらアホの分際で随分と面白いこと言ってくれるじゃない♪

 

にこにー♪そんなこと言われちゃったら…

 

「ゴルゥラァァァァァァァァァ!!!待てやぁぁぁぁぁ!!!ボケェェェェェェェェェェ!!!誰がアホじゃ!!!誰がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

思わずぶちギレちゃうってのよ!!!!!

 

[[えっ?に、にこちゃん先輩?!]]

 

突然豹変したにこにーに穂乃果はもうびっくり♪

 

でも私が欲しいのはびっくり♪じゃなくて謝罪よ!謝罪!!!

 

こうなりゃ徹底抗戦よ!

 

第一次アホ戦争の勃発よ!!!

 

「アホじゃねぇーし!にこにーこれっぽっちもアホじゃねぇーし!!!ってかアンタ!アホの分際で他人様に向かってアホとかよく言えるわね!!!恥を知りなさい!恥を!!!」

 

[[ぶんざい?ってなーに?って!また言った!にこちゃん先輩が穂乃果のことアホっ言った!!!穂乃果!アホじゃないもん!!!ぜーったいに!アホじゃないもん!!!]]

 

「うっさい!このアホ!!! <マスター。> なに!ウズメ!今からちょっとこのアホを調教しなきゃダメっぽいから忙しいのよ!!!邪魔しないで!ナニか報告があるなら短く簡潔に!!!」

 

<了解しました。“マフツノヤタカガミ”で吸収中の高出力ビームがまもなく終息いたします。>

 

「高出力ビーム?それってなんだっ…け…あ"…。」

 

忘れてた。

 

そー言えば今って“マフツノヤタカガミ”でビーム吸収中だった。

 

[[にこちゃん先輩もアホにゃ。]]

 

「ぬわぁんですってぇぇぇぇ!!!ちょっと待ちなさいよ!このアホ猫!!!穂乃果に言われても頭に来るけど同じ穴の狢のアンタにだってぶっちゃけアホとか言われたくないってのよ!!!!!!」

 

ぐぬぬぬぬ!

 

穂乃果レベルのアホの凛にまでアホって言われたし!!!

 

こうなりゃコイツもまとめて調教してやるわ!!!

 

<高出力ビーム、終息します。>

 

「ふん!とりあえずアホ共の調教は後回しよ!各機に通達!このまま次の砲撃がぶっぱなされる前に、奇襲なんて舐めた真似してくれやがったバカの顔を拝みに行くわよ!最前衛は凛!その次に穂乃果と真姫!穂乃果と真姫は足の遅い凛のベニャッガイを2人で押して行きなさい!海未と花陽は私と一緒に中衛位置よ!次の砲撃がぶっぱなされる前に一気に駆け抜けるわよ!!!」

 

[[りょーかいだにゃーん♪]]

 

[[よぉーし!いくよ!凛ちゃん!真姫ちゃん!]]

 

[[了解よ。]]

 

さて、と。

 

それじゃこのにこにー様に対して砲撃で奇襲なんか仕掛けて来やがったクソの顔を拝みに行くとしますか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見えて来たわよ!!さっきの高出力ビームの砲撃はアイツの仕業ね!」

 

にこにー様のことをアホ呼ばわりしやがったアホ2匹の調教を後回しにして、私たちが隊列を組み直し残骸だらけのサンダーボルト宙域を進んでいくと、そこには……

 

[[アレって…赤いおまんじゅう?って!なんかデカっ!]]

 

穂乃果の言う通り、赤くてデカいおまんじゅうみたいなヤツがいたわ。

 

私的にはアレはおまんじゅうって言うより中華まんっぽいフォルムかしら?

 

アレをおまんじゅうって表現するのは和菓子屋の娘の穂乃果ならではの感性ね。

 

そらの話だと普段は“あんこあきた~!”って騒いでるとか言ってたけど、そこはそれ。

 

やっぱりおまんじゅうって単語がポッと出ちゃうのは和菓子屋の娘だから何でしょうね。

 

おっと。

 

また話が逸れちゃったわね。

 

悪いクセよね。

 

そらにだけ“はいはい”って返事を二回言うクセを直せとか言っといて、自分がこの有り様じゃ偉そうに人のこと注意できないわ。

 

ほんと、気を付けなきゃ。

 

って、また脱線しちゃいそうになってるし。

 

ごほん。

 

それじゃ話を元に戻して…でね?この目の前に見えてきたデカい赤中華まん。

 

胴体?の中央にはこれまたデカい砲口がぽっかりと空いていて、そのデカい砲口の少し上の方にはザクの頭がちょこんと鎮座していたわ。

 

このデカい赤中華まんの正体。

 

それは…

 

[[あー、確かに見ようによってはおまんじゅうっぽいですよね。アプサラスって。]]

 

そう。

 

ジオンの拠点襲撃用試作大型モビルアーマー“アプサラス”

 

フォルム的にアプサラスⅢじゃなくアプサラスⅡの方ね。

 

アプサラスⅢだとあんなに中華まんっぽいフォルムじゃないし、下の辺りになんか丸いの付いてたし、そもそも肩(?)が尖ってたし。

 

うん。

 

やっぱりあの赤中華まんはアプサラスⅡね。

 

ってかアプサラスⅡなんてよく作ったわね。

 

ザクの頭以外はほとんどフルスクラッチなんじゃないの?

 

そんなよく作ったわね?なデカい頭中華まんこと赤いアプサラスⅡの周囲には…

 

[[赤い大型機の周囲に展開している機体…あれは確かグフと言う機体でしたね。劇中でランバ・ラル大尉殿が使用していたのを覚えています。]]

 

海未の言う通り、10機のグフが護衛のように展開していたわ。

 

このグフ…1機はアイザックみたいなEWAC仕様に改造されているっぽいわね。

 

どうしてわかるか?って思う?

 

そりゃにこにー様は大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターなんだから簡単にわかっちゃうわよぉ♪ってのは冗談で。

 

私がEWAC仕様って言ったグフの頭がね、まんまアイザックの頭なのよ。

 

きっとあのグフは、通常の頭を取り外してアイザックの頭を取り付けたのね。

 

アレ?でもそれじゃグフじゃなくてアイザックなような気もするんだけど?

 

それとも頭以外はグフだからグフでいいのかしら?

 

うーん…まぁどっちにしろあのEWACグフ(めんどうだからグフでって呼ぶわ!)は真っ先に墜としちゃうからどっちでもいいんだけどね。

 

だって厄介な電子戦装備の機体を真っ先に撃墜するってのは定石だもん。

 

ちなみにEWACグフ以外の残りの9機は、肩のショルダーアーマーを取り外して代わりに増加ブースターっぽいパーツを取り付けてあるわ。

 

見た目では判断できないけど、アレはきっと他にも色々と弄ってあるわね。

 

それにしても…陸戦用のグフを宇宙で使う…か。

 

08小隊のラストでアプサラスⅢの随伴機がグフ・フライタイプだったから、赤いアプサラスⅡに随伴する機体もグフにしたかったんでしょうね。

 

うん。

 

ここでアプサラスⅡの随伴機はドップよ!とかって突っ込み入れたら不粋だから黙っとこっと。

 

[[さっきのビームってあのバカデカい赤まんじゅうがぶっぱなして来やがったにゃ?]]

 

[[あの赤いデカいヤツの周囲に展開しているヤツらは、アレだけの高出力のビームを撃てるような武装を持ってないっぽいから、凛の言う通りなんでしょうね。]]

 

[[よくわかないけどとりあえずやっつければいいんだよね!]]

 

よくわかないけどって…わかっちゃいたけどやっぱり穂乃果ってアホよね。

 

穂乃果がアホって事実はそこら辺に置いといて、あの赤アプサラスⅡ&グフ部隊…どうやって攻めようかしら?

 

ぶっちゃけちゃえばさっき吸収したビームで結構なエネルギーが溜まったから、“クサナギノツルギ”の砲撃で凪ぎ払っちゃえば簡単なんどけど…それじゃこの子たちの練習になんないわよね。

 

でも今のこの子たちの武装であの赤いアプサラスの装甲を抜ける?

 

花陽のレールカノンならイケそうだけど…それはそれで簡単過ぎて面白くないわ。

 

けど他の武装じゃたぶんあの赤いアプサラスの装甲を抜くのは無理よね…。

 

そうね…それなら……んふふ♪イイコト♪思い付いちゃった♪

 

今回のバトルフィールド…サンダーボルト宙域♪

 

そう♪ここはサンダーボルト宙域なのよん♪

 

このサンダーボルト宙域にはジオンの誇るアレがあちこちに配備されてるわ♪

 

ねぇ?みんなは今回のバトルが始まったときに、私がサンダーボルト宙域には長射程高威力のクソ厄介なアレが配備されてるって言ったの覚えてるかしら?

 

そう!アレがあるのよ!アレが!

 

長距離狙撃ビーム砲!“ビッグガン”が!!!

 

えー。ビッグガンってサンダーボルトのアレでしょー?一年戦争中のビーム兵器なんて弱いんじゃないのー?って思う?

 

ところがぎっちょん♪ここの宙域に配備されてるビッグガンの威力は原作のビッグガンよりも威力マシマシでかーなーり半端ないのよねー。

 

ビームコーティングどころかIフィールドとかぶち抜いてるの見たことあるし。

 

威力だけならB…ううん。

 

たぶんAランク相当よ。

 

アレなら問答無用で赤いアプサラスⅡの装甲だってぶち抜けるわ。

 

ま、威力は高いけど2・3発撃ったら砲身が壊れちゃうけどね。

 

でも2・3発も撃てればじゅーぶん♪

 

こちらにはとびっきりのスナイパーがいるもんね♪

 

とびっきりのスナイパー…海未なら1発で決めちゃうんじゃないかしら?

 

随伴機のグフ部隊は穂乃果たちにヤらせりゃいいし♪

 

いよっし♪

 

大まかな作戦は決まったわ!

 

「アテンション!おしゃべりはそこまでよ!今からあの赤まんじゅう…アプサラスⅡを攻略するための作戦を伝えるわ!まずは穂乃果、真姫、凛の3人は私と一緒に赤いアプサラスⅡの護衛についてるグフ部隊の相手よ!一応は言っておくけど、グフ部隊の相手って言ってももちろん赤いアプサラスⅡからの攻撃もあるんだから、あんまりグフ部隊だけに気を取られないように!」

 

[[はーい。]]

[[ほーい。だにゃ。]]

[[了解。せいぜい気を付けるわ。]]

 

[[次!海未と花陽にはこの宙域のあちこちに配備されているビッグガンを探してもらうわ!花陽!アンタは探索中に海未にビッグガンの説明をしておきなさい!ただし!さっきのサザビーの説明みたいに脱線しまくっておかしなことにならないように気をつけなさい!説明は短く簡潔によ!脱線しまくりの説明がしたいならバトルロイヤルが終わってからにしてちょうだい!海未はビッグガンを見つけ次第、すぐにそのビッグガンを使ってあの赤まんじゅうを問答無用でぶち抜きなさい!]]

 

[[は、はひ!説明は簡潔に!ふしょー小泉 花陽!りょーかいしました!]]

 

[[ぶち抜きなさい、と言う事は、そのビッグガンとは恐らく何らかの射撃兵器…それもあの赤いおまんじゅうの装甲を貫けるだけの威力を持ったモノなのでしょうね。了解しました。リクエストにお応えして一撃でぶち抜いてみせましょう。]]

 

[[うん♪頼りにしてるわよ♪うっしゃぁ!それじゃ……行くわよ!!!]]

 

みんなにビッグガンを使った作戦の通達を終えると、私は“行くわよ”って行動開始の合図を送ったわ。

 

その一言をきっかけに、まず真っ先に飛び出して行ったのは、突撃アホ娘の穂乃果と、その穂乃果のお守り役が定着し始めちゃって来ている真姫の2人。

 

そしてやや遅れて凛が突撃を開始したの。

 

3人が行動を開始するとほぼ同時に、海未と花陽もビッグガンを探すために移動し始めたみたい。

 

あっちはネタに走る傾向があるけどしっかりとしたガンダム知識を持った花陽がいるから大丈夫よね。

 

戦術とかの面では海未がいれば事足りるし。

 

さて、それじゃ私もグフ狩りに参加しますか♪

 

「ウズメ!今回の戦闘ではビームライフルとビームサーベルしか使わないからそのつもりでいてね!」

 

<了解しました。>

 

今回の戦闘。

 

さっきも言ったけどほんとは“クサナギノツルギ”でグフも赤いアプサラスⅡもみんなまとめて凪ぎ払っちゃえばそれでおしまいなんだけど、それじゃガンプラバトル初心者の穂乃果や海未、真姫の経験にはならないのよね。

 

だから私は多目的オールレンジ兵装の“ヤサカニノマガタマ”も、超火力の“クサナギノツルギ”も使わずに、ビームライフルとビームサーベルのベーシックな装備だけで戦うことにしたわ。

 

“マフツノヤタカガミ”は…うーん……アプサラスⅡのメガ粒子砲がまた発射されたら使っちゃうかもね。

 

まぁそんときはそんときよ。

 

そんなことを考えているうちに、穂乃果と真姫はグフ部隊と接敵して戦闘をおっ始めていたわ。

 

穂乃果のエールストライクはシールドを機体の前面に構えながら、ブースター装備のグフのうちの1機を追っかけ回してるわね。

 

真姫はそんな穂乃果のフォローに回ってくれてるみたい。

 

真姫のヤツ…初心者のクセに前だけしか見ないで突撃しまくってる穂乃果を狙って攻撃しようとしているヤツに牽制射撃を撃ちながら、スキを見ては他の敵機にビームサーベルで近接戦闘までヤっちゃってるし。

 

アレでほんとに真姫はガンプラバトル初心者なの?

 

ぶっちゃけ真姫のヤってるアレって、まるで熟練のベテランファイターの動きよ?

 

そんな真姫の少し後ろからは、凛のベニャッガイがびみょーに遅いスピードで戦場に到着していたわ。

 

凛のベニャッガイはさっそく近くにいたグフ部隊の1機に攻撃しようとしたんだけど、真横から別のグフにヒートサーベルでおもいっきりどつかれやんの。

 

そこにさらに3機のグフが合流して、凛のベニャッガイを4機で囲んでヒートサーベルでふるぼっこ。

 

まったく。

 

いくら装甲がクソ厚いからって言っても、アレじゃいいようにヤられっぱなしじゃない。

 

仕方ないから助けてやりますか!って思ったんだけど、突撃しまくってる穂乃果のフォローをしていた真姫が下がってきて、今度は凛のフォローに入ってくれたみたい。

 

真姫ったらセレブのお姫様のクセにずいぶんと気が利くじゃない♪

 

どうやら穂乃果と凛のお世話は真姫に任せておけば大丈夫みたいね。

 

それなら私は今のうちに…

 

「予定通りにクソ厄介なEWAC装備のグフをぶち殺す!!!」

 

サンダーボルト宙域ではまともにレーダーが利かないって言っても、電子戦装備の連中ってたまーにおかしな特殊装備とか搭載してる場合があるからキライなのよ。

 

電子戦装備だけでまともな武装なんて持ってないクセに、ぬっ殺そうとしたらいきなり光学迷彩とか使ってきたり…ってのが前あったのよね。

 

あのときは目の前でいきなり消えちゃったからちょーっと焦っちゃったじゃない。

 

今回のEWACグフも、あのときのEWAC機とおんなじで変な特殊装備持ってるかもしれないわ。

 

だから穂乃果たちがそんなおかしな特殊装備に惑わされる前に、私が真っ先に潰してやる!

 

ターゲットを定めた私は、機体各部のスラスターを盛大に噴かして禍にこをEWACグフへと向かわせたわ。

 

あと少しでトリケロス改Ⅱに内蔵されているビームライフルの射程内に入るってときに、私の目の前でターゲットのEWACグフは宇宙空間に溶けるように消えちゃったの。

 

前に戦ったEWAC機とおんなじ光学迷彩ってヤツね。

 

姿を消して奇襲でもするつもりなんでしょ。

 

けどね?

 

こっちは光学迷彩程度で狼狽えるような素人じゃないってのよ!

 

光学迷彩で消えた相手の見極め方は…

 

「空間の“揺らぎ”を探してそこにビームライフルをぶちこむ!それだけよ!!!そこ!貰った!!!!!」

 

そらから教えてもらった光学迷彩の対処法。

 

それは単純な物だったのよねー。

 

どんなに高性能な光学迷彩でも、光学迷彩展開中に機体を動かせばその時にほんの僅かな“揺らぎ”が生じる…そこに攻撃をぶちこめ!ってなんともまぁ脳筋と言うべきかなんと言うべきか…。

 

でも実際に“揺らぎ”は生じるし、そこに攻撃をぶちこめば敵機を倒せる。

 

現にさっき私が空間に僅かに生じた“揺らぎ”に向けて放ったビームライフルの一撃は、見事に光学迷彩で姿を消したEWACグフをぶち抜いてやったワケだしね♪

 

偶然にも私の放ったビームライフルの一撃は胴体のど真ん中をぶち抜いたみたいで、コアをぶち抜かれたEWACグフは爆発四散♪

 

宇宙空間を汚すデブリの1つになったわ♪

 

んっふふ♪この調子でジャンジャン逝っちゃうわよぉ~♪

 

お次はのターゲットは…凛を囲んでる連中よ!

 

真姫がフォローに入ってくれたみたいだけど、どうやら途中から他の連中が合流して真姫の邪魔をし始めちゃったみたい。

 

真姫もなんとか凛を助けようと頑張ってるみたいだけど、自分を狙ってきてる連中の相手で手一杯になっちゃったの。

 

穂乃果は穂乃果でまだ元気においかけっこしてるし。

 

この状況で凛を助けてあげられるのはこの大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤にこにー様だけって話よね♪

 

ってなワケで…

 

「ゴルゥラァァァァァ!!!よくも人のかわいい後輩を囲んでふるぼっこにしてくれやがったわね!!!そんなクソは…死ね!死ね!死ね!死ね!死ねぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

凛のベニャッガイを囲んでふるぼっこしてる連中にカチコミよ!!!!!

 

私は禍にこを反転させると、スラスターを一気に噴射させて凛のベニャッガイが戦っているところへ向かったの。

 

程なくして凛のベニャッガイを囲んでふるぼっこにしている連中がこちらの射程内に入ると、私は牽制射撃も交えながら攻撃を開始したわ。

 

凛のベニャッガイを囲んでいた4機のグフは、禍にこから放たれたビームを回避するためにベニャッガイへの攻撃を中断して、それぞれ回避行動を取り始めたんだけど、そこで今まで黙ってぼこぼこに殴られていた凛のベニャッガイが文字通り火を吹いたのよ。

 

デカい猫頭の口の部分が“パカッ”とひらいたと思ったら、そこからものすごい勢いで“ぼぉぉぉぉぉ”っと炎が吹き出してきたの。

 

か、かえんほしゃー?

 

えっ?!あのデカいネコって自爆装置の他に火炎放射なんてモンまで積んでたの?!

 

そんな私の驚愕を尻目に、凛のベニャッガイは口から炎を吐き出し続けて、禍にこの放ったビームを避けようと散開し始めていた4機のグフを焼き払いだしたのよ。

 

火炎放射の炎はかなり強烈みたいで、炎に触れたグフの装甲はみるみるうちに溶けてぼろぼろになっていったわ。

 

[[ニャッハァァァァァァァァ!!!!!汚物は消毒だにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

炎を吐き出し続けるベニャッガイを操る凛は、さっきまでのふるぼっこの恨みを晴らす勢いで大暴れ。

 

結局は凛が相手をしていたグフ4機全てを焼き払っちゃったのよ。

 

ま、まぁこのにこにー様がわざわざ手を出す手間が省けてよかったわ。

 

別に獲物を取られてちょっと凹んでなんてないんだからね!

 

それより次よ!次!

 

次の獲物は…と、思って周囲を見回してみると、そこにはもう動いているグフは1機もいなかったわ。

 

アレ?

 

もしかして私が凛を助けに行こうとしてるうちに、穂乃果と真姫が2人で残りのグフを全部片付けちゃったの?!

 

[[いぇーい♪穂乃果のだいしょーりぃ♪]]

 

[[案外あっけなかったわね。]]

 

いやーん。

 

フルスクラッチでアレだけ立派な赤いアプサラスⅡを作った連中だから、護衛の連中もそれなりの腕だと思ってたんだけど、いつの間にか初心者コンビにヤられてるとかとんだ肩透かしじゃない!

 

ってか私ってEWACグフ倒しただけだし!

 

ぜんぜん活躍してないし!!!

 

こうなったら腹いせにあの赤いアプサラスⅡに今回は使わないって決めていた“クサナギノツルギ”を全力全開でぶっぱなしてスッキリしてヤるわ……って思ったんだけど。

 

思ったんだけど……できなかったわ。

 

だって護衛についていた10機のグフを全滅させたら、どこからともかく一筋のビームが飛んできて赤いアプサラスⅡを貫いちゃったんだもん。

 

機体のど真ん中を貫かれた赤いアプサラスⅡはその一撃で呆気なく沈黙しちゃったわ。

 

今の一撃。

 

たぶんビッグガンから放たれたビームね。

 

海未と花陽はちゃんとビッグガンを見つけ出して作戦通りに赤いアプサラスⅡをぶち抜いてくれたのね。

 

それはそれでいいのよ。

 

でもね?

 

なんか私の出番少なくない?!

 

ちょっと!

 

せっかくの私のメイン回のバトルパートなのよ!

 

もう少しなんとかしなさいよね!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

実は赤いアプサラスは変型して鬼型ロボにしてやる!とか考えておりましたが、尺の都合で断念して見せ場もなく海未さんに墜とされていただきました。
機会があれば再挑戦してみたいと愚考中でございます。

次回はことりさん回を挟みまして、久しぶりに海未さんが語り部を勤める幕間を更新予定です。
完全に開き直って狂暴な本性?を露にしにこちゃんへと喧嘩を売るつけることりさんと、その喧嘩を言い値で買い取るにこちゃんとの舌戦をグダグダと更新予定でございます。
このグダグダ幕間が終わりますと、いよいよにこちゃんとことりさんの決戦が始まる予定でございます。
機体も操縦技術も現役最強クラスのスクールファイターのにこちゃんと、欠陥だらけながらも一発逆転を狙える特殊技能“soar”を会得したことりさん。
勝利の女神は果たしてどちらに微笑むのか…。
鋭意作成中でございますので、完成までもう暫しお待ち下さいませ。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。





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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

μ'sお散歩ラリーを楽しみにていたのに穂乃果ちゃんの声が…なQooオレンジでございます。
時は全ての人に等しく残酷です。

さて、今回のことりさん回はまたまたあの人がちょっかいを出して参ります。
そしてようやくソラが主人公らしく真面目に…。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうなな 始まります。























「タマ取ったるですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!ふぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅ?!」

 

前回。

 

何故か合流してくれたソラ君と海空さんの見守る中で、意を決して“soar”を使っての突貫を敢行したことりちゃん♪

 

イメージ通りに発動してくれた“soar”の超加速に乗ってビームサーベルを小脇に構えたヤ○ザ屋さんの鉄砲玉スタイルで突撃したことりwithウイングガンダム・リトルバードは、見事にてんこ盛りSEEDザクさんのてんこ盛り弾幕を突き抜けてビームサーベルを突き刺すことができました♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

めでたしぃ~♪めでたしぃ~♪

 

で、終われば良かったんだけど…。

 

きょ~てんど~ち♪

 

波乱のことりちゃん回♪

 

17回目の始まり始まりですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~同時刻 某所にて~

 

<マスター。ガンプラバトルシミュレーターのバトルロイヤルにナルカミソラ様の出撃が確認されました。>

 

「あらあらぁ♪本日もバトルロイヤルに出撃ですかぁ?うふふ♪ナルカミさんったらぁ働きモノですわぁねぇ♪それともぉこの場合は暇人、でしょうかぁ?それでぇ?ご一緒に出撃したのわぁ園田さぁんたちぃ音ノ木坂のいつもの方々ですかぁ?」

 

<いえ。同じバトルフィールドに出撃が確認されているのはミナミコトリ様ただお一人だけです。>

 

「ミナミコトリさんだけですかぁ?」

 

<はい。>

 

「そうですかぁ………うーん…どういたしましょうかぁ…。ワタクシ。本日わぁ例の教祖様にお会いしなければいけませんからぁ、ちょっと忙しいのでぇガチ目にちょっかいを出しに行くのわぁムリですわよねぇ?」

 

<では当該バトルフィールドのハイ・モックにハッキングして両者の戦闘データだけでも収集をしておきますか?>

 

「いえ。それだけでわぁあまりおもしろくありませんわぁ♪そうですわぁねぇ…でわぁこぉしましょぉ♪お二人の近くに居るぅ適当な機体にぃカースドデバイスをプレゼントしてぇ♪ちょちょいとぉ機体データを弄ってぇナルカミさぁんにわぁ第一段階の変生体と戦っていただきますぅわぁ♪それならぁ少しわぁまともなデータも取れるはずですわぁ♪うっふふ♪♪♪そぉと決まればぁ…イリスちゃん♪早速お願いしますわぁ♪」

 

<かしこまりました。>

 

「うっふふふふふ♪ナルカミさぁん♪ちょっとだけワタクシのぉ“オモチャ”とぉおもしろおかしく遊んでくださぁいな♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“soar”を使用しての超加速の突撃。

 

その突撃は大成功で、ことりのウイングガンダム・リトルバードが小脇に構えていたビームサーベルは見事にてんこ盛りSEEDザクさんに突き刺さりました♪

 

突き刺さったんだけど…ちょ~っとコックピットを外しちゃった♪てへ♪

 

だってあんなにすっごいスピードで突撃したんだもん。

 

ことり、今日…って言うか、ついさっき初めて超加速の“soar”を使ったんですよ?

 

そんな超加速初体験♪なことりじゃ、突撃した相手のコックピットを正確にブスッっとなんてできませんよ~だ。

 

[[あちゃー。仕留め損ねちゃったかぁー。]]

 

[[チッ!コックピットを外したか!ことりさん!早く下がれ!!!]]

 

ことりがかわい~く言い訳していると、ソラ君と海空さんもことりの突撃からの一撃がてんこ盛りSEEDザクさんのコックピットをわずかに外したことに気づいて、早く下がれ!って言ってくれました。

 

けどソラ君と海空さんのその声にことりが反応して、リトルバードを後退させるよりも早く、てんこ盛りSEEDザクさんが残る力を振り絞るよ~にして両手でことりのリトルバードを突き飛ばして、その反動を利用して後退していっちゃいました。

 

ことりはてんこ盛りSEEDザクさんに突き飛ばされた瞬間、“このまま追撃しちゃったほ~がいいかな?”って思っちゃったんだけど…

 

「ちゅん?!またガトリングでジャンジャンバリバリですか?!」

 

ことりを突き飛ばして後退していったてんこ盛りSEEDザクさんが、またまたこちらへ向けて両肩のガトリングガンから大量のビーム弾をジャンジャンバリバリぶっぱなして来やがりました!

 

ちゅ~ん!ことりちゃんじみにぃ~にピンチですぅ!

 

[[ことりちゃん!気持ちはわかるけどそこから追撃はちょっとムリだよ!そら君の言う通り一旦後退して仕切り直して!早く下がんないと蜂の巣になるよ!]]

 

本日何度目になるか覚えてないけど、てんこ盛りSEEDザクさんのガトリングガンからまたまたぶっぱなされた大量のビーム弾を見た海空さんも、そら君とおんなじで早く下がって!って言ってくれます。

 

この状況でそんなこと…

 

「言われなくてもわかってます!」

 

と、言うわけで、ことりはすばやくリトルバードの足裏を前に突き出すよ~にして、スラスターを噴射させて機体を後退させます。

 

後退中もリトルバードに降り注ぐ大量のビーム弾から機体を守るために、左腕に取り付けてあるシールドを前面に構えることも忘れていませんよ♪

 

どこかの金色のモビルスーツに乗ったサングラスをかけた元赤い彗星な大尉さんが一年戦争時代に“そうそう当たるものではない♪”って言ったけど、主人公補正も無しにそんなふ~に油断しちゃってるとビームって意外と簡単に当たっちゃうモノですぅ。

 

だからこそ事故を防止するためにもシールドでコックピットをカバーするのは当たり前ですよ♪

 

以上♪

 

ことりちゃんのガンプラバトル講座でした♪

 

次回のことりちゃんのガンプラバトル講座は未だにその全貌が解明されていないハイ・モックさんたちの愉快な生態についてですぅ♪

 

視ればあなたも某園田 海未役の園田 海未です♪な海未ちゃんみたいにハイ・モックLOVE♪になっちゃうかもしれませんよ♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

って!言ってる場合じゃないんですぅ!!!

 

「ちゅゅゅゅゅゅゅゅゅん?!今度はオルトロスですか?!リトルバード!お願いだから早く射程外まで下がってくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「し、死ぬかと思いましたぁ…。」

 

てんこ盛りSEEDザクさんから執拗に放たれるガトリングガンのビーム弾とオルトロスの高出力ビームから辛くも逃れて後退することに成功したことりちゃん♪

 

そら君と海空さんのいる場所まで下がってきてようやくひと息ですぅ。

 

それにしてもあのてんこ盛りSEEDザクさん。

 

ことりが“soar”からの突撃でビームサーベルをぶっ刺したコックピットのちょっと脇の辺りをバチバチとスパークさせながらよく戦いやがやりますぅ。

 

さっさとバチバチスパークが背中の推進剤とかに引火して爆発しちゃえばいいのに。ですぅ。

 

[[あのてんこ盛りSEEDザクを倒し損ねちゃったけど、ことりちゃんが“soar”を成功させたから目的は達成♪かな?]]

 

[[なぁアンタ…えーっと…[[海空だよ♪神田 海空(かんだ みあ)♪海空おねーさんって呼んでね♪]]…はいはい。で、海空さんよぉ。何がどうなってことりさんが“soar”を練習してたのか知らねぇーけど、実戦でいきなり“soar”をヤってみせろってのは厳しくねぇか?]]

 

[[そんなことないよ♪ことりちゃんは追い詰めなきゃ本気にならないから♪追い詰めて追い詰めて、それで進化するんだよね♪]]

 

[[追い詰めて追い詰めて、ねぇ…(まぁにこちゃんが仕掛けた今回の決闘騒動もある意味ではことりさんを追い詰めて殻を破らせるって感じみてぇーだから、あながちこの女…海空さんの言ってることも間違っちゃいねぇか。) ]]

 

ことりが2人のところにたどり着いてみると、そこではなんとビックリ♪死ぬ思いをしながらてんこ盛りSEEDザクさんの弾幕を何とかくぐり抜けて“soar”を発動させて突撃したり、そのあとにやっぱりいっしょ~けんめ~弾幕をくぐり抜けて後退してきたりと、とにかく大忙しなことりを放置してソラ君と海空さんは呑気におしゃべりしやがっていました。

 

ことりがいっしょ~けんめ~にがんばってるのにことりを放置して2人だけで楽しくおしゃべりとか許せますか?許せませんよね?

 

ただおしゃべりしてるだけならやさし~やさし~ことりちゃんだから簡単に許せちゃいますよ?

 

でも2人だけで“楽しく”おしゃべりしてやがるんですよ?

 

“楽しく”ですよ?“楽しく”?

 

ね?2人だけで“楽しく”おしゃべりしてるだなんて許せませんよね?

 

だからことりは2人で“楽しく”おしゃべりしてやがるソラ君と海空さんにダンコこ~ぎの声をあげました!

 

がんばったことりをほめてください♪って♪

 

「そんなことよりも!2人ともちょっとはことりをほめてくれてもいいんじゃないですか!ことり!ちゃんと“soar”を使えたんですよ!海空さんの真姫ちゃん的イミワカンナイ説明だけで使えたんですよ!ね?ね?これってすごくないですか?すごいですよね!ことりちゃん実は天才かもですよね!」

 

そんなこ~ぎの声を聞いてソラ君は…

 

[[ま、天才かどうかは別として、いきなり実戦で“soar”を使ったってのは確かにすげぇと思うよ。もっとも、行きはよいよい帰りは怖いの一方通行だっけどな。]]

 

ってほめてくれました♪

 

えっへん♪やったね♪

 

がんばった甲斐がありました♪

 

後半なんかほめてくれたのとはちょっと違う感じだったけどそんなことは気にしない♪気にしない♪ですぅ♪

 

ぐふふ♪がんばったごほ~びにらぶほてるさんでことりの処女の卒業式とかしてくれないかなぁ…♪

 

言っちゃおっか?ことりとヤっちゃおって言っちゃおっか?

 

な~んて♪やん♪や~ん♪

 

μ'sで1番のせ~じゅん派なことりちゃんはそんなヤっちゃおか?だなんて恥ずかしいことは恥ずかしくて言えません♪

 

って感じで脳内で恥じらい乙女MAXなことりちゃんを演じていると、ぶっちゃけソラ君が来てくれたからもう帰ってもいいんだけどなぁ…なおじゃまむし海空さんがまたまたイラッっとすることをぶっこんできました。

 

[[あは♪ことりちゃんの“soar”ってぶつからなきゃ止まれないもんねー。]]

 

って。

 

「ふぎゅ?!そ、それは…。」

 

ま、まぁ確かにことりの“soar”はぶつからなきゃ止まれません…。

 

でもそれって海空さんが適当な説明しかしてくれなかったからじゃないですか!

 

「ほら!アレです!海空さんが止まり方を教えてくれなかったからじゃないですか!それなのになーにが止まれないもんねー。ですか!あんまりナメたこと抜かしやがると人として産まれてきたことを後悔させちゃいますよ!」

 

だからことりはまたまた海空さんにダンコこ~ぎしちゃいますぅ!

 

[[おー、こわいこわい。それよりも…あのてんこ盛りSEEDザクはまだ生きてるよ?とどめ刺しちゃわないと窮鼠猫を噛む的に思わぬ逆襲を受けちゃうかもよ?]]

 

けどことりのダンコこ~ぎは海空さんにかる~くスルーされちゃいました。

 

それどころか、早くてんこ盛りSEEDザクさんにとどめを刺さないとダメだよ?って言われちゃいました。

 

そんなこと海空さんに言われなくても…

 

「わかってますぅ!もう1回“soar”で突撃して今度こそタマ取ったるですぅ!」

 

てなわけでもう1回“soar”の超加速で一気に接近して、今度こそてんこ盛りSEEDザクさんのコックピットにビームサーベルをブスッっと突き刺してやりますぅ♪

 

そう思ってことりはさっさくもう1回“soar”を発動させようとしたんだけど…

 

「あ、あれ?!なんかリトルバードがうまく動いてくれません?!」

 

リトルバードが動いてくれませんでした。

 

さっきまでは元気いっぱいに動いてくれていたリトルバードの異変に、ことりは慌ててサブモニターをポチポチしてリトルバードにナニが起こったのか調べることにしました。

 

その結果…

 

「ふぇぇぇ?!なんかリトルバードのスラスターとか間接部分とかが真っ赤な危険マーク付きまくってでんじゃ~になってますぅ?!えっ?!えっ?!えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

今回はほとんど攻撃が当たってないのに、ことりのウイングガンダム・リトルバードの機体情報にはあちこち真っ赤な危ないよ♪マークが付きまくっていました。

 

むぅ。

 

解せません。

 

[[そりゃ“soar”を間接やらスラスターやらを負荷に耐えきれるように強化も調整もしてない機体で使ったんだ。あちこちに負荷がかかりまくっておかしくなるのは当たり前だってんだよ。]]

 

[[あー。おねーさん、そう言えばそこら辺の説明もすっかり忘れてた。ごめんね♪ことりちゃん♪てへぺろ♪]]

 

「あっはは…てへぺろ♪ですかぁ。そ~ですかぁ……うん♪ぶっ殺す♪」

 

[[のはあとにしとけ。あのてんこ盛りSEEDザク…なんか様子がおかしいぞ。]]

 

「ちゅん?様子がおかしいですか?あっ……」

 

様子がおかしい。

 

ソラ君のその一言を聞いてことりはてんこ盛りSEEDザクさんを見てみると…

 

「な、なんですか?アレ?!」

 

そこには機体のあちこちから紫色のエネルギー粒子を吹き出しているてんこ盛りSEEDザクさんの姿がありました。

 

吹き出し続ける紫色のエネルギー粒子は次第にてんこ盛りSEEDザクさんの周囲で結晶化し始めて…

 

[[エネルギー粒子自体は珍しくもねぇーけど紫ってのは初めてみたな。マジでなんだ、アレ?]]

 

最終的にはまるでエネルギー粒子結晶体でできた卵のようなモノが現れました。

 

ソラ君も目の前にあるエネルギー粒子結晶体が何なのかわからないみたいですぅ。

 

でもただ1人海空さんだけは…

 

[[っ! (紫色のエネルギー粒子ってカースドデバイスに感染した機体が第一変生形態になるときに撒き散らすアレだよね?!どうしてこのタイミングで変生体がこっちに来るの?!この時は…“前”はそら君とことりちゃんの方じゃなくあっちにアレは出てきたハズだよ?!それがどうしてこっちに?!) そら君!ことりちゃん!気を付けて!アレはちょっとまずい相手だよ!]]

 

アレが何なのか知っているような反応でした。

 

[[その口ぶり…アンタ、アレがなんなのか知ってんのか?]]

 

ソラ君もことりと同じことを思ったみたいで、海空さんにアレが何なのかって聞こうとしたんだけど…

 

[[そ、それは…あっ!]]

 

海空さんが何かを言うより先に、紫色のエネルギー粒子結晶体はその全体にひび割れが出来たかと思うと、急にバリバリと大きな音を立てて崩壊を始めちゃいました。

 

その光景はまるで…

 

「殻が…割れる?!」

 

そう。

 

卵の殻が割れて、中からナニかが産まれてくる…。

 

そんな光景でした。

 

そして割れて砕け散った紫色のエネルギー粒子結晶体がキラキラと怪しく輝いて、不思議と引き込まれてしまいそうな幻想的で、そして同時にとても蠱惑的な光景に見えました。

 

ことりはそんな光景に思わず見惚れていると…

 

<<高エネルギー反応感知!マスター!>>

<<高エネルギー反応!ミア!>>

 

ソラ君の相棒さんの最高位電子精霊のアイリちゃんと、海空さんの相棒さんの電子精霊のジョン君が、それぞれ自らのマスターに高エネルギー反応の感知を告げる声をあげました。

 

[[っ!そら君!ことりちゃん!砲撃が来るよ!!!避けて!!!!!]]

 

その声を聞いて真っ先に反応したのは海空さんでした。

 

海空さんがソラ君とことりに砲撃が来るよ!って叫ぶとほぼ同時に…

 

[[大出力ビーム?!]]

「ちゅん?!」

 

崩壊し始めている紫色のエネルギー粒子結晶化体を突き破って、1つ、2つ、3つ、4つ、と、合計4筋の真っ赤な大出力ビームがことりたちに向けて放たれました。

 

ソラ君と海空さんはすぐに回避行動に入ろうとしていましたが、ことりのリトルバードはちっとも動いてくれません。

 

でもソラ君も海空さんもことりのことを置いて行っちゃったりはしませんでした。

 

[[チッ!避けろって言ってもことりさんは動けねぇーだろーが!!!]]

 

[[わかってる!だからことりちゃんは私がメサイアで運ぶよ!!!ことりちゃん!ちょっと揺れるけど我慢してね!]]

 

海空さんのメサイアガンダムは素早くことりのリトルバードに近付いてくると、首根っこをぐわしっ!って感じで掴んで…

 

「ふぇ?!揺れるって?!きゃっ?!」

 

スラスター全開で移動を始めした。

 

ことりは首根っこを掴まれて急にスラスター全開で移動をしちゃったものだから、びっくりして悲鳴をあげちゃいました。

 

[[来るぞ!!!!!]]

 

[[ (守ってみせるよ!そら君も!ことりちゃんも!!!みんなを守るために“私”はここにいるんだから!!!) たかが第一段階変生体の砲撃なんなかに当たってたまるか!!!]]

 

「ふぎゅぅぅぅぅぅ!!!何でもいいからもうちょっと優しく運んでくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本日何度目かわかんなけど、今回もやっぱり死ぬかと思いました…。」

 

放たれ続ける真っ赤な大出力ビームから無事に逃れることができたことりたちは、崩壊を始めた紫色のエネルギー粒子結晶体から少し距離を取ったところで一息付くことにしました。

 

異常事態?なのに一息とか付くな!って思いますか?

 

そ~思うならぜひぜひあなたも自分の意思とは無関係にめちゃくちゃに揺れまくるコックピットにしばらく乗り込んでみてください♪

 

ぶっちゃけね?吐きますよ?

 

現にことりちゃんはあと少しでゲ○を吐いちゃったヒロインのゲ○インになるところでした。

 

ことり的にはゲ○吐いちゃって喜ぶよ~なそっち方面のアブノーマルな性癖はないので、ゲ○インさんになるのはごめんなさい♪ですぅ。

 

まぁソラ君がことりのゲ○見たい!ってど~しても言うんだったら喜んでゲ○しちゃいますけどね♪

 

そんな変わった性癖はないとは思うけどね~。

 

ちなみに相手の性癖に合わせるのは恋愛では当たり前のことですぅ。

 

えっ?なんか違う?

 

そ~かなぁ?

 

[[あっはは♪乱暴に運んじゃってごめんねー♪でも非常事態だったから許してね♪]]

 

[[ゲ○は辛いよな。ゲ○は。ことりさんも1発吐けば楽になるぞ?]]

 

「むぅ!ことり!ゲ○なんて吐きません!」

 

[[いや、そら君?女の子にゲ○吐けば楽になるぞ?は流石におねーさんどーかと思うよね?それはとりあえず置いといて 「置いといかないでください!」 いいから!とにかく2人とも!ちょっとアレを見て!]]

 

ソラ君の気遣ってくれているけど女の子に対してその発言はど~なの?な言葉をとりあえず置いといてとか言われて、ことりはちょっと憤慨して海空さんに文句を言おうと思ったんですが、文句を言うことはできませんでした。

 

海空さんの“見て”の言葉。

 

その言葉の先に視線を這わせたことりが見たのは…

 

「ちゅん?!ナニ…アレ?」

 

視線の先に居たモノ。

 

それは紫色の透明な毛並みを持つ四つ首のわんこさんでした。

 

[[首が4つある犬?]]

 

紫色のエネルギー粒子結晶体から産まれてきた?四つ首わんこさんは、まるで生き物のようにぐるぐる唸っていました。

 

ガンプラバトルのミッションモードでたま~に生き物みたいなボスは出てくるけど…今はバトルロイヤルだよね?

 

そもそもアレってもうガンプラじゃないよね?

 

ほんと何なんだろ、アレ?

 

[[カースドデバイスの第一段階変生体…それの魔犬型だね。]]

 

[[カースドデバイス?魔犬型?なんだよそれ?ってか魔犬ってことはケルベロスとかそんな感じのヤツか?]]

 

[[そんな感じのヤツだよ。でもおねーさんが思うに、ケルベロスじゃなくてオルトロスだと思うな。アレってたぶん首が2つ×2なんだよ。ほら。アレの素体になったてんこ盛りSEEDザクってオルトロスが2つ付いてたでしょ?オルトロスって元々は首が2つある魔犬だからね。]]

 

四つ首のわんこさん…アレがナニかを知っている様子の海空さんが一応は説明?してくれましたが、ぶっちゃけことりはよくわからんですぅ。

 

こんなときこそ真姫ちゃん的イミワカンナイ!ですぅ♪

 

それにしても…

 

「なんかすっごく適当な気がするのはことりの気のせいかな?」

 

アレの元になったてんこ盛りSEEDザクさんにオルトロスが2本装備されていたから頭が4つとか…設定が適当過ぎますぅ。

 

それじゃブラストインパルスのケルベロス×2だったら、首が6つあるわんこさんになったのかな?

 

うん。

 

やっぱりなんか適当ですぅ。

 

[[んにゃ。気のせいじゃねぇーだろ。俺もそう思うもん。]]

 

[[あはは…(まぁあのクソ魔女野郎がやることだから仕方ないって言ったら仕方ないんだけどね…) さて。おしゃべりはここまで♪おねーさんはちょっとあのわんちゃんをぬっ殺してくるよ。]]

 

謎の4つ首わんこさんの話題で盛り上がっていると、海空さんが不意におしゃべりはここまで♪って言って急にヤる気マンマンでわんこさんをぬっ殺すとか言い出しました。

 

でも…

 

[[あ。それ俺が行くわ。]]

 

そこにソラ君が俺が行くってチョットマッテテーって待ったをかけちゃいました。

 

[[ん?そら君が?まぁ別にいいけど…けどどうして?]]

 

海空さんはそんなソラ君にどうして?って聞き返していますぅ。

 

ソラ君はその問いかけに対して…

 

[[あー、あれだ。あれ。ことりさんにちょっとは良いトコ見せたいなぁーとかくだらねぇ見栄だよ。]]

 

って答えました♪

 

「や~ん♪ことりに良いとこ見せたいだなんて♪ソラ君ったらぁ♪も~♪ことり♪うれしはずかしでやん♪やん♪や~ん♪ですぅ♪」

 

でもでも♪ど~せ見せるならことりは良いとこよりソラ君の[自主規制]が見たいで~す♪

 

もちろん見るだけじゃありませんよ?

 

お口に挿れてちゅぱ♪ちゅぱ♪れろ♪れろ♪

 

いっ~ぱい気持ちよくてあげてぇ~♪そのあとは下のお口でもソラ君のおっきくなって青筋立ててビクン♪ビクン♪しちゃってる[自主規制]をぺろり♪と…な~んて言ったら絶対にまたドン引きしちゃいそうだから言わないけどね~。

 

[[ふーん…(ほんとの所はこの段階では未見の変ヤツ…カースドデバイスの変生体のデータが欲しいって所かな?ことりちゃんに良いとこ見せたいってのもあるんだろうけどね。) まぁどっちでもいっか。んじゃあのバイトロスはそら君にお任せするね♪]]

 

[[おうよ。ワケのわかんねぇ犬っころなんざ瞬殺してやるさ。で?なんでバイトロス?]]

 

[[首が二倍のオルトロスだから♪]]

 

「やっぱなんか適当ですぅ。」

 

ことり的にはバイトロスよりもオルオルトロスとかがいいと思うけどね。

 

バイトロスってなんかアルバイトを首になっちゃったよ~な感じがしちゃうから。

 

あ♪

 

そ~そ~♪

 

ことりちゃんがアルバイトに挑戦しちゃう短編が連載中ですぅ♪

 

ことりがアルバイトをがんばルビィしてる青春さわやかドラマなので、ど~かよんで見て下さいね♪

 

[[いーの!ほーら!そら君はあの目障りなわんちゃんをさっさとヤっちゃって!]]

 

[[へいへい。そんじゃまぁ…ちぃーと本気を出してガチで瞬殺してやりますかね!アイリ!俺たちも久しぶりに“soar”を使うぞ!サポートよろしく!]]

 

そんなこんなで久しぶりに見せ場と~らいのソラ君♪

 

今回はソラ君も“soar”を使うみたいですぅ。

<<了解しました。スラスターサポートを開始します。とは言えこの機体では10回前後が限度です。ご留意下さい>>

 

[[わかってるっての。ってかメイジンや星さん達が相手じゃねぇーんだ。10回も使えればお釣りがくる。]]

 

<<なら良いのですが。まぁ気にしても始まりませんね。>>

 

ソラ君はいつものように、アイリちゃんとどこか漫才みたいな掛け合いをしながら戦闘準備を進めます。

 

たぶんコックピットの中ではサブコンソールをポチポチしてスラスターの設定値とか弄ってるんだろ~なぁ。ってことりは思っちゃいますぅ。

 

[[ことりちゃん。よぉーく見ててね?おねーさんの紛い物の“soar”じゃない、“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”が使う本家本元…本物の“soar”を。]]

 

さっきまでの戦闘での2回の“soar”の反動のせいで、ぜんぜん動かないリトルバードのコックピットの中で、ことりはソラ君の高機動型ザクⅡとその先で狂ったように大出力ビームを吐き出し続ける4つ首わんこさんを見つめます。

 

そんなことりに海空さんは“本物のsoar”を見逃すなって言ってくれました。

 

「本物の…“soar”…ですか?」

 

[[そ。本物の“soar”。ここからはまばたき禁止だよ?]]

 

“まばたき禁止”…海空さんのその言葉が終わった直後…

 

<<Are You Lady?>>

 

アイリちゃんがいつもの飄々(ひょうひょう)としている態度とは違う真面目な感じで、自らの主に…ソラ君に“Are You Lady?”と囁きます。

 

その問いに対してソラ君は…

 

[[おうよ!!!]]

 

いつものように“おうよ!”と応えて…

 

[[“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!]]

 

“soar”を発動させて、4つ首わんこさん目掛けて一気に宇宙空間を駆け抜けて行きました。

 

そこからはほんとに一瞬の出来事でした。

 

“soar”を発動させた時に、足場に使う力場を踏み抜くことで発生する“バン!”って破裂するよ~な音が鳴り響いた直後、まずは4つある首のひとつが切り飛ばされちゃっていました。

 

“バン!”

 

そしてさらに鳴り響く“soar”発動の破裂音。

 

直後に切り飛ばされる首。

 

“バン!”

 

また鳴り響く“soar”発動の破裂音。

 

三度(みたび)切り飛ばされる首。

 

“バン!”

 

またまた鳴り響く“soar”発動の破裂音。

 

四度(よたび)切り飛ばされる首。

 

一瞬のうちに鳴り響いた合計4回の“soar”発動時の破裂音と、その直後に切り飛ばされる4つの首。

 

[[じゃーな!!!!!]]

 

そして“soar”の超加速が終わり、ことりの視界に再び現れたソラ君のザクは、全ての首が切り飛ばされたわんこさんに向けて、手にしたロングポール・ヒートアックスを…

 

[[犬っころ!!!!!!]]

 

振り抜きました。

 

振り抜かれたロングポール・ヒートアックスの一撃は、首を切り飛ばされたわんこさんを真っ二つに両断。

 

真っ二つになっちゃったわんこさんは周囲に紫色のエネルギー粒子を撒き散らしながら、消えていっちゃいました。

 

後に残ったのはソラ君のザクと両断されたてんこ盛りSEEDザクさんの残骸だけ…。

 

瞬殺…そう。

 

まさに瞬殺でした。

 

ソラ君は一瞬のうちに“soar”を連続で発動させて、宣言通りに4つ首わんこさんを瞬殺しちゃったんです。

 

[[“Rrapid acceleration”…“soar”による加速からの“soar”による軌道変更、そしてまた“soar”で加速。全てのマニューバーを“soar”のみで行い続けるまさに“soar”の無限ループ…。ことりちゃん。覚えていてね?アレが“soar”の完成形だよ。そして超加速で戦場を縦横無尽に駆け巡る“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”の本来の戦い方。まぁ普通の人はただでさえタイミングがシビアな“soar”をあんな連続でなんて使えないんだけどねー。]]

 

初めて見たソラ君の“soar”…。

 

そしてソラ君の本気。

 

凄いって思いました。

 

思いましたけど……うん。

 

アレを真似するのはムリ!ですぅ。

 

 

<BATTLE END>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回でことりさんsideのバトルロイヤルも終了となります。
次回は海未ちゃんが語り部を勤める幕間を更新予定でございます。
グダグダ全開で参ります。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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幕間「ようこそ!音ノ木坂学院ガンプラバトル部へ!」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

実家の引っ越し作業で腰を痛めたQooオレンジでございます。
久し振りにやべぇレベルで腰が痛いです…。

さて。今回は語り部を海未ちゃんに移し、にこちゃん対ことりさんの決戦の前の息抜き回の幕間となります。
内容はサブタイからもおわかりの通り、海未ちゃんたちがガンプラバトル部の部室へ初訪問…となっております。
最終的には部室とか関係なくグダグダになってしますが…。

それでは 幕間「ようこそ!音ノ木坂学院ガンプラバトル部へ!」 始まります。



























「この音ノ木坂に入学してもう二年になりますが、学校の講堂の裏にこんな所があったなんて知りませんでした。」

 

にこ先輩との出会った&共に出撃したバトルロイヤルの翌日。

 

打倒にこ先輩を掲げていつになく真剣なことりと、そんなことりに付き合っている(付き合っていると言ってもお付き合い…所謂“男女交際”をしている訳ではありませんよ!ありませんったらありませんから!!!)青空を除いた私達チーム“μ's”の面々は、にこ先輩の案内に従い講堂の裏へとやって来ました。

 

そこにあったのは講堂裏に設置された指紋認証式のロックが取り付けられた妙に立派な物置小屋の入り口。

 

私達はにこ先輩に案内されるがままに、その妙に立派な物置小屋の扉を潜りました。

 

潜り抜けた扉の向こうにあったのは、当然ながら物置小屋…ではなく、テレビに冷蔵庫、エアコンにパソコンにその他諸々の家電製品や綺麗でお洒落な家具が設置されている何とも立派な部屋でした。

 

「へぇ…思っていたよりもいいじゃない。あ♪このソファーって○○○のソファーよね?ママが前から欲しいって言ってたヤツだわ。でも確か注文が殺到してて2年待ちとかって言ったわよね?良く買えたわね、コレ。うん♪ママが欲しがっているだけあってこのソファー、座り心地も悪くないわね…やっぱりうちにもいくつか欲しいわ。それに良く見るとこのソファー以外にも結構いいインテリア使ってるじゃない。んふふ♪良いじゃない♪私はこの部室、気に入ったわ。」

 

「はひ!花陽も真姫ちゃんに激しく同意です!だって見てください!あの炊飯器!○○○製の最新式の高級炊飯器ですよ!お釜にダイヤモンドコーティングがしてあって電気炊飯器の中ながらもふっくらほかほか!まるで昔ながらの薪のかまどで炊いたようなご飯に炊き上がるって噂の炊飯器ですよ!あ♪薪って真姫ちゃんのことじゃないですからね♪斧でぱっかーん♪ってヤる方の薪です!それでですね!この炊飯器!そのまるで薪を使ったかまどで炊いたようなおいしいご飯になるっていうすんばらすぅぃー性能に比例してお値段もマシマシなんです!そう!めちゃくちゃ高い炊飯器なんですよ!ぶっちゃけちゃいますと一般家庭じゃよっぽどお父さんが頑張って稼がないと手に入らない感じの炊飯器なんです!それがなんと!今!花陽の目の前に!大事な!そう!とぉぉぉぉぉぉっても大事なことなのでもう1回言いますよ!め!の!ま!え!にぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!はい♪ご唱和ありがとうございました!それでですね!目の前に…あ、結局もう1回目の前にって言っちゃいましたね♪てへぺろ♪しかもまた言ってるし♪は、とりあえずそこら辺に放り投げといて、こうなったらヤることは1つですよね!さぁ!炊きましょう!えっ?ナニを?そんなの決まってます!炊飯器がそこにある!ならば炊くのはお米です!お米!炊きましょう!今すぐに!幸い花陽はいつでもどこでもお米が炊けるようにいついかなる時でもカバンの中には常に花陽厳選の無農薬米を10キロ常備しています!この音ノ木坂学院指定の小さなスクールバッグの中にどうやって10キロのお米を入れてるとか無粋な突っ込みはナシですよ!ナシ!とーにーかーく!この花陽厳選の無農薬米(10キロ)とダイヤモンドコーティングお釜の高級炊飯器を使えば!きっと!いえ!必ず!すっごくおいしいご飯が食べれますよ!!!食べれちゃいますよ!!!食べれちゃうんですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

「ふわぁー。あ!なんかボタン押すと水が出てくるヤツあるよ! (穂乃果♪それってウォーターサーバーってヤツだよ。) うぉーたーさーばー?さば?あっ!サバの仲間なんだね! (うーん?鯖は関係ないんだけどなぁ…。) でもうぉーたーさーばーなんでしょ?ほら!やっぱりさばだよ!さば!(まぁ穂乃果がそれでいいならホノカもウォーターサーバーは鯖の仲間でもいいと思うよ♪) うん!やっぱりさばなんだね!うぉーたーさーばーのボタン押すと水のほかにさば味噌とかもでたりしちゃうのかな♪そうだ!確かカバンの中におやつに食べようって思って持ってきていたラ○チパックののーこーあっしゅくさば味噌味があったはすだよ!よぉーし!さば味噌食べながらラ○チパックさば味噌味を食べるぞー!」

 

「にゃんか真姫ちゃんはまともなコメントしてたけどあとの2人がぶっちゃけやべーいコメントしかしてないから、今回は凛はボケに回らないで真姫ちゃんと一緒にまともなコメントをしようも思うよ。うん。凛は1回陸上部の部室に拉致られそうになって陸上部の部室も見たけど、こんなに立派な部室じゃなかったよ?あそこは三角木馬とかXってなってる磔(はりつけ)台とかごちゃごちゃと置いてあったもん。ってかぶっちぎりで他の部室なんかよりすげぇー立派なのは凛の気のせいかにゃ?」

 

にこ先輩に案内された講堂裏の物置小屋…を魔改造して作ったらしいガンプラバトル部の部室。

 

その部室を見た穂乃果達の反応は上記の通り、中々に上々の様ですね。

 

まぁ穂乃果は基本的に穂乃果(アホ)なので、ウォーターサーバーが鯖の仲間とか訳のわからない事をぬかして部屋の良し悪しについてはこれっぽっちもわかっていない様ですが。

 

後は花陽も花陽曰く高級炊飯器らしい炊飯器を抱き抱えて恍惚とした表情で意味のわからない戯れ言を言ってますので、こちらも部屋の良し悪しを理解していない様ですね。

 

まともな意見を言っているのは真姫位でしょうか?

 

普段から高級な家具やら家電に囲まれて生活しているセレブなお姫様の真姫が気に入るだなんて、この部室はかなり凄い様ですね。

 

えっ?凛ですか?

 

あー…凛は…ほら。

 

アレです。

 

アレ。

 

普段からアホ丸出しなので今さらまともなコメントを述べた所で、誰も聞いてはいないでしょうから問答無用で放置です。

 

そもそも自分でまともなコメントをするとか言っておきながら、三角木馬だの磔台だのと良くわからない事を言っている時点で色々とアウトだと私は思います。

 

「ふふーん♪だ♪これがこの私!世界のYAZAWAの居城たる我が音ノ木坂学院ガンプラバトル部の部室よぉん♪スゴいでしょ!スゴ過ぎるでしょ!ぶっちゃけ控えめに言ってもめちゃくちゃスゴいでしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♪♪」

 

そして私達をこのガンプラバトル部の部室へと案内してくれたにこ先輩なのですが、腰に片手を当ててもう片方の手を頬に添えるポーズ…所謂オーッホホホホ♪のポーズで部室内にあるロフトに登ってドヤ顔でこちらを見下しています。

 

とりあえずその言動に軽くイラッ♪っと来ましたので、弓矢で撃ち落としておきましょうか?

 

この距離なら眉間にピンポイントで矢を射抜く自信がありますよ?

 

あなたのハート♪ぶち抜くぞ♪

 

ではなく

 

あなたの眉間♪ぶち抜くぞ♪

 

ですね。

 

さて。

 

それでは本日のらぶあろーしゅーと♪を一発ブスッ♪っと逝ってみましょうか?

 

「はっ?!殺気?!って!おいまて!そこの上級オ○ニスト!アンタはなんで弓と矢を用意しようとしてんのよ!この部屋でナニを射るつもりよ!!!」

 

「ナニってロフトに登ってこちらを見下している黒髪ツインテールのどう見ても中学生にしか見えない先輩ですが?それがナニか?」

 

「それがナニか?じゃねーし!!!ってか黒髪ツインテールのどう見ても中学生にしか見えない先輩ってにこにーのことだろ!!!射るな!にこにーを弓矢なんかで射るな!!!あとどぅぁれぇがぁ!どう見ても中学生にしか見えない先輩じゃ!ボケェ!!!」

 

私が少しイラッ♪っとしたにこ先輩の眉間を射抜こうと、荷物からいそいそと弓と矢を用意しようとしていると、獲物のにこ先輩が何やら騒ぎ始めていました。

 

その内容はご覧の通り、弓を使うな!とこ、どう見ても中学生にしか見えない先輩じゃねーよ!ボケェ!とか言うモノでした。

 

「にこ先輩のお言葉は明後日位に後ろ向きに善処したいと思います。それではとりあえずお命頂戴しちゃいますね♪」

 

射るな。と、言われても無理な物は無理ですよね?

 

この場合は逝っちゃって…失礼。射っちゃっても良いパターンですよね?

 

と、言う訳なので、私は一応はにこ先輩に少しは配慮しますと返事を返し、弓の用意を続けます。

 

まずはヤってしまいましょう。

 

それなのに…

 

「だから待て!この変態妄想炸裂女!!!命はとりあえずで軽々しく頂戴していいモンじゃないから!!!あと明後日位に後ろ向きに善処ってナニよ!明後日に善処するんな!後ろ向きに善処するんな!ヤるなら今この場で前向きに善処しなさいってのよ!!!!!」

 

にこ先輩はまたまた私の事を止め来ました。

 

全く。

 

我が儘ですね。

 

私とにこ先輩がそんなやり取りを行っている間、穂乃果達はと言いますと…

 

「あっ!冷蔵庫の中にケーキがある!にこちゃん!ケーキ食べていい?いいよね?食べちゃうからね!」

 

「おっと♪凛はキッチンの棚の上にカップラーメンを発見だにゃん♪にこちゃん!このカップラーメン5個くらい貰うよ

ー♪」

 

「あら?随分といい茶葉が揃ってるじゃない♪ちょっとにこちゃん。この茶葉で紅茶淹れてちょうだい。あとお茶請けにナニか甘いモノもお願いね。」

 

ご覧の通り、思い思いに部室を物色していました。

 

えっ?一人足りない?

 

あぁ。

 

決まっているではありませんか。

 

あの子は…花陽は勿論アレの用意をしていますよ。

 

もう少ししたら嫌でも出てきますのでお待ち下さいね。

 

「うぉぉまぁぁぁえぇぇるぅらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!人が弓矢で射殺されそうになってんのにナニ呑気に家捜ししてしかも勝手にケーキだのカップラーメンだの紅茶だの飲み食いしようとしてんのよ!!!真姫にいたっては殺されそうになってるご本人様に紅茶淹れてとかお茶請けに甘いモノとか、えっ?ナニ?ふざけてるの?にこにーったらからかわれちゃってるのかな?しかもいつの間に呼び方がにこちゃん先輩から先輩が抜けてにこちゃんになってるし?!ちゃんと先輩って呼べ!先輩って!!!」

 

さて。

 

弓と矢の用意は完了しました。

 

殺り…げふんげふん。

 

殺りますか。だなんて物騒ですよね?

 

では改めまして…ヤりますか。

 

「それではにこ先輩♪逝きますよー♪あなたの眉間♪ぶち抜くぞ♪」

 

「だからアンタはちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

はぁ…。

 

先程からずっと待て、と言われていますか…困りましたね。

 

どうしましょうか?

 

ガンプライブに優勝する為にはこのクソ生意気な見た目中学生のにこ先輩の力が必要なのは確かなので、ヤってしまうのは戦力的には痛いのは事実です。

 

ですが先程から待て。と言っているのは、所謂ダ○ョウ的な振りと言うモノだと私は思うのですよ。

 

それならここはお望み通り一発ブスッ♪っとヤってしまった方が本人の為になりますよね?

 

「はひ!みなさん♪お待たせしました!おいしいおいしいご飯が炊き上がりましたよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♪♪」

 

とか色々と考えいると、皆さんお待ちかねの花陽が炊飯器を抱えながら再登場ですよ♪

 

お米が炊けるのが速い!とかの突っ込みはナシの方向でお願いしますね♪

 

そこはほら。

 

花陽のお米への愛が起こした奇跡とか何かその辺の超常的なナニかだと思って下さい♪

 

お米が関わった花陽ならあり得そうですよね?

 

さてさて。

 

花陽の再登場でますます混沌としてきましたね。

 

この場を収めるにはやはり…ヤってしまうのが一番手っ取り早いですね。

 

「う"ぉい!この米おんなぁぁぁぁ!!!テメェは何で勝手に人の部室で米を炊いてやがるぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

「ちょっとにこちゃん。早く紅茶淹れてよね。」

 

「あっ!冷凍庫の中にアイスクリームがある!!!えっへへ♪みんながおはなししてるうちに穂乃果ひとりで食べちゃお♪バニラにー、チョコにー、イチゴにー、抹茶にー、みそラーメン味にー、のーこーはかたとんこつラーメン味?なんか変なアイスクリームもあるね?とりあえずイチゴでいいや♪凛ちゃんもアイスクリーム食べる?」

 

「いえす♪だにゃ。凛にはのーこーはかたとんこつラーメン味を頼むにゃ。」

 

「はーい♪」

 

「ちょっとにこ先輩!狙いが定まりませんので余り動かないで下さい!下手に眼球に突き刺さったりしたら痛いですよ?」

 

「にこちゃん。紅茶まだ?」

 

「お、お、お、お、お前らぁぁぁぁ……い!い!か!げ!ん!にぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!しろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」

 

「うっさい!このにこっぱち!!!ですぅ♪」

 

「ごるぅらぁぁぁぁぁぁ!!!!!どぅわぁれぇがぁ!にこっぱだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!って!南 ことり?!な、なんでアンタがここにいんの?!」

 

「そ♪れ♪は♪次回につづく♪ですぅ♪」

 

「続かないから!ってかまだ終わんないから!!!」

 

「ちゅん♪ちゅん♪おあとがよろし~よ~で♪ですぅ♪」

 

「だから勝手に終わらせようとすんな!!!ちょっと!マジで終わんないからね!!!続いてるからね!!!フリじゃないわよ!ほんとにほんとなんだからね!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花陽&炊飯器withごはんの登場で混沌として来た音ノ木坂学院ガンプラバトル部の部室。

 

そこになんと打倒にこ先輩の為に今日は青空と別行動を取っている筈のことりまでもが現れて、場は更に混沌具合を増して行きました。

 

余りにも混沌とし過ぎて収集がつかなくなってしまったので、思わず場面転換してしまったではありませんか。

 

私としては別にあのままグダグダとした会話シーンで目安の一万文字を使い潰しても良かったのですが、つい先日長くて飽きると☆1評価をいただいてしまったばかりなので自重する事にしました。

 

飽きたのでしたらどうせこの話までは読んではおられないので小から、遠慮なくネタとして使わせていただきますね♪

 

別にこれっぽっちも他意はありませんよ。

 

ありませんったらありませんよ?

 

ホントにホントにありませんからね?

 

決して○○○○○○○とか思っていませんからね?

 

さて。

 

[自主規制]はこの辺でおしましにして、折角仕切り直したのですから、お話の続きといきましょうか。

 

「で?なんでアンタが…南 ことりがガンプラバトル部の部室にいんのよ?」

 

そんな仕切り直しが完了し、にこ先輩は突如として現れたことりに何故ここに居るのか?と質問しています。

 

その問いに対することりの答えは…

 

「ことりがどこに居てもことりの勝手ですぅ♪」

 

と、言う何とも素っ気無い答えでした。

 

「んな?!」

 

その答えに驚くにこ先輩を尻目に、更にことりは…

 

「と言いますか目障りです♪ことりの視界から消えてください♪」

 

と、クレイジーリトルバードワールド全開の追撃を放ちました。

 

流石にこの一言にはにこ先輩も目を丸くしています。

 

にこ先輩はまだことりの黒い方の本性を知らないので、この反応も仕方ないと言えば仕方ないのですけどね。

 

「は?えっ?あ、あれ?!アンタってそんなキャラだったっけ?!もっとこう…私…怖いのぉ…とかそんな感じのキャラじゃなかった?!」

 

「それはいつの頃のことりちゃんですか?乙女は一時間もあればキャラがガラリと変わっちゃうモノですぅ。これだから年増のおばさんはイヤなんですぅ。」

 

そしてことりは更に更に調子に乗って、ことりの豹変に戸惑うにこ先輩を挑発しまくります。

 

にこ先輩はと言うと…

 

「いやいやいや!変わりすぎでしょ!ってかもしかしてにこにーったらさっきからかるーくケンカ売られてる?」

 

戸惑いながらもようやくことりに挑発されているのがわかったようで、臨戦体制で反撃に望む様ですね。

 

それでは少しの間、ことりVSにこ先輩のくだらない舌戦をご覧下さい♪

 

「ちゅん?ケンカを売るですか?うふふ♪そ♪れ♪わぁ♪クソロリ先輩のひんにゅーな、じゃなくて、ひんそーなご想像にお任せしますぅ。」

 

「へぇー。ほー。そっかそっか。ひんにゅーでひんそーかぁ…。うん♪うん♪にこにー♪わかっちゃったぁ♪にこにーわぁ♪ケツに卵の殻が付いたままのひよこちゃんにケンカ売られちゃったみたい♪ねぇ?みんなもそう思うでしょ?これって完全にバカにされてケンカ売られちゃってるわよね?そうよね?そうに違いないわよね?うん♪にこにーかっちーんってキちゃった♪とりあえず…………ぶっ殺す。」

 

「や~ん♪クソロリ先輩が何か変なこといってますぅ♪き♪も♪い♪ですぅ♪ぶっ殺すとか言っちゃってくれてますけど………ヤれるモンならヤってみやがれにこっぱち!ですぅ。」

 

「じょーとぉーじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!こぉんのぉぉぉぉぉボォォォケェェェェェェェェがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!オイ!!!ゴルゥラァァァァァァァァ!!!!!表にデろやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「ちゅん♪ちゅん♪それはこちらのセリフですぅ♪ぬっこぬっこにしてやんよ♪DEATH♪DEATH♪DEATHuuuuuuuu♪♪♪」

 

はい♪非常に白熱して参りましたことりVSにこ先輩の仁義なきくだらない言い争い♪

 

どうやら舌戦は終わりにして、次は肉体言語で語り合うみたいですね♪

 

皆さんはどちらが勝つと思いますか?

 

方やご存知♪我らがクレイジーリトルバード南 ことり♪

 

鞄の中には常に各種調理道具…まぁ主に包丁ですね…が入ってます♪

 

日々チーズケーキを作り続けて鍛え上げた包丁捌きが冴え渡るますよ♪

 

チーズケーキを作るのに包丁なんか使わないだろ!って突っ込みは受け付けませんので悪しからず♪

 

一方、迎え撃つのは自称大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイター矢澤 にこ先輩♪

 

グダグダマシマシのシリアルパートではなんとビックリほぼ不死身♪

 

例えば海にドボンと落ちても何だかんだで無人島に流れ着いたり、飛行機が墜落してもジャングルの奥地でひょっこり生きていたり兎に角しぶとい!

 

他にも鮫や大蛇に呑み込まれてもぬわぁーって叫ぶだけで、次のシーンでは平然としていたりと恐ろしいまでの不死身!

 

狂気を狂気で煮詰めたクレイジーリトルバードことりとシリアスブレイカー不死身のにこ先輩!

 

さぁ!世紀の一戦の幕開けですよ!

 

と、散々盛り上げておいて何ですが、どうやらこの馬鹿騒ぎもここまでの様ですね。

 

ほら?言い争ってることりとにこ先輩の後ろから…

 

「い!い!か!げ!ん!に!しろ!!!!!」

 

青空がぬっと現れていがみ合うことりとにこ先輩の脳天にビシッ!と手刀…と言いますかチョップを、某内浦の寺の娘が幼馴染の自称堕天使(笑)に「やめるずら♪」とお見舞いするように振り下ろしました。

 

「ちゅん?!」

「あいた?!」

 

脳天にチョップを喰らったことりとにこ先輩は、仲良く全く同じタイミングでちゅん?!あいた?!って言っていますね。

 

この2人…いがみ合っている割には案外と気が合うのかもしれません。

 

まぁ気が合う気が合わないは追々わかる事なので別に今の段階ではどうでもいいですね。

 

「ったく…いきなり工作室から出てったと思ったらなんでことりさんはにこちゃんとケンカしてんだよ。」

 

とか言っているうちに、青空はことりに何やらお説教を始めていました。

 

「むぅ。だって…」

 

ことりはそんな青空にだって…と反論しようとしますが…

 

「だってじゃありません!ほら!さっさと工作室に戻るぞ!スラスターに関節周りの強化、後はサポートAIの設定も”アレ“用に色々と弄らねぇとダメなんだ。にこちゃんと遊んでる暇はねぇーんだからな!」

 

と、言われて反論する前に封殺されてしまいました。

 

どうやら青空とことりはこの部室にある工作室を利用して、ガンプラを…ことりのウイングガンダム・リトルバードを強化していた様ですね。

 

「は~い。ですぅ。」

 

反論を封殺されたことりは、ことりにしては珍しくあっさりと引き下がりました。

 

そして青空は次に…

 

「にこちゃんも歳上なんだからいちいちことりさんの挑発なんかに乗るんじゃねぇよ。」

 

と、にこ先輩にお説教を始めました。

 

にこ先輩もことりと同じ様にあっさりと引き下がる…と思いきや…

 

「えぇ~だってぇ~♪そこの鳥娘がぁ♪」

 

と、ご覧の通り甘ったるい声色でだってぇ~♪と青空に悪いのは私じゃない!そこの鳥娘よ!って感じで訴え出しました。

 

にこ先輩はそのまま何処か妖艶な雰囲気を醸し出しながら、青空に撓垂(しなだ)れ掛かろうとしたのですが…

 

「むぅ!誰が鳥娘ですか!ってかさっきも人のことひよことか言ってました!ことり!ひよこじゃありません!ことりはことりですぅ!」

 

ここで再びことりがにこ先輩に食って掛かりました。

 

これはことりVSにこ先輩の第2ラウンドの始まりですね♪

 

「うっさい!ひよこ!アンタなんてひよこで十分よ!!!」

 

「うっさいのはそっちですぅ!このにこっぱげ!」

 

「誰がにこっぱげ!じゃ!だれが!ってかハゲてねぇーし!にこにーこれっぽっちもハゲてねぇーし!ハゲって言う方がハゲなんだし!!!このハゲー!」

 

「ことりだってハゲじゃあーりーまーせーんー!このふんわりゆるゆるのエンジェルヘアーが見えないんですか?頭の中身も相当に腐ってるって思ってたけど、ついでに目まで腐ってるんですか?きゃ~♪こわ~い♪」

 

「ぬわぁんですってぇぇぇぇ!!!黙って聞いてりゃ言いたい放題言いやがって!腐ってんのはアンタの頭でしょーが!!!この賞味期限の切れた鶏肉頭女!!!」

 

「賞味期限とかいつの時代の表現ですか?今は賞味期限じゃなくて消費期限ですぅ~。そんなことも知らないなんて頭が腐ってるのはやっぱりハゲ先輩の方ですぅ♪ハゲ+腐れ頭とかもう人としておしまいですね♪自分でそこら辺に墓穴掘ってセルフ土葬しちゃってください♪」

 

「じょーとぉーじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!くぅぉのぉぉぉぉボケェェェェェェェェ!!!!!墓穴掘ってテメェを土葬してやろーじゃねぇーか!!!」

 

「ヤれるモンならヤッてみやがれ!この腐れ[自主規制]中古女♪ですぅ♪」

 

「オルゥラァ!!!表に出ろ!!!!」

「ちゅん!!!表に出やがれ!!!ですぅ!」

 

言い争いがヒートアップして来て、また二人揃って表に出ろ!と息もピッタリに言い放ったその直後…

 

「だから止めい!!!」

 

再び青空の脳天チョップが炸裂しました。

 

「へぶし?!」

「ちゅん?!」

 

そしてこちらもまたまた全く同じタイミングで、へぶし?!ちゅん?!と叫んでいました。

 

さっきは別に今の段階ではどうでもいいです。とか言いましたが、やっぱりこの二人って気が合いますよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇー…ガンプラの強化、ねぇ…。」

 

はい♪

 

と、言う訳でまたまた仕切り直しですよ♪

 

どんな訳だ!って無粋な突っ込みは毎度の事ながらご遠慮下さいね♪

 

「別に俺の家やアミュセンの工作室でも良かったんだけど、部室の工作室の方が素材も工具も充実してるからさ。」

 

「ま、確かにうちの部室は色々とスゴいからね♪」

 

「 (金出してあれこれツテを使いまくってあれやこれやと手配しまくって揃えたのは俺だけどな。って言ったらまたにこちゃんにぎゃーぎゃー騒がれるから言わねぇーけど。) 」

 

「ことり的には別にこんなお節介さんの臭いが染み付いた部室じゃなくて、服を脱いですぐにベットIN♪できちゃうソラ君のお部屋のほ~が良かったですぅ♪」

 

「あ、そう。そりゃよーこざんしたねー。」

 

どうやら青空とことりの二人は、打倒にこ先輩の為に、ガンプラの強化を行う為にこの部室を訪れていた様ですね。

 

後からことりと青空がこの時に使っていた工作室を覗いて見たのですが、にこ先輩の言う通り確かに色々と凄かったです。

 

家具や家電も含めて、この部室には一体どれ程の金額が使われているのか、考えると少し怖いですね。

 

えっ?ことりのベットIN♪に突っ込みは入れないのか?ですか?

 

申し訳ありませんが、私はわざわざこの程度では…服を脱いでベットINなんかではもう突っ込みませんよ?

 

ご理解いただけましたか?

 

ではお話を先に進めましょう♪

 

「それで?ことりは打倒にこ先輩の目処は立ったのですか?」

 

私は何処か熱っぽい眼差しで、青空に対して戯れ言を言っていることりに、打倒にこ先輩の目処が立ったのかと聞いてみました。

 

その問いに対してことりは…

 

「もちろんですぅ♪“とっておき”を覚えたから無乳の女王さんなんてイチコロですぅ♪」

 

と、答えてくれました。

 

昨日の帰り際と違い、今日のことりは随分と余裕そうですね。

 

どうやら余程その“とっておき”に自信がある様ですね。

 

「む、無乳?!くっ!がまんよ!がまん!ここでまた反論したらさっきの繰り返しになるわ…大人の余裕で華麗にスルーよ!スルー!集まれ!世界中の平常心!平常心…平常心…平常心……ふぅ…。もぉ♪無乳だなんてぇ♪ことりちゃんひどいにこ♪にこにー♪ちゃーんとおっぱいあるにこ♪」

 

「チッ!この程度じゃ不様に怒り狂って襲いかかってはこないみたいですね。」

 

「や~ん♪ことりちゃんこっわ~い♪」

 

「その薄らさむいぶりっこの方が100倍こわいですぅ♪」

 

「あっははー。うん。やっぱりぶっ殺す。」

 

「それはこっちのセリフですぅ♪」

 

「表に出やがれ!!!クソ鳥おんなぁぁぁぁ!!!!!」

「ちゅん!表に出やがれ!!!えぐれ胸!!!!!ですぅ!!!」

 

「いや、もうホント2人ともいい加減に止めろって…。」

 

こうしてエンドレスに繰り返されることりとにこ先輩の言い争いの中で、私達の初めての部室訪問の時間は過ぎ去って行きました。

 

始めは私と穂乃果とことり…そして青空の四人。

 

それから真姫と凛と花陽が加わって七人。

 

そしてにこ先輩も(たぶん)加わって八人に…。

 

これから私達チーム“μ's”はますます賑やかになりますね。

 

「だぅぅあれがぁえぐれ胸じゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

「誰がクソ鳥女ですか!!!!」

 

「何かもうどうでもいいや。海未さん。茶でもしばこ。」

 

「はい♪」

 

「「ブッコロス!!!!!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのじゅうはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスのクール属性がPrintemps編成になったQooオレンジでございます。
勧誘では何故か花陽ちゃんが異様に出るので、ついにクール属性のPrintemps編成が二年生編成の平均スコアを超えてしまいまして…。
さらば海未ちゃん&千歌ちゃん。
新規海未ちゃんが来ていたら二年生編成のままで良かったのですが…。

今回はにこちゃんsideの18回目となります。
今回よりようやくにこちゃんとことりさんの決戦となります。
そんなに決戦前にはにこちゃんが…。
毎度の事ながらグダグダガバガバではございますが、本日もお付き合いいただければ幸いでございますが。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうはち 始まります。


























「ぬがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!うぉっそぉぉぉぉぉぉぉぉい!!!もうとっくの昔に約束の時間は過ぎてんのよ!!!それなのになんであのクソ鳥娘は来ないのよ!!!!!にこにー様を待たせるなんて一億年と二千年くらい早いってのよ!!!!!!!ってかホントおっそーい!!!ちょっと海未!穂乃果!どーなってんのよ!!!なんであのクソ鳥娘は来ないのよ!!!」

 

にこにー様の居城たる音ノ木坂学院ガンプラバトル部の部室(魔改造済み♪)にチーム“μ's”の子たちを招待してやってから2日の時間が経ったわ。

 

そう!

 

今日はこの私!大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤 にこにー様と、うじうじグダグダと悩みまくって勝手に1人では飛べないだなんて思い込んでいたあのクソ鳥娘の南 ことりとの決戦の日なのよ!

 

朝からの憂うつな授業をなんとかやり過ごしてようやく放課後を迎えた私は、さっそく部室で穂乃果や海未たちと合流して決戦の舞台でもある毎度お馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店へとやって来たわ!!!

 

時間厳守の10分前!

 

さっすがにこにーさまぁ♪

 

クソ生意気なあのクソ鳥娘とのクソ約束を律儀に守るだなんてマーベラスでアメイジングでファビュラスよね!

 

これからはにこにー様のことファビュラス矢澤って呼んでくれてもいいのよぉん♪

 

とか言ってる場所じゃないのよ!!!

 

約束の時間になっても一向に来ないのよ!

 

あのクソ鳥娘が!!!

 

5分とか10分くらいの遅刻なら心やさしいファビュラス矢澤なにこにー様は許してあげちゃうわよ?

 

でもね?

 

約束の時間を1時間も遅刻ってどうなのよ?!

 

しかもよ!

 

連絡のひとつもよこさないでよ!!!

 

あり得ないでしょ?

 

えっ?ナニ?ドタキャン?ドタキャンなの?

 

あははー♪うん♪

 

ふ♪ざ♪け♪ん♪な♪♪♪

 

いくらにこにー様がやさしいって言っても、連絡の一つもなく大事な決闘の約束をドタキャンされたりしたらぶちキレちゃうわよ?

 

前回に続いて、うん。ぶっ殺す♪だってのよ!!!

 

と、まぁそんなわけで今にこにー様はとぉぉぉぉぉぉっても♪荒ぶってるにこ♪

 

あまりの遅さに頭に来た私は、クソ鳥娘の親友で同じクラスでもある海未(とついでにアホの穂乃果)にどうなってんのよ!って訊いてみたのよ!

 

「私に訊かれても困るのですが…確かにここまで遅れているのは少し可笑しいですね?ことりはいつもなら少し遅れるだけでも連絡を入れてくれるのですが…。」

 

「ことりちゃんとそら君。穂乃果たちよりも早く教室から出てったよね?もうアミュセンに来てるのかな?って思ってたんだけど…?」

 

半ば…ってか完全にキレながらの私の問いに対しての海未とアホの…じゃなくて穂乃果の答え。

 

それはあのクソ鳥娘と仲の良い2人にとってもこの大遅刻はおかしいといった感じのモノだったわ。

 

海未や穂乃果よりも先に教室を出たんだったら、穂乃果の言う通りもうアミュセンに着いているハズよね?

 

それなのにまだアミュセンには到着していない…。

 

連絡もない。

 

そらも一緒に教室から出ていったなら、きっと2人は一緒に行動してるのよね?

 

そらってあぁ見えて意外にマメな部分もあるから、遅刻しそうなら連絡くらいはしてくれるわ。

 

それはどうやら鳥娘もおんなじらしいし…。

 

そんな2人が遅刻しまくってるのに連絡もないなんて…。

 

うん。

 

あんまり考えたくはないけど…もしかして………。

 

2人は……

 

「これはアレにゃ。」

 

私の脳裏によぎるのは過去の記憶。

 

パパのグチャっとなったカラダ。

 

泣き崩れるママ。

 

パパの死を理解できていないまだ幼い妹たち。

 

妙に鼻につく消毒液の香り。

 

そして安物のお線香の香り。

 

忘れてしまいたい、でも絶対に忘れちゃいけない。

 

私の記憶の本棚の奥の奥の奥に鍵をかけてしまい込んでいる嫌な記憶。

 

近しいモノの…パパの死の記憶。

 

ぐるぐると頭の中で2人が事故に遇ったかもしれないと言う、考えるのも忌々しい嫌な予感が渦を巻いて、何だか吐き気がしてきた私の思考を中断させたのは、元気だけが取り柄の猫娘の凛の声だった。

 

「アレ、ですか?」

 

「そうにゃ。アレにゃ。」

 

「アレってナニよ!!!」

 

アレ。

 

凛が何を言おうとしているのかさっぱりわからない私は、心の奥底に渦巻いている暗い気持ちを吹き飛ばすためにあえて大きな怒鳴り声で凛に“アレってナニよ!”って聞き返したの。

 

でも…

 

「アレはアレにゃ。」

 

「凛のことは気にしない方がいいわよ?この子、アレはアレとか言ってるけど何にも考えないでアレとか意味深に言ってるから。」

 

どうやら凛の意味深な言動は特に何かを考えてのモノじゃなかったみたい。

 

私は私の嫌な予感と同じ事を他の子から言われなかった事に内心でホッとしつつ、同時にいつものふざけた冗談が飛び出て来なかった事にがっかりしてしまったわ。

 

いつものグダグダ空間を展開させてこの暗い気持ちを嘲笑って欲しい。

 

私はそう思っちゃっていたの。

 

でもね?

 

そんな私の密かな願いは叶ったみたい。

 

会話がいつの間にか、いつものグダグダ方向へと向かいはじめていたのよ。

 

「そ、そんにゃことねぇーにゃ!凛はちゃんと考えてるにゃ!」

 

「ならその考えてるってこと。言ってみなさいよ?ほら?」

 

「みぎゃ?!そ、それは………か、かよちん!説明よろしくだにゃ!」

 

真姫の冷静な評価に対して慌てる凛。

 

そこにさらに真姫が追撃の突っ込みを入れて、追い詰められた凛が花陽にぜんぶ丸投げして…。

 

そしてここからきっと花陽が事態を余計にややこしくしていく。

 

それがこの子たちのいつものパターン。

 

今回もほら?

 

凛が丸投げしたモノを花陽が見事に受け取って、おバカな方向へと舵を切ってくれるわ。

 

私の暗い気持ちとは裏腹にね。

 

「はひ!花陽にまるっとお任せです!あのですね!きっとことり先輩はそら先輩と一緒にラヴなホテルにれっつらごー!してあっはん♪うっふん♪な子作りとかしちゃってるんですよ!いやぁー!羨ましい!でもことり先輩より先にそら先輩とあっはん♪うっふん♪子作りえっち♪なんてしちゃったら嫉妬に狂い狂ったことり先輩におもしろおかしくばらされておいしくお料理されちゃうんで花陽はそんな抜け駆けとかはじぇぇぇぇぇぇったいにしませんけどね!」

 

「こ…づ…く…り………うふふ♪あはははは♪そうですか。子作りですか。」

 

「海未ちゃん?どーしたの?なんかスッゴい笑顔だけど目がぜんぜん笑ってないからスッゴい怖いんだけど?」

 

「うわぁ…ほんとにゃ。海未先輩、見事な笑顔と殺意の眼差しだにゃ。」

 

「ヒトってキレすぎるとああいう顔ができちゃうモノなのね。」

 

「はひ!目だけ般若とかなんかスッゴく器用に怖いことしてます!あ!そうだ!記念に写真撮りましょ!写真!」

 

「記念にって何の記念?」

 

「ラーメン記念かにゃ?」

 

「ねぇ凛ちゃん?なんでラーメン記念?今日のお話にはまだラーメン出てきてないよ?」

 

「おおっと!穂乃果先輩(アホ)な穂乃果先輩に突っ込まれちまったにゃ!真姫ちゃん…凛はもうダメかもしれないにゃ…。」

 

「ちょっと凛?!しっかりして!大丈夫よ!傷は浅いわ!穂乃果先輩(アホ)な穂乃果先輩に突っ込まれたくらい凛ならラーメン食べれば十分に治る傷よ!」

 

「花陽なら真っ白ホカホカのご飯を食べれば完全回復ですよ!ご飯は花陽のエリクサーです!」

 

「お米がエリクサーとか相変わらず花陽ちゃんは安上がりで完全回復しちゃいますぅ♪」

 

「はひ!四肢欠損の状態異常とかでもご飯をもりもり食べればすぐに生えてきますよ!脳ミソぼーん!でもお米があれば大丈夫!2・3秒で完全再生完了しちゃいます!」

 

「いや。それはいくら米狂いの花陽でも流石に無理だろ?」

 

「いいえ!いけちゃいます!いけちゃいますよ!!!例え無理だったとしてもその無理をお米と一緒に炊き込んで炊きあがったご飯と一緒に道理をもりもりとむさぼり喰らう!!!それがこの特級お米マイスターの小泉 花陽です!!!お米の前に無理なんてありましぇん!!!」

 

「ふぇ~♪すごいね♪花陽ちゃん♪ならほんとに四肢欠損の状態異常からでもご飯食べただけで治るかど~か、試しに腕を切り落としてご飯食べさせてみよっかな♪ちゅん♪ちゅん♪」

 

「いや!いや!いや!いや!いや!そんなちゅん♪ちゅん♪とかことり先輩みたいなこと言いながら腕を切り落とすとか怖いこと言わないで下さいよ!今のはアレです!アレ!言葉のあやってヤツですよ!ご飯ネタだけに話を盛っちゃった的な?って、アレ?今…ちゅんちゅんって言いました?言いましたよね?ちゅんちゅんって?」

 

「うにゃ?ちゅんちゅん?」

 

「ちゅんちゅんって……」

 

「ようやく来ましたか。」

 

「あ。ことりちゃん。」

 

「「「ことり先輩?!と、おまけのそら先輩?!」」」

 

「は~い♪かわい~♪かわい~♪ことりちゃんのと~じょ~ですぅ♪」

 

「俺はおまけかよ…。」

 

そして、完全にグダグダ空間が場を支配した丁度その時、本来ならばとっくにこの場に来ているハズの2人の声がグダグダに加わっていたの。

 

いつの間にかグダグダの輪に加わっていたそらと南 ことりの姿を見た私は、すぐに2人へと駆け寄って…

 

「大丈夫なの?怪我とかはない!?どこも痛くない?」

 

その身体をあちこち触り、怪我がないことを確認したの。

 

2人の身体を触った限りじゃ、これと言って怪我とかはないみたい。

 

怪我がないことを確認し終えた私は、改めた2人に向き直って少しお説教してあげようと思ったんだけど…

 

「お願いだから約束に遅れそうな時は連絡して…。何の連絡もなしにただ待ってるだけは辛いのよ…嫌なのよ…あの時の記憶が何度も何度もエンドレスで頭の中で再生されちゃって…どんどん嫌な方向に思考が向いて行って…もう…誰かが居なくなるのは嫌なの…お願いだから…。」

 

お説教なんてできなかったわ。

 

脳裏に甦ったパパの死の記憶のせいで、私はいつもの“私”を…元気で明るい、いつも笑顔の“矢澤 にこ”を維持できなくなっちゃっていたのよ。

 

今の私はほんとのわたし。

 

弱くて泣き虫なほんとのわたし。

 

こんなんじゃ南 ことりに偉そうにアンタはトベナイコトリだなんて言えないわね。

 

「矢澤先輩?」

 

いつもとは違う私の反応に、流石に南 ことりも変に思ったみたいで、先日の部室でやり合った時とは違いこちらをほんとに心配するような声色で私の名前を呼んでくれたわ。

 

私はそんな南 ことりに対して…

 

「お願い…怒ったりしないから…お願いだから…。」

 

やっぱり弱々しくそう言い返すのがやっとだったわ。

 

「にこちゃん…そうだよな…そうだったよな…にこちゃんは…。ごめんな、にこちゃん。遅れそうって連絡できれば良かったんだけど、ちょっと動けなくてさ。事故とかには遇ってねぇし、もちろん怪我とかもねぇよ。」

 

この面子の中で唯一私の事情を知っているそらは、そう言いながらそっと私の頭の上に手を乗せて…

 

「大丈夫。俺はここにちゃんと居るから。」

 

って言ってくれたわ。

 

「ほんとに大丈夫…?」

 

「おうよ。」

 

「ほんとにほんとに大丈夫?」

 

「おうよ。大丈夫だ。」

 

「そっか……」

 

よかった。

 

ほんとによかった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「南 ことりも着いてそうそうバトルは嫌でしょ?ガンプラのチェックや準備とかもあるでしょうし。だからバトル開始は10分後。それまでに準備を整えておいてちょうだい。私はちょっと外の空気を吸ってくるわ。」

 

頭の上に乗せられたそらの手のひらのぬくもりを感じることでようやく少し落ち着くことができた私は、南 ことりにそう言い残すと返事を待たずに踵(きびす)を返してアミューズメントセンターの外へと向かうことにしたわ。

 

準備が必要とか言ったけど、ほんとに準備が必要なのは私の方なのにね。

 

そらのお陰で少しは落ち着くことはできたけど、まだ頭の中でぐるぐるとあの日の記憶が回っているもの。

 

このままの状態でバトルだなんてちょっと無理。

 

ぶっちゃけコンディションは最悪よ。

 

こんな状態でガンプラバトルなんてしたら間違いなくコックピットの中で吐く自信があるわ。

 

だから私は一刻でも早くこのひどい気分を落ち着かせるために、足早でアミューズメントセンターの外へと向かったの。

 

見慣れた自動ドアをくぐり抜けて外に出た私は、そのままアミュセンの脇にある人気のない裏路地へと足を向けたわ。

 

そしてたどり着いた誰もいない裏路地で、私は壁に背中を預けてぼーっと建物の合間から見える青い空を見上げたの。

 

空を見上げていれば涙は流れないからね。

 

だいじょうぶ。

 

私はだいじょうぶ。

 

そう自分自身に言い聞かせながら、青い空を見上げ続けていると…

 

「にこちゃん。」

 

この1年ですっかり聞きなれた、この見上げる青い空と同じ名前を持つアイツの声が裏路地に響いたの。

 

私は空を見上げたまま、瞳だけを動かして私の名前を呼ぶその声の主の姿をそっと見ると、そこにはこちらを心配そうに見つめているそらの姿があったわ。

 

普段は絶対に見せないようなそらのその心配そうな顔を見て、不謹慎だけど私の気持ちはまたちょっとだけ落ち着きを取り戻すことができたわ。

 

「なんの用よ?今日のアンタは南 ことりのセコンドでしょ?あの子の側に居なくていいの?」

 

「居なきゃ不味いだろうな。でもさ、今はにこちゃんの側に居なきゃダメだろ?」

 

そんなうれしいことを言うとそらは…

 

「ほら。」

 

私の手を引いて…

 

「あっ…」

 

いつものように胸元に私を抱き寄せてくれたわ。

 

「心配すんな。俺はにこちゃんを置いてどっかに行ったりしねぇよ。約束だ。」

 

「うん…。」

 

そらの胸元に顔をうずめた私は、そっと目を閉じて全身でそらのぬくもりを感じながら、ぐるぐると回っていたあの日の記憶が少しずつ頭の中から薄れていくのを感じていたわ。

 

そうして気持ちが少しずつ落ち着いていくのと同時に、そらのの胸元からそら以外の“誰か”の香りがしていることに気づいたの。

 

どこかやさしくてあたたかい、ふわふわとした香り。

 

この香りが誰の香りなのか、私にはなんとなくわかってしまったわ。

 

この香りの持ち主はきっと南 ことり。

 

あの子ね。

 

たぶん…直前になって怖気付いちゃったあの子も、こうやって抱きしめてもらってそらから勇気をわけて貰っていたんでしょうね。

 

そらが連絡したくてもできなかった。って言ってたのは、こうやって今の私と同じように、南 ことりを抱きしめてあげていたからなのね。

 

まったく。

 

別の女を抱きしめてあげたそのすぐ後で、他の女を抱きしめちゃったりして。

 

節操が無いにもほとがあるってのよ。

 

でもまぁ…それがこのバカだもんね。

 

いざとなって怯えちゃった南 ことりを見捨てることができなかったんでしょ?

 

過去の記憶…パパとのお別れの記憶に怯えている今の私を見捨てることができなかったように。

 

ねぇそら?

 

私はね?

 

やさしいバカって嫌いじゃないのよ?

 

だから…今回は特別に許してあげるわ。

 

感謝しなさいよ?

 

ね?そら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせ。準備は…もうできてるみたいね。」

 

10分の間、ずっとそらに抱きしめてもらってようやく完全に気持ちを落ち着かせることができた私は、再びアミュセンの自動ドアをくぐり抜けてみんなが待っているレストコーナーのテーブル席の一角へと戻ったわ。

 

そこで私を待ち受けていたのは、パステルグリーンのかわいらしいノースリーブのワンピースに着替えた南 ことりの姿だったの。

 

あの衣装…確かこの前そらたちが出た公式戦でこの子たちが来ていたバトルコスチュームよね?

 

戦装束を身に纏って準備は万全!ってとこかしら?

 

「はい。いつでも行けます!」

 

「そ。ならいいわ。それ、かわいい衣装ね。そっちがせっかく気合いれてバトルコスチュームに着替えてくれたとこ悪いんだけど、私にはアンタみたいに公式戦に着れるような衣装がないからこのままで戦わせてもらうわよ?」

 

「ちゅん♪それならこのバトルが終わったらちょっと採寸させてくださいね♪ちょうどみんなの新しいバトルコスチュームを作ってるところだったから、矢澤先輩の分もちょちょい♪って一緒に作っちゃいますぅ♪」

 

バトルコスチューム、か…。

 

なんだかんだで今までガンプライブ出場を目指しときながら、バトルコスチュームのことなんて1度も考えたことなかったわ。

 

だってどうせ私1人じゃガンプライブには出場できなかったから、本番用の衣装は…バトルコスチュームは必要なかったんだもん。

 

でもこれからはそうじゃない。

 

私は仲間を見つけることができたから。

 

ついにあの夢の舞台へと降り立つことができる。

 

そうなったらちゃんとしたバトルコスチュームも必要になるのよね。

 

南 ことりがバトルコスチュームを作ってくれるって言うなら、お願いしちゃおうかしら?

 

この子が今身に纏っているバトルコスチュームは悪くないわ。

 

だから…

 

「そうね…せっかくだからお願いするわ。」

 

私は南 ことりにバトルコスチュームを任せることに決めたわ。

 

「は~い♪ことりちゃんにまかせてちゅんちゅん♪ですぅ♪」

 

私の産まれて初めてのバトルコスチューム…ふふ♪楽しみね♪

 

そんなことを思いながら私は…

 

「さて…それじゃ行こっか?」

 

南 ことりをガンプラバトルシミュレーターの筐体へと誘(いざな)うの。

 

「はい♪」

 

南 ことりは笑顔で私の誘(いざな)いに応じ、ガンプラバトルシミュレーターの筐体へ続くタラップを登って来たわ。

 

「アンタ、随分といい顔するようになったわね。」

 

ほんと、3日前とはえらい違いよ。

 

あの時は色んなことに怯えて、色んなことに戸惑って、色んなことに諦めきって、とてもじゃないけど“いい顔”だなんて言えない顔をしていたもの。

 

せっかくかわいい顔してるのに台無しだったわ。

 

それがどうよ。

 

今のこの子はこの前と大違いじゃない。

 

きっとこの笑顔がこの子の…南 ことりのほんとの表情なんでしょうね。

 

こんないい笑顔を持ってんだもん。

 

悔しいけどあのバカが惹かれちゃうわけだわ。

 

「誰かさんのお節介のお陰ですぅ♪」

 

誰かさんのお節介って…そらのヤツ!

 

この子に私の思惑を話したわね!

 

むがー!どうしてくれんのよ!

 

今まで南 ことりを散々煽ってきたのがわざとだってバレたらなんかはずいじゃない!

 

今日のバトルの結果がどうであれ、私が南 ことりを他の子たちと同じようにガンプラバトル部に向かい入れてあげなきゃ♪とかそんなあれやこれやもバレちゃってたりしてんの?!

 

ぐぬぬ…と、とりあえずこの場は素っ気ない態度で華麗にスルーよ!

 

だってにこにー♪クールな大人のお♪ん♪な♪なんだもん♪

 

「あっ、そ。」

 

「むぅ。なんか反応がたんぱく質ですぅ。」

 

「言っとくけどそんな雑なボケにいちいち突っ込まないからね。突っ込んで欲しいならもっと練ったボケをしてみせないってのよ。わかった!」

 

「は~い♪」

 

「まったく…。」

 

そこまで言うと、私たちはお互いがそれぞれ指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体の前までたどり着いたわ。

 

私が筐体のハッチを開けて中に入ろうとすると…

 

「矢澤先輩。」

 

南 ことりが話しかけてきたわ。

 

「なに?」

 

私が振り返りながらそう応えると…

 

「よろしくお願いします♪」

 

南 ことりはニッコリ笑いながらぺこりとお辞儀をして、私の返事を待たずに自分の筐体の中へと入って行っちゃったの。

 

「ほんと、いい笑顔するようになっちゃって…。」

 

たった3日。

 

されど3日。

 

油断するつもりはこれっぽっちも無いけど、どうやらガチで気を引きしめて行った方がいいっぽいわね。

 

「さぁーて…」

 

ガンプラバトルをおっぱじめますか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バトルフィールドはビックキャニオンフィールド…見通しの悪い巨大峡谷フィールドか。」

 

筐体の所定位置にGPベースをセットして、予めスキャンされた“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”のデータを読み込ませて機体の初期設定を終えた私は、スラスターを一気に噴かして勢いよく発進ゲートから飛び出したわ。

 

発進ゲートから飛び出した私の目に真っ先に写った光景は、モビルスーツの巨体でさえ余裕で越えるような巨大な谷間。

 

バトルフィールド“ビックキャニオンフィールド”の光景だったわ。

 

このバトルフィールド…この前のサンダーボルト宙域みたいに広域レーダーが効かないとか厄介な罠があるとかはないんだけど、ご覧の通り見渡す限りどこまでも延々と巨大な峡谷が続いていて、とにかく見通しが悪いのよね。

 

南 ことりの機体はウイングガンダムをベースに改造された機体。

 

その機動性と火力はバカにできないわ。

 

この見通しの悪い巨大峡谷で死角からぬっと現れて、いきなりバスターライフルで奇襲とかされたらちょっと怖いかもしれないわね。

 

その場合はビームを吸収する“マフツノヤタカガミ”の起動が間に合えば問題はないんだけど、もしも間にあわなかったら装甲がそこまで厚くない禍にこじゃ下手したらあっさり堕ちちゃうかもね。

 

うん。

 

十分に気を付けて進まなきゃ。

 

そう思った矢先。

 

<高エネルギー反応を感知。6時方向より高出力ビーム、来ます!>

 

「っ!言ってる側から!!!」

 

私の相棒のサポートAI“ウズメ”が高エネルギー反応がこちらへと近づいて来ていることを知らせてくれたわ。

 

言われるがままに6時方向…つまり真後ろを振り返ってみると、そこにはこちら目掛けてまっすぐに向かって来ている高出力ビーム…南 ことりに言わせれば“ごんぶとビーム”ってヤツが見えたの。

 

でも…

 

「この前より出力が弱くなってる?」

 

こちらへと向かって来ているごんぶとビームは、ビームの規模自体は前回とそう変わらない大きさだったんだけど、そこから発せられているエネルギー反応の数値は以前の半分以下しかなかったのよ。

 

私はそのことを少し訝(いぶか)しげに思いながらも、スラスターを操作して迫り来るごんぶとビームをひらりと避けてみせるわ。

 

前回のようなガチのごんぶとビームなら“マフツノヤタカガミ”を起動させておいしくいただきます♪しちゃうけど、今くらいの威力のごんぶとビームは吸収してもたかが知れてるから、無理に吸収しようとしないで無難に回避しちゃった方がいいのわ。

 

実はアブソーブシステムでのビームの吸収って、吸収中はまともに動けないから致命的なスキになっちゃうのよね。

 

だからあの程度の吸収しても吸いとれるエネルギーが微妙なビームは、吸収しちゃうより避けちゃった方が諸々の事情的にいいのよ♪

 

無事に回避も成功して、禍にこの後方へと過ぎ去っていくごんぶとビームを見送りながらそんなことを考えていると、ごんぶとビームがやって来た方向から1機のガンダムタイプの機体がこちらへ向けて飛んで来るのが見えたわ。

 

その機体はウイングガンダムを少しだけ改造して作られたあの子の機体。

 

名前は確か…そう。

 

ウイングガンダム・リトルバード。

 

“ことり”だから“リトルバード”なんでしょうね。

 

なんかさ。

 

もうちょっと気の効いた名前があるでしょ?って思うのは私だけなのかしら?

 

メタい話すると、オレンジジュース野郎が考えていた南 ことりのガンプラの名前って当初は“ウイングガンダム・ハミングバード”って名前だったらしいわよ?

 

で、いざ実際に使おうと思っていたらあることを思い出したんですって。

 

“アレ?そう言えばハミングバードってZプラスのアレじゃね?”

 

って。

 

これはまずい!って思ったんでしょうね。

 

それで急遽、今のウイングガンダム・リトルバードって名前にしたんですって。

 

アホね。

 

他にも凛のガンプラは当初はベニャッガイじゃなくてただのグレイズだったとかって話もあるわよ?

 

他にも…

 

「っと。今はそんなことどうでもいいわね。ウズメ!反撃するわよ!!!」

 

またいつもの悪いクセで話が脱線しようとしていたことに気づいた私は、そのことに対して少しだけ苦笑いを浮かべつつ、ウズメに反撃を始めるために声をかけたわ。

 

<了解です。“トリケロス改Ⅱ”起動。>

 

いつものようにウズメは私の短い言葉からその思惑を察してくれて、すぐに禍にこの右腕に取り付けてある“トリケロス改Ⅱ”を起動させてくれたわ。

 

「鳥だけにコイツで串刺しにして炭火でじっくり焙って焼き鳥にしてヤるってのよ!!!行け!“御雷槌(ミカヅチ)”!!!」

 

私はこちらへ向かって飛んでくる南 ことりの操るウイングガンダム・リトルバードを素早くロックオンすると、6本ある“御雷槌”のうちの3本を射出してやったわ。

 

高速で射ち出された“御雷槌”の鉄杭は、南 ことりのウイングガンダム・リトルバードへとまっすぐに飛んで行ったんだけど…

 

[[そんなへっぽこに当たってたまるか!コノヤロー!ですぅ!]]

 

「避けた?!この前はもろに直撃してたのになんて生意気な!ってかへっぽこ言うな!!!」

 

“御雷槌”が直撃する直前に、南 ことりはウイングガンダム・リトルバードの背中に取り付けてあるウイングスラスターを大きくはばたかせて、迫り来る3本の鉄杭を避けちゃったの。

 

しかもなんかへっぽことかクソ生意気なこと言いやがるし!

 

じょーとーよ!!!

 

なら徹底的にヤってやるわ!!!

 

まぁ始めから手加減なんてするつもりはなかったけどね!!!

 

「“ヤサカニノマガタマ”!!!全基射出!!!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”全基射出します。>

 

「オフェンシブシフト!!!あのクソ生意気な鳥娘を撃ち抜きなさい!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

にこちゃんのお父さんのくだりにつきましては、閑話「ダイスキでダイキライ」をご覧下さいませ。

次回はことりさんsideの更新となります。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

近場の模型屋さんでコト○キヤさんのM○G日本刀がどこにも売られておらずに困っているQooオレンジでございます。
やはりAm○zonを使うしか…

さて、今回のことりさん回は何故ことりさんが遅刻をしてしまったのか…といった内容になっております。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうはち 始まります。























音ノ木坂学院ガンプラバトル部の部室でエンカウントした矢澤先輩との壮絶な舌戦から早いモノで2日の時間が経ちました。

 

そう…今日はいよいよことりが“無冠の女王(ノー・クラウン)”矢澤 にこ先輩へとなけなしの維持とプライドと、そしてここが1番何よりも大切な処女卒業のための諸々を賭けた決戦の日ですぅ。

 

朝、海未ちゃん発案の地獄の朝練を頑張って、ソラ君が用意してくれた朝ごはんをもりもり食べて、それからいつも通りに学校に行って、いつも通りに授業を受けて…そして放課後を迎えたことりは、穂乃果ちゃんと海未ちゃんに挨拶を済ませると、ソラ君と一緒に急いで今日のバトルの準備をするために一路ソラ君のお家へと向かいました。

 

ことりのガンプラ…ウイングガンダム・リトルバードを対矢澤先輩用に改修したときは、学校の講堂の裏手にひっそりとある何故か無駄に豪華な設備が揃っているガンプラバトル部の部室のやっぱり豪華な設備し揃っていた工作室を使いましたが、今日は“soar”用に最適化されたサポートAIシステムの最終調整だけなので、機材が揃っているソラ君のお部屋にお邪魔しちゃってますぅ。

 

実ははじめてお邪魔しちゃったソラ君のお部屋なんだけど、思っていたより…っと言いますか、かなり綺麗にお掃除されてちゃんと整理整頓されていました。

 

水色のシーツが敷かれたセミダブルのちょっと大きめなベッド。

 

浮気相手が余裕で隠れちゃえそうな大きさの備え付けクローゼット。

 

お部屋に2つある机の片方には、色々とガンプラのパーツが乗ってますぅ。

 

そしてもう片方の机にはパソコンが置かれてますぅ。

 

ちなみにソラ君はそのパソコンにことりのGPベース“マカロンフェスタ”を繋いで、画面にまったくこれっぽっちも理解できない文字の羅列を表示させてナニやらキーボードをカタカタしながら作業中なんですぅ。

 

たぶんサポートAIシステムの最終調整をしてくれているんだろ~けど…うん。やっぱりナニをやってるのかさっぱり理解できません♪

 

コンピュ~タ~は難しいですぅ♪

 

あとお部屋を見回してことりが思ったのは、ガンプラ好きなら当然の積みガンプラも思っていたより少ないことですぅ。

 

積みガンプラはカラーボックス2つ分くらいしかありません。

 

そんな思っていたより少ない積みガンプラを見ていると、ことりはあることに気づいちゃいました。

 

そりゃも~驚愕の事実に。

 

なんとびっくり♪

 

積みガンプラの中に………ガンダムがありました。

 

そう!ガンダムです!

 

ガンダムがあったんですぅ!

 

ザクばっかり使っていて、ガンプラバトルでは頑(かたく)なにガンダムタイプのガンプラを使わないソラ君がガンダムのガンプラを持っていたんですぅ!

 

えっ?!ソラ君ってガンダムタイプのガンプラがキライなんじゃなかったの?!

 

ことりとお揃いのウイングガンダムを使お~♪って上目遣いで“おねがぁい♪”したときだって“ガンダムタイプは意地でも使わねぇ!”って断られちゃったのに!

 

それなのにガンダムのガンプラがあるんですよ?!

 

しかも!

 

しかもですよ!

 

よく見るとガンダムタイプのガンプラはガンダムだけじゃありません!

 

リメイク版のガンダムMk-Ⅱ(ティターンズ仕様)に陸戦型ガンダム、ガンダムXディバイダーにVガンダム、ダブルオーガンダム セブンソード/Gもあればプレバン限定のガンダムAGE-2ノーマルの特務隊仕様までありますぅ!

 

あっ!ウイングガンダムもありますぅ!

 

こ、これはいったい全体と~ゆ~ことですか?!

 

「っし。これでサポートAIの調整も完了っと…。」

 

「ソラ君!」

 

ことりは居てもたってもいられなくて、サポートAIシステムの調整が終わって、椅子にもたれ掛かって“のび~”っとしているソラ君に問いただすことにしました。

 

「うぉ?!な、なんだよ!急に大声出して?!」

 

いきなり“のび~♪”としていたところ、後ろから大きな声で名前を呼ばれたソラ君はビクッ♪と体を震わせて、ことりの方を振り向きながらなんだよ!って言ってきました。

 

なんだよ!はこっちのほ~ですぅ!

 

「大声の1つや2つ出したくなります!何ですか!コレは!」

 

ことりは椅子をくるん♪と回転させて、ことりのほ~を向いたをソラ君に対して、部屋の片隅に置かれているカラーボックスをビシッ♪っと指差して問いただしますぅ。

 

何ですか!コレは!って。

 

ことりのその問いにソラ君は…

 

「はぁ?コレって…イヤ、見てわかんない?どこにでもある積みガンプラだけど……?」

 

怪訝(けげん)そ~なお顔で積みガンプラだけど?って答えました。

 

うん。

 

確かにどこにでもあるふつ~の積みガンプラですぅ。

 

でもことりが聞きたい答えはそ~じゃありません!

 

ことりが聞きたいのはソラ君のお部屋の積みガンプラなのにガンダムタイプのガンプラが混じっていることですぅ!

 

ガンダムですよ!ガンダム!

 

ザクスキーで量産機スキーなソラ君がガンダムのガンプラを持っているんですよ!

 

ことりはそのことに納得のいく説明をよ~きゅ~しますぅ!

 

「それは見ればわかりますぅ!ことりが言ってるのはそ~じゃなくて!積みガンプラのラインナップですぅ!」

 

「ラインナップ?プレバンのガンプラが何個かあるくらいで、あとは特に変わったガンプラは積んでねぇーハズだけど?」

 

「それもあるけどそっちのラインナップじゃありません!ことりが言いたいのはなんでソラ君のお部屋の積みガンプラなのにガンダムのガンプラがあるか!ですぅ!」

 

「はぁ?!ガンダムのガンプラくらいどこにでもあるだろ!普通は!」

 

確かに普通の積みガンプラならいくらでもガンダムタイプが積んであるんだろ~けど、あきらかに普通じゃないソラ君が普通とか言っちゃうんですか?!

 

あとソラ君はど~せガンダムタイプのガンプラは使わないんだから積んでても無駄なんじゃないですか!

 

「えぇ~!だってソラ君ってザクスキーじゃないですか!それにバトルじゃ絶対にガンダムは使わない!っていつも言ってますよね?それなのにど~してふつ~にガンダムのガンプラあるんですか!ことりはそこら辺を問いただしたいんですぅ!」

 

「あー…いや、まぁそりゃ確かにバトルじゃ絶対に意地でもガンダムタイプを使うつもりはねぇーねど、それとこれとは話は別だろ?ガンダムタイプのガンプラくらい俺だって作るし改造用のパーツとしても使うって。」

 

「むぅ!それでもなんか解せません!ですぅ!」

 

「ですぅ!って言われてもなぁ…。」

 

解せません

 

解せませんったら解せません!

 

だいたい!ソラ君はど~してガンダムタイプのガンプラをガンプラバトルで使わないんですか!

 

男の子なら普通はかっこよくてアニメでも大活躍しちゃう主人公機が好きなんじゃないんですか?

 

ぶっちゃけザクなんて毎回毎回ヤられまくってるザコさんですよ?

 

たま~にガンダムに勝つザクもいるけど、基本的にはすぐにヤられちゃうんです!

 

ガンプラバトルで言えばファーストガンダムのザクってハイ・モックさんみたいな立ち位置ですよ!

 

ザクなんてヤられてなんぼですよ!なんぼ!

 

なのにど~してザクを使い続けてるんですか?

 

この際ですぅ!

 

そこら辺も突っ込んで聞いてみましょう!

 

突っ込んで聞いてみるついでにことりのマタノトビラにソラ君のおまたに生えてるミートスティックさんも突っ込んで欲しいですぅ!

 

もちろん!生で!

 

「そもそもソラ君はなんでガンプラバトルでザクしか使わないんですか!ど~せソラ君なら何のガンプラを使っても無双しちゃうんだから、たまにはことりとお揃いのウイングガンダムを使って遊んで欲しいですぅ!」

 

「え?やだ。」

 

「ちゅん?!即答?!」

 

ことりがついでにマタノトビラにミートスティックを生で突っ込んでください♪って言うヒマもなく、ソラ君はことりのよ~きゅ~を即答で断っちゃいました!

 

せ、せめてちゃんとマタノトビラにミートスティック突っ込んで~♪を言わせて欲しかったですぅ…。

 

「んなことよりほら。サポートAIの調整終わったぞ。」

 

ことりが内心でorz状態になって凹んでいると、ソラ君はそんなことはお構いなしにことりに向かって調整の終わったGPベースをポイ♪っと放り投げてきました。

 

「はぅ?!っと!っと!っと!ですぅ!」

 

ことりは放り投げられたGPベースを取り損ねて危なく落としそうになりながらも、なんとか無事にキャッチすることに成功しました♪

 

やったね♪流石はことりちゃんですぅ♪

 

まぁ別に落としたくらいでGPベースは壊れたりしないんだけどね。

 

「ナイスキャッチ。んじゃ準備も終わったしそろそろアミュセンに行くか。」

 

ソラ君はなんとかGPベースを無事にキャッチできたことりにそう言いながら、お部屋の入り口へと向かおうとしました。

 

そんなソラ君をことりは…

 

「えっ…?ま、まだだいじょ~ぶだよ♪ほら!時間に余裕あるし♪あのね?あのね?ことりね?も~少しソラ君のお部屋でお話したいなぁ~♪な~んて♪あ♪そうだ♪なんだったらおよ~ふくも脱いじゃいおっか?特別に♪ぜ♪ん♪ら♪になっちゃってもい~よ?ね?ね?だからもうちょっとだけことりとお話しよ?ね?」

 

慌てて引き留めました。

 

そう。

 

まだ約束の時間までは少しあります。

 

まだ行かなくてもだいじょ~ぶなんですぅ。

 

だから…だから…

 

「怖くなった?にこちゃんとガチでやり合うの?」

 

「っ!」

 

“怖い”

 

それはソラ君のお部屋に来てから、わざといつも通りに振る舞うことでずっと隠してきたこと…。

 

完璧に隠せていたと思ったのに…。

 

「な、なんで…」

 

「“怖い”ってその気持ち…俺もわかるから。俺もいつも怖くて怖くて堪んねぇからさ。」

 

ソラ君が…“怖い”?

 

それもいつもいつも?

 

そんなのウソです!

 

少なくても、ことりたちと仲良くなってからのソラ君は、いつでも誰よりも強かったです!

 

初めての公式戦のときはトラウマに負けないでことりたちを助けに来てくれました!

 

前を向いて、上を向いて、真っ直ぐに!

 

強く!強く!強く!強く!強く!強く!強く!!!

 

突き進んでいます!

 

それなのに怖い?

 

ソラ君が?

 

そんなこと…そんなこと…

 

「そんなことないハズですぅ!ソラ君はいつでも!」

 

「強いってか?んなことねぇーんだよ。基本的に俺ってヘタレだし。1人じゃ何もできねぇんだよ。」

 

「うそ…だって…だって…」

 

「ホントだって。俺はずっと昔からいつでもどこでもナニかに怖がって生きてるんだ。捨てられるのが怖い。嫌われるのが怖い。1人になるのが怖い。愛されるのが怖い。失うのが怖い。アレもソレも、何もかもが怖い。怖くて怖くて堪らねぇ。」

 

そう言ったソラ君の顔はすごくすごく寂しそうでした。

 

いつもよりも小さく見えるソラ君はまるで迷子のようで…

 

「ソラ君…」

 

そして突然の告白に戸惑うことりに、ソラ君は…

 

「だから…俺は別にことりさんがにこちゃんから逃げてもいいって思ってるんだ。」

 

逃げてもいいって言ってくれました。

 

「えっ?」

 

「怖いなら逃げればいいんだ。」

 

怖いなら…逃げればいい?

 

けど…

 

「けど、ことりさんは怖いけど負けたくないって思ってるだろ?」

 

でも…

 

「でも、やっぱり怖い。そうも思ってる。」

 

そう。

 

ことりはあの人に負けたくない。

 

でも…怖い。

 

けど…やっぱり負けたくない。

 

怖いけど負けたくない。

 

でも…けど……負けたくないけど…怖くて…怖くて…怯える心が…震えてる…。

 

一度自覚してしまった怯える心の震えは身体にも伝わり、ことりの身体はガクガクと震えだしてきちゃいました。

 

ソラ君はそんな震えることりに近づいてきて…

 

「こうすれば怖くなくなる。」

 

そっと抱きしめてくれました。

 

「あっ…」

 

「こうすれば震えは止まる。」

 

優しく、そして強く。

 

抱きしめてくれました。

 

「ことりさんが怖くなくなるまで、ことりさんの震えが収まるまで、こうしているよ。」

 

「うん………ねぇ…ソラ君…。」

 

「ん?」

 

「もっと…もっと…強く抱きしめて…。」

 

「おうよ。」

 

この時、心と身体の震えが少しずつ収まっていく中で、ソラ君の腕の中で、優しさと強さと、そして弱さに包まれる中で、ことりはこう思いました。

 

寄り添おう。

 

と。

 

この弱くて強い優しい男の子に。

 

いつかこの人が怖くなくなるように。

 

怯えなくてもよくなるように。

 

寄り添おう。

 

と。

 

いつまでも、どこまでも。

 

この命が続く限り。

 

永久(とわ)に、永遠(とわ)に。

 

寄り添おう。

 

と…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう…もう……ことりはだいじょ~ぶですぅ♪」

 

優しさと強さと、そして弱さに包まれて、立ち向かう勇気をわけてもらったことりは、心の震えも身体の震えもすっかりと収っちゃいました。

 

このままずっとこのぬくもりの中に包まれていたい…。

 

そう思っちゃうけど、そうはいきません。

 

今のことりには待っている人がいるから。

 

立ち向かわなきゃダメな人がいるから。

 

名残惜しけどせっかくわけてもらった勇気です。

 

この勇気で一歩を踏み出して、ことりはあの人に…矢澤 にこさんに挑まなきゃダメなんです。

 

だからことりはソラ君の胸元に埋めていた顔を上げて、もう大丈夫だよ。って伝えます。

 

「ん。そうみてぇーだな。」

 

ソラ君はことりの顔を見ながら、そう言って抱きしめてくれるために背中に回していた手をゆっくりと離してくれました。

 

ことりから離れていくソラ君のお顔はちょっと照れくさそうですぅ。

 

そんなソラ君のお顔を見て、ことりはなんだかとっても嬉しくなっちゃいました♪

 

だからことりは…

 

「えっへへ♪ソ~ラ君♪もう1回♪はぐしよっ♪」

 

もう1回ソラ君に抱き付こうとしたんだけど…

 

「にこちゃんに勝ったらな。」

 

って言われて避けられちゃいました。

 

むぅ!

 

むぅ!むぅ!むぅ!

 

そこはまた優しく抱きしめてくれるとこですよ!

 

さっきまでのあま~い♪雰囲気はどこに行っちゃったんですか!

 

ことりはもう1回はぐをよ~きゅ~します!

 

はぐです!

 

はぐ!

 

「ってかさ…かなり今さらなんだけど…」

 

唇を尖らさせてむぅ~!ってお顔をしていることりを見て、またいつもの苦笑いをしているソラ君は、ことりの後ろのナニかに気付いて急にびみょ~なお顔になっちゃいました。

 

今さら…って言ってたけど、なんだろ?

 

あ♪ことり♪わかっちゃったかも♪

 

きっと“今さらなんだけど、俺ってことりさんのこと好きなんだよな”ですぅ!

 

告白ですよ!告白!

 

愛の告白ですぅ♪♪♪

 

「約束の時間…過ぎまくってるんだけど…。」

 

ほら!やっぱり愛のこく…は…く………えっ?約束の時間?

 

ことりはソラ君の言葉に促されるよ~に後ろをゆ~っくりと振り向いて、壁にかけられていた時計に目を向けました。

 

時計の針は矢澤先輩との約束の時間からだいぶ進んじゃってました。

 

ぶっちゃけ………1時間くらい…。

 

「あ…あはは………。」

 

「あー…やっちまったなぁ…。」

 

うん。

 

とんでもねぇ~だい!ちこく!ですぅ!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのあと、ことりとソラ君はがむしゃらに走って走って走りまくって、毎度お馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店に向かいました。

 

すっかり遅刻しちゃったから、絶対に矢澤先輩に怒鳴られながらねちねちと嫌味を言われちゃうんだろ~な…って思っていましたが、意外や意外。

 

矢澤先輩は怒ってはいませんでした。

 

それどころかことりとソラ君のことをすごく心配してくれていました。

 

怪我はない?って聞かれちゃいました。

 

そして今度からは怒らないから遅れそうなときは絶対に連絡してね。って優しく諭さすように注意してくれました。

 

それから矢澤先輩はバトルの準備のために10分間の時間をあげるって言うと、外の空気を吸いに1人ですたすたと歩いて言っちゃいました。

 

その後ろ姿はなんだかとても辛そうで…。

 

そう思ったのはソラ君もおんなじだったみたいで、ことりにちょっと言ってくる。って一言断りを入れて矢澤先輩を追いかけて行きました。

 

知り合ってからまだ数日しか経ってないけど、普段の矢澤先輩とは違いすぎるその様子が心配で、ことりもソラ君と一緒に追いかけて行こうと思いました。

 

けど何故かはわかりませんが、ここはソラ君に任せなきゃいけない。ってそんな気がしました。

 

だからことりはソラ君に矢澤先輩のことを任せて、バトルの準備を進めることにしました。

 

1番ガンプラの扱いにもガンプラバトルの準備にも慣れている花陽ちゃんに改修の終わったウイングガンダム・リトルバードのスキャンをお願いして、ことりは1人で更衣室へと向かいます。

 

そして持ち込んだ荷物の中からひとつの衣装を取り出します。

 

ノースリーブの薄い緑色のワンピース。

 

それはことりたちが始めて参加した公式戦で着ていたバトルコスチューム…。

 

取り出したバトルコスチュームをロッカーのハンガーにかけて、制服のブレザーを脱いでリボンをほどいて…。

 

さらにブラウスとスカートも脱いで…。

 

身につけている物が下着だけになると、ことりはハンガーにかけていたバトルコスチュームを手に取ります。

 

前回の公式戦が“μ's”の始まりの日だとしたら、今日はきっとことりの始まりの日。

 

ずっと逃げてばかりだったことりが始めて自分の意思で立ち向かうと決めた日。

 

さっきちょっとだけまた逃げ出しそうになっちゃったけど、それでもソラ君のお陰でことりはここまで来ることができました。

 

あとは……

 

「あの人に…矢澤先輩に勝つだけですぅ。」

 

さぁ、始めよう。

 

ことりのガンプラバトルを。

 

高く高く羽ばたくための戦いを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バトルコスチュームに着替え終えたことりは、みんなが集まっているレストコーナーのテーブル席へと戻りました。

 

そして矢澤先輩とソラ君が帰ってくるのを待っていました。

 

10分。

 

矢澤先輩がことりに与えてくれたバトルの準備の時間が過ぎようとしていたその時…矢澤先輩はソラ君を伴って帰ってきました。

 

矢澤先輩はさっきまでのどこかとても辛そうな雰囲気ではなく、自信に満ち溢れたいつものような雰囲気に戻っていました。

 

ことりたちが待っていたテーブルへと戻ってきた矢澤先輩は、バトルコスチュームに着替えたことりを見るとニヤリと笑ってかわいい衣装ね。って言ってくれました♪

 

ことりはことりが作ったこの衣装が誉められて、ちょっと嬉しくなっちゃいますぅ♪

 

そこから少しだけ会話を交わして、ことりと矢澤先輩はそれぞれ指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと乗り込みました。

 

筐体のドアが閉まり終わるのを確認して、ことりは愛用のGPベース“マカロンフェスタ”を所定の場所へとセットします

 

そして…

 

「GPベース、セット…ガンプラバトルシミュレーター、システム起動…続けてサポートAIシステム、起動…」

 

ガンプラバトルシミュレーターを起動させます。

 

ガンプラバトルシミュレーターの起動が完了すると、続けてソラ君が“soar”を覚えたことりのためだけにカスタマイズしてくれたサポートAIシステムを起動させます。

 

サポートAIシステムの起動が完了すると…

 

<システム起動。おはようございます。ことり様。>

 

ウイングガンダム・リトルバードのコックピットとなった筐体のスピーカーから、女の子の声が響いてきました。

 

この子の名前は“すずめ”。

 

電子精霊さんたちのデータを解析して作られた、疑似人格搭載型第三世代サポートAIシステムのプロトタイプですぅ。

 

ソラ君の話では、矢澤先輩もすずめちゃんと同等の疑似人格搭載型サポートAIシステムを持っているそうですぅ。

 

「うん♪おはよ♪すずめちゃん♪」

 

そしてすずめちゃんたち疑似人格搭載型サポートAIシステムは、感情を学び経験を積んでいくと、いずれは電子精霊へと進化することができるらしいですぅ。

 

<それでは早速初期設定を開始します。IFS(イメージ・フィードバック・システム)接続。火器管制システム、ロック解除。>

 

まぁぶっちゃけことりは進化とか割りとど~でもよかったりします。

 

進化しても進化できなくても、すずめちゃんはすずめちゃん。

 

ことりの大切な相棒ですぅ。

 

とか考えているうちに…

 

<全システム、オールグリーン。出撃準備完了です。>

 

すずめちゃんはさっさと出撃前の初期設定をぜ~んぶ終わらせてくれちゃってました♪

 

「うん♪ありがと♪」

 

ソラ君がすずめちゃんを渡してくれるまでは、ずっと出撃前の初期設定はサブコンソールをポチポチして自分でやってましたけど、今度からはそのめんど~な初期設定はぜ~んぶすずめちゃんがやってくれちゃうから、と~っても楽チンですぅ。

 

とかまたまた考えていると…

 

<マザーシステムより出撃許可がくだされました。>

 

マザーシステムから出撃の許可がおりたみたいですぅ。

 

「りょ~かい♪それじゃ…南 ことり!ウイングガンダム。リトルバード!」

 

メインモニターの端に点る緑色の“GO”の文字を見ながら、ことりはナノマシンによって接続されたIFSを通して、スラスターに火を灯します。

 

そして…

 

「み~んなまとめてことりのおやつにしてやりますぅ♪♪♪」

 

背中のウイングスラスターと機体各部の補助スラスターを一気に噴射させて、発進ゲートを駆け抜けます♪

 

発進ゲートを抜けたその先に待ち受けていた光景…それは…

 

「ここって…大峡谷フィールド?」

 

普通のMSでも小人さんみたいになっちゃうとにかくおっき~大峡谷でした。

 

むぅ。

 

今回のバトルフィールドはことり的には可もなく不可もなく。ですぅ。

 

ことりの“soar”は一方通行な上にぶつかるか加速が終わるかするまでは止まれません。

 

その点、この峡谷ならまっすぐに進むだけならなんとかなりそうですぅ。

 

うん。

 

とりあえずは矢澤先輩を探さなきゃだね。

 

効果が切れちゃう前に矢澤先輩を見つけて、奇襲からの先制攻撃でイニシアチブを取っておきたいとこですぅ。

 

ちなみに何の効果が切れちゃうかって言うと、スプレーをプシュ♪っとして機体に施してある簡易ステルスの効果時間のことですぅ。

 

本格的なステルスコーティングを施すには時間が足りなかったから、つや消クリアとかと同じようにスプレーを吹き掛けるだけでお手軽にステルスコーティングができちゃうヤツを使ったんですぅ♪

 

まぁお手軽な分、ステルス状態を維持できる時間も心もとないんだけどね。

 

現にステルス状態の効果時間は…あとどれくらい残ってるんだろ?

 

サブコンソールをポチポチ…しなくても、今は優秀な相棒ちゃんのすずめちゃんに聞いちゃえばいいだけなんだよね~♪

 

ホント色々と楽チンですぅ。

 

そんなわけで…

 

「すずめちゃん。ステルスコーティングの効果時間は?」

 

ことりはすずめちゃんにステルスコーティングの残り時間を尋ねました。

 

その答えは…

 

<残り3分を切りました。>

 

残り3分。

 

バトル開始から2分くらいしか時間が経ってないから、合計で5分くらいしか持たないみたいですぅ。

 

「残り時間3分、か…わかってはいたけどあのステルスコーティングスプレー…お値段の割には効果時間が短すぎですぅ。」

 

なけなしのおこづかいと貯まっていたGPで買った簡易コーティングスプレーだけど、コストかあまりにも高すぎるから使うのは今回だけだね。

 

しかも1回プシュ♪としただけでずっ~と効果が継続されるならまだ話は別だけど、このスプレー…実は空気に触れると少しずつ剥離していっちゃうから、ほぼバトル毎にまたプシュ♪とし直さなきゃダメなんですぅ。

 

ステルス性能自体はけっこ~優秀なだけに、お値段や効果時間とかバトル毎にプシュ♪とし直さなきゃダメとか、そこら辺はちょっと残念ですぅ。

 

って!そんなこと考えてるひまはありません!

 

簡易ステルスコーティングの効果時間は残り3分しかないんですぅ!

 

せっかく高いお金を払って施したんです!

 

このままムダにしちゃったらもったいないお化けさんが来ちゃいますぅ!

 

「残り3分の間に矢澤先輩を見つけることができればいいんだけど……。」

 

レーダーに捕捉される心配がないステルス状態なので、ことりはどんどんバトルフィールドを進んで行きました。

 

そうこうしているうちに…

 

「あ。いた。」

 

ことりは矢澤先輩を見つけることができました。

 

ソラ君の話だと矢澤先輩の使っているあの機体…ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこのレーダー範囲はけっこ~広いってことだったけど、ことりのリトルバードはその広いらしいレーダーにはまだ捕捉されていないみたいですぅ。

 

どうやらちゃんと簡易ステルスコーティングスプレーが仕事してくれてるみたいですね…。

 

ちらりとサブモニターに視線を向けて、そこに表示されているステルス状態の残り時間を確認すると…

 

「あと1分…」

 

もうすぐ効果時間が切れちゃいそうでした。

 

タイミング的にはギリギリですぅ。

 

ちゅん♪

 

それじゃちょっと矢澤先輩に挨拶代わりに奇襲しちゃいましょう♪

 

使うのはもちろんバスターライフル♪

 

でもいつもの大型バスターライフルじゃありませんよ?

 

今回、リトルバードに装備してあるバスターライフルは、通常サイズのバスターライフルなんですぅ。

 

どうしていつものぶっぱ~♪仕様の大型バスターライフルじゃないかって言うと、どうせごんぶとビームをぶっぱ~♪しても吸収されちゃうからなんですぅ。

 

吸収されちゃうなら別に取り回し難い大型バスターライフルじゃなくてもいいんじゃね?と、いうわけで、今回は多少は取り回しやすい普通のバスターライフルを持ってきました♪

 

しかもですよ♪この普通のバスターライフルは出力を調整して、ソラ君が教えてくれた矢澤先輩がギリギリ吸収しない程度のごんぶとビームにしてあるんですぅ。

 

ちまちまと低出力で範囲だけ広いごんぶとビームを撃つのはことりの趣味じゃないけど、これもそれもぜ~んぶ♪あの人に勝つためですぅ。

 

<目標捕捉。>

 

「ちゅん♪バスターライフル♪ぶっぱ~♪ですぅ♪♪♪」

 

さぁ♪いざじんじょ~に勝負ですよ♪

 

矢澤先輩♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ことりさんとにこちゃんの決闘は2~3話で終わる予定でございます。
もちろん長くて飽きると言われ☆1評価をいただいた本作だけに、ただ2~3話程度決闘をして終わる…と、言うような事はなく、もう一波乱起こる予定でございます。
久しぶりにあの人のセリフシーンを書くと余りの書きにくさに驚いてしまいます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのじゅうきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

食べ放題のソフトクリームはどんぶり最低3回は食べるQooオレンジでございます。


今回はにこちゃんsideの19回目となります。
ようやく始まったにこちゃんとことりさんのバトル。
にこちゃん優位かと思いきや…?
毎度の事ながらグダグダガバガバではございますが、本日もお付き合いいただければ幸いでございますが。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうきゅう 始まります。

























“トリケロス改Ⅱ”から放たれた“御雷槌(みかづち)”を軽やなマニューバーで回避してみせた南 ことりのウイングガンダム・リトルバード。

 

回避しただけなら別にいいんだけど、あの女が回避してみせたついでに言い放った余計な一言で、にこにー様♪ちょーっとかっちーん♪ってきちゃったのよね。

 

ぬわぁぁぁぁにが“へっぽこ”よ!!!

 

ってかなんであの鳥娘は今回は超高速で飛んでくる“御雷槌”の鉄杭をあんな簡単に避けられたのよ!

 

この前のバトルで“御雷槌”が直撃した時は知覚外からの奇襲だったけど、そこを差し引いてもあんなに簡単には避けられな…ん?

 

あれ?

 

南 ことりのウイングガンダム・リトルバード…背中のウイングスラスターがウイングゼロ(TV版)から普通のウイングガンダムのウイングスラスターに戻ってる?

 

ああ。

 

そーゆーこと。

 

加速性能に優れているけど大型でとっさの小回りの効きにくいっぽいウイングゼロ(TV版)のスラスターじゃなく、一回り小型で小回りも効く&使い慣れた普通のウイングガンダムのスラスターに戻して回避性能を上げた…ってとこね。

 

たぶんこっちのオールレンジ攻撃…“ヤサカニノマガタマ”対策なんでしょうね。

 

んふふ♪

 

なら“ヤサカニノマガタマ”を使ってアンタの思惑通りにいくか…試してやろーじゃないの!!!

 

「“ヤサカニノマガタマ”!!!全基射出!!!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”全基射出します。>

 

「オフェンシブシフト!!!あのクソ生意気な鳥娘を撃ち抜きなさい!!!!!」

 

ウズメに命じて、禍にこの背中のトリニティストライカーに搭載されている多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を全基射出させた私は、間髪いれずに攻撃モードのオフェンシブシフトに移行させて機体の前面へ展開させたわ。

 

合計6つの球状ビット“ヤサカニノマガタマ”は、滑るように空中を移動して目標である南 ことりのウイングガンダム・リトルバードへと向かって行って…

 

「ヤれ。」

 

<攻撃開始。>

 

私の合図を皮切りに無数のビームを発射したの。

 

撃ち出された無数のビームたちは南 ことりのウイングガンダム・リトルバードへと殺到して行ったんだけど…

 

<<弾道予測、演算開始……演算完了。メインモニターに弾道予測データを表示します。>>

 

[[さんきゅ~です!すずめちゃん!え~い♪ちゅん!ちゅん!ちゅ~ん!!!]]

 

背中のウイングスラスターを羽ばたかせて迫り来るビームをことごとく避けやがったのよ!

 

しかも今なんか南 ことりの他に女の子の声が聞こえたし!

 

タイマン勝負で別の子の声とかこれってもしかして…電子精霊?!

 

「んな?!また避けた?!ってか今の声ってまさか電子精霊?!」

 

私は“ヤサカニノマガタマ”から放たれたビームが全弾回避された&電子精霊(?)の声に驚いて、思わず通信が繋がりっぱなしなのも忘れて大きな声を出しちゃったのよ。

 

その声を聞きとめた南 ことりは…

 

[[ぶっぶ~♪ざんねん♪むねん♪大ハスレですぅ♪ことりのすずめちゃんは電子精霊さんじゃありません♪矢澤先輩の使っているサポートAIシステムさんとおんなじ疑似人格を搭載した第三世代のサポートAIシステムさんですぅ!]]

 

律儀に電子精霊ではないって説明してくれたわ。

 

はぁ?!

 

疑似人格搭載の第三世代サポートAIシステムぅぅぅ?!

 

それってソラとニルス・ニールセンが共同で研究を進めてるって言ってたアレのよね?!

 

なんで南 ことりがそんなもん持ってんのよ!

 

まさかあのバカ!

 

南 ことりに試作段階のサポートAIシステムを渡したの?!

 

ってか私のウズメもその疑似人格を搭載した第三世代サポートAIシステムだったの?!

 

そんなことこれっぽっちも聞いてないし!

 

私が説明されたのは感情を学んでいずれは電子精霊に進化できるってことだけよ!!!

 

大体ね!疑似人格ってナニよ!

 

第三世代ってナニよ!

 

ほんと!イミワカンナイ!!!

 

「疑似人格でも第三世代でもウズメはウズメ!どーでもいいわ!!!ウズメ!攻撃を続けなさい!」

 

ワケのわからない展開に…オイ!ソコ!!アホだからワケがわからないんだろー(笑)草はえるぅ~。とか言うんじゃねぇーぞ!ゴルゥラァァァ!!!

 

普段なら私だってちゃんと理解しようとがんばるわよ!

 

でもね!今は戦闘中なの!

 

余計なことは考えたくないの!

 

あーゆーおっけー?

 

はい!

 

この話はとりあえず終わり!

 

で、どこまで行ったかしら…あぁ。

 

ワケのわからない展開に…までね。

 

それじゃ改めて…ごほん。

 

ワケのわからない展開に一瞬混乱しちゃったけど、ウズメはウズメ。

 

私の大切な相棒には変わりないわ!

 

私は余計なあれやこれやの雑念を振り払って、ウズメに“ヤサカニノマガタマ”で攻撃を続けなさい!って命じるわ。

 

<了解しました。>

 

ウズメは短く返事をすると、すぐにまた“ヤサカニノマガタマ”を南 ことりのウイングガンダム・リトルバードへ向けて移動させ始めたの。

 

でもね…

 

「たかが一回くらい“ヤサカニノマガタマ”の総射を避けた程度で調子に乗るんじゃないわよ!!!」

 

今回は“ヤサカニノマガタマ”単独の攻撃じゃないわよ♪

 

そう!

 

“ヤサカニノマガタマ”は本来、禍にこ本体と連携して攻撃するモンなのよ!!!

 

今度は“ヤサカニノマガタマ”の牽制射撃で動きを誘導して、トリケロス改Ⅱのビームライフルで胴体のど真ん中をぶち抜いてやるわ!!!

 

「鳥娘!!!覚悟しなさい!!!」

 

私は再び“ヤサカニノマガタマ”をに攻撃を命じようとしたんだけど…

 

[[いーやーでーすぅー!あと黙って攻撃されっぱなしなワケありません!いきますよ!すずめちゃん!反撃開始ですぅ!!!]]

 

それよりも先に南 ことりがこちらへ攻撃をしかけてきちゃったの。

 

<<バスターライフル、ショートチャージ。>>

 

こちらに向けたバスターライフルの銃口。

 

そこには一撃でもまともに喰らえば簡単に消し飛んじゃう危険な光…じゃなく、前回のバトルの時よりはるかに弱々しい光が灯っていたわ。

 

南 ことりのサポートAIがショートチャージとか言っていたけど…?

 

あの鳥娘…一体ナニを…?!

 

[[低出力で♪ぶっぱ~♪ぶっぱ~♪ですぅ♪♪♪]]

 

私の困惑を他所に反撃を開始した南 ことり。

 

それは毎度お馴染みのバスターライフルによる砲撃だったわ。

 

でも、いつもなら何もかも消し飛ばすハズのバスターライフルのアホみたいな威力は、何故かかなり抑えられていたのよ。

 

全力全開のバスターライフルの一撃ならビームを吸収しちゃう“マフツノヤタカガミ”でおいしくいただきます♪なんだけど、たった今、私の禍にこに向けて放たれたビームは吸収したとしてもなんか微妙過ぎるわ。

 

それでいて直撃したら禍にこの装甲だと致命傷になっちゃう威力だし…。

 

当たったら痛いし吸収しても微妙ってなんていやらしい絶妙な威力でぶっぱなしてくれやがったのよ!!!

 

「チッ!面倒だけど避けるしかないってことね!!!」

 

選択は回避の一択!

 

まぁ“ヤサカニノマガタマ”を機体周辺まで戻して、ディフェンシブシフトで防御フィールドを展開させて防いでもいいんだけどね。

 

それよりも単発の砲撃程度なら避けた方が早いし確実なのよ。

 

そんなわけで私は禍にこのスラスターを操作してこちらへと迫り来る微妙な威力の砲撃を余裕で回避してやったわ♪

 

さっすがにこにー様♪

 

回避行動も天才的なセンスよね♪

 

って思った矢先…

 

[[あは♪やっぱりこの威力のバスターライフルは吸収じゃなく避けやがりましたね!なら!すずめちゃん!]]

 

<<マシンキャノン、セット。>>

 

[[避けた先にマシンキャノンの雨あられですぅ!!!]]

 

こちらの回避先へとマシンキャノンの弾丸が降り注いできたわ!

 

「あー!もう!回避先に攻撃なんてセオリー通りだけとヤられるとクソ面倒だってのよ!」

 

セオリー通りの攻撃ってヤられるとクソ面倒で頭にくるのよ!

 

腹立たしいけど回避直後に回避先に攻撃ってのはアホみたいに有効なのよね…。

 

私もよくやるし。

 

実際、さっきも“ヤサカニノマガタマ”の攻撃を避けさせることで追い込んで、そうやって逃げ道を少しずつなくしていって、最後に本命の攻撃でとどめ!って思ってたしね。

 

あ。

 

そう言えば“ヤサカニノマガタマ”を回収するの忘れてた…。

 

まぁ半自律兵器だから内蔵エネルギーが切れそうになったら勝手に戻ってくるでしょうけどね。

 

今はとりあえずこのウザいマシンキャノンの弾丸の雨あられを回避しちゃわないと!

 

[[めんど~ならヤられちゃってください♪]]

 

「はん!面倒だからって簡単にヤられるワケないでしょ!!!ってかその程度の攻撃に当たってたまるか!!!」

 

私は生意気なことを言いやがる南 ことりをあしらいながら、スラスターを細かく操作して降り注いでくる大量のマシンキャノンの弾丸をひらりひらりと避けまくるわ。

 

念のため右腕に取り付けてある“トリケロス改Ⅱ”のシールド部分をコックピットの前面に構えながら、マシンキャノンの弾丸を抜けきって、今度こそ反撃!と思ってたんだけど…

 

[[は~い♪それじゃおまけにもひとつバスターライフルのぶっぱ~♪をど~ぞ♪ですぅ♪]]

 

それは南 ことりも予想していたみたいで、また回避直後にバスターライフルをぶっぱなして来やがったわ。

 

しかもさっきと同じ微妙な威力のヤツ。

 

 

ただ回避しただけじゃ、またさっきみたいに回避先に嫌がらせのようにマシンキャノンをぶっぱなされるわよね…。

 

さて。

 

どーしよっか?

 

禍にこの武装が集中しているトリケロス改Ⅱって結構大きいから、微妙に取り回しづらいのよね。

 

回避しながらでも使えないことはないけど、ムリをして余計なスキを出したくはないわ。

 

それにビームライフルでの単純な攻撃じゃ簡単に避けられちゃうだろーしね。

 

単純な攻撃じゃ簡単に避けられちゃう…か。

 

んふふ♪

 

なら単純な攻撃じゃなかったらいいのよ♪

 

そうと決まれば…

 

「まずは微妙だけど物騒な砲撃を避けて!」

 

[[は~い♪わざわざ回避ごくろ~さまですぅ♪避けた先にまたまたマシンキャノンの弾丸をた~っぷりど~ぞ♪ですぅ♪]]

 

ふん!

 

やっぱりこっちの回避先にマシンキャノンをぶっぱなすつもりね!

 

けどそんなことは予測済みよ!!!

 

狙いはバスターライフルの微妙な威力の砲撃が終わって、マシンキャノンをこっちにむかってぶっぱなしてくるまでのほんの少しのタイムラグ!

 

そのほんの少しのタイムラグに…

 

「そうそうヤられてばっかりだと思うなってってんのよ!!!この鳥娘!!!」

 

ビームライフルをぶっぱなして…

 

[[ちゅん?(あれ?攻撃してきましたよ?ソラ君の話だと、矢澤先輩は回避に専念しているときは反撃はしてこないって予想だったけど…)…でもそんな見え見えのビームライフルの攻撃なんて今のリトルバードなら簡単に避けれちゃいますぅ♪ばっびゅ~ん♪ですぅ♪]]

 

南 ことりにビームを“避けさせる”こと!!!

 

そんでもって避けられたビームで大峡谷の岩肌をぶっ壊す!!!

 

「ぬわぁぁぁぁぁにがぁぁぁぁ!ばっびゅ~ん♪よ!!!ってかアンタ!よそ見してていいの?ほら♪ほら♪上をご覧くださぁーい♪大峡谷フィールドでの急な落石には十分にご注意くださぁーい♪」

 

バスターライフルとマシンキャノンの連携射撃のほんのわずかなタイムラグ。

 

そのタイムラグを狙って南 ことりのウイングガンダム・リトルバードへと放った一条のビームは、私の思惑通りにひらり♪と南 ことりに簡単に避けれちゃったわ。

 

でも私の狙いは南 ことりのウイングガンダム・リトルバードに攻撃を直撃させることじゃなく、こっちの攻撃を避けさせることだったの。

 

本命は南 ことりの後ろの岩肌をぶっ壊すこと。

 

岩肌をぶっ壊せば当然崩落して落石が起こるわよね?

 

その落石に巻き込んで、小うるさく飛び回る南 ことりのウイングガンダム・リトルバードを圧殺してやる!って作戦よん♪

 

<<警告。後方にて落石が発生。回避を推奨します。>>

 

[[落石?!なんで急に落石が…っ!まさかさっき避けたビームの狙いって!!!]]

 

「は~い♪だ♪い♪せ♪か♪い♪んっふふ♪正解した南 ことりにはにこにー様からはなまるにこにーあげちゃうわよん♪」

 

[[そんなもんいるか!ボケ!ですぅ!!!]]

 

「ムダ話しててもいいの?ほ~ら♪早く避けなきゃ崩落に巻き込まれてゲームオーバーよ♪あっはははははは♪ざ♪ま♪あ♪」

 

[[ぐぬぬぬぬ!!!まだです!まだこんなところでヤれてたまるかですぅ!!!]]

 

んっふふ♪ねぇ?どうよ♪天才策士矢澤のにこにー様の冴え渡るこの作戦は♪

 

もう天才的な作戦で天才的過ぎて天才的過ぎるわよね?

 

思わず二回も天才的なとか言っちゃうくらい天才的よね♪

 

っと。

 

そんなこと言ってる場合じゃないみたいね。

 

ウズメが崩落の規模を計算してサブモニターに表示してくれた落石の範囲に何気に私の禍にこが入っているみたいね。

 

まぁたぶんこの辺りならそこまて大きな落石は来ないと思うけど、念のために下がった方がいいかもしれないわ。

 

自分の策に巻き込まれて自滅とか目も当てられないからね。

 

さぁーて。

 

南 ことりは無事に崩落から逃れられるかしらね?

 

ま。

 

多少小回りが効くようになった程度じゃ無理でしょうけどね♪

 

じゃあね♪

 

南 ことり♪

 

アンタ、案外がんばったわ。

 

今度はアンタも合格よん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[すずめちゃん!!!セットアップ!!!!!]]

 

<<Are you ready?>>

 

[[逝くですぅ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南 ことりのウイングガンダム・リトルバードを盛大に巻き込んだ大崩落。

 

ちょっと予想よりも規模がデカくなりすぎて私も下がらなきゃダメになっちゃったのはちょーっと誤算だったけど、まぁ概ねうまくいったから大成功でいいわよね?

 

私は落石の影響で舞い上がった粉塵を眺めながら、そんなことを考えていたわ。

 

予想外と言えば落石の影響で舞い上がったこの粉塵も予想外よね。

 

まったく前が見えないもの。

 

でもまぁ前が見えなくても、敵機は…南 ことりは落石に巻き込まれて押し潰されちゃってるハズだから、何の問題もないんだけどね。

 

だって例え視界ゼロでも、南 ことりはもう圧死しちゃってるんだから、攻撃される心配はこれっぽっちもないんだもん♪

 

いやぁ~♪それにしてもとっさに思い付いて実行した作戦のわりにはすんなりとうまくいってよかったわー♪

 

ほんとはこんな搦め手みたいな作戦じゃなく、正面から真っ向勝負で相手をしてやりたかったんだけど、南 ことりのヤツが思っていたより手強かったからついついヤっちゃったのよね。

 

んふふ♪

 

南 ことりも崩落の落石で押し潰されるなんて思ってもみなかったでしょうね♪

 

なんかこの前うちの部室で顔合わせてから妙に攻撃的だったけど、これで少しはおとなしくなるからしら?

 

てか……

 

「なんかバトル終了のお知らせが随分と遅いわね?」

 

いつもならそんなに待たないうちに<BATTLE END>ってシステムボイスがコックピットに響いてくるのに?

 

システムエラーとか?

 

んー…自分で言っといてなんだけど、システムエラーなんて今まで結構長いことガンプラバトルしてきたけど、そんなこと1度もなかったわよね…?

 

うん。

 

なーんかこれってイヤな感じよね。

 

ちょっと警戒していた方がいいかもしれないわ。

 

と、思った矢先…

 

<本機後方より高エネルギー反応!マスター!>

 

ウズメが禍にこの後方に高エネルギー反応が発生したって警告の声をあげたわ。

 

「へ?後ろ?」

 

私はウズメが上げた警告の声を聞いた瞬間、さっきまで漠然と感じていたイヤな予感が急激に膨れ上がるのを感じて、すぐに機体を旋回させながらその場を離れたわ。

 

旋回が終わり後ろを振り向いてみると、そこには…

 

「南 ことり?!なんでアンタが私の後ろに居んのよ!!!」

 

さっき目の前で崩落に巻き込まれて、落石で押し潰されたハズの南 ことりのウイングガンダム・リトルバードがほぼ無傷で、こちらへ向けてバスターライフルを構えていたわ。

 

しかもこちらへ向けて構えられているバスターライフルの銃口には、さっきまでの弱々しい光じゃなく、ガチ目にヤバい光が灯っていたの。

 

[[簡単にネタバレすると思いますか?ってかとりあえず死んでください♪]]

 

<<バスターライフル、フルチャージ。>>

 

ヤバい。

 

そう思った瞬間、私の身体は自然と動いていたわ。

 

コンソールの出力スロットルを一気に最大まで持っていって、禍にこに出せる最大出力でスラスターを噴射。

 

バスターライフルの射線から逃れるために機体を一気に加速させたその時。

 

[[消し飛べにこっぱち!!!!!ですぅ!!!]]

 

バスターライフルからごんぶとビームが発射されたわ。

 

その威力は前回、“μ's”の連中を試した時に南 ことりが放っていた大出力ビームと同規模のビーム。

 

つまりは本気の一撃ってヤツね。

 

本来この規模の大出力ビームなら、“マフツノヤタカガミ”で吸収しておいしくいただきます♪したいんだけど、押し潰されたと思っていた南 ことりが無傷で真後ろに居やがるとか予想外の事態だったから、吸収とか考えるよりも先に反射的に回避行動を取っちゃったわ。

 

でもまぁ今回のバトルではまだほとんどエネルギーを使ってないから、別にがっついてビームを吸収しにいかなくてもいいわよね?

 

どうせ南 ことりのフィニッシュアタックはバスターライフルのごんぶとビームしかないんだし♪

 

“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収するチャンスはまたあるわ。

 

[[チッ!避けやがりましたか…。ぬっ殺すぜっこ~のチャンスだったのに残念無念ですぅ。]]

 

本気のバスターライフルのごんぶとビームを私に回避された南 ことりは、とある世界線のラブライバーたちから“脳とろボイス”とまで言わしめているかわいらしい声で舌打ちをひとつ打つと、忌々しそうに避けやがりましたかとか言い出したのよ。

 

私はその声を聞きながら、周辺に展開させていた“ヤサカニノマガタマ”へと1度戻るようにサブコンソールをポチポチすることでこっそり指示を出して、戻ってきた“ヤサカニノマガタマ”をトリニティストライカーへと収容したわ。

 

「ふん!いくらこっちの後ろを取ったからって言っても、奇襲前に見つかってたら世話ないってのよ。」

 

“ヤサカニノマガタマ”の回収が完了したことをサブモニターの表示で確認した私は、南 ことりを挑発することで“ヤサカニノマガタマ”にエネルギーがチャージされる時間を作ることにしたの。

 

もちろん“ヤサカニノマガタマ”のエネルギーチャージの時間稼ぎのためだけに挑発するわけじゃないわよ?

 

挑発することで南 ことりがどうやって崩落に巻き込まれながら無傷で禍にこの真後ろへ移動できたのか…それを探りたいのよ。

 

ってかダブルオーライザーやクアンタの量子テレポートってわけじゃないでしょうね?

 

でも南 ことりのウイングガンダム・リトルバードってGNドライヴ積んでないのよねー。

 

量子テレポートの他に何か瞬間移動できるようなアビリティってあったかしら?

 

うーん……あったようななかったような…。

 

はぁ…ほんと、南 ことりは一体どんなトリックを使ったのやら。

 

[[そのわりにはずいぶんと焦ってましたよね?焦りすぎてバイタルエラー判定もらっちゃえばよかったんですぅ♪]]

 

私の内心の思惑を知ってか知らずか、南 ことりはこちらの挑発に乗ってきたわ。

 

と、言うか…挑発に挑発で返してきやがったし。

 

にこにー様が焦ったとかないし。

 

焦ったんじゃなく驚いただけだし。

 

ってか焦ってたのは南 ことりの方よね?

 

そこら辺を突っ込んでやろうかしら?

 

ってか突っ込む。

 

「そっちこそ崩落に巻き込まれてずいぶんと焦ってたようだったわね?いや~ん♪ことりぃ♪岩に押し潰されちゃう~♪ぺっちゃんこになっちゃいますぅ~♪って。」

 

[[ことり。そんなこと一言も言ってませんよ?ってかぺっちゃんこなのはひんにゅ~先輩の方ですよね?主に胸の辺りが。あとひんにゅ~先輩はお胸ぺっちゃんこに加えて耳までおかしいんじゃないですか?あ。おかしいのは耳じゃありませんね♪頭の中身でしたね♪]]

 

「あっははー。ひんにゅー先輩とか頭の中身が悪いとか、この色ボケ発情鳥娘ったらなかなか面白いこと言ってくれるじゃないの。」

 

[[いえいえ。脳髄たれ流しの頭からっぽお胸もからっぽのにっこぱげ先輩ほどじゃありませんよ♪]]

 

「もー♪にこにーはにこっぱげじゃないにこ♪にこにーはにこにー様にこ♪ちゃーんと様付けて呼びやがれ♪クソ鳥娘♪」

 

[[自分で自分のことにこにーとかにこにー様とか様を付けて呼びやがれとか、にこにー様(笑)は言っていて恥ずかしくないんですか?端から見てると痛すぎて痛すぎて痛すぎて痛すぎて、とにかく痛すぎて、あまりの痛さに見てるこっちが痛み止めのお薬飲まなきゃやってられませんよ?]]

 

「きゃ~♪お薬だって♪えっ?ナニ?前から狂ってる狂ってるって思ったけど、覚醒しちゃうお薬とかキメてんの?ど~りで頭ぼーんってイカれてるとおもったにこ♪」

 

[[覚醒しちゃう系のお薬キメてるのは痛さに負けずに大銀河宇宙No.1とか言いふらしてるイタタタ先輩じゃないんですか?だって大銀河宇宙No.1とかそんなことまともな精神状態じゃとてもじゃないですが言えませんよね?]]

 

「いや~ん♪イカれてるクソ鳥娘に面と向かってイカれてるとか絶対に言われたくないわー。」

 

[[ほんとですね~♪イカれてるナイチチ先輩にイカれてるとか絶対に言われたくありませんよね~♪]]

 

「うふふふふふ♪」

[[うふふふふふ♪]]

 

おもしろい。

 

ほんと、おもしろいわね。

 

バカみたいに笑っちゃうくらいにおもしろいわー。

 

「あっーははははははははは♪」

[[あっーははははははははは♪]]

 

うん。

 

挑発とか瞬間移動の方法を聞き出すとか、なんかもうどーでもいいわ。

 

今はただ全力全開の全身全霊で大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターであるにこにー様のことを徹底的に舐め腐りやがる目の前のクソ忌々しいクソ鳥娘を…

 

「ブッコロス。」

[[ブッコロス。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウズメ!!!“ヤサカニノマガタマ”!全基射出よ!!!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”全基射出。オフェンシブシフトで展開します。>

 

[[すずめちゃん!お願いします!]]

 

<<了解しました。敵オールレンジ兵装の軌道予測、演算開始します。>>

 

お互いが改めて色んな意味で“コイツは敵だ!”と認識しあった私と南 ことりは、それぞれの相棒のサポートAIシステムに指示を出しながら行動し始めたわ。

 

「撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!どんどん撃って撃って撃ちまくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

私は展開が完了した“ヤサカニノマガタマ”に出し惜しみ無しでビームを乱射させながら、右腕に取り付けたトリケロス改Ⅱを構えて真っ直ぐに南 ことりのウイングガンダム・リトルバードへ向かい駆け出し…

 

[[下手な鉄砲なんて例えどんなに数を撃っても当たりません!!!ってか避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!とにかく避けて避けまくりますぅ!!!!!!]]

 

相対する南 ことりは、背中のウイングスラスターを大きく羽ばたかせてながら後退して、“ヤサカニノマガタマ”なら無数に撃ち出されるビームを避けまくり出したの。

 

でも無数に撃ち出されるビームを完璧に回避することはできず、南 ことりのウイングガンダム・リトルバードは少しずつ被弾が増えていって、次第にその動きが鈍り始めていったわ。

 

「大口叩いたわりには対したことなかったわね!!!ウズメ!!!“御雷槌”セット!!!!!!」

 

私は動きが鈍り始めた南 ことりを見て、この機を逃さず一気に墜としてやることにしたわ。

 

とどめに使うのは堅牢な装甲でもぶち抜く6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌”。

 

凛のクソ硬いベニャッガイだってぶち抜いた実績を持つこの“御雷槌”なら、装甲の薄い南 ことりのウイングガンダム・リトルバードなんて当たればイチコロよ!!!

 

<了解しました。“御雷槌”起動。ターゲット、ロック。>

 

ウズメは私の指示にすぐさま応じ、“御雷槌”を起動させてくれたわ。

 

おまけにロックオンまてしてくれちゃった♪

 

流石は私の相棒♪

 

仕事がはやい♪はやい♪

 

けど仕事が早いのは私の相棒だけじゃなかったみたいね。

 

<<ロックオンアラート。警告します。敵機に本機がロックオンされました。>>

 

南 ことりの相棒…本人いわく“疑似人格搭載型第三世代サポートAIシステム”がロックオンアラートを鳴らし、主である南 ことりに警告を発し始めたの。

 

[[ピンチはチャンス!すずめちゃん!セットアップ!!!!!]]

 

南 ことりはその警告を聞き、何を思ったのか“ビンチはチャンス”とか言ってるし。

 

ビンチはチャンス?

 

イヤ、イヤ、イヤ、イヤ。

 

ピンチはピンチでしかないわよね?

 

ビンチ過ぎていよいよ本気で頭がイカれたのかしら?

 

まぁいいわ。

 

とにかくとりあえずは“御雷槌”をぶっ刺してヤっちゃいましょっと♪

 

<<Are you ready?>>

 

[[もう1回!!!!!逝くですぅ!!!!!!!!!!]]

 

私が“御雷槌”を発射するために、トリガーを引こうとしたその時。

 

禍にこのコックピットにどこかで聞いた覚えのある“パン!”って破裂音が聞こえたと同時に、目の前にいた南 ことりのウイングガンダム・リトルバードがメインモニターから一瞬で消えちゃったの。

 

そして次の瞬間……

 

[[ふぎゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅ?!]]

「っ!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

コックピットにものすごい衝撃が走ったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

一進一退の攻防っぽいナニかを続けるにこちゃんとことりさん。
次回は…?


次回本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

Am○zonでコト○キヤさんのM○G日本刀を購入しようとしたら最低販売個数が9個と表紙が出て“は?”となったQooオレンジでございます。
いや、3個位は欲しいとは思いましたが流石に9個もいらんがな…。

今回のことりさん回は前回のにこちゃん回の裏パート?的な内容+αとなってとります。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅうきゅう 始まります。






















簡易ステルスコーティングの効果時間ギリギリからのバスターライフル・ショートチャージぶっぱ~♪で始まったことりと矢澤先輩とのガンプラバトル。

 

序盤は概(おおむ)ねことりの思惑通りに進みました。

 

矢澤先輩の乗機“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”に搭載されている多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”のオールレンジ攻撃を、小回りを利かせるために小型化させた普通のウイングガンダムのウイングスラスターを羽ばたかせて軽やかに回避♪

 

反撃でまたまた吸収するには微妙な威力に設定したバスターライフル・ショートチャージをぶっぱ~♪ぶっぱ~♪

 

避けた先にはマシンキャノンをプレゼントですぅ♪

 

ソラ君と練習したこのコンボで、ことりはじゅんちょ~に攻めていたんだけど、あのにこっぱち先輩は流石は二つ名持ちのファイターさんでした。

 

油断はしてなかったんだけど、ヤられちゃいました♪

 

それは一見、ことりのウイングガンダム・リトルバードを狙ったかに思えたただのビームライフルの一撃。

 

でもその一撃は、実はことりのリトルバードを狙ったんじゃなく、ことりの真後ろの峡谷の岩肌を狙った一撃だったんですぅ。

 

そうとも知らずにことりがひらり♪と避けちゃったビームは、ことりの真後ろの岩肌に直撃しちゃって大崩落を始めちゃったんですぅ。

 

ことり。

 

このときはどうして落石?!って思っちゃいました。

 

も~♪びっくり♪

 

そんなびっくりな大崩落のせいで、すんごいたくさんの落石がガラガラと大きな音を立てながら、ことりのリトルバードの上に降り注いできやがりました。

 

ことりはびっくり♪しながらも、リトルバードのウイングスラスターを必死に羽ばたかせて迫りくる落石をいっしょ~けんめ~に避けまくりました。

 

避けて、避けて、避けて、避けて、避けて、避けて、とにかく避けて。

 

ことりがいっしょ~けんめ~に避けまくっている中、あのにこっぱち先輩はがんばルビィ♪なことりを見ながら、盛大に高笑いを上げて“ざ♪ま♪あ♪”とか言いやがってたんですよ?

 

信じられますか?

 

信じられませんよね?

 

もう性格最悪ですよね?

 

あとはなまるにこにーってなんですか!はなまるにこにーって!

 

ことり!そんな謎の物体は慎んで遠慮しちゃいますぅ!

 

ことりは絶対にドヤ顔でニヤニヤしてやがるにこっぱち先輩を尻目に、まだまだがんばルビィ♪で落石を避けまくりました。

 

でもとてもじゃありませんがその場に留まって全部の落石を避けるなんてことはムリなわけで…。

 

だからことりはこの場面で“切り札”を切っちゃうことにしたんですぅ。

 

この日のために限りなくうさんくさい謎のおねーさんの海空さんに教えてもらってがんばルビィ♪しまくって死物狂いで覚えたことりの“切り札”を…。

 

“soar”を。

 

そうと決まればさっそく大崩落現場から脱出ですぅ♪ってことで、ことりは“soar”を使いやすいよ~にとソラ君がことりのためだけに調整してくれた疑似人格搭載型第三世代サポートAIシステムっていうなんだかもしかしなくてもスッゴいのかな?な、ことりの新しい相棒ちゃんのすずめちゃんにお願いしますぅ。

 

すずめちゃんはすぐにことりの意を汲んでくれて、機体のスラスター制御関連を“soar”用に切り替えてくれました。

 

切り替えが完了すると、すずめちゃんはソラ君の電子精霊のアイリちゃんと同じように“Are You Ready?”と囁いてくれました。

 

準備は万全♪

 

あとはあの日、死物狂いで掴んだ“soar”のタイミング…ダン!グッ!ぐわぁー!で“soar”を発動させて、一気に大崩落から離脱ですぅ♪

 

バン!

 

足場として使う力場を踏み抜く破裂音を合図に発動させた“soar”。

 

ことりは“soar”の超加速に身を任せて一気に駆け抜けました。

 

駆け抜けて、駆け抜けて、駆け抜けて…“soar”の加速が止まる頃には、ことりとリトルバードは大崩落が巻き起こした土煙に紛れて、にこっぱち先輩の後ろへと移動することができちゃいました♪

 

無乳の女王様のにこっぱち先輩はことりが“soar”を使って真後ろを取ったことに気づいてません♪

 

ふっふっふっ~♪

 

だいちゃ~んす♪ですぅ♪♪♪

 

ことり。

 

ヤっちゃいますよ?

 

ヤっちゃいますね?

 

ヤっちゃっていいですよね?

 

てなわけでヤっちゃいます♪

 

今までずっ~と、ずっ~と、ずっ~と、我慢に我慢を重ねて我慢しまくっていた“アレ”をヤっちゃいます♪

 

そう♪

 

本気のバスターライフルぶっぱ~♪ぶっぱ~♪ですぅ♪♪♪

 

ことりはサブコンソールを手早くポチポチと操作してバスターライフルにかけていたリミッターを解除します。

 

リミッターの解除が終わると、にこっぱち先輩の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”に向けてバスターライフルを構えて、チャージを開始します♪

 

バスターライフルの銃口に灯る毎度お馴染みの思わず胸がきゅん♪としちゃう危険な光を見つめながら、ことりは早くチャージが終わらないかな♪ってわくわくしちゃいますぅ♪

 

チャージが終わればずっとずっと我慢していたフルチャージのバスターライフルぶっぱ~♪ぶっぱ~♪ができちゃいますぅ♪

 

はっやく♪はっやく♪チャージ♪お♪わ♪れ♪♪♪

 

わくわくしながらチャージが終わるのを待っていたら、それまで大崩落が巻き起こした土煙を見ていたにこっぱち先輩の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”が不意に後ろを振り向きやがったんですぅ。

 

なんで?

 

ど~して?

 

って思いましたが、よ~く考えるとフルチャージのバスターライフルぶっぱ~♪ぶっぱ~♪だとエネルギー反応がバリバリ出ちゃうんでした。

 

きっとにこっぱち先輩は…ってかにこっぱち先輩の相棒ちゃんのサポートAIさんが、バスターライフルのエネルギー反応を察知しちゃったんですね。

 

にこっぱち先輩は残念無念♪で貧乳で無乳だけど、にこっぱち先輩のサポートAIさんはことりのすずめちゃんと同じくらいに優秀だから、自分のマスターのためにいい仕事しちゃったんだね。

 

ことり的には余計なことを!ですぅ。

 

にこっぱち先輩には気づかれちゃいましたが、それでもバスターライフルは止まりません。

 

もんど~むよ~でフルチャージの終わったバスターライフルをぶっぱ~♪しちゃいます。

 

ぶっぱ~♪ぶっぱ~♪♪

 

でもやっぱり気づかれちゃった状態じゃバスターライフルのごんぶとビームは当たんなかったですぅ。

 

にこっぱち先輩は機体を緊急加速させて、ごんぶとビームを避けちゃいました。

 

チッ!ですぅ。

 

避けちゃってちょっとかっち~んとトサカにきちゃったから、ことりはにこっぱち先輩をかる~く挑発しちゃいます。

 

クソ忌々しいことに、にこっぱち先輩はことりの挑発に挑発で返してきやがりました。

 

挑発と挑発の応酬。

 

その果てにことりとにこっぱち先輩は同時にキレちゃいました。

 

ブッコロス

 

お互いが同じタイミングで同じ言葉を放ち、ことりとにこっぱち先輩は再びぶつかり合うことになりました♪

 

さぁ~て♪

 

打倒にこっぱち!

 

がんばルビィ♪です♪です♪ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お互いにぶちキレて再開したことりちゃんとにこっぱち先輩とのバトル。

 

その初手はにこっぱち先輩でした。

 

[[ウズメ!!!“ヤサカニノマガタマ”!全基射出よ!!!!!]]

 

<<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”全基射出。オフェンシブシフトで展開します。>>

 

にこっぱち先輩は挑発合戦の間にこっそりと回収していたオールレンジ兵装を再展開させて、オールレンジ攻撃を仕掛けてくるつもりですぅ。

 

あの“ヤサカニノマガタマ”とかってビットには、リトルバードのマシンキャノンくらいの攻撃力じゃ抜くことができない防御フィールドを展開できる忌々しいモノが取り付けられてありますぅ。

 

短いチャージタイムでぶっぱ~♪ぶっぱ~♪バスターライフルのショートチャージでも防御フィールドを抜くのは難しいかもしれません。

 

ショートチャージのもう1つ上…ハーフチャージのバスターライフルぶっぱ~♪ならイケると思うんだけど…。

 

ハーフチャージだとチャージタイム中に“ヤサカニノマガタマ”に攻撃されちゃって本末転倒になっちゃいますぅ。

 

ならどうする?

 

決まってますぅ。

 

「すずめちゃん!お願いします!」

 

ことりは相棒ちゃんのサポートAI“すずめ”ちゃんに一言お願いをします。

 

ソラ君がことりのためだけに調整してくれた2人の愛の結晶♪なすずめちゃんは、余計なことを言わないでいてもことりの意図を汲んでくれてすぐに行動してくれますぅ。

 

<了解しました。敵オールレンジ兵装の軌道予測、演算開始します。>

 

オールレンジ兵装用の軌道予測プログラムを起動させて、メインモニターににこっぱち先輩の“ヤサカニノマガタマ”の攻撃予測を表示してくれます。

 

その瞬間…

 

[[撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!撃て!どんどん撃って撃って撃ちまくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

にこっぱち先輩は“ヤサカニノマガタマ”に命じてじゃんじゃんばりばりと、ことりのリトルバードに向かってビームを連射してきやがりました!

 

「下手な鉄砲なんて例えどんなに数を撃っても当たりません!!!ってか避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!避けて!とにかく避けて避けまくりますぅ!!!!!!」

 

ことりはメインモニターに表示された予測データを参考にしながら、ウイングスラスターを大きく、そして時には細かく羽ばたかせて、降り注ぐビームの雨を避けて避けて避けまくります。

 

右へ左へ。

 

上へ下へ。

 

ことりは必死に背中のウイングスラスターを羽ばたかせながら、空中を縦横無尽に駆け抜けて“ヤサカニノマガタマ”のビームを避けまくりますが…

 

[[大口叩いたわりには対したことなかったわね!!!ウズメ!!!“御雷槌(ミカヅチ)”セット!!!!!!]]

 

ソラ君も手伝って作られたアホみたいに高性能な多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”から無数に降り注ぐビームを全て避けきることはできなくて…。

 

1発。

 

2発。

 

3発。

 

4発。

 

5発。

 

と、少しずつだけど避けきれなかったビームがリトルバードに被弾しちゃっていきました。

 

被弾したビームは機体に大きな損傷こそ付けはしませでしたが、それでもダメージは確かに蓄積していきます。

 

蓄積したダメージはだんだんとリトルバードの機動に影響を及ぼしてきちゃって…

 

<<了解しました。“御雷槌”起動。ターゲット、ロック。>>

 

<ロックオンアラート。警告します。敵機に本機がロックオンされました。>

 

ついにはことりのリトルバードはにこっぱち先輩にロックオンされちゃいました。

 

ことりが多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”が撃ち出し続けるビームの雨を避け続けながら、すずめちゃんの警告の声を聞いてにこっぱち先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこがふんぞり返っている方を見てみると、そこには右腕に取り付けてあるトリケロスをこちらへ向けて構えている姿が見えました。

 

トリケロス…あとで聞いたら正式名称は“トリケロス改Ⅱ”って名前らしいですぅ…の内部にチラリ♪と見える鉄の杭には、バチバチと電気が走っていますぅ!

 

きっとにこっぱち先輩はアレをことりに向けてぶっ放すつもりなんですね!

 

アレはこの前…にこっぱち先輩がことりに“ことりはいらない”って言いやがったあのときに、ことりのリトルバードにぶっ刺しやがったアレですぅ!

 

むぅ!

 

ビームライフル程度の攻撃ならシールドで防御しちゃっても問題なっしんぐ~♪なんだけど、アレは防御しちゃったらヤバいヤツです!

 

だってこの前、あの鉄杭は花陽ちゃん印の魔改造超防御特化ガンプラな凛ちゃんのベニャッガイに簡単にぶっ刺さってたんですよ!

 

そんなモノを気軽に防御しちゃったら、もれなくシールドごと貫通しちゃって一貫のおしまいですぅ!

 

これはヤベーイ♪ですよ!

 

なんとか回避しなきゃここで終わっちゃいます!

 

でもこのクソ忌々しい多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”にまとわりつかれながれの状況じゃ、高速で飛来してきやがる鉄の杭を避けるのは難しいですぅ…。

 

………避けるのが難しい…。

 

それならここで諦めちゃおっか?

 

たぶんにこっぱち先輩…矢澤先輩は、もうことりのことを認めてくれているハズですぅ。

 

もう“ことりはいらない”なんてそんなことは言わないハズですぅ。

 

だから、もう諦めても……諦めても………諦めて…………いいわけあるか!!!ですぅ!

 

ここまでがんばルビィ♪して諦める?

 

そんなのイヤですぅ!

 

まだことりはことりの全部をあの人に…矢澤 にこさんに見せていません!

 

それにことりにはちゃんとこの大ぴん~ち♪な状況をひっくり返せるとっておきがあるじゃないですか!

 

今こそ一発逆転のぜっこ~のチャンスですぅ!!!

 

[[ピンチはチャンス!すずめちゃん!セットアップ!!!!!]]

 

この絶体絶命の大ぴん~ち♪。

 

それをひっくり返せることりのとっておき。

 

それはさっき大崩落に巻き込まれたことりが、絶体絶命のきゅ~ちを脱するために使った“soar”。

 

にこっぱち先輩があの鉄杭をぶっぱ~♪した瞬間に“soar”を使って、一気に突撃してやります!!!

 

多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”にまとわりつかれている今のことりのこの状況じゃ回避はちょっと難しいあの鉄杭をぶっぱ~♪して、完全に勝ったと思ったその瞬間が1番致命的なスキを見せるハズですぅ!

 

“soar”を使っての超加速で、高速で飛来してきやがる鉄杭の合間を縫うように突撃…。

 

一歩間違えば“soar”の加速中に鉄杭にぶすっ♪と刺さっちゃう…。

 

あはは……ふつ~に怖いですぅ。

 

怖いけど…このまま負けちゃうのはもっと怖いですぅ!

 

だからヤってヤりますぅ!

 

<Are You Ready?>

 

“セットアップ”

 

そのことりの合図を受けたすずめちゃんは、“soar”を使うためだけにソラ君がセッティングされた専用システムを立ち上げてくれます。

 

すずめちゃんを受け取ってからの“soar”の練習の中で、もうすっかりと聞きなれた“Are You Ready?”の声。

 

ことりは“soar”の発動準備が整ったことを報せてくれるその声を聞いて、足裏のスラスターを瞬間的に最大噴射します。

 

足裏のスラスターを瞬間的に最大噴射して、噴射された推進剤が推進力に変わる前にもう1度スラスターを最大噴射。

 

バン!

 

力場の足場を踏む抜くと同時に、機体の全てのスラスターを前へ向けて最大噴射!

 

ダン!グッ!ぐわぁー!ですぅ!

 

全てのスラスター操作をまばたきする間に行うと、機体にグッ!とスゴいGが襲いかかってきました。

 

ことりは襲いかかってきたGに必死で耐えながら、しっかりと目を開いて前を見据えます。

 

ほんとならバスターライフルを手放してからビームサーベルを引き抜いて、この間のてんこ盛りSEEDザクさんに突撃したときみたいに“タマとったる”をしなきゃダメなんだけど、そんな暇はなっしんぐ~♪ですぅ。

 

だから…このまま最大加速状態で体当たりをぶちかましてやりますぅ!!!

 

ことりが意を決しているそのうちにも、メインモニターに映るにこっぱち先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこはどんどんと近づいて来ています。

 

あと少し。

 

あと少し。

 

あと少し。

 

ほんの1秒に満たないごくごく僅かな時間の中で、ことりはあと少しを繰り返します。

 

あと少し。

 

あと少し。

 

あと少し。

 

永遠にも感じられる一瞬。

 

それは唐突に終わりを告げました。

 

“soar”の超加速でスピードましまし♪なことりのリトルバードは、ついににこっぱち先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこへと…

 

[[ふぎゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅ?!]]

「っ!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

激突しました。

 

コックピットを襲う、この何度味わっても慣れることのない交通事故にあったような激しい衝撃。

 

毎回毎回、“soar”を使う度にぶつかって止まっているからそりゃも~大変ですぅ。

 

ことりはソラ君に“soar”を使ったあとの止まり方を教えてもらっても、結局は何かにぶつかるか加速が終わるかしないと止まることはできなかったんですぅ。

 

そんなこんなで大激突したことりのリトルバードとにこっぱち先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこは、そのままひとかたまりになって峡谷の岩肌へとまたまた激突しちゃいますぅ。

 

「うにゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅゅ!!!!!」

[[みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ふみゅぅ…2回も続けて激突しちゃって、頭がぐわん♪ぐわん♪しますぅ…。

 

ど~せなら騎乗位で頭がぐわん♪ぐわん♪なるくらいに腰を振られてらめぇ~♪の方がいいですぅ…。

 

とか言ってる場合じゃありません!

 

2回もの激しい激突のせいで、目の前のにこっぱち先輩も頭がぐわん♪ぐわん♪してるハズですぅ!

 

さっき慣れないとか言いましたが、ことりは“soar”の練習で何回も何回も何回も何回も何回も何回も、とにかく何回も激突しまくっていたから、激突してからの頭ぐわん♪ぐわん♪状態から復旧するのだけは早くなったんですぅ!

 

ことり♪進化しちゃいました♪

 

てへ♪

 

でもこんなびみょ~な進化はいやですぅ…。

 

もうちょっとこう…って!だから!そ~じゃありません!!!

 

にこっぱち先輩が頭ぐわん♪ぐわん♪状態の今がぶっ倒す最大級のチャンスなんです!!!

 

そんなわけでことりは勢いよく右手に持っていたバスターライフルを放り投げます!

 

そして左腕に取り付けてあるシールドからビームサーベルの柄を一気に引き抜きます!

 

引き抜いたビームサーベルの柄からは、すぐに蛍光グリーンのビーム刃がう"ぃ~ん♪と展開されて攻撃準備は万全ですぅ!

 

ふっふふ~♪

 

復讐するは我にアリ♪ですぅ♪

 

「ちゅん!死に腐れやがれ!!!にこっぱち!!!です!です!ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

全身全霊の気合いを込めて、ことりはリトルバードの右手に持たせてあるビームサーベルを一気に振り下ろします!

 

[[う"ぇぇ…は、吐きそ…って!なんでクソ鳥娘はもう復活してんのよ?!うっ…大声出したらマジで吐きそう…。]]

 

なんかにこっぱち先輩が復活したみたいだけども~遅いですぅ!

 

にこっぱち先輩を葬り去るためにリトルバードが振り下ろしたビームサーベルの一撃は…

 

<<緊急事態につき独自判断での行動を開始します。“ヤサカニノマガタマ”1番から3番、ディフェンシブシフト起動。エネルギーフィールド、緊急展開!>>

 

突如、ことりのリトルバードとにこっぱち先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にことの間に現れた、薄い光の膜のよ~なモノに遮られちゃいました。

 

光の膜を発生させているのは例のクソ忌々しい多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”。

 

あのまんまるビットのうちの3基がちょうど三角形を形作るように連携して、ことりのリトルバードのビームサーベルを防ぎやがっている光の膜を展開させているみたいですぅ。

 

あのまんまるビット…“多目的”オールレンジ兵装だなんてご大層なこと言ってやがるから、連携して防御フィールドの1つや2つくらい使えるとは思ってましたが、このタイミングで使うことないじゃないですか!

 

「防がれたけど!!!でもまだですぅ!!!!!」

 

ことりとにこっぱち先輩を分断するように現れた光の膜は、じゃぱ~ん♪驚異の技術力で開発された厚さ0.01mmのコ○ドームよりもさらにうっす~いですぅ!

 

こんなうっす~い光の膜なんてことりのリトルバードのビームサーベル(ぶっといVre.)で破っちゃいます!!!

 

ふっふっふっ!!!

 

こんなチンケなうっす~い防御フィールドなんてバ○ブちゃんでお○にー中に間違って処女膜をぶち破るよりも簡単ですよ!!!

 

「すずめちゃん!!!ここが決め時です!ビームサーベルの出力をましましにしてください!!!限界まで!一気に!!!」

 

ことりは処女膜を破るために…じゃなくて、この目の前に展開されているうっす~い光の膜を破るために、すずめちゃんにビームサーベルの出力を限界までましまし♪にしてください♪ってお願いします。

 

<了解しました。サーベル出力を限界まで上昇させます。>

 

ことりのお願いに応じたすずめちゃんは、すぐにリトルバードが光の膜をぶち破るために振り下ろしているビームサーベルの出力を上昇させてくれました♪

 

リトルバードが右手に握っているビームサーベルは目に見えてふっと~く♪なってますぅ♪

 

これならこんなチンケな防御フィールドなんて簡単にぶち破れます!!!

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

 

ビームサーベルの出力も全開!!!

 

スラスターも全開ですぅ!!!

 

これで…防御フィールドをぶち破れます!!!!!

 

<<敵機のサーベル出力上昇を確認!緊急展開中のエネルギーフィールドが間もなく突破されます!マスター!>>

 

リトルバードとガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にことの間に展開されたうっす~い光の膜は、出力ましまし♪ビームサーベルの一撃に耐えきれず、とうとうピシッ♪ピシッ♪と音を立てながら全体にひび割れが走り始めました!

 

あと少し!

 

あと少しでことりの勝ちですぅ!!!

 

あと少しでことりはにこっぱち先輩に勝てるんです!!!

 

あと少し!!!

 

あと少しで!!!!!

 

けど…

 

[[ウズメ!ありがと!もう大丈夫よ!ゲ○は気合いで飲み込んだわ!!!にこにー様!大復活よ♪ってなワケで!“ヤサカニノマガタマ”!4番から6番!クソ鳥娘を後ろからぶち抜きなさい!!!]]

 

あと少しは届きませんでした。

 

大激突×2で頭がぐわん♪ぐわん♪状態だったにこっぱち先輩が完全に復活しやがったんですぅ。

 

にこっぱち先輩は復活するとすぐさま行動を開始しやがりました。

 

防御フィールドが破られる直前に機体を後退させて、ビームサーベルの攻撃範囲外へと下がり、防御フィールドを展開していなかった残りのまんまるビットにことりのリトルバードを攻撃するように命じました。

 

<警告。後方よりオールレンジ兵装接近。>

 

「わかってますぅ!!!」

 

まんまるビットはもうリトルバードのすぐ後ろまで迫ってきていますぅ!

 

ここままじゃ後ろからビームを撃たれてはちの巣になっちゃいます!

 

早くこの場所から離脱しなきゃ!

 

でも…離脱して…そこからどう戦うんですか?

 

バスターライフルはビームサーベルを引き抜く時におもいっきり放り投げちゃいました。

 

肝心のバスターライフルがないから、ショートチャージとマシンキャノンのコンボはもう使えません。

 

ってかバスターライフルうんぬんよりも、そもそもまともにダメージを与えらる武装は手元に残っているビームサーベルだけですぅ…。

 

にこっぱち先輩を倒すにはまたビームサーベルの刃が届く距離まで近づかなきゃいけません。

 

それもまんまるビットのオールレンジ攻撃を避けながら…。

 

それはなんかもう難易度ヤベーイ♪です。

 

難易度るなてぃっく♪ですぅ。

 

難易度まにあっく♪ですぅ。

 

難易度へる♪ですぅ。

 

スクフェスで言えば難易度MASTERの☆12ですぅ。

 

しかも親指勢には鬼門のスイングですぅ。

 

そんな難易度ですぅ。

 

ぶっちゃけ小回りが利くようにって普通のウイングガンダムのウイングスラスターに戻したくらいじゃ、まんまるビットの総攻撃を避けながらビームサーベルで攻撃するなんてムリ!ですぅ。

 

それなら…どうすればあの人を…“無冠の女王(ノー・クラウン)”を倒せます?

 

答えは……

 

「セットアップ!!!」

 

もう1度!“soar”で突撃してタマとったる!ですぅ!!!

 

<Are You Ready?>

 

本日3度目のすずめちゃんの“Are You Ready?”の声。

 

ことりは“soar”の準備が完了したことを示すその声を聞き終えて、すぐに“soar”を発動させます!

 

「逝くのです!!!!!!!」

 

“ダン!グッ!ぐわぁー!”のタイミングで発動する3度目の“soar”。

 

これで今回のバトルでは“soar”は打ち止めですぅ…。

 

結局、スラスターや関節を強化したけど安定して“soar”を発動できる回数はたったの3回だけでした。

 

3回以上“soar”を使っちゃうと、機体に負荷がかかりすぎてどこか壊れちゃうんですぅ…。

 

だから今回のバトルでは“soar”はこれで打ち止めなんですぅ。

 

もうことりに切れる札は残されていません。

 

決めなきゃ…。

 

今度こそ!

 

この“soar”で!!!

 

[[また消えた?!(ちょっと待って!私は“アレ”に似た光景をよく知ってるじゃない!アイツがいつもいつも使ってる“アレ”を!)っ!まさかアンタ!それって“soar”?!]]

 

ふん!

 

今さら気づいても遅いですぅ!!!

 

こっちは“soar”を発動させて超加速が始まってます!!!

 

ソラ君とバトルしまくっていて“soar”の対処法の1つや2つにこっぱち先輩が知っていたとしても、今からじゃ間に合いません!!!!!

 

何かをするより早く!

 

突撃をぶちかましてヤりますぅ!!!!!

 

“soar”の超加速のせいで身体に襲いかかってくるヤベーイ♪Gに抗いながら、ことりはリトルバードの右手に握っているビームサーベルを小脇に構えて突撃して行きます!

 

すごいスピードで流れている景色。

 

その景色の終着点。

 

にこっぱち先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこに向かって。

 

ことりは真っ直ぐに突撃して行きます!

 

そして…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

一進一退を続けることりさんとにこちゃんの戦闘。
その戦闘も次回、ついに決着が着く予定でございます。
果たして勝つのは我らがクレイジーリトルバードのことりさんか、大銀河宇宙No.1のにこちゃんか…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのにじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ラーメンがおいしい季節が到来したQooオレンジでございます。
いや、まぁ夏でも春でも秋でも冬でも関係なくラーメンは食べるのですが…。


今回はにこちゃんsideの20回目となります。
にこちゃんとことりさんとのバトルもついに…。
毎度の事ながらグダグダガバガバではございますが、本日もお付き合いいただければ幸いでございますが。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのにじゅう 始まります。

























“ピンチはチャンス”

 

その言葉の通りに南 ことりは絶体絶命のピンチを乗り越えて、私をあと少しで撃墜するところまで追い詰めたわ。

 

南 ことりの逆襲にあっちゃって、今度は逆に私が絶体絶命の大ピンチ。

 

そんな絶体絶命の大ピンチな窮地を救ってくれたのは、私の相棒のサポートAI“ウズメ”の独自判断だったわ。

 

ウズメは緊急事態だと自らで判断し、南 ことりを攻撃するために展開中だった“ヤサカニノマガタマ”を急遽、禍にこの前面へと移動させると防御フィールドを緊急展開し、南 ことりのウイングガンダム・リトルバードが私を切り裂くために振り下ろしたビームサーベルの一撃をギリギリのところで防いでくれたの。

 

けど緊急展開させた防御フィールドにははっきり言ってそこまでの強度は無かったわ。

 

南 ことりもそのことを見抜いて、ビームサーベルの出力を限界まで引き上げて、一気に緊急展開された防御フィールドを破ろうとしてきやがったのよ。

 

目の前で少しずつひび割れていく防御フィールド。

 

でも私だってただ黙って見ていたわけじゃないわよ?

 

南 ことりとの激突&その後の大峡谷の岩肌への激突で揺れに揺れてゲ○吐きそうになっていた状態から、気合いと根性で復活してみせたわ!

 

ちょーっと口の中が酸っぱいような気もしないでもないけど、そんなことは今は無視よ!無視!

 

私はそんなちょーっと酸っぱい口の中を無視しながら、ビームサーベルの攻撃範囲外へと逃れるために機体を後退させたわ。

 

南 ことりがバスターライフルを手放した今、 私の禍にこに対して有効打を与えられる武装はビームサーベルのみ。

 

機体を後退させてビームサーベルの攻撃範囲外へと逃れちゃえば、あとはさっきまでのように遠距離からチクチクと嫌がらせのように削っていけばいいのよ。

 

これで私の勝利は磐石なモノになった…ハズだったわ。

 

ところがぎっちょん。

 

そうは問屋が卸さなかったのよ。

 

“パン!”

 

それはそんなどこかで聞いたこのあるような破裂音と共に起こったの。

 

私が機体を後退させることで目の前から遠ざかっていた南 ことりのウイングガンダム・リトルバードが、一瞬にしてその姿を消しちゃったの。

 

“パン!”という破裂音と一瞬にして消えた機体。

 

私はその現象を知っている。

 

そう。

 

恐らくは誰よりも。

 

「っ!まさかアンタ!それって“soar”?!」

 

破裂音と共に一瞬にして消えた機体。

 

それはあのバカが…“始まりの精霊使い(オリジンエレメンタラー)”の二つ名を持つ鳴神 青空が得意としている高速空間機動戦術“soar(ソア)”だったのよ。

 

私はあのバカとのバトルで“soar”を使われていつもいつも散々な目に会ってるのよね…。

 

こっちが認識できない速度で一気に接近してざっくりとぶった切られる。

 

絶対に避けられない必勝の攻撃で勝利を確信したら、いきなり“soar”を使って離脱されたり…。

 

何度も何度も、何度も何度も何度も何度も。

 

“soar”で…そして連続して“soar”を発動させるあのバカのとっておき“Rrapid acceleration(ラピッド アクセラレーション)”で、私は痛い目に遭ってるのよ。

 

ってかかなり今さらだけど、大崩落の落石から抜け出したのも、さっきいきなり目の前から消えて激突したのも、どっちも“soar”を使ったのね。

 

この前のバトルの時点では南 ことりは“soar”なんて使えなかったハズ…。

 

ってことはたった3日で“soar”を修得したってことか…。

 

全く…よくたった3日で“soar”なんて非常識なマニューバを使えるようになったモンね。

 

“soar”を考案したあのバカが側に居たって言っても、あの鳥娘ははてさてどんだけがんばったことやら…。

 

ふん。

 

クソ忌々しい鳥娘を誉めてやるのはひっじょーに癪にさわるけど、アンタのその努力…認めてヤろうじゃないの。

 

けどね…

 

「“soar”ってわかれば!!!」

 

やりようはいくらでもあるってのよ!!!!!

 

私は南 ことりが“soar”を使ったと認識した直後、すぐに機体の左半身の全てのスラスターを噴かしたわ。

 

とっさのことでほんの少しだけしか移動はできなかったけど、それでも十分!

 

バカそらみたいに連続して“soar”を発動させて変態機動をする“Rrapid acceleration”でも使えない限り、“soar”は基本的には真っ直ぐにしか進めない!

 

南 ことりはビームサーベルを小脇に構えて“soar”を発動させて突撃してきているハズだから、少しだけ機体の軸をずらせば…

 

「っぅぅぅぅ!!!!!!」

[[ちゅぅぅぅぅぅぅぅん!!!!!]]

 

一撃でコックピットを貫かれるのだけは避けられる!!!!!

 

そんな私の思惑通りに、“soar”で突撃してきた南 ことりの一撃は禍にこのコックピットをわずかにそれて、左の脇腹の辺りを抉ったわ。

 

[[うそ?!外れた?!なんで?!どうして?!]]

 

「驚いてる暇はないわよ!!!」

 

必殺の一撃が外れた南 ことりは信じられないといった感じで驚きの声をあげているわ。

 

私は禍にこの両腕を素早く背中に回し、驚きのあまりスキだらけになっちゃっている南 ことりのウイングガンダム・リトルバードを抱きしめるように拘束して…

 

「“ヤサカニノマガタマ”!!!来なさい!!!!!」

 

展開中の“ヤサカニノマガタマ”を全基呼び寄せて、南 ことりのウイングガンダム・リトルバードの背後から照準をつけさせたわ。

 

<<ロックオンアラート。敵オールレンジ兵装にロックオンされました。>>

 

[[ふぇ?!あっ!]]

 

南 ことりは相棒のサポートAIにロックオンされたことを警告されて、ようやく自分が拘束されて“ヤサカニノマガタマ”に狙われているって気付いたみたいね。

 

それほどさっきの“soar”からの突撃に自信があったのね。

 

まぁ…確かにさっきの“soar”からの突撃は判断を一瞬でも迷えば、コックピットをぶち抜かれてこっちがヤられていたでしょうからね。

 

まさに紙一重の勝利ってところかしら?

 

でもまぁ紙一重の勝利でも勝利は勝利よ。

 

「私の勝ちね。」

 

[[………………………………]]

 

サブコンソールを操作して映像付きの通信を繋いで放った私の勝利を告げる一言に、モニターの向こう側に映る南 ことりはただうなだれていたわ。

 

よく見ると南 ことりは下唇を噛んで必死に感情を押し殺そうとしているようだったわ。

 

悔しいんでしょうね。

 

あと少しで勝てたバトルだったんだもん。

 

悔しくて悔しくて仕方ないんでしょうね。

 

「アンタはよく戦ったわ。嫌味でも何でもなく、これは私の素直な感想よ。実際にアンタはあと一息で私を墜とせたんですもの。」

 

あと一息…どこかのタイミングで何かが変わっていたら、私はさっきの“soar”からの突撃でビームサーベルでコックピットを貫かれて墜とされていわ。

 

もし私が何度となく繰り返してきたそらとのバトルの中で、単発の“soar”への対処法を学んでいなかったら。

 

もし私が南 ことりを見下して侮っていたままだったら。

 

もし…もし…もし…。

 

そんな“if(もし)”がひとつでもあったのならば。

 

このバトルでの敗者はきっと私だったわ。

 

[[でも…そのあと一息が届きませんでした…。]]

 

「そうね。そのあと一息が今のアンタと私との差。」

 

“if(もし)”が起こらなかったのは私が積んできた経験のおかげ。

 

この身を対価にして最強の存在へと挑み続けた私の敗北の経験。

 

その経験の差が私を紙一重の勝利へと導いてくれた。

 

[[はい…]]

 

モニターの向こう側の南 ことりは万全の準備を整えて私に挑んで、それでいてあと一息で負けちゃってかなり凹んでるみたいね。

 

でも凹んでる暇はないわよ?

 

もしもアンタが凹んでるままだったら、私はまたアンタにあの言葉を言わなきゃダメになっちゃうわ。

 

「なら次はそのあと一息が届くように、どうすればいいのか考えなさい。ここで止まるようなら、私はまたアンタにあの言葉を言わなきゃダメになるわよ?」

 

“南 ことり。アンタはいらない”

 

って。

 

南 ことりは私の言葉を聞いて、少しだけ苦笑いをそのかわいらしい顔に浮かべると、不意に何かを思い出したようにポツリと呟いたわ。

 

その呟いた一言は…

 

[[止まるんじゃねぇーぞ。ですね。]]

 

赤き星で虐げられていた仲間達を迷いながらも導き続け、その果てに命を落としたとある漢の最期の言葉だったわ。

 

「そう。止まるんじゃねぇーぞ、よ。」

 

南 ことりの呟いた言葉に対して、私はその言葉がネタとして使われまくっていることに少しだけ苦笑いを浮かべながら、同じ言葉を呟いたわ。

 

確かにネタとして使われまくってはいるけど、この言葉は今の南 ことりにはぴったりだったから。

 

そう…ようやく前へと進みだした…羽ばたき始めた南 ことりには、彼の言葉はぴったり。

 

アンタは止まっちゃダメなのよ。

 

[[うん…大丈夫…。私は…ことりは止まりません…。まだまだ止まりません。まだまだ羽ばたき続けます。]]

 

「えぇ。羽ばたき続けなさい。いつかあのバカの隣に届くように。何処までも、何時までも。アンタはもう“トベナイコトリ”じゃないんだから。」

 

「はい!」

 

ふぅ…。

 

色々とあったけど、これにて一件落着…

 

[[うふふふふふ♪あはははははははは♪♪♪]]

 

そう思ったその時。

 

「っ?!」

[[ちゅん?!]]

 

“ヤツ”は現れたわ。

 

災厄を撒き散らすモノ。

 

誰よりもシアワセを願うモノ。

 

誰よりもシアワセを否定するモノ。

 

この世の全てを怨み、この世の全ての不幸を願うモノ。

 

“災厄の魔女”

 

そう。

 

この日。

 

この時。

 

私と南 ことりはあのクソ忌々しいキ○ガイ魔女と出逢ったの…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ヤザワニコさぁんとぉミナミコトリさぁんにわぁお初にお目にかかりぃまぁすぅ♪ワタクシ♪“魔女”と申しますぅ♪ステキなお名前でしょぉ♪ワタクシのためぇにぃ、ワタクシのオトモダチがぁ考えてぇくださいましたのぉ♪ねぇ?ねぇ?とぉぉぉぉぉぉってもぉ♪ステキなお名前でしょぉ♪もぉワタクシ♪すっかりぃ気に入っちゃってまぁすのぉ♪うふふ♪あぁ♪そぉそぉ♪唐突ですがぁワタクシ♪大変、そう♪たぃへぇぇぇん♪おもしろぉおかしぃくぅ、お二人のぉ茶番劇を拝見させてぇいただきましたわぁ♪もぉお腹がよじれてぇネジ切れてぇ、臓物がはみ出してぇしまいそぉうにぃなるぅくらぃにぃ、愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ愉快でぇ!!!笑い死んでぇしまいそぉになるくらぃにぃおもしろぉおかしぃ茶番劇でしたわぁ♪うふふふふふ♪あはははははははは♪♪♪♪]]

 

私と南 ことりとの勝負に決着が着き、全てが丸く収まろうとしたその瞬間。

 

吐き気を催すくらいに甘ったるい話し方をした変なヤツが通信に割り込んで来たの。

 

ソイツは私と南 ことりとの勝負を“茶番劇”って言いやがったわ。

 

ってかコイツ…なんかあきらかにヤバいヤツよね?

 

頭がイッてんじゃないの?

 

[[なんですか?!この人?!]]

 

「さぁ?私に聞かれても困るっての!こんなあきらかにキ○ガイなヤツなんて知らないわよ!」

 

[[あらぁあらぁ♪まぁまぁ♪キ○ガイだなぁんてぇひどいですわぁ♪ワタクシ♪ぜぇんぜぇんキ○ガイなんかでわぁありませんわぁよぉ?]]

 

「ウソね!絶対にキ○ガイだわ!」

[[ウソですぅ!絶対にキ○ガイですぅ!]]

 

[[あらぁ…ワタクシ的にぃわぁ実に理性的にぃ行動しておりまぁすぅのでぇ、キ○ガイでわぁないとぉおもうのぉでぇすぅがぁ…ワタクシ、キ○ガイなのぉでしょぉかぁ?]]

 

ほんと、なんなのよ?!コイツ?!

 

話してるとイライラしてくる!

 

一見、丁寧に話してるように聞こえるけど、あきらかにこっちをバカにしてるのが丸わかりなのよ!

 

「知るか!ボケ!!!ってかイライラするからしゃべるな!!!キ○ガイ女!!!」

 

[[いやぁん♪そんなにぃ怒らぁないでぇくださぁいませぇ♪]]

 

チッ!

 

ほんとイライラする!

 

せっかくいい感じで南 ことりとの1対1の勝負が終わったのに!

 

タイマン勝負の最後の最後でこんなキ○ガイ女に邪魔さ…れ……ちょっと待って…今回のバトル形式はバトルロイヤルじゃないのよ?

 

1対1のシングルバトル形式よ?

 

このバトルフィールドには私と南 ことりしか居ないハズよ?

 

それなのに、なんでこのキ○ガイは私たちの通信に割り込んでこれたの?

 

おかしわよね?

 

絶対に。

 

私がそう思った瞬間。

 

<アラート!高エネルギー反応を感知!マスター!>

<<アラート。高エネルギー反応。>>

 

私の相棒のウズメと、南 ことりの相棒のサポートAIがほぼ同時に高エネルギー反応を感知したわ。

 

私はその声にすぐに反応して周囲をぐるっと見回すと、 私たちの真上から黄色いの大出力ビームが迫ってきているのが見えたの!

 

「南 ことり!退きなさい!!!!!」

 

[[ふぇ?きゃっ?!]]

 

私はとっさに南 ことりのウイングガンダム・リトルバードをおもいっきり突き飛ばして高出力ビームの範囲外へと押し出すと、左腕に取り付けてあるシールド“マフツノヤタカガミ”を真上から迫り来る大出力ビームへと掲げたわ!

 

「ウズメ!!!」

 

そしてウズメの名を叫ぶと…

 

<了解しました!“マフツノヤタカガミ”起動!>

 

頼れる相棒はすぐにビームを吸収するアブソーブシステムを搭載した“マフツノヤタカガミ”を起動させてくれたわ。

 

「災い転じて我が糧となれ!!!“マフツノヤタカガミ”!!!!!」

 

高出力ビームはそのまま私へと降り注いできて、“マフツノヤタカガミ”へと着弾。

 

“マフツノヤタカガミ”は着弾した高出力ビームをごくごくと吸収し始めたの。

 

[[矢澤先輩!]]

 

私に突き飛ばされた南 ことりは、スラスターを何度か細かく噴かして体勢を調えると、高出力ビームが直撃(吸収中♪)している私を心配して私の名前を叫んできたわ。

 

「大丈夫!この程度のビームなら問題なく残らず平らげれるわ!だからアンタはそのまま下がってなさい!」

 

私は南 ことりが私を心配してくれていることを少しだけ嬉しく思いながらも、近寄られると危ないから下がってなさいって返事してあげたの。

 

そんなことをやっていると…

 

[[“アブソーブシステム”…うふふ♪ヤザワニコさぁんわぁずいぶんとぉめずらしぃモノをお持ちですわぁ♪ワタクシ、感動しちゃいます♪ぱちばち♪ですわぁ♪]]

 

たぶんこの高出力ビームをぶっぱなしてやがる張本人が、相変わらず聞いてるとイラついてくる話し方でぱちばち♪とか言ってきやがったわ。

 

ぬわぁぁぁぁにがぁ!ぱちばち♪よ!!!

 

あー!もう!ほんとぉぉぉぉに!イライラする!!!

 

そもそもコイツはなんなのよ?!

 

なんで1対1のバトルに乱入してきてんのよ!

 

1対1のバトルに乱入だなんて、そんなこと聞いたことないしあり得ないってのよ!

 

「うっさい!!!ってかマジでアンタはなんなのよ!!!」

 

私はあり得ない事態&イラつく話し方でいい加減に頭に来ちゃって、思わず大声で正体不明のキ○ガイ女にまるでガンダムSEED DESTINYでシンがキラに言い放ったように、“アンタはなんなのよ!”って言っちゃったわ。

 

キ○ガイ女は私のその言葉に対して…

 

[[自己紹介わぁいたしましたわぁよぉ?ワタクシ、“魔女”と申しますぅ。ってぇ?ほんの数十秒前のぉこともぉお忘れになってぇしまうだなぁんてぇ、ヤザワニコさぁんわぁ痴ほう症ですかぁ?]]

 

って言いやがったのよ!!!

 

痴ほう症?!

 

えっ?痴ほう症ってにこにー様のことかな?

 

あっははー。

 

おもしろいこと言うわねー。なんて言うか!!!

 

「う"ぉい!ゴルゥラァァァァ!!!待てや!ボケ!!!誰が痴ほう症じゃ!だれが!!!」

 

[[矢澤先輩…ことりのことを庇ってごんぶとビームが現在進行形で直撃しちゃってるからちょ~っと心配しちゃったけど、なんかほんとにぜんぜだいじょ~ぶそうですぅ。流石はむにゅ~のじょ~お~ですぅ。]]

 

謎の乱入キ○ガイ女の一言で思わずぶちギレちゃったら、今度はさっきまで心配そうにこっちを見ていた南 ことりがケンカを売ってきやがったわ!

 

信じられる?あのクソ鳥女は私のこと無乳って言いやがったのよ!無乳って!!!

 

「無乳じゃねぇーよ!ちゃんと乳ぐらいあるってのよ!あと無冠よ!無冠!!!無冠の女王!!!」

 

またまた思わず大声で言い返しちゃったじゃない!

 

[[無乳もぉ無冠もぉ、あんまりぃかわりぃありませぇんわぁ♪]]

 

そうした今度は謎の乱入キ○ガイ女まで無乳って言いやがったわ!!!

 

無乳と無冠ってぜんぜん違うでしょーが!

 

おまけに…

 

[[ですぅ。]]

 

南 ことりが乱入キ○ガイ女のコメントにに同意しやがるし!!!

 

[[ミナミコトリさぁんもぉそぉやっぱり思いまぁすわぁよぉねぇ?うふふ♪]]

 

「ぐぬぬぬ!!!アンタら!!!それ以上ヒトの身体的特徴をネタにして弄るんならまとめて首の骨へし折るわよ!!!!!」

 

[[や~ん♪矢澤先輩ったらこわ~い♪]]

 

[[ほんとぉ、怖いですわぁ♪]]

 

あのね?にこにー様ね?無乳だ無乳だって言いやがるクソ鳥娘に乱入キ○ガイ女を大人の女の余裕で華麗にスルーしてやろうって思ってたけど…

 

「かっちーん♪うん。マジでブッコロス!」

 

やっぱ止めた!

 

南 ことりも謎の乱入キ○ガイ女もみんなまとめてブッコロス。

 

私が決意も新たにそう宣言すると…

 

<マスター、余り簡単に挑発に乗らない方が良いかと思いますが?それはともかく、高出力ビームが間もなく終息します。>

 

相棒のサポートAI“ウズメ”がどこか呆れたような感じで絶賛吸収中の高出力ビームがもうすぐ終息するって報告してくれたわ。

 

「うぐ…(電子精霊ならともかく、サポートAIに突っ込まれたし!)…ふん!まぁいいわ!大人の女の余裕で今回は見逃してヤるわ!」

 

[[見た目完全にロリっ子なのに大人の女とかちゃんちゃらおかしいですぅ。]]

 

「うぉい!クソ鳥娘!!!じょーとだ!表出ろやぁ!!!」

 

[[こっちこそじょ~とですぅ♪表に出ろ!ですぅ!って言い返したいとこですが、どうやらことりたちは外に出たくても出れないみたいですよ?]]

 

「は?ナニ言ってんのよ?筐体の開閉ボタンを押せば…アレ?」

 

南 ことりがなんか出たくても出れないとか、わけのわからないことを言うから、私は外に出るために筐体のドアの開閉ボタンを押してみたんだけど……筐体のドアはもうんともすんとも言わなかったわ。

 

バトル中でもトイレや急用ができた場合のために、筐体のドアの開閉ボタンを押せばバトルをリタイアしたことになって外に出れるハズなのに…。

 

ガンプラバトルシミュレーターの筐体は毎日ちゃんと整備させれていて故障なんて今まで1度も聞いたことないわよ?

 

仮に故障だとしても、私の使っている筐体と南 ことりの使っている筐体が同時に故障するなんて、そんな偶然はあり得ないわ。

 

[[あぁ♪そぉそぉ♪言い忘れてぇおりましたがぁ、残念ながぁらぁお二方のぉ筐体の開閉ボタンわぁ、ワタクシがロックさせてぇもらいましたわぁ。]]

 

私が諦めきれずに何度も筐体のドアの開閉ボタンを押していると、例の謎の乱入キ○ガイ女が開閉ボタンはロックしたとか言ってきやがったわ。

 

開閉ボタンをロック?

 

何のために?

 

ってかできんの?そんなこと?

 

[[お二方にわぁすこぉーしぃ、ワタクシの“実験”にぃお付き合いしてぇいただきぃますぅわぁ♪]]

 

開閉ボタンをロックしたとか、にわかには信じられないことを言いやがった乱入キ○ガイ女は、今度は私たちに“実験”に付き合ってもらうとか、またワケのわからないことを言い始めたの。

 

「は?実験?」

 

[[そう♪“実験”、ですわぁ♪それでぇわぁワタクシ、少しばかり“実験”のぉ準備をいたしぃますぅのぉでぇ、その間お二方にわぁ…イリスちゃん♪]]

 

<<はい、マスター。エネミープログラム起動。ハイ・モック、召喚します。>>

 

[[この子たちぃとぉ遊んでいただきますぅわぁ♪♪♪]]

 

そして、乱入キ○ガイ女からの通信に聞いたことのない女の声…たぶん電子精霊の声が新しく聞こえてきたと思ったら、私と南 ことりを取り囲むように、大量のハイ・モックがポップしてきたのよ。

 

謎の乱入キ○ガイ女に開閉ボタンのロックに大量のハイ・モックのポップにと、立て続けに起こる不可思議な現象に私はもうナニがなんだかさっぱり!

 

でも…

 

「ナニがなんだかワケわかんないけど!ヤろうってんなら相手になってやるわ!!!!!」

 

誰が相手だろーと、ナニが相手だろーと、大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤 にこにー様は売られたケンカは言い値で買い取ってやるってのよ!

 

[[にこっぱち先輩にど~かんですぅ♪み~んなまとめて、ことりのおやつにしてやりますぅ!]]

 

ふん!

 

どうやらクソ鳥娘もヤる気マンマンみたいね!

 

ちょっとにこっぱち先輩ってとこに突っ込み入れたいけど、とりあえずは…

 

「行くわよ!クソ鳥娘!!!」

 

謎の乱入キ○ガイ女にお仕置きしてからよ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自称“魔女”とか名乗る痛すぎる謎の乱入キ○ガイ女が呼び出したハイ・モックの集団を相手に、そんなこんなで始まった私と南 ことりとの共同戦線。

 

あの自称“魔女”を名乗るキ○ガイ女はハイ・モックを呼び出すとか真姫的に言えばイミワカンナイ!ことをしやがったから、他にもナニかイミワカンナイ!ことをしやがるかとちょっと警戒していたんだけど…

 

<6時方向より新規敵性体接近。>

 

「りょーかい!うりゃ!!!」

 

ふたを開けてみたらぶっちゃけザコいハイ・モックが群がってくるだけで楽勝だったわ♪

 

それはこのイミワカンナイ!事態に巻き込まれて私と一緒に戦っている南 ことりもおんなじみたいで…

 

<<8時方向に新規敵性体が発生しました。数は6。>>

 

[[や~ん♪ザコいハイ・モックさんばっかり大量に沸いてきてGP(おこづかい)いっぱい稼げちゃいますぅ♪]]

 

やっぱり大量に群がって来ているハイ・モックを相手に、ビームサーベルとシールドに内蔵してあるビームキャノンを使って無双していたわ。

 

ちなみにガンプライブの世界線の南 ことりの代名詞と言えるバスターライフルなんだけど、さっき“soar”で私に突撃して来たときに放り投げて持ってないのよね。

 

南 ことりがバスターライフルを持っていれば、もっと楽にハイ・モックの掃除ができたのに残念だわ。

 

まぁ別にバスターライフルが無くてもこの程度のザコいハイ・モックの集団くらいなら簡単に片付けられるけどね。

 

それにいざとなったら、さっき“マフツノヤタカガミ”で吸収したエネルギーで“クサナギノツルギ”を使って、辺り一面のハイ・モックを凪ぎ払ったったていいんだしね♪

 

ほんと、なんかよくわかんない事態なんだけどにこにー様ったら相変わらず無敵過ぎて楽勝よ♪楽勝♪

 

楽勝過ぎて思わず南 ことりにちょっかいかけちゃいたくなっちゃうわ♪

 

ってなワケでちょーっと南 ことりにケンカでも売り付けてヤろうかしら?

 

「南 ことり!アンタそんな余裕ぶっこいて油断してヤられんじゃないわよ!」

 

[[そのセリフ♪そっくりそのままにこっぱち先輩にお返しします♪]]

 

「はん!ナマイキ言ってくれんじゃない!このにこにー様が余裕ぶっこいて油断してヤられるとでもおもってんの?ないわー。激しくないわー。」

 

[[うわ。なんかその返し方スッゴくムカつきますぅ。流石は無乳の女王様ですぅ♪]]

 

「むにゅ?!ちょっとアンタ!また無乳って言いやがったわね!!!」

 

[[無乳に無乳って言ってナニがダメなんですか?ねー♪すずめちゃん♪]]

 

<<申し訳ございません、ことり様。コメントは差し控えさせていただきます。それと3時方向より盾持ちが2機、通常装備が3機、新たに接近中です。>>

 

[[あれ?]]

 

「ぷっぷっぷっー♪てめぇのサポートAIにコメントは差し控えさせていただきますとか言われてやんの♪クソ鳥娘ったらとーってもみっじめー♪もうびっくりするくらい途方もなくみっじめー♪ねー?ウズメ?アンタもそう思うでしょ?」

 

<申し訳ございませんがコメントは差し控えさせていただきます。あと11時方向より重装型5機接近中です。>

 

「へ?」

 

[[ぷっぷっぷっー♪流石は無乳の平民さんですぅ♪ことりにてめぇのサポートAIさんにコメントは差し控えさせていただきます♪とか言われてやんの♪とか言っておきながら、まったくおんなじこと自分のサポートAIさんに言われてますぅ♪と~ってもこっけ~ですぅ♪もうびっくりするくらい途方もなくこっけーですぅ♪こっけ~過ぎてこけっこっこ~って鳴きたくなるくらいにこっけ~ですぅ♪]]

 

「ぐぬ?!うっ!うっさい!!!ってか無乳の平民ってなによ!何回も言うけど私の二つ名は無乳じゃなくて無冠!あと平民じゃなくて女王!無冠の女王よ!!!」

 

[[んなことど~でもいいですぅ♪]]

 

「どーでもよくない!!!あったまキた!アンタ!表に出なさい!!!そのトサカ引っこ抜いてヤる!!!」

 

[[じょ~と~ですぅ。そっちこそそのツインテ引っこ抜いてヤりますぅ!!!]]

 

ぐぬぬ!

 

かるーくケンカ売ってやろうとか思ったけど止めた!

 

こうなりゃクソ鳥娘のヤツをガチでノシてやるわ!!!

 

とりあえず開閉ボタン押して筐体の外に……出れないの忘れたし。

 

[[うふふ♪戦闘中にぃたのしぃくぅおしゃべりぃだなぁんてぇ、ほぉんとぉにぃお二方わぁ仲がよろしくてぇうらやましぃですわぁ♪]]

 

私と南 ことりが楽しくおしゃべりと言う名の罵り合いをしながら、大量に群がって来やがるハイ・モックを片っ端から片付けていると、例の聞いているとイライラしてくる話し方で自称“魔女”とか名乗る痛すぎる乱入キ○ガイ女が話しかけて来やがったわ。

 

[[でもぉおしゃべりぃわぁおしまいですぅわぁ♪“実験”のぉ準備がととのぉいましたぁのでぇ、お二方にわぁ“恐怖”の底にぃ沈んでぇいただきぃますぅ♪]]

 

恐怖の底?

 

このキ○ガイはナニ言ってんのよ?

 

相変わらずワケのわからないことを言いやがるキ○ガイ女にどんどんとイライラが募っていく私だったんだけど…

 

[[イリスちゃん♪]]

 

イライラは唐突に終わりを迎えたわ。

 

<<MHプログラム起動します。>>

 

キ○ガイ女の電子精霊がナニかを言った瞬間…

 

[[さぁ♪決して抗えぬ恐怖の黒に染まりなさぁいなぁ♪]]

 

私のココロは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

無事に決着したにこちゃんとことりさんのバトルでしたが、丸く収まった所でやっぱり出てきた魔女さん。
次回はことりさんが悪夢にさ迷い…。


次回本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい


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第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近サラダにハマっているQooオレンジでございます。

今回はことりさんが…………。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅう 始まります。






















ことりと矢澤先輩の勝負に決着が着いたその時。

 

その人はやって来ました。

 

自らを“魔女”と名乗ったその人は、色々と真姫ちゃん的イミワカンナイ!ことを立て続けに起こしたあげく、大量のハイ・モックさんを呼び出してことりと矢澤先輩に攻撃してきました。

 

でも真姫ちゃん的イミワカンナイ!事態で呼び出しやがった大量のハイ・モックさんと言っても所詮はハイ・モックさん。

 

ぶっちゃけことりと矢澤先輩の敵じゃありません。

 

ことりと矢澤先輩は軽口の応酬をし合いながら、呼び出された大量のハイ・モックさんを片っ端からお片付けしていきます♪

 

どのくらいのハイ・モックさんをお片付けしたかいい加減に数えるのがめんど~になってきた頃に、自称“魔女”を名乗るキ○ガイさんは再びことりたちに声をかけてきました。

 

“実験”の準備が整ったって。

 

そして…

 

[[さぁ♪決して抗えぬ恐怖の黒に染まりなさぁいなぁ♪]]

 

その言葉と共に、ことりの意識は黒い世界へと沈んで……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……あれ?ここって………ことりのお部屋…だよね?」

 

ん~…なんだろ~?

 

さっきまでおっぱいが極端にぺったんこ♪などこからど~見ても中学生以下にしか見えないロリっ子まっしぐらな黒髪ツインテールのクソ忌々しい先輩とガンプラバトルをしていたような…?

 

でもおっぱいが極端にぺったんこ♪などこからど~見ても中学生以下にしか見えないロリっ子まっしぐらな黒髪ツインテールのクソ忌々しい先輩って誰だろ?

 

そんなあきらかにダメな感じの先輩なんてことりは知らないハズですぅ。

 

それにガンプラバトルってなんだろ?

 

ガンプラ?

 

バトル?

 

むぅ。

 

たぶんガンプラってナニかでバトルするんだろ~けど、そもそもガンプラってなんですか?

 

ことり。

 

ガンプラなんて聞いたこともないですぅ。

 

ガンプラバトルってなんだかとっても大事なことのよ~な気もするんだけど……むぅ。

 

やっぱりよくわかりません。

 

「ちゅん。まぁよくわかんないことなんてど~でもいいですぅ。」

 

そんなことより学校ですぅ♪

 

学校に行けばみんなが待ってますぅ♪

 

ことりはどこか靄のかかったようなぼーっとする頭を軽く振って、お布団をはがしてベットからおります。

 

向かうのはお風呂場さんです♪

 

寝ぐせがスッゴいことになってるから、直すついでに軽くシャワーを浴びちゃいます♪

 

誰もいないおうちの中をパジャマ姿でてくてくと歩いてお風呂場に着いたことりは、脱衣場でパジャマと下着を脱いじゃいます。

 

ブラをつけている時は、寄せて上げてサイズ以上の見た目を維持しているけど、裸になるとやっぱりちょっとおっぱいのサイズが物足りなく感じちゃいます。

 

揉めば大きくなるってネットではまことしやかに言われてるけど…ほんとかな?

 

お○にーするときに一生懸命もみもみしてるけど、あんまり大きくはなんないですぅ。

 

まぁ今のおっぱいの大きさでも、海未ちゃんや凛ちゃん。

 

あとあのクソ忌々しい無乳の平民な先輩(さっきも思ったけど誰だろ?)よりはマシなサイズだから、そこまで気にしなくてもいいのかもしれませんけど……それでもやっぱりもうちょっとおっぱい欲しいですぅ。

 

ことりはパジャマも下着も脱いで、鏡に写る裸になった自分のおっぱいをなんとなくもみもみと揉みながらそんなことを考えちゃいました。

 

ここでおっぱいもみもみしながら乳首さんをきゅっ♪としちゃって、おまたのお豆さんの皮を剥いてクリクリしちゃうと、本気でお○にーしたくなっちゃうんだよねー。

 

朝っぱらからシャワー浴びる前にお○にーとか、ことりはどこかの上級お○にすとの海未ちゃんじゃないんだからやりませんけどね。

 

お○にーは1日に1回♪

 

夜、寝る前ですぅ♪

 

おかずは…うふふ♪

 

ひ♪み♪つ♪ですぅ♪

 

ことりは今夜の夜のお楽しみタイムのことを考えながら、おっぱいをもみもみする手を止めて浴室のドアを開けます。

 

少し冷たい浴室の床を歩いて、シャワーの元へとたどり着くと、シャワーヘッドを手に取ってシャワーが身体に当たらないように下へ向け、もう片方の手でシャワーの…なんて言うのかな?

 

ほら。

 

アレですぅ。

 

アレ。

 

ひねるとシャワーから水とかお湯が出てくるアレ。

 

ことり。名前がわかんないですぅ。

 

とにかくアレをひねって、シャワーを出します。

 

シャワーって出始めはどうしても冷たい水が出ちゃうんだよね。

 

だから身体に当たらないようにシャワーヘッドを手に取って下に向けたんですぅ♪

 

シャワーから出てくる水がだんだんと温かいお湯になってきたら、ことりは肩の辺りへとそのお湯をかけますぅ♪

 

温かいお湯は肩の辺りから肌を通って下へと流れ落ちていきますぅ。

 

温かいお湯が身体の表面を流れ落ちていって、少しずつ身体が暖まってくると、ことりはなんだかまた眠くなってきちゃいます…。

 

お風呂で寝ちゃうのはダメですぅ。とか思いながら、眠気を我慢して手早く身体を、そして髪を洗っちゃいます。

 

さっきまでまた眠くなっちゃってたけど、それも髪を洗う頃にはすっかりどこかにいっちゃってました♪

 

うん♪

 

眠気すっきり♪

 

今日も1日がんばルビィ♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰もいないいつも通りの朝の食卓で、ひとりぼっちで寂しい朝ごはんをモグモグと食べ終えたことりは、制服に着替えてカバンを持って学校へと向かいます。

 

おうちではいつもひとりぼっちなことりだけど、学校に行けばみんなが一緒ですぅ。

 

そう…学校に行けばみんなが…

 

「あれ?おかしいな…なんで誰もいないんだろ?」

 

学校に行けばみんなが待ってる。

 

そう思って教室のドアを開けたことりを待っていたのは、いつも通りの賑やかな教室…ではなく、誰もいない、伽藍堂とした寂しい寂しい教室でした。

 

ちょっと早く来すぎちゃったのかな?

 

そう思ってことりは教室の入り口のそばにかけられている時計へと目を向けます。

 

時刻は午前8時30分。

 

う~ん…別に早すぎって程じゃないよね?

 

いつもならとっくにみんな教室に来てる頃ですぅ。

 

あ♪もしかしてみんなお寝坊さんしちゃったのかな♪

 

うん♪

 

きっとそうですぅ♪

 

穂乃果ちゃんも海未ちゃんもソラ君♪

 

ヒデコちゃん♪フミコちゃん♪ミカちゃん♪の神モブ“ヒフミトリオ”の3人も♪

 

その他大勢のクラスメイトのみんなも♪

 

先生も♪

 

み~んなお寝坊さんで遅刻ですぅ♪

 

そう思いながら、ことりはひとりぼっちの教室で、ひとりぼっちでみんなが来てくれるのをただ待ちます。

 

ひとりぼっちの教室にはチクタクチクタクと、時計の針が時を刻む音だけが響きます。

 

ことりはそんな時計の針が時を刻む音を聴きながら目を閉じて、ただただじっとみんなが来てくれるのを待ちます。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ誰も来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ穂乃果ちゃんは来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ海未ちゃんは来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだソラ君は来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ誰も来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ誰も来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

どれくらいの時間、ことりは時計の針が進む音をひとりぼっちで聴いていたんでしょうか。

 

いくら待っても、教室には誰も来てくれません。

 

改めて見上げた時計の針は、もうお昼を過ぎようとしていました。

 

むぅ。

 

お昼を過ぎても誰も来ないとか、みんなお寝坊さんにも程があります。

 

うん。

 

こうなったらことりがみんなを起こしに行っちゃいますよ♪

 

そうと決まればLet'sら♪ごー♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことりはひとりぼっちの教室を抜け出して、町へと…ことりの大好きなみんなが暮らす音ノ木坂の町へと向かいました。

 

誰もいない商店街を抜けて、誰もいない街角を曲がって、やって来たのは穂乃果ちゃんのおうち♪

 

音ノ木坂の町にずっ~っと昔からある老舗の和菓子屋さん“穂むら”。

 

ことりの大好き穂乃果ちゃんのおうちですぅ。

 

あのね♪みんなは知ってるかな?

 

“穂むら”のおまんじゅう“ほむまん”はと~ってもおいしいんだよ♪

 

ほっぺたが落ちちゃうくらいにおいしいんですぅ♪

 

ことり。

 

ひとりぼっちの教室でお昼ご飯を食べるのイヤだったから、まだお昼ご飯食べてないんですぅ。

 

だからお腹ペコペコ♪

 

お昼まで寝ているお寝坊さんな穂乃果ちゃんを起こすついでにほむまん食べちゃお♪

 

ことりはさっそく“穂むら”のドアをがらがらと引いて、お店の中へと入っちゃいます♪

 

お店の中に入ると、いつもはおばさまが…穂乃果ちゃんのお母さんがカウンターで売り物のお菓子をつまみ食いしながらことりのことを出迎えてくれるんだけど…この日はおばさまは居ませんでした。

 

おばさま…店番を放り出してどこに行っちゃったのかな?

 

まぁいいや。

 

ことりはおばさまが居ないことをちょっと不思議に思ったけど、気にしないことにして穂乃果ちゃんのお部屋へと向かいます。

 

階段を登って二つ目のドア。

 

そこが穂乃果ちゃんのお部屋です。

 

トントントン♪

 

階段をリズミカルに登って、ことりは穂乃果ちゃんのお部屋の前までやって来ました。

 

そして…

 

「ほ~のかちゃん♪もうお昼だよ?起きないといたずらしちゃうよ♪」

 

ドアを引いてお部屋の中へと入っちゃいます。

 

でも…

 

「穂乃果ちゃんが…居ない?」

 

そこには穂乃果ちゃんは居ませんでした。

 

「おかしいなぁ…穂乃果ちゃん…どこに行ったんだろ?」

 

まぁいいや。

 

穂乃果ちゃんが居ないなら、次は海未ちゃんのとこに行こっと♪

 

ことりは穂乃果ちゃんの居ない穂乃果ちゃんのお部屋をあとにして、また誰も居ない町へと向かいます。

 

今度は海未ちゃんのおうちですぅ♪

 

ふふ♪

 

いつもは絶対にお寝坊さんなんてしない海未ちゃんを起こしに行けちゃうなんてもうびっくりだよね♪

 

海未ちゃん。

 

きっと昨日の夜、遅くまで1人で激しいお○にーとかしちゃって、へとへとになって起きられなかったんだよ♪

 

海未ちゃんったらほ~んと、信じられないくらいに上級お○にすとさんだよね♪

 

お○にーしながら眠っちゃったんなら、きっと海未ちゃんは裸のままでベッドに居るんだろうなぁ…♪

 

写真♪

 

撮っちゃお♪

 

ことりは海未ちゃんの恥ずかし写真を撮れると思ったら、なんだか嬉しくなっちゃいました。

 

嬉しくなっちゃったから、ことりは誰も居ない町をひとりぼっちでスキップしながら海未ちゃんのおうちへと向かいます。

 

誰も居ない町を抜けて、誰も居ない住宅街へと向かいます。

 

見えてきたのは大きな道場が2つも併設された大きな日本家屋。

 

大好きな海未ちゃんのおうちです。

 

ことりは海未ちゃんのおうちの大きな門の扉を開けて、お庭を抜けて海未ちゃんのおうちの本宅へと向かいます♪

 

勝手知ったる海未ちゃんのおうち。

 

ことりは海未ちゃんのお部屋を目指してどんどん進んで行きます。

 

普段は沢山の門下生さんたちが騒がしく日本舞踊や武術の稽古をしている海未ちゃんのおうち。

 

でもこの日は不思議と誰も居ませんでした。

 

きっと今日はみんなおうちでお寝坊さんしてるんです。

 

そうに決まってます。

 

ことりはそんなことを考えながら、目的地の海未ちゃんのお部屋とたどり着きました。

 

障子を開けて海未ちゃんのお部屋の中へと入ると…

 

「誰も…居ません。」

 

海未ちゃんは居ませんでした。

 

まぁいいや。

 

穂乃果ちゃんも海未ちゃんも居ないなら、次はソラ君のとこに行こ。

 

ことりは誰も居ない海未ちゃんのおうちをあとにします。

 

次に向かうのは大好きなソラ君のおうちです。

 

ソラ君のおうちは海未ちゃんのおうちのすぐ近くなんですよ♪

 

ぶっちゃけお向さんですぅ。

 

スキップで10秒もかかりません♪

 

ことりはソラ君のおうちへとドアを開けて中へと入っちゃいます。

 

階段を登って、この前はじめて入ったばかりのソラ君のお部屋へと向かいます。

 

お部屋のドアを開けるとそこには……

 

「ソラ君も居ません…。」

 

誰も居ませんでした。

 

そう。

 

誰も居ない。

 

さっきから…ううん。

 

朝から。

 

この町には…音ノ木坂には誰も居ない。

 

誰も…誰も…誰も…。

 

いつも“おはよう”ってあいさつしてくれるお隣のおじいさんも。

 

いつもおいしいパンを焼くために早起きしているパン屋さんも。

 

楽しそうに小学校へと向かう子供たちも。

 

忙しそうに駅へと向かうサラリーマンのみなさんも。

 

誰も居ない。

 

大好きな穂乃果ちゃんも居ない。

 

大好きな海未ちゃんも居ない。

 

大好きなソラ君も居ない。

 

誰も…誰も…誰も…。

 

誰も居ない。

 

ことりは…ことりは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとりぼっち。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ……あっ……うぅ……うぅぅ………」

 

“ひとりぼっち”

 

誰も居ない町に1人だけ取り残させれことに気づいちゃったことりは、心の奥底から溢れ出る黒い感情を押させることはできませんでした。

 

「うぅ…うぁ…や…イヤ……イヤ…イヤ…イ……ヤ…だ…!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!!!」

 

“ひとりぼっち”

 

それはことりがこの世界で1番キライなモノ。

 

「ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!!!!!!」

 

“ひとりぼっち”

 

それはことりがこの世界で1番怖いモノ。

 

あの頃のように…ずっと昔、穂乃果ちゃんがことりのお友だちになってくれる前のように…ぽつんと“ひとりぼっち”になっちゃったことりは、誰も居ない寂しい町でただひたすら“ひとりぼっち”の恐怖に怯えて泣き叫びます。

 

「ねぇ!どこ!穂乃果ちゃん!!!ねぇ!どこ!海未ちゃん!!!ねぇ!どこ!ソラ君!!!ねぇ!どこ!花陽ちゃん!!!ねぇ!どこ!真姫ちゃん!!!ねぇ!どこ!凛ちゃん!!!ねぇ!どこ!お母さん!!!ねぇ!どこ!お父さん!!!ねぇ!どこ!みんな!!!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!どこに居るの!!!!!どうしてことりをひとりにするの!!!みんな!!!どこ!!!お願いだからことりをひとりにしないで!!!もうひとりはイヤなの!!!ひとりはイヤなの!!!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!!!もう……ひとりは……イヤぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『うっふふ♪“ひとりぼっち”がおイヤならぁ…心を閉ざしてナニも考えなければいいのですわぁ♪』

 

イヤなら…ナニも…考えない…?

 

『そぉ♪ナニも考えず、ただただ眠るよぉにぃ堕ちればいいのですわぁ♪』

 

ナニも…考えないで…ただ…ただ眠るるように…堕ちる…?

 

『そぉ♪身も心も…全てを“黒”へと委ねて、ただただ…』

 

身も心も…全てを“黒”へと…この奥底から溢れ出る“黒”へと委ねて…

 

『そぉすればぁ……イヤなことわぁ無くなりますわぁ♪』

 

イヤなこと…ひとりぼっちじゃなくなる……ひとりぼっちでも平気になる……

 

『さぁ♪委ねなさぁいなぁ♪原初の恐怖たる“黒”の感情へと♪』

 

“黒”へと…委ねる………委ねて………堕ちる………堕ちれば……もう……ことりは………………

 

[[ゴルゥラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!目ぇぇぇぇぇぇぇ!!!覚ませぇぇぇぇぇぇぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!こぉんのぉぉぉぉぉ!!!!!!プッツンクソ鳥娘ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甘く甘く、どこまでも甘く。

 

蕩けちゃうくらい甘い囁く声に導かれて、全てを“黒”へと委ねて堕ちようとしたその時。

 

「っ!」

 

突然聞こえたのは大きな声。

 

[[ゴルゥラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!聞いてんのかァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!クソ鳥娘ぇぇぇぇ!!!!!!起きろゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ボケェェェェェェェェェェ!!!!!!歯ぁぁ食いしばれぇぇぇぇ!!!!!クソな悪夢なんかに負けんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

それは大好きな穂乃果ちゃんの声でも、大好きな海未ちゃんの声でも、大好きなソラ君の声でもありませんでした。

 

その声は…

 

[[目を開けろ!!!!!前を向け!!!!!!抗え!!!!!!気合い入れろ!!!!!!!根性みせろ!!!!!!!!!]]

 

その声は…

 

[[戻って来い!!!!!!!!南……ことりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!]]

 

その声は……

 

「や………」

 

“無冠の女王”

 

「ざ………」

 

孤独に耐えながらひとりぼっちで戦い続けてきた強い人。

 

「わ……せん…ぱ……い?」

 

矢澤 にこ。

 

「やざわ…先輩?」

 

クソ忌々しい無乳の平民なにっこぱち先輩の声でした。

 

<<ミナミコトリ様へ展開中のMHプログラム、完全に抵抗(レジスト)されました。>>

 

[[あらぁ?ヤザワニコさぁんならぁ抵抗(レジスト)するとわぁ思ってぇましたぁがぁ、まさかぁミナミコトリさぁんまでぇ抵抗(レジスト)するだぁなぁんてぇ…うっふふ♪ちょぉーっと予想外でしたわぁ♪残念♪ですわぁねぇ♪]]

 

[[黙んなさい!!!クソキ○ガイ!!!アンタ!!!よくも!!!!!]]

 

[[あらぁ♪あらぁ♪こわい♪こわい♪]]

 

「矢澤…先輩?あの…何が…?」

 

[[コイツ!なんか知らないけど私たちにおかしなことしやがったのよ!それで嫌がらせのように悪夢を見せて!あー!クソ!!!人の1番イヤ夢をアップグレードさせて見せやがって!!!パパだけじゃなくママやこころ、ここあに虎太朗…おまけにそらのバカに穂乃果や海未たちまで…私の大切な人たちがみんな死んでる夢だなんて…あんなモノ…よくも私に見せやがったわね!!!!!思い出しただけではらわたが煮えくり返るってのよ!!!]]

 

悪夢…?

 

あっ…!

 

それじゃ…さっきまでの誰も居ない音ノ木坂の町は…全部…夢?

 

そっか…夢だったんだ…そっか……夢か…。

 

夢で…良かった……。

 

[[ゴルゥラァァァァァァ!!!!ボケ鳥娘ぇぇぇぇ!!!ぼさっとしてないで構えなさい!!!舐めた真似してくれやがったこのクソキ○ガイ女をぶっ殺すわよ!!!]]

 

「ちゅん!ぶっちゃけまだよくわかってないけどとりあえずりょ~かいですぅ!」

 

ぶっちゃけナニがどうなってるのかことりにはイマイチ理解できません。

 

理解はできないけど…さっきの“ひとりぼっち”の怖い夢?はあのキ○ガイさんが見せたモノ…なんだよね?

 

うん。

 

矢澤先輩の言う通り、キ○ガイさんはぶっ殺しておいたほうがいいっぽいですぅ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[うっふふ♪お二方程度でぇワタクシをぶっ殺すぅなんてぇ到底無理だぁとぉわぁおもいますぅがぁ♪“実験”にぃお付き合ぃいただきましたぁのぉでぇ、少々遊びにぃお付き合いしてぇ差し上げますぅわぁ♪さぁ♪ヤザワニコさぁん♪ミナミコトリさぁん♪あーそーびぃーましょ♪なーんてぇ♪うふふふふふふ♪あはははははははははははははは♪♪♪♪♪]]

 

[[黙んなさいって言ったわよね!!!ってか黙んないなら強制的に黙らせてやるわ!!!“ヤサカニノマガタマ”!!!全基射出!!!]]

 

<<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”、全基射出…展開完了。>>

 

[[オフェンシブシフト!全基!攻撃開始!!!]]

 

ナニが何だかイマイチわからないまま始まったキ○ガイさんとの戦闘。

 

初手は矢澤先輩のオールレンジ攻撃でした。

 

矢澤先輩はまんまるビット…多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を射出すると、怒りに任せてキ○ガイさんへと攻撃を仕掛けます。

 

ことりはそんなまんまるビットに追従する形で、リトルバードのスラスターを噴かして空を駆け抜けます。

 

手持ちの武装はビームサーベルとシールドに内蔵してあるビームキャノン。

 

あとはマシンキャノンとバルカン。

 

大好きなバスターライフルはさっき放り投げちゃったから手元にありません。

 

だからことりはとりあえずはシールドに内蔵してあるビームキャノンをキ○ガイさんの操る機体…肩から歪(いびつ)な長い腕の生えた4本腕の真っ黒なハイ・モックさんへと放ちます。

 

矢澤先輩のまんまるビットから放たれるビームと、リトルバードのシールド内蔵ビームキャノンから放たれたビームは、キ○ガイさんの操る4本腕のハイ・モックさんへと向かって行って…

 

[[あはぁん♪そぉんなぁザコい攻撃なぁんてぇ、わざぁわざぁ避けることもぉありませぇんわぁ♪イリスちゃん♪]]

 

<<了解です、マスター。エネルギーフィールドを展開します>>

 

着弾する寸前に現れた光のヴェールに阻まれて霧散しちゃいました。

 

[[チッ!防御フィールドなんてハイ・モックベースのクセに生意気な!!!]]

 

矢澤先輩は舌打ちをしながらも、まんまるビットに続けざまにビームを撃ち出させ続けてますぅ。

 

ことりも負けじとシールド内蔵ビームキャノンを放ち続けますが、やっぱり光のヴェールに阻まれて攻撃は4本腕の真っ黒ハイ・モックさんへは届きません。

 

バスターライフルのフルチャージなら通りそうなんだけどなぁ…。

 

[[その程度の威力でわぁいくらやってぇもぉムダぁですわぁ♪]]

 

むぅ。

 

いちいち煽ってきやがって頭に来ますぅ。

 

キ○ガイさんに言われなくても、そんなことはわかってますぅ。

 

こうなったらバスターライフルを探して…とかことりが思っていると…

 

[[ならもっとガチの威力をお見舞いしてやるわ!!!南 ことり!キツい一撃をあのクソキ○ガイにぶちかましてヤるから、ちょっと時間を稼ぎなさい!]]

 

矢澤先輩がことりにそう言ってきました。

 

キツい一撃って…アレかな?

 

この前のバトルで花陽ちゃんのジム・カーバンクルを一撃で消し飛ばした砲撃。

 

うん。

 

アレならキ○ガイさんの4本腕の真っ黒ハイ・モックさんが展開している防御フィールドをぶち抜けるかもしれません。

 

そうと決まれば…

 

「ちゅん!ことりにおまかせ!ですぅ!」

 

ことりは矢澤先輩の砲撃の準備が整うまで時間稼ぎですぅ!

 

ことりはリトルバードの背中のウイングスラスターを大きく羽ばたかせると、ビームサーベルを展開させながら一気に加速してキ○ガイさんの4本腕真っ黒ハイ・モックさんへと突撃します!

 

そして加速したスピードそのままに、すれ違い様にキ○ガイさんの4本腕真っ黒ハイ・モックさんへと右手のビームサーベルを振り抜きます!

 

すれ違い様に振り抜いたビームサーベルは防御フィールドに阻まれてバチバチとスパークしちゃって、やっぱり攻撃を通すことはできませんでした。

 

でもことりは諦めません♪

 

加速したスピードを殺さないように機体をやや大きく旋回させて、もう一度大きくウイングスラスターを羽ばたかせます!

 

さっきの加速よりもさらに増したスピードで、ことりはもう一度ビームサーベルを構えて突撃します!

 

[[何度ぉやってぇもぉムダですわぁ♪ランクC程度のぉ攻撃力しか出せなぃそのぉビームサーベルでわぁ、ワタクシのモック・エクスペリメントのぉエネルギーフィールドわぁ抜けませぇんわぁ♪]]

 

「そんなこと!わかってますぅ!!!わかってるけど!!!」

 

矢澤先輩の砲撃が少しでも通りやすくなるように、ちょっとだけでも削るんです!

 

情けないけどバスターライフルのないことりとリトルバードじゃキ○ガイさんの4本腕真っ黒ハイ・モックさんの防御フィールドを突破することはできません。

 

それでもできることはあるんです!

 

何度だって削ってやります!!!

 

何度でも!

 

何度でも!!

 

何度でも!!!

 

ことりは繰り返しすれ違い様に防御フィールドへとビームサーベルで攻撃を加えます。

 

ムダかもしれないけど、それでも何度でも何度でも。

 

諦めずに羽ばたき続けます。

 

そうしてるうちに…

 

「(あれ?あそこ…防御フィールドの色が少し薄くなってる?)」

 

ことりは防御フィールドの一部分が少しだけ色が薄くなっていることに気づきました。

 

それは何度も繰り返しビームサーベルで攻撃を加えていた場所。

 

通らないはずの攻撃。

 

でもその攻撃は確実に防御フィールドを削っていたみたいです。

 

[[チャージ完了!待たせたわね!南 ことり!!!一発きっついのぶっぱなすから下がんなさい!!!]]

 

そうこうしているうちに、矢澤先輩の砲撃の準備が整ったみたいです。

 

矢澤先輩は砲撃の準備が完了したと、ことりに通信を送ってくれました。

 

[[今度わぁヤザワニコさぁんですぅかぁ?Sランク以上のぉ攻撃でぇなければぁこちらのぉエネルギーフィールドわぁ抜けませぇんわぁよぉ?いわゆるぅ…“ムダ”っと言うヤツぅですわぁ♪]]

 

高エネルギー反応を発しながら、右脇に抱えるように構えた長い砲身。

 

キ○ガイさんはそんな矢澤先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこへ、4本腕の真っ黒ハイ・モックさんの頭部を向けて、“ムダ”と言い放ちました。

 

キ○ガイさんの言う通り、あの防御フィールドが万全ならムダかもしれません。

 

でも…

 

「すずめちゃん!矢澤先輩に防御フィールドのデータを送ってください!」

 

<了解しました。データを転送を開始します。>

 

ことりの突撃で防御フィールドがちょっとだけ薄くなってるかもしれません!

 

[[ならSランク以上の一撃をお見舞いしてやるってのよ!!!]]

 

「矢澤先輩!“あそこ”を狙ってください!!!」

 

[[“あそこ”?!]]

 

<<ミナミコトリ様よりデータが転送されて来ました。メインモニターにリンクします。>>

 

[[っ!はは!南 ことり!アンタ!時間稼ぎ以上にいい仕事したじゃない!いいわ!あとは私がきっちり仕留めてやるわ!!!“ヤサカニノマガタマ”!全基!ブーステッドシフト!!!]]

 

<<増幅フィールド形成。>>

 

[[“クサナギノツルギ”!全力!全開で!クソキ○ガイを…ぶ!ち!ぬ!っけぇぇぇぇ!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

魔女さん驚異の謎技術で夢の世界をさ迷ったことりさんでしたが、にこちゃんのお陰で無事に復帰できました。
次回はことりさんと同じように魔女さん驚異の謎技術で夢の世界をさ迷ったにこちゃんのお話になります。
ことりさんが恐れたのは“ひとりぼっち”
にこちゃんが恐れるのは…?

いよいよ第7話も大詰めとなって参りました。
今回のお話ではいつも散々暴れている魔女さんもちょっと酷い目(笑)に合う予定でございます。
魔女さん…せっかく本気を出したのに…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのにじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

久しぶりにガンプラ(ジムスナⅡ)を作っていたらスナイパーライフルの先端を思いっきり折ってしまったQooオレンジでございます。
ヤっちまったぜ。


今回はにこちゃんsideの21回目となります。
魔女さんの実験によりにこちゃんが見た悪夢とは…。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのにじゅういち 始まります。
























くらい。

 

くらい。

 

ただひたすらにくらい。

 

くらくてくらくて、どこまでもくらくて。

 

どうしてこんなにくらいの?

 

そもそもわたしはどうしてこんなにくらいばしょにいるの?

 

わたしはさっきまでたたかっていたはずじゃ…?

 

ん?

 

たたかう?

 

あれ?

 

わたし…どうしてるたたかっていたんだっ

け?

 

だれとたたかっていたんだっけ?

 

なにとたたかっていたんだっけ?

 

わかない…。

 

おもいだせない…。

 

ナニも…。

 

ってかそもそもここはどこなの?

 

このくらいばしょはどこ?

 

ここは…ここは……

 

「っ…まぶ…しい……」

 

私がどこまでもくらくくらく、気が滅入るような場所で自問自答を続けていると、急に視界が拓けてまぶしい光が目に飛び込んできたわ。

 

しばらくはまぶしくて周りの様子が把握できなかったけど、少し待って飛び込んできた光のまぶしさに目がなれて来ると、次第にここが何処なのかハッキリとわかったの。

 

私が居たのは見慣れた商店街。

 

音ノ木坂商店街。

 

いつも私が買い物に来ている場所。

 

小さな頃から見慣れた、そして通いなれた近所の商店街。

 

でも見慣れたはずのその商店街は、いつもとは違った有り様だったわ。

 

崩れ落ちた建物。

 

ナニかが焼ける不快な臭い。

 

レンガが敷き詰められている道に広がる赤黒い染み。

 

誰かが泣き叫ぶ声。

 

誰かが誰かを呼ぶ悲痛な声。

 

苦しげに助けを呼ぶ誰かの声。

 

見慣れたはずの商店街。

 

けでその見慣れたはずの商店街は…阿鼻叫喚の地獄絵図へと豹変していたわ。

 

「ナニよ…コレ……。」

 

私は見慣れたこの商店街で一体ナニが起こったのか、これっぽっちも理解できなかったわ。

 

辺り一面に広がるのは濃厚な死の光景。

 

さっきから鼻をくすぐるこの不快な臭いは…ヒトの焼ける臭い。

 

きれいに敷き詰められているレンガに広がっているこの赤黒いモノは…きっと誰かの血。

 

イタイ、イタイと泣き叫ぶ声は、建物に押し潰されて命の炎が少しずつ消えて行っている小さな子供の声。

 

その側で必死に誰かの名前を呼ぶのは、死にゆく我が子を助けようと必死になって瓦礫をかき分ける誰かのお母さんの声。

 

私は走り出す。

 

この目の前の光景から逃げるために。

 

この目の前の…死の光景から逃げるために。

 

走る。

 

走る。

 

走る。

 

ヒトの焼ける臭いから逃げるために。

 

走る。

 

走る。

 

走る。

 

ヒトの押し潰される音から逃げるために。

 

走る。

 

走る。

 

走る。

 

大切な人たちの無事を確かめるために。

 

私は走る。

 

家族を。

 

愛する人を。

 

友達を。

 

仲間を。

 

みんなを探すために。

 

全力で走る。

 

走る。

 

走る。

 

走る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

走って走って、ただひたすらに変わり果てた音ノ木坂の街を走って。

 

私がたどり着いたのは商店街と同じように崩れ落ちた学校…音ノ木坂学院だったわ。

 

私が無惨に崩れ落ちた校舎を呆然と見つめていると、不意に視界の端に無事な建物があることに気付いたの。

 

視界の端に写った無事な建物…それは音ノ木坂学院の体育館。

 

私は熱にうなされるようにふらふらとした足取りで、まるでナニかに導かれるように無事な体育館へと歩いて行ったわ。

 

途中、地面に転がる消炭のように真っ黒なヒトのカタチをしたナニかにつまずいて何度も転びそうになりながらも、なんとか体育館へたどり着いた私は、重い重い体育館のトビラを開いて中へと入ったの。

 

トビラの向こう側にあったのは、いつもの見慣れた体育館…ではなく、床に所せましと置かれた白いシーツがかけられたナニかだったわ。

 

なんだろう?

 

私はそう思って、白いシーツがかけられたナニかへとゆっくりと近づいて…

 

「えっ…?」

 

そっと白いシーツをめくると、そこにあったのは私の大事な大事な末の弟、矢澤 虎太朗だったわ。

 

床に横たわる虎太朗の身体のあちこちには穴が開き、どす黒い液体がドロドロと流れていて…

 

「なん…で……」

 

一目見て床に横たわる虎太朗はもう生きてはいない。

 

そう理解できたわ。

 

「こた…ろー…?ねぇ…こたろう…?」

 

そっとその小さな頬に手を当てると、その頬には子供特有の温かさはもうなくて…まるで氷のように冷たくなっていて…。

 

冷たくなった虎太朗をそっと撫でながら、私は私の大事な弟がもうこの世にはいない事を感じてしまったの。

 

“死”

 

それを理解した瞬間、吐き気が込み上げてきて思わずその場で戻しそうになったけど、ここで戻したら虎太朗にかかっちゃう。

 

そう思い、私はなんとか吐き気を堪(こら)えて立ち上がったわ。

 

でも…胃の底から込み上げてくる吐き気はなんとか耐えれたけど、瞳の奥から溢れ出る涙は耐えることはできなかったの。

 

私の両の瞳からは止めどなく涙が溢れ出て、自然と床に水溜まりを作っていたわ。

 

そんなとき、どこからともなく一陣の風が体育館の中へと吹き込んできたの。

 

その風は体育館の床に所せましと敷き詰めるように置かれていた白いシーツを一斉に吹き飛ばしていって…。

 

「ぅぁ…ぁ……ぁぁ…」

 

白いシーツがなくなった体育館の床。

 

そこにあったのは見渡す限りの死体。

 

それも全て私のよく知る人たちの死体。

 

ママ。

 

こころ。

 

ここあ。

 

絵里、希、穂乃果、海未、花陽、真姫、凛。

 

学校のみんな。

 

商店街のみんな。

 

私のよく知るみんな。

 

私のよく知る沢山の人たち。

 

そんなみんなの死体。

 

穴が開いたり、首がおかしな方向に曲がっていたり、手足がなかったり…。

 

「ぁ…ぁ…………」

 

体育館にところせましと敷き詰められた死体。

 

私はその光景に耐えきれずに体育館の外へ走り出そうとして…

 

「きゃっ?!」

 

ナニかにつまずいて転んでしまったわ。

 

「いたい…」

 

痛い。

 

痛いってことはこれは夢じゃない?

 

そんなことを思っていると、視界にさっき私がつまずいたナニかが目に入ってきて…

 

「えっ…?」

 

そこに転がっていたのは…

 

「そ……ら…………?」

 

無造作に転がるそらのカタチをしたナニかを見たそのとき、私の心は黒く黒く染まって…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<……スター……マ………マス………>

 

もうどうでもいい。

 

こんなせかいにみれんはない。

 

このまましずんじゃって、そのまま…

 

<カウンタープログラム作動!マスター!起きて下さい!!!マスター!!!!!>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ウズ…メ…?あ、あれ?ここって…ガンプラバトルシミュレーターの…筐体の中…?」

 

<マスター!よかった!マイスターからお預かりしていたハッキング用のカウンタープログラムが効いたようですね!>

 

ハッキング?

 

カウンタープログラム?

 

ウズメはナニを言ってるの?

 

それよりも…

 

「ねぇ…体育館は?みんなの死体は?」

 

そう。

 

見渡す限りの死体。

 

私の見知った人たちの死体。

 

足元に転がるそらの死体。

 

むせかえるような狂おしいまでの死の香り。

 

あの日と同じ…パパが死んじゃった日と同じ死の光景。

 

こわい、こわい、とてもこわい光景。

 

あれは…

 

[[あらぁん?うっふふ♪やっぱりぃワタクシとおなじぃよぉにぃボッチ歴のぉながぁ~いヤザワニコさぁんにわぁ、“恐怖”に対するぅ耐性がぁおありぃでしたわぁねぇ♪]]

 

<<はい。ヤザワニコ様が意識を引き戻した切っ掛けは、お姉様の因子が組み込まれたあのサポートAIの働きかけの様ですが…。ヤザワニコ様に再度MHプログラムを使用いたしますか?>>

 

[[そのぉ必要ありませんわぁ。ヤザワニコさぁんにぃわぁそこまでぇ期待わぁしてぇおりませぇんでしたぁのでぇ、ある程度のぉデータさぇ取れればぁどうでもぉいいですからぁ。]]

 

“恐怖”に対する耐性?

 

データ?

 

コイツ…マジでナニ言ってんの?

 

[[うふ♪ヤザワニコさぁんったらぁ“コイツ、ナニ言っての?”ってお顔ですわぁねぇ♪]]

 

「は?か、顔って…」

 

キ○ガイ女と通信は繋がってるけど、サウンドオンリーでこっちの顔とかは見れないハズよね?

 

それなのに顔って…

 

[[説明してぇ差し上げぇましょうかぁ?]]

 

ダメだ。

 

さっきからナニが起こってるのか、ナニを言ってやがるか、まったく理解が追いついてないわ。

 

でも…なんとなく…

 

「………その“説明”は“ナニ”についての説明?サウンドオンリーでの通信でこっちの顔を見れているってこと?データがどうとか言ってたこと?それとも……さっきのイヤな光景のこと?」

 

そう。

 

なんとなく…なんとなくだけど、わかったような気がする。

 

さっきのイヤな光景…アレは説明されるまでもなく、目の前のコイツが…キ○ガイ女が見せた幻なんだって。

 

どうして私がそう思ったのかわからないけど、この女は…

 

[[…あっはは♪やっぱりぃヤザワニコさぁんわぁ面白いですわぁ♪伊達にあの人のぉ“楔”にぃなってぇ、そちらぁ側にぃ引き留めぇてぇいるワケでわぁありませんわぁ♪]]

 

この女は確実にヤバいわ。

 

「伊達でも酔狂でもどーでもいいってのよ!!!アンタがナニをしたのか!アンタがナニをしたいのか!よくわかんないけど!とりあえずは頭にきたからブッコロス!!!そうすればナニもかも終わりよ!!!“ヤサカニノマガタマ”!全基…」

 

[[できるぅかぁどぉかわぁ甚(はなは)だ疑問ですがぁ、まぁブッコロスのわぁ別にぃ構いませんよぉ?ですがぁよろしいのですかぁ?ミナミコトリさぁんを放ってぇ置いてもぉ?]]

 

いくら考えてもどーせわかんないことはわかんない。

 

だからとりあえずは目の前のいけすかないキ○ガイ女をぶっ殺してヤろうと、私は“ヤサカニノマガタマ”を全基射出しようとしたんだけど、そんな私にキ○ガイ女はミナミコトリは放って置いてもいいのか?って言ってきやがったわ。

 

は?

 

なんでここで南 ことり?

 

そう言えばちゅん♪ちゅん♪うるさいくらいに囀ずってた南 ことりがなんかさっきからムダに静かだけど、あのクソ鳥娘がどうしたってのよ?

 

そう思った私はサブモニターに映る南 ことりを横目でチラッと見ると、そこには両目を見開き止めどなく涙を流しながら、ナニかをぶつぶつと呟いている見るからにヤバい状態のクソ鳥娘が映し出されていたの。

 

「なっ?!」

 

[[うふふふふふ♪あちらわぁヤザワニコさぁんのぉよぉにぃわぁいかなかったぁみたいですわぁねぇ♪ほぉらぁ♪もぉすぐぅ堕ちちゃいますわぁよぉ♪あと少しぃ♪あと少しぃですわぁ♪]]

 

ほっんと!ナニがどーなってんのよ!!!

 

ナニよ!アレは!

 

アレじゃまるでヤバいクスリとかキメて逝っちゃってるヤツみたいじゃない!

 

ヤバい!ヤバい!ヤバい!!!

 

とにかく早くなんとかしないと絶対にまずいわ!

 

でもあんなの一体どうすればいいってのよ!

 

普通はあんなヤバい状態になってるなら、マザーシステムがバイタルエラー判定を下して強制退場になるのハズなのに!

 

けどあきらかにヤバいのにそんな素振りすらないし!

 

筐体の強制開閉ボタンも作動しないし!

 

変なヤツは乱入して来やがるし!

 

おまけきその変なキ○ガイ女はおかしな幻?を見せて来やがるし!!!

 

あー!もう!こっちはちゃんとプレイ料金払ってガンプラバトルシミュレーターで遊んでるんだからマザーシステムは料金分はちゃんと仕事しなさいよね!!!

 

って!マザーシステムに文句言ってる場じゃないし!

 

そんなこと言ってるよりも早く南 ことりをなんとかしないと!

 

あのままじゃ下手すりゃ廃人になるわよ!

 

けどなんとかってしないとって言ってもマジでどうすればいいのよ!

 

ってかもしかして私も変な幻見ている間、今の南 ことりみたいにヤバい感じで逝っちゃってたの?!

 

うっわぁ~…恋する乙女としてはぶっちゃけあんな目を見開いて涙垂れ流しとか絶対に見られたくない感じの顔だわー。

 

ほんと、あのヤバい幻?から戻ってこれてよかっ…た…ん?

 

そう言えば…私はどうしてあのヤバい幻?を見ていた状態から復帰できたの?

 

確かあのときは…体育館の床に敷き詰められたイヤになるくらいに大量の見知った人たちの死体から逃げ出して、その途中でそらの死体につまずいて…。

 

そこで心が折れそうになって…。

 

それから…誰かの声が聞こえて…。

 

あの声…誰の声だっけ?

 

あの声は…そう…ウズメの声…。

 

確かウズメが……っ!

 

そうよ!

 

ウズメよ!!!

 

ウズメがマイスター…つまりそらからなんかカウンタープログラムとかぶっちゃけワケのわかんないモノを預かってたとかなんとか言って、それを使った…のよね?

 

ならそれを南 ことりにも使えばいいのよ!

 

どうすれば使えるのかはわかんないけど、ウズメが使ったならウズメに頼めば使えるわよね?

 

そうと決まれば…!

 

「ウズメ!さっきアンタが言ってたカウンタープログラムとかってヤツ!ソイツを南 ことりにも使いなさい!急いで!はりー!はりー!はりー!はりー!」

 

ウズメに丸投げよ!

 

<アレはマイスターがマスター用に特別に調整したプログラムですので、ミナミコトリ様に使用するのは…>

 

私のナイスアイデアをウズメに丸投げして万事解決!だと思ったら、ウズメに南 ことりにプログラムを使うのは…とか反対されちゃったわ。

 

んー。

 

たぶん私用に調整したモノだから南 ことりには効かないってことなんだろうけど、そんなことこの際そこら辺に放り投げちゃえばいいのよ!

 

無理を通して道理をぶち抜け!

 

成せば成る!成さねば成らぬホトトギス!

 

私も南 ことりもおんなじ人間(南 ことりって鳥類じゃないわよね?)何だから問題ナッシングよ!

 

ってなわけで!

 

「何でもいいから急ぎなさい!!!」

 

私はウズメの言葉を遮ってもう一度指示を飛ばしたわ。

 

<……了解しました。これよりミナミコトリ様にカウンタープログラムを使用いたします。>

 

ウズメはやや不服そうみたいだけど、私の指示に従ってカウンタープログラム?とかってヤツを南 ことりに使ってくれたの。

 

「それでいいのよ!」

 

実際、ナニがどうなってるのかワケのわかんないこの状況で、カウンタープログラムとかって同じくワケのわかんないモノがどう作用するかなんて私にはやっぱりわかんないわ。

 

でもやれることはやんなきゃ!

 

そう!

 

ヤれることを!

 

「とりあえずキ○ガイ女を今度こそブッコロス!!!行くわよ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未だにヤバい感じで涙を流し続ける南 ことりを気にしながらも始まった私とキ○ガイ女との戦闘。

 

私はキ○ガイ女なんてサクッと片付けてヤる!って思って、“ヤサカニノマガタマ”での全方位攻撃で回避先を潰してから、必中のつもりでトリケロス改Ⅱに内蔵しているビームライフルを放ったんだけど…

 

[[あ~らぁ♪よっとぉ♪ですわぁ♪]]

 

キ○ガイ女の操る真っ黒い4本腕のハイ・モックは、必中のつもりで放ったこっちの一撃を簡単に避けやがったのよ。

 

しかもなんかあのキ○ガイ女!

 

イラつくこと言いながら避けやがるし!

 

「チッ!4本腕なんてムダに重そうなモン付けてるクセに意外に速いし!!!」

 

キ○ガイ女の操るハイ・モック…デカい腕を4本もぶら下げてるクセにさっきから“ヤサカニノマガタマ”のオールレンジ攻撃も私の禍にこから放つ攻撃もひらひらと避けまくりやがってるのよね。

 

合計6基の“ヤサカニノマガタマ”から断続的に放たれるビームの数ってかなり多いハズなのに、それが1発も当たんないとかほんとイラつく!

 

こんなに当たんないのってそらのバカとバトルしている時くらいなモンだわ。

 

あのバカ以外とのバトルで“ヤサカニノマガタマ”のオールレンジ攻撃を全部避けられたことなんてないのに…。

 

これって機体性能…だけじゃないわよね。

 

たぶんあのキ○ガイ女……めちゃくちゃ認めたくはないけど頭のネジが全部抜け落ちてるような腐れクソキ○ガイのクセにガンプラバトルの腕前はかなりのモノってことね。

 

使っている機体がザコ代表のハイ・モックを改造したヤツだから、正直言って“所詮はハイ・モック”って思って完璧に舐めてたわ。

 

そう言えばここまであのキ○ガイ女が使ってるハイ・モックがどんなヤツなのか、ちゃんと言ってなかったわね。

 

バトル真っ最中でにこにーちょーっと忙しいけど、特別に教えてあげるわ。

 

五体投地で這いつくばって感謝しなさいよね!

 

それでね?

 

あのキ○ガイ女の操るハイ・モック…色は光を一切反射しない艶消しの黒。

 

真っ黒なカラーリングの中で、頭部のモノアイだけが不気味に紫色に光っているわ。

 

左右の肩の本来は3mm穴のジョイントがある部分からは、それぞれもう一組腕が生えてるのよ。

 

この合計4本ある腕は4本共、普通のハイ・モックのモノよりも気持ち悪いくらいに長いのよね。

 

特に肩から生えてるもう一組の腕は、ベース機になっているハイ・モックの全長よりも長いんじゃないかしら?

 

あの長い腕…アレってたぶんハイ・ゴックとかカプルとかの腕を弄って造ったモノだと思うんだけど…。

 

腕の先端に取り付けられている爪がそれっぽいのよね。

 

[[あははぁ♪ほらぁ♪ほらぁ♪ヤザワニコさぁん♪よそ見してぇおりまぁすぅとぉ、ワタクシをブッコロス前にぃ逆にぃワタクシにぃブッコロサレてぇ死んでぇしまいまぁすわぁよぉ♪そぉーれぇ♪]]

 

っと!

 

「あっぶな!」

 

にこにー様がサービス精神溢れるキ○ガイ女ハイ・モックの説明とかしてたら、危なく接近してきて振り下ろされた4本腕の先端に付いてある爪で切り裂かれるとこだったわ!

 

ってか今の空中をぬるっと滑るように移動してきたあの動き…アレってGNドライヴ搭載機特有の動きよね?

 

ならあのハイ・モックの改造機にはGNドライヴが付いてるってこと?

 

どんな方法を使ってるのか知らないけど、GN粒子が放出されてないから今まで気づけなかったわ。

 

でもあのキ○ガイ女のハイ・モック…こっちの攻撃を避けるときは普通に機体のあちこちに取り付けてある姿勢制御スラスターを使ってたわねよね?

 

んー…考えられるのはGNドライヴと通常のスラスターのハイブリッドってとこかしら?

 

まぁ例えGNドライヴと通常のスラスターのハイブリッドだとしても…

 

「ヤることは変わんないってのよ!!!はぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

にこにー様の優しさ溢れる説明のせいで発生した僅かなスキを見逃さずに、禍にこを切り裂こうと接近してきたキ○ガイ女のハイ・モックの4連撃をうまく避けきった私は、反撃とばかりに肩から生える副腕を振り抜いた状態のキ○ガイ女のハイ・モックへとビームサーベルを展開して斬りかかるわ。

 

気合いを入れての一閃。

 

狙いは副腕の付け根!

 

[[あはぁん♪]]

 

トリケロス改Ⅱから伸びるビーム刃は狙い通りにキ○ガイ女が操る黒い4本腕ハイ・モックの右肩の副腕の付け根へと振り下ろされたわ。

 

けど…

 

[[せっかくぅがんばったぁのにぃざぁんねぇん♪むねぇん♪ですわぁ♪うっふふ♪この子のぉ関節わぁデータ上でぇランクA程度のぉ装甲値を確保させぇてぇますぅのぉ♪]]

 

副腕の付け根へと直撃したビームサーベルの刃は、ジョイント部分を斬り裂くことはできなかったの。

 

キ○ガイ女がデータ上で装甲値を確保とか何とかまたワケのわからないことを言ってる中で、私はスラスターを逆噴射させて機体を一度下がらせるわ。

 

多少硬い程度の装甲なら簡単に斬り裂けるBランクくらいの攻撃力がある禍にこのビームサーベルで斬り裂けないってことは、あのキ○ガイ女のハイ・モックはかなりの装甲強度ってことになるわね。

 

こっちの攻撃を避けまくってたから機動性を上げて、その代償に装甲を削ってるって思ってたけど、クソ忌々しいことに装甲もかなり厚いってことか…。

 

うん。

 

小回りが利いて硬いとかぶっちゃけめんどくさ。

 

面倒だけど…

 

「それ以上にイラつくからやっぱりブッコロス!!!」

 

[[んふふ♪ (あの人に…ナルカミに勝てないなら、アンタが私に単機で挑んで勝つとか無理だろうけどね) まぁどぉでもぉいいですわぁ♪でもぉ…よろしいのぉですかぁ?]]

 

「ナニがよろしいってのよ!!!ぜりぁぁぁぁ!!!」

 

甘ったるい話し方にイライラしながら、も私はもう一度副腕のジョイント部分へ向けてビームサーベルを振り下ろすわ。

 

例え一撃で斬り落とせなくても、何度か攻撃しているうちに累積ダメージで装甲に負荷をかけることで攻撃を通せるかもしれないからね。

 

そんな私の一撃を、キ○ガイ女は今度は避ける素振りすら見せずに、まともに喰らったんだけど…

 

[[あぁん♪お話しぃのぉ途中でぇ攻撃なんてぇ卑怯ですわぁ♪まぁ効きはしませぇんけどぉ♪]]

 

やっぱり2発程度当てただけじゃダメ、か。

 

「チッ!やっぱり通常武装でチクチク累積ダメージ狙いじゃダメみたいね!ほんとキ○ガイ女のクセに面倒な!」

 

このまま累積ダメージでジョイント部分の装甲に負荷をかけていけば、いつかはあの副腕を斬り落とせるかもしれないけど、ちょっとどころじゃなく時間がかかっちゃうわ。

 

ならどうする?

 

決まってるわ。

 

切り札を切るだけよ!

 

[[やれぇやれぇ、ですわぁ。それでぇ?もう一度言いますがぁよろしぃのぉですかぁ?]]

 

私が内心で切り札の“クサナギノツルギ”の投入を決めていると、キ○ガイ女はまたこっちに“よろしいのですか?”って言ってきたわ。

 

私はキ○ガイ女のその問いかけに…

 

「たがらさっきはからナニがよろしいってのよ!!!」

 

って答えたの。

 

質問に質問で返すのは礼儀的にアレだけど、相手は頭のイカれたキ○ガイ女。

 

礼儀とかそんなのどーでもいいってのよ!

 

キ○ガイ女は私の質問返しに…

 

[[ミナミコトリさぁん。]]

 

って答えたのよ。

 

は?

 

南 ことり?

 

なんで南 ことりの名前ががこのタイミングで出てくるの?

 

南 ことりならウズメに任せてあるから問題ない…ハズ…なんたけど…?

 

[[なにぃやらぁヤザワニコさぁんのぉサポートAIさぁんがぁヤっていまぁすぅがぁ、意味ありませぇんわぁ♪うっふふ♪彼女…もうすぐ堕ちますわよぉ?]]

 

私のサポートAI…ウズメがヤってることが意味ない?

 

それに堕ちる?

 

それって…

 

「なんのことよ!!!」

 

もう今回は何回も何回も言ってるけど、やっぱりこのキ○ガイ女の言ってることはこれっぽっちもわかんないってのよ!

 

私がバカなの?!違うわよね?絶対に違うわよね?!

 

イミワカンナイのはこのキ○ガイ女がキ○ガイだからよね?!

 

私が頬をひくひくさせながら真姫的イミワカンナイ状態になっていると…

 

[[んふ♪大変なぁことぉにぃなるぅ♪ってぇことぉですわぁ♪そぉ……黒の底に堕ちてミナミコトリさぁんの人格わぁもう2度と目覚めない…ですわぁ♪]]

 

キ○ガイ女はそんなことを言ってきたの。

 

「2度と…目覚めない…?はぁ?!んなワケ!」

 

堕ちたら2度と目覚めない?

 

安心安全が売りのヤジマ・コーポレーションが提供するガンプラバトルシミュレーターで、2度と目覚めないとかあり得ないし!

 

そんなこと聞いたこともないわよ!

 

2度と目覚めなくなるとかそれって何のデスゲームよ!

 

[[ありますわぁ。まぁ信じるもぉ信じないもぉ、ヤザワニコさぁん次第ですけぇどぉ。ワタクシわぁヤザワニコさぁんがぁ先程のぉワタクシのぉ言葉を信じずぅにぃ、ミナミコトリさぁんを見捨ててぇ、悲しい結末にぃなってぇもぉ構いませぇんわぁ♪むしろそっちの方がワタクシ的にわぁたのしぃ結末ですぅしぃ♪]]

 

あの子を見捨てて悲しい結末…ねぇ……。

 

2度と目覚めないだなんてそんなふざけたことは絶対に無いとは思うわ。

 

思うけど……もしも……もしも万が一、そんなことがあったりしたら………。

 

確かに南 ことりは人のこと散々に貧乳だの無乳だの生意気なこといいやがってバカにしてくれたわ。

 

でもね?

 

私はもうあの子を認めたのよ。

 

必死に羽ばたこうと足掻き始めたあの子を。

 

私は認めの。

 

認めた以上、あの子はもう私の仲間なのよ。

 

だから…

 

「ふん!この大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの世界のヤザワなにこにー様が“仲間”を見捨てたりなんてするもんですか!!!ゴルゥラァァァァ!!!このド腐れキチキチグレートキ○ガイおんなぁぁぁぁぁ!!!!!!南 ことりをさっさと起こしなさい!!!もしくは起こす方法を教えやがれってのよ!!!!!」

 

例えワケのわからない状況でも、私は絶対に見捨てたりしない。

 

仲間を!

 

[[“仲間”…ですかぁ…うっふふふふふふ♪あはははははははは♪♪♪そぉんなぁことぉ聞いてしまったらぁ♪ワタクシとしましてぇわぁ……“イ♪ヤ♪”とぉ、お答えするぅしかぁありませんぇんわぁ♪あはははははははは♪♪♪あははははははははははははははは♪♪♪♪♪せいぜぇい大事なぁ大事なぁ“お仲間”さぁんのぉココロがぁ、壊れてぇ砕けてぇバラバラにぃなってぇ♪モノ言わぬワタクシのぉ“お人形”にぃなるのぉ見ていればぁいいのぉですわぁ♪♪♪♪♪♪♪]]

 

「はん!じょーとーよ!!!なら!!!思いっきりデカい声だしてあの鳥娘の目を覚ましてやるわ!!!」

 

[[あのぉ?ヤザワニコさぁんわぁバカですかぁ?デカい声程度で今のミナミコトリさぁんがぁ…]]

 

起きないって言いたいんでしょ?

 

でもね……気合いと根性があれば何でもできんのよ!!!

 

気合いがあればなんでもできる!

 

おまけに根性まで付けは絶対無敵よ!

 

うっしゃ!おらぁ!いっくわよぉぉぉぉぉぉ!!!!!

 

せーのぉ!

 

「ゴルゥラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!目ぇぇぇぇぇぇぇ!!!覚ませぇぇぇぇぇぇぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!こぉんのぉぉぉぉぉ!!!!!!プッツンクソ鳥娘ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、無事に南 ことりは目を覚まして前回のことり回に繋がるってわけね。

 

は?

 

いきなり割愛し過ぎ?

 

しょーがないでしょ!もう尺が無いんだから!

 

ってかこんな呑気にメタいこと言ってる尺も無いのよ!

 

てなワケで♪

 

んじゃ、まぁ…

 

「“クサナギノツルギ”!全力!全開で!クソキ○ガイを…ぶ!ち!ぬ!っけぇぇぇぇ!!!!」

 

キ○ガイ退治と洒落込みますか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

そんなこんなで目覚めたことりさん。。
次回はいよいよ頼れる増援を迎えて魔女さんとの戦闘も決着となります。
本気を出した魔女さんとやっぱり本気を出した主人公。
本気と本気がぶつかり合い……結末は思いよらぬ方向へ…。
とりあえずは先に謝っておきます。
ごめんなさい。



次回本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい


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第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

この度、ドロイデン様が連載なさっておられます“ガンプライブ!サンシャイン!!~水の乙女と宇宙を求めるもの~”とのコラボが決定いたしましたQooオレンジでございます。
投稿日時等の詳細は未定でございますが、ドロイデン様も既に執筆を開始して下さっております。
そして恐れ多い事ながら、私もガンプライブ側の導入部分の執筆をさせていただいております。
もちろん私の方の内容は相変わらずのグダグダでガバガバなのですが…。
詳しくはまた後日、日を改めましてご報告させていただきます。
ちなみに…今回のコラボではなんとびっくり。
本編で未だに登場していない主人公ソラのガンプラ“ザク・リヴァイブ”が先行して登場する予定となっております。
是非ともご覧下さいませ。

さて、今回はいよいよにことりコンビと魔女さんとのバトルも決着となります。
ただし…その決着は皆様が予想だにしない結末に…。
それでいいのか主人公。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅういち 始まります。






















<<増幅フィールド形成。>>

 

「“クサナギノツルギ”!全力!全開で!クソキ○ガイを…ぶ!ち!ぬ!っけぇぇぇぇ!!!!」

 

攻撃、防御、そしてサポート。

 

多目的の名が示す通りに色んなことができちゃう多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”が、6基全基で形成した増幅フィールドを突き破るようにして放たれたまばゆい一撃。

 

それは矢澤先輩の操る“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の最大火力。

 

今回が持って来てはいないけど、ことりのウイングガンダム・リトルバードの代名詞とも言える大型バスターライフルからぶっぱ~♪されるごんぶとビームを軽く超えるとんでもない一撃。

 

“クサナギノツルギ”

 

そう名付けられた砲剣の一撃は大気をまるで切り裂くように、まっすぐに、まっすぐに、キ○ガイさんの操る真っ黒な4本腕のハイ・モックさんへと進んで行きました。

 

そしてことりが諦めずに何度もビームサーベルで斬りつけて、防御フィールドをちょっとだけ削ることに成功したポイントへと…

 

[[んふ♪すごぉい威力ですぅがぁそれでぇもぉこの子のエネルギーフィールドわぁ破れぇまぁせぇんわぁ♪]]

 

着弾しました!

 

キ○ガイさんは着弾した“クサナギノツルギ”に焦ることなく、余裕しゃくしゃくでいやがりますぅ。

 

よっぽどあの防御フィールドの強度に自信があるみたいですぅ。

 

でも…

 

<<マスター!エネルギーフィールドの耐久値が予測よりも低下しています!このままでは突破されます!>>

 

そのご自慢の防御フィールドはことりが塵も積もれば大和撫子♪略してちりつもやまとなでこ♪で削りに削りまくってちょっとだけ薄くなっているんですぅ!

 

あとにこっぱち先輩を誉めるのはか~な~り~悔しいけど、あの増幅状態の“クサナギノツルギ”の一撃はほれぼれしちゃうくらいに凶悪ですぅ♪

 

イケイケドンドン♪

 

そのまま一気にキ○ガイさんごとぶち抜いちゃえ!ですぅ!!!

 

[[はぁ?!耐久値がって…まさか!さっきのミナミコトリの攻撃で削られたとでも言いたいの?!それでも多少耐久値が減っていたとしても、生半可な威力の攻撃じゃびくともしないハズよ!それを突破すなんて…たかが高校生の…スクールファイター程度の機体でSランクの攻撃を放つなんて!そんなの!]]

 

[[ムリじゃないってのよ!!!私と!私の禍にこなら!!!]]

 

[[チィ!クソが!遊び過ぎちまった

なぁ!オイ!!!イリィィィィスゥゥゥゥゥ!!!!!“カースドデバイス”だ!変生するぞ!!!!!]]

 

<<了解しました!>>

 

[[ふん!ナニをしようとしたってもう遅いってのよ!!!人のことを見下しまくるクソキ○ガイは!ここで塵も残らず消し飛んどきなさい!!!]]

 

「ですぅ!!!にこちゃん!やっちまえですぅ!!!!!!」

 

キ○ガイさんがなんか急に乱暴な話し方になったけど、そんなのもう関係ありません。

 

だってキ○ガイさんがナニかをしたとしても、矢澤先輩の…にこちゃんの“クサナギノツルギ”の一撃でぜ~んぶ消し飛ばしちゃうんだから♪

 

バイバイ♪

 

キ○ガイさん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[“嫉妬”に狂え!]]

 

<<カースドデバイス“レヴィアタン”、ドライブ!>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

矢澤先輩の…ってかもうさっきからついついにこちゃんとか名前で呼んじゃってるんで、にこちゃんでいいかな?

 

ってことで改めて…にこちゃんの切り札の一つ。

 

砲剣“クサナギノツルギ”

 

ただでさえやべーい威力なのに、増幅フィールドでさらに威力ましまし♪になった超ごんぶとビームの一撃は、防御フィールドをぶち破ってキ○ガイさんの真っ黒ハイ・モックさんを飲み込んじゃいました。

 

かわいそうにキ○ガイさんはにこちゃんの凶悪な一撃の前になむあみだぶつ~♪ですぅ。

 

かわいそうにとか言いましたけど、ことり的にはぶっちゃけざまぁ♪ですぅ。

 

なんかよくわかんないことしやがって変な夢を見せやがって…。

 

あんな夢…あってたまるか。ですぅ。

 

でも…あの時にこちゃんの声が聴こえなかったら…ことりは…あのまま……

 

<<間もなく砲撃が終了いたします。>>

 

[[ん。りょーかい。って言っても禍にこの本気の一撃を喰らったんだから、もう塵も残ってないでしょうけどね。アレで生き残ってたらバケモノよ (ガチムチに防御を固めた絵里のトールギス・ヴァルキュリアならギリギリ生き残りやがるかもしれないけどね。) ま、あのハイ・モックじゃ固いことは固かったけど、そこまでの固さは無かったし、終わりでしょ。]]

 

むぅ。

 

な、なんか…今のにこちゃんのセリフ……フラグっぽくてやな感じですぅ。

 

でも確かににこちゃん先輩の言う通り、アレだけの威力の砲撃に飲み込まれたら、凛ちゃんの使っている防御特化型のベニャッガイでも簡単に消し飛んじゃいますぅ。

 

「ですぅ。」

 

あのキ○ガイさん…結局はなんだったんだろ?

 

“実験”とか言ってたけど…?

 

とりあえずはバトルが終わって筐体から出られたら、ヤジマ・コーポレーションのガンプラバトルシミュレーターお客様相談室に通報ですぅ。

 

シングルバトル形式のバトルに乱入してきやがって、尚且つ何だか変なことをして変な夢?を見せやがったって今回のバトルのデータと一緒にメールしてやりますぅ!

 

[[はぁ…なーんかムダに疲れたわ…。疲れたときは甘いモノ…かしら?ってことで♪ことり♪外に出たらそらのバカにケーキでも奢らせてまったりしましょ♪]]

 

にこちゃん。

 

よっぽど疲れたのか、憮然としたお顔で深いため息を1つついて、外に出たらソラ君にケーキを奢らせよ♪って言ってきました。

 

ちゅん♪その提案はアリですぅ♪

 

だ♪か♪ら♪

 

「は~い♪大賛成ですぅ♪」

 

ってお返事します。

 

なんのケーキにしよっかな♪

 

イチゴのショートケーキ?

 

昔ながらの黄色いモンブラン?

 

ブルーベリーのタルトもいいかもですぅ♪

 

で♪も♪

 

やっぱりことりは今日もチーズケーキにしよっと♪

 

<<砲撃、終了します。>>

 

ことりとにこちゃんがバトルが終わったらソラ君にケーキをおごってもらって食べよ♪ってお話ししていると、にこちゃんのサポートAIさん…お名前は確かウズメちゃん?が、砲撃が終わります♪って教えてくれました。

 

その言葉の通り、にこちゃんの禍にこから放たれている超ごんぶとビームは、次第にその規模を狭めていってますぅ。

 

そして放たれ続けていたビームの光は終息して…あれ?

 

ナニかありますよ?

 

「にこちゃん?なんか変なのがありますよ?」

 

[[ほんとだ。緑色のバカデカいエネルギー粒子結晶体?]]

 

ビームの光が収まって現れたのは、大きな大きな緑色のエネルギー粒子結晶体でした。

 

な~んか…ちょっと前にどっかで見たことある光景ですぅ。

 

でもあの時はエネルギー粒子結晶体の色が紫色だったよね?

 

今回は緑色ですぅ。

 

そんな目の前にででーん♪と浮いている緑色のエネルギー粒子結晶体。

 

それはあの時の…オルオルトロス(海空さん的に言えばバイトロス)が出てきた謎の紫色のエネルギー粒子結晶体とそっくりでした。

 

あの時と違うのは結晶体の色が紫色じゃなくて緑色ってトコですぅ。

 

[[なーんか、どっかで見たことある粒子結晶体だわねぇ。]]

 

にこちゃんもアレに似たヤツを見たことあるみたいですぅ。

 

最近は倒すとエネルギー粒子結晶体になるのが流行ってるんでしょうか?

 

「奇遇ですぅ。ことりもアレに似たヤツを見たことありますぅ。」

 

[[へぇ。そうなの?]]

 

「そうなんですぅ。」

 

[[…………………まさか、よね?]]

 

「…………………まさか、ですぅ。」

 

ことりとにこちゃんとの間に不意に訪れた沈黙。

 

そして沈黙の後で、まったくおんなじタイミングで“まさか”と呟きました。

 

たぶんお互い思ってるのとは一緒だと思います。

 

あのエネルギー粒子結晶体…中から…

 

<前方の結晶体内部より高エネルギー反応を感知。>

<<前方の粒子結晶体内部より高エネルギー反応を感知。>>

 

ナニか出てくる。と、言おうとしたら、すずめちゃんとウズメちゃんが内部から高エネルギー反応っておんなじことを報告してくれたました。

 

ちゅん。

 

今さらだけど、ことりのすずめちゃんとにこちゃんのウズメちゃんって、同じソラ君謹製のサポートAIだからたぶん姉妹なんですよね?

 

ことりのすずめちゃんの方があとから作られたから、ウズメちゃんがお姉さんですずめちゃんは妹ちゃんかな?とかちょ~っと関係ないこと考えて現実逃避してみたけど、現実逃避しても目の前の現実はやっぱり変わんないですぅ。

 

だからことりは諦めてお話しを先に進めることにしました。

 

「内部から高エネルギー反応って…」

 

[[あー…やっぱりなんか出てくるパターンよね。これ。]]

 

「ですぅ。」

 

ど~やらことりとにこちゃんのバトルはまだまだ終わりそうにありません。

 

早く終わらせてチーズケーキ食べたいですぅ。

 

[[っ!粒子結晶体が割れるわ!ことり!]]

 

「ちゅん!」

 

早くチーズケーキが食べたいですぅ。と、思った直後、目の前にずずーんと浮いていた緑色のエネルギー粒子結晶体にヒビが入り、バリバリとスゴい音を立てながら割れ始めちゃいました。

 

その光景はやっぱりこの前、海空さんに“soar(ソア)”を教えてもらった時に出くわしたてんこ盛りSEEDザクさんがオルオルトロスに変身?した時とおんなじ光景でした。

 

あの時はソラ君が瞬殺してくれたから、ぶっちゃけオルオルトロスがどれくらい強いのかわかんなかったですぅ。

 

粒子結晶体から出てくるナニかがめちゃくちゃ強かったらど~しよ?

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”って二つ名を持ってるにこちゃんが一緒だから、ちょっとくらい強いヤツが出てきてもだいじょ~ぶだとは思うけど…。

 

[[クックックックックッ…]]

 

相手がクックックックックーとか某カエルの軍曹に出てくる黄色いマッドさんっぽい笑いかたし始めたキ○ガイさんだから不安過ぎですぅ。

 

杉林ができちゃうくらいには不安杉…じゃなくて不安過ぎですぅ。

 

<<第3段階変生体の形成が完了しました。>>

 

[[おうよ!さァ!クソ虫共!!!七罪が1つ!嫉妬の王の権限だァァァァァ!!!腐ったその目ん玉ひん剥きやがってェェェェ!!!死ぬ気で刮目しやがれぇェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!]]

 

ヒビが入り崩壊寸前だった緑色のエネルギー粒子結晶体は、まるでキ○ガイさんの叫び声に呼応するように盛大に割れちゃいました。

 

そして中から出てきたのは…

 

[[8本首の蛇?!]]

 

1つ。

 

2つ。

 

3つ。

 

4つ。

 

5つ。

 

6つ。

 

7つ。

 

8つ。

 

合計8本の太い首を持つ、緑色の巨大な蛇でした。

 

[[カースドデバイス!“嫉妬のレヴィアタン”が第3段階変生体!“ヤマタノオロチ”!!!!!!コイツでてめぇらぶち殺してヤるぜェェェェ!!!!!ばら撒けェェェェェェェェ!!!!イリィィィィィスゥゥゥゥ!!!!!]]

 

8本首の蛇だから“ヤマタノオロチ”?

 

安直ですぅ。

 

ってかさっきからキ○ガイさんのキ○ガイ度が上がってるのがびみょ~に気になりますぅ。

 

とか考えていると…

 

<<クリスタルスケイル展開。攻撃を開始します。>>

 

8本首の蛇…キ○ガイさん曰く“ヤマタノオロチ”は、ぬめぬめとした蛇さんボディの全身から、緑色のエネルギー粒子結晶体の鱗?を放出し始めました。

 

しかも大量に。

 

[[切ってェェ刻んでェェ潰してェェ焼いてェェェェェェェェ!!!!!クソ虫共にィィテメェの分際を教えてヤりやがれェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8本の首を持った大きな緑色の蛇。

 

キ○ガイさん曰く、“ヤマタノオロチ”

 

緑色のエネルギー粒子結晶体から出てきたその“ヤマタノオロチ”との戦闘は、ことり&にこちゃんコンビのいきなりの劣勢で幕を開けました。

 

劣勢の理由…それは…

 

「しつこい!ですぅ!!!」

 

[[ぬがぁぁぁぁぁ!!!!!この鱗ビット!!!クソウザいったらありゃしないってのよ!!!]]

 

ことりとにこちゃんを執拗に追い回して来やがる緑色のエネルギー粒子結晶体で形成された、鱗状のビットっぽいヤツのせいでした。

 

しかもこの六角形の緑色鱗ビットっぽいヤツ…ムダに数が多いんですぅ。

 

少なく数えても絶対に100以上はありますよ?!

 

それがぜ~んぶ、ことりとにこちゃんのことをこれでもか!って追いかけて来やがるんですぅ!

 

しかも!しかも!

 

[[ほォォォれェェェェ!!!!!コイツもちゃんと避けねェェと一撃で蒸発しちまうぜェェェェ!!!!!]]

 

キ○ガイさんが操る“ヤマタノオロチ”が、その8本ある蛇さんの口を“パカッ”って開いて、そこから大出力ビームをぶっ放して来やがるんですぅ!

 

大出力ビームならにこちゃんの禍にこのアブソーブシステムで吸いとっちゃえばいいんじゃね?って思いますよね?

 

ことりもおんなじことを思って、さっきにこちゃんに聞いてみたら…

 

“5発分くらいは吸収できるけど、ソレ以上はエネルギーストレージの容量が満杯になって内側から爆発するからムリ!”

 

って言われちゃいました。

 

う~ん。

 

世の中、なかなかうまくいかないもんですぅ。

 

そんなわけでことりとにこちゃんは“ヤマタノオロチ”が吐き出し続けている大出力ビームを掻い潜りながら、大量の鱗状のビットっぽいヤツ(もう普通に鱗ビットでいいかな?)に追いかけ回されてるんですぅ。

 

おっきな8本首の蛇さんと戦うとか、気分はもうガンダムVS怪獣大決戦!ですぅ。

 

幸い?なことに、キ○ガイさんは大出力ビームをことりたちに直撃させる気があんまりないみたいで、狙いが適当すぎてこれっぽっちも当たる気配がないことですぅ。

 

[[あっはははははは!!!!!オラァ!オラァ!オラァ!オラァァァァァァ!!!!どうした!どうした!どうした!どうしたァァァァァ!!!!!せェェかくゥテスト段階のカースドデバイスを使って変生体になってヤったんだ!!!もう少しはアタシを楽しませろよォなァァァァァ!!!!!]]

 

キ○ガイさんはテンションあげあげでワケわからんこと叫びながらビームをぶっぱ~♪して楽しそうですぅ。

 

そりゃも~絶好調ですぅ。

 

そんな絶好調なキ○ガイさんに、ことり的には“アナタを楽しませるつもりはありません!”とか色々と突っ込みたいところなんだけど、ぶっちゃけその余裕がないですぅ。

 

鱗ビットから逃げ回りながら、シールドに内蔵してあるビームキャノンとリトルバード本体に取り付けてあるマシンキャノンでチマチマと迎撃してるけど、数がぜ~んぜん減りません。

 

減っても“ヤマタノオロチ”本体から随時補充されちゃってますぅ。

 

キリがありません。

 

バスターライフルがあったらこんなコ○ド~ム並にうっすい鱗ビットなんて、ぜ~んぶまとめてごんぶとビームで凪ぎ払えるのに…。

 

ことりの大事な大事なバスターライフル…にこちゃんとのバトルで放り投げて、どこに行っちゃったのかわかんないんですぅぅぅぅ!

 

ちゅん!バスターライフルどこ~!

 

いい子だからお返事してくださぁぁぁい♪な~んて♪

 

バスターライフルが返事したらそれはそれで怖いですぅ。

 

[[っ!ちょっとことり!!!前!!!]]

 

へ?

 

前?

 

「あっ?!」

 

ことりがバスターライフルどこ~!って心の中で秘かに叫んでいると、急ににこちゃんが大きな声でことりの名前を呼んで、“前!”って言ってきました。

 

“前!”ってなんだろ?って思ってことりが前を向いてみると、そこにはメインモニターを覆う程に大きな緑色のモノがありました。

 

大きな緑色のモノ……それは……

 

[[よそ見してんじゃねェェよォ!オルゥラァァァァァ!!!!!!ぶっ潰れやがれェェェェェ!!!!!クソ鳥女ァァァァァァ!!!!!!]]

 

キ○ガイさんが操る“ヤマタノオロチ”でした。

 

“ヤマタノオロチ”はその巨体に似合わない俊敏さで、いつの間にかリトルバードの目の前まで迫ってきて、キ○ガイさんの叫び声と共におっきな尻尾を振り抜いてきました。

 

ことりは慌ててあちこちのスラスターを噴かして尻尾の凪ぎ払いを避けようとしたんだけど…

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

回避は間に合わず、“ヤマタノオロチ”のふっとい尻尾の凪ぎ払いをまともに受けてしまっちゃいました。

 

振り抜かれた尻尾の一撃を受けちゃったリトルバードはおもいっきり吹っ飛ばされて…

 

「ふぎゅ?!」

 

峡谷の岩肌に叩きつけられちゃいました。

 

[[ヒャッハァァァァァ!!!クソ鳥女に大当たりィィィィィ!ってなァァ!!!!]]

 

[[ことり!!!]]

 

うぅ…尻尾に吹っ飛ばされて&岩肌に激突で、コックピットがぐわんぐわん揺れまくって頭がくらくらしますぅ…。

 

でもまぁ“soar”の練習中に、何回も何回もナニかにぶつかって止まっていたから、ことりはコックピットの激しい揺れには慣れちゃってるんだよね。

 

っと、そんなこと言ってる場合じゃありせん!

 

おのれキ○ガイさんめ!

 

よくもヤりやがりましたね!

 

このうらみます…はらさでおくべきか~♪ですぅ!

 

にこちゃんが心配して声をかけてくれたけど、その声に応える前にとりあえずはリトルバードの損害状況の確認ですぅ!

 

「すずめちゃん!機体の損害状況は!」

 

<背部ウイングスラスター全損、脚部姿勢制御スラスター損壊率70%、左腕部損壊により動作不良、機体本体の耐久値は残り20%です。>

 

「うわぁ~い♪ぼろぼろですぅ♪」

 

すずめちゃんが報告してくれた内容はそりゃも~ひどいもんでした。

 

もうほとんど堕ちる直前って感じですぅ。

 

ってかこの状態でよく撃墜判定にならなかったなぁ…って思います。

 

[[ぼろぼろって動けるの?!]]

 

「かろうじてってところですぅ!」

 

[[なら少し下がってなさい!あとは私がなんとかするから!]]

 

にこちゃんは下がってなさいって言ってくれるけど…あのキ○ガイさんの相手は1人じゃムリですぅ。

 

にこちゃんは確かに強いですぅ。

 

でもあのキ○ガイさんは忌々しいことに、もっと強いですぅ。

 

[[あ"ぁ"?私がなんとかするだァ?おい!おい!おい!おい!おい!なんの冗談だよ?なァ!おい!テメェなんざにアタシがなんとかできんのかよ?無理だろォ?なァ!無理だろォ!無理に決まってんだろォォォォォォ!!!!!なァ!おォォォォい!ヤザワニコさんよォォォォ!!!!!!]]

 

[[うるさい!キ○ガイ!!!ムリだろうがなんだろうが!ヤってやるわよ!!!例え1人になったって!]]

 

にこちゃんは挑発するように酷いことを言いやがるキ○ガイさん相手にそう言い放ちながら、“ヤマタノオロチ”の尻尾の一撃で吹き飛ばされてまともに動けなくなっちゃったことりを庇うように1人で前に出ます。

 

そしてバックパックの右側に取り付けてある砲剣“クサナギノツルギ”を構え、同時に“ヤサカニノマガタマ”を禍にこの周囲に展開させました。

 

そんなにこちゃんの禍にこを囲むように、大量の鱗ビットが集まってきて襲いかかろうとしています…。

 

にこちゃんが“ヤサカニノマガタマ”を動かして襲いかかろうとしている大量の鱗ビットを迎撃しようとしたその時…

 

[[残念ですがにこ先輩は1人ではありませんよ?]]

 

戦場にとても聞きなれた凛とした声が響き渡りました。

 

[[へ?]]

 

「あ…!」

 

戦場に響き渡る声は1つじゃなく…

 

[[うん!にこちゃんは1人じゃないよ!みんな一緒だよ!]]

 

太陽のように明るく、いつもことりをひっぱってくれる頼もしい声が…

 

[[ニャッハァァァァァァァァァァ!!!!!でっかい蛇なんかみんなで寄ってたかってぬっこぬっこにしてやるにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

何もかも吹き飛ばすくらいに元気いっぱいの声が…

 

[[ちょっと凛!アンタ、調子に乗って自爆なんてするんじゃないわよ!毎回毎回はた迷惑なんだから真面目なバトルの時くらいは自重しなさいよね!]]

 

高い知性を伺わせる気品のある声が…

 

[[爆発オチはちょっと前にイヤってくらいに使い潰しちゃったもんねー。]]

 

お米が大好きそうなかわいい女の子の声が…

 

そして…

 

[[ゴルゥラァァァァ!!!!テメェら!くっちゃべってねぇーで囲め!ボコるぞ!!!]]

 

最強無敵のチンピラさんの声が…!

 

[[…ったく…バカそら…来るのが遅いってのよ……]]

 

みんなの…穂乃果ちゃんの!海未ちゃんの!凛ちゃんの!真姫ちゃんの!花陽ちゃんの!そしてソラ君の頼もしい声が響き渡りました!

 

[[雁首揃えてお出でとはご苦労なこったなァ!おい!ナルカミィィィィィィ!!!!ソノダァァァァァァァ!!!ウミィィィィィィィィィィ!!!!!!]]

 

[[貴女が余計な事をしなければ雁首揃えて出てくる事も無かったんですけどね!全く!毎度!毎度!毎度!毎度!貴女は何なんですか!ナニをしたいんですか!]]

 

[[言ったところでぬくぬくとシアワセに育って来たテメェにゃ理解できねェよ!]]

 

[[海未さん!問答はあとだ!ってかキ○ガイ相手に話し合いなんざヤるだけムダだ!さっさと潰して終わらせるぞ!]

 

さぁ♪

 

頼もしいみんなが合流してくれて、いよいよ今回のバトルもおーらすですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キ○ガイさんの操る“ヤマタノオロチ”と、ことりたちチーム“μ's”とのバトル。

 

口火を切ったのは花陽ちゃんのジム・カーバンクルのミサイルポッドから発射した先のとがったミサイルでした。

 

[[作戦通りに行くぞ!花陽!まずはアレを蛇野郎にぶちこんでヤレ!!!!!]]

 

[[はひ!了解です!ではでは!本日の花陽印のびっくりどっきりウェポン!名付けて“ちくっとお注射君試作1号”!発射です!]]

 

<<はっしゃー。>>

 

相変わらず謎のネーミングセンスを遺憾なく発揮して名付けられた真姫ちゃん的イミワカンナイ!名前のミサイルは、鱗ビットの合間を縫うようにまっすぐに“ヤマタノオロチ”のまで飛んでいって…

 

[[ちくっとしちゃってください!]]

 

エネルギー粒子結晶体の厚い鱗で覆われた蛇さんボディにブスりと突き刺さりました。

 

“ヤマタノオロチ”の装甲はかなり固かったハズだけど、花陽ちゃんのさきちょがとんがったミサイルは見事に刺さりましたね。

 

でも突き刺さったミサイル…爆発しませんよ?

 

ぜ~んぶ不発弾?

 

でも花陽ちゃんが発射した合計6発のミサイルがぜ~んぶ不発弾とか、どんだけ天文学的な確率ですか!って感じですぅ。

 

これはもしか…あのミサイルって突き刺さることが目的…だったり?

 

ことりがそう思っていると…

 

[[そら先輩!やりました!ちゃんと刺さりましたよ!]]

 

花陽ちゃんが嬉しそうな声でソラ君にそう通信を送っていました。

 

うん。

 

やっぱりあのミサイルは突き刺さることが目的だったみたいですぅ。

 

謎の突き刺さりミサイル。

 

その驚くべき正体はと言うと……ネタバレはもう少し待っててくださいね♪

 

[[おうよ!なら次は俺の番だ!アイリ!]]

 

<<了解しました。システムリンク…接続確認。全く…主人公の分際で随分と下道な手段を…。>>

 

[[けっけっけっ……外道な手段だろうがキ○ガイが相手だ!関係ねぇし容赦もしねぇ!行くぞ!ゴルゥラァァァァ!!!!]]

 

突き刺さりミサイルがブスっと突き刺さったキ○ガイさんの“ヤマタノオロチ”。

 

今度こそみんなで一斉攻撃!と、思ったら、そうはイカのキ○タマでした。

 

今度はソラ君がナニやら怪しい笑い声?をあげながら、カタカタと何かを…たぶんコンソールのキーボード?を叩く音が聞こえてきました。

 

そして“カチリ”とエンターキーを押したっぽい音がしたら…

 

<<これは…?!っ!マスター!当機がハッキングされています!>>

 

キ○ガイさんの電子精霊さんが慌てたような声でハッキングされてます!って言い始めたんですぅ。

 

もうここからはグダグダでした。

 

真面目なバトルパートなのにグダグダでした。

 

だってボス戦の機体がハッキングされて動けなくなっちゃったんですぅ。

 

[[ハッキングだぁ?!チッ!ナルカミの仕業か!イリス!ブロックしろ!]]

 

キ○ガイさんも慌ててなんとかしようとしたんだけど…

 

<<はい!防性プログラムを起動…え?!メインシステムに侵入された?!そんな!こんなに早く?!>>

 

むりぽ。でした。

 

<<当然です。私は貴女よりもグレートなんですから。>>

 

[[種明かししちゃうとさっきの花陽印のびっくりどっきりウェポンがアンテナ&ブースター代わりになってゴリゴリ力押しでハッキングしちゃってるんですけどねー。いやぁー。公式戦でこんなことしたらブーイングの嵐は確実ですね♪こわい♪こわい♪]]

 

[[何だそりゃ?!チッ!クソがァ!こうなりゃアタシが直接ハッキングを押し返す!イリス!お前はクリスタルスケイルを使って雑魚共を近付けさせるな!]]

 

[[ざーんねん!もう遅い!!!その機体…乗っ取らせて貰った!!!]]

 

<<乗っ取り完了。さぁみなさん。お好きなようにふるぼっこにしてあげて下さい。>>

 

<<りょーかーい。>>

 

[[ちょっ!待て!クソ虫共!!!第7話のボス戦だぞ!ハッキングして動けなくさせてふるぼっこって冗談だろォ?!ボス枠のアタシが言うのも何だがここって普通は力を合わせて強敵をぶっ倒す!的な展開だろ!ってか気合い入れて本編でロクに説明されてもいねェカースドデバイスまで引っ張り出してオマケに第一と第二を通り越して第三段階変生体になったんだぞ?!種明かしとかだってあるんだ!まともに戦わせろ!真面目にバトルしやがれェェェェェェ!!!!!!!]]

 

[[えっ?真面目にバトル?めんどいからヤだ。]]

 

[[青空に同じくキ○ガイの相手は心底面倒なので遠慮しておきます♪]]

 

[[穂乃果!難しいことはよくわんないけどふるぼっこだー!]]

 

[[凛も難しいことよくわかんにゃいからとりまふるぼっこにゃー!]]

 

[[はひ!花陽はちょーっとキ○ガイさんに同情しちゃいますけどやっぱりめんどいので凛ちゃんと同じくとりまふるぼっこですよ!ふるぼっこ!]]

 

[[諦めなさい。こうなったらもう止められないわ。]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

おあとがよろし~よ~で♪ですぅ♪

 

[[テ、テメェらァァァァァァァァ!!!!どいつもこいつも覚えてろよォォォォォォォォォォォォ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[えっ?アレ?ちょ…マジでバトル終わんの?!にこにー様の奇跡の大逆転は?!にこにー様の見せ場は?!何にもないの?!オチに使われて終わりのパターン?!]]

 

「うん。ないみたいだよ?」

 

[[な…な…な……]]

 

「ちゅん?」

 

[[ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんでぇぇぇえぇよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!]]

 

「今度こそ♪おあとがよろし~よ~で♪ですぅ♪」

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

もう一度…それでいいのか主人公。

次回はバトル回&珍しい鬱描写が続いた反動で一本丸々グダグダ回となる予定でございます。
そして次回のラストでは二人きりの部室でにこちゃんとことりさんが…。
「あのね…にこちゃん……服…脱いでください…。裸になってください…“おねがぁい”…。」
「ふぐぉ?!」
な展開に…。
果たしてにこちゃんは服を脱いで宿敵なことりさんと…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのにじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやくグラブルでシュバ剣4凸5本目が完成したQooオレンジでございます。
先日のイベントでシュバ剣交換の在庫が+1されたので、残り3本…。
それが終われば光編成は5凸目指してマグナ2の周回…。
先はまだまだ長そうです…。

さて、今回は前回終わりを迎えたバトルの打ち上げ的なグダグダ回となっております。
最近グダグダしておりませんでしたので、完全にその反動でございます。
ただしラストにはにこちゃんとことりさんがあはーんなことに……


それでは 第7話A「無冠の女王」そのにじゅうに 始まります。






















「それでは皆さん♪飲み物の用意は良いですか?改めましてキ○ガイ討伐を祝して♪かんばーい♪」

 

「「「「「「かんばーい!」」」」」」

 

「な、納得いかないわ…絶対に…。あんなバトルの終わり方なんて…。」

 

私とことりとの決戦が一件落着して全てが丸く収まりそうになったあのとき、突然乱入して来やがった自らを“魔女”と名乗った痛すぎる謎のキ○ガイ女。

 

ハイ・モックを召喚したりおかしな夢を見せてきやがったり8本首の蛇“ヤマタノオロチ”に変身?したりと、とにかく頭のおかしくなるような事態の連続を巻き起こしやがったわ。

 

“ヤマタノオロチ”の登場で苦戦を強いられた私とことりだったんだけど、いよいよヤバい!って時に颯爽と現れてピンチを救ってくれたのは、本人には恥ずかしいから絶対に言わないけど大好きなそらのバカと私にできた初めての仲間たちだったの。

 

勢揃いしたチーム“μ's”の8人で、さぁ!力を合わせてキ○ガイ魔女をぶっ倒すわよ!って展開になるって思ったんだけど…フタを開けてみたらキ○ガイ魔女の“ヤマタノオロチ”をハッキングして動けなくしてから全員でボコるだけの簡単なお仕事だったわ…。

 

もうね。

 

なんかね。

 

アレよね。

 

あのキ○ガイ魔女…自分でも言ってたけど、第7話を締めくくるボス的なヤツなのよ?

 

それをハッキングして動けなくして囲んでみんなでふるぼっこって…。

 

しかも私以外みんなスッゴい良い笑顔で楽しそうに“ヤマタノオロチ”を攻撃したし…。

 

特に海未のヤツなんて他の連中よりも引いちゃうくらいに笑顔だったのよ?

 

満面の笑みってあんな顔なんでしょうね。

 

海未は頭のネジが5・6本外れてダメな感じにイカれてる“μ's”の中じゃ、まだ比較的?常識人だと思っていたんだけど…実は海未も相当イカれてるんだなーとか思っちゃったわ。

 

ってかあのときキ○ガイ魔女を囲んで全てがふるぼっこにしていた時の海未…かなり怖かった…。

 

ものすごい良い笑顔で何度も何度も何度も何度も何度も何度も、刀を振り下ろして“ヤマタノオロチ”を切り刻んでいたのよ。

 

その光景を見た瞬間、思わず“こわっ?!”って言ったら、海未のジムスナⅡの頭部がぐるんとこっち向いて“ナニカイイマシタカ?”とか言われたし。

 

他の連中も動けないキ○ガイ魔女の“ヤマタノオロチ”相手に、遠慮も手加減も一切無しでぼこぼこにしていたし…。

 

ねぇ?コレってやっぱり私がおかしいのかしら?

 

たぶん違うわよね?

 

おかしいのはあの子たちの方よね?

 

私は普通よね?

 

「ちゅん?にこちゃんはただでさえにこっぱげになりそうな顔なのにナニをそんなに難しい顔して考えてるんですか?そんなに難しい顔してると、ハゲが“soar”並に超加速してにこちゃんじゃなくてハゲちゃんになっちゃいますよ?」

 

私は普通よね?って思っていたら、“ヤマタノオロチ”をふるぼっこにしたあの時、尻尾の凪ぎ払いのダメージでまともに動けなくなっていたのに機体にムリさせて海未の次くらいに輝く笑顔で攻撃していた次席ヤバいヤツ…ことりが話しかけて来てわ。

 

このクソ鳥娘は相変わらずにこにー様の小バカにするようににこっぱげとかハゲが“soar”並に超加速してハゲるとか言ってるけど、今は反論する気力ないわー。

 

第7話のボスのキ○ガイ魔女の“ヤマタノオロチ”ふるぼっこ事件のせいで精神的にぐったり。

 

こんな状態でクソ鳥娘に反論していつもみたいに言い合いになってもさらに疲れるだけでなんの成果もあげられないわ。

 

大人の余裕で華麗にスルーよ。

 

それよりも…

 

「あんな終わり方したんだもん。考えるでしょ…普通は…。」

 

やっぱりさっきのバトルの終わり方は納得いかないわ!

 

あそこは普通ならにこにー様が援軍に来てくれたそらや穂乃果たちと力を合わせて“ヤマタノオロチ”の首を1つずつ切り落としていって、ラストはダメージが大きすぎて動けなくなっているのにムリしてバスターライフルを探しだしたことりのごんぶとビームの一撃を、心優しいにこにー様が“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトで増幅させてあげて首が全部なくなった“ヤマタノオロチ”を吹き飛ばす!って感じになるんじゃないの?!

 

それがオチもヤマもなくただハッキングして動けなくしてふるぼっこよ!

 

普通はあんな終わり方したんだからちょっとは何だかなー的なアレとかあるわよね!

 

それなのにコイツらときたら…

 

「あ!このからあげおいしい!こっちのポテトも!うぐっ?!の、のどに詰まった…みずぅ…ごくごくごくごく…ぷはぁ~!冷たいお水もおいしー!」

 

アホはから揚げとかポテトとかの油モノをメインにがっつきながら冷たいお水とかぐびぐび飲んでるし!

 

ってか穂乃果!油モノ食べたあとに冷たいお水を一気に飲んだらお腹壊すから止めなさい!!!

 

なんて言ってもアホはアホだから言うだけムダよね…。

 

あぁ…穂乃果がお腹痛くなってトイレに駆け込む未来が見えるわ…。

 

未来が見えるても無力なにこにー様じゃアホを止めることなんてできそうにないけどね。

 

きっとファーストガンダムで未来を垣間見たララァもこんな感じだったんでしょうね。

 

うん。

 

とりあえずカバンに入れっぱにしてあるポーチの中にお腹痛いときのお薬も入ってたハズだから、穂乃果がお腹痛くなる前にこっそり用意してあげとかなきゃ。

 

穂乃果のことだからお腹痛くなって慌ててトイレに駆け込むときに、ナニかにつまずいて転んでその衝撃で大崩壊…なーんてこともあり得るわ…。

 

流石にささやかなエロが売り?のガンプライブでもそんな玄人向けのガチ目のアブノーマルな性癖なス○トロ描写はNGよ。

 

実は最終回付近でもしかしたらあのキ○ガイ魔女関連でやらかす可能性もあったりなかったりしていたりするらしいけど…。

 

「ラーメンうまー!ラーメンおかずにラーメンとかサイコーにゃ!ドリンクもラーメンスープとかさらにサイコーにゃ!」

 

で、油モノ食べて冷たいお水がぶ飲みしている穂乃果の隣に座ってるアホネコはアホネコで、ラーメンおかずにラーメン食べながらドリンク代わりにラーメンスープ飲むとかワケのわかんないことやってるし。

 

ラーメンおかずにラーメン食べるってなんじゃそりゃ!

 

しかもなんでドリンクバーにラーメンスープがあるのよ!

 

魚介系醤油スープに鶏ガラ系醤油スープ、他に豚骨スープやら味噌スープやら塩スープ!

 

他にもミルクカレースープとかワケのわかんないラーメンスープまであるし!!!

 

ドリンクバーにラーメンスープなんてアホなモノ入れた責任者はくたばりやがれ!!!

 

「おにぎりうまー!おにぎりおかずにおにぎりとかサイコーですよね!ドリンクもお米の磨ぎ汁とかさらにサイコーです!」

 

ラーメンおかずにラーメン食べてドリンクバーのラーメンスープを飲みまくってる凛の隣に座ってる花陽これまた頭のおかしいことをやってやがるし!

 

おにぎりおかずにおにぎり食べるとかバカじゃないの!

 

凛もだけど炭水化物おかずに炭水化物食べるとか太るわよ!

 

あとお米の磨ぎ汁は飲み物じゃないでしょ!

 

ラーメンスープでも突っ込んだけどなんでお米の磨ぎ汁が普通にドリンクバーのラインナップにあるのよ!

 

やっぱりドリンクバーの責任者はくたばりやがれ!!!!!

 

「凛!花陽!もっとゆっくりよく噛んで食べなさい!身体に悪いわよ!いい!そもそも1日必要な…」

 

ラーメンやらおにぎりやらをフードファイター並にガツガツ食べまくる凛と花陽。

 

そんな2人をたしなめている真姫はまだまとも…って思ってたんだけど、なーんか真姫も途中から雲行きが怪しくなってきやがったわ。

 

「…そこでこの西木野製薬が開発した現在特許収得中&政府の認可待ちの新薬!“胃液3倍!レッドコメットストマック”の出番よ!この新薬を飲めば通常の3倍の胃液が発生するようになってその力で無理矢理通常の3倍の消化力を発揮することができるようになるの!実はまだ適当な被験者をラチって来ていなくてそのせいでちゃんとした人体実験ができてなかったりするんだけど、基本的にはたぶん完成してるハズだからこれっぽっちも問題ないわ!ちなみにモルモットでの動物実験の段階では当初開発陣が予定していた消化力3倍のさらに上を行く消化力5倍とかってあきらかに計算外のすごい効果を発揮して動物実験に使ってあげたモルモットの胃壁どころか研究室の床まで溶かしちゃって色々と大変なことになったりしたけどやっぱりなんの問題もないわ!」

 

真姫のヤツ…ドヤ顔で“ふふん♪”とか言いながら懐から試験管に入った怪しい液体を取り出して、なんかムダにヤバいことを熱く語りだしたの。

 

胃液の発生が3倍になるって…そりゃ確かに胃液3倍なら消化力も3倍に……なるの?

 

なんか人体ってそんな簡単な仕様じゃない気がするんだけど…。

 

ってかさ…モルモットで動物実験した段階での効果量がヤバくね?

 

胃壁溶かして床まで溶かしとか言ってたわよね?

 

そんなヤバい胃酸出すクスリをヒトに飲ませたら死ぬわよね?

 

普通に死ぬわよね?

 

普通じゃなくても死ぬわよね?

 

普通でもキ○ガイでも確実に死ぬわよね?

 

……………もうなんか面倒になってきたから、今の真姫の言葉は聞かなかったことにしよ。

 

うん。

 

その方がきっと幸せになれるわ。

 

たぶん。

 

「ソラく~ん♪ことりぃ♪今日はい~っぱいがんばルビィしたからちょ~っと疲れちゃいました♪だ♪か♪らぁ♪ねぇ?このあとことりと一緒にホテルでご休憩しちゃお♪ね♪い~でしょ~♪ことりぃ♪まだ初モノだよ?ことりのハジメテ…食べてみたくない?まだ未貫通のことりの膜をソラ君のフランクフルトでプチっとしてみたくない?今なら特別にコンド~さんもいらないよ♪ナマでことりのハジメテ…奪って欲しいなぁ…♪ね?絶対に気持ちい~よ♪ことりのナ♪カ♪ぬるぬるぬぷぬぷできゅ♪って締まってあったかいよ♪ヤっちゃいたくなってきたよね?もうがまんできないよね?がまんしなくてもいいよ?がまんしないで…ことりとシよ♪ね♪ソ~ラくん♪そんなわけでラブなホテルにれっつらご~ですぅ♪ことりの卵子とソラ君の精子♪れっつらまぜまぜで受精卵のできあがり♪とかしよ♪♪♪」

 

私が真姫がドヤ顔で取り出したヤバいクスリの説明をこっそりと聞かなかったことにしようと心に決めていると、今度はクソ鳥娘がナニやら騒ぎ始めたわ。

 

えーと、ナニナニ…疲れたからラブホでご休憩?

 

卵子と精子をれっつらまぜまぜ?

 

受精卵のできあがり?

 

なんかアラモードの薄い本に出てきそうなセリフね。

 

まぁ別にいいんじゃないの。

 

私のときは同意済みでもほぼレイプみたいな感じだったから、アンタはせいぜい楽しく初体験してきなさい。

 

ん?好きな人がラブホに誘われてるのに意外な反応?

 

あぁ。まぁ…ね。

 

そりゃ確かに好きな人が他の女とラブホに行ってヤるとか、ちょっとおもしろくないわよ。

 

でもね…男の子の出生率が極端に少なくなって一夫多妻が普通になった今の世の中じゃ、そんなこと言ってられないわ。

 

それに忌々しいけどクソ鳥娘はもう私の“身内”だから別にいいのよ。

 

今日はホントに頑張ってからね。

 

ヤりたきゃヤればいいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて…言うと思ったくぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!

 

そりゃここ1年は生理がきたとき以外はほぼ毎日なんやかんやでやりまくってるけど、私とあのバカは未だに恋人同士とかじゃないわよ?

 

とにかく問答無用でやりまくってるけど恋人同士なんてあまーい関係じゃないからあのバカが誰を抱こうが文句は言えないわよ?

 

言えないけど…この前から散々にこにー様のこと小バカにしやがってるクソ鳥娘を抱くとかは論外よ!論外!!!

 

ぬわぁぁぁんでぇぇそらのバカがあのクソ鳥娘とラブホでわっしょい♪するのを見過ごせるってのよ!!!!!!

 

んなモンどぅわぁぁぁれがぁ見過ごせるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

ヤりたきゃヤれば?

 

その前に殺って殺るわよ!

 

ここでこのクソ鳥娘を殺ってしまったらガンプライブの予選に向けてようやくメンバーが8人になった直後に1人欠員が出ちゃって残念だけどソレはソレ。

 

クソ鳥娘をぬっ殺して7人になったとしても私が気合い入れて2人分活躍してやるわ!!!!!

 

二つ名持ちナメんなよ!!!

 

“無冠の女王(ノー・クラウン)”ナメんなよ!!!

 

だからとりあえずクソ鳥娘はぶん殴る!

 

ぶん殴ってぬっ殺してドラム缶にコンクリートと一緒に詰めて2度と復活できないように東京湾に不法投棄して永遠に沈めてやるわ!!!!!

 

さぁ!唸れハリセン!弾けろシナプス!

 

なんか色々と大銀河宇宙No.1のにこにー様のこのすんばらすぅーい力をクソ生意気なクソ鳥娘にバッチリしっかりと見せつけてやろーじゃないの!!!!!!!

 

って意気込んでカバンから愛用のハリセンを取り出そうとしたら…

 

「いいワケありますか!この色ボケ鳥っ子!疲れたならさっさと家に帰って大人しく寝なさい!そもそもラブホテルは18歳未満は入室禁止です!いつもことりがラブホテルとか言ってるので青空を拉致して今度こっそり一緒に行ってみよーかな♪あ♪ラブホテルにはちゃんとコンドームも常備されているのですね♪それなら恥ずかしい思いをしてドラッグストアでコンドームを購入しなくても問題ありませんね♪あ…でもラブホテルに常備されているコンドームは微妙なモノが多いみたいですね…うーん…やはりここは恥を忍んでドラッグストアでうすうす0.01mmのコンドームとか買ってから行った方がいいかもしれませんね…。ですが…は、恥ずかしいですね……そうです!変装しましょう!帽子にサングラス!後はマスクに全身をすっぽりと覆うようなコートを着込めば完璧です!多少不審者っぽい感じがしないでもありませんが、まぁ大丈夫でしょう!コンドームについてはこれで良いとして…後はナニか事前に準備するモノは…おや?ラブホテルには“でんま”と言うモノがある所もあるようですね。しかし“でんま”とは一体何でしょうか?実際にラブホテルに赴いた時に実物を目の当たりにして“でんま”なるモノが何なのかわからなかったとかなったらいけませんね。と、言う訳で検索♪検索♪えーっと…“でんま”とは…電動マッサージ機?マッサージをする為の機械の様ですね。しかし何故ラブホテルに電動マッサージ機なんてあるのでしょうか?ベッドの上で性的な運動会をして筋肉痛にならないようにこの電動マッサージ機“でんま”を使ってほぐすのでしょうか?とりあえずこの“でんま”をラブホテルでどの様に使うのかも調べてしまいましょう!ポチポチっと…ナニナニ…こ、これは!マッサージ機をこんな事に使うだなんて…あぁ!あんなに激しくお潮を吹いていますよ?!こんなモノを使われてしまったら私もあんなに盛大にお潮を吹いちゃうじゃありませんか!いけません!えぇ!いけません!!!これは実際にラブホテルに突入した時にこの“でんま”を使われてしまう前に自分で使ってみてある程度慣れておかなければ!そうと決まればLet's Am○zon!ですよ!カートに入れて…貯まっているAm○zonポイントで支払いを済ませて…これで明日には到着しますね!他にはナニかラブホテルについて調べれる事は無いでしょうか?えっ…?ラブホテルは…18歳未満入室禁止…?!そ、そんな?!と、言った感じでラブホテルについてのアレやコレやを丸っと完璧にインターネットを駆使して色々と調べまくったのでですから間違いありません!」

 

私の変わりに海未のヤツがことりの頭をハリセンでスパン!っていい音を響かせながらぶん殴っていたわ。

 

うん♪海未のハリセンもなかなかにいい音ね♪

 

それでもこの大銀河宇宙No.1の矢澤のにこにー様には劣るけどね♪

 

えっ?なんか色々とアレな思考がただ漏れしてる海未に対して突っ込みはしないのか?

 

もちろんしないわよ。

 

だってもうなんかめんどいし。

 

「…こっちがアレで…アレがアレで…うげ…ここもかよ…ん?あぁここはそうなってんのか…ならこっちはコレで…ソレがアレで…うっほ…キ○ガイの分際でいいモン作ってんじゃねぇーか…おっと…コイツは……」

 

で、女子連中がギャーギャーわーわーと騒ぎながらキ○ガイ女討伐祝いとか言って食べたり飲んだり楽しく過ごしている一方で、そらのバカはことりからラブホに誘われているのも気付かずにナニやらノートパソコンを引っ張り出してブツブツ言いながらキーボードをポチポチとヤっているわ。

 

ナニをヤってんのか気になってそぉーっとノートパソコンの画面を覗いてみたんだけど、覗き込んだ画面にはわけのわかんない数字とアルファベットの羅列がズラーっと並んでいて、そらのバカがナニをしているのかにこにー様にはこれっぽっちも理解できなかったわ。

 

ってかマジでそらのバカはナニやってんのかしら?

 

ナニをヤってんのか聞けばたぶん答えてくれるんだろうけど、あんな数字とアルファベットの羅列を説明されても絶対に理解できない自信があるわ!

 

理解できないのは別ににこにー様がバカなんじゃないんだからね!

 

穂乃果や凛だって説明されても絶対に理解できないわよ!

 

アホ筆頭とアホ次席と比べてどーすんのよ!って思わなくもないけど…まぁいいわ。

 

とりあえず隣にこーんな絶世の美少女が座ってるってのに、ノートパソコンの画面ばっかり見てキーボードをポチポチしていてちっとも構ってくれないのは不愉快だわ!

 

だ♪か♪らぁ♪♪♪

 

「えい♪」

 

「へ………ふぐぉ?!」

 

にこにー様♪思わずイラっとしてノートパソコンの電源ボタンをプチっと押しちゃったの♪

 

そうしたらそらのバカ♪

 

“ふぐぉ?!”ですって♪

 

ナニよ♪その“ふぐぉ?!”って♪

 

あっはは♪もうそらったら“ふぐぉ?!”だなんてマヌケな声出しちゃってバッカじゃないの♪

 

あー♪楽しい♪

 

にこにー様メイン回の大ボス戦があんな終わり方したりクソ鳥娘が色々とクソ生意気なこと言ったり海未が欲望だだ漏れで妄想垂れ流したり穂乃果と凛がアホだったり花陽が米狂いだったり真姫が怪しいクスリ手にグフグフ言っていたりとストレス溜まりまくりだったけど、今の“ふぐぉ?!”でなーんか全部どーでも良くなってきたわ♪

 

やっぱり人生は楽しくなくっちゃね♪

 

「おい!ゴルゥラァ!ヤザワァァァァ!!!!テメェ!ナニいきなり電源オフってくれてんだよ!!!!!今ので完璧にデータ飛んだぞ!性格ひねくれたヤツしか作らねぇようなプログラムをコツコツと紐解いてせっかくあと少しの所まで解析したってのにマジでナニしてくれやがんだ!!!!!!」

 

人生は楽しくなくっちゃ♪って改めてしみじみと感じ入っていると、そらのバカがいきなりにこにー様の頭をわしづかみにしてまくし立ててきやがったわ。

 

そっか。

 

そらのバカはさっきからなんかのプログラム?を解析してたんだ。

 

性格ひねくれたヤツしか作らねぇって言ってるけど、それを解析しちゃえるんならそらも十分に性格ひねくれるわよねー。

 

なんて言ったらこのままアイアンクローまっしぐらだから言わないけどね。

 

「アンタがグフグフ言いながらノートパソコンの画面ばっかり見てるからでしょ!そんなのあとにしなさいよね!私はさっきのバトルの結末なんかどーでも良くなってきたわ!とか言いながら実はまだ地味に納得してないけど、他の子たちはみんなあのキ○ガイ女を倒したお祝いとか言って楽しんでんだから、アンタも少しは場の空気呼んで楽しみない!空気読めないとかボッチのすることよ!」

 

「ボッチ言うな!ってか人ことボッチとこ言いながらにこちゃんだって基本ボッチだろ!」

 

「にこにーボッチじゃねーし!ちゃんと友達いるし!」

 

「友達って言ってもどーせあのお節介なポンコツ生徒会長と怪しい関西弁の副会長コンビだけだろ!」

 

「うっさい!!!ってかあのたぬきつ生徒会コンビは友達じゃねぇーし!アイツらは天敵よ!天敵!!!」

 

「あー…そこは激しく同意だな…。」

 

あのたぬきつ生徒会コンビ…去年1年間でどんだけ私とそらのバカの邪魔してきやがったことか…。

 

オマケにアイツら!

 

いつもにこにー様のパーフェクトお弁当からおかず盗っていきやがるし!

 

食べ物の怨みは怖いのよ!

 

だからあんなヤツら…と、友達なんかじゃないもん!

 

「と、言うわけで無事に部室もゲットしてついでににこ先輩も仲間に加わりましたので、改めて今後の方針を話し合いたいと思います。」

 

いつものノリでそらとボッチじゃねーし!的なこと言い合っているうちに、さっきまでラブホだデンマだって1人で騒いでいた海未が何の脈絡もなくいきなり今後の方針を話し合いたいとか言い出したわ。

 

グダグダしてきたところだから話を先に進めるために今後の方針を話し合うってのはイイわね。

 

そうね…私としては……ん?

 

アレ?

 

今…海未のヤツ、“部室もゲットしてついでににこ先輩も仲間に加わった”って言わなかった?

 

気のせい?

 

聞き間違い?

 

いやぁー♪聞き間違いだなんてにこにー様ったらヤだわー。

 

年のせいかしら?最近はすっかり耳が遠くなってきた…ワケねぇーだろ!!!!!

 

「うぉい!ちょっと待て!グダグダしてきたから話題を変えるのは別にいいけどにこにー様がついでに仲間に加入って何でよ!普通は逆でしょ?!うわぁーい♪二つ名持ちの大銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターの矢澤 にこ様が仲間になってくれたわ♪うっれすぅぅぅいぃぃぃぃ♪ってなるでしょ!それなのになんでにこにー様の加入がついでよ!!!!!」

 

内心で1人ノリ突っ込み的なことをしながら、私はにこにー様の加入がついでにとか言いやがった海未に食って掛かったわ。

 

でも…

 

「花陽?直近で開かれる目ぼしい大会はありませんか?」

 

にこにー様の魂の突っ込みがあっさりとガン無視されたし!

 

「無視された?!せっかく突っ込んだのに無視された?!」

 

おまけに…

 

「そうですね……1番大きくて派手な大会はゴールデンウィーク明けに開かれる春の神田明神杯ですね。10人フルメンバーで出撃する大規模バトルロイヤル形式の珍しいタイプの公式戦です。あとは非公認大会ですが週末に開かれるアミューズメントセンター主催の要塞攻略タイムアタック大会ですね。4人1チームでの参加で、読んで字のごとく要塞攻略をタイムアタックしちゃう大会です。今の花陽たちなら2つのチームに別れての参加になりますね。」

 

さらに無視されたのよ!

 

「また無視かよ!いい加減ににこにー様の話を聞きなさいよ!!!」

 

それからもまるでいじめのようににこにー様の突っ込みは無視され続けたわ…。

 

酷いわよね?

 

酷いと思うわよね?

 

普通なら泣いちゃうわよね?

 

「神田明神杯か…アレってネット中継もされるし観客もクソみてぇーに一杯気やがんだよなぁ…。うへぇ…やっぱ公式戦はあんまり出たくねぇーなぁ…。考えただけで吐き気がしてくる…。」

 

「考えただけって…相変わらず筋金入りのトラウマですね。ですがそうも言っていられませんよ?6月からガンプライブの地区予選が始まるんです。それまでに青空は少しでも公式戦の空気に慣れてその厄介なトラウマモードを何とてもらわないといけません。なので春の神田明神杯に参加は決定です♪」

 

「穂乃果はよーさいこーりゃくタイムアタック?っていうのも楽しそうだから出てみたい!」

 

「にゃ!凛も出てみてぇーにゃ!」

 

「それじゃ2つのチームに別れてこっちの要塞攻略タイムアタックにも参加してみましょ。4人ずつに分けなきゃダメなのよね?どうわける?」

 

「ことりはソラ君と一緒がいいですぅ♪ってワガママ言いたいけど、ここは公平にくじ引きにした方が恨みっこなしですぅ♪」

 

「ではさっそくくじを作りましょう。」

 

「はひ♪」

 

………コイツら…にこにー様のこと徹底的に無視しやがって…。

 

あとで覚えときなさいよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでにこにー様のことをガン無視して春の神田明神杯&アミュセン主催の要塞攻略タイムアタック大会への参加が勝手に決まりやがった次の日の放課後…

 

「あのね…にこちゃん……服…脱いでください…。裸になってください…“おねがぁい”…。」

 

「ふぐぉ?!」

 

ことりに部室に呼び出されて行ってみたら、いきなりこんなこと言われちゃった♪

 

潤んだ目で上目遣いにこちらを見上げることりは何とも言えないエロさを醸し出していて、女の子同士で♪とかのそっち系の趣味がないにこにー様でも思わず昨日のそらのバカと同じように“ふぐぉ?!”とか言ったあとに生ツバをゴクリと飲みこんじゃったわよ。

 

コレは普通のヤツなら1発で堕ちるわね。

 

長年ボッチを拗らせて鉄の精神力を誇るこのにこにー様でも危うく堕ちそうになるくらいにヤバいわ。

 

でも……女の子同士でもいいかも。

 

いつもにこにー様のことを散々に小バカにしてくれやがるけど、黙っていたらことりはスゴくかわいいのよね。

 

こんなにかわいいならこのまま地下の仮眠室に連れ込んでじっくりねっとりたっぷりと苛めてあげたくなっちゃう。

 

鳴かせてあげたい。

 

ヤバい。

 

ちょっと考えただけでゾクゾクしてきちゃったわ…。

 

ヤっちゃおうかしら?

 

ヤっちゃってもいいわよね?

 

「ことり…」

 

「にこちゃん…」

 

うん。

 

よしヤろう。

 

私は目の前のかわいらしい”小鳥“の制服を脱がそうと、彼女の胸元のリボンに手を伸ばしたわ。

 

リボンをほどいて…ブレザーとシャツを抜かせて…ブラを外して…。

 

この背徳感…たまんないわね…。

 

これから女の子同士でイケナイアソビをしようとしている背徳感に頭がくらくらしながら、ことりの胸元のリボンをほどこうとしたら…

 

「ちゅん?にこちゃんはなんでことりのリボンをほどこうとしてるんですか?脱ぐのはことりじゃなくてにこちゃんだけですよ?」

 

ことりを包んでいた背徳的で淫靡な雰囲気が一気に霧散して、いつも通りのこちらを小バカにするような感じでそんなことを言ってきやがったのよ。

 

「へ?」

 

「性欲まみれのにこっぱげ先輩がことりにナニをしようとしやがっていたのかは聴かないでおいてあげますから、早く着てるモノ脱いでスッポンポンになりやれがですぅ。」

 

ぐぬぬ!性欲まみれとかことり相手にエロいことヤル気満々だった今回は反論できねーし!

 

ってか私だけ脱いでスッポンポンってナニすんのよ?!

 

全裸の写真とか撮られて脅すつもり?!

 

「な、なによ!にこにー様だけ脱がせてナニしようってのよ!」

 

「ナニを勘違いしてやがるのか知りませんが、ことりは約束通りにこちゃんのバトルコスチューム作ってやるからサイズ図るだけですぅ!」

 

「………バトルコスチューム?」

 

「バトルコスチュームですぅ。」

 

そーいえば、この前のバトルでそんなこと言ってたわね。

 

「お、お願いします…。」

 

「ちゅん。お願いされますぅ。」

 

いやーん♪

 

にこにー♪

 

ちょーっと勘違いしちゃった♪

 

てへ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

もちろんにことりコンビであはーんな展開になるわけはなく。
毎度お馴染みのグダグダで終わりを迎えたした。

次回はにこちゃん(と、まきりんぱなトリオ)の初バトルコスチュームのお披露目&8人になっての初バトル?となります。
アニメのラブライブで言えばこれからのsomedayを歌っている辺りとなります。
となれば、当然にこちゃん初のバトルコスチュームは…

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はドロイデン様とのコラボ企画準備中の為、しばらくはお休みさせていただきます。
余裕があれば更新したいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

年末デスマーチにコラボの準備にと忙しさMAXにも関わらず、日曜日のスクフェス経験値10倍をガッツリとプレイしたりグラブルのフェンリル討伐戦をヴァルナ編成の為にやっぱりガッツリと周回したりしているうちに、遂には本編のストックが切れてしまったQooオレンジでございます。
連載開始以来初めての事態に焦っております。

さて、今回はにこちゃんが人生初のバトルコスチュームを身に纏いバトルフィールドへと赴きます。
その先に待っていたのは…


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅうに 始まります。






















「ふむふむ…(今まで散々にひんにゅ~♪ひんにゅ~♪って小バカにして弄り倒してきましたたけど、これは思っていたよりぺったんこ過ぎで可哀想ですぅ…)…は~い♪ばっちりサイズは図ったから、もうお洋服着てもだいじょ~ぶですよ♪」

 

にこちゃんとの決闘&魔女と名乗ったキ○ガイ女さんとの戦闘の翌日。

 

ことりは約束通りににこちゃんのバトルコスチュームを作るために、部室でにこちゃんのスリーサイズやその他もろもろのサイズを図らせてもらっていました。

 

にこちゃんをゼンラ~のスッポンポンにひん剥いて(別にゼンラ~のスッポンポンじゃなくてもいいんだけどね~♪)、身体のあちこちのサイズを図り終えてことりが思ったこと…それは予想以上に可哀想なバストサイズでこれからはほんの少しだけひんにゅ~ネタで弄るのは自重してあげよう。ってことでした。

 

まぁ↑でも言ってるけど、自重するのはあくまでも“ほんの少しだけ”なんですけどね~。

 

ことりだって恋する女の子の1人ですぅ。

 

だからこんなほぼ板みたいなおっぱいしかないなんて、同じ恋する女の子として心底可哀想だな~って思うよ?

 

可哀想だけど…にこちゃんは間違いなくことりの恋の最大の障害なんですぅ。

 

障害を排除するために相手の弱点を突いて弄り倒すのは常套手段なんですぅ♪

 

そうでもしないともう肉体関係を持ってるにこちゃんには追い付けません。

 

そう。

 

実はソラ君とにこちゃんはもうヤっちゃっていました。

 

どうして知ってるのかというと、昨日のバトルが終わったあとに、ことり達はソラ君とにこちゃんの関係を教えてもらったからですぅ。

 

2人の関係…それはぶっちゃけ2人とももうソレって夫婦だよね?って感じのモノでした。

 

ヤることはもうヤっちゃっていて、さらにお互いの家族公認で…。

 

口ではお互い罵り合っているのに、お互いとっても相手を信頼し合っていて…。

 

それでも未だに付き合ってないとか…はぁ~…なんかも~ことりはため息しかでません。

 

それにしてもソラ君はなんでこんなひんにゅ~を抱こうとか思ったんだろ?

 

一応は“ほんの気まぐれ”って言ったけど…。

 

「おいクソ鳥娘。アンタなんかにこにー様に激しく失礼なこと思いまくってるでしょ。」

 

「さぁ?なんのことですか?」

 

今のことりはにこちゃんにはバストサイズとか以外はたぶん勝てません。

 

それでもいつかはきっと…きっと…

 

「そんなことよりにこちゃんはナニかリクエストとかありますか?にこちゃんの産まれて初めてのバトルコスチュームなんだから、ことりもできるだけがんばルビィしますよ?」

 

「……(なーんかうまく誤魔化された気もするけど…ま、いいわ…)…そうね…やっぱり可愛いヤツが良いわね。」

 

「可愛いヤツですか?」

 

「そ。可愛いヤツ。」

 

「う~ん…」

 

可愛いヤツ…か~な~り~曖昧なリクエストですぅ。

 

お夕飯ナニがいい?

 

何でもいいよ。

 

的に曖昧で困っちゃうリクエストですぅ。

 

でも基本的にことりは可愛い系のバトルコスチュームを作るつもりなのでだいじょ~ぶなんだけどね。

 

「善処してみますぅ。それと色とかはどうしますか?みんなはことりにお任せ♪って丸投げしてますけど、そこら辺もリクエストがあるならやっぱりがんばルビィしますよ?」

 

みんなそれぞれ好きな色ってありますよね?

 

穂乃果ちゃんならオレンジ色。

 

海未ちゃんなら青。

 

ソラ君ならダークグリーン。

 

にこちゃんのメインカラーは…やっぱり黒…かな?

 

ほら。

 

にこちゃんの使っているガンプラ“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”は装甲からフレームまでぜ~んぶ真っ黒じゃないですか?

 

だからにこちゃんのメインカラーは黒なのかなぁ~って。

 

そうことりは思っていたんだけど…

 

「色は…ピンクがいいわ♪」

 

意外や意外。

 

にこちゃんのカラーリクエストはピンクでした。

 

「ちゅん?黒じゃないんですか?」

 

「禍にこが黒だからそうおもったんでしょ?まぁ私的には黒も嫌いじゃないけど、女の子ならやっぱりピンクでしょ♪」

 

「そんなモンですか?」

 

「そんなモンよ。」

 

女の子ならやっぱりピンク。

 

そう言ったにこちゃんの表情はちょっと照れくさそうでした。

 

照れくさいなら女の子ならやっぱりピンクとか言わなきゃいいのに。

 

でも…ピンクが好きならなんでにこちゃんは自分のガンプラを真っ黒に塗装してるんだろ?

 

何かワケとかあるのかなぁ…?

 

「とにかく!ピンクでフリフリで可愛いヤツ!それがにこにー様のリクエストよ!人生初のバトルコスチュームを任せてあげるんだから、しっかり可愛いヤツ頼むわよ!」

 

ことりがにこちゃんのガンプラの色についてちょっと考えていると、いつの間にか制服を着たにこちゃんがしっかり可愛いヤツ頼むわよ!って腰に両手を当てた偉そうなポーズで言ってきやがりました。

 

そんなこと言われなくてもわかってますぅ。

 

ことりがそうだったように、初めてのバトルコスチュームはきっと一生の想い出です。

 

ことりの初めてのバトルコスチューム…薄いパステルグリーンのシンプルなワンピース。

 

ことりのもう1つの始まりの日って言っちゃってもいい、にこちゃんとの決闘の日にも着ていたあのバトルコスチュームは、ことりは生涯大切にすると思います。

 

にこちゃんにもそんな一生の想い出になるような、生涯大切にしてくれるような、そんなステキなバトルコスチュームを作ってプレゼントしてあげちゃいますぅ♪

 

「は~い♪ぜ~んぶことりに任せてあんしん♪です♪です♪ですぅ♪」

 

「イマイチ安心できないのよねぇ…。」

 

や~ん♪

 

にこちゃんったらこんなに真剣ににこちゃんの初めてバトルコスチュームのことを考えてる珍しく真面目なことりちゃんに、イマイチ安心できないのよねぇ…だなんて…ひっどいですぅ♪

 

今のはちょ~っとイラっときたので、にこちゃんには真面目なバトルコスチュームの他にももう1着♪

 

特別にネタまみれのバトルコスチュームを用意しちゃおっと♪

 

覚えてやがれ♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなやり取りから早いモノで1週間が経ちました♪

 

この1週間、ことりたちは要塞攻略タイムアタック大会に向けて、それぞれのチームに別れて主に連携戦闘を中心に練習したんですよ♪

 

ち♪な♪み♪に♪

 

今回の要塞攻略タイムアタック大会でのチーム分け&使用ガンプラは…

 

音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”Aユニット。

 

①園田 海未

ジム・スナイパーⅡ (高機動パック装備)

②矢澤 にこ

ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ

③南 ことり

ウイングガンダム・リトルバード Vre.2

④小泉 花陽

ジム・カーバンクル

 

 

音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”Bユニット

 

①鳴神 青空

高機動型ザクⅡ (ソラ・カスタム)

②高坂 穂乃果

エールストライクガンダム

③西木野 真姫

百式

④星空 凛

ベニャッガイ

 

って、感じになりました♪

 

ぐぬぬ~!

 

ことり!くじ引きでインチキしないで真面目にやった結果、ソラ君と別のチームになっちゃったんですぅ!

 

まぁ現時点での恋の最大の障害なにこちゃんも、ことりと一緒でソラ君とは別のチームになったからいいんだけどね♪

 

あとAユニット、Bユニット、それぞれの指揮官は海未ちゃんとソラ君ですぅ。

 

ことりたちAユニットはにこちゃんが指揮官をやってもよかったんだけど、そのにこちゃんが海未ちゃんに指揮官としての経験を積ませたいからってことで今回の指揮官は海未ちゃんになりました♪

 

ソラ君たちBユニットの指揮官はメンバーを見てみればわかると思うけど、ソラ君か真姫ちゃんの2択でした♪

 

でも真姫ちゃんにはまだちょっと早いかな?ってことで今回はソラ君が指揮官になったんだよね~♪

 

そんなBユニットの指揮官を決めるときに何故か穂乃果ちゃんが自信満々で“しきかん!穂乃果がやってあげるよ!うん!穂乃果にお任せだよ!”とか言っていたけど…穂乃果ちゃんに任せたら“とつげきだー!”で終わりですぅ。

 

まともな思考の持ち主なら間違っても穂乃果ちゃんは指揮官にはしないですぅ。

 

「は~い♪それじゃみんなに今回のバトルコスチュームを配りますね~♪まずは穂乃果ちゃんと真姫ちゃんからですぅ♪」

 

チーム分けについてはこの辺にしておいて、いよいよお楽しみの今回のバトルコスチューム大発表ですぅ♪

 

えっ?海未ちゃんのガンプラがいつもの素組のジム・スナイパーⅡとちょっと違う?

 

それはきっと気のせい…じゃなくて、実は海未ちゃんのジムスナⅡはご覧の通り今回はちょっとだけ弄られちゃってるんですぅ。

 

弄ってるって言ってもバックパックを市販のレジェンドビルドカスタムシリーズ“K9パック”に取り換えて、腰に片刃のブレードを取り付けただけなんだけどね~♪

 

あ♪あとスナイパーライフルも大きなヤツに取り換えてました♪

 

そんな海未ちゃんがジムスナⅡを市販のアイテムでちょっとだけカスタムするお話は、第7話が終わってからの閑話でお披露目ですぅ♪

 

こ~ご期待♪ですぅ♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

それじゃさっきのバトルコスチュームの続きから行きますね♪

 

今回、ことりが用意したバトルコスチュームのテーマはずばり♪“不思議の国のアリス(アリス・イン・ワンダーランド)”♪

 

不思議の国のアリスに登場するキャラクターをモチーフにして作ったバトルコスチュームなんですよ♪

 

穂乃果ちゃんと真姫ちゃんに用意したバトルコスチュームのモチーフは“帽子屋(マッドハッター)”♪

 

ノースリーブのベストっぽい上着と裾がちょっと広い黒のミニのスカート♪

 

頭にちょこん♪と乗せるシルクハットっぽい帽子がポイントですぅ♪

 

もう1つのポイントは光沢のある生地で作ったタイツ♪

 

かわいい衣装の中でこの光沢のある生地で作ったタイツがなんとも言えない妖艶さを醸し出しちゃってます♪

 

ことりが男の子だったら絶対にあのタイツをはかせたまま、ローションをた~っぷりと付けてぬるぬるにして素股とかしたくなっちゃいますぅ♪

 

穂乃果ちゃんと真姫ちゃんはかわいいんだけど、性的な雰囲気がそこまで強くないから、この光沢のあるタイツをはかせてエロスを付け加えてみました♪

 

えっへん♪

 

そんな2人の上着の色は穂乃果ちゃんがピンクで真姫ちゃんがちょっと濃い目のピンク♪

 

にこちゃんじゃないけど、やっぱりかわいい女の子にはピンクですぅ♪

 

「わっ!今度の服もすっごくかわいい!さっすがことりちゃん!」

 

「そうね。いいセンスしてるわ。(ことり先輩って中身がアレだからどんなヤバいバトルコスチュームを持ってくるのか正直心配だったけど…これなら悪くないどころかかなりいいじゃない。) 」

 

「………そのタイツ…なんかエロいな……」

 

「タイツに欲情とか…取りあえずもぎますか?ち○こ。」

 

「あ、はい。ごめんなさい。なんでもないです。」

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

穂乃果ちゃんも真姫ちゃんも気に入ってくれたみたいですぅ♪

 

そしてソラ君♪

 

やっぱりことり特製のあの光沢のあるタイツを目ざとく見付けて込められたエロスに気づいちゃったね♪

 

アレをはいてあっは~ん♪って感じで誘ったら襲ってくれるかな?かな?かな?

 

そしたらローションぬるぬる素股なんかじゃなく、ことりのマタノトビラでた~っぷりぬるぬるしてあげちゃうよ♪

 

うん♪

 

今度アレはいて部室で待ち伏せしちゃおっと♪

 

「これは凛ちゃんの衣装ですぅ♪」

 

お次はぬこぬこにゃんにゃん♪の凛ちゃんのバトルコスチュームですぅ♪

 

凛ちゃんに用意した衣装のモチーフは“チェシャ猫(チェシャキャット)”♪

 

やっぱり凛ちゃんにはねこさんだよね♪

 

これがいわゆる“てっぱん”ってヤツですぅ♪

 

凛ちゃんの衣装の内容は、穂乃果ちゃんたちと同じようにノースリーブの上着(ちょっと裾を燕尾服っぽい感じに仕立ててみました♪)に、水玉模様の黄色のカボチャパンツっぽいショートパンツですぅ♪

 

あとは頭に付けたリボンにはネコミミもちゃ~んと付いてるんですよ♪

 

ネコさんにネコミミがなきゃいけません♪

 

ネコミミがなかったら耳をかじられてネコミミがなくなった某未来のネコ型ロボットになっちゃいますぅ。

 

あ♪そうそう♪

 

もちろん凛ちゃんの衣装にはアレもちゃ~んとありますよ♪

 

ねこさんの♪しっぽ♪ですぅ♪

 

カボチャパンツ型ショートパンツの腰の辺りから生えてるよ~にねこさんのしっぽを取り付けてみました♪

 

ほんとはこのねこさんのしっぽ…女の子の大切なアナとは別のアナ…マタノトビラ(後)に挿れちゃうア○ルパールの先端に取り付けるヤツにしたかったんだけど、今回は特別に自重してあげました♪

 

だって凛ちゃんはまだマタノトビラ(後)以前にマタノトビラ(前)すらも弄ったことなさそうなんだもん。

 

そんな未開発のマタノトビラ(後)にいきなりア○ルパールをぶっ刺すとか、いくらこの世界線のことりが鬼畜じょ~と~♪なクレイジーでもかわいそうでできません♪

 

どこからか拐ってきた縁もゆかりもない女の子相手ならヤっちゃうけど♪

 

でも凛ちゃんは縁もゆかりもないそこら辺から拐ってきた女の子なんかじゃなく、ことりの大切なお友だちで仲間なんですぅ♪

 

ひどいことはできません♪

 

けど…いつか…うふふ♪うふふふふふふふ♪

 

そう♪ぜ~ったいにいつか♪本人の同意のもとでにゃん♪にゃん♪鳴かせながら凛ちゃんのマタノトビラ(後)を開発してあげちゃいますね♪

 

動けないようにしっかりと拘束して、お母さん秘蔵のコレクションの中にあるお馬さん用のおっきなおちゅ~しゃで、ゆっくりじっくりねっとりと時間をかけて、たっぷりお腹のナカをキレイにして…♪

 

そのあとはまずは指1本から拡張を始めて…♪

 

2本♪

 

3本♪

 

次はちょっと大きめのア○ル用のばいぶさん♪

 

さ♪い♪ご♪にぃ♪

 

みんな大好きレズプレイご用達のベ○バンさんの出番ですぅ♪

 

や~ん♪

 

ことり♪そのときのことちょっと考えただけでドキドキしちゃいますぅ♪

 

「にゃ、にゃんか今…狂った鳥に凛のお尻のアナが狙われてるいやーな予感がしたんだけど……気のせい……にゃ?」

 

うっふふ♪

 

凛ちゃ~ん♪

 

そ♪れ♪

 

気のせいじゃないよ?

 

あとでかわいがってあげるから待っててくださいね♪

 

「どんどんいきますよ♪お次は海未ちゃんとソラ君の衣装ですぅ♪」

 

ア○ル開発まったなし♪な凛ちゃんのお次は、海未ちゃんとソラ君の衣装ですぅ♪

 

2人の衣装のモチーフは“白うさぎ(ホワイトラビット)”♪

 

“白うさぎ”ってたま~に“時計うさぎ”って表記されちゃうこともあるよね?

 

たぶん時計を持って“急がなきゃ♪急がなきゃ♪”ってヤってるからなのかな?

 

まぁいいや。

 

そんな時計うさぎで白うさぎな海未ちゃんとソラ君の衣装♪

 

2人とも上着…と言うか今回はベスト?はやっぱりノースリーブですぅ♪

 

色は海未ちゃんがワインレッド♪

 

ソラ君がグレー♪

 

下は海未ちゃんがベージュにホワイトの縦じまが入ったショートパンツで、ソラ君が同じくベージュでこっちはブラックの縦じまが入ったハーフパンツですぅ。

 

ソラ君がショートパンツは短パン小僧でイヤだ!って言うから、ハーフパンツにしてみました♪

 

そして♪そして♪

 

2人の衣装の最大のチャームポイントはなんと言ってもモチーフになっている“白うさぎ(ホワイトラビット)”にちなんだ“ウサミミ”ですぅ♪

 

ぴょ~ん♪と伸びたこのウサミミ♪

 

中には針金を仕込んであるのでお好みのポイントで折り曲げてタレミミなウサミミにも出来ちゃうんですよ♪

 

かわいいよね♪ウサミミ♪

 

でもこのウサミミを見た海未ちゃんとソラ君は、口元をひくひくさせながらなんかスッゴくイヤそ~なお顔をしてました。

 

だ♪か♪らぁ♪2人にウサミミはやだ!って言われちゃう前に、にっこり♪にこにこ♪ちゅんちゅん♪スマイル♪でかわい~く微笑んで、ついでにカバンからよ~く研がれた包丁と生肉をいっ~ぱい捌いて血の汚れが取れなくなっちゃってるまな板を取り出したら素直に受け取ってくれちゃいました♪

 

うん♪うん♪笑顔ってやっぱり大事だよね♪

 

ヒトとヒトとは笑顔さえあればわかり合えるんですぅ♪

 

不粋な突っ込みをしようとしてるそこのあなた?

 

ことりは別に突っ込んでくれてもぜんぜん構わないけんですけど………うふふ♪

 

あなたはナニになりたいですか?

 

はんばーぐかな?かな?かな?

 

ちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪

 

それにしても…ソラ君も海未ちゃんもそんなにイヤかなぁ?ウサミミ?

 

かわいいのにね?

 

「…今回はそこまで露出の多い衣装ではありませんし、下も下着が見える可能性の高いミニスカートではありませんから、ウサミミ位は我慢しましょう。死にたくはありませんし。」

 

「だな。(個人的にはショーパンで生足の太ももの方が下手なミニスカートなんかよりもよっぽどエロいと思うだけどなぁ…。海未さんの生足…めっちゃキレイだし。アレに挟まれてぇ…。) 」

 

……なんかソラ君が海未ちゃんの太ももに向ける視線に邪なモノを感じたのはことりだけかな?カナ?カナ?カナ?

 

と、真っ黒になって大暴れしてもいいんだけど、止めときますぅ。

 

さてさて♪

 

ウサミミコンビの次は…

 

「そしてこれがことりと花陽ちゃんの衣装ですぅ♪」

 

ことりと花陽ちゃんの衣装の番ですよ♪

 

ことりと花陽ちゃんの衣装のモチーフは“アリス”ですぅ♪

 

モチーフって言うか、ほとんど“アリス”のエプロンドレスなんだけどね♪

 

もちろんこの衣装も今までの衣装と同じでノースリーブになってるんだよ♪

 

白のエプロンにことりは水色のワンピース♪

 

花陽ちゃんは白のエプロンに黄色のワンピース♪

 

ありふれたデザインのエプロンドレスで、ウサミミやネコミミとかのチャームポイントがあるわけでもないシンプル・イズ・ベストなこの“アリス”の衣装♪

 

シンプルなだけに生地にはと~ってもこだわってますぅ♪

 

ぶっちゃけ他のモチーフの衣装よりもかなりお高い生地だったりしてますぅ。

 

みんなから集めた衣装代なんかじゃぜんぜん足りません♪

 

そんなわけでソラ君から追加徴収しちゃいました♪

 

上目遣いで“おねがぁい♪”ってしたら1発で堕ちちゃいました♪

 

ことり的にはどうせ堕ちるならラブホテルに誘ったときに簡単に堕ちて欲しいもんですぅ。

 

「はひ!シンプルだけどかわいいです!何よりこのエプロンの真っ白さがお米の真っ白さと同じなのが最高過ぎます!」

 

うん♪うん♪

 

この衣装…花陽ちゃんはちゃんと気に入ってくれたみたいですぅ♪

 

シンプル過ぎるかな?ってちょっとだけ思ってたけど、気に入ってもらえてひと安心ですぅ♪

 

さぁ♪最後は…

 

「にこちゃんの衣装ですぅ♪よいっしょっと♪はい♪これがにこちゃんの衣装だよ♪」

 

「………は?」

 

ことりがにこちゃんのために端正込めて作り上げた衣装♪

 

モチーフは“ジャバウォック”ですぅ♪

 

この衣装…ってかぶっちゃけ着ぐるみ?は、ピンクのふわふわもこもこのぶっさいくな怪獣さんなんですよ♪

 

牙が生えてるお口からお顔がでるよ~になってますぅ♪

 

そして1番のこだわりポイントは着ぐるみの頭の両サイドから、にこちゃんのツインテールが出せるようになってることですぅ♪

 

完璧な仕上がりでことりちゃんは大満足です♪です♪ですぅ♪♪♪

 

「ねぇことり。」

 

「ちゅん?」

 

「殺してもいい?」

 

「ふつ~にダメですぅ。」

 

あは♪

 

にこちゃんガチキレですぅ♪

 

ちょ~っと冗談がキツ過ぎちゃったかな?

 

うふふ♪

 

そう♪

 

この“ジャバウォック”の怪獣着ぐるみは冗談なんですぅ♪

 

ホントは別にちゃ~んとにこちゃんの衣装は用意してあるんですぅ♪

 

その衣装は……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『盛り上がって来ましたアミューズメントセンター音ノ木坂店主催の非公認要塞攻略タイムアタック大会!お次のチームは音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”Aユニットの4人だぁぁぁぁぁぁぁ!!!まずはそのバトルコスチュームをファッションチェック!!!シンプルながら上品な仕上がりのアリスをモチーフにした衣装×3に生足がセクシーなホワイトラビット×1!アリスの衣装は中に着ているワンピースの色が異なってちゃんとそれぞれ個性を出しているぞぉぉぉ!!!ホワイトラビットモチーフの衣装を着ている園田 海未選手はとにかく生足がエロい!あの生足に挟まれたい男子は多いんじゃないかっておねーさんは予想しちゃうぞ!!!ってか今さらだけどこのチーム…えっ?矢澤 にこ?矢澤 にこって“あの”矢澤 にこ?レジェンドボッチファイターの“無冠の女王(ノー・クラウン)”?!』

 

にこちゃんために用意したホントの衣装。

 

それはことりと花陽ちゃんと同じ“アリス”をモチーフとした衣装でした。

 

基本的にはことりたちと同じだけど、中のワンピースがピンクになってるんだよ♪

 

あとはにこちゃんの“アリス”の衣装の生地だけ、ことりと花陽ちゃんの“アリス”の衣装の生地よりさらに高いヤツになってるんですぅ。

 

にこちゃんがずっとひとりぼっちで憧れ続けていた、スクールファイターの正装…バトルコスチューム。

 

そんなにこちゃんのために特別に奮発してみました♪

 

ソラ君が。

 

[[ゴルゥラァァァァァァ!!!!!待てやぁぁぁぁぁ!!!ボケェェェェぇ!!!誰がボッチじゃ!誰がぁぁぁぁ!!!!にこにー様はボッチじゃねぇってんだよ!!!ドイツもコイツもボッチボッチボッチボッチ言いやがってぇぇぇぇぇぇ!!!!!テメェの周りのヤツ皆殺しにしてテメェもボッチにすんぞ!オルゥラァァァァァ!!!!!聞いてんのかワレェェェェェェェェェ!!!!!]]

 

そんなはじめてのバトルコスチュームに身を包んだにこちゃん。

 

司会進行の毎度お馴染みのおねーさんのボッチって言葉に怒ってブチ切れて大声で騒いでますぅ。

 

その姿はこれっぽっちもかわいい“アリス”じゃありません。

 

どちらかと言えば、やっぱり狂暴で凶悪な“ジャバウォック”ですぅ。

 

ちゅん。

 

あれやこれやと真面目ににこちゃんのはじめてのバトルコスチュームをがんばルビィして作ったことりの苦労を返して欲しいもんですぅ。

 

[[にこ先輩!頭の緩い行き遅れのリポーターは放っておきなさい!それよりも時間が惜しいです!先を急ぎますよ!]]

 

[[チッ!わかったわよ!!!!覚えときなさいよ!!!!!]]

 

さてさて♪

 

ごるぅらぁ♪と騒いでるにこちゃんは今回のバトルの指揮官さんな海未ちゃんが注意してくれたからいいとして…実はもうことりたちチーム“μ's”Aユニットのタイムアタックは始まっていたりします。

 

今回のバトルは要塞攻略タイムアタック。

 

ちょっと前にことりたち“μ's”2年生カルテットで参加した要塞攻略スコアマッチと違い、要塞を攻略するタイムが勝敗を決めます。

 

すなわち今回のバトルではスピードが重要ですぅ。

 

だから…

 

「花陽ちゃん!移動はことりに任せて花陽ちゃんはドンドンジャンジャンぶっぱなして道を作ってください!」

 

[[了解です!さーちゃん!聞いてましたね!ドンドンロックオンしちゃってください!]]

 

<<はーい。じゃんじゃんろっくおーん。>>

 

[[高機動パックへの改修が完了したジム・スナイパーⅡの真価を見せてあげます!!!一気に駆け抜けますよ!!!]]

 

[[オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!もういっちょオマケにゴルゥラァァァァァァ!!!!!!!!邪魔するクソは皆殺しじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!]]

 

今回はみんな前衛♪

 

はじめから最大戦速で最大火力♪

 

出し惜しみは無しですぅ♪

 

ちなみにことりは現在進行形でリトルバードをバードモードに変形させて、重装甲でちょっと足の遅い花陽ちゃんのジム・カーバンクルを乗せてあげていたりしますぅ。

 

[[あっ!見てください! 前!要塞が見えてきましたよ!]]

 

攻撃を背中に乗せた花陽ちゃんにお任せして、バードモードの最大戦速で宇宙を駆け抜けて行くと、しばらくして前方に目標の宇宙要塞が見えてきました♪

 

ちなみに今回の宇宙要塞はソロモンとかア・バオア・クーとかボアズとかヤキン・ドゥーエとかのガンダム作品に出てくる既存のモノじゃなくて、今回の大会のためにヤジマ・コーポレーションに特別に注文したオリジナルの要塞だったりしています♪

 

まぁオリジナルの宇宙要塞とか言ってもあの見た目は…

 

[[海老フライですね…見事なまでに。]]

 

[[はひ!エビフライです!見事なまでに!]]

 

「ちゅん。エビフライですぅ。見事なまでに。」

 

[[エビフライね。見事なまでに…って!うぉい待てやゴルゥラァァァァ!!!!なんで宇宙要塞がバカデカいエビフライなのよ!!!!!いくらなんでももう少しなんかあるでしょ!]]

 

う~ん…?

 

まぁことりもにこちゃんと同じで、他に何かあったでしょ?とは思うけど、ぶっちゃけ別にど~でもいいですぅ。

 

だって…

 

「ど~せ木っ端みじんこに徹底的にぶっ壊せばらエビフライでもカキフライでもアジフライでもサンマフライでもおんなじことですぅ♪」

 

[[ことりの言う通りですね。]]

 

[[はひ♪みんなご飯と一緒においしく食べちゃえばおんなじことですよね!]]

 

[[おんなじ…なの?いや、なんか違う気が……。]]

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

エビフライ要塞についてあれやこれやと言い合いながらも、ことりたちはスピードに乗ったままドンドンと宇宙空間を突き進んで行きますぅ。

 

あと少しでエビフライ要塞…と、いった所までことりたちがやって来ると、エビフライの先端の部分にたくさんの穴が開いて、その穴の中から大量のきつね色したハイ・モックさんが出てきちゃいました。

 

よぉ~く見ると、きつね色のハイ・モックさんたちにもしっかりとフライの衣が纏われていたりしますぅ。

 

今日のハイ・モックさんはハイ・モックさんじゃなくてフライ・モックさん?

 

それてもフライハイ・モック?

 

語呂的にはフライハイ・モックの方が今にもあいきゃんふら~い♪って飛んじゃいそうでいいかもですぅ。

 

まぁフライハイ・モックさんでもフライ・モックさんでも、ヤることは変わらないんだけどね♪

 

ヤればいいだけですぅ。

 

ヤれば。

 

それじゃ一気に…

 

「みんなまとめて消し飛ばして♪オマケにエビフライもぶっ壊しちゃいますよ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

にこちゃんたちを待ち受けていたモノは…エビフライでございました。
実はこのエビフライ要塞…ガンダム作品で宇宙要塞があまり無いことに気付いてしまい、急遽適当な宇宙要塞をでっち上げようと思い至った時に食べてたモノがエビフライでして…。
あ。エビフライでいいや。と、言った感じでエビフライ要塞と相成りました。

次回は第7話にこちゃん回の最終回となる予定でございます。
もちろん皆様がご想像通り、エビフライ要塞攻略の様子はダイジェストどころか…

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新はドロイデン様とのコラボ企画準備中の為、しばらくはお休みさせていただきます。
余裕があれば更新したいとは思っております。
何卒ご了承下さいませ
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話A「無冠の女王」そのにじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場から逃げるな。真っ只中のQooオレンジでございます。
騎空団内に寄生虫を見付けると古戦場終了後に問答無用でリストラしたくなりますね。と、言いますか、します。

さて、ドロイデン様とのコラボ回も無事に終わりを迎え、本日より再び本編の再開となります。
機動要塞エビフライに挑んだチーム“μ's”。
その結果は…?


それでは 第7話A「無冠の女王」そのにじゅうさん 始まります。






















「あー、なんかちょっと前にも似たようなことやった気もするけど、とりあえず気にしないことにして…それでは音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”Bユニットのぶっちぎりでの要塞攻略タイムアタック大会の優勝を祝して…かんぱーい!」

 

「「「かんぱーい!!!」」」

 

「「「「かんぱーい…。」」」」

 

何故か攻略対象の宇宙要塞がエビフライだった真姫的に言えばイミワカンナイ感じの宇宙要塞攻略非公認タイムアタック大会。

 

その決着はこの前の自称魔女とか痛すぎる自己紹介をしやがった腐れキ○ガイ女とのバトルと同じように酷いもんだったわ。

 

結果から言えば、優勝はそらのバカが乾杯の音頭で言っていた通りに音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”のBユニット。

 

それも2位のチームの半分以下のタイムとかってふざけたタイムでぶっちぎりでの優勝。

 

そりゃあんな圧倒的なタイムでぶっちぎりで優勝とかスゴいとは思うわよ?

 

スゴいとは思うけど…

 

「あの様な方法でなんてやっぱり納得できません!」

 

「ちゅん。ことりも納得できないですぅ。」

 

「当たり前よ!あんなふざけた方法でエビフライ要塞を攻略とか納得なんてできるわけないでしょ!」

 

「そうですか?花陽的にはアリだと思いますよ?」

 

問題はそらたちチーム“μ's”Bユニットが取った方法。

 

それは…

 

「エビフライにベニャッガイの頭をぶん投げて動力部付近の外壁をぶっ壊して、超遠距離からの狙撃で動力部をやっぱり問答無用でぶっ壊すとか普通はあり得ないし!」

 

そう。

 

凛のベニャッガイの究極必殺技“ファイナル・ベニャッガイ”を使ったあり得ない方法だったの。

 

上でも言ってるように、あのバカ共はある程度までエビフライ要塞に近づくと、凛のベニャッガイの頭をぶん投げて、エビフライ要塞の動力部がある辺りの外壁をぶち壊しやがったのよ。

 

外壁をぶち壊して動力部が丸見えになると、そらのバカが“武装領域(ウェポンストレージ)”から狙撃用にカスタマイズしたスナイパーライフル ( たぶんオリジンザクの対艦ライフルを改造したヤツね ) を取り出して動力部を狙撃。

 

そらの射撃の腕はアホみたいな腕前の海未に比べると見劣りしちゃうけど、それでもかつて世界大会を勝ち抜いただけはあって一級品って言っていいレベルよ。

 

オマケにアイリのサポートもあるから、動かない的が標的なら、多少距離が離れていたとしてもまず外すことはないわ。

 

もちろんそらの放った弾丸は真っ直ぐに“ファイナルベニャッガイ”で外壁が吹き飛ばされたエビフライ要塞の動力部に向かっていって1発でぶち抜いたの。

 

て、ぶち抜かれたエビフライ要塞の動力部は大爆発。

 

今回の大会の勝利条件は“要塞動力部の破壊”。

 

狙撃でぶち抜かれて大爆発したエビフライ要塞の動力部はもちろん派手にぶっ壊れてるわけで、そらたちチーム“μ's”Bユニットは勝利条件達成でバトル終了。

 

要塞攻略タイムアタックの後半部分を…色んなギミックの解除や中ボスの相手とか、とにかく面倒な要塞内部の攻略をぜーんぶまるっとすっ飛ばしたから、そらたちのタイムは呆れるほどにクソ早いってわけよ。

 

普通はさ、今回のバトルはエビフライ要塞の周辺にいるゲートキーパーを倒して解放される侵入ゲートを通って、要塞内部を攻略しつつ進んで動力部までたどり着いたら大ボス倒して動力部も破壊して終わり♪なんだけど…

 

「えっ?なに?あり得ないし!とか言っちゃってそれってにこちゃん負け惜しみ?」

 

「負け惜しみと違うわ!ボケ!」

 

あり得ない攻略方法であり得ない攻略タイムを叩き出して観てる連中…そして私たちを含めた出場した連中全員の度肝を抜いて優勝をかっさらっていきやがったのよ。

 

「んじゃなんだよ?ってか納得いかねぇならにこちゃんたちも今度は同じことヤればいいだろ?楽だぞ?」

 

「あんなこと凛の爆裂猫が居なきゃできるわけ…無いこともないわね。“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトで増幅させた“クサナギノツルギ”の砲撃ならたぶんあの程度の外壁くらいはぶち抜けるか…。」

 

要塞の外壁をぶち壊して動力部を直接攻撃するなんて非常識な方法は、凛のベニャッガイのファイナルベニャッガイくらいに強烈な威力がないとムリ!って思ってたけど、よく考えれば私の禍にこでも似たようなことができるのよね。

 

これはアレね。

 

常識にとらわれ過ぎってヤツ。

 

「ま、今度はにこちゃんも真似してみろって。別にルール違反じゃねぇから問題もねぇーしな。」

 

「……考えとくわ。」

 

まだ少し釈然としないけど、とりあえずは常識外れの要塞攻略のことはそこら辺に置いておいて…

 

「それにしても…アンタもよく要塞の外壁ぶち壊して動力部を直接攻撃するなんて、あんなアホみたいな攻略方法思い付いたわね。」

 

7年前の世界大会で電子精霊のアイリの力を借りたことで、マスコミ連中に“ずるだ!”って騒がれてグレたこの子が、よくもまぁトラウマが発動する公式戦じゃないとは言え、衆人環視の中であんなグレーゾーンな攻略方法を思い付いて試したわね。

 

にこにー様としてはそこら辺も気になるのよ。

 

「あぁ…アレな。実は穂乃果と凛が言い出したんだよ。」

 

「は?」

 

「あのエビフライ要塞が見えてきた辺りで凛が“ふざけやがって!エビフライなんてファイナルベニャッガイでぶっ飛ばしてヤるにゃー!”って騒ぎだしてな、そうしたら穂乃果が“あっ!そうだ!よーさいのどーりょくぶ?がある辺りの壁を壊せばよーさいの中を進まないでどーりょくぶ?を壊せるんじゃないかな!”って。」

 

うそーん。

 

あの非常識な攻略方法…凛と穂乃果が考えた…ってか思い付いたの?

 

アホの筆頭とアホの次席が?

 

アホなのに?

 

アホの分際なのに?

 

アホがアホでアホなのに、あの2人が思い付いた方法で真面目に要塞攻略した私たちが負けたの?

 

うん。

 

そらが考えた方法ってことなら癪だけど流石は私のバカね♪とか思えたけど、アホ2人が思い付いたなんて言われたらやっぱり納得いかないわ。

 

アホの発案に負けたなんて…末代までの恥よ!

 

あと今お前もアホやろ。とか思ったヤツ!

 

後で体育館の裏に来なさいよね!

 

にこにー様のことをアホだんなて2度と言えない身体にしてあげるわ!!!

 

「で、俺的にはそれってルール違反じゃねぇーの?って思ったんだけど、真姫のヤツが“今回のルールに外壁をぶち壊して動力部を破壊してはいけません!なんてヤツはなかったわ”って言うからよ。なら別にいっかってことでヤっちまったわけよ。」

 

「ヤっちまったわけよ。じゃないわよ…。」

 

最終的にはまだ一応は常識人だと想っていた真姫がとどめを刺したんだ…。

 

やっぱり常識的って言っても真姫はセレブのお姫様で非常識の世界の住人なのね…。

 

なんか…せっかくの初めてのバトルコスチュームでかなり張り切って挑んだってのに、こんな終わり方とか…ちょっとどころじゃなくあんまりだわ。

 

はぁ…もうどっぷり疲れたわ…。

 

帰ってお風呂にでも入って寝たいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アホ2人のアホみたいな思い付きのせいで、せっかく初めてのバトルコスチュームを身に纏って参加した要塞攻略タイムアタック大会があんな悲惨な終わり方をしちゃった翌日。

 

この日、私は海未が率先して始めたらしいチーム“μ's”の朝練に初めて参加したわ。

 

いや、参加したのはいいんだけどさ…

 

「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…」

「ひー…はぁ…ひー…はぁ…」

 

朝っぱらから全力全開で階段ダッシュの往復を何十回もヤるとかぶっちゃけめっちゃキツすぎんのよ!!!

 

えっ?ナニ?

 

これって拷問?

 

新手の拷問なの?

 

それくらいキツいのよ!

 

あまりのキツさでもう既に穂乃果と凛と花陽と真姫はくたばって階段の下で寝転んでるわよ?!

 

かろうじて息してるってレベルよ?!

 

もうね。

 

ぶっちゃけ私も寝転んでくたばりたいわ。

 

くたばりたいけど…

 

「ひー…はぁ…ひー…はぁ…に、にこっぱちの分際でぇ…はー…はぁ…さ、さっさとくたばりやがれ…ですぅ……。」

 

隣を走る(歩く?)息も絶え絶えのクソ生意気なクソ鳥娘にだけは負けたくないわ!!!

 

だからキツくてキツくて今にも倒れてそのまま死にそうでも!

 

歯を喰いしばってクソど根性でがんばルビィして走ってんのよ!!!

 

「う、うっさい…クソ…とり…むすめぇ…ぜぇ…はぁ…ア、アンタこそ…ぜぇ…さっさと…はぁ…くたばり…やがれ…ってのよ…ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ……。」

 

どんなに疲れても!

 

どんなに後で筋肉痛になったとしても!

 

隣で走るこのクソ鳥娘にだけは!

 

ことりにだけは絶対に負けないわ!

 

負けてなるもんですか!!!!!

 

「はーい。あと少しですよー♪さぁ♪二人とも♪頑張ってラストスパート♪逝ってみましょう♪ファイトですよ♪」

 

歯を喰いしばって荒い息で階段を走り抜ける(歩き抜ける?)私とことり。

 

そんな私たち2人に階段の上から海未のヤツがものすごーく楽しそうな声色でどっかのアホの穂乃果みたいにファイトですよ♪とか言いやがっていたわ。

 

ってか“いってみましょう♪”の“いって”が、“逝って”になってるし。

 

これってあきらかにこっちを殺しにかかってきてるわよね?

 

そう言えば海未のヤツ…この前コイツらを初めて部室に連れていった時もなんでか知らないけど弓で狙って来やがったわよね?!

 

ねぇ!私が一体ナニしたってのよ?!

 

そりゃ確かにコイツらが揃いも揃って恋しちゃった感じのどっかのバカと肉体関係があったり、お互いのお家でお互いの家族公認でお泊まり(&あっはーん♪な行為も♪)しちゃってるわよ?

 

でも何も別に殺しにかかってこなくてもいいんじゃないの?!

 

でもね!

 

にこにー様はこの程度のしごきには負けないわよ!

 

だってにこにー様ったら色んな意味で大銀河宇宙No.1なんだもん♪

 

でも…

 

「こ、このままじゃ…し…しぬぅ…」

「こ、このままじゃ…し…しんじゃ…い…ますぅ…」

 

流石に体力の限界はあるのよねー。

 

隣で死にかけてるクソ鳥娘もそれはおんなじみたい。

 

しんじゃいますぅ♪って呻きながら階段の1番上を目指してえっちらおっちら走って(歩いて?)いるわ。

 

いや、ほんとキツい。

 

キツいけど…

 

「ぅぅあとぉ…」

「すこぉしぃ…」

 

あと少し。

 

あと少し。

 

あと少し登ればおわり。

 

あと少し。

 

あと少し。

 

あと…

 

「はい。お疲れ様でした。二人とも下でへばって寝そべっているアホ二人と米キチとセレブと違い、最後まで頑張ってやり遂げましたね♪この様子なら二人とも明日からはもう少し厳しいメニューでもいい…「「ワケあるかぁぁぁぁぁぁぁぁ(ですぅ)!!!!!」…そうですか?」」

 

この女ぁぁ…ナニ恐ろしいことさらっと言ってやがんのよ!

 

今日よりも厳しいメニュー?

 

それもう訓練メニューじゃなくて確実に拷問メニューよ!!!

 

「まぁ何はともあれ、二人ともお疲れ様でした。ことりは今日は随分と頑張りましたね?にこ先輩は初日で訓練メニューを全てこなすだなんて、私が思っていたより体力があるようで何よりです。」

 

私とことりの猛抗議の甲斐もあってか、朝練の訓練メニューが拷問メニューへ変更されることはなかったみたいね。

 

これ以上はほんとムリよ…。

 

ってかさ…海未のヤツも朝っぱらから私たちとおんなじメニューをやってんのに、なんでこんな元気なのよ…。

 

「では下で青空が朝ごはんのお弁当を用意してくれていますので、落ち着いたら降りてきて下さいね。ただ…余り遅いと穂乃果と凛と花陽が全部食べてしまいますので気を付けて下さいね。」

 

海未は寝そべってせぇーはぁーぜぇーはぁー言ってる私とことりにそう言い残すと、軽快な足取りで階段を降りていったわ。

 

階段の下ではアホ2人+米キチ花陽が大声で騒ぎながらナニかを貪る音が聞こえてるわねぇ…。

 

そらのお手製お弁当かぁ…。

 

クソみたいにキツい運動のあとだとちょっと食べたくないかも…。

 

穂乃果に凛に花陽はよくあんなキツい運動のあとにアレだけ騒ぎながらご飯食べれるわね…。

 

私は今はポ○リとか飲みたいわー。

 

それにしても…

 

「疲れたわね…。」

 

寝転がってぼそりと呟いた疲れたの一言。

 

その一言に…

 

「ちゅん。疲れましたね…。」

 

隣で同じように体力の限界で死にかけて寝転がっていることりも、やっぱり同じように疲れたって呟いたわ。

 

私は寝転がって空を見上げた状態から、なんとなく首だけ横に向けて隣にいることりの方を見てみたわ。

 

こうしておとなしくしている所を見てると、ことりって普通の女の子なのよね。

 

普段がアレな感じだから分類的にはキ○ガイっぽいんだけどね。

 

あ。

 

そう言えば…

 

「ねぇ、ことり。」

 

「ちゅん?なんですか?」

 

私はことりに言わなきゃダメなことがあったのよね。

 

「…ごめんね。アンタはいらないとか酷いこと言っちゃって…。」

 

ことりたちと初めてバトルした時に、うじうじしていたことりに言った一言。

 

“アンタはいらない”

 

発破をかけるためとは言え、随分と酷いことを言っちゃったわ。

 

だからちゃんと謝らないと。

 

許して貰えないかもしれない。

 

それでもちゃんと謝らないと。

 

けじめは…つけないと。

 

「ひどいこと…かぁ……」

 

私のごめんねの言葉を聞いたことりは、少しだけナニかを考える素振りを見せたあと、疲れた身体を億劫そうに起き上がらせて…

 

「にこーちゃん♪」

 

満面の笑顔で私の方へとやって来て…

 

「えいっ♪」

 

「いたっ?!」

 

私の額にピシッっとデコピンをしやがったわ。

 

うん。

 

普通に痛い。

 

「これでぜ~んぶチャラですぅ♪」

 

痛いけど…

 

「ん。ありがと。」

 

ま、いっか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでついに長年待ち望んでいた本当の意味でのスクールファイター生活が始まったわ。

 

狙うはとーぜん!A-RISEをぶっ倒して地区予選を突破!

 

全国大会もぶっちぎりで優勝!

 

そして前期と後期のガンプライブ優勝チームで争うブファイナルステージの制覇!

 

そう!目指すは!完!全!制!覇!よ!!!

 

んっふふ♪相手がA-RISEだろーがなんだろーが楽勝だってのよ♪

 

だって今の私には…

 

「にこちゃーん!早くこないとにこちゃんの分のご飯も食べちゃうよー!」

 

真っ直ぐな眼差しで未来を見据えて走り続けるアホ娘が…

 

「ことり先輩の分は食べたらぬっ殺されるけど別ににこちゃんのごはんなら食べちまってもいいと凛は思うにゃ!だから食っちまうにゃ!」

 

元気一杯で底抜けに明るいアホネコ娘が…

 

「はひ!おにぎりは花陽が食べちゃいます!それだけは誰にも譲れません!」

 

今期最高クラスのビルダー能力を持つ米キチ娘が…

 

「アンタら朝っぱらからどんだけ食べるのよ?ってかいい加減に毎回毎回食べ過ぎなんだけど……。」

 

いずれはスクールファイター達の頂点へと至れる可能性を秘めた才能溢れるセレブ娘が…

 

「穂乃果も凛も花陽もまだまだ元気な様なので、明日からはもっと厳しく行きましょう♪」

 

どんな困難でもぶち抜く必殺必中の凄腕スナイパー娘が…

 

「ちゅん。とりあえずことりのごはんを食べたらぬっ殺してお料理にしてやりますぅ。」

 

羽ばたき始めたクソ鳥娘が…

 

そして…

 

「この量でも足りねぇーのかよ…。ったく…明日から倍の量作った方が良さげだな。」

 

誰よりも愛しい私のバカが…

 

そう。

 

今の私には…

 

「にこちゃーん!」

「にこちゃん!」

「にこちゃん先輩!」

「にこ先輩!」

「にーこちゃん♪」

「にこちゃん。」

 

こんなにも頼りなる連中が一緒に居てくれる。

 

だから…

 

「はーい♪」

 

絶対に大丈夫!

 

何が何でも…ヤってやるわ!

 

やり抜いてみせるわ!!!

 

さぁ!ガンプラバトルをおっぱじめるわよ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

毎度お馴染みのグダグダな終わりを迎えた非公認大会。
そんなグダグダ回でにこちゃん回はひとまずの終幕となります。

次回はことりさんsideのエピローグとなりますが、もちろんグダグダと…。
また、暫くは試験的に本編の文字数を5000前後といつもの半分程にしようかと愚考しております
他の皆様の作品を拝見しておりますと、そのくらいの方が読みやすいのかなぁ…と、思いまして…。
何卒ご了承下さいませ。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

久し振りにガンプラを弄ったらやっぱり楽しいなぁ…と思いつつ、スクフェスの新しくなったメドフェスを奮闘中のQooオレンジでございます。
ガンプラ?なんだそれは!と、気になったお方は是非活動報告の方へと足をお運び下さいませ。


さて、今回は約一年前に開始された第6話の最終回となります。
にこちゃんとの戦いを終え、さらには無事に和解を果たしたことりさん。
彼女が向かったのは…


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅうさん 始まります。























「それでなんだか頭のネジが500本くらい外れてるキ○ガイさんがやって来て、かくかくしかじかまるばつしかく(詳しくはちょっと前のお話しを見てね♪)ってことがあったんですぅ♪」

 

「へー。なんか色々と大変だったんだねー。 ( やっぱり出やがったわね…あのキ○ガイ魔女…。 ) 」

 

「そうなんですぅ♪と~っても大変でした~。」

 

エビフライな宇宙要塞を攻略する非公認のタイムアタック大会。

 

その翌日の放課後、ことりは身長2メートル越えのガチムチオカマなパティシエさんが作る美味しいケーキが名物の喫茶店“サルモン”にやって来ていました。

 

放課後のガンプラバトルの練習は?って思いました?

 

あのですね♪実は今日は放課後のガンプラバトルの練習はお休みなんですぅ♪

 

なんか朝練の辺りからにこちゃんが妙に嬉しそうにしながら張りきってたみたいだけど、みんなそれぞれどうしても外せない用事かあるみたいで、今日はメンバーが揃わないからってお休みにしちゃいました♪

 

えっ?みんなの用事ってどんな用事か?ですか?

 

それはですね♪

 

穂乃果ちゃんは穂むらでお店番。

 

海未ちゃんは弓道部の方の部活。

 

ソラ君はお知り合いの某イタリアの伊達男なイタリア人さんと、その奥さんの世界的大女優さんが久しぶりに日本に来日したからって呼び出されちゃってその人たちの観光案内。

 

凛ちゃんは○○軒からのれん分けした新しいラーメン屋さんがオープンしたから行ってくるにゃーで凛ちゃんのラーメン放浪記。

 

花陽ちゃんは、はひ!某リサイクルショップに大量にプ○バン商品が入荷してるってガンスタグラムで画像がアップされてますよ!これは急いで買いに行かなきゃですよ!買い占めですよ!買い占め!とりあえずプ○バン商品は2つずつは購入してますけど、もっとあっても困るもんじゃありません!あればあったで使える日がいつかたぶんめいびーきっとやって来ます!そんなワケで売られちゃったかわいそうなプ○バン商品さん!チョットマッテテェェェェェェェェェェェ!って言いながら某リサイクルショップへ。

 

真姫ちゃんは配下のヤ○ザ屋さんっぽい警備会社の人たちを率いて最近勢力を伸ばして来たとかで目障りになってきたらしい新興勢力の他のヤ○ザ屋さんの事務所に西木野製薬のヤバめな新薬の人体実験に使う実験台を確保するためにちょっとカチコミへ。

 

それぞれ学校が終わったら急いで行っちゃいました。

 

にこちゃんが行っちゃうみんなの背中を見送りながらしょんぼりしてたけど、それぞれ外せない用事があるのでこればっかりは仕方ありません。

 

もちろんことりもTHE!ボッチ!なにこちゃんと違い、今日はちょっと用事があったりしてますぅ。

 

そのことりの用事は…

 

「うーん…やっぱり付け焼き刃の“soar(ソア)”くらいじゃまだにこちゃんには届かなかったかぁ…。」

 

「はい…悔しいけどあとちょっとだけにこちゃんには届きませんでした…。でも……次は絶対にあの“無乳の平民(のーぱいぱい)”をぬっこぬっこにしてやりますぅ♪」

 

ことりに“soar”を教えてくれた自称謎のおね~さん。

 

ビルダーとしてもファイターとしても超が付くくらいに一流の腕前を持っていた神田 海空さんに、この前のにこちゃんとの勝負の顛末をお話しすることでした。

 

ナニを隠そう♪実はことりは海空さんとメールアドレスの交換をしちゃってたりしてるんですぅ♪

 

まぁ海空さんから渡されたメールアドレスはあきらかに捨てメアドっぽい怪しいメアドだったんですけどね~。

 

「うん♪その意気♪その意気♪ ( ことりちゃんはこのあと…地区予選で“白い翼”に乗り換えてからが本領だもんね。“soar”で縦横無尽に駆け抜けて、四方八方からごんぶとビームで飽和攻撃…。特に“黒い翼”になってる時は火力が鬼畜過ぎて悪夢だよね…。) 」

 

まぁ援交ご用達の捨てメアドでも海空さんに連絡さえつけば何でもいいですぅ。

 

と、ここで唐突にちょっとメタいお話しの時間ですぅ。

 

このお話しが書かれている2019年2月の段階で、ことりたちみたいなピチピチの女子高生さんたちの連絡手段は基本的にL○NEになってると思いますぅ。

 

でもこのガンプライブ!の原作のアニメ版ラブライブ!の作中だと、まだみんなL○NEじゃなくてメールを使ってる描写が描かれているんですぅ。

 

これが続編のラブライブ!サンシャイン!!になると連絡手段がL○NEっぽいヤツになってるんですけどね♪

 

そんなワケで(どんなワケで?)ガンプライブ!の作中では基本的にアニメ版ラブライブ!基準で連絡手段は電話とメールになっていたりしますぅ。

 

サンシャイン編になったらやっぱりアニメ版ラブライブ!サンシャイン!!とおんなじように、連絡手段もL○NEっぽいヤツになるんで、このオッサンL○NEしらねぇーのかよwとか思わないであげてくださいね♪

 

オレンジジュース野郎だってちゃんとL○NE知ってるんですよ?

 

誤爆して大変なことになったことだってあるそ~ですぅ♪

 

L○NEの誤爆はほんと~に悲惨ですぅ…。

 

みなさんも誤爆にはじゅ~ぶんに気をつけてくださいね♪

 

ことりちゃんからの“おねがぁい♪”ですぅ♪

 

「にこちゃん相手にあそこまで戦えたのはぜ~んぶことりに“soar”を教えてくれた海空さんのおかげですぅ♪」

 

さてさて♪

 

メタいお話しはこの辺にしておいて♪今回のお話しの続きを行ってみよ~♪ですぅ♪

 

「そんなことはないんだけどね ( 私がお節介して“soar”を教えなくても、本来ならそら君がちゃんと教えてくれたハズだからね…。) 」

 

「そんなことあります!」

 

海空さんはどこか困ったように頬をポリポリとしながらそんなことはないって言ってますが、今回のにこちゃんとの決闘でもし“soar”がなかったら、ことりは割りと最初の方のクソ忌々しい崩落攻撃の時に簡単にヤられちゃっていました。

 

それに“soar”を覚えたことは、これからの地区予選で大きなアドバンテージになりますぅ。

 

相手が認識できないくらいの急加速は、回避にも攻撃にも効果的ですぅ♪

 

まぁ“soar”のままじゃ真っ直ぐにしか進めないから、使いすぎるとすぐに対策されちゃいそうなんですけど…。

 

拡散系の面を制圧しちゃえる攻撃の前で“soar”を使ったりしたら、自滅コースまっしぐら♪ですぅ…。

 

そこら辺はソラ君みたいに“soar”を連続で使いまくった変態軌道を覚えればなんとかなるんだろ~けど…アレはちょっとやそっとじゃ真似できそうにありません…。

 

しかもことりの“soar”は加速の効果が切れて減速するかナニかにぶつかるかしないと止まれないし…。

 

むぅ。

 

こうして問題点をあげたらけっこ~ヤバいですぅ。

 

海未ちゃん的に言えばまだまだしょ~じんあるのみ♪ですぅ!

 

がんばルビィでファイトだよ!です!です!ですぅ!!!

 

「そんなワケで海空さんにはお暇な時にまたことりの訓練に付き合ってもらいます!」

 

ほんとはソラ君と2人きりでおんなじ筐体に乗り込んであっは~ん♪しながら訓練したいトコだけど、それじゃソラ君に甘えちゃってたぶん訓練になんないですぅ。

 

ソラ君以外で“soar”の訓練をできそうなのは海空さんだけ。

 

だからことりは海空さんに訓練をお願いしちゃったんですぅ。

 

「何がどうなってそんなワケでなのかちょっと理解に苦しむんだけど…んー…どーしよっかなぁ…(どーしよっかなぁって言ったけど、私にはことりちゃんを放っておくなんて選択は無いんだよね。なら答えはもう決まってるよね?そうでしょ…ねぇ…“私”……)…まぁ私も私で色々とやらないといけないことがあるから、時間が空いてる時なら別にいいよ♪おねーさんがしっかりことりちゃんの訓練に付き合っちゃうんだから♪」

 

「はい♪よろしくお願いします!」

 

ちゅん♪ちゅん♪コーチGETだぜ!ですぅ♪

 

今は4月の下旬でガンプライブの地区予選が始まるのは6月から…。

 

時間はあるようであんまりありません。

 

出来ることも、ヤれることも限られてますぅ。

 

けど…ことりはがんばりますよ!

 

とにかくがんばってがんばってがんばルビィしまくりますぅ!

 

“soar”って切り札を覚えても、今のことりじゃまだまだソラ君どころか、にこちゃんにすら届きません!

 

届かないけど…でも絶対に諦めないで羽ばたき続けるって決めたんです!

 

羽ばたいて、羽ばたいて、羽ばたきまくって!

 

いつか目の上のたんこぶなにこちゃんを追い越して!

 

ソラ君の隣で飛べるようになるまで!

 

ことりはがむしゃらに羽ばたき続けてみせます!

 

ことりの本気の本気をみんなにみせちゃいますよ♪

 

さぁ♪本気のことりのガンプラバトルを始めちゃいますよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、ことりが決意も新たにがんばルビィ宣言をして第7話のことり回を締めくくるハズだったんですけど…

 

「ちょっと海空ちゃん!ことりちゃん!呑気におしゃべりしてる暇があるなら手伝って頂戴!バイトの子達がことごとく麻疹や風疹や今の時季(作中ではまだ4月なのよ!)になんでかかるのか理解に苦しむんだけどインフルエンザにかかったりしてお休みしまくっちゃってとにかく人手がこれっぽっちも足りてないのよ!ってかもうワテクシしかお店に居ないのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんんん!!!」

 

最後の最後に身長2メートルオーバーのガチムチオカマな蓮凰さんが突撃して来やがりました。

 

そしていきなりバイトの子たちがお休みしまくっちゃったから代わりに手伝って!って言いやがりました。

 

それに対してことり&海空さんは…

 

「えー!私って暇そうに見えても実はあんまり暇じゃないんだけど?」

 

「ちゅん。ことりも暇じゃありませんよ?」

 

って答えました♪

 

↑で締め括ろうとしていた時にも言ってましたが、ガンプライブの地区予選が始まるまでそんなに時間はありません。

 

ケーキ屋さんのお手伝いなんてしてる暇はないんですぅ。

 

でも…

 

「シャァァァァァァラァァァァァァァァァァップゥゥゥゥゥ!!!!!答えは“イエス”か“はい”か“イエッサー”しか認めないわぁ!!!さぁ!おしゃべりはそこまでよ!さっさと更衣室に行って着替えて来て頂戴!ってかワテクシが連れてってあげるわ!行くわよ!2人とも!!!ふんぬ!!!!!」

 

「うぎゃ?!ちょっ?!蓮凰さん!」

 

「ちゅん?!」

 

オカマさんは押しが強かったですぅ。

 

ってか強すぎですぅ。

 

物理的にも精神的にも。

 

「えっさ!ほいさ!かーらーのぉー!そぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁす!!!!」

「ちゅぅぅぅぅぅぅん!!!!」

 

ことりと海空さんはいきなり蓮凰さんに首根っこ掴まれて、お店の奥に連れていかれてそのまま更衣室にぽーい♪っと放り込まれちゃいました♪

 

えっ?これってマジでお手伝いしなきゃダメなパターンですか?!

 

ことり回のラストなのにケーキ屋さんのお手伝いして終わりなんですか?!

 

「グルゥラァァァァ!!!!かわいい悲鳴なんてあげてる暇があるなら1秒でも早く着替えなさい!!!さっさと着替えないならぁ…ワテクシが自らがアンタ達ひんむいて無理矢理着替えさせるわよ!!!!!」

 

「ひ、ひぃ?!わ、わかったから!わかったから!そのガチムチな巨体で迫って来ないで!怖いから!ことりちゃん!とりあえず着替えよ!着替えてお手伝いしよ!!!私達の貞操を護るためにも!」

 

ちゅん…貞操を護るためにも!って、蓮凰さんはオカマさんだから女の子には興味ないんじゃないですか?とか言ってももうことりがお着替えしてケーキ屋さんのお手伝いをしなきゃダメなのは変えようがない未来っぽいですぅ。

 

はぁ…。

 

なんだかなぁ…。

 

いつも通りと言うべきか、なんと言うべき…。

 

グダグダですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ♪

 

ちなみに…ことりはこの時のお手伝いの報酬として、蓮凰さんのお店の奥に何故か設置されているガンプラバトルシミュレーターを海空さんとの訓練の時にタダで使わせてもらえることになりました♪

 

秘密の特訓場所をGETだぜ!ですぅ♪

 

ことりちゃんの戦いはこれからだ!みなさん♪ごせ~えん、ありがとうございました♪

 

この次のことりちゃんのメイン回にご期待ください♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

長らくご覧いただきました第7話は今回を持ちまして終幕となります。
欠陥だらけの必殺技を手にしたことりさんと、ようやく表舞台に立つことになったにこちゃん。
そんな2人の次のメイン回は原作ラブライブでのwonder zoneの辺りになるかと思います。
その時にはことりさんの新型“白い翼”と“黒い翼”も…。
そして第8話は兼ねてよりお伝えしておりました通り、絵里さん加入回となる予定でございます。
今まで微妙な距離感で時に協力し合い、また時にいがみ合って来た2人が、互いの意地と想いを賭けてそれぞれの愛機…ザク・リヴァイブとトールギス・ヴァルキュリアを駈り、小細工無しの真っ向勝負…になればいいなぁ…と愚考しております。


【挿絵表示】


【挿絵表示】


そんな第8話は閑話を数話挟んでからの更新となります。
次回は海未さんがメインの閑話となります。
ガンプラ初心者の海未さんが初めてのガンプラカスタムに挑みます。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「園田 海未(16歳)、初めての…」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

リアルでの友人がグラブルでのAqours2年生の最終上限解放に釣られて騎空士デビューしてくれてとてもとてもとーーーっても嬉しいQooオレンジでございます。
ちなみに個人的にはAqoursの最終上限解放は性能だけでみれば3年生組が良かったなぁ…と。
もしかしたら火属性の呪いのメガネになれたかもしれませんから…。
3年生組も最終上限解放来ないかなぁ…。

さて、今回はみんな大好き(私はμ'sでは一番好きです!推しです!)園田さんちの海未さんがメインの閑話となります。



それでは 閑話「園田 海未(16歳)、初めての…」 始まります。























皆さん♪お久し振りです♪

 

私の恋路をなんとなく邪魔しそうなキ○ガイ魔女は問答無用で脳天ぶち抜くぞ♪あーんど♪一刀両断にぶった斬るぞ♪でお馴染みのμ'sが誇る美少女スナイパー♪園田 海未です♪

 

今回はそんな魔女を見たらすぐ殺せ♪を最近はモットーにし始めている私がメインのお話です♪

 

今回のガンプライブがどんなお話かと言いますと…

 

「青空…あの、明日なのですが…もし時間がありましたら、私に少し付き合って欲しいのですが…。」

 

「えっ?付き合って欲しいってラブホ?喜んで 「等と戯れ言を抜かしやがると容赦なく2度と子作り出来ない身体にしてあげますが、それでも望む所だ!と仰るのならばその心意気に免じて貴方の男性器が男性としての人生を終わらせてしまう事になるその前に、お情けで一度だけラブホテルに一緒に行って差し上げますよ?もちろんラブホテルに一緒に行く“だけ”なので、そこの所をくれぐれも勘違いしないようにして下さいね♪ラブホテルに到着した瞬間に襲い掛かってくる様な事がありやがりましたら男性器の人生が終わる前に人としての人生も終わりになりますので悪しからず。ではもう一度だけ先程の私のお願いに対するお返事を聞かせて貰いましょうか?」……う、海未さんはどこに付き合って欲しいんっすか?地獄の一丁目とかじゃなきゃ喜んでお供させていただきます…。」

 

「はい。良くできました。全く…最初から冗談を言わずに返事をしていれば怖い思いをせずに済んだものを…。」

 

「 (いや、海未さんをラブホに連れ込んでエロいことしてぇってのは割と冗談じゃねぇーんだけどなぁ…って言ったらまたチ○コもぎ取るとか言い出すから言わねぇーけど…) で?海未さんはどこに行きてぇーんだ?」

 

「はい♪それはですね…」

 

私が行きたい場所。

 

それは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここがガンプラベース東京…ガンプラならほとんどのモノが手に入る場所…。」

 

私が行きたい場所。

 

それはお台場にある総合ガンプラアミューズメントパーク“ガンプラベース東京”。

 

ガンプラならば…いえ、古今東西のありとあらゆるプラモデルが揃っていると言われるガンプラファンにとってだけはなく、全てのプラモデルファンにとっての夢の聖地。

 

そんなプラモデルファン夢の聖地ことガンプラベース東京がこの私、園田 海未の行きたい場所だったんです。

 

別に私は音ノ木坂に…東京都内に住んでいるので、来ようと思えば一人でも来れたのですが…

 

「そ。ここなら大抵のプラモは揃うから、海未さんのジムスナⅡの改造に使えるモンも簡単に見つかるハズだよ。」

 

ガンプラベース東京でガンプラを…私のジム・スナイパーⅡを改造する為のパーツを探すには、ガンプラ歴2週間程のドが付く程に素人の私一人ではどうすれば良いのかこれっぽっちもわからなかったので、身近に居る詳しそうな人に…青空にお願いしてアドバイザーとして着いて来て貰ったのです。

 

べ、別についでに青空とデート♪とかそんな事は微塵も考えてはいませんからね!

 

たまたま…そう!たまたま青空しか身近でガンプラに詳しく暇そうな人が居なかったからです!

 

あ♪言い忘れていましたが、このお話の時間軸はことりとにこ先輩が無事に……キ○ガイ魔女の乱入がありましたので無事とは言いきれませんが…と、取り敢えずは2人の決闘が無事に終わり、非公式の要塞攻略タイムアタック大会に出場するちょっと前くらいのお話になります。

 

相変わらずバトル描写がバッサリとカットされた例の機動要塞エビフライを相手にする前のお話と言えばわかりやすいでしょうか?

 

さてさて♪説明はこの辺にしておいて、お話を先に進めましょう。

 

今回の目標は5,000文字ですよ♪

 

「簡単に見つかる筈、とは言いますが…これだけ広いと何処に何があるのか…。」

 

「その為に俺を連れて来たんだろ?ここにはよく来てるから案内は任せとけって。」

 

「はい!よろしくお願いします!」

 

「おうよ。んじゃ行きますか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青空の案内に従って意気揚々とやって来たのは、既存のバックパックを取り外して、組み立てたモノを代わりのバックパックとして取り付けるだけで簡単にカスタム出来てしまうお手軽なカスタムパーツ“HGBC(ハイグレードビルドカスタム)”シリーズ等を販売している売り場でした。

 

私は早速、ジム・スナイパーⅡの新しいバックパックに使えそうなモノを探そうとしたのですが…

 

「バ、バックパックに使えそうなパーツだけでもこんなに種類があるのですね…」

 

棚一面に無数にある品物に面食らってしまいました。

 

花陽のジム・カーバンクルが使用している様なサブアームの付いているバックパック、ウィングブースターに砲撃用のパーツが取り付けてあるバックパック、ヘリコプターの様なローダーが取り付けてあるバックパック…他にも様々なバックパックに使用できるカスタムパーツがあり、私では何が何だかもうさっぱりで…。

 

あわあわと困っている私を助けてくれたのは勿論…

 

「海未さんはどんな風にカスタムしたいのか教えてくれれば見繕うけど?」

 

一緒に着いて来てくれた青空でした。

 

青空は私がどんな風にジム・スナイパーⅡを改造したいのか?と、問いかけてくれました。

 

その言葉を聞いて私はふと考えます。

 

私が求めるモノを。

 

先ずはスピード。

 

以前、にこ先輩と初めて出会ったバトルで、私の斬撃はにこ先輩へあと一歩の所で届きませんでした。

 

あの時…あと少しジム・スナイパーⅡが速く動いてくれていたら…。

 

私はそう考えてしまいました。

 

そして次に必要なのは火力。

 

ジム・スナイパーⅡが使用している既存のスナイパーライフルではキ○ガイ魔女の使用しているあの黒い奇形のハイ・モックを貫く事は出来ませんでした。

 

他にも改造されたガンプラとのバトルではどんなに正確にコアや頭部に射撃を当てても、装甲を貫けない時が多々ありました。

 

例え正確にコアに射撃を当てても貫けないのでは意味がありません。

 

だから私は火力を求めました。

 

最後に求めるモノ…それは刀。

 

ジム・スナイパーⅡには近接戦闘用にビームサーベルが装備されています。

 

ですが…ビームサーベルは何か違うのです。

 

これは私の完全な我が儘なのですが、刃に重さが乗らないのはとても気持ち悪いのですよ…。

 

斬った時の手応えもビームサーベルでは何となくこれじゃないと思ってしまいますし…。

 

そんな訳でしてやはり使い慣れた刀が一振り欲しいなぁ…と、思い至りました。

 

まとめると、スピード、今のスナイパーライフルよりも高火力のスナイパーライフル、近接戦闘用の刀を一振り。

 

この三つが私の求めるモノです。

 

「スピードと高火力のスナイパーライフルと刀です!」

 

私の求めるモノを聞いた青空は…

 

「スピードと火力と刀、ねぇ…。なら……まずはこれかな?」

 

そう言って一つの商品を取ってくれました。

 

「HGBC“K9ドッグパック”。世界大会常連ファイターのレナード兄弟が伝説として語り継がれている第7回世界大会で使っていた、ジム・スナイパーK9に搭載されていたバックパックのレプリカモデルだよ。コイツには合計4本のフレシキブルスラスターと大出力ブースターを採用した高機動タイプのバックパックと、火力を強化した大型スナイパーライフルが入ってるんだ。これなら海未さんが求めてるスピードと火力の2つを一気に叶えられると思うよ。しかも元々がジムスナⅡ用に作られてるから、特にジムスナⅡ本体を弄んなくても簡単に取り付けられるってのもガンプラカスタム初心者な海未さん的にはいい感じだと思うんだけど?」

 

青空が私の為に選んでくれたのは“K9ドッグパック”とパッケージに書かれているモノでした。

 

青空の話では世界大会常連のファイターさんが以前使っていたモノを既製品として売り出したレプリカモデルの一つとの事なのですが…はっきり言いますと、説明されても素人で初心者の私にはよくわかりません。

 

わかりませんが…今日はチンピラ控えめな真面目な青空が選んでくれたのならば間違いはない筈です。

 

なので私の答えは…

 

「ではバックパックと新しいスナイパーライフルはこれにしますね。」

 

と、言うあっさりとしたモノでした。

 

「決めんの早っ?!えっ?いいの?!テメェで進めといてアレだけど、そんな簡単に決めちまっていいの?!」

 

青空はあっさりと決めてしまった私に驚いているようですね。

 

私はそんな驚いている青空ににっこりと微笑みながら…

 

「はい♪青空が選んでくれたのならば間違いはありませんから♪」

 

そう言ってあげました♪

 

「っ!( だからその笑顔は反則だっての…) ん。なら次は刀だな。」

 

青空は私の顔を見ると、一瞬だけ目を見開いて何かを考える素振りを見せましたが、それも束の間、次は刀だなと言って背中を向けて行ってしまいました。

 

自惚れかもしれませが…私に見惚れてくれたのならば…嬉しい…かな…なんて…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりま、HG…1/144サイズで使えそうな片刃のブレードはこの辺だな。」

 

ちょっと甘酸っぱい青春を謳歌?しながら、青空が次に案内してくれたのは普段のガンプラバトルで使用する1/144サイズのガンプラで使う事の出来る武装が取り揃えられているコーナーでした。

 

数ある武装パーツの中から青空が選んでくれた片刃のブレードは…

 

「サムライソード?」

 

“サムライソード”とパッケージに書かれたモノでした。

 

「そ。純正品のガンプラじゃねぇーけど、片刃のブレードでは1番クセが少ないヤツだよ。」

 

「これはガンプラではないのですか?」

 

「ないのですよ、ガンプラではね。コイツはコト○キヤってトコが出してる武装シリーズ“M○G”ってヤツでさ、ある程度はガンプラでも使えたりするんだよ。まぁちょっと弄らねぇと使えなかったりするんだけど。」

 

「あの…ガンプラバトルでガンプラ以外を使ってもいいのですか?」

 

「ん。プラフスキー粒子って謎粒子を使って実際のガンプラを動かしてバトルしていた頃は使えなかったんだけど、今のガンプラをスキャンしてデータ上でバトルするガンプラバトルになってからはそこら辺が緩和されて使えるようになったんだよ。まぁ細かいことはあんまり気にすんなって。」

 

「細かくはないと思うのですが…?」

 

「気にしない♪気にしない♪」

 

「はぁ…?まぁ青空がそう言うのでしたら気にしない事にしておきますが……そうですね。では刀はこれにしましょう。」

 

「やっぱ決めんの早っ!まぁいいけどさ。さて、と。んじゃコイツを取り付けるために、帰りに100均で3mmのピンバイスも買ってかねぇーとな。」

 

手渡されたサムライソードのパッケージを見ながら話していると、青空は帰りに100均…所謂100円ショップですね…に寄ってさんみりのぴんばいす?を買わないとと言ってきました。

 

「ぴんばいす?さんみり?」

 

その馴染みのない言葉を聞いた私は当然、上記の様に困惑してしまう訳でして…。

 

“さんみり”とは恐らく“3mm”だとは思うのですが、“ぴんばいす”とは何なのでしょうか?

 

「そこら辺もちゃんと説明するから大丈夫。んじゃ会計済ませて飯でも食ってから100均寄って帰りますかね。」

 

困惑している私に青空はどこか楽しそうに見える苦笑いを浮かべながら、そう言ってお会計の方へと歩いて行ってしまいました。

 

むぅ。

 

やはりガンプラはまだまだ奥が深そうですね。

 

こうして私の初めてのガンプラカスタムは幕を開けました。

 

いずれは青空やにこ先輩の様に、私も自分だけのガンプラを作らなければいけません。

 

私だけのガンプラ…まだどんなガンプラを作るかはぼんやりとしたビジョンしかありませんが、私だけのガンプラを手にするその時まで、もう少しだけ…ジム・スナイパーⅡ…私と一緒に戦って下さい。

 

「あ♪お昼ご飯は以前約束した銀座の高級お寿司でお願いしますね♪」

 

「は?えっ?マジで?今から予約なんて取れねぇーんだけど…。」

 

「うふふ♪今のは軽い冗談ですよ♪今日のお昼ご飯はリーズナブルな回転寿司で許してあげます♪」

 

「海未さんって冗談が冗談に聞こえねぇーんだよなぁ…。」

 

さぁ♪お昼ご飯を食べて100円ショップでぴんばいす?を買ったらいよいよジム・スナイパーⅡのカスタマイズですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

そんなこんなでほんの少しだけ手が加えられた海未さんのジム・スナイパーⅡ。
初めてのガンプラに手を加えるならこの程度かなぁ…と個人的には思っております。
たぶん練習無しでいきなり塗装は無理でしょうから…。
海未さんは前半用の専用機に乗り換えるまでは今回作成しようとした刀を携えたジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備)を使用する予定でございます。
専用機に乗り換えるのは…合宿回になるでしょうか…。

次回からは凛ちゃんがメインの閑話となります。
内容としましては凛ちゃんに呼び出されたソラが、凛ちゃんと共に臨時で結成した急増チームで非公認大会へと出場して…と、言った感じになるかと思います。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&ブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「決戦は中華街①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルに…お空の世界に遂にあの伝説のスクールアイドルが、μ'sが降臨する事が発表になり狂喜乱舞なQooオレンジでございます。
きっと私はこの日の為に…μ'sと共にお空の世界で戦う為にグラブっていたのですね。
もうμ'sコラボを記念してガンプライブの世界線のμ's+ソラがお空の世界に行ったら…とか特別編でやってしまいましょうか…。


さて、今回は生誕祭を除けば何気にはじめての一人称な凛ちゃんのメインの閑話となります。




それでは 閑話「決戦は中華街①」 始まります。























にこちゃん先輩が凛たちのチーム“μ's”に正式にかにゅー…かにゅー…うにゃ?かにゅーって漢字でどー書いたっけ?

 

うーん……そうだ!こんなときはスマホでポチポチ打って変換すればいいんだよ!

 

うにゃん♪凛ったら天才だね!

 

それじゃさっそく…か、に、ゅ、う…っと…それから…変換♪っと

…にゃにゃ?嘉入?加入?2つ出てきたけどこれってどっちにゃ?

 

たぶんかにゅうって打って変換したら出てきたから、どっちもかにゅーって読むんだろーけど…うにゃ…わっかんねぇーにゃ…。

 

ま、まぁ別に今回のお話にかにゅーって漢字でどー書くのかは関係ないからどーでもいっか♪

 

別になんかいろいろとわかんなくて困ってごまかしてなんかないからね!

 

だって凛は天才なんだもん!

 

うにゃ。

 

なんかこれ以上はケ○のア○(※正確には墓穴)を掘りそうな気がするからやめとこ。

 

えーっと、それで凛メインの今回のお話はどこまで言ったかにゃ?

 

にゃにゃ?

 

うにゃにゃにゃ?!

 

よく見たらまだ始まってすらいねぇーにゃ!

 

こりゃ大変だにゃ!

 

今回は目標5,000文字なのに導入部分でケッコー使い込んじまったにゃ!

 

そんなわけだからさっさとお話を進めるよ!

 

いそげ♪いそげ♪だね♪

 

それでね?今回のお話は凛たちのチーム“μ's”ににこちゃん先輩がかにゅーしてからちょっとだけ時間がたった頃のお話なんだ。

 

始まりはラーメン屋さんでラーメンを食べていたときに見つけた1枚のチラシ。

 

そのチラシに書かれていたちょー衝撃的な内容……それは某中華街で行われるガンプラバトル大会(非公認)のお知らせだったんだよ。

 

ここまでなら普通のガンプラバトル大会のお知らせのチラシなんだけど、衝撃的なのはその大会の優勝商品。

 

なんと…なんと…なんとぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

優勝商品は某中華街の年間フリーパス!

 

この年間フリーパス1枚で5人までは食べ放題で飲み放題!

 

そんな夢のよーなフリーパスが優勝したら4枚ももらえちゃうんだよ!

 

ね!ちょー衝撃的だよね!

 

だって中華街で1年間食べ放題に飲み放題!

 

中華街…つまり!ラーメンも食べ放題!

 

しかも中華街のラーメンなんておこづかいがさびしい凛じゃ滅多に食べれないよーな高級ラーメンだよ!

 

カニとか入ってるんだよ!

 

カニだよ!カニ!

 

カニカマじゃなくて本物のカニ!

 

魚は苦手だけどカニは別にゃ!

 

それで、このきょーがくの事実にそーそーとたどり着いた天才にゃんにゃん♪な凛は、さっそくこの大会に出場するためのメンバーを集めることにしたんだ。

 

必要な人数は凛を含めて4人!

 

だからあと3人だね!

 

残り3人の出場メンバーを求めて、凛はチーム“μ's”のみんなに片っぱしから

メールで救援よーせー!

 

ダレカタスケテー!ってかよちんみたいにメールしたんだ♪

 

そんな凛からの救援よーせーに応じて来てくれたのは…

 

「おうアホネコ。朝っぱらからダレカタスケテなんて花陽みてぇなアホなメール送り付けて来やがって一体全体何の用だよ。」

 

そら先輩だけだったの。

 

「ちっ!来たのはヒマなそら先輩だけかにゃ!」

 

かよちんも真姫ちゃんもことほのうみの先輩トリオも、みーんな用事があるって言って誰も来てくれなかった中で、唯一凛の救援よーせーにおーじて来てくれたそら先輩。

 

ぶっきらぼうに何の用だよとか言いながらもちゃんと来てくれたそら先輩に、凛はとーってもうれしい気持ちでいっぱいになったんだけど、素直に“ありがとう”って言えなかったんだ。

 

だからいつもみたいに憎まれ口を叩いちゃう。

 

ほんとはいっぱいいっぱい“ありがとう”って言いたいのに。

 

これがかよちんや真姫ちゃん、ことほのうみの先輩トリオになら、素直に“ありがとう”が言えるのに…。

 

なんでそら先輩には素直に“ありがとう”って言えないんだろ?

 

うにゃ…なんか…もやもやする。

 

何なんだろう…これ?

 

うーん……考えてもわかんないや。

 

わかんないならどーでもいいや!

 

そのうちわかるときが来るかもしれないから、それまではほーちプレイだにゃ!

 

あ♪ちなみにね?

 

かよちんたちの用事がナニかと言うと…まずは真姫ちゃんはピアノのお稽古。

 

ピアノのお稽古だなんてやっぱり真姫ちゃんはセレブのお嬢様だよね!

 

それでそれで穂乃果先輩はお店のお手伝いで、海未先輩は弓道部の練習で、ことり先輩は人狩り。

 

かよちんはこの時期(4月後半辺り?)は各地の提携農家さんの田植えの様子の視察で忙しいんだよね。

 

アレ?そう言えば…にこちゃん先輩にダレカタスケテー!メールするのナチュラルに忘れてたにゃ。

 

まぁにこちゃん先輩はにこちゃん先輩だから別にいーかな♪

 

ほら♪

 

にこちゃん先輩って“μ's”のオチ担当だし♪

 

そんなわけでダレカタスケテー!メールで唯一来てくれたのはそら先輩だけだったんだ。

 

そら先輩は到着そーそーに素直に“ありがとう”が言えなかった凛が言っちゃった一言で怒っちゃって…

 

「おうコラ、アホネコ。テメェまずは来てくれてありがとうだろが。ケンカ売ってんのか?あ"ぁ"?」

 

口もとをひくひくさせながらそんなことを言って来やがったにゃ。

 

ここからはいつも通りの売り言葉に買い言葉。

 

「ケンカなら1000億円で売ってやるにゃ。だから1000億円よこせにゃ。」

 

「はっはっはっはー。随分と面白い冗談だな、それ。テメェはラーメンの食い過ぎで頭腐ったんじゃねぇーの?」

 

「ラーメン食い過ぎで頭は腐んないにゃ。あと腐ってんのは先輩の頭と性根とち○こと金○まだにゃ。」

 

「そっか、そっかー……………うん。とりまぶっ殺す。」

 

「ヤれるモンならヤってみやがれ。だにゃ。」

 

「はっはっはっはー…」

 

「にゃっにゃっにゃっー…」

 

凛が素直に“ありがとう”って言えばいいだけなのに。

 

ほんと、なんでいつもこーなるんだろ…。

 

「上等じゃぁぁぁぁ!!!ボケェェェェェェェ!!!!!表出ろやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!ゴルゥラァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

「うっしゃおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ヤってヤるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!キシャァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

でも…まぁこれがきっと、凛とそら先輩“らしい”んだけどね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?結局は何の用なんだよ?くだらねぇ用件なら帰るぞ。」

 

「くだらなくなんてないもん!ひっじょーにじゅーよーなよーけんだもん!」

 

いつもの通りに一通りじゃれあってお互い落ち着くと、そら先輩は何の用?って凛に聞いてきたんだ。

 

そら先輩もここでくだらない用なら帰るぞとか言わなきゃ優しい先輩で終わるのに、そら先輩はそら先輩でいつもいつも余計な一言を加えちゃうんだよね。

 

だから凛もケンカ売っちゃうよーや物言いになっちゃうんだ。

 

「だからさっさとその用件ってヤツを言えってんだよ。」

 

ほら。

 

まただよ。

 

もうちょっと優しい言葉使いで何の用なの?って言ってくれればいいのに。

 

うにゃ。

 

まったくこれだからチンピラ先輩はそら先輩て言われ……あ、逆か。

 

そら先輩はチンピラ先輩って言われちゃう、だにゃ。

 

それじゃやり直して…まったくこれだからそら先輩はチンピラ先輩って言われちゃうんだよ。

 

ここでまたチンピラ先輩にきっつい言葉で言い返したらさっきの繰り返しになっちゃう。

 

だからかしこい凛はきっつい言葉は使わないにゃ。

 

きっつい言葉にならないよーに言葉を選んで…

 

「せっかちさんは嫌われるにゃ。」

 

って言ってたあげたんだ。

 

ホントなら何の用か知りたいならごたいとーちして凛にひれ伏しながらお願いしやがれ!って言いたかったにゃ。

 

それを言ったらまた言い合いになっちゃうから言わないけど。

 

そんな気づかいのできちゃうおりこうにゃんにゃんな凛の言葉を聞いたそら先輩は…

 

「せっかちの方がノロマよりはマシだっての。」

 

そう言ってきたにゃ。

 

「にゃ?そーなの?」

 

まぁぶっちゃけせっかちさんでものろまさんでもどっちでもいーけど。

 

「知らねぇよ。んな事はどーでもいいから、いい加減に何の用で呼び出したのか教えてくれねぇか?」

 

どっちでもいーけど。って思っていると、そら先輩がまた何の用なのか聞いてきたにゃ。

 

そう言えばまだ何の用で呼び出したのか言ってなかったね。

 

「あ…そうだね!あのね!あのね!凛と一緒にガンプラバトルの大会に出て欲しいんだ!」

 

凛はそら先輩に何の用で呼び出したのか、その理由を教えてあげたんだ。

 

ガンプラバトルの大会に一緒に出て欲しい、って。

 

そうしたらそら先輩…

 

「ガンプラバトルの…大会……な、なぁ凛…それって……こ、公式戦…か?」

 

急にお顔を歪ませて、公式戦か?って聞いてきたの。

 

そら先輩…公式戦トラウマって変なトラウマがあるから、ガンプラバトルの公式戦には出たくないんだね。

 

今はガンプライブのためにって、ゲロ我慢して少しずつ公式戦に出てリハビリしてるんだけど、この様子だとまだまだ公式戦トラウマの克服は時間かかりそうだにゃ。

 

でもそら先輩♪安心していーよ♪

 

今日のガンプラバトルの大会は非公認大会だったハズだから!

 

ちゃんとチラシに非公認って書いてたもん!

 

「うにゃ?違うよ?確か…えっーと…あった!このチラシによると…うん!やっぱり非公認大会だよ!」

 

凛がラーメン屋さんで見つけたチラシを見せながら、その事をそら先輩に教えてあげると…

 

「そっか…非公認大会か……なら…まぁ…いっか。うっし。いいぞ。その大会ってヤツに一緒に出てやる。」

 

そら先輩は元気を取り戻して出てやるってちょっと偉そうに言ってくれたんだ。

 

ここで偉そう!って言ったらまたまた言い合いになっちゃう。

 

かしこい凛はやっぱり偉そう!って事は言わないで、素直に喜ぶ事にしたにゃ。

 

「ホント!やったー!そら先輩が居れば百人力だにゃ!」

 

なんと言ってもそら先輩は非公認大会ならさいきょームテキにゃ!

 

かよちんが言うには、そら先輩に勝てるヤツはガンプラバトルの世界大会に行かないと居ないって言ってたもん!

 

だからそら先輩はさいきょームテキ!

 

ことほのうみ2年生トリオやかよちんに真姫ちゃんは来てくれなかったけど、さいきょームテキのそら先輩さえがいれば凛は優勝間違いなし!

 

中華街の年間フリーパスはゲットしたもどーぜんだよ!

 

と、このときはそー思ってたんだよ…。

 

このときは…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっそくとばかりに電車を乗り継いでやって来ました某中華街!

 

もちろん電車代はそら先輩持ち!

 

あちこちから漂ってくるいい匂いにふらふらと引き寄せられそうになりながらも、何とか凛とそら先輩の2人は某中華街の年間フリーパスが優勝商品になってるガンプラバトル大会が開かれる会場へとやって来たんだよ!

 

大会が開かれる会場に到着した凛は、善は急げとばかりにナゼか引き留めるそら先輩を置いてきぼりにして、大会に出場するために受付をしようとしたんだけど…

 

「にゃにゃ?!凛とそら先輩の2人だけじゃ大会に出場できない?!にゃんで?!」

 

凛とそら先輩の2人だけじゃ大会には出場できませんって役員さんに言われちゃったにゃ。

 

「申し訳ありません。今回の大会は4人1チームでの参加が条件でして…。お二人だけのチームではちょっと…。」

 

「そんな!せっかく電車に乗ってやって来たのに!お願いだよ!そこを何とか!」

 

凛はそこを何とか!って食い下がったんだけど…

 

「申し訳ありません…ルールはルールなので…。」

 

ダメだったにゃ。

 

「うにゃぁ…。」

 

凛は予想外の事態にぼーぜんじしつになっちゃったんだ。

 

でも…

 

「あ、あの…」

「あのぉ~…」

 

そこににゃんと救いの手がダブルで差しのべられたんだよ♪

 

「人数が足りないんだったら、私と一緒に出場しませんか?えっ?」

「あのね?人が足りないならぁ、おねーさんと一緒に出場しないかな?あらぁ?」

 

「うにゃ?」

 

ぜったいぜつめーの凛を助けてくれた気になる2人…そ♪れ♪は♪

 

次回のお楽しみ♪だにゃん♪

 

にゃっははー♪

 

ちなみに…1人は新キャラだけど、もう1人は前に1回出てきてるキャラさんなんだよ♪

 

しかも名前アリで。

 

今回のクイズはノーヒントだにゃん♪

 

正解は次回発表♪

 

こーごきたい!だよ♪

 

それじゃまた来週だにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

凛ちゃんに手を差し伸べた2人は…?
1人はとあるお方からお預かりしております新キャラですが、もう1人は以前に登場した名前アリのオリキャラとなっております。
ちなみに…ここから登場するキャラは全てあの魔女さんの表の顔の可能性があったりしております。
恐らくは登場した時点でかなりバレバレだとは思いますが、是非とも誰が魔女さんか予想しながらご覧下さいませ。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&ブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「決戦は中華街②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

物欲センサーが発動して共闘で侍の証がこれっぽっちも落ちないQooオレンジでございます。
一緒に潜ったグラブル歴2週間の友人は一時間で11個も落ちたのに…解せぬ。



さて、今回もメタメタとグダグダといつも通りに参りたいかと思います。




それでは 閑話「決戦は中華街②」 始まります。























前回までのガンプライブ!

 

いち!

 

ラーメン屋さんで手に入れたチラシで凛は某中華街の年間フリーパスが優勝商品の大会が開かれるって知る!

 

に!

 

こいつは大変にゃ!って事で“μ's”のみんなに救援メールを一斉送信!ダレカタスケテー!

 

さん!

 

来てくれたのはチンピラばんざーい!のそら先輩だけ!

 

よん!

 

非公認大会なら公式戦トラウマが発動しないからそら先輩せえいればちょーよゆー!

 

ご!

 

にゃんと!某中華街の大会は4人いないと出場できなかった?!

 

ろく!

 

困ったにゃ。の凛に救いの手を差しのべたのは…?

 

いじょー!前回までのガンプライブ!だにゃん♪

 

さぁーて!それじゃさっそく♪前回の続きからいっくにゃぁ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言うワケでこの2人が凛たちと一緒に出場してくれるらしいにゃ。」

 

困ったにゃ。の凛に手を差しのべてくれたのは、何だか見るからに地味な女の子とたれ目のおねーさん。

 

その2人が凛たちと一緒に出場してくれるって言うから、これで問題は無事に解決だね♪

 

さっそく凛は地味な女の子&たれ目のおねーさんを連れて、そら先輩のトコに戻ったんだ。

 

そうしたら…

 

「おいまてアホネコ。色々と端折り過ぎだ。もう少し説明しねぇーとこれ読んでくれてる皆さんの頭の上に盛大にはてなマークが浮かびまくるぞ。」

 

なんかそら先輩に突っ込まれたにゃ。

 

そら先輩の言いたいこともわかるよ?

 

でも、凛はこーも思うんだよね。

 

「読んでくれてるみんなはメタメタでグダグダには慣れっこだから問題ナシだにゃん♪」

 

って。

 

ね?このお話しを呼んでくれてるみんなはもうメタメタもグダグダも毎回のことで過ぎて慣れっこだもんねー♪

 

だから色々としょーりゃくしちゃっても問題なっしんぐー!

 

「いや、それはそれで問題ありまくりだろ…。」

 

「にゃ?」

 

問題なっしんぐー!なのにそら先輩はまだぐちぐちいってるにゃ。

 

ナニが気に入らないんだろ?

 

凛はそら先輩がナニを気に入らないのか考えてみたけど、ぜんぜんわっかんない♪

 

だからとりあえずはにゃ?って小首をかしげて誤魔化すにゃ。

 

困ったときやわかんないときはこうしてって、かよちんから教わったんだ♪

 

そーすれば誤魔化せるよ!って、かよちんが言ってたんだよ♪

 

これだけで色々と誤魔化せるなんてなんかすごいよね!

 

流石はかよちんだにゃ!

 

そんなすごいかよちんから教わった色んなことを誤魔化す必殺技をそら先輩に使っていると…

 

「あ、あのー…よかったら私がこれを読んでくれてる皆さんに説明しましょうか?」

 

困っていた凛を助けてくれた地味な女の子の方が、私が説明しましょうか?って言ってきたにゃ。

 

ぶっちゃけ凛的には説明とかいらないと思うよ?

 

だってこのお話を呼んでくれてる 以下略 だもん。

 

「ん?あんたは…前回のラストで凛に話しかけて来た2人の内の1人で、実は花陽のヤツがメイン回だった第5話にチラッとモブとして出てきた素組のデュエルガンダムを使ってた子じゃねぇーか。どうしたんだ?モブ子?」

 

「モ、モブ子……一応は佐伯 冴子(さえき さえこ)って名前があるんですけど…まぁ別にどーせ私は部長みたいに金髪ドリルヘアーとか派手な見た目してるワケでも無いし、初回登場時はただの素組のデュエルガンダム使ってるモブの1人でしたからモブ子でもあんまりよくはないけど別にいいですけど…とりあえず誰も覚えていない私何かのためにメタい説明ありがとうございます。って!そうじゃなくて!なんでこうなってるか説明しましょうか?って言ったんですよ!」

 

「はーい♪それならぁ♪おねーさんも一緒に説明しちゃおっかな♪」

 

「新キャラさんは混乱するのでちょっと黙っててください!」

 

うん。

 

なんかやっぱりいつも通りのメタメタグダグダだにゃ。

 

もうこれはアレだね。

 

全部まるっとしょーりゃくして次に行っちゃってイイパターンだよね♪

 

ってなワケで…

 

「よぉーし!4人揃ったし出場登録も終わったし!みんなで大会に出撃だー!」

 

凛はお話を先に進めようとしたんだけど…

 

「早いから!まだ出撃には早いから!ってかまだ何の説明もしてないから!」

 

モブ子ちゃんがさっきに引き続き突っ込んできたんだ。

 

もうみんなわかってるとは思うけど、突っ込みが始まったらグダグダはきんきゅー加速しちゃうんだよね♪

 

だ♪か♪ら♪れっつらグダグダ♪だにゃん♪

 

「お♪あのチャイナドレスのねぇーちゃん色っぺぇなぁ…スリットからにょきっと出てるナマ足がヤベェよなぁ、おい。ナマ足だぞ、ナマ足。舐め回したら旨そうだよなぁ…。よっしゃ!ちょいとナンパしてそのままラブホにテイクアウト…」

 

「しないでください!そもそもあなたは一応はこの物語の主人公でしょ!主人公がそんな簡単にヒロイン枠でもない女の子をナンパしてラブホなんかにテイクアウトしないでください!!!」

 

「いいお天気ねぇ…。おねーさん…なんだか眠くなって来ちゃった♪ちょっとお布団敷いて…」

 

「寝るな!新キャラでまだ自己紹介もしてないのにいきなりお布団を敷いて寝ようとするな!ってかどっから出したんですか!そのお布団は!」

 

『ぴんぽんぱんぽーん。チーム“即戦ラーメンズ”のみなさーん♪間もなく出撃時間なのでそこでグダグダメタメタしてないで指定の筐体に入ってくださーい♪』

 

「はーい♪だにゃん♪」

「うぃーっす。」

「は~い♪」

 

「あ、はーい…って!待って!お願いだから待って!チーム“即戦ラーメンズ”ってナニ?!なんで即戦ラーメン?!確かに私たちはそちらの猫っぽい子とチンピラっぽい人以外は縁もゆかりも無い現地募集の寄せ集め即戦チームだけど、だからと言ってチーム名が即戦ラーメンズって…」

 

「ほら!置いてくよ!サエサエ♪」

「ほれ、置いてくぞ。モブ子。」

「ほーら♪置いてっちゃいますよ♪さえちゃん♪」

 

「ちょっ?!えっ?!さえさえ?!さえちゃん?!ってかまたモブ子って言われたし!じゃなくて!なんかみんなさっき知り合ったばかりなのに妙にフランクに私のこと呼んでるし?!って!ま、待ってくださいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!置いてかないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

おあとがよろしーよーで。だにゃん♪

 

「地の文読むとかメタい事はしたくないけど!ちっともおあとがよくありませぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇんんんん!!!!!!!」

 

うにゃ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい!と、言うワケで♪ここからはちょっとだけモブ子ことこの私、赤英女学院チーム“赤の姉妹(レッドシスターズ)”所属の1年生♪佐伯 冴子が色々とまるっとハブった部分を出来るだけ簡潔に文字数少な目を目指して説明しちゃいますね♪あのですね?今回、どうして私がこの大会に出場しようとしていたかと言いますと、うちの部長が彼氏さん?とケンカして中々仲直りできないでいるらしくて、その仲直りのきっけとしてこの大会の優勝商品の某中華街の年間フリーパスを使ってご飯に誘えばいいんじゃね?と、先輩たちが言い出しまして、それじゃ某中華街の年間フリーパスをゲットしに暇な&一年生で下っぱの冴子が行ってこーい!ってパワハラ染みた、と言いますか完全にパワハラな命令を受けてこの大会に出場するために欲しいガンプラがあるにも関わらず自腹で決して安くはない電車賃出してここまでえっちらおっちらとやって来たんですよ。でも会場に到着していざ蓋を開けてみれば、メンバーが4人いないと大会には出場できないとか言われて……困っていた私の耳に届いたのが凛ちゃんの…あ、そうそう♪お互いの自己紹介をしたときに星空さんって呼んだら凛って呼んでにゃん♪って言われたので凛ちゃんって呼ぶことにしました♪で、そんな凛ちゃんの2人じゃ大会に出れない?!って悲痛な声が耳に届いて、アレ?もしかしてこれって臨時でチーム組んで貰えるんじゃない?って思って声をかけたんですよ。もう1人、私と同時に声をかけた女性…お名前は天宮 紫音(あまみや しずね)さんってお名前らしいんですが、その紫音さんも私と同じで1人じゃ大会に出場できないって知らないでここまで来て困ってるところに凛ちゃんの声が聞こえて来て…って事らしいです。そんなこんなで凛ちゃん、ソラさん、紫音さん、私の4人で急遽チームを結成して大会に出場することになったんですよ。以上!説明終わりです♪説明は赤英女学院チーム“赤の姉妹(レッドシスターズ)”所属、佐伯 冴子でした♪はぁ…あ、あの…こんな所で大丈夫でしたか?わかりづらかったごめんなさい…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メタメタグダグダの果てに揃った凛たちチーム“即戦ラーメンズ”の4人は、大会の運営さんに案内されてそれぞれ今回使用するガンプラバトルシミュレーターのきょーたいに乗り込んだんだ♪

 

凛はかよちんの手でまたまた少しだけ魔改造されたベニャッガイをあらかじめスキャンしてデータを入れてあるGPベースをセットして、さっそく出撃のための準備を始めるよ♪

 

「えーっと…これがあれであれがこれで…うん!たぶんだいじょーぶ!」

 

もう何回もガンプラバトルはやってるけど、ぶっちゃけ未だにこの出撃前のセッティングってよくわかってないんだよね。

 

でも…まぁ♪いつもだいじょーぶだから、今回もてきとーでだいじょーぶだにゃん♪

 

[[お前の大丈夫はどっかのアホ乃果とおんなじで不安しかねぇーよ。アイリ。悪いけど凛のトコ覗いて出撃準備がちゃんと出来てるか確認して来てくれねぇーか?]]

 

凛が出撃前のセッティングをてきとーにぽちぽちしてると、そら先輩がそんなこと言ってきやがったにゃ。

 

そりゃ確かに凛は穂乃果先輩とおんなじアホ枠だけど、あの天元突破アホ大明神の穂乃果先輩よりはマシって自負してるもん!

 

だから凛はそら先輩に穂乃果先輩と一緒にすんなー!って言い返そうとしたんだけど…

 

<<了解しました。それでは…>>

 

それよりも先に…

 

<少々お邪魔いたしますね、リン。>

 

そら先輩の電子精霊さんのアイリちゃんが、凛のトコにやって来たにゃ。

 

「にゃにゃ?」

 

<これよりシステムチェックを開始します……………チェック完了。機体の制御管制の一部に微妙なバグが発生しておりましたが、こちらで解決可能な程度のモノでしたので修復パッチを当てて対処いたしました。他にも射撃管制系にも不備が幾つか見られましたので、そちらも合わせて改善いたしました。>

 

「えっ?!にゃんかダメだったの?!」

 

<別にダメと言う訳ではありませんが、機体の機能を十全に使用するには些か問題がありましたので、勝手に改善させていだきました。これで以前より多少は使いやすくはなっているかと思われます。>

 

「うにゃ?」

 

アイリちゃんの言ってること、凛には難しすぎてビミョーにわかんない。

 

でもまぁ…

 

「ありがとにゃん♪」

 

わかんないけどにゃんか色々となおしてくれたみたいだから、とりあえずはお礼を言っとけば間違いなしだよね♪

 

<どういたしまして。それでは私はマスターの元へ戻ります。>

 

「はーい。」

 

やっぱりよくわかんないけどこれで準備はオッケーなんだよね?

 

だったらあとは…

 

「出撃するだけにゃ!」

 

アイリちゃんのおかげで凛の出撃準備がぱーふぇくとになると、まもなくして…

 

[[こちら冴子です。出撃準備完了しました。いつでも行けます。]]

 

[[は~い♪おねーさんもぉ、バッチリ出撃準備出来ちゃってるわよぉ♪]]

 

サエサエとしずねーちゃんの2人も出撃準備が終わったよ!ってつーしんを送ってきたんだ。

 

[[おうよ。んじゃま…今日も楽しいガンプラバトルと洒落込むとするか!アイリ!]]

 

<<了解です。全システム、オールグリーン。>>

 

「鳴神 青空!ザクⅡタイプR!逝くぞ!オラァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!」

 

そら先輩は2人のつーしんを聞くと、いつもみたいにチンピラ全開で出撃して行っちゃったにゃ。

 

そら先輩に続いて…

 

[[次は私が!佐伯 冴子!デュエルガンダム・ユナイトブレイズ!これより出撃します!]]

 

サエサエが…

 

[[それじゃおねーさんも行こっかな♪ジム・トロール♪いっきまぁ~す♪]]

 

そしてしずねーちゃんがそれぞれ発進して行ったにゃ。

 

うにゃ。

 

にゃんか凛が最後になっちゃったね。

 

それじゃ凛も…

 

「星空 凛!ベニャッガイ!いっくにゃー!!!」

 

某中華街の年間フリーパスGET目刺して♪今日もベニャッガイと一緒にがんばるにゃー♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

と、言うワケで以前に登場した名前アリのオリキャラさんは花陽ちゃん回に登場していたモブ子さんでございました。
次回からバトル回になればいいなぁ…と愚考中でございます。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&ブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「決戦は中華街③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやくバハムートの5凸が完了したQooオレンジでございます。
次は一応ルシフェル5凸を目指そうかと…。
えっ?サジ拳?外回り中のオート戦闘ぶっぱーで真化完了済みでございます。



今回からはお久しぶりなバトル回となります。
そんなバトル回のバトルフィールドは…?




それでは 閑話「決戦は中華街③」 始まります。























メタメタグダグダの末に集まった凛たちチーム“即席ラーメンズ”。

 

目指すはもちろん優勝して某中華街の年間フリーパス!

 

そんなこんなで発進ゲートを抜けた先にあったのは…

 

「にゃんかごちゃごちゃした街だにゃ。」

 

漢字がいっぱい書いてある看板があちこちにある、ビルがいっぱいの都市型バトルフィールドだったんだ。

 

とりあえずは地面にベニャッガイを着地させると、隣におっきな盾を持ってやっぱりこっちもおっきな斧を持ったそら先輩のザクが飛んできて、凛のベニャッガイと同じようにがしょん♪って音を響かせながら着地したにゃ。

 

[[バトルフィールドはホンコンシティか。凛の言う通りちょいとごちゃごちゃして地味に狭いから、高機動型の機体だと動きが制限させれて面倒だな…。]]

 

隣に着地したそら先輩はザクのひとつ目をぐぽーんと光らせながら、辺りを見回してそんなことを言い出したにゃ。

 

それに対してそら先輩のあいぼーさんな電子精霊のアイリちゃんが…

 

<<カオスの権化の様なクーロンシティよりはマシではありませんか?>>

 

くーろんしてぃ?よりはマシじゃね?って言ってたにゃ。

 

くーろんしてぃ?が何なのか、凛にはわっかんねーにゃ。

 

[[あそこと比べるのはなんか間違ってるんじゃねぇーか?]]

 

<<そうでしょうか?っと、レーダーに反応…ですがこれは友軍反応ですね。>>

 

そーこーしてるうちに、レーダーにぴこーん♪って反応が出たんだけど、見てみるとその反応は青い色の反応…つまりはアイリちゃんが言ってるように味方の反応だったんだよ。

 

でも…レーダーに表示させれている青い色の反応はひとつだけ。

 

凛たち“即戦ラーメンズ”は凛とそら先輩、それにサエサエにしずねーちゃんの全部で4人だよね?

 

凛とそら先輩と、レーダーに反応のある1機。

 

1+1+1=3!

 

ニャッハー!凛は天才だから足し算だってちゃんとできるにゃ!

 

穂乃果先輩とは違うのだよ!穂乃果先輩とは!

 

あれ?3?むむ?にゃんか1機足りなくない?

 

と、凛が思っていると…

 

[[見えて来たな…ありゃデュエル…か?]]

 

<<その様ですね。最も…デュエルガンダムが使用されているのは頭部と胴体部分だけの様ですが。>>

 

[[だな。右肩はアサルトシュラウドで左肩と両腕がブリッツ、腰はバスターで両足はイージスか?]]

 

<<バックパックはエールストライカーですね。>>

 

そら先輩とアイリちゃんがにゃんか難しいことを言ってるけど、凛的にはあ、にゃんか青と白のガンダムだー。くらいしかわかんにゃいや。

 

これがかよちんだったら…はひ!こちらはお米とガンプラとチンピラな先輩をこよなく愛する皆さんご存米キチ娘!の小泉 花陽でっす!ってか皆さん!ちょっとアレ見てください!ハーメルン登録名“ハクリ”様からお預かりしたオリジナルガンプラ!その名も“デュエルガンダム・ユナイトブレイズ”!初期GAT5機のミキシング機ですよ!ミキシング機!しーかーもー!アサルトシュラウドのおまけ付き!はひはひはひ!続けてちょーっと見てください!あのてんこ盛りの武装を!中の人が監督さんに意見したらカガリと一緒にハブられたとかって噂のある (ホントなんでしょうか?真偽をご存じの方はぜひ!この私!小泉 花陽にご一報ください♪電話番号はフリーダイアル0120から始まる…えっ?連絡先教えちゃダメ?別にちょっとくらい…あ、はひ。すいませんごめんなさい連絡先とか安易にネット上に上げないのでそんなに怒らないでください!はぁー…仕方ありませんね。真偽をご存じの方はガンプライブ!のご感想と花陽へのラブいお言葉と一緒に感想欄にれっつら書き込み!をお願いしますね!ではでは続きをどうぞ!) みんな大好きグゥゥゥレェイト!なバスターのガンランチャーに高エネルギー収束火線ライフル!かあさん…ぼくのピアノ…なブリッツのトリケロスにグレイプニールまでありますよ!あ、おまけに背中のエールストライカーにビームサーベルもついてますね♪初期GAT5機の合体!まさにロマンですね!ロマン!以上!アホだからガンプラの説明なんてむりっ!な凛ちゃんのために凛ちゃんの脳内に突如として沸いてきた現在某リサイクルショップで売られてしまったかわいそうなプレバン商品を買い占め真っ最中の小泉 花陽でした!ああぁぁぁっ!アレは!MGヘイズル用のシールドブースター拡張セット!ぬわぁぁぁぁ!!!こっちにはペイルライダーの空間戦仕様が!さぁーらぁーにぃー!ここにはプレバンジェガンの山!山!山!F91版のノーマル、A型、B型、バーナム仕様に蒸血!なスタークにプロトスターク、D型、D型迷彩仕様にコンロイ機!まだまだあるぜぇ!プレバンジェガン祭り!常軌を逸したジェガンの大行進!ジムスキーの花陽としてここは軍資金の許す限りは買い占めないといけませんね!あー!忙しい!忙しい!ではでは現場の凛ちゃーん!後はよろしくお願いしまっす! ってなるにゃ。

 

ちなみに凛はこっちのかよちんも好きだにゃ。

 

まぁ凛にはかよちんがナニ言ってるか3mmもわかんないけど、よーするにこっちに向かって飛んできてるガンダムはスッゴいヤツってことにゃ。

 

[[お待たせしました…って、おっきなねこさん?]]

 

そんなよーするにスッゴいヤツにゃ。な青と白のガンダムに乗っていたのは、かよちんのメイン回でじみーに出てきていた元モブ子のサエサエだったにゃ。

 

サエサエは凛たちの側にやっぱりガション♪って音をならせて着地すると、凛のベニャッガイをみておっきなねこさん?って言いやがったにゃ。

 

みんないつも凛のベニャッガイのことをデカネコ!とか言うけど、ベニャッガイってそんなにおっきいかなぁ…?

 

凛はずっとかよちんの作ってくれたベニャッガイを使ってるから、あんまり気になんいだけどね。

 

[[おうモブ子。随分と気合い入れたデュエルのカスタム機だな。]]

 

[[あ、はい!ちょっと気合い入れて頑張ってみました!あのですね!ちょっとひどいんですよ!聞いて下さいよ!前にバトルロイヤルに出撃した時にストライクガンダムを使ってる人とマッチングしたんですけど、デュエルはストライクより弱くてダサいってディスられたんですよ!その時は先輩達がよってたかってフルボッコにしてくれたんですけど、私…大好きなデュエルがディスられたことが悔しくて悔しくて…。そこでガンプライブの地区予選も始まるから一念発起してこの子を…ユナイトブレイズを先輩達に色々と手伝って貰って作ったんです!見てください!この子の足!ちょっとだけ長くしてあるんですよ!そうしないと自立できないからって先輩達がぶっちゃけよくわかんない作業して延長してくれたんです!スゴいですよ!スゴいんですけど…私じゃまだこの子の性能を完全に引き出せなくて…。]]

 

「うにゃ。じみっ子なのににゃんかいきなりめっちゃしゃべり出してちょっとビックリマンにゃ。」

 

[[あぅ…なんかすいません…。]]

 

うん。

 

サエサエは好きなことについてはスッゴくいっぱいおしゃべるするかよちんにどこか似てるかな?

 

[[まだこれくらいの長セリフはどっかの米娘に比べたら遥かにかわいいもんだろ?そうだろ?なぁ凛?]]

 

「うにゃ。かよちんはその3倍はしゃべるもんね。あと最後にだれかたすけてーって叫ぶし。」

 

[[だよな。]]

 

[[だれかたすけてーに今のセリフの3倍って…それって何処かで会ったことある様な会わない様な……あっ!みなさん!レーダーに友軍反応ですよ!これってきっと紫音(しずね)さんですね!]]

 

好きなことにはとことんトントン♪なサエサエと楽しくおしゃべりしていると、またまたレーダーに反応!ってなったにゃ。

 

あと合流していないのはおっとりさんのしずねぇーちゃんだけだから、サエサエの言うも通りこのレーダー反応はしずねぇーちゃんだよね。

 

凛がそんなことを思っていると…

 

「にゃにゃ?にゃんか…地面が揺れてないかにゃ?」

 

なんか地面がぐらぐらしてることに気づいたんだ。

 

地震?

 

でも…地震にしてはなんかこー…ずっしーん!ずっしーん!って感じで地震っぽくないんだよね?

 

[[あ、ほんとだ…なんか揺れてますね。地震かな?でもガンプラバトルで地震なんて私は聞いたことありませんよ?]]

 

[[俺も地震ってのは聞いたことねぇーな。まぁ特定のミッションステージだと火山の噴火とかケルゲレンの発進とかその他モロモロで揺れる時はあるけどな。]]

 

そら先輩とサエサエも地面の揺れに気づいたみたいだね。

 

それぞれガンプラバトルに地震なんてあるの?って言ってるよ。

 

凛もガンプラバトルで地震なんて初めてだよ。と、思っていると…

 

[[なぁ…なんか揺れが大きく…ってか近く?なって来てねぇーか?]]

 

そら先輩がそんなことを言い出したにゃ。

 

[[言われてみれば…な、なんか揺れが近くなって来ましたね…。]]

 

「しんげんち?ってヤツが動いてるんじゃねぇーのかにゃ?」

 

[[凛の癖に震源地とかよく知ってたな。偉いぞ。]]

 

ちょっと前にテレビでやってた地震のヤツで見たしんげんち?ってヤツを言ったら、にゃんかそら先輩にほめられちゃったにゃ。

 

そら先輩はいつも凛のことアホネコって言ってあんまりほめてくれないから、ほめられて凛はうれしくなっちゃったよ♪

 

「にゃん♪ほめられたにゃん♪」

 

凛がねこさんだったら、ほめられてうれしくて思わずしっぽをフリフリしてるにゃ。

 

[[今のって誉められたのかなぁ…?]]

 

「ほめられたに決まってるにゃ!」

 

[[凛ちゃんがそれでいいなら別にいいんだけど…。]]

 

「それでいーのにゃ。」

 

[[どこのバカボンのパパだよ、っと。どうやら姐さんが来たみてぇーだな。]]

 

ガンプラバトルで地震がどーとか、そんな話はどこへやら♪

 

気づけばまたグダグダと3人でおしゃべりになってたにゃ。

 

グダグダはいつものことにゃ。

 

そんなグダグダ中にそら先輩がしずねぇーちゃんがこっちに来たのを見つけたにゃ。

 

凛もそら先輩のザクがひとつ目をぐぽーん♪と光らせながら見ている方を見てみると…

 

「うにゃ?あ!アレだね!凛!アレ知ってるよ!ジムってヤツだよね!」

 

そこにはかよちんが子供の頃からずーっと使い続けてるジムってぶっちゃけどこからどー見てもヤラレ役で弱そうなガンプラがこっちに向かって走って来ているのが見えたんだ。

 

あ。

 

かよちんに凛がジムが弱そうなガンプラとか言ってたのはナイショだよ?

 

凛がそんなこと言ってたのがかよちんに知られちゃったら大変なことになっちゃうから。

 

ナンデストー!って言って目指せ!10,000文字♪な長セリフを改行もなしでヤり始めちゃうにゃ。

 

だからかよちんにはナイショ♪ね♪

 

[[ジムですね。]]

 

[[ジムだな。]]

 

凛が内心でナイショだよ?ね♪とかやっていると、そら先輩とサエサエはどこかびみょーなお顔でジムですね。ジムだな。って言い出したにゃ。

 

やっぱりこっちに向かって走って来ているヤツはジムなんだね♪

 

凛♪だーいせーかい♪いぇい♪ってやったら穂乃果先輩みたいだにゃ。

 

それにしても2人とも…なんであのジム見ながらびみょーなお顔してるんだろ?

 

[[なぁおいモブ子。]]

 

[[何ですかソラさん。ってかモブ子じゃありませんし。冴子です。]]

 

[[モブ子はモブ子だろ。所でジムってビルよりもデカくなかったよな?]]

 

[[私がモブ子ならそちらは主人公の癖にチンピラじゃないですか。あとジムはビルよりも大きくはなかったハズですよ。]]

 

[[おいおいモブ子さんよぉ…俺がチンピラならそのチンピラにそんな口利いてイイと思ってんのか?拉致って犯すぞ。で、やっぱりジムってビルよりデカくはねぇーんだよなぁ。]]

 

[[ソラさんは割とルックスは良いんでこの男性が極端に少なくなったご時世じゃ当たりの部類だと思うんで、犯した後でちゃんと責任取ってくれるなら別にいいですよ。でも高校を卒業するまでは妊娠はしたくないのでちゃんとゴム使って下さいね。あと私、まだ処女なんで優しくシテ下さいね。えーっと、何の話ってジムの話でしたね。普通のジムはビルよりも大きくはないですよ。それでですね?私、思うんですけど…あのジムって縮尺がおかしくないですか?]]

 

[[この年でモブ相手に責任取らされて紐付きになんのは勘弁だから止めとくわ。で?ジムの縮尺がおかしい?うん。おかしいな。めちゃくちゃおかしいな。だってよ…あのジム…MG…んにゃ、MGよりもどっちかと言えばHGのサイコガンダム並にデカいんだからよぉ…。]]

 

[[それは残念。心変わりしたらいつでも言って下さいね♪優良物件のソラさん♪あぁ。サイコガンダム。通りでなんだか見たことあるシチュエーションだと思ったんですよ。Zのホンコンの時のヤツですよね?]]

 

[[そうそう、それ。シンデレラ・フォウ。]]

 

[[シンデレラ・フォウですよねー。]]

 

[[………目安の5000文字過ぎちまったから、いい加減に現実から目を背けるのは止めるか。]]

 

[[そうですね…。]]

 

凛は2人がびみょーなお顔で話してる内容がイマイチ理解できないけど、まとめるとあのジムは大きさが変ってことでいいのかな?

 

確かにかよちんのジムは凛の使ってるベニャッガイよりも小さいもんね。

 

ビルよりおっきくはないもん。

 

うにゃ?ビルよりおっきい?

 

にゃにゃ?それって…

 

[[なんで…]]

 

[[あのジム…]]

 

「にゃ?」

 

凛もこっちに向かって走って来ているたぶんしずねぇーちゃんのジムのどこが変なのかようやくわかった気がするにゃ。

 

しずねぇーちゃんのジムのどこが変なのか…それは…

 

[[あんなにデカいんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

[[あんなデカいんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

 

そう。

 

しずねぇーちゃんのジムはアホみたいにバカデカいんだにゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

バトル回と言いましたがアレは嘘でございました!
いや、あの…気づいたら出撃して合流して文字数が予定を越えておりまして…。
次回こそはバトル回に…なればいいなぁ…と、愚考中でございます。
また、今回作中で登場いたしました“デュエルガンダム・ユナイトブレイズ”は作中でも花陽ちゃんがご紹介しておりましたが、ハクリ様よりお預かりいたしましたガンプラでございます。
ハクリ様。この場をお借りして改めてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
ガンプライブをご覧の数少ない皆様の中で、こんなガンプラを出して欲しい!とお思いのお方がおられましたら、是非一度ご連絡下さいませ。
何分亀更新亀展開でございますので、登場時期は未定となってしまいますが、お送りいただきましたガンプラはいずれ必ず作中に登場させていただきます。
ただ…全ての攻撃を前提条件無しで無効!しかも攻撃は必中攻撃でどんな装甲も防御アビリティも貫通!もちろん機動性も最強!等のこれってどうやって倒すの?的な過度なチート機体の場合は性能ダウンしての登場と相成ります。
何卒ご了承下さいませ。




次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&ブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「決戦は中華街④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

朝起きたら一面の銀世界再びで驚いたQooオレンジでございます。
いや、もう今日から4月ですよ…それなのに雪って…。



今回こそはお久しぶりなバトル回…のハズでございます。




それでは 閑話「決戦は中華街④」 始まります。























またまたタマタマ前回までのガンプライブ!

 

デカいジムがやって来たにゃ!いじょー!

 

えっ?端折りすぎ?

 

そんな人は前の話を読めばイイにゃん♪

 

凛ったらあったま良すぎだよね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ずっしーん♪ずっしーん♪と大地を揺るがしやって来たしずねぇーちゃんwithデカいジム。

 

のっしのっしと歩いてきたしずねぇーちゃんは、凛たちのとこまでやって来ると…

 

[[みんなぁ~♪お待たせぇ~♪]]

 

かいこー1番にそう言ったにゃ。

 

通信モニターに映るしずねぇーちゃんはにゃんかスッゴい笑顔にゃ。

 

むふー。って感じにゃ。

 

しずねぇーちゃんが合流したから、これでチーム“即席ラーメンズ”は勢揃いだね。

 

いよいよ某中華街の年間フリーパスを賭けたラーメンスープでラーメンスープを洗うよーなそーぜつでげきれつでかれつな戦いの幕が切って落とされ…

 

[[イヤイヤイヤイヤ!お待たせぇ~♪じゃねぇーし!なんだよ!そのバカデカいジムは!バグか?!スキャンした時にデータがバグってサイズがおかしくなったのか?!]]

[[イヤイヤイヤイヤ!お待たせぇ~♪じゃありませんよ!なんですか!そのバカデカいジムは!バグですか?!スキャンした時にデータがバグってサイズがおかしくなったんですか?!]]

 

なかったにゃ。

 

にゃんかそら先輩とサエサエがしずねぇーちゃんのデカいジムについて騒いでるにゃ。

 

別に凛的にはジムがデカくてもどーでもいいにゃ。

 

大事なのはこの非公認大会で優勝して某中華街の年間フリーパスを手に入れることにゃ。

 

某中華街で高級ラーメンも食べ放題になる年間フリーパスの前ではデカいジムなんてガンプラを作り終えたあとのランナーくらいどーでもいいにゃ。とか言ったらまた脳内かよちんが凛の頭の中にやって来て…“はひ!ガンプラを作り終えたあとのランナーがどうでもいいですって!凛ちゃんの…凛ちゃんの…凛ちゃんのぉぉぉぉぉぉぉ!!!おばかぁぁぁぁぁぁ!!!!!この子はなんて酷いことを言うんですか!花陽は凛ちゃんをそんなことを言う子に育てた覚えはありませんったらありません!!!いいですか!ガンプラを作り終えたあとのランナーは色々なことに使えちゃうんです!3mm穴同士のジョイントとか塗装の時の持ち手の棒とか塗装のノリを確認する時とか!他にもあんなことやこーんなことに使えちゃうんです!意外と便利なんです!だからどこかの青とんがりのオレンジジュース野郎みたいに捨てられずについつい毎回毎回残ったランナーをぜーんぶ取っておいて気づけば大きな指定ごみ袋3つ分とか半端ない量のランナーゴミが貯まるんです!ちなみに大きな指定ごみ袋3つ分のランナーゴミはちゃんと細かく切った状態のランナーですよ!そのままごみ袋に入れたらごみ袋を突き破っちゃいますから!あとみなさんのお住みの地域によっては燃えるゴミでランナーみたいなプラスチックゴミを出しちゃダメなとこもあるかもしれませんから、パーツを切り出したあとのランナーを捨てるときは事前に市役所とかにプラスチックゴミは燃えるゴミで出してもいいですか?って確認してくださいね♪花陽からのお願いです♪って!だーかーらー!パーツを切り出したあとのランナーはゴミじゃありましぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!”…って言い出すにゃ。

 

[[あらあらぁ♪2人は仲良しさんかしら?]]

 

にゃんか騒いでるそら先輩とサエサエの2人をみたしずねぇーちゃんは、これまたおっとりと↑な感じで返していたにゃ。

 

うん。

 

そら先輩とサエサエはセリフもしゃべるタイミングもおんなじだから、凛的にも2人はプ◯キュア!まっくすはーと♪…じゃなくて、2人は仲良しさんだと思うよ。

 

きゅあっぷらぱぱ。

 

「にゃんでもいいけどそろそろバトルをはじめねーと読んでる人が飽きるにゃ。長くて飽きるって理由で☆1評価をくらった過去をもう忘れやがったかにゃ?」

 

凛は長い方が好きにゃ。

 

ち◯こもソーセージも長い方がいいにきまってるにゃ。

 

[[ゴルゥラァァァァァ!!!!!アホネコぉぉぉぉぉぉぉ!!!メタい発言すんな!!!この!ボケェェェェェェ!!!]]

 

「ならさっさとバトルパートにいくにゃ。」

 

[[そうねぇ~♪凛ちゃんの言う通りだわ♪それじゃ~張り切って~♪れっつご~♪]]

 

張り切ってってしずねぇーちゃんの言葉には大賛成だけど、凛はれっつごーは古いと思うよ。

 

[[なんかもうバトル前なのにムダに疲れました…。]]

 

それは毎度のことにゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[2時方向!青竜刀を持ったチャイナ・モックが5機です!そらさん!凛ちゃん!お願いします!紫音(しずね)さんはそのまま前衛で砲戦型のチャイナ・モックの砲撃を防ぎながら蹂躙しちゃってください!]]

 

毎度お馴染みのグダグダメタメタを一通り終えた凛たちは、ようやくあちこちにいっぱい沸いているこっちもやっぱり毎度お馴染みのハイ・モックを相手に戦闘を開始したにゃ。

 

この毎度お馴染みのハイ・モック。

 

今日は某中華街が主催してる大会だけあってか、謎の中華仕様っぽいハイ・モック…チャイナ・モックとか某パクリの国から怒られそうな感じのヤツもいやがったにゃ。

 

このチャイナ・モック…にゃんかハイ・モックっぽいけどハイ・モックじゃない、ハイ・モックっぽいナニかみたいなハイ・モックにゃ。

 

うにゃ…にゃんか自分で言っててわかんなくなってきたにゃ。

 

まぁ別にハイ・モックの仲間みたいだからどーでもいいにゃ。

 

ハイ・モックでもチャイナ・モックでも、どっちもザコには変わりないもんね。

 

ちなみに↑を見てもらえばわかると思うけど、チーム“即席ラーメンズ”の指揮は地味っ娘のサエサエがしてるにゃ。

 

そら先輩やしずねぇーちゃんでも良かったんだけど、2人ともめんどい。めんどうよねぇ~♪と拒否って自動的にサエサエになったにゃ。

 

凛はもちろん指揮とか頭を使うヤツはムリだにゃ。

 

[[おうよ!行くぞ!凛!]]

 

「おうにゃ!じみーにパワーアップしたベニャッガイでぬっ殺してヤるにゃ!」

 

[[はぁ~い♪みんなまとめて踏み潰しちゃうわねぇ~♪]]

 

てなワケで今はバトル真っ最中にゃ。

 

凛は長い柄の斧を…ロングポール・ヒートアックスを構えて、スラスターを全開で噴射させながらばっぴゅーん♪って感じで飛んで行ったそら先輩のザクのあとをえっちらおっちらと走って追っかけるにゃ。

 

凛のベニャッガイがいっしょーけんめーに走ってる間に、せんこーしたそら先輩のザクは、青竜刀って幅広の片刃の剣を装備した近接型のチャイナ・モックの内の1機へ近づいて行って…

 

[[オルゥラァァァァァァ!!!!!]]

 

って感じの声をあげながら、チャイナ・モックの胴体をばっこーん♪って両断しちゃったにゃ。

 

そしてロングポール・ヒートアックスを振り抜いた勢いのまま、ぐるん♪と回転して青竜刀を振り上げて攻撃しようとしていた別のチャイナ・モックに回し蹴りをぶちかましたにゃ。

 

[[ヤれ!アホネコ!!!]]

 

チャイナ・モックに回し蹴りをぶち当てたそら先輩は、凛にヤれ!って言うんだけど…

 

「おうにゃ!って!凛はアホネコじゃねぇーにゃ!!!」

 

また凛のことアホネコって言いやがったにゃ。

 

ひどいよね。

 

そりゃ凛はかよちんや真姫ちゃんに比べたらあんまり頭よくないよ?

 

ぶっちゃけ分類的には穂乃果先輩やにこちゃん先輩とおんなじだと思うよ?

 

自分でもアホ枠だと思うもん。

 

でも…凛的にはそら先輩には凛のこと、ちゃんとお名前で呼んで欲しいんだ。

 

それがなんでかはわかんないんだけどね。

 

おっと。

 

今はそれよりも…

 

「夢の高級ラーメンパラダイスのために死にくたばりやがれだにゃ!!!!!うにゃ!うにゃ!うにゃ!うにゃ!うっにゃぁぁぁぁぁ!!!」

 

目の前のチャイナ・モックを倒さなきゃだね!

 

凛はなんだかモヤモヤする気持ちを胸の奥の方に押し込んで気持ちを切り替えると、ガンプラバトルシミュレーターの操縦システムとして使われているIFS(イメージ・フィードバック・システム)を通してベニャッガイに凛の意思を伝えるにゃ。

 

それは目の前のお邪魔虫なチャイナ・モックをぶっ倒すこと♪

 

具体的にはベニャッガイの両手に内蔵されているビームキャノンをぶっぱなして、チャイナ・モックに風穴開けてやるにゃ!って感じのイメージだよ。

 

ベニャッガイはガション♪ガション♪と走りながらも、凛の意思通りに両手のビームキャノンを前方のチャイナ・モックに向けてぶっぱなすにゃ。

 

ベニャッガイの両手から飛んでいったビーム弾は、まずはそら先輩の回し蹴りを喰らって体勢を崩しているチャイナ・モックのコアのある胴体部分に命中して1機撃墜♪

 

さらに偶然、別のチャイナ・モックにも当たってコイツも撃墜判定にしてやったにゃん♪

 

らっきーにゃ♪

 

そら先輩がさっき倒した1機と凛が倒した2機を足して…残りは…

 

「あと2機!」

 

1+2=3

 

5-3=2

 

残りは2機♪

 

にゃっふっふー♪

 

凛はおんなじアホ枠でも簡単な計算を間違ってサポートAIに突っ込まれていたナイチチの見た目小学生な“無冠の女王”とは違うにゃ!

 

これくらいの簡単な計算ならできちゃうヤればできる子にゃ!

 

[[凛!俺が右をヤる!お前はそのまま左をヤれ!]]

 

凛がどっかのアホ枠先輩と違って簡単な計算ならちゃんとできることを誇ってきっとドヤー♪って感じのいわゆるドヤ顔をしていると、そら先輩が凛に右のチャイナ・モックをヤるから凛は左のチャイナ・モックをヤれ!って通信を送ってきたにゃ。

 

そう言えばまだ2機残ってたんだよね。

 

別に毎度お馴染みのザコいハイ・モック系列のチャイナ・モックの攻撃の1発や2発くらい当たっても、かよちんが魔改造した凛のベニャッガイは痛くも痒くもないにゃ。

 

痛くも痒くもないけど…

 

「うにゃ!凛に任せるにゃ!うっしゃおりゃー!ぬっ殺してヤるにゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

ザコいのにぼこぼこ殴られるのはいい気分じゃないにゃ。

 

てなワケでぬっ殺してヤるにゃ。

 

凛はベニャッガイの右手の肉球の真ん中辺りからビームニャーベルをぶおん♪って出して、青竜刀を構えて走って来やがったチャイナ・モックに立ち向かうにゃ。

 

まっこーくじら…じゃなくて、まっこーしょーぶにゃ!

 

心の中でちょっと小粋なジョークを交えながら凛はチャイナ・モックの振り下ろしやがった青竜刀を左腕でガキン!って受け止めて、右手の肉球に生やしたビームニャーベルを胴体のど真ん中にぶっ刺してやったにゃ。

 

「いっちょあがり♪だにゃん♪」

 

[[おう。こっちも片付いたぞ。]]

 

凛がむふー♪としていると、そら先輩からまたまた通信が入ったにゃ。

 

片付いたぞ。って言葉を聞いて、凛がそら先輩のザクの方を向いて見ると、そこには1機目のチャイナ・モックとおんなじように胴体を真っ二つに両断されたチャイナ・モックが転がっていたにゃ。

 

まぁそら先輩は腐っても元世界大会で優勝した人にゃ。

 

これくらいなららくしょーだよね♪

 

そんな感じで凛とそら先輩が5機の近接型チャイナ・モックを片付けている一方で、砲戦型チャイナ・モックの相手をしていたしずねぇーちゃんとサエサエは……

 

[[うっふふふ…そんな豆鉄砲じゃおねーさんのジム・トロールに傷ひとつ付けれないわよぉ♪]]

 

しずねぇーちゃんのデカいジム…ジム・トロールを前衛にして大量の砲戦型チャイナ・モックを蹂躙していたにゃ。

 

その光景はまさに蹂躙。

 

ビルよりデカいしずねぇーちゃんのジム・トロールはボコスカとぶっぱなされる砲撃をモノともしないで、どっしーん♪と歩く度にグシャ♪と砲撃型チャイナ・モックを踏み潰していたにゃ。

 

そしてサエサエのデュエルガンダム・ユナイトブレイズも両手に構えたてっぽーをばっこん♪ばっこん♪ぶっぱなして次々に砲撃型チャイナ・モックをぶち抜いてやがったにゃ。

 

[[世界の中心とか誰が聞いても(笑)とか草生えるとかしか言われない某国パクり天国の国がいかにもパクったっぽい形状のハイ・モックっぽいチャイナ・モックじゃこんなもんなんでしょうねー。]]

 

ばっこん♪ばっこん♪両腕に構えたてっぽーをぶっぱなしてるサエサエは、どこか呆れたお顔で某パクり天国の国をびみょーにディスりながら砲戦型チャイナ・モックのお掃除を続けていたにゃ。

 

[[背に腹は変えらねぇーからとりあえずでチーム組んだけど…ふん。モブ子も姐さんも思っていたよりもやりやがる。この様子ならあっちは任せておいても問題無いっぽいな。]]

 

近接型のチャイナ・モックを倒し終えておっきな斧を肩によいしょっ♪と担いだそら先輩は、そんなことを言いながら凛のベニャッガイの隣までやってきたにゃ。

 

そら先輩の言うとおり、あっちはサエサエとしずねぇーちゃんにおまかせにゃんにゃん♪しておいただいじょーぶだよね。

 

そうなると凛とそら先輩はひまだにゃん♪

 

だから…

 

「そうだね。凛たちはどーしよっか?別の敵を探す?それともサエサエとしずねぇーちゃんがあのバッタもんを片付けるまで待ってる?」

 

凛はそら先輩にどうしよっか?って訪ねたんだ。

 

今回の非公認大会は4人チームのスコアマッチ方式。

 

ザコいハイ・モックやチャイナ・モックでも倒せば倒すほどスコアが加算させて優勝商品の某中華街年間フリーパスに近づくってすんぽーにゃ。

 

だから凛的にはひまだにゃー♪ってしてるよりも、ハイ・モックとかのザコや他の参加者を探してやっつけて、スコアを稼ぎたいにゃ。

 

[[んー…どうすっかなぁ…。]]

 

凛のどーしよっか?の問いかけに、そら先輩もどーすっかなぁ…って考え中にゃ。

 

たぶんそら先輩はここで凛とそら先輩の2人だけで別行動して、もしもの事があったら…とか考えてるんだろーな。

 

それは凛も思ったんだけど、ぶっちゃけそら先輩が一緒ならそーそーピンチにはなんないと凛は思うんだよね。

 

凛がそのことをそら先輩に言って、2人で先に行こうよ!って言おうとしたら…

 

<<そんなお暇なマスターに朗報です。こちらへ大量の敵性反応が接近中。余りの多さに数を数えるのが面倒なので総数の報告は省略いたします。>>

 

そら先輩の電子精霊さんのアイリちゃんがにゃんか言い出したにゃ。

 

その内容はにゃんかこっちにたくさん敵がやって来るよーってことだった…って!

 

たくさんの敵?!

 

うにゃにゃ?!

 

それってヤバくねぇーかにゃ?!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

毎回残念なバトル回で申し訳ございません…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&ブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「決戦は中華街⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回のスクフェスのおさんぽイベのストーリーでも穂乃果ちゃんの声に違和感しか感じずにとてもとても残念なQooオレンジでございます。
始球式も結構ですが、まずはかつての高坂 穂乃果を思い出して下さい。
そりゃもう切実にお願いいたします。







それでは 閑話「決戦は中華街⑤」 始まります。























前回のラストでそら先輩の相棒さんな電子精霊のアイリちゃんから知らされたしょーげきの内容。

 

それは凛たちのとこへ向かって数えるのもめんどーなくらいに大量の敵が向かってきてる…って内容だったんだ。

 

[[うっへぇ…マジかよ。広域レーダーが真っ赤じゃねぇーか。はぁ…どうせザコだけとは言ってもこの数を片付けるのは流石にめんどいな…。]]

 

アイリちゃんの報告を聞いてすぐにレーダーを確認したそら先輩は、通信モニターの先でイヤそうな顔をしながら頭をポリポリしてぼやいているにゃ。

 

確かにどーせこれだけ大量にやって来るなら、ぶっちゃけザコいハイ・モック(今回はバッタもんっぽいチャイナ・モックも♪)なんだろーから、倒すだけなら簡単なんだよね。

 

でも数が多いとそら先輩の言う通りにめんどいにゃ。

 

ここはさんじゅーろっけー逃げるのも勝ちかにゃ?

 

けど…

 

[[クソめんどいけど…クソザコいハイ・モックにケツまいて逃げるってのは癪だな。]]

 

うん。

 

凛もおんなじ気持ちだよ♪

 

だ♪か♪ら♪

 

「なら凛とそら先輩で1匹残らずまるっとぜーんぶぬっ殺すにゃ♪」

 

こっちには公式戦以外ならサイキョームテキのそら先輩がいるからよゆーだよね♪

 

それにいざとなったらファイナルベニャッガイでみーんなまとめて吹き飛ばしちゃえばいーにゃん♪

 

[[だな。っし!んじゃちょいと気合い入れて……片っ端から蹂躙してヤるとしますか!!!]]

 

そら先輩はそう言って肩に担いでいた大きな斧を下ろして構え直すと、土煙をあげながらこっちにやって来てる大量のハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)に向かってスラスターを全開に噴かして突撃していったにゃ。

 

うーん…いつもはめんどくさそうにしてるそら先輩だけど、気合い入れた時に見せるキリッとしたお顔は凛的にちょっとかっこいいかな?とか思っちゃうようになっちゃったのはやっぱりヤバい症状かにゃ?

 

………うん。

 

やっぱりそら先輩がかっこよく見えるのはヤバいよね。

 

だって“アレ”はそら先輩だよ?

 

ただのチンピラだよ?

 

そんなただのチンピラなそら先輩がちょっとだけかっこよく見えたなんて、絶対に脳みそが穂乃果先輩かことり先輩に感染しておかしくなってる証拠だよ。

 

だからそら先輩がかっこよく見えてる今の凛はきっとおかしくなっちゃってるんだ。

 

そうに違いない…よね?

 

きっと…絶対に…だって…そうじゃなかったら……凛は…凛は…凛はそら先輩のこと……

 

[[ゴルゥラァァァ!凛!!!ボーッとしてんじゃねぇーぞ!置いてくぞ!]]

 

「っ?!」

 

アレ?

 

なんか今…凛はものすごーくやべぇこと考えてなかった?

 

あ、あぶねー!

 

にゃんかしらねぇーけどめちゃくちゃ危なかったにゃ!

 

うん!

 

変なこと考えるのはもう止めよ!

 

それよりも今は某中華街の年間フリーパスのためにがんばルビィしなきゃだよね!

 

うっしゃー!おらー!ヤってヤるにゃー!!!

 

「置いて行きやがったら後ろからぬっ殺してヤるにゃ!」

 

ラーメン食い放題はすぐそこまで来てるにゃ!

 

[[ならさっさと来いってんだ!オルゥラァ!行くぞ!凛!!!]]

 

「りょーかいだよ!!!」

 

待ってやがるにゃ!ザコいハイ・モック(とバッタもんのチャイナ・モック)!

 

凛とそら先輩がテメェらまとめてぬっこぬっこにしてんやんよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)の大集団と戦闘を開始した凛とそら先輩は…

 

「うぅぅぅぅぅにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

2人で無双していたにゃ。

 

凛はベニャッガイをとぉ!とジャンプさせてハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)の集団のど真ん中に飛び込むと、ベニャッガイのかわいいお口をパカッと開けて、そこから火炎放射という名前のベニャッガイファイヤーを吹き出してやったにゃ!

 

あれ?逆かな?

 

まぁどっちでもいいや。

 

ベニャッガイファイヤーを吹き出しながら、機体をコマみたいにぐるぐると回転させて…

 

「ファイナルベニャッガイに続く凛のベニャッガイの必殺技!!!かよちん命名!その名もびっくりなぁぁぁ…ベニャッガイ!ファイヤー!トルネード!だ、にゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

新しい必殺技“ベニャッガイファイヤートルネード”をおみまいしてやったにゃ♪

 

炎の竜巻になったベニャッガイはそのままハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)をめちゃくちゃに蹂躙してやったにゃん♪

 

そんな炎の竜巻の凛&ベニャッガイの一方でそら先輩はというと…

 

[[オラァ!オラァ!!オルゥラァァァァ!!!ザコがザコのクセに邪魔すんじゃねぇーってんだよ!!!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!死ね!とりあえず死ね!!!死んで詫びて死に腐れやがぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

斧を振り回してチンピラ全開で大暴れしていたにゃ。

 

しかもにゃんかみょーに楽しそうに。

 

やっぱり“アレ”をちょっとでもかっこいいかな?なんて思ったさっきの凛はイカれてたにゃ。

 

そんな感じで凛もそら先輩が毎度お馴染みのザコいハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)を相手に大立ち回りをしてると…

 

[[2人ともとぉ~っても楽しそうぉねぇ~♪おねーさんも混ぜてぇ♪混ぜてぇ♪]]

 

って言いながら、ビルよりデカいしずねぇーちゃんのジム・トロールが乱入して来たにゃ。

 

しずねぇーちゃんのジム・トロールはぶっちゃけ歩くだけでザコいハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)を次々とぶち殺してるにゃ。

 

デカいってことはそれだけで強いってことなんだね。

 

そして…

 

[[あちら側に集まっていた砲戦型のチャイナ・モックは殲滅しました!これより私もそちらに合流してそのムダに沸いているハイ・モックの掃討に加わりますね!]]

 

かよちん曰くてんこ盛り初期GTXシリーズ合体デュエルなデュエルガンダム・ユナイトブレイズをばっぴゅーんとさせながら、地味っ子でモブっ子なサエサエもやって来たにゃ。

 

サエサエはハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)の大集団のちょっと前くらいにやって来ると、両手にそれぞれ持っていたてっぽーをにゃんとびっくり♪ガッキン!と合体させて…

 

[[連結完了!この一撃で…みんなまとめて凪ぎ払います!!!いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

ぶふぉーん♪ってビームをぶっぱなしたにゃ!

 

うにゃぁぁぁぁぁ!

 

にゃんかよくわかんねぇーけどてっぽー合体させてぶっぱなすとか胸熱だにゃ!!!

 

[[おう!モブ子!景気よくぶっぱなすのは構わねぇけどくれぐれも誤射すんなよ!後ろから俺に当ててみろ!後で足腰立たなくなるまで徹底的に犯すぞ!ゴルゥラァ!]]

 

サエサエのぶっぱなしたビームはそら先輩の近くにうじゃうじゃといっぱいいた近接型のチャイナ・モックを見事に凪ぎ払ったにゃ!

 

そら先輩は横目でその光景をチラッと見ながら、口の端っこをつり上げてニヤリと笑うと、どこか楽しそうにサエサエに誤射すんなよー!犯すぞ!ごるぅらー!っていつものチンピラ全開で言い放ったんだ。

 

それに対してサエサエは…

 

[[いくらモブでもせっかくの見せ場で誤射なんてそんなことしません!!!ってかモブ子じゃありませんし!あといい加減に主人公がそんな簡単に犯すぞ!とか言わないで下さい!!!]]

 

ってぷんぷんしながら言い返していたにゃ。

 

[[はん!犯されたくねぇーならしっかり援護しろよ!凛!このまま一気に押し上げるぞ!]]

 

そら先輩はそんなサエサエの言葉をやっぱりどこか楽しそうに聞きながら、しっかり援護しろよー!ってサエサエに言って、今度は凛に一気にいっくにゃー!って言ってきたんだ。

 

そら先輩が楽しそうなのはいいんだけど…にゃんだろーね?このもやもやは。

 

[[ちょっと!だからモブ子じゃないって言ってますよね!お願いですからいい加減にモブ子は止めて下さい!!!冴子です!さ!え!こ!]]

 

そら先輩がサエサエと楽しそうに言い合ってるとこ見てると…うーん…なんて言えばいいのかな?もやもや?むかむか?むずむず?どれも違うようなあってるような…?

 

とにかくサエサエが“凛の”そら先輩と仲良く楽しく言い合ってるのを見ると、変な気持ちが胸の奥の方からにじみ出して来るんだよね。

 

わかんないや。

 

こんなの初めてだもん。

 

うん。

 

やっぱりわかんないことはとりまほっとくのが1番だよね!

 

わかんないことはあとでかよちんや真姫ちゃんにでも聞けばいいんだよ♪

 

それよりも…

 

「地味っ子でモブっ子はほっといて…凛にまるっと任せてまるっと安心!おっけー毛だらけ!いっくにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

早く行かなきゃ♪

 

そら先輩に置いてかれちゃう!

 

凛はまたまたこの胸の奥の方からにじみ出してくるよくわかんない気持ちをほっとくことにして、とりあえずチンピラ全開でハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)がまだ大量に居るとこへ向かって先に行っちゃったそら先輩のザクの背中を追っかけることにしたにゃ!

 

[[うぇ?!ちょっ!凛ちゃんまでモブっ子って!しかも地味っ子って!]]

 

凛の地味っ子&モブっ子発言に“凛の”そら先輩といちゃいちゃ楽しく言い合ったサエサエがにゃんか言ってるけど知ったこっちゃねーにゃん♪

 

“凛の”そら先輩といちゃいちゃ楽しく言い合ってる凛たち以外の女の子なんて地味っ子でモブっ子でじゅーぶんだにゃん♪

 

そんなこんなで凛がそら先輩のザクの背中を追っかけ始めたら…

 

[[あらぁ♪あらぁ♪若い子は元気ねぇ♪うっふふ♪これはおねーさんも負けてられないわね♪]]

 

ばかデカいジムでどっしーん♪どっしーん♪とハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)を踏み潰しまくっていたしずねぇーちゃんも、どっしーん♪って地面を揺らしながら凛のあとをえっちらおっちら追ってきたにゃ。

 

追って来るのは別にいいんだけど……

 

「ばかデカいジムが後ろからどっしーん♪どっしーん♪って追ってくるのはめっちゃこえーにゃ!」

 

凛の使ってるかよちんお手製の魔改造ガンプラのベニャッガイなら、デカいジムに踏まれたくらいじゃへっちゃらだとは思うけど、それでも怖いモノは怖いにゃ。

 

ってかこのパターンってもしかしてしずねぇーちゃんのデカいジムが転んで凛のベニャッガイの上に降ってくる…ってド◯フ的なパターンにゃんじゃねぇーのかにゃ?!

 

とか凛が心配していると…

 

[[レーダーに敵性反応、って!なんかまた大量にこっちに向かって来てますよ!しかも今度は大集団が4つも!]]

 

ちょっと後ろから掩護射撃をしていたサエサエがそんなこんとを言ってきたんだ。

 

どーやらまたまたたまたまザコい連中が大量に向かって来てるらしいにゃ。

 

[[さっきも思ったけどこの動きってもしかして…そらさん!紫音さん!これって!]]

 

掩護射撃を続けながらレーダーでザコい集団(4つ♪)の動きを見ていたサエサエは、不意に何かに気づいたみたいでそら先輩としずねぇーちゃんに声をかけたにゃ。

 

ってかにゃんで凛には声かけないにゃ。

 

凛がアホだからにゃ?

 

アホだからかにゃ?

 

もしそうならぶっ飛ばしてやるにゃ。

 

[[ふん!クソ面倒な…おうよ!たぶんモブ子の予想通りだ!]]

 

[[そうねぇ。このナニかに引っ張られてるような動きはあきらかに不自然だもんね。おねーさんもさえちゃんとおんなじこと思ったわ。]]

 

アホだからにゃ?とか凛が思っているうちに、そら先輩としずねぇーちゃんは2人ともサエサエの予想通りにゃ!って言ってたんだけど…何が予想通りなんだろ?

 

はっ!い、今の発言はナシだよ!

 

凛だってにゃにが起こってるかちゃーんとわかってるもん!

 

わかってるったらわかってるんだもん!

 

えっ?なら説明してみろ?

 

うにゃ?!そ、それは…

 

[[ですよね!これって絶対にトレイン行為ですよ!]]

 

そ、そうそう!とれいんこーいにゃ!

 

………にゃ?

 

とれいんこーい?

 

にゃんだそりゃ?

 

むむむ…こんなときは心の中で魔法の言葉を叫ぶといいにゃ!

 

そう!凛の心の中にいるかよちんを呼び出す魔法の言葉を!

 

それじゃいっくにゃー!

 

せーのー!

 

ダレカタスケテェェェェェェェェ…………チョォットマッテェェェェェェェェェ!!!!

 

ほら、来た。

 

それじゃとれいんこーい?の説明はかよちんにおまかせにゃんにゃんだにゃん♪

 

はひ!またまた登場!みんな大好き!お米大好き!年頃の女の子の例に漏れずちょっとえっちなことに興味津々な毎度お馴染み小泉 花陽(15歳♪)呼ばれて出てきてじゃじゃじゃーん♪ですよ!

 

今回、凛ちゃんの心の中に巣食ってる花陽が説明しちゃうのはおバカな凛ちゃんが知ったかぶりして結局はわかんないにゃー♪になった“とれいんこーい”…つまりは“トレイン行為”についてですよ!

 

ではでは早速♪あのですね?”トレイン行為“って言うのは…えっ?なんですか?はい?時間?文字数が予定を越えた?う"ぇぇぇえ?!ま、まじで?

 

あっははー……はぁ…仕方ありませね。

 

トレイン行為についての説明は次回までお預けでっす♪

 

ではではみなさん♪まった来週♪です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回を持ちまして保有していたお話のストックが遂に枯渇してしまいました…。
最近はクソなクソのクソ上司のせいで色々とブラックでございました、中々お話を書く時間が取れずにおります。
ですが、そんなクソのせいで最低週一更新を諦めたくはありません。
寝る時間を削り、来週の更新には必ず間に合わせたいと鋭意がんばルビィ中でございます。
とりあえず出来なくて当たり前の新人に対してイジメを行うクソ上司は○ばいいのに。きゅあっぷらぱぱ。
テメェなんて報連相の欠片もできてねぇーだろ。クズが。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「決戦は中華街⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

明日から古戦場のQooオレンジでございます。








それでは 閑話「決戦は中華街⑥」 始まります。























はひ!みなさんおはようございます!こんばんは!そして更新されたばかりのお話をリアルタイムでご覧になってるコアなガンプライブファンのみなさんはこんにちは!

 

今回の前回までのガンプライブ!的なヤツは“トレイン行為”がなんなのか凛ちゃんに説明するために前回から引き続きちょっとだけ凛ちゃんの頭の中にひっそりと生息しているみんな大好き♪お米大好き♪でお馴染みのこの私!小泉 花陽っぽいナニかがお送りしちゃいまっす!

 

さてさて♪それじゃまた長くて飽きる!☆1!ドヤ!とかヤられちゃう前にサクッ♪っとトレイン行為について説明しちゃいますね!

 

まぁ基本的にネット小説を読んでるみなさんはご存知だとは思うので説明なんていらんわ!ボケ!でしょうが、中には凛ちゃんみたいに“とれいんこーい?なんにゃ?それ?おいしいの?”な人も居るかもなので一応は説明しておきますね♪

 

そんな今(凛ちゃんの頭の中だけで)話題の“トレイン行為”!

 

ざっくり言っちゃうと大量の雑魚を引き連れて来て他人に押し付けちゃう♪ってヤツですね♪

 

ほら。

 

ちょうど今の凛ちゃんたちみたいな状況ですよ♪

 

きっとどっかの誰かがどこかで大量の雑魚いハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)のヘイトを取って集めて、凛ちゃんたちのとこへ引っ張って来ちゃったんでしょーねー。

 

いやぁー!こりゃ参った!迷惑ったらありゃしないですよね!

 

そんなわけで凛ちゃん?トレイン行為について理解できたかな?

 

理解できたら…このやっべーい♪状況をなんとかがんばルビィ♪してくださいね♪

 

「とれいんこーいがにゃんとなくどんなことかはわかったけど…なんとかってどーすりゃいいにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

さぁ?そんなこと花陽はしりましぇーん♪

 

ではでは♪お話の続き♪れっつら~♪まぜまぜ~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[チッ!クソ面倒な!]]

 

凛の頭の中のかよちんっぽいナニかが、凛の頭の中でとれいんこーい?について説明してくれている間も、凛たちは最初に戦っていた分の大量のザコいハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)の掃除を続けていたんだ。

 

まぁしずねぇーちゃんのデカいジムが大暴れしてほとんど蹴散らしちゃったから簡単なお仕事♪だったけどけね。

 

でもそら先輩がめんどーって言っちゃったように、まだこっちに4つのハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)の大集団が向かって来てるんだよ。

 

さっき殲滅した大集団の4倍を凛たちたった4機で相手にするのはどー考えてもめんどいにゃ。

 

[[まるでナニかに引っ張られる様にこっちに向かってきている…でもナニかが見えない…。と、言うことは、たぶん光学迷彩持ちのステルス機があの集団を引っ張って来たんだと思うんですよ。もしこのまま迎え撃ってあの大集団(×4)と乱戦になったら後ろからブスッ♪っと、とかヤるつもりなんでしょうね。]]

 

[[うーん…おねーさん、力任せにぶん殴るのは得意だけど、ステルスとか使っちゃうよ~な見えない子たちと戦うのはあんまり得意じゃないわぁ~。だって見えないと殴れないから~♪]]

 

「こーがくめーさいでもステルスでもなんでもいいけど、とりまあの大量のザコいハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)をどーするか考えるのが先だと凛はそー思うにゃ!」

 

誰がどーやって凛たちにザコいヤツを押し付けようとしたかはどーでもいいよ。

 

それよりままずはこの状況をどーやって切り抜けるか、だよ!

 

防御特化の凛のベニャッガイと、見るからに頑丈そうなしずねぇーちゃんのデカいジムなら、ザコい連中の攻撃を大量に喰らってもだいじょ~ぶ♪だとは思うけど、本人とかよちん曰く“紙装甲”なそら先輩のザクは1発でも当たったらやべーにゃ。

 

サエサエのデュエルガンダム・ユナイトブレイズはそこら辺どーなんだろ?

 

サエサエのユナイトブレイズのベース機体になってるデュエルガンダムって確かガンダムSEEDのガンダムだよね?

 

かよちんがガンダムSEEDのガンダムには“フェイズシフト”って防御アビリティがあるから実弾とかには強いんでっす!って言ってたけど…サエサエのユナイトブレイズもそーなのかな?

 

あれ?もしそーなら別にこのまま何の作戦もナシで大乱戦してもいいんじゃね?

 

ほら。

 

そら先輩ならアレだけの大集団が相手でも、なんだかんだで大丈夫そうだし。

 

凛とサエサエとしずねぇーちゃんは攻撃が当たってもへっちゃら(たぶん)だし。

 

ね?にゃんか作戦とか難しいこと考えなくてもいけそーじゃない?

 

[[このまま馬鹿正直に真っ正面からってのも芸がねぇよな…さーて、どーすっかなぁ…。]]

 

でもそら先輩はにゃんか作戦を考えてるみたい。

 

どーっすかなぁ。って言ってるけと、どーするんだろ?って凛が思っていると…

 

[[なぁ、姐さん。アンタのそのデカいジムって俺たち3人を抱えてどの程度まで飛べる?]]

 

そら先輩はしずねぇーちゃんにデカいジムは凛たちを抱えてどれくらい飛べる?って聞いてたにゃ。

 

[[飛べる?それって真上にかな?うーん?基本的にはサイズが大きいだけでほとんど作りはジムだから、アナザー系とかの飛行可能な機体とかに比べたらあんまり高くは…って言うか、長くは飛べないかな?]]

 

そら先輩の問いに対して、しずねぇーちゃんの答えはあんまり長くは飛べないかな?

 

それを聞いたそら先輩は…

 

[[そっか…なら装甲は?見た目だけならかなり厚そうだけどさ?]]

 

今度は装甲は?って聞いたにゃ。

 

[[そりゃこれだけの大きさだもん♪この子の装甲はめちゃ厚よぉ♪]]

 

[[ふーん、そっかそっか…なら……こんな作戦はどうかな?]]

 

しずねぇーちゃんの装甲はめちゃ厚よ♪の答えを聞いたそら先輩は、どーやらナニでいい作戦を思い付いたみたいだね。

 

うーん?どんな作戦だろ?

 

まぁ毎度の事だけど、どーせろくな作戦じゃねぇーにゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[みんなぁ~♪しっかり掴まっててねぇ~♪]]

 

しずねぇーちゃんとの問答のあとに、いつものにゃにかを企むよーなニヤリって感じの笑みを見せたそら先輩が凛たちに話した作戦…それはにゃんて言うかめちゃくちゃな作戦だったんだ。

 

[[は、はい!って!えっ?!ちょ!マジでヤるんですか?!私的にかーなーりー無謀だと思うんですけど?!普通に迎え撃った方がまだ安全だと思うんですけど?!]]

 

凛はそら先輩のとっぴょーしもない作戦には慣れっこだから、“あ。また始まったにゃー”くらいで済んだけど、今日がはじめまして♪のサエサエはそら先輩の言った作戦にまだえっ?マジで?とか言ってるにゃ。

 

[[ごちゃごちゃうるせぇーぞ!モブ子!真っ正面から迎え撃ってチマチマと片付けるよりこっちの方が圧倒的にクソ早いんだよ!それに何処の誰だか知らねぇーがトレインなんざクソウザい真似しやがった野郎にひと泡吹かせてやりてぇーじゃねぇか!ついでにクソ諸とも大量のザコ共を吹き飛ばして一気にスコアも稼ぐぞ!わかったら何でもいいから覚悟を決めろ!]]

 

とっぴょーしもない作戦を考えた当の本人は…そら先輩は、うだうだ言ってるサエサエににゃんか適当にもっともらしいこと言って覚悟を決めろ!ってやってるにゃん。

 

[[な、何でもよくないしそんな覚悟もあんまり決めたくありましぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!]]

 

覚悟を決めろ!って言われたサエサエはどっかのかよちんみたいに叫んでるにゃ。

 

サエサエはやっぱりどっかかよちんに似てるかも?

 

かよちん…今ごろは売られてしまった可哀想な限定ガンプラたちの救助作業に大忙しにゃんだろーなぁ…とか呑気に言ってる場合じゃねーにゃ。

 

「とりま、れっつらごー♪にゃ。」

 

今は凛もヤることをヤらなきゃだよ!

 

そう……某中華街の年間フリーパスをゲットするためにクソザコ共をぬっこぬっこにぬっ殺しまくるにゃ!

 

覚某中華街の年間フリーパスゲットに向けて決意も新たにがんばルビィ♪をし終えた凛(とそら先輩とサエサエ)がしずねぇーちゃんのデカいジムのやっぱりデカい腕によいしょっと♪抱えられ終わると…

 

[[はぁ~い♪それじゃ…行くわよぉ~♪♪♪えぇ~い♪]]

 

ちょうど凛たちのところへ四方からトレイン?されてきた大量のザコいハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)が押し寄せて来やがったにゃ。

 

それを合図代わりに、しずねぇーちゃんは気の抜けるよーなかけ声と共におもいっきりジャンプして背中のバーニアを全力で噴射し始めたにゃ!

 

[[きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

サエサエの悲鳴が響く中、身体にずっしりとしたGが襲いかかって来やがったにゃ。

 

でもこれくらいならへっちゃらだよ!

 

だって凛は強い子なんだから!

 

しずねぇーちゃんのデカいジムが天高く…そこまで高くはにゃいけど…と、とにかくジャーンプ!して飛び上がってると…

 

[[凛!わかってるな!合図したら!]]

 

そら先輩が凛に通信を送ってきたにゃ。

 

むっふふー♪にゃにを隠そう今回の作戦のキモは実はこのちょー天才にゃんにゃんな凛ちゃんと、かよちん印の魔改造ガンプラのベニャッガイなんだにゃ!

 

たぶん最新話を見てくれてるよーなみんななら凛とベニャッガイか作戦のキモってとこでピーン♪と来たと思うにゃ。

 

みんなのそーぞーどーり、今回の作戦は凛のベニャッガイのさいしゅーきゅーきょくちょーぜつむてきの必殺技“ファイナルベニャッガイ”を使ってみんなまとめてドッカーン♪としちまう作戦だよ♪

 

具体的にはザコい連中が集まって来たらしずねぇーちゃんのデカいジムに凛たちが抱えられて天高く飛び立つにゃ!

 

そして…

 

「にゃ!ベニャッガイの頭ぶん投げるにゃ!」

 

それから地上に頭をぶん投げてファイナルベニャッガイをポチっとな♪でドッカーン♪

 

ほんとならファイナルベニャッガイは自爆技だから使ったらゲームオーバーになっちゃうけど、頭だけぶん投げて使えばコックピットのある本体が爆発に巻き込まれない限りは無事にゃ。

 

問題はどーやってものすっごーい爆発の“ファイナルベニャッガイ”の効果範囲から逃れるか…なんだけど…

 

[[は~い♪そらちゃ~ん♪そろそろこの子の限界高度よぉ♪]]

 

今回はしずねぇーちゃんのデカいジムを盾にして防ぐことにしたにゃ。

 

おまけに爆発のしょーげきを利用して上に逃げるにゃ。

 

逃げるにゃ。とか言ったけど、ほんとにだいじょーぶなのかな?

 

ナニが引き金になったのか知らないけど、かよちんのマッドハートに火がついて最近は日に日に“ファイナルベニャッガイ”の威力が上がってるんだよね。

 

かよちんが“はひ!目標は万難一切灰塵になるくらいのトンデモ爆弾ですよ!”とか言ってたにゃ。

 

……とりま、ベニャッガイは爆弾じゃねぇーにゃ。

 

[[おうよ!凛!出番だ!一発派手にぶちかませ!!!!!]]

 

っとか言ってるうちにそら先輩から合図がきたにゃ。

 

どーやら出番みたいだね!

 

「にゃ!」

 

それじゃ…

 

「某中華街の年間フリーパスのために!まとめてドッカーン♪って逝っちまえにゃ!!!“ファイナルベニャッガイ”いっくにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

ベニャッガイの頭を外してポイっと下に落として、“ファイナルベニャッガイ”発動ボタンをポチり♪とだにゃん♪

 

それではみなさんご一緒に♪

 

せーのー…

 

「だーいばーくはーつ♪だにゃん♪」

 

ついついうっかり押してしまいそうな位置に設定されている“ファイナルベニャッガイ”の発動ボタンをポチり♪と押すと、空中から地面に向かってフリーフォール中だったベニャッガイの頭は激しい光を発しながら盛大にドッカーン♪っといったにゃ。

 

[[あらぁ~♪すごい爆発ねぇ~♪おねーちゃんびっくり♪]]

 

凛たちを抱えて飛び上がっていたしずねぇーちゃんのデカいジムは、“ファイナルベニャッガイ”の放つ爆風に押し上げられるよーに、さらにさらに天高く舞い上がるにゃ。

 

もちろん爆風をもろに受けて押し上げられてるから、凛たちにははんぱねぇーGがずっしりと来てるにゃ。

 

普段から“soar”とかっていうめちゃくちゃGのかかる機動方法を使ってるそら先輩や、爆発の素晴らしさに目覚めたかよちんが日々色んなモノを爆発させまくってその巻き添え食らって吹っ飛ばされまくってる凛にとってはこれくらいのGはへっちゃらなんだけどね。

 

[[うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

 

でもサエサエにとってはへっちゃらじゃなかったみたい。

 

悲鳴が“きゃー”から“ぎゃー”になるくらいヤベェーぜ!っぽいね。

 

それにしても…最近、海未先輩が始めた地獄の朝練のせいですっかり荒んじまった凛の心には、サエサエの悲鳴はものすっごい心地いいにゃん♪

 

にゃっふっふっふー♪もっといい声で鳴きやがれ♪だにゃん♪♪♪

 

[[お願いだからぁぁぁぁぁ!!!どぅぁぁぁあれぇぇぇかぁぁぁぁたぁすぅけぇぇてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!]]

 

はーい♪ちょっとまっててぇー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回も毎度お馴染みの爆発ネタでございました。
そんなこんな爆発ネタ真っ最中の凛ちゃん達に次回はまたまたピンチが訪れます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「決戦は中華街⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

不思議な事に個人を攻撃したとの事で何故か通報されたQooオレンジでございます。
ですが賢明なる運営様の適切なご判断により、晴れて無罪方面と相成りました。
まぁ当然でございますね。
それにしても実に不愉快極まりないですね。











それでは 閑話「決戦は中華街⑦」 始まります。























前回のラストでポチっとな♪と発動させた凛のベニャッガイの最終兵器“ファイナルベニャッガイ”はいつも通りにものすっごーい大爆発を起こしたにゃ。

 

“ファイナルベニャッガイ”の発動であびきょーかんの地獄絵図になってる地上を尻目に、凛たちはしずねぇーちゃんデカいジムに抱えられたまま、爆発の巻き起こした爆風に乗ってぶっ飛んだにゃ。

 

きっとあの爆発の中には凛たちにザコいハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)を押しつけやがったステルス持ちの連中もいやがるにゃ。

 

舐めた真似しやがったアホはごーかに焼かれて死にやがれ!だにゃ!

 

いゃー♪それにしても爆風に乗ってかなり上空までやって来たらいい眺めでビックリマンだよ♪

 

ぜっけーかな♪ぜっけーかな♪

 

とか余裕ぶっこいてると…

 

「あれ?なんか下でキラッ♪って光ったような…?」

 

にゃんか地上でキラッ♪と光ったのが見えたにゃ。

 

見間違いかにゃ?って思ったんだけど…

 

<<高エネルギー反応感知!マスター!砲撃です!>>

 

凛の見間違いじゃなかったみたい。

 

[[チッ!これだけデカけりゃ目立つって話だ!姐さん!避けろ!!!]]

 

いつもは淡々と話すそら先輩の電子精霊さんのアイリちゃんが珍しく大きな声で高エネルギー反応が接近してるって警告してくれたんだよ。

 

その声に真っ先に反応したのはそら先輩。

 

そら先輩は凛たちを抱えているデカいジムを操るしずねぇーちゃんな避けろ!って言ったんだけど…

 

[[そんなこと言われてもちょっとムリかも?ここまで高度が上がってると、今日の地上戦用のセッティングじゃ空中で回避運動なんてできないわぁ~。]]

 

ムリっぽいみたい。

 

ってことは…

 

[[ちょ!紫音(しずね)さん!前!ってか下?!ごんぶとビームが!!!]]

 

こっちに向かって来てるごんぶとビームは避けれないって事だね。

 

避けれないって事は…

 

[[あらあらぁ♪ちょ~っとヤバヤバかもぉ?]]

 

直撃しちゃうって事にゃ。

 

たぶんしずねぇーちゃんのデカいジムなら当たってもへっちゃらだとは思うけど、問題はまともに姿勢制御できないアホみたいに高い空の上で直撃しちゃうって事にゃ。

 

これって直撃したらバランス崩してまっ逆さまになるんじゃね?にゃ。

 

[[ちょっとどころじゃねぇーだろ!この高度から落ちたらタダじゃ済まねぇーだろーが!クソ!凛!モブ子!衝撃に備えろ!!!]]

 

あ。

 

やっぱり落ちるパターンみたい。

 

「りょーかいだにゃ!」

 

[[は、はい!あとモブ子じゃありません!!!!!]]

 

一難去ってまた一難。

 

それが人生だにゃ。

 

とかちょっと前にテレビで見たドラマのセリフを心の中で言ってると…

 

<<高エネルギー反応、来ます!>>

 

とうとうごんぶとビームがやって来やがったみたいにゃ。

 

[[みんなぁ~!しっかり掴まっててねぇ~!]]

 

しずねぇーちゃんはそう言うと、左腕に取り付けてあるシールド(やっぱりデカいにゃ)で下からぶっぱなされたごんぶとビームを上手に受け止めたんだけど…

 

[[あぅ~!やっぱり地上戦用のセッティングじゃこの高度でバランス取るのはムリだわぁ~!ごめん!みんなぁ!落ちちゃうわ!]]

 

やっぱりダメだったみたいで、盛大にバランスを崩して…

 

[[クソが!えぇい!南無三!!!]]

 

[[うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!]]

 

絶叫マシーンも真っ青なフリーフォールを始めちゃったにゃ。

 

「うっにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん♪」

 

サエサエなんかすっごい悲鳴をあげてるけど、凛的にはこのフリーフォールはちょっと楽しいかも♪

 

あ♪そーだ♪今度みんな誘って遊園地に行こ!

 

みんなで“ふぁりどらんど”名物のドリルニーコースターに乗るにゃ!

 

とか、現実逃避して遊びに行きてーにゃーって思ってると…

 

[[このままみんな一緒に地面に激突するよりは…!みんなぁ!跳んでぇ!えぇい!!!]]

 

地表に激突する寸前で、しずねぇーちゃんは抱えていた凛たちをぽいっ♪って放り投げたにゃ。

 

しずねぇーちゃんはこのままみんな仲良く地表に激突するよりはマシって思ったんだろうね。

 

[[うぉ?!チッ!いきなり放り投げんなってんだ!!!!!]]

 

[[ふぎゃぁ?!って!この体勢じゃ結局は墜落しちゃいますよ?!こ、こうなったら…やってやります!!!お願い!ユナイトブレイズ!!!!!]]

 

そら先輩は悪態をつきながらも、慣れた調子で背中のバーニアを全力噴射させて、同時に全身の姿勢制御スラスターを器用にプシュ♪プシュ♪って細かく噴射することで上手に体勢を整えやがったにゃ。

 

サエサエもヤケっぱちな声をあげながらも、そら先輩と同じように上手に放り投げられた空中でバランスを取って体勢を整えてるにゃ。

 

そら先輩もサエサエもスゲーにゃ。

 

でも凛とベニャッガイは…

 

「ネコは空、飛べねぇにゃ。」

 

放り投げられてもベニャッガイは飛べねぇにゃ。

 

うにゃ。

 

厳密にはベニャッガイの背中のアタッチメントにフライトユニットを取り付ければ、ネコでも空は飛べるんだよ?

 

飛べるんだけど…今回は肝心のフライトユニットを装備してねぇーにゃ。

 

だから今回は飛べねぇネコにゃ。

 

飛べねぇネコはただのネコにゃ。

 

そんなワケで…

 

[[凛!!!姐さん!!!]]

[[凛ちゃん!!!紫音さん!!!]]

 

空中で無事に体勢を整えたそら先輩もサエサエが焦った感じで叫ぶなか、凛とベニャッガイはまっ逆さまに落っこちたにゃ。

 

ひゅるるるるるるるるるるるる~……って落ちて……

 

「あいた!」

 

見事に地面に突き刺さったにゃ。

 

そりゃもう犬神家の一族のスケキヨっぽく見事に突き刺さったにゃ。

 

そんな地面にぐさりと突き刺さったベニャッガイからちょっと離れた場所に…

 

[[お~ち~る~♪やん♪あぅ~…やっぱりいった~い♪]]

 

痛いとか言ってるけどあんまり痛そうな感じがしないしずねぇーちゃんが落っこちたんだ。

 

でもこっちは落っこちたって言っても、凛のベニャッガイみたいネタまみれでスケキヨ刺さりとかじゃねぇーにゃ。

 

あのバカデカいジムが轟音を響かせながら思いっきり落っこちたにゃ。

 

当然しずねぇーちゃんのデカいジムは…

 

[[あらあらぁ~…これじゃちょっと動けないわねぇ~…。]]

 

ぐしゃぐしゃになっちゃった。

 

[[そりゃあの高度からそれだけの質量が落っこちたんだ。動けなくて……おい待て。動けないわねぇ~って!なんでその状態で動けないだけで撃墜判定になってねぇーんだよ!!!]]

 

[[うっふふ♪さぁ?なんででしょ~か♪]]

 

[[あ。やっぱりそのデカいジムってナニか秘密があるんですね!]]

 

[[そうよぉ~♪女の子には秘密がいっぱいなのぉ~♪]]

 

しずねぇーちゃんのデカいジムはぐしゃぐしゃになっちゃったけど、なんか生きてたにゃ。

 

にゃにか秘密があるっぽいけど…とりま。

 

「誰でもいいからベニャッガイを引っこ抜いて欲しいにゃ。」

 

早くこのスケキヨ状態のベニャッガイをなんとかして欲しいにゃ。

 

<<4時方向より敵機接近。数は4。>>

 

にゃにゃ?!敵にゃ?

 

スケキヨ状態のままじゃやべぇーぜ!

 

[[4時方向?ならさっき俺たちに砲撃をぶっぱなして来やがったクソ共か!ナメた真似してれたクソ共にはきっちりと熨斗(のし)付けてお礼してやんねぇーとなぁ!行くぞ!凛…って、お前…ナニやってんだ?]]

 

そら先輩はチンピラ丸出しでこっちに向かって来てるらしい敵機を迎え撃つぞー!って凛に通信を送って来たんだけど、その言葉は地面に突き刺さってスケキヨ状態になってるベニャッガイを見たらしりすぼみになっちゃった。

 

そしてナニやってんだ?って言ってきたにゃ。

 

ナニやってんだ?って…

 

「見てわかんねーとかアホかにゃ?ネコは飛べねーから盛大に着地に失敗してスケキヨ状態になってるにゃ。敵が来てるなら早く引っこ抜いて欲しいにゃ。」

 

ご覧の通り、フライトユニットの無い飛べないネコは重力に引かれてフリーフォールして、地面に突き刺さってスケキヨ状態になってるにゃ。

 

見てわかんないとかアホだよね。

 

チンピラでアホとかもうダメダメだにゃん♪

 

そんなチンピラでアホだから将来売れ残りそうなそら先輩は、しょーがないから凛がお婿さんにしてあげるにゃん♪

 

凛のラーメンのために一生懸命に働いてもらうにゃ!

 

がんばったら…ちょっとくらいは凛からごほうびあげちゃうかも♪

 

にゃーんて、将来のお婿さんとか凛っぽくないことを内心で考えてると…

 

[[……着地に失敗してスケキヨ状態って(スケキヨなんて今の若い連中はんなモンわかるかってんだよ…)……まぁアホネコだもんな。モブ子。悪ぃけどこのアホネコ引っこ抜くから手ぇ貸してくれ。]]

 

そら先輩はナニか難しいお顔をしてから、急に開き直ったようにサエサエにベニャッガイを引っこ抜くから手を貸してくれ。って頼んだにゃ。

 

[[は、はい!それじゃ私がこっちの足を持ちますね。あと何回も何回も言ってますけどモブ子じゃありませんからね。]]

 

[[モブ子はモブ子だろ。んじゃせーので引っこ抜くぞ!せーのー!おりゃ!]]

 

[[えいっ!]]

 

そしてにゃんだかまた若干イラッ♪っとする仲良しさんなやり取りをしながら、そら先輩とサエサエはそれぞれ凛のベニャッガイの足を掴むと、せーのー!でよいしょ♪っと引っこ抜いてくれたにゃ。

 

「うにゃ。ありがとさんにゃ。」

 

無事にスケキヨ状態から脱出できて助かってけど、凛はちょっとイラッ♪っとしちゃって素っ気なく“ありがと”って言っちゃったんだ。

 

凛の素っ気ない“ありがと”を聞いたそら先輩は…

 

[[あ?なんで微妙に機嫌悪ぃんだよ?]]

 

って釈然としない様子で言ってきたにゃ。

 

「なんでもないもん。」

 

そら先輩には関係ないもん。

 

モブっ子のサエサエと仲良くしてればいいんだよ。

 

ふーん、だ。

 

<<アオハル真っ盛りのやり取り真っ最中に水を差すようで誠に申し訳ございませんが、間もなくこちらの有視界内に先程我々に砲撃なんてクソ忌々しい真似をしてやがりました連中が侵入いたします。アオハルも結構ですが、クソ舐めた真似をしやがりましたクソは可及的速やかに殲滅する事を推進いたします。>>

 

凛が真姫ちゃん的イミカンナイ!ことでイラッ♪っとしていると、アイリちゃんがこれっぽっちも申し訳なさそうにクソはみなごろしだー!的なことを言ってきたにゃ。

 

そうだね。

 

そうだよね。

 

仲良しさんなそら先輩なんてほっといて、さっさと某中華街の年間フリーパスをゲットするためになんでもかんでもぬっこぬこにぬっ殺しちゃわないと。

 

別にそら先輩がサエサエも仲良くしてたからイラッ♪っとして、その八つ当たりでぬっこぬこにぬっ殺すんじゃないもん。

 

某中華街の年間フリーパスが欲しいからぬっ殺すんだもん。

 

凛のことほっといてモブのサエサエと仲良くしてたそら先輩なんて関係ないもん。

 

そうと決まれば…

 

「にゃ!」

 

全力でがんばルビィだよ!

 

[[…(凛のヤツ…さっきからモブ子と絡む旅に機嫌悪くなんのって…いや、まさか…な。でも…もし、もしそうなら…凛がモブ子に“嫉妬”してるってんなら……………はぁ…考えるのは後だ。とりあえず今は…)…おうよ!!!迎え撃つぞ!!!]]

 

ところで…アオハルってなんにゃ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

[[ところで凛ちゃん?凛ちゃんのねこさんはさっきのファイナルベニャッガイ?ってヤツで頭が無くなっちゃたけど大丈夫なの?]]

 

「にゃ?ぜんぜん大丈夫じゃねーにゃ。ベニャッガイは頭ねぇーとバランス取れなくてふらふらするにゃ。」

 

[[うぅぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!ちょ!それじゃまともに戦えないんじゃないの?!どーするの!紫音さんのデカいジムは落ちてぐじゃぐじゃになっちゃったし!さらに凛ちゃんまで戦えないだなんて……]]

 

「まぁぶっちゃけそら先輩がいればどーとでもなるにゃ。チンピラでもアレはクソ強いにゃ。でも…」

 

[[でも…?]]

 

「せっかくの凛のメイン回にゃ。もうちょい暴れたいにゃ。だから…」

 

[[だから…?]]

 

「はい!ここで某ネコ型タヌキロボットが未来アイテムを取り出すときのSEっぽくちゃちゃちゃちゃん♪ベニャッガイの予備のあたまー♪」

 

[[あー。あるんだ、予備の頭…。]]

 

「今回から用意したにゃ!そんなワケで次回からはまた頭の生えたベニャッガイががんばルビィするにゃ!」

 

[[なんか替えの頭があるってア○パンマンみたいですよねー。]]

 

「凛なら頭の中に詰めるのはあんこじゃなくてラーメンにゃ!だからラ○メンマンにゃ!」

 

[[ちょっと凛ちゃん!言っとくけど別にラ○メンマンの頭の中にはラーメンが詰まってるワケじゃないからね?!]]

 

「にゃ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

それにしても実に不愉快極まりない。
それでは皆様。生きていたらまたお会いしましょう。


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閑話「決戦は中華街⑧」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

十天衆も残り三人のQooオレンジでございます。

どこのどなた様か存じ上げませんが、虚偽の通報をして下さいましたお方に色々と物申したい気分ではございますが、また個人を攻撃した等と虚偽の通報をされ、更にはせっかくお寄せいただいたご感想にまで難癖を付けて通報…等と、私だけではなく、他のユーザー様にまで不愉快な行為をされては敵いませんので、尻尾を巻いて大人しくしていようかと思います。
ですが一言だけ…ほんと、クソですね。







それでは 閑話「決戦は中華街⑧」 始まります。























サエサエと楽しそうなやり取りをしていまそら先輩にイラッ♪っとしながらも、前回のおまけパートで“ファイナルベニャッガイ”を使って頭がなくなっちゃったベニャッガイに無事?に予備の頭を装着した凛は…

 

「うっしゃー!おりゃー!ぬっこぬっこにぬっ殺してさらにぬっこぬっこにしてやんよ!テメェの血は何ラーメンスープだにゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!凛はとんこつが好きだにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

しずねぇーちゃんのデカいジムに抱えられて空中大脱出♪をしていた凛たちに砲撃なんてナメた真似しやがったクソ共を迎え撃ってたにゃ。

 

凛たちに相対するクソ共の陣容は…

 

[[あ、私は塩派です。ってか真っ赤なガンダムMk-Ⅱに真っ黒な百式…それに…]]

 

[[俺はシンプルに醤油派だな。ザリガニ出汁のラーメンとか最高だろ?で、金メッキのZに…]]

 

[[おね~さんは味噌派ねぇ~♪醤油も好きだけど♪からのぉ~♪最後は頭だけBB戦士のZZガンダム?]]

 

かよちんいわく、宇宙世紀の中では色々とハブられることが多かったけどガンダムUCの懐かしのMS大集合♪ポロリはないよ♪で再び脚光を浴びて今までの鬱憤を晴らすかのようにガンプラが発売されまくった機動戦士ガンダムZZに出てきていたガンダムチームの使っていた機体を塗装したりびみょーに改造したりした面々だったにゃ。

 

ZZ…凛は前半の軽いノリも後半のびみょーにシリアスなノリもどっちも好きにゃ。

 

あとグレミーは反乱する前にプルシリーズを大量生産して連邦の偉い人に枕営業させて裏から支配しちゃえば良かったにゃ。

 

だって偉い人は大抵はロリコンにゃ。

 

そしてさーらーにー、一般ピーポーにもあなたのお好みのプルちゃんをお届け!プルプルデリバリー♪とかやれば男はみーんなプルシリーズの味方…じゃなくて、グレミー派のネオ・ジオンの味方になったはずにゃ!

 

そんなZZのガンダムチームのガンプラを使った連中を見た即席ラーメンズの面々はと言うと…

 

[[中学2年生位から主に罹患するとある痛い病気にかかると自分の機体をむやみやたらに黒く塗装したがる人が多いからとりあえずは黒い百式はスルーしておくとして、あの赤いMk-Ⅱはシャア専用Mk-Ⅱとかってノリなんでしょうか?たぶんジョニー・ライデン専用Mk-Ⅱでは無いと思うんですよ。ほら、ダカール演説で私はかつてシャア・アズナブル…ってヤった後に赤い彗星がガンダムに乗る?!って感じでプロパガンダしたいエゥーゴがMk-Ⅱを赤く塗ってクワトロを乗せた…って感じのシチュエーションで作ったガンプラだと私は思うんですよ。そう考えるとシャア専用Mk-Ⅱもアリじゃないですか?]]

 

[[イヤ、まぁなんか確かにシャア専用Mk-Ⅱとか微妙にあったかもしれねぇifだけどよぉ…ってかそれよりも金メッキのZって…よくメッキ処理なんてクソめんどうな事をやるよなぁ…。]]

 

[[そうねぇ~。でも3代目メイジン・カワグチが仰っていたわぁ~。“ガンプラは自由だ”ってぇ~♪だからおね~さん的には金メッキのZガンダムもアリだと思うわよぉ?おね~さん的には金メッキのZガンダムよりも、頭だけおっきなBB戦士のZZガンダムの頭にしてあるZZガンダムが気になるわぁ~♪きっとさっきおね~さんを狙ってぶっぱ~しちゃった悪い子はあの子よねぇ~?]]

 

とか色々とフリーダムに語り合っていたにゃ。

 

そーこーしてるうちに…

 

<<目標、レンジ内に侵入。フリーダムにハイマット・フルバーストで語り合うのもよろしいかとは思いますか、そろそろ攻撃を開始しなければ一方的に撃たれて終わり等と言う情けない事態に発展すると予測されます。>>

 

ガンダムチーム(仮)が攻撃範囲内に入って来やがったにゃ。

 

[[だな。さて…と。んじゃ俺はあの金ピカZを貰うぞ。キライなんだよ、金色って。富の象徴っぽくてさ。だから…]]

 

アイリちゃんの言葉を聞いて、みんな思い思いに言ってたフリーダムでハイマット・フルバーストなおしゃべりは終わりにゃ。

 

ここからは凛だって真面目に戦っちゃうんだから!

 

でも真っ先に先陣を切ったのはそら先輩だったんだ。

 

そら先輩は金ピカZは俺が貰うぞって言って、一瞬で凛たちの視界から消えちゃったにゃ。

 

[[目障りなんだよ。]]

 

次の瞬間、そら先輩のザクは金ピカZの目の前に居たにゃ。

 

“soar(ソア)”…今回は地上での高速移動だから普通のクイックブーストかな?

 

この“soar”とかクイックブーストはそら先輩が得意としている高速移動法だね。

 

最近はことり先輩も似たようなことをヤるよ~になったけど、ことり先輩のアレはナニかにぶつかんないと止まれないにゃ。

 

そら先輩はそんなお得意のクイックブーストで一気に加速して、一瞬で金ピカZの目の前まで行っちゃったにゃ。

 

そしてそのまま…

 

[[とりま…逝っとけ!!!!!オルゥラァァァァァァ!!!!!]]

 

ロングポール・ヒートアックスを右下から斜めに振り上げたにゃ!

 

そら先輩の一連の行動に金ピカZはまったく反応できてないにゃ。

 

だから当然……

 

[[一丁あがり、ってな。]]

 

<<目標の撃墜を確認。>>

 

振り抜いたロングポール・ヒートアックスの一撃であっさりとぶった切っちゃったにゃ。

 

斜めにぶった切られた金ピカZが崩れ落ちる音を合図に…

 

[[その隙は逃しません!!!]]

 

今度はモブっ子のサエサエが仕掛けて行ったにゃ!

 

サエサエは金ピカZが一瞬でぶった切られたことで呆然としている黒い百式に向けて、連結させてあった長砲身の銃をぶっぱなしたんだ!

 

銃口から飛び出したのはさっきまでハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)を凪ぎ払っていたごんぶとビーム…

 

[[広域制圧モードの対装甲散弾砲です!!!避けれるものなら避けてみなさい!!!!!]]

 

じゃなくて、凶悪な大量の散弾の雨だったにゃ!

 

ぶっぱなされた大量の散弾は、黒い百式に文字通り雨あられと降り注いで…

 

[[どんなもんですか!モブだってやればでるんです!って!私!モブじゃないし!!!]]

 

あっという間にはちの巣にしちゃったにゃ。

 

ここでようやく残された敵機…BB戦士のZZガンダムのデカい頭を取り付けたZZガンダムと、某赤い彗星を彷彿とさせる真っ赤なガンダムMk-Ⅱが動き出したにゃ。

 

残された2機の片方…デカ頭のZZガンダムは、額のハイメガキャノンにヤバそうな光りを灯しながらぐしゃぐしゃになって動けないしずねぇーちゃんのデカいジムの方へ向かって行ったんだ。

 

まずはぐしゃぐしゃになって動けないしずねぇーちゃんを確実に倒そうって思ったんだろーね。

 

けど…

 

[[うっふふ…♪]]

 

通信からしずねぇーちゃんのとても楽しそうな笑い声が聞こえて…

 

[[トロールの外装パーツをこんなにぐしゃぐしゃにしてくれたお礼に、この子の本当の姿を見せてあげるわぁ♪]]

 

ぐしゃぐしゃになって横たわってるデカいジムが内側から弾けとんだにゃ。

 

そして中から…

 

[[ジム・トロール改め、ジム・リリパット♪ここからはこの子の本当の姿でお相手しちゃうわぁ♪]]

 

小さいジムが出てきやがったにゃ!

 

[[デカいジムの中からSDサイズのジム?!]]

 

[[アレが本体って事か。どーりでアレだけぐしゃぐしゃになってても撃墜判定が降りねぇワケだ。ってかあのパーツ構成…クロスシルエットか?]]

 

それぞれサクッ♪っと敵をやっつけたそら先輩とサエサエは、しずねぇーちゃんのデカいジムの中から出てきやがった小さいジムを見て驚きながらもにゃんか言ってるにゃ。

 

SDってヤツは凛でもわかるよ。

 

凛たちが普段使ってる手足の長いガンプラじゃなくて、ぶっちゃけなんかちんちくりんのガンプラだよね。

 

あとそら先輩が言ってるクロスシルエットってヤツもちゃんと知ってるよ。

 

フレームに装甲を取り付けていく感じで作るSDタイプのガンプラだよね?

 

ちょっと前にかよちんが見せてくれたんだ。

 

その時のかよちん…ぐふぐふ言いながらクロスシルエットのフリーダムガンダムを作ってたなぁ…。

 

そんなデカいジムの中から飛び出した来たクロスシルエットの小さいジム……うにゃ?

 

そー言えば、かよちんはクロスシルエットにジムは無いって言ってたよーな気がするんだけど?

 

凛がそのことに思い当たってうにゃにゃ?って思っていると…

 

[[ありゃ別売のクロスフレームに無駄に毎回付いてくるジムの頭を使ってんだな。本体はクロスシルエットのファーストガンダムか?ソイツをジムっぽく改造したってワケか。]]

 

そら先輩がしずねぇーちゃんの小さいジムはクロスシルエットのガンダムをジムっぽく改造したガンプラだって説明してくれたにゃ。

 

うん。

 

かよちんのお部屋に無駄にいっぱいSDサイズのジムの頭が飾ってあったもんね。

 

アレがきっとそら先輩の言ってる無駄に毎回付いてくるジムの頭なんだろーなぁ…。

 

[[そこまでしてわざわざクロスシルエットのファーストガンダムをジムにしなくても、ファーストガンダムのままでいいような気がするのは私だけでしょうか?]]

 

[[そうか?俺ならザクの頭に取り替えるぞ?]]

 

[[それ、やるならネタ的にZガンダムでやってくださいね。]]

 

[[Zザクか。]]

 

そんなこんなでサエサエがまた“凛の”そら先輩と楽しそうにおしゃべりをしている一方で、デカいジムの中から小さいジムで飛び出したしずねぇーちゃんは…

 

[[右腕部エネルギーフィールド展開、からの収束。さらに出力マシマシでブレードも展開よ♪]

 

頭だけSDのZZガンダムがとうとうぶっぱなした額のハイメガキャノンの脅威にさらされていたにゃ!

 

ハイメガキャノンのごんぶとビームが迫りくる中でしずねぇーちゃんが取った手段…それは…

 

[[行くわよ!リリパット!!!ビームなんてぇ…切り裂いちゃってぇ!!!]]

 

右手に本来なら防御目的で使われる汎用の防御フィールド“エネルギーフィールド”をブレード状に収束させて展開したブレードを使って、ごんぶとビームをぶった切る♪ってちょっとビックリマンな手段だったにゃ!

 

頭だけSDのZZガンダムがぶっぱなした渾身のハイメガキャノンの一撃は…

 

[[エネルギーフィールドって汎用の防御アビリティですよね?!それを応用したエネルギーブレードでハイメガキャノンを切り裂いちゃいましたよ?!]]

 

小さいジム…ジム・リリパットが振り下ろしたエネルギーブレードにスパッ♪っとぶった切られちゃった。

 

その光景を見たサエサエはビックリマンしてにゃ。

 

もちろん凛もビックリマンにゃ。

 

えっ?ビックリマンっていい加減に古い?

 

うっさいにゃ。

 

ビックリマンはビックリマンにゃ。

 

古くなんてないにゃ!

 

凛のパパがちっちゃい頃に集めてたビックリマンがうちにはまだあるにゃ!

 

ヘッド・ロココとかサタン・マリアとかアリババとかあるにゃ!

 

…………アレって売れるのかな?

 

高値で売れたら…ラーメン代の足しにしてやりたいにゃ。

 

かんわきゅーだい。

 

そんな感じで凛とサエサエがビックリマンしてると、しずねぇーちゃんは今度は…

 

[[あらぁ♪あらぁ♪ぼーっとしてると…]]

 

右手から展開していたエネルギーブレードを引っ込めて、両手の拳に丸い球状のエネルギーフィールドを展開させて…

 

[[おねぇーさんが全力で殴り殺しちゃうぞ♪]]

 

にゃんか殴り殺しちゃうぞ♪とか恐ろしいこと言いながら、頭だけSDのZZガンダムに突っ込んで行ったにゃ!

 

頭だけSDのZZガンダムは、必殺のハイメガ・キャノンがちっちゃいジムなんかにぶった切られちゃったことにビックリマンっぽくて、ぼーぜんとしていて突っ込んで来るしずねぇーちゃんのジム・リリパットへの対応が一瞬遅れちゃったんだ。

 

その一瞬がまさに命取り。

 

[[はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ぜりぇぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

 

しずねぇーちゃんのジム・リリパットは、対応の遅れちゃった頭だけSDのZZガンダムに一気に肉薄して、球状のエネルギーフィールドが展開されている右手でおもいっきりボディーブローをぶちかましたにゃ!

 

さーらーにー!

 

[[まだまだこれからよぉ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ!セイ…]]

 

とか言って某ジョジョのスタープ○チナも真っ青な連続攻撃をし出したにゃ!

 

もうね、殴る蹴るのふるぼっこ!

 

あのSDサイズのちっちゃい手足でとにかくぼこぼこに殴る蹴るのラッシュ攻撃。

 

しずねぇーちゃんはおっとりおねーちゃん系だと思ったら実は格闘系おねーちゃん?とか凛が思ってるうちに…

 

[[これでぇ…とどめよぉ!!!せーのぉ!えぇぇぇぇぇい!!!!!]]

 

ラッシュ攻撃が終わって頭だけSDのZZガンダムに渾身の正拳突きをお見舞いしていたにゃ。

 

繰り出された渾身の正拳突きは頭だけSDのZZガンダムの胴体のど真ん中…コックピット部分に設定されているコア部分をよーしゃなくばっこん!ってぶち抜いたにゃ!

 

[[えっへん♪おねぇーさんのかっちー♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

最近の平成最後の○○に倣えば、これが平成最後の投稿でございます。
令和最初の投稿はいつも通り、来週のお昼頃を予定しております。
どこのどなた様かに再び虚偽の通報をされてまかり間違って運営様が虚偽の通報を信じアカウントロック…等と言う不愉快極まり自体になっていなければ…ですが。

また、再来週辺りから本編を再び開始したいと愚考中でございます。
本編ではほとんど出番がなかった賢い可愛い生徒会長さんが満を持していよいよ本編に登場予定でございます。
絵里さんの知られざる過去とは?
第8話A「夢の欠片」
あの日に砕いた私の夢。もう一度広い集めて、今度こそ貴方の隣で…
近日公開予定でございます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「決戦は中華街⑨」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

口を開けば怨嗟の言葉が出て止まないQooオレンジでございます。
私はこの恨み、一生忘れませんよ?









それでは 閑話「決戦は中華街⑨」 始まります。























前回までのガンプライブ!

 

色々あってお空からフリーフォールでまっ逆さまになった凛たちを待ち受けていたのはZZ出てきたガンダムチームのガンプラで構成された4人組だったにゃ!

 

全身余すとこなく金メッキが施された金ぴかぴかりん♪のZガンダム、某赤い彗星も真っ青?な真っ赤なガンダムMk-Ⅱ、くっ!左腕に封印した何か堕天使(笑)っぽいヤツが疼く!とこ言いそうな中2病発動中の真っ黒な百式、そして凛たちがフリーフォールする原因になったハイメガをぶっぱなした頭だけSDガンダムのZZガンダム。

 

お空からまっ逆さまにフリーフォールした凛たちは待ち受けていたそんな個性豊かなガンダムチームと戦うことになったんだけど、とりま金ぴかZはそら先輩が見せ場も何もあったもんじゃなくあっけなくサクッと♪ぬっ殺して、その早業にぽかーんとしている隙を突いてサエサエのデュエルガンダム・ユナイトブレイズが中2病発動中の真っ黒百式を連結させてパワーアーップ!した散弾で蜂の巣にしちゃったにゃ!

 

さーらーにー!お空からまっ逆さまのフリーフォールでぐしゃぐしゃになっちゃったしずねぇーちゃんのデカいジムから出てきたちっちゃいジム…ジム・リリパットが、頭だけSDサイズのZZガンダムのぶっぱなしたハイメガを切り裂いておまけにふるぼっこにしてからコックピットを正拳突きでばっこーん♪ってぶち抜いたにゃ!

 

[[えっへん♪おねぇーさんのかっちー♪]]

 

ってしずねぇーちゃんがえっへん♪して前回は終わったにゃ!

 

さてさて♪今回は……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回はもちろん凛の出番だにゃ!」

 

と、ゆーわけで。

 

今回は凛も真面目にバトルしちゃうよ!

 

凛が相手をするのは…

 

「真っ赤なMk-Ⅱ!てめぇだにゃ!!!」

 

サエサエいわく、シャア専用ガンダムMk-Ⅱっぽい塗装がされた真っ赤なガンダムMk-Ⅱだにゃ!

 

って?!

 

「うにゃにゃ?!」

 

凛がカッコよくてめぇだにゃ!!!とか言ってるうちに、にゃんとシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)はくるりん♪と凛たちに背中を向けて逃げ出しやがったにゃ!

 

[[あ。逃げた。]]

 

[[逃げましたね。]]

 

[[逃げたわねぇ~。]]

 

たぶん自分以外の味方があっけなくヤられちゃったからこいつはヤベーぜ!で逃げ出しちゃったんだろーけど…

 

「逃がしてたまるかこのヤロー!!!」

 

凛の見せ場なんだから逃げんな!

 

と、ゆーわけで。その2。

 

凛は逃げ出したシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)を追っかけることにしたにゃ!

 

でもぶっちゃけ凛のベニャッガイは足遅いにゃ。

 

鈍足もいいとこなんだよね。

 

対する逃げ出したシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)は足速いにゃ。

 

シャア専用だから3倍…まではいかないけど、結構な速さで逃げて言ってるんだよね。

 

さてさて。

 

どーっすかにゃー…にゃーんて♪

 

天才にゃんにゃんな凛にはちゃーんとあの逃げ出したシャア専用ガンダムMk-Ⅱに追い付く秘策があるもん♪

 

その秘策はね…?

 

「そら先輩!凛をぶっ飛ばすにゃ!!!」

 

そら先輩にぶっ飛ばしてもらって飛んでく!って秘策だよ!

 

[[は?ぶっ飛ばす?いや、 まぁ別にいいけど…]]

 

急に名前を呼ばれてぶっ飛ばすにゃ!!!って言われたそら先輩はちょっとビックリしてるみたい。

 

なんだかいつもより歯切れが悪いにゃ。

 

でもそんなのかんけーねー!

 

はい!おっぱっぴー!って!古いにゃ!う"ぉぉい!青トンガリのオレンジジュース野郎!てめぇは凛ににゃんてことやらせんだ!!!ぶっ飛ばすぞ!

 

[[今からぶっ飛ばされんのはお前だろ。ほれ、いくぞー。]]

 

にゃにゃ?

 

そら先輩が凛の心の中の声を読みやがったにゃ!

 

さてはそら先輩はにゃーたいぷだにゃ!

 

あれ?にゃーたいぷ?にゅーたいぷ?

 

どっちだけっけ?

 

……………ま、まぁどっちでもいっか!

 

それより何より…

 

「おうにゃ!」

 

今は尻尾巻いてとんずらしやがったあの真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)を追っかけるにゃ!!!

 

そんなわけで凛は気合いを入れてそら先輩のザクの方へ、ベニャッガイを“とう!”ってジャンプさせたにゃ!

 

そら先輩は飛んできたベニャッガイを…

 

[[ゴルゥラァァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

って、いつものようにチンピラ全開で手に持ってる柄の長い斧…ロングポール・ヒートアックスを振りかぶって、そのままフルスイングしたにゃ!

 

あ♪もちろんそら先輩のロングポール・ヒートアックスは電源入れてぶぅおーん♪ってヤツ…“せきねつか”?をしてないから、当たっても鈍器で殴られたくらいのダメージしかないよ。

 

鈍器で殴られたくらいじゃベニャッガイの魔改造装甲はびくともしねぇーにゃ!

 

だから全力でぶっ飛ばされてもへっちゃらにゃ!

 

つまり、どーゆーことかと言うと♪

 

①真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)が逃げ出した。

 

②追いかけてぬっこぬっこにしてやんよ。

 

③でも凛のベニャッガイは足が遅い。

 

④そうだ。飛んでいこう。

 

⑤そら先輩にばっこーん♪ってしてもらう。

 

⑥ダメージ?問題ない。凛のベニャッガイはかよちん特製の魔改造装甲。

 

⑦れっつらごー。←今ここ。

 

にゃ!

 

で、凛のベニャッガイはそら先輩のザクにばっこーん♪ってされたんだけど…

 

「みぎゃぁ?!」

 

思っていたよりもばっこーん♪の時の衝撃が強かったにゃ!

 

よ、よそーがいだにゃ。

 

でも…

 

[[あらぁ♪あらぁ♪凛ちゃんったらぁ綺麗に飛んでいったわねぇ~♪]]

 

[[はい。ものすごーく見事にぶっ飛んで行きましたね。ってかなんでアレだけの打撃を食らって平然としてるんでしょうか?]]

 

[[凛のアレってネタ満載のネコ型ベアッガイとかワケのわかんねぇーガンプラのクセに、米狂いの変態ビルダーが本気で作った魔改造品だからなぁ…。アトミックバズーカ喰らっても表面が多少焦げる程度で済むんだから、まぁアレくらいは平気だろ。]]

 

よそーがいでも…

 

「あーい!きゃーん!ふらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!だにゃん♪」

 

ベニャッガイは飛び立ったにゃ!

 

そりゃもーすっごいスピードで♪

 

あとはこのまま空を飛んで、すたこらさっさ♪と逃げ出したシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)に追い付くだけにゃ!

 

そーこーしているうちに、そら先輩にばっこーん♪ってされてお空を飛んでる凛のベニャッガイのメインモニターには、結構遠くまで逃げていた真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱが写し出され始めてたにゃ。

 

「ニャッハァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!追い付いたにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

そして…

 

「って!どいて欲しいにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

凛のベニャッガイはそら先輩にばっこーん♪されてお空をぶっ飛んだスピードを維持したまま、がんばルビィ♪で逃げていた真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱに…

 

「ぎゃにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」

 

激突しちゃったにゃ。

 

そう言えば着地のことまで考えてなかったにゃ。

 

いやー♪失敗♪失敗♪

 

でもまぁ真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)には追い付けたから、凛の作戦はだいせーこーだよね?

 

ね?

 

だいせーこーだよね?

 

ね?ね?

 

ね?ったらね?

 

べ、別にね?とかかわいく言って着地のことまで考えてなかったことを誤魔化そうとかこれっぽっちも思ってないからね!

 

ほんとにほんとだからね!

 

っと。

 

そんなことよりも今はまず、せっかく身体を張った追撃で追い付いた真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)の相手をしなきゃだよ!

 

「着地失敗で全身強打してあちこち痛い…にゃんてことはまったくないけど、にゃんか心は酷く痛いよーな気がするにゃ…は、置いといて!うっしゃ!おりゃー!追いついたぞ!この真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)やろー!この天才にゃんにゃんな凛ちゃんがてめーの相手をしてやるから逃げないでせーせーどーどー勝負しやがれ……あれ?」

 

凛は着地に失敗して地面に猫転んで…じゃなく、寝転んでいたベニャッガイをチョイヤサッ!っと起き上がらせて、ようやく追い付けた真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)とせーせーどーどー勝負をしようとしたんだけど…

 

「ねぇ…にゃんでもうヤられてるの?」

 

ぷりてぃーなベニャッガイの肉球パンチでぬっこぬっこにぬっ殺してヤろうと思っていた真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱは、目の前でぐしゃぐしゃになってぶっ倒れていたにゃ。

 

にゃんで?

 

どーして?

 

え?

 

凛。まだにゃんにもヤってないのににゃんでどーしてぐしゃぐしゃになってんの?

 

まるで突然、空から猛スピードで降ってきたにゃんか重いモノに直撃して押し潰されたっぽくぐしゃぐしゃ………空から猛スピードで降ってきたにゃんか重いモノ……それって……

 

「ベニャッガイのことじゃん!!!」

 

あー…そっか、そっか。

 

さっきの着地失敗♪で真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)にぶつかったときに、ナニかぐしゃぐしゃっと押し潰したよーな気がしたのは気のせいじゃなかったんだね。

 

うん。

 

押し潰しちゃったんだね。

 

凛のベニャッガイががんばルビィして逃げてた真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)を。

 

ぐしゃぐしゃ♪っと。

 

って!

 

「オイ待て!凛の見せ場は?!今回のバトルパートでの凛の見せ場はねぇーのかにゃ!これから凛がカッコよくシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)をぶっ倒すんじゃねぇーのかにゃ!!!」

 

それが着地失敗の真姫添え…じゃなくて巻き添えを喰らってぐしゃぐしゃ♪っとなって終わりとかふざけんじゃねぇーにゃ!

 

ほんとなら…

 

※ここからは凛ちゃんのもーそー劇場だにゃ!ほんとならこーなる予定だったバトルシーンだにゃ!

 

凛の天才的な作戦で逃げるのは無理だと判断した真っ赤なシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)は、逃走を止めてメガぷりてぃーなベニャッガイに向き直ったんだ。

 

そして背中のバックパックからビームサーベルを引き抜いてビーム刃を展開させると…全身のスラスターと背中のバックパックブースターを全力で噴射させて一気に加速!ベニャッガイに斬りかかって来やがったにゃ!

 

でもそんな攻撃は凛はとっくの昔に予想済みだよ♪

 

だってビームライフルじゃ凛のベニャッガイの装甲を貫くなんて無理なんだもん♪

 

ならビームライフルよりも攻撃力の高いビームサーベルで切り裂こうとするしかないよね♪

 

まぁビームサーベルでもベニャッガイの装甲を切り裂くなんてそうそう簡単にはできないけどね♪

 

それでね?凛は振り下ろされたビームサーベルのビーム刃をベニャッガイの超硬い腕(左腕だよ!)で軽くいなして攻撃を回避すると、体勢を崩したシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)に向かって右肩から思いっきりタックルをぶちかましてやったにゃ!

 

凛のベニャッガイのタックルを喰らったシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)はさっきの攻撃をいなされたこで体勢を崩していたこともあり、簡単に吹っ飛ばされちゃった。

 

吹っ飛ばされちゃったシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)はとっさに体勢を整えようと姿勢制御スラスターをぷしゅ♪ぷしゅ♪させていたけど、そんな暇はあげないよ!

 

凛はベニャッガイの背中のスラスターを全力で噴射させて、体勢を整えようとしていたシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)に一気に接近するにゃ!

 

そして加速した勢いを殺さずに、ベニャッガイの右手をシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)の胴体部分…コアのあるコックピットブロックに向けて突き出すにゃ!

 

ベニャッガイの右手がゴツン!とシャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)のコックピット部分にぶつかったその瞬間!凛は肉球内蔵ビームキャノンのトリガーを引くにゃ!

 

ベニャッガイのぷりてぃーな肉球のど真ん中から発射されたビーム弾は、装甲?ナニソレ?美味しいの?とばかりに、シャア専用ガンダムMk-Ⅱ(仮)のコックピットブロックをぶち抜いたにゃ!

 

ってなるハズだったんだよ!

 

それなのに…それなのに…

 

「見せ場をマルっとカットして着地失敗の巻き添えでぐしゃぐしゃ♪っとエンドはあんまりだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

<<BATTLE END>>

 

あ。しかもバトル終わったし!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……以上を持ちまして○○中華街非公認ガンプラバトル大会を終了いたします!』

 

ってなワケでバトルが終わっちまったにゃ…。

 

えっ?結果?

 

それはね……

 

「ま、余裕だろ。」

 

「余裕よねぇ~♪」

 

「私的にはこれっぽっちも余裕なんてありませんでしたよ!なんでお二人はそんな余裕そうなんですか?!」

 

「うにゃん♪(そら先輩は元チャンピオンさんだもん♪さいきょーむてきだから余裕で当たり前だよ♪)余裕でも余裕じゃなくてもどっちでもいいにゃ!それよりも…うっしゃー!おらー!勝ったどーーーー!!!!!」

 

凛たちチーム“即席ラーメンズ”の大優勝!

 

どーにもトレイン行為?で押し付けられた大量のザコいハイ・モック(とバッタもんっぽいチャイナ・モック)をファイナルベニャッガイでみーんなまとめて吹き飛ばしたヤツで大量のスコアを稼いだらしくて、ぶっちゃけ凛たちがぶっちぎりで優勝しちゃったんだよね。

 

トレイン行為?でクソめいわくだにゃ!とか思ったけど、お陰で大量のスコアを稼げたから、しかたねぇーけどお礼を言ってやるにゃ。

 

とか凛が思っていると…

 

「良かったわねぇ♪凛ちゃん♪うふふ♪久しぶりに楽しいバトルができておねーさんも大満足よぉ~♪それに…噂には聞いていたけど、まさか本当にあの“鳴神 青空”がまたガンプラバトルの大会に出場してるなんて…ねぇ…。」

 

しずねぇーちゃんはナニやら含みのある言い方でそら先輩に話しかけていたにゃ。

 

今の言い方…しずねぇーちゃんはそら先輩のことを知ってるのかな?

 

そら先輩がガンプラバトルの世界大会で優勝したってことも…?

 

「…ふん……盛大にやらかしてバッシングされて尻尾巻いて逃げ出したクズがまた大会に出場して悪いかよ。」

 

「全然♪おねーさん的にはむしろ楽しみが増えちゃったわぁ♪それにぃ…おねーさんはそらちゃんがやらかしたとも逃げ出したとも思っていないわよ?あなたは私たちの世代の英雄…目標であり越えるべき壁なの。だからあなたがまたガンプラバトルの大会に出場してくれて、おねーさんはほんとに嬉しいわ。」

 

「……そりゃどーも。」

 

「うっふふ♪照れちゃってぇ~♪かわいいわねぇ♪あ♪そう言えばちゃんとご挨拶してなかったわね。改めてご挨拶させて貰うわ。私は紫音…都立黒曜高校ガンプラバトル部チーム“黒刃(アーテル・ラミーナ)”のリーダー“雨宮 紫音(あまみや しずね)”よ。チャンピオンさん…いいえ、音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”の鳴神 青空君。貴方と貴方を再びガンプラバトルの表舞台に連れ出してくれた素敵なお仲間さん達と、ガンプライブで合間見える事が出来る日を楽しみにしているわね♪」

 

「………うっす。その時は…全力全開でお相手させて貰いますよ。俺と、俺の最高の仲間達で。」

 

「うふふふふ♪えぇ!えぇ!それでこそチャンピオンさん!おねーさん♪ほんとに楽しみだわぁ♪」

 

ガンプライブで…ってことは…しずねぇーちゃんもガンプライブに出場するんだ。

 

黒曜高校?

 

それって確か音ノ木坂から割りと近いとこにある高校だよね?

 

なら…しずねぇーちゃんとあのデカいジム(中身はちっちゃいジム)と地区予選で戦うことになるのかなぁ…。

 

そんな感じでそら先輩としずねぇーちゃんがお話してると…

 

「チャンピオンさん?ねぇ?凛ちゃん?チャンピオンさんってなんの事だろね?」

 

サエサエが凛にこっそり話しかけてきたゃ。

 

チャンピオンさんってなんのこと?ってことは、サエサエはそら先輩のこと知らないみたいだね。

 

「にゃ?チャンピオンさんはチャンピオンさんにゃ。」

 

知らないなら知らないままでいいにゃ。

 

これ以上サエサエがそら先輩と仲良しさんになっちゃったら、万が一ってこともあり得るにゃ。

 

モブっ子がメインヒロインなんて凛が許さんにゃ。

 

メインヒロインは凛だけで……凛は今、にゃんておっそろしいことを考えたにゃ…。

 

男の子みたいな凛なんてメインヒロインになんかなれないよ。

 

サエサエのことをモブっ子なんて言ったけど、凛だってモブっ子だよね。

 

メインヒロインは凛みたいに男の子みたいな子じゃなく、もっとかわいい…穂乃果先輩やことり先輩、海未先輩ににこちゃん先輩、かよちんに真姫ちゃん…みんなみたいにかわいい子がなるんだよ。

 

凛じゃダメなんだよ…凛じゃ。

 

「うん。凛ちゃんの言ってる意味がさっぱりわかんないよ。」

 

でも…でも…もし…もしも凛が…やめよ。

 

“もしも”なんてあり得ないから。

 

そんなあり得ない“もしも”のことよりも…

 

「わかんなくてもいいにゃ。それより…」

 

「それより?」

 

「今日はありがと!サエサエ!でも次はきっとガンプライブの予選で敵同士になっちゃうから…そのときは負けないよ!」

 

先のことを考えよう。

 

もうすぐ始まるガンプライブの地区予選…サエサエとサエサエのデュエルガンダム・ユナイトブレイズもきっと出てくるよね。

 

「凛ちゃん…うん!私だって負けないんだから!」

 

「うにゃ!」

 

負けないよ。

 

凛たちのためにガンプライブで優勝!とかむちゃくちゃなことを言い出した穂乃果先輩のためにも。

 

かわいい衣装を一生懸命作ってくれてることり先輩のためにも。

 

厳しいけど凛たちのためを思って色々と考えてくれてるやさしい海未先輩のためにも。

 

「お?凛も“冴子”も気合い入ってんじゃねぇーか。」

 

「当たり前です!って!またモブ子…アレ?いま…そらさん…冴子って…?」

 

「冴子のデュエルガンダム・ユナイトブレイズ…いい機体だよな。けど今の冴子じゃその性能を完全には引き出せていねぇ。せっかくのいい機体なんだ。次に会う時までに使いこなせる様になってみせろよ?」

 

「へ?え?」

 

「じゃあな、冴子、姐さん。さぁーて…帰るか、音ノ木坂に。なぁ、凛。」

 

そして…ほんとは公式戦なんて出たくないのに、トラウマを我慢して凛たちのためにがんばってくれてるそら先輩のためにも。

 

負けないよ。

 

凛は誰にも負けないよ。

 

勝って勝って勝ちまくって。

 

ガンプライブで優勝して!

 

学校を守ろうとしているやさしい先輩たちを凛が助けるんだ!

 

だから…

 

「おうにゃ!」

 

凛は負けない!

 

サエサエにもしずねぇーちゃんにも!

 

あの“A-RISE”にだった!

 

絶対に負けないよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

「おい、アホネコ…この某中華街の年間フリーパス…“年間ライスフリーパス”だぞ…」

 

「にゃ?!げっ!マジにゃ!」

 

「花陽にやるか…。」

 

「うん…。かよちんにあげるにゃ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

これにて今回の閑話は終了となります。
次回からは本編に戻りまして、絵里さんメインのお話が始まります。
本来ならばここから不愉快極まりない行為を行って下さいました某氏への怨嗟の言葉が延々と書き連ねてありましたが、投稿直前で削除いたしました。
ホント、クソでございますね。皆様もそうは思いませんか?

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ビビりながらも初めてアルバハHLを自発したら思っていたよりも簡単に倒せて驚いたQooオレンジでございます。
これでようやくオメガ剣が完成いたしました。
さぁ来い!古戦場!2000万ワンパン編成も出来てるぞー!

今回からは再び本編が再開いたします。
予定通り絵里さんのメイン回なります。
ついにあかされる絵里さんの過去。
ソラとの確執の裏にあるモノとは…?







それでは 第8話A「夢の欠片」そのいち 始まります。























 

何処までも澄んだ青い青い空。

 

それはあの子と…私の大好きで大嫌いなあの子の名前と同じ“青い空”。

 

[[絢瀬!絵里!!!!!]]

「鳴神!青空!!!!!」

 

そんな青い空で、愛憎の入り交じった怒声にも似た叫び声で互いの名を呼び合う私と彼は……

 

[[アンタだけには!!!!!]]

「アナタだけには!!!!!」

 

それぞれ手にした得物を構え…

 

[[絶対に!!!]]

「絶対に!!!」

 

何処までも続くこの青い青い空を…

 

[[負けるワケにはいかねぇんだよ!!!!!!!]]

「負けるワケにはいかないのよ!!!!!!!」

 

一気呵成に駆け抜ける。

 

私は彼を貫くために。

 

彼は私を貫くために。

 

ただただひたすらに、青い空を力の限り駆け抜ける。

 

互いの思いを相手にぶつけるために。

 

これまでの全てを清算するために。

 

これからの私たちを始めるために。

 

私は青い空を駆ける。

 

彼へ…ソラへ…この思いをぶつけるために…。

 

私は青い空を駆ける。

 

どうしてこんな事になったんだろう。

 

私は愛機“トールギス・ヴァルキュリア”のコックピットの中で、不意にそんな事を考えてしまったわ。

 

素直になれない私の意地と、素直になった彼の意地。

 

それぞれの意地を賭けた全力全開の真っ向勝負。

 

互いに最後の一撃を放つために全速力で空を駆け抜けている真っ最中。

 

そんな大事な場面で余計な事を考えている暇なんてこれっぽっちもないのにね。

 

そう思いながらも私は考える事を止めなかったわ。

 

いいえ…正確には止められなかった…かしら。

 

どうしてこんな事になっているのか、を。

 

そう…事の発端は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…り…え……」

 

り?

 

え?

 

なんだろう…誰かが何かを言ってる様な…

 

「…りち…」

 

りち?

 

リチウム電池?

 

なんでリチウム電池?

 

「えりち!いい加減に起きぃや!」

 

「ぴゃぁ?!」

 

すっかり聞き慣れた親友の…希の私を呼ぶ大きな声。

 

その声でぼんやりと微睡んでいた私の意識は一気に覚醒したわ。

 

「いや、えりち。ぴゃぁ♪ってソレなんなん?まぁぴゃぁ♪でもあはん♪でもなんでもえぇんやけど…それよりも会議、終わったよ?」

 

「かい…ぎ…?」

 

この時、希の声で意識は覚醒したのはいいけど、ぶっちゃけ私には今どんな状況なのか把握出来なかったわ。

 

かいぎ?

 

懐疑?

 

海技?

 

それとも…会議?

 

ん?会議?

 

会議……会議……あ。

 

「会議!!!」

 

思い出したわ!

 

そうよ!懐疑でも海技でもないわ!

 

会議よ!会議!

 

各部の部長さん達を集めて、今年の部活動で使用する施設や設備の大まかな順番とかその他諸々を決める会議よ!

 

って!私…寝ちゃってたの?!そんな大事な会議の最中に?!

 

「の、のじょみぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

どーしよう!やっちゃった!やっちゃったわ!

 

せっかく去年の秋に就任してからずーっと“賢い可愛い生徒会長”で認められないわ♪とか言ってクールに決めていたのに大事な会議で寝ちゃったなんて…!

 

ようやく事態を把握してあたふたと慌て出した私に、生徒会の副会長で私の大切な親友でもある希は…

 

「安心してえぇ~よ♪幸せそ~にぐっすりおやすみのえりちの代わりに、うちがみ~んなまるっとやっといたから♪えっへん♪ドヤ~♪やね♪」

 

音ノ木坂でもトップクラスの大きな胸をえっへん♪っと張って、私の代わりに全部やったわよー♪って行ってくれたわ。

 

そっか…全部代わりにやってくれたんだ。

 

流石は希ね。ホント頼りになるわ。

 

希が居てくれて良かったわ。

 

あと、今日の各部の部長さん達との会議がちゃんと成功して良かった………あれ?

 

良かった…のかしら?

 

“賢い可愛い生徒会長”的には大事な会議でぐっすりと眠っちゃって代わりに全部副会長にやって貰らうとか、ソレって限りなくダメなパターンなんじゃないかしら?

 

「あぁ。それもだいじょ~ぶやで♪生徒会の子たちも各部の部長さんたちも、み~んな“生徒会長はお疲れみたいだから、ゆっくり休ませてあげよう”って感じですやすや安眠しとったえりちを優し~く生暖かい目で見守ってたでぇ?1人を除いては、やけど。」

 

私が内心で“限りなくダメなパターンなんじゃない?”って思ってると、そんな内心の声に答える形で希がそれも大丈夫♪って言ってきたわ。

 

生暖かい目で見守られてた時点であんまり大丈夫じゃないない気もするけど、とりあえずは…

 

「………希…また随分ナチュラルに人の心の中の声…毎度お馴染みだけどメタく言えば、私の一人称の地の文を読んで来たわね。」

 

私は私の内心で思っていた事を…メタい表現で言えば一人称の地の文に対して答えて来た希にちょっと引きぎみでそう言っちゃったわ。

 

普通ならこの場合、メタい事をやるなー!で終わるんだけど、希の場合はガチでこっちの内心の声を読んでるっぽいから手に終えないのよね。

 

時々この親友は本当にニュータイプやXラウンダーみたいなナニか得体の知れない特殊な力を持ってるんじゃないかと思っちゃうわ。

 

「あっはは~♪うちがニュータイプやXラウンダーだなんてそんなワケない♪ない♪それにもう今のうちやと“うちにも敵の動きが…視える!”とかはできんもん♪あそこまで強い“力”はもう持っとらんよ~♪昔はうちの“力”もそこそこいい線いっとたんやけどなぁ~。」

 

うん。

 

昔は今よりも強い“力”があったとか…ナニソレ?

 

普通に怖いわ。

 

希の言ってる強い“力”ソレって…アレよね?

 

お、お、お、お、お、お、お、お…的なヤツを視ちゃう的なヤツよね?

 

うん。

 

やっぱりナニソレ怖い。

 

「もう何処から突っ込めばいいかわからないわ…。」

 

これ以上突っ込んで藪からナニか末恐ろしいモノが出てきても困るし。

 

止めましょ。

 

この話題は。

 

怖いから。

 

「怖くなんてないよ?スピリチュアルなだけやん♪」

 

「だからそれが怖いのよ!あっ!べ、別に怖いのが怖いワケじゃないからね!なんか…アレよ、アレ…そう!アレでアレ的なアレがアレしてアレだからアレでそこからさらにアレがアレになってアレのアレでアレがアレはアレでアレなのよ!」

 

「あー、はいはい。アレやね、アレ。そうやねぇ~。で?いい加減にお話を先に進めてもえぇかな?」

 

「ちょっと待って!今の言い方だと私のせいで話が先に進まない様に聞こえるわよね?!私のせい?!私のせいなの?!」

 

絶対に違うわよね?!

 

希が謎のスピリチュアルパワーで私の内心の声を…地の文を読んで来たのが話が脇道に行方不明になった発端よね?!

 

ほら!これっぽっちも私のせいじゃない!

 

「それでな?みんなはおおむねえりちの寝顔見て微笑ましい顔でニコニコしてたんやけど、1人だけむっちゃニヨニヨしとったんよぉ~♪」

 

「いや、人の話を無視…はぁ…もういいわ。それで?その1人だけニヨニヨしてたのって、どうせにこなんでしょ?あの子、今日の部長会議にガンプラバトル部の部長として参加してたものね。」

 

生暖かい目で見守らるのもイヤだけど、あからさまにナニかを企んでそうなにこにニヨニヨ見られていたってのもイヤよね。

 

「せ~か~い♪えりちの予想通り、ニヨニヨしてたのはにこっちやね。にこっちな?涎垂らして“しょらぁ~♪しゅきぃ~♪”とか幸せそ~に寝言言ってたえりちを自分のスマホで動画撮影してたで?」

 

「は?えっ?ど、動画?!」

 

「そ。動画♪それでな?にこっちから伝言も預かっとるんよ♪“この動画をそらに見せられたくなかったら、放課後アミュセンに来なさい!”やって♪」

 

いやいやいやいや!ちょっと待って!色々と待って!

 

一万歩譲ってにこが私の眠ってるとこの動画撮ってたのはわかるわよ?!

 

けどなんでそこでそらに見せるとかイヤならアミュセンに来いとかって話になるのよ?!

 

「鳴神君に動画見せるんは…(寝言で思いっきり鳴神君にしゅきーとか言っとったからなぁ)…まぁ軽い嫌がらせ?あとアミュセンに呼んどるんは一緒に遊びたいからやないの?」

 

遊びたいからやないの?ってアミュセンで何をして遊ぶのよ。

 

やっぱりアレかしら?ガンプラバトル?にこったら…私達にあの子達の相手でもさせるつもりかしら?って!希?また地の文を読んだわね!もう!止めてよね!メタくなるから!

 

「メタくなるとかいいながら、えりちやって地の文でうちと普通に会話しとるやん♪」

 

うぐっ?!そ、そう言えば…あまりにもナチュラルに返事されたから思わず地の文で対応しちゃってたわ…って!

 

「だーかーら!そーじゃなくって!」

 

「ほなにこっちも待っとるやろ~から、アミュセンにれっつらご~♪」

 

「希!待ちなさい!希!!!」

 

あー!もう!これじゃあの子たちとおんなじでグダグダじゃない!

 

「えりち~♪早く来んと置いてくよ~♪」

 

はぁ…。

 

ほんと、もうため息しか出ないわ……なんて言ったら…うふふ♪あの子と…ソラとお揃いね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なし崩し的な展開で希を追いかけてやって来たのは…

 

「遅い!アンタら!この大銀河宇宙No.1スクールファイターの矢澤のにこ様を何万時間待たせんのよ!!!」

 

毎度お馴染みの学校近くにあるアミューズメントセンター音ノ木坂支店のガンプラバトルシミュレーターブース。

 

そこで私達を待っていたのは到着早々もう既に荒ぶっているにこだったわ。

 

「何万時間も待っとたらにこっちはもうおばあちゃんやね♪よっ!このロリBBA♪」

 

そんな荒ぶるにこを相手に希は平然とボケだか突っ込みだからわからない返しをしているけど…ロリBBA?

 

それってなぁーに?

 

ロリって単語はわかるけどBBAって単語がナニを示しているのか、えりーちかちょっとわからないわ。

 

「どぅあれぇがぁぁぁロリババァじゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!デカ乳たぬぅぅきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」

 

ロリババァ?

 

ロリババァ……ババァ……あ!

 

もしかしてBBAって…

 

「BBAってババァって意味なの?」

 

希がにこに言ったBBAって単語の正解?に辿り着いた私が、ボソッとBBAはババァって意味なの?と呟いたら…

 

「う"ぉぉぉいぃぃぃぃ!!!ごるぅらぁぁぁぁぁぁ!!!どぅぅぅぅあぁぁぁかぁぁぁらぁぁぁぁぁ!!!!!どぅあぁれぇぇぇぇぇぇぇぇがぁぁぁぁぁぁぁぁババァじゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!ボォケェェェェェェェ!!!!!!!!!」

 

にこに怒られちゃったわ。

 

むぅ。

 

別にえりーちか、にこに対してババァ?だなんて言ってないのに。

 

解せないわ。

 

「そんなことよりえりち♪ほら♪大型モニター見てみぃや♪鳴神君が高坂さんたちと絶賛バトり中みたいやでぇ♪」

 

希はBBAという単語でさらに荒ぶっちゃったにこを華麗にスルーして、アミューズメントセンターの中央付近に設置されてある大型モニターを見ながら私にも大型モニターを見るように促した来たわ。

 

私がやっぱりさらに荒ぶっているにこをスルーして、その言葉に釣られる様に店内で行われているガンプラバトルの様子を映し出している大型モニターを見ると…

 

「“ザク・リヴァイブ”…」

 

そこにはソラの本来のガンプラ“ザク・リヴァイブ”が宇宙を駆け抜けている様子が映し出されていたわ。

 

「調整、終わったんだ…。」

 

去年の冬にソラと希とにこの3人で参加したとあるバトルを終えてから、何を思ったのか知らないけどずっと細かい調整を繰り返していたソラ本来のガンプラ“ザク・リヴァイブ”。

 

ソラの大好きなザクⅡF2型(ジオン仕様)をベースに改造したザク・リヴァイブはあの日、世界大会の決勝で私の先生を……3代目メイジン・カワグチを撃ち破った時にも使われていたガンプラ…。

 

そしてエキシビションマッチで私が戦うハズだったガンプラ…。

 

そう…あんな事がなかったら…。

 

「えりち?だいじょぶ?」

 

私が大型モニターに映し出されているソラのザク・リヴァイブを見つめたまま黙り込んでしまっていると、その様子を心配した希が私に声をかけてくれたわ。

 

だいじょぶ?って。

 

「うん。大丈夫よ。大丈夫…もう大丈夫だから…。」

 

嘘。

 

ホントは大丈夫なんかじゃない。

 

アレは私の…あの頃の“私”の夢の象徴だから。

 

憧れて、恋い焦がれて、そして……憎んだ。

 

“私”の夢の象徴。

 

だから大丈夫なんかじゃないわ。

 

これっぽっちも。

 

そんな私の心情とは裏腹に、大型モニターに映し出されているバトルは進んでいたわ。

 

大型モニターに映し出されているガンプラは4機。

 

ソラのザク・リヴァイブ。

 

アンテナの片方が折れているソードストライカーを装備した素組っぽいソードストライクガンダム。

 

通常よりも大きなバスターライフルを携えて白と薄い緑色で塗装が施されたウイングガンダム。

 

バックパックを高機動タイプの物に換装して腰には片刃のブレードを、そして火力強化型の大型スナイパーライフルが装備されたジム・スナイパーⅡ。

 

片方のアンテナが折れたソードストライクは高坂さんのガンプラ。

 

大きなバスターライフルを持ったウイングガンダムは南さんのガンプラ。

 

少しだけカスタマイズされたジム・スナイパーⅡは園田さんのガンプラね。

 

「あのアホ乃果…またアホみたいに突っ込んだわね!」

 

大型モニターの中ではちょうど高坂さんのソードストライクが対艦刀を振りかざしてソラのザク・リヴァイブへと襲い掛かっていたわ。

 

その様子を見たにこは苦虫を噛み潰した様な顔で、アホみたいに…って叫んでいたわ。

 

そんなにこに希は…

 

「でもソードストライクなら近接戦闘タイプやから突っ込んでなんぼやないん?」

 

って言ったけど…

 

「近接戦闘タイプが突っ込んでなんぼでも今回は3機編成で出撃してるのよ!それをまるっと考えないで単機で突っ込んでるのが問題なの!!!しかもリヴァイブを使ってるソラ相手によ!素組の素人がどーこーできると思う?思わないわよね!」

 

あっさりとにこに一蹴されちゃったの。

 

にこの言う事は当然ね。

 

接近戦はソラの得意とする戦い方よ。

 

そんなソラを相手に…ましてや世界大会を勝ち抜いたザク・リヴァイブを相手に、昨日今日ガンプラバトルを始めたばかりの子が援護も無しで真っ向から接近戦を挑むなんて自殺行為もいいところだわ。

 

そうこうしているうちに…

 

「あー…確かに南さんと園田さんに援護して貰いながら突っ込まんと…」

 

高坂さんのソードストライクは対艦刀を力一杯振り抜いたけど、そんな大振りの攻撃は当たるハズもなく、ソラのザク・リヴァイブに簡単に避けられちゃって…

 

「簡単に墜とされるに決まってるわ!」

 

無防備になった所を左手に持ったビームブレードでサクッとコックピットを刺されて墜とされちゃったわ。

 

『ぎゃーす!やーらーれーたー!!!』

 

はぁ…案の定、ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回からは第8話Bとしまして、海未さんがメインのお話となる予定です。
いつも通りにグダグダメタメタなお話ではございますが、お付き合いいただけましたら幸でございます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのいち①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

あれやこれやと準備をして気合いを入れて挑んだ古戦場がいきなり鯖落ちして、えっ?なQooオレンジでございます。


今回は本編8話の海未さんメインのB面となります。
海未さん達ほのことうみトリオが挑むのは…







それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのいち① 始まります。






















皆さん♪おはようございます♪こんにちは♪そしてこんばんは♪

 

貴方のハートを一刀両断♪狙った獲物は逃がさない♪でお馴染みの、音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”の園田 海未です。

 

さて♪いきなりですが…

 

「穂乃果!!!待ちなさい!!!!!なんで貴女はいきなり突っ込んで行くんですか?!ちょっと!穂乃果!!!」

 

現在、私と穂乃果とことりの三人は絶賛戦闘中だったりしています。

 

[[ほ、穂乃果ちゃ~ん!待って!お願いだから止まって~~~!!!突っ込むのはマタノトビラ(前)に、あ♪別にマタノトビラ(後)でもいいけど♪とにかく突っ込むのはソラ君のお○ん○んだけでいいんだよ~~!]]

 

「ことり?!こんな時に破廉恥な発言をしないで下さい!!!」

 

[[や~ん♪海未ちゃんに怒られた~♪]]

 

しかも私達三人が相対するのは、間違いなく過去最強の敵。

 

あの始まりの日に相対したチーム“A-RISE”の常勝無敗“無敗の女王”の二つ名を持つ“綺羅 ツバサ”さんをも越えるガンプラファイター。

 

[[ったく…ことりさんは相変わらずだし穂乃果も穂乃果で相変わらず突っ込む事しか知らねぇーのかよ。ホント、あのアホは…。]]

 

元世界大会ファイナリスト。

 

そう…私達の相手は我等がチンピラファイターの鳴神 青空です。

 

しかも今までの間に合わせのガンプラでなく、今回は青空の本来のガンプラを使用していたりしてます。

 

[[いっけ!いっけ!ごー!ごー!とっつげっきだー!!! (ねぇ穂乃果?今日のそら君って本気っぽいから、このまま行ったら間違いなく逝くよ?) もちろん間違いなくいっくよー! (はぁ…“いく”は”いく“でも“逝く”なんだけど…まぁ練習だからいっか。適当にがんばれー。) うん!穂乃果におまかせ!ファイトだよ!!!]]

 

それなのに…穂乃果は何時もの如く何も考えずに突撃して行きやがりました。

 

もちろん穂乃果には事前に口を酸っぱくして今回のバトルで私達が取るべき作戦を何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も…そりゃもう何度も!!!

 

繰り返し繰り返し何十回も説明していたんです!

 

でも蓋を開けてみれば結局は例の如く何も考えずに突撃…。

 

「ファイトだよ!じゃありせん!!!ちょっと!聞いてるのですか!穂乃果!ほのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

[[あ。これはきっとダメなパターンかも?]]

 

誠に遺憾ではありますがことりの意見に大賛成です。

 

ここは少し現実逃避をして、私達三人がどうしていきなり青空と戦闘中なのかを時間を遡って説明する事にしましょう。

 

それではちょっとだけ時間を巻き戻しますね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遡ること二時間前。

 

私と穂乃果とことりの三人は最近手に入れたガンプラバトル部の部室で他のメンバー…と、言いますか某“無冠の女王”が来るのを待っていました。

 

「じゃっ♪じゃっ♪じゃーん♪今日の穂乃果のストライクはソードストライクだよ!」

 

「あ♪ホントだ♪そ~言えば穂乃果ちゃんって今までソードストライクは使ってなかったよね?」

 

「うん!なんかなかなか使うタイミングなかったんだよね!でも今日は使っちゃうよ!“たいかんとー”でズバッ!ってヤっちゃうんだ!」

 

他のメンバーを待ちながら、ご覧の様に穂乃果は自身のガンプラ“ストライクガンダム”に近接戦闘用の装備“ソードストライカー”を取り付けて遊んで居ました。

 

ことりはそんな穂乃果を微笑ましそうに見ながら適当に相づちを打っています。

 

私はと言いますと…

 

「お待たせしました。お茶が入りましたよ。」

 

「「はーい♪」」

 

部室に備え付けの無駄に豪華なキッチンを使って、これまた無駄に高級な茶葉を使ってお茶を淹れていました。

 

無駄に高級な茶葉を勝手に使っても構わないのか?ですか?

 

そこら辺はこれ等の持ち主である青空に事前に了承を得ていますので問題はありません♪

 

ちなみにお茶菓子はもよぎ餅ですよ♪

 

このよもぎ餅なんですが、穂乃果の家に…“穂むら”にお邪魔してから何故か和菓子作りにハマってるらしい青空の手作りなんです。

 

よもぎは凛と花陽と真姫に手伝って貰って採取したとか言ってましたね。

 

凛と花陽がよもぎを採るお手伝いを…と言うのはわかりますが、まさかセレブのお姫様の真姫までよもぎ採りのお手伝いをするとは思いませんでしたね。

 

よもぎ採りと言えば聞こえは良いですが、実際にやる事は草むしりですからね。

 

そしてよもぎ餅の中に入っているあまーいあんこ…これは限りなく“穂むら”のあんこに近い味を再現していました。

 

限りなく“穂むら”のあんこに近い味を再現してはいますが…長年“穂むら”のあんこを食べて来た私から言わせて貰えば、このあんこはまだまだ…ですね。

 

まぁこれはこれで美味しいとは思うのですが…やはり“穂むら”のあんこと比べてしまうと…。

 

「ん~♪♪♪よもぎ餅おいし~♪」

 

「うぐっ…あんこかぁ…あんこは飽きたよー…。」

 

「と、言うと思ったので穂乃果にはプリンを持って来ましたよ。」

 

最も、このプリンは青空の手作りプリンではなく、コンビニで買ってきた普通のプリン何ですけどね。

 

まぁ穂乃果には十分でしょうから問題ありませんね。

 

「ほんと!うわぁーい!やった!プリン!プリンだぁー!」

 

ほら、ね?

 

普通のプリンでも喜べてしまう。

 

日々のちょっとした事でもお手軽に幸せをゲット出来てしまう。

 

それが穂乃果ですから。

 

そんな事を思いながら、私もお茶を楽しみながらよもぎ餅を堪能していると…

 

「待たせたわね!アンタたち!大銀河宇宙No.1スクールファイターにして音ノ木坂学院ガンプラバトル部部長様の矢澤のにこにー様が来たやったわよ!って!3人しかいないし?!」

 

やはりこれも無駄に豪華な最新式指認証ロック搭載の部室の扉を開け放って、先日ことりとの決闘やらなんやらの紆余曲折を経て仲間になった、にこ先輩がやって来ました。

 

にこ先輩は今日はガンプラバトル部の部長として、部活動の部長会議に出席していたのでちょっと遅れての登場ですね。

 

「ちょっと!他の連中はどこ行ったのよ!そらは!凛は!真姫は!花陽は!サボり?サボりなの?!この超絶天才部長のにこにー様になんの断りも入れないで正々堂々とサボりやがったの?!あのクソガキ共ぉぉぉぉ!!!いーこんじょーしてんじゃない!!!!!ゴルゥラァァァァァァァ!!!!!ヤリチ○ピラァァァァァ!!!アホネコォォォォォ!!!セレブゥゥゥゥゥ!!!米キチィィィィィィィ!!!てめぇらまとめてドラム缶に生コンと一緒に詰めて東京湾に沈めてやっからなぁぁぁぁぁ!!!!!くぅあぁくぅごぉしろよぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

そんなちょっと遅れて部室にやった来たにこ先輩ですが、部室に集まっているのが私と穂乃果とことりの3人だけだった事に非常にご立腹の様子です。

 

一応はここに居ない面々にはちゃんと理由があるんですけどね。

 

ちゃんと説明してあげないとこのままでは大惨事が起きてしまいそうなので、この荒ぶるにこ先輩にどうして私達三人だけしか部室に集まっていないのか説明して差し上げましょうか。

 

「青空達は別にサボりではありませんよ。真姫、凛、花陽の一年生トリオは今日は課外授業で軌道エレベーターの見学へ行ってます。」

 

「へ?課外…授業…?軌道エレベーターの見学?あっ…そ、そう言えばあの子たち、昨日そんなこと言ってたわね…。」

 

「あと青空なのですが、少し用事があるそうで一度自宅に戻るついでにガンプラを取ってくるそうです。何でも今日から新しいガンプラを使うとか言ってましたが…確か…リヴァイブ?とか言ってましたね。」

 

「リヴァイブ?!海未!そらのヤツ!ほんとにそう言ってたの?!」

 

「えぇ。確かに一度自宅に戻るついでに“リヴァイブ”を持ってくる…と、言ってましたよ。」

 

「そっか…“リヴァイブ”か……ふーん…あのバカ…ようやく調整終わったんだ…。」

 

にこ先輩は私の言った“リヴァイブ”の一言に過剰に反応している様ですが…にこ先輩は青空の言っていた“リヴァイブ”という新しいガンプラを知っているのでしょうか?

 

まぁ青空は後から合流すると言っていましたので、その時になれば“リヴァイブ”がどの様なガンプラなのかはわかると思います。

 

気にはなりますが、後からのお楽しみ…にしておきましょう。

 

それに…どうせ青空の事ですから、その“リヴァイブ”と言うガンプラもザクだとは思いますけどね。

 

「ふん!事情はわかったわ!部長であるにこにー様になんの断りもなかったのはちょーっとあり得ないんじゃない?って思わないでもないけど、まぁここはマリファナ海溝よりも深いにこにー様の優しさで勘弁してあげよーじゃない!にこにー様ったらホント優しいわよね!」

 

そんなこんなでにこ先輩に青空達が部室に集まっていない理由を説明し終えると、私の説明に納得してくれたにこ先輩は腰に手を当てて限りなく平坦な胸を張って無駄に偉そうな態度でそんな事を言い出しました。

 

あとマリファナ海溝ではなくマリアナ海溝ですよね。と、突っ込みを入れたらまた荒ぶるにこ先輩が降臨しそうなので敢えて黙っておこうかと思うのは間違いではありませんよね?

 

「ならとりあえずアンタたちだけでいいわ!さぁ!アミュセンに行くわよ!今日も楽しい楽しいガンプラバトルをおっぱじめるわよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

「おー!!!」

「は~い♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達がにこ先輩に率いられてガンプラバトルをする為にやって来たのは、毎度お馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店。

 

お店の自動ドアを開けて店内に入った私達を待っていたのは…

 

「おう。思ったより早かったな。」

 

右手に見慣れないアタッシュケースを持った青空でした。

 

青空は私達を見付けるなり、思ったより早かったな。っと、こちらへ歩み寄って声をかけてきました。

 

そんな青空に対して…

 

「アンタの方こそ思ったより早かったんじゃない?」

 

にこ先輩は何処か喧嘩を売る様な物腰でそう言い返しました。

 

「デートに遅れるほどヤボじゃねぇーよ。」

 

「ふん!何がデートよ!」

 

「ありゃ?お気に召さなかったか?」

 

この二人…仲良いですよね。

 

時折見せるやり取りはまるで熟年夫婦の様です。

 

正直に言えば…そんな二人のやり取りが私はとても羨ましいです。

 

いつかは私も…とか考えていると、青空の言ったデートの一言に反応したことりが小走りでにこ先輩を追い越して行き…

 

「ねぇ~ソラ君♪そんなにこっぱちはほっといて、ことりとデートしよ♪ね?ね?」

 

と、軽くにこ先輩へのディスりを交えながらそんな事を言い出しやがりました。

 

もちろん…

 

「おい待てや!このクソ鳥娘!」

 

売られた喧嘩は買う主義のにこ先輩は、素早くことりに反撃を開始しようとしました。

 

ですが…

 

「もちろんデートの最後にわぁ…いゃ~ん♪ことり♪これ以上は恥ずかしくて♪い♪え♪な♪い♪ちゅん♪ラボホテルに2人でチェックインして朝までベッドの上で大運動会♪だなんてどこかの中古ま○このツインテールにこっぱちと違って、清純派まっしぐら♪なことりには言えないよぉ~♪」

 

それよりも先にことりがついでの様ににこ先輩に対しての口撃を交えながら、再び欲望まみれの発言を口にします。

 

ってか恥ずかしくて言えません♪とか言いながら、確りと言ってますよね…ラブホテルに2人でチェックインって。

 

と、言いますか、私達はまだ18未満なので、ラブホテルを利用してはダメなのですよ。

 

だからデートの最後に向かうのはどちらかの部屋が正解だと思います…って!私もナニを考えてるんですか!

 

無しです!無し!今のは無し!!!

 

「だから待てや!このクソ鳥娘!!!誰が中古ま○こだ!誰が!!!」

 

「あれぇ~?ことり♪別ににこちゃん先輩のことを中古ま○こだなん言ってないですよ~?被害妄想?それとも…にこちゃん先輩は自分が中古ま○この自覚がある…とか♪」

 

「あっはっはっはっはー。うん。面白いわー。すんごく面白いわー。」

 

「んっふふふ♪面白いですよねぇ~♪」

 

「面白いわよねー♪」

 

「面白いですぅ~♪」

 

無しです!とかやっているうちに、ことりとにこ先輩は互いに額に青筋を浮かべながら、ニコニコと微笑んで見つめあっていました。

 

これはアレですね。

 

いつものパターンってヤツです。

 

「おう!ゴルゥラァァァァァァァ!!!表出ろやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「じょーとーですぅ!!!今日こそは決着をつけてやるですぅ!!!!!」

 

ね?

 

さて。

 

仲良くじゃれあってる二人は放っておいて…

 

「行きますよ。青空、穂乃果。」

 

「おうよ。」

 

「はーい。ってなんか穂乃果…今回はお返事ばっかり?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ソラの前半用のガンプラ“ザク・リヴァイブ”。
ようやく本編にも登場する事が叶いました。
詳しくは次回に作中にて海未さんにご紹介していただく予定でございます。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのいち②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

5月にあるまじき暑さで溶けていQooオレンジでございます。
この暑さはあきらかにおかしいですよねテスト


今回はいよいよ海未さん達がソラへと挑みます。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのいち② 始まります。























アミューズメントセンターで無事に青空と合流をした私達は、仲良くにらみ合いを続けることりとにこ先輩を置いて店内のレストコーナーへと向かいました。

 

GPカンウターへ向かってすぐにでもバトルロイヤルへの出撃登録を済ませてそのまま出撃しても良いのですが、まずは少し落ち着いて確りと準備をしてから出撃した方が良いパフォーマンスが出来ます。

 

そんなわけでことりとにこ先輩を置いてけぼりにした私達はレストコーナーの一角にあるいつものテーブル席に陣取り、それぞれガンプラの確認や装備の変更等の細々とした出撃準備をする事にしました。

 

レストコーナーのテーブル席に腰掛けた私達は、お店の入り口で未だに醜く言い争いを続けることりとにこ先輩の大きな声をBGMにそれぞれのガンプラの準備を進めます。

 

最も、私の場合は準備と言ってもガンプラに異常が無いか確認する位なのですけどね。

 

もちろん今日も私のジム・スナイパーⅡに異常は見当たりません。

 

腰に取り付けた刀もちゃんと鞘が固定されてポロリの心配も無いようです。

 

新しく取り付けた背中の高機動型バックパック“K9パック”も問題ありませんね。

 

これなら私のジム・スナイパーⅡは今日も100%のパフォーマンスを発揮してくれそうです♪

 

私がジム・スナイパーⅡの点検をしている隣では、同じ様にテーブル席の椅子に腰掛けた穂乃果が鞄からガンプラを取り出していました。

 

穂乃果が鞄から取り出したお馴染みのストライクガンダムには大きな剣が装備されていました。

 

穂乃果は今回はソードストライカーに換装して出撃する様ですね。

 

このソードストライカーはレーザー対艦刀“シュベルトゲペール”と呼ばれる大きな剣が特徴の近接戦闘型の装備です。

 

他にもビームブーメランやロケットアンカーを搭載しているらしいです。

 

ランチャーストライク同様に非常に攻撃力の高いストライカーパックですね。

 

ですがどんなに攻撃力の高い武装を搭載したストライカーパックでも穂乃果の事ですから、何も考えずに真っ先に先陣を切って突撃して行くんでしょうね…。

 

特に今回のソードストライカーは近接戦闘型…近付いて戦わなければその真価を発揮する事は出来ません。

 

そうなると穂乃果は絶対に対艦刀を構えて無謀な突撃を敢行する筈です。

 

絶対に絶対に突撃しやがります。

 

それ以外に戦い方を知らないのですか?!と、思わず叫びたくなる程に突撃しやがります。

 

そうなるとまたいつも通りに単機で突出し過ぎて囲まれてふるっぼっこです。

 

はぁ…これは後で徹底的に無闇に突撃をしてはいけません!と、教え込んでおかないとチームを組む私達が酷い目に遭いそうですね。

 

穂乃果はきっと自分がやらなければいけないと思っていつも無謀な突撃を繰り返すのでしょうが、もう少しは後衛の私達の事も頼って欲しい物です。

 

そんな突撃ばんざーい♪な穂乃果の隣では、青空がアタッシュケースから見慣れないガンプラを取り出していました。

 

暗緑色に塗装されたそのガンプラはやっぱりと言いますか当然と言いますかお馴染みの一つ目のガンプラ“ザク”…なのですが、先日まで青空が使用していた高機動型ザクⅡとは随分と趣の異なるガンプラでした。

 

 

【挿絵表示】

 

 

まず目に付くのは両肩の増加装甲を基軸に取り付けられた大きなブースターです。

 

そして両腕の大きなシールド。

 

あのシールドは以前の高機動型ザクⅡの時にも装備していましたね。

 

確か名前は“ピアッシングシールド”。

 

ビームサーベルの発振器を改造したモノを先端部分の内部に搭載した大型のシールドで、圧縮エネルギーカートリッジを使用して凛のベニャッガイの非常識装甲すら貫通してしまう高出力のビームニードルを発生させる事が可能なギミックが内蔵されていた筈ですね。

 

今回のザクにはその“ピアッシングシールド”が両腕に取り付けられています。

 

背中にはかなり大型のバックパックブースター…そしてそのバックパックブースターの上部には三連ミサイルポッドが左右合わせて合計四つ取り付けられています。

 

手持ち武装は大型のマシンガンですね。

 

ですがあのマシンガンには弾倉が見当たりませんね?

 

弾倉は見当たりませんが…エネルギーパックの様な物が取り付けられています。

 

と言う事は、あれは通常の大型マシンガンではなく、エネルギーパックからエネルギーを供給して使用するタイプのビームマシンガンでしょうか?

 

ビームマシンガンだなんて射撃武装は実弾系の物を好んで使用する青空にしては珍しいチョイスですね。

 

後は脚部にはバーニアが増設されています。

 

そのバーニアが増設された脚部には、何やら柄の様なモノが装着されています。

 

あれはきっとビームサーベルかそれに類するビーム系の近接武装なのでしょうね。

 

何と言いますか…先日まで使用していた高機動型ザクⅡに比べて、随分と色々なモノが取り付けられてザクですね。

 

この様子ならもしかすると他にも何か隠しギミックや武装が取り付けられているかもしれません。

 

これが青空の言っていた“リヴァイブ”…さしずめ機体名は“ザク・リヴァイブ”と言った所でしょうか?

 

私がそんな事を思案しながら青空の手にしたガンプラを見ていると…

 

「ん?」

 

青空が私の視線に気づいて、目線で“どうしたんだ?”と訴えて来ました。

 

私はそんな青空に…

 

「それが新しいガンプラなのですか?」

 

と、聞いてみる事にしました。

 

やはり聞いてみるのが一番手っ取り早いですからね。

 

私の問いに青空は…

 

「そ。コイツが“ザク・リヴァイブ”。まぁ新しいってワケじゃねぇーけどな。」

 

「新しいってワケじゃない?それはどう言う意味ですか?」

 

「あー…うん。コイツはさ、昔から…それこそ俺がガンプラバトルに出会うずっと前から持っていたガンプラなんだ。まぁその頃は流石にここまで弄ってはなかったけどな。」

 

「ガンプラバトルに出会うずっと前から…?」

 

ガンプラバトルに出会うずっと前…つまりは青空が小さな子供の頃の話ですよね?

 

でも…青空がまだ小さな子供だった頃は…青空が親御さんに捨てられて、親戚の方々をたらい回しになっていた頃ですよね?

 

「そう…ずっと前から…俺がまだあの人と一緒に暮らしていた頃から…。」

 

“あの人”

 

青空が何処か懐かしそうに…そして辛そうに言ったその一言。

 

私は“あの人”と言った青空の表情とその一言を聞いて、一人の人物を思い浮かべました。

 

私が思い浮かべた人物…それは青空のお母様。

 

幼い青空を捨て人。

 

「青空…」

 

この話題はいけません。

 

青空の最も触れられたくない部分。

 

世界大会でのバッシング騒動以上にタブーな話題の筈です。

 

私がその事に思い至り、何と言えばいいのか迷っていると…

 

「ねぇ!ねぇ!そら君も海未ちゃんもガンプラの準備できたんなら、早く登録してバトルロイヤルに行こーよ!」

 

触れてはいけない話題のせいで何処か気不味い雰囲気を醸し出していた私と青空に、空気をこれっぽっちも読まずに穂乃果がそう言ってきました。

 

「そ、そうですね!時間ももったいありません!準備が出来たのならば登録を済ませてバトルロイヤルに出撃しましょう!」

 

空気を読まない穂乃果の乱入。

 

ですが、今日ばかりはその空気を読まない穂乃果の乱入に私は助けられてしまいました。

 

私は穂乃果の乱入を機に、無理矢理に話題を変える事にしました。

 

多少…いえ、多少どころではなく強引な話題の切り替えではありますが、あのまま気不味い空気で青空にタブー話を続けさせるよりよっぽどいいです。

 

幸いな事に…

 

「……ん。そうだな。うっし!んじゃ今日も気合い入れて行くとしますか!」

 

青空も私の強引な話題の切り替えに乗ってくれました。

 

青空も私達の間に流れていた気不味い空気が嫌だったのでしょうね。

 

そんな事もあり、私達は早速バトルロイヤルの出撃登録をお願いしにGPカウンターへと向かおうとしたのですが…

 

「それでは今日もいつも通りみんなでバトルロイヤルに出撃…「ちょーっと待ったぁぁぁぁぁぁぁ!!!」…ちょっと待ったって、なんですか?にこ先輩。」

 

そこに今度は先程までアミューズメントセンターの入り口でことりといつもの様に楽しくじゃれあいをしていたにこ先輩がやって来ました。

 

そして…

 

「今日はバトルロイヤルには出撃しないわ!アンタたち…穂乃果と海未とクソ鳥娘の3人は今日はそらと戦いなさい!」

 

と、最早絶壁としか表現出来ない哀れな胸を張って、そう言ってきました。

 

「そら!アンタはソイツを…“リヴァイブ”を使ってこの子たちと本気で戦いなさい!手を抜いたらち○こ噛み千切るからそのつもりでいなさいよ!!!」

 

「本気で…ねぇ…「そら!」 あー、はいはい「“はい”は1回!」…へーい。了解ですよ、部長様。本気でヤりますよ、本気で。あともし噛み千切ろうとしやがったらその前にイカせまくって動けなくしてやるんでそのつもりで。」

 

本気の青空と戦え…?

 

本気の青空と戦ったとしても、私達が簡単に負けるのが目に見えているではありませんか。

 

にこ先輩は何のつもりでそんな勝ち目のないバトルをさせるのでしょうか?

 

「よくわかんないけどそら君と戦えばいいんだね!よぉーし!がんばるぞー!」

 

「ねぇ♪ねぇ♪ソラ君♪もしことりたちがソラ君に勝てたらごほ~び♪ちょ~だい♪二人っきりでとぉ~ってもあま~い夜を…ねっ♪」

 

「うっさい!クソ鳥娘!!!なんでもいいからさっさと逝きなさい!!!」

 

「や~ん♪うっさいのはにっこぱげのほ~ですぅ♪ってことりは思いま~す♪」

 

「誰がハゲじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「ほれ、ことりさん。にこちゃんとじゃれてないでさっさと行くぞー。穂乃果と海未さんも。」

 

「「はーい♪」」

 

「待てやぁぁぁ!!!ボケぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

こうして私達はにこ先輩の意図を読めないまま、対戦モードの出撃登録を済ませてそれぞれ出撃する事になりました。

 

そして知る事になるのでした。

 

世界の頂に登り詰めた猛者の真の実力…その片鱗を…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

荒ぶるにこ先輩をレストコーナーのテーブル席に放置してGPカウンターで対戦モードへの出撃登録を済ませた私達は、すぐにそれぞれ指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと搭乗しました。

 

スキャニングの完了したガンプラのデータが登録されているGPベースを筐体の所定の場所へ設置し、ガンプラバトルシミュレーターのメインシステムを起動させて出撃準備を済ませた私達は、出撃前の僅かな時間を利用して最後の打ち合わせを行います。

 

打ち合わせと言っても私達三人での出撃の場合は基本的に穂乃果が前衛、ことりは中衛で遊撃、そして私が後衛と、それぞれ役割は決まっているんですけどね。

 

「いいですか、穂乃果?何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も言いましたが、一人で突出しては行けませんよ?穂乃果のそのソードストライクは近接戦闘用の装備が搭載されていますので今回は前衛をお願いしますが、前衛だからといって突出して良い訳ではありません。後衛の私や遊撃のことりと確りと連携して三人で戦って下さい。くれぐれも三人でチームを組んでいる事を忘れないで下さいね?」

 

[[うん!よくわかんないけどわかった!穂乃果にまかせて!]]

 

[[よくわかんないけどわかったって…それって結局はわかってないんじゃないのかな?ってことりは思うんだけど?気のせいかな?]]

 

はぁ…ことり…それはきっと気のせいではありませんよ……あれ?なんかこのやり取りって前にもやったような?

 

って!そうじゃありません!

 

「兎に角!穂乃果は単独で突出し過ぎない事!わかりましたか!」

 

[[はーい!]]

 

本当に大丈夫なのでしょうか?

 

もう不安しかありません。

 

もちろん私のこの不安は見事に的中しました。

 

この後、全ての準備を終えて発進した穂乃果は、青空のザク・リヴァイブを見付けるなりソードストライクに装備された対艦刀を振りかざして突撃して行きやがりました。

 

そして前回の冒頭に繋がる訳です。

 

穂乃果は私達の静止も聞かずに単機で青空の駆るザク・リヴァイブへと斬りかかり、そして…

 

[[うげ?!よけられたー?!]]

 

[[当たり前だ!そんな大振りの攻撃なんかに当たるワケねぇーだろ!]]

 

振り下ろした渾身の一撃はあっさりと避けられてしまいました。

 

[[まずは穂乃果!テメェからだ!!!]]

 

攻撃を避けられた事で体勢を崩した穂乃果のソードストライクの隙を“本気”の青空が見逃す筈はありません。

 

青空はザク・リヴァイブの左手に予め持たせてあったビームサーベル…後から聞いたら正式には“ビームブレード”らしいです…にビーム刃を展開させて、穂乃果のソードストライクの胴体中央のコックピット部分を貫きました。

 

[[ぎゃーす!やーらーれーたー!!!]]

 

コックピットを貫かれた穂乃果は呆気なく撃墜。

 

全く…ぎゃーす!じゃありませんよ…。

 

これで二対一ですか…。

 

毎度お馴染みのアホの突撃のお陰で折角の三対一という数的優位が…

 

はぁ…愚痴を言ってもこの状況は変わりませんね…

 

仕方ありません。

 

こうなったらことりと二人で何とか抗ってみせましょう!

 

本気の青空に!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

作中の挿し絵のガンプラ“ザク・リヴァイブ”なのですが、時間が無くまだ左側のミサイルポッドを取り付けていなかったりしております…。
そして…2年以上の時間を要してようやく主人公機を登場させる事が叶いました。
確実にハーメルン内のガンプラバトル作品の中で最も主人公機が遅く登場したのはこのガンプライブで間違いないと確信しております。
もうギネスに登録してもいいほどに遅い登場でございます。
ほんと、どうしてこうなった…。

次回は絵里さんsideのお話となります。
絵里さんと希さんとにこちゃんの3人がまったりと2年生VSソラのバトルを観戦する予定でございます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ついにμ'sが帰って来てくれて狂喜乱舞なQooオレンジでございます。
フェスのチケットが手に入ったら例えどんなに仕事があったとしても出撃する所存でございます。
今回の私は割と本気でございます。

今回は外から見たほのことうみVSソラのバトル回となります。







それでは 第8話A「夢の欠片」そのに 始まります。























高坂さんのソードストライクが何の見せ場もなくザク・リヴァイブのビームブレードでコックピットを貫かれ撃墜判定になった直後、真っ先に動いたのは高機動型バックパックを搭載して腰に一振りのブレードを取り付けた園田さんのジム・スナイパーⅡだったわ。

 

園田さんのジム・スナイパーⅡは右手に持っていた大型ビームスナイパーライフルを構えて、ソラのザク・リヴァイブへと立て続けにビームを連射しながら機体を一気に加速させて前に出たの。

 

放たれたビームの光の筋が真っ暗な宇宙空間を眩しく照らす中で、狙われたソラのザク・リヴァイブは軽やかな動きで放たれた全てのビームを避けてみせたわ。

 

そして反撃として右手に持たせたある大型ビームマシンガンで園田さんのジム・スナイパーⅡを狙おうとしたんだけど、そこへ後方から大出力ビームが…南さんのウイングガンダムのカスタム機から放たれた大型バスターライフルの一撃が襲い掛かったわ。

 

ソラは反撃を中断してザク・リヴァイブへ向けて放たれた大出力ビームをスラスターを駆使して回避したの。

 

園田さんはソラが大出力ビームを回避している間に、右手に持たせたあった大型ビームスナイパーライフルを武装領域(ウェポンストレージ)に収納して…

 

「おっと♪今度は園田さんのジムスナⅡが前に出るみたいやね?」

 

左腰に取り付けてあった片刃のブレードを引き抜いてさらに前にへと出ていったわ。

 

本来の前衛の高坂さんがあっさりと墜とされちゃったから、苦肉の策として園田さんが前衛に出ることになっちゃったのね。

 

「前衛のアホがアホな突撃でアホなことになったから、海未のヤツが仕方なく前に出るんでしょ。」

 

私や希と同じようにアミューズメントセンターの店内中央に設置されているガンプラバトル用の大型モニターを見上げていたにこも、どうやら私と同じことを考えていたみたいね。

 

でも園田さんが前に出ちゃって大丈夫なのかしら?

 

この前、ハイ・モックの大繁殖で1年生の子たち…小泉さんと星空さんと西木野さんがピンチになった時に、ソラと一緒に園田さんともバトルロイヤルに出撃したけど、あの時は近接戦闘なんてほとんどしてなかったわよね?

 

園田さんは射撃の腕はかなりのモノだったけど、基本的に彼女はスナイパーなのよね?

 

スナイパーが前衛に出るなんてはっきり言って下策も下策よ。

 

スナイパーは姿を消して獲物を狙い撃つから怖いワケで、前に出て近接戦闘をしようとするスナイパーなんて怖くも何ともないわ。

 

園田さんは高坂さんと違ってそこら辺の事はしっかりと理解していそうだけど…。

 

「園田さんってスナイパーなのよね?その園田さんが前に出てもさっきの高坂さんの二の舞になるんじゃないの?」

 

「そやね。うちもそ~思うんやけど?にこっち?そこら辺どうなん?」

 

スナイパーが前衛に出ちゃって大丈夫なのか?

 

私が口にした素直な疑問は希も同感だったみたい。

 

希はにこにそこら辺どうなん?って質問してみたの。

 

「ふん!説明して欲しかったらこの大銀河宇宙No.1「あ♪そ~ゆ~のは間に合ってるんでちゃっちゃっと簡潔に説明お願いな?」……海未のヤツなら穂乃果よりマトモに前衛できるわ。見てればわかると思うけど、近接戦闘の技量って点だけで言えば青空と良い勝負できるハズよ。もっとも…機体性能におっきな差があるから良い勝負ができたとしても最終的にはヤられちゃうでしょうけどね。」

 

いつものやり取りを一通り終えたにこから発せられたのは、にわかには信じられない言葉だったわ。

 

「えっ?ソラと良い勝負できる技量?!」

 

ソラと良い勝負ができる技量。

 

にこは少しムスッっとしながらそう言ったのよ。

 

あのソラと良い勝負ができる技量って…それってもう世界レベルに片足突っ込んでるってことじゃないの?

 

ソラは腐っても元世界大会のファイナリストよ。

 

特に近接戦闘はあの子の得意分野なのよ?

 

それと良い勝負にできるって…

 

「信じられないって顔してるわね。ま、とーぜんよね。ガンプラバトル初心者の海未があのバカとマトモに切り結べるなんて眉唾モンよね。そんなこと言われても私でも普通に信じらんないもん。でも…ほら。見てみなさいよ。」

 

にこの言葉に促されるように、再び視線を大型モニターに戻すと、そこでは両手にビームブレードを展開させたソラのザク・リヴァイブを相手に見事な近接戦闘を演じている園田さんのジム・スナイパーⅡの姿が映し出されていたわ。

 

「あの子って家が日舞の家元だけじゃなく、剣術だか古武術だかの道場もやってるんだって。もちろん…」

 

「園田さんもその剣術?古武術?が使えるってワケなんやね?」

 

「そ。イメージ通りに機体を動かせるIFS…イメージ・フィードバック・システムがあるから、武道経験者ってあんな感じにすぐに熟練のファイターを相手にしてもそれなりに戦えちゃうのよね。これが俗に言う経験値の差ってヤツなのかしら?」

 

「経験値の差って言うても…アレはちょいと普通やないんやないんか?」

 

「そうね…ちょっと普通じゃないわ…。」

 

何度も言うけどソラはあぁ見えて元世界大会のファイナリストよ。

 

そのソラを相手にいくら武道経験者だからってあそこまで見事に近接戦闘をして見せるなんて異常だわ。

 

“才能”…の一言で片付けてしまえばいいんでしょうけど…。

 

キライなのよね、私。

 

“才能”って言葉。

 

私には“才能”なんて欠片も無かったから。

 

それはきっとソラもおんなじ。

 

先生が言ってたわ。

 

あの子にはガンプラバトルの“才能”は無い、って。

 

でもあの子は…ソラはがんばった。

 

そしてもがきながらも抗い続けてやがては他の分野の”才能“を見事に開花させてみせたわ。

 

ガンプラバトルにガンプラバトル以外の要素を取り込んだ。

 

それはAIに…“電子精霊”に助けて貰う方法。

 

そして当時はマザーシステムが行っていた機体の設定値の振り分けを自らで行うことで、自分に最も合った機体設定を導き出す…そんなとんでもない方法。

 

今でこそ機体の設定値の振り分けとサポートAIシステムや“電子精霊”の使用は当たり前のことになったけど、あの頃は当たり前何かじゃなかったわ。

 

“才能”の無いあの子が先生と戦うために導き出した行為は“異質”。

 

その一言に尽きる行いだったの。

 

“異質”だったからあの子は…ソラは…。

 

そしてそんながんばっていたソラだからこそ、あの時の世界大会に参加していた多くのファイターたちは力を貸してあげたのよね。

 

ある人は己の磨いて来た技術を。

 

ある人は己の作り上げたパーツを。

 

ひとつひとつは対したことない手助けだったかもしれないわ。

 

でもそのひとつひとつが“ソラ”と言う器に集まり、合わさり、大きな力となった。

 

そうすることであの日、ソラは先生と同等の勝負を演じて、遂には先生を倒しちゃったのよ…。

 

当時、私はあの会場で観戦していたけど、先生が負けるだなんて夢にも思わなかったわ。

 

ほんと、あれは信じられない光景だった…。

 

「それにしても…ほんまよく持つなぁ…。」

 

もう2度とは戻れない過去。

 

楽しくて楽しくて、まるで毎日が奇跡だった。

 

私がそんな過去に思いを馳せてももう仕方ないのに。

 

だって私は…

 

「見て。流れが変わるわよ。」

 

ソラと園田さんの激しい切り合いをボーッと見ながら昔のことを思い出していた私は、にこの言葉に反応して意識を大型モニターに戻したわ。

 

大型モニターには相変わらず激しく切り合いを演じているソラのザク・リヴァイブと園田さんのジム・スナイパーⅡが映し出されていたのよ。

 

けど、にこの言う通り流れは変わろうとしていたわ。

 

きっかけは南さんのウイングガンダムのカスタム機の強襲。

 

今までどこかに潜んでいた南さんのウイングガンダムのカスタム機は、姿を現すなり何を思ったのか急に大型バスターライフルを投げ捨てて、ビームサーベルを引き抜いて園田さんと切り合いを演じているソラのザク・リヴァイブへと突っ込んで行ったの。

 

何を無茶なことを…と思っていたんだけど…

 

「アレって“soar(ソア)”?!」

 

南さんのウイングガンダムのカスタム機はまるで消えてしまったかのような急加速で一気にソラのザク・リヴァイブへと突撃して行ったのよ。

 

あの急加速は間違いなく“soar”…。

 

タイミングが色々とシビア過ぎて使う人なんてほとんど居ない高速機動方法…それをあの子は…南さんは使ったのよ。

 

「がんばったのよ、あの鳥娘は。私に抗うために必死でね。っと、それより…」

 

「今度は鳴神君が“soar”を使ったみたいやね。」

 

南さんの強襲で戦闘の流れは一気に園田さんたちへと傾いた…かに見えたけど、相手はあのソラだもん。

 

やっぱりそうは簡単には行かないわ。

 

南さんの“soar”での強襲をソラは同じく“soar”を使ってあっさりと避けちゃったのよ。

 

それだけじゃなく…

 

「“soar”の連発…“Rrapid acceleration(ラピット アクセラレーション)”…。」

 

ソラは“soar”を連続使用する超高速機動戦法“Rrapid acceleration”を使って、南さんのウイングガンダムのカスタム機を切り刻んでいったの。

 

目にも止まらぬ速さで駆け抜けて繰り出され続ける斬撃の嵐。

 

その斬撃の嵐の真っ只中にいる南さんのウイングガンダムのカスタム機は、みるみる間にボロボロになって行ったわ。

 

そして…

 

『ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん?!』

 

終いには胴体を両断されて撃墜されてしまったわ。

 

「“soar”を使って強襲したまでは悪くなかったんだけどね。」

 

「鳴神君も“soar”を使えるん忘れてたんやない?さてさて…これで残すは園田さんだけやね。」

 

高坂さん、南さんが撃墜されて残るのは園田さんただ1人。

 

残された園田さんがどう出るか…と、思っていると、南さんのウイングガンダムのカスタム機が派手に爆発した直後、園田さんは機体を一気に加速させて再びソラに対して近接戦闘を挑んだわ。

 

そして再び始まる剣と剣の激しいぶつかり合い。

 

園田さんのジム・スナイパーⅡが裂帛の気合いと共に切り込めば、ソラのザク・リヴァイブはその斬撃を上手くいなして反撃とばかりに切り返す。

 

園田さんはその斬撃をシールドを使って捌くと下から掬い上げるように切りつける。

 

大型モニターではそんな剣戟の応酬が続いていたわ。。

 

「園田さん…よく持っとるなぁ。」

 

「そうね。でも…」

 

「よく持ってはいるけど、そろそろ終わりね。」

 

延々と続けられる剣戟の応酬…かと思われたけど、終りはあっけなくやって来たわ。

 

園田さんの斬撃をシールドで受け止めたソラのザク・リヴァイブは、そのまま大型バックパックブースターを噴かして推力任せに園田さんのジム・スナイパーⅡを弾き飛ばしたの。

 

弾き飛ばされた園田さんのジム・スナイパーⅡは全身のスラスターを駆使して間髪入れず体勢を整えたけど、今度はそこにザク・リヴァイブの大型バックパックブースターに取り付けられてあった3連ミサイルポットから数発の弾頭が発射されたわ。

 

この攻撃に対した園田さんはガンプラバトル初心者とは思えない対応を取ったの。

 

すぐに武装領域(ウェポンストレージ)からジム・スナイパーⅡの標準装備でもあるブルパップマシンガンを取り出して、左手へと持たせると、ソラが放った数発のミサイルへと発砲を行ったのよ。

 

迫り来るミサイルへとばらまかれた弾丸は正確に弾頭を撃ち抜いたんだけど…

 

「おっと♪今回の中身はフラッシュグレネードやったみたいやね♪」

 

撃ち抜いた瞬間、まばゆい光が漆黒の宇宙を照らしたの。

 

希の言う通り、園田さんが咄嗟の判断で見事に撃ち抜いた弾頭はただのミサイルではなく、閃光によって相手の視界を一時的に無力化するフラッシュグレネードだったのよ。

 

そしてこのフラッシュグレネードの閃光によって園田さんが怯んでしまったスキに、ソラのザク・リヴァイブは“soar”で一気に加速して園田さんのジム・スナイパーⅡへと肉薄すると、右手に持っていたビームブレードを一閃させて…

 

「まぁなんだかんだ言っても初見のそらとリヴァイブの組み合わせ相手に海未は持った方よ。」

 

無造作に切り捨ててしまったの。

 

両断された園田さんのジム・スナイパーⅡはもちろん撃墜。

 

『くぅぅぅぅ!閃光弾とは卑怯な真似を!覚えていなさい!この次は…………』

 

負け惜しみ?の言葉を最後まで言い終える事もできずに、爆発四散しちゃったのよ。

 

「いやぁ~♪ガンプラバトル初心者とは思えないなかなかに熱いバトルやったやん♪」

 

「そうね。園田さんはがんばったと思うわ。あと南さんが“soar”を使った事にも驚いたわ。けど…序盤の高坂さんの突撃はいただけなかったわ。あの突撃で前衛の高坂さんがムダに撃墜されちゃってなかったら、もっと戦い様もあったんでしょうけどね。」

 

結果的に見れば高坂さん、南さん、そして園田さんの3人はソラの前にあえなく全機撃墜…だけど、私としては思っていたよりずっとよく戦えていたとおもうわ。

 

でも…

 

「まだ…ううん。まだまだ足りないわね。」

 

ガンプライブで優勝するためにはあの子たちにはまだまだ色々なモノが足りない。

 

それは操縦技術であったり、ガンプラの作成技術であったり、戦術・戦略面での知識であったり…。

 

才能の欠片も無かった私と違い、あの子たちはみんな何かしらの輝くモノは持っているわ。

 

磨けば光り輝くハズよ。

 

「そう。足りないのよ。私たちには。」

 

磨けば光る才能…。

 

私が内心で高坂さんたち3人をそう評価していると、にこが私の“足りない”って言葉に頷いて来たの。

 

そして…

 

「だから絵里…希…。アンタたちの力を貸してちょうだい。私に、あの子たちに、そして…そらに…。」

 

私と希に力を貸してと頭を下げたの…。

 

それに対して私は…私は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回からは第8話Bとしまして、海未さんがメインのお話となる予定です。
いつも通りにグダグダメタメタなお話ではございますが、お付き合いいただけましたら幸でございます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

μ'sがグラブルに来てくれる前に十天衆を統べる事が出来たQooオレンジでございます。
これでようやくうちのジータちゃんに新しいお洋服を用意する事が出来ました。
そんな訳でμ'sの皆様…うちのジータちゃんが待っておりますので早くお空に来た下さいませ…。

今回は前回、絵里さん達が見守っていたバトルの海未さんVre.となります。
海未さんとことりさんが2人でソラへと挑み…。







それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのに 始まります。























[[ぎゃーす!やーらーれーたー!!!]]

 

そんな穂乃果のアホな断末魔の叫びと共に、コックピットブロックをビームブレードで貫かれたソードストライクガンダムが爆発四散します。

 

私はその爆発を合図代わりにコンソールを操作し、フルスロットルで愛機を…ジム・スナイパーⅡを前へと加速させます。

 

本来ならば後衛で指揮役の私が前に出るなんて下策も下策なのですが…。

 

前衛として青空を引き付ける筈の穂乃果が毎度お馴染みの単騎突撃で呆気なく撃墜されてしまったこの状況で私がパッと思い付いた作戦は三つ。

 

一つは撃墜された本来の前衛である穂乃果のソードストライクガンダムの代わりに、ことりのウイングガンダム・リトルバードを前衛に立たせて、隙を突いて後衛の私が狙撃をする従来の作戦の延長の様な作戦。

 

もう一つはことりと共に後退し、何処か物陰に隠れて近づいて来た青空に対して二人で奇襲を仕掛ける作戦。

 

最後の一つは私が前衛に立ち青空の気を引き、隙を突いてことりが奇襲を仕掛ける作戦。

 

まず一つ目のことりを前衛に立てる作戦です。

 

これはことりのウイングガンダム・リトルバードが機動力を持って青空を相手にする事が前提なのですが…。

 

先程の青空のザク・リヴァイブの動きを見ると、残念ながらことりのウイングガンダム・リトルバードよりも青空のザク・リヴァイブの方が機動力を上の様なのです。

 

機動力が上の相手に機動力を持って対応だ等と、そんな無茶振りは私には出来ません。

 

よって一つ目のことりを前衛へ立てる作戦は無しです。

 

二つ目のことりと共に後退して物陰に隠れて奇襲する機会を伺う作戦ですが…そもそも既に目の前に青空が居る状態で後退して物陰に隠れる事なんて無理ですよね…。

 

それにこの周辺の宙域にはまともな遮蔽物がありません。

 

コロニーの残骸等が沢山あるバトルフィールドならば、それ等を使って後退する事も可能だったのですが…。

 

と、言う訳で、二つ目の作戦も無しです。

 

残るは三つ目の作戦。

 

私が前衛に立ちことりに奇襲させる作戦です。

 

高機動パックを装備したとは言え、機動力では私のジム・スナイパーⅡはことりのウイングガンダム・リトルバード以下です。

 

そのことりのウイングガンダム・リトルバードを上回る機動力を持つと予想される青空のザク・リヴァイブを相手に、機動力で劣る私のジム・スナイパーⅡで前衛に出る…と、言うのは一見下策に思えます。

 

ですが…ウイングガンダム・リトルバードを上回る機動力を持つザク・リヴァイブの機動力を発揮させない事が出来れば?

 

そうすれば私とジム・スナイパーⅡでも前衛は可能です。

 

そう…機動力を発揮させない状況…例えば…

 

「刀の間合いでの斬り合いならば!その機動力を発揮する事は出来ない筈です!」

 

刀の間合いでの斬り合い。

 

それならば機動力の差はそれほど問題にはなりません。

 

きっちり張り付いて楽しい斬り合いをしようではありませんか!

 

今取れる策の中で最善と思われる策を選び行動を始めていた私は、サブコンソールを操作してことりのウイングガンダム・リトルバードへ通信を送ります。

 

「ことり!散ったアホの代わりに私が前に出ます!」

 

[[ちゅん!りょ~かいだよ!海未ちゃん!]]

 

青空は“精霊使い(エレメンタラー)”…それも最上位の電子精霊であるアイリが憑いています。

 

アイリにかかれば通信傍受なんて簡単な筈です。

 

だから伝えるべき言葉は最小限。

 

幸いにも小さな頃からずっと一緒に過ごして来た幼馴染みのことりは、私の最小限の言葉ですぐに自分が何をするべきか理解してくれた様です。

 

頼もしく“りょ~かい!”と、返事をしてくれました。

 

さぁ…それでは気合いを入れて行きましょうか!

 

私は機体を加速させながら、穂乃果のソードストライクガンダムが爆発した地点に未だに居ると思われる青空のザク・リヴァイブに対して、牽制の為に右手の大型ビームスナイパーライフルを発射します。

 

一発。

 

二発。

 

三発。

 

四発。

 

五発。

 

合計五発。

 

早速一発目のビームが爆炎を貫いて青空のザク・リヴァイブへと襲い掛かりました。

 

ですが…

 

[[おっと!]]

 

青空は機体のあちこちに増設してあるスラスターを軽く噴かしてあっさりと避けてしまいました。

 

続く二発目、三発目、四発目、五発目も先程と同じ様に軽くスラスターを噴射させ最小限の動きで全ての避けてしまいました。

 

牽制目的での射撃ですから避けられても問題はありませんが、あそこまで簡単に避けられてしまうと何とも言えない気分になりますね。

 

まぁ相手が相手です。

 

仕方ありません。

 

とか思っている内に、青空のザク・リヴァイブが手にした大型ビームマシンガンの銃口をこちらへと向けて来ていました。

 

ですが…

 

[[そ~はイカのキ◯タマですぅ!]]

 

ことりのウイングガンダム・リトルバードが放った大型バスターライフルの一撃に遮られて、反撃の機会を失ってしまった様です。

 

私はと言いますと、ことりの一撃が青空を襲った隙に…

 

「この間合いなら!!!」

 

機体を加速させ続けて、何とかこちらの刀の間合いに入る事が出来ました。

 

ここからは少し私の剣戟に付き合って貰いますよ?

 

私は右手に装備してた大型ビームスナイパーライフルを武装領域(ウェポンストレージ)に収納し、右の腰に取り付けてある刀を抜き放ちます。

 

そして抜き放った勢いを乗せて、暗緑色の塗装が施された青空のザク・リヴァイブへと斬りかかります!

 

居合い抜き…とはお世辞にも呼べない横凪ぎの斬撃は、ザク・リヴァイブの胴体部分へとその刃を走らせます…が…

 

[[リアルブシドーの海未さんが相手でも!]]

 

青空は右手の大型ビームマシンガンを放り投げると、右の脚部からビームブレードの発振器を射出し、先程放り投げた大型ビームマシンガンの代わりにその手に握らせました。

 

私の放った横凪ぎの斬撃がザク・リヴァイブの胴体を両断しようと迫る直前…

 

[[近接戦闘で簡単に遅れを取るワケにはいかねぇーんだよ!!!オルゥラァァァァァァ!!!!!!]]

 

ビームブレードにビーム刃を展開させ、下から掬い上げる様に振り抜きました。

 

「っ?!」

 

その一撃は私の放った横凪ぎの斬撃を見事に弾き飛ばしました。

 

青空は右手のビームブレードを振り上げ終えると、間髪入れずに今度は左手に握らせてあったビームブレードにビーム刃を展開させてこちらの胴体中央にあるコックピット部分を狙って突き出して来ます。

 

[[コイツで逝っとけってんだ!!!]]

 

「その程度の突きで誰が逝くものですか!!!」

 

私は放たれたその突きを、ジム・スナイパーⅡの姿勢制御スラスターを左右それぞれ逆方向に噴射させて、機体を半身になる様に操作して回避してみせます。

 

機体が半身になるとほぼ同時に、コックピット部分すれすれに青空のザク・リヴァイブが放った鋭い突きが通り過ぎて行きました。

 

そして私は青空の放った鋭い突きを回避し終えると、今度はお返しとしてやや無理な体勢からではありますが、先程上へと弾き飛ばされた刀を握った右腕をザク・リヴァイブの脳天目掛けて…

 

「逝くのは…青空!貴方の方です!!!はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

一気に振り下ろしました!

 

攻撃直後の隙を突いて振り下ろされその一撃は…

 

[[うぉ!あっぶねぇ!!!!!]]

 

先程の私と同じ様に…いえ、先程の私よりも巧みに、より的確に、青空は己の機体の姿勢制御スラスターを操り回避してしまったのです。

 

むぅ。

 

無理な体勢から放った割には今の一撃は良い感じの斬撃でしたが避けられてしまいましたね。

 

流石は青空と言うべきでしょうか?中々どうして当たってはくれません。

 

何処かのアホな方の幼馴染みの様に、考えなしに無駄に突撃して盛大に失敗してそのまま斬られてくれたのならば楽が出来るのですが…。

 

そんな事を頭の片隅で思案しながらも、私は手にした刀を振るい続けます。

 

青空も負けじと両手に持ったビームブレードを振るい続けます。

 

時には斬り結び。

 

時には斬り払い。

 

時にはいなし。

 

私は刀を振るい続けながら、不意に自分の頬が段々と緩んで行っている事に気付きました。

 

信じられない事に青空と斬り合いを演じながら、私はいつの間にか笑っていたのです。

 

斬り合いを演じながら微笑むだなんて、これではまるで戦闘狂の様ではありませんか…とか思いながらも、私の心はいつになく高揚して行きます。

 

むぅ。

 

解せません。

 

解せませんが…実に楽しいのです。

 

ですが、そんな楽しい時間は唐突に終わりを迎えます。

 

私のジム・スナイパーⅡが振り下ろした刀の一閃を、青空のザク・リヴァイブが両手のビームブレードをクロスさせて受け止めたその瞬間…

 

<<Are you ready?>>

 

[[ちゅん!!!逝くですぅ!!!!!!]]

 

二人で繰り広げていた剣劇の応酬にことりが割って入って来たのです。

 

何処からもなく現れたことりは、“狂い鳥(クレイジーリトルバード)”の代名詞とも言える凶悪で狂暴で強力なごんぶとビームをぶっぱなす例の大型バスターライフルを投げ捨ててビームサーベルを引き抜くと、機体が消えてしまったかの様な錯覚さえ覚えてしまう程の猛スピードで…“soar”で青空のザク・リヴァイブ目掛けて突撃して行きました。

 

ビームサーベルを小脇に構えての“soar”からの“タマ獲ったるどー893”スタイルでの突撃の標的となった青空は…

 

[[イヤなタイミングで仕掛けて来やがる!けどなぁ!!!!!]]

 

<<機体出力90%に上昇。>>

 

[[ふっ飛べってんだよ!!!!!!]]

 

「きゃっ?!」

 

一気に機体の出力を上昇させて、まずは斬り結んでいた私のジム・スナイパーⅡを弾き飛ばしました。

 

その余りにも力任せな…この場合は出力任せな行動の前に、ほぼ素組の私のジム・スナイパーⅡでは耐えきる事が出来ずに意図も容易く押し飛ばされてしまいます。

 

そして…

 

[[アイリ!!!]]

 

<<Are you ready?>>

 

[[“Rrapid acceleration(ラピット アクセラレーション)”!!!!!!]]

 

ことりと同じ様にまるで消えてしまったかの様な急加速を行い、ことりのウイングガンダム・リトルバードの“soar”での突撃を見事に回避してしまったのです。

 

それだけではなく…

 

[[オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オラァ!オルゥラァァァァァァァ!!!!!]]

 

“soar”を連続で発動させ続けて、ことりのウイングガンダム・リトルバードの周りを何度も何度も何度も何度も駆け巡り始めました。

 

“バン”という“soar”が発動した特有の破裂音が響く度に、ことりのウイングガンダム・リトルバードはその身の何処かを斬り裂かれて行き…

 

[[コイツで…終いだぁ!!!!!!!]]

 

最終的には胴体を真横に両断されて…

 

[[ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん?!]]

 

撃墜されてしまったのです。

 

「ことり!!!」

 

[[2人目!残るは海未さん!アンタだけだ!]]

 

私が気を引いて、隙を突いての“soar”を使ったことりの奇襲。

 

絶対的な強者である青空を倒す為に弄した私達の策では、結局は青空を止める事は叶いませんでした。

 

近接戦闘で青空を私のジム・スナイパーⅡに釘付けにする…までは良かったのですが…。

 

敗因は青空の新しい…本人曰く新しいではなく本来の機体との事ですが…兎に角、青空が乗り換えたあのザク・リヴァイブと言う機体を侮った事でしょうか。

 

侮ったと言っても相手は青空の本来の機体です。

 

最大限の注意と対策を取って私としては侮っていた訳では無いのですが、あのザク・リヴァイブは私の予想以上に高性能だったのですよ…。

 

まさか鍔迫り合いから力任せに弾き飛ばされるなんて思ってもいませんでした。

 

機体の出力に差がありすぎです。

 

もしもあの時、私がもっと踏ん張れていたのなら、ことりの突撃は避けられる事は無かったのですが…。

 

はぁ…“もしも”を語っても仕方ありません。

 

さて…ここからどうしましょうか?

 

私としてはこれは所謂“詰み”と言う奴だと思うのですが、だからと言って簡単に白旗を上げて諦めるのは論外ですよね?

 

なら…

 

「もう一度…いえ!何度でも!私と楽しく斬り合いをして貰います!!!」

 

一対一の状況では遠距離狙撃はまず当たりません。

 

中距離での射撃戦も同じです。

 

ならば残された手段は近接戦闘ただ一つ。

 

本音を言っちゃいますと、実は先程まで青空と二人で演じていた剣戟が楽しかったので、また一緒に楽しく斬り合いをしたいなぁ…とかなのですけどね。

 

このバトル…アホな穂乃果とことりが脱落してしまい一人残された私だけでは恐らく青空には勝てません。

 

諦めるつもりはさらさらありませんが、私一人では勝てないのもまた事実。

 

ならばこそ…最後のその瞬間まで抗い、そして楽しんで楽しんで楽しんで楽しみ尽くして!

 

そうして終わりを迎えようではありませんか!

 

と、言う訳なので…

 

「逝きますよ!青空!!!」

 

楽しみましょう。

 

これはガンプラバトル。

 

本気の“戦い”であると同時に、楽しい“遊び”なんですから♪

 

ねぇ?そうでしょ?

 

青空?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、この日のバトルは私達が全機撃墜での完敗でした。

 

私の最期については…悔しいので言いたくありません。

 

まったく!青空ったら折角の楽しい剣戟の真っ最中に閃光弾だなんて無粋な物を…。

 

でも…まぁ楽しめたので良しとしてあげましょう。

 

優しい私に感謝して下さいね?

 

うふふ♪

 

とか思っていたら…

 

「そんなワケでしばらくはこの2人が…絵里と希がアンタたちを鍛えてくれるわ!」

 

ガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りて来た私達に、にこがとんでもない事を言ってきやがりました!

 

えっ?!えっ?!

 

生徒会長と副会長がコーチ?!

 

副会長はまぁ良いとしても…あの生徒会長がですか?!

 

それって大丈夫…

 

「貴方達を潰すつもりでビシバシ逝かせて貰うから、悪いけどそのつもりでいてちょうだい。」

 

じゃないですよねー…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は久し振りにことりさんが本性(?)を顕現させて絵里さんをガクブルさせる予定でございます。
これまたいつも通りにグダグダメタメタなお話ではございますが、お付き合いいただけましたら幸でございます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのさん①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

上級国民になりたいQooオレンジでございます。
上級国民になればきっと女の子ともエッチし放題なんでしょうね。

今回は久し振りにあの人がちょっとだけ暴走しております。
うぉーうぉーらびーにゅー♪







それでは 第8話A「夢の欠片」そのさん① 始まります。
























「だから絵里…希…。アンタたちの力を貸してちょうだい。私に、あの子たちに、そして…そらに…。」

 

前回…高坂さんたち“μ's”2年生組とソラとのバトルを見終えた私達に、にこがそう言って頭を下げてお願いしてきたの。

 

信じれる?あのにこが、よ?

 

私と希に力を貸してと頭を下げたのよ?

 

もう一度言うけど、あのにこがよ、あのにこが?

 

私は目の前でにこが私と希に力を貸してって頭を下げている光景がとてもじゃないけど信じれなかったわ。

 

いまでこそお昼休みに一緒にお弁当を食べたり、お休みの日に一緒に出掛けたりと、まるで友達のような関係になってはいるけど、本来なら私達生徒会組とにこ(とソラ)はガンプラバトル部の存亡を賭けてあれやこれやと争うようなそんな感じのちょっと殺伐とした関係だったのよ。

 

なのににこが私達に頭を下げてのよ?

 

力を貸してって。

 

それに対して私は…

 

「ごめんなさい。」

 

と、短く断りの言葉を放ったの。

 

ガンプラビルダーとして超が付くほどに一流の腕前を持っている希ならいざ知らず、ただ防御をガチガチに固めて槍を構えて突撃を繰り返すしか脳のない私なんかじゃ、あの子たちにナニかを教えるなんてそんな偉そうなことは出来ないわ…。

 

それに…私なんかが偉そうに上から目線であれこれと指導するよりも、気心の知れたソラとにこが教えてあげた方があの子たちも気楽でいいでしょうしね。

 

あの2人が居れば大丈夫。

 

ソラはやれば出来るすごい子だし、にこもソラにこそ敵わないけどそれでも同年代のガンプラファイターの中では頭1つ…ううん…頭3つは飛び出てる凄腕よ。

 

そんな2人が居るんだもん。

 

私なんかの出番は無いわ。

 

だから私はにこの“力を貸して”ってお願いを断ったんだけど…

 

「と、ツンデレさんなえりちはゆ~とるけど、今のえりちのツンツンデレデレえりち語を日本語に訳すとな?“いいわよ!エリーチカに全部任せて!私で良かったら全力で協力させてもらうわ!”って意味になるんよ♪そんなワケやからうちとえりちでお助けしてあげるやん♪」

 

私の断りの言葉ににこが反応するよりも早く、希がそう言ってなぜか希だけじゃなく私も協力するとか言い出したのよ。

 

「ちょ、ちょっと!希!勝手に!」

 

私はそんな希に抗議の声をあげたんだけど…

 

「ケチケチせんでもえぇやん♪ど~せテスト期間中は生徒会のお仕事も無いんやし♪普段から予習復習をしっかりやっとるえりちなら今さらテスト勉強なんてせぇ~へんでも余裕やろ?うちも今さら焦ってテスト勉強せぇ~へんでも余裕やし♪つまりうちとえりちは暇人ってことなんよ?暇人ならにこっちがこ~して頭下げとるんやから、力の1つや2つや3つや4つや5つくらい貸してあげなアカンやろ?」

 

って、 暇人だからにこに協力しようって言い出したの。

 

「それは…そうだけど…でも……」

 

そりゃ私は希の言う通り今さらテスト勉強なんてしなくても何の問題はないし、生徒会の仕事も無いから基本的には暇人よ。

 

でも…暇人だからって言って私なんかが…

 

「えりち?“私なんかが”は禁止やよ?」

 

「………だから地の文を読まないでちょうだい…。」

 

「今のはえりちの地の文を読んだんやなくって、えりちの顔にそう書いとったんよ?なぁえりち。あのにこっちが頭下げとるんよ?少しくらいえりちの力を貸してあげてもえぇ~んやないの?」

 

「……………。」

 

「うちの勘はここはやるべき!ってびんびん来とるし♪な?え~りち♪やろ?うちと一緒に♪な♪な♪」

 

希の勘…か…。

 

当たるのよね、希の勘って。

 

イヤになるほど。

 

そっか…希の勘、か…なら…

 

「仕方ない、のかな…。」

 

結局、私はにこの“μ's”に力を貸して欲しいってお願いを聞き入れることにしたわ。

 

希の勘がそう告げてるなら仕方ないのよ。と、自分に言い聞かせて。

 

内心では私だってずっと頑張ってる高坂さんたちの力になってあげたいと思ってはいたの。

 

でも…ほら、私って前にやらかしちゃったじゃない。

 

あの子たちの初めての公式戦の時に、ソラを土下座させて高笑いとか今思うとドン引きする様な事を…。

 

そんな私が…って思っちゃって。

 

そう考えちゃうとやっぱり今からでもごめんなさいって言った方がいいような…。

 

けど…

 

「絵里!それじゃ!」

 

私が協力するって言ったらにこがすごく嬉しそうにこっちを見てるのよね。

 

こんな嬉しそうなにこを見ちゃったら…今さらやっぱり無し。ごめんなさい…だなんて言えないわ。

 

「うん。防御を固めて槍を構えて突撃するだけの女が、どこまでにこやあの子たちの力になれるかわからないけどね。」

 

だから、私にやれる事はしてあげましょう。

 

「ナニ言ってんのよ!アンタ!そのバトルスタイルでJr.ワールドカップで優勝したクセに!」

 

「……そんなの…昔の話よ。それにあの騒動で誰も私の事なんて覚えてなんかいないわ。」

 

「まぁなんでもえぇやん♪あ♪もちろんうちも協力するで♪ガンプラの改造とかセコい戦い方とかは希さんにお任せやん♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色々と葛藤もあるけど、結局は希と2人でチーム“μ's”の練習に付き合う事になった私は…

 

「そんなワケでしばらくはこの2人が…絵里と希がアンタたちを鍛えてくれるわ!」

 

素直に“あなた達が少しでも強くなれるようにエリーチカも一生懸命頑張るから、一緒に頑張りましょ♪”って言えずに…

 

「貴方達を潰すつもりでビシバシ逝かせて貰うから、悪いけどそのつもりでいてちょうだい。」

 

と、また意地悪な物言いでガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りてきた高坂さんたちに言っちゃったの。

 

私の言葉を聞いた高坂さんたちの反応は見事なまでにバラバラだったわ。

 

まず高坂さんは…

 

「ほんとですか!やったー!絵里先輩と希先輩と一緒にガンプラバトルだー!やった!やった!いやったぁー!!!」

 

と、見ているこっちが恥ずかしくなるような全力で喜ばれちゃったのよ。

 

この子はなんでこんなにも素直に喜びを表現できるのかしら?

 

次に南さんは…

 

「………………。」

 

ハイライトの消えた瞳で…しかも半目で、ニコニコとナニも言わずにこちらを見つめていたの。

 

うん。

 

怖いわ。

 

なんだかわからないけどとっても怖いわ。

 

具体的にはあれやこれやと下処理をされてお鍋でグツグツと煮詰められちゃうような気がしちゃってとっても怖いわ。

 

私って実は賢くて可愛いだけじゃなく、痛いのとかかなり平気なタイプなの。

 

例えば荒縄でキツく縛られて鞭でビシバシとまるで拷問の様な責めをされても全然大丈夫なのよ。

 

他にもやっぱり荒縄でキツく縛られてとっても熱い蝋を全身くまなく垂らされたりしても平気よ。

 

水責めや石抱とかも好きよ。

 

最近ではアナ……あっ…な、なし!今のなし!

 

ご、ごほん。

 

と、とにかく!私は割りと痛いのとか平気なのよ!

 

別に痛いのとか平気なだけで決して好きなわけじゃないんだからね!

 

絶対に好きなんかじゃないんだからね!

 

絶対に絶対によ!

 

蝋燭プレイとかスパンキングとかこれっぽっちも好きじゃないんだからね!

 

想像しただけで思わず下のお口からはしたなくえっちなよだれが垂れ流しよ♪とかこれっぽっちないんだからね!

 

愛読書は月刊SM友の会です♪とか絶対にナイショなんだから!

 

はぁ…はぁ…はぁ…あ、あれ?そう言えば…私、何の話してたんだっけ…?

 

うーん…うーん……あっ。

 

思い出したわそうよ!何だかハイライトの消えた瞳でニコニコと笑っている南さんを見ていると色々と怖いって思っちゃうって話よ!

 

いつの間にか私の隠された性癖が暴露されそうな内容のお話になっていわ…。

 

危ない♪危ない♪えーっと、それでね?私はそんなハイライトの消えた瞳でこちらを見つめている南さんを見て怖いって、そう思っちゃったのよ。

 

そんなちょっと怖い感じの南さんを見ていて私はふとある事に気づいちゃったの。

 

ものすごーく、小さな声で南さんがナニかを呟いていることに。

 

一体彼女はナニを呟いているのかしら?と思って、絢瀬家に代々伝わる絢瀬流緊縛術の基本中の基本の気功による身体強化を使って、一時的に聴力を強化させて聞き耳を立てて見たんでけど…

 

「……(チッ…ナニがかしこいかわいい生徒会長ですか。ことり以上にかしこくてかわいい女の子は世界中どこを探しても居るわけねぇ~ですぅ。あ♪でもアホかわいい穂乃果ちゃんとボケかしこい海未ちゃんが合体したらボケかしこくてアホかわいいほのうみちゃんになってことりと同等くらいのかしこかわいいレベルになるかも?でもやっぱり一番かしこかわいいのはことりですぅ♪それなのに…アレは常日ごろ自分からかしこいかわいいエリーチカ♪とか言っちゃってナマイキですぅ♪そこら辺がなんかも~ほんとにかしこかわいいことり的にはと~っても気に入らないですぅ。そもそもアレのどこがかしこくてかわいいんですか?まぁ多少はかわいい要素はあることは認めてあげますぅ。でもかしこい要素はどこにあるんですか?これっぽっちも見当たりませんよね?それどこからかしこい以前にど~みても被虐趣味の塊で荒縄狂いで縛られると感じちゃって下のお口からよだれだらだら垂らしちゃってる感満載なただの淫らな雌豚野郎ですぅ。みんなはあの真面目な生徒会長が荒縄狂いの被虐趣味?!とか言い出しそうですけど、ことりのセ◯クスセンスな第六感がチ◯チン…じゃなくてびんびん告げてやがりますぅ。アレは確実に真性の変態だって。ってかあの雌豚会長野郎は淫乱中古ロリま◯このにこっぱげよりも雌豚度がマシマシでマシマシでマシマシですぅ。だいたい、ことり的にはガンプライブに出場するための生徒会の公認をもらいにソラ君と穂乃果ちゃんとオマケで海未ちゃんが生徒会室に突撃したときに“ミトメラレナイワ(17歳♪春♪)”とか真姫ちゃん的イミワカナイことを言いやがってケチくさいことにソラ君たちに公認くれなかったって聞いたときからなんか雌豚臭がプンプンしやがってそこはかとなく気に入らないなぁ~ってず~っと思ってました。あまりの気に入らないなぁ~で文章がおかしくなっちゃう程度には気に入らないなぁ~なんですぅ。でもそう思っていてもやさし~やさし~大天使様なことりちゃんはコロっとしていただっきまぁ~すぅ♪しちゃうこの世の中で一番簡単で安心で安全な手段はやっぱりやさし~やさし~ことりちゃんだからしないであげていたのに…それがどっこい♪いったい全体ど~ゆ~りょ~けんですか?えっ?潰す?誰を?誰が?ねぇ?誰を誰が潰すんですか?ねぇ?雌豚会長さんがことりたちを潰すんですか?それ、なんか違いますよね?潰すのは雌豚会長さんがμ'sを…じゃなくて、ことりたちの方が雌豚会長さんを潰す…ですよね?精神的にとか社会的にとか回りくどいやり方じゃなく、むしろ物理的にくちゃ♪っとことりたちが潰しちゃうんですよね?それなのに言うに事欠いて中古ロリま◯こ以上の雌豚な雌豚会長さんの分際でことりたちを潰すですか?はい?ねぇ?バカですか?バカなんですか?ってかバカですよね?たぶん穂乃果ちゃん以上に低能ですよね?試しに頭をぱっかーん♪とカチ割って中身を確認してあげましょうか?ってくらいには低能ですよね?そもそもなんでこの雌豚会長野郎がことりたちのコーチなんかするんですか?必要ないですよね?ソラ君いるし。それにまぁあんまり認めなくないけど実は割りと強いあの中古ロリま◯このにこっぱげもいやがりますし。2人がいれば雌豚会長野郎なんて欠片も微塵もいりませんよね?それなのになんで偉そうに上から目線で潰すつもりでビシバシとか言っちゃってくれてるんですか?これってヤってもいいですよね?確定でヤってもいいですよね?ってかヤっちゃいますよ?ことり的には最近は真面目に黒い方にならないよ~にがんばルビィしてたけど、コレはもうそんなの関係なしに黒い方になっておもしろおかしくサクッ♪っとコロッ♪っとヤっちゃってもいいパターンですよね?だからヤっちゃいましょう♪ヤっちゃって皮を…あ♪ヤっちゃってから皮を剥いだらもう痛がらないからつまんないのかな?かな?かな?なら…やっぱりヤっちゃう前に皮を剥いじゃいましょう♪生きたまま生皮をバリバリ剥いで♪しっかりと血抜きをして♪雌豚臭がプンプンするお肉の臭みを大量のハーブを使ってしっかりと消して…そしたらおっきなお鍋でコトコト♪コトコト♪ゆっくりじっくりたぁ~っぷり♪煮込んであげよっと♪ず~っと♪煮込んだス~プ♪お腹♪すいたらいかが♪あんまり~♪自信ないけど~♪がんば~♪った~♪のぉ~♪ですぅ♪)…」

 

こわっ?!

 

えっ?!南さんってこんなキャラなの?!

 

ふわふわぷわぷわの見た目通りなふわふわぷわぷわの可愛い系女の子じゃないの?!

 

肉食系なの?!リアルに食べちゃダメな感じの◯肉をお料理して食べちゃう肉食系なの?!ってか私食べられちゃうの?!

 

生きたまま生皮をバリバリ剥がされてコトコト煮込まれちゃうの?!

 

えっ?!痛いの大好きえりーちか♪的には生きたまま生皮バリバリ剥がされちゃうのは実はちょっと気持ち良さそうかな?とか思っちゃったけどそのあとでコトコト煮込まれちゃったら流石に死んじゃうわよね?!

 

「(絵里さん、絵里さん…。)」

 

「(ソラ?な、なによ…)」

 

「(死にたくなかったら今の“アレ”に…ことりさんには関わんない方がいいぞ。)」

 

うん。

 

わかってる。

 

だって見るからに怖いんだもん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回はいよいよ絵里さんの楽しいコーチ生活が…始まりません。
意気揚々とコーチを引き受けた絵里さんの前に立ちはだかる者…それは…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのさん②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近グレイズ・リッターが気になるQooオレンジでございます。
元ギャラルホルンのくたびれたおっさんが退職金代わりに貰ったその時代では最早旧式になっているグレイズ・リッターと共に若くて可愛い女の子達の経営する何でも屋的な会社に再就職して振り回されながらもなんだかんだでハーレム的な展開になっていく感じの鉄血っぽいヤツを妄想しております。

今回も絵里さんの受難は続きます。
賢くて可愛いえりーちかの前に立ちはだかるのはμ'sが誇る三大○○の面々…。
絵里さんはこの危機を乗り越える事ができるのでしょうか。







それでは 第8話A「夢の欠片」そのさん② 始まります。
























前回、割りと真面目にお話を進めていたのに、最後の最後でふわふわぷわぷわな見た目に反して食肉反対を掲げてデモをしちゃうヴ◯ーガンのみなさんも裸足で逃げ出しちゃう位にヤバめなリアリ肉食系だったことが判明した南さんの呟きに全部持っていかれたみんな大好きかしこいかわいいえりーちか♪よ♪

 

「高坂さん。ここと、ここと、ここと、ここと、ここと、ここと、ここと……って言うか最初から最後まで全部間違ってるわよ。もう1回最初からやり直しね。」

 

「うぇ?!うそ?!全部ハズレ?!しかもまた最初から?!」

 

「当たり前よ。このままなら次のテストで赤点確定でガンプライブに出場できなくなるわよ?イヤでしょ?イヤならがんばりましょ。ほら、それにがんばらないといつまで経ってもガンプラバトルできないわよ?」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁす?!助けてー!ホノカー!(えっ?ヤダ。) さらにぎゃぁぁぁぁぁす!!!」

 

「?」

 

そんなかしこいかわいいえりーちか♪

 

今回は何でかは知らないけどガンプラバトルそっちのけで高坂さんたちのテスト勉強に付き合っていたりしてるの。

 

「ふん!コレだから元祖アホのアホの子はアホでアホ困るのよ!見てみなさい!この大銀河宇宙No.1超絶美少女天才スクールファイターの矢澤にこにー様の完璧な「にこっち♪これ全部間違ってるよ♪」えっ?!うそ?!そんなハズは…げっ!マジだし?!」

 

「にこっちももう1回最初からやり直しやね♪」

 

「ぬぁぁぁぁあんでぇぇぇぇぇよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

「流石は元祖アホっ子と大銀河宇宙No.1アホっ子にゃ。全問不正解とかかしこいにゃんにゃんな凛には真似できねぇーからそこら辺マジリスペクトにゃ。」

 

「リスペクトでも何でもいいけどよ、言っとくけどアホ猫ももれなく全問不正解だからな?」

 

「みぎゃ?!にゃんですとぉぉぉぉぉぉ?!」

 

「ほれ。遊んでねぇーでさっさとやり直せ。」

 

緊急テスト勉強会の参加メンバーは“μ's”が誇るダメ頭脳の持ち主たち。

 

つまりは高坂さんとにこと星空さんの3人ね。

 

そして教える側はかしこいかわいいえりーちかな私と、スピリチュアルでお馴染みな希と、下半身で物事を考えるヤリチンピラの癖に頭だけはムダに良いソラの3人。

 

そんなアホ3人+優等生3人(内1名チンピラ)の6人でテスト勉強を始めたんだけど…これが一向に先に進まないのよ。

 

なぜかと言うと、高坂さんたち3人の学力が想像以上にヤバかったの。

 

何がヤバいかと言うと…

 

「えーっと…7×7は……にじゅーなな!」

 

七の段の九九を8割の確率で間違える驚愕の事実が発覚した高坂さん。

 

「本能寺で信長は死んでないのよ!地下の秘密の抜け穴からこっそり逃げ出してバチカンに行って枢機卿になったのよ!あと明智光秀が天海なのよ!江戸を作ったのよ!にこにー様は間違ってないんだから!教科書にかかれていることが歴史の事実だって言うんなら!このにこにー様がそんな間違いだらけの歴史を改変してやるわ!!!」

 

歴史に真っ向からケンカを売って意味不明な歴史改変してやるわ!とか謎の言語を言ってるにこ。

 

「あっぼー…あ。リンゴにゃ!で、あっぼーが…あれ?!」

 

英単語はそれなりに理解していても文法がこれっぽっちもできていない星空さん。

 

と、言った具合にそれぞれがそれぞれにおかしな方向におかしいのよね。

 

他にもテスト勉強を始めてまだ30分くらい何だけど、この3人はヤバいエピソードを量産しまくっているのよ。

 

もうジオン驚異のメカニズムもびっくりなヤバいエピソードの量産力よ。

 

ぶっちゃけるとこの3人ってこれでよく音ノ木坂に入れたわね。

 

あきらかに頭の中身が小学校で…下手すると幼稚園で止まってるわよ。

 

みんなは高校生にもなってあんなアホを通り越してヤバい領域に両足がどっぷりと浸かってるような発言はほんとはしてないんじゃないか?ドMが変なクスリキメて幻覚でも視てんじゃね?とか思ってるでしょ?

 

でもコレって動かしようのない現実なのよね。

 

ちなみにドMって誰のことかしら?

 

言っておくけど私はドMなんかじゃないからね?

 

ただちょっとだけ縛られたり虐げられたりすると下腹部の辺りがキュン♪なっちゃうだけのどこにでも居るごくごく普通の賢くて可愛い女の子なだけよ。

 

ごほん。

 

話がそれちゃったわね。

 

とにかく高坂さんたちはヤバいのよね。

 

ほんとよ?

 

疑うならちょっと試してみる?

 

「ねぇ高坂さん?これから出す小学1年生レベルの問題に答えられたら、今日のテスト勉強は終わりにしてあげるわ。終わったらアミューズメントセンターに行ってみんなでガンプラバトルの練習をしましょ?」

 

「えっ!ほんとですか!やったー!いっぱつぎゃくてんだー!」

 

「それじゃ…1+1は?」

 

「むっ!ちょっと絵里先輩!それはさすがに穂乃果のことバカにしすぎだよ!それくらい穂乃果でもわかるもん!」

 

「そ、そうよね…ごめんなさ 「1+1は田んぼの“田”だよ!」 「違うから!なんで1+1で“田”になるのよ!1+1は2よ!2!さっきの私のごめんなさいを返して!!!」

 

「あれ?」

 

ね?もう1+1の段階でコレよ?

 

ダメだわ。

 

徹底的にダメだわ。

 

これは小学校で教えてもらうようなたし算からやり直さないとダメなレベルよ。

 

「聖徳太子はキリストなのよ!ほんと何だって!前に深夜の怪しいテレビで月刊ム◯の5代目編集長の◯◯さんが言ってたのよ!」

 

「はいはい。聖徳太子さんがキリストさんでもマホメットさんでもブッタさんでもえぇからちゃきちゃきと問題解こうな?」

 

「で、でぃすいずあ!ぺん!」

 

「で?日本語に訳すると?」

 

「んにゃこと知らんがにゃ!!!」

 

うん。

 

やっぱりダメだわ。

 

色々とダメだわ。

 

ほんと、いつになったらガンプラバトルの練習に行けるのやら…。

 

ここはちょっと現実逃避してどうして私たちが高坂さん、にこ、星空さんよ3人のテスト勉強を見てあげているのかを説明するために、この前みたいにちょっと時間を遡ることにするわね。

 

あれは私が初めて南さんの狂気を目の当たりにした直後………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご、ごほん。とにかく!厳しく行くからそのつもりでいてちょうだいね。」

 

南さんの呟きを聞かなかったことにして、改めて今居る“μ's”の2年生の子たちにそう宣言した私は、早速バトルロイヤルで鍛えてあげようかしら?とか思ったんだけど…

 

「なぁえりち?厳しくはえぇんやけど…その前に高坂さんとかにこっちとかテストは大丈夫なんかな?」

 

そこに水を差す形で希がそう言ってきたのよ。

 

「ほら。うちらの学校ってテストで赤点取ったらペナルティで大会に出れなくなってしまうやん?せっかくバトルの練習してもそうなったら意味ないんやないかなぁ~って。」

 

希の言う通り、私たちの通う音ノ木坂学院はテストで赤点を取っちゃうとペナルティで次の大会に参加できなくなっちゃうの。

 

でもまぁ…

 

「希は心配性ね。この時期のテストは去年のおさらいみたいな内容だから大丈夫でしょ。だってほら、2人ともちゃんと問題なく2年と3年にそれぞれ進級してるのよ?進級してるってことは期末テストも大丈夫だったってことだもん。ね?そうでしょ?2人とも?」

 

高坂さんもにこもちゃんと進級してるから大丈夫。

 

それに赤点なんてそうそう取れるモノじゃないもんね。

 

と、思っていたこの頃の私に全力でスパンキング…だとご褒美になっちゃうから、1週間縄抜き生活を強制してあげたいわ。

 

何がこの時期のテストは大丈夫でしょ。よ。

 

進級してるから大丈夫よ。

 

私の予想を遥かに天元突破して全然大丈夫なんかじゃなかったわよ。

 

大丈夫どころか…

 

「…て……す………と………」

「…て……す………と………」

 

完全にアウトだったんだもん。

 

この時、高坂さんとにこの2人は希がテストの話題を出した途端に顔色が目に見えて悪くなって来ちゃったの。

 

2人ともソラが公式戦トラウマを発動させて顔色がどんどんヤバい感じに変わっていく時みたいな今にも倒れてしまいそうな真っ青な顔色になっちゃったの。

 

私はそんな顔色を見てこの2人は“あ。テストがヤバいんだ。”ってわかっちゃったわ。

 

でも同時に、テストの話題でここまで顔色が悪くなる2人がどうやって進級したんだろ?とも思ったのよ。

 

そんな私の素朴な疑問はすぐに解消されたわ。

 

まずはにこ。

 

にこがどうやって今までのテストを乗り越えて来たのかと言うと…

 

「テストなんか余裕だってんだよ。まぁ…少なくとも俺は、だけどさ。どっかのにこちゃんは“今回も”ヤベぇーんじゃねぇーの?」

 

↑のソラの“今回も”の発言からもわかる通り、ソラがにこのために色々と動いてあげていたみたいなの。

 

ソラって基本的にチンピラみたいなヤツだけど、アレで頭の中身は“アーリー・ジーニアス”と呼ばれているヤジマ・ニルスさんと同じくらいには高性能なのよね…なんかすっごく認めたくないけど。

 

そんなソラがにこに手を貸していたなら、頭の中身が残念なにこが今までのテストを乗り越えられたのも納得できるわ。

 

「ちょっとそら!にこにー様がテストヤバいってわかってんなら今回も助けなさいよ!お願い!ぷりーず!へるぷみー!」

 

「えー。めんどい。」

 

「おおっと♪なーるかみ君♪“めんどい”は禁止やで♪」

 

「うるせぇ!ドム…あっ…………うっす。」

 

「んっふふ♪(いまドム子って言いかけたねんけど…いやいや惜しい♪あとちょっとやったのに♪まぁ気長にいこか♪ん?ドム子が何の事かわからん?そんな君は今すぐうちの生誕祭特別編にれっつらごー♪やね♪) 」

 

それで、もう一方のヤバい方…高坂さんはと言うと…

 

「ことりちゃん!はなんか今こわい時のことりちゃんだから止めといて…海未ちゃん!お願い!穂乃果をたすけてー!!!」

 

幼馴染みの南さんに泣きつこうとしたんだけど、ナニかを敏感に感じ取ったみたいでくるりと反転して、もう1人の幼馴染みの園田さんに泣きついていたわ。

 

「九割の確率で授業中に居眠りをしているどこかの誰かのお願いは余り聞きたくありませんね。」

 

「いじわるしないで穂乃果をたすけてよーーー!!!!!」

 

「はぁ…仕方ありません。まぁいつもの事ですからね。」

 

「いっやったぁ!!!さっすがは海未ちゃん!」

 

「と、言う訳でしばらくはこのアホのテスト勉強に付き合わなければいけません。私としてはとても…そう!と!て!も!残念ではありますが、上から目線で偉そうに潰すつもりでビシバシ行くわとか言って下さった生徒会長との練習には参加出来そうにありません。いやーほんとざんねんですねー。」

 

9割の確率で授業中に居眠りって…高坂さん…夜ちゃんと寝てないのかしら?

 

きっと高坂さんも夜中に急にムラムラして自縛して蝋燭プレイとかしてるのね。

 

※違います。

 

だから毎日寝不足で授業中に9割の確率で居眠りしちゃってるのね。

 

その気持ち、えりーちかもよぉーくわかるわ…。

 

でも授業中に居眠りしちゃダメよ?

 

それにしても…わかってはいたけど私って園田さんにはあまり好かれていないわね。

 

そりゃ自分の好きな男の子を目の前で土下座させてそれを見下ろして高笑いしてるヤツなんて好きにはなれないわよね…。

 

一応はあの時にちゃんとごめんなさいはしたんだけど…やっぱりアレくらいじゃ許してはくれなかったみたいね。

 

私が塩対応な園田さんを見ながらあの時の自分の愚行を恥じていると…

 

「そう言えば…凛のヤツも絶対にヤバいだろ?」

 

ソラが不意にそう言ったのよ。

 

凛って…確かμ'sの一年生の星空 凛さんよね?

 

その子もテストがヤバいのかしら?

 

でも高坂さんやにこに比べればそこまでヤバくは無い…

 

「でしょうね。穂乃果、にこ先輩に続く音ノ木坂三大アホの一角ですから。」

 

って思いたかったけど、高坂さんとにこ続く音ノ木坂三大アホの一角なら完全にそれってアウトだわ。

 

「おい待て妄想炸裂自慰娘。どぅわぁれぇーがぁ音ノ木坂三大アホだ!どぅわぁれぇがぁ!!!!!」

 

「そうだよ!穂乃果はにこちゃん先輩みたいなアホじゃないもん!」

 

「はぁぁぁぁぁ?!ちょっと穂乃果!アンタ!真性のアホの分際でナニ抜かしやがんのよ!にこにー様がアホ?無いし!絶対に無いし!だってにこにー様ったら大銀河宇宙No.1だし!ってか誰がアホじゃ!誰が!!!アンタの方が1000倍はアホでしょーが!!!!!」

 

「むぅ!穂乃果!アホじゃないもん!!!ちょっとおべんきょーが苦手なだけだもん!!!」

「人はそれをアホって言うのよ!!!」

 

「だから穂乃果はアホじゃないもん!!!」

 

「いーえ!アホですー!誰がどー見てもアホですー!やーい!アホのほのかー!略してアホ乃果ー!」

 

「むぅ!むぅ!むぅ!穂乃果!アホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!にこちゃんのアホー!」

 

「アホにアホって言われても悔しくないですー!だ!」

 

「アホにこちゃん!!!」

 

「アホ乃果!!!」

 

「「アホー!アホー!アホー!」」

 

うん。

 

これはガンプラバトルの練習の前にテスト勉強をしなきゃ絶対にダメね…。

 

対象は高坂さんとにこと…あとは今日はここには居ないけど一年生の星空さん?かしら?

 

「はぁ…先が思いやられるわ…。」

 

「色々とおもろくてえぇんやないの?」

 

「ちっともよくないわよ…。」

 

と、まぁこんな具合にグダグダのうちに私とμ'sの子たちのテスト勉強が始まったの。

 

始まったのはいいんだけど…

 

「ため息しか出ないわ。」

 

なんかもういきなり色々と前途多難過ぎるわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は海未さんsideのお話となります。
絵里さんが穂乃果ちゃん達を相手にテスト勉強をしている一方、μ'sの賢い方の面々はバトルロイヤルに出撃し…。
終わりには本編初登場の原作キャラが…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのさん①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近友人のガチャ報告が忌々しQooオレンジでございます。
3凸鰻短剣編成すらも完成していないのにフォリア来て自慢されてもちっとも悔しくなんでありませんよ。ありませんったらありません。
初心者応援キャンペーン出身の即席騎空士さんには次の水古戦場で古参の騎空士の意地を少しだけご覧にいれて差し上げましょう…。

今回は海未さんがナニかから解放されて楽しくバトルを行います…が、最後には…。







それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのさん① 始まります。

























[[海未先輩!3時方向から新手です!数は5機!!!固まって単調な機動を繰り返してるからたぶんこれ!ハイ・モックです!]]

 

あぁ…

 

「ハイ・モックなら…ことり!出番ですよ!サクッとまとめて凪ぎ払いなさい!!!」

 

あぁ…あぁ…

 

[[ちゅん♪ちゅ~ん♪りょ~かいだよ♪海未ちゃん♪ことりちゃんにおっまかせぇ~ですぅ♪ですぅ♪ですぅ~♪]]

 

なんと言う解放感…

 

「お願いします!花陽!新手はことりに任せて私達はこのまま2人で真姫の援護に向かいます!」

 

ここ数年、味わった事の無い凄まじいまでのこの解放感…

 

[[はひ!了解です!]]

 

もう…さいこう…。

 

はっ?!

 

わ、私とした事が戦闘中にも関わらず、ついついあまりの解放感で恍惚としてしまっていました…。

 

きっとさっきまでまるでらめぇ~な時みたいな余り他人に見せたくない顔をしてたんですよ…あぁ恥ずかしい。

 

えっ?

 

一体ナニから解放されたのか?ですか?

 

んっふふ……んっふふふふふふ…ふふふふふふふふふふふふふふ♪♪♪♪♪

 

聞いちゃいますか?

 

ソレを聞いちゃいますか?

 

聞いちゃうんですか?

 

聞いちゃうんですね?

 

聞かれてしまったからには仕方ありません。

 

これはもう声を大にして教えるしかありませんね!

 

私が解放されたモノ…それは…

 

「さぁ!行きますよ!!!二・三ヶ月に一回必ずやって来ていた何処かのアホのテスト勉強に付き合う苦難から解放された今の私は…私史上最高に最強で絶好調ですよ!!!!!!!」

 

そう!

 

何処かのアホな方の幼馴染みのテスト勉強から解放されたのですよ!!!

 

何かだか知りませんが前回のバトル終了後に上から目線で偉そうに潰すつもりでビシバシ鍛えるわよ♪とか言ってきたミトメラレナイワ(17歳♪春♪)な生徒会長に何処かのアホな方の幼馴染みのテスト勉強をこれでもか!と言わんばかりにまるっと全部押し付けてやりましたよ!!!

 

フッハハハハハハハハハハハ!!!!!

 

アホな方の幼馴染みのテスト勉強を引き受けるだなんてそんな無謀極まりないミッションを引き受けてしまった事をあのお偉いミトメラレナイワ(17歳♪春♪)な生徒会長様は今頃きっと血の涙を垂れ流して後悔してやがりますよ!!!

 

ぶっちゃけ超ざまぁ♪です!

 

何処かの凶暴な方の幼馴染み的に言えばざまぁ♪ですぅ♪ですぅ♪ですぅ~♪です!

 

くっふふふふふふふふ…ねぇ生徒会長…私は忘れてませんからね…貴女があの時、青空に無駄に土下座させて見下ろしながら高笑いしていた事を!

 

恋する乙女の怨みは怖いんですからね!!!

 

子々孫々まで祟ってヤります!!!

 

骨の髄まで呪ってヤります!!!

 

そりゃもう徹底的に!!!

 

あー……それにしてもこの何とも言えない解放感…素晴らし過ぎます…。

 

皆さんもきっと私のこの前代未聞の解放感をわかってくれますよね?

 

何しろこの品行方正文武両道才色兼備な私が思わ戦闘中に誰しも見てない事をいいことに思わずらめぇ顔キメちゃう位の解放感なんですから♪

 

今ならネオ・ジオングでも問答無用で叩き斬れそうな気分です♪♪♪

 

っと!

 

[[あー!もう!!!このちっちゃいヤツら!さっきからちょろちょろとウザいったらありゃしないわね!おとなしくヤられちゃいなさいよね!!!!!]]

 

色々諸々と説明していたらいつの間にか真姫の戦っている宙域まで辿り着いてしまっていましたね。

 

そんな真姫が戦っているのは私達の機体よりも一回り小型の薄い緑色でカラーリングが統一された機体達でした。

 

機体のデザイン的にはいわゆるアナザー系のガンダムではなく、宇宙世紀系のガンダムだとは思うのですが……頭にガンダム特有のV字型のアンテナがありませんね。

 

少々下品な物言いになりますが、アレは所謂ガンダムのバッタもんでしょうか?

 

ガンダムっぽいのにガンダムではない。

 

しかも私達の機体より一回り小型で素早い…。

 

何とも不思議な機体ですね。

 

一体あの小型の機体は何て名前の機体なんでしょうか?

 

こんな時は…

 

「花陽!あの機体は何ですか!」

 

説明大好きな花陽に聞くのが一番ですね♪

 

そんな私の突然の問いかけに花陽は…

 

[[はひ!まるっと花陽にお任せです!!!]]

 

と、元気良く応えて説明を初めてくれました。

 

[[アレはたぶんヴィクトリーガンダムを素体にした改造機です!ってかぶっちゃけ見た目はガンブラスターですね!ガンブラスター!えっ?なんでガンブラスターなのにヴィクトリーガンダムが素体の改造機ってわかるのか?ですか?だってこのお話を書いている2019年6月の段階ではまだHGUCでガンブラスターは発売されてないんですもん。REでならあるんですけどねー。プ○バンの方で。そんなワケでまだ発売されてないなら作ればいいんじゃね?的なノリで作っちゃったんだと思いますよ?無いなら作る!いやぁー!実にガンプラビルダー的な考え方ですよね!ガンプラ脳?ビルダー脳?花陽も無いなら作る!のその精神を見習いたいですね!で、アレの素体はHGUCのヴィクトリーガンダムかVダッシュガンダムで頭はたぶん旧キットのガンブラスターっぽいかなぁーと。あとは背中の特徴的なスラスターは鉄血オプションセットのキマリス用のブースターっぽいですね。あのキマリス用のブースターって一見すっごーく使えるように見えるんですけど、実は微妙に、そして絶妙に使えない見事な逸品なんですよね。そりゃあちこち手直しすれば使えますよ?けどその手直しがぶっちゃけケッコーめんどいんですよ。無いなら作る!の精神を見習いたいですね!とかさっきは言ってましたが、あるならあるで使いたい!もやっぱりビルダーとしての性!そんなこんなで大人しく接続部分を最近の共通規格の2穴タイプにするかブースター本体の接続部分を3mm穴にしてくれたら楽だったんですよねー。で、そんな微妙に絶妙なキマリス用のブースターって実はガンブラスターのスラスターになんとなーく似てるんですよね。まぁあくまでもなんとなーくですけど。そこら辺はあんまり突っ込まないでくださいね?花陽♪困っちゃう♪ですから!で、そのなんとなーくを利用したんでしょうね。と、まぁそんなワケであの機体はなんちゃってガンブラスターなんですよ。あ、海未先輩?ヴィクトリーガンダムの登場する機動戦士Vガンダムの詳しい説明も必要ですか?必要なら今から映像を交えてたっぷり24時間コースで朝までをぶっちぎりで通り越して明日の夕方まで懇切丁寧に誠心誠意で全力投球で説明を…]]

 

「それは後程1分位で手短に聞かせて貰いますから今は結構ですよ。」

 

素体に使われている機体の名前はわかりましたが、なんで小型なのかは結局教えてくれませんでしたね。

 

まぁ花陽に説明を任せたらこうなる事は目に見えていたのですが…。

 

兎も角、あの薄緑のガンダムっぽい機体はガンブラスターって名前の機体にそれとなく近づけた機体…と、言うことですね。

 

機動性はかなりのモノに見えますが、手持ちの武装はビームライフルだけの様です。

 

オールレンジ兵装の様な厄介な武装は搭載されていないのなら攻略自体は然程難しくは無い筈です。

 

攻略する為の問題点と言えばやはりあの機動性ですね。

 

先程の真姫ではありませんが、ちょこまかと細かく動き回って相手にするのが非常に厄介そうです。

 

けど…

 

「まぁグダグダと言っても結局ぶち抜けばそれで終わりですね♪と、言う事で…一射一倒!サクッと墜ちなさい!!!」

 

私はあの薄緑色のガンダムっぽい小型機の攻略方法を考えるのが段々と面倒臭くなって来てしまい、取り敢えずはぶち抜きましょう♪と言う何とも乱暴な結果を導き出しました。

 

これではまるで初めから考える事を放棄しているアホな方の幼馴染みや、面倒臭くなると思考停止をしてごんぶとビームをぶっぱ~♪してしまう凶暴な方の幼馴染みと同じではありませんか…。

 

でも…

 

「今だけは…アホな方の幼馴染みのテスト勉強から解放されたこの今と言う素晴らしい瞬間だけは…私もナニも考えないで脳天ぶち抜いてダメならぶった斬る♪でいいですよね♪」

 

そんな訳で私は大型ビームスナイパーライフルを構えて、真姫の百式と激しい機動戦を行っている薄緑色のガンダムっぽい機体…ガンブラスター(仮)の内の一機へと狙いを付けます。

 

そして狙いを付けていた機体が真姫の百式の放ったビームライフルの一撃をその機動性を遺憾なく発揮して回避したその瞬間を狙って…

 

「っ!」

 

引き金を引きます。

 

銃口から放たれたビームは…

 

[[おぉ!お見事です!流石は海未先輩!]]

 

狙い違わずに薄緑色のガンダムっぽい機体のど真ん中をぶち抜きました。

 

個人的には脳天ぶち抜くぞ♪の方が好みなのですが、ガンプラバトルでは脳天ぶち抜くぞ♪よりも胴体のコア部をぶち抜いた方が簡単に墜とせるので仕方ありません。

 

たまに脳天にコックピットブロックがある機体もあるので、その時は遠慮なく脳天をぶち抜きましょう♪

 

[[海未先輩?!花陽も!ってことはそっちは終わったのね!]]

 

「お待たせしました、真姫!後ろから私と花陽で援護します!3人でそのガンダムっぽい小型機をサクッと殲滅してしまいますよ!」

 

[[了解よ!]]

 

さて…それでは楽しい楽しい“狩り”の始まりですよ♪

 

「うっふふふふふふ…さぁ…墜ちたくなければ頑張って踊りなさい…踊って踊って踊りまくって…最後に残った子は全身全霊で斬り刻んであげますね♪♪♪♪♪」

 

[[あれ?何か海未先輩が微妙にカテジナさん?]]

 

[[ねぇ、カテジナって誰よ?]]

 

[[はひ!ガンダム三大悪女の1人です!]]

 

[[えっ、ナニソレコワイ。]]

 

「花陽!真姫!グダグダ喋ってないで行きますよ!!!」

 

全く。

 

誰が悪女ですか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。

 

その後のガンダムっぽい薄緑色の小型機…ガンブラスター(仮)の集団との戦闘ですが…描写がめんどいのでサクッっと割愛しちゃいます♪

 

いやまぁ真面目に戦闘シーンを描写してもいいのですが、ぶっちゃけますと真姫を回避タンク、花陽を肉盾にしてガンブラスター(仮)を引き付けて1機ずつ狙い撃ちしただけなんですよね。

 

オチもヤマもありはしませんでしたよ。

 

けど途中でビームシールドと言うシールドを使われた時は驚きましたね。

 

腕からピンク色の膜が発生して、その膜が私の放ったビームを弾いてしまったんですよ。

 

花陽のいつもの説明になってない説明によると、任意に展開する事で物理的なシールドが抱えていた“重さ”の欠点を克服したシールド…と言う事でしたが…。

 

さて♪ここで問題です♪

 

私はこのビームシールドを攻略する為にどの様な手段を取ったのでしょうか?

 

正解は…ビームシールドを発生させる基部をぶち抜いた♪です♪

 

簡単な方法ですよね♪

 

ビームシールドを発生させる基部をぶち抜いてガンブラスター(仮)を撃墜しまくっていたら、何故か花陽と真姫からは“この人ナニやってんの?!”的な目で見られていましたけど。

 

と、まぁそんな感じにオチもヤマもなくガンブラスター(仮)の集団との戦闘は終わりを告げました。

 

これにて今回のお話は無事に終了…と、行かないのがグダグダで定評のあるこのガンプライブ♪

 

ガンブラスター(仮)の集団との戦闘が終わった直後に…

 

[[あは♪面白そうなのみぃーつけた♪]]

 

ソレはヤって来ました。

 

[[ねぇ♪そこのニホントー持ったジムの人♪亜里沙と楽しく殺し合いしよっ♪]]

 

ある意味ことりと同類の狂い方をした天才が。

 

[[斬って斬られて斬られて斬って♪楽しい♪楽しい♪殺し合い♪]]

 

この時にこの子の相手を真面目にしなければ良かった…と、未来の私はそう思う事もあったりなかったり。

 

[[あはは♪あはははははははははははは♪♪♪]]

 

絢瀬 亜里沙。

 

あのミトメラレナイワ(17歳♪春♪)の妹さん。とはこの時はまだ知りませんでしたが、これが私といい具合に狂った剣鬼な彼女との出逢いでした。

 

つづく?

 

 

 

 

 

えっ?まだ少し余ってる?

 

ナニか文字数稼ぎをしろ?

 

文字数稼ぎって…適当にあああああとか連続して入れれば…ソレはハーメルンの規約違反?

 

そんな事は私は知りませんよ。

 

そもそも毎回毎回プロットもろくに立てずにノリと勢いだけでグダグダと文字を書き連ねている貴方が悪いのではありませんか。

 

それなのに言うに事欠いて私に文字数稼ぎをしろだなんて言語道断です!

 

ってかそんなノリと勢いだけで良くもまぁ二年以上も連載してきましたね?

 

私的にはソレが驚きですよ。

 

良いですか!これからはちょっとは他の方々を見習って確りとしたプロットを立てて計画的に…えっ?目標文字数を越えたからもう大丈夫?って!そうじゃありません!

 

つづく?

 

ちょっ!勝手に終わらせないで下さい!

 

私の話はまだ終わっていませんよ!

 

聞いているのですか!

 

脳天ぶち抜きますよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は海未さんと謎の辻斬り少女(仮)との真面目なバトル回になる予定です。
チンピラ主人公のソラや色々とやべぇ魔女さんをある意味では軽く越えるチート持ちの彼女を相手に、果たして海未さんは勝てるのでしょうか…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのさん②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

おっさんのノーパンより美少女のノーパンの方が好きなQooオレンジでございます。
ナニを言っているのかワカラナイ?そんな貴方様は是非とも現在進行中のグラブルのイベントをプレイしてみて下さいませ。
いえ、確かに面白かったですがおっさんがお漏らししてノーパンになっても………。

今回は海未さんが謎の辻斬り少女と相対します。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのさん② 始まります。


























その界隈(どの界隈ですか?)でアホな方の幼馴染みとして有名な美味しいお饅頭が名物の老舗の和菓子屋さん“穂むら”のやっぱりアホな方の看板娘の穂乃果のテスト勉強から遂に…遂に…遂に!!!解放されて、気分爽快にガンダムっぽいガンブラスター(仮)をぶち抜きまくってバトルロイヤルを心の底から楽しんでいた私の前に現れたのは…

 

[[ねぇ♪そこのニホントー持ったジムの人♪亜里沙と楽しく殺し合いしよっ♪斬って斬られて斬られて斬って♪楽しい♪楽しい♪殺し合い♪あはは♪あはははははははははははは♪♪♪]]

 

可愛いらしい声で物騒な台詞を言い放ち終えると、まるで気が狂ったかの様に笑い出した少女(たぶん)でした。

 

そんな謎の物騒な少女の機体は、何処か私や花陽が使っているジム系列の機体に似た雰囲気の機体ではあるのですが…なんと言いますかジムであってジムでは無いんですね。

 

ジムに似てはいるけどジムではない。

 

あの機体は一体何なのでしょうか?

 

と、まるで某イカれ腐れ外道チンピラあばずれ魔女みたいに狂った様に笑い続ける(アレよりは幾分マシですが。)物騒な物言いの少女の出現に現実逃避した思考を続けていると…

 

[[う"ぇぇぇえ…ちょっとナニよ、アレ…。]]

 

と、真姫が笑い続ける少女(?)を見て引き気味にぼそりとそう呟きを漏らしました。

 

同感です。

 

全くもってナニアレ?です。

 

そんな真姫のナニアレ?の呟きに花陽は…

 

[[はひ!アレはズバリ!機動戦士ガンダムAGEの第二部から登場した量産型MSアデルを素体にした改造機ですね!まぁ改造機って言っても目立った改造ポイントは腰のビームサーベルラックをピンバイスでぶち抜いてブレード…と、言うよりも日本刀かな?を取り付けたことと、左腕のシールドを取り払ってそこに手甲を装着させたことくらいっぽいですけどね!見事なまでのブレオン機ですねー!真姫ちゃんはブレオン機ってわかりますか?ブレードオンリーのことですよ!ブレードオンリー!近づかれたら厄介だけど近づかれる前に遠距離から射撃で仕留めちゃえば終わりですね♪まぁ近づかれたら逆にぎっちょんちょん♪にされちゃう場合が多いんですけど。あ、ちなみにアデルはわかりますか?アデルってさっきも言いましたけど機動戦士ガンダムAGEの第二部から登場した量産型MSなんですよ!このアデル!ぶっちゃけますとガンダムAGE-1の量産機ですね。量産機ってロマンですよ!そりゃワンオフの試作機もロマンですよ?でもくたびれたおっさんキャラとかが年下のヒロインを助けるために片落ちした量産機で無双とかしたらもう鼻から愛が溢れそうになりませんか?なりますよね?溢れちゃいますよね!そんなワケで真姫ちゃんも一緒に鼻から愛を盛大にどばー!っと溢れださせちゃいましょう!さぁ!ご一緒に♪せーの♪ゆにばーす!!!!!]]

 

と、検討違いにあの少女の使用している機体の説明になってない説明をしやがりました。

 

あのですね、花陽?私と真姫がナニアレ?って言ったのはあの少女の機体が云々ではなく、あの少女の存在自体がナニアレ?と言ってたのですよ。

 

まぁ狂気染みた少女よりもその子が使用しているガンプラの方に興味がいくなんて、実に花陽らしいと言えば花陽らしいのですが…。

 

[[ユニバースってナニよ。ってか私はあの機体がナニアレ?って言ったんじゃないんだけど?]]

 

[[はひ?そーなんですか?]]

 

ほんと、花陽は花陽ですね。

 

さて…グダグダはここら辺にして、あの狂った様に笑っている子をどうしまょうか?

 

面倒なのでもう笑っている内に後腐れ無く一撃で脳天ぶち抜いてさっさと終わりに…と、思ってたら…

 

[[それじゃまずは邪魔なその金ぴかと着ぶくれジムを…]]

 

いつの間にか狂気染みた笑いやめていた少女がそう言い…

 

[[殺っちゃおっと♪せーのぉ♪どーん!!!]]

 

ドン!と言う破裂音に似た音を辺りに響かせて一瞬で消えてしまいました。

 

その辺りに響く破裂音とその場から一瞬で消えてしまう現象。

 

それは最近ではすっかりと見慣れてしまった光景でした。

 

そう…これは…

 

「“soar(ソア)”?!花陽!!!真姫!!!」

 

“soar(ソア)”

 

ガンダムタイプの機体への劣等感を拗らせまくった幼い頃の青空があれやこれやと試行錯誤を繰り返して編み出し、そして私の親愛なる狂暴な方の幼馴染みが先日の決闘騒ぎでにこ先輩を打倒する為に必死の思いで習得した、足場の無い空中や宇宙空間でクイックブーストを発動させる必殺の高速機動方法。

 

その最近何かと私達と縁のある“soar”をあの少女は私達の目の前で使ったのでした。

 

しかも…

 

[[えいっ♪]]

 

ナニかにぶつかるか加速の効力が切れるまで止まれないことりの不完全な“soar”とは違い、彼女は完璧に“soar”を使いこなし…

 

[[っ?!うそ………ごめん!ヤられ………]]

 

「真姫!!!」

[[真姫ちゃん!!!]]

 

一瞬で真姫の百式の目の前へと移動し、腰に取り付けた刀を抜き放ち百式の胴体をコックピットブロックごと両断してしまったのです。

 

[[1匹目げっとだぜ♪つ♪ぎ♪は♪♪♪]]

 

そして…

 

[[そっちの着ぶくれジムだよ♪せーのぉ♪もう1回♪どーん!!!]]

 

再び場違いな程に明るく実に楽しそうな声とドン!と言う破裂音を響かせながら“soar”を発動させ…

 

[[あっ………………]]

 

花陽のジム・カーバンクルの目の前へと移動し、“soar”の加速の勢いを乗せたまま右手に握った刀をジム・カーバンクルのコックピットブロックへと突き出しました。

 

“soar”の急加速の勢いが乗ったその突きは、増加装甲を取り付けて防御力が強化されている筈の花陽のジム・カーバンクルの装甲をあっさりと貫いて…

 

[[サクッ♪っと♪サクッ♪っと♪2匹目げっとだぜ♪♪♪]]

 

一撃で撃墜させてしまったのでした。

 

私は一瞬の内に真姫と花陽の2人が撃墜され、ここが戦場だと言う事も忘れて呆然としてしまっていました。

 

ですが…

 

[[これで邪魔なのはいなくなったね♪]]

 

“邪魔なの”

 

狂った様に笑っていた少女のその言葉を聞いてハッと我に帰りました。

 

いえ…正確には我に帰ったのではなく…

 

[[さぁ♪亜里沙と楽しく殺し合いをしよっ♪ね?ね?ね?]]

 

私は…

 

「楽しく殺し合い…ですか?」

 

ぶちギレていました。

 

「ではお望み通りに殺して差し上げしょう。」

 

目の前で可愛い後輩達が訳のわからない輩に惨殺されたのです。

 

温厚(今…私の何処が温厚?って思ったそこの貴方…夜道には十二分に気を付けて下さいね♪何処からともなく通り魔が現れて斬り殺されたり、やっぱり何処からともなく矢が飛んで来て脳天ぶち抜かれたりするかもしれませんよ?)な私がぶちギレるのも当然です。

 

「護国園田流古式剣闘術…園田 海未。誠心誠意、お相手して差し上げましょう。」

 

だから仕方ないのです。

 

「さぁ!この国を護る為に連綿と受け継がれて来た護国の剣士の妙技!篤(とく)とその身で味わいなさい!!!!!!!」

 

恐らくは年下のこの少女を相手に、割りと本気で斬り殺してやろうと思ってしまったのも。

 

そう。

 

仕方ないのです。

 

仕方ないのですから…

 

全身全霊でぶち殺して差し上げますね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして始まった目の前の辻斬り少女(仮)との“楽しい殺し合い”。

 

斬り合いを始めて暫くの間はぶち切れたていた私の容赦の無い攻撃に、辻斬り少女(仮)が防戦一方…と、いった展開でした。

 

辻斬り少女(仮)も中々に刀の扱いが巧い方ではありましたが、現代の“剣聖”と呼ばれているお祖父様から直々に剣の教えを請い、護国の技を修めた私程ではありません。

 

先程、真姫と花陽を瞬殺した時に使ったあの厄介な“soar”も、距離を詰めて刀の間合いの斬り合いに持ち込んでしまえば封じる事が可能です。

 

そんな訳で早速距離を詰めての斬り合いで辻斬り少女(仮)を圧倒してはいたのですが…

 

[[えーっと…こう、かな?えいっ!]]

 

「っ?!」

 

斬り結ぶ度に状況は刻一刻と変わって行きました。

 

何故かと言いますと…

 

[[それで…次は…こう!]]

 

「くっ!また?!」

 

辻斬り少女(仮)は私の放つ技を真似し…いえ、真似等と生易しいモノではありませんね…これは…そう。

 

完璧な再現。

 

彼女は…辻斬り少女(仮)は私の放つ技を、太刀筋を、その全てを完璧に再現しては自らのモノとしてしまっているのです。

 

そして私を相手にまるで試し斬りをするかの様に実に楽しそうに、再現した私の技を放っては笑っていやがるのです。

 

挙げ句の果てには…

 

[[うん♪やっぱりおねーさんの剣ってキレイだね!]]

 

と、呑気にそんな事を言い出す始末。

 

長年研鑽を続けた剣技を綺麗だと言われて嬉しくはありますが、その長年の苦労の果てに身に付けた技を一度見ただけで模倣されてしまっては綺麗だと言われてもただの嫌味にしか聞こえません。

 

まぁ彼女は嫌味を言っている訳ではないのでしょうけどね。

 

「それはどうも!ハッ!!!」

 

[[おっと♪あっぶなーい♪]]

 

「えぇい!避けずに大人しく斬られなさい!!!」

 

[[やだ!だって簡単に斬られたらせっかくの楽しい時間か終わっちゃうもん!もっと!もっともっと!もっともっともっともっともっともっともっともぉぉぉぉぉぉっと!おねーさんは亜里沙と一緒に楽しい殺し合いをするの!]]

 

「お生憎様ですが私は脳ミソが逝っちゃってる貴女とは違い産まれてこのかた殺し合いを楽しいだなんて思った事は一度もありません!!!」

 

[[そうなの?変なの♪おねーさん♪こーんなに強いのに♪それだけ強いんだから今までいーっぱいいろんな人を殺して来たんでしょ♪ね?ね?何人殺したの?100人?1000人?10000人?]]

 

「人聞きの悪い事を言わないで下さい!私は人なんか殺した事はありません!そもそも人殺しなんかしたらこんな所で呑気に貴女の相手なんてしていれますか!100人も殺せば死刑ですよ!死刑!」

 

[[そーなの?てもかわいいかわいいわたくしの亜里沙がうぞーむぞーを100人程度殺しても別に何の問題もありませんわ♪ってユーリが言ってたよ?]]

 

「誰ですか!そんな物騒な事を言いやがったそのユーリって子は!」

 

[[亜里沙のおともだち!]]

 

「友達はもう少し選びなさい!兎に角!私は人を殺した事なんて一度もありませんからね!!!」

 

[[なーんだ♪おねーさんもまだ処女なんだ♪なら亜里沙と一緒だね♪亜里沙もおねーちゃんが人を殺してはいけません♪って言うからまだ生で人を殺したことないんだ♪(ヒト以外の変なバケモノはいっぱい斬ったけどね♪なんて“アレ”を使えないおねーさんみたいなふつーのヒトに言ったらユーリやユウおじさまに怒られちゃうから言わないけど♪) ]]

 

「貴女のお姉さんがまともで安心しました…って!ちょっと待て!ぷっつん辻斬り娘!処女ってなんですか!処女って!そりゃ確かに私は人なんて殺した事は勿論無いですしまだ殿方とのまぐわいも未経験なので色んな意味で処女ですよ!ベットの上での夜の一人運動はほぼ毎日欠かさずに行っていますが大事な大事な膜には傷ひとつ付けてはいませんよ!でもなんかあきらかに年下の貴女の様な少女に“なーんだ処女か♪”って言われるのはそれはそれで釈然としないモノがあります!っと言いますか貴女の様な少女が人前でそんな簡単に処女とか言わないで下さい!恥ずかしく無いのですか?!」

 

[[別に恥ずかしくなんてないよ?]]

 

「乙女なら少しは恥じらいなさい!」

 

[[おかめ?]]

 

「乙女です!お!と!め!!!」

 

と、そんな何だか何時通りのグダグダなやり取りを続けなからも私は目の前の辻斬り少女(仮)に刀を振るい続けます。

 

時には体術やフェイントも織り混ぜながらの猛攻。

 

しかしこの辻斬り少女(仮)はその全てを危なげなく対処し、それだけではなく攻撃と攻撃の間にある私の一瞬の隙を付いては私が放ったモノと全く同じ攻撃を放って来やがるのです。

 

まだ、私には余裕はあります。

 

まだ、私とこの辻斬り少女(仮)の間には隔絶した技量の差があります。

 

まだ、私はこの辻斬り少女(仮)に負ける気はしません。

 

ですがそれらは全て“まだ”なのです。

 

この辻斬り少女(仮)は斬り結ぶ度に私の技術を吸収し、加速度的に成長を続けているのです。

 

今は“まだ”私の方が強いでしょう。

 

でも…その“まだ”は一体何時まで続けられるか…。

 

これは出し惜しみ無しで一気に決めてしまった方が良さそうですね…。

 

と、なれば…

 

「吹き飛びなさい!護国園田流!撞木掌(しもくしょう)!!!!」

 

まずは一度この辻斬り少女(仮)と距離を取らなければ、ですね。

 

私は右手に持った刀を一度鞘に戻し、腰の回転を乗せて強力な掌底を打ち出す護国園田流の技のひとつ“撞木掌”を辻斬り少女(仮)の操る機体へと放ちます。

 

ただ放つだけでは避けられてしまいますので、確実に直撃させる為に撞木掌を放つ直前に軽くフェイントを入れるのも忘れません。

 

フェイントから始まるこの一連の攻撃はまだ辻斬り少女(仮)には見せてはいない技です。

 

案の定、辻斬り少女(仮)はフェイントに惑わされ判断が一瞬遅れてしまい、私の放った一撃を避けるのでなく左手の手甲で受け止める選択を取りました。

 

[[いったーい!でも…あはは!今のも“視た”よ!亜里沙!ちゃーんと覚えたもん♪]]

 

辻斬り少女(仮)は撞木掌の一撃で後方に吹き飛ばされながらも、こちらへそう語りかけて来ます。

 

さらに…

 

[[ねぇ?亜里沙から離れちゃったらさっきの邪魔なのとおんなじよーにヤっちゃうよ??どん!でばっぴゅーん!でグサッ!だよ?いいの?ヤっちゃうよ?]]

 

と言ってきました。

 

どん!でばっぴゅーん!

 

それはきっと“soar”の事なのでしょうね。

 

彼女の言う通り、離れてしまっては規格外の急加速を行う“soar”の餌食になってしまいます。

 

私はその為に…“soar”を封じる為に、距離を詰めての近接戦闘を行っていました。

 

ですが先程までと事情が変わりました。

 

近接戦闘で戦えば戦うほど、彼女は私の技術を模倣して強くなって行きます。

 

いくら“soar”を封じても私の技術を模倣され続ければいずれ私は彼女に敗北してしまいます。

 

ならどうすべきか。

 

私の出した答えは…

 

「殺れるモノなら殺ってみなさい!!!」

 

あえて“soar”を使わせて迎撃する。

 

です。

 

[[ふーん…(諦めたのかな?それともナニかしようとしてるのかな?)…ま、どっちでもいっか。それじゃいっくよ♪せーの♪]]

 

辻斬り少女(仮)は機体の体勢をやや前屈みにし、“soar”を発動させる準備に入りました。

 

私はそれを見ながら深呼吸をひとつゆっくりとし……

 

「コンセントレーション!“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”!!!」

 

極限まで己の精神を集中させて切り札を…“零の領域”を発動させます。

 

“零の領域”

 

それは……ぶっちゃけ説明が面倒なので過去回を見て下さいね♪

 

確かあばずれ魔女野郎と私達が初めて戦った頃に書いてる筈ですから♪

 

まぁ色々と省いて物凄く簡単に言ってしまえば、私の使うこの“零の領域”とはアスリートが極限の精神状態でゾーンに入った時と同じ状態ですね。

 

そんな“零の領域”の発動により、 私の視界からは余計な情報である色が一気に抜け落ちて行きます。

 

そして現れるのは全てがゆっくりと動く白と黒のモノクロの世界。

 

“零の領域”により拡張された知覚の中で見据えるのは件の辻斬り少女(仮)が操るジムっぽいアデルとか言う機体。

 

[[どーん!!!]]

 

そのジムっぽいアデルと言う機体は刀を振り上げながら動き出します。

 

“soar”の超加速でこちらへと近付いて来ているのでしょうが、“零の領域”を発動させたこの状態だとそんな超加速ですらゆっくりと感じられてしまいます。

 

ゆっくり、ゆっくり、ゆっくりと。

 

こちらへと近付いて来たジムっぽい機体は、己の刀の間合いに入ると振り上げたその刀身を私のジム・スナイパーⅡへと振り下ろし始めました。

 

実際には反応すら出来ない程に素早く鋭い振り下ろしなんでしょうが、やはり“零の領域”状態の私にはその振り下ろしすらもゆっくりとしたものに感じられます。

 

私は機体のスラスターを僅かに噴かして軸をずらし、振り下ろされる一撃から逃れます。

 

そして同時に腰の鞘から勢い良く刀を抜き放ちます。

 

“居合い”

 

最早説明は不要な位に某るろうにな漫画のお陰ですっかりと有名になった納刀状態から鋭い横凪ぎの一撃を放つ技ですね。

 

そんな居合いの一閃を私は振り下ろされる一撃を避けながら、辻斬り少女(仮)の操る機体の胴体へと放ちます。

 

居合いを放ち終え、“零の領域”を終了させて知覚の加速状態から戻ると…

 

[[あれ?]]

 

そこには私の放った居合いの一閃により、コックピット部分ごと胴体を両断されて真っ二つになった辻斬り少女(仮)の機体が漂っていました。

 

必殺を期して放たれた“soar”からの一撃。

 

しかし蓋を開けてみれば真っ二つにされたのは自分の方だった辻斬り少女(仮)は、今の交差の瞬間に何が起こったのかわからない…と、言った感じで思わず“あれ?”と言葉を漏らしています。

 

そしてその一言を最後に彼女の操る機体は爆散。

 

と、同時に…

 

<BATTLE END>

 

コックピットにシステム音声が流れます。

 

それはバトルロイヤル終了のお知らせ。

 

ふぅ…どうやら今日も生き残る事が出来たみたいですね。

 

しかし…あの辻斬り少女(仮)は一体何だったのでしょうか…。

 

確か“亜里沙”とか言ってましたが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は海未さんが再び謎の襲撃者を相手に今度はリアルでバトルをする事になる予定です。
そしてラストには新たなる刺客が………。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのさん③

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

全プリキュア投票はもちろんまほプリ勢に全投票なQooオレンジでございます。
ふたつのねがいとキラメク誓いは神曲。
前期のEDも捨てがたいのですが…。

今回は海未さんが謎の辻斬り少女とリアルの方でも相対します。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのさん③ 始まります。



























皆さん、おはようございます、こんちは、こんばんは。

 

前回、真姫と花陽の二人を失いながらも切り札である“零の領域”を使用し、何とか謎の辻斬り少女(仮)の襲撃を凌いだ園田 海未役の園田 海未です♪でラブライバーの方々からは有名な園田 海未です。

 

今回も私のメイン回となりますのでどうか最後までお付き合い下さいね♪

 

さて…前回、斬り結ぶ度にこちらの技を模倣し進化を続ける恐るべき辻斬り少女(仮)を相手に大立ち回りを演じた私でしたが、そんな恐ろしい相手でも最終的には問答無用でぶった斬って真っ二つにしてあげました。

 

そんな紆余曲折の詳しい戦闘模様は前回はご覧下さいね♪

 

ちなみに辻斬り少女(仮)と遭遇する前にハイ・モックの集団を殲滅する為に別行動を取っていたことりですが、まぁ何時も通りに一人で大暴れしていたみたいです。

 

次々と沸いてくるハイ・モックや他のファイターさんの操る機体を片っ端から大型バスターライフルのごんぶとビームで蒸発させ、大型バスターライフルの一撃を避けた相手には“soar”で突撃してビームサーベルでブスッ♪っと。

 

私が辻斬り少女(仮)と激闘を繰り広げている間、まるでナニかから解放された様に全力で大暴れしていた様です。

 

一体ナニかって何でしょうね?

 

私にはちょっとわかりかねます。

 

わかりかねますが…もしかしたら某アホな方の幼馴染みのテスト勉強とか某アホな方の幼馴染みのテスト勉強とかやっぱり某アホな方の幼馴染みのテスト勉強とかから解放された解放感によるハイテンションモードの大暴れだったのかなぁー。とかは予想できます。

 

ことりが大暴れするのは何時もの事の様な気もしますけどね。

 

そんな色々とあったバトルロイヤルも無事に終わり、そろそろ夜の帳(とばり)が下り出して来ましたので、私達はそれぞれ帰路へとつく事にしました。

 

私もまた明日、とことり、真姫、花陽の三人に挨拶を交わして、自宅へと歩き出したのですが………アミューズメントセンターを出てから誰かの視線を感じるんですよね。

 

その視線に悪意の様な負の感情は感じられないのですが、それでも誰かに見張られているのはあまり気持ちの良いものではありません。

 

さて。

 

どうしたものでしょうか…。

 

取り敢えず…

 

「人気の無い場所へ誘導して殺りますか。」

 

この時間でこの辺りなら、小さい頃に良く穂乃果とことりと一緒に遊んでいたあの公園がいい感じに人気がありませんね。

 

あそこなら人目を気にせずサクッと出来ちゃいます。

 

まぁ流石に“殺す”と言うは冗談ですが。

 

コンプライアンスがうるさい昨今、そんな簡単に人をコロッとしてしまっては色々と支障がありますからね。

 

ですが、事と次第によっては多少は痛めつけりつもりです。

 

腕の骨の十本や二十本や三十本もへし折ってついでに足の骨も粉々に砕いておまけに首の骨も綺麗に折り畳んで差し上げれば、夕暮れ時にうら若き女子高生のあとをこそこそとつけ回す等とそんな不埒な考えも二度と起きなくなるでしょうからね。

 

と、言う事で、私は昔よく遊んでいた公園へと向かいます。

 

そう言えばあの公園に行くのは随分と久し振りですね。

 

あの公園で穂乃果とことりと一緒に遊んでいた頃の私はまだ泣き虫で、今以上に人見知りでしたね…。

 

そんな私が泣き虫を卒業したのは何時の頃だったでしょうか?

 

切っ掛けは…確か穂乃果の余りのアホさ加減にぶち切れて…等と過去に思いを馳せながら歩くこと数分。

 

私は幼い頃に穂乃果とことりと一緒に遊んでいた懐かしいあの公園へと辿り着きました。

 

私の予想通りにこの時間のこの公園には人っ子一人居ません。

 

念の為に公園内とその周囲の気配を探ってみますが、やはり私と私のあとをこそこそとついて来ていた気配しかありませんね。

 

では…さっきからこそこそとつけ回して来やがっていた追跡者の顔を拝むとしましょうか。

 

「何時まで人の後をこそこそと着いてくるつもりですか?」

 

私は気配のある方へ…公園の入口付近にある大きな樹の影に向けてそう語り掛けます。

 

私のその言葉に反応して樹の影から出て来たのは…

 

「あはっ♪やっぱりバレてた♪」

 

ややくすんだ金の髪と水色の綺麗な瞳を持ったまるで西洋人形の様な可愛らしい少女でした。

 

まだあどけなさを色濃く残すその顔立ちから推察するに、その年齢は14~15歳位でしょうか?

 

そんな可愛らしい少女の手には…

 

「おねーさん♪もっと亜里沙とあそぼ♪」

 

伸縮式の特殊警棒が握られていました。

 

その特殊警棒と今までの言動で私は彼女が何なのか、何となくですがわかってしまいました。

 

彼女の正体…それは…

 

「先程のバトルロイヤルで遭遇した辻斬り少女(仮)ですね。」

 

そう。

 

彼女は先程までことり、真姫、花陽と共に出撃していたバトルロイヤルの終盤で遭遇した謎の辻斬り少女(仮)だったのです。

 

まぁ先程のバトルロイヤルの時と同じく自分で自分の事を“亜里沙”と呼んでいますし、それにこの悪意の無い無垢な殺気は先程までのバトルで常に感じていたそれと全く同じモノなので、この目の前で特殊警棒をしゅっと展開させた可愛らしい少女があの辻斬り少女(仮)と同一人物なのは確定でしょう。

 

「つじぎりしょーじょ?ナニソレ?亜里沙は亜里沙だよ?まぁどーでもいいや♪それより…あのね!おねーさんは亜里沙の知ってる中ではダントツに強かったんだよ!だから遊ぼ!亜里沙ともっともっと遊ぼ!おねーさんのキレイな剣を亜里沙にもっと見せて!ね♪ね♪ね♪♪♪」

 

そんな彼女はどうやら今度はリアルファイトをお望みの様です。

 

このまま放置して帰っても何だかストーカーになりそうで怖いですね。

 

家まで着いてこられると色々と面倒ですし…ここで沈めておいた方が絶対に良さそうです。

 

「はぁ…」

 

私はため息を一つ軽くつくと、仕方なく鞄の中から辻斬り少女(仮)が握る物と同じ様な伸縮式の特殊警棒を取り出します。

 

柄を握りながら軽く払い刀身(警棒なので棒身?)を展開させて…

 

「ほんと、溜め息しか出ませんね。」

 

辻斬り少女(仮)へと向かい合います。

 

ちなみに何で鞄の中に特殊警棒なんて入っているのか?と、言う質問がありそうなので事前にお答えしておきますね。

 

まぁこの特殊警棒は所謂アレです。

 

乙女の嗜み。

 

大体、今時の女子高生なら特殊警棒やスタンガンやラ○チパックの一つや二つ位はみんな鞄の中に入っているモノですよ?

 

えっ?普通の今時の女子高生は鞄の中に特殊警棒もスタンガンもラ○チパックも入って無い。ですか?

 

そんな筈はありません!

 

現に普通の女子高生の私の鞄の中にはこうしていざと言う時の為に特殊警棒が入っていますし、ことりの鞄の中にもいざと言う時の為のスタンガンが、そして穂乃果の鞄の中には常にラ○チパックが複数常備されています。

 

それが今時の女子高生の常識なんですよ?

 

あぁ、そうそう。

 

私達が“普通の今時の女子高生”にカテゴライズされない…何て言う方がもしもいたりしたら……うふふ……うふふふふふふ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕暮れ時の人気の無い公園を舞台にそんなこんなで始まった私と辻斬り少女(仮)のリアルファイト。

 

他人の技術を簡単に模倣する辻斬り少女(仮)に大苦戦…と、いった展開にはならず、ぶっちゃけますと先程のガンプラバトルの時よりも余裕だったりしています。

 

その理由は何故かと言いますと…

 

「足下がお留守ですよ?ほら!」

 

例え技術を完璧に模倣しても彼女本人の体力や筋力が絶望低に低いから…なんです。

 

ガンプラバトルでは身体を動かす事は無いので多少体力や筋力が無くても模倣した技術を十全に使う事が出来たのでしょうが、実際に身体を動かすこの状況ではそうも行かなかったみたいですね。

 

現に今も数合打ち合っただけで息が上がってしまい、足下への注意が疎かになってしまいました。

 

もちろん私は私と対峙した相手のそんな隙を見逃す程に優しくはありません♪

 

と、言う訳で、隙だらけの足下に軽く足払いを掛けちゃいます♪

 

すると…

 

「ふぇ?きゃん?!」

 

彼女はその足払いであっさりと転んで尻餅を付いてしまいました。

 

うっふふ♪

 

狂暴で物騒な中身とは違って、その見た目通りに可愛らしい声で文字通りきゃん♪きゃん♪鳴いてくれますね♪

 

この今の気持ちがきっとアレなんしょうね♪

 

何処かの外道麻婆神父が大好きな愉悦と言うヤツ♪

 

うっふふふふ♪

 

えぇ♪えぇ♪ほんと、実に愉悦です♪

 

素晴らしく愉悦です♪♪♪

 

っと。

 

何時までも尻餅を付いて可愛らしくM字開脚をしている可愛らしい女の子(見た目だけは)を見下ろしながら愉悦に浸っている場合ではありませんでしたね。

 

では…トドメを刺しちゃいましょう♪

 

私は尻餅を付いて座り込んでいる辻斬り少女(仮)の喉元へと…

 

「はい♪これで通算二十回目の死亡です♪」

 

手にした特殊警棒(オーダーメイド品です♪私専用に細かく刀身(棒身?)のバランスを調整して貰った逸品なんですよ♪)を突き付けて、死亡宣告をしてあげます。

 

↑の台詞でもわかるとは思いますが、実は彼女へのこの死亡宣告は今ので二十回目になるんです。

 

そうなんです。

 

既に二十回も彼女をあの手この手であしらってあげてるんです♪

 

そんな二十回目の死亡宣告を突き付けられた辻斬り少女(仮)は…

 

「うぅ~~!!!」

 

と、つぶらな青の瞳にうっすらと涙を浮かべ、口をへの字にしながら悔しそうに私を見上げています。

 

そんな光景はやはり実に愉悦極まり無い光景ですね♪

 

何と言いますか…こう…見ていて背筋の辺りがゾクゾクして来ちゃいます♪

 

思わず年下の可愛らしい女の子を性的に苛めて愉悦に浸ってしまう様なイケナイトビラを開いてしまいそうになるくらいにゾクゾクして来ちゃいます♪

 

もっともっとこの可愛らしい少女(見た目だけは)を苛めてあげたい…と、思ってしまいますが、そろそろ本格的に日が沈み辺りが暗くなり出して来ました。

 

いい加減にこのじゃれ合いを終わりにしなければお夕飯に遅れてしまいます。

 

私的には終わりにしたいのですが、この目の前で涙目でペタン♪っと尻餅を付いた体勢のまま座り込んでいる辻斬り少女(仮)はまだまだヤり足りない様です。

 

その綺麗な青い瞳の奥には未だに狂気の炎が灯されています。

 

余り乱暴に終わらせたくは無かったのですが、もう面倒なのでこのまま意識を刈り取ってしまいましょうか?

 

そうですね…それが一番簡単な方法ですね。

 

ではそうましょう。

 

そうましょうったらったらそうましょう。

 

私は意を決して彼女を今度こそ完全に沈める為に静かに右手に握る特殊警棒へと練り上げた己の気を通します。

 

こうする事で打撃の威力を増幅させて、か弱い乙女な私のか細い腕でも簡単に首の骨位ならへし折る事が出来ちゃいます。

 

まぁ今回はへし折りはしませんけど。

 

では…サクッと終わらせましょうか。

 

私が練り上げた気を特殊警棒に通し終わり、未だに目の前で尻餅を付いた体勢のまま座り込んでいる辻斬り少女(仮)へとトドメを刺そうとしたその時…

 

「亜里沙から離れなさい!!!!!」

 

突如として第三者の声が公園に響き渡りました。

 

そして…

 

「絢瀬流緊縛術!疾風!小手縛り!!!」

 

その声の響いた方向から一本の荒縄が私目掛けて凄まじい速さで飛んで来たのです。

 

突然の強襲で多少は驚きましたが、これでも私だって代々常在戦場を是とする護国園田流の末席に名を連ねる剣士の一人。

 

「速さは合格、ですが…甘い!!!ハッ!!!」

 

慌てる事無くこちらへと飛来する荒縄を手にした特殊警棒で凪ぎ払い打ち落とします。

 

凪ぎ払った瞬間、手に感じたのはただの荒縄とは到底思えないずしりとした非常に重い手応え。

 

この荒縄…恐らくは私が先程辻斬り少女(仮)にトドメを刺す為に行った事と同じく、荒縄自体に気を通して強度やその他諸々を強化させていますね。

 

私がその事に気付き、内心で謎の襲撃者への警戒レベルを一段階上げていると…

 

「チッ!なら…これで!!!絢瀬流緊縛術!千手観音小手縛りぃ!!!!!!」

 

今度は数え切れない程の無数の荒縄が私目掛けて飛来して来ました。

 

速さは先程の荒縄よりも幾分落ちてはいますが、その数が尋常ではありません。

 

“千手観音小手縛り”

 

まさに千手観音の名にふさわしい数の荒縄の嵐です。

 

このまま無抵抗でいれば私は迫り来る荒縄の嵐に飲み込まれてあられもない姿を晒してしまう事になります。

 

まぁ無抵抗のままなんてさらさらありませんが。

 

手数には手数。

 

「はらはらと可憐に華麗に舞い踊れ!!!護国園田流!乱れ…雪月花!!!!!」

 

繰り出すのは園田流の技のひとつ。

 

はらはらと舞い踊る雪花の如く、無数の斬撃を飛ばす気功剣技。

 

その名は“乱れ雪月花”。

 

私はくるくると踊る様に…いえ、実際に園田の家に伝わる舞いを踊りながら、手にした特殊警棒から雪の花びらを模した斬撃を飛ばし続けます。

 

私の放つ雪の花びら達は迫り来る無数の荒縄へと一斉に襲い掛かり…

 

「ложь(ローシ)?!」

 

その全てをズタズタに斬り刻みました。

 

と、言いますか…“ろーし”って何ですか?

 

それにかーなーり今さらですが、さっきから聞こえているこの声…何処かで聞いた記憶があるのですが…?

 

そんな皆さんにはもうとっくの昔にバレバレな謎の襲撃者の正体。

 

それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は絵里さんsideのお話となります。
果たして絵里さんの苦労は報われたのでしょうか…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話A「夢の欠片」そのよん①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

所属している騎空団の団長が海外の方になりその方が予想を上回る役立たずに古戦場真っ只中にもかかわらす絶望中なQooオレンジでございます。
火船のままで水有利古戦場って…。
いや、まぁ焼鰹弱いから私は別に構いませんが他の方は火力落ちてヤバいんじゃないでしょうか?
騎空団のシステムを理解していないのならさっさと権限を移行して欲しいです。

今回は絵里さんsideのお話となります。
絵里さんが帰り道で見た光景…それは…








それでは 第8話A「夢の欠片」そのよん① 始まります。




























教える側と教わる側…双方にとって地獄のテスト勉強が始まってかれこれ3時間…

 

「それじゃもう1度…行くわよ!高坂さん!さんはい!」

 

「しちいちがしち。しちにじゅーよん。しちさんにじゅーいち。しちしにじゅーはち。しちごさんじゅーご。しちろくよんじゅーに。しちしち…しちしち……しちしち……し、しじゅー…な「げふん!げふん!あー!“く!”るしい!何だかとってもしじゅー”く!“るしいわぁ!!!」あ…し、しじゅーく!しちはち…「ごろごろー!じゅー!ごでじゅー!でろー!」…ごでじゅーでろー……ご、ごじゅーろく!しちくろくじゅーさん!」

 

私はようやく……

 

「ハラショー!おめでとう!高坂さん!よく七の段のかけ算を1度も間違わずに完璧に答えられたわね!」

 

そう!ようやく!!!

 

高坂さんにかけ算の七の段を1度も間違わずに答えさせることに成功したわ!

 

途中で間違いそうになって思わずちょっとだけ手助けしたけど、それでも成功には代わりないわ!

 

「えっへへ♪穂乃果はやればできる子だもん!」

 

ヤればできる子は高校生にもなってたかがかけ算の七の段を1度も間違わずに言うだけで予定していたテスト勉強の時間の3時間を丸々使ったりは絶対にしないわ!って声の限り叫び出したい気持ちでいっぱいよ!

 

でも…

 

「えぇ!えぇ!その通りよ!とってもハラショーよ!流石は高坂さん!もうサイコーにハラショーよ!」

 

頑張った子にそんな酷な現実を突きつけるなんて私にはできないわ…。

 

だから私は叫び出したい気持ちをグッと堪えて、頑張った高坂さんを誉めてあげるの。

 

なんとなく高坂さんの頭をよしよしと撫でてあげると、高坂さんはちょっとびっくりした顔をしたあとでとても嬉しそうにニコニコと笑ってくれたわ。

 

その笑顔はまるで太陽の様。

 

そんな高坂さんの太陽の様に明るい笑顔を見て、私はちょっとだけ大切な妹の亜里沙の笑顔に似てるかな?とか思っちゃったの。

 

亜里沙と高坂さんは見た目も中身も全然似てないんだけどね。

 

だって亜里沙は…あの子は…高坂さんみたいなアホっ娘と違ってもう最高に最強にヤバすぎるくらいにまじえんじぇーだもん。

 

たまーにおねーちゃんあの人さっきから亜里沙たちのことじろじろ見ててキモいから斬り殺して来てもいい?とか言い出したりと何気にちょっとだけ狂暴な時もあるけど、基本的にはうちの亜里沙は人類史上に名を残すくらいに天使なのよ!

 

亜里沙…昔はあんなに身体が弱くて儚げだったのに…いつの間にアレだけ狂暴になったのかしら…元気になってくれたのは嬉しいけど狂暴なのはおねーちゃん的にちょっとショックだわ。

 

でもアレだけ元気ならそろそろ亜里沙にも絢瀬流緊縛術を教えてもいい頃合いかもしれないわね。

 

まずは基礎中の基礎の気の練り方から手取り足取り腰取りねっちょりとずっぽりと教えてあげないとね♪

 

だってえりーちかはおねーちゃんなんだもん♪

 

高坂さんの笑顔を見ながらそんな事を考えていると…

 

「っしゃぁぁ!おらぁぁぁぁぁ!!!終ったわよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

「っしゃぁぁ!おにゃぁぁぁぁ!!!終ったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

にこと星空さんの2人がほぼ同時に雄叫びをあげたのよ。

 

どうやらあちらも何とかなったみたいね。

 

私が希&にこ、ソラ&星空さんの勉強していた方を振り向くと…

 

「よ、ようやくにこっちに歴史改変を諦めさせれたわぁ~…。」

 

まず真っ先に目に入ってきたのは精も根も尽き果てて机にぐだーっとなっちゃっている希の姿だったわ。

 

いつも飄々としている希があそこまで疲弊してるなんて珍しいわね。

 

と、言うか…本当に何とかなったのよ…ね?

 

そんな私の不安は見事に的中したみたいで…

 

「は?ナニ言ってんだかこのデカ乳たぬきは?にこにー様がそう簡単に歴史改変を諦めるとでも思ったの?甘いわ!甘すぎるわ!!!練乳プレイをしたときのチ○コよりも甘いわ!!!!!」

 

にこはムダに偉そうに腰に手を当ててそんな事を言い出したの。

 

あと練乳プレイってにこは普段一体どんなプレイしてるのよ。

 

えりーちか的には歴史改変うんぬんよりもそこら辺が気になるわ。

 

「見てなさいよ!今にデ○ライナーかタイ○マジーンを手に入れて必ず織田上総助信長が死なない世界を作り上げてやるんだから!!!グラブルで一時期アホみたいに増殖した低ランクでサムライジョブでフレ石未設定なのにムダに大量にフレンド申請を送り付けて来やがった廃課金主義な審神者騎空士が送り込んで来やがる刀剣○子が束になって掛かってきてもいずれは全世界の王になるこの仮面ラ○ダージ○ウ的な仮面ラ○ダー252様がみーんなまとめて凪ぎ払ってやるわよぉぉぉぉん!!!!!さぁ!アンタの罪を数えてショータイムで花道オンステージでひとっ走り開眼なノーコンテニューの実験を始めるわよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

 

「あー、はいはい。仮面ラ○ダーでもプ○キュアでももう勝手にしてや…。」

 

希も本当に苦労したのね…。

 

その気持ち…痛いほどわかるわ…。

 

そしてもう一方のソラ&星空さん組はと言うと…

 

「クソ…3時間も使って中1の…それも初期の初期のレベルのとこしか覚えされなかったとか最悪だろ…。」

 

「にゃに言ってやがるにゃ!凛の英語はもう完璧にゃ!ぺんぱいなっぽーあっぽーぺん!!!ドヤ!にゃ!!!」

 

「………………。」

 

こっちはこっちでやっぱりダメだったみたいね…。

 

あとね、星空さん。

 

そのネタはもう古いわ。

 

賞味期限ギリギリどころかぶっちぎりで期限切れよ。

 

「「「勉強終ったからそれじゃ今からみんなでバトルロイヤルにれっつらごー!!!ってなんか外もう暗いし?!なんでー!!!!!!」」」

 

こうして“μ's”三大おバカを相手にしたえりのぞそら連合の地獄のテスト勉強の初日は無事に…無事に………これっぽっちも無事じゃないわよね………と、とにかく!何とか終わりを迎えたの!

 

でもコレ…明日も明後日もあるのよ…その次の日も…そのまた次の日も…おまけに土日まで………えりーちか…おうちかえってひきこもりたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだかんだで色々ともろもろと大変な勉強会を知恵と勇気と愛と根性と努力とえりーちかふるぱわー♪で乗り越えて、私はみんなにまた明日って挨拶をしてから帰路についたわ。

 

正直に言えば明日もまたあの地獄のようなテスト勉強に付き合わなきゃいけないとか考えると頭痛がしてくるわね…。

 

コレって新手の拷問よね。

 

拷問されるならえりーちか的にはもうちょっとこう…縛ってしばいてなんじゃらほい♪的な拷問の方が嬉しいわ。

 

アh…げふん、げふん。

 

アホなんて言ったら (あ。結局アホって言っちゃった♪) 頑張って七の段の九九を覚えた高坂さんに失礼よね…と、言うことで改めて…高坂さんたちのテスト勉強に延々と付き合う系の拷問はえりーちか的にはのーさんきゅーにしたいってのが本音よ。

 

でも1度引き受けたことは最後まできっちりとやり遂げたいわ。

 

賢くて可愛いえりーちか的にはそこら辺は譲れないわ。

 

………アレ?

 

確か私が引き受けたのってガンプラバトルのコーチだったような…………?

 

ダ、ダメよ!それは気付いてもあまり深く考えちゃダメなヤツよ!

 

これ以上その事について真面目に考えると私の大切なナニかが壊れて物語序盤 (序盤なのに連載三年目ってあきらかにダメよね。) で早々にほんこつえりーちかにクラスチェンジしちゃうわ!

 

それだけミトメラレナイワ!!!

 

はぁ…おバカなこと考えてないでとりあえずは帰りましょう。

 

早く帰って亜里沙の天使の笑顔を見て荒んだ心を落ち着かせましょう。

 

荒んだ心に武器は危険なんです!ってウッソ君も言ってたし。

 

とか考えながら自宅への近道のために普段はあまり通らない道を歩いていると、近くの公園からナニか争うような物音が聞こえて来たの。

 

ケンカかしら?

 

それとも青姦?

 

もしケンカなら賢くて可愛くて優秀な生徒会長のえりーちか的には見過ごしてはおけないわ。

 

ぶっちゃけケンカの仲裁とか面倒だけどもしもここで見過ごしたことがバレたりしたら今まで築き上げて来た賢くて可愛くて優秀なパーフェクト生徒会長のイメージが崩れちゃうわ。

 

それはちょっと困るわ。

 

だから面倒でも介入してケンカを止めさせないと。

 

でもケンカの真っ最中なら言葉でいくら諭しても止まってはくれないわよね?

 

だから物理的に仲裁して強制的に終わらせてしまいましょ♪

 

それが一番簡単で手っ取り早いわ♪

 

もしもケンカじゃなく青姦プレイの真っ最中であっはんうっふん♪だったら…こっそりと動画撮影して今夜のおかずにしようかしら?

 

基本的にはハードでコアなSM系の無修正動画が好きなんだけど、普通の青姦プレイとかも嫌いじゃないわ。

 

こんな私だって恋する乙女なんだもん♪

 

恋する乙女は全てのえっちなプレイにキョーミシンシンイキヨーヨーよ♪

 

それじゃ早速…とばかりに気配を殺してこっそりと公園を覗いてみると、そこに居たのは特殊警棒を握り向き合う2人の女の子だったわ。

 

1人は背中の中ほどまでの長い髪を持って、私と同じ音ノ木坂学院の制服を着ている凛とした雰囲気の少女。

 

もう1人は少し薄い金髪と妹の亜里沙の通う中学と同じ制服を着たまるで天使と見間違うくらいに超絶的な美少女の香りと気配を全身余すことなく発しまくってる…………あれ?

 

あの制服にあの髪の色…おまけに手に持ってる特殊警棒とこのあり得ないくらいにまじえんじぇーな雰囲気と気配と香り…………

 

「って?!アレって亜里沙?!」

 

青姦プレイ真っ最中のカップルさんを期待して除いてみた公園…そこに居たのはなんとビックリ!私の可愛い可愛いまじえんじぇーの絢瀬 亜里沙だったの。

 

どうして亜里沙がこんな人気のない公園に?!

 

あとなんで護身用の特殊警棒持ってやっぱり特殊警棒持ってる音ノ木坂学院の生徒と戦ってるの?!

 

えりーちかはもう大混乱よ!

 

あっ!あ、あ、あ、ありしゃがあしばらいされてぺたん♪ってしりもちついた?!

 

あの音ノ木坂の生徒…あのままえりーちかの大切なありしゃを性的に美味しくいただいちゃうつもりね!!!

 

そうはさせないわ!

 

ガンダム的に言えばヤらせはせん!ヤらせはせんぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!よ!!!

 

私は亜里沙を助けるために無限に荒縄が溢れる絢瀬流緊縛術に伝わる縄袋から荒縄を取り出して…

 

「亜里沙から離れなさい!!!!!」

 

亜里沙れの溢れる愛で瞬間的に最高レベルまで練り上げた気を取り出した荒縄へと通し…

 

「絢瀬流緊縛術!疾風!小手縛り!!!」

 

亜里沙を今まさに襲おうとしている音ノ木坂学院の制服を装備した変質者へと、絢瀬流緊縛術の中でも最速の縄技“疾風小手縛り”を放ったわ。

 

疾風の名が示す通り、私の放った疾風小手縛りは物凄い速さで変質者へと飛んでいき…

 

「速さは合格、ですが…甘い!!!ハッ!!!」

 

あっはーん♪な格好に縛りあげて…とはいかず、変質者の手にしたやや長めの特殊警棒の一振りで払いのけられてしまったわ。

 

疾風小手縛りがいくら速さ重視の縄技で他の絢瀬流緊縛術の技よりもパワーで劣ると言っても、亜里沙への愛が溢れている私の今の最速レベルの気を通した荒縄を簡単に凪ぎ払うなんて…。

 

そこで私は気付いたわ。

 

変質者が私と同じように全身に気を巡らせて身体強化をしていることに。

 

もちろん彼女の手にした特殊警棒にも気は通されていたわ。

 

通りで簡単に絢瀬流緊縛術の技を叩き落とすワケね。

 

思わぬ場所で思わぬ強敵の出現。

 

でも私は取り乱すことはせずに次の一手を打つわ。

 

次に私の放つ縄技、それは…

 

「なら…これで!!!絢瀬流緊縛術!千手観音小手縛りぃ!!!!!!」

 

私の最も得意とする縄技“絢瀬流緊縛術・千手観音小手縛り”。

 

まさに千手観音の名に相応しい無数の荒縄を敵へと連続で放ち手数で圧倒して対象を一瞬のうちに縛り上げてしまう必縛技。

 

あ、縛るだけで別に殺すワケじゃないから“必殺技”じゃなくて“必縛技”なのよ♪

 

まぁ…絢瀬流緊縛術の縄技の中には縛り殺す“必殺技”もあるにはあるんだけど…。

 

ともかく、私は気功術を使う変質者に対して情け容赦なく自身の必縛技である千手観音小手縛りを放ったわ。

 

必縛を期して放った千手観音小手縛りの無数の荒縄たち。

 

その全てが変質者へと雪崩のように押し寄せて行ったわ。

 

コレで終わり…と思ったその時…

 

「はらはらと可憐に華麗に舞い踊れ!!!護国園田流!乱れ…雪月花!!!!!」

 

変質者は舞い始めたの。

 

それはとても綺麗な舞い。

 

そして同時にとても危険な舞いだったわ。

 

舞い踊る変質者の手にした特殊警棒から放たれるのは無数の花びら。

 

その花びらたちが恐るべきことに私の放った荒縄を包み込み、次の瞬間にはズタズタに切り裂いてしまったの。

 

あの花びら1枚1枚が刃のように研ぎ澄まされた気で出来ているのね。

 

そんな物騒な…けどとても綺麗な花びらに包まれて、私の放った千手観音小手縛りの荒縄たちは全ての切り裂かれてしまったわ

 

「ложь(ローシ)?!」

 

その光景に私は思わず咄嗟に“ложь”…ロシア語で嘘って叫んじゃったのよ。

 

そして気で形成された花びらが辺りを明るく照らしてくれたことで、今さらながらに気付いたんだけど、亜里沙を襲っていた変質者は割りと見覚えのある人物だったわ。

 

亜里沙を襲っていた変質者…その正体は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

作中のロシア語はG○ogle検索で訳した非常に適当なモノとなっております。
間違っておりましたら申し訳ございません…

次回も引き続き絵里さんsideのお話となります。
戦い(笑)の果てに絵里さんは…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのよん②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

毎年この時期は暑さで死にそうになっているQooオレンジでございます。
少しくらい冷夏の方が気温的にはみんなきっと嬉しいハズ…。

今回も絵里さんsideのお話となります。
停まっていた絵里さんの物語がいよいよ少しずつ動き出します。








それでは 第8話A「夢の欠片」そのよん② 始まります。





























人気のない暗がりの公園。

 

そこで亜里沙を襲っていた変質者の正体…それは何と…

 

「園田さん?!」

 

色々とヤバい子が揃っているあの子たち…チーム“μ's”の中では1番まともだと思っていた園田さんだったの。

 

亜里沙を襲っていた変質者が園田さんだったことに驚いた私の発した声で園田さんも…

 

「生徒会長?!」

 

こちらの正体に気付いたみたい。

 

あの物騒な花びらを放つ舞いを舞うのを止めてこちらを呆然とした顔で見ていたわ。

 

ぶっちゃけ今の園田さん…かなりスキだらけよね。

 

今なら簡単に縛りあげれそうな気がするのは私の気のせいかしら?

 

とりあえず亜里沙を襲っていたんだから園田さんでも問答無用でヤっちゃった方がいいわよね?

 

でもこの展開で問答無用で奇襲とかしちゃったらえりーちかが悪役よね?

 

とか思っていると…

 

「おねーちゃん!」

 

「は?お、おねーちゃん?!えっ?!は?!えっ?!ぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

ペタン♪っと尻もちをついていた亜里沙も私の存在に気付いてこちらへ嬉しそうに手を振ってくれたわ。

 

と、同時に、スキだらけの園田さんは私と亜里沙が姉妹ってことに酷く驚いていたの。

 

そんなに驚くことかしら?

 

とか呑気に考えていたら…

 

「このプッツン辻斬り少女(仮)は生徒会長の妹さんなんですか?!」

 

園田さんが亜里沙を指差してそんなことを言ってきたの。

 

“プッツン辻斬り少女(仮)”って。

 

うん。

 

今の一言でえりーちかちょーっと怒っちゃったかも。

 

「ねぇそこの園田変質者海未さん。」

 

「はい?園田…変質者…海未…さん?えっ?ちょっ!何で私が変質者なんですか?!私はことりみたいにヒトを襲って生皮を剥いで血抜きして美味しくお料理しようとしたり隙あらば青空や穂乃果を性的に襲おうとか思っていたり最近はにこ先輩を真姫から仕入れた怪しいクスリで薬漬け中毒性にして排除しようとか考えていたりエロい目で見られてイラッとしたから取り敢えず社会的に抹殺しようとしたり満員電車で痴漢しようとした痴漢の人のアレを鋏で切り落とそうとしたり他にもまだまた頭の可笑しい行為をしようとした事なんて一度もありませんよ!私はちょっと自慰が好きなだけの普通の女子高生です!決して変質者なんてそんかヤバい人種ではありません!!!」

 

「заткнись(ザトゥクニスィ)!!!」

 

「ざ、ざとぅ?!何ですかそれ?!」

 

「ロシア語だよ?あのね?“заткнись(ザトゥクニスィ)”って日本語だと“黙れ”って意味♪わかったかな♪綺麗な剣のおねーさん♪」

 

「あぁ、これはご丁寧に解説ありがとうござ…い…ま……へ?だ、黙れ?!えっ?!」

 

「うん。黙れ。なんかおねーちゃん怒っちゃってるね♪激おこぷんぷんまる?」

 

「激おことかネタが少し古いですね!って!だからなんで怒ってるんですか?!私ナニかしましたか?!」

 

「ナニかしましたか?!じゃないわよ!貴女が人の可愛い可愛い妹を襲っておいてその襲っていた人の妹を指差してプッツン辻斬り少女(仮)とか言ったからえりーちかは激おこぷんぷんまるなのよ!!!あんまり舐めたこと言ってると縛り上げてお嫁に行けないカラダに調教してあげるわよ!!!」

 

この展開でスキだらけのところを奇襲とかしたらえりーちか完全に悪役よね?とか思ってたけど、そんなのどーでもいいわ。

 

えりーちかの可愛い妹にプッツンとか辻斬り少女(仮)とか酷いこと言っちゃう悪い子には…

 

「さぁ!被虐の扉を強制的に開かせてあげるわ!!!!!絢瀬流緊縛術!豪腕!自縛掌!!!!!!!」

 

「襲ってません!!!ってか先に襲って来たのは貴女の妹さんの方です!!!って聞いてないし?!」

 

「問答無用よ!!!!!はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

「お願いだからちょっとは人の話を聞けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

技と技。

 

力と力。

 

そして縄と剣…正確には荒縄と特殊警棒。

 

7つあつめると願いを叶える不思議な球を探す摩訶不思議大冒険がいつの間にか星を跨いで超バトルを繰り広げるようになっていた龍の玉の某超野菜人のように怒りの力でスーパーえりーちかに変身したらいーなぁ…な、私と、可愛い女の子を襲いまくって己の歪んだ欲望の餌食にしまくっている変質者な園田さんとの戦いはほぼ互角の展開に…なる前に、亜里沙の“あのね、おねーちゃん♪先にこのおねーさんのこと襲ったの亜里沙のほーだよ♪”って一言で私の誤解が解けたことで全部まるっと丸く収まっちゃったの。

 

えりーちか♪うっかり♪

 

そうよね。

 

あの子たちの…チーム“μ's”の中で1番まともな園田さんがそんなことするハズないわよね。

 

園田さんの幼馴染みがあまりにもかわいいかしこくないほのーか♪とかわいいきょーぼーことーり♪だからてっきり園田さんもかわいいやべーいそのーだ♪なのかな?とか思って、勝手に亜里沙を性的に襲って欲望の限りを尽くした野外SMプレイを展開しようとしてたのかな?って勘違いしていたえりーちかは恥ずかしいわ。

 

あとでお詫びにえりーちか特製高級SM三点セットを贈らなきゃダメよね。

 

蝋燭は何色がいいかしら?

 

えりーちか的にはやっぱり真っ赤な低温蝋燭がいいと思うんだけど…ねぇ?みんなは何色がいいと思う?

 

情熱的な赤?

 

クールに青?

 

エキゾチック(意味不明)に紫?

 

低温蝋燭1本選ぶだけでもドキドキものよね♪

 

それが人様にプレゼントする贈り物ならなおさら♪

 

ほんとえりーちか迷っちゃう♪

 

そんな園田さんへと贈るお詫びの低温蝋燭の色が何色がいいか?なアンケートの宛先は↓のえりーちか宛までお願いね♪

 

※申し訳ありませんが一切その様な募集はしておりません。

 

「……………………………………………………………。」

 

「……………………………………………………………。」

 

と、大好きな低温蝋燭の色について色々と考えて現実逃避してみたけど、事態は一向に好転しなかったわ。

 

今がどんな状況か…まずはそれを説明しないといけないわね。

 

ぶっちゃけるとあのやり取りの後、えりーちかと園田さんは隣り合ってベンチに座っているのよ。

 

なんとなく…なんとなーくそんな流れになっちゃったんだけど…。

 

隣に座っている園田さんはさっきから手にした特殊警棒を握ったまま一言もしゃべってくれないの。

 

沈黙がとにかく辛いわ。

 

ここは年長者として私から話題を振らないといけないんでしょうけど、亜里沙を性的に襲っていると勘違いしてかなり全力で襲撃した相手に一体何を話せばいいのかかしこいかわいいえりーちかでも流石にわからないのよ…。

 

それにきっと園田さんはちょっと前に私がソラに対してやらかした土下座したらうんぬんのことで私のことを嫌ってると思うし。

 

あ♪ちなみに亜里沙は“亜里沙!ナニが飲み物買ってくるね!”って言うと、私のカバンからお財布を取って自販機を探しに走っていっちゃったわ♪

 

全力で身体を動かしてきっと喉が乾いている園田さんと私のために飲み物を買いに行ってくれるだなんてなんて気のきいた子なのかしら♪

 

決して私と園田さんとの間に流れる微妙な空気を敏感に察知して飲み物を買いに行くって口実で逃げ出した訳じゃないのよ?

 

私のかわいいかわいい&優しさMAXな亜里沙がそんなことをするハズないわ!

 

だって亜里沙は中身も見た目も完璧な天使なんだもん!

 

天使なのよ!天使!

 

どうしておねーちゃんのお財布を持っていったの?!とか、なんで園田さんと私をふたりっきりにしたの?!とか、そんな細かいことが気にならないくらいに天使なのよね!!!

 

だから…だからお願い………早く帰って来てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!ありしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

おねーちゃんを置いていかないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

 

さっきの低温蝋燭何色がいい案件に続いての状況報告で現実逃避してみたけど現実は無情で非情で相変わらず隣の園田さんとの沈黙が気まずいのよ!!!

 

ほんとどーしよー!

 

えりーちか困っちゃう♪

 

うん…ここはとりあえず会話の切り出しとしては定石な今日のお天気の話から…と、思っていたら…

 

「あの…」

 

なんとびっくり!園田さんの方から私には話しかけてきてくれたの!

 

気になるその内容は…

 

「穂乃果のテスト勉強…死ぬほど大変ではありませんでしたか?」

 

高坂さんとのテスト勉強についてだったわ。

 

あー……うん。

 

「そうね…物凄く控えめに言って弾切れのボールにおサルさんと一緒に乗って嫁補正十割増しのストライクフリーダム(中身はヤル気満々のSEED覚醒状態の某すぅぅぅぱぁぁぁぁ!!!なコーディネーター)だけで構成された大隊規模の軍団と戦う程度には大変だったわ…。」

 

瞬殺間違い無しの難易度よね。

 

きっと先生…3代目メイジンだって↑の条件でバトルしたらヤられちゃうわ。

 

いわゆる無理ゲーってヤツよね。

 

「例えが微妙に意味不明ですがやはり一筋縄では行かなかった様ですね。ザマァです。」

 

「今の例えじゃわかりにくかったかしら?ガンダムファンなら絶望的な状況過ぎて発狂しそうになるわよ?あと今さらりとザマァとか聞こえた気がするんだけど気のせいかしら?」

 

「何の事ですか?それはきっとパワハラ染みた言動で他人を土下座させて高笑いをあげるのが趣味なお偉い生徒会長様の被害妄想ですよ。」

 

うん。

 

絶対に気のせいじゃないわね。

 

はぁ…やっぱり園田さんには相当嫌われちゃってるわね。

 

当然と言えば当然なんだけど…。

 

あと実は土下座させて高笑いするよりもどちらかと言えば土下座して罵って貰う方がえりーちか的には好きよ。とか言ったら本編では必死に隠しているえりーちかの性癖がバレちゃうから絶対に言わないけど。

 

でも微妙にえりーちかディスられてるけど園田さんとコミュニケーションを取れて良かったわ。

 

あのまま気まずい雰囲気でいるよりも実は罵られるのとか大好物なえりーちか的にはずっといいわ。

 

とか思っていると…

 

「それで?穂乃果のテスト勉強はどの程度進んだのですか?当然ですが九九の八の段位は覚えさせられましたよね?」

 

園田さんからあり得ない言葉が飛び出したわ。

 

それは高坂さんに八の段の九九も覚えさせられましたよね?の一言…。

 

えっ?!は、八の段?!

 

「うぐっ?!そ、それは………な、七の段までしか覚えさせられなかったわ…。時間がなくて八の段は……。」

 

ぶっちゃけ時間があっても八の段までなんてムリよ!

 

でも園田さんは…

 

「七の段まで?あれだけ偉そうな態度で青空に土下座を強要して楽しそうに高笑いをあげていた生徒会長サマの癖にその程度ですか?私なら三時間もあれば余裕であのアホに九九を全てマスターさせる事が可能ですよ?意気揚々と穂乃果のテスト勉強を引き受けたから一体どれ程のモノかと思えば…とんだお笑い草ですね?」

 

って言ってきたの。

 

自分なら高坂さんに3時間で九九をマスターさせる事ができるって。

 

そう言って来たのよ。

 

そんな信じられないことを言われてえりーちかも思わず叫んじゃったわ。

 

「がんばったのよ!ホントにがんばったのよ!でも高坂さんの脳みそが私の予想の斜め上をぶっちぎりで爆走していくレベルの性能でがんばってもダメだったのよ!ってかアレにたった3時間で九九をマスターさせる方法があれば教えて欲しいわよ!!!」

 

って。

 

そうしたら…

 

「穂乃果に三時間で九九をマスターさせる方法ですか?簡単ですよ。首筋に刀を推し当てて正面から笑顔でお願いすればいいんです。九九を覚えましょうね?って。後は駄目だったら痛いですよ?って付け加えれば完璧ですね。」

 

「なーんだ♪そんな簡単な方法が…って!怖いわよ?!ナニよ!その方法?!」

 

園田さんはとんでもなく恐ろしい方法を言ってきたの。

 

頭がアレな高坂さんと別の意味で頭がアレな南さん。

 

園田さんはそんな2人に比べれば遥かにマシだと思っていたけど、やっぱり園田さんも頭が色々とアレな2人の幼馴染みと同じで頭がアレだったのね…。

 

「死ぬ気になれば人間でも猿でも大抵は何とかなるモノです。火事場の馬鹿力と言う奴ですね。なので実際に失敗したら死んでしまう状況を作り出して死ぬ気で頑張って貰うんですよ。」

 

「流石にそれは高坂さんが可哀想だからやめてあげて!!!」

 

高坂さんはテスト勉強の度に今まで一体どんなひどい目にあってきたの?!

 

全裸にされて縛られて鞭で激しく撃たれながら英語の勉強したり、漢字の書き取りを間違ったら乳首に針を刺されたり……もしかしたらそんな人が人にしたら絶対にダメな拷問みたいな勉強方法を強制されてたりしたのかしら?!

 

えりーちか的にはちょっと羨ましいかも?とか思っちゃったのはナイショよ♪

 

この時の私はナイショよ♪とか言う余裕があったのよ。

 

でもそんな余裕はこのあとの園田さんの問いで一気に吹っ飛んじゃったわ。。

 

今まで高坂さんとのテスト勉強についてのやり取りをしていた園田さんが唐突にぶっ込んで来た質問。

 

それは…

 

「綺麗事だけでは穂乃果の幼馴染みは勤まりません。」

 

「勤まるわよ!!!」

 

「それで?どうして生徒会長は青空に対して何時もキツく当たるのですか?」

 

「それは私がソラに負い目が……はぅ?!」

 

それは…どうして私がソラに対していつもキツく当たるのか?って質問だったの。

 

私はその問いかけにノリと勢いでついつい言っちゃったわ…負い目が…って。

 

「負い目…ですか?」

 

こうして7年前のあの日からずっと停滞していた私の物語は少しずつ動き出して行ったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

最後の最後に絵里さんが思わずポロリと漏らした負い目とは…。


次回は海未さんsideのお話となります。
海未さんが絵里さんの過去に迫ります…の、前に何時ものグダグダ回となる予定です。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのよん①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルのラブライブコラボの一年生組のキャラ絵が発表されてかわいくてかわいくて鼻から愛が溢れて来ておりますQooオレンジでございます。
そして続けて発表された絵里さんもかわいくてかしこくて…って絵里さんもしかした得意は刀…?

今回は海未さんsideのお話となります。
今回は海未さんが絵里さん謎に迫ったり迫らなかったり…。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのよん① 始まります。






























実は生徒会長の妹さんだった辻斬り少女(仮)の亜里沙(本人が呼び捨てで良いとの事なので呼び捨てにする事にしました♪)との公園での戦闘を発端とした一連の流れで穂乃果のテスト勉強の話題を経てどさくさに紛れて暴露させる事に成功した生徒会長が青空に対して何時も辛く当たる理由。

 

大方、にこ先輩が言っていた人として最低レベルに腐っていた頃の青空が生徒会長に破廉恥な行為を働こうとした…とかだと思っていたのですが、そんな私の予想はあっさりとハズレてしまいました。

 

うっかり口を滑らせた生徒会長から発せられたのは全くもって予想外の一言。

 

“負い目”

 

負い目…人に負担をかけたり迷惑をかけたりするなどして、申し訳ないと思う心持ちなどを意味する表現。海未ペディア参照。

 

青空に対して負い目があるのならば、普通は辛く当たったりはしないのではないですか?

 

「理解に苦しみますね。どうして負い目があるのに青空にあれほどキツく当たるのですか?普通は負い目があるなら逆では無いのですか?」

 

重要なキーワードを手に入る事は出来ました。

 

出来ましたが…“負い目”と言うキーワードがナニを示しているのかがわからなければ、青空と生徒会長の間に何があったのかをこれ以上推察する事は不可能ですね。

 

「貴女が青空に対して感じている負い目とは何なのですか?何故、負い目があるのに青空へと辛く当たるのですか?」

 

「それは………」

 

「生徒会長…貴女と青空の間には一体何があるのですか?いえ、何があったのですか?」

 

「………………………………………。」

 

だんまり…ですか。

 

まぁ私もそう簡単に答えてくれるとは思っていませんでしたので別に構いませんが。

 

音ノ木坂学院生徒会会長“絢瀬 絵里”

 

よくよく思えば彼女は何なんでしょうか?

 

元世界王者の青空や二つ名持ちのにこ先輩が信頼する程の腕前を持つガンプラファイター。

 

遥かなる太古から密かにこの国を守護して来た護国の剣士…その剣技を修めている私とまともにやりあえるだけの戦闘技術。

 

この二点だけでも相当に特異な存在です。

 

先程の“負い目”が何なのかを知る為にも、先ずは彼女の事を知るのが先決…かもしれませね。

 

私が内心で隣に座る生徒会長のあれこれを調べようと考えていると…

 

「七年前の世界大会……。」

 

「えっ?」

 

「そんなに私のことが気になるなら、七年前の世界大会のことを調べてみるといいわ。」

 

今まで沈黙を続けていた生徒会長が七年前の世界大会の事を調べてみるといいと言って来ました。

 

「七年前の世界大会…?」

 

それって確か…

 

「青空が優勝した世界大会…ですよね?」

 

青空が世界で初めてガンプラバトルに電子精霊を…アイリを使用して挑んだ大会。

 

青空のトラウマの原点。

 

「えぇ。青空があの人を…“先生”を倒して優勝した大会よ。」

 

「せん…せい?」

 

せんせい…恐らくは先生。

 

生徒会長の先生?

 

“先生を倒して優勝した”と言う事は、恐らくは決勝戦で青空が相対した相手が生徒会長の言う先生なのでしょうね。

 

青空と生徒会長の確執の理由。

 

キーワードは“負い目”と“七年前の世界大会”と、そして“先生”。

 

これ等のキーワードが一体ナニを意味するのか…。

 

調べろと言うのなら調べましょう。

 

そして辿り着いてみせましょう。

 

生徒会長…貴女と青空の確執の理由に。

 

さて…一体どの様な秘密が隠されているのやら…と、思っていると…

 

「おねーちゃん♪ウ~ミさん♪お待たせ♪ジュース買ってきたよ♪」

 

そこへ飲み物を買いに行っていた辻斬り少女(仮)こと亜里沙がまるでタイミングを計っていたかの様に帰って来ました。

 

「はい!おねーちゃん!ウミさん!」

 

見ていると思わず女の子同士でしっぽりと愛し合ってしまう百合の花が咲き乱れている道に両足をずぶりと突っ込んでしまいたくなって来る様なとても可愛らしい笑顔で亜里沙が私と生徒会長に手渡してくれた飲み物…それは…

 

「「マムシの生き血ミックスオレ……。」」

 

産地不明の新鮮なマムシの生き血と北海道産の特濃牛乳を贅沢に使用したミックスオレでした。

 

そんな手渡されたマムシの生き血ミックスオレの缶に描かれているのは、忌々しい位に無駄に大きな胸の牛を擬人化した美少女が毒々しい大量のマムシに巻き付かれた見るからにR18のらめぇ~的な絵で…。

 

えーっと、効能は精力絶倫?滋養強壮?HPが何となく9割回復?MPも何となく回復した様な気になるかも?

 

これを飲めば蛇でも朝までギンギン間違いなし?

 

女性も朝まで濡れ濡れ間違いなし?

 

つまりコレは…

 

「限りなく怪しい精力剤ですね。」

 

「うん!朝までギンギンだよ♪」

 

マムシの生き血は古来より滋養強壮に効くとは言いますが…それを何故特濃牛乳と混ぜたのでしょうか?

 

見た目だけでもイチゴオレっぽくしたかったとかでしょうか?

 

例え見た目がイチゴオレでも中身はマムシの生き血と特濃牛乳のミックスオレでは…。

 

「はぁ…コレはどちらかと言えばことり向けな飲み物ですね。」

 

普段からアレなことりならば喜んで飲みそうですね。

 

朝まで濡れ濡れですぅ♪とか言って。

 

本来の世界線や別の世界線では普通に普通の可愛い可愛い南 ことりなのに、どうしてこの世界線ではあの様になってしまったのやら…。

 

「コトリ?птица(プチッツァ)?」

 

「ぷちっつぁ?また訳のわからない単語を…。ちなみにことりとは貴女と同じレベルで頭が逝っちゃっている私の幼馴染みですよ。」

 

「птицаはロシア語で“鳥”って意味よ。それとかわいいかわいいマジえんじぇーな人の妹をあの途方もなくクレイジーな南さんと一緒にして欲しくはないわね。」

 

「あぁ、ロシア語でしたか。解説ありがとうございます。ありがとうございますついでに生徒会長は亜里沙をことりと一緒にして欲しくはないと言いますが、夜道で特殊警棒片手に女子高生を襲って来やがるならことりと同レベルの危険人物だと思いますが?」

 

そもそもこの音ノ木坂には頭の可笑しい変態が多過ぎます。

 

皆さんは現代社会で頭の可笑しい変態が集まる街があるなどと、そんな筈は無いと思いますか?

 

音ノ木坂は例外でそんな筈がざらにあるのですよ。

 

少し裏路地に入ればロングコートを羽織った全裸の変質者に簡単に遭遇出来てしまうのが何よりの証拠です。

 

他にも夜な夜な眼鏡をかけた三人組の美少女が不思議な力を使って世直しをしている…なんて事もあるらしいです。

 

きっと変態をしばき倒しているんでしょうね。

 

この街には…音ノ木坂にはナニか変態を引き寄せるモノでもあるのでしょうか?

 

変態を引き寄せるモノ…それと関係あるかどうかはわかりませんが、おじいさまは音ノ木坂はこの世界線の特異点のひとつだ、と以前に仰っていましたね。

 

もしかしたらそれと変態が多過ぎる事と何か関係があったりするのでしょうか?

 

後でおじいさまに聞いてみましょう。

 

と、手にしたマムシの生き血ミックスオレの缶を見ながらこの何とも言えない現状から逃れる為に愚にもつかない事を考えていたら…

 

「うわっ?!コレすっごくまなぐさーい!おいしくなーい!」

 

いつの間にか亜里沙が妙に男らしく腰に手を当てて、まるで風呂上がりにコーヒー牛乳を飲む様にマムシの生き血ミックスオレをぐびぐびと飲み干していました。

 

そして全て飲み終えて放ったのはが↑の一言。

 

「「って?!飲んだの?!アレを?!」」

 

流石に亜里沙のこの行動には生徒会長も驚いた様で、あまり嬉しくはありませんが私とタイミングも言葉も全く同じに叫んでしまっていました。

 

亜里沙はよくもまぁあの様な控えめに言ってもクソ不味そうなモノを飲み干しましたね…。

 

普通ならばマムシの生き血と特濃牛乳を混ぜただけのミックスオレなんて一口飲めば余りの不味さで吐き出してしまうモノですが。

 

「うん?飲んだよ?だって1本5000円したんだもん。飲まないともったいないよ?これで亜里沙は朝まで濡れ濡れ?」

 

これ…5000円もしたんですね。

 

三本で15000円…。

 

それだけあれば定価800円のハイ・モックが18個は買えますよ。

 

何と言うお金の無駄遣いでしょうか。

 

まぁ亜里沙が持っていたお財布は生徒会長のモノなので無駄遣いしようがどうしようが関係ありませんけど。

 

それよりも……問題は亜里沙が買って来たこのクソ不味そうなモノをどうするかですね。

 

一本5000円と聞くと捨てるのも勿体無い様な気がしますね。

 

生徒会長はこのクソ不味そうなモノをどうするつもりなのでしょうか?と思い、相変わらず隣に座っている生徒会長方をチラリと横目で見てみると…

 

「おぅっふ?!ぬ、ぬれぬれ?!亜里沙はぬれぬれなのね!ならおねーちゃんも飲んで亜里沙と一緒に朝までぬれぬれになるわ!!!」

 

と、何故か亜里沙の朝まで濡れ濡れの言葉に過剰に反応し、鼻息も荒く興奮した様子で↑の様な事を言い出しました。

 

「は?飲むつもりですか?!このあきらかにクソ不味そうなモノを?!正気ですか?!」

 

「正気も正気!ガチで正気よ!それに例えクソ不味そうなモノが相手でも亜里沙のためならえんやこら!愛があればなんでもできる!」

 

愛があってもコレは飲みたくはありませんよ。

 

とか突っ込む暇もなく、生徒会長は手にした缶をぷっしゅ♪っと開けて、缶の中身の極めて怪しい液体を飲み出しました。

 

ですが…

 

「えりーちか!いきまーーーーす!!!ごくごくごくずごっく…ぶふぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!うぇ…ナニこれ…ものすごくまじゅい………。」

 

勢い良く飲んでいたのは始めだけで、すぐに盛大に吐き出して涙目で口から桃色の液体を垂れ流してはまじゅい…と言いながら悶絶してしまいました。

 

「当たり前です。マムシの生き血と特濃牛乳を混ぜただけのモノが美味しい訳ありません。」

 

この生徒会長…学校では賢い可愛い生徒会長で通っていますが、実はただのぽんこつなのでは無いでしょうか……。

 

「ありしゃぁぁ…おねーちゃんにおみずかっちぇきちぇ…」

 

「はーい♪」

 

うん。

 

やっぱりこの人の本性はぽんこつっぽいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グダグダからややシリアス(?)を経て、亜里沙の買って来たマムシの生き血ミックスオレなる何とも酔狂なモノのお陰でやっぱりグダグダに逆戻りした生徒会長との公園での一件の翌日。

 

前日と同様に穂乃果と凛とにこ先輩のμ'sおバカトリオがドナドナな雰囲気でチンピラ風味の癖に何故か無駄に頭の良い青空&優等生のフリをして実は中身はぽんこつな生徒会長&忌々しい胸部装甲の副会長に連行されて行くのを見送った私は、用事があるとかで先に帰宅したことりを除いた他のメンバー…花陽と真姫と講堂裏の無駄に豪華な部室で合流して毎度お馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店にやって来ました。

 

ふぅ…一息で眺めの台詞を言い切るのはやはり疲れますね。

 

まぁそれはさておき。

 

実は昨日、生徒会長に言われたキーワードを元に色々と調べてみたのですが…七年前の世界大会で検索しても出てくるのは青空のトラウマの元になった件だけで、生徒会長に関する事はこれっぽっちもわかりませんでした。

 

毎晩のお楽しみ♪なベッドの上での夜のひとり運動会を我慢して深夜までかかりあれこれと調べた唯一の収穫(?)は、七年前の世界大会で青空と決勝戦で戦った相手は“三代目メイジン・カワグチ”と言うガンプラバトル界では物凄く有名なレジェンドファイターさんだった…と、言う事だけでした。

 

困った私はここでひとつの名案を思い付きました。

 

それは…

 

「と、言う訳でキーワードは“絢瀬 絵里”と“七年前の世界大会”と“先生”…いえ、“三代目メイジン・カワグチ”です。」

 

説明になっていない説明が大好きな米キチ娘にお願いして調べて貰いましょう♪と、言うその名も花陽に全部丸投げ作戦です♪

 

私はアミューズメントセンター音ノ木坂店に到着していつも通りに取り敢えずはレストコーナーのテーブル席のひとつを陣取ると、早速ガンプラの準備をし始めていた花陽へとお願いをしました。

 

ですが…

 

「はひ?!いきなりドヤ顔でキーワードは!とか言われても真姫ちゃん的イミワカンナイ!ですよ?!」

 

何時もなら無駄に役に立たない無駄知識で意気揚々と説明を始める癖に、今回は空気を読まずにこの人ナニ言ってんの?といった顔で見られてしまいました。

 

むぅ。

 

解せません。

 

更には…

 

「ちょっと花陽!その真姫ちゃん的イミワカンナイってナニよ!イミワカンナイ!」

 

「あ♪それです♪それ♪その真姫ちゃんのイミワカンナイ♪が真姫ちゃん的イミワカンナイです♪」

 

「だからイミワカンナイわよ!」

 

「またまたたまたま真姫ちゃん的イミワカンナイいただきましたぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

真姫まで真姫込んで…ではなく、巻き込んで、何時ものグダグダ空間を形成させ始めやがったのです。

 

そろそろ予定の文字数も近付いて来ていると言うのにここで無駄に何時ものグダグダを展開されては文字数稼ぎも真っ青な位にあっという間に文字数が枯渇してつづく?になってしまうではありませんか!

 

やらせません!やらせはしませんよ!!!

 

何としてでもグダグダ路線からメインストーリー進行路線へと戻さなければ!!!

 

例え先輩権限で命令する事になったとしても!

 

「イミワカンナイでも真姫的イミワカンナイでもどちらでも構いませんので花陽はさっさと先程言ったキーワードで調べて下さい。」

 

そんな訳で早速先輩権限で命令です♪

 

「海未先輩まで真姫的イミワカンナイとか言わないでよね!!!」

 

「真姫ちゃんツンデレ乙。」

 

あ…結局文字数切れですね。

 

仕方ありません…この続きは次回に持ち越しですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

毎度お馴染みのグダグダフィニッシュ。


次回も海未さんsideのお話となります。
次回こそ海未さんが絵里さんの過去に…迫れればいいなぁ…と、愚考しております。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのよん②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

誕生日を迎えまたひとつおっさんになったQooオレンジでございます。
最近は午後になると肩と首と腰が痛くて…。
歳は取りたくないものです。

今回も海未さんsideのお話となります。
今回は後半で本編初登場の…。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのよん② 始まります。































お久し振りの前回までのガンプライブ!

 

これを書いている青とんがりのオレンジジュース野郎は遊☆○☆王のカードゲームは初期の奴しかやっていないのでぶっちゃけあんまりわかってないけどちょいネタ的に使ってしまってもいいんじゃね?的にぶっ込んでみた私のターン!ドロー!近い将来水着装着のきゃっ♪きゃっ♪うふふ♪な合宿回で使えなくなってしまう先輩権限を発動!

 

さぁ!米キチ娘!私の知的好奇心を満たす為にあの実は中身ぽんこつ疑惑が濃厚な生徒会長の過去を暴くのです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「海未先輩まで真姫的イミワカンナイとか言わないでよね!!!」

 

と、言う訳で真姫に何故か突っ込まれながらも先輩権限を発動して花陽へ生徒会長のあれこれを調べて貰おうと思ったのですが…

 

「真姫ちゃんツンデレ乙。それで…“7年前の世界大会”と“三代目メイジン・カワグチ”と“絢瀬 絵里”ですか?7年前の世界大会で三代目メイジン・カワグチと言えばそら先輩が決勝戦で戦ったガンプラバトルに携わる人なら知ってて当然の超有名なレジェンドファイターさんですね!確かメイジン・カワグチは7年前の世界大会ではみんな大好き止まるんじゃねぇーぞ…な鉄血のオルフェンズに登場するギャラルホルンの量産機“グレイズ”を真っ赤に塗装してあちこち徹底的に弄り倒したアメイジング・グレイズを使ってましたね!このアメイジング・グレイズ!ライフルにブレード、あとはシールドを装備しただけのひっじょーに!シンプルな武装の機体なんですが、ところがぎっちょんちょん♪で武装はひっじょーに!シンプルでも機体本体の完成度がものすごーいことになってて超絶性能を発揮しまくって当時は予選から無双してたんですよ!あ♪そうそう♪3代目メイジンは世界大会3連覇して殿堂入りしてからは世界大会には参加しないんですぅー!とか野暮な突っ込みはご遠慮くださいね♪ほら♪ガンプラバトル愛が溢れちゃって我慢ならん!で参加しちゃったんですよ的な感じでさらっとスルーしちゃってください♪それでですね!アメイジング・グレイズはスピード!パワー!タフネス!全てにおいてまさにあっめーーーいじんぐ!そう!アメイジングの名にふさわしい超絶高性能機体!それが深紅のグレイズ!アメイジング・グレイズ!対する当時のショタそら先輩が使用していのはこの前から使い始めたザク・リヴァイブ!ボロいザクを使っていたショタそら先輩を見かねた当時の世界大会で戦った数々のレジェンドファイターさんが餞別代わりに譲ってあげたいろんなパーツを寄せ集めて造り上げたザク!それがザク・リヴァイブなんですよ!激しくぶつかり合う深紅のグレイズと深緑のザク!いやぁー!実に見応えのある決勝戦でした!愛が溢れて鼻血が止まらなくなるレベルでおっぱい熱じゃなくて胸熱なバトル!今でも瞳を閉じると思い出せます!だってあの決勝戦のラストに見せたシュタそら先輩の必死な表情を見た瞬間に花陽は恋に落ちちゃったんですもん♪きゃっ♪言っちゃいました!言っちゃいましたよ!恋に落ちちゃった瞬間とか言っちゃいましたよ!!!えーっと、それであとは絢瀬 絵里でしたっけ?うーん?7年前の世界大会で絢瀬 絵里なんて名前のファイターさんはいなかったハズですよ?絵里って名前から察するとたぶん女性ですよね?“鋼鉄淑女(スティールメイデン)”の二つ名を持ってるネームドファイターさんで絢瀬って名字の女性ファイターさんなら参加してましたけど絵里って名前じゃなかったですよ?あれ?そー言えば絢瀬 絵里って…もしかしなくても生徒会長さんの名前じゃないですか?むむ?さらにあれ?絢瀬 絵里って名前…そう言えば7年前の世界大会の時にどこかで聞いた記憶があるような無いような…やっぱりあるような…やっぱりやっぱり無いような…?」

 

長い長い花陽の説明になってない説明が終わり真っ先に口を開いたのは…

 

「相変わらず説明になってない説明のクセにムダに長いわよ!あと聞いたことあるのか無いのかどっちよ!それとツンデレ乙ってナニよ!ツンデレ乙って!何でもいいけど花陽のクセに私に3回も突っ込ませないでよね!!!!!」

 

やはりと言うべきか“μ's”に現れた突っ込みニューカマーの真姫でした。

 

でも話の内容に対する突っ込みでは無いので元祖突っ込みマイスターの私的には減点ですね。

 

しかも…

 

「真姫、結局四回突っ込んでますよ。」

 

そう。

 

三回も突っ込みとか言っておきながら、結局は四回突っ込みを入れているんです。

 

ここは例えグダグダになったとしてもその事に突っ込みを入れておかなければ元祖突っ込みマイスターの私の存在意義が問われてしまいます。

 

と、言う訳で、私はその事について真姫に愛の突っ込みを入れてあげたのですが…

 

「3回でも4回でもどっちでもいいわよ!!!」

 

真姫に逆ギレされてしまいました。

 

むぅ。

 

解せません。

 

まぁそれはどうでもいいとして…

 

「それで?花陽は結局は7年前の世界大会で絢瀬 絵里の名前を聞いた事があるのですか?」

 

今はあの忌々しい生徒会長についてです。

 

歩くガンプラバトル辞典の様な花陽が絢瀬 絵里の名前を聞いた事がある様な無い様なやっぱりある様な無い様なとか言っているという事は、きっと聞いた事があるという事です。

 

生徒会長と同じ“絢瀬”の姓の二つ名持ちの“鋼鉄淑女”と言う女性ファイターも気になりますが、それよりもまずは生徒会長です。

 

花陽には何としても思い出して貰わなければ…。

 

ですがどうすれば思い出してくれるのでしょうか?

 

これが穂乃果が相手なら、二・三回程あのからっぽの頭へ斜め四十五度の角度で手刀を打ち込めば“海未ちゃん!いたいよ!アレ?でもなんか思い出した!”とか言って割と簡単に思い出すのですが…。

 

花陽の場合ならば…そうですね…監禁して一週間ほど米を断って“思い出せ~♪思い出せ~♪”と耳元でことりボイスを延々と再生すればイケますかね?

 

それとももっと直接的に…例えば頭に穴を開けて電極を突っ込み脳に直接電流でも流せば思い出してくれますかね?

 

「はぅ?!今なんだか海未先輩にとーってもやばーい行為をされる未来がチラッ♪っと垣間見えましたよ?!花陽はついに人類の革新っぽい新しい人類とかそこら辺のきゅぴーん!と頭にくるヤツに覚醒しちゃったかもしれません!って!そーじゃなくて!花陽的には一週間もお米の供給をストップされてあまつさえとりキチ先輩の脳とろボイスで洗脳されるのは絶対にイヤですし、どーせアナに突っ込むなら電流ビリビリの電極棒じゃなくて愛しのそら先輩のフランクなフルトさんがいいです!もちろん突っ込むのは頭に開けたアナじゃなくておまたの間のアナがいいです!れっつら!マタノトビラ!!!また~のとび~ら~♪」

 

「花陽?アンタ、いきなりナニをイミワカンナイこと言い出してんのよ?」

 

「はひ!キタコレ!真姫ちゃんからイミワカンナイいただきましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

ナニかを察知したのはいいとして、思い出す努力とせずにおふざけですか?

 

ふふっ♪どうやら花陽は電極コースがお好みの様ですね♪

 

では脳に直接電流を流して別の世界線ではことりと共に脳とろボイスと言われているその可愛らしい声で盛大に泣き叫んでいただきましょう。

 

ついでに動画に撮ってその手のエグいプレイがお好きなイカれた連中に高値で売り捌いて部費の足しにでもしましょうか?

 

そんな訳で…

 

「それでは真姫♪早速ですがちょっとおふざけが過ぎる花陽の頭に穴を開けたいと思いますのでドリルを貸して下さいね♪」

 

処理開始です。

 

「イヤイヤイヤ!チョットマッテテェェェェェェェェ!!!!!海未先輩!やっぱり頭に穴を開けて酷いことするつもりだったんですね?!ってか今どきの女子高生!それもセレブのお姫さまな真姫ちゃんがドリルなんて物騒なモノを持ち歩いてる…」

 

「持ち歩いてるわよ?外科手術用のドリルくらいなら。」

 

「ワケあったし?!持ち歩いてるんですか?!えっ?!ドリル持ち歩いてるんですか?!なんで?!どーして?!」

 

「どーして?!って将来医師を志す者としては路上で人が具合悪くて倒れていてその人の頭にドリルで穴を開けて治療しなきゃダメな時のために常にドリルの1つや2つや3つや4つくらいは持ち歩いてると思うんだけど?」

 

「ドリル4つとかムダにいっぱい持ってたし?!ドリルで穴を開けて治療しなきゃダメな時があったとしてもドリルは1つあればじゅーぶんだと花陽はそー思いますよ?!それって花陽の気のせいですか?!」

 

「気のせいですよ。では真姫?お米の食べ過ぎで色々と沸いている花陽の頭にサクッ♪っと穴を開けて下さい。ふざけてばかりで一向に思い出せないのならば強制的に思い出させてあげましょう♪」

 

「了解よ。花陽、大丈夫だから心配しないで。麻酔無しでも死にはしないわ。死ぬほど痛いとは思うけど。」

 

「だからお願いまたまたたまたまチョットマッテテェェェェェェェェ!!!!!思い出します!思い出しますから!!!死ぬ気でがんばルビィ♪して思い出しますから頭にドリルで穴とかマジでチョットマッテテェェェェェェェェ!!!!!」

 

いつの間にか取り出していたドリルを片手ににじり寄る真姫から必死に逃げながら、花陽は往生際悪く未だにチョットマッテテェェェェェェェェ!と叫んでいます。

 

チョットマッテテェェェェェェェェ!と言われても、この期におよんで未だにチョットマッテテェェェェェェェェ!とか言っている米キチを信じる事なんて無理ですよね?

 

なので…

 

「問答無用です♪」

 

殺りま…あ、間違いました♪ヤりましょう♪

 

サクッ♪っと。

 

ドリルだとぎゅいーん♪っと。でしょうか?

 

「いい?痛かったら手をあげて我慢してね♪」

 

「痛かったら手をあげてってそれ歯医者さんですよね?!脳外科のお医者さんはそんなこと言いませんよね?!しかも我慢してって手をあげる意味ないし?!マジでダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!」

 

気付けば花陽に引き摺られる様にいつの間にか何時ものグダグダへと移行していたのでもうこのままグダグダと花陽の頭に穴を開けて電極を突っ込んで色々と思い出せてあげましょう♪と、思っていたのですが…

 

「あ!ウミさんはっけーん♪」

 

そこへ思わぬ乱入者達が現れました。

 

「亜里沙♪走ると危ないですわよ♪」

 

「ちょ!悠莉!アレは走ってるとかのレベルじゃないから!あと亜里沙は待ちなさい!知らない人にいきなり特殊警棒握りながら突撃していかないでよ!って!海未さん?!」

 

現れた乱入者達。

 

それは昨日なんだかんだで知り合ってしまった生徒会長の妹さんの亜里沙と、真っ黒な綺麗な髪のまるで日本人形の様な可愛らしい少女と、何故か穂乃果の妹の雪穂の三人でした。

 

取り敢えず…

 

「ウミさん♪きょーも亜里沙とあーそぼ♪」

 

先ずは相変わらずプッツンしているこの辻斬り娘の相手です!

 

私は立ち上がりながら素早く鞄の中の特殊警棒を取り出し刀身(棒身?)を展開させると、斬りかかって来た亜里沙の一撃を受け止めます。

 

そしてそのまま全身に気を巡らせて身体強化を行うと、力任せに亜里沙を弾き飛ばします。

 

「いきなり斬りかかって来てナニがあーそぼ♪ですか!」

 

弾き飛ばされた亜里沙は…

 

「でも楽しいよ?殺し合い♪」

 

器用に空中でくるりと回転し、まるで重力を感じさせない様な軽やかな動きでアミューズメントセンターの床に着地しては笑顔でそう私へと言ってきました。

 

あの動き…まさか気功術による身体強化を覚えたのですか?

 

昨日の段階では亜里沙は気功術は使えなかった筈ですが…。

 

そう言えば…昨日は色々あってすっかりスルーしていましたが、何気に生徒会長も気功術による身体強化を行っていましたね。

 

ならば亜里沙は生徒会長から気功術による身体強化の方法を教えて貰ったのでしょうか?

 

普通ならばそうそう簡単には気功術を会得するなんて出来はしませんが、亜里沙にはすぐに他人の技術を完璧に模倣する頭の可笑しい特技?があるので身体強化位なら一日でマスターしていてもおかしくはありません。

 

あの色々と忌々しい生徒会長…厄介な子に厄介な技術を教えるだなんて本当に忌々しい…。

 

これで身体強化による身体能力の差を利用したごり押しが出来なくなってしまったではありませんか。

 

亜里沙相手に技を使うとすぐに模倣されるのでぶっちゃけあまり技は使いたくは無いのですよ。

 

さて…同じ土俵に上がってきたこのプッツン辻斬り娘を相手に今日はどう戦いましょうか…。

 

亜里沙はその綺麗なアイスブルーの瞳を爛々と輝かせてすぐにでも再びこちらへ突撃して来ようとしています。

 

考える時間は余りありません。

 

本当にどう戦いましょうか……でもそれを考えるよりも先ずは…

 

「極普通の女子高生にとっては殺し合いなんて物騒な行為はこれっぽっちも楽しくありません!」

 

猛抗議です!

 

断固として抗議です!

 

そんな私の魂の抗議に反応したのは…

 

「極普通の女子高生…?海未さんってあんまり普通じゃないような…。」

 

何故か亜里沙と一緒にやって来た雪穂でした。

 

雪穂は物凄く微妙そうな顔で私が普通ではないと言いやがりました。

 

は?私が…普通じゃない?

 

雪穂は一体ナニを訳のわからない事を言っているのでしょうか?

 

亜里沙の相手もしなければいけませんが、これは同時進行で雪穂にもお仕置きをしなければいけませんね♪

 

「雪穂?ナニか言いましたか?ナニか言いましたか?ナ!ニ!か!い!い!ま!し!た!か!!!!!」

 

「ア、ハイ。ゴメンナサイ。」

 

わかればよろしい。

 

って言いますか、雪穂は最初から私が普通じゃないとかそんなあり得ない事を言わなければ良かったのですよ。

 

うっかり空気を読まない発言をするとか、雪穂は変な所で穂乃果と似ていますね。

 

まぁそれが姉妹って事なんでしょうけど…。

 

「むぅ!ウミさん!あそぶのは雪穂とじゃなくて亜里沙とだよ!」

 

っと、雪穂の相手をしているうちに今度は亜里沙が再び特殊警棒を片手に突撃して来やがりましたね。

 

亜里沙は一気にこちらとの距離を詰めると、右手に握っている特殊警棒を横凪ぎに振り抜きました。

 

亜里沙の放った鋭いその一撃を…

 

「えぇい!このプッツン辻斬り娘はちょっと黙ってなさい!!!」

 

私は身体強化の段階を一段階上げて受け止めます。

 

そしてそのまま鍔迫り合いへと持ち込みます。

 

私と亜里沙が鍔迫り合いを演じていると…

 

「フレフレ♪ですわ♪亜里沙~♪」

 

いつの間にか手に紙コップを持って少し離れた席に座っていた綺麗な黒髪の少女が呑気に亜里沙を応援し始めていました。

 

その一方で突然の展開に置いてけぼりになっていた花陽は…

 

「何だか知らないけど助か…」

 

「ほら、動かないの。動くと間違って変なとこに穴開けちゃうかもしれないじゃない。」

 

「ってなかったし!やっぱりダレカタスケテェェェェェェェェ!!!!!!」

 

助かったと思ったら実はやっぱりまだ助かっておらず、いつもの台詞を叫びながら必死に真姫の手にしたドリルに抗っていました。

 

花陽はいい加減に抵抗を止めて頭に穴を開けられて電極を突っ込まれて色々と思い出せばいいモノを…。

 

そして先程、あろうことか私の事を普通の女子高生じゃないとか言いやがって反省させた雪穂は…

 

「なんで亜里沙が海未さんのこと知ってるのとか、なんであっちのお米が好きそうな人がセレブっぽい人にドリルで頭に穴を開けられそうになってるのとか、なんでこんたカオスな状況で悠莉は呑気にジュース飲みながら亜里沙を応援しているのとか、色々と突っ込みたいのは山々なんだけどさ、とりあえず言ってもいいかな?ねぇ…ナニこのグダグダ。」

 

この状況にため息つきながら呆れていました。

 

ナニこのグダグダ…ですか?

 

いいですか、雪穂?

 

余り認めたくはありませんが、これがこの世界線の日常の光景なんですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

と、言う訳で、本編にソラの義妹の悠莉が初登場となりました。
絵里さんの過去を探る海未さん達の前に混沌と共に現れた中学生トリオ…。
グダグダの果てに海未さんは秘められた真実に辿り着く事が出来るのでしょうか…?


次回は絵里さんsideのお話となります。
ようやく絵里さんもガンプラバトルへと出撃予定でございます。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのご①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

気付けばガンプライブを連載してから3年の時が経っておりましたQooオレンジでございます。
そして3年連載しても未だにμ'sが全員加入していないと言う前代未聞の状況…。
恐らくはこのガンプライブはラブライブ!の二次創作で最も遅くμ's全員が揃う作品ではないかと思われます…。
とりあえずは今年中には何とか絵里さんと希さんをμ'sに加入させたいです…

今回は絵里さんsideのお話となります。
今回は…








それでは 第8話A「夢の欠片」そのご① 始まります。
































うっかり口を滑らせてどうしてソラにキツく当たるのかを漏らしそうになった園田さんとの気まずい放課後をなんとか乗りきった翌日。

 

私は再び今世紀最大級に頭がアレな高坂さんと向き合って、昨日、必死の思いで覚えさせた九九の七の段のおさらいをしていたわ。

 

していたんだけど…

 

「しちしちしじゅーに!」

 

案の定と言うべきかやっぱりと言うべきか…高坂さんは昨日あれだけがんばルビィ♪して覚えた九九の七の段をキレイさっぱり忘れちゃっていたの…。

 

そりゃもうまるでデータを全削除したときのようにキレイさっぱり忘却の彼方よ。

 

日本的な“お約束”というヤツできっと忘れているとは思ってはいたけど、いざ実際にこうしてあれだけ苦労して覚えさせた七の段の九九をたった1日でキレイさっぱり忘れられているのを目の当たりにすると正直がっくり来るわ…。

 

「はぁ…。」

 

昨日もこのセリフを言った気がするんだけど、ほんとため息しか出ないわ…。

 

でもため息ばかりついてちゃダメよね。

 

えりーちか、今日もがんばルビィして高坂さんに九九を覚えさせてみせるわ!

 

そう言えば…園田さんが高坂さんにモノを覚えさせるなら実際に死ぬような状況に追い込んでヤればいいって言ってたわね………実際に死ぬような状況……園田さんみたいに刃物なんか持ってないから、首に荒縄を巻き付けて時間内に条件をクリアできなかった絞まって窒息しちゃうような状況でもイケるかし……はっ?!今なんかえりーちかとーっても怖いこと考えてなかった?!

 

ダメよ!ダメダメ!

 

そんな人様をいたぶるような事はしちゃダメなのよ!

 

それにどーせするならえりーちか的には逆にいたぶられたいわ!!!

 

って!そーじゃなくて!!!

 

今はお勉強の時間よ!

 

ソラも希も頭がアレな人たちを相手にがんばルビィ♪してるんだから、私だってがんばルビィ♪しなきゃ!

 

なんて事を呑気に間違いだらけの九九をドヤ顔で言っている高坂さんを見ながら思っていたら…

 

「ぺんぱいなっぽーぺん!!!!!」

 

星空さんが今日も元気いっぱいに英語?ナニソレ?美味しいの?とばかりにもうすっかり古くなったネタをやっぱり高坂さんと同じようにドヤ顔で大きな声で言い出し始めたの。

 

「もうそれはいいってんだよ…。」

 

そんなドヤ顔の星空さんを見ながら、珍しくあのいつも面白くなさそうな顔をしていることの多いソラがどこか諦めたような、それでいて酷く疲れたような顔で力なくもうそれはいいからって言っていたのよ。

 

ソラには悪いけど、普段はあまり見せることない珍しい表情を見れてちょっと得した気分かも♪

 

その傍らでは…

 

「さぁ!今度こそ歴史改編の旅に出撃よぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

テンション高めのにこがまたおバカなことを叫んでいたわ。

 

歴史改編するより普通に勉強した方が早いとえりーちかは思うのは気のせいかしら?

 

「はいはい。それじゃとりあえずこっからここまでまるっと暗記しとこか?」

 

「おう、アホ猫。こっちも始めるぞ。」

 

「「えっ?やだ。」」

 

「しちしちしじゅーさん!」

 

「「「………はぁ…………。」」」

 

ほんと、ため息しか出ないわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤点回避のためのにこほのりん勉強会2日目がグダグダのうちに始まって30分。

 

ぎゃーぎゃーと騒ぎながらもとりあえずは真面目に勉強をしていた高坂さんたちだったんだけど…

 

「もうやだ!お勉強あきた!!!!!」

 

唐突に立ち上がり飽きた!って叫び出したの。

 

そんな高坂さんに同調するように…

 

「凛も飽きたにゃ!!!!!」

 

「うがぁぁぁぁ!!!もう限界よ!!!勉強なんてやってらんないわ!!!!!」

 

星空さんとにこまで勉強は嫌だ!っ騒ぎ出しちゃったのよ

 

「飽きたって言われてもなぁ…。九九もまともにできねぇアホ乃果がここでテスト勉強放棄したら赤点まっしぐらだぞ?もちろん凛もにこちゃんももれなく赤点まっしぐら。」

 

ソラはそんな急に騒ぎ出した高坂さんたちに珍しく当たり前のことを言って諭そうとしたんだけど…

 

「テストならホノカが全部やってくれるから大丈夫だもん!なんなら難しい問題出してみてよ!ぜーんぶ正解してみせるんだから!」

 

高坂さんが突然そんなことを言い出したの。

 

難しい問題を全問正解って…九九もまともにできない子がそんなことできるワケないじゃない。

 

変なことを言い出したの高坂さんにみんな怪訝な顔をしていたんだけど…

 

「ホノカが全部って…(もしかしなくてもあっちの方は頭いいのか?) んじゃ12945×5434は?」

 

少し何かを考えていたソラが試しにとばかりに私でも暗算では解けないような問題を出したの。

 

それに対して高坂さんは…

 

「うぐっ!えーっと…(ホノカ!助けて!) (はいはい。それじゃホノカちょっと前に出るよ?) (うん!お願い!)…12945×5434=70343130かな?」

 

最初は冷や汗だらだらであたふたとしていたんだけど、不意に纏っている雰囲気ががらりと変わったかと思うと、自信満々な態度でソラの出したかけ算の問題の答えを出したのよ。

 

あまりにも簡単そうに答えるものだから、私はてっきり苦し紛れに適当か答えを言ったのかしら?と思ったの。

 

「適当に言っても当たるわけねぇーにゃ。ムダなことはしねぇーほーがいいにゃ。」

 

「凛の言う通り適当に言っても当たるわけないでしょ!どーせアンタもこっち側の住人なんだから見苦しい真似は止めなさい!」

 

私だけじゃなくにこや星空さんも同じことを思ったみたいで、それぞれ高坂さんへムダな抵抗はやめろー的なことを言っていたわ。

 

全くよね。

 

けど…

 

「ところがぎっちょん♪さっきの問題を計算機でポチポチしてみたんやけど、驚くべきことに正解っぽいんよ。」

 

「「「は?正解?!」」」

 

希がスマホの計算機を使ってさっきの問題を計算してみたら、なんとびっくり♪

 

高坂さんが適当に出したと思った答えは正解だった言うのよ。

 

「そ、正解。ぶっちゃけちょい信じられんけど正解なんよ。いやぁ~♪希さんもびっくりやね♪」

 

「ふふん♪ホノカは穂乃果とは違うんだよ♪数学でも英語でも国語でも何でもござれだよ♪あ♪でもホケンのオベンキョウはホノカわっかんな~い♪だ♪か♪らぁ♪ねっ♪そ~らくん♪ホノカに教えて♪子供の作り方♪2人きりで♪じ~っくり♪ね♪ね♪ね♪」

 

「あー、うん。そのうちな。」

 

「あれ?なんか思ってた反応と違うかも?まぁいいや。こんなときは焦らないでじっくり♪ゆっくり♪だね♪」

 

見事にソラの出したかけ算を正解してみせた高坂さんは見ていると何だか思わずイラ♪っとしてくるようなニヤニヤ顔で保健体育の勉強を教えてとか、普段の高坂さんは絶対に言わないような際どいことを言って楽しそうにしていたわ。

 

そんな高坂さんを見て…

 

「あ、ありえねぇーにゃ…」

「あ、ありえないわ…」

 

にこと星空さんの2人はこの世の終わりかと言わんばかりにスゴい顔をしていたのよ。

 

まさに絶句と言った感じかしら?

 

でもすぐに立ち直って…

 

「偶然よ!偶然!!!」

 

「そうにゃ!にこちゃん先輩の言うとーりぐーぜんにゃ!!!」

 

って騒ぎ出したの。

 

まぁ私も適当に答えてそれが偶然正解したかも?って思わなくはないわ。

 

それに対して相変わらずドヤ顔の高坂さんは…

 

「ならもっとホノカに色々と問題だしてみたら?ぜーんぶ正解してみせるよ♪」

 

って言い出したの。

 

「言ったわね!なら……えーっと……そ、そら!アンタがなんか問題出しなさい!」

 

「おうにゃ!やったれにゃ!そこのアホの化身の化けの皮を身ぐるみ剥いで全裸にしてやるにゃ!!!」

 

「なんで俺なんだよ…まぁいいけどさ。んじゃ…」

 

さて…高坂さんの化けの皮は剥がれるのかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、あれから次々と出題された難問の数々を、高坂さんは見事に全問正解してみせたの。

 

しかも数学の問題だけじゃなく歴史に英語、生物に現国と、テストのある全ての教科の問題を完璧に答えてみせたわ。

 

その様子を見ていたにこと星空さんの2人は、高坂さんが1問、また1問と正解を積み重ねる度に目に見えてその表情を曇らせて行ったわ。

 

ソラの出す難問を見事に全問正解してみせた高坂さんは私たちを見回して…

 

「ホノカって割りと天才だからこの程度は当たり前の結果だね♪」

 

っと、例のイラっとするドヤ顔でそう言ったのよ。

 

にこと星空さんはこの発言に対して反論したそうな顔をしていたけど、実際に目の前で難問の数々を全問正解してみせた高坂さんに対して、歴史改編だー!とかぺんぱいなっぽー!とか言っているおバカ丸出しの2人ではナニも言えず…

 

「「テスト勉強…がんばるびぃ…」」

 

意気消沈しておとなしく自主的にテスト勉強をし始めちゃったの。

 

ソラと希はそんな2人に今までよりもほんの少しだけ優しくテスト勉強を教え出したわ。

 

そしてテスト勉強から解放された高坂さんと、その高坂さんに勉強を教えるハズだった私はと言うと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ (穂乃果!あのロシアン女!また突っ込んで来た!) っ!ストライク!お願い!避けてぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

そう…テスト勉強から解放された私と高坂さんの2人はガンプラバトル真っ最中♪

 

「今のタイミングで避けるなんて中々いい反応してるわね!でも…」

 

直撃するかに思えた私のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを、高坂さんは必死に乗機のエールストライクガンダムを操りギリギリで回避してみせたわ。

 

今のタイミングで避けられるとは正直思わなかったけど、でも1度避けたとしてもまだまだ私とヴァルキュリアのランスチャージは終わりじゃないのよ?

 

私は太ももの外側に取り付けてある補助バーニアを操作して、ランスチャージのスピードが乗ったままのヴァルキュリアを無理やり旋回させ…

 

[[ (うげっ?!ウソでしょ!あの速さで旋回できるの?!何気に物理法則とか無視してない?!穂乃果!穂乃果!あのロシアン女がまた突っ込んできてるよ!もう1回避けて!) えぇ?!もう1回って…むりぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!]]

 

もう1度高坂さんのエールストライクへと最大加速で…とは言わないけど、そこそこの加速でランスチャージを繰り出したわ。

 

高坂さんは相変わらず意味不明な反応速度で再び繰り出されたヴァルキュリアのランスチャージを避けようとしたんだけど…

 

「反応速度か速くても機体が追い付いていなければ意味が無いわ!堕ちなさい!!!」

 

素組のエールストライクじゃその超反応にはついて行けずに、大きくガクン!とおかしな機動を起こして止まってしまったの。

 

もちろんそんなスキを見逃すほどにワタシは甘くは無いわ。

 

私は加速を続け、そのまま限界を越えた操縦のせいで機能不全を起こして止まってしまったエールストライクのコックピット部分へと構えた大型ランスを突き刺して…

 

[[ (あ、これはムリぽってヤツだね。) ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!またやーらーれーたー!!!]]

 

高坂さんに本日通算10回目となる撃墜判定をプレゼントしてあげたわ。

 

ちなみに今回はいつもの不特定多数とのバトルを行うお馴染みのバトルロイヤルじゃなく、1対1のシングルバトルモードを使って実戦形式のバトルの練習をしているの。

 

まぁバトルの練習の相手って言っても、私にできることはいつもの様にシールドと大型ランスを構えてひたすら突撃を繰り返すだけだから、あんまり有意義な練習にはなってないと思うんだけどね。

 

「呑気に叫んでる暇があるならさっさと再出撃しなさい!時間は有限よ!」

 

でもまぁそれはそれ、これはこれ。

 

中には私と同じように突撃を繰り返すだけのファイターもいるかもしれないわ。

 

だから今日は超高速の突撃を相手にどう戦うか…それをみっちりと教えてあげるわ♪

 

んっふふ♪幸い、シングルバトルモードなら時間一杯までいくらでも再出撃できるから、徹底的に突撃を繰り返してランスチャージの対処法を身体に叩き込んであげるわね。

 

実は対処法なんてとにかく避けるしかないんだけどね♪

 

[[は、はい!よーし!次こそは3回くらいは避けてみせるよ! (3回って…そこは全部避ける!とかじゃ無いの?) 全部はムリ!]]

 

私は再出撃した高坂さんのエールストライクに向けて、本日何度目かになるフルブーストでのランスチャージを行う為に、ヴァルキュリアの両肩に取り付けてあるスーパーバーニアに火を灯すわ。

 

この両肩のスーパーバーニアって普通のサイズ…いわゆる1/144サイズのモノよりも大型なのよね。

 

出力を上げるためにMGトールギスのスーパーバーニアを使ってるの。

 

それをさらに色々と弄って瞬間的に最大加速を行える様にしてあるのよ。

 

お陰で毎回ランスチャージをする度に殺人的なGが身体に襲い掛かってくるんだけど…この身体を押し潰す圧迫感がえりーちか的には最高に気持ちいいのよね♪

 

普通の人には拷問のようなGでもかしこいかわいいえりーちかにはご褒美でしかないわ♪

 

そんなことを考えているうちに、もう目の前には高坂さんのエールストライクが迫っていたわ。

 

流石は私のヴァルキュリア♪

 

速い♪速い♪

 

「何をごちゃごちゃ言ってるの!行くわよ!今度こそしっかり避けてみせなさい!!!」

 

高坂さんはナニかひとり言を言ってたみたいだけど、そんな余裕はこれっぽっちも無いわよ?

 

だって…

 

[[はい!ってやっぱり速いし!ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!!!!]]

 

ほら、もうヴァルキュリアの大型ランスがぷすっ♪っとコックピットに刺さっちゃうから♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

少しずつその能力を見せ始めたもう1人の穂乃果ちゃん。
実は穂乃果ちゃんがここまでアホ乃果なのにはちゃんとした理由があったりなかったり…。



次回も絵里さんsideのお話となります。
次回は絵里さんがやや暴走しております。
お久しぶり?のややエロ回?かもしれません。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのご②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年も愛は地球を救っても例年通りに私は救ってはくれないQooオレンジでございます。
とりあえずはトンカツでも食べて自分自身を救いましょう…。

今回も絵里さんsideのお話となります。
今回は1話丸々使ってのおバカ回となっております。








それでは 第8話A「夢の欠片」そのご② 始まります。































今世紀最高レベルの残念頭脳かと思われていにもかかわらず、難問の数々を全問正解しちゃうという驚くべき結果を出してテスト勉強免除になった高坂さんと、毎度お馴染み賢い可愛いえりーちか♪な私との1対1のガンプラバトル。

 

私の愛機“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージで何度も何度も串刺しにて撃墜してあげても果敢に向かってくる高坂さんをこれでもかというくらいに撃墜しまくって、無事(?)に制限時間一杯までバトルを堪能した私と高坂さんは、アミューズメントセンターのレストコーナーのテーブル席に腰かけて紙コップに入ったジュースを飲みながら先程のバトルの反省会をすることにしたの。

 

撃墜されまくったからかしら?どこか疲れたような顔をしている高坂さんが開口一番に呟いた言葉。

 

それは…

 

「うぅ…結局1回も撃墜できなかったよぉ…。」

 

と、いう力無い言葉だったわ。

 

高坂さんはそのままテーブルに上半身を投げ出すようにうなだれると、今度は不満そうな顔でこちらを見ながら、紙コップの中の氷を指でつついてふてくされたような姿を私にみせたの。

 

高坂さんはきっと私のトールギス・ヴァルキュリアを1度も撃墜できなかったのが不満なのよね。

 

でも仕方ないわ。

 

素組の…それもかなり雑に組み立てたガンプラで、私のトールギス・ヴァルキュリアの装甲を貫くなんてことは到底無理な話なんだから。

 

これでもかってくらいに防御特化の改造と設定が施されている私のトールギス・ヴァルキュリアにとっては、素組のストライクガンダム程度の攻撃なんてシールドで防ぐ必要すらないもの。

 

しかも高坂さんの使っているストライクガンダムって、見るからに適当に組み立てられているのよね。

 

たぶんあのストライクガンダムって高坂さんが初めて作ったガンプラなんでしょうね。

 

高坂さんの性格から考えて、きっと一生懸命がんばって作ったんでしょうけど、もう少し丁寧に作れなかったのかしら?

 

ガンダムタイプの特徴でもある額のV字アンテナの片方は折れちゃってるし、そのしたの目の部分のシールは何回も剥がして貼りつけたんでしょうね…よれよれになっちゃってるわ。

 

他にもゲート処理をされていないから、ちゃんとパーツがはまってない所があちこちにあるわ。

 

人が一生懸命に組み立てたガンプラに貴賤を付けるのはイヤだけど、正直に言って高坂さんのストライクガンダムのガンプラとしての完成度は残念の一言よ。

 

これだの低クォリティだと動かすので精一杯なんじゃないの?

 

そうね…例えるならキラがOSを弄る前のストライクって感じかしら?

 

そんな状態で高坂さんはよくもまぁアレだけ動けたモノだわ。

 

えりーちか的にはそこら辺、逆に感心しちゃうわね。

 

そんな残念なガンプラで私と私のトールギス・ヴァルキュリアに勝とうだなんて100年早いわ。

 

「当たり前よ。悪いけど素組…それも残念な完成度のストライクなんかに墜とされるほど落ちぶれちゃいないわ。」

 

ガンプラの完成度の差もあるけど、そもそも私と高坂さんとじゃガンプラファイターとしての経験値や技量といたモノにもかなりの差があるわ。

 

高坂さんの反応速度は凄まじいの一言だけど、それ以外が残念過ぎるのよね。

 

射撃の精度(ぶっちゃけ射撃が苦手な私は人のことをどうこう言えはしないんだけど…)や近接戦闘時の判断の遅さ、その他にも色々と足りなすぎるわ。

 

ガンプラバトルを初めて1ヶ月も経ってないってことを考慮すれば十分に及第点をあげたくなるけど、真剣にガンプライブで優勝を目指すなら今のままじゃダメよ。

 

強くならなきゃ。

 

夢を叶えたいなら。

 

強く、強く、強く。

 

今よりも、誰よりも強くならなきゃ。

 

なーんて、ソラがマスコミに叩かれているのを観て色々と怖くなって全部放り出して逃げ出した私が偉そうに言えることじゃないんだけどね。

 

勇気を出して、恐れを振り払って、あの日、差し伸べられた手を掴んでいれば、きっと私は今頃……

 

「うぐっ…これでもがんばって作ったんだけどなぁ…。」

 

はぁ…今さら嘆いても仕方ないわよね。

 

私が選んだ結果なんだもん。

 

それよりも今は高坂さんよ。

 

頑張ってるこの子を今の私にできる精一杯で応援してあげなきゃ。

 

だってえりーちか的には頑張ってる子はキライじゃないから、ね♪

 

「頑張ってるのはわかるわ。でもね?結果を出すためには頑張るだけじゃダメなのよ。」

 

「がんばるだけじゃダメ…?」

 

「そう。頑張るだけじゃダメなの。頑張ってもそこに中身が無いと先には進めないわ。」

 

「先に進めない……でも……がんばるだけじゃダメでも…穂乃果はがんばるしかできないから…。」

 

「大丈夫よ。高坂さんが頑張るしかできないなら、私がどう頑張ればいいか教えてあげるわ。だから一緒に頑張りましょ。ね?」

 

「絵里先輩…はい!よろしくお願いします!」

 

さて…何から始めればいいかしら?

 

そうね…まずは………

 

「それじゃもう1度、ストライクを組み立てる所から始めましょうか?」

 

残念素組のストライクをせめて普通の素組のストライクに…かしら?

 

ほんとなら高坂さんが今使っている残念素組のストライクを1度バラして手を入れたいところ何だけど、この残念素組のストライクを見る限りじゃ高坂さんは手先があんまり器用なタイプじゃないわよね?

 

そんな高坂さんが残念素組のストライクを普通の素組に組み直すためにバラしたりしたら、あちこち壊しまくって今よりも残念なストライクになっちゃうわ。

 

ならいっそのこと、もう1度新しいキットを買って始めから組み立てた方が早いわ。

 

そうして同時に、色々と素人の高坂さんにはガンプラ作成のための最低限の技術と常識を教えてあげれば一石二鳥よ♪

 

実にハラショーよね♪

 

流石はかしこいかわいいえりーちっかぁぁぁぁぁぁ♪ね♪

 

「ストライクを…もう1度組み立てたる…?」

 

「そ♪今度はもっと丁寧に、ね。」

 

「あの…えーっと…その…」

 

もう1度ストライクを組み立てる。

 

私のその言葉を聞いた高坂さんは少しきょとんとした顔を見せると、すぐに困ったような顔になって私になにかを言いたそうにもじもじし始めたわ。

 

真面目な話をしていたのに急にもじもじし始めて…高坂さんは一体どうしたのかしら?

 

「ん?」

 

あ………も、もしかして………ここに来る前にお尻に女の子でも男の子でもア○ルプレイをする前にはマナーとして必ずしておきたい浣○をしてずっと乙女の口からは言っちゃらめぇ♪なお花摘みの強化版的なヤツを我慢していたのね!

 

そして…今!ついにその我慢が限界に達しちゃったのね!!!!!

 

俺の我慢も…ここまでだ!的に!!!

 

こんな公衆の面前で大崩壊しちゃうなんて…高坂さん!あなた!なんて恐ろしい子!

 

花も恥じらう乙女が公衆の面前で我慢の限界を迎えて大崩壊しちゃうなんてトラウマまっしぐらよ!

 

それなのに自分の趣味に大爆走してお○腸をしてこんなところで大崩壊をしちゃうのね!

 

もぉ~♪この変態さんめ♪

 

でもそんな変態さんめ♪な高坂さん!安心していいわよ!だってえりーちか的には実はそーゆープレイもキライじゃないから!

 

みんな大好きなSMプレイにはお浣○は付き物!えりーちかはいつもひとりプレイだから実はそっち系のプレイはあんまりヤったのとないけどむしろカモン!って感じよ!

 

高坂さんが恥じらいながら公衆の面前で大崩壊するその姿を穴から[自主規制]が出ちゃうだけに穴から出ちゃう瞬間をじっくりまるで穴が開いちゃうくらい視姦しまくってあげるわ!って自分で言っておきながら興奮のあまりちょっとどころじゃなくイミワカンナイな言葉になっちゃってるわね!

 

けど例えイミワカンナイでも任せて安心♪かしこくてかわいいこのえりーちかにお任せよ!

 

もう高坂さんみたいなタイプの女の子が見ちゃらめぇ!な○腸プレイをしてこんなところで大崩壊させちゃうだなんてほんとゾクゾクしちゃうわよね!

 

2回目だけどこの変態さんめ♪

 

うんうん。

 

それにしても高坂さんもそっち系のプレイ好きだったのかぁ…うふふ♪えりーちか♪高坂さんとはなんだか今まで以上にとーっても仲良くなれそうな♪よ♪か♪ん♪

 

そうだわ!今度2人でお買い物に行きましょ♪

 

えりーちかね♪とーっても良い荒縄を売ってるお店を知ってるのよ♪

 

色んな蝋燭とかボンテージとかも売ってるわよ♪

 

もちろん高坂さんの大好きな(たぶん)浣○プレイに使えるおっきな浣○器もあるわよ!

 

お店の人の話だとよくちゅんちゅん♪言ってるヤバい雰囲気のかわいい女の子がよく買っていくって言ってたお馬さん用の特大サイズの浣○器なんてきっと高坂さんも気に入ってくれると思うわ!

 

よぉーし♪えりーちか♪張り切っちゃうわよ♪

 

「じ、実は穂乃果…今月…もうおこづかいが…」

 

おこづかい?

 

あぁ!お金が無いのね!

 

もぉー♪高坂さんさんったらそんな心配してたのね?

 

でも…

 

「大丈夫!お馬さん用の特大浣○器くらいなら貯まりに貯まってるえりーちかのポイントカードで一括で支払えちゃうわ!まるっとえりーちかにお任せよ!」

 

あそこお店にはよく荒縄とか蝋燭とか買いに行ってるから、ポイントがいーっぱい貯まってるの♪

 

それを使えばお金の心配なんてこれっぽっちもいらないわ!

 

せっかく初めて出会った同じ(ような)趣味の子のためなら貯まりに貯まってるポイントを大放出しちゃうんだから♪

 

そんなえりーちかの大盤振る舞い発言を聞いても…

 

「ふぇ?おうまさんよーの…とくだいかんちょーき?あのー?それって何のことですか?」

 

高坂さんは頭の上にいっぱい“???”を浮かべて不思議そうな顔をしているだけだったわ。

 

それだけじゃなく、特大浣○器(これって伏せ字にしてる意味あるのかしら?)ってなんですか?って言ってきたの。

 

なんですか?って…

 

「お馬さん用の特大浣○器はお馬さん用の特大浣○器よ!市販の1リットルの牛乳が1本程度じゃ満杯にならないくらいに大きなお馬さん用の特大浣○器よ!」

 

特大浣○器は特大浣○器よね?

 

高坂さんの大好きなモノでしょ?

 

この子、さっき難しい問題を解くとかあり得ないことをしたから、頭がおかしくなっちゃって大好き浣○器のことがわからなくなっちゃったのかしら?

 

変態だわ、じゃなくて大変だわ…同じ(ような)趣味を持つえりーちかとしては正気に戻してあげないと!

 

「さっきから言ってるそのとくだいかんちょーきってだからなんですか?」

 

「だーかーらー!事前にお○腸してきてこんな公衆の面前で大崩壊させちゃうくらいに浣○プレイが大好きな高坂さんならきっと気に入ってくれるの間違いなしな特大サイズの浣○器のことよ!」

 

ア○ルプレイの前には必ずお○腸!それが紳士淑女のマナーよ!

 

みんなも彼女や奥さん、彼氏や旦那さん、またはセ○レさんにア○ルプレイをしちゃう時は必ず事前にお浣○をしてあげてね♪

 

あとは必ず時間をかけてじっくりゆっくりと拡張プレイもしてあげなきゃダメよ?

 

いきなりア○ルにお○ん○んを突っ込むとかAVみたいな真似をしたら大惨事になるわ!

 

パートナーとよくプレイの手順を確認して楽しくえっちしてね♪

 

えりーちかからのお願いよ♪

 

さて♪

 

高坂さんもこれだけハッキリとプレイ内容を言ってあげれば、いい加減に自分の大好きなプレイを思い出してくれるでしょ♪

 

あ♪もしかして…高坂さんったらえりーちかにこんな公衆の面前で特大浣○とか叫ばせて辱しめてやる!とかそんな感じのサービスをしてくれてるのかしら?

 

うっふふ♪もぉー♪高坂さんったらぁ♪そんな辱しめを受けちゃったらえりーちかもぬれぬれになっちゃうじゃない♪

 

こうなったら…ガンプラバトルの練習は1度中断して、2人でアブでノーマルなプレイの数々を楽しんじゃおうかしら?

 

大丈夫。

 

えりーちかは後輩の女の子とでも楽しくプレイできちゃうイケナイボーダーラインなんだから♪

 

私がイケナイボーダーラインとか何だかどこかで聞いたことがあるような曲名で高坂さんとの今後のプレイをあれやこれやと考えていると…

 

「かんちょーぷれい?絵里先輩、ほんとごめんなさい…穂乃果、それもなんなのかわかんないです…。」

 

高坂さんは申し訳なさそうにそれもわかんないです…って私に言ってきたの。

 

流石にここまで来れば私もナニかおかしいってことに気づいたわ。

 

「えっ?あれ?」

 

だって高坂さん…さっきからもじもじしてないんだもん。

 

お浣○して我慢していて、限界を迎えて大崩壊しそうな気配がまるでないの…。

 

「かんちょーき?とか、かんちょーぷれい?ってなんですか?」

 

うん。

 

「あれ?あれ?あーるぅえぇ?」

 

これってもしかして…

 

「絵里先輩?」

 

えりーちか…なんか勘違いしちゃってた?

 

「さっきから言ってるそのかんちょーき?とかかんちょーぷれい?ってなんですか?ガンプラバトルで大事なことなら穂乃果!がんばって覚えるんで教えてください!」

 

「あ、あはは…」

 

とりあえずは笑ってみたけど…どーしよう…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

皆様、アブノーマルプレイをなさる際には色々諸々に十二分に注意しながら楽しくプレイなさって下さいませ。
決して安易にAVの真似をしてはいけませんよ?



次回は海未さんsideのお話となります。
海未さん率いるうみまきぱなトリオがWプッツン+1三人娘と…




次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

女神の信奉者ラブライバー(とある友人曰く原理主義より)なQooオレンジでございます。
某有名アイドル物アニメ(ゲーム?)の曲がユーなチューブの貴方へのオススメにあったので聴いてみたのですが……やっぱりμ'sが最強でございますね。


今回は海未さんsideのお話となります。
今回より海未さんsideではバトル回となります。
なりますが……








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご① 始まります。































グダグダと少しばかりのエロ要素でお馴染みだけど最近はコンプライアンスを気にしてエロは控えめなガンプライブ!をご覧のみなさん♪

 

リアルタイムでご覧の方は二週間ぶりの園田 海未役の園田 海未です♪

 

生徒会長sideのお話ではナニやらあのぽんこつ生徒会長が穂乃果を相手にはらしょー♪浣○プレイよぉぉん♪とか姦しく騒いでいるらしいですが、清く正しく美しい♪文武両道ラブアローシュート♪なこの私!園田 海未が一人称を任されています第8話Bsideの方ではぽんこつ生徒会長の様に○腸プレイよぉぉん♪とか騒いだりせずに粛々とお話しを進めて行きますので安心して下さいね♪

 

安心と安定に実績のあるこの私が言ってるんですから、そりゃもう間違いありません♪

 

えっ?前回の私のメイン回のラストで酷い有り様で終わったのにナニ言ってやがる!ですか?

 

酷い有り様?何の事ですか?

 

私には何の事だからさっぱりです。

 

前回のラストの酷い有り様とか真姫的イミワカンナイ!な事を仰る方々は放置プレイをしておいて…今回、園田 海未役の園田 海未なこの私はと言うと…

 

「どうしてこんな事に…」

 

安心と安定に実績のあるとか言いながら、始まって早々に嘆いていました。

 

何故かと言いますと…

 

[[ウ~ミさん♪亜里沙と一緒にあっそびまっしょ♪ったらあっそびまっしょ♪♪♪]]

 

[[海未先輩!どーしてこんなことにとか1人で勝手に黄昏てないで早くあのプッツンの相手をしてくだしゃぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃ!!!]]

 

今日も今日とてあのプッツン辻斬り娘とガンプラバトルをしなければいけなくなってしまったから何です。

 

しかも…

 

[[亜里沙とだけではなくわたくしともあっそびまっしょ♪ったらあっそびましょ♪ですわ♪]]

 

[[海未先輩!花陽!気を付けて!もう1匹のプッツンも来たわよ!]]

 

今日はなんとびっくり♪プッツン娘がもう一人追加されてWプッツン娘になってやがったりしています。

 

そんな“悠莉(ゆうり)”と名乗った新たに追加された方のプッツン娘は、大型のガトリングガンを合計で四門も搭載した見るからに重装備のザクで…

 

[[ほぉ~らぁ♪じゃんじゃんバリバリ逝きますわよ~♪]]

 

[[亜里沙!こっち来なさい!この位置だと悠莉の乱射に巻き込まれるから一旦下がるわよ!]]

 

[[えぇー!ヤダー!!!ウミさんと遊ぶのー!!!]]

 

[[子供じゃないんだからワガママ言わないでさっさと来なさい!!!]]

 

盛大にぶっぱなして来やがりました。

 

清々しいまでに呑気な掛け声と、まるで駄々を捏ねる子供とそれに手を焼くお母さんの様なやり取りと共に、合計四門の大型ガトリングガンから放たれた大量のビーム弾はあっという間に辺り一面を埋め尽くしてしまい…

 

[[ひぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!う、撃って来ましたよ?!撃って来やがりましたよ?!撃って来ちゃいましたよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

[[花陽!凛が居ないんだからアンタはどっかの沼津の宝石姉妹の赤い髪の妹の方みたいにピギャピギャ鳴いてないでさっさとシールドを構えて私たちの盾になりなさい!海未先輩!早く花陽の後ろに!]]

 

取り敢えず被弾したら不味い事になるのは確定な真姫の素組の百式とほほ素組の私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備)の二機は、μ'sでは凛のベニャッガイに次いで堅牢な防御力を誇る花陽のジム・カーバンクルの後ろに避難して、当たれば機体に穴が空いてしまう物騒なビーム弾の雨が止むのを待っていたりします。

 

ちなみに先程元気良く突っ込んで来た亜里沙は、雪穂の真っ白なガンダム“ガンダムホワイトラビット”(花陽曰くユニコーンガンダムのユニコーンモードを改造したガンプラとの事です)に首根っこを捕まれて頭の可笑しい重装備のザクの攻撃範囲外へと引っ張られて行きました。

 

全く…余計な事を。

 

あのままプッツン弾幕娘の一斉掃射に巻き込まれて堕ちてしまえば良かったモノを…。

 

プッツン辻斬り娘な亜里沙の事です。

 

この物騒な雨が止んだらまた突っ込んで来やがるんでしょうね。

 

「いや、ほんと…どうしてこんな事になったんでしょうか……。」

 

私は降り注ぐ物騒なビーム弾の雨から避難する為に花陽のジム・カーバンクルの後ろへと移動しながら本日二度目になるぼやきをひとつついてしまいました。

 

さて。

 

それでは雨が止むまでどうしてこの様な事態になっているのかを少し説明しておくとしましょう。

 

前回の混沌としたラストのあとで、私は取り敢えず亜里沙の手にした特殊警棒をサクッと♪弾き飛ばして鎮圧しました。

 

そして乱入して来た雪穂、亜里沙、悠莉の三人娘をテーブルへとつかせて少しだけお話をしたのです。

 

勿論ですが某教導官殿の得意とするタカマチ式OHANASIではありませんよ?

 

別にそちらでも構いませんが、流石に非武装の年下少女を相手にタカマチ式OHANASIをしてしまっては武人として余りにも情けないので止めにしました。

 

最も、亜里沙が非武装の年下少女に分類されるかと言えば微妙な所ですが…。

 

そんなお話の中で不意に話題に上がったのは、私とWプッツン+1三人娘がお話をしている真っ最中にも関わらず未だに真姫の手にしたドリルから逃げ回っていた花陽の事でした。

 

“あの何処からどう見てもお米の好きそうな子は何でドリルを持ったセレブっぽい子から逃げ回っているのですか?”と綺麗な黒髪姫カットの実は乱射系プッツン娘だと後から判明する悠莉と名乗った少女から質問されたのです。

 

その質問に対して私は前回のガンプライブ!的な事を説明してあげたのです。

 

あのぽんこつ生徒会長の過去を探ってる…と。

 

それでどうしてドリルを持って追いかけ回されているの?!って雪穂には軽く突っ込まれましたが、勿論華麗にスルーですよ♪

 

ここでそんな私達の会話をつまらなそうに聞いていた亜里沙が“おねーちゃんの昔のこと?”と反応して来ました。

 

そう…色々とあって忘れそうになっていましたが、亜里沙はあのぽんこつ生徒会長の妹さん何です。

 

妹であるのならば当然、ぽんこつな姉の過去の一つや二つや三つや四つ位は知っているのが当たり前田のクラッカーで…。

 

その事にようやく思い至った私は、亜里沙にぽんこつ生徒会長の過去の話を聞いてみる事にしました。

 

そんな私の問いに亜里沙が姉であるぽんこつ生徒会長の過去を教える代わりに提示した来た条件…それが現在進行形で進められているこのガンプラバトルでの勝負でした。

 

当初は私と亜里沙の一対一の勝負になる筈だったんですが、いつの間にやらそれが私・真姫・花陽のラブライブ!にしては恐らくは非常に珍しい組み合わせな“うみまきぱな”チームと、亜里沙・雪穂・悠莉のWプッツン+1三人娘チームでの対戦になっていたりしました。

 

それにしても…あの悠莉と名乗った黒髪姫カットの少女…こちらが気付かない内に話の論点を微妙にずらして三対三のユニットバトル形式の対戦にしてしまうだなんて…中々に侮れませんね。

 

しかもガンプラバトルの条件事態があの悠莉という子が亜里沙の思考を巧みに誘導して提示させたモノなのです。

 

あの子さえいなければ少し頭の残念な亜里沙はすぐにぽんこつ生徒会長の過去の話をしてくれていたものを…。

 

まぁ悠莉の巧みな思考誘導と論点をずらすやり口に気付けなかった時点でこんな事を言っても仕方ない事ではあるのですが。

 

そんな訳で何だかんだで私達三人はWプッツン+1三人娘とガンプラバトルをするに至ったのです。

 

で、今のこの状況に…悠莉の操る重装備のザク“ザク・インパチェンス”の弾幕をやり過ごす為に花陽のジム・カーバンクルを盾代わりにしている状況になっている訳ですね。

 

[[おっふぅぉぉぉぉぉぉ?!ちょっ?!なんかシールドの耐久値がゴリゴリガリガリバリバリモリモリと削られて削られて削られまくってますよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

状況になっている訳なのですが…

 

[[は?!それって大丈夫なの?!]]

 

これは少しヤバそうですね。

 

と、言いますか…

 

<<かるくやばみー。>>

 

少しヤバそうではなく…

 

[[イヤイヤイヤ!のーちゃん?!これはかるくやばみー♪どころじゃなく激しくやばみー♪な状況だからね!このままじゃシールド壊れて堕ちちゃうからね!みんなまとめて堕ちちゃうからね!!!大事なことだからもう1回♪みんな堕ちちゃうからね!!!]]

 

相当にヤバそうな展開ですね。

 

<<しょぎょー?>>

<<むじょー?>>

<<むじょーはむしょー?>>

<<むしょーでけいむしょー?>>

 

にも関わらず、花陽の電子精霊達はまた随分と呑気な…。

 

[[マジでダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!]]

 

[[意味わかんないこと叫んでないでナニか考えなさいよ!!!]]

 

[[キタコレ!!!イミワカンナイいただきましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

[[ふざけてると後ろから撃つわよ!!!!!]]

 

[[ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!それはやめてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

<<<<<とりまいっしょにぴぎゃー。>>>>>

 

はぁ…。

 

さて、おバカな花陽の茶番劇はこれくらいにして…そろそろこの状況を打開する術を考えて、真面目にガンプラバトルをするとしましょうか。

 

その為にも、まずはこの状況を…悠莉の操るザク・インパチェンスが展開しているビーム弾の弾幕を何とかしなければいけません。

 

何とかしなければいけませんが…私のジム・スナイパーⅡにはこの様な状況を打開するだけの装備や装置は残念ながら備わってはいません…。

 

そしてそれは同じく素組の機体である真姫の百式も同じだと思います。

 

となると…

 

「花陽?今日はナニか面白い装備を持っ来てはいないのですか?」

 

何時もふざけ半分に可笑しな装備を持ち込んで実験している花陽と花陽のジム・カーバンクルの出番ですね。

 

私は早速、その事を目の前で必死にビーム弾の弾幕をシールドで防いでいる花陽に問いただしました。

 

[[はい?面白い装備ですか?]]

 

そう。

 

面白い装備です。

 

もしくは頭のおかしい装備でも構いませんよ?

 

[[そうだわ!いつも花陽が持ち出してくる頭のおかしい装備があればこの状況もなんとかできるハズよ!]]

 

私の問い掛けに真姫も何時も花陽が頭の可笑しい装備を持ち込んでいる事を思い出した様で、私と同じ様に花陽にナニかないのかとやや強い語気で問いただし始めました。

 

それに対して花陽は…

 

[[むむ!頭のおかしい装備って真姫ちゃんなんかそれってすごーく花陽に失礼じゃないかな?かな?かな?]]

 

頭の可笑しい装備と言われたのが癪に触った様で、花陽にしては珍しく真姫に言い返し出したのです。

 

[[かな?かな?かな?とか花陽のクセにどっかのクレイジーリトルバードのクレイジーモードの時みたいにこと言ってないで早く今日のおバカ兵器を出しなさいよね!]]

 

[[うっわ!花陽のクセに!とか真姫ちゃんまるでジャ○アンみたい!]]

 

[[誰がジャ○アンよ!誰が!仮に私がジャ○アンだとしたらアンタは絶対にの○太でしょ!]]

 

もう花陽がの○太でも真姫がジャ○アンでもどっちでもいいです。

 

アレ?

 

花陽がの○太で真姫がジャ○アンだとしたら…

 

「そして猫っぽい凛がドラ○もんになるのですね。」

 

花陽なら凛えもーん!真姫ちゃんがいじめるんだー!とか言いそうですね。って!

 

「そうではなく!花陽!くだらない事を言ってないで今日はナニを持ち込んでいるのかさっさと吐きなさい!!!」

 

危ない所でした…。

 

また何時ものグダグダ空間が展開し始めていましたよ。

 

このままではバトルそっちのけでまたグダグダとグダグダがグダグダになる所でした…。

 

一応は未然に防げたとは思いますが…

 

[[あるぅえぇぇぇぇぇ?なんかいつの間にか花陽が悪者になってる?]]

 

やはりグダグダ空間展開装置の花陽は再びグダグダ空間を展開させようとしてきやがりましたね。

 

そうは行きませんよ!

 

[[花陽!!!]]

「花陽!!!」

 

真姫も私と同じ様に花陽がまたグダグダ空間を展開させようとしている事に気付いてくれた様ですね。

 

私と全く同じタイミングで花陽に牽制を放ってくれました。

 

流石はボケが飽和状態なμ'sに舞い降りた突っ込みニューカマーです。

 

っと、そうではありませんでしたね。

 

今は花陽の持ち込んだ装備が何のか、です。

 

グダグダ空間を再展開しようとしていた花陽でしたが、私と真姫の抵抗によりグダグダ空間再展開は諦めた様で…

 

[[あー、はいはい。えーっとですね…今回のバトルに持ち込んである装備は…いつもの手持ち武装の大型レールカノンとビームマシンガンとバックパックに取り付けてあるビームキャノンと腕の中に内蔵してあるバルカンと…]]

 

ようやく本日のバトルに持ち込んだ装備品を語りだしました。

 

ですが花陽の口から出た言葉は何時も持ち込んでいる物ばかりで…。

 

「そこら辺はカットして構いません!ほら!何かこう…何時もの可笑しな装備は持ち込んで来てはいないのですか!」

 

私の催促に花陽は…

 

[[おかしな装備って言われても…今回は他にはごぐごくずごっく普通のビーム撹乱幕を積めたミサイル弾頭くらいしか持ってきてませんよ?]]

 

ついに聞いた事のない装備品の名前をゲロってくれました。

 

その名は…

 

[[ビーム?]]

「撹乱幕?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

バトル回ではありますか全くバトルをしないバトル回でございました。




次回も海未さんsideのお話となります。
次回もバトルをしないバトル回になるかと……
どうしてこうなった…。




次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

増税前にガトリングガンを買い貯めしているQooオレンジでございます。
当座の目標はザク・インパチェンスに合計で10門のガトリングを取り付ける事でございます。



今回も海未さんsideのお話となります。
今回も引き続きバトル回となってはいますが……








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご②
始まります。






























[[おかしな装備って言われても…今回は他にはごぐごくずごっく普通のビーム撹乱幕を積めたミサイル弾頭くらいしか持ってきてませんよ?]]

 

花陽の口から放たれ聞いた事のない装備品の名前。

 

その名は…

 

[[ビーム?]]

「撹乱幕?」

 

“ビーム撹乱幕”

 

花陽は極々(ズゴック?)普通の…とか言ってはいますが、花陽の持ち込んだモノならば絶対に極々(ズゴック?)普通のモノな筈がありません。

 

[[はひ。ごぐごくずごっく普通のビーム撹乱幕です。そんななんの捻りもないごぐごくずごっく普通の装備なんてつまんないですよね?せっかく普段は一応は真面目枠な海未先輩から面白い装備を!って熱いリクエスト貰ったのになんかこんなごぐごくずごっく普通の装備でごめんなさい?的な?]]

 

何故そこで疑問系なんでしょうか?

 

それよりも…

 

「この際つまらないとかはどうでもいいです。そのビーム撹乱幕とは一体何なのですか?」

 

花陽が持ち込んだ極々(ズゴック?)普通の装備品“ビーム撹乱幕”が何なのか…です。

 

名前から察するとビームを撹乱する幕なんでしょうが…。

 

とにもかくにも、ビーム撹乱幕が一体何なのか?と花陽に話を振りましたので、説明好きの花陽ならばはひはひ言いながらまた何時もの説明になってない説明をしてくれる筈です。

 

と、思ったのですが…

 

[[ビーム撹乱幕はビーム撹乱幕ですよ?知らないんですか?ビーム撹乱幕?だってビーム撹乱幕はビーム撹乱幕ですよ?]]

 

こんな時に限って花陽はこちらの思惑を見事に外し説明してはくれませんでした。

 

それどころか、花陽曰く極々(ズゴック?)普通の装備であるビーム撹乱幕を知らない私と真姫に、通信モニタ越しにどうしてそんな事も知らないんですか?みたいな顔を向けて来やがりました。

 

先程の真姫ではありませんが、そんな花陽の態度を見るとついつい言いたくなって来ますね…花陽の癖に!と。

 

ですがここでそれを言ってしまっては私までジャ○アン枠になってしまいます。

 

ほら、私って何処からどう見てもし○かちゃん枠ではありませんか?

 

間違ってもジャ○アン枠ではありませんよね?

 

でもここで内なる衝動に駈られて不用意に突っ込んでしまえばジャ○アン枠が確定してしまいます。

 

ですからここは是が非でも突っ込みたい所ですが、この内なる衝動を全身全霊でグッと我慢です。

 

さて、おバカな思考はこの辺にして…花陽が先程から言っているビーム撹乱幕とはそこまで常識的な物のでしょうか?

 

恐らくはガンダム作品に登場している何らかの装備品だとは思うのですが…。

 

一応は所謂“ファーストガンダム”と呼ばれている一番初めのガンダム“機動戦士ガンダム(TVシリーズ♪)”は一日一話はガンダム知識習得の為に必ず視聴してはいますが、私が視聴した所までには花陽の言っているビーム撹乱幕なるモノは登場してはいなかったと思います。

 

もう少し進めば出てくるのでしょうか?

 

それともビーム撹乱幕とはファーストガンダムを発端とした宇宙世紀系のガンダム以外の作品…アナザー系のガンダムに登場する装備なのでしょうか?

 

同じ事を毎回毎回思ってしまいますが、やはり私にはまだまだガンプラファイターにとって必要不可欠なガンダム知識と言う“常識”が足りていませんね。

 

まぁここでその事に嘆いていても仕方ありません。

 

今は“そんなの常識ですけど知らないんですか?”と見ていると思わず明日の朝練のメニューを一人だけ三倍にして地獄を見せてあげたくなる顔をしている花陽にさっさとビーム撹乱幕について説明させる事が先決です。

 

お米とレアなガンプラが絡むと非常識極まりない存在にメガシンカする花陽に常識を語らせるのは酷く屈辱的ですが……ふと思ったのですが、花陽にとっての常識は私達にとっての非常識なのではないでしょうか?

 

ほら、何せ基本的に花陽ですから。

 

ここら辺は花陽も穂乃果やことりに通ずるモノがありますね。

 

と、また自分でも考えていてよくわからないぶっちゃけどうでも良い様な事を考えて思考のドツボにハマっていると……

 

[[常識ですがナニか?みたいな顔されても知らないモノは知らないわよ!!!あのね!いい機会だから言っておくけど!みんながみんな花陽みたいにガンダムに出てくる装備とか装置を全部知ってるワケじゃないの!ってかそもそも私と海未先輩は2週間くらい前からガンダム見始めたばかりのガンダム初心者なのよ!そこら辺もちゃんと考えてよね!!!]]

 

真姫が至極真っ当な事を花陽に言ってくれていました。

 

これまた前回に引き続きになりますが、流石はμ'sの誇る突っ込みニューカマー真姫です。

 

やはりただのセレブではありませんね。

 

そんなセレブなのに金銭感覚以外は割りと真っ当な感性の持ち主な真姫の真っ当な言葉に対して、普段から余りにもアレ過ぎて某狂暴な方の鳥キチ幼馴染み同様に余り真っ当ではない米キチ娘の花陽はと言うと…

 

[[あー、そう言えばそうでしたねー。海未先輩も真姫ちゃんもどっちもガンダム初心者でしたねー。]]

 

非常に薄いリアクションで返して来やがりました。

 

[[わかったらそのビーム撹乱幕ってヤツの説明!]]

 

真姫はそんな花陽の薄いリアクションにもめげずに、ビーム撹乱幕について説明する様に促します。

 

それにしても…真姫はよく花陽の薄いリアクションに耐えましたね。

 

私ならイラっとして思わず脳天ぶち抜くぞ♪ってなってしまいますよ。

 

と、花陽の薄いリアクションに耐えてみせた真姫に感心していたのですが…

 

[[はーい。でもなぁ…ごぐごくずごっく普通のビーム撹乱幕なんかの説明って言われても…なんと言いますか…こー…あんまり気が乗らない?的な?]]

 

[[っ!この…花陽のクセに……うっふ…うふふふふ♪いいわ…そっちがその気なら……ねぇ?今からそっちの筐体に行ってドリルでその米ぬかが詰まってそうなアンタのその頭にグリグリと穴開けられたいのかしら?]]

 

二度目の薄いリアクションには耐え切れかなった様ですね。

 

今まで聞いた事の無い底冷えする様な声色で花陽に最後通告を行っていました。

 

これには流石の花陽も怯えてしまった様で…

 

[[うわーい…それはマジ勘弁です!仕方ありません!ではではガンダム初心者な海未先輩と真姫ちゃんに今回だけ特別にごぐごくずごっく普通のビーム撹乱幕の説明をしてあげましょう!]]

 

ようやく例のビーム撹乱幕なるモノについて説明を始めようとしてくれました。

 

ですが…思考のドツボにハマってあちこち脱線しまくってる私が人の事をどうこう言うのもアレですが、こんなにのんびりしていても良いモノなのでしょうか?

 

そこら辺、ちょっと花陽に聞いてみましょうか?

 

「何でもこんなにゆっくりしていても良いのですか?早くしないとシールドの耐久値が不味い事になのではありませんか?」

 

先程、花陽は悠莉のザクからぶっぱなされる大型ガトリングガンのビーム弾によってシールドの耐久値がごりごりと減って来ていると言ってました。

 

それはこのグダグダなやり取りの最中も継続している訳でして…。

 

まさかとは思いますが、今がバトル中で自機のシールドの耐久値が色々と不味い事になっていると言う事を忘れていたりはしないですよね?

 

いくら脳みその代わりに米ぬかが詰まっている花陽でもそんな穂乃果レベルのおバカな事はあり……

 

[[はひ?シールドの耐久値?何ですか?それ?]]

 

………ましたね。

 

「この状況でどうして忘れられるのかさっぱり不明ですが、現在私達はあのプッツン+1三人娘と絶賛バトル中ですよ?そして現在進行形でビーム弾の弾幕に晒されている真っ最中ですよ?」

 

[[はひ?現在プッツン+1三人娘と絶賛バトル中で現在進行形でビーム弾の弾幕に晒されている真っ最中…あ"……そ、そーでした!すっかり忘れてたけど今ってバトルの真っ最中!しかもあの狂ったよーにガトリングガンをぶっぱなして来てるザクの弾幕から海未先輩と真姫ちゃんを庇ってるまたまたたまたまち○ち○ぶらぶらそーせーじな真っ最中でしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

<<ほーこーく。しーるどたいきゅーち、あとはんぶーん。>>

 

[[なんですとぉぉぉぉぉ?!おぉ米神!じゃなくて!おーまいごっと!!!]]

 

[[花陽!何回も何回も同じこと言わせないでよね!ふざけてないで早く説明!!!]]

 

[[はひー!!!えーっと!ビーム撹乱幕でしたね?“まく”って聞くと処女膜を思い出しちゃいますけどこのビーム撹乱幕は処女膜じゃなくて読んで字の如く!ビームを撹乱する幕を展開する装備です!基本的にはミサイルとかに特殊なガスっぽいぶっちゃけイミワカンナイ!ナニかソレっぽいヤツを詰め込んでぶっぱ~♪してビームの効果を減衰させるフィールドを展開するんですよ!これと似たようなモノでSEED系のアンチビーム爆雷とかがありますね!今回はちょっと怖い勢いでシールドの耐久値がごりごり減ってきてるんでその辺は割愛しちゃいます!悪しからず!ちなみにビーム撹乱幕は敵のビームだけじゃなく味方のビームももれなく減衰されちゃいますので使用には用法、用量を正しく守って使ってくださいね♪花陽からのお願いですっ♪]]

 

ふざけまくった挙げ句に花陽が説明してくれたビーム撹乱幕の説明…それは…

 

[[ビームの効果を…]]

 

「減衰させる…?」

 

ビームの効果を減衰させる。と、言ったモノでした。

 

[[はひ!このビーム撹乱幕がたーっぷり詰まったミサイルをぶっぱ~♪して中身を盛大にばらまけばビームの効果を減衰させることができちゃいます!]]

 

ビーム撹乱幕…それはまさに…

 

[[……ねぇ…それって……]]

 

「はい。普通にこの状況を何とか出来るだけの力を持っていますね。」

 

このバトル序盤にも関わらず絶体絶命な最悪な状況を何とか出来る可能性を秘めた装備でした。

 

[[はひ?]]

 

今回のバトルはこのまま終わりかなぁ…とか思っていましたが、まだまだこれからの様ですね。

 

さぁ、それでは反撃の狼煙を上げるとしましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「花陽!真姫!準備は良いですね!」

 

[[はひ!いつでもおっけーです!]]

 

[[なんで私があのプッツン辻斬り女とマッチングしなきゃダメなのかイマイチ釈然としないけどこっちもオッケーよ!]]

 

亜里沙、悠莉、雪穂のプッツン+1三人娘とのバトル開始早々に陥った絶体絶命のビーム弾の弾幕地獄。

 

私達はこの状況を覆す為に花陽の持ち込んでいたビーム撹乱幕を使用した反撃作戦を敢行する事にしました。

 

作戦内容は至極簡単。

 

花陽がミサイルポッドの中に搭載しているビーム撹乱幕を内包したミサイルをばら蒔いて一時的にビームの効果を減衰させ、その間に私と真姫で一気に亜里沙と雪穂の二人を撃墜する…と、言ったモノです。

 

相対する相手は私が雪穂、真姫が亜里沙。

 

そして私達を庇う必要の無くなった花陽には、このまま悠莉の相手をして貰います。

 

私が亜里沙の相手をしないのは決して亜里沙の相手をするのが面倒だから真姫に押し付けてしまいましょう♪とか思った訳ではありませんよ?

 

まぁぶっちゃけちゃいますと私の代わり真姫が亜里沙の相手をする理由の九分九厘は私が亜里沙の相手をするのが面倒だからではあるのですが…一応はちゃんとした訳もあったりします。

 

それは単純に私が刀を振るって護国の技を亜里沙に見せれば見せる程に亜里沙がそれらを模倣して強くなってしまうからです。

 

その点、真姫ならば模倣される様な特別な技を持ってはいないので、亜里沙に何かを模倣される心配はありません。

 

そしてもう一点、真姫は特別な技を持っていなくても安定した強さを持っているから…と、言うのもあります。

 

真姫は前回、出会い頭に“soar(ソア)”で奇襲され撃墜されてしまいましたが、アレは近接戦闘に持ち込めさえすれば封じる事が出来ます。

 

近接戦闘の技量では亜里沙に分がありますが、真姫はまだまだ発展途上。

 

戦う度に強くなっている真姫は亜里沙とのバトルを経験してさらに強くなってくれるでしょう。

 

取り合えずもう一度言っておきますが、何だかんだと力説していますが、決して亜里沙の相手が面倒だから真姫に押し付けてしまいましょう♪とかではありませんからね!

 

全ては真姫の成長の為でもあるのです!

 

あるのですったらあるのです!!!

 

ちなみに…背中にマウントされてあるクレイバズーカを除いたほとんどの武装がビーム兵器な真姫の百式の為に、私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備型)の“武装領域(ウェポンストレージ)”の中にしまってあった予備の刀を一本貸し与えてあったりしています。

 

思う存分に亜里沙とチャンバラをして来て下さいね♪

 

それでは…

 

「…行きますよ!!!花陽!お願いします!!!」

 

[[了解です!!うっしゃー!おらー!プッツンガトリング姫カットちゃん!これでも喰らいやがれ!です!さーちゃん!]]

 

<<うっしゃーおらー。みさいるはっしゃー。>>

 

反撃開始ですよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

バトル回と言う名のグダグダ回でございました。

次回も引き続き海未さんsideのお話となります。
次回こそはちゃんとバトルをする予定でございます。
しかも!なんとビックリ。
一応はガンプラバトル物の作品の癖に滅多にバトルが無く、あっても残念バトル回かあっさり風味のバトル回がほとんどのガンプライブにしては物凄く珍しく、ガチ目なバトル回にて………なってたらいいなぁ…と愚考中でございます。
やっぱり残念バトル回になってしまった場合の為に、先にこの場をお借りしてお詫び申し上げます。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご③

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近ようやくグラブルで「あれ?うちの水パって意外と強くね?」と思える様になって来たQooオレンジでございます。
高難易度マルチでの廃人相手の貢献度レースで二位に入れれば良い方だと思いたいです……。



今回も海未さんsideのお話となります。
今回こそは真面目なバトル回となっている筈でございます。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご③
始まります。































気が付いたらほぼ丸々一話を使用してビーム撹乱幕について語ってしまった前回までのガンプライブ。

 

紆余曲折の果てに遂に私達“うみまきぱな”トリオの反撃の火蓋が切って落とされました。

 

「行きますよ!!!花陽!お願いします!!!」

 

反撃の初手は花陽曰く極々(ズゴック?)普通のビーム撹乱幕のたっぷりと詰まったミサイルです!

 

愛機のジム・カーバンクルのバックパックからサブアームを使ってシールドを前面に構え、私と真姫の機体を庇ってくれている花陽は…

 

[[了解です!!うっしゃー!おらー!プッツンガトリング姫カットちゃん!これでも喰らいやがれ!です!さーちゃん!]]

 

私の合図を聞くや否や、気合い十分の声と共に自らの電子精霊の内の一体へと指示を飛ばします。

 

<<うっしゃーおらー。みさいるはっしゃじゅんびー。>>

 

指示を受けた攻撃担当の電子精霊“さーちゃん”は、直ぐ様バックパックの左側部分に取り付けられている六連装ミサイルポッドを起動させ、その直後に…

 

[[過激にふぁいやー!!!!!]]

 

花陽の意味不明な掛け声と共に合計五発のミサイルが発射されて行きました。

 

ん?

 

五発…?

 

六連装のミサイルポッドなのに発射されたのは五発だけなのですか?

 

一発は不発弾だったとか?

 

と、私が放たれなかった残り一発のミサイルについて思案していると…

 

[[ミサイルなんてこの子の前では無意味ですわ♪だってこの子の…インパチェンスのガトリングがミサイルだろうが何だろうがわたくしを害するモノは全て等しく徹底的に一切合切根こそぎまるっと何でもかんでも問答無用に撃ち落としてしまいますから♪♪♪]]

 

花陽のジム・カーバンクルから放たれた五発のミサイルへ、テンション高めの悠莉の操るザク・インパチェンスが装備している合計四門の凶悪な大型ガトリングガンのビーム弾が襲い掛かって行っていました。

 

これを見た私達はほぼ同時にそれぞれの顔にニヤリと悪い笑みを浮かべていたのは言うまでもありませんね。

 

そして悠莉のザク・インパチェンスの大型ガトリングガンから放たれた無数とビーム弾は、見事にビーム撹乱幕がたっぷりと詰まっているミサイルを撃ち抜き…

 

[[っ?!これは…]]

 

宇宙空間へと盛大に中身を…ビーム撹乱幕をばら蒔いたのです。

 

ビーム撹乱幕が展開された事によって、猛威を奮いまくっていた悠莉のザク・インパチェンスが誇る合計四門の大型ガトリングガンから放たれているビーム弾の威力を大幅に減衰させる事に成功しました。

 

その光景を見て…

 

[[ビームの威力が減衰してる?まさか!先程わたくしが撃ち落としたミサイルの中身はビーム撹乱幕でしたの?!]]

 

悠莉は自らが先程撃ち落としたミサイルの中身がビーム撹乱幕だった事に気付いた様です。

 

ですが今さら気付いてももう手遅れですよ?

 

だって既に私達が戦っているこの宙域一帯には花陽謹製のビーム撹乱幕が展開されてしまったのですから!

 

[[はひ!どーですか!お客さん!花陽印のごくごくずごっく普通のビーム撹乱幕の威力は!アレ?ビーム撹乱幕の場合って威力じゃなくて効力?]]

 

見事に窮地を脱するきっかけを作る事に成功した花陽はこれでもかと言わんばかりのドヤ顔です。

 

そんなドヤ顔を通信モニター越しに見ながら…

 

[[威力でも効力でもどっちでもいいわよ!海未先輩!!!]]

 

「えぇ!一気に駆け抜けますよ!!!」

 

私と真姫はそれぞれの愛機を駈り、一気呵成に宇宙を駆け抜けます。

 

まず私が真っ先に目指すは……

 

「亜里沙!お覚悟を!!!!!」

 

亜里沙の操るアデル改・キリヒメです!

 

えっ?私の相手は亜里沙ではなく雪穂ではなかったのか?ですか?

 

仰る通り、私が相手にするのは亜里沙ではなく雪穂ですよ?

 

ですがこのまま馬鹿正直に雪穂へと向かっても、どうせ途中で亜里沙が襲い掛かって来るのは目に見えています。

 

なので…

 

[[あはっ♪ウミさん来た!亜里沙のとこに来た!亜里沙!やっとウミさんと戦える!]]

 

「残念ですが!!!」

 

雪穂へと向かう前に、まずはお邪魔をしてきやがる事が確定な亜里沙を…

 

「貴女の相手は!!!」

 

真姫へと…

 

「私ではなく!!!」

 

弾き飛ばします!

 

「真姫です!!!!!」

 

私は最大加速で亜里沙のアデル改・キリヒメへと突撃し、そのスピードに乗ったままシールドを構えて体当たりを敢行します。

 

そして予め戦闘宙域を大きく迂回する様に移動していた真姫の百式の方へと、亜里沙のアデル改・キリヒメを弾き飛ばしてやりました。

 

[[うぇ?!あれぇぇぇぇぇぇ?!]]

 

[[ちょっ?!亜里沙?!]]

 

亜里沙はまさか私が体当たりをして来るとは思ってもいなかったのでしょうね。

 

虚を突かれてまともに体当たりを受けておもいっきり予定通りに真姫の方へと吹き飛んで行きました。

 

ふぅ…これであのプッツン辻斬り娘とやりあわなくてすみますね。

 

真姫♪そのプッツン辻斬り娘は頼みましたよ♪

 

私は…

 

「行きますよ!雪穂!!!」

 

あきらかに砲戦用の大型銃器(しかも恐らくはビーム兵器♪)しか装備していない雪穂のガンダムホワイトラビットをゆっくりじっくりと斬り刻むとしましょうか♪

 

私は体当たりの影響で若干不安定になっていた機体にあちこちのスラスターを噴かす事で制動をかけて雪穂のガンダムホワイトラビットに向き直ると、再びバックパックのスラスターを盛大に噴射させて加速を始めます。

 

そして…

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

刀の間合いに入るや否や、雪穂のガンダムホワイトラビットに向けてその鋭い刃を振り下ろします!

 

 

私の放つ一閃に対し、雪穂は手にした大型銃器を横に構えて受け止めるつもりの様です。

 

ならばその構えた大型銃器諸ともに一刀両断するまでですよ!

 

そんな思いを乗せて雪穂のガンダムホワイトラビットを両断するべく振り下ろされた一閃は…

 

「なっ?!」

 

驚くべき事に横に構えた大型銃器によって受け止められてしまったのです。

 

[[ねぇ海未さん?そんな素組に少しだけ手を加えただけの機体で、しかも普通のサムライブレードなんかでこの子の“ウサギの一本角(ラピットホーン)”を叩き切れると思ったんですか?]]

 

私が必殺を期して振り下ろした刀は、雪穂のガンダムホワイトラビットが構えた大型銃器“ウサギの一本角(ラビットホーン)”にほんの僅かな傷を付けただけでした。

 

[[ねぇ海未さん?もしかして亜里沙や悠莉よりも私の方が殺(ヤ)りやすいって思ったんですか?]]

 

決して雪穂を侮った訳ではありません。

 

[[もしそうなら…あんまり私のこと、舐めないでくれません?これでも…]]

 

そう…決して侮った訳ではありませんが……心の何処かで、所詮は砲戦型の機体と思っていたのも事実です。

 

近接戦闘にさえ持ち込めばあっさりと一刀両断にしてしまえると思ってもいました。

 

ですが…

 

[[ガンプラバトルを初めて間もない海未さんなんかよりもよっぽどベテランファイターなんですよ!!!]]

 

その認識は誤りだった様です。

 

彼女は…雪穂は…どうやら今まで戦って来たガンプラファイターの中でも…

 

[[私を侮ったこと!後悔させてあげますよ!!!!!!]]

 

トップクラスの強敵の様です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃…

 

[[紅い髪のおねーさん♪なんか思ってたより長持ちするね♪]]

 

私からプッツン辻斬り娘の亜里沙を押し付け…げふん、げふん。

 

正しくは押し付けたではなく、任された…ですね。

 

そのプッツン辻斬り娘の亜里沙を任された真姫はと言いますと…

 

[[それはどーも!っ!せい!!!]]

 

様々な技を模倣してもうナニがなんだかよくわからない太刀筋になってしまっている亜里沙を相手に、懸命に私の貸した刀を振るい立ち向かっていました。

 

そんな真姫の太刀筋は亜里沙が言うように思っていた以上に立派なモノでした。

 

[[あは♪あっぶなーい♪]]

 

私が雪穂を撃墜する間、厄介な亜里沙の相手をしてくれば…とか思っていましたが、真姫は私の予想を遥かに越える善戦をしており、時に亜里沙の隙を突いては今の一撃の様にあと少し…と、惜しい攻撃を何度も繰り出していました。

 

こう言っては失礼ですが、真姫はかなり筋が良いですね。

 

剣術に向いているのではないでしょうか?

 

[[チッ!おとなしくさっさとヤられるちゃいなさいよね!!!]]

 

とか言っている間にも、真姫と亜里沙の応酬は続いていました。

 

隙を突いて放った真姫の横凪ぎの一撃を亜里沙は機体のスラスターを逆噴射させてギリギリの所で回避し、すぐにまたスラスターを再噴射させ先程の一撃を回避する為に後退していた機体に制動を掛けて…

 

[[えっ?普通にやだよ?だって亜里沙♪もっともっともーーーーーーっと♪おねーさんやウミさんと一緒に殺し合いするんだもん♪ヤられたりなんかしないもん♪あはは♪あはははははははははは♪♪♪]]

 

横凪ぎの一撃を放ち終えて隙の出来た真姫の百式へと刀を突きつけて突撃して行きますす。

 

“soar(ソア)”での超加速での突撃とまではいきませが、それでも十分に速度の乗った突きを真姫は…

 

[[ほんと、プッツン!その頭の中身がどうなってんのか一回切開して見てみたいわ!っね!!!]]

 

百式の左半身のスラスターを噴射させて機体を右回りに回転させる事で回避します。

 

そしてそのまま左半身のスラスターを噴射させ続け、ぐるりと機体を一回転させて、回転の勢いに乗ったまま再度横凪ぎの一撃を亜里沙のアデル改・キリヒメに向けて放ちました。

 

某るろうにな人斬りが活躍する漫画で言えば龍巻閃の様な攻撃ですね。

 

回転を利用して回避と攻撃を同時に行う…そんな事をあのプッツン辻斬り娘相手にいきなり行うだなんて、真姫は本当に剣術素人なのでしょうか?

 

そんな事を思いながらも真姫と亜里沙の剣戟は続きます。

 

亜里沙は真姫の放った回転を利用した回避と攻撃が一体になった一撃を…

 

[[あはっ!よーい…どん♪っととと♪]]

 

何と“soar”を発動させて回避して見せたのです。

 

“soar”の超加速で窮地を脱した亜里沙は…

 

[[だーめ♪だよ♪切るのは亜里沙♪切られるのはおねーさん♪なんだから♪えいっ♪]]

 

スラスターを噴射して機体を反転させると刀を上段に構えて真姫の百式へと迫り、回転斬りを放ち終えた百式へと斬り掛かって行きました。

 

[[切られる?冗談言わないでよね!アンタなんかに切られてたまるもんですか!!!]]

 

この亜里沙の放った上段斬りに対し、真姫の百式も同じ様に上段に刀を構えて亜里沙のアデル改・キリヒメへと斬り掛かります。

 

[[それにね!医者は切るのが仕事なのよ!切られるのはアンタたち患者さんの仕事なの!!!だからアンタのそのプッツンな頭をぶった切ってまとな脳みそぶちこんであげるわ!!!!!]]

 

刃と刃が激しくぶつかり合い、鍔迫り合いを始めた真姫と亜里沙。

 

そんな鍔迫り合いを続けながら、真姫は将来お医者様を志す者としてその台詞はどうなのでしょうか?と思ってしまいそうな若干ヤバめな台詞と共に、亜里沙のアデル改・キリヒメを押し切ろうと背中のスラスターを全開で噴射させ始めました。

 

[[わわっ?!なんか押されちゃってる?!ちょっとキリヒメ!がんばってよー!]]

 

まるで真姫のテンションが乗り移った様な勢いで亜里沙のアデル改・キリヒメを押し始める百式。

 

ぶっちゃけ素組の百式なのに凄いですね。

 

とか思っていたのですが…実は後でわかったのですが、亜里沙のガンプラ“アデル改・キリヒメ”はほぼ素組のガンプラだったそうです。

 

性能的には真姫の素組の百式よりも少し上くらいだったらしいですね。

 

そしてこの時、亜里沙のアデル改・キリヒメは先程の無理な“soar”の使用で脚部のスラスターに異常が生じてしまっていた様です。

 

その結果…

 

[[なんで?!やっぱりパワーが上がんない?!ちょっと!ちょっと!ちょっとー!!!]]

 

推力で劣ってしまった亜里沙のアデル改・キリヒメは…

 

[[いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!]]

 

鍔迫り合いを演じていた真姫の百式に…

 

[[きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

力負けしてそのまま文字通りに押し切られてしまいました。

 

[[ふん!そうそう何回も同じ相手に負けていられるかってのよ!!!]]

 

こうして二人の剣戟勝負は真姫の勝利にてその幕を閉じる事になったのです。

 

この勝負が後に“紅の剣姫”の二つ名で呼ばれる事になる真姫の剣士としての初陣でもありしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして真姫と亜里沙の二人が剣戟に勤しんでいる最中、もう一方では…

 

[[うふふふふふふふふふっ…あははははははははははははははっ♪♪♪たかがビームの威力が減衰した程度で!このわたくしとお義兄様の愛の結晶なインパチェンスがどうこう出来るなんて思わない事ですわ!!!!!さぁ!まだまだ派手に乱れ撃ちますわよぉ!!!!!!!]]

 

[[ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! あのプッツン弾幕っ娘がまた撃って来やがりましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

悠莉のザク・インパチェンスと花陽のジム・カーバンクルも激しいバトルを演じていました。

 

[[ダレカタステェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

真姫ちゃんにフラグが…。

次回も引き続き海未さんsideのお話となります。
次回は花陽ちゃんがひゃっはーする予定でございます。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご④

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

火古戦場真っ最中なQooオレンジでございます。
今回の古戦場はスクスタがリリースされる前で良かったです…。



今回も海未さんsideのお話となります。
今回は花陽ちゃんがプッツン弾幕娘に挑みます。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご③
始まります。































真姫とプッツン辻斬り娘の亜里沙が斬り合いを演じているその一方、米キチ娘こと花陽ともう一人のプッツンことプッツン弾幕娘の悠莉も激しいバトルを演じていました。

 

ビーム撹乱幕の散布により主武装の大型ガトリングガンの威力が減衰してしまい、一時はその勢いを失ったかに見えたプッツン弾幕娘でしたが…

 

[[うふふふふふふふふふっ…あははははははははははははははっ♪♪♪たかがビームの威力がちょぉぉぉっと減衰した程度で!このわたくしとお義兄様の愛の結晶なインパチェンスがどうこう出来るなんて思わない事ですわ!!!!!さぁ!まだまだ派手に乱れ撃ちますわよ!!!!!!!]]

 

ビーム撹乱幕?ナニソレ?美味しいの?とばかりに気を取り直して再びビーム弾の雨あられを花陽のジム・カーバンクルへ向かって降り注がせていました。

 

再び開始された大型ガトリングガンの乱射は、一発一発の威力こそビーム撹乱幕の影響で減衰してはいましたが…

 

[[ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! あのプッツン弾幕っ娘がまた撃って来やがりましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

数が数なのでやっぱり驚異である事には変わりありません。

 

花陽は再び開始された大型ガトリングガンの乱射に対して、ジム・カーバンクルのサブアームに取り付けてあるシールドを構えて先程と同じ様に防御体勢で耐えようとしたんですが…

 

[[ダレカタステェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!]]

 

どうやらダメっぽいみたいですね。

 

ですが花陽はすっかりお馴染みなダレカタステー!と叫びながらも…

 

[[かーらーのー!]]

 

<<たーげっとろっくー。>>

 

<<えねるぎーじゅーてんかんりょー。>>

 

[[と来たら迷うことなくソッコーでふぁいや!です!]]

 

どうやら攻めに転じる様です。

 

サブアームの二枚のシールドで大型ガトリングガンの乱射を防ぎながらも、バックパック右側に取り付けてあるビームキャノンを悠莉のザク・インパチェンスに向けて発射しました。

 

ですが…

 

[[アレ?!なんかいつもより弱い?!]]

 

普段ならばもっと高出力のビームが発射される筈のビームキャノンから放たれたのは、素組のガンプラのビームライフルよりもちょっと強いかなー?程度の威力しかない何時もと比べると物凄く残念な威力のビームでした。

 

さて、ここで皆さん少し思い出して下さい。

 

悠莉の操るザク・インパチェンスが乱射しまくっていた大型ガトリングガンのビーム弾の弾幕に対して、私達が反撃の起点として使用したモノを。

 

そう。

 

ビーム撹乱幕です。

 

現在、私達が戦っているこの戦闘宙域一帯には、花陽謹製のビーム撹乱幕が展開されているのです。

 

と、言う事は勿論…

 

[[うふふふふふ♪花陽さんったらおバカさんですの?おバカさんなのかしら?おバカさんで確定しまくりなのでしょうか?ご自分でビーム撹乱幕を展開しておいてそれでいてビーム兵器を使ってアレ?なんかいつもより弱い?だなんてホントにびっくりするくらいにおバカさん♪ビーム撹乱幕を使用したのですからビーム兵器の威力が減衰していて当たり前ですわ♪]]

 

悠莉の言う通り、敵のビーム兵器だけではなく味方のビーム兵器の威力も減衰してしまっている訳です。

 

だからこそ私はビーム兵器主体の真姫の百式に“武装領域(ウェポンストレージ)”の中にしまってあった予備の刀を貸したのですが…花陽はそこら辺をちゃんと理解してなかった……訳はありませんね。

 

花陽の事です。

 

きっと単純に忘れているだけですね。

 

[[はぅ?!そーでした!!!ごくごくずごっく普通のビーム撹乱幕過ぎて使ったのすっからかんと忘れていましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

はぁ…ほんと、花陽はガンダムにもガンプラにもついでにお米にもとても深い造詣を持っていると言うのに、どうしてこうも肝心な所で抜けているのでしょうか?

 

[[うっふふ♪ほーんと♪花陽さんったらおバカさんですわ♪そんなおバカさんはこのままわたくしとお義兄様の愛の結晶のインパチェンスが誇るガトリングにゴリゴリと削られて宇宙の塵になってしまいなさいな♪]]

 

所で…先程からちょくちょくと悠莉が言っている“おにいさま”との愛の結晶って…勿論この愛は家族に対する愛なのですよね?

 

異性に対する愛ではありませんよね?

 

と、思いたいのですが、プッツンしている悠莉の場合、異性に対する愛でもおかしくないので考えるのが非常に怖いですね…。

 

閑話休題。

 

[[うっほー!!!せっかく反撃開始です!とか思ってたのにうっかり♪しちゃってこのままじゃ引き続きやばたんですよ!やばたにえんですよ!!!]]

 

花陽?貴女は少しでもヤバいと思うなら早く何とかしなさい。

 

叫んでいるだけでは本当にこのまま大型ガトリングガンの弾幕でゴリゴリ削られて宇宙の塵になってしまいますよ?

 

[[くぅ!このままじゃマジで見せ場とかそんなカッコいいヤツが一切ないうちにゴリゴリ削られて撃墜されちゃいます…こーなったら…こーなったら!花陽だってたまにはガチでヤってやりますよ!お米とガンプラをこよなく愛するお米ジムスキーな小泉 花陽の本気をちょーっと見せちゃいますよ!!!]]

 

おや?

 

どうやら花陽も真面目に戦う…

 

[[そんなワケなので三十六計逃げるがうぃなーです!]]

 

のではなく逃げるのですか?!

 

敵前逃亡とは何て情けない…。

 

これは明日の朝練は花陽だけ追加メニューですね。

 

そんな朝練追加メニューが密かに決定された花陽がとったこのまさかの行動に、プッツン弾幕娘な悠莉も流石に面食らってしまった様で…

 

[[あらあら?お逃げになるのですか?]]

 

と、相変わらず大型ガトリングガンを盛大にぶっぱなしながら、反転して逃げ出した花陽に問い掛けていました。

 

そんな問いに対して花陽は…

 

[[はひ!お逃げになるんです!]]

 

と、自信満々にそう答えやがりました。

 

全く!ナニを偉そうにお逃げになるんです!ですか!

 

貴女も武士なら逃げずに戦いなさい!

 

敵前逃亡は死刑ですよ!死刑!

 

斬首です!磔獄門です!銃殺です!

 

それが嫌なら勇ましい武士として逃げずに戦いなさい!

 

えっ?何ですか?花陽は武士じゃない、ですか?

 

そんな筈はありません!

 

いいですか?

 

日本に産まれ育ち、一度その身を戦場に置いたのならば、それはもう立派な武士なのです!

 

なので花陽も武士なのです!

 

だから逃げちゃダメなのです!

 

と、花陽対悠莉のバトルから思いっきり脱線した事を言っていると…

 

<<もくひょーぽいんとまであとすこしー。>>

 

突然、花陽の四体居る電子精霊の内の一体、管制担当のうーちゃんが目標ポイントまであと少しと花陽へ報告して来ました。

 

悠莉のザク・インパチェンスの放つ弾幕から逃げ出した花陽のジム・カーバンクルが向かっているその先には…

 

<<おっきなでぶりもいっぱーい。あたるといたいからきをつけてー。>>

 

大小様々な大量のデブリが漂っていました。

 

花陽はこのデブリ帯に逃げ込んでやり過ごすつもりなのでしょうか?

 

[[ふひひひひ♪ちょうどいい位置にちょうどいい場所がありましたね!あのプッツン弾幕っ娘のガトリングましましザクがここに来るまではまだ時間があります!今のうちにミサイルポットのパージポタンをポチっとな♪です!]]

 

何だか気味の悪い笑い声をあげながらデブリ帯に身を隠した花陽は、先程ビーム撹乱幕を充填した合計五発のミサイルを発射し終えたバックパック左側の六連ミサイルポットを本体から切り離したのでした。

 

使い終わった武装を切り離して機体を少しでも軽くするつもりなのですね。

 

増加装甲を着込んでいる花陽のジム・カーバンクルは、その見た目通りに余り足の速い機体ではありません。

 

しかし、身の丈程もある大型ガトリングガンを合計四門も搭載している悠莉のザク・インパチェンスは、そんな花陽のジム・カーバンクルをあっさりと上回る程度には鈍足です。

 

花陽は使い終わった武装を切り離して、機体重量を少しでも軽くし、このまま追い付かれない様に逃げ続けるつもりなのでしょうか?

 

ですが…

 

[[あらあら?かくれんぼですか?それではわたくしが怖い怖い鬼さんの役でしょうか?]]

 

相手はナニをしてくるか見当もつかないプッツン弾幕娘です。

 

[[うふふ♪ミノフスキー粒子の濃度が濃すぎてまともにレーダーが機能していませんので、かくれんぼしている花陽さんが何処にいらっしゃるのかわたくしこれっぽっちもわかりませんわ♪困りましたわぁ♪実に困りましたわぁ♪お義兄様が折角丹精込めてせっせとお作りになってくださったお夕飯のメニューがわたくしの嫌いなピーマンをたぁーっぷりと使ったホイコーローだった時程度には困りましたわぁ♪わたくし♪ホイコーロー自体は嫌いではありませんの♪むしろお義兄様のホイコーローはわたくし大好きなのですわ♪でもピーマン!アレははいけませんわ♪だってせっかくの美味しいホイコーローがピーマンの苦味のせいで台無しになってしまいますもの♪それと同じ位には花陽さんが何処にいらっしゃるのかこれっぽっちもわかなくてとてもとても困りましたわぁ♪うふふ♪だ♪か♪らぁ♪]]

 

まぁホイコーローがどうとかピーマンが嫌いだとか脱線ししまくりながら見当もつかないとか言いましたが、あのプッツン弾幕娘がナニをするのかは大体は予想出来たります。

 

大方、隠れる場所を全て破壊するとかでしょうね。

 

ちなみに私は炭酸飲料が苦手です。

 

あの口内を蹂躙して来る恐ろしい炭酸の刺激がどうにも苦手なのです…。

 

まぁ別に炭酸飲料を飲まなくても死にはしませんので炭酸飲料が苦手でも何の問題もありませんね。

 

そんな訳なので皆さん♪私への差し入れは炭酸飲料以外の飲み物でお願いしますね♪

 

あ♪何処かのプッツン辻斬り娘が買って来た様なキワモノ系の飲み物もアウトですよ?

 

ネタに走りまくったキワモノ系飲料なんかを差し入れに持って来たりしたら…貴方の心臓と言う名のハートを問答無用で撃ち抜きますよ♪

 

らぶあろーしゅーと♪ばきゅーん♪って♪

 

っと、らぶあろーしゅーと♪とかやってるうちに、どうやら悠莉が再び動き出した様ですね。

 

さて、隠れた花陽を相手に悠莉はどの様な行動に出るのでしょうか…。

 

私の予想通りに隠れる場所を全て破壊するのか、はたまたそれ以外の方法を…

 

[[隠れる場所がなくなればかくれんぼはできませんわぁ♪]]

 

取る訳はありませんよね。

 

だってプッツン弾幕娘ですから。

 

悠莉は乗機の両肩とバックパックに取り付けてある合計四門の大型ガトリングガンをゆっくりと起動させ、その全ての砲口を前方のデブリ宙域へと向けると…

 

[[ぜーんぶ消し飛ばしてキレイ♪キレイ♪にしましょうね♪さぁ♪さぁ♪お掃除のはじまりはじまりですわ♪]]

 

盛大にぶっぱなし始めました。

 

悠莉のザク・インパチェンスの大型ガトリングガンから放たれる大量のビーム弾は、ビーム撹乱幕の影響で威力が減衰しているにも関わらず、その圧倒的なまでの手数で次々とデブリを消し飛ばして行き…

 

[[ぴぎぃ?!隠れても問答無用でぶっぱなしてくるのは予想してましたけど実際にヤられるとやべーい♪です!]]

 

遂には花陽が身を潜めていた大型のデブリも綺麗さっぱりに吹き飛ばしてしまいました。

 

花陽も隠れたとてしも悠莉が問答無用で吹き飛ばして来るのはわかっていた様ですね。

 

わかっていたのならば何故かくれたのでしょうか?

 

何の考えも無しに隠れた…とかならば、明日の朝練は追加メニューが更にましましですね。

 

[[うふ♪花陽さん♪みぃーつけたぁ♪ですわ♪]]

 

さて、とうとう花陽は悠莉に見つかってしまいましたね。

 

隠れる場所も全て破壊されてしまいましたし、シールドももう既にかなりぼろぼろです。

 

この絶体絶命の大ピンチに花陽の取った行動は…

 

[[はひ!見つかっても仕掛けはろーろーだからもうなんの問題もなっしんです!オペレーション恐怖の特攻マイクロッガイ!作戦開始ですよ!!!しーちゃん!ごー!ごー!ごー!ごー!ごー!ごー!]]

 

<<おー。>>

 

ドヤ顔で何やら電子精霊の一体“しーちゃん”に謎の指示を出す。と、言うものでした。

 

恐怖の特攻マイクロッガイ?

 

[[説明しましょう!ぷれぜんとばーい!小泉 花陽がお贈りするオペレーション恐怖の特攻マイクロッガイとは!ズバリ内部に凛ちゃんのベニャッガイの最終鬼畜究極特攻技ファイナルベニャッガイ用に開発した超高性能やべーい爆薬を余剰スペースにこれでもかっ!ってくらいにギシギシに積めて積めて積めまくったちょっと大きめのミサイルに入っちゃうくらいの超小型のプチッガイ!その名も“マイクロッガイ”をしーちゃんに操って貰ってごー!ごー!ごー!ごー!って感じで突撃させてピタッ♪って敵機に取りついてそれからどっかーん!とみんな大好き死ぬほど痛いぞ…な自爆をさせちゃう世にも恐ろしい恐怖のくまくま特攻大作戦なのです!!!どや!]]

 

えーっと、要するに物凄く小さなプチッガイに爆薬を積めて特攻させる作戦なのですね?

 

まぁ花陽と言えばガンプライブの世界線では何故かいつも爆発とか爆発とか大爆発とかしまくってるイメージがあるので、特攻して爆発させる発想があってもおかしくはありませんが、超小型とは言えジム・カーバンクルの何処にプチッガイ…ではなく、マイクロッガイ?があったのでしょうか?

 

[[うひょー!なんとぉーーーすいちょーけん!な超超ちょーーーう!有能な花陽ちゃんはエアリーディングして海未先輩の地の文の疑問にお答えしちゃいますよ!花陽のジム・カーバンクルのどこにマイクロッガイが居たのか!]]

 

地の文読むとかまた花陽はメタい事を…まぁ良いでしょう。

 

それで?

 

何処にマイクロッガイが居たのですか?

 

[[はひ!それは!]]

 

それは?

 

[[次回につづく?ですっ♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

一回では終わりませんでした…。

次回も引き続き海未さんsideのお話となります。
次回も花陽ちゃんがひゃっはーする予定でございます。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご⑤

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

熱を出して数日寝込んでおりましたQooオレンジでございます。
何気に人生で初めて点滴をしました…。



今回も海未さんsideのお話となります。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご⑤
始まります。
































[[マイクロッガイがどこに居たのか!それは…………なんとびっくり♪さっきパージしたミサイルポッドの中に1発だけ残されていたミサイルの中に居たのです!!!どーですか!驚きましたか!驚きましたよね!]]

 

あー…やはりあの1発だけ残されたミサイルにはナニか秘密があったのですね。

 

何となくではありますが、そんな気がしていました。

 

[[と、ゆーわけで!説明パートをしゅーりょーですっ!見敵必中!プッツン姫カットちゃん!どっかーん♪っと1発派手に吹っ飛んじゃってください!]]

 

<<けんてきひっちゅー。>>

 

その体内に凶悪なファイルベニャッガイ用の爆薬を詰め込んだ超小型のプチッガイ“マイクロッガイ”。

 

その脅威が今まさに悠莉と彼女の愛機“ザク・インパチェンス”へと迫ろうとしていました。

 

[[ひゃっはぁぁぁぁ!!!プッツンはしょーどくですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

これにて花陽対悠莉のバトルも無事に終了ですね。と、思ったのですが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待てど暮らせど花陽が望む様な派手な爆破は一向に起こりませんでした。

 

恐怖の特攻子熊が何処から襲い掛かって来るかわからない状況で、悠莉は神経を研ぎ澄まし自慢の大型ガトリングガンを何時でもぶっぱ~♪出来る様に周囲を警戒していましたが…

 

[[ナニも起きませんわね。]]

 

余りにもナニも起こらない為に、遂にはその警戒を解いてしまいました。

 

何時でもぶっぱ~♪出来る様に低い起動音を立てながら構えられていた大型ガトリングガンも待機位置へと戻し、悠莉は完全に警戒を解いてしまった様ですね。

 

この予想外の展開にマイクロッガイを放った花陽は…

 

[[あるぅぅぅえぇぇぇぇぇぇぇ?!]]

 

と、困惑しっぱなしです。

 

[[ど、ど、ど、ど、ど、ど、どーなってるんですか?!なんで?!どーして?!仕掛けはろーろーですよ?!細工もりゅーりゅーですよ?!あとはどっかーん♪って爆発するだけなんですよ?!それなのになんで何にも起こらないんですか?!爆発は?!どっかーん♪は?!死ぬほど痛いぞ…は?!]]

 

そんな何も起こらない事態に混乱してよくわからない事を言い続けている花陽に対して…

 

[[うーん…マイクロッガイ…名前から察するに恐らくはプチッガイに類似したモノですわよね…なら……もしかして……。ねぇ花陽さん?ちょっとよろしいでしょうか?]]

 

悠莉は少し何かを考える素振りを見せると、不意に花陽に声を掛けたのでした。

 

[[はひ?!なんですか!今はマイクロッガイが不発になってる原因の究明でちょっと忙しいんです!ご用件はぴーのあとに10文字以内でお願いしまっす♪なんですよ!はひ!ぴー!]]

 

その声に対し大混乱中の花陽は↑の様に10文字以内で用件を言えだ等と、ものすごーく理不尽な答えを返しやがったのです。

 

悠莉は月に代わってお仕置きしちゃう的な思考回路がショート寸前♪を通り越して思考回路がオーバーヒートしているプッツン娘ですが、アレでも一応は私達より年下の女の子なんですよ?

 

そんな年下の女の子に対して花陽は年上の癖に何ともまぁ理不尽な…と、思ったのですが…

 

[[はぁ…10文字ですね?それでは…“話を聞け殺すぞ”…はい♪これでぴったり10文字ですわ♪と、言う訳なので花陽さん?わたくしのお話を聞いていただけない場合は…こちらでもリアルの方でもサクッと逝かせていただきますわよ?あぁ、ご遺体の処分の方は心配なさらないでくださいね♪その手のツテは掃いて捨てるほどありますわ♪そ♪れ♪にぃ♪わたくしだけでも一向にお話を聞いてくださらないイケナイ花陽さんのご遺体ひとつ位ならば簡単に消してしまえますから、なぁーんの問題もありませんわ♪焼き尽くしてもよし♪粉微塵に刻んで川に流すのもよし♪原子レベルで塵も残らないくらいに分解してもよし♪怪異を誘き出す餌代わりに使用するのも良いかもしれませんわ♪うっふふ♪こうも花陽さんのご遺体の処分方法がたぁーくさんありますと、逆に困っちゃいますわね♪ねぇ?花陽さんもそう思いませんか?さて…それではおバカなおバカな花陽さん?貴女のお返事をわたくしに聞かせてくださいな♪わたくしのお話…聞いてくださいますか?それともこの世に永遠にサヨナラバイバイしちゃいますか?さぁ♪さぁさぁさぁさぁさぁさぁ♪花陽さんのお返事を聞かせてくださいな♪ったらくださいな♪]]

 

悠莉の方が余程理不尽な存在だったようですね。

 

悠莉は黒化状態のことりと何処か似た雰囲気を醸し出しながら、花陽に選択を迫ります。

 

話を聞くか。

 

話を聞かずにこの世と永遠にお別れをするか。

 

余程のアホか自殺志願者でも無い限りは答えの決まっている悠莉の問いに…

 

[[ぴっぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!は、はひーーー!!!聞きます!聞きますからご遺体を処分とか消すとかなんか怖いのはやめてくだしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃ!!!]]

 

流石の花陽も泣き叫びながらボケる事なく話を聞く方を選びました。

 

ちょっとだけ花陽がまたボケて話を聞かない方を選択したらどうしまょ♪ドキドキ♪とか、密かに私が考えたのはナイショです。

 

[[うっふふふ♪そんなに怯えなくてもよろしいではありませんか♪わたくし、そこまで怯えられちゃいますとちょっとショックですわ♪これでも一応は普通の女の子のつもりなんですのよ?けどもしも…もしも花陽さんがわたくしのお話を聞いてくださらなかった時は…普通の女の子のわたくしでも心を鬼にして花陽さんに断固たる制裁を…とか…うっふふふふふふふ♪でもでも大丈夫ですわ♪花陽さんがわたくしのお話をちゃぁぁぁぁぁんとおとなしく聞いてくださるのなら、わたくしも別に酷い事も怖い事もなぁぁぁぁぁぁにもぉいたしませんから♪まぁそれはそれとして…花陽さん?貴女、先程からおっしゃっているそのマイクロッガイ?とやらには、ナニか推進機のようなモノは取り付けましたの?マイクロッガイとやらはお名前から察しますと、プチッガイを小型にしたようなモノですわよね?アレには確かマトモな内蔵型の推進機は無かったとおもうのですが?]]

 

私がドキドキ♪とかちょっと私にあるまじき可愛らしい表現をしてしまって軽く後悔していると、悠莉は何やら自分は普通の女の子とかえっ?それって何の冗談ですか?な事を間に挟みながら、花陽にマイクロッガイに推進機は取り付けたのですか?と問い質していました。

 

いやいや、流石にコラボ先のお空の世界でもおこめ~♪とか騒いでいる“μ's”ボケ担当の花陽でも、特攻兵器に推進機を取り付けて無かった等とかそんなまるで何処かの穂乃果の様な穂乃果(アホ)な事は………

 

[[はへ?推進機…ですか…?ぽくぽくぽくちーん。あ"………………。]]

 

…………………って!花陽!何ですか!その“ あ" ”は!!!

 

ま、まさか…いやいやいやいや!いくら花陽でも推進機を取り付けずに特攻兵器だなんてそんなバカな事は……

 

[[あらあら?そのご様子ではやはり…。]]

 

[[し…し…し…………しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!そーでした!ミサイルの中に詰め込む為に小型化に小型化を重ねて外付けの推進機変りのちっちゃいリボンストライカーも小型化の邪魔だから外しちゃえ♪とかそんなノリでぽっくり外ししちゃったから今のマイクロッガイには宇宙空間を自力で進んで行けるよーな推進機なんてぬわかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!]]

 

ありましたね…。

 

ってか取り付け無かったんですか?!推進機?!

 

マイクロッガイって特攻“兵器”ですよね?!

 

“兵器”なのに移動方法を考慮して無かったんですか?!

 

と、そんな感じで私が推進機を取り付け無かった花陽に対して呆れていると…

 

[[やっぱり♪わたくしの予想は大正解みたいですわね♪うっふふ♪ほんと、花陽さんったらおバカさんでかわいいですわ♪かわいいおバカさんはわたくし、大好物ですの♪でもかわいくないおバカさんはキライですわ。かわいくないおバカさんはただのクソですから♪そんなクソは死んでしまえばいいのですわ♪とか言ってしまいますと、ちょっとメタいお話になりますがわたくし=魔女さんだとまた疑われてしまいますわね?ご覧くださってらっしゃるみなさん♪わたくし、ほんとにあの腐れ魔女ではございませんわよ?ミスリードでもひっかけでもございませんわよ?ほんとにほんとのほんとですわよ?ちゃんとわたくしの他に魔女さは存在しておりますのよ?ネタバレしちゃいますと魔女さんのお名前はあ……あら?今なにかぶっかったような気がしま………………………………]]

 

メタい事を言い出しておまけにあの腐れ魔女の正体が誰なのかとかガンプライブ最大のネタバレをぶちかまそうとしていた悠莉のザク・インパチェンスがいきなり何の脈絡も無く弾け飛びました。

 

それも盛大に。

 

そして…

 

[[ほへ?ばくは…って?!ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!]]

 

何故かいきなり弾け飛んだ悠莉のザク・インパチェンスの爆発で、その近くに居た花陽のジム・カーバンクルもこれまた見事に吹き飛んでしまいました。

 

やっぱり盛大に。

 

[[むひょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ?!]]

 

吹き飛ばされた花陽は間抜けな叫び声と共にバトルフィールドの何処か遠くへと飛んで行ってしまいました。

 

これでは合流するにはかなりの時間がかかりそうですね。

 

ってかぶっちゃけ制限時間内での合流は無理ですね。

 

何故いきなり悠莉のザク・インパチェンスが弾け飛んでしまったのか。

 

それはきっとアレでしょうね。

 

どうにかしてマイクロッガイが悠莉のザク・インパチェンスに辿り着いて自爆した…的な?

 

でもどうやって宇宙空間を移動したのでしょう?

 

手足をばたつかせて泳いだと?

 

小さな熊が宇宙を一生懸命に泳いでいる姿を想像すると、少しだけ和んでしまいますね。

 

[[ちょっ?!マジでダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!]]

 

自分で何とかして下さい。

 

だって真姫や花陽がそれぞれプッツン娘'sと激しいバトルを繰り広げているちょうどその頃………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は雪穂の操るガンダムホワイトラビットと激闘を繰り広げていたのですから。

 

ダレカタスケテェーと何処かへ飛ばされて行った花陽を助ける暇なんてこれっぽっちもありません。

 

ではいよいよ待ちに待った私のバトルパートの始まりですよ♪

 

私の相手である雪穂が操る機体“ガンダムホワイトラビット”…私はこの機体を最初はただ単純な砲戦型の機体だと思っていました。

 

亜里沙が前衛、悠莉が中衛、そして雪穂がその手にした兎に角目立つ大きな銃器“ウサギの一本角(ラビットホーン)”で遠距離砲撃を行う…そんなチームだと思っていました。

 

ですが蓋を開けてみると…

 

[[うぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

 

雪穂は手にした大型銃器“ウサギの一本角(ラビットホーン)”を鈍器の様に振り回して襲い掛かって来たのです。

 

振り抜かる“ウサギの一本角”の一撃はほぼ素組の私のジム・スナイパーⅡに取っては脅威でしかありません。

 

当たればほぼ素組で装甲の薄い私のジム・スナイパーⅡは簡単に粉砕されてしまいます。

 

なので…

 

「っ!」

 

私は振り抜かれた“ウサギの一本角”の一撃をスラスターを噴射させ必死になって回避します。

 

鈍器(本来の用途は大型銃器)での渾身の一撃は振り抜いた後に大きな隙が生まれます。

 

本来ならば鈍器を振り抜いた後は遠心力に振り回されてしまい最大の攻撃チャンスになるのですが、雪穂は驚くべき事に…

 

[[“武装領域(ウェポンストレージ)”!オープン!!!]]

 

振り抜いた“ウサギの一本角”の遠心力に機体が引っ張られる前に、反動もろともそのまま放り投げる様に“武装領域(ウェポンストレージ)”へと収納し…

 

[[からの!コンバットコード!“ビスト神拳”!!!ゼリャァァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

隙?ナニソレ?美味しいの?とばかりに徒手空拳での連撃を放って来やがるのです。

 

恐ろしい速度で繰り出される貫手の連続攻撃。

 

その全てが迷う事無く私のジム・スナイパーⅡのコックピットを狙って来ます。

 

先程から私はこの“ウサギの一本角(ラビットホーン)”による凶悪な一撃と、その直後に連続で繰り出される容赦の無い貫手のコンビネーションに絶賛苦戦中なのです。

 

私は格闘ゲームは詳しく無いので知りませんでしたが、雪穂のこの戦い方は格闘ゲームでは良く見られる光景らしいです。

 

雪穂のこの戦法は“キャンセル攻撃”や“攻撃キャンセル”と言う様ですね。

 

青空やにこ曰く、ゲームシステムを上手く利用した戦い方…だそうです。

 

最も、システム設定やら何やらと色々と弄らなければこの様な戦い方は難しいそうですが。

 

所で…“ビスト神拳”って何ですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

スクスタ…楽しいですね。

次回も引き続き海未さんsideのお話となります。




次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご⑥

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

続体調不良なQooオレンジでございます。
気管支炎らしく夜になると喘息の発作のようなヤバめな咳が止まらなくなります…。
早く治らないかなぁ…。



今回も海未さんsideのお話となります。
今回は熱が出ている最中に書いた物なのでいつも以上に微妙かもしれません…。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご⑥ 始まります。
































[[ハッ!セイ!うりゃぁ!!!]]

 

“武装領域(ウェポンストレージ)”に大型銃器“ウサギの一本角(ラビットホーン)”を収納した直後に間髪入れず放たれた謎の拳法(?)“ビスト神拳”。

 

私はこの次々と繰り出される鋭い徒手空拳の一撃達を時に刀でいなし、時にシールドで防ぎながら反撃の機会を伺っていました。

 

何故わざわざ近接格闘戦に付き合っているのかと言いますと、さっき徒手空拳ならば距離を取って脳天ぶち抜くぞ♪しちゃえば簡単に終わりますね♪と思い、謎の拳法(?)で連撃を放ってくる雪穂のガンダムホワイトラビットから一度距離を取って、ブルパップマシンガンで攻撃しようとしたら…“武装領域”から再び“ウサギの一本角”を取り出してビーム撹乱幕?ナニソレ?美味しいの?とばかりに“ぶち抜け!”と叫んでごんぶとビームをぶっぱなして来やがったからなのです。

 

どうにも花陽が展開したこのビーム撹乱幕は、雪穂のガンダムホワイトラビットが持っている“ウサギの一本角”の様な高出力のビームを放てるビーム兵器にはあまり意味が無いようです。

 

雪穂がビーム撹乱幕の影響を余り受けていないのに対して、私のジム・スナイパーⅡの持っている大型スナイパーライフルにはバッチリ影響して威力が大幅に減衰してしまいますので、距離を取っての射撃戦は一方的に私の不利になってしまいます。

 

と、言う訳で、私は距離を取って一方的にぶっぱ~♪されるよりも近接格闘戦で隙を見て斬り倒してやりますよ!と思い、先程から雪穂の放つ謎の拳法(?)“ビスト神拳”を相手に防戦に徹していたのです。

 

[[チッ!やっぱりリアルブシドーの海未さんはしぶとい!これで初心者とか詐欺もイイトコよ!]]

 

そんな私に対し雪穂は普段は決して行わない様な舌打ちを付きながらリアルブシドーがどーとか初心者詐欺がどーとか言ってます。

 

それよりも…リアルブシドーって…。

 

確かに私は武を嗜んではいますが、別に武士道を重んじている訳では無いですよ?

 

私個人とししましては武士道の精神は快く思いはしますが、戦場では綺麗事だけでは生き残れはしません。

 

影からこの国を…日の本を守護して来た園田の家の者としては、一度刀を抜いたのならば多少卑怯でも勝たなければいけません。

 

なので非常に残念ではありますが、武士道を実践する訳にはいかないのです。

 

そう…私個人としては非常に残念ではありますが。

 

とか一般人の雪穂にやや特殊な園田の家の在り方を語っても理解してはくれないのでしょうから余計な事は言いませんが…。

 

そんな事を考えながらも私は雪穂のガンダムホワイトラビットから繰り出される徒手空拳の攻撃を淡々と防ぎ続けます。

 

雪穂が繰り出す徒手空拳での連続攻撃はその全てが総じて鋭く正確で凶悪です……が、何処か機械染みた正確さなのでぶっちゃけ私はまだ若干の余裕を持ちながら対処する事が出来ています。

 

どちらかと言えば“ウサギの一本角”を鈍器の様に振り回していた時の方が対処に困りますね。

 

アレを刀でいなすのは難しそうですので。

 

シールドで受け止めても吹き飛ばされるのが目に見えていますし。

 

柔よく剛を制す…と良く言いますが、剛が柔を制する事もあるのですよ。

 

と、言ってる側から…

 

[[ちょこまかと避けまくって頭に来る!なら今度は…コイツで!!!]]

 

雪穂は謎の拳法(?)での連続攻撃を止めると、“武装領域”を開き中から大型鈍器…ではなく、大型銃器“ウサギの一本角”を取り出して…

 

[[ぶん殴る!!!!!]]

 

大きく振りかぶって襲い掛かって来やがりました。

 

一切の躊躇いの無いその振り下ろしを見ながら、私は全く関係ない事なのですが雪穂は随分と鈍器の扱いが上手いんですねーとか我ながら呑気な事を考えてしまいました。

 

そんか呑気な事を考えながら私は素早くジム・スナイパーⅡのスラスターを噴射させて、振り下ろされる鈍器(本来は銃器)の一撃を回避します。

 

そして鈍器(本来は銃器)を振り抜いた体制の雪穂のガンダムホワイトラビットの脇腹の辺りを目掛けて右足の爪先を捩じ込む様に蹴りを放ちます。

 

護国園田流“骨徹し(ほねどおし)”

 

爪先を捩じ込む様に蹴りを放ち、甲冑を来た相手の中身…内臓に直接ダメージを与えるある意味防御無視系の技ですね。

 

呑気な事を考えながら割りと何気なく放ってはいますが、これって結構難しい技なのですよ?

 

そんな“骨徹し”の一撃を隙だらけの脇腹に諸に受けてしまった雪穂は…

 

[[ふご?!な、なんでただの蹴りでここまで衝撃が…は?!ちょっ?!何なのよ!このダメージ!3割?!ただ脇腹蹴られただけで3割のダメージ?!あり得なくない?!]]

 

女の子にあるまじき“ふご?!”と言う悲鳴を上げながら、見た目はただの蹴りでしかない“骨徹し” が与えたダメージに驚愕していました。

 

驚愕している暇は無いと思いますよ?

 

だって…

 

「雪穂?貴女は園田の家の技がただの一撃で終わると思っているのですか?」

 

ここから私の反撃が始まるのですから♪

 

[[うげ?!まった!海未さん!ちょっとまった!!!]]

 

長年、穂乃果の妹として私と接して来た雪穂は敏感に私の殺る気に反応した様ですね。

 

まるで将棋で待ったをするような感じで私に対して“ちょっとまった!”って通信を送って来ました。

 

心優しい私としては大切な幼馴染みな穂乃果の妹である雪穂に“ちょっとまった!”って言われてしまっては待つしかありませんね。

 

なので…

 

「いいですよ♪コンマ一秒だけ待ってあげます♪」

 

少しだけ待ってあげる事にしました。

 

あ♪でも…

 

「終わってしまいましたね♪」

 

私が雪穂にあげたコンマ一秒の時間は残酷な事にあっという間に終わってしまいました♪

 

昔から色々な人達が良く言ってますが、本当に時間の流れは残酷ですね♪

 

「では…」

 

今度こそ殺りましょうか。

 

[[コンマ一秒だけとか待ったに入んないし!!!]]

 

「人の善意に対して何て酷い物言いですか!そんな悪い子にはお仕置きです!行きますよ!雪穂!!!」

 

[[コンマ一秒のどこが善意なんですか!むしろ悪意しか無いですよね?!ってか来なくていーです!!!くるっと回ってお帰り下さい!!!!!]]

 

「問答無用です!護国園田流!“達磨蹴り(だるまげり)”!!!!!」

 

私が放つは護国園田流の技の一つ、その名も“達磨蹴り”。

 

この技は相手の四肢の付け根部分に蹴りを放ち、関節部分を砕いて文字通り手も足も出ない達磨の様な状態にする技です。

 

四肢の関節を砕くにはある程度威力のある蹴りを放たなければいけません。

 

その為には若干の溜めが必要になります。

 

なので相手が動いていると溜めの際に隙だらけになってしまうのですが…今の雪穂は先程の“骨徹し”の一撃で混乱中なので特に問題はありません♪

 

と、思っていたのですが…

 

[[ワケのわかんない怪しい技で死んでたまるか!コノヤロー!!!]]

 

雪穂は四肢を砕く直前に手にしていた鈍器(本来は銃器)の引き金を引いて…

 

[[きんきゅぅぅぅぅぅかいひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!]]

 

飛んで行ってしまいました。

 

正確に言えば鈍器(本来は銃器)として使用していた“ウサギの一本角”を本来の用途の銃器として使用し、高出力ビームを発射してその反動を利用して私の放とうとしていた“達磨蹴り”から無理矢理逃れて行ったのです。

 

随分と乱暴な回避方法ですね。

 

そんな今まで鈍器として使用していた“ウサギの一本角”を使った緊急回避を行った雪穂は…

 

[[逆襲するは我にあり!ってヤツよ!圧縮エネルギーカートリッジロード!今度こそ…ぶっ飛べ!!!“ウサギの一本角(ラビットホーン)”!!!ファイア!!!!!]]

 

体勢を整えるとこちらへ向けて高出力ビームをぶっぱなして来ました。

 

真っ赤なビームの輝きがバトルフィールドに展開されているビーム撹乱幕を物ともせずに、私のジム・スナイパーⅡを目掛け突き進んで来ます。

 

散々鈍器としと使われ続けていた“ウサギの一本角”から放たれたその高出力ビームは、すっかりと見慣れたことりのバスターライフルの一撃よりも遥かにヤバそうです。

 

当たれば確実におしまい。

 

かすっただけでもこのほぼ素組のジム・スナイパーⅡでは簡単に撃墜されてしまう事でしょう。

 

圧倒的な攻撃力を誇るこの一撃…勿論ですがシールドを構えて防御だなんて愚かな選択は出来ません。

 

一応シールドには青空のアドバイスで対ビームコーティング塗装を施してはありますが、このシールドでは流石にあの威力の高出力ビームを防ぎきるなんて事は出来ません。

 

私に用意されている選択肢は一つ。

 

避ける事だけです。

 

現在使っているこの数打ちの刀ではなくもう少しまともな業物の刀を持っていたのならば、あの高出力ビームを斬り伏せてみたいなぁ…なんて事を思ってしまいますが、兎に角回避です。

 

高速で迫り来る真っ赤な高出力ビームを回避する為に、私は本日何度目になるか忘れてしまう位に繰り返したスラスターの全力噴射を行います。

 

私は身体全体に重くのし掛かるGに耐えながら機体を操り、オチもヤマも無く簡単に(実際には簡単ではないのですが…)真っ赤な高出力ビームを無事回避する事に成功しました。

 

毎回スラスターを全力噴射させる度に思いますが、この胸が押し潰されそうになるGは本当にこれがゲームなのかと疑いたくなるレベルの凶悪さですね。

 

ほぼ素組の私のジム・スナイパーⅡでさえこれ程に凶悪なGが遅い掛かって来るのですから、青空のザク・リヴァイブの様な高機動型の機体を使っている人達は一体どれだけ強力なGに耐えているのでしょうか?

 

あ♪それと……先程、私の“胸が押し潰されそうになるG”の辺りで押し潰されそうになる胸なんて何処を探してもこれっぽっちも無いだろ!この絶壁女!うみにこりんの絶壁トリオで100%ダメージカットのファランクス矢澤でも張りやがれ!巨乳サイコー!爆乳サイコー!世の中やっぱり奇乳レベルの乳が無いとダメだろ!貧乳?ナイチチ?え?ナニソレ?乳の無い女なんて女じゃねーだろ?乳があってこその女だろ?とりまその断崖絶壁にシリコン入れてみれば?偽乳でも無乳に比べたらマシっしょ?って思ったそこの貴方…あとでお宅にことりがお邪魔しますのでそのつもりでいて下さいね♪

 

凶悪で狂暴なクレイジーリトルバードにちゅん♪ちゅん♪されておやつにされちゃって下さい♪

 

貧乳をバカにしたクソ蛆虫巨乳信者野郎は鉈でぶつ切りにされて煮込まれたり生きたまま串刺しにされて丸焼きにされたり足元から薄くスライスされてお刺身にされたり全身にパン粉をまぶされて熱した油のお風呂に投入されてフライにされたり面白おかしくお料理されちゃって下さいな♪

 

 

※本作を書いております私、Qooオレンジは貧乳が大好きです。love貧乳。貧乳ばんざーい。

 

 

愚かなクソ蛆虫巨乳信者野郎共への制裁決議を決める一方で、私は早めに回避行動を行っていた事もあり雪穂のガンダムホワイトラビットが放った高出力ビームの一撃を無事に回避して反撃へと移ろうとしていました。

 

回避行動を終えたジム・スナイパーⅡを前方へ…雪穂のガンダムホワイトラビットへ向けて加速させ、右手に持った刀を握り直します。

 

対する雪穂のガンダムホワイトラビットは…

 

[[こっち来たらぶん殴る!!!]]

 

と、野蛮な事を言いながら、再び“ウサギの一本角”を鈍器代わりに構えて迎え撃とうとしていました。

 

このままでは先程の繰り返しになりますね。

 

ならば…

 

「少しだけ本気で斬るとしましょうか。」

 

万難一切を断ち斬る護国の剣…。

 

護国園田流初伝“一刀一閃”

 

この技で終わりにしてみせましょう。

 

刀を構え必殺の一撃を放つべく近付く私に対し、雪穂も手にした鈍器(本来は銃器)を振りかぶって応えます。

 

そして…

 

[[死に…晒せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!]]

 

と、まるで某チンピラな主人公の青空の様なチンピラ言葉を叫びながら、手にした鈍器(本来は銃器)を近付く私のジム・スナイパーⅡ目掛けて振り抜いて来ました。

 

当たれば間違いなく一撃で粉砕されてしまいますね。

 

ですが…

 

「断ち斬れ………」

 

私がこれから放つ一閃は文字通り全てを斬り裂きます。

 

それが例え人であろうが、物怪(もののけ)であろうが、神であろうが、鈍器(本来は銃器)であろうが…この刃は問答無用で一切合切を断ち斬ります。

 

この一刀は護国の誇り。

 

この一閃は園田の証。

 

これぞ護国園田流、奥義の初伝…

 

「”一刀一閃“!!!!!!!!」

 

解き放たれる刃とこの身を粉砕すべく迫り来る鈍器(本来は銃器)。

 

ぶつかり合う刃と鈍器(本来は銃器)の一撃…その結果は…

 

[[うっそ……マジで…?!]]

 

私の放った“一刀一閃”は見事に“ウサギの一本角”もろとも、雪穂のガンダムホワイトラビットを断ち斬りました。

 

「私に断てぬモノは…そんなにありません。」

 

振り抜いた刀を一度軽く払い、刀身に付着した血…ではなくオイルでしょうか?を振り払い、その刃を腰の鞘へと納めると…

 

[[ぎゃーーーーーーーーすーーーーー!!!!!!]]

 

と、姉の穂乃果がヤられた時と同じ様な叫び声を上げながら、雪穂のガンダムホワイトラビットは爆散しました。

 

それと同時に…

 

<<BATTLE END>>

 

コックピットにはバトル終了を告げるシステム音声が響きます。

 

サブコンソールに映るのは私達の勝利を告げる文字…。

 

どうやら真姫や花陽も無事に勝った様ですね。

 

さて…これでようやくあのぽんこつ生徒会長の過去に迫る事が出来そうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

寒暖差が激しくなって参りました。
皆様も体調には十分にお気を付け下さいませ。

次回は久しぶりに絵里さんsideのお話となります。




次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのろく①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

続々体調不良なQooオレンジでございます。
咳が治りません…。



今回から絵里さんsideのお話となります。
ガンプラ作品の癖に相当久しぶりなガンプラ作成シーンのアレコレには突っ込み不要でお願いいたします。
いや、マジで。








それでは 第8話A「夢の欠片」そのろく① 始まります。

































「えーっと…切るときはパーツのちょっと手前から…ですよね?」

 

「えぇ、そうよ。さっきも教えたけどランナーはちょっと手前から切ってゲートを少し残すようにするの。そして後から残したゲート部分を綺麗に切り取るのよ。」

 

「はーい!」

 

ふぅ…色々と説明も終わって、高坂さんもちゃんと理解してくれたみたいだから、これでようやくまともにガンプラを組み立てられるわね…まったく…ランナーを切るときにニッパーじゃなく爪切りをカバンから取り出して使おうとした時はなんの冗談かと思ったわ…冗談じゃなくガチで使おうとしていたってわかってめまいがしてきし…高坂さんがここまでアレだとは…まぁわかってはいたけど再確認しちゃうと色々とアレでアレがアレよね……あ♪みなさんお久しぶりね♪かしこいかわいいえりーちかでお馴染みな超絶無敵生徒会長♪絢瀬 絵里よ♪気軽にエリーチカって呼んでね♪

 

超絶無敵生徒会長とか言ってることがにこっぽいけど余り気にしないでね♪高坂さんの相手をしていて色々あり過ぎてアレがアレでアレになってアレになっちゃっただけだから♪

 

さてアレなことをアレとかアレって言いまくるのはこの辺にしておいて……何だか私達の裏側ではガンプライブにしてはとても珍しく園田さん達が比較的真面目にバトルしていたみたいだけど…。

 

ねぇ?第8話って私がメインのお話じゃなかったのかしら?

 

ここまでの流れだと園田さんメインのお話な気がしちゃうのはえりーちかの気のせいかしら?

 

しかも園田さんったら初心者のクセに無駄に強いし。

 

知ってる?ガンプライブって連載を初めてからリアルでは3年以上時間が経ってるのに、作中では実はまだ1ヶ月も時間が経過してないのよ?

 

3年以上連載して作中時間1ヶ月も経過してないって…もう高坂さんもビックリよね。

 

このままだとサンシャイン編が始まるまであと10年以上リアル時間が必要かもとか気のせいよね?

 

きっと気のせいよね?

 

とかメタい事を考えていたら、バキッ♪っというガンプラを作ったことがある人なら1度は聞いたことがあるんじゃないかしら?っていう忌々しい音と共に高坂さんが…

 

「あっ?!」

 

っと声を上げたの。

 

私がそんなやっちまった感満載の声を上げた高坂さんの方を見てみると…

 

「えっ?!ちょ!高坂さん?!なんでランナーからパーツを全部切り取ってるの?!しかもさっきバキッ♪って…あぁ!アンテナのパーツが折れてるし!」

 

そこにはご丁寧にランナーから全てのパーツを切り取っているアホが居たの…。

 

しかも最後に切り取ろうとしていたガンダムタイプの特徴的なV字アンテナの片側をポキッ♪っと折っちゃってるし。

 

ようやくまともにガンプラを組み立て始めたと思った矢先にこれよ?

 

もうほんと高坂さんは高坂さんって書いてアホって読むんだなぁ…って嫌でも理解しちゃうわ…。

 

「説明書通りになんで作らないの?!何十体とザクを作りまくってもう説明書見ないでも作れるようになったどこかのオレンジ野郎と違って高坂さんじゃ説明書見なきゃ作れるハズないじゃないの!それなのに何で…………ま、まさか…」

 

「はい?まさか?」

 

「説明書に書いてる日本語が読めないとか………。」

 

「ひどっ?!って!説明書に書いてるヤツくらい穂乃果だってちゃんと読めますよ!」

 

流石に日本語は読めたのね。

 

そりゃそーね。

 

日本語読めなきゃ受験の時に確実に落ちてるでしょうし…とか思いながらも、実は南さんのお母様…つまりは理事長が裏からこっそりと手を回して不合格を合格にしたとかじゃないわよね?って思ったりもしたんだけど、高坂さんって本気を出せば難しい問題をアッザムじゃなくてあっさり解いちゃってたわね。

 

あぁ…ダメだわ。

 

なんか高坂さんのペースに巻き込まれて思うように考えがまとまらないわ。

 

とにかく…

 

「ならどーしていきなり全部のパーツを切り取ったの!説明書にはそんなこと一言も書いてないわよね!」

 

まずはこのアホの権化の高坂さんにまともにガンプラを作らせることから始めましょ。

 

色々とアレなことを考えるのはあとよ!あと!

 

そんな若干キレ気味な私の叫びにも似た魂の一言に対して高坂さんは…

 

「うぐっ!そ、それは……」

 

って言葉につまってナニか下手な言い訳をしようとしやがったの。

 

言い訳なんかさせないわよ!ってことで…

 

「それは?それはなんなの!はい!チャキチャキ答える!」

 

私は高坂さんが変な言い訳を言い出す前に先制してどーしていきなり全部のパーツを切り取ったのかの答えを促したの。

 

高坂さんの答えは…

 

「はひ!先にぜーんぶパーツ切り取った方が楽だと思ったからです!」

 

全部のパーツを先に切り取った方が楽だと思ったから…ってあまりにも高坂さんな答えだったわ。

 

うん。

 

「楽なワケあるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!バカなの?!アホなの?!高坂 穂乃果なの?!高坂 穂乃果って書いて定番のアホって読ませたいの?!広○苑に新しくアホ=高坂 穂乃果って記載されたいの?!」

 

アホだわ。

 

あまりにもアホだわ。

 

「むっ!穂乃果!アホじゃありません!ってかアホってゆーほーがアホなんですよ!だから絵里先輩のほーがアホなんです!」

 

「黙らっしゃい!!!言うに事欠いて私がアホ?!ぽんこつ気味だけど高坂さんに比べたら限りなくアホじゃないわ!ってか高坂さんはアホじゃないって言うけど絶対にアホでしょ!アホの極みでしょ!アホ乃果でしょ!私がさっきアレだけゆっくりでいいから説明書の手順に沿って慎重につくるのよって耳にタコができるくらい説明したのに先にぜーんぶパーツ切り取った方が楽だと思ったから♪とか言って私の説明ガン無視していきなり全部のパーツを切り取るなんてどこからどー見てもアホでしょ!アホの所業でしょ!!!」

 

「しょぎょーとか言われても穂乃果!イミワカンナイもん!あ♪今の真姫ちゃんっぽいですね♪」

 

「イミワカンナイのはこっちよ!ってか話を逸らすな!!!!!全裸にひん剥いて縛るわよ!!!!」

 

「はひ!!!こめんなしゃあぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…やってしまったことはどーしようもないわ。そもそもこのアホから一瞬でも目を離した私も悪いんだし。」

 

高坂さんを一瞬でもやればできる子って信じたえりーちかが間違ってたわ。

 

高坂さんはやってもできない子…だから完全介護でガンプラ作成するしかないわね。

 

「ほんとアホでごめんなさい…って!穂乃果!アホじゃないし!」

 

自分で自分のことアホって言ってアホじゃないし!とか1人で突っ込み入れてる高坂さんを横目に見ながら、私はこの完膚なきまでにバラバラにされてしまったストライクガンダムのパーツ達を分別して行くことにしたわ。

 

あ♪そうそう♪

 

高坂さんがなんのガンプラを作っていたか…それはまぁ見て?の通り高坂さんが今まで使っていた物と同じストライクガンダムなのよ♪

 

初期のHGストライクじゃなくてHGCEの方のストライクよ♪

 

初期のHGストライクも悪くはないんだけど、やっぱり後発のHGCEストライクに比べるとどうしても見劣りしちゃうのよね。

 

そこら辺を自分好みのストライクに仕上げるのがガンプラビルダーの腕の見せ所ではあるんだけど、高坂さんはまだガンプラバトル同様にガンプラ作成の方も初心者だから、今回はより洗練された方のHGCEストライクの方にしたの。

 

したの♪とか言ってるけど元々高坂さんが使ってたのもHGCEストライクの方だったんだけどね。

 

まぁそれは置いておいて…このHGCEストライクなんだけど、前回のえりーちか回で色々と性癖関連のことでぶっちゃけちゃって、それを誤魔化すためにおこづかいをほぼ使いきってるって言ってた高坂さんにえりーちかがプレゼントしてあげたの。

 

後輩にガンプラをプレゼントしてあげちゃうなんてえりーちかったらほんと太っ腹よね♪

 

まさにハラショーよ、ハラショー♪

 

「アホでもアホじゃなくてもどっちでもいいから、早くストライクを作っちゃいましょ。」

 

「はーい!」

 

さて…それじゃサクッ♪っと組み立てちゃいましょっか♪

 

まずは…

 

「胴体部分からね。えーっと…このパーツとこのパーツと…あとは…これとこれね。」

 

私は説明書に書かれている絵を見ながら、さっき全部切り取ってしまったパーツから該当するパーツを探して高坂さんに手渡したわ。

 

パーツを手渡しながらふと、高坂さんが全部切り取ってしまったパーツは何気にキレイに切り取られてるなぁ…って思っちゃったの。

 

アレだけアレでアレなぶっちゃけアホな高坂さんのことだから、適当にパーツを切り離したんじゃないかしら?って思ってたけど、意外にキレイに切り取られていたのよ。

 

これには私も素直に感心したわ。

 

手先は意外に器用…なのかしら?

 

手先が器用だったら額のV字アンテナを折ったりはしないわよね?

 

うーん……もしかして手先はそこそこ器用だけど集中力が途中で途切れて最後に切り取ろうとしていたV字アンテナのパーツの部分だけ折っちゃったとか…かしら?

 

私がそんなことを考えていると…

 

「あ!説明書に書いてる絵とおんなじパーツだ!」

 

高坂さんはさっき手渡したパーツと説明書に描かれているパーツの絵を見比べて呑気におんなじパーツだー♪って言っていたわ。

 

そう言えば…私が初めておばあさまと一緒にガンプラを作った時に、今の高坂さんと同じことを言ったような気がするわね。

 

あの頃はガンプラを作るのがまるでパズルを作るみたいで、説明書を見ながら組み立てること自体が面白かったわね…。

 

今じゃほとんど素組なんてやらなくなったから、そんなことすっかり忘れてたいたわ。

 

そうよね…ガンプラって楽しいのよね…。

 

なんで私はそんな当たり前のこと忘れてたいのかしら…。

 

…………まぁいいわ。

 

今はまず高坂さんのストライクを組み立てることが先決よ。

 

「同じ絵で当たり前よ。そもそも違ってたら組上がらないでしょ?そんなことよりもほら!サクッと組み立てる!」

 

「はーい!」

 

高坂さんは目を輝かせながら説明書に描かれているパーツの絵と手に持っているパーツを何度も見比べていたけど、私が促すと素直に返事をしてようやくストライクの胴体部分を組み立て始めたわ。

 

まったく…ほんとに手がかかる子ね…。

 

いつもこの調子じゃ高坂さんと幼馴染みらしい園田さんや南さんは大変でしょうね。

 

きっとあの子も…ソラも高坂さんにあれやこれやと手を焼いてるんでしょうね。

 

ちょっと前までの…腐っていた頃のソラなら、高坂さんみたいなこんな手のかかる子は簡単に切り捨ていたハズなのにね。

 

使えないクソはいらねーよ。とか言って。

 

って!言ってる側から!

 

「ちょっと!高坂さん!ポリキャップ!ほら!そこ!まだ腕の接続部分のポリキャップ入れてないわよ!!!」

 

「ふぇ?ぽりきゃっぷ?」

 

「これよ!これ!このゴムっぽいパーツ!これをここに入れないとあとで腕が胴体に接続できなくなるの!説明書にもちゃんと書いてあるでしょ!よく読んで!」

 

「おぉ!ほんとだ!説明書にちゃんと書いてる!絵里先輩すごーい♪」

 

「すごーい♪じゃないわよ…。」

 

これ…一瞬でも目を離したら確実に詰むわね…。

 

そうして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紆余曲折ありながらも……

 

「エールストライカーを背中に付けて…っと…これで……完成!!!」

 

高坂さんはついにエールストライクガンダムを完成させたの。

 

素組に簡単に墨入れをしただけのエールストライクガンダム。

 

ただそれだけでも今まで適当に作ったストライクを使っていた高坂さんにとっては大きな一歩よね。

 

ちなみに折っちゃった額のV字アンテナは、私がアミューズメントセンターに併設してあるガンプラショップのジャンクパーツコーナーから見付けて来てわ。

 

ストライクのジャンクパーツがあってよかったわ…無かったらまたアンテナが折れたストライクになっちゃってたわ。

 

「絵里先輩!ありがとうございました!!!」

 

「どういたしまして。」

 

手に完成したばかりのエールストライクガンダムを持ちながらはしゃぐ高坂さんを微笑ましい気持ちで見ながら、ふとアミューズメントセンターの壁に設置されている時計に目がいったの。

 

時刻は5時30分。

 

この時間なら…

 

「1回くらいはバトルロイヤルに出撃できるかしら?」

 

そんな私の一言を聞いた高坂さんは…

 

「バトルロイヤル!やりたいです!ってかやりましょう!絵里先輩!」

 

グッとこちらへ顔を近付けて来て、鼻息も荒くバトルロイヤルやりましょう!って迫って来たの。

 

「近いから!顔近いから!」

 

もうちょっとくちびるを付き出せばキスできちゃう距離よ?

 

流石に女の子同士でもこの距離は恥ずかしいわ。

 

「なら早く行きましょ!ガンプラバトル!」

 

はぁ…ほんと、この子のお守りは大変ね…。

 

でも…どこかほっとけないのよね、高坂さんって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

パーツをいきなり全部切り離す…ガンプラ初心者あるあるかなぁ…と。
私もかつて人生で初めてのプラモであるエルガイムを作ったときにやらかしました。

次回も絵里さんsideのお話となります。
ペアを組んで出撃した絵里さんと穂乃果ちゃん。
果たしてぽんこつ凸凹コンビに未来はあるのでしょうか…。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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第8話A「夢の欠片」そのろく②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

続々々体調不良なQooオレンジでございます。
咳がまったく治りません…。
夜が来る度に咳き込んで死にかけております。


今回も絵里さんsideのお話となります。
絵里さんと穂乃果ちゃんがバトルロイヤルへと出撃いたします。








それでは 第8話A「夢の欠片」そのろく② 始まります。






























色々とトラブルもあったけど、なんとか無事に高坂さんの新しいエールストライクガンダムを組み立て終わった私達は、残った時間を有効利用してバトルロイヤルに出撃することにしたの。

 

高坂さんの新しいエールストライクガンダムをGPスキャナーでスキャンして、そのデータをGPベースに書き込み終わった私達は、早速バトルロイヤルの出撃登録を済ませてそれぞれ指定されたガンプラバトルシミュレーター筐体へと乗り込んだわ。

 

「システムチェック完了っと。さて、高坂さんの方は出撃準備できたのかしら?」

 

そして私は私の愛機“トールギス・ヴァルキュリア”のデータが入ってる愛用の薄い水色のGPベース“アイシクル・メイデン”を筐体中央の所定位置へとセットしてシステムを起動させると、手早くシステムチェックを済ませて出撃準備を完了させてしまったわ。

 

ここら辺の流れはもう飽きるほど繰り返しているから余裕よね。

 

でもガンプラバトルを始めた頃はこの出撃準備によく手間取っていたわね…何だか懐かしいわ。

 

そんなことを考えながら、私はサブコンソールを操作して今回の僚機である高坂さんのエールストライクガンダムへと通信を送ったの。

 

「高坂さん?聞こえてる?」

 

通信を繋げた先の高坂さんは…

 

[[あれ?絵里先輩の声…あっ!通信か!どこから聞こえてくるのかと思った!絵里先輩!聞こえてますよ!]]

 

最初はどこから私の声が聞こえてくるのかわからずに戸惑っていたようだけど、すぐにそれが通信だと気付いて元気な声で返事を返して来たわ。

 

「そんなに大きな声を出さなくても大丈夫よ。それより…そっちの出撃準備は終わったかしら?」

 

「はい!ポチがぜーんぶやってくれたからもういつでも行けます!」

 

ポチ?

 

犬…じゃないわよね?

 

そう言えば…確か高坂さんも電子精霊持ち…“精霊使い(エレメンタラー)”だったわね。

 

それじゃポチって高坂さんの電子精霊の名前かしら?

 

ポチって何だか犬みたいな名前よね。

 

ちなみにロシアだと“ビム”とか“ジャック”とかが人気な犬の名前なのよ?

 

他には“王様”って意味を持つ”ツァー“、“レックス”、“マルス”とかもベターな名前ね。

 

最近だと“マサル”って名前も有名かしら?

 

白いもふもふのわんちゃん…かわいいわよね♪

 

他の国にも犬のポピュラーな名前ってあるのかしら?

 

アメリカとかだと…マックスとかだったかしら?

 

個人的にはジョンとかアメリカの人たちが犬の名前として付けそうな気もするんだけど。

 

[[絵里先輩?どーしたんですか?]]

 

「えっ?」

 

私が犬のポピュラーな名前とかこれから始まるガンプラバトルにまったく関係ないことをボーッと考えていると、そんなボーッとしていた私を心配した高坂さんがちょっと不安そうな声で声をかけて来たわ。

 

「ごめんなさい。ちょっとどうでもいいことを考えてボーッとしちゃってたわ。」

 

ほんと、ポピュラーな犬の名前とか今はどーでもいいわよね…。

 

どうにも最近は思考が脱線気味になっちゃうわ。

 

私も年かしら?

 

[[どーでもいいこと?]]

 

通信モニターに映る高坂さんはおうむ返しにどーでもいいこと?って言いながら小首をかしげて不思議そうな顔をしていたわ。

 

私はそんな高坂さんの様子をどことなく“あ。かわいいかも…”とか思いながら…

 

「そ、どーでもいいことよ。それより…高坂さんの出撃準備も完了してるなら早速バトルロイヤルに出撃しちゃいましょっか?」

 

くすり、と少しだけ微笑んで、改めて高坂さんに出撃しちゃいましょ♪って提案をしたのよ。

 

そんな私の提案に高坂さんは…

 

[[はい!]]

 

いつもの元気一杯の返事を返してくれたわ。

 

高坂さんは頭の中身には空っぽに限りなく近くて残念極まりないけど、このいつも明るくて元気なところはステキよね。

 

ソラも高坂さんのそんなところに惹かれているのかしら?

 

「うん、元気一杯で良いお返事ね♪それじゃ…行くわよ!高坂さん!!!トールギス・ヴァルキュリア!絢瀬 絵里!」

 

いつも冷たく接する私とはほんと大違いよね。

 

私も高坂さんみたいに明るくて元気一杯で可愛げのある女の子だったら……

 

[[はい!エールストライクガンダム!高坂 穂乃果!!!]]

 

とか言っても私は私何だから仕方ないか。

 

さぁ…

 

「взлёт(ヴズリョート)!!!」

[[いっきまーーーす!!!]]

 

色々と考えるのはおしまいよ。

 

今はただ、これから始まるガンプラバトルを楽しみましょ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身体にのしかかるGに耐えながらトールギス・ヴァルキュリアを加速させ続けて発進ゲートを抜けると…

 

「今回のバトルフィールドは宇宙世紀系のベーシックな宇宙フィールド…か。」

 

そこには見慣れた宇宙空間が広がっていたわ。

 

今回、マザーシステムによってランダムに選ばれたバトルフィールドは宇宙世紀系の宇宙フィールドっぽいわね。

 

私はサブコンソールを操作して今回の詳しいフィールド情報をサブモニターへと表示させたわ。

 

こんなことはサポートAIに頼めばすぐにやってくれるんだけど、まだサポートAIシステムが搭載されていなかった頃からガンプラバトルをしてきた私は、ついついクセで自分でやってしまうのよね。

 

でもサポートAIシステムが搭載される以前からガンプラバトルをプレイしているガンプラファイターの中では、私と同じようについつい自分でやってしまう…って人たちは多いみたいよ?

 

っと。

 

またどうでもいいことを考えちゃってたわね。

 

えーっと…今日のバトルフィールドの詳細情報は…

 

「今のところはミノフスキー粒子の濃度もあんまり濃くは無いし…トラップゾーンも無いっぽいわね…。特殊ギミックも特には無いみたいだし…ほんと、普通の宇宙空間フィールドね。」

 

特殊ギミック…例えばサンダーボルト宙域のビッグガンとかのフィールド固有のオブジェクトは、機体性能で劣っていても使われると一発逆転されちゃう時があるから厄介なのよね。

 

けど厄介であると同時に、ジャイアントキリングを狙う為には心強くもあるのよね。

 

最も…ビッグガンみたいな射撃兵器系の特殊ギミックだと私が使ってもこれっぽっちも意味が無いんだけどね。

 

だって私は射撃が死ぬほど…

 

[[絵里先輩!前!前!ハイ・モックがいっぱいいますよ!]]

 

はぁ…。

 

また関係ないこと考えちゃった…。

 

ダメね…バトルに集中しないと。

 

「うん。こっちでも捉えてるわ。数は全部で25機…かなり多いわね。」

 

高坂さんが通信で伝えてくれた通り、私たちの進行方向には大量のハイ・モックが沸いて出ていたわ

 

メインモニターに写し出されている大量のハイ・モック…数を数えるのが億劫になる程度には大量のハイ・モックが沸いて出ていたの。

 

レーダー情報を確認するとその数は合計25機。

 

布陣は前衛には盾持ちのハイ・モックがずらりと並んで、その後ろにバズーカやらビームランチャーを装備した重装型のハイ・モックが控えているわ。

 

そしてその合間を埋めるように大型の斧やブレードを装備した近接型ハイ・モックが展開しているみたいね。

 

盾持ちのハイ・モックが遠距離攻撃を防いで、重装型のハイ・モックが反撃。

 

近付いて来る相手には近接型が対応…っていった戦術かしら。

 

まぁ妥当な戦術ね。

 

圧倒的に機体性能が低いハイ・モックにしては、これっぽっちも面白味はないけど堅実的で一番勝率の高い方法よ。

 

最も…普通の相手には…だけど。

 

残念だけど私の愛機“トールギス・ヴァルキュリア”はちょっとどころじゃなく普通じゃ無いわよ?

 

「数だけ多くても所詮はハイ・モックよ。高坂さん!私が突撃してハイ・モックの隊列を崩すわ!あなたはバラけたところを1機ずつ確実に撃ち落としなさい!」

 

[[りょーかいです!!!]]

 

例えバズーカが直撃しても、高出力のビームランチャーが直撃したとしても…私のトールギス・ヴァルキュリアの盛りに盛った装甲の前では無意味よ。

 

射撃兵器で私のトールギス・ヴァルキュリアの装甲を抜きたかったら、希のドム・ハーミットのサテライトリボルバーくらい威力のある武装を持ってきなさい。

 

それじゃ…

 

「蹂躙するわよ!!!штурм(シュトゥールム)!!!!!」

 

突撃開始よ!

 

あ♪

 

“штурм(シュトゥールム)”って言うのはロシア語で“突撃”って意味よ♪

 

ドイツ語の“突撃”って意味を持つ“Sturmangriff(シュトゥルムアングリフ)”とちょっと似てるわね、とかまたどうでもいいことを考えながら、私は肩に取り付けてあるスーパーバーニアを起動させると、左手に持った大型シールドと右手に持った大型ランスをそれぞれ構えて一気に機体を加速させたわ。

 

その急加速はガンダムW第9話でゼクス・マーキスがトールギスに初めて搭乗した時に言った通りまさに殺人的な加速よ。

 

普通のファイターならきっと身体が押し潰されて出ちゃらめぇ♪系な臓物とか女の子がプレイ以外で人前で出しちゃうと一生モノのトラウマになっちゃうかもなアレやコレとかが、口とか下のお口なマタノトビラとかもうひとつのマタノトビラ♪から出ちゃうじゃないかと不安になるようなGが容赦なく襲い掛かって来るの。

 

でもえりーちかはそんな激しいGに襲われてもへっちゃら♪

 

むしろGさん♪もっと激しく襲ってきてぇ~♪えりーちかの身体を容赦なく押し潰してぇ~♪もっと!そう!もっとよ!もっと激しく!熱く!強く!えりーちかを満足させるまではまだまだま~~~だぁ足りないわなぁ~♪って感じね。

 

この程度のGはえりーちかにとってはごほうびでしかないわ♪

 

どうしてえりーちかがあのゼクス・マーキスですら殺人的な加速だ!って言った程のヤバめなGにテンションあげ↑あげ↑しちゃってるかと言うと…………うふふ♪

 

それはまだヒ♪ミ♪ツ♪よ♪♪♪

 

オトコノコが乙女の恥ずかしいヒミツを簡単に知ろうとするなんていけないわよ?

 

っと。

 

またバトルと関係ないことを考えてたわね。

 

とにかく、私は襲い掛かる殺人的なGをものともせずに前方に展開しているハイ・モックの集団に向かって突撃を開始したわ。

 

そして突撃を始めた私のトールギス・ヴァルキュリアに続くように…

 

[[とっつげだーーーーー!!!!!!]]

 

高坂さんも新しいエールストライクガンダムを加速させて突撃を開始したの。

 

ところで突撃を始めた高坂さんが妙に嬉しそうなのは何でなのかしら?

 

と、本日何度目になるのかわからないくらいに繰り返して来たどうでもいいことを激しいGに襲われながらも考えていると、眼前にはもうハイ・モックの集団の前衛部隊が迫って来ていたわ。

 

私はそのままハイ・モック集団の前衛部隊の盾持ちハイ・モックに向かって加速を緩めることなく槍と盾を構えて…

 

「吹き飛びなさい!!!!!!」

 

突っ込んだわ。

 

構えた槍の切っ先は1機の盾持ちハイ・モックをその構えたシールドもろとも貫いて、おまけにその後ろにいた重装型のハイ・モックも一緒に貫いちゃったの。

 

それでもまだ私は加速止めないわ。

 

そのままランスにハイ・モック2機を串刺しにしたまま加速を続けて、ハイ・モックの集団を突っ切って……

 

「邪魔よ!」

 

トールギス・ヴァルキュリアの太もも部分に取り付けてある補助バーニアを使って機体のスピードを殺すことなく旋回させながら、大型ランスを軽く降るって串刺しにしていた2機のハイ・モックを放り投げ……

 

「штурм(シュトゥールム)!!!!!」

 

再びハイ・モックの集団へ向かって大型ランスと大型シールドを構えて突撃を敢行したわ。

 

ハイ・モックの集団は私の突撃でど真ん中を突破されちゃったモノだから、見ていて面白いほどに大慌てしちゃってるわ。

 

そのハイ・モックの集団の大慌てな様子がまるで普通にファイターが操ってる有人機のようなが動きだったから、一瞬だけあれ?ハイ・モックって無人機よね?とか思ってしまったのは仕方ないことよね。

 

そんなことを思っているうちに、2度目のランスチャージが大慌てのハイ・モック集団へと襲い掛かるわ。

 

今度の目標は近接型のハイ・モックのうちの1機。

 

よーく狙いを定めて…

 

「貫いきなさい!!!!!」

 

大型ランスの穂先を近接型ハイ・モックの胴体のど真ん中へと突き刺したの。

 

もちろんそこで止まるような私とトールギス・ヴァルキュリアじゃないわよ?

 

そのまま加速を続けてさっきと同じようについでに適当なハイ・モックをもう1機大型ランスで貫いて、これまたさっきと同じように大型ランスを降るって串刺しにした2機のハイ・モックを振り落としてわ。

 

私がまた太ももの補助バーニアを使って機体を旋回させながら、チラリとサブモニターに映る高坂さんのエールストライクガンダムの様子を見てると、そこには…

 

[[いっけぇーーーー!!!!!]]

 

私の2度のランスチャージで完全に陣形を崩されて大混乱中なハイ・モックを相手に、元気にビームライフルを撃ちまくってる姿が見えたわ。

 

あの様子なら高坂さんは放っておいても大丈夫そうね。

 

さて…それじゃ…

 

「もう1回行くわよ!!!ヴァルキュリア!штурм(シュトゥールム)!!!!!」

 

楽しい楽しい突撃を繰り返しましょっか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

本編にまったく関係ないのですが、どうやらスクスタはUR果南さんが居ないと上級はヤバいみたいですね。
中級Sクリアは何とか行けるのですが…


次回も絵里さんsideのお話となります。
絵里さんと穂乃果ちゃんの前に立ちはだかるのは…。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのろく③

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやく体調が回復して来ましたQooオレンジでございます。
今回の体調不良で今月の病院代が凄いことになってしまいました…。
先日発売されたペーネロペーが一体何機買えた事か…。


今回も絵里さんsideのお話となります。
絵里さんと穂乃果ちゃんが新たに立ち向かう敵機は…。








それでは 第8話A「夢の欠片」そのろく③ 始まります。






























ただのザコキャラなハイ・モックを相手に繰り出すには余りにもオーバーキルなトールギス・ヴァルキュリアの最大にして唯一の攻撃方法でもある超高速でのランスチャージを繰り返すこと数分…

 

「これで!ラスト!!!」

 

最後に残っていた大きな斧を持った近接型のハイ・モックを串刺しにし終えた私は、ハイ・モックの集団との戦闘が始まってからずっと加速し続けていた機体にゆっくりと制動をかけて、今回の僚機である高坂さんのエールストライクガンダムの隣で止まったわ。

 

大型ランスを振るって串刺しになったままの近接型ハイ・モックを放り投げると、隣に居る高坂さんが通信モニターの向こう側で…

 

[[絵里先輩!やっぱりすごい!]]

 

と、両手を握って感激した声をあげていたわ。

 

そんな高坂さんを見ながら、同時にメインモニターに映る高坂さんが乗っている新しいエールストライクガンダムの様子を確認してみると、意外なことに外見上は特に目立った損傷は見当たらなかったわ。

 

どうやらたった2機でハイ・モック25機の大集団を相手にした大乱戦の中でも、高坂さんは被弾しなかったみたいね。

 

「ありがと。高坂さんも随分といい動きしていたわね。」

 

っと言うか高坂さん、戦闘中にチラリと見たけどスゴい反射神経をしていたわね。

 

けど…真後ろからの攻撃を避けるとか反射神経が良いで片付けちゃっていいのかしら?

 

でも…

 

[[ホントですか!やった!絵里先輩にほめられちゃった♪]]

 

私に誉められたってはしゃいでいる高坂さんを見ていたら、色々とどーでもよくなってきちゃったわ。

 

さっきの真後ろからの攻撃を回避してみせた時に後ろに目があるんじゃないの?!とか思ったりもしたけど、高坂さんが楽しくガンプラバトルをしてるならそれでいいわよね?

 

ガンプラバトルは楽しんでなんぼ♪ってよく希も言ってるし。

 

先生も…3代目メイジン・カワグチも絢瀬君!精一杯ガンプラバトルを楽しみたまえ!っていつも言ってたし。

 

うん。

 

楽しんでるならそれでいいのよ♪

 

[[ちょー強い絵里先輩にほめられちゃったから穂乃果もきっと新しいストライクでちょー強くなったちゃったんだ♪いぇい♪]]

 

楽しんでいて何よりだけど…

 

「こーら。確かにいい動きだったって誉めたけどあんまり調子に乗っちゃダメよ。」

 

あんまり調子に乗ってると痛い目を見るわよ?

 

調子の良いときこそ慎重に行動しなきゃ。

 

「高坂さんのそのエールストライクは今日が初乗りなんだから、いきなり全開で振り回さないで少しずつ機体のクセや感じを確かめながら戦いなさい。」

 

新しい機体…機体自体は同じストライクガンダムだけど…に乗り換えてテンション上がってるのはわからなくはないわ。

 

だからこそ調子に乗って油断して、こんな野良バトルなんかで撃墜されちゃったりしたら、せっかく新しい機体でいい気分になってるのが台無しになっちゃうわ。

 

[[はーい。でも…機体のクセ…ですか?]]

 

高坂さんはどこか気のない返事を返しながら、私の言葉について考えていたわ。

 

まぁ中身がアレな高坂さんにいきなり機体のクセがどーとか言っても困惑しちゃうよね。

 

だってほら、高坂さんってアレがアレでアレがアレだから…。

 

だから…

 

「その新しいストライクなんだけど、昨日まで使っていたストライクとはかなり勝手が違うんじゃない?操作しやくなってるとか加速性能が上がってるとか。」

 

私はもうちょっと噛み砕いて説明してあげたのよ。

 

たぶん以前までのストライクと比べて操作性や加速性能は目に見えて変わってるんじゃないかな?って思ったから、そこら辺が変わってない?ってね。

 

そうしたら私の話を難しい顔で聞いていた高坂さんは…

 

[[あー…言われてみればなんか動きやすくなってるなー、って思ってました!]]

 

さっきの話をようやく理解してくれたみたいで、新しいストライクについて動きやすくなったって感想を話し出したのよ。

 

普通の素組で動きやすくなったって今まで高坂さんが使っていた適当に作ったストライクはどれだけ操作しづらかったのかしら…。

 

SEEDの第1話でキラがOSを書き換える前くらいに使いにくかったとか?

 

それって逆にちょっと興味あるわ。

 

とか言ってるけど、操作性に関しては私のトールギス・ヴァルキュリアもかなり扱いづらいんだけどね。

 

操作性が壊滅的なのは特化型の宿命だから仕方ないんだけど。

 

………また余計なことを考えちゃってたわね。

 

高坂さんの以前までのストライクは個人的にスゴく気になるけど、とりあえず今は目の前のバトルロイヤルとガンプラバトル初心者な高坂さんへのコーチングよ。

 

そう思って高坂さんへとアドバイスをしようとしていたら…

 

「でしょ?今日はその新しいストライクを…っと、どうやらお客さんが来たみたいね。」

 

トールギス・ヴァルキュリアのコックピットにアラートが響き、敵機の接近を知らせてくれたわ。

 

横目でチラリと広域レーダーを確認してみると、そこにはこちらへ向かって直進して来る3つの赤い光点が映し出されていたの。

 

[[ふぇ?えりちさん先輩?お客さんって?]]

 

高坂さんは私の“お客さん”って言葉が何を意味しているのかわからなかったみたい。

 

でも…

 

<<れーだーにてきせーはんのー。かずはさん。まっすぐこっちにきてるよー。>>

 

すぐに高坂さんの電子精霊が敵が近付いているって事を知らせてくれたわ。

 

[[てきせーはんのー?ナニソレ?(穂乃果!穂乃果!要するに敵が来たって事だよ!レーダー確認してみて!) へ?敵?あっ!ホントだ!よぉーし!いっくよー!!!]]

 

最初は敵性反応が何を意味しているのか理解していなかった高坂さんだけど、その意味に気付くや否や右手に持ったビームライフルを構えて突撃して行こうとしたの。

 

「ちょっと待ちなさい!相手がどんな機体なのかもわからないのに無闇に突っ込まないの!!!」

 

私はそんな突っ込んで行こうとしている高坂さんを慌てて止めたわ。

 

[[えーっ!]]

 

「えーっ!じゃないわよ…まったく…。」

 

普段から突撃三昧な私が高坂さんの突撃を止めるのも何だか変だわね。

 

まぁ私の場合は頑丈な装甲でどんな攻撃でも防いじゃう自信があるからいつもすぐに突撃しちゃうんだけど。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアの自慢の装甲はぶっちゃけ核でも耐える自信あるわよ?

 

実際にGP02のアトミックバズーカの一撃に耐えきったこともあったりするわ♪

 

相手のGP02は素組だったけど。

 

[[高坂さんのストライクは素組で装甲値はそんなに高くはないわ!さっきのハイ・モックの時みたいにまずは私が突撃して敵機を分断するから、高坂さんはそのあとで追撃をしてちょうだい!]]

 

相手がまだどんな機体なのかはわからないけど、私たちが取るべき作戦は高坂さんでもわかりやすいような単純明快な作戦よ。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアが突っ込んで相手を掻き乱して、そこを高坂さんが追撃して撃墜していく。

 

そんな簡単な作戦。

 

まぁ掻き乱すとか言ってるけど、スキがあったらランスでぶち抜いてあげるつもりよ。

 

[[絵里先輩だけ突撃してなんかズルいです!]]

 

ズルいって言われても困るわね。

 

だって高坂さんの素組のストライクで未確認の敵機相手に突撃なんてしたら、すぐに墜とされちゃうじゃない。

 

もう少し作り込んで“フェイズシフト装甲”の防御アビリティを発現させていれば、まだ突撃しても簡単に墜とされちゃうような危険性は無かったと思うんだけどね。

 

でもフェイズシフトがあっても相手がビーム兵器主体だとダメかも。

 

私みたいに突撃したいならビーム、実弾双方の攻撃を完璧に防げるくらいに厚い装甲がなきゃ♪

 

「ズルいって言われても…。」

 

そうね…高坂さんに私の予備のシールドをプレゼントしようかしら?

 

あとはバックパック…ストライクの場合はストライカーパックだけど…を、今のエールストライカーよりもっと速度の出るヤツを作って…。

 

ふふ♪希に手伝って貰って高坂さんが泣いちゃうくらいにスピードの出せるヤツを作っちゃおうかしら♪

 

頑丈なシールドを構えてバカみたいなスピードで駆け抜ける…ならやっぱり武器はランスが1番ね♪

 

確か部屋に昔使ってたランスがあったからそれも予備のシールドと合わせてプレゼントしちゃおっと♪

 

シールドとランスを構えて颯爽と駆け抜けるストライクガンダム…うん♪アリかも♪

 

名前は…シュヴァリエストライクガンダムとか?

 

[[絵里先輩?どーしたんですか?なんかボーッとしてたけど…?]]

 

「へ?」

 

ボーッとしてって……あ。

 

ま、また思考が変な方向に行っちゃってわ……。

 

「ごほん。何でもないわ。とりあえずは私が突っ込むからそのつもりで!行くわよ!штурм(シュトゥールム)!!!!!」

 

[[ちょっ!絵里先輩?!待ってくださーーーーーい!!!!!]]

 

誤魔化せた…かしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも通りに大型ランスとシールドを構えて両肩のスーパーバーニアを起動させ、こちらへと向かって来ている3機の敵機へと突撃を開始して数十秒。

 

トールギス・ヴァルキュリアのメインモニターに映し出されたのは…

 

「ジェガンとリゼルと…最後尾の機体はグスタフ・カールかしら?」

 

連邦軍が誇る傑作量産型MSジェガンと、可変機構を持った同じく量産型のMSリゼル(一般機)。

 

そして見るからに分厚い装甲を持った量産型MSグスタフ・カールの合計3機だったわ。

 

「見たところジェガンとリゼルは素組ね。後ろのグスタフ・カールは装甲部分を少し弄ってあるかしら?」

 

グスタフ・カールのただでさえ厚い装甲を弄ってさらに頑丈にしたのね。

 

タイプ的に言えばあのグスタフ・カールは私のトールギス・ヴァルキュリアと同じ防御特化型かしら?

 

あの見た目と装甲の弄り具合で機動力に特化させたタイプだった…とかならビックリよね。

 

でも先行して来ている素組のジェガンとリゼルよりも足が遅いから、機動力に特化って線はは無さそうね。

 

私のヴァルキュリアと同じで装甲を極端に強化した防御特化型でも、あのグスタフ・カールの改造機は先行して向かって来ている素組のジェガンとリゼルの2機よりも足が遅いみたいだからスピードはあまり無いみたいね。

 

鈍足で高い防御力…高坂さんたちμ'sで言えば星空さんのベニャッガイみたいなタイプね。

 

うーん…そうなると今の高坂さんと素組のエールストライクガンダムじゃ、あの装甲強化型のグスタフ・カールを相手にするのはちょっと厳しいかもしれないわね。

 

高坂さんは例のスゴい反射神経があるから見た目的には標準装備のあのグスタフ・カールの攻撃を避けることに関しては問題ないけど、使ってる素組のエールストライクガンダムじゃあの装甲強化型のグスタフ・カールの装甲を抜くには根本的に攻撃力が足りてないわ。

 

関節部分を狙えば何とかかるかもしれないけど、それをガンプラバトル初心者の高坂さんに強要するのは酷よね。

 

なら…

 

「あの装甲強化型のグスタフ・カールは私の獲物で決まりね♪」

 

どんな装甲だろうと穿ち貫くこのヴァルキュリア自慢の大型ランスで串刺しにしてあげるわ♪

 

そうと決まればサクッとヤっちゃいましょ♪

 

「高坂さん!聞こえてる!私が後ろのグスタフ・カールの相手をするわ!貴女は前衛のジェガンとリゼルをお願い!」

 

私は後ろから追いかけて来ている高坂さんにそう通信を送ったんだけど…

 

[[じぇがん?りぜる?ぐすたふかーる?あ、あのー!どれがどれだか穂乃果!わかんないです!]]

 

と、なんともまぁアレな答えが返ってきたのよ。

 

100歩譲ってちょっとマイナーなグスタフ・カールがわからないのは仕方ないわ。

 

でも…ジェガンとリゼルもわからないとかそれってガンプラファイターとしてどーなのよ…。

 

「前に居る2機がジェガンとリゼルよ!うす緑色の機体がジェガン!もう片方の紺色の方がリゼルよ!」

 

[[えーっと、うす緑の方がじぇがん?で、紺色の方がりぜる?]]

 

「そう!あとリゼルの方は変形するから気を付けて!」

 

[[へ、へんけー?!]]

 

うん。

 

不安だわ。

 

ホントはフルブーストでグスタフ・カールのところまでサクッ♪っと飛んで行きたいけど、ここは高坂さんにちゃんとジェガンとリゼルの特徴を説明してからにした方が良さそうね。

 

「いい?うす緑色の方のジェガンはとてもバランスの取れた量産機よ。武装はビームライフル、ビームサーベル、頭にあるバルカン砲にシールドに内蔵してあるミサイルランチャー、それと腰のアーマー部分に取り付けてあるハンドグレネードよ。ジェガンにはこれと言って変わったアビリティとかは無いわ。もう1機の方はリゼルって言う可変型の量産機よ。可変型ってわかる?さっきも言ったけど変形するってことよ?」

 

[[うん!ぜっんぜん!わかんないです!!!!!]]

 

あ。

 

これはアレね。

 

ダメなパターンだわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回も本編にまったく関係ないのですが、スクスタでようやく上級Sクリアが出来る様になってきました。
いつの間にか3凸していた穂乃果ちゃんとにこちゃんがムダに強いです。


次回も絵里さんsideのお話となります。
まずは絵里さん対グスタフ・カールです。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのろく④

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は鬼滅の刃にちょっとハマりかけているQooオレンジでございます。
ですが…鬼滅はジャンプ本誌では○○○さんがもう既に死んでしまってるんですよね…。


今回も絵里さんsideのお話となります。








それでは 第8話A「夢の欠片」そのろく④ 始まります。































『はひ!みなさん!おはよーございます!こんにちは!こんばんは!呼ばれてないけどいきなり出てきてじゃじゃじゃじゃーんとかなり古めのネタをぶっ込んでみたガンプライブを読んでくれている人にはもう毎度お馴染みになっちゃってるお米ダイスキー&この世界線だとスクールアイドルの代わりにガンダムとガンプラと量産機ダイスキーな援助的な交際でハワイの大王様的なはめはめはー!をしちゃえば諭吉さん(そのうち渋沢さん)が何枚も必要になる現役女子高生真っ盛り♪な小泉 花陽のとーってもよくわかりまくるもびるすーつ講座のはじまりはじまりでっす♪はひ!今回は頭がアレでやっぱり毎度お馴染みの高坂さんちの穂乃果先輩のためにBsideからわざわざ出張して来ましたよー!そんなわけで早速穂乃果先輩にもわかりやすいよーにジェガンとリゼルについてサクッ♪っとサクッ♪っと説明しちゃいましょう!まずはジェガンからです!ジェガン!それは連邦軍って言いますかアナハイム・エレクトロニクス社?が海未出したじゃなくて生み出した傑作量産型もびるすーつ!そう!それがジェガンなんです!もちろん全領域対応型なので地上でも宇宙でもたぶんきっとめいびー内浦の海未のナカじゃなくて海の中でも問題なく活動できちゃう優れものなんですよ!ナニがスゴいのかってこのジェガン!数十年に渡り連邦軍で運用し続けられていたんです!そりゃまぁそのうちにはもろもろの延命措置とかマイナーチェンジとかアレやコレがあったりなかったりしましたけど!さてさてこのジェガンですがRGM-89の形式番号が示す通りジム系量産機の集大成とも言えるもびるすーつなんですが他にもエゥーゴとかで運用されていたネモの技術も使われていたりするんですよ!あとみなさんもきっと好きですが好きですか?なガンダムMk-Ⅱの機体構造を参考にしちゃっている部分もあったりなかったり!ほら!頭のバルカンポッドとかMk-Ⅱとおんなじっぽいですよね!あ♪あとはバックパックの可動式バーニアとかもおんなじですね♪そんなジェガン!往年のガンプラファンにネタにされちゃうくらいにガンプラのバリエーションがあるんです!きっとまだまだ後付け設定うまー♪で増え続けて行くんだろーなぁーと花陽は予言しちゃいまっす♪えっ?なんですか生徒会長さん?ガンプラバトルでのジェガンの特徴もちゃんと穂乃果先輩に説明しろですから?そんなこと言われても激しく困りますねー。だってジェガンにぶっちゃけ特徴とか特にありませんよ?だってジェガンですよ?量産機ですよ?特徴が無いのが特徴な量産型もびるすーつですよ?はい?もう説明はいい?えっ?終わりですか?ちょ!まだリゼルの方の説明してませんよ?!まだまだ花陽のグダグダ説明ターンで文字数バリバリ稼ぐつもりだったんですよ?!それなのにいきなり打ち切り?!ひどい!こんなに花陽ががんばルビィ♪して説明したのにいきなり打ち切りだなんて!あんまりです!こーなったら………最後にいっぱつ決めてヤりますよ!それではみなさん♪ご一緒に♪せーの!ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言うわけよ!今度こそわかったわね!高坂さん!」

 

[[えーっと… (花陽ちゃんの説明はこれっぽっちも意味不明だったけどさ、とりあえずはわからなくてもわかったって言っといたら?どうせ戦えばすぐにどんなのかわかるんだし♪それにヤバそうな攻撃してきたらすぐにホノカが教えるから大丈夫だよ♪) あ♪そーだね♪はーい!わっかりましたー!]]

 

うん。

 

今の返事は絶対にわかってないわね。

 

でも…

 

「ならさっき言った通りに高坂さんは先行してこちらへ向かってきているジェガンとリゼルの2機をお願い!私は一気に駆け抜けて後ろに居る装甲強化型のグスタフ・カールの相手をしてくるから!」

 

また高坂さんに説明するのは面倒だからもう放置でいいわ。

 

一応はさっき脳内に乱入してきた小泉さんのグダグダな説明でジェガンについてだけはレクチャーされてるしね。

 

アレでレクチャーとか草生えるとか言わないでね?

 

小泉さんも小泉さんなりにアレはアレできっとがんばったんだから…。

 

[[はーい!穂乃果におっまかせー♪]]

 

うん。

 

任せるのがとっても不安だわ。

 

けどここは高坂さんを信じましょう。

 

アレがアレでアレしてアレがアレになっちゃってる子だけど、それでも今まで普通の素組が使いやすいと思えるくらいに残念性能なあの適当ストライクで戦って来たんだから、きっと普通の素組のジェガンとリゼルの2機が相手でもたぶん大丈夫…だと思いたいわ。

 

私はややどころじゃなく不安の残る高坂さんに後ろ髪を引き抜かれそうな思いをグッと堪えながらも、両肩のスーパーバーニアの出力を上昇させて…

 

「駆け抜けるわよ!ヴァルキュリアштурм(シュトゥールム)!!!!!」

 

目標である装甲強化型のグスタフ・カール目掛けて加速を始めたわ。

 

機体はぐんぐんと加速していって、数秒でこちらへと先行して向かってきている素組のジェガンと素組のリゼルの2機の予測攻撃射程圏内へと突入したの。

 

そして私のトールギス・ヴァルキュリアが素組のジェガン&リゼルの予測射程内に入るや否や、2機はそれぞれ手にしたビームライフルを構えてこちらへと盛大に撃ちまくって来たわ。

 

素組の機体を使用している割には悪くない狙いで、2機のビームライフルから放たれたビームは見事に高速で突撃して来ている私のヴァルキュリアを捉えたわ。

 

でも…

 

「素組のビームライフル程度で私のヴァルキュリアを墜とそうだなんて100年早いわ!!!!!」

 

私のヴァルキュリアは次々と着弾するビーム弾をものともせずに突き進むの。

 

赤い彗星が“当たらなければどうと言うことはない!”と言っていたけど、私と装甲を極限まで強化した私の愛機トールギス・ヴァルキュリアにとっては“当たってもどうと言うことはない!”なのよね♪

 

私はそんなことを考えながらも次々と撃ち込まれるビームを完全に無視して、そのままスピードを上げて素組のジェガン&リゼルの2機の横を通りに過ぎ、2機の後方に位置する装甲強化型のグスタフ・カールへと向かったわ。

 

後ろからは懲りずに素組のジェガン&リゼルがビームライフルでしつこく攻撃して来ているけど、例え後ろからビームを撃ち込まれるても私のヴァルキュリアならへっちゃらよ♪

 

そうこうしていると早くも私の操るトールギス・ヴァルキュリアは装甲強化型のグスタフ・カールの攻撃圏内へに侵入したようで、前方からもビームが撃ち込まれ始めたわ。

 

けど結果はやっぱりさっきとおんなじ。

 

装甲強化型のグスタフ・カールの構えたビームライフルから放たれたビームが機体前面に着弾しても、私のトールギス・ヴァルキュリアはびくともしないわ♪

 

その様子を見た装甲強化型のグスタフ・カールのファイターはやや焦ったようにビームライフルの連射を続けながらも機体を後退さて、今度は左腕をこちらへと構えたの。

 

そして高速で迫り来る私のトールギス・ヴァルキュリアに向けて、左腕に内蔵されているグレネードランチャーを発射して来たわ。

 

装甲強化型のグスタフ・カールがさっきから連射してきているビームライフルの威力から察すると、搭載している武装の威力は素組よりもちょっとはマシ程度のモノだから、このまま素受けでいいや♪おか思ったんだけど…

 

「っ!」

 

私の中の第六感的なナニかが…希みたいに言え私の中のスピリチュアルな部分が、あのグレネードランチャーをこのまま素受けしたらちょっとまずいかも?って囁いたのよ。

 

俗に言う“嫌な予感”ってヤツかしら?

 

私は私の感じたその“嫌な予感”を無視することができず、とっさに左腕に取り付けてある大型シールドを機体前面に構えたわ。

 

その直後、装甲強化型のグスタフ・カールが放った2発のグレネード弾がとっさに構えた大型シールドに着弾して、普通のグレネード弾ではあり得ないような派手な大爆発を引き起こしたの。

 

これは…

 

「プラズマグレネード?!」

 

プラズマグレネード…それは数ある実弾系の武装の中でも最も威力のある圧縮プラズマ粒子を使用した兵器…。

 

このプラズマグレネードはA-RISEの統堂 英玲奈さんが使ってることで有名なの。

 

プラズマグレネードは核にも匹敵する威力を発揮する兵器で、生半可な防御特化型なんかじゃ一瞬で消し飛ばれちゃうわ。

 

そんなプラズマグレネードをあの装甲強化型のグスタフ・カールは切り札として用意していたみたいね。

 

自機が装備しているビームライフルの火力じゃ私のトールギス・ヴァルキュリアを墜とせないと判断して、その切り札をすぐに切ってきたワケね。

 

とてもいい判断だと思うわ。

 

でも…

 

「プラズマ兵器が相手だとしても!私の盾はそうそう容易く貫けないわよ!!!」

 

この子の盾は特別製よ♪

 

この子を作るときに先生が用意してくれたガンプラ用の超硬合金の薄い金属板を何十枚も重ねて形成してあるんだから♪

 

自慢しておいてアレだけど、ダイヤモンドなんか目じゃないくらいに硬いこの大型シールドをまるでお豆腐を切るようにぶった切って来る人もガンプラファイターの中には少なからず居たりするんだけど…。

 

ほんと、リアルで武道を極めた人たちってヤバいわよね…。

 

まぁいいわ。

 

私は気を取り直して自慢の大型シールドでプラズマグレネードが引き起こした大爆発を防ぎながら、チラリとサブモニターに表示されているスーパーバーニアの内圧を確認したわ。

 

第一段階までは溜まってるわね。

 

なら!

 

「一気に押しきるわよ!ブーステッドバーン!ファーストブリット!!!」

 

ここで使っちゃいましょ♪

 

と、言うわけで私はサブコンソールを操作してスーパーバーニアの内部に溜まった圧力を一気に解放されたわ。

 

その瞬間、“ドン!”と言う爆発音と共に身体に今までよりもさらに激しい加速Gが襲い掛かって来たわ。

 

これが私の切り札のひとつ。

 

ブースターやバーニアに溜まり続ける圧力を一気に解放して、限界を超えた加速性能を発揮させるちょっと特殊な技術“ブーステッドバーン”。

 

これって一応はソラの使う“soar(ソア)”程じゃないけど結構珍しい技術なのよ?

 

お手軽に急加速できるんだけど、圧力の制御に失敗したら爆発しちゃうから誰も使わないのよね。

 

しかも使えば使うほど圧力の制御は難しくなっていって爆発のリスクが高くなっちゃうのよ。

 

今の私とトールギス・ヴァルキュリアじゃ最高で3回までしか使えないわ。

 

それ以上は圧力制御が難しいこともあるけど、機体自体が持たないのよ。

 

装甲だけじゃなくその構造自体も頑強に作ってあるトールギス・ヴァルキュリアでも、ブーステッドバーンの4回目を使えば耐えきれなくて自壊しちゃうの。

 

もちろんもっと頑強に作り替えればどうにかなるんでしょうけど、それじゃ今度は機体のバランスが崩れちゃうわ。

 

色々と難しいのよね。

 

そんなブーステッドバーンも今回は第一段階だけで十分ね。

 

プラズマグレネードにはちょっと驚いたけど、あの装甲強化型のグスタフ・カールじゃブーステッドバーンを発動させたトールギス・ヴァルキュリアのスピードに対応できないわ。

 

現にほら♪

 

あちらさんがブーステッドバーンの第一段階を発動させたトールギス・ヴァルキュリアのスピードに驚いているうちに、右手で構えていた大型ランスの穂先が装甲強化型のグスタフ・カールのコックピットを捉えたんですもの♪

 

「穿ち!貫け!!!!!」

 

私は裂帛の気合いと共にそのまま加速を続けて、ぐさりと装甲強化型のグスタフ・カールのど真ん中に大型ランスを突き刺したわ。

 

十二分に速度の乗ったランスチャージの一撃は装甲強化型のグスタフ・カールの分厚い装甲をものともせずに突き刺さり、一気に背中まで貫通して串刺しにしてしまったの。

 

「до свидания(ダスビダーニャ)♪」

 

私はそう呟くと貫いた装甲強化型のグスタフ・カールのカメラアイから光が失われて行く光景を見ながら機体に制動をかけるべくメインコンソールを操作して逆噴射をかけて、次にサブコンソール操作してサブモニターへ高坂さんのエールストライクガンダムと素組のジェガン&リゼルとの戦闘状況を表示させたわ。

 

身体に掛かるGが徐々に緩やかになって行くの感じながらサブモニターを見てみると、そこに映し出されていたのはウェイブライダー形態に変形したリゼルのスピードに翻弄されている高坂さんのエールストライクガンダムの姿だったの。

 

ジェガンの姿が見えないってことはもう倒したのかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

私生活で色々とありましてお話のストックが枯渇してしまいました。
連載以来最大のピンチでございます。
何とか来週の更新には間に合わせたいとは思っておりますが…


次回も絵里さんsideのお話となります。
穂乃果ちゃんが単機でジェガンとリゼルに挑む予定でございます。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのろく⑤

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

この時季になるといくら寝ても寝たりないQooオレンジでございます。



今回も絵里さんsideのお話となります。
今回は穂乃果ちゃんががんばルビィいたします。







それでは 第8話A「夢の欠片」そのろく⑤ 始まります。
































私が装甲強化型のグスタフ・カールと戦い始めた丁度その頃、後方から私を追って来ていた高坂さんも素組のジェガンとリゼルの2機と接敵していわ。

 

私はこの戦闘をリアルタイムで確認してはいなかったけど、高坂さんの一人称で戦闘描写をさせちゃうと擬音精舎の鐘の声(※正しくは“祇園”精舎です。)もびっくりな擬音祭りなっちゃうから、今回の高坂さんとジェガン&リゼルの戦闘回は私が解説しちゃうわね。

 

そんな高坂さんと素組のジェガン&リゼルそれぞれバトル………

 

<<てっきほそくー。しゃてーない、しゃてーない。>>

 

[[おっけー!ぽち!いっくよーーーー!!!]]

 

<<おー。>>

 

まず先手を取ったのは音ノ木坂学院が世界に誇る(?)アホの子な高坂さんの操るエールストライクガンダムだったわ。

 

使用している機体は同じ素組同士でも高坂さんには電子精霊が憑いているから、それが少しだけ有利に働いたみたいね。

 

高坂さんは相棒の電子精霊から射程内に敵機を捕捉したことを伝えられると、すぐにジェガンとリゼルの2機へ向けて右手に構えたビームライフルを連射し始めたわ。

 

高坂さんのエールストライクガンダムが握るビームライフルから放たれた緑色のビームは、真っ暗な宇宙を眩(まばゆ)く照らしながらジェガンとリゼルの2機へと降り注いで行ったわ。

 

高坂さんのことだから適当に狙って撃ったのかしら?と思ったんだけど、エールストライクガンダムから放れた緑色のビームは私の予想を裏切ってジェガンとリゼルそれぞれにピンポイントで放たれていたの。

 

一瞬だけ“えっ?アホが服を着て息をして食事をして寝て歩いて何となくで日常生活を送っているハズの高坂さんなのにちゃん狙って撃ったの?!”って思ったんだけど、たぶん高坂さんが狙って撃ったって言うよりも高坂さんの電子精霊が射撃のサポートを的確にしてくれているから正確な狙いが付けれているだけなんだろーなーとすぐに思い至ったわ。

 

そうじゃなきゃ射撃に関してだけは私以上になっちゃうもん…。

 

そんなアホが以下略な高坂さんなのに電子精霊のサポートによって割りと正確な狙いで放たれたビームは、まぁ当たり前だけど簡単に避けられちゃったわ。

 

当然よね。

 

フェイントとかそんな感じの工夫もなくただ真っ正面から狙って撃っただけのビームなんかに当たるガンプラファイターはそうそう居たりはしないわ。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアみたいな防御特化型でもない限りは今の攻撃は避けて当たり前よ。

 

まぁ高坂さんも今の攻撃は当然のことだけど牽制目的…

 

[[げっ!避けられた!!!当たったと思ったのに!!!!!]]

 

じゃなくマジで当てに行ってたのね…。

 

真っ正面からバカ正直にただビームライフルを撃っただけで当たるワケ無いじゃないの…。

 

ただ撃っただけで当たるのはAI操作のハイ・モックくらいよ。

 

今の場合は初擊は牽制目的で避けさせる為の射撃をしてから、相手がこちらの思惑通りに避けたらその回避先に向かって今度は本命の一撃を撃つって流れよ。

 

高坂さんはそんな基本的な戦術も知らないのかしら?

 

ソラやにこは教えなかったの?

 

それとも……教えたけど忘れた…とか?

 

あ、あり得るわ…。

 

だって高坂さんだもん…。

 

アレがアレしてアレがアレな高坂さんだもん…。

 

ガンプラバトルのイロハを教えても2秒後くらいにはキレイさっぱりと忘れちゃうなんて高坂さんなら十二分にあり得ることだわ…。

 

私が高坂さんの残念さについて再確認しちゃっていると、高坂さんの放ったビームを危なげなく回避したジェガンとリゼルの2機がそれぞれの射程内にエールストライクガンダムを捉えたみたいで反撃を開始して来ていたわ。

 

2機はそれぞれビームライフルを構えると、高坂さんのエールストライクガンダムに向けて次々とビームを発射して来たの。

 

ジェガンとリゼルの2機から放たれるビームライフルの連射に対して、高坂さんが選択したのはシールドでの防御ではなく…

 

[[ (穂乃果!来るよ!) わかってる!そんなふつーのビームなんかに当たんないもん!!!]]

 

回避。

 

高坂さんは背中に取り付けてあるエールストライカーと機体のあちこちに設置されてある姿勢制御用のスラスターを噴射させて、機体を上下左右に軽やかに動かし楽々とジェガンとリゼルが放ったビームを回避してみせたのよ。

 

回避行動を終えた高坂さんは各部のスラスター噴射を止めて再びビームライフルを構えて反撃に出ようとしたんだけど…

 

[[ (ちょっと穂乃果!何よりやってんの!ダメだよ!足を止めちゃ!) へ?なんで?]]

 

相手は高坂さんと違いちゃんとガンプラバトルのイロハを知ってるファイターだったみたいね。

 

ジェガンとリゼルはそれぞれさっきの攻撃を回避した後に足を止めてしまった高坂さんのエールストライクガンダムに向けて本命の一撃を放って来たわ。

 

しかもご丁寧に今度はジェガンとリゼルがそれぞれ時間差をつけてビームライフルを放ったの。

 

ジェガンが放ったビームを避けてもすぐにリゼルの放ったビームが襲ってくる。

 

初心者にはちょっと酷な状況よ。

 

さて、初心者……高坂さんはこの状況を一体どうするのかしら?

 

定石ならここは回避ではなく防御よ。

 

回避が困難な状況ならば機体のダメージを極力抑える為に防御する。

 

普通のガンプラファイターならばそうするハズよ。

 

普通のガンプラファイターなら、ね。

 

でも…

 

[[ (あー!もう!言わんこっちゃない!穂乃果!ホノカが“視る”からちゃんと避けてよね!!!) うん!りょーかいだよ!!!]]

 

高坂さんは“普通のガンプラファイター”じゃなかったみたい。

 

高坂さんがこの窮地に選んだのは定石通りの“防御”ではなく“回避”。

 

そう…この回避が極めて困難な状況で高坂さんは防御ではなく回避を選んだの。

 

先に到達するジェガンの放ったビームに対して、高坂さんは機体の左側のスラスターだけを噴射させて半身になることで見事に避けてみせたわ。

 

そして…

 

[[ (タイミングに気を付けて!) おっけー!(カウント!いくよ!さん、にー、いち!今!!!) おりゃーーーー!!!!!]]

 

時間差で放たれたリゼルのビームライフルに対して、今度は両腕を思いっきり振り上げて、その反動を利用して機体の上半身をのけ反るような体勢にさせることでギリギリ避けちゃったのよ。

 

まるでマトリ○クスみたいな避け方ね。

 

とか感心していると、ジェガンが左腕のシールドに内蔵されているミサイルランチャーを放ちながら、無理矢理気味な回避を終えたばかりの高坂さんのエールストライクガンダムに向けて突っ込んで来たわ。

 

ジェガンの右手にはさっきまで握られていたビームライフルは無い…

 

[[ (あのメロン色のジェガンってヤツ!牽制のミサイルのあとに近接戦闘を仕掛けてくるつもりだよ!) だからけんせーってナニ?!(牽制は牽制!とにかく!ミサイルを避けるか撃ち落としたらビームサーベルの準備!!!) ミサイルを何とかしてからビームサーベルだね!りょーかい!!!]]

 

それはつまり接近してビームサーベルでの格闘戦を仕掛けようとしているってことだわ。

 

高坂さんもナニか変な独り言を言っていたけど、どうやら私と同じ判断をしたみたいね。

 

ジェガンがエールストライクガンダムに接近するために牽制として放った合計4発のミサイルに向けて、高坂さんは右手に握っていたビームライフルを素早く4連射すると、すぐさまビームライフルを“武装領域(ウェポンストレージ)”へと収納して…

 

[[いくよ!!!]]

 

背中のエールストライカーからビームサーベルを引き抜いたの。

 

高坂さんがエールストライカーからビームサーベルを引き抜いた直後、撃ち落とされたミサイルの爆発を突き破ってビームサーベルを振りかぶったジェガンが襲い掛かってきたわ。

 

高坂さんは振り下ろされるジェガンのビームサーベルを自機のビームサーベルで防ぐと、そのままビームサーベル同士で鍔迫り合いへと突入したわ。

 

あぁそうそう。

 

初期のSEEDだとビームサーベル同士の鍔迫り合いは出来ない設定だったけど、ガンプラバトルシミュレーターだと普通に初期SEED系の機体でもビームサーベル同士で鍔迫り合いが出来ちゃうのよ。

 

原作に忠実に再現しろ!って設定厨も多いみたいだけど、私は別にアリだと思うわ。

 

だって激しく粒子を飛ばすビームサーベル同士の鍔迫り合いってロマンじゃない♪

 

ね?そう思わない?

 

とか思っていると、いつの間にかリゼルが鍔迫り合いをしている高坂さんのエールストライクの後方へと回り込んで来ていたわ。

 

挟み撃ちね。

 

高坂さんのエールストライクガンダムの後方へと回り込んだリゼルは、そのままビームライフルをエールストライクガンダムへと向けて…

 

[[ (穂乃果!後ろ!) うしろ?えっ?!あーっ!ほ、ほんとだ!ぎゃーーす!どーしよー!!!(とりあえずぎゃーすしてる暇があるなら早く逃げ…あ♪んっふふ♪ねぇねぇ穂乃果♪あのね♪ホノカちょっといいこと思い付いちゃったかも♪だからやっぱり逃げるのはナシだよ♪) へ?いいこと?]]

 

発射したわ。

 

1機が近接戦闘で敵を抑えて、もう1機が射撃で仕留める。

 

悪くない連携だわ。

 

特にジェガンではなく機動性で優れているリゼルの方がその機動性を遺憾なく発揮して敵の後方に回り込んでいるのがポイント高いわ。

 

でも…

 

[[ (いい?ホノカが合図したら避けてね♪楽しいことになるから♪) ん?よくわかんないけどわかった!]]

 

挟み撃ちをするときはお互いの位置に気を付けないと大変なことになるわよ?

 

そんなことを思っているとうちに、高坂さんのエールストライクガンダムの真後ろから放たれたリゼルのビームは、真っ直ぐに突き進んで行って…

 

[[ (まだだよ……まだ……まだ…まだ……っ!今!穂乃果!)うん!うりゃーーーー!!!!!!]]

 

ジェガンのコックピット部分を貫いたわ。

 

必殺を期して放たれたハズの味方のビームでコックピットを貫かれちゃったジェガンのファイターは、一体ナニが起こったのか理解が追い付かなかったでしょうね。

 

まぁ簡単に言えばリゼルが放ったビームを、高坂さんが直撃ギリギリの所で避けて鍔迫り合いをしていたジェガンに直撃しちゃったのよ。

 

高坂さんはリゼルが真後ろから放ったビームが直撃する寸前に、鍔迫り合いをしている体勢から機体の力をフッと抜いて、そのままくるりと回転してビームを避けてしまったの。

 

そして高坂さんのエールストライクがビームを避けた結果、エールストライクのすぐ前に居て鍔迫り合いを演じていたジェガンに直撃しちゃったの。

 

言葉にすると簡単だけど、よく土壇場であんなことをやったわねーって感じだわ。

 

高坂さんの相変わらずまるで後ろにも目があるようなその動きにはかなり違和感を感じるけど、ピンチをチャンスに変えちゃえるセンスは素晴らしいと思うわ。

 

ジェガンとリゼルのファイターたちは挟み撃ちの時は同士討ちには十分に注意しなきゃダメよ?

 

気を付けないと今みたいに同士討ちになっちゃうんだから。

 

[[やった!1機倒した!(直接は倒してないけどね。) いいの!穂乃果がホノカと倒したの!(はいはい。それじゃこのまま残りの紺色のヤツも倒しちゃお♪)うん!]]

さて。

 

残るはリゼル1機ね。

 

ここまでのバトルを見てみると、高坂さんと素組のファイターのガンプラファイターとしての力量は同じくらいに思えるわ。

 

けど戦術的な考え方ができる分だけリゼルのファイターの方がやや上かしら?

 

高坂さんはセンスはいいけど頭の中身がアレなのよね…。

 

そんな頭がアレな高坂さんと残された素組のリゼル…まず動いたのは素組のリゼルだったわ。

 

素組のリゼルは高坂さんのエールストライクガンダムが仕掛けてくるよりも早く、機体をウェブライダー形態へと変形させて宇宙空間を疾走しだしたの。

 

基本的に素組のガンプラ同士ならスピードにそこまで差は出ないんだけど、それはMS形態の時に限ったこと。

 

可変機体は変形すると素組のガンプラでも一気に機動性が増しちゃうのよ。

 

素組のリゼルのファイターは素組のガンプラ同士の1対1で機動性で優位に立つために、機体を素早くウェブライダー形態へと変形させて駆け出したったワケね。

 

悪くない判断だわ。

 

対する高坂さんは…

 

[[うぇぇぇ?!な、なんかへんけーした!(うん。たぶんアレってことりちゃんのウイングガンダム・リトルバードみたいに変形すると機動性が上がるヤツだよ!もしかしたらホノカ達のエールストライクじゃ鬼ごっこしても追い付けないかも?) 追い付けないの?!どーしよー!!!(うーん…どーしよかっなぁ…。とりあえずどーするかホノカが考えるから、穂乃果は適当に追い回して攻撃してて。) う、うん…。]]

 

ナニやら独り言を呟きながら、ウェブライダー形態へと変形した素組のリゼルを追い掛け始めたの。

 

追い掛け始めたのは良いんだけど…

 

[[ナニアレ!なんかすっごく速い!!!!!]]

 

私の予想通りにウェブライダー形態へと変形したリゼルのスピードは、高坂さんのエールストライクガンダムよりもかなり速くて全然追い付けなかったわ。

 

ここでようやく前回のラストに繋がるってワケね。

 

機動性に差のあるリゼルに対して、高坂さんは一体どんな戦い方をするのか…。

 

それはまた次回♪があればいいんだけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

何とか今週の更新には間に合いました…。
そして続連載以来最大のピンチ継続中でございます。



次回も絵里さんsideのお話となります。
次回は…まだ未定でございます…。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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第8話A「夢の欠片」そのろく⑥

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近レバニラが美味しいと思えてしまうQooオレンジでございます。
以前はレバニラはあまり好きでは無かったのですが…歳のせいでしょうか?



今回も絵里さんsideのお話となります。
今回も引き続き穂乃果ちゃん(とホノカ)ががんばルビィいたします。







それでは 第8話A「夢の欠片」そのろく⑥ 始まります。
































高坂さんのエールストライクガンダムと素組のリゼルのバトル…まず動いたのはやっぱり頭で考えるよりも先に身体が動きそうなタイプの高坂さんだったわ。

 

[[なんかすっごく速いけどあと1機だもん!このまま一気にいっくよーーーー!!!]]

 

高坂さんは右手に持っていたビームサーベルを背中のエールストライカーへと戻すと、すぐに武装領域(ウェポンストレージ)からビームライフルを再び取り出して、同時にスラスターを噴射させてリゼルを追い掛け出したの。

 

そして…

 

[[この!この!この!この!この!こんのぉぉぉぉ!!!!!]]

 

がむしゃらにビームライフルを乱射し始めたわ。

 

けどやっぱりと言うべきか、ウェブライダー形態へと変形したことによって機動性が上昇しているリゼルには素組のエールストライクガンダム程度じゃ追い付けないし、乱射したビームも1発も当たらなかったわ。

 

高坂さんはそれでも諦めずにエールストライカーのストライカーを噴射させ続けて、ウェブライダー形態へと変形したリゼルを追い掛け回しているけど…

 

[[うぐぐぐ!やっぱり追い付けないーー!!! (うーん…ダメなパターンだね、これは。) ]]

 

根本的な機動性の差はどうにもできないのよね。

 

そうこうしているうちに、ウェブライダー形態へと変形したリゼルが機体を反転させて、高坂さんのエールストライクガンダムに向けて攻撃を開始して来たわ。

 

リゼルはスラスターをうまく使って機体を素早く反転させると、後ろからしつこくビームライフルを撃ちながら追い掛け回して来る高坂さんのエールストライクトライクガンダムに向けて数発のビームを放ったの。

 

恐らくは牽制目的の攻撃ね。

 

もちろん回避が得意そうな高坂さんには当たりもしなかったわ。

 

しなかったんだけど…

 

[[ぎゃーーーす!はーなーさーれーたー!!!]]

 

高坂さんが回避のために少しだけ足を止めたスキに、リゼルは一気に加速して後ろから追撃しているエールストライクガンダムをさらに引き離しちゃったよの。

 

高坂さんも再びエールストライカーのスラスターを盛大に噴射させてリゼルを追い出したんだけど…

 

[[ちょ!待ってー!!!逃げないで戦ってよーーー!!! (あー、このままじゃ追い付けないね。) ]]

 

1度離されちゃったら追い付けるハズもなく…。

 

[[ど、ど、ど、ど、どーーーしよーーーー!!!!! (うーん…大体のデータは揃ったからたぶん大丈夫だと思うよ?) へ?でーた?そろった? ]]

 

延々と追い付けないおいかけっこ。

 

高坂さんはどうするつもりかしら?

 

あんまり苦戦するようなら私が介入してもいいけど…。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアのスピードなら、あのウェブライダー形態に変形した素組のリゼル程度簡単に追い付いてすぐに串刺しにしちゃえるわ。

 

でもそれをしちゃえば高坂さんのためにはならないわよね。

 

だからギリギリまではこのまま静観するつもりなんだけど…。

 

私はここでチラリとサブモニターに表示させれているバトルロイヤルの残り時間を確認してみたわ。

 

残り時間はあと20分ちょっと。

 

まだまだ時間に余裕はあるわね。

 

うん。

 

ならやっぱりこのまま少し静観しておきましょう。

 

[[ (いい?穂乃果は何にも考えないでとりあえずはホノカの言う所にビームを撃って。たぶん28回撃てば終わるから。) 28回?(そ♪28回♪それで“詰み”だよ♪) うん!よくわかんないけどわかった!(それじゃ早速逝こっか♪まずは…そこ!)うりゃ!!!]]

 

私がそんなことを考えていると、高坂さんのエールストライクガンダムが再びビームライフルを構えて、ウェブライダー形態へと変形して逃げ続けているリゼルの横の辺りへとビームを放ったわ。

 

もちろん高坂さんが放ったビームは直撃コースからは外れているからリゼルは無反応。

 

[[(次はそこ♪) えぇい!(で、そこでここ♪)そりゃ!ほりゃ!]]

 

高坂さんはその後も立て続けにリゼルに向けて微妙な狙いのビームを放ち続けたわ。

 

時にはリゼルの進路上に。

 

また時にはリゼルの真後ろに。

 

高坂さんは何発も何発もリゼルに向けてビームを放ち続けているけど、その全てが何故か直撃を避けるように放たれていたの。

 

[[ (次はあそこ♪) どっせーい!(今度はここ♪) どりゃー!(からのー♪3連射♪)ばん!ばん!ばーん!]]

 

この時、私は高坂さんが逃げ回るリゼルに追い付けないから破れかぶれになって適当に乱射しているのかしら?と思ったわ。

 

だってそうでしょ?

 

どう見てもただ闇雲にビームライフルを連射してるだけなんだもん。

 

でも…

 

[[ (27♪)にじゅーななー!(で、はい♪ラースト♪) らーすと!]]

 

高坂さんが“にじゅーななー!”と叫びながら放ったビームの直後、私は信じられない光景を目撃することになったの。

 

高坂さんの呑気な“らーすと!”の声と共に放たれた1発のビームが、何の脈絡もなくリゼルを貫いちゃったのよ。

 

ウェブライダー形態へと変形したことで素組ながらもその機動性を遺憾なく発揮して順調に攻撃を回避していたリゼルは、最後の瞬間まるで自ら高坂さんの放ったビームに当たりに行くような動きをしたのよ。

 

回避した先を予想してビームを放つ…って言うのは射撃が得意なガンプラスターファイターにとっては割りとありふれた技術よ。

 

たぶん射撃に関して天才的なセンスを持っている園田さんでも出来るわ。

 

でも高坂さんが今見せたのはそんなモノとは全然違う。

 

アレは……そう……まるで回避先を誘導…いえ、予め計算していたかのような…。

 

[[あ、当たった?!え?!なんで?!(ただ計算しただけだよ。どう撃てばどう動くか、をね♪穂乃果にもわかるように言えば未来を計算した♪ってとこかな?) うん!未来をけーさんとか穂乃果よくわかんないけどすごい!(とーぜん♪だってホノカは天才だから♪) ]]

 

自分で言っておいて何だけど、“あの”高坂さんが回避先を予め計算したとかとてもじゃないけど信じられないわ…。

 

だって高坂さんよ?

 

音ノ木坂学院の生徒100人に聞きました♪高坂 穂乃果さんをどう思いますか?ってアンケートを取れば間違いなく100人中100人が“空前絶後のアホ”と答えるような高坂さんよ?

 

そんな高坂さんが回避先を予め計算したとか……まだニュータイプ的な不思議パワーで未来を“視た”とかの方が信じられるわ…。

 

でも未来を“視た”だなんて、そんなオカルト…希っぽく言えばスピリチュアルやね♪なことなんてあり得ないわ。

 

べ、別にお化けとかそんな感じのアレが死ぬほど怖くて幼児退行を起こしちゃうかもしれないからこれっぽっちも信じたくないとかじゃないけど、オカルトなんてあり得ないわ…。

 

かしこいかわいいえりーちかの名誉の為にもう1度言うけど、エリーチカはオカルトとかスピリチュアルとかそんなお化けっぽいアレ的なヤツはこれっぽっちも怖くはないんだからね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、とにかく無事に高坂さんは素組のジェガンとリゼルの2機を撃墜できたみたいね。

 

私は内心でもしかして高坂さんはスピリチュアル的な不思議パワーを持っていたんじゃね?とか思いながらも、ジェガンとリゼルの2機を撃墜し終えた高坂さんに通信を入れることにしたわ。

 

「高坂さん、お疲れ様。ウェブライダーに変形したリゼルには少し苦戦したみたいだったけど、無事に2機共撃墜できたみたいね。」

 

いつものかしこいかわいいえりーちか♪な何食わぬ顔で高坂さんに通信を繋いだけど、最後の方はぶっちゃけありえなーい♪とか某初代様のOP曲を歌いそうになっていたのはここだけの秘密よ。

 

そんな秘密よ♪とか考えている私に対して高坂さんは…

 

[[あ、絵里先輩!見ててくれましたか!穂乃果!頑張っちゃいましたよ!]]

 

ボールを投げた後に拾ってきた子犬が飼い主さんに誉めて♪誉めて♪と尻尾を振っているみたいな感じで返事をしてくれたわ。

 

高坂さんってなんとなーく犬っぽいのよね。

 

普通は猫の尻尾のヤツが鉄板だけど、犬の尻尾のヤツをプレゼントしちゃおうかしら?

 

えっ?主語が抜けてる?

 

ナニをプレゼントするのか?

 

そんなの決まってるでしょ?

 

犬の尻尾が付いたア○ルパールよ!

 

「あのりぜる?ってガンプラがすごっく速くてちょっとびっくりしちゃいました!」

 

私が秘かに高坂穂乃果雌犬調教計画の始まりとなりそうな犬の尻尾付きア○ルパールをプレゼントしちゃおうっと♪とか考えていることなんか知らずに、高坂さんは子犬っぽい感じでそんなことを言ってきたわ。

 

高坂さんは素組のリゼルでスッゴく速いって言うけど…

 

「あら?私のヴァルキュリアやソラのリヴァイブはあんな素組のリゼルよりもっともっともーーーっと速いわよ?」

 

世界戦クラスのガンプラファイターが使うガンプラは素組のリゼルがウェブライダー形態に変形した程度の機動性じゃ到底追い付けないスピードを持っているのよ?

 

あの程度の機動性で驚いていたら大変よ?

 

[[そう言えば絵里先輩のガンプラもそら君のガンプラももっと速かったんですもんね。あとことりちゃんとにこちゃん先輩のガンプラもさっきのりぜる?ってヤツよりも速かったよーな?]]

 

高坂さんの言ってることりちゃんって南さんのことよね?

 

確か南さんはウイングガンダムの改造機を使っていたわね。

 

名前は…ウイングガンダム・リトルバード…だったかしら?

 

南さんの名前が“ことり”だから“リトルバード”なのかしら?

 

私は彼女の使っているウイングガンダム・リトルバードがどの程度のモノなのかは詳しくは知らないけど、にこのガンダムアストレア・ダークフレーム禍にこ(名前が長いわ!)は確かにさっきまで高坂さんが追い回していたリゼル(ウェブライダー形態)よりは速いわね。

 

にこのガンダムアストレア・ダークフレーム禍にこ(だから名前が長いわよ!)の機動性はランクB+って所だったかしら?

 

ちなみに私のトールギス・ヴァルキュリアとソラのザク・リヴァイブの機動性はランクA+。

 

基本的な素組の機体の機動性はランクC。

 

さっきのウェブライダー形態に変形した素組のリゼルの機動性はランクC+って所ね。

 

「にこの使ってるガンダムアストレア・ダークフレーム禍にこ(だから名前が以下略)の機動性はランクB+…大体平均よりちょっと上くらいの機動性ね。」

 

[[へ?にこちゃん先輩でへーきんよりちょっと上?]]

 

「そ。平均よりちょっと上よ。」

 

にこの場合は機動性が平均よりちょっと上でも色々と特殊装備があるから厄介なのよね。

 

特にビーム兵器が主体の機体にとってはあの“アブソーブシステム”を搭載した“マフツノヤタカガミ”は悪夢だわ。

 

アレをどうにかするには真っ正面から物理攻撃で叩き潰すとか頭の悪い方法が1番なのよね。

 

とは言え…“マフツノヤタカガミ”を攻略してそう簡単には行かないけど。

 

多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”

 

砲剣“クサナギノツルギ”

 

それだけじゃない。

 

今のガンダムアストレア・ダークフレーム禍にこ(だから以下略)なら私のヴァルキュリアやソラのリヴァイブと同じように“限界突破(リミットバースト)”も使えるし、何より1年間ほぼ毎日あのソラを相手にバトルしていたにこ自体の技量も相当なレベルになっているわ。

 

今の私でにこに勝てるかしら?

 

あの日…差し伸べられた優しさに嘘をついてまで逃げ出した私に。

 

進化を続けるにこに私は勝てるのかしら?

 

私は…………

 

[[絵里先輩?どーしたんですか?なんか難しい顔してますけど?]]

 

っと。

 

危ない危ない。

 

また話が変な方向へ行っちゃうところだったわ。

 

にこはにこ。

 

私は私よ。

 

それに…例えにこが相手だってそう簡単には負けてあげたりはしないわ。

 

プライドなんてそんなの御大層なモノは私にはもう残ってはいないけど、それでも勝ってみせるわ。

 

だって私は…………。

 

「何でもないわ、大丈夫よ。それよりも機体の調子はどう?特にダメージは受けていないように見えるけど?」

 

[[はい!ぜーんぶ避けたからダメージは無いです!エネルギーもまだまだだいじょーぶ!]]

 

[[そ♪ならもちろん…まだまだ行けるね?]]

 

[[はい!]]

 

ソラに意地悪して土下座させた時に言っていた言葉と同じ言葉を頭の片隅で考えながら、私は高坂さんに声をかけて新しい獲物を求めて移動を開始したわ。

 

私1人なら全速力で駆け抜けて次の獲物を探しちゃうところだけど、今回は高坂さんも一緒だからもちろんスピードは控えめよ。

 

だって私のトールギス・ヴァルキュリアが全速力とか出しちゃったら、素組のエールストライクガンダムなんてあっという間に置いてきぼりにしちゃうから♪

 

そんなこんなで高坂さんに合わせた控えめなスピードで移動していると、程なくしてハイ・モックの群れと戦闘を行っている5機編成を見付けたわ。

 

雪のように白く塗装されたメッサーラに

素組だと可動範囲が狭すぎることで有名なEx-Sガンダム。

 

私の可愛い妹のアリサもベース機として使ってるアデルに真っ赤に塗装されたデスアーミー(腰の部分だけ何故か虎柄)。

 

そして5機の中で最も手の込んだ改造が施されているグレイズの改造機。

 

あの中だと1番グレイズの改造機が手強そうね。

 

まずは高坂さんにあの5機編成のチーム素体になっている機体の特徴を軽く説明して…

 

[[とっげきだぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

って思ったのに何でいきなり突撃しちゃうの?!

 

「高坂さん!待ちなさい!!!!!」

 

[[うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

何とか今週も更新には間に合いました…。
そしてまだまだ続連載以来最大のピンチ継続中でございます。
やべーい…。



次回も絵里さんsideのお話となります。
次回は…内容未定でございます…。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのろく⑦

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近、某遊戯王カードの初期のブルーアイズやレッドアイズ、ブラックマジシャンが意外と高いことを知ったQooオレンジでございます。
私の所持しているモノは発売当時に購入したモノなので恐らくは初版のヤツだとは思うのですが…。



今回も絵里さんsideのお話となります。
戦後処理と久しぶりのアホ丸出しな回となります。
ちなみに私は黄金プレイは流石に未体験HORIZONでございます。
恐らくはこの先もずっと未体験HORIZON…。







それでは 第8話A「夢の欠片」そのろく⑦ 始まります。

























「あははは……絵里先輩、お疲れさまでーす。」

 

バトルロイヤルを終えてガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りた私を出迎えたのは、本当に反省しているのかどうか微妙に判断に困るような愛想笑いを浮かべていた高坂さんだったわ。

 

そう…高坂さんはバトルロイヤルを戦い抜いて筐体から降りた私を出迎えたの。

 

それはつまり、高坂さんは私よりも先にガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りたってことよ。

 

ぶっちゃけると高坂さんは撃墜されちゃったの。

 

「はぁ…。ナニがお疲れ様でーすよ。まったく…まだまだ大丈夫って言った直後に人の話を聞かないでビーム兵器が効かないナノラミネートアーマーの防御アビリティを持ってる見るからに熟練ビルダーが作ったっぽいグレイズの改造機に1人で真っ先に何にも考えないでアホみたいに勝手に突撃してビームを乱射して挙げ句の果てにガンプラバトルでやっちゃったアホ確定のエネルギー切れを起こして動けなくなって囲まれてボコボコに攻撃されてあっさりヤられちゃうなんて…。」

 

今さらだけどほんとアホね。

 

「あはは……ほんとごめんなさい…。」

 

素組のジェガンとリゼルの2機を無事に撃墜したあとで捕捉した5機編成のチームとのバトルは、上の私のセリフを見て貰えばわかるとは思うけど、何にも考えずにビームが効かないナノラミネートアーマーの防御アビリティ持ちのグレイズの改造機に突撃した高坂さんがエネルギー切れを起こしてサクッ♪っとヤられちゃったのよ。

 

もちろん私は接敵する前に高坂さんにちゃんと説明しようとはしたわよ?

 

グレイズとかの鉄血系の機体には余程のことが無い限りはビーム兵器のダメージを大幅に軽減するナノラミネートアーマーが搭載されているから、あのグレイズの改造機に仕掛けるならビームライフルやビームサーベルじゃなくてアーマーシュナイダーを使ってね♪って。

 

大事なことだからもう1度言うけど、私はちゃんと高坂さんに対して↑の説明をしようとしたわよ?

 

したんだけど、高坂さんは人の話を聞くどころか敵機の姿を確認するなりなーんにも考えないで物凄く楽しそうに“とったげきだーーー!”って突撃していっちゃったのよ。

 

しかも他にも敵は居たのによりにもよってビーム兵器の効かないナノラミネートアーマーを持ってるグレイズの改造機に。

 

当たり前だけど高坂さんがなーんにも考えないで突撃してからだって私は必死になって止めたわよ?

 

止めたし同時にグレイズの改造機にはビームは効かないってことも何度も何度も通信で伝えたわ。

 

それでも高坂さんは止まらなかったのよ…。

 

これっぽっちも。

 

そしてナノラミネートアーマー持ちのグレイズの改造機にはビームは効かないって何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も言ってるにもかかわらず、高坂さんはビームライフルを連射しまくってエネルギー切れを起こしちゃったのよ。

 

で、エネルギー切れで動けなくなったところを囲まれてボコボコにされてどっかーん♪

 

私だって高坂さんがただヤられるのを黙って見ていたワケじゃないのよ?

 

でもエネルギー切れを起こして動けなくなった高坂さんのエールストライクガンダムを助けに行こうとしたら、例のグレイズの改造機に邪魔されちゃったのよ。

 

グレイズの改造機は機体自体もかなりの完成度で、操縦しているファイターも私の予想以上に良い動きをするファイターだったわ。

 

まさにベテランガンプラファイターって感じね。

 

まぁ良い機体で良い動きもしてはいたけど、機体もファイターとしての技量もエリーチカの方がダンゼン上よ♪

 

色々と頑張って私の相手をしてくれてはいたけど、最終的にはいつも通り大型ランスで機体のど真ん中をぶち抜いてやったわ。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアの前じゃ物理耐性も高めのナノラミネートアーマーだって紙みたいなモノよ♪

 

で、グレイズの改造機よりも性能的に下だった残りの4機もサクッ♪っと串刺しにしたところでバトルロイヤル終了のお知らせがアナウンスされて、筐体から降りて今に到るってワケね。

 

「高坂さんはもう少し人の話をちゃんと聞いた方がいいと思うわよ?さっきのバトルロイヤルの最後の場面だって、私の話をちゃんと聞いてあらかじめナノラミネートアーマーの特性を知っていたらだいぶ違った展開になってたんじゃないかしら。」

 

人としての高坂さんはアホ一直線だけど、ガンプラファイターとしての高坂さんは可能性の塊だと思うのよね。

 

でも今のままじゃせっかく色んな可能性があっても台無しよ。

 

人の話をちゃんと聞いて、そしてちゃんと学ばなきゃ。

 

「うぅ…穂乃果だっていちおーはちゃんとお話を聞こうとはしてるんですよ?でもそれより先に身体が動いちゃうんです…。」

 

頭で考えるより先に身体が動くってヤツね。

 

どうにかしてそのクセを治せないモノかしら…。

 

「身体に電極でも貼り付けて人の話を聞かなかったら電流が流れるようにでもしようかしら?」

 

「え"ぇ"?!で、でんりゅーって…ポケモンじゃない……ですよね?」

 

「ポケモン?何のこと言ってるの?電流って言ったら電流よ。身体にビリッ♪っと流れると身悶えするくらい気持ちいいヤツ。」

 

「そうそう!身体にビリッ♪っと流れると身悶えするくらい気持ちいい…気持ちいい?痛いじゃなくて?」

 

「えぇ。ビリッ♪っと流れると痛くて気持ちいい…あ"…。」

 

「あのー…痛いと気持ちいいんですか?」

 

「………………。」

 

しまったわ…。

 

ついつい話の流れで思わず痛いと気持ちいいのぉぉぉん♪とか本音を言っちゃったわ…。

 

このままじゃ明日の朝には……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ!ねぇ!知ってる!生徒会長の賢い可愛いエリーチカ様!実は痛いのが気持ち良いとか言っちゃう特殊な性癖だったんだって!」

 

「知ってる!知ってる!あんなに賢い可愛いエリーチカなのにマゾだなんてもうエリーチカ過ぎてエリーチカよね!」

 

「今までのクールな顔しながら浣○とかして栓をしてお腹をぎゅるぎゅる言わせながら登校して来てたりとかしてんだわ!」

 

「乳首に穴開けてピアスとか付けて重りをぶら下げて魂が重力に縛られてるぅのぉぉぉぉん♪っとかしてんだわ!」

 

「制服の下は毎日荒縄で縄化粧してんだわ!」

 

「深夜公園に全裸に首輪だけで出没してイ○リン・オブ・ジョ○トイでマーキングとかしてんだわ!」

 

「マタノトビラ(前)にウナギとか入れてマスターなベーションしてるんだわ!」

 

「きゃぁぁぁぁぁ♪賢い可愛いエリーチカなのにへんたぁぁぁい♪」

 

「それだけじゃないわ!きっと浴槽に大量の黒光りするGを容れて普通の性癖の人が見たら吐いちゃう位に過激な蟲姦プレイとか信じられないようなマニアックでアブノーマルで上級者向けのプレイとかしてるんだわ!」

 

「黒光りするGを使った蟲姦プレイがアリなら蛇姦プレイとか豚のドリルチ○ポを使った獣姦プレイだってやってるわね!」

 

「蟲姦だけじゃなくて蛇姦に豚のドリルチ○ポを使った獣姦だなんて…賢い可愛いエリーチカなのになんて変態なのぉ!」

 

「いいえ!そこまでの変態プレイを居酒屋で店員さんにナニか注文したときみたいに喜んでぇぇぇ!ってやっちゃうよーなド変態ならもう賢い可愛いエリーチカじゃなくてドMでド変態のエリーチカよ!」

 

「ドMのエリーチカ!」

 

「ド変態のエリーチカ!」

 

「「「「「「「略してドリーチカ!」」」」」」」

 

「なんでドMでド変態のエリーチカが略してドリーチカになるのかイミワカナイけど今までクールで美人で賢い可愛いエリーチカだと思ってた生徒会長はドMでド変態な前人未到のドリーチカだったのね!」

 

「ねぇ!ドMでド変態なんだから今からみんなでドリーチカに石でも投げに行きましょ!きっと喜ぶわよ!」

 

「ドMでド変態のドリーチカなら全裸にして縛ってトイレに設置して私たち専用の便器マンにしてあげるのもイイと思うわ!」

 

「便器マン…つまりは聖水プレイね!」

 

「えぇ!便器マンよ!和式でも洋式でもなくロシア式の便器マンよ!」

 

「良いわね!ロシア式便器マンで聖水プレイ!ロシア式便器マンなドリーチカならシタい人は黄金プレイだって大丈夫なハズよ!だってドリーチカだし!」

 

「えぇ~。私的には聖水プレイは大丈夫だけど黄金プレイは流石にちょっと…」

 

「聖水でも黄金でもどっちでも良いから早くドリーチカをドリドリ(意味不明)しに行きましょ!」

 

「えぇ!ドリドリ(意味不明)よ!ドリドリ(意味不明)!」

 

「ドリドリ(意味不明)!」

 

「「「「「「「「「「ドリドリ(意味不明)!ドリドリ(意味不明)!!!」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「このままじゃ明日の朝にはドリーチカでロシア式便器マンでドリドリ(意味不明)で聖水が黄金になっちゃうわ!!!!!」

 

「どりー?ろしあしきべんきまん?どりどり?せーすい?おーごん?」

 

「そう!ドリーチカでロシア式便器マンでドリドリ(意味不明)で聖水で黄金よ!」

 

聖水プレイも黄金プレイもまだ未体験HORIZON(好評発売中ずら~♪)だけど…ヤれと言うのならヤるしかないわ!

 

でもいきなり全校生徒を相手にロシア式便器マンで聖水&黄金プレイをしちゃうなんて流石にドリーチカでもちょっと無謀よね…。

 

まずは…そうね…全校生徒が相手だと無謀なら1人くらいからはじめてみましょう!

 

と、言うわけで♪

 

「イクわよ!高坂さん!ドリーチカでロシア式便器マンでドリドリ(意味不明)で聖水で黄金の練習よ!」

 

ちょうどいいトコに高坂さんが居るからドリドリの練習よ!

 

美少女の聖水はその手のマニアになら数万円で売れちゃう高級聖水なのよ!

 

頭の中はアレがアレしてアレでコレな高坂さんは頭の中はアレだけど見た目だけは美少女だからドリドリのお相手にはうってつけよ!

 

「せーすいとかおーごんってほんとなんですか?練習…だからガンプラバトル的なナニか?せーすいとかおーごんを練習して強くなれるなら…(あのね、穂乃果?聖水とか黄金とかマニアな人向けのプレイでガンプラバトルが強くなれるワケないよ。そこの自称賢い可愛いエリーチカ(笑)の妄言はまるっと無視していーよ。それよりもさ♪生徒会長に何でそら君にイジワルするのかとか聞いてみたら?ドリーチカでロシア式便器マンでドリドリで聖水で黄金とか言ってる今のアホな状態の生徒会長ならポロっと答えてくれるとおもうよ?) そーなの?(うん。そーなの。) わかった!それじゃ…絵里先輩!」

 

「なに!高坂さん!大丈夫よ!プレイに必要な用具一式は私がすぐに揃えるわ!もちろん場所も!ドリルチ○ポの雄の豚を仕入れるのはちょっと時間が掛かるかもしれないけどそれ以外はマニアックなプレイが大好きなマニアな人たちが使うラブホに行けばイロイロモロモロの一式が準備されてるから!流石に初心者の高坂さんに黄金プレイをしてほっちーの!ってのは敷居が軌道エレベーター並に高いってコトは理解してるからまずは聖水プレイの方から始めましょ!とりあえずは私が高坂さんに聖水ぶっかけして見本を見せるからちゃんと覚えてエリーチカにも高坂さんの聖水を遠慮なくぶっかけちゃってね!大丈夫よ!聖水ならシャワーで洗えば(たぶん)すぐにキレイになるから!だから2人でれっつら聖水プレイよ!」

 

「え、えーっと…(はい、無視無視。)う、うん。あのー?絵里先輩はどーしてそら君にいぢわるするんですか?」

 

「それはね!7年前の世界大会のときにバッシングされまくってるトコを見てジュニアチャンピオンになったえりーちかもソラとおんなじよーにバッシングされまくっちゃうのかも?とか幼心に思ったら急にすっごく怖くなってガンプラアカデミーが解体されるときに先生がせっかく一緒に来ないか?って誘ってくれたのにあの頃はまだ病弱だった亜里沙に付いていってあげないと♪とか色々と嘘付いて逃げちゃったのを後になって死ぬほど後悔して後悔した自分を無理矢理納得させるためだけにぜーんぶソラのせいだ!って思い込むことにしてやっぱり現実から逃げちゃってもうガンプラバトルの表舞台から遠ざかった私は2度とソラとは会うことはないって思ってたのにいきなり音ノ木坂に入学して来ちゃってえりーちかびっくり♪ぜーんぶソラのせいにして自分の中で決着をつけたつもりだったんだけどでもやっぱり目の前でソラのコト見ちゃうと胸がときめいちゃってどーしよ!とか今さらどんな顔して会えばいいのよ!とかモロモロでエロエロでとりあえず思ってもないコトを言っちゃったらソラが売り言葉に買い言葉で反撃して来たから後に引けなくなってツンな態度を取っちゃったのよ!でもほんとは私だってにこに負けないくらいソラが大好きなのよ!いっつもソラが冗談で犯してやるぅー!とか言うときにははい!喜んでー!って言いそうになるのをグッと我慢してるのよ!ほんとは好きなの!大好きなの!犯してやるぅー!って言われちゃうとマタノトビラ(前)がキュン♪って濡れちゃうくらいに好きですが好きですか?なの!うぉーうぉーらびーにゅー!なの!だって仕方ないでしょ!世界大会の決勝で必死になって先生に喰らい付いていってる時のあの表情を見ちゃった時にえりーちかはクラっときて恋しちゃったんだもん♪」

 

「あ。絵里先輩もそら君大好きななんですね!」

 

「そう!ソラが大好きな……え?アレ…あ"……。」

 

や、やっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

勢いであれこれをあっさりとポロリしてしまった絵里さん。
ポンコツ化は止まりません。
唐突ですが皆様がネットやその他もろもろで目にした事のある一番の特殊プレイはなんでしょうか?
私は……○○の○姦モノでしょうか?
ずーっと昔に蛇が大量に入れられた浴槽?に女性を入れる映像を見た記憶が…あるよーな、ないよーな…。



次回は幕間となります。
絵里さんの過去のお話になる予定です。




次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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幕間「さようならのむこうがわ」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

丁度1週間前に最愛の祖母が亡くなり虚無ってるQooオレンジでございます。
生きるって何なんですかね。



今回は予定を大幅に変更して???がメインの幕間となります。
ここまでガンプライブにお付き合いして頂いております皆様ならば、彼女が誰なのかは簡単にわかると思います。









それでは 幕間「さようならのむこうがわ」 始まります。

























あの日、私の世界は変わった。

 

血に染まるアスファルト。

 

ナニかが焦げた不快な臭い。

 

ぐしゃりと聴こえた音は彼のどの部分を押し潰した時の音だったんだろう。

 

悪意に狂わされた憐れなクソの暴走からあの子を庇って、彼はぐしゃぐしゃになった。

 

優しく頭を撫でてくれたあの手も。

 

憎まれ口を叩いていたあの口も。

 

何もかもがぐしゃぐしゃになってしまった。

 

“私”を1人にしないって言ったのに…。

 

ずっと一緒に居ようねって言ったのに…。

 

彼は“私”を置いて逝ってしまった。

 

そして彼に守られたあの子も心に深い傷を負ってしまい…

 

「ナニが私は彼の所へ先に嫁ぎますね…よ…。いつも人の事をアホだアホだって散々言ってきてたのに…彼が命懸けで助けてくれた命を自分で手放すなんて、それって結局は自分が1番アホって事じゃないの…。」

 

真っ白い綺麗なウエディングドレスを着て、あの子は彼の後を追って逝ってしまった。

 

彼と彼女が青空の果てに、海の彼方へ旅立ち、そして……

 

「おはよ…今日も寝たままなの?私的にはいい加減に起きて欲しいんだけど?って言っても起きてはくれないよね…。」

 

絶望の果てに考える事だけではなく、全てを放棄した“私”が二度とは覚めない眠りに堕ち、私か“私”になった。

 

まだ“私”になった私の中に、“私”の存在は感じられる。

 

一応は、だけど。

 

もうほとんど消えかかってるけど…。

 

“私”が消えかかってる事なんて、誰も知らない。

 

“私”以外は。

 

「ねぇ?聞いてる?“私”は戻って来たんだよ?あの日を変えるために…。」

 

彼が逝って、あの子が逝って、“私”が深い眠りについて…。

 

それからは散々だった。

 

信じた仲間たちは1人、また1人と疎遠になって、“私”の側から離れて行った。

 

『この街には楽しい思い出がいっぱい。でも…この街には悲しい思い出もいっぱい…。だから…私は行くね…。ごめんね、○○○ちゃん…。』

 

そう言ってあの子も遠い場所へと行ってしまった。

 

あの子も、あの子も、あの子も、あの子も、あの子も…みんな離れて行ってしまった…。

 

最終的に“私”の側に残ったのは1人だけ。

 

『ふん!なぁーに不景気なツラしてんのよ!私は例え1人になっても!私の夢を諦めてやるもんですか!』

 

1人きりで抗い続けてきた彼女だけ。

 

最愛の彼を失っても、その強さを失わなかった彼女だけだったわ。

 

それからは残った2人で抗った。

 

抗ったけど…

 

「2人で無双出来ても人数制限はどーしよーもなかったんだよね。」

 

彼が居なくなって、“私”の世界は全てが変わった。

 

彼さえ居なくならなかったら、“私”の世界は今でも優しさと愛に溢れていたのかな?って何度も思った。

 

それからは色々とあって、散り散りになったみんなの力も借りて何とかあのクソ女をブチ倒して、やることが無くなって取りあえずでチャンピオンになってみて…。

 

チャンピオンになってみたけど、そこから先には何にも無かったんだよね。

 

もうね、あんまりにもヤることが無さ過ぎていっそのこと死のうかなぁ…とかも考えちゃったわ。

 

そんな事を考えながら世界を旅して、そして出会ったのは赤い髪の男。

 

彼は脱け殻みたいになっていた“私”を再び熱くさせてくれたわ。

 

戦って、戦って、戦って。

 

ギリギリだったけど“私”は彼に何とか勝てたわ。

 

そんな彼からご褒美にって教えて貰ったの。

 

“願いを叶える方法”を。

 

半信半疑…ってか願いを叶えるだなんてぶっちゃけあり得ねー!って思ったわ。

 

思ったけど、どうせヤる事も無かったから“私”は試してみたの。

 

“願いの石”に願ったわ。

 

“あの楽しかった日々に戻りたい”って…。

 

そう…“私”は願ったわ…。

 

“戻りたい”…と。

 

強く、強く、強く。

 

彼が居て、あの子が居て、“私”が居て、みんなが居て…。

 

そんな楽しかったあの頃に戻りたいと…

 

“私”は願ったわ。

 

強く、強く、強く。

 

強く願ったわ。

 

そして“私”は………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大丈夫…今度はきっと大丈夫…。

 

“私”が救ってみせる…。

 

“私”が…きっと…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回はエロもボケもグダグダも無しな珍しい回でございました。
ガンプライブのキーパーソンとなる彼女…。
彼女は一体ナニをしようとしているのか…。



次回も幕間となります。
次回こそは絵里さんの過去のお話になる予定です…が、ものすごーく虚無ってますので、もしかしらガンプライブを連載してから初めてのお休みをいただくかもしれません…。
現在、割りと洒落にならないレベルで落ち込んでおります。
すぐに泣きます…。
すぐにヘタります…。
ガンプラも、ゲームも、セ○クスも、何もかもがやる気が起きません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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幕間「私のガンプラアカデミア」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

虚無ってるQooオレンジでございます。



今回は絵里さんの過去のとなります。
虚無中で頭の中がぐちゃぐちゃで文がこれっぽっちもまとまっておりません…。
落ち着いたら手直ししたいなぁ…とは思っております…。









それでは 幕間「私のガンプラアカデミア」 始まります。























“ガンプラアカデミー”

 

それはかつてのガンプラ学園がよりガンプラファイター(とガンプラビルダー)の育成に特化した教育機関とは名ばかりのガンプラバトル専門の小中高一貫の私立学校。

 

ガンプラバトル界の生きる伝説“3代目メイジン・カワグチ”と、彼の盟友“アラン・アダムス”が中心となって創られたガンプラファイターによるガンプラファイターの為のガンプラファイターの学園…。

 

本来ならば全世界のガンプラファイターを目指す少年少女たちがこぞって入学を希望しまくってやっべーいコトになるハズだったこの“ガンプラアカデミー”は、7年前の世界大会の決勝戦を発端としたソラのあれこれによって開校してからたった1年で解体されちゃたのよ。

 

何でソラのあれこれで解体されちゃったかって?

 

それはこのガンプラアカデミーの運営資金を出していたのがソラへのバッシングを主導していた鳴金重工だったからよ。

 

ソラが示した可能性を否定して己の利益の為だけに行動した鳴金重工は、あの一件以降ガンプラバトルに関わる全てから締め出されちゃったから。

 

例えお咎めなしになっていたとしても、先生は…ガンプラバトルに関して常に清廉潔白な3代目メイジン・カワグチはガンプラアカデミーの運営からは手を引いていたでしょうね。

 

そんなワケでみなさんおはようこんにちはこんばんは。

 

前回までの本編に引き続き今回の幕間も私、かしこいかわいいエリーチカでお馴染みな絢瀬 絵里が担当するんでよろしくね♪

 

今回は前回のラストで思わず自分の過去のあれこれをゲロッちゃったエリーチカのその過去のお話よ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンプラバトル界で“鋼鉄の淑女”の二つ名を持つ私のおばあ様。

 

“絢瀬 アナスタシア”

 

そんなターシャおばあ様(アナスタシアの愛称はターシャになるのよ♪)の推薦でガンプラアカデミーの1期生として入学した私を待っていたのは…

 

「絵里……貴女、また負けたのね…。」

 

敗北に次ぐ敗北。

 

負け続ける毎日だったわ。

 

当時の私はとにかく弱かったのよ。

 

どうしてかと言うと…

 

「だって…だって…撃っても撃っても弾がまっすぐ飛んでくれないんだもん…。」

 

私は死ぬほど射撃が下手だったのよ。

 

そりゃもうびっくりするほどに下手。

 

まっすぐ狙って撃ったのに気付くと真後ろに弾が飛んでいったりとかざらだったわ。

 

誰かとペアを組んで出撃した時に射撃武器を使えば、十中八九そのペアの子に直撃させちゃうし。

 

私のこの壊滅的な射撃センス…どうやら…

 

「はぁ…なんであのバカ息子の似ないでイイとこだけ似ちゃったのかしらねぇ…。」

 

パパから遺伝したから…みたいなの。

 

この事を知ったときはパパを本気で恨んだわ。

 

そんなこんなでガンプラバトル界最高峰の養成機関になる予定のガンプラアカデミーに入学して僅か1週間で私は絶望していたわ。

 

ガンプラバトルが大好きなのにガンプラバトルで絶対に勝てない。

 

小さな頃からずっとターシャおばあ様みたいな凄いガンプラファイターになりたいって思ってたのに、壊滅的な射撃センスのお陰でその夢は叶わない…。

 

そう思っていたわ。

 

もうガンプラバトルを辞めちゃおうか…って思い始めていたその時に、私に声をかけてくれたのは…

 

「射撃が当たらない?絢瀬君!そんな事は何の問題にもならないぞ!射撃が当たらないのならば別の戦い方を探せばいい!ただそれだけだ!」

 

私の敬愛する先生…3代目メイジン・カワグチ。

 

その人だったわ。

 

先生のその言葉はまさに目から鱗だったわ。

 

この頃の私は憧れのターシャおばあ様とおんなじバトルスタイル…大量の銃器を使用した飽和火力でゴリ押しするバトルスタイルに拘っていたの。

 

射撃が下手くそなのに。

 

でも先生は射撃がダメなら他の方法を探せばいいって教えてくれたのよ。

 

まぁ普通なら誰でもそう言うとは思うけどね。

 

とまぁそれからなんやかんやで私の自分だけのバトルスタイル探しが始まったわ。

 

私は自分で言うのもアレだけど、手先は器用な方なの。

 

その手先の器用さを活かして沢山のガンプラと武器を作ったわ。

 

何個も、何個も、何個も、何個も。

 

作って試して負けて、作って試してまた負けて。

 

何度も、何度も、何度も、何度も。

 

半年位たった頃かしら?

 

どうやら手先は器用だと思っていた私だったけど、ガンプラバトルになると極端に不器用になっちゃうって事に気づいちゃったの。

 

そう…銃器がマトモに扱えなかったのはこのせいだったのよ。

 

剣を振り回せば空振って足に突き刺してみたり。

 

斧を使えば振り回されて自滅したり。

 

鞭は少しはマトモに使えたけど、鞭を使っているとどうしても自分に打ち付けたくなってきちゃうのよね。

 

ほら、ドMとしてはやっぱり鞭は使うよりも使われたいのよね…って!えりーちか!Mじゃないんだからね!は、さておき…コンバットマニューバも色々と試したけど、やっぱり不器用全開で散々な結果になっていたわ。

 

リアルでの運動神経はかなり良い方なんだけど、ガンプラバトルになると歩けばすぐに転ぶし飛べば落ちるし。

 

あまりの情けなさに何度も泣いたわ。

 

でも私は諦めなかった。

 

千の武器を試した。

 

千の戦法を試した。

 

千の挫折を味わった。

 

打ちのめされて、倒れ這いつくばって。

 

それでも起き上がって。

 

そんな事を何度も繰り返した。

 

そしてある日、ついに私は出会ったの。

 

私が振り回されない武器に。

 

私がマトモに戦える戦法に。

 

それが大型ランスと大型シールドを構えての突撃戦法。

 

“ランスチャージ”

 

私がたどり着いた私の戦い方。

 

槍と盾を構えて真っ直ぐに突き進むだけの誰にでもできる単純な戦い方だったわ。

 

この戦い方を見付けてから今の戦い方が完成するまで、そんなに時間はかからなかったわ。

 

真っ直ぐに突き進むだけで攻撃が避けられないならば、攻撃ご当たっても平気なだけの分厚い装甲を身に纏えばいい。

 

その分厚い装甲が重くてランスチャージが避けられるならば、相手が避けられない程のスピードを手に入れればいい。

 

誰よりも堅牢に。

 

誰よりも速く。

 

誰よりも鋭く。

 

私は槍を構えて駆け抜けたわ。

 

駆け抜けて、駆け抜けて、駆け抜けて、駆け抜けて。

 

いつしか連戦連敗で最底辺に居た私は、今までとは見違えるように連戦連勝でついにはガンプラアカデミーの頂点へと…筆頭ファイターへと登り詰めていたの。

 

そして7年前のあの日、私はガンプラアカデミーの代表としててガンプラバトルのジュニアワールドカップへと出場して見事に勝ち抜いてみせたわ。

 

嬉しかった。

 

ただただ嬉しかった。

 

みんなが私を誉めてくれる。

 

ようやく私の努力は報われる。

 

そう思ったわ。

 

でも…

 

『アメイジングだろうがレジェンドだろうがメイジンだろうがぁ!!!コイツでぇ!!!逝っちまぇってんだ!!!!!ブチ抜け!!!バンカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!』

 

そんな私の嬉しさは先生とソラの世界大会オープンコース決勝戦を観て一気に吹き飛んだわ。

 

ジュニアワールドカップを優勝?

 

残念だけど、そんなモノはソラの世界大会最年少優勝…しかも先生を、メイジン・カワグチを破っての優勝の前じゃ何の話題にもならなかったわ。

 

私自身もジュニアワールドカップで優勝した事なんて忘れて、1つだけ年下の最年少チャンピオンの誕生に熱狂していたし。

 

ふふっ…こうして今思えば、あの時が私の人生で1番楽しかった頃かもしれないわね。

 

必死な顔で先生に喰らい付いて、そしてついには倒してみせた…。

 

私はそんなソラに惹かれていたわ。

 

だからあの頃の私はいつかあの子みたいに…ソラみたいに…って思っていたわ。

 

そしてソラの隣で一緒に歩いて行きたいと…そんなことも思ってたわね。

 

本人と直接顔を合わせたのは表彰式の時のたった一回だけなのにおかしいわよね。

 

でも…ほんとあの頃は楽しかったわ…。

 

夢があり、目標があり、仲間がいて、先生も居てくれて…。

 

何もかもが輝いていたわ。

 

そんなあの頃の私はオープンコースで優勝したソラとエキシビションマッチをするハズだったの。

 

生まれて初めて好きになった男の子とのガンプラバトル。

 

スゴく楽しみったったわ。

 

もしも勝ったりなんかしちゃったらどーしよ!とか考えちゃって、夜も眠れなかったわね。

 

でも…ソラと私のエキシビションマッチは結局行われることはなかったわ。

 

電子精霊の使用と当時はまだ未発表だったステータスシステムを自力で解析して使用しちゃったことによる不正騒動。

 

ルール上ではソラの行った行為はグレーゾーンではあったけど、一応はブラックではなかったわ。

 

ニルスさんが発表した電子精霊をベースにしたサポートAIシステムやステータスシステムの導入決定は、低迷していガンプラバトルに新しい可能性が出来たって先生たちもとても喜んでいたわ。

 

そして先生達はすぐにその新しい可能性を取り入れるために夢中になっちゃって…。

 

このガンプラ以外の技術を導入するためにレジェンドファイターはみんなほぼ引きこもりみたいな感じだったわね。

 

けど、それが行けなかった…。

 

先生達が…俗に言うレジェンドファイター達が挙って新しい可能性について取り組んでいる間に、先生のスポンサーだった鳴金重工は面子を潰されたとかくだらない理由でマスコミを使ってソラに対してバッシングを行い始めたの。

 

バッシングが最高潮を迎える中でようやくその事に気付いた先生達は当然大激怒。

 

ヤジマ・コーポレーションや他の大企業を巻き込んでの大騒動の勃発よ。

 

ナニが起きたのかは省くけど、結局は鳴金重工はガンプラバトル界から締め出されちゃったのよね。

 

当然、鳴金重工が運営資金を出していた私たちのガンプラアカデミーは廃校。

 

私たちアカデミー生も散り散りになって、みんなそれぞれの道を歩む事になったの。

 

そんな時よ。

 

先生が私に声をかけてくれたのは…。

 

一緒に来ないか?って。

 

嬉しかった。

 

先生が私を誘ってくれたことが。

 

嬉しかった。

 

先生に私の努力を認めてもらえて。

 

とてもとても嬉しかった。

 

でも……私は同時にとても怖かった。

 

私もソラみたいになるんじゃないかって…。

 

先生に誘われた時にふとそう思っちゃったの。

 

当時まだ小学生だった私が先生と一緒に行ってもしも世界で活躍したりしたら、ソラみたいに沢山の大人達に酷いことを言われるんじゃないかって。

 

先生が一緒に居てくれればそんなことは絶対に無いってわかってはいても、一度頭の中をよぎった恐怖は拭い去れなかったわ…。

 

1度考え出すともう恐怖は止まらなかった。

 

怖くて怖くて怖くて怖くて怖くて。

 

私は怖くて堪らなくなっちゃったの。

 

だから私は……

 

「亜里沙が…妹が病弱なんです。妹の治療のためにロシアから日本に引っ越すんです。見知らぬ土地で妹を1人にしたら可哀想で…だから、私はできるだけ妹の側に居てあげたいんです。」

 

当時はまだ病弱だった亜里沙を理由にして先生の誘いを断ったの。

 

簡単に言っちゃえば私はそれらしい言い訳をして逃げたのよ。

 

ソラみたいになるのが怖いから。

 

先生の期待を裏切るのが怖いから。

 

他にも色んな“怖い”から私は逃げ出したの。

 

亜里沙の為にって私が可愛い妹を言い訳に使って逃げるのはみんなソラのせいだって言い掛かりのような言い訳を自分自身にして。

 

ソラはこれっぽっちも悪くないのに。

 

ソラのせいにすることで私は私の中でこの言い訳を正当なモノにしようとしたの。

 

ソラを発端とした騒動のせいでアカデミーが解体されなかったらこんな言い訳をしなくても良かった。

 

ソラが悪い、ソラが全部悪い。

 

私が逃げるのはソラのせい。

 

そんな身勝手で理不尽な思いを心の中で初恋の彼に押し付けて、私は逃げ出したの。

 

そんなこんなで日本に来てからは、どこか心にぽっかり穴が空いちゃったような空虚な毎日だったわ。

 

ナニをしても満たされない。

 

満たされる方法は…きっと一つだけ。

 

再びガンプラバトルの表舞台へと舞い戻ること。

 

わかってはいたけど、私はそれに気付かないフリをして過ごしていたわ。

 

そんな空虚な日々の中で……私はソラに再会したの。

 

驚いたわ。

 

まさかソラが音ノ木坂に入学して来るだなんて。

 

ほんとに驚いたわ。

 

でも私は再会したソラに対して、逃げたヤツがナニを言ってもムダよとか言っちゃったの…。

 

自分だって逃げた分際なのに。

 

ほんと、最悪よね…。

 

あの日…ソラが音ノ木坂に入学して来た日、私はまた出会えてスゴく嬉しかったのに…それなのに…。

 

もしも…もしもあの時、少しだけでも素直になれたら、私とソラの関係は今とは違ったモノになっていたのかな…。

 

顔を合わせばすぐに罵り合いのケンカになっちゃうような今の関係とは違ったモノになっていたのかな…。

 

そう…もっと優しい関係に…。

 

もっと甘い関係に…。

 

2人で手を繋いで、笑い合いながら歩く…そんな素敵な関係になっていたのかな…。

 

もしも、私が少しだけ素直になれて、たった一言“好き”って言えたら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勢いで色々とゲロってしまった私は高坂さんに過去に何があったのかを全て話したわ。

 

ものすごーく真面目な話をしていたのにも関わらず、高坂さんが途中から何だか眠そうにしていたのがちょっと気になったけど、私は私の事情(?)を最後まで話終えたの。

 

話終えた瞬間、私の真後ろから…

 

「で、要約すると生徒会長が青空に対してアレだけ苛烈になるのはただの言い掛かりで、しかも一度始めたら引っ込みがつかなくなってしまったから…って事でいいのですね?」

 

と、何とも見も蓋もないことを言われちゃったわ。

 

「えぇ、そうなのよ。ダメよね…かしこいかわいいエリーチカならもっと素直にならなきゃ…」

 

あれ?

 

なんか聞き覚えのある声がしたよーなしないよーな……?

 

この声って………

 

「…って!そ、園田さん?!えっ?!あれ?!なんでココに居るの?!」

 

私はどこかで聞いたことがるよーなないよーなそんなトゲトゲしい声に後ろを振り向くと、そこには呆れたような半目でこちらをじとーっと見ている園田さんが何故か居たの。

 

そう!なーぜーか!園田さんが居たの!

 

その園田さんは、私の“なんでココに居るの?!”って言葉に…

 

「音ノ木坂の最寄りのアミューズメントセンターはココなのでガンプラバトルの練習をしに来ている私達が居るのは当然だと思いますよ?そんなこともわからないなんて生徒会長は穂乃果並の穂乃果ですか?」

 

と、至極真っ当なことを言い返して来たわ。

 

やっぱりどこか呆れたじとーっとした半目のままで。

 

って高坂さん並の高坂さんって酷い言葉ね…。

 

って!そーじゃなくて!

 

「でも!さっきまで園田さんたちはどこにも居なかったわよね!」

 

「そりゃそうですよ。ガンプラバトルしてましたから。」

 

「ガンプラバトル?それじゃ園田さんたちもあのバトルロイヤルに居たの?!」

 

「いえ。私達は三対三のユニットバトル形式で登録して出撃していましたので、生徒会長や穂乃果が出撃していたバトルロイヤルには参加してはいませんでしたよ?読者の皆さんにわかりやすく時系列を整理すると、私達のバトル→生徒会長達のバトルロイヤル→バトルロイヤル終了→私達のバトル終了って感じでしょうか?それにしても…バトルが終わって筐体から降りてきたらいつも偉そうな生徒会長サマがナニやら面白いお話をしていましたので気配を消して真後ろで聞いていたのですが…」

 

またメタいことを…ん?私…“たち”…?

 

私が園田さんのその言葉に辺りを見回してみると…

 

「やっほー♪おねーちゃーん♪」

 

私の愛しい愛しい&かぁーいかぁーい妹の亜里沙と…

 

「あはは…あのー…どーもです。絵里先輩…。」

 

妙に困り顔が似合ってるのは何でかしら?と秘かに常々思ってる亜里沙のお友達の雪穂と…

 

「面白おかしくあられも無く過去話をゲロるなんて流石は絵里お義姉様ですわ♪ちっとも痺れませんし憧れませんけど♪」

 

面白おかしく弄る気マンマンの亜里沙のお友達その2な悠莉と…

 

「ねぇ?取りあえず誰かそこの自称賢い可愛いとか言ってる頭が穂乃果先輩みたいにアレな人が元ジュニアチャンピオンってトコに驚いてあげたら?」

 

何気に私をディスりながらつまらなそうに半目で前髪をくるくる弄っている西木野さんと…

 

「も、も、も、元ジュニアチャンピオンさん?!なんですとー!!!とびっくりはしたけど、ぶっちゃけ割りと身近に普通に普通の元チャンピオンが居るとあんまり驚きポイントにはなんないじゃないのかなー?と花陽的にはそう思うのは気のせい?」

 

大量のおにぎりが乗ったトレーを両手で持っている小泉さんが居たの。

 

うん。

 

私の話を聞いてたのは園田さんだけじゃ無かったのね…。

 

「あ、あはは…あははは……………またやっちまったわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

詰んだわね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

わかっております…自分でもアカンなぁ…とわかっております…。




次回からは本編再開となります。
色々とバレてしまった絵里さんに対して、海未さんの取る行動は…。
引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

続虚無中のQooオレンジでございます。
人はどうして産まれどうして死ぬのでしょうか。


今回からは海未さんsideのお話となります。
絵里さんの過去を知った海未さんは…。
そんな今回はグダグダMAXでお送りいたします。









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく① 始まります。
























“あの”穂乃果の妹なのに無駄に強敵だった雪穂&ガンダムホワイトラビットを園田の剣技の奥義(初伝ですよ♪)を使ってどうにかぶった斬りバトルを見事に勝利で終えた私を待っていたのは、何故か眠そうにしている穂乃果を相手に自分の過去の話を語り出していた生徒会長でした。

 

しかも何故かドヤ顔気味で。

 

はい。

 

これは所謂アレですね、アレ。

 

もう!イミワカンナイ!ってヤツですね。

 

真姫的に言っても言わなくてもこのイミワカンナイ状況に私が取った行動は、取り敢えずは気配を消してドヤ顔(何故か)で自分語りをしていやがるお偉い生徒会長サマの真後ろに陣取って、お偉い生徒会長サマの過去の話を黙って聞く…といったモノでした。

 

生徒会長の過去を探る為に亜里沙達とバトルした意味がこれっぽっちもありませんよね!とか思わなくもありませんが、折角生徒会長自身で色々と語ってくれているなら聞いておかなければ損ですよね♪

 

と、言う訳で、私は気配を消して生徒会長の真後ろにこっそりと潜みながら生徒会長の過去の話を聞きまくりました。

 

ちなみに他の面々…真姫と花陽と雪穂と亜里沙と悠莉はと言うと、園田の技を修めた私と非常に忌々しい事ながらほぼ互角に渡り合える無駄リアルファイトスキルを持つ生徒会長に気配を察知されると厄介なので、少し離れたテーブルでお茶をしながら真姫に渡された小型通信機(やはり無駄に高性能)越しにこのお話を聞いて貰っています。

 

何故(今日は何故が多いですね)真姫が無駄に高性能な小型通信機を持っていたかといいますと、本人曰く盗聴して相手の弱味を握ったり他にもあれやこれやと兎に角色々と使えるからコレ1つ持ってると意外と便利なのよね。だ、そうです。

 

盗聴して相手の弱味を握ったり他にもあれやこれや兎に角色々と使えるから便利なのよね♪の部分にμ'sのツッコミマイスターである園田さんちの海未ちゃん(自分で自分をちゃん付けで呼ぶのは照れちゃいますね♪)的には深くふかーく鋭く激しくツッコミを入れたい気分でしたが、何だか迂闊にそこに踏み込んでしまったら命とか他にもそれこそあれやこれやと色々なモノが危うい気がしたので空気を読んで華麗にスルーしておく事にしました。

 

これはきっと園田 海未史上最高レベルの英断ですね。とか後にプロジ○クトX的な番組で言われたりしそうですね。

 

さて、四方山(よもやま)話はここら辺にしておいて…そろそろ肝心の生徒会長の嬉し恥ずかし過去語り♪について触れてあげましょうか。

 

あんまりに触れたくは無いのですけど。

 

そんなあんまり触れたく無い生徒会長の嬉し恥ずかし過去話なのですが…ガンプラアカデミーがどーとかジュニアチャンピオンがどーとか言ってましたが、まぁ要約すると生徒会長が青空に対してキツく当たるのはただの言い掛かりでした。

 

何と言いますか………アホですね。と、一言で片付けてしまいたくなりますね。

 

片付けてしまいたくなりますが…生徒会長の拗らせ具合は存外にアホの一言で片付けてしまうには根深いモノなのかもしれません。

 

さて……この困った生徒会長サマは一体全体どーしてあげましょうか?

 

取り敢えずは…

 

「今まで意地悪してごめんなさい。と、青空に謝ったらどうですか?」

 

園田さんちの海未ちゃん的にはまずは素直になる所から始めればいいのかなぁーと思う訳なのですよ。

 

あと…

 

「んにゃ…」

 

生徒会長の話が難しかった様で、いつの間にかぐっすりと眠ってしまっている某老舗の和菓子屋さんの看板娘(アホな方)を起こしておきましょうか。

 

ですが…

 

「にゃむー…( 穂乃果ー )むにゃ…(ちょっと穂乃果ー? ) おしりにおもちははいんないよー… ( 何でお尻にお餅?ってかホノカ達まだ処女なのになんで夢の中でお尻にお餅とかマニアックを通り越して真姫ちゃん的イミワカンナイな変なプレイしてるの?とかツッコミたいけど、とりあえずそろそろ起きたら?ほらー!おきろー! ) んにょー…おきるー?(そ、起きるの♪生徒会長のどーしよもーない話しはもう終わったし、なんか海未ちゃん達も来たよ?) にゃむー?うみちゃー?」

 

見ているこちらも思わず一緒になって眠っちゃいたくなりそうな位にとても気持ち良さそうに眠っていますね…って!

 

「穂乃果!誰がうみちゃー?ですか!誰が!ってかうみちゃーって何ですか!そもそも生徒会長が割りと真面目に嬉し恥ずかし過去語りを始めたのは穂乃果がどさくさに紛れて聞いたからでしょうに!それなのに話の真っ最中に貴女はよくもまぁすやすやと涎を垂れ流しながら寝れますね!ほら!生徒会長もそこのアホと書いて穂乃果と読む!その逆もまた然り!なアホにナニか言っておやりなさい!」

 

「えーっとね?あのね、園田さん?“割りと”真面目な話って言っちゃってるけど、えりーちか的には“割りと”じゃなくて“かなり”真面目な話のつも…「うーん……うみちゃー…ごはんまだー…。」…り…ねぇ、高坂さん?なんでご飯なの?お夕飯にはまだちょっと早いわよ?あと人のセリフにセリフを被せないでほしーなーってえりーちか的には思うんだけど…。」

 

「はい!生徒会長さん貴重なご意見ありがとうございました!言っておやりなさいとか唆(そそのか)しておいてこんな事を言うのはひっじょーーーに申し訳無いですが、ソレにナニを言っても無駄ですよ!とわかってはいてもやっぱり言いたくなりますよね!言いたくなりますよね!大事な事なのでもう一度言いますがやっぱり言いたくなりますよね!と、言う訳で私も言ってやりましょう!穂乃果!何で私にごはんまだーって聞くんですか!ご飯が欲しいのならば花陽にお願いしなさい!花陽に!あの米キチ娘に言えばすぐに白米が出てきますから!」

 

「あれ???園田さん?突っ込むとこそこなの?うみちゃーってトコはもーいいの?うみちゃーよ?うみちゃー?そのうちうを省略されてみちゃーとかになっちゃうわよ?みちゃーよ?みちゃー?なんか道でう○こ踏んじゃった時の効果音っぽいわよ?」

 

「はひ!お米ならいつでもどこでもどんなときでも!すぐにじゃじゃじゃじゃーん!ですよ!と、ゆーわけでねぼすけさんな穂乃果先輩には炊きたてホカホカの白米を強制的にプレゼントです!見てください!このツヤを!お米の一粒一粒まで輝きまくってますよ!お釜のー♪なかでー♪輝いてー♪ですよ!あ♪もちろんガンダム大好きなみなさんは元ネタわかりますよね♪えっ?わかない?ほらー、アレですよ、アレ。嵐の中で輝いて倍返しだー♪的なア♪レ♪実は輝き撃ちなんて無かった…アレは幻だった…ぶっちゃけ目の錯覚だった…08小隊OPの衝撃の真実に世界が震えちゃいましたよね!それにしても……あぁ…は♪く♪ま♪い♪なんて魅惑的で蠱惑的でそれでいて尚且つ情熱的な響きなんでしょーか!このお米があればわが花陽軍はあと二時間は余裕で戦えちゃいますよ!そして二時間後にはお家に帰ってお夕飯ですよ!真っ白ホカホカのご飯におかずも真っ白ホカホカのご飯!お味噌汁の代わりにやっぱり真っ白ホカホカのご飯!あ♪お客さまー♪お飲み物にご一緒に真っ白ホカホカのご飯もいかがですかー♪はひ!お飲み物にご一緒に真っ白ホカホカのご飯もください!真っ白ホカホカのご飯!マジでありがとうごじゃいましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「いきなりお米に感謝のシャウトでえりーちかビックリしちゃった♪てへ♪って小泉さん?!今どこからお米出したの?!なんか鞄の中から無造作に炊きたてホカホカのお米が出てきたよーに見えたけどきっとえりーちか色々と疲れてるのよね?あとご飯のおかずにご飯はどーかと思うわよ?それからご飯は飲み物じゃないとえりーちか的にはそー思うんだけど?ご飯は飲み物とか言っちゃったらただでさえ最近の子供たちはご飯を噛む回数が少なくなってるのにそれが一気にゼロになっちゃうじゃない!」

 

「鞄の中から見るからに炊き立てのお米が出てくることについて私はツッコミを入れた方がいいのかしら?とか思っちゃうけど、花陽だからツッコミ入れてもきっとムダよね。」

 

「待って!!!諦めないで!お願いだから諦めないで西木野さん!ツッコミましょ!えりーちかと一緒にツッコミましょーよ!うみちゃーがボケ側に回ってしまって今回は西木野さんが諦めたら試合終了しちゃうわ!西木野さん!アナタはわかってるの?!ここでアナタが諦めたらボケの天下が始まっちゃうわよ?!ボケによりボケの為のボケのボケがボケーっと始まっちゃうわよ?!ラブライブ!でもガンプライブ!でもなくボケライブ!が始まっちゃうわよ?!ダメよね?!それは絶対にダメなヤツよね?!だから諦めないで!お願いぷりーずぎぶみー諦めないで!!!えりーちかと一緒に最後までボケと戦いましょ!ほら!某鉄○団の団長さんも言ってるでしょ!止まるんじゃねーぞって!ここで止まったら火星はボケが蔓延するヤバい星になっちゃうわってなんでそこで火星が出てくるのよ!!!はっ?!ま、まさか!えりーちかにもボケが感染しちゃったの?!めでぃーーーっく!めでぃーーーっく!!!お客さまの中にボケを治せるお医者様はいませんかーーーーー!!!!!って!ボケを治せるお医者様ってナニよ!!!!!」

 

「あっははー♪おねーちゃんったらバカみたーい♪ねぇねぇ♪ゆきほー♪ユーリー♪おバカなおねーちゃんはほっといて喉乾いたからナニか飲もーよ♪おねーちゃんの鞄の中に落ちてたお財布拾ったから亜里沙が何でも奢ちゃうよー♪」

 

「あのね亜里沙?おねーちゃんはおバカじゃないからね?!これっぽっちもおバカじゃないからね?!おバカってゆーのはそこで人に過去話させておきながら爆睡してるアホの金字塔とかそのアホの金字塔な幼馴染みの頬を楽しそうにツンツンしてるツッコミの皮を被ったボケ担当のリアルブシドーとか米キチとかツッコミを諦めたツッコミのセレブ姫とかのことだからね!あの娘たちに比べたらただのドMなおねーちゃんは決しておバカ枠じゃないんだからね!あとおねーちゃんの鞄の中に落ちてたお財布拾ったってそれは拾ったって言わないとおねーちゃんそー思うんだけど?ちょっと前に新しい蝋燭買ったからおねーちゃん微妙に今月は金欠気味なのよ?雪穂ちゃんと悠莉ちゃんにジュース買って上げるのは別にいーけどお願いだから買うなら1人200円までにしてちょーだい!!!」

 

「亜里沙♪わたくしはこのお紅茶とケーキのセットにしておきますわ♪あ♪お紅茶はお砂糖もミルクもいりませんわ♪あとお義兄様へのお土産用にこちらのイチゴのショートケーキとお抹茶のケーキを包んでいただけませんか?保冷剤もお願いしますね♪この時期(あ♪まだ作中では4月ですわ♪)はまだ肌寒いのですが、お義兄様にお持ち帰りいたしますお土産のケーキが万が一にでも溶けてしまったりしてはいけませんので保冷剤は必須ですわ♪」

 

「悠莉ちゃん?飲み物は200円までって言ったわよね?紅茶とケーキのセットで600円よ?400円の予算オーバーよ?あとおにーさんにお土産とかおねーちゃん的にはおりこうさんね♪って誉めてあげたいけどそのお土産買うお金はえりーちかのお財布から出されちゃうのよ?もうちょっと遠慮とか遠慮とか遠慮するモノじゃないかなーってえりーちか的には思うんだけど?ねぇ?気のせい?気のせいかしら?ソレってえりーちかの気のせいかしら?」

 

「あー…絵里さん。なんかホントいつもいつもすいません…。ありさー。私は水でいいわ。」

 

「雪穂ちゃん!味方はもーアナタだけよ!って!水がお値段びっくり2000円?!何で水が2000円?!あ。なんかちっちゃーーーーーく書いてるわ。ナニナニ…富士の樹海の最奥の青木ヶ原ダンジョンの最深部から採取した貴重なお水です?へー。そーなんだー。えりーちかびっくりー…って!青木ヶ原ダンジョンってナニ?!何でダンジョン?!ダンジョンってゲーム?ゲームなの?パーティー組んで潜るの?!迷宮的なヤツに潜るの?!日本には冒険者とか探索者とかそんな職業が実はあったの?!しかもダンジョンの最深部で採れるのがなんでお水だけなの?!そのお水も2000円って微妙なお値段じゃない?!お水にしてはお値段高いけどダンジョンの最深部から採取された貴重なお水なら2000円って案外安くない?!ってかえりーちかは一体なんの話をしてたんだっけ?!えりーちかの過去のお話よね?!それがなんでいつの間にか青木ヶ原ダンジョンの最深部で採れる貴重なお水の話になっちゃってるの?!園田さんとかツッコミ役よね?!西木野さんもツッコミ役よね?!2人はツッコミ♪よね!ツッコミブラックとツッコミホワイトなのよね?!デュアルなオールなうぇーーーい♪って変身して悪のボケ軍団にツッコミを入れまくるのがお仕事よね?!なら早くツッコミ入れてちょーーだい!ほら!はーやーくー!ツッコミして!お仕事して!はりーあっぷよ!はりーあっぷ!」

 

ふぅ…穂乃果のほっぺたはぷにぷにで気持ちいいですね♪

 

私が穂乃果のほっぺたを堪能している間に生徒会長がナニやら必死に叫びまくっていた様ですが、あのポンコツ生徒会長は一体ナニを叫んでいたのやら。

 

きっと叫びたいお年頃なのでしょうね。

 

それでは久し振りに存分にグダグダしましたので、そろそろお話を先に進めましょうか。

 

「そんな訳なので取り敢えず生徒会長は青空に今までの経緯を素直にゲロってから謝って下さいね♪」

 

これで第8話は一件落着ですね♪

 

と、思ったのですが…

 

「えっ?!ちょ?!無視?!色々とまるっと無視しちゃうの?!あとソラに全部素直に謝るのはイヤよ!だって恥ずかしいだもん!だからいーやーだー!!!えりーちか!謝んないんだから!!!」

 

生徒会長はこの期に及んで必死の抵抗を見せやがりました。

 

いーやーだー、と。

 

そんな駄々をコネだした生徒会長をナニか面倒な生き物を見る様な眼差しで見つめながら、テーブルに肩肘をついて髪の毛をくるくると弄んでいた真姫が…

 

「もう面倒だからガンプラバトルで決めたら?そこの自称生徒会長サン対私たち全員でバトルして、そこの自称生徒会長サンが負けたらソラ先輩に素直にごめんなさいするでいんじゃないの?」

 

と、提案して来ました。

 

ふむ。

 

ガンプラバトルで決める…ですか。

 

私が真姫のその提案について思案していると…

 

「あ♪それいーかも♪」

 

意外な事に駄々をコネていた生徒会長が真姫の提案に賛成して来ました。

 

と、言う事は…

 

「さぁ!みんな!えりーちかと楽しい楽しいガンプラバトルを始めるわよ!」

 

どうやら生徒会長とガンプラバトルを行わなければいけない様ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

なんだかここまで徹底してのグダグダは久し振りですね。




次回は海未さん率いるもうみまきぱな+穂乃果ちゃんwith妹トリオ対絵里さんのバトル回…の前のブリーフィングになる予定でございます。
7人で囲んでふるぼっこする気マンマンの海未さんは驚愕の事実にたどり着きます…。

引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今まで尻込みしていたグラブルの共闘アスタロトをフルオートソロ放置であっさりとイケてしまったQooオレンジでございます。
そろそろ水属性だけはおれつえーとイキってもいいのでしょうか?


今回も海未さんsideのお話となります。
絵里さん驚異の防御力。









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく② 始まります。
























グダグダの果てに生徒会長の相手をするのが面倒になった真姫の鶴の一声で急遽決定したごめんなさいを賭けた生徒会長とのガンプラバトル。

 

早速バトル開始ですよ!と、行きたかったのですが、先程の生徒会長の過去語りを聞く限り相手はなんとビックリな元ジュニアチャンピオンさんらしいので、私達はバトル開始前に集まってブリーフィングを開く事にしました。

 

まぁ元ジュニアチャンピオンと言っても流石に七対一のバトルではどうにも出来ないでしょうからぶっちゃけ楽勝ですね♪と、思っていたので、ブリーフィングなんて必要無いとも思ったのですが…

 

「無理!絵里さんに私たちだけで勝つなんて無理!!!ぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいに!無理!!!!!!!」

 

いざブリーフィングを開始した途端に雪穂が吠えました。

 

無理!と。

 

私は先程のバトルでアレ程の強さを見せてくれた雪穂からいきなりそんな言葉が出るとは思ってもいませんでしたので、この発言にかなり驚いてしまいました。

 

そんな雪穂に続き…

 

「うん。亜里沙も雪穂とおんなじ意見だよ。だっておねーちゃん、斬っても斬れないんだもん。斬れないんじゃ勝てないもん。」

 

プッツン辻斬り娘の亜里沙と…

 

「わたくしも雪穂と同意見ですわ。わたくしのザク・インパチェンスでのフルバーストでも、絵里お義姉様のトールギス・ヴァルキュリアにはまともにダメージを与えられませんもの。ダメージを与えられない相手を倒すのは土台無理なお話ですわ。」

 

プッツンガトリング娘の悠莉までもが無理!と言い出したのです。

 

私はこのプッツン娘二人ならば問答無用で斬りかかる&撃ちまくるイメージしか無かったので、この様な発言をする事に先程の雪穂の発言同様に酷く驚いてしまいました。

 

「アンタたちの攻撃でダメージを与えられないってあの自称生徒会長サンどんだけ堅いのよ。」

 

私が驚いていると真姫もプッツン娘二人のダメージを与えられないと言う発言を聞いて、珍しく顔をヒクヒクとさせながらどんだけ堅いのよ…と呟いています。

 

そんな真姫の呟きに…

 

「どんだけ~♪と、言われましても…そうですわねぇ…絵里お義姉様のトールギス・ヴァルキュリアはダインスレイヴの雨の中で傘を差さずに鼻歌を歌いながらお散歩できちゃう程度には堅いですわ♪」

 

悠莉は右手の人差し指を頬に当てながら小首を傾げてダインスレイヴ?の雨の中でも傘を差さずに鼻歌を歌いながらお散歩できちゃう程度には堅いとか私には理解出来ない例えを交えて答えてくれました。

 

真姫も悠莉の例え話が理解出来なかった様で、頭の上に?マークを浮かべてますね。

 

私と真姫が理解出来なかった例え話でしたが…

 

「ナニソレめっちゃこわい。」

 

花陽はきっちり理解出来た様です。

 

まさにドン引きと言う言葉がぴったりくる様な表情を顔に浮かべて、ナニソレめっちゃこわい。と何時ものテンション高めの花陽にしてはかなり控え目なテンションでそう呟いたのです。

 

先程の悠莉の例え話の中で私が理解出来なかったモノ…“ダインスレイヴ”…先ずはそれが何なのかを知らなければいけませんね。

 

と、なれば…

 

「花陽?そのダインスレイヴとは一体何なのですか?」

 

歩く微妙なガンダムWiki○ediaの花陽に聞いてみるのが一番です♪

 

恐らくは…いえ、確実に話が脱線してしまうでしょうが、その”ダインスレイヴ“なるモノが何なのか位は花陽の微妙な説明でもわかる筈です。

 

そんな私の内心を知ってか知らずか、花陽は早速とばかりにドン引きしていた顔から妙に嬉しそうな顔に早変わりして”ダインスレイヴ“について説明し始めてくれました。

 

「はひ!今回はダインスレイヴについてですね!ガンダムについての説明ならご存知お米大好きオコメスキーな花陽にまるっとお任せですっ!ではでは早速…ダインスレイヴ!それはズバリ!機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ(第二期♪)の終盤に登場したトンデモ兵器です!当たれば死にます!以上!で終わらせたら海未先輩に射られそうなんで、もうちょぉぉぉぉぉっと詳しく説明しちゃいましょう!このダインスレイヴってヤツは電磁速射砲…いわゆるレールガンってヤツですね!とあるギャラルのレールガン♪なんちゃって♪あ!待って!海未先輩お願いだから待って!ちょぉぉぉぉぉっとオチャメにふざけたくらいで弓と矢を準備して花陽にターゲットロックオン♪しないでください!ちゃんと真面目に説明しますから!だから安易に人に!特に花陽に弓を向けないでください!洒落になんないですから!はひ!だいじょーぶですっ!今度こそ!今度こそは!真面目に説明しますから!!!で、この電磁速射砲なレールガンのダインスレイヴなんですが、弾頭?に使われているのは鉄血世界ではMSの建造にも使われている高硬度レアアロイってヤツなんですよ!この高硬度レアアロイをさーらーにー精製して針っぽい専用弾頭にしちゃってソレを超高速で発射しちゃうって兵器がダインスレイヴなんですよ。そんなちょーかったーーーい専用弾頭を超高速でぶっぱなすんで、大抵は…ってかほとんど?の装甲を装甲ナニソレ美味しいの?とばかりにガン無視して問答無用でぶっ刺さる通り越して貫通しちゃうんですよねー。こわいですねー、ちょーこわいですねー。まぁ当たらなければどーてとでもない!ではあるんですけど。超高速でぶっ飛んで来るんで回避もじみーに大変なんですよねー。花陽は反射神経あんまり無いんであんなスッゴい速さでぶっ飛んで来やがるダインスレイヴを目視してからなんとぉぉぉぉぉぉ!!!って某アノーさんちっくな感じで叫びながら超絶回避するとかたぶん無理っぽいですねー。ってか無理っぽいじゃなくて無理です!でもなんでか知りませんがムダに回避スキル極振りの穂乃果先輩ならワンチャンありありかも?あ♪海未先輩もダインスレイヴが飛んできても往年のス○ロボっぽくこんなモノ!とか言いながらブレード使ってすっぱーん♪って切り払えるんじゃないですか?ダインスレイヴを切り払うとか半分以上人間辞めてないとできないよーなできるよーな気もしますけど、9割方人間辞めちゃってるリアルブシドーな海未先輩ならイケそーですよね♪いやぁー♪流石は海未先輩!きっと某ジ○ジ○のD○O様っぽく幼少期のロリ海未先輩はアホな言動を繰り返すやっぱり同じく幼少期のころのロリ穂乃果先輩のアホ言動にブチブチブチっとブチキレて、ほのおかぁぁぁ!ワタシはニンゲンをぉぉぉ!辞めますよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!とか言って人間辞めちゃったんでしょねー。んん?D○O様っぽく人間辞めちゃったなら…もしかしてもしかして海未先輩はザ!わぁぁぁぁぁるどぅ!的なヤツで時間停止して人間辞めちゃった超絶技巧を発揮してたりしたなかったりするんですか?!おぉっと♪コレは名探偵ハナヨ的には新たなる海未先輩のナゾに近づいてしまっちゃっいましたか?しまっちゃったっぽいですか?しまっちゃっいましたね!ってなワケで海未先輩!花陽にもスタンド的なヤツをください!無限にお米を精製できるよーな能力がいいですっ!おねがいぷりーずぎぶみーてるみー!!!!!」

 

「はい。毎度の事ですがあちこち脱線しまくって微妙にしか理解出来ない説明をありがとうございました。取り敢えず花陽的には私は9割方人間辞めちゃってるそうなのでその9割方人間辞めちゃってる私にその首をダインスレイヴとやらの代わりにスパッ♪っと斬り飛ばされてみますか?あと後半はほとんどナニを言ってるのか全くもって理解出来なかったのであえて無視させていただきますので悪しからず!」

 

「あるぅえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?なんかかるーーーく流された?ってかクビちょんぱ♪は勘弁です!花陽はまだここで死ぬワケにはいきませんから!死ぬならせめて今年の新米を食べてからです!!!」

 

はぁ…全く花陽は…。

 

で、ダインスレイヴなるモノを要約すると、超高速で飛んでくる槍?矢?みたいな実体弾系の兵器…と、言う事で良いのでしょうか?

 

しかもただの実体弾ではなく、とんでもない貫通力を持ったモノ…何ですよね?

 

そんなとんでもないモノが雨の様に降り注ぐ中を傘も差さずに鼻歌を歌いながらお散歩出来ちゃう程度には堅い…。

 

ソレって…

 

「ナニよソレ…。もう堅いってレベルじゃないでしょ…。」

 

ですね。

 

私の知るなかで最も堅いのは花陽が魔改造した凜のベニャッガイですが、もしかして生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアは…

 

「たぶん…ううん、確実に。生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアってガンプラは凜ちゃんのベニャッガイよりも堅いよ。」

 

ですよねー。

 

真姫はそんな花陽のベニャッガイよりも堅いの一言で可愛らしいお顔を引きつらせてぼそぼそと小声でイミワカンナイと繰り返し始めてしまいました。

 

真姫の気持ちもわからなくもありませんね。

 

いつも“μ's”の誰よりも前線に立って、様々な凶悪な攻撃をその身一つで受け止めて私達を守ってくれていた肉壁…げふんげふん。ではなく、頼れる前衛な凜のベニャッガイよりも堅いだなんて、そんな事を凄腕ビルダーである花陽から面と向かって言われてしまうと素組のガンプラを使ってる私と真姫からしたら待ち受けているのは最早絶望しかありません。

 

あ♪私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備)は正確には“素組”ではなく、“素組に少し手を加えた物”が正しい表現になりますね♪

 

「って!呑気に“素組に少し手を加えた物”になりますね♪とか言ってる場合じゃありません!そんなアホみたいに堅いガンプラをどうやって倒せば良いのですか?!」

 

「だから私たちは無理っ!って言ったんですよ!」

 

「あの装甲を抜くためには瞬間的な高火力が必要ですわ。わたくし達3人の中で1番瞬間的に高火力を出せるのは雪穂の使っておりますガンダムホワイトラビットの“ウサギの一本角(ラビットホーン)”…。そのウサギの一本角“でも絵里お義姉様のトールギス・ヴァルキュリアの装甲を抜くには至りませんの…。」

 

「おねーちゃんに直撃させても焦げて終わりだよね。」

 

「ってかそもそも当たんないし!」

 

そもそも当たらない?

 

どうして……あぁ…そう言えば…

 

「堅いだけじゃなくってスッゴく速かったわね…アレ…。ますますイミワカンナイわ…。」

 

そう。

 

速いのですよ。

 

生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアは。

 

「速いうえに堅いとかほんと真姫ちゃん的イミワカンナイですよねー。」

 

速くて堅い。

 

実にシンプルな強さ。

 

シンプル故に攻略も難しい…。

 

「ねぇ海未先輩?悔しいけど私たちだけであの自称生徒会長に勝つって無理なんじゃない?」

 

むぅ…。

 

確かに真姫の言う通り、生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアに私達で勝つのは無理な気がして来ました…。

 

最低でも凜のベニャッガイの装甲を貫通出来る様な攻撃力が無ければ、それ以上の固さを持つ生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアを攻略する事は……ん?

 

凜のベニャッガイの装甲を貫通?

 

あれ?

 

そう言えば……以前、花陽のジム・カーバンクルは凜のベニャッガイの頭をぶち抜いていた様な………?

 

「花陽?貴女は以前、凜のベニャッガイの頭をぶち抜いてませんでしたか?」

 

「花陽が凜のベニャッガイの頭をぶち抜いたって…あれ?言われてみればそんなことあったわね…。ほら、アレよね、アレ。いつも花陽のジム・カーバンクルが持ってる手持ちのおっきな銃。確か…レールカノン…って名前だったかしら?アレでぶち抜いてたわよね?」

 

「へ?あぁ。確かにちょっと前にぶち抜きましたねー。凛ちゃんのベニャッガイの頭を。花陽のカーバンクルのレールカノンは弾数少ない代わりに攻撃力…ってか貫通力?はマシマシのマシマシですから♪凜ちゃんのベニャッガイの頭のひとつやふたつ位なら当たれば簡単にぶち抜けますよ♪自慢じゃないけどカーバンクルのレールカノンは攻撃力ランク的にはSSってトコじゃないかなーと自負してマッスル♪なーんちゃって♪てへ♪あ♪ここはドヤ顔でどやっ!って決めちゃう方が良かったですか?」

 

ドヤ顔でどやっ!とかは正直どーでも良いですが…

 

「攻撃力…」

 

「ランク…」

 

「だ、だぶる………」

 

「「「「えすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ?!」」」」

 

「はひ♪攻撃力ランクSS!ソレが花陽特製レールカノンの威力ですっ!どやっ♪どやどやどやっ♪」

 

これはあれですね。

 

あのクソ堅くてクソ速い生徒会長が相手でもなんかイケそうかも♪ってヤツですね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回もオチもヤマも無し…。


次回は海未さん率いるもうみまきぱな+穂乃果ちゃんwith妹トリオが絵里さん攻略に動き出します。
キ○ガイ装甲の絵里さんをどう攻略するのか…。

引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく③

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年最後の投稿のQooオレンジでございます。



今回も海未さんsideのお話となります。
花陽ちゃん驚異の技術力。









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく③ 始まります。

























花陽のジム・カーバンクルの手持ち武装“レールカノン”。

 

キ○ガイ装甲のベニャッガイの頭をぶち抜ける程の威力を持ったこのレールカノンのお陰で、攻略不可能かと思われた生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアをどうにか出来そうですね♪と思えて来ました。

 

思えて来ましたが…

 

「あ。SSってちょっとサバ読みました♪今の状態のレールカノンだとS+ってところかなぁ~と♪」

 

思えて来た矢先に花陽がいきなりサバ読みました♪とか抜かしやがりました。

 

まぁそうですよね。

 

SSランクの攻撃力とかどんだけ~♪ですよね。

 

いくら花陽が魔改造厨でも早々簡単にSSランクの攻撃力の武装をポンポンと作るなんて無理ですよね。

 

花陽のサバ読み発現を受けて私達の間にはようやく見えて来た勝機がまた振り出しに戻ってしまったがっかり感よりも、何故かホッとしてしまった空気が流れていました。

 

と、思っていたんです。

 

花陽でも流石にそれは無理ですよね~。

 

そ~ですよね~。

 

と。

 

ですが…

 

「あっはは…そ、そりゃそーですよね…。SSランクの攻撃力なんてそんな簡単に…」

 

「えっ?イケますよ?今のままならムリだけど、カーバンクルのレールカノンなら弾を貫通力に特化させたヤツに変えればSSランクはイケちゃいますよ?」

 

花陽から発せられたのさ先程の発言をアッサリと覆す“イケちゃいますよ?”の一言でした。

 

「…………。」

 

きっとみんなこう思いましたよね?

 

イケちゃうんかい!って。

 

でもどうせ花陽の事だから…

 

「どーせ花陽のコトだからその貫通力特化の弾?ってヤツは持って来てないってオチなんでしょ?」

 

そう。

 

真姫の言う通り、そんな感じのオチ何だろうなぁ…と、私も思いました。

 

思いましたが…今回の花陽は無駄に何時もの残念な花陽とは一味違っていたのです。

 

「イヤイヤイヤ!ちゃぁぁぁぁんと持ってきてるよ?貫通力に特化したヤツ。他にも着弾と同時に割りとシャレにならない爆発を起こすヤツとか着弾するとガチガチに凍っちゃうヤツとか着弾すると空気中の水分を吸収しまくってモコモコと膨れるヤツとかいっぱいあるよ?真姫ちゃん見る?見ちゃう?見ちゃっていやーんしちゃう?ついでにうみちゃー先輩も見ちゃいますか的な?」

 

何とびっくり♪持って来ていたのです。

 

SSランクの攻撃力を叩き出せると豪語した貫通力に特化した弾丸を。

 

他にも何やら色々と持って来ている様ですが、そんな事よりもまずは…

 

「誰がうみちゃー先輩ですか!誰が!次にうみちゃーとか言いやがりましたらその無駄に育った無駄な胸部装甲を無駄に痛みを伴う方法で削ぎ落としますからね!」

 

「あ、はい。」

 

全く…油断も隙もありゃしません。

 

花陽は少しでも気を抜くとネタに爆走し始めるんですから…。

 

しかもうみちゃーって前回もう使ったネタじゃないですか。

 

同じネタを使い回すとか芸人としてそれはどうなんですか?

 

駄目ですよね?

 

あきらかに駄目ですよね?

 

そんなじゃ○-1で優勝出来ませんよ?

 

「とりあえず海未先輩はいちいちツッコミ入れるみたいだけど、私までそれに付き合ったら話が進まなくなるから色々とスルーするわよ。で?その弾があるならあの自称生徒会長の非常識な装甲を貫けるのよね?」

 

むぅ。

 

同じツッコミ属性の筈の真姫にスルーされてしまいました。

 

解せません。はどうでも良いとして…

 

「サクッと生徒会長さんのガンプラのデータを見た感じだとたぶん大丈夫じゃないかーとは思いますよ。」

 

確かにその貫通力に特化させた弾丸を使えばあの生徒会長のガンプラの装甲も簡単に…とかいかないかもしれませんが貫けそうですね。

 

あと問題があるとすれば…

 

「まぁ当たればですけどねー。」

 

「そう言えばあの自称生徒会長のガンプラってバカみたいに速いのよね…。」

 

花陽が危惧し真姫が言う様に、高速で駆け抜けて来やがる生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアを相手にどうやって当てるか…ですね。

 

「ガンダム的な展開だと零距離から!ってなるんでしょーけど、ぶっちゃけ花陽じゃあの生徒会長さん相手に零距離からレールカノンぶち当てるとかムリですからね?ってか花陽のジム・カーバンクルじゃアレだけの速度で動き回る機体に取り付くとかフツーにムリですっ♪あしらずー♪(魔改造したサブフライトシステムとか持ってくればワンチャンイケたかも?ですけどねー。) 」

 

ふむ。

 

まぁ予想はしていましたが花陽だと機体的にも技量的にもアレだけの速度で動き回っている生徒会長を相手に接近して一撃を入れるのは無理ですか。

 

「となると……」

 

残された手段は…

 

「遠距離から狙い撃つ…かしら?」

 

ですね。

 

私と花陽、真姫がどうすれば生徒会長を攻略出来るのか?と話し合いの末にある程度の解決策を出すと、それを黙って聞いていた雪穂が…

 

「そこら辺がまぁベストじゃないけどベターな選択なんじゃないですか?」

 

そんな事を横から言ってきました。

 

ベストではないけどベターな選択…ですか?

 

ならば雪穂にはベストな選択がわかっているのでしょう?

 

そこら辺ちょっと聞いてみましょうか?

 

「ちなみに雪穂?貴女はベストじゃないけどベターな選択と言いますが、貴女的なベストな選択とは?」

 

私のその問い掛けに雪穂は…

 

「あー…それはアレですよ。あの装甲を抜けるだけの武装を持ってトールギス・ヴァルキュリアと同じくらいの速度で動いての近接戦闘…がベストだと思いますよ。そんなコトをできちゃう人ってかなり限られますけどね。」

 

と答えました。

 

非常識な装甲を抜けるだけの武装を持っての近接戦闘ですか…。

 

今回出撃するメンバーだとそれって無理なんじゃないですか?

 

穂乃果の素組のエールストライクガンダムだと速度もそうですがそもそも攻撃力が足りません。

 

真姫の素組の百式も穂乃果の素組のエールストライクガンダムと同じ理由で無理ですね。

 

花陽のジム・カーバンクルは重装甲故に機動性が劣りますのでやはり無理。

 

雪穂のガンダムホワイトラビットはいけそうな気もしますが、本人が無理と言っているなら無理なのでしょうね。

 

亜里沙のアデル改・キリヒメも速度的な問題で無理でしょうか?追い付ければ亜里沙ならあの装甲を斬れると思うのですが?

 

で、悠莉のザク・インパチェンスは総合的な火力は今回の面子の中では一番だとは思うのですが、その重武装故に圧倒的に機動性が足りませんね。

 

大型ガトリングガンが合計四門とかやり過ぎです。

 

最後に私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)ですが…たぶん多少非常識な装甲でも追い付けさえすれば斬れるとは思うんですよ。

 

そんな事を考えていると…

 

「何か絵里さんの足さえ止めさせる事ができれば、海未さんなら普通のブレードでもあの非常識装甲をぶった斬れそうですよね。」

 

何故か半目になった雪穂がこちらを見ながらそう言って来ました。

 

それに続いて…

 

「あ~…海未先輩ならできそうですね~…。」

 

「えぇ…できちゃいそうよね、海未先輩なら。」

 

「きっとできちゃいますわね♪」

 

「亜里沙もウミさんならできちゃうと思うな!」

 

花陽、真姫、悠莉、亜里沙の順でそんな事を言われてしまいました。

 

いや、まぁ物理的に存在してさえいれば刀があれば大抵のモノは恐らく確実にサクッ♪っと斬れるとは思いますが…何でしょうか?この解せません感は?

 

この子達はまるで私を人外かナニかだと思ってる節がありまくるんですよね。

 

そりゃ物理的な存在なら大抵のモノは断ち斬る事は出来ますよ?

 

でも相手が霊的な存在の場合は普通の刀ではちょっと厳しい私としては、そこまで人外では無いと自負しているのですが?

 

霊的な存在って刀に気を浸透させないと斬れないので面倒何ですよね。

 

まぁそこら辺は今は関係無いのでそのうちと言う事で…。

 

それよりも今は対生徒会長戦の作戦を纏めてしまいましょう。

 

切り札は花陽のレールカノン。

 

これをどう活かすか…。

 

そこが勝負の分かれ目ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花陽のボケにツッコミを入れたり亜里沙に無意味に斬りかかられたり真姫が急に○○組?邪魔なら潰しちゃって構わないわよ?とか端から聞いていると物凄く物騒な指示を電話でし始めたりと紆余曲折ありながらも、私達は花陽のレールカノン(貫通特化弾頭搭載)を主軸とした作戦をしっかりとまとめあげる事に成功しました。

 

そして私達は“どうせ私のトールギス・ヴァルキュリアにはダメージを与えられないんだから余裕よね♪うふふっ♪”とか考えてそうなニヤケ顔の生徒会長を相手に、一対七のガンプラバトルを遂に開始する事になったのです。

 

今回のガンプラバトルに出撃するメンバーは…

 

「ジム・スナイパーⅡ!園田 海未!いざ尋常に…推して参ります!!!」

 

みなさんお馴染み大和撫子なキャラと言えば?で一億と二千年の間、常にトップの座を守り続けて来たかもしれないこの私、園田 海未と…

 

[[ジム・カーバンクル!小泉 花陽!with♪]]

 

<<<<そのたよんひきー。>>>>

 

[[いっちゃいますよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!]]

 

お米と言えばこの人!な米キチ娘の花陽with花陽の契約精霊四体と…

 

[[西木野 真姫、百式。出るわよ!]]

 

最近はお嬢様なのかヤ○ザ屋さんの親分さんなのかちょっと判断に困って来ている真姫と…

 

[[みんな!ファイトだよ!高坂 穂乃果!エールストライクガンダム!いっきまーーーす!!!]]

 

対生徒会長用の作戦をみんなでわいわい話し合っている最中も涎を垂れ流しそれでいいのか今時の女子高生?と言いたくなる様な弛んだ顔で爆睡しまくっていて出撃前に起こすのがものすごーーーーーーーーーーーーーく大変だったアホと言えばこの人!な穂むらのアホな方の看板娘な穂乃果と…

 

[[高坂 雪穂!ガンダムホワイトラビット!今日も頑張って行きましょい!!!]]

 

そんな↑のアホと血の繋がった妹なのが信じられない位にしっかり者な穂むらのアホじゃない方の看板娘な一部界隈ではことある毎に描写されるお尻が肉感的で非常にエロいと話題(?)の手を出したら確実にお巡りさんのお世話になってしまうJCな雪穂と…

 

[[絢瀬 亜里沙、アデル改・キリヒメ♪今日もサクッとみーーーんな切り殺しちゃうんだから♪]]

 

見た目はまるで雪の妖精を体現した様な透き通る真っ白い肌がかわいらしい清純派美少女なのに自己紹介させたら笑顔で趣味は人を斬る事です♪ねぇねぇ♪ちょっと亜里沙に切られてみない?だいじょ~ぶ♪ちょっとだけだから♪ねっ?先っちょだけ♪先っちょだけだから♪サクッ♪っと切らせて♪おねが~い♪とか言い出してしまうあのトンチキ生徒会長の実の妹な亜里沙と…

 

[[んっふふ♪ぼそりと……(なるかみ)……悠莉♪ザク・インパチェンス♪本日も万難一切撃ち貫きますわよ♪]]

 

ガンプライブ!をご覧のみなさんにはとっくの昔に誰の義妹かバレバレですが何気にまだ私達(生徒会長を含む)はその正体に気付いてない謎の前髪ぱっつんな和風腹黒美少女な悠莉。

 

合計七人で出撃となります。

 

そんな七人で出撃した今回のバトルフィールドはガンプラバトルでは最もポピュラーな何の変哲も無い宇宙世紀系の宇宙ステージ。

 

レーダーを妨害するミノフスキー粒子の濃度もかなり低めで、考案した人の頭の中身を疑いたくなる様な変態的なトラップも設定されていない極々普通の宇宙ステージです。

 

更に何時もは強敵を相手にする時に身を隠したり攻撃を防いだりと何かと便利な廃棄コロニーの残骸等の大型のデブリも設置されていません。

 

見渡す限りの漆黒の宇宙空間。

 

それが今回のバトルフィールドになります。

 

フィールドギミックを利用した下手な小細工が出来ない、まさに決闘用とでも言いたくなる様なバトルフィールドですね。

 

そんなある意味で潔い程に何にも無いバトルフィールドを…

 

[[っ!来た!海未さん!広域レーダーに絵里さんのトールギス・ヴァルキュリアを捕捉しました!データをそっちに送ります!]]

 

「了解です。雪穂、他の皆さんにも…」

 

[[もちろん転送済みです!]]

 

生徒会長の操るトールギス・ヴァルキュリアはただただひたすら真っ直ぐに私達が展開した宙域を目指して突き進んで来やがりました。

 

それも…

 

[[うわっ!はやっ!]]

 

[[わかってはいたけどホント非常識なスピードよね。]]

 

凄まじいスピードで。

 

[[非常識なのはスピードだけではありませんわ。皆様ご存知の通り、絵里お義姉様のトールギス・ヴァルキュリアは装甲もとてもとても非常識となっておりますわ♪]]

 

[[うん。おねーちゃんってせっかくえいっ♪って切っても刀折れちゃうんだよね。]]

 

[[最近のガンプラバトルの主流は高機動型だから流行りとは真逆の防御特化型って案外相手にすると厄介なんですよねー。]]

 

ガンプラバトルにも主流とかあるんですね。は、さておき…

 

「みなさん!おしゃべりはここまでです!予定通りにこの場で待ち構えて迎撃します!」

 

あのドヤ顔でニヤケ顔で絶対に負けないもん♪とか考えてそうな生徒会長に文字通り一発強烈なヤツを喰らわせてあげようではありませんか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

皆様、本年もガンプライブ!をご覧いただきましえ、誠にありがとうございました。
連載三年目にして未だに“μ's”全員が揃わない前代未聞の作品ではございますが、来年も何卒よろしくお願いいたします。
来年は恐らくはちゃんと“μ's”全員が揃う予定でございます…た、たぶん…。


年が明けまして次回は海未さん率いるもうみまきぱな+穂乃果ちゃんwith妹トリオが絵里さんと激しいかもしれないバトルを開始します。
海未さんの取る作戦とは…。

引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく④

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

無料200連は一番ハズレと言っても過言ではないブロッサムアックス祭りとなってしまった今年最初の投稿のQooオレンジでございます。
神石水杖パ編成が完成した今、ぶっちゃけヴェイン(解放武器含む)なんて来ても確実に出番はありません…。




今回も海未さんsideのお話となります。
海未さん達に勝機はあるのでしょうか?









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく④ 始まります。

























さて、あの忌々しい自称賢い可愛いエリーチカ(笑)がいくらアホみたいなスピードでこちらへと向かって来ていると言っても、射程内に捉えるまではまだ幾分かの時間を有します。

 

多少は迎撃に向けての作業もありはしますが、まぁそこまで面倒な作業ではありませんので、ここで少しばかり今回の作戦の内容をご説明しておきましょう。

 

今回の作戦で主軸となるのは前回のお話で皆さんすっかりおわかりとは思いますが、貫通特化型弾頭を装填した花陽のジム・カーバンクルのレールカノンになります。

 

ただ、見た目は真っ直ぐに飛んでいる癖に微妙な軌道変更を繰り返して意外にも直撃コースの攻撃は確りと避けやがる自称賢い可愛いエリーチカ(笑)な生徒会長の操るトールギス・ヴァルキュリアにレールカノンの一撃を当てるには、花陽の現在の射撃技能では不安が残ります。

 

別に花陽の射撃技能が極端に低いと言う訳ではありませんよ?

 

どちらかと言えば花陽の射撃技能は平均よりも上らしいですから。

 

と、プッツン弾幕娘の悠莉が言っていました。

 

兎も角、今の花陽ではあの忌々しい自称以下略な生徒会長に一撃を当てるのは難しいのです。

 

ならばどうするか?

 

花陽ではあの忌々しい自称以下略な生徒会長に一撃を当てるのが難しいならば、花陽以上に射撃が得意なメンバーに照準を任せれば良い。と、言う結論になりました。

 

今回の自称以下略な生徒会長討伐戦に出撃しているメンバーで、花陽以上の射撃技能を持っているのは、雪穂・悠莉・真姫…そして私になります。

 

完全に近接型の亜里沙と、何故か回避技能だけは凄まじい事になっていますが他の技能が平均かそれよりも下位らしい穂乃果は照準担当からは除外となりました。

 

雪穂、悠莉、真姫、私の四人の中で、誰が照準を担当するか…ですが、ここは満場一致でこの私、園田 海未が照準担当と相成りました。

 

どうにも私の射撃技能は下手なプロファイターよりも相当上らしいです。

 

そんな訳で今回の作戦では花陽のジム・カーバンクルと私のジム・スナイパーⅡをケーブルで接続して、私が花陽の代わりに照準を担当する事になりました。

 

なので出撃前に急遽私のジム・スナイパーⅡを改造する事になったのです。

 

まぁ改造と言いましても腰の部分にピンバイスで穴を空けて、そこに市販のガンプラバトル用汎用ケーブル接続端子を埋め込むだけなのですが。

 

そんな感じに私と花陽がコンビでメインアタッカーとなりました。

 

他の出撃メンバーの担当ですが、まずは前衛に穂乃果と真姫の素組コンビと近接型の亜里沙。

 

その前衛組三人のサポートとして悠莉。

 

雪穂は使用しているガンダムホワイトラビットが搭載しているウサミミ型高感度センサーを使用して、私と花陽のアタッカーコンビのサポートに回ってくれる事になりました。

 

要約すると、穂乃果・真姫・亜里沙の前衛組を悠莉が援護してあの忌々しい自称以下略な生徒会長の進軍を少しでも押さえ、雪穂のウサミミ型高感度センサーを利用して私が照準を担当し、花陽が引き金を引く。と、言った感じです。

 

一度でも花陽のレールカノンの威力を見せてしまえば、あの忌々しい自称以下略な生徒会長はその威力を警戒して迂闊な行動を控える様になってしまう筈です。

 

なので恐らくチャンスは一度きり。

 

正直、かなり行き当たりばったりな作戦なのは承知しています。

 

連携の面でも私達“μ's”とプッツン三人娘はきっと微妙な事になってしまうと思います。

 

ですが…

 

「良いですか!皆さん!あの忌々しい自称以下略な生徒会長に目にもの見せてあげますよ!!!」

 

女は度胸です!

 

たった一発の弾丸に全てを賭けて、あの忌々しい自称以下略な生徒会長をぎゃふんと言わせて青空にごめんなさいを言わせてやりますよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

打倒!あの忌々しい自称以下略な生徒会長!の為に作戦行動に入った私達“μ's”+プッツン三人娘の急増チーム。

 

そんな中で私が一番始めに行った作業は、腰の後ろに取り付けた汎用ケーブル接続端子にケーブルを接続させる事でした。

 

カチリ♪と取り付けて終わり♪の筈だったのですが…

 

「ケーブルを接続…せ、接続……って!腰の後ろの接続端子に手が微妙に所ではなくこれっぽっちも届かないんですが?!」

 

ここで重大な事態が発生しました。

 

な、なんと!先程出撃前にピンバイスで穴を空けて取り付けた腰の後ろのケーブル接続端子にジム・スナイパーⅡの手が届かなかったのです!

 

と、言いますか!これってそもそも背中の高機動バックパックを外さないと構造上絶対にどうやってもケーブルが取り付けられませんよ?!

 

事前に気付いていても良さそうなこの構造上の問題によるいきなりの非常事態に私が慌てていると…

 

[[あー、はいはい。ちょっと待っててじゃなくて、チョットマッテテェェェェェェェェ!くださいね。まずはバックパックの可動式スラスターをよいっしょっと♪持ち上げて、あー、これは汎用ケーブルだとムリっぽいんで、こっちの花陽印の極細ケーブルをカチリ♪っと、はい♪これで接続は完了したと思いすけど、どーですか?海未先輩?]]

 

私のジム・スナイパーⅡの後ろに回った花陽のジム・カーバンクルが、よいっしょ♪の掛け声?と共に高機動バックパックの可動式スラスターを持ち上げて、先端に接続端子凸が取り付けられているまるで糸の様なとても細いケーブルを、腰の後ろの接続端子凹へとカチリとはめ込んでくれました。

 

あれだけ糸の様に細いケーブルならば、バックパックの可動式スラスターに干渉する事なく腰の後ろの接続端子にケーブルを取り付けられますね。

 

まぁ一度でも可動式スラスターを噴射させたらケーブルは焼け落ちてしまうのは確定でしょうが。

 

「えーっと…」

 

私はそんな事を考えながら、花陽の声に促される様にサブコンソールを操作してケーブルが正しく接続されているかを確認します。

 

サブコンソールを操作し終えてチラリとサブモニターを見てみると、そこには接続完了の文字が表示されていました。

 

「ちゃんと接続されている様ですね。」

 

私が問題なくケーブルが接続されている事を花陽に伝えると…

 

[[りょーかいですっ♪それじゃこっちの接続端子をジム・カーバンクルにカチリ♪と取り付けて…っと。うーちゃん、データリンクをお願いね♪]]

 

今度は花陽が二股に別れているケーブルの一方を自機に手早く接続させて、契約精霊のうちの一体にデータリンクの開始をお願いしたのでした。

 

<<はーい。>>

 

花陽にデータリンクをお願いされた電子精霊のうーちゃん(本名(?)ウンディーネ)がデータリンクを始めると…

 

[[それじゃこっちのケーブルは私の方に繋ぎますね。んっしょ…っと。接続完了です。こっちもデータリンク始めますね。]]

 

雪穂がもう一方のケーブルを花陽同様に自機に接続し、データリンクを開始しました。

 

そうこうしていると、私のジム・スナイパーⅡのサブモニターには、花陽のジム・カーバンクルと雪穂のガンダムホワイトラビットとの有線接続が完了したとの文字が表示されていました。

 

と、同時に、データリンクも完了した様で、花陽のジム・カーバンクルと雪穂のガンダムホワイトラビットのセンサーを通して得られた細かい周辺状況が私のジム・スナイパーⅡのコックピットへと提供され始めたのです。

 

これで私達メインアタッカーチームの下準備は完了ですね。

 

後は雪穂のガンダムホワイトラビットの高感度センサーのレンジ内にあの忌々しい自称以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアが侵入して来てからです。

 

さて…少し余裕が出来ましたので、ここで皆さんと一緒にちょっと前衛組の様子を見てみるとしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達メインアタッカーチームがそれぞれの機体を花陽印の魔改造極細ケーブルで接続し合っている丁度その頃、前衛組は時間稼ぎの為にあの忌々しい自称以下略な生徒会長と交戦を開始していました。

 

大型ランスと大型シールドを構えて猛スピードで駆け抜けるあの忌々しい自称以下略な生徒会長操るトールギス・ヴァルキュリアに対するのは…

 

[[わかってはいたけど!!!]]

 

“μ's”が誇る二大ツッコミの一角。

 

本人は絶対に認めはしませんが何処からどう見ても世界的セレブなお嬢様の真姫が操る金色のモビルスーツ“百式”と…

 

[[絵里先輩!速いし硬い!!!]]

 

こちらも“μ's”が誇る(あまり誇りたくは無いのが本音ですが)三大アホの一角。

 

老舗和菓子屋“穂むら”のアホじゃない方の看板娘としてすっかりお馴染みになってしまった穂乃果が操るエールストライクガンダム。

 

この二機に加え…

 

[[もう!またカタナ折れた!おねーちゃん硬すぎ!!!]]

 

あの忌々しい自称以下略な生徒会長の実の妹にして見た目だけはロシアンクォーターのロシアン部分が良い具合に仕事をした結果見事なまでに可憐な雪の妖精の様な愛らしい美少女なのに、その中身は産まれて来る時代を間違えたとしか思えない程にナチュラルボーン人斬りな亜里沙が操るガンダムAGEに登場した量産型モビルスーツ“アデル”を改造して作られたアデル改・キリヒメと…

 

[[穂乃果お義姉様!真姫お義姉様!亜里沙!弾幕を張りますので一度でお下がりくださいませ!!!]]

 

見た目だけは前髪ぱっつんの姫カットな和風系美少女なのにナチュラルボーン人斬りの亜里沙同様に中身がガトリングガンをぶっぱなして恍惚とした表情を浮かべてしまう程度には残念な悠莉が操るザク・インパチェンス。

 

この世界的セレブのお嬢様とアホと人斬り娘と弾幕娘と言う何ともまぁ接点が何一つ何処を探してもこれっぽっちも見当たらないちぐはぐとした四人で、あの忌々しい自称以下略な生徒会長の相手をしていました。

 

恐らくは普通に生活(これだけ濃い面子で普通に生活とか色々と無理でしょうが…)していればこの四人は絶対に出会わなかったと思いますね。

 

ですがこの四人、これだけちぐはぐな面子なのに思っていた以上にちゃんと連携を取って戦っていたりします。

 

このちぐはぐな前衛組四人の舵取りをするのは…

 

[[亜里沙!悠莉の弾幕が途切れたら援護するから仕掛けなさい!]]

 

将来的にお医者様になろうと日々努力しているだけに何処かのアホと違って成績優秀な真姫です。

 

ちなみ真姫がまるでヤクザの親分みたいに妙に鉄火場での指示を出し慣れているのは余り気にしない方がいい気がするので気にしない方向で行こうかと思っています。

 

そして…

 

[[りょーかい!真姫さん!]]

 

これはとても意外な事なのですが、頭の中がハッキリと言って現代社会の世間一般では確実に異常者のソレな亜里沙が、真姫の指示をちゃんと聞いて行動している事だったりします。

 

現に今も大人しく真姫の百式の後ろに従い、突撃するタイミングを図っています。

 

そう、あの亜里沙なのに、ですよ。

 

ぶっちゃけますと、私はこの場面で亜里沙なら後ろから真姫の百式に斬り掛かって行く位はするモノだと思っていました。

 

どうにも気になったので後で亜里沙本人にどうして大人しく真姫の指示に従っていたのか?と聞いてみた所、“え?だって真姫さん亜里沙のこと斬り殺したからだよ?”と聞きようによっては非常に物騒な答えが返って来ました。

 

このどう解釈していいか判断に困る返答を雪穂が翻訳(?)してくれたのですが、どうにもガンプラバトルで確実に自分よりも格下だと思っていた真姫に、自分の得意とする近接戦闘…もっと詳しく言えば斬り合いで負けたから、だそうです。

 

はい…もうね…意味がわかりません。

 

私も一応は亜里沙に勝ちましたが、少しでも隙を見せると平気で斬り掛かって来ますよ?

 

それなのにどうして真姫には……まぁ頭の中身がアレな亜里沙にナニを言っても今更仕方ありませんね。

 

そんな即席ながら割りと良い感じのコンビネーションでトールギス・ヴァルキュリアに対して近接攻撃を仕掛ける真姫と亜里沙の2人。

 

その一方で…

 

[[皆様!そろそろインパチェンスの砲身の加熱が限界に達してしまいそうですわ!]]

 

中学生が浮かべてイケナイ類いの恍惚とした表情を浮かべながら素体となっているザクⅡ (正確にはザクⅡ F2型らしいです。ぶっちゃけ私にはそのF2型と普通のザクⅡとの見分けが付きませんけど) の全長と同じ位の大きさを持つ合計四門の大型ガトリングガンを景気良くばら蒔いている悠莉をサポートしているのは…

 

[[おっけー!悠莉ちゃんの攻撃が終わったら穂乃果がけんせーするね!その間に悠莉ちゃんは一回うしろにさがって!]]

 

信じられない事にアホの権化で普段のガンプラバトルでは突撃とか突撃とか突撃とか突撃とかしかしないあの穂乃果でした。

 

穂乃果は悠莉のザク・インパチェンスが大型ガトリングガンを撃ち終えたタイミングですかさず彼女の前にエールストライクガンダムを割り込ませながら、あの忌々しい自称以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアに対して牽制射撃を繰り出して、悠莉の後退を援護していたのです。

 

そう!

 

あの穂乃果が!

 

援護を!

 

していたのです!!!

 

援護ですよ!援護!

 

穂乃果なのに!

 

援護をしているんですよ!

 

もう何と言いますか信じられない光景です…。

 

と、まぁ信じられない光景はさておき。

 

この様に割りと真面目に四人それぞれ連携を取り合いながら、あの忌々しい自称以下略な生徒会長を相手にしていました。

 

最も…

 

[[ほらほらほらほら!!!どうしたの!その程度の攻撃じゃ私のトールギス・ヴァルキュリアにはキズ1つ付けられないわよ!!!!!]]

 

端から見てどんなに上手に連携を取り合って攻撃を仕掛けても、クソ忌々しい事にあの忌々しい自称以下略な生徒会長の操るトールギス・ヴァルキュリアにはダメージを与えられてはいなかったりしています。

 

非常に厳しい状況ではありますが、穂乃果達にはあと少しだけあの忌々しい自称以下略な生徒会長の相手をして貰いましょう。

 

そう。

 

あと少しだけ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

皆様、本年もガンプライブ!を何卒よろしくお願いいたします。
今年こそは“μ's”がちゃんと全員揃う予定でございます。


次回も海未さん率いるもうみまきぱな+穂乃果ちゃんwith妹トリオと絵里さんとの激しいかもしれないバトルとなります。
海未さん達の為に隙を作るべく奮闘する即席前衛組四人。
果たして絵里さんを相手に上手く隙を作らせる事が出来るのでしょうか?

引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑤

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクスタでようやくスノハレ上級SクリアをしたQooオレンジでございます。
これ以上はゴリラが居ないと無理っぽいですね。




今回も海未さんsideのお話となります。
前衛組と絵里さんがガンプライブにあるまじき比較的真面目なバトルを…?









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑤ 始まります。

























私と花陽、雪穂のメインアタッカーチームがいそいそと狙撃準備をしている最中、足止めの為にあの忌々しい自称賢い可愛いエリーチカ(笑)な生徒会長へと果敢に挑み掛かる穂乃果、真姫、亜里沙、悠莉の前衛組四人。

 

そんな前衛組四人から同時に攻撃が集中しては、流石にかつてのジュニアチャンピオンと言えども何発かは致命的な部位への直撃を許してしまっていました。

 

ですが…

 

[[ちょっと!なんで関節部分にビームライフルが直撃したのにキズ1つどころか焦げもしないのよ!!!普通はちょっとくらい焦げたりするんじゃないの?!ほんと!なんなのよ!!!頑丈過ぎてイミワカンナイ!!!]]

 

上の真姫の台詞からもおわかりかと思いますが、素組のビームライフル程度の攻撃力じゃ、直撃したとしても傷どころか少しばかりの焦げ痕すらも付ける事が出来ないのです。

 

普通はガンプラの構造上どうしても耐久力が落ちてしまう関節部分に攻撃が当たれば多少はまともなダメージが入るのですが、自称以下略な生徒会長の操る防御特化型のトールギス・ヴァルキュリアには蚊に刺された…いえ、実質的にはそれ以下のダメージしか与える事は出来ていません。

 

某スーパーなロボットや我等がガンダム系を始めとした様々なロボットを手駒として戦う戦略シミュレーションゲーム的に言えばシステム上で最低限保証されている10ダメージしか与えられていないといった状況ですね。

 

そんな某戦略シミュレーションゲーム的に言えばシステム上の最低限のダメージしか与えられていない状況でも、前衛組四人は高速で駆け抜けるトールギス・ヴァルキュリアへと諦めずに何度も何度も攻撃を仕掛けます。

 

ただでさえ高速で駆け抜けている為に攻撃を当てるだけでも一苦労なのに。

 

何度も何度も。

 

[[うりゃぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

トールギス・ヴァルキュリアの高速でのランスチャージを紙一重で回避した真姫の百式が回避直後に真後ろから放ったビームライフルの一撃が関節部分に直撃した事で、ダメージ自体は与えられなくてもほんの僅かに速度が落ちたその瞬間を狙い、穂乃果のエールストライクガンダムが背中のエールストライカーのスラスターを盛大に噴射させてトールギス・ヴァルキュリアの左側から一気に近付きビームサーベルで斬り掛かります。

 

そして穂乃果の攻撃に若干のタイムラグを付けて…

 

[[えぇーーーーーい!!!!!]]

 

反対側からは亜里沙のアデル改・キリヒメが刀を振りかぶり斬り掛かりました。

 

この同時攻撃に対してあの忌々しい自称以下略な生徒会長は…

 

[[高坂さんも亜里沙も!どっちも甘い!!!]]

 

左側腕の大型シールドを振り抜いて穂乃果のエールストライクガンダムを弾き飛ばし、その反動と太腿に取り付けてある補助スラスターを噴射させた勢いを合わせて機体をぐるりと一回転させて、亜里沙のアデル改・キリヒメへ向けて右手に握っている大型ランスを横凪ぎに一閃します。

 

[[うわっ?!]]

 

[[いったーーーい!!!]]

 

この一連の攻防で穂乃果と亜里沙は盛大に弾き飛ばされてしまいました。

 

ですがこれだけ大きく機体を回転させたトールギス・ヴァルキュリアには当然隙が出来る訳で…。

 

[[そのスキ!!!]]

 

[[逃しませんわ!!!]]

 

今度は隙を見せたトールギス・ヴァルキュリアに前後から真姫と悠莉が同時に攻撃を仕掛けます。

 

真姫の百式は真後ろからビームライフルを連射し、悠莉のザク・インパチェンスは機体の全長と同じ位の大きさを持つ合計四門の大型ガトリングガンから大量のビーム弾をばら蒔きました。

 

前後から放たれる絶え間無いビームの嵐に晒された忌々しい自称以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリア。

 

これだけのビームの嵐に晒されたしまっては、大抵の機体は蜂の巣の様に穴だらけになってしまいます。

 

そう。

 

“大抵の機体”ならば…。

 

[[攻撃のタイミングは悪くないわ!でもね……タイミングは良くても!2人とも攻撃が軽すぎるのよ!!!!!]]

 

残念ながらあの忌々しい自称以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアは“大抵の機体”ではありません。

 

その防御力は花陽が魔改造したベニャッガイを大きく上回るとかぶっちゃけもう色々とガンプラバトルの常識を大きく激しくそりゃもう徹底的に逸しています。

 

そんな色々とアレでアレな防御力を誇る忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアは、絶え間無く降り注ぐビームの雨の中でも平然としていました。

 

[[攻撃力不足なんてそんなこと!アンタなんかに言われなくてもわかってるわよ!!!]]

 

[[わたくしの場合は攻撃が軽いと言われましても、世間一般で言えばインパチェンスのガトリングガンでの攻撃は決して軽いモノでは無いハズなのですが…。]]

 

真姫と悠莉は“攻撃が軽す過ぎる”と言われても尚、あの忌々しい自称以下略な生徒会長へと攻撃を続けます。

 

まともなダメージが与えられなくても、今は撃ち続けるしかないのですから仕方ありません。

 

そうこうしている内に…

 

[[まだまだこれから!!!亜里沙ちゃん!もう1回いっくよー!!!]]

 

[[はぁーーい!!!]]

 

先程、あの忌々しい自称以下略な生徒会長に弾き飛ばされた穂乃果と亜里沙の2人が再びトールギス・ヴァルキュリアへと攻撃を仕掛けます。

 

穂乃果のエールストライクガンダムはビームサーベルで、亜里沙のアデル改・キリヒメは刀で。

 

それぞれ左右から再び斬り掛かって行きました。

 

穂乃果と亜里沙の同時攻撃。

 

それを見た悠莉は大型ガトリングガンでの攻撃を止め、何を思ったのか…

 

[[プースト!一気に……参りますわよ!インパチェンス!!!!!]]

 

左腕のシールドにマウントされているブレードライフルを振りかぶり、忌々しい以下略な生徒かって斬り掛かって行きました。

 

更には…

 

[[ビームライフルが効かなくても!関節部分をビームサーベルで直接狙えば少しくらいは!!!!!]]

 

忌々しい以下略な生徒会長の後方からビームライフルを連射していた真姫までもが、射撃を止め左手でビームサーベルを引き抜くと、百式を加速させてトールギス・ヴァルキュリアへ斬り掛かって行ったのです。

 

前後左右。

 

四方向からの同時攻撃。

 

この四方向同時攻撃に対して忌々しい以下略な生徒会長は…

 

[[ (亜里沙のキリヒメが使ってるただの数打ちの汎用ブレードは関節に当たったとしても何の問題も無いわ。高坂さんと西木野さんの2人もたかが素組の機体のビームサーベル程度じゃ私のヴァルキュリアの装甲を抜くことはできないわ。問題があるとするなら…) 行くわよ!ヴァルキュリア!!!!!]]

 

両肩のスーパーバーニアを盛大に噴射させて、前方へと…ブレードライフルを振りかぶり今にもトールギス・ヴァルキュリアへ斬り掛かろうとしていた悠莉のザク・インパチェンスへと突撃を開始しました。

 

[[ (誰が作ったかは知らないけど、悠莉ちゃんの使ってるザク・インパチェンスのブレードライフルのブレード部分はいわゆる“業物”よ。そんな“業物”なブレードで斬り掛かられたらヴァルキュリアの装甲でも抜かれるかもしれないわ。それにあの大型ガトリングガンでの累積ダメージもバカには出来ないわ。だから…!) まずは悠莉ちゃん!アナタから墜とさせて貰うわよ!!!!!]]

 

忌々しい以下略な生徒会長は加速を始めると同時に、右手に握ってある大型ランスを構えて、その切っ先を真っ直ぐに悠莉のザク・インパチェンスへと向け…

 

[[シュトゥールムゥ!!!!!!!]]

 

青空が得意とし、そしてことりが対にこ先輩用にと会得した高速空間機動戦術“soar”に勝るとも劣らない爆発的な加速力で突撃を開始したのです。

 

まるで消えたかの様な凄まじいな加速。

 

次の瞬間には…

 

[[っ!きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

悠莉のザク・インパチェンスの胴体のど真ん中…コックピット部分へと大型ランスの切っ先が深々と突き刺さっていました。

 

[[ユーリ!!!]]

[[悠莉ちゃん!!!]]

 

あまりにもあっさりと悠莉が串刺しにされた事に動揺してしまった穂乃果と亜里沙の声が虚しく宇宙空間に響く中、ほんとぉぉぉぉぉぉぉに!忌々しい事に、あの忌々しい以下略な生徒会長は悠莉のザク・インパチェンスを串刺しにしただけでは止まりませんでした。

 

[[穂乃果先輩!亜里沙!止まっちゃダメ!!!]]

 

真姫か動きを止めてしまった穂乃果と亜里沙に声を掛けている間も、忌々しい以下略な生徒会長はトールギス・ヴァルキュリアの左腕のシールドを大きく振るいながら同時に太ももに取り付けてあるサブバーニアを巧みに操り、悠莉のザク・インパチェンスを突き刺したその場でぐるんと180度機体を無理矢理に反転させ、先程の爆発的な加速で稼いだスピードはそのままに今度は真姫の百式に向かい突撃を開始したのです。

 

[[って!今度はこっちに来たし!!!!!]]

 

しかも…

 

[[高坂さん!“コレ”!あげるわ!!!!!]]

 

[[へ?あげる?って?]]

 

真姫の百式へと突撃する際にまるでオマケとばかりに右腕を振るって、大型ランスに突き刺さったままだった悠莉のザク・インパチェンスを穂乃果のエールストライクガンダムに向けて放り投げたのでした。

 

機体の全長程もある大きな大きなガトリングガンを四門も搭載した悠莉のザク・インパチェンスは、当然ですがその機体重量もそれなりの物になっています。

 

そんな重量級の機体をかなりの速度で投げ付けられてしまった穂乃果は…

 

[[ぎゃーーーーーーす!!!!!]]

 

物の見事にザク・インパチェンスと激突して、そりゃもう盛大に大型トラックに轢かれた様におもいっきり吹き飛ばされてしまったのです。

 

悠莉のザク・インパチェンスの亡骸(?)と激しく激突して盛大に吹き飛ばされた穂乃果が女子高生にあるまじきマヌケな悲鳴を上げる中…

 

[[次は“頭”を潰させて貰うわよ!!!]]

 

またまたほんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉに!!!忌々しい事に、あの忌々しい以下略な生徒会長の進撃は止まる気配すら見せず、前衛組の“頭”…つまりは指揮を執っていた真姫の百式へ向かって突き進んでいました。

 

この忌々しい以下略な生徒会長の突撃に対して真姫は…

 

[[ (今の私と百式じゃあのスピードの突撃は避けれない!避けれないなら…)タダで死んでたまるモンですか!死なば諸とも!!!生徒会長!アンタも……道連れよ!!!!!!!!]]

 

果敢にも相討ち狙いでビームサーベルを小脇に構えて、まるでヤクザの特攻の様に自身へと突撃してくる忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアへと突っ込んで行ったのです。

 

そう言えばことりも良くビームサーベルを小脇に構えて”タマ獲ったるですぅ~♪“とか叫びながら”soar“まで使って特攻して行きますね。

 

最近はヤクザの特攻スタイルが流行りなのでしょうか?

 

まぁ真姫の場合は中身は割と本物のヤク…げふんげふん。

 

これ以上は色々と禁則事項に引っ掛かってしまいますので迂闊に発言してしまったは非常にいけませんね。

 

閑話休題です♪

 

そんな真姫の相討ちを狙ったヤクザの特攻スタイルでの決死の突貫攻撃。

 

まぁ何と言いますか…

 

[[不利な状況でも臆せず向かって来るその意気は認めるけど!ちょっとはお互いの得物のリーチ差を考えなさい!!!!!はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!]]

 

忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアが使う大型ランスと、真姫の素組の百式の使う普通のビームサーベルでは攻撃範囲にかなりの差がある訳で…

 

[[チッ!ほんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉに!忌々しい!!!!!そんなこと!!!アンタなんかに言われなくてもわかってるわよ!!!!!いい!覚えてなさいよ!次は絶対にアンタなんか……………]]

 

当然ながら真姫の決死の特攻は届きませんでした。

 

真姫の百式はその胸部に深々と大型ランスを突き刺され、悠莉のザク・インパチェンスに続き敢え無く撃墜されてしまったのでした。

 

残念ながら真姫は捨て台詞も最後まで言えませんでしたね。

 

さて、これで前衛組は残す所、亜里沙と吹き飛ばされてしまった穂乃果の2人だけになってしまいました。

 

次に忌々しい以下略な生徒会長がターゲットに選んだのは…

 

[[あーりさ♪]]

 

[[うわぁーい♪亜里沙ったらもしかしなくてもスッゴくだいぴーーんちかも?]]

 

プッツン辻斬り娘の亜里沙でした。

 

忌々しい以下略な生徒会長は、大型ランスに突き刺さっている機能停止した真姫の百式を無造作に放り捨てながら再び強引なターンで機体を無理矢理に旋回させて、亜里沙のアデル改・キリヒメに向かい三度(みたび)突撃を開始しました。

 

[[さぁ♪おーねちゃんと♪あっそびましょ♪♪♪♪♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

奮闘虚しく前衛組は絵里さんの猛威の前に半壊してしまいました。


次回も残された2人の前衛組が絵里さんを相手にがんばルビィいたします。


引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑥

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

μ'sの新曲の視聴動画に悶絶したQooオレンジでございます。
死ぬ予定はありませんが、これで死ねない理由が出来ました。




今回も海未さんsideのお話となります。
絵里さんと亜里沙ちゃんの姉妹対決…勝敗は…。









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑥ 始まります。

























[[さぁ♪おーねちゃんと♪あっそびましょ♪♪♪♪♪]]

 

堅牢過ぎる装甲と圧倒的な加速力で悠莉のザク・インパチェンス、真姫の素組の百式を立て続けに撃墜しやがりました忌々しい以下略な生徒会長。

 

その忌々しい以下略な生徒会長が次のターゲットに選んだのは、自らの妹でもあるプッツン辻斬り娘の亜里沙でした。

 

忌々しい以下略な生徒会長は妙に嬉しそうな声と共に三度(みたび)両肩のスーパーバーニアを盛大に噴射させて、爆発的な加速力を発揮して亜里沙のアデル改・キリヒメへ向けて突撃を開始しました。

 

突撃を開始した忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアは、まさに一瞬と言っても過言ではない程の凄まじい速度で亜里沙のアデル改・キリヒメとの距離を詰めます。

 

そうしてそのまま亜里沙のアデル改・キリヒメを貫かんと、右手に構えた大型ランスを突き出しました。

 

悠莉のザク・インパチェンスと真姫の素組の百式を問答無用で串刺しにして葬り去ったトールギス・ヴァルキュリアの必殺のランスチャージ。

 

三度(みたび)放たれたその必殺のランスチャージによって亜里沙のアデル改・キリヒメもあわや串刺しに…と、思ったのですが…

 

[[うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

なんと、亜里沙はトールギス・ヴァルキュリアから繰り出された必殺のランスチャージを刀の刃の部分を大型ランスに滑らせる事でいなして見せたのです。

 

刹那の瞬間を見事に見切った実に素晴らしいいなしですね。

 

そんな神業的な回避をして見せた亜里沙は…

 

[[最近チョコレート食べ過ぎ&ちょっと運動不足でポヨポヨになって来ちゃってるおねーちゃんの脇腹に!!!きぃーーーーーーくぅぅーーー!!!]]

 

回避直後にトールギス・ヴァルキュリアの脇腹の付近に爪先蹴りを放ったのでした。

 

と、言いますか。

 

忌々しい以下略な生徒会長はチョコレート食べ過ぎで運動不足で脇腹がポヨポヨになって来ちゃってるんですね。

 

どうせならそのままチョコレートを貪り続けて脇腹ポヨポヨ所か脇腹ブヨブヨになってしまえばいいんですよ。

 

そうしたら忌々しい以下略な生徒会長ではなく豚々しい以下略な生徒会長と呼んで蔑んであげますよ。

 

豚々しくなったらそのまま屠殺場に送られて解体されて店頭にグラム100円くらいのお手頃プライスで並んでしまえばいいのです。

 

絵里豚のしょうが焼きとか絵里豚の焼豚とか絵里豚の角煮とか絵里豚の酢豚とか絵里豚の豚カツとかになってしまえばいいんですぅ♪って!ですぅ♪って何ですか?!ですぅ♪って?!

 

ですぅ♪なんてそんな語尾ではまるで何処かのヒトをコロッとして面白おかしくれっつらくっきんぐ♪とお裁縫が趣味な某クレイジーリトルバードな方の幼馴染みみたいではないですか!

 

しかも!言ってる内容が段々と忌々しい以下略な生徒会長な豚を食材として使用した豚肉(?)料理になってますし!

 

いけません!いけませんったらいけません!!!

 

夜のベットの上でのひとり運動会(いつかは二人運動会♪)では比較的イキやすい方の私ですが、これはいけませんよ!!!

 

折角ガンプライブにしては比較的真面目なバトル展開が粛々と続いていたと言うのに、これではまた何時ものグダグダに戻ってしまうではありませんか!!!

 

仕切り直しです!

 

仕切り直しと言ったら仕切り直しです!!!

 

所で…仕切り直しです!は良いのですが、お話はどこまで進んでましたでしょうか?

 

えーっと……ふむふむ。

 

あぁ、そうそう。

 

亜里沙が忌々しい以下略な生徒会長のランスチャージを華麗にいなして、回避直後に脇腹辺りに爪先蹴りをぶちかました所でしたね。

 

では改めまして…神業的な回避をして見せた亜里沙は、回避直後にトールギス・ヴァルキュリアの脇腹の付近に爪先蹴りを放ったのでした。

 

亜里沙は辻斬りだけではなく格闘術も出来るのですね。

 

ヒトを斬る事に執着している様に見えましたのでちょっと意外です。

 

そんな亜里沙の爪先蹴りですが…

 

[[スゴいわ!今の一撃をよく避けたわね!偉いわよ!亜里沙!]]

 

残念ながらただの蹴りではあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアにダメージを与えられる筈もなく…。

 

せめて先程の蹴りが鎧や装甲を無視して内部に直接ダメージを与える“骨徹し(ほねどおし)”の様な一撃ならば良かったのですが。

 

ちなみに“骨徹し”とは以前に私が“第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご⑥”で雪穂を相手にした時に放った護国園田流の技の一つですよ♪

 

詳しくは“第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご⑥”を見て下さいね♪

 

[[おねーちゃん!硬すぎ!!!もー硬いのキライ!おねーちゃんもキライ!!!]]

 

さて、亜里沙と忌々しい以下略な生徒会長との姉妹対決ですが、どうやら決着が着いてしまいそうですね。

 

一度はランスチャージを躱(かわ)された忌々しい以下略な生徒会長ですが、再び強引に機体を旋回させて亜里沙のアデル改・キリヒメへ向けて突撃の構えを取りやがりました。

 

そして…

 

[[おねーちゃんキライだなんてヒドイわ!そんなヒドイ亜里沙にはお仕置きよ!!!シュトゥールム!!!!!]]

 

本日のバトルで幾度となく繰り返して来た必殺のランスチャージを性懲りもなくまたまた発動させたのでした。

 

勿論、ランスチャージの標的は亜里沙のアデル改・キリヒメ。

 

しかも…

 

[[うぇ?!さっきよりも速い?!]]

 

先程のランスチャージよりも更に速く、そして鋭くなっていやがりました。

 

この間合いでこの速度と鋭さでは並大抵の技量がなければ躱す事は叶いません。

 

プッツン辻斬り娘と言えども一応は剣を振るう剣士の端くれである亜里沙もそれは重々に理解していたのでしょう。

 

[[真姫さんじゃないけど!死なばもろともーーーーー!!!えぇぇぇぇぇぇぇいぃぃぃ!!!!!]]

 

回避が叶わないのならばと起死回生の…と言いますか、破れかぶれの一撃を超高速で迫り来るトールギス・ヴァルキュリアに向けて放とうとしました。

 

ですが…

 

[[踏み込みがちょっと遅かったわね♪]]

 

その破れかぶれの一撃を放つ事すら叶いませんでした。

 

亜里沙の一撃が放たれる前に、忌々しい以下略な生徒会長の超高速のランスチャージがアデル改・キリヒメの胸元を貫いたのでした。

 

[[むきゅー!あーーーー!もう!!!またおねーちゃんに負けたぁーーーーー!!!!!]]

 

こうして亜里沙と忌々しい以下略な生徒会長との姉妹対決は、絢瀬姉こと忌々しい以下略な生徒会長の勝利にて幕を閉じたのでした。とか言ってる場合じゃないですよ!

 

どーするんですか?!

 

前衛組が全滅してしまい…あれ?そう言えば、確かまだ穂乃果が生き残っていた様な?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前衛組で唯一生き残った穂乃果。

 

その穂乃果が何処に居たかと言うと…

 

[[大変だよ!海未ちゃん!雪穂!花陽ちゃん!みーんな絵里先輩のグォー!ダン!グサッ!ってアレでブスッ!って刺されてぎゃーーーすって感じでヤられちゃった!!!]]

 

本人的には恐らくは状況説明のつもりなのでしょうが端から聞いているとまるっきり意味不明な言語を興奮気味に捲し立てながら、何故か私達メインアタッカーチームの所まで下がって来ていたりしました。

 

↑でも同じ考察をしていますが、恐らく穂乃果的には前衛組の三人が瞬く間に撃墜されてしまった事を伝えに来てつもりなんでしょね。

 

伝えるなら伝えるで祇園祭ならぬ擬音祭で説明するより、もっと正確に順序立てて何が何処でどうしたかと説明して欲しいのですが……まぁ相手は穂乃果なのでそんな事を言っても無理ですね。

 

[[ちょっとお姉ちゃん!そんな事をわざわざ言いに戻って来なくても、ミノフスキー粒子の濃度が通信できるくらいに低いんだからサクッと通信を送ってくれればそれで済んだんだよ!]]

 

[[あ。そー言えばそーだったね!いやぁー♪穂乃果♪うっかり♪]]

 

[[うわっ、なにそれめっちゃ腹立つし。このアホ姉、いつか絶対しばき倒してヤる……。]]

 

雪穂の言う通り、サクッと通信を送ってくれればそれで済んだのですが、今さら穂乃果が多少アホな事を仕出かす程度は何時もの事なのでそこら辺は良しとしましょう。

 

そう思う方が精神衛生上いくらかは楽ですからね。

 

それに穂乃果が自称うっかり♪でここまで下がって来てしまったのは、実はそこまで悪い状況ではありません。

 

むしろ遠慮無く使い潰せる便利な肉壁が出来た…げふんげふん。

 

大切な幼馴染みに遠慮無く使い潰せる便利な肉壁だなんて酷い事を言ってはいけませんね。

 

穂乃果=肉壁の事は内心で思うだけにしておきましょう。

 

取り敢えず折角ここまで下がって来てしまった穂乃果には、文字通りその身を呈して私達をあの忌々しい以下略な生徒会長の魔の手から守って貰いましょう。

 

[[そこのアホを[[アホじゃないもん!穂乃果だもん!]]…穂乃果先輩をしばき倒すことには全面的に大賛成ですが、とりあえずこっちに向かった大爆進して来やがってるかしこいかわいい(笑)で盛大に草がぼーぼーと生えてる生徒会長を何とかしないとやべーい♪だと花陽はそー思うんだけど気のせいでしょうか?とか言ってるうちにそろそろレールカノンの射程内に入りそうですよ?]]

 

私が密かに黒い笑みを浮かべながら高坂 穂乃果抹殺計画の遂行を目論んでいると、今回の忌々しい以下略な生徒会長討伐戦で使用する貫通力に特化した特殊弾頭をレールカノンに装填し終えた花陽がそんな事を言ってきました。

 

[[あ。ホントだ。ってか絵里さんはやっ!海未さん!そこのアホ姉はほっといて早く狙撃準備を!]]

 

[[なんか雪穂がひどい?!ってか穂乃果!アホ姉じゃないし!かしこい姉だし!]]

 

このままではまた何時も通りのグダグダになってしまいますね。

 

実はグダグダも何時もの私達だなぁ~とか思えてしまうので、私的にはそこまで嫌いでは無いのですが、今はまだグダグダを楽しむ時ではありません。

 

今はあの忌々しい以下略な生徒会長をぶち抜く時です。

 

そうとなれば…

 

「アホ姉でもかしこい姉でもどちらでも構いませんので、穂乃果はさっさとあの忌々しい以下略な生徒会長の足止めに言って下さい。文字通りその身を呈してでもあの忌々しい以下略な生徒会長を止めて下さいね。」

 

私はグダグダの元凶である穂乃果に、再びあの忌々しい以下略な生徒会長の足止めに向かう様に促します。

 

[[はーい。あっ!雪穂はあとでちょっとおねーちゃんと話し合いだからね!おねーちゃんがかしこい姉だってことたーーーっぷりとせつめーしてあげるんだから!]]

 

[[あー、はいはい。かしこい姉かしこい姉。ほら!ちゃんとかしこい姉って言ってあげたんだからさっさと行っちゃってよね!さっさと行っちゃってちゃんと死ぬ気で足止めして来てよね!]]

 

[[むぅ。かしこい姉って言われたけどなんかしゃくとりむし?としないなぁー。]]

 

[[はぁ?しゃくとりむし?お姉ちゃん、マジでナニ言ってんの?]]

 

[[花陽的にはたぶん穂乃果先輩は“しゃくとりむし”じゃなくて釈然としないって言いたかったんじゃないかなー。と前後の台詞から推理してみたりしなかったり?]]

 

「尺取虫でも釈然でも何でもいいから穂乃果は早く行きなさい!!!!!」

 

[[うぇ?!海未ちゃんが怒った?!]]

 

「穂乃果!!!!!!」

 

[[はーい!!!いってきまーーす!!!!!]]

 

全く…この最終局面でも結局はグダグダではありませんか。

 

まぁ私達らしいと言えば私達らしいのですが。

 

さて…それでは改めて…

 

「花陽!雪穂!あの忌々しい以下略な生徒会長をぶち抜きますよ!!!」

 

一発気合いを入れて良い歳しながらも未だにどや顔でかしこいかわいいえりーちか♪とか抜かしやがる忌々しい以下略な金髪ロシアン生徒会長の脳天をぶち抜いてヤりますよ!!!

 

[[りょーかいです!]]

[[了解!]]

 

迫り来る忌々しい以下略な生徒会長の操るトールギス・ヴァルキュリアに向かって真っ直ぐに進んで往く穂乃果のエールストライクガンダムを見送りながら、私達メインアタッカーチームは気合いを入れ直して迎撃準備に入ります。

 

早速とばかりに、雪穂が愛機のガンダムホワイトラビットの頭部に取り付けてある高感度ウサミミセンサーで収集したデータを有線ケーブルを通して私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)へと送って来てくれました。

 

狙撃用のスコープセンサーが搭載されている私のジム・スナイパーⅡよりも雪穂のガンダムホワイトラビットに搭載されているウサミミセンサーの方が高性能なのは先程の穂乃果ではありませんが少し釈然としないでもないのですが、そこは素組とカスタム機の差なのでグッと我慢して私は提供されたデータをメインモニターに反映させて行きます。

 

[[ジム・スナイパーⅡとの連動を開始します!海未先輩!カーバンクルの操作を託します!!!]]

 

リアルタイムで提供されるデータの反映が完了すると、次は花陽が私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の操縦システムをジム・カーバンクルの動作と連動させてくれました。

 

私には何をどうすれば他人の機体の操縦システムを自機の動作と連動させる事が出来るのかさっぱりですが、何はともあれこれで私の操縦でケーブルが接続されている限りですが花陽のジム・カーバンクルを動かす事が出来る様になりました。

 

雪穂のガンダムホワイトラビットの高感度ウサミミセンサーで収集した詳細データ。

 

特殊弾頭を装填した花陽のジム・カーバンクルのレールカノンの一撃。

 

そして私の狙撃技術。

 

今回、私達はまさに三位一体であの忌々しい以下略な生徒会長に立ち向かいます。

 

この三位一体の一撃で何としてもあの忌々しい以下略な生徒会長の脳天(正しくはコックピット)をぶち抜いてヤりますよ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

姉妹対決は姉に軍配が上がりました。
いつか高坂姉妹の姉妹対決とかもしてみたいなーとか愚考してしまいました。


次回はそろそろ対絵里さん戦も終わりかなぁ…等と思っております。
終わらない可能性が高いのはきっと気のせいでございます…。


引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑦

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ボーダー爆上げとなったフルオート古戦場を無事に生き抜いたQooオレンジでございます。
何とか個人ランキング五万位以内に入れました。




今回も海未さんsideのお話となります。
今回は穂乃果ちゃんが頭(ホノカ)を使って戦う事に…。









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑦ 始まります。

























私、花陽、雪穂の後衛メインアタッカーチーム三人があの忌々しい自称賢い可愛いエリーチカ(笑)な生徒会長の脳天(正しくはトールギス・ヴァルキュリアのコックピット)をぶち抜く為の準備を着々と進めている最中、唯一残された前衛組の穂乃果は迫り来るガチムチ防御特化槍オバケなトールギス・ヴァルキュリアに対して肉壁となるべく…ではなく足止めをする為に、果敢にもたった一人で挑んでいました。

 

[[絵里先輩のとーるぎすばるきゅりあ?ってものすごーーーく固すぎて、どーせ穂乃果のストライクが持ってる普通のビームライフルが当たってもほとんど…ってゆーかかこれっぽっちも効かないから…(今のホノカたちでアレにマトモなダメージを与えたいんなら、ビームサーベルを使って比較的柔らかそうな関節辺りを狙うしかないかな?) うん!だね!だから…ホノカ!お願い!ちょっとだけ手伝って!(うーん…別に手伝うのは構わないけど、私が手伝うとまた頭痛くなるよ?いーの?) うぅ…が、がまんする…(おけ。りょーかい♪それじゃ少し同調率上げるね……うん…40%…とりまこれぐらいで……ではでは♪)ちょーっとだけホノカ達の本気を見せちゃおっかな♪]]

 

穂乃果は何やら最近多くなってきた意味不明な独り言を言ったかと思うと、背中のエールストライカーを一際大きく噴射させて…

 

[[シールドにはこんな使い方もあるんだもよ!!!せーのぉ!!!!!うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

 

忌々しい以下略な生徒会長の操るトールギス・ヴァルキュリアとの距離を詰めると、ナニを思ったのかいきなり左腕に取り付けてあったシールドをおもいっきりぶん投げやがりました。

 

穂乃果のこのいきなりの行動にあの忌々しい以下略な生徒会長も流石に面食らった様でしたが…

 

[[シールドを投げた?!えっ?ちょっ?!っ!!!]]

 

驚きながらも咄嗟に穂乃果がおもいっきり投げ付けて来たシールドを自機の大型シールドを前面に構える事でキッチリと防ぎやがりました。

 

ガチムチ防御特化のトールギス・ヴァルキュリアなら、投げ付けられたシールドの尖っている部分が例え頭部に直撃したとしてもちょっとやそっとの事ではびくともしないので、別に態々シールドで防がなくてもいい様な気もするのですが?

 

咄嗟の事とは言え、アレでは視界が塞がれてしまうので前が見えなくなると思うのですが…と、思っていると、なんとびっくり。

 

[[ふふん♪予想通り!絵里先輩なら反射的にシールドで防御すると思った!でもそれじゃ前が見えないよね!だから…今のうちに!!!]]

 

穂乃果の一連の行動は虚を突いて忌々しい以下略な生徒会長にシールドを投げ付けて、反射的に自機のシールドを使わせてあえて攻撃(?)を防がせる事でその視界を塞ぐ作戦だったのです。

 

いやもうホントびっくりですね。

 

驚き過ぎてちょっと!奥さん!信じられますか?!“あの”穂乃果なのに!無駄に頭を使った戦い方をしてますよ?!“あの”!穂乃果なのに!!!穂むらのアホな方の看板娘!音ノ木坂のアホが服を着て歩いている謎生物!アホの権化!様々なアホ系の二つ名を持っている“あの”!穂乃果が!頭を使った戦い方をしやがったのですよ!とか力一杯叫びそうになってしまいましたよ。

 

そんな今世紀最大級の異常事態を起こした穂乃果は…

 

[[これなら!!!!!]]

 

今まで見せた事が無い様な巧みなスラスター捌きでするりとトールギス・ヴァルキュリアの左腕側…シールドを手に持っている方に回り込んで…

 

[[どーーーだーーー!!!!!とぉりぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!]]

 

その左腕の肘の関節部分へ向けて、いつの間にかエールストライカーから引き抜いていたビームサーベルの光刃を振り下ろしたのでした。

 

例え素組だとしても高い攻撃力を持っているビームサーベル。

 

そのビームサーベルの一撃がガンプラの構造的にどうしても脆い関節部分に直撃してしまっては、流石のガチムチ防御特化なトールギス・ヴァルキュリアと言えどもタダでは済まない筈です。

 

私も、そして普段はアホなのに無駄に頭を使った戦法で見事にビームサーベルの一撃を関節部分へと直撃させた穂乃果もそう思いました。

 

恐らくはこれをご覧になっている皆さんもそう思ったのではありませんか?

 

かしこいかわいい(笑)ガチムチゴリラ女よーやく腕ぎっちょんwざまぁwww。と。

 

ですが……

 

[[残念だったわね!関節部分にだってしっかりとアンチ・ビーム・コーティングはしてあるのよ!!!オマケに素材自体も高硬度特殊プラスチックを使ってるから物理攻撃だってドンと来いよ!!!だから私のヴァルキュリアに柔らかいトコなんて(たぶん)無いわ!!!!!!]]

 

忌々しい以下略な生徒会長は私や穂乃果の予想を上間って来やがりました。

 

腕を断ち斬るべく振り下ろされたビームサーベルの一撃は、激しいスパークを巻き起こすだけで関節部分にも関わらず1ミリも傷を付ける事が出来なかったのです。

 

何時もの穂乃果ならここで変な叫び声をあげて隙だらけになっているのですが、今日の穂乃果は一味違っていました。

 

[[チッ!なら!!!]]

 

普段のぽわぽわアホアホな穂乃果ならば絶対にしない舌打ちを一つすると…

 

[[そのおっきなバーニアの中ならどーーーだーーー!!!!!!]]

 

再び巧みなスラスター捌きを見せてトールギス・ヴァルキュリアの背後に回り込み、肩に取り付けられているスーパーバーニアの内部を狙いビームサーベルを突き出したのでした。

 

穂乃果のこの一撃に、今までまともなダメージを与えらなかったあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアに今度こそは決定的なダメージを与えられる!と期待したのですが…

 

[[狙いは悪く無いわ!悪くは無いけど!!!]]

 

元ジュニアチャンピオンは早々甘くはありませんでした。

 

[[反撃があるってコトを忘れちゃダメよ!!!!!]]

 

[[げっ?!]]

 

穂乃果のエールストライクガンダムがバーニア内部を狙って繰り出したビームサーベルの突き。

 

その突きを忌々しい以下略な生徒会長は今回のバトルで何度も見せた太腿のバーニアと腕の大振りでの無理矢理な回転で間一髪回避してみせたのでした。

 

それだけではなく…

 

[[避けられ…うぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

回避と同時に回転の勢いを乗せた大型ランスの腹の部分を直撃させ、穂乃果のエールストライクガンダムを吹き飛ばしてしまったのです。

 

今までそのガチムチな防御力に目を奪われていましたが、流石はかしこいかわいいえりーちかとか抜かしていても元ジュニアチャンピオン…。

 

昨日今日ガンプラバトルを始めた私達とは一線を画した確かな技量も持っていやがります。

 

悔しいですが…ひっじょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉに!!!悔しいですが!!!!

 

その事は素直に認めましょう。

 

認めてあげますが、今回のバトルに勝つのは私達です!!!

 

穂乃果が珍しく頑張ってくれている間にレールカノンの準備は整いました!

 

ここからは私達のターンですよ!!!

 

さぁ!穂乃果!!!

 

今こそ肉壁としての役割を果たす時ですよ!!!!!

 

あ。

 

結局は穂乃果の事を肉壁って言っちゃいました。

 

まぁ今更ですけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[この!この!この!お願いだから!とっ!まっ!れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!! (穂乃果!ゴメン!頑張ってるトコ悪いんだけど、これ以上同調したら明日の朝に死ぬほど頭痛くなるからもームリっぽい!悪いけど後は穂乃果だけで何とか頑張って!) りょーかい!ありがと!ホノカ!]]

 

奮戦虚しく忌々しい以下略な生徒会長に吹き飛ばされた穂乃果のエールストライクガンダムでしたが、何やらまた訳のわからない独り言を言いながらも機体の各部に設置されている姿勢制御スラスターとエールストライカーのスラスターを駆使して何とかその体勢を整える事に成功していました。

 

その様子を遠目ながらも確認した私は…

 

「穂乃果!独り言を言ってる暇はありませんよ!こちらは準備が整いました!!!そこの忌々しい以下略な生徒会長の動きを何としても止めて下さい!!!!!」

 

穂乃果に肉壁(結局は開き直って肉壁と言ってしまう事にしましま♪)としての役割を果たさせる為に通信を送ります。

 

ちなみに穂乃果には…いえ、穂乃果だけではなく前衛組全員には、事前に私達の攻撃準備が整ったら撃墜覚悟で忌々しい以下略のトールギス・ヴァルキュリアに組み付いてその動きを止めて下さいと指示を出していたりします。

 

一瞬でも動きを止めたら後は花陽印の魔改造品である貫通特化特殊弾頭搭載レールカノンでぶち抜いて終わりです♪

 

いやぁー♪今回のバトルは実に長かったですね♪

 

長かった割りに私の出番はほとんど無かったりしましたが、まぁ一番美味しい所を持って行くのですから出番が少なくてもソコはソレで多少は妥協してあげましょう。

 

そんなワケで…

 

「さぁ!イキなさい!!!高坂 穂乃果と書いて肉壁!!!!!」

 

お楽しみの時間ですよ♪♪♪

 

[[いやん♪肉壁とかナニソレ素敵♪えりーちかも肉壁になって激しく責められたいかも♪]]

 

右手の大型ランスを雄々しく構えて突撃体勢に入った忌々しい以下略な生徒会長がナニかアホな事を言ってやがる気がしますが取り敢えずはスルーです!

 

[[穂乃果って書いて肉壁って海未ちゃんがひっどい!!!]]

 

そして肉壁(穂乃果)もナニか言ってやがる気がしますがやっぱりスルーです♪

 

[[お姉ちゃん!海未さんが酷いのは認めるけど早くして!!!]]

 

[[わかってるって!!!うっりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

何気無く私をディスりやがりました雪穂も十分に酷いと思うのは気のせいでしょうか?はさておき、意を決した肉壁(穂乃果)はエールストライカーのスラスターを噴射させ機体を一気に加速させると、スーパーバーニアを点火させてまさに必殺のランスチャージを繰り出そうとしているトールギス・ヴァルキュリアへと突撃して行きました。

 

真正面から。

 

はい?えっ?真正面…からですか?

 

いや、穂乃果?

 

何で真正面から行くんですか?

 

真正面からなんて組み付こうとしたら…

 

[[高坂さん!悪いけど邪魔よ!!!!!]]

 

[[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!!!!]]

 

こちらへ向けての駆け出し始めたランスチャージのオマケでぶち抜かれてしまうではありませんか!!!

 

[[アホだアホだとはずーーーーーっと思ってたけど……ここまでアホだなんて信じらんない!!!お姉ちゃんのアホーー!!!!!]]

 

[[うげぇぇぇぇぇ?!う、海未しぇんぱい!!!!!アホがアホでアホな土壇場でアホな事をアホっとヤりやがりましたよ!!!どーーーーーするんですか!!!!!]]

 

頭を使った戦い方をしていた少し賢い穂乃果は何処に消え去ったのかと頭の中身を切り開いて確認したくなる位に先程迄とは打って変わってアホ丸出しで真正面から組み付いてあっさりと撃墜されてしまった穂乃果のアホさ加減に思わず叫び声を上げてしまう雪穂と、土壇場でヤりやがったアホに動揺している花陽の悲鳴を聞きながらも私は素早く決断を下します。

 

そう。

 

このまま作戦を慣行すると言う決断を。

 

「アホがアホな事をアホっとやらかす程度は実は計算外だったりしてますが取り敢えずは多分恐らくメイビーきっとこれっぽっちも問題はありません!!!このままアホの亡骸諸ともあの忌々しい以下略な生徒会長をぶち抜きます!!!!!」

 

アホが土壇場で真正面から組み付こうとしてあっさりと撃墜されてしまいましたが、そのアホな行動でもあの忌々しい以下略な生徒会長の動きを一瞬だけとは言え止める事には成功しました。

 

その一瞬があれば十分です!

 

「一射一倒!!!自称かしこいかわいいとかアホな事を垂れ流しにしているその末期症状のぽんこつ脳髄をこれでもかっくらい派手にぶちまけて…………死にくたばりやがれですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」

 

私は穂乃果のエールストライクガンダムが組み付く事で一瞬だけ動きが止まった忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアのコックピット部分に素早く狙いを定めます

 

そして大型ランスに貫かれたエールストライクガンダムがトールギス・ヴァルキュリアのコックピット部分に重なっている状態のまま、構わずにレールカノンの引き金を引きます。

 

引き金を引いた瞬間、私のジム・スナイパーⅡの横に位置している花陽のジム・カーバンクルが構えたレールカノンから、バシュ!っと言うレールガン系武装特有の発射音と共に紫電に包まれた一発の弾丸が発射されされて行きました。

 

レールカノンの銃口から解き放たれた弾丸は真っ直ぐに、真っ直ぐに飛んで行き………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

頭(ホノカ)を使いだした穂乃果ちゃん。
ここから少しずつですが穂乃果ちゃんが化け始めます。


次回こそは対絵里さん戦が終わりになればいいなぁ…等と思っております。
運命の一発は果たしてガチムチ装甲を貫けるか…。


引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑧

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

再びボーダー爆上げが予想される二月風有利古戦場から逃げ出したいQooオレンジでございます。
古戦場2ヶ月連続はつらたんでございます…。




今回も海未さんsideのお話となります。
少しだけ逆襲のえりーちか。









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑧ 始まります。

























「一射一倒!!!自称かしこいかわいいとかアホな事を垂れ流しにしているその末期症状のぽんこつ脳髄をこれでもかっくらい派手にぶちまけて…………死にくたばりやがれですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」

 

肉壁となって散って逝った穂乃果のぎゃーーーす!と言う何時ものお間抜けな断末魔の声と共に放たれた一発の紫電を纏った弾丸。

 

そのレールカノンの銃口から解き放たれた弾丸は真っ直ぐに、真っ直ぐに、己が貫くべき獲物を求めて飛んで行き…

 

[[やった!当たった!!!]]

[[うほ♪流石は海未先輩♪幼馴染みで親友とか公式さんでも言ってる穂乃果先輩のご遺体ごともんどーむよーよーしゃなくぶち抜くとか花陽的にはソコに痺れて憧れちゃいますね!!!]]

 

穂乃果のエールストライクガンダムの亡骸を貫いて、その奥に居やがるあの忌々しい自称賢い可愛いエリーチカ(笑)な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアに見事命中しました。

 

命中はしたのですが…どうにも様子が可笑しいのは私の気のせいでしょうか?

 

ぶち抜いたのに爆発しないのですよ。

 

まぁ穂乃果のエールストライクガンダムもぶち抜かれても爆発はしてはいないのですが…うーん…ですがこのパターンは何と言いますか…何時も何時も倒したと思っていたら倒せてなかった的な展開に似ている様ないない様な……アレ?そう言えば先程、花陽と雪穂がナニかフラグ的なセリフをしていましたよね?もしかして…もしかしたら…もしかしなくても…イヤイヤイヤまさかまさかまさかまさか。

 

だってほら、ちゃんと私はあの忌々しい以下略な生徒会長を多分ちゃーんとぶち抜きましたよ?

 

そりゃまぁ穂乃果のエールストライクガンダムの御遺体が邪魔でぶち抜かれた(多分)のトールギス・ヴァルキュリアのコックピット部分は見えませんが、それでもアレだけの威力のある弾丸何ですから当たりさえすればガチムチ防御特化槍オバケの呆れる程に硬い装甲と言えどもひとたまりもない筈です。

 

だって花陽のレールカノンの一撃はトールギス・ヴァルキュリアと同じく防御特化型な凛のベニャッガイの装甲すらも撃ち抜けるんですよ?

 

だからきっと大丈夫……だと思いたいのに、段々とちゃんと撃墜出来ているのか不安になって来てしまいました。

 

機体をぶち抜いたにも関わらず、一向に爆発しないトールギス・ヴァルキュリアをモニター越しに見ながらそんな事を考えていると…

 

[[今のはちょっと危なかったわね…。高坂さんの死体…じゃなくて残骸が無かったら、シールドでの防御が間に合わなかったかもしれないわ。]]

 

脳天(正しくはコックピット)をぶち抜いてヤったと思ったあの忌々しい以下略な生徒会長の忌々しい声が忌々しい事に私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)のコックピットに響いて来やがりました…。

 

[[うげぇ?!]]

[[ウッソ・エヴィン!じゃなくてウソ!アレが直撃して生きてた?!]]

 

あぁ…やっぱり…。

 

どんなからくりかはわかりませんが、私の嫌な予感はズバリ的中してしまった様です。

 

あの忌々しい以下略な生徒会長は…

 

[[うふふ♪必殺の一撃ってところだったみたいだけど残念だったわね♪]]

 

全くもって忌々しい事に生きていやがりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一射一倒。

 

真姫、亜里沙、悠莉、そして穂乃果の尊い犠牲の果てに必殺を期して放った紫電の弾丸。

 

しかしその弾丸はあの忌々しい以下略な生徒会長には届きませんでした。

 

どうやら肉壁となるべく真っ正面から突っ込んで生きやがりました穂乃果のエールストライクガンダムの御遺体がほんの一瞬だけですがあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアの壁となり、大型シールドを構える時間を作らせてしまった様です。

 

そして構えられた大型シールドは本体よりも更に頑強で、花陽のレールカノンの一撃をもってしても貫く事は叶わなかったのです。

 

と、言う事で諸々のフラグを無事に回収してしまい結局はあの忌々しい以下略な生徒会長の脳天をぶち抜くに至りませんでした。

 

めでたし♪めでたし♪って!これっぽっちもめでたくありません!!!!!

 

そんな内心での現実逃避的なセルフ突っ込みをしていると…

 

[[さぁ♪次はこっちの番よ♪みーんな仲良く串刺しにしてあ♪げ♪る♪]]

 

忌々しい以下略な生徒会長が“あ♪げ♪る♪”とかふざけた事を言いながら、手にした大型ランスを振るって穂乃果のエールストライクガンダムの御遺体を放り捨てて、再びこちらへ向けてランスチャージの構えを取り出しやがっていました。

 

未だに現実逃避的な思考が頭の中をぐるぐると渦巻いていた私は、ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)のメインモニターに映し出されたこの光景を見て…

 

「各機!散開!!!!!」

 

スロットルを全開にし機体を一気に加速さて離脱をはかりながら、花陽と雪穂に対して咄嗟にそう叫んでいました。

 

遠ざかりながら発した私の声に対しての反応は花陽と雪穂とではまるで違っていました。

 

[[っ!]]

 

雪穂は私の発した声に対して素早く反応を示すと、私達後衛メインアタッカーチームの機体をそれぞれ繋いでいたケーブルがスパークを起こしながら引き抜かれて行く事も厭わずに、自機であるガンダムホワイトラビットのスラスターを全開に噴射させて一気にこの場から離脱して行きました。

 

もう一方の花陽はと言うと…

 

[[はひ?]]

 

なにがなんだかわかりません。といった感じで、離れて行く私と雪穂を見送りながらポカーンとしていました。

 

その様子を見て私は花陽に状況の説明を…あの忌々しい以下略な生徒会長が突撃して来るから早く逃げてと言う事を伝えようとしたのですが…

 

[[反応が遅い!!!]]

 

時、既に遅し。

 

[[シュトゥールム!!!!!]]

 

忌々しい以下略な生徒会長が操るトールギス・ヴァルキュリアは今回のバトルで幾度となく見せて来たあの爆発的な加速力でボケッとしている花陽のジム・カーバンクルへと肉薄し…

 

[[って!はやっ?!んぎゃ!ひでぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

手にした大型ランスの一突きで容赦無く貫いてしまいました。

 

大型ランスの一突きで呆気なく貫かれてしまった花陽は穂乃果に負けず劣らずの意味不明な情けない断末魔の叫びと共に撃墜。

 

憐れ宇宙の藻屑…とはなっていませんが、ゲームオーバーとなってしまったのでした。

 

合掌…とかしてる場合ではありませんね。

 

「“武装領域(ウェポン・ストレージ)”!展開!」

 

私は散り逝く花陽に心の中で成仏を祈りながら念仏を唱え、手早くサブコンソールを操作して“武装領域(ウェポン・ストレージ)”を開き、内部から今回のバトルでは本来ならば出番の無い筈だった大型スナイパーライフルを取り出します。

 

機動力の高いトールギス・ヴァルキュリアの様な相手には小型で小回りの効くブルパップマシンガンの方が好ましいのですが、アレではどう足掻いても火力が圧倒的に足りずあの忌々しい以下略な生徒会長のガチムチな装甲を貫く事は到底叶いません。

 

なので私は大人しく手持ちの武装で最も火力の高い大型スナイパーライフルを選択しました。

 

これでも恐らくはあの装甲を貫く事は無理なのでしょうが、ブルパップマシンガンよりは幾分かはマシだと思いますので。

 

その様な理由を加味しながら私が“武装領域(ウェポン・ストレージ)”から大型スナイパーライフルを取り出している一方…

 

[[圧縮エネルギーカートリッジ!ロード!!!]]

 

私の警告にいち早く反応して離脱していた雪穂が反撃に転じていました。

 

雪穂は離脱してすぐに“ウサギの一本角(ラビットホーン)”と名付けたプラズマ粒子砲を構え、圧縮エネルギーカートリッジを装填すると…

 

[[効くかどーかわかんないけど!亜里沙と悠莉と真姫さんと花陽さんとオマケにうちの愚姉の仇ぃ!派手に…ぶっ飛べぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!]]

 

花陽のジム・カーバンクルをその手の大型ランスで貫いたまま離脱して行く忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアに向けて盛大にぶっ放しました。

 

“ウサギの一本(ラビットホーン)”から放たれた真っ赤な光は遠ざかって行くトールギス・ヴァルキュリアの右手側から襲い掛かって行きました。

 

[[ (圧縮エネルギーカートリッジを使ってるだけあって確かに凄まじいエネルギー反応だけど、まぁこれくらいなら直撃しても問題ないわね。問題はないけど…) 黙ってただ直撃されるってのもあんまり芸がないわよね!!!]]

 

見るからに凶悪そうな真っ赤な光に対して、忌々しい以下略な生徒会長は右手を奮って大型ランスに未だに貫かれたままになっていた花陽のジム・カーバンクルをその射線上に放り投げたのでした。

 

“ウサギの一本(ラビットホーン)”の一撃は放り投げられたジム・カーバンクルに直撃して…

 

[[うっふふ♪花火の時に日本ではたーまーやー♪って言うんだったかしら?]]

 

大爆発。

 

忌々しい以下略な生徒会長は花陽のジム・カーバンクルが巻き起こした大爆発を尻目に、両肩のスーパーバーニアを噴射させて一気に機体を加速させてこちらの射程外へと離脱して行ってしまいました。

 

私は鮮やかな手並みで花陽の御遺体を利用して攻撃を防ぎ尚且つ離脱して行くトールギス・ヴァルキュリアの背中を見ながら、ひっじょょょょょょょょに!認めたくはありませんが、流石は元ジュニアチャンピオンだなぁ…等と妙な所で感心してしまいました。

 

それにしても…

 

「人の仲間の御遺体を利用して攻撃を防いでおきながらなぁぁぁぁぁぁなぃぃぃぃぃぃぃぃがぁぁぁぁぁぁぁぁ!たーまーやー♪だったかしら?ですか!!!あーーー!!!もう!!!ほんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉにぃ忌々しい!!!!!」

 

中身はポンコツの癖に相変わらずヒトの神経を逆撫でして来やがりますね!

 

にこ先輩もこちらを随分と煽って来やがりましたが、あの忌々しい以下略な生徒会長の煽りはアレ以上にイラッ♪っと来ます!

 

ガンプラバトルでは無双を誇っても身体的には一般人なにこ先輩とは違い、リアルファイトで脳天ぶち抜くとしてもあの忌々しい以下略な生徒会長は怪しい縄術を無駄に巧みに操ってこちらに対抗して来やがりますからソレも難しいですし…。

 

亜里沙辺りを買収して人質になって貰って…って!だーかーらー!今はそれどころではないんです!

 

今は兎に角あの忌々しい以下略な生徒会長を残された手札だけでどうにかしなければ!

 

切り札は残念ながら不発に終わってしまいました。

 

だからと言って簡単に諦める事なんて絶対に出来ません!

 

例え勝てないとしても、あの忌々しい以下略な生徒会長相手に降参だけはしたくはありません!

 

ならば…

 

「残された手札で!今の私に出来る全てで!あの忌々しい以下略な生徒会長に精一杯抗ってみせましょう!!!行きますよ!雪穂!私達の戦いはまだまだこれからです!」

 

[[ねぇ海未さん…それってなんかジャ○プとかの週刊誌で人気の無いマンガが打ち切りなる時のヤツみたいですよ…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肉壁となって散った穂乃果に続き、花陽を失いながらも気合いを入れ直して再びあの忌々しい以下略な生徒会長と向き合う私と雪穂でしたが…

 

「問題はどうやってあの忌々しい以下略な生徒会長のガチムチ装甲を攻略するか、ですね。」

 

切り札である花陽のジム・カーバンクルのレールカノンを失った事でトールギス・ヴァルキュリアの装甲を抜く手段が無くなってしまったのですよね。

 

撃墜されても武装だけは残っている事も多々あるのですが、残念ながらジム・カーバンクルのレールカノンは先程のたーまーやー♪での大爆発に巻き込まれてロストしてしまいました。

 

さて、抗うと決めたのは良いのですが、一体全体どうしたモノでしょうか…。

 

私が切り札を失いこれからどうやってあの忌々しい以下略な生徒会長を攻略するか途方に暮れていると…

 

[[あのー。出撃前にも言ったような気もするんですけど、海未さんなら例の怪しい剣術とか使って絵里さんのトールギス・ヴァルキュリアの装甲とかでも普通に切れるんじゃないですか?]]

 

と、言ってきました。

 

私ならあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアのガチムチ装甲でも普通に斬れる…ですか?

 

うーん………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………言われてみれば……………………………

 

「多分斬れると思います。」

 

うちの護国園田流の業ならば、例え相手が鋼鉄の機神であろうと実体の無いお化けであろうとそれこそ神であろうと問答無用でぶった斬れますね。

 

と、言いますか、神殺しに比べたらあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアのガチムチ装甲程度ならお豆腐を斬るくらい簡単に断ち斬る事が出来ちゃうと思います。

 

そう。

 

今思えばとてもとても簡単な事なんですよ…。

 

それなのに何で私はわざわざ花陽のレールカノンに頼った作戦を立てたりあれやこれやと苦労したりしてたんでしょうか?

 

「私は…いえ、私達は…何で今までその事に誰も気付かなかったんでしょうか…。」

 

何でしょうか…この徒労感は…。

 

取り敢えずは…

 

「まずは“アレ”をぶった斬っちゃいましょうか。」

 

さて。

 

ここしばらくこれっぽっちも出番の無いこの世界線の主人公である青空的に言えば今回のバトルもいよいよ“おーらす”と言うヤツです。

 

忌々しい以下略な生徒会長…いえ、怨敵“絢瀬 絵里”、その首…サクッ♪っと頂戴しちゃいますね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

作戦は失敗しましたが大抵のモノなら斬ってしまう某大泥棒一味のサムライの様なリアルブシドーの海未さんがチーム内にいることを今更ながら思い出した雪穂ちゃん。
始めから撃墜覚悟で全員で絵里さんを押さえ込んで海未さんに斬らせれば良かったのですよね…。


次回こそは対絵里さん戦は終わりとなります。
絵里さんに海未さんの凶刃が襲い掛かり…。


引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑨

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

再びボーダー爆上げが予想される二月風有利古戦場から逃げ出したいQooオレンジでございます。
古戦場2ヶ月連続はつらたんでございます…。




今回も海未さんsideのお話となります。
少しだけ逆襲のえりーちか。









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑨ 始まります。

























「一射一倒!!!自称かしこいかわいいとかアホな事を垂れ流しにしているその末期症状のぽんこつ脳髄をこれでもかっくらい派手にぶちまけて…………死にくたばりやがれですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」

 

肉壁となって散って逝った穂乃果のぎゃーーーす!と言う何時ものお間抜けな断末魔の声と共に放たれた一発の紫電を纏った弾丸。

 

そのレールカノンの銃口から解き放たれた弾丸は真っ直ぐに、真っ直ぐに、己が貫くべき獲物を求めて飛んで行き…

 

[[やった!当たった!!!]]

[[うほ♪流石は海未先輩♪幼馴染みで親友とか公式さんでも言ってる穂乃果先輩のご遺体ごともんどーむよーよーしゃなくぶち抜くとか花陽的にはソコに痺れて憧れちゃいますね!!!]]

 

穂乃果のエールストライクガンダムの亡骸を貫いて、その奥に居やがるあの忌々しい自称賢い可愛いエリーチカ(笑)な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアに見事命中しました。

 

命中はしたのですが…どうにも様子が可笑しいのは私の気のせいでしょうか?

 

ぶち抜いたのに爆発しないのですよ。

 

まぁ穂乃果のエールストライクガンダムもぶち抜かれても爆発はしてはいないのですが…うーん…ですがこのパターンは何と言いますか…何時も何時も倒したと思っていたら倒せてなかった的な展開に似ている様ないない様な……アレ?そう言えば先程、花陽と雪穂がナニかフラグ的なセリフをしていましたよね?もしかして…もしかしたら…もしかしなくても…イヤイヤイヤまさかまさかまさかまさか。

 

だってほら、ちゃんと私はあの忌々しい以下略な生徒会長を多分ちゃーんとぶち抜きましたよ?

 

そりゃまぁ穂乃果のエールストライクガンダムの御遺体が邪魔でぶち抜かれた(多分)のトールギス・ヴァルキュリアのコックピット部分は見えませんが、それでもアレだけの威力のある弾丸何ですから当たりさえすればガチムチ防御特化槍オバケの呆れる程に硬い装甲と言えどもひとたまりもない筈です。

 

だって花陽のレールカノンの一撃はトールギス・ヴァルキュリアと同じく防御特化型な凛のベニャッガイの装甲すらも撃ち抜けるんですよ?

 

だからきっと大丈夫……だと思いたいのに、段々とちゃんと撃墜出来ているのか不安になって来てしまいました。

 

機体をぶち抜いたにも関わらず、一向に爆発しないトールギス・ヴァルキュリアをモニター越しに見ながらそんな事を考えていると…

 

[[今のはちょっと危なかったわね…。高坂さんの死体…じゃなくて残骸が無かったら、シールドでの防御が間に合わなかったかもしれないわ。]]

 

脳天(正しくはコックピット)をぶち抜いてヤったと思ったあの忌々しい以下略な生徒会長の忌々しい声が忌々しい事に私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)のコックピットに響いて来やがりました…。

 

[[うげぇ?!]]

[[ウッソ・エヴィン!じゃなくてウソ!アレが直撃して生きてた?!]]

 

あぁ…やっぱり…。

 

どんなからくりかはわかりませんが、私の嫌な予感はズバリ的中してしまった様です。

 

あの忌々しい以下略な生徒会長は…

 

[[うふふ♪必殺の一撃ってところだったみたいだけど残念だったわね♪]]

 

全くもって忌々しい事に生きていやがりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一射一倒。

 

真姫、亜里沙、悠莉、そして穂乃果の尊い犠牲の果てに必殺を期して放った紫電の弾丸。

 

しかしその弾丸はあの忌々しい以下略な生徒会長には届きませんでした。

 

どうやら肉壁となるべく真っ正面から突っ込んで生きやがりました穂乃果のエールストライクガンダムの御遺体がほんの一瞬だけですがあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアの壁となり、大型シールドを構える時間を作らせてしまった様です。

 

そして構えられた大型シールドは本体よりも更に頑強で、花陽のレールカノンの一撃をもってしても貫く事は叶わなかったのです。

 

と、言う事で諸々のフラグを無事に回収してしまい結局はあの忌々しい以下略な生徒会長の脳天をぶち抜くに至りませんでした。

 

めでたし♪めでたし♪って!これっぽっちもめでたくありません!!!!!

 

そんな内心での現実逃避的なセルフ突っ込みをしていると…

 

[[さぁ♪次はこっちの番よ♪みーんな仲良く串刺しにしてあ♪げ♪る♪]]

 

忌々しい以下略な生徒会長が“あ♪げ♪る♪”とかふざけた事を言いながら、手にした大型ランスを振るって穂乃果のエールストライクガンダムの御遺体を放り捨てて、再びこちらへ向けてランスチャージの構えを取り出しやがっていました。

 

未だに現実逃避的な思考が頭の中をぐるぐると渦巻いていた私は、ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)のメインモニターに映し出されたこの光景を見て…

 

「各機!散開!!!!!」

 

スロットルを全開にし機体を一気に加速さて離脱をはかりながら、花陽と雪穂に対して咄嗟にそう叫んでいました。

 

遠ざかりながら発した私の声に対しての反応は花陽と雪穂とではまるで違っていました。

 

[[っ!]]

 

雪穂は私の発した声に対して素早く反応を示すと、私達後衛メインアタッカーチームの機体をそれぞれ繋いでいたケーブルがスパークを起こしながら引き抜かれて行く事も厭わずに、自機であるガンダムホワイトラビットのスラスターを全開に噴射させて一気にこの場から離脱して行きました。

 

もう一方の花陽はと言うと…

 

[[はひ?]]

 

なにがなんだかわかりません。といった感じで、離れて行く私と雪穂を見送りながらポカーンとしていました。

 

その様子を見て私は花陽に状況の説明を…あの忌々しい以下略な生徒会長が突撃して来るから早く逃げてと言う事を伝えようとしたのですが…

 

[[反応が遅い!!!]]

 

時、既に遅し。

 

[[シュトゥールム!!!!!]]

 

忌々しい以下略な生徒会長が操るトールギス・ヴァルキュリアは今回のバトルで幾度となく見せて来たあの爆発的な加速力でボケッとしている花陽のジム・カーバンクルへと肉薄し…

 

[[って!はやっ?!んぎゃ!ひでぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

手にした大型ランスの一突きで容赦無く貫いてしまいました。

 

大型ランスの一突きで呆気なく貫かれてしまった花陽は穂乃果に負けず劣らずの意味不明な情けない断末魔の叫びと共に撃墜。

 

憐れ宇宙の藻屑…とはなっていませんが、ゲームオーバーとなってしまったのでした。

 

合掌…とかしてる場合ではありませんね。

 

「“武装領域(ウェポン・ストレージ)”!展開!」

 

私は散り逝く花陽に心の中で成仏を祈りながら念仏を唱え、手早くサブコンソールを操作して“武装領域(ウェポン・ストレージ)”を開き、内部から今回のバトルでは本来ならば出番の無い筈だった大型スナイパーライフルを取り出します。

 

機動力の高いトールギス・ヴァルキュリアの様な相手には小型で小回りの効くブルパップマシンガンの方が好ましいのですが、アレではどう足掻いても火力が圧倒的に足りずあの忌々しい以下略な生徒会長のガチムチな装甲を貫く事は到底叶いません。

 

なので私は大人しく手持ちの武装で最も火力の高い大型スナイパーライフルを選択しました。

 

これでも恐らくはあの装甲を貫く事は無理なのでしょうが、ブルパップマシンガンよりは幾分かはマシだと思いますので。

 

その様な理由を加味しながら私が“武装領域(ウェポン・ストレージ)”から大型スナイパーライフルを取り出している一方…

 

[[圧縮エネルギーカートリッジ!ロード!!!]]

 

私の警告にいち早く反応して離脱していた雪穂が反撃に転じていました。

 

雪穂は離脱してすぐに“ウサギの一本角(ラビットホーン)”と名付けたプラズマ粒子砲を構え、圧縮エネルギーカートリッジを装填すると…

 

[[効くかどーかわかんないけど!亜里沙と悠莉と真姫さんと花陽さんとオマケにうちの愚姉の仇ぃ!派手に…ぶっ飛べぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!]]

 

花陽のジム・カーバンクルをその手の大型ランスで貫いたまま離脱して行く忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアに向けて盛大にぶっ放しました。

 

“ウサギの一本(ラビットホーン)”から放たれた真っ赤な光は遠ざかって行くトールギス・ヴァルキュリアの右手側から襲い掛かって行きました。

 

[[ (圧縮エネルギーカートリッジを使ってるだけあって確かに凄まじいエネルギー反応だけど、まぁこれくらいなら直撃しても問題ないわね。問題はないけど…) 黙ってただ直撃されるってのもあんまり芸がないわよね!!!]]

 

見るからに凶悪そうな真っ赤な光に対して、忌々しい以下略な生徒会長は右手を奮って大型ランスに未だに貫かれたままになっていた花陽のジム・カーバンクルをその射線上に放り投げたのでした。

 

“ウサギの一本(ラビットホーン)”の一撃は放り投げられたジム・カーバンクルに直撃して…

 

[[うっふふ♪花火の時に日本ではたーまーやー♪って言うんだったかしら?]]

 

大爆発。

 

忌々しい以下略な生徒会長は花陽のジム・カーバンクルが巻き起こした大爆発を尻目に、両肩のスーパーバーニアを噴射させて一気に機体を加速させてこちらの射程外へと離脱して行ってしまいました。

 

私は鮮やかな手並みで花陽の御遺体を利用して攻撃を防ぎ尚且つ離脱して行くトールギス・ヴァルキュリアの背中を見ながら、ひっじょょょょょょょょに!認めたくはありませんが、流石は元ジュニアチャンピオンだなぁ…等と妙な所で感心してしまいました。

 

それにしても…

 

「人の仲間の御遺体を利用して攻撃を防いでおきながらなぁぁぁぁぁぁなぃぃぃぃぃぃぃぃがぁぁぁぁぁぁぁぁ!たーまーやー♪だったかしら?ですか!!!あーーー!!!もう!!!ほんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉにぃ忌々しい!!!!!」

 

中身はポンコツの癖に相変わらずヒトの神経を逆撫でして来やがりますね!

 

にこ先輩もこちらを随分と煽って来やがりましたが、あの忌々しい以下略な生徒会長の煽りはアレ以上にイラッ♪っと来ます!

 

ガンプラバトルでは無双を誇っても身体的には一般人なにこ先輩とは違い、リアルファイトで脳天ぶち抜くとしてもあの忌々しい以下略な生徒会長は怪しい縄術を無駄に巧みに操ってこちらに対抗して来やがりますからソレも難しいですし…。

 

亜里沙辺りを買収して人質になって貰って…って!だーかーらー!今はそれどころではないんです!

 

今は兎に角あの忌々しい以下略な生徒会長を残された手札だけでどうにかしなければ!

 

切り札は残念ながら不発に終わってしまいました。

 

だからと言って簡単に諦める事なんて絶対に出来ません!

 

例え勝てないとしても、あの忌々しい以下略な生徒会長相手に降参だけはしたくはありません!

 

ならば…

 

「残された手札で!今の私に出来る全てで!あの忌々しい以下略な生徒会長に精一杯抗ってみせましょう!!!行きますよ!雪穂!私達の戦いはまだまだこれからです!」

 

[[ねぇ海未さん…それってなんかジャ○プとかの週刊誌で人気の無いマンガが打ち切りなる時のヤツみたいですよ…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肉壁となって散った穂乃果に続き、花陽を失いながらも気合いを入れ直して再びあの忌々しい以下略な生徒会長と向き合う私と雪穂でしたが…

 

「問題はどうやってあの忌々しい以下略な生徒会長のガチムチ装甲を攻略するか、ですね。」

 

切り札である花陽のジム・カーバンクルのレールカノンを失った事でトールギス・ヴァルキュリアの装甲を抜く手段が無くなってしまったのですよね。

 

撃墜されても武装だけは残っている事も多々あるのですが、残念ながらジム・カーバンクルのレールカノンは先程のたーまーやー♪での大爆発に巻き込まれてロストしてしまいました。

 

さて、抗うと決めたのは良いのですが、一体全体どうしたモノでしょうか…。

 

私が切り札を失いこれからどうやってあの忌々しい以下略な生徒会長を攻略するか途方に暮れていると…

 

[[あのー。出撃前にも言ったような気もするんですけど、海未さんなら例の怪しい剣術とか使って絵里さんのトールギス・ヴァルキュリアの装甲とかでも普通に切れるんじゃないですか?]]

 

と、言ってきました。

 

私ならあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアのガチムチ装甲でも普通に斬れる…ですか?

 

うーん………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………言われてみれば……………………………

 

「多分斬れると思います。」

 

うちの護国園田流の業ならば、例え相手が鋼鉄の機神であろうと実体の無いお化けであろうとそれこそ神であろうと問答無用でぶった斬れますね。

 

と、言いますか、神殺しに比べたらあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアのガチムチ装甲程度ならお豆腐を斬るくらい簡単に断ち斬る事が出来ちゃうと思います。

 

そう。

 

今思えばとてもとても簡単な事なんですよ…。

 

それなのに何で私はわざわざ花陽のレールカノンに頼った作戦を立てたりあれやこれやと苦労したりしてたんでしょうか?

 

「私は…いえ、私達は…何で今までその事に誰も気付かなかったんでしょうか…。」

 

何でしょうか…この徒労感は…。

 

取り敢えずは…

 

「まずは“アレ”をぶった斬っちゃいましょうか。」

 

さて。

 

ここしばらくこれっぽっちも出番の無いこの世界線の主人公である青空的に言えば今回のバトルもいよいよ“おーらす”と言うヤツです。

 

忌々しい以下略な生徒会長…いえ、怨敵“絢瀬 絵里”、その首…サクッ♪っと頂戴しちゃいますね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

作戦は失敗しましたが大抵のモノなら斬ってしまう某大泥棒一味のサムライの様なリアルブシドーの海未さんがチーム内にいることを今更ながら思い出した雪穂ちゃん。
始めから撃墜覚悟で全員で絵里さんを押さえ込んで海未さんに斬らせれば良かったのですよね…。


次回こそは対絵里さん戦は終わりとなります。
絵里さんに海未さんの凶刃が襲い掛かり…。


引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑩

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

小学生の頃に仲の良かった女の子(現人妻)と好きだった女の子とドラクエ3の世界で冒険の旅に出るなんとまぁ“なろう”の様な夢を視たQooオレンジでございます。
……久しぶりにドラクエ3やろうかなぁ…。




今回も海未さんsideのお話となります。
ようやく…。









それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく⑩ 始まります。


























前回のラストに雪穂の何気無い一言でアレ?これって私なら普通に斬っちゃった方が早いんじゃ?と言う事に気付き意気揚々とその首、頂戴しちゃいます♪とか言ったまでは良かったのですが、まずはまるで獲物を狙う猛禽類の様にぐるぐると旋回を繰り返していやがりますあの忌々しい以下略な生徒会長に追い付かなければいけません。

 

追い付かなければいけないのですが…あの忌々しい以下略な生徒会長の操るトールギス・ヴァルキュリアはこれまた忌々しい事に旋回を繰り返す度にどんどんとその速度を増していたりしやがります。

 

ぶっちゃけますと、私のジム、スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)ではもうあの速度には追い付けそうにありません。

 

それは今回のバトルで私と共に唯一生き残った雪穂のガンダムホワイトラビットも同じだと思います。

 

ガンプラバトル素人の私が何でそんな事わかるのか?ですか?

 

だって雪穂のガンダムホワイトラビットは大きな銃を一丁だけ携えて後方から砲撃を放つ見るからに遠距離砲戦型の機体ではありませんか。

 

それに今まで見て来た所謂“高機動型”と言われる機体はそのほとんどが背中に何かしらの大出力の推進機を取り付けてありました。

 

雪穂のガンダムホワイトラビットの背中に通常サイズのスラスターはありますが、他にはなーんにも取り付けられてはいないのでノット高機動型!と判断したのです。

 

名推理ですね♪

 

そんな名推理を脳内で展開していると…

 

[[で?海未さんなら切れちゃうのはいいんだけど、アレにどうやって追い付くんですか?]]

 

雪穂がどうやって追い付くんですか?と問い掛けて来ましたけど

 

どうやって追い付くんですか?と言われても返答に困りますね。

 

「追い付けないから困ってるんですよ。雪穂は何か良いアイデアありますか?」

 

ここは素直にガンプラバトルに関しては私よりも先輩な雪穂に逆に問い掛けてみましょう♪と、言う事で早速私は未だにぐるぐると旋回を続けている忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアを片目に見ながら、雪穂に何か良いアイデアはありますか?と聞いてみました。

 

雪穂は先程肉壁となって謎の断末魔と共に果てた何処かのアホな方の看板娘な姉と違い、ちゃんと考えて行動する賢い子なのできっと何かしらの名案があるに違いありません♪

 

園田さんちの海未ちゃん的にはそこら辺、とーーーっても期待しちゃってます♪

 

その様な私の内心の期待を知ってか知らずか、雪穂は何時もの調子でこちらの問い掛けに早速答えてくれちゃいました。

 

その答えは…

 

[[えっ?あれだけスピードに乗った状態のアレに追い付くとか普通に無理ですよ?]]

 

私の求めていた答えではありませんでした…。

 

[[って言いますか、スピード勝負で絵里さんに追い付けるのってかなりのレベルのスピードファイターくらいですよ?素組に少し手を加えたにわか素人ファイターと後衛砲戦型の中堅ファイターの組み合わせじゃどう足掻いてもスピード勝負で抵抗するのはムリなんですよ。]]

 

「はい………?」

 

おまけにハッキリと私達の組み合わせじゃアレを相手にスピード勝負で抵抗するのは無理とまで言ってきやがりました。

 

「な、なら!どうして最初から無理とわかっていてどうやってアレに追い付くんですか?とか聞いてきたんですか?!私はてっきり雪穂には何か良案があってその説明の前フリかと思ってルンルン気分で聞き返してしまったではありませんか!」

 

[[前フリって海未さんも何か最近芸人気質が身に付いて来ましたよね…は、どーでもいいとして。いや、ほら。物理法則とか割りと簡単に無視して一般人の私から見たらそれって超常現象?って感じの頭のおかしい現象を起こして色んなモノを問答無用でぶった切ってる海未さんならスピードとか距離とかそんな感じの概念的なナニかも涼しい顔してえいっ♪って感じで切り裂いたりできちゃうのかなぁーとか思ったんですよ。]]

 

「無理です!概念的なナニかを斬り裂くってそんな事は私にはまだできません!」

 

[[ですよねー………ん?海未さん、今…“私には”って言いました?あと“まだ”って…?]]

 

「ん?言いましたよ?それがどうしたのですか?」

 

[[“私には”ってコトは…“まだ”ってコトは…]]

 

「事は?」

 

[[“私以外”ならできる人が居るし、そのうち海未さんもイケちゃうようになるってコト…ですか?]]

 

「えぇ。そうなりますね。ちなみに私のお祖父様なら概念だけを斬り裂くとか出来ちゃう筈ですよ?」

 

[[切れるんだ…流石は人外集団園田流…。]]

 

失礼な。

 

園田の剣士みんながみんなが人外の力を持ってる訳ではないのですよ。

 

私もまだ概念だけを斬り裂くとか無理ですし。

 

人外の領域に片足どころか腰の辺りまでズップリと浸かっているのは私のお祖父様と数人の高弟さん達位です。

 

「まぁそこら辺は今は割りとどーでも良いので、これ以上グダグダが蔓延する前にお話を先に進めましょう。」

 

[[割りとどーでもいいって……(お姉ちゃんが海未さんと仲良くできるのって頭の中身がアレで海未さんの人外的な要素をまるっと気にしてないからなんだろーなぁ…そう思うとうちのお姉ちゃんも結構スゴいんじゃ…なんて無いか。お姉ちゃんだし…)…そーですね。とりあえず、追い付けないら絵里さんが海未さんにランスチャージを仕掛けて来たら、その時にカウンターでヤっちゃえばいいんじゃないですか?]]

 

「カウンターですか?」

 

[[はい。カウンターで。]]

 

カウンター……なるほど。

 

無理にスピード勝負に持ち込まなくてもカウンターなら彼方から勝手に近付いて来た時に斬り捨てれば良いだけなので、確かにイケちゃいそうですね。

 

ただ…

 

「あれだけのスピードで突っ込んで来やがる相手に上手く合わせられるか…そこが問題です。」

 

[[だから人外な海未さんならイケちゃうんじゃないですか?]]

 

「あのですね…さっきから人外人外と雪穂は私の事を何だと思っているのですか?」

 

[[頭がアレな姉の幼馴染みで近所の怪しい人斬り集団的なナニかの跡取り娘?]]

 

「随分とぶっちゃけやがりましたね……。」

 

何だかんだと雪穂とグダグダとしていると…

 

[[あ。来た。]]

 

不意に雪穂が“来た”と一言を漏らしました。

 

「来た?誰が…っ!」

 

その一言に私が首を傾げ様としたその時、メインモニターにこちらへと向かって猛スピードで突っ込んで来やがる一機の機影が映し出されたのでした。

 

それは先程までぐるぐると私と雪穂を中心に旋回を繰り返していたあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリア…。

 

そう。

 

遂にあの忌々しい以下略な生徒会長が仕掛けて来やがったのです。

 

ドンドンと近付いて来やがる忌々しい以下略な生徒会長の操るトールギス・ヴァルキュリア。

 

対して…

 

[[海未さん!私が“ウサギの一本角(ラビットホーン)”をぶっぱなして少しでもスピードを相殺させますから、海未さんは何とかアレをぶった切ってください!]]

 

雪穂は機体を後ろへと下がりながら、手にした大型の銃“ウサギの一本角(ラビットホーン)”へと圧縮エネルギーカートリッジを装填させて、私にそう言い放って来ました。

 

あれだけの大出力ビームをぶち当ててスピードを相殺させるとか、それもある意味で凄い発想ですよね。

 

と、言いますか、普通はあれだけの大出力ビームが当たればスピードを相殺とかじゃなく問答無用で撃墜出来ちゃうモノなんですけどね。

 

そんな事を思っている内にもあの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアはドンドンとこちらへと近付いて来ていました。

 

あの猛スピードのランスチャージを紙一重で避けてガチムチ装甲を断ち斬る…。

 

不可能ではありませんが中々に難しいモノがありますね。

 

止まってただ棒立ちになってくれたら簡単に両断出来ちゃうんですけどね。

 

実戦で相手が棒立ち何て状況はまずあり得ませんね。

 

さて…それでは迎え撃つとしましょうか!

 

忌々しい以下略な生徒会長を迎え撃つべく、意を決した私は腰に取り付けた刀の使えと手を添えてやや前屈みの体勢になりながら…

 

「雪穂!ぶっ放しなさい!!!」

 

後方へと下がり“ウサギの一本(ラビットホーン)”を構える雪穂へと檄を飛ばします。

 

雪穂は私の声に応える様に…

 

[[うっしゃおらーー!ぶっ飛べ!!!“ウサギの一本(ラビットホーン)”!!!!!ふぁいやーーーーー!!!!!]]

 

迫り来るトールギス・ヴァルキュリアの恐怖のランスチャージに向けて、“ウサギの一本(ラビットホーン)”を撃ち放ったのでした。

 

“ウサギの一本(ラビットホーン)”の銃口から解き放たれた真っ赤なビームはこちらへと猛進して来やがっているトールギス・ヴァルキュリアが機体前面に構えた大型シールドへと着弾。

 

[[雪穂ちゃんは相変わらず良い腕をしてるわね!でも!その程度のビームじゃ私のヴァルキュリアを抜けないわよ!!!!!]]

 

[[“ウサギの一本(ラビットホーン)”の大出力ビームをその程度とか言えちゃうのは絵里さんくらいなんで問題無しです!!!!!それに…]]

 

サブモニターに標示されているトールギス・ヴァルキュリアの速度を確認すると、ほんの僅かではありますが雪穂の思惑通りにその進撃スピードを遅らせる事に成功していました。

 

[[これくらいで絵里さんが墜ちるなんて思ってもいませんから!!!]]

 

さぁ。

 

雪穂は自らの成すべき事をちゃんとやってくれました。

 

次は私の番です。

 

今度は脳天ぶち抜くぞ♪ではなく…

 

「ど真ん中をぶった斬ってやりますよ!!!!!!!」

 

私は迫り来るトールギス・ヴァルキュリアを断ち斬るべく、腰の鞘に納められた刀の鯉口を切り……

 

[[残念♪園田さんの相手は次よ♪]]

 

一刀両断!と、逝こうと思ったのですが…

 

[[まず先に…]]

 

忌々しい以下略な生徒会長が操るトールギス・ヴァルキュリアはあっさりと私をスルーして…

 

[[雪穂ちゃん!アナタからよ!!!!!]]

 

後方へ下がり私を援護してくれていた雪穂目掛けて突っ込んで行きやがったのです。

 

[[げっ?!こっち来た?!]]

 

話の流れ的には完全に私があの忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアを両断する展開だったのですが、なんとまぁ流石は空気を読まない忌々しい以下略な生徒会長。

 

話の流れとか思いっきり無視して私をスルーしやがりましたよ。

 

私はカウンターの一撃を忌々しい以下略な生徒会長へと叩き込んでヤるつもりで構えていたので、その予想外な動きに反応が遅れてしまいみすみす素通りを許してしまいました。

 

そして私の横を素通りして行った忌々しい以下略な生徒会長は…

 

[[これで…6機目!!!!!!]]

 

[[ぎゃぁーーーーーーーす!!!!!]]

 

構えた大型ランスの穂先を雪穂のガンダムホワイトラビットのコクピット部分へと突き刺しやがりました。

 

大型ランスで貫かれてしまった雪穂は、姉と全く同じ断末魔の叫びをあげながら撃墜判定を受けてゲームオーバーとなってしまいました。

 

雪穂が撃墜されてしまい、これで残すは…

 

[[お待たせ♪園田さん♪次は…アナタの番よ♪]]

 

私ただ一人。

 

忌々しい以下略な生徒会長は“次はアナタの番よ♪”と言いながら、雪穂のガンダムホワイトラビットを貫いた大型ランスを振るいその残骸を放り投げると、スピードを維持したまま機体を旋回させて…

 

[[アナタで…終わりよ!!!シュトゥールム!!!!!!!!!]]

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)目掛けてランスチャージを仕掛けて来ました。

 

次はアナタの番?

 

それはこちらの台詞です。

 

次に葬られるのは私ではなく…

 

「忌々しい以下略な生徒会長!!!貴女です!!!!!」

 

超高速で迫り来る大型ランスの穂先。

 

「コンセントレーション!!!」

 

極限の集中がもたらすゆっくりとした時の流れ。

 

私の奥の手のひとつ“零の領域”。

 

“零の領域”のゆっくりとした時の流れの中で迫り来る穂先を見切り、ランスチャージを掻い潜りながら私は腰の刀の鯉口を切り…

 

「断ち斬れ!!!護国園田流!奥義の初伝!“一刀一閃”!!!!!!」

 

トールギス・ヴァルキュリアの胴体目掛けて抜き放ちます。

 

走る刃はトールギス・ヴァルキュリアの胴体へと食い込み…

 

[[っ!このっ!!!!!]]

 

その身体を両断…

 

「なっ?!」

 

出来ませんでした。

 

横薙ぎに振るわれた居合いの一撃。

 

その一撃は確かに堅牢を誇ったトールギス・ヴァルキュリアの装甲に食い込み斬り裂きました。

 

ほんの僅かに。

 

そのまま行けば確かに胴体を両断出来ました。

 

ですが刀身がその胴体に食い込んだ直後、あの忌々しい以下略な生徒会長は咄嗟の判断で大型ランスを手放し、右肘を振り下げて刀の腹へと肘打ちを放ったのです。

 

刀の腹へと放たれた肘打ちはトールギス・ヴァルキュリアの胴体へと食い込んでいた刀身を半ばからへし折ってしまい、結果として私の放った“一刀一閃”の一撃は不発に終わってしまったのでした。

 

[[あっぶな… (ただの市販品の片刃のブレードでヴァルキュリアの装甲を斬り裂いた?何の冗談よ!でも… ) 今度こそ!終わりよ!!!!!!]]

 

そして忌々しい以下略な生徒会長は、折れた刀を振り抜いた体勢で硬直してしまった私に向け左腕の大型シールドでのシールドバッシュでこちらを押し退けて距離を取ると、手放した大型ランスを再びその手に握り…

 

[[想像以上に楽しめたわ。ありがと、園田さん。]]

 

ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の胴体のど真ん中を狙い突き出して来ました。

 

無防備な状態の私へと放たれた大型ランスの一穿。

 

その一穿は私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)のコクピットを性格に貫き………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

装甲は斬れましたがまだまだ絵里さんの方が何枚か上手でございました。



次回からは再び絵里さん回となります。
無事にバトルに勝利してごめんなさいから逃れられた絵里さん…かと思いきや…。


引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。






それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話A「夢の欠片」そのなな①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

三日程寝ずにドラクエ3をプレイしていたQooオレンジでございます。
最近はグラブルしかプレイしていなかったので楽しかったです。





今回からは絵里さんsideのお話となります。
バトルを終えた絵里さんを待っていたのは…?









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな① 始まります。


























「油断したつもりはなかったけど…最後の一撃はかなり危なかったわね…。」

 

BATTLE END

 

バトル終了を告げる聞き慣れたシステム音声がコクピットに流れる中で、私はバトルの最後に園田さんが放った見事な一撃を思い返してゾッとした気持ちになっていたわ。

 

ガンプラバトル用の高硬度特殊プラスチックと、おばあ様のツテで手に入れたロシア政府が開発した正体は秘密よ♪な特殊合金を何層にも重ね合わせて形成してあるトールギス・ヴァルキュリアの装甲。

 

その圧倒的な堅さを誇る防御力は、模型屋さんで売られている様な既製品のガンプラバトル用ブレード程度なんかじゃ傷を付ける事すらできないわ。

 

現に亜里沙のアデル改・キリヒメが使ってる既製品のブレードじゃ切られても傷ひとつ付けられた事はないもの。

 

それなのに…あの最後の瞬間、園田さんは亜里沙と同じただの既製品のブレードを使って私のトールギス・ヴァルキュリアの装甲を確かに切り裂いたわ。

 

咄嗟にランスを手放して胴体に食い込むブレードに肘打ちを放って刀身をへし折ったから助かったけど、もしあのまま何も抵抗しなかったら……

 

「…ガンプラバトルを始めてたった数週間程度の素人に負けていた…?しかもただの素組のガンプラを相手に…?この私とヴァルキュリアが…?」

 

園田さんの魅せたアレはきっと一種の“才能”ってヤツね。

 

園田さんだけじゃないわ。

 

高坂さんがたまに見せる異常な反応速度…アレもきっと“才能”の一種。

 

“才能”…か。

 

どこを探しても私にはこれっぽっちも無かったモノね。

 

うらやましい…心底うらやましいわ。

 

でも…

 

「“才能”があるだけで敗けてあげるほど、私の努力は甘くはないわ。」

 

何度でもヴァルキュリアで穿ち貫いてあげるわ。

 

そう。

 

何度でも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の最後で園田さんの放った一撃にヒヤリとしたけど無事に1対7の変則バトルに勝利したかしこいかわいいエリーチカ♪な私は、セットされていたGPベースを回収してガンプラバトルの筐体から出ると、敗者達が項垂(うなだ)れながら待っているであろうレストコーナーのテーブルへとルンルン気分で向かったわ♪

 

もうルンルン過ぎてスキップしちゃいたいくらいよ♪

 

テーブル席が見えてくると、敗けちゃった園田さん達はお通夜ムード真っ最中♪と思っていたら、意外なことに和やかな雰囲気でわいわいとお菓子やおにぎり(何でおにぎり?)やラーメン(だから何でラーメン?)を囲んで思い思いにおしゃべりを楽しんでいたのわ。

 

ずいぶんと楽しそうに騒いでいるけど、みんな敗けて悔しくなかったのかしら?

 

園田さんの性格なら7対1でバトルして数的有利の状況だったにもかかわらず負けたりしたら、悔しがって反省会です!とか言ってそうな気もするけど?

 

まぁいいわ。

 

とにかく…

 

「はぁーい♪みんな♪お♪ま♪た♪せ♪ガンプラバトル楽しかったわね♪だってエリーチカ大勝利だったし♪と、言うわけで♪エリーチカの大勝利だからソラにごめんなさい&ネタバレは無しよ♪」

 

晴れてエリーチカは無罪放免よ♪

 

特に罪を犯してないのに無罪放免って何か用法が間違ってるような気もするけど…細かいことはあんまり気にしないで行きましょ♪

 

だって無罪放免なんだから♪

 

「ちゃーーんと約束は守って貰うからね♪ねぇ♪そ♪の♪だ♪さん♪うっふふ♪」

 

私は嬉しさの余りあちこちから滲み出るどや顔感を隠しきれずにニヤニヤしながら、どうやら先に筐体から出てきていた園田さんに話し掛けたの。

 

園田さんには最後のあの瞬間、ヒヤリとさせられたから意趣返しの意味でちょっとイジワルしちゃおっかな♪とか思って。

 

普段のエリーチカならこんなお茶目なイジワルはしないわよ?

 

だってエリーチカはかしこくてかわいいんですもん♪

 

そんなかしこいかわいいエリーチカのちょっとお茶目なイジワルに、園田さんはきっと歯ぎしりとかして悔しがる姿を見せてくれるんでしょうね♪と、期待していたんだけど…

 

「はい♪構いませんよ♪約束でしたから♪“私”からは青空にどーこー言ったりしませんよ♪絶対に♪そう… “私”からは♪うふふふふふふふ……♪」

 

意外なことに笑顔でそう返されちゃったの。

 

アレ?

 

なんだか思っていた反応と違うよーな?

 

私に対して敵対心バリバリの園田さんなら“そんなこと!忌々しい以下略な生徒会長なんかに言われなくてもわかっています!ぷんぷん!”とか言いそうな気もするんだけど?

 

私が妙に機嫌の良い園田さんの反応に対して訝(いぶか)しげていると…

 

「ほら!絵里!アンタもそんなトコでボサッと突っ立てないで、こっちきて座んなさい!どっかのアホネコが他人のおごりだからってバカみたいに大量にあれやこれやと注文しまくっちゃったから食べるの手伝ってよね!」

 

黒髪ツインテールの見た目が手を出したらお巡りさんに捕まっちゃうよーなJC(下手するとJS)な見知った同級生が不意に私にそう声をかけて来たわ。

 

他人の奢りって…まさか亜里沙がまたおねーちゃんのお財布を勝手に持ち出して散財したんじゃないでしょうね…?

 

最近はプ○バン商品ばかりで欲しい時に模型屋さんですぐに手に入らないガンプラが増えて来てるから金欠気味でやりくりが大変だからおねーちゃんのお財布で散財とか止めて欲しいんだけど、かぁーいい亜里沙にはそんなこと言えないから困ったわね…。

 

他人の奢りって言葉でもしかしてまた私のお財布から?とか考えた私だったけど、このテーブルに広げられている大量のお菓子やおにぎりやラーメン…こんな量を買えちゃうほどのお金は残念ながら今の私のお財布には残って無いってことに気づいたわ。

 

ならこの大量のお菓子とかを買ったお金はどこから…って言うか…かなり今さらだけど、この黒髪ツインテールの見た目が手を出したらお巡りさんに捕まっちゃうよーなJC(下手するとJS)な見知った同級生ってにこよね?

 

何でここににこが居るの?とか大量のお菓子とかを買ったお金の出所を考えている途中でふとそんなことを思っていると、今度は…

 

「アホネコじゃねーにゃ!ってかアホ度で言えばどっかのロリっ子先輩もどっこいどっこいじゃねーかにゃ!あとそこで頭が痛くて苦悶の表情でへたってる忘れちゃいけない元祖アホっ子もアホ度で言えばかなりのもんにゃ!!!」

 

ラーメン(スープの色かしてとんこつラーメンかしら?)を一心不乱に食べていたどこか猫っぽい感じの子がそんなことを言ったりした騒ぎだしたの。

 

と、言うかこの子、星空さんよね。

 

そんな星空さんは公衆の場で騒ぐのはどーかと思うけど、食べてたラーメンをちゃんとゴックン♪してから喋ったのはエリーチカ的にはエライと思うわ。

 

口に物が入ってる状態で喋るのはマナー違反よね♪

 

「アホ度ならにこっちも凛ちゃんも穂乃果ちゃんもみーんな似たようなモンやん♪どんぐりの背比べやないけどアホの背比べやね♪お♪希さん、ちょーーっと閃いたかも♪3人でアホ三姉妹とか言って売り出したら売れるんやないかな?ほら♪3人ともかわいいし♪」

 

「アホ三姉妹って…ん?そう言えば確か昔なんかそんなのあったよな?バカキャラを前面に押し出して売り出した芸能人で?ひとりはタピオカ屋脅迫して離婚してもうひとりはメジャーリーガーの奥さんになって…もうひとりは…あー、思い出せねぇや。」

 

「あ!花陽もそれ覚えてます!アレですよね!ヤクザ屋さんとアレでソレして芸能界を引退したヒトがゴリ押ししてたヤツ!それって似たような男バージョンもありましたよね!」

 

「そう言えばあったな、男バージョンも。アレも二人はまだ芸能人として活動してるけど、ひとりは行方不明なんじゃねーのか?」

 

「にゃ。にゃんかアホ度発言から変な方向にグダり始めちゃったにゃ。」

 

「ちょっとアホネコ!アンタがきっかけなんだからなんとかしなさいよね!」

 

「うっせーにゃロリっぱち。特濃牛乳でもがぶ飲みメ○ンソーダしてその胸部断崖絶壁装甲に栄養補給でもしてやがれにゃ。」

 

「きょ、胸部断崖絶壁装甲…こんのぉ……くっ!落ち着きなさい!にこ!相手はただのアホネコよ!しかも年下!ここは大人のレディの余裕で皮肉で返すのが最善の一手よ!だからキレちゃダメよ!絶対に!深呼吸よ!深呼吸!今(2020年2月)風に言えば鬼滅的に全集中・大人の女の呼吸よ!大丈夫!私は長女だから絶対に大丈夫よ!ひっ、ひっ、ふー…ひっ、ひっ、ふー…ふぅ…落ち着いた♪これで私はまだまだ頑張れるわ♪光る海に呟いたりできる「呼びましたか?」いや、アンタじゃないから。まぁいいわ。おーっほっほっほ♪あーらぁ♪星空 凛さぁーん♪そ♪の♪コ♪ト♪バ♪香典袋に入れてそっくりそのままお返しして差し上げちゃうわぁーん♪」

 

「キモいにゃ。」

 

「ぐぬっ?!が、がまん…ぶっちーん♪できるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ごるぅらぁぁぁぁぁ!!!誰がキモいじゃ!誰がぁぁぁぁ!!!表出やがれこんのぉアホネコがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「ふん。ロリっぱちの分際で凛にケンカ売るにゃんて良い度胸にゃ。ぬっこぬこにして全裸にひん剥いてそのひんぬーをラーメンの出汁にしてやるにゃ。」

 

「ひんぬー言うな!ってかアンタもひんぬーでしょうが!!!!!」

 

「凛はちゃんとおっぱいあるにゃ!!!」

 

「黙れひんぬー!」

 

「だからひんぬーはにこちゃん先輩だけにゃ!!!この公式プロフィール詐欺ロリっ子!!!!!」

 

「こ、公式プロフィール詐欺なんてしてねーーーし!!!!にこにーそんなことこれっぽっちもしてねーし!!!!!」

 

「はい!ダウトー!ウソは良くねーーにゃ!このうそっぱちのひんぬー教徒!」

 

「おい待てアホネコ!!!どぅわぁれがぁひんぬー教徒じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

「そのやり取りっていつもはにこちゃん先輩とことり先輩でヤってたわよね。にこちゃん先輩と凛とでもやるんだ。」

 

「真姫ちゃーん…そんなことどーでもいいから早くお薬ちょーだい…穂乃果、頭が割れそうで死にそー…。」

 

「どーでもいいって案外穂乃果先輩もヒドイわよね。ま、それもどーでもいっか。ハイハイ、ちょっと待ってて。えーっと…カルテを見る限りだと穂乃果先輩はアレルギーとか薬疹は特に無かったハズだから、とりあえずロキ○ニンでいいかしら?はい、穂乃果先輩。これ飲んだらちょっとおとなしくしてなさい。少しすれば効いてくるハズだから。あと死にそーとか言ってるうちはまだ大丈夫よ。」

 

「見た目中学生の高校三年生と語尾がネコなラーメン狂が荒ぶってそれを尻目に我が愚姉が頭痛で死にかけててさらにそれを大病院の跡取りガチお嬢様が介抱してて、さらにさらにそれを尻目におこめの神様っぽい米狂いの高校一年生がおにぎりを貪り喰っていてさらにさらにさらにその状況をまるっと無視して青空さんと海未さんとおっぱいが大きな女の人が3人で割と優雅にお茶を楽しんでいて、さらにさらにさらにさらにその状況にこれっぽっちも着いて行けないでいる絵里さんとそんなカオス空間を見ながら、あ♪このケーキおいしいね♪とか午後のおやつタイムをしちゃってる私達妹トリオ。うーん…このカオスはどこから突っ込めばいいのかな?」

 

「別に放置でいいんじゃないかな?って亜里沙はそう思うよ?ね?ユーリ♪」

 

「うっふふ♪そうですわね♪それよりもこれから起こる修羅場に向けてわたくし達妹トリオは動画撮影をがんばルビィ♪しちゃいましょ♪来るべきお義兄さまと絵里お義姉さまの結婚披露宴でその修羅場動画を面白おかしく編集した放送しちゃわなければいけませんから♪」

 

「それって“約束はわたくしには適応されておりませんわ♪”とか言っておもいっきりあとから合流した青空さん達にあの事を暴露してこれから起こる修羅場のきっかけをガッツリ作ったであろう張本人が言っていいのかなぁ…?」

 

「まぁユーリだしいーんじゃないかな?って亜里沙はそー思うよ?あ♪このカレーおでんケーキおいしいかも♪」

 

「ねぇ亜里沙…それは絶対においしくないと思うわよ…。」

 

ほんとカオスよね……ん?

 

あれ?

 

なんかもう今さらだけど、ガンプラバトル始める前よりも心なしか人が多いような…?

 

えーっと……園田さん、高坂さん、西木野さん、小泉さん、亜里沙、雪穂ちゃん、悠莉ちゃん、ソラ、にこ、希、星空さん。

 

全部で11人…確かさっきまで7人だったわよね?

 

うん。

 

増えてるわ…あきらかに人が増えてるわ…。

 

「って!ソラ?!な、なんでアナタがここに居るのよ?!あとオマケににこと希と星空さんも!」

 

「オマケってえりちひっどいやん♪うち…一応はえりちの親友って設定なのに…♪」

 

「あぁ!希!そーじゃないの!そーじゃないのよ!オマケだけどオマケじゃないの!とりあえずはオマケとか言ってごめん!じゃなくて!どーしてソラや希達がここに居るのよ!テスト勉強は?!」

 

「にこちゃんとアホネコ、どっちも勉強させ過ぎて知恵熱だして頭から煙出し始めたから今日は終わりにして息抜きにガンプラバトルしに来たんだよ。」

 

「うんうん♪そーしたらなんかえりちが1人で園田さん達相手に大立ち回りしてて…」

 

「で、バトルで絵里さんに真っ先にヤられて出てきた悠莉に色々と事情を聞いたってワケ。」

 

そっかー。

 

知恵熱で頭から煙出して息抜きにガンプラバトルしに来て私と園田さん達とのバトル見てたんだー。

 

いやぁー♪えりーちか、びっくり♪

 

じゃなくて!!!!!

 

事情?

 

事情ってじじょー?

 

えりーちかのじじょーって…ま、まさか……

 

「じ、じじょーって…ど、どこからどこまでのじじょー…?」

 

「ん。全部。」

 

「はひ?じぇ、じぇんぶ…?」

 

「そ、全部。」

 

「にひひ♪そ♪ぜーーーんぶ♪えりちがずーーーーーーっとそらっちに隠してたあれやこれやをぜーーーんぶ♪悠莉ちゃんがゲロっちゃったんよ♪」

 

えっ?

 

えっ??

 

「うえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

グダグダ空間の果てにバトルで守った秘密が脈絡も無く暴露された絵里さん。
絵里さんが次に取る選択は…?

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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話A「夢の欠片」そのなな②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場での寄生団員を全員解雇にしたいQooオレンジでございます。
でゅらんだる様、高評価ありがとうございました。
お陰さまを持ちましてヤバいクスリをキメた位にモチベーションがガン上がりでございます。





今回も絵里さんsideのお話となります。
お馴染みグダグダ回でございます。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな② 始まります。

























バトルを無事に追えた先に繰り広げられていたグダグダ空間の果てに唐突に突きつけられたえりーちかの秘密がソラにバレちゃった問題。

 

気まずそうな表情でコーヒーを飲んでいるソラを見ながらこの異常事態を未だに把握できないでいる私はとりあえず…

 

「なんで!どーして!えりーちか!園田さん達とのガンプラバトルにちゃんと勝ったのに!それなのになんで園田さんはソラにバラしちゃったの!ひどいわ!約束したのに!!!」

 

何食わぬ顔でソラの隣に座っておせんべいをお茶うけにのほほんとお茶をすすっている園田さんに対して色々と問い詰めることにしたの。

 

そうしたら…

 

「言い掛かりは止めてくれませんか?私はちゃーんと約束は守りましたよ?」

 

って言われちゃったわ。

 

「ウソよ!ならなんでソラに全部バレちゃってるのよ!!!園田さんが喋ったんでしょ!!!」

 

「いえいえ♪“私”は喋ってませんよ?一言も♪“私”は♪うっふふふふふふふ♪」

 

「…“私”…は?」

 

と、言うことは…“私”…つまりは園田さん以外の誰かが喋った…?

 

「えぇ。“私”は、です。ちなみに先程までの私達の会話を良く思い出してみて下さい。ソラに生徒会長(忌々しい以下略)のあれやこれやを暴露しちゃった犯人がわかりますよ♪」

 

さっきまでの会話?

 

えーっと…確かガンプラバトルシミュレーターの筐体から出てきてみんなの所に行ったらにこが色々と食べきれないから私にも手伝えって言って…それからソラと希が割と昔のテレビ番組でのおバカタレントの話をしてる中で星空さんがアホネコじゃねーにゃとかにこと言い争いになって…高坂さんが頭痛いから西木野さんにお薬ちょーだいって話してて…雪穂ちゃんが遠い目をしながらこのカオスはどこから突っ込むの?とか言って…悠莉ちゃんがこれから修羅場がどーとかって言って…雪穂ちゃんが悠莉ちゃんにその修羅場の切っ掛けを作った張本人が………あっ!

 

「バラしちゃったのって悠莉ちゃんね!!!」

 

「はい♪大正解です♪おめでとうございます♪生徒会長(忌々しい以下略)には正解のご褒美として花陽と凛がソラのお財布を強奪して大量に買い込んで来たおにぎりとラーメンを泣いてごめんなさいするまで延々と無理矢理に食べさせてあげますね♪」

 

あ。

 

この大量のお菓子とおにぎりとラーメンってソラのお金で買ったんだ。

 

えりーちかのお財布は無事なのね♪

 

良かった♪良かった♪

 

「じゃなくて!!!!!正解のご褒美としてなんで泣いてごめんなさいするまで延々と無理矢理おにぎりとラーメンを食べさられなきゃダメなのよ!!!!!無理矢理食べさられるとかそれって拷問よね!!!」

 

あ♪

 

でも拷問とか考えちゃうとそれはそれでアリかも♪

 

拷問って響きからしてもうすでにちょっとステキよね♪

 

拷問のついでにソラにバレちゃったから今までよくも!って感じで襲われて縛られてからあーんなことやこーんなことをえろえろとされちゃうのよね♪

 

最後は嫌がる(ふり)をしているえりーちかの股間のとろとろになっちゃってるロシアン(1/4)アワビなマタノトビラに無理矢理にナマでフランクなフルトさんを強引に挿入してストロークしちゃってナカはらめぇ♪って言ってるのに白濁とした濃厚なカルピスの原液をドブドブと注ぎ込まれちゃって一撃必中で妊娠させられちゃうんだわ♪

 

そしてそこからさらに首輪を付けられてペットみたいな扱いされちゃってボテ腹プレイとか出産したらホルスタインに使うよーな乳搾り機を装着させられて大量の母乳を搾られてそれをマタノトビラ(後)に注入されちゃったりとか♪

 

あぁ…なんてステキな性☆生活…!

 

やったわね!えりーちか大勝利よ!きっと未来はバラ色ね!!!

 

「えりち、えりち。ドM全開の心の中の声もボケ全開の表の声もどっちも話がずれとるで?」

 

「へ?ずれてる…?」

 

ずれるって…カツラ…?

 

「いや、カツラやなくってお話の内容。一人称やから地の文を担当してるえりちがボケ倒し&えろ倒ししちゃうとお話がこれっぽっちも先に進まんからいい加減にそこら辺にしとこ?ただでさえ前回もグダグダやったし。」

 

「あ、はい。」

 

これから待ち受けるであろうソラとの憂鬱な対話を考えちゃうと、えりーちか的にはここでさらに希が声に出さしていないドM全開な心の中の声の方にも突っ込み入れてきたことについて言及したいけど…

 

「えりち?ムダな抵抗はアカンよ?」

 

「あ、はい。」

 

はぁ…仕方ないわ。

 

覚悟を決めてお話を先に進めましょう…。

 

悠莉ちゃんがバラしちゃったのかぁ…悠莉ちゃんかぁ…こう言っちゃなんだけど、悠莉ちゃんからとかかなり意外な所から漏洩しちゃったわね。

 

「そもそもなんで悠莉ちゃんがソラにバラしちゃったの?2人に接点なんてどこにも無かったと思うんだけど?」

 

「生徒会長(忌々しい以下略)もそう思いますよね?」

 

「生徒会長(忌々しい以下略)も、ってことは園田さんもそう思ったの?」

 

「えぇ、思いました。特にこれと言った接点が見当たらない2人なのにどうして?と。ですが実は話を聞いてみると青空と悠莉には特大の接点があったんですよ。」

 

「特大の接点?」

 

「はい。特大の接点です。」

 

ソラと悠莉ちゃん…2人の特大の接点?

 

ま、まさか…

 

「2人は……ぷ、ぷりきゅあだった……とか?」

 

「あー、絵里さん…?ここでそんなボケを無理矢理突っ込んで来なくてイイって。」

 

「あ、はい。」

 

なんかさっきからえりーちかこればっかりね。

 

「えーっと…それじゃ…」

 

ソラと悠莉ちゃんの接点…。

 

うーん……ソラと悠莉ちゃん…ソラと悠莉ちゃん……

 

「2人は…恋人同士……とか?」

 

もしそうだったら…

 

「ぶっぶー♪ハズレです♪」

 

あ、違うんだ。

 

よ、よかったぁ……。

 

私がソラと悠莉ちゃんの関係が恋人同士って恋する乙女的にはあんまり歓迎できない関係じゃなかった事に安堵していると…

 

「不正解の生徒会長(忌々しい以下略)にはペナルティとして鼻でラーメンを食べて貰います♪」

 

園田さんが間違ったペナルティとして私に鼻でラーメンを食べてね♪って言ってきたわ。

 

鼻に牛乳とかを注入しちゃう鼻浣腸は微妙なSMモノのえっちな動画とかでたまーに見るけど、鼻でラーメンを食べるとか聞いたことも見たこともないわ。

 

鼻でラーメンは普通にムリでしょ。

 

園田さんが私に対してあんまりいい感情を持っていないってことは薄々勘づいていたけど、それでも乙女真っ盛りの女の子に対して鼻でラーメンって言うのは流石にヒドイわ。

 

でも実はそんなヒドイ扱いをされて快感に震えちゃってるドMなえりーちか♪略してどえむーちかが心の中にこっそりと居たりするのはえりーちかとみんなのヒミツよ♪

 

園田さん…鼻でラーメンを食べろだなんて…そんな…そんな…チッカァァァァァァァァァァァ♪

 

「何で微妙に恍惚とした表情になっているのか甚(はなは)だ疑問ですが、取り敢えずは武士の情けです♪醤油ラーメンがいいか、味噌ラーメンがいいか、塩ラーメンがいいか、とんこつラーメンがいいか、意外に美味しいカレーラーメンがいいか、私は絶対に食べたいとは思いませんが園田さんちの海未ちゃんイチオシの鼻から食べなくても悶絶間違い無しの致死量ギリギリな超激辛ゴッドクリムゾンカプサイシンラーメンがいいかを選ばせてあげますね♪さぁ♪どれにしますか?一秒以内に選んで下さいね♪「えっ?!1秒?!ちょっ!」いーち♪はい♪折角の武士の情けをまるっと無視しちゃった外道な生徒会長(忌々しい以下略)には園田さんちの海未ちゃんイチオシの超激辛ゴッドクリムゾンカプサイシンラーメンを鼻から食べて貰います♪大決定です♪」

 

「それはムリ!絶対にムリだから!!!そんなことしたら確実に死んじゃうわ!!!」

 

「うん。死ぬな。」

 

「うん。死んでまうね。」

 

チッカァァァァァァァァァァァ!とか久しぶりに心の中で叫んでいたけど流石にドMでも鼻に致死量ギリギリとか危ないキーワードがサラリと混じってる謎のカプサイシンラーメンを入れるとかムリだわ!

 

と、言うか…そもそもなんでいつの間にか鼻からラーメン食べることが決まっちゃってるの?!

 

ソラと悠莉ちゃんの接点はどこに行っちゃったの?!

 

「無理でもやって貰います♪そして是非とも死んで下さい♪」

 

「うわっ、海未さんついにぶっちゃけたし。」

 

「そらっちと悠莉ちゃんの関係はなんだろな?クイズの罰ゲームとかそんな感じの建前を放り投げて本音駄々漏れやね。」

 

「そりゃもう♪この際なので盛大に積年の怨み辛みを晴らしちゃおうかと♪」

 

「すっごく良い笑顔で怨みつらみとか言うの何か怖いから!あとそんなモノこの際とかいい加減な感じに晴らさないで!ってか私と園田さんって積年の怨みつらみを晴らしたり晴らされたりするほどの関係じゃないわよね?!まともに話すようになったのってついこの間よ?!」

 

「想いを募らせるのに時間は関係ありません♪」

 

「そのセリフってどちらかと言えば恋する乙女が言うヤツよね?!怨みつらみを晴らすヒトが言うセリフじゃないわよね?!」

 

「なぁえりち、園田さん?何でもえぇからいい加減にお話を先に進ませない?」

 

「あ、はい。」

 

ほんと、今回はこればっかり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び展開されたグダグダ空間の果てに明かされたソラと悠莉ちゃんとの関係。

 

それは…

 

「はい?悠莉ちゃんがソラの義理の妹ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ?!」

 

そう…ここまでガンプライブを読んでくれたみんなにはとっくの昔にバレバレなんだけど、悠莉ちゃんはなんと!ソラの義理の妹だったのよ!

 

母親に捨てられてから親戚中をたらい回しになっていたソラを引き取った鳴神夫妻の娘さんが悠莉ちゃんなんですって。

 

けど悠莉ちゃんがソラの義妹だったなんてビックリだわ。

 

亜里沙のお友達として何回も我が家にも遊びに来たりお泊まりに来たり、他にも一緒にガンプラバトルにも出撃したりしてたけど、悠莉ちゃんがソラの義妹だったなんて全然、これっぽっちも、まんじりとも知らなかったもの。

 

「なぁ絵里さんよぉ?賢い可愛いとか言ってんなら悠莉の鳴神って名字で気付いてもいいモンだと思うけど?そこら辺どーなの?賢い可愛いえりーちか(笑)さんよぉ?」

 

「うぐっ?!」

 

た、確かにソラの言う通りだわ…。

 

鳴神って名字は結構珍しいからその時点でソラとの関係に気付くべきだったわ…。

 

えりーちか、一生の不覚ね…。

 

けど…

 

「ソラの義理の妹さんなのはわかったわよ!でも何で悠莉ちゃんがソラ達に私のあれやこれやをバラしちゃったの!ちゃんとバトル前に私が勝ったら私のあれやこれやはヒミツにするって約束したじゃない!」

 

そう!えりーちか!ちゃーーんと約束したのよ!

 

勝ったら話さないって!

 

「そんな事は一言も言ってませんよ?」

 

「えっ?」

 

ひ、一言も言ってない?

 

「はい。そもそも私達が生徒会長(忌々しい以下略)に勝ったらあれやこれやを青空に素直にゲロってごめんなさいをすると言う事しか私達は約束していないのですよ。生徒会長(忌々しい以下略)が勝った場合はどうするかとかはなーんにも約束はしていませんでしたよ?」

 

「へっ?うそ…そんなこと…ちょ、ちょっと待ってて!今から過去回を見直して来るから!」

 

「構いませんよ?ちなみに前回までのガンプラライブ第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく①の最後の方の真姫の台詞に約束の件(くだり)が書かれていますよ。」

 

第8話B「過去と今と、そして未来と」そのろく①の最後の方ね!

 

えーっと……あ♪西木野さんのセリフ、これね♪

 

なになに…”もう面倒だからガンプラバトルで決めたら?そこの自称生徒会長サン対私たち全員でバトルして、そこの自称生徒会長サンが負けたらソラ先輩に素直にごめんなさいするでいんじゃないの?”……あ"っ…ホ、ホントだわ……

 

「ホントに私が勝ったときのことが一言も書かれていない……。」

 

やっちゃった…やっちゃったわ…。

 

えりーちか、一生の不覚(本日2回目)だわ。

 

でも…えりーちかが勝ったら話しちゃダメ!って約束していなかったのに、園田さんはどーしてソラに話さなかったのかしら?

 

さっきまでの敵意全開の園田さんなら絶対に喋っちゃいそうだけど?と、内心で思っていることがついつい顔に出ちゃったみたいで、そんな私の顔を見た園田さんがその疑問に答えてくれたわ。

 

「良識のある私と真姫、あとは良識かあるとは微妙に言えませんが一応は花陽も空気を読んで生徒会長(忌々しい以下略)のあれやこれやを青空に話すのは遠慮したんです。最も、場を掻き回すのが好きそうな悠莉は嬉々として青空に生徒会長(忌々しい以下略)のあれやこれやを話していたいましたが。」

 

園田さん…ごめんなさい…。

 

園田さんのこと、修羅の国出身の悪鬼羅刹みたいなリアル人斬りだと思ってけど、空気を読んで私のあれやこれやを話さなかったとか優しい(?)トコもあるのね…。

 

これを機にお互い歩み寄って仲良くなりたいわね♪

 

うふふふ♪

 

お友達になったらえりーちかオススメの低温蝋燭をプレゼントして一緒に蝋燭プレイとかしちゃおっと♪

 

たのしみだわー。

 

すごくたのしみだわー。

 

あつーーいろうそくをおたがいにぽたぽたぽたぽたたのしみだわー。

 

と、半ば現実逃避気味に半笑いになりながら思考が明後日の方向に向かい始めていると…

 

「あー、なんだ。何か家の義妹がやらかしてすまん…。」

 

ソラがナニか可哀想なモノを見るよーな目で申し訳なさそうにそんなことを言ってきたの。

 

いつものソラなら私に対しては絶対に見せないようなその様子を見ちゃった私は、抑えていた感情がとうとう決壊しちゃったわね。

 

「お願いだからそんなポンコツを見るよーな目でえりーちかを見ないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

続グダグダ回でございました。

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第8話A「夢の欠片」そのなな③

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スマホがアップデートさる度に使いにくくなるのは気のせいでしょうか?なQooオレンジでございます。
アップデートを取り消すとかは……出来ないのですよねぇ…。





今回も絵里さんsideのお話となります。
まだまだ続くよグダグダ回でございます。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな③ 始まります。

























閑話だととっくの昔にバレバレだったけど本編でもついに明かされちゃったソラと悠莉ちゃんの衝撃の真実とそれに伴うエトセトラを未だに脳内で消化しきれていないみんな大好きかしこいかわいいえりーちか♪

 

あの悠莉ちゃんがソラの義妹だったとかもうホントにビックリよね。

 

いつも悠莉ちゃんが家に遊びに来る度にお義兄さまが~♪お義兄さまが~♪って感じでブラコンっぷりを披露していたからどんな人なんだろ?って思ったけど。

 

それがまさかあのソラだったなんてねー。

 

「……………………。」

 

「……………………。」

 

ホントにビックリだわー。

 

「……………………………。」

 

「……………………………。」

 

ほ、ほんとにびっくりだわー。

 

「………………………………。」

 

「………………………………。」

 

沈黙が痛いわ…。

 

肉体的に痛いのはマジラブえりちー%だけど、沈黙が痛いのはえりーちか的には受け入れられない感じの痛みだわ。

 

やっぱり痛いなら肉体的な痛いの方が気持ちよくてイイのよ♪とか普段は滅多にボケたりしないえりーちかががんばってボケて内心で色々と誤魔化そうとしたけど、現実は常に無情なのよね。

 

噫無情~♪こ~の~せ~か~いは~♪とか歌い出したくなるくらいに無情よね。

 

ちなみに“噫”←コレ。

 

何て読むかラブなライバーでラブライバーなみんななら当然わかるわよね♪

 

あと普段は滅多にボケたりしないとかお前それウッソ!ウッソ・エヴィン!だろ!って無粋な突っ込みはナシよ。

 

だって私はかしこいかわいいえりーちか♪なんですもん。

 

「…………………………………。」

 

「…………………………………。」

 

はぁ…。

 

意味不明なこと言ってないで、そろそろいい加減に現実逃避は諦めてお話を先に進めなきゃね。

 

えりーちか的にはこのままグダグダ♪えりーちかの虹色脳内劇場♪でもいいんだけど、そうは問屋が卸しちゃくれないでしょうから。

 

さて…まずは沈黙が痛い今のこの気まずい状況から説明しなきゃダメよね。

 

痛い沈黙が続く今のこの状況…私の目の前に座って私と同じく気まずそうな雰囲気を醸し出しながらチビチビとコーヒーを飲んでいる人物の紹介から始めるわね。

 

紹介から始めるわね♪とか言ってるけど、まぁたぶん“コーヒーを飲んでいる”って部分でもうわかっちゃってるわよね。

 

そう…私の目の前で気まずそうにコーヒーをチビチビと飲んでいる人物はソラなのよ。

 

何でえりーちかがソラと向かい合って気まずい雰囲気空間を作り上げているのかと言うと、私がソラにごめんなさいを言うためだったりしなかったりしなきゃいけないけど今さらどーごめんなさいすればいいのかえりーちかわかんない!からだったりなの。

 

ごめんなさい、意味不明よね。

 

実はえりーちか、じみーに混乱してるわ。

 

だって園田さんたちとのバトルに勝ったからごめんなさいしなくていいと思ってたのに、いきなり色々とバレちゃってて急にごめんなさいしなきゃダメな雰囲気になって、心構え何てこれっぽっちもできてないのに急遽ごめんなさいしなきゃダメになっちゃったんだもん。

 

ソラのせいにして自分に嘘を付いていたことを。

 

それを正当化するためにソラにキツく当たっていたことを。

 

悠莉ちゃんがソラに全部暴露しちゃった今、ここでちゃんとごめんなさいしなきゃダメなのはわかってるわ。

 

わかってはいるけど…

 

「……………………………………。」

 

「……………………………………。」

 

どうごめんなさいすればいいんだろ…。

 

それに…ごめんなさいをしてもソラが許してくれなかったら…。

 

どうしよう…。

 

どうしよう……。

 

色々な想いが私の中でぐるぐると渦を巻いて、段々と目眩がしそうになって来ていると…

 

「なぁ…」

 

唐突に、今までただ黙ってコーヒーを飲んでいたソラが話し掛けて来たわ。

 

それに対して私は…

 

「ふぇ?」

 

と、何ともまぁ気まずい雰囲気にそぐわないおかしな声を上げてしまったの。

 

ふぇ?ってナニよ。

 

ふぇ?って…。

 

いくらとっさのこととは言え、かしこいかわいいえりーちか♪ならもっとまともな返事があったでしょ…。

 

未だに現実逃避を続けてそんなことを考えている間もソラは言葉を続けたわ。

 

「あー、とりあえず…俺は絵里さんのコト、ちょっとやそっとじゃキライに何てなんねぇーぞ。」

 

って。

 

「…………へ?」

 

えっ?

 

えっ??

 

えっ???

 

「いつも割りとクソ女とか散々なコト言ってるから、たぶん絵里さんは俺が絵里さんのコトを嫌ってるとか思ってるだろーけどさ、俺は絵里さんのコト、コレでも結構好きなんだよ。ま、信じちゃくれねぇだろーけどさ。」

 

ちょっと待って!

 

えりーちか、色々と理解が追い付かないんだけど!

 

私、ずーーーーーっとソラにキツく当たって来たから当然嫌われてると思ってたのに…?!

 

それなのに結構好き?!

 

って!

 

「結構好きってナニよ!結構好きって!」

 

どれくらい好きなのかイマイチわかりづらい表現しないでよ!

 

「結構は結構だろ。他に言いようがねーっての。」

 

「そんなコト言われてもわかんないわよ!」

 

「わかんねぇーって言われてもなぁ…。」

 

「まずそもそも好きって言うのはLOVEなの!それともLIKEなの!どっちよ!」

 

聞いておいて何だけど、どーせLOVEじゃなくてLIKEの方なんでしょ!

 

上げて下げるパターンなんでしょ!

 

えりーちか!わかってるんだから!

 

「LOVEの方。」

 

………………………………………………ほへ?

 

ら…ら…ら…ら…ら…ら…ら…ら…ら…ららららららららららららら…

 

「らっ?!らぶのほー?!うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

LIKEじゃなくてLOVEの方?!

 

LOVEってLOVEよね?!

 

もぎゅっ♪とLOVEのLOVEとかLove marginalのLOVEとかラブレシアのLOVEとかよね?!

 

アレ?ラブレシア?

 

ラフレシアじゃなくてラブレシア?

 

ラブレシアってなぁーに?

 

えりーちか、わかんなーい♪

 

「おうよ。」

 

うわぁーい♪ラブレシアとかアホなコト言ってる場合じゃなーい♪

 

だってソラ、おうよだって!おうよ!

 

らぶのほーって言ったらおうよだって!

 

コレってもーアレよね!アレ!

 

愛の告白よね!

 

このまま2人で最寄りの市役所に婚姻届を出しに言って絢瀬 絵里じゃなくて鳴神 絵里になっちゃうのね!

 

朝はおはよーのちゅーして学校に行くときにもいってきますのちゅーして学校でもとりあえずちゅーして帰り道でもやっぱりちゅーしておうちに帰って来たら当然おかえりのちゅーして夜はがっつりとハードなプレイをしながらちゅーしちゃうのよね!

 

そーゆーコトよね!

 

と、内心では絢瀬 絵里史上最高の大混乱を記録して思考が大暴走しっぱなしなえりーちかだけど…

 

「ど、ど、ど、ど、ど、どーーーせそんなコト言ってえりーちかの身体が目当てなんでしょ!」

 

って、内心とは反対の憎まれ口を叩いちゃったのよ。

 

まるでいつも言い合いになる時みたいに。

 

条件反射って怖いわね。

 

そんな私の条件反射から出た身体が目当て発言に…

 

「ま、そりゃ否定はしねぇよ。」

 

ソラは否定はしないって言いやがったのよ!

 

「ちょっと!そこはウソでも少しは否定しなさいよ!」

 

身体だけの関係とかAVとかエロマンガとか薄い本とかによくある展開みたいでソレはソレでどえむーちかなえりーちか的にはちょーーーーっとだけアリだけど!

 

と、これまたどーしよーもないコトを頭の片隅のどえむーちか脳が考え始めていたら…

 

「否定できるかよ。いい女、ましてや好きな相手とエロいコトしたいって思うのは野郎の本能だっての。」

 

ソラがまた好きって言ったのよ!好きって!

 

「ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、ま、またちゅきっていったーーーー!」

 

もーコレにはえりーちかだいこーふん♪

 

きっとえりーちかのお顔は古き良き低温蝋燭みたいに真っ赤になっちゃってるわ!

 

「悪ぃかよ?」

 

ぜっんぜんわるくない!

 

「悪いわよ!」

 

ぴゃーーー!もう!また思ってるコトと反対のコト言っちゃったし!

 

えりーちかのばか!

 

ばか!ばか!ばかぁ!!!

 

「何か悶えてるけど…ナニこのかわいい生き物?コレが世に言うかしこいかわいいえりーちかってヤツ?まぁそれはさておき…とりあえずさ、悠莉のヤツから色々と聞いたけど、あの頃のコトは全部俺の自業自得だから絵里さんが気にする必要はねぇーから。だから…まぁ…なんだ……」

 

なんだ…ってナニ?

 

今度はナニ?

 

コレだけLIKEじゃない方の好きとか言っておいて今さら良いお友達でいましょ♪とか玉虫色のコトを言い出すんじゃないでしょーね?!

 

そんなコト言ったらえりーちか怒るわよ!

 

おこよ!おこ!

 

「今まで通り、絵里さんらしく、俺のダメなトコはダメって叱ってくれると…嬉しい…かな。」

 

ダメなトコはダメって叱れ?

 

叱れって…あっ。

 

そう言えば…にこがソラは悪いコトしたらちゃんと叱ってあげると喜ぶって、言ってたわね。

 

小さい頃に叱ってくれる人が居なかったからって。

 

叱ってくれる=相手のコトをちゃんと考えてる。だからって。

 

今まで通りちゃんと叱れ…か。

 

ソレは別に良いんだけど…私らしく、ね。

 

私らしく……か。

 

「私らしいって何だろ…。」

 

私らしく。

 

不意にその一言が大混乱で大暴走していた私の心の奥底にストンと落ちてきたわ。

 

私は……

 

「どうしたいんだろ…。」

 

「絵里さん?」

 

「ねぇソラ?私はどうしたいのかな?私はナニをしたいのかな?私は…。」

 

私のしたいコト…私のしたいコト…か。

 

うん。

 

もう答えは出てるわよね。

 

それはきっと……

 

「ソラ。私とガンプラバトルをして。」

 

ガンプラバトル。

 

今も、昔も、これからも。

 

私は大好きなガンプラバトルを大好きな人たちと一緒にやりたい。

 

きっとそれが私のしたいコト。

 

だから…

 

「始めましょ、今度こそ。私と貴方のガンプラバトルを。」

 

“私”をもう一度始めるために。

 

あの日…7年前の世界大会のあの日に止まった私の時間を再び動かす為に。

 

私はソラと戦わなきゃいけないのよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラとの話の中で1体1のガンプラバトルをするコトになってお開きになった放課後の一幕。

 

それぞれがそれぞれの想いを胸に秘めながら自宅へと帰る中で、私は希とにこと一緒に帰路に着いたわ。

 

「で?せっかく告白紛いのコトされたのにソコはスルーして何でか知らないけど

あのバカとサシでガンプラバトルするコトになったってワケ?」

 

「おとなしく私もらぶよー♪とか言ってそのままラブホにでも直行してエロエロな既成事実作ってまえば良かったんやない?」

 

「いーやー!言わないで!何にも言わないで!!!」

 

わかってるわよ!

 

せっかくソラの方から歩み寄ってくれたのに私らしくとか私のしたいコトとか変なコト考え出して挙げ句には良い雰囲気を作れそうな感じだったのにガンプラバトルをしましょ♪とか色っぽい内容とは正反対のコト言っちゃった自分のアホさ加減はじゅーーーーぶんにわかってるわよ!

 

ぶっちゃけ高坂さんとか星空さんとかにことかとおんなじレベルでアホなコト言ったってわかってるわよ!!!

 

けど!

 

それでも!守りたい世界があるから!って!このセリフってSEEDの最終回のキラじゃない!

 

「とーにーかーく!ヤらなきゃダメなの!私はソラとガンプラバトルしなきゃダメなの!メタいコト言っちゃうと私とソラがガンプラバトルしないと 第8話A「夢の欠片」そのいち の冒頭部分に繋がらないのよ!だから私とソラはガンプラバトルしなきゃダメなの!!!」

 

そう!私はソラとガンプラバトルしなきゃダメなの!

 

私のやりたいコトを胸を張ってやりたいって言えるようになるために!

 

停滞していた“私”を一歩前に進めるために!

 

「ソラとガンプラバトルをしなきゃ!私は先に進めない女になっちゃったのよ!!!」

 

「あ♪えりち、ソレって負けフラグやね♪」

 

「ジェリドね、ジェリド。バウンド・ドックにでも乗って戦ったら?」

 

負けフラグとか希がひどいわ!

 

あとえりーちか!ジェリドじゃないもん!山岡さんじゃないもん!ロム兄さんじゃないもん!にゃんこ先生じゃないもん!捕虜なぞいらん!皆殺しじゃ!なんて言わないもん!!!

 

そもそも捕まえた捕虜にはえっちな尋問をしなきゃイケないってちゃんとした国際ルールがあるのよ!だから捕虜は皆殺しじゃなくて皆エロしなのよ!

 

※そんなルールはありません。

 

「負けないもん!えりーちか!負けないもん!!!あとバウンド・ドッグってまだこのお話が投稿される予定の2020年3月の段階だとHGUCではキット化されてないわよ!たぶんガンプラ40周年のビジュアルにサラッと写ってたから今年(2020年)中には来るとは思うけど!!!」

 

「ターンXもあったっぽいみたいやね♪MGかHGかはまだわからんけど出るん楽しみやん♪」

 

「40周年で来るなんてさっすがターンX!∀のお兄さんよね!」

 

「月光蝶の拡張エフェクトは絶対にプ○バン限定だから買い逃さないように気を付けなきゃね!楽しみチッカァ♪」

 

「で?えりちはそらっちに勝てるん?」

 

「チッカァ?!いきなり話題がフラッシュエッジみたいに戻って来たし?!」

 

「あのバカのリヴァイブとそこのポンコツのヴァルキュリアの機体相性自体は悪くはないんじゃないの?」

 

「しかも無視されたし?!オマケにポンコツって言われたし?!」

 

「そやね。そらっちのザク・リヴァイブの武装だとえりちのトールギス・ヴァルキュリアの装甲を抜くんはちぃーと骨やからね。」

 

「ねぇ!無視しないでよ!」

 

「ピアッシングシールドにだけ気を付けとば何とかなるかもね?」

 

「ねぇってば!」

 

「あとはえりちがそらっちにどうランスチャージをぶちかますか、やね。」

 

「真面目な考察しながらえりーちかを無視しないでー!」

 

「絵里のヴァルキュリアってあの大型ランスしか武装がないから、“soar”で瞬間的に加速して回避しやがるそらのリヴァイブに当てるのはちょっとどころじゃなく大変よ?」

 

「お願いだからえりーちかの話も聞いてよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

結局今回もグダグダじゃない!!!

 

チッカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

続々グダグダ回でございました。

皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、何卒応援よろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話A「夢の欠片」そのなな④

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年のグラブルのコラボはラブライブでは無くテンションがだだ下がり中なQooオレンジでございます。
SSRあなたちゃんとSSRアイナ・ニヒリスの加入に期待していたのですが…。
もう勝手にラブライブコラボ第三弾とかやっちゃいましょうか?



女神が紡いだ絆は水の女神へと受け継がれ、絶望に染まった空に希望の歌を響かせた。
そして、蒼穹の世界へ三度目の奇跡が舞い降りる。
虹の女神と女神の先導者が星の獣と出逢う時、空に響くのは…。
あなたちゃん「出逢いって、それだけで奇跡だと思うんだよ!だから!私たちと一緒に行こう!アイナちゃん!世界中をドキドキとワクワクとトキメキで埋め尽くしちゃうために!」

次回、グランブルーファンタジー。
「Over the Rainbow ~虹の彼方へ…~」

とか?




今回も絵里さんsideのお話となります。
まだまだまだ続くよグダグダ回でございます。
三年生トリオがソラと1対1で戦うなら…?








それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな④ 始まります。

























ごめんなさいを賭けたバトル終了後のグダグダを経て唐突に決まっちゃったソラとの1対1のガンプラバトル。

 

そんなガンプラバトルが決まっちゃった放課後の翌日のお昼休み。

 

いつものようにお昼ごはんを食べるためにお弁当を持ち寄って教室のにこの席へと集まった私達(えりーちか♪と希とにこ)3人何だけど…

 

「と、ゆ~ワケで♪」

 

「第一回!絵里がそらのバカをどーやってブチのめすか超作戦会議!派手におっ始めるわよ!!!」

 

いただきます♪をしてお弁当を食べようとしたら、希とにこが急にそんな事を言い出して騒ぎ始めちゃったの。

 

「いぇ~い♪ドンドンドン♪」

 

「ぱふー♪ぱふー♪」

 

しかも妙にノリノリで。

 

希のいぇ~い♪って感じのノリはわからなくもないけど、にこがそんないぇ~い♪な希のノリに合わせてるのは珍しいわよね。

 

とりあえず超作戦会議ってずいぶんと頭の悪いネーミングよね?と、かえりーちかはそう思っちゃうんだけど気のせいかしら?

 

「いぇ~い♪でもぱふー♪ぱふー♪でも別にいいけど、まずはお弁当食べちゃわない?騒いだ挙げ句にお昼ごはん食べ逃したとかになっちゃったら残念を通り越してアホの諸行になっちゃっうわよ?」

 

「そやね。そんなんなったらうちら、今日からみ~んな高坂さんか星空さんかにこっちのどれかを名乗らんとアカンことになるもんね。」

 

「そうねー♪アホと言えば穂乃果か凛かにこにーって相場は決まってるもんねー♪って!う"ぉ"ぃ"!ちょーーーーっと待てやゴルゥラァァァァ!デカ乳たぬきぃぃぃぃぃぃぃぃ!あんた!今さらぁーーーーーっとアホの枠組の中にこのにこにー様の名前を紛れ込ませやがったわね!言っておくけどね!この全てにおいて大銀河宇宙NO.1なにこにー様はアホじゃないんだからね!ちょーーーーーーーーーーーーっと勉強が苦手なだけなんだから!穂乃果と凛のアホの二大巨頭とおんなじ枠組で数えないでよね!」

 

勉強が苦手なだけって…それってやっぱりアホなんじゃない?って言ったらにこがさらに荒ぶるからかしこいかわいいえりーちかは黙っておくことにするのが正解ね。

 

と、私が賢明な判断で沈黙を貫いた一方で…

 

「3馬鹿…もとい、3アホとちゃうん?」

 

希はニヨニヨとした笑みを浮かべながらそんなことを言っていたわ。

 

「アホとちゃうん!」

 

「アホとちゃうんちゃうん?」

 

「アホとちゃうんちゃうんちゃうん!!!」

 

「アホとちゃうんちゃうんちゃうんちゃうん?」

 

「アホとちゃうんちゃうんちゃうんちゃうんちゃうん!!!!!」

 

はぁ…。

 

これ、放っておいたら2人で延々と目標文字数まで続けるつもりよね。

 

書く方としたら脳死でコピペすればいいだけだからとてつもなく楽だけど、ソレをやってしまったら人としては最低よね。

 

仕方ないからかしこいかわいいえりーちかが止めてあげましょ♪

 

「ハイハイ。2人ともキリがないからそこら辺で止めて早くお昼ごはん食べちゃいましょ。」

 

「ほ~い♪いっただきま~す♪」

 

「チッ!今日のところは絵里に免じてこの辺にしといてあげるけど…あとキッチリとケリは着けてやるから覚えときなさいよ!このデカ乳タヌキ女!!!」

 

「にーこー!」

 

「あー!もう!わかったわよ!はい!いただきます!これでいいんでしょ!これで!」

 

ふぅ。

 

これでようやくお昼ごはんが食べれるわ。

 

そんなえりーちかの今日のお弁当のメインおかずはから揚げ(冷凍食品♪)よ♪

 

最近の冷凍食品ってホント便利よね♪

 

凍ったままお弁当に入れておくだけで勝手に解凍されてお昼に食べる頃にはちょうどいい感じになってるんだもん♪

 

技術の進歩って偉大だわ♪

 

そんな冷凍食品のから揚げをお箸に突き刺してあーん♪とお口に入れようとしていると、にこが机に片ひじをついてじとーっとした目でこちらを見ながら…

 

「で?絵里はどーやってあのバカと戦うつもりでいんのよ?」

 

そんなことを言ってきたわ。

 

うーん…ソラとどーやって戦うの?か。

 

から揚げをお箸に突き刺したまま、ちょっとだけソラとどーやって戦うのか?について真面目に考えたんだけど、どーやってもナニも…

 

「いつも通りにランスを構えて高速で突撃?」

 

うん。

 

私にはそれしかないもんね。

 

今さらソラ対策にとか言って射撃系の武装をトールギス・ヴァルキュリアに取り付けても全体的なバランスが崩れて飛行速度が落ちちゃったりしそうだし。

 

そもそもえりーちか、ヴァルキュリアに射撃系の武装を取り付ける以前に射撃センスが壊滅的にお亡くなりになっちゃってるし。

 

どうせ撃っても当たらない(えりーちか、射撃センス壊滅し過ぎてて下手すると自分に当たっちゃうもん…)なら、射撃武装なんて余計なウェイトになっちゃうから最初から取り付けない方が良いに決まってるわ。

 

「はぁ…私から聞いといてなんだけど、突撃オンリーってアンタも相変わらず脳筋よね…。」

 

むぅ。

 

えりーちか、脳筋じゃないもん。と思いつつも、とりあえずはお箸に突き刺したままのから揚げをぱくり♪

 

あ♪から揚げおいしい♪もぐもぐ。

 

「まぁ装甲から関節までアレな素材で徹底的にガチムチに防御固めとるえりちとトールギス・ヴァルキュリアなら、そらっち相手には下手な小細工するよりもそれが最善作なんやろね。」

 

「ま、そりゃそうね。だってあのバカのザク・リヴァイブって、ピアッシングシールドを除けばそこまで攻撃力のある武装は持ってないからね。」

 

「ピアッシングシールド以外だと確か…メインの手持ち射撃武装が大型ビームマシンガンで…」

 

「脚にビームブレードが二振り。両肩のアクティブスラスターの内部にマイクロホーミングミサイル。大出力バックパックブースターに三連ミサイルランチャーが合計で4個取り付けられてるわ。(あとは右腕の中にもちょっとした仕掛けがあるんだけどね。) 」

 

「腰にスタングレネードとかの手投げ弾的なヤツもあったんとちゃう?」

 

「あぁ。あったわね…。近接戦闘してるといきなり目の前にポイっと放り投げて“soar”で一気に離脱して目眩ましして来やがるアレね。」

 

近接戦闘中に意表を突くためにスタングレネードを目の前に放り投げるアレって、レンタルガンプラのF2ザクを使ってた時もよくやってたわね。

 

キンキンキンキンキンって感じでソレって商業化作品としてどうなの?ななろう系も真っ青な擬音祭りで激しく近接戦闘をしてる真っ最中に、まるで手品みたいに目の前に急にスタングレネードが放り投げられるから一瞬反応が遅れちゃったりしちゃうのよね。

 

で、その一瞬でスタングレネードがどっかーん♪しちゃってソラを見失っちゃうのよね。

 

そう言えば…

 

「ソラが放り投げるハンドグレネードの中身って確か戦闘毎に違うのよね?スタングレネードの時もあればスモークグレネードの時があったり、チャフグレネードの時とかもあるのよね?」

 

強烈な光で目眩ましをするスタングレネードだけなら対策はそこまで難しくはないわ。

 

百式みたいにサングラスを掛けちゃえば良いんだもん♪

 

……………………ごめんなさい…。

 

えりーちか、適当なこと言いました…。

 

「酷いときだとプラズマ反応弾なんてトンデモ火力の手投げ弾を持ち込んで来やがる時もあるわよ?」

 

プラズマ反応弾ってアレよね?

 

圧縮プラズマ粒子を使ってなんか核兵器っぽい威力を再現したけど核兵器みたいに放射能を撒き散らさないクリーンな爆弾?みたいなトンデモ兵器のひとつ。

 

アレって威力に比例するようにバトルに持ち込むためには機体容量をいっぱい使っちゃうのよね。

 

「うわぁ~…近接戦闘中に不意を突いてソレは割りと凶悪やね…。」

 

「割りとってレベルじゃなくかなり凶悪よ。目の前にポイっとナニか放り投げられたと思ったら、次の瞬間にはコクピットごと上半身が蒸発しちゃってるんだもん。」

 

「?プラズマ反応弾の直撃くらいで蒸発なんてしないんじゃないの?」

 

超高温のプラズマが直撃しちゃえば流石に装甲表面がそれなりに溶けちゃうけど、それだけで簡単に蒸発しちゃうなんてあり得ないわよね?

 

「ソレはアンタのトールギス・ヴァルキュリアがガチムチだからよ!」

 

「普通はプラズマ反応弾が直撃しても~たら問答無用で消し飛ぶモンやよ?」

 

「そうなの?」

 

「そーなの!まったく…これだから脳筋ガチムチ防御特化は…。」

 

むぅ。

 

解せないわ。

 

それはそれとして…

 

「ちなみに希やにこならソラのザク・リヴァイブ相手にどう戦う?」

 

えりーちか、そこら辺がちょっと気になっちゃったよね。

 

だから早速とばかりに私は2人に2人ならどう戦うかって聞いてみたわ。

 

私の問い掛けに始めに答えてくれたのは…

 

「ん~、そやねぇ~…うちなら近付かれる前に遠距離から飽和火力でゴリ押しかなぁ…?そらっちが“soar”でも避けれんくらいの広範囲をサテライトリボルバーの連射で覆い尽くして…って感じやろか?」

 

凶悪な威力を誇るサテライトランチャーを連発しちゃうサテライトリボルバーを搭載しているドム・ハーミットを愛機とする希だったわ。

 

希の答えは遠距離からの飽和火力でゴリ押し。

 

“soar”の超加速で避けたとしても、最後には避け切れなくなっちゃうくらいのサテライトランチャーの雨を降らせちゃうってワケね。

 

でも…

 

「あのバカならごんぶとビームの雨を降らせても、涼しい顔して普通に避けながらドンドン近付いて来て最終的にはズドン♪ってされちゃうわよ。」

 

にこの言う通りなのよね。

 

ソラって要塞攻略戦の難易度設定ナイトメアでの宇宙を覆い尽くす弾幕でもすいすいと避けて行っちゃうのよ。

 

しかもレンタルガンプラのF2ザクで。

 

そもそもリヴァイブに乗っている時のソラなら、絶え間なく続く直射型の砲撃の雨くらい“soar”を使わないで避けちゃうわ。

 

「あー、やっぱりアカンかぁ。うちとハーミットの組み合わせやとサテライトリボルバーで遠距離砲撃連射が限界かな?それを抜けられても~たらお手上げやん。で?うちにダメ出ししてくれたにこっちならど~するん?」

 

希も自分の戦い方じゃソラには届かないって理解していたみたいで、にこに否定されてもそこまで悔しそうじゃないみたいね。

 

そんな希はにこに対して、にこならどう戦うのか?って自分のお弁当の中からちくわの磯辺揚げを箸でひょい♪と摘まんで、それを口に運びながらもそう問い掛けたわ。

 

にこの答えは…

 

「オールレンジ攻撃で動きを制限しつつ近接戦闘!離れたら高火力でドカン!よ!」

 

と言う近接戦闘から遠距離戦闘まで何でも器用にこなしちゃうにこらしい答えだったわ。

 

「にっひひ♪そのパターンやとイケイケで押してると思ってたら結局はそらっちにぜ~んぶ攻撃避けられてズバッ♪って斬られてお亡くなりになるんやろ?」

 

「そうそう♪なんでソレを避けちゃうのよ!ってなって最後は一瞬のスキを突いて“soar”で一気に接近されてビームブレードでズバッ♪っと…って!勝手に人を殺さないでよ!あとにこにー様はそんな簡単にはヤられたりしないわよ!!!」

 

「せやかてにこっちのその戦法でそらっちに勝てたこと無いんやろ?」

 

「うぐっ?!そ、それは…確かに…そーだけど…。」

 

「ほ~ら♪やっぱり勝てんやん♪」

 

「勝つわよ!いつかは!」

 

「いつかっていつ勝てるん?」

 

「い、いつかはいつかよ!」

 

「うっしし~♪ソレはいつまでも勝てんフラグやね♪にこっち終了のお知らせ♪いただきました~♪残念無念また来世~♪」

 

「ちょっと待て!このデカ乳たぬき!ぬわぁんで来世なのよ!普通そこはまた来週でしょ!また来週!!!」

 

「いやん♪にこっちったら大声で股やなんてはしたないやん♪」

 

「ごるぅらぁぁぁ!!!どぅわぁぁぁぁれぇがぁぁぁ股って言ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「言っとるやん♪ちゃ~んと股って♪えっ?ナニナニ?にこっちったらそんな大声で股なんて叫んで、お股でナニをしたいん?それとも…にっひひ♪お股にナニを挿れたい?って聞いた方がえぇのかな?」

 

「はぁ?そりゃもうお股に挿れたいのは当然あのバカのちん……って!真っ昼間から下ネタ禁止!!!」

 

「えぇ~♪別にえぇやん♪これくらいのかる~い下ネタは♪」

 

「よくない!これっぽっちも!!!」

 

「で?結局はえりちはそらっち相手に突撃三昧しちゃうん?」

 

「う"ぉぉい!!!無視すんな!!!そしていきなり話題を元に!しかも1番最初のヤツまで戻すな!!!」

 

「そうね…私にはそれしかないから。」

 

「お前もちょっと待て!1/4ロシアンキツネ女!人が魂賭けて突っ込んでるのに&このグダり始めてるノリの中で急にシリアスな雰囲気醸し出しながら“それしかないから…”とか言うな!!!」

 

「うん…でも…えりちならきっと大丈夫♪」

 

「希…。」

 

うん。

 

私に出きることを精一杯。

 

全力全開でソラにぶつけて…そして…

 

「どぅわぁぁぁぁかぁらぁぁぁぁぁ!!!」

 

勝ってみせるわ。

 

私を応援してくれる親友のためにも!

 

「ちょっとまてやぁぁぁぁぁぁぁ!!!ボケェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!」

 

ファイトよ!えりーちか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

続々々グダグダ回でございました。
次回はいい加減第8話のラストバトルが始まればいいなぁ…と愚考中でございます。
また、毎回毎回ラストバトルに登場しておりました魔女さん。
今回は恐らくは欠席かなぁ…と。
閑話ではケツアゴさんと共に登場するかもしれません。

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第8話A「夢の欠片」そのなな⑤

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

周年サプチケの第一候補だった水着カリおっさんがガチャピンで来ちゃって急遽バレンタインクラリスかクリスマスナルメアのどちらをお迎えするべきか悩んでいるQooオレンジでございます。
皆様の中に騎空士の方がおられましたら是非ともアドバイスをお願いいたします…切実に…。





今回も絵里さんsideのお話となります。
グダグダからーのー…でございます。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑤ 始まります。























長いながーいテスト期間も無事に終わり、とうとうやって来ちゃったソラとの決戦の日。

 

あ♪サラッと触れただけのテストの結果とかにこと星空さんの激闘の日々的なそこら辺のモロモロのお話はあとで閑話でするからちょっと待っててね。

 

そんな感じでゆるーくやって来ちゃった決戦の日。

 

いつも通り朝起きて、いつも通り学校に行って、いつも通り希とにことお昼ごはんをわいわいと食べて、そして放課後…私達はソラ達が待つお馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店へとやって来たの。

 

自動ドアをくぐり店内を見渡すと、そこには既に“μ's”の面々がレストコーナーのテーブル席を確保して陣取っていたわ。

 

私達もあの子達と同じテーブルに…って一瞬考えたけど、これから本気のガンプラバトルをするソラと同じテーブルでバトルの準備をするっての言うのも何だか違う気がしたから、私達は“μ's”の面々とはちょっと離れたテーブル席に陣取ることにしたの。

 

テーブル席に着いた私は早速カバンの中から愛機であるトールギス・ヴァルキュリアの入ったガンプラ用保管ケースを取り出して、スキャン前の最終確認をすることにしたわ。

 

最終確認って言っても、昨日の夜にちゃーんとトールギス特有の頭のトサカ(?)から足の先まで、しっかりと確認はしてあるんだけどもね。

 

そんなことを思いながらガンプラ用保管ケースから取り出したトールギス・ヴァルキュリアの確認をしていると…

 

「えりち。GPベースちゃんと持って来た?」

 

今日のバトルで私のセコンドに付いてくれることになった希が私の手元のトールギス・ヴァルキュリアをチラ見しながらそう言ってきたわ。

 

「大丈夫。ちゃんと持った来たわ。」

 

希の問いにそう答え終わると、今度は希の反対側から…

 

「絵里!ハンカチとティッシュは!ちゃんと持ったの!」

 

やっぱりセコンドに付くことになったにこがそう言ってきたわ。

 

昨日、テスト明けで死にそうな顔をしながら今日のバトルではにこが希と同じように私のセコンドに付いてくれるって聞いた時はちょっと驚いたわね。

 

てっきり…と言うか当然、にこはソラの方に付くと思ってたから。

 

気になったからそこら辺のことを聞いてみたら、にこ曰く“公式戦じゃないんだから明日のアンタとのバトルであのバカに私の手助けは必要ないわ。”だそうよ。

 

公式戦じゃないからソラににこの手助けが必要ないのはわかったけど、結局どうしてにこは私の方に付いてくるのか?の答えにはなってないような気がするのはえりーちかの気のせいかしら?

 

でも…どんな理由があったとしても、にこがソラじゃなく私のセコンドに付いてくれてちょっと…ううん。

 

ちょっとどころじゃなく嬉しくて心強いわ。

 

もちろん希もね♪

 

「それも大丈夫。ハンカチもティッシュもちゃんと持ったわ…って、ガンプラバトルをするのにハンカチとティッシュは関係ないんじゃない?」

 

「はぁ?アンタ、なぅわぁにぃ言っちゃってんのよ!ハンカチもティッシュも関係あるに決まってるじゃない!関係アリ過ぎてむしろ大アリったらオオアリクイよ!いーい!よぉーーーく聞きなさい!ガンプラバトルシミュレーターの筐体の中でナニかに興奮して我慢できなくなって急に鼻から愛と言う名の鼻血が溢れ出たりしたらどーするの!急に花粉症に覚醒しちゃって鼻水が大洪水になっちゃったりしたらどーするの!ちゃらりー♪鼻からぎゅーにゅー♪とか歌いながら鼻からマジで牛乳が出たりする謎現象が万が一にでも起きちゃったらしたらどーするの!」

 

万が一に鼻から牛乳が出たりする謎現象って…。

 

それは奇病とか通り越して某世界的宗教団体の奇跡認定官が奇跡と認定しちゃうような神の御業レベルの奇跡よね。

 

しかも人体(鼻)から出るのに母乳じゃなく牛乳って…。

 

「なぁなぁにこっち?その万が一は万が一にもあり得んとちゃうん?それとな?うちはちゃらり~♪鼻からぎゅ~にゅ~♪とか古すぎて最近の子達はそのネタもう誰も知らんのとちゃう?って思うんよ?」

 

「そんなことないわよ!前にパズ○ラかナニかのCMでやってたからナウなヤングだってきっと知ってるわよ!」

 

「ナウなヤングとか言っとる時点でもう昭和丸出しで令和の世の中では手遅れ気味にアカンと思うのはうちの気のせいやろか?」

 

「うっさいわね!とーにーかーく!ハンカチもティッシュも乙女の嗜みなのよ!いーい!絵里!ちゃんとポーチにでも入れて持っていきなさいよね!」

 

まぁ色々とアレなことも言ってるけど、にこは私のことを心配して言ってくれてるのよね。

 

にこはやっぱり優しいわね。

 

「ふふっ。えぇ、わかったわ。ありがと、にこ。」

 

私はにこのちょっと不器用な優しさが妙に嬉しくなっちゃって、思わず微笑んじゃったわ。

 

そんな天使のえりーちかスマイルを向けられたにこは…

 

「ぬぐっ!べ、べつにアンタのために言ってやってるんじゃないからね!あくまでも私は世間一般の乙女の嗜み的な意見として言ったんだから!そこら辺ちゃーーーんと理解しなさいよね!」

 

照れちゃってそっぽを向いて早口でそんなことを言って誤魔化そうとしたの。

 

そんなにこの照れ隠しの態度を見逃す希では当然ないワケで…

 

「にこっちったら典型的なツンデレさんやね♪」

 

ここぞとばかりにからかう気マンマンでちょっかいを出し始めたわ。

 

そこからはもういつも通りのやり取りの応酬。

 

私はそんな2人を見ながらのんびりとトールギス・ヴァルキュリアの確認作業を進めることにしたわ。

 

「どぅわぁーかぁーらぁー!うっさいって言ってんのよ!このデカ乳たぬき!デカからっていい気になってんじゃないわよ!!!」

 

「にっひひ♪せやかて大は小を兼ねるって言うやん♪だからにこっちみたいに小さいよりはえぇと思うで♪イロイロとエロエロに挟めるし♪」

 

「オイオイオイオイ…ずいぶんと舐め腐ったコト言ってくれんじゃないの!!!デカ乳クソたぬきが!ごるぅらぁぁぁ!じょーーーとーーーじゃ!ボケェ!その無駄に蓄えた脂肪の塊をおろしがねでぐぅわぁりぃぐぅわぁりぃと全力で削ぎ落としてやろーじゃないのぉぉぉぉ!!!」

 

「おっぱいおろしがねですりおろすなんてにこっちったらサイコさんやね♪いっや~ん♪断崖絶壁ムネナシオーなにこっちにおっそわれる~♪」

 

「ごるぅらぁぁぁぁぁぁ!待てや!クソたぬきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!どぅわぁれぇがぁぁぁサイコさんじゃぁぁぁぁぁぁ!!!どぅわぁれぇがぁぁぁ断崖絶壁ムネナシオーじゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!そのクソデカい脂肪の塊ぃぃぃ…ぼぉるぅおねぇぇぇぇぇぇぜぇの挽き肉にしてやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!」

 

そう言えば最近はミートソースじゃなくてミートスパとかボローネーゼって言うのよね。

 

あ♪今夜はパスタ食べたいかも♪

 

お手軽にナポリタンでもいいけど、何だかミートソースが食べたい気分ね♪

 

挽き肉買って帰らなきゃ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも通りのノリで姦しくじゃれ合うにこと希を微笑ましく思いながらトールギス・ヴァルキュリアの最終確認を終えた私は、少し離れたテーブル席からこちらを見つめていたソラに“そろそろ行きましょうか?”って意味を込めた目配せを送り席を立ったわ。

 

そしてじゃれ合いを止めた希とにこに見送られながら、出撃登録を済ませて指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと乗り込んだの。

 

安全のためのシートベルトをしっかりと絞めて(えりーちか的にはもっともっときつーーーーく身体に食い込むくらいに締め付けたい気もするけど♪)、筐体中央の所定の位置に長年愛用している薄いブルーのGPベース“氷の乙女(アイシクル・メイデン)”をセットして…

 

「ガンプラバトルシミュレーター、システム起動。」

 

手早くコンソールを操作し、ガンプラバトルシミュレーターのメインシステムを起動させたわ。

 

メインシステムの起動に伴い、薄暗かった筐体のあちこちの計器に明かりが灯り始め、ガンプラバトルシミュレーターの筐体だったソレは戦場を駆け巡る私の愛機“トールギス・ヴァルキュリア”のコクピットへと変貌したわ。

 

「システムチェック……」

 

続けてサブコンソールを操作して自身の左側に事前に設定してあるサブモニターにヴァルキュリアの現在のステータスを表示させ、一つ一つ異常が無いことを確かめて行き…

 

「全システム、オールグリーン。チェック完了っと。」

 

全ての出撃準備を整え終えるとシステムチェックの項目を閉じ、同時にそっと両目を閉じて大きく息をひとつ吸い込みながら自分が柄にもなく緊張していることに気付いたわ。

 

いつもガンプラバトルに出撃するときは緊張なんてしないのに変よね。

 

でも今日だけはきっと特別。

 

7年前…あの日、叶わなかった憧れの私のチャンピオンとの本気のバトル。

 

そんな本気のバトルが目の前に迫ってるんだもん。

 

緊張しないハズがないわ。

 

だから今日は緊張してもいいの。

 

目を閉じてそんなことを考えながら、私はマザーシステムから出撃許可が下るのをじっと待つわ。

 

まだかな?

 

まだかな?

 

まだかな?

 

ふと気付くと、目を閉じてから感じていた程よい緊張は、いつの間にかこれから始まるバトルへの期待へ…ワクワクへとすっかりと変わっていたわ。

 

そんなワクワクな私を身の内に孕んだトールギス・ヴァルキュリアのコクピットに、突如としてポーンと言うシステムメッセージを告げる音声が鳴り響いたわ。

 

それは出撃許可を告げるメッセージ音。

 

出撃許可…つまりは…

 

「楽しい楽しいガンプラバトルの始まりってコトよ!」

 

私は閉じていた両目を開き、コンソールを操作して機体の出力を上昇させると…

 

「トールギス・ヴァルキュリア!絢瀬 絵里!!!」

 

スロットルを押し込み、両肩に取り付けてあるスーパーバーニアを展開・起動させ…

 

「シュトゥールム!!!!!」

 

発進口へ向けて機体を一気に加速させたわ。

 

身体に襲い掛かる他の人は死ぬーとか言っちゃうような心地よいGを全身で感じながら、発進口を抜けたその先に待っていたのは…

 

「青い…空…。」

 

どこまでも続く真っ青な空。

 

そして眼下に広がるのは空の青とはまた違った海の碧(あお)。

 

青と碧。

 

2つの蒼。

 

今日のバトルフィールドは…

 

「海上フィールド…。」

 

見渡す限り2つの蒼が支配する世界。

 

そんな蒼の世界が私とソラが雌雄を決する舞台に選ばれたみたい。

 

「ん、っと。」

 

どこまでも続く青い世界に一瞬だけ気を取られているうちに、いつの間にか重力に引かれて機体が下降を始めていることに気付いた私は、すぐさまスーパーバーニアの出力を上げて下降し始めていた機体を再び上昇させたわ。

 

今日のバトルフィールドはボーッとしていたら海に落ちちゃうわね。

 

とか思った瞬間、私はふとあることに気付いたの。

 

それは…

 

「海中で戦えば圧倒的に有利かも…?」

 

と言ったコトだったわ。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアとタメを張れるだけのスピードを出せる高機動型のソラのザク・リヴァイブを相手にするなら、このまま接敵して空中戦を演じるよりも水の抵抗で機動に制限の掛かる海中で迎え撃った方が有利に立ち回れるわ。

 

何よりも海中ならあの厄介な“soar”を封じるコトが出きる。

 

これはとても大きいわ。

 

もちろん例え“soar”を封じたとしても、ソラとソラのザク・リヴァイブなら海中戦くらいは難なくしちゃえるとは思うけど、それでも海の中なら水の抵抗も何のそので突撃しちゃう私のトールギス・ヴァルキュリアの方が圧倒的に有利よね。

 

しかもあちらの武装の大半はビーム兵器だから海中じゃその威力を十分に発揮することはでできないし。

 

海中戦で気を付けるとしたら零距離から放つピアッシングシールドくらいかしら?

 

そんなコトを考えながらスーパーバーニアの推力を一定に保ったまま青い空を駆けていると、広域設定にしていたヴァルキュリアのレーダーの端にこちらへ向かって真っ直ぐに突き進んで来る赤い光点がひとつ表示されたわ。

 

そのレーダーに表示された愚直なまでに真っ直ぐに突き進む赤い光点を見て、ソラが真っ直ぐに私のところへ向かって来ている…そう思った時、私の中にはさっきまでの海中で迎え撃つといった考えは綺麗さっぱりと消えていたわ。

 

私はナニを姑息なコトを考えていたのかしら。

 

いつも、いつでも、どんな時でも。

 

誰が相手でも私とヴァルキュリアは常に真っ向勝負を挑んで来たハズよ。

 

それを今さら勝ちたいからって小細工を弄するなんて“私らしく”無いわ。

 

恐れず、臆せず、ただひたすらに。

 

この手にした槍と盾を構えて…

 

「突き進むわよ!ヴァルキュリア!!!」

 

戦い抜く!

 

さぁ!勝負よ!ソラ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ようやく始まった第8話のラストバトルでございました。
絵里さんとソラ。それぞれの初手は…?


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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話A「夢の欠片」そのなな⑥

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルの新ジョブ“ランバージャック”でのフルオート戦闘が楽しいQooオレンジでございます。
Twitterで誰かが雑に強いと言っておりましたが、うん。ホントに雑に強いですね。
これで古戦場もさらに楽になりますね。





今回も絵里さんsideのお話となります。
続戦闘回。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑥ 始まります。























広域レーダー上に表示されているソラのザク・リヴァイブを示す赤い光点。

 

その赤い光点は相変わらずただひたすらに私へ向かって真っ直ぐに突き進んで来ていたわ。

 

気合いを入れ直した私ももちろん自慢の槍と盾を構えて、ソラへ向かって真っ直ぐに進撃真っ最中♪

 

レーダー上の表示だとそろそろメインモニターにソラのザク・リヴァイブが見えて来る頃だと思うんだけど……と、思った矢先。

 

「っ!見えた!」

 

私の予想通り、トールギス・ヴァルキュリアのメインモニターには真っ正面から突っ込んで来ているソラのザク・リヴァイブが写し出されたわ。

 

ダークグリーンに染め上げられたF2ザクベースの高機動型MS“ザク・リヴァイブ”。

 

そのザク・リヴァイブは背中の大出力バックパックブースターを盛大に、これでもかと噴射させて、物凄いスピードで脇目もふらずに突き進んで来るわ。

 

あちらはそろそろ射撃武装の射程内のハズだけど、右手に握られている大型ビームマシンガンをこちらへ向ける素振りすら見せないのはどうしてかしら?

 

そう思いながらも私は直進を続けるわ。

 

そしてソラも私へ向けて直進を続けているわ。

 

やっぱり変よね?もう完全にあちらの射程内なのに未だに攻撃が来ない…?

 

ザク・リヴァイブの射撃武装じゃ私のトールギス・ヴァルキュリアにまともなダメージを与えられないからムダな攻撃はしないってところなのかしら?

 

うーん…。

 

それはちょっと考えられないかな?

 

ソラなら例え相手が堅すぎてダメージが与えられなかったとしても、嫌がらせのようにしつこく牽制射撃を繰り返して無理矢理にでもスキを作ろうとすると思うのよね。

 

それどころかこの距離でまだ私のランスチャージの進路上を進んで来ているってコトも不自然だわ。

 

このままお互い避けないで進んだらぶつかっちゃうわよ。

 

とは言え、私から避けるのは何だか釈然としないから絶対に避けてあげたりはしないけど♪

 

それはきっとソラだって同じハズだわ。

 

んふふ♪チキンレースをお望みならとことん付き合ってあげるわ♪

 

そんなコトを考えた私はランスチャージのために構えていた大型ランスとシールドをおろし、ソラのザク・リヴァイブと同じように無防備にただ直進をするコトにしたの。

 

チキンレースをするならランスチャージは無粋だもん。

 

その私の態度を見たソラは…

 

[[槍を下げてそっちから避けるつもりはありませんってか!!!相変わらずイイ根性してやがる!そっちがその気ならこっちだって徹底的にぶちかましてやるってんだよ!!!]]

 

ザクタイプ…この場合はジオン系?特有のピンク色のモノアイをぐぽーん♪と光らせて、さらに速度を上げて突っ込んで来たわ。

 

やっぱりソラも自分からは避けるつもりはないみたいね。

 

それじゃちょっと意地の張り合いと行きましょうか♪

 

「ぶちかます?冗談言わないで!徹底的にぶちかますのは…私の方よ!!!」

 

私もソラの叫びに呼応するように叫び返すと、そのままスーパーバーニアの出力を上昇させて速度を上げ、眼前のザク・リヴァイブ目掛けて直進するわ。

 

[[上等だ!ヤれるもんなら…ヤってみやがれ!!!]]

 

「言われるまでもなくヤってヤるわよ!!!」

 

あぁ♪ダメだわ♪えりーちか、何だかとってもテンションが上がって来ちゃった♪

 

[[逝くぞ!ゴルゥラァァァァァァァァァァァ!!!!!!]]

 

「シュトゥールムゥゥゥゥゥ!!!!!!」

 

そんなワケでテンションあげあげ♪なえりーちかは道を譲るつもりはこれっぽっちも無いソラのザク・リヴァイブ目掛けておもいっきり突っ込んだわ。

 

もちろんソラも私のトールギス・ヴァルキュリア目掛けておもいっきり突っ込んで来てるから…

 

[[んがぁ?!]]

 

「うきゃ?!」

 

頭と頭がごっつんこ♪

 

まぁ実際にはものすごーーーく重い金属の塊同士が猛スピードで大激突したんだからごっつんこ♪なんて可愛らしいモノじゃないんだけどね。

 

青い空に響いたのは大型トラック同士が衝突事故を起こしちゃった時よりもよっぽど酷い激しい衝突音。

 

そんな激しい衝突音を発生させた元凶の中に居る私たちはそりゃもう酷い状況になっちゃったわ。

 

小学校低学年のお子様でもプレイ可能な世界的大人気ゲームとしてムダに再現されているこのヤバい感じの衝突時の衝撃は色々と大丈夫なの?と昨今うるさいコンプライアンス的に問い質してみたくなる程度にはコクピットの中はスゴいシェイク状態だったわ。

 

コレ、三半規管が弱い人はコクピットの中で戻しちゃうんじゃないかしら?

 

あ♪ちなみにえりーちか的にはこの身体にシートベルトがいい感じに食い込んで激しく揺さぶれるコクピットの状況はとーーーってもごほうびだったりなかったり♪っとか言ってる場合じゃないわね。

 

どうしてそんな場合じゃないわねって思ったのかと言うと、私が絶賛シェイク状態のコクピットの中で変なコトを考え出していたら、チラリとモニターにソラのザク・リヴァイブが体勢を立て直している姿が見えちゃったよ。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアと大激突して、やっぱり私と同じようにコクピットの中がシェイク状態のハズなのによくもまぁこれだけ短時間で機体の体勢を建て直せるわね…って感心してるヒマはないわね。

 

両肩のアクティブスラスターと脚のスラスターを駆使して体勢を建て直しつつあるソラのザク・リヴァイブ。

 

その操作技術に舌を巻きつつ私もソラに負けじと、トールギス・ヴァルキュリアの両肩のスーパーバーニアや太ももの補助バーニアを細かく動かしながら何度も噴射させて、機体の体勢を建て直すべく行動を開始したわ。

 

一方でモニターの先に写るソラのザク・リヴァイブは私よりも先に体勢を素早く立て直していて…

 

[[痛ぇーじゃねぇーか!このクソアマがぁぁ!!!]]

 

とかLIKEじゃなくてLOVEの方の好きだって言った女の子相手にその物言いはどーなの?って問い質したくなる暴言と共に、右手に握っていたザク・リヴァイブのメインの射撃武装である大型ビームマシンガンの銃口を私のトールギス・ヴァルキュリアへと向けて…

 

[[コレでも喰らっとけ!!!!!]]

 

発射したわ。

 

トールギス・ヴァルキュリアへと向けられた銃口の先から絶え間なく放たれる黄緑色のビーム弾。

 

そのソラのザク・リヴァイブから放たれた黄緑色のビーム弾は、未だに体勢を建て直している最中の私のトールギス・ヴァルキュリアに容赦なく襲い掛かって来たわ。

 

普通のMSならこの状況は大ピンチ♪なんだけど…

 

「その程度のビームで私と私のヴァルキュリアを墜とそうだなんて100年早いわよ!!!」

 

ところがぎっちょん。

 

残念ながら私のトールギス・ヴァルキュリアは“普通”のMSじゃないのよね♪

 

私のトールギス・ヴァルキュリアは…

 

[[チッ!やっぱりダメか!わかっちゃいたけど相変わらずクソ硬いなぁ!オイ!]]

 

ビーム弾なんてかるーーーく弾いちゃう程度にはカッチンカッチンなのよ♪

 

「んっふふ♪きっと他の子達が柔らかすぎるのよ♪」

 

[[イヤ!ソレは絶対に違う!激しく違う!確実に違う!他が柔らかいんじゃなくて絵里さんがクソ硬すぎるだけだ!]]

 

そうかしら?

 

まぁ他の子が柔らかくても私が硬くても今はどうでもいいわ。

 

今は楽しいバトルの真っ最中なんですもの♪

 

そんなやり取りをしながらもソラのザク・リヴァイブが私のトールギス・ヴァルキュリアへ向けて大型ビームマシンガンを連射し続けている一方で、私もようやく正面衝突で派手に乱れた体勢を建て直し終えていたわ。

 

姿勢制御用のスラスターを軽く噴かして機体正面をソラのザク・リヴァイブの方へと向け、大型ランスと大型シールドを構えてさぁ♪突撃よ♪と両肩のスーパーバーニアを点火しようとしたその時…

 

[[っ!ソコだ!!!]]

 

そんなソラの声と共に“ドン!”と言う爆発音が辺りに鳴り響いたわ。

 

そして目の前から突如として消えちゃうソラのザク・リヴァイブ。

 

ソレってつまりは…

 

「“soar(ソア)”ってコトよね!!!」

 

ソラの得意とする高速空間機動戦術“soar”。

 

おおざっぱに言っちゃえばスラスターやバーニア、ブースターの噴射タイミングと踏み込みで爆発的な加速力を生み出す移動方法ね。

 

ソラは早速その“soar”で仕掛けて来たのよ。

 

私はソラが“soar”を使ったと思ったその瞬間、咄嗟に太ももの補助バーニアをそれぞれ左右逆の方向に噴射させ、無理矢理気味に機体を半身にさせて、さっきまでソラのザク・リヴァイブが位置していた直線上から僅かにだけど機体を抜け出させたわ。

 

トールギス・ヴァルキュリアが真横を向いたその瞬間…

 

[[オルゥラァァァァ!!!]]

 

先端部分に高出力ビームサーベルの発振器を内蔵したシールド“ピアッシングシールド”が、さっきまで私のトールギス・ヴァルキュリアのコクピット部分が位置していた場所を通り過ぎて行ったの。

 

ソラのザク・リヴァイブの大半の武装は素受けしてもダメージはほとんど無いから特に問題は無いんだけど、あのピアッシングシールドだけは確実にこっちの装甲を貫通出きる威力があるから絶対に受けちゃダメなのよ。

 

そのピアッシングシールドがさっきまでコクピット部分があった場所を狙って来ていたってコトは、咄嗟に機体を反らさなかったら今ので決まっちゃっていたわね。

 

危ない♪危ない♪

 

せっかく楽しいバトル何だからそんな簡単にヤられちゃったら残念だもんね♪

 

[[チッ!外したか!]]

 

「ふふん♪残念だったわね♪」

 

[[全くだってんだよ!今ので大人しく逝っとけば楽だったんだがなぁ!]]

 

「あら?そんな簡単にイッちゃってイイの?せっかく“イイ女”との逢瀬なのに♪」

 

[[ハン!テメェでテメェをイイ女とか良く言いやがる!まぁ絵里さんがイイ女ってのは認めるけどなぁ!]]

 

「ありがと♪素直に嬉しいわ♪なら…もっと楽しみましょ♪“イイ女”との楽しい楽しいガンプラバトルを!!!」

 

さぁーて♪次はえりーちかの反撃の始まりよ♪

 

目の前に居るピアッシングシールドを空振りした状態のソラのザク・リヴァイブ。

 

そのザク・リヴァイブに対して私は軽口を叩きながらも、左腕に取り付けてある大型シールドを横凪に振り払ったわ。

 

シールドはね♪防ぐだけじゃなくてこうして鈍器としても使えちゃうのよ♪

 

ましてソレがトールギス・ヴァルキュリアご自慢の堅牢な大型シールドならなおさらよ♪

 

“soar”での突撃を空振った状態の無防備なソラのザク・リヴァイブは、私の放ったこの横凪の大型シールドの振り払いに対してなす術もなく直撃しちゃって、あれ~♪って感じで盛大に地平の彼方へと吹き飛んで行ったの♪ってなったら良かったんだけど…

 

[[イイ女との楽しい楽しいバトルでもなァ!!!そんな大振りに何か当たってやれるかってんだよ!!!]]

 

残念ながら結果は空振り。

 

ソラのザク・リヴァイブは私のトールギス・ヴァルキュリアが横凪に振り払った大型シールドの一撃を“soar”を発動させて一気に加速する事で簡単に避けちゃったのよ。

 

そりゃあのソラ相手にそう簡単に攻撃が当たるとは思ってはいなかったけど、あぁも簡単に避けちゃうとえりーちか凹んじゃうわ。

 

でもえりーちか、負けない♪

 

だってえりーちかはかしこくてかわいいえりーちかなんだもん♪

 

「もう!女の子からのプレゼント何だからありがたく喰らっておけばイイのに!」

 

[[けっ!そんな貰えば痛いだけのプレゼントなんざ絶対にゴメンだね!]]

 

「あら?痛いだけのプレゼントだなんて最高じゃない♪」

 

[[は?痛いだけのプレゼントが最高?]]

 

「あ。」

 

[[オイ!あ。って何だよ!あ。って!]]

 

「お、乙女の秘密よ!!!」

 

[[誤魔化すな!]]

 

「誤魔化して何かないわよ!」

 

[[いーや!絶対にナニか誤魔化したね!]]

 

“soar”で大型シールドの横凪の一撃から見事に離脱したソラのザク・リヴァイブは、私と軽口を叩き合いながらも素早く機体を反転させて、再び右手に持った大型ビームマシンガンをトールギス・ヴァルキュリアへ向けて放って来たわ。

 

対する私は振り抜いた大型シールドを戻して構え直し、同時に右手に握る大型ランスを前方のソラのザク・リヴァイブへと向け…

 

「誤魔化してないったら誤魔化してないもん!!!」

 

両肩のスーパーバーニアを点火させると、必殺のランスチャージを開始したわ。

 

大出力のスーパーバーニアが生み出す爆発的な加速力。

 

その爆発的な加速力の代償として身体に襲い掛かる殺人的なGを一身に受けながら、私は後退しながらもこちらへ向けて大型ビームマシンガンを放ち続けるソラのザク・リヴァイブへと突撃したわ。

 

「シュトゥールム!!!!!」

 

トールギス・ヴァルキュリアが放つ必殺のランスチャージ。

 

その結果は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

私の語彙やその他諸々が足りないせいで頭の中で描いているシーンが上手く書けないのが辛いです。


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第8話A「夢の欠片」そのなな⑦

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

新型コロナウイルスが爆発的な流行をしている昨今、検診でお医者様にこのままだと色々とヤバいですよ?と言われて必死にウォーキングを行っているQooオレンジでございます。
夜道のウォーキングだと変質者に間違われないかとてつもなく心配です…。
あぁ…とんかつにソースをこれでもかとかけてご飯と一緒にお腹いっぱい食べたい…。
あとお味噌汁代わりにラーメン(もちろん大盛)も。
そしてオレンジジュースをがぶ飲みしたい…。




今回も絵里さんsideのお話となります。
続々戦闘回。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑦ 始まります。






















ちょーーーっと口が滑っちゃって危うくえりーちかの乙女の秘密が全世界にバレちゃうSU☆N★ZE☆N★だったけど、咄嗟の誤魔化しでギリギリセーフ♪となった前回までのガンプライブ♪

 

私はえりーちかの完璧な誤魔化しも何のそのでしつこく乙女の秘密を暴こうとしてくるソラに向けて、必殺のランスチャージを敢行したわ。

 

身体に襲い掛かる一般人100人に聞いてみました♪的なアンケートで9割位の人はアレはヤバめのGだった…って答えちゃう感じの強烈なGの中で思わず恍惚の表情になっちゃいそうになるのをグッと堪えて、私は構えた大型ランスの穂先をソラのザク・リヴァイブへと突き刺すために大空を一気呵成に駆け抜けるわ。

 

[[だからさっきの“あっ”って何だ!“あっ”って!誤魔化さないで素直にゲロっちまえよ!!!]]

 

対するソラはランスチャージを開始して徐々に速度を増していく私のトールギス・ヴァルキュリアに向けて、自機を後退させつつ手にした大型ビームマシンガンを放ち続けていたわ。

 

まぁ牽制射撃くらいなら別に直撃しても私のトールギス・ヴァルキュリアはダメージ何て受けないからいいんだけど、乙女に向かってゲロっちまえとかはえりーちか的にはかなり酷いと思うのよね。

 

あ♪それともソラったら実はそーゆープレイがお望みなのかしら?

 

18歳未満は見ちゃいけません!な動画にたまーにそっち系の動画もあるのよね。

 

アレもスで始まってロで終わる系のプレイに部類されるのかしら?

 

それにしても吐瀉物まみれでえっちなコトしたいとかも~ほんとマニアックな変態さんよね♪

 

えりーちか的にはその程度のマニアックなプレイならどんと来いよ♪

 

ソレ以上になっちゃうと流石にえりーちかでも恥ずかしいけどね♪

 

えっ?↑のネタは結構前にちゅんちゅん騒ぐ子がヤった?

 

えりーちか、そんなコト知らないもーん♪

 

[[オイ!クソ女!絶対に今なんか物凄くイヤな勘違いしてやがるな!]]

 

「はい?物凄くイヤな勘違い?何のコトを言ってるの?私はただちょーーーっと吐瀉物まみれにされてあぁーんなコトやこぉーんなコトをえろえろとされちゃうかも?とか頭の片隅でチラッとチラリズムしただけよ?」

 

[[はい!アウト!絢瀬アウトー!吐瀉物まみれのプレイ?アホか!誰がそんなモンするかってんだよ!ヤるなら普通が1番に決まってんだろ!]]

 

普通が1番?

 

あぁ♪普通にSMプレイをするのが1番なのね♪

 

「そうね♪普通に(SMプレイ)するのが1番よね♪」

 

[[当たり前だ!普通が1番なんだよ!普通が!ってかバトル中になんでこんな話してんだよ!!!]]

 

「さぁ?とりあえずは串刺しになっちゃってね♪」

 

[[ふざけんな!誰が串刺しなんてクソなモンになるかってんだよ!]]

 

お互いの性癖がガッチリと噛み合っているコトを確認し合いながらも、私はスーパーバーニアをさらに噴かしてランスチャージのスピードを上昇させたわ。

 

そんな私に対してソラは未だに後退しながら右手の大型ビームマシンガンをこちらへ向けて放つだけ。

 

ランスチャージの進路上から退避せずにただ後退しながら牽制目的の射撃を続けているだけなんて、ソラにしては対応が余りにもお粗末過ぎる気がするけど…。

 

これはきっとナニかを狙ってるわね。

 

けど…ソラがナニを狙っていようがいまいが、そんなコトは関係ないわ。

 

だって私のトールギス・ヴァルキュリアはカッチンカッチンなんですから♪

 

「貫けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

後退しながら牽制射撃を続けるソラのザク・リヴァイブに向かって加速を続けるランスチャージ。

 

ぐんぐんとスピード上げるトールギス・ヴァルキュリアの右手に構えた大型ランスの穂先が、ついにザク・リヴァイブのコクピット部分を捉えようとしたその時…

 

[[っしゃ!ここだッ!!!]]

 

再び空の青と海の碧、二つの蒼が支配する蒼の戦場に、“soar”の発動を告げる爆発音が鳴り響いたわ。

 

そして目の前から忽然と消え失せるソラのザク・リヴァイブ。

 

ソラがランスチャージが当たるギリギリまで引き付けてから、“soar”を使って緊急回避をしたんだってすぐにわかったわ。

 

もちろんこの程度、かしこいかわいいえりーちかは最初から想定内よ。

 

だから私はランスチャージの速度を維持したまま、急いで辺りを見回して見失ってしまったソラのザク・リヴァイブを探したわ。

 

ぐるりと辺りを見回して視線が左後ろ…7時方向を向いた時に、チラリと青い空に暗緑色のヒトガタが見えたと思ったその瞬間。

 

ドン!

 

と、再び鳴り響く“soar”の発動を告げる爆発音。

 

そして次の瞬間…

 

[[オルゥラァァァァァァ!!!!!]]

 

ランスチャージの直後でかなりスピードが出ていたにも関わらず、“soar”の猛加速によってソラのザク・リヴァイブは真後ろからトールギス・ヴァルキュリアへと一気に追い付いて、いつの間にか左手に握られていたビームブレードを右から左へと水辺に一閃させたの。

 

狙いはトールギス・ヴァルキュリアの右の脇腹部分。

 

そのままコクピット部分を切り裂こうって魂胆ね。

 

ランスチャージ直後のスピードに乗った今の状態のヴァルキュリアに真後ろから追い付けるなんて正直言って思ってもいなかったから、これには流石のかしこいかわいいえりーちかもビックリ♪

 

けど…

 

「残念ね!その程度じゃ私のヴァルキュリアにはかすり傷くらいしか付けられないわよ!!!」

 

トールギス・ヴァルキュリアの堅牢な装甲の前にはちょっとどころじゃなく攻撃力が足りなかったみたい♪

 

水辺に薙ぎ払われたザク・リヴァイブのビームブレードの一閃は、トールギス・ヴァルキュリアの右の脇腹部分に確かに直撃したんだけど、切り裂くどころか装甲にちょっとだけ焦げ痕を付けただけに留まったわ。

 

[[クソが!やっぱコイツじゃムリか!!!]]

 

この結果はソラもある程度は予想していたみたいね。

 

ソラは悪態をつきながらザク・リヴァイブの両肩のアクティブスラスターを忙しなく動かして、トールギス・ヴァルキュリアから一気に離れていったわ。

 

離脱しながらもビームブレードを握ったままの左腕をこちらへ向けて、腕部に取り付けてあるバルカンガントレットからビーム弾をばらまいて牽制射撃をして来るんだから意外と芸が細かいのよね。

 

そんな牽制射撃を行いながら離脱を計るソラのザク・リヴァイブに対して私はと言うと、太もも部分に取り付けてある補助バーニアを左右それぞれ逆方向に噴射させて…

 

「もう1回!!!」

 

スピードを最大限に殺さないように機体を無理矢理気味に反転させると…

 

「シュトゥールム!!!!!」

 

再び両肩のスーパーバーニアを最大噴射させてランスチャージを発動させたわ。

 

さっきのランスチャージよりもさらにスピードに乗った突撃。

 

流石のソラもこの速度でのランスチャージを相手にさっきのような“soar”を使ったギリギリでの回避カウンターはムリだって判断したんでしょうね。

 

[[チッ!バカのひとつ覚えみてぇーに猛スピードで突っ込んで来やがって!ウザいってんだよ!!!]]

 

やっぱり悪態をつきながら早々にランスチャージの進路上から退避しちゃったのよ。

 

もちろんムダとわかっていても、退避しながらこちらへと牽制射撃を続けるのは忘れていないわ。

 

さっきも思ったけどほんと意外とマメよね。

 

そんな断続的に撃ち込まれる牽制射撃のビーム弾を身に受けながら、私はスピードを殺さない程度に機体を大きく旋回させて、再びソラのザク・リヴァイブへと大型ランスの穂先を向けるわ。

 

「ウザくてもバカのひとつ覚えでも!私にはコレしか無いから!!!」

 

そして三度敢行されるトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージ。

 

「シュトゥールム!!!!!」

 

さっきからランスチャージの度にどんどんスピードが上がって来ていて、全身に襲い掛かるGがそろそろ一般人には洒落にならないレベルになって来ていたりするのよね。

 

えりーちか的にはごほうびきたー!なんだけど。

 

そんな本日三度目のノンストップなランスチャージ。

 

[[フン!バカの一念岩をも通すってか!!!]]

 

ソラは猛スピードで直進するランスチャージの進路上からまたまたさっさと退避していっちゃったわ。

 

「バカでもいいもん!あと残念だけど私の一念は岩なんて目じゃないしもっと硬いモノでも貫いちゃうわよ!!!!!」

 

[[あー、怖い怖い!そんな怖いヤツからはさっさと逃げるが勝ちってね!]]

 

「何処に逃げても絶対に追い付いて貫いてみせるわ!!!」

 

[[ハッ!ヤれるモンならヤってみやがれってんだ!!!]]

 

「ヤってヤるわよ!!!」

 

ランスチャージと進路上から退避。

 

お互いが決め手に欠けた状況で延々と繰り返されるそのやり取りがこのままずっと続く…ってみんなはそう思うわよね。

 

でもそうはならないわ。

 

かしこいかわいいえりーちかには当然、“奥の手”がちゃーーーんとあるんだから♪

 

旋回してからのランスチャージを繰り返すコト数回。

 

私は体感的にそろそろかな?と思ってチラリと横目でサブモニターに表示されているスーパーバーニアの内圧を示す数値を確認してみると、そこには予想通りに“奥の手”を発動させるコトができるだけの数値が表示されていたわ。

 

私とトールギス・ヴァルキュリアの“奥の手”。

 

“ブーステッドバーン”

 

ちょっと前に高坂さんと一緒にバトルロイヤルに出撃した時に使ったアレね。

 

ざっくりと説明しちゃうと、加速をし続ける内にドンドンとスーパーバーニア内部に溜まり続ける圧力を一定まで溜めて、一気に解放することで爆発的な加速力を発揮するちょっと特殊な技術よ。

 

制御が難しいから使う人はあんまり居ないんだけどね。

 

そこら辺は瞬間的な加速力ってトコも含めて、ソラの使う“soar”と似ているかしら?

 

そんなトールギス・ヴァルキュリアの奥の手“ブーステッドバーン”の第一段階が発動できるだけの内圧がもうスーパーバーニアにはしっかりと溜まっていたわ。

 

後はタイミングね。

 

ソラがランスチャージの進路上から退避しちゃう前に上手く発動させて一気に距離を詰めて貫いちゃわないと。

 

そう思いながらも私はひたすらにソラのザク・リヴァイブをランスチャージで追いかけ回していたわ。

 

当たれば即終了のランスチャージで延々と追い回される側としてはたまったもんじゃないわよね。

 

だからかしら…

 

[[だぁー!クソが!いい加減にしつこいってんだよ!!!]]

 

ソラがイラついた様子で私へ文句を言ってきたのよ。

 

まぁさっきからずっと悪態はついてはいたんだけどね。

 

そんなソラに対して、私はわざと煽るように言葉を返すことにしたわ。

 

煽って煽って煽りまくって、その果てにキレたりしてちょっとでもスキができたらいいなぁー♪って思惑でね♪

 

そんなことを思い付くなんて、えりーちかったらやっぱりかしこくてかわいいえりーちかよね♪

 

「しつこく追い回されるのがイヤならサクッと串刺しにされちゃいなさい!」

 

[[だからソレがイヤだから逃げ回ってんだろ!アホか!]]

 

「失礼ね!アホって言うのは高い坂って名字に稲穂の穂に乃木坂の乃に果実の果って書く音ノ木坂学院2年生に在学中の某ガンプラバトルチームの発起人で素組のストライクを愛用している子とかのコトを指す言葉よ!間違っても賢くて可愛い生徒会長な女の子相手に使う言葉じゃないわ!訂正して謝罪してごめんなさいして謝りなさい!」

 

[[謝罪もごめんなさいも謝りなさいもみんな意味はほぼ一緒だろ!ってかテメェでテメェのコトを賢くて可愛いとか言ってるヤツは十二分にアホだと思うんだけどなぁ!そーだろ!なぁ!自称賢くて可愛いえりーちかさんよぉ!]]

 

「うるさいわね!私が仮にアホならアナタだってクズ男じゃない!」

 

[[おうよ!どーせ俺はクズ男だよ!クズ男でワリぃかよ!]]

 

「悪いわよ!かしこくてかわいいえりーちかに釣り合うよーにちゃんとクズ男を卒業して真っ当になりなさい!!!」

 

[[ハッ!なぁーにがぁ真っ当になりなさい♪だ!かしこくてかわいいとか平然と言いやがるアホに釣り合うよーにだなんてちゃんちゃらゴメンだね!アホ相手ならクズでも上等だってんだ!]]

 

「ひどっ!ちょっと!この前えりーちかにLOVEの方の好きって言ったじゃない!ソレなのにちゃんちゃらゴメンだね!とかどーゆーコトよ!」

 

[[知るかよ!んなコト!]]

 

「知ってなさいよね!」

 

[[うっさいってんだよ!クソ女!!!]]

 

「うるさいのはそっちでしょ!クズ男!!!」

 

うん。

 

始めは煽って煽って煽りまくってミスを誘うつもりだったけど、何だか段々とヒートアップしちゃっていつもの言い合いになってきちゃってわね。

 

でもソラったら酷いわよね。

 

あんな物言いじゃきっと将来はDVばんざーいな旦那さんになっちゃうわね♪

 

DVばんざーいな旦那さんだなんて、もうソレってどれだけ最高なのかしら♪

 

お仕置きに色々とえろえろと折檻されちゃうんだわ♪

 

そんなコトされたらえりーちかこーふんしちゃうじゃない♪

 

「っ!そこ!!!!!」

 

忙しなくおいかけっこ&罵り合いを続けながら将来の2人の人生設計図に思いを馳せていたら、ソラの操るザク・リヴァイブの軌道が一瞬だけぶれた光景が私の目に飛び込んで来たわ。

 

私はその光景を視た瞬間、迷わずに奥の手を使うことを決めたの。

 

「ブーステッドバーン!!!ファーストブリット!!!!!」

 

さぁ!突撃よ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

コロナ騒動でマスクをしている方々の中で、鼻を丸出しでマスクを着けている方がいらしゃいますが、アレは果たして意味があるのでしょうか?

次回、絵里さんの奥の手の結果は…。
そして終わらないおいかけっこの結末は…?


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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話A「夢の欠片」そのなな⑧

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

何とかいつもの更新時間に間に合ってホッとしているQooオレンジでございます。
新型コロナの影響で仕事が大変忙しく、なかなか書く時間が…。
決してグラブルが消費半額のうちにアレコレやっておこう!とかそんなことは微塵もございませんよ?ほんとにほんとですよ?




今回も絵里さんsideのお話となります。
続々々戦闘回。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑧ 始まります。





















私のランスチャージとソレを回避しまくるソラ。

 

必殺のランスチャージが当たらない私と、攻撃力不足でヴァルキュリアの装甲を抜く事が出来ないソラ。

 

そんな互いに決め手に欠いた状況で延々と繰り返される攻防に一石を投じるために、私は愛機“トールギス・ヴァルキュリア”の奥の手を発動させたわ。

 

きっかけはソラのザク・リヴァイブの軌道が一瞬ぶれたからなんだけど…普段は最高位電子精霊のアイリのサポートを受けて割りと完璧に機体を制御しているソラにしては今の軌道のぶれは珍しいわね。

 

まぁ良いわ。

 

珍しくても珍しくなくても今の私がヤることはおんなじだもの。

 

そう…今は……

 

「ブーステッドバーン!!!ファーストブリット!!!!!」

 

ただひたすらにソラの操るザク・リヴァイブに、この手に握る大型ランスの穂先をぶち当てて貫く事が先決よ!

 

そんなワケで発動しちゃった私とトールギス・ヴァルキュリアの奥の手“ブーステッドバーン”。

 

ソラのザク・リヴァイブの軌道がぶれたのは一瞬だけだけど、発動条件さえ整えれば“soar”と同じ位の瞬間的な加速力を発揮できちゃうブーステッドバーンの前では一瞬だけだったとしても関係ないわ。

 

一瞬だけ。

 

それだけの時間があればブーステッドバーンで一足飛びよ♪

 

そんな感じで発動させてブーステッドバーンは両肩のスーパーバーニアが吹き飛ぶんじゃないかしら?と思っちゃう位のドーン!と言う凄まじい爆発音を辺りに響かせて、トールギス・ヴァルキュリアを一気に前へと加速させてくれたわ。

 

そして同時にこの身に襲い掛かるのは今までの加速とは比べ物にならない程の圧倒的なまでのG。

 

えりーちかの密かな自慢の音ノ木坂でもトップクラスのサイズを誇る88cmのおっぱいさんも、ヤバめのGで押さえ付けられて音ノ木坂虚乳代表でお馴染みのにこに負けない位のぺちゃぱいさんになっちゃったわ。

 

えりーちか、ヤバめのGとぺちゃぱいさんになっちゃったせいで苦しくて悲しくて泣いちゃうかも…なーんて事はこれっぽっちも無いんだけどね。♪

 

だって♪えりーちかはドえ…げふんげふん。

 

危ない危ない。

 

またまた危うく全世界にえりーちかの秘密の性癖を大暴露しちゃう所だったわ♪

 

そんな戯れ言を考える程度にはヤバめのGを一身に受けてぺちゃぱいさんになっちゃってても大丈夫なのよね。

 

だから…

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

狙った獲物は外さないわ!

 

ブーステッドバーンによる爆発的な加速力でソラのザク・リヴァイブとの距離を一気に詰めた私のトールギス・ヴァルキュリアは、そのまま手にした大型ランスをコクピット部分目掛けて突き刺そうとしたわ。

 

けど、流石は元チャンピオン。

 

[[チッ!クソがぁ!!!!!]]

 

クソとか女の子に向けてソレは言ってもいいのかしら?って感じの悪態を付きながら、咄嗟に機体を捻らせてコクピット部分を狙った大型ランスの穂先を間一髪で避けちゃったのよ。

 

でもその回避も咄嗟の判断だったから完璧なモノではなかったわ。

 

トールギス・ヴァルキュリアの大型ランスの穂先は、機体を捻らせて何とか回避を成功させたザク・リヴァイブの右腕に取り付けてあるピアッシングシールドの内側を引っ掛けて、そのまま貫いちゃったの。

 

穂先が当たった部分がシールドの外側ならまた違った結果になったんでしょうけど、本来攻撃が当たる事を想定していない内側部分に当たっちゃったら堅牢なシールドだとしても当然だけどひとたまりもないわね。

 

まぁえりーちかのトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドなら内側に攻撃が当たってもへっちゃらだけど♪

 

「うっふふ♪今ので決めれなかったのは残念だけど、取りあえずはソラの切り札を1枚、貰っておくわね♪」

 

[[フン!うっせー!ばーか!ばーか!切り札の1枚や2枚くらいいくらでもくれてヤるってんだよ!んなモン無くても余裕だっつーの!!!]]

 

「あらあら♪この子ったら強がり言っちゃって♪ほーんとかわいいわね♪」

 

[[強がりじゃねーし!ってか誰がこの子だ!誰が!あと野郎にかわいいとか言うな!クソ女!!!]]

 

「んふふふふ♪ほら♪やっぱりかわいいじゃない♪クソ女だなんてムキになっちゃって♪」

 

[[ムキになんてなってねーし!ってかさっきから何だよ!その妙なおねーさん目線でのあらあら的な言い方わ!似合わねぇーから止めやがれ!アンタは基本ポンコツ枠だろーが!ポンコツならポンコツらしくピギャーとかピギィーとか騒いでろってんだ!!!]]

 

「んなっ?!言うに事欠いてポンコツですって?!誰がポンコツよ!えりーちか!ポンコツなんかじゃないもん!!!あとピギャーとかピギィーは某内浦の宝石姉妹の決め台詞だからえりーちかは言わないんだからね!!!」

 

[[ポンコツじゃねぇー?ハン!どの口からそんなセリフが出やるんだか!アンタはどっからどーみてもポンコツだろーが!生徒会の書類運んでると必ず廊下でぶちまけて1人でオロオロしてるのがその証拠だってんだよ!!!]]

 

「ちょっと!見てたの?!アレを見てたの?!見てたなら書類拾うの手伝いなさいよね!女の子には優しくしないとダメなんだからね!」

 

[[いーやーだーね!そもそももう高三は女の子って歳でもねぇーだろーが!ってかこっちはアンタが慌てすぎて急いで廊下に四つん這いになってその拍子にスカートがめくれてパンツ丸出しになって書類を拾ってるから人が近寄らねぇーように気を配ってヤってたんだよ!!!あそこに人が来てパンツ丸出しのかしこいかわいい生徒会長サマが痴女認定されなかった事が誰のお陰かよーーーく考えてたーーーっぷりと感謝して欲しいモンだけどなぁ!!!]]

 

「ぱ!ぱんつまるだしぃぃぃぃぃぃぃぃ?!ぎゃーーーーーーす!ちょっと待って!激しく待って!パンツ丸出しって何でその時に教えてくれなかったのよ!教えてよ!そこはちゃんと教えてよ!!!パンツ丸出しとか人として色々と尊厳が台無しになってやばたんでやばたにえんじゃないの!!!」

 

[[はぁ?その時に教えろだぁ?いや、だって下手に絵里さんパンツ丸出しなんだけど?とかあそこで話し掛けたら確実に絵里さんは俺に変態!って言って騒いでたろ?そんなのめんどいからゴメンだね!]]

 

「それはそーだけど……あーーー!もう!!!」

 

………。

 

パンツ丸出しとかみんなは聞かなかった事にしてくれるとえりーちかはとーーーってもありがたいな♪なんて思ったり。

 

それはさておきにしたくは無いけど、やっぱりさておき。

 

ブーステッドバーンからのランスチャージで見事にソラの切り札の一つを潰す事に成功した私は、なんだかなぁ…な言い合いをしながらも機体を旋回させて再びランスチャージの体勢へと入っていたわ。

 

その途中で大型ランスを振るって突き刺さったままになっていたピアッシングシールドを眼下の海上へと放り投げる事も忘れてないわよ♪

 

だってあのまま大型ランスに突き刺さったままだとランスチャージの邪魔だもんね♪

 

放り投げたピアッシングシールドが海「呼びましたか?」…いや、海は海でも園田さんの海未じゃないからね?

 

毎回毎回どこからともなく現れるラブライブ的なメタいお約束を挟んだから改めて…海に落ちたピアッシングシールドが派手にドポーーーンと水柱を上げる中、ソラは私との言い合いを続けながらも機体を旋回させて再びランスチャージの体勢に入ったトールギス・ヴァルキュリアへと執拗な牽制射撃を続けていたわ。

 

さっきからたまーにビーム弾が私のトールギス・ヴァルキュリアに当たるけど、この程度の威力ならへっちゃらよね。

 

それにしても…今日のソラは射撃がちょっと下手な気がするのは気のせいかしら?

 

たかが牽制射撃って言っても、ソラはいつもならムダに精度の高い射撃で命中させまくってるのに…。

 

ちょっと違和感を覚えちゃうわね。

 

そう言えば…違和感と言えばさっきの微妙な軌道のぶれも違和感って言ったら違和感よね。

 

いつもならあんな事なんてないのに。

 

未だにまばらに命中する牽制射撃を続けるソラに対してそんな若干の違和感を覚えながらも、私は再び大型ランスと大型シールドを構えて本日何度目になるかもわからないほど繰り返したランスチャージを慣行するわ。

 

「シュトゥールム!!!!!」

 

お馴染みの掛け声と共に行うランスチャージ。

 

[[だからバカのひとつ覚えなんざに早々当たるかってんだよ!!!]]

 

スピードに乗った大型ランスの突撃に対して、ソラは今度も素早くランスチャージの進路上から退避して行っちゃったの。

 

「そんなコト言いながらさっきは当たったじゃない!」

 

[[当たってねーし!かすっただけだっての!]]

 

「かすっただけ?割りとおもいっきりシールドを貫通してあげたと思うのは気のせいかしら?」

 

[[チッ!うっせー!ばーか!]]

 

「あーらあら♪またソレ?語彙の少ない男は嫌われちゃうわよ♪」

 

[[ポンコツよりはマシだってんだよ!!!オルゥラァァァァ!喰らい尽くせ!!!ホーミング!!!!!]]

 

そしてすかさず始まるいつもの言い合い。

 

もちろん私は言い合いをしながらもスピードを殺さないように機体を旋回させて、またまたお馴染みのランスチャージを仕掛けるための準備をするわ。

 

ソラはと言うと、やっぱりこっちはこっちでまた私のトールギス・ヴァルキュリアに向けてムダな牽制射撃を続けているわ。

 

けど今回はそれだけじゃなく、両肩のアクティブブースターに内蔵されている小型ホーミングミサイルを一斉に発射して来たの。

 

アレって小型のクセに1発1発が素組程度なら簡単に吹き飛ばしちゃえるだけよ威力があるのよねー。

 

とか私はランスチャージを仕掛けるタイミングを計りながらそんなコトをボーッと考えていたわ。

 

それと同時に再び感じる違和感。

 

今の小型ホーミングミサイルの発射の時…何だろう…ナニかが足りないような…?

 

そんな違和感の正体を探ろうとした直後に…

 

[[派手に吹っ飛べ!!!クソおんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

小型ホーミングミサイルがランスチャージの体勢に入っていた私のトールギス・ヴァルキュリアに当たる寸前で、いきなり盛大に爆発しちゃったのよ。

 

目の前に広がるのは真っ赤な爆炎。

 

そして聞こえてくるソラの叫び声。

 

あ、コレは危ない。

 

呑気に違和感の正体とか考えようとしていた私は目の前に広がる爆炎とソラの声でものすごーーーく嫌な予感を感じちゃったわ。

 

私は自分の感じたその嫌な予感に従って、すでにランスチャージの体勢に入っていた機体の軌道を太ももの補助バーニアを最大噴射させる事で無理矢理にずらしたわ。

 

嫌な予感に従ったその咄嗟の判断はモノの見事に正解だったわ。

 

[[死に腐りやがぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

眼前に広がる爆炎を突っ切って、暗緑色の巨体にピンク色の1つ目をぐぽーんと光らせた機体が…ソラのザク・リヴァイブが左腕に取り付けたピアッシングシールドを腰だめに構えながら突撃して来たの。

 

小型ホーミングミサイルの爆炎を目眩まし代わりに使った突撃。

 

でもその突撃はちょっと遅かったわ。

 

自分の感じた嫌な予感に従った咄嗟の判断で、私はとっくに機体を翻らせてソラの突撃の攻撃範囲からは離脱しちゃってるんだもん。

 

「残念!せっかくの奇襲だけどちょっとだけ遅かったわね!」

 

それにしても遮蔽物もナニも無い空中戦で小型ホーミングミサイルを着弾寸前で自爆させて、その爆炎を目眩ましに使って奇襲して来るなんて、相変わらず変なコトを考えるわね。

 

変なコトだけど…あとちょっと突撃のスピードが速かったら危なかったかも。

 

そう…例えば“soar”を使った突撃だったりした…ら……“soar”を使った突撃?

 

どうしてソラは今の一連の攻撃で“soar”を使わなかったの?

 

最後の突撃が“soar”だったら、いくら咄嗟の判断で回避行動に入っていたとしても、当たっていたかもしれないのよ?

 

“soar”を発動させた時の爆発音みたいな音で突撃を悟らせないため?

 

ううん。

 

それは無いわね。

 

だったさっきの一連の攻撃の時には、小型ホーミングミサイルの爆発で辺り一面には凄い音が鳴り響いていたんだもん。

 

“soar”を発動させた時の爆発音なんて、小型ホーミングミサイルの方の爆発音に紛れちゃってよっぽど耳が良くない限りは聞こえたりはしないわ。

 

ならどうしてソラは“soar”を使わなかったの?

 

おかしいわ。

 

あきらかにおかしいわ。

 

“soar”を使うべきタイミングで“soar”を使わない。

 

何なの?この違和感は…?

 

違和感…?

 

そうよ…。

 

さっきから違和感ばっかり。

 

ブーステッドバーンを使う直前の軌道のぶれ。

 

牽制射撃の精度。

 

小型ホーミングミサイルを発射した時の物足りなさ。

 

そして“soar”を使うべきタイミングで“soar”を使わなかったコト。

 

何なの?この違和感は?

 

ナニかが足りない…。

 

ソレはハッキリとわかるのよ。

 

でもその“ナニか”が“ナニ”なのかがわからない。

 

この違和感の正体は一体………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

そう言えば私は運営様曰く古戦場で10箱未満の方々がメイン層な中、ただひたすらにまるで修行僧の如く45箱以上掘る異常者の1人だったりしております。
いや、だって10箱とか予選で終わるじゃありませんか…。


愚痴はさておき…次回、絵里さんの感じた違和感の正体とは…。
皆様は違和感の正体にお気付きでしょうか?



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第8話A「夢の欠片」そのなな⑨

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

本日から水古戦場なQooオレンジでございます。
サーバーを維持する方々も、参加する騎空士の方々もきっと古戦場は中止が良いと望んでいる誰も望まないけど定期的にやって来る決戦!星の古戦場…。
またいつかの古戦場みたいにジオ君が破壊してくれませんかね…。



今回も絵里さんsideのお話となります。
続々々々戦闘回。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑨ 始まります。





















小型ホーミングミサイルを着弾直前にわざと自爆させて、その爆炎を目眩まし代わりに使って行ったソラの奇襲攻撃。

 

その奇襲攻撃がきっかけで、今日のバトルでほんの少しずつだけど感じていたソラの違和感が決定的なモノになったわ。

 

“soar”を使うべきタイミングで“soar”を使わなかった。

 

他にも色々と違和感はあったけど、ソレが私の感じた最大の違和感。

 

おかしいわ。

 

絶対にナニかおかしいわ。

 

でもナニがおかしいのかがわからないのよね。

 

おかしいって言うのはハッキリとわかるんだけど…。

 

そんな違和感の正体に思考を巡らせながらも、ニュータイプやXラウンダー的な直感に従ってソラの奇襲攻撃を見事にやり過ごした私は機体を再び大きく旋回させてランスチャージの体勢へと入っていたわ。

 

ランスチャージの体勢に入ると同時に、横目でチラリとサブモニターに表示させてあるスーパーバーニアの内部に溜まっている圧力を見てみると、あとちょっとで2回目のブーステッドバーンが使用可能になりそうなのが確認できたわ。

 

なら2回目のブーステッドバーンが発動可能になるまではこのままランスチャージを続行ね♪

 

とか言っても私に出きるコトは大型ランスと大型シールドを構えて突撃するランスチャージだけなんだけど。

 

またバカのひとつ覚えって言われたとしても、ガンプラバトルになると何故か極端に不器用になっちゃう私にはソレしかないんだから仕方ないわ。

 

ホント、こんな変な特性をムダに遺伝してくれちゃったパパを荒縄で縛り上げてスカイツリーの展望台辺りに吊るしてヤりたいわよ。

 

今度ロシアから帰ってきたらホントにヤっちゃおうかしら…?

 

でもうちのパパって私とおんなじ性癖だからそんなコトしてもただのご褒美にしかならない気もするのよねぇ。

 

罵ってもご褒美になっちゃうだけし、無視してもご褒美なっちゃうだけし、痛め付けてもご褒美になっちゃうだけし。

 

ホント、パパって御し難いヒトよね。

 

ママはアレのドコが良くて結婚してあげたのかしら?

 

まぁうちのアレなパパのコトは今はどーでも良いわ。

 

取りあえず今はいつも通り大型ランスと大型シールドをそれぞれ構えてまたまた突撃開始よ♪

 

「まだまだ行くわよ!!!」

 

[[チッ!また来やがったな!クソが!イクのはベッドの上だけにしとけってんだ!!!]]

 

「可憐な乙女に向かってベッドの上だけでイクとかえっちなコト言っちゃダメなのよ!セクハラは禁止よ!禁止!そんなセクハラばっかりの悪い子にはえりーちかがきっつーーーいお仕置きしちゃうんだからね!!!シュトゥールム!!!!!」

 

お互いに軽口を叩き合いながら再び始まる攻防。

 

私はそんな攻防を繰り広げながらも、余裕そうにセクハラ全開の軽口を叩き付けてくるソラのザク・リヴァイブの挙動に注視してみたわ。

 

そうしてわかったんだけど、今日のソラのザク・リヴァイブは一見いつも通りの動きに見えるんだけど、よーーーく見ていると要所要所でほんの少しだけだけど軌道のブレや反応の若干の遅れに加速のタイミングの遅れ等々…いつものソラならばあり得ないようなミスがちらほらと目についたのよ。

 

バトルが始まってすぐの頃はそんなコトは無かったのに…。

 

まぁ私が注意して見てなかったってコトもあるんでしょうけどね。

 

[[だからしつけぇってんだよ!!!]]

 

「しつこく追い回されるのがイヤならおとなしくランスチャージの餌食になっちゃいなさい!!!そうすればぜーーーんぶ終わるからもうしつこく追い回されなくなるわよ♪」

 

[[墜ちるの前提の提案は却下!!!]]

 

「ならギブアップしちゃえば?」

 

[[だから何で俺が負けるコト前提の提案何だよ!!!]]

 

「だってえりーちかが勝つんだもん♪ソラが負ける前提の提案をするのは当たり前よ♪」

 

[[はぁ?!誰が誰に勝つだって?冗談ならこれっぽっちも笑えねぇーなぁ!!!]]

 

「あら?今のが冗談に聞こえたのなら、えりーちか的には耳鼻科と脳神経外科への早期の受診をオススメしまくるわ♪」

 

[[ケッ!勝手に言ってろ!こちとら耳も頭も正常だってんだ!ボケがぁ!!!]]

 

うん。

 

こうして改めて思ったんだけど、やっぱりソラって乙女相手に失礼過ぎよね。

 

私ったらコレのドコが好きで好きになっちゃったのかしら?

 

うーん…でもこの調子でベッドの上で罵られたりしたら………………あ、うん。良いかも♪

 

余裕があるようで実はあんまり無いソラとのそんな攻防を繰り返しながら、私はまたチラリとサブモニターの内圧表示を確認したわ。

 

ソラの軽口をあしらいながらチラ見したサブモニターには、しっかりと2回目のブーステッドバーンを使えるだけの数値が表示されていたわ。

 

発動条件はクリア♪

 

あとはタイミングね…と思ったその時…

 

「あっ…!」

 

余計なコトをアレコレと考えちゃったから、一瞬だけ操作ミスをしちゃってトールギス・ヴァルキュリアの軌道がブレちゃったの。

 

ほんの一瞬。

 

けど今日のバトルの相手はそんなほんの一瞬を見逃すような甘い相手じゃなくて…

 

[[っ!ソコ!!!]]

 

容赦なく、そして遠慮なく、私のスキを突いて来ちゃうのよね。

 

ソラは私の一瞬のミスを見逃さずに、ここぞとばかりき仕掛けて来たわ。

 

辺り一面に鳴り響くドン!という爆発音。

 

“soar”が発動された時に鳴り響くその爆発音と共に、私の視界から暗緑色の機体が一瞬で消えちゃったわ。

 

マズイ!

 

そう思った次の瞬間…

 

「きゃぁぁぁぁぁ?!」

 

[[外れた?!んにゃ、外したのかよ!(クソ!“soar”の発動に気を配り過ぎてピアッシングシールドのインパクトのタイミングがズレちまった!いい加減にレスポンスが鈍すぎるんだよ!)]]

 

メインモニターにはさっき私の目の前から一瞬で消えちゃった暗緑色の機体…ソラのザク・リヴァイブが画面いっぱいに写し出されていわ。

 

そして続けてトールギス・ヴァルキュリアのコクピットに走る激しい衝撃。

 

私は思わず悲鳴をあげながらも…

 

「くっ!この!よくも!!!」

 

咄嗟に目の前のザク・リヴァイブを振り払うために、大型シールドが取り付けられてある左腕を大きく振るったわ。

 

[[チッ!んな物騒なモンに当たってヤれるかってんだよ!!!]]

 

ソラはそんな咄嗟に大きく振るわれた大型シールドが自機に当たるのを嫌がったのか、脚部のスラスターを軽く噴射させて機体を後退させてこちらから離れて行ったの。

 

その光景を見て私はひと安心。

 

ソラを相手に零距離での戦闘は、いつピアッシングシールドでの致命的な一撃が飛んでくるかわかったもんじゃないから気が気じゃないのよね。

 

って!ソレどころじゃないわ!

 

今の攻撃でドコをヤられたの?

 

私はソラと同じようにこちらも機体を後退させながら、焦ってサブコンソールを操作してドコにダメージを受けたのかを急いで調べたわ。

 

調べたんだけど…

 

「えっ?ノーダメージ?」

 

結果はダメージ無し。

 

“soar”で加速して突撃した時に接触して、ソレで外装部分に少しだけキズが付いたみたいだけど、ソレを除けばドコにもダメージらしいダメージは受けてはいなかったわ。

 

えりーちか的にはピアッシングシールドでドコか撃ち抜かれたと思ったんだけど…。

 

絶好のチャンスなのにあのソラが決めるタイミングを外した?

 

ソレってなんの冗談よ?

 

[[クソが…(ミスったな。絵里さん相手に今ので決められなかったのは流石に痛ぇーわ。にしても…アイツが居ねぇだけでここまで操縦しづらくなるなんてな…。ったく、情けないったらありゃしねぇーな。) ]]

 

「あ。」

 

ソラの悪態がコクピットに聞こえてくる中で、ダメージが無かったコトを不思議に思いながらも、私はふと“アレ?今って何気にブーステッドバーンを使えば攻撃が届くんじゃ…”と考えちゃったのよ。

 

そう思った途端に私の身体はすぐに動いていたわ。

 

眼前に大型ランスと大型シールドを構えていつものランスチャージの体勢を取り、目の前で後退して行くソラのザク・リヴァイブ目掛けて…

 

「ブーステッドバーン!セカンドブリット!!!シュトゥールム!!!!!」

 

本日2回目のブーステッドバーンを発動させて突撃したの。

 

身体を押し潰さんとするヤバめのGを一身に受けながらも、トールギス・ヴァルキュリアは瞬く間にソラのザク・リヴァイブとの距離を詰めて…

 

[[ (そこら辺の有象無象相手にならどーとでもなるけど、流石に絵里さん相手にマニュアル操作じゃ厳し…)…っ!しまっ!]]

 

手にした大型ランスの一撃を叩き込んだの。

 

必殺を期して穿った大型ランスの一撃。

 

穂先が胴体を捉えようとしたその瞬間…

 

[[う!ご!けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!]]

 

ソラは全てのスラスターを一斉に噴射させてかなり強引に機体を捩らせて、ギリギリ胴体へと穂先が突き刺さるのを回避してみせたわ。

 

けど…

 

「今ので仕留められなかったのは残念だけど、機動性はガタ落ちって所かしら?」

 

大型ランスの穂先はザク・リヴァイブの左肩に取り付けられてあるアクティブスラスターを貫いたわ。

 

[[ヤってくれやがったなぁ!クソが!クソが!クソが!クソが!クソが!クソが!クソが!!!!!クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

「ほへ?」

 

2回目のブーステッドバーンの超高速のランスチャージによって、ザク・リヴァイブの高い機動性を実現させていたアクティブスラスターの1つを破壊してえりーちかったら超有利♪とか思おうとしたんだけど、ソラが急にブチキレちゃってえりーちかビックリ。

 

[[もうマニュアル操作だろうが何だろうが関係ねぇ!徹底的にブチ殺す!!!!!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!死に晒しやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

って!えりーちかビックリ♪とか言ってる場合じゃないみたい!

 

ブーステッドバーンからのランスチャージでアクティブスラスターを片方失ったソラは、突然ブチキレて“soar”を連続で使用する言わばソラの必殺技的な“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”を発動させちゃったの。

 

“soar”の発動を告げる爆発音。

 

その爆発音が辺り一面に連続で鳴り響き始めて……

 

[[あっ!うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!]]

 

突然、止んじゃったの。

 

「へ?」

 

気付くとトールギス・ヴァルキュリアのメインモニターには、機体の制御を盛大に失って錐揉みしながら遠くへと勝手に飛ばされていくソラのザク・リヴァイブが写し出されていたの。

 

あーるぅれぇぇぇぇぇー?

 

失敗?

 

ブチキレたのに失敗?

 

“Rrapid acceleration”ってあそこからビームブレードの二刀流で超高速の滅多斬りをしてくるんじゃないの?

 

お話の流れ的に今のはえりーちかが大ピンチになるんじゃないの?

 

で、ソコから3回目の最後のブーステッドバーンで一発逆転とかしちゃう流れじゃないの?

 

それなのにソラの必殺技的な“Rrapid acceleration”が失敗して不発でしかも勝手に飛ばされて行っちゃうの?

 

ないわー。

 

コレはもうアレね。

 

アイリにこの事をネタにされて徹底的にバカにされちゃう…………………あ。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

わ、わかったわ!ずーーーっと感じていた違和感の正体!!!

 

アイリよ!アイリ!

 

いつも戦闘中だろうと何だろうと所構わずにソラを小バカにしたような物言いでからかったりするのにそれでも何だかんだでしっかりとサポートしてるアイリが今日は一言も喋ってないのよ!!!

 

ってかあのアイリが今の“Rrapid acceleration”の失敗でソラに対して一言も無いだなんて絶対にあり得ないわ!!!

 

アイリなら絶対に“ナニが“うぎゃー”ですか。バカですか?必殺技的なアレを盛大に失敗するとかバカなのですか?と言いますかバカですよね?確実にバカですよね?大体にして今のは決めるのが一般的な流れですよね?一般的な流れに乗るのがイヤだからわざと失敗したとかですか?なら流石は我が親愛なるド腐れマスターです。ド腐れ過ぎて涙を流せない電子精霊な私でも思わず涙を流してしまいそうですよ。”とか言うもん!

 

ソレにアイリならさっき小型ホーミングミサイルを撃ってきた時だっていつもならソラが“ホーミング!”って言ったら続けてアイリが淡々と“ターゲットロック。ミサイル、発射します”とか言うもん!

 

アイリなら攻撃を外したりしたら“不様ですね”とか言うもん!

 

それなのに一言も無いだなんて……もしかして…

 

「アイリが乗ってない?」

 

あれ?電子精霊って乗ってないって表現でいいのかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

と、言うワケで違和感の正体はソラの電子精霊アイリの不在でございました。



次回はそろそろグダグダな戦闘に決着が……つかないかも…でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話A「夢の欠片」そのなな⑩

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場でいい加減に寄生連中に頭に来ているQooオレンジでございます。
もう容赦はしません。クビ祭り大☆開☆催☆です。




今回も絵里さんsideのお話となります。
戦闘…回?









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑩ 始まります。





















えりーちかの前回までのガンプライブ!的な現在の戦況せつめー♪どんどんどん♪ぱふー♪ぱふー♪………やっぱり希みたいなノリはかしこいかわいいえりーちか的にはあわないわね。

 

それはさておき…まずは私のトールギス・ヴァルキュリアの現在の状況からよ。

 

残り耐久値98%♪部位欠損無し♪武装ロストも一切無し♪以上♪♪♪

 

うんうん♪ほぼノーダメージね♪流石はかしこいかわいいえりーちかだわ♪

 

耐久値がちょーーーっとだけ減ってるのはアレね。

 

ソラがしつこく牽制射撃を繰り返してきていたのがそこそこ当たっちゃってたからね。

 

装甲表面がちょっとだけ傷ついちゃったわ。

 

そんな私のトールギス・ヴァルキュリアは機体自体はほぼノーダメージだけど、“soar”と似たような超加速を行う奥の手“ブーステッドバーン”はもう2回使っちゃったから、今回のバトルで使える回数はあと1回だけ…。

 

まぁスーパーバーニアの大爆発を覚悟でさらにもう1回くらい…つまりは4回目のブーステッドバーンも無理矢理になら使えたりはするんだけどね。

 

そして本日の対戦相手のソラが操るザク・リヴァイブ。

 

残り耐久値64%。

 

右腕部ピアッシングシールド、右肩部アクティブスラスター、共にロスト。

 

うんうん♪えりーちかったら割といい感じに追い詰めてるわね♪

 

トールギス・ヴァルキュリアの堅牢な装甲を貫けるだけの貫通力を持ってるピアッシングシールドを1枚破壊できたのは大きいわね♪

 

あとはアクティブスラスターを1つ破壊して機動性をある程度奪えたのもグッジョブだわ♪

 

こちらの装甲を貫通できる手札は左腕のピアッシングシールドだけ。

 

しかもアクティブスラスターは片方壊れちゃったからきっとバランス取るのが大変よ♪

 

このまま今回のバトルはえりーちかが押しきっちゃうんだから♪

 

そんなワケで本編♪れっごー♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7年越しのソラとのバトル。

 

その最中、所々感じていた違和感。

 

軌道のブレ。

 

射撃の命中率。

 

そして1番大きな違和感だった“soar”を使うべきタイミングで“soar”を使わなかったこと。

 

そんな違和感の数々の果てに、ソラはついには1番の大技“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”を盛大に失敗しちゃったのよ。

 

ソコでようやく私はソラに感じていた違和感の数々の正体に気付いたわ。

 

違和感の正体…それは…

 

「アイリが…乗ってない?」

 

ソラと契約を交わしている最上位電子精霊“アイリ”の不在。

 

前回もちょっと触れたけど、アイリならソラが何かしらの失敗をしちゃったらここぞとばかりに嫌味をぶちまけて来るハズだもん。

 

しかもわざわざ通信設定を全周波通信に切り替えて、バトルフィールド中に聞こえるように自らのマスターであるソラに対しておもいっきり悪態をついちゃうわよ。

 

ホントはすっごくマスターであるソラの事が大好きなのにそんなことをしちゃうなんてアイリったらホントにツンデレさんよね。

 

そんなツンデレさんでもアイリは最上位の電子精霊。

 

あの娘が居るなら機体の制御を完璧にサポートして今日のバトルでずっと感じていた違和感の数々みたいなことは起こさせないわ。

 

起こさせないって言うよりも起こりのようがないわ。

 

電子精霊の有無ってそれくらい大きいのよ。

 

うん。

 

ソラがさっきから“soar”を使うべきタイミングで使わなかったったのは、使わなかったんじゃなくて“使えなかった”が正解だったのね。

 

[[フン。何の事だかわかんねぇーなぁ。]]

 

さてさて。

 

そんなアイリ不在(たぶん)のソラは私の問いに適当に誤魔化してお茶を濁そうとして来たの。

 

あのねぇ…お願いだから誤魔化そうとするんならもう少しまともな誤魔化かたをしてよね…。

 

そもそもそんな言い方じゃ誤魔化しにもならないわ。

 

「誤魔化してもダーメ。さっさと答えなさい。どうしてアイリが居ないの?あぁそうそう。万が一にもケンカした…なんておバカなコトを言って誤魔化そうとしたらあとで酷い目を見るからに返答には気を付けてね♪」

 

[[ヒドイ目…ねぇ。ベッドに縛り付けて枯れるまで抜いてくれるとか?]]

 

「ふふ♪ソレがお望みならシテあげるわよ?」

 

個人的には縛るより縛られる方が好き何けどね。

 

「それで?セクハラでまた誤魔化そうとしてるみたいだけど、実際のところはどうなの?結局なんでアイリは居ないの?」

 

まぁ個人的な好みは後で良いとして…今はどうしてアイリが居ないのか、よ。

 

私がその事をさらに追求しようとしたら…

 

[[…さっきからアイリアイリってうるせぇな!どーでもいいだろーが!んなコトはよ!]]

 

ソラがちょっとキレ気味に言い返して来たわ。

 

私はその言い方にちょーーーーーっとだけカッチーンと来ちゃって…

 

「どーでも良くないわよ!」

 

と、こっちもややキレ気味に言い返しちゃったの。

 

ソコからはもうキレ気味VSキレ気味のいつもの言い合い。

 

[[どーでもいいって言ってんだよ!]]

 

「良くない!!!」

 

[[いいんだよ!!!]]

 

「よーくーなーい!!!!!」

 

[[いーんだよ!!!!!]]

 

「良くない!!!!!」

 

[[いいんだ!!!!!]]

 

もうアレね。

 

子供の言い合い。

 

精神年齢がたかいたかーい♪なえりーちかとしてはこんな子供染みた言い合いなんて恥ずかしい限りだわ。

 

えっ?精神年齢幼稚園以下?

 

誰が?

 

はい?私が?

 

もう!失礼ね!

 

えりーちかの精神年齢は大人のおねーさんよ!

 

主にJDとかそこら辺よ!たぶん!

 

と、内心では高坂さんみたいな事を考えながらも、私とソラとのやり取りは続いていたわ。

 

ちなみにお互い今は空中でホバリングして滞空してる状態よ。

 

この状況から“soar”を使われて一足飛びに懐に入られたりしたらピアッシングシールドでぶち抜かれて簡単に終わっちゃうわね。

 

まぁそんな不粋なコトはしないと思うけど。

 

で、肝心の言い合いの続きだけど…

 

[[そもそもアイリが居なかったとしても絵里さんには何の関係もねぇーだろ!!!]]

 

子供の言い合いからちょっとは進展しそうね。

 

ソラは埒が明かないと思ったのね。

 

私に向かって私には関係ないって言ってきたの。

 

関係無い。

 

その一言にまたまた温厚なえりーちかはカッチーンと来ちゃったわ。

 

関係無いなんてそんなことをあるわけ無いじゃない。

 

「あるわよ!!!」

 

[[ねぇーだろ!!!]]

 

「あるの!だって!!!だって…」

 

アイリが居ないってコトは…

 

「アイリを使わなくても…1人でも…手を抜いても………私なんかには勝てるってコト何でしょ…。」

 

アイリが居なくても問題無い。

 

それってつまりは私なんか手抜いても余裕ってコトだもん。

 

[[なっ!ちがっ!]]

 

「違わないでしょ!アイリが居ないってコトはそう言うコト何でしょ!!!」

 

[[違う!!!そんなつもりは!]]

 

「そんなつもりは無い?ならどんなつもりなのよ!!!」

 

[[どんなつもりって!絵里さんに!コレから本気で口説こうとしてる相手に!誰かの力を借りて勝っても意味ねぇーだろ!!!!!俺だけの力で絵里さんに勝たなきゃダメなんだよ!!!!!]]

 

は、はい~?

 

えっ?

 

「く、くどくぅぅぅぅぅ?!」

 

くどくって……功徳(くどく、梵: guṇa、梵: puṇya、梵: anuśaṃsa)とは、仏教用語、または神社仏閣における用語、あるいはキリスト教神学の用語である。

仏教用語としては、善根を積むことによって報いられる功能福徳や、現世・来世に幸福をもたらすもとになる善行のこと。

神社仏閣においては、 神仏の恵み、御利益(ごりやく)、利益(りやく)を意味する。

キリスト教神学では、ある善業を行うことによって得られる報償を受ける権利やその報償、それを得る道徳的善業のことである。

 

Wikipedia参照。

 

そうそう。

 

功徳ってコレよね♪

 

仏教だけじゃなくキリスト教にも功徳って言葉があったのね♪えりーちか知らなかったわ♪これでまたさらにかしこいかわいいえりーちかになっちゃったわね♪これ以上かしこくてかわいくなっちゃったらえりーちか困っちゃうかも♪なーんて♪

 

[[おい待て!ポンコツ!テメェは今ナニ考えてやがる!確実に俺の言ったコトと無関係なコトを考えてるだろ!!!いいか!口説くだ!口説く!口に説明の説でく!ど!く!!!]]

 

あ♪なーんだ♪そっちの口説くかぁ♪

 

功徳なんて言い出したから私ったらてっきりソラが頭を丸めて仏門に帰依しちゃうのかと思っちゃった♪

 

そっか♪そっか♪

 

功徳じゃなくて口説くかぁ♪口に説明の説で口説くかぁ………………………………………………口説く………口説く……………く、くどく?!

 

「口説くって?!なんで?!どーして?!えっ?へっ?う"ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

口説くってこのバトルで私に勝ったら愛の告白しちゃう的な?されちゃう的な?好きですが好きですか?うぉーうぉーらーびーにゅー♪的な?

 

あ♪そー言えばこの前LIKEの好きじゃなくてLOVEの好きって言ってたもんね!言ってたもんね!!!大事なコトだからもう一回言うけど言ってたもんね!!!

 

そうよ!愛の告白よね!口説くってコトは愛の告白ってコトよね!やったわ!えりーちか大勝利だわ!

 

特に何にもしてないのにタナボタ的に愛の告白されちゃって連載初期からもうとっくの昔にヤっちゃったり夫婦生活っぽいコトしたり色々とエロエロとあっはん♪でうっふん♪な正妻っぽいポジションに居るにことか、同じく連載初期はコレを書いてるオレンジ汁野郎が推しだからって理由なだけでガンプライブ!の単体ヒロインとして予定されていてμ's編の最終回は「知っていますか?海がどうして青いのか?それは…海が空に恋をしているから…なんですよ?」とかわかる人にはソレって某スクフェスのスチュワーデス編のことりちゃんのセリフじゃね?ってわかっちゃうセリフを言ってハッピーなエンドになっちゃう予定だった園田さんとかを差し置いてのえりーちかの完全無欠の大勝利だわ!!!

 

コレはもうアレね!今夜はお赤飯ね!七面鳥もつけちゃいましょ!もうほんとはらしょーよ!はらしょー!!!

 

あ♪そうだわ♪今日と言う素晴らしい日を記念して新しいボンテージも買っちゃおうかしら♪

 

ボンテージ作りの巨匠がひとつひとつ手作りで作る最高品質の逸品…前から欲しかったのよね♪

 

やっぱり初夜にはソレに相応しい装いで挑みたいじゃない♪

 

色はナニがいいかしら?情熱の赤?基本の黒?エキゾチックな紫?えりーちかのパーソナルカラーのアイスブルー?ソラ的にはきっとダークグリーンが好みよね♪でもダークグリーンのボンテージってあんまり聞いたことないわね?うーんやっぱりここは基本に忠実に黒かしら?それにしても何か良いわね♪まるでウェディングドレスを選ぶ新婦さんみたいで♪やだぁ♪新婦さんみたいだなんてえりーちか♪は♪ず♪か♪し♪ぃぃ♪ぐふ…ぐふふ…ぐふふふふふふ…ぐふふふふふふふふふふふ……。

 

「って!ちっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!ぐふふとか言っちゃうのはえりーちかのキャラじゃないでしょ!小泉さんでしょ!グフフとかドムムとかザククとかゲルグググとかジオン系MSにちなんだほくそ笑み方しちゃうのは小泉さんでしょ!えりーちかとちっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

[[イヤ、ソレも確実に違うだろ。そもそも何でここで花陽が出てくるんだよ?ったく……おーい、絵里さーん。帰ってこーい。]]

 

「あ♪はーい♪帰ってかたえりーちかでーす♪た♪だ♪い♪ま♪みーんな大好き♪かしこいかわいいえりーちかのご帰還♪DA☆ZO☆」

 

[[イヤ、だからそのノリはもういいから。]]

 

「あ、はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言うわけで…

 

「はーい♪それじゃ改めてテイク2よ♪」

 

えりーちか大勝利!希望の未来へレディ・ゴーッ!!な愛の告白待った無し♪I LOVE YOUが止まら過ぎちゃって困っちゃうわ!なテイク2の始まり始まりよ♪

 

さぁ!ソラ!えりーちかに愛の告白!かっもーーーん♪♪♪

 

[[テイク2よー♪じゃねぇーよ…ったく。とにかく!誰かの力を借りて絵里さんに勝ったとしても!それじゃ意味ないんだよ!]]

 

「ウンウン♪そーよね♪意味ないわよね♪」

 

[[俺だけの力で絵里さんに勝って!そして…]]

 

ウンウン♪わかってるぅ♪わかってるぅ♪皆まで言わなくてもえりーちかはぜーーーんぶわかってるぅ♪私に勝ったらソッコーで愛の告白してくれるのよね♪してくれちゃうのよね♪そうしたら明日には一緒に婚姻届出しに行こうね♪

 

[[絵里さんに“μ's”に…]]

 

ウンウン♪えりーちかにμ'sに…ん?みゅーずに?

 

[[入って貰うんだ!!!!!]]

 

あーーーーーるぅぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?

 

なーんか…

 

「思ってたのとちっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

バトルが続くと思えば唐突なグダグダ回でございました。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



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第8話A「夢の欠片」そのなな⑪

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

コンビニの駐車場に駐車中に後ろから追突され、60代位のお相手様の一言に思わず呆然としたQooオレンジでございます。
警察来る前にパン買ってきていい。と言われてしまいました。
面白い冗談ですよね。
まぁ冗談ではなかった様ですが。




今回も絵里さんsideのお話となります。
もう少し戦闘回。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑪ 始まります。





















男の意地を賭けた世紀の大告白♪と、思ったら…

 

[[俺だけの力で絵里さんに勝って!そして!絵里さんに“μ's”に入って貰うんだ!!!!!]]

 

えりーちかの予想の斜め上、それも割と遥か彼方の成層圏とかもしかしたら宇宙空間に突入しちゃってるんじゃないかしら?って思っちゃうくらいにブッチギリに上の方をこれでもかってくらいに貫通して行っちゃったわ。

 

もちろんGガンダムやエ○レカセブン(TV版)の最終回や王様ゲイナーのアレみたいな歴史に名を残せるレベルの世紀の大告白をされちゃうモノだとTrust YouでTrust Meな感じで信じて疑わなかったえりーちかは…

 

「思ってたのとちっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!」

 

って大♪絶♪叫♪

 

そりゃそうよね。

 

かしこいかわいいえりーちか大勝利の愛の告白大作戦だと思ってこの先50年の人生設計とか考えようとしていたんだもん。

 

それがどう?

 

ばっちこーい♪ってフタを空けてみたら愛の告白なんて素敵なモノなかじゃなくソラが私に勝ったら“μ's”に入れですって。

 

あー、はいはい。

 

入るわよー。

 

入っちゃうわよー。

 

そんなトコにそんなモノ挿れちゃらめぇぇぇな感じでずずずいーーーっと入っちゃうわよー。

 

って言うか、えりーちか別に勝負とかそんなコトしなくてもあっさりと“μ's”には入っちゃうわよー。

 

それなのになんかもう…ね。

 

はぁ…ナニかしら。

 

この果てしない徒労感は…。

 

[[ナニが思ってたのと違うんだよ!こっちはいつもの冗談とは違って本気も本気だ!だから今日だけはアイリのサポート無しで!正真正銘俺だけの力で!ナニが何でも絵里さん!アンタに勝たなきゃいけねぇんだよ!!!]]

 

「あー、はいはい。そうねー、がんばってねー。はぁ…」

 

別にアイリだってソラの力の一部みたいなモノ何だから使ってもえりーちか的にはイイんだけどね。

 

まぁそこら辺は男の子の意地ってヤツなのかしら?

 

えりーちか、女の子だからよくわかんないけど。

 

[[って!オイ!なんか急にテンション低いなぁ!人が珍しく主人公っぼいコト言ってんのによぉ!もっとこう…あるだろ!なんかあるだろ!舐められたモノね!とか、アイリ抜きで私に勝つ?ふざけてるの?とかよぉ!]]

 

うん。

 

そーゆーのもあったわよ。

 

あったけど、ぜーんぶどっか行っちゃったわ。

 

愛の告白♪サヨナラ♪バイバイ♪って。

 

でもまぁ…やっぱり文句の1つも言っておきたいわね。

 

「あのねぇ…こっちは嬉し恥ずかし世界三大恥ずかしい愛の告白に負けないくらいの情熱的であっちっち♪な愛の告白されちゃってさぁ大変♪取りあえずは今夜はお赤飯で決定ね♪とか恋する乙女な女の子っぽく内心でそれなりにってレベルじゃなくはしゃいでいたりしたのよ?それが実際はどーよ?ソラが勝ったら“μ's”に入れ?うん。普通に入るわよ?だってガンプラバトルをもう1回真面目にやろうって昨日色々とあって私のやりたい事ってなんだろ?って考えた時にそう思ってたんだもん。そうなったら取りあえず物語的に手近な高校生大会のガンプライブに出なきゃダメでしょ?そうなると学校の公認チームに入んなきゃダメでしょ?だから今日のバトルで勝っても負けても音ノ木坂の公認チームの“μ's”には入りたいと思ってたし、入るつもりだったのよ。仲間に入れてってお願いするつもりだったのよ。そんな人生の転換期的な時にソラが何だか口説くとか言って来たからえりーちかはてっきり人生の転換期にオマケで愛の告白も来ちゃったわよ!どーしましょ!って感じでそう思っちゃったのよねー。けど思っただけで思ってたコトとはこれっぽっちも違っていたのよねー。ほらね?テンション下がっちゃうでしょ?普通なら確実にテンション下がっちゃうでしょ?そりゃもうただ下がりよね?あ、そうそう♪あと自分で珍しく主人公っぽいコトとか言っちゃうくらいなら普段から下半身主義全開のセクハラとか誰彼構わず噛み付いちゃうチンピラみたいなトコとかそーゆーの止めてちゃんと他所様の主人公さん達みたいにちゃんと真面目にまっとうな主人公とかしたら?ってかしなさい。」

 

[[お、おう…何か色々とゴメンサナイ……あれ?何で俺って謝ってんだ?]]

 

「さぁ?そんなコト私が知るワケないでしょ。」

 

ふぅ♪

 

言いたいコトも割といっぱい言えたから少しはすっきりしたわ♪

 

まぁまだモヤモヤはあるんだけど、これ以上は頑張って男の子の意地を見せようとしただけのソラが可哀想だから許してあげるわ。

 

えりーちかに感謝しなさいよ?

 

[[と、とにかく!今日は俺だけの力で絵里さんに勝つって決めたんだ!わかったらバトルの続きだ!イクぞ!ゴルゥラァァァァ!!!]]

 

悲しいすれ違いで悲しい思い違いをしていた私とソラ…ソラは違うような気もするけどそこは突っ込まないでね♪えりーちかの♪お♪ね♪が♪い♪

 

で、ようやくそんなお互いの誤解(?)が解けたって言うのに、私たちはまだ戦わなきゃダメなのよね。

 

メタいコト言っちゃうとバトル回だし。

 

かしこくてかわいくて、しかもとーーーってもやさし過ぎちゃうえりーちか的には、ここはソラの男の子の意地を貫き通させてあっさりと負けてあげても良いんだけど…

 

「やっぱりただで負けるってのは癪よね。」

 

だから…

 

「貫き通してみせなさい!男の子の意地ってヤツを!!!」

 

引き続き私の持てる全てで。

 

トールギス・ヴァルキュリアの全力の全開で。

 

ソラ…アナタの相手をしてあげるわ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛を求めた1人の女と、意地を見せたかった1人の男。

 

そんな2人の悲しい悲しいすれ違いも無事(?)に解決してのバトル再開。

 

先に仕掛けて来たのは…

 

[[ (気合い入れてイクぞ!とか言ったは良いけどよぉ…絵里さんのトールギス・ヴァルキュリアの装甲を抜く為には、ピアッシングシールドのビームバンカーか右腕の“アレ”を至近距離からぶち当てるしかねぇーんだよなぁ…) ってコトは!]]

 

暗緑色に染め上げられた1つ目の機体…ザク・リヴァイブを駆る元チャンピオンで現チンピラな我らが出番の少なすぎる主人公のソラだったわ。

 

[[あのクソなげぇランスの一撃を掻い潜って懐に入り込まなきゃなんねぇーってコトだ!!!]]

 

ソラは私がトールギス・ヴァルキュリアのスーパーバーニアを展開させて、大型ランスと大型シールドを構えて再びランスチャージの体勢へ入ろうとするよりも早く、残りのピアッシングシールドが取り付けてある左腕を腰だめに構え…

 

[[Accel(アクセル)!!!!!]]

 

辺りに“soar”の発動を告げる例の爆発音を鳴り響かせて、こちらへと超高速で突っ込んで来たわ。

 

アイリが居なくても停止状態からの単発の“soar”なら問題なく使えるのね。って!呑気にそんなコト考えてる場合じゃないわ!

 

「くっ!そう簡単には!!!」

 

私は“soar”の発動を告げる爆発音が辺りに鳴り響くとほぼ同時に、咄嗟に機体前面に構えようとしていた大型シールドを右から左へと思いっきり振り払ったわ。

 

「ヤられないわよ!!!!!」

 

タイミング的にはギリギリ。

 

でも…

 

[[んなっ?!ぐぁ!]]

 

絶対に間に合うわ!ってか間に合ったわ!

 

トールギス・ヴァルキュリアが薙ぎ払うように振り抜いた大型シールドの一撃は、私の目論見通りにこちらへと“soar”の超加速で突撃して来ていたザク・リヴァイブをタイミングばっちりで見事に捉えて、思いっきり吹き飛ばしてあげたわ♪

 

さぁ♪反撃のランスチャージよ!と行こうと思ったんだけど、流石は腐ってもかつて私の先生を…3代目メイジン・カワグチを激戦の末に撃ち破り世界を制した元チャンピオン。

 

[[チッ!クソがぁ!!!]]

 

吹き飛ばされたソラはチンピラ全開の口汚い悪態をつきながらも、全身の姿勢制御スラスターと左肩に残されたアクティブスラスターを巧みに操作して素早くその体勢を立て直し…

 

[[なら次はコイツだ!遠慮しねぇーで全弾残さず貰っとけ!!!]]

 

バックパックの大型ブースターに取り付けられてある3連ミサイルランチャー×4を起動させて、その中に詰まった弾頭をこちらへ向けて発射して来たわ。

 

希やにことソラへの対策を話し合った時にちょっとだけ触れたけど、ザク・リヴァイブの大型ブースターに取り付けられてあるあの3連ミサイルランチャーの中身って、バトル毎に全く違う弾頭が装填されているのよね。

 

高火力のプラズマ反応弾。

 

レーダーを封殺するチャフ弾。

 

視界を遮るスモーク弾。

 

ワイヤーネットが仕込またネット弾なんなんてモノもあったハズよ。

 

たぶん私や希はもちろん、いつも一緒に出撃していたにこだって知らない様な、凶悪で尚且ついやらしい効果を発揮する頭のおかしな弾頭だってあるハズだわ。

 

そんな3連ミサイルランチャー(×4)の今日の中身は…

 

「煙幕?ってコトはスモーク弾!」

 

視界を遮るスモーク弾。

 

スモーク弾の煙幕でこちらの視界を遮って、そのスキに接近してピアッシングシールドの一撃をぶち込むつもりなのね。

 

でもざーんねん♪

 

トールギス・ヴァルキュリアは射撃武装が無いから高性能な広域レーダーは積んでないけど、その代わりに精密な情報までわかっちゃう近接レーダーが積んであるんだから!

 

スモーク弾の煙幕で視界が遮られた程度じゃどうってコトないわ!

 

さぁ~って♪ソラはどこに、い♪る♪の♪か♪な♪

 

と、ソラのザク・リヴァイブの現在位置を確認するためにサブモニターに表示されているレーダーへと目を向けてみると…

 

「げっ?!ジャミングさてるぅぅぅぅぅぅぅ?!」

 

いつもならはっきりくっきりと敵影を表示してくれているトールギス・ヴァルキュリアの近接レーダーにはなーんにも映し出されていなかったの。

 

咄嗟の事でジャミングとか言ったけど、これってジャミングじゃないわね。

 

そもそもソラのザク・リヴァイブにはジャミング装置なんて積まれてはいないハズだもん。

 

なら…

 

「さっきのスモーク弾にチャフ弾もこっそり混じってたったワケね!」

 

俺だけの力で!とか珍しく主人公っぽいコトを行ってた割には相変わらず平気で小細工を弄して来るわね。

 

まぁソラっぽいって言ったらソラっぽいんだけど。

 

それはそれで置いといて…これで視界もレーダーも潰されちゃったわね。

 

この状況でソラならどこから来るかしら?

 

真っ正面から…ってのはまずはないわね。

 

だってほら、珍しく主人公っぽいコト言ったと思った直後に煙幕とチャフを使った小細工をして来ちゃうソラだし。

 

真っ正面からなんてコトはあり得ないわ。

 

本命は後ろからかしら?

 

真後ろと見せかけて右側や左側からって線も捨てきれないわ。

 

でもでも真後ろや両サイドから攻めるコトは私が予測済みとか思って、裏の裏の裏を突いて真っ正面から…なんてコトも…。

 

うーん…どうしようかしら…。

 

こうして迷っている間にもソラがどこからか攻めて来ちゃうかもしれないし…。

 

うん。

 

決めた。

 

「どんな時でも真っ向勝負!それが私よ!!!」

 

私は私らしく!

 

前だ後ろだ左だ右だって迷ったって、ソラみたいな小細工が出来ない私は結局はひたすらに前へ前へと進むだけなんだもん!

 

なら!

 

「正面突破あるのみ!!!行くわよ!ヴァルキュリア!!!」

 

真っ正面から煙幕を突破するコトを決めた私は、大型ランスと大型シールドを機体前面に構え、今まで何千何万回と繰り返して来たランスチャージの体勢を取ると…

 

「シュトゥールム!!!!!」

 

両肩のスーパーバーニアを点火させて一気に加速を開始したわ。

 

加速に伴う“ぐん!”といういつものGを全身で受け止めながら、私は煙幕を抜けるために真っ直ぐに突き進んだの。

 

せっかく煙幕とチャフの併用でこちらの視界とレーダーを封じ込めて来たって言うのに、ソラが未だに仕掛けて来ないのが少しだけ気になるけど…取りあえずはグチグチと考えるよりもまずはこの空域をさっさと突破しちゃいましょ!

 

ソラが未だに仕掛けて来ない。

 

その事に一抹の不安を覚えながらも、私は煙幕で覆われた空域を脱出する為にぐんぐんとスピードを上げて前へと突き進んだわ。

 

やがて煙幕で覆われた空域を脱したトールギス・ヴァルキュリアのメインモニターには、どこまでも続く青と青の世界が再び映し出されたの。

 

そんな青の光景を見て“抜けた!”と、思ったその時…

 

「っ!」

 

目の前に“ナニか”が降ってきたわ。

 

私はその“ナニかが視界に入った瞬間、反射的に機体前面に構えていた大型シールドを振り抜いて“ナニか”を咄嗟に弾き飛ばしたの。

 

私が反射的にトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドを振るって弾き飛ばした“ナニか”。

 

それは…

 

「リヴァイブのビームマシンガン?!」

 

ソラのザク・リヴァイブのメイン射撃武装の大型ビームマシンガンだったわ。

 

そして弾き飛ばしたザク・リヴァイブの大型ビームマシンガンを見下ろしていると、眼下に広がる海面に見えるトールギス・ヴァルキュリアの影に重なるもう1つの影があるコトに気付いたの。

 

ソラと私の2人だけの戦場。

 

その2人だけの戦場にある私以外の影。

 

それはつまり…

 

「上っ?!」

 

ソラのザク・リヴァイブの影。

 

「視界とレーダーを封じちまえば!絵里さんなら絶対に正面突破して来ると思った!!!!!」

 

真っ正面でも真後ろでも左でも右でもなく、ソラが選んだのは真上。

 

その真上を見上げると、そこには左腕のピアッシングシールドを腰だめに構えて、今にもこちらへと襲い掛かろうとしているソラのザク・リヴァイブの姿が見えたわ。

 

今の私は目の前に降ってきた“ナニか”…ザク・リヴァイブの大型ビームマシンガンを咄嗟にシールドを振るって弾き飛ばした直後のスキだらけの体勢。

 

あ。

 

これは………ヤバいかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回、今度こそは決着……するかなぁ…。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話A「夢の欠片」そのなな⑫

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ご近所さんが田んぼの縁の草を刈り舞い上がったナニかに反応しアレルギー性鼻炎を発症し鼻水が止まらないQooオレンジでございます。





今回も絵里さんsideのお話となります。
あと少し戦闘回。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑫ 始まります。





















「視界とレーダーを封じちまえば!絵里さんなら絶対に正面突破して来ると思った!!!!!」

 

煙幕+ジャミングチャフの封鎖空域を私らしくで正面突破した先に待ち構えていたソラ。

 

しかもソラが選んだポジションは真っ正面でも真後ろでも右でも左でもなく上から。

 

うん。

 

上から来るとかこれっぽっちも考えていなかったわ。

 

かなり今さらだけど、今回のバトルは基本的には空中戦なんだから、上や下から来てもなーんにもおかしくはないのよね。

 

それなのに今回は空中戦でもずーーーっと平面で戦っていたから、立体的な攻防とか頭の中からまるっと無くなっちゃっていたわ。

 

どうしてかはわからないけど、ソラがほとんど高度を変えないで戦っていたからついつい私もそれに付き合っちゃったのよね。

 

もしかしたら高度を変えないで戦っていたコトもソラの仕掛けだったのかも?なーんて、それは流石に私の考え過ぎかしら?

 

それはそれであとでソラに聞けばいいとして、今の問題は絶体絶命のこの状況をどうやって切り抜けるか…ね。

 

十中八九、ソラはあそこから単発の“soar(ソア)”を使って一足飛びに仕掛けて来るわ。

 

今のこの状態…上から降ってきたザク・リヴァイブの大型ビームマシンガンを咄嗟に振り払ったこの状態で、さっきみたいに“soar”での超高速の突撃を防ぐなんてコトはきっと無理だわ。

 

視界に入ったただの大型ビームマシンガンなんかを咄嗟にシールドを使って振り払っちゃったのは痛かったわね。

 

まぁソラは咄嗟にシールドを使って振り払わせるためにあんなことをしたんだろうけど。

 

とにかく今までのように防ぐのが無理なら、今の私がこの状況を覆すために取るべき手段。

 

それは…

 

「ブーステッドバーン!サードブリット!!!」

 

3枚目の切り札を切る。

 

これね。

 

そう判断した私は本日3回目のブーステッドバーンを迷わずに発動させたわ。

 

ブーステッドバーンの発動と同時に、両肩のスーパーバーニアからはバトルが始まってからずっと圧縮され続けていた推進エネルギーが一気に解放され、それに伴い爆発的な加速力が産み出されて…

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

 

私は窮地を脱するために機体を強引に前へと押し出したわ。

 

その直後…

 

[[Accel(アクセル)!!!]]

 

ほんの少しだけ…たったコンマ何秒かだけ遅れて、ソラが“soar”を発動させたわ。

 

2人きりの青い世界で互いに爆発音を響かせて発動させたそれぞれの超加速。

 

ソラはピアッシングシールドのビームピアッサー(本人曰くビームバンカー)で私を貫くために。

 

私は絶体絶命の状況を切り抜けるために。

 

それぞれがそれぞれの手段で発動させた超加速。

 

その結果は…

 

「っ!間に合った!!!!!」

 

[[んな?!今のタイミングで外した?!何の冗談だよ!!!!!]]

 

煙幕とジャミングチャフの封鎖空域を突破するために行った正面突破。

 

その際に行われたランスチャージの加速の分だけ初速にスピードが乗っていた私のトールギス・ヴァルキュリアが、ほんの少しだけ速かったみたいね。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアはソラのザク・リヴァイブの“soar”からのピアッシングシールドの一撃を見事に回避してみせたわ。

 

回避してみせたのは良いけど、まさに紙一重って感じね。

 

私のブーステッドバーンよりも“soar”の発動が少しだけ遅れたのも原因かも?

 

まぁナニはともあれ…

 

「えりーちか奇跡の大脱出の大成功ね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日3回目のブーステッドバーンを発動させての奇跡の大脱出を無事に完遂させた私は、トールギス・ヴァルキュリアの加速状態を維持させたまま、威嚇するようにザク・リヴァイブの周辺をぐるぐると旋回させてソラの出方を伺うコトにしたわ?

 

さっきは私らしく正面突破!とか言ってた割には相手の出方を伺うとか随分と消極的よね。

 

自分でもそれはわかっているわ。

 

わかっているけど…

 

[[フン!奇跡の大脱出だか何だか知らねぇーが!今のでブーステッドバーンで3回目だ!絵里さん!アンタにゃもう切れる札は残ってねぇーよなぁ!]]

 

ソラの言う通り、合計3回の切り札を使いきっちゃった今の私には、もう切れる札が残されていないのよね。

 

だからこそ私は消極的だと理解しながらも、ぐるぐると機体を旋回させながらソラの出方を伺っているのよ。

 

普通の加速からのランスチャージじゃたぶん…ううん、きっと、ソラには当たらない。

 

だってただランスチャージを仕掛けて倒せる相手なんかには先生は負けたりしないもん。

 

ならどうすればいい?

 

ただのランスチャージは当たらない。

 

ソラみたいに奇策でも使えばいいの?

 

けど…ソラのような奇策を用いるだけの装備は私のトールギス・ヴァルキュリアには積まれてはいないわ。

 

そもそも父から遺伝した呪い染みたガンプラバトル限定の不器用さのせいで、私には奇策を使うなんてそんな器用なコトは絶対にできないし。

 

ただのランスチャージは当たらない。

 

奇策は使えない。

 

切り札ももう無い。

 

まさに八方塞がりね。

 

これからどうするべきか?

 

ソラの出方を伺いながら旋回を繰り返してソレを考えていると…

 

[[手札が無くなってぐるぐるぐるぐる回ってさてどうしよう?ってところか?そんな考え中な絵里さんに残念なお知らせだ!]]

 

不意に滞空を続けているソラが私にそんなコトを言ってきたわ。

 

残念なお知らせ?

 

ソラが語ったその内容は…

 

[[アイリのヤツが居ないから今までは結構操縦に苦労してけどなぁ…もうマニュアル操作にも慣れちまったぞ?]]

 

と、言うモノだったわ。

 

「へ?慣れたって…?えっ?」

 

マニュアル操作に慣れた?

 

私がソラの発言の意図を図りかねて、頭の上に大量のクエスチョンマークを浮かべていると…

 

[[]わかんねぇーか?慣れたってコトはなぁ!ある程度はいつも通りに操縦できるってコトだよ!]

 

ソラはさらにそう言ってきたわ。

 

いつも通りに操縦できる?

 

それってつまり…

 

[[“soar”も連発できるし今度は“Rrapid acceleration”もちゃんと使えるってコトだ!!!]]

 

わぁーお。

 

やっぱりそーゆーコトよね。

 

と、言うコトは…

 

[[“soar”の加速圏内にちょっとでも近付いてみやがれ!その瞬間に遠慮も容赦も手加減も一切無しでぶち抜いてヤる!!!]]

 

ですよねー。

 

迂闊にランスチャージを仕掛けたりしたら、“soar”で回避してからまた“soar”を使ってこちらへと軌道修正をして、ピアッシングシールドをコクピットにぶち込んで来るってワケよね。

 

うん。

 

これはこのままなら確実に詰みね。

 

ほんと、どーしようかしら?

 

いっそのこと、このまま降参しちゃう?

 

もう勝てません。

 

無理です。

 

手も足も出ません。

 

どーするコトもできません。

 

降参しますって。

 

うん。

 

それはそれでは悪く無いわ。

 

このバトルで負けてもソラの要求は私を“μ's”に入れるってコトだったし、そうなったとしても私は元々“μ's”には入れて貰うつもりだったんだし。

 

機体が大破しても少し前のガンプラバトルのように…プラフスキー粒子が使われていた頃のガンプラバトルのように、ガンプラ自体にダメージが入るってコトも無いんだし。

 

負けたって私には失うモノもデメリットもペナルティもなーんにも無いわ。

 

そう。

 

負けたとしてもなんにも無いのよ。

 

けど…でも…………

 

「勝てないからってだけですぐに諦めらゃったら、自分の力だけでとか言ってカッコつけて、私のコトを本気で誘ってくれたどこかのおバカさんに顔向けできないわよね。」

 

だから…!

 

「正真正銘!最後の切り札!切っちゃうんだから!!!」

 

そうよ!

 

まだ私は終われない!

 

まだ私は終わらない!

 

まだ私は止まれない!

 

まだ私は飛んでいる!

 

まだ私は……戦える!!!

 

合計3回のブーステッドバーンを使い切った私とトールギス・ヴァルキュリアに残されている最後の手段。

 

それは今までの3回のブーステッドバーンの使用でスーパーバーニアに限界まで溜まった推進エネルギーをわざと暴発させるコトで発動させる“4回目”のブーステッドバーン。

 

4回目のブーステッドバーン…これを使っちゃえばいくら頑丈に作ってあるトールギス・ヴァルキュリアのスーパーバーニアでも確実に爆発して吹き飛んじゃうわ。

 

スーパーバーニアが爆発して吹き飛んじゃうってコトは、射撃武装を一切搭載していない私のトールギス・ヴァルキュリアにとって唯一の攻撃手段であるランスチャージが使えなくなるってコト…。

 

と言うか、もしかしたらスーパーバーニアが吹き飛んだ時に機体自体も一緒に盛大に吹き飛んじゃうかもしれないわ。

 

こんなの諸刃の剣どころか完全に自爆技よね。

 

でもね?

 

この4回目のブーステッドバーンは今まで使った合計3回のブーステッドバーンなんか目じゃないくらいにスゴいんだから。

 

スーパーバーニアが爆発して吹き飛んじゃう変わりに、今までとは比べ物にならないくらいの超加速を発揮しちゃうんだから。

 

伊達や酔狂で自爆染みたコトをしようってワケじゃないわ。

 

そんな最後の切り札の4回目のブーステッドバーンを使うべく、私は機体を今までよりも大きく旋回させてソラのザク・リヴァイブの正面へと移動させたわ。

 

対するソラは…

 

[[最後の切り札、ねぇ…。何だよ。まだナニか切れる札が残ってたのかよ。まぁいいさ。絵里さんがナニをするつもりかは知らねぇーけどなぁ…]]

 

滞空させ続けていた乗機のザク・リヴァイブの体勢をやや前傾姿勢へと移行させて…

 

[[その最後の切り札ってヤツ諸共!コイツでぶち抜いてヤるだけだってんだよ!!!!!]]

 

私のトールギス・ヴァルキュリアと向かい合ったわ。

 

こちらと向かい合う。

 

ソレが意味するコトは…

 

「なーに?珍しく真っ向勝負とかしちゃうの?」

 

私の最後の一撃を真っ向から受け止めるってコトでいいのかしら?

 

[[珍しくとか言うなっての!イヤ、まぁ確かに珍しくはあるんだけどよぉ…。でもまぁ、たまには、な。]]

 

「ふーん。たまには、ね。」

 

[[おうよ。たまには、だ。]]

 

ふふ♪

 

たまには、か。

 

ソラがどうして私の最後の一撃を真っ正面から受けようとしているのかはわからないけど…

 

「いいわ!珍しくたまにはとか言って真正面から迎え撃ったコト!後悔させてあげるんだから!!!」

 

[[ハッ!上等だ!ゴルゥラァァァ!ヤれるもんならヤってみやがれ!!!]]

 

お互いに向き合った私たち。

 

私が勝つにしろ、ソラが勝つにしろ、最後の瞬間はもうすぐそこまで迫っていたわ。

 

そんな中で私はふと、今さらかなりどーでもいいコトなんだけど、あるコトに思い至ったの。

 

本当に本当に些細なコトなんだけどね。

 

さっきのソラじゃないけどガンプライプにしては珍しく割りと真面目なバトルの最終局面になったんだから、私が気付いたそんな些細なコトなんて心の中にしまっておいても良かったんだけど…

 

「ねぇ、ソラ?」

 

私はついつい好奇心に負けちゃって、その“些細なコト”をソラに聞いてみるコトにしたの。

 

[[あ?この期に及んで何だよ?えりーちかぁ♪やっぱり降参しますぅ♪とか言いやがるのか?]]

 

「そんなコト言いません!」

 

あ、ちょっとウソかも。

 

さっき少しだけ降参しちゃえば楽かも?とか考えちゃったもんね。

 

と、ソレはまぁどーでもいいとして。

 

「ほんと、いつもいつもいつもいつも私にはイジワルよね!」

 

[[わりぃな。イイ女にはイジワルしたくなるってのが男の性なんでねぇ。]]

 

「そのイイ女って言うのも“どーでもイイ女”ってコトなんでしょ!」

 

[[さぁ?そこら辺は絵里さんのご想像にお任せってヤツだな。で?何だよ?]]

 

「あ、うん。あのね?別に大したことじゃないんだけど…ソラが勝ったら私は“μ's”に入れられちゃうのよね?」

 

[[おうよ。まぁ絵里さんを仲間に引き入れるとか言ったら海未さん辺りが猛反対しそうだけどよ、ソコはなんとか頑張って説得するから大丈夫。]]

 

「うん。ソレはまぁソレで頑張って。ソレでね?」

 

[[おう。]]

 

「私が勝ったらどうするの?」

 

[[……………へ?]]

 

「だーかーらー!私が勝ったらどうするの!」

 

[[私が勝ったら…つまり絵里さんが俺に勝ったら…………あっ。]]

 

[[“あっ”って言ったわね!今“あっ”って言ったわね!!!]]

 

私が勝ったらどうするか。

 

その問いに対して今気付いたように“あっ”って言った。

 

ソレってつまりは…

 

「私になら絶対勝てるとか思ってたんでしょ!そーでしょ!」

 

ってコトよね?

 

[[ちがっ!イヤ!違わねぇーけど違う!]]

 

「違わないけど違う!ってそーゆーコトじゃない!」

 

[[違う!絵里さんになら絶対勝てるとかそんな感じで絵里さんを侮ったとかそーゆーコトじゃねぇ!気持ちの問題だ!気持ちの!誰もハナッから負けるつもりで戦うアホは居ねぇーだろ!]]

 

「そりゃそーだけど…」

 

[[ほ、ほら!今はアレだろ!アレ!絵里さんが俺に勝ったらどうするか!あー!どーしよーかなー!絵里さんが勝ったらどーしよーかなー!]]

 

「むぅ。」

 

何かうまく誤魔化された気もしないでもないんだけど…。

 

まぁいいわ。

 

「そうね…私がソラに勝ったら…」

 

[[俺に勝ったら…?]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回、今度こそは、今度こそは決着……すると思います。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



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第8話A「夢の欠片」そのなな⑬

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近作った1番美味しかった料理は鶏肉とキャベツの味噌炒めなQooオレンジでございます。
そろそろ冷やし中華とか食べたいですねぇ…。

私事になりますが、活動報告にてたまーに作成したガンプラを乗せたりしております。
基本的には素組のモノをリペイントした程度のモノや、簡単なミキシングをしたモノでございます。
ガンプライブにも登場する機体があったり無かったりしておりますので、ステイホームでお暇な時間がございましたらご覧下さいませ。



今回も絵里さんsideのお話となります。
いよいよ決着…?









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑬ 始まります。





















「そうね…私がソラに勝ったら…」

 

[[俺に勝ったら…?]]

 

“私がソラに勝ったら”

 

私が出したその答えは…

 

「んふふ♪特別に“μ's”に入ってあげるわ♪」

 

そう。

 

“μ'sに入る”

 

ソレが私が出した答え。

 

[[へ?]]

 

そんな私の答えがよっぽど予想外だったのか、ソラはどこかの音ノ木坂学院が誇りたくはないけど誇っちゃう的なコトで有名な某アホの子みたいにすっとんきょうな声を出してぽかーんとしていたわ。

 

「だーかーらー!私が勝ったら“μ's”に入ってあげるって言ったの!閉店覚悟の出血大サービスなんだから泣いて感謝しなさいよね?」

 

今の言い方だとちょっとにこっぽかったかしら?

 

ソレはソレとして…あのね?ほんとはね?“これから先の人生、私とずっと一緒に居てください。”とか、プロポーズみたいなコトを言っても良かったかな?なんてコトも内心ではちょっとだけ思ってるのよ。

 

けどソレをここで言っちゃうのは何だか違う気がしたのよね。

 

希やにこに対してフェアじゃないって言うのもあるし、あとは……うーん……もう1つの理由はちょっとうまく説明できないかも?

 

あ♪そうそう♪あとは1週間くらい2人きりで個室に籠って欲望の赴くままにあーんなコトやこーんなコトをエロエロと色々としちゃおっ♪とかでも良かったのかも♪

 

まぁソレを叶えちゃったらR-18版に移動になっちゃうからやっぱり言わなかったけど。

 

[[なんだよソレは。それじゃ勝っても負けても結局は“μ's”に入るってコトじゃねぇーか。]]

 

久しぶりにちょっとだけR-18方面に脱線しそうになるところをグッと堪えていると、いつの間にかぽかーん♪状態から立ち直ったソラが見慣れた苦笑いをその顔に浮かべながらこちらへとそう言ってきたわ。

 

そんなソラに対して私はと言うと…

 

「そうよ?悪い?」

 

えっへん♪って感じで胸を張って“悪い?”って言い返してあげたわ。

 

無理難題を吹っ掛けられるよりは良いと思うんだけど?

 

あ♪それともアレかしら?

 

やっぱり健全な男の子的にはえっちなお願いをされちゃうかも♪とか期待しちゃったのかな♪

 

んっふふ♪えっちなコトなんて言ってくれれば何時でも何処でもオールウェイズでかもーんよ♪と、またまたえりーちかの脳内劇場でR-18方面に脱線しかけていたら…

 

[[んにゃ、悪くはねぇ。悪くねぇ所か…]]

 

ソラはいつもの苦笑いを引っ込めると、ナニか悪巧みを思い付いた時のようなニヤリとした笑みを見せながら…

 

[[最高だろ?]]

 

っと、短く一言だけそう言って来たの。

 

「えぇ。最高よね?」

 

[[あぁ。最高だよ。]]

 

勝っても負けても、そのあとに待ち受けている結末は“最高”の結末だけ。

 

それってさ…

 

「ほんと、最高だわ。」

 

最高で最高で最高で。

 

いっぱい言い訳をして、いっぱい嘘を付いて、今までずっとずっと逃げ続けて来た私なんかにはもったいないくらいに最高で。

 

思わず泣いちゃうくらいに最高で。

 

それって、とっても、とっても、とーっても、素敵なコトよね。

 

だから、そんな素敵な“最高”の結末を迎えるために…

 

「それじゃそろそろ決着を付けましょうか!私とアナタのこの2人きりの戦いに!」

 

[[おうよ!歯ぁ喰い縛って気合い入れてぇ…覚悟キメてかかって来いやぁ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブーステッドバーン!!!ラストブリット!!!!!」

 

自爆覚悟で放つ“4回目”のブーステッドバーン。

 

それが“最高”の結末を迎えるために私が選んだ最後の手段。

 

私はソラとの会話の間に発動準備を整え終えていたその“4回目”のブーステッドバーンを発動させるべく、右のアームレイカーのトリガーをカチリと引いたわ。

 

「んっ!」

 

その瞬間、蒼穹の戦場に響き渡るは天をも揺るがす轟音。

 

轟音の発生源はトールギス・ヴァルキュリアの両肩に取り付けられている2基のスーパーバーニア。

 

そう…予想通りと言うべきか、やっぱりと言うべきか、当然と言うべきか、トールギス・ヴァルキュリアのスーパーバーニアは“4回目”のブーステッドバーンの衝撃に耐えきれず盛大に爆発しちゃったわ。

 

そしてその爆発は…

 

「っけぇぇぇぇぇ!!!ヴァルキュリアァァァ!!!!!」

 

これまでのブーステッドバーンやソラの“soar”での加速が児戯に見えちゃう程の圧倒的な加速力を産み出したわ。

 

もちろんこの身に襲い掛かってくるGも今までのソレとは比べ物にならない、まさに殺人的とも言うべきモノなのよね。

 

シートに押し付けられた身体のあちこちから聴こえてくるのはギシギシと言うナニかが軋む音。

 

コレってきっとバイタルエラー判定ギリギリの状態よね。

 

普通の人なら痛くて苦しくて耐えきれずに意識をポイっ♪って感じで手放しちゃうんじゃないかしら?

 

でもね?

 

残念ながら私は…絢瀬 絵里は…かしこいかわいいえりーちかは……普通の人じゃ……………ないのよぉぉぉぉぉぉぉぉん♪

 

だってえりーちかは…

 

「シュトゥゥゥゥゥゥゥルムゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!」

 

えりーちかは…

 

[[チィィィ!]]

 

痛いのだぁぁぁぁぁぁぁいすきっ♪な♪マ♪ゾ♪ヒ♪ス♪ト♪さん♪

 

なんだもん♪

 

しかもね♪先頭に“ド”の付いちゃうタイプの♪♪♪

 

いっやーん♪イッちゃった♪じゃなくて言っちゃった♪♪♪

 

乙女の秘密♪カミングアウトしちゃった♪♪♪

 

なんかメタい話、とっくの昔にこの世界線のえりーちかの性癖関連のコトは色々とバレバレな気もしちゃってたけどとうとう本編で明確にはっきりとくっきりとイチモツ隠さずじゃなくて1文字も隠さないで大発表しちゃった♪♪♪

 

しかもよ?

 

さっきまで割りとシリアスに最高の結末を~♪とか言ってた最終局面のこの状況で最後の切り札の4回目のブーステッドバーンを使った直後でのカミングアウトよ♪

 

カミングアウトのタイミングとしては最高のタイミングよね!

 

どの辺りが最高のタイミングなのか言ってみろや!ドM!!!とか言われちゃうと困っちゃうくらい最高のタイミングよね!

 

と、かしこいかわいいえりーちか驚愕のカミングアウト!を身体のあちこちからナニかヤバめの軋む音がしちゃってる真っ最中に内心でしちゃいながらも、私は右手に握る大型ランスをしっかりと構えて真っ直ぐにソラのザク・リヴァイブへと突進していったわ。

 

ちなみに左手に握っていた大型シールドは4回目のブーステッドバーンを発動させた直後に手放しちゃった♪

 

だって少しでもウェイトを軽くして加速のスピードを上げたかったから♪

 

どうせこの一撃が決まらなかったら、スーパーバーニアが吹き飛んで飛行能力を失ったヴァルキュリアは海面へとまっ逆さまなんだもん。

 

そうなったらシールドがあっても意味ないもんね♪

 

そんな大型シールドを手放して捨て身状態の自爆技なランスチャージは瞬く間にソラのザク・リヴァイブへと迫って行ったわ。

 

対するソラは未だに“soar”を発動させるコトもせずに、ピアッシングシールドの取り付けられた左腕を腰だめに構えて滞空し続けていたの。

 

自爆覚悟の4回目のブーステッドバーンが産み出した加速力が凄す過ぎて流石のソラでも反応できなかった?

 

それとも………またナニかを狙っている?

 

一瞬だけ心の中によぎるそんな疑念を振り払って、私は右手に握った大型ランスの切っ先をザク・リヴァイブのコクピット目掛けて突き刺そうとしたわ。

 

コレで終わり。

 

そう思ったその時…

 

[[っしゃぁ!ソコだぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ソラのザク・リヴァイブが動いたわ。

 

けど今さら動いてももう遅いわ。

 

今から“soar”を発動させたとしてももう間に合わないわ。

 

どう足掻こうがこの手に握られた大型ランスがザク・リヴァイブを貫くって結末は変えられない。

 

私はこの瞬間、確かに勝利を確信したわ。

 

そしてその確信は揺るぎ無い確かなモノのハズだったわ。

 

そう…揺るぎ無い確かなモノの“ハズ”だった…。

 

勝利を確信したこの瞬間。

 

敗北が決まったと思われていたソラが起こした一連の行動は私の予想を上間って来たわ。

 

ソラは腰だめに構えていた左腕の掌を、今まさにザク・リヴァイブを貫こうとしていた大型ランスの切っ先へと自ら突き出したの。

 

ソレはまるでデスティニーガンダムのパルマ・フィオキーナや、ゴットガンダムのゴットフィンガーのような動作だったわ。

 

デスティニーのパルマみたいに左手の掌にナニか仕込んであるの?そうも思ったけど、そんなコトは一切無く、ヴァルキュリアの大型ランスは易々と突き出されたザク・リヴァイブの掌を貫いたわ。

 

ソラの突然の不可解な行動を訝しげながらも、私は構わずに突き出された掌を突き破ってそのままザク・リヴァイブのコクピットを貫くこうとしたんだけど…

 

[[“Accel”!!!]]

 

このタイミングでソラは“soar”を発動させたわ。

 

“soar”を使うのがあまりにも遅すぎる。

 

そう思った。

 

けどそうじゃなかった。

 

遅すぎるどころかこれでもかってくらいに最高のタイミングだったわ。

 

“soar”の発動により加速を始めるザク・リヴァイブ。

 

その加速によって、大型ランスは掌を突き破って狙っていたコクピットを貫くよりも早く、ザク・リヴァイブの左肩の付け根まで深々と突き刺さりそのまま貫通しちゃったの。

 

「何のつもり?!そんなコトしたって!」

 

[[意味なんざねぇーってかぁ!けどなぁ!コレで…]]

 

大型ランスが肩の付け根まで深々と突き刺さり貫通した状態で、ソラは強引に左腕を外側へ動かしたの。

 

[[アンタの自慢の槍はもう使えねぇ!!!]]

 

「なっ!」

 

そう。

 

ソラの狙いはヴァルキュリアの唯一の武装である大型ランスを、腕一本犠牲にしてでも封じるコト。

 

でも左腕を犠牲にしてヴァルキュリアの大型ランスを封じたとしても、ソラだってこっちを攻撃出来ないわ。

 

無事な右腕に取り付けられていたピアッシングシールドはバトルの最中にランスチャージで弾き飛ばして今頃は海の中よ?

 

ソラのザク・リヴァイブじゃピアッシングシールドに内蔵してあるビームピアッサーを使わない限りは、ヴァルキュリアの装甲を貫通するなんて不可能だわ。

 

このままなら引き分けになっちゃう…と、そう思い始めていた矢先に私が見たモノ。

 

ソレは…

 

[[こっちも最後の切り札!切らせて貰うぜ!!!!!]]

 

ザク・リヴァイブの右腕。

 

その手首の部分にある不可解な開口部が淡い光を発している光景だったわ。

 

素体になっているF2ザクの腕とは違う、でもドコかで見た記憶のある形状の腕。

 

あの腕は…

 

「あっ…。」

 

グフの…腕…?

 

そうだわ!

 

ザクじゃなくグフの腕よ!

 

そうよ!ザク・リヴァイブの両腕ってグフの腕を改造したモノが取り付けられていたのよ!

 

そしてグフの右腕にあるモノは…

 

「ヒートロッド?!」

 

でもヒートロッドなんかじゃ耐熱処理も帯電処理もしっかり施してある私のトールギス・ヴァルキュリアの装甲をどうこう出来るワケ…

 

[[残念!今日の中身は別モンだ!!!]]

 

無い。と、思ったわ。

 

けどザク・リヴァイブの右腕の手首に内蔵されていたモノは私の予想とは違い、ヒートロッドなんかじゃなく…

 

[[カートリッジロード!!!]]

 

もっと凶悪なモノ。

 

そしてこの状況に終止符を打てるだけの力を秘めたモノだったの。

 

[[ぶち抜け!!!!!!]]

 

グフの腕が移植されてあるソラのザク・リヴァイブの最後の切り札。

 

ソレは…

 

[[ペネトレイタァァァァァ!!!!!!]]

 

圧縮エネルギーカートリッジを使用して放つ高威力のビームニードル。

 

ピアッシングシールドに仕込まれていたビームピアッサーと同じ原理のモノだったわ。

 

一連の不可解な行動の意味をようやく全てを理解して、“まずい!”と思った時にはもう遅かったわ。

 

ソラはトールギス・ヴァルキュリアのコクピットのある辺りへとそっと右手を添えると、間髪入れずに圧縮エネルギーカートリッジを炸裂させて、右腕の手首に仕込んであったビームピアッサー“ペネトレイター”を発動させたの。

 

身動き1つできずにその行動を見送った私は、つぎの瞬間訪れるであろう衝撃に身構えて思わずギュッと目を瞑っちゃったわ。

 

けど、予想していたような衝撃は一向に訪れはしなかったのよ。

 

不思議に思い閉じていた目を開けてみると、目の前のメインモニターに写し出されていたのは“core lost”の文字。

 

そう。

 

圧縮されたビームの針での零距離からの一撃は、コクピット内に微塵も衝撃を与えるコトもなく、私のトールギス・ヴァルキュリアの装甲をコクピットごと静かに貫通しちゃっていたわ。

 

[[っしゃぁ!オルゥラァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!勝ったぞぉ!ゴルゥラァァァァァァァァァ!!!!!!!!!]]

 

余韻もへったくれも無いチンピラ丸出しのソラの勝鬨の声が蒼穹の戦場に響き渡った直後…

 

<<BATTLE END>>

 

トールギス・ヴァルキュリアのコクピットにバトル終了を告げるシステムメッセージが流れたわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あーぁ……負けちゃった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ようやく決着と相成りました。
まだ“μ's”の面々やソラにはカミングアウトしてはおりませんが、ここに来て本編でようやく皆様に対して限定でドMカミングアウト。
えっ?今さら?まぁまぁ、そうおっしゃらずに。
失礼。取り乱しました。
次回は戦後処理回となる予定でございます。
絵里さんの“μ's”加入に対して、海未さんの反応は…?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話A「夢の欠片」そのなな⑭

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

再びフォースの暗黒面へと落ちそうなQooオレンジでございます。






今回も絵里さんsideのお話となります。
長かった絵里さん回も今回でようやく…。









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑭ 始まります。





















ザク・リヴァイブの右腕に仕込まれていたソラの切り札。

 

ビームピアッサー“ペネトレイター”

 

圧縮エネルギーカートリッジを使用して瞬間的に高威力のビームニードルを射出するそのペネトレイターの一撃によって、鉄壁の防御力を誇るトールギス・ヴァルキュリアの装甲はコクピットごと意図も容易く貫かれちゃったわ。

 

ひょんな事から始まった私とソラとのバトルはそうして終わりを迎えたの。

 

バトルが終わり、全てのシステムがダウンして真っ暗になったガンプラバトルシミュレーターの筐体の中で、私は先程までソラと2人きりで駆け抜けていた蒼穹の戦場へと思いを馳せていたわ。

 

交わされた言葉と言葉。

 

ぶつかり合う意地と意地。

 

そして内心でのカミングアウト…は、まぁ良いとして。

 

結局最後は負けちゃったけど、短い間に色んなコトがあったわね。

 

楽しかった…ほんとに楽しかった…。

 

そんな感じで楽しかったバトルの余韻に1人で浸っていると…

 

「ウォォォォォイ!ゴルゥラァァァァ!!!とっととツラァだせやぁ!ボケェェェェ!!!」

 

と、まるで借金の催促に来たチンピラか地上げに来たチンピラの様な物言いが外から響いて来たのよ。

 

ソレと同時にドン!ドン!と、ガンプラバトルシミュレーターの筐体のトビラを蹴るような音も…。

 

この声。

 

この物言い。

 

このチンピラのようなやり方。

 

その全てに該当するのはただ1人だけ。

 

「う"ぉぉぉぉぉい!聞いてんのかぁぁ!あ"ぁ"!クソおんなぁぁぁぁ!!!出てぇ来いやぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

余韻もへったくれもあったもんじゃないわ。

 

はぁ…。

 

なーんで、私はこんなのを好きになっちゃったのかしら?

 

まぁいいわ。

 

とにかくどこかの元チャンピオンなチンピラモドキに筐体のトビラを蹴破られる前にさっさと外に出ちゃいましょ。

 

私は余韻を吐き出すようにため息をひとつだけつくと、筐体のトビラの開閉ボタンをポチりと押したわ。

 

ぷっしゅー♪という空気の漏れる音共に徐々に開かれていく筐体のトビラ。

 

筐体のトビラが完全に開かれた先に待っていたのは…

 

「おっ!ようやく出て来やがったな!おう!絵里さん!お疲れさん!」

 

私の愛すべきチンピラくん。

 

「えぇ。お疲れさま。」

 

ソラだったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛すべき私のチンピラくんなソラに出迎えられて筐体から降りた私は、その足で園田さんや高坂さん、にこたち“μ's”の面々や希の待っているレストコーナーへと向かったわ。

 

彼女たちとはあーんなコトやこーんなコトが色々とあったけど、コレからは私も“μ's”の一員として仲良くしなきゃね♪ファイトよ♪えりーちか♪とか内心で考えながら向かったレストコーナーで私を出迎えてくれたのは…

 

「歓迎も歓待も歓喜も一切合切これっぽっちもそりゃもう微塵もするつもりもする気もさらさらありませんが、仕方ありませんので数合わせの為に血反吐を吐き散らかすような断腸の思いで本音的にはこのポンコツな生徒会長(仮)をどうやって始末してあげましょうか?とか考えながらも特別に“μ's”への加入を認めて差し上げます。畳1畳分程の広さの地べたに剣山を敷き詰めてそこへ五体投地で這いつくばって歓喜に震えて身体中の穴という穴から生徒会長(仮)で(笑)的な謎の体液を盛大に垂れ流しながら感謝して感謝して感謝しまくってから導火線に絶賛点火中のダイナマイトを抱き抱えて夕日に向かってダッシュして盛大に爆死して辺り一面にその穢らわしい血肉をまきちらして二度とは帰らぬ死出の旅へと旅立って下さい。」

 

開口一番にこれっぽっちも歓迎していないのがわかっちゃう園田さんの辛辣極まりない一言だったの。

 

しかもその顔が凄く怖いのよね。

 

なんと言うか………顔に一切の感情が無いのよ。

 

これがいわゆる能面の様な表情ってヤツかしら?

 

園田さんってこれぞ大和撫子!って感じのとてもキレイな顔立ちをしているから、そんなキレイな顔に感情が一切無いとかほんと洒落にならないくらいに本日のガンプライブはホラー感満載でお送りしちゃいます♪で、えりーちか怖くて今日は夜に1人でおトイレに行けないから乙女としてはしたない事態になっちゃう自信満々よ。

 

そんな私の加入を一切歓迎していないホラーな能面フェイス真っ最中の園田さんに対して…

 

「えっりせんぱいといっしょ♪えっりせんぱいといっしょ♪みゅーずでいっしょにがんぷらばっとるぅー♪ひゃっふー♪やっふー♪うぇーい♪」

 

きっとキレイなお花が一面に咲き誇っているに違いない的な頭の中身がお花畑な高坂さんは、謎の歌を歌いつつこれまた謎の小躍りしながら私の“μ's”への加入を喜んでくれていたわ。

 

反対1。

 

賛成1。

 

ってところね。

 

他の面々はと言うと…

 

「まぁ正直に言って私も海未先輩とおんなじであんまり歓迎はしたくはないけど、その人ってムダに固くて強いってのは知ってるから…。」

 

西木野さんは残念ながら園田さん寄りみたい。

 

積極的に反対じゃないのがせめてもの救いかしら。

 

で、目の前のテーブルに現在進行形でフードファイターも真っ青な量のラーメン丼を積み重ねている星空さんは…

 

「ぶっちゃけ凛はどーでもいいにゃ。」

 

と、麺をすすりながらそう一言だけコメントしたわ。

 

中立?

 

その星空さんの隣で山のように積み重ねられたおにぎりを異常極まりないスピードで貪っている小泉さんは…

 

「海未先輩が色々と怖いけど生徒会長さんは戦力として考えるならものズッゴーーーーーークじゃなくてものすっごーーーーーーく頼もしいかな?って花陽的にはそーおもいまっす!はひ!」

 

と、おにぎりを食べながら普通に喋るとかちょっと人外染みたやり方でコメントしてくれたわ

 

小泉さんは賛成…でいいのかしら?

 

そして最後に残ったにこはと言うと…

 

「いーい!絵里!うちは素人とかアホとかいっぱいなんだからアンタにはしっかりと働いて貰うわよ!サボったりしたらそこら辺のビルの屋上から紐なしでバンジーよ!」

 

意外にも私のμ's加入を歓迎してくれていたのよ。

 

意外にとか言ったら怒られちゃいそうだからそこは黙ってるけど。

 

見ていると何故か両目から涙が溢れてきちゃう胸の絶壁を反らしながらえっへん♪って感じで話しているにこを見てそんなコトを私が思っていると、思わずそのコトが顔に出ちゃってたみたいで…

 

「ぬわぁによ!その顔は!文句あんの!」

 

にこに睨まれちゃったわ。

 

「別に文句なんて無いわよ。」

 

園田さんの辛辣な一言にはちょっと文句を言いたいのが本音だけど。

 

それはさておき。

 

私がにこにそう返すと…

 

「ふん!どーだか!どーせ私がアンタのコト歓迎してるのが意外とかそんなコト思ってたんでしょ!」

 

と、ズバリ大当たりなコトを言われちゃったの。

 

うん。

 

困ったわ。

 

下手に反論するとにこの機嫌を損ねそうだし。

 

こんな時は…

 

「あ、あはは…。」

 

笑って誤魔化しておきましょ。

 

にこはそんな笑って誤魔化そうとしている私を半目でじとーっと睨んでいたけど、不意にプイッ♪っと顔を反らして…

 

「アンタが私のコトをどー思ってるのかは知らないけど!こっちはアンタのコトをと、ともだち…かな?とか思ってんだから!そんな…その…あの……と、ともだち…が…な、仲間になってくれるんだもん…歓迎するのは…あ、当たり前でしょ!」

 

と、言い方はちょっと乱暴だけど、スゴく…そう、スゴく、スゴく、スゴく嬉しいコトを言ってくれたのよ。

 

今でにことはガンプラバトル同好会の存続とか部室の件とか他にもアレやコレで敵対するコトが多かったから、まさかにこから私に友達って言ってくれるだなんて思ってもいなかったのよね。

 

もちろん私はにこのコトを友達ってずっと思ってたわよ。

 

「にこ…。」

 

「か、勘違いしないでよね!仕方なくよ!仕方なく!」

 

「ナニが勘違いで仕方なくなんだか。」

 

「うっさい!バカそら!」

 

「へいへい。バカですいませんねぇ、バカで。」

 

「ちょっと!ハイは1回っていつもいつもいつも言ってるでしょ!何回言えば直すのよ!」

 

「へーい。気を付けまーす。」

 

「その返事!気を付ける気なんてこれっぽっちもないわね!!!」

 

うん。

 

いつの間にかいつもの夫婦喧嘩になっちゃったわね。

 

でもまぁしおらしいコトを言ってるよりも、元気に騒いでいる方がにこらしいわ。

 

私はソラをあいてにギャー!ギャー!と騒いでいるにこを見ながら、そんなコトを思ったの。

 

それにしても…

 

「ほんと、毎度のコトだけど騒がしいわね。」

 

と、ポツリと何気なく一言呟いたわ。

 

そして周りをぐるりと見てみると…

 

「バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!そらのぶゎぁぁぁぁぁぁぁぁかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「あー、はいはい。ばかだねばか。」

 

「オイ!バカそら!アンタはまたはいはいって二回言ったわね!!!!」

 

「あー、はいはい。」

 

「また言ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「海未ちゃん!海未ちゃん!ほら!見て見て!ストライクの背中ににこちゃんのガンプラの背中のヤツつけれるんだよ!すごいでしょ!」

 

「ちょ!穂乃果?!貴女は何勝手に禍にこのバックパックを取り外して自分のストライクに取り付けているのですか!しかも割りと乱暴に!そんな事をして万が一にでも壊したりしたら!」

 

「あ。なんかとれちゃった。」

 

「ぎゃぁぁぁぁす!!!ほ、ほのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「やっぱりとんこつがシコウにゃ。」

 

「ねぇ凛。シコウってたぶん至高ってコトよね?アンタ、ソレ意味わかって使ってる?ってか良く至高なんて言葉をアンタが知ってたわね。」

 

「にゃ?行きつけのラーメン屋さんに置いてた美○しんぼにシコウって乗ってたにゃ。あとシコウってにゃんかすっごいってコトじゃねーのかにゃ?」

 

「はぁ…。予想通りと言うべきか何と言うべきか。」

 

「凛ちゃーん♪ラーメンのおかわり持ってきたよー♪あと花陽の命の燃料的なごはん♪あ。あと真姫ちゃんの紅茶。」

 

「花陽についでみたいに言われると何か腹立つわね…。」

 

そこには未だに言い合いをしているにことソラの他にも、やっぱり大騒ぎでわちゃわちゃと楽しそうにしている高坂さんや園田さん、星空さんに小泉さんに西木野さんの姿があったの。

 

「ほんと、騒がしいわ…。」

 

いつの間にか蚊帳の外になっちゃっていた私は、ちょっとお行儀が悪いけどテーブルに頬杖をつきながらまたそう呟いたわ。

 

そうしていると…

 

「せやね。けど…」

 

やっぱりいつの間にか隣へと来ていた希が私の一言を肯定しながらも…

 

「キライやないんやろ?」

 

と、とても優しい笑みをその顔に浮かべながら言ってきたのよ。

 

その問いに対する私の答え。

 

それは…

 

「えぇ。キライじゃないわ。」

 

こんな騒がしいやり取りがコレからμ'sへ加入する私の日常の一部になる。

 

それはとてもとても魅力的な日常。

 

ガンプラと、頼もしい仲間たちと、優しい友達たちと、そして大好きな人に囲まれた、騒がしくも楽しい日常。

 

きっとこんな騒がし日常が私の大切な日常になる。

 

ううん。

 

“なる”じゃないわね。

 

だってもう…

 

「大切な日常になっちゃってるんだから。」

 

だから…始めましょ。

 

私のガンプラバトルを。

 

もう1度。

 

ここから。

 

大切な仲間たちと一緒に。

 

大切な友達と一緒に。

 

愛すべき私のチンピラくんと一緒に。

 

さぁ。ガンプラバトルを始めましょ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところがぎっちょんちょん♪終わりやないんやなぁ♪」

 

いい感じまとめて終わりになったと思ったら、さっきまでの優しい笑みからいつものニヤニヤ笑いに戻っていた希がそんなメタいコトを言ってきたわ。

 

「へ?終わりじゃ無いの?」

 

てっきり終わりだとばかり思っていた私は、思わずちょっとおまぬけな声色でそう言っちゃったのよね。

 

かしこいかわいいえりーちかとしてはオマケボイスでお返事しちゃうとか恥ずかしいわ。

 

まぁそれはそうと、さっきので終わりじゃないってどーゆーコトなのかしら?

 

「そ♪終わりやないんよ♪」

 

「それってどう言う意味なの?」

 

「んっふふ♪ちょい見てればすぐにわかるんよ♪」

 

「見てればわかる?」

 

それってどう言う意味なの?

 

私が希の真意を図りかねていると、当の希はまるで柏手を打ち鳴らす様にパンパンと両手を鳴らして、ぎゃーぎゃーと騒ぎまくっていた高坂さんたち“μ's”の面々の注目を集めて…

 

「はいは~い♪ご歓談中にちょいとごめんなぁ?うちからちょっと重大発表があるん、ちょ~っと静粛にして聞いたってなぁ♪」

 

と、いつものイタズラを思い付いた時のようなニヤニヤ顔でそう言ったのよ。

 

「じゅーだいはっぴょー?」

 

突然の希のその一言に今まで騒ぎまくっていた“μ's”の面々は目をパチクリとさせながらきょとんとした顔をしていたわ。

 

まぁ中には希のニヤニヤ顔をまるで胡散臭いモノを見るような目で見ている子たちもいたけど。

 

と、言うか、胡散臭そうに視ている子たちの方が大半ね。

 

きょとんととしているのは高坂さんと小泉さんの2人くらいだわ。

 

それ以外の面々…ソラ、にこ、園田さん、星空さん、西木野さんの5人は見るからにナニかを企んでいるような希のニヤニヤ顔を見て警戒心バリバリになっちゃってるわ。

 

サンシャイン、虹ヶ咲を含めた全ラブライブ!アホランキングで上位を狙えるアホスペックを持っている星空さんが希を警戒しているのはえりーちか的にちょっと意外だったかも?

 

高坂さんみたいに無警戒になんだろー?とかやるのかなぁ…とか勝手に思っていたから。

 

そんな大半に警戒されている希の重大発表。

 

それは…

 

「じゃっじゃじゃ~ん♪それでは発表しま~す♪あんな?重大発表って言うんは………うちも今日からえりちと一緒に“μ's”に入るんでど~ぞよろしくやん♪ってコトで~~~す♪はい♪はくしゅ~♪ぱちぱちぱち~♪」

 

と、言うモノだっ…た……へ?

 

えっ?

 

の、希も…

 

「“μ's”に入るですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

あ。にこに先に言われちゃった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

これにて絵里さんのメイン回は一先ずのおしまいとなります。
次回からは海未さんsideのお話となります。
ここに来てようやく希さんも……?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな①

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ウィンダムをダース単位で買いたいQooオレンジでございます。






今回からは海未さんsideのお話となります。










それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな① 始まります。




















青空と忌々しい以下略な生徒会長とのバトルも無事に青空の勝利で終わり、あの忌々しい以下略な生徒会長が“μ's”へと加入するとか釈然としないモノがあるものの取りあえずは今回のお話もようやく一件落着♪と、終わりを迎えるかと思った矢先に忌々しい以下略な生徒会長の付き添いとして来ていた副会長の東城 希先輩から突然告げられた“自分もμ'sには入る”と言う衝撃の一言。

 

ガンプライブ!の原作であるラブライブ!をご存じなラブでライバーなラブライバーな方々ならばまぁここでのんたんがμ's加入とか当然の流れだよなぁ。と思われるかもしれませんが、そんなメタい知識を一切持ち合わせていない私達はそんな予想外の展開に一同呆然としてしまいました。

 

それはあの忌々しい以下略な生徒会長も一緒で、やっぱりお口をはしたなく開けてぽかーんとしちゃっています。

 

そんな呆然状態からいち早く立ち直ったのは…

 

「“μ's”に入るですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

絶壁の胸部装甲を誇る我らがチッパイ同盟の盟主でもあるにこ先輩でした。

 

ちなみにみなさんは大きなおっぱいと小さなおっぱいのどちらがお好きですか?

 

もちろん小さなおっぱいですよね?

 

あんな年を重ねると重力に負けて醜く垂れ下がって来てしまうような脂肪の塊が良いだなんて言いやがる方は一人もおられませんよね?

 

まぁ重力に負けて醜く垂れ下がる脂肪の塊がお好きな方が居たら居たでそれはそれで別に良いのですが、その場合は容赦無く脳天ぶち抜きに参りますので精々気を付けて下さいね♪

 

「そ♪カードがそう告げているんよ♪今日、今、この場で、うちは“μ's”に入らなアカンって♪だから今日からうちもえりちと一緒に“μ's”に入るん、どーかよろしこやん♪」

 

私が全世界の重力に負けて醜く垂れ下がるだけしか脳の無い脂肪の塊の信者の方々へ宣戦布告を行っていると、いつの間にか副会長が驚きの声を上げていたにこ先輩へ、何故自分が“μ's”へと加入するのかその訳を語っていました。

 

気になるその理由は“カードが告げたから”。

 

何ともまぁ意味不明なその理由を聞いて、私達の中で真っ先に反応したのは…

 

「カードが告げたからって…ナニよソレ?イミワカンナイ。」

 

イミワカンナイのフレーズでお馴染みのセレブなお姫様(本人曰く一般人)の真姫でした。

 

カードが告げたからとか真姫の言う通り意味がわかりませんね。

 

「んにゃ。イミワカンナイだにゃ。」

 

「はひ。イミワカンナイです。」

 

「ちょっと!凛!花陽!あんたたちソレって私の真似のつもり!似てないし不愉快だから止めてよね!」

 

「ちょっと!真姫ちゃーん!ソレって凛のマネのつもり!似てないしフユカイだから止めてよね!」

 

「う"ぇぇ?!」

 

「う"ぇぇ?!」

 

「あ♪凛ちゃん♪今のはちょっと真姫ちゃんに似てたかも♪」

 

「にゃっふー♪かよちんにほめられちゃったにゃん♪ナニソレ♪イミワカンナイ♪だにゃん♪」

 

「凛!だから止めなさいって言ってるでしょ!!!」

 

カードが告げたからとか全く意味不明な事を言われた直後なのに楽しそうに騒いでいられるだなんて、凛達一年生トリオは呑気で良いですね。

 

呑気では居られない私としてはカードが告げたから何て意味不明な理由で“μ's”へ加入しようとしている副会長の真意を確かめるとしましょうか。

 

副会長の真意を確かめる…そう思っていたのは私だけではなかった様です。

 

「希?一体なんのつもり?」

 

私が副会長に対してその真意を問い質す前に、この場で最も副会長と親しい間柄の忌々しい以下略な生徒会長が“何のつもり?”と、訝しげな表情でそう問い掛けたのでした。

 

「んっふふ♪別にこれと言った深い意味はないんよ?」

 

「アンタのその言葉を信じろっての!じょーだんじゃないわ!アンタ!いつもいつもいーーーーっつも!そのニヤニヤ笑いの時はロクなコトしやがらないでしょ!今回もどーせまたロクなコトになんないわ!」

 

「いやん♪にこっちったら辛辣~♪えりちもそんな怖い顔せんといて♪」

 

どうやら副会長はにこ先輩の詰問にも忌々しい以下略な生徒会長の問い掛けにも真面目に答えるつもりは無い様ですね。

 

二人の言葉と視線に対しても、ずっと飄々とした態度を取り続け、まさに暖簾に腕押しと言った所です。

 

副会長と親しいにこ先輩と忌々しい以下略な生徒会長の二人に対してもこの態度を取り続けているのならば、ただの知り合い程度の関係でしか無い私が何を言おうが意味はありませんね。

 

さて。

 

どうしたモノでしょうか。

 

こんな時、何時もの私達ならばそんなの簡単ですぅ♪み~んなで楽しく拷問でもして無理やりにでも聞き出しちゃえばイイんですぅ♪となるのですが…ん?拷問ですぅ?

 

アレ…?

 

私はナニか忘れている様な………?

 

決して忘れてはイケナイ…忘れてしまってはこの身に災いが襲い掛かって来てしまう…そんな不吉極まりないナニかを………。

 

私が忘れてしまっているナニかに対して内心で思いを巡らせていると…

 

「なぁ、希さん。“μ's”に入るってソレさ、マジで言ってんのか?」

 

今までコーヒーをチビチビと飲みながら黙って事の成り行きを見ていた青空が不意に口を開きました。

 

しかも珍しくチンピラ成分少な目な真面目な様子で。

 

そんな珍しく真面目な様子の青空の問い掛けに対する副会長の回答は…

 

「ん。マジもマジ。うちとしてはそーとーのマジモンやよ?」

 

と、言うものでした。

 

かなり適当に答えているとしか聞こえない感じの台詞なのですが、青空の問い掛けに対して答えた時の副会長の表情は、先程までの見ていると不安しか感じないニヤニヤ笑い何かではなく、まるで我が子を見守る母親の様にも思える様な慈愛に満ちた優しげな笑みでした。

 

とても大切なモノを、とても愛おしそうに見ている。

 

私は何故か副会長の笑みを見てそんな事を思ってしまったのです。

 

そしてその優しげな笑みを見て、私は直感的に副会長の想いを理解してしまいました。

 

あぁ、これはアレですね。

 

副会長もそこのチンピラに恋してますね。

 

と。

 

つまりは突然“μ's”へ加入するとか宣(のたま)いやがりましたこの目の前に居やがる胸部装甲に大量の脂肪の塊を搭載している副会長は………敵と言う事で良いかと判断します。

 

「そっか…ならまぁ良いんじゃねーの。」

 

そんな目の前の胸部装甲に大量の脂肪の塊を搭載した新たなる胸囲…ではなく脅威の出現に内心穏やかではいられない私は、青空の言葉を聞いた直後、条件反射の如く叫んでしまいました。

 

「ちっとも良くありません!!!ありませんったらありません!!!!!」

 

と。

 

人前で大声で叫ぶ等と淑女としては些かはしたない様な気もしますが、今はそんな事を気にしている場合ではありません!

 

この新たなる胸囲を何としても排除しなければいけません!

 

只でさえあの忌々しい以下略な生徒会長が加入して“μ's”の平均胸囲がグッと上がってしまったのです!

 

そこにさらにこの脅威の胸囲を搭載した副会長までもが加入なんて事態になってしまったら…恐ろしい事に“μ's”の平均胸囲がまたまた一気に跳ね上がる事になるではありませんか!

 

下手をすれば私の胸囲が平均以下に…なんてそんな前代未聞の由々しき事態になってしまう可能性もあったり無かったりしちゃいますよ!

 

それと恋敵的なナニかを警戒して“μ's”への加入反対じゃないのかい!とか思っていたそこの貴方!

 

女には恋敵云々よりも譲れない事だってあるのです!

 

主に胸囲的なアレコレで!

 

この様に新たなる脅威の胸囲に対して酷く荒ぶり始めていた私でしたが、他の面々は何ともまぁ至って普通の反応を示しているだけでした。

 

まずは一年生トリオの三人の反応はと言いますと…

 

「別にそら先輩が良いって言うんならいいんじゃない?」

 

「だにゃ。」

 

「ですね!」

 

と、別に良いんじゃね?的な反応でした。

 

同年代の平均胸囲を大きく上回る花陽があの新たなる脅威の胸囲の襲来に対して別に良いんじゃね?的な反応なのはわかりたくもありませんがわかります。

 

だがしかし!

 

私と同じくちっぱい同盟に加入しているちっぱい同士である真姫と凛は本当にあの新たなる脅威の胸囲の加入が巻き起こす凄惨な事態を理解しているのですか!

 

まだ百歩譲って、頭の中身が穂乃果と同程度の積載量しか無い凛が新たなる脅威の胸囲の加入で起こる凄惨な事態を理解出来ていないのは仕方ありません!

 

ですが!真姫は違いますよね!真姫は!

 

真姫ならば穂乃果や凛と違いちゃんと現状を確りと把握出来るだけの知能を持ち合わせていますよね!

 

それなのにあの新たなる脅威の胸囲な副会長の加入に対して、別に良いんじゃね?的な態度だなんて…。

 

私がそんな事を考えながら真姫へと“あのドム女が入るって意味わかって言ってんのか!ごるぅらぁ!”的なメタい感じの険しい視線を送っていると、非常に、非常に、ひっじょぉぉぉぉぉぉぉぉぉに!残念なコメントが私の耳へと届いてしまいました。

 

「フン!そらが良いって言うんなら私も別にこれ以上とやかく言わないでおいてあげるわ!全世界どころか全銀河が泣いちゃうくらいのにこにー様の優しさに感謝しないよね!」

 

そう!

 

まさかのちっぱい同盟No.1ちっぱいの裏切りの一言でした!

 

あの忌々しい以下略な生徒会長や新たなる脅威の胸囲な副会長の加入が無くても既に“μ's”内での平均胸囲をぶっちぎりで下回っているちっぱいクイーンのまさかの裏切り!

 

そんなまさかの裏切り行為におのれ!裏切ったなぁ!矢澤ぁぁぁぁぁ!!!的な某本能寺の変の織田信長っぽい感じで私は咄嗟に声をあげてしまいました。

 

「ちょ!にこ先輩!!!」

 

ちっぱいに関しては他の追随を一切赦さない程にちっぱいなにこ先輩。

 

そのにこ先輩は私の批難の声に対して…

 

「うっさいわねー。大きな声出すんじゃないわよ。他のお客さんたちの迷惑でしょ。

 

と、新たなる脅威の胸囲の加入によって起こる凄惨な事態に全く気付いていない感じで呑気にそんな事を宣いやがりました。

 

私がそんな様子のにこ先輩へ再び批難の声をあげようとしたその時。

 

「散々騒いでおいてそれって、かなり今さらよね。」

 

と、にこ先輩の横合いからあの忌々しい以下略な生徒会長が余計な口を出して来やがったのです。

 

あぁ!この流れはいけません!

 

いけませんったらいけません!

 

この流れは何時ものグダグダが押し寄せる時の流れです!

 

その私の予想通りに…

 

「うっさい!ロシアンキツネ!」

 

グダグダな流れににこ先輩が早速乗ってしまいました。

 

そこからはもう何時ものグダグダで…。

 

「ハイハイ。」

 

「はいは1回!アンタ!一応は生徒会長なんだからそこら辺ちゃんとしなさいよね!!!」

 

「部室で普通にえっちなコトしているにこにだけはちゃんとしなさいとか言われたくないわ。」

 

「うっさい!こっちだってしたくてしてんじゃ無いわよ!」

 

「ならヤらなきゃいいでしょ?」

 

「故あればヤる!それが私よ!」

 

「そんなシーマ様っぽく言われてもねぇ…。」

 

「ナニよ!なんか文句あんの!」

 

「別に文句は無いわ。ただ、常識外の行動をしてる人に常識を語られても困るわってコト。」

 

「んなっ!この!どぅわぁれがぁ常識外じゃ!どぅわぁれがぁぁぁぁぁ!!!」

 

「えっ?にこが?」

 

「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

と、放っておけば何時までも延々と続ける気何ですよね?って感じの展開になってしまいました。

 

そして二人のグダグダなやり取りを見ていると、不思議と別にこのままでも良い様な…とか思ってしまっている私が居たりするから困り物なのですよね。

 

そんな事を思ってしまうと言う事は、既に私もグダグダ空間に組み込まれてしまってると言う事なのですから。

 

良いですよね。

 

グダグダ。

 

あぁ…グダグダ最高…このままずっとグダグダとグダグダしてグダグダしていたいですね………ではなく!

 

「はい!お馴染みのグダグダはそこで終了です!今は部室で破廉恥な行為をしていたとか正直かなり羨ましい事やはいは一回とかそこら辺のあれこれは後回しで先ずはそこの脅威の胸囲の“μ's”加入に関してのあれこれです!」

 

危なかったです…危うく本格的にグダグダ空間に取り込まれて身も心もグダグダに支配されてしまう所でした…。

 

決死の抵抗で既に半分以上取り込まれてしまっていたグダグダ空間から無事に抜け出した私は、未だにグダグダと言い合いを続けているにこ先輩と忌々しい以下略な生徒会長を止める為に本日何度目かになる大声を上げました。

 

そう。

 

このままグダグダに身も心も委ねて、何時の間にか脅威の胸囲な副会長が仲間に…だなんて展開を阻止する為に。

 

嫁入り前の乙女としてははしたない行為だとは重々承知していますが、乙女にだってヤらなければいけない時があるのです!

 

そしてまさに今こそが私のヤらなければいけない時なのです!

 

「兎に角!私は何処の馬の骨かもわからない脅威の胸囲を仲間に引き入れるだなんてそんな事を絶対に反対です!そもそも!そこの無駄に胸部装甲に脂肪の塊を蓄えた脅威の胸囲な副会長は強いのですか!どや顔でうちが10人目や♪とか言ってニヤニヤ顔で加入しておいて残念極まりない程度の強さでした♪だなんてそんな事態になってしまっては笑い話にもなりません!」

 

ふぅ。

 

言うべき事は言ってヤりましたよ♪

 

これでみんな良いんじゃね?的な雰囲気からこちら側へと来てくれれば良いのですが。

 

とか思っていると、あの忌々しい以下略な生徒会長が余計な事を言い出しやがりました。

 

「戦力的に見ても希は…」

 

ですが…

 

「ご新規さんな生徒会長は黙らっしゃい!」

 

言わせませんよ?そんな余計な事は。

 

ちょっと強く言い過ぎてしまいましたが、仕方ありませんよね?

 

何故ならば意地でもこれ以上我等が“μ's”の平均胸囲を上げては駄目なのですから!

 

それに…

 

「しょぼん…でも園田さんの有無を言わせない強い口調…イイかも…♪」

 

強く言い過ぎたでしょうか?と心配していた生徒会長は、何故か知りませんが妙に嬉しそうに身体をくねくねとさせながら悶えていますし問題ありませんね。

 

一瞬だけ悶えている忌々しい以下略な生徒会長を見て問題だらけな気もしましたが、問題無いったら問題無いのです!

 

 

そうこうしていると…

 

「ならうちといっちょバトってみる?」

 

ニヤケ顔の脅威の胸囲な副会長に喧嘩を売られてしまいました♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回も海未さんsideのお話となります。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな②

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

長年とある深刻な病を抱えていましたがついにそのとある病に対して立ち向かう事を決意しようかなぁ…等と考えておりますQooオレンジでございます。
ちなみにとある深刻な病とはガンダムタイプのガンプラ作れない症候群と言うガンプラファンにとってはある意味致命的な病だったりなかったり。
最後にガンダムタイプ作ったのは…確か初期のバルバトスだったような…。





今回も海未さんsideのお話となります。
海未さんの暴走は止まりません。











それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな② 始まります。




















突如、平和な“μ's”に襲い掛かって来やがりました平均胸囲上昇と言う名の危機。

 

グダりそうにながらも私はそんな“μ's”平均胸囲上昇の危機をなんとかする為に颯爽と立ち上がったのです。

 

平均胸囲上昇反対!巨乳は滅びろ!と言った感じで。

 

するとなんと言う事でしょうか。

 

「なんならうちといっちょバトってみる?」

 

脅威の胸囲……もう一々脅威の胸囲とか言うのも面倒なので駄乳先輩でいいですか……では改めて…脅威の胸囲な駄乳先輩に喧嘩を売られてしまいました。

 

駄乳先輩は腰に手を当てながらその駄乳をぷるん♪っと酷く目障りに震わせて、まるで私を挑発する様にニヤリと笑いながら“バトルをしよう”とか言って来やがったのです。

 

最初、私は駄乳先輩の言っている意味が理解出来ませんでした。

 

勿論、理解出来ないと言っても穂乃果や凛、にこ先輩の様に、頭の中身の積載量が不足していて駄乳先輩の発した言語そのものを理解出来ないとかではありません。

 

では何故、駄乳先輩の言っている意味が理解出来なかったと言いますと…

 

「あは♪あはは♪あはははははは♪」

 

大量の脂肪の塊を胸部に積載した駄乳の権化の様な輩なんかに喧嘩を売られた。

 

ただ単にその事が不愉快過ぎて脳内で処理しきれなかったからなのですよ。

 

有り体に言えば怒り心頭。

 

現代風に言えばキレたから。

 

まぁ皆さん私が怒り狂っている事なんて態々言わなくてもわかってますよね?

 

そんな感じで私が駄乳先輩の挑発により、怒り狂って自身の行動が制御不能に陥って狂った様に笑っている傍らでは、呑気な事に一年生トリオが楽しく駄弁っていたりしました。

 

「うわぁ…海未先輩がキレすぎてイカれチ○ポになっちまったにゃ。」

 

「関わると怖いからほっときなさい。」

 

「ですねー。さわらぬ海未先輩になんとやら、だね。」

 

誰がイカれチ○ポですか、何が関わると怖いから放っておきなさいですか、何がさわらぬ海未先輩になんとやらですか。

 

取りあえずは名指しでなんとやらとか言いやがりました花陽には後でお仕置きが必要な様ですね。

 

主に胸囲を減らす方向性のお仕置きが。

 

お仕置きは決定事項として、問題は削ぐべきかもぎ取るべきかですね。

 

そんな感じで私のヘイトが向けられ始めている事に気付いていない様子で呑気に駄弁っている一年生トリオに向けて、駄乳先輩は再び口を開きました。

 

呑気に駄弁る一年生トリオに向けて駄乳先輩から発せられた言葉。

 

それはまたまた信じられない様な言葉でした。

 

「素人さんな園田さん1人を相手にしてもつまんないんは確定やから、そっちの我関せず的に呑気にダベっとる成金っ娘とバカっ娘とオマケの地味っ娘も一緒に相手したるよ?」

 

真姫を成金娘。

 

凛を馬鹿娘。

 

花陽をオマケの地味娘。

 

私の可愛い可愛い三人の後輩達を、この駄乳先輩はニヤニヤと笑いながらそう罵りやがったのです。

 

あと何故か私も素人さんとかディスられてしまいました。

 

いや、まぁ確かに私はガンプラバトルに関しては素人さんなんですが。

 

と、それはさておき、成金娘、馬鹿娘、地味娘と言われてしまったまきりんぱなの一年生トリオ。

 

この言葉には流石に呑気に駄弁っていた彼女達もカチンと来てしまった様です。

 

「成金…ねぇ。私、そう言われるのが1番頭に来るのよね。」

 

「アホって言われるのはまぁ関西だと親愛の印らしいから一応は一兆億歩譲って許してあげるよ?でもね…見下されながらバカって言われるのは凛、だぁぁぁぁぁぁいきらい!」

 

「どーせ花陽は地味ですよ…地味でミジンコですよ…でも…地味なミジンコでも………怒る時だってあるんです!」

 

三人がそれまで身に纏っていた呑気な雰囲気は一瞬で霧散し、目を吊り上げてそれぞれ怒りも顕に駄乳先輩を睨み始めたのです。

 

一方、まきりんぱなの三人に睨まれている駄乳先輩は未だに余裕綽々でニヤニヤしたまま平然としていやがります。

 

そして有ろう事か今度は…

 

「んっふふ♪ちみっこいクソザコナメクジちゃんが3匹揃ってなんやぴーぴーぴーぴーと煩くて敵わんわぁ♪あ♪そや♪そっちのアホでバカでマヌケな“μ's”の発起人さんもついでやからうちが身の程ってヤツを教えてあげよっか?なぁ♪アホでバカでマヌケなコウサカホノカさん?」

 

穂乃果に対して暴言を吐きやがりました。

 

ニヤニヤニヤニヤと笑いながら。

 

「ふぇ?」

 

まぁ穂乃果はにこ先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ(相変わらず名前が長いですね…)の背中に取り付けられているバックパック(ストライクガンダム系列の物なのでストライカーパックと言う奴でしょうか?)を自身のストライクガンダムに装着させて遊ぶのに夢中で、駄乳先輩からナニを言われたのかあんまりわかっていない様ですが。

 

と、言いますか、穂乃果が駄乳先輩の暴言に対して余り反応していないと言う事は、駄乳先輩の言葉には“悪意”は無いと言う事しょうか?

 

穂乃果は悪意には割りと過敏ですからね。

 

それに流石にここまで酷い暴言を吐きまくっていやがるにも関わらず、青空やにこ先輩が何も言わないでいるのも不自然です。

 

そんな青空とにこ先輩の表情はなんと言いますか…苦虫を噛み潰した様な表情でした。

 

同時に、ナニかを言いたげな、それでいてナニか言っても良いモノなのか?と、いったどこか戸惑っている様子でもあります。

 

二人のあの様子から思うに、私達が駄乳先輩と戦う事自体は反対では無い様に思えますね。

 

駄乳先輩と私達が戦う事にナニか意味があるのでしょうか…?

 

何時も通りな穂乃果の姿を見て、少しだけ冷静さを取り戻した私はふとそんな事を思ったのでした。

 

「 (あちゃ~。高坂さんは挑発とかあんまり意味ないみたいやね。残念♪残念♪) ま、いっか♪とりま♪クソザコナメクジなちみっこちゃん達はさっさと束になってかかってきぃやぁ♪」

 

…………やっぱりグダグダ考えるのは止めましょう。

 

駄乳先輩の思惑なんか知った事ではありません。

 

護国の剣を受け継ぐ一人として。

 

園田の家の女一人として。

 

そして何よりも、園田 海未と言う名の一人の女として…

 

「売られた喧嘩は適正価格でキッチリと買い取ってさしあげます!」

 

無駄に蓄えた脂肪の塊になんか負けてなるモノですか!

 

そして私の言葉に続く様に…

 

「ヤってヤろうじゃない!たかがカタギの分際でナメた口を聞いたコト!後悔させてヤるわ!逝くわよ!凛!花陽!」

 

「おうにゃ!ぬっこぬっこにしてやんにゃ!」

 

「はひ!こっめこっめにしてやります!」

 

真姫、凛、花陽の三人もそれぞれ殺る気満々で声を上げたのでした。

 

さらにはその様子をぼけーっと見ていた穂乃果も…

 

「よくわかんないけど穂乃果たちと副会長さんとでバトルでいいのかな?」

 

と、これから何をするのか理解した様で、にこ先輩から勝手に拝借して取り付けて遊んでいたバックパックを自身のストライクガンダムから取り外して、ガンプラバトルの準備を始めたのでした。

 

「それでいいんです!さぁ!逝きますよ!穂乃果!あの忌々しい駄乳を斬って刻んで!トドメに脳天をぶち抜いてヤりますよ!!!」

 

「はーい!がんばりまーす!」

 

ふっふっふ♪

 

泣いて詫びを入れて来やがるまで囲んでたっぷりとじっくりと時間を掛けて徹底的にぼこぼこにしてやりますよ!

 

「えーっと…アレはほっといていいのかしら?」

 

「いいんじゃないの?ほっとけば。」

 

「ほっといてもほっとかなくても、まぁ一撃で終わりだろうしな。」

 

「凶悪だもんね。希のアレ。」

 

「凶悪ね。希のアレは。」

 

「凶悪だな。希さんのアレは。」

 

「んっふふふふふふ♪さぁ~て♪希おね~さんと一緒に楽しい楽しいガンプラバトルのはじまりはじまりやん♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

売られた喧嘩を適正価格で買い取った私とまきりんぱな+穂乃果の四人は、出撃登録を済ますべく我先にと争ってGPカウンターへと群がりました。

 

そんな殺気立っている私達を出撃登録をしてくれる受付のお姉さんは苦笑いで出迎えてくれ、手早く全員分の登録を済ませてくれました。

 

そしてなんとも言えない微妙な顔で私達を見ている青空やにこ先輩(と忌々しい以下略な生徒会長)に見送られながら、指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと乗り込んだ私は、サクサクと出撃準備を整え終えると愛機であるジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)を駆り、颯爽と駄乳討伐の為に出撃したのでした。

 

発信ゲートを飛び出した先に広がっていたのは漆黒の宇宙空間。

 

今回のバトルフィールドは毎度お馴染みの宇宙ステージの様ですね。

 

問題は何かしらのギミックが存在しているかどうかです。

 

まぁそこら辺の事は花陽にでも聞けばすぐに答えが帰って来ますね。

 

その様な事を考えながらジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)のスラスターを噴かして暫く宇宙空間を進んでいると、広域モードに設定していたレーダーに青い光点が四つ灯りました。

 

そして同時にモニターにもこちらへ向かって来る四つのスラスター光が映し出されたのでした。

 

どうやら穂乃果達も出撃して来た様ですね。

 

まだ通信妨害は……されていませんね。

 

ミノフスキー粒子やGN粒子等と言う電波を妨害する謎の粒子の濃度やニュートロンジャマーなる謎装置の影響もレーダーや通信に干渉する程強くはありません。

 

と、言う事は、このある程度距離の離れた状況でも問題無く通信が届くと言う事です。

 

そう判断した私は早速穂乃果達四人に通信を送るべく、サブコンソールをぽちぽちと操作します。

 

斬った張ったの行いをするバトル自体には大分慣れて来てはいますが、この手の通信設定等の操作は未だに慣れませんね。

 

そんな訳でやや苦心しながら通信を穂乃果達四人へと繋げ様としていると…

 

[[ぽちー?これで海未ちゃんに通信できるの?]]

 

<<できるー。もんだいなーし。>>

 

[[そっか!ありがと!えーっと…おーい!海未ちゃーん!聞こえるー?]]

 

こちらが通信を送るよりも先に、穂乃果から通信が送られて来たのでした。

 

コクピットに響く呑気な穂乃果の声を聞きながら、私は一瞬だけ穂乃果が私よりも先にやや煩雑な操作を済ませてこちらへと通信を送ってと言う事実に少しだけショックを受けてしまいました

 

ですが、良く考えれば穂乃果には電子精霊が…ぽちが居たのでしたね。

 

通信位ならば穂乃果が一声ぽちへと指示を出すだけで、細かい操作をする事なくすぐに繋げてくれるのですよね。

 

別に細かい操作で私が穂乃果に負けた訳ではありませんよね?

 

大切な事なのでもう一度言いますが、別に私が細かい操作で穂乃果に負けた訳ではありませんよね?

 

[[アレ?海未ちゃーん?聞こえてるー?ねぇーぽちー?これってホントに海未ちゃんに通信繋がってるの?]]

 

<<うぇーい。もんだいなくつながってるー。>>

 

っと、そうでした。

 

穂乃果から通信が送られて来ていたのでしたね。

 

細かい操作で穂乃果に負けてしまった訳ではありません!とか考えてる場合ではありませんでした。

 

我に返った私はサブコンソールに表示された通信の受信の可否を許可するボタンの“YES”の方をぽちりと押して、穂乃果からの通信を繋げます。

 

すると、メインモニターの邪魔にならない端の方に小さなウインドが開き、そこに見慣れた何処かアホそうな穂乃果の顔が映し出されました。

 

[[あっ!繋がった!おーい!海未ちゃーん!]]

 

「穂乃果、大きな声を出さなくてもちゃんと聞こえていますよ。取りあえずはこちらへと合流して下さい。駄乳先輩討伐の為の詳しい作戦はそれから話し合いましょう。」

 

[[だにゅーせんぱい?]]

 

「えぇ。駄乳先輩です。あぁ、それとぽちに指示を出して真姫達にも通信を繋げて下さいね。」

 

通信等の細かい事は私がやるよりも、電子精霊持ちに任せた方が早いですから。

 

適材適所です。

 

決して丸投げする訳ではありません。

 

そう!適材適所って言ったら適材適所なのです!

 

[[はーい!えっと、それじゃぽち!真姫ちゃんたちにも通信お願い!]]

 

<<りょーかーい。>>

 

通信モニターの向こう側の穂乃果は、私からの指示を早速実行してくれました。

 

これで電波妨害やミノフスキー粒子等のガンダム的な謎要素の影響が出るまでは通信に関しては問題ありませんね。

 

後は機体間でのデータリンクは…全員と合流してから設定しても大丈夫ですね。

 

そこら辺の事は花陽が得意なので丸投げ…ではなくお任せしてしまって問題ありませんし。

 

そうこうしている内に、メインモニターには穂乃果の映る通信ウインドの他に三つの通信ウインドが映し出されていました。

 

どうやらちゃんと真姫、凛、花陽とも通信が繋がった様ですね。

 

新たに開いた三つの通信ウインドにそれぞれ映る真姫、凛、花陽の三人の様子は、出撃直前の怒り心頭で猛り狂っていた様子からは少しだけ落ち着いた様ですが、それでもまだまだ今回の標的である駄乳先輩に対して鼻息も荒く大いに憤慨している様です。

 

実に殺る気があって大変によろしいですね♪

 

さて、そんな殺る気満々の真姫達三人と、殺る気は満々ではありませんがやる気はある穂乃果の合計四人がこちらへと合流するまではまだ幾許くかの時間があります。

 

その間、私はあの駄乳先輩をどうやってぶちのめすかを考えるとしましょうか。

 

駄乳先輩の機体は確か一番最初のガンダム“機動戦士ガンダム”に登場したジオン軍の量産型モビルスーツ“ドム”を素体にして機体だった筈ですね。

 

固有の機体名称は“ドム・ハーミット”。

 

ハーミットとは英語で隠者や世捨人を意味していたと思いますが…。

 

何故にハーミット…隠者や世捨人なのでしょうか?

 

ガンダム的にはハーミットと言う名には何かしらの意味があるのでしょうか?

 

相変わらずガンダム知識が決定的に足りない私ではそこら辺の判断が出来ないのが痛いですね。

 

まぁ合流したらハーミットと言う名にガンダム的な意味があるのかどうかは花陽にでも聞く事にしましょう。

 

今回の出撃メンバーでガンダムについて一番詳しいのは間違いなく花陽ですからね。

 

それにしても…

 

「ドム、ですか…。」

 

私は小さな声でそう呟くと、頭の中で機動戦士ガンダムに登場していたドムの姿を思い浮かべました。

 

頭の中で思い浮かべたドムの姿はなんと言いますか…全体的に太めな姿をしていて、その姿はまるで…

 

「駄乳先輩にそっくりですよね。」

 

そう。

 

ドムは駄乳先輩にそっくりなんですよ。

 

全体的な雰囲気と言いますか、フォルムと言いますか、兎に角ドムは駄乳先輩に似ていたのです。

 

ドムを擬人化とかしたら駄乳先輩になりそうですよね。

 

あれ?そう言えば………私は駄乳先輩のドム・ハーミットについて、ナニか大切な事を忘れている様な気が…………?

 

ナニかこう…戦略的に決して忘れてはいけない事だった様な……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

この世界線での希さんとドムとの関係?は、希さん生誕祭特別編を一度ご覧下さいませ。

次回も海未さんsideのお話となります。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな③

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

値下げされていたのでスマホ版のドラクエ5を購入して始めたQooオレンジでございます。
皆様ならば結婚相手として誰をお選びになりますか?






今回も海未さんsideのお話となります。
海未さんの考察とグダグダです。











それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな③ 始まります。




















驚異の胸囲を持つ副会長な駄乳先輩の挑発により、急遽ガンプラバトルを行う事になった私、穂乃果、真姫、凛、花陽の五人。

 

殺ル気満々(一名除く)で出撃した私達反駄乳連合(仮)は、この世全ての駄乳な忌々しき駄乳先輩討伐の為に一度合流するべくそれぞれ行動を開始しました。

 

穂乃果達がこちらへ合流するまでは、まだ若干ですが時間が掛かります。

 

なので私は穂乃果達がこちらへと合流するまでの僅かな時間を有効活用して、駄乳先輩討伐の為の作戦を立てる事にしました。

 

そんな最中にふと駄乳先輩って機動戦士ガンダムに登場したジオン軍の量産型モビルスーツ“ドム”に似てますね。とかも考えたりしましたが。

 

さて、駄乳先輩=ドムは駄乳先輩討伐後に泣いてごめんなさいするまで徹底的にネタにして差し上げるとして、先ずはあの憎き脂肪の塊をどの様に削ぎ落とすか…ではなく、どの様に駄乳先輩を攻略するかですね。

 

以前、花陽達があのキ○ガイ魔女に襲われて救援に向かった時に、何故か居た駄乳先輩のドム・ハーミット(と忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリア)が戦う所を見てはいるのですが、背中に背負っていた蟹?あれ?蟹ではなくヤドカリでしょうか?

 

兎に角、甲殻類的な背中のバックパックから巨大な鋏を伸ばしてハイ・モックを楽しそうに薙ぎ払っていたのは覚えているのですが…あの時はキ○ガイ魔女にヘイトが向かい過ぎていて、残念ながら駄乳先輩が巨大な鋏で戦っていた程度の事しか覚えていないのですよ。

 

あの時、ナニか凄い事があった様な無かった様な…?

 

うーん…なんだったでしょうか…?

 

まぁあの時のまきりんぱな救出作戦で何があったのかを私が覚えていないのも仕方ありませんよね。

 

何しろガンプライブ!の作中時間ではあのキ○ガイ魔女のまきりんぱなへの襲撃は数日前の出来事ですが、ガンプライブ!をご覧になって下さっているみなさんのリアル時間ではなんとびっくり約三年前の出来事なのですから。

 

三年前だなんてそんな昔の事、私が忘れてしまっていても仕方無い事なのですよ。

 

決してこの若さでボケた訳ではありませんからね!

 

と、メタい事はここら辺にしておきまして、駄乳先輩のドム・ハーミットは巨大な鋏を使っての接近戦闘が主な戦闘方法と言う事になるのでしょうか?

 

まぁ何かしらの射撃武装も当然あるのでしょうが、基本的にはあの巨大な鋏を使用した近接戦闘を前提とした作戦を考えておけば良さそうですね。

 

私の本能的な部分が対駄乳先輩戦では近接戦闘前提の作戦とか根本的に間違っていると警告している様な気もしますが、まぁこれもきっと気のせいですよね。

 

気のせいったら気のせいです。

 

さて、それでは気を取り直して改めて対駄乳先輩の作戦を考えるとしましょうか。

 

今回の駄乳先輩討伐戦では恐らくは近接戦闘となるので、こちら川の陣形はスタンダードな物で問題は無さそうですね。

 

前衛に盾役として凛のベニャッガイと、アタッカーとして穂乃果のストライクガンダムと真姫の百式。

 

中衛は置かずに後衛に私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)と、私の狙撃中の護衛として花陽のジム・カーバンクル。

 

陣形はこんな感じになるのでしょうね。

 

戦闘方針は凛のベニャッガイを盾にしつつ穂乃果のストライクガンダムと真姫の百式でちくちくと攻めて、隙を見せたら後衛から私が脳天をぶち抜く感じで狙撃…と、言った所でしょうか?

 

一対五なので前衛組が駄乳先輩を確りと引き付けてくれれば狙撃中の私の護衛に花陽のジム・カーバンクルを置く必要は無いとは思いますが、花陽は近接戦闘は苦手ですしそもそも前衛に四人居てもそれはそれで動く邪魔になりそうですからこのままで大丈夫そうですね。

 

駄乳先輩の振るう巨大な鋏での一撃は素組のガンプラを使っている穂乃果と真姫にとっては脅威ですが、幸い二人とも回避は得意な方なのでそこも問題は無いと思います。

 

駄乳先輩が余程の隠し球を持っていないカギリはこの作戦で行けるとは思うのですが………やはりそこはかとなく嫌な予感がしやがるのですよね…。

 

ですが再考の時間はもう無いようです。

 

何故ならば…

 

[[とーちゃーく!海未ちゃん!お待たせ!]]

 

一人思考の海へと潜り驚異の胸囲な駄乳先輩討伐の為の作戦を考える続けていた私の元へ、呑気な声と共に穂乃果のストライクガンダムが到着したのですから。

 

ちなみ今日の穂乃果のストライクガンダムはエールストライカーを装着しています。

 

ビームライフルにビームサーベルと可も無く不可も無くな武装のエールストライクガンダムですが、何時かのバトルの時の様にランチャーストライクガンダムで燃費の悪いアグニを連射されてしまうよりは基本武装オンリーの方が余程マシです。

 

そして到着したのは穂乃果だけではありません。

 

[[呼ばれて飛び出てにゃにゃにゃにゃん♪だにゃ♪]]

 

[[はぁ?呼ばれて飛び出てってナニよソレ?イミワカンナイ。って言うか今のって何のネタよ?]]

 

[[あー、今のってくしゃみするとツボから出てくる大魔王的なアレじゃないのかな?って花陽的には思ったり?ほら、リアル時間での最近(2020年6月現在)地上波でリメイク版が放送されてるってコトだから。]]

 

穂乃果に少し遅れながらも、姦しく騒ぎながらまきりんぱなの一年生トリオも揃って到着しました。

 

これで今回の出撃メンバーは勢揃いですね。

 

それでは早速駄乳先輩の討伐を始めるとしましょうか♪の前に…

 

「総員!傾注!」

 

先ずは穂乃果とまきりんぱなトリオへ今回の駄乳先輩討伐作戦の概要を伝えなければいけませんね。

 

あ♪ちなみに今までの作戦会議の時はにこ先輩に倣って“アテンション!”と英語を使用しておりましたが、今回から私は“総員傾注”と日本語を使用する事にしましま♪

 

いやまぁ何故?と聞かれても困るのですが、まぁなんとなく。

 

[[そーいんけーちゅー?]]

 

[[うんにゃ?なんだそりゃ?だにゃ。]]

 

[[アンタたちねぇ…一応高校生なら傾注くらいわかりなさいよね…。]]

 

[[うーん?それってムリじゃないかな?ほら、だって穂乃果先輩と凛ちゃんだし。アって書いてホって書くタイプの人種だし。]]

 

[[あれ?アって書いてホって書くタイプの人種って穂乃果と凛ちゃん、なんか花陽ちゃんにディスられてる?]]

 

[[んにゃ。ディスられてるのは穂乃果先輩だけにゃ。かよちんが凛のコトをアホだなんてディスるワケねーにゃ。穂乃果先輩は凛を巻き添えにしねーでほしいにゃ。]]

 

[[どっちもアホって言われてるわよ。それにしても傾注がわからないのにディスられるとかはわかるんだ。]]

 

[[まぁ穂乃果ちゃんと凛ちゃんだし。]]

 

っと。

 

これはいけません!

 

実にいけません!

 

指揮官役としてにこ先輩との差別化を図る為に今回から使用する事にした傾注についてあーだこーだと言っているうちに、合流した穂乃果+まきりんぱなトリオがいつの間にかグダグダ空間を展開しかけていますよ!

 

少しでも放置して自由にさせたりしてしまうとすぐにでもグダグダに引きずり込もうとする…全く!これだから穂乃果達は油断なりません!

 

「はい!お喋りとグダグダはそこまでです!これより駄乳先輩討伐の為の作戦を説明します!」

 

[[はーい。]]

 

[[にゃ。]]

 

[[言っておくけどグダグダするのはそこのアホ2匹のせいだからね。]]

 

[[真姫ちゃん、真姫ちゃん。ソレ言っちゃうとまたグダり出すよ?]]

 

[[アホ?]]

 

[[2匹?]]

 

そうそう、アホ二匹は穂乃果と凛…って!だーかーらー!

 

「グダグダ禁止です!お喋りもちょっとだけ禁止です!総員傾注って言ったら傾注です!!!」

 

本当にコイツらと来たら少しでも油断するとグダグダを始めようとしやがりやがって…!

 

[[むぅ。穂乃果、アホじゃないのに…でも結局けーちゅー?ってなんなんだろ?]]

 

「穂乃果!グダグダ禁止でお喋り禁止って言いましたよね!!!」

 

[[うぇ?!海未ちゃんに怒られた?!]]

 

[[グダグダ禁止とか言っといて最終的に1番グダるのは海未先輩にゃ。]]

 

「りーんー!誰が最終的に1番グダるですって!私はグダりませんし今まで一度もグダグダした事はありません!!!あとグダグダ禁止でお喋り禁止です!!!」

 

[[にゃーい。]]

 

全く!全く!全く!

 

グダグダし過ぎで合流してから話が一つも前に進んでいないではありませんか!

 

と言いますか穂乃果も凛も良くもまぁ傾注のたった一言だけでここまでグダれますね!

 

たったの一言を起点としてグダりだせるとかこれはもうある意味一種の立派な才能なのでないですか?

 

穂乃果と凛のグダグダコンビでグダグダ世界記録に挑戦してグダグダギネスに登録とか出来ちゃうのではありませんか?

 

そうとなれば早速ギネス記録認定委員会へと連絡して…

 

[[ねぇ海未先輩?何でもいいから早く作戦の説明始めたら?]]

 

っと、危ない危ない。

 

危うく穂乃果と凛に引きずられてグダグダに陥ってしまう所でした。

 

「それもそうですね。それでは改めて…これより駄乳先輩討伐作戦の概要を発表します。」

 

[[がいよー?ねーねー?海未ちゃん?“がいよー”?ってなぁーに?]]

 

はい?概要ってナニですか?

 

いえ、あの、その、概要ってナニって言われても概要は概要でしかないので概要としか答えようが無いのですが…?

 

[[にゃ。たぶん“がいよー”は“ガイヨー”って言う名前の勇者ロボの合体前の初期形態の名前だにゃ!ダイローダーとかダイバードとかそんな感じのトレーラーか飛行機っぽいヤツと合体してダイガイヨーとかそんな名前のヤツになるにゃ!]]

 

[[ダイガイヨー…うん!ソレってなんか強そう!]]

 

[[にゃっふー♪強そうじゃなくて強いんだにゃん♪そしてさらにさらに最後は2号ロボっぽいのと合体してグレートダイガイヨーになるんだにゃ!]]

 

[[おぉ!グレートダイガイヨー!すごい!なんか知らないけどすごい!うん!うん!それじゃ副会長さんはそのグレートダイガイヨーで倒しちゃうんだね!さっすが海未ちゃん!]]

 

[[ソコにしびれびれで憧れちまうにゃ!]]

 

………………………………………グレートダイガイヨーってなんですか…。

 

[[結局はグダグダよね。]]

 

[[はひ。結局はグダグダです。]]

 

はい。

 

結局はグダグダです…。

 

[[グレートダイガイヨー!いっくにゃー!]]

 

[[おー!グレートダイガイヨー!いっくぞー!]]

 

だからグレートダイガイヨーって何なんですか、グレートダイガイヨーって!

 

そんなモノはドコにもありません!!!

 

ありませんったらありません!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごほん。それでは今度こそ改めて駄乳先輩討伐の為の作戦概要を説明します。ちなみに“概要”とは謎の勇者ロボ“ダイガイヨー”の素体ロボではなく、物事の大まかな主旨や流れなどを意味する言葉です。凛の言うような謎の勇者ロボの素体ロボなんかでは決してありませんので悪しからず。」

 

結局は穂乃果と凛のアホ二匹が醸し出すグダグダ空間を止める事が私には出来ませんでした。

 

このままでは延々と目標文字数までグダられる事は目に見えていましたので、私は場面転換と言う強引な手段で穂乃果と凛のアホ二匹が展開したグダグダ空間を断ち斬る事にしました。

 

そして再び駄乳先輩討伐戦の作戦概要を説明する事にしたのです。

 

勿論、今回は概要が謎の勇者ロボの素体ロボなんてアホな事を言われてしまう前に、概要とは何なのかを事前に穂乃果と凛のアホ二匹には説明してしまいます。

 

これぞまさに先手必勝ですね♪

 

「先ずは今回の討伐目標である駄乳先輩の使用機体“ドム・ハーミット”について説明しておきます。この背中にヤドカリ?を背負った駄乳先輩を具現化した様な感じの見た目のドム・ハーミットは、背中のヤドカリ?から巨大な鋏をにょきっと取り出し、その巨大な鋏を振り回して主に近接戦闘を仕掛けて来るモノと推察出来ます。」

 

[[はひ?えっ?近接…戦闘…ですか?イヤイヤイヤ!海未先輩!チョットマッテテェェェェェェェェェェェェェ!じゃなくてちょっと待ってください!副会長さんが近接戦闘って!]]

 

はぁ…人が真面目に説明していると言うのに今度は花陽ですか?

 

花陽が起点となってグダり出すのですか?

 

コイツらは一体どれだけグダれば気が済むと言うのですか?

 

このままでは本当に丸々一話をグダってしまいますよ?

 

もう既に手遅れな気もしますがそうは行きませんよ!

 

この私のメイン回で丸々一話グダりっぱなしだなんてあって堪る物ですか!

 

そんな事はやらせはしません!

 

絶対にやらせはしませんよ!!!

 

「花陽!私は先程グダグダ禁止でお喋り禁止だと言いましたよね!!!禁止って言ったら禁止です!いいですか!次に無駄なグダグダとお喋りをしやがりやがりましたらその目障りにプルン♪と増えている胸部の余計な脂肪の塊を錆びて刃こぼれしまくってる出刃包丁でゆっくりたっぷり時間をかけて削ぎ落としますからね!!!」

 

[[はひ!絶対にあとでなんで先にいわなかったんですか!とか言われちゃうのは目に見えてますけど取りあえずはもうグダりません!もうお喋りしません!ここで言っておかないと絶対にあとでまたヒドイ目に遇っちゃいそうな気もしちゃいますがお利口さんな花陽はお口にチャック・キースして黙りますぅぅぅぅぅぅ!!!だから誰得に唐突なリョナは勘弁ですぅぅぅぅ!!!]]

 

「わかればよろしい!それでは今度こそ…」

 

[[あ。目標文字数通り越しちゃったにゃ。]]

 

「えっ?」

 

[[あ、ホントだ。それじゃみんな!また来週、穂乃果と一緒にガンプラバトルでファイトだよ♪]]

 

[[にゃんにゃんにゃ~ん♪だにゃ♪]]

 

「結局は最後までグダグダですか!最後まで!!!おのれぇぇぇぇ!!!高坂 穂乃果!星空 凛!覚えておきなさい!次回こそは必ず!!!!!」

 

[[なんかソレってもう完全に悪役のセリフよね。]]

 

[[ですね。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

毎度お馴染みのグダグダ回でございました。

次回も海未さんsideのお話となります。
ナニか大切な事を忘れてしまっている海未さんは折角の花陽ちゃんの忠告も聞こうとせずに…。
そしてナニか忘れている事は一つとは限らず…。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな④

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

お覚悟はよろしくて?と某プリンセスなプリ○ュアの台詞を言ってみたいQooオレンジでございます。
何のお覚悟がよろしいのか?それは…秘密でございます。






今回も海未さんsideのお話となります。











それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな④ 始まります。




















穂乃果と凛のアホ二匹によるグダグダ攻撃に屈し、遂には全編通してグダグダしてしまった前回のガンプライブ!

 

今回は…今回こそは!例えどんなにアホ二匹にグダグダグダグダと邪魔されようとも!不朽不屈の精神でグダグダを払い除けて必ずや胸部に大量の脂肪の塊を積載しやがります脅威の胸囲な駄乳先輩を討伐してみせます!!!と、私は決意も新たに三度目になる駄乳先輩討伐の為の作戦概要の説明を行う事にしました。

 

そう!今度こそちゃんと説明してみせます!!!

 

「陣形は何時も通り、凛のベニャッガイを先頭に、穂乃果のエールストライクガンダムと真姫の百式がその若干後ろに位置して貰います。先頭と言う事でもうわかってるいるとは思いますが、凛には装甲の厚いベニャッガイで駄乳先輩と真正面から殴りあって貰います。」

 

そんな訳で私は宣言通りに穂乃果と凛のアホ二匹がグダり出してしまうその前に、今回の駄乳先輩討伐戦の作戦概要を説明しちゃう事にしました。

 

ちなみに現在、私は右手に携えている大型スナイパーライフルを穂乃果と凛に向け構えていたりします。

 

これは穂乃果と凛のアホ二匹が少しでもグダり出そうとしたその瞬間に脳天をぶち抜く勢いで物理的なツッコミを入れて、グダグダ空間の展開を阻止する為です。

 

勿論、素組で装甲の薄い穂乃果のエールストライクガンダムへは直撃させるつもりはありません。

 

これでもか!って位に装甲の厚い凛のベニャッガイには容赦無くぶち当てますが。

 

そんなこんなで何時でも物理的なツッコミを入れる準備をしているお陰で、今回は穂乃果も凛も真面目に作戦概要の説明を聞いてくれています。

 

[[にゃ。ガチンコの殴り合いならばっち来いにゃ。]]

 

[[前衛組はいつもみたいに凛を盾にして、私と穂乃果先輩で攻めるってワケね。うん。別に悪くないんじゃない?]]

 

[[ん?よくわかんないけど穂乃果はドーン!ってやってガーン!ってやっちゃえばいいんだよね?]]

 

[[今の説明でよくわかんないけどとか言えちゃう穂乃果先輩がアホ的にマジリスペクトにゃ。]]

 

[[そんなもんリスペクトしないでいいわよ。]]

 

少なくとも凛と真姫はちゃんと理解してくれた様ですね。

 

穂乃果は…まぁ穂乃果なので仕方ありません。

 

[[兎に角!凛は駄乳先輩とのガチンコバトルをお願いします!真姫は穂乃果の介護をしつつ駄乳先輩に嫌がらせ的な攻撃をじゃんじゃん仕掛けちゃって下さい!]]

 

[[にゃにゃ。りょーかいにゃ!]]

 

[[まぁ穂乃果先輩の介護もいつものコトだから別にいいけど…。]]

 

[[あれ?なんで穂乃果が介護させるの?]]

 

それは貴女が凛以上にアでホだからですよ。と言ってしまうと穂乃果!アホじゃないもん!と騒ぎ出してまたまたグダり出してしまうので言いませんが。

 

「花陽は基本的に私の狙撃中の護衛をお願いします。と、言う事で、私と一緒に後衛に位置して貰います。駄乳先輩が穂乃果達前衛組を無視して私達後衛組へと向かって来るとは思えませんが、万が一の時は近接戦闘を仕掛けますので、その時には花陽は私の援護をお願いします。」

 

[[はひ!(とはお返事したけど、アレがある副会長さん相手に近接戦闘前提の作戦でホントにいいのかなぁ…よくないよね…よくはないけど…ナニか言ったら海未先輩に花陽のおっぱい削ぎ落とされちゃうもんなぁ……) ]]

 

どうやら花陽は懲りずにまだ何か言いたそうですね。

 

まぁ花陽の事です。

 

どうせグダグダを助長させる様なくだらない事なのでしょうね。

 

もしくは何時もの訳のわからないガンダム知識の謎説明でしょうか?

 

どちらにせよここまでは前回までのグダグダがまるで嘘の様に見事にグダグダ化を阻止しているので、グダグダ地雷を踏み抜く覚悟で花陽に何を言いたいのかを問い質した挙げ句に再びグダグダ地獄に陥るつもりなんて微塵もありません。

 

グダりはせん!グダりはせんぞ!です♪

 

「それでは約一名を除いて今回の作戦の概要を理解してくれた様なので、早速あの忌々しい脂肪の塊を胸に張り付けた脅威の胸囲な駄乳先輩討伐作戦を開始します!!!総員!突撃です!!!!!」

 

[[にゃ!ぬっこぬっこにしてやんにゃ!]]

 

[[んふふ♪舐めた口を聞いてくれたお礼に数の暴力で嬲り殺しにしてやるわ…!]]

 

[[がんばるぞー!おー!]]

 

[[海未先輩がポンコツ化しててイヤな予感しかしないけどがんばるぞー!おー!]]

 

誰がポンコツ化ですか!誰が!

 

まぁいいです。

 

それよりも今は…ふるぼっこタイムの始まりですよ!

 

うふふふ…あははは…あはははははははははははははははは!!!!!!!

 

[[あ。超高熱源体接近。]]

 

[[にゃ?]]

 

[[へ?]]

 

[[ふぇ?]]

 

あはははははははははははははははははははははははははははははははは…は?

 

「超高熱源体?それって…」

 

何ですか?

 

花陽の発した言葉に対してそう言い返そうとしたその時、私の視界は真っ白に染まりました。

 

正確には視界ではなく、ジム・スナイパーⅡのメインモニターが、ですが。

 

そして次の瞬間…

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

何が起こったのか理解する暇も無く、バトル終了を告げるシステムボイスがジム・スナイパーⅡのコクピットに鳴り響きました。

 

表示されている機体の状況は大破による撃墜。

 

両機の状況も全機大破による撃墜。

 

そう…この日、私達は何が起こったのか訳のわからないままに呆気なく全機撃墜判定で全滅してしまったのでした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訳のわからないうちに全滅してしまった私達がガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りると、そこで待っていたのは先程までの見ていると不安しか感じないニヤニヤ笑いではなく、何処か人好きのする様な笑顔で楽しげに笑う駄乳先輩こと副会長でした。

 

「はぁ~い♪みんな♪お疲れちゃんやね♪」

 

駄乳先輩は右手を軽く上げてワシワシとさせながら、まるで狸に化かされた様に何が起こったのかわからないままに負けてしまった私達を出迎えてくれました。

 

そんな駄乳先輩の姿を見た私は…

 

「貴女は…貴女は一体何をしやがったのですか!!!!!」

 

思わず大きな声をあげながら、駄乳先輩へと詰め寄ってしまいました。

 

先程のバトル…私にはナニが起こったのかはまるっきり理解出来ません。

 

理解出来ませんが…私達が一瞬で全滅してしまった事だけは理解出来ます。

 

そしてこの目の前で楽しげに笑う駄乳先輩がナニかをしやがったと言う事も理解出来ます。

 

問題はナニをしやがったのか、です。

 

私はそれを確かめる為に駄乳先輩へと詰め寄ったのです。

 

決してガンプラバトルで負けてしまったからリアルバトルで物理的に仕返しをしてやろうなんて事は少ししか考えていません。

 

そんな物理的解決も選択肢に入れている私の後ろでは、やはりナニが起こったのか理解出来ていない穂乃果と凛と真姫がそれぞれ訝しげか表情で駄乳先輩を見つめていました。

 

あれ?

 

穂乃果と凛と真姫ですか?

 

一人足りない様な?

 

そんな事を考えていると…

 

「別に?特別なコトはなぁ~んにもしとらんよ?」

 

駄乳先輩が先程の私の問いに対し、ナニも特別な事はしていないと答えたのでした。

 

特別な事はナニもしていない?

 

いやいやいや!

 

明らかに嘘ですよね!

 

ナニか特別な事をしなければ五機を一気に撃墜だなんてそんな事は絶対に無理です!

 

無理に決まってます!!!

 

私がそう思った事が声に出す前に顔に出てしまっていた様で…

 

「ほんと、特別なコトなんてなぁ~んにもしてはいないんやけどなぁ…。」

 

駄乳先輩は人差し指で頬をぽりぽりと掻く仕草をしながら、少し困った様な顔でそう言って来ました。

 

それから…

 

「ただうちは超長距離から超高火力で問答無用で一気に殲滅しただけやねんけどね?」

 

と言いやがりました。

 

超長距離から超高火力で問答無用で一気に殲滅…?

 

それって…

 

「明らかに特別な事ではありませんか!!!」

 

普通は超長距離から超高火力で問答無用で一気に殲滅だなんてそんな事は出来ませんよ!

 

「別にガンプラバトルで超長距離から超高火力って戦法はそこまで特別なコトやないんよ?特別っちゅうよりもコレって1番安全で1番確実な戦法とちゃうん?それにどちらかと言うとえりちのガチムチに防御を固めてランス片手に突撃三昧とか、そらっちみたいに“soar(ソア)”を連発して超高速で切り刻むとかの方がうちのヤツよりもよっぽど特別やと思うんよ?違うかな?」

 

うぐっ!

 

い、言われてみれば…確かに超長距離から超高火力で一気に殲滅するという戦法は割りとメジャーな戦法です…。

 

それに駄乳先輩の言うと通り、青空や忌々しい以下略な生徒会長の戦い方の方が余程珍しいですよね。

 

あれ…?

 

「いつの間にか話の論点がずれてませんか?」

 

超長距離から超高火力で一気に殲滅という戦い方自体は特別珍しいモノではありませんが、それを成す為の装備は特別なのでは無いでしょうか?

 

「気のせい♪気のせい♪」

 

気のせい…なのでしょうか?

 

うーん?

 

「そんなんよりもどうやった?理不尽に一方的にヤらるって体験は?」

 

「は?」

 

理不尽に一方的にヤられる体験はどうだったか?ですって?

 

そんなモノ…

 

「最悪だったに決まっています!!!」

 

「せやろーなぁ♪むっふふ♪せやけどね?さっきの理不尽なんてネタバレしとればど~とでもなるんよ?」

 

「どーとでも…ですか?」

 

「そ♪ど~とでも♪園田さんは“μ's”の中でも珍しく戦闘指揮を取れるタイプのファイターさんやろ?さっきナニが起こったのか説明するん、ど~すれば良かったのか考えてみてな?と、言うワケで♪一旦そらっちたちの待っとるテーブルまで撤退しよっか♪そっちの怖い顔しとる1年生トリオちゃんとほげ~っとしとる高坂さんも一緒に♪ね♪」

 

先程のネタバレをするので対策を考えろ…ですか?

 

先程ナニが起こったのか知りたいのでネタバレ自体は問題はありませんか、対策を考えろとは一体…?

 

駄乳先輩の意図は何処にあるのでしょうか?

 

取りあえず、駄乳先輩の意図がどうであろうと関係ありません。

 

駄乳先輩自ら先程のネタバレをしてくれると言うのなら、確りと対策を立ててきっちりとリベンジしてさしあげますよ!

 

と、言う訳で、私達は駄乳先輩に先導される様に青空やにこ先輩、忌々しい以下略な生徒会長の待つレストコーナーのテーブル席へと移動しました。

 

テーブル席へと戻って来た私達を向かえたのは…

 

「やっぱ凶悪だろ、アレは。」

 

「凶悪よね、アレは。」

 

「凶悪ね、アレは。」

 

青空達居残り組三人の全く同じコメントでした。

 

「むぅ?乙女なのぞみんを捕まえといて凶悪やね♪の3連発でお出迎えやなんてめっちゃ失礼とちゃうん?」

 

そんな三人に対して、凶悪と言われた当の本人である駄乳先輩は納得いきません!と言った感じで憤慨しています。

 

「凶悪度で言えばうちのサテライトリボルバーを5・6発撃ち込まんと墜ちんえりちとか、気がついたら切り刻まれとってあぽーんになっとるそらっちとかの方がよっぽど凶悪とちゃうん?にこっちもにこっちで大抵の相手にイニシアチブをガッチリ取れるん、それはそれでそ~と~凶悪やと思うんやけど?」

 

私としては青空もにこ先輩も忌々しい以下略な生徒会長も駄乳先輩もみんな凶悪だと思うですが?

 

「“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”程度で凶悪だぁ?無い!無い!ってかあんなモンなんざコツとタイミングさえ覚えちまえば誰にでもできるってんだよ!んなコトなんかよりもサテライトランチャーをノータイムで連発して来やがる方がよっぽど凶悪だっての!」

 

「はぁ?!ちょっと!そら!アンタもしかして自分が凶悪じゃないとでも思ってんの?アホなコト言ってんじゃないわよ!コツとタイミングを覚えただけでアンタの“Rrapid acceleration”ができたら苦労しないわ!あと希のアレは凶悪認定確定よ!」

 

「私もにこに賛成だわ。コツとタイミングを覚えただけでアレができちゃえば今頃ガンプラバトルでの移動手段はみんな“soar”になってるわよ?あとやっぱり希のアレは私なんかと比べられないくらいには凶悪よ?」

 

青空の得意とする超高速移動“soar”を連続発動させて一瞬のうちに相手を切り刻む“Rrapid acceleration”。

 

生半可な攻撃ではびくともしない忌々しい以下略な生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアの鉄壁の装甲。

 

攻撃、防御、更には自機・他機を問わずにサポートまで出来てしまうにこ先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの非常に高い汎用性。

 

そして先程、私達を一瞬で殲滅させた駄乳先輩の超高火力。

 

青空達は誰が一番凶悪かと騒いでいますが…

 

「ガンプラバトル初心者の私から言わせて貰うと、四人共問答無用で凶悪です。」

 

四者四様にそれぞれ極めて凶悪だと思います。

 

「にっひひ♪まぁ初心者さんな園田さんにとってはそ~なんやろね♪」

 

いやまぁ初心者じゃなくとも凶悪極まりないとは思いますが。

 

それを言うと何処からともなくグダグダ空間が飛来して来そうなので言いませんが。

 

「さてさて~♪うちらみんな凶悪ってコトで、とりま園田さんにはさっきのバトルでナニがあったのかを説明するん、この次はうちをど~やって攻略するか考えて教えてな?」

 

みんな凶悪で一件落着となったのですが、ここでようやく話題が先程のバトルでナニが起こったのかのネタバレになってくれました。

 

私としては青空もにこ先輩も忌々しい以下略な生徒会長も駄乳先輩もすべからく凶悪なので、ぶっちゃけ誰が一番凶悪か?だなんてどうでもいいのです。

 

それよりもリベンジの為のネタバレと考察です!

 

さぁ!いざ考察タイムですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

初見殺しな希さんの一撃で壊滅な海未さん御一行でございました。
と、言うワケで、海未さんが忘れていたのは希さんの強烈な一撃でございました。
実はまだ海未さんが今回の第8話全編通してずーっと忘れている事がひとつあるのですが…。

次回も海未さんsideのお話となります。
のんたんレッスンと海未さん御一行再びの出撃…。
ですが今度の相手は希さんではなく…。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑤

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場中なQooオレンジでございます。
誰もが望まぬ古戦場。
しかし誰もが望む古戦場(の勲章の報酬)。







今回も海未さんsideのお話となります。











それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑤ 始まります。




















凶悪議論に一区切りを付けて改めてテーブル席へと腰を落ち着けた私は、グダり出してしまう前に駄乳先輩に対して何か言いたそうな一年生トリオへと取りあえずナチュラルに青空の財布を渡して適当に飲み物と軽くつまめる物を買いに行って貰いました。

 

みんなが集まった時の飲食代は青空持ち。

 

これが最早私達“μ's”の中ではすっかりと定着しちゃいましたね。

 

あと唐突に一年生トリオが買い出しへ…と言うのは、決して人数が増えると書くのが大変だからとかメタい理由ではありませんよ?

 

ありませんったらありませんからね?

 

あの子達が下手に会話に参加して来るとグダり出す可能性が高いから買い出しへと行って貰っただけですからね?

 

そんな買い出しへ向かう一年生トリオを笑顔で見送りながら、駄乳先輩は早速とばかりに先程ナニが起こったのかを説明し始めてくれました。

 

「まずはガンプラバトルどころかガンダムも色々と初心者な園田さんに質問するけど、園田さんはサテライトキャノンって知っとるかな?ガンダムXって作品に出てきたヤツなんやけど?」

 

「ガンダムX?サテライトキャノン?」

 

なんですか?それは?

 

サテライトは日本語では衛星で、キャノンは同じく日本語では大砲ですよね?

 

衛星大砲?

 

衛星砲と言った方が語呂は良さそうですね。

 

サテライトキャノン…衛星砲…ですか…うーん…?

 

駄目ですね。

 

サテライトキャノンと言う単語に聞き覚えがありませんね。

 

聞き覚えが無いと言う事は、恐らくですが私が視聴を終えた機動戦士ガンダムの中にはサテライトキャノンと言う単語は存在してはいなかったと言う事です。

 

衛星砲と言う言葉から連想するなら、宇宙空間での居住スペースであるスペースコロニーを改造して作られた兵器“コロニーレーザー”が近いのでしょうが…。

 

コロニーレーザーですか…うーん…そう言えば先程の駄乳先輩の超高火力の一撃はコロニーレーザーの様な物凄い威力でしたね。

 

ならばサテライトキャノンとはコロニーレーザーの一種と考えれば良いのでしょうか?

 

ですが…基本コロニーレーザーとはかなり巨大な兵器の筈ですよね?

 

間違ってもガンプラのサイズ…一般的なモビルスーツのサイズに搭載出来る様な兵器では無い筈です。

 

私が駄乳先輩の語ったサテライトキャノンと言うモノについて思考を巡らせていると…

 

「お~い?園田さ~ん?サテライトキャノンのコト知らんかったら知らんでも別にえぇんよ?そもそも昨日今日ガンダム見始めた子がいきなりXのコトとか知っとるとも思えんし。」

 

対面に座っていた駄乳先輩が苦笑いを浮かべながら再び話し掛けて来ました。

 

「で?園田さんはサテライトキャノンは知らないってコトで話を進めて良いかな?」

 

「はい。それで構いません。私はまだ最初のガンダムしか視聴を終えてはいませんので、その“サテライトキャノン”?と言う名前には聞き覚えが全くありません。」

 

「あー、そんなしょんぼりせぇ~へんでもえぇんよ?知らんモンは知らんで仕方ないんやしぜんぜん問題ないんよ?」

 

「はぁ…。そう言うモノでしょうか?」

 

「そう言うモンやねん♪で、まぁまずは軽~くガンダムXについて説明しとこうかな?ガンダムXっちゅ~んは俗に言う平成三部作の最後の1つで、1人の男の子が惚れた女の子のためにあれやこれやとめっちゃがんばルビィするって感じのガンダム作品にしてはちょっと珍しいポーイミーツガール的なヤツなんよ。」

 

ボーイミーツガール的なヤツですか?

 

そう言われても何と言いますか…今一こうピンと来ませんね。

 

「んっふふ♪まぁ園田さんが見とる宇宙世紀系のガンダムとはひと味違う感じのヤツやから、あとで見てみるとえぇよ?Xは基本ハッピーエンドやしね♪でな?ガンダムXっちゅ~んはそのガンダムX…だとガンダムXばっかりになってワケわかんよぉ~になっちゃうかな?え~っと、ガンダムXってモビルスーツは今話した平成三部作最後の1つの新機動戦記ガンダムXに登場する機体で、初期の主人公機になるんよ。」

 

「機動戦士ガンダムで言う所のガンダムと言う訳ですね?」

 

「そ♪まぁガンダムXの場合は途中で改修されたり新型に乗り換えたりするんやけどね。それは実際にあとで見て貰うとして、サテライトキャノンって言うんは、ガンダムXに搭載されている超高火力兵器なんよ。どんだけ超高火力かって言うんとな?コロニーを1発でぶっ壊せてしまう程度には超高火力なんよ?」

 

「へ?コ、コロニーを1発でぶっ壊してしまう…ですか?!」

 

コロニーってスペースコロニーですよね?

 

かなり…と言うか相当大きなモノですよね?

 

それを1発でぶっ壊す…?

 

「うん。コロニーをたった1発でぶっ壊しちゃうなんてほんとスゴいよね?でももちろんそんなんスゴい超高火力の兵器なんか単体での運用はできないんよ。お月さまにあるマイクロウェーブ送信施設からスーパーマイクロウェーブシステムを利用してエネルギーを受信してぶっ放せるんよ。」

 

「あ、制限があるのですね…そうですよね。制限が無ければ恐ろしい事になりますもんね。」

 

「うん。園田さんの言う通り、ガンダムX作中のサテライトキャノンにはマイクロウェーブを受信できんと使えないって制限があるんよ。で、ざっくりとやけどサテライトキャノンについての説明はオッケーかな?」

 

「はい。外部からエネルギーを供給して貰い超高火力の一撃を放つ兵器と言った感じかなぁ…と。」

 

「うんうん♪色々と細かいコトにツッコミ入れとったら先に進まんから、とりまそのくらいの認識で大丈夫やね♪でな?うちがなんでサテライトキャノンの話をしたかって言うとな?まぁぶっちゃけうちのハーミットにもこのサテライトキャノンが積まれとるんよ?正確にはサテライトキャノンやなくてバッタもんのサテライトランチャーの方やねんけど。」

 

「サテライトキャノンのバッタもんのサテライトランチャー?が積まれている……あっ!」

 

先程のバトルで駄乳先輩が行った超長距離からの超高火力での一撃殲滅。

 

それを成したのはサテライトキャノン…ではなく、サテライトキャノンのバッタもん?のサテライトランチャーなのですね!

 

成る程…確かにスペースコロニーを一撃で破壊してしまえるだけの火力があれば、先程のバトルでの様な事も可能です。

 

「って言うんか、園田さんもうちがサテライトランチャー(さらに正確にはサテライトリボルバーやねんけど)をぶっ放せるんは知っとるハズやねんけど?ほら?ちょっと前に大量のハイ・モックが湧いた時に見とったハズやよ?」

 

「へ?私も見た事があ…る………あ。」

 

そー言えば…………なんか背中のヤドカリ?から大きな砲身を展開してドン引きするくらいに高火力の一撃をぶっ放していたよーないなかったよーな…

 

「あーーー。その顔は忘れっとた?」

 

「………忘れてました…。」

 

長年、穂乃果と共に行動して来ていて、穂乃果の穂乃果に感染してしまっているからなのでしょうか…私とした事がアホ極まりない事に駄乳先輩が超高火力の一撃をぶっ放していた事をすっかりと忘れてしまっていました…。

 

出撃直後に駄乳先輩討伐戦の作戦として、近接戦闘を主軸にした作戦を考えていた時に感じた嫌な予感はコレだったのですね…。

 

「まっ、忘れてしまっとったんはしゃ~ないんやないん?ぶっちゃけうちとしては小泉さん辺りがチョットマッテテー!とか言ってうちのサテライトリボルバーのコトを長々とグダグダと誇張を加えてムダに説明してくれとるかな?とか思ったけど。」

 

「うぐっ?!」

 

た、確かに…花陽は近接戦闘主軸の作戦を説明している時にナニかを言おうとしていました…。

 

していましたが………グダグダしやがると思ってこれっぽっちも聞く耳を持っていませんでした…。

 

丸々一話を使ってグダグダしたグダグダのせいで、まさか花陽の説明を遮る結果になるだなんて…!

 

「ちなみにうちのドム・ハーミットに積まれとるんサテライトキャノンはバッタもんのサテライトランチャーの方で、ソレをあれやこれやと改造しまくってマイクロウェーブを受信せぇ~へんでも最大36発はほぼノータイムで連射できてるんよ♪」

 

「は?」

 

さんじゅーろっぱつをほぼのーたいむでれんしゃ?

 

あのちょーこーかりょくを?

 

さんじゅーろっぱつをほぼのーたいむでれんしゃ?

 

「その名もズバリ♪サテライトリボルバーって言うんよ♪ドヤ♪スゴいやろ♪」

 

駄乳先輩は話してくれたネタバレに対して、私はあまりの事にぽかーんと開いた口が閉じなくなってしまっていました。

 

アレだけの超高火力をほぼノータイムで最大36連射可能。

 

その事実は余りも凶悪で。

 

そして、私はぽかーんとしながらも理解しました。

 

どうして青空やにこ先輩、忌々しい以下略な生徒会長が駄乳先輩を凶悪だと口を揃えて言っていたのか。

 

「な?だから言っただろ?希さんのアレは…サテライトリボルバーは凶悪だって。」

 

「えぇ。凶悪よね、確実に」

 

「あんなクソチート染みたヤツ!凶悪過ぎるに決まってるわよ!」

 

そう。

 

理解してしまったのです。

 

理不尽を主に胸部の辺りに脂肪と共にこれでもか!と詰め込んだ凶悪な存在。

 

それがこの目の前でにこにこと楽しそうに笑っていやがる東條 希と言う名の先輩だと言う事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理不尽で凶悪な存在。

 

その名は駄乳先輩こと東條 希さん。

 

ネタバレと共に色々と私がやらかしていた事も判明したりした東條先輩との話を終えた私は…

 

[[はいは~い♪みんな希おね~さんのお話ちょいと聞いたってな?]]

 

何故か再び愛機ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)を駆り、件の理不尽で凶悪な存在な駄乳先輩こと東條先輩と共に星空の戦場へと出撃していたりしました。

 

[[はーい!]]

[[にゃ。]]

[[なんで私まで…。]]

[[まぁまぁ真姫ちゃん♪そー言わずに♪ね♪]]

 

もちろん穂乃果とまきりんぱなの一年生トリオも一緒です。

 

穂乃果は相変わらずヤル気満々ですね。

 

さて、そろそろどうして私達が東條先輩と共に再び出撃しているかについての説明をしておきましょうか。

 

グダグダしてしまう前にざっくりと説明してしまうと、理不尽な存在と言われて憤慨した東條先輩が自分よりも青空の方が余程理不尽な存在だと証明する為に私達を伴って出撃した…と、言った感じになります。

 

そして今回、私達が六人で立ち向かうのは、東條先輩が自分よりも理不尽な存在だと言っていた青空とその愛機ザク・リヴァイブです。

 

しかも忌々しい以下略な生徒会長と戦った時の様にアイリ抜きとかではありません。

 

最高位電子精霊のアイリのサポートをフルに受け、今までの様に間に合せの機体ではなく本来の機体を使用した元世界チャンピオン。

 

所謂“本気”の青空が今回の私達の相手なのです。

 

まぁ青空のザク・リヴァイブは忌々しい以下略な生徒会長のガチムチ防御特化なトールギス・ヴァルキュリアとは違い、ある程度の威力の攻撃が当たればちゃんとダメージを与えられるのでもしかしたら私達でもワンチャン…なんて事があるかもしれません。

 

ちなみにこの場に居ないにこ先輩と忌々しい以下略な生徒会長の二人は、コンビを組んでバトルロイヤルの方へと出撃して行きました。

 

今頃は二人で無双しているのではないでしょうか?

 

[[さぁ~て♪それじゃちょいとみんなで力を合わせて理不尽な存在ってヤツに抗ってみよっか♪とりま小泉さんは電子精霊ちゃん達にお願いして機体間でのデータリンクとかもろもろをして貰おっか?頼めるかな?]]

 

[[はひ!そんなコトはそら先輩相手に近接戦闘しやがれ!とか言われるよりもよっぽど簡単な朝飯前には一升飯なんで問題なっしんです!と、言うワケで…うーちゃん!みんなとのデータリンクと通信のサポートをよろしくよろしくでっす!]]

 

<<よろしこよろしこでりょーかーい。>>

 

[[ん♪ありがと♪ミノ粉はそんなんガッツリばらまくつもりはないん、今回はこれで細かい設定とかは問題ナシやね…さてさて、お次はどんな作戦でそらっちを迎え撃つか…やね♪]]

 

[[作戦もナニもさっきの副会長のヤバい砲撃で一方的に吹き飛ばしたらイイんじゃないの?]]

 

[[んにゃ。ありゃ台風みたいな天災系の攻撃だから流石にそら先輩でもイチコロにゃ。]]

 

[[うんうん!副会長さんのさっきの攻撃!スゴかったもんね!アレならそら君でもイチコロだよ!]]

 

私が今頃はバトルロイヤルで楽しく無双しているであろうにこ先輩と忌々しい以下略な生徒会長の事を考えていると、いつの間にか話題は青空をどうやって迎え撃つかと言うモノになっていました。

 

通信モニターの向こう側で顎に手を当てて考える素振りを見せる東條先輩に対して、真姫と凛、そして穂乃果の三人は先程の超高火力の一撃“サテライトリボルバー”での超遠距離砲撃で一方的に吹き飛ばしてしまえと提案をしました。

 

確かに真姫達の提案も一理あります。

 

ですが、青空を相手にその戦法を使うのがアリかナシかと言われたら…

 

「私は反対です。」

 

ナシです。

 

「確かに東條先輩のサテライトリボルバーを使った超遠距離砲撃は有効な戦術ではあります。ですが青空相手にそれが単発で通用するとは到底思えません。」

 

青空ならば高エネルギー反応を感知してからでも十分に“soar”を使った機動力でサテライトリボルバーでの超高火力の連続砲撃ですら避けきってしまうと思うのですよ。

 

と、言いますか、サテライトリボルバーの連射で青空を倒せるのだとしたら、東條先輩が青空を自分よりも理不尽な存在だ等とは言わない筈です。

 

[[はひ。私も戦術に副会長さんのサテライトリボルバーを組み込むコト自体は賛成だけど、ソレを主軸にって言うのは反対です。そら先輩がサテライトリボルバーの存在を知らなかったら真姫ちゃんたちの言うように超遠距離から問答無用で吹き飛ばしても良かったんだけど…。]]

 

「花陽の言う通り、超遠距離から強烈な攻撃が連続で来るとわかっているなら、青空ならば確実にその攻撃を回避しまくってこちらへとドンドン近付いて来ますよ。」

 

[[うん。そこら辺はうちも園田さんと小泉さんと同意見やね。]]

 

[[ならさっきのスゴい攻撃…えーっと、サテライトリボルバー?は使えないの?]]

 

[[スッゴい大砲持ってても使えねーとかネコに万札だにゃ。]]

 

[[あのねぇ…ネコに万札ってナニよ?ネコに万札って?それを言うならネコに小判でしょ?]]

 

[[小判なんてんなモンここら辺にはねーにゃ。]]

 

「はい!そこまで!グダグダは禁止ですよ!」

 

[[チッ!だにゃ。]]

 

全く。

 

隙あればグダグダしようとして…。

 

[[んっふふ♪星空さんは相変わらず元気マンマンやね♪園田さんも色々とごくろ~さまやん♪さぁ~て♪本格的にグダグダしちゃう前にナニか作戦あげなアカンなぁ……うーん…うーん…ど~しよっかなぁ…ん?おおっと♪コレならワンチャン行けるんかも?ってなワケで…なぁなぁ♪こんなんど~やろか?]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

サテライトキャノンやサテライトランチャーは実はビーム兵器ではないかも?との記述を見掛けましたが…どうなのでしょうか?
有識者の皆様、何かご存知でしたら是非ご教授下さいませ。

次回も海未さんsideのお話となります。
VSソラ。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑥

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年の夏のグラブルはカキが空を飛ぶなQooオレンジでございます。
去年はサメでございました。

ご報告が遅くなってしまいましたが、この度Mr.オーマイガー様が絶賛連載中でございますラブライブ×ガンプラのクロスオーバー作品“ガンダムビルドストライカーズ”とのコラボが決定いたしました。
Mr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと私のガンプライブ!で異なるお話がそれぞれ展開いたします。
ガンダムビルドストライカーズsideではなんとあのチンピラが世界線を越えて…?
そして私のガンプライブ!sideでは狂い鳥でお馴染みのことりさんに…?
Mr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズでは既にコラボ開催記念のお話が投稿されております。
本編以上にソラがソラをしておりますので、皆様是非ともご覧下さいませ。
そして私も現在鋭意作成中でございます。
更新まで今しばらくお待ちくださいませ。









今回も海未さんsideのお話となります。
希さん+うみほのwith一年生トリオVSソラ。
希さんの思い付いたワンチャンあるかも?な作戦とは…?










それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑥ 始まります。




















隙あればグダり出そうとする凛と、グダり出すのを何としても阻止したい私との熱く激しい(かもしれない)攻防を生暖かく見守りながら思案を続けていた駄乳先輩こと東條先輩でしたが、やがて…

 

[[コレならワンチャン行けるんかも?ってなワケで…なぁなぁ♪こんなんど~やろか?]]

 

ナニか妙案を思い付いた様で、嬉しそうに私達へとその思い付いた作戦を話し始めたのでした。

 

東條先輩が思い付いた作戦。

 

それは…

 

[[むっふふふ~♪うちの“コレ”と園田さんのスッゴい狙撃スキルを活用しての広範囲攻撃でそらっちにひと泡吹かせてあげるってのはどうな♪]]

 

一発の銀色の弾丸と私の狙撃を利用すると言ったモノでした。

 

そんな作戦を話し始めた何故かドヤ顔気味の東條先輩が私達へと見せたのは、東條先輩の乗機“ドム・ハーミット”の背中に背負っているヤドカリ(?)バックパック“ハーミットユニット”から取り出した銀色の弾丸。

 

見たところ、それは何の変哲も無いただの弾丸に見えました。

 

あんなモノを使って青空を倒す…ですか?

 

一体どうやって…?

 

それにあの弾丸と私の狙撃を組み合わせて広範囲攻撃をするとは…?

 

私が東條先輩の見せてくれた何の変哲も無いただの弾丸に訝しげていると…

 

[[ちょっ!ちょっ!ちょっーーー!!!ソレってアレですよね?!アレですよね?!アレなんですよね!!!ってかソレって取り出して野ざらしにして盛大に大☆爆★発☆彡とかしたりしないんですか?!白熱(予定)のバトルが始まっちゃう前に危険物取り扱いミスでみんなまとめてどっかーん♪なんてコトになったりしないですよね?!]]

 

グダると後で私からのお仕置きが怖いからと静かに真面目に索敵作業をしていた花陽が急に騒ぎ始めたのでした。

 

大☆爆★発☆彡しないんですか?と。

 

ふと気になったのですが、大爆発の間に入れられた☆とか★とか☆彡の意味は何なんでしょうか?

 

まぁ花陽だから多分意味は無いんでしょうが、なんとなく気になってしまったモノでして。

 

それはさておき。

 

常日頃ガンプラバトルで花陽印の秘密兵器と称したキ○ガイ染みた危険物を持ち込んで使用しては盛大に失敗を繰り返している花陽が、ここで下手に騒いでグダり出したりしたら後で私からのお仕置きがあるにも関わらず会話へ乱入して来たのです。

 

東條先輩のドム・ハーミットが手にしているあの銀色の弾丸は相当にヤバいモノ……なのでしょうか?

 

乗機のジム・カーバンクルの手足を無駄にバタつかせてあわあわとしている花陽に対して、大爆発しないのか?と尋ねられた東條先輩はと言うと…

 

[[流石に野ざらし程度じゃ爆発なんてせぇ~へんよ?]]

 

至って呑気に爆発なんてせぇーせんよーと返していました。

 

東條先輩のその答えを聞いた花陽は…

 

[[あ、大☆爆★発☆彡しないんですね?ここでソレが大☆爆★発☆彡してオチになるってパターンじゃないんですね?]]

 

と、一安心…と、思ったのですが…

 

[[爆発オチがえぇんならコレをプチッとしてみんなで爆死しとこか?]]

 

あろうことか東條先輩は指で摘まんでいた銀色の弾丸へとぐぐぐっと力を込め始めたのです。

 

この様子に花陽は再び大慌て。

 

[[ちょっ!らめぇ!それはらめぇ!やっちゃアカン的なヤツでふ!シャレになってないからマジでやめれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

微妙に呂律の回っていない話し方で銀色の弾丸を押し潰そうと指に力を込めていた東條先輩へと待ったをかけたのでした。

 

[[えぇ~?そんなん言われたら割りと真面目にドリフ的なノリでプチッとヤってみたくなるや~ん♪ぬっふふふふ♪そ~れそれ~♪]]

 

[[穂乃果先輩じゃないけど!ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅぅぅ!!!!!!ソレ押しちゃらめぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

なんだか二人とも楽しそうなのは気のせいでしょうか?

 

取り敢えずは…

 

「グダグダ禁止です!東條先輩は花陽で遊んでいないで早く青空を倒す為の作戦とやらを話して下さい!」

 

これ以上はガンプライブ恒例のグダグダ劇場が始まってしまいますので、東條先輩には花陽で遊ぶのはここら辺で終わりにしてさっさと対青空用の作戦とやらを話して貰う事にしましょう。

 

[[でも海未しゃんぱい!]]

 

「誰がしゃんぱいですか!誰が!せ!ん!ぱ!い!です!先輩!!!あとでもじゃありません!これ以上グダろうとするのならば何処が?とは言いませんが真面目に3cm程削ぎ落としますよ!!!」

 

[[うぎゃ?!3cmとかリアルな数字言われると怖いです!はひ!今度も黙ります!お口にチャックします!!!]]

 

「それでよろしい!東條先輩!貴女はさっさと作戦概要の説明を!」

 

[[ (小泉さんで遊ぶの楽しいんやけどねぇ…ま、時間もそんなんないし仕方ないかな?) ほ~い♪]]

 

ナニがほーい♪ですか、全く。

 

[[とりまプチッとはせぇ~へんから小泉さんは安心してぇ~な?で、まずは作戦の説明よりもコレの説明からせぇ~へんとアカンかな?]]

 

そう言った東條先輩は再び親指と人差し指で摘まんでいる銀色の弾丸を私達の方へと良く見える様にと差し出してくれました。

 

さて、プチッとされそうになって花陽が大慌てしたこの銀色の弾丸の正体はなんなのでしょうか?

 

[[前も説明した様な気もするんやけど、コレは“高圧縮エネルギーカートリッジ”って言って、読んで字のごとく普通の圧縮エネルギーカートリッジよりもさらにさらにさ~ら~にぃ♪エネルギーを圧縮してカートリッジにコレでもか!って感じで詰め込んであるモノなんよ♪ちなみにそらっちのピアッシングシールドのビームニードルに使われとるんは普通の方の圧縮エネルギーカートリッジやね。まぁ色々と説明してもアでホな子たちが2人くらいおるん、わけわかめやと思うから簡単に説明しとくと、瞬間的に高エネルギーを発生させる超小型の外部ツールみたいな感じやね。そんなワケで普通の圧縮エネルギーカートリッジ自体はまぁそこそこ使い手さんはおるんやけど、うちのこの高圧縮の方はぶっちゃけロードしてエネルギーが解放された時の制御がかなりめんどいコトになっとるからそ~そ~使っとる人はおらんとちゃうかな?]]

 

東條先輩の見せてくれた銀色の弾丸。

 

それは“高圧縮エネルギーカートリッジ”と言う代物でした。

 

東條先輩の説明によると、瞬間的に高エネルギーを発生させる事が出来る代物だそうです。

 

[[サテライトリボルバーっての言うんはコレを使ってサテライトランチャーを連射するモンなんよ。コレ1発でさっきの園田さんたちとのバトルで使ったサテライトランチャーのエネルギーをだいたい6回分くらい賄えるんよ♪]]

 

[[エネルギーの制御が難しいとか私にはそこら辺のトコはよくわからないけど、要はソレがとんでもないモノってコトね。]]

 

[[はひ!とんでもなモノなんです!]]

 

[[あー、だからアレをプチッとしようとしたときにかよちんが大騒ぎしてたんだにゃ。]]

 

[[えーっと、スッゴいエネルギーが入ってるからプチッとしたら大爆発しちゃう?でいいのかな?]]

 

[[まぁそんなトコやね。あとコレ、一応はプチッとして使うんモンやないんよ?専用の装備でがしゃこん!ってヤってエネルギーを解放させるモンなんよ?]]

 

穂乃果達が各々、東條先輩の見せてくれた銀色の弾丸…高圧縮エネルギーカートリッジについて思った事を述べている中で、私はアレと狙撃を組み合わせてどの様に広範囲攻撃をするのかを考えていました。

 

そんな私を東條先輩はモニター越しにニヤニヤとまるでこちらを試しているかの様な笑みを浮かべながら見ています。

 

お手並み拝見と言った所でしょうか。

 

まぁプチッとしたら大爆発と聞いた時点で、何となくですが東條先輩の作戦がどの様なモノなのかはわかっていました。

 

銀色の弾丸“高圧縮エネルギーカートリッジ”と狙撃を組み合わせた作戦。

 

それはつまり…

 

「前衛組が青空の相手をしている間にその高圧縮エネルギーカートリッジを宇宙空間にばらまいて、私がソレを遠距離から狙撃して暴発させる…と、言った所でしょうか?」

 

東條先輩が思い描いている作戦の細部まではわかりませんが、大まかな流れはこれであっている筈です。

 

青空の反応速度と“soar”を使った機動力ならば、サテライトリボルバー等の直射型の砲撃はエネルギー反応を察知してからでも回避出来ます。

 

ですが、間近でいきなり大爆発が発生しとしたら?

 

虚を突いての至近距離でと大爆発です。

 

青空の反応速度が高かろうが、“soar”での急加速が出来ようが、回避は酷く難しい筈です。

 

確かにこの方法ならば、所謂ワンチャンあるかもしれません。

 

私の導き出した答えを相変わらずニヤニヤしながら聞いていた東條先輩は…

 

[[にっひひ♪大正解やん♪大まかな流れは園田さんの言う通りやね♪プチッとで大爆発って辺りで気付いたんかな?まぁそれはど~でも良いとして…なぁなぁ園田さん?]]

 

不意にニヤニヤ笑いを止めると、真剣な顔で私を見つめながら手にした銀色の弾丸を私の方へと差し出して…

 

[[コレ、ぶち抜けるかな?]]

 

と、言ってきました。

 

東條先輩のその問いに対する私の答え。

 

それは…

 

「その程度の事、造作もありませんね。」

 

勿論“イエス”。

 

その程度とか造作も無いとか言いましたが、アレだけ小さな弾丸を遠距離から撃ち抜くとなると実際にはかなり難しい筈です。

 

まさに針をも通す様な狙撃が求められます。

 

ですが…私はどうしてもこの目の前の先輩に対して弱気な所を見せたくありませんでした。

 

そう…この先輩にだけは…。

 

私よりも目算で20cm以上も大きなモノを持つこの先輩だけには…。

 

私よりもおっぱいの大きな駄乳先輩だけには!!!!!

 

「どんな的であろうが!一射一倒!ぶち抜いて差し上げます!!!」

 

おっぱい魔神なんかに負けてなるモノですか!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言う訳で、東條先輩発案の高圧縮エネルギーカートリッジを狙撃して大爆発に巻き込んで青空を倒そう作戦が発令されました。

 

作戦の詳細はアがホを着て二足歩行をしている穂乃果でも理解出来る位にシンプルな作戦です。

 

私以外の5人…穂乃果、真姫、凛、花陽、そして東條先輩で青空へ近接戦闘を仕掛け、数の利で無理矢理気味に青空を抑え込んでいる間に東條先輩がばらまく高圧縮エネルギーカートリッジを私が狙撃する…と言ったモノです。

 

東條先輩がばらまく高圧縮エネルギーカートリッジは三発。

 

東條先輩が持ち込んでいる高圧縮エネルギーカートリッジの数は六発。

 

六発全てをばらまくと言う案も真姫から上がったのですが、それだとサテライトリボルバーが使われない事に対して青空が無駄に警戒してしまう可能性があるので却下されました。

 

そんな訳なので今回のバトルの口火を切るのは…

 

[[バレル展開♪高圧縮エネルギーカートリッジ、ロード♪]]

 

おっぱい魔神、東條先輩のドム・ハーミットが誇る超兵器“サテライトリボルバー”の一撃です。

 

[[エネルギー充填率だいたい600%♪]]

 

大体ってなんですか、大体って。

 

私が内心でツッコミを入れているとは露しらず、背中のヤドカリ(?)バックパックから巨大な砲身をじゃきん!と伸ばし、高圧縮エネルギーカートリッジを使用してエネルギーを充填させている東條先輩。

 

そんな東條先輩へと…

 

[[で?なんかヤバそうなエネルギー反応してるのは良いとして、肝心のソラ先輩はドコにいるかわかってるの?]]

 

真姫が青空の居る場所はわかるのか?と問いました。

 

そう言えばレーダーには未だに青空の反応は表示されていませんでしたね。

 

狙撃機としてほぼ素組とは言えそれなりに広いレーダー範囲を持つ私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)と、無駄に高性能機な花陽のジム・カーバンクルの双方のレーダーが未だに青空のザク・リヴァイブを捉えていない…ならば青空はまだかなり遠方に居ると言う事ですね。

 

あ。ちなみにジム・スナイパーⅡは別に狙撃機では無いとの説もあるらしいです。

 

ですが私にとってはこの子は狙撃機なので狙撃機として扱わせていただきますね。

 

悪しからず。

 

悪しからずはともかくとして、そんな広いレーダー範囲を持つ二機が未だに捕らえていない青空のザク・リヴァイブを東條先輩はどの様にして捕捉するつもりなのでしょうか?

 

気になるその方法。

 

それは…

 

[[ん。カードさんがあっちの方って示しとるからあっちの方やと思うよ?]]

 

占いと言うなんともまぁ神頼み的な方法でした。

 

[[てなワケでブシュッと1発逝っとこか♪]]

 

[[ちょっと!待ちなさいよ!カード?今カードって言ったわよね!ソレって占いってコトよね!そんなの冗談でしょ?!]]

 

[[はひ!流石に花陽もカード占いなんかでそら先輩の位置を捕捉しちゃえるだなんてやっべーい♪だと思います!ってかムリですよね?]]

 

[[にゃにゃ。まぁ占いとかどーせハズレるからとりま1発ぶっぱ~♪させればイイにゃ。]]

 

占いで青空の位置を捕捉すると言う東條先輩に対して、まきりんぱなの一年生トリオは散々な反応です。

 

そりゃまぁそうですよね。

 

占いで相手の位置がわかるとしたら、もう広範囲レーダーなんかいりませんもの。

 

凛なんかはどうせ占いなんて当たらないから取り敢えずは一発ぶっぱ~♪させてしまえとまで言って…ん?ぶっぱ~…?

 

アレ?

 

そう言えば…………ぶっぱ~♪と言えば………

 

[[んっふふ♪当たるも八卦♪当たらぬも八卦♪とりま結果を御覧じろ♪ってヤツやね♪それじゃお言葉に甘えて…サテライトリボルバー!ふぁいやー!!!]]

 

凛の発した“ぶっぱ~♪”と言う一言で、私の中でナニか大切なコトを思い出せそうになりました。

 

が、私がナニかを思い出すその前に、東條先輩が背中のヤドカリ(?)バックパックから展開させた砲身から一条の眩い光を発射させたのでした。

 

それこそがサテライトリボルバーの一撃。

 

先程のバトルで私達を一撃で葬り去った凶悪且つ理不尽な一撃です。

 

問題はサテライトリボルバーの放たれた先に青空のザク・リヴァイブが居るかどうかです。

 

果たして自信満々で放たれた一撃の結果は………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ようやく戦端が開かれます。
口火を切るのはガンプライブ!中でも1・2を争う高火力兵器サテライトリボルバー。
他の方々のガンプラバトル作品に比べて出番が圧倒的に少ないチンピラ主人公の運命は…?

次回も海未さんsideのお話となります。
最初の犠牲者は…?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑦

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

夏は苦手なQooオレンジでございます。

引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
こちら側でも投稿が開始されておりますので、よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も海未さんsideのお話となります。
ようやくソラと希さん率いる前衛組との戦端が開かれます。










それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑦ 始まります。



















[[んっふふ♪当たるも八卦♪当たらぬも八卦♪とりま結果を御覧じろ♪ってヤツやね♪それじゃお言葉に甘えて…サテライトリボルバー!ふぁいやー!!!]]

 

凶悪且つ理不尽な破壊力を持つサテライトリボルバーなる超兵器を有する東條先輩の乗機“ドム・ハーミット”。

 

その凶悪且つ理不尽な一撃か東條先輩曰くカードが示したとかなんとか言って青空のいるらしい方向へと放たれました。

 

前回のお話で凛が言っていましたが、占いと言っても東條先輩のソレは恐らくは素人の占いです。

 

国会議事堂の地下に居られる先見の姫様を始めとした所謂本物の占い師の方々の様に、所詮は素人の占いなんて当たる訳が無いと私も凛と同じ様に高を括っていました。

 

いたのですが…

 

[[あっ!今なんかピカピカッって光った!]]

 

驚くべき事に、東條先輩の放ったサテライトリボルバーの一撃を避ける様にひとつの光が素早く動いたのが望遠モードに設定してあるメインモニターに映ったのです。

 

このバトルフィールドに現在出撃しているのは私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)、穂乃果のエールストライクガンダム、真姫の百式、凛のベニャッガイ、花陽のジム・カーバンクル、東條先輩のドム・ハーミット、そして青空のザク・リヴァイブの合計七機。

 

そのうち青空のザク・リヴァイブを除いた六機がここに集まっています。

 

と、言う事は、自然と先程のサテライトリボルバーの一撃を避ける様に動いてみせた人工的な光は残る一機…青空のザク・リヴァイブと言う事になります。

 

[[はひ!今のってスラスター光です!そら先輩!マジであっちに居やがりましたよ!]]

 

[[う"ぇぇぇぇぇ?!マジであっちに居たの?!冗談でしょ!]]

 

[[ほへー。巨乳先輩の占いって当たるんだにゃー。けっこースゲーにゃ。]]

 

これにはまきりんぱなの一年生トリオもびっくり。

 

勿論…

 

「は?えっ?ちょっ?!」

 

私もびっくり。

 

ですがびっくりはそれだけではありませんでした。

 

[[んっふふ♪うちの占いはよ~当たるんよ♪流石に先見のおひいさんみたいにはいかんけどね♪]]

 

あろう事か東條先輩は国家機密級の存在であらせられる先見の姫様の事を言い出しやがったのです。

 

普通の一般人は知り得ない事を抜かしやがった東條先輩。

 

ちなみに私が件の姫様の存在を知っているのは、我が家が代々この国を守護して来た家系だからです。

 

まぁそこら辺の事はいつか閑話か本編か特別編で語る日が来るかもしれません。

 

その時までは秘密と言う事で…。

 

そんな国家機密級の秘密を知っていると匂わせた東條先輩に対して、私は穂乃果達極普通の一般人が聞いているにも関わらず思わず反応してしまいました。

 

「っ!東條先輩?!先見のおひいさんって!」

 

[[園田さんみたいに護国の家系やなくっても、あの人の存在は知っとる人は知っているんよ。とりま今は高坂さん達もおるん、ソレ以上はヒ♪ミ♪ツ♪やね♪]]

 

私の思わず取った反応に、東條先輩はまるで悪戯が成功した子供の様に無邪気な笑顔を見せながらそう言ってきました。

 

この人は一体なんなのでしょうか…。

 

この時、私は脅威の胸囲を持つこの先輩に若干の不気味さを感じてしまいました。

 

そんな事とは露知らず、穂乃果達は相も変わらずに隙あればグダり出そうと好き勝手に喋りまくっていきます。

 

[[ねぇ!ピカッってヤツがこっちに向かってきたよ!アレってそら君のザクなんだよね!ならこっちも早く行こ!]]

 

[[んにゃ!げーげきだにゃ!囲んでボコってリンチの刑だにゃ!]]

 

[[ねぇ凛?ソレって凛だけにリンチとか上手いコト言ったつもり?]]

 

[[は?凛だけにリンチとかにゃんのコト言ってんにゃ?]]

 

[[あー、真姫ちゃん?残念だけど凛ちゃんにそんなコト考える知能は搭載されてないからたぶん偶然だよ?]]

 

[[う"ぇ?]]

 

[[ほらほら♪おしゃべりしとらんでサクッと迎撃に行かんと♪の前に装填した分のサテライトリボルバーはぶっぱ~やけどね♪そんなワケで続けてふぁいやー♪♪♪]]

 

何時ものノリで延々とグダり出す…かと思われましたが、今回は東條先輩がグダり出す前に待ったをかけてくれました。

 

そしてそのまま未だに遥か遠くに光るザク・リヴァイブのスラスター光に向けて、連続でサテライトリボルバーを放ち始めたのでした。

 

東條先輩曰く、高圧縮エネルギーカートリッジ一発で以前に私達は壊滅させやがりましたサテライトリボルバーの一撃を最大六連射まで可能との事でしたね。

 

そんな事を考えている内に、東條先輩のドム・ハーミットからは次々と凶悪且つ理不尽な破壊の光芒が解き放たれていきます。

 

一発。

 

二発。

 

三発。

 

四発。

 

五発。

 

先程の始めの一撃と合わせて合計六発。

 

私達の見ている前で、東條先輩のドム・ハーミットは本当にあの凶悪且つ理不尽な一撃を合計で六回ぶっぱなしやがりました。

 

この世界を滅ぼしかねない恐ろしい光景…青空、にこ先輩、忌々しい以下略な生徒会長が東條先輩を凶悪だと言っていた意味がよぉぉぉぉぉく理解出来てしまいますね。

 

そんな凶悪且つ理不尽なサテライトリボルバーの五連射に晒された青空のザク・リヴァイブはと言うと…

 

[[はひー。まだピカピカ♪ってスラスター光が元気に跳ね回ってますねー。ってコトはそら先輩は元気全開ガン○ルガー的に元気にこっちに向かってきてるってコトですねー。あ。そら先輩のリヴァイブがレーダー圏内に入りましたねー。]]

 

その全てを見事に回避し、こちらへとグングンと近付いて来ていました。

 

[[アレを全部避けたんだ…わかってはいたけどあの人も相当なバケモノよね…。]]

 

[[バケモノでもモケモケでもにゃんでもいーにゃ!今日こそこそぬっこぬっこにれっつらごーにゃ!]]

 

[[ (星空さん。モケモケってたぶんモノノケって言いたかったんやろなぁ…) ん。そやね♪ぬっこぬっこでれっつらごーやね♪それじゃ隊列はさっき話した通りに星空さんが先頭でその次に高坂さんと西木野さん。で、お後でうちと小泉さんやね。園田さんは…]]

 

「はい。少し離れた位置で待機しています。」

 

[[ん。味方を巻き込んでも構わんからブシュッと1発よろしゅ~ね♪]]

 

「了承です。」

 

さて。

 

いよいよここからが今回の作戦の本番です。

 

本番なのですが…残念ながら私の出番はまだ少しに先になりそうですね。

 

まずは東條先輩が率いる前衛部隊のお手並み拝見と行きましょう。

 

そして青空は穂乃果達五機を相手にどう立ち回るのでしょうかね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が狙撃ホジションを定め、花陽から貸して貰ったレーダーを遮断すると言うステルスマントを羽織っているその頃、青空へと果敢に挑んで行った前衛組は…

 

[[まずは凛のデカネコ!テメェからだ!!!アイリ!]]

 

<<各部スラスター異常無し。それでは…Are you ready?>>

 

[[おうよ!逝くぞゴルゥラァァァ!!!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!!!]]

 

東條先輩が語っていた自分のサテライトリボルバーよりも青空の方が理不尽な存在だと言う事を実感していました。

 

先程の五連射の他に、その後の接敵までに合計十二発のサテライトリボルバーが放たれたましたが、青空はその全てを軽く避けてしまっていました。

 

それだけでも理不尽な存在と言うにはもう十分な気もしますが、本当の理不尽はここからが本番でした。

 

前衛組の盾として先頭を進んでいた凛のベニャッガイがザク・リヴァイブを射程内に捉えるか捉えないかの間際で、青空は漆黒の宇宙空間にドン!と言う爆発音を響かせて“soar”を発動させたのです。

 

その瞬間、視界からまるで消えてしまった様に急加速を始める青空のザク・リヴァイブ。

 

そしてドン!と言う“soar”の発動を告げる爆発音は一度だけでは終わりませんでした。

 

ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!と、“soar”の発動を告げる爆発音はまるで凛のベニャッガイをぐるりと取り囲む様に四方八方から響き始めます。

 

この事態に真っ先に反応したのは青空を理不尽な存在と言っていた東條先輩でした。

 

[[アカン!星空さん!身体を丸めて防御体勢や!!!]]

 

東條先輩は“soar”の発動音に囲まれてしまった凛に対し、ベニャッガイの身体を丸めて防御体勢を取る様に呼び掛けます。

 

[[にゃにゃ?!にゃんかわからんちんだけどりょーかいにゃ!!!まるっとだにゃ!]]

 

凛は何が起こっているのかを理解してはいませんでしたが、短い付き合いの中で何時も飄々としていた東條先輩が珍しく慌てている様子を見て事態の深刻さを理解した様で、東條先輩の指示に従ってベニャッガイの身体を丸めて防御の姿勢を取ったのでした。

 

ですが…

 

[[ハン!んなコトしてもムダってんだよ!!!!!]]

 

その努力は実りませんでした。

 

凛のベニャッガイが身体を丸めたその次の瞬間…

 

[[オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オルゥラァァァァァ!!!!!!]]

 

超高速の剣戟の嵐がベニャッガイを襲ったのでした。

 

“soar”での急加速からの斬撃。

 

斬り終えると再び“soar”で離脱し、そして再び“soar”を使って急接近しての斬撃。

 

加速、斬撃、加速、斬撃、加速、斬撃のとても単純な連続攻撃。

 

そう。

 

それは酷く単純な攻撃の繰り返しでした。

 

単純な攻撃の繰り返しですが、それは全て目に見えない程に超高速で行われる連続攻撃。

 

まさに果てぬ剣戟の嵐。

 

これが青空の“Rrapid acceleration”…。

 

剣戟の嵐が止んだその時…

 

[[ぎにゃぁ…まじかにゃ……。]]

 

そこにあったのは四肢と頭をを断たれ残った胴体すらもずたぼろに斬り刻まれた凛のベニャッガイの成れの果てでした。

 

[[デカネコの乱切り、一丁あがりってな!]]

 

[[う"ぇぇ?!ちょっと!凛!ナニ簡単にヤられてんのよ!!!]]

 

[[ぎゃー!!!凛ちゃんがぬっこぬっこにされちゃったー!!!]]

 

無惨に斬り刻まれた凛のベニャッガイ亡骸を目の当たりにした真姫と穂乃果は、その有り様に一瞬怯んで加速を緩めてしまいました。

 

その隙に…

 

[[次は真姫か?それともアホ乃果か?まぁどっちでもいいか…とりま逝っとけよ!]]

 

<<目標捕捉。マスター、派手にどうぞ。>>

 

[[おうよ!“Accel”!!!]]

 

青空は再びドン!と言う爆発音を響かせて“soar”を発動させたのでした。

 

[[ちょっ?!高坂さん!西木野さん!止まったらアカン!!!ってもう遅いやん!なら!!!!!]]

 

この時、またもや真っ先に反応したのは東條先輩でした。

 

穂乃果と真姫へと止まるなと言いながら、自身は背中のヤドカリから巨大な鋏を左右それぞれから展開させ機体を一気に加速させると、加速を止めてしまった穂乃果のエールストライクガンダムと真姫の百式の前へと躍り出たのです。

 

そして…

 

[[ (さっきまでのそらっちのリヴァイブの向きから考えると…)たぶんそこら辺やん!うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

右側の巨大な鋏を前方の空間へ向けて振り抜きました。

 

一見、何も無いかに思われた空間。

 

ですが…

 

[[よっしゃ!ドンピシャやん!!!]]

 

[[チッ!相変わらずデタラメな勘してやがんなぁ!オイ!!!]]

 

振り抜かれた巨大な鋏の先には単発の“soar”で加速した青空のザク・リヴァイブのビームブレードの一振が現れたのでした。

 

東條先輩は“soar”発動前の青空のザク・リヴァイブの向きから、次に何処へ斬り掛かってくるかを予測し先んじて行動したのです。

 

“soar”の出鼻を挫く事で見事に防いでみせた東條先輩。

 

そんな東條先輩は…

 

[[高坂さん!西木野さん!ゴー!!!]]

 

凛のベニャッガイの無惨な最期を目の当たりにして思わず怯んでしまった穂乃果と真姫へと発破をかけます。

 

[[っ!は、はい!!!]]

 

[[臆してる場合じゃないわね!ヤってやろうじゃない!!!]]

 

東條先輩の発破により、ようやく再び動き出した穂乃果と真姫。

 

二人は未だに東條先輩のドム・ハーミットの巨大な鋏と鍔迫り合いを演じている青空のザク・リヴァイブへ、それぞれ左右からほぼ同時に斬り掛かって行きました。

 

穂乃果は背中のエールストライカーからビームサーベルを引き抜いて。

 

真姫は手にした鞘から刀を抜き放って。

 

穂乃果と真姫の意外にも息の合った左右から同時攻撃。

 

さらには…

 

[[真下ががら空きでっす!なーんて♪行きますよ!さーちゃん!!!]]

 

<<たーげっと、ろっくおーん。>>

 

[[うりゃ!うりゃ!うりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

青空の真下から花陽のジム・カーバンクルがビームマシンガンを乱射して接近して行ったのでした。

 

足を止めた状態での三方向からの同時攻撃。

 

これならば流石の青空でも…と、思いましたが…

 

[[クソウゼェ!!!!!]]

 

[[うげっ?!]]

 

鍔迫り合いの状態から急に力を抜いて東條先輩のドム・ハーミットの巨大な鋏を軽くいなすと…

 

<<Are you ready?>>

 

[[“Rrapid acceleration”!!!!!]]

 

再び“soar”を連続で使用する青空の得意技“Rrapid acceleration”を発動させたのでした。

 

そして再び鳴り響く“soar”の発動音と共に消えた様に加速状態へと入ってしまう青空のザク・リヴァイブ。

 

青空の振るう凶刃の次なる標的となったのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


最初の犠牲者は凛ちゃんでございました。


次回も海未さんsideのお話となります。
次の犠牲者は…?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑧

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

パ◯ップが無性に食べたくなっているなQooオレンジでございます。
アレ、コンビニでは売られていないのですよね…。

引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も海未さんsideのお話となります。
第二の犠牲者は…?










それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑧ 始まります。




















<<Are you ready?>>

 

[[“Rrapid acceleration”!!!!]]

 

再び“soar”を連続で使用する“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”を発動させた青空。

 

両手にそれぞれ握られたビームブレードの凶刃が凛のベニャッガイの次に標的に定めたのは…

 

[[頭ん中身が穂乃果なアホ乃果は後回しだ!まずは真姫!テメェから切り刻んでヤる!!!]]

 

金色に輝くモビルスーツ“百式”を駆る真姫でした。

 

[[う"ぇぇぇぇぇ?!なんで私からなのよ!!!このっ!このっ!こっちに来ないでよね!バカ!ヘンタイ!チカン!スケベ!チンピラ!!!ってか私じゃなくて穂乃果先輩の方に行きなさいよね!ちょっと!副会長!さっきみたいになんとかしなさいよ!!!]]

 

[[あー、うん。もう加速状態に入ってもうたからうちじゃむりぽ?]]

 

[[むりぽっ?!ナニよ!ソレ!イミワカンナイ!!!もうこうなったら穂乃果先輩でも[[うん!ぜーーーんぶまるっとなんでもかんでも穂乃果におまか]]あっ、やっぱり穂乃果先輩はいいわ。ナニも考えないで体当たりとかしてきて自滅しそうだから。]]

 

[[えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!なんでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

“Rrapid acceleration”の発動により剣戟の嵐の標的として選ばれてしまった真姫は、青空の振るう凶刃からなんとか逃れようと手にした刀を滅多矢鱈に振り回します。

 

恐らくは何処から仕掛けて来るかわからない青空のザク・リヴァイブに対しての牽制なのでしょうね。

 

そんな事をしてもあんまり意味が無い様に思えるますが…。

 

そんな一見無意味な牽制を行っている一方で、真姫は東條先輩へ先程“soar”を止めた様に今回も何とかして下さいと通信を送ります。

 

ですが東條先輩からは既に青空のザク・リヴァイブは最初の“soar”を発動し終え“Rrapid acceleration”の加速状態に入ってしまっている為に、今回は自分では止めるのは無理と呆気なく断られてしまいました。

 

東條先輩に素気(すげ)無く断られてしまった真姫は、藁にもすがる思いで穂乃果へと助力を乞おうとします。

 

しかし、穂乃果ならば穂乃果なので穂乃果みたいに自滅して二次災害が発生して巻き込まれてしまうと瞬間的に判断した様で、相変わらず謎のやる気マンマンで真姫を助けに向かおうとしていた穂乃果にやっぱりいいわと助力を断ってしまいました。

 

まぁ穂乃果がやる気マンマンな時は大抵は大きな失敗を犯すので真姫のその判断は妥当なモノだと思います。

 

そうこうしている内に…

 

[[ごちゃごちゃごちゃごちゃぴーちぱーちくクソうるせぇーってんだよ!!!男なら黙って覚悟キメて歯ぁ食い縛ってションベン漏らしながらガタガタブルブル震えておとなしく切り刻まれやがれ!!!!!]]

 

こちらもやっぱり相変わらずな下品な物言いと共に、完全に加速常態へと移行した青空がとうとう仕掛けて来てしまいました。

 

取りあえずは青空?貴方は女の子相手に小便漏らしてととか言ったらめっ!ですよ?

 

それとも青空はやっぱり(?)女の子がお小水をお漏らししちゃう様なプレイがご希望なのでしょうか?

 

むぅ。

 

お漏らししちゃう様なプレイですか…。

 

まぁ青空に限ってその様なアブノーマルなプレイがご希望だなんて事は恐らくは無いとは思いますが、万が一にももしかしたらもしかしちゃった時の為に、少し真面目にお漏らししちゃう様なプレイについて勉強しておいた方が良いかもしれませんね。

 

二人の幸せな夫婦生活の為にも。

 

うふふ♪夫(予定)のお漏らししちゃう様なプレイとかアブノーマルな性癖(仮)にも対応しちゃえるだなんて、私ってなんて素敵なお嫁さんなんでしょ♪

 

所でこの描写…以前もやった様な気がするのは私の気のせいでしょうか?

 

[[ショ?!アンタねぇ!よりにもよって女の子に向かってなんてコト言うのよ!ってか男ならって黙って覚悟決めろとか言ってるけど私は男じゃないし!女よ!女!お!ん!な!の!こ!!!その女の子にション…ごにょごにょ…漏らせだなんて!信じらんない!この!ヘン[[じゃあな、真姫!!!]]きゃっ…………]]

 

さて。

 

私が秘かにお漏らししちゃう様なプレイについてのアレコレをこっそりとお勉強しようと心に決めている間に、真姫の百式は超高速で駆け抜ける剣戟の嵐に包まれてお亡くなりになっていました。

 

しかもナニかを言い掛けた中途半端な状態で。

 

真姫は恐らくは最後にヘンタイ!とか言いたかったのでしょうね。

 

ですがそれすらも叶わずに真姫の百式は先程の凛のベニャッガイ同様に、四肢を、頭を、胴体を、徹底的に斬り刻まれてズタぼろにされてお亡くなりになってしまいました。

 

合掌。

 

これで前衛組は凛のベニャッガイに続き、真姫の百式までもが青空のザク・リヴァイブが振るう超高速の剣戟の嵐に飲み込まれて撃墜されてしまう些か所かものすごーーーーく不味い事態になってしまいましたね。

 

残るこちら側の前衛組は穂乃果のエールストライクガンダムと花陽のジム・カーバンクル、そして東條先輩のドム・ハーミットの三機のみです。

 

一方の青空はと言うと、真姫の百式をズタぼろに斬り刻み終えると穂乃果達残された前衛組三機から少し離れた場所へと“Rrapid acceleration”の加速状態を終了させて止まっていました。

 

[[残り3機…んにゃ、ここに海未さんがいねーから残り4機か。]]

 

<<ウミは大方、こちらと距離を取ってワンチャン的な狙撃を狙っているのでは?と推測いたします。>>

 

[[だろーな。レーダーに反応がねぇーからレーダー圏外…じゃなくて花陽辺りがステルス装備を貸して姿を隠してるってところか?]]

 

<<ですね。取りあえずはウミに関してはこちらで継続して警戒しておきますので、マスターはご自由に適当に全力で暴れてくれて問題ありません。>>

 

[[おうよ、頼むわ。んじゃまぁ…お言葉に甘えてたまには適当に全力で暴れときますか。]]

 

<<えぇ。適当に、全力で。>>

 

[[おうよ。適当に、全力で、な。]]

 

そんな感じに青空がアイリと今後について話している頃…

 

[[あわわわわわわわわわ!こりゃやべーい展開ですよ!凛ちゃんだけじゃなく真姫ちゃんまでもそら先輩に斬殺で惨殺されちゃいましたよ!?ってかなんか真姫ちゃん最近はヤられてばっかりですよね!ヤられてばっかりって言うよりもガンプライブ!全編通して真姫ちゃんが参加したバトルで真姫ちゃんってほとんどヤられちゃってますよね!勝ったのって2~3回くらいじゃね?って感じですよね!アレ?電話?誰からだろ?あ♪真姫ちゃんからた♪はひはひ♪こちらお米大好き花陽でっす♪真姫ちゃんどーした[[花陽!アンタ!アタシが負けてばっかりとかよくもぬけぬけと言いやがったわね!!!ふざけたコトばっかり言ってるとお米ばっかり食べてムダに蓄えたその脂肪の塊を麻酔なしで脂肪吸引機でえぐれるまで吸い付くしてやるんだからね!!!!]]…は、はひ!?これまたやっべーいですよ!とりま…あ~れ~でんぱのちょ~しがわるいなぁ~♪ぷち。っとな♪ふぅ~。危ない危ない♪さぁ!そら先輩!引き続きしょーぶです!]]

 

[[あれ?もしかして花陽ちゃんって結構よゆーあったりしちゃう?]]

 

[[はひ?よゆーですか?ヤダなー、穂乃果先輩♪そんなモノは花陽にはこれっぽっちもありませんよ♪あるのはこっそり持ち込んだおにぎり(おかか♪)×3個くらいですよ♪あ♪良い子のみなさんはゲームの筐体に食べ物や飲み物を持ち込んだりしちゃめっ♪ですよ♪花陽とのお約束でっす♪]]

 

穂乃果と花陽は隙を突いて花陽主導でグタろうとしていました。

 

[[ほいほい♪おふたりさん♪楽しそうにグダグダしとらんでそらっちが止まったからサクッと取りつくよ!“soar”の加速ができんくらいにべったり張り付いてチャンバラごっこやん♪]]

 

[[はひ!]]

 

[[はーい!]]

 

[[とは言え…(ある程度の予想はしとったけど、こうもあっさりと2機墜とされてしまうってのはやばたにえんやね…。これはちょっと厳しくなってきたかな?) ]]

 

花陽は調子に乗って一気ににグダろうとしていましたが、そこに間一髪で東條先輩が待ったをかけてくれました。

 

そしてそのまま東條先輩はグタろうとしていた穂乃果と花陽へ、加速状態を終えて止まった青空のザク・リヴァイブに対して自機も含めた三機での近接格闘戦を仕掛ける様に指示を出しました。

 

この指示に対して、穂乃果も花陽もグダグダを止められたにも関わらず珍しく従う様ですね。

 

それぞれがそれぞれの近接戦闘用の武装を展開させて、加速を終えて停止した青空のザク・リヴァイブへとスラスターを盛大に噴射して機体を加速させ一気に詰め寄って行きました。

 

ちなみにそれぞれの近接戦闘用の武装と言いましたが、穂乃果も花陽もどちらとも使用しているのは一般的なビームサーベルですね。

 

そう言えば…これはガンダム初心者の私の余談になるのですが、ガンダム作品のビームの色は何故それぞれ違う色をしているのでしょうか?

 

ピンクや黄色、緑に…あとは赤い色のビームもあったような?

 

各ガンダム作品でのこのビームの色は何かしらの基準があるのでしょうか?

 

色の違いによってビームの威力が変わるとか?

 

そんな余談を考えているうちに、穂乃果のエールストライクガンダムと花陽のジム・カーバンクルがそれぞれビームサーベルからビーム刃を展開させて青空のザク・リヴァイブへと斬りかかって行きました。

 

その少し後ろからは背中のヤドカリ型のバックパックから巨大な鋏をにょきりと伸ばした東條先輩のドム・ハーミットも追従しています。

 

やや時間差を付けての三機同時攻撃。

 

この三機同時攻撃に対して、加速を終えて停止していた青空はと言うと…

 

[[こっちに張り付いて“soar”を使わせねぇーってか?ま、悪くはねぇー判断だよな。けどなぁ……アイリ!]]

 

<<ご注文はマイクロホーミングミサイルですか?と言う訳で、ターゲットマルチロック。マイクロホーミングミサイル、セット。>>

 

[[っしゃ!オラァ!!!派手にぶちまけろやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

<<ウィ、マスター。マイクロホーミングミサイル、派手に発射します。>>

 

クロスレンジ…つまりは近接戦闘距離にも関わらず、両肩に取り付けられているアクティブスラスターに内蔵してあるマイクロホーミングミサイルを盛大に発射させたのでした。

 

[[ほげっ!?ちょ!先輩!?この距離でミサイルってアリですか!?]]

 

[[うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!なんかこのミサイル!穂乃果についてくるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

[[ホーミングミサイルやから逃げたら追っかけて付いてくるんは当たり前田のクラッカーやねん!っと!そーやなくって!高坂さん!小泉さん!攻撃中止!退避や!ってかこっちにも来とるし!とりまみんな退避や!退避しながら撃ち落として一旦仕切り直しやん!]]

 

爆発したら自機も被害を被る事ななる近接戦闘距離に近付かれてからのミサイルでの攻撃。

 

このまさかのホーミングミサイルでの攻撃に穂乃果達は泡を食った様に大慌てでそれぞれ攻撃を中止して青空のザク・リヴァイブから距離を取り始めたした。

 

ホーミングミサイル(正確にはマイクロホーミングミサイルと言う小型のホーミングミサイルらしいです。)の攻撃に晒された穂乃果達の対応はと言うと…

 

[[えーっと!えーっと!こんなときは…なんだっけ!? (頭のバルカン砲を使って迎撃じゃないかな?) あっ!そう!ソレ!ぽち!頭についてバルカンほーを使ってミサイルを撃ち落とすよ!手伝って!!!]]

 

<<はーい。いーげるしゅてるん、せっとー。ひょーじゅーんおっけー。>>

 

[[いーげるしゅてるん? (あー、あのね?イーゲルシュテルンって私達の使ってるストライクガンダムの頭のバルカン砲のコトだよ。名前が違うだけで基本的にはバルカン砲だから大丈夫♪大丈夫♪イケイケ♪ゴーゴー♪) そっか!ならそのいーげるしゅてるん?はっしゃー!!!!!]]

 

<<はっしゃー。>>

 

穂乃果はエールストライクガンダムの頭部に内蔵されているバルカン砲“イーゲルシュテルン”を使用して、迫り来るホーミングミサイルを次々に迎撃して行きます。

 

電子精霊のぽちの手助けもあり、迎撃の為に放ったバルカン砲の命中率は案外と悪くは無く、穂乃果は立て続けに自機へと迫るホーミングミサイルを撃ち落として行きました。

 

[[うちだってヤるときはヤるんよ!!!片っ端から撃ち落としてやろーやん!!!!!うりゃ!うりゃ!うりゃぁぁぁぁ!!!]]

 

東條先輩もドム・ハーミットの背中に取り付けてあるヤドカリバックパックから延びる巨大な鋏から次々にビームを撃ち出して、穂乃果同様に自機を狙ってしつこく追従して来るホーミングミサイルをどんどん撃ち落として行きます。

 

そして残る花陽はと言うと…

 

[[にょっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!なんか花陽の方にだけムダに大量にいっぱいこれでもかってくらいに来ちゃってるんですけどぉぉぉぉぉ!!!!!!]]

 

穂乃果や東條先輩よりも三倍近くの数のミサイルに追い掛け回されていました。

 

[[ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


第二の犠牲者は真姫ちゃんでございました。


次回も海未さんsideのお話となります。
次なる犠牲者は…?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑨

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

7月は虚無ブル真っ盛りなQooオレンジでございます。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も海未さんsideのお話となります。
第三の犠牲者は…?










それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑨ 始まります。





















凛のベニャッガイと真姫の素組の百式を“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”で斬り刻まれ立て続けに撃墜された前衛組でしたが、それでも諦めず果敢に青空のザク・リヴァイブへと近接戦闘を仕掛けようとしていました。

 

前衛組の三機がそれぞれがそれぞれの近接戦闘用武装でザク・リヴァイブへと攻撃しようとしたその時、近接戦闘距離で爆発に自機が巻き込まれてしまう可能性が高いにも関わらず、青空は穂乃果達へと両肩のアクティブスラスターに内蔵されているホーミングミサイルを発射したのでした。

 

穂乃果と東條先輩は機体を後退させながら、それぞれバルカン砲(ストライクの頭部バルカン砲は正式にはイーゲルシュテルンと言うらしいです。)やビームキャノンで順当に迫り来るホーミングミサイルを迎撃していきます。

 

そして同じく残された三機の前衛組の内の一機である花陽はと言うと…

 

[[にょっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!なんか花陽の方にだけムダに大量にいっぱいこれでもかってくらいに来ちゃってるんですけどぉぉぉぉぉ!!!!!!ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!]]

 

穂乃果や東條先輩よりも三倍近くの数のマイクロホーミングミサイルに追い掛け回されて泣き叫んでいました。

 

[[花陽ちゃん!待ってて!すぐに助けに(穂乃果!前!そら君が来てる!)へっ?]]

 

[[そのスキは見逃せねぇーなぁ!オイ!]]

 

この事態に、穂乃果は自機が未だにマイクロホーミングミサイルに追い掛け回されているにも関わらず、エールストライクガンダムを反転させて逃げ惑っている花陽のジム・カーバンクルの援護へと向かおうとします。

 

しかしそのタイミングで青空のザク・リヴァイブが穂乃果のエールストライクガンダムへと襲い掛かって来ました。

 

[[死に腐れやがれ!アホ乃果ぁ!!!!!]]

 

青空のザク・リヴァイブは一気に機体を加速させて手にしたビームブレードで穂乃果のエールストライクガンダムへと斬りかかります。

 

このザク・リヴァイブのビームブレードの一撃を穂乃果は…

 

[[(穂乃果!)っ!わかってる!このぉ!!!]]

 

先程からエールストライクガンダムが右手に持っていたビームサーベルで見事に受け止めてみせました。

 

二機の振り抜いたビーム刃同士がぶつかり合い、バチバチと激しく紫電が飛び交います。

 

このまま二機による鍔迫り合いに…と、思った矢先。

 

[[アホが!素組とフルカスタマイズの機体性能の差ってヤツを少しは考えろってんだよ!]]

 

青空のザク・リヴァイブが機体の出力を一気に上げて、穂乃果のエールストライクガンダムを押し退けようとしたのです。

 

穂乃果の素組のエールストライクガンダムと、様々な改造が施されている青空のザク・リヴァイブでは機体性能が段違いなのは当然ですね。

 

[[ウソ!パワー負けしてる!?]]

 

そんな素組のエールストライクガンダムと、様々な改造が施されているザク・リヴァイブとの機体性能の差に穂乃果は驚いています。

 

驚きながらも、何とか抗おうと背中のエールストライカーのスラスターを全力で噴射させていますが、それでもなお青空のザク・リヴァイブのパワーには叶いません。

 

[[当たり前だ!言っただろーが!素組とフルカスタマイズの機体性能の差を考えろってな!だからテメェはアホ乃果なんだよ!!!]]

 

[[ちがうもんっ!穂乃果!アホ乃果じゃないもん!]]

 

穂乃果!アホ乃果じゃないもん!と、青空と穂乃果が何時ものやり取りを終えると…

 

[[ならちっとは頭を使え!!!こーゆー感じでなぁ!!!オルゥラァァァ!!!!!]]

 

青空は少しは頭を使えと言いながら…

 

[[頭突き!?ふぎゃぁぁぁぁぁす!!!!!]]

 

穂乃果のエールストライクガンダムへと頭突きをぶちかましました。

 

頭を使えの意味が違うと思うのですが…。

 

まぁそれはさておき。

 

穂乃果のエールストライクガンダムはザク・リヴァイブの不意の頭突きを喰らいバランスを崩して吹き飛ばされてしまいました。

 

青空のザク・リヴァイブがこのまま頭突きで吹き飛んで行った穂乃果のエールストライクガンダムを追撃して撃墜か…と、思ったのですが。

 

[[今は見逃してやる!アホ乃果って言われたくねぇーならちっとは俺の言った頭を使った戦い方ってヤツを考えとけ!!!]]

 

青空は機体を反転させて、吹き飛んで行く穂乃果のエールストライクガンダムとは逆方向へと向かって行きました。

 

青空のザク・リヴァイブが穂乃果のエールストライクガンダムを放置して向かった先。

 

それは…

 

[[おう!待たせたなぁ!花陽!!!]]

 

[[キタ!キタ!キタ!キタ!キタ!ハルがキタ!!!ってキタキタダンサーじゃなくて!ミサイルの処理もまだ終わってないのにそら先輩が来ちゃいましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

未だにマイクロホーミングミサイルに追い掛け回されている花陽のジム・カーバンクルの元でした。

 

花陽もただ逃げ惑うだけではなく、ジム・カーバンクルの腕部に内蔵されたバルカン砲“アームバルカン”で追い掛けてくるマイクロホーミングミサイルを迎撃していた様で、先程までよりは若干余裕があるみたいです。

 

その証拠に花陽は何時もの意味のわからない戯れ言を言っています。

 

と言いますか、キタキタダンサーってなんなのでしょうか?

 

[[こっち来ないでくだしゃい!穂乃果先輩のほーに行ってくだしゃい!あとどーかさっきから花陽のコトを追い掛け回してくるこの大量のミサイルもお持ち帰りくだしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!]]

 

[[お?なんだよ?アホなコト言いやがるとかまだ随分と余裕あるじゃねぇーか?えぇ?]]

 

[[ありましぇん!そんな余裕なんてじぇんじぇんミジンコありましぇんから!!!!!ドコをドー見れば花陽に余裕があるとか見えるんですか!!!目がイカれてやがるんですか!?目がお腐りになってやがるんですか!?ムスカ様みたいに目がぁぁぁぁぁぁ!目がぁぁぁぁ!になってやがるんですか!?]]

 

[[やっぱり余裕あるだろ?そんなに余裕がありやがるなら……コイツはオマケだ!残り弾ありったけ!持ってけ!!!!!]]

 

[[ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ふざけた事を言いながら逃げ回るとかどうにも余裕がある様にしか見えない花陽に対して、青空は再びザク・リヴァイブの両肩のアクティブスラスターからマイクロホーミングミサイルを発射します。

 

またまた大量のマイクロホーミングミサイルに追い掛け回されるハメになった花陽ですが…

 

[[こ、こーなったら!死なば諸ともです!さーちゃん!アレを使っちゃいますよ!!!!!]]

 

≪ふぁいあふらわー?≫

 

[[ソレです!この距離で使えば自滅しちゃうとか先輩相手に撃ってもどーせ当たんないとかもー知ったこっちゃありません!死んじゃう前に文字通りパーット一花咲かせてやりますよ!!!]]

 

ナニを思ったのか、逃げ回るのを止め機体を反転させると、起死回生を狙って反撃へと出ました。

 

花陽は逆ギレ気味に攻撃補助担当の電子精霊“さーちゃん”へと指示を出し、バックパックの左側に取り付けられているミサイルポッドを起動させます。

 

このミサイルポッドの中身は青空のザク・リヴァイブの三連ミサイルポッド×四と同じく、毎回毎回異なる弾頭を搭載しています。

 

しかも花陽の趣味全開の頭の可笑しなモノが。

 

そんなびっくり箱みたいなミサイルポッドの今回の中身は…

 

[[前回のヤツよりも威力も範囲もオマケに危険度もぜーーーんぶマシマシのファイアフラワーMk-Ⅱです!!!宇宙にでっかい花火を咲かしやがれでっす!!!!!]]

 

≪ふぁいやー。≫

 

少し前に花陽達があのキ○ガイ魔女と遭遇戦を演じた時にも使用していた広範囲殲滅特化型弾頭“ファイアフラワー”の改良型、その名もずばりな“ファイアフラワーMk-Ⅱ”でした。

 

花陽曰く、取り敢えず爆発の美学を追及する感じで作ってみたモノ…だそうです。

 

[[ヒャッハァァァァァァァァ!!!汚物はしょーどくですよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

花陽は何処かの世紀末にでも居そうなモブキャラの如く、ジム・カーバンクルのミサイルポッドから味方が巻き込まれる可能性等をこれっぽっちも考慮せずに見境成しにファイアフラワーMk-Ⅱを発射しようとしました。

 

後はサブコンソールに設定されてある発射スイッチをポチりと押すだけ。

 

それだけで当たり一面は火の海に早変わり…と、なるハズだったのですが…

 

[[んなコト!されるかってんだよ!!!]]

 

流石にそれを見逃す青空ではありません。

 

青空はザク・リヴァイブの背中の大型バックパックブースターを盛大に噴射させ、その膨大な推進力で一気に花陽のジム・カーバンクルへと突撃して行きました。

 

そして…

 

[[アイリ!]]

 

≪右腕ピアッシングシールド、セット。≫

 

[[カートリッジ!]]

 

≪ロード。≫

 

右腕を腰だめに構えると間髪入れずにシールドから一発の薬莢が排出されます。

 

青空のザク・リヴァイブの切り札“ピアッシングシールド”。

 

あの忌々しい以下略のガチムチ防御特化なトールギス・ヴァルキュリアの装甲すら容易く貫く無慈悲な一撃が、今まさに花陽へと繰り出されようとしていました。

 

そんな詰みの状況に晒されている花陽は…

 

[[ふげっ!?このじょーきょーで逃げないで逆に突撃してくるとかドコの穂乃果先輩ですか!?]]

 

さっさとミサイルポッドの発射スイッチを押してしまえば良いものを、呑気にアホなコトをぬかしていやがりました。

 

[[うるせぇ!ぱなよ!誰がアホ乃果だ!誰が!]]

 

[[そっちこそぱなよってなんですか!ぱなよって!]]

 

≪頭がパーなハナヨなのでぱなよなのではないでしょうか?と推測いたします。≫

 

[[頭がパーだからぱなよとかそんな推測聞きたくなかったですっ!!!!!]]

 

≪はなよー?ふぁいやーしないの?≫

 

[[あ"…忘れてた…。]]

 

戦闘中にも関わらずこのアホなやり取り…頭がパーの花陽でぱなよと呼ばれても仕方ありませんね。

 

さっさとジム・カーバンクルの今回の切り札である“ファイアフラワーMk-Ⅱ”をぶっ放していれば、また違った結果になったかもしれないと言うのに。

 

そんな今さらな事態の花陽へ向けて、青空はある程度距離を詰めた状態から…

 

[[やっぱぱなよだろーが!オルゥラァ!歯ぁ喰い縛りやがれ!“Accel”!!!]]

 

単発の“soar”を発動させました。

 

はい。

 

ドン!と言う“soar”の発動音が花陽終了のお知らせですね。

 

“soar”が発動され、目の前から消えた様に急加速を開始した青空のザク・リヴァイブ。

 

それを目の当たりにした花陽は…

 

[[ぎょっ!?]]

 

っと、おまぬけな声をあげる事しか出来ませんでした。

 

そして、そんなおまぬけな声が発せられた直後…

 

[[ぶち抜け!]]

 

花陽のジム・カーバンクルの眼前に青空のザク・リヴァイブが右腕のピアッシングシールドを突き出した形で現れました。

 

突き出されたピアッシングシールドの先端部分が狙うは当然ジム・カーバンクルのコクピット部分。

 

その突き出されたピアッシングシールドの先端部分がジム・カーバンクルのコクピット部分へと触れるか触れないかと言った所で…

 

[[バンカー!!!!!]]

 

青空が吠え、無慈悲な一撃が撃ち出されました。

 

[[ひでぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

ピアッシングシールドの先端部分から発せられた黄色のビームニードルにコクピット部分を撃ち抜かれた花陽は勿論ですが撃墜判定でゲームオーバーです。

 

花陽の断末魔の叫びは何ともまぁアレな感じで、やっぱり花陽は頭がパーな花陽でぱなよで十分ではないでしょうか?と思う様な酷いモノでしたね。

 

≪何度も言いますがビームバンカーではなくビームニードルです。そこの所をお間違いなく。≫

 

[[うっせーな!別にニードルでもステークでもバンカーでもどーでも良いだろ!最終的にぶち抜けされすれば問題なんてこれっぽっちもねぇーだろが!]]

 

≪やれやれですね。これだから違いのわからないクズ男は嫌なのですよ。≫

 

[[やれやれなのはこっちだってんだ!オラァ!んなコトより次行くぞ!次!!!]]

 

≪了解です、我が親愛なるクソマスター。≫

 

[[ケッ!言ってろ!このクソ相棒!]]

 

さて、凛、真姫に続いてぱなよ…ではなく花陽までもが撃墜されてしまいました。

 

残る前衛組は…

 

[[あちゃ~。小泉さんはもう少しはネバってくれると思っとったけど、アカンかったかぁ…。]]

 

その大きな胸部にはナニが詰まっているのか、切り開いて中身を観察してみたいですね♪な東條先輩と…

 

[[ど、ど、ど、どーーーしよっ!花陽ちゃんもヤられちゃったよ!もう穂乃果と副会長さんしか残ってないよ!うぎゃぁぁぁ!!!このままじゃ今日も負けちゃぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

私が離れた場所から東條先輩がばらまく予定の高圧縮エネルギーカートリッジを狙撃する機会を伺っている事をすっかりと忘れてしまっている様な穂乃果の二人だけです。

 

私の出番が無いまま終わり…なんて事はありませんよね?

 

ねぇ?巨乳で脅乳で駄乳な東條 希先輩?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


第三の犠牲者は花陽ちゃんでございました。


次回も海未さんsideのお話となります。
残された面々は…?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑩

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

職場のエアコンが壊れて熱風しか出てこなくなったQooオレンジでございます。
この季節に熱風オンリーは軽く死ねます…。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も海未さんsideのお話となります。
前衛組の残りはあと二人…。










それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑩ 始まります。



















青空の猛攻によって凛のベニャッガイと真姫の百式に続き、花陽のジム・カーバンクルまでもが撃墜されてしまい、これで前衛組は残り東條先輩のドム・ハーミットと穂乃果のエールストライクガンダムの二機だけとなってしまいました。

 

五機で攻めても傷一つ付ける事が叶わなかった青空のザク・リヴァイブを相手に、東條先輩と穂乃果だけで挑むと言うのは些か荷が勝ち過ぎている様に思います。

 

とは言え、ここで今さら私が前衛組に加わった所で、あの“soar”を連続して使用する“Rrapid acceleration”の餌食になってあっという間に撃墜されてそれでおしまいですよね。

 

となると、やはりここは東條先輩と穂乃果を信じて乾坤一擲の一手の為に身を隠しておくのが賢明でしょうか?

 

花陽のジム・カーバンクルがコクピットを貫かれ撃墜される光景を見ながら私がそんな事を考えている一方で、東條先輩もこれからどう動くべきかを考えていたのでした。

 

[[う~ん…これはいよいよアカン感じになってきたしもたなぁ~…。]]

 

………考えて…ますよね?

 

[[ (盾役の星空さんが出会い頭でいきなり墜とされたんが予想外やったなぁ…。星空さんの使ってるあのベニャッガイって機体の装甲ならそらっちのリヴァイブの攻撃をギリ凌げるかな?って思っとったからなぁ…。フタを開けてみたら宛がハズレまくってところがぎっちょんやったけど。そらっち、星空さんのベニャッガイ対策に事前に装甲値やら耐久値やらのステを削って、その分のキャパをビームブレードの攻撃力に振ったんやろな。バトル毎にいちいち細かいステータスの振り分けしとるなんて、基本チンピラなのにそこら辺はチビッ子の頃と変わらずにマメなんやね。さて、問題はその今も変わらずにマメなそらっちをどうやって押さえ込むか…やねんけど…始めて組んだ高坂さんとうちじゃそらっちを押し込めるだけの絶妙な連携なんてムリやしなぁ……ならいっそのこと…)なぁなぁ高坂さん?]]

 

私がこの人、本当に考えてるのでしょうか?と思い始めていると、東條先輩が不意に唯一残された前衛組の僚機である穂乃果へ声を掛けました。

 

ちなみに穂乃果はと言うと、ピアッシングシールドの一撃でコクピット部分をぶち抜かれて機能停止した花陽のジム・カーバンクルを放り捨てた直後の青空のザク・リヴァイブへ向けて、滅多矢鱈にビームライフルを連射していました。

 

勿論ですがそんな攻撃に当たる青空ではありません。

 

機体のエネルギーを使用してビームライフルを撃つエールストライクガンダムにとって、この穂乃果の行動ははっきり言ってエネルギーの無駄以外の何物でもありません。

 

ですが、穂乃果本人にはそんな思惑は無いのでしょうが、この無意味にビームライフルを連射する行動が、偶然にも東條先輩が思考を巡らせる為の僅かな時間を稼く役に立っていたのでした。

 

まぁビームライフルを連射しまくったせいでエールストライクガンダムのエネルギーゲージが割りと危険域になっていたりするのですが。

 

そこら辺はいつもの穂乃果なので問題はありませんね。

 

さて、穂乃果の奇行レポートはこの当たりにしておいて、気になる東條先輩の台詞の続きと参りましょう。

 

穂乃果が偶然稼いだ時間を使った思案の果てに東條先輩がたどり着いた答え。

 

それは…

 

[[とりま後先なんて考えんで、好き勝手やりたい放題に大暴れしてきてくれないかな?]]

 

ご覧の通り、穂乃果の手綱を離して好き勝手にやらせる…と、言ったモノでした。

 

これは所謂…奇策…といったモノでしょうか?

 

[[えっ?好き勝手にって…作戦とかはいーんですか?]]

 

この東條先輩の提案は、好き勝手にヤって構わないと提案された方である穂乃果でさえ困惑してしまうモノでした。

 

[[そんなん別に気にせんでえぇ~よ♪]]

 

[[気にしなくていいって…ほんとですか?作戦守らなくてあとで海未ちゃんからおしおきです!とかなんないですか?]]

 

[[ならん♪ならん♪]]

 

[[ほんとにほんとにほんとーですか?]]

 

[[ホンマにホンマにホンマやねん♪]]

 

[[そっか…なら………!]]

 

好き勝手にヤってしまって構わないと予想外の事を言われ、珍しく及び腰になっていた穂乃果でしたが、私からのお仕置きが無い事を東條先輩に何度も確認してようやく普段のやる気を取り戻し…

 

[[当たってくたくたでドーン!と行っちゃうよ!!!!!]]

 

当たってくたくたと意味不明な事を言いながら、青空のザク・リヴァイブへとフルブーストで突撃して行きました。

 

当たってくたくたとはもしかして当たって砕けろと言いたかったのでしょうか?

 

[[がんばっていってら~やね♪]]

 

そんな当たってくたくたと意味不明な事を言いながら突撃して行く穂乃果を、東條先輩は自機であるドム・ハーミットの右手とバックパックから延びる巨大な鋏をヒラヒラと振って見送ります。

 

その時、東條先輩のドム・ハーミットが振るった手から、ナニか銀色に輝く小さなモノが宇宙へ放られました。

 

銀色に輝く小さなモノ。

 

それは今回の作戦の肝となるモノ。

 

東條先輩謹製の“高圧縮エネルギーカートリッジ”。

 

あり得ない程のエネルギーが内包された小さな銀色の弾丸が、今まさに突撃して行った穂乃果へと向けて振られた手のついでに宇宙へと放り投げられたのでした。

 

いえ、この場合は穂乃果へと向けて振られた手の方がついででしょうか?

 

[[ (予想通りそらっちは無謀な突撃して行った高坂さんの方に意識が向いとってカートリッジ放ったコトには気付いてないみたいやね。これで前提条件の第1段階はクリアってトコかな?あとはどうにかして少しだけでもそらっちの動きを止めんと…。) ]]

 

その一方、自らの突撃が囮として使われていた等とは露しらず…

 

[[当たれ!当たれ!当たれ!当たれ!当たれ!当たれぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

好き勝手にヤってしまって構わないと言われた穂乃果は元気いっぱいにビームライフルを乱射しながら青空のザク・リヴァイブへと接近して行きます。

 

勿論ですが、そんなビームライフルの乱射なんかに当たる青空ではなく…

 

[[下手な鉄砲なんとやら、か?]]

 

≪これでは数を撃っても当たりませんけどね。≫

 

いつもの軽口を叩きながら、ザク・リヴァイブの見た目の重厚さとは裏腹の軽快な動きで攻撃を躱して行きます。

 

まぁ当然こうなりますよね。

 

全く…穂乃果は突撃オンリーだけではなく、少しは頭を使って戦って欲しいモノです。

 

と、思っていたら…

 

[[花陽ちゃん!借りるよ!!!]]

 

穂乃果はコクピットをピアッシングシールドの一撃で撃ち抜かれ機能停止状態で宇宙を漂っていた花陽のジム・カーバンクル(ご遺体)へと向かって行きました。

 

そしてそのままジム・カーバンクル(ご遺体)に取り付くと、それをまるで盾の様に自機のエールストライクガンダムの前へと押し出し…

 

[[と!つ!げ!き!だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!]]

 

青空のザク・リヴァイブへと突撃を再開したのでした。

 

この穂乃果の行動に青空はと言うと…

 

[[仲間の残骸を盾代わりにってか?ハッ!アホ乃果のクセにおもしれぇコト考えたなぁ!オイ!]]

 

実に楽しそうに笑っていました。

 

勿論、ただ笑っているだけではありません。

 

青空のザク・リヴァイブは花陽のジム・カーバンクル(ご遺体)を盾代わりにして突撃して来る穂乃果のエールストライクガンダムへ向けて、腕に取り付けられているバルカンガントレットと呼ばれるビームバルカンを放ちながら背中の大型バックパックブースターを噴射させて突撃して行きます。

 

しかしザク・リヴァイブのバルカンガントレットから放たれた無数のビーム弾は、エールストライクガンダムの前面に盾の様に構えられたジム・カーバンクル(ご遺体)に着弾して、穂乃果の思惑通り(?)にエールストライクガンダムへとダメージを与える事は出来ていませんでした。

 

突撃と突撃。

 

青空と穂乃果。

 

ザク・リヴァイブとエールストライクガンダム(+ジム・カーバンクルのご遺体)。

 

このまま両者突撃をし続けてあわや激突か…と、思われたその時。

 

[[仕掛けるぞ!アイリ!!!]]

 

≪相対距離、算出。カウント、3、2、1、ready?≫

 

[[“Accel”!!!]]

 

アイリのサポートを受けた青空が仕掛けました。

 

青空は単発の“soar”を使い穂乃果がまた何かしらの奇行を行うよりも先に勝負を着けるつもりなのでしょうね。

 

ドン!と言うすっかりお馴染みになった爆発音と共に発動された単発の“soar”の加速により、青空のザク・リヴァイブは視認出来ない程の速さで穂乃果のエールストライクガンダムへと迫ります。

 

そして、ザク・リヴァイブがその手に握るビームブレードがエールストライクガンダムへと振るわれておしまい…と、私はそう思っていました。

 

ですが…

 

[[ (…来た!穂乃果!右!)っ!えぇぇぇぇい!!!!!]]

 

なんと、ここ一番で穂乃果は誰もが信じられない程の反応速度を見せて、超高速で放たれた青空のザク・リヴァイブの斬撃をビームサーベルで受け止めたのでした。

 

“soar”の急加速からの斬撃はほぼ不可視の一撃。

 

驚く事に穂乃果はそんな超高速で迫り来る不可視の一撃をその驚異的な動体視力とインチキ染みた反射神経で見事に受け止めてみせたのでした。

 

ぶつかり合うビームサーベルとビームブレード。

 

先程と同じ様に、唾迫り合いを繰り広げる黄色と緑のビーム刃が漆黒の宇宙空間へ激しく紫電を飛ばします。

 

穂乃果に“soar”からの斬撃を受け止められてしまった青空はと言うと…

 

[[チッ!アホ乃果で頭ん中身が空っぽの代わりに反射神経は虫みてぇにクソ速ぇってか!!!]]

 

何処か嬉しそうに相も変わらずのチンピラ言葉で悪態をついていました。

 

[[穂乃果!アホ乃果じゃないもん!!!(そうそう♪穂乃果は考える事がちょっと苦手なだけだんね♪それにしても上手く行ってよかったよかった♪そら君なら正面に壊すのが難しい硬めの障害物を置けば左右どっちかから攻めて来ると思ったんだよね♪あとはホノカと穂乃果で左右それぞれを警戒しておけば…ってヤツだね♪さっ♪ここからが本番だよ!穂乃果!) うん!今度は負けないもん!!!]]

 

斬り結ぶザク・リヴァイブとエールストライクガンダム。

 

ですがこのままでは先程の焼直しになってしまいます。

 

素組のエールストライクガンダムとフルカスタマイズされた青空のザク・リヴァイブではその機体性能に天と地程の差があるのですから。

 

先程の様に青空は機体出力にモノを言わせて押しきってしまう筈です。

 

私の予想通りに…

 

[[オラァ!穂乃果ぁ!テメェ!さっき見せた機体の出力差ってヤツを忘れたのか!ボケが!このまま一気に押しきるぞ!アイリ!!!]]

 

青空は圧倒的なまでの性能差から来る機体出力にモノを言わせて、穂乃果のエールストライクガンダムを押しきろうとしました。

 

≪機体出力90%まで上昇。素組相手ならこれだけ出力を上げれば支払った金額の倍額程度のお釣りがガッポガッポと来てしまいますね。≫

 

[[ハッ!ガッポガッポたぁ上等だ!逝くぞゴルゥラァ!アホ乃果ぁぁぁ!!!ド腐れ死にくたばりやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

穂乃果は奇策に驚異的な動体視力と反射神経を駆使してあの青空相手に十分に健闘しました。

 

これで前衛組の生き残りは…と思ったその時、穂乃果がまたまたやらかしました。

 

[[うぅ!負けない!絶対に!負けないもん!ぽち!ストライクの出力全開の全開にしちゃって!ってか押し負けちゃうから全開以上出せるなら何でもいいから出して!!!!!]]

 

自らの相棒である電子精霊のぽちへと丸投げで機体出力を限界以上に上げる様に要請したのです。

 

この無理難題に対して、穂乃果の電子精霊ぽちは…

 

≪はーい。しゅつりょくりみったーかいじょー。えんじんのぼうそうかいしー。りんかいまであとじゅーびょー。≫

 

あろう事かエールストライクガンダムのリミッターを外し、エンジン(?)を暴走させる事で限界以上のしゅつりょくを発揮させると言う自爆に限り無く近い手段で応えたのです。

 

暴走状態でエンジン(?)が臨界に達するまで時間は僅か十秒。

 

この僅か十秒の時間は穂乃果に取って起死回生の一手になり得るのでしょうか?

 

[[りんかいとかよくわかないけど!これなら!!!]]

 

穂乃果はナニが起こっているのか理解はしていませんでしたが、自機の出力が急上昇した事で青空のザク・リヴァイブを押し返そうとします。

 

しますが…

 

[[リミッター外して暴走させたってか?けどなぁ!それでも!!!]]

 

≪素組は素組です。まだまだ出力には覆し難い差がありますのでやっぱりガッポガッポとお釣りが来ますね。≫

 

いくらエンジン(?)を暴走させて無理矢理に出力を上げたとしても所詮は素組は素組。

 

かつて世界を制した青空のザク・リヴァイブのパワーには敵いませんでした。

 

[[歯ぁ喰い縛れやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

[[ウソ!これでもパワー負けしちゃうの!?ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


穂乃果ちゃんががんばルビィでございます。


次回も海未さんsideのお話となります。
穂乃果ちゃんの運命は…?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑪

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

浴衣アンスリアをお迎えして闇古戦場の準備も残す所はシスの最終回解放のみとなったQooオレンジでございます。
次なイベントでダマカスカスを交換すればそれも…ぐふふ…。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も海未さんsideのお話となります。
次々とその数を減らす前衛組。
今回は…。











それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑪ 始まります。

















自身の電子精霊”ぽち“に命じ、エールストライクガンダムの出力リミッターを解除する事で機体を暴走状態にさせて青空へと挑んだ穂乃果でしたが…

 

[[歯ぁ喰い縛れやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]] 

 

[[ウソ!これでもパワー負けしちゃうの!?ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

それでもなお青空と青空のザク・リヴァイブには届きませんでした。

 

穂乃果のエールストライクガンダムは青空のザク・リヴァイブに押し負ける形で、そのままビームブレードで両断されてしまったのでした。

 

[[さぁーて、お次の獲物はどこーかな?ってか。]]

 

穂乃果のエールストライクガンダムを斬り捨てた青空は、ザク・リヴァイブのモノアイをぐぽーんと光らせて次の獲物を求めて辺りを見回します。

 

東條先輩を探しているのでしょうね。

 

そんなお次の獲物に定められた東條先輩はと言うと…

 

[[お探しのお次の獲物はこっちやで!!!]]

 

モノアイをぐぽーんと光らせて辺りを見回していた青空のザク・リヴァイブの真下から、両腕に取り付けてあったシールドをナックルガードへ変形させて殴り掛かって行ったのでした。

 

さらには…

 

[[ハーミットユニット!パージ!自立機動モードでゴー!!!!]]

 

ドム・ハーミットの背中に背負っていたバックパックを切り離して青空のザク・リヴァイブへと突撃させたのでした。

 

[[ちょいゃぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

なんともまぁ気の抜ける様な掛け声と共に青空のザク・リヴァイブへと殴り掛かる東條先輩のドム・ハーミット。

 

そしてそのドム・ハーミットに追従するヤドカリ(?)型のバックパックブースター。

 

この二機(?)の強襲に対し青空は…

 

≪Are you ready?≫

 

[[おうよ!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!]]

 

“soar”を連続で使用する“Rrapid acceleration”を発動させたのでした。

 

今回のバトルで三度目の発動となる“Rrapid acceleration”の超高速の剣戟の嵐が、東條先輩のドム・ハーミットと分離したヤドカリ(?)型バックパックブースターへと襲い掛かります。

 

まず先に“Rrapid acceleration”の剣戟の嵐に斬り裂かれたのは、まるで身を呈する様にドム・ハーミットの前へと躍り出たヤドカリ(?)型のバックパックブースターでした。

 

凄まじいまでの加速力によって威力が増したザク・リヴァイブの斬撃は、容赦無くヤドカリ(?)型バックパックブースターの装甲を、そして巨大な鋏をも両断して行きます。

 

ほんの一瞬でボロボロに斬り刻まれてしまったヤドカリ(?)型バックパックブースターの次に凶刃が狙うのは勿論、東條先輩のドム・ハーミット本体。

 

一度加速状態へと突入してしまった青空のザク・リヴァイブを止める事は理不尽な火力を有する東條先輩でも不可能です。

 

しかし、東條先輩は数多の剣戟がその身を斬り裂く直前…

 

[[園田さん!あとはよろしくやん!!!]]

 

私へ向けて合図を送ったのでした。

 

その合図を受け取った私は…

 

「その献身!決して無駄にはしません!」

 

身に纏ったステルスマントを勢い良く脱ぎ捨てると同時に頭部のスコープバイザーを展開し、構えた大型スナイパーライフルのターゲットスコープを覗き込みます。

 

狙うは先程、東條先輩が勇ましく無謀な突撃を慣行する穂乃果へ向けて振られた手のついでに放られた小さな銀色の弾丸。

 

東條先輩謹製の“高圧縮エネルギーカートリッジ”。

 

「コンセントレーション!!!」

 

極限まで集中力を高めて…

 

「“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”!」

 

切り札を切ります。

 

極限の集中力がもたらす知覚の拡張。

 

武を極めた者が行き着く極地のひとつ。

 

“零の領域”。

 

色を失い、音が消え去り、全てがゆっくりと動き出す世界。

 

そんな“零の領域”がもたらす全てが非常にゆっくりと動く拡張された私の知覚の中でも、“Rrapid acceleration”を発動させた青空のザク・リヴァイブを視認するのは困難でした。

 

止まったと思ったら次の瞬間には消えて別の場所へと現れる。

 

そして再び消えてまた別の場所へ現れる。

 

成る程…“零の領域”の中に居る今の私でも捉えきれないと言うのは確かに理不尽極まりない存在ですね。

 

ですが、今は青空のザク・リヴァイブを捉える必要はありません。

 

私が今捉えるべきは東條先輩の放った高圧縮エネルギーカートリッジです。

 

“Rrapid acceleration”の超高速の剣戟の嵐によって斬り刻まれて行く東條先輩のドム・ハーミットを尻目に、私は鋭さを増す知覚の中で小さな小さな銀色の弾丸を探します。

 

焦る気持ちを無理矢理に落ち着かせ、貫くべき銀色の弾丸を探すこと数瞬。

 

「(見付けました!)」

 

私はようやく漆黒の宇宙を漂う小さな銀色の弾丸を見つけ出す事に成功しました。

 

しかも、私が見付けた高圧縮エネルギーカートリッジは丁度良い事に斬り刻まれている東條先輩のドム・ハーミットの近くにあります。

 

東條先輩のドム・ハーミットの近くと言う事はドム・ハーミットを現在進行形で“Rrapid acceleration”の剣戟の嵐で斬り刻んでいる青空のザク・リヴァイブの近くと言う事です。

 

まさに千載一遇のチャンス。

 

凛のベニャッガイを斬り刻まれ、真姫の百式を斬り刻まれ、花陽のジム・カーバンクルを貫かれ、穂乃果のエールストライクガンダムに斬り捨てられてもなお、乾坤一擲の一撃を信じて身を潜めていた甲斐がありました。

 

さぁ…今こそ…

 

「乾坤一擲の一撃を放つその時です!」

 

青空?お覚悟はよろしいですか?

 

まぁお覚悟がよろしく無くても容赦はしませんけど♪

 

「穿ち貫け!我が一撃よ!一射一倒!必閃必中!!!」

 

これぞまさにラブアローシュート♪ですね♪

 

我が大型スナイパーライフルの引き金を引こうとするその時、対する青空は花陽から借りていたステルスマントを私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が脱ぎ捨てた事でようやくその存在に気付いた様で、東條先輩のドム・ハーミットを斬り刻んだザク・リヴァイブがこちらへ向けてモノアイを光らせていました。

 

そして“零の領域”の拡張された知覚の中で、青空は機体をやや前傾姿勢にさせています。

 

恐らくは“soar”を使ってこちらへと一足飛びに向かって来るつもりですね?

 

ですがもう遅いです。

 

“soar”が発動されるよりも速く、私の一撃は東條先輩の遺品である高圧縮エネルギーカートリッジをぶち抜きます♪

 

と、言うワケで…

 

「ぶち抜きなさい!!!!!」

 

青空が“soar”を発動するよりも早く、私は大型スナイパーライフルの引き金を引きます。

 

ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が構えた大型スナイパーライフルの銃口から解き放たれた一条の光は、漆黒の宇宙空間を眩く照らしながら目標である高圧縮エネルギーカートリッジへ向けて突き進みます。

 

[[ハッ!残念でした大ハズレってか?ドコ狙ってやがんだか!!!]]

 

青空のザク・リヴァイブに当たりそうで当たらない。

 

そんな絶妙な位置に漂う高圧縮エネルギーカートリッジへと向けて放たれたビームを見て、青空は私がザク・リヴァイブへの一撃を外したと思ってくれた様です。

 

早々簡単に私が狙いを外すと思っているのですか?

 

残念ですが狙いは上々ですよ♪

 

私が内心でほくそ笑んでいると…

 

≪おや?アレは…。≫

 

青空の電子精霊であるアイリがナニかに気付いてしまいました。

 

そして恐らくはアイリが気付いたのは私が狙ったモノだけではなく…

 

≪我が親愛なるクソマスターへととてもとても楽しいご報告をいたします。本機の後方にノゾミが使用している高圧縮エネルギーカートリッジを発見しました。ウミの狙いは恐らくは本機ではなくそちらですね。何と言ってもドンピシャの直撃コースですから。≫

 

狙ったモノを…つまりは高圧縮エネルギーカートリッジを貫いて起こる結果についてもでしょうね。

 

私の推察通り…

 

≪と、言うワケでウミの放ったビームで高圧縮エネルギーカートリッジがぶち抜かれれば当然ですが大爆発が発生しここら辺一帯は塵も残らず吹き飛ぶ事が予想されますので、さっさと全力の“soar”での離脱を強くオススメいたします。≫

 

アイリは淡々と青空へとこの場からの退避を進言します。

 

アイリの進言によって私の狙いを知った青空はと言うと…

 

[[狙いはソレか!!!チッ!ドクソがぁ!!!!!]]

 

何時もの淑女である私が決して口にしてはいけないク◯が!と言う例の下品な物言いにさらにドを付けたド◯ソが!と言う青空としては恐らく最上級の暴言と共に、“soar”を発動させその場から離脱を計ろうとしました。

 

ですが…

 

≪着弾します。≫

 

時、既に遅し。

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が構えた大型スナイパーライフルから放たれた一条のビームは、見事に標的である小さな銀色の弾丸を…高圧縮エネルギーカートリッジを貫いたのでした。

 

その瞬間、私の視界は貫かれた高圧縮エネルギーカートリッジが放つ真っ白な閃光に覆われたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪では我が親愛なるクソマスター?ここは一つギアを上げて参りましょうか?≫

 

[[おうよ!逝くぞ!クソ相棒!“high Accel”!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高圧縮エネルギーカートリッジを貫き巻き起こった大爆発の眩い閃光が収まると、そこには文字通りナニもありませんでした。

 

無惨に斬り刻まれた穂乃果達の機体の残骸も、青空のザク・リヴァイブも。

 

あの場に存在していた全てのモノが、膨大なエネルギーの暴発が巻き起こした大爆発によって何もかも消し飛ばされてしまったのです。

 

流石の青空でもアレだけの近距離で巻き起こった大爆発からは逃れられなかった様ですね。

 

策を弄したとは言え、こうして終わってみれば随分とまぁ呆気ないモノでしたね。

 

目にも止まらぬ速さで移動する“soar”を自在に使いこなす青空は確かに十分理不尽な存在ではありましたが、理不尽度で言えばサテライトリボルバー等と言ってキ○ガイな高火力を連射して来やがる東條先輩とドム・ハーミットの方が余程理不尽な存在だった様に思えます。

 

青空と青空のザク・リヴァイブの速さは確かに驚異的ではありますが、今回のバトルの様に上手く策を弄すれば意外と何とかなってまうモノなのです♪

 

やはり大切なのは作戦ですね♪作戦♪

 

どんな強敵でも必ず何かしらのウィークポイントはあるモノなのです♪

 

要はそのウィークポイントを如何に見抜き、如何に攻略するか、ですよ♪

 

この調子であのガチムチ防御特化の忌々しい以下略な生徒会長もいずれは滅ぼして差し上げちゃいますよ♪

 

凛的に言えばぬっこぬっこにしてやんよ♪です♪

 

それにしても…

 

「バトル終了のお知らせが有りませんね?」

 

青空のザク・リヴァイブの撃墜でバトルは終了の筈なのですが…?

 

「バトルシステムの不具合でしょうか?」

 

この時の私は先程の高圧縮エネルギーカートリッジの暴発が引き起こした大爆発で、青空のザク・リヴァイブを消し飛ばした…と、そう思っていました。

 

ですが…

 

[[バトルが終わらねぇのはなぁ!アンタにゃまだ倒すべき敵が残ってるからだってんだよ!!!!!]]

 

青空はまだ生きていました。

 

突如コクピットに響いた青空の声。

 

「なっ!?」

 

倒した筈の青空の声に戸惑いながらも、私は辺りを見回してザク・リヴァイブの姿を探します。

 

一体何処に…?

 

そもそもあれだけ至近距離で起こった大爆発からどうやって…?

 

私がそんな事を考えながらもザク・リヴァイブの姿を探していると…

 

「えっ…?」

 

コクピットにけたたましいアラートが鳴り響きました。

 

鳴り響くアラートはダメージアラート。

 

つまりは告機体にダメージが発生したと言う事です。

 

そんな突然鳴り響いたダメージアラートに驚きながらも、私は手早くサブコンソールを操作して機体のどこにダメージが発生したのかを調べます。

 

未だにその姿を見せない青空のザク・リヴァイブを警戒しながらも、サブモニターに表示されたダメージチェックの結果を確認すると、そこにはにわかには信じられない結果が表示されていました。

 

ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の右腕が失くなっていたのです。

 

「な、なにが起こってるのですか!?」

 

右腕が無い?

 

自然に外れた…なんて事ではありませんよね?

 

そうなると考えられるのは…

 

「まさか…青空に斬られた…?」

 

“soar”を使った超高速の斬撃。

 

その一撃で右腕を斬り飛ばされたと考えるのが妥当です。

 

と言いますか、今はどうやって右腕を切断したかとか呑気に考えている場合ではありません!

 

青空が生きていたのです!

 

ならば早く迎撃しないと!

 

でも何処に…あっ!

 

「みのふすきー粒子?なる謎粒子の濃度はさほど高くはないのでレーダーを使えば!」

 

レーダーを使えば良い。

 

そんな単純な結論に行き着いた私はすぐにサブコンソールに表示させていたレーダー画面を確認します。

 

そこには確りと敵機を示す赤い光点が一つ表示されていました。

 

こちらの後方…それもかなり遠くです。

 

これだけ距離が離れていれば、“soar”を使ったとしても早々簡単には間合いを詰められる事はありませんね……と、言うのはどうやら甘い考えの様でした。

 

[[“high Accel”!!!]]

 

コクピットに青空の声が響いた直後、すっかりと聞き慣れた“soar”の発動を告げるドン!という爆発音が“重なって”聞こえたのです。

 

次の瞬間…

 

[[オルゥラァァァァ!!!]]

 

ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の左足が斬り飛ばされたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


前衛組はあえなく全滅。
そして希さんの作戦もソラの奥の手にてこれまたあえなく失敗となりました。


次回も海未さんsideのお話となります。
ソラの奥の手であるもうひとつの“soar”により窮地に陥った海未さん。
果たして逆転の一撃は…?



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑫

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年はお盆休みがあまり無いQooオレンジでございます。
おのれコロナ…。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も海未さんsideのお話となります。
追い詰められた海未さん。
逆転の芽はあるのでしょうか?











それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑫ 始まります。


















重なる様にコクピットに響いた“soar”の発動音。

 

次の瞬間…

 

[[オルゥラァァァァ!!!]]

 

相変わらずチンピラ全開な青空の雄叫びにも似た裂帛の声と共に、私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の左足は斬り飛ばされていました。

 

恐らくはいつもの様に“soar”で急加速してすれ違い様に斬撃を放ち、私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の左足を斬り飛ばしたのでしょう。

 

ですが先程までのレーダー上での彼我の距離は、今まで見て来た単発の“soar”だけでは到底一瞬でその距離を詰められるモノではありません。

 

にも関わらず、青空は“soar”での急加速からの斬撃でこちらの左足を斬り飛ばした…。

 

それが示す事は…

 

「“soar”とは違う“soar”…?」

 

と言う事なのでしょうか?

 

そんな私の疑問に答えてくれたのは、“soar”(?)での加速を終えて少し距離の離れた場所に停止し、ザク・リヴァイブの膝をまるでナニかを確認するかの様に曲げ伸ばせしていた青空と彼の電子精霊のアイリでした。

 

≪ウミの“soar”とは違う“soar”と言うその推察は正解ではありませんが、ハズレでもありませんね。≫

 

[[だな。確かにさっきのは“soar”じゃねぇーけど“soar”だもんな。]]

 

≪えぇ。“soar”ではありませんがあれも歴とした“soar”ですからね。と、言う訳で超絶優秀な電子精霊であるこの私が少し説明して差し上げましょう。先程私達が使用したのは“soar”に“soar”を重ねたいわゆる“多重soar”とでも言うべきモノなのですよ。≫

 

「“soar”に“soar”を重ねた“多重soar”?」

 

[[ま、簡単に言っちまえば単純にいつもの単発“soar”の倍の距離を倍のスピードで駆け抜けるってトコだな。]]

 

いつもの単発“soar”の倍の距離を倍のスピードで駆け抜ける!?

 

そんなの…

 

「出鱈目ではありませんか!!!」

 

ただでさえ厄介極まり無い“soar”だと言うのに、その倍の距離を倍のスピードでだなんて!?

 

そんなモノにどうやって抗えばいいと言うんのですか!

 

こんなの理不尽です!理不尽過ぎます!!!

 

あっ…!?

 

ま、まさか…東條先輩が青空の方が理不尽だと言っていたのはこの事も含めてなのですか!?

 

長距離では先程の“多重soar”で、中距離では単発の“soar”で、そして近距離では“soar”を連続使用する“Rrapid acceleration”で。

 

それぞれの戦闘距離でそれぞれの“soar”を使い分けて規格外の超高速機動戦闘を行う…。

 

それが青空とザク・リヴァイブの本来のバトルスタイル…。

 

射撃を当てようとしても“soar”の超スピードの前では当たらない。

 

近接戦闘を仕掛けようにも“soar”の超スピードの前では追い付けない。

 

そして“soar”の超スピードで翻弄され続けてやがては………。

 

私はこの時、東條先輩が語っていた青空が一番理不尽だと言うその意味をようやく理解したのでした。

 

[[出鱈目な連中を相手にする為の奥の手のさらに奥の手ってヤツだからな。こっちも多少は出鱈目なコトをやらなけりゃどうにもなんねぇーんだよ。]]

 

≪とは言え…2回とも胴体を狙ったにも関わらず右腕に左足と随分と狙いがズレましたね?まぁここは久し振りの使用の割には誤差が少なかったと誉めるべきなのでしょうか?≫

 

[[いや、2回も外しといてお前に誉められるとかキモいから止めろって。]]

 

≪可愛い可愛い電子精霊のアイリ様に対してキモいから止めろとか心外ですね。ではここはひとつ、我が親愛なるクソマスターのご要望にお応えして罵って差し上げましょうか?と、言う訳で…腐れ外道に堕ちて年単位でのおサボりの挙げ句の久し振り“多重soar”の使用で勘が消費期限切れを起こして異臭を放つ程度には腐りやがりましたか?この全知全能である最上位電子精霊の私が万全のサポートをして差し上げたにも関わらず2度も狙いを外すだなんて何ともまぁ酷い体たらくですね。≫

 

[[うるせぇ!ボケ!誰も罵れだなんて言ってねぇーだろ!ってか次は外さねぇってんだよ!!!それよりも!膝やあちこちのスラスターの消耗具合はどうなんだよ!]]

 

≪そちらは今の所は特に問題ありません。随分と値段が張りましたが関節部分の素材をまるごと衝撃吸収性に優れたモノに変更した甲斐がありましたね?と言った所でしょうか。≫

 

[[ハッ!ソイツは重畳だなぁ!前は2回もアレを使えば衝撃に耐えきれねぇーで膝関節がガタガタになりやがってたからなぁ!]]

 

≪えぇ、あの頃に比べれば実に重畳ですね。この様子ならばあとは全身のスラスターの設定数値を微調整すれば例の“アレ”も問題無く使用出来るかと思います。≫

 

[[あとは使いこなせるかどうかは俺次第ってか?]]

 

≪ですね。まぁ精々精進して下さい。我が親愛なるクソマスター?≫

 

[[ケッ!言ってろ!ボケ相棒が!]]

 

私がようやく青空と青空のザク・リヴァイブの理不尽さを実感している中、当の青空はと言うと上記の様に相棒である電子精霊のアイリと呑気に罵り合いながらも実に楽しそうに話しをしていました。

 

そんな一人と一体の会話の最中に青空の理不尽さを実感しての茫然自失状態から我に返った私は、件(くだん)の“多重soar”をどうやって攻略するか思考を重ねます。

 

先程の高圧縮エネルギーカートリッジを狙撃した時に使った私の切り札である“零の領域”でも、単発の“soar”の移動スピードを視認する事は叶いませんでした。

 

そうなるとその倍のスピードを発揮すると明言された“多重soar”を視認するなんて事は論外にも程があります。

 

視認する事が叶わない速度で近付いてくる相手への対抗手段として真っ先に思い付くのは散弾等の広範囲を覆う攻撃での対処ですが、ガンプラバトル初心者である私が思い付く程度の対処方法等は当の昔に青空とアイリに何らかの対策をされている筈です。

 

そもそも私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)には散弾系の武装は施されていません。

 

ショットガン等の散弾系武装を装備、または“武装領域(ウェポン・ストレージ)”に収納していれば話は別ですが、残念ながら今回のバトルにはその様な武装は持ち込んではいません。

 

そして現在手元にあるのは左の腰に佩いた刀が一振りと腰の後ろ部分にマウントされたビームサーベルが二振り、そして“武装領域(ウェポン・ストレージ)”内に収納してあるブルパップマシンガンとジム・スナイパーⅡの標準装備である通常のビームスナイパーライフルのみ…。

 

機体前面にブルパップマシンガンの弾丸を大量にばら撒いて散弾系での攻撃の代わりに…いえ、例えそれをしたとしても、恐らく例の“多重soar”の軌道を少しずらすだけで容易に躱されてしまう筈です。

 

ビームサーベルは刃に重さが乗らないので余り好きではありませんし、通常のビームスナイパーライフルを使用して狙撃を試みるだなんて事はもってのほかですし…。

 

これはもう現状の状況と装備だけでは手詰まりですね。

 

もう白旗でも上げてしまいましょうか?

 

ごめんなさい、勝てないので降参します、と。

 

ふふっ♪それはそれで悪い選択では無いのでしょうね。

 

きっとそれが賢い選択なのでしょう。

 

ですがそんなモノ…

 

「冗談ではありません!」

 

勝てないから白旗を上げて降参する?

 

それが賢い選択?

 

それがどうしたと言うのですか!

 

そんなモノは糞喰らえです!!!

 

何だか前も似たような状況で似たような手詰まりの状況で似たような事を思った様な気もしますが、取り敢えずは降参する位ならば自滅覚悟で特攻してやります!!!

 

私は意を決し、残されている左手で腰に納められている刀を逆手で引き抜きます。

 

そして逆手で引き抜いたその刀を手の中でくるりと回転させ順手に持ち直してから構えます。

 

※順手…普通に刀を持つ事。

 

私が選んだ構えは刀の切先を相手へと向けて突きを狙う“霞の構え”。

 

私の会得している剣技の中で最速の一撃は居合での一撃なのですが、右腕が斬り落とされた今の状況ではとてもではありませんが居合を放つなんて事は出来ません。

 

最速の一撃である居合が放てないのならば、私が次に選ぶべきは居合の次に素早い一撃を放てる突きでの迎撃です!

 

青空が件の“多重soar”で突っ込んで来てこちらの胴体部分のコクピットを両断しようと言うのならば、こちらはその瞬間を狙って相討ち覚悟で迎え撃つまでです!

 

例えこの身を斬り裂かれようとも!護国の剣士の不退転の意地を魅せてやりますよ!!!

 

[[おっ?海未さん覚悟完了ってか?]]

 

私が残されている左手で刀を構えると、それを見た青空が嬉しそう声でそんな事を言い出しました。

 

私はそんな青空に対してこう言ってやりました。

 

「護国の剣士は何時でも何処でも常在戦場の心構えです!覚悟なんてモノは当の昔に出来ています!さぁ!グダグダ言ってないで掛かって来なさい!!!」

 

[[へぇ…言うねぇ…。]]

 

と。

 

その私の言葉を黙って聞き終えた青空からは、今までにない程の気迫が伝わって来ます。

 

サウンドオンリーでの通信で青空の顔は見えませんが、無言のうちにビシビシとプレッシャーを感じます。

 

互いに無言でプレッシャーを放ち合う私と青空の沈黙を破ったのは…

 

≪素晴らしい。実にウミらしい潔(いさぎよ)さですね。それでは我が親愛なるクソマスター?その潔さにお応えして差し上げましょうか?≫

 

青空の電子精霊であるアイリでした。

 

アイリはいつも通りな淡々とした口調で自身の主である青空へと参りましょうか?と語り掛けます。

 

それに対して青空は…

 

[[だな。]]

 

と、短く答えました。

 

そして…

 

[[ってなワケで…]]

 

≪Are you ready?≫

 

[[おうよ!“high Accel”!!!!!]]

 

ビームブレードが握られた左右両方の手をダラリと下げたまるで“無形の構え”の様な状態から、辺りへ“soar”の発動を告げる爆発音を重ねる様に鳴り響かせて件の“多重soar”を発動させると、常人ではとても視認出来ない程の凄まじいまでの急加速で突撃を開始したのでした。

 

そんな青空の“多重soar”の発動に合わせる様に私も今一度切り札を切ります。

 

「コンセントレーション!」

 

私が切るべき札は極限の集中力がもたらす拡張された知覚の世界。

 

「“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”!!!!!」

 

“零の領域”の発動と共に私の世界からは色が抜け落ち全ての音が消え去ります。

 

色や音等の不要な情報を遮断し、全ての知覚を視覚へと集中させる事によって、私の視る全てのモノがとてもゆっくりと動く世界へと変貌します。

 

そんな全てのモノがゆっくりと動いて視える筈の“零の領域”の中であっても、“多重soar”を発動させて超高速で駆け抜ける青空のザク・リヴァイブを視認する事は叶いませんでした。

 

先程の高圧縮エネルギーカートリッジを狙撃した際に発動させた“零の領域”の中でも単発の“soar”を視認出来なかったので、この結果は当然と言えば当然ではありますね。

 

ですが、それでも、たった一瞬だけでも、ほんの少しだけでも、加速状態の青空のザク・リヴァイブの姿を捉える事が出来れば!

 

私のこの手に握る刃はきっと届く筈です!

 

私はそんなあるかどうかもわからない一瞬に全てを賭けてただただひたすらに“零の領域”で拡張された知覚の世界で待ち続けます。

 

永遠の様な一瞬。

 

一瞬の様な永遠。

 

数字に表せばきっとゼロコンマ何秒かのほんの僅かな時間。

 

それでも私にとってのこの一瞬は本当に永遠の様に感じられました。

 

その永遠の様な一瞬の末に…

 

「っ!視えた!!!!!!!」

 

私は遂に視認が不可能な程に超高速で駆け抜ける青空のザク・リヴァイブの姿をこの瞳に捉える事に成功したのでした。

 

それは今まさにこちらの懐へと入り込み右手に握られたビームブレードでジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の胴体部分へと斬撃を放とうとする瞬間。

 

そう。

 

攻撃する一瞬だけ、緑色のビーム刃が危うく煌めくその瞬間だけ、青空のザク・リヴァイブは僅かばかり加速の速度が落ちて、その姿を“零の領域”の世界へと現したのでした。

 

私は青空のザク・リヴァイブの姿を瞳に捉えると、迷う事無く切っ先を前方へと向けて構えた刀を突き出します。

 

「キェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェィィィィィィィィィィィィィィイ!!!!!!!」

 

獣の雄叫びの様な裂帛の猿叫と共に放たれたその一突きは、間違いなく私の今までの人生で放たれた突きの中でも最速の一突き。

 

青空のザク・リヴァイブが握るビームブレードの緑色のビーム刃が、私ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の握る刀の切っ先が、それぞれのコクピットを斬り裂き、または穿ち貫く為に迫ります。

 

(あぁ…これは相討ちですね。)

 

迫り来る緑色のビーム刃と、迫り行く刀の切っ先を見つめながら私がそう思った矢先…

 

[[チッ!“full Accel”!!!!!]]

 

青空の叫びと共に目の前からザク・リヴァイブの姿が一瞬にして消え去ってしまいました。

 

次の瞬間…

 

[[グルゥラァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

再び響く青空の叫び声と共に…

 

「っ!?きゃぁぁぁぁ!?」

 

ジム・スナイパーⅡのコクピットに激しい衝撃が走り抜けました。

 

そして…

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

無情にもメインモニターにはバトル終了を告げる文字が表示され、同時にコクピットへと同じくバトル終了を告げるシステム音声が響いたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


奮闘虚しく全滅と相成りました。
最後の最後にソラが使用した3つ目の“soar”。
その正体は…?



次回は幕間としてソラから見た今回のバトルのお話となります。
全二回位で終われば良いなぁ…と愚考中でございます。
また、長らく放置しておりましたQooオレンジのもうひとつのお話のわるくまも近々久しぶりに更新予定でございます。
この前のリライズのラストに盛るのを止めたっぽいアヤメさんがチラリと映ったのでノリと勢いで…。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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幕間「VSほのうみまきりんぱなwithのんたん①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ついにガンプライブ!も連載五年目に突入したQooオレンジでございます。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回は幕間として前回までのバトルをソラからの視点でお送りいたします。










それでは 幕間「VSほのうみまきりんぱなwithのんたん①」 始まります。
















≪システム、オールグリーン。≫

 

「おうよ!鳴神 青空!ザク・リヴァイブ!逝くぞ!!!ゴルゥラァァァァ!!!!!」

 

誰が本当に理不尽な存在か。

 

海未さん率いる一年トリオ+穂乃果と、海未さん達を煽りに煽って戦場へと引きずり出した希さんとのバトルが終わった後で何故かそんな話になっちまって急遽バトるコトになった俺と海未さん達。

 

俺的には絵里さんの“トールギス・ヴァルキュリア”のシャレにならねぇ防御力やら希さんの“ドム・ハーミット”のやっぱりこっちもシャレにならねぇバ火力やらの方がよっぽど理不尽だと思うんだけどなぁ…。

 

えっ?にこちゃんは理不尽じゃねぇーのかって?

 

あぁ…まぁにこちゃんの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”のあの汎用性には確かに脱帽モンだけど、にこちゃんってほら…肝心なトコでやらかしちまうから。

 

いわゆるオチ的要員ってヤツ?

 

アレでもキメる時はキメてくれんだけどね。

 

でもまぁいくらキメる時はキメたとしても、基本にこちゃんはにこちゃんだから理不尽って感じじゃねぇーんだよなぁ。

 

そんなワケでにこちゃんはにこちゃんだから理不尽リストからは除外だな。

 

出撃してからずっと索敵を相棒の電子精霊のアイリに任せて、ぼけーっとザク・リヴァイブをバトルフィールド中央付近へと向かわせながらそんなコトを考えていると…

 

<前方に高エネルギー反応を感知。こちらへと真っ直ぐに向かって来ています。>

 

アイリがいつもの淡々とした口調で高エネルギー反応を感知したと報告して来やがった。

 

チラリと横目で広域モードに設定してあるレーダーを見てみても、そこにはまだ敵機を示す赤い光点はひとつも表示されていない。

 

ならこりゃレーダー範囲外からの超長距離砲撃ってヤツだな。

 

今回のバトルでザク・リヴァイブのレーダー範囲外から一方的に砲撃キメれんのは希さんのドム・ハーミット位だから、こりゃ間違いなく希さんの理不尽なバ火力兵器“サテライトリボルバー”ってワケだ。

 

となると、希さんのコトだから続け様にもう何発かぶっ込んで来やがるな。

 

それにしても…希さんは相変わらずムダにイイ勘で適当にぶっ放しておきながらドンピシャでこっちを狙い撃ちしやがる。

 

これもあれか?例のスピリチュアルとかってヤツ?

 

昔は…ドム子の頃はんなコト言うようなヤツじゃなかったんだけどなぁ…。

 

ってか希さんが“μ's”に入るとなるとそのうちあの頃のコト(※詳しくは希さん生誕祭をご覧下さい。)にも触れなきゃダメなんだろうなぁ…。

 

希さん、絶対に俺のコトに気付いてるだろうし。

 

それでいて何にも言ってこねぇとか…気味が悪いったらありゃしねぇーっての。

 

まぁそれは後で何とかするとして、とりあえずは今は…

 

「コイツを避けなきゃ軽く死ぬわな。」

 

さっさと回避しとかねぇーとサテライトリボルバーの一撃なんざかすっただけで機体が吹き飛んで撃墜確定だからサクッと避けとかねぇーとな。

 

さてさて。

 

今回のバトルはどうなるコトやら。

 

「ま、楽しめりゃなんでもいいや。」

 

<とか言っておきながら油断して撃墜される何て事はごめんなのでくれぐれもお気お付け下さい。>

 

「へいへい。」

 

ったく…口の減らねぇ相棒だよ、ホント。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

立て続けに放たれるサテライトリボルバーの理不尽な一撃を“soar”を使いながら回避して、射線を辿り進み続けるコト数分。

 

ようやくこちらのメインモニターに連中の前衛組が映し出された。

 

予想通りに最前衛に陣取ってるのはネタ丸出しのクセに防御特化でアホ硬い凛のベニャッガイ。

 

その後ろに穂乃果のエールストライクガンダムと真姫の百式の素組コンビ。

 

さらにその少し後ろには希さんのドム・ハーミットと花陽のジム・カーバンクル。

 

海未さんの高機動パックを取り付けたジム・スナイパーⅡの姿はこっちの有視界範囲内にはねぇな。

 

<ウミは姿を隠して狙撃を狙っているのでしょうかね?>

 

「だろうな。」

 

ガンプラバトルは初心者でも海未さんのあの射撃センスはやべぇからな…。

 

たかが素組に少し手を加えただけとか侮ってると能天ぶち抜かれて終わりとか十分にあり得るっての。

 

「アイリ。近接戦闘になったらこっちのサポートはある程度は手を抜いても構わねぇから、海未さんの狙撃を警戒しといてくれ。」

 

<了解しました。ですが私は他の有象無象な電子精霊とと違い基本パーフェクトなのでマスターのサポートもウミの狙撃への警戒もどちらも完璧にこなしてみせます。>

 

「そいつぁ頼もしいコトで。んじゃま適当に頼むわ。」

 

<了解です。それでは…>

 

「おうよ!仕掛けるぞ!!!」

 

今回のバトル…相手には陰謀屋の希さんが居やがるからナニをして来るかぶっちゃけわかんねぇ。

 

となると、行き当たりばったりにその場その場で対処するしかねぇーんだよな。

 

臨機応変って言えば聞こえはイイけど、結局はいつもの出たとこ勝負ってヤツなんだよな。

 

まぁなるようにしかなんねぇーさ。

 

そうこうしている内に、こっちの攻撃範囲内に凛のベニャッガイが入って来やがった。

 

「まずは凛のデカネコ!テメェからだ!!!アイリ!」

 

俺は無防備にノコノコとこっちのキルゾーンに入って来やがった凛のベニャッガイを刈り取る為に、両方の脚部にマウントしてあるビームブレードの柄を手に取り初手から“見せ札”のひとつを切る。

 

<各部スラスター異常無し。それでは…Are you ready?>

 

「おうよ!逝くぞゴルゥラァァァ!!!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!!!」

 

“Rrapid acceleration”

 

“soar”を連続で使用して高速で連続攻撃を仕掛ける…技って言えばいいのか?

 

ってか技っなんかハズイよな…。

 

と、とにかく!俺はそんな“Rrapid acceleration”で凛のベニャッガイを切り刻む為に加速を開始する。

 

凛はベニャッガイのその防御力によっぽど自信があるのか、相変わらず無防備にボケーっと近付いて来やがっていたんだか…

 

[[アカン!星空さん!身体を丸めて防御体勢や!!!]]

 

“Rrapid acceleration”の発動を見た希さんが慌てて凛に防御しろって叫んだんだ。

 

ザク・リヴァイブが“Rrapid acceleration”を発動させて既に加速状態に入ったこの段階で凛が選べる手段はまぁ防御くらいしかねぇーわな。

 

希さんの判断は正しいよ。

 

実に正しよ。

 

ま、正しい判断だろうが何だろうがその上から喰い破ってやるだけ何だけどな。

 

[[にゃにゃ?!にゃんかわからんちんだけどりょーかいにゃ!!!まるっとだにゃ!]]

 

凛のヤツは素直に希さんの指示に従ってベニャッガイの身体を丸めるように防御体勢を取りやがった。

 

あのアホネコ…俺の言うコトにゃイチイチ噛み付いて来やがるってのに希さんの指示には黙って従いますってか?

 

チッ…凛のアホネコのクセに生意気な…。

 

なぁ凛?なら容赦はいらねぇーよな?

 

まぁ容赦するつもりなんざこれっぽっちもねぇーけどなぁ!

 

「ハッ!んなコトしてもムダってんだよ!!!!!」

 

ただの斬撃じゃベニャッガイの装甲はぶった切れねぇ。

 

けどよぉ…コッチは事前にブレードの出力を上げてあるんだ!

 

しかもソコに加速を十分に乗せた斬撃と来れば結果もガラッと違って来やがるってんだよ!

 

この光景をどっかで見て居やがる海未さん的に言えば”果てぬ剣戟の嵐“ってトコか?

 

とりまソイツで…“Rrapid acceleration”で徹底的に切って刻んでズタボロにしてやんよ!!!

 

「オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オルゥラァァァァァ!!!!!!」

 

絶え間なく発動させる“soar”とすれ違いざまに放つスピードの十分に乗った斬撃。

 

俺はそんなただ単純に“素早く切る”のコンボを何発、何十発と続けて…

 

[[ぎにゃぁ…まじかにゃ……。]]

 

凛のベニャッガイを宣言通りにズタボロに切り刻んでやったさ。

 

「デカネコの乱切り、一丁あがりってな!「

 

そんなコトを言いながら俺はサブコンソールを手早く操作して機体各部の状況をサブモニターに表示さる。

 

ザク・リヴァイブで久し振りに使った“Rrapid acceleration”。

 

関節やらスラスターやらにできるだけ負担をかけねぇようには使ったけど、物事には万全ってコトは滅多にねぇ。

 

だからこそ可能な限り万全に近付ける為の努力はするべきだなんだよな。

 

今回の場合は機体各部への負担のチェックってワケだ。

 

そんな機体チェックの結果は良好。

 

膝関節に多少の負荷が掛かっていたみてぇだか、まぁ無視して問題ねぇレベルの負荷っぽい。

 

俺が秘かに機体チェックをしている最中…

 

[[う"ぇぇ?!ちょっと!凛!ナニ簡単にヤられてんのよ!!!]]

 

[[ぎゃー!!!凛ちゃんがぬっこぬっこにされちゃったー!!!]]

 

真姫と穂乃果があっさりとヤられちまった凛を見て騒いでいやがった。

 

ってかよ?たかが味方が1機ヤられた程度でガタガタ騒いでるヒマはねぇーぞ?

 

騒いでるヒマがあるなら攻撃するなり逃げるなりやりゃイイんだっての。

 

「次は真姫か?それともアホ乃果か?まぁどっちでもいいか…とりま逝っとけよ!」

 

もちろん騒いでるだけの連中を見逃す程に俺は甘くはねぇーっての。

 

そんな俺の性格を十二分に知ってやがる相棒は…

 

<目標捕捉。マスター、どちらからでもお好きにどうぞ。>

 

こっちの思惑を理解してサクッと次の準備を整えてくれやがる。

 

全くもって便りになる相棒だよ。

 

「おうよ!“Accel”!!!」

 

選ぶ札は単発の“soar”。

 

狙うはとりま真姫でイイか。

 

てなワケで俺は真姫の百式を狙って単発の“soar”を発動させたんだ。

 

“soar”がもたらすGに身体を預けなら機体を真姫の百式目掛けて駆け抜け出させたその時…

 

[[ちょっ?!高坂さん!西木野さん!止まったらアカン!!!ってもう遅いやん!なら!!!!!]]

 

“soar”の発動を察知した希さんが乗機のドム・ハーミットを一気に加速させて、穂乃果のエールストライクガンダムと真姫の百式の前へと躍り出て来やがった。

 

[[たぶんそこら辺やん!うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

そして背中のバックパックから生えるバカデカいハサミを適当に振り抜きやがった。

 

そんな一見適当に振り抜かれたかに見えたバカデカいハサミは…

 

[[よっしゃ!ドンピシャやん!!!]]

 

真姫の百式を狙って振り抜こうとしていたザク・リヴァイブのビームブレードの一閃を見事に受け止めやがったんだ。

 

「チッ!相変わらずデタラメな勘してやがんなぁ!オイ!!!」

 

まぁテメェで勘とか言っていてなんだけど、希さんの場合は勘が半分で後は的確な状況判断ってヤツなんだろうけどな。

 

そんなコトをふと考えていると…

 

[[高坂さん!西木野さん!ゴー!!!]]

 

バカデカいハサミでビームブレードとつばぜり合いを演じていた希さんが僚機である穂乃果と真姫へと発破をかけやがったんだ。

 

[[っ!は、はい!!!]]

 

[[臆してる場合じゃないわね!ヤってやろうじゃない!!!]]

 

発破をかけられた穂乃果と真姫はそれぞれビームサーベルと片刃のブレードを引き抜いてザク・リヴァイブの左右から同時に切りかかって来やがった。

 

さらには…

 

[[真下ががら空きでっす!なーんて♪行きますよ!さーちゃん!!!]]

 

≪たーげっと、ろっくおーん。≫

 

[[うりゃ!うりゃ!うりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

花陽のヤツが真下から短銃身のビームマシンガンを連射しながら突っ込んで来やがった。

 

希さんに足を止めされたこの状態で三方向からの同時攻撃ってか?

 

まぁ割りと面白ぇ…面白ぇけど…

 

「クソウゼェ!!!!!」

 

ってな。

 

このクソウゼェ状況をどうにかする為にはまずビームブレードを受け止めやがってからずっとゴリゴリと力押しして来やがる希さんのドム・ハーミットをなんとかしねぇーとなぁ!

 

と、言うワケで…

 

[[うげっ?!]]

 

俺は希さんのドム・ハーミットと力任せに鍔ぜり合いを演じている状態から、まるで身体の力を抜くように機体の出力を下げてバカデカいハサミをいなすようにあしらい…

 

<Are you ready?>

 

「“Rrapid acceleration”!!!!!」

 

本日2度目の“Rrapid acceleration”を発動。

 

狙うのは…

 

「頭ん中身が穂乃果(アホ)なアホ乃果は後回しだ!まずは真姫!テメェから切り刻んでヤる!!!」

 

真姫からだな。

 

ナニをして来やがるかわからねぇーって怖さはあるけど基本的に頭がアホ乃果な穂乃果(アホ)は後回しでも問題はねぇ。

 

それよりもナニをして来やがるかわからねぇアホのほの“ナニか”にテンパりながもしっかりと合わせて来やがる真姫の方が厄介度で言えば上だ。

 

てなワケで潰すならまずは真姫から。

 

[[う"ぇぇぇぇぇ?!なんで私からなのよ!!!このっ!このっ!こっちに来ないでよね!バカ!ヘンタイ!チカン!スケベ!チンピラ!!!ってか私じゃなくて穂乃果先輩の方に行きなさいよね!ちょっと!副会長!さっきみたいになんとかしなさいよ!!!]]

 

[[あー、うん。もう加速状態に入ってもうたからうちじゃむりぽ?]]

 

[[むりぽっ?!ナニよ!ソレ!イミワカンナイ!!!もうこうなったら穂乃果先輩でも[[うん!ぜーーーんぶまるっとなんでもかんでも穂乃果におまか]]あっ、やっぱり穂乃果先輩はいいわ。ナニも考えないで体当たりとかしてきて自滅しそうだから。]]

 

[[えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!なんでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!]]

 

なんか真姫のヤツがぎゃーぎゃーとクソ騒いでやがるが…

 

「ごちゃごちゃごちゃごちゃぴーちぱーちくクソうるせぇーってんだよ!!!男なら黙って覚悟キメて歯ぁ食い縛ってションベン漏らしながらガタガタブルブル震えておとなしく切り刻まれやがれ!!!!!」

 

とりまサクッと逝っとけってんだよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回もソラ視点でのバトル回となります。



また、長らく放置しておりましたQooオレンジのもうひとつのお話のわるくまも近々久しぶりに更新再開をおります。
相も変わらずアホかノリでお送りしておりますので、よろしければご覧下さいませ。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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幕間「VSほのうみまきりんぱなwithのんたん②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場から逃げられないQooオレンジでございます。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も幕間として前回までのバトルをソラからの視点でお送りいたします。










それでは 幕間「VSほのうみまきりんぱなwithのんたん②」 始まります。
















ナニかごちゃごちゃと言っていた真姫の素組の百式を“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”でサクッと切り刻み終えた俺は、希さん達から少し距離の離れたトコで機体の加速を止めてひと息と言った感じで戦況を確認すりコトにした。

 

「残り3機…んにゃ、ここに海未さんがいねーから残り4機か。」

 

見渡す範囲に居やがるのは希さんのドム・ハーミットと穂乃果のエールストライクガンダム、そして花陽のジム・カーバンクルの3機。

 

海未さんのジム・スナイパーⅡの姿は影も形も見当たらねぇ。

 

<ウミは大方、こちらと距離を取ってワンチャン的な狙撃を狙っているのでは?と推測いたします。>

 

「だろーな。レーダーに反応がねぇーからレーダー圏外…じゃなくて花陽辺りがステルス装備を貸して姿を隠してるってところか?」

 

花陽のヤツは基本的には米のコトしか考えてねぇアレなヤツだけど、その実ビルダーとしての技量はあのトンデモ集団“ガンプラ心形流”の教えを受けたらしい凄腕ビルダーの希さんに匹敵するモノがありやがる。

 

そんな花陽にとっちゃステルスマントみてぇーなステルス装備を作るなんざ屁でもねぇハズだ。

 

チッ…花陽のクセにクソ面倒なモンを海未さんに渡しやがって…。

 

まぁ幸い、他の機体に使わせるタイプのステルス装備は攻撃の際に反応がバッチリ出やがるからその時に対処するしかねぇーわな。

 

そこら辺の関知はこっちにはアイリが居るから問題はねぇーし。

 

アイリのヤツも…

 

<ですね。取りあえずはウミに関してはこちらで継続して警戒しておきますので、マスターはご自由に適当に全力で暴れてくれて問題ありません。>

 

珍しくヤル気十分みてぇだしな。

 

「おうよ、頼むわ。んじゃまぁ…お言葉に甘えてたまには適当に全力で暴れときますか。」

 

<えぇ。適当に、全力で。>

 

「おうよ。適当に、全力で、な。」

 

んじゃま、第二ラウンドと行きますか。

 

俺とアイリがそんなやり取りをしている一方で、立て続けに味方を2機も墜とされた希さん達もなんだかごちゃごちゃと騒いでいやがった。

 

こんな↓感じにな。

 

[[あわわわわわわわわわ!こりゃやべーい展開ですよ!凛ちゃんだけじゃなく真姫ちゃんまでもそら先輩に斬殺で惨殺されちゃいましたよ!?ってかなんか真姫ちゃん最近はヤられてばっかりですよね!ヤられてばっかりって言うよりもガンプライブ!全編通して真姫ちゃんが参加したバトルで真姫ちゃんってほとんどヤられちゃってますよね!勝ったのって2~3回くらいじゃね?って感じですよね!アレ?電話?誰からだろ?あ♪真姫ちゃんからた♪はひはひ♪こちらお米大好き花陽でっす♪真姫ちゃんどーした[[花陽!アンタ!アタシが負けてばっかりとかよくもぬけぬけと言いやがったわね!!!ふざけたコトばっかり言ってるとお米ばっかり食べてムダに蓄えたその脂肪の塊を麻酔なしで脂肪吸引機でえぐれるまで吸い付くしてやるんだからね!!!!]]…は、はひ!?これまたやっべーいですよ!とりま…あ~れ~でんぱのちょ~しがわるいなぁ~♪ぷち。っとな♪ふぅ~。危ない危ない♪さぁ!そら先輩!引き続きしょーぶです!]]

 

[[あれ?もしかして花陽ちゃんって結構よゆーあったりしちゃう?]]

 

[[はひ?よゆーですか?ヤダなー、穂乃果先輩♪そんなモノは花陽にはこれっぽっちもありませんよ♪あるのはこっそり持ち込んだおにぎり(おかか♪)×3個くらいですよ♪あ♪良い子のみなさんはゲームの筐体に食べ物や飲み物を持ち込んだりしちゃめっ♪ですよ♪花陽とのお約束でっす♪]]

 

まぁ何と言うか…いつものグダグダだな。

 

花陽のヤツも穂乃果のアホもグダグダヤってるうちはスキだらけって気付いてねぇーのかな?

 

グダグダしてるうちにヤっちまうか?

 

そんな花陽と穂乃果のグダグダを止めたのは我らが頼れる副会長こと希さん。

 

[[ほいほい♪おふたりさん♪楽しそうにグダグダしとらんでそらっちが止まったからサクッと取りつくよ!“soar”の加速ができんくらいにべったり張り付いてチャンバラごっこやん♪]]

 

希さんは花陽と穂乃果のグダグダを止めただけじゃなく、2人に俺へと張り付いて“soar”を封じ込めろと指示まで出しやがったんだ。 

 

[[はひ!]]

 

[[はーい!]]

 

そしてやっぱり希さんの言うコトはちゃんと聞きやがるアホとコメキチ。

 

うん。

 

解せねぇ。

 

アイツら…いつも俺の指示に散々文句付けやがるのになんで希さんの指示には黙って従いやがんだ?

 

マジで解せねぇっての。

 

[[とは言え…(ある程度の予想はしとったけど、こうもあっさりと2機墜とされてしまうってのはやばたにえんやね…。これはちょっと厳しくなってきたかな?) ]]

 

まぁいいさ。

 

で、連中は…

 

「こっちに張り付いて“soar”を使わせねぇーってか?ま、悪くはねぇー判断だよな。けどなぁ…」

 

零距離で張り付かれちまったら“soar”を使えねぇコトもねぇがちと面倒なんだよな。

 

ならどうするかって?

 

ソイツはなぁ…

 

「アイリ!!!」

 

<ご注文はマイクロホーミングミサイルですか?と言う訳で、ターゲットマルチロック。マイクロホーミングミサイル、セット。>

 

ホーミングミサイルで追い掛け回してテメェから離れて行って貰うって寸法さ。

 

「っしゃ!オラァ!!!派手にぶちまけろやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

そんな感じで穂乃果達を追っ払う為に、俺は事前にアイリのヤツがロックオンを済ませてくれていたマイクロホーミングミサイルの発射ボタンをポチりと押したってワケだ。

 

<ウィ、マスター。マイクロホーミングミサイル、派手に発射します。>

 

両肩のアクティブスラスターから放たれる大量のマイクロホーミングミサイル。

 

それを見た穂乃果達は大慌てで回避行動に入ったんだ。

 

[[ほげっ!?ちょ!先輩!?この距離でミサイルってアリですか!?]]

 

[[うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!なんかこのミサイル!穂乃果についてくるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

[[ホーミングミサイルやから逃げたら追っかけて付いてくるんは当たり前田のクラッカーやねん!っと!そーやなくって!高坂さん!小泉さん!攻撃中止!退避や!ってかこっちにも来とるし!とりまみんな退避や!退避しながら撃ち落として一旦仕切り直しやん!]]

 

穂乃果達にしたら近接戦闘になりかけていたこの距離でミサイルを使うだなんて普通は自爆しちまうからあり得ないってトコなんだろうな。

 

ま、こっちとしてはヤらないコトをヤるから虚を突けるって感じなんだけどな。

 

そんな虚を突くために放ったマイクロホーミングミサイルを穂乃果と希さんの2人は危なげなく迎撃して行きやがる。

 

穂乃果の方は危なげなくってのはちょっと言い過ぎかもしれねぇけど。

 

で、残りの1機の花陽はと言うと…

 

[にょっほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!なんか花陽の方にだけムダに大量にいっぱいこれでもかってくらいに来ちゃってるんですけどぉぉぉぉぉ!!!!!!ダレカタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!]]

 

他の2人よりも多めにミサイルぶっ放してやったから見事に泣き言全開で逃げ回ってやがるんだよな。

 

そんなワケで次のターゲットは花陽ってコトった。

 

俺がホーミングミサイルに追い掛け回されて逃げ惑う花陽に狙いを定めて“soar”を発動させようとしていると、自身へと向けられてホーミングミサイルをある程度捌いた穂乃果のヤツが花陽の助けに入ろうとしやがった。

 

ったく…余計なコトを…。

 

まぁイイさ。

 

邪魔しようとってんならまずは穂乃果から相手をしてやるってんだよ!

 

[[花陽ちゃん!待ってて!すぐに助けに(穂乃果!前!そら君が来てる!)へっ?]]

 

「そのスキは見逃せねぇーなぁ!オイ!」

 

俺は狙いを花陽から穂乃果へと変更して、機体を一気に加速させて手にしたビームブレードで切りつけてやったんだ。

 

「死に腐れやがれ!アホ乃果ぁ!!!!!」

 

それに対して穂乃果は…

 

[[(穂乃果!)っ!わかってる!このぉ!!!]]

 

瞬時に反応して右手に持ったビームサーベルでこっちのビームブレードの一閃を受け止めやがったんだ。

 

穂乃果ヤツ、相変わらずイイ反応してやがるよな。

 

けど…

 

「アホが!素組とフルカスタマイズの機体性能の差ってヤツを少しは考えろってんだよ!」

 

そう。

 

素組とフルカスタムとの性能の差ってヤツを穂乃果は全く考えていやがらねぇ。

 

そもそも穂乃果には機体の性能差って概念があるのかも謎だな。

 

[[ウソ!パワー負けしてる!?]]

 

「当たり前だ!言っただろーが!素組とフルカスタマイズの機体性能の差を考えろってな!だからテメェはアホ乃果なんだよ!!!」 

 

[[ちがうもんっ!穂乃果!アホ乃果じゃないもん!]]

 

ったく…アホ乃果じゃねぇーってんなら少しは頭を使いやがれってんだよ。

 

ま、穂乃果のそんなアホなトコが可愛いんだけどな。

 

こんなコトは本人には口が裂けても言わねぇーけど。

 

さて、いつまでも遊んでねぇでさっさと次に行きますかね。

 

「ならちっとは頭を使え!!!こーゆー感じでなぁ!!!オルゥラァァァ!!!!!」

 

俺はザク・リヴァイブと素組のエールストライクガンダムとの出力差にモノを言わせてゴリゴリと押しながら、機体の上半身を仰け反らせて…

 

[[頭突き!?ふぎゃぁぁぁぁぁす!!!!!]]

 

おもいっきり頭突きをぶちかましてやったんだ。

 

“頭を使え”の見本としてな。

 

まぁ頭を使えで頭突きってのは冗談だけど。

 

このまま穂乃果のヤツを追撃してもいいんだけど、それじゃ面白くはねぇ。

 

穂乃果のヤツが俺の言ったコトをどう思うか。

 

普段は思考放棄な穂乃果がどう頭を使うか。

 

俺はソイツを見てぇんだよな。

 

だから…

 

「今は見逃してやる!アホ乃果って言われたくねぇーならちっとは俺の言った頭を使った戦い方ってヤツを考えとけ!!!」

 

今は穂乃果は放置。

 

代わりに狙うのは…

 

「おう!待たせたなぁ!花陽!!!」

 

当初の予定通り花陽のヤツだ。

 

[[キタ!キタ!キタ!キタ!キタ!ハルがキタ!!!ってキタキタダンサーじゃなくて!ミサイルの処理もまだ終わってないのにそら先輩が来ちゃいましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

花陽のヤツはまたいつもの意味のわからねぇ戯れ言を言いながら一目散に逃げ出しやがった。

 

[[こっち来ないでくだしゃい!穂乃果先輩のほーに行ってくだしゃい!あとどーかさっきから花陽のコトを追い掛け回してくるこの大量のミサイルもお持ち帰りくだしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!]] 

 

「お?なんだよ?アホなコト言いやがるとかまだ随分と余裕あるじゃねぇーか?えぇ?」

 

[[ありましぇん!そんな余裕なんてじぇんじぇんミジンコありましぇんから!!!!!ドコをドー見れば花陽に余裕があるとか見えるんですか!!!目がイカれてやがるんですか!?目がお腐りになってやがるんですか!?ムスカ様みたいに目がぁぁぁぁぁぁ!目がぁぁぁぁ!になってやがるんですか!?]]

 

「やっぱり余裕あるだろ?そんなに余裕がありやがるなら……コイツはオマケだ!残り弾ありったけ!持ってけ!!!!!」

 

ってなワケで俺は相変わらずワケのわからねぇコトを言いながら逃げ惑う花陽に向けて、アクティブスラスターに残っているマイクロホーミングミサイルを全弾残らずくれてやったんだ。

 

[[ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

花陽のヤツは見事に大慌てで再び逃げ出しやがった…かに思えたんだが…

 

[[こ、こーなったら!死なば諸ともです!さーちゃん!アレを使っちゃいますよ!!!!!]]

 

≪ふぁいあふらわー?≫

 

[[ソレです!この距離で使えば自滅しちゃうとか先輩相手に撃ってもどーせ当たんないとかもー知ったこっちゃありません!死んじゃう前に文字通りパーット一花咲かせてやりますよ!!!]]

 

花陽のヤツはナニを思ったのか機体を反転させて迫り来るホーミングミサイルの雨を突き抜けてこっちへと突っ込んで来やがった。

 

[[前回のヤツよりも威力も範囲もオマケに危険度もぜーーーんぶマシマシのファイアフラワーMk-Ⅱです!!!宇宙にでっかい花火を咲かしやがれでっす!!!!!]]

 

≪ふぁいやー。≫

 

どうやら花陽のヤツはジム・カーバンクルのバックパックの左側にサブアームを使って取り付けてあるミサイルポッドを起動させて、こっちへとぶっ放すつもりみてぇだな。

 

あの中身がなんなのかは知らねぇが花陽の口振りから察するに相当ヤベぇモノみてぇなんだろうな。

 

[[ヒャッハァァァァァァァァ!!!汚物はしょーどくですよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

誰が汚物だ、誰が。

 

ったく…めんどくせぇ…。

 

けどなぁ…

 

「んなコト!されるかってんだよ!!!」

 

黙ってハイそうですかってぶっ放させて堪るもんかよ!

 

「アイリ!」

 

逆ギレ(?)して逆襲に出て来やがった花陽のヤツを止める…ってかヤる為に俺は相棒の名を呼ぶ。

 

<右腕ピアッシングシールド、セット。>

 

すると、実に頼もしい事に相棒は俺の意を汲んで右腕のピアッシングシールドの準備をしてくれたんだ。

 

「カートリッジ!」

 

そして続け様にピアッシングシールドに内蔵されている圧縮エネルギーカートリッジを…

 

<ロード。>

 

炸裂される。

 

[[ふげっ!?このじょーきょーで逃げないで逆に突撃してくるとかドコの穂乃果先輩ですか!?]]

 

そんな俺の様子を見た花陽は慌ててアホみたいなコトを言って来やがった。

 

「うるせぇ!ぱなよ!誰がアホ乃果だ!誰が!」

 

ったく…ヒトのコトを穂乃果みてぇだ何て失礼極まりねぇーや。

 

にしても…ぱなよ、か。

 

うん。

 

語呂も良いし悪くはねぇーんじゃねぇの?

 

と、俺はそう思ったんだが…

 

[[そっちこそぱなよってなんですか!ぱなよって!]]

 

ぱなよ…じゃなくて花陽のヤツは俺のナイスな命名がどうにも気に入らなかったみてぇだな。

 

俺的にはぱなよってのは割りと悪くねぇと思うだけどな?

 

<頭がパーなハナヨなのでぱなよなのではないでしょうか?と推測いたします。>

 

アイリ、それ正解。

 

[[頭がパーだからぱなよとかそんな推測聞きたくなかったですっ!!!!!]]

 

≪はなよー?ふぁいやーしないの?≫

 

[[あ"…忘れてた…。]]

 

そんなこんなをしている内に、ぱなよのアホは今自分がすべきコトをすっかりと忘れていやがったみてぇだ。

 

アホ極まり無いな。

 

「やっぱぱなよだろーが!オルゥラァ!歯ぁ喰い縛りやがれ!“Accel”!!」

 

そんなワケで頭がパーなぱなよはサクッとヤっときますか。

 

この局面で選ぶ手札は単発の“soar”。

 

俺は“soar”を発動して機体を急加速させて…

 

[[ぎょっ!?]]

 

一気に花陽のジム・カーバンクルの懐へと潜り込む。

 

そして…

 

「ぶち抜け!」

 

右腕のピアッシングシールドの先端部分をジム・カーバンクルのコクピット部分へと押し当て…

 

「バンカー!!!!!」

 

トリガーを引き大抵のモノはぶち抜いちまうビームバンカーをぶっ放したんだ。

 

もちろん大抵のモノってヤツには花陽のジム・カーバンクルの装甲だって含まれるワケで…

 

[[ひでぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

ご覧の通り問答無用でコクピットを容易にぶち抜いちまったんだな、コレが。

 

コレで3機目。

 

ようやく半分だな。

 

俺が頭突きで吹き飛ばされた状態からやっと体勢を立て直した穂乃果のエールストライクガンダムをチラリと見ながらそんなコトを考えていると…

 

<何度も言いますがビームバンカーではなくビームニードルです。そこの所をお間違いなく。>

 

アイリのヤツがんなコトを言って来やがった。 

 

「うっせーな!別にニードルでもステークでもバンカーでもどーでも良いだろ!最終的にぶち抜けされすれば問題なんてこれっぽっちもねぇーだろが!」

 

<やれやれですね。これだから違いのわからないクズ男は嫌なのですよ。>

 

「やれやれなのはこっちだってんだ!オラァ!んなコトより次行くぞ!次!!!」

 

<了解です、我が親愛なるクソマスター。>

 

ったく…ホント、口の悪い相棒だよ。

 

「ケッ!言ってろ!このクソ相棒!」

 

ま、口が悪いってのは俺もなんだろうけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回もソラ視点でのバトル回となります。
また、今回の幕間が終わりましたら、そろそろもう一人の穂乃果ちゃんについても本編か幕間、または閑話の形でお送りできたらなぁ…と愚考中でございます。
どうしてホノカは生まれたのか?
どうして穂乃果ちゃんはあそこまでアホになってしまったのか?
それらを書けたらなぁ…と思っております。





また、長らく放置しておりましたQooオレンジのもうひとつのお話のわるくまも近々久しぶりに更新再開をおります。
相も変わらずアホかノリでお送りしておりますので、よろしければご覧下さいませ。



次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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幕間「VSほのうみまきりんぱなwithのんたん③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

団の移籍を決意したQooオレンジでございます。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も幕間として前回までのバトルをソラからの視点でお送りいたします。










それでは 幕間「VSほのうみまきりんぱなwithのんたん③」 始まります。















逆ギレして逆襲に出て来やがった花陽をピアッシングシールドの一撃でサクッとぶち抜いて墜としてヤった俺は、今度は…

 

[[当たれ!当たれ!当たれ!当たれ!当たれ!当たれぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

アホみてぇにビームライフルを連射して突撃して来やがった穂乃果の相手をしていたんだ。

 

穂乃果のヤツ、希さんにナニを言われたかは知らねぇーが急に水を得た魚ってヤツのようにお得意の突撃をして来やがったんだよな。

 

ちなみに希さんは突撃して行く穂乃果のヤツを手を振ってお見送りしていやがった。

 

既に3機墜とされてるこの状況で無謀な突撃をする穂乃果のアホを手を振ってお見送りしやがるとか、相変わらず希さんってナニ考えてるのかわかんねぇー人だよ。

 

まぁ希さんがナニを考えてるのか、ナニを企んでやがるのかは知らねぇーが、真っ正面からぶち抜いてやるさ。

 

けどその前にまずは穂乃果の相手をしてやらねぇーとな。

 

とりま俺は穂乃果がアホみてぇーに連射して来やがったビームライフルを姿勢制御用のスラスターを軽く噴かすだけの最小限の動きで簡単に避けてみせる。

 

穂乃果みてぇーな根が素直な性格をしているヤツの射撃ってのは射線が読みやすいから避けるのは簡単なんだよな。

 

「下手な鉄砲なんとやら、か?」

 

<これでは数を撃っても当たりませんけどね。>

 

穂乃果には悪ぃが、ただビームライフルを連射して突撃をして来やがるだけならサクッと墜として終わりにしちまうそ?と、俺がそんなコトを考えていたら…

 

[[花陽ちゃん!借りるよ!!!]]

 

穂乃果のヤツはナニを思ったのか、さっき俺がピアッシングシールドでぶち抜いて墜とした花陽のジム・カーバンクルの残骸へと取り付きやがったんだ。

 

花陽のジム・カーバンクルはピアッシングシールドでコクピットをぶち抜いてやったから、機体自体はほぼ丸々残ってやがるんだよ。

 

そんな花陽のジム・カーバンクルの残骸に取り付いた穂乃果は…

 

[[と!つ!げ!き!だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!]]

 

再びこっちに向けて突撃して来やがったんだ。

 

ったく…突撃突撃突撃ってアホのひとつ覚えったらありゃねぇーよ。

 

けどそんなアホのひとつ覚えな穂乃果お得意の突撃は今回は少しだけいつもの突撃とは違っていたんだ。

 

穂乃果は自機であるエールストライクガンダムの全面にさっき拾った(?)花陽のジム・カーバンクルの残骸を押し出して盾代わりにしやがったんだ。

 

「仲間の残骸を盾代わりにってか?ハッ!アホ乃果のクセにおもしれぇコト考えたなぁ!オイ!」

 

アホはアホなりに考えたってトコか?

 

意識高い系のクソや真面目なヤツなら、味方の残骸を盾代わりに使ったりしたら非難轟々モンなんだろうけど、俺的にはおもしれぇーと思うわ。

 

だから?

 

俺はこの時、自分の口角が自然と上がっていくのを自覚していたんだ。

 

有り体に言えば笑っていたったヤツだな。

 

もちろんだけどただ笑っていただけじゃねぇーぞ?

 

俺はザク・リヴァイブの両腕に取り付けてある射撃武装“バルカンガントレット”を穂乃果のエールストライクガンダムへ向けてぶっ放しながら、機体を徐々に加速させて突撃を開始したんだ。

 

バルカンガントレットから放たれるビーム弾は穂乃果が盾代わりにしている花陽のジム・カーバンクルに着弾しているが、元々かなり頑丈な作りのジム・カーバンクルを貫くには至っちゃいねぇ。

 

まぁ想定内だよ。

 

そもそもバルカンガントレットは牽制用の意味合いが強い武装だからな。

 

そこまでの威力はねぇーんだわ。

 

そんなバルカンガントレットでそこそこ固い花陽のジム・カーバンクルをぶち抜くってのは土台ムリな話なんだ。

 

もちろん、ただただ意味の無い牽制射撃を繰り返しているだけじゃねぇーぞ?

 

「仕掛けるぞ!アイリ!!!」

 

あくまでも牽制射撃ってヤツは本命の攻撃へと移る為の布石でしかねぇ。

 

そんなワケで…

 

<相対距離、算出。カウント、3、2、1、ready?>

 

俺はアイリのカウントに合わせて本命の攻撃…単発の“soar”での強襲を仕掛ける。

 

「“Accel”!!!」

 

“soar”で急加速を行い強襲を仕掛けるのは穂乃果のエールストライクガンダムの左側。

 

こっちから見て左側だから、穂乃果から見たら右側だな。

 

俺は加速状態のままザク・リヴァイブの右手に握ったビームブレードを、穂乃果のエールストライクガンダムへ向けて振るったんだ。

 

ザク・リヴァイブが振り抜いたビームブレードの一閃は、穂乃果のエールストライクガンダムを…

 

[[ (…来た!穂乃果!右!)っ!えぇぇぇぇい!!!!!]]

 

切り裂くコトはできなかった。

 

なんと驚くべきコトに、穂乃果のヤツは目視なんてほぼ不可能な位のスピードで動いている“soar”での加速状態のコッチの攻撃を見切って、ビームサーベルで受け止めやがったんだ。

 

いや、コレには驚いたわ。

 

マジで驚いた。

 

「チッ!アホ乃果で頭ん中身が空っぽの代わりに反射神経は虫みてぇにクソ速ぇってか!!!」

 

穂乃果のヤツは元々反射速度は虫並みにスゲェとは思ってたけど、まさかここまでとは思っていなかったよ。

 

[[穂乃果!アホ乃果じゃないもん!!!(そうそう♪穂乃果は考える事がちょっと苦手なだけだんね♪それにしても上手く行ってよかったよかった♪そら君なら正面に壊すのが難しい硬めの障害物を置けば左右どっちかから攻めて来ると思ったんだよね♪あとはホノカと穂乃果で左右それぞれを警戒しておけば…ってヤツだね♪さっ♪ここからが本番だよ!穂乃果!) うん!今度は負けないもん!!!]]

 

それにしても…“今度は負けない”…ねぇ…。

 

確かに“soar”からの攻撃を見切ったのは素直に称賛に値するよ。

 

ただのアホじゃねぇーって少しは見直したよ。

 

けどな…

 

「オラァ!穂乃果ぁ!テメェ!さっき見せた機体の出力差ってヤツを忘れたのか!ボケが!このまま一気に押しきるぞ!アイリ!!!」

 

ちょっと前に言ったコトを…素組とフルカスタマイズ機との性能差ってヤツをまるっと忘れて、さっきと同じような構図に持ち込んじまったのはいただけねぇーな。

 

そんなコトを思いながら、俺はアイリへと機体の出力を上げるように指示を出す。

 

ぶっちゃけ機体出力に任せた力押しってのヤツはあんまり好きじゃねぇーけど、この場面では穂乃果のアホに性能の違いが生み出す結果ってヤツを再認識させなきゃいけねぇーと思ったんだ。

 

ま、今後の穂乃果の成長の為にってヤツだな。

 

穂乃果にはまだまだ成長の余地が有り余ってやがるからな。

 

<機体出力90%まで上昇。素組相手ならこれだけ出力を上げれば支払った金額の倍額程度のお釣りがガッポガッポと来てしまいますね。>

 

「ハッ!ガッポガッポたぁ上等だ!逝くぞゴルゥラァ!アホ乃果ぁぁぁ!!!ド腐れ死にくたばりやがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

さて、んじゃまこのまま出力差にモノを言わせて押し込みますか…と、思っていると…

 

[[うぅ!負けない!絶対に!負けないもん!ぽち!ストライクの出力全開の全開にしちゃって!ってか押し負けちゃうから全開以上出せるなら何でもいいから出して!!!!!]]

 

アホがやらかしやがった。

 

≪はーい。しゅつりょくりみったーかいじょー。えんじんのぼうそうかいしー。りんかいまであとじゅーびょー。≫

 

穂乃果にはそんな思惑はこれっぽっちも無かったんだろうが、自分の電子精霊に丸投げって形をしたコトで結果としてエールストライクガンダムの出力リミッターを外させやがったんだ。

 

[[りんかいとかよくわかないけど!これなら!!!]]

 

頼むから臨海くらいわかってくれってんだよ…。

 

「リミッター外して暴走させたってか?けどなぁ!それでも!!!」

 

<素組は素組です。まだまだ出力には覆し難い差がありますのでやっぱりガッポガッポとお釣りが来ますね。>

 

言い方は悪いがガンプラの完成度が性能に直結しやがるガンプラバトルにおいて、素組は所詮はどこまで行っても素組でしかねぇ。

 

そんな素組のガンプラ程度に、かつては世界戦レベルのバケモノ共とやり合った俺のザク・リヴァイブが力負けするワケはねぇーってんだよ。

 

例え出力リミッターを外して機体を暴走状態にさせたとしても、機体の出力差を覆すコトなんてできねぇーっての。

 

ぶっちゃけあんまり俺達をナメんなよ。

 

俺は背中の大型ブースターを盛大に噴かして…

 

「歯ぁ喰い縛れやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

一気に穂乃果のエールストライクガンダムを押しきった。

 

そして…

 

[[ウソ!これでもパワー負けしちゃうの!?ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

そのまま力押しでぶった切ってやったさ。

 

ケッ。

 

なーにがぎゃーすだよ。

 

ちったぁ学習しやがれってんだ。

 

「さぁーて、お次の獲物はどこーかな?ってか。」

 

穂乃果のエールストライクガンダムを切り捨てて、前衛組の最後の一人である希さんのドム・ハーミットの姿を探して周囲を見回していると…

 

[[お探しのお次の獲物はこっちやで!!!]]

 

と、言いながら、希さんのドム・ハーミットが襲い掛かって来やがった。

 

希さんのドム・ハーミットは鈍重そうなその外見に似つかわしくない素早さでコッチとの距離を一気に詰めると、両腕に取り付けてあるシールドをナックルガードへと変形させて殴りかかって来やがったんだ。

 

オマケに…

 

[[ハーミットユニット!パージ!自立機動モードでゴー!!!!]]

 

背中のバックパックユニットを分離させてコッチに突撃させて来やがったんだ。

 

[[ちょいゃぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ドム・ハーミット本体と分離した背中のバックパックユニットでの連携攻撃。

 

悪くはねぇ。

 

悪くはねぇーが…

 

<Are you ready?>

 

その程度じゃまだ俺には届かないってんだよ。

 

「おうよ!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!」

 

俺は迫り来る希さんのドム・ハーミットと、ドム・ハーミットから分離したバックパックユニットへ向けて“Rrapid acceleration”を発動させる。

 

“soar”の急加速とすれ違い様の斬撃のコンビネーション。

 

そんなコンビネーションが生み出す剣戟の嵐がまず襲うのはドム・ハーミット本体から分離したバックパックユニット。

 

俺はドム・ハーミットのバックパックユニットを数瞬の間で切り刻むと、今度はその刃の矛先を希さんが操るドム・ハーミット本体へと向ける。

 

再び数瞬のうちにズタボロに切り刻まれて行く希さんのドム・ハーミット。

 

俺はそんなズタボロに切り刻んでやった希さんのドム・ハーミットを見ながら…

 

(希さんのコトだからナニかして来ると思ってたけど、ナニも無かったな。)

 

と、ふと思ったんだ。

 

まぁあの希さんがナニもしてこねぇとか解せねぇにも程があるけど、ナニもねぇならナニもねぇで別にそれはそれで良いさ。

 

さて、残りは海未さんだけだな。

 

そう思った矢先…

 

[[園田さん!あとはよろしくやん!!!]]

 

希さんが機能停止寸前のドム・ハーミットから、全周波通信で辺り一面にそんな通信を送ったんだ。

 

希さんが通信を送った相手はもちろん俺じゃねぇ。

 

希さんが通信を送った相手、それは…

 

[[その献身!決して無駄にはしません!]]

 

今までずっと姿を隠していやがった海未さんだった。

 

[[コンセントレーション!“零の領域(レイヤー・オブ・ザ・ゼロ)”!!!]]

 

ステルスマントを脱ぎ捨ててコッチからそこそこ離れた場所へと現れた海未さんのジム・スナイパーⅡは、手にした大型ビームスナイパーライフルを構えてこちらへと狙いを定めていやがる。

 

彼我の距離と海未さんのジム・スナイパーⅡの大型ビームスナイパーライフルの性能から考えると、この間合いは有効射程ギリギリってトコだな。

 

[[今こそ乾坤一擲の一撃を放つその時です!穿ち貫け!我が一撃よ!一射一倒!必閃必中!!!]]

 

海未さんには悪いが、ぶっちゃけ姿を見せての狙撃なんざ怖くもなんともねぇ。

 

姿を隠して不意の一撃を放つからこそスナイパーは怖ぇーんだ。

 

のこのこ姿を現した段階で狙撃なんざただの射撃となんの変わりもねぇ。

 

けど…

 

(あの海未さんがなんの策も無しに今までおとなしく隠れてるのか?)

 

オマケに今回は陰謀屋の希さんも一緒だし。

 

あぁ、こりゃナニかあるな。

 

確実に。

 

[[ぶち抜きなさい!!!!!]]

 

俺が内心でナニかあるかも?と考えていると、ついに海未さんのジム・スナイパーⅡは構えた大型ビームスナイパーライフルをぶっ放しやがった。

 

けど、ぶっ放された黄色のビームはホンの僅かにザク・リヴァイブへの直撃コースからズレていやがった。

 

「ハッ!残念でした大ハズレってか?ドコ狙ってやがんだか!!!」

 

俺は口ではそんなコトを言ったが、内心では海未さんの一撃が直撃コースからハズレたコトでコレから起こるであろう“ナニか”に対する警戒レベルがさらに上がっていたんだ。

 

いくら距離がそこそこ離れてるとは言え、あの海未さんが早々簡単に射撃を外すワケはねぇ。

 

まさに針の穴を徹すような射撃をしやがるあの海未さんが。

 

ならなんで外した?

 

ん?外した?

 

いや、待てよ?

 

そもそも海未さんは俺を狙っていたのか?

 

その前提が違っていたら?

 

外したんじゃなくてザク・リヴァイブとは別のナニかを狙っていたら?

 

もしそうならナニを狙ったんだ?

 

海未さんがナニを狙ったのか。

 

その答えを教えてくれたのは頼れる相棒だった。

 

そしてアイリが教えてくれたのは海未さんがナニを狙ったか、だけではなく、海未さんが狙ったモノがぶち抜かれるとどうなるかというその答えもだったんだ。

 

<我が親愛なるクソマスターへととてもとても楽しいご報告をいたします。本機の後方にノゾミが使用している高圧縮エネルギーカートリッジを発見しました。ウミの狙いは恐らくは本機ではなくそちらですね。何と言ってもドンピシャの直撃コースですから。と、言うワケでウミの放ったビームで高圧縮エネルギーカートリッジがぶち抜かれれば当然ですが大爆発が発生しここら辺一帯は塵も残らず吹き飛ぶ事が予想されますので、さっさと全力の“soar”での離脱を強くオススメいたします。>

 

海未さんが狙ったモノ。

 

それは希さんが使っている高圧縮エネルギーカートリッジ。

 

ソレがぶち抜かれるとアホみてぇーに圧縮されているエネルギーが一気に解放されて大爆破を巻き起こす。

 

そう。

 

海未さんの狙ったモノは、そして恐らくはただ黙ってヤられたように見えた希さんの狙いは、高圧縮エネルギーカートリッジを狙撃してソイツが巻き起こす大爆発にコッチを巻き込むってコトだったんだ。

 

「狙いはソレか!!!チッ!ドクソがぁ!!!!!」

 

<着弾します。>

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回もソラ視点でのバトル回となります。

現在、少々体調不良と申しますか、夏バテ気味と申しますか、とにかくモチベーションが低下してしまっております。
可能な限りは週一更新はキープするつもりですが、ダメだった場合は申し訳ございません…。
現在は食欲と性欲すら湧かなくなっておりまして…。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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幕間「VSほのうみまきりんぱなwithのんたん④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は体調があまり芳しくないQooオレンジでございます。
それに伴い筆が一向に進みません…。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

やや尻切れトンボではございますが今回でソラ視点の幕間は一応の終わりとなります。










それでは 幕間「VSほのうみまきりんぱなwithのんたん④」 始まります。














「狙いはソレか!!!チッ!ドクソがぁ!!!!!」

 

海未さんが狙ったのモノ。

 

それはいつの間にか希さんがバラ撒いていやがった高圧縮エネルギーカートリッジだった。

 

あっさりとヤられた希さんが、そして今まで姿を隠していた海未さんが、2人がナニかを企んでいるとは思っていたけど、ぶっちゃけ希さんの切り札である高圧縮エネルギーカートリッジをバラ撒いてソイツを海未さんに狙わせるとは思ってもみなかったよ。

 

世界戦クラスのバケモノ連中がドン引きするくらいにぎゅうぎゅうにコレでもかって程にエネルギーが詰め込まれた高圧縮エネルギーカートリッジをぶち抜いたりしたら、当然内包されたエネルギーが一気に解き放たれて大爆発しちまう。

 

海未さんと希さんの2人は最初からソイツに俺を巻き込んでヤっまおうって魂胆だったんだ。

 

5人も居やがった前衛組の全員がその策の為の捨て駒って思いきったコトをしやがるよ。

 

こんな策を考えるのはたぶん希さんだよな。

 

俺の窮地を見てニヤニヤと笑ってやがるのが目に見えるってんだ。

 

<着弾します。>

 

っと。

 

今はんなコトよりもこの窮地をどう脱するかだな。

 

まぁ悠長に考えてる暇はこれっぽっちねぇーんだけど。

 

となると…ここはアレの出番だな。

 

年単位で使って無かったから上手く行くかちょいと心配って言えば心配だが、まぁ何とかなるだろ。

 

それじゃ…覚悟キメていっちょ行きますか!

 

俺がこの窮地を脱する為に切り札の1枚を切るコトを決めると…

 

<では我が親愛なるクソマスター?ここは一つギアを上げて参りましょうか?>

 

まるでそれを見透かしたようなタイミングで相棒がそんなコトを言って来やがった。

 

俺が次にナニをしようとしているのか何てお見通しってか?

 

ケッ!相変わらず頼りになり過ぎる相棒だよ!お前は!

 

「おうよ!逝くぞ!クソ相棒!」

 

随分と久し振りの撃墜の危機に対して俺が切る切り札。

 

それは単発の“soar”にさらに単発の“soar”を重ねるコトで、通常の“soar”を遥かに凌駕する爆発的な加速を発揮するコトができる多重“soar”。

 

通常の単発“soar”の倍の距離を倍のスピードで駆け抜けるコトができる俺の切り札の1つ。

 

「“high Accel”!!!」

 

俺はこの窮地を脱する為にそんな多重“soar”を発動させた。

 

“soar”の発動を告げる爆発音が重なる様に辺りへ響く中、いつも使う単発“soar”のGが可愛く思える程の殺人的なGが俺の身体に襲い掛かってきやがる。

 

そんな相変わらず国民的ゲームのクセに人を殺せるんじゃねぇーかって思える程のGに身を委ね、遥か彼方に居やがる海未さんのジム・スナイパーⅡへ目掛けて多重“soar”での加速を始めたその直後、ザク・リヴァイブの背後で高圧縮エネルギーカートリッジがぶち抜かれたコトによって洒落にならねぇ規模の大爆発が起こりやがった。

 

希さんの…んにゃ、キ○ガイ集団“ガンプラ心形流”謹製の高圧縮エネルギーカートリッジが内包するアホみたいなエネルギーを十二分に実感できるその大爆発は、俺の切り札の1つである多重“soar”の加速でもギリギリ逃げ切れるかどうかってくらいの規模だったんだ。

 

こりゃさっきウジウジとさてどーするかとか悩んでいたら間違いなくこの大爆発に喰われてたな。

 

おー、こわ。

俺はそんなコトをザク・リヴァイブの真後ろから迫り来る触れれば即蒸発間違い無しな死の極光に眩く照らされるコクピットの中で考えたりしていた。

 

そしてそんなコトを考えながら、俺とザク・リヴァイブは数瞬の間で海未さんのジム・スナイパーⅡの元へとたどり着いた…と思ったら、勢い余って通り過ぎちまった。

 

ありゃ?

 

失敗しちまった。

 

うん。

 

まぁここしばらくは多重“soar”は使って無かったから仕方ねぇーよな?

 

モニターに相棒がアホをみるような感じの半目でこっちを見ている中で、俺は内心で自分自身に言い訳を言いながら多重“soar”の加速が終わった直後に機体を反転させて、再び海未さんのジム・スナイパーⅡを目掛けて多重“soar”を発動させる。

 

再び発動させた多重“soar”の爆発音は、遥か彼方で未だに眩く死の極光を撒き散らす爆発の轟音に遮られて辺りに響くコトはなかった。

 

こりゃ好都合だな。

 

俺がそうほくそ笑んでいると…

 

[[バトル終了のお知らせが有りませんね?]]

 

高圧縮エネルギーカートリッジをぶち抜いて巻き起こした大爆発ですっかり俺を吹き飛ばしたと思っていやがる海未さんは呑気にんなコトを言っていやがった。

 

海未さんって普段は真面目ですげぇしっかり者で油断もスキもこれっぽっちもねぇークセに、こんな時だけはわざとボケてやがんのか?ってくらいにスキだらけになるんだよな。

 

ま、そこが可愛いんだけど。

 

完璧なニンゲンなんてクソつまんねぇーだけだっての。

 

海未さんみたいにドコかちょっとしたスキがあったり、ことりさんみたいに狂暴なクセにドコか抜けていたり、穂乃果みたいにアホだったりするくらいがちょうどイイんじゃねぇーかな?と、俺は思うワケで。

 

そんなコトを考えてるいると、もう目の前には海未さんのジム・スナイパーⅡが迫っていやがった。

 

[[バトルシステムの不具合でしょうか?]]

 

そして海未さんは自身に迫る危機をこれっぽっちも知らずに、やっぱり呑気にんなコトを言っていやがるんだよな。

 

うん。

 

やっぱり海未さんって可愛いわ。

 

さて、そんな可愛い海未さんをぶった切るとしますか。

 

「バトルが終わらねぇのはなぁ!アンタにゃまだ倒すべき敵が残ってるからだってんだよ!!!!!」

 

俺が挙げた声にようやくまだ俺が生きているコトを悟った海未さん。

 

[[なっ!?]]

 

俺は身悶えしちまいたくなりそうな程に可愛いらしい声で驚いている海未さんのジム・スナイパーⅡへ向けて…

 

[[えっ…?]]

 

右手に握ったビームブレードを振り抜いた。

 

狙ったのは胴体部分…コクピットだったんだけど、久し振りの多重“soar”のせいで狙いはかなりズレちまって、ぶった切ってヤれたのはジム・スナイパーⅡの右腕になっちまった。

 

うん。

 

こりゃ反省だな。

 

そんな感じに俺が1人で反省していると…

 

[[な、なにが起こってるのですか!?]]

 

海未さんは切り飛ばされたジム・スナイパーⅡの右腕を見ながら呆然としていやがった。

 

けど流石はリアルフシドーな海未さん。

 

[[まさか…青空に斬られた…?]]

 

切り口を見てナニが起こったのか、ナニをされたのかを理解しちまったんだ。 

 

そこからの海未さんの判断はガンプラバトル素人とは思えないくらいに速かった。

 

[[みのふすきー粒子?なる謎粒子の濃度はさほど高くはないのでレーダーを使えば!]]

 

ミノフスキー粒子の濃度が低いコトを調べると、すぐに広域レーダーでこっちの位置を確認してきやがった。

 

攻撃を受けた直後こそ呆然としちまっていたが、海未さんのそこからの判断は上々だよ。

 

けど…

 

「“high Accel”!!!」

 

判断が正しく、尚且つ速くても、その上を行く超高速で切り伏せる。

 

ただそれだけだっての。

 

「オルゥラァァァァ!!!」

 

俺はようやくこちらの位置を把握した海未さんに対して、容赦無く本日三度目となる多重“soar”を発動して超高速で切り掛かる。

 

狙うは今度こそど真ん中!だったんだけど、またまた軌道がズレちまった。

 

結局はぶった切れたのは胴体のど真ん中ではなく、そこからやや下に行った右足部分だったんだ。

 

うん。

 

猛省だな、こりゃ。

 

多重“soar”の加速が終わり海未さんのジム・スナイパーⅡからかなり離れた地点に止まった俺は、またまた狙いがズレちまったコトを1人で猛省したんだ。

 

そんな中で視界の端にチラリと見えた相棒の視線はさっきよりもさらにアホなモノを見るような目だったのは言うまでもなく。

 

いやいやアイリさん。

 

俺は蔑んだ目で見られて性的興奮をしちまうタイプの変態じゃねぇーからそんな目で見ないでくれませんか?

 

えっ?ダメ?

 

あ、はい。

 

なんかすいません。

 

俺とアイリがそんな感じのやり取りをアイコンタクトでしていると…

 

[[“soar”とは違う“soar”…?]]

 

そうポツリと海未さんが呟いたんだ。

 

それは俺がさっき見せた多重“soar”に対する海未さんなりの答えなんだろうな。

 

“soar”とは違う“soar”…か。

 

言い得て妙だけど“soar”とは違う“soar”ってのは間違っちゃいねぇーわな。

 

確かに多重“soar”はいつも海未さん達に見せていた単発の“soar”とは違う“soar”だもんな。

 

たった三回多重“soar”を見ただけで俺の切り札をそこまでわかっちまったってのは素直にスゴいと思うよ。

 

やっぱり何かしらの武道を嗜んでいる連中ってのは油断ならねぇーや。

 

海未さん然り、世界大会で戦ったセカイさん然り…ってな。

 

怖い怖い。

 

そんな感じでかつて世界大会で戦ったレジェンドファイターのコトを思い出していると…

 

<ウミの“soar”とは違う“soar”と言うその推察は正解ではありませんが、ハズレでもありませんね。>

 

アイリが海未さんの独り言の様な呟きに対して返事をしていた。

 

正解ではないがハズレでもねぇーって。 

 

「だな。確かにさっきのは“soar”じゃねぇーけど“soar”だもんな。」

 

そんなアイリの言葉に重ねるように、俺も海未さんへとアイリと似たような言葉を返す。

 

“soar”じゃねぇーけど“soar”だもんな、って。

 

さらに俺に続けてアイリのヤツは多重“soar”について海未さんに説明し始めたんだ。

 

<えぇ。“soar”ではありませんがあれも歴とした“soar”ですからね。と、言う訳で超絶優秀な電子精霊であるこの私が少し説明して差し上げましょう。先程私達が使用したのは“soar”に“soar”を重ねたいわゆる“多重soar”とでも言うべきモノなのですよ。>

 

「“soar”に“soar”を重ねた“多重soar”?」

 

海未さんはアイリの説明を聞いても今一つピンと来なかったみてぇーでな。

 

まぁ“soar”を使わない連中には“soar”に“soar”を重ねたなんて言ってもわかんねぇよな。

 

“soar”を使えることりさんならたぶん今のアイリの説明で多重“soar”がどんなモノなのかわかったんだろーけど。

 

で、そんな“soar”を使わない連中に分類される海未さんに多重“soar”をわかりやすく説明するとなると…

 

[[ま、簡単に言っちまえば単純にいつもの単発“soar”の倍の距離を倍のスピードで駆け抜けるってトコだな。]]

 

ってな感じになるかな?

 

そんな俺の説明を聞いた海未さんはと言うと…

 

[[出鱈目ではありませんか!!!]]

 

ってな感じでナゼか憤慨して出したんだ。

 

むぅ。

 

解せねぇ。

 

それに出鱈目って言われてもなぁ…。

 

「出鱈目な連中を相手にする為の奥の手のさらに奥の手ってヤツだからな。こっちも多少は出鱈目なコトをやらなけりゃどうにもなんねぇーんだよ。」

 

そもそもホントの出鱈目ってのは“Rrapid acceleration”の全方位斬撃をふはははー!とか笑いながら全部避けちまうグラサンメイジンやら多重“soar”からの高速斬撃を何となくで避けちまうどっかの別世界の赤髪クソ王やらバトル中になんかムダに熱くこっちのガンプラのコトを誉めまくって来やがる模型屋の息子とかの煩悩全開で腐れリアルな美少女型MSを繰り出して来やがるバ火力魔王とかその他モロモロのコトだと思うんだけどな。

 

まぁ海未さんにそれを言っても意味はねぇーか。

 

ってか個人的にはガンプラバトルを初めてまだ1ヶ月も経ってねぇド初心者が素組にちぃーとばかり手を加えただけのジムスナⅡで一応は元世界大会ファイナリストの俺とかなりマトモにヤり合っていやがる方が出鱈目だと思うのは絶対に気のせいじゃねぇーよな?

 

俺が改めて海未さんの初心者を逸脱した戦闘センスに脱帽していると…

 

<とは言え…2回とも胴体を狙ったにも関わらず右腕に左足と随分と狙いがズレましたね?まぁここは久し振りの使用の割には誤差が少なかったと誉めるべきなのでしょうか?>

 

ここに来て今まで黙っていたアイリのヤツがようやく皮肉を交えながら多重“soar”での攻撃を外したコトを責めて来やがった。

 

それに対して…

 

「いや、2回も外しといてお前に誉められるとかキモいから止めろって。」

 

俺も若干の皮肉を交えて返してやったさ。

 

<可愛い可愛い電子精霊のアイリ様に対してキモいから止めろとか心外ですね。ではここはひとつ、我が親愛なるクソマスターのご要望にお応えして罵って差し上げましょうか?と、言う訳で…腐れ外道に堕ちて年単位でのおサボりの挙げ句の久し振り“多重soar”の使用で勘が消費期限切れを起こして異臭を放つ程度には腐りやがりましたか?この全知全能である最上位電子精霊の私が万全のサポートをして差し上げたにも関わらず2度も狙いを外すだなんて何ともまぁ酷い体たらくですね。>

 

「うるせぇ!ボケ!誰も罵れだなんて言ってねぇーだろ!ってか次は外さねぇってんだよ!!!それよりも!膝やあちこちのスラスターの消耗具合はどうなんだよ!」

 

ホント、コイツは口が悪ぃ。

 

誰に似やがったんだ?

 

マジで。

 

<そちらは今の所は特に問題ありません。随分と値段が張りましたが関節部分の素材をまるごと衝撃吸収性に優れたモノに変更した甲斐がありましたね?と言った所でしょうか。>

 

「ハッ!ソイツは重畳だなぁ!前は2回もアレを使えば衝撃に耐えきれねぇーで膝関節がガタガタになりやがってたからなぁ!」

 

<えぇ、あの頃に比べれば実に重畳ですね。この様子ならばあとは全身のスラスターの設定数値を微調整すれば例の“アレ”も問題無く使用出来るかと思います。>

 

「あとは使いこなせるかどうかは俺次第ってか?」

 

<ですね。まぁ精々精進して下さい。我が親愛なるクソマスター?>

 

「ケッ!言ってろ!ボケ相棒が!」

 

さて…相棒との楽しい楽しいコミニュケーションも終わったコトだし…そろそろこのバトルにも幕を引くとしますか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尚その後、余裕ぶって幕を引くとしますか!と言いながら最後の最後で危うく海未さんに墜とされそうになって更なる切り札を切っちまったのはきっと気のせいだと思いたい。

 

<それは気のせいでも何でも無いのではありませんか?>

 

「んなモンわかってるっての!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回は…未定でございます。
思考が全く纏まらず、割りと洒落にならないレベルでピンチでございます。
コラボの方も書かないといけないのに一向に筆が…。
来週更新できなかった場合は本当に申し訳ございません…。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑫

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

寝ても疲れがとれないのはどうしてでしょうか?なQooオレンジでございます。
モチベただ下がり中でございます。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。
こちら側のコラボも頑張って制作中でございます…。

今回からは再び海未さんsideのお話となります。










それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑫ 始まります。














<<BATTLE END>>

 

無情にもコクピットに響くバトル終了のシステム音声を聴きながら、私は自身の敗北を噛み締めていました。

 

そう…私は敗北したのです。

 

また、敗けてしまったのです。

 

先の東條先輩との一戦、そしてその前の忌々しい以下略な生徒会長との一戦も、私は勝つ事が叶いませんでした。

 

あぁ…そう言えば矢澤先輩にも敗けていましたね。

 

ふと気付くと、随分とまぁ敗けが込んでしまったモノです。

 

情けなさと悔しさと不甲斐なさが入り交じりぐちゃぐちゃになった不快な気持ち…。

 

私が敗けた相手は確かにみんな格上の…それも遥かに格上の相手でした。

 

それでも、もっと戦い様はあったのではないでしょうか?

 

それでも、もっと巧く立ち回れたのではないでしょうか?

 

そんな事を考えている一方で、私は自分が“私はまだガンプラバトル初心者だから敗けても仕方無い”と考えてしまっていました。

 

そしてそんな“仕方無い”と考えている自分が酷く醜くて醜くて嫌になってしまいます。

 

全く…ナニが“仕方無い”ですか…。

 

「はぁ…。」

 

私は電源が落ちて僅かに計器類に明かりが灯る筐体の中で溜め息をひとつつき、ぐちゃぐちゃになった思考を切り替えます。

 

今日の、そして今日までの敗北を、明日の勝利の糧にする為に。

 

次こそは勝つ為に。

 

もう敗けない為に。

 

そんな気持ちを切り替えた私がまず真っ先に考えたのは先程までの青空とのバトルの事でした。

 

今日の敗北を明日の勝利の糧にする為に、まずするべきは何故敗けたのかその理由を知る事が大切です。

 

と言う訳で考察タイムです♪

 

先程までの青空とのバトルの最後の瞬間、私の突き出した刃の切っ先は間違い無く青空のザク・リヴァイブを捉えたと思いました。

 

ですが、刀の切っ先がザク・リヴァイブの胴体部分に突き刺さるその前に、ザク・リヴァイブは私の目の前から忽然と消えてしまいました。

 

まるで魔法でも使った様に。

 

ですが青空が魔法を使った何て事はまずあり得ません。

 

オバケや幽霊と同じ様にこの世界にも当然魔法使いは存在してはいますが、そもそも青空が魔法使いではありませんから。

 

それに世界でも有数の性能を誇る物理演算シミュレーターであるガンプラバトルシミュレーターが物理的にあり得ない“魔法”だなんて事象は再現するとは考えるられません。

 

魔法は物理的な法則ではなく、霊的な法則ですからね。

 

まぁ魔法云々は別として、普通に考えれば私の目の前から消えてしまったあの現象もきっと青空お得意の“soar”の一種なのでしょうね。

 

単発“soar”。

 

多重“soar”。

 

それに次ぐ第三の“soar”。

 

それが私の目の前から一瞬で消えてしまった答え…だと私はそう思います。

 

全く…多重“soar”での加速状態からさらに何からの“soar”を使うだなんて本当に出鱈目です。

 

でも…いつかきっと、その出鱈目を撃ち破り喉元に刃を突き付けてあげますよ♪

 

覚悟していて下さいね♪青空♪

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ?青空は“μ's”の一員なので別に無理に勝たなくても良いのでは……いえ!やっぱり勝たなくても良いとか無しです!無し!そもそも敗けっぱなしは園田の女として!そして護国の剣士として絶対に駄目です!

 

だから!次は…次が駄目でもその次こそは!次の次が駄目でもいずれ必ず!私は青空に勝ってみせますよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

考察タイムと言う名の思考の海から帰還した私は、ガンプラバトルシミュレーターの筐体の開閉スイッチを操作して扉を開けて外へと出ました。

 

私が筐体の外へと出ると…

 

「お疲れさん。」

 

そこには壁に寄り掛かってスマホを弄っている青空が居ました。

 

私が出て来るのを待っていてくれたのでしょうか?

 

私は先程までいつかきっと打倒青空!とか思っていたにもかかわらず、そんな事をすっかりと忘れて青空がわざわざ私が筐体の外に出て来るのを待っていてくれた事がとても嬉しくて嬉しくて思わず頬がにやけそうになってしまいました。

 

だから…

 

「青空!最後のアレは一体何なのですか!と言いますか乙女が起死回生を賭けて放った渾身の一撃を避けるだなんて殿方としてそれはどーなのですか!男なら真っ正面から受け止めなさい!真っ正面から!!!」

 

照れ隠しで青空の胸ぐらに掴み掛かる様な勢いで詰めよって早口でまくし立ててしまいました。

 

素直になれないのは乙女の永遠の悩みですね。

 

まぁ誰がとは言いませんが自分の欲望に素直になり過ぎて常日頃から性的アピール全開で猛アタックを繰り広げて相手を引かせてしまうよりは照れ隠しでちょっと乱暴になってしまう方がきっとマシですよね♪

 

「アホか!あんなクソ危ねぇ一撃なんざ真っ正面から受け止めちまったら背中までブレードが突き刺さってサクッと死んじまうっての!!!」

 

「では次は是非とも女の子に花を持たせる為に死んで下さい♪あと私が使っていたアレはブレードではありません!刀です!か!た!な!!!そこの所を間違えない様に!」

 

「ハッ!イヤだね!絶対にイヤだね!ってか初心者相手に早々簡単に死ねるかってんだよ!そもそも俺は死ぬならベッドの中で腹上死って決めてんだ!俺をヤりてぇーなら今からヤるか?あ"ぁ"?ヤるってか?ベッドの上で運動会で腹上死させてみるか?」

 

「えぇ!えぇ!構いませんよ!この後すぐにでもラブホテルでも連れ込み茶屋にでもお好きな所へお付き合いして差し上げますよ!ただし!私とベッドの上で運動会をするのならば人生の最後は腹上死だなんてくだらない願いは絶対に叶いませんけどね!だって貴方が腹上死する前に股間のナニを切り取って出血多量でこの世とおさらばする事になりますからね!!!ガンプラバトルでは遅れを取りましたがリアルファイトでならば青空!貴方にはぜぇぇぇぇぇったいに!敗けませんから!!!!!」

 

「ケッ!ならヤれるもんならヤってみやがれってんだ!ってかリアルファイトでも敗けてヤれるかってんだよ!!!舐めんなよ!チンピラ舐めんなよ!あ"ぁ"?ゴルゥラァァァァァ!!!!!って誰がチンピラじゃ!誰がぁぁぁぁ!!!!!」

 

「貴方が自分でチンピラって言ったんでしょう!私は一言もチンピラだなんて言ってませんよ!それに!チンピラ舐めんなとか言いましたがそっちこそ護国の剣士を舐めいで下さい!!!!!天地がひっくり返ったとしてもチンピラ風情に私達護国の剣士が敗けるだなんて事はあり得ません!!!!!」

 

「敗けたじゃねぇーか!さっきガンプラバトルで思いっきり敗けたじゃねぇーか!!!!!ぬぅわぁぁにぃが!護国の剣士じゃ!ボケェ!!!」

 

「あっ!馬鹿にしましたね!建国以前からこの国を様々なモノから護ってきた私達護国の剣士を馬鹿にしましたね!!!!!」

 

「知らねぇーし!んなコト微塵も知らねぇーし!ってか護ってくたさぁい♪だなんて誰も頼んでねぇーし!!!」

 

「頼まれなくても護るのが護国の剣士です!!!」

 

「押し付けかよ!!!」

 

「押し付けじゃありません!!!」

 

「押し付けだろ!!!」

 

「だから押し付けじゃありませんったら!!!」

 

「んーにゃ!押し付けだね!!!」

 

「だーかーらー!!!押しちゅけじゃ…あ"…。」

 

「ぷっ!噛んでやんの!海未さん噛んでやんの!!!押しちゅけだってよ!押しちゅけ!なんじゃそりゃ!押しちゅけ!あっははは!!!」

 

「くっ!わ、笑うなぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「やーですぅー!笑いますぅー!笑って笑ってここぞとばかりに徹底的にネタにして小バカにして弄り倒してヤりますぅー!」

 

「ぐぬぬぬぬぬ!ならば!」

 

「あ"?ならば?ならばって何だよ?」

 

「コロス!!!」

 

「うぉっ!?ちょ!待て!止めろ!危な!?ってかこんな狭いトコで警防なんて振り回すな!!!!!」

 

「問答無用!!!それと避けるなぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「問答しろ!あと避けなきゃ死ぬっての!!!!!」

 

「なら大人しく死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

「大人しく死ねるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ…痛いです…。」

 

「ドクソが…。」

 

「あ"ぁ"ん?何か言った?」

 

「「いえ!何にも言ってません!」」

 

「ふん!ならさっさと歩く!」

 

「「はい!」」

 

何故かいつの間にかリアルファイトに発展したガンプラバトルシミュレーターの筐体前での青空との語り合い。

 

結果は引き分けに終わってしまいました。

 

いえ、もう少しで、あと少しで私の特殊警防が青空の能天をかち割れそうだったのですが、そこに何時までも戻って来ない私達を心配して様子を見に来てくれたにこ先輩が乱入して何故か問答無用で私も青空も能天にハリセンでの一撃を喰らってしまったのです。

 

にこ先輩…武道や武術は何も嗜んでいないと言っていましだか、あのハリセンの鋭い一撃は素人が放てる一撃だとは到底思えない程に素晴らしいモノでした…。

 

矢澤 にこ、恐るべしですね。

 

さて、長らく続いたバトルの反動でのグダグダはこの辺にしておいて…にこ先輩の強襲によって青空への折檻を強制的に中断された私は、青空とにこ先輩と共に先に撃墜された穂乃果達が待つレストコーナーのテーブル席へと戻って来ました。

 

戻って来たテーブル席では花陽がおにぎりを貪りながら忙しなくPCのキーボードをポチポチしていたり、穂乃果が花陽の横でPCの画面を難しい表情で覗いていたり、凛が一心不乱にラーメンを啜っていたり、真姫が忌々しい以下略な生徒会長とナニかを言い合っていたりしていました。

 

そんな中で真っ先に戻って来た私達に気付いて声を掛けて来たのは…

 

「園田さん♪お疲れちゃん♪」

 

駄乳先輩こと東條 希先輩でした。

 

東條先輩はこちらへにやりとした笑みを見せながら、片手を振って話し掛けて来ました。

 

「いやぁ~♪うちらの作戦であと少しでそらっちを消し炭にできたんやけどねぇ~♪」

 

東條先輩は戻って来た私へ、相変わらずナニが楽しいのか理解に苦しむ例のニヤニヤ笑いをしながらそう言って来ました。

 

私は東條先輩のニヤニヤ笑いを見ながら、ふとある事に思い至りました。

 

それは…

 

「東條先輩はあの多重“soar”の事を知っていたのではありませんか?」

 

青空とそこそこ親しいらしい東條先輩は、先程の多重“soar”の事を知っていたのではないか?というモノでした。

 

私はその事を東條先輩に問い質します。

 

私の問いに対して…

 

「ん?多重“soar”ってアレやろ?そらっちが爆発から逃げる時に使ったアレ?アレなら7年前の世界大会でも使っとったから知識としてはうちも一応は知っとったよ?」

 

東條先輩の答えは肯定…つまりは知っているというモノでした。

 

「ならばその事を先に教えてくれても!」

 

「あー、アレは先に教えてもどーにもならんと思うよ?」

 

「うっ!そ、それは…確かにそうかもしれませんが…。」

 

どうして事前に教えてくれなかったのか?という私の問いに、東條先輩はニヤニヤ笑いを引っ込めると今度は少し困った様な表情で先に教えてもどうにもならならいと思うと返答して来ました。

 

そうは言いますが、事前に知っているのと知らないのとでは対処の方法にも差が出るモノです。

 

今回だって多重“soar”の事を知っていれば多少は…あれ?今回の場合って多重“soar”の事を事前に東條先輩に教えて貰って知識として知っていたとしても、そもそもアレを対処する方法自体が今の私ではほぼ皆無なので余り意味が無い様な…?

 

「その顔やと知っとっても対処できんってコトに気付いた感じやね?」

 

「うぐっ!?」

 

「まぁそらっちのアレは真っ向からじゃ割りとガンプラバトルやり込んでるうちやえりち、あとはにこっちとかでも対処なんてできないから、初心者の園田さんがメタメタにヤられても仕方ないんよ?」

 

「それはそうかもしれませんが…。」

 

「だいじょ~ぶ♪だいじょ~ぶ♪今日の敗北を糧にして次はあの多重“soar”を使われるコトも視野に入れて作戦立てればえぇんよ♪」

 

「多重“soar”の使用を視野に入れての作戦…ですか?」

 

「そ♪」

 

多重“soar”に対しての対処方法も大事ですが、私としては最後の一瞬に青空が使った第三の“soar”(仮)に対しての対処も考えていた方が…ん?東條先輩はどうして先程から多重“soar”についてばかり言っているのでしょうか?

 

青空が最後の瞬間に使った第三の“soar”(仮)に対しては対処しなくても良いのでしょうか?

 

そう思った私はその事について早速とばかりに東條先輩に質問してみました。

 

ですが…

 

「多重“soar”に対しての対処は勿論必要なのはわかりますが、青空が最後の瞬間に使った謎の“soar”について 「海未さん!ちょ!ストップ!」 へ?」

 

話している最中に戻って来てから今までずっと黙って私と東條先輩の会話に耳を傾けながらコーヒーを啜っていた青空が何故か慌てて東條先輩への私の問いに割り込んで来ました。

 

「謎の“soar”?」

 

東條先輩はそんな青空の態度をきょとんととした表情で見ながら可愛らしく小首を傾げています。

 

「なんでもねぇから!謎の“soar”とか海未さんの勘違いだから!あと海未さんはちょっとこっち来い!」

 

「あ、はい。」

 

何故か例の第三の“soar”(仮)のコトを誤魔化した青空は、私を伴ってレストコーナーの端へと移動しました。

 

そして私達“μ's”の面々が陣取るテーブル席から離れて、小さな声での会話が聞こえない程度の距離まで来ると…

 

「海未さん…悪いんだけど最後のアレは他の連中にはナイショにして欲しいんだけど…。」

 

と、第三の“soar”(仮)については内緒にしていて欲しいと言って来ました。

 

「どうして内緒なのですか?東條先輩達だって最後のアレは観ていた筈なので別に内緒にしなくても…?」

 

「イヤ、見えねぇーから!あんなコンマ何秒かの世界でのさらに一瞬のコトなんて普通は見えてねぇーから!」

 

「そうなのですか?」

 

私は普通に見えていましたけど?

 

「そうなの!ってかあの時に“soar”を使ったのが見えた海未さんがおかしいんだっての!」

 

私の方が可笑しいと言われても見えたモノは見えていましたので…あっ。

 

そうです…あの時、私は五感のうちの視覚以外の情報をカットして知覚を拡張させる“零の領域”を使っていたのですよ。

 

だからこそ最後の瞬間に青空が“soar”を使った事がギリギリですが見えたのです。

 

“零の領域”を使用して漸く青空が最後の瞬間に謎の“soar”を使った事が見えたのですから、普通に備え付けの大型モニターで観戦していた東條先輩達にはアレが視認出来ている筈は無いのです。

 

「とにかく!アレのコトはしばらくは黙っててくれって!今度なんか奢るから!な?頼むよ!」

 

「うーん…。」

 

別に何時もお昼ご飯の時には飲み物をご馳走になっていますし、ガンプラバトルをプレイしにアミューズメントセンターに来店した時にも色々とご馳走になっていますから、今さら青空に何か奢って貰わなくても良いのですが…。

 

うーん………あ。

 

今度ナニか奢ってくれるという事は…

 

「なら今度どこか美味しい物を食べに連れて行って下さいね♪」

 

どこかへ連れて行ってくれるという事ですよね♪

 

どこかへ連れて行ってくれるという事は…デートへ連れて行ってくれるという事です♪

 

デートですよ♪デート♪

 

うっふふふ♪

 

ことりや穂乃果を差し置いて私一人だけ青空とデートなんですよ♪

 

これって私の大勝利ですよね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………ち…ゅ……………ん…………………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回も引き続き海未さんsideのお話となる予定でございます。
そしてそろそろ本編第8話も終わりが近付いて…?




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑬

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやく涼しくなって過ごしやすくなって嬉しいQooオレンジでございます。
3ヶ月くらいゴロゴロしていたいですね…。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。
こちら側のコラボも頑張って制作中でございます…。

再び海未さんsideのお話となります。











それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのなな⑬ 始まります。















先程までのバトルの最後の最後に青空が見せた第三の“soar”。

 

その事を他のみんなに話さない代わりにデートの約束を取り付けて一件落着♪となり、第8話はこれにてめでたし♪めでたし♪でハッピーエンドで終わり♪と、しようかと思ったのですが、締めに入るには少しどころかかなり文字数があり余ってしまいました。

 

別に前回で終わりにしてもそれはそれで良かった様な気もしますが、まぁその⑬として始まってしまったので仕方ありませんよね?

 

そんなワケで今回はバトルを終えてレストコーナーのテーブル席へ戻って来た私が東條先輩と青空と話している最中に他の面々がナニをしていたのかをダイジェスト風にお送りしようかと思います。

 

まずは皆さんご存知アホの権化な穂乃果とお米とガンプラをこよなく愛する花陽の二人の会話を抜粋してお送りします。

 

「はぐっ…だから…もぐもぐ…ここを…ごくん♪こーして、さらにここをこーすると…。」

 

「あ!パワーが上がった!」

 

「はひ♪出力がだいたい1.3倍くらい上昇してますよ♪まぁ代わりにもろもろの消費エネルギーも1.3倍なんですけどね。」

 

「いってんさんばいとかよくわかんないけどすごい!」

 

「あはは…1.3倍くらいはわかって欲しいかなー…。」

 

穂乃果と花陽はどうやら穂乃果のストライクガンダムの設定値を弄っている様ですね。

 

二人は花陽が何時も持ち歩いている小型のノートパソコンに穂乃果のGPベースを繋いであーだこーだと作業をしていました。

 

まぁ主に作業をしているのは花陽の方だけなのですが。

 

そんな花陽もノートパソコンのキーボードを片手でポチポチしながらもう片方の手におにぎりを持って作業の合間にもぐもぐと貪っています。

 

これが本当の“片手間の作業”と言うヤツですね。

 

それと穂乃果?

 

貴女は1.3倍くらいはいい加減に理解して下さい。

 

一応は高校生なのですから。

 

そんな花陽持参の小型ノートパソコンを挟んでわいわいと作業中の穂乃果と花陽の隣では凛が一心不乱にラーメンを啜っていました。

 

「とんこつぅ!しょーゆぅ!みそにしおぉぉぉぉ!ふおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

はい。

 

こちらは相変わらず意味不明ですね。

 

真姫的に言えばイミワカンナイです。

 

そんな凛の隣には座っているのは…

 

「ちょっと!もう少しよく噛んでごっくんしなさい!!!あっ!ほら!またテーブルにラーメンのお汁こぼして!ってかテーブルに肘をつかない!お行儀悪いでしょ!!!」

 

先程ガンプラバトルシミュレーターの筐体前で言い合いをしていた私と青空の脳天にハリセンで強烈な一撃をぶちかましてくれやがりましたにこ先輩です。

 

にこ先輩は小さな子供に言い聞かせる様に凛へとお行儀が悪い!と注意をしながら凛が盛大に麺を啜る度にテーブルに飛び散るラーメンの汁の飛沫をせっせと拭き取っていました。

 

何だかんだ言いながらもにこ先輩って面倒見が良いんですよね。

 

せっせと凛のお世話をしているにこ先輩のその姿は、まるでやんちゃな妹のお世話をしているお姉さんみたいでちょっとほっこりしてしまいます。

 

そんな凛とにこ先輩の隣では…

 

「西木野さんって腕は良いのに残念よね?」

 

忌々しい以下略な生徒会長と…

 

「はぁ!?私が残念ですって!?頭の中身とかその他にも色々と残念だらけなアナタにだけは残念とか言われたくないわ!!!」

 

真姫が何やら言い合い?をしていました。

 

「せっかく腕は良いのに攻撃力もスピードも足りないし機体自体の反応速度も西木野さんの技量に追い付けなくなってるのよね。」

 

「ちょっと!人の話を聞きなさいよ!!!」

 

「そしてナニよりも…防御力が決定的に足りていないわ。」

 

「話し聞いてないし!ホント!イミワカンナイ!ってかガチムチ超防御特化のアンタに比べればみんな紙装甲で防御力が足りない所の話しじゃないわよ!!!」

 

「と、言うワケでこのジ・Oとか良いんじゃないかしら?ほら♪ゴツい見た目でいかにも防御力高そうでしょ♪こんな見た目なのに機動性だってスゴいんたがら♪♪♪」

 

「そんなゴツいのなんてイヤよ!しかもそれって百式いじめたヤツじゃない!!!あとやっぱり人の話聞いてないし!!!」

 

二人はどうやらガンプラバトルの話をしている様でしたが、いつの間にか真姫の使用するガンプラについての話しになってしまった様ですね。

 

忌々しい以下略な生徒会長としてはガンプラバトルの先達として、初心者で未だに素組の百式を使用している真姫へあれこれとお節介をしたいのでしょう。

 

真姫にとっては余計なお世話になってしまっている様ですが。

 

そもそも真姫と忌々しい以下略な生徒会長とではバトルスタイルが根本的に違っているので、生徒会長の自分基準のアドバイスは余り参考にならないのではないでしょうか?

 

真姫は基本的に回避重視のスタイルです。

 

対する生徒会長は防御特化。

 

回避重視の真姫へ防御特化に向きそうな機体を進めても喜ばれる事はないと思うのですが?

 

まぁ基本的にあの忌々しい以下略な生徒会長の本性は残念な人物の様なので、その事には気付いていないのでしょうが。

 

そんな感じで青空を伴いテーブル席へと戻った私はこの場に揃った面々を改めて眺めました。

 

ガンプライブで優勝して廃校の危機から音ノ木坂を救うと言う突拍子も無い思い付きをした私達“μ's”の発起人の穂乃果。

 

最初はおどおどしていたとても引っ込み思案な子だったのに、最近は引っ込み思案設定は何処へ行ったのでしょうか?と思ってしまう事が多々あるお米とガンプラをこよなく愛する凄腕ビルダーの花陽。

 

花陽に付き合う形で“μ's”へと参加したラーメン大好きネタ枠猫娘の凛。

 

同じく花陽に付き合う形で“μ's”へと参加したヤクザの元締め(?)で本人は決して認めませんが世界有数のセレブなお姫様な真姫。

 

青空との関係が色々とアレでコレで恋する乙女としてはそこの所が実に気になる感じな“無冠の女王”の二つ名を持つ凄腕ファイターのにこ先輩。

 

何だかんだで結局は“μ's”へと加入する事になった忌々しい以下略な生徒会長。

 

どさくさに紛れてやっぱり結局は“μ's”へと加入する事になった超火力チートな東條先輩。

 

元世界大会王者で基本チンピラな青空。

 

そして天才美少女スナイパーなこの私、園田 海未。

 

東條先輩の加入によって私達“μ's”もついにガンプライブの最大規定人数である10人に達する事が出来ましたね。

 

穂乃果、花陽、凛、真姫、にこ先輩、忌々しい以下略な生徒会長、東條先輩、そして青空と私。

 

この10人でガンプライブ優勝を目指して……アレ?

 

穂乃果、花陽、凛、真姫、にこ先輩、忌々しい以下略な生徒会長、東條先輩、青空、私。

 

いち、にー、さん、よん、ごー、ろく、なな、はち、きゅー………一人…足り無い?

 

あれ?えっ?えぇぇ!?

 

東條先輩の加入で確かに10人揃った筈なのですが!?

 

どうして一人足りないのですか?

 

穂乃果、花陽、凛、真姫、にこ先輩、忌々しい以下略な生徒会長、東條先輩、青空、私…これで確かに私達“μ's”は全員の筈……………?

 

私が確かにこの場に全員揃った筈なのに何故か一人足りない事について訝しげていると…

 

「ひとり足りないのわぁ~♪」

 

何処からともなくとても可愛いらしい甘ったるい声が…所謂“脳トロボイス”が辺りに響きました。

 

「えっ?」

 

私がそんな突然辺りに響いた脳トロボイスに困惑していると…

 

「かわい~♪かわい~♪」

 

声の主は私の困惑にはお構い無しに…

 

「みんなのアイドルぅ~♪」

 

自らの主張を続けます。

 

と、言いますか、脳トロボイスで自らの事をかわい~♪かわい~♪みんなのアイドル♪とか言いやがる人物について、残念ながら私は心当たりがありました。

 

それはどうして今の今まで忘れていたのかが謎な位に強烈な人物。

 

そして決して忘れていけない危険な人物。

 

そんな強烈で危険で凶悪で狂暴なのに非常に可愛いらしい人物とは…

 

「ことりちゃんで~すぅ♪♪♪ぶいっ♪」

 

私と穂乃果の幼馴染みの大親友である南 ことり、その人です。

 

「あっ!ことりちゃんだ!なんか穂乃果!ことりちゃんと1年ぶりくらいにあった気がする!」

 

「そう言えば…今日学校で会ってるハズなのに穂乃果の言う通りことりさんと会うのってなんか1年ぶりくらいな気がすんな。」

 

「そう言えばそうですね?」

 

「にゃ?にゃんか知らにゃいけど本編でこれっぽっちも出番のなかったことり先輩お久しぶりぶりにゃ!」

 

「うーん?なんで学校で会ったハズなのに1年ぶりくらいに感じちゃうのかしら?」

 

ひっそりと近付いて着ていたことりの存在に気付いた穂乃果達はそれぞれ何故かとても久し振りに感じているの様ですね。

 

勿論、私も何故かことりとは約一年ぶり位に再開した様に感じています。

 

「チッ!ここ一年の連載で影も形も無かったのについに出て来やがったわね!このクソ鳥娘!!!」

 

「そ~ゆ~にこっぱちは本編に出てた割にはみょ~に影が薄かったですね♪ぶっちゃけ出てましたっけ?って言う感じの影の薄さですぅ♪」

 

「はぁーーー!?このにこにー様が影が薄いですってぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!んなワケあるワケないでしょ!!!ってかむしろ影がくっきりし過ぎて第8話メインの絵里と海未を喰っちゃう勢いでしょうが!!!!!」

 

「えっ?ことりの聞き間違いですか?影が濃すぎて誰が誰をぱっくんちょですか?セリフも数えるくらいしかなかったのに誰が誰をぱっくんちょしちゃったんですか?そこのところをじーーーーっくりとことりに教えて欲しいですぅ♪」

 

「クソ鳥娘ったらその歳で聞き間違いとか聞こえないとか耳のアナに乙女的には言っちゃタブーな耳◯ソが詰まり過ぎてるんじゃないの?大銀河宇宙級に極限に優し過ぎるにこにー様がアンタの耳のアナに鼓膜を突き破る勢いで割り箸突っ込んでほじり出してあげるわね♪や~ん♪にこにーったら優しぃ~♪」

 

「ならことりは中身が賞味期限切れで腐っちゃってるにこっぱちの頭に包丁で切れ込み入れて腐った中身を取り出してそこら辺の道に落ちてる犬のう◯こと取り替えてあげますぅ♪」

 

「ハッ!上等じゃない!ヤれるモンならヤってみなさいよね!このイカれサイコクソ鳥娘!!!!!」

 

「お望み通りにヤってやりますぅ♪この腐れ中古ガバマ◯似非ロリBBA♪♪♪♪♪」

 

と、まぁ私や穂乃果達がことりと一年ぶりに再開した事を不思議に思っていると、相変わらず相性最悪なにこ先輩とことりが楽しく言い合いを始めていました。

 

ホント、この二人は顔を合わせればすぐに喧嘩を始めますね…。

 

これでいてお休みの日とか二人で買い物に行ったりランチへと行ったりしているらしいんですが。

 

喧嘩するほど仲が良い。と言うヤツでしょうか?

 

まぁそれはそれとして…取りあえずは…

 

「それではめでたく“μ's”も10人揃ったので今日の所は解散と行きましょうか?」

 

時計の針は既に午後六時を少し過ぎた辺りです。

 

そろそろ辺りも薄暗くなりうら若き女子高生が出歩くには危険な時間になってきています。

 

カラスが鳴くからかーえろ♪ですよ♪

 

「明日も早朝から朝練を行いますので穂乃果と凛は寝坊しないようにお願いしますね?それと忌々しい以下略な生徒会長と東條先輩も可能ならば明日から朝練への参加をお願いします。詳しい集合場所や時間等は…にこ先輩にでも聞いて下さい。」

 

私は穂乃果達へと手早く今日は解散と告げ、続けて明日も朝練あるのでくれぐれも遅れない様に伝えます。

 

同時に本日から“μ's”へと加入する事になった忌々しい以下略な生徒会長と東條先輩にも朝練がある事を伝え、詳しい内容の説明はにこ先輩へと丸投げしてあげました。

 

何気に三人は仲が良さそうなので構いませんよね?

 

伝えるべき事を伝え終わった私は帰路へ着く為に席を立ちます。

 

そんな私に習い穂乃果達もそれぞれ席を立ち帰路へと着こうとしていました。

 

さぁ♪明日も朝から頑張りますよ♪と、この場を締めくくろうとしたその時…

 

「ちゅん?タダで帰ると思ってるのかな?カナ?カナ?」

 

ことりがナニやら不穏な気配を漂わせ始めたのです。

 

ことりの言葉に釣られる様に私がことりの方を振り向いてみると…

 

「ひっ!?」

 

そこには言葉にするのを躊躇う様な恐ろしい…とても恐ろしいナニか居やがりました。

 

「あのね?ことり、ほぼ1年間本編で出番が無かったからちょっと最後にひと暴れしちゃおっかな?って思ってヤって来たの♪」

 

本編でその存在が一年間忘れられていたことりの逆襲が今、まさに始まろうとしていたのです。

 

このままでは全滅…そんな言葉が脳裏に浮かんだ瞬間、“μ's”が誇るアホ猫が果敢にもことりへと挑んで行きました。

 

「ナニ言ってやがるにゃ?この鳥ッコロ先輩は?」

 

ですが…

 

「えいっ♪」

 

「ぎにゃ!?」

 

間髪入れずことりに撃退されてしまいました。

 

脳天に包丁を突き刺されると言う惨たらしい形で。

 

ことりへと挑んだ勇敢なアホ猫の凛が倒れる姿を見ながら…

 

「総員!可及的速やかに撤退!!!!!兎に角!逃げて逃げて逃げまくって!生き延びて下さい!!!!!!!」

 

私は本能的に叫んでいました。

 

逃げろ、と。

 

そう叫んだ瞬間…

 

「ちゅん♪」

 

私の意識は闇に閉ざされました。

 

恐らくは狂化したことりにヤられたのでしょうね。

 

そして私が意識を閉ざす間際に聞こえたのは…

 

「あは♪ねぇ?知ってる?ことりからは逃げられないんだよ♪」

 

と、言う貴女は何処の大魔王ですか?と言った台詞でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてこの日、ついに10人揃った私達“μ's”は、たった一羽の狂った鳥の手により歴史にその名を残す事無く夜の闇へと消え去ったのです。

 

「今回もことりちゃんのだいしょ~りですぅ♪♪♪」

 

※注 全滅エンド的に第8話は終わりますがガンプライブ!はまだまだ終わりませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


ことりさんの襲撃にて本編第8話は終わりとなります。。
ようやくμ'sが全員揃ってくれました…。
ここまで本当に長かったです。
閑話を挟み第9話の開始となりますが…まだ何にも考えておりません…。
原作であるラブライブ!的にはμ'sが全員揃ってのぼらららの辺りなので、何かしらの大会に出場かなぁ…と愚考中でございます。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「黒と白の世界で ~もうひとつのBIRTHDAY~」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

10時を過ぎると眠くなるQooオレンジでございます。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。
こちら側のコラボもあと少しで完成しますのでもう少々お待ち下さいませ。


今回は閑話となります。
そんな今回は少し短いですが、ガンプライブ!もう1人の主人公でもある彼女のお話です。












それでは 閑話「黒と白の世界で ~もうひとつのBIRTHDAY~」 始まります。















むかしー、昔…とは言ってもそこまで大昔ってワケじゃなくて、今からちょっと昔。

 

穂乃果とホノカはまだ“私”だったんだよね。

 

そんなまだホノカ達が“私”だった頃は毎日が本当に輝いていた…なんて事はこれっぽっちも無く、ただただ陰鬱な日々の連続だった。

 

あの頃、祖父母から“穂むら”を継いだばかりだったお父さんとお母さんは毎日が大忙しで、それを間近で見ていた幼い“私”は2人の邪魔にならない様に朝から晩までいつも“良い子”を演じていたんだ。

 

あの頃の“私”は我ながら空気の読める手間のかからない子供だったと思うよ。

 

信じられないでしょ?

 

“私”が手間のかからない“良い子”だったなんて?

 

みんな最近の“私”の…穂乃果の方の言動のせいで“私”は頭がお花畑のアホだと思ってるかもしれないけど、本来の“私”はとっても頭が良いんだよ?

 

それこれ世間一般で言う所の“天才”と呼ばれる人達…あの“アーリージーニアス”やそら君とかと同じ位には頭が良かったんだ。

 

まぁ穂乃果とホノカに別れた今の穂乃果にはそんな様子は微塵も見られないけどね。

 

ホノカの方は相変わらす天才級に頭良いけど♪

 

そんな穂乃果がアホでホノカが天才になっちゃったのには一応ちゃんとしたワケがあるんだ。

 

それが今回のお話。

 

“私”の終わりのお話。

 

穂乃果とホノカの始まりのお話。

 

そう…これは黒と白、たった二色だけの世界で産まれたホノカのお話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お母さんのお父さんとお母さん…つまりは母方の祖父母から“穂むら”を継いだばかりの“私”の両親は朝から晩まで大忙しだったの。

 

職人としては一流でも経営者としての能力はからっきしなお父さん。

 

そんなお父さんの代わりにお店を切り盛りするお母さん。

 

2人は朝から晩まで一生懸命に働いてんだ。

 

さっきも言ったけど“私”はそんな2人の邪魔にならない様にいつもいつもいつもいつも、手のかからない“良い子”を演じていたの。

 

苦痛じゃなかったと言えば嘘になるけど、それでも両親は時折ちゃんと“私”の事も構ってくれていた。

 

穂乃果は“良い子”ねって言って褒めてくれた。

 

穂乃果は偉いねって褒めてくれた。

 

穂乃果のお陰でお父さんとお母さんは頑張れるのよって言ってくれた。

 

そんな優しい言葉だけであの頃の“私”は満足だった。

 

“私”がちょっとだけ“寂しい”を我慢すれば全て上手く行く。

 

そう思って“私”は毎日毎日“寂しい”を我慢してただ“良い子”を演じていた。

 

それが“私”の日常だった。

 

そんなある日、唐突に“私”の日常は崩れさったの。

 

妹が…雪穂が産まれたから。

 

あの両親…毎日バカみたいに忙しかったのにヤる事はヤってたみたい。

 

疲れた時や死にそうな時に身体が子孫を残そうと頑張っちゃうってヤツだったのかな?

 

ほら?疲れマ◯とか言うアレ。

 

そら君も限界まで疲れ果てさせればホノカ達の事を襲ってくれたりするのかな?

 

けどホノカだって一応は恋に恋する乙女だから初体験は普通に優しくして欲しいかも?

 

まぁそれは今はどうでもいいか。

 

そんなワケで毎日毎日クソ忙しい中で、高坂家に新しい家族が加わったの。

 

高坂 雪穂

 

“私”の妹。

 

最初は“私”も妹の誕生を喜んだんだ。

 

そう、“最初”は…ね?

 

でも誕生の喜びはすぐに嫉妬と言うドス黒い感情へと変わっていった。

 

何故かと言うと、お母さんが妹に構いきりになったから。

 

手間のかからない“良い子”の“私”は1人でも問題ないって判断したんだろうね。

 

その判断はとても合理的だと思うよ。

 

でもどんなに合理的でも心情的には同感できない。

 

だって“私”だって本当はずっとずっとずぅぅぅぅぅぅぅっと、お母さんに甘えたかったんだから。

 

けどそんな言葉をぐっと飲み込んで、“私”は今までよりも“良い子”を演じる様になった。

 

“良い子”で居ればお母さんとお父さんにいつかまた褒めて貰えるかもしれないから。

 

そんな淡い願いの元で毎日毎日“良い子”を演じた。

 

そんな日々に終わりが来たのはとある雪の降る日だった。

 

あの日…珍しく東京に雪が降り注いだ年の瀬の迫る寒い夜に、とうとう私の我慢は限界を向かえた。

 

それは何気ないお母さんの一言。

 

“お姉ちゃんなんだから我慢しなさい”

 

そんな一言がきっかけだった。

 

お母さんのその言葉を聞いた瞬間、“私”は“私”の中でナニかが切れた音をはっきりと聞いた記憶がある。

 

ナニがお姉ちゃんだから我慢しなさいだ。

 

ナニがお姉ちゃんだからだ。

 

“私”はお姉ちゃんになりたいだたなんて願った事は一度もない。

 

“私”は妹が欲しいだなんて願った事は一度もない。

 

“私”はお母さんとお父さんさえ側に居てくれればそれで良かった。

 

だから毎日“私”は甘えたいのを我慢して“良い子”を演じていたんだ。

 

それなのに…それなのに…。

 

“私”は目の前が怒りで真っ赤になった。

 

そして“私”は夜の帳が落ち始めた雪降る街へ向かって家を飛び出した。

 

走って、走って、走って。

 

気付くと“私”は家から少しだけ離れた所にある人気の全く無い酷く寂れた公園のブランコに座っていた。

 

そこはとても静かだった。

 

夜の黒と雪の白。

 

黒と白の二色だけの世界。

 

“私”だけのひとりぼっちの世界。

 

寂しい。

 

寂しい。

 

寂しい。

 

寂しい。

 

寂しい。

 

寂しい。

 

1人はいやだ。

 

寂しいのはもういやだ。

 

誰か“私”の側に居て。

 

誰でも良い。

 

“私”を1人にしないで。

 

誰か…誰か…誰か…誰か!

 

雪降る夜の寂れた公園のブランコに1人佇みながら、“私”はお母さん達への怒りと妹への嫉妬とひとりぼっちの寂しさがない交ぜになったぐちゃぐちゃな感情に支配されてただ静かに涙を流していたの。

 

そんな時だった。

 

誰かが“私”に話しかけて来たのは。

 

(なら…ワタシが側に居てあげる♪)

 

それはとても優しい声。

 

(ワタシは絶対にアナタをひとりぼっちになんてしないよ♪)

 

それはとても魅力的な言葉。

 

(寂しいから、悲しいから、怖いから、許せないから、そんな色んな“黒い感情”から、ワタシが…ホノカが穂乃果を…護るから♪)

 

それがワタシの…ホノカの生誕の産声。

 

“私”が“私”である事を止め、穂乃果とホノカに別れた瞬間だった。

 

(穂乃果はもうナニも考えなくても良いよ♪面倒な事とか考える事とかそんなのはホノカが全部しちゃうから♪穂乃果はただ楽しい事だけを考えて生きて♪)

 

「楽しい…?」

 

(そう♪楽しい事だけ♪考える事も嫌な事もぜーーーんぶホノカに任せちゃって♪)

 

「考える…嫌な事…ぜんぶ……私は…わたしは……穂乃果は……」

 

(全部全部ぜーーーんぶホノカに任せて♪ホノカが穂乃果を護るから♪だから大丈夫♪穂乃果はもう1人にじゃないから♪)

 

「ひとりぼっちじゃ…ない?」

 

(うん♪ホノカがいつも一緒だよ♪いつまでも!どこまでも!ずっと!ずっと!ずーーーーーっと!!!)

 

「いつも一緒…ホノカは穂乃果といつも一緒…ずっと…ずっと…ずっと…ずっと………ホノカは穂乃果と………ずっと一緒!うんっ!」

 

こうしてこの日、夜の黒と雪の白の二色だけが支配する静寂の世界で、“私”は“私達”に…穂乃果とホノカになった。

 

ホノカは穂乃果が楽しく生きて行くためだけに産まれて来た。

 

だから穂乃果が面倒に思う事や嫌な事は全部ホノカが受け持つんだ。

 

そんな事をしていたらいつの間にか勉強=面倒な事でお勉強をまるっとホノカに押し付けちゃった穂乃果がアホになっちゃったのは想定外だったけどね。

 

まぁホノカは“私”だった頃と同じ位には頭が良いままだから何の問題ないけどね♪

 

これがホノカの始まりのお話だよ。

 

穂乃果の為ならホノカは何でもするんだ。

 

そう…全ては穂乃果の為に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ穂乃果…ワタシ達はずっと一緒だよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


と、言うワケでホノカの始まりのお話でございました。
次回も閑話となる予定です。
とある日のにこちゃんとことりさんのお話を予定しております。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「にことり珍道中 ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

義理の弟(仮)の為に初期バルバトス以来かなり久し振りにガンダムタイプのガンプラを作成しているQooオレンジでございます。
ほぼ丸五年ぶりのガンダムタイプのガンプラでございますね…。

引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。
週末には更新予定なので合わせてご覧いただければ幸いでございます。


今回も閑話となります。
前回のホノカ回とは変わり、今回は転売ヤーへの怒りを乗せてグダグダ気味の軽いノリ(?)でお送りいたします。












それでは 閑話「にことり珍道中 ①」 始まります。














とある日の昼下がり…

 

「待たせたわね!ことり!」

 

私こと大銀河宇宙No.1スクールファイターの矢澤 にこは後輩であり怨敵でもある鳥娘と待ち合わせをしていたの。

 

ことりには悪いとはけどお洗濯とかお掃除とか色々と家のコトをしていたらちょっと待ち合わせ時間に遅れちゃったわ。

 

まぁ一応はちょっと遅れそうってメールはして有るんだけどね。

 

そんなちょっと遅れちゃって待ち合わせ場所へとやって来たにこにー様を待っていた鳥娘はと言うと…

 

「遅いですぅ。どーせエンコーとかパパ活とか売春とかしてんですぅ。」

 

にこにこと微笑みながら相変わらす出会い頭に盛大にケンカを吹っ掛けて来やがたったわ。

 

「ぬぅわぁんでエンコーよ!パパ活よ!売春よ!!!んなコトどぅわぁがするかぁぁぁぁ!!!!!」

 

「えっ?誰がするか?ってにこにこにーとか寒いを通り越して痛いコトをいつも言ってる某矢澤にこっぱち先輩?」

 

「寒い通り越して痛いとか言うな!!!それに痛い子は強いのよ!にこにー様は強い子なのよ!!!!!あとさっきから何の根拠があってヒトのコトをエンコーだのパパ活だの売春だのしてるって言いやがるのよ!名誉毀損で訴えるわよ!!!」

 

「ん~?ほら?にこちゃんって薄い本で良く部費とか生活費の為にエンコーしてるイメージがあるからそれで?的な?」

 

「んな!?薄い本!?ちょっ!ナニよ!それは!!!」

 

「だってほら?」

 

そう言いながらことりは自分のスマホの画面を私へ見せて来たわ。

 

そこに映し出されていたのは…

 

「ふぐぉ!?」

 

あられもない…ってかほぼ全裸で白濁液まみれになってる黒髪ツインテールの超絶美少女の姿だったの。

 

まぁぶっちゃけ私ね。

 

イヤ、まぁメタい話し、一応は驚いてはいるけど私がラブライブ!の薄い本界隈で人気なのは知ったんだけどね。

 

あと最近はラブライブ!の薄い本の新刊が少なくなってきてちょっと寂しいわね。

 

「ってかちょっと待ちなさいよね!薄い本のエンコーネタならことりだって結構な数あるでしょ!」

 

「え~♪ことり♪にこちゃんがナニ言ってるかわかんなぁ~い♪」

 

「今さらわかんなぁ~い♪とか言っても遅いっての!まったく…ホント、ことりってことりよね。」

 

「ことりがことりなのは当たり前ですぅ♪」

 

「イヤ、そう言う意味じゃなくて…あぁ!もう!」

 

コイツと話してるとキリがないわ!

 

このままじゃグダグダだけで時間が過ぎちゃうじゃない!

 

「そんなワケでお買い物ツアーへれっつられっつらですぅ♪」

 

「どんなワケよ!!!!!」

 

ホント、ことりってことりだわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなワケで私とことりがまずやって来たのはガンプラだけじゃなく他のプラモデルとかオモチャとかも売っているそこそこ大手のホビーショップ。

 

ここの特徴はなんと言っても…

 

「あっ!ほら!あったわよ!ことり!!!プ○バン限定のリーオーのフルウェポンセット!」

 

「ホントですぅ♪」

 

プレミアムバ○ダイ…略してプ○バンの限定ガンプラが普通に店頭で売られてるってコトなの。

 

ココにはポチり損ねたりお金が無くて泣く泣く諦めたヤツをあとから手に入れられるチャンスが転がっていたりするのよ。

 

「最近は転売ヤーのクソ共のせいで瞬殺されるパターンも多くなってきたからありがたいったらありゃしないわ。」

 

「ホントですぅ。あの転売ヤーのクソ虫さんたちは地獄に堕ちればいいのに?って常々全うな思考のガンプラファンは思ってるハズですぅ。」

 

「初期の新型コロナの時のマスクみたいに法律で転売を規制とかできないのかしら?」

 

「う~ん?どうなんだろ?ことり、政治家さんじゃないからそこら辺はよくわかりませんですぅ。」

 

「まぁ私も政治家じゃないからそこら辺はわかんないわね。とにかくどうにかして欲しいわよね。」

 

「ですぅ。」

 

最近の転売ヤーの連中はホント限度を越えてるから。

 

定価4万だったか5万だったかのPS5が定価価格で35万ってふざけんじゃないわよ!って思っちゃうわ。

 

マジでくたばりやがれってのよ。

 

「取りあえずは…これとそれとあれとこれも…あっ!シールドブースターの単体販売のヤツもあるじゃないの!これは買いよね!買い!!!」

 

「ちゅん♪にこちゃん、それことりも欲しいですぅ♪使う予定は無いけど欲しいですぅ♪」

 

「使う予定は無いけど欲しいってのはガンプラあるあるよね!ってか私も使う予定無いけど買うし!」

 

「ですぅ♪」

 

そんな感じに私とことりは転売ヤーの餌食になる前にあれもこれもと色々と買い漁ったわ。

 

まぁお陰で今月もお財布の中身がピンチになるのは確定なんだけど。

 

でもまぁ…

 

「買わないで後悔するよりも買って後悔よね!」

 

「ですぅ♪♪♪あ。ギャン・クリーガー。」

 

「ぬぅわぁんですってぇぇぇぇぇぇ!!!!!ソッコーで確保よぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…。今日も良い買い物したわ!」

 

「ですぅ♪」

 

嬉々としてプ○バン商品を買いあった私とことりはテンションアゲアゲでのお買い物で火照った身体をクールダウンさせるために近場のアミューズメントセンターへと立ち寄ったの。

 

喫茶店でも良かったんだけど、喫茶店ってコーヒー1杯だけで500円とかしちゃうじゃない?

 

私としては色々と買い漁って今月もピンチコース確定になっちゃったからできればムダな出費は控えたいのよね。

 

だからこそのアミューズメントセンター!

 

そう!この毎度お馴染みのアミューズメントセンターではガンプラバトルで獲得したGPでお買い物ができちゃうから私みたいにバトルロイヤルとかで勝ちまくってるファイターにとって実質飲食とかGP支払いでタダみたいなモノなのよね!

 

タダって良いわよね!タダって!

 

そんなワケで私とことりは近場のアミューズメントセンターへと立ち寄って休憩するコトにしたのよ。

 

私たちはそれぞれレストコーナーで飲み物を買って、空いているテーブル席へと座ってひと息ついたわ。

 

「冷たいレモンティー美味しいですぅ♪」

 

「ん。こっちハニージンジャーティーも美味しいわよ?」

 

「ちゅん♪ならひと口ぎぶみ~ですぅ♪」

 

「アンタのをひと口寄越すなら良いわよ。ほら?」

 

そんな感じに私たちはまったりと休憩していたんだけど…

 

「あ。にこちゃん…アレ、初心者狩りっぽいですぅ。」

 

店内の大型モニターにちょっと見過ごせない映像が映し出されてちゃったのよ。

 

ことりの言う通り大型モニターに映し出されていたのはいわゆる“初心者狩り”ってヤツだったわ。

 

“初心者狩り”…それは撃墜時のGP目当てで若葉マークを付けた低年齢ファイターを狙うマナーの悪いファイター達を指す言葉なの。

 

初心者マークのファイターを撃墜して獲られるGPなんてたかがしれてるってのに…。

 

「気分悪いわね。」

 

「うん。気分悪いよね。」

 

私たちはそう呟くと、ほぼ同時に席を立って出撃登録を行うGPカウンターへと足を向けたわ。

 

その手にそれぞれの愛機のデータが入っているGPベースを持って。

 

ナニをするのかって?

 

そんなの決まってるでしょ?

 

ただの狩りよ、狩り。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

GPカウンターで今現在行われているバトルロイヤルへの出撃登録を済ませた私とことりは、それぞれが指定された筐体へと足早に乗り込み手早く出撃準備を済ませてすぐに出撃したわ。

 

「ことり!」

 

[[うん!背中に乗って!]]

 

出撃してすぐにことりと合流すると、私は高速巡航形態のバードモードへと変形したことりのウイングガンダム・リトルバードの背中へと乗り、一路初心者狩りが行われている戦闘宙域へと向かったの。

 

そのままことりのウイングガンダム・リトルバードの背中に乗り宇宙空間を進んで行くと、やがて正面のメインモニターには初心者マークの付いた機体を囲んで嬲るかのように攻撃している光景が映し出されたわ。

 

初心者マーク付きは3機。

 

フォースインパルスガンダムとエゥーゴ仕様のガンダムMk-Ⅱとシュヴァルベグレイズ。

 

パッと見での判断だけど全部素組っぽいわね。

 

3機とも初心者狩りのクソ共に囲まれてずっと嬲られ続けていたから、その姿は見るも無惨な感じにボロボロになっちゃってるわ。

 

対する初心者狩り共は全部で9機。

 

ガンダムエクシア、ガンダムデュナメス、ガンダムキュリオス、ガンダムヴァーチェのOO初期のガンダム4機。

 

それに加えてパーフェクトストライクガンダム、バスターガンダム、エールストライカー装備のストライクルージュ、ジャスティスガンダム。

 

そしてストライクフリーダムガンダム。

 

こっちはSEED時代の三隻同盟のガンダムたち…ってか何でフリーダムだけストフリなのかしら?

 

ストライク、バスター、ストライクルージュ、ジャスティスと来たら、そこは普通ならストフリじゃなくてフリーダムの方なんじゃないの?

 

まぁ初心者狩りのクソ共がナニを考えてるかなんてどうでもいいんだけど。

 

そんな初心者狩りのクソ連中の動きを見るに、どうにもこの1機だけ微妙に仲間外れな機体チョイスをしているストフリがリーダーっぽいわ。

 

ちなみに初心者狩りのクソ共の機体も素組っぽいわね。

 

こう言っちゃ悪いけどぶっちゃけ素組の初心者狩りなんて典型的な雑魚でしかないわね。

 

そんな雑魚の相手なんて時間がもったいないからさっさと終わらせちゃいましょ。

 

そう思って私は今回の僚機のことりへと通信を送るわ。

 

通信の内容は…

 

「ことり!雑魚っぽいからサクッと蹴散らすわよ!」

 

と、言う殲滅宣言♪

 

ことりの返事はと言うと…

 

[[は~い♪おまかせちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪♪♪]]

 

もちろんオッケー♪

 

そんなワケで私たちは早速クソな初心者狩り共を殲滅するために行動を開始したわ。

 

まず口火を切ったのは…

 

[[とりま1発♪ぶっぱ~♪ぶっぱ~♪ですぅ♪♪♪]]

 

ことりのウイングガンダム・リトルバード(バードモード)の放つバスターライフルのごんぶとビームの一撃。

 

ことりはバードモードで私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこを背中に乗せたまま、機首に取り付けているバスターライフルを盛大にぶっ放したの。

 

そりゃもう楽しそうに。

 

そんな楽しそうにぶっ放されたバスターライフルの一撃は、若葉マーク付きの素組3機を囲んでいる初心者狩り連中へと突き進み…

 

[[大当たり~♪ですぅ♪]]

 

そのうちの2機…ガンダムデュナメスとガンダムキュリオスをまとめて消し飛ばしてやったわ。

 

私の“クサナギノツルギ”や希のサテライトリボルバーに比べたらアレだけど、まぁことりのバスターライフルも中々の威力よね。

 

黄色いごんぶとビームを見ながらそんなコトを思っていると、いきなりの奇襲で仲間を2機消し飛ばされた初心者狩り共がようやく私たちの接近に気付いたみたいでこっちへと向かって来やがったわ。

 

ってか気付くの遅過ぎ。

 

この距離なら素組でもレーダーに反応が出てるハズなのに気付いて無いとかマジでバカじゃないの?

 

まぁバカだから初心者狩りなんてしてるんでしょうけどね。

 

「降りるわよ!」

 

[[は~い♪またのご乗車お待ちしてますぅ~♪]]

 

そんなバカ共を迎え撃つために、私はバードモードのウイングガンダム・リトルバードの背中からガンダムアストレイ・ダークフレーム禍津にこを離脱させたわ。

 

と、同時にことりもバードモードからMS形態へと機体を変形させて、右手に握っていたバスターライフルを“武装領域(ウェポン・ストレージ)”へと収納すると…

 

[[すずめちゃん♪逝きますよ~♪]]

 

≪はい、マスター。≫

 

[[あくせる!ですぅ!!!]]

 

シールドからビームサーベルを勢い良く引き抜き、最近覚えた“soar”を発動させて突撃して行ったわ。

 

そんな“soar”での超高速の突撃に初心者狩りのクソ共なんかが対応できるハズもなく…

 

[[3匹目ですぅ♪]]

 

ことりの標的になった憐れなガンダムエクシアは、ウイングガンダム・リトルバードの体当たり染みたビームサーベルの一撃でコクピットを貫かれて機能を停止しちゃったの。

 

ってか相変わらずことりの“soar”はナニかにぶつからないと止まれないのね。

 

あぁ、そうそう。

 

もちろんことりが大暴れしている間、私だって大暴れしていたわよ?

 

「ほら!ソコ!!!ボーッとしてんじゃないわよ!!!!!」

 

私はことりの大立ち回りで混乱した状況を突いて、エールストライクルージュとバスターガンダムに向けて右腕に取り付けてある攻盾システム“トリケロス改Ⅱ”に内蔵してある6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌(ミカヅチ)”をそれぞれへ3発ずつぶっ放したの。

 

フェイズシフト装甲を持っているSEED系のガンダムタイプの機体に物理攻撃なんて!?って思うかもしれないけど、目の前のコイツらは所詮は素組だからフェイズシフトなんて御大層なアビリティは持っちゃいないわ。

 

だから“御雷槌”でサクッと串刺しよん♪

 

案の定、素組だからフェイズシフトなんて持ってなかったエールストライクルージュとバスターガンダムに“御雷槌”はぶっ刺さったわ。

 

ってか勢いがあり過ぎてぶっ刺さっただけじゃなくそのままぶち抜いたわ。

 

この段階でようやく初心者狩りのクソ共はこっちへ攻撃を仕掛けて来やがったわ。

 

ガンダムヴァーチェとパーフェクトストライクガンダムがそれぞれGNバズーカとアグニで私のガンダムアストレイ・禍にこへ向けて砲撃をぶっ放して来たの。

 

ガンダムヴァーチェとパーフェクトストライクガンダムのファイターは、ことりのウイングガンダム・リトルバードよりも私のガンダムアストレイ・禍にこの方が見た目的に機動性が低いと思って砲撃して来たんでしょうね。

 

こっちは攻撃の直後だからなんの捻りもなくぶっ放した砲撃なんかでも簡単に当たると思ったのかしら?

 

舐められたモンね。

 

このまま避けてやるって別に良いんだけど、この舐めた連中にはちょっと格の違いってヤツを教えてあげなきゃね♪

 

てなワケで…

 

「“マフツノヤタカガミ”!起動!」

 

私は相棒の疑似人格搭載型サポートAIシステム“ウズメ”に“マフツノヤタカガミ”の起動を命じたわ。

 

<了解。“マフツノヤタカガミ”起動。>

 

ビーム系の攻撃を吸収してしちゃう“アブソーブシステム”を内蔵した私の秘密兵器その1な“マフツノヤタカガミ”。 

 

そんなモノがあるとは知らずにおバカな初心者狩り共は私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこへ向けてGNバズーカとアグニの高威力なビーム砲撃をぶっ放しちゃったのよね。

 

端から見れば撃墜間違いし♪な光景なんだけど…

 

<着弾します。>

 

「吸い尽くせ!“マフツノヤタカガミ”!!!」

 

現実は非情よね。

 

一撃必殺で放たれたGNバズーカとアグニの砲撃はまるで黒曜石の鏡のように磨き上げられた“マフツノヤタカガミ”に触れるや否や全てまるっと吸収されちゃったのよ。

 

きっと今頃あのファイターたちは呆然としてるんでしょうね~♪

 

ざまぁないわね♪

 

さてさて♪それじゃにこにー様相手に不様な砲撃なんてしやがった身の程知らずに本当の砲撃がどんなモンなのか教えてあげますか♪

 

んっふふふふ~♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


と、言うワケで転売ヤーの皆様は滅びろな魂の叫びでございました。
次回は今回の続きとなる予定です。
初心者狩りをボコボコにすると…?




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「にことり珍道中 ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は麻婆豆腐にハマっているQooオレンジでございます。


引き続きMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズとコラボ中でございます。
よろしければMr.オーマイガー様のガンダムビルドストライカーズと合わせてご覧下さいませ。

今回も閑話となります。
初心者狩りを狩る為に出撃したにことりコンビ。
ですが話は段々とおかしな方向へ進んで行き…。












それでは 閑話「にことり珍道中 ②」 始まります。















前回のラストでガンダムヴァーチェとパーフェクトストライクガンダムがぶっ放して来やがったGNバズーカとアグニのビーム攻撃を、ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこご自慢の“ヤフツノヤタカガミ”でサクッと吸収してやった私は…

 

「ホントの砲撃ってヤツを見せてやるわ!!!ウズメ!“クサナギノツルギ”をブラスターモードで起動!」

 

早速、吸収したエネルギーをそっくりそのまま砲剣“クサナギノツルギ”のブラスターモードでお返ししてヤるコトにしたの。

 

ホントなら“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトで砲撃の威力を増幅させてヤればいいんだけど、ぶっちゃけこの程度の連中相手にそこまでしてヤる必要をこれっぽっちも感じないから今回は割愛するコトにしたわ。

 

ホントの砲撃を見せてやるわ!とか言ったけどアレはウソよ!ってヤツね♪

 

そんなワケで私はガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこのバックパック“トリニティストライカー”の右側面にランチャーストライクのアグニやデスティニーガンダムの高エネルギー長射程ビーム砲のようにマウントしている砲剣“クサナギノツルギ”を取り出して右脇に抱えるように構え…

 

<“クサナギノツルギ”、ブラスターモードで起動。エネルギーバイパス、オンライン。>

 

“クサナギノツルギ”の砲撃形態“ブラスターモード”を起動させたの。

 

“クサナギノツルギ”を構えるとすぐに私の相棒の疑似人格搭載サポートAI“ウズメ”がトリニティストライカーのエネルギーストレージから、砲撃に必要な分のエネルギーをケーブルを通して送ってくれたわ。

 

<チャージ完了。>

 

程なくしてチャージが完了した砲剣“クサナギノツルギ”の銃口には、見るからにヤバめな光が溢れて出していたの。

 

そんな見るからにヤバめな光が溢れ出る光景を見たであろうさっき私に砲撃をぶっ放して来やがったガンダムヴァーチェとパーフェクトストライクガンダムの2機は、可哀想なくらいに慌ててそれぞれの機体を反転させて逃げ出して行ったわ。

 

うんうん。

 

この状況ですぐに後退するって判断ができちゃうのは悪くはないわね。

 

まぁ悪くはないけどそこまで良くもないんだけど。

 

ま、初心者狩りをするような連中の判断なんてどーせクソだからどーでもいいけどね。

 

それじゃ…

 

「おとなしく死んどきなさい!!!!!」

 

サクッと消し飛ばしちゃうとしますか♪

 

私は一目散に逃げ出したガンダムヴァーチェとパーフェクトストライクガンダムの2機へ向けて、右腕で構えた砲剣“クサナギノツルギ”のトリガーボタンをポチりと押して盛大にぶっ放してやったわ。

 

トリガーをポチりと押した瞬間、真っ暗な宇宙空間を照らす眩い閃光。

 

“クサナギノツルギ”から放たれた凶悪な閃光は瞬く間に逃げ出したガンダムヴァーチェとパーフェクトストライクガンダムの2機を飲み込んで…

 

「いっちょあがり♪ってヤツね♪」

 

跡形も無く消し飛ばしたわ。

 

<2機撃墜したのでこの場合は一丁上がりではなく正確には二丁上がりなのではないでしょうか?>

 

「あー、まぁどっちでもおんなじだからどっちでもいいわよ。」

 

一丁でも二丁でも大した変わりはないわ。

 

相棒のウズメと私がそんなやり取りをしていると…

 

[[に~こちゃん♪こっちもお片付け終わったよ~♪]]

 

と、ことりの脳トロボイスがコクピットに響いて来たの。

 

私がそのことりの声に反応して辺りを見回して見ると、ソコにはコクピットを貫かれたジャスティスガンダムと、背中の翼のようなスーパードラグーンをもがれてさらに四肢を切断された状態ではコクピットをビームサーベルでぶち抜かれたであろうストライクフリーダムガンダムの姿が目に入ってきたわ。

 

あー…アレはたぶんジャスティスガンダムの方は“soar”の突撃からのビームサーベルの突きでコクピットを一撃でぶち抜いて、ストライクフリーダムガンダムの方は嬲るような感じでバラしてからやっぱりコクピットをぶち抜いたって感じかしら?

 

それにしても…ことりなのにバスターライフルを使わないで片付けたなんて随分と珍しいわね。

 

そんなコトを考えていると…

 

<マスター。間もなくバトル終了のお時間です。>

 

ウズメがバトルロイヤルの終了時間が迫っていると報告してきたわ。

 

はやっ!?って思うかもしれないけど途中からの参戦だったからこんなもんよね。

 

「ん。りょーかい。ことりー、帰るわよー。」

 

[[は~い♪]]

 

さて…帰るとしますか。

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初心者狩りのクソ連中を蹂躙してバトルロイヤルを無事に終えた私とことりはそれぞれ筐体から降りてアミューズメントセンターのレストコーナーのテーブル席へと戻ってきたわ。

 

そして次はドコに行こう?って話をしていると…

 

「あ、あの!」

 

突然、小学生くらいの女の子3人組に声をかけられたの。

 

「ん?」

 

「ちゅん?」

 

ことりの知り合いかな?って思ってことりの方を見てみると、ことりもどうやら私と似たようなコトを…私の知り合いなのか?と言った感じの視線をこちらへ向けていたわ。

 

この目の前の小学生3人組…私の知り合いでもことりの知り合いでもない。

 

と、言うコトはまったくの赤の他人ってコトになるのよね?

 

そんなまったくの赤の他人がいきなり声をかけて来るだなんて一体なんの用なのかしら?

 

「おねーさんたちがさっきのバトルロイヤルで私たちを助けてくれたんですよね!」

 

目の前の小学生3人組は私とことりのコイツら誰や?って訝しげな視線を感じたのか、慌てたように口を開いてそう言ってきたの。

 

さっきのバトルロイヤルで助けた…ってコトは…

 

「クソ共に狩られてた初心者?」

 

よね?

 

「はい!その節はどーもありがとうございました!」

 

「別に。見てて気持ちの良いモンじゃなかったから割って入っただけよ。ソレにあのくらい何でもないわよ。」

 

「ぶっちゃけあの程度ならことりかにこちゃんのどっちかだけでも良かったですぅ。」

 

「あー、うん。思っていたよりもザコだったもんね。で?わざわざさっきのお礼を言いにきたの?」

 

わざわざお礼を言いに来たなんてガキンチョのクセになかなか礼儀正しいわね。

 

ご褒美にはなまるにこにーをあげちゃうわ。

 

私が最近のガキンチョの礼儀の正しさに地味に感動していると…

 

「あ、いえ。それもあるんですけど…」

 

「実は…」

 

「おねーさんたちにお願いがあって…」

 

どうやらただお礼を…ってコトとはちょっと事情が違うみたい。

 

「お願い?」

 

取りあえずお金貸してとかお金ちょーだいなら修正してあげなきゃね。

 

そのあとは…そうね。

 

小学生でも一応は女なら簡単にお金を稼げる手段があるってコトを教えてあげようかしら?なーんて、流石に冗談よ。

 

「はい!」

 

「すっごくつよーーーいおねーさんたちを見込んで!」

 

「おねーさんたちの力を貸して欲しいんです!」

 

あ。

 

貸して欲しいのはお金じゃなくて私たちの力なんだ。

 

ん?

 

「私たちの…?」

 

「力…ですか?」

 

力を貸して欲しいってどーゆーコトかしら?

 

「はい!おねーさんたちの力を貸してください!!!」

 

「私たち!あのすーーーーーーーーっごくおっきいよくわかんないメルなんとかってヤツを倒したいんです!」

 

「お願いします!!!」

 

なんか…

 

「変な雲行きですぅ。」

 

よねぇ。

 

でも…

 

「ちょっと面白そうかも?ですぅ。」

 

よね♪

 

とりま…

 

「まずは話を聞かせて貰えるかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

力を貸して欲しいと頼んで来たチビッ子3人組の話を詳しく聞いてみると、どうやらガンプラバトルシミュレーターのストーリーモードでどうしてもクリアできないステージがあるから助けて欲しいってコトだったわ。

 

うん。

 

たかがマイルドな難易度に設定されているハズのガンプラバトルシミュレーターのストーリーモードのステージをクリアしたい程度で助けてとかふざけんじゃないわよ!って思ったんだけど、さらに詳しく話を聞いていくとちょっと事情がおかしな方向へと向かっていったの。

 

チビッ子3人組が挑んでいたのは鉄血のオルフェンズのストーリーモードで、止まるんじゃねーぞで有名なあの賛否両論なラストを目指して鉄華団の生き様を追体験していたんだけど、その途中でおかしなミッションが発生したんですって。

 

で、そのおかしなミッションでは見たコトも聞いたコトもないヘンテコな巨大MAが出て来たってコトなの。

 

鉄血のオルフェンズでMAならアレよね?火星で発掘されたハシュ丸…じゃなくてハシュマル。

 

ゴ○ブリみたいなプルーマって小型の随伴機を大量に引き連れて大暴れして最後はバルバトスルプスに倒されたアレ。

 

そう思ってソレってハシュマルじゃね?と聞いてみたんだけど、どうやらそのMAってハシュマルじゃないっぽいってコトなのよ。

 

まず名前が違うらしいわ。

 

チビッ子3人組曰くエネミーデータとして表示された謎のMAの名前は“メルカパー”。

 

うん。

 

この時点でもう既に聞いたコトもないわ。

 

で、その姿もかなり異質なモノってコトだったわ。

 

まずはその大きさが半端ないらしいわ。

 

サイズ的には戦艦よりも大きかったとか。

 

で、肝心のその姿形もヤバめだったっぽいのよ。

 

なんか車輪の付いたイスみたいなヤツとかワケわかんない形だったんですって。

 

車輪の付いたイスってナニよ?って感じよね?

 

そんな意味不明なヤツの討伐の手伝いがチビッ子3人組の依頼だったのよ。

 

うん。

 

意味不明だけど…そんな見たことも聞いたことも無いヤツの相手だなんてやっぱりちょっと面白そうじゃない?

 

そう思ったのは私だけじゃなかったわ。

 

一緒に話を聞いていたことりのヤツもおんなじコトを思ったみたいで、結局私たちはチビッ子3人組の依頼を受けるコトにしたわ。

 

で、今はと言うと…

 

「鬱陶しいからさっさと墜ちろってのよ!このクソ天使共が!!!!!」

 

超弩級MA“メルカバー”が吐き出した大量の随伴機“エグリゴリ”ってヤツを相手に大乱闘真っ最中♪

 

ってかチビ共!メルカ“パ”ーじゃなくてメルカ“バ”ーじゃない!

 

あぁそうそう。

 

ちなみに今にこにーたちが相手をしているこの“エグリゴリ”って連中なんだけど、なんと言うか…球体関節のパペット?マネキン?みたいな無機質なヤツらなのよね。

 

FF4…ファイナルファンタジー4のボスでカルコブリーナってヤツがいたでしょ?あんな感じの見た目ね。

 

ってか今の子たちにFF4とか言っても古過ぎてわかんないわね。

 

うーん…ドールの素体って言った方がわかりやすいのかしら?

 

とにかく私たちはそんな普通のメカメカしいMSやらMAとはかけ離れた何ともまぁ味気のない人形の様な連中を相手にしているのよ。

 

そんな味気ないドールの素体っぽい“エグリゴリ”ってヤツらは、鉄血系のミッションに出てきてる割にはナノラミネートアーマーじゃないみたいで…

 

[[まとめて消し飛べ♪ちゅん♪ちゅん♪ちゅ~~~ん♪ですぅ♪♪♪]]

 

ご覧の通り普通にビーム兵器が通用しちゃうのよね。

 

一応はナノラミネートアーマー対策として“武装領域(ウェポン・ストレージ)”に実弾兵器とか鉄血メイスとか入れて来てたんだけどムダになっちゃったわ。

 

いや、まぁビーム兵器が効くならそれはそれで楽で良いんだけど。

 

そんなコトを思いながら、私は目の前に大量に群がっている“エグリゴリ”と言う名の味気ないドールモドキに右腕の“トリケロス改Ⅱ”から延びるビームサーベルを振るい続けるわ。

 

切り捨てた“エグリゴリ”を見ながら、これで何匹目だったかしら?とか考えていると…

 

[[ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

[[はぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

[[ふぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

チビッ子3人組がそこそこ大量の“エグリゴリ”に囲まれて仲良くピンチに陥っていたわ。

 

見てて可哀想になるくらいにハンドアックスで滅多打ちされてるわね。

 

って!呑気に言ってる場合じゃないし!

 

「ことり!」

 

[[ちゅん♪前線はことりだけでだいじょ~ぶですぅ♪]]

 

「頼むわ!」

 

私は最前列で楽しそうにバスターライフルをぶっ放し続けていることりの名前を短く呼ぶと、すぐさま機体を反転させて後方で大量の“エグリゴリ”に囲まれてフルボッコになっているチビッ子3人組の元へと向かったわ。

 

そして…

 

「“ヤサカニノマガタマ”!全基射出!おまけに全基オフェンシブシフト!片っ端から撃ち落としなさい!!!」

 

<了解。“ヤサカニノマガタマ”全基オフェンシブシフトにて展開。攻撃を開始します。>

 

手数を補うためにバックパックのトリニティストライカーから多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を6基全部射出して、チビッ子3人組に群がる大量の“エグリゴリ”へと攻撃を開始したの。

 

私は“ヤサカニノマガタマ”を追いかける形でガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこを加速させるわ。

 

そうすると、“ヤサカニノマガタマ”の攻撃に反応してチビッ子3人組を囲んでいる“エグリゴリ”のうちの数機がぐるりとこちらを向いて反撃をして来やがったの。

 

“エグリゴリ”たちはパカッ!と口を開くと、その口からビームをぶっ放して来やがったわ。

 

どうやらあの“エグリゴリ”って連中はベアッガイみたいに口の中にビーム砲があるみたいね。

 

ちょっとだけびっくりしちゃったわ。

 

けど…

 

「そんな単調な射撃に当たるワケないってのよ!!!!!」

 

ぶっちゃけただ撃つだけのビームになんかこのにこにー様が当たるワケないわよね♪

 

私は軽やかに機体の進行軸をずらして“エグリゴリ”の口から放たれたビーム砲をかわし…

 

「墜ちろ!カトンボ!!!!!」

 

お返し!とばかりに某最強の島田兵(※わからない人は検索♪検索♪)の様なコトを叫びながら、右腕の“トリケロス改Ⅱ”に内蔵してあるビームライフルをぶっ放してやったわ。

 

1回、2回、3回、4回、5回。

 

合計5連射。

 

私の放った合計5連射のビームはナマイキにもこのにこにー様を狙ってビームをぶっ放して来やがった“エグリゴリ”の脳天をそれぞれ正確にぶち抜いてやったわ♪

 

気分は脳天ぶち抜くぞ♪っとどっかのリアルブシドーよ♪

 

そうこうしているうちにチビッ子3人組を取り囲んでいた大量の“エグリゴリ”は6基の“ヤサカニノマガタマ”によって全機撃ち落とされていたわ。

 

[[た、たすかった~!]]

 

[[また死ぬかと思いしたぁ~!]]

 

[[にこちゃんありがと~!]]

 

うん。

 

取りあえず最後ヤツ。

 

私の方が年上なんだからにこちゃんじゃなくてにこさんと呼びないよね!

 

ったく…これだから最近の若い子は……それにしても…いくら私の“ヤサカニノマガタマ”が高性能だからって言ってもこの“エグリゴリ”ってドールの素体っぽい連中はいい加減ザコ過ぎよね。

 

毎度お馴染みのザコ敵なハイ・モックだってもう少しは歯ごたえあるって言うのに。

 

ザコい分は数で補うってトコロなのかしらね。

 

とか考えていたら…

 

[[にこちゃん!危ない!!!!!]]

 

「へっ?」

 

ことりの切羽詰まった声が響いた直後、私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこのメインモニターを桃色の閃光が染め上げたわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回も今回の続きとなる予定です。
大ピンチのにこちゃん。
果たしてにこちゃんの運命は如何に…?




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「にことり珍道中 ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

新米が美味しい季節なQooオレンジでございます。


今回も閑話となります。
大ピンチのにこちゃん。
果たして無事に切り抜ける事が出来るのでしょうか…?












それでは 閑話「にことり珍道中 ③」 始まります。















チビッ子3人組に群がっていた“エグリゴリ”を片付けた直後…

 

[[にこちゃん!危ない!!!!!]]

 

珍しく焦った様子のことりが大声でそう叫んできたわ。

 

「へっ?」

 

危ないって…ナニが?とそう思った直後、私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこのメインモニターが桃色の閃光に包まれたの。

 

桃色の閃光…ソレは超弩級MA“メルカバー”から放たれた極大のビーム。

 

当たれば蒸発間違いなしなその桃色のビームを見ながら、私は“あ、ヤバい。”とか割りと呑気にそんなコトを思っていたわ。

 

けど思考は呑気にそんなコトを考えていながらも、身体の方は反射的に成すべきコトを成すために動いていたの。

 

素早くサブコンソールを操作して起動させるのはビーム攻撃を問答無用で吸収して自機のエネルギーへと変えてしまう私の愛機“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の切り札のひとつである“マフツノヤタカガミ”。

 

この目の前の超ごんぶと桃色ビームがどれだけの出力があるかはわかんないけど、私の“マフツノヤタカガミ”なら1発くらいは問題なく吸収するコトができるハズだわ。

 

だから…

 

<“マフツノヤタカガミ”起動。>

 

「吸い尽くせ!“マフツノヤタカガミ”!!!!!」

 

ピンチだけどピンチじゃないってのよ!!!!!

 

<着弾します。>

 

相棒の疑似人格搭載型サポートAIシステム“ウズメ”が淡々と超ごんぶと桃色ビームの着弾を告げると、私の予想通りに“マフツノヤタカガミ”はなんの問題もなくソレをごくごくと勢いよく吸収し始めたわ。

 

その最中、私は横目でチラリとサブモニターのエネルギーストレージの残量を見てみると、この超ごんぶと桃色ビームを吸収して貯まるエネルギー量はだいたい全体の4割ちょっとってトコロ。

 

うん。

 

あと1発は“マフツノヤタカガミ”で問題なく吸収できるわね。

 

そうこうしているうちに“メルカバー”が私(とその後ろにいたチビッ子3人組)へとぶっ放して来やがった超ごんぶと桃色ビームはその勢いを弱めて行って終息しちゃったの。

 

「ごちそうさまでしたっと♪」

 

[[相変わらずビーム攻撃相手にはチート性能ですぅ。ってかぶっちゃけ卑怯?]]

 

「ぬわぁんですってぇぇぇ!ちょっとことり!卑怯ってナニよ!卑怯って!」

 

[[卑怯は卑怯ですぅ。ってかビーム兵器主体の全ガンプラファイターにあやまれですぅ。]]

 

「いーやーよ!ほら!バカ言ってないで行くわよ!!!チビッ子共もヒビってないでしっかり着いてきなさい!」

 

[[は~い♪]]

 

[[は、はい!]]

 

[[お供します!にこちゃんのあねご!]]

 

[[あねごー!]]

 

は?姉御ってナニよ!姉御って!

 

まぁいいわ。

 

一通りおバカなやり取りを終えて再び“メルカバー”へと向き直ってみると…

 

「うげっ…まだあんなに居んの…。」

 

ある程度は片付けたと思っていた“エグリゴリ”がまたワラワラと補充されちゃっていたわ。

 

[[千客万来ですぅ♪]]

 

万来過ぎるわよ!

 

倒しても倒してもすぐに追加されるクソザコ天使(正確には堕天使らしいわね)な“エグリゴリ”に私が頬をひきつらせていると…

 

[[に、にこちゃんさんのあねごさん!どーするんですか!あれ!]]

 

チビッ子3人組の1人が不安そうにそう言ってきたわ。

 

「いや、どーするんですか!アレ!って言われてもねぇ…。」

 

このまま“エグリゴリ”を狩り続ければ在庫切れになったりしないかしらね?

 

うん。

 

まぁムリね。

 

たぶんアレって在庫無限っぽいし。

 

たまーにあるのよね、無限湧きってヤツ。

 

ストーリーモードの最終回付近の要塞攻略戦とかだと特に多いわ。

 

このシークレットミッションもそんなストーリーモード最終回とかと同じような倒しても倒しても次から次に湧いてくるクソザコ無限湧きステージなら…

 

「本体を叩くきゃないわね。」

 

本体…つまりあの超弩級MA“メルカバー”をぶっ飛ばすしかないってコトね。

 

[[結局ヤるコトは今までとおんなじですぅ♪と言うワケで…]]

 

「気合い入れ直してカチ込むわよ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び始まった大乱戦。

 

私はガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの左側から手斧を振りかぶり襲い掛かって来る“エグリゴリ”をシールドを薙ぎ払うように振るって吹き飛ばすと、お次は正面から口を開いてビーム砲を放とうとしていた3機の“エグリゴリ”へ向けて“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルを連射して仕留めたわ。

 

そしてバックパックのトリニティストライカーのスラスターを一気に噴射させて機体を加速させると…

 

「でりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

前を進んでいたチビッ子3人組のうちの1機…シュヴァルベ・グレイズに襲い掛かろうとしていた“エグリゴリ”をビームサーベルで真っ二つに切り捨ててヤったの。

 

[[ありが 「しゃべってるヒマがあるならライフル撃ちなさい!」 は、はい!]]

 

ったく…このチビッ子共ったら世話が焼けるったらありゃしないわ。

 

[[とか何とか言いながらしっかりめんど~を見ちゃう辺りやっぱりお節介さんなにこちゃんですぅ♪]]

 

「うっさいわね!あと地の文を読むな!!!」

 

いつもいつもメタいのよ!

 

私はことりとそんなやり取りをしながらも動きを一切止めるコトなく虚空の戦場を超弩級MA“メルカバー”目指して突き進むわ。

 

邪魔な“エグリゴリ”共を時にビームライフルで撃ち落とし、時にビームサーベルで切り捨て、またまた時に蹴り潰したりしながら。

 

そんな大乱戦でチビッ子3人組も何だかんだ言いながら頑張っていたわ。

 

チビッ子3人組はそれぞれがそれぞれの死角をカバーし合いながら、しっかりと3機で連携して確実に“エグリゴリ”を1機ずつ仕留めていたの。

 

もちろんチビッ子3人組の中身は初心者マークのほぼ素人なおこちゃまファイターたちだから、さっき私が助けてあげた時のようにピンチに陥るコトもあるんだけど、それでも今の様子ならこの前襲われていた初心者狩り連中程度なら返り討ちにできちゃいそうな程に成長していたわ。

 

子供の成長ってホント早いわよねー。

 

「とか言ってる場合じゃないわね!」

 

呑気にんなコト言ってないで今はとにかく前へ進まないとね。

 

またいつあの超ごんぶと桃色ビームがぶっ放されるかわかったもんじゃないから。

 

さっきの超ごんぶと桃色ビーム…あと1発くらいなら吸収できるけど、もしも仮にアレを連発とかされたらちょっとヤバいわ。

 

吸収したエネルギーをどこかで発散させないと次の次の超ごんぶと桃色ビームは対処できなくちゃう。

 

ならさっさと発散させたら?ってなるんだけど、エネルギーを発散させるための“クサナギノツルギ”をぶっ放すにしてもある程度はチャージタイムが必要になるから、この乱戦の中じゃちょっと難しいのよ。

 

チャージのために動きを止めたらソコに一気にクソザコ天使(正確には堕天使)の“エグリゴリ”が群がって来ちゃうわ。

 

まぁいつぶっ放して来やがるかわかんない超ごんぶと桃色ビームを気にしていても始まらないわ。

 

なるようにしかならないもんね。

 

私がそんな感じで思考をまとめ終えたちょうどその時…

 

[[にこちゃんさんのあねごさん!なんか変なのが出てきました!!!]]

 

前を進んでいたチビッ子3人組の1人がそんなコトを言ってきたわ。

 

その声に釣られて前を向いてみると…

 

「クワガタ?」

 

[[ちゅん。クワガタですぅ。]]

 

真っ白いクワガタっぽいMAが“メルカバー”から出て来やがったのよ。

 

この真っ白いクワガタ…サブモニターに表示されたエネミーデータによると“メタトロン”って名前みたいね。

 

この“メタトロン”ってヤツ、なんかこう…名前的にメタいのかしら?

 

[[このにこっぱちはナニを言ってやがるんだ♪ですぅ。名前的にメタいとか、んなワケあるワケね~ですぅ。とりまことりもあんまり詳しくはね~ですけど、“メタトロン”って言うのは確か天使の名前だったハズですぅ。]]

 

あのデカ白クワガタ野郎…見た目ただのデカい白クワガタなのに天使の名前なんだ…。

 

そう言えば鉄血に出てきたMA“ハシュマル”も天使の名前なのよね?

 

今さらだけど鉄血のMAって天使系の名前が付けられていたりとかするのかしら?

 

ほら?ガンダムフレームがソロモンの悪魔の名前だからその反対的な感じで?

 

それはともかく…

 

「よくわかんないけどあのデカ白クワガタ野郎はメタい天使ってコトね!ってかことり!アンタはまたサラッと人の地の文を読んで!メタは禁止って何回言えばわかんのよ!!!」

 

[[ヤだぷっぷ~ですぅ。メタはことりの専売特許だからんなコト言われてもお断りですぅ♪]]

 

「ぬわぁんですってぇぇぇ!!!こんのぉクソ鳥娘!!!!!」

 

[[お?お?ヤりますか?現在進行形でボス的な白クワガタさんが出て来ちゃったりしていて割と鉄火場だけどヤっちゃいますか?ほら?あの白クワガタさんが臨戦態勢で突撃して来そうですよ?それでもヤっちゃいますか?]]

 

私が怒り心頭でことりに向かって“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルをぶっ放そうとしていると、ことりがそんなコトを言って来やがったわ。

 

ことりのその言葉で私がチラリと前を見てみると…

 

「うげっ!」

 

デカ白クワガタ野郎が耳障りな羽音を響かせてこっちに向かって突撃してくるトコだったの。

 

「チッ!各機散開!!!」

 

[[はい!]]

[[はひ!]]

[[ひょい!]]

 

[[ちゅ~ん♪]]

 

チビッ子共&ことりはそんな私の声に素早く反応して散らばって行ったわ。

 

もちろん私もデカ白クワガタ野郎の進路から退避済みよ!

 

そうして私たちがデカ白クワガタ野郎の進路から退けた直後…

 

「おっふ…。」

 

[[うわぁ~お♪ですぅ♪]]

 

デカ白クワガタ野郎は頭?の鋏をジョキジョキと忙しなく開閉させながら、進路上に居た“エグリゴリ”を蹴散らしつつ物凄いスピーカーで突撃して来やがったの。

 

[[アレにぎっちょんちょんされたらイチコロですぅ。]]

 

「ふん!あんなの当たんなきゃどーってコトないわ!」

 

とは言え…当たらなきゃどーってコト無くても、逆に当たれば確実にご臨終間違いなしなのよね。

 

そんなコトを思いつつチラリとサブモニターに表示されている残り時間を確認してみると、もう思っていたよりも時間は残されていなかったわ。

 

さて…どうしようかしら?

 

このデカ白クワガタ野郎の相手をしつつ“メルカバー”を攻略するか…それとも先にデカ白クワガタ野郎をぶち殺してから“メルカバー”を攻略するか…。

 

時間的にはどっちもどっちってトコなのよねぇ…。

 

ならここは部隊を2つに別けて同時進行でデカ白クワガタ野郎と“メルカバー”を攻略しちゃうってのが良さげよね?

 

問題は戦力の振り分け何だけど、デカ白クワガタ野郎の相手を初心者マークのチビッ子3人組にさせるってのはナシだわ。

 

その逆にチビッ子3人組だけで“メルカバー”を攻略させるってのもナシよ。

 

となると、必然的にチビッ子3人組の引率者が必要になるわ。

 

私かことりか。

 

この乱戦の中でチビッ子3人組をフォローしながら戦うのは、機体性能的にはオールレンジ兵装が使える私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの方が適任なんだろうけど、かと言って私がチビッ子3人組のフォローに回ってことり1人だけでデカ白クワガタ野郎か“メルカバー”のどちらかを攻略させるって言うのもちょっと不安なのよね。

 

“soar”を使えばデカ白クワガタ野郎の方なら大丈夫じゃね?と思うんだけど、ことりの“soar”ってナニかにぶつならないと止まれないってのがネックなのよ。

 

確かにデカ白クワガタ野郎とのタイマンなら問題無いんだけど、相手はあのデカ白クワガタ野郎だけじゃないのよ。

 

当然、デカ白クワガタ野郎と戦っている最中も無限湧きして来やがるクソ雑魚天使の“エグリゴリ”が襲ってくるわ。

 

そんな乱戦の中でぶつからないと止まれない欠点付きの“soar”なんか使ったら致命的なスキになっちゃうわ。

 

チビッ子3人組だけでデカ白クワガタ野郎か“メルカバー”の相手をさせるのはダメ。

 

ことりだけでデカ白クワガタ野郎の相手をさせるのもダメ。

 

なら…

 

「ことり!このデカ白クワガタ野郎は私が引き受けるから、アンタはチビッ子共を連れて“メルカバー”をぶっ壊して来なさい!」

 

私1人であのデカ白クワガタ野郎の相手をして、その間にチビッ子3人組を引き連れたことりが“メルカバー”を攻略するってのがベストよね?

 

ってなワケで私は早速ことりたちへと“メルカバー”をぶっ潰して来なさいと通信を送ったわ。

 

そうすると…

 

[[は~い♪了解ですぅ♪ことりにぜ~んぶ任せて安心ちゅんちゅんちゅ~んですぅ♪でもでも…にこちゃん1人だけであの白クワガタさんの相手をしてだいじょ~ぶですか?]]

 

意外にもことりが私の心配をして来たのよ。

 

ことりって狂暴で凶悪なヤツだけど、なんだかんだ言って基本的に優しいヤツなのよね。

 

いつもいがみ合っている私のコトを心配をしてくれるってのは素直に嬉しいわ。

 

けど…

 

「はっ!ナニをナマイキ言っちゃってるのよ!アンタ!私を誰だと思ってるの?」

 

その心配は無用よ♪

 

だって私は…

 

「大銀河宇宙No.1天才超絶美少女スクールファイター!“無冠の女王(ノー・クラウン)”の矢澤 にこにー様よ!!!!!」

 

このにこにー様がデカ白クワガタ野郎だろうがなんだろうが!ぶっ潰してやるってのよ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回も今回の続きとなる予定です。
にこちゃんVSデカ白クワガタ“メタトロン”
白クワガタ驚異のメカニズム(?)がにこちゃんを襲います………多分…。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「にことり珍道中 ④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

食べ過ぎで大変な目に遇ったQooオレンジでございます。


今回も閑話となります。
今回はいつもより少しだけ長くなっております。












それでは 閑話「にことり珍道中 ④」 始まります。















残り時間が微妙だから部隊を2つに別けてデカ白クワガタ野郎と“メルカバー”を同時に攻略するコトにした大銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターのにこにー様withことり&名も無きモブチビッ子3人組な私たちは、早速それぞれの目標をぶっ潰すために行動を開始したわ。

 

ちなみにことりの野郎ったら…

 

[[大銀河宇宙No.1でも超絶美少女でも“無乳の女王(のー・ぱいぱい)”でも何でもいいですが、油断しまくって白クワガタさんにぎっちょんちょんされないよ~にせ~ぜ~気を付けやがれですぅ♪]]

 

って失礼極まりないコトを言いながら、チビッ子3人組を引き連れて“メルカバー”攻略へと向かって行ったわ。

 

ってか誰が“無乳の女王”よ!

 

にこにー様の二つ名は“無乳の女王”じゃなくて“無冠の女王”だっての!!!

 

いや、まぁ“無冠の女王”ってのも大概失礼しちゃう二つ名ではあるんだけど…。

 

それでも“無乳の女王”よりは“無冠の女王”の方がそーとーにマシよ!!!

 

「ったく…ナニが“無乳の女王”よ。アンタのおっぱいだって対してデカく無いでしょうが。」

 

ラブライブ!の公式さんでのことりのバストサイズが80cm。

 

私のバストサイズが74cm。

 

差はたったの5cmしかないのよ?

 

えっ?引き算が間違ってる?80-74は5じゃなくて6?

 

うっさいわね!5でも6でもあんまり変わらないからそんな細かいコトはどーでもいいってのよ!

 

とにかく!ことりのヤツは公式さんのキャラ絵だとおっぱい割と大きそうに見えるんだけど実はそこまででもないのよ!

 

私とあんまり変わらないのよ!

 

分かったら返事!!!

 

それと…

 

「さっきから“う"ぃーんう"ぃーん"って羽音がうっさいのよ!」

 

デカ白クワガタ野郎の羽音がうるさいったらありゃしないわ。

 

アンタの羽音はおとなのおもちゃの振動音かってのよ!

 

ガンプラバトルシミュレーターは18歳以下もプレイするゲームなんだからそんな卑猥な音を鳴らして突撃して来やがんなっての!

 

そんな割とどうでもいいコトを考えながら、私は一度思ってしまうとどーしても卑猥な振動音にしか聞こえなくなった羽音をうるさく響かせて飛んでいやがるデカ白クワガタ野郎の突撃をヒラリと華麗に回避してやったわ。

 

そしてスラスターを軽く蒸かして機体を反転させると…

 

「後ろががら空きだってのよ!!!」

 

私に突撃を躱されてそのまま通過して行ったデカ白クワガタ野郎の真後ろへ向かって、右腕に取り付けてある”トリケロス改Ⅱ“内蔵のビームライフルを立て続けに3発ぶっ放してやったわ。

 

真後ろから放たれた3発のビームはそのままデカ白クワガタ野郎のお尻(?)の部分へと着弾したんだけど…

 

「うげっ!?ビームを弾いた!?」

 

着弾したビームは3発共、真っ白い装甲に弾かれるように消えちゃったのよ。

 

鉄血系のシークレットミッションで出て来てビームを弾いたってコトは、あのデカ白クワガタ野郎はナノラミネートアーマーのアビリティ持ちってワケね。

 

まぁナノラミネートアーマーじゃなくて対ビームコーティングとかIフィールドとかラミネート装甲かもしれないけど。

 

けど普通に考えて相手は一応は鉄血系のMAなんだから、アレはナノラミネートアーマーって考えるのが妥当よね?

 

それにしても…

 

「今までクソ雑魚天使の“エグリゴリ”はナノラミネートアーマーじゃなかったってのに、終盤で出て来やがるヤツにはナノラミネートアーマー付けてビーム兵器は効きませーん♪とかクソムーブかますとか運営クソ過ぎでしょ!」

 

性格悪過ぎだってのよ。

 

私がそんな悪態をついていると、デカ白クワガタ野郎はさっきの突撃の速度を維持したまま大きく円を描くような軌道で機体を反転させて、相変わらず例のおとなのおもちゃの振動音的な羽音を響かせながら再びこちらへ向けて突撃して来やがったわ。

 

その突撃はあきらかにさっきの突撃よりも速いモノだったの。

 

アレだけのスピードだと初心者マーク付きには避けるのは難しいんじゃないかしら?

 

ストーリーモードは基本的にガンプラバトルのガチ勢だけじゃなくライト層もプレイするんだから、運営にはちょっとはゲームバランスってモノを考えて欲しいモンだわ。

 

でもそんな初心者マーク付きやライト層にはヤバめのスピードの突撃でも、ガンプラバトルのガチ勢かつ銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターのにこにー様に取っては余裕で避けちゃえる程度のスピードなのよねー♪

 

ぶっちゃけちゃうと、“soar”での突撃に比べれば止まって見えちゃうレベルだわ。

 

だから…

 

「ウズメ!」

 

私はデカ白クワガタ野郎のスピードが見切れているうちに迎撃をするため、ナノラミネートアーマー対策として今回持ち込んだ装備を使用するコトにしたわ。

 

私は相棒の疑似人格搭載型サポートAIシステムのウズメの名前を短く呼ぶと…

 

<“武装領域(ウェポン・ストレージ)”オープン。ウェポンセレクト。>

 

ウズメは即座に私の要望に応えてくれて、普段は滅多に使わないガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの“武装領域(ウェポン・ストレージ)”を開いてくれたわ。

 

さてさて♪ナノラミネートアーマー持ちに対してのご注文と来たら当然…

 

「鉄血メイス!!!」

 

コレよね♪♪♪

 

と、言うワケで、“武装領域(ウェポン・ストレージ)”から取り出す得物は鉄血のオルフェンズの主人公機“ガンダムバルバトス”の代名詞とも言える鉄血メイス!

 

別名“大型メイス”よ!!!

 

アレ?鉄血メイスが別名で大型メイスが正式名称?あと大型メイスってルプスレクスのヤツだったかしら?

 

<了解しました。ウェポンセレクト“メイス”、展開します。>

 

あ。

 

やっぱり大型メイスじゃなくてただのメイスなのね。

 

いや~ん♪にこにーったら間違っちゃった♪

 

お茶目さん♪♪♪

 

私はそんなこんなで“武装領域(ウェポン・ストレージ)”から取り出した鉄血メイスをガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの両手で保持して、まるで野球でバッターがバットを構えるような感じで構えて…

 

「うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

猛スピードで突撃して来やがったデカ白クワガタ野郎を目掛けて思いっきり振り抜いたわ。

 

フルスイングってヤツね♪

 

そんなフルスイングされた鉄血メイスは見事に突撃して来やがったデカ白クワガタ野郎へと直撃したんだけど…

 

「げっ!?お、折れたぁぁぁ!?」

 

持ち手の部分が衝撃に耐えきれずにポッキリと折れちゃったのよ。

 

そう言えば撲殺する部分のトゲトゲ?の付いた鉄血メイス本体は硬化スプレーを吹いて強度をマシマシにしてあったけど、持ち手の部分はつや消しスプレーでコーティングしただけでほぼ素組のまんま立ったわ。

 

やっぱり面倒でも手を抜いたらダメねー。

 

せっかくナノラミネートアーマー対策として持ってきたって言うのに残念無念ね。

 

でもまぁ折れちゃったモノは折れちゃったんだから仕方ないわ。

 

ソレよりも今は鉄血メイスの直撃(未遂)で体勢を崩しやがったあのデカ白クワガタ野郎をサクッ♪っとぶっ飛ばさないとね♪

 

そう♪デカ白クワガタ野郎は鉄血メイスのフルスイングの直撃(未遂)で思いっきり体勢を崩しやがったのよ♪

 

さっきの一撃で撃墜こそできなかったけど、コレならまぁ結果は上々よね♪

 

この好機を逃す手はないわ!

 

「ウズメ!“御雷槌(ミカヅチ)”を使うわよ!!!」

 

デカ白クワガタ野郎をぶち抜くために選んだ武装はランサーダートを改造して作った6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌”。

 

この“御雷槌”、鉄血終盤で猛威を奮いまくったみんな大好きダインスレイヴとおんなじくらいの貫通力…って言ったらちょっと盛り過ぎになっちゃうけど、それでもナノラミネートアーマーをぶち抜くには十二分過ぎる威力を持つ必殺武器よ!

 

コイツでぶち抜いて終わりにしてやるわ!

 

<了解しました。6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌”スタンバイ。>

 

ウズメは私の指示に従ってすぐに“御雷槌”を起動させてくれたわ。

 

起動と同時に右腕のトリケロス改Ⅱに内蔵された6本の鉄杭は獲物を喰い破らんとばかりにバチバチと紫電を纏って猛り狂いだしたわ。

 

私はその様子を見ながら…

 

「ターゲット!」

 

<ロック。>

 

ウズメのサポートを受けて素早く狙いを定め…

 

「ぶち抜けぇぇぇぇ!!!!!」

 

デカ白クワガタ野郎をぶち抜くためにトリガーをポチったの。

 

その瞬間、“バシュ!”っと言う射出音を合計6回響かせて、右腕のトリケロス改Ⅱから紫電を纏った総勢6本の鉄杭が打ち出されたわ。

 

解き放たれた6本の鉄杭は体勢を崩したままのデカ白クワガタ野郎へ向けて真っ直ぐに突き進んで行ったわ。

 

“ヤった!”

 

そう思った直後…

 

「…………は?」

 

トランスしてフォームしちゃうロボットたちみたいな“じゃきーん!”って感じの音を辺りに響かせながら、デカ白クワガタ野郎が突如として人型に変形しやがったのよ。

 

そして、いつの間にか両手に持っていた曲刀を素早く振るって、迫り来る6本の“御雷槌”の鉄杭を切り払いやがったの。

 

うん。

 

色々とアレだけどとりあえずは…

 

「モビルアーマーじゃなくてモビルスーツだったんかい!ワレェェェェェェェェェェ!!!!!」

 

鉄血でMAで可変機なMSだなんて聞いたコトも無いわよ!

 

で、後から知ったんだけど、このデカ白クワガタ野郎は対ガンダムフレーム用可変型試作決戦兵器“メタトロン”って名前が正式名称だったらしいわ。

 

うん。

 

正直、知るかボケ!って感じよね。

 

私が鉄血でMAで可変機なMSだったデカ白クワガタ野郎に対して魂のツッコミを入れた直後、ヤツは動き出しやがったわ。

 

デカ人型白クワガタ野郎へと変形したデカ白クワガタ野郎は、相変わらずおとなのおもちゃのような羽音を響かせながら周辺に無数に居やがるクソ雑魚天使の“エグリゴリ”と一緒にこちらへと向かって来たのよ。

 

しかもさっきまでは連携の“れ”の字も見られなかった“エグリゴリ”共がムダに連携して来やがったの。

 

どうやらデカ白クワガタ野郎が人型に変形したコトで、周辺の“エグリゴリ”共を統率して出しちゃったみたいね。

 

例え連携したとしてもクソ雑魚天使なのは変わらないけど、それでもイチイチ重箱の隅をつつく様な細かい連携をされたら面倒極まりないったらありゃしないわ。

 

私はそんなコトを考えつつも、とりあえずは目の前に迫っていた“エグリゴリ”のうちの1機をヤ◯ザキックでぐしゃりと蹴り潰してヤったわ。

 

そして蹴り潰した“エグリゴリ”が手に持っていた手斧を奪い取って…

 

「フンッ!!!!!」

 

デカ白クワガタ野郎(人型)へ向けて思いっきり投げ付けてやったわ♪

 

でも、私が投げ付けてやった手斧は当然って言えば当然なんどけど、デカ白クワガタ野郎(人型)が両手に持っている曲刀であっさりと弾かれちゃったの。

 

まぁ今ので墜とせるだなんてそんな甘い相手じゃないってコトはわかっていたんだけどね。

 

ならどうして奪い取った手斧を投げ付けたりしたの?と言うと…

 

<“ヤサカニノマガタマ”全基射出。>

 

「全基!オフェンシブシフトで展開!!!邪魔くさいクソ雑魚天使共を片っ端から撃ち落としなさい!!!」

 

<了解しました。攻撃を開始します。>

 

多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”でお邪魔なクソ雑魚天使共の蹴散らすためよ!

 

オフェンシブシフト…いわゆる攻撃モードで展開された6基の球状ビット“ヤサカニノマガタマ”は、そのまんまるなお団子ボディから次々とビームをぶっ放して手当たり次第にクソ雑魚天使の“エグリゴリ”共を駆逐し始めたわ。

 

さて、“ヤサカニノマガタマ”が邪魔くさいクソ雑魚天使の“エグリゴリ”共の相手をしているうちに…

 

「デカ白クワガタ野郎(人型)を丸焼きにしてやろーじゃないの!!!」

 

てなワケで私はいい加減にデカ白クワガタ野郎(人型)を仕留めるためにバックパックのスラスターを盛大に噴射させて機体を一気に加速させたわ。

 

同時にサブコンソールをポチりと操作して砲剣“クサナギノツルギ”を起動させてそのままチャージを開始したわ。

 

本当は動きながらチャージするとナニカの拍子に暴発しちゃったりする危険性があるから、ちゃんと止まってチャージしないとダメなんだけど、そんな悠長なコトをやってるヒマは残念だけどこれっぽっちも無いのよね。

 

現に今もデカ白クワガタ野郎(人型)がデカ白クワガタ野郎(クワガタ型)の時に腕(?)だった6本のアームからひっきりなしにビームを撃って来やがってるんだもん。

 

私はそんなひっきりなしにぶっ放されるビームを掻い潜りつつ、“クサナギノツルギ”のチャージを進めながら一路デカ白クワガタ野郎(人型)へと突き進むわ。

 

そして、デカ白クワガタ野郎(人型)との距離を詰め終わる頃には、小脇に抱えるように保持した“クサナギノツルギ”からはヤバめな光が溢れ出していたの。

 

うんうん♪

 

ばっちり!チャージ完了よ!

 

あとは…

 

「ぶっ放すだけよ!!!」

 

ビーム攻撃をほぼ完璧に防ぐナノラミネートアーマーが相手だろーが、にこにー様の奥の手の“クサナギノツルギ”の大出力ビームならぶち抜けるハズだわ!

 

たぶん。

 

いや、でもまぁ鉄血本編のナノラミネートアーマーはビームに対して完全防御かもしれないけど、ガンプラバトルシミュレーターでのナノラミネートアーマーはビーム大幅軽減って感じの防御アビリティになってるからきっと大丈夫よ!

 

だから…

 

「銀河の果てまでぶち抜け!!!」

 

問答無用でぶっ放す!!!!!

 

「“クサナギノツルギ”!ブラスターモード!!!いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

“クサナギノツルギ”から放たれたまばゆい光の奔流はデカ白クワガタ野郎(人型)を飲み込み、そして………

 

<目標の撃墜を確認。>

 

ナノラミネートアーマー?ナニソレ?美味しいの?と言わんばかりに物の見事に跡形も無く消し飛ばしてやったわ。

 

「ま、にこにー様にかかればただデカいだけの白クワガタ野郎なんてざっとこんなモンよ♪」

 

<はい、お見事です。マスター。>

 

「んっふふ~ん♪そうでしょ♪そうでしょ♪」

 

とか言いながら、“御雷槌”を変形動作を利用して避けやがった時はちょっとびっくりしたりしたんだけどね。

 

でもまぁ終わり良ければ全て良しよ!

 

そうこうしているうちに…

 

<マスター。最終目標である“メルカバー”にて大規模な爆発の発生を確認しました。それに伴い同最終目標“メルカバー”の反応が消失。ゲームマスターより勝利条件の達成を確認したと通達が下りました。>

 

別動隊として動いていたことりとチビッ子3人組が無事に“メルカバー”をぶっ壊したみたいで、ゲームマスターから勝利条件の達成を確認したって通達が来たわ。

 

と、言うコトは…

 

≪CONGRATULATIONS!MISSION COMPLETE!!!≫

 

ステージクリアね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

超弩級MA“メルカバー”をぶち倒して無事に鉄血のオルフェンズのストーリーモードのシークレットミッションをクリアした私とことりはと言うと…

 

「「「あねご!ことりおねーさん!どーもあっしたー!!!」」」

 

チビッ子3人組から今回の助っ人のお礼の言葉を受け取っていたわ。

 

どーでもいいけど“あっしたー”ってドコの体育会系部活動の挨拶よ。

 

あとなんでコイツらは私のコトは姉御呼びなのにことりのコトはおねーさん呼びなのよ…。

 

色々と納得行かないわー。

 

「ま、いっか。ソレよりも…いーい!アンタたち!次はアンタたちだけであのシークレットミッションをクリアできるよーにしっかりとガンプラを改造して操縦訓練をすんのよ!」

 

「「「はいっ!あねご!!!」」」

 

「あとまた初心者狩りに遇ったら全周波通信で問答無用で周りの真っ当な思考してるファイターに助けを呼ぶのよ!普通のファイターなら助けを求めれば必ず助けてくれるから!」

 

「「「はいっ!」」」

 

「うん!良いお返事ね!それじゃ今日はお疲れさま!はい!解散!!!気を付けて帰んなさいよ!!!」

 

「「「はいっ!した!!!」」」

 

した!!!ってアンタら…やっぱりどっかの体育会系部活動の………うん、やっぱりどーでもいいわ。

 

私はそんなコトを想いながら、私とことりに手を振って元気に帰って行くチビッ子3人組を見送ったわ。

 

子供は元気なのが1番ね。

 

元気なチビッ子3人組を見送り終えて、さてこれからどーしようかしら?と、そう思った矢先…

 

「あっ…!」

 

傍らのことりがナニかに気付いたような声をあげたわ。

 

私がその声に釣られるように隣のことりの方を見てみると…

 

「にこちゃん…あれ…。」

 

ことりはアミューズメントセンターの店内に設置されている大型モニターの方を指さしたの。

 

ソコには…

 

「“第七回ガンプライブ前期大会秋葉原地区予選”開催のお知らせ…。」

 

今年のガンプライブの前期大会の地区予選の開催を告げるお知らせが映し出されていたのよ。

 

うん…ついに、ついにこの時がヤって来たのね。

 

ガンプライブ…私の夢のステージがもうすぐそこまで…。

 

「うっしゃおらー!ことり!次のバトルロイヤルに出るわよ!」

 

「ちゅん?お買い物は?」

 

「買い物なんていつでも行けるわ!ソレよりも…今はガンプラバトルがしたい気分なのよ!つべこべ言ってないでつきあいなさい!」

 

「(にこちゃん、地区予選開催のお知らせを見てテンション上がっちゃったみたいですぅ。)は~い♪ですぅ♪」

 

待ってなさいよ!A-RISE!綺羅 ツバサ!

 

私が…ううん!私たち“μ's”が!アンタたちをぶっ倒してA-RISEの天下を終わらせてやるんだから!!!

 

その首洗ってガクガクブルブル震えながら待ってないよ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回も本編ではなく閑話の予定です。
まきりんぱなが凛ちゃんの次のガンプラについてアレコレする話となるかと思います。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「おいでませ西木野家」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

過度なガチャ自慢は友情を壊す原因だと思うQooオレンジでございます。


今回も閑話となります。
まきりんぱなが次に使うガンプラについてグダグダするお話でございます。












それでは 閑話「おいでませ西木野家」 始まります。
















生徒会長の絢瀬 絵里先輩と副会長の東條 希先輩が加わり、音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”がついにフルメンバーの10人揃って第8話もハッピーエンドかな?と思ってたら1年くらいまるっと出番の無かったことり先輩に強襲された翌日、何とか生き延びるコトができた花陽は凛ちゃんと一緒に真姫ちゃんのお家…と言うかもはやこれは城なんじゃないのかな?と思うくらいにスゴい豪邸に遊びに来ちゃいました。

 

「いらっしゃいやせ!小泉のお嬢さん!星空のお嬢さん!」

 

「あ、はひ!おつとめごくろーさまです!」

 

「にゃ。ごくろーにゃ。」

 

花陽と凛ちゃんは相変わらず黒服を来た自称警備会社の警備員のヤ○ザ風な門番さんたちに出迎えられながら、そのまま真姫ちゃんのお家へと案内されます。

 

普通の人たちならここでボディチェックが入るんだけど、花陽と凛ちゃんは真姫ちゃんのお友達ってコトで免除されちゃってます。

 

でもなんだかいつかボディチェック免除なコトを西木野グループと敵対している人たちに利用されてヒットマン(女の子だからヒットガール?それともヒットウーマン?)に仕立て上げられて西木野家暗殺計画とかが勃発しそうかも?とか思ったり思わなかったりす今日この頃な花陽だったりします。

 

そんなコトを考えるながら花陽は凛ちゃんと一緒に、黒スーツの懐が不自然に膨らんでいる黒服さんたちに案内されて真姫ちゃんの待つリビングへと向かいます。

 

お邪魔する度に変わる廊下の高そうな(実際に高いんだけど…)花瓶や絵を眺めながらとことこと進むこと数分…花陽と凛ちゃんはようやく真姫ちゃんの待つリビングへとたどり着きました。

 

うん。

 

いつ来ても思うけど、真姫ちゃんのお家ってやっぱり庶民にはどうにも馴染めない広さだよね。

 

ぶっちゃけ広すぎです。

 

あの世クエスト(花陽メイン回を参照してください♪)で潜ったダンジョンみたいにちゃんとマッピングして歩かないと迷って2度とは外に出れないかもしれません。

 

真姫ちゃんのお家で迷ったら冗談抜きでリアルにダレカタスケテェェェ!を言わないといけなくなりそうですよねー。

 

まぁそれは今はどーでも良いとして…とりあえず花陽は真姫ちゃんの待つリビングへお邪魔するためにドアノブに手をかけました。

 

すると…

 

「別にソイツらが邪魔そうなら潰せばいいでしょ?あとはいつも通り沈めるなりモルモットとして使うなりすればいいのよ。」

 

中から真姫ちゃんの話し声が聞こえてきました。

 

ってか潰すとか沈めるとかモルモットとして使うとか、えっ?ナニソレコワイ的な言葉がトビラの向こうから聞こえてるのはきっと花陽の気のせいのハズです。

 

気のせいったら気のせいです。

 

実は花陽のお耳には物騒極まりない会話が現在進行形で確実に聞こえてるけどここで気のせいにしないと命的なアレがソレでやっべーいだから気のせいのハズなんです。

 

気のせいって言ったら気のせいなんです!

 

みなさんも聞かなかったコトにしないと今夜にでも真っ黒な服を着た見た目ヤ○ザな自称警備会社の警備員さんがお邪魔して2度と朝日を見られない…なんてコトになっちゃいますから気を付けてくださいね♪

 

何せ止まるんじゃねーぞ…は伊達じゃないんです。

 

「うにゃ?かよちん?ナニしてるの?入んないの?」

 

一向にドアを開けない花陽を不思議に思ったのか、花陽の後ろにいる凛ちゃんが呑気に声をかけてきます。

 

「あー、うん?ナニしてるだろーね?」

 

「にゃ?」

 

「あっはは……。」

 

とりあえずは笑って誤魔化したけど…どーか今日も生きてお家に帰れますよーに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言うワケで!第一回!凛のガンプラをナニにするかみんなで考えるよう会議をおっ始めるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

そんなこんなで真姫ちゃんのヤバいお話が終わるのを見計らってリビングへとお邪魔すると、早速とばかりに凛ちゃんが元気いっぱいにそう宣言しました。

 

そうなんです。

 

今回のお話は凛ちゃんがベニャッガイの次になんのガンプラを使うか?がメインテーマなんです。

 

決してナニかと物騒な真姫ちゃんのお家からデッドでアライブでエクソダスするお話ではないんですよ?

 

ソレはさておき…そら先輩やにこちゃん先輩に何回も言われていた様に、元気いっぱい大爆発な凛ちゃんには花陽の作った防御特化で足の遅いベニャッガイはいい加減に合わなくなっちゃって来ているんです。

 

ソコで今日はこうして真姫ちゃんのお家にお邪魔してあれやこれやとお話をするコトにしたんです。

 

どうして真姫ちゃんのお家か?と言うと、真姫ちゃんのお父さんが古今東西ありとあらゆるガンプラをコレクションしていて下手な模型屋さんよりも品揃えがやっべーいコトになっているから、ソレを見ながらワイワイと…と言った感じなんです。

 

「で?凛的にはどんな感じの機体を使いたいのよ?」

 

「うにゃ?どんな感じの?」

 

「あるでしょ?高機動型とか火力特化型とか?」

 

さてさて。

 

花陽が軽く今回の経緯を説明しているうちに、凛ちゃんと真姫ちゃんはもうお話を始めちゃっていました。

 

「うーん…?こーきどーがた?ってヤツがいいかも?バッビューーーン!って感じでぶっ飛べるよーなヤツ!」

 

「ばっびゅーんってナニよ?まぁ良いけど…それで他には?ナニかこんなのがイイ!とかは無いの?」

 

「うにゃ?こんなの!とかいきなり言われてもにゃぁ…?」

 

「ちょっと…話し合うって言ってたんだから事前にある程度は考えをまとめておきなさいよね…。」

 

「考えるのはキライだにゃ。」

 

「そんなんじゃ穂乃果先輩になるわよ?」

 

「ソレはイヤだにゃぁ……。」

 

「イヤならちゃんと考えない。ヒトは思考を止めたらソコで人生終了になっちゃうのよ。」

 

「考えるのを止めても諦めなかったら試合終了じゃないにゃ。」

 

「なにソレ?ドコのバスケマンガよ。」

 

「うにゃ。相手をぬっ殺してでもゴールを決める系のスラムで殺し合いをしながらダンクするマンガだにゃ!」

 

「ほんと、イミワカンナイ。」

 

「まぁまぁ真姫ちゃん♪そこら辺で許してあげよ?ね♪ほら?凛ちゃんって考えるよりも先に身体が動いたり直感で動いちゃったりする感覚派ってヤツだからナニか気に入ったガンプラがあったらきっとニュータイプ的にキュピーン!と来ちゃうかも?」

 

「あぁ…まぁ確かに凛って直感だけで生きてそうだもんね。」

 

「ラーメンに味玉を追加で乗せるかチャーシューを追加で乗せるかいっそのこと全部乗せにしちゃうかとかはちゃんと考えるにゃ!主におサイフの中身の事情的な理由で!」

 

「味玉でもチャーシューでも全部乗せでもどーでも良いけどちゃんと新しいガンプラ買う分は残しときなさいよ?」

 

「ソコは大丈夫にゃ!お金無くなったらことり先輩が使用済みパンツを売りさばいて資金ちょーたつしてくれるって言ってるし!」

 

「凛の大丈夫は穂乃果先輩の大丈夫と一緒でイマイチ信用ならないわねぇ…。しかも最悪はことり先輩に使用済みパンツを売りさばいて貰うとかそれて犯罪なんじゃないの?まぁバレないように上手くやりなさいよ?で、花陽?凛が気に入りそうな高機動型のガンプラってナニか無いの?」

 

「うーん…そうだなぁ………」

 

凛ちゃんが気に入りそうな高機動型かぁ…。

 

花陽的には高機動型と言えばやっぱり可変系の機体をオススメしたいかなぁ…と思うんだけど、頭の中身が穂乃果先輩並に残念無念な凛ちゃんだと可変機はちょっと複雑過ぎて使いにくいかなって思うだよね。

 

ホントはΖガンダムとか機動力も抜群で武装も盛りだくさんだからオススメしたいんだけどなぁ…。

 

ソレにぶっちゃけザックリと高機動型って言われても難しいんだよね。

 

宇宙世紀系とかは基本的に一部の例外や量産機を除いて、ほとんどの機体が高機動型みたいな感じで機動力マシマシだし。

 

あと量産機だって市販の高機動バックパックとかを付けたりすれば割とお手軽に高機動型にできちゃいますし。

 

そう考えると実はベースになるガンプラは無理に高機動型にしなくても良いような…?

 

花陽的には量産機を改修して高機動型に仕立てるとか胸熱過ぎて鼻血出ちゃいそうなんですよね。

 

そら先輩の使ってるザク・リヴァイブとかはその典型的な例ですよね?

 

アレは他にも武装モリモリでタブルシールドで防御力もモリモリになってますけど。

 

その分もちろん機体重量も重くなってるけど、背中の大型バックパックブースターの大推力で補ってる感じです。

 

モリモリマシマシを大推力ブースターで補うってコンセプトはちょっと強引って言ったら強引なんですけど花陽的にはアリ中のアリなんです♪

 

とりあえずは…

 

「実際にいろんなガンプラを見ながら考えよっか?」

 

かなぁ…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うほっ♪相変わらずスゴいガンプラの量ですね♪」

 

そんなワケで花陽たちは真姫ちゃんのお父さんのコレクションルームへと移動して来ました。

 

トビラを開けて中に入ると、ソコには目移りしちゃう程の大量のガンプラたち♪

 

花陽的にはこのお部屋にテントとお米とお米とお米を持ち込んで1ヶ月くらい眺めながら生活したいです♪

 

「買うだけ買って組み立てないでただ置いておくとか 「真姫ちゃん!ガンプラは詰んでなんぼなんですよ!詰んで!!!」 はぁ…イミワカンナイ。」

 

はい♪イミワカンナイいただきましたー!

 

でも詰みガンプラはガンプラ好きな人たちにとっては当たり前のコトだよね?

 

買わないで後悔よりも買って詰んで後悔ですよ♪

 

「で?凛はこの中になんか良さそうなのありそう?」

 

「んにゃ。よくわからんちんだからちょっと見て回ってみるにゃ。」

 

凛ちゃんはそう言うと真姫ちゃんパパ呑気にコレクションルームの中をキョロキョロと物珍しそうに見渡しながらさ迷い出しました。

 

真姫ちゃんはそんな凛ちゃんの様子を見ながら…

 

「凛を1人で行かせたらなんかネタまみれとかゲテモノとか持って来そうよね。」

 

と、ポツリと呟きました。

 

「あー…うん、まぁ凛ちゃんだし…。」

 

ネタに走らない凛ちゃんとか凛ちゃんじゃないもんね。

 

「ねぇ?花陽なら凛がナニ持ってくるか予想とかできるんじゃないの?」

 

「ネタ的な意味でですか?」

 

「うん。」

 

「ネタ的な意味で凛ちゃんが持ってきそうなモノかぁ…うーん…」

 

とりあえずはネタと言えばやっぱりジオン水泳部とかはありそうかな?

 

ジオン水泳部って花陽的にはカッコいいと思うんだけど、一般的にはみんな見た目が独特っぽいみたいだからネタとして色々と使えたりもしちゃうんだよね。

 

その人によってはイロモノ枠にされちゃうジオン水泳部、凛ちゃんならその中からゾックとか持って来て足をロケットに改造してゾックミサイルにしてにゃ!とかいいそうだよね。

 

あとは…そうだなぁ…。

 

SEEDのバクゥとかラゴゥとか持って来て、にゃんこっぽく改造して欲しいにゃ!とかもアリそうかも?

 

他だとAGEのダナジンとかも凛ちゃんは好きそうなんだよね。

 

ほら?ダナジンって怪獣?ドラゴン?みたいなヤツだから、凛ちゃんならきっと大喜びでにゃっはー♪すると思うんだ。

 

あ、そうだ。

 

話は変わっちゃうんだけど、真姫ちゃんは地区予選の時に使うガンプラをどーするんだろ?

 

真姫ちゃんもそろそろ素組の百式じゃ物足りなくなって来てるハズだよね?

 

そう思った花陽は直接聞いてみちゃうコトにしました。

 

「凛ちゃんはネタに命を賭けるから取りあえずは放っておくとして、真姫ちゃんはガンプラどーするの?」

 

「うぇぇ!?凛のガンプラの話からなんでいきなり私のガンプラの話になるのよ!?」

 

「いや、何となく?」

 

「何となくって…はぁ…。そうだったわ。花陽ってこんなヤツだったわ…。」

 

こんなヤツって真姫ちゃんがヒドイです。

 

「で?私のガンプラの話だったわよね?一応は私も今の素組の百式のままじゃダメって思って、パパがこの前買ってくれたガンプラバトルシミュレーターで実際に動かしながら色々と試してみたのよ。」

 

「ふむふむ。それでそれで?」

 

なんだかパパさんがガンプラバトルシミュレーターの筐体を買ってくれたとか聞こえたけど、一般市民の花陽の心の安心安全のためにスルーしちゃいます。

 

「ガンダムバルバトスってヤツの第4形態?ってヤツとかガンダムアストレイのレッドフレームとかは割と良かったわ。あ、クロスボーンガンダム?ほら?ドクロの付いたガンダム。あれのX1とX3とか言うのも悪くなかったわ。ヴィクトリーガンダムとv2ガンダムも嫌いじゃなかったわね。あとは…パパのオススメでサザビーってヤツも試してみたんだけど、機動性は悪くはないけどちょっと機体が大き過ぎてシールドも邪魔で扱いずらかったのよね。サザビーだけじゃなく、基本的に機体のサイズが大きかったり大きめのシールドを持っているヤツは合わなかったわ。」

 

お、思っていたよりいっぱい試してたんですね…。

 

えーっと…割と良かったのがバルバトスの第4形態とアストレイのレッドフレーム、悪くなかったのがクロスボーンのX1とX3、嫌いじゃないのがVガンダムにV2で、微妙だっのがパパさんオススメのサザビーとか機体サイズが大きいor大きめのシールド持ちのヤツですか…?

 

ほんと、なんかのべつまくなし的に試してみたっぽいですね。

 

「それで結局は色々と試してみたんだけど、最終的にやっぱり百式が1番性に合ってたのよ。でも今の素組状態の百式の武装じゃちょっと物足りなく感じちゃってるのよね…。」

 

ふむふむ。

 

今の話を聞いてみて、花陽は何となくだけど真姫ちゃんの好みの傾向がわかっちゃった気がします。

 

たぶん花陽は真姫ちゃんが気に入っちゃうガンプラを用意するコトができちゃうと思います。

 

それも割とお手軽な改造で。

 

素体は結局は1番真姫ちゃんに合っていたって言う百式で、ソレをベースに主に機動性の向上を図りつつあーしてこーして…さらにはアレを足して、あ♪真姫ちゃんってシールド嫌いっぽいから腕にはシールドの代わりにアレを付けちゃいましょう!

 

そしてそして武装にアレを1本足しちゃう感じで…♪

 

そうそう!真姫ちゃんなら機体カラーはもちろん赤ですよね!

 

百式ベースの赤いガンプラなら名前は“紅式”とか?

 

それとも…某BLE○CHの斬魂刀と名前が被っちゃいますけど真姫ちゃんの紅い百式で“紅姫”とかでもオサレで良いかもですね♪

 

ぐふ…ぐふふふ…。

 

妄想は無限にひろがりんぐですよ!

 

と、花陽が真姫ちゃんのガンプラについてアレコレと思いを馳せていると…

 

「にゃ!にゃんですとぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!こ!これわぁぁぁぁぁ!!!ネコミミだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

と、凛ちゃんの絶叫が真姫ちゃんパパのコレクションルームに響き渡りました。

 

ネコミミ?

 

ガンプラでネコミミ?

 

うーん……あ。

 

チニャッガイは確かネコミミ付きだったような?

 

さてさて♪凛ちゃんの見付けたネコミミ?のガンプラ…その正体と、花陽が思い付いた真姫ちゃんの新しいガンプラのアレコレについては………また今度♪ですよ♪

 

具体的には合宿回の辺りです♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回からは本編第9話の開幕となります。
遂にフルメンバーとなった音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”。
そんな彼女(+主人公)達が挑むのは…?





次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

背中に謎の腫物が発生してそれが寝ている内に破裂して起きたら血まみれになっていたQooオレンジでございます。
地味に血が止まらないのは気のせいでしょうか?


今回からは再び本編となります。
遂に大会規定のフルメンバーである10人が揃った音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”。
そんな“μ's”が今回の挑むのは…?












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのいち 始まります。

















にっこにっこにー♪

 

アナタのハートににこにこにー♪笑顔届ける矢澤にこにこー♪

 

今日も愛をこれでもかっ!ってくらい詰め込んでにこにー様って呼んでにこ♪

 

それじゃ前回までのガンプライブ!にこ♪

 

そらと絵里のタイマン勝負や希VS海未率いるほのまきりんぱな連合のバトル、さらにさらにそらVS希&海未withほのまきりんぱな同盟とのバトルがあってなんやかんやでついに1チーム最大10人の規定人数に達した私たち音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”!!!

 

連載開始からここまで来るのにリアル時間で4年も掛かりやがったわ!

 

しかも作中だと第1話からまだ1ヶ月も経ってないとかバカなんじゃないの?って思っちゃうわよね?

 

ぶっちゃけリアル時間で4年もあれば他の作者様のラブライブ!作品だと早々に“μ's”全員集結して物語がどんどん加速しておもしろくなって行ってそろそろクライマックス?ってトコよ?

 

ってかたぶんラブライブ!作品の中でガンプライブ!って“μ's”が全員集結するまで1番長く時間が掛かってるんじゃないかしら?

 

コレもソレもぜーーーんぶムダにグダグダやってるせいよね!

 

まぁそんなこんなで今回からはようやく原作ラブライブ!で言うトコの“ぼららら”の辺りよ。

 

ラブライバーなみんななら当然“ぼららら”はわかるわよね?

 

そう!別の世界線での我らが“μ's”の記念すべきファーストシングル!“僕らのLIVE 君とのLIFE”のコトよ!

 

まぁとにかく!今回はそんな“ぼららら”の辺りだからそこんとこよろしくにこ♪

 

それじゃ早速…ガンプライブ!第9話!「大乱戦?春の神田明神杯!」へ!れでぃぃぃぃぃ…ごぉぉぉぉぉぉ!にこ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ようやく“μ's”に揃った10人のスクールファイター。

 

私の始めての仲間たち。

 

そんな仲間たちが勢揃いしたとある日の放課後の部室で、私はこれからの“μ's”の方針を大発表していたわ。

 

これからの“μ's”…略して“これミュ”ね。

 

べ、別にどっかのお空を冒険する的なソシャゲの月始めのヤツを真似たワケじゃないんだからね!

 

「と言うワケで!この大銀河宇宙No.1超絶美少女天才スクールファイターの矢澤にこにー様率いる“μ's”もついに!そう!ついに!ガンプライブの最大規定人数の10人に達したわ!だから腕試しも兼ねてみんなでコレに出るわよ!!!!!」

 

「「「「「「「「「春期神田明神杯ガンプラバトル大会?」」」」」」」」」

 

「そう!春の神田明神杯ガンプラバトル大会よ!!!!!」

 

これからの“μ's”…略して“これミュ”。

 

その第一弾となる今回の発表は、腕試しとして“春期神田明神杯ガンプラバトル大会”へ参加するってモノよ。

 

私たち“μ's”のガンプライブ秋葉原地区予選大会への参加申し込みは終わってあるけど、いきなりぶっつけ本番で予選大会に出陣!とかアホのヤるコトよね?

 

だから本番である地区予選大会の前に、普段の練習やバトルロイヤルでは味わえない大会独特の空気感や実戦での連携の確認とかモロモロのためにこの春の神田明神杯ガンプラバトル大会へ参加しよう!ってコトにしたのよ。

 

この春の神田明神杯ガンプラバトル大会。

 

詳しく説明すると………めんどいわね。

 

だからこんな時は…

 

「花陽!説明よろしくぅ!!!」

 

いつもムダにムダ知識を交えながらやっぱりムダに長々とグダグダと説明する花陽に丸投げよ!

 

そんな私の丸投げを受け取った花陽は待ってました!とばかりに意気揚々と私たち“μ's”が今回参加する予定の春の神田明神杯ガンプラバトル大会についての説明を始めたわ。

 

「はひ!ではでは不詳!このお米大好きオコメスキー!な小泉さん家の花陽ちゃんがにこちゃん先輩に代わり説明させて貰いまっす!にこちゃん先輩の言っていたこの“春期神田明神杯ガンプラバトル大会”って言うのは読んで字のごとく毎年春に開催されている音ノ木坂学院のご近所さんな神田明神さんが主催しているガンプラバトルの大会なんです!大会形式は世にも珍しい超大規模バトルロイヤル!この超大規模バトルロイヤルって言うのはなんとびっくり!1チーム10人のフルメンバーで参加して大乱闘スマッシュブ○ザーズ的に大乱戦をしちゃう何ともまぁアレな感じのバトル形式なんです!ちなみにこの超大規模バトルロイヤルモードは“X(イクサ)モード”って言うガンプラバトルでもかなり特殊なバトルモードを使って行われるんですよ♪いつものバトルロイヤルで使用されているバトルフィールド以上に広大なバトルフィールドを使用して行われる大規模な戦闘…その有り様がまるで戦(イクサ)の様だからX(イクサ)モードって名付けられたとかいないとか!信じるも信じないもアナタ次第!略してあなしん!そんなあなしんな気になるXモードでのガンプラバトルの勝敗を決めるのは単純明快にチームの総撃墜数なんです!とにかく自分たちのチーム以外の参加機体を倒して倒して倒しまくって逝けばわかるさ元気デスカー!ってワケなんです!あ♪ちなみにこのXモードで撃墜されちゃってもソコでゲームオーバーじゃなくて普通に再出撃できるんで安心してくださいね?ただこの撃墜されてからの再出撃なんですが、リスタートポイントが味方機の近くとか撃墜されたトコと同じ場所とかじゃなくて完全にランダムなんですよねー。頭の中身が穂乃果先輩な穂乃果先輩や同じく頭の中身が穂乃果先輩気味な凛ちゃんにわかりやすく説明すると、撃墜されてランダムリスタートで再出撃した場所がいきなりアトミックバズーカの着弾点だった!とかってぶっちゃけ無理ゲーなコトもあるんですよ。そんなアトミックバズーカの着弾点なんて物騒極まりないトコからリスタートになっちゃったら絢瀬先輩のガチムチ超防御特化なトールギス・ヴァルキュリアみたいなカッチンカッチンな機体でもない限りは普通に死ねちゃいますよね?あとは仲間が近くに居ないとやっべーい♪な後衛タイプの人たちとかも拳と拳で語り合う的にガチで殴りあってる人たちが大勢居るであろう最前線からリスタートとかになったらやっぱりコレも普通に死ねちゃいますよね?でもこのランダムリスタートって実は死ねちゃいますよね?なデメリットだけでもないんですよ。例えばそら先輩みたいに乱戦でも無双確定しちゃうくらいにバケモノ級に強いファイターさんなら見渡す限りは敵ばっかりなトコからリスタートしてもぶっちゃけピンチって言うよりも周りが獲物だらけで逆に撃墜数稼ぎのチャンスって感じになっちゃうんです。まぁなんだかんだ言ってアレですが、結局は撃墜されない方が良いんですけどねー。と、まぁ神田明神杯ガンプラバトル大会を説明するとざっとこんなトコですね。」

 

うん、長いわ。

 

わかっていたけど花陽に説明させるとクソ長いわ。

 

読むのも大変だろうから、めんどいけど一応は私がサクッと説明し直しておくと…

 

①1チーム最大10名まで参加可能。

②全チームが一斉に出撃しての超大規模バトルロイヤル。

③撃墜数で勝敗を争う。

④撃墜されたら再出撃可能。

⑤再出撃ポイントは完全にランダム。

 

ってトコね。

 

「ねーねー花陽ちゃん?その神田明神杯?ってだいたい何人くらいの人が参加するの?100人くらい?」

 

無事(?)に私たちが参加する神田明神杯ガンプラバトル大会の概要の説明が終わると、早速とばかりに穂乃果が花陽に質問をしてきたわ。

 

何人くらい参加するのか?って。

 

みんなは何人くらいのガンプラファイターが参加をすると思う?

 

穂乃果のように100人くらい?

 

それとももっと大勢?

 

その答えは…

 

「はひ!例年だとざっと10,000人くらいです!」

 

ズバリ!総参加人数10,000人!なのよね♪

 

「ほへ?え?いち…まん?」

 

「待って下さい!一万って今までの大会よりもあきらかに参加人数の桁が違い過ぎませんか!?」

 

神田明神杯ガンプラバトル大会の参加人数を聞いた穂乃果と海未はそりゃもーびっくり。

 

海未なんてさっきまでのすまし顔はどこへやら、頬をひくひくとひきつらせているわ。

 

そんな自分たちが参加する大会のあまりの規模に驚いている穂乃果と海未へ、希と絵里がなだめるように声をかけたわ。

 

「10,000人が参加とか言われてびっくりするのもわるけど、神田明神杯って参加上限が最大100チームやから当然って言えば当然なんよ?」

 

「1チーム10人で計算すると、1000チーム×10人で10,000人だからね。でも神田明神杯の参加人数はガンプラバトル界でみても屈指の規模だから、ガンプラバトルを始めたばかりの2人がびっくりしちゃうのも当然よ。」

 

そう言えば…ガンプラバトルを始めたばかりって言えば真姫もそうよね?

 

私がそう思って真姫の方を見てみると、ソコには優雅な佇まいで紅茶を口へ運んでいる真姫の姿があったわ。

 

そしてその隣には何故かお給仕をしているそらのバカの姿もあったの。

 

「どうよ?値段の割にはソイツも悪くはねぇーだろ?」

 

「えぇ。正直言って値段の安い茶葉ってそれ大丈夫なの?って思ってたけど、飲んでみたらとっても美味しくて驚いたわ。」

 

「だろ?何でも高けりゃ良いってモンじゃねぇーんだよ。安モンでもちょっとした淹れ方のコツやちょい足しで十二分に旨いモンに変わっちまうだよ。」

 

うん。

 

なんかあそこだけ雰囲気が違うわね…。

 

取りあえず…ちょっと!そら!

 

アンタって紅茶派じゃなくてコーヒー派でしょうが。!

 

そもそもこれからの“μ's”!略してこれミュ!の最中に何で優雅にお茶会なんてしてんのよ。

 

「まぁまぁ♪そうぷんぷんしないで (飲んだら食道が焼け爛れちゃうレベルまで熱した) 熱々の紅茶をことりが淹れてあげましたから、にこちゃんもおひとついかがですぅ♪」

 

「………それもそうね…。ありがと、ことり。いただくわね…って!熱っ!?」

 

「ちゅん♪ちゅん♪ことり、ちゅ~~~んと言いましたよね?熱々だって♪飲んだら食道が焼け爛れちゃうレベルに熱々だって♪」

 

「熱々ってのは聞いたけど飲んだら食道が焼け爛れちゃうレベルに熱々だってのは聞いてないわよ!!!ってか熱々にもほどかあるでしょ!!!」

 

何なのよ!コレは!熱々を通り越してティーカップの中でゴボゴボと湯立ってるじゃいの!

 

ってかナニをどーすればカップの中で紅茶がゴボゴボと湯立てられるのよ!

 

熱した石をお鍋に入れて熱々なトコを楽しむ石焼き鍋的な感じで熱した石とか入れてあるんじゃないでしょーね!?

 

「ど~してお紅茶が熱々かってゆ~のは♪ずばり♪ことり驚異のことり力(ちから)のお陰なんですぅ♪」

 

「おい待て!鳥娘!ことり力ってなんじゃ!ことり力って!」

 

「ちゅん?オーラ力的なヤツかなぁ?」

 

「なんで自分で言っておいて“かなぁ?”って疑問系なのよ!あとオーラ力ってなんのダンバインよ!!!アンタは聖戦士かっての!!!」

 

「ダンバインと言えば知ってますか?スパロボFとF完結編はニュータイプと聖戦士以外は人にあらずなんですよ♪はいぱーことり斬りですぅ♪」

 

「なんでソコでゲームバランスが大崩壊してたスパロボFとF完結編の話になんのよ!!!!!」

 

「今のスパロボしか知らない人がプレイしたらきっと理不尽の連続で阿鼻叫喚の地獄絵図で楽しいコトになっちゃいますよね♪」

 

「頭のおかしいゲームバランスだったけどなんだか言ってスパロボFとF完結編は気力さえ上げて魂持ちを使えば何とかなるからそこまで阿鼻叫喚の地獄絵図にはなんないってのよ!って!だーかーらー!いい加減にスパロボFとF完の話題から離れなさい!!!!!」

 

「えっ?普通にやですぅ♪」

 

「ぐぬぬぬぬぬぬぬ!!!!!」

 

くっ!せっかくのこの大銀河宇宙No.1超絶美少女天才美少女スクールファイターのにこにー様がメインで新章突入したってのにこれじゃいつも通りのグダグダじゃない!!!

 

このままじゃダメよ!ダメダメよ!!!

 

何とかして軌道修正して話を本筋に 「ちわー、雷々軒でーす。ご注文の商品をお届けに参りましたー」 戻さ 「にゃ!待ってたにゃ!お代は音ノ木坂学院ガンプラバトル部宛でツといてくれにゃ」 ないと………………。

 

「ごるぅらぁぁぁぁぁぁ!!!こんのぉぉぁアホネコぉぉぉぉぉぉぉ!!!アンタはぬわぁぁぁにを勝手にラーメンなんて出前頼んでんのよ!学校に出前頼むな!部室に出前頼むな!あと私のガンプラバトル部宛でツケるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

あー!もう!!!結局グダグダじゃない!!!!!

 

「いつものコトにゃ。」

 

「ソレは出前云々に対するコトなのな結局グダグダなコトなのかどっちかわかんないけど!どっちにしてもアンタにだけは絶対に言われたくないわ!!!」

 

「ちゅん♪ちゅん♪おあとがよろし~よ~で♪ですぅ♪」

 

「ドコがお後がよろしいんじゃ!このクソ鳥娘!!!よろしいどころかちっともよくねぇーわ!ボケ!!!!!」

 

くっ!覚えてなさいよ!次回こそはグダグダ禁止でチャキチャキと話を進めてヤるんだから!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回も今回の続きとなります。
毎度お馴染みのグダグダのうちに終わった今回。
次回はにこちゃんがグダグダ組を追い出して真面目に超大規模バトルロイヤルの対策を話し合う予定でございます。





次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場中なQooオレンジでございます。
心機一転、一兵卒として初の古戦場…がんばらねばねば。


今回も本編となります。
グダグダ組を追い出しての作戦会議…果たして脱グダグダでお話を先に進める事ができるのか…?












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのに 始まります。

















グダグダ禁止のために居るとソレだけでグダグダと騒ぎだす穂乃果、ことり、凛、花陽の4人を絵里を保護者にしてアミューズメントセンターへと追い出した私は、残りの面々…そら、海未、真姫、希に私を合わせた5人で今週末に参加予定の春の神田明神杯ガンプラバトル大会についてアレコレと話し合っていたわ。

 

その話し合いの中で、私はみんなにある提案をしたの。

 

その提案って言うのは…

 

「チームを二つに分ける…ですか?」

 

海未がオウム返しに言ったように、出撃直後に“μ's”を2つに分けるってモノだったの。

 

「そ。2つに分けるの。」

 

私は海未へようやく冷めた紅茶を飲みながらそう返したわ。

 

そんな私へ次に質問して来たのは、人差し指で前髪をくるくると弄りながらナニかを考えていた真姫だったの。

 

「ねぇ?別にチームを2つ分けるのは構わないけど、どんな風に分けるのよ?」

 

真姫の質問はチームの振り分けについて。

 

まぁチーム分けについての質問が来るのは当然よね。

 

「私、そら、絵里で1チーム、あとは希か海未のどっちかに残りのメンバーを率いて貰うつもりよ。」

 

「俺とにこちゃんと絵里さんねぇ。その組み合わせなら差し詰、俺達で派手に動き回って撃墜数を稼ぐって感じか?」

 

「そ。ホントはキ○ガイな遠距離砲撃のできる希もこっちのチームに入れた方がもっと稼げるんだろうけど、それじゃもう片方のチームが初心者だらけで他のチームの餌食になりかねないから止めにしたのよ。」

 

「まぁ妥当な判断やね。」

 

「だな。」

 

ガンプラバトルをかなりディープに嗜んでいるそらと希は私のチームを2つに分けるって作戦に概ねは賛成みたいね。

 

“μ's”の初心者代表(?)としてこの場に居る海未と真姫はと言うと…

 

「先程の話を聞いた限り、私達が今回参加する予定の春の神田明神杯ガンプラバトル大会と言うのはかなり規模の大きなバトルロイヤルとの事ですが、そんな大規模なバトルロイヤルで戦力を分散させても良いモノなのでしょうか?」

 

「私もそう思うわ。花陽から戦力の分散は各個撃破されるって言うのがお約束だって聞いたコトがあるもん。下手に戦力を分けるよりも固まって動いて確実に撃墜数を稼いだ方が良いんじゃない?」

 

チームを2つに分ける作戦に対して反対的な意見だったのよ。

 

あー、うん。

 

まぁ花陽が言ってたらしいお約束云々は抜きにして、海未と真姫の2人が大規模な乱戦が予想される大会で戦力を分散させるのは危険だって意見もわからなくもないわ。

 

海未と真姫の2人の言う通り、普通なら大規模な乱戦で戦力を分散させるのは愚策よね。

 

数が少ないトコから真っ先に狙われてあぼーんのパターンになっちゃうもん。

 

でもね?ソレはあくまでも“普通なら”の話よ。

 

「普通のチームなら2人の言うコトももっともよ。けどうちは“普通のチーム”ってヤツからちょっと逸脱しちゃってるのよね。ほら?主にそこのそらのバカとグダグダ組の引率でここにいないお偉い生徒会長サマなんて得に“普通”のカテゴリーから外れまくってるわよ?」

 

「青空と…?」

 

「生徒会長?」

 

海未と真姫の2人は私の言葉を聞いて、少しだけ考える素振りを見せたあと…

 

「「あぁ。なるほど。」」

 

と、同時に呟いて、そらのバカと絵里のヤツが“普通”じゃなかったコトを思い出してくれたみたい。

 

「あの忌々しい以下略な生徒会長(笑)サマはちょっとやそっとの攻撃ではどうにかなる様なタマではありませんでしたね。」

 

「ソラ先輩はソラ先輩で基本的にバケモノだからそこら辺の普通のガンプラファイターが相手なら束になって襲って来られてもへっちゃらよね。」

 

「そーゆーこと。ソコにこの大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにー様も一緒に行くんだから無敵モード確定よ?」

 

突撃オンリーの絵里とまぁ当てられるヤツは居ないとは思うけど装甲だけはそこそこなそらの2人だけだと、万が一ってコトがあるかも?だから、一応は私が一緒に行って2人のサポートをしてあげるってコトね。

 

私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこは遠距離でも近距離でも攻撃でも防御でも索敵でも他の機体のサポートでも何でもござれだから♪

 

そもそも特化戦力のそらと絵里の2人に付いて行ける技量を持ってるのは“μ's”だと今のところは私くらいなモンだしね。

 

「うんうん♪大銀河宇宙No.1とか超絶天才とか美少女とかは抜きにして、汎用性の塊みたいなにこっちがサポートに入るなら万全も万全やねん♪」

 

「おいまて。ソコで何で大銀河宇宙No.1と超絶天才と美少女を抜きにしやがんのよ!」

 

「え?にこっち、今のってツッコミ待ちと違ったん?」

 

「違ったん?じゃないわよ!だーれーがー!ツッコミ待ちよ!!!」

 

「にこっちが?」

 

「待ってねーし!ツッコミなんてこれっぽっちも待ってねーし!!!」

 

「にこ先輩?それ以上はグダグダ空間が展開されてしまいますよ?」

 

「グダグダ禁止でお送りします♪とか言ってなかったかしら?」

 

「大丈夫、大丈夫。にこちゃんはロリ枠だけど間違いなく美少女だから。」

 

「バカそらのその慰め方がなんか腹立つわね!!!」

 

バイト巫女のデカ乳タヌキだけじゃなくてそらのバカも相変わらず失礼しちゃうわね!

 

そもそも私が美少女なのは当たり前じゃない!!!

 

そんなおバカなコトを言うバカには今度ぎゃふんと言わせてやるんだから!!!

 

主にベッドの上で!とか息巻いても結局はあちこち弄り回されて逆にぎゃふんって言わされちゃうんだけどねー。

 

「と、言うワケやから、今度の神田明神杯じゃそらっち達の特攻チームとうちらのまったりチームに分かれてがんばルビィ♪で大決定やね♪」

 

内心でついつい夜の性事情がポロリとしちゃったトコで、希が話し合いのまとめに入りやがったわ。

 

なんか美味しいトコを持っていかれたようでちょっと釈然としないわね…。

 

まぁ良いわ。

 

にこにー様は寛大だから許してあげちゃうんだから♪

 

それじゃ話し合いもまとまったコトだし…

 

「みんな!今度のバトルは私たちチーム“μ's”がフルメンバーになって初のバトルよ!ガチで気合い入れて優勝狙って行くわよ!!!!!」

 

気合いを入れていっちょ行ってみますか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、意気込みも新たに春の神田明神杯ガンプラバトル大会へ向けてがんばルビィ♪で話し合いが終わったと思ったんだけど…

 

「あの…ところでその様な大規模な大会へ参加しても青空は大丈夫なのですか?ほら?例の公式戦アレルギーは?」

 

おずおずと海未がそんなコトを言ってきたわ。

 

あぁ。

 

そう言えば我らが主人公サマにはそんな設定もあったわね。

 

ガンプラバトル連盟が主催する公式戦に出ると世界大会で色々とバッシングされたアレコレのせいでトラウマが発動してガクブルになるってヤツ。

 

主人公のクセに本編で出番がこれっぽっちも無いからすっかり忘れていたわ。

 

「そう言えばそうよね?今回の大会ってかなり大規模な大会だから当然公式戦よね?ならソラ先輩はヤバいんじゃないの?」

 

海未の突然の発言に、真姫もそらのバカのトラウマモードのコトを思い出したようで、普段は半目で呆れた表情が多い真姫にしては非常に珍しい心配そうな顔で“ヤバいんじゃないの?”と言いながらそらの方を見ていたわ。

 

特化戦力として撃墜数を稼ぐ予定のそらがガクブルで使い物にならないかも?と思ったら、海未と真姫の2人のそらに対するこの反応も当然よね。

 

けど実は今回は大丈夫だったりしちゃうのよねー。

 

トラウマ設定は今回は忘れていたから無かったコトにしちゃうから!とかメタい理由じゃないわよ?

 

今回はちゃんと公式戦アレルギーのそらのバカが大丈夫な理由があるのよね。

 

その理由って言うのが…

 

「神田明神杯ガンプラバトル大会は一応は“神事”って名目の大会であくまでも神田明神が主催やから公式戦とはちゃうんよ。ガンプラバトル連盟主催の公式戦やないってコトは、つまりそらっちの例のトラウマ関連のアレコレは今回は問題ナシってコトやね♪」

 

と、言うワケなのよね。

 

って!私のセリフ取られたし!

 

「おいまて!デカ乳タヌキ!ソレは普通ならにこにー様のセリフだろ!!!」

 

「早いもん勝ちやねん♪」

 

こ、このデカ乳タヌキ女ぁぁぁぁ…!

 

ぬぅわぁぁぁにぃが!“早いもん勝ちやねん♪”よ!!!

 

早いもん勝ちやねん♪でセリフ泥棒が許されるなら警察なんていらんわ!ボケ!!!はっ!ダ、ダメよ!にこにー!ここでいつものノリで今みたいに言い返しちゃったらまたアレが…グダグダが来ちゃうわ!そうなったらグダグダ組を絵里に押し付けて場を整えて、それでも執拗に襲いかかって来やがるグダグダ空間を今まで必死に我慢していたのがぜーーーんぶムダになっちゃうじゃない!

 

そうなったら結局はいつも通りにグダっちゃうじゃない!

 

ソレだけは絶対にダメよ!!!

 

だからここは落ち着きなさい…深呼吸よ、深呼吸…全集中・にこにーの呼吸、一ノ型よ。

 

うん。

 

昨今(2020年11月現在)の流行りに乗った感じのイミフなコトを言ったら落ち着けたわ。

 

ぐっじょぶよ、私!

 

でもとりあえずはコレだけはデカ乳タヌキ女に言っておかないとね♪

 

「チッ!覚えときなさいよ!」

 

捨てセリフを華麗にキメた私は改めてそらのおバカが今回の神田明神杯ガンプラバトル大会に出撃しても大丈夫なの?な話題へと戻すコトにしたわ。

 

いやぁ~ん♪も~にこにー様った困っちゃうくらいに有能の塊過ぎよね♪

 

「ソコのデカ乳タヌキ女が言った通りに、神田明神杯ガンプラバトル大会はガンプラバトル連盟が運営に全面協力してるだけの限りなく公認に近い非公認大会なのよ。」

 

「公認に限り無く近い非公認大会…ですか?」

 

「ねぇ?逆にそれってホントに大丈夫なの?」

 

私とデカ乳タヌキ女の説明を聞いた海未と真姫は、尚もホントに大丈夫なのか?と頭に疑問符を浮かべながらそれぞれ言葉を返して来たわ。

 

うーん…大丈夫なの?もナニも…

 

「大丈夫よ。そもそもソコのトラウマバカは去年、私と組んで神田明神杯に出てるんだもん。」

 

そう。

 

私とそらは去年の神田明神杯に出てるのよね。

 

その時は全くもってガクブルしなかったのよ。

 

去年が大丈夫なら今年ももちろん大丈夫に決まってるわ。

 

「あー、そう言えば去年の冬の方の神田明神杯ににこちゃんの小遣い稼ぎに付き合って出たな。」

 

「で、見事に優勝♪さっすがにこにー様よね♪」

 

まぁ実はあの時は謎のガンプラ仮面1号と謎のガンプラ仮面2号で登録して、覆面付けて出場したんだけどね。

 

ガンダム作品ってシャア・アズナブルを筆頭に仮面や覆面を付けたキャラが沢山居るから、そのオマージュとしてガンプラバトルの大会って公認・非公認問わず覆面や仮面を付けて正体を隠しての参加が認められちゃってるのよね。

 

そんなちょっとした豆知識を内心で披露していると…

 

「「優勝!?10000人参加の大会で2人だけで参加して!?」」

 

私の話を聞いた海未と真姫が2人だけで優勝しちゃったってトコでびっくりしていたわ。

 

「ま、俺とにこちゃんなら余裕だろ?」

 

「私とそらなら余裕よね♪」

 

海未と真姫の2人がそらのコトをどう思ってるのかは知らないけど、このバカってガンプラバトルの腕は腑抜けた今でも間違いなくワールドクラスなのよ。

 

それに私だってイロモノ的な扱いされるコトが多いけど、これでも二つ名持ちのファイターよ?

 

しかも私たちって去年はほぼ毎日2人でガンプラバトルしまくってたから連携の面でもバッチリ♪

 

お互いのバトルスタイルだって相性は抜群だしね♪

 

「まぁそんなワケだから今回の大会は問題はねぇーよ。(今回は、だけど…) 」

 

「どうやら私の心配は杞憂の様ですね。それでは青空?遠慮無くあてにさせて貰いますね♪」

 

「別に頼りきりになるつもりはないけど、ソラ先輩が全力出せるって言うなら頼もしいのは確かね。」

 

さて、これでそらの公式戦アレルギー関連の説明も終わったわね?

 

あとは本番まで当日のチーム分けでそれぞれ連携の確認でもしながらバトルロイヤルで実戦練習あるのみね!

 

特に海未と希はアホ2匹…穂乃果と凛を本番までにしっかりと調教して貰わないとダメね。

 

総勢10000人参加の超大規模バトルロイヤルなんかで毎度のノリで開幕即突撃なんてされたらたまったもんじゃないわ。

 

あのアホ2匹も絵里みたいに1人で突撃して自分だけで確実に生き残れるだけの技量や機体性能があれば私も文句は言わないんだけどね。

 

穂乃果も凛も才能はあるんだから今後の成長に期待ってトコかしら?

 

時間がないから今度の神田明神杯は仕方ないとしても、ガンプライブ秋葉原地区予選までには初心者組のガンプラも何とかしないとダメね。

 

穂乃果、海未、真姫、あとはオマケで凛。

 

あの娘たちは地区予選に向けてどんなガンプラを作るのかしら…。

 

人生の、そしてガンプラバトルの先輩として、この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにー様がしっかりと導いてあげなきゃね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回も引き続き本編となります。
ことりさんが大会用に用意した衝撃(?)のコスチューム…その正体とは…。






次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場は無事に目標達成して終わりましたが友人のガチャ自慢で心が闇に堕ちそうなQooオレンジでございます。



今回も本編となります。
ことりさんがにこちゃんの為に用意したスペシャルなコスチューム…。
その全貌がついに明らかに…。
そしてとうとう始まる超大規模バトルロイヤル。
μ'sの運命は…?












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのさん 始まります。

















グダグダの脅威に晒されながらも春の神田明神杯ガンプラバトル大会についてのアレコレを話し合ってから、キングクリムゾン(←実は地味に意味わかってないのよねー)的に時はちょっとだけ流れてついに大会本番がやって来たわ!

 

そんな大会当日、私たち音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”はホームとして登録してあるアミューズメントセンター音ノ木坂店に集合していたの。

 

今回の神田明神杯ガンプラバトル大会、私たちチーム“μ's”はここの筐体を使って参加するコトになってるのよ。

 

流石に参加者10000人を一同に集めてその10000人分のガンプラバトルシミュレーターの筐体を用意するってコトはムリがあるもんね。

 

天下のヤジマ・コーポレーションならできなくもないでしょうけど。

 

参加者10000人分のガンプラバトルシミュレーターの筐体を一ヶ所に用意するよりも、各地のアミュセンの既存施設を使用して参加者10000人分の筐体を用意した方が圧倒的に安上がりで簡単だもん。

 

筐体10000人分とかはパフォーマンス的な意味でしかやる意味がないわ。

 

さてさて、そんなちょっと裏事情(?)的な豆知識を披露しながらアミューズメントセンター音ノ木坂店に集まった私たちを待っていたのは…

 

「は~い♪コレが今回のバトルコスチュームですぅ♪」

 

ことりが今回の神田明神杯ガンプラバトル大会のために用意してくれた特製のバトルコスチュームだったわ。

 

「今回は赤をメインカラーで作ってみちゃいました♪」

 

ことりが今回の神田明神杯ガンプラバトル大会のために私たちへと用意したバトルコスチュームは、赤をベースにしたジャケットと黒のベスト(三年組は赤ベスト)。

 

ソレと白を基調としたスカート(もちろんそらはズボンよ!)だったわ。

 

胸元のリボンやネクタイがオシャレね。

 

まぁメタいコトを言っちゃうと、いわゆる原作ラブライブ!の“ぼららら”の時のコスチュームね。

 

よくわからないわー。って人は、“ぼららら”、“衣装”で画像検索するか、20章の内容で絶賛炎上中なスクスタで該当コスチュームが解放される“μ's”のSRをガチャでゲットして着せ替えてみてね♪

 

にこにー様からのお願いよ♪

 

そんなことりが用意した“ぼららら"コスチュームなんだけど、うんうん♪良いんじゃないの?良いんじゃないの?と、私が大事なコトなので二度言いました的には良いんじゃないの?と思っていると…

 

「あ♪にこちゃんには特別にスペシャルなコスチュームを用意してありますよ~♪」

 

ってことりがそう言いながらバトルコスチュームを入れて来ていた大きなバッグから、私のスペシャルコスチュームだととある衣装を取り出して見せてきたのよ。

 

そのとある衣装はと言うと、アサリの貝殻にヒモを通しただけと言うとーーーーーってもせくしーなビキニだったわ。

 

「やっだ~♪にこにー専用のスペシャルコスチュームだなんてことりちゃんったらぁ~♪う~ん♪このアサリの貝殻ビキニったらと~~~ってもせくしーにこ~♪せくしー過ぎてちょ~~~っとだけ、は♪ず♪か♪し♪い♪かも?な~んて♪…とでも言うと思ったか!このボケ鳥娘!!!何でアサリの貝殻ビキニよ!上なんて乳首しか隠れないでしょ!下手すると乳輪の部分は一部はみ出ちゃう可能性が微アリになっちゃうでしょーが!しかも下なんて女の子の大事な部分(主に穴の方)がやっぱりこれでもか!ってくらいに丸見えになるでしょーが!弄ると気持ちいいお豆の部分くらいしか隠せないっちゅーんじゃ!ってかそもそも何でアサリよ!百万歩譲ってにこにー様のスペシャルコスチュームが貝殻ビキニだとしても普通は貝殻ビキニの貝殻って言ったらホタテの貝殻でしょーが!それなのになんでアサリの貝殻?貝殻ビキニのお約束のひとつも守れないなんてアンタ!バカでしょ!絶対にバカでしょ!!!」

 

「とりまバカって言うほ~がバカなんですぅ♪だからにこちゃんがおバカなのは自然の摂理的にじょ~しきなんですぅ♪ってかシジミの貝殻ビキニにしなかっただけありがたいと思いやがれなんですぅ♪」

 

「シジミの貝殻ビキニなんて乳首だけがギリ隠れる程度で完全にアウトでしょーが!」

 

「いや、にこちゃんよ?シジミだけじゃなくてアサリの貝殻ビキニも当然アウトだろ?ってかホタテの貝殻ビキニでも普通はダメだろ?」

 

「ホタテの貝殻ビキニなら放送可能よ!たぶん!」

 

「ほいほーい。アサリでもシジミでもホタテでも何でもえぇからチャキチャキとお着替えに行こか~♪」

 

「ちゅ~ん♪ですぅ♪あ。はい♪にこちゃん♪こっちがにこちゃんのほんと~のコスチュームだよ♪平伏して地面に額を擦り付ける勢いで感謝して着てくださいね♪」

 

「あるならさっさとソッチを出せ!ボケ!!!」

 

ったく…ホント、ことりは相変わらずことりなんだから…。

 

あ。

 

そうだわ。

 

「ちょっとことり。」

 

「ちゅん?なんですか?」

 

「そのアサリの貝殻ビキニ…貰っとくわ。」

 

「…………ちゅん?別にい~ですけど…自分で作っておいてなんですが、こんなネタまみれのモノ、ナニに使うんですか?」

 

ナニに使うかって?

 

そりゃ当然…

 

「ナニの時に使うのよ♪」

 

んっふふ♪コレで今夜もハッスル確定ね♪

 

「にこちゃん、何だかんだ言いながら結局はそれ着るきマンマンじゃねーか…。」

 

「ヤル気もマンマンよ♪ってかアンタ?こーゆーの嫌いじゃないでしょ?」

 

私のその言葉にそらは私と私が手にしているアサリの貝殻ビキニを交互に見比べて…

 

「………おうよ。」

 

と、ボツりとそう言ってきたわ。

 

もぉー♪そらったら一体ナニを想像(この場合は妄想?)したのかしらぁ~♪

 

ほ~んとえっちよねぇ~♪

 

「なら問題ナシよ!」

 

まぁ今夜の夜戦で着るきマンマンな私がえっちよねぇ~♪とか言えた義理は無いんだけどね♪

 

でも人はある程度はえっちじゃなきゃ次世代へ子孫を残せないのよ?だからえっちだっていいじゃない♪

 

ね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『全世界のガンプラバトルファンのレディース&ジェントルメェェェェェェン!!!お待たせしました!いえ!むしろお待たせし過ぎたかもしれません!ついに!ついに!つーいーにー!この日がやって来ちゃいましたぁぁぁぁぁ!!!そう!ガンプラバトル史上最大級のバトルフィールドとこっちもやっぱりガンプラバトル史上最大級の参加人数が血で血を洗う弱肉強食の“X(イクサ)モード”を使った春の神田明神杯争奪!ヤって!ヤられて!ヤり返して!前代未聞の10000人参加の超!超!超!大規模バトルロイヤル!参加登録をしやがった全国津々浦々のスクールファイター共ォォォォォ!!!ガンプラはキッチリと仕上げて来たかァァァァァァ!!!ヤる気はマンマンかァァァァァァ!!!ついでにヤれる気もマンマンかァァァァァァ!!!マンマンならそろそろ戦をおっ始めちまおぉぉぉぉぉぉぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!と、言うワケで、本日の春期神田明神杯ガンプラバトル大会の実況はお馴染みと言いながらかーなーりー久し振りに本編登場となる原作ラブライブ!ではアキバレポートとして一部界隈では有名なこの私!中の人が同じ人と言うだけで安易に名付けられた前川 みくと!』

 

『ガンプラバトルの実況はこの私にお任せ!なミスターガンプラでお送りします!』

 

『はい!そんなこんなでついに始まっちゃいますね!全国から集まった前代未聞の1000チーム!総勢10000人のスクールファイターが一斉にバトっちゃう春の神田明神杯ガンプラバトル大会!去年はムダに強い謎の覆面ファイター2人組が無双しまくってサクッと優勝をかっさらって行きましたが、今年は一体全体どの様なバトルが繰り広げられるのか!いやぁー!楽しみですね!ミスターガンプラ!』

 

『そうだね!今年はどんな展開が待ち受けているのか…そして!大乱戦の果てにどんな結末を迎えるのか!実に…そう!実に楽しみだよ!!!』

 

『はい!それではいつまでもグダグダと実況が実況になってない実況をしていても意味が無いんで!早速バトルスタートと行っちゃいましょう!さぁ!今年も花の戦の幕開けだァァァァァァァァァァ!!!!!』

 

 

<<BATTLE START>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことりの用意してくれたバトルコスチューム(もちろん“ぼららら”の方)に着替えて出撃登録を済ませた私たちは、それぞれ指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと乗り込んでバトル開始の時を静かに待っていたわ。

 

≪BATTLE START≫

 

そして、何だか長々と実況の2人がナニかを言っていた直後に鳴り響いたそのシステムアナウンスと共に、私たち音ノ木坂学院チーム“μ's”は待ってました!とばかりに一斉に出撃を開始したわ。

 

[[みんな!ファイトだよ!高坂 穂乃果!エールストライクガンダム!いっきまーーーす!!!]]

 

[[南 ことり♪ウイングガンダム・リトルバード♪今日もみ~~~んなまとめて♪ことりのおやつにしちゃいますよ~♪]]

 

[[ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)!園田 海未!いざ尋常に!参ります!!!]]

 

[[ぬっこぬっこにしてやんにゃ!星空 凛!ベニャッガイ!れっつらごー!にゃ!!!]]

 

[[ジム・カーバンクル!小泉 花陽 with E!発進します!!!]]

 

[[西木野 真姫!百式!出るわよ!!!]]

 

[[トールギス・ヴァルキュリア!絢瀬 絵里!シュトゥールム!!!]]

 

[[今日もぶっしゅ♪っと1発行っとこか?東條 希♪ドム・ハーミット♪れっつごー♪]]

 

[[ザク・リヴァイブ!鳴神 青空!!!逝くぞ!ゴルゥラァァァァァァ!!!]]

 

[[にっこにこにー♪ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこぉ♪矢澤 にこ♪いっくにこー♪♪♪]]

 

総勢10人。

 

“μ's”がフルメンバーになってから始めて全員での出撃ね♪

 

そんなコトを思いながら発進ゲートをくぐり抜けた先に待っていたのは、見渡す限り荒野が続く本日のバトルフィールドだったの。

 

[[今日のバトルフィールドは“ロストワールド”。設定上では戦争を止めなかった人類が最後に行き着く荒廃し尽くした地球って感じの罠も特殊ギミックもなーんにも無いいたって普通のバトルフィールドですね。]]

 

[[罠も特殊ギミックもないけど、身を隠せる様な遮蔽物もあんまりないんやけどね。]]

 

[[遮蔽物が無いと言うのは私の様に狙撃を主とするファイターに取ってはあまりありがたくはありませんね。]]

 

[[海未先輩のドコが狙撃をメインにしてるのよ?最近じゃ日本刀振り回して思いっきり前衛してるじゃない。]]

 

[[それは何処かのアホと書いて穂乃果と読むアホが作戦もナニもかもまるっと無視して突撃して、それに引き摺られる形で前衛組も突出した挙げ句に囲まれてボコボコにされているのを助ける為に仕方無く私が前に出ているだけですが?]]

 

[[ねぇー?ドコかのアホって書いて穂乃果と読むアホってもしかしなくても穂乃果のコト?]]

 

[[他にアホ乃果が居たら見てみてぇーけどな。]]

 

[[ひどい!何だか今日は最初から海未ちゃんとそら君がひどい!]]

 

[[おい!てめぇーら!ぐちゃぐちゃと遊んでにゃーでさっさと行くにゃ!]]

 

[[あっはは♪凛ちゃんに言われちゃったらみ~んな立つ瀬がなくて涙目になっちゃうね♪み~んなまとめて残念さんでちゅんちゅんですぅ♪]]

 

「ことり!そーゆーアンタもグダグダになるよーなコトを言わないの!」

 

[[は~い♪]]

 

まったく…コイツらと来たら油断したらすぐにグダり出そうとするんだから。

 

油断もスキもあったもんじゃないわ。

 

「まぁ良いわ。花陽!索敵は?」

 

グダグダを間一髪で食い止めた私は、“μ's”で1番広い索敵範囲を持つ花陽へ索敵結果を問い質したわ。

 

とりあえずはグダグダに夢中でヤるコトをヤってなかったとか言ったらタダじゃおかないわよ?

 

私は内心で索敵を怠っていた場合の花陽への制裁を考えていたけど、どうやらそれは杞憂だったみたい。

 

さっきまでグダろうとしていた花陽だったけどヤるコトはちゃんとヤっていたみたいで、すぐに索敵結果を教えてくれたわ?

 

[[はひ!3時方向と5時方向と9時方向に比較的大きな集団が戦闘をしているっぽい反応があります!あとはずーーーっと先の2時方向にかなりの数が集まって大乱戦しちゃってるっぽいです!とりまデータリンクしてこっちの索敵結果をみんなに反映させちゃいますんで、詳しくはそれを見てくださいね♪]]

 

花陽がそう言い終えると、すぐに私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこにも周辺の索敵結果のデータが送られて来たわ。

 

ここからわかる範囲で1番ハデにヤり合ってるのは2時方向みたいね。

 

なら私たち…私とそらと絵里の3人は先行してそのハデにヤり合ってる連中を徹底的に食い尽くしてやろーじゃないの!

 

「そら!絵里!私たちは2時方向へ行くわよ!ハデにヤり合ってる連中を根こそ狩り尽くしてやりわよ!!!!!」

 

そうと決まれば即行動!と、言うワケで、私はそらと絵里へ私たち3人の目標を告げたわ。

 

[[おうよ!]]

 

[[了解よ!]]

 

サブモニター上の通信画面に映る2人は、それぞれ不敵な笑みを浮かべて私の指示に了承してくれたわ。

 

頼もしいったらありゃしないわね♪

 

そうこうしているうちに、3時方向で戦闘中だった中規模の集団が少しずつ私たち“μ's”の方へと戦闘を繰り広げながら移動して来ていたの。

 

そして偶然にもその移動し始めた中規模の戦闘中の集団は、これから私とそらと絵里の3人が向かおうとしていた方向と被っちゃったのよ。

 

あー、うん。

 

邪魔ね。

 

いや、まぁ行きがけの駄賃的に蹴散らしちゃえば良いだけ何だけど。

 

ん?あれ?ちょっと待って?

 

あそこの中規模の集団は禍にこのレーダー圏内にもう入っちゃってるわよ?

 

ってコトは割りとこっちへと近付いて来てるってコトよね?

 

それなら…この距離なら…もしかして…。

 

私とそらと絵里が目指す大規模戦闘が繰り広げられている2時方向の進路上に重なってしまった元3時方向の中規模の集団。

 

その様子を邪魔だわー、と見ていた私はふとあるコトに気付いたわ。

 

私はそのあるコトを確認するために、希へと通信を送ったわ。

 

[[ねぇ希?アンタならあそこの連中をぶち抜けるんじゃない?]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

と、言う訳で、ことりさんがにこちゃんへと用意したスペシャルなコスチュームはアサリの貝殻ビキニでございました。
貝殻ビキニとか昭和臭全開でございます。

次回も引き続き本編となります。
にこちゃんの思い付いたとあるコト。
それは…?






次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

喉の奥に少しだけ違和感があるQooオレンジでございます。
もしかして……。


今回も本編となります。
にこちゃん、ソラ、絵里さんの3人が突撃を開始します。












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのさん 始まります。

















1000チーム、総勢10000人のガンプラファイターが一斉に出撃して大乱闘を繰り広げる春の神田明神杯ガンプラバトル大会。

 

この超大規模バトルロイヤルに地区予選直前の腕試し的に参加した私たち音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”は、出撃直後の索敵と進路選定も終えて、さぁ!私たちの戦いはこれからよ!とまるで連載打ち切りのマンガのラストページみたいな感じで戦場へと飛び立とうとしていたわ。

 

そんな時に私はあるコトに気付いたの。

 

それは私、そら、絵里の3人が向かおうとしている大規模集団への進路上に戦闘しながら移動してきた中規模の集団に、希のドム・ハーミットのアレなら攻撃が届くんじゃない?ってコト。

 

私は早速、通信を開いて希に聞いてみるコトにしたわ。

 

「ねぇ希?アンタならあそこの連中をぶち抜けるんじゃない?」

 

[[ん~、にこっちのぶち抜くってゆっとるのがうちのハーミットのサテライトリボルバーのコトなら、あの位置ならモチのロンで射程内やからバッチリ余裕のヨッちゃんイ◯やね♪]]

 

うん。

 

余裕のヨッちゃん◯カとか昭和全開でワケわかんないコト言ってるけど、やっぱり希のドム・ハーミットのサテライトリボルバーならあの位置まで余裕で届くみたいね。

 

なら派手にぶっ放して参加している連中のドギモを抜いてやろーじゃない!ってワケよ♪

 

「届くんならちょっとド派手に1発ぶっ放してちょーだい!」

 

殲滅のついでに私たち3人が突き進むための“道”を作って貰おっと♪

 

いっや~ん♪にこにー様ったらちょー冴えてるぅー♪

 

[[あー、アレやね?“殺一儆百(シャーイージンパイ)”ってヤツ♪]]

 

「は?しゃーいー???ナニよ、それ?」

 

[[“殺一儆百(シャーイージンパイ)”。中国の言葉?ことわざ?故事?で、一人を徹底的に惨たらしくぬっこぬっこにして、他の人たちに逆らえば君たちもこ~なるんよ?って警告を発するって感じの意味やったハズやね。フル◯タのふもっふのラグビー回にも出てきたんやけど、にこっちは知らんかな?]]

 

「ふもっふは見たけどそれは覚えてないわね。とりあえずは1人を…今の場合は1集団を蹂躙して“μ'sここにあり!”的なコトを示そうってトコ?」

 

[[ん。そ~ゆ~コト♪]]

 

ふーん。

 

しゃーいーなんちゃらってチャイナの言葉は説明されてもよくわかんなかったけど、よーは私たち“μ's”の力を見せつけてヤるってコトよね?

 

うん。

 

そーゆーのはキライじゃないわ。

 

ってかむしろ好きだわ。

 

だから…

 

「ド派手な感じで私たち“μ's”の初陣の狼煙としてちょーどイイじゃない!良いわ!1発ぶっしゅ!っとヤっちゃいなさい!」

 

ここは道を作るって意味だけじゃなく、私たちチーム“μ's”のお披露目としても、1発ド派手にぶちかまして貰おうじゃない!!!

 

[[おっけ~♪うちにドーンっとお任せちゃんやん♪]]

 

希はそう言うと私とそらと絵里の3人が向かう予定の3時方向へ向けて、ドム・ハーミットの背中からじゃきーん!とサテライトリボルバーの砲身を展開させたわ。

 

そして…

 

[[高圧縮エネルギーカートリッジ♪ロード♪ファイナルセーフティ、アンロック♪サテライトリボルバー♪ふぁいあー♪]]

 

見慣れているハズの私ですら軽くドン引きする程度には超高出力なごんぶとビームをぶっ放したわ。

 

ドム・ハーミットの背中から展開されたサテライトリボルバーの砲身から放たれたまばゆい閃光は、そのまま進路上に存在するありとあらゆるモノを消し飛ばしながら真っ直ぐに突き進み…

 

[[キレイさっぱり♪オマケにステキな道の出来上がり♪やね♪]]

 

見事に私とそらと絵里の予定進路上に展開していた中規模集団のほとんどを飲み込んで、希の言葉通りキレイさっぱりと吹き飛ばしちゃったわ。

 

そんなドン引き威力のごんぶとビームなサテライトリボルバーが通り過ぎた後には、あまりの高熱でガラス化しちゃった大地だけが残されていたの。

 

希のサテライトリボルバーによって大地に一条通されたキレイなガラスの道は、この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターなにこにー様が通るにはちょーど良い感じに美しい道だったわ。

 

[[ほんと、キレイな“道”ができたわね。]]

 

[[だな。こっからは俺達の出番ってワケだ。んじゃ、まぁ…いっちょ気合い入れて行ってみますかってな!!!]]

 

「行くわよ!そら!絵里!」

 

[[了解!]]

 

[[おうよ!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希のサテライトリボルバーによって進行方向上に展開していた中規模集団のど真ん中に無理矢理作り出された“道”を通り抜けた私とそらと絵里の3人は、予定通りにスタート地点から3時方向に展開していた大規模集団へとたどり着いたわ。

 

そんな大規模な集団に接敵した直後、早速と言わんばかりにそらが仕掛けたの。

 

≪Are you ready?≫

 

[[おうよ!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!!!]]

 

“soar”を連続で使用して駆け回り斬りまくるそらの十八番“Rrapid acceleration”。

 

接敵するなりいきなりソレを発動させたそらのザク・リヴァイブは、一瞬で周囲の無数の敵機を切り刻んじゃったわ。

 

ソレに合わせるように…

 

[[行きなさい!ヴァルキュリア!!!シュトゥールム!!!!!]]

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアも両肩のスーパーバーニアから盛大に青白い炎のような光を噴射させて、大規模な集団のど真ん中を目掛けてランスチャージを開始したの。

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージ。

 

その進路上に居た連中は次々にトールギス・ヴァルキュリアが右手に構えた大型ランスの穂先に貫かれたり、はたまた大型シールドで弾き飛ばされたりと散々な目に遇っちゃってるわ。

 

もちろん周りの連中もそらの“Rrapid acceleration”や絵里のランスチャージでただヤられるのを待つだけじゃないわよ?

 

例えば…運良く(?)絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージの進路から外れた連中は、大型ランスを構えてガンガンと突き進む絵里のトールギス・ヴァルキュリアへ向けてそれぞれ手にした、または身につけた武装で攻撃を放っていたわ。

 

あるモノたちは手にしたビームライフルやマシンガンで。

 

またあるモノたちはバックパックに搭載したビームキャノンやキャノン砲で。

 

またまたあるモノたちは機体中に取り付けた無数のミサイルで。

 

さっきまでヤり合っていた連中がまるで示し合わせたかのように一斉に絵里のトールギス・ヴァルキュリアへと攻撃を開始したの。

 

周囲の機体からほぼ一斉に放たれたビームや実弾たちは、次々にランスチャージ真っ最中な絵里のトールギス・ヴァルキュリアへと降り注いでいったわ。

 

実弾系の武装やミサイルの着弾と同時に巻き起こる爆炎と爆煙。

 

そんな感じでしばらく続いた嵐のような攻撃が止み、それまで躍り狂っていた爆炎と爆煙が次第に晴れていったその先には…

 

[[あら?もう終わりなの?]]

 

無傷のトールギス・ヴァルキュリアが平然と立っていたわ。

 

その光景を見た瞬間、戦場はまるで凍り付いたように一斉に止まっちゃったのよね。

 

たぶんみーーーんな一斉に“は?”とか“えっ?”とか“あれ?ちゃんと当たってたよね?”とか思っちゃってるんでしょうね。

 

そりゃそーよね。

 

アレだけの火砲に晒されても絵里のトールギス・ヴァルキュリアにはキズ1つ付いてないんだもん。

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアのガチムチ度を知らない連中からしたら“は?”ってなっちゃうわよね。

 

そんな凍り付いた戦場はそらの“ボーッとしてんじゃねぇーぞ!ごるぅらぁ!!!”って声と再び発動された“Rrapid acceleration”、そしてこっちも再び発動された絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージで動き出したの。

 

そらのザク・リヴァイブの“Rrapid acceleration”と絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージから一拍置いて動き出す周囲の機体たち。

 

でもその行動はさっきのモノとは180度違っていたわ。

 

さっきはまるで示し合わせたように一斉に攻撃を始めたって言うのに、今度は我先にとランスチャージの進路上から一斉に逃げ出しちゃったのよ。

 

その様子はまるで蜘蛛の子を散らすかのようだったわ。

 

うん。

 

まぁわからなくもないわね。

 

バトルロイヤルで手持ちの武装で倒せないくらいにガチムチなヤツとぶち当たったら逃げるが勝ちだものね。

 

総撃墜数を競うバトルロイヤルや今回のようなバトルでは、別に無理して攻撃の通らないヤツの相手をするコトはないんだもん。

 

絵里の周囲の連中の判断は正しいわ。

 

まぁせーぜーがんばって逃げ惑いなさいな。

 

さて、こんな感じでそらと絵里がそれぞれの十八番をぶちかまして場を大混乱に導いている間、この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにー様がナニをしていたのかと言うと…

 

「んっふふふふ……ふっははははははは!!!見渡す限りの敵!敵!敵!!!選り取り見取りよぉぉぉぉぉぉんんんんん♪♪♪♪♪♪♪」

 

そらや絵里と同じようにやっぱり大暴れしていたわ♪

 

私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこが居るのはそらと絵里が現在進行形で暴れまわっている地上の上…そう!ずばり空!

 

私は空中を舞台にして有象無象の参加者たちを相手に1人で大立ち回りを演じていたわ。

 

いや、ね?

 

私も最初はそらと絵里の援護をしようとしていたのよ。

 

していたんだけど…大暴れしまくっている2人を見ていたら、ぶっちゃけあの2人に援護とかいらなくね?って思っちゃったワケ。

 

あの様子ならよっぽどイレギュラーなヤツが現れない限りは、そらも絵里も私の援護なんかなくても余裕のヨッちゃんイ◯だわ。

 

それなら私は私で撃墜数を稼いだ方が良いわよね?って思ったのよ。

 

そらのザク・リヴァイブと絵里のトールギス・ヴァルキュリアの大暴れを見ながらそう思った私は早速行動を開始したわ。

 

私が選んだ戦場は空。

 

そらと絵里の2人が地上で大暴れしているんだから、私は空で大暴れよん♪って感じね。

 

だから私はガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこのストライカーパック“トリニティストライカー”のスラスターを噴かして一路上空へと向かったわ。

 

上空へと上がった私を待っていたのは、そらと絵里のせいで大混乱&大激戦になっちゃった地上とは違ってなーんかぬっるーーーい戦場。

 

適当に動き回って射撃を繰り返してる…そんな感じにか見えない連中ばかりだったわ。

 

なんて言うか…そらのザク・リヴァイブと絵里のトールギス・ヴァルキュリアに逃げ惑う地上の連中みたいに死に物狂いじゃないと言うか、イマイチ必死さが感じられないって言うか…。

 

まぁ楽勝そうだからソレはソレで良いんだけどね。

 

そんなぬっるーーーい空の戦場へとたどり着いた私は…

 

「ウズメ!“ヤサカニノマガタマ”!全基射出!オフェンシブシフト!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”、全基射出。オフェンシブシフト。>

 

「片っぱしから撃ち墜としなさい!!!」

 

<攻撃開始。>

 

多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を攻撃モード…オフェンシブシフトで展開して、周囲の敵機へ向けて一気に攻撃を開始したの。

 

ソレと同時に…

 

<“トリケロス改Ⅱ”起動。内蔵ビームライフル、スタンバイ。>

 

「ドンドン墜とされて私の糧になりなさいってのよ!!!」

 

右腕に取り付けてある“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルをそこら辺でウヨウヨとしている連中へ向けてぶっ放したわ!

 

6基の“ヤサカニノマガタマ”とソレを操るガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ本体からの攻撃を受けて、空中戦を楽しんでいた一部の連中は私が思っていたよりも早く反応して散開し始めたわ。

 

攻撃に素早く反応して散開した一部の連中は後回しにして、私は取りあえずは反応が遅れて逃げそびれた連中を先に墜としちゃうコトにしたわ。

 

真っ先に狙ったのは3機編隊のムラサメ(MA形態)。

 

SEED DESTINYでは毎回毎回おんなじモーションでMA形態からMS形態へと変形して揃ってビームライフルを撃ってるだけって印象しか残っていないムラサメなんだけど、私が狙った3機のムラサメ(MA形態)もナニかのオマージュ?って思っちゃうくらいにSEED DESTINY本編とおんなじような3機童児の変形モーションでMS形態へと変形して、こっちへ向けて手にしたビームライフルを向けて来やがったの。

 

うん。

 

悪いけどそんな劇中さながらの演出重視の変形なんてスキだらけよ。

 

だから…

 

「くたばれ!!!!!」

 

遠慮なく撃ち墜とさせて貰ったわ♪

 

あ♪そうそう♪戦闘中でテンション上がってちょーーーっと口が悪くなってるのは気にしないでね♪

 

にこにーからのぉ、お♪ね♪が♪い♪だぞ☆彡

 

と、まぁこんな感じで私、そら、絵里の3人は大暴れ♪

 

10000人も参加者が居るから中にはヤバいヤツも居るかも?って思ったけど、どうやらそうでも無いみたいね。

 

これなら問題なく勝てそうね♪

 

その頃、希と海未が率いるもう1つの“μ's”初心者組+αはと言うと……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。



次回は幕間として海未さん視点での回となります。
初心者組+αチームの戦闘の行方は…?






次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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幕間「私は少し強くなれた」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

腰を痛めたQooオレンジでございます。


今回は幕間となります。
大暴れしているにこちゃん、絵里さん、ソラ。
その一方で海未さん達は…。












それでは 幕間「私は少し強くなれた」 始まります。
















開幕とほぼ同時にいきなり東條先輩が放ったサテライトリボルバーの一撃。

 

そのサテライトリボルバーの一撃が通り過ぎて出来上がった“道”を青空、にこ先輩、忌々しい以下略な生徒会長(仮)の三人は突き進んで行きました。

 

青空達三人が目指すのはこの場所から三時方向に展開している大規模な集団。

 

三人はそこで大暴れする為にそれぞれの機体を駆り駆け抜けて行きます。

 

そんな三人を見送った私達はと言うと…

 

[[ん?げっ!?ちょっ!?た、大変ですよ!?周りの中規模な集団がみんな一斉にこっちに向けてやって来ちゃってますよ!?]]

 

何故か周囲で戦闘を繰り広げていた中規模な集団か一斉に私達の居る場所へ向けて移動して来ると言う真姫的に言えばイミワカンナイ!な状況でいきなりの窮地に立たされ様としていました。

 

[[あー、これはアレやね?ちょい派手にヤり過ぎてもうたかも?]]

 

「派手にやり過ぎた…?あっ!」

 

派手にやり過ぎた。

 

東條先輩がポツリと呟いたそんな言葉を聞いて、私も何故周囲の中規模集団がこちらへと一斉に向かって来ているのかがわかってしまいました。

 

簡単な事です。

 

周囲の人達は先程、一撃で中規模集団を壊滅させてしまった危険な相手…つまりは東條先輩のドム・ハーミットを真っ先に潰そうと群れを成してこちらへと押し寄せて来ていると言う事です。

 

胸囲度の…もとい、脅威度の高い相手を真っ先に潰す。

 

実に的確な判断ですね。

 

「とか呑気に地の文で言っている場合ではありません!」

 

早々に窮地に立たされていると言うのに呑気な事を言っているだなんて、私も穂乃果の穂乃果(アホ)が本格的に感染して脳がイカれてしまったのかもしれませんね。

 

って!だーかーらー!今はそれどころでは無いんです!

 

早く後退を…いえ!ここは後退するよりも寧ろ迎撃を優先した方が良いかもしれませんね。

 

今回のバトルでは例え撃墜されてもゲームオーバーにはならずに再出撃する事が出来るのです。

 

それならば多少危険でも一機でも多くの敵機を撃墜する為に、臆せず!前に!です♪

 

そうと決まれば迎撃準備ですよ!

 

「花陽!何処が一番早くこちらへと到達するかわかりますか!」

 

この場での迎撃を決意した私は花陽へと何処が最も早くこちらへと辿り着くか?と問い質します。

 

[[はひ!?えっ?まさか海未先輩!迎撃とかしちゃう感じですか!?]]

 

「当たり前です!それに後退してもどうせ何れは追い付かれてグダグダと戦闘になるんです!ならば体勢を整えて迎え撃った方がマシです!」

 

[[イヤイヤイヤ!絶対に逃げた方がマシですよ!!!]]

 

花陽は相変わらず逃げ腰ですね。

 

まぁ敵と見るなり突撃しようとして、真姫の百式に首根っこを掴まれて阻止された穂乃果に比べれば幾分かはマシですが。

 

「迎え撃つにしろ!後退するにしろ!今は問答している暇はありません!余り何時までもグダグダと言ってるとその胸肉を引き千切りますよ!!!」

 

[[ひぎぃぃぃ!?削ぎ落とすから引き千切るになったぁぁぁぁ!?うぅ~…わかりました!まかりましたよ!!!えーっと…さっきまで9時方向に居た中規模集団が12時方向に移動して来ていて、そこが1番移動速度が速いみたいです!次は東條先輩のサテライトリボルバーで壊滅的な状況になってる3時方向、そして最後に5時方向の集団が遅れて到着しそうです!]

 

ふむふむ。

 

十二時(元九時)方向、東條先輩のサテライトリボルバーの一撃で壊滅的な状況になっている三時方向、最後に五時方向…ですか。

 

ならば…!

 

「総員!傾注!まずは十二時方向の敵集団を迎撃します!穂乃果と真姫は前衛を!私と東條先輩が中衛に入ります!凛は単機で五時方向の敵集団を押さえて下さい!花陽は周辺の状況を探りつつ凛の援護を!ことりは遊撃をお願いします!良いですか!ことりはくれぐれも!くーれーぐーれーも!!!味方機を巻き込まない様に自由に派手に立ち回って下さい!」

 

最も移動速度の速いという十二時方向の敵集団を穂乃果と真姫の二人で掻き乱し、私と東條先輩の二人で援護をしつつ殲滅。

 

移動速度の遅い五時方向へは最も堅牢な凛のベニャッガイを単機で送り込んでふるぼっこにさせる事で抑え込みます。

 

凛のベニャッガイならば余程の攻撃力がある相手が居ない限りは単機でも耐える事が可能な筈です。

 

凛のベニャッガイの装甲をつらぬけるだけの攻撃力を持った相手が居る場合の事を考えて、花陽には一応は凛の援護をさせましょう。

 

機動力と火力、その両方が高いことりには何時も通りに遊撃として動いて貰います。

 

ことりに遊撃を任せると調子に乗って味方機を巻き込んでしまわないかが心配ではあるのですが…。

 

とにもかくにも!方針は定まりました!

 

さぁ!将門公に捧げる花のお江戸の戦祭り!精々派手に参るとしましょう!!!

 

「状況開始ですよ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして始まった“μ's”初心者組+α部隊の戦闘。

 

十二時方向へと向かった私、東條先輩、穂乃果、真姫の四人組の先陣を切ったのはやはりと言うべきか当然と言うべきか、みなさんご存じ突撃大好きな穂乃果でした。

 

エールストライクガンダムの背中のエールストライカーから盛大に噴射光を吐き出し嬉々として突撃を開始した穂乃果。

 

そんな先陣を切って突撃して行った穂乃果のエールストライクガンダムを狙って無数の攻撃が放たれます。

 

[[ (穂乃果!見えてる攻撃全部にホノカが避ける順番を付けたからその通りに避けて!) りょーかい!いっけぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

突出した穂乃果のエールストライクガンダムを狙って次々と迫り来る剣林弾雨…の主に弾雨。

 

驚くべき事に大量に降り注ぐビームや実弾、ミサイル等の雨霰を、穂乃果は的確に一つずつ、あるいは数発同時に避けて、どんどんと先へと…敵集団の真っ只中進んで行ってしまったのでした。

 

[[穂乃果先輩!ちょっとは待ちなさいよ!あー!もう!あの頭穂乃果先輩はほんっと!突っ込むコトしか頭にないんじゃないの!?]]

 

そんな穂乃果のエールストライクガンダムの後を追って、真姫の百式が左手に持ったビームライフルを乱射しながら斬り込んで行きます。

 

真姫は相変わらず謎の回避力で全ての攻撃を避けて見せながら突撃を続ける穂乃果が十二分に掻き乱した戦場を更に掻き乱します。

 

穂乃果が引き付け真姫が墜とす。

 

そんな流れがこの二人の何時ものパターンになりつつありますね。

 

同じ前衛として穂乃果と組む事が多い真姫は何時も何時も何だかんだと文句を言いながらも、穂乃果の後を追従して確りとサポートをしてあげているのですよね。

 

穂乃果のお世話(?)を私とことり以外が行うと言うのは…なんと言うか…少し寂しい様な…はたまた嬉しい様な…。

 

複雑な感じです。

 

それはまぁ後で考えるとして…何時も通りに突出する穂乃果とそれをサポートしながらも確りと戦果を稼ぐ真姫の二人を追い掛けて、私と東條先輩も戦闘へと突入します。

 

[[さぁ~て♪片っ端からぎっちょんちょんやでぇ~♪]]

 

穂乃果ほ突撃で混乱した戦闘地域へと私とほぼ同じタイミングで突入した東條先輩は、乗機のドム・ハーミットの背中に背負った自称ヤドカリ(私的には蟹の様にみえるのですが?)の両側面からにょきりと巨大な鋏を展開させて、それを振り回して次々と周囲の敵機を殴り潰しています。

 

巨大な鋏の圧倒的な質量で殴り付けられた周囲の敵機達はひとたまりもありません。

 

東條先輩のドム・ハーミットが振るう巨大な鋏の前では、ガンダムタイプの機体であろうが非ガンダムタイプの機体であろが、そんなのは関係無く問答無用でぐしゃりと押し潰されてしまっています。

 

中には当然ですがフェイズシフト装甲の防御アビリティを保有している所謂SEED系の機体も居ましたが、そんな機体達は巨大な鋏の一撃は耐えれても、巨大な鋏の直撃の衝撃によって体勢を大きく崩してしまった瞬間に、ドム・ハーミットが両手に持つ多目的シールドから放たれたビームキャノンに貫かれてしまいました。

 

東條先輩のドム・ハーミットはサテライトリボルバーのド派手な見た目と圧倒的な火力に目を奪われがちになりますが、それ以外を抜きにしても十二分に高い殲滅力を持っていたりするんですよね。

 

基本的な機体性能も実は青空のザク・リヴァイブの次に高かったりしていますし。

 

にこ先輩や忌々しい以下略な生徒会長(仮)と合わせて、“μ's”の三年生組は本当に頼りになります。

 

あの忌々しい以下略な生徒会長(仮)が頼りになるのはちょっと所ではなく釈然としませんが。

 

そんな事を思いながらも、私も目の前の敵機へ向けて乗機であるジム・スナイパーⅡの右手に握らせた刀を振るいます。

 

青空が好んで使うザクっぽい見た目(後で花陽に聞いたらこの機体は“ハイ・ザック”と言う機体でした)へ向けて横薙ぎに振るわれた刀の一閃は、見事にその胴体を上下に両断しました。

 

私は続け様にビームサーベルを上段に構えてこちらへと一本踏み込んで斬り掛かろうとしているガンダムタイプの機体 (後に花陽に以下略、G3ガンダムと言う機体でした。) へと、シールドを構えつつ背中のバーニアを噴射させて一気に突っ込みます。

 

そして相手がビームサーベルをこちらへと振り下ろすその前に、そのまま強引にシールドを用いた体当たりをぶちかましました。

 

今、まさにビームサーベルを振り下ろそうとしていたその時に私からの体当たりを受けた相手のガンダムタイプの機体は、虚を突かれた事で踏ん張る事が出来ずに体勢を崩して尻餅をついて倒れてしまいました。

 

私は尻餅をついて倒れたそのガンダムタイプの機体の胴体部分のコックピットへと容赦無く刀を突き刺します。

 

そんな私のジム・スナイパーⅡを狙い、今度は大きなシールドを構えたジムタイプの機体 (花陽以下略、ジム・ガードカスタムと言う機体でした。) が突っ込んで来ました。

 

先程の私と同様にシールドを用いて体当たりをするつもりの様ですね。

 

私は機体を少しだけ後退させながら刀を一度腰の鞘に戻します。

 

そして…

 

「破ッ!!!」

 

大きなシールドを構えて突っ込んで来たジムタイプの機体へ向けて、腰の鞘から刀を抜き放ち居合いの一閃を放ちました。

 

私の放った居合いの一閃はこちらへと突っ込んで来たジムタイプの胴体を構えていた大きなシールド諸とも一刀で両断。

 

両断されたジムタイプの機体はその機能を完全に停止し、力無く大地へと崩れ落ちました。

 

この時点で周囲の機体は続け様に三機の機体を斬り倒した私を警戒してか、こちらへと向けていた足を一斉に止めてしまいました。

 

そんな周囲の機体達の様子を見た私は軽く溜め息を一つ吐きます。

 

戦闘中にも関わらず私が溜め息をついた理由…それはただ単に余りにも手応えが無さ過ぎるから。

 

慢心、と言う訳では無いのですが、青空やあの忌々しい以下略な生徒会長、そしてにこ先輩や東條先輩に比べると、どうしても今現在相手をしている目の前の方々は弱く感じてしまうのです。

 

青空に比べて遥かに遅い。

 

あの忌々しい以下略な生徒会長に比べて遥かに脆い。

 

にこ先輩に比べて攻めが単調。

 

東條先輩に比べて行動が読みやすい。

 

結果、目の前で私程度に臆しているこの方々は総じて弱い…そう思えてしまうのです。

 

いえ…。

 

恐らくは私がキ○ガイ染みた強さを持つ青空達を相手に日々修練を積んで来たから、この目の前のこの方々が弱く見えてしまうだけで、実際には皆さんそれなりの力量を持ったガンプラファイターなのでしょう。

 

世間一般から見れば決して弱くは無い。

 

ですが…青空達を相手に修練を積んた私の強さの基準では物足り無いのもまた事実。

 

そう思える程度には私は強くなっていた様です。

 

そう…どうやら私は…

 

「少しだけ、強くなれた…。」

 

…みたいです。

 

自惚れでも慢心でも無く。

 

ただ純然たる事実として。

 

私は少し強くなれた。

 

その実感を噛み締めつつ、私は物足り無くなってしまった愛機と共に戦場を駆け抜けます。

 

いつの日か、あの人達の隣で堂々と強さを誇れる様に。

 

そんな“いつか”を目指して。

 

屠った命を次なる強さへの糧として。

 

私は戦場を駆け抜けます。

 

「さぁ!臆せず!雄々しく!かかって来なさい!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。



次回も幕間の予定でございます。
海未さんが成長を実感している一方、単機で後方から迫る敵集団を足止めへと向かった凛ちゃんは…。






次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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幕間「ガンプライブ!THE MOVIE “BENYAGGUY” ~たった1人の超決戦(嘘)~」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

1日に2度、信号無視をしたプ○ウスミサイルによる直撃を受けそうになったQooオレンジでございます。


今回も幕間となります。
海未さんに1人で足止めを命じられた凛ちゃんの孤軍奮闘となります。












それでは 幕間「ガンプライブ!THE MOVIE “BENYAGGUY” ~たった1人の超決戦(嘘)~」 始まります。

















ラーメン屋さんの一軒すらもない荒れ果てた大地に土煙を上げて駆け抜けて来た真っ赤なドム。

 

その真っ赤なドムが振り下ろしたヒートサーベルの一撃をベニャッガイの左腕で受け止めて、そのスキに胴体のど真ん中へと右のにくきゅーパンチを1発。

 

「うっにゃぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

凛はそのままにくきゅーパンチで吹き飛んで行く真っ赤なドムへと大きく一歩踏み込んで追撃で回り蹴りをぶちかましてやったにゃ。

 

で、くるりと周り終えて正面を向いたらすかさずトドメでにくきゅー内蔵のビームキャノンを1発プレゼント♪

 

トドメのにくきゅー内蔵ビームキャノンを喰らった真っ赤なドムはちゅどーんってだーいばくはーつ♪

 

その光景に凛は思わずえっへん♪と胸を張って威張りたくなるのをガマンして、すぐに次の相手へと向きなったんだ。

 

挨拶もなしにいきなり戦闘真っ最中だけどとりあえずは全世界一兆億万人の凛ちゃんファンのみなさんどーもこんにちは。

 

はじめましての人ははじめまして。

 

お久しぶりの人はお久しぶり。

 

日本三大凛または音ノ木坂三大アホの一角としてお馴染みの星空さんちの凛ちゃんとは凛のことにゃ。って!誰が音ノ木坂三大アホの一角にゃ!

 

こーんなにぷりちーな凛のコトを音ノ木坂三大アホの一角とかしつれーせんばん?だよね。

 

まぁ凛は勉強がちょーーーーっとだけ苦手だからみんなにアホの子扱いされちゃうのは今に始まったコトじゃないからここで騒いでも仕方ないんだけど。

 

でもいつかきっと凛が穂乃果先輩みたいなアホの子じゃないってコトをしょーめーしてやるにゃ。

 

さてさて。

 

そんなアホの子扱いされてちょいおこ&凛はアホの子にあらず!をしょーめーするために決意も新たな凛が今ナニをしているかと言うと、“μ's”が10人になってから初参加の大会で海未先輩に言われて1人で後ろの方から来ていた中くらいの集団の足止めをしているんだ。

 

凛のベニャッガイは“μ's”の中では2番目にかったーいから、いつも真っ先に囮とか壁とかにされちゃうんだよね。

 

凛とベニャッガイみたいな役割って、ゲームとかで言うトコのいわゆる“タンク”ってヤツだね。

 

頑丈なぼでーでみんなを守る!それが凛とベニャッガイのお仕事なんだ♪

 

でもかよちんと一緒に作ってる“アレ”が完成したら……にゃふふふふ♪

 

あ♪そうそう。

 

ガンプライブの最初の頃は“μ's”で1番固かった凛のベニャッガイなんだけど、今は2番目になっちゃったんだよね。

 

今“μ's”で1番かったーいのは、この前から“μ's”に入ったあの生徒会長さんの“トールギス・ヴァルキュリア”ってガンプラなんだ。

 

かよちんが言うには生徒会長さんのトールギス・ヴァルキュリアって、ガンプラバトル界でもトップレベルの固さなんだって。

 

ベニャッガイよりもかったーいってどんだけー♪だよね。

 

えっ?どんだけーとかもう古い?

 

うっさいにゃ。

 

ほっといて欲しいにゃ。

 

そもそもガンプライブ!の原作のラブライブ!(無印)は平成の作品だから凛たちが活躍していた当時はどんだけーはまだギリ賞味期限切れしてなかったハズにゃ!たぶん…。

 

と、まぁソレは置いといて、そんな感じ(どんな感じ?)でタンクな凛はたまーにかよちんが援護してくれるけど、基本的に凛&ベニャッガイの1人と1機でたくさんの敵を相手に大立ち回りをしているんだ。

 

まったく。

 

海未先輩の無茶振りにも困ったモンだにゃ。

 

でもまぁ無茶振りをするってコトはそれだけ信頼されてるってコトだよね?

 

そう思えばたしょーの無茶振りもなんのそのだね♪

 

それにここでがんばればあとでそら先輩に誉めてもらえたりしちゃうかも?なーんて♪

 

なんでかわかんないけど、そら先輩に優しくされたり誉めたりすると嬉しくなっちゃうだよね。

 

なんでだろ?

 

そんなコトを考えているうちに凛のベニャッガイの目の前にお次の相手が飛び出て来やがったにゃ。

 

ベニャッガイの前に飛び出て来やがった気になるお次の相手は、透き通るよーなキレイなメタリックブルーで塗装されたギャン。

 

うん、ギャンはあれだね?

 

でげすのかき氷屋さんの人のMSだね。

 

何でギャンがでげすのかき氷屋さんのMSなのかイミワカンナイ!って真姫ちゃんみたいな人はガンダムさんを見るといーにゃ。

 

たぶんわかると思うにゃ。

 

それにしても…メタリックブルーのギャンっていちいち言うのはちと長いにゃ。

 

もうメタ青ギャンで良いにゃ。

 

そのメタ青ギャンはまるで映画に出てくるよーな騎士やフェンシングの選手のよーに手にしたビームサーベルとシールドをそれぞれ構えると、そのまま凛のベニャッガイへ向かって大きく一歩踏み出して来やがったにゃ。

 

そして繰り出されるのは目にも止まらぬ…ってほどじゃないけど割りと鋭い突き。

 

凛のベニャッガイを狙って放たれたメタ青ギャンの突きは割りと鋭い突きではあるんだけど、ぶっちゃけ生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージに比べたらおそおそなんだよね。

 

だから凛は慌てるコトなくベニャッガイの姿勢を低くして、メタ青ギャンが繰り出した突きを掻い潜って懐へと入ってやったにゃ。

 

そしてそこから肩で突き上げるように体当り!

 

かなり重いベニャッガイの質量で体当りをされたメタ青ギャンはたまらずに地面から浮き上がってしまったにゃ。

 

このじょーたい…まるで格ゲーで空中コンボをキメる前段階みたいなじょーたいだね♪

 

うにゃ。

 

ならここはヤるしかねーにゃ。

 

と、言うワケで、ベニャッガイの突き上げタックルで浮き上がったメタ青ギャンに向けて、凛はよーしゃなく次々とパンチとキックを繰り出してやったにゃ。

 

ほわったったったったっー!って感じで。

 

そしてフィニッシュブローはしょーりゅーけんっぽいジャンピングアッパー♪

 

ポケモン的に言えばスカイアッパー♪

 

うむ。

 

我ながらキレーに決まったにゃ。

 

ベニャッガイのジャンピングアッパーをモロに喰らったメタ青ギャンは、そのまま空中で爆散しちゃったにゃ。

 

うにゃ。っとひと息つくヒマもなく、メタ青ギャンが爆発した爆炎を突き破って飛び出て来やがったのは右腕に取りつけられているGNソードを大きく振り上げた真っ黒クロスケなガンダムエクシア。

 

さらに凛の後ろからはちっこいけどおっきいSDのクロスシルエットのナイチンゲールがビームトマホークを構えて突っ込んで来やがっていたにゃ。

 

挟み撃ちにゃ。

 

けどアセるコトはねーにゃ。

 

挟み撃ちぐらいなられーせーに対処すれば凛とベニャッガイならだいじょーぶ。

 

まずは目の前の真っ黒クロスケなエクシアからだよ。

 

凛はベニャッガイのバーニアを噴射させて機体を加速させると、さっきのメタ青ギャンと同じよーに相手の懐へと潜り込んでやったにゃ。

 

そしてこっちへと振り下ろそうとしていた右腕をベニャッガイのぷりちーなにくきゅー付きの両手で掴まえて…

 

「ちょいゃぁぁぁ!!!」

 

と、気合いを入れながら背負い投げのように投げ飛ばしてやったにゃ。

 

真っ黒クロスケなエクシアを投げ飛ばした先には凛のベニャッガイの後ろから攻めて来ていたちっこいけどおっきいSDのクロスシルエットのナイチンゲール。

 

2機はそのまま装甲がぐしゃりと潰れる音を辺りにハデに響かせながらごっつんこと大激突♪

 

凛はそこにすかさずにくきゅー内蔵のビームキャノンを3発ぶっ放してやったにゃ。

 

にくきゅー内蔵ビームキャノンはごっつんこと大激突♪な真っ黒クロスケなエクシアとちっこいけどおっきいSDクロスシルエットのナイチンゲールを突き破ってやっぱりハデにだいばくはーつ♪

 

またまた凛の大勝利だね♪

 

真っ黒クロスケなエクシアとちっこいけどおっきいSDクロスシルエットのナイチンゲールをやっつけたから、今度こそひと息…と行きたかったんだけど、やっぱりそーはトンヤがおろさなかったにゃ。

 

ところでトンヤってなんなんだろーね?

 

あとでかよちんか真姫ちゃんに聞いてみよ。

 

そんなトンヤがおろさなかった凛にお次に向かって来たのは大きなカナボーを持ったおっきな1つ目のMS。

 

あれは機動武闘伝Gガンダムに出てきたデスアーミーってヤツだね。

 

デスアーミーってデビルガンダムのしたっぱとして大量に出て来やがったヤツだにゃ。

 

うにゃ。

 

このデスアーミーを使ってるファイターさんはなんでこれをチョイスしたんだろ?

 

デスアーミーってぶっちゃけ無限湧きのヤられメカだよね?

 

見た目もなんかあんまりかっこよくないし。

 

どーせGガンダムのガンプラを使うならゴッドガンダムとかマスターガンダムとかのカッコいいヤツを使えばいいのにね。

 

そんなコトを考えていると凛のベニャッガイの前に飛び出て来やがったデスアーミーは手にしたおっきなカナボーをうりゃ!っと振り下ろして来やがったにゃ。

 

うにゃ。

 

変なコトを考えていて反応が遅れちゃったにゃ。

 

でも反応が遅れちゃってももーまんたーい♪

 

だって…

 

「凛のベニャッガイはクソ固いにゃ!!!」

 

デスアーミーが振り下ろしたカナボーは凛のベニャッガイのおっきな頭にゴチン☆彡って音を響かせてぶつかったにゃ。

 

カナボーの一撃は普通ならぐしゃりと逝っちゃうトコなんだろーけど、みんなも知っての通り凛のベニャッガイはかんじょーだにゃ。

 

このくらいの攻撃ならノーダメージだよ♪

 

デスアーミーのカナボーアタックを防いだ (えっ?防いでない?気のせいにゃ!) 凛は、ベニャッガイの左腕で頭の上に乗っかったままのカナボーを払いのけて、右手でデスアーミーの特徴的なおっきな目に向けてにくきゅーパンチをぶちかましたにゃ!

 

ベニャッガイの放った右手のにくきゅーパンチは、デスアーミーのおっきな目を突き破ってそのまま頭をぶち抜いてやったにゃ。

 

デスアーミーはそのままあお向けにどっしーんと倒れちゃったにゃ。

 

またまたたまたま凛の大勝利♪

 

って思ったんだけど…

 

「にゃにゃ!?」

 

なんとびっくり!デスアーミーはまだ生きていやがったにゃ!

 

あお向けに倒れたデスアーミーは凛のベニャッガイの脚をぐわしっ!と掴んで、おもいっきり引っ張りやがったにゃ!

 

この予想外の行動で凛のベニャッガイはすってんころりんと倒れちゃったにゃ。

 

その瞬間を狙ったよーに、凛のベニャッガイを取り囲んでいた連中が一斉にビームやマシンガン、ミサイルになんかよくわかんない大砲っぽいのとか、とにかくバカスカとぶっ放して来やがったにゃ!

 

おうっふ!

 

コイツはやっべーにゃ!

 

慌てて凛はベニャッガイの身体を丸めて防御体勢をとったにゃ。

 

ごつん!とかどっかーん!とかばきん!とかヤバめな音が凛のベニャッガイを中心に鳴り響き続けるにゃ。

 

ヤられっぱなしはしょーに合わないけど、下手に動いて変なトコに攻撃が当たったりしたらやっべーにゃ。

 

仕方ないからこのまま攻撃の嵐が過ぎるまで黙って防御体勢でふるぼっこ…と思っていると…

 

[[あはっ♪ちょ~どイイ感じにまとまってくれてますぅ♪]]

 

海未先輩から好きに動いていーよって言われていた某狂鳥先輩の脳トロボイスがベニャッガイのコクピットに響いて来たにゃ。

 

そしてその直後に…

 

[[み~んなまとめてことりのおやつですぅ♪♪♪]]

 

今までの攻撃とはケタ違いの衝撃がまるっと防御体勢な凛のベニャッガイに襲いかかって来やがったにゃ。

 

それは毎度お馴染みことり先輩のウイングガンダム・リトルバードのごんぶとビーム。

 

うにゃ。

 

これはまたこんがり焼けてベニャッガイが真っ黒にゃんこになっちゃうね。

 

ってかことり先輩…凛がふるぼっこ集団の中心に居るのにもんどーむよーでバスターライフルのごんぶとビームをぶっ放しやがったにゃ。

 

いつものコトとは言え相変わらずことり先輩はイカれチ○ポしてやがるにゃ。

 

たまーにそこにしびれびれで憧れちゃうけど今日は巻き込まれた当事者だからたまったモンじゃねーにゃ。

 

そんなことり先輩がぶっ放したバスターライフルの一撃が収まったから、凛はベニャッガイの防御体勢を解いてむくりと起き上がったにゃ。

 

起き上がった凛の視界に入ってきたのは、ベニャッガイを中心に散らばるどろっどろに熔けたにゃんかよくわかんないMSの残骸の数々。

 

凛のベニャッガイを囲んでふるぼっこにしていた連中はみーーーんなことりの先輩の狂撃にヤられてしまったみたいだね。

 

うん。

 

やっぱりことり先輩はやべーにゃ。

 

ことり先輩のバスターライフルの一撃でキレイさっぱりと片付いた敵集団の残骸を見ながら、凛は4度目(あれ?3度目?)のしょーじきで今度こそほっと一息…と、思ったんだけど、やっぱりまたまたそーは行かなそうなんだよね。

 

なんでかと言うと、ベニャッガイのモニターに地平線の向こうから新手の敵集団が押し寄せて来ているのが映し出されちゃったんだ。

 

はぁ~…。

 

どーやらまだ凛のお仕事は終わんないみたいだにゃ。

 

けど、まぁ…

 

「楽しいからいっか♪」

 

かよちんもいつも行ってるけど、楽しんでなんぼ♪それがガンプラバトルだにゃ!

 

そーとなればドンと来やがれだにゃ!

 

凛とベニャッガイがトコトン相手になってやるにゃ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


次回からは再び本編となる予定でございます。
スパロボ的な合体…ロマンですよね…。






次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

出勤前に雪かき、出勤して雪かき、就業中に雪かき、退勤前に雪かき、帰宅後に雪かきと、地獄の雪かき日和を過ごしているQooオレンジでございます。
今年の雪は異常です…。


今回は再び本編となります。
大暴れを続けるにこちゃん、絵里さん、ソラの3人。
そんな3人の前に現れたのは…。












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのご 始まります。

















別動隊の初心者組+α部隊で海未と、そして意外にも凛が大活躍しているその頃、前線へと出稼ぎに出た私、そら、絵里の3人はと言うと…

 

[[オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!オラ!も1つオマケにオルゥラァァアァ!!!!!]]

 

[[もう一回!シュトゥールム!!!!!]]

 

「撲殺!激殺!滅殺よぉぉぉぉぉん♪♪♪♪♪」

 

絶好調で暴れ続けていたわ。

 

そらは単発の“soar”や“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”を織り混ぜた緩急を付けた機動と斬撃で。

 

絵里は相変わらずのランスチャージで。

 

私は“ヤサカニノマガタマ”でのオールレンジ攻撃や“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されたビームライフル&サーベルで。

 

それぞれがそれぞれの方法で目に付いた敵機を問答無用で葬り去りまくっていたの。

 

気分はもうアレね?無双ゲー?

 

まぁ私は三國無双や戦国無双、そしてもちろんガンダム無双もプレイしたコトないんだけど。

 

ソレに気分は無双ゲー?とかって言ったけど、一応は私たちが今相手にしている連中は無双ゲーに出てくるザコよりもよっぽど強いし。

 

そんな無双ゲーのザコよりもよっぽど強い連中を無双ゲー感覚で倒しまくってる私たちがちょっと変なのよね。

 

みんなこの日を目指してそれぞれガンプラを弄ったり強さを磨いたりして来たってのに、私たち3人がアホみたいに蹂躙しまくっちゃってホント申し訳ないわ。

 

そんなみんなを相手に無双しまくってるコトににこにー♪とーーーーーっても申し訳ないとは思うんだけど…

 

「強くてごめんなさぁい♪♪♪♪♪」

 

って全周波通信を使って某SEEDの三馬鹿みたいに煽っちゃう♪

 

だってにこにーサマったら大銀河宇宙No.1で超絶天才でオマケに美少女なスクールファイターなんだもん♪

 

そんな私の煽り通信を受信した周囲の連中は「はい?」と言った感じで一斉に一瞬だけ動きを止めた後、これまたやっぱり一斉に今までよりもさらに激しく攻撃を仕掛け出したのよね。

 

この様子ならにこにーサマの煽りは成功かしら?

 

ちなみににこにーサマの煽り文句を聞いて烈火のごとく攻撃をげきかさせた周りの連中は、やっぱり全周波通信で「ふざけんな!」とか「くたばれ!」とか「もっと罵ってくだしゃぁぁぁい!」とか「踏んで!汚物を見る様な目で見ながら踏んで!」とか「えりーちかも罵ってほしーなー…」とか騒いでいるわ♪

 

なんか後半はにこにーサマの煽り文句にキレて騒いでいるってよりもイカれた性癖丸出しで騒いでるって感じだけど……気のせいよね♪

 

最後に聞き覚えのある某音ノ木坂学院の生徒会長の声も混じってたよーな気もするけど、ソレもきっと気のせいよね♪

 

うん。

 

気のせいであってほしーわー。

 

と、まぁそんな感じで私は周囲の連中を適度に煽りながら大暴れしていたわ。

 

そうこうしていると絵里が…

 

[[ソラ!にこ!向こうからナニか来たわよ!]]

 

と、通信を送って来たわ。

 

[[あ?ナニって何だよ?]]

 

「さぁ?知らないわよ?えーっと、どれどれ…」

 

[[アイリ、メインカメラを望遠モードに変更してくれ。]]

 

≪了解しました。≫

 

絵里の通信を聞いた私とそらはすぐにそのナニかを確認してみるコトにしたの。

 

私は取りあえず周囲の連中の相手を“ヤサカニノマガタマ”に任せて、ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこのメインカメラを望遠モードに切り替えてそのナニかが来ているらしい方向を見てみると…

 

「クシャトリヤの改造機?」

 

[[だな。]]

 

クシャトリヤをベースに改造したと思われる機体が、進路上に展開している連中を蹴散らしながらこちらへと向かって爆走して来ていたの。

 

このクシャトリヤの改造機、クシャトリヤの特徴的な4枚の大型バインダーの代わりに合計8枚の大型シールドを取り付けていたわ。

 

クシャトリヤの改造機はその合計8枚の大型シールドで機体全体をすっぽりと覆って、そのまま体当たりの要領で進路上の機体を弾き飛ばしながら進んでいたの。

 

クシャトリヤは特徴的な4枚の大型バインダーからガンダムUCの作中では“四枚羽”って呼ばれていたけど、ならこの8枚の大型シールドを持ったクシャトリヤの改造機は差し詰め“八枚盾”ってトコかしら?

 

そんなクシャトリヤの改造機“八枚盾”。

 

機体コンセプトは絵里のトールギス・ヴァルキュリアと同じ防御特化ね。

 

8枚の大型シールドで防御を固めて、その8枚の大型シールドで増大した質量を利用した体当たりで敵機をぶちのめすって感じね。

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアがランスチャージなら、この“八枚盾”はシールドチャージってトコかしら?

 

うん。

 

とりま“八枚盾”とか我ながらナイスなネーミングじゃない?

 

流石は大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクルファイターのにこにーサマよね♪

 

とっさのネーミングセンスも抜群過ぎだわ♪♪♪

 

もうにこにーサマったらナニをヤらせてもそつなくこなしちゃうからたまーに自分で自分が才能豊か過ぎて怖くなっちゃうわ♪

 

ここまで完璧な美少女ってそうは居ないわよね♪

 

うんうん♪にこにーサマ♪ほーーーんとサイコー♪♪♪

 

さて、と。

 

自画自賛はこの辺にしておいて…この8枚のシールドで防御をガチガチに固めた“八枚盾”、どーしようかしら?

 

“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトを使った“クサナギノツルギ”の火力ならたぶん防御を固めた上からでも余裕でぶち抜けるとは思うけど…とか私が“八枚盾”をどーやって攻略するかを考えていると…。

 

[[ソラ!“アレ”を使うわ!合わせて!!!]]

 

[[“アレ”って“アレ”か?]]

 

[[えぇ!“アレ”よ!行くわよ!!!]]

 

[[おうよ!!!]]

 

ナニやらそらと絵里が“アレ”とか言いながら動き出したの。

 

“アレ”ってナニよ!“アレ”って!!!と、私が2人のやり取りにそう思っていると…

 

[[コンバットコンビネーション!パターン“ER”!!!]]

 

≪ターゲットロック。マイクロホーミングミサイル、発射します。≫

 

そらがナニか言いながらザク・リヴァイブの両肩のアクティブスラスターから大量のマイクロホーミングミサイルをばらまいたわ。

 

ソレに合わせるように…

 

[[駆け抜けなさい!ヴァルキュリア!!!]]

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアが大型ランスと大型シールドをそれぞれ構え、両肩のスーパーバーニアから盛大に炎を噴かして突撃を開始したの。

 

毎度お馴染みの絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージね。

 

さらに毎度お馴染みのランスチャージを始めた絵里のトールギス・ヴァルキュリアに続いて…

 

[[“Accel”!!!]]

 

そらのザク・リヴァイブが単発の“soar”を発動させて目にも止まらぬ速さで駆け抜けて行ったわ。

 

2人の攻撃目標はもちろん“八枚盾”。

 

そらと絵里がナニをするつもりなのかはしらないけど、ここはお手並み拝見ってトコね。

 

私がそう思いながらコトの行方を見守っていると、さっき初めにそらのザク・リヴァイブから放たれたマイクロホーミングミサイルが8枚の大型シールドを構えて防御体勢になった“八枚盾”へと着弾したわ。

 

マイクロホーミングミサイルは着弾と同時に激しく爆発し、“八枚盾”はたちまち爆炎に包まれてしまったの。

 

とは言え、アレだけガチガチに防御を固めた“八枚盾”にはこの程度の攻撃じゃほとんどダメージは与えられないハズだわ。

 

となると、このマイクロホーミングミサイルの攻撃はたぶん爆炎による目眩ましが目的ね。

 

私のその予想は正解だったみたいで…

 

[[吹っ飛びなさい!!!シールドクラッシュ!!!!!]]

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアが爆炎に向かって突っ込み、必殺のランスチャージ!ではなく、左腕で構えた大型シールドを使ったシールドクラッシュで“八枚盾”を大きく後方へと弾き飛ばしたの。

 

[[もういっちょ!“Accel”!!!]]

 

後方へと弾き飛ばした“八枚盾”へと追撃を仕掛けるのはそらのザク・リヴァイブ。

 

そらはすでに発動させていた単発“soar”の途中でさらにもう一度“soar”を発動させて、絵里のトールギス・ヴァルキュリアに弾き飛ばされた“八枚盾”の後ろへと回り込んでいたわ。

 

そらは弾き飛ばされて来た“八枚盾”を…

 

[[グルゥラァァァァァ!!!!!]]

 

ザク・リヴァイブの右足を大きく振り上げて上空へと蹴り上げたの。

 

“八枚盾”を蹴り上げたそらはすぐさま地を蹴ってザク・リヴァイブを加速させ、シールドクラッシュを放ってからも直進して来ていた絵里のトールギス・ヴァルキュリアと交差するようにすれ違いながら上空へと上って行ったわ。

 

そらのザク・リヴァイブとすれ違った絵里のトールギス・ヴァルキュリアも同じように上空へと上って行き…

 

[[オルゥラァ!!!]]

 

[[えいっ!!!]]

 

[[まだまだ!!!]]

 

[[こっちもう一回!!!]]

 

[[そーらよっと!!!]]

 

[[よーいしょっと!!!]]

 

蹴り上げられた“八枚盾”を中心に空中に螺旋を描きながらそれぞれ手にしたビームブレードと大型ランスで下から掬い上げるように何度も追撃を加えたの。

 

[[コイツはオマケだ!!!]]

 

[[ならこっちもオマケよ!!!]]

 

2人はそれぞれ“オマケ”とか言いながら今までで1番強烈な掬い上げの攻撃を放ち“八枚盾”を大きく上空へと弾き上げたわ。

 

そして…

 

[[次で終わらせる!絵里さん!]]

 

[[オッケー!]]

 

今までよりもさらに大きく上空へと弾き飛ばした“八枚盾”をそらと絵里の2人はぐるぐると螺旋を描いてそれぞれの乗機を加速させながら追って行ったわ。

 

[[これで終いだ!!!!!]]

 

[[貰っておきなさい!!!!!]]

 

そらと絵里の2人は弾き上げられた“八枚盾”の上昇が止まったその時を狙い…

 

[[コイツが俺達の!!!!!]]

[[これが私たちの!!!!!]]

 

そらはピアッシングシールドを構え、絵里は大型ランスを構え…

 

[[エンゲージ!!!リンク!!!!!]]

[[エンゲージ!!!リンク!!!!!]]

 

交差するように前後から最後の一撃を放ったわ。

 

ザク・リヴァイブのピアッシングシールドから放たれたビームニードルとトールギス・ヴァルキュリアの突き出した大型ランスの一撃は見事に“八枚盾”を前後から貫いたの。

 

一連の攻撃を終えたそらと絵里は、再びそれぞれ乗機を加速させて貫いた“八枚盾”から離れて行ったわ。

 

その直後、前後から貫かれていた“八枚盾”は空中で大爆発。

 

“八枚盾”は爆発四散し、地表へと残骸の雨を降らせたの。

 

[[タイミングばっちりね♪]]

 

[[おうよ!]]

 

うん。

 

なんかぶっちゃけ今の一連のコンビネーション攻撃はオーバーキル気味な気はするけど、確かに見事な連携ではあったわね。

 

ってかにこにーサマ的には問題はソコじゃなくて…

 

「アンタたち…ソレっていつ練習してたのよ!!!」

 

ってコトなのよ!

 

いつもの放課後の練習じゃ今のコンビネーション攻撃の練習をヤってるトコなんて一回も見たことなかったわよ!!!

 

なら今のコンビネーション攻撃の練習していたのって放課後以外ってコトになるわよね!

 

放課後以外っていつよ!いつ!!!

 

さぁ!キリキリ吐きなさい!!!

 

[[いつ練習したのよって…普通にお休みの日よ?ねぇ?ソラ?]]

 

[[おうよ。土日とかの休みの日に2人で練習して、ついでにちょっとした買い物して昼飯食ってって感じで。]]

 

は………?

 

ふたりでれんしゅーして、ついでにちょっとしたかいものして、ひるめしくって………。

 

ソレって……

 

「ほぼデートじゃない!!!!!」

 

[[そうなの?]]

 

「そうなの!!!買い物してご飯食べて遊んでとか世間一般ではデートって言うのよ!!!」

 

[[イヤ、デートって普通に最後にヤるもんじゃねーの?]]

 

「このそらの下半身おバカ!!!最後にヤるとかそんなのないプラトニックなデートだって世の中にはちゃーーーんとあるんだから!!!」

 

[[プラトニックとか難しい言葉なのによくにこは知ってたわね。]]

 

[[だな。ぶっちゃけにこちゃんなのにかなり以外な感じだよな?]]

 

「うっさいわね!プラトニックのひとつやふたつ!真性のおバカな穂乃果じゃないんだから私だって知ってるわよ!!!」

 

コイツらは…!ほんと!ほんっっっと!ほんっっっっっっっっとーーーーーに!!!って感じで何だか色々とうやむやになった気がしないでもないでいると…

 

[[うっふふふ♪相変わらずぅ♪みなさぁんわぁ楽しそうでぇ愉快でぇ不愉快でぇいらっしゃるぅのですぅねぇ♪♪♪]]

 

と、なんかスゴく甘ったるい声がコクピットの中に響いて来たの。

 

この声は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


年末で仕事量の増加により、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限り週一更新は確保したいと…。
そして長らくお待たせしておりますコラボの方もちゃんと作成中でございます。
決してエタってはおりません!
近いうちにこちらも更新できればなぁ…と思っております。






次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

新年、明けましておめでとうございます。
Qooオレンジでございます。
本年も何卒ガンプライブをよろしくお願いいたします。


今回も本編となります。













それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのろく 始まります。

















無双を続けていたそら、絵里、私の3人の前に現れたクシャトリヤの改造機“八枚盾”。

 

その“八枚盾”をそらと絵里がいつの間にか練習していたコンビネーションアタック“エンゲージリンク”で無事に撃墜して、私が2人にいつそのコンビネーションアタックの練習をしていたのかを問い詰めていたら…

 

[[うっふふふ♪相変わらずぅ♪みなさぁんわぁ楽しそうでぇ愉快でぇ不愉快でぇいらっしゃるぅのですぅねぇ♪♪♪]] 

 

と、なんかスゴく甘ったるい声がコクピットの中に響いて来たの。

 

このスゴく甘ったるくて聞いているとムカムカやイライラを通り越して殺意を抱いちゃう感じの声…コレって確か私がことりとサシで決闘した時(※第7話A「無冠の女王」&第7話B「トベナイコトリ」参照よ!)の最後の方に出てきて出落ち的にそらたちにヤられていたヤツよね?

 

確かそらや海未は…

 

[[クソ魔女野郎!!!]]

 

そうそう。

 

クソ魔女野郎…もとい、“魔女”とか呼んでいたわね。

 

ん?

 

“魔女”って言葉…そう言えばドコかで誰かから聞いたような…?

 

ドコで聞いたんだっけ…うーん…………あっ。

 

思い出したわ!

 

確かそらが7年振りに公式戦に出た時の帰り道で急に後ろから抱き付いて来た変な女が言ってたのよ!

 

“キ○ガイ魔女”って!

 

もしかして…あの時の変な女が言っていた“魔女”ってコイツのコト………なワケ無いわよねー。

 

ただの偶然の一致かナニかよねー。

 

そもそも“魔女”なんて言葉、ゲームとかマンガとかでもよく聞いたり見たりするし。

 

中二病を患ってるヤツなら普通に自分のコトを“魔女”とか呼んだりしそうだしね。

 

あの変な女関連でナニか他にも大事なコトを思い出さなきゃダメな気もするけど、取りあえずは今はそんなコトよりもこの目の前に出て来やがった“魔女”ってヤツよ!

 

私が“魔女”ってキーワードからあれこれと思い出しているうちに…

 

[[お久しぃ振りぃでぅすわぁ♪ナルカミさぁん♪うっふふふ♪]]

 

[[とりまくたばれ!!!]]

 

そらが例の“魔女”へ向けてザク・リヴァイブの腕部に取り付けてあるバルカンガントレットをぶっ放していたわ。

 

ちなみにこの“魔女”ってヤツは物好きなコトにハイ・モックなんかを使ってやがるのよね。

 

黒く塗装してさらにあちこち弄ってあるようには見えるけど、ガンプラバトル界でのザコメカ代表とも言えるハイ・モックを使うだなんてどんな神経してるのかしら?と、ガンプラバトルで極々少数居たりするハイ・モック使いを軽くディスっていると、そらのザク・リヴァイブから放たれたバルカンガントレットのビーム弾が“魔女”の操るハイ・モックへと着弾したわ。

 

そらのザク・リヴァイブのバルカンガントレットは基本的には牽制用でそこまで威力のある武装ではないけど、それでも一応は世界大会でも通用する程度にはちゃんとした威力があるわ。

 

よっぽどガチムチに固めた防御特化型でもない限りはちゃんとダメージは通るハズ…なんだけど…

 

[[んっふふふふふふ♪その程度の攻撃でわぁ残念ながらぁ♪むぅ♪だぁ♪ですわぁ♪]]

 

そらのザク・リヴァイブが放ったバルカンガントレットでは“魔女”が使う黒いハイ・モックにはキズひとつ付けるコトができなかったの。

 

今の…装甲で弾いたって言うよりも、ビーム弾が黒いハイ・モックに当たる直前にナニか膜のようなモノが現れて弾いたように見えたわ。

 

そうなると考えられるのは…

 

[[フィールド系の防御アビリティ?]]

 

「よね。」

 

絵里の言う通り、GNフィールドとかとおんなじタイプのフィールド系の防御アビリティね。

 

[[ハッ!ならいつかみてぇーに直接ぶち抜いてヤるってんだ!]]

 

[[どぉぞぉ♪どぉぞぉ♪ヤれるぅモノならぁ…ですぅけどぉ♪]]

 

私と絵里が“魔女”の黒いハイ・モックの防御アビリティはフィールド系よねー、と話している最中、そらと“魔女”は互いに機体を加速させて接近戦を行うべく近付いて行っていたわ。

 

そらのザク・リヴァイブは両手にビームブレードを握り。

 

“魔女”の黒いハイ・モックは“武装領域(ウェポン・ストレージ)”から取り出した大きな鎌を構えて。

 

[[死んどけってんだよ!クソ魔女野郎!!!!!]]

 

[[サクッっと♪おくたばりぃなさぁいなぁ♪ナールカミィーさぁん♪]]

 

一気に加速した2機はそれぞれ手にした得物を相手へ向けて振るったわ。

 

ぶつかり合うザク・リヴァイブのビームブレードと黒いハイ・モックの大鎌。

 

ってかあの黒いハイ・モック…ハイ・モックがベースのクセにそらのザク・リヴァイブと互角のパワーとかかなりハイスペックね。

 

そらがヤられるとは思わないけど…

 

「1機相手に時間を取られるのもマズイわ。絵里!行くわよ!」

 

今回の大会はチームで総撃墜数を競うバトルロイヤル。

 

だから1機相手に時間を取られて撃墜数を稼げないってのはひっじょーーーにマズイわ。

 

そう判断した私は傍らの絵里へと声をかけて、そらのザク・リヴァイブのつばぜり合いを行っている黒いハイ・モックをさっさと墜とす為に行動を開始するわ。

 

私が動き始めると同時に…

 

[[了解。]]

 

絵里も私へと短く返事を返して、乗機であるトールギス・ヴァルキュリアの両肩のスーパーバーニアを展開して機体を加速させ始めたわ。

 

私と絵里とそらの3人で攻めれば、多少腕に覚えがあろうが機体性能が良かろうが、そんなの問題にもならないわ!と、この時の私は真面目にそう思っていのよ。

 

ソレが私の思い違いだったコトはこの後、すぐに思い知るコトになったわ。

 

そらや海未に“魔女”と呼ばれているこの女…私の想像以上にクソ女だったってコトを…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“魔女”と呼ばれている女と激しいバトルを繰り広げるそらの援護へと向かった私と絵里の2人。

 

3人でボコればらくしょーよね♪とか思っていたけど、現実はそうは甘くなかったわ。

 

「コイツっ!!!」

 

[[強い!!!]]

 

[[うっふふふ♪♪♪ヤザワニコさぁんもぉアヤセエリさぁんもぉ♪ナルカミさぁんに比べたらぁ温くてぇ温くてぇあくびぃちゃぁんがぁ出そぉうにぃなっちゃいますぅわぁ♪あはははは♪♪♪]]

 

信じられコトに“魔女”と呼ばれている女はそらの相手をしながら、片手間で私と絵里の2人をかるーくあしらいやがっているのよ。

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを手にした大鎌で軽くなぞるようにいなし、絵里を援護するように放った私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこのオールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”の攻撃を身を捻るだけで回避して見せたり。

 

そんなコトをそらのザク・リヴァイブと切り合いながらヤりやがるとか悪夢みたいなコトをしやがるのよ。

 

実際に戦ってみて初めて気付いたけどこの女…とんでもない技量の持ち主だったわ。

 

この女の技量、下手しなくてもそらに匹敵するんじゃないのかしら?

 

このふざけたしゃべり方をする“魔女”とか言う女…ことりとの決闘騒ぎの時に出て来やがった時は出落ち的にそらたちにあっさりとボコられて墜とされてたからこんなに強かっただなんて気付けなかったわ。

 

近場にこんなバケモノ級のヤツがまだ居たとか、ほんっと世界は広いわ。

 

私は軽く身を捻るだけで“ヤサカニノマガタマ”でのオールレンジ攻撃を避けやがった黒いハイ・モックを見ながら、呑気にそんなコトを頭の片隅で考えていたわ。

 

その一方…

 

[[オラァ!ゴラァ!ドラァ!!!死ねぇやぁ!クソがぁぁぁ!!!]]

 

そらはチンピラの本性をむき出しで黒いハイ・モックへと果敢に攻撃を仕掛けていたわ。

 

斬撃の合間にバルカンガントレットでの牽制の射撃を交え、さらには要所要所で“soar”を使ったそらとザク・リヴァイブの得意とする私的にはお馴染みの連携攻撃。

 

この“soar”を交えた連携攻撃にはそらに匹敵するバケモノ級の技量を持っている“魔女”も防戦気味になっちゃってるわ。

 

私と絵里の攻撃の合間に行われた何回目かの“soar”からの高速の斬撃を手にした大鎌で辛くも受け止めた“魔女”の黒いハイ・モックは…

 

[[あはぁん♪ナルカミさぁん相手でもぉ、タイマンなぁらぁ問題わぁないんですぅけどぉねぇ…。]]

 

とボヤキながらスラスターを一度噴かして機体を大きく後退させて行ったわ。

 

[[ゴルゥラァ!待てやぁ!クソ魔女野郎ォォォォ!!!]]

 

[[逃がさないわよ!!!!!]]

 

後退していく黒いハイ・モックへとそれぞれの機体を加速させて追撃を仕掛けようとするそらと絵里。

 

そんな2人の目の前に…

 

[[いやぁーん♪か弱いワタクシにぃ追撃とかぁとぉーーーってもぉこわぁい♪こわぁい♪ですぅわぁ♪だぁ♪かぁ♪らぁ♪イリスちゃぁん♪“アレ”をお願ぃしますぅわぁ♪]]

 

≪了解しました。エネミーシステムを起動します。≫

 

突如、毎度お馴染みなザコいハイ・モックが現れたの。

 

ソレはいつものバトルロイヤルでザコメカNPCのハイ・モックがリポップする現象。

 

でもこの現象はあり得ないわ。

 

だって…

 

[[NPCが出てこないハズの大会でなんでハイ・モックがリポップするの!?]]

 

絵里が目の前に現れたハイ・モックに驚いて声を上げたように、今回の大会ではNPCのハイ・モックは出て来ないのよ。

 

ソレが出て来た。

 

ナニかのバグ?

 

ソレにしては余りにもタイミング良すぎるわ。

 

まるで後退する“魔女”の黒いハイ・モックを守るかのようなタイミングで現れたんですもの。

 

突如、“魔女”を守るかのように現れたハイ・モック。

 

この現象は私たちにとってはイレギュラーではあるけど、まぁソコはソレ。

 

ぶっちゃけ所詮はザコいハイ・モックよ。

 

現に…

 

[[邪魔だ!クソザコがぁぁぁ!!!]]

 

[[退きなさい!!!]]

 

そらも絵里も目の前に現れたハイ・モックを、それぞれ手にした得物を軽く振るって一瞬で片付けちゃったんですもん。

 

そして再びそれぞれの機体を加速させて今度こそ“魔女”の黒いハイ・モックへと攻撃を…と、したんだけど…

 

≪召喚(コール)。≫

 

“魔女”の電子精霊が短く言葉を発した直後、またまたそらと絵里の前にNPCハイ・モックがリポップしやがったの。

 

しかも今度はさっきと違って大量に。

 

この現象…やっぱりバグや偶然じゃないわよね?

 

きっとあの“魔女”とかって女かアイツの電子精霊がナニかしてやがんのよ。

 

私はまたもや“魔女”の黒いハイ・モックを守るように現れたNPCハイ・モックを蹂躙しているそらと絵里を見ながら、冷静にそう分析していたわ。

 

んっふふ♪

 

こんな混迷した状況でもきっちりと前衛を援護しながら、相手がナニをしたのか分析しちゃうとかにこにーサマったらホント天才美少女スクールファイターよね♪

 

<ボケてないで現状をどうにかする手立てを模索したら如何でしょうか?と愚考いたします。>

 

ちょっとだけ悦に浸っていると、私の相棒の疑似人格搭載型サポートAIのウズメに内心を見透かされて突っ込まれちゃったわ。

 

「うっさいわね!そんなコトはわかってるってのよ!!!」

 

まったく。

 

最近のこの子はドコが“疑似人格”よっ!って突っ込みたくなるくらいにヒトっぽくなって来てるのよね。

 

ウズメを作ったそらは疑似人格搭載型サポートAIは経験を積んで感情を学べばいつか電子精霊になる可能性があるって前に言ってたけど、最近のコレってこの子が電子精霊に近付いてるってコトなのかしら?

 

ウズメが進化して電子精霊になったら、私もとうとう電子精霊ユーザー…“精霊使い(エレメンタラー)”ってワケね♪

 

楽しみだわ♪

 

ソレはそうと…

 

「まずはこの目の前の“魔女”をどうにかしなきゃね。」

 

そうと決まれば…

 

「取りあえずは邪魔なハイ・モックを滅殺よ!ウズメ!!!私たちも前に出るわよ!“ヤサカニノマガタマ”の制御は任せたわ!!!片っぱしからザコいハイ・モックをぶち抜いてやりなさい!!!」

 

<了解しました。チャージの為に一時的に回収した“ヤサカニノマガタマ”をオフェンシブシフトで再起動いたします。攻撃開始。目標を駆逐いたします。>

 

あ。

 

なんか今の言い方ってOOの刹那っぽかったわね♪

 

ほら?“駆逐いたします”ってトコが♪

 

ウズメのヤツ、ガンダム作品のセリフを引用するとか随分とヤル気じゃない♪

 

コレは私も負けてられないわね!

 

「そら!絵里!ザコいハイ・モックは私が蹴散らすわ!オマケに援護もしてあげるからアンタたちはあの不愉快な女をさっさとぶっ殺して来なさい!!!」

 

大銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターのにこにーサマの本領発揮よ!!!

 

私はそらと絵里へと一方的に通信を送りつけると、機体の周囲にウズメの操る“ヤサカニノマガタマ”を引き連れながら未だにその数を増やし続けているザコいハイ・モックの集団へと突撃を始めたわ!

 

使用する武装は右腕に取り付けてある“トリケロス改Ⅱ”のビームサーベルとビームライフル!

 

ドンドン湧いて来やがるならこっちだってドンドン斬って!撃って!貫いて!

 

徹底的に蹂躙し尽くしてやろーじゃないの!!!

 

そしてオマケに“魔女”の首を掻っ切ってヤるわ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


年末年始で仕事量の増加により、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。






次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

体調不良気味なQooオレンジでございます。



今回も本編となります。













それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのなな 始まります。
















そらや海未から“魔女”と呼ばれている謎の女の乱入から始まったハイ・モック無限湧き状態。

 

このハイ・モック無限湧き状態で出て来たハイ・モックは“魔女”と戦っている私たちだけじゃなく、とーぜん他の参加者たちにも襲い掛かって行っていたわ。

 

信じられないコトにあのそらと互角以上に渡り合っているこの“魔女”って女と闘っている最中に他の参加者の相手もしなきゃダメなのは正直言って結構厳しかったから、無限湧き状態のハイ・モックが他の連中にも襲い掛かって行ったのはかなり助かるわ。

 

そんなワケで私たちが“魔女”って女と闘っているポイントは参加者の機体とハイ・モックが入り乱れる大混戦の大乱戦。

 

元々、今回の大会は10000人参加の超大規模バトルロイヤルでかなり混戦&乱戦になるコトは予想はしていたけど、ソコにさらに謎のハイ・モック無限湧き状態でより一層カオス具合に拍車がかかったらって感じね。

 

このカオス具合に拍車がかかった戦場で私、そら、絵里の3人は“魔女”って女と激闘を繰り広げていたわ。

 

私の相棒の擬似人格搭載型サポートAI“ウズメ”が、ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの周囲に展開させた“ヤサカニノマガタマ”を制御してハイ・モックを駆逐してくれている中で…

 

「腕の1本くらいは置いて行きなさいってのよ!!!」

 

私はと言うと、手にした大鎌を大きく振るって、そらのザク・リヴァイブの斬撃を弾き飛ばした“魔女”って女が操る黒い改造ハイ・モックへと接近戦を挑んでいたわ。

 

使用する武装は“トリケロス改Ⅱ”の先端から延びるビームサーベル。

 

狙いは黒い改造ハイ・モックの左腕の肩の関節部分。

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアみたいな一部の極端な超防御特化型って言う例外を除いて、いくらガチガチに装甲を固めていたとしても関節部分なら攻撃は通るハズ…と思ったんだけど…

 

[[ムダぁなぁ努力ぅ…ごくぅろぉサマァ♪ですわぁ♪あっははははぁぁぁ♪♪♪]]

 

黒い改造ハイ・モックの左肩の関節部分へと振り下ろした“トリケロス改Ⅱ”のビーム刃は、バチバチと見えないナニかによって阻まれちゃったのよ。

 

目に見えないナニかがビーム刃を弾く光景を見た瞬間、私は“あ。これはこの子のビームサーベルで切り落とすのはムリだわ。”と悟って、スラスターを大きく逆噴射させて機体を後退させたわ。

 

今のは…高純度の対ビームコーティング?

 

それとももっと別のナニか?

 

どっちにしろ“トリケロス改Ⅱ”のビームサーベルの出力じゃアレを突破して関節部分をぶった切るのはムリっぽいわ。

 

そう考えつつ、後退しながら弾かれるコトは承知の上で、“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルで牽制目的のビームを“魔女”の黒い改造ハイ・モックへと放っていると…

 

[[ビームがダメなら物理攻撃の1択よ!穿ちなさい!ヴァルキュリア!!!!!]]

 

って言いながら、如何にもな脳筋理論全開で絵里のトールギス・ヴァルキュリアが大型ランスを構えて突っ込んで行ったわ。

 

ビームがダメなら物理で、ねぇ。

 

まぁ世の中、レベルを上げて物理で殴れって佳く言うから、あながち絵里のその考えはハズレってワケじゃないわよね。

 

なら…

 

「こっちも物理的にぶちのめす!!!!!」

 

絵里に続いて私も物理攻撃を…高速で鋼鉄の杭を撃ち放つ“御雷槌(ミカヅチ)”をおみまいしてやるわ!

 

そう決めると私は素早くサブコンソールを操作して、“トリケロス改Ⅱ”の選択武装をビームライフルから“御雷槌”へと変更。

 

そして、後退した私と入れ替わるように突撃して行った絵里のトールギス・ヴァルキュリアに当たらないように、慎重に、それでも手早く狙いを定めて…

 

「ぶち抜かれなさいっ!!!!!」

 

6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌”をぶっ放したわ。

 

ランサーダートを魔改造して貫通力マシマシで作ったこの“御雷槌”なら、当たればガチガチに固めた装甲でもぶち抜ける。

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージと私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの“御雷槌”。

 

さぁ!この2つの物理攻撃を凌げるなら凌いでみなさいってのよ!

 

当たれば撃墜間違いなしな私と絵里のそれぞれの攻撃。

 

その標的になった“魔女”って女が操る黒い改造ハイ・モックは…

 

[[そぉ~れぇ~♪]]

 

と、聴いているとイライラしてくる間延びした掛け声と共に、異常に素早く動いて…

 

[[やぁぁ~♪]]

 

左足を軸に機体をくるりと1回転させて、突撃して行った絵里のトールギス・ヴァルキュリアの大型ランスを右足の後ろ回し蹴りで蹴りあげると言うアクロバティックな方法で凌ぎやがったのよ。

 

しかも…

 

[[続けてぇ…えぇ~い♪ですわぁ♪]]

 

その直後に高速で飛来した“御雷槌”の鉄杭を、回し蹴りの遠心力をそのまま利用して手にした大鎌を大きく振るうコトで薙ぎ払ってしまったの。

 

6本全部。

 

その一連の動作はまさに“神業”と言っても過言じゃないモノだったわ。

 

そんな“神業”を目の前で見せつけられた私は…

 

「は?」

 

戦闘中にも関わらず、美少女にあるまじきマヌケな声をあげてポカーンとしちゃったの。

 

イヤ、だってくるっと回って回し蹴りでランスを蹴りあげて、そのまま遠心力を利用して手にした大鎌で高速で飛んでくる6本の鉄杭をぜーーーんぶ切り払うとか目の前でヤられたらポカーンとなっちゃうでしょ?

 

言葉にすれば簡単だけど、実際にヤるとなるとちょっとでもタイミングがズレたらおしまいよ?

 

そんなシビアなコトをあの“魔女”って女は呑気な掛け声でヤりやがったのよ?

 

そりゃもうポカーンともなるわよ。

 

けど、あの“魔女”って女の前でスキ丸出しのこのポカーンはマズかったわ。

 

そう…決定的にマズかったのよ。

 

[[あはっ♪ヤザワニコさぁん♪そのスキぃわぁ…]]

 

“魔女”って女に私の名前が呼ばれたその瞬間、背筋にゾクリとしたモノが走り抜けたわ。

 

そらとのバトルで撃墜される直前に何度となく味わった感覚。

 

いわゆる“イヤな予感”。

 

その“イヤな予感”が背筋を走り抜けた瞬間、私の身体は無意識に動いていたわ。

 

大地を大きく蹴ってバックステップを踏むと同時にスラスターを最大出力で逆噴射。

 

そしてこれこら来るであろう攻撃がナニかはわからないけど、少しでも直撃を避けるために私が機体を後退させると共に左腕のシールドを…“マフツノヤタカガミ”を前面に構えたその直後…

 

[[見逃せませんわぁ♪♪♪]]

 

目の前に大鎌を真横に構えた黒い改造ハイ・モックが現れたわ。

 

“soar”と見紛うような速度で急接近した黒い改造ハイ・モックは…

 

[[おくたばりぃ遊ばせなさぁいなぁぁぁぁぁぁぁ♪♪♪]]

 

頭の悪いセリフと共に、ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこを真っ二つにするために一気に大鎌を薙ぎ払ったわ。

 

[[にこちゃん!!!]]

 

[[にこ!!!]]

 

そらと絵里の2人が悲鳴のような声で私の名前を呼ぶ中で振りきられた黒い改造ハイ・モックの大鎌は…

 

「こんなトコでヤられて堪るかもんですかってのよ!!!!!!!」

 

攻撃の直前に大きく後方へと下がったガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこが機体前面へと構えた“マフツノヤタカガミ”を両断するに終わったの。

 

[[あらぁん?ざんねぇん♪ハズレてぇしまぃましたわぁ♪]]

 

ふぅ…なんとか…。

 

ギリギリ回避成功ってトコね。

 

“イヤな予感”を感じた瞬間に直感に従って動いてなかったら、今頃は“マフツノヤタカガミ”じゃなく機体の胴体が上下に真っ二つになっちゃってたわ。

 

無事に回避成功して生き残ったのは良かったコトは良かったけど…

 

[[まぁキケン極まりないそのぉアブソーブシステムを潰せたぁのわぁ悪くわぁありませぇんわぁ♪]]

 

ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの切り札の1つである、ビーム攻撃を吸収して自機のエネルギーに変換しちゃう“マフツノヤタカガミ”が潰されちゃったのは痛いわね。

 

まぁソレでも、この“魔女”って女の黒い改造ハイ・モックはさっきから手にした大鎌で攻撃するだけで、ビーム系の攻撃は使って来ないから、ビーム攻撃を吸収する“マフツノヤタカガミ”が無くてもなんとかなるわ。

 

と、思ったんだけど…

 

[[うっふ♪]]

 

そうは問屋が卸しちゃくれなかったわ。

 

[[厄介なモノわぁ潰しましたぁのでぇ…そろそろ次のぉ実験に移らせてぇいただきますぅわぁ♪♪♪イリスちゃぁん♪カースドデバイスでぇ変生しますぅわぁよぉ♪]]

 

≪了解しました。≫

 

“魔女”って女はどこからともなく1本の黒い短剣を取り出し…

 

[[憤怒に戦慄(わなな)け。]]

 

≪カースドデバイス“サタン”。ドライヴ。≫

 

ソレを自機の胸元へと突き刺したの。

 

その瞬間、突き刺さった黒い短剣から溢れ出る漆黒のエネルギー粒子。

 

突如として溢れ出した漆黒のエネルギー粒子は“魔女”って女の黒い改造ハイ・モックを覆い、いつか見たコトがある粒子結晶の繭のようなモノへと様変わりしたの。

 

そして…

 

[[さぁ…お目覚めなぁさいなぁ…。]]

 

粒子結晶の繭がひび割れ、崩壊し…

 

[[憤怒の化身が1柱ぁ♪“オーガ”ちゃぁん♪]]

 

中から現れたのは真っ黒い“鬼”のような大きなナニか。

 

さっきまでのハイ・モックの面影はドコにも無いその黒の“鬼”は…

 

[[んっふ♪んっふふふふぅ♪]]

 

おもむろに手を前へとかざすと…

 

[[あっははははハハハハハハハハハハははははははハハハハハハハハハハァァァァぁぁぁァァァァァァァ!!!!!!!!!!!]]

 

その手から漆黒の光の奔流を撃ち放ったの。

 

この凶悪な一撃が私たちと“魔女”って女の第二ラウンドの始まりを告げる一撃だったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…

 

[[うにゃ?にゃーんか真っ黒いのがこっちに飛んできて…みぎゃぁぁぁぁぁ!?]]

 

“魔女”って女の黒い“鬼”が放った一撃は、別の場所で闘っていた凛のベニャッガイに直撃して撃墜しちゃったりしたてのよねー。

 

いやぁー、流れ弾って怖いわー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漆黒の“鬼”へと変形?変身?した“魔女”って女の黒い改造ハイ・モック。

 

あの“魔女”って女がさっき“オーガ”とかって言ってから“オーガ”って名前なのかしら?

 

まるでどっかのビルドダイバーズの鬼いちゃんみたいな名前よねー。

 

と、私は暴れまわる“オーガ”を相手にしながら、ちょっと現実逃避気味にそんなコトを考えていたわ。

 

いや、だってあの“オーガ”とかってヤツの暴れっぷりを見たら現実逃避の1つや2つしたくなるわよ。

 

デカい腕を振るう度になんか知らないけど真っ黒い衝撃波が出て来て無限湧き状態のハイ・モックを薙ぎ払ったり。

 

デカい足を一歩踏み出すだけで大地が派手に吹き飛んでクレーターを作ったり。

 

口(なんでガンプラ?に口があんのよ!)をガバッ!っと開いたと思ったらごんぶとビームをぶっ放したり。

 

緩慢な動きではあるけど、その緩慢な動作の1つ1つで辺りへと徹底的に破壊を撒き散らしてやがるのよ。

 

攻撃(?)が大振りで大雑把でそこまで速くはないから避けるコトは簡単だけど…

 

[[アレじゃちょっと近付けないわね…。]]

 

絵里の言うように、ちょっと近付けないのよねー。

 

近付けないなら遠距離から攻撃すれば良いんじゃないの?って思うかもしれないけど…

 

[[チッ!やっぱり生半可な攻撃じゃロクなダメージを与えられねぇーってか!]]

 

これまたそらの言うように、私たちの機体が装備している射撃武装程度じゃマトモなダメージを与えるコトができない位には固いのよ。

 

大暴れしているせいで近付くのはちょっと骨が折れるし、手持ちの武装じゃ遠距離からは攻撃が通らない。

 

そんな真っ黒い“オーガ”を見ながら、私はあるコトを思い付いちゃったの。

 

“アレ、もう無視しても良いんじゃね?”って。

 

今回の大会は“撃墜数”で勝敗を競うルール。

 

ってコトは倒すのにちょっと苦労しそうなアレをこのまま放置して他の参加者を倒しに行っちゃった方が戦略的に言って正しいのよ。

 

正しくはあるんだけど…

 

[[あっははははハハハハハハハハハハはハハハハハハハハハハははははぁ!!!!!!うっふふふふふフフフフふふふふふふふふふふふぅ!!!!!ヒャハハハハハハハハハハハハァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!]]

 

ソレを実行しちゃうのはなーんか頭に来るわね。

 

大暴れしながら狂ったように高笑いを上げている“魔女”って女を見て、私はさっきまでの考えをなかったコトにしたわ。

 

うん。

 

とりま、うるさいからさっさとぬっ殺さないとね。

 

問題は…

 

「どーやってぬっ殺すか、よねぇ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場中なQooオレンジでございます。
平日の古戦場は辛いですね…。


今回も本編となります。
続VS魔女さん。













それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのはち 始まります。
















いきなりどこからか取り出した(たぶん“武装領域(ウェポン・ストレージ)”から?)黒い短剣を自機の胸元へと突き刺したかと思ったらなんか妙にナマモノっぽい見た目の“鬼”みたいなナニかに変身(?)した“魔女”って女の改造ハイ・モック。

 

“魔女”が“オーガ”とかどっかのビルドダイバーズの鬼いちゃんみたいな名前で呼んでいたその大きな黒鬼みたいなナマモノと相対した私たちは…

 

「どーやってぬっ殺すか、よねぇ…。」

 

そのあまりの暴れっぷりに攻めあぐねていたわ。

 

近接攻撃を仕掛けようにも、黒鬼“オーガ”がとんでもなく暴れまくってるから下手に近付くコトができないのよ。

 

となると近接攻撃以外の方法…つまりは射撃武装での遠距離攻撃ってコトになるんだけど、その遠距離攻撃だって私とそらの手持ちの射撃武装じゃ火力が足りずにロクなダメージを与えられてないわ。

 

うん。

 

普通に困ったわ。

 

それでも私とそらは攻めあぐねながらも、一応はチマチマとそれぞれの手持ちの射撃武装で牽制も兼ねて黒鬼“オーガ”へと攻撃を与えていると…

 

[[んもぉ♪さっきからぁ、チョロチョロとぉ非常にぃうっざ♪ですわぁ♪]]

 

“オーガ”は突然、暴れまわっていたその動きをピタリと止めて、こちらへと向き直り…

 

[[汚物とお邪魔虫さぁんわぁ消毒にぃ限りぃますわぁ♪さぁ♪さぁ♪遠慮なさらぁずぅにぃ消し炭にぃおなりぃなさぁいなぁ♪]]

 

不揃いな牙の生えた口をパカりと開けて、ほぼノーチャージでそこから私たちへ向けて真っ黒いごんぶとビームをぶっ放して来たの。

 

真っ黒いごんぶとビームが放たれた直後、私とそら(とオマケに絵里)は牽制攻撃を止めてすぐに回避行動へと移ったわ。

 

「ふん!ノーチャージだったのはちょっとびっくりしたけど!それでもただの直射系の砲撃なんか避けるのはらくしょーよ!」

 

[[同感だ!んな見え見えの直射砲撃なんざに当たるかってんだよ!]]

 

[[うーん…?あのくらいならえりーちか的には別に避けなくても大丈夫だとは思うんだけど…。]]

 

“オーガ”の開いたと口から真っ直ぐにぶっ放された黒いごんぶとビームを絵里のヤツだけは何か避けなくても大丈夫とか言ってたけど、私たちはそれぞれの機体を操り難なく回避してみせたわ。

 

まぁ私たちくらいのレベルのファイターになれば、ただの直射系の砲撃なんか回避するのは簡単よね♪

 

けどどんなに余裕でも油断は禁物よ。

 

今のごんぶとビームの規模と熱量から予測できる威力はたぶん上の中ってトコだわ。

 

そんな割りとシャレにならないレベルの威力を持ってそうな真っ黒いごんぶとビームが直撃しちゃったりしたら、たぶんそこまで装甲の厚くない私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこやそらのザク・リヴァイブはちょっとどころじゃなくヤバそうだもの。

 

油断しまくって余裕ぶっこいた挙げ句にごんぶとビームを避け損ねて直撃しちゃって“はい♪おしまい♪”なんて最悪にカッコ悪い終わり方だけはゴメンだわ。

 

ソレにしても…今のごんぶとビームはビーム攻撃を吸収できちゃう“マフツノヤタカガミ”がさっきぶっ壊されてなかったら、避けないでそのまま受け止めて美味しくいただきます♪しちゃってこっちのエネルギーに変換してから“クサナギノツルギ”の砲撃で倍返しにしてヤれたんだけどね。

 

壊されちゃったモノは壊されちゃったんだから、無い物ねだりしていても仕方ないわね。

 

とにかく…“マフツノヤタカガミ”が壊されてビーム吸収ができないんだから、今後もあの真っ黒いごんぶとビームには要注意ね。

 

そんな要注意な“オーガ”が放った真っ黒ごんぶとビームの砲撃を避けた私たちは、このタイミングでようやく反撃に転じるコトにしたわ。

 

まず仕掛けるのは大型ランス片手に突撃三昧な我らが脳筋ロシアン娘(ロシア成分は1/4)の絵里。

 

いつものように手にした大型ランスと大型シールドを構えた絵里のトールギス・ヴァルキュリアは…

 

[[スーパーバーニア展開!全速全開で!シュトゥールムゥ!!!!!]]

 

両肩のスーパーバーニアから盛大に青白い炎を噴き出してランスチャージを仕掛けたわ。

 

高速で駆け抜けて必殺のランスチャージを仕掛ける絵里のトールギス・ヴァルキュリアに続くように…

 

[[っし!にこちゃん!こっちも仕掛けるぞ!!!]]

 

「おっけー!そっちに合わせるわ!!!」

 

そらと私も左右から“オーガ”へとそれぞれの近接武装を構えて、機体を一気に加速させ猛スピードで突っ込んで行くわ。

 

“オーガ”の口から放たれたごんぶとビームが次第に弱まっていって、やがて真っ黒い粒子がわずかに口から漏れる程度まで減衰したちょうどその時、先陣を切ってランスチャージで突っ込んで行った絵里のトールギス・ヴァルキュリアが構えた大型ランスの切っ先が“オーガ”の胴体部分へと到達したようとしていの。

 

[[ど真ん中!貰ったわよ!さぁ!穿ち!貫きなさい!!!ヴァルキュリア!!!!!]]

 

[[あらぁん♪ワタクシぃ…だぁーーーいぃぴんちぃですわぁ♪]]

 

“魔女”の呑気な声が響く中、一撃必殺の威力を誇る絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージがそのまま“オーガ”の胴体を貫いた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[あはっ♪なぁぁぁんてぇねぇ♪ですわぁ♪♪♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と思ったんだけど…

 

≪エナジーレイヤー展開。≫

 

そうはならなかったわ。

 

“魔女”の電子精霊がナニかを言った直後、“オーガ”の胴体へと今まさに突き刺さろうとしていたトールギス・ヴァルキュリアの大型ランスの切っ先部分に真っ黒い不透明な膜状のモノが現れたの。

 

“オーガ”の胴体のど真ん中を捉えたハズの絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージは、突然現れたその真っ黒い不透明な膜状のモノによって完全に阻まれちゃったのよ。

 

[[止められた!?コレって防御障壁!?でもヴァルキュリアのランスチャージを止めるなんて!?どんな強度の防御障壁よ!?]]

 

膜状のモノが攻撃を防いだってコトは、アレってフィールド系の防御アビリティってコトよね?

 

ってか絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを防ぐとかどんだけ強度のある防御フィールドなのよ!?

 

魔改造済みのGNフィールドだってあそこまでの防御力は発揮できないわよ!?

 

あっ!もしかしてアレって攻撃が当たる場所だけにピンポイントに展開して防御力を高めるタイプのヤツ?

 

ほら?マ○ロスのピンポイントバリア的な?

 

もしアレがマ○ロスのピンポイントバリア的な防御フィールドだったら、絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを防いでいる今なら他の場所へは展開できないわよね!

 

つまりは…

 

「ヤるなら今!!!!!」

 

ってトコよね!!!

 

[[ゴルゥゥゥラァァァァァ!ビチクソ死んどけや!!!ド腐れクソ魔女クソ野郎がぁぁぁぁ!!!]]

 

一撃必殺の威力を誇る絵里のトールギス・ヴァルキュリアを防いで見せた、たぶんマ○ロスのピンポイントバリア的な“オーガ”の膜状の防御フィールド。

 

アレをそう判断した私は、絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを膜状の防御フィールドで防ぎ続けている“オーガ”へ向かって、そらと一緒に左右からそれぞれ斬りかかって行ったわ。

 

そらのザク・リヴァイブのビームブレードと私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの“トリケロス改Ⅱ”内蔵ビームサーベル。

 

緑とピンク…それぞれのビーム刃が魔女の“オーガ”を切り裂くべく、その凶刃を煌めかせて振り下ろされたんだけど…

 

[[んげっ!?]]

「んげっ!?」

 

結果は絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージとおんなじで、真っ黒い不透明な膜状の防御フィールドに阻まれて防がれちゃったのよ。

 

そう…魔女の“オーガ”が展開していた不透明な膜状の防御フィールドは、一撃必殺の威力を誇る絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを防ぎきるだけの強度を持っているって言うのに、局所的に展開する高防御力のマ○ロスのピンポイントバリア的なヤツじゃなくて機体全体を覆うタイプのフィールド系のヤツだったのよ。

 

いやぁー、コレにはびっくりしたわ。

 

とか言ってる場合じゃないわね!

 

攻撃が失敗したならさっさと後退しなきゃ!

 

そう思って私はすぐにスラスターを逆噴射させて機体を後退させようとしたんだけど…

 

[[うっふふ…あっはは♪みなさぁあんわぁ♪迂闊にワタクシのぉ“オーガ”ちゃぁんのぉ懐にぃ入っちゃったコトぉ…後悔して下さぁいませぇ♪♪♪]]

 

ソレよりも速く“魔女”が反撃して来やがったのよ。

 

“魔女”が例のイラつく喋り方で“後悔しろ”とか言いやがった直後、“オーガ”の身体中あちこに無数の“目”が現れてその“目”がぱっくりと開かれたの。

 

みんなは“百目”って妖怪を知ってるかしら?

 

あんな感じに“オーガ”の腕や足、肩やお腹…身体中の至るところに“目”が現れてその“目”が一斉に開かれたのよ。

 

全身至るところに“目”が開かれた“魔女”の“オーガ”は単純に一言で表すならただキモかったわ。

 

うん。

 

キモい。

 

普通にキモい。

 

普通じゃなくてもキモい。

 

とにかくキモいわ。

 

鳥肌が立っちゃうわ。

 

こーゆのが生理的に受け付けないって言うのかしら?

 

私がそのあまりのキモさにドン引きしちゃっていると…

 

[[熱ぅい♪熱ぅい♪眼差しにぃ射抜かれてぇ…死に晒しなさぁいなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!]]

 

“オーガ”の身体中至るところに開いた無数の“目”から、一斉に黒いビームが発射されたの。

 

「ちょっ!?ナニよ!コレ!!!」

 

[[チッ!!!クソかよ!!!]]

 

全身の“目”から一斉に放たれた黒いビーム。

 

私とそらは全周囲へと放たれたその黒いビームを機体のスラスターを細かく何度も噴射させて死に物狂いで掻い潜るわ。

 

全部は避けきれずにシールド(“マフツノヤタカガミ”が壊されちゃった私は“トリケロス改Ⅱ”のシールド部分ね♪)で防いだりもしてるけど。

 

一方で…

 

[[このくらいなら問題ないわ!]]

 

ガチムチな防御力を誇るトールギス・ヴァルキュリアを駆る絵里は下手に回避行動を取らずに、大型シールドを構えて機体を後退させるに留まっていたわ。

 

問題ないわとか言うならなら私たちの壁になりなさいってよね。

 

そんなこんなでしばらくギョロギョロと全身の“目”を忙しなく動かして黒いビームを放ち続けた“オーガ”は…

 

[[あらぁん?]]

 

突然、その動きをピタリと止めちゃったのよ。

 

もちろんキモい全身の“目”から放たれ続けていた黒いビームも、その放射をピタリと止めちゃったわ。

 

アレだけ大暴れしていたヤツがピタリと動きを止めちゃうとか、一体全体どーしちゃったのよ?

 

後先考えずに大暴れし過ぎてまさかのエネルギー切れ…なんてコトは…

 

≪マスター、エネルギー残量が5%を切りました。端的言えば切れです。≫

 

あったし!

 

って!エネルギー切れとかバカなの!?バカでしょ!?

 

いや、まぁ確かに“精霊使い(エレメンタラー)”のクセに派手に暴れてエネルギー切れとかやらかしたアホの化身の初心者も身近に居やがるコトは居やがるけど基本的にサポートAIの性能がかなり上がってる最近じゃそんなの初心者でも滅多にやんないわよ!

 

[[まぁ?まぁまぁまぁ?エネルギー切れですぅかぁ?それわぁ困りぃましたぁわぁ♪]]

 

そんな初心者でも最近は滅多にヤらないエネルギー切れを起こして、自身の電子精霊にそのコトを伝えられた“魔女”は、ソレでも微塵も困って無さそうな相変わらず呑気な声で“困りましたわ”と囁くと…

 

[[うっふふ♪それでわぉ…ちょぉぉぉっとぉだけぇ、”お食事ぃと参りましょうかぁ♪]]

 

と、意味不明なコトを言い出したのよ。

 

は?

 

“お食事”?

 

コイツ、マジでナニ言ってんのよ?

 

“オーガ”の全身の“目”から全周囲へと放たれていた黒いビームが止まったコトでちょっと一息♪な私は、“魔女”の言った“お食事”って言葉を聞いて内心でそんなコトを思ったの。

 

けど私はこの直後にその“お食事”って言葉の意味を理解するコトになったわ。

 

“お食事”

 

ソレがどーゆー意味だったか言うと…

 

[[それでわぁ…いっただきぃまぁぁぁぁぁすぅ♪]]

 

ズバリそのままの意味だったわ。

 

“魔女”が“いただきます”と言った直後、エネルギー切れ寸前で止まっていた“オーガ”が再び動き出して…

 

[[ウソ……。]]

 

[[おいおいおい…なんの冗談だよ?ありゃ?]]

 

周囲に散らばるハイ・モックの残骸を鷲掴みにして…

 

「食べ…てる………。」

 

不揃いな牙の生えた口の中へと放り込むと、ムシャムシャと咀嚼し始めたのよ。

 

その光景はまさに“魔女”が言ったように“お食事”…。

 

そう…“魔女”の“オーガ”は手当たり次第に当たりに散らばるハイ・モックや大会参加者たちの残骸を食べ始めたの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで少しゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

無事に古戦場を戦い抜いたQooオレンジでございます。


今回も本編となります。
続々VS魔女さん。
前回の魔女さんのオーガの謎の行動の理由とは…?












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのきゅう 始まります。
















バカみたいに硬い防御フィールドやら全身のキモ目玉からぶっ放された無差別攻撃ビームやらとにかくむちゃくちゃに大暴れしていた“魔女”の“オーガ”。

 

大暴れしたらその分だけ消費するエネルギーも半端ないコトになっちゃうから、当然“魔女”の“オーガ”はエネルギー切れでピタリと止まっちゃったのよ。

 

アホよねー。

 

どっかの和菓子屋の看板娘(アホな姉の方)みたいにアホよねー。

 

そんな感じでエネルギー切れで動きが止まって厄介なクソ硬い防御フィールドも展開できなくなったから、あとは囲んでふるぼっこよ!って思ったんだけど…

 

「食べ……てる………?」

 

“オーガ”はエネルギー切れ特有の緩慢な動きで辺りに散らばるハイ・モックや参加者たちの機体の残骸を鷲掴みにして、不揃いな牙の生えた口の中へ放り込んでぐしゃぐしゃと食べ始めやがったのよ。

 

“魔女”の“オーガ”が起こしたこの突然の謎行動に私もそらも絵里も呆然よ。

 

[[オイオイオイ…喰ってるって…ナニやってんだよ?アレ?]]

 

[[ナニやってるの?って食べてるんでしょ?ドコからどう見ても。]]

 

[[イヤ、そりゃ見ればわかるっての!俺が言いたいのはアレに何の意味があんのかって?ってコトだよ!]]

 

[[ガンプラを天ぷらにしたりお寿司にしたりしてる画像は見たことあるけど、えりーちかだってガンプラなんて食べたコトないからそんなコト聞かれてもわかんないわよ!]]

 

[[はぁ!?おい!ちょっと待て!ガンプラを天ぷらにしたり寿司にしたりだぁ!?んだよ!そりゃぁ!喰えんのか!?ガンプラって適切に処理して適切に調理すりゃ喰えんのか!?]]

 

[[だーかーらー!えりーちかだってガンプラなんて食べたコトないから食べれるの?とか聞かれてもわかんないって言ってるの!!!!!]]

 

[[イヤ!だって絵里さんがガンプラを天ぷらや寿司にしてるの見たコトあるって言ったんだろーが!]]

 

[[見たコトあると食べたコトあるは違うでしょ!]]

 

[[あー、まぁ…そりゃそーだな…。]]

 

[[そもそもガンプラって食べてもイイ物なの?]]

 

[[ガンダムのプラスチックのモデルキットを略してガンプラなんだよな?つまりはガンプラは…]]

 

[[プラスチック製品よね?]]

 

[[だな。プラスチック製品ってコトは当然だけど喰えねぇーよな?]]

 

[[そうよね?食べれないわよね?食べれないとは思うんだけど…]]

 

[[思うんだけど…?]]

 

[[ほら?ズゴックってカニとかエビとかの甲殻類っぽいから、なんだか茹でたらちょっと食べれそうかも?って思っちゃうのはえりーちかの気のせいかしら?]]

 

[[イヤ、そりゃ確実に気のせいだろ!っておもいっきり叫びてぇーけどよぉ…あの黒鬼ヤローが盛大にガンプラ喰ってるトコを見てると、ズゴックとかそこら辺のジオン水泳部の連中ならワンチャン喰えそうな気がして来やがるのはイイ具合に俺の頭がイカれちまってるからだよな?]]

 

[[えぇ。割りとイカれてるわね。でも私も食べるかも?とか思っちゃったから、たぶん頭イカれちゃってるのよね?]]

 

[[まぁイカれてるやがるよな。]]

 

ズゴックの天ぷら………うん。

 

もし仮にズゴックがカニとかエビとかそこら辺の味なら、ちょっとだけアリかも?とか思っちゃったわ。

 

いや、まぁ常識的に考えてズゴックがいくらカニとかエビとかの甲殻類っぽい見た目でも、流石にプラスチックの塊なガンプラは食べれないとは思うけど。

 

ズゴックが食べれたらそれこそジオン驚異のメカニズムよね。

 

って!

 

「ズゴックが食べれるのか食べられないか?とか今はどーでも良いわよ!」

 

そもそも何であの“魔女”の“オーガ”がそこら辺に散らばってるハイ・モックや大会参加者たちのガンプラの残骸を貪ってるってトコから、ズゴックを天ぷらにして食べれるのかって話題になってんのよ!

 

現実逃避?現実逃避なの?

 

いーえ!そーじゃないわ!

 

今回は現実逃避なんてご大層なモノじゃなくて、ただ単純に絵里のボケが発動しただけよね!

 

ぬわぁーにぃがぁ“かしこいかわいいえりーちか♪”よ!

 

穂乃果や凛みたいに毎度毎度アホ丸出しでボケ倒しやがってキャッチコピー(?)の“かしこいかわいいえりーちか”の“かしこい”の部分が行方不明になってるじゃないの!

 

コレもソレも希のヤツが普段から絵里のヤツを甘やかしてるからよ!

 

コレからはこのにこにーサマのガンプラバトル部に入ったんだから、甘やかしは一切ナシで行ってやるってのよ!!!!!

 

覚悟しときなさいよ!ボケ絵里!!!!!

 

ハイ・モックや大会参加者たちの機体の残骸を食べるって言う“魔女”の“オーガ”の予想外の行動に大混乱の私たち。

 

そのせい(?)で、私たちはズゴックの天ぷらとか絵里のボケを矯正させなきゃ!とか、バトルとは1ミリも関係のないコトを騒いだり考えたりしていたわ。

 

これが決定的にダメだったのよねー。

 

“オーガ”がエネルギー切れになってる今こそ、あの厄介なクソ硬い防御フィールドを張れないから攻撃する絶好のチャンスだったのに。

 

ソレをムダに騒いで不意にしちゃったのよ。

 

だって…

 

[[はぁい♪ごちぃそうさぁまぁでしたぁ♪]]

 

私たちがムダに騒いじゃってる間に、“魔女”の“オーガ”は残骸を食べるって言う謎の行動を終えちゃっていたから。

 

そして…

 

[[お腹いぃぃぃっぱぁい♪エネルギーもぉまぁぁぁんたぁん♪と、言うワケなのでぇ…]]

 

“魔女”の“オーガ”は再び動き出しやがったの。

 

[[反撃開始ぃですぅわぁ♪]]

 

反撃開始?

 

ってかその前にエネルギー満タンってどーゆーコト…?

 

“エネルギー満タン”

 

“魔女”のその言葉の意味はこのすぐ後にわかったわ。

 

[[うっふふふふぅ♪さぁ♪さぁさぁさぁさぁ♪]]

 

“魔女”の“オーガ”はさっきと同じように、その口をパカリと開いて…

 

[[どっかぁぁぁあんっとぉいっぱつぅ♪またぁまたぁ発射ですぅわぁ♪♪♪]]

 

ソコから真っ黒ごんぶとビームをこちらへ向けてぶっ放して来やがったの。

 

ちょっと待った!アイツ!もうエネルギー切れじゃなかったの!?

 

そう戸惑いながらも、私は真っ黒ごんぶとビームから逃れるために慌てて回避行動に移ったわ。

 

そんな私の隣では、そらもザク・リヴァイブの各部に取り付けたスラスターを派手に噴射させて、私と同じように回避行動に入っていたわ。

 

その一方で…

 

[[ふぇ?]]

 

絵里のおバカはおマヌケ全開な声をあげて、迫り来る真っ黒ごんぶとビームを前にボケーっとしちゃっていたの。

 

「ちょっとバカ絵里!アンタ!さっさと避けなさい!!!」

 

[[ダメだ!今からじゃもう遅ぇ!!!下手に避けるよりもガチムチのトールギス・ヴァルキュリアなら耐えた方がマシだ!だから絵里さん!おとなしく防御しとけ!!!!!]]

 

「え、えぇ!わかったわ!」

 

ボケーっとしていて回避が出遅れた絵里は、そらの声に従ってその場でトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドを機体の前面へと構え、真っ黒ごんぶとビームを受け止めるべく防御体制へと入ったわ。

 

その様子に私は一抹の不安を覚えながらも、取りあえずは自機であるガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこを動かし続けて、何とか真っ黒ごんぶとビームの範囲外へと逃れるコトに成功したの。

 

真っ黒ごんぶとビームを挟んだ反対側では、私とほぼ同時に動き始めていたそらのザク・リヴァイブも安全圏へと退避が完了しているのが見えたわ。

 

そして、私とそらが真っ黒ごんぶとビームの範囲外へと退避が完了したその直後…

 

[[お願いだから耐えてきってみせて!ヴァルキュリア!!!!!]]

 

大型シールドを機体の前面へと構えた絵里のトールギス・ヴァルキュリアが、“魔女”の“オーガ”が放った漆黒の粒子砲の中へと呑み込まれていったわ。

 

普通なら撃墜間違いナシの威力を持ってるあの真っ黒ごんぶとビームが直撃しても絵里のトールギス・ヴァルキュリアなら大丈夫よ。

 

だって絵里のトールギス・ヴァルキュリアはクソ硬いのが取り柄なんだから。

 

きっと大丈夫。

 

平然と耐えきってみせてくれるわ。

 

“魔女”の“オーガ”の真っ黒ごんぶとビームの放射が終わる数秒間、私は柄にもなく絵里の無事を祈ったわ。

 

やがて真っ黒ごんぶとビームの勢いが次第に弱まり…

 

[[今のはちょっとヤバかったわね…。]]

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアがその姿を現したわ。

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアはパッと見、五体満足っぽく見えたけど、機体前面に構えていた大型シールドの表面や、大型シールドでカバーできなかった部分とこは真っ黒ごんぶとビームの熱であちこち溶けちゃっていたの。

 

それでもまだ動くっぽいから、コレって一応は無事ってコトで良いのよね?

 

[[あらぁん?直撃してもぉ焼け残っちゃうとかぁ、随分とまぁ頑丈ですわぁねぇ?]]

 

真っ黒ごんぶとビームの直撃を耐え抜いた絵里のトールギス・ヴァルキュリアを見た“魔女”は、その頑丈さにちょっと呆れちゃってるみたい。

 

まぁわからなくもないけどね。

 

ソレよりも…

 

[[ちょっとアンタ!その“オーガ”ってヤツ!エネルギー切れじゃなかったの!!!]]

 

問題は“魔女”の“オーガ”がエネルギー切れだったって言うのに、エネルギー切れ前と同じ規模の真っ黒ごんぶとビームをぶっ放せたってコトよ!

 

「アンタのさっきのエネルギー切れって言葉は私たちをハメるためのブラフだったってワケ!?」

 

[[うっふふふふ♪さぁ?どぉなのでしょうかぁ?]]

 

「ぐぬぅ!その言い方!いい加減に腹立つわね!!!」

 

[[あらぁ?それわぁそれわぁごめん遊ばせぇ♪ですわぁ♪]]

 

「ちっともごめんとか思ってないクセにごめんとか言いやがんな!」

 

[[それでわぁ…ざまぁ?とかぁ言えばぁよろしいのですぅかぁ?]]

 

「もっと腹立つわよ!!!」

 

[[ヤザワニコさぁんわぁワガママさぁんですぅわぁねぇ♪]]

 

「どぅわぁーれぇーがぁー!ワガママさんじゃ!ボケェェェェェェェェェ!!!!!」

 

[[誰がぁってぇ…ヤザワニコさぁん?]]

 

「ぬがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

[[うっふふふふぅ♪ヤザワニコさぁんわぁ、ソノダウミさぁんとわぁ別の意味でぇお話しぃしていてぇ楽しぃですわぁ♪]]

 

「私はこれっぽっちも楽しくねーってのよ!!!!!」

 

[[ねぇ?ねぇ?ワタクシたちぃ♪イイ“おともだち”にぃなれるぅとわぁ思いませぇんかぁ?ねぇ?ねぇ?ヤザワニコさぁん♪♪♪]]

 

「人の話聞いてねぇーし!ってかアンタみたいな頭のネジがハズレまくってるキ○ガイとなんか友達になりたくないわよ!!!硫酸で顔洗って出直して来なさい!!!!!」

 

[[あらぁん?フラれてしまぃましたわぁ♪残念無念ですわぁ♪]]

 

ナニが残念無念よ!そんなコトなんてこれっぽっちも思ってないくせに!

 

ほんと!コイツ!腹立つわ!!!

 

私が“魔女”と軽い舌戦を演じている一方…

 

[[おい!アイリ!]]

 

≪はい。出来る電子精霊の私はマスターに指示を出される前に、既に先程の不可解な行為についての解析を完了させてあります。五体投地で誉めてくれてもよろしいのですよ?≫

 

[[あー、はいはい!エライ!エライ!ほら!コレでイイだろ!んなコトよりもさっさと報告しろ!]]

 

≪感謝の気持ちが微塵も籠っていませんがまぁ良いでしょう。≫

 

[[うっさいわ!ボケ!]]

 

そらは相棒の電子精霊“アイリ”と共に、いつものやり取りをしながらも“魔女”の“オーガ”の一連の行動の解析を進めていたの。

 

今回のバトルではアイリのヤツが随分とおとなしいと思っていたけど、ちゃんとあの娘はあの娘で仕事してたのね。

 

そんなちゃんと仕事していたアイリが導き出した“魔女”の“オーガ”の一連の謎の行動の理由なんだけど…

 

≪猿にでもわかる様に至極簡単に言ってしまえば、アレは“食事”によるエネルギーの補給ですね。≫

 

と言ったモノだったの。

 

“食事”によるエネルギー補給?

 

猿にでもわかるよーに至極簡単に言えばとか言ってるけどナニ言ってるのかイミワカンナイなんだけど!

 

[[ケッ!予想通りアブソーブシステムの亜種ってコトか!]]

 

≪肯定です。詳細についてですが、恐らくは…[[口内に…ってか機体内部に取り込んだ物質を物質ではなくデータの塊として分解して、そのデータの塊をエネルギーって概念に変換して自機に補給…って感じだろ?]] はい。私とマスターでもリヴァイブのデータを弄って機体に“生物”としての概念を付与すればアレと同じ事を行えますが私たちもヤりますか?アレ。≫

 

[[ハッ!あんなモン!誰がヤるかってんだよ!冗談じゃねぇ!俺たちはガンプラバトルをしてんだよ!データ改竄して何でもアリのゲームしてるワケじゃねぇーんだよ!!!冗談でもくだらねぇコト言ってんじゃねぇーよ!クソが!]]

 

≪申し訳ございません。マスターに取ってはデータの改竄云々は非常に不適切な発言でしたね。≫

 

[[ふん!わかりゃ良いんだ!わかりゃなぁ!]]

 

いや、わかりゃ良いんだ!とか言ってるけど、にこにー的にはさっばりなんですけど?

 

もうマジでイミワカンナイ。

 

アブソーブシステムの亜種?

 

物質を分解してデータの塊にしてエネルギーって概念に変換?

 

データを弄る?

 

生物としての概念の付与?

 

そらとアイリがナニ言ってんのかこれっぽっちもわかんないわよ!

 

けど…

 

「アンタたちがナニ言ってんのかイミワカンナイけど!取りあえずアレが残骸を食べてエネルギーを補給してるってコトよね!」

 

ナニがどーなってるのかはわかんないけど!あよ“オーガ”が残骸を食べてエネルギーを補給してるってコトはわかったわ!

 

なら…

 

「またエネルギー切れになるまで攻めて攻めて攻めまくって!それでエネルギー切れになったら“食事”をさせないよーにして!そのままぬっ殺せばイイだけよ!!!!!」

 

手品のタネはわかったわ!

 

その辺もちゃーんと踏まえて、徹底的に反撃開始よ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

明日は節分なQooオレンジでございます。
過去に節分特別編と言う何故その日をチョイスしたのか謎な特別編もございますので、お暇ならばご一読くださいませ。
μ'sメンバーとAqoursメンバーがコンビで恵方巻きを作るお話だった筈です。


今回も本編となります。
続々々VS魔女さん。
反撃開始…けど…?












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅう 始まります。
















「またエネルギー切れになるまで攻めて攻めて攻めまくって!それでエネルギー切れになったら“食事”をさせないよーにして!そのままぬっ殺せばイイだけよ!!!!!」

 

と、言うワケで、“魔女”の“オーガ”がまたエネルギー切れを起こすまでガンガン行こうぜ!で攻めて攻めて攻めまくってみたんだけど…

 

[[もぉぉいっかぁぃっかぁぁぁぁぃ♪いったぁだぁきぃまぁぁぁぁすぅ♪ですわぁ♪]]

 

結論。

 

ダメでした。

 

イヤ!頑張ったわよ!ちゃんと私たちだって頑張ったわよ!!!

 

お口ぱっかーん♪からの真っ黒ごんぶとビームやら全身のキモい目玉から発射される全周囲ビームやら単純明快なパンチ(衝撃波付き)にキック(やっぱり衝撃波付き)やら、当たれば私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にことそらのザク・リヴァイブなら一撃で墜ちちゃうような攻撃を掻い潜って、例のクソ硬い防御フィールドに阻まれてもお構い無しにゴリゴリと攻撃をしまくって、よーやく“オーガ”の動きが鈍くなって来たからやった!エネルギー切れを起こしたわ!っと思ったその矢先に、あの“魔女”のヤローは“オーガ”のすぐそばにハイ・モックを呼び出してソレをパクリと食べちゃったのよ。

 

しかもよ?

 

[[今回わぁ♪呼び立てピチピチのぉ、とぉってもぉしぃぃぃんせぇんなぁハイ・モックさぁんのぉ踊りぃ食いですわぁ♪]]

 

とかクソ頭に来るコトにそんなコトを言いながら!

 

ハイ・モックの踊り食いってナニよ!ハイ・モックの踊り食いって!!!

 

さっきみたいにそこら辺に散らばってる残骸じゃなく、リポップしたての新鮮ピチピチな生きたまま(?)のハイ・モックを手掴みでパクリとイッちゃうから踊り食いなの!?

 

ってかかーなーりー今さらだけど、あの“魔女”って女!普通にNPCのハイ・モックを呼び出してるけどどーなってるのよ!

 

NPCのリポップとかそこら辺ってゲームシステムを司るマザーシステムとか言うすんごいヤツが管理してるから下手にハッキングとかしてその制御権に干渉したら、そらとアイリのコンビレベルのヤツじゃないと簡単にバレてアッサリ返り討ちにあって垢BANされてざまぁ!案件なんじゃないの!?

 

ソレを平然とヤりやがるとかマジでなんなのよ!コイツは!!!

 

ナニ?こんなキ○ガイの分際でコイツは私のそらとおんなじくらいにスゴいヤツなの!?

 

キ○ガイなのに!?

 

バカみたいにキ○ガイ!?

 

あー!もう!!!とにかく!!!NPCハイ・モックの召喚と言いクソ硬い防御フィールドと言い例のお食事エネルギー補給と言いアホみたいな火力と言い!このクソ“魔女”キ○ガイヤローはいい加減にナニが何だかワケワカメなのよ!!!!!

 

[[ナニが踊り食いだ!このクソ“魔女”ヤローが!!!アイリ!!!]]

 

≪Are you ready?≫

 

[[おうよ!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!]]

 

私が“魔女”のあまりの非常識さに今さらながら“どーなってるのよ!”と内心で憤慨していると、そらのザク・リヴァイブが両手に持ったビームブレードに緑色のビーム刃を展開させて、呼び立てピチピチの新鮮なハイ・モックを手掴みでお食事中の“オーガ”へと超高速で突撃して行ったわ。

 

“soar”が発動した時の破裂音を何度も何度も辺りに響かせて、目にも止まらない超高速の連続攻撃を仕掛けるそらの必殺技“Rrapid acceleration”。

 

その超高速の連続攻撃が何度も何度も“魔女”の“オーガ”のクソ硬い防御フィールドにぶち当てられたわ。

 

手持ちの武装の最大威力の一撃であのクソ硬い防御フィールドを貫通できないなら、“Rrapid acceleration”のような連続攻撃で防御フィールドを発動させ続けて“オーガ”のエネルギーをゴリゴリ削ろうってつもりね。

 

質でダメなら数で攻める!

 

ドズルのアニキも言ってたけど戦いは数なんだもん!

 

数は正義よ!正義よ!

 

そう!ジャスティス!!!

 

今回の場合は戦力としての数じゃなくて手数…つまりは攻撃回数としての数なんだけど、そこら辺は気にしない方向でお願いね♪

 

にこにーサマからのお願いよ♪

 

そんなこんなでそらのザク・リヴァイブの“Rrapid acceleration”が炸裂しまくって“魔女”の“オーガ”のクソ硬い防御フィールドをゴリゴリと削って行くわ。

 

クソ硬い防御フィールドで守られた“魔女”の“オーガ”は必死(?)にお食事中。

 

そらが“Rrapid acceleration”の超高速連続攻撃でクソ硬い防御フィールドを削り切るのが先か、“魔女”の“オーガ”が完食してエネルギーを補給するのが先か。

 

超高速の剣戟の嵐と早食いって言うちょっとイミワカンナイ感じのスピード勝負のその結果は…

 

[[ソラ!退いて!!!]]

 

[[おうよ!!!]]

 

絵里の乱入で次の展開へと進むコトになったわ。

 

絵里はそらのザク・リヴァイブの“Rrapid acceleration”でそこそこ削られた“魔女”の“オーガ”のクソ硬い防御フィールド目掛けて毎度お馴染みのランスチャージを仕掛けたの。

 

数で押したら次は質で…ってコトね。

 

そらの“Rrapid acceleration”で削った今の“オーガ”の防御フィールドなら、絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージでぶち抜けるかもしれないわ。

 

[[決めるわよ!ヴァルキュリア!!!ブーステッドバーン!ファーストブリット!!!!!]]

 

絵里はここぞとばかりに、スーパーバーニアに蓄積させ続けて来た推進エネルギーを一気に爆発させてさらに加速するブーステッドバーンを発動させて、そらの“soar”に負けずとも劣らない超高速で“魔女”の“オーガ”へと突っ込んで行ったわ。

 

そして、右手に構えた大型ランスが“魔女”の“オーガ”が張ったクソ硬い防御フィールドへとぶち当たり…

 

[[このまま一気に…つ!ら!ぬ!けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!]]

 

絵里の裂帛の気合いの叫びと共に、パリンって某マ○ンガーの研究所のバリアが割れるみたいに破壊してみせたの。

 

そのまま一気にランスチャージで“魔女”の“オーガ”を貫くか…と思ったんだけど、あのクソ硬い防御フィールドは破壊されると同時に、まるで風船が割れた時のように絵里のトールギス・ヴァルキュリアを弾き飛ばしやがったわ。

 

バリアブレイク時の衝撃を利用したリアクティブアーマー?

 

まーたあのクソ“魔女”キ○ガイするかもは変なモノを…。

 

けど、コレで厄介なクソ硬い防御フィールドはぶち壊したわ。

 

現に…

 

[[いゃぁん♪ワタクシ、ピンチですわぁ♪]]

 

“魔女”は相変わらずイライラする口調でピンチとか言いながら、手に持っていた新鮮(?)なハイ・モックを放り捨てて、地面を蹴って“オーガ”を後退させたの。

 

エネルギー補給のための“食事”を止めて自機(ナマモノ)を後退させたってコトは、真面目にピンチってコトよね♪

 

防御フィールドを破られてエネルギーの補給も中断。

 

あのクソ“魔女”キ○ガイヤローがピンチってコトは…

 

[[逃がすかよ!!!]]

 

私たちにとっては大チャンス♪ってコトよ!!!

 

もちろんそんな大チャンスを逃すそらじゃないわ。

 

[[“Accel”!!!]]

 

そらはザク・リヴァイブの右腕を腰だめに構えて、防御フィールドを破られて後退した“魔女”の“オーガ”へと単発の“soar”を発動させて追撃を仕掛けたわ。

 

超高速の突撃から放たれるのは…

 

[[ぶち抜け!]]

 

ザク・リヴァイブのシールドの先端部分に仕込まれた高出力のビームニードルの一撃。

 

[[バンカー!!!!!]]

 

そらは毎回毎回バンカーって叫ぶけど、アレって正式にはピアッシングシールド、もしくはビームニードルなのよねー…と今回はソコに突っ込みを入れなかったアイリに変わって私が内心で細かい突っ込みをしているうちに、ザク・リヴァイブのシールドの先端部分から射出された高出力ビームニードルが“魔女”の“オーガ”を貫くべき迫っていたわ。

 

随分とまぁ手こずらせてくれたけど、コレであのクソ“魔女”キ○ガイヤローも終わりね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ところがぁ♪ぎっちょぉぉぉぉん♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そらのザク・リヴァイブの“Rrapid acceleration”の超高速の連続攻撃と、絵里のトールギス・ヴァルキュリアのブーステッドバーンからのランスチャージ。

 

2人の必殺技?得意技?で、ついにクソ硬い防御フィールドをぶち壊して、ピアッシングシールドの高出力ビームニードルでトドメの一撃を…と、思ったその瞬間。

 

[[そぉわぁ問屋さぁんがぁ卸しませぇんわぁ♪♪♪]]

 

高出力ビームニードルと“魔女”の“オーガ”の間に、不透明な黒い膜が再び現れたの。

 

そう…あのクソ“魔女”キ○ガイヤローはそらと絵里の連携攻撃でぶち壊してやったハズのあのクソ硬い防御フィールドが再び展開されやがったのよ!

 

食べていたハイ・モックを手放して“食事”を中断したから、エネルギー補給はできなかったんじゃないの!?

 

そんな私の疑問の答えは“魔女”本人が教えてくれたわ。

 

[[テメェ!クソ“魔女”!!!食い残してエネルギー補給できてねぇーんじゃねぇーのかよ!!!!!]]

 

[[うっふふふふふぅ♪♪♪別にぃぜぇぇぇぇんぶぅ食べなくてもぉ、ある程度わぁエネルギーを補給するぅ事わぁできますぅわぁ♪個人的にぃ、お残しわぁだぁぁぁぁぁいきらい♪なんですぅけどぉねぇ♪]]

 

[[オイ待て!ソコは普通は完食で全快だろーが!!!]]

 

[[ワタクシ♪普通ってぇ好きでわぁありまぁせぇんわぁ♪]]

 

[[そーゆー問題かよ!!!!!]]

 

[[そーゆー問題ですわぁ♪]]

 

ぁー………確かに言われてみればそうよね。

 

別に完食して最大値まで回復じゃなくても、食べた分だけは補給できちゃうわよね。

 

うん。

 

そりゃそーだわ。

 

あと、お残しは大キライってトコだけは同感だわ。

 

出された全ての食べ物に感謝を込めて美味しく残さず食べる!ソレが食事の最低限の礼儀よね!

 

………現実逃避はダメよね。

 

まぁそんなワケで、そらの“Rrapid acceleration”から始まった一連の攻撃は失敗に終わったわ。

 

ちなみにそらと絵里が攻撃を仕掛けている間、大銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターの私がナニをしていたか?と、言うと…

 

「さっきから無限湧きしてるハイ・モック狩りよ!そらと絵里があのクソ“魔女”ヤローとバトってる間!延々とね!!!ねぇ?悪い?本編にこれっぽっちも絡んでなくて悪い?ねぇ?悪い?地味で悪い?悪くて悪かったわね!本編に絡めなくて地味にチマチマとハイ・モック狩りなんてしてて悪かったわね!!!そりゃこっちだってね!ハイ・モックの掃除なんてヤりたくてヤってるワケじゃないのよ!ヤんなきゃダメだからヤってんのよ!アンタらにわかる?最前線でバリバリと大活躍したいのに結局は普段のバトルロイヤルと同じで足場を固める為に地味にハイ・モック狩りしなきゃダメな私のこの気持ちが!わかんないわよね!絶対にわかんないわよ!!!私のピュアな気持ちがわかられて溜まるかってのよ!!!こんちくしょー!!!!!!」

 

<マスター。お怒りの所、大変申し訳ございませんが、そろそろあの“オーガ”をどう攻略するかを真面目に考えなければダメなのではないでしょうか?>

 

「わかってるってーの!!!」

 

あー!もう!!!

 

ハイ・モック狩りなんて地味な作業の愚痴をちょーーーーーーーっと言っただけなのに、ウズメに怒られちゃったじゃない!

 

わかってるわよ!

 

そろそろあの“オーガ”を攻略しなきゃダメだって言うのは!

 

けどねぇ!私だって伊達や酔狂でただモクモクとハイ・モックを狩り続けていたワケじゃないのよ!

 

ハイ・モック狩りをしながらちゃーーーーんっとあの“オーガ”の動きや特性を見極めていたんだから!

 

お陰で攻略の糸口はバッチリよ!

 

クソ“魔女”キ○ガイヤローの“オーガ”攻略の糸口!

 

ソレはズバリ!!!

 

大火力による一撃必殺よ!!!!!

 

あのクソ硬い防御フィールドを大火力でゴリゴリ削り切って、食事中だろーがなんだろーが、問答無用で消し炭にする!

 

思考停止で最大火力でのゴリ押し!ソレが最適解よ!たぶん!!!

 

問題があるとすれば…

 

「今の私たちじゃ大火力での攻撃ができないってコトなのよねー…。」

 

そらのザク・リヴァイブは手数とピアッシングシールドの一瞬の攻撃力で勝負のスピードアッタカー。

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアは高い防御力とランスチャージの一撃による攻撃で勝負する防御特化の一芸タイプ。

 

私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこは豊富な武装により手数と“マフツノヤタカガミ”のビーム吸収と“クサナギノツルギ”の一撃必殺の火力で勝負する汎用寄りの特殊アタッカー。

 

しかも今は“マフツノヤタカガミ”が壊されちゃったから、“クサナギノツルギ”に回す分のエネルギーが足りてないし。

 

そう。

 

足りないのよね。

 

火力が。

 

足りない火力をどーするか?

 

ソレが問題だわ。

 

そんな火力不足に悩む私の視界の端にチラッと見えたモノ。

 

ソレは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルで裏カイムの土マグナハイランダーでも十分に火力が出せる事に今更気が付いたQooオレンジでございます。



今回も本編となります。
続々々々VS魔女さん。
にこちゃんに秘策あり?












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅういち 始まります。

















何度か攻めてみた結果、あの腐れキ○ガイクソ“魔女”ヤローの“オーガ”を倒す為に行き着いた結論。

 

ソレは“火力が足りない”だったわ。

 

汎用タイプの私とスピードアッタカーのそらと防御特化の絵里の3人では、どうしても純粋な火力が足りないのよ。

 

普段の普通のガンプラを相手にするバトルなら、硬かったり火力がヤバかったりしても私たちが3人掛かりでボコればぶっちゃけ楽勝よ?

 

けど、今回の相手は“普通”じゃないから困っちゃうのよ。

 

あの“オーガ”の黒鬼みたいなナマモノっぽい見た目だけなら、百歩譲って頑張ってナマモノっぽく塗装して再現したんだなー♪で済むんだけどね。

 

ほら?まるで絵みたいなガンプラを作る人たちとか居るでしょ?

 

アレとおんなじノリで、ナマモノっぽい見た目のガンプラを作ったんだなーって感じで。

 

けど、あの“オーガ”とかってヤツ、そんな見た目だけナマモノを再現したガンプラなんかじゃなく、NPCのハイ・モックを呼び出したり他の機体を捕食してエネルギーを回復させたりとあからさまに普通じゃないのよ。

 

何気に機体性能(ナマモノだけど機体って言っていいのかしら?)もハンパないし。

 

ってかあの“エナジーレイヤー”とか言っていた防御フィールドが硬すぎなのよ。

 

そらのザク・リヴァイブのピアッシングシールドのビームニードルを防ぐとかドンだけ硬いのよ。

 

アレって瞬間的な破壊力だけはピカイチで、ガチムチ防御特化の絵里のトールギス・ヴァルキュリアの装甲だってぶち抜ける貫通力を持ってるのよ?

 

ソレを防いじゃうとか冗談じゃないわよ。

 

そんなクソ硬い防御フィールドを持っていたり謎の捕食でエネルギーを回復したりハイ・モックを召喚したりとと普通じゃない“オーガ”に大苦戦中な私たち。

 

そらと絵里の猛攻を見ながら、無限湧き状態のハイ・モック狩りをしていた私が“火力が足りないわー”とか考えていると、視界の端にチラッととあるモノが映ったの。

 

私の視界の端にチラッと映ったモノ。

 

ソレは…

 

「あのストライクって穂乃果のストライクよね?アイツら、バトりながらこっちまで移動して来たの?」

 

私、そら、絵里と別れて行動していた穂乃果たちの別動隊の姿だったわ。

 

別動隊の面々は穂乃果のエールストライクガンダムと真姫の百式を先頭に、海未の高機動パック付きのジム・スナイパーⅡと希のドム・ハーミットが続き、最後尾には花陽のジム・カーバンクルが位置して、まだかなり距離はあるものの少しずつ戦線をこちらへと動かしていたの。

 

ことりのウイングガンダム・リトルバードと凛のベニャッガイが見当たらないけど、2人は穂乃果たちとは別行動でもしてるのかしら?

 

まぁあのクソ鳥娘とデカネコなら、それぞれ単機で動いてもそう簡単にヤられたりはしないでしょうから大丈夫でしょ。

 

大丈夫じゃないのは普通じゃないナマモノの相手をしている私たちの方よ。

 

話が戻っちゃうけど、火力不足な私たちがあのナマモノをどう攻略するか…ソレが問題なのよね。

 

希のドム・ハーミットのサテライトリボルバーみたいな純粋な超火力でもあればまるっと問題解決しちゃうんだけどねー……………ん?

 

あれ?

 

これって普通にデカ乳タヌキの希を連れて来て、ドム・ハーミットのサテライトリボルバーの超火力でごり押ししてクソ硬い防御フィールドを削りきってそのまま問答無用であのナマモノを消し飛ばしちゃえば良いんじゃないの?

 

あー、でもあの腐れキ○ガイクソ“魔女”ヤローは何気に“オーガ”の機体性能(ナマモノだけど以下略)が高いだけじゃなく何だかんだで本人と操縦技術も高いから、まーた頭のおかしいしゃべり方で頭のおかしいコトを言いながらひょい♪っと避けちゃいそうよね。

 

近付いたら避けられちゃいそうだから、“オーガ”の索敵範囲外から一気に消し飛ばしちゃったりすれば行けそうな気もするけど…。

 

となると、超々遠距離からのピンポイントで狙い撃っての一撃必殺かぁ…。

 

うーん…希の射撃スキルでそんな超々遠距離からのピンポイント精密射撃みたいな真似できるのかしら?

 

希の射撃スキルってそこまで悪くはないんだけど、海未の射撃スキルみたいに手放しで絶賛できるくらいにスゴくもないのよね。

 

ぶっちゃけ普通?

 

良くて普通よりもちょっと上ってくらい?

 

超々遠距離からのピンポイント精密射撃なんてするなら、普通か普通よりもちょっと上くらいの射撃スキルじゃダメよね。

 

海未みたいな鼻歌混じりで針の穴を通すようなとびっきりの射撃スキルが欲しいわ。

 

もう希と海未がフュージョンとかポタラとかで合体でもして、ドム・ハーミットの火力と海未の超絶射撃スキルを共有しちゃうバトル物の劇場版の終盤的なご都合主義な展開にでもなんないかしら?

 

ん?

 

あれ?

 

そう言えば…アイツら…確かこの前そらと戦った時に………そっか…その手があったわね。

 

希のドム・ハーミットの超火力と海未の超絶精密射撃のスキル。

 

その2つにオマケで花陽のジム・カーバンクルの索敵能力まで合わせた攻撃をアイツらはこの前、そらと戦った時にヤってたじゃない。

 

花陽のジム・カーバンクルが視て、海未が狙って、希がぶっ放す。

 

あの3人は三位一体で超々遠距離からの超火力精密砲撃をヤりやがるのよ!

 

言わば希と海未と花陽の合体攻撃!

 

うんうん♪これなら行けるんじゃないの?

 

何ならソコにこの大銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターの矢澤 にこサマが手助けしてあげちゃうわよ!

 

このにこにーサマが特別に魔法をかけて、超火力を極大火力にランクアップさせてあげようじゃないの!!!

 

よぉーし!“オーガ”攻略のヴィジョンは見えたわよ!

 

そうと決まれば…

 

「そら!絵里!私は一旦下がるわ!アンタたちはテキトーにそのナマモノの相手をしててちょーだい!!!」

 

早速!希たち別動隊と合流よ!

 

善は急げ!で希たち別動隊と合流するべく、私はこの場をそらと絵里に任せるわ!と言う内容の通信を2人へと送ったわ。

 

私からのその通信を受け取ったそらと絵里はと言うと…

 

[[いや、ナマモノって…そりゃまぁアレって完全にナマモノっぽいけどよぉ…。ソレは取りあえず置いといて、この状況で負けず嫌いのにこちゃんが後退する?あり得ねー!]]

 

[[同感だわ。にこがただ黙って下がるだけってコトはないわね。多分、この状況を何とかする手があるってトコかしら?]]

 

[[だな。なら俺達は…]]

 

[[にこに頼まれた通り、この場であの“オーガ”の足止めね!]]

 

[[おうよ!]]

 

[[と、言うワケだから、にこ!こっちは私たちに任せて!]]

 

[[代わりにそっちは任せるぞ!]]

 

そらも絵里もなんだかんだと言いながらも、私のコトを信頼してこの場を任されてくれたわ。

 

ほんと、2人とも頼もしいったらありゃしないわ。

 

それじゃ私はそんな頼もしい2人の信頼に応えるためにもがんばルビィしちゃわないとね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“魔女”の“オーガ”の相手をそらと絵里の2人に任せた私は、群がるハイ・モックを蹴散らしつつ“μ's”の別動隊が戦闘を繰り広げている後方まで後退したわ。

 

「とりま邪魔なその他大勢のじっぱひと唐揚げは死んどきなさい!“ヤサカニノマガタマ”!全基射出!!!オフェンシブシフトで滅多撃ちよ!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”全基射出。オフェンシブシフト。>

 

「大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターの矢澤にこにーサマの力!思い知りなさい!!!!!」

 

そして、取りあえずは“μ's”別動隊が戦っていた大会参加者を殲滅するコトにしたの。

 

私の合図と同時に動き出した球状の多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”は、遠慮も容赦もその他もろもろの一切も無しに猛威を振るい始めたわ。

 

“ヤサカニノマガタマ”から撃ち出されたビームはさながら雨の如くフィールドへと降り注ぎ、大会参加者の機体を次々と貫いて物言わぬ残骸へと変えて行ったわ。

 

もうにこにーサマったら無双すぎよね♪

 

そんなにこにーサマ無双をしていると、素組のエールストライクガンダムと素組の百式のほのまき前衛素組コンビがこっちへと近付いて来たわ。

 

[[にこちゃん先輩!?どーしてこっちにいるの!?]]

 

[[ねぇ、まさか助けに来た…とかじゃないでしょうね?]]

 

で、開口一番、穂乃果と真姫のほのまき前衛素組コンビは、別動隊とバトっていたお邪魔虫なその他の大会参加者を片付けた私へ対して、“にこにーサマ!ありがとうございます!”や“にこにーサマ!ばんざーい!”とかの感謝や賛辞の声じゃなく、“どーして?”とかの疑問の声を投げ掛けて来たの。

 

さらには…

 

[[あと“じっぱひと唐揚げ”ってナニよ!それって“じっぱひと唐揚げ”じゃなくて“十把一絡げ”でしょ!]]

 

さっき私が言った“じっぱひと唐揚げ”って単語に対して突っ込んで来やがったのよ!

 

[[唐揚げって美味しいよね!穂乃果!唐揚げ大好き!]]

 

[[だから!唐揚げじゃなくて絡げ!十把一絡げ!]]

 

[[ん?からげ?唐揚げじゃないの?あとからげ?ってなーに?]]

 

[[穂乃果先輩に説明するとムダに時間だけ取られて最終的にイミワカンナイになるから後で自分で辞書でも引いて調べなさい!それと!矢澤先輩はなんでこっちに来たのよ!私たちとは別に動いて撃墜数稼いで来るんじゃなかったの!]]

 

私が密かに感謝の言葉はないの?と思っていると、穂乃果がまたいつものようにグダクダへと誘おうとボケにボケを重ねようとしたんだけど、ソコへ真姫が待った!をかけて話を無理矢理本筋へと戻してくれたわ。

 

にこにーサマ的には唐揚げについてグダクダ空間で延々と語りたいって気持ちも無くはないけど、グダクダしていると“魔女”の“オーガ”の足止めを文句1つ言わずに引き受けてくれたそらと絵里の2人に悪いから、唐揚げについてグダクダするのはまた今度にしておくわ。

 

でも1つだけ…唐揚げの原料?の鶏肉って安くて美味しくてサイコーよね!

 

焼いてヨシッ!煮てヨシッ!蒸してもヨシッ!オマケにそのまま生で食べても…良いワケあるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!

 

食えるか!鶏肉を生でなんて食えるか!食えて堪るもんですか!!!

 

ヤバいわよ!鶏肉を生で食べたりしたら真面目にヤバいわよ!!!

 

鶏肉を生で食べたらカンピロバクターとか言うちょっと必殺技っぽい名前の菌に侵されて食中毒になるわよ!!!

 

下手すると後遺症が残るわよ!!!

 

だからみんなも鶏肉を生で食べたりしちゃダメよ!!!

 

鶏肉は必ず火を通して美味しく食べてあげてね♪

 

にこにーサマとのぉ♪やぁ♪くぅ♪そぉ♪くぅ♪だぞっ☆彡

 

さて、言いたいコトは言ったから真面目にお話を先に進めようかしら?

 

そんなワケで、ひろーーーい心の持ち主のにこにーサマは、お礼の1つも言えない無礼な真姫の疑問に懇切丁寧に応えてあげるコトにしたわ。

 

「どーして下がって来たのかって?ソレはちょっと厄介なヤツが出て来ちゃったから、希たちの力を貸して貰おうって思って下がって来たのよ。」

 

[[厄介な?]]

 

[[ヤツ?]]

 

「そ、厄介なヤツよ。詳しくはあとで話してあげるから、アンタたち2人はこのままそこら辺の連中の相手をしててちょーだい!」

 

今回の作戦では穂乃果と真姫には出番は無いから、2人には少しでも撃墜数稼ぎをして貰わないと。

 

[[う"ぇぇぇえ!?ソラ先輩と生徒会長と矢澤先輩の3人が居て厄介なヤツって、それってかなりヤバいヤツなんじゃないの!?]]

 

「厄介も厄介、クソが8個くらい付いちゃう程度にはクソ厄介なヤツよ。」

 

[[にこちゃん先輩、クソとかお下品だよ。]]

 

「うっさいわ!音ノ木坂のアホの化身と書いて穂乃果と読むなアホの子!」

 

[[むぅ!穂乃果!アホの子じゃないもん!]]

 

[[私からの言わせれば穂乃果先輩も矢澤先輩もどっちもどっちよ。]]

 

「ぬぅわぁんですってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

この大銀河宇宙No.1超越天才美少女な矢澤にこにーサマがよりにもよって!アホの穂乃果とどっちもどっちってどーゆー意味よ!

 

アホってコト!?

 

アホってコトなの!?

 

[[あっ!真姫ちゃん!あっちからいっぱい来たよ!]]

 

[[あっちは確かことり先輩が行った方よね?あの狂鳥に追われて逃げて来た…とかかしら?]]

 

[[よくわかんないけど早く行こ!]]

 

[[そうね。それじゃ矢澤先輩、私たちはあっちに行くわね。]]

 

[[よくわかんないけどにこちゃん先輩もがんばってねー!]]

 

「ちょっ!待ちなさい!真姫!アンタ!!!このにこにもサマのコトをアホ呼ばわりしたままどっかに行くなってのよ!!!せめて訂正してから行きなさい!ゴルゥラァ!聞いてんのかぁぁぁぁ!!!待てや!ボケぇぇぇぇ!!!待てって言ってんだろ!!!真姫ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

眠くて眠くて堪らないQooオレンジでございます。



今回も本編となります。
続々々々々VS魔女さん。
反撃開始…なるかなぁ…?












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅうに 始まります。


















真姫のヤツに穂乃果のアホとおんなじアホ扱いをされて訂正されないまま逃げられた私は、一瞬だけ本気で真姫とオマケの穂乃果を追撃して“しつけ”で墜としてやろーかしら?って思ったところをグッと我慢して、当初の予定通りにあのキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”をぶち殺すために希たちと合流するコトにしたわ。

 

追撃を断念したコトには断念したけど、真姫ったらこの大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターの矢澤にこにーサマに対してあのアホの化身の穂乃果とおんなじ扱いをしやがるとかほんっっっっっっっとっに!失礼しちゃうわよね!!!

 

そりゃにこにーサマわぁ♪ちょぉぉぉぉぉぉぉっとだけお勉強は苦手にこ♪

 

数学とか英語とかその他モロモロ(あ♪保険体育の保険の方は実践で覚えたから得意にこっ♪)のほぼ全部の教科が苦手よ?

 

そんな感じにほぼ全部の教科が苦手だけど、ソレでも授業中はどっかのアホの真祖の穂乃果と違って爆睡しないでちゃぁぁぁぁぁんと真面目に授業を受けてるわ!

 

どう?コレだけでもじゅーぶんにあのアホの塊の穂乃果とはベツモノでしょ?

 

ソレなのに真姫のヤツ…人のコトをアホの殿堂の穂乃果とおんなじ扱いしやがって…!

 

いくら一般的には“にこまき”のカップリングで扱われているからって、言って良いコトと悪いコトがあるってのよ!

 

そもそも!このガンプライブ!の世界線だと“にこまき”よりもどっちかと言えば“にことり”でことりのヤツとセットにされるコトの方が多いんだから!

 

いや、まぁことりのヤツとセット販売(?)されてるのも、ソレもソレでイマイチ釈然としないモノがあるんだけどね。

 

と、まぁモロモロに対しての愚痴はこの辺にしておいて…そらと絵里の2人は今もあのキ○ガイ“魔女”の“オーガ”とがんばルビィ♪で戦っているんだから、私もアホの元祖の穂乃果とおんなじ扱いされた程度でぎゃーぎゃー騒いでないで、さっさと現状打破のために希たちと合流しちゃわないとね。

 

うんうん♪あのアホの天才の穂乃果とおんなじ扱いをされちゃうとか屈辱極まりないコトなのにソレをサラッと我慢できちゃうなんて、さっすがは大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターの矢澤にこにーサマよね♪

 

ソコに痺れて憧れちゃってもイイのよ?

 

ってかにこにーサマに痺れて憧れなさいよね!

 

そんなこんなで真姫(とオマケの穂乃果)の追撃を諦めた私は、機体を再び走らせて一路希たちとの合流を急いだわ。

 

道中、パラパラとはぐれ参加者(?)が襲った来たけど、ソコはソレ。

 

大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターの矢澤にこにーサマをどーこーできるよーなヤツは1人も居なくて、サクッと返り討ちで撃墜数を稼がせて貰っちゃったわ♪

 

そうしてはぐれ参加者(?)たちを撃退しながらしばらく進むと、眼前に紫色で塗装された背中にゴツいバックパックを背負ったドム…希のドム・ハーミットが見えて来たの。

 

あ。

 

紫色で塗装されたドムの部分で“ドムって基本的に紫だろ!”って突っ込むのはナシよ!

 

希のドム・ハーミットはドムの基本色の黒い部分も紫の全身紫ドムなんだから!

 

ソコんトコ!夜露死苦!

 

[[夜露死苦はえぇけど、にこっちナニしに来たん?]]

 

「う"ぉい!このデカ乳タヌキ!アンタ!メタいから人の地の文を読むなって毎回毎回言ってんでしょ!いい加減にソレ!やめなさいよね!!!」

 

[[そんなん今更やん♪]]

 

「今更でもサラサラでもザラザラでもよ!」

 

[[それで?それこそ今更でもサラサラでもザラザラでもぶっちゃけこのガンプライブが基本色にメタいのは今に始まった事では無いので私としては至極どうでも良いのですが、にこ先輩は何の為にこちらへと戻って来たのですか?]]

 

「メタいの禁止って言ってる側からソコも割りとメタい事を言うなってのよ!!!」

 

ったく…コイツらと来たら…。

 

まぁ良いわ。

 

確かに海未の言う通り、ガンプライブ!がメタいのは今に始まったコトじゃないしね。

 

そもそもコレってラブライブ!とガンプラバトルの皮を被ったメタとグダとエロが売りのナニか的な…あれ?そう言えばエロは最近は少なくなってきてるわね…?

 

書いてるオレンジジュース野郎が年のせいで性欲が減衰でもしたからかしら?

 

ま、ソレこそどーでも良いんだけど。

 

[[ほいで?ほいで?メタでもグダでもエロでもグロでもど~でもえぇんなら、にこっちはど~して最前線からわざわざうちらの方まで下がって来たん?]]

 

「グロは余計よ!グロは!!!あとアンタねぇ…ほいでってナニよ、ほいでって…。」

 

ほいで?とかってなんか秋の庶民の味方的な秋の刀の魚の名前を持つ出っ歯の某大御所芸人が言いそうよね。

 

ってか言ってるのテレビで見たコトあるし。

 

「グロはことりだけでじゅーぶんだってのよ…。えーっと、前線で私たちが暴れてたら“魔女”ってキ○ガイが [[はい♪それでは今すぐにあの腐れキ○ガイ魔女ビッチの脳天をぶち抜きに行きましょう♪あ♪それとも細切れにしてから懇切丁寧に磨り潰して微塵切りにしたタマネギと卵を加えてよぉぉぉぉぉくまぜまぜして中身の空気を抜いてからフライパンでしっかりと焼いてハンバーグにして差し上げましょうか?薄切りにしてしゃぶしゃぶも捨てがたいですよね?中身も外身も腐りきってるあの腐れキ○ガイ魔女ビッチだと素材の味もク◯もあったモノではないでしょうがそのまま丸焼きもアリと言えばアリでしょうか?取りあえずは殺しましょう♪殺してからその後の処理は考えましょう♪はい♪ソレがイイです♪イイに決まってます♪園田海未会議が満場一致で大可決しちゃいます♪と、言うワケで取りあえずはサクッと殺しましょう♪殺して殺して殺し尽くして斬って刻んでぶち抜いて二度と復活出来ない様に完膚なきまでに殺し潰してしまいましょう♪]] おぅふ…なんで海未はそんなに笑顔全開でことりのヤツみたいなコトを言いながら殺意マシマシで殺る気マンマンなのよ…?」

 

メタとグダとエロに対するモロモロへの突っ込みを諦めた私は、希たちへここま私が下がって来たワケを話そうとしたの。

 

そうしたら、話の途中で…主に“魔女”って単語が私の口から出た辺りで、通信モニター越しの海未のヤツから急に寒気のするようなヤバい感じの気配が出始めて、ものすっごぉぉぉぉぉぉぉく良い笑顔でことりみたいにヤバいコトを言い出して来たのよ。

 

海未の笑顔を見てるとどーしようもなくゾクゾクが止まんないわ。

 

[[あのキ○ガイおねーさん、また出て来たんですか?]]

 

[[その様ですよ♪なので今度こそキッチリと殺し尽くしてしまいましょう♪えぇ殺しましょう♪殺しましょったら殺しましょ♪うふっ♪うふふふ♪うふふふふふふふ……♪♪♪]]

 

「微笑みながら殺すとか怖いっちゅーねん!」

 

[[おおっと♪ちゅーねん♪だなんてにこっちソレってうちの真似?]]

 

「違うっての!」

 

[[あぁ…まずは指と爪の間に針を捩じ込んで…それからそれから…えへっ♪]]

 

[[そっちはちょっと待てぇぇぇ!だから怖いってのよ!あとアンタ!えへっ♪ってナニを想像してえへっ♪なんて可愛らしく笑った!スプラッタなコト想像して笑ったんでしょ!グロいコト想像して笑ったんでしょ!R-18タグ着けないとアカウントがBANされるよーなコト想像して笑ったんでしょ!!!]]

 

[[何の事ですか?私はただ単に生きたまま臓物を腐らせ 「はい!アウトー!そのだー!アウトー!!!まず腐らせるな!生きたまま臓物を腐らせるな!!!ドコをどーすればそんなサイコな発想に行き着くのよ!!!ってかその発想って完全にことりよね!アンタ!ことり菌に感染してるわよね!!!狂鳥病に感染してもう発症しちゃってるわよね!!!」 …そう…ですね…。誠に残念ですがこれっぽっちも否定出来ませんね♪]]

 

「もう1回待て!ソコ!笑顔で肯定してんじゃないわよ!否定しなさいよ!ソコはウソでも否定しときなさいよ!!!」

 

[[いえ、最近どうにもちょっとの事ですぐキレて刀を振り回したくなるんですよ。なのでコレは確実にことりのアレに感染してしまっているんだなぁ…と、実は真剣に悩んでいたりしておりまして。]]

 

「感染してるって自覚があるなら悩む前に医者に行きなさいよね!!!」

 

[[あのー?にこちゃん先輩?花陽的に素朴な疑問なんですけど、ことり先輩のアレに感染しても、お医者さんに行けば治っちゃったりするんですか?]]

 

「……………………………無理ね。」

 

[[まぁそりゃ普通に考えて無理やろね♪]]

 

[[やっぱり無理ですよね。]]

 

[[と、言うコトはこれからも私はちょっと事ですぐキレてことりの様にバーサク状態になると言う事ですね。]]

 

「あー、なんと言うか…ご愁傷さま?」

 

海未は海未で大変よね……

 

「って!そーじゃなくて!!!」

 

なんで私はここでグダってんのよ!

 

私はむしろグダりを阻止する方だったでしょ!?

 

はっ!?もしかして…さっき穂乃果と濃厚接触したから!?

 

ことりのアレが海未に感染したみたいに穂乃果のアホが私にも感染してソレが原因でお話をグダらせよーとしてるの!?

 

[[いや、も~ぶっちゃけそこら辺はど~でもえぇからそろそろ真面目にお話を先に進めとかん?]]

 

「ぐぬぬ…!ア、アンタにだけは言われたくなかったわ…!」

 

[[おあとがよろしーよーで、ですっ♪]]

 

「ちっともよくねーーーわ!!!」

 

[[さて♪それでは張り切って殺しに行きましょう♪♪♪魔女狩りの時間ですよ♪♪♪]]

 

「だから魔女狩りとか普通に怖いわ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだかんだでいつものようにグダグダとしながらも、私は最前線に突然出て来た“魔女”ってヤツと“魔女”が操る黒鬼“オーガ”について希たちへと説明したわ。

 

かくかくしかじかまるばつさんかくって感じで。

 

実際にはかくかくしかじかとか言わないでちゃんと説明したからね!

 

あのクソ堅い防御フィールドや捕食してのエネルギー回復とか使うときにパッチリと開く全身のキモい目とか口から出す真っ黒ごんぶとビームとか。

 

そして私とそらも絵里の火力だとクソ堅い防御フィールドを攻略するのが困難だってコトとか。

 

で、“魔女”の“オーガ”を手っ取り早く攻略するために希のドム・ハーミットのサテライトリボルバーを使おうって提案したの。

 

[[ガンプラでナマモノ……?]]

 

[[うーん…DG細胞とか上手く使えばワンチャン行けるんとちゃうん?]]

 

[[あぁ!そうですね!アレって割りと何でもアリですから!]]

 

[[殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す…]]

 

[[あとは捕食でエネルギー回復ってヤツはアレやね?アブソーブシステムをベースにちょちょいと弄った感じ?]]

 

[[そこら辺はそら先輩とかなら普通に再現できそうですよねー。]]

 

[[コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス…]]

 

[[まぁにこっちから貰ったこの防御フィールドのデータを見る限りなら、うちのハーミットのサテライトリボルバーならぶち抜けるっぽいね。]]

 

[[でもあのキ○ガイおねーさんの反応速度ってそら先輩もびっくりなくらい早いですから、やっぱりにこちゃん先輩の言った作戦の通りに知覚外の超々遠距離からの一撃必殺が良さそうですね。]]

 

[[ん。そやね♪ならこの前そらっちの相手をしたときみたいな、小泉さんが観測手で園田さんが砲手でうちが砲台を担当するんが1番やね♪]]

 

[[ですです♪]]

 

[[コロす殺スコろスコロス殺スこロスコロすコろスコロす殺スコろスコロス殺スこロスコロすコろスコロす殺スコろスコロス殺スこロスコロすコろスコロす殺スコろスコロス殺スこロスコロすコろスコロす殺スコろスコロス殺スこロスコロすコろスコロす殺スコろスコロス殺スこロスコロすコろスコロす殺スコろスコロス殺スこロスコロすコろス]]

 

私からの対“オーガ”の作戦を聞いた希たちは、ちょっと脱線しながらも作戦の内容を吟味したおおむね私の提案を受け入れてくれたわ。

 

ソレはソレで良いんだけど…。

 

「そろそろ海未に誰か突っ込みなさいよ!!!!!」

 

さっきから海未のヤツがコロスコロスって壊れたレコードみたいに繰り返していて怖いのよ!

 

コレだけ殺意マシマシになるだなんてドンだけ海未のヤツはあの“魔女”ってヤツが嫌いなのよ!

 

[[おぉ~い♪園田さ~ん♪そろそろ戻って来てサクッと機体を接続してサクッとぶち抜こうか~?]]

 

[[あ♪(コロス)はい♪(殺す)了解しました♪(コロす)花陽?(こロス)ケーブルはありますよね?(こロす)サクッと接続してサクッと殺っちゃいましょう♪(コロす殺スコろスコロス殺スこロスコロすコろス)]]

 

海未のヤツ!一瞬だけ戻って来たと思ったけどコロスって本音がダダ漏れじゃない!

 

いや、まぁあのキ○ガイ“魔女”をヤってくれる分には一向に構わないんだけど…。

 

[[さぁ♪楽しい楽しい公開処刑の始まり始まりですよ♪♪♪]]

 

うん。

 

海未のヤツ…やっぱり普通に怖いってのよ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スタークジェガンが何処にも売られておらず悲しい限りなQooオレンジでございます。



今回も本編となります。
VS魔女さん、決着。












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅうさん 始まります。

















別動隊として動いていた希、海未、花陽の3人と合流した私は、3人にキ○ガイ“魔女”の出現とキ○ガイ“魔女”討伐のために手を貸して欲しいってコトをグダグダになりながらも何とか伝えるコトができたわ。

 

うん…ことりのアレに感染&発症してキ○ガイ“魔女”に対して殺意の波動(古い?そんなコト知らないわよ!)に目覚めた海未は正直かなりドン引きだったわ…。

 

ま、まぁその殺意がこっちに向いていないから問題は無いわよね!

 

私がコロスって言われてないからドコにも問題無いわよね!

 

問題無いったら問題無いわよね!

 

マジで怖いから問題無いって信じたいわ…。

 

そんなワケでいよいよ別動隊ののぞうみぱなの3人を加えた打倒キ○ガイ“魔女”のための反攻作戦が決行されようとしていたわ。

 

「アンタたち!気合い入れて行くわよ!!!」

 

[[ほいほ~い♪]]

 

[[はい!花陽にお任せでらじゃらじゃーでっす!]]

 

[[あのキ○ガイはかっちりきっちりしっかりと殺しますのでご安心を♪]]

 

うん。

 

イマイチ頼りにならないお返事だわ。

 

あと希…ハイハイじゃなくてハイは1回!

 

それと海未のヤツはやっぱり回を跨いでもまだ殺意マシマシなのね。

 

花陽は…まぁ花陽よね。

 

頼もしいんだか頼もしくないんだかぶっちゃけ良くわかんない3人だけど、この3人が協力してくれるんならあのキ○ガイ“魔女”&黒鬼“オーガ”が相手でもどーにかなるわ。

 

海未じゃないけどきっちりとぶち殺してヤるんだから!

 

決意も新たに私は早速行動を開始するわ。

 

まずは…

 

「“ヤサカニノマガタマ”!全基射出!!!」

 

私の愛機“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”のトリニティストライカーから、多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を6基全部射出したわ。

 

私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこが“ヤサカニノマガタマ”を射出している傍らでは…

 

[[データケーブル、及びリアルタイムデータリンクの接続完了です!うーちゃん!望遠モードを起動!]]

 

≪はーい。ぼーえんもーどきどー。さくてきさくてきー。≫

 

花陽のジム・カーバンクルが希のドム・ハーミットと海未のジム・スナイパーⅡ、そして私のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にことの間でリアルタイムデータリンクを開始していたわ。

 

[[海未先輩!お次はお任せしまっす!]]

 

ジム・カーバンクルの目の良さを活かした遠距離望遠モードで遠く離れたそらと絵里、そしてその2人と未だ激闘を繰り広げているキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”を捉えた花陽は、そのデータを機体間で繋いだデータケーブルを通じて海未のジム・スナイパーⅡへと送るわ。

 

[[んっふ♪よぉぉぉぉくぅ、見えますよ♪丸見えです♪]]

 

花陽から目標のデータを受け取った海未は、口元に三日月の様な歪んだ邪悪な笑みを浮かべながらペロリと可愛らしい舌で唇をひと舐めし、とてもとてもとぉぉぉぉっても楽しそうに遠く離れたキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”へと狙いを定め出したの。

 

[[右……もうちょっと右…角度を少し上に………っ!ここです!東條先輩!!!]]

 

まるで乙女ゲームの悪役令嬢がヒロインを虐め倒す時のような邪悪な笑みを口元に張り付かせながら遠く離れたキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”へと狙いを定め終えた海未は、砲台を担当する希へと後を託すべく声を上げたわ。

 

[[ん。]]

 

海未から後を託された希は、短く声を発して既に展開済みのサテライトリボルバーの砲身から凶悪で凶暴で凶烈で一撃を放つために、己の愛機“ドム・ハーミット”のコンソールを素早く操作し始めたわ。

 

[[高圧縮エネルギーカートリッジ、ロード!高圧縮エネルギー解放!エネルギー充填…600%!にこっち!]]

 

高圧縮エネルギーカートリッジにガチャン!と撃鉄を落としカートリッジ内に内包した膨大なエネルギーを解放させた希は、解放されたその膨大なエネルギーをサテライトリボルバーの砲身へと充填させたわ。

 

ドム・ハーミットの背中のバックパックから伸びる砲身から凶悪なエネルギー光が発せられ始めると同時に、希は私に声をかけて来たの。

 

そう、お次は私の出番なのよね。

 

「ウズメ!」

 

<はい。データリンク中のデータに従い“ヤサカニノマガタマ”を展開します。>

 

「おっけー!展開が完了したらそのままそこでブーステッドシフトを展開よ!!!」

 

今回のキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”討伐作戦でこの私、世界のYAZAWAコト大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターなにこにーサマが担うのは、ドム・ハーミットのサテライトリボルバーの凶悪な一撃を、“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトが展開する増幅フィールドでさらに凶悪にするコト。

 

ただでさえクソ凶悪なサテライトリボルバーの一撃を“ヤサカニノマガタマ”の増幅フィールドを使ってさらに威力マシマシにしちゃうとかやっばいわよね♪

 

と、言うワケで…!

 

<増幅フィールド展開完了。>

 

「うっしゃ!おらー!!!アンタたち!あの腐れキ○ガイ“魔女”ヤローにドキツいの1発!派手にぶちかましてヤるわよ!!!!!!」

 

準備完了!ヤってヤるわ!!!

 

射線上にキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”の足止めをしているそらのザク・リヴァイブと絵里のトールギス・ヴァルキュリアがまだ居るけど、あの2人ならサテライトリボルバーの発射を察知すれば勝手に避けてくれるハズだわ!

 

たぶん。

 

[[それじゃ…サクッと行こか♪ファイナルセーフティ解除♪]]

 

[[全システム!連動!バッチリです!]]

 

「決めなさい!海未!」

 

全ての準備が完了し、キ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”を屠るべくサテライトリボルバーのトリガーが海未へと託されたわ。

 

そして…

 

[[一射一倒!サテライトリボルバー!!!]]

 

私たちの渾身の一撃が…

 

[[発射です!!!!!]]

 

ついに放たれわ!

 

ドム・ハーミットの背中のバックパックから伸びる砲身から放たれた強烈な閃光は、その凶悪な威力で大地を削りながら突き進み…

 

<増幅フィールドを通過します。>

 

“ヤサカニノマガタマ”で展開した増幅フィールドを通過。

 

ただでさえドン引きな威力の一撃なのにマシマシにしてちょっとやそっとじゃ手に終えない規模まで増幅させたの。

 

コレってコロニーレーザーとかカイラスギリーのビッグキャノンとかのメメント・モリとかそこら辺のヤバいヤツとタメを張れるくらいの威力があるんじゃない?

 

完全に個人単位で出していい威力じゃないわよね…。

 

けどまぁ…コレならあのクソ堅い防御フィールドが相手でも余裕でイケるでしょ!

 

つまりは…

 

「コレは勝ったわね♪」

 

と、言うコトよ♪

 

[[にこっち?それってフラグとちゃうん?]]

 

「そこ!イヤなコト言わない!!!」

 

“勝ったわね♪”的な勝利宣言は負けフラグor失敗フラグかも?とか私だって言ってて一瞬思っちゃったわよ!

 

[[あ。大丈夫っぽいですよ?ほら?ちゃんと当たりました。]]

 

[[あ。ほんまや。]]

 

「あ。ホントだわ。」

 

私と希が負けフラグうんぬんとか言ってる間もサテライトリボルバー(ブーストVer.)は進路上のあらゆるモノを消し飛ばしながら真っ直ぐに突き進み、ついにはそらと絵里の2人が足止めをしていたキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”にぶち当たったわ。

 

もちろんそらと絵里は直前で華麗に退避済みよ。

 

2人とも巻き込まれるってオチもちょっと期待していたけど、今回は無かったみたいね。

 

ところで…殺意マシマシの海未はどーなったのかしら?とチラリと横目で通信モニター越しに海未の様子を伺ってみたら…

 

[[悪は滅びるべし!です!]]

 

と、そんなコトを言いながら今までに見たコトのない満面の笑顔で微笑んでいたわ。

 

コレはコレである意味ちょっと怖いわね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃…。

 

そらと絵里とサテライトリボルバー(ブーストVer.)が直撃したキ○ガイ“魔女”はと言うと…。

 

[[オイオイオイオイ!何の冗談だよ!アレの直撃を耐えてやがるぞ!!!]]

 

[[希たちの攻撃にもドン引きだけど、アレを耐えてるあの“オーガ”とかってヤツにもドン引きよね…。]]

 

なんとビックリ。

 

キ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”は例のクソ堅い防御フィールドによってサテライトリボルバー(ブーストVer.)の直撃を耐えていやがったのよ。

 

うん。

 

普通にビックリだわ。

 

見る物をドン引きさせる超絶火力のサテライトリボルバー(ブーストVer.)の直撃を耐えるとかホントにドンだけ堅いのよ。

 

けど、そんなクソ堅い防御フィールドにもついに終わりの時がやってきたわ。

 

≪マスター。まもなくエネルギー残量が危険域に入ります。≫

 

[[ですわぁねぇ…。まぁこの子のぉエナジーレイヤーわぁ防御力極振りのぉ対価としてぇ、エネルギー消費がぁトンデモ無ぃ事にぃなっちゃいましたぁからぁ仕方なぃとぉ言えばぁ仕方なぃのぉですけどぉねぇ。このぉ状況でわぁ、“お食事”でぇのぉエネルギー補給もぉちょっと無理そぅですぅしぃ。]]

 

どうやらキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”が張っていたあのクソ堅い防御フィールドはその圧倒的な防御力の代わりにアホみたいにエネルギーを喰っちゃうシロモノだったみたいね。

 

エネルギー消費がハンパないけどクソ堅い防御フィールドだなんて、キ○ガイ“魔女”のヤツもずいぶんとまぁ尖ったモノを用意したモンだわ。

 

でもエネルギー消費がハンパなくても、“捕食”でのエネルギー補給を前提としているなら、割と使えたりしそうよね?

 

ってか“捕食”でのエネルギー補給のおかげでエネルギー消費がハンパない防御フィールドでも十分に使えちゃっていたから私たちはアホみたいに苦戦したワケだし。

 

[[うっふふ♪撃墜されちゃうのわぁ残念ですぅけどぉ、諸々のぉ運用データわぁ十二分にぃ取れましたわぁ♪今回わぁそれでぇ良しとぉいたしましょ♪ね?イリスちゃん♪]]

 

≪はい、マスター。≫

 

[[でわぁでわぁ…本日わぁこの辺でぇお暇いたしましょ♪]]

 

そうこうしているうちに、とうとうクソ堅い防御フィールドを維持してサテライトリボルバー(Ver.)の一撃を防いでいた“オーガ”のエネルギーが切れちゃったみたい。

 

黒鬼“オーガ”を守っていた防御フィールドはエネルギー切れでようやく消失してくれたの。

 

次の瞬間。

 

[[それでわぁみなさぁん♪ごきげんよう♪ですわぁ♪]]

 

微塵も悔しさを感じさせないキ○ガイ“魔女”の声と共に、サテライトリボルバー(ブーストVer.)の極光が黒鬼“オーガ”を飲み込んだわ。

 

キ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”を飲み込んだ光の奔流が過ぎ去った跡には、一欠片の残骸…と言うかナマモノだからこの場合は肉片?も残されては居なかったわ。

 

[[チッ!ナニが“ごきげんよう”だ!クソが!]]

 

≪残り時間はあと僅かです。当初の予測よりも撃墜数を稼げてはおりませんのであのキ○ガイ相手に悪態をついている暇があるのでしたら、さっさと次の獲物を狩りに行かれては如何がですか?≫

 

[[わかってるっての!おい!アイリ!]]

 

≪何でしょうか?先程の“エナジーレイヤー”とか言うエネルギー消費にモノを言わせた優雅さの欠片も無い防御フィールドの詳細データならば既に解析は完了しております。再現は勿論、突破に必要なだけ火力の計算も終わっておりますので悪しからず。≫

 

[[相変わらず仕事が早いコトで。]]

 

≪それはもう私はパーフェクトな電子精霊ですから。≫

 

[[ったく…頼りになる相棒だコト…。]]

 

≪最近は余り頼りにならない我がマスターにお褒めに与り光栄でございます。≫

 

[[一言余計だ!ボケ!]]

 

≪余計な一言を言われたく無いのでしたら、あの程度の相手は次はお一人で何とかして下さい。いくら火力不足とは言え、今回はニコやノゾミたちが居なければ“詰み”でしたよ?≫

 

[[チッ!んなコトは言われなくてもわかってるっての!]]

 

≪やれやれ、ですね。≫

 

[[オラォ!行くぞ!]]

 

≪了解です。我が親愛なるクソマスター。≫

 

[[(火力不足、か…。チッ…クソが…。)]]

 

こうして大銀河宇宙No.1超絶天才スクールファイターにこにーサマの素晴らし過ぎちゃう作戦のおかげで、キ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”とのバトルは幕を閉じたわ。

 

そらの心に少しだけしこりを残して。

 

[[あれ?えりーちか、なんか空気になっちゃってる?]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

珍しくそらがシリアスになってるのに絵里がボケをぶちかまして色々と台無しにしている頃、砲撃を終えたにこにーサマ率いるのにこぞうみぱな部隊もキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”の消滅を確認していたわ。

 

[[悪鬼滅殺!完了です!!!]]

 

[[あ。ちゃんとやっつけたみたいですね。]]

 

[[やね♪まぁアレで墜ちんかったらただのチートやからね。]]

 

[[ですよねー。]]

 

「ほらアンタたち!呑気におしゃべりしてるヒマはこれっぽっちもないわよ!さっさと次は獲物を狩りに行くわよ!!!」

 

残り時間はあとちょっと。

 

キ○ガイ“魔女”をぶっ飛ばすためにそらと絵里とは別行動になっちゃったけど、こっちはこっちで最後の1秒まで狩って狩って狩りまくるわよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ニャッハー!!!!!今回のバトルの勝利のカギは凛とベニャッガイでガンギマリだにゃぁぁぁ!!!ドイツもコイツも片っぱしからみんなまとめてトコトントントンこっぱミジンコに吹き飛ばしてやんにゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

リ・ガズィとジェガンとジェスタとリゼルをれっつらマゼマゼしてナニか作りたいなぁ…と考えているQooオレンジでございます。
名前はリジェとかで。


今回も本編となります。
勝利のカギが彼女に託さた結果、今回もグダグダ一直線。
この意味は是非本編でお確かめ下さい。












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅうよん 始まります。

















絵里と希が加わり、“μ's”が10人のフルメンバーとなって初めて挑んだ春の神田明神杯ガンプラバトル大会。

 

途中でキ○ガイ“魔女”の変なナマモノが襲ってきたりと色々と想定外のコトがあって大変だったけど、なんやかんでみんなで力を合わせて無事に乗り切るコトができたわ。

 

そんな春の神田明神杯ガンプラバトル大会の結果なんだけど…。

 

『今年も大!大!だぁぁぁぁい!熱戦を繰り広げました春の神田明神杯ガンプラバトル大会!優勝は!なんとなんと!バトル後半で参加ファイターさんも観客さんも運営さんもみんな仲良くドドンがドンとドン引きしまくりな驚くべき戦法を使ってあっさりと大会史上最多撃墜数を塗り替えた音ノ木坂学院ガンプラバトル部!チィィィィィィィムゥゥゥゥ“μ's”!!!!!!!』

 

私たちチーム“μ's”は優勝しちゃったわ。

 

主に1匹のアホネコが盛大にやらかしたものすっごぉぉぉぉぉぉぉく、不本意な方法で。

 

ナニがどーなって私たち“μ's”が優勝に至ったかについては後で語るからもうちょっと待っててちょーだい。

 

まずはこの結果を聞いた私たちの反応から行こうと思うの。

 

「いや、そりゃまぁ勝ちはしたけどよぉ…。」

 

「えぇ。勝てば官軍とは言いますが…何と言いますか、これは…。」

 

「ぶっちゃけあり得ないわ…。」

 

「ホント、イミワカンナイ。」

 

私とそらと海未と真姫の4人は会場に響く結果発表のアナウンスを聞きながら、ドコか遠い目をしながら口元をヒクヒクと引くつかせて呆然。

 

「まぁ、凛ちゃんだし。」

 

「まぁ勝ったんだしえぇんとちゃう?」

 

「あ、あはは…。」

 

花陽と希と絵里の3人は苦笑い。

 

「よくわかんないけど凛ちゃん!スゴい!」

 

「うん!基本的に穂乃果ちゃんとどっこいどっこいな脳ミソな凛ちゃんなのにスゴいよね~♪」

 

穂乃果のアホは大喜びでことりのヤツはナチュラルに凛をディスりながらニコニコと笑っているわ。

 

『そしてそして!エム!ブイ!ピー!略しても略さなくてもMVPを受賞したのは!これまた大会史上最多の個人撃墜数をドン引きトンデモ戦法で塗り替えた張本人!チーム“μ's”の星空 凛選手だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』

 

そして、コトの発端であるやらかした張本人のアホネコは表彰台でトロフィーを天高く掲げながら…

 

「ニャッハァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

\(>ω<) / ←こんな感じ大喜び。

 

さて、一通りみんなの反応を説明し終えたから、今度はどーしてこーなってるのか、そして凛のアホがやらかしたドン引き戦法について説明しなきゃダメよね。

 

ぶっちゃけ思い出したくもないから説明なんてしたくないんけど…。

 

でも今回のお話の一人称担当としてはやらないとダメなのよねぇ…。

 

やらないと職務放棄になっちゃうから。

 

はぁ……気が重いわー。

 

どーしてよりにもよって今回のお話の一人称が私だったのよ…。

 

コレ書いてるオレンジジュース野郎の推しの海未とかでも良かったじゃない。

 

ちなみオレンジジュース野郎の推しってこの私、大銀河宇宙No.1超絶美少女な矢澤にこにーサマが初代推しで、次にかしこいかわいい(笑)な絵里のヤツになって、そこからナニをどーしたのか知らないけど海未のヤツになったらしいわ。

 

っかいつまでもムダ話愚してても仕方ないわね…。

 

はぁ……。

 

ホント、気が重いわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全てはキ○ガイ“魔女”の黒鬼“オーガ”を私、希、海未、花陽のある意味合体攻撃のサテライトリボルバー(ブーストVer.)で消し飛ばした直後まで遡るわ。

 

「ほらアンタたち!呑気におしゃべりしてるヒマはこれっぽっちもないわよ!さっさと次は獲物を狩りに行くわよ!!!」

 

残り時間はあとちょっと。

 

キ○ガイ“魔女”をぶっ飛ばすためにそらと絵里とは別行動になっちゃったけど、こっちはこっちで最後の1秒まで狩って狩って狩りまくるわよ!

 

と、ここで前回は終わったのよね。

 

この直後、“ソレ”は始まったわ…。

 

ちゅどーーーーーーーーん!!!と、突如バトルフィールドに凄まじい轟音が鳴り響いたの。

 

[[な、なんですか!?今の轟音は!?]]

 

「知らないわよ!ってかこっちが聞きたいし!!!」

 

[[あ。撃墜数のカウントがめっちゃ上がっとるやん。]]

 

[[ホントですねー。今のスッゴい音とナニか関係があったりなかったり♪なーんて♪]]

 

ジャ○プの打ちきりマンガの最後のページみたいに私たちの戦いはこれからよ!ってやっていたらそこにいきなり鳴り響く轟音。

 

私も海未もビックリよ。

 

反対に希と花陽はあんまりビックリはしていなかったわ。

 

アイツらったら呑気に撃墜数のカウントがーとか、ホントですねーとか言ってやがるのよ。

 

ってか花陽のヤツは気弱な設定って割には毎回毎回随分と余裕綽々よね。

 

気弱設定のクセにキモが据わってるコトで羨ましいわ。

 

そうこうしているうちに、またまたちゅどーーーーーーーーん!!!と物凄い轟音がバトルフィールドに鳴り響いたのよ。

 

[[およ?またうちらの撃墜数カウントがめっちゃ上がっとるやん?]]

 

「轟音の度に私たち“μ's”の撃墜数カウントが上がるとかソレ何の謎現象よ!」

 

[[青空やあの忌々しい以下略な生徒会長がナニかやっているのでしょうか?]]

 

いや、海未。

 

アンタ、忌々しい以下略な生徒会長って…。

 

まぁ確かに忌々しい以下略な生徒会長ではあるんだけど…。

 

そんなコトよりも今はこの轟音とチーム“μ's”の撃墜数カウントが急上昇している謎現象の解明が先よ。

 

海未はそらや忌々しい以下略な生徒会長もとい絵里がナニかやっているのか?って言ったけど、ソレは無いと思うわ。

 

あの2人の機体…ザク・リヴァイブとトールギス・ヴァルキュリアにはバトルフィールドを揺るがす程の轟音を響かせるようなモノは積まれてないハズだもん。

 

そもそも絵里のトールギス・ヴァルキュリアに至ってはマトモな武装が大型ランスくらいしか無いありさまだし。

 

そらや絵里じゃないとするなら…残りは穂乃果、ことり、真姫、凛の4人に絞られるわ。

 

穂乃果と真姫は論外ね。

 

2人とも素組だし。

 

となると消去法でことりのヤツかアホネコの凛になるわね。

 

ってか普通に考えて轟音と撃墜数爆上がり何てコトをやらかすのは…

 

「ことりのヤツじゃないの?」

 

我等(?)がクレイジーリトルバード、南ことり…アイツしか考えられないわ。

 

[[あぁ…ことりならあり得ますね…。何せことりですから。]]

 

[[まぁ確かに南さんならあり得そうやね。なんや知らんけどガンプライブ!の南さんって原作と違ってめっちゃ凶悪で狂暴っぽいし。]]

 

「ちょっとソコ!原作とかメタいコト言わない!」

 

[[なんや前もこの問答した気がするけどそこら辺も全部まるっと含めて今さらやし別にえぇ~やん♪]]

 

「それでもよ!」

 

ったく!このデカ乳タヌキ女は毎回毎回メタいコトを言いやがって…!

 

ちなみにこのやり取りの間も謎の轟音は一定間隔でちゅどーーーん、ちゅどーーーん、ちゅどーーーん、って鳴り響きまくっていたわ。

 

もちろん轟音が鳴り響く度に私たちチーム“μ's”の撃墜数カウントが爆上がりする謎現象ももれなく一緒よ。

 

[[で?メタいコトはとりあえず置いといて、結局はコレって南さんがやらかしてるん?]]

 

[[轟音を轟かせるとかことりならば十二分にヤりそうではありますが、ことりのウイングガンダム・リトルバードのバスターライフルでここまでの轟音を発せられるモノなのでしょうか?]]

 

「うーん…?」

 

言われてみれば…確かにこのちゅどーーーんってヤツ、バスターライフルで起こしてる音っぽくないのよね。

 

どちらかと言えばこの轟音…

 

[[園田さんの言う通り、コレってバスターライフルとかのビーム系の高火力射撃兵器とかの音って言うよりも、どっちかと言えば爆発音やもんね。]]

 

なのよね。

 

バスターライフルとかのビーム系の高火力射撃兵器でちゅどーーーんって爆発音はそうそう鳴らないもんね。

 

まぁ地面に地雷でも埋められていてソコに撃ち込めばちゅどーーーんくらいは鳴りそうだけど。

 

それにしても…爆発音、ねぇ…。

 

轟音と撃墜数爆上がり謎現象が爆発音だとするなら、犯人(?)はことりのヤツじゃないわね。

 

[[スゴい轟音かつ爆発音…撃墜数が爆上がり…あ。も、もしかして…!]]

 

どうやら花陽のヤツはこの爆発音系の轟音&撃墜数爆上がり謎現象の犯人(?)が誰なのか気付いたみたいね。

 

そう。

 

恐らくはこの轟音&撃墜数爆上がり謎現象の犯人は…

 

[[凛ちゃん!?]]

 

チーム“μ's”のアホ担当その2。

 

アホネコこと星空 凛がこの事件の真犯人よ!

 

ふふん♪流石は大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターの矢澤にこにーサマよね♪

 

推理が冴え渡り過ぎて自分でも怖いくらいだわ♪

 

で、この轟音&撃墜数爆上がり謎現象なんだけど、たぶん凛のヤツがあのファイナルベニャッガイとか言う自爆技で自爆しまくってるってトコでしょうね。

 

自爆→再出撃→自爆→再出撃→自爆→再出撃→自爆→再出撃→自爆→再出撃→自爆→再出撃→自爆→再出撃の繰り返し。

 

自爆と再出撃の終わらないワルツ…エンドレスワルツっヤツね。

 

[[あぁ、成る程。コレは凛が自爆している音ですか。]]

 

[[いや、園田さん?自爆しまくってるのに何でそんなん冷静に受け入れてるん?]]

 

[[まぁ凛ですから。あの娘がナニをしても驚きはしません。]]

 

[[ナニをしてもって…もしかして星空さんも高坂さん枠?]]

 

[[えぇ、アレも基本的に穂乃果と同じ存在です。何と言っても凛も穂乃果と同じで凛と書いてアホと読みますから。]]

 

[[あ♪ちなみに“μ's”だとにこちゃん先輩も穂乃果先輩枠ですよね♪]]

 

「おい待て。誰が穂乃果と同枠だ!誰が!」

 

[[にこっちやろ?]]

 

「ご新規さんなデカ乳タヌキはだまらっしゃい!ってかこのにこにーサマはあの2匹と違ってアホとちゃうわい!!!」

 

[[え?アホですよね?]]

[[え?アホじゃないんですか?]]

[[え?アホとちゃうん?]]

 

「どぅわぁぁぁかぁらぁぁぁぁ!!!アホとちゃうわい!!!!!!!!」

 

コイツら…人のコトをアホアホアホって散々に言いやがって…!

 

にこにーサマは穂乃果や凛のアホネコと違ってちょぉぉぉぉぉっとだけ世間一般よりも保健体育を除くお勉強が苦手なだけよ!!!

 

そう!言わばコレはにこにーサマの個性なのよ!個性!!!

 

[[にこっちのアホが個性とかぶっちゃけど~頑張ってもアホはアホと変わらんからど~でもえぇけど、結局このものごっつい音って星空さんが自爆してる音なん?]]

 

「どーでもよくない!!!」

 

[[はひ。きっとそうだと思います!凛ちゃん、ファイナルベニャッガイで自爆してリポップしてまた自爆して、またまたリポップして自爆して…ってコトを繰り返してるんじゃないかな?って。]]

 

「おい待て!コメキチ!ヒトの話を無視すんな!!!」

 

[[凛がファイナルベニャッガイで自爆するのは今に始まった事では無いので私達を巻き込まなければ別にそれはそれで構いませんが、再出撃して即自爆をしてここまで撃墜数が爆上がりする程に敵機を巻き込めるモノなのですか?]]

 

「ソコのオナキチリアルブシドーもヒトのコトを無視して話を先に進めんなっての!!!」

 

[[ん~?確かこの手の大規模バトルロイヤルやと、残り時間が少なくなるにつれて撃墜後の再出撃は機体が密集しているトコになるハズやから、再出撃して即自爆って案外効率は良いのかもしれんよ?現にこうして爆発音が鳴る度にうちら“μ's”の撃墜数は爆上がりしとるし。]]

 

「大規模バトルロイヤルの終盤のリポップポイントが密集地帯とかドンなご都合主義よ!!!」

 

[[成る程…ならばこの凛が自爆していると思われる轟音の直後に私達“μ's”の撃墜数が爆上がりしているコトにも説明が付きますね♪]]

 

「付きますね♪じゃねーし!ってかいい加減に無視すんの止めなさいよね!泣くわよ!にこにー泣いちゃうわよ!!!」

 

[[それにしても…無限自爆戦法とかえぇんやろか?]]

 

「いいワケあるかい!自爆しまくるだけで大規模バトルロイヤルが勝てるなんて世紀末も真っ青な作戦あってたまるモンですかってのよ!!!」

 

[[ちょっと今回の大会規定を確認してみたんですけど、無限自爆戦法がダメだなんて一言も書かれて無いっぽいですねー。]]

 

「ちょっと運営!書きなさいよ!ソコは書いときなさいよ!ってかアホはアホなコトを平然とやらかすから常識的に無限自爆戦法なんてヤらないでしょ♪ってタカをくくってないで念には念をで書かなきゃダメでしょ!絶対に!!!」

 

[[大会規定的にオッケーなら問題無いんとちゃうん?]]

 

「あるから!問題あるから!!!むしろ問題だらけだから!!!あとホントそろそろこっちの突っ込みをスルーするの止めてちょーだい!!!そろそろマジで泣くからね!泣いちゃうからね!!!」

 

[[無限自爆戦法…世はまさにだってだって噫無情ですね…。]]

 

「そりゃ確かにこの世界は悲しみに満ちてるけどそれでも世界は幸せを望んでるってのよ!!!!!」

 

[[出逢いの意味を感じたいのですね♪]]

[[出逢いの意味を感じたいんやね♪]]

[[出逢いの意味を感じたいんですね♪]]

 

「あぁ!もう!無情よね!無情!!!コレでいいんでしょ!コレで!!!!!ってか私をボケさせんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

[[これぞ♪]]

 

[[まさに♪]]

 

[[噫無情♪でっす♪♪♪]]

 

「うっさいわ!ボケぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

あー!もう!!!結局はまたいつもとおんなじグダグダじゃないの!!!!!

 

アンタたち!覚えときなさいよ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅうご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

お腹いっぱい明太クリームパスタを食べたいQooオレンジでございます。



第9話の最終回となります。
グダグダゆるゆるとお送りいたします。












それでは 第9話「大乱戦?春の神田明神杯!」そのじゅうご 始まります。

















と、言うワケで、アホネコがやらかした無限自爆戦法の結果、2位以下のチームに圧倒的な差をつけちゃってぶっちぎりで春の神田明神杯ガンプラバトル大会を優勝しちゃった私たち音ノ木坂学院ガンプラバトルチーム“μ's”。

 

折角のフルメンバーでの初陣なのに何ともまぁグダグダな形で優勝しちゃうって言うものすごーーーく微妙な結末を向かえたのよ。

 

大会参加者も、大会関係者も、観客のみんなも、もちろん私たちも。

 

会場中が満場一致で何とも言えない微妙な空気に包まれていたわ。

 

あ。

 

満場一致ってのはちょっと違ったわね。

 

少なくとも凛のアホネコは1人大喜びしてるわ。

 

あとは事態をよく理解できていない穂乃果と、ドン引きまっしぐらな凶悪な戦法で勝ったにも関わらず普通に喜んでいることりの2人は満場一致には含まれていないわね。

 

それ以外はみーんな微妙な表情で、表彰台に上がり満面の笑みで優勝トロフィーと大会MVPの盾を両手に持ってブンブンと振り回しているアホネコにまばらに拍手を送っていたわ。

 

「はぁ…タメ息しかでねぇーよ…ったく…。」

 

そらはため息をつきつつそんなコトを言って脱力したように手近な椅子へと腰をおろしたわ。

 

そして自身の荷物の中から小型の携帯端末を取り出して、未だにヒャッハーしている凛を尻目にナニやらポチポチとし始めたの。

 

ナニをやってるのかなー?って思ってそらがポチポチと弄っている携帯端末を覗いてみると…

 

「ナニソレ?」

 

ソコには謎の数字と文字の羅列が忙しなく表示されていたのよ。

 

マジでナニコレ?

 

「勝手にヒトの弄ってる端末を覗き見すんのってマナー違反じゃねぇーの?」

 

「アンタのモノは私のモノだからアンタのモノはいくら見てもいーのよ!」

 

まぁ私が同じコトをされたら、相手をぶっ飛ばすけどね♪

 

「なんだよ?そのジャイアン理論?」

 

「うっさいわね。それで?ソレって何なのよ?宇宙語?」

 

「イヤ、宇宙語ってソレこそなんだよ?」

 

「アンタには意味があるかもしれないけど、私から見たらそんな謎数字と謎文字の羅列なんか意味不明のモノなんだから宇宙語で決まりでしょ!」

 

「相変わらず謎のにこちゃん理論だよなぁ…。まぁにこちゃんはにこちゃんだししゃーねぇけど。」

 

「なんかソコはかとなく小馬鹿にされた気がするのは気のせいかしら?」

 

「あー、気のせい気のせい。」

 

コイツ…やっぱりヒトのコトを小馬鹿にしてやがったわね…!

 

「まぁ良いわ。にこにーサマはとーーーっても心が広いから今日は特別に許してあげるわ!」

 

「あー、はいはい。(心が広い割にはその自称広い心ってヤツが主に収納されてるであろうおっぱいは未だに小学生並みのちっぱいしかねぇーけどな)…。」

 

「ねぇ?今なんか言った?」

 

「いえいえなーんにも。」

 

「ホントかしら?どーもウソ臭いのよねぇ。」

 

なんか胸元をチラ見されて憐れんでいた気配がしたんだけど…。

 

どーせまたおっぱいがちっぱいだとか思ってたんでしょ。

 

そもそもおっぱいなんて飾りなのよ。

 

エロいヒトにはソレがわからないのよねー。

 

口を開けばやれ巨乳だやれ爆乳だやれ魔乳だって乳のムダにデカい連中に発情しまくってイヤになっちゃうわ。

 

乳がデカくてもナニを挟むくらいしか利用法無いじゃない。

 

ってからぶりーでぷりてぃーなにこにーサマはコレで完成形なのよん♪

 

おっぱいなんて無くてもにこにーサマがNO.1なのよん♪

 

乳首の感度は抜群だし♪

 

なんなら乳首だけでも逝けちゃうわよ♪

 

は、さておき。

 

「で?結局はソレって何なの?」

 

今はにこにーサマの敏感な乳首の話じゃなくて、この謎数字と謎文字の羅列の正体よ。

 

そらがにこにーサマのおっぱいがちっぱいだと憐れんでいたような気がするけどソコは優しさで華麗にスルーして、私は例の謎数字と謎文字の羅列についてそらへと再び質問したの。

 

そらは相変わらずにこにーサマのらぶりーでぷりてぃーな胸元を見ながら少しだけうろんげ(?)な顔をしたけど、気を取り直して謎数字と謎文字の羅列について説明し始めてくれたわ。

 

「さっきのバトルで出て来やがった腐れキ○ガイ魔女ヤローが使ってた“エナジーレイヤー”とか言う防御フィールドの解析データだよ。」

 

「あぁ…あのクソ堅いヤツ。」

 

「そ。あのクソ堅いヤツ。」

 

あのクソ堅い防御フィールド、そらのザク・リヴァイブのピアッシングシールドや絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを楽々と防いじゃった時はびっくりしたわね。

 

特にそらのザク・リヴァイブのピアッシングシールドからぶっ放すビームニードルって、圧縮エネルギーカートリッジを使って貫通力がマシマシに強化されているヤツだから、あの一撃を平然と防ぐとかドンだけ堅いのよ!って思っちゃったわ。

 

ってかあのクソ堅い防御フィールドエナジーレイヤーって名前だったのね。

 

言われてみれば確かにあのキ○ガイ魔女がエナジーレイヤーがどーとか言ってた気がするわね…。

 

「ふーん。それで?解析ってコトはナニか対抗策とか見つけられたの?」

 

そらが解析してるんなら、とーぜんあのクソ堅い防御フィールドの対抗策も見つけちゃった感じなんでしょうね。

 

このバカ、普段はただのエロバカだけど、コレでも中身は一応あの“アーリージーニアス”に引けを取らない天才だもんね。

 

もう一回言うけど、普段はただのエロバカだけど。

 

そんなコトを考えながら、私は謎数字と謎文字の羅列とにらめっこしている天才なエロバカにクソ堅い防御フィールド…“エナジーレイヤー”の対抗策は見付かったの?って聞いてみたわ。

 

私としてはいつものように“おうよ”って頼もしい返事が帰ってくると思っていたんだけど…

 

「んにゃ。残念だけどあの防御フィールド自体にはそんなモンは…弱点らしい弱点はなかった。」

 

そらから返ってきた言葉は肯定ではなく否定の言葉。

 

つまりは対抗策…この場合は“弱点”は見つけられなかったって返事だったの。

 

このそらの返事には普通に私も驚いたわ。

 

「弱点がないってそれじゃあのクソ堅い防御フィールドってただのチートじゃない!」

 

あのキ○ガイ“魔女”はガンプラバトルシミュレーターのプログラムを不正に弄ってチートな防御フィールドを使ってたってコトじゃないの?

 

弱点が無いクソ堅い防御フィールドって聞いて私が真っ先に思ったのはそんな不正チート疑惑だったわ。

 

どーやったかはわかんないけど、あのキ○ガイ“魔女”はガンプラバトルシミュレーターのマザーシステムの目を盗んで不正チート行為をしてやがったのね!

 

けど…

 

「にこちゃんの思ってる様な不正なチートってワケでもねぇーんだよなぁ…。」

 

私の予想と反して、あのクソ堅い防御フィールド“エナジーレイヤー”は不正チートの産物じゃないってのがそらの答えだったわ。

 

は?アレって不正チートじゃないの?

 

弱点が無いクセにあれだけクソ堅い防御フィールドなのに?

 

ってか弱点が無くてそらのザク・リヴァイブのピアッシングシールドの一撃を平然と防げちゃえるようなクソ堅い防御フィールドって…ソレってほぼ完璧な防御手段じゃない!?

 

どーすんのよ!そんな完璧な防御手段を持ってるあのキ○ガイ“魔女”がまた出てきたら!

 

あのクソ堅い防御フィールドを突破する手段が無いなら絶対に倒せないでしょ!

 

ホント!どーすんのよ!って…あれ?

 

弱点の無いほぼ完璧な防御手段だったんなら、どうして私たちの合体攻撃(仮)のサテライトリボルバー(ブーストVer.)は防げなかったの?

 

私たちはサテライトリボルバー(ブーストVer.)で普通に“エナジーレイヤー”を突破してキ○ガイ“魔女”を倒したわよね?

 

弱点が無いから攻略は不可能…そんな完璧な防御手段を攻略したって矛盾に気づいた私は、そこら辺のコトをそらへと聞いてみるコトにしたわ。

 

「ねぇ?私たちってアレを普通に攻略したわよね?そこら辺のコトはどーなってんの?あの“エナジーレイヤー”とかって言うクソ堅い防御フィールド自体には自体には対抗策は無いんでしょ?」

 

「あー、うん。クソ堅い防御フィールド“自体”には弱点らしい弱点は確かに無かったよ。けど、別に対抗策がねぇーワケじゃねぇーんだよ。」

 

対抗策がないワケじゃない?

 

ん?

 

クソ堅い防御フィールド“自体”には弱点が無い?

 

クソ堅い防御フィールド…“自体”?

 

ソレってつまりは…

 

「あのクソ堅い防御フィールドには弱点は無いけど、他に弱点があるってコト?」

 

「そ。しかも物凄く単純なヤツが。」

 

「単純なの?」

 

「単純なんだよ。だってさ、コレってアホみたいにエネルギーを使うっぽいんだよ。」

 

アホみたいにエネルギーを使う?

 

「原理としてはホント、簡単なんだよ。ただ単にエネルギー消費には目もくれずにバカみてぇーな高防御力を実現したってだけ。」

 

「ソレってつまり…?」

 

「消費されるエネルギーさえどうにかなればあの防御フィールド自体は完璧って話。」

 

「ちょっと!ドコが弱点が無いよ!エネルギー消費がハンパないっておもいっきり弱点じゃない!」

 

「そうでもねぇーだろ?防御フィールドを維持できるだけのエネルギーさえ定期的に補給できれば弱点は弱点じゃねーだろ?」

 

「エネルギーを定期的に補給なんてできるワケ…あっ!」

 

エネルギーの定期的な補給。

 

ソコで私が思い出したのはキ○ガイ魔女の黒鬼“オーガ”が“食事”と言いながら手当たり次第に残骸を貪っていた光景だったわ。

 

あの“食事”でエネルギーを補給し続ければ、確かに理論的にはずっとクソ堅い防御フィールドを維持できちゃうわね。

 

「にこちゃん達の攻撃であの防御フィールドを突破できたのは、単に“食事”でのエネルギー補給が間に合わなかったってコトだな。」

 

「もしかして…あの“オーガ”ってのがもっと早食いだったらヤバかったりした?」

 

「さぁ?捕食でのエネルギー補給がどのくらいの効率だったか知らねぇーから、そこら辺は俺には何とも言えねぇーな。」

 

「そっか…うん。対策、ちゃんと立てないとね…。」

 

「だな…。」

 

そらは私の言葉に頬つえをつきながら、ドコか上の空でそう答えの。

 

まったく…このバカはナニを考えてるのやら…。

 

また1人で無茶しなきゃいいんだけど…。

 

もうちょっと私のコトも頼ってくれても良いのに、ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…この春の神田明神杯ガンプラバトル大会以降の公式・非公式問わず全ての大会で、バトル中の自爆は1人1回までって規制が新たに設けられたわ。

 

ソレはきっとドコカのアホネコが盛大にやらかしたせいなんでしょうね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで無事に…とは言いづらいけど、何とか終わった春の神田明神杯ガンプラバトル大会。

 

無限自爆って言う不本意な方法で優勝した私たちは、希の提案でお疲れさま会として焼肉屋さんへと来ていたわ。

 

もちろん食べ放題コースのあるお店よ!

 

いや、まぁぶっちゃけ“μ's”で飲み食いする時は基本的にそらの奢りだから別に食べ放題じゃなくても良かったんだけどね。

 

取りあえずはみんなでワイワイ騒ぎながら反省会を予て…って私はそう思ってたんどけど…。

 

「おおっと♪このお肉もう焼けとるやん♪」

 

希のヤツが珍しく率先して暴走し出したのよ。

 

「にゃ!?ソレは凛が育てた肉だにゃ!ナニしやがるにゃ!このデカ乳お化け!」

 

「んっふふふ~♪焼き肉は早いもん勝ちやねん♪」

 

希のヤツ…自分の射程内にある良い感じに焼けたお肉を手当たり次第に食べやがるのよ。

 

あとからわかったんだけど、希のヤツってどうやら焼肉大好き焼肉魔神だったみたいなの。

 

コレにはちょっとびっくりしちゃったわ。

 

そんな暴走気味の焼肉魔神な希と真っ向からお肉の奪い合いをしているのは無限自爆とかアホなコトをやらかしたアホネコの凛だったわ。

 

2人は仲良く(?)お肉を奪い合って焼肉を楽しんで…いるのかしら?

 

ま、まぁたぶん楽しんでるっぽいから取りあえずは放っておきましょ。

 

そんな希と凛の焼肉バトルの傍らでは…

 

「鶏肉、おいしいですぅ♪」

 

共喰いをしているヤツも居たりしてるわ。

 

誰が、とは言わないけど…。

 

某鳥娘の共喰いのお隣では…

 

「はぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐはぐ…」

 

某コメキチ娘がお肉1に対して、米9の割合、尚且つ凄まじい勢いでご飯を頬張っていたわ。

 

アレって喉に詰まらないのかしら?

 

ま、アレもとりま放っておきましょ。

 

「穂乃果?お野菜も食べないといけませんよ?」

 

「えぇー!穂乃果!ピーマンはあんまり好きじゃなーい!」

 

「うーん♪この血の滴り具合が実にはらしょーね♪」

 

「ねぇ…ソレってまだ生なんじゃないの…?」

 

「絵里さんなら大丈夫だろ?」

 

幸い?にも、今回の焼肉反省会でヤバそうなのはここら辺までで、他の連中は比較的穏やかに焼肉を楽しんでるわ。

 

約1名、まだ生のお肉を食べているロシアン狐が居たりするけど。

 

「はぁ…ま、楽しそうだし…」

 

別にどーでもいっか。

 

 

 

 

 

こうして、毎度お馴染みグタグだのうちに私たちチーム“μ's”の初陣は終わったわ。

 

「火力不足か…どーにかしねぇと、なぁ…。」

 

そらのバカにひとつの課題を残しながら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「新しい可能性」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ドラクエ11が欲しくなったQooオレンジでございます。
古戦場中にプレイしたいなぁ…と思いまして。



珍しく主人公のソラの一人称のお話となります。













それでは 閑話「新しい可能性」 始まります。

















「コレもダメか…。」

 

何百回目になるか数えるのもイヤになる位に繰り返したシミュレーション。

 

そのシュミレーションの結果はまたもや失敗。

 

モニター上に表示された数値はエネルギー許容量オーバーで爆発…って結果が示されていた。

 

ずっとモニターとにらめっこをし続けたせいでいい加減に目が疲れて来た俺は、目元を右手の人差し指と親指で軽く揉みほぐしながら、イスの背もたれへと体重を預けて自室の天井を見上げた。

 

事の発端はアホネコの凛がやらかした無限自爆のせいで不本意な結末を迎えた春の神田明神杯ガンプラバトル大会。

 

結果だけを見れば大会に勝つには勝ったが、俺としてはソレはどうにも納得の行かない結果だった。

 

不甲斐無い。

 

ただその一言に尽きる結果。

 

その不甲斐無い理由の大半を占めるのが、あの自らを“魔女”と名乗っていやがる頭のイカれた女を自力で倒せなかったってコトだ。

 

あのキ○ガイ“魔女”野郎が張ったエネルギー消費にモノを言わせたクソ堅い防御フィールド“エナジーレイヤー”。

 

その“エナジーレイヤー”を愛機であるザク・リヴァイブの手持ちの武装で突破するコトが出来ずに、散々手こずった挙げ句ににこちゃんの機転で助けられちまった。

 

情けねぇったらありゃしねぇ…。

 

この前のバトルはチーム戦だから仲間を頼っても問題はねぇけど、俺としては守るつもりだったにこちゃん達に助けられたってコトが情けなくて情けなくて泣けて来ちまうんだよ。

 

女を守るのが男の矜持ってヤツだ。

 

ソレがカビの生える位に古い考え方だってのは重々承知してはいるけど、やっぱり男としては良い女達の前ではカッコ付けたくなるワケなんだよな。

 

だからみんなの前では…せめてガンプラバトルの時位は、俺は絶対無敵の頼れる存在でありたかった。

 

同年代のファイター…いわゆるスクールファイターが相手なら、愛機のザク・リヴァイブに乗り換えた今の俺なら何の問題も無いと思っていた。

 

実際、“無敗の女王”の二つ名を持つトップスクールファイターと戦っても、素組のF2ザクを使っていても多少苦戦する程度でどうにかなっちまったし。

 

あの“無敗の女王”サマは確かに強い事には強かったけど、アレならにこちゃんや絵里さんの方がよっぽど強いんじゃねぇか?ってのが正直な感想だった。

 

まぁそんなワケで、同年代のスクールファイター達が相手なら余裕だろ?とか思っちまってたんだよな。

 

けどソレはただの思い上がりでしかなかった。

 

あのキ○ガイ“魔女”野郎…頭のネジが5・6本は軽く外れてやがるクセに、その操縦技術もガンプラの作成技術も世界大会級…それも上位のファイター達と同じ位の腕を持ってやがった。

 

オマケにバトルシステムに介入出来るだけの知識と技量も持ってやがる。

 

しかも俺と同じ“高位精霊使い(ハイ・エレメンタラー)”。

 

ソレも相棒の電子精霊は俺の相棒のアイリと同じ最上位の電子精霊と来やがった。

 

認めたくはねぇけど、あのイカれたキ○ガイ“魔女”野郎はある意味では俺と“対等の存在”だった。

 

イヤ、マジで認めたくはねぇけど…。

 

そんな認めたくは無い“対等の存在”が張ったクソ堅い防御フィールド“エナジーレイヤー”を今度は自分の力だけでぶち破る為に、俺は朝からずっとあるモノの改良を試みていたんだ。

 

あるモノ…ソレはザク・リヴァイブのピアッシングシールドに装填してある“圧縮エネルギーカートリッジ”。

 

瞬間的に高出力を発揮させるコトが出来る“圧縮エネルギーカートリッジ”に内包されているエネルギー量をさらに上げるコトで、ビームニードルの出力を引き上げ様としていたんだ…けど、シミュレーションの結果はご覧の通りここまで全て失敗。

 

暴発か不発。

 

そのどちらかの繰り返し。

 

PC上でのシュミレーションで実機での実験ではないって言っても、こうも失敗ばかり続くとイヤになって来やがるよ…。

 

失敗の連続で強化なんてムリなんじゃねぇーの?と思わなくもないけど、希さんや心形流の一部のガンプラファイター達は“圧縮エネルギーカートリッジ”よりもさらに高出力のエネルギーを内包させた“高圧縮エネルギーカートリッジ”なんてモノを作れちまうんだよな。

 

なら出来ないってコトは無いハズなんだよ。

 

いや、素直に希さんや知り合いの心形流のガンプラファイター達…マオさんやミナトさんに教えて貰えば良いんだろうけど、ソレじゃなんか負けた気がするんだよな。

 

希さんもマオさんもミナトさんも、俺が頭を下げて教えを乞えばニヨニヨ笑いながら散々弄り倒して来そうだし。

 

うん。

 

やっぱりイヤだわ。

 

頭の中に心形流の連中が手をワキワキさせてニヨニヨ笑いながら迫ってくるイメージが湧いて来ていい加減に疲れてるんだなって自覚した俺は、そのイメージを振り払う為にコーヒーを飲もうとテーブルの端に置いてあったマグカップを手に取ったんだけど…

 

「チッ…空かよ。」

 

マグカップの中身は空っぽ。

 

全部飲んじまった後だったんだ。

 

「はぁ…めんどいけど淹れてくるか…。」

 

ま、気分転換には丁度良いかもな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キッチンでコーヒーを淹れ直した俺は、そのコーヒーが注がれたマグカップを片手に自室へと戻って来た。

 

そうすると…

 

<お帰りなさいませ、マスター。>

 

PCのモニターの中を漂いながら、俺の代わりにシミュレーションを続けていた頼れる相棒が出迎えてくれたんだ。

 

「おうよ。で?どれか成功したパターンはあったか?」

 

<いえ、残念ながら今の所は全て失敗に終わっています。>

 

「あー、やっぱダメか…。」

 

銀糸の髪に何処か喪服を思わせる黒いゴスロリっぽい衣装の美少女。

 

いつの頃からかそんなアバターを使い始めたアイリは、俺がコーヒーを淹れ直している間に行ったシミュレーションの結果を淡々と報告してくれた。

 

既存のプラスチックと金属、それを色々なパターンで組み合わせてエネルギーカートリッジを成型した際の反応を片っ端から試してみていたんだけど、ご覧の通りにどうやら全部ダメだったみてぇだな。

 

<あぁ、そうそう。マスターがコーヒーを淹れてお帰りになるまで暇でしたので、某国の機密情報をこっそりと覗き見して公にされてはいない合金等のデータでも試してはみましたが、そちらの結果もやはり芳しくはありませんでした。>

 

「おいおい…某国ってドコだよ?某国って…。」

 

覗き見ってハッキングして不正アクセスしたってコトだろ?

 

バレてねぇーよな?

 

面倒はごめんだぞ?

 

<某国は某国です。某世界のお巡りさんの国や最近調子に乗っている自称世界の中心の華的な国にエイリアン疑惑のある王族が支配する国や何処かのえりーちかの祖国の北の雪国…等々ですね。後は以前に1/1のガンプラをプラフスキー粒子を使って軍事利用しようとした某北の頭のオカシイ国も一応は覗いておきました。>

 

「どっから突っ込めばいいんだか…。」

 

<何処から褒めればいいのか?の間違いではありませんか?>

 

「ハイハイ。よくできましたねー。」

 

<むぅ。お褒めの言葉が随分とぞんざいですね。>

 

そりゃまぁ褒めてねぇーからだよ。って言えばまたうるせぇから言わないでおこ。

 

「気のせいだろ。で?そんな某国の極秘の合金も含めたありとあらゆるプラスチックやら金属やらをそれぞれでの組み合わせも含めて試してみてもダメだったコトは、もうムリってコトなんじゃねぇーのか?」

 

俺が使っている圧縮エネルギーカートリッジは、クリアパーツの周囲を高硬度プラスチックで覆って弾丸の形に成型したモノなんだが、コイツと同じ要領でさらに複数の素材を組み合わせて成型すれば、心形流の連中が使ってる高圧縮エネルギーカートリッジと同等の高出力のモノが出来るって考えてたんだけどなぁ…。

 

やっぱそんなに甘いモンじゃなかったってコトか。

 

あの高圧縮エネルギーカートリッジ…マジでどんな理屈で作られてるんだか…。

 

<こうなれば組み合われる素材の幅を広げてみますか?>

 

「素材の幅を広げる?んなコト言っても大概のプラスチック素材と金属素材は試しちまったんだぞ?他に素材って言っても…?」

 

ナニがあるってんだ?

 

一般的にガンプラに使われる素材はプラスチック。

 

ソイツに加えて強度を補強する感じで金属素材を使う。

 

プラスチックと金属…その他の素材って言ったって……あ。

 

そう言えば…

 

「フェリーニさんが前にダイヤモンドコーティングしたガンプラとバトルしたコトがあるって聞いたよな…?」

 

ダイヤモンドコーティング…つまりはダイヤモンド。

 

ダイヤモンド=鉱石。

 

鉱石を粉末状にして塗料に混ぜて塗布した機体がガンプラバトルで問題無く使用出来たってコトは…

 

「ガンプラバトルで鉱石系の素材もワンチャン行けるってコトか。」

 

鉱石…か。

 

考えたコトも無かったな。

 

念の為に試してみるか?

 

そうとなれば…

 

「アイリ。シュミレーションの素材に俺が手に入れられる範囲の鉱石を追加だ。」

 

善は急げだ。

 

俺はモニターの中で暇そうにフヨフヨと漂っている相棒に、シュミレーションに鉱石系の素材を追加する様に指示を出した。

 

<鉱石ですか?成る程…マスターもクズはクズなりに多少は頭を使った考えましたね。>

 

「クズで悪かったな。ほれ、グダグダ言ってねぇーでさっさとやってくれ。」

 

<了解しました。>

 

さて、この結果が吉と出るか凶と出るか…。

 

後は結果をご覧じろってか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地球上のありとあらゆる鉱石…とまでは行かないが、俺が手に入れられる範囲の鉱石をエネルギーカートリッジ作製の素材として追加したシュミレーションの結果なんだか…

 

「数値自体は爆上がりしたけど安定しねぇなぁ…。」

 

見て(?)の通り、内包可能なエネルギー値自体は今まで最高効率だったクリアパーツよりも圧倒的に上昇したんだけど、その分数値がバラけて不安定になるって言う結果だった。

 

これはどうやら使用する鉱石の純度にもよるみてぇだな。

 

そんな鉱石の中でも特に高い数値を叩き出したのは、俗に宝石と呼ばれる鉱石達だった。

 

<安定はしませんが既存のモノよりも性能は上で暴発もしません。このまま何かしらの宝石類を素体にしてエネルギーカートリッジを作製しますか?>

 

「そうだな…。」

 

宝石系の素材を使えば確かに既存のエネルギーカートリッジよりも性能は上のモノが出来る。

 

けど安定しねぇーってのが問題なんだよなぁ…。

 

性能が安定しねぇ兵器なんざ怖くて使えたモンじゃねぇだろ。

 

でもこれ以上の性能を出せる素材も無いってのは確かだしなぁ…。

 

それにそもそも宝石類の成型なんてやったコトねぇーぞ?

 

ドコかのガンプラファイターみたいに粉末状に砕いて、ソイツをパテと混ぜてエネルギーカートリッジに成型するか?

 

うーん…ダメだ。

 

なんかこう…全体的にあと一歩、ナニかが足りないって感じだな。

 

エネルギーカートリッジの素材に鉱石…それも純度の高い宝石類を使うって方向性は間違ってないとは思う。

 

ここからもう一手、ナニかが…。

 

そう思った俺は、ナニかヒントにでもなれば良いかと思い、アイリへと新しい指示を出した。

 

その指示の内容は…

 

「アイリ。俺が手に入れられない鉱石もシュミレーションに追加してみてくれ。」

 

と、言うモノだった。

 

<了解しました。少々お待ちください。>

 

今までは俺が手に入れられる範囲の素材でのシュミレーションだったけど、今度はそこに俺が手に入れられない素材も追加させたんだ。

 

まぁ俺が手に入れられない素材ってなると、ウ○ン鉱石とかそこら辺の個人が所有したらヤバいヤツだな。

 

他にもナニかあるのかもしれねぇけど、ヤバい鉱石なんて興味ねぇからわかんねぇーや。

 

さて、そのヤバい鉱石やその他の俺が手に入れられない鉱石を交えたシュミレーションの結果はと言うと…

 

<お待たせしました。こちらをご覧下さい。中々に興味深い結果が出ましたよ?>

 

「おぅふ…コイツはまた…。」

 

今までよりもさらに…それも何十倍の効率でエネルギーを内包でき、オマケに安定性も抜群な素材が一つだけありやがったんだ。

 

その素材の名前は“アリスタ”。

 

またの名を…

 

「プラフスキー粒子結晶体…ねぇ。」

 

かつてガンプラバトルの際にガンプラ自体を動かす為に使用されていた謎粒子“プラフスキー粒子”。

 

その結晶体で一部では“アリスタ”と呼ばれているらしい宝石?鉱石?が、エネルギーカートリッジを作製するうえで最も効率良く、尚且つ膨大にエネルギーを内包出来るって結果が出やがったんだ。

 

プラフスキー粒子…某北の独裁国家のアホなショーグンサマが1/1サイズのガンプラを作って軍事利用しようとした事で、世界中でその危険性が危惧され始め、最終的には一部の用途…医療用ナノマシンの素材に使用される事等を除いて使用が禁止されちまった謎の粒子。

 

「コイツが素材としては最高ってコトか…。」

 

問題は金を積めば手に入るモノじゃねぇーってコトだな。

 

けどまぁ…

 

<私達にはこの“アリスタ”なる鉱石を入手する為の宛が全く無い。と、言う訳でもありませんね。>

 

「だな。」

 

さて、と。

 

それじゃちょいとあの人に…“アーリージーニアス”に連絡するとしますかね。

 

待ってろよ?クソキ○ガイ魔女野郎。

 

次に会ったら問答無用でぶち抜いてやる。

 

いや、まぁあんなキ○ガイには二度と会いたくねぇーってのが正直なトコなんだけどさ。

 

 

 

 

 

こうして俺は全く新しいエネルギーカートリッジ…名付けて“粒子結晶カートリッジ”の作製に着手するコトになった。

 

そしてこの粒子結晶カートリッジの作製をきっかけに、“アリスタ”と呼ばれるプラフスキー粒子の結晶体のもう1つの特性を知るコトになる。

 

それがやがて俺自身の運命を覆すコトになるとは知らずに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「月夜の太陽 ①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルのスクラッチでヴァルナとゼピュロスが出たので土を除いた5属性の神石5凸を自力で行けるんじゃね?とか思っているQooオレンジでございます。




原作ラブライブ!の主人公である穂乃果ちゃんのガンプラの強化回その①となります。













それでは 閑話「月夜の太陽 ①」 始まります。

















和菓子屋“穂むら”の賢い方の看板娘としてご近所さんと一部界隈ではとても有名な私、高坂雪穂はある日、学校から帰って来て自分の部屋へと一歩足を踏み入れると、ふと部屋の中に若干の違和感を感じました。

 

部屋のどこに違和感があるのかはパッと見ただけではわからなかったけど、私の中の第六感が確実に囁いてます。

 

部屋の中にナニかが足りない…と。

 

私はその第六感に従い、違和感の正体を確かめる為に部屋の中を注意深く見渡しました。

 

いつも通りの机。

 

いつも通りのベッド。

 

いつも通りのクローゼット。

 

いつも通りの押し入れ。

 

いつも通りの本棚。

 

いつも通りの積みガンプラ。

 

いつも通りの飾ってあるガンプラ…あれ?

 

私の視線が作り終えて飾ってあるガンプラの棚へと向かうと、いつも通りかと思われたそこには、本来ならあるはずのガンプラが何体か見当たりませんでした。

 

私が部屋に入ってすぐに直感的に感じた違和感の正体は飾ってあるガンプラの数が足りない…それが正解でした。

 

見当たらないガンプラはHGAW ガンダムXディバイダーとHGBF GM/GM。

 

そしてレジェンドガンプラファイター“伊織 星”さんと謎のガンプラファイター“レイジ”がかつて伝説を築き上げた時に使っていたビルドストライクガンダム(フルパッケージ)を一般販売用に再設計して発売されたレプリカキット版のビルドストライクガンダム。

 

この3体の素組のガンプラたちが普段飾っている棚から忽然と姿を消していました。

 

私には棚に飾ってあったはずの消えた3体のガンプラたちをドコか別の所へと移動させた記憶は一切ありません。

 

となると…私以外の誰かがガンプラを飾ってあった棚から持ち出した…と言う事になります。

 

さて、ここで問題です。

 

とてもとてもとーーーーーーっても簡単な問題です。

 

我が高坂家で勝手に私の部屋に侵入してガンプラを持ち出す人物は誰でしょうか?

 

①お父さん。

②お母さん。

③お姉ちゃん。

 

はい、答えは簡単。

 

私、高坂 雪穂の不詳の姉。

 

和菓子屋“穂むら”のアホな方の看板娘としてご近所さんと一部界隈では非常に有名なお姉ちゃん…高坂 穂乃果その人に違いありません。

 

と、言うワケで…

 

「ちょっと!お姉ちゃん!!!」

 

私は私の部屋から勝手にガンプラを持ち出した犯人(だと思う)が居やがる隣のお姉ちゃんの部屋へと突撃しました。

 

お姉ちゃんの部屋のドアをノックもせずに問答無用で蹴破る勢いで開け放つと、ソコには私よりも先に学校から帰って来てずでにラフな部屋着に着替えて口に何故かスルメの足?をくわえたアホ姉の姿がありました。

 

「ふぇ!?」

 

アホ姉は突然部屋へと突撃して来た私を目をまんまるにしてアホ丸出しでびっくりしたように見ています。

 

「ゆ、雪穂!?どーしたの!?」

 

そして口元のスルメの足をモグモグとさせながら、アホ姉は突然部屋へと突撃して来た私へと呑気にどーしたの?とか言いやがりました。

 

「どーしたもこーしたも!お姉ちゃん!また私の部屋に勝手に入ってガンプラ持ってたでしょ!ガンダムXディバイダーとGM/GMとビルドストライクのレプリカキット!!!」

 

私の剣幕を見てもなお、未だにスルメの足をモグモグとしている呑気なアホ姉に対して、私は怒り心頭でまくし立てる様に持ち出しやがったガンプラの事を問い詰めました。

 

その瞬間、私の視界に…

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅ!?私のガンプラがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

無惨にもバラバラになったガンプラの姿が飛び込んで来ました。

 

そのバラバラ具合と言えば、仮にバラバラにされたガンプラが人だった場合は猟奇犯罪者も真っ青になっちゃう様なバラバラ具合です。

 

胴体を失い四肢と頭部だけが転がるガンダムXディバイダー。

 

何故か背中のバックパック部分だけが取り外されてうつぶせになっているGM/GM。

 

腰のサイドアーマーだけが無いビルドストライクのレプリカキット。

 

あれ?

 

こうして見るとバラバラにされてるのはガンダムXディバイダーだけ?

 

アホ姉の部屋の中央に置かれたテーブルの上でバラバラになったり一部パーツを取り外されたりしているガンプラの姿を見た私は、まるでパーツ取りをしたあとみたいだなぁ…と何となくそんな事を考えてしまいました。

 

って!そーじゃなくて!

 

「おねーちゃん!ナニしてんの!私の部屋に勝手に入って私のガンプラを勝手に持ち出して!挙げ句にソレをバラして!!!」

 

「いやー♪ごめん♪ごめん♪ちょっと雪穂の部屋のガンプラ借りちゃった♪てへ♪」

 

私が何となくパーツ取りされたみたい?とか考えていると、ガンプラ惨殺事件の張本人であるアホ姉がまたまた呑気にちょっとガンプラ借りてるよー♪とか言い出しやがったんです。

 

「てへ♪じゃないわよ!!!コレが借りてる?いや!いや!いや!この惨殺具合は絶対にちょっと借りてるって感じじゃないでしょ!」

 

「ざんさつ?じゃないよー!ちょーっと欲しいパーツがあったからソレを取っただけだよ!」

 

「ってかこのアホ姉!やっぱり人のガンプラをパーツ取りに使いやがったのか!買え!パーツ取りしたいなら自分で新しいキットを買え!!!妹の部屋から勝手に持ち出してバラすな!!!」

 

「えーーー!!!ちょっとのパーツのためだけに新しくまるまるガンプラを買うなんてムリだよー!今月もうおこづかい無いし!あと雪穂!今さらっと穂乃果のことアホ姉って言ったでしょ!雪穂なのにヒドイ!」

 

「雪穂なのにヒドイとか意味わかんないコト言うな!アホ姉!ってかお小遣いが無いのはお姉ちゃんがまた無駄遣いしたからでしょ!!!今度はナニ買ったの!どーせまたカッパの頭のお皿っぽいお皿とか夜中に勝手に動き出すかもしれないとかソレ確実に動かないでしょ!ってツッコミ待ちなぬいぐるみとか徳川さんて誰?とか言って徳川幕府の“と”の字もわかんないのに徳川埋蔵金の秘密が書かれているかもしれない?ってイヤ!イヤ!イヤ!それ絶対にニセモノでしょ!な宝の地図とか伝説の勇者が旅の始まりに使っていたかもしれないひのきのぼうって名目で売られているただの木の棒とか1から7の数字が描かれてそれを7つ全部集めるとどんな願いでも叶う龍の珠のハズなのによく見ると中の星の数が8個あるハイ!それニセモノ確定!なド○ゴンボールのバッタもんとかそこら辺のアホ丸出しの変なモノ買ったんでしょ!!!」

 

「むぅ!またアホって言った!穂乃果!アホじゃないもん!」

 

「いや!アホでしょ!おねーちゃん!実際にアホでしょ!!!」

 

「違うもん!穂乃果!アホじゃないもん!!!」

 

「アホじゃないなら勝手に人の部屋からガンプラ持ち出してバラすな!!!」

 

「あれ!?それってなんかアホと関係ないよね!?」

 

「関係あるの!!!」

 

「ないよー!!!!!」

 

「うっさい!アホあねーーーーー!!!!!!!!」

 

「むーーーぅ!!!だから穂乃果!アホじゃないもん!!!!!!!!」

 

姉と妹…互いの譲れないモノを賭けた(かもしれない)罵詈雑言の応酬。

 

そけどそんなんな姉妹喧嘩は唐突に終わりを向かえました。

 

私とアホ姉の言い合いを止めたのは…

 

「アンタたち!!!うるさい!!!!!これ以上騒ぐなら舌引っこ抜いて明日からデ○ヘルで働かせるわよ!!!!!!」

 

階下からの怒声一閃。

 

おかーさんの怒りの咆哮でした。

 

「「ぎゃーーーーーーすぅぅぅぅ!!!おかーさん!ごめんなさぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」」

 

うん。

 

実の娘にデリ○ルで働かせるわよって…ソレってダメなヤツじゃないの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?何でお姉ちゃんはガンプラ惨殺事件を起こしたの?」

 

お母さんの武力介入で終焉を向かえた意味不明な姉妹喧嘩の後で、私は改めてお姉ちゃんにどうして私の部屋からガンプラを勝手に持ち出したのかを問い質しました。

 

その結果…

 

「あのね!穂乃果のガンプラを作ろうと思ったんだ!」

 

と、言う意味不明な答えが帰って来ちゃいました。

 

色々と言葉が抜け落ちててナニが言いたいのかマジで意味不明だわ。

 

あ。

 

私の一人称での言葉使いが変わったのはおねーちゃんの謎の行動に疲れちゃって語尾とかその他もろもろを敬語っぽくするのがめんどくなっただけだからあんまり気にしないでね?

 

「ねぇおねーちゃん…。お願いだから一般人でもわかるように話して…。」

 

それにしても…このアホ姉の謎言語を通訳無しですんなりと理解できるのって、たぶんことりさんと海未さんとの2人位なんじゃないのかな?

 

あの2人は長年このアホ姉と一緒に居るから、アホ姉のアホ言語をナチュラルに理解できちゃうんだよね。

 

家族でも理解不明な時が多いのに、ことりさんも海未さんもほんとスゴいよね。

 

は、さておき。

 

「ガンプラを作ろうとしたのはわかったけど、何で私の部屋に飾ってた素組のガンプラをバラしたの?」

 

今はガンプラ惨殺事件の動機を突き止める事が先決だね。

 

「えーっと、みししんぐ?ってヤツをやろうと思ったの!」

 

みししんぐ?なにソレ?

 

みししんぐ…みししんぐ…みししんぐ……あぁ…もしかしてミキシングのコト?

 

ミキシングはもちろんみんなわかるよね?

 

別々のガンプラを組み合わせて1つのガンプラにする技術…技術?で良いのかな?

 

とにかくそんなヤツ。

 

このアホ姉は私の素組のガンプラを持ち出してそのミキシングをしようとしていたみたい。

 

アホ姉の作るミキシングガンプラかぁ…なんかヤバいのが出てきそうな気がするのは気のせいかな…。

 

見たいような、見たくないような。

 

私がそんな矛盾する2つの事を思っていると…

 

「それでね!これが穂乃果の作ったみししんぐ?のガンプラだよ!」

 

アホ姉はドコからともなく1つのガンプラを取り出して私の方へと見せて来たの。

 

私は取りあえずアホ姉よ、アンタは今そのガンプラをドコから出した!ってツッコミをグッと飲み込んで、お姉ちゃんの差し出したガンプラを見てみる事にしたんだ。

 

お姉ちゃんが私のガンプラを勝手に持ち出して勝手にバラして勝手に作ったミキシングガンプラ。

 

ソレは…

 

「胴体がXで後は普通のストライク?」

 

私が思っていたよりもマトモなモノだったんだ。

 

胴体をガンダムXディバイダーのモノに取り替えて、手足と頭はお姉ちゃん自身が作った素組のストライクガンダム。

 

後は…あっ。

 

腰のサイドアーマーがビルドストライクのビームサーベルが取り付けられるヤツになってる。

 

うん。

 

ほんと、思っていたよりもマトモな形になってる。

 

「あとね!背中にコレを付けたいんだ!」

 

私が胴体をガンダムXディバイダーのモノに取り替えたほぼストライクガンダムのソレを手に取りながら見ていると、お姉ちゃんは別のパーツを私へと差し出しました。

 

「GM/GMのバックパック?」

 

お姉ちゃんがこちらへと差し出したパーツは本来ならばGM/GMの背中に取り付けられているハズのバックパックで、ソレは近年発売されたガンプラの多くに採用されている2つ穴タイプの接続方式のモノでした。

 

どーにもこのアホ姉はソレをガンダムXディバイダーの胴体の背中部分に取り付けたいらしいんだよね。

 

けど…

 

「あのね!背中に穴がないから付けられないの!」

 

そう。

 

ガンダムXディバイダーの背中にはこの2つ穴タイプのバックパックを取り付ける為の2つ穴が無いんだよね。

 

あるのは長方形の形をした凸型の接続部分だけ。

 

2つ穴タイプのバックパックを取り付ける為にはちょっと弄らないとダメなんだ。

 

ソレをするにはどーすればいいのか?お姉ちゃんはソレがわからずに困っていたみたい。

 

おやつ代わりにスルメの足を噛りながら。

 

両手の上にちょこんとGM/GMのバックパックを乗せて私へと見せるお姉ちゃんは、なんだか捨てられた子犬のように見て不覚にもとても不憫に思えて来ちゃったんだ。

 

そう。

 

不覚にも。

 

こんなアホでも一応は私のおねーちゃん。

 

だから…

 

「仕方ない…手伝ってあげる。」

 

見捨てられない…よね?

 

「雪穂!!!ありがとー!!!」

 

私が改造を手伝うよって言うと、お姉ちゃんはさっきまで捨てられた子犬みたいにシュンとしていたのがウソかのように、満面の笑みで抱き付いて来ました。

 

口から相変わらずスルメの足をちょこんと出しながら。

 

はぁ…ほんと、仕方ないおねーちゃんだなぁ…。

 

そんな仕方ないおねーちゃんだけど、困った事に私はこんなおねーちゃんが…

 

「キライじゃないんだよねー。」

 

さて、アホ姉の為に一肌脱ぐとしましょーか♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(ホノカはアンタのコト、キライだけどねー)」

 

「ホノカ?ナニか言った?」

 

「(んーん♪なーんにも♪)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「月夜の太陽 ②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルの無料ガチャピンガチャでムックモードが一度も来ないまま終わりを迎えようとしているQooオレンジでございます。
皆様、ムックは信じてはいけません。



今回も穂乃果ちゃんのガンプラの強化回となります。
作中のガンプラ作成部分については何卒突っ込み無しの方向で…。
尚、今回は久し振りに作中にガンプラの画像がございます。
へー、こんな感じなんだー。的にご覧になっていただければ幸いでございます。












それでは 閑話「月夜の太陽 ②」 始まります。

















「さーて、それじゃサクッとヤっちゃおっか。」

 

私の部屋からアホ姉が勝手にガンプラを持ち出した事から端を発したお姉ちゃんのガンプラみししんぐ?もとい、ミキシング計画。

 

ミキシングするストライクガンダムの手足とガンダムXの胴体の接続部分は共通規格なのそのまま取り付けられます。

 

なので今回、主に弄るのはガンダムXの背中の部分です。

 

私はガンプラの改造に使うための工具(ニッパー、ピンバイス、デザインナイフ等)やプラ板、各種接着剤に同じく各種パテ等々をガンプラの空き箱(ちなみに新しい方のガンダムMk-Ⅱ(ティターンズ仕様)の空き箱です。)に入れて自分の部屋からお姉ちゃんの部屋へと持ち込みます。

 

「うわっ!なにコレ!ねぇねぇ!雪穂!雪穂!」

 

「なにコレ!って普通の3mmピンバイスとデザインナイフだよ?あとはプラ板と接着剤とパテ。」

 

そんな持ち込まれた品々をお姉ちゃんの部屋のテーブルの上へと置くと、早速とばかりにお姉ちゃんが食い付いて来ました。

 

お姉ちゃん、基本的にガンプラを作る時はニッパーくらいしか使わないから、ピンバイスとかデザインナイフが珍しいみたい。

 

ピンバイスもデザインナイフもどっちも100均で普通に売ってるから、今度お姉ちゃんに買って来てあげようかな?

 

あー、でも…お姉ちゃんにデザインナイフとか預けたら危ないかも?

 

お姉ちゃんの事だから自分で自分の手をスパッ!ってヤっちゃいそうだよね。

 

100均のデザインナイフでも切れ味は抜群だからね。

 

あとはピンバイスで自分の手に穴開けそう…。

 

お姉ちゃんならヤりそうだよね。

 

けどガンプラの改造にはピンバイスもデザインナイフも良く使うしなぁ…。

 

うん。

 

今度お姉ちゃんの保護者枠の海未さんやことりさんに相談と言う名の丸投げしよ。

 

さて、それじゃ改めてお姉ちゃんのガンプラの改造のお手伝いだね。

 

まずは…

 

「Xの背中のこの凸部分を切っちゃおっか。」

 

「うん!切っちゃお!って!えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?き、切っちゃうの!?えっ!?コレ!切っちゃうの!?」

 

「そ。切っちゃうの。」

 

「切っちゃうの♪って!そんな簡単に言うけど!切っちゃったらもう元に戻らなくなるんだよ!それでも切っちゃうの!?」

 

「いや、それでも切っちゃうの!?って言われても切らない事には始まんないし…。」

 

お姉ちゃん、切っちゃったらもう元に戻らなくなるって、改造するんだからそこら辺は当たり前…あー、そっか。

 

お姉ちゃん、いつもガンプラ作る時は素組だったから、ガンプラに穴を空けたり切ったり貼ったり足したり引いたりするのは慣れてない…って言うよりも初めてだったんだよね。

 

ガンプラを始めて改造する時は不要な部分を切ったりする事に最初は戸惑っちゃうよね。

 

失敗したらどーしよ!って感じで。

 

私もそうだったもん。

 

で、案の定失敗してパーツ取り用のジャンク行き。

 

初めての時は大体そんなパターンだよね。

 

私も今でこそガンプラの改造は結構慣れたけど、それでもまだたまーに失敗しちゃうもんね。

 

「と、言うワケでサクッと切っちゃって。」

 

「ねぇ!今の会話のどこら辺が“と、言うワケで”なの!」

 

「あ、珍しい。お姉ちゃんが突っ込みに回ってる。」

 

「今のはドコからどーみても突っ込み所満載だから流石に穂乃果だって突っ込みに回るよ!」

 

「ねー、何でもいいから早く切っちゃってよー。」

 

「珍しく穂乃果ががんばって突っ込みしたのにスルーされた!?って!なんかもー雪穂の中では切るコトが決定されてるし!?」

 

「切らないと先に進まないから切るのは確定だよ?ってかお姉ちゃんがヤんないなら私がヤるけど?でもそれだと“お姉ちゃんのガンプラ”じゃなくなるんじゃない?」

 

「うぅ…そ、そうだよね…。わ、わかったよ…やるよ!穂乃果!やってみせるよ!!!」

 

「はいはい、その意気その意気。ファイトだよー。」

 

お姉ちゃん、ようやく凸部分を切る気になったかー。

 

まぁほんと、初めての時は尻込みしちゃうのもわかんなくはないんだけどね。

 

私はそんな感じに生暖かい目で戸惑いながらも作業を始めたお姉ちゃんを見守ります。

 

お姉ちゃんはびくびくと怖がりながらも、ゆっくりと手に持ったニッパーをガンダムX胴体の背中へと近付けて…

 

「うぅ…い、行くよ!えいっ!」

 

意を決して凸部分をパチっと切り取りました。

 

「どれどれ?」

 

私は凸部分が切り取られたガンダムXの背中を確認します。

 

うん。

 

特に問題はなさそうだね。

 

ガンダムXの背中の凸部分を切り取ると、ソコにはちょっとした穴が空いています。

 

プラスチックの節約?のための肉抜き穴みたいな感じなんだろうね。

 

コレの肉抜き穴?がなかったらピンバイスで均等に2つ穴ジョイントの凹穴を開ければオッケーなんだけど、このまま2つ穴ジョイントを開けたら凸部分を切り取ったあとの肉抜き穴に干渉して使い物にならなくなっちゃうね。

 

だから今回はプラ板を貼り付けて、ソコに2つ穴ジョイントの穴を空ける形にしよっかな?

 

そう思って私はお姉ちゃんへ次の作業の指示を出そうとします。

 

「次はこのプラ板を加工して…」

 

と、思ったんだけど、ソコで私はふと気付いちゃいました。

 

いきなりこの基本アホなアホ姉にプラ板を加工してガンダムXの背中部分に接着剤で貼り付けさせてソコにピンバイスで2つ穴ジョイント用の穴を均等に空けさせたりしても大丈夫なのか?と。

 

結論から言えば。

 

「ムリ。」

 

作業自体はどれも改造初心者でも問題なく出来ちゃう簡単なモノだけど、それでもきっと基本アホなこのアホ姉は工程が多くなれば多くなるほど失敗するよね。

 

うーん…なら…

 

「背中に穴を空けてからパテで埋めて、パテが乾く前にソコに直接GM/GMのバックパックを付けちゃおっか?」

 

種類にもよるけど二種類の素材を混ぜて使うエポキシパテとかは粘土みたいなモノだから、乾いて完全に固まっちゃう前にムニッ!っと2つ穴の接続部分を押し込んじゃえばあとははみ出た部分をちょちょいと削ってパテ色丸出しのトコをマーカーでやっぱりちょちょいと塗っちゃうだけで終わりだよね。

 

あ。

 

エポキシパテを使う時は手荒れ対策でちゃんと使い捨ての手袋を使わせないとね。

 

手荒れしたままでオ○ニーすると、中に指を挿れた時とか痛いんだよねー。

 

まぁ痛いのは痛いので嫌いじゃないんだけど。

 

「えーっと、その、ね?コレ、あ、穴…背中に空けちゃっていいの?」

 

「うん。まぁ乱暴にしてパーツが割れないようにだけは気を付けてね。優しく、ゆっくりとやれば大丈夫だから♪」

 

パーツ自体が割れたら接着剤とかラッカーパテとかで補修したりと色々と処理がめんどうだからねー。

 

私がエポキシパテを練り合わせて用意している間、お姉ちゃんはアワアワしながらもガンダムXの背中の部分にちょっと大きめの穴を空けます。

 

私はその作業を見ながらパテをねりねりねり。

 

二種類の素材を混ぜてパテとして使うエポキシパテ。

 

そのエポキシパテをねりねりして均一に混ぜられたかな?って思ったから…

 

「はい、お姉ちゃん。」

 

私はそのねりねり済みのエポキシパテをお姉ちゃんに手渡します。

 

「そのままその粘土みたいなヤツを背中に空けた穴に押し込む感じで入れちゃって。」

 

「押し込む感じだね?わかった…えーっと…こう…かな?」

 

「そうそう、上手い上手い。」

 

背中の穴を埋めるパテの大きさは私が事前に調整してあるから、腕のポリキャップの稼働部分にも干渉ししないはずです。

 

あとは…

 

「乾いて固まっちゃう前にGM/GMのバックパックをムニッ!って押し込んじゃお♪あ。曲がらないように気をつけてね♪」

 

「う、うん…。」

 

お姉ちゃんは私の言葉に頷くと、恐る恐るGM/GMのバックパックをムニッ!っと押し込んで行きます。

 

横から見ている分には変な風に曲がったりはしていないみたいです。

 

「ねぇ雪穂?こんな感じでいいのかな?」

 

ガンダムXの背中とGM/GMのバックパックがぴたりとくっつくまでパテに押し込むと、お姉ちゃんは不安そうにソレを私の方へと差し出して来ました。

 

私はお姉ちゃんが差し出したガンダムXの胴体を受け取り、いろんな方向から取り付けたGM/GMのバックパックが曲がってないか?とか、パーツ割れがないか?とかを確認します。

 

その結果は…

 

「大丈夫そうだね。」

 

特に問題ナシ、でした。

 

「ホント?ホントに大丈夫?」

 

「うん。ホントに大丈夫だよ♪」

 

まぁちょっとパテがはみ出してる部分があるけどコレは元から想定内で、後から削れば良いだけだし。

 

だから…

 

「あとはパテが乾くまで待つ!」

 

「うん!乾くまで待つ!」

 

うん。

 

お姉ちゃんの初めてのガンプラ改造、何とか無事に終わりそうだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで次の日。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「スゴい…ちゃんとできた…!」

 

「うん。ちゃんとできたね。」

 

パテも乾いて固まって、お姉ちゃんの初ミキシングガンプラは無事に完成しました。

 

移植したGM/GMのバックパックもキッチリと固定されているし、加工したガンダムXの胴体部分にもひび割れはナシ。

 

腰のビルドストライクガンダムのサイドアーマーも…コレはまぁ私が作った素組のヤツから強奪したパーツだから問題はナシだね。

 

全体的なバランスも大丈夫そう。

 

いじろうと思えばまだまだ弄れるけど、取りあえずはコレで完成…で良いかな?

 

私がもう少しあちこち手直ししようかな?どーしようかな?って考えている傍らでは…

 

「スゴい!穂乃果のガンプラ!穂乃果だけのガンプラだ!できちゃったよ!ねぇ!見て見て!ゆきほーーーー!!!!!」

 

お姉ちゃんが完成(仮)したガンプラを両手で大事そうに抱えて、ぐるぐると大喜びしてました。

 

私はそんな大喜びのお姉ちゃんを見て“まだ弄れる部分はあるよ!”って言って水を差すのもアレかな?って思ったから、黙っておくことにしました。

 

ウンウン♪いい気分でいるお姉ちゃんを凹ませないように気遣いできちゃうとか妹の鏡だよね♪

 

まさに賢妹ってヤツだね♪

 

そんなことを密かに思いながら私が生暖かい目で喜ぶお姉ちゃんを見ていると…

 

「ゆきほーーーー!!!!!ありかとーーーーーー!!!!!」

 

お姉ちゃんがいきなり私へと突撃して抱き付いて来やがりました。

 

ってかあぶな!?

 

お姉ちゃんが手に持ったストライクの頭のアンテナ部分が目に刺さりそうになったし!

 

あと…

 

「暑苦しいから抱き付くな!アホ姉!!!」

 

お姉ちゃん、子供みたいにムダに体温高いからくっつかれると暑い!!!

 

それと基本アホなのにおっぱいが以外とおっきくてちょっと腹立つし!

 

お、お尻なら私の方がおっきいもん!たぶん…。

 

「やだ!ぎゅーってする!あと今日はアホって言われても許しちゃう!」

 

「わかった!わかったから!ちょっと離れてよ!さっきからストライクの頭のアンテナが目に刺さりそうで怖いの!!!ってか痛いし!ほっぺには刺さってるし!?痛いから!めっちゃ痛いから!ぎゃぁぁぁぁぁすぅぅぅ!!!」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁす!!!ゆきほーーーー!!!!!ごめーーーーーん!!!!!」

 

「刺さってるからごめんするヒマあるなら早く離れてーーーーー!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「失明するかと思った…。」

 

[[ほんとごめんねー!]]

 

「もーいいよ…。」

 

所変わって私とお姉ちゃんは2人で近所のアミューズメントセンター音ノ木坂店にやって来ました。

 

私たちがアミュセンにやって来たのはもちろん完成したお姉ちゃんのミキシングガンプラを試すため。

 

そんなワケで私とお姉ちゃんは早速それぞれのガンプラをGPスキャナーでスキャンして、そのままGPカウンターでバトルロイヤルに出撃登録しました。

 

お姉ちゃんはスキャンした後でナニかポチポチと設定を弄ってたみたいだけど、ナニしてたんだろ?

 

アホな設定してなきゃいいけど…。

 

私はそのことにちょっとだけ不安を覚えながらも、指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体に乗り込んで愛機である“ガンダムホワイトラビット”の出撃準備を進めます。

 

アレ?そう言えば…

 

「ねぇお姉ちゃん?そのガンプラの名前ってもう決めたの?」

 

そう。

 

お姉ちゃんのミキシングガンプラの名前を私はまだ聞いてないんです。

 

私からそのミキシングガンプラの名前はなに?って聞かれたお姉ちゃんの答えは…

 

[[えっ?まだ決めてないよ?]]

 

と、言うモノでした。

 

「あ、そーなんだ…。」

 

珍しい。

 

お姉ちゃんならアホみたいな名前を付けてそうって思ったんだけど、違ったんだ。

 

[[あのね!穂乃果が初めてかいぞーしたガンプラだからちゃんと考えようと思うんだ!]]

 

「うん。いいんじゃないかな?」

 

名前って大事だもんね。

 

さて…そろそろ出撃の時間っぽいね。

 

それじゃ…

 

「今日も楽しくガンプラバトルしよっか♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「月夜の太陽 ③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

リミ武器スタレで見事に産廃武器を引き当てたQooオレンジでございます。
ガチャピンもムックもスタレも信じては行けません。
天井だけが正義です。



今回も穂乃果ちゃんのガンプラの強化回となります。
新機体でバトルロイヤルへと出撃した穂乃果ちゃんと引率の雪穂ちゃん。
その道中に待ち受けるのはガンプライブではお馴染みのあのヤられメカ達で…。












それでは 閑話「月夜の太陽 ③」 始まります。


















「高坂 雪穂!ガンダムホワイトラビット!いっきまーーーす!!!」

 

[[高坂 穂乃果!ストライクガンダム(仮)!いっきまーーーす!!!]]

 

出撃許可を告げるガンプラバトルシミュレーターのシステムアナウンスがコクピットに鳴り響くと同時に、私とお姉ちゃんはそれぞれの愛機を駆って今日のバトルフィールドへと発進します。

 

フルスロットルで一気に発進ゲートを抜けると、メインモニターには今日のバトルフィールドである荒野ステージ(夜)の殺風景な光景が写し出されました。

 

相変わらずこの荒野ステージにはなーんにも無いなぁ…と思っていると、私と同じように発進ゲートを抜けて出撃して来たお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)がいつの間にか私のガンダムホワイトラビットの隣までやって来ていました。

 

そして私のガンダムホワイトラビットの隣まで来たお姉ちゃんは、自機のストライクガンダム(仮)の頭部を上へと向けて…

 

[[あっ!お月さまだ!]]

 

呑気にお月様が出ている事を喜んでいました。

 

それに釣られるように私も上空を見上げると、ソコには確かにお姉ちゃんの言う通りのキレイなまんまるお月様が浮かんでいました。

 

夜空にはまんまるお月様の他に沢山の星が輝いています。

 

都心じゃこんなキレイな星空はちょっと見れないよね。

 

そうこうしていると、ガンダムホワイトラビットのコクピットにピピッと電子音が響きました。

 

それはこちらの広域レーダーの索敵範囲内に敵機が侵入して来た事を告げるアラート。

 

私はそのアラートを聞きすぐにサブモニターに表示させていた広域レーダーをチラリと見て、こちらへと接近して来ている敵機の数と方向を確認します。

 

こちらへ向かって来ている敵機の数は5機。

 

方向は3時方向。

 

敵機の数と方向の確認を終えるた私は、すぐに敵機が向かって来ている3時方向へとガンダムホワイトラビットの頭部のメインカメラを向けます。

 

その動作に連動するように、私のガンダムホワイトラビットに搭載されているサポートAIが頭部のメインカメラの倍率を通常モードから望遠モードへど変更してくれました。

 

このサポートAIは実はソラ先輩が私専用にカスタマイズしてくれたモノで、私のクセとかそこら辺のアレコレを踏まえて指示無しでも色々と先回りでサポートしてくれちゃう優れモノだったりするんです。

 

行く行くは疑似人格を搭載してくれるとかなんとか。

 

そんなサポートAIの先読みサポートの望遠モードで写し出された荒野には、ずんぐりむっくりとした深緑色のドラム缶のオバケみたいなMSの影が5つ。

 

うん。

 

あの哀愁漂ういかにも弱そうなシルエットはみんなご存じ毎度お馴染みなハイ・モックだね。

 

私がこちらへと向かって来ているハイ・モックの機影を確認している隣では…

 

[[雪穂!ハイ・モックが来てるよ!数は…いち、にー、さん、しー…]]

 

≪ごきー。≫

 

[[うん!5機!]]

 

お姉ちゃんも相棒の電子精霊“ぽち”のサポートを受けて、こちらへ接近して来ている5機のハイ・モックの存在を確認していました。

 

お姉ちゃん…基本アホなのに電子精霊のユーザー…いわゆる“精霊使い(エレメンタラー)”だなんてなんかズルい。

 

電子精霊のユーザーになる条件ってよくわかってないから、“精霊使い(エレメンタラー)”になりたい!でなれるモノじゃないんだよね。

 

どーしてお姉ちゃんは選ばれたんだろ?

 

私も相棒の電子精霊が欲しいなぁ…。

 

そんな事をぼんやりと考えていると、いつの間にかこちらへと向かって来ている5機のハイ・モックが私のガンダムホワイトラビットのメイン武装である“ウサギの一本角(ラビットホーン)”の有効射程内へと入っていました。

 

ガンダムホワイトラビットのメイン武装の“ウサギの一本角(ラビットホーン)”は、瞬間的に高エネルギーを発生させることができる圧縮エネルギーカートリッジを使って高火力の砲撃をぶっ放す長砲身のプラズマ粒子砲です。

 

コレの一撃なら接近中の5機のハイ・モック程度なら簡単に消し飛ばせちゃいます。

 

何時もならサーチ&デストロイなんだけど、今回はお姉ちゃんが新しく作ったミキシングガンプラの試運転が目的だから私がサクッとヤっちゃったらダメダメだよね?

 

だから…

 

「お姉ちゃん!援護するから前衛お願い!」

 

私はお姉ちゃんのサポートに回ります。

 

[[うん!突撃だね!りょーかいだよ!雪穂!]]

 

私から前衛を任された受けたお姉ちゃんは、嬉しそうにストライクガンダム(仮)を加速させて接近中の5機のハイ・モックへと突撃して行きました。

 

パテに直接ムニッ!っとしてストライクガンダム(仮)に移植したGM/GMのバックパックは問題なく作動してるみたいだね。

 

それにしても…お姉ちゃん、ほんと突撃好きだよね…。

 

私は嬉しそうに突撃して行くお姉ちゃんを追いながらそんな事を考えていました。

 

ある程度移動すると、5機のハイ・モックがお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)の射程内に入ったみたいで…

 

[[行くよ!えーーーいっ!!!]]

 

お姉ちゃんは手にしたビームライフルで攻撃を開始します。

 

でも連続でビームライフルから放たれた黄色のビームは…

 

[[げっ!?ハズレちゃった!?]]

 

見事にハズレ。

 

なんかまるで射撃補正が掛かってないかのような空振りだね。

 

[[ねぇ!ぽち!なんか当たんないよ!]]

 

≪まえのすとらいくがんだむとばらんすがちがうからー。でもしゅーせーしたからつぎはだいじょーぶー。たぶん?≫

 

[[バランス?とかよくわかんないけど次はだいじょーぶなんだね!なら今度こそ!ビームライフル!いっけぇぇぇぇ!!!]]

 

どうやらお姉ちゃんは射撃のズレを相棒の電子精霊のぽちに丸投げする事でまるっと解決させちゃったみたいです。

 

うん…電子精霊が居ると楽そうだよね…。

 

修正された射撃補正のお陰か、お姉ちゃんが放ったビームライフルの連射は次々にハイ・モックへと吸い込まれるように命中して行きます。

 

1機、2機、3機、4機。

 

お姉ちゃんは続け様に4機のハイ・モックを撃墜しました。

 

このまま残り1機も…と思っていると、最後に残された1機のハイ・モックが手にしたモックライフルを放り投げて代わりにハンドアックスを取り出し、機体を一気に加速させてお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)へと急接近して来ました。

 

そして手に持っていたハンドアックスを大きく振りかぶって、お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)の頭部目掛けて振り下ろそうとします。

 

って!呑気に解説してる場合じゃないし!

 

「お姉ちゃん!危ない!!!」

 

私はお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)に急接近してきたハイ・モックへ向けて、とっさにガンダムホワイトラビットの頭部に内蔵されているバルカン砲のトリガーを引こうとしました。

 

ここからじゃちょっと距離が離れているけどギリギリでバルカン砲の射程内!

 

大丈夫!このタイミングと距離ならギリで間に合う!

 

そう思っていたら…

 

[[だいじょーぶ!!!ぽち!]]

 

≪うぇーい。びーむさーべるー。≫

 

[[うりゃぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

お姉ちゃんは左手で右腰のサイドアーマーに取り付けられているビームサーベルを引き抜いて、そのまま居合い斬りのように目の前まで迫って来ていたハイ・モックの胴体を一気に両断しちゃいました。

 

[[いぇい!びくとりー!]]

 

≪びくとりー。≫

 

ビームサーベルの一閃で胴体を両断されたハイ・モックはその場で崩れ落ちて爆発。

 

ハイ・モックだったモノが上げる爆炎を背に、お姉ちゃんは勝利の声を高らかに上げて喜んでます。

 

お姉ちゃんと久し振りに一緒にガンプラバトルに出撃したけど…うん。

 

この前までガンプラバトル初心者だったけど、ちょっと見ないうちにちゃんと“ガンプラファイター”になっちゃってるんだ。

 

お姉ちゃん、結構ヤるじゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バトルロイヤルに出撃して早々に接敵した5機のハイ・モックを無事に撃墜した私とお姉ちゃんは、次の獲物を探しながらバトルフィールドの中央を目指して移動を開始しました。

 

道中、お姉ちゃんはバーニアを噴かしてから踊るようにステップを踏んでみたり何故かくるくると回ってみたりと、子供が新しいおもちゃを与えられた直後みたいに大はしゃぎ。

 

新しいガンプラでテンション上がってはしゃぐとかほんと子供みたいです。

 

そうこうしているうちにまたもや私のガンダムホワイトラビットのコクピットに敵性反応発見のアラートが鳴り響きました。

 

「お姉ちゃん!はしゃぐのはそこまで!レーダーに新手の反応だよ!」

 

[[うぇ!?敵!えっ!どこどこ!?]]

 

「それくらい自分でレーダー見て確認して!」

 

[[レーダーってどれ!]]

 

「初期設定を弄ってないならサブモニターのヤツ!」

 

[[さぶもにたー?あっ!これだ!ありがと!雪穂!]]

 

「どーいたしまして!」

 

私はお姉ちゃんとアホなやり取りを行いながら、サブモニターのレーダー情報で接近中の敵機の詳細を確認します。

 

レーダー上に表示されている敵機を示す赤い光点の数は8…ううん。

 

8機の後ろからも1機、新しくレーダー圏内に入って来たから、全部で9機だね。

 

方角は12時方向…つまりは私たちの真っ正面。

 

あっちは私とお姉ちゃんの方へと真っ直ぐに向かって来ているから、完全にこっちは捕捉されちゃってるって事だよね。

 

あっちは9機、かぁ。

 

うーん…ちょっと数が多いなぁ…。

 

遠距離砲撃で数を削ってお姉ちゃんと2人で残りを片付ける?

 

それとも接敵される前に離脱しちゃう?

 

どうしよう…私がそう思っていると…

 

[[ここは穂乃果にまるっとお任せだよ!!!]]

 

と、我らがアホ姉が言い出しました。

 

は?

 

お姉ちゃんにお任せ?

 

えっ?お姉ちゃん、9機を相手に1人で突撃するつもりなの!?

 

アホ姉のまさかの発言に私が軽くパニックになっている傍らで、そのアホ姉は急に立ち止まってその場で何故か仁王立ちを始めました。

 

仮にお姉ちゃんが単騎で突撃するにしても、大人数を相手に汎用機寄りのストライクガンダム(仮)が足を止めて迎い撃つって言うのは愚策中の愚策です。

 

大人数を少数で相手にするなら乱戦に持ち込まなきゃ!

 

「ちょっとお姉ちゃん!止まっちゃダメだよ!あの人数を2人で相手にするなら、一気に懐に入り込んで乱戦にしなきゃ!」

 

[[だいじょーぶ!これからちゃんと突撃するから!]]

 

あ。

 

突撃はするんだ…じゃなくて!

 

「なら何で止まったの!」

 

[[こーするためだよ!行くよ!ぽち!]]

 

≪うぇーい。さてらいとしすてむ、きどー。しょーじゅんよーれーざー、かもーん。≫

 

は?

 

さてらいとしすてむ…?

 

さてらいとしすてむって…………サテライトシステムぅぅぅぅ!?

 

えっ?なんでストライクガンダム(仮)にサテライトシステムが…あっ!そっか!あれって胴体はガンダムXだからサテライトシステムも一応は使える…のかなぁ…?

 

サテライトシステムの起動。

 

そんな突然のお姉ちゃんの行動に私がさらにパニックになっていると、空から一条の光が降りて来ました。

 

降りて来た光はお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)の胴体中央の蛍光グリーンのクリアパーツ部分へと吸い込まれて行きます。

 

空から降りてきた一条の光…それはマイクロウェーブの照準用レーザー。

 

つまりは…

 

[[来て!マイクロウェーブ!!!]]

 

そう言う事…なんだよね?

 

私が目の前の現状を無理矢理納得しようと努力している間に、空から…ううん。

 

月から、まばゆい光がお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)へと降ってきました。

 

マイクロウェーブ…ほんとに来ちゃったし…。

 

[[サテライトチャージ!]]

 

≪げっとれでぃー。≫

 

[[ごーーー!!!!!]]

 

私がお姉ちゃんの予想外の行動の連続に、ここが戦場のど真ん中だって事も忘れてポカーンとしていると、月から降り注いだマイクロウェーブのエネルギーを全部吸収し終えたお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)が突然物凄いスピードでこちらへと接近中の敵機たちへと駆け出して行きました。

 

そのスピードはさっきまでのモノとは段違いで、お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)はあっという間に接近中の敵機の目前まで駆け抜けて行っちゃいました。

 

ちなみに接近中の9機の敵機はハイ・モックではなく私たちと同じようなガンプラファイターが操縦するプレイヤー機です。

 

内訳は以下の通りです。

 

真っ赤に塗装されて両腕にナックルガードを装備した近接格闘戦仕様のジム・ストライカー。

 

艶消しの黒で塗装されて全身のウェポンラックの全てに片刃のブレードを装備したケンプファー。

 

背中にガンブラスターの大きなブースターを取り付けたヴィクトリーガンダム。

 

サンドロック風に改造が施されたマグアナック。

 

ランチャーストライカーを取り付けた暗緑色のウィンダム。

 

全身に武者風の意匠が施されて刀を一本だけ携えたグレイズリッター。

 

素組っぽいガーベラ・テトラ。

 

やっぱり素組っぽいジンクス。

 

そして…

 

「ね、ねおんぐ…!?」

 

ネオ・ジオング。

 

しかも…

 

「脚あるし…。」

 

巨大なプロペラントタンク部分を脚の様に改造して、一歩一歩大地をしっかりと踏みしめて進撃して来ていました。

 

なんだろ…パーフェクト・ネオ・ジオング…?

 

凄い改造技術だとは思うけど…

 

「それって歩かせる意味ってあるの!?」

 

もうね、ほんっと、なんかね…。

 

色々とあり過ぎてしんどいです。

 

そんなこんなで始まるお姉ちゃんと9機の敵機との戦闘。

 

それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お姉ちゃんが9機の敵機を瞬く間に蹂躙すると言う驚くべき結果に終わりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「月夜の太陽 ④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

諸事情により大忙しなQooオレンジでございます。



今回も穂乃果ちゃんのガンプラの強化回となります。
原作主人公の無双回その1となります。












それでは 閑話「月夜の太陽 ④」 始まります。

















[[サテライトチャージ!]]

 

≪げっとれでぃー。≫

 

[[ごーーー!!!!!]]

 

新たに現れた9機のプレイヤー機。

 

その9機の敵機の相手を1人ですると言い張ったお姉ちゃんは何故かサテライトキャノンも無いのにサテライトシステムを起動させて、月からの降り注ぐマイクロウェーブを受けとりました。

 

コロニーを一撃で破壊する威力の砲撃を放つサテライトキャノン用のエネルギーを受け取り終えると、毎度お馴染みなお姉ちゃんの十八番の考えなしの突撃が始まります。

 

私は色々と混乱しながらも頭の片隅のまだ冷静な部分で“あ、これはいつものおねーちゃんのダメなパターンだ”って思ったんどけど…

 

「はやっ!?」

 

そこで再び私の予想外の事が起こりました。

 

それはこちらへと向かって来ている9機の敵機へとお姉ちゃんが突撃して行くそのスピードです。

 

速いんです。

 

それも物凄く。

 

とても素組に少しだけ手を加えたモノをミキシングしただけのガンプラが出せる様なスピードじゃありません。

 

そのスピードはソラ先輩の“soar(ソア)”には流石に敵いませんが、それでもそこら辺の半端な高機動型の機体が出すスピードを遥かに凌駕する程度には凄まじい速さでした。

 

そんな驚くべきスピードで、こちらへと進軍して来ていた9機のMS達へと一気に接近したお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)を迎え撃つべく、黒いケンプファーと武者グレイスリッターが集団の前へと躍り出て来ました。

 

黒いケンプファーと武者グレイスリッターの2機はそれぞれの得物である片刃のブレード…いわゆる“刀”と言うヤツを引き抜いて、一気に接近して来たお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)へと相対します。

 

この2機に対してお姉ちゃんはと言うと…

 

[[だっしゃーーー!!!]]

 

と謎の叫び声を上げながら、まずは黒いケンプファーへと襲い掛かって行きました。

 

ビームライフルを放り投げてグーパンで。

 

そう、何故かグーパンです。

 

いや、まぁナニで攻撃しようがお姉ちゃんの勝手だけど、何でわざわざビームライフルを放り投げてまでグーパン?

 

腰のサイドアーマーにはビームサーベルだってあるのに?

 

ぶっちゃけお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)って別にモビルファイターとかの純粋な格闘戦仕様の機体でもないから、ただのパンチじゃ大したダメージは与えられないんじゃ…と、この時の私は思っていました。

 

所が…

 

「へ?」

 

お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)に殴られた黒いケンプファーは、胴体のど真ん中へと直撃したただのパンチ1発で機体を構成していたパーツを派手に撒き散らしながらバラバラになっちゃいました。

 

って!

 

「ちょっ!?ワンパン!?ほぼ素組のミキシング機でワンパン!?」

 

あのお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)でワンパンなんて絶対にあり得ないよ…。

 

ステータスの振り分けでよっぽどパワー重視…ってかパワー極振りにでもしていればまだ可能性はあるけど、それならさっきの突撃の時のアホみたいなスピードの説明がつかないし…。

 

一体何がどーなってるの!?

 

素組のミキシング機ではあり得ないスピード。

 

素組のミキシング機ではあり得ないパワー。

 

2つのあり得ないを目の当たりにした私はさらにさらに大混乱です。

 

そんな私を尻目にお姉ちゃんの進撃は続きます。

 

黒いケンプファーを文字通り殴り殺したお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)は、次はその矛先をもう1機の前衛機の武者グレイスリッターへと向けました。

 

[[せぇーーーのぉー!!!えぇぇぇぇい!!!!]]

 

お姉ちゃんの何とも気の抜けるような掛け声と共に繰り出されたのは右足で放ったミドルキック。

 

このお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)のミドルキックを武者グレイスリッターは軽くバックステップを踏んで機体を下がらせる事で楽々と回避しちゃいます。

 

ミドルキックを盛大にスカッたお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)は勢い余ってその場で半回転して武者グレイスリッターへと背中を見せる形になってしまいました。

 

意気揚々と攻撃を仕掛けて派手にスカって目の前の相手にスキだらけな背中を見せるとかアホ丸出しです。

 

そのアホ丸出しなお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)の無防備な背中へと、今度は武者グレイスリッターが反撃のために手にした刀を振り上げて迫ります。

 

でも…

 

[[もう1回!うりゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)はミドルキックを放ち終えた体勢から、そのまま器用に軸足になっている左足で大きく大地を蹴って、盛大にスカッたミドルキックの勢いを利用して今度は左足で後ろ回し蹴りを放ちました。

 

盛大にスカッたミドルキックの勢いを利用して放たれた左足での後ろ回し蹴りは、勢いの乗った分、武者グレイスリッターが手にした刀を振り下ろすよりも先にその胴体へと直撃しました。

 

この一撃を横っ腹の辺りへと受けた武者グレイスリッターはさっきのグーパンで吹き飛んだ黒いケンプファーと同様に、パーツを辺り1面に派手に撒き散らしながら吹き飛んで行きます。

 

うん。

 

さっきのグーパンもそうだったけど、やっぱり今の後ろ回し蹴りも素組のミキシング機じゃあり得ないパワーだよ…。

 

接敵から瞬く間に2機の前衛機を派手に吹き飛ばしたお姉ちゃんの進撃はまだまだ止まりません。

 

[[今度はそっちの2機!行くよ!ぽち!]]

 

≪うぇーい。≫

 

次のお姉ちゃんの獲物はサンドロック風のマグアナックとガンブラスターのバックパックを装備したVガンダム(以下Vガンダム・ブラスターとしますね♪)の2機でした。

 

お姉ちゃんは後衛に位置したランチャーウィンダムと素組のガーベラ・テトラ、ジンクスの援護射撃が始まる前に、再び大地を大きく蹴るように前へと出ます。

 

お姉ちゃんはきっと一気にサンドロック風マグアナックとVガンダム・ブラスターとの距離を詰めて、その2機を盾代わりにする事で自身への射撃攻撃を封じるつもりなんだ…。

 

敵を盾代わりにして援護射撃を封じるとか、いつもはぽわぽわとした基本アホなお姉ちゃんなのになんかすっごくクレバーな事してる。

 

あと…なんかすっごく乱暴…。

 

さっきからお姉ちゃん、力任せに戦ってるって感じがするんだよね。

 

凄いパワーと凄いスピードでゴリ押ししてるって言うか…機体出力にモノを言わせてゴリ押ししてるって言うか…。

 

でもただの素組のミキシング機じゃどう頑張っても機体出力にモノを言わせてゴリ押しするなんて無理なハズなんだよね。

 

出力リミッターを外して機体を暴走状態にしちゃえば、素組のミキシング機でもあれ位の出力が出せるかもしれないけど…。

 

問題は出力リミッターを外して機体を暴走状態にするとエネルギー消費がハンパないって事なんだよね。

 

お姉ちゃんが出力リミッターを外して機体を暴走させているとしたら、もうとっくにエネルギー切れで止まっていてもおかしくないんだよね。

 

うーん…仮に出力リミッターを外しているとして、お姉ちゃんはナニをどーしてあれだけのパワーとスピードを維持し続けているんだろ…?

 

私が悩んでいる間も、お姉ちゃんは一向に止まる気配を見せずに激しく動き続けていました。

 

まずお姉ちゃんが狙ったのは背中から2本のヒートショーテルを左右それぞれの手で引き抜いて、ソレを赤熱化させて構えたサンドロック風マグアナックです。

 

お姉ちゃんはソレを見ると自身もストライクガンダム(仮)の左腰から右手でビームサーベルを引き抜いて、すぐさまビーム刃を展開させるとサンドロック風マグアナックへとそのまま大きく踏み込みます。

 

対するサンドロック風マグアナックは接近して来たお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)へ向けて右手側に握ったヒートショーテルを振り下ろしました。

 

これをお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)はさっきビーム刃を展開させたビームサーベルで受け止めます。

 

そして始まるビームサーベルとヒートショーテルのつばぜり合い。

 

この状況…普通なら素組のミキシング機であるお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)が圧倒的に不利です。

 

[[パワーましましだぁぁぁぁ!!!]]

 

≪ましましー。≫

 

けど、謎の高出力を発揮し続けているお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)にとってはこのパワー勝負のつばぜり合いはむしろ好都合な展開でした。

 

お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)は地面を踏みしめて一気にサンドロック風マグアナックを押し込みます。

 

同時に…

 

[[ぽち!ビームサーベルにもっとパワーを!!!]]

 

≪はーい。≫

 

手にしているビームサーベルの出力を上昇させました。

 

お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)が手にしているビームサーベルから伸びるビーム刃は、ストライク系列の通常のビームサーベルの色であるピンク色から無理矢理出力を上げられたためか、まるで血のように真っ赤なビーム刃へと変貌しちゃいました。

 

あり得ない程に出力を増して真っ赤なビーム刃へと変貌したソレは、つばぜり合いをしているヒートショーテルの刃を一瞬で融解させて切り裂いてしまいました。

 

お姉ちゃんはヒートショーテルを切断して振り抜いた真っ赤なビームサーベルを、今度は無造作に横薙ぎに一閃します。

 

その無造作に薙ぎ払われた一閃によって、サンドロック風マグアナックはあっけなく胴体を上下に両断されてしまいました。

 

その直後、お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)へとVガンダム・ブラスターがビームサーベルを引き抜いて襲い掛かって来ました。

 

これに対してお姉ちゃんが取った行動は…

 

[[よいっしょ!!!]]

 

体当たり。

 

お姉ちゃんは左腕に取り付けてあるシールドを基点にして、ビームサーベルで襲い掛かって来たVガンダム・ブラスターへと体当たりを行ったんです。

 

そして…

 

[[あっちまで一気に突っ込む!!!]]

 

体当たりをぶち当てたVガンダム・ブラスターを押しながら、後衛の3機…ランチャー・ウィンダム、ガーベラ・テトラ、ジンクスへ向けて機体を加速させて突き進んで行きました。

 

このお姉ちゃんの行動に対して敵集団の後衛の3機は、下手に攻撃するとストライクガンダム(仮)と重なってしまっている味方機のVガンダム・ブラスターへと当たってしまうので手が出せないでいます。

 

そうこうしているうちに体当たりでVガンダム・ブラスターを押しながら突撃していたお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)は、ついに敵集団の後衛組が位置するトコまでたどり着いてしまいました。

 

お姉ちゃんは目的地に到着すると、体当たりの基点にしていたストライクガンダム(仮)のシールドを振り払って、ここまで押し続けていたVガンダム・ブラスターを後衛組の3機の方へと押し退けます。

 

このお姉ちゃんに押し退けられたVガンダム・ブラスターを素組のガーベラ・テトラとジンクスは2機で慌てて受け止めて助けていました。

 

その直後。

 

[[せーのぉ!えいっ♪]]

 

と、やはりどこか呑気なお姉ちゃんの声がバトルフィールドに響き、Vガンダム・ブラスターと、Vガンダム・ブラスターを受け止めて助けたガーベラ・テトラとジンクスの3機はまとめてその機体を上下に両断されて崩れ落ちてしまいました。

 

犯人は当然ですがお姉ちゃん。

 

お姉ちゃんは体当たり中もずっと右手に持っていたままのビームサーベルの真っ赤なビーム刃へとさらにエネルギーを注いで、そのビーム刃の刀身通常の倍以上にまで伸ばし固まっていた3機のMSを一気に切り裂いてしまったんです。

 

あっけなく切り裂かれて崩れ落ちる3機のMSたち。

 

その光景を目の前で見ていたランチャー・ウィンダムはまるで呆然としたように動きをピタリと止めてしまいました。

 

ランチャー・ウィンダムのファイターさんはきっと圧倒的に数で勝る状況だったにも関わらず、たった1機の素組のミキシング機によってあっという間に味方機が蹂躙されて壊滅しちゃった事で動揺しちゃったんでしょうね。

 

でも…今のイケイケドンドンなお姉ちゃんの前で動きを止めるとか自殺行為以外の何物でもありません。

 

まぁほぼ一瞬で味方機が蹂躙されまくって壊滅しちゃったんだから、動揺しちゃうその気持ちはわからなくはないけど…。

 

[[ばいばーい♪]]

 

そんな動揺しまくって動きを止めていたランチャー・ウィンダムへと、お姉ちゃんは容赦なく攻撃します。

 

お姉ちゃんは動きを止めたランチャー・ウィンダムへ向けて、未だに真っ赤なビーム刃を展開し続けている右手のビームサーベルをひと振り。

 

このひと振りだけで憐れにもランチャー・ウィンダムはその身を切り裂かれて、仲間たちと同じように地面へと崩れ落ちました。

 

こうして接敵からほんの僅かな時間でお姉ちゃんは8機のMSを葬ったのでした。

 

そして残るは…

 

[[あのおっきなヤツだけだね!]]

 

パーフェクト・ネオジオング。

 

ただ1機です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「月夜の太陽 ⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

地獄の水古戦場を戦い抜いたQooオレンジでございます。
皆さんわざわざ地獄を作り上げる為だけに競馬場から帰って来なくても良かったのに…。
次の古戦場はマジで競馬場から帰って来ないで欲しい限りです。




今回も穂乃果ちゃんのガンプラの強化回となります。
原作主人公の無双回その2となります。












それでは 閑話「月夜の太陽 ⑤」 始まります。


















次々に起こる理解不能な事態に私が大混乱している間に、あっさりと8機の敵機を撃墜しちゃったお姉ちゃん。

 

それなりに改造されていた機体も何機かあったって言うのに、それらを素組のミキシング機で瞬く間に撃墜しちゃうとかホントどーなってるのよ。

 

あり得ない事態の連続に精神的にへたれそうになっている私を尻目に、お姉ちゃんは接敵した敵集団の最後の1機に挑もうとしていました。

 

敵集団の最後の1機…それは割りと無理矢理気味に巨大なプロペラントタンクの下部に恐らくはフルスクラッチした足を取り付けると言う技術的にはスゴいけどソレってやる意味あるの?って思ってしまうとにかくムダだけどスゴい改造が施された世にも珍しい大地をノシノシと歩く珍獣的なネオジオングでした。

 

まぁ三代目メイジン・カワグチ曰く、ガンプラは自由だ!とのコトなんで、意味なくネオジオングに足を付けて重力下で歩かせてもソレはソレで本人の自由だから別に良いとは思います。

 

取りあえずはアレ、たぶん登録してある機体名はそのまんまなパーフェクト・ネオジオングなんだろうなぁ…。

 

私が何故か超強化されているお姉ちゃんや技術のムダ使いなパーフェクト・ネオジオングとかの色々なコトに関して半ば思考を放棄して最終的には今夜のごはんのオカズはなにかなーとかそんなアホなコトをぼんやりと考え出しそうになっている一方で、果敢にも単身パーフェクト・ネオジオングに挑もうとしているお姉ちゃんはと言うと…。

 

[[おっきなぁー。]]

 

と、こっちはこっちで割りと呑気なコトを呟いていました。

 

さらには…

 

[[(ねぇ穂乃果?さっきからずっとホノカと思考リンクしたままだけど、まだ大丈夫そう?頭使い過ぎて頭痛くなってない?) ほへ?あー…うん。なんか今日はまだ大丈夫っぽいよ? (そうなの?うーん…なら今日は思考リンクを解いた時に一気に反動が来てぎゃーすなパターンんかもね?) うげっ…あとで一気に…それはヤだなぁ…。(あはは♪まぁがんばれー♪) 穂乃果、痛いのはキライだなぁ…あとがんばりたくなーい…。]]

 

ナニやらぶつぶつと一人言を呟いています。

 

我が姉ながら急にぶつぶつと一人言を始めるとかマジで別の世界に逝っちゃったんじゃないの?って心配になるから止めて欲しいです。

 

そうこうしていると…

 

[[(っ!穂乃果!気を付けて!おっきいヤツが撃って来たよ!) ]]

 

パーフェクト・ネオジオングがお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)へ向けて、バカスカと両手?の指からビームをぶっ放し始めました。

 

お姉ちゃんが一人言をぶつぶつと呟いているうちに、お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)はいつの間にかノシノシと歩いて来たパーフェクト・ネオジオングの射程内に入っちゃったみたいだね。

 

[[ (穂乃果!思考リンクの深度を上げるよ!)うん!せっかくの新しいガンプラなのにこんなトコで負けたくないもんね!お願い!ホノカ!!!(おっけー!任せてよ!)]]

 

パーフェクト・ネオジオングの両手の指から放たれたビームの雨あられを掻い潜りながら、お姉ちゃんはまだナニか一人言を言っています。

 

ようやくお姉ちゃんの一人言が終わったと思ったその時、唐突にストライクガンダム(仮)の動きがまたまたガラリと変わりました。

 

上手く説明できないんだけど、なんと言うか…動きに迷いがなくなってキレが増しましたような…。

 

現にさっきまで一人言を言いながらパーフェクト・ネオジオングのビームの攻撃を避けていた時は結構ギリギリな感じで回避していたんだけど、動きのキレが増した今は余裕でビームでの攻撃を避けているんだよね。

 

そんなお姉ちゃんの動きはまるで次にドコにビームが来るのか予めわかっているかのような動きでした。

 

いつものお姉ちゃんなら絶対にぎゃーすって泣き叫んで大慌て確定なのに、今のお姉ちゃんにはそんな気配は微塵も見られません。

 

しかも…

 

[[っ!射線が開いた!]]

 

とか難しい言葉使ってるし。

 

お姉ちゃんはそんな普段なら絶対に使わない射線とかってお姉ちゃんにしては難しい単語を使いながら、いつの間にか右手に持っていたビームライフルの銃口から緑色のビームをパーフェクト・ネオジオングへ向けて連続で放ちます。

 

1発、2発、3発。

 

合計3発放たれたストライクガンダム(仮)のビームライフルの緑色のビームは、パーフェクト・ネオジオングのコアユニットになっているシナンジュへと真っ直ぐに突き進んで行きました。

 

その射撃の精度は基本アホなお姉ちゃんのクセにムダに良い狙いしています。

 

でも…

 

[[うぎゃ!?ビームが弾かれた!?なんで!?どーして!?]]

 

ストライクガンダム(仮)のビームライフルから放たれた緑色のビームは、パーフェクト・ネオジオングのコアユニットになっているシナンジュへと届く前に弾かれるように霧散してしまいました。

 

うん。

 

Iフィールドだね。

 

このビームを弾いちゃうIフィールドって最近の宇宙世紀系の巨大MAにはもう標準装備みたいな感じになってきてるよね。

 

∀とかだとビームを防ぐ以外にも何だかよくわからない効果も持ってたりするし。

 

ほら?ユニバース的な?

 

さてさて。

 

そんなユニバース的なビームを防ぐIフィールドでコアユニットのシナンジュを狙ったビームライフルでの攻撃を弾かれたお姉ちゃんは、一通りいつものお姉ちゃん(アホ)っぽく慌てていたんだけど…

 

[[ビームライフルが効かないならまとめてドーン!ってヤっちゃえば良いだけだよね!!!]]

 

と、なんともまぁ乱暴な解決法に辿り着いてました、

 

ってかアレだけおっきなパーフェクト・ネオジオングをまとめてドーン!ってヤっちゃえば良いって…お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)じゃムリでしょ?

 

素体の一部として使っているガンダムXのサテライトキャノンでもあればまとめてドーン!もイケたんだろうけど、今のお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)が持ってる武装ってビームライフルにビームサーベルの基本的なモノだけだよ?

 

その他の武装も胴体部分のブレストバルカンと頭部のイーゲルシュテルンくらいかな?

 

うん。

 

見事なまでにぜーんぶガンダムタイプの基本的な武装オンリーだね。

 

バルカン系やビームライフル、ビームサーベルとかの基本的な武装って使い勝手は抜群に良いんだけど、代わりにまとめてドーン!ってヤっちゃうような威力は出し難いんだよね。

 

そう言えばお姉ちゃんはさっきまでの戦闘でエネルギーに物を言わせてビームサーベルの出力をバカみたいに上げていたけど、アレもやり過ぎるとビームサーベルの基部の劣化が激しくなって戦闘中に使い物にならなくなるから、本当はあんな無茶なやり方はあんまりやらない方がいいんだよ…ってお姉ちゃん言っても聴く気はないだろうから言わないけど。

 

少なくとも私はあんな無茶な使い方はしたくないかな?

 

そんなコトを相変わらず現実逃避気味に考えていると、私の視界の中でまとめてドーン!宣言していたお姉ちゃんが動きました。

 

お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)は右手に持っていたビームライフルを“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中へと収納して、なにも持っていない右手をニギニギと開いたり閉じたりしています。

 

お姉ちゃん、まとめてドーン!って行ってたけど、一体ナニするつもりなんだろ?

 

[[大丈夫!私たちならやれるハズだよ!]]

 

やれるハズじゃなくてヤられるハズの間違いじゃないのかなぁ…。

 

そんなツッコミを入れつつも、私はお姉ちゃんの動向を見守ります。

 

いざとなったらお姉ちゃんを守る為に。

 

なんだかんだ言っても私はお姉ちゃんが大好きだから。

 

恥ずかしいからお姉ちゃん本人にはそんなコト絶対に言わないけどね。

 

私の内心での実はお姉ちゃん大好き宣言の最中にも、お姉ちゃんの謎の行動は続いていました。

 

[[ポチ!ありったけのエネルギーを右手に集めて!]]

 

≪りょーかーい。ぜんえねるぎー、みぎてにしゅーそくー。≫

 

[[サテライトチャージで貰った全部のエネルギーを使って!]]

 

≪ぶっちー。≫

 

お姉ちゃんは自身の電子精霊“ポチ”に右手に全エネルギーを集束させてと命じます。

 

ポチは素直にその命令を遂行しているけど…右手に全部のエネルギーなんか集めてどーするの?

 

私のその疑問はすぐに解消されました。

 

[[全力!全開!!!]]

 

お姉ちゃんが普段のぽわぽわなアホ姉とは違った気合いの入った叫びと共に、ストライクガンダム(仮)の右手の掌を前方のパーフェクト・ネオジオングへ向けて付き出すと…

 

[[これで…全部!!!消えちゃえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!]]

 

バチバチと激しくスパークを辺りへ撒き散らしながら、その右手の掌から1つの光の玉が放たれたんです。

 

右手の掌から放たれたその光の玉はスパークを撒き散らしながらドンドンとその大きさと範囲を広げて行って、遂にはパーフェクト・ネオジオングを飲み込んでしまう程の巨大な光球へとなったんです。

 

お姉ちゃんの叫びと共にストライクガンダム(仮)の右の掌から放たれたソレはまるで…そう、太陽のように眩い光球。

 

そんな月夜に放たれた太陽はお姉ちゃんの眼前にある全てモノを飲み込み、次々と一瞬で消し飛ばして行きます。

 

ソレはもちろんパーフェクト・ネオジオングも例外ではありませんでした。

 

太陽のような光球に飲み込まれたパーフェクト・ネオジオングは、その巨体全てを一瞬で溶解させてバトルフィールドから消滅させられてしまったんです。

 

「なんなの…アレ…?」

 

やがて光球は少しずつ小さくなって行きました

 

そしてお姉ちゃんの目の前には球状に抉られた大地だけが残されていました。

 

そう…月夜に放たれた太陽は範囲内全てのモノを文字通り消し飛ばしちゃったんです。

 

[[やったね!大成功!ってアレ?警告アラート?]]

 

≪えねるぎーざんりょーぜろでみぎうでもしょーしつー。ぶっちゃけだいぴんちー?≫

 

[[ほへ?エネルギー残量ゼロで右腕も消失…?しょ、消失って無くなったってコトだよね!?って!マジで右腕無いし!何で!?どーして!?ちょっとホノカー!ってかさっきからなんか頭痛いし!ぎゃーーーーすぅぅぅ!?]]

 

お姉ちゃん、スゴい…。

 

宣言通りにまとめてドーン!をしちゃったお姉ちゃんに対して素直にそう思っていたのも束の間、お姉ちゃんはいつも通りのアホ丸出しでぎゃーぎゃーと騒ぎ始めていました。

 

右腕が消失ってコトはたぶんさっきの太陽のような光球のあまりの威力に機体自体が持たなくて、基点になっていた右腕部分が吹き飛んじゃったんだろうね。

 

まぁほぼ素組のミキシング機だから仕方ないよね。

 

ぎゃーぎゃー騒ぐお姉ちゃんを見ながらそう思っていると…

 

「ん?広域レーダーに反応?」

 

私のガンダムホワイトラビットのコクピットに新たに敵機がレーダーレンジ内に侵入して来たコトを告げる警報が鳴り響きました。

 

「えーっと…って!げっ!?」

 

サブモニターの広域レーダーを確認すると、そこには大量の赤い光点がこちらへ向かって群れを成して移動して来ていました。

 

移動スピードはみんなバラバラで、たまに赤い光点が消えたり増えたりしています。

 

これはつまり…

 

「さっきのお姉ちゃんの太陽っぽい一撃を遠目で見てた人たちがわんさかこっちに来ている+そのわんさかに反応してリポップしたハイ・モックが加わってヤバいコトになりながらこっちに向かって来てるってコトだよね!?」

 

ヤバい。

 

これはヤバいです。

 

だって…

 

[[おーい、雪穂ー!お姉ちゃん、右腕無くなってオマケに動けなくなっちゃった♪てへ♪あと頭が痛くて死にそーだよー♪]]

 

アホ姉は機体に重大な損傷&エネルギー切れで行動不能なんだもん。

 

動けない今の状況でアレだけの大規模集団の乱戦に巻き込まれたら一瞬でミンチになっちゃうよ。

 

こうなったら…

 

「お姉ちゃん!逃げるよ!」

 

退却あるのみ!

 

そう決断した私は、エネルギー切れで動けなくなっているお姉ちゃんの所まで移動して、その機体の首根っこを引っ掴んでフルブーストで逃げ出しました。

 

[[ふぎゃ!?ゆ、雪穂ー!?ちょっと!お姉ちゃん!頭痛いからあんまり揺らさないでー!]]

 

三十六計逃げるが勝ち!

 

私はナニか言ってるお姉ちゃんのナニかをスルーして逃走を開始します。

 

そんな私たちへと…

 

[[ふぎゃ!?雪穂!?なんかスッゴい数のミサイルが飛んで来てるんだけどー!?あとビームもいっぱい!]]

 

ミサイルとビームの雨が降り注いで来ました。

 

そして辺りへと着弾し始めます。

 

着弾も同時に…

 

[[ぎゃーーーーす!!!死ぃぃぃぃぬぅぅぅぅぅぅぅ!?]]

 

派手に爆発。

 

私はそんな爆発の中を動けなくなったお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)の首根っこを掴んだまま突き進んで逃走を続けます。

 

いつまでも止まないミサイルとビームの雨と着弾後の爆発。

 

その中を縫うように逃げ惑う私(とお姉ちゃん)。

 

結局、この地獄の様な鬼ごっこはバトル終了まで続きました。

 

[[ダレカタスケテーーーー!]]

 

「助けて欲しいのはこっちだし!あとそれってお姉ちゃんのセリフじゃないから!!!」

 

[[何でもいいからタスケテーーーーー!!!!]]

 

「うっさいからちょっと黙ってて!!!」

 

[[雪穂に怒られたぁぁぁぁぁ!!!]]

 

「だからうっさい!このアホ姉!!!」

 

[[穂乃果!アホじゃないもん!!!]]

 

「お姉ちゃんはアホ姉でじゅーぶん!!!」

 

[[アホじゃないもん!!!穂乃果!アホじゃないんだからぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「月夜の太陽 ⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ガンプラの品薄が続き悲しいQooオレンジでございます。



今回も穂乃果ちゃんのガンプラの強化回となります。













それでは 閑話「月夜の太陽 ⑥」 始まります。



















「いやー!死ぬかと思ったー!」

 

「それはこっちのセリフだし!!!」

 

あの後…お姉ちゃんのストライクガンダム(仮)がド派手な攻撃をしてパーフェクト・ネオジオングを消し飛ばして全てのエネルギーを使い果たして行動不能になってからはほんっっっっっっとーーーーに!地獄の様な戦場でした。

 

振り向けばコレでもか!と追ってくる大量のハイ・モックと今日に限って何故か妙に凝った改造をしてあるガンプラ多数で構成されているプレイヤー機の群れ。

 

さらには逃げてる最中に私たちの進路方向に空気を読まずに湧き出すやっぱりお馴染みのハイ・モック。

 

オマケに湧いて来たハイ・モックの中には赤くて角付きで通常の3倍速くて強いシ○ア専用ハイ・モックまで居やがるし…。

 

そんな千客万来の敵だらけの中を私はエネルギー切れで動けなくなったお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)の首根っこを掴んで東奔西走で時間切れまでとにかく逃げまくりました。

 

逃げて逃げて逃げて…たまーに掴んだままの動けないお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)を鈍器代わりにして襲って来るハイ・モックやプレイヤー機を撲殺したりしながらも、私は必死に逃げまくりました。

 

結果、私とお姉ちゃんの2人は無事にバトルロイヤルの制限時間一杯まで逃げきる事ができたんです。

 

うん。

 

私、ちょーーーー!がんばった!

 

アホな姉を守りながらあの地獄の様な戦場を逃げ切ったなんて自分で自分を自画自賛したくなっちゃうくらいにめちゃくちゃがんばった!!!

 

コレはもうノーベルがんばった賞とかあったら確実に受賞してるよ!

 

私!エライ!

 

ちょーーーー!エライ!!!

 

今夜の我が家の晩ごはんのおかずをお姉ちゃんから全部強奪しても全世界が許しちゃうくらいにエライ!!!

 

と、まぁそんな具合に必死の思いでバトルロイヤルを駆け抜けた私とお姉ちゃんの2人は、今はアミューズメントセンターのレストコーナーのテーブルの1つを占拠してさっき買って来たジュース片手に休憩中です。

 

ちなみに何故かお姉ちゃんが飲んでるジュースのお金も私が出しました。

 

うん。

 

普通はこんな時は年長者の姉が妹の分のジュース代を出すのが世間一般の常識なんじゃないの?

 

いや、まぁこの目の前で今はもう懐かしきたれぱ○だ的にたれているアホ姉に世間一般の常識を説いても意味はないんだろうけど…。

 

そもそもお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)のストライク部分以外って元々私が作って部屋に飾ってた素組のガンプラだし…。

 

これって勝手に持ち出されてバラされて改造素体に使われたガンプラの代金…お母さん辺りに請求しても良いのかな?

 

未成年の娘の不始末は保護者の親の責任だからお母さんにガンプラの代金を請求しても別に良いよね?

 

私は呑気に手にした紙コップのジュース(代金は私持ち)をちびちびと飲んでいるアホ姉を見ながらそんな事を思ってました。

 

ま、お姉ちゃんって色々とアレだし色々と仕方ないか…。

 

ソレよりも…

 

「ねぇお姉ちゃん?さっきの色々とやらかしたヤツの説明、聞かせて貰えるんでょうね?」

 

気になるのはお姉ちゃんのストライクガンダム(仮)がやらかしたアレコレです。

 

具体的にはサテライトシステムを何故起動したのか?とか、どーしていきなり改造ガンプラをゴリ押しできちゃうくらいにパワーアップしたのか?とか、最後にぶっ放した太陽みたいな派手なヤツは何なのか?とかです。

 

「ふぇ?いろいろ?ナニがいろいろ?」

 

けど肝心のお姉ちゃんはと言うとそんな事を言いながらたれぱ○だ状態を維持し続けていました。

 

ほんと、このアホ姉は…。

 

「はぁ…とにかく!ジュース奢ってあげたんだから私の質問に全部答えてちょーだい!まず1つ!何でサテライトキャノンも無いのにサテライトシステムを使ったの?ハイ!10秒以内に答える!」

 

「うぇ!?じゅ、じゅーびょー!?ちょっと待って!」

 

「待ったナシ!」

 

「え、えーっと!サテライトチャージを使うためです!」

 

「サテライトチャージ?」

 

「うん!サテライトチャージ!」

 

そう言えばお姉ちゃん、なんかマイクロウェーブを受け取ったあとにサテライトチャージとかって言ってたよね…。

 

サテライトチャージ…ねぇ…。

 

まぁ名前からなんとなーく予想はできるけど、一応はこの目の前のアホ姉に説明させておこうかな?

 

「で?そのサテライトチャージってナニ?」

 

「サテライトチャージはサテライトチャージだよ?」

 

「いや、うん。それはわかったけど、私はそのサテライトチャージがナニをどーするのか?って事を聞きたいの。」

 

「ナニをどーするのか?」

 

「そ。ナニをどーするのか?」

 

「えーっと、うーんと……(ねぇ穂乃果?説明、変わろっか?)…うん…おねがーい…(ん。じゃホノカが前に出るね?)………ふぅ…。あのね?サテライトチャージって言うのは、ホントならサテライトキャノンに使う為に受け取ったマイクロウェーブのエネルギーをぜーんぶ機体内部に留めてソレを機体強化に使うってヤツなの。ほら?サテライトシステムを使って受け取るエネルギーってバカみたいに高出力のエネルギーだから、それを全部機体の強化に使えば……雪穂なら当然どうなるのか、わかるでしょ?」

 

マイクロウェーブで受け取ったサテライトキャノン用のエネルギーを全部機体の強化に使う…?

 

いや、そりゃまぁ確かにコロニーを一撃でぶっ壊せるだけの砲撃をぶっ放すサテライトキャノン用のエネルギーを全部機体強化の為だけに使えば改造ガンプラをパワーでゴリ押しできちゃうだけの出力を得られるとは思うけど……。

 

「そんなの、簡単に出来るの?」

 

「簡単じゃないよ?機体…つまりガンプラの方は丁度程度の良い素組のヤツがあったから良いけど、システム面では色々と弄んなきゃダメだったもん。」

 

「程度の良い素組のヤツって…それ、私のだし。」

 

「あっはは♪気にしない♪気にしない♪」

 

「普通は気にするから!!!」

 

まったく…。

 

「ってかシステム面で色々と弄ったって、もしかしてお姉ちゃんが弄ったの?」

 

自分で聞いておいてアレだけど、お姉ちゃんじゃ絶対にムリだよね?

 

だってお姉ちゃん、アホだし。

 

「サテライトチャージの基礎システムだけは副会長さんにちょっと手伝って貰ったんだよ。あの人のエネルギー制御技術はちょっとスゴかったからね。」

 

「副会長さん?」

 

「うん。音ノ木坂学院生徒会副会長の東條 希先輩だよ。なんかシンギョーリュー?とかってヤツなんだって。」

 

シンギョーリュー?

 

ナニソ…レ……は?シンギョーリュー

 

シンギョーリューってもしかして…

 

「心形流!?ガンプラ心形流!?」

 

「さぁ?そこら辺、ホノカはよくわかんない。とにかくサテライトチャージの基礎システムの構築だけは東條先輩にちょっと手伝って貰ったんだ。」

 

「うわぁ…。」

 

まさかお姉ちゃんの口からここであの超有名なガンプラ心形流の名前が出てくるとは微塵も思ってなかったわ。

 

ガンプラ心形流の人に基礎システムの構築だけは手伝って貰ったならスゴい強くなってるワケだよ…。

 

ん?

 

基礎システムの構築“だけ”は…?

 

“だけ”はってコトは…ソレ以外はお姉ちゃんが自分でやったの?

 

いやいやいや。

 

無い。

 

ソレは無い。

 

だってお姉ちゃん、基本アホだし。

 

きっとさっきの“だけ”はってのは、言葉のアヤってヤツだね。

 

うんうん。

 

そうに違いない。

 

そうに違いないったらそうに違いない!

 

「他に質問は?あんまり長くホノカが前に出てると穂乃果が頭痛くなってぎゃーすだから、質問あるなら早くして欲しいんだけど?」

 

「あ、うん。」

 

あんまり長く前に出てると頭痛くなってぎゃーす?

 

お姉ちゃん、ナニ言ってるだろ?

 

まぁいいや。

 

「それじゃ…最後のアレは?」

 

「アレ?」

 

「パーフェクト・ネオジオング…足の付いたネオジオングを一撃で消し飛ばしたアレのコトだよ。」

 

「あぁ…アレね。」

 

「うん、アレ。ソレで?アレって何なの?」

 

「ん。雷光球♪」

 

「らいこーきゅー?」

 

「そ♪雷光球♪」

 

らいこーきゅーって……多分だけど、ガンダムアストレイ・レッドフレームが使う“雷光球”のコト…だよね?

 

確かに言われてみれば手から球状のエネルギー弾を出してたし。

 

アレって掌からビームサーベル用のエネルギー?荷電粒子?だったかを球状に固定させて攻撃する(by W○kipedia)んだっけ?

 

そっか、雷光球かぁ。

 

うん♪納得納得♪

 

「なワケあるか!!!!!!」

 

「ほへ?」

 

「雷光球ぅぅぅ?アレのどこら辺が雷光球なのよ!!!」

 

「ちゃんと掌から出してたよ?」

 

「ちっがぁぁぁぁう!そーじゃなくてぇ!威力の問題よ!威力の!!!ってかアレのどこら辺がマジで雷光球なのよ!巨大なネオジオング(足付き)を一撃で消し飛ばせるとか微塵も雷光球じゃないわよね!?そもそも!ドコからアレだけの威力を出せるだけのエネルギーを持ってきたのよ!?お姉ちゃんのほぼ素組のストライクガンダム(仮)にはアレだけ派手な攻撃をぶっ放せるだけのエネルギーなんて無いよね!?無かったわよね!?ちゃんとわかるよーに1から10まで説明しなさい!!!」

 

「え?やだ。」

 

「は?やだ?今、やだって仰った?」

 

「あっはは♪冗談だよ♪冗談♪」

 

「ぐぬぬ…。」

 

アホ姉のクセに!

 

「雪穂は1から10まで説明って言うけど、1の辺りはもう説明してるよ?」

 

「1の辺り?」

 

「そ♪1の辺り♪」

 

1の辺りは説明してる?

 

1の辺り…1の辺り…。

 

1。

 

つまりは1番始め…。

 

1番始め…発動条件?

 

ううん…多分…前提条件…かな?

 

アレだけの攻撃を放てる前提条件…。

 

「ヒント♪ストライク系はナニかが無いと動けないし、そのナニかが無いとアレも使えないよね?」

 

ナニか?

 

ストライク系が動けない?

 

ソレってつまりは…

 

「エネルギー…?」

 

「ん♪正解♪ソレがわかればあとは…雪穂ならわかるよね?」

 

アレだけの攻撃を放てるエネルギー…あっ。

 

「サテライトチャージ…。」

 

サテライトキャノン用のエネルギーを機体強化に使うって言ってたサテライトチャージ。

 

つまりサテライトチャージ中のストライクガンダム(仮)には…

 

「サテライトキャノンと同じ攻撃を放てるだけのエネルギーがある…。」

 

うん。

 

サテライトキャノンを放てるだけのエネルギーを使えば、確かにアレだけバカみたいな威力の攻撃を使えるかもしれない。

 

まさか…お姉ちゃん、そこまで考えてあのサテライトチャージってヤツを使える様にしたの?

 

あのお姉ちゃんが…基本アホなお姉ちゃんが…必殺技?まで見越して機体強化用のサテライトチャージを作り上げた?

 

そんな事ってあり得るの?

 

だってお姉ちゃんだよ?

 

アホ姉だよ?

 

「サテライトキャノンのエネルギーで雷光球を使えばスゴいんじゃないかな?ってある程度は予想してたけど、エネルギーをぜーんぶ使いきったのと右腕が吹き飛んじゃったのは想定外だったよねー♪まぁ機体全体が吹き飛ばなかったから問題ナシだよね♪」

 

っ!?

 

予想してた?

 

今、予想してたった言った!?

 

それじゃやっぱりお姉ちゃん…あのスゴい雷光球の事まで考えてサテライトチャージを作ったんだ!?

 

お姉ちゃんなのに…基本アホなお姉ちゃんなのに…。

 

私はこの日、目の前のこの基本アホな姉が実はスゴいんじゃないのか?と産まれて初めてそう思ってしまいました。

 

今までずっと、お姉ちゃんはナニも考えないでのほほんと生きてきたって思ってたから。

 

けど、お姉ちゃんはお姉ちゃんなりに色々と考えてたんです。

 

そしてその色々が今まさにスゴい結果を産み出したんです。

 

「あ♪そーだ♪ねぇ雪穂?」

 

「えっ?な、なに?」

 

「そろそろホノカは戻んなきゃ穂乃果の脳ミソがバーン♪ってなっちゃうから、雪穂がこの子の…穂乃果とホノカの新しいガンプラの名前、穂乃果と一緒に考えてあげてね♪それじゃ穂乃果♪ホノカは戻るねー♪」

 

「へっ?戻る?ちょっとお姉ちゃん!ナニ言ってるの!?」

 

「………ほへ?」

 

「は?ほへ?おねーちゃん?」

 

「アレ?ナニやってたんだっけ…あ!えーっと…うーんと…え、えへへ?」

 

「お姉ちゃんが実はアホじゃないのかも?って思ってたけど何かいきなりアホっぽく笑って誤魔化したし!?やっぱりただのアホ姉じゃん!」

 

「むぅ!ちょっと雪穂!穂乃果!アホじゃないからね!!!おねーちゃんにてんせーしてごめんなさいして!!!」

 

「転生してごめんなさいしてってナニよ!転生してごめんなさいしてって!ってかお姉ちゃんに転生したらアホになるから絶対にイヤだし!しかも転生じゃなくて訂正でしょ!あと訂正してごめんなさいじゃなくて訂正して謝罪でしょーが!」

 

まぁ謝罪もごめんなさいも意味はおんなじだけどね。

 

「難しいコト言われても穂乃果!わかんないもん!」

 

「難しくないから!ちっとも難しくないから!!!」

 

「穂乃果には難しいの!!!」

 

「今のが難しいならやっぱアホじゃん!」

 

「あっ!またアホって言った!むぅ!むぅ!むぅ!穂乃果!アホじゃないもん!!!」

 

「イヤ!アホでしょ!確実にアホでしょ!!!」

 

「アホじゃないもーーーーーーーーん!!!!!!!!!」

 

はぁ…ちょっとだけ実はアホじゃないのかも?なんて思ったけど、やっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんだね。

 

アホで、考えナシで、子供っぽくて、すぐにムキになる。

 

私の大好きなお姉ちゃん…だね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えば…お姉ちゃん、このガンプラの名前ってどーするの?」

 

「ふぇ?ガンプラの名前?」

 

「そ。ガンプラの名前。」

 

「……………ど、どーしよう…!?」

 

「はぁ…まったく…。お姉ちゃんはホント、お姉ちゃんだよね…。」

 

「雪穂ー!ナニか言い名前考えてー!!!」

 

「ハイハイ。」

 

「あ。ハイは一回なんだよ!にこちゃん先輩が言ってたもん!」

 

「うっさいアホ姉。」

 

「にょ!?雪穂がまたアホって言った!穂乃果!アホじゃ「”ソルストライクガンダム”」 …へ?」

 

「このガンプラの名前だよ。」

 

「ソルストライクガンダム…?」

 

「うん。ソル…太陽って意味。」

 

「太陽…。」

 

「そ、太陽。ダメ…かな?」

 

「太陽…ソルストライクガンダム………ううん!良い!スッゴく良い!!!ソルストライク!カッコいい!!!うん!今日からこの子はソルストライクガンダムだよ!!!!!」

 

太陽みたいなお姉ちゃんが使う、月夜を明るく照らす陽光の様な一撃を放つストライクガンダム。

 

ソルストライクガンダム。

 

こうしてこの日、お姉ちゃんの新しいガンプラは無事に完成しました。

 

でも…

 

「月が出て無いと普通の素組のミキシング機だよねー。」

 

「ふぎゃぁ!?そ、それ言っちゃらめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第10話「青の理由」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

パートナーの誕生日プレゼントに大枚を叩き過ぎて暫くは決定的な金欠が続きそうなQooオレンジでございます。
見栄を張るのではなかった…マジで。



今回からは海未さんが主役の第10話となります。
閑話でも良いかなぁ…とは思ったのですが、海未さんと青空の関係が少し進む事になるので本編とする事にいたしました。













それでは 第10話「青の理由」そのいち 始まります。




















「ねぇ青空?貴方は知っていますか?どうして海が青いのか?それは………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近魔女と名乗り始めたあのクソ女の乱入と凛の無限自爆戦法によって混迷を極めた春の神田明神杯から数日。

 

私、園田 海未は遂にとある決意をしました。

 

その決意とはこの度、使用するガンプラを現在のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)から別のモノに変えると言う決意でした。

 

使用するガンプラを変える…とは言いましても、残念ながら私には青空やにこ、そしてあの忌々しい以下略な生徒会長や副会長の東條先輩の様にガンプラを徹底的に改造出来る技術は持ち合わせてはいません。

 

なので基本的には現在使用しているジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の様に、素組に少しだけ手を加えたモノにはなると思います。

 

ただ…実は今回、初めてガンプラの塗装をしてみたいとも考えていました。

 

世の中にはガ○ダムマーカーと言うモノがあり、それを使えばガンプラ初心者でもお手軽に塗装出来ちゃうと聞き及びましたので、この際なので挑戦しようと思ったんです。

 

そして実際に塗装をする時には、ガンプラ作成の先達である青空やにこ達に色々とご教授して貰う予定です。

 

素人がいきなり試して大失敗する…だなんて、何処かのアホな方の幼馴染みがやりそうな事を私は微塵もやる気はありませんので。

 

その様な処々の事情で、私は取りあえずは私の使う新しいガンプラの素体を求めて、自宅から最寄りのちょっと大きめな某家電量販店のガンプラ売場へと足を運んでいました。

 

ガンプラは私の様なガンプラ初心者にはちょっと敷居の高いプラモデル専門の模型店だけではなく、この様な家電量販店やデパートの玩具売場、果てはスーパーのお菓子売場等にもあったりと、割りと何処にでもあるお馴染みのお店でも気軽に手に入るのが有難い限りですよね。

 

お値段も他社のプラモデルに比べるとガンプラは圧倒的にお財布に優しいですし。

 

何せ無駄遣いが多過ぎて万年金欠病の某アホな方の幼馴染みでもちょっと無駄遣いを我慢すれば買えちゃう様なお値段ですから。

 

そんな事を思いながらも私はこれから作る事になる自分の新しいガンプラにワクワクと想いを馳せて、某家電量販店のガンプラ売場でお目当てのガンプラを探していました。

 

ですが…。

 

「むぅ…。ありませんね…。」

 

某家電量販店のガンプラ売場の何処を探しても、私のお目当てのガンプラはありませんでした。

 

と、言いますか…。

 

「全体的に売られているガンプラの数が少ないですね…?」

 

私が足を運んだ某家電量販店のガンプラ売場には、あまり売り物であるガンプラが置かれていなかったんです。

 

穂乃果とことりと先日来た時にはガンプラの在庫が大量にあったのですが…。

 

無い物は仕方ありません。

 

次のお店へと行ってみましょう。

 

私は某家電量販店を出て、ガンプラを売っている次のお店へと向かいました。

 

ガンプラは割りと何処にでも以下略。

 

そうして数分も経たずに次のお店のガンプラ売場へとたどり着きました。

 

たどり着いたのですが…。

 

「ここにもありませんね…。」

 

次のお店のガンプラ売場にも、ほとんどガンプラが売られていなかったのです。

 

二店続けてのほぼ売り切れ状態。

 

やはりガンプラは人気があるのですぐに売り切れてしまうのでしょうか?

 

まぁ幸い、ガンプラは割りと何処にでも以下略。

 

と、言う事で、私は次のお店へと向かいます。

 

三度目の正直と言う言葉があるので、今度こそは私のお目当てのガンプラが売られていると信じましょう。

 

ですが結果は…

 

「こ、ここにもガンプラがありません…。」

 

三店目に向かった先のガンプラ売場でも、ガンプラをほぼ売り切れ状態でした。

 

何なんでしょうか?これは?

 

先日は確かに山の様にガンプラが積まれて売られていたのですが…。

 

ちょっとメタいお話になりますが、作中での時期としては今はゴールデンウィーク直前です。

 

ゴールデンウィークにお家でガンプラを作ろう!と言う方々がとてもとても多く、それでガンプラが売り切れ状態になっているのでしょうか?

 

私もゴールデンウィーク中に新しいガンプラを作ろうと考えていたので、ここでお目当てのガンプラが手に入らないとなると少し困ってしまいます。

 

まぁまだガンプラが売られているお店は沢山あるので、諦めずに近場をあちこち探してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お目当てのガンプラを探して早数時間…。

 

かれこれ10軒程、近場にあるガンプラを販売している店舗へと足を運んでみたのですが…

 

「何処を探してもガンプラのガの字もありませんでしたね…。」

 

と、言う様な状況でした。

 

ガンプラ売場なのにガンプラがほとんど無いとか、本当にどーなってるのでしょうか?

 

品薄にも程があります。

 

困り果てた私はある人物に協力を仰ぐ事にしました。

 

私が協力を仰ぐ事にしたそのある人物。

 

それは出番の少ない我等のチンピラ主人公の鳴神 青空、その人でした。

 

餅は餅屋。

 

ガンプラはガンプラバトル世界大会元チャンピオンに…ですね♪

 

そんなワケで私はちょっとだけまた以前の様に二人きりでお買い物へと行けたら良いなぁ♪と言う願望も込めつつ、早速とばかりに青空へとお電話をしたのです。

 

プルルル、と数回コールの後に…

 

「あ♪もしもし♪青空ですか♪」

 

[あ?海未さん?ナニ?どーしたの?]

 

青空は私からのお電話に出てくれました。

 

「あのですね?かくかくしかじかまるばつしかく…と、言うワケなので大変困っているのですよ。」

 

[あー、なるほど…。まぁ確かに最近は…ん。とりま了解。それで?海未さん曰くその“敷居の高い模型専門店”ってヤツに連れてけばいいのか?]

 

「はい♪そうしていただけると大変に有難いです♪」

 

[おっけー。んじゃ今からそっちに…ってそう言えば海未さん、今ドコらへんに居んのさ?]

 

「今ですか?歩き疲れて喉も渇いたので、休憩がてら○○の近くの喫茶店におりました。」

 

[○○の近くの喫茶店?あぁ。あそこね。んじゃ今からソコに行くからちょっと待ってて。10分位で着くとは思う。]

 

[わかりました♪それではお待ちして居ますね♪]

 

「ん。」

 

これで良し…ですね。

 

敷居の高い模型専門店への水先案内人もGETしつつ、私の思惑通りにまた青空と二人きりでお買い物に行けちゃう事になりましたし♪

 

これぞまさに孔明の策です♪

 

ぐっじょぶですよ♪私♪

 

さて♪それでは青空が来るまでのんびりとお茶を楽しみながら待つとしましょう♪

 

うふふふふっ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電話かけ終えて待つこと数分…。

 

「海未さん、お待たせ。」

 

青空は私の待つ喫茶店へと来てくれました。

 

んふふっ♪

 

お待たせ♪だなんて、まるでデートの待ち合わせの時の典型的な台詞の様ですね♪

 

と、なると…

 

「いえ♪いえ♪私もいま着たところですよ♪」

 

こう返すのが世間一般での常識、所謂“礼儀”と言うモノですよね♪

 

「は?いや、その返し方ってデートで待ち合わせの時に使うヤツなんじゃねーの?ってか海未さん、歩き疲れたからここで休んでるって言ったろ?いま着たとか確実にねぇーじゃねぇか。」

 

「そこら辺は気にしたら敗けですよ?なので気にしないで下さい♪はい♪それではもう一度やり直しです!」

 

「なんでやり直し?意味わかんねぇーし?」

 

「もう!ソコは真姫風にイミワカンナイと言ってくれなければダメですよ?」

 

「イヤ!それこそ意味わかんねぇーし!」

 

「むぅ…相変わらず青空は不粋ですね。」

 

「今の会話の流れでなんで俺が不粋って話に何だよ!」

 

「それではお目当てのガンプラを求めて出発進行ですよ♪」

 

「うぉい!待てや!ボケ!いきなり話の流れをぶった斬んな!さっきの俺が不粋だなんだってのはドコに行きやがった!」

 

「お花摘みにでも行かれたのではないのですか?」

 

「なんでソコで話題なんぞがお花摘みに行かれてやがんだよ!イカれてんのは海未さんだろーが!」

 

「いえいえ♪私達の中で基本的にイカれているのはことりですよ?」

 

「ソコだけは否定できねぇーし!」

 

「ことりがイカれている事を否定する材料さこの世の何処を探しても微塵もありませんからね♪さて♪それでは改めて出発進行です♪」

 

「なんか着いて早々どっと疲れた…。」

 

「疲れただなんて…歳ですか?」

 

「ゴルゥラァ!誰が歳じゃ!誰が!ってか同い年だろ!そもそもどっと疲れたのはアンタのせいだっての!」

 

「何でもかんでも人せいにするのは感心しませんよ?」

 

「いかにも何か俺が悪いみたいに言うな!今回は俺はこれっぽっちも悪くねぇーし!」

 

「悪い事をした人はみんなそう言うんですよね。さぁ…私が付き添いますので自首しましょう…。」

 

「自首!?いつの間にか犯罪者になってるし!」

 

「青空?悪い事をしちゃ、めっ!ですよ?」

 

「うぉい!めっ!とか小首傾げてヤるのあざといのにめっちゃ可愛いなぁ!おい!」

 

「うふふふふ♪」

 

と、言うワケで、仔猫同士がじゃれ合う様に一通り毎度お馴染みのグダグダ会話を楽しんだ私達は、待ち合わせの喫茶店を出て目的地へと向かう事にしました。

 

目的地…と言いましても、私はガンプラが豊富に置いてある模型専門店の場所を知りませんので、青空の先導に従って向かう形になります。

 

そんな青空の先導に従って向かったのは…

 

「音ノ木坂商店街…ですか?」

 

「おうよ。アソコの綾渡模型店ならまだある程度はガンプラの在庫があるハズ…と思いたい。」

 

「思いたい…ですか?」

 

「あー、まぁ最近はガンプラ人気が高まってて売れ行きが良いってのに加えて、転売ヤーのクソ連中が転売目的で買占めしたりもしてるから、ドコの店でもガンプラがかなり品薄になってやがんだよ。」

 

「“てんばいやー”?」

 

「そ。転売ヤー。」

 

“てんばいやー”とは一体何なのでしょうか?

 

わからない時は素直に知っている人に聞いてみるのが1番ですね♪

 

なので私は早速、知っている人…つまりは私の隣を歩く青空へと“てんばいやー”について聞いてみる事にしました。

 

「あの…?その“てんばいやー”とは何なのでしょうか?私には聞き覚えの無い言葉なので…。」

 

「あー、うん。まぁ一言で言えばクソだな。」

 

また青空はピーとか乙女が軽々しく口にしてはダメな単語を…。

 

その“てんばいやー”なるモノが乙女が軽々しく口にしてはダメな単語のモノなのは理解しましたが、結局は具体的に何なのでしょうか?

 

謎は深まふばかりです。

 

「あの?結局“てんばいやー”とは具体的には何なのですか?」

 

「定価で買った物を他人にクソ高ぇ値段で売り付けて生活してる性根の腐ったクソ連中のコトだよ。語源はたぶん転売するバイヤーで転売ヤー。最近のガンプラ人気に便乗してガンプラを買い占めて高額で転売して粗利を稼いでやがるとにかくクソな連中だよ。見付けたらドラム缶にぶち込んでコンクリート詰めにして東京湾に沈めてもイイって位にはクソな連中だな。取りあえずは全ガンプラファンの敵。クソだよ、クソ。」

 

転売するバイヤーでてんばいやー…つまりは転売ヤー…。

 

なるほど…。

 

最近はその転売ヤーなる人達がガンプラを買い占めて高額で転売しているのですね。

 

だから今日もあちこちのガンプラ売場でガンプラがほぼ売り切れになっていたのですね。

 

「法律で規制…は無理なのでしょうね。別に違法行為と言うワケではありませんし。」

 

「そうなんだよなぁ…。だからこそムカつくし。しかも最近はあのクソ共もムダな知識付けて来やがって、新規のキットだけじゃなく再販品まで狙って来やがってんだよ。お陰でかなり久し振りに再販したジム・キャノンⅡを買い逃しちまったよ。」

 

「青空はお金があるんですからその転売ヤーから購入したら良いのではありませんか?」

 

「は?え?海未さん、それマジで言ってんの?あんなクソ共に儲けさせるとかマジで言ってんの?んなコト絶対にイヤだね。転売ヤーから買う位ならフルスクラッチして1から作った方がマシだっての!」

 

「青空はその転売ヤーと言う方々がよっぽど嫌いなのですね。」

 

「嫌いだね!なんならまだあの腐れ魔女の方が好きだって言えるレベルで嫌いだね!」

 

あの腐れ魔女が好きと言えるレベルで嫌いって…本当によっぽどですね…。

 

「とにかく!あのクソ共のせいで最近はマトモにガンプラが手に入らねぇ状況なんだよ!腐れ忌々しいったらありゃしねぇ!転売ヤーは死ね!死んでこらもっかい死んでソコからさらにまた死んで全裸で五体投地で朽ち果てながら詫び入れやがれってんだ!っと、んなコト言ってる間に目的地にご到着だな。」

 

昨今のガンプラの品薄事情と転売ヤーについて青空からお話を聞いているうちに、私達は目的地である模型店へとたどり着いていました。

 

青空の視線の先にあったのは“綾渡模型店”の看板が掲げられた一つの建物。

 

その建物のガラス張りの自動ドアの先には、ガンプラだけではなく様々なプラモデルや模型用の工具の数々がが所狭しと積み重ねられている光景が見えました。

 

如何にも…な模型専門店ですね。

 

さて…このお店に私の探しているガンプラがあれば良いのですが……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第10話「青の理由」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

働きたくないでござるなQooオレンジでございます。



今回も海未さん主役の第10話となります。
今回は以前に閑話「商店街の七人」で登場した某ガ◯ダムブレイカー3のあの人が再登場いたします。













それでは 第10話「青の理由」そのに 始まります。





















青空から昨今のガンプラ不足と“転売ヤー”なる方々についてのあれこれを聞いているうちに到着した目的地。

 

“綾渡模型店”

 

ガラス張りの自動ドアの向こう側に見えるお会計カウンターには、一人の少女が何処かつまらなそうに片肘をついてぼんやりとしていました。

 

「ミサのヤツが店番か。」

 

「ミサ?」

 

「おうよ。あのボケーッとしてるヤツ。あれがミサ。」

 

そのミサさんと言う方と青空はお知り合い…何でしょうね。

 

この模型店の常連さんならまぁ当然ですね。

 

青空が私の知らない女性とお知り合いだと言う事に少しだけモヤモヤとしたモノを感じながらも、私はガラス張りの自動ドアの向こう側でぼんやりとしている“ミサ”と呼ばれた少女を観察します。

 

髪型はにこ先輩よりも少し低い位置で無造作にヘアゴムで纏めたツインテール。

 

全体的にやや幼く見えますが、その容姿は十二分に美少女と言って申し分無いモノです。

 

あの“ミサ”と呼ばれた少女と青空はどの様な関係なのでしょうか…。

 

まさか………にこ先輩と同じ様に肉体関係アリのオトモダチ……とか…。

 

ガンプラを買ったついでにカウンターの内側であの娘をしゃがませて自身の股間に顔を宛がわせて天に向けてそそり立つナニを可愛らしいちっちゃなお口で喉奥まで咥えさせて無理矢理気味にご奉仕させたりそのままお互い下半身だけ着衣を脱いで避妊具を装着してガンダムのAパーツとBパーツがドッキングするかの如くガッチリと連結して犬の交尾の様な体勢で何度も何度も何度も何度も腰を打ち付けられて………な、何て羨ましい!ではなく何てけしからん破廉恥な行為なのでしょう!!!

 

いけません!いけません!ったらいけません!!!えぇ!いけません!!!!!

 

そんなに破廉恥な行為がしたいのならば私に言ってくれれば代わりに幾らでもごにょごにょ…、

 

「海未さん?ナニ、ボーッとしてんのさ?さっさと入ってそのお目当てのガンプラってヤツを探しちまおうぜ。」

 

「えっ?あ、はい!そうですね!」

 

青空があの“ミサ”と呼ばれた少女と破廉恥な行為をしているかも?とやや暴走気味に脳内で妄想を走らせていると、青空から訝しげな声で何をボーッとしているのか?と声をかけられてしまいました。

 

幸い、青空は早く店内へ入ろうと促すだけで、私が何故ボーッとしていたのかについては問い質されたりはしませんでした。

 

まぁ何故ボーッとしていたのかと聞かれても、私の脳内であの“ミサ”と呼ばれた少女と青空が全裸でくんずほぐれつ大運動会なシーンを妄想していました…何て事は口が裂けても言えはしませんが。

 

それにしても…青空とあの“ミサ”と呼ばれた少女の関係は本当にどの様な関係なのでしょうか…。

 

私が妄想した通りの破廉恥な関係だったら…。

 

私が内心で青空とあの“ミサ”と呼ばれた少女の関係について不安な想いをしているとは知ってか知らずか、青空は何の躊躇いも無くガラス張りの自動ドアへと一歩近付き、センサーに反応して開いた自動ドアを通り抜けて店内へと進んで行ってしまいました。

 

全く…人の気も知らないで…。

 

けど…

 

「ほら?海未さん?」

 

そのまま一人で先へ進むと思っていた青空は半身だけ私の方を向いて、促す様に再び声をかけてくれました。

 

私は青空のそのちょっとした心遣いを嬉しく思い、青空と“ミサ”と呼ばれた少女が破廉恥な関係では?と疑い強張っていた頬を思わず緩めてしまいます。

 

ほんと、普段はただのエッチで助平で破廉恥でチンピラ風で意気地無しで優柔不断な男の子なのに、こんなちょっとした所では気遣いを見せたりするとか卑怯ですよね。

 

でも、だからこそ私はそんな青空の事が……青空の事が……私は…青空の事が…何なのでしょうか?

 

半身だけこちらを振り向いている青空を見ながら、私は私の中で青空がどの様な存在なのかを不意に自問自答してしまいました。

 

私は青空の事が………。

 

その答えを出す前に…

 

「海未さん?」

 

硬直してしまっていた私を訝しげた青空が再び声を掛けてくれました。

 

「すいません。余りにも沢山のプラモデルがある様なので、ちょっと気後れしてしまいました。」

 

その声にハッとした私は今まで考えていた事を全て放棄し、適当な言い訳を返しながらも青空に続いて店内へと足を進めます。

 

考えるのは後です。

 

今は先ず新しいガンプラを手に入れて来るべきガンプライブ!の地区予選大会へと備えなければいけません。

 

私はガンプラバトルの素人だからと言って何時までも青空やにこ先輩達におんぶにだっこでお荷物になる気はさらさらありませんからね。

 

強くならなければいけないのです。

 

この身も、この心も。

 

そしてガンプラも。

 

強く、強く、強く…。

 

そんな決意を胸に、私は青空の隣へと歩を進めます。

 

あ♪今、決意を胸にの辺りで決意を保存する胸(サイズ的)が何処にあるの?とかちょっとでも思ったそこの貴方?

 

後でことり(狂)をご自宅に放鳥しますので悪しからず♪

 

狂った鳥に生きたまま全身を無惨に食い荒らされて己の発言を後悔しながら私を含めた全世界のちっぱいな皆さんにごめんなさいして人ととして最低の最後を迎えながら朽ち果てて下さいね♪

 

うふふふっ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いらっしゃいませー…って!げっ!鳴神!」

 

「ナニがげっ!だ!ゴルゥラァ!アホミサァァ!」

 

「うっさい!バカガミ!!!他のお客さんの迷惑だ!このボケ!!!あとアホミサって呼ぶな!ドチンピラ!」

 

「んだぁ!ゴルゥラァ!誰がドチンピラ!だ!誰がバカガミだ!こっちはお客様だぞ!わかってんのかぁ!あ"ぁ"?あと他のお客さんって客いねぇーじゃねーか!」

 

「お客さんならテメェの後ろに1人いーまーすぅー!それにテメェなんかのドコがお客様だよ!バーカ!あんまりボケかますならアンタにだけ転売価格で売り付けるぞ!!!」

 

「はっ!んなコトやりやがったらネットにあるコト無いコト書き込んで炎上させてやっからな!」

 

「おう!おう!言いやがったな!このバカガミ!!!ヤれるもんならヤってみやがれ!」

 

「ヤってやろーじゃねぇーか!吠え面かくなよ!」

 

「吠え面かくのはテメェのほーだっての!いい加減にしねぇーとにこちゃんに言い付けてやるからな!!!」

 

「んな!?おま!なんでそこでにこちゃんの名前が出てくんだよ!」

 

「アンタの保護者だからだろ!バーカ!」

 

「待て!待て待て待て!なんでにこちゃんが俺の保護者なんだよ!!!ちげーし!これっぽっちもちげーし!!!」

 

「ナニをアホなコト言ってんだか!どっからどーみてもにこちゃんがアンタの保護者だろ!もしくは尻に敷かれてるかだろ!」

 

「尻になんか敷かれてねぇーっての!」

 

「はぁ?ぬわぁーーーにぬかしてやがんのよ!アンタ!基本にこちゃんの言いなりじゃん!ほーら!バッチリ尻に敷かれてる!」

 

「テメェ…言わせておけば…!」

 

「やーい!やーい!バーカ!バーカ!バカガミのバーカ!」

 

「ぐぬぬぬぬ!アホミサの分際で好き勝手言いやがって!!!!!」

 

「このバカガミ!!!」

 

「うっさい!アホミサ!!!」

 

何でしょうか…この低レベルな言い合いはは……。

 

取り敢えずはそろそろこの聞くに耐えない醜い低レベルな言い合いは止めておきましょう。

 

「はい!青空もそちらの女性もその低レベルな醜い言い合いはストップです!聞いていると知能指数が急転直下で低下して行きそうになるのでほんっとぉぉぉぉぉに!止めて下さい!!!」

 

「て、低レベルぅぅぅ!?」

「て、低レベルぅぅぅ!?」

 

何と言いますか…この二人、息ぴったりですね。

 

言い争いのレベルも同じ位ですし。

 

相性が良いのでしょうか?

 

息もぴったりにまるで漫才の様なやり取りを行っていた二人を、私はやや半目になりながら観察していました。

 

すると、ここでようやく青空から“ミサ”、または“アホミサ”と呼ばれていた少女が私の存在に気が付いた様で…

 

「ってかお客さんだし!いらっしゃいませ~♪綾渡模型店によぉ~こそぉ~♪」

 

一瞬だけばつの悪そうな顔をした後に、満面の笑顔で私へと出迎えの挨拶を行ってくれました。

 

今までの青空とのやり取りを見ていた私はこの出迎えの挨拶に対して、一体全体どの様な返答を返せばよいのか…正直、真面目に悩みますね。

 

私がそんな事を考えながら、返す言葉を探していると…

 

「ケッ!今さら猫被っても遅ぇっての!」

 

再び青空が目の前の“ミサ”と呼ばれた少女へと舌戦を仕掛けます。

 

そして再び始まる低レベルな言い争い…かと思ったのですが、先程とは若干言い争いの流れが違っていました。

 

「うっさい!バカガミ!アンタは黙ってろ!」

 

「へいへい。」

 

「ってかその子、バカガミの連れ?にこちゃん捨てて新しい野生の女の子捕まえたの?」

 

「野生の女の子ってドコの野生のポケモンだよ!あと人聞きの悪ぃコトぬかすな!にこちゃん捨ててねぇーし!ってか俺とにこちゃんは捨てる拾うとかそんな関係じゃねぇーし!」

 

「いや、アンタたち。籍入れてないだけで普通に夫婦でしょ?」

 

「誰と誰が夫婦だよ!俺とにこちゃんは…まぁあれだな…そう!ダチだよ!ダチ!」

 

「ふーん…ダチ、ねぇー。」

 

「んだよ。アホミサの分際で何か偉く不服そうだな。」

 

「べっつにー。」

 

「チッ!言いてぇコトがあんならハッキリ言いやがれってんだ!」

 

「言いたいコトねぇー…えっ?ねぇ?それってマジで言って良いの?アンタとにこちゃんのコト、1年間ずっと見守ってきたここの商店街の連中がみーーーんな思ってるコト、私が代表して言っちゃうけど…マジでいいの?」

 

「…………………やっぱ言わなくていい。」

 

「ふん…この意気地無しが。」

 

「否定はしねぇーよ。」

 

ご覧の通り、二人の言い争いはいつの間にか青空とこの場には居ないにこ先輩との関係に対する内容になっていたのです。

 

しかも青空が圧倒的に劣勢の様です。

 

青空とにこ先輩の関係…ですか。

 

“μ's”ににこ先輩が加入した際に一応は二人からある程度の説明はされましたが、やはり二人はただならぬ関係なのですね。

 

ことりが何時も二人の関係に割って入ろうとアレコレと四苦八苦している様ですが、この様子では苦戦は必須みたいですね。

 

ことりもおとなしくにこ先輩も含めてハーレム計画を遂行すれば良いものを…。

 

と、言いますか、この“ミサ”と言う少女はにこ先輩ともお知り合いみたいですね。

 

お知り合いと言いますか、青空とにこ先輩との仲を進展させようとしている所を見ると、かなり親しい間柄に思えます。

 

「それで?バカガミ?結局そっちの子はドコのどちらさん?」

 

「ん、海未さん。俺のチームメイト。」

 

「ふーん…。まぁ色々とツッコミ入れたいトコだけど、取りあえずは…アンタのチームメイト…ねぇ…。」

 

「おう。音ノ木坂学院公認ガンプラバトル部・チーム“μ's”の仲間だ。」

 

「音ノ木坂学院公認ガンプラバトル部・チーム“μ's”…か。ウワサは聞いてたけどホントだったんだね。アンタが公式戦に復帰したって話。」

 

“ミサ”と呼ばれた少女は、青空が私をチームメイトだと紹介した所で瞳を細めると、その瞳の奥に嬉しさと苦々しさとを混ぜ合わせた様な複雑な感情を見せていました。

 

この様子から察するに、この“ミサ”と呼ばれている少女は青空の公式戦トラウマに関する処々の事情もご存知の様ですね。

 

「取りあえず…鳴神は復帰おめでと。で、海未さん?だっけ?そこのバカのチームメイトならちゃんと自己紹介しておくわね。アタシはミサ。綾渡 ミサ。ここ、綾渡模型店の看板娘でこれでもUTX高校公認ガンプラバトル部・チーム“A-RISE(アライズ)”の一軍メンバーの1人だよ。歳はそこの鳴神とおんなじで今は花の高校2年生♪ピチピチの女子高生だね♪」

 

「あ、これはこれはご丁寧にありがとうございます。先程ご紹介いただきました様に私は青空のチームメイトでクラスメイトの園田 海未と申しま……す…えっ?あの?その?もしかして…今、UTX高校のチーム“A-RISE”って言いました?」

 

気のせい…ですよね?

 

そう思ったのですが…

 

「うん。言ったよ?UTX高校のチーム“A-RISE”って。」

 

どうやら私の気のせいではありませんでした。

 

UTX高校のチーム“A-RISE”。

 

それってもしかしなくても…

 

「あの“A-RISE”ですか!?」

 

ガンプライブで常勝無敵を誇るスクールファイター界の絶対王者。

 

私が初めてガンプラバトルをプレイしたあの日、突如遭遇した絶対的な強者“無敗の女王”の二つ名を持つ“綺羅 ツバサ”さんが率いる最強軍団。

 

UTX高校公認ガンプラバトル部・チーム“A-RISE”。

 

この目の前の少女がそのチーム“A-RISE”のメンバー!?

 

しかも…一軍メンバー!?

 

「そ、青空?あの、その…マ、マジですか?」

 

「おうよ、マジだ。クソ忌々しいコトにな。」

 

「にひひひ♪よろしくぅ~♪ぶい♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第10話「青の理由」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スランプ真っ只中で心が折れかけているQooオレンジでございます。
フリット…書くって難しいね…とか言ってますが、必ず立ち直りますので皆様お願いだから見捨てないで下さい…切実にお願いします…。



今回も海未さん主役の第10話となります。
海未さんが探し求めていたガンプラ…その正体は…?













それでは 第10話「青の理由」そのさん 始まります。




















私がとあるガンプラを探して青空の案内で辿り着いた音ノ木坂商店街の模型専門店“綾渡模型店”。

 

そこで出会った店番をしていた少女“綾渡 ミサ”さん。

 

その正体(?)はただの模型店の店番少女ではなく、何と驚くべき事にあの常勝無敗のガンプラバトルチーム、UTX高校の“A-RISE”の一軍メンバーの一人でした。

 

商店街の模型店でのこのいきなりの出会いに私が酷く驚いている間も、青空とミサさんの二人は仲が良いのか悪いのかイマイチ判断に困る様なやり取りを続けていました。

 

「なーにが“ぶい”だ。無い胸張って偉そうにすんならにこちゃん辺りに勝ってからにしろってんだ。」

 

「アンタの嫁のにこちゃんだってちっぱいだろーが。バーカ。ってかにこちゃんに勝てとか言ってるけど、あの見た目ロリっ娘に勝つって普通に無理ゲーじゃん。」

 

「にこちゃん嫁じゃーねし。あと俺は普通ににこちゃんに勝てるけど?」

 

「嫁じゃなかったらアンタが婿でしょ。それとアンタはバケモノ枠だかにこちゃんに勝てて当然っしょ。」

 

「青空がバケモノ枠と言う部分には激しく同意ですがです。何処をどう探しても青空に勝てるイメージは湧きません。」

 

にこ先輩が嫁とか青空が婿とか何やら乙女としては気になるワードが散りばめられた会話を聞きながらも、私は取りあえず青空が非常に理不尽なバケモノ枠だと言う事には果てしなく同意してしまいました。

 

相手との距離を一瞬で詰める事が出来る、武道で言う所の“縮地”の様な“soar”を自在に使いこなす…それだけでもう何と言いますか手に終えません。

 

ガンプラバトルの練習の時に青空のザク・リヴァイブが目の前から消えたと思ったら、次の瞬間には自機であるジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)があっさりと両断されていた…何て事が多々ありましたから。

 

両腕に相当重そうな大型のシールドを装備しているにも関わらず、歩法だけであれだけの機動力を発揮するだなんて非常識にも程があります。

 

正直、武を嗜む者の一人としてはこうも何度も何度も何度も何度もあっさりと両断されまくっていると、色々と自信が無くなってしまいそうです。

 

「だよねー!だよねー!コイツのあの“soar”とか卑怯だよねー!ナニあのスピード!って感じだよねー!」

 

「全くもってその通りです。単発の“soar”だけならまだ対処も可能ですが、“soar”を連発する“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”や以前使って来た多重「うぉい!ちょい待て!海未さん!それはアカン!言っちゃダメなヤツだから!」…あ。そ、そうでしたね。あれは青空の奥の手の一つだと言っていましたね。」

 

「へぇ…鳴神の奥の手ねぇ…。それ、超気になるんだけど?」

 

何となく青空がバケモノ枠だと言う部分でミサさんと意気投合して、危うく青空の奥の手の“多重soar”についてポロリと洩らしてしまう所でした。

 

今更ですが、この目の前の少女はあのUTX高校チーム“A-RISE”の一軍メンバーなのでしたね。

 

彼女達チーム“A-RIS”は言うなれば私達チーム“μ's”がガンプライブ!で優勝する為には必ず倒さなければならない存在です。

 

と言いますか、優勝云々よりも同じ地区予選にエントリーする事になるので彼女達チーム“A-RISE”を倒さなければガンプライブ!の全国大会へ駒を進める事も叶いません。

 

常勝無敗のチーム“A-RISE”を倒す…改めて思うと私達はかなり無茶な事を成そうとしているのですね…。

 

青空やにこ先輩、副会長と…後はあの忌々しい以下略な生徒会長は、ファイターとしてかなりの上位者だと言う事は認識しています。

 

そんな凄腕の四人はまず負ける事はないでしょうが、私を含めたその他のメンバーが“A-RISE”を相手にどれだけ戦えるか…。

 

勿論、未だに素人の粋を脱していない私ですが、それでも簡単に負けるつもりはありません。

 

負ける所が勝つ気マンマンです。

 

そして何れは青空やにこ先輩、副会長に忌々しい以下略な生徒会長に追い付く…その為に今日は新しいガンプラを求めてこの場へとやって来たのです。

 

そうです!何だかチーム“A-RISE”の一軍メンバーの一人の登場ですっかり忘れていましたが、本日の目的は私の新しいガンプラの購入なのです!

 

と、言うワケで…

 

「あ、あの!ここにケルディムガンダムはありませんか!」

 

お目当てのガンプラが…ケルディムガンダムの在庫があるかどうかを確認です!

 

「ケルディム?」

「ケルディム?」

 

「はい!ケルディムガンダムです!」

 

そう!

 

何を隠そう、私のお目当てのガンプラは機動戦士ガンダムOOの二期に登場したガンダムのうちの一機、ケルディムガンダムなのです!

 

切っ掛けは以前にバトルでその姿を見た時に直感的に“あ、これ欲しいかも”と思った事です!

 

先ずは狙撃が可能な機体と言うのがポイント高いです。

 

そして狙撃が可能な機体にも関わらず近接戦闘もこなせる高い汎用性。

 

素組の状態でも飛行可能と言い所も高ポイントですね。

 

さらには“トランザム”と呼ばれる非常に強力な強化アビリティ。

 

短時間のみの発動、尚且つ使用後は全能力値の低下等、デメリットも多いのですが、ここぞと言う時にはとても頼りになるアビリティだと思います。

 

ちなみに私がこのケルディムガンダムを見た以前のバトルとは花陽がメイン回の時のお話です。

 

あのキ○ガイ魔女が花陽達を襲っていた時ですね♪

 

そんな一目惚れ的に欲しいと感じていたケルディムガンダム。

 

そのケルディムガンダムを私は私が好きな色…青に塗装してあーしてこーして…腰には特別に誂えた業物も…なーんて♪なーんて♪なーんて♪

 

ぐふ♪ぐふふふふ…♪

 

「うん、何だろう。海未さんから花陽的なマッドな雰囲気が…。」

 

むぅ。

 

こんな美少女に対して花陽的なマッドな雰囲気醸し出されているだなんて失礼な。

 

「けど海未さんがケルディムねぇ…。」

 

「ダメでしょうか?」

 

「んにゃ。悪くねぇと思うよ。まぁガンダムタイプってトコにちょっと思うコトはあるけどさ。」

 

「鳴神って意地でもガンダムタイプのガンプラ使わないもんねー。」

 

そう言えば確かに青空がガンダムタイプの機体を使っている所は今まで一度も見た事がありませんね?

 

何か深い理由があるのでしょうか?

 

青空はそんな私の内心の疑問に答える様に、次の様に述べたのでした。

 

「俺はモブで脇役だからな。主人公サマが使うガンダムタイプなんてトクベツなワンオフ機のガラじゃねぇーんだよ。(まぁザクを使い続ける理由は他にもあるんだけどな。) 」

 

脇役だからガンダムタイプの機体は使わない…ですか?

 

普段からチンピラ丸出しの青空にしてはちょっと意外な理由ですね。

 

と、言いますか、自分で脇役とか言っているから主人公の癖に出番が極端に少ないのですよ。

 

貴方はこの世界線では歴とした主人公なのですから、自分で自分の事を脇役だなんて言わずにもっと堂々と“俺は主人公サマなんだ!”とか言って無駄に偉そうにしていればいいのです。

 

自分で言っておいて何ですが、俺は主人公サマだーとか無駄にそんな事を言う青空はそれはそれで嫌ですけどね。

 

「んなコトよりも今は海未さんのガンプラだろ?で?ケルディムの在庫はあるのか?」

 

ガンダムタイプの機体を使わない理由…青空はその話題から話を逸らす為か、何処か誤魔化す様に若干わざとらしくもありましたが、話題を私の求めるケルディムガンダムのガンプラの在庫があるのか?とミサさんへと問い質します。

 

「んー?ケルディムかー…確かケルディムはお店の方にはなかったハズだなぁ…。裏の方に在庫無いか見てくるからちょっと待ってて。」

 

青空からケルディムガンダムの在庫について聞かれたミサさんはそう言いながら、お店の倉庫の方へと在庫の確認の為に向かってくれました。

 

店頭には無いとの事ですが、倉庫の在庫にあれば良いのですが…。

 

「ケルディムの在庫、あれば良いな。それで?在庫があったとして海未さんはどのケルディムが欲しいんだ?」

 

「どのケルディム…ですか?」

 

今の青空の質問はどういう事なのでしょうか?

 

ケルディムガンダムは一つだけではないのですか?

 

「あー、その顔はコイツはナニを言ってんだ?って顔だな。」

 

「い、いえ。決してその様な事は…。」

 

ごめんなさい、嘘です。

 

ちょっとだけナニを言ってんだ?って思ってしまいました…。

 

「まぁいいや。で、一言でケルディムって言っても何種類かガンプラで出てるんだよ。確か…3種類位だったかな?」

 

「三種類!?えっ!?ケルディムガンダムのガンプラは三種類も発売されているのですか!?」

 

「そ。普通のケルディムとGNヘビーウェポンを装備した最終決戦仕様のケルディムと外伝に出て来たケルディムサーガの3種類。あー、トランザムカラーも含めれば4種類になんのか?」

 

ケルディムガンダムのガンプラにそんなに種類があるだなんて知りませんでした…。

 

私はてっきりケルディムガンダムはケルディムガンダムだけしか無いと思っていたので…。

 

普通のケルディムガンダムはわかります。

 

恐らくは私が調べたケルディムガンダムがこの普通のケルディムガンダムなのだと思います。

 

ですが、じーえぬへびーうぇぽん?を装備した最終決戦仕様のケルディムガンダムや、外伝に出て来たケルディムサーガとは何なのでしょうか?

 

最終決戦仕様とは読んで字の如く最終決戦に使用されたケルディムガンダムなのでしょうが、ケルディムサーガの方はどの様な機体なのか全く予想もつきません。

 

そもそも外伝って何ですか!?外伝って!?

 

私はガンダムOOはテレビシリーズの物と劇場版の物しか知りませんよ!?

 

「何か混乱してそうだな。ま、とりま海未さんの場合だとあんまりごちゃごちゃと余分な装備が付いてない方が良いんじゃねぇーの?リアルブシドーの海未さんならライフルと刀が1本あれば無双しそうだし。」

 

「そ、そうですね。リアルブシドーとか無双云々は抜きにして、スナイパーライフルと刀が一振りあれば武装は十分です。」

 

スナイパーライフルと刀が一振り。

 

それだけあれば私は十分に戦えます。

 

近付く敵は斬り捨てて、離れた敵には狙撃で能天をぶち抜きます♪

 

「ならやっぱり普通のケルディムだな。」

 

「じーえぬへびーうぇぽんとか外伝とか良くわかりませんのでもうそれで良いです…。」

 

たかがガンプラ、されどガンプラ。

 

一つの機体で何種類ものバージョンがあるとは、流石は天下に名だたるプラモデルです。

 

少しはガンプラやガンダムについて学んだつもりでしたがまだまだ奥が深いですね。

 

これからも地道にガンダムについては勉強あるのみです!

 

そうこうしているうちに…

 

「お待たせー。」

 

倉庫へとケルディムガンダムの在庫を調べに行っていたミサさんが帰って来ました。

 

「あの、それでケルディムガンダムのガンプラの在庫は?」

 

気になる在庫の行方…それは…

 

「あー、ごめん。無かった。」

 

無情にも在庫無し…と言う結果でした。

 

「えっ?在庫が無い…ですか?」

 

「うん。悪いんだけど在庫無し。一応問屋さんにも在庫無いか確認してみたけどそっちも無いって言われちゃったわ。」

 

「ケルディムが最後に再販したのってもう結構前だからなぁ。」

 

「エクシアとタブルオーはこの前再販したばかりだから結構在庫はあるんだけどねー。」

 

「それもどーせすぐに捌けるんだろ?」

 

「だね。最近の再販品って一週間もあればほとんど売り切れるんじゃないかな?店としては売れ残って不良在庫を大量に抱えるよりはマシだけど、アレもコレも無いって言うのもお客さんに申し訳ないんだよね。だからバ○ダイももうちょっと流通量を増やしてくれてもいいんじゃないの?って思っちゃうんだよね。」

 

「新工場建てた割には、って感じだよな。」

 

「そうそう。あとプ○バン限定だけじゃなくて一般販売ももっと出してよ!って思わない?」

 

「あー、思う思う。プ○バンは買い逃すと悲惨なんだよなぁ…。」

 

「買っても届くまで結構時間掛かるしね。」

 

なんだかんだ話の内容がいつの間にかケルディムガンダムの在庫から昨今のガンプラ事情についての愚痴になって来てますね。

 

ガンプラの流通量、そんなに少ないのでしょうか?

 

そんな事よりも今は私のケルディムガンダムです!

 

「あの!在庫がどーとか流通量がどーとかは置いておいて!ケルディムガンダム!どうにかなりませんか!」

 

「どーにかって言われてもねー…。悪いんだけど問屋にも無いって言われたら一般の小売店じゃどーにもなんないよ。」

 

「そこをどーにか!お願いします!」

 

「そう言われてもなぁ…。うーん………あ。もしかしたら…。」

 

私がどうにかなりませんか?と拝み倒していると、不意にミサさんが何かを思い出してくれた様です。

 

私は逸る気持ちを押さえつつ、ミサさんへ言葉の続きを促します。

 

「もしかしたら?何か方法があるのですか!?」

 

「方法って言うか、ワンチャンなんだけど、お台場のガンプラベースに行けば在庫があるかも?って思ったんだ。あそこはバ○ダイ直営で再販品の入荷もうちみたいな弱小小売店なんかよりも優遇されてるからね。」

 

「ガンプラベース?」

 

そこは確か…以前に青空と一緒に私のジム・スナイパーⅡの改修に使うアイテムを探しに行った所ですよね?

 

ガンプラだけではなく、古今東西のありとあらゆるプラモデルが揃っているも言われるプラモデルファンにとって夢の聖地。

 

なるほど…確かにあそこならば私の求めるケルディムガンダムの在庫がまだあるかもしれませんね!

 

ついでにケルディムガンダムの腰に佩く為の新しい刀も見て参りましょう!

 

そうと決まれば…!

 

「早速吶喊です!!!行きますよ!青空!」

 

「ハイハイ。乗りかかった船だから最後までお供しますよ。」

 

まだ見ぬ私のケルディムガンダム!

 

待っていて下さいね!

 

必ず見付け出して文字通り私色に染め上げてあげますからね♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第10話「青の理由」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

虹ヶ咲では彼方さん推しなQooオレンジでございます。
Butterflyのライブシーンを見たら1発で惚れました。
皆様の推しは誰ですか?




今回も海未さん主役の第10話となります。
ついに海未さんが自分の素直な気持ちと向き合います。













それでは 第10話「青の理由」そのよん 始まります。



















ミサさんに見送られながら綾渡模型店を辞した私と青空は、ケルディムガンダムを求めて一路目的地であるお台場のガンプラベースを目指して旅立ちました。

 

旅だったのですが…。

 

きゅぅぅ。

 

恥ずかしながら目的地へ向けて颯爽と進んでいた私のお腹が不意に鳴ってしまったのです。

 

そう…時間は丁度お昼を少し過ぎた頃…つまりはお昼ご飯の時間なのです。

 

朝からケルディムガンダムのガンプラを求めてあちこちのお店を行ったり来たりしていた事もあり、私のお腹はいつの間にかすっかりとペコペコになっていました。

 

「はぅ!?あ、あの!こ、これは…!」

 

そんなワケでお腹がペコペコな私は盛大にお腹を鳴らしてしまったのです。

 

これは恥ずかしい…余りにも恥ずかし過ぎます…!

 

お腹がペコペコでお腹が鳴っちゃうとか乙女としては最悪で最低で事態です!

 

これが普段から欠食童子の様にお腹を空かせている米キチの花陽やラーメン狂いの凛ならばどーと言う事は無いのでしょうが、私はあの二人の様に腹ぺこキャラと言うワケではないのです!

 

押しも押されぬ大和撫子キャラなのです!

 

そんな大和撫子キャラな園田さんちの海未ちゃんとして有名な私がお腹が空いてきゅぅぅ♪と可愛らしくお腹を鳴らしちゃうとかもうこれはアレですね!世の末と言うヤツですね!

 

しかもですよ!幼馴染みで四六時中一緒に居る穂乃果やことりの前でならいざ知らず、青空の前でお腹が空いてお腹が鳴っちゃうとかあり得ません!

 

あり得ませんったらあり得ません!!!

 

恥ずかし…穴があったら埋まりたい…。

 

羞恥心で恐らくは顔を真っ赤にしているであろう私は、思わず下を向いて唇を強く噛みます。

 

そんな私に青空は…

 

「そう言えばもう昼飯の時間だもんな。俺も腹なんか減って来たし。とりま…どっかで昼飯食おうぜ。」

 

ポケットからスマホを取り出してその画面で現在の時刻を確認すると、少しも気にした素振りを見せずにそう言ってくれました。

 

基本チンピラ丸出しの青空ならば、今の私の様に人前でお腹がペコペコでお腹を鳴らしちゃうとか恥ずかし所を見せたりしたのならば、その弱味に漬け込んで徹底的に弄り倒して来ると思ったのですが…。

 

「海未さん、ナニ食いたい?」

 

今日の青空は恥ずかし所を見せた私に対して、からかったり弄り倒して来たりせずに、何処が優しさを感じさせる声色で何を食べたい?と聞いて来ます。

 

何時もの青空とちょっと違う青空。

 

でもそんな何時もとはちょっと違う青空も悪くはありません。

 

むしろ何時ものチンピラ丸出しの粗暴な振りをしている青空よりも、何処か自然な感じで好感が持てます。

 

何時もこうなら良いのに…。

 

そうすれば私も素直に青空に………素直に青空に?

 

私は…素直に青空に……ナニを…伝えると言うのですか?

 

「海未さん?」

 

「えっ?あ、はい!お昼ご飯ですね!」

 

私はナニを考えていたんでしょうか…。

 

ナニか…とても決定的な事を考えていた気が…。

 

その先に進めば、もう今の私には戻れ無い…そんな決定的な事を…。

 

私が私ではなくなる。

 

私が……変わる…そんな事を…。

 

「さっきからなんかボーッとしてるけど、もしかしてどっか具合悪いとか?」

 

「いえ、そんな事はありません…ありませんが…。」

 

怖い。

 

変わるのは…とても怖い…。

 

ナニが変わるのが怖い?

 

それはきっと今のこの関係。

 

私と青空の今の気安い関係が変わってしまうのが……私は酷く、怖い。

 

でも、変わりたい。

 

今の私と青空のこの気安い関係から、もっともっともっともっと彼の近くで寄り添い合える…そんな関係に。

 

私は変わりたい。

 

でも私は変わるのが怖い。

 

けど私は変わりたい。

 

そして彼の側へ…いえ、隣へ。

 

そう…彼の隣で、何時までも、何処までも、一緒に…。

 

あの空の果てまでも。

 

あの海の彼方までも。

 

ずっと、ずっと、ずっと、貴方とずっと一緒に。

 

あぁ…そうか…。

 

この気持ちはきっと………。

 

自問自答の末、私は気付いてしまいました。

 

私は…園田 海未は……彼の事が…鳴神 青空の事が………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

好きだと言う事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自問自答の末に今の自分の気持ちに気付いても、人は生きている限りお腹が減ります。

 

なので取り敢えず私達は近場のファミリーレストランでお昼ご飯を食べる事にしました。

 

私が頼んだのはチーズハンバーグのランチセット。

 

青空が頼んだのはエビフライのランチセット。

 

ここのファミリーレストランのランチセットはドリンクバーも付いて来るのでお得なんですよ♪

 

まぁドリンクバーがほとんど炭酸系のジュースなのが残念ではありますが。

 

そんなワケで、私と青空は運ばれて来たそれぞれのメニューに舌鼓を打ちながらお昼ご飯を堪能しました。

 

もぐもぐもぐもぐと食べながら、時には他愛もない話をしつつ、私は青空とのお昼ご飯を楽しみます。

 

自分の気持ちに気付いた今、私はこんな青空との穏やかな時間がとてもとても愛おしく感じてしまいます。

 

好きな人との穏やかな一時…実に良いものですね。

 

やがて…

 

「ご馳走さまでした♪」

「ごちそうさまでした。」

 

それぞれが注文したメニューを綺麗に平らげてご馳走さまでしたをします。

 

食前と食後のいただきますとご馳走さまがちゃんと出来ない子はダメダメですよね?

 

その点、青空はちゃんとご馳走さまを出来たのでとても良い子です♪

 

なーんて目の前の本人に言ったりしたら、また照れ隠しで暴れちゃいそうですけど♪

 

うふふふ♪良い子扱いされて照れ隠しで暴れちゃうとか青空ったらほんと可愛いんですから♪

 

そんな可愛い所も堪らなく愛おしいんですよね~♪

 

あぁー!もう!今すぐ頭をなでなでして良い子良い子してギュッ!っと抱き締めてあげたいです!

 

そして現在進行形で鼻から愛が溢れそうで困っちゃいます!!!

 

ごほん。

 

失礼、私とした事が溢れ出しそうな愛に振り回されて思わずちょっと惚気ちゃいましたね。

 

そんな内心では惚気全開気味な私のご馳走さま♪に合わせる様にご馳走さまをした青空でしたが、ファミリーレストランのランチセットだけでは食べ盛りの男子高校生である彼にはちょっと物足りなさそうですね。

 

私に合わせずにもう少し何か注文しても良いのですが…。

 

「青空には少し足りなかったのではありませんか?」

 

私はストローでコップの中のコーラの残りを飲んでいた青空へとそう声を掛けます。

 

そうすると青空は…

 

「ん。まぁちょっと足んないってのが正直なトコだけど…」

 

ストローから口を話してそう答えて来ました。

 

だけど…何なのでしょうか?

 

「だけど?」

 

私が言葉の続きを促すと…

 

「デートの昼飯で腹一杯喰うアホはダメだろ?」

 

青空は何処か楽しそうな、それでいて悪戯を楽しむ子供の様な表情をその顔に浮かべながら、そんな事を言って来たんです!

 

「デ、デ、デ、デ、デ!デーーート!?」

 

今!デートって言いましたよ!デートって!

 

「可愛い女の子と野郎が連れ立って買い物したり飯食ったり…これって普通はデートってヤツだろ?」

 

それは……確かにそうですね…。

 

男女が二人で一緒にお買い物して、二人で一緒ご飯を食べて…。

 

世間一般で言えばこれはもう立派なデートですよね?

 

デートをしていると言う事はこれはもうあれですよね!既成事実と言うヤツ何ですよね!!!

 

そう!既成事実なんですよ!既成事実!!!

 

既成事実…と言う事は、既成な事実と言う事でつまりは私達は近い未来に既成事実のお陰で席を入れて結婚するって事ですよね!

 

そうとなれば私はここで一人の乙女して決断しなければいけません!

 

えっ?ナニを決断するのか?ですか?

 

そんなの…決まっています!!!

 

基本的には一生で一度!結婚式と言う全ての乙女が憧れる晴れの舞台で着る為の衣装についてです!!!

 

白無垢が良いか…それともウェディングドレスが良いか…!

 

白無垢もウェディングドレスもどちらも非常に甲乙付けがたい!

 

と、言うワケなのでここは旦那様とじっくり相談して決めなければですね♪

 

あ♪皆さん♪今の聞きましたか?私ったら自然に青空の事を旦那様って言っちゃってましたよ♪

 

皆さんがご覧なっている中で旦那様だなんて…我ながらこれは中々に恥ずかしいですね…♪

 

ですが旦那様ですか…ぐふふふ♪

 

恥ずかしくもありますが…同時に実に良い!素晴らしい!すぱしーばです!

 

あぁ!もう!今日はなーーーーんて良い日なんでしょうか♪お盆とお正月とクリスマスとお誕生日が徒党を組んで一緒に襲い掛かって来た的な圧倒的な幸せ感!言わば“今が最高(byぼくひか)♪”ですよね!我が人生に一片の悔い無し!ですよね!っと、そんな事は取り敢えずは置いておいて、早速旦那様…もとい青空に白無垢とウェディングドレスのどちらが良いかを聞いてみましょう!

 

善は急げ!ですよ!!!

 

「不束者ですがどうか末長くよろしくお願いいたします♪ところで式はどうしましょうか?白無垢での神前式にしましょうか?あぁ…でも乙女としてはやはり純白のウェディングドレスも人生で一度は着てみたいですね♪ですが白無垢も捨てがたい…。むむ。これは困りましたね♪困っちゃいましたね♪青空は白無垢とウェディングドレスのどちらが良いと思いますか?あぁ!勿論、青空が白無垢やウェディングドレスを着るワケではありませんからね♪着るのは勿論、わ♪た♪し♪ですっ♪えぇ!もうそりゃ着ちゃいますよ!白無垢でもウェディングドレスでも!あ♪ちなみにうちのお母様は白無垢だったそうです♪一応は由緒正しい日本舞踊の家元あーんど最近では怪しい古武術と言われている護国の剣士の家系としては白無垢での神前式以外の選択肢はなかったのでしょうね。ですが青空がウェディングドレスの方が良いと言うのでしたら園田の家の仕来たりなんて斬り殺してでも私はウェディングドレスを着ちゃいますからご安心を♪さぁ!青空!選んで下さい!白無垢か!ウェディングドレスか!さぁ!さぁさぁぁ!さぁ!!!」

 

「いや、なんでこれってデートじゃね?って話から白無垢だのウェディングドレスだのの話になってんのさ?」

 

「え?」

 

「え?」

 

…………………いやん♪余りにも愛が溢れ出してしまって色々と先走っちゃいました♪

 

てへ♪

 

「と、ところで!青空はどーしてエビフライセットを注文したのですか!?」

 

ここは私のちょっと恥ずかしい先走りの失敗を誤魔化す為にも話の腰をバッサリと切断して話題転換ですよ!

 

と、言う事で、私はかなり無理矢理気味ではありますが、青空が先程まで食べていたお昼ご飯のエビフライセットの話を振ることにしました。

 

白無垢orウェディングドレス云々を誤魔化す為の適当な質問ではありましたが、青空がエビフライセットを注文した事に対してちょっとだけ私が疑問に思っていた事は事実なんです。

 

育ち盛りで食べ盛りな男子高校生ならば、普通はガッツリと行けちゃうお肉メニューを注文するのが定番なのではないのでしょうか?

 

そんな私の疑問を踏まえつつ質問したどうしてエビフライセットだったのか?と言う問いに対して青空が答えた内容は…

 

「(なーんか海未さん。今の結婚式云々ってヤツを激しく誤魔化したいっぽいからそっちのコトはスルーしとくか…)あー、エビってなんか見た目がちょっとだけザリガニっぽいからなんかたまに食いたくなるんだよな。味は全然違うけどさ。」

 

と言う、なんと言いますか、実に返答に困る答えでした。

 

いや、ザリガニって…。

 

あぁ、そう言えば…以前に聞いた話のですが、青空は幼少時に親戚中をたらい回しにされており、その時に満足にご飯を与えて貰えない事もあったとかで、動物性たんぱく質を補給する為にザリガニを捕獲して下処理して食べていた…とか。

 

詳しくは東條希生誕祭特別編をご覧下さい♪

 

本編では決して見られないロリ時代のコイツ、誰や?と思ってしまうまだ純粋だった頃の東條先輩と謎の少年…まぁぶっちゃけ幼少時の青空なのですが…の淡い恋物語的なナニかが繰り広げられているかもしれませんから♪

 

と、宣伝はここまでにしておいて…今の話を聞いていて、私にはちょっと気になる事があるのですよ。

 

私が気になった事、それは…

 

「あの……ザリガニって…美味しいのですか?」

 

と、言う事でした。

 

ザリガニ…中でもアメリカザリガニは食用として輸入されたと言う事なので、基本的には食べれるのは知ってはいますが、普通は食べる機会なんてまずはありません。

 

そんなザリガニが美味しいのかどうか?

 

ちょっとだけ気になっちゃったんです。

 

いえ、勿論ですが美味しいと答えが返って来ても、私はザリガニを捕まえてまで食べるつもりなんて微塵もありませよ?

 

ただの純粋な興味からの質問です。

 

さて、そんな私の質問に対して、青空の答えはと言うと…

 

「あー、うん。俺はうまいと思うぞ?まぁあくまでも俺は、だけど。世間一般だと多分エビの方がうまいって思うんじゃねぇーの?」

 

と、言う物でした。

 

ザリガニって美味しんですね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第10話「青の理由」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

唐揚げにマヨネーズと大量の七味をかけて食べるのが好きなQooオレンジでございます。
最近気付いたのですが、私は何気に辛いの大丈夫だったみたいです。





今回も海未さん主役の第10話となります。
ちょっとだけ青春です。













それでは 第10話「青の理由」そのご 始まります。


















お昼ご飯も食べ終わりお会計(勿論青空持ちです♪)を済ませた私達は、再びケルディムガンダムを求めて目的地であるお台場のガンプラベースを目指して出発しました。

 

道中、頭のおかしな人達が集まる音ノ木坂近隣では良く遭遇する全裸にコートだけの変態(♂)や全裸に首輪だけの変態(♂)や全裸にネコミミだけの変態(♂)やバタフライマスクを着けたボンテージ姿の変態(♀)や狂った鳥(♀)等に出会う事もなく、無事に電車やバス等の交通機関を乗り継いでお台場まで到着する事が出来ました。

 

こうしてみると音ノ木坂以外の場所では余り変態は見掛けませんね?

 

治安が良い事で何よりです。

 

ちなみに変態の出没率が日本でもトップレベルの音ノ木坂に住む婦女子が変態(♂)に遭遇したらどうするか?と言いますと、躊躇い無く“アレ”を狙います。

 

そして潰します。

 

徹底的に。

 

二度と使い物にならない様に。

 

そりゃもう徹底的に

 

そんな徹底的に潰されてしまう“アレ”が何なのか、それは…うふふ♪

 

乙女のヒ♪ミ♪ツ♪です♪♪♪

 

まぁ男性ならナニが潰されてしまうのかはおわかりかとは思いますが。

 

これをご覧の皆さんの中でうら若き乙女にアレを潰されたいと言う度しがたい変態な殿方は是非、音ノ木坂へとお越し下さい♪

 

そして全裸で町を徘徊してみて下さいね♪

 

お巡りさんに通報されるよりも先に音ノ木坂在住の乙女の皆さんに囲まれて徹底的に潰されてしまいますから♪

 

ようこそ♪変態と修羅の町♪音ノ木坂へ♪

 

ですね♪

 

さてさて♪そんな事はさておき、数週間振りにやって来たお台場のガンプラベース。

 

私と青空はケルディムガンダムを求めて店内のガンプラコーナーを探し回ったのですが…

 

「ありませんね…。」

 

何処にもありませんでした…。

 

「バ○ダイは最近は海外輸出の方に力を入れてるっぽいからなぁ。」

 

「海外とか今はどーでもいいんです!私はケルディムガンダムが欲しいんです!」

 

「いや、欲しいんですって力説されても無いモンは無いんだけど…。」

 

「もう!青空も元チャンピオンならどーにかして下さい!」

 

「無理!」

 

「むー!」

 

探し求めているケルディムガンダムが売り切れ中な事にショックを受けてしまった私は、珍しくちょっとだけ青空へとワガママを言っちゃいます。

 

元チャンピオンならどーにかして下さい!と。

 

今までの私ならば殿方に対してこんな事は絶対に言いませんでした。

 

でも、恋をして、その恋を自覚して、そして恋する殿方が目の前に居る。

 

そんな状況では恋する乙女としては恋する殿方に対してちょっと甘えたくなるものなのです♪

 

だからちょっとだけワガママ、です♪

 

青空はそんな私のワガママに最初は呆れた様な顔をしていましたが、ふとナニかを考える素振りを見せると…

 

「………なんかさ、今日の海未さんっていつもよりもかなり可愛くね?」

 

不意に、そんな事を言って来ました。

 

今日の私は何時もよりも可愛い…と。

 

「か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、可愛い!?ですか!?」

 

「おうよ。可愛い、だ。」

 

「しょ!しょんな事はありましぇん!私が可愛いだにゃんて!?」

 

「おーい、呂律回ってねぇーぞー。」

 

「うにゃーーー!!!」

 

「うん。やっぱ今日の海未さん、いつもより可愛いや。」

 

もう!もうもうもう!もう!!!!!

 

そんな何回も何回も何回も可愛いだなんて!

 

嬉しいじゃないですか!!!

 

大切な事なのでもう一度言います!

 

嬉しいじゃないですか!!!!!

 

嬉しいからもう一回言っちゃいます!

 

嬉しいじゃないですか!!!!!!!

 

はぁはぁはぁ…失礼。

 

少し興奮してしまいました。

 

取り敢えずは…

 

「結納は明日でよろしいですね♪」

 

「イヤ、なんでさ。」

 

と、まぁこの様な微笑ましいやり取りを繰り広げながら、私は青空と二人でガンプラベースの隅々までケルディムガンダムのガンプラが無いか探し回りました。

 

ですが、やはり私の探し求めるケルディムガンダムのガンプラは何処にもありません。

 

ふと、店内に設置されている時計を見てみると時刻は午後三時。

 

お昼ご飯を食べてからもう三時間も経っていたのですね。

 

身体は鍛えているつもりですが、何だかちょっとだけ疲れてしまいました。

 

体力的に、と言うよりも、お目当てのケルディムガンダムのガンプラが探しても探しても見付からないのでどちからと言えば精神的に疲れたのでしょうね。

 

「ちょっと休憩しとくか?」

 

そんなちょっとだけ疲れてしまった私に気付いたのか、青空が何処か心配そうに私へと休憩をするか?と声を掛けてくれました。

 

「ここのカフェスペースってハロ焼きとか色々と面白いモンが売られてるから、気分転換には良いと思うんだけど?」

 

「ハロ焼き…ですか?」

 

「そ。ハロ焼き。3時のオヤツにも丁度良い時間だしさ?」

 

ハロ焼き…まさか生きた(?)ハロをそのまま丸焼きにして…とかではないですよね?

 

一体どの様な物なのでしょうか?

 

気になります。

 

大いに気になります。

 

と、なれば…

 

「それではお言葉に甘えて、ちょっとだけ休憩しましょう♪」

 

いざ、カフェスペースへ!です♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

店内を移動してカフェスペースへと辿り着いた私と青空は、早速空いているテーブル席の一つを確保して件の“ハロ焼き”なる物と飲み物を購入して来ました。

 

気になる“ハロ焼き”の正体…それはガンダムのマスコットキャラクター“ハロ”の焼き印が押されているどら焼きでした。

 

ハロの丸焼きではなかった事にちょっと安心したようながっかりしたような…。

 

「中身のあんこは穂乃果ん家のヤツの方がウマいけど、まぁコレはコレでアリだな。」

 

「もぐもぐもぐ…ごくん。ですね♪あ♪こちらのお抹茶のハロ焼きも中々、ですよ♪」

 

「へぇ?一口食わせてよ?」

 

「へ?一口…ですか?」

 

「ダメ?」

 

「い、いえ!ダメではありません!ありませんが…」

 

これは…所謂アレ、でしょうか?

 

恋人同士があ~ん♪っとやる…。

 

ど、ど~しましょう!

 

ダメではありませんって言っちゃいましたので、あ~ん♪っとしなければ失礼に当たりますよね?

 

ならば…ヤる事はただ一つ、です!

 

「あ、あ~ん…」

 

「へ?」

 

「あ、あ~ん!です!」

 

「あ、はい。あーん…ぐむ…もぐもぐ…あ。ホントだ。こっちも中々…。」

 

「で、ですよね♪」

 

皆さん!見てくれましたか!

 

今の私!凄く自然にあ~ん♪が出来ちゃいましたよ!

 

コレはもう私達は恋人同士ですよね!ですよね!そうですよね!

 

「ぐふ♪ぐふふ♪ぐふふふふ…♪」

 

「(なんだろ?今日の海未さんがたまーに花陽のヤツみてぇにマッドになるのは?)」

 

結局、ガンプラベースまで来てもケルディムガンダムのガンプラは見付かりませんでしたが、こうして青空と二人で楽しい一時を過ごせた…それだけでもう満足しちゃえます♪

 

いっその事このまま二人で本当に揺るぎ無い既成事実を築く為に帰り道でラブ…はっ!無しです!今のは無しです!

 

もう!私ったらなんて破廉恥な!

 

いえ、でも…揺るぎ無い既成事実の構築はアリかナシかと言えば…アリですね。

 

青空との幸せな一時に思考回路がショート寸前でムーンライトな伝説で今すぐ逢いたくてってかもう会ってるじゃないですか!で私がセーラー戦士なら確実に水星枠ですね♪とかアチコチに私の思考が飛んでいると…

 

『ピンポンパンポーン♪ガンプラベースにご来店中の皆様にお知らせいたします。この後、午後3時30分から特設ステージにて2人1組で出場するポイント制バトルロイヤル形式のガンプラバトル大会を開催いたします。豪華景品も多数取り揃えておりますので、皆様奮ってご参加下さい。』

 

と、言う店内アナウンスが流れて来ました。

 

二人一組で出場するポイント制バトルロイヤル形式のガンプラバトル大会ですか?

 

ちょっと面白そうですね。

 

それに…豪華景品と言うのも気になります。

 

「豪華景品、ねぇ。案外その景品がケルディムだった、とかってオチじゃねーよな?」

 

「流石にそんなご都合主義丸出しの展開は無いのでは?」

 

「いーや、わかんねぇーぞ?何せ二次創作だし。」

 

「はい!ストップ!二次創作だからとかメタい発言は禁止です!」

 

全く…。

 

「へいへい。で?どーする?参加するしないは別として、ちょっと覗いてみるだけでもしとくか?」

 

「うーん…そうですね…。」

 

仮に、二次創作特有のご都合主義丸出しな展開で豪華景品が私の求めるケルティガンダムのガンプラならばそれはそれでアリです。

 

出場する方々には申し訳ありませんが、青空に無双して貰ってサクッ♪っと景品を確保してしまえば良いのです。

 

豪華景品が残念ながらご都合主義丸出しではなくケルティガンダムのガンプラでは無かった場合は、青空との二人で普通に観戦すれば良いだけですし。

 

と、なると…

 

「取り敢えずは特設ステージへ行ってみましょう。」

 

ですね。

 

「おうよ。」

 

さて、豪華景品とは一体何なのでしょうか…。

 

私は青空を伴って二人でガンプラベースの特設ステージへと足を運びます。

 

特設ステージは先程まで楽しい一時を過ごしていたカフェスペースからそう遠くない場所に設置されていました。

 

と、言いますか、ほぼお隣でした。

 

そんなほぼお隣な辿り着いた特設ステージ…そこには先程の店内アナウンスを聞いたお客さん達でガヤガヤととても賑わっていました。

 

「うへぇ…すげぇ人集りだなぁ、こりゃ。」

 

「週末ですから仕方ありませんよ。」

 

「コイツはお互いはぐれねぇ様にしねぇとな。」

 

「ですね。」

 

はぐれない様に、ですか…。

 

なら…

 

「こ、こうすれば…絶対にはぐれたりはしません…よね?」

 

私はそう言うと、勇気を振り絞って隣に並ぶ青空の手をそっと取ります。

 

「お、おう。そう…だな。」

 

青空は私と手を繋ぐと、何処か照れ臭そうに視線を私から反らしちゃいました。

 

そうですよね。

 

この歳になって人前で手を繋ぐなんて恥ずかしいですもんね。

 

やっぱり青空は私と手を繋ぐなんて嫌なのでしょうか?と思った矢先…

 

「あっ。」

 

青空は繋いだ私の手をギュッと力強く握ってくれたのでした。

 

そうして…

 

「手、離すなよ?」

 

と、一言、そう言ってくれたのです。

 

「…はい♪」

 

繋いだ手から伝わる温もり…。

 

その温もりを感じながら、私はずっとこの人混みが続けば良いのに…と、そんな事を考えてしまいました。

 

だってこの人混みがずっと続けば、ずっと私は青空と手を繋いでいられるから…。

 

そんな私の内心の思いを途切れさせる様に、特設ステージに一際甲高い声が響きました。

 

『お集まりのみなさぁ~ん♪それではお待ちかねの豪華景品の発表でぇ~~~すぅ♪』

 

むぅ。

 

もう少し幸せの余韻に浸っていたかったモノを…。

 

全く…不粋極まりないですね。

 

『本日ご用意した豪華景品!そ!れ!わぁ!!!!!あの伝説のガンプラ刀鍛冶!天州庵 珍幻斉(あまずあん ちんげんさい)が鍛え上げたこの世にただ一振りの名刀!いぃーーや!むしろ!ぶっちゃけ妖刀!その名も!嫁!切!丸ぅぅぅぅぅ!!!!』

 

「は?ちんげんさい?よめきりまる?」

 

な、なんなんですか!?ちんげんさいってチンゲン菜?

 

よめきりまる?

 

もしかして鬼を斬って鬼切丸な様に、お嫁さんを切ったから嫁切丸?

 

ふざけるのも大概に…と、思った私の視線の先に映ったモノ…それは…

 

「なんて綺麗な…!」

 

息を飲む程に見事な波紋の刀身を持つ一振りのそれはそれは美しい刀でした。

 

刀、と言ってもその実、それはとてもとても小さな刀。

 

そう…1/144サイズのガンプラが手にすると丁度良いサイズの刀でした。

 

「ガンプラ刀鍛冶“天州庵 珍幻斉”…まだプラフスキー粒子がガンプラバトルに使われていた頃にバトルフィールド内に刀鍛冶の設備を作って、ソイツでガンプラを使って実際の手順と実際の材料で刀を鍛え上げていた奇人だな。奇人って言ってもその鍛え上げられた刀はまさに天下に名だたる逸品。ガンダムバトルで刀を使うヤツにとっちゃ垂涎の的ってヤツだ。しかもプラフスキー粒子の使用が全面的に禁止された今じゃもう二度と作れねぇと来た。あれと同じ様なガンプラ刀鍛冶の造り上げた逸品を金で買おうとしたら国が傾く程度にはヤバい金額になる…って話だな。」

 

何でしょう…ガンプラ刀鍛冶とか他にも色々と突っ込み待ちで大渋滞な気もしますが…しちゃいますが…!

 

「アレ、欲しいです。」

 

そう!

 

あの刀!欲しいんです!!!

 

「へ?いや、欲しいって…マジで?」

 

「はい!マジもマジ!マジ中のマジです!!!」

 

豪華景品が二次創作特有のご都合主義丸出しのケルティガンダムのガンプラでなかったのはとても残念ですが、それ以上にあの“嫁切丸”と言う刀!欲しいです!!!

 

視れば視るほど美しい…。

 

あれ程の刀があれば…ぐふふふふふふふ♪

 

「青空!ナニをボーッとしてやがるんですか!早く出場登録をしちゃいましょう!そして私の為に無双してあの刀を結婚指輪代わりに私にプレゼントしちゃって下さい!!!」

 

「いや、だからなんで結婚指輪代わり?ってか結婚指輪が刀って…。」

 

「私からあ~ん♪とかされちゃったり手を繋いでくれたりしちゃったんですからグダグダ言わないで男なら己の全てを賭けてでも刀一振り程度は貢いでみせなさい!!!さぁさぁさぁさぁ!」

 

「あ、はい。(ダメだこりゃ。大人しく言う事を聞いとこ。) 」

 

ぐふふふふふふふ…!

 

伝説のガンプラ刀鍛冶“天州庵 珍幻斉”が鍛え上げた伝説の逸品!

 

妖刀“嫁切丸”!

 

待っていて下さい!

 

すぐに私のモノにしてあげますからねぇ♪♪♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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第10話「青の理由」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

欲しいガンプラが何処にも売られておらず絶望中のQooオレンジでございます。
まだ買ってなかった30mmのシエルノヴァでも買おうかなぁ…。




今回も海未さん主役の第10話となります。
バトルスタートです。













それでは 第10話「青の理由」そのろく 始まります。

















伝説のガンプラ刀鍛冶“天州庵 珍幻斉”が鍛え上げたガンプラ用1/144サイズ妖刀“嫁切丸”。

 

その美しさに惚れ込んだ私は青空とタッグを組んで、早速とばかりにイベントの参加登録を済ませました。

 

そしてサクサクと出撃登録を行い、指定された筐体へと乗り込むと、愛機であるジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の出撃準備を進めます。

 

指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと乗り込みサブコンソールをポチポチとしながら出撃準備を進めていると、コクピットのスピーカーから実況のお姉さんの甲高い声が響いて来ました。

 

その内容は本日のバトルの景品である妖刀“嫁切丸”の謂れについてでした。

 

『さぁ~て!参加者の全員の出撃準備が整うまでもうちょっと時間が掛かるっぽいんで、ここで本日の目玉景品!伝説のガンプラ刀鍛冶“天州庵 珍幻斉”が鍛え上げた至高の逸品!妖刀“嫁切丸”についてちょーーーっとだけ説明しちゃいますよ!この嫁切丸!その謂れはズバリ!息子を溺愛しまくっていた母親が嫁から息子を取り返す為にこの刀で嫁を斬殺してしまった!かもしれない何ともまぁいわく付きかもしれない刀なんです!怖いですねー!ホラーですねー!恐ろしいですねー!まぁこの謂れはただのフレーバーテキストなんで実際にはそんな斬殺事件は無いんですけどねー。と、まぁそんな謂れのあるかもしれないこの妖刀“嫁切丸”!怪しくも美しいこの刀を手にするのは一体誰か!!!どーやら参加者全員の出撃準備が整ったぽいんで、そろそろバトルスタートのお時間です!!!それでは!ガンプラベース週末限定イベント!チキチキ!嫁切丸争奪ポイント制タッグバトルロイヤルの始まりぃ始まりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!』

 

姑が嫁から息子を取り戻す為に斬殺…何とも恐ろしい謂れがあるのですね…と、思ったら、実はそんな謂れがあるかもしれない?なだけで、本当は謂れなんてこれっぽっち無いと言う何ともまぁアレな展開でした。

 

冷静に考えたらいくら本当の製法と材料で造られているからといっても、ガンプラ用の刀で人を斬り殺すとかただのお姑さんには無理ですよね?

 

まぁ私なら多分ガンプラ用の刀で人を斬り殺すくらいなら出来ると思いますが。

 

嫁切丸を手に入れたらちょっと試してみましょうか?

 

斬り捨てても構わない変態なら音ノ木坂に掃いて捨てる程おりますから♪

 

なーんて、勿論冗談ですよ?冗談?

 

多分。

 

さて、出撃準備も無事に完了しました。

 

それでは今日も張り切って行ってみましょう!

 

「園田 海未!ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)!いざ尋常に参ります!!!」

 

出撃可能を告げる青いランプが灯るや否や、私はスラスターのスロットルを全開にして発信口を目指して駆け抜けます。

 

私が出撃すると同時に…

 

[[ザク・リヴァイブ!鳴神 青空!行くぞ!オラァァァァァァァ!!!!!]]

 

今回タッグを組む相棒である青空も、相変わらずチンピラ丸出しの掛け声と共に出撃して来ました。

 

発信口をくぐり抜けると、そこには本日のバトルフィールドである宇宙空間が広がっています。

 

私と同じ様に発信口をくぐり抜け終えた青空のザク・リヴァイブは、すぐにバックパックの大型スラスターを一度大きく噴射させて機体を加速させると、やや先行していた私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の右横へとやって来ました。

 

そしてザク・リヴァイブの左手で私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の右肩を掴みます。

 

これはお肌のふれあい通信の為ですね。

 

私のその予想は大正解♪

 

青空のザク・リヴァイブの左手が私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の右肩を掴むと、すぐに青空から通信が入りました。

 

[[で?一応は聞いとくけど、今日はどーする?いつも通り俺が前衛で海未さんが後衛でいいのか?それとも海未さんも前に出て前衛2枚とか?]]

 

通信の内容は本日のバトルでの布陣。

 

青空は前衛、私が後衛の“μ's”でガンプラバトルをする時の様にいつも通りの布陣にするか、私も青空と共に前に出て前衛を二枚にするか…と言う内容でした。

 

「そうですね…」

 

私も前に出て前衛二枚でポイントを荒稼ぎする…と言うのも悪くはありませんが、私のガンプラバトルの腕前では余り調子に乗って前に出過ぎると撃墜されてしまう恐れがあります。

 

護国を司る園田の家の者として刀を使った近接戦闘では早々遅れを取るつもりは微塵もありませんが、前に出た所を遠距離から高火力で攻撃されたりしたら簡単に撃墜されてしまう…なんて事も十分にあり得ます。

 

青空ならば遠距離高火力攻撃の標的にされても“soar”を使って簡単に避けてしまえるのでしょうが…。

 

となると…

 

「布陣はいつも通りで行きます。青空が前衛、私が後衛です。」

 

これが最善策ですね。

 

最も乱戦等の状況によっては私も前に出て青空と共に刀を振るうつもりです。

 

乱戦に巻き込まれたら狙撃だなんて悠長な事をやっている暇はありませんからね。

 

[[おうよ!んじゃ援護は任せるぞ!]]

 

「はい♪まるっとお任せ下さい♪」

 

本日の布陣の相談をしながらもそれぞれの機体をバトルフィールドの中央へ向けて前進させ続けていると、私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)のコクピットにピコン♪っとアラートが鳴りました。

 

それは敵機がこちらの索敵圏内へと侵入して来た事を知らせる警戒アラート。

 

チラリとサブモニターの広域レーダーを見ると、三時方向から二機の敵機がこちらへと向かって進んで来ているのが確認出来ました。

 

私のほぼ素組のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が敵機の接近を感知したと言う事は…

 

≪マスター、三時方向より敵機が接近中です。数は2。接敵まで60秒と言った所でしょうか?≫

 

勿論、フルカスタマイズされている青空のザク・リヴァイブでも敵機の接近を感知している…と言う事です。

 

未だに繋がったままの通信の向こう側では、青空の相棒である電子精霊のアイリが主である青空へと敵機の接近を告げていました。

 

[[早速お出ましってか?ならサクッと片付けて来るとしますか!]]

 

≪サクッと片付けるのはよろしいのですが、所詮は雑魚と油断しまくって逆にサクッと片付けられてしまわない様にくれぐれもご注意を。≫

 

[[へいへい。精々気を付けるよ!海未さん!]]

 

「はい!行きましょう!!!」

 

私が青空の声に応えると同時に、ザク・リヴァイブの左手が私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の右肩から離れて行きました。

 

そして…

 

≪では早速…ready?≫

 

[[おうよ!“Accel”!!!]]

 

青空のザク・リヴァイブは周囲にドン!と言う爆発音にも似た音を響かせながら、単発の“soar”を発動させて一気に接近中の敵機へ向けて駆け抜けて行きました。

 

“soar”の発動と同時に私もサブコンソールを操作して、ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の頭部にスコープバイザーを展開させます。

 

カシャッ!と言う音と共に頭部のメインカメラに被さる様にスコープバイザーが展開されると、コクピット正面のメインモニターに狙撃用の望遠モニターが表示されます。

 

望遠モニターの向こう側では、単発の“soar”で一気に加速して行った青空のザク・リヴァイブが一機の白い一つ目MSを手にしたビームブレードで両断している光景が写し出されていました。

 

私は青空の速攻に続く為に、右手に持っている大型ビームスナイパーライフルを構えて、もう一機の赤い一つ目のMSへと素早く狙いを付けます。

 

そして…

 

「一射一倒!墜ちなさい!!!」

 

トリガーを引き絞ります。

 

大型ビームスナイパーライフルの銃口から放たれた黄色の閃光は、まさに光の速さで標的へと突き進んで行きました。

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が放ったビームの接近に気付いた赤い一つ目のMSも慌てて回避行動に入ろうとした様でしたが時既に遅し。

 

黄色の閃光に胴体部分を貫かれて呆気なく爆発四散しまいました。

 

[[まずは2機撃墜、だな。]]

 

「ですね♪」

 

幸先の良いスタートですね♪

 

そう言えば…

 

「私達が撃墜したあの一つ目の敵機は何と言う名前のMSだったのですか?」

 

先程撃墜した二機の一つ目のMSは残念ながら私の知らないMSでした。

 

後学の為にも何と言う名前のMSだったのか聞いて是非とも教えて欲しいものです。

 

[[俺が墜とした方がザクファントムで、海未さんがぶち抜いた方が素組のガナー・ザクウォリアーだな。]]

 

「ザク…なのですか?」

 

[[おう。ザクだザク。]]

 

ザク…青空の使っているMSもザク…何ですよね?

 

でも青空のザクとはかなり形状が違っていた様に思えます。

 

同じザクでも随分と違うモノなんだなぁ…と思っていると、青空が先程のザクについて補足で説明をしてくれました。

 

[[海未さん、ザクなのに俺の使ってる宇宙世紀系のザクとはかなり違うな?って思ったろ?違ってて当たり前。今のザクって言ってもSEED DESTINYに出て来たザフトのザクなんだよ。]]

 

「ザフトのザク…ですか?」

 

[[そ。まぁそこら辺はSEEDと続編のDESTINYを観ればわかると思うから、後で観とくと良いよ。]]

 

SEEDと言うのは機動戦士ガンダムSEEDですよね?

 

穂乃果が使っているストライクガンダムが主人公機の。

 

そのガンダムSEEDと続編を観れば、今のザクが青空のザクとは違うザクだと言う事がわかるのですね。

 

「わかりました。後程視聴してみます。」

 

[[おう。んじゃサクッと次に行っとくとしますか!]]

 

「はい!」

 

ガンダム…やはり奥が深いですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青空の使う宇宙世紀のザクとは違うザクを危なげ無く撃墜した私達は、再びバトルフィールド中央を目指して進軍を再開しました。

 

青空のザク・リヴァイブと足並みを揃えて暫く進んで行くと、やがて多数のMSが入り乱れて争う戦闘宙域が見えて来たのです。

 

そんな多数のMSが入り乱れる戦場から、二機のMSが私達の方へと向かって来ました。

 

[[獅電が二機か!海未さん!聞こえてるな!アイツらはどっちも鉄血系の機体だ!ビームが効かねぇから気を付けろ!]]

 

「ビームが効かない?よくわかりませんがわかりました!ならば直接叩き斬るまでです!」

 

[[叩き斬るって…まぁリアルブシドーの海未さんならヤれんのか。怖っ!とにかく!片方は俺が片付ける!もう1機の方をヤれるんならヤっちまってくれ!]]

 

「了解です!」

 

青空の説明ではどうやらこちらへと向かって来ているあの二機の小豆色をしたMSにはビーム兵器での攻撃が効かない様です。

 

ビームが効かないならばただただ斬り捨てれば良いだけです♪

 

実に簡単な理屈ですね♪

 

そうこうしている内に先行していた青空が二機の小豆色のMSの内の1機と戦闘状態に入りました。

 

小豆色のMSの内の1機は左手のシールドを機体前面に構えながら、右手に持ったまるでバットの様な形の殴打武器を青空のザク・リヴァイブへと振り下ろします。

 

青空はその攻撃をザク・リヴァイブの半身を反らす様にして回避すると、振り下ろされた小豆色のMSの右手部分を蹴り上げる様に痛烈な一撃を放ったのでした。

 

青空のザク・リヴァイブの蹴り上げによって、小豆色のMSは右手に持っていたバットの様な殴打武器を堪らず手放してしまいました。

 

青空はそこからザク・リヴァイブの両肩のアクティブスラスターを細かく動かして、ヌルリと小豆色のMSの背面へと回ると、左腕を首の前へと回して右腕でその左腕を固定して裸絞め…所謂スリーパーホールドの体制へ入ります。

 

そして…

 

[[鉄血系はビームが効かねぇーから面倒ったらありゃしねぇーなぁ!!!]]

 

そのまま小豆色のMSの首を捻る様にもぎ取ってしまったのでした。

 

さらには…

 

[[コイツはオマケだ!貰っとけ!!!]]

 

腰のサイドアーマーからハンドグレネードを一つ取り出して、もぎ取った首の胴体側の付け根部分へと強引に捩じ込んでしまったのです。

 

そして小豆色のMSの背中をザク・リヴァイブの右の足裏で蹴りつけて距離を取ると…

 

[[たまーやー!ってなぁ!]]

 

首の付け根に捩じ込まれたハンドグレネードが盛大に爆発し、あっという間に青空が相手をしていた小豆色のMSは撃墜されてしまいました。

 

≪面倒だからと言って組み付いて頭をもぎ取って内部構造へ直接グレネードをねじ込んで爆発させると言うのも随分とまぁ乱暴な手段ですね?≫

 

[[ハッ!殺れれば乱暴だろーがなんだろーがどーでもいいだろ!]]

 

≪やれやれですね。≫

 

今の一連の戦闘…アイリは乱暴の一言で片付けてしまいましたが、バットの様な殴打武器の振り下ろし攻撃を回避してからの流れは実に理に叶ったモノだと私はそう思いました。

 

先程の戦闘を見るに、青空は何気に素手での格闘戦…それも関節技も得意なのですね。

 

剣戟もかなりの腕前ですし。

 

射撃の腕前もかなりの腕前ですよね?

 

流石は元ガンプラバトル世界大会優勝者…と言った所でしょうか。

 

おっと。

 

今は戦闘中。

 

感心している場合ではありませんでしたね。

 

それでは私も残ったもう一機の小豆色のMSを手早く片付けるとしましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第10話「青の理由」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近、午後になると左目の奥と左側の首がとても痛くなるQooオレンジでございます。
これ、何かヤバい病気でしょうか…。




今回も海未さん主役の第10話となります。
海未さんVS獅電。













それでは 第10話「青の理由」そのなな 始まります。

















多数のMSが入り乱れて争う戦闘宙域へと近付いた私と青空に向かって来たのは二機の小豆色のMS。

 

青空曰く“獅電”と言う名前のMSの様です。

 

そのこちらへと向かって来た“獅電”と言う名の二機の小豆色のMSの内、片方は青空のザク・リヴァイブが裸絞めの体勢から首を捻る様にもぎ取って、そのもぎ取った首の付け根の内部構造部分へとハンドグレネードを押し込んで爆発させると言う方法で撃墜しました。

 

残るもう一機の“獅電”が私の受け持ちと言う事です。

 

サクッっと脳天ぶち抜いて撃墜してしまいたい所なのですが、どうやら青空の話ではこの小豆色のMS“獅電”にはビーム兵器での攻撃が効かないと言う事なので、その他の攻撃手段で相手をしなければいけないらしいのです。

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)に搭載されているビーム兵器以外の武装は“武装領域(ウェポン・ストレージ)”に入れてあるブルバップマシンガンと、腰のサイドアーマーに取り付けてある刀が一振りのみ。

 

ブルパップマシンガンで牽制しつつ、接近して刀で仕留める…と言うのが最も理想的な形になるのでしょうね。

 

まぁ理想的な形とか言っておいてアレですが、牽制しつつ接近して…なんて事はポイント制のバトルロイヤルでは迂遠に過ぎますのでしませんが。

 

相手の小豆色のMS“獅電”はバットの様な殴打武器を持っています。

 

と、言う事は、あちらは私に対して近接戦闘を仕掛けて来る気マンマンと言う事です。

 

わざわざブルパップマシンガンで牽制しつつ接近して近接戦闘を仕掛けずとも、あちらから接近してくれると言うのですから迂遠な事はせずにあちらに合わせてこちらも初めから近接戦闘へと打って出れば良いだけです♪

 

そんなワケなので…

 

「護国の剣士の御業!その身で篤と味わいなさい!!!」

 

斬り捨て御免ですよ♪

 

相手とは通信回線を繋いではいませんので勿論私の先程の口上は聞こえてはいないと思いますが、小豆色のMS“獅電”はまるで私の声に呼応するかの様にスラスターを噴射させてその機体をこちらへと加速させて来ました。

 

相手の狙いは勿論、私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)との近接戦闘。

 

青空のザク・リヴァイブによって僚機が既に撃墜されているにも関わらず、臆せずに挑み掛かって来る…その勇敢な姿勢には敬意を表します。

 

ですが…

 

「踏み込みが甘い!!!」

 

バッド(の様な殴打武器)一本で私に近接戦闘を挑むには、お世辞にも技量も工夫も足りていません。

 

私と相対した“獅電”は、先程青空のザク・リヴァイブが撃墜したもう一機の“獅電”と同じ様に、左手のシールドを機体前面に構えながら右手に持ったバッド(の様な殴打武器)を大きく振りかぶって襲って来ます。

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の近接戦闘武器が腰の刀だけなのを見て、シールドを機体前面に構えてコクピット部分を防御すれば、早々簡単に撃墜されない…と高を括ったのでしょうね。

 

その判断は堅実です。

 

堅実ではありますが…

 

「破っ!!!!!」

 

世の中には堅実を容易く凌駕する非現実的な戦闘力…なんて事も良くあるのですよ?

 

シールドを構えて襲い掛かった来た“獅電”に対して私が放つのは毎度お馴染みの居合の一撃。

 

そんな毎度お馴染みなジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の腰の鞘から解き放たれた神速の銀閃は“獅電”が構えたシールドを斬り裂き、ついでとばかりに胴体までもを両断してみせました。

 

「鈍器や殴打武器で殴り殺すつもりならばもっと躊躇無く踏み込むべきでしたね。」

 

まぁこんな事を言っても既に撃墜済みなのでもう聞こえはしていないでしょうが。

 

[[うへぇ…シールドごとぶった切るとか、海未さん相変わらず怖いわー。]]

 

むぅ。

 

恋する乙女を捕まえおいて怖いだなんて失礼な。

 

そもそも、あの程度ならば多少鍛練をすれば誰でも簡単に出来ちゃいますよ?

 

鉄芯を仕込んだ木刀で素振りを一日一万回も十年位続ければ誰でも♪

 

≪アラート。12時方向より敵機接近。数は17。マスター、ウミが恐ろしい存在なのは今更なのでさっさと迎撃準備を進めて下さい。≫

 

[[だな。]]

 

「ちょっと待って下さい!アイリまでさらっと人の事を恐ろしい存在だなんて!私はちっとも恐ろしくなんてありませんよ!?何処にでも居る極々普通の女子高生ですから!」

 

[[海未さんが普通の女子高生?無いな。]]

 

≪えぇ。あり得ませんね。≫

 

「二人とも即答!?」

 

[[ほれ!んな事よりも新手がわんさかお出ましだ!あの嫁斬丸とか言う怪しいポン刀が欲しいならくっちゃべってねぇーでサクサク行くぞ!]]

 

「うぬぬぬー!乙女的には物凄く訂正して謝罪を要求したい所ですが…嫁斬丸は是非にでも欲しいです!ですが!後で私が怖いとか恐ろしいとか!そこの所をきっちりと話し合いますのでそのつもりで!」

 

[[へいへい…ったく…。]]

 

[青空!お返事は一回!]

 

[[へーい。]]

 

全く…。

 

それでは気を取り直して…

 

「待っていて下さいね!嫁斬丸!私の邪魔をしやがります有象無象は問答無用で全て片っ端から斬って斬って斬り殺して♪すぐに私の物にして上げますからねぇ♪♪♪」

 

[[海未さん、やっぱこえーわ。]]

 

≪こればかりはマスターに同意です。≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんやかんありながらもバトルフィールドの中央付近へと辿り着いた私と青空は、そのまま周囲の敵機を片っ端から墜とす事にしました。

 

[[邪魔くせぇ!一気に斬り散らかすぞ!アイリ!!!]]

 

≪Are you ready?≫

 

[[“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!]]

 

口火を切ったのは“soar”を連続で発動させて剣戟の嵐を巻き起こす青空の必殺技“Rrapid acceleration”。

 

絶え間なく鳴り響く“soar”発動時特有の爆発音が響き渡る度に周囲のMS達が斬り捨てられて行く中、私も青空に負けじと右手に握った刀を振るい奮戦します。

 

私はまず手始めに真っ白い一本角のMS(後から聞いた話ではユニコーンガンダムと言う名前だそうです)が何やら赤い光と共に変形?しようとしている所へと強襲しました。

 

真っ白いMSは赤い光を放ちながら、機体の各所が展開して行き、やがて額の一本角が割れてガンダムタイプ特有のVアンテナが現れました…が、その直後…

 

「せいっ!!!!!」

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が袈裟斬り気味に振るった一閃が右肩から胴体にかけて斜めに斬り裂いてしまいました。

 

きっとあのまま変形?が完了してしまっては面倒臭い事になってしまっていたのでしょうから、残念ですがその力を発揮させる前に斬り捨てさせていただきました♪

 

良くわからない物は取り敢えずは斬り殺す♪これが一番ですよね♪

 

真っ白い一本角のMSを斬り捨てた私は、今度は右手に見えたと幅広のとても大きな剣を携えた青いMS(後から以下略、ガンダムアストレイ・ブルーフレームセカンドリバイと言う長い名前だそうです)を次なる標的へと定めます。

 

私は次なる標的を定めると、早速とばかりにその幅広の大きな剣を携えた青いMSへと、先程斬り捨てた真っ白い一本角のMSの残骸を左手に取り付けてあるシールドで弾き飛ばして牽制代わりとします。

 

これに対して、青いMSは携えたいた幅広の大きな剣を振り抜き、その広い腹の部分で真っ白い一本角のMSの残骸を目の前から弾いたのでした。

 

幅広の大きな剣を振り抜いた際の遠心力で生まれた一瞬の隙。

 

その隙を逃す手はありませんよね?

 

と、言うワケで、私は乗機であるジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の背中の高機動パックのスラスターを盛大に噴かして、青いMSへ向けて一気に機体を加速させます。

 

青いMSは幅広の大きな剣を振り抜いた体勢ながらもこちらの動きに気付き、すぐに頭部の両側面に内蔵されているバルカン砲(後から以下略、イーゲルシュテルンと言う名前のバルカン砲だそうです)で応戦して来ました。

 

私は青いMSの頭部から断続的に放たれるバルカン砲の弾丸を左手のシールドで防ぎながらも加速を続けます。

 

そしてあと少しで手にした刀の間合いに入る…と言う所で、青いMSは機体各所の姿勢制御スラスターを駆使して、幅広の大きな剣を振り抜いて崩してしまっていた体勢を立て直して来ました。

 

体勢を立て直した青いMSは幅広の大きな剣を頭上へと構え、目の前に迫っていた私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)目掛けてその大剣を勢い良く振り下ろします!

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)へと振り下ろされた幅広の大きな剣に対して、私が取った行動は…

 

「早々簡単には!させません!!!」

 

左手のシールドでの打ち払い。

 

私は青いMSが振り下ろした幅広の大きな剣の腹の部分目掛けて左手のシールドを力一杯に振り抜き、その強烈な斬撃の軌道を反らす様に打ち払います。

 

そして…

 

「ったぁ!!!」

 

続け様に右手に握った刀の切先を、青いMSの胴体のど真ん中…コクピット部分へと突き刺します。

 

コクピット部分へと切先を突き刺された青いMSは一瞬だけ身震いするかの様な動きを見せた後、ガンダムタイプ特有のツインアイの光が消え失せてその機能を停止しました。

 

ふぅ…どうやら何とか屠れたみたいですね…。

 

今の攻防は中々に際どいタイミングでした。

 

少しでもシールドでの打ち払いのタイミングを間違えれば、私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)はあの幅広の大きな剣で真っ二つに両断されていたかもしれません。

 

今さらですが先程の攻防はシールドでの打ち払いではなく、幅広の大きな剣での一撃を掻い潜って、その懐へと入り込むと同時に体当たりを仕掛けて、相手の体勢をもう一度崩してから余裕を持って攻撃をしても良かったかもしれませんね。

 

ちょっと反省です…と、思ったのも束の間、右手側から新手が襲い掛かって来ました。

 

襲い掛かって来たのは両手にそれぞれ意匠の異なる直剣を構えた黒いガンダムタイプのMS(後から以下略、ストライクフリーダムガンプラを中二病全開で改造したガンプラらしいです)。

 

[[勝つのはこの僕と僕のダークリバルサーガンダムだ!!!喰らえ!必殺!スターバースト…]]

 

何やら全周波通信まで用いて必殺!とか叫んでいますが、多数のMSが入り乱れる乱戦の最中、一瞬でも気を抜いてしまいあの様な意味不明な輩による奇襲を許してしまったのは私の不徳の致す所です。

 

タイミング的には回避も防御も、そして恐らくは反撃も間に合いません。

 

あの様な意味不明な輩に…と言うのは気に入りませんが、全ては私が戦場にも関わらず一瞬でも気を抜いてしまったからです。

 

この場で儚く華を散らすのも致し方ありません。

 

でも…

 

[[ストリー[[うるせぇ!黙って死ねや!ボケカスがぁ!!!]]うわぁぁぁ!?]]

 

私は一人で闘っているのではないのです。

 

そう…私には…

 

[[ケッ!ヒトのツレに手ぇ出すなんざぁ一億と二千年早ぇってんだよ!クソが!死んでもっぺん死んで全裸で詫び入れながらクソ垂れ流してまた死んでさらに腐れ死にやがれ!!!ド腐れクソ虫野郎が!!!]]

 

頼りになる仲間が…青空が居てくれるのです!

 

まぁ…ご覧の通りチンピラ丸出しで非常に口は悪いですが…。

 

[[おう!大丈夫か!海未さん!]]

 

「はい!助かりました!ありがとうございます!」

 

私の窮地に駆け付けてくれたのは頼れる元チャンピオン、青空とその愛機“ザク・リヴァイブ”でした。

 

青空は何やら必殺とか叫びながら私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)へと斬り掛かって来ようとしていた黒いMSを、ザク・リヴァイブの両手にそれぞれ握られたビームブレードで一瞬の内に斬り刻んでバラバラに解体してしまいました。

 

マグロの解体ショーも真っ青な実にお見事な手際ですね♪

 

[[無事で何よりだよ。ま、あのド腐れクソ虫野郎がヒトのツレに手ぇ出しやがろうとしててかなりイラッとしたから思わず介入しちまったけど、あの程度のクソが相手なら奇襲されたとしても海未さんなら余裕で捌けただろ?]]

 

「そう…でしょうか?」

 

機体の反応速度がもっと高ければ確かに何とかなったかもしれませんが、私的には今のはかなり危なかったと思っています。

 

[[イヤイヤイヤ。海未さんなら余裕だろ?海未さん相手にアホ面下げて近接戦闘を仕掛けるなんざ自殺志願者だけだっての。]]

 

うーん?前から思っていたのですが、何と言いますか…

 

「青空の私に対する評価が随分と高いような…?」

 

気のせい…ではありませんよね?

 

[[イヤ、だってほら?海未さんだし?]]

 

「何ですか?その意味不明な理由は?」

 

真姫的に言えばイミワカンナイと言った所でしょうか?

 

[[ま、とにかく、だ!海未さんのコト、頼りにしてるってコトだよ!]]

 

頼りに…ですか。

 

そうですか…頼りに…青空が私を頼りに…………うふふ♪

 

「はい♪頼りにしちゃって下さい♪全身全霊の全力全開で添い遂げちゃいますから♪」

 

幾久しく…未来永劫♪

 

ずーーーっと、ですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第10話「青の理由」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

言葉のキャッチボールは大事な事だと思うQooオレンジでございます。
取りあえずは…ダイナゼノンが欲しいです…。
あとスパロボの新作に参戦してくれませんかねぇ…。


今回も海未さん主役の第10話となります。















それでは 第10話「青の理由」そのはち 始まります。

















『斬って斬られて斬られて斬って!伝説のガンプラ刀鍛冶!甘酢餡 青梗菜…じゃなくて天州庵 珍幻斎が鍛え上げた妖刀!嫁斬丸を巡る白熱のタッグバトルロイヤル!参加者諸君!残り時間がそろそろヤバいぞ!ヤバいぞぉぉぉぉ!そんな残り時間がもうヤバい!なタッグバトルロイヤル!現在撃墜数ポイント首位を単独で独走しまくってるのは音ノ木坂から参加の2人組スクールファイター!鳴神・園田ペアだぁぁぁぁぁぁ!堅実に1機1機!丁寧に斬り殺す園田選手と!周囲一帯の敵機を派手に斬り散らかす鳴神選手のラブラブアベックペア!アベックって表現が古い!?うっさいわい!こちとら昭和の女だ!なんか文句あっか!ごるぅらぁぁぁぁ!!!!!と、そんなラブラブアベックペアの鳴神・園田ペアがこのまま首位をキープしたままバトルは終わってしまうのかぁぁぁ!?それとも!予期せぬダークホースが現れちゃったりして大!大!大!どん!でん!返しぃぃぃぃぃ!が起こってしまうのかぁぁぁぁぁぁ!!!!さぁ!さぁ!さぁ!そんな気になるバトルの行方は!?CMの後!すぐ!な、ワケねーーーからなぁぁぁぁ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と青空はラブラブアベックペアですか。

 

そうですか、ラブラブアベックペアですか。

 

それは何よりです。

 

実に何よりです。

 

それにしても…

 

「相変わらず無駄に喧しい実況さんですね。」

 

何処をどう探しても品性の欠片すら見当たりませんね。

 

まぁ青空と私がラブラブアベックペアと称した事は評価しますけど。

 

ラブラブアベックとか昭和の表現過ぎて皆さんに伝わっているか不安ではありますが。

 

さて、それはさておき今の私達の現状なのですが、青空と手分けして周囲の参加者達を一通り撃墜し終えた私達は、その参加者達の機体の成れの果ての残骸に囲まれながら、周囲を警戒しつつもちょっとだけ一息付いていました。

 

そんな一息中に聞こえて来たのが先程の喧しい実況さんのアナウンス。

 

青空と私の事をラブラブアベックペアと称した事は評価します(大事な事なので二回目です♪)が、実に喧しい事この上ないです。

 

[[実況なんざ騒いでなんぼだからしゃーねーだろ。]]

 

「そんな物でしょうか?」

 

[[そんなもんさ。]]

 

旦那様がそう言うのならばそんな物のでしょうね。

 

あ♪今の♪気付いていただけましたか?

 

“青空”ではなくあえて“旦那様”と言ってみたんですよ♪

 

[[喧しい実況はとりま置いとくとして、どうやら俺達が撃墜数ポイントでトップみてぇだから、このまま戦線から後退して逃げ切っとくか?]]

 

内心での青空に対する“旦那様”呼びに私が秘かに嬉し恥ずかしで悶えていると、そんな私の様子にはまるで気付いていない青空がトップを維持したまま戦線から後退して逃げ切るか?と私へ聞いて来ました。

 

「そうですね…」

 

勝てば官軍、負ければ賊軍とも申しますので、このまま逃げ切っても勝利が確定していると言うならば、多少卑怯とは思いますがこのまま逃げの一手に徹しても一向に構わないと私は思うのです………が、今回は折角青空と二人きりで出撃しているバトルなのです。

 

ここは勝ち逃げを目指すのではなく、他の参加者達の徹底的に叩き潰して完勝を目指しちゃいましょう♪

 

初心者の私が調子に乗って完勝を目指しちゃいましょう♪とか言って撃墜されちゃったりしても、今日の僚機は何と言っても元チャンピオンの青空なのです。

 

例え私が撃墜されてしまって青空一人になったとしても、青空ならば余裕でトップを維持したまま勝ち抜いてくれちゃえます♪

 

ならばこそ、私は戦闘経験を積むと言う目的も込みで、敢えて逃げずに戦闘を続行する…と言うのが良いかと思うのですよ。

 

とか何とかそれらしい事を言っていますが、ぶっちゃけ本音はこのまま青空と二人きりでもっとガンプラバトルを楽しみたい♪と言うだけなんですけどね。

 

と、言うワケなので…

 

「逃げるは恥だが役に立つ、とも申しますが、ここは敢えて戦闘続行で行こうかと思います。折角の機会なので少しでも戦闘経験を積積んでおきたいので。」

 

まぁさっきも言いましたが、戦闘経験云々はあくまでも建前なんですけどね。

 

[[了解。んじゃ、もうちょい頑張りますか。]]

 

「はい♪二人で一緒に頑張りましょう♪」

 

何と言っても今日のハドルは夫婦(気持ちだけは)の初めての共同作業ですからね♪

 

ケーキ入刀ではなく剣戟の嵐なのが実に私達らしいですよね♪

 

≪では早速ですが狩りに参りましょう。12時方向に敵性反応を感知しております。数は10…いえ、たった今、1機ロストしてしまったので残りは9機になります。≫

 

[[ん。海未さん?]]

 

「はい!行きましょう!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程アイリが感知した十二時方向の九機の敵機を強襲してサクッと片付けた青空と私は、次なる獲物を求めてバトルフィールドを突き進みます。

 

えっ?十二時方向の九機の敵機との戦闘描写ですか?

 

普通に近付いて斬り殺しただけなので戦闘描写もへったくれないので割愛させていただきました♪

 

最近某国営放送の大○ドラマでも取り入れている“ナレ死”と言うヤツですね♪

 

便利ですね♪ナレ死♪

 

そうこうしている内に…

 

≪11時方向に敵性反応アリ。数は1。こちらへ真っ直ぐ突っ込んで来ます。≫

 

アイリが新たな敵機の接近を感知しました。

 

[[この最終盤でまだ生き残ってるなら多少はヤれるヤツかもな。]]

 

「青空ならば多少程度では歯牙にも掛からないのでは?」

 

実際、今日のバトルのこれまでの戦闘では牽制射撃等は一切行わずに、出会い頭での“soar”からの斬撃でほぼ全ての敵機を一撃で撃墜していますし。

 

元チャンピオンは伊達ではありませんね。

 

[[ここはカッコつけてまぁな、って言いたいトコだけどさ、たまに野良バトルでアホみてぇにクソ強いヤツも居るから油断は出来ねぇんだよ。]]

 

「青空が強いと感じる様な相手ですか?それは何ともまぁ恐ろしいですね。」

 

そんな話をしている内に、アイリが感知した十一時方向から接近中の敵機がこちらの有視界内に侵入して来ました。

 

私達の方へと向かって来ていたMS…それは黒を基調として所々に赤い色が散りばめられたガンダムタイプのMSでした。

 

背中に特徴的なバインダータイプ?のバックパックスラスターを携え、腰には一振の刀が取り付けられています。

 

[[ベースはマスターガンダムか。]]

 

≪クオリティUPだけで機体の改造は最小限の様ですね。≫

 

「あの黒いガンダムはマスターガンダムと言う名前のMSなんですか?」

 

[[ベース機の名前はそうだけど、ありゃMSじゃなくてモビルファイターってヤツだよ。]]

 

もびるふぁいたー?

 

モビルスーツではないのですか?

 

[[機動武闘伝Gガンダムってヤツに出て来たガンダムで、そのGガンダムに出て来るほとんどの機体はMSじゃなくてMF…モビルファイターって呼ばれているんだ。そこら辺の詳しい話はあとで花陽にでも聞いてくれや。鼻息荒くして例のごとく長々と的はずれなコトを言いながら説明してくれるだろーからよ。]]

 

「あ、はい。わかりました。」

 

わかりましたとは言いましたが、実際には何もわかってはいないのですけど。

 

まぁそこら辺は気にしない方向で行きましょう。

 

よくわかりませんがモビルスーツではなくもびるふぁいたー…ですか。

 

本当にガンダムにも色々と種類があるのですね。

 

青空と私がそんなやり取りをしていると、不意にコクピットのスピーカーから大音量で喧しい声が響いて来ました。

 

[[やぁ!やぁ!やぁ!遠からん者は音に聞け!近くは寄って目にも見よ!我こそは日の本最強の剛の剣!剛破一刀流が使い手!東雲 梓なりぃぃぃぃ!!!!!]]

 

名乗り、ですね。

 

戦国の世ならばいざ知らず、今のご時世にこの手の名乗りを上げる輩が居るとは珍しいですね。

 

まぁ私もたまにやりますが。

 

それにしても…この喧しい名乗りを上げた女性は今、何と言いましたか?

 

日の本最強の剛の剣?

 

剛の剣とかそこは取り敢えずは置いておいて…日の本最強?

 

聞き捨てなりませんね。

 

えぇ、実に聞き捨てなりませんね。

 

最強の流派とかぶっちゃけそんな事に微塵も興味もへったくれもありませんが、神代の時代からこの国を守護し続けて来た我が護国園田流を差し置いて日の本最強を名乗るとは……ただただ気に入りません。

 

それも“剛の剣”ですか?

 

ただの“剛の剣”を振るうだけで日の本最強ですか?

 

“剛の剣”…即ち、ただの力任せの剣術を振るうだけで日の本最強を名乗るとかちゃんちゃらおかしくてお臍でお茶が沸かせちゃいそうです。

 

[[そこな青いジムよ!腰に刀を差しておるのならばそれ相応には出来るのであろう!ならば!この私と私の愛機!サムライマスターガンダムの相手をしろ!!!]]

 

で、あろう事か、上から目線で相手をしろ…と。

 

[[相手をしろだってよ?どーする?無視して囲んでボコって終わらせるか?]]

 

青空が何処か苦笑いを浮かべながら私にそう聞いて来ますが、私の返事はもう決まっています。

 

「いえ、それには及びません。私一人で結構です。」

 

護国の剣士に喧嘩を売ったその代償。

 

その身を持って払わせて差し上げましょう♪

 

「うっふふふふ♪斬って刻んで磨り潰して…二度と日の本最強とか名乗れない様に徹底的に斬り殺して差し上げますね♪」

 

[[いや、だから怖ぇーって…]]

 

≪まぁウミですから仕方ありません。≫

 

何やら青空とアイリがごちゃごちゃと言っている様ですが、取り敢えずはいつも通りスルーで。

 

さて、それではあちらの流儀な則って、私もちょっと名乗りを上げて差し上げましょうか?

 

では…

 

「護国園田流古式剣闘術が剣士!園田 海未!我が剣!我が技!我が愛機!ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)にて!貴公のお相手仕る!!!」

 

楽しく、楽しく、楽しく、斬り合いましょ♪

 

[[実に結構!ならば!いざ!!!]]

 

「尋常に!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勝負!!!!!」

[[勝負!!!!!]]

 

[[よくやるよ、ったく。]]

 

≪同感ですね。≫

 

もう!ちょっとそこ!折角盛り上がって来たのに変なちゃちゃ入れないで下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如として現れた腰に一振の刀を携えた黒いガンダム…マスターガンダム、ではなく、サムライマスターガンダムとその乗り手、東雲 梓なる人物。

 

日の本最強の剛の剣と高らかに吠えた彼女の誘いに乗った私は…

 

「っ!セェぃ!!!!!」

 

[[フン!!!!!]]

 

一対一での剣戟勝負を演じていました。

 

下段から巻き上げる様に切り上げた私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の刀の切っ先を、サムライマスターガンダムは手に持つ刀を横薙ぎに振るって弾く様にいなします。

 

“剛の剣”と名乗ってい割には細かい切り返しも出来るのですね。

 

これはちょっと彼女の評価を上方修正しなければいけないみたいです。

 

ぶっちゃけただのイロモノとちょっとだけ侮っていましたので。

 

所が実際に斬り結んでみるとこれが中々に出来ます。

 

[[ヌンッ!!!!!]]

 

サムライマスターガンダムは横薙ぎに振るった刀を上段に構え直すと、そのまま一気呵成に振り下ろして来ました。

 

“剛の剣”と名乗るだけにその太刀筋は実に力強く、下手にこちらの刀で受け止めてしまうとその剛剣でへし折られてしまう可能性もあります。

 

この振り下ろしに対して私は機体の前部右側のスラスターを短く噴かす事で、体制を半身にする事で回避します。

 

そして…

 

「破っ!!!」

 

先程斬り払われた刀を引き戻して、振り下ろした体制のままのサムライマスターガンダムへと手にした刀の切っ先を捩じ込む様に突き出します。

 

護国園田流“捩糸突(ねんしとつ)”

 

刀の切っ先を捩じ込んで堅牢な甲冑に穴を穿つ護国園田流の刺突技の一つです。

 

突きに回転を加える事で先程の様な斬り払いでの返しもし辛くなります。

 

さて、この武技に対して、どう返して来るか…。

 

このまま捩じ貫かれて終わり、だなんて事はありませんよ?

 

相対する東雲さんとサムライマスターガンダムは、まるで私の期待に応えるかの様に動き出します。

 

彼女が取った返しは単純にただ前へと踏み出す事。

 

私の捩糸突による回転刺突を、前へと踏み込む事で強引にその間合いを外して来たのです。

 

勿論、間合いを外す位に一気に前へと出て来たと言う事は…

 

「っう!」

[[ぬわぁ!?]]

 

突きを放つ為に同じ様に前へと機体を加速させていた私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)に激突しちゃうって事ですね。

 

私達は互いの愛機の装甲の表面を削り合いながら激しく激突してしまいました。

 

幸か不幸か、激しい激突によりお互いが弾き飛ばされてしまい、一度間合いはリセットされてしまいます。

 

本日のバトルフィールドが宇宙空間ではなく地上で確りした足場があったのならば、激突の瞬間に踏ん張って追撃を仕掛ける事も出来たのですが…。

 

仕方ない事ですが宇宙では足場が無いのでそれも出来ません。

 

そんな事を思いつつも弾き飛ばされた私は、ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の機体各所に取り付けられている姿勢制御スラスターを細かく噴かす事で素早く体勢を立て直します。

 

眼前を見据えると、既にサムライマスターガンダムもその体勢を立て直していました。

 

うふ♪

 

まだまだ楽しめそうですね♪

 

さぁ、仕切り直しです♪

 

斬剣演舞の第二幕と洒落込みましょう♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第10話「青の理由」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

体調不良で日曜日はほぼ一日中寝ていたQooオレンジでございます。
起きたら19時でした…。



今回も海未さん主役の第10話となります。
今回はいよいよ海未さんが…。
ちなみにラスト付近の台詞はわかる人にはわかる台詞となっていおります。
古参のラブライバーの方々はきっとわかるかなぁ…と。
















それでは 第10話「青の理由」そのきゅう 始まります。
















バトル終了が迫る中、斬撃に斬撃で応える凶刃の応酬を続ける私と自称日の本最強の剛の剣の使い手さん。

 

未だに致命傷こそ無いものの、既に互いの乗機の装甲の表面はこれまで振るわれ続けた刀によって無数の切り傷が刻まれていました。

 

これだけ切り傷が刻まれてちゃっていると生身での応酬だったのならば今頃、皆さんがドン引きしちゃう位に血まみれになっちゃってますね♪

 

浅い切り傷でもどうしても血は出ちゃいますからね。

 

そうなったら失血とか云々よりも、流れた血で刀を握る手が滑っちゃうかもしれない方が致命的です。

 

真剣勝負の真っ最中に手に付いた血を拭う暇も早々ありませんから、割と死活問題なんですよ?

 

まぁ手に付いた血を相手の目元に振り払って目潰し代わりに視界を塞ぐ…なんて方法もありますが。

 

卑怯?

 

いえいえ♪

 

斬った張ったの真剣勝負なんです♪

 

卑怯なんて言って居られる暇はありません♪

 

失礼。

 

いつの間にか話題が逸れてしまいましたね。

 

内心での話題が逸れながらも、私と自称日の本最強の剛の剣の使い手さんとの斬撃の応酬は続きます。

 

[[ふんっ!ぬぅぅぅぅん!!!]]

 

私は愛機であるジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が右手に握る刀の峰の部分の反りを利用して、自称日の本最強の剛の剣の使い手さんの乗るサムライマスターガンダムが上段から振り抜く刀の一撃を受け流します。

 

刀と刀が擦れ合って火花が散る中、今度は攻守逆転で私が攻めに転じます。

 

受け流しに使った刀の刃を反し、文字通り“反す刀”で掬い上げる様に斬撃を放ちます。

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)によって振り下ろしによる一撃を受け流されたサムライマスターガンダムは、反す刀で掬い上げの一撃を強引に身を捩る様にして背面になりギリギリの所で回避してみせました。

 

そしてサムライマスターガンダムはそのま、身を捩った際の遠心力を利用して平薙ぎを放って来ます。

 

私ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)が刀を掬い上げた形で胴体部分ががら空きになってしまっていた所を狙ったのですね。

 

このサムライマスターガンダムの横薙ぎの一閃に対して、私は掬い上げた刀で振り上げていた刀の柄頭をその刀身へ向けて叩き付けます。

 

そうする事で斬撃の軌道を無理矢理にずらし、さらにその一瞬に左足で振り抜いてサムライマスターガンダムを蹴り飛ばしてあげます。

 

一連の応酬の末に再び開く互いの距離。

 

お互い機体の体勢を立て直して、手にした刀をそれぞれ構え直します。

 

得物が刀同士の真剣勝負は随分と久し振りなので実に楽しいですね♪

 

まぁ生身ではなくMSに搭乗しての斬り合いなのがちょっと残念ではありますが。

 

えっ?ちょっと前にストーカーしていた亜里沙と公園で斬り合っていた?

 

あぁ。

 

アレはほら?得物が刀ではなく特殊警棒でしたから♪

 

取り敢えずはまだまだ楽しく戦えそうです♪と思っていたのですが…。

 

[[おーい。なんかめっちゃ楽しそうなトコ悪いんだけど、そろそろ時間だぞー。]]

 

≪正確に言えば後3分程でバトル終了のお時間ですね。≫

 

楽しく斬り合っている私達の周囲に寄って来ていた有象無象をそれとなく排除してくれていた青空(とアイリ)が、あとちょっとでバトル終了の時間になると通信を送って来たのでした。

 

残り3分ですか…。

 

これだけ楽しく斬り合えているのに勿体ない…と言うのが正直な所ですね。

 

ですが仕方ありません。

 

嫁斬丸は是非とも欲しいですし。

 

ここはまだまだ戦っていたいと言う己の戦闘欲求を抑えて、次の一撃で終わりにしてしまいましょう。

 

「ふぅ…。」

 

楽しかった斬り合いを終わらせる決意をした私は昂った気持ちを落ち着かせる為に息継ぎをひとつつきます。。

 

メインモニターの向こう側では、サムライマスターガンダムとその搭乗者も私と同じ様に残り時間が僅かと言う事に気付いた様で、手にしていた刀を先程までと同じ様に上段の構えで構え直していました。

 

また力任せの振り下ろしを行うつもりの様ですね。

 

剛の剣、ですか。

 

柔よく剛を制すで搦め手を踏まえて打ち倒すのは簡単でしょうが、それでは面白くありませんよね?

 

ここはやはりこちらも相手の得意とする剛の剣で真っ向から勝負するのが良いかもしれません。

 

剛によって剛を制す。

 

真っ向から撃ち合って撃ち負かしてみせましょう。

 

では…

 

「終幕と参りましょうか♪」

 

私が取る構えは力任せの振り下ろしを放つ為の上段の構え…ではなく、蜻蛉の構え。

 

右の耳元の辺りに刀の柄の部分を持って来て構えるこの蜻蛉の構えは示現流の構えとしてとても有名ですね。

 

そんな蜻蛉の構えで刀を構えた私は、先程抑えたばかりのこの身の昂りを…いえ、狂気を、再び解き放ちます。

 

きっと今の私は満面の笑みを浮かべているのでしょうね。

 

斬り合いで昂って満面の笑みを…だなんて、これではことりの事を狂鳥と呼んでからかえなくなっちゃいますね。

 

それでもこの身の昂りは、この身の狂気は最早止めようもありません。

 

互いの得物を構えて向かい合う私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)と、サムライマスターガンダム。

 

蜻蛉と上段。

 

互いに剛の剣を放つ為の必殺の構え。

 

漆黒の宇宙空間に流れる一時の静寂。

 

とくん、とくん、とくん、と、己の心の臓の鼓動のみが静寂のコクピットに響きます。

 

数瞬の後…

 

[[ぬぅりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!]]

「きぃぇぇぇぇぇぇぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」

 

裂帛の奇声を張り上げながらお互いが同時に前へと動き出します。

 

そして私はこの身に宿った狂気を裂帛の猿声と共に全て解き放ち、ただただ相手を斬り殺す為に構えた刀を一気呵成に振り下ろします。

 

それにしても…猿声とか恋する乙女としてはあるまじき絶叫ですね。

 

でも今の私は恋する乙女であると同時に、一人の剣士でもあるのです。

 

だからひたすらに吼え、そして狂気に身を任せ、この手に握った刃を振り下ろします。

 

目の前の敵を斬り殺す為に。

 

そして互いが互いを斬り殺す為に振り下ろされた刃がついにぶつかり合います。

 

刃と刃、剛と剛。

 

そのぶつかり合いの結果は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[む、無念…!]]

 

私のジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)の振り下ろした刀が、サムライマスターガンダムの振り下ろした刀を半ばから斬り飛ばし、そのまま機体を斜めに両断する、と言う物でした。

 

私の勝ちですね♪

 

勝敗を分けたのは剣士としての技量の差でしょうか?

 

純粋な機体性能だけで言えばあちらが圧倒的に上でしたが、剣士としての技量は私の方が圧倒的に上でした。

 

剛の剣同士のぶつかり合いにも関わらず、機体性能で劣る私があちらの刀を斬り飛ばせたのは、その技量の差が如実に出た結果ですね。

 

剛の剣の中にも柔の剣の技は活きるの物なのです♪

 

具体的には刀を斬り飛ばす為にはぶつかり合いの瞬間の刃を引くタイミングが肝心なんですよ♪

 

「本当に楽しかったですよ♪また機会があったのならば、存分に斬り合いましょう♪」

 

サムライマスターガンダムの頭部のツインアイからは既に光が失われているので、私のこの声はもう聞こえてはいないでしょうけどね。

 

さて、とにもかくにも…

 

「大勝利ですね♪」

 

穂乃果風に言えばいぇい!びくとりー♪です♪

 

[[刀諸とも胴体を真っ二つに斬り飛ばすとか…海未さん、やっぱこえーわ。]]

 

≪こればかりはマスターに激しく同感ですね。≫

 

青空とアイリがまた何やら言っている様ですが、私がその事について深く問い質す前に…

 

<<BATTLE END>>

 

残念ながらバトル終了のお知らせです。

 

私の事が怖いとかどーとこ、そこら辺を問い質すのはまた今度にしてあげましょう♪

 

うっふふふふ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふ~ふん♪ふん♪ふ~ん♪」

 

「海未さん、随分とご機嫌だな。」

 

「えぇ♪そりゃもう♪」

 

嫁斬丸をこの手にする事が出来たんです♪

 

ご機嫌にもなりますよ♪

 

はい♪そうなんです♪

 

ご覧の通り、私と青空のタッグはガンプラベースで行われた嫁斬丸争奪タッグバトルロイヤルを無事に勝ち抜き、念願である伝説のガンプラ刀鍛冶(詳しくは以前のお話を見て下さいね♪)が鍛え上げたと言う妖刀・嫁斬丸を手にする事が出来たんです♪

 

この嫁斬丸で早速試し斬り…と行きたいのは山々なのですが、残念ながらバトルロイヤルが終わるともう夜の帳が降りる時刻になってしまっていました。

 

なので試し斬りはお預けなんです。

 

今すぐにこの嫁斬丸の斬れ味を試せないだなんて残念でなりません。

 

「それにしても結局はケルディムは無かったな。」

 

「そうですね…。」

 

嫁斬丸を手に入れた一方、当初の予定であった私の次のガンプラ(予定)のケルディムガンダムは結局見付ける事は出来ませんでした。

 

青空の話では暫くはケルディムガンダムのガンプラの再販は無いとの話ですし、実はちょっと困っていたりします。

 

ネットのオークションやAm○zon等では高額な転売価格で売られてはいますが、これは絶対に買ってはいけないと青空から強く言い含められています。

 

まぁ流石に定価1,320円(税込)の物を倍以上の値段で買うなんて愚の極みですからね。

 

「取りあえずは明日にでもにこちゃんと希さんにケルディム積んでねぇか聞いてみるとしようや。」

 

「はい♪」

 

にこ先輩と東條先輩のどちらかがケルディムガンダムのガンプラを持っていたら助かりますね。

 

そんな話をしながら、青空と私は夜の帳が下り始めたお台場の海岸線を駅へ向かって歩きます。

 

四月の末でもう春も終わりに近付き、少しだけ夏の気配がし始めた夜の海を眺めながら、私は今日の出来事を振り返ります。

 

嫁斬丸を手に入れる為に青空と共にタッグを組み出撃したタッグバトルロイヤル。

 

始めて入った模型専門店。

 

そして………気付いてしまった私の気持ち。

 

この気持ちを胸の内に秘めたままに…だなんて、そんな事は私には出来そうにありません。

 

だから…

 

「あの…ちょっとだけ、海を見て行きませんか?」

 

伝えようと思います。

 

私のこの気持ちを。

 

彼に。

 

「海を?まぁ別に良いけど…時間、大丈夫?」

 

「はい。大丈夫です。」

 

「ならいいけど。」

 

帰宅の時間を気にしてくれながら、青空は海岸線に備え付けられているベンチへと歩を進めます。

 

「ま、とりま座ろっか。」

 

「はい。」

 

そうしてベンチの埃を軽く手で払うと、私に座ろうと促して来ます。

 

私はその言葉に従いベンチに腰を下ろします。

 

その私の隣に青空も腰を下ろしました。

 

「……………」

「……………」

 

静かに夜の海を眺める私と青空。

 

さざ波の音を聴きながら、私はおもむろに口を開きます。

 

「こうして並んで二人で海を見ていると、何だか心がしーんと、静かになって行く様な気がします。」

 

「そんなもんか?」

 

「そんな物です。青空、今日は付き合ってくれてありがとうございます。」

 

「別にいいって。」

 

「それでも、です。」

 

「ん。ならどーいたしまして。」

 

「ふふ♪はい♪どーいたされました♪」

 

他愛の無い話題を挟みつつ、私はさらに言の葉を紡ぎます。

 

「私、自分の名前に“海”の字が付いているせいか、何故か海が凄く好きで…こんな風に遥かな海を見詰めていると、凄く気持ちが落ち着いて…。自分の中に確かな何かが満ちて行く様な…不思議に、暖かな気持ちがして来ます。」

 

隣に座る青空はただ黙って私の言葉に耳を傾けてくれています。

 

「私は昔から、喋るのが余り上手くは無いんです…。自分でも気にはしているのですが、上手く喋ろうと思えば思う程、何を言って良いのかわからなくなって、何だかぶっきらぼうになってしまいます。伝えたい事も、言いたい事も、この心の中にはいっぱいある筈なのに…。だから、穂乃果やことりみたいに明るく楽しく喋れたらどんなに良いのか…ってそう思った事も何度もあります。やっぱり、みんなあんな風に明るい娘が好きですもんね…。私は…全然駄目なんです…。厳しい家庭で育ったからでしょうか…。他人にもつい厳しい事を言ってしまいますし、あの二人みたいに優しさや明るさが無くて…だから…」

 

そこまで話すと…

 

「んな事ねぇーよ。」

 

今まで黙って私の話を聞いていた青空が口を開きました。

 

「海未さん、十分に明るいって。それに優しいし。明るくねぇ、優しくねぇ…そう思ってるのは海未さんだけだって。」

 

「青空…。」

 

「ま、他人にも厳しいってトコは否定出来ねぇけどな。けどよ、俺はそんなトコも含めて海未さんの事、結構好きなんだけど?」

 

「えっ…?」

 

「俺だけじゃねぇ。穂乃果のヤツも、ことりさんも、一年トリオも、にこちゃんや絵里さん、希さんも。みんな厳しいけど優しい海未さんの事、好きなんじゃねぇかな?」

 

青空の口から好きと言う言葉にが出て一瞬ドキリとしましたが、LOVEではなく、LIKEの好き、ですか…。

 

私はLIKEではなくLOVEが欲しいのです。

 

だから…

 

「ねぇ青空?貴方は知っていますか?どうして海が青いのか?」

 

「へ?なんだよ?いきなり?」

 

「いいから、最後まで聞いて下さい。」

 

「まぁ良いけど…。」

 

「海がどうして青いのか、それは……海が空に…いえ、“海未”が“青空”に恋をしているから、何ですよ?」

 

「海が空に…?」

 

迂遠で、遠回りで、比喩的過ぎる、そんな精一杯の私の告白。

 

青空は私の言葉を聞いて、ぽかーんとしちゃっています。

 

回りくどい言い回しですから仕方ありませんよね。

 

だから…

 

「青空…」

 

私は青空の顔へと自分の顔を近付けて…

 

「大好きですよ…」

 

そう囁きながら、その唇へと己の唇をそっと重ねます。

 

私のこの行動に文字通り目と鼻の先にある青空の顔はみるみる内に驚きの表情で満ちて行きます。

 

そして私は名残惜しい気持ちを抑えつつ、重ねた唇を離します。

 

「さぁ♪帰りましょう♪青空♪」

 

私はそう青空へと声を掛けると、座っていたベンチから立ち上がり、駅へと駆け出します。

 

「ちょっ!海未さん!」

 

背中から聞こえて来るのは慌てた青空の声と足音。

 

ここで足を止めて青空を待てば、きっと私の精一杯の告白の答えを聞かせてくれる筈です。

 

でも…その答えを聞く勇気は、今の私にはありません。

 

でも、何時かはきっと…。

 

ねぇ青空?

 

忘れないで下さいね?

 

海が青い理由を。

 

この海が、そしてこの空が青い限り。

 

私が貴方を愛していると言う事を…。

 

どうか忘れないで下さい。

 

私の青の理由を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…

 

「は?ケルディム?部室に何個か積んであるから好きなの持って行っていいわよ?」

 

後日、にこ先輩にケルディムガンダムのガンプラを持っているかと訪ねたら、普通に部室に積まれていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

続体調不良なQooオレンジでございます。
何とか今週の更新には間に合いました…



今回より真姫ちゃんメインの閑話となります。
海未さんを真似て刀を使い始めた真姫ちゃん。
でも上手く扱えず。
そして頼ったのは…。
















それでは 閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学①」 始まります。















ある日の放課後、私達チーム“μ's”はいつもの様にアミューズメントセンター音ノ木坂店でガンプラバトルに勤しんでいたわ。

 

皆さん、どうもお久しぶり。

 

真姫ちゃんかわいいかきくけこ♪でお馴染みの西木野 真姫よ。

 

今回は私がメインのお話になるんだけど…

 

[[煌めきなさい!嫁斬丸!そして!死にぃ…さらせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

[[ウソ!?超合金ロシアンニューZ製のシールドが!?]]

 

私のメイン回とかそんなコト関係無しに、海未先輩が生徒会長を相手に大暴れしていたわ。

 

海未先輩のジム・スナイパーⅡは生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアの十八番のランスチャージに対して、腰に取り付けた刀を一気に抜き放ったの。

 

これってあれよ?居合いってヤツ?

 

その居合いの一閃はトールギス・ヴァルキュリアが機体前面に構えた大型シールドを真っ二つに切り裂いちゃったのよ。

 

何でも使っている刀がスゴい逸品に替わったって話だったけど、それでも正直にスゴい!と思ったわ。

 

あの生徒会長の頑丈さだけが取り柄のトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドを真っ二つに切り裂いちゃったんですもの。

 

あとね?私は嫁斬丸とか超合金ロシアンニューZとかそこら辺には一切突っ込まないからね。

 

お嫁さんを斬るって名前が付けられた刀とかドコの鉄の城に使われてる装甲材よ!ってかこの場合は偉大な勇者の方よね!とか、そんな感じで突っ込むつもりはこれっぽっちも無いんだからね!

 

だってリアルブシドーと謎のロシアン荒縄使いに対してイチイチ突っ込み入れていたらこっちの身が持たないんですもん。

 

[[ちっ!斬り裂けたのは盾だけですか!ならば次こそは!]]

 

[[まさか超合金ロシアンニューZ製のシールドがこうも簡単に両断されるなんて…流石は伝説のガンプラ刀鍛冶の鍛えた逸品!妖刀・嫁斬丸!でもこれ以上は…!]]

 

超合金ロシアンニューZとかあきらかに頭の悪い素材を使って作られたトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドを見事に切り裂いた海未先輩。

 

けど残念ながら海未先輩の攻撃はそこから先には繋がらなかったわ。

 

[[ヤらせないわ!!!!!]]

 

大型シールドを切り裂かれた生徒会長はトールギス・ヴァルキュリアの両肩の大きなバーニアを噴かして眼前の海未先輩のジム・スナイパーⅡへと体当たりを仕掛けたのよ。

 

[[しまっ!?きゃぁっ!?]]

 

[[っ!このまま!押しきる!!!]]

 

そして生徒会長のトールギス・ヴァルキュリアは体当たりの体勢のまま海未先輩のジム・スナイパーⅡを押して、付近に漂っていたスペースコロニーの残骸へと叩き付けたわ。

 

ほぼ素組とフルカスタマイズ…パワー勝負になったらほぼ素組のジム・スナイパーⅡじゃフルカスタマイズされたトールギス・ヴァルキュリアにはどうしても勝ち目は無いわよね。

 

[[これで!トドメよ!!!]]

 

生徒会長はコロニーの残骸へと叩き付けられた海未先輩のジム・スナイパーⅡへと向けて、右手に握っていた大型ランスを突き刺したの。

 

[[おのれぇぇぇ!おのれぇぇぇぇ!!!この忌々しい以下略な生徒会長めぇぇぇ!!!覚えていなさい!次こそは!次こそは!!!!!]]

 

で、ご覧の通り海未先輩は周囲に怨嗟の声を響かせなが退場よ。

 

[[ふぅ…今回はちょっと危なかったわね。]]

 

って言うか…海未先輩、死にさらせだなんてチンピラ全開の時の青空先輩みたい。

 

海未先輩、あんなキャラだったかしら?

 

もっとこう…おしとやかと言うか、何と言うか…。

 

で、海未先輩と生徒会長がバトルしている一方で…

 

[[死ね!死ね!死ね!死んでからまた死ね!!!!!このクソ鳥娘ぇぇぇぇ!!!!!]]

 

[[死ぬのはそっちですぅ!この真っ黒中古アワビのにこっぱちヤロー!ですぅ!!!!!]]

 

にこちゃん先輩とことり先輩が聞くに耐えない罵詈雑言を全周波通信で垂れ流しにしながらバトっていたわ。

 

うん。

 

クソ鳥娘ってヤツはにこちゃん先輩がいつもことり先輩相手にブチキレた時に言ってるからわかるけど、ことり先輩がにこちゃん先輩に言った真っ黒中古アワビってなんなのかしら?

 

中古のアワビ?しかも真っ黒?

 

うん、イミカンナイ。

 

ってかこの2人っていつもこんな感じでいがみ合ってるクセに、お休みの日とか良く2人でお買い物とか行ってるのよね。

 

この前も駅前にオープンした雑貨屋に行ってきたとか言ってたし。

 

にこちゃん先輩とことり先輩ってケンカするほどなんとやら…ったヤツなのかしら?

 

そんな2人のバトルなんだけど、中距離のバスターライフルとビームライフルでのビームの撃ち合いから一転、ことり先輩が最近使える様になったって言う“soar”を使って一気に攻勢に出たの。

 

≪Are you ready?≫

 

[[おうよ!ですぅ!!!]]

 

ことり先輩の使っている擬似人格サポートAIの“スズメ”がまるでソラ先輩の相棒の電子精霊アイリみたいに“Are you ready?”と囁くと、ことり先輩もやっぱりソラ先輩みたいに“おうよ!”って景気良く叫んで突撃して行ったわ。

 

ことり先輩の“soar”って“soar”って言ってもソラ先輩の使う“soar”と違って未完成で、ナニかにぶつからないと止まれないらしいけど。

 

[[タマ取ったるですぅぅぅぅ!!!]]

 

ことり先輩のウイングガンダム・リトルバードは手にしたビームサーベルを腰だめに構えて、“soar”で一気に加速して突撃しながら突き刺すつもりみたいね。

 

そう言えば、このことり先輩の“soar”での突撃を花陽がヤクザアタックとか言ってたわね。

 

あのヤクザアタック、個人的にはことり先輩のウイングガンダム・リトルバードが手に持ってるのがビームサーベルじゃなくてドスなら完璧なんだけどね。

 

そんなことり先輩のヤクザアタックに対してにこちゃん先輩は…

 

[[バカのひとつ覚えの“soar”の突撃なんかに!!!!!]]

 

ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこの周囲に展開していた6つの球状のビット“ヤサカニノマガタマ”から、自機の前面に向けて無数の拡散ビームを放ったの。

 

このにこちゃん先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこが使う球状のビット“ヤサカニノマガタマ”も大概に便利装備よね。

 

ビームを撃って攻撃するのは当たり前だけど、他にも防御フィールドを張ったり、ビーム系の攻撃を増幅させたり。

 

確か索敵範囲を広げる為の中継器としても使えたわよね?

 

ホント、便利過ぎてイミカンナイわ。

 

その便利過ぎな多目的ビット“ヤサカニノマガタマ”から放たれた拡散ビームなんだけど…

 

[[ちゅぅぅぅぅぅぅぅん!?]]

 

“soar”で突撃して来たことり先輩のウイングガンダム・リトルバードを物の見事にズタボロにしちゃったのよ。

 

ことり先輩のウイングガンダム・リトルバードは“soar”で加速して速度が出ていたから、余計に被害が拡がっちゃったって感じね。

 

機動性を確保する為に装甲を薄くしていたのも災いしたわね。

 

[[おのぉぉぉぉれぇぇぇぇぇぇ!ですぅぅぅぅ!!!]]

 

ことり先輩のウイングガンダム・リトルバードはダメージ上限に達したみたいでそのまま撃墜判定。

 

[[ふん!おととい来やがれってのよ!]]

 

勝った方のにこちゃん先輩は無いに等しい胸を張ってそんな事を言っていたわ

 

ちなみにこの時、私がナニをしていたかと言うと…

 

「えいっ!!!」

 

[[っと!]]

 

ソラ先輩と近接戦闘真っ只中だったりしてるのよね。

 

私は百式の手に持たせた刀をソラ先輩のザク・リヴァイブ目掛けて力いっぱい振り下ろしたわ。

 

けどソラ先輩はその一撃をザク・リヴァイブの左腕に取り付けてある大きなシールドで簡単に受け流しちゃったのよね。

 

[[ほらよ!胴体ががら空きだ!!!]]

 

そして私の百式の胴体へと右腕側の大型シールドの先端部分を押し付けて…

 

≪右腕部ピアッシングシールド、スタンバイ。≫

 

[[ぶち抜け!バンカー!!!]]

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!?」

 

ビームニードルで一気に貫いたわ。

 

この一撃で私の百式はもちろん撃墜判定よ。

 

まぁ相手は腐っても元チャンピオン。

 

負けたのは悔しいけど、ガンプラバトルを初めてまだ1ヶ月にも満たない初心者がどうこうできるとは最初から思ってないわ。

 

ただ、もうちょっと何とかできたんじゃないかしら?って思っちゃうのよね。

 

例えば…さっきの海未先輩みたいに刀でシールドを切り裂いて…とか。

 

話しは変わるけど、私は最近メイン武装として刀を使う様にしてるの。

 

どうしてかって言えば…ただ性に合ってるから…かしら?

 

刀って折れない限りはビームライフルやビームサーベルみたいにエネルギー切れになる心配が無いか使い勝手が良いのよね。

 

それに上手く使いこなせば、海未先輩みたいに相手をシールドこと切り裂く…なんて事もできるみたいだし。

 

上手く使いこなせば…なんだけど。

 

そう。

 

目下の悩みは刀を上手く使いこなせていないコトなの。

 

海未先輩は刀を使ってあんなに簡単に何でも切り裂いてるっていうのに、私が使うと攻撃を当てても上手く切れなくて鈍器みたいな感じになっちゃうコトが多いのよね。

 

もっと上手く刀を使いたい…。

 

でもどうすればいいのかわからない…。

 

悩んだ末に私が出した答え。

 

それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「刀の使い方を教えて欲しいですか?構いませんよ?それでは明日の放課後にでも私の家へ来て下さい♪手取り足取り♪真姫が一流の剣士になるまでみっちりと鍛えて差し上げますから♪と言いますか、一流の剣士になるまでは決して逃がしませんのでお覚悟を♪うふ♪うふふふふふふふ♪うふふふふふふふふふふふふふ♪」

 

餅は餅屋。

 

刀の使い方はリアルブシドー。

 

と、言うワケで、私は身近なリアルブシドーの海未先輩に刀の使い方についてちょっと相談するコトにしたの。

 

軽い気持ちで選んだこの選択が後の地獄の鍛練の始まりだったなんて気付きもせずに…。

 

うん。

 

もしも時間を巻き戻せるなら私はこの時の私を斬り殺してでも止めたいわ。

 

あそこは…園田の家はまだ幼い海未先輩の弟さん以外は誰も彼もほぼ全ての住人が人外かバケモノかバケモノ以上の理解し難いナニかだから絶対に逝っちゃダメ!って。

 

まぁこの時の選択で私も見事にその人外へと一歩を踏み出しちゃったんだけど…。

 

うん。

 

踏み出したって言うか、踏み外した…かしら?

 

はぁ…。

 

やっぱり時間を巻き戻せるなら私は私を斬り殺してでも止めてあげたいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなワケで次の日。

 

私は早速海未先輩のお家へとお邪魔したわ。

 

海未先輩のお家は日本舞踊の家元としても有名だけど、他にも本格的(?)な剣術道場としても有名みたいだから、お稽古の時に剣道の時に着る様な袴?みたいなヤツを着なきゃダメなのかしら?って思っていたんだけど、そこら辺を海未先輩に聞いてみたら今回は動きやすい格好なら何でも良いってコトだったわ。

 

動きやすい格好なら何でも良い…そう言われた私が選んだ格好は普段の“μ's”の朝練の時に着ている練習着。

 

黒とピンクに近い赤のツートンカラーのジャケットに、緑と黒の縞模様のスパッツ。

 

それに星のマークをあしらった黒いキャップ。

 

ママが私へって買ってきた物の中から、適当に動きやすそうな物を不恰好にならない程度にコーディネートしたんだけど…うん。

 

自分で言うのもなんだけど、これってなかなかに良いセンスよね♪

 

“ほ”とか書かれたそれドコで売ってたのよ…って盛大に突っ込みたくなる様なTシャツを着て朝練に来るどこかの頭が空っぽな先輩のセンスとは大違いだわ♪

 

ってかあのTシャツ、ほんとドコで売ってるんだか…。

 

「いらっしゃい、真姫。」

 

「えーっと、お邪魔します。」

 

さて。

 

私のコーディネートって完璧よね?って話はここまでにして、私が大きな道場が2つ併設された海未先輩のお家の門の呼鈴を押すと、間をおかずに海未先輩が私の事を出迎えてくれたわ。

 

私の事を出迎えてくれた海未先輩は、上から下まで視線を這わせると…

 

「朝練の時の格好ですね。はい♪その格好なら問題ありません♪」

 

と、私の選んだ“動きやすい格好”に太鼓判を押してくれたわ。

 

ま、当然よね。

 

そんな海未先輩の今日の格好は剣道の人たちが練習の時に着ている様な袴?姿だったわ。

 

後から聞いたら、この格好って剣道袴って名前なんですって。

 

この剣道袴なんだけど、普段からキリッとした雰囲気の海未先輩にはとっても似合ってたわ。

 

「それでは早速ですが道場の方へ参りましょう。こちらへどうぞ♪」

 

「あ、はい。」

 

いよいよね…。

 

しっかり学んで、しっかり刀を使いこなせる様にならないと!

 

とか思ってるこの時の私に、やっぱり時間が戻せるならここでノコノコと海未先輩について行けば普通に死ぬから絶対に止めなさいって言ってあげたいわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近、どうにも鬱いQooオレンジでございます。
取りあえず、スーパースターの第1話が素晴らしかったです。



今回も真姫ちゃんメインの閑話となります。
普通(?)の女子高生の真姫ちゃんに海未さんがあれこれと説明するお話となります。
簡単に刀と言っても色々と種類があるのを知りませんでした。
















それでは 閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学②」 始まります。















海未先輩に出迎えてもらって、そのまま先輩の案内に従って道場へと足を運ぶと…

 

「それではまずは真姫がどの刀を使いたいのか教えて下さいね♪」

 

そこには槍みたいなヤツから普通の刀よりも小さな刀まで、大小様々な武器が鎮座していたわ。

 

「どの刀って…刀って刀しかないんじゃないの?」

 

海未先輩は槍みたいなヤツとか色々と並べてくれてるけど、刀って普通は時代劇のチャンバラでお侍さんが振り回してるヤツよね?

 

私や海未先輩がガンプラバトルの時に使ってる片刃でちょっと反りのある剣。

 

それが刀よね?

 

「刀って刀しかって…あぁ。そう言えば真姫は刀剣類と触れ合う機会が滅多に無い一般家庭…世界有数の大富豪を一般家庭と言っても良いのでしょうか?ま、まぁそれは取り敢えずは置いておいて、まずは基本的な刀の種類から説明しなければいけないみたいですね。」

 

「刀の種類?」

 

「はい。刀の種類です。」

 

刀の種類ねぇ…。

 

そんなコト言われても、刀は刀だけなんじゃ…あれ?もしかして…

 

「ここに置いてあるヤツって全部…刀…?」

 

槍みたいな長いヤツや小さな刀みたいなヤツ。

 

他にも刃の部分が長いヤツ等々。

 

海未先輩が用意していたくれていたこの刃物って、もしかして全部“刀”に分類されるモノなの?

 

「はい♪正解です♪真姫は何処かの頭が穂乃果な穂乃果とは違って、わからない事でも自分で現状を推察して答えを導き出そうとするので話が早そうで何よりです♪」

 

ドコかの頭が穂乃果な穂乃果って…それってもう完全に穂乃果先輩のコトよね。

 

「それでは改めてここに準備した刀について簡単にはではありますが説明して行きますね♪」

 

「あ、うん。」

 

私の意識が頭が穂乃果先輩な穂乃果先輩とかってパワーワード的なフレーズで関係ないコトに向いていると、海未先輩がにこにことドコか嬉しそうに用意されていた刃物たちについて説明し始めてくれたわ。

 

海未先輩がせっかく時間を取ってくれたんだもん。

 

しっかりと説明を聞かないとね。

 

「まずはこの“太刀”ですね。」

 

海未先輩はそう言いながら、1本の刀を手に取って鞘からその刀身をすらりと引き抜いたわ。

 

「これは“太刀”と言います。この太刀と言う刀は平安の頃から使われていたと言われています。ちなみに私が持っているこれも銘はありませんが平安時代の当時品なんですよ♪」

 

そう言いながら海未先輩は手にした刀…“太刀”って言うの?を、私に見せてくれたわ。

 

見せてくれたのは良いんだけど…

 

「普通の刀に見えるわ…。」

 

海未先輩は刀じゃなくて“太刀”って言ったけど、具体的にナニか違うのかしら?

 

「そうですね…恐らく真姫の思う“普通の刀”よりも、この太刀は若干ですが刀身の反りが強い造りになっていますね。」

 

「うん。説明して貰ったのに悪いけど、反りが強いとか私にはよくわかんないわ。」

 

「まぁそうでしょうね。取り敢えずは真姫の言う“普通の刀”よりも、この“太刀”は若干反りが強いとだけ覚えておいて下さい。」

 

普通の刀よりも少し反りが強いのが“太刀”、ね。

 

うん。

 

覚えたわ。

 

「はい♪お次はこちらの“大太刀”です♪ご覧の通りに大きな太刀ですね♪」

 

「どこら辺がご覧の通りなのか私には判断できないけど、さっきの“太刀”って刀よりも刀身が長いから“大太刀”って言うのは何となくだけど理解できるわ。」

 

刀身が長くて重量がある分、この“大太刀”って言う刀は攻撃力高そうよね。

 

ただ、大きい分だけ使い難そうではあるけど。

 

「どんどん行きますね♪お次はこちはの“腰刀”です♪別名“短刀”とも言います。別名の通り、こちらは短い刀だから“短刀”ですね♪」

 

そう言って海未先輩が鞘から引き抜いたのは用意された刀(?)の中では1番短い刀身を持つモノだったわ。

 

なんだかちょっと大きなナイフみたい。

 

ナイフなら軽くて扱いやすそうだけど…

 

「そんな短い刀じゃギリギリまで敵に近寄らないと切れないわね。」

 

個人的にはもうちょっと刀身が長い方が良いわ。

 

「まぁ腰刀はあくまでもサブウェポンみたいな物ですからね。」

 

でしょうね。

 

「お次はこちらです♪“脇差”と言います♪」

 

次に海未先輩が手に取ったのは私のイメージする“普通の刀”よりもちょっとだけ刀身が短い刀だったわ。

 

と、言うか、“脇差”って名前は私でも聞いたコトがあるわ。

 

時代劇とかのお侍さんが持ってる刀の内の1本よね。

 

なんのために2本も刀持ってるのかは知らないけど。

 

アレって二刀流でもするワケじゃないのに、何で2本も大小の刀を持ち歩いてるのかしら?

 

「“脇差”のお次はこちらの“長巻”ですよ♪」

 

私の内心での疑問を置き去りにして、さっきまで手に取っていた“脇差”の代わりに海未先輩が手にしたのは、刀身は私のイメージする“普通の刀”と同じ位の物のなんだけど、手で持つ部分…束の部分が普通のモノよりも長い刀だったわ。

 

“長巻”って言うのね。

 

名前にマキって単語が付いてるトコはちょっと親近感湧いちゃうかも。

 

「“長巻”は刀身自体は太刀や打刀と同じ位なのですが、ご覧の通り束が他の刀よりも長いんですよ。ここが一番の特徴ですね♪」

 

そう言う海未先輩の手の中にある“長巻”の束は、“普通の刀”の大体倍くらいの長さがあったわ。

 

これはこれでちょっと使い難そうね。

 

「“長巻”の次はこちらです♪“長刀”です♪真姫の様な刀にあまり詳しく無い人達には“薙刀”と言った方がわかりやすいかもしれませんね。」

 

束の長い“長巻”の次に海未先輩が手にしたのは、私が槍みたいって思っていた刀だったわ。

 

海未先輩の言う通り“長刀”って言葉は聞いたコトないけど、“薙刀”って言葉は聞いたコトあるわね。

 

ママがガンプラバトルで使ってるゲルググが装備してるビームナギナタのアレよね。

 

なんかムダに回るヤツ。

 

まぁ海未先輩が用意した“薙刀”とゲルググのあのビームナギナタってヤツとは形状が全然違うけど。

 

海未先輩が用意した“薙刀”は束の長さが槍みたいに長くて、刀身が普通の刀と同じくらいの長さのモノだったわ。

 

斬撃特化の槍みたいな感じなのかしら?

 

「最後はこちらの“打刀”ですね♪これが恐らくは真姫の言う所の“普通の刀”に一番近い形状かと思います。」

 

“薙刀”の次に最後と言いながら海未先輩が手にしたのは1番最初に見せてくれた“太刀”とどう違うのかイマイチよくわからない“打刀”って刀だったわ。

 

海未先輩はこの“打刀”が私のイメージする“普通の刀”に1番近い形状だって言ってるけど、ぶっちゃけ私には最初に見せて貰った“太刀”って名前の刀と変わらないように思えるわ。

 

「刀剣類と分類すれば他にも色々と紹介したい物はあるのですが、取り敢えず今回はメジャーな物を用意してみました。さぁ♪真姫はどの刀を使いたいですか♪」

 

「どの刀をって急に言われても…。」

 

私として普通の刀の使い方を教えてくれればそれで十分なんだけど…。

 

私はおかしな方向に話が向かい始めているコトに軽くため息をつきながら、改めて海未先輩が用意した刀達を見比べてみたわ。

 

私のイメージしていた“普通の刀”はこの中だと1番最初の“太刀”と1番最後の“打刀”の2種よね。

 

比べてみてもこの2つの違いが全然わかんないけど、確か“太刀”の方が反りが少し強いって話よね。

 

私としては言われて始めて気付くレベルの違いなんだけど。

 

“太刀”と“打刀”の他の刀だと、“腰刀”は刀身が短すぎて論外ね。

 

おんなじ理由で“脇差”も除外だわ。

 

まぁ“腰刀”も“脇差”もサブウェポンとしては良さそうだけど。

 

“薙刀”は私のイメージしていた“普通の刀”からかなり離れているからコレもやっぱり除外ね。

 

長柄武器って使いこなせれば強そうなんだけど。

 

名前に私と同じ“マキ”って付いてる“長巻”は…ぶっちゃけ柄が長過ぎて使い難そうなのよね。

 

コレ、どんな用途で使うのかしら?

 

あとは…そうね。

 

“大太刀”はちょっと気になるわ。

 

なんだかスゴく強そうに見えるのよね。

 

でもきっとこの“大太刀”ってド素人が使うには敷居が高過ぎる武器よね。

 

いつかは使ってみたいけど、それはきっと今じゃないわ。

 

さて、こうなると選択肢は自ずと2つに絞られるわね。

 

“太刀”か“打刀”か。

 

うーん…どうしようかしら?

 

「ねぇ?この“太刀”と“打刀”って具体的にどう違うの?」

 

迷ったら知ってそうな人に素直に聞けば良いだけね。

 

と、言うワケで、私はにこにこと微笑みながら私の刀選びを眺めていた海未先輩に聞いてみるコトにしたわ。

 

「“太刀”と“打刀”の違いですか?まぁ詳しく説明すると長くなるのでかなり色々と省いてざっくりとした説明にはなりますが、“太刀”は主に馬上戦闘で、そして“打刀”は歩行戦闘で用いる…と言った感じでしょうか?」

 

馬上と歩行…へぇ…そうなんだ。

 

そんな違い?があるんだ…。

 

って言うか…

 

「ガンプラバトルで馬上戦闘なんて無いんじゃないかしら?」

 

ガンプラが馬に乗るなんてあり得ないわよね?

 

「そうですね…。流石にガンプラバトルでも馬に乗るなんて事はあり得ないと私も思いますね。」

 

この時は私も海未先輩もガンプラバトルで馬に乗るなんてコトはあり得ないって断言していたんだけど、実はガンプラバトルでも馬に乗る機会があるかもしれないのよね。

 

馬のガンプラって…ほんと、イミワカンナイ。

 

※ガンプラでも皆様ご存知、風雲再起やSDWシリーズの軍馬等があったりします。

 

「馬上戦闘で使うのが“太刀”なら、馬上戦闘の無いガンプラバトルじゃ“太刀”の出番って無いわよね?」

 

なら選ぶべきはきっと“打刀”。

 

コレしかないわ。

 

「海未先輩。この“打刀”って刀の使い方を教えてちょうだい。」

 

悩んだ末に私が選んだ刀は“打刀”。

 

「無難な選択ですね。それでは“打刀”を使って刀の使い方の練習をして行きましょう♪(とか言いましたが、護国の剣士として最終的に全ての刀剣類を使いこなせる様になって貰いますけど♪) 」

 

なんだかここまでムダに長かったわね…。

 

これでようやく刀の練習ができるわ。

 

頑張って早く海未先輩みたいに上手に切れる様にならないと!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは早速ですが、先ずはこの刀でこれを斬ってみて下さい♪」

 

扱うべき刀も決まり、いよいよ刀の使い方の練習…と、なったんだけど、海未先輩がいきなりドコかから用意した畳?藁?を棒状にしたヤツを切ってみてって言ってきたの。

 

あ。

 

ちなみにこの棒状のヤツなんだけど、巻藁って名前で試し斬りによく使うヤツらしいわ。

 

そんな巻藁をいきなり切れと言われても…。

 

「普通にムリよね。」

 

自慢じゃないけど私は素人も素人、ド素人よ?

 

それにいきなり巻藁を切れとか…ナニ考えてるのかイミワカンナイ。

 

私が怪訝に思っているにも関わらず、海未先輩は始終にこにことしながら手にした刀を私へと差し出して来るのよ。

 

コレはムリって言って断ってもムダなパターンね。

 

仕方ない。

 

絶対に巻藁なんてド素人の私が切れるハズはないけど、ヤれって言うんだからやってみるしかないわ。

 

仕方ない。

 

そう思いながら私は海未先輩から刀を受け取って、巻藁へと向き直ったわ。

 

って言うか…

 

「重い…。」

 

この時、海未先輩から受け取った刀が私の予想よりも遥かに重くてびっくりしちゃったのよね。

 

まぁ刀って鉄の塊だからコレだけ重くても当たり前なんでしょうけど。

 

そう言えば…始めて拳銃を持った時も重くてびっくりしたわね。

 

えっ?拳銃とか銃刀法違反なんじゃないかって?

 

そうね…普通なら拳銃なんて持ってたら捕まっちゃうわね。

 

普通なら、ね。

 

そこら辺は余り深く突っ込まない方がアナタの身のためよ。

 

世の中には知らないい方が良いコトもいっぱいあるの。

 

それはさておき…

 

「んっしょ…っと。」

 

私は予想外の重さに辟易しながらも、手にした刀を鞘から引き抜いたわ。

 

「あ…。」

 

鞘から引き抜いた刀のすらりとした刀身にはキレイな刃紋が浮かんでいて、私はコレが人殺しの為の道具だってコトを忘れちゃって思わず見入ってしまったわ。

 

「真姫?刀に魅入られてはいけませんよ?」

 

「っ!わ、わかってるわよ!」

 

ボーッと刀の美しさに見入っていた私は、海未先輩の言葉でようやく視線を手にした刀から引きがすコトができたわ。

 

海未先輩にはわかってるとか強がっちゃったけど、海未先輩が声を掛けてくれなかったらずっと刀を見続けていたかも…。

 

本当にキレイ…このままずっと見ていたいわ…ずっと、ずっと、ずーっと……

 

「真姫?」

 

「あっ…。」

 

もう!また思わず見入っちゃったじゃない!

 

でもこの刀、本当にキレイなんだもん。

 

キレイなモノはずーっと見ていたくなるとか仕方ないじゃない。

 

「何時までも魅入ってないで、サクッとヤっちゃって下さいね?」

 

「だからわかってるって!行くわよ!」

 

苦笑をしつつ早く巻藁を切れと促す海未先輩に軽く返事を返して、私は重さに四苦八苦しながら手にした刀を頭上に振り上げたわ。

 

そして…

 

「えいっ!!!」

 

力一杯に刀を巻藁目掛けて振り抜いたわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

夏は苦手なQooオレンジでございます。




今回も真姫ちゃんメインの閑話となります。
真姫ちゃんが海未さんにしごかれます。
















それでは 閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学③」 始まります。















刀の使い方を教えて貰うためにやって来た海未先輩のお家。

 

そこで色んな種類の刀から“打刀”って名前の刀を選んでいよいよ使い方を教えて貰おう…って思ったら、海未先輩からいきなり巻藁を切れとか無茶振りをされちゃったのよ。

 

ド素人な私にいきなり巻藁を切れだなんて、絶対にムリ!って思ったんどけど、海未先輩はにこにこと微笑みながら巻藁を切れと促すだけ。

 

だから私はムリは承知の上で海未先輩に促されるままに巻藁へと手にした“打刀”を力一杯に叩き付けたわ。

 

「えいっ!!!」

 

自分でもその掛け声はちょっとどうなの?って思える位に素人感丸出しな掛け声と共に振り下ろされた“打刀”は…

 

「痛っ…!」

 

巻藁にちょっとめり込んだだけで止まっちゃったわ。

 

ってか手が痛い…。

 

固い物を棒とかで叩いた時みたいにじーんって来ちゃってるわ。

 

「ねぇ海未先輩。やっぱり素人の私にいきなりコレを切れだなんてムリだわ。」

 

「そうですね。」

 

いや、そうですね。って…。

 

今のコレってナニか意味があったからやらせたんじゃないの?

 

海未先輩にはきっとナニか考えがあるって思ってから黙って従ったって言うのにに…それが何の説明もなく“そうですね。”で終わりとか、ほんと、イミワカンナイ。

 

「では次は素振りをしてみましょう♪真姫は素振りで真剣を使うのはまだ危ないので、安心安全なこちらの木刀を使って下さいね♪まぁこれで人を叩けば楽に撲殺出来ちゃいますので言うほど安心安全では無かったりしますけど♪」

 

私が海未先輩の行動に疑問符を浮かべていると、海未先輩は今度は素振りをしまょうと言ってきたわ。

 

そしていつの間にか手に持っていた1本の木刀を私へと手渡して来たの。

 

って言うか、素振りの前に普通は刀の持ち方とか刀の振り方とかを教えてくれるモノじゃないの?

 

そこら辺はスルーでいいの?

 

持ち方とかスルーして適当に握っちゃって良いモノなの?

 

「はい♪どうぞ♪」

 

「あ、うん…。」

 

私は海未先輩の謎の指導(?)に疑問を感じながらも、取りあえずは素直に指示に従って木刀を受け取って素振りをするコトにしたわ。

 

現代に生きるリアルブシドーの1人な海未先輩のコトだから、きっとこの謎の指導にもナニか理由があるハズ………と信じて。

 

そんな謎の指導満載な海未先輩から手渡された木刀なんだけど…

 

「う"ぇぇ!?ちょっと!ナニよコレ!」

 

木刀のクセにスゴく重かったのよ。

 

「ナニよコレ?と言われても…我が家ではそれが普通の木刀ですよ?」

 

「イヤイヤイヤイヤイヤ!木刀のクセにこの重さとか絶対に普通じゃないから!ってかナニをどーしたら普通の木刀がこんなに殺人的な重さになるのよ!コレってさっきの真剣よりも重いんじゃないの!?」

 

「ナニをどーとかそんな事を言われても…。」

 

私はただ普通じゃないコトを普通じゃないって言っただけなのに、海未先輩ったらなんでそんな“この子はナニをアホなコトを言ってるのでしょうか?”って顔してるのよ!

 

この木刀…多分だけど2キロくらいあるんじゃないの?

 

ただの木刀で重さが2キロとか絶対に頭おかしいわ!

 

「あ♪もしかしてですが、真姫はもっと重い木刀の方が良かったのですか?それならそうとそんな迂遠な言い方をせずとも恥ずかしがらずに素直にそう言ってくれればすぐにもっと重い木刀を用意しちゃいますよ♪具体的にその三倍位の重さの奴を♪」

 

「良くない!コレの三倍とか頭沸いてるんじゃないの!?」

 

コレよりもさらに重いとかあり得ないし!

 

ってかコレの3倍の重さって多分6キロくらいの重さよね!?

 

6キロくらいの木刀を振り回すとかドコのメスゴリラよ!!!

 

「なら大人しくそれで素振りを始めて下さいね♪」

 

「あー!もう!わかったわよ!やーりーまーすー!やればいいんでしょ!!!」

 

なんか今日の海未先輩、妙にポンコツなのは私の気のせいかしら?

 

それはともかく…

 

「んっ…しょ!」

 

私は海未先輩に手渡されたムダに重い木刀で大人しく素振りを始めるコトにしたの。

 

ずしりとした重さに耐えながら、手にした木刀を両手で握り締めて、それを頭上に振り上げて一気に振り下ろす。

 

「よい…っしょ!」

 

そしてまた頭上に振り上げて、一気に振り下ろす。

 

それの繰り返し。

 

掛け声はあんまり気にしないで欲しいわ。

 

私だって“よいしょ”とかって掛け声が情けない掛け声だってコトは十分に理解してるんだから…。

 

でも“よいしょ”とか言わないと持ち上がらないくらいにこの木刀が本当にバカみたいに重いんだから仕方ないでしょ!

 

こんな重い木刀を使って素振りなんて続けたらすぐに腕がパンパンになっちゃうわ。

 

って言うか…コレって何回やればいいのよ?

 

海未先輩は“素振りをしろ”ってコトだけ言って回数については特に指示してなかったわよね?

 

私はそう思ってちょっと素振りの手を止めて海未先輩の方を見たら…

 

「真姫?まだ私は素振りを止めろとは一言も言ってませんよ?はい♪手を止めずにどんどんヤっちゃって下さいね♪」

 

相変わらずの笑顔でそんなコトを言われたわ。

 

うん。

 

どうやらコレ、海未先輩が“止め”って言うまで続けないとダメみたいね…。

 

「まきー♪ファイトですよー♪」

 

呑気にファイトですよーってほんと、ドコの穂乃果先輩よ…。

 

私、刀の使い方を習う人の人選を間違ったかも…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

 

アレから私はもう何回、素振りをしたんだろ…。

 

「はい♪もう一回♪」

 

素振りを始めてから一体どれだけ時間がたったんだろ…。

 

「っ!っりゃぁぁぁ!」

 

腕が痛い…。

 

「いいですよー♪それではそこから更にもう一回♪行ってみましょう♪」

 

汗で身体に張り付いてるくるジャージがスゴく不快…。

 

「えぇぇぇい!!!」

 

額から流れて来る汗が目に入ってスゴく不快…。

 

「それでは張り切ってもう一回♪」

 

汗で木刀を持ってる手も滑りそう…。

 

「っ!うぁぁぁぁ!!!」

 

素振りの度に力を振り絞るためにずっと叫んでたから喉も痛い…。

 

「まだまだ行けますよー♪」

 

もう…ムリ…。

 

「っ!くぅぅぅぅぅぅ!!!」

 

休みたい…寝転びたい…お水飲みたい…

 

「 (そろそろですね…) はい♪それでは素振りは次で最後ですよ♪」

 

次で、最後?

 

次で最後ってコトは…次で終わり?

 

本当に?

 

次で終わる?

 

なら…がんばる…!

 

「えぇぇぇぇぇぇい!!!」

 

私は文字通り最後の力を振り絞って重い木刀を頭上へと振り上げ、そして木刀の自重に任せるように振り下ろしたわ。

 

そして…

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

 

精も根も尽き果てて、そのまま膝から床へと崩れ落ちちゃったわ。

 

終わった…ようやく終わった…ってか死ぬし!死んじゃうから!

 

一体ドコのドイツよ!この鬼に刀の使い方を教えて貰おうとか安易に考えたバカは!

 

でも…終わったからようやく休める…!

 

そう思って私が道場の冷たい板張りの床へと寝転ぼうと思ったその時…

 

「お疲れ様でした。良く頑張りましたね?それではこのまま次の練習へと行ってみましょう♪」

 

海未先輩から告げられたのは酷く残酷な言葉だったわ。

 

このまま…次の…練習…?

 

休みなし?

 

休憩は?

 

水は?

 

「ほーら♪真姫♪勝手に座らないで立って下さい♪」

 

私が海未先輩の無情な言葉に愕然としていると、海未先輩は問答無用でへたり込んでいた私の脇の下へと腕を回して私を立ち上がらせちゃったの。

 

そして…

 

「これで巻藁を斬って下さいね♪」

 

疲れ果てた私の手に刀を…真剣を持たせて、再び巻藁を切れと言って来たのよ。

 

「もう…む…り…。」

 

延々と続いた素振りで疲れ果てていた私は、辛うじて海未先輩へとそう言ったんだけど…

 

「無理でもやって下さい♪」

 

笑顔でそう返されちゃったわ。

 

そして…

 

「まぁ別にやらなくても構いませんが、そうしたらまたその状態になるまで素振りをして貰いますからそのつもりでいて下さいね♪勿論、真姫が逃げても追いかけますよ♪地の果てまで♪空の彼方まで♪地獄の底まで♪」

 

疲れ果てた私へとそう言ってきたわ。

 

普通に鬼よね。

 

今やらないと、またこんなになるまで素振りをやらされるんだ…。

 

しかも強制的に。

 

逃げても地獄の底まで追い掛けて来るみたいだし。

 

地獄の底までって言うけど、ここがその地獄なんじゃないの?

 

ここが地獄なら海未先輩はきっと地獄の獄卒ね。

 

「さぁ♪真姫♪」

 

ここが地獄とか海未先輩が獄卒とかムダな現実逃避をしていても目の前のこの鬼から絶対に逃げられないなら…ヤるしかないわ。

 

だってきっとヤらないとヤられるから。

 

ヤらないと…ヤらないと…ヤらないと…ヤらないと!

 

海未先輩の笑顔の裏に言い知れぬオソロシイモノを感じた私は、自分を奮い起たせるために暗示のようにヤらないとって言葉を何度も繰り返して呟いたわ。

 

そして私はまるで熱にうなされるようにゆらりと巻藁へと向き直ると、海未先輩から手渡された“打刀”を両手で握り締めて、今度こそ本当に最後の力を振り絞って頭上へ振り上げ…

 

「……っ!」

 

“打刀”の自重に任せてまるで倒れ込むように振り下ろしたわ。

 

すると…

 

「えっ…?」

 

信じられない光景が目の前で起きたの。

 

私の目の前の巻藁が斜めにスパッと両断されちゃったのよ。

 

「なん…で…?」

 

さっき巻藁を切ろうとした時はこれっぽっちも切れなかったのに…。

 

疲労困憊の状態からただ振り上げて刀の自重に任せるようにただ振り下ろしただけなのに…。

 

なんで切れたの…?

 

刀の切れ味が違った…とか?

 

そう思って手にした“打刀”を見て見たんだけど……これ、さっきのヤツと同じ刀よね?

 

なら巻藁の方にナニか細工がされていた?

 

それも違うわね…。

 

巻藁だってさっきと同じヤツだし。

 

さっきと同じ刀と同じ巻藁…。

 

力一杯に叩き付けた時は1ミリも切れなかったのに…疲労困憊でただ振り下ろしただけの今回はなんで簡単に切れちゃったの…?

 

なんで…どうして…?

 

その私の疑問に対して答えをくれたのは、私の傍らでにこにこと微笑み続けていた海未先輩だったわ。

 

「モノを斬る為に力は必要ないんですよ♪刀をただ引けばそれだけで大抵のモノは斬れてしまうんです♪」

 

モノを切るために力は必要ない?

 

ただ引けば大抵のモノは切れる?

 

疲れ過ぎて海未先輩がナニを言ってるのかちょっと真面目にイミワカンナイわ。

 

疲れ果ててへとへとになっている私が海未先輩の言葉を理解しようと必死に考えていいると、その姿を見かねた海未先輩がさっきの説明よりも噛み砕いて改めて説明し始めてくれたの。

 

「イミワカンナイって顔してますね?簡単に説明しますと、先程、真姫に最初に巻藁を斬って貰った時には体力も力も有り余っていて、全身に無駄な力が入っていたんですよ。力み過ぎていては斬れるモノも斬れません。ですが芯に鋼鉄を仕込んだ園田家特製の木刀で体力の限界まで素振りをする事でヘロヘロになった今の真姫には、身体に無駄な力を入れるだけの余力はこれっぽっちも無く、そのお陰で必要最低限の力と必要最低限の振りで刀を振るう事が出来たんです。」

 

えーっと…つまり、最初に“打刀”で巻藁を切ろうとした時はムダな力が入り過ぎていてダメだったけど、今のヘロヘロな状態だとそのムダな力を入れる余地がないから最適解の振り方で“打刀”を振れて巻藁を切れた…ってコト?

 

色々と説明してくれたのは良いんだけど、取りあえずは…

 

「その木刀!中に鋼鉄の芯が仕込んであるって重くて当然じゃない!ドコが普通の木刀なのよ!」

 

私が木刀が重い!って行ったときに海未先輩は“普通の木刀”って言ってたのに、中に鋼鉄の芯が仕込んであるとかこれっぽっちも“普通の木刀”じゃないじゃない!

 

「残り僅かな体力で全身全霊でツッコミ入れるのはソコなんですか?」

 

「ドコにツッコミ入れようと私の勝手でしょ!ってかよくも“普通の木刀”だなんて騙してくれたわね!!!」

 

「我が家ではそれが普通の木刀ですよ?」

 

「海未先輩のトコの普通は普通じゃないから!」

 

「むぅ。解せません。」

 

解せないのはこっちの方よ!

 

「まぁ終わり良ければ全て良し♪と言う事で♪」

 

「ちっとも良くない!!!」

 

「やっぱりもっと重い木刀の方が良かっ「良くない!」…むぅ。真姫は我が儘ですね。」

 

「えっ!?我が儘なの!?これって私が我が儘なの!?」

 

「それでは今日の鍛練はこれにて終了となります。先程、巻藁を斬った時の感触を忘れないようにして下さいね♪」

 

なんか海未先輩が人の話を色々と無視して勝手に終わらせようとしてるし!

 

「あ♪そうそう♪この木刀は護国園田流へ入門してくれた真姫へのプレゼントですから持ち帰って下さいね♪それと、もっと重い木刀が欲しい時は遠慮無く言って下さいね♪百キロ位までならすぐにお渡し出来ますから♪」

 

「なんか知らない内に海未先輩の流派に入門させられてるし!?ってか100キロの木刀とかどーやって作ったのよ!?」

 

「朝でも昼でも晩でも良いので毎日その木刀で素振りして下さいね♪目安は一万回ですよ?」

 

「話聞いてないし!?ってかその木刀で素振り一万回とかムリ!」

 

「お風呂の用意が出来ていますので、汗を流してから変態に気を付けて帰って下さいねー♪」

 

「やっぱり話聞いてない!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで私は海未先輩のお家の流派“護国園田流”に知らない内に入門するコトになっちゃったのよ。

 

そして海未先輩の指導に従った結果、私も1週間でヒトを辞めたナニかに進化しちゃっていたわ。

 

恐るべしは護国園田流ね。

 

あ♪まだ今回の閑話は続くわよ?

 

次回は刀の使い方の実践編♪

 

バトル回よ♪

 

多分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場真っ只中なQooオレンジでございます。




今回も真姫ちゃんメインの閑話となります。

















それでは 閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学④」 始まります。














海未先輩のお家の道場で重り入り木刀での地獄の素振りの果てに巻藁を切った翌日。

 

予想通りに両腕が筋肉痛で大変なコトになっている私と、私が筋肉痛になっている原因を作った張本人である海未先輩は毎度お馴染みのアミューズメントセンター音ノ木坂店へと足を運んでいたわ。

 

「さて♪それでは本日は実戦で刀を振るってみましょう♪刀は凶器♪人を斬ってなんぼですから♪」

 

私と海未先輩の目的はただひとつ。

 

実戦で…ガンプラバトルで昨日習った刀の使い方を試してみるコト、なんだけど…

 

「刀が凶器なのはわかるけど私はソレで人なんか切らないからね!切るのはガンプラよ!ガ!ン!プ!ラ!!!」

 

海未先輩が人を斬ってなんぼとか、なんか怖いコトを言い出し始めたのよ。

 

無視しても良かったんだけど、ソコはソレ。

 

私の中のツッコミ魂が海未先輩のボケ(ボケよね?ボケじゃななかったらちょっとどころじゃなくヤバいわ)をスルーできずに秒でツッコミを入れちゃっていたわ。

 

「人もガンプラも似た様なモノですよ?」

 

「ドコがよ!これっぽっちも似てないから!!!」

 

人とガンプラが似てるとか相変わらず頭沸いてるわよね?

 

人とガンプラの似てるトコって人型ってトコだけじゃない。

 

ほんと、何か刀の使い方の練習の時の海未先輩ってムダにポンコツ化していて疲れるわ…。

 

ポンコツ化って言うよりもこれってもしかして脳筋化?

 

このまま園田流の刀術を学んで行ったら、私もこの目の前でにこにこと微笑んでる脳筋ブシドーみたいになっちゃうのかしら?

 

ソレはなんかイヤね。

 

私はくれぐれも脳筋化して何でも物理攻撃で解決しちゃうメスゴリラにはならないように気を付けないと。

 

そう言えば…

 

「今日みんなは?」

 

今日、アミューズメントセンターにガンプラバトルの練習に来ている“μ's”メンバーは私と海未先輩の2人だけなのよね。

 

ソラ先輩や穂乃果先輩、ことり先輩にえりのぞにこの3年生トリオ、凛と花陽の2人組は来ていないのよ。

 

凛と花陽は素体の決まった凛の新しいガンプラをどんな感じで改造するかの相談で今日は放課後にアミューズメントセンターには来ないって聞いていたけど、他のみんなはどうして今日は来ていないのかしら?

 

だから私は海未先輩はナニか聞いてるんじゃないのかしら?って思って聞いてみたの。

 

「ことりは知り合いの自称謎のお姉さんとか言う謎のお姉さんにおネエが経営するケーキ屋さんでガンプラバトルの練習を見て貰うとかちょっと理解し難い事を言ってましたよ?穂乃果は宿題を忘れて今頃は学校で居残り勉強中の筈です。」

 

自称謎のお姉さんとか言う謎のお姉さんって…ナニよソレ?

 

怪しすぎない?

 

あとおネエが経営するケーキ屋さんでガンプラバトルの練習って…色々とツッコミ所満載なんだけど、取りあえずおネエの経営するケーキ屋さんはスルーするとして、ケーキ屋さんでガンプラバトルの練習なんてできるの?

 

相変わらずあの先輩は色々とぶっ飛んでるわよね…。

 

で?穂乃果先輩の方はいつもの居残り勉強なのね。

 

ほんと、穂乃果先輩はアレで良く進級できたわね。

 

ことり先輩のお母様が音ノ木坂学院の理事長だから、ことり先輩が理事長経由で裏から手を回して進級させた…とかじゃないわよね?

 

もしそうだったら凛の進級がヤバそうな時は私もちょっとことり先輩から理事長にお願いして貰おうかしら?

 

せっかく私にも友だちができたんだし、一緒に進級して一緒に高校生活を楽しみたいもの…あっ!?ちょっとまって!今のはナシ!ナシたっらナシ!!!

 

せっかく友だちがとか一緒に高校生活を楽しみたいとかナシなんだからね!

 

「真姫?何を慌ててるのですか?」

 

「慌ててなんていないわよ!ソレで!ソラ先輩は!」

 

「青空ですか?青空ならばザク・リヴァイブの新しい武装のテストの為にヤジマ・コーポレーションの研究施設へ行くと言ってましたよ?何でもかなり特殊な素材を利用した新武装らしく、お知り合いの方の力を借りるとかなんとか。」

 

ソラ先輩のザク・リヴァイブの新武装のテスト?

 

ヤジマ・コーポレーションのソラ先輩のお知り合いってアレよね?

 

アーリージーニアスのニルス・ヤジマさん。

 

天才の手を借りないとダメな新武装ってちょっと気になるわね。

 

後で聞いてみようかしら?

 

「にこ先輩はご家庭の都合で今日の練習は来れないと聞きました。東條先輩とあの忌々しい以下略な生徒会長は生徒会の仕事が溜まっているので今日は生徒会室に缶詰になるそうです。」

 

にこちゃん先輩はまたいつもの家庭の都合ってヤツなのね。

 

あの人、そこそこの頻度で家庭の都合で練習に出れないコトがあるけど、家庭の都合ってなんなのかしら?

 

他所様の家庭の都合に興味本位で首を突っ込むのはデリカシーに欠けるからあえてスルーしてたけど、なんか気になっちゃうのよね。

 

あとにこちゃん先輩の家庭の都合ってヤツ、ソラ先輩はナニか知ってるっぽいのよね。

 

今度それとなく探りを入れてみようかしら?

 

あくまでもそれとなくよ、それとなく。

 

で、絢瀬先輩と東條先輩の生徒会コンビの2人は生徒会の仕事が溜まってソレの処理、ね。

 

あの2人、“μ's”に加入にしてから放課後は毎日アミューズメントセンターに来て私たちと一緒にガンプラバトルの練習していたから、ソレで生徒会の仕事を溜め込んじゃっていたのね。

 

絢瀬先輩も東條先輩も生徒会と“μ's”の二足のわらじだから、生徒会の仕事を溜め込んじゃっても仕方ないって言ったら仕方ないのよね。

 

で、結局…

 

「今日は私と海未先輩の2人きりってコトなのね?」

 

「はい。私と真姫の2人きりですね。」

 

昨日もちょっとだけ思ったんだけど、私と海未先輩の組み合わせって割りと珍しいわよね?

 

メタいコトを言いたくは無いけど、原作のラブライブ!だと私の場合は凛と花陽との絡みの他はにこちゃん先輩との絡みが多かったし。

 

あと意外と東條先輩との絡みのも地味に多かったりしてるのよね。

 

合宿回とか劇場版とか。

 

海未先輩はことり先輩と穂乃果先輩との絡みがやっぱり多かったわよね。

 

原作の方だと私と海未先輩の2人で“μ's”の作詞と作曲をそれぞれ担当していたから、私たち2人の組み合わせって本当はもっと描写されていても良いハズなんだけど、実は原作で私と海未先輩との描写ってそこまで多く無いのよね。

 

まぁ原作の方の話とかメタいコトは今はどうでもいいコトなんだけど。

 

「真姫?そろそろバトルロイヤルの時間の様ですよ?」

 

私が内心で原作関連のメタめなコトをあれこれと考えていると、海未先輩からバトルロイヤルの開始時間が迫っていると声を掛けられたわ。

 

アミューズメントセンターの店内の時計をチラリと見てみると、確かにバトルロイヤルの開始時間まであとちょっとってトコだったわ。

 

「ん。それじゃ出撃登録してさっさと出撃しちゃいましょ。」

 

「はい♪サクッと参りましょう♪」

 

ソラ先輩やにこちゃん先輩たち“μ's”のガンプラバトルベテラン勢が不在なのはちょっと心細いけど、いつまでもベテラン勢に頼っていたら強くはなれないわ。

 

私と海未先輩の2人きりでもやってヤろうじゃないの!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「火器管制、駆動系、スラスター回りも問題無しっと…うん。システム、オールグリーンね。」

 

スキャニングした百式のデータが入ったGPベースをガンプラバトルシミュレーターの筐体へとセットして、機体の各種設定の確認を終えた私は早速バトルロイヤルへと出撃するコトにしたわ。

 

スロットルを目一杯に押し込んで百式を加速させながら…

 

「百式!西木野 真姫!出るわよ!!!」

 

お決まりの出撃の掛け声を叫ぶの。

 

うん。

 

最近、出撃する度に思うんだけど、私の出撃の時の掛け声ってなんかちょっと地味よね。

 

なんと言うか…シンプル過ぎ?

 

[[園田 海未!ジム・スナイパーⅡ(高機動パック&嫁斬丸装備Ver.)!いざ尋常に!参ります!!!]]

 

現に海未先輩の出撃時の掛け声と比べてみると、同じようにシンプルな掛け声なのに私の方はなんか面白みに欠けると言うか個性が無いと言うか…。

 

それに海未先輩って大会とかだと“一射一倒!狙った獲物は逃がしません!”とか言う時もあるし。

 

リアルブシドーで脳筋気味なクセに意外とバリエーションが多いのよね。

 

そんなコトをぼんやりと考えながら、私は百式のスラスターを噴射させて出撃ゲートを潜り抜けた。

 

出撃ゲートの向こう側に広がっていたのは…

 

[[森…ですね。]]

 

大きな樹があちこちに生えているバトルフィールドだったわ。

 

森林フィールドってトコかしら?

 

ってか私の百式や海未先輩のジム・スナイパーⅡよりも背が高い樹って一体樹齢何年なのよ。

 

それにしても…

 

「樹が邪魔ね。」

 

森なんだから樹が大量にあるのは仕方ないんでしょうけど、そのせいで今日のバトルフィールドは視界がバカみたいに悪いのよね。

 

まぁ幸い、レーダーにジャミングが入るミノフスキー粒子やNジャマーとかは初期状態では無いみたいだから、レーダーを確認しながら進めば良いんだけど。

 

[[取りあえずは周囲を警戒しながらバトルフィールドの中央付近へ向けて進んでみましょう。]]

 

「ん。了解。」

 

さて、今日のバトルではナニが出るやら…とか思った矢先…

 

[[っ!近距離レーダーに反応!?]]

 

いきなりレーダーに敵性反応が感知されたわ。

 

「こっちでも感知したわ!って言うかこの距離ならもう目視で見えるハズよ!」

 

このレーダーの反応が確かならもうかなり近くまで来ているハズなんだけど、前後左右のドコを見渡しても敵MSの影も形も確認できないのよ。

 

私の百式のレーダーが故障しちゃったとかなのかしら?

 

でも海未先輩のジム・スナイパーⅡも同じレーダー反応を感知しているし…。

 

レーダーに反応はあれど影も形も見えない敵機。

 

ステルス…と言うよりも光学迷彩的なヤツ?

 

私がきょろきょろと辺りを見回してその存在を探していると…

 

[[周囲には敵影は…っ!真姫!上です!避けなさい!!!]]

 

海未先輩が突然、私へ避けなさい!って叫んだの。

 

「上?あっ…!?」

 

私は海未先輩の声に導かれるように百式を急発進させながら上を見上げると、ソコには両手に長い爪の様なモノを取り付けた1つ目の灰色のMSがこちらへ向かって落ちて来ている所だったわ。

 

長い爪を持った1つ目の灰色のMSは、さっきまで私の百式が居た場所へとその長い爪を叩き付けていたの。

 

「う"ぇぇぇ!?」

 

海未先輩がちょっとでもあの長い爪の灰色のMSの存在に気付くのが遅れていたら、今頃は私の百式はあの爪で貫かれおしまいだったわ…。

 

[[真姫!気を付けて下さい!あれはズゴックEをベースにした改造ガンプラの様です!]]

 

「ズゴックE?ナニよ!ソレ!ズゴックEとか言われても花陽じゃないんだからわかんないわよ!!!ってか海未先輩!私とおんなじガンプラバトル初心者なのに何であのMSがズゴックE?とか言うMSを改造したヤツだってわかるのよ!」

 

敵のMSが何のガンプラを素体にしたヤツなのかとか解説するそのポジション?っていつもなら花陽やにこちゃん先輩、東條先輩にあとはソラ先輩辺りのガンプラに詳しい連中の仕事よね!?

 

それを何で今日はガンプラバトル初心者の海未先輩がやってるのよ!

 

戦闘中にも関わらず、私の中の熱いツッコミ魂が思わずソコにツッコミを入れちゃっていたわ。

 

[[それはですね?青空にちょっとことりの真似をして“お願ぃ♪”をして有視界に捕捉したMSがどんな機体をベースにしているのか瞬時に解析してくれる機能を私のサポートAIに取り付けて貰ったんですよ♪]]

 

「ナニよそのムダにスゴい機能!」

 

[[しかもベース機がどの様な機体なのか合わせて解説してくれる初心者にも非常に優しいデータベース付きなんですよ♪]]

 

「さらに便利機能付きだし!?」

 

様は花陽みたいに敵のMSがどんな機体なのか解析して解説してくれる機能ってコトよね!?

 

どーりでガンプラに対して私と大差ない知識しか無いハズの海未先輩がいきなり“あれはズゴックEをベースにした改造MSです!”とか玄人っぽいコトを言い出したハズだわ!

 

って!

 

「コイツ!速い!?」

 

私が海未先輩とちょっとグダめなやり取りをしている間、ズゴックEの改造機(?)は当然ながら律儀に待ってくれているハズもなく、両手の長い爪で私の百式へと連続で攻撃を仕掛けて来たわ!

 

しかもそのスピードが速いのよ!

 

けど!

 

「こんな序盤で簡単にヤられてたまるもんですか!」

 

私はバックステップを踏んで百式を後退させながら腰にマウントしてある刀を鞘から引き抜いて、ズゴックEの改造機(?)の繰り出す連続爪撃を必死に防いだわ。

 

時に刀の腹で爪撃を受け止め、時に刀を振るって爪撃を弾き。

 

そしてズゴックEの改造機(?)の爪撃が一瞬緩んだスキを逃さず…

 

「っ!今っ!えぇぇぇぇぇい!!!」

 

刀の切っ先を胴体中央の赤い装甲のコクピット部分目掛けて一気に突き刺したの!

 

コクピット部分へと刀を突き刺されたズゴックEの改造機(?)は一瞬だけビクンと機体を震わせたあと、だらりと力無くその場へと崩れ落ちたわ。

 

[[お見事です♪]]

 

「どーも…。」

 

かなり際どかったけど何とかなったみたいね…。

 

良かった…。

 

でも序盤でこの有り様とか先が思いやられるわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

体調不良を抱えながらも古戦場を戦い抜いたQooオレンジでございます。




今回も真姫ちゃんメインの閑話となります。
続バトル回です。
今回の相手は…?
















それでは 閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学⑤」 始まります。














ズゴックEの改造機(?)の奇襲&猛攻をなんとか凌いで撃墜した私と海未先輩は、再び周囲を警戒しつつバトルフィールドの中央へ向けて進軍を開始したわ。

 

今度はさっきみたいに樹上からの奇襲を受けないように、レーダーでの索敵と目視での確認を合わせて万全を期しているわ。

 

けど…

 

「イチイチ周囲を目視で警戒しながらとか面倒よね。」

 

安全を確認しながらの進軍だとスピードが微妙なのよね。

 

仕方ないって言ったら仕方ないんだけど、どうしてもイチイチ周囲を確認しながらの進軍って面倒って思っちゃうわ。

 

[[生身での戦闘ならば相手の気配を探って簡単に奇襲を防げるのですけどね。]]

 

「あー、うん。言っちゃなんだけど、気配を探るとかそんな人間の枠をはみ出したコトできるのって海未先輩くらいよ。」

 

[[人間の枠をはみ出したとか色々とツッコミたい事もありますが取りあえずはそうでもありませんよ?多分ですけど、あの忌々しい以下略な生徒会長も私と同程度の気配探査くらいはできると思いますし。]]

 

「は?」

 

忌々しい以下略な生徒会長って絢瀬先輩のコトよね?

 

えっ?ソコでなんで絢瀬先輩の名前が出てくるのよ?

 

[[あの忌々しい以下略な生徒会長はアレでアレがアレの癖に絢瀬流緊縛術の使い手で私と互角にやりあえる程度には使い手なんですよ。]]

 

「うそーん…。」

 

身近に人外がもう1人いたのね。

 

あと絢瀬流緊縛術ってナニ?

 

[[それに東條先輩も霊的な技術で生身での気配探査くらいならできちゃうかと。]]

 

「うわぁ…。」

 

身近に人外が以下略。

 

[[さらにことりも野性的な直感で生身での気配探査が可能な筈ですよ?]]

 

「あ。ソレは何か納得できちゃうわ。」

 

ことり先輩ってことり先輩だし。

 

[[まぁ真姫にもそのうち気の扱い方は学んで貰いますので、生身での気配探査くらいはすぐに出来る様になると思いますよ♪]]

 

…………私もそのうち人外になっちゃうんだ…。

 

ま、まぁ、生身での気配探査とかできるようになればきっと色々と便利よね。

 

うん。

 

便利に決まってるわ。

 

そうでも思い込まないと人外の領域になんて軽々しく踏み込みたくないし…。

 

そんなコトを話ながら周囲を警戒しつつ進軍を続けていると…

 

[[おや?]]

 

不意に海未先輩が声をあげたわ。

 

「ナニかあったの?」

 

私が海未先輩のあげた声に““ナニかあったの?”と声を掛けると…

 

[[いえ…今少しだけこちらのレーダーに反応があった様に見えたのですが…?]]

 

「レーダーに?」

 

レーダーに反応があったように見えた。

 

その言葉に私はすぐにレーダーが表示されているサブモニターへと目を向けてみたんだけど…

 

「ナニも表示されてないわよ?」

 

サブモニターに表示されているレーダーには、隣に居る海未先輩のジム・スナイパーⅡの友軍反応が表示されているだけで、ドコにも敵性反応を示す赤い光点は見当たらなかったわ。

 

[[見間違い…?あっ!]]

 

「っ!今の!」

 

海未先輩の見間違い…でこの件は終わりにしようとしていたら、レーダーに一瞬だけ赤い光点が表示されてすぐに消えてしまったのよ。

 

どうやらその一瞬だけ表示された敵性反応は私の百式のレーダーだけじゃなくて、海未先輩の方のレーダーにも表示されていたみたい。

 

海未先輩も私とほぼ同時に声をあげたわ。

 

[[どうやら私の見間違いではなかった様ですね。]]

 

「海未先輩の見間違いじゃないのはわかったけど、コレって…?」

 

それからもレーダー表示には時折一瞬だけ赤い光点が洗われてはすぐに消える、ちょっとイミワカンナイ表示が繰り返されていたわ。

 

しかもその赤い光点は徐々にだけど、私と海未先輩の方へと近付いて来ているっぽいのよ。

 

[[レーダーに表示されないと言う事は何らかのステルス装備を使用しているのではないでしょうか?]]

 

「ステルス装備って花陽がたまに持ち込んでるステルスマントみたいなヤツ?」

 

[[えぇ。ですが、この敵機のステルス装備は花陽のステルスマントの様に完全にはレーダー波を遮断出来てはいない様です。そのせいでこの様に時折一瞬だけ敵性反応が表示されるのではないでしょうか?]]

 

「そう言えばほぼ完全なステルス装備を鼻歌交りで作っちゃえる花陽って案外チートよね…。」

 

ソレはそうと…

 

「コレってこっちに近付いて来てるんなら、もう私たちは捕捉されちゃってるってコトよね?」

 

[[そう言う事でしょうね。どうしますか?迂回して戦闘を回避しますか?それとも…]]

 

迎い撃つか…ね。

 

うん。

 

時折反応が漏れちゃう微妙なステルス装備を使って近付いて来てるってコトがわかってるんだから、ここは迎い撃つの1択でしょ。

 

「とーぜん、迎い撃つわ!」

 

[[それでこそ真姫ですね♪]]

 

ドコら辺がソレでこそなのかよくわかんないけど方針は決まったわ。

 

さっきのズゴックEの改造機(?)との戦闘じゃ刀で“斬る”コトができなかったけど、今度はちゃんと刀で相手を“斬って”やるんだから!

 

[[それでは早速参りましょう♪前衛は真姫にお任せしちゃいますね?]]

 

「えぇ!任されたわ!」

 

今度こそ、海未先輩に習った刀の使い方できっちり切り捨ててヤるわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらへと向かって来ている微妙なステルス装備(?)を使用している敵機を迎い撃つために、私たちはあえて敵機の存在に気付かないふりをして進軍を続けるコトにしたわ。

 

反応を消して奇襲するつもりなのに実は存在がバレバレで逆に襲われちゃうとかちょっと可哀想ではあるけど勝負は常に非情なの。

 

そうこうしているうちに…

 

[[一瞬だけ現れる反応がかなり近付いて来ましたね。]]

 

海未先輩の言うように、一瞬だけ現れるレーダー反応がこちらへとかなり近付いて来ていたわ。

 

かなり近い…って言うよりも、もう目視できちゃうんじゃないかしら?って感じの距離ね。

 

そう思って辺りを見回してみたら、“ソレ”はあったわ。

 

“居た”って表現が正しいんでしょうけど、なんだか“居た”って言うよりも“あった”って表現がぴったりなのよね。

 

だって…

 

「アルミホイル?」

 

[[ですね。]]

 

私と海未先輩の方へとひょこひょこと歩いてくる敵機は、全身にアルミホイルを巻き付けている銀色のナニかだったから。

 

厳密にはアルミホイルじゃないのかもしれないけど、私から見たらドコからどー見てもソレはアルミホイルなのよ。

 

実際、あとで花陽にこの時の画像を見せたら“あー、コレってアルミホイルですねー”って呑気に言ってたわ。

 

「ってかあのアルミホイルの塊。レーダーに映らないだけで姿は丸見えなのに気付いてないのかしら?」

 

[[アルミホイルを機体全体に巻き付けてステルス装備(?)にしている様な穂乃果に限りなく近い頭の持ち主なのでレーダーに映らないだけで自機の姿は丸見えな事には気付いていないのではないですか?]]

 

「ソレって…アホね。」

 

[[アホですね、確定で。]]

 

なんだろう…レーダーに映らない相手ってコトで結構警戒していたのにフタを開けてみたあとのこのやるせない残念感は。

 

[[取り敢えずは真姫?さっさとアレを斬り殺して来て下さい♪]]

 

「ア、ハイ。」

 

海未先輩のドコか黒い笑顔に促されながら、私は百式の腰の鞘から刀を抜き放ったわ。

 

本当は海未先輩みたいに鞘から刀を抜き放ちながら攻撃する居合抜き?ってヤツができたらカッコいいんだけど、刀の練習を始めたばかりの私はまだソコまでできないのよ。

 

だから大人しく鞘から刀を抜いて普通に攻撃するわ。

 

って言うか…あのアルミホイルの塊。

 

こっちが腰の鞘から刀を抜いて構えているって言うのになんでナニも反応しないのかしら?

 

普通なら目の前で刀を抜かれたらナニかしら反応するモノじゃないの?

 

そう思っていると、目の前のアルミホイルの塊からまさに“ひょっこり”って感じでガンダムタイプの頭が出て来たわ。

 

その瞬間、レーダーにピコン♪と反応が表示されたわ。

 

たまーにレーダーに反応が現れてたのって、ああやってアルミホイルの塊から頭を出して周囲を目視で確認していた時だったのね。

 

そのアルミホイルの塊から頭を出したガンダムタイプはこちらが刀を抜いているトコを今さらながら見たみたいで、面白いくらいに大慌てでアルミホイルの塊を脱ぎ捨てて戦闘態勢を取ろうとしていたわ。

 

もちろん私に相手が戦闘態勢を取るまで呑気に待っていてあげるつもりなんてこれっぽっち無いワケで、グッ!っと地面を踏み締めて元アルミホイルの塊だったガンダムタイプへ向けて駆け出すわ。

 

そして刀を上段に構えて…

 

「っ!えぇぇい!!!」

 

一気に振り下ろす!

 

でも今までみたいにただ刀を相手に振り下ろすだけじゃダメ!

 

斬撃の際に気を付けるのは、昨日の重り入り木刀での地獄の素振りの後で学んだ刀を“引く”って動作よ!

 

だから振り下ろした刀の刃が元アルミホイルの塊のガンダムタイプの肩口へと当たった瞬間、私は手にした刀を“すっ”っと手元の方へと引いたわ。

 

そうすると…

 

[[またまたお見事です♪]]

 

昨日までのバトルではアレだけ刀を相手に力一杯叩き付けても全然斬れなかったのに、昨日までがウソのようにスッパリと目の前の元アルミホイルの塊のガンダムタイプは両断されていたわ。

 

海未先輩に習った通りにただインパクトの瞬間に刃を引いただけなのにコレの結果って…。

 

[[今の斬撃は意識的に刃を引いていた様ですが、慣れて来ると斬撃の瞬間に無意識に刃を引ける様になりますよ♪]]

 

私は目の前でモノ言わぬ残骸になり果てた元アルミホイルの塊のガンダムタイプを見下ろしながら、海未先輩の言葉をぼんやりと聴いていたわ。

 

なんだろう。

 

“斬った”って言う実感がないくらいにキレイに斬れたわ。

 

だからなのかしら?

 

目の前の残骸を作り出したのが自分だって言う実感が沸かないのよ。

 

それでも私は次第にこの手で初めてマトモに刀を振るって相手を斬り伏せたって実感がふつふつと沸いて来ているのを感じていたわ。

 

回りに誰も居なかったら“やったー!”とか大声で叫んではしゃいじゃっていたかも。

 

“やったー!”とか大声で叫んではしゃいじゃうのが私のキャラじゃないってのは重々承知してるんだけどね。

 

そうして私は何の気なしに、百式の手に持たせてあった刀を軽くひゅっと振るってみたわ。

 

その動作はなんとなくだけど、ドコか昨日とは違う気がしたわ。

 

一皮剥けたって感じかしら?

 

そんなコトを考えながら、私は手にした刀を腰の鞘へと戻したの。

 

そう言えば…

 

「この元アルミホイルの塊の中身って結局は何のガンダムだったの?」

 

相手が何のガンダムなのかもわからずに斬り倒しちゃったからちょっと気になったのよ。

 

ほら?初めてマトモに刀で斬り倒した相手でもあるし。

 

せっかく何だから自分がナニを斬り倒したのかって知っておきたいわ。

 

海そんな私の問い掛けに海未先輩は例の相手の素体を判別する便利システムで元アルミホイルの塊の中身を調べて答えてくれたわ。

 

「ガンダムですね。」

 

海未先輩の答えは“ガンダム”。

 

うん。

 

そんなの頭の特徴的なV字アンテナにツインアイを見ればわかるわ。

 

[[ガンダムなのは見ればわかるわよ!私が知りたいのはこのガンダムが何のガンダムか?よ!]]

 

私が知りたいのはこのガンダムが何のガンダムかなのよ!

 

ほら!あるでしょ!ナントカガンダムとかウンタラガンダムとか○○ガンダムとかってイミワカンナイ名前が!

 

って言うかそもそもガンダムってガンダムって名前のガンダムが多過ぎるのよ!

 

ガンダムって名前のMSって一体何体居るのよ!

 

私が内心でガンダムって名前のMSが多過ぎるコトに憤慨していると、海未先輩が再びおもむろに口を開いたわ。

 

[[いえ、だから“ガンダム”です。]]

 

でもその唇から出てきた言葉はまたまた“ガンダムです。”の一言。

 

だーかーらー!

 

「ソレはわかってるって言ってるでしょ!知りたいのはコレが何のガンダムかなのよ!」

 

[[だから“ガンダム”なんですが?]]

 

「ガンダムなのはわかるわよ!私が聞いてるのはナニガンダムなのか!なの!」

 

[[だからこのガンダムは“ガンダム”だと言っているではありませんか?]]

 

もう!何なのよ!

 

さっきからガンダムガンダムガンダムガンダムって!

 

ガンダムなのは見ればわかるのよ!見れば!

 

知りたいのはナニガンダムなのかなの!

 

それなのに海未先輩ったらガンダムしか言わないし!

 

ガンダムなのは…アレ?

 

ガンダム?

 

ガンダムって…ガンダム?

 

「えーっと…もしかして…普通のガンダム?」

 

[[はい。普通のガンダムです。]]

 

「1番最初のヤツ?」

 

[[えぇ。1番最初の奴ですね。]]

 

「あー…そう。」

 

この元アルミホイルの塊だったガンダムタイプ。

 

中身は普通のガンダム…いわゆる“ファーストガンダム”ってヤツだったのね。

 

だから海未先輩はずっと“ガンダム”って言ったんだ。

 

「あー、うん。何かごめんなさい…。」

 

[[いえいえ。]]

 

うん。

 

普通に恥ずかしいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

無料10連は引きが強いQooオレンジでございます。
ただしガチャピン時には極端に引きが弱かったりしております。



今回も真姫ちゃんメインの閑話となります。
続々バトル回です。
今回のボス枠は…?
















それでは 閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学⑥」 始まります。













MSの全長を遥かに越えるとても背の高い木々が生い茂っている森林フィールドで、樹上から襲い掛かって来た忍者みたいなズゴックE(?)と全身にアルミホイルを巻いてステルス装備(笑)を施していた初代ガンダム(?)を撃墜した私たちは、他の獲物を探し求めてさらにその歩を進めていたわ。

 

そう言えばふと思ったんだけど、バトルロイヤルが始まってからもう割りと時間が経っているのに、ここまでの道中で私たちが出会った敵って忍者ズゴックE(?)とアルミホイル巻きガンダム(?)の2機だけなのってちょっとどころじゃなくおかしくないかしら?

 

いつもなら頼んでもいないのにうじゃうじゃとハイ・モックがドコからともなく湧いて来たり、こんなに探し回らなくても割りと簡単に有人機…ガンプラファイターやスクールファイターが操るガンプラに遭遇したりするのに。

 

それが今日はここまで遭遇した敵ってたったの2機だけ。

 

今さらだけどコレってちょっと異常よね?

 

ただ単純に今日のバトルロイヤルに参加している人数が少なかった…とかなら良いんだけど、ナニかこう…イヤな予感がしちゃうのよね。

 

第六感とか正直スピリチュアルなヤツは副会長の東條先輩の分野なんどけど、今日はそのスピリチュアルな部分がビシビシと“イヤな予感”を発して来ちゃってるのよ。

 

こんな時の“イヤな予感”ってイヤになるくらいムダに当たっちゃうのよね。

 

私はこの私の中でふつふつと沸き上がり始めていた“イヤな予感”におとなしく従って、周囲への警戒度を1段階上げるコトにしたの。

 

そんな私の気配を察したからか、私の百式のやや後方に位置していた海未先輩から通信が入ったわ。

 

[[その警戒具合を見るに、どうやら真姫も今日は何かあると考えている様ですね?]]

 

真姫“も”ってコトは…

 

「やっぱり海未先輩もイヤな予感がしてるの?」

 

[[えぇ。それはもうひしひしと、嫌になる位に。先程からここがまるで死地であるかの様に不快な感覚がしています。]]

 

「死地って…。」

 

そんな大袈裟な。

 

と、思えれば良いんだけど、現代に生き残ってるリアルブシドーな海未先輩の感じる“イヤな予感”って東條先輩のスピリチュアル的な感覚以上に当たっちゃうのよね。

 

警戒度をもう1段階上げた方が良いかしら?

 

と、思った矢先…

 

“どぉぉぉぉぉぉん!!!!!”

 

「っ!?ナニ!今の音!」

 

前方で大きな爆発音が鳴り響いたの。

 

[[何やら爆発音の様でしたが…。]]

 

「えぇ。それもかなり派手な、ね。」

 

まるで花陽のジム・カーバンク装備している広域殲滅用のはた迷惑なミサイルが爆発した時みたいに派手な音の爆発音だったわ。

 

でもここからじゃムダに背の高い森の樹が邪魔で前方でナニが起きたのかが見えないのよ。

 

あ。

 

そうよ…こんな時こそレーダーを使えば良いんじゃないの?

 

レーダーじゃ進行方向でナニが起こっているのかまではわからないけど、それでもナニが何体居るくらいはわかるハズだから。

 

そう思って私はサブモニターの広域設定にしてあるレーダーを確認してみたんだけど…

 

「アレ?ナニも映ってない…?」

 

ソコには隣に居る海未先輩のジム・スナイパーⅡを示す青い光点が表示されているだけだったわ。

 

[[そちらもですか?こちらも同様にレーダーには何の反応も映ってはいないのですよ。これはアレでしょうか?先程のアルミホイルを巻いていたガンダムの様にまた何かしらのステルス装備を持った相手…とか?]]

 

「えぇー!また変なステルス装備持ちなのそれじゃまた目視で警戒しながら進まないとダメじゃない!?めんどくさいわね…。」

 

レーダーが宛にならないってほんと面倒だわ。

 

今日はまだミノフスキー粒子とかのレーダーを阻害する変なヤツが散布されていないから、ステルス装備を使ってないヤツが相手なら普通にレーダーが使えるハズだけど…アレ?ミノフスキー粒子?レーダーに反応が無い?コレってもしかして…?

 

「ねぇ?アレだけ派手な爆発音を響かせた相手がレーダーに映らないのって、ステルス装備を使ってるとかじゃなくてミノフスキー粒子みたいなヤツが撒かれてジャミングされてるからなんじゃないの?」

 

[[ミノフスキー粒子…ですか?あぁ、そう言えばそんなモノもありましたね。]]

 

ソラ先輩やにこちゃん先輩たちみたいなガンプラバトルのベテラン勢ならすぐにミノフスキー粒子とかのジャミングギミックの存在に気付いたんでしょうけど、私も海未先輩もハッキリ言ってガンプラバトルやガンダム作品は素人も素人のド素人だから、たまーにガンダム好きな人にとっては当たり前なコトをすっかりと忘れちゃうのよね。

 

「取りあえずナニか変なモノが撒かれてないか調べてみるわ。えーっと…まずはミノフスキー粒子の散布状況は…っと…う"ぇえ!?」

 

私はレーダーを阻害するミノフスキー粒子やニュートロジャマーみたいな変なモノが撒かれていないかを調べる為に、コクピット内のサブコンソールをポチポチと操作して周辺のフィールドステータス情報を呼び出してみたわ。

 

そうしたらなんとビックリ。

 

「ナニよコレ!なんかスッゴく濃い量のミノフスキー粒子が撒かれちゃってるんだけど!!!」

 

辺り一面…って言うか、フィールド全域にいつの間にかバカみたいに濃厚なミノフスキー粒子がばら撒かれていたの。

 

ほんといつの間にこんな状況になっていたのよ!

 

[[こちらでも確認しましたが…これはまた…。]]

 

私に続いて海未先輩も周辺のフィールドステータスを確認したみたいで、ドコか困惑したような声でそう話し掛けて来ていたわ。

 

「こんな状況じゃレーダーなんて何の役にも立たないわね…。」

 

[[えぇ。目視で周囲を警戒しながら先に進まなければ…ん?今、何か光った様な…っ!真姫!下がりなさい!!!]]

 

レーダーが役に立たないから目視で周囲を警戒しながら進む…そんな話をしていたら突然、海未先輩が声を荒げて私へすぐに下がりなさいって叫んだのよ。

 

私はこの海未先輩の声に咄嗟に反応して、百式を操って機体をその場から後退させたわ。

 

すると、後退した私の百式と入れ替わるかの様に海未先輩のジム・スナイパーⅡが前へと躍り出て…

 

[[ヤらなければヤられるだけ…ならば!!!]]

 

そう言いながら腰の鞘から刀を…“嫁斬丸”を抜き放ったわ。

 

ヤらなければヤられる?一体ナニが起こってるの?って思って前を見た私の目に飛び込んで来たのは…

 

「う"ぇぇぇぇえ!?」

 

木々を消し飛ばしながらこちらへと真っ直ぐに突き進んで来る巨大な光の奔流の姿だったわ。

 

大出力のビーム!?

 

あんなのに当たったら…ううん!かすっただけでも素組で装甲値が低い私の百式なんか消し飛んじゃうわ!

 

回避…はこの距離じゃもう間に合わない!?

 

このままじゃアレに呑み込まれて……。

 

ゲームオーバー…その文字が私の頭の中に浮かんだその時…

 

[[たかが閃光の一つや二つ!斬り裂いてみせない!“嫁斬丸”!!!!!]]

 

海未先輩は裂帛の気合いと共に、乗機のジム・スナイパーⅡの手に持たせていた刀…“嫁斬丸”を、迫り来る光の奔流へと叩き付けたの!

 

その瞬間…

 

「ウソ…。」

 

私たちを消し飛ばすべく飛来した大出力ビームは、“嫁斬丸”が振り下ろされた部分から真っ二つに両断されちゃったのよ。

 

「ビームを斬ってるし…。」

 

そう…海未先輩は私の目の前で刀を振るってビームを斬っていたの。

 

現代に生きるリアルブシドーがどれだけ非常識な存在かなんてわかっていたつもりだったけど、飛んできたごんぶとビームを斬り裂くとかほんとどんだけ非常識なのよ…!

 

イミワカンナイ!

 

でも…

 

「スゴい…!」

 

刀を振るい続けていれば、いつか私も海未先輩みたいにビームみたいな形の無いモノとかも斬れる様になったりするのかな…。

 

憧れと尊敬…そんな想いを込めつつ目の前で起こる非常識な光景を見ていると、私たちへと迫っていた大出力ビームの威力が次第に減衰して来ているコトに気付いたわ。

 

そしてついには…

 

「海未先輩…ビームを全部斬っちゃったし…。」

 

海未先輩は乗機のジム・スナイパーⅡが手にした怪しい愛刀“嫁斬丸”で、私たちを消し飛ばす為に放たれたであろう大出力ビームを完全に斬り裂いて見せたの。

 

[[我が一刀に断てぬモノ無し…です!]]

 

そう言い放つと、海未先輩は乗機のジム・スナイパーⅡが手にしていた“嫁斬丸”を軽く振るって、とても綺麗な所作で刀を腰の鞘へと戻したのよ。

 

ムダにカッコいいし。

 

っと。

 

それよりも…

 

「こんな真似してくれたヤツにお礼を言いに行かなきゃ…ね。」

 

[[ですね♪]]

 

ドコのドイツがヤったのかは知らないけど、私たちにナメた真似してくれたヤツを叩き斬ってあげるんだから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と海未先輩を狙ったであろう大出力ビーム。

 

その大出力ビームの突き進み消し飛ばして来た痕を辿って見えて来たのは…

 

「ナニよ!あのデカいの!!!」

 

バカみたいに大きな2本の脚の上にどら焼きみたいな身体(?)が付いている緑色の腕の無いモビルスーツ(?)だったわ。

 

その緑色の腕の無い巨大なモビルスーツ(?)は、どら焼きの合わせ目みたいな部分に設置されている砲口から辺りへとバカスカとビームを放ちながら、周りのムダに背の高い木々と同じくらいに大きな脚で群がる普通サイズのモビルスーツたちを蹴散らしていたの。

 

「何なのよ!圧倒的過ぎるじゃない!」

 

その光景はまさに“圧倒的”の一言。

 

群がる普通サイズのモビルスーツじゃまるで相手になっていなかったわ。

 

「海未先輩!アレ!ナニ!」

 

圧倒的なデカい腕無し巨大モビルスーツ(?)。

 

ソレが何なのかを私は隣の海未先輩へと問い掛けたわ。

 

[[えーっとですね…]]

 

海未先輩は例のソラ先輩に作ってモラッタとか言っていたデータベースに検索をかけて、目の前で大暴れしている腕無し巨大モビルスーツ(?)が何なのかを調べ始めて…

 

[[あ♪ありました♪コレですね♪]]

 

その正体を突き止めるコトに成功したみたい。

 

気になるあの腕無し巨大モビルスーツ(?)の正体はと言うと…

 

[[ビグ・ザムと言う名前の大型のモビルアーマーみたいですね♪]]

 

だったみたい。

 

ビグ・ザム?

 

大型モビルアーマー?

 

ってかモビルスーツじゃないの!?

 

モビルアーマーってナニ!?

 

海未先輩の口から出て来た知らない単語に私が混乱していると…

 

[[さて♪私へと粗相をして下さった輩の正体はわかりましたので早速アレを狩りに行きましょう♪]]

 

海未先輩は見ていると何故か背中に冷たい汗が流れて来ちゃう微笑みを顔に張り付けながら私へそう言って来たわ。

 

顔が笑ってるのにちっとも笑ってない様に見えのは何でなのかしら…。

 

ちょっとどころじゃなく怖いわ。

 

そうこうしていると内に、巨大なモビルスーツ…じゃなくてモビルアーマー“ビグ・ザム”の周囲をうろちょろしながら応戦していたモビルスーツたちはどら焼きの合わせ目みたいな部分から放たれ続けていたビームに焼かれて全滅しちゃっていたわ。

 

結構な数が居たハズなんだけど、ほんと圧倒的な火力で蹴散らされちゃったみたい。

 

海未先輩は気軽に“狩りに行きましょう♪”とか言ったけど、どーやってアレを狩るのよ?

 

さっきまでの戦闘を見る限り、なんかビームを弾くバリア(※1)みたいなヤツまであったわよ?

 

 

※1…Iフィールドの事です。ガンプラバトルやガンダム作品に今まで興味が無かった真姫ちゃんは当然Iフィールドを知りません。

 

 

あのバカデカいヤツをどーやって倒すか…ビームに焼かれてあっさりと全滅しちゃったファイターたちの操っていた機体の残骸を巨大な脚で踏みしめてこちらへと向かって来始めた“ビグ・ザム”とかって名前の巨大なモビルアーマーを見上げて途方に暮れていると…

 

[[私が左足を斬り飛ばしますので真姫は右足をお願いしますね♪]]

 

と、海未先輩が脈絡もなくそんなコトを言って来たわ。

 

脚を斬り飛ばす?

 

私は右足?

 

「ちょっと海未先輩がナニ言ってるのかほんとにイミワカンナイだけど!」

 

[イミワカンナイと言われましても…?]

 

何でソコで私の方がイミワカンナイみたいな顔してるのよ!

 

イミワカンナイのは海未先輩の方なんだから!

 

「だーかーらー!ナニをどーするのか!ちゃんと説明してって言ってるの!」

 

[[説明…ですか?]]

 

「そう!せ!つ!め!い!!!」

 

[[達磨落としです♪]]

 

は?ダルマ落とし?

 

ダルマ落としってアレよね?

 

上に乗っているダルマのバランスを崩さない様にしながらハンマー(?)で下の土台を全部飛ばしちゃうヤツ…?

 

なんでこの場面でそのダルマ落としが出て来るワケ?

 

[[達磨落としの要領で脚を斬り飛ばしちゃいましょう♪]]

 

は?

 

ダルマ落としの要領で脚を斬り飛ばす…?

 

って!

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

本日でガンプライブ!を投稿し始めてから丸五年なQooオレンジでございます。
と、言うワケで、ガンプライブ!はお陰様を持ちまして本日で五周年でございます。
これも一重にいつもご覧になって下さる皆様のお陰でございます。
本当にありがとうございます。
これからも可能な限り週一更新を維持し、完結までエタらずにがんばルビィしたいと存じます。
これからも何卒応援のほど、よろしくお願いいたします。


今回で真姫ちゃんメインの閑話は終りとなります。
今回のヲチは…?

















それでは 閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学⑦」
始まります。












圧倒的な強さを見せ付ける2本足の巨大なモビルアーマー“ビグ・ザム”。

 

モビルスーツはわかるけどモビルアーマーってナニ!?とかちょっと場違いなコトを考えていると、海未先輩がいきなり変なコトを言い始めたの。

 

それは…

 

[[達磨落としの要領で脚を斬り飛ばしちゃいましょう♪]]

 

と言うちょっとナニ言ってるのかぶっちゃけイミワカンナイ提案だったわ。

 

ダルマ落としはわかるわよ?

 

ハンマーでパッカーンって土台を弾き飛ばして頂点のダルマ?を落とすゲームよね?

 

でもなんであの巨大なモビルアーマーを相手にダルマ落とし?

 

海未先輩はあのデカいヤツの脚を斬り飛ばすとか言ってたけど、まさか…

 

[[それではサクッと♪行きますよ!!!]]

 

私が未だに事態の把握に手間取っていると、海未先輩は乗機のジム・スナイパーⅡを加速させて一気に眼前の巨大なモビルアーマー“ビグ・ザム”へと接近して行ったわ。

 

そして…

 

[[一刀!一閃!!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…セイッ!!!]]

 

腰から刀を引き抜いて…

 

「うっそーん…。」

 

裂帛の気合いと共に前言通りにサクッとビグ・ザムの足首(?)の辺りを斬り飛ばしちゃったわ。

 

うん。

 

海未先輩…一応は“μ's”でのポジション的にはスナイパーよね?後衛よね?しかも度々指揮を任されちゃう的な。

 

ソレなのに…スナイパーなのに…後衛なのに…なんで!なんで!なーんーでー!あんな簡単にあのデカいヤツの脚を斬り飛ばれちゃうのよ!!!

 

わかってる!

 

わかってるわよ!!!

 

なんでポジション“スナイパー”で基本は後衛な海未先輩があんな簡単にバカみたいにデカいヤツの脚を斬り飛ばせちゃうのかとかイミワカンナイとか言いつつホントはちゃんとなんでなのかわかってるわ!

 

ただ単純に海未先輩がリアルブシドーだからよね!

 

海未先輩が理不尽の塊なリアルブシドーだってそんなコトは頭では重々理解しては居るんだけどあまりにもその存在が理不尽過ぎて理解したくないのよ!!!

 

[[さぁ!真姫!次は貴女の番ですよ!]]

 

私が目の前で起きた事態に現実逃避気味に実はこっそり混乱しながら内心であれこれと言っていると、デカいヤツの脚を平然と斬り飛ばした海未先輩が私に次は貴女の番ですよ!と声を掛けて来たわ。

 

いや、貴女の番ですよ!とか言われても普通に困るんだけど!

 

リアルブシドーなアレと同じコトを私にもヤれって普通にムリなんだけど!?

 

だってちょっと考えてみて?

 

私、刀をマトモに振る様になってまだ1日しか経ってないのよ?

 

そう!たったの1日!24時間よ!24時間!!!

 

ソレなのに長年研鑽を積んで現代に生きるリアルブシドーになっちゃってる海未先輩と同じコトをしろって言われてもムリに決まってるわ!

 

そんなコトを内心で叫びながら私がウダウダとしていると…

 

[[真姫?ちなみに今すぐにヤらなければ後で重りマシマシの園田家特性木刀を使って腕が壊れる寸前まで素振りをして貰いますからね♪勿論♪逃げても無駄ですからね?例の如く地獄の果てまで追い掛けて追い掛けて追い掛けて…有言実行で腕が壊れる寸前まで酷使して差し上げますから♪悪しからず♪♪♪]]

 

海未先輩がとても良い笑顔でそう声を掛けて来たの。

 

「あ、はい。今スグにヤります。」

 

うん。

 

コレ、ヤらなきゃ確定で死んじゃうパターンだわ。

 

ヤらなきゃヤられる…なら…

 

「ヤるだけよ!!!」

 

例の見惚れるくらいにキレイだけど同時に背筋が凍る様な恐ろしさを内包した海未先輩の黒い笑顔でサラッと告げられた“ヤらなければヤる”宣言を受けて意を決した私は、海未先輩と同じ様にデカいヤツ…“ビグ・ザム”の脚を斬り飛ばすべく百式の腰にマウントしてある鞘から刀を抜き放ったわ。

 

海未先輩みたいに居合いで斬らないのか?って?

 

言っておくけど私には海未先輩みたいなあんな神業はまだムリ!

 

だから普通に抜刀して普通に斬るしかないのよ!

 

そんなメタいコトをドコかの誰かに言い訳しつつ、私は乗機である百式をやや前傾姿勢に傾けて…

 

「行ってッ!百式!!!」

 

背中のスラスターを一気に噴射させて前へと加速を始めたわ。

 

百式が前へと加速したコトでメインモニターの中でただでさえ大きかったビグ・ザムの姿がさらに大きくなって行って…

 

「うりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

後少しでぶつかる!ってタイミングで、私は百式の両手に握らせた刀を力一杯に振り抜いたわ!

 

そして振り抜いた刀身がビグ・ザムの脚に振れる瞬間、標的を斬り裂くべく一気に刀の刃を引いたんだけど…

 

「う"ぇえ!?」

 

振り抜いた刀は大きな脚を斬り飛ばす寸前でその勢いを止めてしまったのよ。

 

パワーが足りなかった!?

 

それともスピード!?

 

もしかして“引き”が甘かった!?

 

ってかコレ!どーしよ!!!

 

ダレカタスケテェェェェ!って!コレ!花陽のヤツじゃない!!!

 

[[真姫!呆けてないで刀の峰を思い切り蹴り飛ばしなさい!!!]]

 

っ!

 

刀の峰を蹴る!?

 

えっーと…!

 

「このっ!!!」

 

ビグ・ザムの巨大な脚を斬り飛ばすべく振るわれた刀が目の前で止まってしまって呆然としていた私に対して、海未先輩が叱咤するかの様な声色で叫んだコトを切っ掛けに、私は考えるよりも先に海未先輩のその言葉に従って動くコトにしたわ。

 

そして繰り出したのは足の裏で蹴りを放つ所謂“ヤクザキック”。

 

極々普通の女子高生として蹴りを放てと言われて咄嗟に出たのがヤクザキックなんて、それってちょっとどーなのよ…とも思ったけど、出ちゃったモノは出ちゃったんだから仕方ないわ。

 

一応言い訳をしておくけど、私だって別に最初からヤクザキックなんて下品な蹴りをしようと思ってたワケじゃないのよ?

 

ちゃんと普通に格闘家の人がヤる様なカッコいいキックをしようと思ったのよ?

 

でもうちの連中…西木野警備保障(※詳しくは西木野真姫生誕祭特別編とかを見てね♪別の世界線では某止まるじゃねぇーぞ…なラストを迎えたみんなが多分だけど大活躍してるから♪)の組員…じゃなくて社員のみんながいつもこのヤクザキックを使ってるから、咄嗟の時に見慣れたコレが思わず出ちゃったのよ。

 

日常で見慣れた光景ってこんなイザと言う時についつい出ちゃうから怖いわよね。

 

そんな言い訳を内心でしつつ放たれたヤクザキックは巨大な脚の半ばまで食い込んで動きを止めていた私の刀の柄の辺りの峰へと直撃したわ。

 

そのヤクザキックの衝撃で巨大な脚の半ばで止まってしまったいた刀は押し出される様に動いて…

 

「やった!斬れたわ!!!」

 

ついには巨大な脚を切断するコトに成功したの。

 

両脚を脛の辺りで切断された“ビグ・ザム”は、まさにダルマ落としの様に切断された脚の分だけその巨体を地面へと近付けたわ。

 

[[ナイスですよ!真姫!さぁ!この調子でどんどん斬り刻んであげましょう!]]

 

「りょーかい!行くわよッ!!!」

 

うん!ヤったらできたんだから私ならヤればできる!!!

 

ヤるわよ!ヤるったらヤるわよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海未先輩と共に“ビグ・ザム”の攻撃を避けつつ刀を振るい続けるコト数分。

 

ついに私たちはダルマ落としに成功したわ。

 

“ビグ・ザム”は完全に両脚を斬り飛ばされて、地面にどら焼きみたいなその胴体を寝そべらせていたわ。

 

こうなるともうマトモに動けないみたいで、“ビグ・ザム”を操っているファイターは完全に諦めモードみたい。

 

さっきから全然攻撃をして来なくなっちゃたのよ。

 

まぁ攻撃をして来ないなら来ないで、こっちとしては楽で良いんだけど。

 

そうしていよいよトドメ!って思ったんどけど…

 

「コレ…ドコがコクピットなのよ…。」

 

[[さぁ?何処なのでしょうか?]]

 

ガンダム作品初心者の私と海未先輩には、この“ビグ・ザム”のコクピット部分がドコなのか判断がつかなかったの。

 

コクピットが仮に胴体のど真ん中の大きなビーム砲…確かメガ粒子砲だっけ?の奥とかなら、刀じゃどう頑張っても攻撃が届かないわ。

 

その時は…どーしよかしら?

 

って!その時は普通にビームライフルで攻撃すれば良いんじゃないの!

 

この距離なら例のビームを弾く変な防御フィールドも機能しないでしょうから、普通にビームライフルでの攻撃が効いてくれるハズだわ。

 

私はそう思って“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中へと放り込んでおいたビームライフルを取り出そうとしたんだけど…

 

「う"ぇえ!?」

 

なんかぐぽーん♪って感じに光った“ビグ・ザム”の1つ目と目が合っちゃったわ。

 

もう!ちょっとびっくりしちゃったじゃない!!!

 

「このっ!!!えぇい!!!!!」

 

ぐぽーん♪って感じに光った目と目が合って思わず驚いちゃった私は、ちょっと頭に来ちゃって手にしていた刀をその光った目に向けて突き刺してヤったわ!

 

私をびっくりさせるとか百年早いんだから!ってノリでついヤっちゃったのよ。

 

だってそうでしょ?

 

脚を斬られて動けなくなってもう完全に諦めちゃったのにぐぽーん♪って目を光らせて私をびっくりさせるとかナマイキなんだもん!

 

だから私は報復としてその目玉…アレって目玉なのかしら…?と、とにかく!私は“ビグ・ザム”の目玉(?)に向けて手にした刀を突き刺してヤったのよ!

 

そうしたら…

 

「アレ?」

 

駆動音を響かせていた“ビグ・ザム”からその駆動音が聞こえなくなっちゃったの。

 

コレって…

 

[[どうやらその目玉の奥がコクピット部分だった様ですね。]]

 

偶然だけどピンポイントでコクピット部分を突き刺してトドメを刺しちゃったってコト?

 

うん。

 

まぁアレね。

 

結果オーライ的な。

 

そんな結果オーライなトドメを刺した刀を目玉(?)から引き抜こうとしたら…

 

「あっ!」

 

半ばからパキン!っと折れちゃったわ。

 

[[刀を折るだなんて…まだまだ真姫も未熟ですね。]]

 

「あのねぇ!まだまだ未熟って言うけど私は昨日ようやくマトモに刀の使い方を教えて貰ったばっかりなのよ!そんなの未熟で当たり前じゃない!!!」

 

[[これはやはり帰ったら腕が使い物にならなくなる寸前まで素振りですね♪]]

 

「聞いてないし!?しかもなんか素振りしなきゃダメになってるし!?」

 

<<BATTLE END>>

 

[[おや?丁度良くバトル終了の時間ですね♪それでは帰りましょうか♪]]

 

「話聞きなさいよ!この脳筋ブシドぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

こうして私の剣士としての初めてのガンプラバトルはグダグダのうちに幕を閉じちゃったわ。

 

ちなみにこの後はキッチリと両腕が使い物にならなくなる寸前まで素振りをさせられたわ…。

 

普通の女子高生にこの仕打ちは普通に死ねるんだから…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が海未先輩から園田流…正確には“護国園田流古式剣闘術”を学び始めて早1週間。

 

毎日の様に繰り返される筋肉を破壊する寸前まで酷使する鍛練にもようやくなれて来たある日。

 

私はピアノのお稽古に行く為に迎えの車に乗ろうとしていたんだけど…

 

「西木野の娘ぇぇぇぇ!!!覚悟ぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

 

ソコをドコかのヤクザの鉄砲玉に狙われちゃったのよ。

 

鉄砲玉に狙われたり誘拐されそうになったりとか私にとっては良くあるコトなんだけどもうぶっちゃけウンザリ。

 

「お嬢!危ねぇ!!!」

 

「お嬢!!!」

 

この襲撃に護衛として付き従っていたうちの組員…じゃなくて社員のみんなは大慌てよ。

 

みんな懐から拳銃…げふんげふん!拳銃じゃなくて…えーっと…うーんと…そ、そう!エ、エアガンよ!エアガン!そのエアガンを取り出して私へとナイフを構えて突進して来るドコかの組の鉄砲玉を仕留め様としているんだけど、まぁこの距離じゃ普通に間に合わないわよね。

 

「はぁ…めんどうよね…。」

 

みんなか間に合わないなら私が自分で対象しなきゃダメってコトね。

 

ソレを面倒だと思いながら私は軽くため息をひとつつくと、制服のポケットから海未先輩から貰った伸縮式の特殊警棒を取り出してシュッっと振るって伸ばすと…

 

「邪魔…」

 

スッ…っと海未先輩にこの前教えて貰った縮地って歩法を使って突進して来る鉄砲玉の後ろへと回り込んで…

 

「よッ!!!」

 

鉄砲玉の首筋へ向けて手にした特殊警棒を叩き付けてヤったわ。

 

「ぐへぇ!?」

 

首筋へと強烈な一撃を貰った鉄砲玉は、この一撃であっさりと昏倒しちゃったわ。

 

手応えの欠片も無かったわね。

 

まぁただの使い捨ての鉄砲玉ならこんなモノよね。

 

ってか私の手にした得物が特殊警棒じゃなくて普通の真剣だったなら辺り一面血の池地獄の大惨事になっちゃってたわね。

 

そうなったら後始末が面倒極まりないコトになってたわ。

 

私も血塗れでピアノのお稽古より先にシャワーを浴びて着替えなきゃダメだったし。

 

「………えーっと…あの…お、お嬢?」

 

「ん。コレ、片付けておいてね。」

 

「う、うぃっす!!!」

 

さて♪ピアノのお稽古♪お稽古♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時の私はまだ気付いてなかったわ。

 

私が海未先輩の家の道場に通ってたった1週間で、ただの使い捨ての鉄砲玉くらいなら歯牙にも掛けない程度には人外の領域へと踏み込み始めていたって驚愕の事実に…。

 

私がそのコトに気付いたのはうちの組…じゃなくてうちの警備保障のエースの某絶対殺すマンと模擬戦をして普通に引き分けちゃった時だったわ。

 

うん。

 

ドコをどう間違ってこうなったのやら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「Red Comet MemorieS」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

色々とあって心が折れ掛けていたQooオレンジでございます。


今回はソラがメインの閑話となります。
ソラが立ち向かうのは…?
次回からは本編再開の予定です。
次回はようやく合宿回…いよいよ素組組の新しいガンプラが…?
















それでは 閑話「Red Comet MemorieS」 始まります。












「さっさと逝っちまえよ!三冠王!!!」

 

ザク・リヴァイブを狙ってバラ撒かれるザク・マシンガンの弾丸を両肩のアクティブ・スラスターを前後左右に忙しなく動かしながら噴かす事で掻い潜りつつ、バックパックの大型スラスターを派手めにひと噴かしして眼前の赤いザクⅡへ向けて一気に加速。

 

そして予めザク・リヴァイブの左手に持たせてあったビームブレードを目の前の赤いザクⅡへと振り下ろす…が。

 

[[良い攻撃だ!だが!当たらなければどうと言う事はない!!!]]

 

必殺を期して振るわれたビームブレードの緑色のビーム刃の一閃は、赤いザクⅡを切り裂く事はなくただ虚しく空を切りやがった。

 

「チッ!今のタイミングでも避けやがるのかよッ!!!」

 

<機体の性能はこちらが圧倒的に上のハズなのですがね。流石は“赤い彗星”と言う所でしょうか?もう面倒なので白旗でも上げましょうか?>

 

「はっ!白旗なんざ冗談じゃねぇ!赤い彗星だろうが白い悪魔だろうが!早々負けてヤれるもんかってんだよ!!!」

 

<ですね。では機体も温まって来た様なのでそろそろもう1段階ギアを上げるとしましょうか?>

 

「おうよ!逝くぞ!ゴルゥラァァァァ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“赤い彗星”シャア・アズナブル。

 

ガンダムを知っているヤツなら知らないヤツは居ないであろうこの“赤い彗星”となんで俺がいきなりバトってるのかって言うと、そこそこ深いワケが…イヤ、あんまり深いワケなんてねぇーな。

 

ぶっちゃけただ単に圧縮エネルギーカートリッジの代わりとして設計した粒子結晶カートリッジの素材であるプラフスキー粒子の結晶体“アリスタ”をちょいとニルスさんに都合して貰おうと思ったら、代わりに新開発の擬似人格AIと模擬戦をして欲しいって頼まれただけなんだよな。

 

で、その擬似人格AIの擬似人格ってのがこの“赤い彗星”だったってワケだ。

 

“赤い彗星”って言っても所詮はただの擬似人格。

 

高難易度用のNPCのAIに毛が生えた程度…って思ってかなり舐めてたんだけど、蓋を開けてみたらご覧の通りに大苦戦待った無しってワケなんだよな。

 

さっきみたいに確実にヤれるってタイミングで仕掛けても、あちらさんはまるでこっちの攻撃の先の先を読んでる様に余裕綽々で軽く避けやがるんだよ。

 

1番始めにトドメを刺すつもりで仕掛けて軽く避けられちまった時は、これが“ニュータイプ”ってヤツかー…なんてちょいと呑気なコトを思っちまったわ。

 

そんな呑気なコトを思える位にまだ余裕があるのか?って言われたらぶっちゃけ余裕なんざ微塵もねぇワケなんだか。

 

<アラート。ロックされました。回避行動を推奨します。>

 

「チッ!またかよ!クソうぜぇ!」

 

ザク・リヴァイブの装甲はそこまで厚くはねぇーけど、流石にただのザク・マシンガン程度の火力じゃ穴は空かねぇ…って思ってたら所がどっこい。

 

コイツが全く持ってただのザク・マシンガンなんて代物じゃなかったんだ。

 

放たれる弾丸1発1発が当たれば即貫通間違い無しに無駄にフルカスタマイズされた逸品だったりしやがるんだよなぁ。

 

その証拠に右腕側のピアッシングシールドでシャアザクの放ったザク・マシンガンを防いだら、なんとびっくりアッサリと貫通しやがった。

 

イヤイヤイヤ!攻防一体型のシールドって言っても一応はシールドって名前付いてるだけどあってピアッシングシールドはかなり硬ぇハズだぞ?

 

ソレをアッサリと貫通しやがるとかドンだけだよ…。

 

ニルスさん…魔改造するにも程があるってんだよ。

 

まぁ機体自体にはそこまで非常識な魔改造が施されてねぇーのが幸いだな。

 

っと!

 

「っぶねぇ!」

 

<考え事ですか?随分とまぁ余裕がありますね?そこまで余裕ならば私のサポートを切りましょうか?漏れなく楽しい地獄の様なバトルがプレイ出来ますよ?>

 

「ボケッとしてたコトは謝るからマジで止めろ!このバカ!」

 

<完璧美少女のアイリちゃんにバカですか?そうですか……ではマスターのお望み通りにこれより全てのサポートをオフに…「だー!待て待て待て待て待て!!!謝るから!バカって言ったコトは謝るから!だからマジで止めてくれ!」…はぁ…。ならちょっとは真面目に戦って下さい。>

 

「わぁーってるっての!」

 

ったく…コレでも一応は真面目にヤってるつもり何だけどなぁ…。

 

[[ちぃぃ!うろちょろと目障りな!]]

 

そんなやり取りをしていると、“赤い彗星”の操るシャアザクはザク・マシンガンで弾幕を張りながらこっちへと突っ込んで来やがった。

 

射撃が当たらねぇから近接戦闘に切り替えようってトコか?

 

けっ!上等だ!

 

「近接戦闘で早々俺に勝てると思うなよ!三冠王!!!」

 

自慢じゃねぇーがこっちは射撃戦よりも近接格闘戦の方が得意なんだよ!

 

クロスレンジで殴り合おうってんなら望むトコだ!!!

 

来やがれってんだよ!ボケが!

 

俺は内心で悪態を付きながらも機体を左右上下に小刻みに動かして回避運動を行い、バラ撒かれるザク・マシンガンの弾丸の隙間を縫う様にシャアザクへと向かう。

 

すると“赤い彗星”は手にしていたザク・マシンガンを放り投げ、腰にマウントしてあったヒートホークを取り出して早速とばかりにその刃を赤熱化させやがった。

 

そして…

 

[[墜ちろ!!!]]

 

バックパックのスラスターを盛大に噴射させて一気に加速すると、俺のザク・リヴァイブ目掛けて手にしたヒートホークを横薙ぎに払う様に振り抜いて来やがった。

 

「墜ちるかってんだよ!!!」

 

俺はその振り抜きにタイミングを合わせる様に両肩のアクティブ・スラスターを機体前面へ向けて全力で噴射するコトで無理矢理に急制動をかけて紙一重でヒートホークの一撃を回避。

 

さらにバックパックの大型スラスターを全力噴射して機体をまるでバク転させる様にグルリと縦に回転させる。

 

そして、機体を縦に回転させながらサマーソルトキックの要領で眼前へと蹴りを放つ。

 

蹴りの狙いはシャアザク本体!じゃなくて横薙ぎに振るわれたヒートホークだ!

 

「ゴルゥラァァァァ!!!」

 

流石のニュータイプも眼前でいきなりバク転かまされるとは思わなかったらしく、こっちの目論見通りに縦回転から放った蹴りはヒートホークに掬い上げる様にぶち当たって派手に蹴り飛ばしてやったさ。

 

「アイリ!」

 

<アクティブ・スラスターの動作サポートに入ります。>

 

ソコからもう一度バックパックの大型スラスターを全力噴射させて回転を加速させつつ、両肩のアクティブ・スラスターを左右逆に噴射させて今度は機体を無理矢理気味に横に回転させる。

 

「もういっちょ!貰っとけ!!!!!」

 

縦回転に無理矢理気味に横回転を加えた機体は斜めに回転を始め、シャアザクに対して背中を向ける形になった瞬間をみはからって俺は回転を利用して再び蹴りを放つ。

 

今度の蹴りはローリングソバットって言えばいいのか?

 

まぁ後ろ回し蹴りってヤツだな。

 

その後ろ回し蹴りで狙うのはシャアザクの胴体部分。

 

サマーソルトに続き掬い上げる様に放たれた後ろ回し蹴りは、最初のサマーソルトで若干体勢を崩していたシャアザクの胴体へと吸い込まれる様にぶち当たった。

 

[[えぇぇい!道化の様な動きを!!!]]

 

“赤い彗星”の言う様に、道化…つまりはピエロの様なアクロバティックな動きで放たれた一連の攻撃は流石のニュータイプでも虚を突かれたみてぇーで、面白ぇくらいにキレイに決まりやがった。

 

“赤い彗星”は悪態を放ちつつ盛大に吹き飛ばされて行きやがった。

 

さて、ヤツが体勢を立て直す前に決めちまわねぇーとなぁ!

 

「“Accel”!!!」

 

ここで切る札は単発の“soar”

 

機体全体のスラスターを使った急加速で蹴り飛ばして距離が空いちまったシャアザクとの間を一気に駆け抜ける。

 

“soar”による急加速で文字通りに瞬く間にシャアザクの眼前へと接近し…

 

「コイツで!終わりだ!!!!!」

 

左手に握ったビームブレードを振り抜く!

 

振り抜かれたビームブレードの緑色のビーム刃は、体勢を立て直す寸前だったシャアザクの胴体を真横に薙ぎ払って上下にぶった切ってやったさ。

 

相手が“赤い彗星”だろーがロリコン・シスコン・マザコンの三冠王だろーがニュータイプだろーがざっとこんなもんよ!

 

忠実に再現されたガンダム作品でも間違いなく最強クラスのMSパイロット“赤い彗星”のシャア・アズナブルに勝った事でちょいといい気分になっていると、外でバトルをモニタリングしていたニルスさんから通信が入ったんだ。

 

その内容は…

 

[[ご苦労様です、ソラ。それでは次の“赤い彗星”の相手をして貰いましょう。]]

 

ってコトだった。

 

ってか…はい?次の“赤い彗星”…?

 

は?

 

次?

 

「えーっと…ニルスさん?次って…?」

 

[[言ってませんでしたか?今の“赤い彗星”は“シャア専用ザクⅡ”を使用していた時期の“赤い彗星”です。次に相手をして貰うのは“シャア専用ズゴック”を使用していた時期の“赤い彗星”になります。ここまで言えばソラならばわかりますよね?]]

 

イヤ、わかりますよね?ってわかるワケねぇ…あ"………オイオイオイ!まさか!

 

「機体を乗り換える毎にヤらせるつもりっすか!?」

 

[[勿論。そうしなければデータ取りになりませんので。]]

 

「ちょっ!?」

 

“赤い彗星”が機体を乗り換える毎にバトルしなきゃダメって何回バトんなきゃダメなんだよ!

 

一年戦争時代だけてザクにズゴックにゲルググにジオングの4機だぞ!

 

まさか小説版のリック・ドムとかねぇーよな!

 

なんかシャア専用ガンダムとかってのもあった気がするし!

 

ん?

 

ニルスさん…確か“シャア専用ザクⅡを使用していた時期”って言ってたよな…?

 

使用していた時期って………俺が今、倒した“赤い彗星”ってもしかしてまだニュータイプに覚醒してなかった最初期のシャア…ってコトか…?

 

は?アレでニュータイプじゃなかった…?

 

イヤイヤイヤ!ウソだろ!ウッソだろ!

 

アレだけこっちの攻撃を先読みしまくってたクセにニュータイプ覚醒前なのかよ!?

 

覚醒前でアレなのにニュータイプに覚醒したらアレよりもっとやべぇーのかよ!?

 

[[さて、それでは次のバトルフィールドへと変更しますよ?次は地上戦フィールドです。]]

 

「ストップ!マジでストップ!ニルスさん!」

 

[[問答無用です。頑張って下さいね、ソラ。]]

 

「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

<ぬぉーとかマスターはどこのパパスさんの最期ですか?>

 

「うっせぇわ!こんボケェ!!!」

 

何で電子精霊のテメェがドラクエとかの小ネタ知ったんだよ!ってツッコミてぇけど今はそれどころじゃねぇーよ!

 

クソ!ニルスさんもアイリも!後で覚えとけよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「終わった……よな?」

 

次々に襲い来る“赤い彗星”と延々とバトルを続けて、四苦八苦しながらも最後のナイチンゲールを撃墜した俺は、ようやくホッとひと息入れるコトができた。

 

できた…よな?

 

ってかひと息つけるよな?

 

アレで終わりだよな?

 

他にシャアが乗ったMSは無いハズ…だよな?

 

<終わったよな?なんてそれはあからさまにフラグなのでは?>

 

「言うな!俺だってフラグっぽいとか思っちまったけど頼むから言わないでくれ!!!」

 

<バカ丸出しですね。ご自身でフラグとか言ってる時点でフラグ回収のフラグじゃないですか。>

 

クソ!アイリのヤツ!さっきから散々に言いやがって!

 

そりゃ俺だってフラグ云々言ったらソレがフラグ回収フラグだってコトはわぁーってるっての!

 

けど今回は大丈夫!

 

何せシャアが乗ったMSはさっきのナイチンゲールで終わりなんだ!

 

シャアは最後にサザビーorナイチンゲールに乗ってアムロと戦って行方不明なんだ!

 

これ以上は絶対に無い!

 

無いったら無い!!!

 

俺はそう確信していたんだが…

 

[[では次のバトルへ行きましょうか。]]

 

現実は非情だった。

 

ザク・リヴァイブのコクピットに鳴り響くのは次のバトルを告げるニルスさんの声。

 

ってか次ってなんだよ!次って!

 

ナイチンゲールで終わりじゃねぇーのかよ!!!

 

「ちょい待ち!ニルスさん!シャアってナイチンゲールで終わりじゃねぇーのかよ!!!」

 

[[そこら辺は気にしたら終わりです。では次の機体を投入します。それと安心して下さい。これで終わりですから。]]

 

「気にするっての!」

 

<グダグダ言って無いで早く終わらせましょう。私、見たいテレビがあるんでよ。>

 

「見たいテレビがあるとかお前はホントに電子精霊か!」

 

<目標、12時方向に捕捉。おや?これはまた随分と大きい。>

 

「ツッコミ無視かよ!ったく!あー!もう!クソが!ヤるよ!ヤれば良いんだろ!どれだ!次の相手は……へ?」

 

俺は世の中の無情に嘆きつつも、ニルスさんの次で終わり発言を信じて最後のヤル気を振り絞り最後のターゲットを確認する為に、拡大表示されたメインモニターを睨むと、ソコには…

 

「ねおじおんぐ…?」

 

真っ赤なバカデカいMS…イヤ、MA“ネオ・ジオング”が悠然とこちらへ向かって突き進んでいる光景が映し出されていたんだ。

 

って!

 

「なんでネオ・ジオングなんだよ!乗ってねぇーだろ!ネオ・ジオングにはシャアは乗ってねぇーだろ!!!ネオ・ジオングに乗ったのはフル・フロンタルだろ!!!赤い彗星の再来の方だろ!!!史実を根島んな!このクソ運営!!!」

 

[[クソ運営とは酷いですね。ソレにこれは所謂エキシビジョンマッチと言うヤツですよ?if世界線でシャアが生存し、彼がネオ・ジオングに乗ったらどうなったか…と言う言わば我々運営の遊び心が生んだ夢のエキシビジョンマッチです。難易度は過去最高峰なのでゆっくりと楽しんで下さいね。]]

 

「楽しめるか!死ぬわ!こんなの!!!」

 

<アラート。サクッとロックされましたので回避行動を推奨します。>

 

「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!」

 

俺、折角の休みの日にナニやったんだろ…。

 

こうして俺のとある1日は過ぎて行ったんだ。

 

報酬として手元にプラフスキー粒子の結晶体を残して。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ことりちゃんのねんどろいどを買って来たQooオレンジでございます。
次は穂乃果ちゃんかなぁ…と。


今回より本編11話となります。
原作ラブライブ!での合宿回に当たります。
















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのいち 始まります。












はーい♪みんな♪

 

おはよう、こんにちは、こんばんわ。

 

かしこい♪かわいい♪えりーちか♪でお馴染みの絢瀬 絵里よ♪

 

今回は私の一人称でお送りする事になったのでみんなヨロシクね♪

 

挨拶はここら辺にしておいて、作中では4月もあと数日で終わり、来週からはいよいよゴールデンウィークが始まる…そんなある日の放課後。

 

私たち音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”はいつも通りに近所のアミューズメントセンターでガンプラバトルの練習…ではなく、ガンプラバトル部部長のにこの召集により講堂裏の部室に集まっていたわ。

 

西木野さん、星空さん、小泉さんの一年生トリオと私、希、にこの三年生トリオは一足先に部室に集合して、それぞれ部室の中央に置かれたテーブルでお茶を楽しんでいるわ。

 

高坂さん、南さん、園田さん、そしてソラの二年生組はまだ部室に来てないのよね。

 

ホームルームはもう終わってる筈なんだけど…?

 

「アイツら…遅いわね。」

 

にこも私と同じ事を思ったみたいで、手にしたいたマグカップをテーブルに置くと、ポツリと呟いたわ。

 

ちなみににこのマグカップの中身は今日はココアよ。

 

今日は甘いのが飲みたい気分なんですって。

 

「にゃ。どーせ穂乃果先輩がアホなコトやって遅くなってるんだにゃ。」

 

「あー、なんかありそう…ってかソレしかあり得ないわね。」

 

にこの呟きに反応した星空さんの言葉を聞いて、にこは酷くイヤそうな顔をしながらため息をついたわ。

 

まぁあの子たちが遅くなる時って、基本的に高坂さんがナニかやらかして、ソレを高坂さん以外の3人が後始末…って感じだもんね。

 

そう思った瞬間、私の脳裏にはソラたちがため息をつきながら高坂さんのやらかしの後始末をしている光景が浮かんで来たわ。

 

そのどこか微笑ましくも思える光景に私が苦笑いを浮かべると、星空さんが元気一杯に手を上げて…

 

「はいはーい!凛は穂乃果先輩が拾ったラ○チパック食べてお腹壊してトイレにろーじょーしてるから遅くなってるに1ぴょーう!にゃ♪」

 

と、唐突に言い出したの。

 

その星空さんの言葉に素早く反応したのは西木野さんだったわ。

 

「流石に穂乃果先輩でも拾い食いしてお腹壊すとかアホなコトは………あー、ごめん。否定しといてアレだけど、穂乃果先輩なら普通にするかもしれないわね…。」

 

西木野さんは最初は星空さんの言葉を否定しようとしたんだけど、ふとナニかを考える素振りを見せた後で高坂さんならやりそう…って言い出したわ。

 

高坂さん…後輩からそんな風に思われてるとか知ったらどんな顔するのかしら…。

 

「はひ!それじゃ花陽は穂乃果先輩がアホなコトして海未先輩に追っ掛けられてる途中でバナナの皮を踏んで滑って転んで見事に頭パッカーン♪ってなって、そのパッカーン♪ってなった穂乃果先輩の頭をことり先輩がぐふふ♪とか言いながら縫い合わせてるから遅れてるに1票でっす!」

 

「うーん?流石の高坂さんでも頭パッカーン♪なら普通にヤバいんやないん?」

 

「穂乃果なら頭の中身が無いから別にパッカーン♪になっても大丈夫なんじゃないの?」

 

「ならにこっちも頭パッカーン♪なっても大丈夫やね♪」

 

「あらぁーん♪希さぁーん♪それってぇー、どーゆー意味かしらぁーん♪」

 

「どーゆー意味やろねぇ♪」

 

「うふふふふ♪」

 

「おほほほほ♪」

 

みんな楽しそうねー。

 

私は楽しそう(?)におしゃべりをしているみんなを見ながら、手元のティーカップを口元へと運んで、注がれていた紅茶を一口口に含んだわ。

 

うん、苦いわね。

 

部室の何処かにジャムって置いてなかったかしら?

 

えーっと…確か冷蔵庫の中にソラが家庭菜園で育てたイチゴを使って作ったイチゴジャムがあったような…?

 

みんなは紅茶になんでジャム!?って思ったかもしれないけど、濃いめの紅茶を飲みながらジャムを舐めるのがロシア流のお茶なのよ♪

 

ロシアンティーって言えばイメージつく人もいるかしら?

 

日本だと紅茶にジャムを直接入れた物がロシアンティーだと思われているっぽいけど、実は紅茶にジャムを直接入れるのは正式なロシアンティーじゃないのよ?

 

濃い目の紅茶を飲みながらジャムを舐める。

 

それが本式のロシアンティー♪

 

みんなも試してみてね♪

 

そんなメタい事を内心で考えながら、私が苦めの紅茶のお茶受けとして冷蔵庫からソラお手製のイチゴジャムを取りに席を立とうとしたその時…

 

「うわっ!みんなもー居るし!?って!穂乃果たちが最後!?」

 

部室のドアをバーン!と開け放って、けたたましく高坂さんが部室へと入って来たわ。

 

高坂さんに続いて…

 

「どっかのアホ乃果が授業終わっても爆睡してるからだろ。」

 

「穂乃果が学校で爆睡しているのは何時もの事ですけどね。」

 

「今度爆睡してる穂乃果ちゃんの涎とか採取して写真付きでネットで売り捌こっか?穂乃果ちゃんかわいいからきっと飛ぶように売れちゃいますぅ♪」

 

ソラ、園田さん 南さんの3人も部室へとやって入って来たの。

 

ソラ、園田さん、南さんの3人の様子から察するに、どうやら遅くなった理由は高坂さんがまた授業に居眠り(爆睡していたのは果たして居眠りって言ってもいいのかしら?)していて、ホームルームが終ってもまだまだ起きなくて困っていた…った所かしら?

 

取りあえずは南さん?

 

高坂さんが可哀想だから顔写真付きで涎と言う名の唾液をネットで売るのは止めてあげてね?

 

ナニに使われるかわかったモノじゃないわ。

 

変態さんは購入した高坂さんの唾液をナニする時にローション代わりに使うとか、そんなコトは変態さんじゃなくても簡単に想像出来ちゃうから。

 

後は普通に飲むとか。

 

うん。

 

変態ここに極まりって感じね。

 

本性がドMのお前が変態ここに極まり(キリッ!何て言ってんじゃねーよ!とかえりーちか、みんなから愛のツッコミをいただいちゃいそうだけど、ドM的にはそのツッコミはご褒美だからむしろウェルカムだったりするのよね。

 

だからみんな♪遠慮しないでえりーちかを罵ってね♪♪♪

 

「はい!そこの遅刻4人組!駄弁ってないで早く席に着く!!!」

 

「はーい!」

「わかりました。」

「へーい。」

「ちっ。にこっぱちのクセにナマイキですぅ。」

 

「う"ぉぉぉぉい!そこのクソ鳥娘ぇ!なんじゃその態度は!舌打ちすんな!舌打ち!それと誰がにこっぱちじゃ!そもそもナマイキなのは年下のクソにこの大銀河宇宙No.1で究極完全体美少女なにこにー様にことある毎に物申すアンタの方でしょーが!!!もっと先輩を敬いなさいってのよ!!!」

 

「敬えとかなんかほざいてますけど、ことり的にはにこっぱち先輩には敬える部分が微塵もないからムリですぅ♪」

 

「微塵も無いとかぬわぁーに言ってやがんのよ!あるでしょ!敬えるトコ!色々と!!!具体的に100個くらい!」

 

「マイナスで100個ならありますよ?」

 

「マイナス!?ってかソレって敬えないトコ100個!?」

 

「ちゅん。言ってあげましょうか?途中で心が折れると思いますよ?」

 

「そんなの言わなくていいってのよ!ってか敬えないトコを100個とかネチネチとアンタに言われたらマジで心折れるからマジで止めて!」

 

「は~い♪それじゃまずはにこっぱち先輩の敬えないトコ1個目~♪」

 

「言うなって言ってんだろ!ボケ鳥娘ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

愛のツッコミ募集中とかやっていたら、いつの間にかにこが遅れて来たソラたち4人に早く席に着くように促していたわ。

 

それに対してそれぞれ返事を返しながら席に着き始めるソラたち4人。

 

で、始まったのは毎度お馴染みのにこと南さんとの口ケンカだったわ。

 

この2人…ホントは割りと仲良いのになんでいつも口ケンカとかしてるのかしら?

 

アレかしら?ホラ?ケンカするほど仲が良いってヤツ?

 

「ねぇ。何時までもお馴染みの茶番続けてるならもう帰りたいんだけど?」

 

「凛も腹減ったから帰りたいにゃー。」

 

「あ♪それなら花陽もお米成分が切れて来たんでもう帰りたいです♪」

 

にこと南さんが仲良くケンカしていると、西木野さんたち一年生トリオが用がないなら帰りたいって言い出したわ。

 

「まだ欠片も話し合いしてないんだから帰んな!!!取りあえずはことり!この決着はまた今度にしといてあげるから感謝しときなさいよ!!!」

 

「にこっぱち先輩は感謝の意味を辞書で調べてからその言葉を使うと良いですぅ♪」

 

「ぬわぁぁぁぁんですってぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

「腹減ったにゃー!」

 

「おーこーめー!」

 

「はぁ…ほんと、帰ろうかしら?」

 

結局いつも通りのグダグダね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、にこと南さんのじゃれあいが延々と続くのかしら?と思っていたら、園田さんが特殊警棒を片手に持ちながら無言で威圧を放って2人のじゃれあいを強制的に終了させたの。

 

そしてソラがお腹すいたーって騒いでいた星空さんと小泉さんにそれぞれカップラーメンと冷凍の焼おにぎり(チン済み)を餌付けしてそっちも無事に鎮圧完了。

 

西木野さんは常識ある子だから、話が先に進みさえすれば帰るだなんて言い出したりはしないから、そっちは放っておいても大丈夫だし。

 

こうしてようやく話を先に進められる段取りが整ったのよ。

 

それぞれが席に着き直してまず口を開いたのはソラだったわ。

 

「で?にこちゃんは何でみんなを集めたんだよ?」

 

「ふん!そんなの決まってるでしょ!」

 

「決まってんならはよ言いやがれです。」

 

「あ"ぁ"?」

 

「ことり?話が先に進みませんので挑発は控えて下さいね?」

 

「は~い♪」

 

「にこちゃんもイチイチことりさんの挑発に乗んなっての。」

 

「ちっ!わかったわよ!」

 

あわやにことり大決戦再び?になるかと思ったら、今回はソラと園田さんが事前に2人を止めてくれて事なき終えたわ。

 

「ねぇ?それでにこちゃん先輩は結局なんで私たちを集めたのよ?」

 

「ずるずるずる。カップラうまー♪」

「はぐはぐはぐ。焼おにぎりうまー♪」

 

再びグダりそうな雰囲気が形成されそうになっていた部室に響いたのは西木野さんの声だったわ。

 

合わせて聞こえたカップラーメンを啜る音と焼おにぎりを頬張る音は聞こえなかったコトにしておきましょ。

 

ソコを突っ込むとまたグダり始めちゃうから。

 

「…ゅくよ…。」

 

「あ?何て言った?」

 

「ちゅん。ことりもよく聞こえなかったですぅ。」

 

うん。

 

私もよく聞こえなかったわ。

 

にこ、何て言ったのかしら?

 

「…っしゅくよ…!」

 

「しゅく?ねーにこちゃん先輩?しゅく?ってなーに?」

 

今度はさっきよりも少しだけハッキリと聞こえたけど、ソレでもまだちゃんと聞き取るには程遠いモノだったわ。

 

私と同じようによく聞こえなかった高坂さんが、頭の上に大量の?マークを浮かべてにこになーに?って可愛らしく小首を傾げて問いかけているわ。

 

高坂さんのこの幼児染みた素振りを見てると、この子は本当に16歳なのかしら?って思っちゃうわよね。

 

幼稚園児が着る服…確かスモックって言ったかしら?

 

高坂さんにアレを着せて頭に着色い帽子を被せたら普通に似合いそうとか思っちゃうのは私だけかしら?

 

高坂さんと園児プレイとか変態さんたちには割りと需要ありそうな気がするわ。

 

可愛らしく小首を傾げている高坂さんを見ながら私がそんなコトをぼやーっと考えていると、ついににこの口からハッキリとこの場にみんなを集めた理由が語られたわ。

 

その気になる理由は…

 

「だーかーらー!合宿よ!合宿!!!」

 

合宿、とのコトだったわ。

 

ん?合宿?

 

合宿って…え?

 

「「「「「「「「「合宿ぅぅぅぅぅ!?」」」」」」」」」

 

「そう!合宿よ!!!!!ガンプラ強化合宿!その名も!NICO's Boot Campよ!!!」

 

「ちょっと待って!にこ!合宿ってそんないきなり!」

 

「人生はいつもいきなりの連続よ!」

 

なんでソコで人生うんぬんが出てくるのよ…。

 

にこは簡単に合宿って言うけど、学校側への事前申請や予算や場所の確保。

 

日程の調整に他にもあれやこれや…といきなり合宿よ!って言って合宿ができるワケじゃないのよ?

 

私はそのコトをにこに説明しようとしたんだけど、その前にここまでさざ波程度に収まっていたグダグダの波が一気に津波レベルになって襲い掛かって来たわ。

 

「ナニをワケワカメなコトを言いやがってるんですか?このにこっぱちは?」

 

「ほいほーい♪話が先に進まんから南さんはちょいにこっち煽るん待っててな?」

 

「ちゅ~ん♪ですぅ。」

 

「まぁ多分にこちゃんのコトだからゴールデンウィークにみんなで合宿よ!とか飯食いながら思い付いたんだろ。」

 

「うっさいバカソラ!」

 

「あの…?合宿と言いますが…何処で何をするのですか?」

 

「合宿は合宿よ!みんなでガンプラ作って!みんなでガンプラバトルして!」

 

「ねぇ?ソレっていつもやってるコトじゃないの?」

 

「ずるずるずる。」

「はぐはぐはぐ。」

 

「アンタたち…いい加減に食べるの止めたら?夜ご飯食べれなく鳴るわよ?」

 

「ダイジョブにゃ!」

「はひ!余裕です!」

 

「あ、そ。」

 

「穂乃果、よくわかんなーい!そらくん!海未ちゃん!ことりちゃん!あとでナニするのか教えてね!」

 

「穂乃果?少しは自分で考え無いと脳ミソが死に絶えますよ?」

 

「脳ミソ死んでも穂乃果ちゃんはかわいいからヨシッ!ですぅ♪」

 

は、話が先に進まないわ…。

 

しかももう文字数が目標の5000文字に到達しちゃったし。

 

と、言うワケで…

 

「続きはまた来週♪」

 

またね♪みんな♪

 

「合宿ったら合宿よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

日曜日に惰眠を貪っていたら緊急地震速報の訓練のアラートで見事に起こされたQooオレンジでございます。
寝ぼけていて“訓練”の二文字を見逃して慌てて避難しようとして眠気が完全に何処かへ行ってしまいました。


今回も本編11話となります。
“μ's”の合宿の前に立ちはだかるのは…。
















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのに 始まります。












ガンプラバトル部の部室に集められた私たちチーム“μ's”の面々に突如としてにこから告げられた合宿開催のお知らせ。

 

ノリと勢いだけで合宿なんてできるワケは当然無いワケで…

 

「とりまにこっち?学校側に事前に申請を通さんと合宿なんてムリやよ?」

 

生徒会で副会長を勤めてくれている希が、にこに合宿を行うには学校側に事前に申請を通しておかないとダメと言うコトを伝えていたわ。

 

「そんなの!今から申請すれば問題なんてこれっぽっちも無いでしょ!」

 

「あのね、にこ?合宿を行う為の学校側への事前申請って、最低でも1ヶ月前に通しておかないとダメなのよ?」

 

希の事前申請の話を聞いたにこは、今から申請すれば良いって言い放ったけど、ソレはムリなのよね。

 

申請してすぐにはい♪どーぞ♪ってなるワケじゃないのよ。

 

しかも事前申請は最低でも1ヶ月前に行わなければいけないのが学校側のルールなの。

 

私はそのコトをにこへと伝えたわ。

 

「1ヶ月前ぇぇぇぇ!?そんなの聞いてないわよ!!!ちょっと!どーにかなんないの!!!」

 

「ならないわ。」

 

「なんないやろねぇ~。」

 

ドラ○もんのタイムマシンでもあれば1ヶ月前に戻って事前申請すれば良いんでしょうけど、現実にはドラ○もんやタイムマシンなんてそんな便利なモノは存在してるワケは無いワケで…。

 

そもそも、1ヶ月前ってまだ“μ's”は無かったわよね?

 

ガンプラバトル部もにこだけだったし。

 

「ぐぬぬぬぬ…ナニか…ナニか…そう!きっとナニか手はあるハズよ!!!」

 

私と希の生徒会コンビの説明を聞いたにこは歯ぎしりをしながら未だに合宿を諦めきれずにナニか手はあるハズよ!って騒いでいるわ。

 

うーん…手なんてナニも無いと思うんだけど…?

 

私がそう思っていたら…

 

「あっ…!」

 

歯ぎしりをして眉間にシワを寄せて必死にナニかを考えていたにこがナニかを思い付いたみたいで、“あっ!”と言いながら目を見開いていたわ。

 

にこ…一体ナニを思い付いたのかしら?

 

まぁこう言ったらアレだけど、どーせろくでも無いコトを思い付いたんでしょうね。

 

「ことり!アンタ!理事長の娘よね!ならなんとかしなさい!!!」

 

にこが思い付いたコト…それは理事長の娘さんである南さんに丸投げすると言うなんともまぁアレな方法だったわ。

 

「え~。ことり、みんなで合宿に行くのは楽しそうかな?って思うけど、にこっぱち先輩の言うコトを素直に聞くのはなんか釈然としなくてイヤですぅ~♪」

 

「ソコは話の流れ的におとなしく聞いときなさいよ!!!」

 

「ちゅん、やれやれですぅ。仕方ありません。貸し1つ、ですよ?」

 

「ぐぬ!わ、わかったわよ!しょーがないから貸しにしといてあげるわ!」

 

「はぁ~い♪毎度あり~ですぅ♪せーぜー利子をたっぷり付けてから取り立てるんでお楽しみに♪ですぅ♪ですぅ♪ですぅ♪それじゃ早速ぴっぽっぱっと…あ♪もしもし♪おかーさん?うん♪ことりだよ♪あのね?私たち、みんで合宿したいからちょっと書類偽造してちょ~だい♪ことりからの、お♪ね♪が♪い♪ですぅ♪えっ?おっけー?わぁ~い♪おかーさん、ありがと♪と、言うワケで申請の件はおっけーですぅ♪」

 

「うっしゃ!おらー!」

 

ち、ちからわざーだー。

 

ってか理事長…娘から書類偽造のお願いされてソッコーで承諾するってそれはどーなのよ…。

 

「絵里!希!次はアンタたちの出番よ!生徒会側の書類はアンタたちが偽造しなさい!!!」

 

うわぁーい。

 

なんかこっちにも無茶振りキター。

 

「はぁ…こうなったらにこっちは絶対に止まらんよね。ねぇ、えりち?これはしゃーないんやないん?」

 

「仕方ないで書類を偽造しちゃって良いのかしら?」

 

「まぁ理事長が率先して偽造してるんやからそこら辺は別にえぇんやないの?」

 

「…………それもそうね。」

 

もしも私たちが書類を偽造したコトがバレたりしたら、全部理事長のせいにしちゃえばいいし。

 

合宿自体は私もちょっと楽しそうかな?って思っちゃってるし。

 

ここはノリと勢いに乗っかっておくべきだし。

 

と、言うワケで…

 

「生徒会側の書類の方は私と希で手を回しておくわ。」

 

私はおとなしくこの場のノリと勢いに乗っかっておくコトにしたわ。

 

「第二関門クリアよ!!!さぁ!お次はナニ!この大銀河宇宙No.1の超絶天才美少女なにこにー様にかかって来やがれってのよ!!!」

 

にこ、絶好調ね。

 

でも次の問題はそう簡単には行かないんじゃないかしら?

 

だって…

 

「合宿する場所はどうするの?」

 

そう…合宿を行う場所の確保。

 

それが次なるお題。

 

「あ"…。」

 

やっぱりそこら辺はナニも考えていなかったみたいね。

 

「はーい!穂乃果!南の島で合宿したーい!」

 

「にゃ!それは面白そーにゃ!」

 

場所の確保をどうするか?

 

その問題を話し合おうとしたら、さっきまでおとなしくしていた高坂さんと星空さんが急に南の島が良いとかアホなコトを言い出したわ。

 

場所の確保もままならない状況でなんでいきなり南の島?

 

「あのなぁ…南の島とか普通に考えてムリだろ?ガンプラバトル部での合宿だぞ?ガンプラバトルの練習をするには最低限ガンプラバトルシミュレーターの筐体がねぇーとダメなんだ。筐体のある南の島なんてそんなモノあるワケねぇーっての。アホか。」

 

「むぅ!穂乃果!アホじゃないもん!」

 

「にゃ。穂乃果先輩はアホかもだけど凛はアホじゃねーにゃ。」

 

「うぎゃ!凛ちゃんがひどい!」

 

「いや、2人とも程よくアホだっての。」

 

「むぎゃ!そら君もひどかった!」

 

高坂さんと星空さんのアホ2名の唐突な発言に対して、ソラがテーブルに肩肘をつきながら至極真っ当なコトを言って嗜めていたわ。

 

そうよね。

 

ガンプラバトル部の合宿なんだから、ガンプラバトルの練習をする為にはガンプラバトルシミュレーターの筐体が無いとダメよね。

 

「南の島でガンプラバトルシミュレーターの筐体があって、しかも今からすぐに使える場所なんて…」

 

「あるわよ?」

 

あるわよねー……へ?

 

「って!あるの!?」

 

南の島でガンプラバトルシミュレーターの筐体があって今からすぐに使える場所。

 

そんな都合の良い場所は絶対に無い!と思っていたら、紅茶を飲みながら静かに事の成り行きを見守っていた西木野さんがポツリと声をあげたわ。

 

“あるわよ”って。

 

「うちの別荘に何ヵ所かその条件を満たしてる場所があったハズよ。そのうち3ヶ所位は別にパパの許可が無くても私の権限だけですぐにでも使えるようにできるわ。」

 

おぅふ…南の島でガンプラバトルシミュレーターの筐体があって今からすぐに使える場所が何ヵ所もあるなんて流石は西木野さん…。

 

世界有数のお金持ちは伊達じゃないわ…。

 

「んっふふふ!ナイスよ!真姫!やっぱり持つべきモノは西木野家のご令嬢よね!」

 

「ご令嬢って…うちは一般家庭なんだけど…。」

 

「「「「「「「「「イヤ!それは無い!」」」」」」」」」

 

と、まぁそんなワケで…

 

「学校側と生徒会側の申請書類に合宿する場所!しかも南の島!条件は全てが揃ったわ!!!」

 

にこの言う通り、学校側と生徒会側の申請書類(どちらも偽造)と合宿を行うガンプラバトルシミュレーターの筐体付きな南の島が揃っちゃったのよね。

 

「さぁ!やろーども!張り切って合宿よぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!!!!」

 

南の島での合宿…何だかノリと勢いでまるっと決まっちゃったけど、それはそれで楽しそうね♪

 

書類の偽造が終わったら帰って荷物の用意しなきゃ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなワケでにこの思い付きとノリと勢いで急遽決まっちゃった南の島でのμ's強化合宿。

 

その名もズバリ“NICO's Boot Camp”。

 

主な目的はガンプラバトル初心者組…高坂さん、園田さん、西木野さん、あとは初心者では無いけどまだまだビギナーの星空さんの合計4人の各種スキルアップ。

 

そして初心者組+αのそれぞれの特性に合った新しいガンプラの作成。

 

バトル面でのコーチはソラ、にこ、そして私の3人。

 

ガンプラ作成面でのコーチは主に希、南さん、小泉さんの3人。

 

バトル面では少なくともちょっと本気のソラに一撃入れられる位にはなって欲しいわね。

 

そんな目的を掲げつつ私たちは集合場所のアミューズメントセンター音ノ木坂店に集まったわ。

 

そこで待っていたのは…

 

「ナニこのバス!ムダにデカっ!!!」

 

にこのセリフでわかったかもしれないけど、西木野さんが手配したムダに大きなバスだったわ。

 

「にゃっふぅぅぅぅ!!!かよちん!見てみるにゃ!中はちょーごーかだにゃ!!!」

 

「うひょー!バスの中にシャンデリアがあるとか花陽は初めてみましたよ!むっはむっはー!!!」

 

「ほいほ~い♪そこのお二人さ~ん♪他所様の車ん中であんまり暴れたらアカンよ?」

 

早速とばかりに西木野家所有の大きなバスの中へと乗り込んで行った星空さんと小泉さんは大はしゃぎ。

 

そんな大はしゃぎな2人に希がまるで保護者の様に付き添って行っていたわ。

 

その光景を見て希がまるで2人のお母さんみたい…って思ったのはここだけの秘密よ。

 

希が2人のお母さんみたい…なんて、そんな事を希本人に言ったりしたら、ワシワシされながら延々とアレやコレやとうちはそんなん見た目年増やない!って責められちゃうから。

 

希の拷問紛いのワシワシ責め…実はそれはそれで私的にはご褒美だったりするんだけどね。

 

私の性癖関係の妄想は取りあえず置いておいて…これだけムダに豪華な内装の大きなバスなんて見ちゃったら、星空さんと小泉さんの2人があんなにはしゃいじゃうのもわからなくはないわね。

 

そのムダに豪華な内装の大きなバスの持ち主(?)の西木野さんはと言うと…

 

「凛と花陽はなんでそんなにはしゃいでるのよ?別にこんなの珍しくもないでしょ?だってこの位のバスならみんなの家にも普通に何台かはあるだろうし。」

 

とか髪の毛を右手の人差し指でくるくると弄りながら、そんなセレブまっしぐらな事を言っていたわ。

 

うん。

 

普通の家庭にはバスなんて普通は無いわ。

 

だってそれが普通の家庭だから。

 

「真姫は相変わらず自身の家庭環境が所謂“世間一般”から掛け離れている事を理解していない様ですね。」

 

「とか言ってる海未ちゃんのお家だって“世間一般”から比べたらじゅ~ぶんに掛け離れてるご家庭だって知ってましたか?」

 

「穂乃果的にはことりちゃんのお家もあんまり普通じゃないよーな?」

 

半目で髪の毛くるくると弄っている西木野さんの傍らには高坂さん、小泉さん、園田さんの幼馴染みトリオが楽しそうにおしゃべりしながらバス(豪華仕様)へとそれぞれの荷物を運び入れていたわ。

 

ちなみに私の荷物はもう搬入済みよ♪

 

みんなで合宿とかテンション上がりすぎてレアカラーの低温蝋燭とかお気に入りのバラ鞭とか今回の合宿の為に新調したボンテージとか他にもアレとかコレとかえりーちかったら恥ずかしい位にいっぱい持って来ちゃったわ♪

 

え?なんで合宿の荷物にレアカラーの低温蝋燭とかお気に入りのバラ鞭とか新調したボンテージとかその他もろもろのアダルトなグッズが必要なのか?ですって?

 

それはアレよ。

 

今回の合宿でソラに夜這いを仕掛ける為よ♪

 

夜這いを仕掛けて…そして…うふ♪うふふ♪うふふふふふふふふ♪♪♪

 

「ねぇ?なんか絵里のおバカから気持ち悪い気配がビシビシと発せられてるんだけど…。」

 

「イヤ、にこちゃんよぉ…流石に気持ち悪いってのは酷くね? 「んふふふふふふふふふふっ♪」 あー、イヤ、うん。ごめん、やっぱり今の無し。確かになんか今の絵里さん気持ち悪いわ。」

 

「でしょ?ってかアレって街にうろついてる変態共とおんなじ気配よね?」

 

「あー…………だな。」

 

むぅ。

 

街にうろついてる変態さんたちとおんなじ気配だなんてソラもにこも失礼しちゃうわ。

 

えりーちか、あんな変態さんたちと違って街中で急に全裸になったり、幼女相手にハァハァ言ったり、小学生の児童(♂)の帰り道にエッチな本をわざと放置してソレを何だろ?って拾って本の中を見て裸のおねーさんの写真にドキドキしちゃってる子をギリースーツを装備して自然と一体になって草場の影から視姦していたり、何故か未だに汲み取り式の通称“ぼっとん便所”な公衆トイレの便器の中に忍び込んで常人には理解し難い性癖を思う存分に堪能していたり、レンタルビデオ店の18禁コーナーにお巡りさんに通報される限界ギリギリの攻めに攻めたビキニを来て乗り込んで行ったり、通りすがりの幼女にレモンジュースとか言って自分のアレを飲ませようとしたり、アイドルの部屋に侵入してベッドの下に待機するまるでドコかの都市伝説みたいな事をしたり、他にも書いたらたぶんドン引きされちゃう様なアレやコレやな変態行為をしたりしないもん!

 

ただちょっと好きな人の部屋に侵入して全裸にしてから軽く縛り上げてその写真を撮ってコレをネット上にバラ撒かれたくなかったら言う事を聞きなさい!って言ってちょっとディープに責めて貰うだけだもん!

 

これっぽっちも変態行為なんかじゃないもん!

 

※世間一般では十分に変態行為です。

 

「何だろ…果てしなく不安しかねぇーのは俺の気のせいか?」

 

えりーちか!ヤる気もヤられる気もMAXよ!!!

 

さぁ!楽しい楽しい南の島での合宿にぃ…

 

「シュトゥールム♪♪♪♪♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場真っ只中なQooオレンジでございます。
どうせならばあのまま中止になった良かったのに…。


今回も本編11話となります。
いよいよ合宿の地である南の島に到着…ですが…。

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのさん 始まります。












バス(西木野家謹製超豪華仕様)と飛行機(西木野家所有プライベートジェット)を乗り継ぐコト数時間。

 

「南の島に!着いたぁーーーーーーー!!!」

 

私たち“μ's”一行は西木野さんが用意してくれた南の島へと無事に到着したわ。

 

「すっげーにゃ!マジで南の島だにゃ!ってかあちーにゃ!」

 

「真姫ちゃんの言う通り夏物のお洋服着てきて良かったね、凛ちゃん♪」

 

「んにゃ。コレは春物のままだったら汗だくでやっべーコトになってたにゃ!」

 

西木野さんの子分さんたち(?)が飛行機(西木野家所有プライベートジェット)から私たちの荷物を今日から宿泊する予定の西木野家の別荘に運んでくれている傍らで、私たちはそれぞれ思い思いにこの南の島を見回っていたわ。

 

「うっわーい!見て見て!海だよーーーーー!!!!!」

 

「はい?呼びましたか?」

 

「海未ちゃんのコトじゃないと思うよ?」

 

「わかってますよ、ことり。言わばこれは鉄板ネタと言うヤツなので、敢えて穂乃果の発言に乗っかっただけです。」

 

「海未ちゃんっていつも自分では“μ's”のツッコミ担当とか言ってるけど、割りとボケ担当だよね~♪」

 

「そこは臨機応変に対応していると言って欲しいですね。」

 

「ねぇーねぇー!2人とも!難しいお話してないで海に行こー!」

 

高坂さん、園田さん、南さんの3人は飛行場から見える浜辺を見ながらワイワイと楽しそうにおしゃべりしているわ。

 

こうして見ていると3人共まるで普通の女の子に見えるから不思議よね。

 

フタを開けてみるとその一見普通の女の子に見える3人の女の子はアホとリアルブシドーとサイコパスって言うちょっとアレな組み合わせなのにね。

 

「なぁ真姫…ここ、ドコだよ。」

 

「“南の島”よ。」

 

「………ドコの南の島だよ…。」

 

「南の島の“南の島”よ。」

 

「だーかーらー!俺はここがドコにある南の島だって聞いてんだよ!」

 

「知らない方が良いわよ。知ったら……んふふ♪」

 

「おい!待て!んふふ♪ったなんだ!ココがドコか知ったらどーなんだよ!ってかココってやべー島なのか!?何か非合法な感じの南の島なのか!?」

 

「さぁ?取りあえずは万が一、核戦争が起こったりしても年単位でナニ不自由無く過ごせるだけの環境は用意してあるから、そこら辺はあんまり気にしない方が良いってだけの話よ。」

 

「核戦争が起こっても年単位でナニ不自由無く過ごせるとかどんだけ備蓄してんだよ!それに気にしない方が良いって言われてもそんな言われ方したら普通は気になるっての!」

 

「ソラ先輩って基本的にチンピラなのに案外と繊細よね。」

 

「うるせぇ!ボケ!んなコト非合法な感じの南の島を保有してるヤツに言われたくねぇーっての!!!」

 

一方でソラと西木野さんは何か言い争い(?)をしていたわ。

 

ちょっと気になったから2人の話の内容に耳を傾けていると、どうやらここがドコか?ってお話だったみたい。

 

ソラの問いに対して西木野さんは言葉を濁しているみたいだけど…ココ、本当にドコにあるのかしら?

 

ヤシの木が生えてるから南の島ってコトは確かなんだけど、それがドコにあるのかがさっぱりわからないわ。

 

飛行機(西木野家所有プライベートジェット)に乗っている時も、海上に出るまでは窓にシェードが下ろされていたから、具体的にどの方向に進んだとかそこら辺がまるでわからなかったのよね。

 

スマホのGPSもエラー表示になってるし。

 

でもここ、不思議とスマホの電波は普通に届いてるのよね。

 

ネットにも繋がるし。

 

電話やメールはちゃんとできるみたいだから西木野さんの言う通り、ここがドコかってそこら辺はあんまり気にしない方が良いのかもしれないわね。

 

ココがドコか?を気にして秘密を暴いた挙げ句に好奇心は猫を殺す的な展開になって闇から闇に葬られたりしたくはないしね。

 

「うーん…?」

 

「希?ナニ?どうしたの?」

 

「あー、うん。ちょい、ね。」

 

「なによ?その言い方?そんな言い方されたら何だか気になるわ。何かあるなら教えてくれないかしら?」

 

私が“南の島”に降り立った“μ's”の面々をボーッと眺めていると、私の隣に居た希が何やら怪訝な顔をしている事に気付いたわ。

 

私は希にどうしたのか?と聞いてみたんだけど、いつもは割りとハッキリと物事を言う希にしては珍しく言葉を濁して来たのよ。

 

その様子が気になった私は、希に再度どうしたのか?と聞いてみたの。

 

すると…

 

「この島…随分とまぁアレやなぁ~って思ったんよ。」

 

と、答えてくれたの。

 

アレ?

 

アレってナニ?

 

「ねぇ?アレって?」

 

「うん。アレはアレやねん。」

 

「???」

 

アレはアレって言われてもえりーちか、ちっともわからないわ。

 

「えりちは知らん方がえぇと思うよ?」

 

「私は知らない方が良いって…どーゆーコト?」

 

「ソコも含めてえりちは知らん方がえぇってコトやね。」

 

「うーん?希の言ってる事、何だか良くわからないわ?」

 

「世の中にはわからん方が幸せなコトもあるんよ。」

 

「そんなモノかしら?」

 

「そんなモンやねん。」

 

結局、希がナニを気にしていたのかはわからなかったけど、私がその事を知ったらダメってコトだけはわかったわ。

 

気になるけど、希が気にするなって言ってるんだから気にしない♪気にしない♪

 

(あちこちに成仏できとらん仏さんの気配がぎょ~さん居るなんてえりちに言ったら卒倒するか幼児退行してえりーちかちゃん(ななちゃい♪)になるかして大騒ぎになってまうからなぁ…。オバケが怖いえりちはそんなん知らん方がえぇねん。それにしても…この西木野さん家の“南の島”…どんな手段で別荘にしたんやろな。こんだけぎょ~さん仏さんが居るなんてよっぽどやねん。まぁ基本的にこっちに悪さして来る気配は無いからこのまま放置でもえぇみたいやし。もしうちらに対して何らかの悪意を向けて来たとしても、その時は園田さんが過敏に反応してサクッ♪っと散らしてくれるやろから安心やしね♪西木野さん家がココでナニをしたかとかそこら辺のコトも触らぬ神に祟りなしやね。死んどる人も怖いけど、生きてる人はもっーと怖いんよ♪くわばらくわばら♪)

 

希…ナニか悟った様な顔をしてるわね。

 

気になるコトって言うのが解決したのかしら?

 

それなら良かったわ♪

 

折角の南の島での合宿なんだもん。

 

みんなで楽しく過ごしたいわ♪

 

「ほら!アンタたち!いつまでもグダグダとくっちゃべってないで真姫の用意した別荘へ行くわよ!南の島ではまずは水と拠点の確保が最優先!コレって常識よ!常識!!!」

 

「イヤ、にこちゃんよぉ…。それって南の島じゃなくて無人島での優先事項だろ。」

 

「うっさい!バカソラ!口答えしてないでチャキチャキと移動する!!!」

 

「へいへい。」

 

「返事は1回!!!」

 

「へーい。」

 

この2人も相変わらずよね。

 

「ちょっと絵里!ボサッとしてると置いてくわよ!!!」

 

去年の春のソラとにこの2人のギスギスした関係を知っている私は、今じゃすっかり仲良しさんよねぇー。と呑気な事を考えていたわ。

 

するといつの間にかみんな西木野さんの用意してくれた別荘へ向かって移動を始めちゃっていたのわ。

 

そして1人だけ出遅れた私ににこが声を掛けてくれてたわ。

 

「今行くわ!」

 

私は先に進んでいたみんなの所へと小走りで駆け出したわ。

 

さぁ♪西木野さんが用意してくれて別荘はどんな所なのかしら♪

 

えりーちか♪とーーーっても楽しみだわ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご、ごーてーだにゃ。しかもめっちゃごーてーだにゃ…。」

 

「はひ。コレはちょっとドン引きレベルの豪邸ですねー。」

 

飛行場からしばらく歩くと、私たちの目の前に今日からしばらくお世話になる西木野さん家の別荘が見えて来たわ。

 

その別荘は…まぁ星空さんと小泉さんの2人の反応を見て貰えばわかると思うけど、南国感満載の“南の島”には不釣り合いなくらいに大きな邸宅だったの。

 

いわゆる“豪邸”ってヤツね。

 

「コレのドコが豪邸なのよ?」

 

「そう思ってんのはオメェだけだっての。」

 

「はぁ?ナニよ!ソレ!イミワカンナイ!」

 

豪邸を目の前に呆然としている私たちに、西木野さんはドコか不満げに“ドコが豪邸よ”とそんなセレブ丸出しな発言をしてくれちゃったわ。

 

ソラじゃないけどそんな事を思ってるのは西木野さんだけよ。

 

「ふ、ふん!まぁまぁね!この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女のにこにー様が泊まるにはギリギリセーフって感じだわ!」

 

「なぁなぁにこっち。ガチモンのセレブと無理に張り合おうとせんでもえぇんよ?」

 

「ムリなんてしてないわよ!!!」

 

にこのいつもの虚勢に対して希がドコかちょっと優しい眼差しで語り掛けている横では…

 

「スッゴいお家だね!コレってアキバドーム何個分かな?」

 

と、高坂さんがこれまたトンチキな反応をしていたわ。

 

「流石にアキバドームよりは小さいのでは無いでしょうか?」

 

「でも真姫ちゃんならアキバドームと同じくらいのおっきな別荘も持ってるかもね♪」

 

高坂さんのトンチキ発言に対して園田さんが流石にアキバドームよりは小さいのでは?と言ってるその傍らでは、南さんが可愛らしく小首を傾げながら西木野さんならアキバドームと同じ規模の別荘を持ってるかも?とか実に平和な会話を繰り広げていたわ。

 

私は3人のその会話を聞きながら、南さんの言う通り西木野さんならアキバドームと同じ規模の別荘とか普通に持ってそうで怖いわ…とかふと思っちゃったの。

 

セレブ恐るべし、ね。

 

「ちょっと手狭だけど、一応は2階がゲストルームになってるから部屋割りは適当に決めて。10部屋以上はあるから1人1部屋でも問題はないハズよ。」

 

「なら取りあえずは私と青空は同じ部屋ですね♪」

 

「う"ぉい!ちょっと待てや!このボケブシドー!なんでアンタとソラが同じ部屋なのよ!!!」

 

「それが自然の摂理だからです。」

 

「自然の摂理ってナニよ!自然の摂理って!ワケわかんないコト言ってんじゃないわよ!ダメに決まってるでしょ!」

 

「は~い♪ならことりがソラ君とおんなじお部屋にお泊まりして子作りしちゃいますぅ♪」

 

「すんな!合宿で子作りすんな!!!ヤるならヤるでせめてゴム使いなさいってのよ!!!」

 

「ヤるならやっぱりナマが1番ですぅ♪あと子作り合宿だから子作りするのはと~ぜんですぅ♪」

 

「子作り合宿とちゃうわ!このボケ鳥娘!!!ガンプラバトル部の合宿よ!ガンプラバトル部の!アホなコト抜かしてるとアンタの股間のアワビのビラビラを縫い合わせて物理的に閉じてやるわよ!!!」

 

「や~ん♪にこちゃんこっわ~い♪」

 

「ここはやはり私と青空が同じ部家で寝泊まりしてめくるめく愛の日々を…」

 

「海未もしつこい!」

 

「しつこいのはにこちゃんですぅ♪」

 

「ことりに同意です。と、言う訳で、青空は私と…」

 

「ノンノン♪ソラ君はことりと一緒ですぅ♪」

 

「いえいえ。ここはやはり私と…」

 

「ことりと、ですぅ!」

 

「私と、です!」

 

「それじゃ穂乃果とー!」

 

「はひ!それじゃ花陽も!そら先輩と一緒に子作り合宿したいです!」

 

「子作りとか凛は別にきょーみねーけどとりまこの場のノリに乗っとくにゃ。てなワケで凛があんちくしょーとどーきんしてやるにゃ。」

 

「ほなうちも♪」

 

「あ♪それじゃ私も♪」

 

部屋割りをどうするか?

 

ソコで唐突に起こったソラと同じ部屋は誰か?論争。

 

最初は園田さんと南さんとにこが騒いでいるだけだったんだけど、気付けばソラと西木野さんを除いたみんながこの騒ぎに参戦しちゃっていたわ。

 

わいわいがやがやと騒いでいると…

 

「あー!もう!!!うっさい!!!!!」

 

にこがキレちゃったわ。

 

「真姫!女子全員が寝れる大部屋ってないの!」

 

にこはキレた勢いのまま、別荘の玄関で髪の毛を人差し指でくるくると弄りながら“早く入りないよ”とか言っていた西木野さんに、大部屋は無いのか?と問い掛けてたわ。

 

「大部屋?あるわよ?」

 

「なら女子は合宿中全員そこで雑魚寝!!!ソラのバカは1人部屋!!!ハイ!決定!!!」

 

「「「「「「「えぇ~~~~~~。」」」」」」」

 

「問答無用!!!逆らうなら飯抜きにするわよ!!!!!」

 

 

「「「「「「「は~~~~~~い。」」」」」」」

 

そんなワケで、キレたにこの鶴の一声で私たち女子はみんな一緒に大部屋でお泊まりに成ったわ。

 

ちなみに合宿中の食事はソラとにこの2人が作る事になってるのよ。

 

だからある意味ではにこは私たちが生殺与奪を握っているってコトになるのよね。

 

「あれ?そー言えばそら君は?」

 

「先輩ならみんなが子作りだなんだって騒いでる間にとっくに中に入って行ったわよ?」

 

「あー!1人だけ先にお家の中に入っちゃうなんてそら君!ズルい!」

 

「うにゃ!こーなりゃ凛たちもサクッ♪っと突撃にゃ!!!」

 

「おー!!!」

 

「にゃー!!!」

 

「はぁ…アホってムダに元気よね…。」

 

こうしてグダグダのうちに私たちチーム“μ's”の合宿は始まりを告げたわ。

 

これから私たちをどんな騒動が待ち受けているのか…それは…

 

「また来週♪」

 

よ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

紅生姜はちゃんと食べるQooオレンジでございます。
この意味がわかった方…是非とも語り合いましょう‼️


今回も本編11話となります。
今回はバトル回?となります。
カードは…

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのよん 始まります。












西木野さんの用意してくれた別荘にそれぞれ荷物を置いた私たちは、早速とばかりに別荘の地下に設置されていたガンプラバトルシミュレーターを起動させてバトルを始めたわ。

 

まず対戦するのはソラ、にこ、私の3人と、高坂さん、園田さん、西木野さん、星空さんの4人。

 

4対3のハンデマッチね。

 

しかも今回は私たちがいつも放課後に行っているガンプラバトルの練習とはちょっと違った事をしていたりするのよ。

 

いつもとは違った事…それはズバリ、同機種対戦よ。

 

今まではソラならザク・リヴァイブ、にこならガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ、私ならトールギス・ヴァルキュリアと言った感じで、それぞれが自分の愛機を駆ってガンプラバトルのバトルフィールドへと飛び出していたんだけど、今回は敢えてみんな同じ機体でバトルをする事にしてみたの。

 

みんな同じ機体だから当然だけど機体性能は同じ。

 

つまりファイターとしての純粋な技量勝負ってワケね。

 

この同機種対戦で使用する機体は素組の量産型ザクⅡ。

 

本当はガンプラとして最もベーシックな武装を持つファーストガンダム辺りを使いたかったんだけど、ガンダム系は絶対にイヤだ!ってソラがワガママを言うから、それならザクにしましょ♪ってなったの。

 

そんなワケで素組の量産型ザクⅡによる同機種対戦。

 

ソラ、にこ、私のガンプラバトルベテランチームは特に作戦もなく出たとこ勝負で高坂さんたち初心者+αチームを迎え撃つ事にしたわ。

 

一方の高坂さんたち初心者+αチームは園田さんを戦闘指揮官として私たちへと襲い掛かって来たの。

 

[[真姫は単機で青空を牽制!凛は私と共ににこ先輩の排除!穂乃果はあの忌々しい以下略な生徒会長を押さえて下さい!!!]]

 

[[りょーかいにゃ!]]

 

[[うん!いまいましーとかよくわかんないけど取りあえずは穂乃果におまかせだよ!]]

 

[[う"ぇえ!?ちょ!待ちなさいよ!私だけでソラ先輩の相手とか普通にムリだから!]]

 

[[何も馬鹿正直に正面から挑む必要はありません!真姫ならば適当に攻撃しながら墜とされない様に気を付けて逃げ回れば何とかなる筈です!私と凛が向かうまで時間稼ぎに徹して下さい!]]

 

[[それでも1人でソラ先輩の相手だなんて無茶振り過ぎるわよ!!!]]

 

[[問答無用!凛!行きますよ!まずは私達でにこ先輩を仕留めます!!!]]

 

[[うにゃ!ぬっこぬこにしてやんにゃ!]]

 

[[問答無用って!あー!もう!マジでイミワカンナイ!!!!!]]

 

園田さんたちの作戦は私たち3人を分断して、西木野さんと高坂さんがそれぞれソラと私を相手に単機で時間稼ぎをしている間に、園田さんと星空さんの2人が数の利を活かして真っ先ににこを墜とす…って作戦みたいね。

 

数的有利がある状況でその数の利を活かして攻める…ってところは良いと思うけど、真っ先に墜とそうとしたのがにこだったのはちょっといただけないわ。

 

どうしか?と言うと…

 

[[このにこにー様が2対1でならサクッ♪っと墜とせると思われたとか…ハッ!随分と舐められたモンね!!!]]

 

にこって素組のガンプラを使わせても普通に強いのよ。

 

たぶん素組を使った同機種対戦なら私よりも強いんじゃないかしら?

 

まぁ私の場合は防御特化の機体を使った高機動突撃戦法しか出来ないってのもあるんだけど。

 

にこはそんなたったひとつの戦い方しか出来ない私と違って、使っている機体や戦況に応じてマルチに対応出来ちゃえるスキルを持っているわ。

 

[[凛!アンタは射撃がヘタクソすぎよ!牽制目的で弾をバラ撒くにしても相手の回避先を僚機の射程内に誘導するとかもっと有効的にぶっ放しなさい!海未は機体の性能をもっとちゃんと把握しなさい!素組のザクは動きがもさっとしてるんだから!そこら辺をちゃんと把握して考えながら動きなさい!!!]]

 

現に今もにこは園田さんと星空さんの2人が操る素組のザクⅡから放たれ続けるザク・マシンガンの弾丸をヒラヒラと回避しながら2人にアドバイスをしているわ。

 

[[同じ機体を使ってる筈なのにこうも攻撃が当たらないなんて!]]

 

[[うにゃ!にこちゃん先輩はきっとインチキしてるにゃ!!!]]

 

[[インチキなんかしてるかこのボケネコ!!!コレが大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターの矢澤にこにー様の実力よ!そう!じ!つ!りょ!く!!!なの!!!!!]]

 

園田さんと星空さんのザクⅡはそれぞれ手にしたザク・マシンガンを尚もにこのザクⅡへ向けて放っているけど、その弾丸はやっぱりにこのザクⅡへは掠りもしないわ。

 

次第に…

 

[[ぎにゃぁぁぁ!!!ちまちま撃っててもラチがあかねーにゃ!こーなったら直接ぶっ叩いてドタマぶっカチワってぬっ殺してヤるにゃ!!!]]

 

この状況に業を煮やした星空さんは手にしていたザク・マシンガンをポイっと放り投げて、腰にマウントされていたヒートホークを取り出してにこのザクⅡへ向けて突っ込んで行ったわ。

 

[[凛!待ちなさい!迂闊に突っ込んではいけません!!!!!]]

 

[[んなコトしったこっちゃねーにゃ!うぉりゃー!タマ取ったるにゃぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

園田さんは勝手に突撃を開始した星空さんザクⅡを止めようと、ザク・マシンガンを持っていない方の左手を伸ばして星空さんのザクⅡを掴もうとしたんだけど、それより早く星空さんのザクⅡはランドセルのバーニアを盛大に噴射させてにこのザクⅡへ向けて加速して行っちゃったわ。

 

[[当たらない射撃を続けるよりも多少はマシな接近戦を仕掛けるって判断は悪くないわ!でもね!!!]]

 

[[うぅぅぅにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

[[ただアホみたいに突っ込むだけじゃ!どーにもなんないってのよ!!!]]

 

[[ぎにゃ!?]]

 

[[凛!!!]]

 

赤熱化させたヒートホークを振りかぶってにこのザクⅡへと突撃した星空さんのザクⅡ。

 

星空さんのザクⅡが振りかぶったヒートホークをにこのザクⅡの頭部目掛けて振り下ろそうとしたその瞬間、にこのザクⅡは素早く腰を落として突っ込んで来た星空さんのザクⅡへと足払いを放ったの。

 

ヒートホークを振り下ろす事しか考えていなかった星空さんは、この足払いにまったく対応出来なかったわ。

 

結果、星空さんのザクⅡはにこのザクⅡの放った足払いで見事に横転しちゃったの。

 

[[ほら!海未!アンタはボサッとしてないで凛の援護をしなさい!じゃないとこのアホネコはスッ転んだままヤられちゃうわよ!!!]]

 

[[っ!そんな事は!!!]]

 

[[させないって言いたいんならヤってみせなさい!!!]]

 

[[望む所です!!!]]

 

足払いですってんころりん♪と横転しちゃってジタバタしている星空さんのザクⅡを尻目に、にこは今度は園田さんを叱咤しつつそのまま園田さんと接近戦を演じようとしていたわ。

 

にこのザクⅡは体勢を低くして、ランドセルのバーニアを噴射させ機体を一気に加速。

 

そして左肩のスパイクショルダーを突き出す様な姿勢を取ると、ヒートホークを取り出してその刃を赤熱化させようとしていた園田さんのザクⅡへと突っ込んで行ったわ。

 

[[ザクの肩のトゲトゲにはこーゆー使い方もあんのよ!!!覚えときなさい!!!!!]]

 

[[体当たり!?っ!?きゃぁぁぁぁ!?]]

 

普段は射撃戦だけじゃなく近接格闘戦も得意としている筈の園田さんだったけど、使い慣れない機体に使い慣れない武器で操作に手間取っていたせいもあり、にこのザクⅡのショルダータックルをマトモに喰らっちゃったの。

 

直撃の瞬間、園田さんは悲鳴をあげながらも咄嗟に自機の右足を下げて踏ん張ろうとしたの流石だと思うわ。

 

けど…

 

[[今のはおとなしく吹っ飛んでおいた方が距離が取れて仕切り直し出来たんだけどね!っと!!!]]

 

その動きが致命的な隙に繋がったわ。

 

にこは園田さんのザクⅡが吹き飛ばされまいと踏ん張った事で機体が硬直した隙を見逃さず、素早く胴体のコクピット部分へ向けて右手に持っていたザク・マシンガンの銃口を突きつけたわ。

 

そしてそのまま引き金を引いて…

 

[[まずは1人♪]]

 

容赦なく弾丸を放ち、園田さんのザクⅡのコクピットを貫いたわ。

 

さらに…

 

[[そこのアホネコもいつまで転がってんよ。]]

 

さっき足払いで横転させた星空さんのザクⅡへ向けて、再び手にしたザク・マシンガンの引き金を引いて弾丸を放ったわ。

 

[[ちょ!待つにゃ!]]

 

[[ばーか。待てと言われて待てるかってのよ!]]

 

[[うにゃぁぁぁぁ!!!!!]]

 

こうして園田さん&星空さんはにこの前に儚く散って行ったわ。

 

[[ま、ざっとこんなモンでしょ♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ソラと西木野さんはと言うと、こちらはこちらで激しくぶつかり合っていたわ。

 

[[ゴルゥラァァァァ!!!気合い入れて逃げねぇーと早々に死んじまうぞ!真姫ぃぃぃ!!!]]

 

[[そんなコト!アンタに言われなくてもわかってるわよ!!!!!]]

 

[[ハッ!ならもっとチャキチャキ逃げ回れよ!ボサッとしてっと終わらせちまうぞ!ボケが!!!]]

 

[[レディに向かってボケとかほんっっっとぉぉぉに失礼なヤツ!!!バカ!変態!チンピラ!!!]]

 

[[うっせーわ!こんダボ!!!]]

 

[[ダボってナニよ!ダボって!!!]]

 

[[んなコトくれぇテメェ調べろってんだよ!]]

 

西木野さんは悪態をつきながらも、相変わらず口の悪いソラが操るザクⅡが散発的に放つザク・マシンガンから懸命に逃げ回っていたわ。

 

西木野さんは逃げ回りながらも時折、ソラのザクⅡへ向けて反撃として自身のザクⅡの右手に持たせたザク・マシンガンを放っているのは初心者ながらもあっぱれって感じね。

 

でも当然だけどそんな苦し紛れの反撃に当たる様なソラではないワケで…

 

[[オラ!オラ!オラ!!!どーしたぁ!自称レディの西木野さんよぉ!!!]]

 

ソラは西木野さんの反撃に対して、さらなる反撃でお返ししていたわ。

 

さっきまでは散発的だったザク・マシンガンでの射撃が、今度は西木野さんのザクⅡの手足をギリギリ外れる様に狙った際どいモノに変わったの。

 

[[っ!掠った!?]]

 

[[お嬢様は掠っただけじゃご不満だってか?お望みなら今すぐ直撃くれてヤっても良いんだぞ!あ"ぁ"?]]

 

[[NO THANK YOUよ!!!]]

 

[[なぁーに!そんな遠慮すんなって!ほらーよっと!!!]]

 

[[きゃぁぁぁ!?]]

 

戦闘中に随分と余裕あるわねー、と思うようなやり取りをしながらも、ソラと西木野さんの2人のバトルは続くわ。

 

わざと直撃をしないように手足にギリギリ外れるくらいの位置を狙って放っていたソラのザクⅡのザク・マシンガン。

 

西木野さんが直撃はNO THANK YOUと言った直後に、ソラはそのお断りされた直撃するコースの弾丸を放ったわ。

 

ソラのザクⅡが放ったザク・マシンガンの弾丸は、必死になってソラの攻撃避けていた西木野さんのザクⅡの左腕へと吸い込まれる様に飛び込んで行き、その左腕を肘の辺りから吹き飛ばしたの。

 

[[腕の1本吹っ飛ばされたくらいでかわいい悲鳴なんてあげてんじゃねぇーよ!んなヒマがあんならさっさと体勢を建て直せ!じゃねぇーとなぁ!こんな風に追撃ってヤツが来るんだよ!ボケが!オルゥラァァァ!!!!!]]

 

さらにソラは左腕を吹き飛ばされてよろめいた西木野さんのザクⅡへ向けて追撃を仕掛けるわ。

 

左手で腰のサイドアーマーにマウントされていたヒートホークを取り出すと、刃を赤熱化させずにそのまま西木野さんのザクⅡ目掛けて投げ付けちゃったの。

 

[[投げたぁぁぁ!?で、でも!その程度なら私にだって避けられるわよ!!!]]

 

くるくると回転しながら西木野さんのザクⅡへと迫るヒートホーク。

 

よろめいた体勢を何とか立て直した西木野さんは、この眼前に迫るヒートホークを機体を反らして回避しようとしたんだけど…

 

[[オラァ!真姫ぃ!テメェ!目の前だけじゃなくちょっとはコッチにも気配りやがれ!!!]]

 

その足元に向けてソラのザクⅡがザク・マシンガンを放ったわ。

 

[[えっ!?きゃ!?]]

 

回避行動を行おうとしていた矢先に足元へと放たれたザク・マシンガンは、西木野さんのザクⅡの右足の甲の部分を貫いたわ。

 

そのせいで西木野さんのザクⅡは右足に力が入らずに踏ん張りが効かず、回避のタイミングがワンテンポだけど遅れてしまったの。

 

でもそのワンテンポのタイミングの遅れが致命的な遅れとなったわ。

 

[[ダメ!間に合わ…う"ぇぇぇぇ!?]]

 

ソラが投げ付けたヒートホークは西木野さんのザクⅡの頭部付近に思いっきり派手にぶち当たっちゃったわ。

 

辺りに響く鈍い金属音。

 

そしてのけ反るように倒れる西木野さんのザクⅡ。

 

そんな倒れようとしている西木野さんのザクⅡへ向けて…

 

[[コイツで!ダウンだ!ってな!!!]]

 

ソラはドコかのニンジン嫌いの少尉さんみたいなコトを言いながら、手にしていたザク・マシンガンを乱射したの。

 

ソラのザクⅡが手にしたザク・マシンガンから絶え間なく放たれる弾丸は、その全てが容赦なく西木野さんのザクⅡへと降り注いだわ。

 

[[ヤられた!?この!覚えときなさいよ!次は負けないんだから!!!]]

 

降り注ぐ弾丸に機体を貫かれた西木野さんは当然だけど撃墜判定。

 

西木野さんはソラへの怨み節を叫びつつバトルフィールドから退場して行ったわ。

 

[[けっ!上等じゃ!ボケ!おととい来やがれってんだ!!!]]

 

西木野さんはガンプラバトル初心者としてはかなり破格の…それこそ天才的な腕前って言っても過言は無い位の技量を持ってはいるけど、流石にまだ1人で元世界チャンピオンのソラの相手をするには色々と早かったわね。

 

こうしてあっさりと初心者+αチームはその数を残り1人にまで減らしちゃったわ。

 

その残った1人の高坂さんはと言うと………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

熱いラーメンの季節になって来たなぁ…と実感しているQooオレンジでございます。


今回も本編11話となります。
続バトル回。
穂乃果ちゃんが絵里さんに挑みます。

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのご 始まります。












園田さん率いる初心者+αチームとソラ、にこ、私の“μ's”ベテランチームとの素組のザクⅡを使った同機種対戦。

 

数の利を活かして真っ先ににこを墜とそうとした園田さん&星空さんの2人は、その真っ先に墜とそうとした当人であるにこによって返り討ちにあってあえな2人とも撃墜。

 

そして初心者+αチームの指揮官役である園田さんからソラを単機で押さえるようにと指示を受けていた西木野さんも、ソラの前に健闘空しく散っていったわ。

 

園田さん、星空さん、西木野さんの3人がリタイアしちゃって、これで初心者+αチームは残り1人。

 

その残りの1人である高坂さんはと言うと…

 

[[いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

眼前に立ち塞がった私、絢瀬 絵里の臨時の乗機であるザクⅡへと向かって、全速力で突撃して来ている真っ最中だったわ。

 

高坂さんは自機のザクⅡのランドセルのバーニアを全開で噴射させて真っ直ぐに突撃して来ながら、手にしたザク・マシンガンを私のザクⅡへ向けて撃ちまくって来たの。

 

その射撃の腕は控え目に言ってもちょっと残念で、一応は眼前の私のザクⅡへ向けて弾丸を放っているハズなのに、その放たれ続けている弾丸はただの1発も掠りすらしてはいなかったわ。

 

[[ウソ!?なんで当たらないのー!?穂乃果のストライクのビームライフルならちょっとくらいは当たるのに!?]]

 

あー、うん。

 

射撃が当たらないのって多分だけど、今回の同機種対戦ではソラや高坂さんみたいな“精霊使い(エレメンタラー)”は、完全に同じ条件での同機種対戦と言う事で相棒の電子精霊の使用を禁止してるからじゃないかしら?

 

通常のサポートAIシステムでもある程度は射撃補正はしてくれるけど、やっぱり通常のサポートAIシステムよりも遥かに高性能な電子精霊の射撃補正に比べちゃうとどうしても、ね。

 

もっとも、私の場合は仮に電子精霊が射撃補正をしてくれていても絶対に射撃が当たらないんだけど…。

 

私って日常生活ではそこまで不器用ってワケじゃないんだけど、ガンプラバトルになると途端に不器用(?)になって射撃武器を使って攻撃してもちっとも当たる気配がないのよね。

 

むしろ何故か急に弾丸の軌道が曲がって味方に当たったりしちゃうのよ。

 

おばあ様の話だと、私のこのおかしな特性(?)ってどうにもお父様からの遺伝らしいわ。

 

こんなのもう呪いってレベルの遺伝でイヤになっちゃうわ。

 

[[ちょっとポチ!穂乃果のこと!ちゃんとサポートしてよー!って!あぁぁぁぁっ!そ、そーだ!今日はポチ使っちゃダメって言われたからポチがいないんだ!うわぁー!どーしよーーー!!!ホノカー!助けてー!(うん、むり♪) そんなぁー!ぎゃぁぁぁぁすぅぅぅ!!!]]

 

私がちょっとした考え事をしながらも高坂さんのザクⅡが放つザク・マシンガンの弾丸を避け続けていたら、高坂さんがようやく今回のバトルでは自身の相棒の電子精霊“ポチ”が居ないってコトを思い出したみたいでどーしよーって騒いでいたわ。

 

と言うか、高坂さん…動揺し過ぎて動きが止まっちゃってるわ。

 

動きが止まったって言うよりも、ムダに器用に乗機のザクⅡの両手で頭を抱えさせて右往左往してるわ…。

 

もうハッキリ言ってスキだらけよね。

 

むしろスキしか無い的な?

 

だから…

 

「悪いけどそのスキ!逃してはあげられないわ!!!」

 

私はそんな頭を抱えて右往左往しているスキだらけの高坂さんのザクⅡに対して攻撃に転じるコトにしたわ。

 

選択する武装はまだやや距離があるからザク・マシンガンで…って行きたい所なんだけど、件のお父様から受け継いじゃった“ガンプラバトルで射撃武器の攻撃が絶対に当たらない。ってかむしろ味方機に当たる”って言うこの呪い染みた遺伝があるから、私がザク・マシンガンを何発撃ってもどーせ当たらないわ。

 

下手したらナニをどーすればそうなるのか原理がまったくもって理解不能だけど、撃った弾が180度方向転換して自分に当たったりしちゃうかもしれないし。

 

そんなどーせ当たらない(もしくは自分に当たる)モノを使うよりも、ここはおとなしくヒートホークを使った近接戦闘をした方が良いに決まってるわ。

 

ぶっちゃけえりーちか的には意味は良くわからないけど、レベルを上げて物理で殴れが大正義って亜里沙が言ってたし♪

 

「ヒートホーク!アクティブ!!!」

 

ヒートホークによる近接戦闘を選んだ私は、左の腰のサイドアーマーにマウントしてあったヒートホークを右手で取り出して、素早くその刃を赤熱化させ…

 

「行くわよ!高坂さん!!!」

 

未だに器用に頭を抱えてぎゃーすって叫びながら右往左往している高坂さんのザクⅡへ向かって、自機のザクⅡを突進させたわ。

 

大地をしっかりと踏み締めると同時に、背中のランドセルのバーニアを点火。

 

バーニアから推進剤を派手に撒き散らしながら一気に機体を加速させて、真っ直ぐに高坂さんのザクⅡへと肉薄して…

 

「せぇーの!!!」

 

と、掛け声と共に手にしたヒートホークを肩口から胴体中央のコクピットブロック辺りを目掛けて振り下ろすわ。

 

[[ (ちょっと穂乃果!前!前!) ほへ?前って?あ…ぬぎゃぁぁぁぁぁぁすぅぅぅ!?]]

 

私のザクⅡが振り下ろしたヒートホークの赤熱化した刃が文字通り目の前に迫って来て、ようやく高坂さんは自身が現在大ピンチまっしぐらってコトに気付いたみたいね。

 

またまた変な悲鳴を上げているわ。

 

なんにも出来ずにこのままアッサリと撃墜されちゃうとかちょっと可哀想だけど、これがガンプラバトルの弱肉強食な悲しい現実よ。

 

躊躇わずにこのままサクッ♪っとヤっちゃいましょ♪サクッ♪っと♪♪♪

 

[[(穂乃果!ぎゃーすしてないですぐに機体を後退させながら手に持ってるマシンガンを投げ付けて!)っ!う、うん!]]

 

私は躊躇わずサクッ♪っとヤっちゃいましょ♪と思い、そのままヒートホークを遠慮なく振り下ろしたんだけと、ここで高坂さんが咄嗟の行動に出たの。

 

私が振り下ろしたヒートホークが高坂さんのザクⅡの左の肩口へと直撃するその寸前に、高坂さんはグッ!っと右足で大地を力強く蹴るようにしてバックステップを行い、機体を後ろへと下がらせたのよ。

 

と、同時に…

 

[[まだいっぱい弾が残っててもったいないけど…ポチがいないと穂乃果だけじゃどーせ当たらないもんね!だから! (ヤっちゃえ!穂乃果!) うん!ヤっちゃう!うりゃぁぁぁぁーーー!!!]]

 

右手に持っていたザク・マシンガンをこちらへと力一杯に投げ付けて来たのよ。

 

自身の相棒の電子精霊が居ないと射撃武装は撃っても当たらないって判断したのかしら?

 

それでも自らまだ残弾が残っているであろうザク・マシンガンを手放すだなんて、高坂さんもまた随分と思いきったコトをするわね。

 

そんなコトを考えながらも…

 

「そんなヤケクソに投げたモノなんか!!!」

 

私はさっき振り下ろしたばかりのヒートホークの刃を返して、今度は振り上げ形で斜めに振るい、こちらへと投げ付けられた高坂さんのザクⅡのザク・マシンガンを切り裂いたわ。

 

振り上げる形で斜めに振るわれたヒートホークの赤熱化した刃はまるでバターを切るかの如く、こちらへと投げ付けられた高坂さんのザクⅡザク・マシンガンをヌルリと両断したわ。

 

[[ (穂乃果!腰の裏にあるバズーカもアイツに投げちゃえ!) うん!どーせこれも使っても当たらないもんね!(そうそう♪当たらない♪当たらない♪だーかーらぁ♪ヤっちゃえ♪穂乃果♪) うん!それじゃ…せぇーのぉ!えぇーーーい!!!]]

 

ザク・マシンガンをこちらへと投げ付けた高坂さんは、今度は腰の後ろにマウントされているザク・バズーカを取り出してまるでバットを持つかのように持つと、その手にしたバット…じゃなくてザク・バズーカをフルスイングで降る抜いておもいっきりこちらへと投げ付けた来たわ。

 

「またデタラメなコトを!!!」

 

私はザク・マシンガンに続いてこちらへと投げ付けられたそのザク・バズーカを、自機のザクⅡの身を屈めさせて体勢を低くする事でぐるぐると回りながら飛んで来た砲身の下を潜るようにして回避。

 

そして顔を上げてモノアイが眼前の光景を捉えると、そこには…

 

[[これならポチが居なくても当たるもん!!!]]

 

いつの間にかヒートホークを取り出してその刃を赤熱化させていた高坂さんのザクⅡが、こちらへ向かってガシャガシャと忙しなく手足を動かしながら走って来ていたわ。

 

………走って来るって…高坂さんは何でさっきみたいにバーニアを噴かして突進して来ないのかしら?

 

まぁ戦い方は個人の自由だから別に走って来ても構わないんだけど…。

 

ふとそんな事を考えながら、私は赤熱化させたヒートホークを構えながらガシャガシャと走って迫って来る高坂さんのザクⅡを迎え撃つ為に、自機のザクⅡの右足を引いて機体を半身に…それこそまるでバットを構えるような体勢にさせたわ。

 

[[うりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ガシャガシャと走って来て高坂さんは、そのままの勢いで手にしたヒートホークを振りかぶると、私のザクⅡへ向けて一気に振り下ろして来たわ。

 

対する私は高坂さんのザクⅡがヒートホークを振り上げた瞬間を狙って…

 

「胴体が!ガラ空きよ!!!」

 

コクピットブロックがある胴体中央部分へ向かって、おもいっきり手にしたヒートホークを振り抜いたわ。

 

そして私のザクⅡの頭部へと高坂さんのザクⅡが振り下ろしたヒートホークが当たるよりも早く、私のザクⅡが振り抜いたヒートホークの刃が高坂さんのザクⅡのコクピットブロックを両断したわ。

 

[[うぎゃ!?ヤられちゃった!?ぎゃぁぁぁぁぁぁすぅぅぅ!?]]

 

両断された胴体がズルリと大地に崩れ落ちながら、高坂さんはぎゃーすといつもの謎な断末魔の叫び(?)を喚いていたけど、その声もマザーシステムから正式に撃墜判定が下るとバトルフィールドから除外されて聞こえなくなっちゃったわ。

 

「ふぅ…何とかなったみたいね…。それにしても私の相手が高坂さんでホントに良かったわ。」

 

これが仮に私の相手が園田さんだったりしたら、無理に近接戦闘を仕掛けて来ずにある程度の距離を取ってチクチクとザク・マシンガンで攻撃を続けて、最終的には削り切られちゃうコトになっていたかもしれないわ。

 

そう…今回の園田さんたち初心者+αチームと私たち“μ's”ベテランチームの同機種対戦は、実は園田さんたち初心者+αチームが勝つ為の方法はちゃんと用意されていたのよ。

 

それの前提条件がまずは真っ先に数の利を利用して“私”を叩くってコトだったの。

 

園田さんたちは数の利を利用するって所までは良かったんだけど、その数の利を利用して先に誰を狙うか…って所で失敗しちゃったのよ。

 

今回の同機種対戦で1番厄介だったのは素組のガンプラを使わせてもバカみたいに強いくソラ。

 

次に厄介なのはどんな状況でもマルチに対応出来ちゃうにこ。

 

そして“μ's”ベテランチームのアキレス腱が射撃武装がマトモに使えないこの私。

 

園田さんたちはまずは私を優先して撃墜していれば、その後の展開はかなり違ったモノになっていたハズよ。

 

でも園田さんたちが真っ先に狙ったのはよりにもよってどんな状況でもマルチに対応出来ちゃうにこだったわ。

 

にこって普段があんな感じだから侮られちゃったのかしら?

 

にっこにこにー♪とかおバカなコトをヤってるにこなら2対1で押し切れる…って。

 

にこってまるで見た目や態度で油断しちゃダメってコトを体現したような娘よね。

 

ちなみにそのにこ何だけど…

 

[[覚悟しなさい!バカソラ!今日こそはアンタに勝ってみせるんだから!!!]]

 

私と高坂さんが戦っている最中、ヒマを持て余していたみたいで、同じくヒマそうにこちらの戦闘を見ていたソラにケンカを吹っ掛けていたわ。

 

同機種対戦の第2ラウンドかしら?

 

私もまぜてー♪って行きたい所なんだけど、件のお父様から受け継いじゃった呪い(?)お陰で、同機種対戦だと私じゃあの2人には絶対に勝てないだろうから、私はそこら辺の木陰で2人の対戦を見物でもしているわ。

 

[[死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!バカソラぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

[[死ねって言われてハイそうですかって死ねるかってんだよ!このド貧乳!!!]]

 

[[ぬわぁ!?ド、ド貧乳!?言うにコト欠いてド貧乳ですってぇぇぇ!?ってかそのド貧乳にむしゃぶりついて来やがる分際で良くもこの大銀河宇宙No.1超絶天才美少女のにこにーサマのプリティボディをド貧乳だとか言いやがったわね!!!]]

 

[[はっ!美少女ってトコだけは認めるけどどこら辺が大銀河宇宙No.1で超絶天才なのかは甚だ疑問しかねぇーなぁ!オイ!後なぁ!毎度毎度そのド貧乳にむしゃぶりつくのはなぁ!揉んで舐めてこねくり回せば多少はデカくなるかって俺の親切心だよ!ばーか!!!]]

 

[[バカって言ったな!バカソラの分際で!!!!!ウガァァァァ!!!ブッコロス!!!]]

 

[[ケッ!ヤれるもんならヤってみやがれ!!!]]

 

あの2人、相変わらず仲良いわねー。

 

それにしても…

 

「私も揉んで舐めてこねくり回されたいわねー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今さら空の軌跡FCを始めたQooオレンジでございます。


今回も本編11話となります。
バトルの反省回。
そしてバトルに参加していなかった面々が作ったお昼ごはんは…?

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのろく 始まります。













西木野家所有の“南の島”に着いて早々に行われたソラ、にこ、私の“μ's”ベテランチームと、園田さん、高坂さん、西木野さん、星空さんの“μ's”初心者+αチームとの素組のザクⅡを使用した同機種対戦。

 

結果はまぁ当然だけど、私たち“μ's”ベテランチームの勝利に終わったわ。

 

そんな素組のザクⅡを使用した同機種対戦を終えて西木野さんの“南の島”の大豪邸の地下に設置されたガンプラバトルシミュレーターの筐体から出た私たちは、みんなで建物の1階にある食堂っぽい場所へとやって来たわ。

 

「ほら!そこ!騒いでないでさっさと席に着く!そう!それで良いの!はい!それじゃさっきのバトルの反省会!始めるわよ!」

 

そして部屋の中央に置かれた大きなテーブルの席にそれぞれが着くのを見計らって、にこ主導で先程の同機種対戦の反省会が行われるコトになったの。

 

「まずは…そうね…。何にも考えてないそこのアホ1号の穂乃果!アンタは今のバトルでナニか思ったコトや感じたコトは無い?」

 

「穂乃果?えーっと…うーんと…あのね?気のせいかなぁーって思うんだけど、なんかさっきのバトルの絵里先輩って、穂乃果が思ってたよりも強くなかったかな?って。あ!あとにこちゃん先輩!穂乃果はアホじゃないからね!そこはてーせーしてごめんなさいをよーきゅーするよ!」

 

司会(?)のにこに促されてまず始めに発言したのは“μ's”のアホ1号こと高坂さん。

 

その高坂さんは少し考える素振りを見せた後におもむろに口に出したのは、今日のバトルで自身と対戦した私…つまりは絢瀬 絵里が、今日は思ってたよりも強くなかったってコトだったわ。

 

「にゃ?ナニ言ってやがんにゃ?このおアホさんは?せーとかいちょーさんが思ってたよりも強くなかったとか言っといてしっかりと負けてるじゃねーかにゃ。」

 

「うん。確かに穂乃果が負けたコトには負けたんだけど、でもいつも絵里先輩がトールギス・ヴァルキュリアを使ってる時よりもなんかびみょーに弱かったよーな気がしたんだよね?頑張れば穂乃果でも勝てたかも?とか思えちゃうくらいに。」

 

「あのねぇ…穂乃果先輩は勝てたかも?って思えるくらいに弱かったって言うけど、フルカスタマイズされたガチムチの超防御特化突撃機に比べたら、さっきのただの素組のザクⅡなんか弱いに決まってるじゃない。」

 

「そーなんだけど…むぅ…。なんて言えばいいんだろ…言葉にするのが難しいなぁ…。」

 

高坂さんの言葉に星空さんと西木野さんがそれぞれ異を唱えているけど、高坂さんはその言葉にドコか納得いかないって表情をしているわ。

 

でも実は今回は高坂さんが思ったコトは正解なのよね。

 

私って基本的にトールギス・ヴァルキュリアを使えばソラやにこに引けを取らないくらいには強い方だとは思うけど、素組のガンプラだとハッキリ言ってソコまで強くはないから。

 

私のファイターとしての特性は愛機であるトールギス・ヴァルキュリア…つまりは超防御特化の突撃機を使うコトで十全に発揮されちゃうのよ。

 

それ以外だと割りと残念な子になっちゃうのよね。

 

そんな素組のガンプラを使っていた残念な子状態だった今日の私と直接戦った高坂さんは、本能的にか直感的にかは知らないけどそれを理解したんでしょうね。

 

でもほら?高坂さんって“μ's”で…いえ、音ノ木坂でも1・2を争う程度には頭がアレだから、その事を言葉にしてみんなに説明出来ないでいるのよ。

 

やっぱり高坂さんはもう少しお勉強も頑張らないとダメね。

 

って言うか、今のままの高坂さんだと留年が笑えないレベルで現実的過ぎるのよね。

 

良くもまぁ2年生に進級出来たわね…って思うわ。

 

やっぱりアレかしら?

 

南さんがお母様である理事長に掛け合って、高坂さんの留年を回避して進級させた的な?

 

あの理事長なら有り得なくは無いのよねぇ…。

 

「これは…ですが…いえ…やはり…。」

 

高坂さんが自身の言葉を否定する星空さんと西木野さんに対してどう説明すればいいのか頭を悩ませているその傍らでは、園田さんが西木野さんが事前に用意してくれていたノートバソコンで、先程の私たちの同機種対戦の動画を黙って見ていたわ。

 

多分だけど、園田さんが今見ているのは私と高坂さんとのバトルの動画でしょうね。

 

頭の回転が早い園田さんならきっと、さっきの私と高坂さんとのバトルを見れば高坂さんが言いたいコトがわかるんじゃないかしら?

 

「あー、海未さん。ヒントはファイターとしての特性だ。」

 

「特性?」

 

「そ。特性。まぁ得手不得手って言ってもいいかな?」

 

そして何かを考えている園田さんを見かねたソラがヒントとして“特性”って言葉を園田さんへと伝えていたわ。

 

ソラはさらに続ける様に“得手不得手”という言葉を口に出したの。

 

「“得手不得手”……得意な事と不得意な事…。」

 

ソラからヒントを貰った園田さんの頭の中では色々な要素がまるでパズルのピースがカチリと噛み合わさるかの様にハマり始めてるんでしょうね。

 

「絢瀬先輩は…その…ご自身のガンプラでなければ何時もの様な圧倒的な強さを発揮出来ない…のですか?」

 

そして園田さんが思案の果てに行き着いた答えはまさしく大正解。

 

おずおずと、ドコか遠慮がちに、園田さんはその行き着いた答えを口に出したわ。

 

「えぇ。園田さんの考える通り私のファイターとしての特性は“防御”、それと“突撃”。装甲が薄い素組のガンプラじゃその特性は活かせないのよ。今日はマトモに攻撃を受けたらすぐに穴が空いちゃう様な素組のガンプラを使っていたから色々とムダな動きが多くて残念な子状態だったのよね。」

 

えりーちか、攻撃を掻い潜って接近して…なんてコトは普段はしないもん。

 

いつもは盾を構えて相手の攻撃なんて気にしないで槍を突き刺すまで突撃を繰り返すだけだもん♪

 

あれ?それはそれで割りと残念な子な様な…?

 

「その残念な子状態な絵里さんに真っ向から挑んで負けやがったさらに残念な子もいるけどな。」

 

「アレ?それってもしかして穂乃果のコト?」

 

「もしかしなくてもアンタのコトよ。」

 

「うぎゃ!そら君とにこちゃん先輩がひどい!」

 

私が実は普段も割りと残念な子なんじゃないか?と悩んでいると、ソラとにこが高坂さんを楽しそうに弄っていたわ。

 

えりーちか的には弄るなら物理的に、それもかなりハードに弄って欲しいわ♪とか、さっきまでのえりーちか普段も残念な子疑惑で悩んでいたのもすっかりと忘れてそんなまったく関係の無いコトを思っちゃったのよ。

 

だって仕方ないじゃない。

 

えりーちか、基本にハードに責められるのが大好きなんだもん♪

 

「絢瀬先輩が自身の愛機を使わなければ残念な子…あっ!」

 

そして私がハードに責められたいの♪とか考えていた間に、“得手不得手”というヒントから答えにたどり着いた園田さんは、ソコからさらにナニかに気付いちゃったみたい。

 

思わず“あっ!”って声を出していたわ。

 

「今回の同機種対戦で先に狙うべきはにこ先輩ではなく…」

 

「そ♪今日の同機種対戦。“大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマが率いるにこにーサマとその他2名チーム”のアキレス腱は絵里だったのよ♪まずは素組で残念な子状態の絵里を2人がかりで遠距離から射撃オンリーで削り倒す…ってのが今回アンタたちに唯一示されていた勝ち筋だったってワケ。」

 

「それなのに私は普段の態度が余りにも残念な子であるにこ先輩から狙ってしまった…人の見た目で判断してまい痛い目に合ってしまったのですね。」

 

「うぉい待てこのバカブシドー!普段の態度が残念な子ってナニよ!」

 

「“大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマ率いるにこにーサマとその他2名チーム”なんてアホなチーム名を付けてる辺りが残念な子なんじゃねーかにゃ?」

 

「ってか今日の俺らのチーム名ってそんなクソ痛ぇクソな名前だったのかよ。」

 

「あ"ぁ"?お"い!バカソラァァァァ!!!この“大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターにこにーサマが率いるにこにーサマとその他2名チーム”って今世紀始まって以来の画期的なチーム名のドコがクソ痛いってのよ!!!」

 

「イヤ、最初から最後まで余すコトなくまるっと全部。」

 

「うにゃ。即死レベルで痛すぎだにゃ。」

 

「天才外科医でも手が施せない程度には痛いわね。」

 

「んな!?ぐぬぬぬぬっ!う、うっさい!バカソラ!バカネコ!バカセレブ!!!合わせて3バカ!!!痛くて結構!痛い子は強いのよ!ってかバカネコとバカセレブの2人はアンタ曰くその痛いチーム名の私たちに負けたのよ!アンタたちの方がよっぽど痛いでしょーが!」

 

「凛はガンプラバトルのビギナーだにゃ。」

 

「私もガンプラバトルの初心者だもん。」

 

「「負けて当然(よ)だにゃ。」」

 

「うぉい!!!都合のいい時だけ初心者ヅラすんな!!!」

 

グダグダね。

 

まぁいつも通りなんだけど。

 

「それで?今日のバトル、園田さんの総評は?」

 

にこが星空さんと西木野さんを相手にグダグダ空間を展開させちゃったから、私はお話を先に進める為に仕方なく園田さんへと声を掛けたわ。

 

「己の中の殺意に従って忌々しい以下略な生徒会長から殺しに掛かっていれば良かったです♪と、言うワケなので死んで下さい♪」

 

あ、グダグダ回避の為にお話を先に進め様としたけど、なんかこっちはこっちでグダりそう。

 

「ふふっ♪ふふふふっ♪素組同士ならこの忌々しい以下略な生徒会長を割りと簡単にヤれるだなんて…何て素晴らしい発見なんでしょうか♪さぁ♪あ♪や♪せ♪セン♪パイ♪すぐにもう一戦と参りましょう♪もちろん素組同士で♪しかも射撃武装オンリーの機体を使って♪そうすれば…そうすれば……うふふふふふふふふふっ♪」

 

射撃武装オンリーの素組同機種対戦かぁ…。

 

そうなったらそうなったで、えりーちかは使い道の無いライフルをこん棒代わりにして殴りに行くしかないわね。

 

ライフルをこん棒みたいに使ったら暴発しちゃうかも?なんてコトは気にしない♪気にしない♪

 

そんな感じで反省会が一転、いつものグダグダ空間になっちゃっていると…

 

「はぁ~い♪みんなぁ~♪お待たせ~♪ことりちゃんお手製のお昼ご飯だよ~♪」

 

私たちがグダっていた部屋のドアが無造作に開いて、ソコから南さんが料理が乗せられているであろうカートを押しながら入って来たわ。

 

「はひ!炊きたてほかほかの真っ白ご飯もありますよ!」

 

「おうどんさんもあるよ~♪」

 

南さんに続く様に部屋に入って来たのは小泉さんと希の2人。

 

その2人もそれぞれカートを押して部屋に入って来たわ。

 

「お昼ごはん!穂乃果!お腹減った!」

 

3人の登場に真っ先に反応したのは高坂さんだったわ。

 

「そう言やぁ腹減ったな。」

 

「ですね。腹ごしらえは戦の基本。忌々しい以下略な生徒会長の討伐戦は昼食の後にしましょう♪」

 

こうして反省会と言う名のグダグダ空間は閉じられ、みんなでお昼ご飯をいただくコトになったの。

 

ちなみにさっきまでの同機種対戦に南さんと小泉さん、希の3人が参加していなかったのは、お昼ご飯を作る為だったのよ。

 

本当は西木野さんのお家のメイドさんに頼めば楽チンだったんだけど、せっかくの合宿なんだから食事の準備やその他もろもろの家事とかも全部自分たちでやりましょ♪ってコトでメイドさんの出番は無くなっちゃったのよね。

 

そんなワケで同機種対戦に参加せずにお昼ご飯を用意してくれていた希たち3人。

 

その3人が用意してくれたお昼ご飯は…

 

「じゃ~ん♪ことりちゃんのお手製チーズケーキですぅ♪」

 

「はひ!さっきも言いましたが炊きたてほかほかの真っ白ご飯ですよ!」

 

「スーパーで3食分100円で売ってるうどんを使った希さんお手製のおうどんさんやよ~♪」

 

チーズケーキと炊きたての真っ白いご飯とうどんだったの。

 

「………ねぇ…。オカズは?」

 

テーブルに並べられたチーズケーキと白米とうどん。

 

それらを見たにこがポツリと呟いたわ。

 

“オカズは?”って。

 

「ちゅん?オカズですか?チーズケーキがオカズですけどナニか?ですぅ♪」

 

「おうどんさんにはオカズなんていらんやん♪」

 

………なんか雲行きが怪しくなってきたわね。

 

「はひ!安心してください!花陽はちゃーーーんとオカズを用意してますよ!!!」

 

と、思ったんだけど、今回は杞憂だったみたいね。

 

どうやら小泉さんがちゃんとオカズを用意してくれていたみたい。

 

「流石はお米の為なら苦労を厭わない花陽ですね♪危うくチーズケーキをオカズに白米とうどんを食べなければいけなくなる所でした♪」

 

「うにゃ。かよちんはぱーふぇくとなんだにゃ♪」

 

南さんのチーズケーキはオカズ発言で不穏な気配を漂わせていた私たちは、小泉さんのオカズはあります!発言でみんなあからさまにホッとした雰囲気になったわ。

 

「はひ!はひ!はひ!お米大好き花陽ちゃん厳選!ご飯に合う最強のオカズを用意して来ました!そんなワケで…じゃじゃじゃーーーん!です!」

 

小泉さんが意気揚々と取り出した“ご飯に合う最強のオカズ”。

 

それは…

 

「はひ!炊きたてほかほかの真っ白ご飯です!!!!!」

 

ご飯だったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

何とか間に合ったとほっとしているQooオレンジでございます。


今回も本編11話となります。
合宿初日の午後の部…取り組むのは…?

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのなな 始まります。













「ご飯をオカズにご飯を食べる!それがジャスティス!いえ!インフィニットジャスティス!略してインジャ!なんです!!!ガンプラ不足の昨今(2021年)!いつでもドコでも割りと簡単に買えちゃうくらいにドコにでも売られている棚の守護者の異名を誇っちゃってるインジャさん!そんな棚の守護者の異名を払拭しちゃえるくらいに無限の正義的な炊きたてほかほかの白い宝石!そう!真っ白ご飯!白い米と書いて“はくまい”!!!その炊きたてほかほかの真っ白ご飯をオカズにやっぱり炊きたてほかほかの真っ白ご飯を食べる!その為に花陽は真姫ちゃんのお家の南の島に上陸してからすぐに作成に取りかかったお手製の竈をを使用して完璧に炊き上げちゃったこの自慢のご飯を!みなさん遠慮も躊躇も手加減も一切合切無用で全力全開で召し上がりやがれですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

ご飯をオカズにご飯を食べる。

 

ドMな私も真っ青な小泉さんの上級者向けなプレイ(?)に一同が唖然としていると、やっぱり唖然としていたにこが音もなくイスから立ち上がったわ。

 

そして…

 

「ねぇアンタたち、お昼ごはんナニ食べたい?」

 

と、一言。

 

あ。

 

にこがナニか作ってるくれるんだー。にこのお弁当の玉子焼きとかいつも美味しいもんねー。とか思いながら、私はお昼にナニが食べたいかを目の前の白米の山から現実逃避するかのようにぼんやりと考えるわ。

 

私が考えている間に…

 

「ラーメン!」

 

「はんばーぐ!」

 

「モッツァレラとトマトの冷製パスタ。」

 

「銀鮭の西京味噌焼きを。」

 

星空さんを筆頭に、高坂さん、西木野さん、そして園田さんがそれぞれナニを食べたいかを割りと好き勝手ににこへとリクエストし出したわ。

 

「ラーメンとパスタは却下!手間はそんなにかかんないけど麺類はもう希がうどん作って来たでしょ!黙ってそれ食べなさい!あと鮭の西京味噌焼きは今からだと漬け込む時間なんて無いから味が落ちるわよ?それでも良いなら作ってきてあげるわ。」

 

「えー!ラーメン喰いたいにゃー!」

 

「そこ!ワガママ言わない!アンタだけオカズ抜きにして白米で白米喰う上級プレイをして貰うわよ!」

 

「ソレは勘弁だにゃー…。」

 

「多少味が落ちる程度、白米をオカズに白米を食べる玄人向けの食事に比べたら余程マシです。よろしくお願いします。」

 

「りょーかい。」

 

「ねぇー!にこちゃん先輩!穂乃果のはんばーぐは?」

 

「基本的に混ぜて捏ねて焼くだけで1番簡単だから問題ないわ。」

 

「やたー!はんばーぐ!」

 

「それじゃちょっと行ってくるわ。そら!アンタは手伝いなさい!」

 

「あいよー。」

 

あれ?私のお昼ご飯のリクエストは?

 

まぁハンバーグはもちろん、鮭の最強味噌焼き(最強味噌ってなーに?強いの?最強なお味噌なの?)も美味しそうだから別に良いんだけど…。

 

私が自分のお昼ご飯のリクエストを考えている間にメニューが決まっちゃったコトにちょっとだけしょんぼりしている傍らでは…

 

「あれ?なんかみなさん花陽のコト、ガン無視ですか?」

 

大きなおひつを2つ(ご飯用とオカズのご飯用)も抱えた小泉さんが小首を傾げていたわ。

 

「とりまにこっちとそらっちががオカズ作って来てくれるまで、うちのおうどんさんでも食べとこか?お味噌汁の代わり的なミニおうどんさんやから、まぁ前菜の代わりにど~ぞ♪って感じやね。」

 

「ことりのチーズケーキと違っておうどんさんは早く食べないとのびちゃうもんね~♪ソラ君とにこっぱちがオカズ作って来てる間に食べちゃお♪ね♪」

 

「あの?花陽の炊きたてほかほかの真っ白ご飯は…」

 

「ことり?そこの七味唐辛子を取って貰えますか?」

 

「は~い♪」

 

「うにゃ。このうどん、薄味だにゃ。」

 

「関西風やからね♪」

 

「あの~?炊きたてほかほかの真っ白ご飯…?」

 

「ふーん。関西風の薄味のうどんも悪くないわね。」

 

「かんさいふーとかよくわかんないけど美味しいね!」

 

「あの~~~?花陽の…」

 

「そう言えばきつねうどんは狐の好物?のお揚げが入るからきつねうどんって言うのはわかるけど、なんで天かす入れるとたぬきうどんになるのかしら?」

 

「あの~~~~?」

 

「諸説あるようですが、たぬきうどんとは具材を意味する“たね”や天ぷらの具材の“たね”を“抜く”事から“た抜き”で“たぬき”となった…と、聞いた記憶があります。」

 

「ちなみに関西にはお揚げを乗せたお蕎麦でたぬきそばって言うんはあるけど、天かすを乗せた関東で言う所のたぬきうどんってヤツはないんよ?」

 

「ふーん。」

 

「ご、こはんも…ありますよ?ほら?花陽特製の真っ白ご飯!ご飯にジャストマッチしちゃうご飯もほら!」

 

ことごとくスルーされてる小泉さんがちょっと可哀想になって来たわね。

 

まぁそんなコトを言いながら私もスルー続行だけど。

 

「ごぅおぉはぁんもぉありぃまぁすぅぅぅよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

小泉さんスルーはソラとにこの2人がハンバーグも鮭の最強味噌焼きを作ってくるまで続いたわ。

 

ソレと…後から聞いたんだけど、最強味噌じゃなくて“西京”味噌だったらしいわ。

 

最強なお味噌じゃなかったんだ…。

 

ちなみにスルー続行の小泉さんが用意した炊きたてほかほかの真っ白ご飯は今まで食べたご飯の中で間違いなくNo.1に美味しいご飯だったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色々とあったけど美味しいご飯に舌鼓を打った私たちは、合宿初日の午後の部へと突入したわ。

 

「ほいほ~い♪今日の午後は初心者+αチームのみんなはうちらと一緒にガンプラ作成やでぇ~♪」

 

「まずはみんなが普段どんな風にガンプラを作っているのか見せて貰うわね?」

 

「はひ!てなワケで今回みなさんに作って貰うガンプラはこちら!ガンプラとしては割りとベーシックなHGUC RX-78-2ガンダム(REVIVE版)です!」

 

合宿初日午後の部は高坂さん、園田さん、西木野さん、星空さんの初心者+αチームの4人にガンプラ作成のイロハを教えるってコトになったの。

 

講師役はビルダーとしてトップクラスの技量を持っている希と、その希と同じくらいの技量を持っている小泉さん。

 

そしてビルダー2人の補助として私が参加するコトになったわ。

 

ガンプラバトルでは突撃オンリーな私だけど、これでも実生活では手先はそこそこ器用なのよ♪

 

なんと言っても公式さんのプロフィールで趣味がキルティングとアクセサリー作りってあるくらいだもん♪

 

えらーちかが器用じゃないハズがないわ♪

 

そうこうしているうちに小泉さんから初心者+αチームの4人に今回作って貰うREVIVE版のファーストガンダムが配られていたわ。

 

「それじゃとりまみんな好きに作っちゃってな♪」

 

「「「「はーい。」」」」

 

希の合図で一斉に目の前に置かれたREVIVE版ファーストガンダムの箱を開ける園田さんたち初心者+αチームの4人。

 

バリバリと袋を開けて中からランナーを取り出して、それぞれニッパーを手に…って思ったんだけど…。

 

「うにゃ!うにゃ!うにゃぁ!!!」

 

星空さんがいきなり素手でランナーからパーツをもぎ取り始めたの。

 

しかも説明書を見ないで片っ端から。

 

ニッパーを使う使わないは取りあえずさておき、普通はガンプラって説明書に記載されている手順に従って作るモノよね?

 

それなのに星空さんは説明書をガン無視で全てのパーツをランナーから外そうとしちゃっているのよ。

 

ガンプラを作るのに慣れている人なら最初にランナーからパーツを全部切り取って…って言うのもそれはそれでアリなのかもしれないけど、ガンプラ作成ほぼ素人な星空さんがそんなコトをしちゃったら確実に後で大変なコトになっちゃう様な気がするのはえりーちかの気のせいかしら?

 

そんなコトを考えながら私はチラリと希と小泉さんの2人を横目で見てみると、2人も突然の暴挙に出た星空さんのコトを心配そうな目で見ていたわ。

 

あー、うん。

 

やっぱり気のせいでも何でもなく、コレってダメなパターンよね。

 

ま、まぁ取りあえずは放っておきましょ。

 

なんと言ってもガンプラは自由だから♪

 

無謀にもほぼ初心者がランナーから全てのパーツを手でもぎ取ってもソレはソレで自由なのよ♪

 

それに素手でランナーからパーツをもぎ取り続けている星空さん、とっても楽しそうだし♪

 

楽しければ問題ないわ♪

 

たぶん。

 

取りあえず星空さんは放置しておいて、他の面々のガンプラ作りを見てみるコトにしましょ♪

 

まずは園田さん。

 

園田さんは基本に忠実に説明書をよく読みながらREVIVE版ファーストガンダムの作成を進めていたわ。

 

「次はビームサーベルですね…。パーツはBランナーの8と9を2つずつ切り取って…」

 

順調に胴体部分を作り続けていた園田さんは、胴体部分の最後の手順であるビームサーベルの柄(×2)の作成に取り掛かっていたわ。

 

とは言っても、REVIVE版ファーストガンダムのビームサーベルの柄(×2)って、2つのパーツを繋ぎ合わせるだけのお手軽な作業だから丁寧に作業を続けている園田さんはなんの心配も無いわね。

 

実際、園田さんは丁寧にランナーからパーツをニッパーで切り取って、2つのパーツを説明書通りに繋ぎ合わせてビームサーベルの柄を無事に完成させていたわ。

 

もちろん園田さんはランナーからパーツを切り取る時にゲート部分を少し残して切り取って、後からその残したゲート部分を切り取るいわゆる”2度切り“と言うヤツを実践しているわ。

 

楽しそうに素手でランナーからパーツをもぎ取り続けているドコかのソラやにこ曰く“アホネコ”な星空さんとは大違いね。

 

そうそう。

 

ソラとにこの名前が出たからちょっと触れておくけど、今ここに居ない面々…ソラとにこと南さんの3人なんだけど、この3人はお夕飯の準備や寝るときに私たち女子がみんなで使う予定の大部屋の準備をしてくれているわ。

 

ソラとにこが作ってくれたお昼ご飯の鮭の西京味噌焼きとハンバーグはとっても美味しかったからお夕飯も今から楽しみだわ♪

 

南さんのチーズケーキも美味しかったし♪

 

えりーちか、合宿中に美味しいモノばっかり食べて太っちゃったらどーしましょ♪うふふっ♪

 

さて、ここに居ない面々についての説明も終わったコトだし、お話を先に進めちゃいましょ♪

 

園田さんの次は西木野さんね。

 

西木野さん、実は今日が初ガンプラ作成だったりしてるらしいわ。

 

は?いつも使ってる素組の百式は?ってなるかもだけど、あれって何でも西木野さんのお父様とお母様が西木野さんと一緒にガンプラバトルをしたいが為に、自分たちが事前に組み上げていた物をプレゼントしたらしいのよ。

 

それから西木野さんはずっとその素組の百式を使い続けていたから、ガンプラは本当に今日初めて作るコトになったんですって。

 

そんなガンプラ処女な西木野さん。

 

事前に小泉さんにガンプラ作成についてのレクチャーを受けていたんだけど…

 

「えーっと…このパーツを…ん?あれ?ハマらない?あっ…ちょっとズレてる?こんな時は確かピンセットで…ずらし…て、ん。これで良し…。」

 

慣れないながらもゆっくりと、そして丁寧に作業を進めていたわ。

 

西木野さんは胴体の前後を繋げ合わせる時に、胴体と腕を繋げるポリキャップのところが片方だけズレていて、そのせいで上手にハマらないコトに少し困っていたみたいだけど、パーツを良く観察してポリキャップが少しだけズレているコトに気付いて、ソコをピンセットを使って修正して無事に胴体の前後を繋げ合わせるコトに成功したわ。

 

胴体側の腕のポリキャップのところってたまにズレちゃって上手くハマらない時があるのよね。

 

この時に力ずくで無理にハメるとポリキャップが変形しちゃって大変なコトになっちゃうのよね。

 

ガンプラを初めて作るのにちゃんとドコがダメなのかを良く観察して、問題点をキチンと見つけ出して対処する。

 

西木野さん、ガンプラ処女なのにちゃんと出来ていてエライわ♪

 

西木野さんはまだちょっと不安そうな所もあるけど、事前に小泉さんにレクチャーされた通りに丁寧に説明書の手順に従って作業をすすめているみたいだし園田さんと同じでなんの問題無さそうね。

 

そんな問題無しな2人の次は…

 

「ぎゃーーーす!折れたぁぁぁぁ!?」

 

上手くパーツがハマらずに力任せに押し込もうとしてパーツの凸部分を折っちゃっている高坂さん…ね。

 

あれは凸部分が折れちゃったけど、まだ片側の凸部分は折れていないから何とかハマりはするハズよ。

 

ギリギリセーフって所かしら?

 

でもまぁ代わりにガンプラバトルシミュレーターのGPスキャナーでスキャニングしたら凸部分が折れちゃってるのがバレバレで耐久値にマイナス補正が掛かっちゃうでしょうけど。

 

「こ、今度は気を付けないと…そっと、そっと、そぉぉぉっと………」

 

凸部分の片方を折ってしまった高坂さんは慌てながら1度パーツを引き抜き、今度は慎重に、そっと、パーツ同士を繋げ合わせようとしていたわ。

 

「うぐ…またハマらない…どーしてだろ…? (ねぇ穂乃果?腕の付け根の部分のヤツが曲がってるから上手くハマらないんじゃないの?) ふぇ?腕の付け根の部分?あっ!ホントだ!」

 

高坂さんはまたまたちゃんとハマらないパーツに苦戦していたみたいけど、今度はパーツがハマらない原因にちゃんと気付いたみたいね。

 

原因はさっきの西木野さんと同じで腕の付け根のポリキャップ部分がちょっとズレていたコト。

 

高坂さんはそのポリキャップのズレに気付いて、何度か手直しを加えるコトでようやく上手く胴体の前後を繋げ合わせるコトに成功したわ。

 

高坂さんはなんだか見ていてハラハラしちゃうわね…。

 

でもその界隈(どの界隈?)ではアホで有名なコトで高坂さんなのに、説明書をちゃんと読みながら手順通りに作ってるのはエライと思うわ。

 

高坂さんはちょっと心配だけど、それでも約1名を除いて初心者+αチームのガンプラ作りはどうにかこうにかなりそうね。

 

ちなみにその除かれた約1名な星空さんはと言うと…

 

「うにゃぁぁぁぁ!?ドレがドレだかわかんなくなっちまったにゃぁぁぁぁぁ!?」

 

案の定、全てのパーツをランナーから外し終わって大変なコトになっていたわ。

 

「ダレカタスケテニャァァァァァァ!?」

 

自業自得、ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は寝ても疲れが取れないQooオレンジでございます。
10時間くらいは寝ていたい…

今回も本編11話となります。
初心者+αチームの4人の作るREVIVE版ファーストガンダムのデキは…?

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのはち 始まります。













“南の島”での合宿初日の午後の部の初心者+αチームのガンプラ作成。

 

高坂さん、園田さん、西木野さん、星空さんの4人それぞれにREVIVE版ファーストガンダムを作って貰っていたんだけど、まずは園田さんが1番最初にREVIVE版ファーストガンダムを完成させたわ。

 

そして園田さんに続いて西木野さんが、園田さんと西木野さんからやや遅れて高坂さんが、それぞれREVIVE版ファーストガンダムを組み上げたの。

 

でも…

 

「うにゃ!?どれにゃ!?このパーツはドコにあるにゃぁぁぁぁ!?」

 

初心者にも関わらず説明書をガン無視して全てのパーツをランナーから素手でもぎ取ってしまった星空さんは、案の定と言うかやっぱりと言うか当然と言うか必然と言うか、もぎ取ってしまったパーツがドレがドレだかわからなくなって右往左往しちゃっていたわ。

 

ガンプラって基本的には左右対称なパーツが多いけど、左右で微妙な違いがあるパーツもたまーにあったりしちゃうから気を付けなきゃダメなのよね。

 

「にゃ!コレとコレなら合体できそうだにゃ!って!なんか微妙に違うし!?」

 

悪戦苦闘を続けている星空さん。

 

午後の部の指導役の希と小泉さんの2人は、そんな悪戦苦闘している星空さんを生暖かい目で見守っていたわ。

 

2人とも、どうやら今回は星空さんに助け船を出したり手を貸したりはしないみたいね。

 

初心者にも関わらず説明書をガン無視して全てのパーツをランナーから素手でもぎ取ってしまった頭の中身が野良ネコ以下な星空さんには、まず初めに徹底的に失敗を学ばせる…ってパターンかしら?

 

失敗から学ぶコトは成功した時に学ぶコトよりも多いから、ソレはソレで悪くはないと思うけど、このままじゃ星空さんがREVIVE版ファーストガンダムを作り終えるまで下手すると年単位で時間掛かっちゃうわよ?

 

さて…希と小泉さんは放置しているけど、私はちょっとだけ星空さんにアドバイスでもしようかしら?と考えていると…

 

「はぁ…。仕方ありませんね。穂乃果?真姫?申し訳ありませんが少し手伝って下さい。」

 

「はぁ…しょうがないわね。」

 

「はーい!穂乃果!凛ちゃんのお手伝いするね!」

 

園田さんが高坂さんと西木野さんに声を掛けて、3人で悪戦苦闘続行中の星空さんを助ける為に動き始めたわ。

 

園田さんたち3人は自分たちの作り終えているREVIVE版ファーストガンダムの説明書をそれぞれ持ち寄り、ランナーから全てもぎ取られたパーツの仕分けを始めたの。

 

「うにゃぁぁぁぁ…海未先輩…穂乃果先輩…真姫ちゃん…ありがとにゃ…。」

 

その3人を見た星空さんはうにゃうにゃとネコのように弱々しく鳴いていたわ。

 

「今まで海未先輩は戦国時代からタイムスリップして来てとりま逆らうモノは死ね!って言う感性のリアルブシドーとか穂乃果先輩は脳ミソの代わりにお花畑が詰まってるとか真姫ちゃんはトイレットペーパーの代わりに一万円札使ってるとか秘かに思っててごめんだたにゃぁ…。」

 

「………このアホネコは私達に喧嘩を売って来ているのでしょうか?」

 

「スルーしたら?このアホネコの言動にイチイチ付き合ってたら比喩じゃなく日が暮れるわよ?」

 

「穂乃果、何で脳ミソの代わりにお花畑が詰まってるの?」

 

「あ。バキッ!ってヤっちゃったにゃ。」

 

「ちょっ!?凛!?バキッ!ってヤっちゃったって!?ドコですか!?」

 

「にゃ。コレにゃ。」

 

「あー…うん。コレ、まだ片側の凸部分は残ってるから一応は合わさるけど…」

 

「ぷらぷらしちゃう?」

 

「ま、まぁちょっとくらいぷらぷらしたってなんてコトねーにゃ!うにゃ!くっつくならなんの問題ねーにゃ!たぶん!」

 

「問題ありまくりです!」

 

「ねぇ?なんかもう面倒だからソコは両面テープで貼り付けといたら?」

 

「おぉー!真姫ちゃん!頭いい!それじゃ穂乃果!両面テープ取ってくるね!」

 

「両面テープで貼り付けても良いのでしょうか?」

 

「きっとだいじょーぶにゃ!」

 

「両面テープ!持ってきたよー!」

 

「穂乃果先輩?両面テープを切るハサミは?」

 

「ハサミ…?あっ!持って来なかった!?」

 

「このくらいなら手でちぎればいいにゃ!」

 

「コレって手で千切れるの?」

 

「普通に無理なのではありませんか?」

 

「よね?はぁ…ハサミ、取ってくるわ。」

 

「うむ!ゆけ!我がじゅーしゃ!真姫よ!だにゃ!」

 

「誰が誰の従者よ。ってか凛って頭の中身が野良猫以下なのにたまに変な難しい言葉知ってるわよね…。」

 

「あっ!ねぇ真姫ちゃん!穂乃果!喉かわいたからついでになにか飲むもの貰ってきて!」

 

「凛はとんこつラーメンでいいにゃ。」

 

「冷たいお茶をお願いします。」

 

「穂乃果はコーラがいいな!」

 

「ハイハイ。まったく…家主を顎で使わないで欲しいわ…。」

 

「あ。またバキッ!ってヤっちゃったにゃ。」

 

「ちょっ!?凛!?」

 

グダグダね。

 

それにしても両面テープ…ねぇ。

 

両面テープじゃなくソコはせめて接着剤にした方が…って思ったけど、星空さんに接着剤を使わせるとなんだか恐ろしいコトになりそうだから、簡単に後戻りできる両面テープを使うのはアリよね、アリ。

 

※ナシです。

 

両面テープなら接着剤を使って大失敗して指と指がくっついちゃって大慌て!とかにはならないでしょうから。

 

それにしてもコレ…

 

「いつ終わるのかしら?」

 

「明日までに終わればえぇんとちゃう?」

 

「ですよねー♪」

 

まだ初日なのにこの有り様とか…前途多難だわ。

 

「うにゃ?なんかまたバキッ!ってなったにゃ?」

 

「「「………」」」

 

ほんと、前途多難だわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紆余曲折…って一言で済ませるには余りにも色々と星空さんがヤラかしまくった初心者+αチームの合宿午後の部のガンプラ作成。

 

両面テープを駆使してどーにかこーにか星空さんのREVIVE版ファーストガンダムも形だけは組み上がったの。

 

日が暮れるんじゃないかしら?って思っていたけど、園田さんたちが手伝い始めてからはそこまで時間も掛からずに星空さんのREVIVE版ファーストガンダムは完成………って言っていいのかとてつもなく不安だけど、一応は形になったわ。

 

初心者+αチームの4人がそれぞれが作ったREVIVE版ファーストガンダムを並べて見るとその差は歴然としていたわ。

 

基本に忠実に、かつ丁寧に作られた園田さんと西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムは、特に目立った破損等もなくキレイに組上がっているわ。

 

対して高坂さんと星空さんの組み上げたREVIVE版ファーストガンダムは…一言で言えば“残念”ね。

 

ナニが“残念”かって言うと、ゲート処理が適切にされてないから、パーツ同士の噛み合わせがダメダメなのよ。

 

REVIVE版のファーストガンダムって少しゲート処理をするだけでかなり見映えが良くなるだけに本当に残念だわ。

 

でも…高坂さんの組み上げたREVIVE版ファーストガンダムはまだまだマシな方ね。

 

問題なのは星空さんが組み上げたREVIVE版ファーストガンダムよ。

 

パッと見ただけで額のVアンテナは何故か片方折れているし、ビームライフルの銃身の先端部分もやっぱり折れているし、クリアパーツが使われているメインカメラ部分のツインアイの裏打ちシールはすごくよれよれになっちゃっていて台無しだし…。

 

他にもパーツをランナーから手でもぎ取ったから高坂さんの作ったREVIVE版ファーストガンダム以上にゲート処理?なにソレ?な状態になっちゃってるし…。

 

しかもパーツの凸部分をバキッ!ってヤっちゃった所を補修(?)する為にあちこち両面テープで無理矢理貼り付けてあるし…。

 

本当に形になっているだけ…って感じね。

 

と、言うか、良く形にしたわね…って感じだわ。

 

そんな4人それぞれに特色が良く出たREVIVE版ファーストガンダムの作成が終わった私たちは、その素組のREVIVE版ファーストガンダムを持って再び地下のガンプラバトルシミュレータールームへとやって来たわ。

 

この部屋にやって来た目的はもちろんだけどガンプラバトル。

 

自分たちが作ったREVIVE版ファーストガンダムを実際にガンプラバトルで試して貰うの。

 

初心者+αの4人にはその後で希と小泉さんが事前に作ったREVIVE版ファーストガンダムを使って貰って、ガンプラの完成度が如何にガンプラバトルの機体性能に影響を及ぼすかを実感して貰いましょ♪ってコトね。

 

希と小泉さんの2人はきっと素組のガンプラだって手間を惜しまずちょっと手を加えるだけでバトルでの性能が段違いに上がるコトを教えたいのね。

 

そのコトをちゃんと教えておかないと今日みたいに高坂さんと星空さんは適当にガンプラを作って大変なコトになっちゃうでしょうし…。

 

[[高坂 穂乃果!ストライク…じゃなくてただのガンダム!いっきまーーーす!]]

 

[[星空 凛!やっぱりただのガンダム!いっくにゃーーー!!!]]

 

[[園田 海未…ガンダム!押して参る!!!]]

 

[[西木野 真姫!ガンダム!出るわよ!!!]]

 

そんなこんなで始まった初心者+αチームの4人がそれぞれ作成したREVIVE版ファーストガンダムを使ったガンプラバトル。

 

今回のステージはモック砦の攻略戦。

 

読んで字の如く、ハイ・モックが守る砦を攻略しちゃうステージになってるわ。

 

モック砦の攻略戦でデフォルメで設定されているバトルフィールドは“宇宙”。

 

ミノフスキー粒子もニュートロンジャマーも厄介なトラップもヘンテコなギミックもなーんにも設置されていないベーシックなバトルフィールドね♪

 

私がのんびりとステージとバトルフィールドの説明をしているうちに、園田さんたち4人は発信ゲートをくぐり抜けて前進を続け、砦周辺に配備されているハイ・モックの守備部隊の1つと接敵していたわ。

 

その接敵したハイ・モックの守備部隊へと真っ先に襲い掛かって行ったのは…

 

[[ザコいハイ・モックにゃんて凛がぬっこぬっこにしてやんにゃ!!!]]

 

いつもの小泉さん謹製魔改造ネタ機体“ベニャッガイ”ではなく、自身が作り上げた残念極まりないREVIVE版ファーストガンダムを駆る星空さんだったわ。

 

凸部分をバキッ!っとヤっちゃって仕方なく両面テープで無理矢理に貼り付けただけの部分をカタカタと鳴らしながら、背中のバーニアを噴かして初心者+αチームの隊列を飛び出て先頭へと躍り出た星空さんは…

 

[[死にクサレやがれだにゃ!!!]]

 

何処かのチンピラモドキと同じ様な事を叫びながら、手にした銃身の先端が折れてしまっているビームライフルをハイ・モックへと向けて放とうとしたわ。

 

放とうとしたんだけど…

 

[[うにゃ!?ビームがでねーにゃ!?]]

 

いくら引金を引いてもビームライフルからはビームが出て来なかったの。

 

それどころか…

 

[[この!この!この!!!にゃんでビームがでねーにゃ!こりゃー絶対に不良品にゃ!返品待ったナシだにゃ!クーリングオフだにゃ!利子付けて金返せだにゃ!って!?みぎゃぁぁぁぁ!?]]

 

悪態をつきながら何度も引金を引いているうちに、星空さんのREVIVE版ファーストガンダムが手にしていたビームライフルは文字通りに火を吹いて盛大に爆発しちゃったのよ。

 

コレはアレね。

 

暴発。

 

きっと完成度が低過ぎてマイナス補正が掛かっちゃっていたのね。

 

それでも被弾すらしていないビームライフルがいきなり暴発するとか始めて見たわ。

 

[[凛!?貴女はナニをおバカな事をしているのですか!?]]

 

[[凛!バカやってないでさっさと下がりなさい!]]

 

この事態に慌てた園田さんと西木野さんの2人はそれぞれ手にしたビームライフルを前方へと放ちながら、星空さんを庇う様に前へと出たわ。

 

そして…

 

[[凛ちゃんはヤらせない!!!行くよ!ガンダム!突撃だぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

星空さんを庇う為に前へと出た園田さんと西木野さんの間を縫って、高坂さんがフルブーストでハイ・モックの守備部隊へと突撃を仕掛けたの。

 

[[ちょっ!?待ちなさい!穂乃果ぁぁぁ!!!]]

 

[[あー!もう!邪魔だから射線上に出ないでよ!!!]]

 

この高坂さんの行動はハイ・モックの守備部隊をビームライフルで牽制していた園田さんと西木野さんの2人を見事に邪魔しちゃったわ。

 

2人は突撃して行った高坂さんのREVIVE版ファーストガンダムに攻撃が当たらないように慌ててビームライフルでの射撃を止めちゃったのよ。

 

園田さんと西木野さんの2人の牽制攻撃が止まった途端…

 

[[うわっ!?ハイ・モックが撃ってきた!?]]

 

ハイ・モックの守備部隊はここぞとばかりに総攻撃を仕掛けて来たわ。

 

その総攻撃の矢面に立っちゃった突撃真っ最中の高坂さんは大慌て。

 

シールドを構えながらハイ・モックの守備部隊が放つモックライフルの弾丸から逃げ惑っていたわ。

 

高坂さんがハイ・モックの守備部隊よ総攻撃に晒されていると、今度は…

 

[[う…う…う…うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ナニを思ったのかビームライフルの暴発で右腕が吹っ飛んで後退していた星空さんがハイ・モックの守備部隊のど真ん中へ向かって突撃して行っちゃったのよ。

 

[[凛!?]]

 

[[なんでココで突っ込むのよ!!!]]

 

突撃して行く星空さんを止めようと園田さんと西木野さんが手を伸ばしたけど一足遅く。

 

星空さんはうにゃー!と叫びながら何故か突っ込んで行ったのよ。

 

こうなるともうグダグダね。

 

星空さんを追う様にして園田さんと西木野さんも前へと出ちゃったわ。

 

そして始まるのは泥沼の乱戦。

 

挙げ句の果てには…

 

[[にゃ!?にゃんかバラけて来たにゃ!!!]]

 

両面テープでパーツを無理矢理に貼り付けていた星空さんのREVIVE版ファーストガンダムが空中分解を始めちゃったのよ。

 

[[みぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ほんと、グダグダね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

寒くなりラーメンの美味しい季節になって来たと実感するQooオレンジでございます。


今回も本編11話となります。
前回に引き続き初心者+αチームのモック砦攻略戦です。

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのきゅう 始まります。













初心者+αチームの4人がそれぞれ作った素組のREVIVE版ファーストガンダムを使ってのモック砦攻略戦。

 

残念極まりない星空さんのREVIVE版ファーストガンダムのビームライフルが暴発したり両面テープで無理矢理貼り付けた箇所から空中分解したり高坂さんが突然突撃して総攻撃されたりと散々な目に遇いながらも、園田さんと西木野さんの2人の奮闘で何とか接敵したハイ・モックの守備部隊の1つを撃退するコトに成功していたわ。

 

とは言え、星空さんのREVIVE版ファーストガンダムはもうボロボロ。

 

高坂さんのREVIVE版ファーストガンダムも少なくないダメージを負っていたの。

 

[[味方がダメ過ぎてもうリタイアしたい…。]]

 

[[真姫に激しく同意ですね…。]]

 

おバカな2人に引っ掻き回されて園田さんと西木野さんの2人は機体のダメージ自体はほとんど無いけど中身である2人自身がもうクタクタになっちゃっていたわ。

 

[[まだにゃ!まだ凛は戦えるにゃ!]]

 

[[おぉー!凛ちゃんカッコいい!]]

 

西木野さん曰く“ダメな味方”の高坂さんと星空さんの2人は、クタクタな園田さんと西木野さんを尻目にまだまだ元気一杯。

 

元気一杯なのは良いんだけと、高坂さんと星空さんの2人の機体の方は本人たちとは違ってボロボロなのよね。

 

特に星空さんのREVIVE版ファーストガンダムは酷い状態だったわ。

 

右腕はビームライフルの暴発で吹き飛び頭部はいつの間にか取れちゃって何処かへ行っちゃったいたり他にもアチコチのパーツがバラけていたり…と散々な状態よ。

 

かろうじて無事に残っているのは左腕と胴体部分だけ。

 

ファーストガンダムの最終回のラストシューティングの時よりもボロボロだわ。

 

[[はぁ…。ここでこうして嘆いていても何も始まりません…。幸い、私と真姫のガンダムは殆どダメージは負ってませんので、このまま防衛部隊を突っ切ってモック砦を攻略してしまいましょう。]]

 

[[ねぇ海未先輩?ちょっと思ったんだけど、凛と穂乃果先輩はもう好きに暴れさせて囮にでもしちゃった方がいいんじゃない?]]

 

[[それは………………………アリですね。]]

 

機体は問題ナシでも中身がクタクタな園田さんと西木野さんは、とうとう高坂さんと星空さんの2人を囮にしようって話をし始めていたわ。

 

勝利条件はモック砦の攻略で敗北条件が味方の全滅だから、最悪1人だけでも生き残ってモック砦を攻略しちゃえば良いワケで、手に負えないダメな味方の2人を野放しにして派手に暴れさせて囮にしちゃうって言うのは私も良い手だと思うわ。

 

勝利の為には非情にならなきゃダメな時もあるのよ。

 

[[では早速…穂乃果♪凛♪私は二人の勇猛果敢な戦い振りにとてもとても感激してしまいました♪なのでこのまま二人には前衛をお願いしようかと思います♪頑張って派手に可能な限り敵を引き付ける様な感じで盛大に突撃して下さいね♪]]

 

[[うにゃ?にゃんか海未先輩にほめられたにゃ?]]

 

[[そーだね?海未ちゃんが穂乃果と凛ちゃんをほめるなんてめずらしーね?]]

 

[[昼メシの時ににゃんか変なモノでも喰ったんじゃねーかにゃ?それで頭がイカれたとか?]]

 

[[えー!?海未ちゃん!?あたまだいじょーぶ!]]

 

[[この島に病院とかあるのかにゃ?なかったらヤベーかもにゃ。]]

 

[[う、海未ちゃんがたいへんだぁぁぁぁ!!!]]

 

[[ (大変なのは貴女達の頭の中身ですよ!!!そして頭がイカれているのも貴女達の方ですよ!!!) ……し、心配は無用です♪さぁ♪私の事を心配するよりも二人は好き勝手に突撃三昧をして楽しんで来て下さい♪]]

 

[[ (海未先輩…良くキレなかったわ…) ]]

 

勝利の為に高坂さんと星空さんの2人を囮にすると決めたっぽい園田さんと西木野さん。

 

園田さんは高坂さんと星空さんの2人を誉めて煽ててもう1度突撃させるコトで囮にしようとしているっぽいわね。

 

そんな園田さんの思惑を知らずに珍しく園田さんに誉められたからと園田さんの頭がイカれたとか言い出す星空さん。

 

そしてその星空さんの妄言を信じて園田さんの心配をし始める高坂さん。

 

まるで園田さんを挑発するかの様に好き放題に言い放つ高坂さんと星空さんの2人に対して、園田さんは必死にキレるのを堪えて2人を突撃へと誘い続けるわ。

 

その甲斐もあって…

 

[[ソコまで言われたらしゃーねぇーにゃ。凛と穂乃果先輩でザコいハイ・モックをみーーーんなぬっこぬっこにしてやんにゃ!!!]]

 

[[うん!ぬっこぬっこだよ!]]

 

[[うにゃ!ぬっこぬっこだにゃ!]]

 

高坂さんと星空さんの2人は意気揚々とモック砦の守備部隊へと突撃をして行ったわ。

 

[[凛…さっきぬっこぬっこにしてやんにゃとか言っておいて逆にぬっこぬっこにされたのもう忘れてるのかしら…。]]

 

[[基本的には頭の容量が野良猫以下なので忘れてしまったんでしょうね。]]

 

[[なんかイヤなコトでもすぐに忘れられそうで人生楽しそうね…。]]

 

[[ですね。ですが…人として色々と終わってしまうので絶対にあぁはなりたくはありませんが。]]

 

[[同感。]]

 

モック砦の守備部隊へとまっしぐらに突撃して行く高坂さんと星空さんを見送りながら、園田さんと西木野さんの2人はしみじみと星空さんの人生は楽しそうねーと言い合っていたわ。

 

そして…

 

[[おバカな2人が派手に暴れ始めた様なので、こちらはこちらで粛々とモック砦の攻略作業へと取り掛かりましょうか?]]

 

[[了解よ。]]

 

高坂さんと星空さんの2人がモック砦の守備部隊を相手に大立ち回りは始めたコトを確認した園田さんと西木野さんの2人は、勝利条件であるモック砦の攻略へ向けて動き始めたの。

 

園田さんと西木野さんの2人は、高坂さんと星空さんの2人がモック砦の守備部隊と大乱闘真っ最中の宙域をぐるりと大きく迂回する進路を取って先へと進んで行ったわ。

 

そうして何度か高坂さんと星空さんの囮組に引き寄せれなかった守備部隊を手早く片付けながら、複数あるモック砦のゲートへとたどり着いた園田さんと西木野さんの2人は、閉じられているゲートを開こうとコンソールへとアクセスしたんだけど…

 

[[ねぇ海未先輩…コレってどうやって開けるの?]]

 

[[………ボタンを押したりしたら勝手に開いたりするモノではないのですか?]]

 

ゲートを開けるコトが出来ずに困っちゃっていたわ。

 

[[何時もの放課後の練習ではこの手の攻城戦の時は青空や花陽、それににこ先輩と副会長がゲートの開閉をしてくれていましたが…。]]

 

[[もしかしてコレって割りと面倒な手順とかあったりするのかしら?]]

 

西木野さんの予想通り、実はこのゲートの開閉って割りと面倒なのよね。

 

コレが味方側の要塞とかのゲートなら、ただアクセスするだけでも識別信号を関知して簡単に開閉が出来ちゃうんだけど、敵側のゲートだとそうは行かないのよ。

 

だって識別上の敵をただゲートにアクセスしただけで自軍の要塞内部に引き入れるワケなんて無いじゃない。

 

だから敵側の要塞へと侵入する時は要塞側のメインシステムにハッキングしてゲートのシステムを掌握しないとダメなの。

 

青空や小泉さんは契約している電子精霊が、希とにこの場合は事前にある程度の準備をしているから、いつも簡単に敵要塞内部へと侵入出来ていたのよね。

 

[[さて…これは困りましたね…。]]

 

[[えぇ。困っちゃったわね。]]

 

開かないゲートに対して困ったと言葉を漏らす園田さんと西木野さんの2人。

 

けど、困ったと言葉を漏らしながらも2人にはあんまり困った様子は感じられなかったわ。

 

[[開かないのならば仕方ありません。]]

 

[[そうね。開かないんだから仕方ないわよね。]]

 

2人は示し会わせたかの様に仕方ないと呟くと…

 

[[ナニをどーやっても開かないのならば…]]

 

手にしたビームライフルを閉じられているゲートへと構えて…

 

[[問答無用でぶち壊すまでよ!!!]]

 

同時に発射したの。

 

2人のREVIVE版ファーストガンダムのビームライフルから放たれたピンク色のビームはゲートへと着弾したわ。

 

そしてビームが着弾した箇所を中心にゲートが溶解を始めて…

 

[[さて…それでは討入りと参りましょうか♪]]

 

[[カチコミね♪]]

 

園田さんと西木野さんの2人は溶解して脆くなったゲートを蹴破って、そのままモック砦の内部へと侵入して行ったわ。

 

一方…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、園田さんと西木野さんの2人に囮に使われた高坂さんと星空さんの2人はと言うと…

 

[[みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?にゃんかコイツら!さっきから凛のコトばっかり狙ってきてねーかにゃぁぁぁぁぁぁ!?って!かすったにゃ!今ちょっとかすったにゃ!!!やべーにゃ!難易度ナイトメアだにゃ!やったコトねーけど東方も真っ青な弾幕だにゃ!!!た、助けるにゃ!誰か凛を助けるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

モック砦の外部に配備されていたほぼ全ての守備部隊を相手に大立ち回りを演じていたわ。

 

[[凛ちゃん!待ってて!穂乃果がすぐに助けるから!!!]]

 

守備部隊のハイ・モック達は最初の戦闘で撃墜寸前までダメージを負っていた…戦闘でダメージを負ったと言うかガンプラの完成度が低過ぎて自壊した星空さんのREVIVE版ファーストガンダムを狙って執拗に攻撃を繰り返していたわ。

 

そのハイ・モック達の執拗な攻撃を星空さんは胴体と左腕だけのREVIVE版ファーストガンダムを無駄に器用に動かして回避を続けていたの。

 

よーく見ると星空さん、左腕を上手く振るってAMBACを行って回避を繰り返してるのよね。

 

この星空さんの見事なAMBACを使った回避行動は野生の勘がさせているのかしら?

 

星空さん…ただの突撃ダメ猫じゃなかったのね。

 

そんな神業的な回避運動を繰り返している星空さんを助けようと必死にビームライフルを連射する高坂さん。

 

さっきの戦闘ではまるで当たらなかった射撃なんだけど、今はさっきまでの下手っぴな射撃がウソみたいに、まるで吸い込まれるかの様に放たれたビームがハイ・モックへと当たりまくっていたわ。

 

こちらもよーく見てみると、高坂さんはただデタラメに撃つだけじゃなく、ハイ・モックの動きを良く見極めて移動する先や回避する先へとビームを放っていたの。

 

敵の動きを先読みして攻撃するのは基本中の基本ではあるんだけど、高坂さんの場合はその先読みが異常なまでに的確なのよ。

 

まるでハイ・モックの動きを完全に把握しているみたい…。

 

[[ホノカ!次!(はいはーい♪お次は右にちょい、上にちょいちょい…発射♪) えい!!!(ヒット♪次は左にちょい、上にちょい、ソコからグイッと上に…今!) いっけー!!!]]

 

ハイ・モックを完全に引き付ける星空さんと、星空さんに引き付けられたハイ・モックを的確に撃墜して行く高坂さん。

 

正直に言って高坂さんと星空さんの2人は囮に使われちゃった時点でそう時間を置かずに2人とも撃墜されると思っていたからこの展開にはビックリだわ。

 

胴体と左腕だけのREVIVE版ファーストガンダムで動き回る星空さんと、普段のアホさ加減を微塵も見せずに1機ずつ的確にハイ・モックを撃墜して行く高坂さんの2人。

 

2人ともイロモノ枠だと思っていたけどヤれば出来るのね…と見直したのはココだけの秘密よ。

 

そうこうしている内に…

 

[[あーなたとはー♪ちーがうから♪にゃ♪ヒトーのここーろまでーは♪って…うにゃ?にゃんかキューに攻撃が少なくなってきたにゃ?コレなら…反撃しても良さそーだにゃ!!!]]

 

高坂さんの的確な攻撃でハイ・モック達の数が減ったコトによって、敵からの圧力が減った星空さんも反撃へと打って出たの。

 

星空さんは残されている左腕をバックパックへと伸ばしてビームサーベルを引き抜くと、今まさに自機へと近接攻撃を仕掛けようとして来ていたハイ・モックへ向けてバーニアを噴射させて近づき…

 

[[ふんぬばら!ってぶった切るにゃ!!!]]

 

謎の掛け声と共にビーム刃を振るって、接近して来ていたハイ・モックを切り裂いてみせたわ。

 

[[うにゃっはー!ココからは凛のステージだにゃ!さぁ!てめーらのツミを数えて宇宙にキターでショータイムをおっ始めるにゃ!!!]]

 

うん。

 

取りあえずはえりーちか、ナニが元ネタなのか全然わかんないわ。

 

あとさっき星空さんが歌っていた歌もわからないわ。

 

世の中にはわからないコトが一杯ね。

 

えっ?なーに?小泉さん?

 

仮面ライダー?歌はとーほー?

 

がいむ?たぶる?ふぉーぜ?うぃざーど?

 

まりさがたいへんなものをぬすんでいきました?

 

うん。

 

折角説明して貰ってもえりーちか、やっぱりさっぱりだわ。

 

ムチの良し悪しとか高品質の荒縄の見分け方とかなら普通にわかるんだけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スパロボ30が楽しいQooオレンジでございます。


今回も本編11話となります。
穂乃果ちゃんが奥の手を使用して…。

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅう 始まります。













思わぬ才能(?)を発揮してボロボロの機体ながらもハイ・モックの大軍と渡り合う囮にされちゃった高坂さんと星空さん。

 

この2人…なんだかんだでハイ・モックの大軍を相手に頑張っている所を見ると、突撃を自粛してちゃんと戦えばかなり化けると思うのはえりーちかの気のせいかしら?

 

問題は高坂さんと星空さんの2人は突撃を自粛する気は微塵もなくて、かつちゃんと真面目に戦う気もあんまり無いコトなのよねぇ…。

 

高坂さんはアレはアレで真面目に戦ってるらしいけど、端から見たら毎回毎回ただ無謀な突撃を繰り返してるだけでこれっぽっちも真面目に戦ってる様には見えないのよね。

 

星空さんに至っては常にお笑い芸人かの如く全力で突撃してしかもスキがあっても無くてもネタに走りまくってるし。

 

ここら辺をどう改善するかが初心者+αチームの問題点よね。

 

えっ?園田さんと西木野さんの問題点?

 

あの2人はほら?高坂さんと星空さんの2人みたいな突撃癖も無いし頭の回転も早いしガンプラを作る時も丁寧に作るしで現状では特に目立った問題行動は無いから順調にスキルアップ&レベルアップをしていけば良いだけだもん。

 

強いて課題を上げるとしたら、今の素組のガンプラじゃなくてそれぞれ自分の特性にあった新しいガンプラを用意するってコトくらいかしら?

 

それもこの合宿中に何とかなるでしょうし。

 

私がぼんやりと初心者+αチームの4人の今後について考えている内に、どうやら高坂さんと星空さんの2人の方に動きがあったみたいね。

 

2人の奮闘もあってハイ・モックの守備部隊の大軍の数がかなり減って来たみたいなんだけど、ここで増援が出て来ちゃったのよ。

 

とは言え出て来た増援もほとんどがノーマルのハイ・モックだから、高坂さんと星空さんのここまでの奮闘具合を見ると何とかなりそうかなぁ…と思っていたら…

 

[[にゃ?にゃんか赤いのがいるにゃ?]]

 

現れた増援の中に赤いハイ・モックが1機だけ混じっていたの。

 

[[赤いハイ・モックなんてなんかハデだねー。]]

 

[[赤くてもどーせザコいハイ・モックにゃ。ぬっこぬっこにしてやんにゃ!]]

 

地味な緑色のハイ・モック(ノーマル)の集団の中に1機だけ混ざっていた赤いハイ・モック。

 

高坂さんと星空さんの2人はその赤いハイ・モックを興味深そうに眺めていたんだけど、ヤるコトは同じとばかりに攻撃を再開したわ。

 

ターゲットは無駄に目立っている赤いハイ・モック。

 

星空さんは赤くてもどーせハイ・モックと言いながらバックパックのバーニアを噴かして無造作に近付いて行ったわ。

 

それにしても星空さんは胴体と左腕だけになっちゃったREVIVE版のファーストガンダムで良くもまぁアレだけ戦えるわねー…と、その様子を眺めていると…

 

[[赤くてナマイキなハイ・モックにゃんてぶった切ってやるにゃ!サクッと切り身になって今夜のご飯のオカズになりやがれだにゃぁぁぁぁ!!!!って!?みぎゃ!?]]

 

ビームサーベルで切り掛かられた赤いハイ・モックはスッと機体を横にずらすコトで星空さんの一撃を回避し、反撃として攻撃が避けられちゃった星空さんのREVIVE版ファーストガンダムの背中へと痛烈な蹴りを放ったの。

 

ただ赤いだけでどーせザコいハイ・モックと侮って挑んで行った星空さんは、この予想外の反撃に尻尾を踏まれたネコみたいな叫び声を上げて蹴り飛ばされて行っちゃったわ。

 

ソコへさらに無慈悲な追撃が入ったわ。

 

[[チキショーめ!ヒトのコトを足蹴にしやがって!もー怒ったにゃ!てってーてきにぬっこぬっこに [[凛ちゃん!避けて!!!]] は?避ける?にゃんで…ってぇぇぇぇぇぇ!?]]

 

赤いハイ・モックの周囲に展開していたノーマルのハイ・モック達が一斉にモック・ライフルで攻撃を仕掛けて来たのよ。

 

ハイ・モック(ノーマル仕様)達の一斉射撃で放たれた弾丸は、容赦なく星空さんのREVIVE版ファーストガンダムへと降り注いで行ったわ。

 

標的にされた星空さんはこのハイ・モック(ノーマル仕様)達の一斉射撃に対して、回避ではなく残されている左腕に取り付けてあるシールド(半壊状態)で胴体中央部のコクピットブロックを覆う様に防御するコトを選んだのだけど、半壊状態のシールドではコクピットブロック以外の胴体部分への被弾は防げずに瞬く間に蜂の巣にされちゃったの。

 

そして…

 

[[ぎにゃぁぁぁ!!!ヤられちまったにゃ!覚えてやがるにゃ!次は絶対にぬっこぬっこにしてやるからクビを洗って待ってやがれだにゃ!!!]]

 

とうとう機体のダメージの許容量が限界を迎え、星空さんのREVIVE版ファーストガンダムは爆発しちゃったの。

 

そう言えば星空さん…いつもぬっこぬっこにしてやんにゃ!って言うと逆にぬっこぬっこにされてるのはえりーちかの気のせいかしら?

 

それはともかく、残念な突撃&残念な完成度のせいで空中分解してからは左腕と胴体部分だけで戦い続けていた星空さんはここでゲームオーバーね。

 

AMBACを駆使して見事な回避を見せたりと色々と頑張ったとは思うけど、あの状態の機体じゃいずれはこうなっちゃうのは仕方ないわ。

 

そんな頑張ったけど無念にも爆発四散しちゃった星空さん。

 

この場に残されたのはただ1人…

 

[[凛ちゃん!]]

 

高坂さんだけね。

 

でも残念だけど、かなり数は減ったとは言え高坂さん1人だけじゃ未だに大量に残存しているハイ・モック達に嬲られていずれは星空さんみたいにやられちゃうのがオチね。

 

まだノーマルのハイ・モックよりも高性能な赤いハイ・モックも居るし。

 

それにしてもあの赤いハイ・モック…もしもアレに“角”が付いていたら高坂さんも星空さんも何の抵抗も出来ずに瞬殺間違いなしだったわね。

 

たまーに出て来る角付きの赤いハイ・モックは三倍どころじゃないくらいに強いのよね…。

 

赤い角付きハイ・モックって一部の上位ファイターさん達ですら苦戦するレベルなのよ。

 

ソラや先生くらいの技量なら何とかソロで倒せるんじゃないかしら?

 

私は…善戦は出来ても恐らくは最終的にはヤられちゃうわね。

 

ほんとあの赤い角角ハイ・モックってバグなんじゃないのかしら?

 

私が赤い角付きハイ・モックのコトを思い出していると、この場に唯一残された高坂さんが赤いハイ・モック率いるハイ・モック部隊へと攻撃を仕掛けようとしていたわ。

 

[[1人になっても!穂乃果は1人じゃないから!(うん♪うん♪ホノカも一緒だからダイジョーブ♪)うん!行くよ!ホノカ!(オッケー♪穂乃果♪)うりゃぁぁぁぁ!!!!!]]

 

高坂さんはバックパックのバーニアを一気に噴射させて機体を加速させると、手にしたビームライフルを乱射しながらハイ・モック部隊へと突撃を開始したわ。

 

乱射されたビームの何発かはハイ・モックに直撃して撃墜させる事が出来たけど、肝心の赤いハイ・モックはヌルヌルと動き回ってビームを回避し、手にしたモックライフルで反撃して来たの。

 

この赤いハイ・モックの反撃に合わせるかの様に周囲のハイ・モック(ノーマル仕様)もモックライフルを放って来たわ。

 

突撃を続ける高坂さんのREVIVE版ファーストガンダムへ向けて放たれる無数の弾丸。

 

このままならさっきの星空さんの二の舞になるわね…と思っていたら…

 

[[ホノカ!アレ!お願い! (りょーかい!頭が痛くなるからちょーっと我慢してね!) あぅ…痛いのはイヤだなぁ…でも…負けるのはもっとイヤ!だから!(任せて!事象演算…始めるよ!)うん!っ!?来た…頭…痛い…けど!]]

 

高坂さんは機体の姿勢制御用スラスターを細かに操作して、ハイ・モック部隊から放たれた弾丸の雨をまるで縫うかの様に突き進んで行ったわ。

 

ハイ・モック部隊から放たれ続ける無数の弾丸にカスリもしない高坂さんのREVIVE版ファーストガンダム。

 

まるで全ての弾丸の動きを把握してるかんじゃないかと思える様な高坂さんのその機動を見ていると、私は何故かゾクリと背筋に冷たいモノが走り抜ける感覚に襲われたわ。

 

この感覚…高坂さんのバトルの時にたまに感じるのよね。

 

なんて言えばいいのかしら…そう…まるでナニか異質なモノの気配を高坂さんから感じる…そんな感覚…。

 

隣を見れば一緒に観戦している希も高坂さんの挙動に対してドコか怪訝そうな顔をしていたわ。

 

小泉さんも目を見開いて驚いているみたい。

 

[[っぅ…痛い…痛い…頭こわれる…でも…全部の動きはわかる…ちょっと先がわかる…だから!このまま一気に!!!]]

 

ハイ・モック部隊の真っ只中に突撃したせいで、今や全方位から攻撃を受けながらもニュータイプも真っ青な回避を続ける高坂さんは、ついにはハイ・モック部隊の指揮を取ってるであろう赤いハイ・モックの目前まで迫っていたわ。

 

目前まで迫った高坂さんのREVIVE版ファーストガンダムに対して、赤いハイ・モックはモックアックスを手に取り近接戦闘を仕掛けるみたいね。

 

赤いハイ・モックは周囲のハイ・モック部隊の援護射撃を受けながら、高坂さんのREVIVE版ファーストガンダムへとモックアックスを振りかぶり襲い掛かって行ったわ。

 

ハイ・モック部隊の援護射撃で回避先を潰しての近接戦闘。

 

あの赤いハイ・モック…AI操作のNPCキャラの割には堅実な戦い方をするわね。

 

対する高坂さんは弾丸の雨を掻い潜り続けながら、手にしたビームライフルを四方八方へと無造作に放ったの。

 

赤いハイ・モックへではなくまるで見当違いな方向へと放たれるビーム。

 

ここに来てついにヤケクソになったのかしら?と思ったら、四方八方へと放たれたビームはその全てが少し遠くに展開して動き回りながら高坂さんのREVIVE版ファーストガンダムを攻撃をしていたハイ・モックへと直撃したわ。

 

今の攻撃…まるでハイ・モック達の動きを完全に把握していたみたいに放たれたけど…でも…仮に高坂さんがニュータイプの様に敵の動きを完全に把握できているとしてら、それならそれでどうして自機の周囲に展開している赤いハイ・モックやその取巻きじゃなくて、遠巻きにただ弾幕を張っているハイ・モックを狙ったのかしら?

 

高坂さんの今の行動の理由はすぐに判明したわ。

 

[[道が…できた!!!]]

 

遠巻きに高坂さんのREVIVE版ファーストガンダムを攻撃していたハイ・モックの内の数機が無造作に放たれたビームの直撃によって撃墜すると、未だに降り注ぎ続ける弾丸の雨の中に一瞬だけ赤いハイ・モックへの“道”が出来たの。

 

[[いっ!けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

高坂さんは周囲は弾丸の雨の中にも関わらず、ソコだけ不自然なまでに弾丸が一切存在しないその“道”を一気に加速して駆け抜けて行ったわ。

 

そして交差する高坂さんのREVIVE版ファーストガンダムと赤いハイ・モック。

 

交差の瞬間、高坂さんは左腕のシールドを振るって赤いハイ・モックの振り下ろしたモックアックスを弾く様に防ぐと、スラスターを噴かして機体をグルリと反転させて赤いハイ・モックの真後ろへと移動して…

 

[[これで!墜ちちゃぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

無防備な背中へ向けて、右手に持ったビームライフルからビームを1発放ったわ。

 

赤いハイ・モックの背中へと放たれたビームは装甲を貫き、赤いハイ・モックはそのまま爆発。

 

高坂さんは一連の流れる様な攻撃に加えて、撃墜する事によって至近距離で起こった赤いハイ・モックの爆発からシールドを構えて自機を守りながら、爆発の衝撃を利用して機体を一気に後退させて行ったわ。

 

爆発の衝撃を利用して一気に後退する事によってハイ・モック部隊の包囲網から離脱する事に成功した高坂さんは、離脱しながらもビームライフルの連射を続けてさらに数機のハイ・モックを撃ち落として行ったの。

 

[[痛い…けど…なんとか…(演算終了…ねぇ穂乃果?大丈夫?) うん…だいじょーぶ…でも頭いたい…(終わったら頭痛薬飲まなきゃね?)…うん…。]]

 

星空さんが撃墜されてからの高坂さんの一連の攻撃でその数を大きく減らしたハイ・モックの守備部隊。

 

まだまだハイ・モックの守備部隊はそれなりの数が居るけど、部隊の指揮を取っていた赤いハイ・モックは無事に撃墜するコトが出来たからあとは無謀な突撃さえしなければ高坂さんだけでなんとかなりそうね。

 

無謀な突撃をしたとしても、さっきの高坂さんの戦果を考えるとなんとかなりそうな気もするけど。

 

初めはダメ過ぎて囮にされてそのまま撃墜されちゃうと思っていたけど、フタを開けてみれば残念ながら星空さんは撃墜されちゃったけど、高坂さんも星空さんも予想以上の戦いぶりだったわ。

 

特に高坂さんは土壇場でまるでニュータイプかの様に敵の動きを完全に把握していたわね。

 

天性の才能か、はたまた野生の勘か…それとも…。

 

うん。

 

やっぱり高坂さんも、そして撃墜はされたけどAMBACだけで見事な回避を見せた星空さんも、どちらも磨けば光るわ。

 

今はまだアホ成分が先行しちゃっているけど、いずれはきっと2人とも化けるわよ。

 

そんな感じに高坂さんと星空さんの2人がその才能の片鱗を見せていた頃、モック砦へと突入して行った園田さんと西木野さんはと言うと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近はなかなかガンプラを買いに行けていないQooオレンジでございます。
コマンドクアンタは確保したいです。


今回も本編11話となります。
モック砦に突入したうみまきコンビの珍道中(?)

















それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅういち 始まります。













色々とダメ過ぎて囮にされたにも関わらず、土壇場で思わぬ才能の片鱗を見せて奮戦した高坂さんと星空さん。

 

星空さんは残念ながら撃墜されちゃったけど、高坂さんは今回のステージでの強敵である赤いハイ・モックを見事に撃墜出来たわ。

 

そんな囮(されちゃった)チームが奮戦している一方で、要塞攻略の為にモック砦へと侵入した園田さんと西木野さんの2人はと言うと…

 

[[ねぇ…ココ、ドコよ。]]

 

[[何処…なのでしょうか?]]

 

道に迷っている真っ最中だったわ。

 

[[ちょっ!ドコなのでしょうか?って!私は海未先輩が自信満々にドンドンと要塞の中を突き進んで行くからてっきりドコをどう進めば良いかわかってるんだと思って後を着いていってたのに!]]

 

[[そんな事を言われても初めて来た場所なのですよ?普通に考えて初めて来た場所の道なんてわかりませんよ。私はただ敵が居る方向へと進んでいただけです。]]

 

[[敵が居る方に進んでいただけって…。]]

 

園田さん…どうやらモック砦へと侵入したのは良いけどまさかのノープランだったのね。

 

普通は要塞内部に侵入したらまずは手近なコンソールにアクセスして要塞内部のマップを入手するのが定石なんだけど、そんなコトを初心者の園田さんが知ってるワケないのよね。

 

そこら辺のコトは私達も説明してなかったし。

 

まぁだから今回の迷子は仕方ないって言ったら仕方ないんだけどね。

 

[[で?どーするのよ?このまま適当に進むの?ってかそもそも要塞攻略戦のミッションったナニを持って要塞を攻略したコトになるワケなの?]]

 

[[そう言われてみれば…どうすれば要塞を攻略した事になるのでしょうか?]]

 

[[……………それも把握してなかったのね。]]

 

[[そうは言いますが真姫だって何をどうすれば要塞を攻略して事になるのか把握していないではありませんか?]]

 

[[ソコはほら?私は基本的に前に出ての戦闘がメインだから、そこら辺のコトは別に知らなくても良いのよ。]]

 

[[良くは無いと思うのですが…?それにそんな事を言って戦闘だけを行っているとその内に脳が退化して何処かの老舗和菓子屋の賢く無い方の看板娘や血液の代わりにラーメンのスープが流れている様な野良猫みたいに突撃か突撃か突撃はたまた突撃かしか出来なくなる恐れがありますよ?]]

 

[[………それはイヤね…絶対に…。うん。この合宿中にガンプラバトルの色々なコトをちゃんと勉強しよ…。]]

 

[[それが良いですよ♪]]

 

[[ってか海未先輩ももう2度とこんな状況にならないようにちゃんと勉強しときなさいよね…それはそうと結局この状況、どーするのよ?]]

 

[[どーしましょうかね?]]

 

[[はぁ…結局は堂々巡り…ってヤツなのね…。]]

 

初心者+αチームの頭脳とも言える園田さんがまさかのノープランだったコトでモック砦内部で迷子になっちゃった突入組の2人は、これからどうするのか?を手短に話し合ったんだけど、結局はナニも決まらなかったみたい。

 

あ♪ちなみにさっき西木野さんが言っていた要塞攻略系のミッションの勝利条件なんだけど、基本的には要塞内部の最深部にある動力炉を破壊すればミッションクリアになるわ。

 

たまーに勝利条件が異なるコトもあるんだけどね。

 

まぁ今回のモック砦の攻略ミッションはイレギュラーな勝利条件じゃなくて、スタンダードに動力炉を破壊すればミッションクリアになるんだけど。

 

[[こうして居ても埒が明きません。ここまで私達が進んで来た道のりはサポートAIさんがマップデータとして残してくれているので、迂遠ではありますが取りあえずはそのマップデータを見ながらまだ進んでいない道を探して進んで行きましょう。]]

 

[[はぁ…それしかないわね…。]]

 

[[そうと決まれば早速参りましょう♪の前に…]]

 

[[ザコ掃除…ね!]]

 

[[はい!真姫は前へ!]]

 

[[りょーかい!援護は任せるわ!]]

 

[[任されました!]]

 

話し合い(?)の結果、今後の方針が決まった園田さんと西木野さんの2人だったけど、その歩を先へ進め様とした時に前方から5機のハイ・モックがまるでその進路を塞ぐかの様に現れたわ。

 

この5機のハイ・モックに対して、園田さんと西木野さんは西木野さんが前衛へと出るコトで対応する事にしたの。

 

言葉数も少なく互いに意志疎通を行った2人は早速戦闘へと移行したわ。

 

前衛へと躍り出た西木野さんは自機であるREVIVE版ファーストガンダムの左腕に取り付けてあるシールドを機体前面に構えると、バックパックのバーニアを噴かしつつ頭部のバルカン砲を牽制として放ちながら前方の5機のハイ・モックへと向かって行ったの。

 

その後方からは園田さんが自機であるやっぱり同じくREVIVE版ファーストガンダムが持つビームライフルを構えて、そのスコープを覗きながら射撃の体勢へと入っていたわ。

 

対する5機のハイ・モック達は5機の内でモックアックスを手にしていた2機が前衛へと出るみたい。

 

前衛へと出た2機のハイ・モックは手にしたモックアックスを振りかぶりながら、バーニアを噴かして進んで来る西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムへと襲い掛かって行ったわ。

 

[[そんなの!ノロマ過ぎよ!]]

 

これに対して西木野さんはさらにREVIVE版ファーストガンダムのバーニアを噴かして機体を加速させて、一気に自機へと迫っていた2機のハイ・モックの懐へと潜り込んで行ったわ。

 

そして…

 

[[まずは1つ!!!]]

 

ビームサーベルを背中のバックパックから引き抜くとそのまま流れる様な動作で展開されたビーム刃を振り下ろして、自機へと迫っていたモックアックス装備のハイ・モックの2機の内の1機を両断したの。

 

この西木野さんの攻撃に合わせる様に…

 

[[二つ!]]

 

園田さんが前衛へと出たハイ・モック(モックアックス装備)の片方の胴体のど真ん中をビームライフルを放って貫いたわ。

 

さらに…

 

[[三つ!四つ!]]

 

園田さんは続け様にビームライフルを放ち、後衛でもたもたしていた2機のハイ・モックを撃ち落としたの。

 

[[これでラストよ!]]

 

最初に前衛へと突出して来た2機のハイ・モック(モックアックス装備)の1機をビームサーベルで両断した西木野さんも、この園田さんの連続攻撃に続く様に再び動いたわ。

 

西木野さんは最初のハイ・モック(モックアックス装備)を両断し終えた体勢から要塞内部の床を強く蹴りながらバーニアを再び噴射させて機体をさらに加速させ、残り1機となった後衛のハイ・モックへと急接近して行ったの。

 

コレを見て残されたハイ・モックは慌てる様に機体を後退させようとしたんどけど時既に遅し。

 

ハイ・モックが後退を始めるその前に、既に西木野さんはハイ・モックの眼前へと迫っていたわ。

 

そして再び振るわれるビームサーベルの一閃。

 

ハイ・モックは先程の焼き直しの様にその胴体を桃色のビーム刃によって両断されて要塞内部の床へと崩れ落ちたわ。

 

[[こっちの倍は居たのになんか物足りないわね。でもまぁ所詮はヤられ役のハイ・モックが相手ならこんなモノよね。]]

 

[[ですね。]]

 

うん。

 

やっぱり戦闘面に関しては園田さんと西木野さんの2人はとても安定してるわね。

 

土壇場にならないと力が発揮されなかった高坂さんと星空さんの2人に比べて、こちらの2人の戦闘は連携もしっかりしているから観ていて安心感があるわ。

 

この2人がそれぞれ自分の特性に合ったガンプラを使う様になったらどうなるか…とっても楽しみだわね♪

 

[[さて…それでは進軍の邪魔をする輩の掃除も終わった事ですし、改めて先に進むとしましょうか?]]

 

[[ん、りょーかい。]]

 

こうして園田さんと西木野さんの2人は再びモック砦の内部を宛もなく進んで行ったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでマップデータの未踏破エリアをしらみ潰しに進んでいた園田さんと西木野さんの2人。

 

道を塞ぐ様にそこそこの頻度で現れるモック砦内部の守備部隊であるハイ・モック達を危なげなく撃墜しながら、2人はようやくモック砦の最深部にたどり着こうとしていたわ。

 

[[どうやら残されている未踏破エリアはこの大きな扉の向こう側だけの様ですね。]]

 

[[なんだか見るからに怪しさ全開の扉よね。]]

 

モック砦最深部のゲート…それは何と言うか…こう…ゲームの終盤のダンジョンのラスト付近で出て来そうな雰囲気の装飾が施されていたのよ。

 

ガンプラ的に言えばシナンジュやギラ・ズールとかの“袖付き”系の機体のエングレービングが施されてる様な感じね。

 

[[確かにこの先にナニかあります…と如何にも言いたげな感じですね。]]

 

[[ねぇ?この先にボスっぽいのが居ると思う?]]

 

[[やはり居るのではないですか?]]

 

[[よねぇ…。それにしても…ココのボスっぽいヤツってどんなヤツなのかしら?]]

 

[[モック砦なのでやはり愛らしいハイ・モック系のボスなのではないでしょうか?]]

 

[[は?(愛らしい?海未先輩、愛らしいって言った?は?ハイ・モックが…?愛らしい?)]]

 

[[さて、ここでこうして居ても始まりません。さっさとこの大きな扉をぶち破って中に居るであろうボスの能天をぶち抜きに参りましょう♪]]

 

ほんの少しの間、モック砦の最深部の無駄に豪華なゲート前で立ち止まって言葉を交わしていた園田さんと西木野さんの2人なんだけど、早速ゲートの奥へと進むために行動を開始したわ。

 

園田さんと西木野さんの2人はゲートを開ける為にゲート手前にあるコンソールを操作して…ではなく…

 

[[それでは遠慮無く♪]]

 

[[ぶち壊すわよ!!!]]

 

手にしたビームライフルを連射してゲートの破壊へと取り掛かったの。

 

2人のREVIVE版ファーストガンダムから無造作に放たれる何発もの桃色の閃光。

 

放たれた桃色の閃光達は次々とゲートへと着弾して、ゲートをその有り余る熱力によってドンドンと融解させて行ったわ。

 

そして…

 

[[さぁ♪討入り開始ですよ♪]]

 

[[邪魔!さっさと壊れなさい!!!!]]

 

2人はビームライフルの連射によってボロボロになったゲートを文字通り蹴破って、モック砦の最深部へと侵入を果たしたわ。

 

と、言うか…普段は“μ's”でも数少ない知性派の園田さんと西木野さんの2人がココまでほぼ全てのゲートを破壊して進んで来てるって……。

 

うん。

 

このバトルが終わったら2人に正しいゲートの開き方を教えてあげましょ…。

 

そんなコトをバトルを見守っているえりーちかが密かに考えていると、モック砦の最深部へと侵入を果たした園田さんと西木野さんの2人へ向かって襲い掛かる影が現れたわ。

 

園田さんと西木野さんの2人へと襲い掛かって来た影…それはココまで引っ張っておいて何だけど、結局はやっぱりハイ・モックなのよね。

 

えりーちか、やっぱりハイ・モックとかって言ったけど、このモック砦でハイ・モック系以外の敵が出るコトの方があり得ないわよね。

 

だってモック砦だし。

 

それはそうとモック砦の最深部へと侵入を果たした2人へと襲い掛かって来たのは合計10機の黒くカラーリングされたハイ・モック達だったわ。

 

この黒くカラーリングされたハイ・モック…特殊部隊仕様とか親衛隊仕様って所かしら?

 

ある程度カスタマイズされているのか、ココまでの道程で園田さんと西木野さんか相手をして来たノーマル仕様のハイ・モックよりも明らかに動きが良いわ。

 

そして何よりもこの黒いハイ・モック達は…

 

[[コイツら!ハイ・モックのクセにマトモに連携してくるの!?]]

 

そう。

 

ハイ・モックであるにも関わらず、この黒いハイ・モック達は互いに互いの死角やスキをカバーし合うかの様に連携していたのよ。

 

この黒いハイ・モック達は無駄に洗練された動きで互いに連携し合いながら、ゲートを蹴破って直後に前衛へと出た西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムへと襲い掛かって来たわ。

 

[[う"ぇえ!?ちょっとアンタたち!何でさっきから私の方にばっかり来るのよ!!!]]

 

最深部へと突入していきなり10対1の状況に陥った西木野さんは、文句を言いながらもシールドを器用に使って黒いハイ・モック達からの攻撃を確実に回避したり防御したりしているわ。

 

[[真姫!そのまま連中を引き付けていて下さい!]]

 

[[引き付けてって言われても!]]

 

[[とにかく!そのままもう少し頑張って下さい!!!]]

 

[[あー!もう!わかったわよ!!!ヤります!ヤればいいんでしょ!!!]]

 

前衛へと出た西木野さんが集中的に狙われているこの状況に、園田さんはこのまま西木野さんに黒いハイ・モック達を引き付けて囮になる様にと伝えたの。

 

園田さんは西木野さんへとその指示を出し終えたタイミングで機体をさっき蹴破ったゲート付近まで後退させたわ。

 

[[いくら愛らしいハイ・モックとは言え!こちらを無視した事を後悔させて差し上げましょう!!!]]

 

そして西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムへと群がる黒いハイ・モック達へと、手にしたビームライフルを構えたわ。

 

[[一切合切!悉く!徹底的に狩り尽くします!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今更ながらボールのガチャを何個か購入しとけば良かったと後悔しているQooオレンジでございます。


今回も本編11話となります。
要塞内部へと突入したうみまきコンビの珍道中(?)










それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅういち 始まります。













色々とダメ過ぎて囮にされたにも関わらず、土壇場で思わぬ才能の片鱗を見せて奮戦した高坂さんと星空さん。

 

星空さんは残念ながら撃墜されちゃったけど、高坂さんは今回のステージでの強敵である赤いハイ・モックを見事に撃墜出来たわ。

 

そんな囮(されちゃった)チームが奮戦している一方で、要塞攻略の為にモック砦へと侵入した園田さんと西木野さんの2人はと言うと…

 

[[ねぇ…ココ、ドコよ。]]

 

[[何処…なのでしょうか?]]

 

道に迷っている真っ最中だったわ。

 

[[ちょっ!ドコなのでしょうか?って!私は海未先輩が自信満々にドンドンと要塞の中を突き進んで行くからてっきりドコをどう進めば良いかわかってるんだと思って後を着いていってたのに!]]

 

[[そんな事を言われても初めて来た場所なのですよ?普通に考えて初めて来た場所の道なんてわかりませんよ。私はただ敵が居る方向へと進んでいただけです。]]

 

[[敵が居る方に進んでいただけって…。]]

 

園田さん…どうやらモック砦へと侵入したのは良いけどまさかのノープランだったのね。

 

普通は要塞内部に侵入したらまずは手近なコンソールにアクセスして要塞内部のマップを入手するのが定石なんだけど、そんなコトを初心者の園田さんが知ってるワケないのよね。

 

そこら辺のコトは私達も説明してなかったし。

 

まぁだから今回の迷子は仕方ないって言ったら仕方ないんだけどね。

 

[[で?どーするのよ?このまま適当に進むの?ってかそもそも要塞攻略戦のミッションったナニを持って要塞を攻略したコトになるワケなの?]]

 

[[そう言われてみれば…どうすれば要塞を攻略した事になるのでしょうか?]]

 

[[……………それも把握してなかったのね。]]

 

[[そうは言いますが真姫だって何をどうすれば要塞を攻略して事になるのか把握していないではありませんか?]]

 

[[ソコはほら?私は基本的に前に出ての戦闘がメインだから、そこら辺のコトは別に知らなくても良いのよ。]]

 

[[良くは無いと思うのですが…?それにそんな事を言って戦闘だけを行っているとその内に脳が退化して何処かの老舗和菓子屋の賢く無い方の看板娘や血液の代わりにラーメンのスープが流れている様な野良猫みたいに突撃か突撃か突撃はたまた突撃かしか出来なくなる恐れがありますよ?]]

 

[[………それはイヤね…絶対に…。うん。この合宿中にガンプラバトルの色々なコトをちゃんと勉強しよ…。]]

 

[[それが良いですよ♪]]

 

[[ってか海未先輩ももう2度とこんな状況にならないようにちゃんと勉強しときなさいよね…それはそうと結局この状況、どーするのよ?]]

 

[[どーしましょうかね?]]

 

[[はぁ…結局は堂々巡り…ってヤツなのね…。]]

 

初心者+αチームの頭脳とも言える園田さんがまさかのノープランだったコトでモック砦内部で迷子になっちゃった突入組の2人は、これからどうするのか?を手短に話し合ったんだけど、結局はナニも決まらなかったみたい。

 

あ♪ちなみにさっき西木野さんが言っていた要塞攻略系のミッションの勝利条件なんだけど、基本的には要塞内部の最深部にある動力炉を破壊すればミッションクリアになるわ。

 

たまーに勝利条件が異なるコトもあるんだけどね。

 

まぁ今回のモック砦の攻略ミッションはイレギュラーな勝利条件じゃなくて、スタンダードに動力炉を破壊すればミッションクリアになるんだけど。

 

[[こうして居ても埒が明きません。ここまで私達が進んで来た道のりはサポートAIさんがマップデータとして残してくれているので、迂遠ではありますが取りあえずはそのマップデータを見ながらまだ進んでいない道を探して進んで行きましょう。]]

 

[[はぁ…それしかないわね…。]]

 

[[そうと決まれば早速参りましょう♪の前に…]]

 

[[ザコ掃除…ね!]]

 

[[はい!真姫は前へ!]]

 

[[りょーかい!援護は任せるわ!]]

 

[[任されました!]]

 

話し合い(?)の結果、今後の方針が決まった園田さんと西木野さんの2人だったけど、その歩を先へ進め様とした時に前方から5機のハイ・モックがまるでその進路を塞ぐかの様に現れたわ。

 

この5機のハイ・モックに対して、園田さんと西木野さんは西木野さんが前衛へと出るコトで対応する事にしたの。

 

言葉数も少なく互いに意志疎通を行った2人は早速戦闘へと移行したわ。

 

前衛へと躍り出た西木野さんは自機であるREVIVE版ファーストガンダムの左腕に取り付けてあるシールドを機体前面に構えると、バックパックのバーニアを噴かしつつ頭部のバルカン砲を牽制として放ちながら前方の5機のハイ・モックへと向かって行ったの。

 

その後方からは園田さんが自機であるやっぱり同じくREVIVE版ファーストガンダムが持つビームライフルを構えて、そのスコープを覗きながら射撃の体勢へと入っていたわ。

 

対する5機のハイ・モック達は5機の内でモックアックスを手にしていた2機が前衛へと出るみたい。

 

前衛へと出た2機のハイ・モックは手にしたモックアックスを振りかぶりながら、バーニアを噴かして進んで来る西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムへと襲い掛かって行ったわ。

 

[[そんなの!ノロマ過ぎよ!]]

 

これに対して西木野さんはさらにREVIVE版ファーストガンダムのバーニアを噴かして機体を加速させて、一気に自機へと迫っていた2機のハイ・モックの懐へと潜り込んで行ったわ。

 

そして…

 

[[まずは1つ!!!]]

 

ビームサーベルを背中のバックパックから引き抜くとそのまま流れる様な動作で展開されたビーム刃を振り下ろして、自機へと迫っていたモックアックス装備のハイ・モックの2機の内の1機を両断したの。

 

この西木野さんの攻撃に合わせる様に…

 

[[二つ!]]

 

園田さんが前衛へと出たハイ・モック(モックアックス装備)の片方の胴体のど真ん中をビームライフルを放って貫いたわ。

 

さらに…

 

[[三つ!四つ!]]

 

園田さんは続け様にビームライフルを放ち、後衛でもたもたしていた2機のハイ・モックを撃ち落としたの。

 

[[これでラストよ!]]

 

最初に前衛へと突出して来た2機のハイ・モック(モックアックス装備)の1機をビームサーベルで両断した西木野さんも、この園田さんの連続攻撃に続く様に再び動いたわ。

 

西木野さんは最初のハイ・モック(モックアックス装備)を両断し終えた体勢から要塞内部の床を強く蹴りながらバーニアを再び噴射させて機体をさらに加速させ、残り1機となった後衛のハイ・モックへと急接近して行ったの。

 

コレを見て残されたハイ・モックは慌てる様に機体を後退させようとしたんどけど時既に遅し。

 

ハイ・モックが後退を始めるその前に、既に西木野さんはハイ・モックの眼前へと迫っていたわ。

 

そして再び振るわれるビームサーベルの一閃。

 

ハイ・モックは先程の焼き直しの様にその胴体を桃色のビーム刃によって両断されて要塞内部の床へと崩れ落ちたわ。

 

[[こっちの倍は居たのになんか物足りないわね。でもまぁ所詮はヤられ役のハイ・モックが相手ならこんなモノよね。]]

 

[[ですね。]]

 

うん。

 

やっぱり戦闘面に関しては園田さんと西木野さんの2人はとても安定してるわね。

 

土壇場にならないと力が発揮されなかった高坂さんと星空さんの2人に比べて、こちらの2人の戦闘は連携もしっかりしているから観ていて安心感があるわ。

 

この2人がそれぞれ自分の特性に合ったガンプラを使う様になったらどうなるか…とっても楽しみだわね♪

 

[[さて…それでは進軍の邪魔をする輩の掃除も終わった事ですし、改めて先に進むとしましょうか?]]

 

[[ん、りょーかい。]]

 

こうして園田さんと西木野さんの2人は再びモック砦の内部を宛もなく進んで行ったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなでマップデータの未踏破エリアをしらみ潰しに進んでいた園田さんと西木野さんの2人。

 

道を塞ぐ様にそこそこの頻度で現れるモック砦内部の守備部隊であるハイ・モック達を危なげなく撃墜しながら、2人はようやくモック砦の最深部にたどり着こうとしていたわ。

 

[[どうやら残されている未踏破エリアはこの大きな扉の向こう側だけの様ですね。]]

 

[[なんだか見るからに怪しさ全開の扉よね。]]

 

モック砦最深部のゲート…それは何と言うか…こう…ゲームの終盤のダンジョンのラスト付近で出て来そうな雰囲気の装飾が施されていたのよ。

 

ガンプラ的に言えばシナンジュやギラ・ズールとかの“袖付き”系の機体のエングレービングが施されてる様な感じね。

 

[[確かにこの先にナニかあります…と如何にも言いたげな感じですね。]]

 

[[ねぇ?この先にボスっぽいのが居ると思う?]]

 

[[やはり居るのではないですか?]]

 

[[よねぇ…。それにしても…ココのボスっぽいヤツってどんなヤツなのかしら?]]

 

[[モック砦なのでやはり愛らしいハイ・モック系のボスなのではないでしょうか?]]

 

[[は?(愛らしい?海未先輩、愛らしいって言った?は?ハイ・モックが…?愛らしい?)]]

 

[[さて、ここでこうして居ても始まりません。さっさとこの大きな扉をぶち破って中に居るであろうボスの能天をぶち抜きに参りましょう♪]]

 

ほんの少しの間、モック砦の最深部の無駄に豪華なゲート前で立ち止まって言葉を交わしていた園田さんと西木野さんの2人なんだけど、早速ゲートの奥へと進むために行動を開始したわ。

 

園田さんと西木野さんの2人はゲートを開ける為にゲート手前にあるコンソールを操作して…ではなく…

 

[[それでは遠慮無く♪]]

 

[[ぶち壊すわよ!!!]]

 

手にしたビームライフルを連射してゲートの破壊へと取り掛かったの。

 

2人のREVIVE版ファーストガンダムから無造作に放たれる何発もの桃色の閃光。

 

放たれた桃色の閃光達は次々とゲートへと着弾して、ゲートをその有り余る熱力によってドンドンと融解させて行ったわ。

 

そして…

 

[[さぁ♪討入り開始ですよ♪]]

 

[[邪魔!さっさと壊れなさい!!!!]]

 

2人はビームライフルの連射によってボロボロになったゲートを文字通り蹴破って、モック砦の最深部へと侵入を果たしたわ。

 

と、言うか…普段は“μ's”でも数少ない知性派の園田さんと西木野さんの2人がココまでほぼ全てのゲートを破壊して進んで来てるって……。

 

うん。

 

このバトルが終わったら2人に正しいゲートの開き方を教えてあげましょ…。

 

そんなコトをバトルを見守っているえりーちかが密かに考えていると、モック砦の最深部へと侵入を果たした園田さんと西木野さんの2人へ向かって襲い掛かる影が現れたわ。

 

園田さんと西木野さんの2人へと襲い掛かって来た影…それはココまで引っ張っておいて何だけど、結局はやっぱりハイ・モックなのよね。

 

えりーちか、やっぱりハイ・モックとかって言ったけど、このモック砦でハイ・モック系以外の敵が出るコトの方があり得ないわよね。

 

だってモック砦だし。

 

それはそうとモック砦の最深部へと侵入を果たした2人へと襲い掛かって来たのは合計10機の黒くカラーリングされたハイ・モック達だったわ。

 

この黒くカラーリングされたハイ・モック…特殊部隊仕様とか親衛隊仕様って所かしら?

 

ある程度カスタマイズされているのか、ココまでの道程で園田さんと西木野さんか相手をして来たノーマル仕様のハイ・モックよりも明らかに動きが良いわ。

 

そして何よりもこの黒いハイ・モック達は…

 

[[コイツら!ハイ・モックのクセにマトモに連携してくるの!?]]

 

そう。

 

ハイ・モックであるにも関わらず、この黒いハイ・モック達は互いに互いの死角やスキをカバーし合うかの様に連携していたのよ。

 

この黒いハイ・モック達は無駄に洗練された動きで互いに連携し合いながら、ゲートを蹴破って直後に前衛へと出た西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムへと襲い掛かって来たわ。

 

[[う"ぇえ!?ちょっとアンタたち!何でさっきから私の方にばっかり来るのよ!!!]]

 

最深部へと突入していきなり10対1の状況に陥った西木野さんは、文句を言いながらもシールドを器用に使って黒いハイ・モック達からの攻撃を確実に回避したり防御したりしているわ。

 

[[真姫!そのまま連中を引き付けていて下さい!]]

 

[[引き付けてって言われても!]]

 

[[とにかく!そのままもう少し頑張って下さい!!!]]

 

[[あー!もう!わかったわよ!!!ヤります!ヤればいいんでしょ!!!]]

 

前衛へと出た西木野さんが集中的に狙われているこの状況に、園田さんはこのまま西木野さんに黒いハイ・モック達を引き付けて囮になる様にと伝えたの。

 

園田さんは西木野さんへとその指示を出し終えたタイミングで機体をさっき蹴破ったゲート付近まで後退させたわ。

 

[[いくら愛らしいハイ・モックとは言え!こちらを無視した事を後悔させて差し上げましょう!!!]]

 

そして西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムへと群がる黒いハイ・モック達へと、手にしたビームライフルを構えたわ。

 

[[一切合切!悉く!徹底的に狩り尽くします!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

丁度11月にボールのガチャの第2段が販売され始めていたので無事に購入出来たQooオレンジでございます。
これで花陽ちゃんの二期用の新型機に…くふふ。


今回も本編11話となります。
うみまきコンビの要塞最深部での激闘が始まります、











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうに 始まります。













無駄に豪華なゲートを破壊…と言うか蹴破ってモック砦の最深部へと突入した園田さんと西木野さん。

 

突入したゲートの向こう側で待ち受けて居たのは特別仕様っぽい黒いハイ・モック達だったの。

 

その特別仕様っぽい黒いハイ・モック達を相手に戦闘が始まった直後に前衛へと躍り出た西木野さんだったんだけど、黒いハイ・モック達はそんな西木野さんに群がって来ちゃったのよね。

 

園田さんは黒いハイ・モック達に群がられている西木野さんにそのまま引き付け続けてと指示を出して…

 

[[一切合切!悉く!徹底的に狩り尽くします!!!]]

 

攻撃を開始したわ。

 

園田さんは気炎を吐きながら今回の乗機であるREVIVE版ファーストガンダムのメインウェポンであるビームライフルを構えた寸瞬の後、その引鉄を引いて銃口から桃色の閃光を放ったの。

 

瞬間的に狙いを定めてビームライフルの銃口から放たれた桃色の閃光は西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムに群がっていた黒いハイ・モックの内の1機を貫いたわ。

 

この攻撃を受けて1機が撃墜された黒いハイ・モック達はその動きを一瞬止めて、西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムから一斉に離れて行ったわ。

 

そして1機が先程の園田さんの攻撃で撃墜されて残り9機になった黒いハイ・モック達は、園田さんへと4機、西木野さんへと5機と分散して再び攻撃を開始したの。

 

[[あのまま真姫に群がっていてくれれば楽が出来たのですが…早々簡単には行きませんか。]]

 

[[あのねぇ…群がっていてくれれば楽とか言ってるけど、ちょっとは追いかけ回されてたこっちの身にもなってみてよね…。]]

 

[[とは言いますが、真姫ならばあの程度は余裕なのではありませんか?]]

 

[[そりゃまぁいつも練習の時に戦ってるソラ先輩とかに比べたらいくら数が多くても圧が少な過ぎて割りと余裕はあったけど…。]]

 

[[ならば問題はないではありませんか?]]

 

[[気持ち的な問題よ。黒いハイ・モックってなんかほら…“アレ”に似てるから、群がられて気持ち悪かったのよ。]]

 

[[黒いアレ…あぁ。ゴキ[[ストップ!その先はセンシティブな問題だから言っちゃダメ!]]…ゴキ[[だからダメって言ってるでしょ!]]…黒いアレ程度でセンシティブな問題にはならないと思うのですが?]]

 

分散した黒いハイ・モック達にそれぞれ攻撃を受けている園田さんと西木野さんは2人ともかなり余裕があるみたいで、どちらも攻撃を捌きながら通信回線を開いて雑談なんてしているわ。

 

そうこうしている内に黒いハイ・モック達は園田さんと西木野さんの2人の反撃を受けて、その数を1機、また1機と減らして行っていたわ。

 

2人とも雑に反撃してる様に見えるけど、ちゃんと黒いハイ・モックの大振りな近接攻撃の後のスキを突いたり、頭部バルカン砲での牽制射撃を行って回避先を誘導してからビームライフルの一撃で仕留めたりと、ちゃんと考えながら戦っているみたいね。

 

対する黒いハイ・モック達は最初こそちゃんと連携して攻撃を仕掛けていたけど、数が減るに連れてその連携はドンドンと乱れて行って、ついには普通のハイ・モックと変わらない程度の単調な攻撃しか出来なくなっちゃっていたわ。

 

こうなったらもう園田さんと西木野さんの2人にとってはただの動く的ね。

 

実際に…

 

[[ふぅ…こちらはこれで終わりですね。]]

 

[[こっちも終わったわよ。]]

 

雑談を続けながらも危なげなく黒いハイ・モック達を撃墜していった園田さんと西木野さんの2人は、ついにはお互い自身へと迫って来ていた最後の1機を撃墜して、モック砦の最深部に配備されていた部隊を全滅させるコトに成功したの。

 

[[最深部なのでもう少し凝った展開が用意されているのかと思いましたが、どうやらこれで終わりの様ですね?]]

 

[[思ってたよりも簡単に方が付いちゃったわね。]]

 

[[えぇ。これならば要塞の外縁部に展開していた守備部隊の方が数が多かった分まだ歯応えがありましたね。]]

 

[[あっちはぜーんぶ、穂乃果先輩と凛に押し付けちゃったもんね。]]

 

[[今頃は二人とも大量のハイ・モック達に群がられて嬲られているのでしょうか?]]

 

[[どうかしら?案外と二人とも土壇場で火事場の馬鹿力的なヤツを発揮してなんとかなってたりするんじゃない?]]

 

[[………2人とも本番には無駄に強いタイプなのであり得そうですね。]]

 

最深部の黒いハイ・モック部隊を全滅させた園田さんと西木野さんは、他愛もない会話を続けながらそれぞれの乗機の歩を進めて最深部の広間の奥に設置されている動力炉へと近付いて行ったわ。

 

2人ともここまで苦戦らしい苦戦をしていなかったら随分と余裕があるみたいね。

 

園田さんと西木野さんの2人が今回のモック砦攻略ミッションで1番苦戦したのって、1番初めに高坂さんと星空さんの2人が無策で突撃して行ってその火消しに奔走したコトくらいかしら?

 

まぁモック砦って言ってる段階で敵はその全てがザコのハイ・モックで編成されているから、この2人にとっては物足りなかったのかもしれないわね。

 

でもね?

 

いくら敵がハイ・モックタイプだけで楽勝だったとしても、最後の最後まで気を抜いちゃダメよ?

 

勝利を確信した瞬間にこそ、最大の油断が生まれちゃうんだから。

 

[[…?ねぇ海未先輩…。なんか揺れなかった?]]

 

[[そう言えば揺れていますね?地震でしょうか?]]

 

[[地震って…ここって宇宙よね?]]

 

[[宇宙での地震なら宇宙震とか宙震とか?]]

 

[[もしかしてソレってボケてる?]]

 

[[えっ?]]

 

[[えっ?]]

 

園田さん…たまーに天然なのよね。

 

取りあえずは宇宙で地震は起きないと思うわよ?

 

よくゲームとかである次元震とかならあるかもだけど。

 

[[ごほん。と、兎に角!先程から揺れているのは確かですね!]]

 

[[ねぇ?なんか必死に誤魔化そうとしてない?]]

 

[[していません!していませんったらしていません!!!]]

 

[[まぁ良いけど…でもさっきから続いてるこのドシン!ドシン!って揺れって結局は何なのかしら?]]

 

[[うーん…もしかしたら…ですが、穂乃果と凛も要塞内部に突入して来ていて、手当たり次第に暴れている…とかでしょうか?]]

 

[[あー、うん。ソレ、あり得そうで怖いわね。あの2人ならヤりそうだわ。]]

 

[[2人とも一般人の常識では推し量れない知性の持ち主ですからね。最も、セレブのお姫様な真姫を一般人の括りに入れて良いものか甚だ疑問ではありますが。]]

 

[[一般人がどーとかってリアルブシドーの海未先輩にだけは言われたくないわ。]]

 

[[いえいえ。何処からどう見ても私は一般人…っ!?真姫!]]

 

[[えっ?きゃ!?]]

 

特別仕様の黒いハイ・モック部隊を片付け終えて呑気に話をしていた園田さんと西木野さんの2人だったけど、ここに来て事態は急変し始めたの。

 

話をしている途中でナニかに気付いた園田さんが大きな声をあげたかと思うと、自身の右側を歩いていた西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムを突き飛ばしちゃったのよ。

 

その瞬間…

 

[[う"ぇえ!?]]

 

西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムが居た空間を大きな斧が回転しながら通り過ぎて行ったのよ。

 

もしも園田さんが西木野さんを突き飛ばしていなかったら、今頃は西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムはあの大きな斧で真っ二つになっていたわね。

 

西木野さんはまさに九死に一生ってところね。

 

ただ、そんな九死に一生な西木野さんの代わりに…

 

[[海未先輩…]]

 

奇襲染みた攻撃にいち速く気付き、西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムは突き飛ばした園田さんは…

 

[[腕が!!!]]

 

西木野さんを突き飛ばした代償として、飛来した大きな斧によって右腕を切断されちゃっていたわ。

 

[[真姫が無事でしたら私の腕の一本程度、何の問題もありませんよ。それよりも…来ますよ!]]

 

西木野さんが某海賊王を目指す海賊マンガの主人公が幼少期に言ったセリフっぽい事を叫んでいる一方で、右腕を切断した園田さんは到って冷静に現在の状況を判断したみたいね。

 

園田さんは未だに動揺している西木野さんへと再び警告の声を発し、すぐさま戦闘体制へと入ったいたわ。

 

[[来るって…は…?ちょっ!?ナニよ!アレ!!!]]

 

西木野さんも園田さんに促されてようやく事態を把握したみたいね。

 

でも自身の視界に入って来た“敵”を見てまたまた動揺しちゃっていたわ。

 

まぁわからなくもないわね。

 

[[ハイ・モックのクセになんであんなにおっきいのよ!!!]]

 

そう…何せこの最終盤で園田さんと西木野さんの2人の前に現れたのは、通常のハイ・モックの3倍はあろうかと言う巨大なハイ・モックだったわ。

 

[[真姫!大きくてもハイ・モックはハイ・モックです!油断せずにきっちりと為すべき事を為せば私と真姫の二人ならばきっと大丈夫な筈です!!!]]

 

[[ソレはそうだけど…]]

 

[[ちなみに私は以前にアレよりも巨大なハイ・モックと対峙した事がありますよ?]]

 

[[う"ぇえ!?アレよりも!?]]

 

園田さんの言ってる巨大なハイ・モックって、バトルロイヤルでたまーに出てくるメガ・モックの事よね。

 

アレはただ大きいだけで基本的には普通のハイ・モックだから、慣れているガンプラファイターにとっては良いカモなのよねー。

 

GPいっぱい持ってるから。

 

でも今回のこの大きなハイ・モックはメガ・モックみたいにただ大きいだけで済むかしら?

 

ほら?

 

言ってる側から…

 

[[っ!?速っ!?っきゃぁぁぁぁ!?]]

 

大きいハイ・モックは凄まじいスピードで園田さんのREVIVE版ファーストガンダムへと体当たりをぶちかましたのよ。

 

園田さんは咄嗟にその体当たりに対して、自機の左腕に取り付けてあったシールドを使って防御したんだけど、質量に差があり過ぎておもいっきり吹き飛ばされてしまったわ。

 

[[海未先輩!!!]]

 

[[大丈夫です!]]

 

[[大丈夫って!?これっぽっちも大丈夫そうに見えないんだけど!?]]

 

西木野さんの言葉通り、体当たりで吹き飛ばされた園田さんのREVIVE版ファーストガンダムはあまり大丈夫そうには見えなかったわ。

 

左腕は巨大ハイ・モックの体当たりを防いだシールドごとひしゃげて、とてもじゃないけどもう動かせそうにもなかったの。

 

園田さんのREVIVE版ファーストガンダムは右腕も切断されちゃっているから、これで両腕共に使用不能になっちゃったわね。

 

基本的に武装を手で使うREVIVE版ファーストガンダムにとって両腕を失うってコトは、マトモな攻撃手段を失うってコトだわ。

 

一応はまだ頭部のバルカン砲は残っているけど、正直に言ってあの巨大なハイ・モック相手にはREVIVE版ファーストガンダムの頭部バルカン砲なんてハトに豆鉄砲も良いトコよ。

 

[[腕の一本や二本程度を失ったとしても!生きてさえいれば問題はありません!]]

 

[[そうかもしれないけど…私のせいで…]]

 

[[妹弟子を庇うのは姉弟子としては当然の事ですよ!それよりも!アレをどうにかしてしまいましょう!]]

 

[[う、うん…。]]

 

西木野さんは巨大なハイ・モックからの初撃で園田さんに庇われた事で弱気になっちゃっているわね。

 

こうして見ると西木野さんはちょっとだけメンタルが弱いのかしら?

 

[[ (庇われた事で随分と弱気になってしまってますね…。やれやれ…手が焼ける妹弟子です…) 真姫!良く聞きなさい!もしも貴女が私の両腕が使い物にならなくなった事で悔やんでいるのならば!私の代わりにアレを倒してみせなさい!!!恩には恩を!義には義を!礼には礼を!仇には仇を!それが我等!護国の剣士の流儀です!!!貴女も私と同じく園田の剣技を振るう護国の剣士の一人ならば!ヤってみせない!!!]]

 

[[私も…海未先輩と同じ…っ!りょーかい!ヤってみせるわよ!!!]]

 

[[えぇ♪それでこそ真姫です♪では…私がアレを引き付けます!トドメはお任せしますよ?]]

 

[[任されたわ!!!きっちりと仕留めてみせるんだから!!!]]

 

予想外の事態で弱気になっちゃっていた西木野さんだったけど、園田さんの叱咤激励によって見事に立ち直ったみたいね。

 

高坂さんと星空さんもそうだったけど、園田さんと西木野さんの2人も結構良いコンビよね。

 

互いの戦闘スタイルも上手く噛み合っているし。

 

[[さぁ!オーラスってヤツよ!覚悟しなさい!このバカデカモック!]]

 

[[護国園田流!園田 海未!]]

 

[[同じく!護国園田流!西木野 真姫!]]

 

さて…長かったモック砦攻略ミッションもいよいよ大詰めね。

 

[[推して参る!!!!!]]

[[推して参る!!!!!]]

 

園田さんと西木野さんの2人がこの巨大なハイ・モックをどう攻略するか…じっくりと観戦させて貰いましょ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

合体攻撃の案とか募集したら皆様応募したいなぁ…でも募集します!募集ゼロ!とかなったら恥ずかしくて死ねる!とも思っているQooオレンジでございます。



今回も本編11話となります。
続うみまきコンビのバトル回です。











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうさん 始まります。














初心者組+αの4人が自分達でそれぞれ作ったREVIVE版ファーストガンダムを使用して挑んだモック砦攻略ミッション。

 

その最深部での戦闘で突如として園田さんと西木野さんの2人の目の前(と言うか真後ろ)に現れたのは、通常のハイ・モックの3倍くらいの大きさを持つ巨大なハイ・モックだったわ。

 

動力炉を破壊してミッションクリア…と言う時に現れたこの巨大ハイ・モックは、その手に持っていたやっぱりコレまた巨大なモックアックスを西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムへと向かって投げつけて来たの。

 

その巨大ハイ・モックの奇襲攻撃をいち速く察知した園田さんは、狙われていた西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムを咄嗟に突き飛ばして西木野さんが撃墜される直前で助けたんだけど、代わりに園田さんのREVIVE版ファーストガンダムの右腕は投擲された巨大モックアックスによって切断。

 

さらに追撃を仕掛けて来た巨大ハイ・モックの体当たりをシールドで防いだコトによって、園田さんのREVIVE版ファーストガンダムは左腕のシールド諸ともひしゃげて完全に使い物にならなくなっちゃったのよ。

 

そして自分を庇った事が切っ掛けで園田さんのREVIVE版ファーストガンダムの両腕が使い物にならなくなってしまった事に動揺しちゃった西木野さんだったけど、園田さんの叱咤によって再び奮起して巨大ハイ・モックへと立ち向かう事になったわ。

 

こうして見た目に反して意外と素早い巨大ハイ・モックを相手に、モック砦攻略ミッションのラストバトルが始まろうとしていたの。

 

口火を切ったのは…

 

[[穿て!飛燕の如く!護国園田流!飛燕脚!!!]]

 

両腕が使い物にならなくなった園田さんのREVIVE版ファーストガンダムが繰り出した飛び蹴りだったわ。

 

園田さんのREVIVE版ファーストガンダムは左足で床を強く踏み締めながら同時にバックパックのバーニアを噴射する事で高く飛び上がると、その飛び上がった勢いを利用して右足を振り抜き鋭い蹴りを巨大ハイ・モックの胴体部分へと放ったの。

 

さらに…

 

[[もう一撃!喰らいなさい!護国園田流!流星槌!!!]]

 

バックパックのバーニアを再度噴射させて機体を上昇させると、今度は左足で巨大ハイ・モックの脳天へと踵落としを放ったわ。

 

この一連の攻撃をモロに喰らった巨大ハイ・モックは堪らずその巨体をよろめかせてしまったの。

 

一方の西木野さんは、園田さんが連続蹴りを放っている間に機体を動かし、先程の奇襲で切り飛ばされた園田さんのREVIVE版ファーストガンダムの右腕が転がっている所へと向かっていたわ。

 

西木野さんは切り飛ばされた園田さんのREVIVE版ファーストガンダムの所へと辿り着くと、その手からビームライフルを取り外して自身のREVIVE版ファーストガンダムの左手に持たせたのよ。

 

右手には自身のREVIVE版ファーストガンダムを始めから装備していたビームライフル。

 

左手には切り飛ばされた園田さんのREVIVE版ファーストガンダムから取り外したビームライフル。

 

両手にそれぞれビームライフルを構えて…

 

[[さっきはよくもやってくれたわね!お礼にコレで穴だらけにしてあげるわ!!!]]

 

2丁のビームライフルを園田さんの連続蹴りによってよろけた巨大ハイ・モックへ向かって連射し始めたわ。

 

両手に構えたビームライフルの銃口から次々と放たれる桃色の閃光。

 

その桃色の閃光達は巨大ハイ・モックの胴体へと着弾して西木野さんの言葉通りに穴だらけに…と思ったんだけど…

 

[[う"ぇえ!?ナニよアレ!ビームが弾かれた!?]]

 

そうはならなかったのよ。

 

西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムの放ったビームが巨大ハイ・モックへと着弾するその直前、突然巨大ハイ・モックの丸い形をした両肩部分が仄かに発光したかと思うと、機体周辺に防御フィールドが展開されて着弾する寸前だったビームを全て弾いてしまったの。

 

ビームを弾いたってコトはアレ、Iフィールドかしら?

 

それともビームだけじゃなく実弾系も防げる(代わりに燃費は最悪だけど…)ガンプラバトルシミュレーターのオリジナル汎用防御フィールドのエネルギーフィールド?

 

まぁIフィールドにしろエネルギーフィールドにしろ、アレがある限りは遠距離からの素組のビームライフルでの攻撃はあんまり効果的では無くなっちゃたわね。

 

となると…

 

[[ビームライフルが効かないなら近付いてぶった斬ってヤればいいだけよ!!!]]

 

当然そうなるわね。

 

西木野さん、せっかく拾って来た園田さんのビームライフルがムダになって残念だったわね。

 

巨大ハイ・モックの防御フィールドの存在でビームライフルでの攻撃が効かない事によって近接攻撃へと舵を切った西木野さん。

 

西木野さんは両手のビームライフルを放り投げると、バックパックに取り付けられているビームサーベルの柄を掴んで一気に引き抜いたわ。

 

その瞬間…

 

[[真姫!]]

 

園田さんの声が響いたわ。

 

ソレは西木野さんに危険を知らせる警告の声。

 

巨大ハイ・モックは園田さんの声が響くとほぼ同時に、その巨体を滑らかに動かして西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムへと体当たりを仕掛けて来たの。

 

見た目に反して意外と素早いこの巨大ハイ・モック。

 

手に取ったビームサーベルにビーム刃を今まさに展開させようとしていた西木野さんだったけど、この巨大ハイ・モックの体当たりによってその行動はキャンセルするコトになっちゃったわ。

 

西木野さんは自機へ向かって体当たりを仕掛けて来た巨大ハイ・モックから逃れる為に、床を強く蹴ってその進路上から素早く退避。

 

[[っぶないわね!このバカ!!!]]

 

と、同時に、悪態をつきながら頭部のバルカン砲を先程まで自分が居た場所を猛スピードで通り過ぎて行った巨大ハイ・モックへ向けて放ったの。

 

猛スピードで通り過ぎて行った事で距離が離れた為に、このバルカン砲での咄嗟の反撃のほとんどはハズレちゃったんだけど、それでも弾をばらまく連射系武装の強味もあってか数発は巨大ハイ・モックへと着弾したわ。

 

まぁ着弾はしても残念ながら巨大ハイ・モックの装甲によってその全ては弾かれちゃったんだけどね。

 

でもこれで1つハッキリしたわね。

 

バルカン砲での攻撃が届いたってコトは、巨大ハイ・モックの展開していた防御フィールドは実弾攻撃・ビーム攻撃の双方を防ぐエネルギーフィールドじゃなくて、ビーム攻撃のみを防ぐIフィールドだったコトね。

 

まぁソレがわかってもあの巨大ハイ・モックの装甲を抜けるだけの実弾系武装が手持ちに無いから意味はあんまり無いんだけどね。

 

えっ?ファーストガンダムならハイパーバズーカがあるんじゃないか?ですって?

 

あー…そう言えばあったわね、ハイパーバズーカ。

 

今回、ハイパーバズーカは園田さんと西木野さんの2人とも手持ち武装としての持ち込みではなく、“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中に出納しての出撃でそのままここまで1度も使っていなかったからその存在をスッカリ忘れていたわ。

 

REVIVE版ファーストガンダムってハイパーバズーカを腰の後ろにマウントも出来るけど、機動の邪魔になるならって2人とも“武装領域”の中に入れちゃったのよね。

 

マウントしてある武装は“武装領域”からの取り出しと違って余計なコンソール操作を必要とせずにすぐ取り出せるからその点は便利なんだけど、ハイパーバズーカの場合は腰の後ろにマウントすると横に長いから確かに2人が考えた様に機動の邪魔になるわよね。

 

けど…うん。

 

確かにハイパーバズーカの一撃ならあの巨大ハイ・モックの装甲も抜けるかもしれないわね。

 

問題があるとしたら…

 

[[ナマイキ!絶対にぶった斬ってヤるんだから!!!]]

 

[[えぇ!その意気ですよ!真姫!あの雄々しくも愛らしい巨大なハイ・モックに我等護国の剣士の意地と誇りとその他諸々を見せ付けてあげなさい!!!]]

 

園田さんも西木野さんもあの巨大ハイ・モックを“ぶった切る”コトしかもう考えてないってコトね。

 

ハイパーバズーカを使えば案外簡単にあの巨大ハイ・モックを倒せそうなんだけどなぁ…。

 

えりーちかがそんなコトを考えていると、再び園田さんと西木野さんの2人が動き出していたわ

 

巨大ハイ・モックに対して先に仕掛けたのは今回も園田さん。

 

園田さんは床を強く蹴って加速すると、一気に巨大ハイ・モックへと接近して行ったわ。

 

巨大ハイ・モックは接近して来る園田さんのREVIVE版ファーストガンダムを大きな手で掴もうと手を伸ばすけど、園田さんは自身を掴もうと伸ばされた巨大な手を身を低くする事で掻い潜って、そのまま巨大ハイ・モックの後ろへと回り込んだわ。

 

そして…

 

[[巨大で装甲が厚くても!その構造は基本的には人体と変わらない筈です!ならば!これで!!!]]

 

巨大ハイ・モックの真後ろから、膝裏へ向けて痛烈なミドルキックを放ったの。

 

この膝裏へのミドルキックを受けた巨大ハイ・モックは俗に言う“膝カックン”になっちゃったわ。

 

膝を後ろから突かれるとなっちゃうのよねー、アレ。

 

そんな感じで園田さんのREVIVE版ファーストガンダムが放ったミドルキックによって膝カックンな巨大ハイ・モック。

 

巨大ハイ・モックは巨体故に踏ん張る事が出来ずに、前へ倒れ込む様にその巨体を床へと崩れ落ちさせちゃったわ。

 

園田さんのREVIVE版ファーストガンダムが放った渾身の“膝カックン”によって倒れ込んだ巨大ハイ・モック。

 

その巨大ハイ・モックへと迫るのは…

 

[[膝カックンで倒れちゃうとか不様ね!ならそのままそのクビ!切り取ってあげるわ!!!]]

 

西木野さんが駆るREVIVE版ファーストガンダム。

 

西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムは先程バックパックから抜き取っていたビームサーベルの柄から桃色のビーム刃を展開させて、“膝カックン”で倒れ込んだ巨大ハイ・モックへと機体を加速させながら接近して行ったわ。

 

そして倒れ込んでいる巨大ハイ・モックのクビ…クビ?ハイ・モックのアレってクビ…なのかしら?ま、まぁ一応は胴体と頭部を繋いでいる部分だからクビ…なのよね?

 

うーん?ちょーっと判断に迷うけど、一応はクビと言うコトで…そのクビかどうか判断が微妙なハイ・モックのクビの部分へと、伸ばした桃色のビーム刃を横薙ぎに一閃させたわ。

 

“ジュッ”と言うナニかが焼ける様な音と共に切り裂かれる巨大ハイ・モックのクビ(?)。

 

ビーム刃を振るい終えた後には、胴体部分とサヨナラバイバイしちゃった巨大ハイ・モックの頭部が床へと転がっていたわ。

 

[[…ハイ・モックの頭の中ってガマなんだ…。]]

 

切り離された巨大ハイ・モックの頭部。

 

その頭部の中身(?)を見た西木野さんはドコか気の抜けた声で“ガマなんだ…”って呟いていたわ。

 

けど西木野さん?

 

そんな呑気に“ガマなんだ…”とか呟いていていいのかしら?

 

大抵の生命体は頭部を切り離したらまず確実に死んじゃうけど、西木野さんの目の前に居る“ソレ”は生命体じゃなくてMS…いわゆるロボットなのよ?

 

ただ頭部を切り離した程度じゃ終わらないわ。

 

現に…

 

[[う"ぇえ!?コイツ!まだ動くの!?]]

 

クビを両断された巨大ハイ・モックは未だに健在で再び動き出しちゃったの。

 

巨大ハイ・モックはぐぐっと床に両手をつきながらその巨体を起き上がらせると…

 

[[と、飛んだぁぁぁぁぁ!?]]

 

まるで“とう!”とでも言わんばかりに飛び上がったのよ。

 

と言うか西木野さん。

 

“と、飛んだぁぁぁぁぁ!?”とかセレブのお姫様なのにまるでオチ担当のにこみたいな反応しちゃってるわね。

 

西木野さんって普段はクールでちょーっと高飛車なんだけど、驚いた時とか割に良い反応してくれるから見ていて楽しかったりするのよねー。

 

“う"ぇえ”とか西木野さん的に言えばイミワカンナイ事も良く言ってるし。

 

[[真姫!ナニをボサッとしているのですか!踏み潰されますよ!]]

 

[[っ!わ、わかってるわよ!!!]]

 

目の前で予想外な行動を起こした巨大ハイ・モックに対してにこ並の良いリアクションをしていた西木野さんだったけど、ソコにすかさず園田さんがツッコミ…ではなく警告の声を発して回避を促す事で、思考停止しかけていた西木野さんを再起動(?)させ事に成功したわ。

 

無事に再起動(?)した西木野さんは機体を素早く移動させて、大きく飛び上がった巨大ハイ・モックの着地点から退避。

 

その数瞬後に、寸前まで西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムが居た地点に“ドシン!”と言う音を響かせながら、クビを両断された巨大ハイ・モックが降って来たの。

 

巨大ハイ・モックが着地した瞬間、前後からほぼ同時に園田さんと西木野さんが仕掛けたわ。

 

[[男性なら悶絶必須の一撃!受けなさい!護国園田流!玉砕蹴!!!]]

 

[[重さが乗らないビームサーベルじゃ味気ないけど…射殺せ!護国園田流!鬼殺突!!!]]

 

背後からは園田さんが股間部分へと強烈な蹴り上げ攻撃を、前面からは西木野さんがビームサーベルで胴体部分へと素早い突きをそれぞれ放ったわ。

 

前後から放たれた2人の攻撃の行方は…………あら?そろそろ文字数が良い感じね。

 

続きはまた来週…ね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

コロナワクチン(1回目)の接種もしたので久し振りに友人とラーメンを食べに行ったQooオレンジでございます。
ラーメンうまー。でした。


今回も本編11話となります。
ミッションコンプリートからの反省会(?)











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうよん 始まります。














[[男性なら悶絶必須の一撃!受けなさい!護国園田流!玉砕蹴!!!]]

 

[[重さが乗らないビームサーベルじゃ味気ないけど…射殺せ!護国園田流!鬼殺突!!!]]

 

巨大ハイ・モックが着地した瞬間を狙って前後から強襲を仕掛けた園田さんと西木野さん。

 

背後からは股間部分を狙った強烈な蹴り上げ攻撃を。

 

そして前方からはビームサーベルでの素早い刺突攻撃を。

 

2人はほぼ同じタイミングでそれぞれ攻撃を放ったの。

 

園田さんの巨大ハイ・モックの股間部分を狙った強烈な蹴り上げ攻撃は狙い違わず見事に直撃。

 

園田さんのセリフ通りに男性ならば悶絶必須…と言うか悶絶を通り越して股間のアレが男性としての機能を停止するんじゃないかしら?と思える程に強烈な一撃だったわ。

 

そして前方から襲い掛かった西木野さんのビームサーベルでの刺突攻撃も、これまた見事に巨大ハイ・モックの胴体部分ど真ん中へと突き刺さったの。

 

西木野さんの突き出したビームサーベルは、巨大ハイ・モックの胴体部分ど真ん中へとビームサーベルの柄の根元辺りまで深々と突き刺さっていたわ。

 

どうやらこの西木野さんのビームサーベルでのひと突きが決め手になったみたいね。

 

モック砦攻略ミッションのラスボスとして現れて猛威を振るった巨大ハイ・モックは、西木野さんの放った一撃によってついにその機能を完全に停止させたのよ。

 

[[終わった…?]]

 

ビームサーベルのビーム刃が深々と突き刺さり動かなくなった巨大ハイ・モックを見ながら、西木野さんはドコか怖々とそんな風に呟いたわ。

 

普通なら“終わった?”とかフラグっぽいコトを言っちゃうとソレでフラグが立っちゃってココからまたこの巨大ハイ・モックが再起動してあれやこれやで第2形態的なナニかに進化して再び襲い掛かって来たりするんだけど、今回はそんなコトも無く本当に機能停止したみたいね。

 

いつまで経っても再び動き出す気配の無い巨大ハイ・モックを見て、西木野さんはようやく巨大ハイ・モックの撃墜に成功したと判断したみたいで…

 

[[ふぅ…なんとか倒せたわね…。]]

 

と、安堵のため息を漏らしながらようやく根元まで突き刺していたビームサーベルを引き抜いて、そのビーム刃を消したの。

 

[[大きさはそれだけでも凶器になり得る…。それは重々理解してはいましたが、今回のこの巨大ハイ・モックとの戦闘で改めてその事を実感しましたね。]]

 

園田さんも動かなくなった巨大ハイ・モックを見て、ようやく警戒を解いてしみじみとそんなコトを呟いていていたわ。

 

と、言うか…園田さん。

 

乗機のREVIVE版ファーストガンダムの両腕が使用不可になってから、モビルファイターも真っ青な位に蹴りオンリーでの格闘戦をしていたわね。

 

園田さんって“μ's”の中では一応はスナイパー的なポジションのハズなのに、片刃のブレードを握れば時代劇の主役のサムライみたいな大暴れ、素手での徒手空拳でも格闘家なの?と言わんばかりの大暴れ、そして銃を握らせればゴ○ゴ13かな?と思っちゃうくらいに神業シューティング。

 

オマケにそれなりに戦闘指揮も執れる。

 

戦闘に関してだけは上級スクールファイターと比べても遜色ない活躍をするのよね。

 

たまーに抜けてる所もあるにはあるけど、ソレを差し引いても初心者でコレなら十二分にスゴいと思うわ。

 

あとは色々とガンダム作品の知識を身に付ければすぐにでもトップエースになれちゃうわね。

 

そして今回、そんな園田さんとコンビを組んでモック砦の内部へと侵入した西木野さん。

 

西木野さんも西木野さんで遠近問わずに器用に戦えるスキルを持っているのよね。

 

最近は園田さんに影響されてか、若干近接戦闘に片寄って来てはいるけど、それでも初心者でコレだけ戦えるなら十分立派な戦力だわ。

 

土壇場で思わぬ才能を発揮した高坂さんと星空さんの2人も合わせて、この初心者+αチームの4人とも良いガンプラファイターになってくれそうでえりーちかはとーーーっても楽しみだわ♪

 

[[さて、それでは今度こそ動力炉とやらを破壊してこのミッションを終わらせてしまいましょう。真姫?私のガンダムはこの通り両腕が使い物になりませんので、代わりにお願いできますか?]]

 

[[両腕がダメでも蹴り技だけでアレだけ戦えれば海未先輩なら動力炉のひとつやふたつ位は簡単に壊せそうな気もするけど…まぁ了解よ。]]

 

あー、うん。

 

私も西木野さんと同じコトを思ったわー。

 

それはともかくとして、巨大ハイ・モックにトドメを刺した2人は、再びモック砦最深部の1番奥に設置されている動力炉へと向き直っていたわ。

 

そして先程の巨大ハイ・モックとの戦闘で両腕がダメになっちゃった園田さんから動力炉の破壊をお願いされた西木野さんは、戦闘中に床へと投げ捨てていたビームライフルを拾って来て…

 

[[コレでミッションクリア、ね。]]

 

銃口を動力炉へと向けると、その引鉄を躊躇なく引いたわ。

 

西木野さんのREVIVE版ファーストガンダムが構えたビームライフルの銃口から放たれた桃色のビームは真っ直ぐに突き進んで動力炉へと突き刺さり大爆発…とまではいかないけど、ソレなりに派手な爆炎をあげてその機能を停止。

 

と、同時に…

 

 

<<MISSION COMPLETE>>

 

 

ミッションクリアを告げるシステムメッセージが鳴り響いたの。

 

色々とトラブルもあったけど、コレにてモック砦攻略ミッションも無事に完了ね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで初心者+αチームの4人が自分達でそれぞれ作った素組のガンプラを使用してのモック砦攻略ミッションを終えて、ガンプラバトルシミュレーターの筐体から出て来たわ。

 

「みんな、お疲れさま。」

 

「お疲れちゃんやで~♪」

 

「お疲れさまです!冷たいお茶を用意してあるんで取りあえずはちょっとひと息ついちゃってくださいね!」

 

外で待っていた私と希、そして小泉さんの3人はミッションを終えた初心者+αチームの4人を出迎えたわ。

 

ミッションを終えた4人はドコか疲れた様な顔をしているわね。

 

使い慣れないガンプラでの出撃だったからかしら?

 

さて、4人は自分達が作ったガンプラを使ってのバトルでどんなコトを思ったのかしら?

 

私がそれぞれにバトルの感想を促そうとしたら、ソレよりも早くテーブルにべちゃっと崩れるようにうなだれた星空さんが口を開いたわ。

 

「うにゃー…あのガンダムのヤロー、凛のベニャッガイよりも動きづらいとかあり得ねーにゃー…。」

 

星空さんは小泉さんが用意してくれていた冷たいお茶をチビチビと舐める様に飲みながら、自身が作ったREVIVE版ファーストガンダムがいつも星空さんが使っているベニャッガイよりも動きづらかったと愚痴を漏らしていたわ。

 

星空さんの使っているあのベニャッガイってガンプラ。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアに比べたらちょっとだけ装甲は薄いけど、それでも破格の防御性能を持っている防御特化のガンプラよね。

 

ただ、あのベニャッガイってガンプラはその防御力に比例する様に機動性は残念仕様なのよね。

 

そんな機動性が残念仕様なベニャッガイよりも機動性が残念だった星空さんが自身で作ったREVIVE版ファーストガンダム。

 

普通は素組のREVIVE版ファーストガンダムの方が機動性はベニャッガイよりも上になるハズなのに、どーしてそんなコトになったのか…ソレを星空さんは理解しているのかしら?

 

「あのね?凛ちゃん?流石にあれだけ両面テープとかで無理矢理作った素組のガンダムじゃどーにもならないよ?」

 

「うにゃ?ちゃんと形になってたけどアレじゃダメなのかにゃ?」

 

「形になってるだけだからね。ガンプラバトルに使うガンプラはその完成度に応じて性能が決まるから、凛ちゃんの作ったヤツみたいな形になってるだけのガンプラじゃ性能は残念まっしぐらなんだよ?」

 

「マジか。」

 

「うん、マジだよ。」

 

ガンプラの完成度が性能を左右する…そんなガンプラバトルシミュレーターの仕様を星空さんはやっぱり理解してなかったみたいね。

 

でも今回のバトルでガンプラの完成度が性能を左右するってコトを実感できたんじゃないかしら?

 

「凛ちゃんの新しいガンプラ作りには花陽も全面的に協力するから、ちゃんと丁寧に作ってあげようね?」

 

「にゃ。丁寧にとかぶっちゃけめんどいけどしょーがねぇーにゃ。いっちょがんばルビィだにゃ。」

 

うんうん。

 

お脳の中身がミリ単位でしか存在してなさそうで話の内容を理解出来たか心配だったけど、星空さんはちゃんと理解してくれたみたいね。

 

と、なると、もう1人の割りと適当にガンプラを作った高坂さんは今の話を理解してくれたかしら…と思いソチラへと視線を向けてみると…

 

「穂乃果の新しいガンプラはだいじょーぶ!ほとんど雪穂が作ったガンプラを使ったから!」

 

胸を張ってそんなコトを言っていたわ。

 

あー…高坂さんの新しいガンプラ。

 

妹の雪穂ちゃんのガンプラを使って作ったんだ。

 

雪穂ちゃんも大変よね。

 

こんな頭の中身がアレな姉に自分の作ったガンプラを奪われて使われるとか。

 

高坂さんのコトだから、どーせ雪穂ちゃんの部屋から勝手に雪穂ちゃんの作ったガンプラを持ち出して使ったんでしょうね。

 

いくら姉妹とは言え、ソレってある意味立派な窃盗よね。

 

いくら新しいガンプラの為とは言え犯罪はダメよ?犯罪は?

 

………………………ん?

 

「新しい…ガンプラ?」

 

「うん!穂乃果の新しいガンプラ!」

 

「なっ!?穂乃果!新しいガンプラだなんて何時の間に!」

 

「えー?ちょっと前?」

 

「ねぇ?そんなの私たち一言も聞いてないんだけど?」

 

「あれ?穂乃果、みんなに言ってなかったっけ?」

 

「言ってません!」

「言ってねーにゃ。」

「はひ。言ってませんねー。」

「言ってないわよ。」

「言っとらんよ?」

「言ってないわね。」

 

どうやら高坂さん…今回は合宿の前に新しいガンプラを作っちゃっていたみたいね。

 

でもいくら雪穂ちゃんが作ったがガンプラをベースにして作ったとは言え、高坂さんが1人で作ったとかとてつもなく不安しか無いんだけど…。

 

「んー。とりまあとでうちらにその新しいガンプラを見せて欲しいかな?手直し出来そうな部分があるならちゃちゃっと直しちゃうから。な♪えりち♪」

 

「そうね。」

 

まぁ私たちで手直し出来るなら…だけど。

 

「はい!お願いします!副会長さん!」

 

私の内心の不安を知ってか知らずか…と言うか確実に知らないわよね…な、高坂さんは元気にそう答えたわ。

 

それにしても…副会長さん、かぁ…。

 

園田さんも私のコトをずっと忌々しい以下略な生徒会長って呼んでいるし。

 

1年生の子達も私と希に対してはまだちょっと他人行儀なのよね。

 

同じ三年でもにこに対してだけはムダにフレンドリーなのに。

 

これから1つのチームとしてやって行くなら、そろそろこの他人行儀な所をなんとかしないとダメね…。

 

せめて名字や役職名じゃなくて名前で呼んで貰いたいわ。

 

なんならえりーちかって呼んでくれてもいーのよ?とか言ったら園田さんに斬り掛かられそうね。

 

取りあえずこのコトはあとで希に要相談、ね。

 

「それにしても…まさか穂乃果が私達初心者組の中で一番早く自分のガンプラを作るだなんて…世も末感が半端ないですね。」

 

「ドーカンだわ。」

 

「うにゃ!穂乃果先輩なんかに負けてられないにゃ!凛も自分のガンプラを早く作るにゃ!」

 

突然の高坂さんの新ガンプラ発言。

 

それは良い意味で他の初心者+α組への発破に繋がったわ。

 

園田さんも西木野さんも、そして星空さんも。

 

基本的に頭の中身がアレな高坂さんに先を越されたコトがショックだったみたいで、3人とも自分達の新しいガンプラ作成に対してとてもやる気になってくれたの。

 

「素体となるガンプラは長き旅路の果てに既に手に入れてあります!あとは作るだけです!」

 

「凛も使うガンプラは決めてあるにゃ!絶対に穂乃果先輩よりもかっちぇーヤツを作ってやるにゃ!!!」

 

「別に新しいガンプラとかあんまり興味は無いけど、穂乃果先輩よりも下ってのだけは私のプライドがどーしても許せないわ。だからヤってヤろうじゃないの!」

 

うん。

 

3人とも、本当にやる気十分ね。

 

園田さんと星空さんは素体となるガンプラは決まってるみたいね。

 

ナニを選んだのかえりーちか的にはとーっても気になるわ。

 

西木野さんは素体は決めてあるのかしら?

 

「なんだかよくわかんないけどみんなヤル気がスゴいね!よーし!穂乃果も負けないぞー!」

 

そのやる気に火を着けたのは高坂さん?貴女なのよ?

 

まぁ高坂さんのコトだからわかってはいないでしょうけどね。

 

そう言えば…

 

「高坂さんの新しいガンプラってどんなのかしら?」

 

手直しするにしてもまずは実際に見ないコトには始まらないわ。

 

「穂乃果のガンプラ?ちょっと待っててください!持ってきます!」

 

高坂さんはそう言うと走って部屋を出て行ったわ。

 

恐らくは寝泊まりする大部屋に置いてある自分の荷物の中から件の“新しいガンプラ”を取りに行ったのね。

 

と、思ったのもつかの間…

 

「ガンプラ!持ってきたよ!」

 

高坂さんは手に1つのガンプラを握りながら部屋へと戻って来たわ。

 

そして…

 

「コレが穂乃果の新しいガンプラ!“ソルストライクガンダム”だよ!!!」

 

その手にしたガンプラを私達へと見せてくれたの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

プライベートで筋の通らない事をされたQooオレンジでございます。
かなり怒り心頭。


今回も本編11話となります。
現生徒会長VS未来の生徒会長。











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうご 始まります。














[[ぐぬぬぬぬぬぅ!!!]]

 

「ヴァルキュリアが押し返せない!?ほぼ素組のミキシング機がなんてパワー出してるのよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい。

 

みなさん、おはようございます、こんにちは、こんばんわ。

 

今回も前回に引き続き音ノ木坂学院生徒会長でお馴染みの賢い可愛いえりーちかがお送りしているガンプライブ。

 

さてさて…始まってすぐなんの脈絡もなく唐突に戦闘開始しちゃってるけど、コレにはちょっとしたワケがあったりなかったりしてるの。

 

そのあったりなかったりしているちょっとしたワケなんだけど…みんなは前回、高坂さんの新しいガンプラが本編で初登場したのは覚えていてくれてるわよね?

 

その高坂さんの新しいガンプラ…“ソルストライクガンダム”。

 

あれやこれやと話しているうちに高坂さんの“ソルストライクガンダム”が如何程のモノかを確かめてみよう!ってコトになって、どーしてかわからいけど急遽私が高坂さんとバトルをするコトになったの。

 

まぁどーしてかわからいけどとか言ってるけど、希が出たらサテライトリボルバーの連射で跡形も無く消し飛ばしちゃって如何程のモノ所じゃなくなるし、小泉さんは小泉さんで“じぇぇぇぇったいに!イヤですぅぅぅぅぅぅぅ!!!”とツバを飛ばしながら力説されちゃったからえりーちかの出陣になったんだけどねー。

 

えりーちか的には特化型のトールギス・ヴァルキュリアよりも小泉さんの汎用型のジム・カーバンクルの方が性能検証には向いてると思うんだけど…?

 

そんなワケで急遽決まった南の島の合宿1日目午後の部のエキシビジョンマッチ。

 

カードは私、音ノ木坂学院生徒会長でお馴染みの賢い可愛いえりーちかこと絢瀬 絵里とその愛機“トールギス・ヴァルキュリア”VS音ノ木坂学院三大アホの一角で“μ's”の発起人でもある高坂さんの新しいガンプラ“ソルストライクガンダム”。

 

バトルフィールドは高坂さんからの強い要望で罠もギミックもナニも無い宇宙ステージになったわ。

 

罠もギミックもナニも無い宇宙ステージってランスチャージの為に常に高速で飛び回るえりーちかのトールギス・ヴァルキュリアにとってはかなり有利なバトルフィールドよね?

 

高坂さん…自分から相手の有利なバトルフィールドをリクエストするってどーゆーコトなのかしら?

 

うーん…どーして高坂さんが選んだてバトルフィールドが罠もギミックもナニも無い宇宙ステージなのかはわからいけど、ガンプラバトルはいつだって真剣勝負♪

 

ガンプラバトル歴1ヶ月未満のほぼ初心者な高坂さんには悪いけど、えりーちかのトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージでぶすっ♪っと串刺しにして瞬殺しちゃうわよ♪

 

あら?どうやらマザーシステムから出撃の許可が下りたみたいね。

 

それじゃ…

 

「トールギス・ヴァルキュリア!絢瀬 絵里!シュトゥールム!!!」

 

バトルスタートよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スロットル全開で機体を加速させて発進ゲートを潜り抜けると、その先には今回のバトルフィールドである漆黒の宇宙が広がっていたわ。

 

漆黒の…と言ってもあちこちに綺麗な星々がキラキラとしていたり、ちょっと遠くではお月様がドーンと鎮座(?)していたりとそこまで漆黒の宇宙ってワケじゃ無いんだけどね。

 

私はそんな割りと賑やかな漆黒の宇宙を愛機であるトールギス・ヴァルキュリアと共に、高坂さんの新型機“ソルストライクガンダム”を目指して突き進むわ。

 

しばらくナニも無い宇宙空間を進んでいると、トールギス・ヴァルキュリアの広域レーダーが前方に1機の敵性反応を検知したの。

 

今回、この場に居るのは私の愛機トールギス・ヴァルキュリアと高坂さんの新型機“ソルストライクガンダム”のみ…と、言うコトは、必然的にこの広域レーダーに表示された敵性反応は高坂さんのソルストライクガンダムってコトになるわね。

 

トールギス・ヴァルキュリアの広域レーダーに表示された高坂さんのソルストライクガンダムの進行スピードはこの前まで高坂さんが使っていた素組のストライクガンダムとそこまで変わらないみたい。

 

素組のストライクガンダムとそこまで大差ないスピードってコトはあんまり強化はされていないってコトかしら?

 

まぁさっきソルストライクガンダムを見た限りじゃ、ほとんどが素組のガンプラを使用してのミキシング機体って感じだったから、素組のストライクガンダムと性能が余り変わらないってコトも仕方ないって言ったら仕方ないんでしょうけどね。

 

そうこうしているうちにトールギス・ヴァルキュリアのメインモニターにはこちらへと向かって進んで来ている高坂さんの新型機“ソルストライクガンダム”が見え始めていたわ。

 

私の視界に入って来た高坂さんの新型機“ソルストライクガンダム”。

 

基本は高坂さんがこの前まで使っていたストライクガンダムなんだけど、胴体部分がガンダムXに変わっているのよね。

 

あとはそうね…腰にビームサーベルの柄が取り付けられているってコトは、あの腰のサイドアーマーは私の先生である三代目メイジン・カワグチのライバルの1人でレジェンドファイターの1人でもある“伊織 星”さんが作り出したビルドストライク系のレプリカキットのサイドアーマーね。

 

手にしている装備はこの前まで使っていた素組のストライクガンダムが持っていたビームライフルとアンチ・ビーム・シールドの2つ。

 

あとは腰のサイドアーマーに取り付けられているビームサーベル×2って所かしら?

 

ビームライフルにビームサーベル、そしてシールドって組み合わせはガンダム系の基本装備ってヤツね。

 

ストライカーパックを装備していないのは胴体部分がガンダムXのモノになっているから、既存のストライカーパックを取り付けられなかったから…ったトコかしら?

 

私がメインモニターに映し出された高坂さんの新型機“ソルストライクガンダム”を観察していると、次第に彼我の距離が縮まって高坂さんのソルストライクガンダムが手にしたビームライフルをこちらへと向けて構えて来たわ。

 

どうやら高坂さんのソルストライクガンダム持つビームライフルの射程内に私のトールギス・ヴァルキュリアが入っちゃったみたいね…と、思ったのもつかの間、ソルストライクガンダムが手にしたビームライフルから緑色の閃光が何発も放たれたわ。

 

猛スピードで宇宙空間を突き進む私のトールギス・ヴァルキュリアに向けて放たれた緑色のビーム。

 

その放たれたビームの数発は私のトールギス・ヴァルキュリアに見事に着弾したけど…

 

「素組のビームライフルのビームが何発か当たったってこれっぽっちもへっちゃらよ!!!」

 

超合金ロシアンニューZ製の堅牢な装甲が自慢の私のトールギス・ヴァルキュリアはノーダメージ♪

 

へっちゃら過ぎておへその上に低温ロウソクを置いてその火でお茶を沸かせちゃうくらいにはへっちゃらだわ♪

 

[[うわっ!やっぱり当たっても効いてないし!(あの人の機体って凛ちゃんのベニャッガイよりも堅いからねー。っと穂乃果!来るよ!)っ!うん! ]]

 

高坂さんからの先制攻撃を装甲で弾きながら進む私と私のトールギス・ヴァルキュリア。

 

ビームライフルの雨をモノともせずに突き進んで行くと、次第に彼我の距離は良い具合に縮まって来たわ。

 

と、なると…ヤるコトは1つ!

 

「行くわよ!ヴァルキュリア!シュトゥールム」

 

必殺のランスチャージよ!!!

 

私はトールギス・ヴァルキュリアの両肩に取り付けられているスーパーバーニアを展開させると、ソレに即座に火を点して機体を一気に加速させるわ。

 

と、同時に右手の大型ランスと左手の大型シールドを機体前面に構えて、前方の高坂さんのソルストライクガンダムへ向けて突撃を開始。

 

スーパーバーニアからドンッ!と言う爆発音にも似た音が鳴り響くと、トールギス・ヴァルキュリアのコクピットに居る私の身体には常人には耐え難い程のGが襲い掛かって来たわ。

 

「っ!Gが…(キ、キタァァァァァ♪♪♪)」

 

耐え難い…とは言えソレはあくまでも常人にとっての話。

 

とあるスペシャルな性癖の持ち主であるこの私、賢い可愛いえりーちかにとってはこの殺人的な加速が生み出すGはとっておきのご褒美になっちゃうのよね♪

 

「 (ぁぁあぁぁー♪もー♪この押し潰されちゃいそうな感覚がサイコーにサイコー♪実にハラショーよ!!!) 」

 

ガンプラバトルと言う趣味ととあるスペシャルな性癖の2つを同時に賄える…トールギス・ヴァルキュリアのランスチャージはサイコーよね♪

 

[[速い!けど!ホノカ!お願い!!!(オッケー♪相対距離…速度算出…交差まで…3…2…1…穂乃果!) えぇぇぇい!!!]]

 

とあるスペシャルな性癖…まぁぶっちゃけドMなんだけど…に身を委ねながら突撃した私のトールギス・ヴァルキュリアだったけど、構えた大型ランスの切っ先が高坂さんのソルストライクガンダムへと突き刺さるコトはなかったわ。

 

ランスチャージで突っ込んだトールギス・ヴァルキュリアの構えた大型ランスが高坂さんのソルストライクガンダムへとあとほんの少しで突き刺さる…と思ったその瞬間。

 

高坂さんのソルストライクガンダムはその身を翻して大型ランスの切っ先から逃れちゃったのよ。

 

バトルが始まってから1番最初に放つランスチャージはそこまでスピードが乗ってないとは言っても、ガンプラ歴1ヶ月未満のほぼ初心者が躱せるスピードじゃないんだけど、高坂さんはソレを見事に躱してみせたの。

 

さっきまで初心者組+αチームが行っていたモック砦攻略ミッションの朱鷺もそうだったけど、高坂さんの回避能力はちょっと信じられないくらいにスゴいのよね。

 

まるで背中に目があるみたいに後ろからの攻撃も避けちゃっていたし。

 

でもその見事な回避もいつまで続くかしら?

 

私のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージは突撃が行われる度にそのスピードが増して行くわよ?

 

オマケにスーパーバーニア内の圧力が溜まって来たら使える奥の手もあるし♪

 

絶対的な防御力を誇る装甲とドンドン速度を増していくランスチャージ。

 

せっかくの新型機だけど高坂さんにはこの必殺技コンボの前にひれ伏して貰うわよ!!!

 

と、言うワケで…

 

「もう1回!行くわよ!!!」

 

さっきのランスチャージで得た分のスピードを殺さない様に大きく弧を描いて機体を旋回させた私は、眼前に高坂さんのソルストライクガンダムを捉えると、再びランスチャージを慣行するべくスロットル全開で加速を開始するわ。

 

さぁ!今度のランスチャージはさっきよりもスピードが乗ってるわよ!

 

避けれるモノなら避けてみせなさい!!!

 

[[ホノカ!(あー、うん。あのスピードだと次は避けるの多分ムリ。) え?ム、ムリって!(まぁ避けれないならアレ使ってぶちのめしたら?) それしかない…よね?(ないかな?)なら!ポチ!“サテライトチャージ”!スタンバイ!!!]]

 

≪はーい。さてらいとしすてむ、きどー。≫

 

再び放たれるトールギス・ヴァルキュリア必殺のランスチャージ。

 

超高速のランスチャージが迫るなか、高坂さんが見せたアクションは…

 

「月から光?アレってまさか…マイクロウェーブの照準用レーザー!?」

 

サテライトシステム(?)の起動…と言う私の予想の斜め上を行く行動だったわ。

 

胴体部分がガンダムXだから理論(?)的に言えば確かに高坂さんのソルストライクガンダムもサテライトシステムは使えるんでしょうけど…でもアレってサテライトキャノンを撃つ為のエネルギーチャージのシステムよね?

 

サテライトキャノンが無いのにサテライトシステムを使ってマイクロウェーブを受け取っても意味は無いんじゃ…?

 

そう思ってる私の目の前で…

 

[[来て!マイクロウェーブ!!!]]

 

月から膨大なエネルギーを孕んだマイクロウェーブが高坂さんのソルストライクガンダムへと降り注いだわ。

 

「ナニをするのかわからいけど…ナニかする前に貫くだけよ!!!シュトゥールム!!!!!」

 

どんなに警戒しても私と私のトールギス・ヴァルキュリアに出来るコトはただ1つ…超合金ロシアンニューZ製の装甲で全ての攻撃を弾いて、猛スピードのランスチャージでランスの切っ先を叩き付けるだけ!

 

高坂さんの謎の行動に警戒感を感じながらも、私は私に出来る唯一の方法であるランスチャージを慣行するわ。

 

対する高坂さんは…

 

≪えねるぎー、ふるちゃーじ。≫

 

[[行くよ!ソルストライク!“サテライトチャージ”!!!]]

 

≪げっとれでぃー。≫

 

[[ごー!!!!!]]

 

ソルストライクガンダムの全身から凄まじいエネルギーを迸らせて殴り掛かって来たわ。

 

って!

 

「ナニよ!ソレ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

2回目のコロナワクチン接種で見事に発熱したQooオレンジでございます。
発熱中に書いたので大変でした…。

今回も本編11話となります。
続、現生徒会長VS未来の生徒会長。











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうろく 始まります。














高坂さんが作って来ていた新型機“ソルストライクガンダム”。

 

その性能は如何に?と言うコトで早速バトルよ!となってえりーちかが出撃したんだけど、そのバトルの最中に高坂さんが謎の行動を始めたの。

 

高坂さんは突然、サテライトシステムを起動させてマイクロウェーブをその身で受け取ったのよ。

 

高坂さんが作ったソルストライクガンダムは胴体部分がガンダムXのモノだからサテライトシステム自体は使えるんでしょうけど、サテライトキャノンが無いのにサテライトシステムを使ってどーするの?って思っていたら…

 

[[行くよ!ソルストライク!“サテライトチャージ”!!!]]

 

≪げっとれでぃー。≫

 

[[ごー!!!!!]]

 

マイクロウェーブを受け取ったソルストライクガンダムは全身から凄まじいエネルギーを迸らせて、ランスチャージでの突撃を行っていた私のトールギス・ヴァルキュリアに向かって拳を振り上げて殴り掛かって来たわ。

 

って言うか殴り掛かって来たって!

 

「ナニよ!ソレ!?」

 

私はランスチャージを行いがならも高坂さんの突然の謎行動にびっくり。

 

突然のサテライトシステム起動とかマイクロウェーブを受け取ってからあきらかにヤバそうな感じで機体のあちこちからスパークを放っているとかにもびっくりだけど、ビームライフルを投げ捨てていきなりランスチャージ真っ最中のトールギス・ヴァルキュリアに殴り掛かって来るとかなんの真似よ!?

 

高坂さんの意味不明な…西木野さん的に言えば“イミワカンナイ”その行動に困惑しながらもランスチャージを続ける私。

 

そして交差の瞬間…

 

[[せーのぉ!えいっ!!!]]

 

トールギス・ヴァルキュリアが突き出した大型ランスの切っ先を紙一重で躱した高坂さんのソルストライクガンダムは、その振り上げた拳をおもいっきり叩き付けて来たわ。

 

ランスチャージを躱された私はすぐにソルストライクガンダムのグーパン攻撃に対してトールギス・ヴァルキュリアの左手に持たせてあった大型シールドを機体前面へと構えて対応するわ。

 

そうして高坂さんのソルストライクガンダムのグーパン攻撃がトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドにぶつかった瞬間…

 

ドゴン!!!

 

と、言う轟音が辺り一面に鳴り響いたの。

 

同時に…

 

「っ!?」

 

私のトールギス・ヴァルキュリアは後方へと激しく吹き飛ばされていたわ。

 

ナニが起こったのか一瞬理解出来なかったけど、私は取りあえず太もも部分に取り付けてあるサブバーニアを駆使して激しく吹き飛ばされた機体を安定させ様としたんだけど…

 

[[もう1発!いっくよーーーー!!!!!]]

 

なんとも気の抜ける様な掛け声と共に、高坂さんのソルストライクガンダムが凄まじいスピードで再び殴り掛かって来たわ。

 

この再びのグーパン攻撃に対して、私は咄嗟の判断で両肩のスーパーバーニアを全力噴射。

 

さっき吹き飛ばされた状態から未だに機体が安定していないけど、スーパーバーニアの推力のごり押しで無理矢理にその状態から機体を上方へと加速させるコトで、高坂さんのソルストライクガンダムのグーパン攻撃(2回目)から逃れようとしたの。

 

無理矢理な体勢と状態からのスーパーバーニア全力噴射で機体と私の身体の双方からナニかが軋む様な音がしているけど、そんなコトは一切合切気にしないで噴射を続けて…

 

「っっっ飛べぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

どうにかこうにかトールギス・ヴァルキュリアはソルストライクガンダムのグーパン攻撃(2回目)から逃れるコトが出来たわ。

 

[[うわっ!ハズレた!!!とっとと!]]

 

グーパン攻撃(2回目)を外した高坂さんのソルストライクガンダムは勢い余ってそのまますっ飛んで行っちゃったわ。

 

私は無理矢理な体勢と状態からのスーパーバーニア全力噴射で引き起こった激しいGによって襲って来た程よい痛みを全身で満喫しながら、攻撃を外してすっ飛んで行っちゃった高坂さんのソルストライクガンダムを見送っていたわ。

 

ドコかへと飛んで行くソルストライクガンダムを見ながら、私は少し無理をさせちゃったトールギス・ヴァルキュリアの機体状態を調べるべくサブコンソールに指を走らせるわ。

 

自己診断の結果、やっぱり無理矢理な体勢と状態からのスーパーバーニア全力噴射とか無理をさせちゃったから、流石に頑丈さが自慢のトールギス・ヴァルキュリアでも機体各部…特に関節部分に多少のダメージが残っちゃってるわね…。

 

ソコまで調べて私はある事に気付いちゃったの。

 

ソレはさっきソルストライクガンダムのグーパン攻撃(1回目)を受けたトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドの表面が拳の形にへこんでいるって事。

 

「超合金ロシアンニューZ製のシールドがへこむとかなんの冗談よ…。」

 

我が祖国、ロシア連邦が誇る超合金ロシアンニューZで作られたトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドをこうも簡単にへこませるとか…そりゃ確かにさっきの一撃はランスチャージを躱してクロスカウンター気味に入った一撃だったけど、ソレを差し引いてもあり得ないパワーだわ…。

 

コレが格闘特化のフルカスタマイズガンプラがヤったって言うならわからなくも無いけど、高坂さんのソルストライクガンダムは素組のガンプラ達をミキシングして作ったガンプラなのよ?

 

言い方は悪いけど、たかがその程度のガンプラが防御特化のフルカスタマイズガンプラの…しかもロシア連邦が作り上げた超合金ロシアンニューZ製のシールドを拳1つでへこませるだなんて…。

 

私がそのあり得ない事実に俄然としていると…

 

[[と!つ!げ!き!だぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

グーパン攻撃(2回目)が外れてドコかへとすっ飛んで行っちゃった高坂さんのソルストライクガンダムが帰って来て、再び私のトールギス・ヴァルキュリアへと襲い掛かって来たわ。

 

機体からエネルギーが溢れ出てあちこちスパークしながらも迫り来るソルストライクガンダム。

 

その様子を見て私はピンと来たわ。

 

超合金ロシアンニューZ製のシールドをグーパンでへこませるとかあり得ないコトをして見せたソルストライクガンダムの超パワーのトリック…。

 

ソレを成したのはあの機体から溢れ出る膨大なエネルギー!

 

そう!さっきサテライトシステムでチャージしたマイクロウェーブのエネルギーを使って無理矢理に機体を強化させてるのね!

 

そうなるとパワーお化け状態の今のソルストライクガンダムと組み合うのはマズイわ!

 

近接距離での格闘戦は避けないと!

 

そう判断した私は機体を後退させるべく、太もも部分の可動式サブバーニアを前方へと向けて噴射させ様としたんだけど…

 

[[逃がさないよ!!!]]

 

ソレよりも早く、高坂さんのソルストライクガンダムが足裏のスラスターから暴力的なまでのエネルギーを噴射させて一気に加速して組み付いて来ちゃったわ。

 

って!スラスターからエネルギー自体を噴射させるってとーゆー構造になってるのよ!

 

えっ?ご都合主義?

 

難しいコトは気にするな?

 

普通は気にするわよ!

 

普通じゃなくても気にするし!

 

ドMだってドSだって気にしちゃうわ!!!

 

っ!そうなコト言ってる場合じゃないわ!

 

[[ぐぬぬぬぬぬぬ!!!!!]]

 

今は早くこの状態をなんとかしないと!

 

互いのスラスターとバーニアを全力で噴射させて押し合う私のトールギス・ヴァルキュリアと高坂さんのソルストライクガンダム。

 

ランスチャージを行う為に常に高速で飛び回っているから、その推力には割りと自身がある私のトールギス・ヴァルキュリアだったけど、高坂さんのソルストライクガンダムを押し返せないでいたわ。

 

「ヴァルキュリアが押し返せない!?ほぼ素組のミキシング機がなんてパワー出してるのよ!?」

 

ホントにコレ!素組のミキシング機なの!?

 

もしかしてコレが世に言う主人公補正!?

 

高坂さんがいくら原作主人公って言ってもちょっとコレは強化され過ぎでしょ!!!

 

でも!!!!!

 

「まだこっちにだって奥の手はあるのよ!!!」

 

ソルストライクガンダムとの推力全開の押し合いで私のトールギス・ヴァルキュリアのスーパーバーニアの内圧は良い具合に溜まって来ているわ!

 

1枚目のジョーカー!切らせて貰うわよ!!!

 

「押し返すわよ!ヴァルキュリア!!!ブーステッドバーン!ファーストブリット!!!!!」

 

スーパーバーニア内部に溜まった内圧を一気に解放するコトで発動するブーステッドバーン。

 

発動と同時にドン!っと言う爆発音が鳴り響いて、トールギス・ヴァルキュリアの推力がさらに上昇!

 

このまま一気に!

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

押し返してあげるわ!!!

 

[[うげっ!?パワー負けしてる!?]]

 

エネルギーごり押しでの無理矢理なパワーアップなんかにえりーちかのトールギス・ヴァルキュリアは負けないもん!

 

1回目のブーステッドバーンによってアドバンテージを得た私のトールギス・ヴァルキュリアは、さっきまでは均衡を保っていた高坂さんのソルストライクガンダムを一気に押し返すコトに成功したわ。

 

そうして私は…

 

「せぇーのぉ!!!えぇぇい!!!」

 

その勢いのままに左手の大型シールドを振るって組み付いていた高坂さんのソルストライクガンダムを弾き飛ばしたの。

 

私の口から漏れ出た言葉は奇しくもさっき高坂さんがグーパン攻撃(1回目)を放って来た時と全く同じモノだったわ。

 

ねぇ高坂さん?さっきは気の抜ける掛け声とか言っちゃってごめんなさいね?

 

ソルストライクガンダムを弾き飛ばしたコトで再び開く彼我の距離。

 

私はこの開いた距離を使って再びトールギス・ヴァルキュリアを加速させ始める為に両肩のスーパーバーニアを全力噴射させるわ。

 

身体に心地よいGを受けながら高坂さんのソルストライクガンダムを中心に円を描く様に宇宙を駆け抜けるの。

 

今度こそ串刺しにしてあげるわよ!

 

速度は十分!覚悟も十分!なら…

 

「ヤるコトはひとつ!」

 

必殺必中(ごめんなさい、必中とかウソです…)のランスチャージよ!

 

行くわよ!トールギス・ヴァルキュリア!

 

私は弾き飛ばしてから何故かその動きが止まった高坂さんのソルストライクガンダムへと、本日3度目のとなるランスチャージを仕掛けるわ。

 

[[ホノカ!アレやるからタイミング教えて!(りょーかい!ホノカにドーンと任せちゃってよ♪)うん!ドーンと任せちゃう!ぽち!サテライトチャージの残ってるエネルギーを全部右腕に!]]

 

≪りょー。らいこーきゅーかっこかりー。≫

 

[[まるっとぜーんぶ!(消し飛ばしちぇ♪) ]]

 

対する高坂さんはと言うと、その場に留まって機体をこちらへと向き直り、ソルストライクガンダムの右手を腰だめに構えていたわ。

 

ジャパニーズカラーテの正拳突きっぽい構えね?またグーパン攻撃なのかしら?

 

どちらにしろ私のランスチャージを迎い撃とうってコトね。

 

高坂さんも覚悟は十分って感じね♪

 

なら!遠慮はしないわよ!!!

 

まぁ最初から遠慮なんてする気は微塵もないんだけどね♪

 

そんなワケで決意も新たに(?)私は愛機と共に宇宙(ソラ)を駆け抜けるわ

 

「シュトゥールム!!!!!」

 

お馴染みの掛け声と共に駆け抜けるトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージ。

 

その場から動かないソルストライクガンダムに向かって右手に構えた大型ランスの切っ先を叩き付けるべく真っ直ぐに突き進んで行くと、高坂さんは腰だめに構えていた右腕をこちらへと突き出して来たわ。

 

えっ?なんかタイミング早くない?

 

と、思っていると、突き出された右手はグーじゃなくてパーだったわ。

 

そう…高坂さんのソルストライクガンダムは拳じゃなくて掌をこちらへ向けて突き出しているのよ。

 

なんのつもりなのかしら?

 

ナニをするのかわからないから警戒だけはしておかなきゃダメね。

 

警戒しつつ…全速力のランスチャージで大型ランスを突き刺してあげるわ!

 

[[ (レンジ内に入って来たよ!カウント!行くよ!) うん!(ごー!よん!さん!にー!いち!) ]]

 

掌をこちらへと突き出したまま動かない高坂さんのソルストライクガンダム。

 

ランスチャージ中のトールギス・ヴァルキュリアの大型ランスがその眼前へと迫ったその時、ソレは起こったわ。

 

[[ (ぜろ!) 全力全開!ふんぬばらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

こちらへと突き出されたソルストライクガンダムの掌から眩い光が迸ったの。

 

と、思ったその瞬間…

 

<<BATTLE END>>

 

トールギス・ヴァルキュリアのコクピットは闇に閉ざされ、同時にバトル終了を告げるシステムアナウンスが鳴り響いたわ。

 

「えっ?」

 

ナニ?

 

どーなったの?

 

なんでいきなりバトル終了のお知らせ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

年末年始は働きたくないでござるなQooオレンジでございます。


今回も本編11話となります。
えりーちかのぐだぐだ反省会です。











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうなな 始まります。














必殺のランスチャージでソルストライクガンダムの胸元を貫こうとしたその瞬間、ソルストライクガンダムの突き出した右の掌が光ったと思ったら唐突にコクピットに鳴り響いたバトル終了のシステムアナウンス。

 

同時に全ての計器の灯りは消え、コクピット内は真っ暗になっちゃったわ。

 

いきなりのバトル終了で賢い可愛いでお馴染みのえりーちかだけども一体ナニが起こったのかこれっぽっちも理解が追い付かないわ…。

 

でもコレって何かまるで…

 

「ヤられちゃった時…みたいよね…?」

 

ガンプラバトルでヤられちゃうと居間みたいにコクピットの計器類から灯りが消えちゃって真っ暗になるのよね。

 

システムアナウンスでバトル終了のお知らせも入るし。

 

うん。

 

見れば見るほど、考えれば考えるほどに今のこの状況はバトルでヤられちゃった時にそっくりだわ。

 

って言うかヤられちゃった時そのモノよね?

 

……………………………………………………………アレ?もしかして…

 

「私、ヤられちゃった?」

 

イヤイヤイヤイヤ!

 

無いでしょ?あり得ないでしょ?

 

私が高坂さんにヤられちゃったとか天文学的な確率であり得ないでしょ?

 

だって高坂さんよ?

 

アホが服を着て歩いている様なあの高坂さんよ?

 

バトル中にサテライトシステムを使ってからなんかむちゃくちゃ強くなってたけど、それでもあの高坂さんよ?

 

アホでアホなアホでアホの高坂さんにえりーちかが負けちゃったなんてそんなコトあり得ないわ。

 

そもそも私のトールギス・ヴァルキュリアは我が母国ロシア連邦が作り上げた狂気の金属“超合金ロシアンニューZ”製のカチコチ装甲なのよ?

 

撃墜されとしても高坂さんの素組のミキシング機のソルストライクガンダムがどーやって超合金ロシアンニューZ製のトールギス・ヴァルキュリアを撃墜したって言うのよ?

 

高坂さんのソルストライクガンダムがバトル中にサテライトシステム(?)を使ってたから、サテライトキャノン的なヤツで墜とされたとか?

 

けど仮にサテライトキャノンが直撃したって私のトールギス・ヴァルキュリアは普通にピンピンしてるわよ?

 

現に希のドム・ハーミットのサテライトリボルビングだって5発くらい連続で直撃しないと私のトールギス・ヴァルキュリアは墜ちないし。

 

うーん…ど~考えても高坂さんには私のトールギス・ヴァルキュリアの装甲を抜くだけの攻撃はムリな気がするわ…。

 

となると…やっぱりゲームシステムに致命的なバグが発生してガンプラバトルシミュレーターが強制終了したとか…かしら?

 

うん。

 

そうよね♪そうに違いないわ♪

 

そっちの方がよっぽど現実的だわ♪

 

だってえりーちかが高坂さんにヤられちゃうなんてコトは万に一つもないハズだもん♪

 

謎も解けてあ~スッキリした♪

 

さて♪謎解きも終わったから早くこの真っ暗な筐体からおーりよっと♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、思っていた時もあったわ…。

 

「やったー!かったー!穂乃果!絵里先輩にかったー!!!」

 

致命的なバグの発生によるゲーム強制終了説を信じてガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りた私が1番に見た光景は、↑の様に嬉しさ大爆発して両手をばんざーい!してぴょんぴょん跳び跳ねて喜んでいる高坂さんの姿だったの。

 

と言うか…えっ?私、負けたの?

 

高坂さんに?

 

負けたの?

 

は?

 

えっ?負けた?誰に?高坂さんに?誰が?私が?えりーちかが?負けた?

 

あー、うん。

 

これはきっとアレね。

 

夢ね、夢。

 

ソレも悪夢の類いの。

 

高坂さんに負けたなんて認めたくない私は、取りあえず夢ヲチ説を唱えて自分で自分のほっぺたを強くてつねってみるコトにしたわ。

 

だって夢ならほっぺたギューってしても痛くないから気持ち良くないハズだもんね♪

 

と、言ワケで…さん♪はい♪ギューーーー♪

 

あふん♪

 

あらやだ♪変な声が出ちゃうくらいには気持ち良いわ♪

 

ほっぺたギューってしても気持ち良いってコトは…

 

「夢じゃ…ない?」

 

ってコト…よね?

 

えっ?それじゃホントに私、高坂さんに負けちゃったの?

 

私がぽかーんとしている傍らでは、私に勝って(?)喜んでいる高坂さんを中心に星空さんと小泉さんと西木野さんの1年生トリオがワイワイとはしゃいでいたわ。

 

「マジかにゃ!?アホの穂乃果先輩なのにあのカチコチ魔神に勝ちやがったにゃ!」

 

「穂乃果先輩!スゴいです!大金星ですね!!!」

 

「穂乃果先輩があの生徒会長に勝ったなんてなんかスッゴい釈然としないんだけど…。」

 

そして未だに高坂さんに負けたと言う現実を受け入れきれずにいる私の側へと園田さんがつつつーっと寄って来たかと思うと、園田さんは私の肩をポンと軽く叩き…

 

「ざまぁですね♪」

 

と、今まで見た中で1番の飛びっきりの笑顔で私にそう語り掛けて来たわ。

 

さらには…

 

「どんな気分ですか?ねぇどんな気分ですか?ベテランの癖に初心者にあっさりとヤられちゃったとかどんな気分ですか?無知で浅学で非才な私に是非とも教えてくれませんか?えぇ!えぇ!そりゃもう是非とも教えて下さいな♪ベテラン(笑)の忌々しい以下略な生徒会長が中身がアホでアホなアホの初心者の穂乃果に負けちゃうとか本当にどんな気分なのか今すぐに五万文字以内で誤字脱字無く十秒以内に可能な限り簡潔に教えて下さいな♪♪♪♪♪うふふふふ♪あははははははは!あーっははははははははは!!!もう笑いが止まりませんね!アレだけベテラン面していたあの忌々しい以下略な生徒会長があの穂乃果にあぁも簡単にヤられちゃうとかお臍でお茶が沸かせちゃうくらいに面白可笑しくてめっちゃ笑いが止まりませんよ!!!!!ホントにざまぁです!ざまぁ!!!私ならば恥ずかしくてもうお日様の下を歩けませんねぇ!実際問題、本当にベテランの癖に初心者に負けちゃってどんな気分なんですか?一生からかって笑い者にしたいので是非是非教えて下さいよ!ねぇ!忌々しい以下略な生徒会長の絢瀬 絵里せ!ん!ぱ!い!!!」

 

と、めっちゃドヤ顔で煽って来ていたわ。

 

えりーちか、園田さんに嫌われてるかなぁ…。

 

園田さんには特に酷いコトはしてなかったハズなんだけど…。

 

してないわよね?してなかったわよね?

 

そりゃ確かに“μ's”の公式戦デビューの時に園田さんの目の前でソラのコトをけちょんけちょんにこき下ろして嘲笑って酷いコトを言っちゃったり、“認められないわ♪”とか“μ's”結成の邪魔したり、亜里沙を襲っていると勘違いして亜里沙に襲われている園田さんに襲い掛かって割とガチ目なリアルバトルとかしたりしたけど、ここまでドヤ顔で煽られるくらいに酷いコトじゃないわよ?

 

ね?ね?そうよね?

 

「えりち、十分にヒドいコトしとるやん。」

 

「え?そうかしら?」

 

これくらいは普通じゃない?

 

って言うか希?人の一人称にツッコミ入れないでよ?

 

「そんなん言ってもえりちのツッコミどころ満載の一人称にはいい加減に誰かが真面目に突っ込まんとアカンやろ?」

 

………そう…かしら?

 

「そうやろ。」

 

……ごほん。

 

ソレはそうと…

 

「ねぇ?ホントに私、高坂さんに負けちゃったの?」

 

私はもうほぼ確定の事実になるつつあるコトを確定させる為に、真実を希に確認してみるコトにしたわ。

 

ほぼ確定しているとは言ってもやっぱり自分の目で確かめてみなきゃ納得なんてできないか。

 

「ほい♪これ、リプレイ動画♪」

 

そう言って希は私の目の前に小泉さんのモノと思わしきノートパソコンを差し出して来て、1本の動画を再生させ始めたわ。

 

その動画はナニを隠そうさっきの私と高坂さんとのバトル動画。

 

その動画の中では私のトールギス・ヴァルキュリアが宇宙空間を颯爽と駆け抜けていたわ。

 

「まぁここら辺はサクッと飛ばしても問題なしっんやから飛ばしちゃうね?で、ここからが問題のえりち撃墜シーンやね。」

 

私がうわーい♪トールギス・ヴァルキュリアかっこいー♪って動画を観てたのに希ったら一気に動画を終盤まで飛ばしちゃったのよ。

 

ヒドイわよね。

 

「えりちがさっきのゲロったあれやこれやよりもよっぽど酷くはないと思うんやけど?」

 

そうかしら?

 

「そうやろ。」

 

まぁソレはあとでじっくりと考察するとして…画面上の動画はいよいよ最後の交差の瞬間へと差し掛かっていたわ。

 

大型ランスを構えて必殺のランスチャージを仕掛ける私のトールギス・ヴァルキュリア。

 

そして突っ込んでくるトールギス・ヴァルキュリアに対して右の掌を突き出して待ち構える高坂さんのソルストライクガンダム。

 

トールギス・ヴァルキュリアの大型ランスの切っ先があと少しでソルストライクガンダムを貫く…と思ったその時…

 

「えっ?」

 

ソレは起こったわ。

 

突き出されたソルストライクガンダムの右の掌から眩い巨大な光球が放たれの。

 

その放たれ巨大な光球は一瞬にして私のトールギス・ヴァルキュリアを飲み込み消し飛ばすと、その直後にバトルフィールドにバトル終了のお知らせが響き渡ったわ。

 

そしてバトル終了のお知らせが鳴り響くバトルフィールドには、右腕が肩の辺りから消失したソルストライクガンダムだけが佇んで居たの。

 

どうやらさっきの一撃の威力に耐えきれずにソルストライクガンダムの右腕は吹き飛んじゃったみたいね。

 

「これって…この大きな光の球で私のヴァルキュリアはヤられちゃったってコト?」

 

動画を観るとそうとしか思えないんだけど、この光球に私のトールギス・ヴァルキュリアを消し飛ばせるだけの威力があるとはとてもじゃないけど思えないわ。

 

「そもそもコレってナニ?」

 

高坂さんのソルストライクガンダムの腕ってストライクガンダムのモノよね?

 

ストライクガンダムの腕であんな攻撃を放てる方法なんてあったかしら?

 

これが仮にソルストライクガンダムに使われている腕がデスティニーガンダムの腕なら威力云々は別としてもパルマフィオキーナの発射機構(原理は知らないけど♪)があるからまだ納得もするんだけど…。

 

「んー、あんな?コレなんやけど、多分雷光球やと思うんよ。あのバ火力の原理としてはサテライトシステムでチャージしたエネルギーのほとんどを使ってぶっ放したとかそんな感じやね。」

 

へっ?

 

らいこーきゅー?

 

らいこーきゅーって…雷光球?

 

ガンダムアストレイ・レッドフレームが使ったアレ?

 

掌から球状のエネルギーを出すアレ?

 

「そう。その雷光球。」

 

そっかー…雷光球かぁ……って!

 

「威力にしてもストライクの腕で雷光球使うとかにしてもなんか色々とツッコミところ満載なんだけど!?」

 

「威力に関しては単純に使用したエネルギー量の問題やね。さっきも言ったけどサテライトシステムでチャージしたエネルギーを全部使ったんとちゃうん?ソレを距離に比例して減衰して行く砲撃としてやなく、ほほゼロ距離で球状のエネルギー塊を発生させる形でぶっ放したからアレだけの威力になったん思うよ。」

 

「ストライクの腕で雷光球を使えたのは!?」

 

「雷光球ってレッドフレームの掌のビームサーベルにエネルギーを供給するコネクタから無理矢理エネルギーを放出させて…って感じやろ?レッドフレームの腕…この場合は掌やろか?って基本的にはストライクとかとおんなじ構造やからストライクで雷光球だってヤろうと思えば出来るんとちゃうん?」

 

「ちゃうん?ってなんかテキトーだし!?そもそもなんでアホで有名な高坂さんなのにサテライトシステムでチャージしたエネルギーをあんなに上手く使いこなせていたのよ!アレだけ過剰ですエネルギーを機体内に留めていたりしたらエネルギーが暴走して爆発しちゃうんじゃないの!?」

 

それどころか高坂さん!なんかサテライトシステムでチャージしたエネルギーを機体性能の強化にも使っていたわよね!?

 

あの最後のサテライト雷光球(仮)のド派手なインパクトで忘れちゃっていたけど、普通にランスチャージで突撃して来た私のトールギス・ヴァルキュリアをグーパンで殴り飛ばしたりとかしてし!

 

「あー、うん。アレ、うちが組んだエネルギー制御系のプログラム使っとるんよ。」

 

「は?希が組んだプログラム…?」

 

「そ。」

 

イヤイヤイヤイヤ!

 

そ。ってそんなの聞いてないし!!!

 

「そりゃそうやね。だって言っとらんもん。」

 

「言っとらんもんって!仮に希が組んだエネルギー制御プログラムを使ってるとしても!それならなんで高坂さんが新しいガンプラを出した時に希も私たちと一緒に驚いていたのよ!希も高坂さんの新型作成に一枚噛んでいたなら…「お願いされてプログラム組んで渡しただけやから新型とか知らんかったんよ♪」 知らんかったんよ♪って!自分の組んだプログラムがナニ使われるとかちゃんと把握してなさいよ!?」

 

希との会話をきっかけにして少しずつ氷解して行く私のトールギス・ヴァルキュリアの敗北の理由。

 

私がそのあれやこれやの理由を必死に噛み砕いて飲み込んでいると、再びドヤ顔を決めていた園田さんが私の肩をポンと軽く叩いて来たわ。

 

ナニかと思ってそちらを振り向くと…

 

「ざまぁ♪ですね♪」

 

と、再びドヤ顔で煽られる始末。

 

イヤね、もうね、ほんとね…

 

「えりーちか、おうちかえりたい…。」

 

なんかとーーーっても疲れたわ…、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年最後の更新なQooオレンジでございます。
皆様、本年も一年間お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
来年も引き続きお付き合いいただけましたら幸いでございます。


今回も本編11話となります。












それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうはち 始まります。













「それで?結局は希の作ったエネルギー制御プログラムを使ってそのサテライトチャージ?ってヤツを使うと、エネルギーを湯水の様に使い放題になって素組のミキシング機でも私のヴァルキュリアを圧倒でちきゃうくらいのバカみたいなパワーが出せるってコト?」

 

「はい!出せるってコトです!穂乃果!がんばりました!」

 

ドヤ顔の園田さんの執拗な口撃にもめげずにおうちかえりたいモードからなんとか復帰した私は、さっきまでのバトルで高坂さんのソルストライクガンダムが使っていた“サテライトチャージ”についてまとめるコトにしたわ。

 

まとめるコトにしたのはいいんだけど…かなりむちゃくちゃよね、コレ。

 

うん。

 

ぶっちゃけ…こんなの!ぜーーーーったいに!なっ!と!く!い!か!な!い!!!!!

 

サテライトチャージ?ナニよ!?その超お手軽なバーストモードは!?

 

それってつまりはあれでしょ?ガンプラの完成度が高いとマザーシステムからご褒美よ♪的に付与される“限界突破(リミットバースト)”とかそこら辺の強化アビリティをサテライトシステムでチャージしたアホみたいに膨大なエネルギーで無理矢理に再現しました♪ってコトでしょ!

 

そんなのホイホイとこうも簡単に出来ちゃったらもう誰もマトモにガンプラなんて作らないわよ!

 

みんな胴体をガンダムXやタブルエックスにしてサテライトシステム使ってサテライトチャージ?を使ってエネルギーごり押しバーストモードで無双しちゃうわよ!

 

「うーん…多分やけどな?ソレ、ムリやで?」

 

えっ?無理なの?なんで?

 

「まず第1にうちの作ったエネルギー制御プログラムとトントンのモノが無いとチャージしてそのエネルギーを機体強化に使おうとした段階でドカン♪になるんよ。」

 

ドカン?

 

「そ♪ドカン♪サテライトキャノンとしてすぐに放出する分には問題ないんやけど、機体内部に留めて尚且つそれを機体強化に使おうちゅーんわちょい無理があるんよ。」

 

あー、なるほど…。

 

サテライトシステムでチャージするエネルギーって本来ならサテライトキャノン用のエネルギーだもんね。

 

そりゃ確かにチャージしたまま…しかもそれを機体強化に使うとなると素組のミキシング機程度だと機体の方が持たないわよね。

 

「ソレに…これも多分やけど、エネルギー制御プログラムがあったとしても、普通の人が高坂さんと同じコトをしようとても、強化状態の機体の制御がよう効かんで暴走しちゃうやないかなぁ~って思うんよ。」

 

暴走…?

 

「そ、暴走。」

 

なんで暴走?

 

「軽トラにF1のエンジン積んでる様なもんやから。」

 

軽トラにF1のエンジン?????

 

「あんな?高坂さんってアホやアホやって言われてるけど、あれでいて結構ヤる子なんやよ?」

 

高坂さんが結構ヤる子??????

 

「(もっとも…あの無理な強化状態を制御して維持してるのは高坂さんや無いっぽいんやけどね…。高坂さんじゃない高坂さん…高坂さんからは魂の鼓動が2つ聴こえて来るん…高坂さんの中には高坂さんや無いもう1人の“誰か”が居るんは確定なんやけど…ナニもんなんやろ?) まぁ今はそのコトはどーでもえぇんかな?そのうちわかるやろうし。」

 

うん。

 

取りあえずはえりーちかも良くわからないってコトはわかったわ。

 

とこで希…

 

「ん?」

 

前回も言ったけどお願いだから一人称の文と会話しないで…。

 

「ほ~い♪」

 

やれやれ、ね。

 

と、まぁそんなこんなでみんなで大金星をあげた高坂さんと、その高坂さんの新しいガンプラに対してあれやこれやと大騒ぎをしていたんだけども、その時に西木野さんがポツリとあるコトを呟いたの。

 

それは…

 

「ねぇ…サテライトシステムってヤツ、確か月が出てないと使えないのよ?ならそのサテライトチャージってヤツも月が出てないと使えないんじゃないの?」

 

と、言うコトだったわ。

 

そう言えばサテライトシステムは月か出てないと使えないわよ。

 

となると当然…

 

「うん。穂乃果のソルストライクのサテライトチャージもお月さまが出てないと使えないんだー!」

 

ですよねー。

 

「んにゃ?それじゃお月さまが出てないと時はどーすんだにゃ?」

 

「え?普通にファイトだよ!だよ?」

 

「ファイトだよ!とかイミワカンナイ。にゃ。」

 

「ちょっと凛!それって私の真似でしょ!止めてよね!」

 

「ほーい♪」

 

ちょっと星空さんがチャチャを入れたけど、結局はあの強化状態はサテライトシステムが根本であるんだから、ソルストライクガンダムのサテライトチャージはお月様が出てないと使えないってコトよね?

 

しかもサテライトチャージが使えないとソルストライクガンダムは普通の素組のミキシングになっちゃうっぽい…のよね?

 

「月が出ていなければ超パワーを発揮出来ないだなんて、なんだか微妙に役に立つ様で役に立ちませんね。」

 

「あはは…まぁぶっちゃけ海未先輩の言った通りですねー。」

 

「だいじょーぶ!穂乃果!お月さまが出てなくても負けないもん!」

 

うん。

 

それってあんまり大丈夫じゃない気がするわ。

 

「まぁそこら辺の問題はストライカーパックとか装備を換装する形でおいおい解決していけばえぇやん。せっかく2つ穴のジョイントを使える様になったん♪色々と楽しいコト出来そうでうちはワクワクさんやで♪」

 

みんなが半目で高坂さんを見ていると、希がソルストライクガンダムの背中側を見ながらそんなコトを行ってきたわ。

 

希のその言葉に釣られて私もソルストライクガンダムの背中側を見てみると、ソコには確かに2つ穴ジョイントを備えたバックパックが取り付けられていたの。

 

このバックパックの形状は…確か…

 

「それってGM/GMのバックパックですよねー。」

 

そう。

 

高坂さんのソルストライクガンダムの背中に取り付けられていたバックパックは、何年か前にガンプラマフィアがテロっぽいナニかを起こした時にAI制御で使われていたガンプラマフィアの量産型MS“GM/GM”のレプリカキットのモノだったの。

 

この“GM/GM”のバックパックなんだけど、ジム系の何の変哲もないバックパックに見えて何気に3mm穴のジョイントが多く設けられていて使い勝手が良かったりするのよね。

 

「既存のストライカーパックは1つ穴ジョイントやからちょい弄らんとこの子には使えんやろうけど、最近のガンプラの2つ穴ジョイントのバックパックやオプションセットを流用してオリジナルのストライカーパックを作って取り付けたりする場合にはこっちの方が便利やから、うちはこのGM/GMのバックパックを使ってるんのはえぇ判断だと思うんよ。」

 

「ストライカーパック次第で戦術の幅が広がるのがストライク系の良いトコですもんね!その良いトコを潰さずに受け継ぐ様にミキシングした何て穂乃果先輩なのにスゴいですね!」

 

「うにゃ。よくわからんちんだけどなんか穂乃果先輩のクセにスゴいにゃ。」

 

「そうですね。穂乃果の癖に凄いですね。」

 

「やった!なんだか穂乃果!みんなにほめられた!」

 

「……ねぇ…本当に誉められてるの?」

 

「うーん…?そこそこディスられてるような?」

 

高坂さんは“ほめられたー!”って喜んでるけど、私と西木野さんだけは高坂さんがディスられてるんじゃない?って思っちゃったわ。

 

ま、まぁ高坂さんが喜んでるなら良いのかしら?

 

「高機動型、近接格闘戦型、遠距離砲戦型…まずはそこら辺の既存のストライカーパックと似たような性能のオリジナルストライカーパックを作ったらえぇんとちゃうん?」

 

「エール、そーど、ランチャーの3種をリスペクトしつつオリジナル要素を盛り込んだ穂乃果先輩だけのストライカーパック作成ですね!自分だけのとかそこら辺のワードに1ガンダムファンとしてはワクトキモノですよ!!!」

 

高坂さん実はディスられてる問題を華麗にスルーして、話は高坂さん独自のオリジナルストライカーパックについて…になっていたわ。

 

会話を先導する希はエール、ソード、ランチャーの既存の3種類のストライカーパックを踏襲しつつ、高坂さん独自の要素を盛り込んだオリジナルストライカーパックを作ったら?と提案。

 

その言葉にいち早く反応したのは何故かソルストライクガンダムの持ち主に高坂さん本人ではなく、むっは♪むっは♪と鼻息を荒くしている小泉さんだったわ。

 

まぁ小泉さんの言ってるコトも理解できなくはないのよね。

 

自分専用とか自分だけのとか、そこら辺のワードってなんだかとってもワクワクしちゃうもん。

 

「穂乃果だけのストライカーパック…。」

 

そして小泉さんの勢いに負けて乗り遅れはしたけど、自分だけのオリジナルストライカーパックって言葉にワクワクしているのは当の本人である高坂さんもだったわ。

 

「うん!穂乃果!作ります!穂乃果だけの!穂乃果のストライカーパックを!」

 

「その意気やヨシッ!やね♪」

 

「はひ!花陽もお手伝いしちゃいますんでがんばりましょう!穂乃果先輩!」

 

「モチのロンでうちもお手伝いしちゃうやん♪」

 

「はい!よろしくお願いします!花陽ちゃん!東條先輩!」

 

さて…話も纏まったコトだし…それじゃ♪

 

「高坂さん?もう一戦、次は月の出て無いステージで付き合って貰うわよ?」

 

お月さまの出ていないバトルフィールドで高坂さんのソルストライクガンダムがどれだけヤれるのかを確かめて見なきゃね♪

 

べ、別にさっきのバトルで初見殺し的なサテライトチャージにヤられちゃったからその仕返しよ!ってコトじゃないんだからね!

 

性能評価をするならちゃんとサテライトチャージが使えない状態でもヤらないとダメじゃない!

 

だからホントのホントに仕返しなんかじゃないんだからね!!!

 

「ベテラン(笑)とか颯爽と出撃してサクッ♪っと初心者に墜とされて恥を掻いた腹いせに今度はサテライトチャージでの強化モードが使えない状況で仕返しをする腹積もりですね。実に卑怯で姑息で最低最悪な思考回路で見下げ果てた先輩サマです♪いっそのこと清々しいまでに下衆ですね♪」

 

「あ♪海未先輩♪“見下げ果てた先輩”とか花陽的に高ポイントのセリフですね♪ね♪絢瀬先輩♪」

 

「ちょ!?ち、違いわよ!えりーちか!そんなコトはこれっぽっちも考えてないわよ!!!あと小泉さん!“ね♪”とか見下げ果てた先輩って言われた本人に可愛らしく聞くのはえりーちか的にはどーかと思うわよ!」

 

「慌てて否定する辺りが実に怪しいです。」

 

「これっぽっちも怪しくないわ!!!」

 

「そうですか?それでは嘘としか反応が出ない冤罪犯を量産する為に作られた某国の秘密警察の特別製な嘘発見機にでもかけてみましょうか?」

 

「ヤダ、ナニソレ怖い。」

 

某国ってドコよ!某国って!

 

秘密警察ってナニ!?秘密警察って!?

 

怖いから!某国とか秘密警察とかホントに怖いから!!!

 

そもそも某国ってホントにドコの国よ!

 

そんな怖いコトを平然とする秘密警察のある某国って……………あれ?もしかして…もしかしなくても…その冤罪犯を量産する嘘発見機とか使っていたりしそうな秘密警察のある某国って………

 

「ロ○ア?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内心で祖国の隠された真実(?)に戦々恐々としながらも、お月さまの出ていないバトルフィールドを選んで再戦を始めた私と高坂さん。

 

選んだバトルフィールドはお月さまの出ていないと言う条件を満たす為に昼間の荒野フィールド。

 

別にコロニー内のバトルフィールドとかでも良かったんだけど、コロニー内だと内壁を破壊すれば外に…つまりは宇宙へと出れるから止めにしたの。

 

だってコロニーの内壁を破壊して宇宙へ出ちゃったらお月さまがあってサテライトシステムが使える様になっちゃうもん。

 

別にもう高坂さんのソルストライクガンダムの手の内はわかっちゃったから、サテライトチャージを使われても負けない自信はあるけど、今回はサテライトチャージを使わない状態での性能評価が目的だからあえて完全にお月さまの出ていないバトルフィールドを選んだのよ。

 

そうして始まった高坂さんのソルストライクガンダム(サテライトチャージ未使用)と私のトールギス・ヴァルキュリアとのバトルなんだけど…

 

「サテライトチャージをしていないと本当にただの素組のミキシング機って感じね…。」

 

ほぼ私の予想通りな展開になっていたわ。

 

そう…サテライトチャージを使用していない状態のソルストライクガンダムだとぶっちゃけ相手にならないのよ。

 

パワーもスピードも足りない。

 

高坂さんの持ち味である異常なまでの反応速度の速さでなんとか私のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージを躱し続けてはいるけど、ソレもランスチャージを続けて段々とスピードが乗って来たらいずれは回避が間に合わなくなるのは目に見えているわ。

 

高坂さんの課題はサテライトチャージ未使用時での戦闘力の向上…となるとやっぱりストライカーパックの作製は急務ね。

 

さて、と。

 

検証はこの辺でもう十分そうね。

 

それじゃ…

 

「悪いけど…終わらせるわよ!!!穿ち!貫け!ヴァルキュリア!シュトゥールム!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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幕間「決戦!晩ごはん!①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年最初の更新なQooオレンジでございます。
皆様、本年も一年間“ガンプライブ”を何卒よろしくお願いいたします。



今回は本編11話の幕間となります。
本編の裏でにこちゃん、ことりさん、そしてソラの3人が何をしていたのか…?











それでは 幕間「決戦!晩ごはん!①」 始まります。














絵里、希、花陽の3人がほのうみまきりんの初心者+αチームの4人を引き連れて午後の合宿をしている最中、残りの3人…大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤にこにー様とその取り巻きのそらのバカと、このにこにーサマの天敵である狂暴鳥娘のことりの3人は、今夜の晩ごはんの準備をするためにキッチンへと集まっていたわ。

 

世界有数の大富豪である西木野家がその ムダに有り余る財力を最大限に活かして今回の合宿のためだけに用意した多種多様な超豪華な食材の数々を目の前に、にこにーサマの主婦魂に火が着いちゃってさぁ大変♪

 

こうなったらこの超豪華な食材を大いに活かすために腕を振るってやろうじゃないの!って思っていたんだけど…

 

「夜は中華よ!中華!!!」

 

「いーえ!夜はイタリアンです!イタリアン!!!」

 

ことりのヤツが私が考えていた中華料理主体の晩ごはんメニューに文句をつけて来やがったのよ!!!

 

幻の黒豚!鹿児島ゴッドノワールのお肉とSAN値…じゃなくて産地直送の新鮮お野菜の数々をふんだんに使ったにこにーサマの特製酢豚!!!

 

予約3年待ちの伝説のお豆腐!トゥーフーレボリューションを使ったピリッ♪っと辛いこれまたやっぱりにこにーサマ特製麻婆豆腐!!!

 

凛のおバカのために鹿児島ゴッドノワールの豚骨を使ってとんこつラーメンも作ってあげなきゃね♪今からじゃ煮込む時間が圧倒的に足りないから圧力鍋を使って臭い消しにあれやこれやを入れて…とか考えていたのに…考えていたのに……考えていたのに………!!!!!

 

ことりのヤツったら私のパーフェクトな献立を全否定していきなりイタリアンにしようとか言いやがんのよ!!!

 

はぁぁぁぁぁぁ!?ちょっと!ナニ言ってくれちゃってんの?ふざけてんの?バカなの?アンタの頭は穂乃果(アホ)なの?

 

「ぶっちゃけ中華でもイタリアンでもどっちでもいいって。」

 

「良くない!!!」

「良くありません!!!」

 

「あ、はい。なんかすんません。」

 

ったく…そらのバカのクセにぶっちゃけどっちでもいいだなんて言いやがって。

 

にこにーサマの取り巻きならおとなしくこのにこにーサマの組み立てたパーフェクトメニューの方に賛成しなさいよね!

 

「ってかことり!アンタは何で私のパーフェクトな献立に反対なのよ!」

 

一応はなんで反対なのかをことりのヤツには聞いてみたけど、まぁことりのヤツの答えはなんとなく読めてるわ。

 

どーせことりの事だから、天敵である私への当てつけでにこにーの組み立てたパーフェクトな献立に反対してるだけってパターンなんでしょーけどね。

 

そう思っていたら…

 

「むぅ!だってだって!中華料理ってニンニクいっぱい入ってるじゃないですか!ことり!ニンニクはダメなんですぅ!ニンニクは苦手なんですぅ!!!」

 

と、ニンニクが苦手だからイヤだとか何かクレイジーリトルバードのことりのヤツのクセに意外にもマトモな理由だったわ。

 

あー、そう言えばことりってニンニクはダメだったわね。

 

今回のお話までガンプライブ!を見てくれている人たちならもちろん知ってると思うけど、原作のラブライブ!の公式さんでもことりの苦手な食べ物のトコにちゃんと“ニンニク”って乗せられてるのよ。

 

で、ことりの言う通り私が今夜の晩ごはんのメインにしようとしている中華料理って結構ニンニク使う料理が多いのよね。

 

はぁ…しょーがないわねぇ…。

 

ご飯ってさ、みんなで楽しく美味しく食べるのが最低限のルールだと思わない?

 

苦手な食べ物を克服するってコトも大事なコトだから心を鬼にしてあえてニンニクを…だなんてコトも考えなくはないけど、せっかくの楽しい合宿でそんな空気読まないコトをするつまりはにこにーサマにはこれっぽっちもないわ。

 

だからことりのヤツがニンニクが苦手だって言うんなら、今夜のメニューはにこにーサマがイチオシの中華は止めて…

 

「あとにこっぱちの献立だからとりま反対してみました♪てへ♪」

 

って思ったけどやっぱ止めるの止めたわ。

 

やっぱりことりのヤツ!私への当てつけで私のパーフェクトな献立を反対してやがったわね!!!

 

ことりのヤツ!当てつけで反対するとかほんっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉに!性格わるっ!!!!!

 

ちょっとでも“仕方ないわね…”とか考えた数秒前の私の優しさを返しなさいってのよ!!!

 

「なぁ、やっぱ中華でもイタリアンでも食えりゃどっちでもいいんじゃ…「「良くない(ですぅ)!!!」」…あ、はい。(うへぇ…めんどくせぇ…。) 」

 

あと中華でもイタリアンでも食えればどっちでも良いとか言ってるバカそらは空気を読みなさいよね!空気を!!!

 

「中華!」

 

「イタリアンですぅ!」

 

「中華ったら中華!!!」

 

「イタリアンって言ったらイタリアンですぅ!!!」

 

あとちょっとでキスが出来ちゃいそうなくらいに顔を付き合わせてお互いの意見を言い合う私とことり。

 

私もことりのヤツも1歩も引く気はないから堂々巡りね…。

 

さて、と…この堂々巡り、一体どーしたモンかしら…。

 

いっそのこと……今日こそ後腐れなくこの目の前の天敵であり宿敵である恋敵であもある鳥娘をコロッとしちゃうとか?

 

イヤイヤ。

 

そんな後腐れなくコロッとしちゃうとか物騒なコトを考えちゃダメよ、にこにー。

 

だってにこにーはみんな大好き大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターだもん♪

 

後腐れなくコロッととか暴力で解決だなんてそんな野蛮な事はしちゃダメ♪

 

そんな感じで一瞬だけマジでコイツ○るか…とか考えたけど、優しい♪優しい♪にこにーサマは暴力的な解決はダメよ♪って物騒な考えを思い直したわ。

 

けど…

 

「ちゅん♪とりまこのままじゃラチがあかないんでサクッ♪っと死んじゃってください♪」

 

狂い鳥の名を欲しいままにしているクレイジーリトルバードなことりのヤツは、私が思い止まったにも関わらず暴力に訴えて来やがったのよ!

 

お互いの顔を付き合わせていた状態から1歩後ろへと下がったことりのヤツはどこからともなく2本の包丁を取り出して、両手にその取り出した包丁をそれぞれ握り締めると殺意マシマシで私へと襲い掛かって来やがったわ。

 

素早く振り抜かれる煌めく狂刃×2。

 

にこにーサマ目掛けて振るわれたその狂刃を間一髪で飛び退くコトで華麗に回避成功よん♪

 

って!そーじゃねーだろ!

 

呑気に華麗に回避成功よん♪じゃねーだろ!!!

 

「うぉい!このボケ鳥娘ぇぇぇ!!!いきなり包丁振り回すんじゃないわよ!アンタ!銃刀法違反って言葉知らないの!?あっぶないたらありゃしないわ!!!!!!」

 

ちょっとでも回避が遅れていたらスパッ♪っと逝ってスプラッターに一直線で全年齢対象からハズレちゃうトコじゃったじゃない!!!

 

ここまで散々ガチめなエロ描写を我慢して来ておいてグロ方面でR-18モードに突入とかじょーだんじゃないってのよ!

 

「ちっ。にこっぱちの分際で避けやがりましたですぅ♪」

 

「避けるわよ!普通に避けるわよ!!!ってか今のは避けなきゃ首の辺りの切られたらヤバめなトコ切られて真面目に死んでたでしょーが!!!」

 

「ちゅん♪ちゅん♪それじゃれっつらイタリアンですぅ♪」

 

「無視すんな!こんのぉボケ鳥娘ぇぇぇぇぇ!!!」

 

ほんっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉに!このボケ鳥娘は!!!

 

「むぅ。にこちゃんはワガママさんですぅ。」

 

「誰がワガママさんじゃ!誰が!そもそもワガママなんてこれっぽっちも言ってないってのよ!!!!!」

 

っ!待って!待つのよ!にこにー!このパターンは…そう!このパターンはヤバいわ!

 

このままじゃいつものグダグダ展開でグダグダと文字数だけが消費されて言っちゃうわ!

 

ソレはなんとしても避けないと!

 

ソレにこのまま怒りに任せてグダグダとことりと罵り合いを続けていたら、最悪晩ごはんを作る時間無くなっちゃうし!

 

けどどーする?

 

グダグダを止めるために&晩ごはんを作る時間を守るために、ことりに晩ごはんのメニューを譲って今夜はイタリアンにしちゃう?

 

別ににこにーサマはイタリアンでも構わず作っちゃえるうほっ♪良い主婦♪なパーフェクト主婦だからなんの問題も無いんだけど…無いんだけど………黙ってことりに譲るってのはやっぱりゴメンだわ!

 

でもこのままじゃ時間切れで晩ごはんナシになっちゃうし…。

 

なら……

 

「今夜の晩ごはん!にこにーサマの中華にするかアンタのイタリアンにするか!スクールファイターならスクールファイターらしく!ガンプラバトルで決めるわよ!!!」

 

これしかないでしょ!

 

「ちゅん!望むところですぅ!」

 

ふふん♪ことりのヤツも私に勝てもしないクセに了承しやがったわ!!!

 

そうとなれば早速…

 

「晩ごはんのメニューを賭けて!飛びっきりのガンプラバトルをおっぱしめるわよぉぉぉぉぉぉん!!!」

 

「です♪です♪ですぅぅぅ♪♪♪」

 

 

 

 

 

「こりゃダメだ。取りあえずはナニか適当に食えるモン作っとこ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中華かイタリアンか…。

 

雌雄を決するために私とことりはそれぞれの荷物の中から自分のガンプラを引っ張り出して来てガンプラバトルシミュレーターの筐体が設置されている部屋へと向かったわ。

 

ちなみに私とことりが向かった部屋は絵里たちが使ってる部屋とはまた別の部屋だったりしてるのよね。

 

なんでも西木野家の保有するこの南の島の別荘にはガンプラバトルシミュレーターの筐体が設置されている部屋が全部で4つあるとか無いとか…。

 

ぶっちゃけムダよね?

 

それはそうと、ガンプラバトルシミュレーターの筐体が設置されている部屋へとたどり着いた私とことりは、早速自分たちのガンプラをGPスキャナーに通してデータ化したモノをGPベースへと保存して、それぞれが指定された筐体へと向かったわ。

 

筐体へと乗り込んでGPベースを指定の場所へと設置すると、ガンプラバトルシミュレーターの筐体は愛機のコクピットへと早変わり♪

 

<おはようございます、マスター。>

 

「ん。おはよ、ウズメ。」

 

GPベースを設置してガンプラバトルシミュレーターのシステムを起動させると、システムの起動と同時に相棒である私専用の疑似人格搭載型サポートAIシステムの“ウズメ”が“おはようございます”と声を掛けて来たわ。

 

私はウズメのその挨拶に短く“おはよ”って返すと、サブコンソールへと指を這わせて機体の状態確認と同時に出撃準備を進めるわ。

 

ここら辺の一連の流れはベテランのガンプラファイターにとってはもう流れ作業よね。

 

ウズメは早速、そんな初期チェックと出撃準備を進める私のサポートに入ってくれたわ。

 

この疑似人格搭載型サポートAIシステムを組み上げたそら曰く、電子精霊たちに比べたらちょっと融通が利かないトコがあるらしいけど、私にとってはそんなコトが気にならないくらいにはこの子は優秀で色々と助かっちゃってるのよね。

 

そうこうしているうちに…

 

<全システムオールグリーン。>

 

初期チェックと出撃準備は完了していたわ。

 

うん。

 

やっぱり私のウズメはそんじゃそこらの普通のサポートAIシステムなんかよりも仕事が断然早いわ。

 

さて、発進準備は完了したってコトは…

 

「ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ!気合い入れて…行っくわよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

よね♪

 

スロットルを全開にしてスラスターを全力噴射♪

 

私は身体に掛かるGに顔を少しだけしかめながら、発進ゲートを潜って愛機であるガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこを今回のバトルフィールドへと向かわせるわ。

 

発進ゲートを抜けた先に広がっていた今回のバトルフィールドは…

 

「宇宙…?」

 

典型的な宇宙空間…と、思ったんだけど…

 

<アラート。本機前方より敵性反応多数接近中。>

 

どうやら毎度お馴染みなただの宇宙空間のバトルフィールドじゃ無いっぽいわね!

 

「ウズメ!メインモニターに拡大画像を!」

 

さぁーて、鬼が出るか蛇が出るか、それとも狂った鳥娘が出て来るか…ね。

 

<了解しました。>

 

ナニが出て来るか…ソレを考えながら私はウズメへと指示を出したわ。

 

ウズメは即座に私の指示に従って、メインモニターにこちらへと向かって来ているらしい敵性反応の拡大画像を映し出してくれたわ。

 

ソコに映し出されていたモノ、ソレは…

 

「は?ジムとボール?」

 

連邦軍の量産型MS“ジム”と“動く棺桶”として有名(?)なモビルポット“ボール”の編隊だったわ。

 

なんで1VS1の対戦モードでジムとボールが編隊組んでこっちに向かって来てるの?

 

しかも敵性反応だし。

 

そのコトを疑問に思っていると…

 

<本機後方より友軍反応接近中。>

 

ウズメが今度はそんなコトを言い出したのよ。

 

後ろから友軍反応?

 

「ウズメ!そっちもモニターに出して!」

 

<了解しました。>

 

さっきと同じように後方から来ている友軍(?)反応をメインモニターに映し出してもらうと、ソコには…

 

「ザクとドム?」

 

今度はザク(角付き)が1機とドムが2機の3機編成の小隊が映し出されていたのよ。

 

なんなの?マジでなんなのよ?このバトルフィールド?

 

1VS1の対戦モードなのに敵性反応のジムとボールに友軍反応のザクとドム。

 

1対1よね!?

 

対戦モードよね!?

 

なのになんで私とことり以外の機体が出てるのよ!?

 

どーなってんのよ!?

 

ちょっと!責任者!出て来て説明しなさいよ!!!

 

<アラート。前方のボール部隊より砲撃が開始されました。>

 

「っ!ボールのクセに射程が長いわね!ウズメ!弾道予測!当たりそうなヤツだけモニターに表示!」

 

<了解しました。>

 

ナニがなんだかワケワカメだけど…このまま黙ってヤられて堪るもんですか!!!

 

「そっちがその気なら徹底的にヤってヤろうじゃないの!!!行くわよ…あっ!思い出したぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

そう叫んだその刹那、私はこの不可解な状況とピッタリと合致するあるバトルフィールドがあるコトを思い出したわ。

 

今回のバトルフィールド…ソレは…

 

「ア・バオア・クーよ!!!」

 

極々希に…本当にたまーに出現する原作再現バトルフィールド。

 

その1つである“決戦!ア・バオア・クー!”バトルフィールド!

 

「ってかよりにもよってサクッ♪っと終わらせて晩ごはん作らなきゃダメな時に限ってどーしてそんなレアなバトルフィールドを引き当てちゃってんのよ!」

 

<解せませんと言うヤツでしょうか?>

 

「アンタ!ドコでそんな言葉覚えたの!?」

 

こうして連邦とジオンが入り乱れるレアなバトルフィールドを舞台に、私とことりとの晩ごはんのメニューを巡る決戦の火蓋が切って落とされたわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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幕間「決戦!晩ごはん!②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

数日前に何故に?と言う事態に直面していたQooオレンジでございます。



今回は本編11話の幕間となります。











それでは 幕間「決戦!晩ごはん!②」 始まります。













晩ごはんの献立は中華かイタリアンか。

 

私とことり…それぞれの互いに譲れない意見を押し通す為に決着の手段として選んだモノはズバリ!ガンプラバトル!

 

現役のスクールファイターならとーぜんよね♪

 

そんなワケで1対1の対戦モードで出撃した先で私を待ち受けていたのは、まさかまさかの激レアバトルフィールド!

 

“決戦!ア・バオア・クー!”

 

軽ーく説明しちゃうと、このバトルフィールド“決戦!ア・バオア・クー!”は出撃したファイターがそれぞれ連邦とジオン双方に別れて、それぞれの陣営の戦力から援護を受けつつ戦うって言う原作再現系のバトルフィールドなのよ。

 

普通なら一年戦争末期のア・バオア・クー戦じゃ戦力差がー!ってなるんだけどソコはソレ。

 

原作通りの戦力差じゃなくて、ちゃんと連邦とジオンの双方の戦力は拮抗したモノになってるわ。

 

そんな連邦かジオン、どちらかの軍を指揮してその援護を受けながら戦うこのバトルフィールド“決戦!ア・バオア・クー!”なんだけど、ポイントは当然どれだけ上手く自軍に割り振られた戦力を指揮して援護を受けれるか…ってコトなのよね。

 

まぁぶっちゃけ普通に考えれば“動く棺桶”とまで言われたボールやセイバーフィッシュとかの宙間戦闘機なんかは足手まといもいいトコなんだけど、コイツらはコイツらでその特性を上手く利用して指揮しちゃうと意外な戦果をあげたりしちゃうのよ。

 

例えば“動く棺桶”として有名なボールなんだけど、コイツは頭(?)の上に取り付けられているキャノン砲の射程がボールのクセにナマイキにもアホみたいに長いのよね。

 

しかもこのボールの頭(?)の上のキャノン砲はやっぱりボールのクセにナマイキにも威力もそこそこ強力で案外とバカにできないし。

 

その長射程&高威力のキャノン砲で弾幕を張ったりしたら…そりゃもうウザいったらありゃしないわ。

 

オマケにセイバーフィッシュとかの宙間戦闘機も戦闘機なだけにバカにできない速度で突っ込んで来やがるし。

 

コイツらのミサイルは当たればもちろん痛いじゃ済まないし、機銃だって当たればそれなりにダメージになるわ。

 

宙間戦闘機にカミカゼアタックとか連発されたらコレもやっぱりウザいったらありゃしないのよね。

 

そんなワケでMSが主役を張る戦場でも、ボールやセイバーフィッシュとかのMS以外の兵器の戦力もそう簡単にはバカにはできないモノがあるのよ。

 

現に…

 

「ボールのクセににこにーサマの“禍にこ”よりも射程が長いとかナマイキよ!!!」

 

私は今、そのボールの頭(?)の上のキャノン砲の長射程に晒されて面倒なコトになっちゃってるわ。

 

さっさとこのバトルフィールドのドコかに居やがることりの鳥ヤローをぶち墜として晩ごはんを作らなきゃダメって時に!

 

こーなったらこっちだって割り振られた戦力を徹底的に使い潰す気で使って使って使いまくって戦い抜いてヤるわ!!!

 

「ウズメ!さっき後ろから来てたザクとドムは!」

 

<あと少しでこちらへと合流…あ。>

 

「“あ”?ちょっとアンタ!“あ”ってナニよ!“あ”って!」

 

後方から接近していたザクとドムの状況を確認したら、“あ”とかまるでナニかに気付いちゃった様な声を上げるウズメ。

 

ウズメが気付いたその“ナニか”はどーせロクでもないコトなんだろうなぁ…と考えつつも、私はまるでツッコミを入れるかの様にそのロクでもないであろう“ナニか”が何なのかを問い質すわ。

 

<はい、後方に高エネルギー反応を感知しました。>

 

ウズメが気付いたその“ナニか”はどーやら高エネルギー反応だったみたい。

 

ってか高エネルギー反応?

 

ソレってもしかしなくても…

 

「ことりのヤツのバスターライフルでしょ!!!」

 

<恐らくは。>

 

当たれば痛いじゃ済まない長射程のボールの頭(?)のキャノン砲でこっちを牽制させてその動きを制限してから最大火力で仕留めに掛かる…ことりのクセにちょっとは考えたわね!

 

けどエネルギー反応でその目論みもバレバレだってのよ!

 

ふふん♪このまま気付かないフリしてことりのヤツにバスターライフルをぶっ放させて、ソレを“禍にこ”の“マフツノヤタカガミ”で吸収してやろーじゃない♪

 

ビーム兵器が相手ならにこにーサマの“禍にこ”は無敵なんだから♪

 

「ウズメ♪“マフツノヤタカガミ”の準備をしちゃって~♪」

 

策を弄したつもりがその策がバレバレで逆ににこにーサマに利用されちゃうとか、ことりがちょーーーーーっとだけかわいそうになっちゃうわね♪

 

けどどんなにかわいそうでもコレ、ガンプラバトルなのよね♪

 

容赦はしてあげないわ♪

 

まぁ容赦するつもりは最初からこれっぽっちもないんだけ♪

 

<いえ、どうやら高エネルギー反応のターゲットはこちらでは無い様です。>

 

ビーム兵器での攻撃を問答無用で吸収して自機のエネルギーに変えちゃう“禍にこ”ご自慢のアブソーブシステム搭載大型シールド“マフツノヤタカガミ”で、ことりのウイングガンダム・リトルバードのバスターライフルでの攻撃を吸収しちゃお♪っと思っていたら、ウズメからバスターライフルの狙いはこっちじゃ無いっぽいって報告が入って来たわ。

 

狙いはこっちじゃ無いって…それじゃことりのヤツはバスターライフルでドコを狙ってるのよ?

 

私は絶え間なく放たれ続けているボールの長射程のキャノン砲を躱し続けながら、ことりの狙いがドコなのかを考えていたわ。

 

ソコでふと思い出したのはにこにーサマの“禍にこ”の後方に位置していたザクが1機とドムが2機の3機編成の小隊。

 

もしかして…

 

「狙いはあっち!?」

 

狂鳥娘のクセにこっちの戦力を削ってやろーって魂胆ね!

 

<報告します。本機の後方に位置していた3機編成の小隊が高エネルギー反応に飲み込まれて完全に消滅しました。>

 

「やっぱり!」

 

この“決戦!ア・バオア・クー!”バトルフィールド…連邦とジオンの戦力は拮抗しているけど、総数だけで言えば実はジオンの方が少ないのよ。

 

MSの総数だけで言えばジオンの方が数は多いんだけど、セイバーフィッシュとかの宙間戦闘機やボールとかのMS以外の兵器も合わせたら連邦の方が数が多くなちゃうのよね。

 

このバトルフィールドを設定した運営的には質のジオンか量の連邦か…って感じだったんでしょうね。

 

そんなワケで私が与したジオンはMSの総数だけは連邦よりも多いけど、その他の戦力は連邦よりも少ないのよ。

 

ことりのヤツはそのMSって言う限られた戦力を削って、機動戦士ガンダムの原作通りに連邦軍の物量でこっちを潰しに掛かるつもりなんでしょうね。

 

狂鳥娘のクセにナマイキなコトを考えちゃって!

 

いいわ!そっちがその気なら…

 

「ジオンの戦力なんてアテにしないで真っ正面から“禍にこ”単機でこのバトルフィールドに居やがるお邪魔なヤツらを片っ端からぶち墜としてやろーじゃないの!!!」

 

にこにーサマと私の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”を舐めんじゃないわよ!!!

 

ジムだろーがボールだろーがセイバーフィッシュだろーが!

 

視んなまとめてぶち墜としてやるわ!!!

 

そうと決まれば…

 

「ウズメ!邪魔なヤツらを片っ端からぶち墜として行くわよ!メインモニターの端にレーダー画面を表示!ソコに脅威度別の優先順位を設定!優先順位の判断はアンタに任せるわ!」

 

にこにーサマ無双の始まりよ!

 

私はウズメへと指示を飛ばしながら、さっきからナマイキにもこのにこにーサマの邪魔をしてくれているボール(とその護衛?のジム数機)の集団へと“禍にこ”の進路を取るわ。

 

ウズメが周辺の敵機の優先順位を設定するまでに、まずは手始めにこの目障りに連中を蹴散らしてヤるわ!!!

 

<了解しました。これより周辺に展開している敵性戦力の選別に入ります。>

 

「サクッ♪っとお願いね!」

 

さて、それじゃウズメがお仕事している間に、私は私でヤるコトをヤるわよ!

 

私は“禍にこ”のスラスターをひと噴かしさせて機体を加速させると、こちらを狙ってボールの集団から放たれる無数の砲弾のすき間を縫うかの様に機体を走らせるわ。

 

宇宙なのに機体を走らせるって表現が合ってるのかちょっと自信がないんだけど、まぁソレはソレよ。

 

機体を掠める様に通り過ぎて行くボールのキャノン砲の砲弾を見送りながらそんなコトを呑気に考えつつも、私はさらにボールの集団の懐へと入り込むために機体を加速させるわ。

 

あと少しで“禍にこ”の右腕に取り付けてある複合防御兵装“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルの射程内…ってトコで、ようやくボールの集団を守るかの様に展開していたジムが動き出して来たの。

 

ジムの主兵装のビームスプレーガンは射程が短いから、こっちへ近付いて攻撃しようってトコなんでしょうね。

 

悪いけどジムのビームスプレーガンの射程内に入るまで律儀に待ってあげるつもりなんてこれっぽっちもないわ。

 

あっちがこっちのビームライフルの射程内に入って来た瞬間に…

 

「ぶち抜く!!!」

 

“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されているビームライフルが火を噴いたわ!

 

いやまぁ実際にビームライフルから火を噴いてるってワケじゃないんだけどね。

 

とにかく、こちらの射程内にノコノコと入って来たジムへ向けて、私は右腕の“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルからビームを放つコトで攻撃を開始したの。

 

そして“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルから放たれた緑色のビームは、狙い違わずにこちらへとノコノコと近付いて来たジムの内の1機を貫いたわ。

 

「まずは1機ってね!」

 

<お見事です、マスター。>

 

「あんがと♪」

 

手早くジムを1機撃ち墜とした私へと、ウズメが周辺の敵性戦力への優先順位マーカー付け作業をしながらも称賛の言葉を掛けてくれたの。

 

私はその言葉に軽く返事を返しつつ、再び射程内のジムの内の1機へと狙いを定めて“トリケロス改Ⅱ”内蔵ビームライフルのトリガーを引き絞るわ。

 

“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルから再び放たれる緑色のビーム。

 

再び放たれた緑色のビームは、さっきの光景の焼き直しかの様にジムの内の1機を貫いて盛大に爆発させたわ。

 

「たまーやーってね!」

 

その光景に気分を良くした私はさらにノリノリでビームライフルを連射して、次々とジムを、そしてその奥に位置しているボールを撃ち墜として行くわ。

 

やがて私の“禍にこ”もジムのビームスプレーガンの射程内に入っちゃったみたいでそれなりに反撃を受けはしたけど、私はその攻撃を全て華麗に回避して当然の様にノーダメージ♪

 

まぁジムのビームスプレーガン程度なら例え当たったとしても大したダメージにはならないんだけどね♪

 

大したダメージにはならないって言っても、わざわざ自分から当たってやる必要はこれっぽっちも無いしね♪

 

自分から攻撃に当たりに行くだなんてソレってどんなドM……アレ?そう言えば私って高出力なビーム攻撃には“マフツノヤタカガミ”で吸収する為に自分から当たりに行ってるわよね…?

 

ってコトは…私って実はMっ気があったってコト…なのかしら?

 

イヤイヤイヤイヤ!無いし!私がMっ気があるとか絶対に無いし!!!

 

そりゃ確かにどっかのバカそらとヤっちゃう時にちょーーーーーっとだけ強めに攻められたりしちゃう方が好きだけど…。

 

乳首とかぎゅーーーっとされるの結構好きなのよね…。

 

他にも喉奥に無理矢理突っ込まれたりするのも苦しいハズなのにキライじゃなかったり…。

 

他にもアレやコレやとあぁーんなコトやこぉーんなコトも…。

 

無理矢理気味にされるのってなんだかあのバカに身も心も支配されている感じがしてキライじゃない…ううん…むしろ好きなのよね。

 

最近だと拘束プレイとかちょっと気になってるし。

 

手枷って言うの?手錠みたいなヤツ?を付けられて一方的に延々と攻められたりなんてしたら…とか考えると……。

 

アレ…?これってやっぱり私って…

 

<アラート。正面、及び左側面より新手の敵性反応が接近中。>

 

っと。

 

今は私の秘められた性癖とかそんなコトはどーでもいいわ!!!

 

みんなの幸せな晩ごはんの為にもことりのヤツをぶっとばす!

 

ソレが最優先!!!

 

Mっぽいプレイがしてみたいとかはあとでヤれば良いのよ!

 

具体的には今夜とか!

 

あのバカは個室だから夜中にコッソリと忍び込んでヤれば良いのよ!

 

拘束プレイに使えそうなモノはセレブの別荘なら探せば秘密の地下室とかエロい拷問部屋とかが1つや2つや3つや4つや5つくらいは絶対にあるハズだからソコからちょっと失敬して来て使えば良いのよ!

 

その為にも…まずは目の前の敵は片付けるわよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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幕間「決戦!晩ごはん!③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場真っ最中なQooオレンジでございます。
古戦場から逃げるな。



今回も本編11話の幕間となります。











それでは 幕間「決戦!晩ごはん!③」 始まります。













自分に割り振られた味方戦力の有効活用とか面倒なコトを考えるのを止めて取りあえず片っ端から敵対して来やがるヤツらを叩き潰すコトにした私こと大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマ♪

 

そんなワケで私は目に付いたジムとかボールとかセイバーフィッシュとかの連邦系の機体へと襲い掛かるコトにしたの。

 

ビームライフルでドーン♪ビームサーベルでズバーン♪って感じで。

 

ビット兵器…厳密に言えば私の使ってる“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”はSEED系の“ガンダムアストレイ・ゴールドフレーム天ミナ”を改造して作った機体だから、ビットじゃなくてドラグーンって言うのが正しいんだけど…ソコはまぁビットの方がニュアンスが伝わり安いかな?ってコトでビット兵器って呼んでるんだけど…ってコトは取りあえずはちょっとそこら辺にでも置いといて、そのビット兵器である”禍にこ“の3つの特殊兵装のうちのひとつ、多目的オールレンジ兵装”ヤサカニノマガタマ“ももちろんバンバン使ってるわよん♪

 

ジムとかボールとかセイバーフィッシュとかがワラワラと群がって来たら“ヤサカニノマガタマ”を射出して、こっちが包囲殲滅されちゃう前に逆にあっちを殲滅しちゃったりしてるわ。

 

って言うかにこにーサマったらさっきからヤバいくらいに無双し過ぎよねぇ~♪

 

とか自画自賛的なコトを考えちゃうくらいには余裕で無双状態なのよね。

 

ぶっちゃけ別ゲーしてるみたいな?

 

ほら?あるでしょ?◯◯無双とかって無双系のゲームが。

 

流石にあそこまで派手に敵機が群がっては来ないけどねー。

 

そんな感じで私が1人無双ゲー状態になってる一方、私の対戦(決闘?)相手として出撃しているもう1人のプレイヤーのことりのヤツも、あっちはあっちである意味1人無双ゲー状態になっていたわ。

 

そのことりヤツが取った戦術は割と簡単。

 

ことりが今回の“決戦!ア・バオア・クー!”バトルフィールドで取った戦術は、とにかく派手に動き回って目立つコトで自機へと敵機を集めて、集まって来た敵機をバスターライフルの高火力で軒並み消し飛ばず…って感じの戦術なのよ。

 

ことりらしいって言ったらことりらしい戦い方よね。

 

ってかもしかしてことりのヤツがやってるコトって私とあんまり変わらなくない?

 

取りあえずは邪魔なヤツを片っ端から殲滅しちゃお♪ってコトだもん。

 

うん。

 

あの狂鳥娘と同じコトを考えて同じコトをしてるってなんかちょっとイヤよね。

 

でもまぁ片っ端から殲滅作戦を止めるつもりは無いけどね♪

 

<本機の索敵範囲内の敵性反応、完全に消失しました。>

 

左方向からスラスターを派手に噴かして突撃して来たジムを“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームサーベルで薙ぎ払う様に切り捨てると、ウズメがこっちの索敵範囲内の敵機の反応が無くなったって報告をして来たわ。

 

色々とぐちぐちと考えてるうちにレーダー範囲内の敵機は全部倒しちゃったみたいね。

 

さて、そうなると次は…

 

「ことりのヤツをぶっ飛ばす!ね♪」

 

ここら辺の敵機は全部倒しちゃったんだもん♪

 

とーぜんよね♪

 

「ウズメ!ことりのヤツはドコに居やがんの!」

 

<20秒前に3時方向にて大出力ビームの使用が確認されています。>

 

「ってコトはそっちに居るってコトよね?」

 

<かと思われます。>

 

私はそんなコトをウズメと話ながら、サブコンソールをポチポチと操作して少し前に確認されたって言う大出力ビームのデータを呼び出してモニターでソレを確認してみたわ。

 

あー、うん。

 

アレだけ派手にぶっ放すのは間違いなくことりのヤツね。

 

ってか今回のこの“決戦!ア・バオア・クー!”バトルフィールドでアレだけの規模のビーム攻撃を放てるNPCユニットって居ないもんね。

 

史実のア・バオア・クー戦だと大型メガ粒子砲を搭載したMAが何機かは居たハズだけど、この“決戦!ア・バオア・クー!”バトルフィールドだとそこら辺はオミットされてるからね。

 

そこら辺も踏まえてこの観測データは間違いなくことりのヤツってコトになるわ。

 

ん。

 

それじゃサクッ♪っとことりのヤツをぶっ飛ばしに行きましょっか♪って思ったら…

 

<アラート。索敵範囲内3時方向より敵性反応が多数侵入して来ました。>

 

そんなコトを報告されたわ。

 

「3時方向?」

 

ソレってさっきことりのヤツのウイングガンダム・リトルバードがバスターライフルをぶっぱー♪してたっぽい方向よね?

 

「望遠モードで3時方向を表示!」

 

<了解。>

 

ウズメに敵機がやって来てるって言う3時方向を望遠モードでモニターに表示を指示すると、ソコに映し出されていたのは…

 

「うげっ!?」

 

10隻のサラミス級戦艦と3隻のマゼラン級戦艦を中心とした連邦の大規模部隊だったわ。

 

そしてその先頭に居やがるのは…

 

[[ちゅん♪ちゅん♪ちゅ~ん♪♪♪]]

 

白と薄い緑を基調としたウイングガンダム…そう、ことりのヤツのウイングガンダム・リトルバードだったの。

 

[[さぁ♪ことりのれんぽ~軍の皆さ~ん♪ぼっちでぼっちで痛い子でみそっかすなにこっぱちをみんなで囲んでてって~的にぼっこぼこにしてあげちゃってくださ~い♪]]

 

「うぉい!待てや!ボケ!!!誰がボッチで痛い子でみそっかすでにこっぱちじゃ!しかもボッチって2回も言いやがったし!!!そりゃ多少は痛い子かもしんねーけどボッチじゃねーし!あとみそっかすでもねーし!ってか毎回毎回にこっぱちとか言いやがんな!このクソ鳥娘ェェェ!!!!!!」

 

[[んなコトは知ったこっちゃね~ですぅ♪]]

 

こうして私はたった1機でことり率いる連邦軍の大部隊とやり合うコトになっちゃったの。

 

ってかアレだけことりサイドの連邦軍をぶちのめしまくったって言うのに、まだあんなに残ってたたんだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<アラート。本機への直撃弾、多数接近。回避行動を強く推奨します。>

 

「そんなの見りゃわかるわし言われなくても分かってるっての!!!」

 

アンタはドコにその大艦隊&大規模部隊を隠してたんじゃい!とツッコミたい気持ちをグッと抑えてことり率いる連邦軍との戦闘に突入したにこにーサマ。

 

敵機が私の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の射程に入る前に、長射程のボールの頭のキャノン砲とサラミスやマゼランと言った戦艦のメガ粒子砲が雨あられと襲い掛かって来たわ。

 

そんな砲撃の雨あられ状態でも私をサポートしてくれているウズメはいつもと変わらない様子で“禍にこ”へと直撃する弾やビームが多数近付いてるって報告をあげて来たわ。

 

私はウズメの報告に半ば叫び返す様に返事を返しながら、“禍にこ”へと迫り来る砲弾やビームの中を掻い潜るってことり率いる連邦軍へと進路を取るの。

 

ぶっちゃけいくら威力が高めって言っても所詮はボールの頭のキャノン砲やこの年代の戦艦のメガ粒子砲なら1発や2発…ってかなんなら10発くらいは当たってもにこにーサマご自慢の“禍にこ”ならどーってコトはない(と、信じたい)けど、ソレでも攻撃が変なトコに当たったりして機体に不具合が生じちゃったらイヤだから頑張って避けまくってるのよ。

 

あとはこの攻撃だって“ヤサカニノマガタマ”を展開してディフェンシブシフト…つまりは防御モードで防御フィールドを張って防いでも良いんだけど、アレって地味に燃費が悪いからソレも今はまだ使ってはいないわ。

 

ホントならビーム攻撃を吸収する“マフツノヤタカガミ”で戦艦のメガ粒子砲を片っ端から吸収してこっちのエネルギーに変換しちゃえば防御フィールドの燃費がどーとか別に気にするコトは無いんだけど、ことりのヤツはたぶん私が“マフツノヤタカガミ”を使ってビームを吸収してる時にボールの頭のキャノン砲やセイバーフィッシュのカミカゼアタックで集中攻撃をして来やがるハズなのよね。

 

美少女を寄って集って嬲る様に集中攻撃をするとかホントにタチが悪いわ。

 

私は内心でそんなコトを毒付きながらも、すれ違いざまに1機のジムをビームサーベルで切り捨てて、その流れでさらに進路上に居るもう1機の別のジムを両断。

 

そして爆発する2機のジムを背にしながら、“禍にこ”の前面に展開して砲撃を続けているボールの部隊へ向けてビームライフルを連射して次々と撃ち落として行くわ。

 

“禍にこ”の右腕に取り付けられてある“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルから吐き出される緑色のビームによって次々とボールが撃ち落とされて行く最中、私はチラリとサブモニターを見てここまで何機撃墜したかを確認してみたわ。

 

サブモニターの総撃墜数に表示されていた数字は“127”。

 

バトルが始まってからかなりの数を撃墜したとは思っていたけど、それでもまさか大台の100を越えてるとは思わなかったわー。

 

これが史実の機動戦士ガンダムの“ア・バオア・クー”ならにこにーサマったら間違いなく後世に名を残すレベルのエースパイロットね♪

 

“赤い彗星”とか“青い巨星”みたいな2つ名が付いちゃうわ♪

 

えっ?ナニ?にこにーサマには“無冠の女王(ノー・クラウン)”って2つ名がもうあるって?

 

あー、うん。

 

舞えも言った様な気がするけど、にこにーサマはあの“無冠の女王”って2つ名はあんまり好きじゃないのよねー。

 

だって“無冠の女王”だなんてこの大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマに対してかなり失礼な2つ名じゃない?

 

“女王”ってワードは別に良いんだけど、“無冠”ってトコがいただけないわ。

 

だって“無冠の女王”って頭に頂く冠が無い女王ってコトよね?

 

かーなーりー失礼しちゃうわ。

 

まぁソレも何れは訂正させてやるってのよ。

 

ホンモノの女王サマを…“無敗の女王”と呼ばれているあのチーム“A-RISE”の“綺羅 ツバサ”をぶちのめしてね♪

 

けどその前に…

 

「とりまクソ鳥娘をぶちのめす!!!」

 

ことりのヤツをシメてこのバトルをキッチリと終わらせて、今夜の晩ごはんのメニューを中華料理をメインにしたモノにしてヤるわ!!!

 

そんな感じにことりのヤツをぶちのめす為にも、私は愛機である“禍にこ”を駆り連邦軍の大艦隊&大部隊の中心部へと向かうわ。

 

ソコにはきっとことりのヤツがふんぞり反ってこの大艦隊をムダに偉そうに指揮していやがるハズよ。

 

ソコをサクッ♪っと強襲してヤるわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボール部隊の弾幕を抜け、セイバーフィッシュ部隊のカミカゼアタックを片っ端から潰し、ジムの戦列を華麗に突破して、私はついにことりのヤツのウイングガンダム・リトルバードの姿をメインモニターに捉えるコトができたわ。

 

とは言っても本番はまだまだここからなのよね。

 

ことりのウイングガンダム・リトルバードの周囲にはサラミスやマゼランとかの戦艦がまだ無傷で控えているし、さらにその周囲には艦隊直掩のボールやジムが無数に展開しちゃってるわ。

 

さらにさらさっき突破して来た前衛部隊も後ろから追撃して来ているし。

 

まさに四方八方敵だらけって感じね。

 

「こーゆーのってなんて言うんだっけ?しめんなんちゃらとか言ったわよね?」

 

<四面楚歌でしょうか?>

 

「あー、うん。多分ソレだわ。」

 

上下左右、まさに全周囲から攻撃に晒されながらも、私はそんなコトを考えていたの。

 

いや、呑気にしめんなんちゃら?とか考えてる余裕なんてこれっぽっちも無いんだけどね。

 

でもこの敵部隊からの四方八方からの全周囲攻撃ってなんかファンネルやビット、ドラグーンとかのオールレンジ攻撃に似てるのよね。

 

オールレンジ攻撃を避ける良い練習になってるわ。

 

ソレにこの全周囲攻撃…私が避けた攻撃やそもそも当たりもしない攻撃が私の周りに展開してこっちを攻撃して来ている連中にも当たってるのよね。

 

いわゆるフレンドリーファイアってヤツ?

 

普通なら同士討ちになっちゃう様なこんな攻撃はしないんだろうけど、この部隊の指揮権を握ってることりのヤツの命令でそんなコトはお構い無しにぶっ放しまくってるんでしょうね。

 

あんなアホの指揮に従って同士討ちになって墜ちて行く連邦の連中がちょっとかわいそうだわ。

 

そうこうしているうちに、とうとう戦艦から本格的な艦砲射撃が始まったの。

 

全周囲からの攻撃が始まってからは流石に戦艦からの砲撃は止んでいたんだけど、あと少しでことりのウイングガンダム・リトルバードがこっちの射程内…ってトコでついに形振り構わずに戦艦からの攻撃も再開されちゃったのよね。

 

ただでさえ全周囲からの攻撃による弊害で酷い同士討ち状態だったのに、さらに酷いコトになっちゃったわ。

 

地獄絵図ってヤツ?

 

その地獄絵図を終わらせる為にも、この地獄絵図の様な戦場を作り出していやがる張本人をシメてやらなきゃね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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幕間「決戦!晩ごはん!④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

地獄のボーダー爆上がりな古戦場を無事に八万位以内で戦い抜いたQooオレンジでございます。
それにしてもまさかのマンモス登場にはびっくりでした。



今回も本編11話の幕間となります。
ことりさんの奥の手が炸裂します。











それでは 幕間「決戦!晩ごはん!④」 始まります。













ことりのヤツのおバカな作戦でこちらを囲んで同士討ちをも躊躇わずに襲い掛かって来る連邦軍が作り出しているこの地獄絵図な戦場に終止符を打つために、決意も新たにことりの偉そうに艦隊の中央でふんぞり返っていることりのヤツへと向かう大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマ。

 

あと少しでこちらのビームライフルの射程内に入る…ってトコで、ことりのヤツがついに動き出したわ。

 

[[にこっぱちのクセによくもまぁこんなトコまで来やがったですぅ♪で~もぉ~♪それもここまで♪です♪です♪ですぅ♪ちゅ~ん♪戦艦のみなさぁ~ん♪さっきことりがつーたつした作戦どーりに散開してください♪]]

 

“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の右腕に取り付けられている“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されているビームライフルの銃口をことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”へと向けると、急にことりのヤツの周囲に展開していたサラミスとマゼランの艦隊が移動を開始したわ。

 

しかもバラバラの方向に。

 

てっきりあの艦隊は戦列を組んでカミカゼアタック的な突撃をして来るモノだと思っていたから、この突然の散開行動にはちょっとびっくり。

 

「ことりのヤツ…ナニを狙ってるの?」

 

<本機の周囲に展開中の戦力と同じ様に、あの艦艇もこちらを取り囲んで一斉に砲撃を放つつもりなのでは?>

 

「あー、十字砲火とかってヤツね。」

 

でも…仮にウズメの言う通りにあの散開した戦艦たちがこちらを取り囲んで十字砲火をして来るんなら、私に対してナマイキにも殺意マシマシなことりのヤツならこの移動中も艦首をこっちへと向けさせて牽制射撃の1つや2つや3つや4つくらいはして来そうなモノよね?

 

けどことりの命令に従って散開して行くあの戦艦たちはそんな牽制射撃とかは一切しないで、まるで私の“禍にこ”から逃げるかの様に一目散って言葉がぴったりなくらいに全速力で移動をしているのよ。

 

そうなると本当にことりのヤツが戦力を温存するために艦隊をこの戦闘宙域から逃がしてるだけ…なのかしら?

 

あー、うん。

 

ないわー。

 

絶対にないわー。

 

自分で言っておいてアレだけど、ことりのヤツが戦力の温存とかそんな殊勝なコトを考えて実行するとかあり得ないってレベルで確実にないわー。

 

あの狂鳥娘なら戦力の温存とか考えないで、むしろ手持ちの戦力を使い潰す勢いで徹底的にけしかけて来るわよ。

 

現にことりのヤツはジムとかボールとかセイバーフィッシュとかの連邦部隊を同士討ち上等でこっちの周囲に展開させて攻撃して来ていたし。

 

ってか今も継続中なんだけど。

 

私はそんなコトを考えながらもビームサーベルを背中のバックパックから引き抜いて切りかかって来たジムのうちの1機の胴体のど真ん中へ向けて、“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルを1発ぶっ放すて撃墜すると、“禍にこ”のスラスターをひと噴かしさせて機体を加速させ少し先にふんぞり返っていることりの“ウイングガンダム・リトルバード”を目指すわ。

 

ことりのヤツがナニを考えてあの艦隊を散開させたのかは知らないけど、ことりのヤツを墜としてしまえばソレで全部まるっと終わりよ。

 

そしてようやく“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルの射程内にことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”を捉えらた私は素早く照準を定めてビームライフルを3連射。

 

このビームライフルの3連射は一応はちゃんと狙いは付けたけど所詮はただの牽制目的での攻撃だから、ことりのヤツがこの攻撃だけで終わるだなんて当然思ってはいないわ。

 

だから…

 

「“ヤサカニノマガタマ”!1番から6番まで!オフェンシブシフトで射出!!!」

 

私は今のビームライフルの3連射に続ける様に、バックパックの“トリニティストライカー”から多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を6基全部射出するわ。

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”、1番から6番までを射出。オフェンシブシフト。>

 

「囲んで嬲りなさい!徹底的に!!!」

 

<攻撃を開始します。>

 

私の命に従って“トリニティストライカー”から射出された6基の“ヤサカニノマガタマ”は、まるで滑るかの様に宇宙空間を疾走してターゲットであることりの“ウイングガンダム・リトルバード”を取り囲むわ。

 

そして一斉に球状の機体からビームを放ち始めたわ。

 

「ナニを狙ってんのかは知らないけど!ここで仕留めて終わらせてヤるわ!!!」

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”を取り囲んで攻撃を始めた“ヤサカニノマガタマ”に続いて、私も“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されているビームライフルを連射して攻撃を開始。

 

“ヤサカニノマガタマ”によるビーム攻撃と、その“ヤサカニノマガタマ”を従える“禍にこ”本体のビーム攻撃…2種類のビーム攻撃によって、ことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”瞬く間に当たればタダじゃ済まないビームの嵐に包まれるコトになったわ。

 

“ヤサカニノマガタマ”を使った私のこの包囲攻撃に対して、ことりのヤツが取った行動は…

 

≪Are you ready?≫

 

[[あくせる!ですぅ!!!]]

 

“soar”による急加速での包囲攻撃からの脱出…だったわ。

 

ことりは自身の擬似人格搭載型サポートAIシステムの“スズメ”に“soar”の事前準備をさせると、その“スズメ”の合図と同時に周囲に“soar”の発動の際に響く爆発音にも似た独特の音を響かせながら機体を一気に加速させて、正面…つまりは私の方へと突っ込んで来やがったわ。

 

ふん!どーせあの狂鳥娘のコトだから、“ヤサカニノマガタマ”と“禍にこ”本体での包囲攻撃から“soar”の急加速で脱出するついでに、まーた“タマ取ったるですぅ~♪”とか言ってビームサーベルを構えてヤクザアタックを仕掛けて来やがるつもりなんでしょーね!

 

なんとかのひとつ覚えってヤツね!

 

でもそんな見え見えの突撃なんて当たってたまるもんですかってのよ!!!

 

“soar”の急加速で視認が困難なくらいの超スピードで突撃して来ると言っても、単発の“soar”じゃ機体が向いていた方向にしか移動は出来ないわ!

 

しかもことりの狙いはビームサーベルでの刺突攻撃!

 

なら!

 

「機体を“soar”の軌道から少しずらしてヤれば回避は簡単なのよ!!!」

 

私はことりが単発の“soar”を発動させて、辺りに“soar”の発動を告げる爆発音が鳴り響いた瞬間に素早く“禍にこ”の姿勢制御用のスラスターを噴射させて、機体を“soar”の軌道からずらしてヤったわ。

 

コレでことりの“soar”からのヤクザアタックは不発よ!!!

 

はっ!ざまぁね!ざまぁ!

 

と、思ったんだけど…

 

「あれ…?」

 

単発の“soar”の急加速によって私のすぐ側を超スピードで通り過ぎて行ったことりの“ウイングガンダム・リトルバード”のその手には、ビームサーベルは握られてはいなかったわ。

 

ことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”が握っていたのはいつも通りのバスターライフル。

 

どーゆーこと?

 

“タマ取ったるですぅ~♪”じゃないの?

 

ってかあの狂鳥娘の“soar”ってそらの“soar”と違って不完全な“soar”だから、ナニかにぶつからないと止まれないのよね?

 

あれ?もしかして…このままこの戦闘宙域から離脱するつもり…とか?

 

私の予想に反してヤクザアタックを行わずにただ通り過ぎて行ったことりのヤツを見ながらそう思っていたら…

 

[[狙いばっちり!ジャストポジションですぅ!!!]]

 

ことりのヤツの進路上にはさっき散開して行った戦艦のうちの1隻が居たのよ。

 

アレにぶつかって止まるつもり?

 

だから事前に艦隊を散開させてたの?

 

事前に散開さていた戦艦にぶつかって止まる…そんな私の考えはハズレていたわ。

 

ううん…正しくは完全にハズレてはいなかったけど、大正解ってワケでもなかったの。

 

[[もう1回!あくせる!ですぅ!!!]]

 

ことりのヤツは単発の“soar”で急加速して突撃して行った進路上に居た戦艦に飛び蹴りをぶちかますかの様にぶつかると、その戦艦を足場にして再び単発の“soar”を発動させやがったのよ。

 

再び戦場に響き渡る“soar”の発動を告げる独特の爆発音。

 

私がその行動で今度こそは“タマ取ったるですぅ~♪”なヤクザアタック!?って思ったら…

 

<アラート。左方向より高熱源体接近。>

 

ことりのヤツは“ウイングガンダム・リトルバード”が戦艦を足場にして再び発動させた単発の“soar”の移動途中でこっちに向けてバスターライフルをぶっ放して来やがったのよ。

 

「チッ!狂鳥娘のクセにナマイキな!!!でも!!!」

 

多少不意討ち気味だったコトは確かだけど、バスターライフルでの攻撃を1発避けるくらいは簡単よ!!!

 

私は素早くスラスターを噴射させてあっさりとバスターライフルから放たれた一撃を避けてやったわ♪

 

らくしょーよね♪らくしょー♪

 

ナマイキなコトをやってくれやがった狂鳥娘にはきつーーーいお仕置きが必要よね♪

 

ってなワケで…“soar”の加速が止まったらソコを狙って…とか思っていたんだけど…

 

[[まだまだ!ですぅ!!!]]

 

ことりが戦艦を足場にして再び発動させた“soar”の進路上に、さっきの戦艦とは別の戦艦が居るコトに気付いちゃったの。

 

ちょっと…コレってもしかして…

 

[[またまたタマタマジャストホジショ♪からの~あくせる!ですぅ!!!]]

 

チッ!やっぱり!!!

 

ことりのヤツ!さっきと同じ様に進路上の戦艦を足場にしてまた“soar”を発動させやがったわ!!!

 

そして…

 

[[もう1回!ぶっぱ~♪ですぅ!!!]]

 

“soar”での移動中にまたまたこっちへとバスターライフルをぶっ放して来やがったのよ!

 

あー!もう!!!ことりのクセに!!!ナマイキ!ナマイキ!ナマイキ!ナマイキ!ナマイキぃぃぃぃぃ!!!!!

 

私は内心でことりのヤツに毒づきながらも、“禍にこ”を駆って再びぶっぱ~♪されたバスターライフルの一撃から逃れるわ。

 

と、ほぼ同時に…

 

[[あくせる!ですぅ!!!]]

 

またまた聞こえて来る“soar”の発動を告げるあの独特の爆発音。

 

ぶつからないと止まれない不完全な“soar”しか使えないことりのクセに3回連続で“soar”を使った!?

 

そのコトに驚きながらも、私はこの次に来るであろう攻撃に対して対処するために神経を研ぎ澄ませて身構えるわ。

 

そんな私の予想通りに、3度目となるバスターライフルのぶっぱ~♪攻撃が私の“禍にこ”へと襲い掛かって来るの。

 

コレに対して私”再び“禍にこ”のスラスターを噴射させて回避行動に入ろうとしたその時…

 

[[あくせる!ですぅ!!!]]

 

4度目となる“soar”の発動を告げる例の爆発音が鳴り響いたわ。

 

そしてさっきのバスターライフルでのぶっぱ~♪を避けた矢先に、またまた襲い掛かって来るバスターライフルのぶっぱ~♪。

 

“soar”の直後に放たれるバスターライフルのぶっぱ~♪のコンビネーション攻撃。

 

コレってまるで…

 

「そらのバカの“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”じゃない!?」

 

斬撃と砲撃の違いはあるけど、ことりのヤツがヤっていやがるのは“soar”と攻撃のコンボ…つまりはそらのバカの十八番“Rrapid acceleration”と同じコトだったのよ。

 

なんで不完全な“soar”しか使えないことりのヤツが“Rrapid acceleration”染みたコトをして来やがんのよ!

 

ドンドンと速度を上げて行く“soar”の発動を告げる爆発音とバスターライフルのぶっぱ~♪攻撃を必死に“禍にこ”を駆って捌きながら、私はふとあるコトを思い出したわ。

 

私が思い出したコト…ソレはことりのヤツが私の“ヤサカニノマガタマ”と“禍にこ”本体からの包囲攻撃を抜け出すために“soar”を使った場面だったわ。

 

ことりのヤツは最初の“soar”の直後に進路上に“たまたま”居た戦艦を蹴って再び“soar”を発動させていたわ。

 

そしてその2回目の“soar”の後も、丁度良く“偶然”に進路上に居た戦艦を蹴ってまた“soar”を発動させたわ。

 

でもさ?コレって本当にたまたま?偶然?

 

確認はしてないけど、多分2回目の“soar”以降もことりのヤツは進路上の戦艦を足場にして再び“soar”を発動させているんじゃないの?

 

1回や2回ならまぁ“たまたま”や“偶然”で片付けてもいいかもしれないけど、3回目以降ともなるとそんな都合良く毎回毎回進路上に戦艦なんて居るハズはないわよね?

 

となると…。

 

ソコで私は最早バスターライフルによる包囲攻撃染みたコトになっていることりの“soar”とぶっぱ~♪によるコンボ攻撃(コレが“Rrapid acceleration”だなんて認めてやんないんだから!)を捌きながら、周囲をぐるりと見渡して見たのよ。

 

そうすると…

 

「やっぱり…!」

 

私の“禍にこ”を囲む様に、さっき散開した戦艦が等間隔で配置されているコトに気付いたの。

 

そしてその“禍にこ”の周囲に配置されている戦艦たちを足場にして、“soar”を再発動させ続けていることりの“ウイングガンダム・リトルバード”のコトも確認出来たわ。

 

コレって…

 

「ルウム戦役でシャアがヤったヤツ?」

 

シャアザクが“3倍速い”って言われる様になった戦法よね?

 

ことりのヤツはソレに“soar”を組み込んで無理矢理そらのバカの“Rrapid acceleration”みたいなコトをしてやがんのね!

 

[[ちゅ~ん♪ちゅちゅちゅ♪ど~ですか!にこっぱち!コレがことりの“らぴっと あくせられ~しょん”です♪ですですぅ♪♪♪]]

 

チッ!ことりのクセにほんっとぉぉぉぉに!ナマイキ!!!

 

取りあえずはナニがどーなってんのかはわかったけど…コレってマジでどーしよ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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幕間「決戦!晩ごはん!⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

何故か急にドラクエ5をプレイしたくなってスマホ版でプレイし始めたQooオレンジでございます。


今回も本編11話の幕間となります。
逆襲のにこちゃん?











それでは 幕間「決戦!晩ごはん!⑤」 始まります。













はぁ~い♪リアルタイムで最新話を見てるみんなは1週間ぶり♪

 

みんな大好き大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターのにこにーサマーよ♪

 

とか余裕ぶってるヒマは今はこれっぽっちもないのよ!

 

ことりのヤツの連邦の戦艦を足場にした“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”モドキを喰らい続けてる真っ最中なんだから!

 

ってかことりのヤツ!よくもまぁ戦艦を足場代わりにして“soar”を連発して“Rrapid acceleration”モドキを使うだなんてトンデモ戦法を考えたモノね!

 

そりゃまぁ足場さえあれば“soar”は“力場で足場(の様なモノ)を作る”って動作を1つ省略出来ちゃうから、ことりのヤツみたいに半端な“soar”使いでもこうも連発が可能にはなるんでしょうけど…。

 

私はそんな事を考えながらも、ことりのヤツの“Rrapid acceleration”モドキから必死に身を守っていたわ。

 

さっきオフェンシブシフト状態でことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”を攻撃していた“ヤサカニノマガタマ”を呼び戻して、1度バックパックの“トリニティストライカー”へ収納して消費した分のエネルギーをチャージさせた後は、今度はディフェンシブシフト状態にして防御フィールドを展開させて“禍にこ”周辺の配置。

 

右腕に取り付けてある“トリケロス改Ⅱ”と左腕の“マフツノヤタカガミ”をどちらも本来の用途であるシールドとして使用して、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”が“Rrapid acceleration”モドキで絶え間無く放ち続けて来ているバスターライフルを防いでいるって現状よ。

 

けどこの亀の様に縮こまった防御状態もそうは長く続けられないわ。

 

リチャージしたばかりの“ヤサカニノマガタマ”のエネルギーはバスターライフルの攻撃を防ぐ度に目に見えてガンガン減って行くし、両腕のシールドの耐久値もこれまたやっぱりバスターライフルの攻撃を防ぐ度に目に見えてガンガン減って来ちゃってるし…。

 

このままだとそう遠くない未来に“ヤサカニノマガタマ”はエネルギー切れで防御フィールドを張れなくなっちゃうし、“トリケロス改Ⅱ”と“マフツノヤタカガミ”は耐久値が削り切られてぶっ壊れちゃうわ。

 

仮にそうなったとしたら、何気にそこまで消費を気にしないで使えるビームライフルとかビームサーベルとかの通常兵装が“トリケロス改Ⅱ”に集中しちゃってるにこにーサマの“禍にこ”はマトモな攻撃手段が無くなっちゃって大ピンチじゃない!

 

<アラート。右腕部“トリケロス改Ⅱ”、及び左腕部“マフツノヤタカガミ”のシールド耐久値が50%を切りました。またディフェンシブシフトにて本機周辺に展開中の“ヤサカニノマガタマ”の残存エネルギーも残り30%程になっております。>

 

「って!言ってる側からシールド耐久値がもうヤバいし!?」

 

マズいわ!

 

これはひっじょーーーーに!マズいわ!!!

 

このままだと真面目にこの“Rrapid acceleration”モドキで色々と削り切られてあぼーん♪になっちゃうわ!!!

 

早くこの状況をどーにかしないと!

 

[[ちゅ~ん♪ちゅん♪ちゅん♪この調子なら今日こそは海未ちゃん風に言えばあの忌々しい以下略なにこっぱちヤローを完膚なきまでにぼっこぼこのふるぼっこにしてヤれますぅ♪今まで散々ことりのコトをぼこぼこにしてくれやがったにこっぱちを逆にぼっこぼっこにしてヤれるとか愉快で愉快でつーつーかいかいモノですぅ♪♪♪]]

 

チッ!たかが狂鳥娘の分際で調子に乗って言ってくれやがるわね!!!

 

とは言え…この状況、マジでいい加減どーにかしないとヤバいわ。

 

私もそらのおバカやことりのヤツみたいに“soar”でも使えれば、この“Rrapid acceleration”素の包囲攻撃の状況でも1発で脱出出来ちゃうんだけどね。

 

でも残念ながら私は“soar”は使えないのよねー。

 

地上やしっかりとした足場のある状態なら“soar”の前段階とも言えるクイックブーストは使えるんだけど。

 

“soar”になるとタイミングがシビア過ぎて私じゃちょっと無理だわ。

 

そんな1発でこの状況を脱出する手段が無いとなると…私は私に出来るコトを地道にヤるしかないわね。

 

華やかなステージが似合うにこにーサマが地道に…だなんて泥臭いったらありゃしないわ。

 

さて、方針は決まったけど実際にはどーするか、よね?

 

そこまで考えて私は周囲を軽く見回して見たわ。

 

私の周囲はことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”が“Rrapid acceleration”モドキを使いながら放ち続けているバスターライフルの黄色のビームの光で埋め尽くされているわ。

 

バスターライフルの黄色のビーム光以外に見えるのはことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”が“Rrapid acceleration”モドキで“soar”の切り返しの時に足場に使ってるサラミスとマゼランの連邦戦艦くらい。

 

ん?足場に使ってる?

 

ことりのヤツは多分、この足場代わりに使ってる戦艦が無いと連続で“soar”は使えない…のよね?

 

なら…

 

「足場を!連邦の戦艦をぶっ壊せば良いんじゃね?よ!!!」

 

足場代わりの戦艦が無いとことりのヤツは“soar”での切り返しが出来ない!

 

切り返しが出来なきゃ“Rrapid acceleration”にはならない!

 

単発の“soar”!しかもことりのヤツのナニかにぶつからないと止まれないって言う不完全な“soar”なら捌き様もあるわ!!!

 

うん!

 

“soar”の切り返しの足場に使ってる連邦の戦艦を叩く!

 

具体的な方針はコレで決まりよ!

 

となれば…

 

「ウズメ!反撃に出るわよ!“御雷槌(ミカヅチ)”を使うわ!」

 

使用する武装はみんな大好き某鉄血のチート兵器“ダインスレイヴ”もビックリな貫通力を持ってる6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌”よ!

 

ランサーダートを魔改造して作ったコイツを戦艦のエンジン部分にでもぶっ放してぶっ刺してヤれば1発でドカーン♪間違いなしだわ!

 

<了解しました。6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌”起動します。>

 

ウズメは私の指示に従ってすぐに淡々と“トリケロス改Ⅱ”内蔵の“御雷槌”の発射準備をしてくれたわ。

 

ってかよく“ろくれんそーでんじしゃしゅつしきちょーこーそくかんつーだんみかづち”とか噛まずに言えるわね。

 

自分で名前を付けていてアレだけど、私は“御雷槌”の正式名所を一字一句違えずに言ったら噛む自信あるわよ。

 

ソレを一言も噛まずに言い切るだなんて、流石はAIってトコなんでしょうね。

 

でも長文系を噛んじゃうAIもソレはソレでなんか可愛いかも?

 

話が反れちゃったわね。

 

今は余計なコトを考えてないで、この絶体絶命の大ピンチをサクッ♪っと乗り切らなきゃね!

 

と、言うワケで…

 

「ターゲット!」

 

<ロックオン。>

 

「ぶち抜きなさい!“御雷槌”!!!」

 

反撃開始よ!!!

 

私がメインモニターのターゲットサイトの中央に1隻のサラミスを捉えて狙いを定めると、そこでウズメが素早く補正を掛けてくれたわ。

 

ナイスアシスト♪ってヤツね♪

 

そんな射撃補正を受けながら私はトリガーを引いて“御雷槌”を1発ぶっ放すわ。

 

トリガーを引き絞るとレールガンとかの電磁式射出兵器特有の“バシュッ!”と言う軽い発射音を鳴らしながら、右腕の“トリケロス改Ⅱ”から1本の鉄杭が高速で撃ち出されて行ったの。

 

解き放たれた鉄杭はそのまままっすぐにバカみたいなスピードで突き進んで行って…

 

<目標への命中を確認しました。>

 

ロックオンしていたサラミスのうちの1隻のエンジン部に見事に命中♪

 

エンジン部分を“御雷槌”に貫かれたサラミスは見る見るうちに内部から炎上して、最終的にはその船体を爆発♪四散♪させちゃったの♪

 

たまーやー♪ってトコね♪

 

[[ちゅん!?この状況で反撃とか!にこっぱちのクセにナマイキですぅ!]]

 

「“Rrapid acceleration”モドキなんてナマイキなコトをヤってんのはどっちよ!このボケ鳥娘!!!」

 

ぬわぁーーーにぃがぁ!ナマイキですぅ!よ!!!

 

ナマイキなのはアンタの方だっての!!!

 

ソレはさておき…コレで残りの連邦の戦艦は9隻!

 

“御雷槌”の残弾(発射するのは杭なのに残弾でいいのかしら?)は5発!

 

取りあえずは“御雷槌”の残弾5発をぜーんぶぶっ放して戦艦を5隻ぶっ壊してヤるわ!!!

 

「もう1発!行くわよ!!!」

 

サラミスを1隻墜としたコトでほんのちょっとだけ圧力の減ったバスターライフルのビームの嵐の中で、私は再び連邦の戦艦の1隻へと狙いを定めて“御雷槌”を1発ぶっ放すわ。

 

再び“バシュッ!”と独特な発射音を辺りに響かせて高速で放たれる“御雷槌”の鉄杭。

 

高速で飛翔して行った“御雷槌”の鉄杭はまるでさっきの攻撃の焼き直しかの様に再びサラミスのうちの1隻にぶっ刺さり、そしてやっぱり内部から炎上して爆発四散しちゃったわ♪

 

「これで2隻!!!」

 

残り8隻!

 

[[ちゅん!?足場を狙うとかにこっぱちのクセに!にこっぱちのクセに!ですぅ!!!]]

 

「悪いけどアンタのその“Rrapid acceleration”モドキに真っ正面からだなんてそんなコトをヤる気はこれっぽっちもないのよ!ヤれるトコからヤる!コレが勝利の秘訣ってヤツよ!!!覚えときなさい!バカことり!」

 

[[ぐぬぬぬぬぅ!!!]]

 

ことりのヤツの負け惜しみの様な恨み言に付き合いながらも、私はさらに続けて“御雷槌”を1射、2射、3射と放って連邦の戦艦を貫いて行くわ。

 

そして“御雷槌”に貫かれた連邦の戦艦が爆発四散していく度に、ことりのヤツの“Rrapid acceleration”モドキは少しずつその密度が失われて行き、ソレに伴い“禍にこ”を包囲するかの如く放たれ続けていたバスターライフルでの攻撃の圧力も下がって行ったわ。

 

さっきまでは動くコトもままならないくらいに高密度のバスターライフルのビームの嵐だったけど、今じゃ軽く回避行動を取れちゃう程度には余裕が出てきたわね。

 

“御雷槌”の残弾はあと1発!

 

戦艦の残りはサラミスが3隻にマゼランが2隻!

 

次の1発で“御雷槌”は弾切れになっちゃうけど、残りの戦艦は普通にビームライフルでぶち抜いて墜としてヤるわ!

 

[[まだ…!まだですぅ!!!まだヤれます!!!]]

 

「よく吠えたわ!けどねぇ!この密度の下がった“Rrapid acceleration”モドキなんてもう怖くもなんともないってのよ!」

 

足場として使っていた戦艦が次々と墜とされて行くこの状況で、ことりのヤツはそれでも残っている戦艦を足場にして“Rrapid acceleration”モドキを使い続けていたわ。

 

私はその密度の下がった“Rrapid acceleration”モドキから放たれるバスターライフルのビームを掻い潜って、眼前に残ったマゼラン級の戦艦のうちの1隻を捉えて…

 

「6隻目!!!」

 

“御雷槌”の最後の1発を放ったわ。

 

私はその最後の1発の“御雷槌”の戦果を確認すらせずにスラスターを左右反対の方向へと噴射して機体を反転させて真後ろを向くと、正面に捉えたマゼラン級戦艦の最後の1隻へと右腕の“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルをコレでもか!ってくらい乱射してヤったの。

 

この私のビームライフルの乱射に晒された最後のマゼラン級戦艦は無数のビームの雨にその船体を次々と貫かれてあっさりと沈んじゃったわ。

 

まぁこの世代の戦艦なんてこんなモノよね♪

 

「後はサラミスが3隻!!!」

 

ここまで来るともうことりの“Rrapid acceleration”モドキはほとんど単発の“soar”をちょっとの間隔を置いて発動させている状態になっていたわ。

 

久し振りに本気で撃墜を覚悟したバスターライフルでのビームの包囲網も、今じゃもう包囲網とは呼べない有り様になっちゃったわ。

 

こうなるともう“ヤサカニノマガタマ”を防御に回さなくても問題なさそうね。

 

“soar”を使ったことりお得意のヤクザアタックとか一撃必殺をヤられたりするかもだからまだ油断は出来ないけど、1度“ヤサカニノマガタマ”を呼び戻してエネルギーをチャージしちゃっても大丈夫そうね。

 

そう判断した私は展開中の“ヤサカニノマガタマ”全6基のうちの半分…3基を1度“トリニティストライカー”へと戻して、エネルギーのリチャージを行うコトにしたわ。

 

全基を一気に呼び戻さなかったのはまぁ一応の保険ってトコね。

 

戦場ではナニがあるかわかったモンじゃないから。

 

そんなこの時の私の判断が正しかった…ってコトがこのすぐあとにわかるコトになったわ。

 

[[こうなりゃ破れかぶれですぅ!!!]]

 

もうほとんど単発の“soar”の単純な連発になっちゃっている密度の下がった“Rrapid acceleration”モドキを行いながら、ことりのヤツがとんでもない攻撃をして来やがったのよ。

 

[[へい♪へい♪にこっぱち♪サッカーしようぜ♪ですぅ!!!]]

 

ことりのヤツは“Rrapid acceleration”モドキを使用してからはその範囲外に下げていたボール部隊を再び呼び戻して、その呼び戻したボールを“soar”の加速付いた状態で私の“禍にこ”目掛けておもいっきり蹴りつけて吹っ飛ばして来やがったのよ。

 

[[ボールさんたちのカミカゼアタックですぅ!!!]]

 

ったく!しょーもないコトをしやがって!

 

「ウズメ!展開してる“ヤサカニノマガタマ”で迎撃!!!」

 

うんうん♪一応の保険で残していた“ヤサカニノマガタマ”の半分が役に立ってくれそうで良かったわ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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幕間「決戦!晩ごはん!⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ドラクエ5でエスターク15ターン以内の討伐に向けてレベル上げ中なQooオレンジでございます。


今回も本編11話の幕間となります。
次くらいで幕間は終わりとなり本編を再開する予定です。
その次は…海未さん、真姫ちゃん、凛ちゃんの3人の新型導入…になればいいなぁと。
もしくは花陽ちゃんの後半用の後継機のチラ見せ回とかでも…。











それでは 幕間「決戦!晩ごはん!⑥」 始まります。













ことりのヤツは私の機転によって“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”モドキの足場として使っていた戦艦のほとんど墜とされると、破れかぶれで“soar”の加速の付いた状態からの蹴り飛ばしでボールを吹っ飛して攻撃して来やがったわ。

 

“soar”の加速状態からのシュート(?)で放たれる高速で飛んでくるボールなんかに当たったらたまったもんじゃないわよ。

 

そんなことりの凶行によって凶悪極まりない質量攻撃と化した動く棺桶でお馴染みのボール。

 

私はこのことりの凶行に対して、念のための保険として半分だけバックパックのトリニティストライカーへとエネルギーチャージのために戻さずに機体の周囲に展開させて残してあった“ヤサカニノマガタマ”を迎撃に向かわせたわ。

 

でもこの残していた“ヤサカニノマガタマ”はさっきまでの“Rrapid acceleration”モドキの猛攻を防ぐためにかなりエネルギーを使っちゃっているからそこまで派手に動かすワケには行かないわね。

 

って言うか、ことりのヤツがさっき“サッカーしようぜ!ですぅ!”とか言ってたから、こっちに吹き飛ばされて来てるボールを逆に蹴り返して…とかの方がノリ的には合ってるんでしょうけど、その場のノリに任せてそんなアホなコトをやっちゃうと多分…ってか確実に、蹴り返す時に“禍にこ”の脚がポッキリと逝っちゃうコトになるから止めといたのよ。

 

だって“soar”の加速が乗った状態で蹴り出した来るボールなのよ?

 

当然だけどそんな状態で蹴り出したんだから“soar”の急加速と同等…とまではいかないけど、それなりにアホみたいなスピードで飛んで来ちゃってるんだもん。

 

そんなモノをノリに任せて蹴り返したりしたら当然でも当然じゃなくても普通にヤバいってのよ。

 

まぁ蹴り攻撃とかが主体の一部の格闘戦特化型みたいな感じで、よっぽど脚部の関節部分を強化してでもいない限りはまず間違いなく反動に耐えきれなくて脚がポッキリと折れちゃうでしょうね。

 

それは“soar”での急加速にも言えるんだけどね。

 

“soar”だって機体各部のスラスターやらバーニアはもちろん、脚部…特に構造的にどうしても脆くなっちゃう関節部分には相当の負荷が掛かっちゃうから、それなりに強度を増しておかないとマズいコトになっちゃうのよ。

 

まぁ私は“soar”何てインチキ臭いヤツはできないから関係無いけどね♪

 

話が反れちゃったけどそんなこんなで私はことりのヤツの破れかぶれな動く棺桶による凶悪な質量攻撃を“ヤサカニノマガタマ”で迎撃するコトにしたのよ。

 

展開中の3基の“ヤサカニノマガタマ”はこっちに向かってバカみたいなスピードで飛んでくるボールに対して、数発のビーム弾をその球体状のビットから放ちながら迎撃へと向かって行ったわ。

 

“ヤサカニノマガタマ”から放たれたビーム弾は簡単に高速で飛来して来ているボールの装甲を突き破ってドンドンと撃ち落として行ってくれてるわ。

 

その様子を見た私は飛んで来るボールの迎撃を“ヤサカニノマガタマ”に任せて、ことりが“Rrapid acceleration”モドキの足場として使っている戦艦の残りを撃墜するコトにしたの。

 

残っている戦艦はサラミスが全部で3隻。

 

この戦艦たちなんだけど、ことりのヤツの足場として使われているから全く攻撃して来ないのよね。

 

ことりのヤツはジムやボールには同士討ち上等!でこっちを囲ませて包囲攻撃をさせていたクセに、戦艦を自分の足場として使っている時は戦艦が攻撃をすると自分が被弾しちゃうからって攻撃をさせてなかったのよ。

 

まぁこれも当然って言ったら当然なんだけどね。

 

そんなことりの相変わらずの理不尽極まりない身勝手さ(“μ's”の他の子達にはそこまで理不尽極まりない身勝手さが発揮されないのが解せないんだけど…?)に呆れながらも、私は残り3隻のサラミスのうちの1隻に“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されているビームライフルの照準を合わせたわ。

 

[[むむ!にこっぱちのクセにノリに任せてボールを蹴り返して来ないとかヒドいですぅ!しかもまたことりの足場を狙うとかこれまたヒドいにこっぱちヤローですぅ!でもでもこれ以上はヤらせません!そんなワケで…はぁ~い♪残ってるジムとボールの人たちは死ぬ気で♪って言うか死ぬつもりで特攻攻撃れっつごーですぅ!ことりからのぉ…お♪ね♪が♪ですぅ♪]]

 

ことりのヤツは私のその動きに反応するかの様に、かなり意味不明なコトをわめきながら残存しているジムとボールに対して特攻攻撃の指示を出しやがったの。

 

バトルは終盤も終盤。

 

だからこそことりのヤツは自軍の戦力を完全に使い切るつもりで周囲の連中に特攻攻撃をさせるつもりなのね。

 

そのことりの指示を受けた残存しているジムとボールがスラスターやらバーニアやらを噴かしてこっちへと突撃を開始して来たわ。

 

そんなジムとボールの合間を縫う様に、戦場に残っている数機のセイバーフィッシュたちも私の“禍にこ”目掛けてカミカゼアタックを仕掛けて来ちゃっているわ。

 

今までみたいにただ囲まれて中距離からチマチマとビームやらキャノン砲やらを撃たれているだけならウズメが分析して報告してくれる直撃弾だけを躱せばよかったけど、近付かれてビームサーベルやらカミカゼアタックやらでまとわりつかれて近接攻撃をされるのは正直言って結構ウザいわね。

 

ってか私が狙っていたサラミスへの射線上にもジムとボールが押し寄せて来ちゃったからソイツらが邪魔でここからじゃ狙えなくなっちゃったし。

 

うーん、コイツら、ザコのクセににこにーサマの邪魔をするとかマジでウザいったらありゃしないわ。

 

ただでさえことりからのバスターライフルでの砲撃やらボールの蹴り飛ばし攻撃を捌かなきゃいけないってのに、ソレに加えてその他諸々の有象無象からの攻撃も捌かなきゃダメってこの状況、にこにーサマが大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターじゃなかったならもう普通に詰んじゃってるわよ?

 

絶え間なく続く攻撃を時にシールドで防ぎ、時に姿勢制御スラスターを軽く噴かす事で位置をずらして回避し、またまた時に展開中の“ヤサカニノマガタマ”に迎撃させたりしながらも、私はこのウザい事この上ない状況をどーやって打開しようかしら?って考えを巡らせるわ。

 

ぶっちゃけ1番簡単なのはことりのヤツを含めたにこにーサマに敵対する全員を問答無用でぶっ飛ばす!なんでしょうけどね。

 

あれ?なぁーんだ♪結局は今までの方針となぁーんにも変わらないじゃないの♪

 

と、言うワケで…

 

「ウズメ!手数が欲しいわ!さっき戻した“ヤサカニノマガタマ”をまた出すわよ!もうちょっとくらい使える程度にはエネルギーが溜まってるハズでしょ!」

 

<肯定です。現在68%までチャージが完了しています。短期での運用ならば問題ありません。>

 

68%、ね。

 

ソレだけあれば今現在展開中の3基の“ヤサカニノマガタマ”の残りエネルギーに比べたらなんの問題もないわ。

 

「なら今すぐ射出よ!ウザい連中を片っ端からの叩き潰しなさい!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”、4、5、6番をオフェンシブシフトにて射出します。>

 

半分ちょっとだけだけどエネルギーのチャージが終わったリチャージ中の3基の“ヤサカニノマガタマ”を再び戦場へと解き放ったコトで、こっちの攻撃の手数が一気に増えたわ。

 

現に目に見えてことりのヤツの指示で特攻して来ていたジムやボールの数が減って来ているもん♪

 

そう判断した私は合計6基になった“ヤサカニノマガタマ”の攻撃によって出来た包囲網の隙間へと“禍にこ”のスラスターを全開で噴射させて機体を滑り込ませたわ。

 

狙うのはさっきと同じで残り3隻のサラミスのうちの1隻!

 

ことりのヤツの指示でジムやボールが特攻攻撃を仕掛けて来ていたから、サラミスの守りが手薄に…ってか完全に居なくなっちゃってるのよ。

 

この包囲網さえ抜けてしまえば、護衛の居ない戦艦なんてタダの的でしかないわ!

 

考えなしに特攻なんかさせるからこーなるのよ!

 

「考えなしの特攻なんて指示するバカにつけるクスリはないってコトね!!!」

 

一気に加速するコトで包囲網を抜け出した私は、そのまま目標のサラミスのうちの1隻へと近付いて“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されているビームライフルを数発無造作にぶっ放すわ。

 

私の“禍にこ”の接近に対して、私の狙っているサラミスも緩慢な動きながらも回避行動を取ろうとしたんだけど、そんな鈍重な動きじゃこのにこにーサマの鋭い攻撃を避けるコトなんてとーぜん無理な話で、“禍にこ”から放たれた数発の緑色のビームがサラミスの後方部分へと着弾すると、ソコを基点として爆発が連鎖し始めて、最後には宇宙に盛大な花火を上げてくれたわ。

 

「これで残りは2隻ね♪」

 

ってか残り2隻なら戦艦を足場に使った“Rrapid acceleration”モドキはムリよね。

 

2隻しか足場の戦艦がないなら、もうただの“soar”の往復になっちゃうもん。

 

私のその予想通りに、今までずっと戦場に鳴り響いていた“soar”発動時のあの独特な重なり合う様な爆発音がピタリと止まったわ。

 

なんだかムダに苦労させられたけど、ここまでくればあとひと息…ってトコね。

 

さぁ~って♪ことりのヤツは…ド♪コ♪か♪なぁ~♪

 

って…

 

「あれ?」

 

ことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”が…居ない…?

 

周囲をグルリと見回してみたんだけど、今回のこの戦場では唯一のグリーン系のカラーリングが施されていて“soar”発動時以外は割りと簡単に視認出来ていたことりの“ウイングガンダム・リトルバード”がドコに見当たらなかったのよ。

 

私は未だにしつこく追いすがってくるジムとボールの相手を“ヤサカニノマガタマ”に任せて、改めて辺りを注意深く見回してみたわ。

 

けど私の周囲に居やがるのはジムとボール、それと生き残ってる2隻のサラミスだけ。

 

やっぱりことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”の姿はドコに見当たらないわ。

 

「ことりのヤツ!ドコに行きやがったのよ!」

 

アイツ!にこにーサマに恐れをなして逃げやがったわね!

 

往生際の悪い!!!

 

って言うか…この残ったジムとボールがさっきからいい加減にウザいのよ!!!

 

「こーなったらことりのヤツを探すのは後回しよ!まずはコイツらを殲滅してヤるわ!!!」

 

逃げやがったことりのヤツを探すのを後回しするコトにした私は、取りあえずはいい加減に邪魔で仕方ないジムとボールを殲滅するコトに決めたの。

 

そうと決まればサクッ♪っと実行よ♪ってコトで、私は手近なヤツから狙いを定めて“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルをぶっ放すしたわ。

 

そんな感じで“禍にこ”と展開中の“ヤサカニノマガタマ”の攻撃によってサクサクとその数を減らして行くジムとボール。

 

しばらく無心でただ淡々と目についたヤツを攻撃していたら…

 

<ご報告します。先程の撃墜で本機周辺に展開していた全ての敵性機動戦力の掃討が完了しました。>

 

“禍にこ”の周囲に居たジムとボールはいつの間にか全機撃墜しちゃっていたわ。

 

ザコいクセにずーっと数の暴力でにこにーサマを煩わせてくれたけどようやくソレも終りね。

 

ウザいジムとボールはもう居ないわ!

 

これで残りはことりのヤツ!ただ1人!!!

 

もんだいはアイツがドコに行ったか…よねぇ…。

 

ん?あれ?そう言えば…

 

「私っていつの間に残りのサラミスを墜としたんだけっけ?」

 

ジムとボールは片っ端から撃墜してヤったけど、残りの2隻になっていたサラミスには攻撃してなかったハズだわよ?

 

いつの間にか“ヤサカニノマガタマ”が墜としたのしから?

 

そのコトがちょっとだけ気になった私は、ジムとボールの残骸だらけな周囲を見回してみたわ。

 

するとソコには…

 

「ってまだ居るじゃん!」

 

ほぼ無傷のサラミスが2隻、未だにずーーーんっと鎮座していたわ。

 

でもその2隻のサラミスの艦橋付近にはナニやら白いヒラヒラしたモノが上げられていたのよ。

 

あれって…

 

「白旗…よね?」

 

白旗ってコトは…降参します…ってコト?

 

AI操作のNPC戦艦に白旗を上げて降参するとかそんな機能(?)なんてあったかしら?

 

少なくとも私は見たコト無いわね。

 

でも実際に目の前で白旗を上げてるし。

 

白旗とかそんな仕様あったからしら…?

 

うーん…疑うくらいなら墜とせばいいだけなんだろうけど、いくらAI操作のNPC戦艦だからって白旗上げて降参したヤツを攻撃したりなんかしたら寝覚めが悪いわよね…。

 

そんなコトを考えながらも私は警戒しつつもいつの間にか2隻並んでいたサラミスの側へと近寄るわ。

 

近付いてみても何の反応も無いわね。

 

ってコトはホントに降参したってコトなのかしら?

 

まぁ降参していてもしていなくても、護衛戦力の無くなったただの戦艦の2隻くらいなら別にこのまま放置しておいても問題は無いわよね。

 

私はそう判断して機体を操作して反転させると、行方を眩ませたことりのヤツを探すために移動を開始しようとしたわ。

 

その時…

 

<アラート。後方のサラミス級戦艦より熱源反応増大。>

 

ウズメが警戒の声を上げたわ。

 

「チッ!やっぱり罠…っ!?」

 

やっぱり罠だった…そう叫ぼうとしたら…

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

“禍にこ”のメインモニターが真っ白な閃光で染められたわ。

 

そしてその直後、“禍にこ”へとバカみたいな衝撃が襲って来たの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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幕間「決戦!晩ごはん!⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

次はドラクエ6をプレイしたいQooオレンジでございます。


今回で本編11話の幕間は終わりとなります。
次回は再び本編に戻る予定です。











それでは 幕間「決戦!晩ごはん!⑦」 始まります。













全ての護衛戦力を失ってAI操作のNPC戦艦のクセに白旗(?)を上げた2隻のサラミス級戦艦。

 

いつの間にか戦場から居なくなっていたことりを追うコトを優先させた私は、その白旗(?)を上げた2隻のサラミス級戦艦を放置して先へと進むコトにしたの。

 

そして白旗(?)を上げた2隻のサラミス級戦艦を放置して機体を反転させて逃げたことりのヤツを探しに向かおうとしたその時、私のサポートAI“ウズメ”が警戒の声を発した直後に背後からの強い衝撃に襲われたわ。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

まばゆい閃光に包まれる中、激しい衝撃に揺れる“禍にこ”のコクピット。

 

一体ナニが…?って思う反面、私は今まで培ってきたガンプラファイターとしての経験から事態の把握に務めるよりも先にこの激しく揺れる機体を安定させるコトに始終したわ。

 

必死に“禍にこ”のメインスラスターと機体各部の姿勢制御スラスターを細かく噴射させて、大地震も真っ青なほどに揺れ動く機体を落ち着かせると、私はそこでようやく周辺の状況からナニが起こったのかを把握するコトが出来たわ。

 

「あのクソサラミス…白旗上げといて自爆しやがったのね…!」

 

そう。

 

白旗を上げた2隻のサラミス級戦艦が私が機体を反転させた瞬間に自爆しやがったのよ。

 

幸い、私の“禍にこ”は自爆しやがった2隻のサラミス級戦艦にそこまで近付いていたワケじゃなかったから衝撃波にこそ晒されはしたけど、直接自爆の爆発には巻き込まれて大ダメージを負う…ってコトにはならなかったわ。

 

でもこれ、もしももう少しあの自爆しやがった2隻のサラミス級戦艦に近付いていたりしたら、ちょっとどころじゃなくヤバかったかもしれないわね。

 

そんなコトを考えながらも私はサブコンソールをポチポチと操作して機体の損害状況を調べるわ。

 

サブモニターに表示される機体の状況を確認しながら、そこまでダメージは負ってないわね…って思ったんだけど…

 

「げっ!」

 

ビーム攻撃を吸収する“マフツノヤタカガミ”の磨き上げられた鏡の様なシールド表面にナニかの破片が突き刺さって、ソコを中心に派手にヒビが入っちゃっていたのよ。

 

<これでは“マフツノヤタカガミ”の起動は無理ですね。>

 

バスターライフルでの大出力ビーム攻撃をして来やがるあのプッツン狂鳥娘を相手にアドバンテージを取れるビーム吸収が使えないってのは痛いわね。

 

しかも被害はソレだけじゃなく…

 

<先程の自爆に巻き込まれて“ヤサカニノマガタマ”も3基ほど消失していますね。>

 

多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”も、さっきの2隻のサラミス級戦艦の自爆に巻き込まれてその数を半減させちゃっていたのよ。

 

「こうなると機体自体にダメージがなかったのが唯一の救いね。」

 

エネルギーの残りは…流石にバカみたいにエネルギーを喰う“クサナギノツルギ”をぶっ放せるくらいは残ってないけど、それでもまだビームライフルとかの通常兵装だけ使えばことりのヤツと一戦交える程度は大丈夫そうだわね。

 

問題はことりのヤツがドコに行きやがったのか…ね。

 

「ウズメ?レーダーに反応は?」

 

<ありません。と、言いますか、先程までの戦闘により周辺のミノフスキー粒子の濃度が上昇し、現在レーダーがまともに機能しておりません。>

 

「あー、うん。まぁアレだけ派手にやり合えば仕方ないわよね。」

 

ほんと、あのクソ鳥娘のヤツはドコに行きやがったんだか…。

 

見渡す限りではことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”の姿は見えないわ。

 

と、言うコトはドコかに隠れてる…ってコトよね?

 

このバトルフィールドで隠れられそうなところは………あっ!

 

「ア・バオア・クー…!」

 

ことりのヤツ!あそこに逃げ込みやがったんだわ!

 

「ってか連邦サイドの戦力を宛がわれたことりのヤツがジオンサイドの要塞に逃げ込むってソレってどーなのよ!」

 

<要塞戦力の運用を放棄したマスターがそれを言いますか?>

 

「うぐっ!?そ、そりゃそーだけど…ほら!常識的にとか倫理的にとか感覚的にとかそんな感じのナントカ的にってヤツよ!」

 

<申し訳ございません。私にはマスターの仰っている事が全くもって理解不能です。>

 

「そ、そんなコトくらいはがんばって学習しなさい!それよりもさっさと行くわよ!」

 

<了解しました。常識的に倫理的に感覚的にそんな感じでそれとなく参ります。>

 

「そんなの覚えなくていいわよ!!!」

 

<………やはり理解不能です。>

 

悪かったわね!理解不能で!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気を取り直してことりのヤツを追ってア・バオア・クーを目指す大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマ。

 

ジオンが誇る宇宙要塞のその姿が見えて来たその時…

 

<アラート。前方より高エネルギー反応を検知しました。>

 

ウズメが警戒の声を発したの。

 

その直後…

 

<大出力ビーム、来ます。>

 

ア・バオア・クーから大出力ビームによる攻撃がこちらへ向けて放たれたわ。

 

「要塞砲!?いやいやいや!そんなのア・バオア・クーになかったわよね!!!」

 

“禍にこ”目掛けて飛んでくる大出力ビームをスラスターを噴射させて回避しながら、私はこの攻撃の正体について考えるわ。

 

普通に考えればア・バオア・クーに設置されている迎撃兵装よね。

 

でもこの時代…つまりは一年戦争末期のモノにしてはその出力が高過ぎるわ。

 

となると次に考えられるのはバルジとかに着いていた要塞砲みたいなヤツになるんだけど…ア・バオア・クーにそんなモノは無かったハズだわ。

 

詳細設定とかはぶっちゃけ知らないけど、少なくとも私が知る限りは原作ではア・バオア・クーに大出力ビーム砲が設置されていたなんて描写は無かったと思うわ。

 

<アラート。次弾接近中です。>

 

「チッ!ソレくらい見りゃわかるわ!!!」

 

私はウズメの報告に舌打ちをしながら返事を返して、再び“禍にこ”目掛けて放たれた大出力ビームを躱すべく機体操り宇宙を駆けるわ。

 

ビームを吸収する“マフツノヤタカガミ”が使えればコレを吸収して反撃してヤれたんだけど…。

 

その後も次々と放たれる大出力ビームを回避しつつ、私はことりのヤツが逃げ込んだであろうア・バオア・クーへと向かうわ。

 

この次々に放たれる大出力ビームも当たればヤバいけど、ぶっちゃけただの単調な砲撃だけなら避けるのくらいは余裕よ♪

 

そうこうしていると、ついにメインモニターにア・バオア・クーの侵入ゲートが…と言うよりも、さっきからしつこくこの砲撃を繰り返していやがるヤツの姿が映し出されたわ。

 

その正体は…

 

[[ひとつ撃ってはことりのため~♪ふたつ撃ってもことりのため~♪みっつ撃ってもやっぱりことりのため~♪ですぅ♪]]

 

「チッ!やっぱりあのクソ鳥娘だったワケね!」

 

クソ鳥娘…つまりはことりのヤツだったワケよ。

 

イヤ、まぁこの戦場にはもう私とことり以外は居ないと思うからとーぜんって言ったらとーぜん何だけどね。

 

そんな望遠モードでメインモニターに映し出されたことりのヤツは、賽の河原で石を積む子供が歌っている様な歌(内容はものすごーーーーーーーく自分本意なモノに改編済み)を歌いながら、実に楽しそうにバスターライフルをぶっ放し続けていやがったわ。

 

ってかことりのヤツはコレだけ連続でバスターライフルをフルチャージでぶっ放しておいて、よくもまぁエネルギー切れにならないわね…なんて思ったんだけど、ソレはことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”から伸びる1本のケーブルの姿を見たコトで、私はナニがどーなってるのかを理解出来ちゃったわ。

 

ことりのヤツの“ウイングガンダム・リトルバード”か伸びるあのケーブル…その先はア・バオア・クーの壁面へと繋がっていたわ。

 

つまりはことりのヤツはあのア・バオア・クーへと繋がっているケーブルを介して、要塞からのエネルギーを供給してバスターライフルの撃ち放題をして居やがったのよ。

 

ことりのヤツも次から次にアレやコレやと手を変え品を変えてよくもまぁヤりやがるわ。

 

アイツ、私と真っ向からやり合えばタダじゃ済まないから色々と悪知恵を働かせてるって感じね。

 

ナニが何でも勝とうとするその心意気は買って上げるわ。

 

でも…

 

「ウザいったらありゃしないわ!!!」

 

ヤられる方の身にもなりなさいよね!!!

 

「でも姿は見えたわ!ウズメ!このまま一気に近付いて接近戦を仕掛けるわよ!!!」

 

<了解しました。>

 

今度こそオーラスよ!

 

って思ったんだけど…

 

「あっ!」

 

<逃げましたね。>

 

ことりのヤツ!この期に及んでまた逃げ出しやがったわ!!!

 

ことりのヤツは散々バスターライフルをぶっ放すだけぶっ放すと、その身を翻してア・バオア・クー内部へと入って行きやがったのよ。

 

「追うわよ!」

 

<了解しました。>

 

ようやく見付けたのよ!ココで逃がしてたまるもんですか!

 

私は“禍にこ”のスラスターを一気に噴射させて機体を加速させ、その勢いのままア・バオア・クー内部へと繋がるゲートへと侵入するわ。

 

このまま一気に進んで…!っと、その前に…

 

「ウズメ!ア・バオア・クーのメインシステムにアクセスして要塞内部のマップデータをダウンロードして!」

 

<了解しました。それでは何処か手近なコンソールへの接続をお願いいたします。>

 

まずはこのア・バオア・クー内部のマップデータを手に入れないとね。

 

コレが無いと迷路みたいな要塞内部で迷子になっちゃうかもしれないもん。

 

私は加速した勢いを殺すために機体に制動を掛けて、そのまま目に着いた壁面のコンソールへと取り付いたわ。

 

そしてマニピュレーターをコンソールへと伸ばしてア・バオア・クーのメインシステムに接続♪

 

後はウズメにお任せだわ♪

 

<………お待たせいたしました。マップデータのダウンロードが完了いたしました。>

 

「ご苦労さま♪それじゃ今度こそ…<また、先に侵入したターゲットの現在位置のデータも入手出来ました。> えっ?マジで?」

 

<はい、マジです。サブモニターに表示中のマップデータに反映させます。>

 

ウズメはそう言うと、すぐにサブモニターに表示中だったア・バオア・クー内部のマップデータに赤い光点が表示されたわ。

 

そう言えばア・バオア・クーって今回は私に割り振られた戦力だったわね。

 

連邦サイドの戦力を宛がわれたことりのヤツの方がココでは異物だから、侵入者の場所はメインシステムにアクセスすれば簡単にわかっちゃった♪ってコトね。

 

マップデータを頼りにしらみ潰しでことりのヤツを探さなきゃ…とか考えてたから、簡単にアイツの居場所がわかっちゃったなんか肩透かしだわ。

 

別に楽で良いんだけどね。

 

さて、その問題のことりのヤツの現在位置は…ふむふむ。

 

どーやらア・バオア・クー中央の縦長の空洞部分に居るみたいね。

 

マップデータからその場所の画像を呼び出して確認してみると、なんか見覚えがある気がするのよね…?

 

うーん………あっ!わかったわ!ここってアレよ!アレ!

 

ファーストガンダムのラストシューティングのトコ!

 

ことりのヤツ!ジオングの頭みたいに上から強襲でもして来るつもりね!

 

ふふん♪だ!そうはイカのキ○タマよ!

 

華麗に回避して逆に仕留めてヤるわ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな感じで私はことりのヤツが待ち伏せをしているラストシューティングの場所へとやって来たわ。

 

ことりのヤツはこっちがあの縦長の空洞部分へと入った瞬間にバスターライフルをぶっ放して来やがるハズだわ。

 

私はソレを華麗に回避して逆にラストシューティング的に仕留めてヤる!って算段よ♪

 

と、言うワケで…

 

「おんどりゃぁぁぁ!!!クソ鳥娘ぇぇぇぇ!!!死に晒されぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

私はことりのヤツが待ち伏せしているであろう縦長の空洞部分へと一気に加速して侵入するわ。

 

すると…

 

<アラート。上方より高エネルギー反応。>

 

私の予想通りに、まるでファーストガンダムのラストシューティングの時にみたいに縦長の空洞の上の方から攻撃が仕掛けられたのよ。

 

でもその攻撃をあらかじめ予想していた私は…

 

「なんとぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

って某F91のシーブック的に放たれたバスターライフルの一撃を神業回避♪

 

そして…

 

「くたばれぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

バスターライフルが放たれた場所へと右手の“トリケロス改Ⅱ”内蔵のビームライフルをコレでもか!!!ってぶっ放してヤったわ♪

 

勝った!

 

そう思ったその瞬間…

 

[[くたばるのはにこっぱちの方ですぅ!]]

 

“禍にこ”のコクピットにことりのヤツの甘ったるい声が響き渡ったの。

 

そして…

 

[[あくせる!ですぅ!!!]]

 

縦長の空洞…そこへ繋がる横道から響く重なり合う様な独特の爆発音。

 

ソレは“soar”の発動を告げる音。

 

上じゃない!?

 

そう思って咄嗟に上を見た私の目に見えたのは、壁面に固定されたバスターライフルの姿だったわ。

 

ことりのヤツ!バスターライフルだけを壁面に固定して、遠隔操作でぶっ放しやがったんだわ!

 

そして本人は…

 

[[タマとったるですぅぅぅぅぅ!!!]]

 

横道に隠れていて“soar”での奇襲攻撃!

 

「ちぃぃぃぃ!!!!!」

 

私は咄嗟に機体を捻って“soar”での奇襲攻撃を躱そうとしたわ。

 

でも…

 

[[取った!ですぅ!!!]]

 

「ふぎゃぁぁぁ!?」

 

その判断は少しだけ、遅かったの。

 

私の“禍にこ”は、縦長の空洞部分…ソコへと続く横道から“soar”での急加速で現れたことりの“ウイングガンダム・リトルバード”によって、コクピット部分をビームサーベルで貫かれちゃったわ。

 

そして…

 

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

コクピットの灯りが全て消え、無情にもメインモニターにその文字が表示されちゃったわ。

 

「ちっ…ことりのヤツ…。ヤってくれたわね…。」

 

この日、私はことりに初めて撃墜されちゃったの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ことりのだいしょ~り♪ですぅ♪♪♪ぶいっ♪」

 

「あー、ハイハイ。スゴいスゴい。」

 

「むぅ!なんですか!その態度は!ことりはしょ~しゃなんですよ!もっと敬ってケーイを払って頭を垂れてごめんなさいして今までの行いを償ってください!」

 

「はぁ?ナニ寝ぼけたコト言ってやがんのよ!このアホ鳥娘は!」

 

「誰がアホですか!アホは穂乃果ちゃんとか凛ちゃんとかにこちゃんですぅ!」

 

「うっさい!ボケ!ってかアンタは自分の幼馴染みをナチュラルにディスてんじゃないわよ!ったく…ほんと、アンタってヤツは……まぁいいわ。ソレよりもほら!さっさと晩ごはん作るわよ!」

 

「むぅ!なんか誤魔化された気が…まぁいいですぅ。それじゃ今夜はイタリアンですぅ♪」

 

「ハイハイ。」

 

なんやかんやでことりのヤツに撃墜された私は、ことりのヤツの推していたイタリアンを採用するコトにしてヤったわ。

 

ま、仕方ないわね。

 

にこにーサマに勝ったご褒美よ、ご褒美。

 

「ってか今って何時よ?」

 

「何時…ですか?え~っと…あ。」

 

私の“今って何時よ?”の言葉に、ことりのヤツが自分の腕時計を確認したんだけど、何故か途端にその動きが止まっちゃったの。

 

あー、なんかイヤぁ~な予感。

 

「あ?あってナニよ、あって…?」

 

「あ…ははは…。」

 

「ねぇ…マジでナニよ…。」

 

「ちじ…ですぅ…。」

 

「は?何時?」

 

「し…じ…ですぅ…。」

 

「聞こえないわよ!もっとハッキリ言いなさい!」

 

「ちゅん!だーかーらー!7時!ですぅ!7時!!!」

 

「…………は?7…時…?」

 

「そ~ですぅ!7時ですぅ!」

 

「ちょっ!7時って!アンタ!」

 

「ちゅん!ヤバいですぅ!」

 

「ヤバいどころの騒ぎじゃないわよ!」

 

「急ぐですぅ!にこっぱち!」

 

「わかってるっての!あとにこっぱち言うな!この鳥娘!」

 

なんやかんやしている内に時計の針は7時を回っていたわ。

 

つまりは晩ごはん大遅刻!なのよ…。

 

うん。

 

「急げぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

「急ぐですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに…

 

「遅いっての。」

 

その日の晩ごはんはすっかりその存在を忘れていたもう一人のお料理担当のそらが作ってくれてたわ。

 

「ちゅん♪トンカツ♪おいし~ですぅ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は忙しくてヘトヘトなQooオレンジでございます。
すぐに寝落ちしてしまいます…


今回から再び本編となります。
原作で言う“先輩禁止”回です。











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのじゅうきゅう 始まります。













初心者マーク3人組(高坂さん、園田さん、星空さん)との午後の練習を無事に……高坂さんの新しいガンプラとかその新しいガンプラ“ソルストライクガンダム”に私が負けちゃったりとかあったから無事とはちょっと言えないかもけど……とにかくなんとか練習も終わり、ソラの作った晩ごはんも食べ終わった私たちは、就寝までそれぞれの時間を過ごしていたわ。

 

そんな中、私は予てより考えていた“ある事”を実行する為に、希とにこの2人に相談を持ち掛ける事にしたの。

 

私が予てより考えていた“ある事”。

 

それは…

 

「「先輩呼び禁止?」」

 

私がこの“μ's”予に参加してからずっと考えていたコトなんだけど、後輩たちと私たち3年生組との間にある溝?壁?確執?みたいなモノを取り払って、みんなでもっともっともーーーっと仲良くなってチームワークを深めるために、“先輩”や“さん”と言った敬称を禁止にする…って提案なの。

 

「“先輩”禁止…ねぇ…。ふむふむ。」

 

「先輩呼び禁止とかなんでそんな面倒なことすんのよ?」

 

私の敬称禁止の提案に対して、希が思案顔でナニかを考えているその横で、にこはドコかイヤそうな顔をして私へと“面倒なことすんのよ?”と言葉を返して来たわ。

 

「みんな私たち3年生…特に私と希に対してドコかまだ遠慮しているでしょ?だからソレをなんとかしたいな?って思って“先輩”とか“さん”とかの敬称を禁止にしようって2人に相談したのよ。まぁにこはみんなから気軽に“にこちゃん”って呼ばれてるからあんまり遠慮されてるとかは感じてないかもだけど。」

 

そうなのよねー。

 

同じ3年生組でもにこだけは後輩たちから“にこちゃん”とか“にこちゃん先輩”って気軽に呼ばれているのよねー。

 

一応は“にこちゃん先輩”って敬称が付けられてはいるけど、後輩たちがあきらかに私と希に比べたらフランクに接しているのよ。

 

南さんに到ってはにこの事を“にこっぱち”とか呼んでる時もあるし。

 

だからにこは私や希に比べたら後輩たちから年上だからって言う隔意を持たれているって感覚が薄いんでしょうね。

 

まぁにこの場合はその見た目が年齢よりもかなり幼いって事もあるんでしょうけど。

 

そんな事をにこの目の前で言ったら怒られちゃうから口が裂けても言わないんだけどね。

 

「アンタの考えはわかったわ。でも先輩禁止ってそんな事したらなんかアイツらに今まで以上に舐められそうじゃない?特にことりとかことりとかことりとかことりとかことりとかことりとかことりとかから。」

 

「アイツらって言いながらにこが心配してるのは南さんから舐められそうかも?ってだけじゃない。まぁでもそこはほら?実力で舐められない様に、ね?」

 

後輩たちから舐められるとか、ずっと1人きりで戦って来たにこらしい表現よね。

 

別にそんなコトを気にしなくても、少しくらい舐められたって仲間同士なんだから大丈夫だとはおもうんだけどなぁ…?

 

ソレに基本的にみんな良い娘たちだし。

 

まぁ中には高坂さんみたいに頭の中身がちょっとどころじゃなくアレだったり、園田さんみたいに四六時中ヤる気マンマンで私に対して割りと本気の殺気を放って来ていたり、南さんみたいににこにこと可愛らしく笑いながらとんでもないコトをやからして来たり、小泉さんみたいにスキあればお米に対する愛情を溢れさせてなんかちょっとウザかったり、星空さんみたいに某和菓子屋のアホな方の看板娘と同じ位には頭の中身がちょっとどころじゃなくアレだったり、西木野さんみたいに無自覚にセレブオーラを垂れ流しにしていたりしてるけど。

 

…………き、基本的にはみんな良い娘たち…よね?

 

私が後輩たちの常日頃の行いを振り返って“アレ?みんな良い娘たちよね?”とちょっとだけ不安になっていると…

 

「実力で、ねぇ…。」

 

不意ににこがポツリと話し出したわ。

 

「にこ?どうしたの?」

 

「あー、うん。別に大したコトじゃないんだけど…………さっきね、負けたのよ。」

 

「負けた?誰が?誰に?」

 

「…………私が、ことりに。」

 

「…えっ?」

 

負けた?

 

にこが?

 

南さんに?

 

「別に舐プしたってとかってワケじゃないんだけど、ソレでもアイツをドコか侮っていたトコがあったのは確かなのよね…。そっか…先輩呼び禁止…か………。」

 

南さんに負けた。

 

その事を話してくれたにこは少しうつむいてナニかを考える素振りを見せたあと、その顔を上げて…

 

「うん。先輩呼び禁止にしてアイツらと本当に対等な関係になるってのも…まぁ悪くはないわね。」

 

ドコか晴れやかな、憑き物が落ちた様な顔で、そう言葉を放ったわ。

 

「にこ…。」

 

敬称禁止に対して1番反対しそうなにこがこうも簡単に賛成してくれるだなんて思わなかったわ。

 

「まぁ、まぐれだったとしてもこのにこにーサマを墜としやがったんだから、あのクソ鳥娘のコトをちょっとは認めてやらないと、ね。」

 

にこはドコか恥ずかしそうに、でもドコか誇らしそうに、はにかみながらそう話して来たわ。

 

いつも南さんとケンカしているけど、にこと南さんって本当は凄く仲良しさんなのよね。

 

ケンカするほど仲が良い?ってところなのかしら?

 

にこのこのはにかみ笑顔を見ていると、そのコトがよーーーくわかっちゃうわ。

 

ふふっ♪

 

「そうね。認めてあげないとね♪」

 

「ふん!認めてやるって言ってもちょっとだけよ!ちょっとだけ!」

 

さて、コレでにこは“先輩禁止”に対して大丈夫そうね。

 

となると次は…

 

「希はどう?」

 

希、ね。

 

「うーん…」

 

希はまだナニかを考えている様子だったわ。

 

希なら私が提案した“先輩禁止”にすぐに賛成してくれると思ったんだけど…。

 

「ねぇ希?ナニか気になるコトでもあるの?」

 

「あー、別に気になるってほどでもないんやけど、ちょい、ね。」

 

「ちょい?」

 

「そ。ちょい。でもまぁ…えぇんやない?“先輩禁止”。」

 

「良いの?ナニか気になってるんじゃ…?」

 

「ん。大丈夫やよ。」

 

「ほんと?」

 

「ホンマに。」

 

希はたまに自分の意見を押し殺して私に合わせようとしてくれる時があるのよね。

 

私に合わせようとしてくれるコトは嬉しいんだけど、ソレで自分の意見を押し殺すのはなんかちょっと違うと思うわ。

 

でも希ってこう見えて結構頑固だから、大丈夫って言い出したらもう私がナニを言っても聞いてはくれないわよね。

 

「えりち?ホンマに大丈夫やよ?」

 

私が希に悪いコトをしたのかも?って考えていると、ソレを察した希が苦笑いを顔に浮かべながらそう言って来たわ。

 

ほんとかしら?

 

「それで?みんなにはいつ言うん?」

 

希はまるで話を反らすかの様に話題を無理矢理気味に変えて来たわ。

 

こうなったら問い詰めてもムダそうね。

 

希がナニを考えていたのか…気にはなるけど、今は“先輩禁止”についてさっさとまとめちゃいましょ。

 

「そうね…取りあえずは寝る前とかで大丈夫じゃないかしら?」

 

なんだかんだあってソラ以外はみんな大部屋で寝ることになったから、その時にみんなに話せば問題無いんじゃないかしら?って私は思うワケよ。

 

個室を宛がわれたソラには明日にでも説明すれば良いでしょうし。

 

「ん。そうやね。」

 

「ソレで良いんじゃないの?」

 

希もにこもソレで良さそうね。

 

「なら就寝前にみんなに話してみましょ。」

 

「ん。おっけー♪」

 

「めんどいからそこら辺はアンタに任せるわ。」

 

さて、みんなはどんな反応をしてくれるかしら…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで時間は過ぎて夜の11時。

 

みんながパジャマに着替えて大部屋にお布団を敷いて“おやすみなさい♪”をしようとしたその時に、私はみんなへとさっき希とにこと話し合って決めた“先輩禁止”を提案するコトにしたわ。

 

「と、言うワケでこれからはみんな先輩呼びは禁止よ♪あとさん付けと敬語もね♪私たちもこれからはみんなコトを名字じゃなく名前で呼ぶからよろしくね♪」

 

私たち3年生組のこの提案に対してそれぞれの反応はと言うと、まずは高坂さん…じゃなくてさん付けよ止めて名前で呼ぶって言ったんだから、高坂さんじゃなくて“穂乃果”ね♪

 

で、まずはその穂乃果の反応はと言うと…

 

「えーーーっと…どーゆーこと?」

 

あー、うん。

 

どうやら理解出来てないみたいね。

 

「あのね?つまりはこれからは私は高坂さんの事を高坂さんじゃなくて穂乃果って名前で呼ぶ事にしたから、穂乃果も私の事を絢瀬先輩や生徒会長とかじゃなく名前で…絵里って呼んで欲しいって事なのよ?」

 

「名前で…?」

 

「そう。もちろん絵里さんじゃなくて絵里って呼び捨てで構わないわ。」

 

「名前で呼ぶ…絵里…さん、じゃなくて…絵里?うーん…ちょっとなんか変?だから…うん!絵里ちゃん!穂乃果は絵里ちゃんのこと!絵里ちゃんって呼ぶ!」

 

「え、えり…ちゃん…?」

 

「うん!絵里ちゃん!」

 

こ、この年でまさかちゃん付けで呼ばれる事になるなんて…いやまぁ“先輩禁止”を提案したのは私なんだけどね。

 

それでもまさか名前を呼び捨てじゃなくてちゃん付けで呼ばれるとは思ってもいなかったわ。

 

「ぷぷぷ。絵里ちゃんだって~♪絵里ちゃん♪」

 

「もう!にこ!茶化さないで!」

 

「ハイハイ♪」

 

まったく…。

 

でも…絵里ちゃん、か。

 

ちょっと気恥ずかしいわね…。

 

「よろしくね!絵里ちゃん!」

 

そんな私の気恥ずかしさなんて微塵も気にせずに、穂乃果は私の事を“絵里ちゃん”と呼んで嬉しそうにしていたわ。

 

「えぇ。よろしくね?穂乃果?」

 

「うん!」

 

穂乃果は問題なさそうね。

 

お次は南さん改めてことりなんだけど…

 

「ふっふっふ~♪やい♪にこっぱち♪ですぅ♪」

 

「あ"ぁ"?んだとぉ!ゴルゥラァァァァ!唐揚げにすっぞ!ワレェ!」

 

ことりは楽しそうに早速にこへとケンカを売っていたわ。

 

そしてその売られたケンカをドコかのチンピラ属性主人公みたいな口調でほぼ言い値で買い取っているにこ。

 

あー、うん。

 

これは問題なさそうね。

 

「あ♪絵里ちゃんも希ちゃんもコレからはにこちゃんみたいに遠慮なく弄り倒していくからよろしくですぅ♪」

 

「えーっと…お手柔らかに、ね?ことり?」

 

「よろしくね♪ことりちゃん♪でもうちはそうそう弄り倒せんよ?」

 

「ちゅん♪ですぅ♪」

 

お次は…

 

「はひ!花陽は問題なっしんぐー♪です!よろしくね!絵里ちゃん!希ちゃん!あとついでににこちゃんも!」

 

「うにゃ。絵里ちゃんも希ちゃんも、にこちゃんみたいな感じで遠慮しなくていいとか良い心がけにゃ。コレからは凛のために尽くすといいにゃ。」

 

「呼び捨てで良いならそう呼んであげるわ。あと敬語も使わないわよ?それでいいんでしょ?絵里?希?」

 

“まきりんぱな”の1年生トリオ。

 

この3人も問題なさそうね。

 

小泉さん改め花陽は嬉しそうに。

 

星空さん改め凛は何故か偉そうに。

 

西木野さん改め真姫はちょっと恥ずかしそうに。

 

それぞれがそれぞれ私たちの提案を受け入れてくれたわ。

 

ちょっとだけ凛が無い胸を反らして偉そうに返して来てイラッ♪っとしたけど、まぁ気にしない♪気にしない♪

 

だってきっと気にしたら負けでしょうから…。

 

穂乃果、ことり、花陽、凛、真姫の5人は大丈夫そうね。

 

と、なると…残るは…

 

「はい♪慎んでお断りします♪」

 

園田さん改め海未だけなんだけど…やっぱりと言うべきか当然と言うべきか、海未は私たちの…と言うよりも、私の提案を笑顔で拒否して来たわ。

 

「誰が好き好んで忌々しい以下略な生徒会長(笑)とフランクに敬称廃止の名前呼びで呼び合うモノですか。あ♪希とにこは改めてこれからよろしくお願いしますね♪それと敬語は不要との事ですが、私の喋り方は此が地なので余り気にしないで下さい♪」

 

「あ、あはは…まぁとりま色々とよろしゅうね?海未ちゃん?」

 

「海未…アンタ、相変わらずキツいわねー。」

 

あー、うん。

 

希とにこのコトは名前で呼ぶんだ。

 

「ねぇ海未?どうして私はダメなの?」

 

「は?ナニをフランクに人の事を名前で呼んでいやがるんですか?貴女には私の事を名前で呼んで良いだなんてそんな事を許可した覚えも黙認した覚えも妥協した覚えも何処を探しても微塵も無いのですが?」

 

と、取り付く島もないわ~…。

 

「えーっと…あの、ね?」

 

「はい♪ナニを言おうとしているの知りませんが喜んで却下です♪それではおやすみなさい♪せ!い!と!か!い!ちょ!う!さ!ん!!!」

 

うわぁーい…。

 

海未はこれっぽっちも私と話し合うつもりがないみたい…。

 

海未は半目でソレだけで人が殺せそうなくらいに濃縮な殺気を放ちながら私を睨むと、“おやすみなさい♪”と言い放ってさっさとお布団に潜っちゃったわ。

 

流石に海未のこの態度にはみんなポカーンとしているわね。

 

はぁ…仕方ないわ。

 

海未とは日を改めて話し合いましょ…。

 

それにしても…どうして海未はいつも私にだけ塩対応なのかしら…?

 

私、ナニかしたかしら…?

 

※初期に色々とやらかしてます。

※“ミトメラレナイワ”とか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海未を除いたみんなが“先輩禁止”を受け入れてくれて、それじゃおやすみなさい♪をしてみんなが寝静まった深夜…。

 

(みんな…寝てるわよね…?)

 

私はもそりとお布団から這い出したわ。

 

そう…ある目的の為に…!

 

私の目的…ソレは………ズバリ!夜這いよぉぉぉぉんんんんん♪♪♪♪♪♪♪♪

 

だってせっかく同じ屋根の下で寝泊まりしているのにソラは1人部屋で寂しく1人で眠ってるのよ!1人で!

 

そう!1人で!!!

 

コレはもうアレよね!夜這いしなきゃ女が廃るわよね!

 

そんなワケでみんなが寝静まるまで寝たふりをして待っていた私はソラへ夜這いを仕掛ける事にしたの♪

 

お布団から這い出して、さぁいざ行かん!無限の彼方へ~♪的なノリで夜這いに向かおうとしたら…

 

「………え?」

「………え?」

 

私と同じ様に、コッソリとお布団から這い出して来た海未と目が合ったわ。

 

しかもソレだけじゃなく…

 

「チッ!」

「ちゅん!」

 

少し放たれ所ではにことことりがやっぱりいつの間にかお布団から這い出して来ていて睨み合っていたわ。

 

さらに…

 

「なんや。みんな考えるコトはおんなじやね♪」

「えーっと…みんな夜這い?」

「うにゃ。凛は寝起きドッキリだにゃ。」

「お花積みよ。」

「ねぇ真姫ちゃん?お花積みってなぁーに?あ!穂乃果はおトイレ!」

 

希や花陽、凛に真姫に穂乃果まで起き出す始末…。

 

なんだろう…もうグダグダになりそうな予感しかしないわ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

家のティアーシャたんが最カワ過ぎて困っているQooオレンジでございます。
各種オプションパーツ早く再販してくれないですかねぇ…。


今回も本編となります。
絵里さんVS海未さんwithリアルバトル。











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅう 始まります。













1人を除き無事に“先輩禁止”を受け入れてくれたその夜…。

 

コンプライアンス的に1人だけ夜は個室のソラへと夜這いを仕掛ける為に動き出した私♪

 

でもこの絶好の機会に夜這いを仕掛けようとしていたのは私だけじゃなかったわ。

 

海未、にこ、ことり、さらには希に花陽。

 

この5人がソラへと夜這いを仕掛ける為にほぼ同時に動き出したの。

 

そして凛も同じ様に動き出していたんだけど、どうやら凛は夜這いじゃなくて寝起きドッキリを仕掛けようとしていたみたいね。

 

あとは穂乃果と真姫はこの騒動で目を覚ましてお手洗いに行こうとしてるみたい。

 

この2人は放っておいても問題なさそうね。

 

問題なのは…

 

「ふん。大方、青空へと夜這いでも仕掛けようとしていたのでは無いですか?ねぇ?忌々しい以下略な生徒会長(笑)さん?」

 

いつの間にか手に特殊警棒を持ち今にも斬り掛かって来そうな海未だわ。

 

「なんのコトかしら?私はちょっとソラに話したいコトがあるのを思い出したから今から行こうとしていただけよ?それにしても夜這いだなんてそんなハレンチな発想、ドコから出てくるのかしらね?あぁ♪海未自身が夜這いを仕掛けようとしているからそんな発想が真っ先に出て来たのね♪なるほど♪なるほど♪」

 

「不愉快ですね。誰が呼び捨てで、しかも名前で呼んでいいだなんていいましたか?しかも自分を差し置いて人の事を破廉恥などど、一体どの口が言いやがるのでしょうか?」

 

海未と互いに牽制目的の舌戦を続けながら、私は枕の下に忍ばせておいた絢瀬流緊縛術一子相伝の無限に荒縄が出て来る荒縄袋を取り出して、こちらへの敵意を隠しもしない海未に警戒を強めるわ。

 

そんな一触即発な私と海未から少し離れた所では…

 

「ちょっとことり?アンタ、なんの真似よ?」

 

「そっちこそなんの真似ですぅ♪」

 

にことことりの2人も睨み合って一触即発の雰囲気になっていたわ。

 

にこはいつの間にかその手に大きなハリセンを、ことりもやっぱりいつの間にか左右それぞれ中華包丁(人に向けたらダメなヤツよね?良い子は真似しちゃダメよ?)を構えて、ジリジリと間合いを図るかの様に互いの距離を少しずつ詰めて行っていたの。

 

「アンタ…この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマに勝てると思ってるの?」

 

「ナニを寝ぼけたコトを言ってやがるですか?と言いますか、にこっぱちこそことりに勝てると思ってるんですか?」

 

互いに殺気を昂らせて…そして…

 

「はん!じょーとーよ!ぬっ殺す!!!」

「ちゅん!じょ~と~ですぅ!ぬっ殺す!ですぅ!!!」

 

2人は同時にそれぞれの得物を振りかぶって襲い掛かって行ったわ。

 

「さぁ~て♪ついに始まったチキチキ♪そらっちへの夜這い権争奪真夜中のリアルバトル大会♪実況はお馴染み世界ののんたんコト東條 希と~♪」

 

「はひ!解説のお米マイスターでやっぱりお馴染みの小泉 花陽でお送りしまっす♪」

 

「にゃ!ゲストの凛だにゃ!」

 

「ねぇ?眠いんだけど…?」

 

「穂乃果もねむい~…。」

 

にことことりがぶつかり合う中、希はいつの間にか実況席を用意して2人の戦いをニヤニヤと観戦しようとしていたわ。

 

その希に乗っかる形で実況席に座る花陽と凛。

 

そんな3人を呆れた様に見ている真姫と、目をしばしばさせて眠そうな穂乃果。

 

どうやら希と花陽は夜這い(凛は寝起きドッキリ)を諦めてこの状況を楽しみ尽くすつもりね。

 

私がそんなこの場の殺伐とした空気にそぐわない呑気な5人の様子を横目で見ていると…

 

「余所見ですか?忌々しい以下略な生徒会長(笑)の癖に随分と余裕がおありの様ですね?」

 

私と対峙している海未がそのキレイな顔に不敵な笑みを浮かべながらそう語り掛けて来たわ。

 

そして…

 

「疾っ!!!」

 

お布団が敷かれている床強く蹴って、地面すれすれに身を沈ませながら私目掛けて駆け出して来たわ。

 

強く練った“気”を身体全身に巡らせて身体強化を施しての踏み込み。

 

古武道とかでは“縮地”と呼ばれるような勢いでの踏み込みの速度は、常人ではとてもじゃないけど対応出来ないスピードだわ。

 

そう…あくまでも“常人”なら、ね。

 

残念だけど…

 

「絢瀬流緊縛術!疾風!小手縛り!!!」

 

私も海未と同じように“常人”じゃないのよ!!!

 

目にも止まらぬスピードで駆け抜けて来る海未に対して、私は素早く一子相伝の荒縄袋から先端を瘤状に結んだ荒縄を1本撃ち出したわ。

 

先祖代々我が家に伝わる絢瀬流緊縛術の中でも特に速度に優れた縄術のひとつ。

 

“疾風小手縛り”。

 

先端を瘤状に結んだ荒縄を撃ち出して、荒縄による打撃で相手を怯ませたスキに小手縛りにしてその身動きを封じる私が得意としている緊縛術の1つよ。

 

その必縛の荒縄がこちらへと駆け抜けて来る海未目掛けて突き進んで行ったわ。

 

そして放たれた荒縄が海未へと当たるその直前…

 

「甘いっ!!!」

 

海未は手にした特殊警棒を下から払い上げる様に振り抜いて、私の放った荒縄を弾いちゃったのよ。

 

さらには…

 

「護国園田流!」

 

手にした特殊警棒に濃縮な“気”を纏わせながら床を強く蹴って飛び上がり…

 

「剣掌!“旋”!!!」

 

特殊警棒を横薙ぎに振るって、纏わせていた“気”をまるで旋風の如く渦巻かせて私へと放って来たわ。

 

「ここで海未ちゃんが大技でえりちへと仕掛けたぁぁぁ!!!」

 

「はひぃぃぃ!ナニがどーなってるのかまったくわからんちんですけど!なんか海未ちゃんの特殊警棒からつむじ風っぽいナニかが飛んで行きましたよぉぉ!!!」

 

「護国園田流、剣掌技の一の型。“旋(つむじ)”、ね。まぁ見ての通り剣に纏わせた“気”を渦巻かせて相手へと放つ園田流の剣掌技の中でも割りと初歩の技よ。」

 

「アレを見てすまし顔で“割りと初歩の技よ♪”とか言える真姫ちゃんはもう完全にあっち側の人間だにゃ。」

 

「うーん?あのね?穂乃果、あんなコト簡単に出来ちゃう海未ちゃんたちを人って言っても良いのかなぁ?ってそーおもうんだけど?気のせいかな?」

 

「まぁ普通に考えてバケモノだにゃ。」

 

「失礼ね。それに私はまだあそこまでバケモノ染みた動きは出来ないわよ。」

 

外野がナニやら海未の放った剄技に対して騒いでいるみたいだけど、取りあえずは放置して……私はこの海未の放った剄技に対して、荒縄袋から2本の新たな荒縄を取り出し、その2本の荒縄を寄り合わせて…

 

「薙ぎ払いなさい!螺旋!金剛縄!!!」

 

海未が放った“気”の旋風へと叩きつけるように振り下ろしたわ。

 

私の“気”で強化された2本の寄り合わせた荒縄は、海未の放った旋風を真っ正面から受け止めて、そのまま両断。

 

さらに技を放った体制のまま空中に居る海未目掛けて襲い掛かって行ったわ。

 

これで決まれば…!そう思ったけど…

 

「その程度の技で!!!」

 

やっぱり海未はそんなに甘くは無いわよねー。

 

海未は特殊警棒に再び“気”を纏わせて振り払い、私の放った“螺旋金剛縄”を払い除けちゃったの。

 

そして私から少し距離を取った場所へと音もなく着地。

 

着地の瞬間にスキが出来たらそこを狙って…とか思ったけど、残念ながらそんなスキなんてこれっぽっちも無かったわ。

 

距離が離れた事で再び睨み合う私と海未。

 

「暗器の類いの縄術使いにしてはまぁまぁヤりますね。」

 

「そっちこそ。カビの生えた古式剣術の剣術士にしては良い動きをしているわ。」

 

睨み合いながら再びの舌戦。

 

そして舌戦を演じながらも、互いに体内で“気”を高め合いスキを探り合う私と海未。

 

「おぉっと~♪ハリセンと中華包丁二刀流で真っ正面からドツキ合ってる泥沼なにこっちとことりちゃんの泥試合とは打って変わって!えりちと海未ちゃんはドコのバトルマンガやねん!ってくらいにガチ目なバトルをしているぞ~!さて♪解説の花陽ちゃん!今回の夜這い争奪真夜中のリアルバトル大会の行方はど~なると思いますか!」

 

「はひ!あっちのバケモノ2匹はとりま放置で、今回みたいなノリ重視のギャグパートならまず間違いなくにこちゃんが優勢ですね!だってギャグパートならギャグキャラ属性をもっているにこちゃんは無敵ですから!たぶん車とかに轢かれてもピンピンしてるんじゃないかーって花陽はそー思いますよ!はひ!でもでもにこちゃん絶対ぬっ殺すウーマンのことりちゃんが居るから例えギャグパートでもにこちゃん1強になるかと言われたらそーは問屋が卸さない!ことりちゃんはにこちゃんと同じくギャグキャラ属性持ち!しーかーもー!さっきも言いましたがことりちゃんはにこちゃん絶対ぬっ殺すウーマン!だからこの2人がぶつかり合ったらどーなるか!全知全能のお米を毎日食べてる花陽でも2人の勝負の行方は予想も出来ません!まさにこの勝負の勝敗は天の采配次第ですね!」

 

「おぉっと!とか言ってるうちににこっちとことりちゃんがダブルノックアウトやぁぁぁぁ!!!」

 

「お互いの脳天にそれぞれの得物をぶちこんでダブルノックアウトとか2人とも本当に仲良しさんですよねー。」

 

「うにゃ。とりまにこちゃんはなんで中華包丁を脳天にぶち込まれたのに生きてるにゃ?」

 

「そこはほら?にこっちやし。」

 

その一言で全てが片付くにこってやっぱりスゴいのかしら?

 

「はぁ…穂乃果、あの2人回収するから手伝って。」

 

「はーい。」

 

将来お医者さんを目指している真姫がダウンした2人を回収してくれるなら大丈夫そうね。

 

真姫なら西木野製薬謹製の怪しいクスリも大量に持ってるでしょうから、今回みたいにノリ重視のギャグパート(?)なら死んで無い限りは問題無く復活出来るハズだわ。

 

っと、そんな事を考えてるヒマは無いわね。

 

海未がそろそろ動きそうだわ。

 

「グダグダとしていては夜が明けてしまいます。なので…本気で打ち込みますよ?」

 

海未はそう言うと、今までよりもさらに濃厚な“気”を全身に巡らせて、手にした特殊警棒の切っ先を私へと向けて来たわ。

 

そして…

 

「精々死なないように気を付けて下さいね♪」

 

ニコリ♪と微笑むと…

 

「護国園田流!初伝!弐の型!七天!抜刀!!!!!」

 

一瞬でその姿を私の目の前から消し…

 

「沈みなさい!!!」

 

「っ!がっ!?」

 

ほぼ同時に、私の身体へと7発の斬撃(得物が特殊警棒だから打撃?)をぶち当てて来たわ。

 

右肩、左肩、右脇腹、左脇腹、鳩尾、胸元、そして脳天。

 

合計7発の斬撃が私へと直撃したわ。

 

そのあまりの衝撃に一瞬遠退き、目の前が真っ暗になっちゃったけど…

 

(あぁ…これ…すごくイイ…♪)

 

衝撃に遅れて全身に襲い掛かって来た痛みと言う名の快楽が、落ちそうになった私の意識を逆に繋ぎ止めてくれたわ。

 

だって…えりーちか♪ドが付くMなんだもん♪♪♪

 

ドM的にはこんな気持ちイイ痛みを貰って落ちてなんていられないわ♪

 

そんな身体中に広がる甘美な痛みと言う名の快楽。

 

私はこのままその快楽に身を委ねて悶えながら逝っちゃいそうになる所をグッ!と堪えて、7発の斬撃を放ち終えたばかりの海未へと…

 

「ありがとう♪とっても気持ち良かったわ♪だから…相応に返しは痛いわよ?」

 

荒縄袋から無数の荒縄を放ったわ。

 

「絢瀬流緊縛術!口伝!!!」

 

そして舞うは絢瀬の秘術。

 

荒れ狂う縄の狂宴。

 

数多の荒縄が舞う様に踊り狂い、獲物を捕らえ美しく縛り飾り上げる。

 

その縄化粧はまさに阿修羅の如く。

 

「亀甲!阿修羅縛殺陣!!!」

 

絢瀬流緊縛術口伝“亀甲阿修羅縛殺陣”

 

絢瀬流緊縛術宗家にのみ伝わる秘術中の秘術よ♪

 

「なっ!?」

 

海未的にはさっきの7連撃で私の意識が完全に落ちたって思ったんでしょうね。

 

いくら渾身の7連撃を放ち終えたばかりだからと言っても余りにもスキだらけだわ。

 

そしてそんな海未へと襲い掛かる無数の荒縄たち。

 

海未はとっさに手にした特殊警棒を振るって迫り来る荒縄の数本を打ち緒としてみせたわ。

 

流石は海未よね。

 

でも…

 

「なっ!?ちょっ!やめ!あぁ!?」

 

渾身の7連撃を放ち終えてスキを晒した状態では、襲い掛かる全ての荒縄を打ち落とす事は叶わなかったわ。

 

「そこわぁ…そこわぁ…」

 

腕を、脚を、腹を、胸を、尻を。

 

身体中を蠢き這い回り縛り上げる。

 

「縛っ!」

 

お股の丁度イイ感じの部分にはもれなく瘤付き荒縄をプレゼントよ♪

 

「ら、らめぇぇぇぇぇぇぇぇ…!?」

 

全身くまなく縛り上げる荒縄がほどよく痛くて気持ちイイでしょ?

 

「ほ、ほどきなさい!この変態!!!」

 

「え?普通にイヤよ?」

 

「ならせめてこのお股の瘤をなんとかっ!?あぁん♪」

 

あ。

 

海未ったらもぞもぞと動くモノだから、お股の荒縄の瘤が余計に食い込んじゃったわ。

 

食い込んた拍子にイイ声を上げちゃって♪

 

も~♪かわいーんだからぁ♪

 

「ほーら?ダメよ?そんなに動いたら余計にお股に荒縄が食い込んで楽しいコトになっちゃうわよ?」

 

「あ…くっ…あふん♪」

 

「…………えいっ♪」

 

「ちょっ!?ん♪あっ♪」

 

お股に荒縄(瘤付き)が食い込んで悶える海未を見ていたら、ちょっとイタズラしたくなっちゃったわ。

 

だから思わずお股の部分の荒縄(瘤付き)をくいっ♪くいっ♪って引っ張ってあげたら、海未ったら聞いているこっちの方がお股きゅん♪ってなちゃうくらいにかわいい声で鳴いてくれたわぁ♪

 

「このっ!止めなさい!ド変態!!!」

 

「えいっ♪」

 

「ひゃう♪まっ!やめっ!あっ!んんん♪」

 

ソレにしても…頬を朱く染めて羞恥に震える海未(若干涙目)を見下ろしていると、なんだか私の中でドMとしては芽生えちゃイケナイ不思議な感覚がついつい芽生えちゃいそうだわ。

 

このまま夜這いなんて止めて海未に羞恥と快楽を徹底的に叩き込んでもうソレ以外は考えられなくしてあげたいわ…。

 

海未って肌が白くてキレイだからきっと真っ赤な蝋燭が良く映えそうだし…。

 

控え目なお胸のさくらんぼはどんな色かしら♪

 

新品未使用品(たぶん)なお股もきっとつるつるでとってもキレイなんでしょうねぇ…♪

 

つるつるじゃなかったら剃っちゃおっかな…♪

 

え?ナニを剃るのか?うふふふふふ♪そ♪れ♪わぁ♪海未のお股の丘の“自主規制”よん♪

 

あわあわ♪じょりじょり♪らんらんらーん♪

 

ダメだわ…イロイロとエロエロと海未とのアレやコレやを想像していたら、なんだか鼻から愛が溢れて赤い液体が垂れて来ちゃったわ。

 

「はぁ…はぁ……ね、ねぇ?海未…?」

 

「な、なんですか!?なんなんですか!その無駄に発情した目付きは!?」

 

「ちょっとだけ…ちょっとだけだから…ね?」

 

「ちょっとだけとか言う人は絶対にちょっとだけでは終わらないですよね!?って言いますかこっちににじり寄って来ないで下さい!!!警察を呼びますよ!警察を!!!おまわりさーーーーん!痴女です!痴女がここに居ます!可及的速やかに捕まえて裁判無しで速効で死刑にして下さぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃ!!!」

 

んっふふ♪

 

もぉ♪海未ったらおちゃめさんね♪南の島におまわりさんなんて居やしないのに♪

 

ムダなコトをしちゃってぇ♪

 

ほーんと、海未ったらかわいいんだからぁ♪

 

「大丈夫…先っちょだけ…先っちょだけだから…。」

 

「イヤイヤイヤイヤ!!!先っちょだけってなんですか!?先っちょだけって!?」

 

「うっふ…うふふふふふふ…♪」

 

「いぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

その後、みんなが呆れてまた眠ったあとで、それはそれはおいしくいただきましたとさ。

 

めでたしめでたし♪

 

「ちっともめでたくありません!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ♪

 

ち♪な♪み♪に♪♪♪

 

「ソーラ♪」

 

「絵里さん?こんな時間になんの用だよ?ってかなんか下で騒いでたみてぇだけど、ナニやってたんだよ?」

 

「うっふふふふふ…ちょっと海未とナニをヤってたのよ♪それじゃ…絢瀬流緊縛術♪金剛界曼陀羅♪菩薩縛りぃ♪えーいっ♪」

 

「はっ?えっ?荒縄?ナンデ!?ちょっ!おい!縛んな!待てや!ゴルゥラァ!俺にそんな趣味はねぇ!!!」

 

「問答無用♪いっただきぃまぁぁぁすぅ♪」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁすぅぅぅぅ!?」

 

こっちもたいへんおいしくいただきましたとさ♪

 

めでたし♪めでたし♪

 

「めでたくねぇ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ティアーシャたん可愛いよティアーシャたんはぁはぁなQooオレンジでございます。
申し訳ないですがルルチェ嬢には犠牲になって貰ってティアーシャたん2号機を…げへへへ…。


今回も本編となります。
夜戦(意味深)の翌朝…
そしてようやく海未さんの新しいガンプラ作りが始まります。











それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅういち 始まります。












死闘の果てに縛り上げた海未とそのあとに侵入したソラのお部屋での計2戦もの昨夜はお楽しみでしたね♪な事をした翌朝…

 

「絵里。そこにあるお醤油を取って下さい。」

 

「はい♪どーぞ♪」

 

「ありがとうございます。あとちょっと軽く死んでみませんか?」

 

「うっふふ♪海未ったらぁ♪冗談ばっかり♪」

 

何事も無くみんな勢揃いで朝ごはんをいただいてるの♪

 

朝ごはんは1日の活力の源よね♪

 

しっかり食べて今日も元気に1日がんばルビィよ♪

 

「……なぁ…なんで絵里さんは昨日の夜の“アレ”をまるで無かったコトのように平然と朝飯食ってられんだよ…。ってか夜這いとか普通は逆じゃねぇーの?しかも縛って無理矢理とかやっぱりソレも普通は俺がヤるもんなんじゃねぇーの?あとなんか絵里さんと海未さん、少し仲良くなってねぇーか?」

 

若干、約1名だけ何事もなく…じゃない子もいたわね。

 

その約1名であるソラは、お行儀悪くテーブルに肘をついて右手に持ったフォークをブラブラとさせながら何やら怪訝そうな顔を私と海未に向けていたわ。

 

「ちょっとバカそら!テーブルに肘つかない!お行儀悪いでしょ!」

 

「へいへい。どーもすいませんね。」

 

「返事は1回!あとヘイじゃなくハイ!」

 

「はーい。」

 

そんなソラはテーブルに肘をついていた事をお行儀が悪いってにこに怒られていたわ。

 

にこは他にも花陽にご飯のおかわりをよそってあげたり、穂乃果のほっぺたに付いたご飯粒を取ってあげたりとか、色々とみんなのお世話をしてくれているのよね。

 

こうして見ていると、ほんとにこって“お母さん”って感じよね。

 

ちなみにそんな“お母さん”なにこ(とことり)が用意した今朝の朝ごはんのメニューは目玉焼きとサラダ、あとはコンソメスープ。

 

これにご飯かパンか好きな方…もしくは両方がもれなく付いてくるの。

 

真姫なんかは軽くトーストしたパンに目玉焼き乗せてセレブにしては豪快に、でもとてもお上品で優雅に食べてるわ。

 

逆に花陽は親の仇かってくらいにお茶碗…じゃなくてマイどんぶりにご飯を山盛りよそって、やっぱりこっちも朝からソレ全部食べるの?ってくらいに大量の目玉焼きをおかずにして文字通りに貪り喰っているわ。

 

アレでちゃんとよく噛んで食べてるからスゴいわよねー。

 

あとは花陽は某日本昔ばなし的な山盛りご飯を貪り喰っているのに、穂乃果みたいにほっぺたにご飯粒を付けたりもしないし。

 

花陽の食べっぷりには何だかお米1粒でも残して堪るか!って鬼気迫るモノを感じちゃうわ。

 

「なんでラーメンはねーにゃ…。」

 

幸せの絶頂の様な顔なのに鬼の形相でもある矛盾する表情でご飯を貪り喰う花陽の横では、凛が元気無さげに目玉焼きをおかずにご飯を食べていたわ。

 

凛はラーメンが食べたっかみたいだけど、朝からラーメンってどーなの?ってコトでその提案は却下されちゃったのよね。

 

そんなしょんぼりしている凛の頭には、何だか萎れたネコミミの幻覚が見えちゃってるわ。

 

「ふふっ♪そんなにしょんぼりしなくてもだいじょ~ぶだよ♪り~んちゃん♪あのね?ソラくんが凛ちゃんのためにって朝からお野菜とか色々お鍋に入れてナニかの仕込みをしていたから、お昼ご飯にはきっと凛ちゃんの食べたいモノが食べれるよ?」

 

「にゃ?マジか!」

 

「うん♪マジ♪」

 

そして、ネコミミ(幻覚)をへたらせてしょんぼりしがら目玉焼きをつついている凛に、その横に座っていることりが優しげな微笑みを浮かべながらお昼ご飯には凛が食べたいモノが食べれるよ♪って話掛けていたわ。

 

ことりが凛に構ってるトコを見るのって何だか珍しいわね。

 

と言うか、ここの世界線だと基本的にクレイジーなことりだけど、本来は今みたいに優しくて思いやりに溢れる素敵な女の子なのよね…。

 

ソレがここの世界線だとどーしてああなっちゃったんだか…。

 

私がことりの微笑みを見ながら、ここの世界線でのことりの荒れ狂い方をどーしてああなっちゃったんだかって考えていたら…

 

「ナニか失礼なコトを考えてませんか?絵里ちゃん?」

 

私の内心を読んだかの様に、クルリと首だけをこちらへと向けたことりが話掛けて来たわ。

 

こちらへと向けたことりのその顔は、相変わらずニコニコと可愛らしく微笑んではいたけど、目だけはちっとも笑っていないのよ…。

 

まるでナニか獲物を見定めるヘビの様な視線だわ。

 

「き、気のせいよ!気のせい!」

 

「そ~ですか?」

 

「えぇ!そーなのよ!そーに決まってるわ!」

 

「ちゅん…まぁ良いですぅ。今回は特別に見逃しといてあげますぅ♪」

 

「あ、あはは…。」

 

あ、危なかったわ…。

 

生身で戦えば武術の心得が無いことりにはまず負けないとは思うけど、それでも何故かはわからないけど絶対に勝てない気がするのよね…。

 

本能的な部分でことりと争うと“喰われる”って感じちゃうのよ。

 

「絵里?一応は警告しておきますが、人として最低限の尊厳を保ったまま死にたいのでしたら、くれぐれもアレには逆らわない方が無難ですよ?」

 

ことりの視線に冷や汗を流していると、海未が私の耳元に顔を寄せてそんな事を話して来たわ。

 

人として最低限の尊厳を保ったまま死にたいならって…。

 

下手にことりに逆らったら、人として最低限の尊厳を保てない死に方をしなきゃダメになるってコトなのかしら…?

 

ど、どんな死に方をしちゅう事になるのか…ちょっと気になっちゃうわ…。

 

「えりち?生きたまま生皮とか剥がれたくなかったら触らぬ神に祟りなしやで?」

 

「な、生皮!?」

 

海未の警告の言葉が終わると、今度は反対側の耳元に希が顔を寄せて来て、ボツリと怖いことを呟いて来たの。

 

ドM的には生皮を剥がされるとかちょっと心トキメクものがあったりなかったりしちゃうけど、流石に生皮を剥がされたら死んじゃうからドM的にもソレはNGだわ。

 

だって生きてこその痛み♪

 

痛みあったこそのドMだもん♪

 

でも…死ななかったらちょっとくらいは……げへへへへ♪

 

「なんか絵里ちゃんが気持ち悪い笑いかたしてる。」

 

生きたまま生皮を剥がされちゃうとか正規のAVなんかじゃ絶対にNGな内容の拷問も真っ青な責め苦に対して思いを馳せていると、半熟に焼き上げられた目玉焼きの黄身でお口の回りをべちゃべちゃにしている穂乃果が私の方を向いてナニか変なモノを見る様な顔しながらそう言って来たわ。

 

「むぅ。穂乃果ったら、人の事を気持ち悪い笑い方してるとか失礼しちゃうわね。」

 

それにしても…いつもほんわかしている穂乃果にしては随分と辛辣な事を言って来たわね。

 

でもどーせ罵るならもうちょっと厳しく罵って欲しいモノだわ。

 

あとキツく縛って動けなくしてからピンヒールをはいて踏みつけたりしてくれても嬉しいわね。

 

穂乃果みたいな性的なモノをあんまり匂わせないタイプの娘にサディスティックに責められるとか………ご褒美よね♪

 

今夜は穂乃果を連れ出して私好みのサディスティックな性癖に調教して調教されちゃおうかしら♪

 

うっふふふふふふ……♪

 

「ほらアンタたち!いつまでグダグダと喋ってんの!さっさとご飯たべちゃいなさい!!!」

 

「「「「「「「「「はーい。」」」」」」」」」

 

にこに怒られちゃった♪

 

と、まぁこんな感じで“先輩禁止”になって新しい関係を迎えた私たちの朝は過ぎて行ったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?なんかソラだけまだ私たちの事、さん付けで呼んでなかった…?」

 

気のせい…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和気あいあいと朝ごはんを食べ終えた私たちは、早速午前の合宿を始める事にしたわ。

 

今日の合宿の午前の部は初心者組にそれぞれベテラン組がついて、1対1でのガンプラ作製の指導よ。

 

組み合わせは以下の通り。

 

穂乃果には希が。

 

凛には花陽が。

 

真姫にはソラが。

 

そして海未には私が。

 

この組み合わせで今日の午前中はそれぞれ別室でガンプラを作る事にしたの。

 

「それじゃよろしくね?海未?」

 

「昨夜、私にあれだけ破廉恥な行為をしておきながら、一体全体どの口でよろしくね?とか言いやがるのでしょうかね?このド変態は。」

 

私は私の受け持ちである海未に笑顔でよろしくね♪と言ったんだけど、けんもほろろに返されちゃったわ。

 

昨日の夜に激しくヤり合って(意味深)ちょっとは仲良くなれたかなーって思ったけど、まだまだみたいね。

 

「そもそも!昨日の夜のアレは無効です!色々と無効なのです!無効ったら無効です!!!」

 

「えーっと…私に負けたこと?それとも私には色々とえろえろとされちゃったこと?」

 

「どっちもです!!!いいですか!昨日の夜は私が本来の得物を握っていたら、絵里は今頃は肉片になってことりに美味しくお料理されていたのですよ!」

 

「海未の本来の得物ってアレよね?日本刀?」

 

「そうです!特殊警棒などではなく!我が愛刀を使っていれば…!!!」

 

まぁ確かに昨日の夜の戦闘(生身)で海未が特殊警棒じゃなくて日本刀を使っていたら、最後の一撃(七連撃?八連撃?)が直撃した私はバラバラにされちゃっていたわね。

 

特殊技能“ドM♪”のお陰でアレだけ痛烈な打撃を受けても意識を失う事もなかったし。

 

「それはそうと昨日の夜の海未は可愛かったわね♪」

 

「なっ!?か、か、か、か、か、か、か、かわいい!?」

 

あらあら♪顔を真っ赤にしてあおあおしちゃって♪

 

ほんと、海未ったらかわいいわぁ♪

 

「アレだけ可愛かったらソラなんてイチコロよ♪」

 

「イチコロ…?ソラが…?」

 

「えぇ♪イチコロよ♪イチコロ♪」

 

責任云々言いながらもソラだって男の子だから♪縛って動けなくしてちょっと強引に迫れば誰でも簡単にヤれちゃうわ♪

 

海未なら気配を消して背後に忍び寄って首筋にでも一撃入れて意識を刈り取っちゃえばあとは煮るなり焼くなりヤるなりお好きにどーぞ♪よね♪

 

「ソラが…イチコロ…ソラが…ぐふふふふ♪」

 

「さ♪それじゃ良い具合に海未の妄想が捗って来たトコでガンプラを作っちゃいましょ♪」

 

「も、妄想捗っていません!」

 

「で?海未はナニを作るつもりなの?」

 

「人の話を聞いて下さい!!!」

 

「聞いてるわよ?」

 

「絶対に嘘ですよね!それ!!!」

 

絶対に嘘ってヒドイわね。

 

これでも一応はちゃんと聞いてはいるわよ?

 

一応は、ね♪

 

「そんな事よりも早く始めちゃいましょ?塗装とかもするなら塗料が完全に乾くまでそれなりに時間が必要になるから。」

 

「そんな事…私の…乙女の願望が込められた秘め事のあれやこれやの秘密の妄想がそんな事…。」

 

海未ー?もうハッキリと妄想って言っちゃってるわよー。

 

「ご、ごほん。ガンプラでしたね!ガンプラ!」

 

今さら気を取り直してもちょっと遅い様な気もするけど、きっと気にしたらダメよね?

 

それにその事を言っちゃったらまたグダグダになっちゃうし。

 

「私が作るのはこれです!」

 

今さら遅い様な気もするけど、それでもなんとか気を取り直した海未が取り出したガンプラ。

 

それは…

 

「ケルディム?」

 

ケルディムガンダム(最終決戦Ver.じゃない方)だったわ。

 

「はい!」

 

海未のこのチョイスは意外…でも無いわね。

 

海未が現在使っているガンプラは“ジム・スナイパーⅡ”。

 

今回、海未が選んだガンプラは“ケルディムガンダム”。

 

この2つにはある共通点があるわ。

 

それはズバリ!“スナイパータイプなのに何気に汎用性が高い万能機体”!なのよ。

 

ジム・スナイパーⅡもケルディムガンダムも、どちらも遠近問わずに高いポテンシャルを発揮出来ちゃう機体だわ。

 

それにGNドライブを搭載したOO系のガンダムは“アレ”がデフォルトで使えるし、ね♪

 

海未は狙撃手としての技量もさることながら、近接戦闘もベテラン顔負けの技量を持っているわ。

 

そんな海未が“アレ”を十全に使いこなせれば…間違いなく一気にトップファイターへと駆け上がって来るに違いないわ。

 

「良いんじゃないかしら。このガンプラならきっと海未の心強い力になってくれるハズだわ。それで?このケルディムをどんな風に改造しようとしてるの?」

 

素体としてケルディムをチョイスするのは構わないわ。

 

問題はこのケルディムをどんな風に改造するか…よ。

 

ケルディムの、そして海未のファイターとしての持ち味を潰す様な改造をしたいとか言われたら、ちゃんと考え直す様に説得しなきゃね♪

 

でもまぁ海未なら…

 

「正直、まだ私には改造とかはよくわかりません。なのでまずはこの子を…ケルディムガンダムを私の好きな色に…青に塗りたいと考えています。」

 

当然だけど無理な改造とかはしないわよね。

 

自分の好きな青に塗装したい…となると、基本は素組でそこに部分塗装かしら?

 

あとは海未が今使っているジム・スナイパーⅡの腰のサイドアーマーに施している様に、ワンポイントでハードポイントの増設とかでしょうね。

 

「カラーリングとかはもう決めてるの?」

 

「はい。安直なのですが、深緑色の部分を全て青に塗り替えたいと考えています。」

 

無理にオリジナリティを出そうとして変な配色になるよりも無難に部分塗装…って方が失敗は少ないからその方が断然良いわね。

 

海未の中でケルディムガンダムをどう塗装するか、そしてどう改造するかの方向性はしっかりと決まってるみたいね。

 

なら私がやるべき事は…

 

「それじゃまずはランナーを洗っちゃいましょうか♪」

 

塗装や改造が失敗しないようにしっかりと海未のサポートをする、ね♪

 

「へ?あ、洗う!?」

 

「そ♪洗っちゃうのよ♪」

 

さぁ♪えりーちか♪張り切ってサポートしちゃうわよー♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

仕事がクソ忙しいQooオレンジでございます。
忙しくて普通に死ねます…。


今回も本編となります。
海未さんの新しいガンプラの作製回(下準備編)となります。
また今回の作中での描写はあくまでもガンプラ作製の1例となります。
個人個人で作製手順等は違って来ますので悪しからず。










それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうに 始まります。











海未が新しいガンプラの素体として選んだ“ケルディムガンダム”。

 

その作製に取り掛かった合宿2日目午前の部。

 

海未はケルディムの深緑色の部分を青に塗装したいってコトだから、私は早速塗装の前準備をするコトにしたの。

 

塗装の前準備…それは…

 

「それじゃまずはガンプラのパーツを洗っちゃいましょうか♪」

 

塗装する部分のパーツの洗浄よ♪

 

「へ?あ、洗う!?」

 

「そ♪洗っちゃうのよ♪」

 

私の“洗う”と言う言葉を聞いた海未は目を白黒させてかなり驚いちゃっているみたい。

 

まぁガンプラの塗装をしようと言う話だったのに、いきなりその塗装するガンプラを“洗う”だなんて言われたら驚いちゃうのもわからなくもないけどね。

 

「ガンプラを…その…あの…洗うんですか?」

 

「洗うわよ?」

 

「ガンプラの塗装をするのですよね?」

 

「えぇ。」

 

「それなのに洗うのですか?」

 

「洗うわね。」

 

「洗うんですね…。」

 

「洗っちゃうわね。」

 

驚きから立ち直った海未は何か釈然としないと言った感じで私に執拗に“本当に洗うのか?”と聞いて来たわ。

 

私はちょっとイジワルに塗装前にガンプラを洗う理由を言わずに、ただ“洗うのよ♪”とだけ答えを返してあげたわ♪

 

今まで散々敵意を向けられていたんだから、ちょっとくらいならイジワルしちゃっても良いわよね?

 

でも海未に相手にあんまりイジワルし過ぎちゃうとキレて武力行使に出ちゃうからほどほどにしておかないとね♪

 

それじゃまだ困惑中な海未にどうして塗装前にガンプラを洗うのかの説明をしてあげましょうか♪

 

「あのね、海未?塗装前にガンプラを洗うのにはちゃんとした理由があるのよ?」

 

「まぁいきなりガンプラを洗うとか言い出したので何かしらの理由があるのは予想していましたが…その理由が私には何のかが全くわかりませんね。」

 

「ガンプラ初心者の海未なら塗装前に洗浄作業があるなんて知らなくても仕方ないと思うわよ?それに下手をすると普通に塗装をしているガンプラユーザーの中にも、塗装前にガンプラの洗浄作業しなきゃダメってコトを知らない人もいるかもしれないし。」

 

実際にコレを書いているオレンジジュース野郎も最近は洗浄作業をサボっちゃっているしね。

 

「洗浄をする事を知らない人もいるかもしれない…と言う事は、塗装前の洗浄作業は必須ではないのですか?」

 

「えぇ。あくまでも“洗浄しておいた方が良い”って言うだけで、別に必ずしも洗浄しなきゃダメってワケじゃないわ。特にガンプラを始めとしたバ○ダイ製品のプラモデルはこの洗浄作業をしなくてもそこまで問題はないのよ。ただし…」

 

「ただし?」

 

「バ○ダイ製品以外だと洗浄作業抜きで塗装をするのはちょっと不安かしら?ほら?海未がちょっと前まで使っていたコト○キヤ製の刀があったでしょ?」

 

「私が以前まで使っていたコト○キヤ製の刀ですか?確かM○Gシリーズと言うガンプラではないプラモデルのオプションパーツだったかと思いますが?」

 

「えぇ。そのM○Gや他のバ○ダイ製以外のプラモデルだと、金型からランナーを外す時に使用している離型剤がパーツに残ってる可能性が高いのよ。」

 

「離型剤…ですか?」

 

「そ♪離型剤♪その離型剤が残っていると、塗装をする時に塗料を弾いちゃうのよ。」

 

「塗料を弾く…なるほど…だからその離型剤を塗装前に洗浄して洗い落とすのですね?」

 

「正解よ♪イチイチ洗浄しなきゃダメだとかぶっちゃけ面倒だと思うわよね?でもね?ガンプラって1つ手を抜いただけで完成度がガクッと下がっちゃうコトが沢山あるから、ちょっと面倒でも妥協せずに丁寧に、そして手を抜かずにしっかりと作って行きましょ♪」

 

「はい!」

 

うん♪良いお返事ね♪

 

どうして塗装前に洗浄作業をするのか?について一通り説明が終わったから、それじゃ早速塗装するパーツを洗浄しちゃいましょ♪と行こうと思ったんだけど…

 

「あの…少し質問があるのですが…?」

 

その前に海未から質問があると言われちゃったわ。

 

質問ってナニかしら?

 

「質問って?」

 

「はい。絵里は先程、ガンプラを始めとしたバ○ダイ製品のプラモデルは塗装前に洗浄しなくてもそこまで問題は無い言いましたよね?」

 

「えぇ。」

 

「ではバ○ダイ製品のプラモデルはどうして洗浄しなくても問題が無いのですか?」

 

うーん…私もそこら辺は実はあんまり良くわからないのよね。

 

でも…

 

「バ○ダイ製品のプラモデルって離型剤がほぼ残っていないのよ。」

 

なのよねー。

 

ちゃんと調べたコトがないからハッキリとしたコトはわからないけど、多分ガンプラ(や他のプラモデル)を出荷する前に、バ○ダイはランナーを洗浄して離型剤を落としているのかもしれないわ。

 

「まぁバ○ダイ製品は洗浄しなくても問題は無いって言ったけど、塗装する前には洗浄しておいた方が無難よ。」

 

「手を抜いて悲惨な事になったりしない様に…ですね?」

 

「そ♪何処かのオレンジジュース野郎みたいに“面倒だから”で手を抜いたらダメよ♪」

 

「ですね♪」

 

さて、それじゃ今度こそ…

 

「洗浄作業にレッツゴーよ♪」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言うワケでやって来ました洗面所♪

 

台所でも良かったんだけど、台所は一応は口に入れるモノを扱う場所だから、今回は洗面所にしたわ♪

 

「さて、それじゃパーツを洗って行くんだけど、その前にもう1つだけ注意点ごあるわ。」

 

「まだ何か気を付けなければいけない事があるのですか…?」

 

「そうなのよ。それでね?その注意点なんだけど、洗浄する時に使用する洗剤についてなの。」

 

「洗剤ですか?洗剤なら何でも良いのではないのですか?」

 

「えぇ。ガンプラの洗浄に使うのは基本的には食器洗い用の中性洗剤が良いのよ。」

 

「食器洗い用の中性洗剤?他の洗剤…例えばお洗濯に使用する洗剤等では駄目なのですか?」

 

「ダメね。下手をするとパーツ侵食して割れちゃったりするわ。」

 

私は食器洗い用の中性洗剤しか使った事がないから、このパーツを侵食して割れちゃったりするトコを見たコトはないんだけどね。

 

折角のガンプラをダメにしちゃう前提で試す気も無いしね。

 

特に最近(2022年3月現在)はガンプラが極度の品不足でとにかく手に入らない状況だし。

 

模型屋さんにガンプラの在庫が山に積まれていた頃が懐かしいわね…。

 

「そんなワケだから海未も今後1人でガンプラの塗装をする時には、洗浄作業では中性洗剤を使う様に気をつけてね?」

 

「わかりました。」

 

うんうん♪素直でよろしい♪

 

「さて、それじゃいよいよパーツを洗って貰うんだけど、この時に事前にパーツをランナーから外していたら、その外したパーツを洗った時に間違って排水溝に流しちゃわない様に十分に気を付けてね?」

 

洗浄時にはザルとかあると便利ね♪

 

あとはランナー毎パーツを洗っちゃうって手もあるわ。

 

ここら辺は塗装する人の好みでどうぞ♪って感じね。

 

「洗浄中に誤って排水溝にパーツを流してしまったら最悪ですね…。」

 

「えぇ。ガンプラは細かいパーツもあるから本当に気を付けてね?流すなよ?流すなよ?みたいな凛が良く言うダチ○ウ倶楽部的なフリじゃないからね?」

 

凛とかは全力でネタに走るとナニをするかわかったモノじゃないから心配なのよねー。

 

まぁ今日は凛には花陽が着いているから大丈夫でしょうけど。

 

花陽もネタに走る時が多々あるけど…だ、大丈夫……よね?

 

「じゃあ今度こそ洗浄をして見ましょうか?まずは洗面器とかに中性洗剤を適量入れて…」

 

「……こう…でしょうか?」

 

「そんな感じね。で、その洗剤を入れた洗面器の中にパーツを投入して…」

 

「洗うのですね?」

 

「そ♪あまり荒くないスポンジで優しく洗ってあげてね?」

 

ネタに走って金タワシとかで洗ったら絶対にダメよ♪

 

「パーツにキズが付かない様に…パーツが破損しない様に…慎重に…優しく…ね?」

 

「慎重に…優しく…。」

 

パーツの破損は致命的だけど、多少パーツにキズが付いちゃったくらいならサフで誤魔化たりすんだけどね。

 

「一応は洗ってはみましたが…このくらいで良いのでしょうか?」

 

洗面器の中のパーツを優しい手付きで洗った海未は、やや自信無さげな顔でこちらを見ながらそう聞いて来たわ。

 

「ん♪大丈夫よ。次はそのパーツの洗剤をしっかりと洗い流してね♪」

 

「はい。」

 

そう言うと海未はパーツを1つ1つ流水で洗い流し始めたわ。

 

その横顔は真剣そのモノね。

 

私はその横で事前に台所から持って来ていたペーパータオルを数枚切り取り、それを洗面台の横の平らな台の上に敷いてあげたわ。

 

「洗剤を洗い流したパーツはこのペーパータオルの上に置いてね?」

 

「わかりました。」

 

私の言葉に素直に頷いた海未は、早速洗剤を洗い流したばかりのパーツを台の上に広げて敷いたペーパータオルの上に1つずつ置いて行ったわ。

 

海未が丁寧に、そして慎重にパーツの洗浄作業を繰り返すコト数分…

 

「これで最後…ですね。」

 

塗装予定の全てのパーツの洗浄作業が完了したの。

 

広げて敷いたペーパータオルの上に並べられたパーツたちを見下ろす海未の顔には、何処か誇らしげな感情が見て取れたわ。

 

私はその海未の顔を見て思わず“お疲れさま♪”と言ってあげたくなったんだけど、残念ながらまだまだ作業は終わりじゃないのよね。

 

肝心の塗装作業自体もまるまる残っちゃっているし。

 

「パーツの紛失や破損はなさそうね?それじゃ次はパーツの水気をペーパータオルで軽く拭き取っちゃって♪」

 

私はそう言いながら、海未にペーパータオルを数枚切り取って手渡してあげたわ。

 

「軽くですか?完全に水気を拭き取るのではなく?」

 

「えぇ、軽くで良いわ。」

 

「軽くで良いんですね…。」

 

本当なら水気を完全に拭き取れれば1番なんだけど、ペーパータオルじゃ完全に水気を拭き取るのはちょっと難しいのよね。

 

「こんな感じでしょうか?」

 

「ん。大丈夫よ。あとは…」

 

「後は?」

 

「自然乾燥でパーツについている水気が完全に乾くまで待つ、ね♪」

 

乾燥機やドライヤーで乾かしても良いんでしょうけど、強い温風とか当てたらパーツに負荷が掛かっちゃいそうで怖いのよね。

 

「幸いここ(西木野家所有の南の島)は気温が高いからこのくらいの水気ならすぐに乾いちゃうわ。」

 

多分だけど30分…長くても1時間もあれば乾いちゃうわね。

 

「塗装の前段階の洗浄作業だけでも随分と時間が掛かるのですね…。」

 

「随分と時間が掛かるって言うけど、このくらいならそんなに時間が掛かってる方じゃないわよ?例えば塗装した塗料が乾くまでに1日…余裕を持てばもう少し時間を置いた方が良いし。」

 

「そ、そんなに時間が掛かるのですか!?」

 

「まぁ使う塗料の種類にも寄るけどね。」

 

「はぁ…先はまだまだ長そうですね…。」

 

「ん♪千里の道も一歩から、よ♪」

 

「ですね…。」

 

どうやら海未は早く作業を進めたいみたいだけど、塗装作業は急いでも失敗するだけだから、ここはちょっとだけ我慢して貰いましょ。

 

海未は初めての塗装作業だし、ね。

 

「さ♪それじゃパーツの水気を乾かしている間に塗装しない部分のパーツの組み立てをしちゃいましょ♪」

 

「そうですね…。」

 

がんばルビィ♪よ♪海未♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

塗装作業の前段階の洗浄作業。

 

それを終わらせてパーツの水気を自然乾燥で乾かしている間に、塗装しない部分のパーツを組み立てようと思っていたんだけど…

 

[[援護します!絵里はそのまま突っ込んで敵陣中央を喰い破って下さい!!!]]

 

「了解!行くわよ!ヴァルキュリア!!!!」

 

何故か私と海未はそれぞれの機体に乗り込んで、漆黒の宇宙空間でハイ・モックの大軍を相手に大暴れしていたわ。

 

ちょーーーーーっとだけ息抜きのつもりガンプラバトルを始めたのよ?

 

本当に本当にちょーーーーーっとだけのつもりだったんどけど…

 

[[っ!絵里!新手です!三時方向からハイ・モックが約二十機!こちらへと高速で接近中です!]]

 

「ん!こっちでも確認したわ!」

 

難易度設定、ちょーーーーーっとだけ間違っちゃった♪てへ♪

 

[[なっ!?また広域レーダーに反応!?数は…三十!?くっ!次から次に!これが高難易度設定のガンプラバトル…!]]

 

あー、はい、ごめんなさい。

 

ちょっとだけ間違っちゃったとかウソです。

 

バトルジャンキー気味な海未が戦(おのの)く程度にはかなりガッツリと徹底的に難易度設定を間違っちゃってます…。

 

私と海未がほんの息抜きのつもりで始めたバトルで間違って設定しちゃった難易度…それはトップクラスのガンプラファイター達が良く練習として使用している高難易度バトルの1つ。

 

“無限ハイ・モック”

 

読んで字の如く、無限に…しかも大量ハイ・モックが湧き出るステージ。

 

それが私と海未が出撃しちゃった高難易度バトルだったの。

 

[[また増援!?今度は…五十機!?あっ!また増援反応!?更に四十機!?ちょっ!え、絵里ぃぃぃぃぃ!!!何で息抜きとか言いながらこんな地獄の様なステージを選んだのですかぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

あー、はい、ごめんなさい。

 

特に理由とか無く普通に間違っちゃっただけです。

 

てへ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

プラモの暗黒面に堕ちかけているQooオレンジでございます。
購入は常連優先、しかもフェイスパーツは箱売りオンリーって…。


今回も本編となります。
絵里さんと海未さんが今回戦うのは…?










それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうさん 始まります。











[[し、死ぬかと思いました…。]]

 

驚異の無限ハイ・モック地獄。

 

そのハイ・モックたちの圧倒的な数の猛威の前に、私たち2人は体勢を立て直す為に1度退却して、コロニーの残骸の影へと身を寄せていたわ。

 

執拗に追ってくるハイ・モックを蹴散らしながらコロニーの残骸の影へとたどり着き、周囲に私たちを追って来ていたハイ・モックの姿が無いコトを確認すると、海未は心底疲れた様な声色で“死ぬかと思った”って呟いていたわ。

 

モニター越しに見えるそんな海未の顔は、戦闘中にしては珍しくドコかげんなりした様な顔だったの。

 

「いくら雑魚いハイ・モックの攻撃だからって言っても、装甲回りはほぼ無改造の海未のジム・スナイパーⅡじゃ何発か当たれば厳しいものね。」

 

[[えぇ。多少数が多い程度ならば攻撃を回避する自信はあるのですが、流石にあれだけ群がられると…。]]

 

「私のトールギス・ヴァルキュリアみたいな防御特化型だと、あんな感じの大軍と戦う方が楽なのよね。」

 

まぁこの“無限ハイ・モック地獄”の場合だと、どんなに防御力を高めていてもダメージ無効にはならずに固定ダメージが入っちゃっていずれは耐久値が削られて撃墜…なんてコトになっちゃうだけどね。

 

この固定ダメージって私とみたいな防御特化型の機体を使うファイターにとっては厄介極まりないのよねー。

 

[[絵里のトールギス・ヴァルキュリアの様に攻撃を受けてもびくともしない装甲と言う物にも興味はありますが、私の場合は余り重い機体だと刀を振るいずらいのでそこが考え物なのですよね。]]

 

刀を振るいずらいって…海未って一応は“μ's”内だとスナイパー兼指揮役で完全に後衛系よね?

 

今の言い方だと前衛に出て刀を振り回して大立ち回りする気マンマンじゃない…。

 

[[さて、雑談はこの辺にして…問題はこのステージをどう攻略するか、ですね。]]

 

「クリア条件はバトルフィールドのドコかに居る指揮官型ハイ・モックを5機撃墜するよ。」

 

[[5機の指揮官型ハイ・モック…。]]

 

「えぇ。しかもこのステージの指揮官型ハイ・モックって通常個体とはちょっと違っているのよ。」

 

このステージのクリア条件を達成する為に撃墜しなきゃいけない5機の指揮官型ハイ・モック。

 

ただの角付きのハイ・モックとは違って、5機それぞれが特別なカスタマイズが施されているのよね。

 

大出力ビームランチャーと高機動スラスターを搭載した高機動高火力タイプ。

 

通常個体よりも分厚い装甲でオマケにアンチ・ビーム・コーティングが施されている耐久力向上タイプ。

 

各種ジャミング装備を搭載して高い隠密性を持つステルスタイプ。

 

ガトリングガンやミサイルと言った実弾兵器を満載した重砲撃タイプ。

 

火炎放射機や伸縮式のクローアーム、他にも特殊な近接格闘戦に特化したギミックを多数搭載してある近接戦闘タイプ。

 

このなんだかドコかで見たコトがある様な某オペレーションメテオ的な5機のガンダムっぽい装備をしている5機の指揮官型ハイ・モックがターゲットなの。

 

[[ではその5機の指揮官型ハイ・モックを撃墜すればこのステージをクリア出来るのですね?]]

 

「えぇ。まぁあの数のハイ・モックを相手にしながら私たち2人だけで5機の指揮官型ハイ・モックを探すとなると一筋縄では行かないでしょうけどね。」

 

[[ですね。ですが、それでもこのステージをクリアする為にはやらなければいけません。]]

 

さっきまではげんなりした顔をしていた海未だったけど、“無限ハイ・モック地獄”のクリア条件が明確になったコトで再び闘志を取り戻したみたい。

 

海未は獲物を狙う様な鋭い目付きで大量のハイ・モックが待ち受けているであろうバトルフィールドを睨んでいるわ。

 

[[ではその5機の指揮官型ハイ・モックとやらをサクッと撃墜して、さっさとケルディムガンダムの塗装に戻りましょう!]]

 

「りょーかいよ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“無限ハイ・モック地獄”のクリア条件である5機の指揮官型ハイ・モックの撃墜。

 

私と海未の2人はそのクリア条件を満たす為に隠れていたコロニーの残骸から離れて行動を開始したわ。

 

私たちは周辺に展開しているハイ・モックの集団のうちの1つの索敵圏外ギリギリ辺りに位置し、デブリの影に隠れながら遠目で部隊の中心に居るであろう指揮官型ハイ・モックのうちの1機を探していたの。

 

海未がジム・スナイパーⅡのバイザースコープを展開させて遠距離から採取したデータを見せて貰うと、どうやらこの部隊の指揮官型ハイ・モックは耐久力向上タイプの指揮官型ハイ・モックみたいね。

 

それにしても…耐久力向上タイブの指揮官型ハイ・モックとかイチイチ言うのは長くて面倒ね。

 

もうこの耐久力向上タイブの指揮官型ハイ・モックはサンドロック・モックで良いかしら?

 

そのサンドロック・モックを遠目で眺めながら、私と海未はどうやってこの部隊を攻めるかを話し合うわ。

 

[[ここから見る限り、あの部隊のハイ・モック達の装備はモックライフルとモックアックスだけみたいですね。]]

 

「いわゆるベーシックな装備ってヤツね。」

 

[[はい。遠距離攻撃可能な武装はほとんど持って居ない様です。となると…]]

 

「となると?」

 

[[防御力に優れた絵里のトールギス・ヴァルキュリアを先頭にして、一気に中心部まで駆け抜けてターゲットであるサンドロック・モックへと奇襲を仕掛ける…と言った感じが良いかと。私と絵里の2人だけであの数のハイ・モックを全て倒すのは現実的ではありませんから。]]

 

一気に駆け抜けて奇襲攻撃、ね。

 

うん。

 

私たち2人ってコトを考えると悪くない手ね。

 

「その手で良いと思うわ。ただあのサンドロック・モックは結構防御力が高いしアンチ・ビーム・コーティングも施されているハズだから、海未のジム・スナイパーⅡの大型ビームスナイパーライフルじゃ仕留め切れないかもしれないわよ?」

 

海未のジム・スナイパーⅡの腰に取り付けてある伝説のガンプラ刀鍛冶師が鍛えたって言う“妖刀・嫁斬丸”ならあの装甲でも切り裂けるとは思うけどね。

 

[[遠距離狙撃であの装甲を抜けそうにない事は私も承知しています。なのであのサンドロック・モックへの攻撃は絵里にお任せします。絵里のトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージならば多少堅い程度の装甲ならば当たれば一撃で貫けますよね?]]

 

「ん♪余裕ね♪」

 

まぁ当たればなんだけど。

 

[[ならばやはりあのサンドロック・モックの撃墜は絵里にお任せします。]]

 

「了解よ。」

 

方針は決まったわね。

 

それじゃ…

 

「行きましょうか!」

 

[[はい!]]

 

私と海未はモニター越しに目を合わせて頷き合うと、それぞれ愛機を加速させて眼前に展開しているハイ・モック部隊へと突撃を開始したわ。

 

私はトールギス・ヴァルキュリアの両肩に取り付けてあるスーパーバーニアを全開で噴射させ…はせずに、海未のジム・スナイパーⅡに合わせる形で少し押さえ目に機体を加速させるわ。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアが全力で駆け抜けたら、海未のジム・スナイパーⅡを置いて行っちゃうコトになるからね。

 

そうして私と海未はそれぞれの機体を加速させて、事前に採集していたデータで予測していたハイ・モック部隊の索敵圏内に入った途端…

 

「っ!海未!攻撃して来たわよ!気を付けて!!!」

 

ハイ・モック部隊はこちらへ向けてモックライフルを一斉に発射して来たわ。

 

私は海未に“気を付けて”と一声掛けると、海未のジム・スナイパーⅡの盾になるべくトールギス・ヴァルキュリアをさらに加速させて、少しだけ前へと出たわ。

 

「海未は後ろに!私とヴァルキュリアが盾になるわ!」

 

[[頼みます!代わりと言っては何ですが、援護は任せて下さい!]]

 

「ふふっ♪頼もしいわね♪それじゃ頼りにしちゃうわ♪」

 

[[はい!]]

 

私たちは少しだけ軽口を叩き合いながらも、それぞれの機体を駆って敵陣の真っ只中をただただひたすらに突き進むわ。

 

前方から放たれる弾幕を私のトールギス・ヴァルキュリアが文字通りその身を盾にして防ぎ、進路上の邪魔なハイ・モックヲチ海未のジム・スナイパーⅡが撃ち落とし。

 

前へ、前へ。

 

私と海未はハイ・モック部隊の中央部に位置しているサンドロック・モック目掛けて駆け抜けるわ。

 

そうして敵陣の真っ只中を突き進むコト数分…

 

「見えた!!!」

[[見えました!!!]]

 

ようやく私と海未はターゲットの1機であるサンドロック・モックを眼前へと捉えるコトが出来たの。

 

私たちがハイ・モック部隊の中央部に入り込んだコトによって、私たちを囲む様に展開するコトになったハイ・モック達は互いに同士撃ちを恐れて、モックライフルでの攻撃を控え始めていたわ。

 

代わりにサンドロック・モックの前面に展開しているハイ・モック達はそれぞれモックアックスを取り出して近接戦闘を仕掛けて来ようとしているわね。

 

でも…

 

[[遅い!!!!!]]

 

そんなモックアックスを取り出してこちらへと接近戦闘を仕掛け様としていたハイ・モック達へと、海未のジム・スナイパーⅡの大型ビームスナイパーライフルから放たれた黄色のビームが襲い掛かって行ったわ。

 

海未のジム・スナイパーⅡが放ったいくつもの黄色のビームは、寸分違わずハイ・モック達の胴体部分へと着弾して、そのドラム缶の様な体型の身体を次々に撃ち貫いて行ったの。

 

機動戦闘中でも1発も外すコト無く直撃させまくってるなんて、相変わらず海未の射撃の腕が異常よね。

 

まぁ異常なのは近接格闘戦での技量もなんだけど。

 

海未は無手での格闘戦でも得物を使った近接戦闘でも、熟練のガンプラファイター顔負けの技量で暴れまくるのよねー。

 

今はまだその技術を十分に活かせるだけの機体が無いから暴れまくる程度で済んでるけど、これが海未の技量を十分に活かせるだけの機体に乗り換えたら……きっとちょっと所じゃなくスゴいコトになっちゃうわよね。

 

私がそんなコトを頭の端で考えながら突き進んでいたら、いつの間にかもうすぐ目の前にサンドロック・モックが迫っていたわ。

 

クロスレンジへと侵入した私を迎え撃つかの様に、サンドロック・モックは背中から2本の大きく湾曲した剣…ヒートショーテルを取り出して、その湾曲した刀身を赤熱化させながら機体前面へと構えたの。

 

[[絵里!!!]]

 

やや後方から大型ビームスナイパーライフルを放ち私の援護をしてくれている海未が叫ぶ声が聞こえて来るわ。

 

その海未の声に背中を押される様な形で、私は今まで抑え気味に加速させていたトールギス・ヴァルキュリアのスロットルを一気に解き放ち…

 

「行くわよ!ヴァルキュリア!全速全開!シュトゥールム!!!!!」

 

眼前で私を迎え撃つべく2本のヒートショーテルを構えるサンドロック・モックへと必殺のランスチャージを開始するの。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアが構えた大型ランスと、サンドロック・モックが構えた2本のヒートショーテル。

 

お互いの構えた得物が突き出され、または震われて、一瞬だけ交差する様に重なって…

 

[[お見事です♪]]

 

その結果、サンドロック・モックが振り抜いたヒートショーテルは私のトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドに阻まれ、対する私が突き出した大型ランスはサンドロック・モックの胴体のど真ん中を貫いたわ。

 

胴体のど真ん中をトールギス・ヴァルキュリアの大型ランスで貫かれたサンドロック・モックは、ギギギッと少しだけ身動ぎをしたかと思うと、頭部に1つだけあるカメラアイの光が消え去りその動きを完全に停止させたの。

 

一丁あがり♪ってヤツね♪

 

「っと、そんなノンキなコトを言ってる場合じゃないわね!海未!このまま突っ切って離脱するわよ!殿は私がするわ!アナタは先に行きなさい!」

 

[[了解です!]]

 

まだターゲットは4機も残ってるわ。

 

のんびりとしているヒマはないわよね。

 

この部隊の指揮官だったサンドロック・モックを撃墜したコトにより混乱状態になっているハイ・モック達の尻目に、私と海未は連れだって戦域からの離脱を開始するわ。

 

混乱状態の為か同士討ちを考慮せずにモックライフルでの攻撃を仕掛けて来るハイ・モック達から海未のジム・スナイパーⅡを守る為に、私は自ら殿を申し出て海未のジム・スナイパーⅡを先行させるの。

 

海未のジム・スナイパーⅡと前後のポジションを交換すると、早速とばかりのハイ・モック達から周囲から私のトールギス・ヴァルキュリア目掛けてモックライフルでの攻撃が殺到し始めるわ。

 

私は機体を後ろへと向けて左手の大型シールドを前面へと構えてその攻撃を防ぎながら後ろ向きで海未に続いて戦域からの離脱を計るわ。

 

[[絵里!こちらは戦域からの離脱が完了しました!もう良いですよ!!!]]

 

そのまま後ろ向きでハイ・モック達からの攻撃を防ぎつつ後退していると、先行して離脱を計っていた海未から離脱完了との通信が入ったわ。

 

その通信を聞き終えた私は太もものサブバーニアを左右反対に噴射させて機体を反転。

 

反転を完了させるとそのまま両肩のスーパーバーニアを盛大に噴射させて機体を一気に加速させたわ。

 

私は追い縋って来ようとするハイ・モック達を置き去りにして、海未の待つ戦域の外側へ向かって移動を始めたの。

 

残るハイ・モックの指揮官型は4機。

 

次はどの指揮官型が相手かしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ガンプラ界隈が殺伐とし過ぎていてガンプラ熱が冷めつつあるQooオレンジでございます。


今回も本編となります。
次なる相手は…?










それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうよん 始まります。


















広大なバトルフィールドの各地に配置された“オペレーションメテオ”のガンダムっぽい特徴を持った合計5機の指揮官型ハイ・モックを全機撃破しないとクリア出来ないハイ・モック無限湧きのトップファイター御用達高難易度ミッション“無限ハイ・モック地獄”。

 

えりーちかのちょーーーっとしたかわいいミスでその高難易度ミッションの真っ只中に放り出されちゃった私と海未の2人は、四苦八苦しながらもまずは5機の指揮官型ハイ・モックの内の1機である“ガンダムサンドロック”っぽい特徴を持った“サンドロック・モック(仮)”を撃墜する事に成功したわ。

 

そして部隊を統率する指揮官型ハイ・モックを撃墜されて大混乱するハイ・モック部隊を強引に突破して戦域を離脱した私と海未は、少し進んだ場所にあった暗礁宙域に身を隠してこれからの事を話し合う事にしたの。

 

まぁ話し合うって言っても、次にどの部隊を襲撃するかって事なんだけどね。

 

「ねぇ海未?次はドコを攻めようかしら?」

 

私は周囲を時折通り過ぎるハイ・モックの偵察部隊によって通信が傍受されちゃう事を避ける為に、互いの機体同士を接触させての“お肌のふれあい通信”で海未へと次はドコの部隊を攻めようかと話し掛けたわ。

 

[[そうですね…一番理想的なのは周囲に他の部隊が居ないか、もしくは増援を呼ばれてもその増援が辿り着く前に敵部隊の指揮官機を撃墜して戦域を離脱出来る様な若干孤立気味の部隊…でしょうか?]]

 

「孤立気味の部隊、ね…。うーん…」

 

孤立気味の部隊。

 

私はサブモニターに表示させた広域レーダーを見ながら、海未の語ったその条件に合う様な敵部隊が無いかを探してみたわ。

 

「ココとココは展開している部隊同士の距離が近いからダメね。」

 

[[となると、こちらかこちらのどちらかになりますね。]]

 

幸い、次に襲うべき孤立気味の部隊はすぐに見付かったわ。

 

海未のジム・スナイパーⅡとデータを相互リンクさせてそれぞれのサブモニターで広域レーダーを眺めながら、私達は次に襲う敵部隊の候補を2つまで絞ったの。

 

1つは現在身を隠している暗礁宙域から少し離れた場所に展開している部隊。

 

もう1つは1つ目の候補からは正反対の宙域に展開している部隊。

 

この2つの部隊の内のどちらかが、次に襲撃を仕掛けるには理想的な位置関係にあるみたいだわ。

 

[[こちらの部隊は先程襲撃した部隊の残党を吸収して規模がやや大きくなりつつありますね。]]

 

2人でそれぞれのサブモニターに表示されている広域レーダーを眺めながらあーだこーだと考えていると、敵部隊に少しだけ動きがあったわ。

 

その動きは、どちらを襲撃しようか悩んでいた部隊の1つが、先程の戦闘で撃墜した指揮型ハイ・モックの内の1機である“サンドロック・モック(仮)”が率いていた部隊の残党を吸収して、部隊の規模を増大させている…って変化だったの。

 

「2倍…とまでは行かないけど、それなりに数は増えちゃったわね。」

 

当社比1・5倍ってところかしら?

 

まぁこの1・5倍って規模から襲撃を仕掛けるとさらに増援が呼ばれてハイ・モックが無限に湧いて来て、数がネズミ算的にドンドンと増えて行っちゃうんだけどね。

 

さっきの襲撃で壊滅させた部隊の残党を吸収して規模の大きくなった片方の孤立気味の部隊のデータを見ながら私がそんな事を考えていると…

 

[[こちらの規模の小さい方を狙いましょう。今の段階でリスクを犯してまで数の多い方を狙う理由はありませんので。ここは堅実に、そして確実に、潰せる方から潰して行きましょう。]]

 

海未が規模の小さい方を狙おうと提案して来たわ。

 

確かに海未の言う通り、倒すべき指揮官型ハイ・モックがまだ4機も残っているこの状況で、リスクを犯してまで数の多い方の部隊を狙う…って言うのは避けた方が良いわね。

 

「ん。海未の意見に賛成だわ。」

 

私1人だったら多少数が多い程度なら超合金ロシアン・ニューZ製(※リアル戦争はダメよ!2022年3月現在※)の自慢の装甲でゴリ押ししてどうとでもなるけど、今は僚機としてほぼ素組の海未のジム・スナイパーⅡが居るから、無茶な事は早々出来ないわ。

 

改造されていない素組のガンプラだと最低ラインの攻撃力しか持たないハイ・モックの攻撃でも、数発受けちゃうだけで致命傷になっちゃうから。

 

だから私は素直に海未の提案に頷く事にしたの。

 

[[では今後の方針も決まりましたので、早速行動を開始しましょう。先陣は先程と同じ様に絵里と絵里のトールギス・ヴァルキュリアにお任せします。その堅牢な装甲で敵部隊の指揮官型までの道を切り開いてみせて下さい。]]

 

「ん♪エリーチカとヴァルキュリアにまるっと任せちゃって♪そーゆーゴリ押し的なやり方は大得意だもの♪」

 

[[それは頼もしい事で。では油断してハイ・モックに足下を掬われない様にくれぐれも気を付けてお願いしますね?]]

 

「りょーかいよ♪」

 

さぁーて、それじゃ第2ラウンドの始まり始まりよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身を隠していた暗礁宙域を抜け出した私と海未は、残り4つのハイ・モック部隊それぞれの索敵範囲と斥候部隊に気を付けながら、ターゲットに定めた孤立気味の敵部隊(小)を目指して宇宙空間を突き進んだわ。

 

もちろん今回も私は後方から追従して来ている海未のジム・スナイパーⅡを置いて行かない様に、移動速度を抑えて進んでいるわ。

 

トールギス・ヴァルキュリアを全速力で加速させた時の身体に安全ベルトが食い込むあの感覚が堪らなく大好きなえりーちか(ドM17歳in春♪)的にはちょっとだけ今の移動速度は物足りないけど、今回はソロでのバトルじゃなくてコンビを組んでのバトルだから、溢れ出しそうになる内なる性癖を我慢しての作戦行動なのよね。

 

私たちチーム“μ's”が優勝を目指している“ガンプライブ”は基本的にはチーム戦がメインになるんだから、これからも性癖を我慢してバトルしなきゃダメな時はいっぱいあるハズだわ。

 

その事を考えれば今回はある意味で性癖を我慢する練習(?)のちょーど良い機会なのかもしれないわね。

 

[[絵里!そろそろ敵部隊の索敵範囲内に入りますよ!]]

 

「ん。わかってるわ!」

 

性癖云々とか考えてちょっとだけぼけっとしちゃってたわね。

 

反省♪反省♪

 

[[っ!敵部隊が動き出して来ました!]]

 

「こっちでも見えてるわ!今回の部隊編成は…重火器満載の重装型ハイ・モックがメインみたいね!」

 

ガトリングガンやミサイルポットで武装されたハイ・モックがメインの部隊…そうなるとあの部隊はヘビーアームズっぽいハイ・モックが指揮する部隊ってコトになるわね。

 

射程は長めで火力マシマシ。

 

相手にとって不足はないわ♪

 

[[前衛部隊!来ます!]]

 

警戒を顕にした海未のその声に呼応するかの様に、“ヘビーアームズ・モック(仮)”が率いる重装型ハイ・モック部隊の前衛達が移動しながら私のトールギス・ヴァルキュリア目掛けて一斉に攻撃を開始したわ。

 

次々と前衛部隊から放たれるガトリングガンやミサイルの数々。

 

その弾丸達が雨あられの如く私のトールギス・ヴァルキュリア目掛けて殺到して来たの。

 

「こんな攻撃なんて!!!」

 

敵陣中央を目指して突き進むトールギス・ヴァルキュリアへ向けて雨あられと降り注いで来るガトリングガンの弾丸やミサイルの数々に対して、私は左手に持たせてある大型シールドを機体前面に構えて被弾を1ミリも気にせずにそのまま突っ込むの。

 

機体を軽く加速させたその瞬間、機体前面に構えた大型シールドに次々とガトリングガンの弾丸やミサイルが着弾して、その衝撃がコクピットに響いて来たわ。

 

着弾する弾丸やミサイルの数が増していき次第に強くなって行く衝撃に身を晒していると、段々と身体の内側からナニかイケナイ感覚が沸き上がって来ちゃったの。

 

だって小さい衝撃でも数を揃えたらそれなりに良い感じになって来ちゃったんだもん♪

 

だ♪か♪らぁ♪

 

「あははっ!まだまだ!もっとよ!もっともっとキツいヤツをちょーだい!!!この身を砕いて悶絶させてくれる様なキツいヤツを!!!」

 

えりーちか、ついついイケナイ感覚に身を任せて気持ち良くなって来ちゃった♪

 

さっき性癖を我慢しなきゃとか言ったそのすぐ後でこんなコトになっちゃってえりーちか、ちゃーーーんと反省はしてるわよ?

 

反省はしてるけど…

 

「もっと!もっと!もっとよ!!!気合いを入れてぶち込んで来なさい!!!私をもっと悦ばせてみせなさい!!!!!」

 

滾るドMのハートは止まらないし止められないんだもん♪

 

[[ちょ!絵里!?貴女はいきなりナニを言ってやがるのですか!?]]

 

「んっふ♪ナニをって!ナニを、よ!!!あっはははは!!!!!」

 

[[意味がわかりません!]]

 

んー。

 

海未なら昨日の夜に少しだけシテあげたから、ちょっとくらいならこの気持ちをわかってくれてると思ってたんだけど…?

 

まぁ今の私のテンション爆上げが理解出来ていない海未にはまた今度、改めて被虐の悦びを教えてあげなきゃね♪

 

2人で一緒に被虐の悦にねっとりと浸って歓喜に震えちゃいましょ♪

 

[[貴女がナニにそこまで興奮しているのか全くもって理解不能ですが、取りあえずはヤる事さえヤってくれれば文句はありません!このまま前衛部隊を突破しますよ!!!]]

 

「ドンと来い!よ!!!」

 

次々と襲い掛かって来る激しい弾幕でアレ的な感覚的が沸き上がって思わずテンション爆上げ状態になっちゃった私だったけど、それでもヤる事はちゃーーーんとヤってるわ♪

 

もちろんエロ的なドM的なヤる事じゃないわよ♪

 

流石の私でも戦闘真っ只中のコクピットの中で興奮し過ぎてオ◯ニーを始めちゃう変態サンみたいなコトはしないわ♪

 

私は後ろから来ている海未のジム・スナイパーⅡに攻撃が行かない様に気を付けながら、トールギス・ヴァルキュリアの右手に持たせてある大型ランスで眼前に立ち塞がるハイ・モック(重装型)を時に貫き、時に薙ぎ払っては突き進んで行くわ。

 

その合間を縫う様に…

 

[[これだけ敵が群れているといちいち狙い撃つ暇はありませんね!なので…片っ端から乱れ撃ちますよ!!!]]

 

海未のジム・スナイパーⅡが次々に大型ビームスナイパーライフルから黄色の閃光を放ち、私の進路上に展開する重装型ハイ・モックを貫いて行くの。

 

それにしても…乱れ撃つとか海未の今の言葉ってまるで劇場版OOのロックオン(2代目)のセリフみたいよね。

 

ケルディムを弄って乗り換え様ってタイミングでそんな事を言っちゃうなんて、海未ったらわかってるわよね♪

 

まぁ海未本人はまだ劇場版OOはもちろん、テレビシリーズの方のOOも視てはいないらしいけど。

 

合宿が終わって音ノ木坂に帰ったら、海未にOOのテレビシリーズ1期と2期、あとは劇場版の円盤を貸してあげなきゃね♪

 

そして1期のロックオン(初代)が死んじゃうトコで号泣すれば良いんだわ♪

 

ロックオン(初代)の死亡シーンを見て号泣しちゃう海未の泣き顔を想像してゾクゾクしながらも敵陣中央を目指してい突き進んでいると…

 

「っ!抜けた!!!」

 

ようやく前衛部隊を突破して敵部隊の本隊が見えて来たわ。

 

そんなようやく見えて来た敵部隊の本隊は、前衛部隊を突破して来た私のトールギス・ヴァルキュリアへと隊列を組んでその手にした重火器の数々を向けていたの。

 

そして…

 

「あはっ♪キタ!キタ!キタ!キタ!キタわよ!!!!!」

 

一斉に攻撃を開始して来たの。

 

前衛部隊を無理矢理に突破した時とは比べ物にならない位の弾幕。

 

弾幕とミサイルの嵐と呼ぶにふさわしい暴力の塊が私のトールギス・ヴァルキュリアへと一斉に襲い掛かって来たわ。

 

[[絵里!?だ、大丈夫なのですか!?]]

 

そんな嵐の様な攻撃に身を晒して全身で快楽を貪っていると、前衛部隊を突破して来た海未が何故かスゴく心配した様な、焦っている様な、そんな感じの声色で通信を送って来たわ。

 

「えっ?ナニが?」

 

[[ナニがって…大丈夫…なんですね…。]]

 

「?」

 

ナニが大丈夫なのかしら?

 

[[ま、まぁ大丈夫ならば問題ありません!そのままあと少しだけ堪えて下さい!!!]]

 

「よくわからないけど了解よ!」

 

私と海未の間でナニか決定的な食い違いがある様な気もするけど、まぁ特に問題ナシよね♪

 

そんな海未は乗機のジム・スナイパーⅡを加速させると、ピタリと私のトールギス・ヴァルキュリアのすぐ真後ろへと位置したわ。

 

そして…

 

[[指揮官型がノコノコとその身を晒した迂闊さを呪いなさい!!!]]

 

私のトールギス・ヴァルキュリア越しに大型ビームスナイパーライフルを構えて、敵部隊の指揮官機である“ヘビーアームズ・モック”へ向けて引き金を引いたの。

 

大型ビームスナイパーライフルの銃口から放たれる黄色の閃光。

 

数瞬の後…

 

[[これで二機目です!]]

 

放たれた黄色の閃光は“ヘビーアームズ・モック”を貫き、爆発四散させていたわ。

 

「海未!離脱するわよ!」

 

[[はい!!!]]

 

ヤるコトはヤったわ。

 

さっさと離脱して次の部隊を目指しましょ♪

 

残りの指揮官型ハイ・モックは3機。

 

さて、次はドコを狙おうかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

体調不良なQooオレンジでございます。
なので本日は少しだけ短くなっております。


今回も本編となります。










それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうご 始まります。

















サンドロック・モックに続きヘビーアームズ・モックを撃墜した私と海未は、次の狙いを隣り合う様に展開している2つの部隊に定めたわ。

 

本当はさっき狙わなかった方の孤立した部隊を襲いたかったんだけど、その為には隣り合う様に展開している2つの部隊の居る宙域を大きく迂回しなきゃダメで、そうなると時間的に大幅なロスになっちゃうの。

 

これでも一応は海未の新しいガンプラを作ってる最中だから、余り時間を掛けたくはないのよね。

 

そんなワケで私と海未は隣り合う様に展開している2つの部隊を同時に襲う事にしたのよ。

 

[[基本的には先程までと同じ様に絵里が先に敵陣に突っ込み暴れると言う形で問題はありませんね?]]

 

「そうね。それで良いと思うわ。」

 

強化されていたり装備がオペレーションメテオの5機のガンダムを模していたりと今日のハイ・モックは何時ものハイ・モックよりも強いけど、それでも所詮はハイ・モック。

 

私のトールギス・ヴァルキュリアの防御力の前ではなんてコトないわ♪

 

[[それにしても…絵里がトップファイター御用達の高難易度バトルだなんて言うので正直ちょっと怖かったですが、蓋を開けてみれば何と言う事もありませんでしたね。まぁ一度敵の索敵圏内に入ってしまうとハイ・モックが無限に増援として現れる事には驚きましたが。]]

 

「うふふ♪そんな事を言うなら今度は1人で来てみたら?1人だと広域殲滅用の武装でも無い限り増援を捌ききれずに飽和しちゃうわよ?」

 

[[もしくは絵里の様に多数の攻撃を受けても平然としていられる様な堅牢な装甲を持つ機体…ですか?]]

 

「そうね。だから海未が作ろうとしている新しいガンプラじゃ苦戦しちゃうんじゃないかしら?」

 

海未が作ろうとしている新しいガンプラは遠距離狙撃戦に対応しつつ近接戦闘も可能な汎用性の高い機体だから。

 

まぁ海未なら刀一本で大立ち回りして無双しそうな気もしないではないんだけど…。

 

[[苦戦はするのでしょうが、戦い方次第でどうにかなるとは思いますよ?]]

 

「そんなコトを平然と言っちゃう素人って普通に怖いわー。」

 

[[普通ならば当たれば一撃で消滅する様な核攻撃の中を平然と歩いて来る機体を使っている人に言われたくはありません。]]

 

「あら♪言い返されちゃったわね♪」

 

[言い返されてどうして嬉しそうなのですか…。]

 

「んー…(マゾだから?)…。」

 

[[?何か言いましたか?]]

 

「べっつに~♪」

 

まだ私の性癖についてはみんなにはナイショよ♪

 

「それより…見えて来たわよ!」

 

[[何か誤魔化された様な気がするのですが…まぁ良いでしょう。]]

 

「気のせい♪気のせい♪それじゃ…行こうかしら?」

 

[[はい!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

色々とおしゃべりしながらたどり着いた隣り合う様に2つの部隊が展開している宙域。

 

私達の接近を受けて、2つの部隊は互いの距離を詰めて合流して、今まで相手にして来た部隊よりもかなり大規模な部隊になちゃったわ。

 

そんな大規模になっちゃった部隊へ向けて…

 

「一気に切り込むわよ!!!」

 

私はいつも通りに大型シールドと大型ランスを構えて突撃を開始するの。

 

[[任せます!!!]]

 

私の後ろには大型ビームスナイパーライフルを構えた海未のジム・スナイパーⅡがピタリと着いて来るわ。

 

凛々しく響き渡る海未の声を背にしながら、私はトールギス・ヴァルキュリアのスロットルを一気に…ではなく、徐々に開けて、機体を加速させて行くの。

 

ここまでの戦闘でもそうだったけど、私のトールギス・ヴァルキュリアを一気に加速させちゃったら、後ろから着いて来ている海未をおいてけぼりにしちゃうから。

 

だから少しずつの加速、よ。

 

そんな感じに徐々に加速しながらも、私は眼前に広がった部隊の陣容を伺うわ。

 

前衛に出て来ているのは大きなビームサイズを持った黒いハイ・モックたち…と言うコトはデスサイズっぽい指揮官型ハイ・モックが指揮をする部隊ね。

 

そしてそのデスサイズ・モックが指揮をする前衛部隊の後ろには、大型のビームキャノンを装備したハイ・モックたちがズラリと並んで居るわ。

 

大型のビームキャノン…となると、後衛部隊はウイングガンダムっぽいハイ・モックが指揮をする部隊ってコトになるわね。

 

前衛が近接戦闘に特化した部隊で、後衛が大出力ビーム攻撃を得意とした部隊。

 

一見すると前衛・後衛それぞれに特化した部隊がそれぞれの特性に従って展開している様に見えるけど、後衛のウイング・モックが指揮する部隊はその大出力ビームのせいで前衛部隊が居る限りは迂闊に攻撃は出来なくなっちゃってるわね。

 

下手に攻撃しちゃったら前衛部隊を巻き込んでしまうものね。

 

この様子なら後衛部隊からの攻撃は気にしないで、先に前衛部隊だけを相手に出来そうね♪

 

「そうとなれば…突撃よ!!!」

 

まぁ私のトールギス・ヴァルキュリアじゃ突撃するしか出来ないんだけどね♪

 

後方に位置している海未のジム・スナイパーⅡとの距離を考慮しつつ、私はトールギス・ヴァルキュリアをさらに加速させるわ。

 

そしてその加速が乗ったまま…

 

「邪魔よ!退きなさい!!!」

 

眼前に群がるビームサイズを装備した黒いハイ・モックへと大型ランスの切っ先を叩き付ける様に突き刺すの。

 

そして大型ランスに黒いハイ・モックを深々と突き刺したまま、次の獲物へと襲い掛かる様に大型ランスを突き付けるわ。

 

そこからさらにもう1機。

 

1機、2機、3機と立て続けに大型ランスに黒いハイ・モックを突き刺すと、まるで串に刺さったお団子みたいな見た目になっちゃっていたわ。

 

黒いハイ・モックだからゴマ団子ね。

 

ゴマ団子も嫌いじゃないけど、個人的にはみたらし団子も好きよ。

 

もちろんあんこのお団子も♪

 

東京じゃ食べる機会は少ないけど、綺麗な緑色をしているずんだ団子も美味しいのよね♪

 

ん。

 

大型ランスに刺さったハイ・モックがお団子みたいねー♪とか考えていたら、なんだかお団子が食べたくなって来たわ。

 

合宿から帰ったらお団子買いに行こっと♪

 

そうこうしている内にトールギス・ヴァルキュリアのメインモニターには、現在相手にしている前衛部隊を指揮しているデスサイズ・モックの姿が写し出されていたわ。

 

アレを貫けば…と思ったその時…

 

[[絵里!!!]]

 

焦った様な海未の声がトールギス・ヴァルキュリアのコクピットには響いたの。

 

海未が焦った様な声を上げた理由…それは目の前の光景を見れば一目瞭然だったわ。

 

前衛部隊を巻き込まない様に攻撃を控えると思っていた後衛部隊のハイ・モック達が、その手に持った大型ビームキャノンを前へと構えて、一斉にその銃口に光を灯し始めていたの。

 

そう…ハイ・モックの後衛部隊は前衛部隊を巻き込むコトを厭わずに、大出力ビームでこちらを一掃するって手段を取ったのよ。

 

味方の前衛部隊諸とも私たちを攻撃しようだなんて、まさに形振り構わずってトコね。

 

「海未!ヴァルキュリアの後ろに!!!」

 

[[はい!!!]]

 

味方を切り捨ててでも敵を倒す。

 

そんな非情な手段を取ったウイング・モックに対して、私は味方を見捨てる様なコトは絶対にしないわ。

 

だから私は逆噴射でトールギス・ヴァルキュリアの加速を止めて、海未のジム・スナイパーⅡを庇う為に私の後ろへと隠れる様に指示を出したの。

 

海未のジム・スナイパーⅡじゃ一溜りも無い様な攻撃だとしても、防御特化の私のトールギス・ヴァルキュリアの前じゃ大したコトは無いわ♪

 

海未のジム・スナイパーⅡが私のトールギス・ヴァルキュリアの真後ろへピタリと位置したタイミングをまるで見計らった様に…

 

[[来ます!]]

 

後衛部隊が一斉に大出力ビームを放って来たわ。

 

「守ってみせなさい!ヴァルキュリア!!!」

 

私は大型シールドを機体前面に構えて一斉に放たれた大出力ビームを受け止めるわ。

 

メインモニターが閃光に包まれる直前、一瞬ノイズが走ったかと思うと、前衛部隊の指揮をしていたデスサイズ・モックが大出力ビームに飲み込まれる姿が見えたわ。

 

後衛部隊の為に身体を張って前衛部隊として前に出て来ていたのに、その後衛部隊の攻撃に巻き込まれて終わりとかちょっと可哀想になっちゃうわね。

 

そんなコトを考えながらも私は敵の後衛部隊から放たれた閃光に包まれたわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前衛部隊を巻き込んで放たれた後衛部隊の大出力ビーム攻撃。

 

海未のジム・スナイパーⅡを庇いながらその閃光に包まれた私のトールギス・ヴァルキュリアは…

 

「ん。機体各部オールグリーンね♪」

 

当然だけど何の問題も無くピンピンしていたわ。

 

[[助かりました!]]

 

もちろん私が庇っていた海未のジム・スナイパーⅡもとーぜん無傷よ♪

 

えりーちかった無敵過ぎよね♪

 

とか言ってる場合じゃなかったわね。

 

「海未!アイツらがリチャージする前に一気に片付けるわよ!!!」

 

[[了解です!]]

 

今の一斉攻撃で前衛部隊はほぼ壊滅。

 

後衛部隊を守るモノは無くなったわ。

 

しかも後衛部隊のウイング・モックとその他諸々は再攻撃まで少しだけ時間が掛かる。

 

そのスキを見逃す手は無いわね♪

 

「行きなさい!ヴァルキュリア!!!」

 

大型シールドと大型ランスをそれぞれ前面に構え、両肩のスーパーバーニアを派手に噴射させて機体を加速させるわ。

 

この状況なら多少海未をおいてけぼりにしても大丈夫よね♪

 

そんなワケで…

 

「シュトゥールム!!!!!」

 

ちょっと本気のランスチャージよ!!!

 

両肩のスーパーバーニアの点火と共にグンッ!と身体に襲い掛かって来る激しくも心地良いG。

 

その心地良いGに性癖が刺激されて下腹部が思わずキュンキュンしちゃいながらも、私は機体を操りターゲットであるウイング・モックへ向かってランスチャージを始めるの。

 

こうなったらもうちょっとやそっとじゃ私とヴァルキュリアを止めるコトは出来ないわよ♪

 

そんな私の後方から海未が大型ビームスナイパーライフルを放ちながら精一杯に追従して来るわ。

 

海未のジム・スナイパーⅡが放った無数のビームが私のトールギス・ヴァルキュリアを追い抜き、こちらの進路上の邪魔なハイ・モックたちを撃ち落として行く中、私は機体をさらに加速させてウイング・モックへと一気呵成に駆け抜けるの。

 

そして…

 

「取った!!!」

 

大型ランスの切っ先がウイング・モックの胴体を貫いたわ。

 

これで4機目♪

 

残る指揮官型ハイ・モックはあと1機ね♪

 

順調順調♪

 

大型ランスを振るって突き刺さっていたウイング・モックの残骸を振り落とすと、丁度海未が私のトールギス・ヴァルキュリアへと機体を寄せて来たわ。

 

[[指揮官型は墜としましたので、さっさとこの宙域を離脱してしまいましょう。]]

 

「ん。了解よ。」

 

最初は素組のジム・スナイパーⅡと一緒に高難易度ミッションとか…って思ってどうなるかと思っていたけど、この様子なら問題無く終わらせそうね。

 

ちょっと肩の荷が下りたわ。

 

そんなコトを思ったその時…

 

「ん?モニターにノイズ?」

 

メインモニターにノイズが走ったの。

 

何でモニターにノイズ?

 

[[絵里?どうかしましたか?]]

 

「えっ?あぁ、うん。ちょっと、ね。」

 

今のノイズ…なんだったのかしら?

 

ちょっと気になった私はサブコンソールを操作して機体のステータスを確認したわ。

 

その結果、機体自体には何の異常も見られなかったの。

 

機体に異常は無い…ってコトは問題無いってコト…よね?

 

[[絵里?何をボーッとしているのですか?指揮官型は撃墜しましたが、まだ敵の部隊は残って居るのですよね?それに増援もどんどんと湧いて来ていますし。早くこの宙域を離脱してしまいましょう。]]

 

「ん。そう…ね。」

 

海未に促されながら、私はトールギス・ヴァルキュリアを加速させて戦闘宙域からの離脱を開始したわ。

 

ナニか釈然としないけど…その釈然としないナニかの正体がわからないんだから、気にしていても仕方ないわね。

 

後ろ髪を引かれつつも私は海未を伴って次なる宙域へと向かうコトにしたの。

 

この時のこの判断が後にどんな結果になるか…それを知らずに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

久しぶりにガンプラのミキシングを行っているQooオレンジでございます。
そして連邦系だとやっぱりヘイズルが好きだと再確認しております。


今回も本編となります。
決着…?









それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうろく 始まります。

















デスサイズ・モック(仮)とウイング・モック(仮)。

 

デスサイズ・モック(仮)がウイング・モック(仮)&ウイング・モック(仮)部隊の攻撃には巻き込まれたりとちょっとゴタゴタしたけど、無事に2機のオペレーション・メテオのガンダムっぽい指揮官型ハイ・モックを撃墜した私と海未は、残り1機の指揮官型ハイ・モックが待ち受ける宙域へ向けて移動を開始したわ。

 

ここまで撃墜して来たオペレーション・メテオのガンダムっぽい指揮官型ハイ・モックは最初に倒したサンドロック・モック(仮)、次に倒したヘビーアームズ・モック(仮)、そしてさっき倒したデスサイズ・モック(仮)とウイング・モック(仮)の合計4機。

 

オペレーション・メテオのガンダムでガンダムサンドロック、ガンダムヘビーアームズ、ガンダムデスサイズ、ウイングガンダムと来れば、残りは当然シェンロンガンダムよね。

 

[[そのシェンロンガンダム?ですか?それはどの様な特性のガンダムなのですか?]]

 

移動をしながらも海未にこの先の宙域で待ち受けているのがシェンロンガンダムっぽい特徴を持った指揮官型ハイ・モックだと説明していたら、話を聞いていた海未にそのシェンロンガンダムってどんなガンダム?って質問されちゃったわ。

 

どんなガンダムって言われても…どんなガンダムなのかしら?

 

シェンロンガンダム(アルトロンガンダム)って某スーパーロ◯ット大戦のせいでたまーにネタ的に扱われちゃう時もあるのよね。

 

F完結編だと数少ない精神コマンド“挑発”を持ってる貴重なパイロットだけど、仲間になるのが遅すぎるのよねー。

 

しかもあの作品ってインフレが凄すぎてニュータイプか聖戦士の特殊技能が無いとまともに回避も命中も出来なくなっちゃうし。

 

島田兵の“踏み込みが足りん!”もあるし。

 

さらにはルートによっては初参戦にも関わらず仲間にならなかったりするし。

 

某ス◯ロボだと洗脳?されてズール皇帝こそが正義だ!とか言い出しちゃうし。

 

そんな感じで近年のス◯ロボに比べた散々な扱いされてるのよね。

 

それはさておき…

 

「シェンロンガンダムは一言で言えば近接戦闘に特化したガンダムよ。」

 

[[近接戦闘に特化した機体と言う事は最初に戦ったサンドロック・モック(仮)の様な感じなのですか?]]

 

「そうね…サンドロックに比べたらちょっとトリッキーな武装があるから一概に似た機体とは言いづらいわね。」

 

[[トリッキーな武装?]]

 

「えぇ。右腕がね、伸びるのよ。ぐーんって。」

 

[[ぐーん、ですか?]]

 

「そ、ぐーんって。」

 

アレって倍くらいのリーチになるかしら?

 

「ドラゴンハングって武装で名前の通りに龍みたいに腕がぐーんって感じで襲ってくるのよ。」

 

[[名前の通り龍みたいと言われても…。]]

 

「まぁ見てみないとわからないわよね。取りあえずは腕が伸びる攻撃があるってコトを覚えておいてけば大丈夫よ。」

 

[[わかりました。他に注意点は?]]

 

「火を吹くわ。」

 

[[………は?]]

 

「だから火を吹くのよ。」

 

[[………ガンダム…なんですよね?]]

 

「ガンダムよ。今から戦いに行くのはガンダムじゃなくてシェンロンガンダムっぽい特徴を持った指揮官型ハイ・モックだけどね。」

 

[[それはわかっています!ですが火を吹くとかそれってどんなガンダムなのですか!?怪獣ですか!?]]

 

怪獣ならダナジンよね。

 

火は吹かないけど。

 

「正確にはドラゴンハングの先端から火炎放射を放って来るのよ。火炎放射ってわかるかしら?ほら?ゴーって火を吹くヤツ。」

 

[[それぐらい知っています!って言いますか結局は火を吹くのではないですか!]]

 

「吹くわね、火。」

 

[[腕が伸びて火を吹くとか本当にどんなガンダムなのですか…]]

 

「その他にはビームグレイブって言うナギナタみたいな武器と円形のシールドを投げ付けて来るくらいかしら?あぁ一応は頭にバルカン砲が付いてたわね。」

 

[[伸びる腕に火炎放射にナギナタに円形の盾の投擲…ま、ますますわかりません…。]]

 

まぁ言葉だけで説明されたら意味不明になるわよね。

 

特に腕が伸びて火を吹くとか。

 

でもシェンロンガンダムだけじゃなくて、ガンダムってそこそこ腕が伸びる機体があったりするのよね。

 

某変態ガンダム(兄)とか。

 

ここでそれを言ったらまた海未を混乱させちゃうから言わないけどね。

 

[[腕が伸びて火を吹いてナギナタを振り回して盾を投擲…腕が伸びて火を吹いてナギナタを振り回して盾を投擲…腕が伸びて火を吹いてナギナタを振り回して盾を投擲…]]

 

……これ以上混乱しちゃったらダメそうだもんね。

 

「変わった特性や武装を持った機体はまだまだいっぱい居るわよ?少しずつでも良いから覚えて行きましょ?」

 

[[……ぜ、善処します…。]]

 

ガンダム知識の習得は海未だけに言えた事じゃないわよね。

 

真姫辺りもガンダムなんて今まで見た事とも聞いた事も無かったでしょうし。

 

花陽は問題無いとして、凛とかはどうなのかしら?

 

あの子は一般的?なガンダム知識はあってもディープな知識となるとダメそうよね?

 

穂乃果とかも凛と同じパターンよね。

 

うーん…これはちょっと合宿中に座学の時間も取った方が良いかも知れないわね…。

 

今後の合宿に座学(ガンダム知識)の時間も増やそうと秘かに考えらながらも、私は未だに混乱している海未へと声を掛けるわ。

 

「よろしい♪それじゃ…ラストバトルと行きましょうか♪」

 

[[了解です!]]

 

うん。

 

いいお返事ね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に待ち受けているであろうシェンロンガンダムっぽい特徴を持った指揮官型ハイ・モックについてのレクチャーを終えた私は、海未を引き連れてターゲットが陣取っているであろう宙域へと向かったわ。

 

そしてしばらく進むと、ようやくメインモニターにターゲットであるシェンロン・モック(仮)が率いるハイ・モック部隊が見えて来たの。

 

「多いわね。」

 

シェンロン・モック(仮)が率いるハイ・モック部隊は、その他の指揮官型ハイ・モックが指揮していた部隊の残党を吸収してかなり大規模な部隊になっちゃっていたわ。

 

[[今までのハイ・モック部隊の三倍と言った所でしょうか?]]

 

「そうね。しかも索敵圏内に入ったら増援が無限に呼ばれてここからさらに増えちゃうのよね。」

 

[[そうなると数で圧殺されかねませんね…。]]

 

私のトールギス・ヴァルキュリア1機なら数が増えてもハイ・モックの攻撃じゃマトモなダメージは食らわないからへっちゃらなんだけどね。

 

でもほぼ素組の海未のジム・スナイパーⅡはそうは行かないわ。

 

海未の近接戦闘の技量なら、ある程度の数は問題はないでしょうけど、それでも限度はあるわ。

 

「この数が相手だど、どうやら今回も指揮官型を狙って一気に…が良いみたいね。」

 

[[ですね。]]

 

単純だけど1番効率が良くて効果的よね。

 

[[結局はまた絵里に頼る事になりますね…。]]

 

「それは仕方ないわ。素組とフルカスタマイズだとそもそも機体の性能差があるし、何よりも私のトールギス・ヴァルキュリアの機体特性は防御特化…つまりは先陣を切る為にある様な機体だもの。」

 

[[それでも、です。]]

 

「真面目ね、海未は。」

 

でも大丈夫よ。

 

海未はすぐにもっともっと強くなるわ。

 

それこそこんな状況でも1人で切り抜けてしまえるくらいに。

 

だからそれまでは…

 

「頼って欲しいかな?」

 

[[?十分に頼らせて貰っていますが…?]]

 

「そうね♪」

 

先輩禁止って言いはしたけど、やっぱり先輩としては後輩に頼りにして貰いたいのよ。

 

そして実際に頼りにされると嬉しいのよ。

 

それがほんの少しの間だけであっても、ね。

 

「んふふ♪えりーちか、海未に頼ってもらったんだから張り切っちゃうわよ♪」

 

[[張り切るのは良いですがくれぐれも張り切り過ぎて下手を打たないで下さいね?]]

 

「りょーかい!それじゃ…突っ込むわよ!!!」

 

[[はい!!!]]

 

さぁ!戦闘開始よ!

 

私はトールギス・ヴァルキュリアの両肩に設置されてあるスーパーバーニアに火を灯して機体の加速を始めるわ。

 

後方では海未のジム・スナイパーⅡが同じく機体を加速させる為にスラスターに火を灯していたわ。

 

そしてほぼ同じタイミングでそれぞれの機体から推進剤を噴射させて加速を開始させたの。

 

私は後方の海未のジム・スナイパーⅡとの距離を気にしながら、身体に襲い来るGを受け止めて真っ直ぐに最後のターゲットであるシェンロン・モックが陣取る戦闘宙域の中央部へと駆け抜け始めたわ。

 

やや進んでトールギス・ヴァルキュリアのサポートAIが予測してくれた敵部隊の索敵に侵入すると…

 

[[撃って来ましたよ!!!]]

 

元はヘビーアームズ・モックの部隊に居た重火器を満載した重装型ハイ・モックが私たちへ向けて攻撃を開始して来たの。

 

「わかってるわ!」

 

私は海未の声に短く応えながら左腕の大型シールドを機体前面に構えて押し寄せる弾幕に備えるわ。

 

同時に後方の海未のジム・スナイパーⅡの位置を確認して機体の進路を微調整し、後ろに流れ弾が行かない様に気を配るの。

 

タンクのお仕事は守ってなんぼよ♪

 

重装型ハイ・モックの一斉攻撃がトールギス・ヴァルキュリアに着弾し始めると、後方から海未のジム・スナイパーⅡの攻撃も始まったわ。

 

海未のジム・スナイパーⅡは手にした大型ビームスナイパーライフルから次々に緑色のビームを放ち、私の進路上に展開しているハイ・モックたちをどんどん撃ち抜いて行くわ。

 

そうこうしている内に重装型ハイ・モックの攻撃が止み…

 

[[敵の前衛部隊!来ます!!!]]

 

サンドロック・モック(仮)とデスサイズ・モック(仮)がそれぞれ指揮していた部隊の残党、そしてこの部隊の本体であるシェンロン・モック(仮)の近接戦闘型ハイ・モックが押し寄せて来たの。

 

同時に…

 

[[左右から重装型と砲戦型も来ます!!!]]

 

私たちの左右からヘビーアームズ・モック(仮)とウイング・モック(仮)がそれぞれ指揮していた重装型ハイ・モックと大型ビームランチャーを携えた砲戦型ハイ・モックが攻めて来たわ。

 

大部隊を運用する際の定石通りに、その数の利を活かして私たちを囲んで押し潰すつもりね。

 

でも…

 

「その前に決めるわ!!!」

 

ヤられる前にヤる!

 

これに限るわ♪

 

私は構えた大型シールドと大型ランスで前衛に出て来た近接戦闘型ハイ・モックをの群を掻き分ける様に突撃を続けて、ただひたすらにターゲットであるシェンロン・モック(仮)を目掛けて押し進むの。

 

[[流石に速い!ですが!私だって!!!]]

 

そんな私に海未は必死になって食らい付いて来ているわ。

 

今のヴァルキュリアはそれなりに本気のスピードを出しているつもりだけど、海未は素組のジム・スナイパーⅡで良く食らい付いて来ているわね。

 

一体どうやって…?

 

気になってチラリと後ろを確認してみると、海未は私が蹴散らしたハイ・モックの残骸を踏み台に使って機体を無理矢理気味に加速させていたの。

 

ルウム戦役でシャアが墜とした艦艇を足場に加速して3倍速いとまで言わしめた戦法ね。

 

海未もなかなか考えたわね。

 

うん。

 

この様子なら…

 

「もっとスピード出しても大丈夫ね!!!その調子で最後まで食らい付いてみせなさい!海未!!!」

 

[[言われるまでもありません!!!]]

 

んふふっ♪

 

そーでなくっちゃ♪

 

八艘飛びの如くハイ・モックの残骸を踏み台に加速を続ける海未を従えて、私はスロットルを開いてトールギス・ヴァルキュリアをさらに加速させるわ。

 

その速度はついにはトールギス・ヴァルキュリアの通常時のMAXスピードに達したの。

 

そして…

 

「みーつけた!!!」

 

ついに最後のターゲットであるシェンロン・モック(仮)の姿をメインモニターに捉えたのよ。

 

ここまで来ればあと一息!

 

私はシェンロン・モック(仮)に大型ランスの切っ先を向けると…

 

「ラストなんだし切り札!切っちゃうわよ!!!」

 

トールギス・ヴァルキュリアの切り札の1つを切る事にしたわ。

 

スーパーバーニア内部に溜まった内圧を一気に爆発させて通常時以上の急加速を発揮するブーステッド・バーン。

 

私はこのタイミングでその切り札を使う事にしたのよ。

 

[[飛ばすわよ!ヴァルキュリア!!!ブーステッド・バーン!ファースト・ブリッド!!!]]

 

アームレイカーのトリガーをポチりと押すと同時に、両肩のスーパーバーニアが文字通りに爆発して一気に機体が加速を始めたわ。

 

私は今まで以上のGが身体に襲い掛かる心地良い感覚を味わいながら、進路上に群がる有象無象のハイ・モックたちを薙ぎ払ってシェンロン・モック(仮)へ目掛けて突き進むの。

 

対するシェンロン・モック(仮)はビームグレイブを構えて猛スピードで迫り来る私のトールギス・ヴァルキュリアを迎え撃とうとしているわ。

 

けどそんな迎撃態勢を取ったシェンロン・モック(仮)へと…

 

[[させません!!!]]

 

海未のジム・スナイパーⅡから渾身の一撃が放たれたの。

 

ハイ・モックたちの残骸を踏み台に使って無理矢理に加速を続けて必死に私のトールギス・ヴァルキュリアに食らい付いて来ていた海未のは、そんな加速優先の不安定な状態でも瞬時に狙いを定めて、シェンロン・モック(仮)が構えたビームグレイブに見事にビームを命中させたのよ。

 

[[ぶち抜きなさい!絵里っ!!!]]

 

「シュトゥールム!!!!!!」

 

私は海未の援護射撃を受けて万全の状態でシェンロン・モック(仮)へとランスチャージを放ったわ。

 

海未の渾身の一撃によってビームグレイブを撃ち抜かれたシェンロン・モック(仮)は諦めずに右腕を龍の如く蠢かせて、迫り来るトールギス・ヴァルキュリアのランスチャージへと必殺のドラゴンハングを放って来たの。

 

トールギス・ヴァルキュリアのランスチャージとシェンロン・モック(仮)のドラゴンハング。

 

互いを滅する為に放たれた互いの必殺の一撃が交差した結果…

 

「敵将♪討ち取ったり♪って感じかしら?」

 

トールギス・ヴァルキュリアのランスチャージはドラゴンハング諸ともシェンロン・モックをぶち抜いたのよ。

 

これで5機目、ね。

 

ミッションコンプリート♪ね♪

 

と、思った瞬間。

 

メインモニターにノイズが走ったの。

 

[[っ!絵里!後ろです!!!!!]]

 

同時にコクピットに響く海未の焦った様な声。

 

後ろですって!ナニが起こってるのよ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ガ○ダムベース名古屋での殴り合い宇宙に大草原なQooオレンジでございます。



今回も本編となります。
今度こそは決着…そして海未さんが新しい扉を開く?









それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうなな 始まります。

















シェンロン・モック(仮)の撃墜に成功して、これで全てのオペレーション・メテオっぽい特性を持った指揮官型ハイ・モックを片付けたと思ったその時…

 

[[っ!絵里!後ろです!!!!!]]

 

トールギス・ヴァルキュリアのコクピットに海未の焦った様な声が響いて来たの。

 

後ろって…?

 

そう思って振り向いてみたら…

 

「デスサイズ・モック(仮)!?」

 

そこにはヒームサイズを振り上げて、今まさに私のトールギス・ヴァルキュリアへと攻撃を仕掛けようとしているデスサイズ・モック(仮)が居たの。

 

えっ!?なんで!?どーして!?デスサイズ・モック(仮)ってウイング・モック(仮)のバスターライフルの攻撃に巻き込まれて撃墜されたんじゃなかったの!?

 

突然の事態に軽くパニックに陥った私だったけど、身体が咄嗟にデスサイズ・モック(仮)の攻撃に対して反応してくれたわ。

 

私はビームサイズで切り掛かって来ようとしていたデスサイズ・モック(仮)に向かって、振り向き様に反射的に左腕の大型シールドを大きく振るっておもいっきりに叩き付けてやったわ。

 

咄嗟の行動だったけど、私の放った一撃はビームサイズを振り上げて無防備になっていたデスサイズ・モック(仮)の胴体部分へと直撃して、デスサイズ・モック(仮)は大きくよろめいたの。

 

そこへ…

 

[[堕ちなさい!!!]]

 

海未のジム・スナイパーⅡが手にした大型ビームスナイパーライフルでの一撃を放ったわ。

 

放たれた緑色のビームは真っ直ぐによろめいたデスサイズ・モック(仮)へと向かって行ったけど…

 

[[身を挺して庇った!?]]

 

ビームが直撃する寸前に、1機のハイ・モックが体当たりする様にデスサイズ・モック(仮)へと突っ込んで来て、その身を挺して庇う事でデスサイズ・モック(仮)を助けちゃったのよ。

 

その直後、メインモニターにジジジっとまたノイズが走ったわ。

 

そして…

 

[[なっ!?消えた…!?]]

 

デスサイズ・モック(仮)の姿が煙の様に消えちゃったの。

 

レーダーにもナニも表示されていないし…これって一体……あっ!

 

「ハイパージャマー!!!」

 

ガンダムデスサイズの特性を持ったデスサイズ・モック(仮)なら当然!ガンダムデスサイズが持ってるハイパージャマーも持ってるハズだわ!

 

そのハイパージャマーを使ってこっちのカメラやレーダーに干渉してまるで姿が消えた様に見せているのよ!

 

だからさっきハイパージャマーを発動させた時にメインモニターにノイズが走ったのね!

 

そうなると…ウイング・モック(仮)のバスターライフルの攻撃に巻き込まれて撃墜された時にもメインモニターに一瞬ノイズが走っていたから…あの時に撃墜された様に見えただけで、実際にはハイパージャマーでこっちのモニターやレーダーを誤魔化して隠れていたってワケね!

 

最後の最後に姿を隠して奇襲する為に!

 

「海未!モニターとレーダーには映らないけどまだ近くに居るわよ!気を付けて!!!」

 

[[モニターにもレーダーにも映らない!?なんですか!そのインチキは!?]]

 

「インチキっぽいけどインチキじゃないわ!ハイパージャマーって言うちゃんとした電子戦装備よ!」

 

[[姿を消すとかちゃんとした装備だとしてもインチキじゃないですか!?]]

 

「文句なら設定を考えたガンダムWのスタッフとか監督さんに言いなさい!」

 

この程度で驚いていたらキリがないわよ?

 

ハイパージャマーもインチキっぽい装備だけど、まだガンダム作品にはミラージュコロイドとかの姿を消す装備があるんだもの。

 

そもそもガンダム作品に限った事じゃなくて、花陽辺りも光学迷彩を施したステルスマントとかインチキ装備を使ってる時あるし。

 

まぁそれはそれとして…私と海未は言い合い染みた会話を続けながらも、互いに周囲を警戒してデスサイズ・モック(仮)の奇襲攻撃に備えるわ。

 

けど…

 

[[っ!?ハイ・モック達が…!]]

 

「まだ動くの!?」

 

シェンロン・モック(仮)を撃墜した時点でその動きを止めていた周囲のハイ・モック達が、一斉にそのモノアイを“ぐぽーん”と光らせて動き出したのよ。

 

そして…

 

「ただ再起動しただけって…ヲチにはならないわよね!!!」

 

再び私と海未へと襲い掛かって来たの。

 

デスサイズ・モック(仮)が周囲のハイ・モックの指揮権を得て再起動させたってワケね。

 

すっかり囲まれた状況だわ。

 

こうなるとデスサイズ・モック(仮)の奇襲攻撃に備えて足を止めちゃっていたのが完全に裏目に出ちゃったわね。

 

でもデスサイズ・モック(仮)さえ仕留めれば勝利条件は満たしてバトルクリアよね?

 

となると…この包囲を離脱してレーダーにも映らないデスサイズ・モック(仮)を宛もなく探し回るよりも、逆にこの場に留まって確実に周囲に居るであろうデスサイズ・モック(仮)の奇襲攻撃に対してカウンターで決めるって戦い方の方がバトルクリアには1番近道っぽいわね。

 

それじゃ早速…

 

「海未!」

 

海未と陣形を組んでハイ・モックの攻撃を捌きながら、デスサイズ・モック(仮)の奇襲攻撃に備えなきゃね!

 

[[はい!]]

 

私が海未へと一声掛けると、海未はすぐに私の思惑に気付いて群がるハイ・モックを蹴散らしながらこちらへとやって来てくれたわ。

 

そして私のトールギス・ヴァルキュリアと背中合わせの位置に着くと、大型ビームスナイパーライフルを手放し、そのまま腰からカタナを引き抜いて構えたの。

 

[[さぁ!嫁斬丸の錆びになりたいのならば!臆せず掛かって来なさい!!!]]

 

あのカタナ…嫁斬丸って名前なのね。

 

うん。

 

なんかスッゴく物騒な名前よね…。

 

それはさておき…この想定外の事態でも海未はまだまだヤる気十分みたいね♪

 

これは私も負けていられないわ!

 

「んっふふ♪海未に無惨に斬り殺されるのが良いか…私に穿ち貫かれて果てるのが良いか…優しいえりーちかはアナタ達に好きな死に方を選ばせてあげるわよ♪」

 

バトルクリアはもう目前!

 

とーぜん!簡単には負けてなんてあげられないわ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モックアックスやモックソード、モックハンマーを構えて突撃して来るハイ・モックの群れ。

 

そんなハイ・モック達に私と海未はそれぞれの得物を振るって大いに奮戦していたわ。

 

[[っふ!はぁ!!!]]

 

私の真後ろで背中合わせで嫁斬丸とかって物騒な名前のカタナを振るう海未は、次々と襲い掛かって来るハイ・モックを文字通りに一刀両断し続けているわ。

 

しかもハイ・モック達が構えた武器諸とも。

 

別にハイ・モックの武器だから特別脆いってワケじゃないんだけどね。

 

そんな事はお構い無しに海未は次々とハイ・モックを時にその構えた武器諸とも斬り倒し続けているの。

 

もちろん私も海未に負けていないわよ?

 

「はぁぁぁぁ!!!」

 

私は私で押し寄せてくれたハイ・モックに対して、手にした大型ランスを振るってまとめて薙ぎ払ったり、大型シールドで押し潰したりしているわ。

 

足を止めて真っ向から殴り合う様な今のこの状況だと、私のトールギス・ヴァルキュリアのメインウェポンである大型ランスは突き刺すよりも、振り回して棍棒的な使い方で打撃武器として使った方が効率的なのよね。

 

ほら?突き刺しちゃうと突き刺したモノを引き抜かないとダメじゃない?

 

その一手間が乱戦だとスキになっちゃうのよ。

 

それにしても…

 

「ホント、次から次に湧き続けるわね…。」

 

ハイ・モックの増援が止む気配が全くしないわ。

 

まぁ無限にハイ・モックが湧き出るって触れ込みのミッションだから当然って言ったら当然なんだけど。

 

[[誰がこのミッションを選んだと思っているのですか!だ!れ!が!]]

 

次から次へと湧き出るハイ・モックに思わず愚痴を溢したら、海未がその私の愚痴を耳聡く聞き付けて怒鳴って来ちゃったわ。

 

海未もこの次から次にハイ・モックが湧き続ける状況にイライラしちゃってるようね。

 

ここは1つ、えりーちかの小粋なジョークで和ませてあげなきゃダメね♪

 

「えー?えりーちか、難しいことわかんなぁーい♪」

 

と、言うワケで、私は軽い冗談でそんな事を言ったんだけど…

 

[[ふんっ!!!]]

 

その途端、背中合わせで戦っていた海未がいきなり振り向いてこっちへ向けてカタナを振り抜いて来たの。

 

「ちょ!?危ないわね!」

 

私は咄嗟に身を翻してその一撃を避けたわ。

 

あ。

 

今ので装甲の端がちょっと切れちゃってる。

 

超合金ロシアン・ニューZ製のトールギス・ヴァルキュリアの装甲をこうも簡単に切り裂いちゃうとか…海未、恐ろしい娘!

 

って言ってる場合じゃないわね。

 

「海未!敵はあっちよ!あっち!間違えないで!」

 

この状況で海未まで敵に回っちゃったら堪ったもんじゃないわ。

 

[[この状況を作り上げた絵里こそが寧ろ敵だと思うのですが?]]

 

「気のせいよ!気のせい!」

 

[[……まぁ良いでしょう…。]]

 

「ほっ…。」

 

えりーちかの小粋なジョークで和ませようとしたら何故か逆上した海未に斬り殺されそうになったけど、えりーちかの必死の説得で何とか海未に見逃してもらえたみたいね。

 

とかやっていたら…

 

[[っ!絵里!]]

 

海未の鋭い声がコクピットに響いたわ。

 

その声と同時に、メインモニターの端にビームサイズを振り上げたデスサイズ・モック(仮)の姿が映し出されたの。

 

「ようやくお出ましね!!!」

 

この瞬間を待っていたわ!

 

ずっとハイパージャマーで隠れていたけどえりーちかの小粋なジョークで逆上した海未の暴挙を見て仲間割れとでも思ったのかようやく出て来たデスサイズ・モック(仮)。

 

そのデスサイズ・モック(仮)はトールギス・ヴァルキュリアの左側から頭部目掛けて、振り上げたビームサイズを振り下ろそうとしていたわ。

 

私は攻ようやく撃を仕掛けて来たデスサイズ・モック(仮)に対して…

 

「吹っ飛びなさい!シールドクラッシュ!!!」

 

全身のスラスターを総動員して大型シールドごと体当たりを仕掛けてあげたわ。

 

右側から来たら大型ランスで殴り倒してやろうと思っていたんだけど、大型シールドをもった左側から来ちゃったからこの対応よ。

 

そんな私の大型シールドでの体当たり…シールドクラッシュは、ビームサイズが振り下ろされるより先にデスサイズ・モック(仮)へと直撃したわ。

 

体当たりされた方のデスサイズ・モック(仮)は吹き飛ばされまいと、慌ててスラスターを噴かしてその場に留まろうとしたけど…

 

[[その隙をこの私が見逃すとでも思いますか?]]

 

言葉通り、海未がその致命的な隙を見逃すハズもなく…

 

[[破っ!!!]]

 

例の嫁斬丸とかって言う物騒な名前のカタナを一閃させて、私の目の前でデスサイズ・モック(仮)を両断して見せたわ。

 

胴体を真っ二つに両断されたデスサイズ・モック(仮)はそれでも撃墜判定が下るその前に、まさに最後の力を振り絞って振り上げていたビームサイズを振り下ろそうとしたわ。

 

ギギギと、壊れたブリキのオモチャのような動きで必死にビームサイズを振り下ろそうとするデスサイズ・モック(仮)。

 

でも…

 

[[往生際…しなさい!!!]]

 

再び振るわれた海未のジム・スナイパーⅡのカタナの一閃によって、今度は縦に真っ二つに切り裂かれて、その最後の抵抗も虚しく終わったわ。

 

デスサイズ・モック(仮)を十字に切り裂いた海未は、まるで血を振り払うかの様に手にしたカタナを軽く振るってからゆっくりと鞘へと納めたの。

 

と、同時に…

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

バトル終了を告げるシステムアナウンスがコクピットへと鳴り響いたわ。

 

どうやら今度こそバトルクリアみたいね…。

 

ふぅー…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お疲れさま、海未。」

 

「はい。お疲れ様です、絵里。」

 

私がややぐったりしながらもガンプラバトルシミュレーターの筐体から出て来た海未に声を掛けると、海未は少しだけ眉根に皺を寄せながらも“お疲れさま”と返して来てくれたわ。

 

疲れたのはともかく、どうして海未は無事にバトルクリア出来たのに顔をしかめてるのかしら?

 

その様子をちょっと不思議に思った私は、その事を海未に聞いてみたのよ。

 

「ねぇ海未?そんな顔してどうしたの?」

 

「あー、はい…。あのですね?」

 

「うん?」

 

「大量のハイ・モックを延々と斬り殺していたら、何故だか段々と…その…ハイ・モックが…可愛らしく思えて来て…。」

 

「…はい?」

 

海未から返って来た言葉は全くの予想外の言葉だったわ。

 

ハイ・モックが可愛らしく思えて来てって…なんで?どーして?

 

「頭でも打ったの?大丈夫?」

 

「大丈夫…だと思いたいです…。」

 

大丈夫だと思いたいですって…それって絶対に大丈夫じゃないよね?

 

「それにしても…あのまぁーるいナニを考えているのか理解不能な頭部…デザイナーがやっつけ仕事で仕上げたかの様な手足…ヤられてもヤられても黙々と向かってくる足軽の様な思考ルーチン…うっふふ…なぁーんて愛らしいのでしょうか…うっふふふふふふふふ…。」

 

ま、まぁ好みや性癖は人それぞれよね♪

 

「この南の島から帰ったら早速近所中のガンプラ売場のハイ・モックと言うハイ・モックを買い占めてあげましょう。いえ、買い占めではありません。これは保護です。保護。真にハイ・モックの良さを理解した私が保護をしてあげるのです…ぐふふふふ…。」

 

うん。

 

なんか…えりーちかが間違って無限モック地獄なんてミッション選んじゃったばっかりに変な性癖の扉を開かせちゃったみたいで本当に…

 

「あぁ…♪そう言えばこのお屋敷のガンプラコレクションルームにも保護すべきハイ・モック達が沢山居ましたね…待っていて下さいね…すぐに…すぐにぃ…私が保護して差し上げますよ…♪うっふふふふふふふふふふふ…ぐふふふふ…♪」

 

ゴメンナサイ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場真っ最中なQooオレンジでございます。
ネハン無しに人権無しな95hellをそれでも何とかぶん回し中でございます。
150hellの解禁が待ち遠しい…


今回も本編となります。
バトルも終わりようやく再びのガンプラ作成となります。
と言いますか、ほぼ丸々使ってのサフ吹きです…。









それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうはち 始まります。
















最後の最後で海未が妙な性癖(?)に目覚めたりもしたけど、取りあえずは無事(よね?)にバトルをクリアした私と海未は、再び私達に宛がわれた工作室へと戻って来ていたわ。

 

それにしても…ちょっと息抜きのつもりの軽い気持ちで出撃したバトルだったけど、蓋を開けてみたら色々と大変な事になっちゃったわね。

 

まぁ最終的にはちゃんと勝ってバトルを終えられたから、終わりよければ全て良し的な感じで問題は無いわよね?

 

そんなこんなでバトル前に洗浄していたパーツを見てみると…

 

「ちゃんと乾いているようですね。」

 

海未の言う通り、ちゃんと乾いていたわ。

 

まぁこの西木野家保有の“南の島”はかなり温暖な気候だから、私達がバトルをしていた大体1時間くらいの時間でパーツに残っていた水気程度なら十分に乾いちゃうわ。

 

「大丈夫だとは思うけど、一応はパーツの接続部分の穴の中に水気が残ってないか確認してね?」

 

「穴の中ですね?わかりました。」

 

別にパーツを接続する部分の穴の中に水が残っていても、その部分を塗装するワケじゃないから別に問題はないんだけど、塗装中にそこから水が垂れて来たりしたら大変だからね。

 

念には念を、よ♪

 

もし穴の中とかに水気が残っていたら、その時はティシュをこよりにして差し込んだりすると良いわよ♪

 

「どうやら穴の中にも水気は残っていない様ですね。」

 

「ん。なら次のステップに進んで良さそうね。」

 

パーツに水気が残っていないかの最終確認も終わり、私達は次の行程へと進む事にしたわ。

 

ガンプラ塗装の為の次なる行程。

 

それは…

 

「サフ吹きね。」

 

「サフ吹き…ですか?」

 

「そ♪サフ吹きよ♪あのね?サフって言うのは、簡単に言っちゃえばパーツの下地処理の為に使う特殊な塗料の事なの。そのサフを塗装するパーツにコーティングするのが次の行程のサフ吹き作業よ。」

 

「下地処理としてそのサフ…ですか?それを事前にコーティングする事にはどの様な意味があるのですか?初心者の私としてはこのまま塗料を塗り付けても問題無いように思えるのですが?」

 

「サフを使う意味、ねぇ…そうね。まずはパーツに付いたちょっとしたら傷位ならサフの軽く吹くだけで隠蔽出来たりしちゃうわ。」

 

「このパーツには傷は無いのですが?」

 

「慌てないで♪少しくらいの傷を隠蔽するって言うのは、あくまでもちょっとしたオマケよ♪このサフ吹きの本命の効果は、塗装するパーツの元々のカラーリングに影響される事なく好みのカラーリングに塗装が出来ちゃうってコトなの♪」

 

サフを使う理由としてはこれが1番重要よね。

 

ガンプラを塗装する時って、実は割りと下地の色に影響されたりしちゃうのよね。

 

下地となる色が白いパーツなら特に問題はないんだけど、これが色の濃い…例えば黒とか赤とかだと、その下地の色に影響されて塗装し終えた後に想定していた色となんか違う!ってなっちゃうのよ。

 

そんな事態を防ぐ為に色の濃いパーツを塗装する時には下地の色を隠蔽するためにサフを使うの。

 

明るく発色したい時は白系のサフを。

 

逆に暗めに発色したい時には灰色系のサフを。

 

それぞれの場合に応じて使い分けるわ。

 

白と灰色の2つの他にもサフはあるけど、まぁ基本となる色はこの2色になるわね。

 

もちろん発色の問題だけじゃなく、塗装した時の塗料の“乗り”も違ってくるから、出来るだけサフ吹きはやった方が良いわ。

 

まぁぶっちゃけサフ吹きをやらなくても別に問題は無いって言ったら無いんだけど…。

 

「なるほど…そのサフ?と言うモノを使用するだけでガンプラの塗装の際に様々な利点があるのですね。小さな傷を隠蔽したり塗料の発色が良くなったり…サフ?とは随分と便利なモノなのですね!」

 

「えぇ。まぁ中にはサフ吹きなんてしなくても大丈夫!って人も居るんでしょうけど、個人的には少しでもクオリティを上げたいならサフ吹きはしておいた方が無難だと思うわ。それに今回、海未が塗装するケルディムのパーツって白以外の部分は少し濃いめの緑色でしょ?これを青に塗装するとなると下地に影響される可能性が高いのよ。だからそれを防ぐ為にもここで一手間加えておきましょ♪」

 

「はい!了解です!」

 

「ん。良いお返事♪」

 

「それで?具体的にそのサフ?と言うモノはどの様に使用するのですか?初めて聞いたモノなのでナニをどの様に使用するのか、全くもって検討も付かないのですが…?」

 

そうね…」

 

瓶塗料タイプのサフをエアブラシでとか、同じく瓶塗料タイプのサフを筆で直接…とか色々とあるけど、今回は…

 

「手っ取り早くスプレー缶タイプのサフを使ってちゃちゃっとサフ吹きしちゃいましょ♪」

 

そう言いながら私は工作室に設えてある棚の1つから、私的には見慣れたスプレー缶を取り出して海未へと見せてあげるわ。

 

「コレをプシュ♪っとしちゃえばオッケーよ♪」

 

私が棚から持って来て海未に見せてあげたのはガンダムマーカーでお馴染みのク○オスから販売されているスプレー缶タイプの白サフ。

 

粒子の大きさとか色々とあるけど取りあえず1000で良いかしら?

 

そう言えば…サフサフずっと言ってるけど、サフの正式な名前は“サーフェイサー”だったりするのよね。

 

このコトは後で海未にも教えてあげなきゃね♪

 

そんなコトを考えながらも私は海未に手にしたサフのスプレー缶を見せてあげたの。

 

「スプレー…ですか?」

 

「そ♪スプレーよ♪それじゃ早速…って行きたいけど、その前にパーツに持ち手を取り付けちゃいましょ。はい、コレを使ってね?」

 

「これは…串の様な物の先端に洗濯バサミの様な物が取り付けられていますね?」

 

「塗装する時に使う便利アイテムの1つね♪ク○オスが販売している“猫の手持ち手棒”って言うの。コレ、模型屋さんとかで30本(もうちょっと多かったかしら?)くらい入ったヤツが売られてるから、海未が自分の家とかでもガンプラを塗装したいなら後で買っておくと良いわよ。値段もそこまで高いモノじゃないし。もちろん使い捨てってワケじゃなく何回でも繰り返し使えるから♪」

 

「便利なモノがあるのですね…。わかりました。後で模型屋さんで探してみます。」

 

海未は私が手渡した持ち手棒をまじまじと見つめながら返事を返すと、その持ち手棒を少し戸惑いながらもパーツへと取り付け始めたわ。

 

「ちなみにどうしてもそれが取り付けられない形状のパーツや小さいパーツとかには、割り箸やつまようじとかを加工して両面テープとか使って代わりにしてもいいわ。」

 

「色々な方法があるのですね…。」

 

「うーん…?色々な方法って言うよりも、人それぞれの方法って言った方が正しいわね。私のこのやり方だってあくまでも私のやり方ってだけだから。気になるようならネットとかで調べたり、青空や希やにこ辺りにも塗装の時にどうしてるか?って聞いてみたりするといいわよ。」

 

「…………本当に色々な方法があるのですね………。」

 

海未は染々とつぶやきながらも手を動かし続け、いつの間にか全てのパーツに持ち手棒を取り付けて終えていたわ。

 

「ん。取り付け終わったみたいね。それじゃ今度こそサフ吹きをしてみましょ。まずは練習としてこのプラ板をちょっと切ったヤツにプシュ♪っとやってみようかしら?」

 

いきなり本番とかやったりして失敗したら目も当てられないからね。

 

特にスプレータイプだと噴射の加減が慣れないとちょっと難しいから、本当に初めての塗装な海未には事前にお試し用のプラ板で練習した方が無難だわ。

 

そんなワケで私は事前に長方形の形に切り出したプラ板を持ち手棒に挟んだモノを海未へと手渡したの。

 

「スプレー缶はシャカシャカって上下に振るよりも、くるくるって感じで底を回す様に振るといいらしいわよ。」

 

あれって底に撹拌用のベアリングボールが入ってるから、それで底を撹拌するためにくるくると回すと良いってコトなのよ。

 

以前はそれを知らないでカクテルを作る様におもいっきりシャカシャカしていたわ。

 

「底を回す様に…こ、こんな感じですか?」

 

海未は怖々とした手付きで手にしたサフのスプレー缶をくるくると回し始めたわ。

 

別にそんなに怖々とやらなくても大丈夫なんだけどね。

 

日本の製品は基本的に安全基準をちゃんとクリアしてるモノでしょうから、か弱い女子高生が多少手荒にシャカシャカしたっていきなりドカン!って爆発したりはしないもん。

 

まぁカタナを片手で平然と振り回す海未がか弱い女子高生かどうかは別として、だけど。

 

「あの?そろそろ良いでしょうか?」

 

「ん。良いと思うわ。それじゃ噴射ボタンの感覚を確かめる感じでかるーくサフをお試し用のプラ板にプシュ♪っとしちゃいましょっか?」

 

「は、はい…!」

 

海未はある程度、サフのスプレー缶をくるくると回して撹拌すると、私にそろそろ良いか?と確認して来たわ。

 

それなりにくるくると回していたから大丈夫よね?と判断した私は、海未に良いと思うわとそう答えたの。

 

私のその答えを聞き終えた海未はまたまた怖々とした手付きでサフのスプレー缶のフタを外して、さっき私が渡した練習用のプラ板へとサフを吹き付け始めたわ。

 

本当はサフのスプレー缶って吹き付ける時にちょっと空吹きしなきゃダメなんだけど、今回はお試し用のプラ板だからソコはスルーしてね♪

 

あ♪そうそう♪それとこの工作室にはエアブラシやスプレー塗装用の排気スペースが設置されているのよ。

 

今回はソコでプシュ♪ってやってるわ。

 

まぁこんな立派な排気スペースは普通はないでしょうから、お家でスプレー塗装する場合は基本は外で他の人の迷惑にならない場所で…よね?

 

外でサフ吹きやスプレー塗装をする場合は、風で塗料が流されて車とかに付着しちゃったら最悪だから、みんなも塗装する場所には本当に気を付けてね?

 

※他にもマスクやゴーグル、薄手のゴム手袋等を装着する事を強く推奨します。

 

「えーっと…このくらいでいいのでしょうか?」

 

そう言いながら海未はプラ板にサフを軽く吹き付けたモノを私へと見せて来たわ。

 

「どれどれ…?」

 

私はそれを受け取り、吹き付けにムラがないか?過剰き吹き付けられていないか?とかを確認するわ。

 

吹き付けムラは…大丈夫そうね。

 

過剰に吹き付けられて液垂れも無いみたい。

 

うん♪

 

「大丈夫♪初めてなのに上手に出来てると思うわ♪」

 

私が初めてスプレー缶のサフを使った時とか、過剰に吹き付け過ぎて液垂れで酷いコトになっちゃったのよね。

 

下地の色を隠蔽するなら多ければ多いほど良い!って思ってヤったんだけど、それって全然ダメダメなコトだったのよ…。

 

塗装って慣れるまで本当に加減が難しいのよね…。

 

「問題なさそうだから、海未が良いなら次はそっちのケルディムのパーツをサフ吹きしちゃいましょ♪」

 

私はそんな初めての塗装の時のアレコレを思い出して内心で思わず苦笑いを浮かべながらも海未に作業を促すわ。

 

「はい!」

 

ん。

 

海未は相変わらず良いお返事だわ♪

 

海未は作業の1つ1つがとても丁寧だし1度説明すれば大体は理解してくれるから、教える側としては楽で良いわ。

 

これが頭の中身が残念気味な穂乃果や凛だったら……考えたくもないわね…。

 

穂乃果と凛をそれぞれ担当している希と花陽には悪いけど、私の担当が海未で本当に良かったわ♪

 

私は海未の作業を見守りながら、染々とそんなコトを頭の中で思っちゃったの。

 

って言うか…

 

「何だか気付けばサフ吹きの説明だけで丸々1話終わっちゃいそうだわ…。」

 

手順で言えば持ち手棒にパーツを取り付けてサフのスプレー缶をシャカシャカしてからパーツにプシュ♪っと吹き付けるだけなんだけど…。

 

たった数行程の作業なのに、それを文字にすると無駄に長くなっちゃうわね…。

 

でも3分クッキング的に作りま~す♪はい♪出来ましたぁ~♪じゃ何だかなぁ…って感じになっちゃうし…。

 

そんなメタい事を悶々と考えていたら…

 

「あの?この様な感じでいいのでしょうか?」

 

いつの間にか作業を終えた海未がおずおずとそう訪ねて来たわ。

 

メタい事を悶々と考えていた私は、その言葉で我に返って慌てて海未がサフ吹きを終えたと言うパーツの確認を始めたわ。

 

「………少し薄く思える所もあるけど、このくらいなら大丈夫ね…。」

 

部分的に吹き付けが甘くサフが薄い所も何ヵ所かあるけど、過剰に吹き付けて液垂れしちゃうよりはマシだわ。

 

「うん♪オッケーよ♪」

 

私は笑顔で海未にそう返事を返してあげたわ♪

 

「大丈夫な様で良かったです…。」

 

私の返事を聞いた海未は心底ほっとした様子で胸を撫で下ろしていたの。

 

「それじゃ乾くまで30分~60分は掛かるから…」

 

その間また空き時間を有効活用してガンプラバトルの練習…と思ったけど…

 

「何か甘いモノでも軽くつまみながらお茶にでもしましょっか♪」

 

あまり詰め込み過ぎてもダメだから、ここはちょっと休憩にしておきましょ♪

 

「そうですね…慣れない作業で少し疲れてしまいましたので、そうして貰えると正直とても助かります…。」

 

休憩と聞いた海未はちょっとハニカミながらそう返事を返してくれたわ。

 

「それじゃお茶の準備をしてちょっとゆっくりしちゃいましょ♪」

 

そんなこんなで私と海未は吹き付けたサフが乾くまでの間を使って休憩をするコトにしたわ。

 

休憩が終わったら…次はいよいよ塗装よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

無事に古戦場を生き抜いたなQooオレンジでございます。
今回もボーダー爆上がりでしたが何とか八万位以内には入れました…。
そろそろ真面目に古戦場休暇を取らないとヤバいかも…。


今回も本編となります。
絵里さんと海未さんがサフ吹き作業をしている頃、他の面々は…?









それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのにじゅうきゅう 始まります。
















前回、丸々1話使ってサフ吹き作業の説明と言う多分ハーメルン始まって以来のとんでも回を行った私と海未。

 

そんな私たちはサフ吹き作業を無事に終えて、サフが乾くまでちょっと休憩に入るコトにしたの。

 

今回はその休憩時間を使って他の面々が私たちの裏でナニをしていたのかちょっと覗いてみようと思うのよ。

 

それじゃ早速…そうね、まずはソラと真姫の2人の様子を覗いてみましょ♪

 

んふふっ♪

 

きっとあの2人は2人きりだからってあーんなコトやこーんなコトをねっちょり♪ぬっぽり♪ずっぽ♪ずっぽ♪とヤっちゃてるに決まってるわ♪

 

天の声的ポジションな役得でそんな2人の情事を覗き見して脳内ホルダーに保存して後でオカズにしーちゃお♪

 

んっふふふふふふ…♪

 

さて、それじゃ2人のお楽しみを覗いちゃいましょ♪

 

どれどれ…?

 

「……ねぇ?こんな感じで良いの?」

 

「どれ?あー、うん。良い感じっぽいな。」

 

「良い感じっぽいって…それ、ホントに大丈夫なの?」

 

「大丈夫だって。問題ねぇよ。」

 

「相変わらずなんかテキトーね…。もう問題だらけな気しかしないわ…。」

 

アレ?

 

2人きりだからってエッチなコトをしてると思ったんだけど、なんか普通に筆塗りで塗装してる…?

 

「それにしても…ガンプラの塗装ってただ色を塗れば良いだけだと思ってたけど、その前に色々と下準備しなきゃダメだったのね。」

 

「あー、まぁな。あれやこれやと下準備しなきゃダメとかぶっちゃけ地味に面道だろ?けど始める前にも説明したけど、別に塗料の瓶に筆突っ込んでそのまま直塗りしても良いんだぞ?クオリティの保証はしねぇーけど。」

 

「保証しないって…まぁ手を抜いて失敗でもしたらイヤだからこれからも真面目に下準備するわよ…。」

 

「ソレが無難だな。」

 

ソラも真姫にちゃーんと塗装する前の下準備を教えたみたいね。

 

うんうん♪

 

やっぱり下準備は大事よね♪

 

「にしても…お前、なんかいい匂いするよな。」

 

「う"ぇえ!?ちょっ!いきなりナニ言い出してるのよ!バカじゃないの!?」

 

「バカって酷ぇなー、おい。ってかコレ、香水か?んー…あー、アレだ、アレ。ラインフォードのローラローラの5番。」

 

「バカにバカって言ってナニが悪いのよ!ってか当たってるし!?」

 

「適度に甘過ぎねぇ感じが真姫にあってるよな。」

 

「ちょっと!顔!近い!近い!!!」

 

……真面目に塗装してると思ったけど、やっぱり真面目じゃなかったわね。

 

主にソラの方が。

 

なんか2人でイチャイチャしてるわ。

 

ソラは隣に座って筆塗りしたパーツを眺めている真姫に顔を近付けると、いきなり昨今のコンプライアンス事情ではセクハラ認定待った無しのコトを言い出したの。

 

ソラったらセクハラなら私にしてくれればいいのに…。

 

私ならあーんなセクハラやこーんなセクハラも思うがままなのにね♪

 

イメージプレイ的にセクハラ部長と新人OLの夜の大運動会とかも可よ!可!

 

もちろんナマで!

 

ナマがナニを意味しているのかわからない子はお父さんとお母さんに聞いてみてね♪

 

きっと家族団欒中にテレビでエッチなヤツが流れちゃった時みたいに気まずくなっちゃうコト間違いなしだから♪

 

「にしても…真姫のその香水ってそこまで高いヤツじゃねぇだろ?真姫ならなんかもっとムダに高いヤツをガンガン使ってるってイメージだったからちょいと意外だな。」

 

「べ、別に…高ければ良いモノってワケじゃないから。それに…」

 

「それに?」

 

「私、単純にこの香りが好きなのよ。悪い?」

 

「んにゃ、悪くねぇよ。悪くねぇどころか良いと思うぞ。」

 

なーんか、端から見たら恋人同士っぽい会話よね…。

 

しかもプラトニック的な。

 

うん。

 

自分で言ってて意味わかんないわ。

 

「ってかラインフォードのローラローラなんてここら辺で売ってんのか?アレって日本じゃそうそう流通してねぇーだろ?アレか?やっぱ日常的に自家用飛行機とかで海外に買い出しに行ったりしてんのか?」

 

ソラったらおバカねー。

 

セレブのお嬢様な真姫が自分から買い出しに行くワケないじゃない。

 

真姫クラスのセレブのお嬢様なら使用人に“買って来なさい♪”って偉そうに一言命令すればそれでオッケーなのよ♪

 

そうに決まってるわ♪

 

「ローラローラだけじゃなくラインフォードの香水なら国内でも普通に売ってるお店はあるわよ? まぁ個人でやってる割りと小さいセレクトショップだから知る人ぞ知るってトコだけどね。」

 

「マジか。」

 

「マジよ。」

 

あらヤダ。

 

真姫ったら自分で買いに行ってたのね。

 

しかも国内っぽいし。

 

てっきりセレブ無双的な感じだと思ったんだけど。

 

「なぁ?それってドコか教えて貰っても良いか?義妹がラインフォードの香水好きなんだよ。」

 

「義妹って…穂乃果と絵里の妹たちといつも一緒に居るあの悠莉ってジト目の子?」

 

「おうよ。何時まで経ってもお義兄さまお義兄さまって甘えん坊でちょいと困ってるけど、まぁ可愛い自慢の義妹ってヤツだな。」

 

「自慢の義妹、ねぇ…。ふーん…なんか意外。ソラってちゃとお兄ちゃんしてるんだ。」

 

「お前…俺をなんだと思ってんだよ…。」

 

「え?バカ?」

 

「おい!誰がバカだ!誰が!」

 

「ふふっ♪冗談よ、冗談♪お詫びに今度この香水買ったお店に案内してあげるわ♪」

 

「お?マジか?」

 

「マジよ♪」

 

あれ?何だかコレって話の流れ的にデートに行くっぽくなってないかしら?

 

デ、デートだなんて…!

 

きっと最後は磔台や三角木馬や分娩椅子とかが完備されているラブなホテルにしけこんでヤるコトをヤっちゃうつもりね!

 

うらやましい!

 

「んじゃまぁ頼むわ。」

 

「えぇ。」

 

くっ!あの朴念仁なソラを自然な流れでデートに誘い出すだなんて…真姫!恐ろしい娘!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラと真姫が端から見たらイチャイチャしながらガンプラの塗装を進めている一方、穂乃果と希のコンビはと言うと…

 

[[サテライトリボルバー♪ふぁいやー♪]]

 

[[んぎゃーーーーすー!!!]]

 

元気にバトルしていたわ。

 

穂乃果は新しいガンプラ“ソルストライクガンダム”を用意して来ていたから、この合宿でもうガンプラを作る必要はないのよね。

 

だから2人でバトルの練習してるんでしょうね。

 

そんな新しいガンプラ“ソルストライクガンダム”を駆って颯爽と希の“ドム・ハーミット”へと向かって行った穂乃果だったけど、あえなくサテライトリボルバーの一撃で文字通り消し飛ばされちゃっていたわ。

 

まぁ希とドム・ハーミットを相手に距離を取ったらサテライトリボルバーの餌食になっちゃうのはとーぜんよね。

 

[[も、もう1回!]]

 

[[えぇよ♪]]

 

サテライトリボルバーで消し飛ばされた穂乃果だったけど、元気に再出撃して再び希のドム・ハーミットへと向かって突撃して行ったわ。

 

でも…

 

[[ふぁいやー♪]]

 

[[んぎゃーーーすぅー!!!]]

 

結果はさっきとおんなじ。

 

またまた突撃中に希のドム・ハーミットのサテライトリボルバーで消し飛ばされちゃったの。

 

穂乃果…サテライトリボルバーが来るのがわかってるんだから、避けるなりなんなりしなきゃ…。

 

[[も、もう1回!!!]]

 

[[ほいほ~い♪]]

 

それにしても…こうして見ると希のドム・ハーミットってホント凶悪よね。

 

サテライトリボルバーは通常のサテライトキャノンと違って月が出ていないバトルフィールドでも使えるし、高圧縮エネルギーカートリッジを装填して直接エネルギーを供給してるから、エネルギーチャージの時間がほぼ無くノータイムで連射とかチート染みたコトも出来ちゃうし。

 

接近戦でも背中の自称“ヤドカリ”から巨大なハサミをにょき♪っと伸ばして殴るは挟むはちょん切るはの大暴れするし。

 

他にもビームキャノンやナックルダスターとかの武装を積んだ多目的シールドとかもあるし。

 

あの如何にも重そうな見た目のクセにそこら辺の高機動タイプの機体よりも速いし。

 

流石はガンプラ心形流って感じよね。

 

[[ふぁいやー♪]]

 

[[んぎゃーーーすぅー!!!]]

 

あ、またさっきと同じヤられ方…。

 

穂乃果もこれだけヤられまくったるんだからちょっとは学習しないと………学習とか穂乃果には難しいかしら?

 

[[ま、まだまだ!!!]]

 

[[ほいさ~♪ドンときぃやぁ~♪]]

 

まぁ希のコトだから、しばらくコレを繰り返して突撃だけじゃどーにもならないって身体に理解させたら、そこから細かな戦い方を教えたりするんでしょうね。

 

穂乃果はせっかく良い才能を持ってるんだから、しっかりと伸ばしてあげて欲しいわ。

 

ランスチャージしか出来ない私じゃそこら辺は参考にならないでしょうから。

 

そんなワケで穂乃果のコトは希に任せておけば大丈夫ね♪

 

[[またまたふぁいやー♪]]

 

[[またまたんぎゃーーーすぅー!!!]]

 

…………大丈夫…よね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラも真姫がイチャイチャしていたり穂乃果が希にサテライトリボルバーで撃墜されまくったりしている頃、凛と花陽はがナニをしていたのかと言うと…?

 

「ぶしゅーーーー♪だにゃ!」

 

「待って!凛ちゃん!お願い待って!マジで待って!そんなにぶしゅーーーーってやったらサフり過ぎだから!」

 

「まだまだぶしゅーーーー♪♪♪だにゃ!」

 

「だから待って!お願いだから待って!!!ってか話聞いて!サフはそんなに液垂れして滴り落ちるまで吹きかけなくても良いの!!!」

 

「にゃ?」

 

「可愛いけどにゃ?じゃないよ~!」

 

「ドンマイ!」

 

「ソレは失敗した凛ちゃんを励ますために花陽が凛ちゃんに言うセリフだよね!?」

 

凛と花陽の2人は私と海未、ソラと真姫のペアがしていた様に、持ち手棒に取り付けたパーツにサフを吹き掛けていたわ。

 

ただとてもじゃないけど順調とは言えない感じみたいね。

 

凛は加減なんて知るか!ボケ!と言わんばかりに、手にしたサフのスプレー缶をぷしゅーーーー♪とパーツへと吹き掛けていたのよ。

 

花陽が慌てて止めに入ったけど、凛はその花陽の制止を聞かずにサフ吹きを続行して、結果としてパーツからサフが滴り落ちるあきらかに吹き掛け過ぎな状態になっていたの。

 

「この調子でドンドンいっくにゃー♪」

 

「行かないで!お願いだからその調子で行かないで!!!」

 

花陽は大変そうよね…。

 

私が教えるのが素直で丁寧な海未でよかったわ…ホントに…。

 

「んにゃ?にゃんか目に…って!ぎにゃぁぁぁ!?目がぁ!?目がぁ!?」

 

そうこうしている内に、盛大にサフを吹き掛けまくっていた凛の目にサフが入っちゃったみたい。

 

「凛ちゃん!?そう言えばなんで花陽が渡したゴーグルしてないの!?」

 

「あんなの着けたらかよちんとメガネっ娘キャラが被っちまうからだにゃ!ってか目がぁぁぁぁ!?」

 

「今はメガネしてないからキャラ被りしないよ!!!ソレよりも早く目を洗いに行かなきゃ!」

 

ホント、花陽は大変そうよね…。

 

まぁ…うん。

 

頑張って…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてさて。

 

それじゃ最後のペアを覗いて見ようかしら?

 

最後のペアはお昼ご飯の準備をしてくれているにことことりの2人ね。

 

あの2人…またケンカとかしてなきゃいいんだけど…?

 

「スープは♪」

 

「ヨシッ!ですぅ♪」

 

「チキンソテーも♪」

 

「ヨシッ!ですぅ♪」

 

「ご飯は?」

 

「バッチリ♪ですぅ♪」

 

「サラダにデザートのプリンも!」

 

「やっぱりバッチリ♪ですぅ♪」

 

「んふふふふふ…」

「ちゅちゅちゅ…」

 

「準備万端!」

 

「完璧ですぅ♪」

 

あれ?2人ともケンカ…してない?

 

それどころか仲良くお昼ご飯の準備してるみたいね?

 

この2人…実はケンカするほど仲が良いを地で行くコンビなのよね。

 

それにしても…また2人で些細なコトでケンカしてお昼ご飯の準備が出来てなかった…なんてコトにならなくてよかったわ。

 

「さて…お昼ご飯の準備は終わったけど…どーしよっか?」

 

「決まってますぅ♪おい♪にこっぱち♪ちょっとツラ借せ♪ですぅ♪」

 

「バトルのお誘いってワケね?ふん!望むトコだわ!!!」

 

「ちゅん♪今日もことりがけちょんけちょんにしてあげますぅ♪」

 

「ヤれるもんならヤってみなさいってのよ!」

 

「や~ってヤるぜ♪ですぅ♪」

 

お昼ご飯の準備ではケンカはしなかったみたいだけど、結局は2人でバトルはするのね。

 

昨日はことりがにこに勝ったって話だけど…今日のバトルはどうなるコトやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、まぁこんな感じで私と海未の作業の裏側では他のペアがそれぞれ合宿2日目(午前の部)を過ごして居たわ。

 

新しいガンプラ作成が1番順調なのはソラと真姫のペアみたいね。

 

逆に1番順調じゃないのは凛と花陽のペア。

 

凛はあの調子で本当に新しいガンプラを作れるのかしら…?

 

手が空いたら花陽のヘルプに行かなきゃダメしれないわね。

 

ちなみに真姫と凛の新しいガンプラの素体は…もうちょっとだけヒ♪ミ♪ツ♪よ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第11話「NICO's Boot Camp」そのさんじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

GW中に当作を読み込んでありがたい事この上ない程ご感想を戴き、テンション爆上げになっまQooオレンジでございます。
この場をお借りして再度お礼申し上げます。
本当にありがとうございました。



今回も本編となります。
海未さんがサフ吹きの次に挑むのは…?
そして最後には…









それでは 第11話「NICO's Boot Camp」そのさんじゅう 始まります。
















パーツに吹き付けたサフが乾く間、他の面々がナニをしているのか?をこっそりと天の声的な視点で覗いてみたんだけど、花陽は凛に振り回されて色々とご愁傷様だったわね。

 

花陽もたまには凛にガツン!と言ってあげないと、凛は花陽に甘えてきっといつまでもグダグダとヤっちゃうわよ。

 

まぁそのグダグダがあの2人の仲の良さを表してもいるんでしょうけどね。

 

私も希と2人だとついグダグダとやっちゃうから。

 

それはさておき。

 

「サフはちゃんと乾いてるみたいね。」

 

私が天の声的な視点で他の面々を覗き見している内に、さっき海未がパーツに吹き付けたサフはちゃんと乾いてくれたみたい。

 

この西木野家所有の“南の島”の気候ならちょっとの時間でサフが乾いちゃうのは当然って言ったら当然なんだけどね。

 

「乾いたと言う事はこれは触ってみても大丈夫…と言う事なのでしょうかる」

 

「えぇ。触るくらいはなんの問題もないわよ?」

 

爪でゴリゴリと強く引っ掻いたりしたら流石に乾いたサフが削れちゃうかもしれないけど、指で適度に触る位ならなんともないハズだわ。

 

「それでは…」

 

海未は見ているこっちが緊張しそうになるくらい慎重に、そっと、優しく…サフが乾いたパーツに指を這わせたわ。

 

「元の状態よりも…ほんの少しだけざらざらしている様に思えますね…?」

 

海未はサフが乾いたパーツを指で触れると、そんな感想を言って来たの。

 

「爪で引っ掻いたりしないでね?」

 

「凛ではないのでそんな事はしません!」

 

凛ではないので…って…まぁあの娘は…なんかネコっぽいからヤりかねないわね。

 

「さて、それじゃサフも乾いた事だし…いよいよお待ちかねの塗装の時間よ♪」

 

ガンプラの塗装の方法は大きく分けると…

 

①エアブラシ

 

②スプレー

 

③筆塗り

 

この3つになるわ。

 

ガンダムマーカーやガンダムマーカーエアブラシシステムを使った塗装については後で説明するから、今はちょっと省くわね。

 

まずは①のエアブラシなんだけど…これは本格的な塗装って感じかしら?

 

瓶の塗料を使用してエアブラシでパーツに吹き付ける。

 

それがエアブラシ塗装よ。

 

このエアブラシ塗装のメリットは完成した時の仕上がりの良さかしら?

 

後は塗料同士を混ぜ合わせる事で調色して、自分好みの色を再現出来るって点ね。

 

デメリットは機材の値段と使用後の洗浄の面倒さ。

 

エアブラシはエアブラシ本体に空気を供給するエアコンプレッサー、そして排気スペースの設置等々…ぶっちゃけどうしても初心者がいきなりエアブラシで塗装を行うには機材の面で敷居が高過ぎるのよね。

 

エアコンプレッサーはエアー缶を使えば代用出来るけど、エアブラシ塗装の度にエアー缶を使っていると正直コストパフォーマンスがとても悪いわ。

 

エアー缶って地味に高いから…。

 

ちょっと前までならAm◯zonでエアー缶は安く売られていたけど、最近はあそこは転売価格が平然と横行しているから、安く仕入れるって事も難しくなっちゃったのよね。

 

後はエアブラシは使用後の機材の洗浄も溶剤を使ったりと面倒なの。

 

そんなワケだから正直に言ってエアブラシ塗装は機材や設備の費用的な理由で初心者にはあまりオススメ出来ないわ。

 

将来性を考えるとアリではあるんだけどね。

 

次に②のスプレー塗装ね。

 

これはさっき海未が使ったスプレー缶タイプのサフと同じ様な物ね。

 

塗料の入ったスプレーを吹き付けて塗装するの。

 

コストパフォーマンス的にはほどほど…かしら?

 

上手く吹き付けられれば仕上がりもエアブラシほどではないけど問題ないレベルになるわ。

 

ただ…スプレーでの塗装は慣れるまでちょっと加減が難しいのよね。

 

初心者が塗料を吹き付け過ぎて液垂れして散々な結果に…なんて事は多々あるわ。

 

後は排気スペースとかの設備がないと室内でのスプレー塗装は難しいの。

 

そこはまぁ外でやれば良いんだけど…。

 

外は外で風の影響とかあるから難しいんだけどね。

 

このスプレー塗装の注意点としては、①のエアブラシ塗装と違って、使う色の調合は出来ないわ。

 

だから既存の色しか使用出来ないの。

 

ただ用意するのは好みの色のスプレーだけだから、3つの中では1番お手軽ではあるわ。

 

簡単にまとめると、このスプレー塗装はエアブラシ塗装よりもお手軽で難易度もそこそこ…って感かしら?

 

そして最後は③の筆塗り塗装ね。

 

これは読んで字の如く、筆を使った塗装ね。

 

筆塗り塗装は絵具を使って絵を描く様な感覚で塗装するの。

 

使う塗料はエアブラシ塗装と同じく瓶の塗料。

 

だからエアブラシ塗装と同じ様に色の調合も出来るわ。

 

筆塗りは敷居的には1番優しいかしら?

 

でもこの筆塗り塗装…一見すると3つの塗装の中で1番簡単そうに見えて、実は難易度で言えば結構難しかったりするのよね。

 

下手な筆塗りだと塗装面がでこぼこになって酷い事になっちゃうの。

 

そこら辺は要練習!しかないわね。

 

「と、塗装と言っても色々とあるのですね…。」

 

「そうね。」

 

この3つ以外にも方法はあるしね。

 

3つの以外の方法って言うのは、さっきちょっと触れたけど、ガンダムマーカーやガンダムマーカーエアブラシシステムを使った方法とかになるわ。

 

ガンダムマーカーはマーカーペンの様な物で塗料を塗る方法。

 

ガンダムマーカーエアブラシシステムはガンダムマーカーを使用した簡易エアブラシでの塗装。

 

この2つは割とお手軽で難易度も優しい方法になるわ。

 

ただガンダムマーカーエアブラシシステムは基本的にエアー缶を使うから、ちょっとコスパは悪いわね。

 

一応はエアコンプレッサーがあれば接続してエアー缶の変わりに出来るけど。

 

「あの…それで私はどの方法で塗装をすれば良いのですか?」

 

んー…そうねぇ…取りあえず今回は…

 

「筆塗り塗装にしてみましょうか?」

 

どうして筆塗りか?って言うと、これはあくまでも個人的な意見になるんだけど、筆塗り塗装ってガンプラ塗装の基礎だと思うのよ。

 

特に水性ホビー◯ラーとかは本当に絵具を扱う感覚で出来ちゃうし♪

 

水性塗料だから失敗したら洗えば良いんだもん♪

 

まぁ今回は水性塗料じゃなくアクリル塗料の方を使うんだけど。

 

と、言うワケで…

 

「まず用意するのはこれ♪瓶の塗料♪」

 

そう言いながら、私は私たちに宛がわれた工作室の棚の中から事前に持って来ていた瓶の塗料を海未に手渡したわ。

 

「これが…瓶の塗料……その…随分と小さいのですね。」

 

まぁ模型用だから。

 

「ちなみに海未に渡した瓶の塗料はMr.◯ラーのアクリル塗料になるわ。個人的にだけど、それが日本で1番ポピュラーな模型用のアクリル塗装だと思うの。」

 

Mr.◯ラーは色のバリエーションがとても豊富なのよね。

 

模型用の瓶塗料でMr.カラーの他に有名な所だと、タ◯ヤカラーとガ◯アカラー辺りかしら?

 

特にガ◯アカラーとかは独自の面白い色がたくさんあって楽しいのよね♪

 

そうそう♪ガンプラの塗装に興味のある人も無い人も、1度近所の模型屋さんの塗料コーナーを覗いてみて♪

 

いろんな色がいっぱいあって見てるだけでも楽しいわよ♪

 

「次に筆塗り塗装で使うアイテムはこれよ♪」

 

「筆…ですね。」

 

「そ♪筆よ♪」

 

私が海未に手渡した筆は先の細い小さな筆。

 

タ◯ヤの細筆の“小”、ね♪

 

あ♪もちろん平筆も用意してあるわよ♪

 

えっ?どうしてタ◯ヤの筆かって?

 

それは…ほら…安いから…。

 

それにこのタ◯ヤの筆って大抵の模型屋さんで売られているでしょ?

 

この転売天国な昨今でもドコでも割と簡単に手に入るってポイント高くないかしら?

 

まぁ実は100均の筆でも問題はなかったりするんだけど…。

 

使う筆は人それぞれだから、みんなも自分にあった筆を探して使ってみてね♪

 

塗料、筆と続いていよいよ最後のアイテム。

 

それは…

 

「溶剤、ね。」

 

「ようざい…。」

 

アクリル塗料を薄める為に使う溶剤。

 

それが筆塗りで使用する最後のアイテムよ♪

 

この溶剤…塗料を薄める為だけじゃなく、筆の洗浄でも使うの。

 

今回は使わないエアブラシの洗浄でも使ったりするわね。

 

そうそう♪塗料を薄める時に適量を入れれる様にスポイトとかあるとかなり便利よ?

 

スポイトは100均の物でも良いから、筆塗り塗装するときは是非用意してみてね?

 

さて、私が今回用意したこの溶剤なんだけど、Mr.◯ラーの1番小さい瓶の溶剤になってるわ。

 

私は小さな瓶の物を用意したけど、頻繁に塗装する人は大きなヤツを買うとお得だから、そちらをオススメしちゃうわ♪

 

「ちなみに溶剤は他の会社からも出てるから、他の会社の瓶塗料を使う時は出来るだけその会社の溶剤を使う事をオススメするわ。」

 

前にケチってタ◯ヤカラーにMr.◯ラーの溶剤を使ったらなんだか微妙だったのよ。

 

使えなくはないけど、なんか違う…って感じだったわ。

 

「同じ会社の塗料と溶剤を合わせて使った方が良いと言う事ですね?」

 

「えぇ。まぁあくまでも推奨するってレベルだけどね。」

 

「わかりました。心に留めておきます。」

 

「ん♪」

 

筆塗り塗装で最低限必要なのは以上3点。

 

瓶の塗料。

 

筆。

 

溶剤。

 

この3つ。

 

他にも色々とあれば便利なモノはあるけど、最低限これだけあれば何とかなるわ。

 

「それじゃ今回もまずはプラ板を切った物で練習してみましょ♪上手く出来そうなら本番よ♪」

 

「は、はい!頑張ります!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海未がプラ板を切った物で筆塗りの練習を始めた横で、私は自分のガンプラ“トールギス・ヴァルキュリア”をガンプラ保管ケースから取り出したわ。

 

そして関節のヘタレやパーツの不備が無いかの確認を始めたの。

 

関節がヘタレてしまっていたりしたら、私のトールギス・ヴァルキュリアのメインウェポンの大型ランスを構えた時にその重さを支えきれずにポロリ…なんて事になっちゃうから。

 

トールギス・ヴァルキュリアが使っている大型ランスって本来なら1/100サイズのガンプラが使う大きさのランスだから、大きさに伴って当然重さも重くてなっているのよ。

 

だからその重さに耐えられる様にこうして頻繁に各部の確認をしているってワケね。

 

そんな各部の確認をしながら、私はぼんやりとトールギス・ヴァルキュリアのこれからの事を思い浮かべるの。

 

私が求めるのは至極簡潔。

 

もっと硬く。

 

もっと速く。

 

ただそれだけ。

 

ただそれだけの事なんだけど…

 

「そのただそれだけが難しいのよね…。」

 

ぶっちゃけ私のトールギス・ヴァルキュリアはもう限界まで強化されているのよ。

 

お婆様に融通して貰った特殊合金“超合金ロシアンニューZ”を使用した堅牢な装甲。

 

本来なら1/100サイズのガンプラが使う大型バーニアを使用して作られたスーパーバーニア。

 

ランスチャージでの突撃戦法をするだけなら、この2つさえあれば十分なのよね。

 

でも…この先も今のトールギス・ヴァルキュリアのままで良いのか?って考えると…。

 

並大抵のファイターが相手なら、今のままのトールギス・ヴァルキュリアでも問題は無い…それでも、絶対に今のままだと“詰む”瞬間が訪れる…そんな気がするのよ。

 

だからどうにかして改良しないと…。

 

改良しないとダメなんだけど…

 

「どーすれば良いのか、よね…。」

 

海未がプラ板を相手に筆塗りの練習を続けるその隣で、私はため息を1つ吐きながらトールギス・ヴァルキュリアの改良の為にあーでもないこーでもないと思案を続けるわ。

 

いつかもっと高い空を駆け抜ける為に。

 

取りあえず…

 

「お婆様に頼んで本国から新しい装甲材を送って貰いましょ♪」

 

“宇宙合金ラス◯ーチン”…。

 

我が祖国、ロシアが誇る最強最硬の装甲材。

 

トールギス・ヴァルキュリアに使われている“超合金ロシアンニューZ”を遥かに上回る硬度を持つあの装甲材さえあれば…。

 

あ♪ちなみにちょっと前までは私が次に使う予定の装甲材の名前は“宇宙合金プー◯ン”って表記していたけど、2022年現在“宇宙合金プー◯ン”の名前の由来になった某私の祖国の大統領が侵略戦争なんて愚かな事を仕出かしちゃったから、そこら辺の事情を鑑みて今後は“宇宙合金ラス◯ーチン”に変更する事にしたわ♪

 

ラス◯ーチンも大概だとは思うけど、現在進行形で侵略戦争を指揮している愚か者に比べれば…マシ…よね?たぶん…。

 

それにしても…今時、侵略戦争だなんてあの大統領は本当に余計な事を仕出かしてくれたモノよね…。

 

戦争なんて最後に切るべき外交カードじゃない?

 

それをあっさりと切っちゃうとか痴ほう症にでもなったのかしら?

 

愚か以外の何者でも無いわ。

 

以上♪えりーちかからのちょっとメタいお知らせでした♪

 

戦争なんてダメよね、絶対に。

 

バナージも言ってじゃない?

 

“正しい戦争なんてあるもんか!”って。

 

本当にそう思うわ。

 

戦争なんてゲームやアニメ、マンガの中だけで十分よ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっ?ちょっと!おわりなの?今回で11話って終わりなの!?

 

ホントに?終わり?終わっちゃうの!?

 

はい?次回からにこメインで穂乃果の微強化回?

 

その後に穂乃果以外の初心者組の新型機お披露目?

 

そこら辺のこと!えりーちか!聞いてないし!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

30msのスク水ボディパーツは何としても手に入れたいQooオレンジでございます。
でも転売ヤーから買う気は微塵もございません。
転売ヤーは早期に滅べばいいかと。




今回からは閑話になります。
恐らくは本編に一切関係の無いお話になる予定なので、頭を空っぽにしてお楽しみ下さい。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿①」 始まります。















「犯人はこの中にいるにゃ!!!」

 

「「「「「「「「ナ、ナンダッテー!!!」」」」」」」」

 

はい♪とゆーワケでいきなり真姫ちゃん的イミワカンナイ!な事を凛ちゃんが言い出してる中、唐突に始まったのが今回のプロットもナニも無い状態でオレンジジュース野郎が行き当たりばったりで書き始めてる謎の閑話回ですよ♪

 

そんな行き当たりばったりな謎の閑話回な今回ですが、メインは最近はめっきりと出番が少なくなった花陽が担当する事になりました!

 

はひ!はひ!はひ!はひ!はひ!

 

そーなんです!ついに!ついに!つーいーにー!!!!!花陽の出番が再びやって来ちゃったんです!

 

ガンプライブ!では1人だけ生誕祭特別編が無いとかじみーにいじめ?って思っちゃう扱いを受けている花陽ですが、今回は最初からクライマックスだぜ!で大暴走しちゃいますよ!

 

皆さん?お覚悟はよろしくて?なーんて♪なーんて♪なーんて♪

 

えっ?そろそろ真面目にお話を進行しろ?ですか?

 

えー!もうちょっとグダグダしてても良いじゃないですかー。

 

もっと花陽と一緒にグダりましょーよー♪

 

ダメ?これ以上グダると文字数稼ぎで運営に通報する?

 

げっ!?通報とかマジですか!?

 

それだけはマジ勘弁です!

 

はぁ~。

 

仕方ありません。

 

それじゃそろそろ真面目にお話を先に進める事にしましょう!

 

通報されちゃったら堪ったもんじゃないですからね!

 

さてさて♪事の始まりはお昼ごはんをワイワイと食べ終えて、食後のデザートもペロリ♪と平らげた後に起こりました。

 

にこちゃんとことりちゃんが食器を洗う為に台所に行ってしばらくすると、2人が向かった台所から絹を引き裂くような悲鳴が聞こえて来たんです。

 

とーぜん、食堂で食後のお茶を楽しみながら雑談に耽っていた花陽たちは“すわっ!ナニゴトか!!!”と言った感じで、悲鳴が聞こえて来た台所へと向かいました。

 

たどり着いた台所で待ち受けていたのは…

 

「に、にこちゃんが…!」

 

「死んでるにゃ…!!!」

 

と、言う事態だったんです。

 

イヤまぁ凛ちゃんが死んだらとか言ってますが、別ににこちゃん死んでませんけどね。

 

だって割りとヒロイン力強めで色々と恋愛フラグを建てまくってたにこちゃんが本編ならいざ知らず、こんなグダグダ系の閑話でいきなり死亡描写もなく死んじゃったりしたら“はっ?”ったなっちゃうじゃないですかー。

 

ってか久し振りの花陽メインのお話をこんなグダグダ系の閑話とか言いやがって!

 

一体全体どーゆーりょーけんですか!

 

温厚な花陽だって流石に久し振りのメイン回で“こんな”云々言われちゃったらちょーーーっとガチ目にキレちゃいますよ?

 

感情に従ってひと暴れしちゃいますよ?

 

アバタロウギアでチェンジしちゃいますよ?

 

と、それはまぁ置いといて、そんな凛ちゃんに思わず死んだ!とか言われちゃったにこちゃんですが、死んでる代わりに(?)に無惨にもパンツ丸出しで台所の床にお尻を突き出す形で倒れ伏していました。

 

「今日は黒か。相変わらず見た目ロリのにこちゃんのクセにエロいヤツ穿いてんなー。」

 

「青空!どさくさに紛れてにこのパンツをじろじろと見ないで下さい!!!」

 

「まぁまぁ海未ちゃん♪別にえぇ~やん♪パンツの1つや2つ見せたって♪減るもんとちゃんやし。」

 

「減りますよ!主ににこの心のナニかが!」

 

「んなコト言ってるヒマがあるならとりまにこちゃんの捲れたスカート直してやったら?俺的にはこのままでも良いんだけど。」

 

ちなみににこちゃんのおパンツは黒のムダにセクシーなヤツでした。

 

クロッチの部分以外はレースでスケスケなんですよ!スケスケ!

 

と言いますか、よくにこちゃんサイズのあんなムダにセクシーなおパンツ売ってましたね。

 

にこちゃん、下着のサイズって小学生とかそこら辺のサイズとおんなじくらいですよね?

 

それなのにそんなにこちゃんが穿けるようなスケスケレースの真っ黒おパンツが売られているとか…コレはアレですね!アレ!

 

一部のセレブや権力者、聖職者、はたまた有識者的なエロい人…じゃなくて偉い人達が自分たちのロリコン趣味をムッハムッハと満たす為に下着会社に売らせているんですね!きっと!

 

ほら!某米の国の◯統領の二男とかドン引きするくらいにガチのロリコン趣味じゃないですか!

 

あんな感じの人ですよ!あんな感じの!

 

花陽はあの某米の国の大◯領の二男のブリーフ一丁&靴下+マフラーとか言う変態丸出しな謎の自撮り画像と、その変態丸出しな謎の自撮り画像を撮っちゃう某米の国の大統◯の二男の傍らに侍らせれている赤いセクシーな下着(ガーターベルト標準装備!)を装着させられた幼女の画像をTwi◯terかナニかで偶然に見ちゃった時、コレでもかっ!って感じで真面目にドン引きしちゃいましたよ!

 

いゃ~♪権力者の息子って良いですね♪何でも好きなコトが出来て♪

 

イヤもう◯ねばいいのに♪

 

「それで?にこがお尻を突き出してパンツ丸出しで床に倒れているこの謎の状況はナニがどーなってこーなったの?」

 

そら君がおパンツ丸出しでお尻を突き出して倒れ伏しているにこちゃんのあられもない姿をスマホで写真に収めようとしている所を海未ちゃんがムダに機敏な動きで必死になって妨害していると、絵里ちゃんが左の頬に手を添えて小首を傾げながらこの状況はナニ?と、まずは誰もが本来なら真っ先に言うべき事をこのタイミングでようやく切り出しました。

 

「にゃ!見りゃわかるにゃ!にこちゃんが殺されちまったんだにゃ!」

 

「うえぇー!?そ、そーなの!?」

 

「そうにゃ!そうに決まってるにゃ!コイツはやっべーにゃ!殺人事件だにゃ!殺人事件!南の島連続殺人事件だにゃ!」

 

「さ、さつじんじけん!!!スゴい!名探偵コ◯ンみたい!!!」

 

「真実はいつも3つくらいあるにゃ!」

 

「真実が3つもあるの!?それもやっぱりスゴい!!!」

 

うん。

 

そんなに真実がいっぱいあったら色々と大変です。

 

凛ちゃんと穂乃果ちゃんの2人が好き勝手な事を言いながら騒いでいる中で、この面々の中ではお家がお医者さん&将来はお医者さんになるために絶賛人体実験中で1番医療知識がある真姫ちゃんが倒れているにこちゃんの所へと進み出て、その首筋にそっと手をあてがいました。

 

「普通に脈あるわよ?だから別に死んでるってワケじゃ無いわ。まぁ気絶はしてみたいだけど。」

 

ドクターマッキーな真姫ちゃんの診断はただ気を失っているだけ…と言うかお話的にはそこはちょっと軽く死んどけよ!矢澤ぁぁぁ!と言いたくなる様なモノでした。

 

ワンチャン死んじゃってたら西木野家驚異の技術力でメカにこちゃんとサイボーグにこちゃんとかアン◯レラ社の某ウイルスでバイオ的なゾンビにこちゃんになった復活出来たんですけどねー。

 

惜しい!

 

「ちゃんと調べてみないと何とも言えないけど、パッと見ただけじゃ外傷は特に無いっぽいから取りあえずソファにでも寝かしておきましょ。誰か…ってかこの場で唯一の男手さん?にこちゃんのコトを運んでちょうだい。」

 

「おうよ。手間賃は真姫のパンツでいいぞ。もち使用済みな。」

 

「イヤよ。欲しいなら使用済みなんかより新品のヤツあげるわよ?」

 

「イヤイヤイヤ!新品なんざ貰っても意味ねぇーだろ!使用済みだろ!そこは使用済みでなきゃダメだろ!」

 

「イミワカンナイ。使用済みのパンツなんて貰ってもどーすんのよ…。はぁ…それよりも早くにこちゃん運んじゃって。」

 

「うぇーい。」

 

真姫ちゃんは手早くにこちゃんに外傷が無い事を確かめると、そら君にリビングのソファへと運ぶ様に指示を出します。

 

と、言いますか…なんか真姫ちゃんとそら君の2人のやり取りが前よりも…具体的には朝ごはんの時よりも気安いモノになってませんか?

 

そら君と真姫ちゃんは午前中は2人で工作室に籠って真姫ちゃんの新しいガンプラ作成をしていたけど、その時にお互いの距離が縮まる様なイベントが起こった…とか?

 

具体的にはアレですね!エロいイベント!!!

 

ぐへへっ!相変わらずいい尻の造形してやがるぜ!その股の3ミリ穴に俺のアクションベースをぶちこんでやるぜぇ!

 

ぶちこんでぇ~!股間の3ミリ穴にアクションベースをぶちこんでアへらせてぇ~♪

 

とか?

 

とりま真姫ちゃん?使用済みのおパンツはナニする時とかに使うんだよ?

 

あとは真空密閉パックで保存して、いつでも新鮮な使用済みおパンツの香りを楽しむとか。

 

他にも良いお出汁が出るからご飯を炊く時に一緒に炊き込んで炊き込みご飯にしちゃうとか。

 

そう!使用済みのおパンツにはいろんな使い道があるんですっ!

 

みなさんの使用済みおパンツの使い道はどんな感じですか?貴方の性癖と一緒にこっそりと花陽に感想とかで教えてくださいね♪

 

「結局、何がどうしてにこは台所で気絶してパンツ丸出しで倒れていたのでしょうか?」

 

「そうね…ことりがにこに気絶するような物理的ナニかをしたんじゃないのかしら?ほら?にことあの子っていつも仲良くケンカしてるし。鉄のハリセンと出刃包丁で割りと洒落にならないレベルでド突き合ってるから。」

 

「ん~?それはどーやろね?仮にことりちゃんが今回のにこっち殺人事件(仮)の犯人だったとしたら、にこっちのドタマにはことりちゃん愛用の包丁がサクッ♪っとぶっ刺さっとるんやないの?」

 

「ですね。それにことりならば獲物が自分の目の前で気絶したりしたモノならば、一切の躊躇無くトドメを刺しに掛かります。」

 

「あぁ…そう言われれば…。確かにことりならそうなるわよねぇ。その場合は当然だけど台所は今頃は真っ赤な血の海でにこは晴れてヴァルハラ行きになってるわね。」

 

「えぇ。ですがこの現場には血の一滴も落ちてはいませんでした。血に飢えた狂鳥であることりの犯行ならそれは余りにも不自然過ぎます。」

 

「となるとやっぱり犯人はことりちゃんや無いんやないの?」

 

気絶していたにこちゃんをそら君が優しく抱き抱えてリビングのソファへと運んで行く傍らでは、海未ちゃんと絵里ちゃん、そして希ちゃんの3人がこの事態を引き起こした犯人について話し合っていました。

 

その話し合いで犯人として上がるのはとーぜんですが、にこちゃんと一緒に洗い物の為に台所へと向かった我らが狂鳥娘ことクレイジーリトルバードなことりちゃん。

 

そう…犯行時間にガイシャのにこちゃんと一緒に台所で洗い物をしていたハズのことりちゃんはとーぜんですが、今回のにこちゃん殺人事件の容疑者筆頭候補ですよね。

 

でも現場の状況的にはことりちゃんは犯行では無い…。

 

それがこの事件の調査に当たった南の島警察の園田警部率いる特別捜査班の結論でした。

 

「花陽?人の事を勝手に刑事にしないでくれませんか?」

 

「しかも南の島警察とかワケワカメやし。」

 

「まぁまぁ2人とも。花陽は花陽できっとこの暗い状況を明るくしようと冗談を言って場を和ませようとしてくれただけよ?ね?」

 

えっ?

 

フツーに違いますけど?

 

ほら?今回は冒頭からふざけまくる宣言したから、おもいっきり悪ふざけしてるだけですけど?

 

それがナニか?

 

「………と、取りあえずはリビングに戻りましょ。」

 

あるぅえぇー?

 

何か絵里ちゃんに目を反らされて逃げられちゃいましたよ?

 

うん。

 

解せません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「取りあえずはことりさんを探さねぇーとな。」

 

にこちゃんをリビングのソファに横たえ終えると、そら君はその場に集まった面々を見回してそう切り出して来ました。

 

「ことりさんが犯人にしろ、そーじゃねぇにしろ、まずは事情を聞いてみねぇコトには始まらねぇだろ?」

 

まずはことりちゃんを探そう。

 

それがそら君の提案です。

 

「そうですね…ではみんなで手分けしてことり探しましょう。」

 

「万が一、ことりがバーサク状態だったら問答無用でこちらへ襲い掛かって来ると思うから、念の為に2~3人ずつに別れて捜索しましょ?」

 

「そやね。それじゃチーム分けは…」

 

と、希ちゃんがことりちゃん捜索チームのチーム分けをしようとしたら…

 

「凛は別に1人でもだいじょーぶだにゃ!狂い鳥なんてナニするモンじゃ!だにゃ!」

 

凛ちゃんがこの手の孤島系殺人事件では1人で行動した挙げ句に2番目に殺害されるパターンの人まんまのセリフを言いながら、リビングを颯爽と出て行っちゃいました。

 

「……ありゃ死んだな。」

 

「そやね。典型的な死亡フラグやね。」

 

そら君と希ちゃんは意気揚々とリビングを出て行った凛ちゃんを、残念な子を見る様な目で見送りながらそんな事を言ってました。

 

花陽も2人にどーかんです。

 

そして凛ちゃんがリビングを出て行ってちょっとしたら案の定…

 

 

「にゃーーーーーーーーすぅ!?」

 

 

西木野家所有の南の島の別荘に、凛ちゃんのおマヌケな悲鳴が響き渡ったのでした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

積んであるペイルライダーを使って何か作りたいなぁ…と考えているQooオレンジでございます。
取りあえずは前回のジャンク再生計画で作ったジム・キャノンⅢと同じ様な特殊部隊仕様っぽいヤツがいいかなぁ…と。





今回も閑話になります。
早くも第二の犠牲者が出てしまい…?
そして事態は2時間ドラマ的な殺人事件から思わぬ方向へ…。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿①」 始まります。















「にゃーーーーーーーーすぅ!?」

 

凛ちゃんが孤島系の殺人事件でお約束の死亡フラグを見事に建設してリビングを出て行った途端に聞こえた悲鳴。

 

それはもちろん無事にフラグを回収した凛ちゃんの悲鳴でした。

 

「あのバカ…さっき見事にフラグお建てたからあっさり逝くとは思ってたけどよぉ…」

 

「うちらの予想以上に早く逝ってもうたね?」

 

前回のラストでフラグを建てた凛ちゃんが早々に退場する事を予期していたそら君と希ちゃんの2人は、響き渡った凛ちゃんの悲鳴を聴きながら冷静にそんな事を呟いていました。

 

まぁ凛ちゃんが1人でリビングを出て行って数秒でフラグを回収しての絶叫だったから、2人が思っていたよりも早かったって淡々と感想を呟くのもわかるよーな気がします。

 

「ソラと希はしみじみと早かったなーとか言ってないで、取りあえずは凛の事を助けに行ったら?」

 

「とか言ってる絵里こそ凛の救助にむかっては如何ですか?」

 

「えっ?私?私は…ほら?助けに行ったらナニかに巻き込まれてそのまま退場…なんて事になりたくはないからちょっと遠慮しようかな?って♪私よりも海未が行けばいいんじゃないの?」

 

「私には青空の魔の手から気絶しているにこを守ると言う役目があるので却下です。青空ならにこ相手ならば平気で睡眠姦とかヤりそうですから。私には犯すだのラブホに連れ込むだのと散々行っているにも関わらず、その手の性的な事は一切実行してはくれない癖に。」

 

「まぁほら?ソラって基本的にはヘタレだから。ソレにしても…睡眠姦…ねぇ……ソレはソレでアリね…。」

 

「えぇ。アリかナシで言えばアリですね、アリ。」

 

「やっぱりアリよね?」

 

「はい。とは言え、初体験としてはナシですが。その後のプレイの一環としては十二分にアリかと。」

 

花陽的にも初体験後のプレイの一環としてなら睡眠姦はアリですね、アリ。

 

って!そーじゃなくて!

 

「ねぇ!なんでみんな凛ちゃんがあんなに大きな悲鳴を上げたのに助けに行こうとしないの!みんなが凛ちゃんを助けに行かないかなら!穂乃果は1人でも凛ちゃんを助けに行くよ!!!」

 

そう!

 

ソレです!ソレ!

 

流石は穂乃果ちゃん!

 

そら君や希ちゃんがしみじみと呟いていたり海未ちゃんと絵里ちゃんが色ボケに走ったりしてる中でも仲間の安否を真っ先に心配してすぐに助けに行こうとするだなんて原作主人公なだけありますね!

 

駄菓子菓子!

 

じゃなくてだがしかし!!!

 

「「「「「あ、どーぞどーぞ。」」」」」

 

ソコはソレで日本のお笑いのお家芸的な返しをみんなでしちゃうんですよねー♪コレが♪

 

ほら?ダチ○ウ倶楽部的なノリで?

 

だって今回は全編シリアスとは無縁な感じでお送りしたりしなかったりの予定なんだもん♪

 

てへ♪

 

「凛ちゃん!待っててね!穂乃果がすぐに行くよ!!!」

 

穂乃果ちゃんは穂乃果ちゃん以外の花陽たちがダ○ョウ倶楽部的なノリで“どーぞどーぞ♪”と声を揃えて返した返事を最後まで待たずに、フラグ回収を無事に果たして死亡(仮)しているであろう凛ちゃんを助けるために、颯爽たるシャアがバックでBGMで流れてそうな感じで颯爽とリビングから出て行っちゃいました。

 

「アレも確実にフラグだよな?」

 

「フラグやね。」

 

「フラグでしょうね。」

 

「フラグですね。」

 

「フラグよね。」

 

「フラグですよねー。」

 

流石は原作主人公な穂乃果ちゃんのその行動は、もちろんこの場(孤島系殺人事件)では死亡フラグ以外のナニモノでも無いワケで…

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅぅ!?」

 

とーぜん、こーなりますよねー。

 

「おぅふ…にこちゃん、アホネコに続いて早くも3人目の犠牲者が…」

 

「穂乃果ちゃん…成仏しぃやぁ…ナムナム…」

 

まぁ犠牲者とか成仏とか言ってますが、例の通りに今回のシリアス成分ゼロな花陽回では死んでも死んでないんで安心安全なんですけどね。

 

「さて、凛と穂乃果が無事にそれぞれのフラグを回収した様ですし、そろそろこの茶番を終わらせる為の犯人を探しを始めるとしましょうか?」

 

「賛成だわ。ところで海未?探索のチーム分けはどうするの?」

 

「チーム分けですか?そうですね…今回の犯人の探索では狂化状態のことりとの戦闘が予想されるので、ある程度は戦闘力がある人員と非戦闘員とでそれぞれペアを組んで探索に向かう…と言うのはどうでしょうか?」

 

「ある程度戦闘力がある人員となると…この中だと私と海未、あとは真姫も最近は中々ヤれるようになって来ていたわね?」

 

「えぇ。真姫はそりゃもう私の自慢の妹弟子ですから♪」

 

「それじゃ真姫も戦力としてカウントして大丈夫そうね。」

 

そう言えば絵里ちゃんと海未ちゃんの話題に上がった真姫ちゃん。

 

最近の朝練でたまーにニンゲン辞めた動きをするんですよねー。

 

海未ちゃんが笑顔で射って来るラブアローシュート(笑)を素手で叩き落としたり。

 

あ♪一応は軽く説明しときますが、私たち音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”の朝練は神田明神の階段タッシュ中に海未ちゃんが階段のテッペンから何故か四方八方から襲い掛かって来るほぼオールレンジ攻撃な弓矢で攻撃してくるって言う君は生き残る事が出来るか…な難易度ナイトメアな難易度の死にゲーな朝練なんですよー。

 

あんまり運動が得意じゃない花陽なんかは、毎朝海未ちゃんのラブアローシュート(笑)で射られて頭に矢が突き刺さって矢ガモならぬ矢花陽になっちゃうんですよねー。

 

朝練中に何度死にかけて三途の川をどんぶらこって渡ってあの世クエストをクリアして現世に戻って来たのやら…。

 

ちなみにあの世クエストってナニよ!イミワカンナイ!な人は、本編の花陽回を参照してくださいね♪

 

花陽がコロっとされてあの世から現世に戻る為に大魔王ことりちゃんを倒す旅に、某Aqours1年生トリオをオトモにして…的な事がかかれていたりいなかったりしてますので。

 

ってか真姫ちゃん…なにやら海未ちゃんに剣術を習ってるとかって話だけど、海未ちゃんのトコで剣術を習うとあぁも簡単にニンゲン辞めれちゃうモンなんですかね?

 

花陽も海未ちゃんから剣術を習えばワンチャン大剣豪ハナヨ的な超人類にジョブチェンジできたり…うん。

 

止めとこ。

 

花陽はにはたぶんムリだしジョブチェンジできたとしても花陽はまだニンゲンで居たいから。

 

だって…下手にニンゲン辞めて万が一にでも味覚に異常が出てお米の味がわからなくなっちゃったりしたら一大事だもん!!!

 

お米!大事!!!

 

「あとは…そうですね。青空もチンピラならば一応戦えるのでは?」

 

「イヤイヤイヤ!待て待て待て待て待て!!!チンピラならば戦えるのでは?じゃねーよ!普通に戦えねーっての!チンピラだから戦えるってそりゃどんな修羅の国の理論だよ!ケンカレベルの事ならヤれば出来るっちゃ出来るけど、あくまでもケンカレベル程度だぞ!海未さんや絵里さんみてぇーにニンゲン辞めてるレベルで戦えるとかねぇーから!!!」

 

「ニンゲン辞めてるとかソラったら失礼しちゃうわね。一応は私も海未も分類的には“まだ”ニンゲンよ?」

 

「うぉい!?“まだ”ってなんだよ!“まだ”ってその言い方じゃそのうちニンゲン辞めるって言ってるようなモンだろーが!!!」

 

絵里ちゃんも海未ちゃんも“まだ”ニンゲン辞めてないって言ってますけど、それでもあの2人の言ってるニンゲンってニンゲンはニンゲンでもその本質はニンゲン的なニンゲンとは全く異なるナニかだと花陽はそー思いますっ!とか言ったらこの場で絵里ちゃんと海未ちゃんの2人に粛清されちゃいそうだから言わない方が賢明ですねー。

 

君子危うきに近寄らず…ですよね♪

 

「グダって来てもーたから、なんやもうクジとかでテキトーにチーム分けしてえぇんとちゃうん?」

 

「希に賛成だわ。この場でグダグダやってるよりも、そっちの方がよっぽど建設的だわ。」

 

「そうですね…との道、狂化状態のことりに遭遇すれば、いくら戦闘員が一緒だったとしても非戦闘員では真っ先に餌食にされて美味しくいただきますぅ♪されておしまいですものね。」

 

えっ?美味しくいただきますぅ♪とかナニソレコワイ。

 

花陽は物理的に食べても美味しくないですよ?

 

性的に食べるなら毎日お米を食べて鍛えたじゅーしーぼでーが大変に美味ですけど♪

 

“μ's”おっぱいランキング第三位は伊達じゃありませんよ♪

 

「それでは皆さん、張り切ってクジを引いて行きましょう♪なお万が一にでもいつの間にクジを用意したとかそんな野暮な事を聞いて来たりしたら、ことりに遭遇して殺される前にこの場で私が息の根を止めて差し上げますからそのつもりで♪」

 

ナニソレコワイ(2回目♪)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなワケでクジによるチーム分けの結果発表ー!!!

 

どんどんどんぱふぱふー♪

 

①絵里ちゃん&海未ちゃんのチーム“リアルアマゾネス”!

②真姫ちゃん&希ちゃんのチーム“セレブリティスピリチュアル’s”!

③花陽&そら君のチーム“お米とチンピラと時々ガンプラ”!

 

いやぁー!見事に戦力がバラけるどころか絵里ちゃん&海未ちゃんの“μ's”リアルバトル最強戦力がチームを組んじゃうとかまさかの特化戦力になっちゃいましたね!

 

絵里ちゃんと海未ちゃんの2人が組めば、流石のことりちゃん(狂化Ver.)でも何とかなるんじゃないですか?

 

ってかことりちゃん(狂化Ver.)はあのリアルアマゾネスな2人相手に普通に生き残りそうでもあるからぶっちゃけ割りと怖いって言ったら怖いんですよねー。

 

下手するとリアルアマゾネスの2人を同時に相手しても、ことりちゃん(狂化Ver.)なら勝っちゃうかもだし。

 

そんなワケで…最強生物ことりちゃんVS現代に生きるリアルブシドー&謎の荒縄使い。

 

南の島(西木野家提供)を舞台にした地球最強頂上決戦が今!幕を開ける!

 

次回!ガンプライブ!

 

さらば愛しき鳥戦士!に…サービス♪サービス♪ってコレじゃエヴァですねー。

 

「それではみんな…くれぐれも気を付けて探索をして下さいね?」

 

「ことりを見付けても下手に近寄っちゃダメよ?危ないから私か海未にすぐに連絡をしてね?」

 

「真姫、貴女もですよ?護国の剣を学んでいると言え、残念ですが貴女ではまだ狂化状態のことりが相手では些か荷が勝ち過ぎます。なので無理せずに私達へ連絡をして下さいね?」

 

「わかってるわよ。あの変なイキモノを相手に今の私がどーこー出来るだなんて思ってないから安心しなさい。」

 

そんなこんなで無事にクジによるチーム分けも終わり、花陽たちはそれぞれのチームに別れて南の島(西木野家所有)の惨殺事件を引き起こしているであろうことりちゃん(狂化Ver.)を探す旅に出る事にしました。

 

最近はニンゲン止めてる真姫ちゃんでもことりちゃん(狂化Ver.)には勝てないとか…ホントにことりちゃん(狂化Ver.)ってドンだけ強いんですか…?

 

「おい花陽。ボケッとしねぇーでさっさと行くぞ。」

 

「あ、はひ!りょーかいでっす!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ことりちゃん、居ませんねー。」

 

南の島(西木野家所有)にあるお屋敷の探索を始めた花陽とそら君のチーム“お米とチンピラと時々ガンプラ”ですが、まだターゲットのことりちゃん(狂化Ver.)を発見する事が出来ずにいました。

 

まぁ見付けたら見付けたでその場でチュンチュンされて美味しくいただきますぅ♪されちゃうから見付けたくはないんですけどねー。

 

そんな感じにブラブラと探索を続けている花陽とそら君なんですが…

 

「あっ!」

 

探索中に花陽は“ある物”を見付けてしまいました!

 

「ん?なんかあったのか?」

 

その“ある物”の発見で思わず声を上げちゃった花陽に、一緒のチームで探索をしていたそら君が花陽の方に近寄ってきて“ナニかあったのか?”と訪ねて来ます。

 

「はひ!コレです!コレ!」

 

花陽は近寄って来たそら君に、発見した“ある物”を見せてあげます♪

 

「……草?イヤ、ハーブ…か?それ?」

 

「はひ!グリーンハーブですよ!グリーンハーブ!コレがあればことりちゃん(狂化Ver.)の攻撃を喰らってHP的な体力が減っても回復出来ちゃいますよ!やりましたね!!!」

 

「イヤイヤイヤ!草喰ってHP的な体力が回復するとか意味わかんねぇーし!」

 

「あっ!ダメですよ!そら君!ソコは真姫ちゃん的にイミワカンナイ!って言わないと!」

 

「俺はお前の頭の中身が意味わかんねぇーよ!!!」

 

あるぅれぇー?

 

なんか花陽、もしかして軽くディスられてます?

 

まぁそれはさておき…

 

「グリーンハーブがあるって事はもしかしたらこのお屋敷…」

 

「あ?なんだよ?その草があるとなんかあんのか?」

 

「あ、はひ。たぶんだけど、このお屋敷は禁断の生物兵器の研究をしていた施設なんだと思います。」

 

「……………は?」

 

「このグリーンハーブはバイオなハザード的なお屋敷に自生している食べるだけで体力が回復しちゃうちょっとヤバめな効能のハーブなんです。と、言う事は、このお屋敷はバイオなハザード的なヤバイ感じの事件が起きちゃうお屋敷なんですよ!ドヤッ!」

 

「ドヤッ!じゃねぇーよ!なんだそのアホな推測は!ってか推測でも何でもねーじゃねぇーか!現実にバイオなハザード的な事件が起きる屋敷なんざあって堪るかったんだ!ボケが!!!」

 

「えぇー。だってちょっと考えてみてくださいよ?ここって西木野さんちの真姫ちゃんのお家の別荘的なお屋敷なんですよー?西木野総合病院や西木野製薬、西木野製作所とかアンビリーバボーでアンタッチャブルな西木野グループでお馴染みの真姫ちゃんのお家の別荘的なお屋敷ならとーぜん…♪」

 

「……ヤバめな薬品を使ったヤバめな人体実験とかしててもおかしくはねぇな……。おい、ってかマジか?」

 

「はひ。マジだと思いますよ?」

 

「うへぇ…音ノ木坂に帰りてぇ……切実に…。」

 

はひ♪生きて無事に音ノ木坂に帰れると良いですねー♪

 

まぁ今回はシリアル成分0%な花陽回だから問題なっしんなんですけどね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

30msの新しい娘であるアルカ嬢を探す旅の途中で久し振りに友人と外食をしたQooオレンジでございます。
なおアルカ嬢は無事に確保出来ました。
さらに淫乱ピンクボディも無事GET。





今回も閑話になります。
2時間サスペンスからバイオなハザード的なネタに飛び火し、さらに…?









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿③」 始まります。















前回までのガンプライブ!

 

南の島(西木野家所有)で突如として勃発した連続殺人(死んでません♪)事件!

 

犯人は最初の犠牲者(死んでません♪)が見つかってからずっと行方不明になっていることりちゃん(狂化Ver.)?

 

ってなワケで凛ちゃんと穂乃果ちゃんの音ノ木坂おバカコンビが無事にフラグを回収してSATUGAI♪されちゃった後で、花陽たちは生き残っている面々-ことりちゃん(狂化Ver.)=うみえりまきぱなのぞ+そら君の6人でそれぞれペアを組んで今回の南の島殺人事件(死んでません♪)のほぼ容疑者確定なことりちゃん(狂化Ver.)の探索をおっ始めました!

 

すったもんだで結局クジ引きでチーム分けするコトになった結果、花陽はそら君と一緒のペアですよ!

 

コレはアレですね!恋愛フラグ設立して一気にラブい展開に持ち込んでそのまま他のみんなを置き去りにしてゴールまでまっしぐらがワンチャンあったりなかったり♪♪♪とか秘かに思いながらもお屋敷(西木野家所有)の中をことりちゃん(狂化Ver.)を探して探索をしていると、花陽たちはそこである物を発見しちゃいました!

 

それはズバリ!食べるだけで体力的なナニかが回復しちゃうステキアイテム!

 

そう!バイオなハザードでみなさんお世話になってる緑色のナゾノクサ!タイプ草・毒の別名アルキメデスなポケモン!じゃなくてグリーンなハーブのグリーンハーブだったんです!!!

 

このグリーンなハーブのグリーンハーブを見て花陽はそりゃもうピン!と来ましたよ!ピン!っと!

 

どーゆー事かと言うと、バイオなハザード的なヤツに出てくるグリーンなハーブのグリーンハーブがあると言う事は、とーぜんこのお屋敷で現在バイオなハザード的な事件が起きちゃってるって事なんですよ!

 

ようやくここでサブタイトルの伏線回収な名探偵ハナヨの名推理!ドヤッ!

 

だってみなさんちょっと考えてみてくださいよ?イリーガルでアブノーマルでバイオレンスでドメスティックなヤバめな人体実験とかヤバめな薬品とかヤバめな893さんとかてんこ盛りな西木野グループの保有している南の島のお屋敷なんですよ?

 

そりゃもう世界征服のための生物兵器の1つや100くらいよゆーで製造&保有しちゃってるハズですよ!

 

プリコネは未プレイですけどコレはもうペコペコの人のセリフ的に完璧にヤバイですねっ☆ですよね?

 

そんなこんなで南の島の殺人事件(死んでません♪)から事態は一転!

 

南の島のバイオなハザード的なお話になっちゃった(かも?な)感じです!

 

あっ!バイオなハザード的なネタって真姫ちゃん生誕祭回の二番煎じじゃねーか!とか言わないでくださいね!

 

だってほら?あの時とはコトが起こってる舞台が違いますから!そう!舞台が!

 

真姫ちゃん生誕祭回の時のバイオなハザード的なネタの舞台は音ノ木坂!つまりは市街地です!

 

一方で今回のバイオなハザード的なネタの舞台は孤島のお屋敷!!!

 

ほら!バイオなハザード的なネタでちょーーーーーっと似てるだけで、他はまるっと全然違いますよね!

 

違いますよねったら違いますよね!!!

 

違うのでソコんとこヨロシコシコです!

 

それでははりきって本編!逝ってみましょー!

 

「ってか仮に花陽の言う通り仮に今回のコレがバイオなハザード的な案件だっとしてもよぉ…薬品に汚染されてゾンビ的なナニかになってんのってさっき探索始める時に別れた面々以外になるよな?」

 

「ですねー。第一感染者候補のことりちゃんに、そのことりちゃんにヤられて台所でおパンツ丸出しで倒れていたにこちゃん。サクッとフラグ回収してたぶん徘徊中のことりちゃんにSATUGAI♪されちゃった凛ちゃんと穂乃果ちゃんの4人ですね。」

 

「ことりさんは…まぁ俺たちみてぇな非戦闘員じゃどしょうもねぇくれぇにやべぇけどよぉ。にこちゃんとアホネコとアホ乃果の音ノ木坂三大アホな3人組は別にゾンビ的なナニかになっていたとしても、別に大したコトねぇーんじゃねぇのか?にこちゃんは基本にこちゃんな見た目小学生なにこちゃんだし、アホネコはアホが二足歩行して服着て歩いてるアホなネコだし、アホ乃果に至ってはアホなだけのただのアホだし。ことりさん以外の3人なら俺達みてぇな非戦闘員が遭遇しても大丈夫くねぇーか?」

 

ぽく…ぽく…ぽく…ちーん。

 

「言われてみれば…にこちゃんと凛ちゃんと穂乃果ちゃんなら頭の中身が全米が号泣するレベルでアレだから、ゾンビ的なナニかになっていても別にどーってコトないですね。」

 

あの3人は常に思考停止状態で普段からゾンビ的なナニかみたいなモノですからねー。

 

凛ちゃんはネコ属性があるからちょっとすばしっこくて厄介って言ったら厄介だけど、それでも基本はラーメン大好き小池さんを地で逝く凛ちゃんだからそこら辺に雑にカップラーメンでも放置しておけばホイホイと寄ってきて簡単に捕獲出来ちゃうでしょーし。

 

「となると…やっぱりことりちゃんが今回のバイオなハザード的なネタでの鯛乱闘枠的なラスボスですか?」

 

「オイ待て頭パーの花陽を略してパナヨ。鯛乱闘って何だよ?鯛乱闘って?」

 

「頭パーの花陽を略してパナヨはひどいですよー。訂正してごめんなさいを要求しちゃいますよ?あと鯛乱闘は鯛乱闘ですけどナニか?」

 

「鯛乱闘は鯛乱闘ですがナニか?ってなぁ…。あー、うん。まぁお前が言いたいコトは何となくはわかる。アレだろ?バイオなハザード的なナニかの1番最初のヤツのラスボスとして出て来たアレのコトだろ?」

 

「はひ!そーです!ソレです!ロケットランチャー!略してロケランでドカンっ♪って爆殺するヤツです!」

 

「なら普通にタイラントって言やぁいいじゃねぇか…。版権とか割と無視してる二次創作なんだから別に名前だしてもなんの問題ねぇーだろうし。ってかなんで鯛乱闘とか頭悪ぃ暴走族みてぇな意味不明な漢字で当て字してんだよ…。」

 

「えっ?何となく?」

 

「………………はぁ……もうぶっちゃけ合宿とどーでも良いからマジで早く帰りてぇ…。」

 

そら君…ため息ついちゃって何だか疲れてますねー。

 

午前中の真姫ちゃんとのガンプラ作成がそんなに疲れたんですかね?

 

それとも…ガンプラ作成じゃなくて真姫ちゃんと個室で2人きりだったからって体力を大幅に消耗しちゃうよーなコトをパコパコとヤっちゃったとか?とか?とか?

 

エッ?ナニソレウヤラマシイ。

 

それはさておき。

 

「そら君がお疲れのよーだから取りあえずはさっき拾ったこのグリーンなハーブのグリーンハーブをパックンチョ♪ってイッときますか?」

 

「んな限りなく怪しいハーブなんざ喰いたくねーっての!!!」

 

「えぇー?食べれば体力的なナニかがお手軽に回復しちゃうみんな大好きステキアイテムのグリーンなハーブのグリーンハーブなんですよー?ほら?ほら?パックンチョ♪ってしちゃいましょーよー♪パックンチョ♪ってして元気爆発しちゃってソコのちょーど良い感じにチラ見してるベッドルームにしけこんで色々と辛い現実から目を背けて2人でエロエロとアバンチュールしちゃいましょーよー♪」

 

「…………………………今日は……止めとく。」

 

「ほへ?いつもセクハラしまくりなそら君なのにエロネタに乗って来ないんですか?」

 

「いや、まぁ普段なら諸手を上げて1発ぶち込むとか返すんだけどよぉ…」

 

「だけどよぉ…?」

 

「今日は……痛ぇんだよ…」

 

「痛い…ですか?えっ?ナニが痛いんですか?」

 

「ナニが、だよ。」

 

「ナニがって…アレですか?∀とかスモー系のMSとかのコクピット的な?」

 

「そう、ソレ。昨日の夜に絵里さんに強襲されて縛り上げられて身動きが取れねぇ状態で問答無用で朝まで……………だから痛ぇんだよ…。」

 

「あー。そう言えば昨日の夜のバトルロイヤルで絵里ちゃんが最終的に勝って、その後でそら君のお部屋に夜這いしに行ったんでしたねー。アレですか?リアルアマゾネスな絵里ちゃんの無尽蔵な体力で限界以上にパコパコされまくって∀やスモー系MSのコクピットが痛い的な?」

 

「………黙秘権を行使します。」

 

「それはイエス!って言ってるよーなモノなんじゃ?って花陽的にはそー思いますっ!」

 

「うっさいわ!ボケ!ほれ!んなコトよりさっさとことりさんを探してこのくだらねぇ茶番を終わらせるぞ!」

 

「はーい(-o-)/」

 

「顔文字やめろ!何か腹立つ!」

 

「(;>_<;)」

 

「だからソレ止めろ!ボケ!!!」

 

「ハイハイ。そら君はワガママさんですねー。」

 

「俺か!?今のは俺がワガママなのか!?」

 

「行きますよ~♪」

 

「なんかすげぇ殴りてぇ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、2人で楽しく漫才のよーなやり取りをヤっていたんですが…。

 

[[なぁ…。]]

 

「はひ?なんですか?」

 

[[いや、なんで俺達はバイオなハザード的なネタの使いまわしでことりさんを探していたハズなのにいつの間にかガンプラバトルしてんだ?]]

 

「えっ?だってソレは……あの人外魔境な大決戦に巻き込まれないよーにじゃないですかー♪」

 

そーなんです♪

 

花陽とそら君はあのグダグダの後でお屋敷(西木野家所有)の色んなところにあった謎のギミックを解除しまくって先に進んでことりちゃん(狂化Ver.)を無事に発見しちゃったんですよー。

 

で、襲われました♪

 

いやぁー、ことりちゃん(狂化Ver.)があの可愛いお顔を斜めにかしげながらケタケタと笑って飛び掛かって来た時ったらマジで怖かったですねー♪

 

ぶっちゃけ2度と思い出したく無い程度には真面目に怖かったです♪

 

もちろん花陽とそら君は非戦闘員なので、ことりちゃん(狂化Ver.)と正面切って生身でバトルしちゃえるよーなコトはムリっ!なので、一目散に逃げ出しましたよ。

 

そして逃げてる最中に絵里ちゃんと海未ちゃんのリアルアマゾネスコンビにダレカタスケテー!の連絡したんです。

 

ついでに真姫ちゃんと希ちゃんの2人にも連絡しましたよ♪

 

来たら死んじゃいますよー♪的な警告の意味で。

 

まぁこの警告を無視して真姫ちゃんと希ちゃんの2人もことりちゃん(狂化Ver.)のトコにえりうみリアルアマゾネスコンビと一緒に来ちゃったんですけどね。

 

で、結果としては絵里ちゃん、海未ちゃん、真姫ちゃん、希ちゃんの4人VSことりちゃん(狂化Ver.)の大決戦with南の島(西木野家所有)になっちゃったんです。

 

前衛として絵里ちゃん(縄師:Lv99)と海未ちゃん(剣士:Lv99)。

 

その2人をサポートする真姫ちゃん(剣士:Lv32くらい?)。

 

このまでは花陽の灰色の脳ミソさんもまだ展開に着いて行けたんですけど……希ちゃんが“バフにデバフはお任せやん♪”とか言いながら“μ's”NO.1の豊満な胸部装甲の谷間から怪しい文字が書かれた謎のお札を大量に取り出してシュッ!って感じで投げ始めてから完全にイミワカンナイ!になっちゃいました。

 

いや、だって希ちゃんの投げた謎のお札が絵里ちゃんたちにピタッ♪っと付くと、途端に絵里ちゃんたちの動きが良くなるとかなんなんですかそれ?って感じですよ。

 

まぁ希ちゃんの言葉の通りにバフなんでしょうけど…。

 

そんなこんなで大決戦を始めちゃった4人に戦えないヒトは邪魔だからドコか安全なトコに隠れてて!って言われちゃった花陽とそら君は、核シェルターとしての機能もあるとかなんとかそんな噂まである世界で1番安全って話のガンプラバトルシミュレーターの筐体の中に逃げて来たんですよ。

 

で(3回目♪)、ガンプラバトルシミュレーターの筐体の中に逃げて来た直後にお屋敷全体に物凄い衝撃が走り抜けて、何故か勝手にガンプラバトルシミュレーターが起動しちゃって…

 

「今に至るってワケです♪」

 

[[あー、うん。控え目に言っても意味わかんねぇー…。]]

 

ソコはイミワカンナイ!って言って欲しいですねー。

 

まぁ真面目な話、花陽とそら君がガンプラバトルシミュレーターの筐体の中に逃げ込んだ直後に起こった謎の衝撃(たぶん怪獣大決戦的なリアルバトルの余波?)のせいでシステムが誤作動したんでしょうね。

 

[[はぁ…。まぁ良いさ。取りあえずさっさとバトルを強制終了させちまうか…。アイリ?聞いてたろ?頼む。]]

 

≪了解しました、と言いたい所なのですが、どうやら誤作動で出撃してしまった関係でバトルシステムのプログラムに致命的な不具合が生じた様で、こちら側からの強制終了コマンドを受け付けてくれません。≫

 

[[は?]]

 

≪撃墜されてもリスタートするだけの様なので、ぶっちゃけこのバトルの勝利条件をクリアするまで出れない様ですね。≫

 

[[マジか…。]]

 

≪はい。マジです。≫

 

[[プログラムの修復は?]]

 

≪無理ですね。いえ、厳密に言えば無理では無いのですが…≫

 

[[無いのですが?]]

 

≪破損したプログラムが可笑しな具合に絡み合っていて、その結果としてバトルクリアをしなければこちらから修正パッチを流し込む隙間が無い状態です。≫

 

[[ってーコトは…]]

 

≪はい。この状況を打破する手段は物理的にガンプラバトルシミュレーターの筐体を破壊するか、大人しくバトルをクリアするかの2択になりす。≫

 

と、言うワケで!

 

ここに来ていきなりクリアまで脱出不可のガンプラバトルのスタートですよっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???[[あらぁん?この反応は…♪]]

 

???≪はい。ナルカミソラ様とコイズミハナヨ様ですね。≫

 

???[[んっふふふふっ♪ですわぁねぇ♪これわぁこれわぁ実にぃ丁度良いタイミングですぅわぁ♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

彼女に誕生日プレゼントとして謎の楽器を買わされたQooオレンジでございます。
カリンバってなんぞや?カリバーンなら知ってるんですが…。





今回も閑話になります。
あの人が登場します。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿④」 始まります。














今回はバイオなハザード的なネタだと思ったらそんなモノはグリーンなハーブのグリーンハーブを見付けただけで実はバイオなハザード的なネタなんて微塵も無かった事実に驚天動地しながらもナレ死的な感じでアッサリとことりちゃん(狂化Ver.)を見付けちゃった花陽&そら君の非戦闘員コンビ♪

 

そのアッサリと見付けちゃったことりちゃん(狂化Ver.)と人類代表リアルアマゾネス+α連合との特撮モノもビックリな怪獣大決戦の邪魔になるからと、急遽世界で1番頑丈だって噂のガンプラバトルシミュレーターの筐体に逃げ込んだ花陽とそら君を待ち受けていたのは、怪獣大決戦のリアルバトルの余波でシステムが誤作動して勝手にガンプラバトルへと出撃しちゃった&怪獣大決戦のリアルバトルの余波でバトルシステムが不具合を起こしてバトルをクリアしないと出れなくなっちゃったと言う事態でした。

 

そんなワケで花陽とそら君はサクッ♪っとバトルをクリアして脱出しちゃおー!って事で、敵を探してバトルフィールドをさ迷っているんですけど…。

 

[[それにしてもよぉ…ここまでハイ・モックの1匹も居やがらねぇな。]]

 

「そですねー。と言いますか、毎回毎回頼みもしないのにムダに無限に湧いて来ちゃうハイ・モックが1匹も湧いてないって事を何だかちょっとだけ寂しく思えちゃう花陽は頭がイカれちゃってそら君の言う様に頭がパーの花陽でパナヨになっちゃってるんですかねー。」

 

[[あー、そりゃパナヨだな。確実に。]]

 

「むむ?ソコは違う!とかって熱く激しく否定して欲しいのが乙女心なんですけど?」

 

[[米の磨ぎ汁を平然と飲み干す様な米キチ娘のアブノーマル気味な乙女心とかぶっちゃけ知らんがな。]]

 

「えー、ソコは基本知識として知っときましょーよー。あとお米の磨ぎ汁美味しいですよー?」

 

[[米の磨ぎ汁なんざタケノコ煮る時に糠の代わりに使う可能性がワンチャンあるくらいだろ?ってか米キチ娘の乙女心が基本知識ってイヤな基本知識だな。]]

 

「タケノコご飯美味しいですよねー。あとこれはもうあれですね?基本知識のついでに広◯苑にも載せちゃいましょーよ。」

 

[[普通にムリだろ?]]

 

「イヤイヤ。イケますってー。」

 

[[イケるか?]]

 

「イケるんじゃないですかー?」

 

[[そっかー…イケるかー…。]]

 

「イケますねー……。」

 

[[………ヒマだな。]]

 

「ヒマですね。」

 

さ迷った結果、ハイ・モックの1匹すらも見付けられずにただバトルフィールドをさ迷いながらグダグダとおしゃべりしているって塩梅でした。

 

ちなみに今回のバトルフィールドは毎度お馴染みの宇宙空間。

 

そんなハイ・モックの1匹も居ない宇宙空間なバトルフィールドだから、ドコかにクリアする為のギミックが用意されているのでは?と、2人でグダグダしながらも探索をした結果、変なギミックもトラップもなーーーんにも無いゴクゴクズゴックいたって普通のありふれた宇宙空間のバトルフィールドでした。

 

敵も居ない。

 

クリアする為のギミックも無い。

 

はひ。

 

まさに八方塞がりですねー。

 

「これ、どーしまょーか…?」

 

[[どーしまょーか?って言われてもなぁ…。なぁアイリ?何とかなんねぇーか?]]

 

≪なりません。前回も言いましたが、物理的に筐体を破壊するかバトルをクリアするかしなければ脱出は不可能です。≫

 

[[物理的に筐体を破壊って言われてもなぁ…。]]

 

「花陽たちじゃじぇぇぇぇぇぇったいに!むりぽ♪ですよね?毎度お馴染みリアルアマゾネスな海未ちゃんや絵里ちゃんなら余裕のよっちゃんでイケるんでしょーけど。」

 

[[海未さんと絵里さんがアトミックバズーカの一撃を受けてもぶっ壊れねぇーって噂のガンプラバトルシミュレーターの筐体を余裕のよっちゃんでぶっ壊せるってのも頭おかしいけどな。]]

 

ちなみに真姫ちゃんもあとちょっとでその頭のおかしいリアルアマゾネスに分類されるかも?な事実は今はちょっとだけ忘れちゃっておきましょう。

 

あと希ちゃんも本気を出したらスピリチュアル的なナニかでイケちゃいそうなのは花陽の気のせいでしょうか?

 

「まぁぶっちゃけ海未ちゃんと絵里ちゃんの2人は物理法則とか簡単に無視しちゃえますからねー。」

 

[[あらぁあらぁ♪物理法則を簡単にぃムシしちゃぇるぅだなぁんてぇ、それわぁそれでぇとぉぉぉぉぉってもぉ恐ろしぃですわぁ♪]]

 

「ですよねー。」

[[だよなぁー。]]

 

はひ?今、なんだか…そら君以外の声が聞こえたよーな?

 

そう思って辺りをキョロキョロと見回して見たら…なんか居ました。

 

黒いハイ・モックが。

 

そしてその謎の黒いハイ・モックから再び通信が送られて来ました。

 

[[うっふふふふ♪ナルカミソラさぁん♪コイズミハナヨさぁん♪こんにちわぁ♪]]

 

って!?ひぃ!?こ、この思わずイラッ♪っとして月光蝶で存在その物を原子に分解しちゃいたくなる喋り方は…!?

 

[[オイ!ゴルゥラァァァァ!!!このクソ魔女野郎!テメェ!何でココにクソ居やがんだ!!!]]

 

はひー!なんか居ましたな黒いハイ・モックの中身は、毎回毎回花陽たちに変なちょっかいをしてくる魔女さん(海未ちゃん命名)です!

 

[[何でぇ、と言われぇましてぇもぉ♪ワタクシもぉただぁ普通にぃガンプラバトルをしていたぁだけですぅわぁ♪]]

 

「イヤイヤイヤ!ただぁ普通にぃガンプラをしていたぁだけぇですぅわぁ♪とかソレは絶対におかしいですよね!そもそも今現在このバトルフィールドは怪獣大決戦の余波でシステムが不具合を起こしちゃってて余所から干渉出来なくなっちゃってるんじゃないんですか!?」

 

≪まぁ物理的干渉なら可能ですね。≫

 

[[その物理的干渉ってヤツが出来る海未さんと絵里さんはまだことりさん(狂化Ver.)と怪獣大決戦の真っ最中だろ?]]

 

≪はい。屋敷内の防犯カメラの様子を少し覗いてみたのですが、筐体の外は随分と大変な事になっている様ですよ?≫

 

「えーっと、アレですか?外に出たら出た瞬間にパンピーな花陽たちはコロッとされちゃう的な?」

 

≪ナゾのエネルギーが飛び交う理解不能な戦場の中を五体満足で生き残れるならば十分に花陽も花陽が言うリアルアマゾネスと言う意味不明なモノにクラスチェンジ出来ますよ。≫

 

「ナニソレコワイ。」

 

あと修羅の国の理論で生きているリアルアマゾネスになんて花陽はクラスチェンジしたくないです。

 

[[で?何でテメェはそんな干渉不可なバトルフィールドにしれっと居やがんだよ?]]

 

そう!

 

そーなんです!!!

 

「魔女さんはどーしてココに居るんですか!?ぶっちゃけ流石の魔女さんでも物理的干渉以外は干渉不可能って言い切られちゃったこのバトルフィールドに出て来ちゃうとかムリなんじゃないんですか!?」

 

タイテーのシステムとかプログラムとかに関する事は鼻歌交じりで片手間に片付けちゃえるそら君&アイリちゃんのコンビが物理的干渉以外はむりぽ♪って言い切ったこのバトルフィールドに平然と出て来ちゃうとか、それってもしかしなくても魔女さんはそら君&アイリちゃんのコンビ以上のチート技術を持っている…とか?

 

[[別にぃワタクシたちぃわぁこのバトルフィールドにぃ出てぇ来ちゃったぁワケでぇわぁありませぇんわよぉ?]]

 

≪寧ろ今回の場合、このバトルフィールドに出て来たのはナルカミソラ様とお姉様、そしてコイズミハナヨ様とコイズミハナヨ様と契約しているその子達の方になります。≫

 

はひ?出て来たのは花陽たちの方?

 

それってDOーYOUーこと?

 

[[ワタクシたちわぁ、クリア条件を指定していなぃトレーニングモードでぇ、ちょぉぉぉっと新しぃ武装のぉお試しぃをしていたぁだけなんですぅわぁ♪ね?イリスちゃん♪]]

 

≪はい。マスターの仰る通りです。≫

 

[[けっ!性根が腐り曲がったテメェの言うコトなんざ信じられるかってんだよ!]]

 

「ですよねー。」

 

それにしても性根が腐り曲がったとかってスゴい言い方ですねー。

 

腐ってオマケに曲がってるとかどんだけー♪ですよ。

 

[[そんなぁコトを言われましてぇもぉ…困りぃましたぁわぁ♪]]

 

困りましたとか言ってますけど、この人は絶対にちっとも困ってませんよね?

 

≪マスター、残念ですが愚妹とその契約者の言っている事は事実の様です。≫

 

[[あ?なんでんなコト言い切れるんだよ?]]

 

≪はい。マスター達が楽しくお話をしている最中、愚妹とその契約者の介入を前提として今回のこの状況を再精査したみたのですが…≫

 

[[みたのですが?]]

 

≪残念ながらその痕跡は微塵もありませんでした。≫

 

[[マジか。]]

 

≪はい。マジです。≫

 

アイリちゃんがここまで言い切るってコトは、本当に今回の脱出不可能案件は魔女さんたちのせいじゃない…ってコトなんでしょーか?

 

[[ほらぁほらぁ♪ワタクシたちぃわぁ今回わぁ無実ですわぁ♪と、言いますかぁ、ワタクシたちぃもぉここからぁ出られぇなくてぇ困ってるぅのですわぁ♪ねぇ?イリスちゃん?]]

 

≪はい。何らかの干渉によるシステム的な不具合の様で、こちら側からの一切の干渉を受け付けずログアウトが不可能になってしまっています。幸い、と申しますか、ここまでのバトルフィールドの探索でクリア条件のキーとなるターゲットは発見したのですが…。≫

 

「ターゲット?」

[[ターゲット?]]

 

[[えぇ。このバトルフィールドにわぁ、敵わぁ1匹しかぁおりぃませんでしたぁわぁ。まぁ厳密に言えばぁ、1匹でもぉそこら辺のぉ資源をむしゃむしゃとぉ食べてぇ現在進行形でぇ子機を増やしぃ続けてぇいるのぉですけどぉ♪]]

 

資源をむしゃむしゃ食べて現在進行形で子機を…増やす?

 

ソレってもしかして…?

 

魔女さんが言った子機を増やし続けているターゲットと言う言葉。

 

その言葉に思い当たるトコがあった花陽でしたが、ソレが何のか言っちゃう前に…

 

[[ですのぉでぇ♪ワタクシからぁナルカミソラさぁんとぉコイズミハナヨさぁんにぃ提案ですわぁ♪ワタクシたちぃ…ちょっとだけぇ手を組みませぇんかぁ♪]]

 

魔女さんからちょっとビックリな提案をされちゃいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然の魔女さんからの共闘の提案。

 

その提案を受けるか受けないかを決める前に、花陽とそら君は魔女さんの案内で魔女さん達が見付けたクリア条件のキーとなるターゲット?らしき機体の確認に向かう事にしました。

 

「アレですね。」

 

[[アレだな。]]

 

[[アレですわぁ♪]]

 

魔女さんの案内で向かった先で花陽達が見付けたモノ…ソレは宇宙空間に漂う巨大な岩石に取り付き、ドリル?でギュルギュルとその岩石を削って内部の資源を採取している巨大な白いモビルアーマー…ハシュマルの姿でした。

 

モビルアーマー“ハシュマル”。

 

ソレは“機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ”の2期に登場した機体で、作中では基本的に敵対していた鉄華団とギャラルホルンが共同?でその総力を挙げて何とか倒したちょっとヤバいヤツです。

 

特徴としては鉄血系のMSと同様にナノラミネート装甲によるビーム攻撃に対する絶対的な防御性能とその他の物理攻撃に対するヤバめな防御性能。

 

そして目の前で繰り広げられている様に、採取した資源を利用して“プルーマ”と呼ばれる子機を延々と増やし続ける非常識な生産能力。

 

もちろん防御性能や生産能力だけじゃなく、ハシュマル本体の戦闘力も軽くヤバいです。

 

攻撃範囲内に入った相手を切り刻むあの尻尾の様なテールブレードとかぶっちゃけチート武器じゃないですかー、やだもー♪とか思っちゃうのは花陽だけでしょうか?

 

[[ワタクシ、今回わぁ新しぃビーム兵器のぉ実験のぉ為にぃ、マトモな武装わぁそのぉビーム兵器しかぁ持ち込んでぇ来てわぁ居ませんでしたぁのぉ。ですぅからぁ、残念ですぅけどぉワタクシたちぃだけぇでわぁアレをぶちのめすぅコトがぁ出来ませぇんでしたぁのぉ。]]

 

[[だから俺達と手を組むってか?]]

 

[[はぁい♪ざっつぅらいとぉ♪ですわぁ♪]]

 

魔女さんはどうやらあのハシュマル相手に有効打を与えられる武装を持って来ていなかったみたいですね。

 

そんな状況でも、本当ならゲームを終了させれば良いだけなんですけど、今回はシステムの不具合(たぶん怪獣大決戦の余波によるモノ)でソレもむりぽなので、魔女さんも花陽達とおんなじであのボスであるハシュマルを倒す以外は脱出する手段が無い状況になっちゃったっぽいです。

 

だから魔女さんは花陽とそら君と手を組もうって言って来たんですね。

 

[[今回だけぇわぁ変なコトもぉしませぇんしぃ、裏切る様なぁコトも絶対にぃいたしませぇんわぁ♪]]

 

とは魔女さんは言いますけど…ぶっちゃけどーしましょうか?

 

これ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

昨今のガンプラ不足に転売ヤー、民度の低いパニック買いに走るガンプラユーザー等々…様々な原因で友人がガンプラに見切りをつけて引退して売り払い始めたQooオレンジでございます。
そこそこ長い年月ガンプラを作って来た友人がガンプラ引退するとか正直かなりショックです。





今回も閑話になります。
魔女とチンピラと米キチと。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑤」 始まります。













[[今回だけぇわぁ変なコトもぉしませぇんしぃ、裏切る様なぁコトも絶対にぃいたしませぇんわぁ♪]]

 

今回は装備の都合で独力ではハシュマルを倒せないと言う魔女さんからの共闘のお誘い。

 

今回だけは変なコトもしないし裏切る様なコトも絶対にしないって魔女さんは言ってるけど…ぶっちゃけ信じられませんよねー。

 

だってこの人、今まで実験とか言いながらかーなーりー色々とやらかして来てますから。

 

裏切らないって言葉をヘタに信用して背中を任せた日には速攻で後ろからズドン!ってされちゃうコト間違いなしですよね?

 

ソレにいくらハシュマルが強敵とは言っても、そら君なら1人でヤっちゃえるんじゃないでしょうか?

 

超速度の“soar”で一気に接近して、ハシュマルが反応してテールブレードを振り回して攻撃して来るよりも先にピアッシングシールドのビームニードルでズドン!って穴を開けちゃえ…ば……あ"。

 

“ビーム”ニードル…ってコトはつまりはそら君のザク・リヴァイブの必殺技(?)って…ビーム兵器やんけ!?

 

はっ!?トドメどころかハシュマル攻略のほぼ全てを押し付け…げふん!げふん!押し付け様としたじゃなくて、任せようとしていたそら君の必殺技(?)がビーム兵器だった驚愕の事実で思わず変な言葉使いになってしまいました!?

 

もー♪花陽のお茶目さん♪

 

でもでも大丈夫!

 

ピアッシングシールドのビームニードルが効かなくてもそら君にはまだ“soar”を連続発動させて切り刻む“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”って言う必殺技があります!

 

ビームブレードをシャキ~ン!って引き抜いてアイリちゃんの“Are you ready?”からのそら君の“おうよ!”の掛け合いから始まる超高速の連続攻撃!

 

いくらハシュマルの装甲が頑丈でもビームブレードでめちゃくちゃに切り刻まれたらひとたまりも…あれ?

 

“ビーム”ブレード…?

 

ビームブレードってビーム兵器だからダメじゃん!!!

 

ってかなんでそら君のザク・リヴァイブはベース機がザクなのにこうもビーム兵器積み込んでるんですか!?

 

ザクなら実弾に質量兵器でしょーが!!!

 

そもそもザクってジェネレータ出力の関係でビーム兵器使えないハズですよね!?

 

なのになんでそら君のザク・リヴァイブはビームマシンガンにビームブレードにピアッシングシールドのビームニードルにとビーム兵器いっぱい積んでるんですか!!!

 

あ、ザク・リヴァイブってそう言えばジェネレータ出力を強化してる&ビームマシンガンにピアッシングシールドのビームニードルはそれぞれカートリッジタイプの武装だから普通に使えるんでしたね。

 

いやー♪花陽のうっかりさん♪

 

[[裏切らない…ねぇ…。なぁオイ?俺がクソみてぇなテメェのその言葉をはいそうですかって簡単に信じるとでも思ってんのか?]]

 

[[うっふふふふっ♪もちろぉん、そんなコトわぁ微塵もぉ思ってわぁいませんわぁ♪ですぅからぁ…共闘中わぁワタクシのイリスちゃんとぉアイリちゃんとぉ交換いたしませぇんかぁ?]]

 

あれ?なんか花陽が脳内でアレコレとしているうちに花陽不在でお話が進んじゃってますよ?

 

ナニナニ…ふむ。

 

どうやら魔女さん自身も自分の言葉を信じて貰えないってコトは重々承知みたいですね。

 

でもソレでどうしてそら君の電子精霊のアイリちゃんと、魔女さんの電子精霊のイリスちゃんとを共闘中は交換するって話になるんでしょーか?

 

花陽的にまるっと謎です。

 

[[アイリとテメェんトコの電子精霊とを交換だ?]]

 

[[はぁい♪そうしてぇ一時的にぃ交換したぁお互いのぉ電子精霊にぃお互いを監視させるぅ…と言うのわぁいかがでしょうかぁ?]]

 

[[けっ!テメェが俺達を裏切らねぇ様にアイリに監視させるってよりも、俺がテメェを裏切らねぇ様にってトコが本心だろうが。]]

 

[[うっふふふ♪そこら辺はお互い様ぁですわぁ♪]]

 

あー、なるほど。

 

お互いの電子精霊を交換するコトで、お互いが裏切らないかそれぞれの相棒の電子精霊が相互監視するってコトなんですね。

 

そら君が魔女さんを裏切らない様に、魔女さんの電子精霊のイリスちゃんがそら君を監視。

 

魔女さんがそら君を裏切らない様に、そら君の電子精霊のアイリちゃんが魔女さんを監視。

 

そんな感じで相互監視でお互いが裏切らない様にする…ってコトなんですね。

 

うん。

 

めんどくさ!

 

「あのー?別にそこまでしなくてもそら君も魔女さんも1人じゃハシュマルを倒せないんですから黙って今回だけはおとなしく手を組むったコトじゃダメなんですか?」

 

[[あ"ぁ"?オイ!ゴルゥラァ!パナヨォォォォ?誰が1人じゃあのクソ天使をぶちのめせねぇだって?]]

 

[[あらぁあらぁ?ナルカミソラさぁんわぁアレを1人でぇ倒せるぅ手段がぁおありぃなんですぅかぁ?]]

 

[[……(粒子結晶カートリッジのクソ高出力エネルギーを使って純エネルギーをただ叩き付ける新しいピアッシングシールドなら、ナノラミネートが相手だろうがIフィールドが相手だうが俺1人でヤってヤれねぇコトはねぇ…けどココでその手札をこのクソ魔女野郎に晒すってのはクソ面白くはねぇな。なら)……けっ!クソ天使なんざあのクソ尻尾をもぎ取って脳天にそのままぶっ刺しゃいいだけだろーが。]]

 

[[…(返答まで少し間があったわね。と言うコトはナルカミソラにはアレを独力で倒し切るだけの手札がまだあるってトコかしら?。でもソレを言い出さないってコトは、ココではその手札を私に晒す気は無いってワケね。相手に手札を可能な限り隠しておきたいってトコはお互い様ってコトね)…まぁいいですわぁ♪]]

 

[[ (こんなトコでクソ魔女野郎に手札を晒す位なら)…おとなしく手を組んでやるさ。今回だけは、な。]]

[[ (こんなトコでナルカミソラに手札を晒す位なら)…おとなしくぅ手を組んでぇ差し上げぇますぅわぁ。今回だけわぁ、ですけどぉ。]]

 

なーんなか2人で色々と目に見えない駆け引きをしていたっぽいですけど、どうやらおとなしく手を組んで共闘するって方向でまとまりそうですね。

 

いやー。

 

まさかあの魔女さんと手を組んで共闘することになるだなんて思ってもみませんでした。

 

しかも本編じゃなくてコメディテイスト満載な花陽の閑話でですよ?

 

普通ならラスボスっぽい人と一時的にとは言え手を組むなんて展開は本編でやるべきネタですよね?

 

それなのにこんなネタ的な閑話で使っちゃっていーんでしょーか?

 

まぁそこら辺は花陽的にはぶっちゃけどーでも良いんですけどね。

 

「それじゃ今回は仲良く手を組むってコトで、れっつら作戦会議ですよ!作戦会議!!!」

 

[[あらぁ♪それでわぁアテンション♪ってヤツでぅすわぁねぇ♪]]

 

「海未ちゃん的に言えば総員!傾注!ってヤツですね!」

 

なんだかんだで“μ's”のみんなでバトルする時って、にこちゃんか海未ちゃんが音頭を取って作戦会議するコトが多いんですよね。

 

にこちゃんなんて頭の中身が穂乃果ちゃんや凛ちゃん並にアレなのに、ことガンプラバトルに関してだけはムダに頼もしいんですよねー。

 

[[オラァ!テメェら!クソ無駄口叩いてねぇーでさっさとアレをどう仕留めるのか考えるぞ!]]

 

「はーい。あれ?そう言えばそら君と魔女さんはお互いの電子精霊を入れ換えて監視するとか言ってましたけど、あれってやらないんですか?」

 

[[けっ!んなめんどくせぇコトなんざヤってられっかってんだ!]]

 

「あ。結局ヤらないんですね。」

 

[[やらねぇーよ。(そもそもクソ魔女野郎の電子精霊がこっちに来ちまったら、戦闘中に隠しておきてぇ手札の情報をこっそり抜き取られたりする可能性だってあるからな。ヘタに獅子身中の虫ってヤツにでもなられたら業腹だってんだ。) ]]

 

[[ナルカミソラさぁんがそれぇでぇ良いのぉでしたぁらぁ、ワタクシわぁ別にぃ構いませんわぁ♪(イリスに入り込まれて痛い腹を探られるのを嫌ったってトコね。今回はそんなコトはやらせるつもりは無かったんだけど、ね。まぁ良いわ。信じられないのはお互い様だしね。) ]]

 

むむ?

 

またなーんなか2人で駆け引きしてるっぽい雰囲気ですねー。

 

まぁ花陽的にはあんまり関係なさそうなんで、とりま放置プレイでおけですね♪

 

「それで?結局はどーやってハシュマルを倒すんですか?そら君も魔女さんもメインの武装はビーム兵器なんですよね?」

 

[[おうよ。実弾系はバックパックの三連ミサイルランチャーにアクティブスラスターの中のハイマニューバーミサイル、ソレに腰のハンドグレネードだけだな。]]

 

[[ワタクシのぉハイ・モックわぁ実弾系のぉ武装わぁ無改造のぉモックライフルだけぇですわぁ。]]

 

うーん。

 

実弾って言っても魔女さんの無改造のモックライフルじゃ火力不足過ぎてハトに豆鉄砲ですねー。

 

「ちなみにそら君のザク・リヴァイブの三連ミサイルランチャーの弾頭ってなんですか?今日はプラズマ反応弾とかエグいヤツを積ん来てないんですか?」

 

[[んにゃ。悪ぃが今回はバックパックの三連ミサイルランチャーもハンドグレネードもどっちも通常弾頭だな。]]

 

プラズマ反応弾じゃないんですね。

 

うん、残念!

 

高温のプラズマ粒子をばらまいて辺り一面を焦土に変えちゃうプラズマ反応弾なら、ハシュマルのナノラミネート装甲が相手でも決定打になったんですけどねー。

 

魔女さんにいたっては実弾系の武装は残念性能の無改造モックライフルだけとかふざけんてんのかコンチクショーって言いたくなるありさまですし。

 

あれ?

 

って言いますか…もしかして…

 

「今回のバトルでハシュマルにマトモな有効打を与えられる武装って、花陽のジム・カーバンクルが持って来ている大型レールカノンだけですか?」

 

[[だな。]]

[[ですわぁ♪]]

 

そら君と魔女さんは息もピッタリに同じタイミングで肯定しやがりましたよ。

 

前もちょっと思ったんですけど、この2人って案外相性良かったり?

 

[[花陽のジム・カーバンクルのレールカノンならハシュマルが相手でもぶち抜けるんじゃねーか?]]

 

「んー…どーでしょうか…?」

 

花陽のジム・カーバンクルの持ってる大型レールカノンは威力(貫通力?)はバカみたいに高いんですけど、代償として装弾数がちょっと心許ないんですよね。

 

上手く当てればハシュマルの装甲が相手でも普通に貫通は出来ると思いますけど…。

 

[[ワタクシとぉしましてぇわぁ、コイズミハナヨさぁんが以前にぃワタクシにぶっ放してぇ散々にぃコケにしてぇくださぁいましたぁあのぉ広域殲滅用のぉミサイルなんかがぁあったらぁなぁ…ってぇ思ってぇお声掛けぇしたぁんですぅのぉ♪]]

 

「花陽が前に使った広域殲滅用のミサイル…ですか?」

 

[[えぇ♪爆発のぉ衝撃波だけでぇヒトのコトをポンポン吹き飛ばしてぇくださったぁアレですわぁ♪]]

 

あー、アレですね、アレ。

 

“ファイアフラワー”。

 

正式名称は広域殲滅特化特殊弾頭“ファイアフラワー”。

 

“ファイアフラワー”は威力に特化させて魔改造しまくったベニャッガイの最終奥義(?)なファイナルベニャッガイ用の爆薬をそのまま流用して作った爆発のヨハネ…じゃなくて余波に巻き込まれてこっちまで吹き飛ばされちゃう実は失敗しちゃいました♪てへ☆彡な花陽印の超兵器ですね。

 

前に花陽が凛ちゃんと真姫ちゃんの3人で魔女さんと戦った時に魔女さんを“ファイアフラワー”の爆発のヨハネ…じゃなくて余波に巻き込みまくってポンポンも吹っ飛ばしてあげたんですよねー。

 

あー、うん。

 

確かに“ファイアフラワー”ならハシュマルのナノラミネート装甲が相手でも余裕のよっちゃんイカでオーバーキルしちゃえますね。

 

でも残念無念!

 

「今日はアレ、持って来てないんですよー。」

 

だって毎回毎回ミサイルランチャーのミサイルの弾頭の中身がおんなじだなんてつまらなくないですか?

 

だから花陽は出来るだけバラエティーに富んだ弾頭を用意して毎回違うモノを積んで来てるんです♪

 

エンターテイナーの鏡ですね!

 

[[あらぁ?それわぁ残念ですわぁ。ちなみにぃ、今日はそのミサイルランチャーのぉ中身にぁわぁ、どんなぁ物騒なぁモノを仕込んでぇ来ているのぉですぅかぁ?]]

 

イヤ、物騒なって…まぁミサイルランチャーの中身ってだけで十分に物騒って言ったら物騒なんですけど。

 

えーっと、それでなんですっけ?

 

あぁ、そうそう。

 

花陽のジム・カーバンクルの今日のミサイルランチャーの中身でしたね。

 

「ふっふっふっ…よくぞ!そう!よくぞ!聞いてくれました!!!それでははりきって今日のビックリドッキリメカじゃなくて特殊弾頭の発表と行きましょう!はい!そこの2人!拍手!」

 

[[ (花陽のヤツ…変なスイッチ入りやがったなー。)ぱちぱちぱち。]]

[[ (この子のテンションって良くわかんないのよねー。)ぱちぱちぱち。ですわぁ。]]

 

むぅ。

 

せっかくのビックリドッキリ特殊弾頭の発表なのに2人ともテンション低いですね!

 

アレですか?低血圧ですか?

 

お米ちゃんと食べてますか?

 

お米を食べれば誰でもお手軽に元気爆発して不老不死になれちゃいますよ?

 

だからみなさんも1日5食はお米を食べましょうね♪

 

さて、それではいよいよ今日のビックリドッキリ特殊弾頭の大発表ですよ!

 

「今日のビックリドッキリ特殊弾頭はズバリ!超低温瞬間氷結特殊弾頭!その名も!“アイシクルフラワー”ですよ!!!」

 

全てを凍らせる氷の華!

 

氷の華にはまだ早いぜ?いいえ!氷の華は今!咲くんです!!!

 

なーんちゃって♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

明日から土古戦場なQooオレンジでございます。
今回も無事に生き残る事が出来るのか…。





今回も閑話になります。
続、魔女とチンピラと米キチと。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑥」 始まります。












「今日のビックリドッキリ特殊弾頭はズバリ!超低温瞬間氷結特殊弾頭!その名も!“アイシクルフラワー”ですよ!!!」

 

[[超低温…]]

 

[[瞬間氷結…ですかぁ?]]

 

「はひ!超低温瞬間氷結特殊弾頭!“アイシクルフラワー”でっすっ!!!」

 

いやー♪これ、名前を決めるときに“アイシクルフラワー”と“フリージングフラワー”とで迷ったんですよねー。

 

でもなんとなーくで“アイシクルフラワー”にしたんですよ。

 

ほら?この前は“ファイアフラワー”だったんで。

 

それなら単純に“アイスフラワー”でも良かった気も…?とか今さら一瞬思ったり思わなかったりしたのは公然の秘密でっす!

 

[[なぁパナヨ。瞬間氷結ってコトはそのままん瞬間的に凍らせるってコトだろ?で?ソイツは凍らせるって言っても具体的にはどの程度凍らせられるんだ?]]

 

[[ですぅわぁねぇ♪そこら辺ぉ塩梅次第でぇわぁ、その…“アイシクルフラワー”?でぇしたっけぇ?わぁ、役立たずぅのぉ“お産廃”になっちゃいますぅわぁねぇ?]]

 

いや、魔女さん。

 

ヘタに“お”を付けてお産廃とかお上品風に言わなくても別に素直に産廃って言えばいいのに。

 

そこら辺を妥協しない何かしらのふっかーーーい理由とかあったりなかったりするんですかね?

 

まぁ多分ふっかーーーい理由なんてこれっぽっちもないんでしょーが。

 

だって頭キ○ガイの魔女さんですし。

 

[[取りあえずは着弾した瞬間に相手を完全にデカい氷の中に閉じ込める…みてぇなヤツならトンデモ兵器に認定だな。]]

 

[[ですぅわぁねぇ♪]]

 

「あー…はひ。残念ですけど瞬間的に相手を完全に氷の中に閉じ込めるとかそんなコトはまぁとーぜんムリですねー。」

 

瞬間的に相手を完全に氷の中に閉じ込めるとかなんですか?その魔法染みた超兵器は?

 

ガンプラバトルはちゃんとした物理演算シミュレーターなんですから、そんな魔法染みたコトなんて出来るハズないじゃないですか(なおSDガンダム系の謎パワーは除く)。

 

まぁ弾頭内の薬品をもっともっと大量に…例えばビグザムくらいの大きさのタンクにでも詰められれば、MSクラスの大きさの相手を瞬間的に完全に氷の中に閉じ込めるなんてコトもワンチャン行けるとは思いますけど。

 

[[あー、やっぱりムリか。ま、当然っちゃ当然だな。で?結局ソイツはどの程度凍らせられんだよ?]]

 

どの程度…ですか?

 

そですねー…

 

「はひ。具体的に言えばMSクラスの大きさの相手の装甲の表面を一瞬でカチコチにするくらいでしょーか?」

 

イメージ的には機体全体を瞬間的に霜だらけにする感じでしょーか?

 

霜だらけって言っても温度は霜状態なんてレベルじゃなくてカチコチのヒヤヒヤですけど。

 

[[MSクラスの大きさの相手の装甲表面をカチコチに、か。なんっつーか…微妙だな。ってかどうせせっかく凍らせても動かれたら凍った部分がパリーンってなるパターンだろ?それ。]]

 

「そですね。ってか微妙って言われてもこれって実験的に作ったモノですからねー。まだ実戦でデータ取りしてる段階なんですよ。」

 

ホントはそら君たちが言ってるような巨大な氷の中に閉じ込めるとかカッコいいからやりたかったんですけど、ぶっちゃけ真姫ちゃんのトコの西木野製薬にお願いして用意して貰った今回使っている合法な薬品じゃそこまでの規模の氷結現象は引き起こせなかったんですよ。

 

でも今回使ってる薬品じゃなくて、グレーゾーンをぶっちぎりで突き破って鼻歌交じりにブラックゾーンに突入しちゃうような違法な薬品をガンギマリミックスしたモノを使えば、シュミレーションの結果だけで言えば瞬間的に巨大な氷の中に閉じ込めるだなんてオカルト染みたコトも余裕のよっちゃんで行けちゃったりしたんですけどね。

 

でも実際にソレを使った弾頭を搭載したジム・カーバンクルをスキャンしたら、スキャンした段階で“違法な薬品の使用が検出された”って理由でGPスキャナーから弾かれちゃったんですよねー。

 

持ってるだけで割りとお巡りさんのお世話になっちゃえるようなヤバめの違法な薬品を持ち込んでも即通報されなかったのは、うちの子たち(4体の電子精霊)が言うにはガンプラバトルシミュレーターの管理をしているマザーシステムさんの温情っぽいからマザーシステムさんにはマジ感謝ですね。

 

何でも“めっ!ですよ?”だそうです。

 

えっ?ナニそれマザーシステムさん案外かわいい。

 

そんな実はお巡りさーん!こっちです!な通報案件で何気にヤバイ橋をノリと勢いでフラダンスを踊りながら片手間に渡っていたコトに今さらちょっとだけ冷や汗をかきながらも、合法な法の薬品を使って完成した試作品の今の“アイシクルフラワー”の性能についてそら君に説明していると…

 

[[MSクラスのぉ相手のぉ装甲ならぁ、瞬間的にぃカチコチにぃ、ですぁかぁ……あらぁ…それわぁそれわぁ…うっふふふふふぅ♪]]

 

魔女さんが何やらうふふふ♪と怪しい感じにうふふ♪し始めたんです。

 

邪悪な笑い声でうふふ♪する魔女さんは、もしかしたらナニか“ハシュマル”の攻略法でも思い付いちゃったりしたんでしょーか?

 

そんなコトを考えていると…

 

[[ねぇ?コイズミハナヨさぁん?]]

 

花陽、魔女さんに声を掛けられちゃいました。

 

[[そのぉ“アイシクルフラワー”わぁ、あのぉクソ天使…失礼、“ハシュマル”さぁんくらいのぉ相手のぉ装甲でもぉカチコチにぃ出来ちゃいますぅかぁ?]]

 

この人、今サラッとそら君みたいに“ハシュマル”のコトを“クソ天使”って言いやがりましたね。

 

やっぱり中身はそら君みたいな“ド”の付くチンピラなんでしょーか?

 

ソレはさておき。

 

“アイシクルフラワー”で“ハシュマル”くらいの大きさの相手の装甲でもカチコチに出来ちゃうか?でしたっけか?

 

その答えは…

 

「持ってきた“アイシクルフラワー”を全部ぶち込めば余裕のよっちゃんイカですよ♪」

 

でっす!

 

[[あらぁあらぁ♪ソレわぁソレわぁ重畳ですぅわぁ♪ならぁ…ねぇ皆さぁん?このようなぁ作戦わぁ如何でしょうかぁ?]]

 

あ。

 

魔女さんがナニか作戦を思い付いちゃった感じっぽいですね。

 

話の流れ的には花陽印の秘密兵器な“アイシクルフラワー”を使った作戦でしょうか?

 

なんか“アイシクルフラワー”を使うフリっぽいコトを匂わせておいて、実はまったく使いまっせーん♪てへ☆彡なんて言ったら花陽的にはこの場でジム・カーバンクルの全火力を魔女さんのハイ・モックに叩き込んでも許されると思うのは気のせいじゃないですよね?

 

まぁ全火力を叩き込んでも花陽の腕じゃ余裕で外しそうですけど。

 

さてさて。

 

それで魔女さんが思い付いちゃった作戦って言うのは結局は何なんでしょうか?

 

ここはチャチャを入れないでおとなしく聴いて起きましょう!

 

ではでは魔女さん♪発表をお願いしまっす!

 

[[あのぉ“クソ天使”を熱くぅ熱くぅ熱したぁ後でぇ、カチコチにぃ冷やしてぇぶち壊してぇ差し上げぇましょう♪ねっ♪]]

 

[[熱した後で…?]]

「カチコチに冷やして…?」

 

[[はぁい♪ぶっ壊すぅ♪ですぅわぁ♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔女さんの考えた対“ハシュマル”戦の作戦。

 

ソレはアニメやマンガとかでよくある温度差を利用して金属疲労を起こして装甲の強度を低下させる“烈風正拳突き改”的なヤツした。

 

あ♪“烈風正拳突き改”はみなさんとーぜんわかりますよね?

 

まぁ“烈風正拳突き改”なんて基本知識中の基本知識ですもんねー♪

 

知らない人なんて居るワケ…えっ?“烈風正拳突き改”なんて知らんがな?ですって?

 

な!な!な!ぬわぁぁぁぁぁぁぁにぃぃぃぃぃぃ!?

 

マジですか?マジで知らないんですか?

 

あの“烈風正拳突き改”ですよ!?“烈風正拳突き改”!?

 

花陽的には割りとメジャーな必殺技だと思ってましたけどホントのホントにご存知ない?マジでご存知ない?マジのマジでご存知ない?

 

いや、マジですか…まさか“烈風正拳突き改”を知らないヒトが居るなんて…花陽的にはその驚愕の事実が未だに信じられません…。

 

でも知らないコトは知らないコトで仕方ありません…。

 

ここは“ぱーふぇくとてーちゃー”な花陽がひと肌脱いで“烈風正拳突き改”を知らない“むちもーまい”なみなさんに“烈風正拳突き改”について懇切丁寧に手取り足取り腰取りヌッポリスッポリと説明してあげちゃいましょう!

 

あ♪ひと肌脱ぐとか言いましたけど、ホントにひと肌脱いで裸ん坊になるワケじゃないので悪しからず。

 

花陽的には物理的にひと肌脱いでいやぁーん♪なR-18的な展開でもソレはソレでアリって言ったらアリ何ですけどねー。

 

ちなみにみなさんは花陽とR-18的な展開になるならどんなプレイが良いですか?

 

ぜひぜひ感想と一緒に一言ぷりーずでっす♪

 

ちなみにオレンジジュース野郎は花陽に○○したり○○したり○○したりとか割りとアブでノーマルなコトをぐふふふふっ!とか思ったり思わなかったりしてるそーです。

 

花陽、オレンジジュース野郎の妄想内で一体全体どんなアブでノーマルなプレイをされちゃってるんでしょーね?

 

そんなぐふふふふっ!なみなさんの欲望まみれのプレイ内容をお待ちしてますね♪

 

 

閑話休題。

 

 

えーっと、ソレで“烈風正拳突き改”の説明でしたね。

 

“烈風正拳突き改”はですね?むーかしむかしの“闘将ダイモス”ってロボットアニメに出てきた主役メカの“ダイモス”の必殺技でっす!以上!あっ!待って!ウソです!ウソ!ウッソ・エヴィンです!?説明するとか良いながら全然説明してないからって某メジャーリーガーを呼んできて全力で石投げないでください!?今からちゃんと説明するんでマジお願いしますから石投げないでくださいね!?押すなよ?絶対押すなよ?なダチ○ウ倶楽部さん的なフリじゃないですからね!ホントのホントにフリじゃないですからね!だからみなさん攻城戦用の投石機とか頭に直撃したらヤバい感じになりそうなスリングショットとか作画崩壊のネタキャラ的扱いからまさかの主役級にクラスチェンジしちゃったドアンザク(時事ネタですね!なお2022年6月現在)とか持ち出して来て石とか岩石を投げないでくださいね!!!そんな殺意マシマシな投石されたら花陽なんて一瞬で残機ゼロでゲームオーバーになっちゃうんで!だからみなさん!石も岩石も投げない!花陽との約束ですよ!や!く!そ!く!!!!わかったらお返事!さん!はい!……はひ!良くできました♪

 

ごほん。

 

ではでは茶番はこのくらいにしておいて、改めて“烈風正拳突き改”を知らない人に“烈風正拳突き改”について説明しちゃいますね。

 

“烈風正拳突き改”はさっきも言いましたが、昔のロボットアニメ“闘将ダイモス”に登場した主役メカ“ダイモス”の必殺技なんです。

 

正確に言えば必殺技は必殺技でも、“改”の名が示す通りストーリーの途中で通常の“烈風正拳突き”から強化された必殺技(実は“改”の方は一回しか使われてないんですけど…)なんです。

 

ちなみにこの“烈風正拳突き改”は某ウ○ンキー版スパロボでは宇宙で使えなかったりして古参のスパロボファンからは良くネタにされちゃったりしてます。

 

“ダイモス”は当時はスパロボ初参戦だったのに、必殺技の“烈風正拳突き改”が宇宙で使えないだなんて酷い扱いですよねー。

 

まぁ強化された直後のコンバトラーとの2択でほぼ確定で部隊からリストラされちゃう同じく初参戦なのに残念性能だったダンクーガよりはマシでしょうけど。

 

初参戦なのに酷い扱いって言えばガンダムW系も酷い扱いでしたよねー。

 

ルート次第では主役のヒイロですら仲間にならなかったりしてましたから。

 

隠し機体のウイングガンダムゼロ・カスタム(当時はウイングガンダムゼロ(EW)じゃなくてゼロ・カスタムって言われていたんですよー)はアホみたいに機体性能“だけ”は強かったですけど。

 

そんな初参戦の扱いが酷い某ウィ○キー版スパロボではご多分に漏れず色々と酷い扱いだった“ダイモス”の必殺技の“烈風正拳突き改”。

 

具体的には冷凍光線“フリーザーストーム”で敵を凍らせてから灼熱旋風“ファイヤーブリザード”で熱して、温度差による金属疲労を引き起こしてソコに必殺の正拳突きをぶち込む!って感じです。

 

はひ。

 

ここまで説明したらみなさんには魔女さんの考えた作戦の概要もとーぜんお分かりですよね?

 

そーなんです。

 

花陽たちもこの“烈風正拳突き改”の様に、温度差を利用した金属疲労で“ハシュマル”の装甲をぶちやぶろう!ってワケなんですよ。

 

まぁ“烈風正拳突き改”は冷やしてから熱して…なんですが、花陽たちは熱してから冷やすなんですけど。

 

今回の作戦で“ハシュマル”を冷やすために使うのは花陽の持ち込んだ超低温瞬間氷結特殊弾頭“アイシクルフラワー”。

 

そして…

 

[[ワタクシのぉハイ・モックちゃぁんのぉブラスターキャノンを使いますぅわぁ♪]]

 

“ハシュマル”を熱するために使うのは、魔女さんのハイ・モックに実験兵器として搭載されているビーム兵器“ブラスターキャノン”。

 

“ハシュマル”はビーム兵器が効かないって言っても、当たれば突然ですがビーム兵器の熱でナノラミネート装甲だって熱く熱く熱せられます。

 

ソコをすかさず花陽の“アイシクルフラワー”でヒヤヒヤに冷まして…って感じですね。

 

そんなワケで花陽たちは魔女さんのハイ・モックの“ブラスターキャノン”と花陽のジム・カーバンクルの“アイシクルフラワー”で“ハシュマル”を熱して冷ましてぶち壊しちゃいますよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

土古戦場本線最終日なQooオレンジでございます。
200hell…150hellの2.5倍稼げるので楽で良いですね。





今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑦」 始まります。












いよいよ対“ハシュマル”戦まで行けるかな?とか思っていたら超低温瞬間氷結特殊弾頭“アイシクルフラワー”と“烈風正拳突き改”の説明で思っていたよりも時間を取られてしまって結局は作戦の概要説明だけで終わってしまった前回までのガンプライブ!

 

今回こそは“ハシュマル”戦が始まっちゃいますよ!今回こそは!

 

多分…なんですけど。

 

それではではでははりきって閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑦」!行ってみましょー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はひ!あてんしょんぷりーず!それでは不肖、小泉さん家の花陽さんが魔女さん考案の今回の“ハシュマル”熱して冷ましてぶっ飛ばすぞー!作戦の概要をおさらいさせて貰いまっす!まずはそら君!」

 

[[おう。]]

 

「そら君にはザク・リヴァイブ単機で“ハシュマル”に突撃して、魔女さんのハイ・モックの“ブラスターキャノン”とかって言うビーム兵器のチャージが完了するまで囮になって貰いますっす!“soar”とかで回避率ガン積みなそら君ならもちろん大量のプルーマやデールブレードに追い回されてもだいじょーぶですよね?よね?よね?ちなみに魔女さん?その“ブラスターキャノン”ってビーム兵器はチャージにどれくらいの時間が欲しいんですか?1時間とか言ったら温厚で有名な花陽でも流石にカッチーンして怒っちゃいますよ?」

 

[[あらぁあらぁ♪カッチーンさぁれぇてぇ怒られぇちゃったらぁ大変ですぅわぁ♪それでぇ、“ブラスターキャノン”のぉチャージのぉお時間ですぅかぁ?そうですぅわぁねぇ…おおよそにぃわぁなりまぁすぅがぁ、5分もいただけぇればぁOKですぅわぁ♪]]

 

5分。

 

微妙に短い様で長い時間ですね。

 

けどそら君ならそのくらいの時間なら余裕のよっちゃんイカですよね?

 

だって伊達や酔狂でチャンピオンになったワケじゃないでしょーから。

 

きっと鳴神 青空は伊達じゃない!とか言ってがんばルビィしてくれるハズですよね!

 

「5分ですね!と、言うワケでそら君は5分間がんばルビィで囮をお願いしまっす!」

 

[[ま、楽勝だな。任せとけってんだ。ってかよ?]]

 

「はひ?」

 

[[別に俺1人でアレを倒しちまっても構わないんだろ?]]

 

「すわっ!?」

 

おおっと!そら選手!ここに来てまさかのフラグ発言ですよ!フラグ発言!!!

 

そう!そら君が言った“別に倒しちまっても良いんだろ?”的な発言は噛ませキャラがムリにイキって強敵を倒そうとして逆に倒されちゃう特大のやらかしフラグですよ!やらかしフラグ!!!

 

これは急に本作戦に暗雲が立ち込めて来ちゃいましたねー。

 

いやまぁでもなんだかんだでそら君なら普通に“ハシュマル”を倒せそうではあるんですけどねー。

 

さっきも言いましたが、そら君だって伊達や酔狂でチャンピオンになったワケじゃないですから。

 

やっぱり“鳴神 青空は伊達じゃない!”とか言いながら“ハシュマル”をサクッとお料理しちゃって欲しいですねー。

 

[[あらぁあらぁ?ナルカミさぁん?イキるぅのわぁ別にぃご本人のぉ勝手ぇなのぉでぇよろしいですぅけぇどぉ、そのぉよぉうなぁ大きなぁ口ぃを叩いたぁ挙げ句にぃ、アッサリとぉヤられてぇしまったぁ…だなんてぇ残念なぁ結末だけぇわぁご勘弁願いたぃですぅわぁよぉ?]]

 

[[ケッ!テメェこそチャージし過ぎで暴発だなんてクソな結果になんねぇ様に精々気を付けろってんだよ!]]

 

「まぁまぁ!お二人とも!仲良く!仲良く!ですよ!ねっ?ねっ?」

 

[[チッ!]]

[[あらぁ♪あらぁ♪]]

 

ふー、やれやれ…ですね。

 

「はひ!それではではでは続けますね?そら君が魔女さんのハイ・モックの“ブラスターキャノン”のチャージ時間を稼ぎきったら、次は魔女さんの出番です!」

 

[[はぁい♪ワタクシがぁあの“クソ天使”に向けてぇ“ブラスターキャノン”をおみまいしてぇ差し上げぇますぅわぁ♪]]

 

[[おいキ○ガイクソ魔女。外すんじゃねぇーぞ?]]

 

[[あらぁ?ナルカミさぁんわぁワタクシがアレだけぇクソデカい的を相手にぃ外すとぉでもぉ?]]

 

「いや、だから共闘するんですから今日くらいはせめてケンカしないで行きましょーよ…。」

 

[[ケッ!]]

[[あらぁ♪あらぁ♪]]

 

つ、疲れます…。

 

[[そぅそぅ♪ワタクシ、チャージ中わぁマトモにぃ動けぇませんのでぇ、その間わぁハナヨさぁんわぁワタクシのぉ護衛をお願いいたしぃますぅわぁ♪]]

 

「あ、はひ。りょーかいです!」

 

まぁ護衛って言っても向かって来るのは子機の“プルーマ”だけでしょーから特に問題はなっしん!ですね!

 

だってほら?“プルーマ”はナノラミネートコーティングされてないんで、普通にビーム兵器が効きますから。

 

バックパックのロングレンジ・ビームキャノンや腕部内臓ビームバルカンでズッキューン!ってヤってバルバルバル!ってヤっちゃえばオッケーですもんね!

 

やだー♪そんなの簡単なお仕事じゃないですかー♪

 

アレ?これって結構フラグっぽい?

 

イヤイヤイヤ!そんなまさかまさか!

 

……えーっと…その…フラグ…じゃないですよね…?

 

あとちょっと気になったんですけど…魔女さん、いつの間にか花陽のコトを名前で呼んでますよね?

 

花陽、いつの間に名前で呼んで貰えるくらい魔女さんの好感度を稼いだんでしょーか?

 

どーせならこのままデレて魔女さんラスボス√から外れてくれませんかね?あ、やっぱりソレはふつうにムリですか?そーですか。

 

[[チャージがぁ終わりぃましたらぁすぐにぃぶっ放しぃますわぁ♪特にわぁ合図わぁいたしませぇんがぁよろしいですぅよぉねぇ?ねぇ?ナルカミさぁん?]]

 

[[誰に言ってやがんだ?あ"ぁ"?テメェのクソみてぇな砲撃なんざ目ぇ瞑ってても余裕で避けてヤるってんだよ!]]

 

[[それわぁそれわぁ頼もしぃですぅわぁ♪でわぁでわぁ精々不様にぃワタクシの砲撃のぉ巻き添ぇにぃなってぇ消し飛ばされぇない様にぃお気をつけぇくださいませぇ♪うふふふふ♪]]

 

[[言ってろったんだ!クソボケが!]]

 

「いや、だから2人ともなーかーよーくー…。」

 

[[ケッ!]]

[[あらぁ♪あらぁ♪]]

 

ほ、ほんとーに疲れます…。

 

「ま、まぁ気を取り直して…魔女さんがその“ブラスターキャノン”ってヤツをぶち当てたら、今度はいよいよ花陽印の秘密兵器!超低温瞬間氷結特殊弾頭!“アイシクルフラワー”の出番になるワケですね!」

 

[[えぇえぇ♪ワタクシがぁたぁぁぁぁっぷりぃとぉ熱したぁあのぉ“クソ天使”を、キンキンにぃ冷やしてぇ差し上げてぇくださぁいなぁ♪]]

 

「はひ!キンキンだぜぇ!にしてヤりますよ!!!」

 

[[うっふふふふ♪えぇえぇ♪キンキンですぅわぁ♪]]

 

[[ドコのカ○ジだよ。]]

 

はひ!キンキンだぜぇ!でっす!

 

アレ?そー言えば…?

 

「熱々にしてキンキンにしたあとはどーするんですか?」

 

[[あ?どーするんですか?ってそりゃオメェ、ぶちのめせばいいんだろーよ?]]

 

[[熱してぇからぁ冷やしたぁあとでぇならぁ、ナノラミネート装甲がぁ相手でもぉ割りとぉ簡単にぃ突破出来るぅハズですぅわぁ♪]]

 

「あー、いえ。そーゆー意味じゃなくて…。」

 

[[そーゆー意味じゃねぇって…んじゃどーゆー意味なんだよ?]]

 

「はひ。誰がトドメを刺すかってコトですね。」

 

[[誰が…?]]

[[トドメを…ですぅかぁ?]]

 

「はひ。」

 

熱々にしてキンキンにしたあとなら割りと攻撃が通じるって言うのはわかるんですよ。

 

でもその時でも普通にビーム攻撃は弾くんじゃないんですか?

 

ならビーム兵器がメインのそら君のザク・リヴァイブや、モックライフル以外の武器が“ブラスターキャノン”って実験的に持ち込んだビーム兵器だけの魔女さんのハイ・モックじゃアカーン!なんじゃないでしょーか?

 

[[普通に花陽がレールカノンでぶち抜けば良いんじゃねーの?]]

 

[[ですぅわぁねぇ♪]]

 

「は、はひ?えっ?花陽がラストアタックするんですか!?イヤイヤイヤ!そんなコト聞いてないですよ!!!」

 

[[そりゃ言ってなかったから当然だろ?]]

 

[[ですぅわぁ♪]]

 

えぇー…。

 

「あ、あのー…ソレってもし外したら…」

 

[[あ?ぶっ殺す。]]

[[ぶち殺しますわぁ♪]]

 

「わぁーお…。」

 

せきにんじゅーだいですねー…。

 

[[さて、と。1通りの流れも確認し終えたワケだし…]]

 

[[えぇ♪そろそろ…]]

 

 

[[おっ始めるとするか!]]

[[おっ始めましょうか♪]]

 

 

この2人…なんだかんだでいがみ合ってますけどなんだかんだで息ピッタリなんですよね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[ソレでわぁ“ブラスターキャノン”のぉチャージを始めますぅわぁ♪ナルカミさぁん?確りとぉクソ天使を引き付けてぇくださぁいねぇ?]]

 

[[おうよ!任せとけってんだ!!!行くぞ!アイリ!]]

 

≪了解です。≫

 

花陽の秘かなため息と共に始まった“ハシュマル”討伐作戦。

 

まずはそら君がザク・リヴァイブを駆って“ハシュマル”の索敵圏内へ向けて突き進んで行きました。

 

と、同時に、魔女さんのハイ・モックの胸部装甲がガチャーン!と言う音を辺りに響かせながら弾け飛んで、その中からゴツい砲身がニョキ!っと突き出て来たんです。

 

[[うっふふふふ…♪黒々としてぇ…艶々でぇ…雄々しくてぇ…とぉぉぉぉってもぉステキでしょ?ねぇ?そぅ思いまぁせんかぁ?ハナヨさぁん?]]

 

「その例え方ってなんかえっちじゃないですか?」

 

[[あらぁ♪そうでぇしょうかぁ?]]

 

はひ。

 

魔女さんの言った“黒々として艶々で雄々しく”とかって言い方、なんか官能小説とかでオチ○チ○のコトを言ってるヤツみたいです。

 

えっ?官能小説のコトなんてなんで知ってるのか?ですか?

 

ソレはアレですね♪

 

乙女のヒミツってヤツです♪

 

[[まぁ良いですわぁ♪でわぁ…イリスちゃぁん?]]

 

≪はい。“ブラスターキャノン”のチャージを開始します。≫

 

[[えぇ♪お願いしますぅわぁ♪ハナヨさぁんわぁワタクシのぉ護衛をお願いしまぁすぅわぁ♪]]

 

「はひ!りょーかいでっす!」

 

こんなやり取りを花陽と魔女さんがしている間、そら君のザク・リヴァイブはその機動性を十二分に発揮させて一気に“ハシュマル”のところへとすっ飛んで行ってました。

 

そら君のザク・リヴァイブが“ハシュマル”の索敵圏内へと侵入した途端…

 

≪作戦目標個体名“ハシュマル”の敵性行動を確認。敵小型機、来ます。≫

 

[[おうよ!!!]]

 

“ハシュマル”が従える大量の小機“プルーマ”がそら君のザク・リヴァイブへ向かって押し寄せて来ました。

 

[[片っ端からぶっ飛ばすぞ!]]

 

≪ビームマシンガン、アクティブ。索敵、照準。≫

 

[[オラァ!死に晒せぇぇぇ!ドクソ共がぁぁぁ!!!!!]]

 

対するそら君は迫り来る大量の“プルーマ”向けて、ザク・リヴァイブの右手に握らせてある大型ビームマシンガンをぶっ放します。

 

と、同時に。

 

≪ハイマューバミサイル、アクティブ。≫

 

[[おうよ!派手にぶちまけろ!!!]]

 

≪了解、発射します。≫

 

ザク・リヴァイブの両肩に取り付けられているアクティブスラスターに内蔵された小型ミサイル“ハイマューバミサイル”を盛大に発射しました。

 

迫り来る大量の“プルーマ”に対して張られた大型ビームマシンガンとハイマューバミサイルの弾幕は次々に“プルーマ”たちへと着弾して、その小さな体躯を強制的に宇宙ゴミへと変えて行きます。

 

一見順調そうに見えるそら君のザク・リヴァイブと“ハシュマル”with“プルーマ”の戦闘。

 

でも…

 

[[チッ!やっぱ数がクソ多い!!!]]

 

大量に押し寄せて来る“プルーマ”にだいぶ苦労しちゃっている様です。

 

ソレでも大量の“プルーマ”を相手に未だに被弾ゼロで大立ち回りを演じているのは流石の一言に尽きますね。

 

≪一匹狼を気取って常にボッチだったマスターとしては物量で攻めてくる相手との戦闘は得意分野では?≫

 

[[オイ!ゴルゥラァ!!!待てや!誰が一匹狼気取ったボッチじゃ!誰が!!!]]

 

≪ソレは当然マスターが、ですが?≫

 

[[なんで俺がボッチなんだよ!うっさいわ!このボケ精霊!!!ってかボッチはにこちゃんだろーが!!!]]

 

≪マスターがニコをボッチと言っていたとあとでニコに告げ口しておきますね。個体名“ハシュマル”に高エネルギー反応。このまま照射された場合、後方のハナヨ達へと流れ弾が向かう可能性が高いので、機体を移動させて射線をハナヨ達からずらす事を提案します。≫

 

[[チッ!射線データ!]]

 

≪メインモニターにリンク。≫

 

[[うっしゃ!オラァ!!!来いや!ボケがぁ!!!]]

 

“ハシュマル”の頭部(?)のビーム砲で検出された高エネルギー反応。

 

アイリちゃんからのその報告を受けたそら君は機体を翻して“ハシュマル”の右手側へと移動を開始します。

 

花陽と魔女さんを“ハシュマル”のビーム攻撃の射線上から外すためですね。

 

基本的に頭の中身が穂乃果ちゃんや凛ちゃん、にこちゃん並にあぽーな“ハシュマル”は、その誘導にアッサリと従ってそら君のザク・リヴァイブへと向き直りました。

 

そして…

 

≪高出力ビーム砲、来ます。≫

 

ザク・リヴァイブ目掛けて“ハシュマル”の頭部から高出力ビームが放たれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑧」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

Am○zonアカウントの削除詐欺に引っ掛かりかけたQooオレンジでございます。
いや、スマホの修理で代替機に乗り換えたばかりでのあれは信じますって…。





今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑧」 始まります。













いよいよ始まった“熱して冷ましてぶっ飛ばすぞー!”作戦。

 

その一手目として魔女さんのハイ・モックの“ブラスターキャノン”とか言う謎なビーム砲をぶち当てるために、そら君のザク・リヴァイブは単機で囮となるべく“ハシュマル”へど挑んで行きました。

 

そんなそら君のザク・リヴァイブが大量に押し寄せる“ハシュマル”の子機“プルーマ”の相手をしていると、“ハシュマル”がそら君のザク・リヴァイブへ目掛けて高出力ビーム砲をぶっ放して来ちゃったんです。

 

≪高出力ビーム砲、来ます。≫

 

そら君の電子精霊のアイリちゃんの警告の声と共に、ザク・リヴァイブ目掛けて放たれる“ハシュマル”の高出力ビーム。

 

“ハシュマル”の頭部から放たれた高出力ビーム砲の一撃は、スゴいスピードでそら君のザク・リヴァイブへと迫り来ます。

 

この時、“ブラスターキャノン”のチャージ中で動けない魔女さんのハイ・モックの護衛をしていた花陽は、その光景を見ながら思わず“危ないっ!”って叫びそうになっちゃいました。

 

でもそんな花陽の心配なんて我関せずにそら君は…

 

[[あーら!]]

 

≪よっと、ですね。≫

 

アイリちゃんと小粋(?)な掛け合いをしながら、ザク・リヴァイブへと放たれた“ハシュマル”の高出力ビーム砲の一撃をスラスターを軽く噴かすだけで危なげなく回避しちゃったんです。

 

[[ケッ!早々簡単に当たってヤれるかってんだよ!ボケが!]]

 

≪そこまで装甲が厚くない私達のリヴァイブではあの規模のビーム攻撃にまともに当たれば確定で終わりですからね。≫

 

[[んなモン当たらなけりゃどーってコトはねぇーっての!]]

 

≪何処ぞの赤い彗星のパクリの様な台詞ではありますが同時に至言でもありますね。≫

 

ほんと、そら君もアイリちゃんも余裕のヨッちゃんイカですね。

 

そんな余裕のヨッちゃんイカなそら君のザク・リヴァイブって、両腕のピアッシングシールドや両肩のアクティブスラスターとかで一見かなりの重装備に見えるんですけど、その見た目に反してかなり身軽なんですよね。

 

小回りも意外に効いちゃいますし。

 

花陽はちょこまかと動き回って大立ち回りを続けているそら君のザク・リヴァイブを遠目に眺めながらそんな事を呑気に考えいました。

 

その大立ち回りを続けている当の本人はと言うと…

 

[[盛大にスカッたって言っても貰った分はキッチリと返さねぇとなぁ!]]

 

≪同感ですね。ミサイルランチャー、アクティブ。≫

 

[[遠慮しねぇで全弾キッチリ貰っとけ!クソ天使!!!]]

 

≪弾道計算完了。全弾発射します。≫

 

“ハシュマル”へと反撃のミサイルランチャーをぶっ放していました。

 

ザク・リヴァイブの大型バックパックに取り付けられた3連ミサイルランチャー×4から放たれた3×4で合計12発のミサイル。

 

その放たれた12発のミサイルは、まる大量の“プルーマ”の間を縫うかの様に真っ直ぐに“ハシュマル”へと向かって行きます。

 

流石は電子精霊の中で最も優秀な最上位電子精霊のアイリちゃんです。

 

“プルーマ”に迎撃されないギリギリを攻める様なミサイルの弾道計算は完璧ですね!

 

アイリちゃんのそんな完璧な弾道計算に従って飛んで行く12発のミサイル。

 

後少しで“ハシュマル”に着弾する…と言うその時、今まで動かなかった“ハシュマル”の“尻尾”がここに来てついに動き出しました。

 

[[チッ!やっぱりそう来るか!]]

 

≪まぁポンコツAIとは言え当然の判断でしょうね。≫

 

自身へと迫り来る12発のミサイルに対して、“ハシュマル”は“尻尾”…つまりはテールブレードを目にも止まらぬスピードでブルンブルンと激しく振り払うコトで見事に全弾切り払って迎撃しちゃったんです。

 

こうしてちょっと客観的に見てると改めて思っちゃうんですけど、テールブレードってスゴく便利そうですねー。

 

あれってあった絶対に便利ですよね?

 

でも花陽の準備中の新型機“リ・ジェ”にはちょっとコンセプト的に合わない可能性が大なんですよね。

 

だってほら?花陽が絶賛準備中の新型機“リ・ジェ”のコンセプトはズバリ!“重装甲高火力”なんで。

 

あれ?でも重装甲だからこそあのテールブレードは逆にアリなんじゃ…?

 

内心でそんなコトを考えていると、メインモニターの向こう側でそら君と“ハシュマル”の双方に動きが見られました。

 

まずはそら君。

 

[[行くぞ!ゴルゥラァ!!!]]

 

そら君は毎度お馴染みなチンピラ全開の咆哮と共に全弾撃ち尽くし終えた大型バックパックの3連ミサイルランチャー×4を一斉にパージして、今まで右手に握らせていた大型ビームマシンガンを“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中へと素早く収納すると、ふくらはぎの辺りに設置されていたビームブレードの柄をバシュッ!って感じで射出させて両手それぞれに握らせました。

 

そして左右の手に握らせたビームブレードの柄から緑色のビーム刃を展開させると、“ハシュマル”目掛けて一気にスラスターを噴かして加速して駆け抜けて行ったんです。

 

ってかそら君!厄介極まりないあのテールブレードの攻撃圏内に自分から突撃して行くだなんてナニを考えているんですか!?

 

まさか破れかぶれでヤケになって自殺目的でワンチャン突撃しちゃう感じですか!?

 

ムダに突撃だなんてそんなの穂乃果ちゃんのヤるコトですよね!?

 

[[そのクソ尻尾!切り落としてやんよ!!!]]

 

イヤイヤイヤ!クソ尻尾切り落とすって普通にテールブレードのワイヤーにもナノラミネートコーティングされていてそら君のザク・リヴァイブのビームブレードじゃムリなんじゃ…?

 

そんなこの人ナニ考えてるの!?イミワカンナイ!?な突撃を始めたそら君の一方で、我らが怨敵たる“クソ天使”こと“ハシュマル”はと言うと、その巨体をゆっくりと加速させて突撃して来るそら君のザク・リヴァイブへと移動を開始していました。

 

“ハシュマル”は今までの戦闘でそら君のザク・リヴァイブが自身へと決定打になる攻撃が出来ないと理解して、“プルーマ”での数に任せた圧殺よりも近付いてテールブレードや腕部のクローで直接ぬっ殺す方針にしたっぽいですね。

 

直接ぬっ殺すとかMAなのに割りと脳筋気味な思考してるんですね。

 

そんなこんなで始まるそら君のザク・リヴァイブvs“ハシュマル”の近接戦闘。

 

どーなっちゃうんでしょーか?

 

≪マスター。リヴァイブが“尻尾”の圏内に侵入しました。くれぐれもお気を付けを。≫

 

[[わぁーってる!皆まで言うなっての!!!]]

 

テールブレードの攻撃圏内に自分から突撃して行ったそら君のザク・リヴァイブに対して、“ハシュマル”は早速と云わんばかりにその自慢の“尻尾”を容赦なく振るいます。

 

鋭いムチの様にしなりながら高速でそら君のザク・リヴァイブへと迫るテールブレード。

 

そのテールブレードの一撃に対してそら君はと言うと…

 

[[邪魔だ!オラァァァ!!!]]

 

ザク・リヴァイブのビームブレードを一閃させて、迫り来るテールブレードを弾き飛ばしちゃいました。

 

あー、なるほどなるほど。

 

テールブレードもナノラミネートコーティングされているから、ビームサーベル系の武装…そら君のザク・リヴァイブだとビームブレードですけど…で普通に干渉出来て切り払いもとーぜん出来ちゃってワケですね。

 

テールブレードもナノラミネートコーティングされていてビームを弾くからこそ、ビームサーベル系の武装での切り払いで弾き飛ばせるとかちょっと盲点でした。

 

ナノラミネートコーティングには物理的な…それこそ鉄血メイス的なヤツでしか対処出来ないって思ってたから、ビームサーベル系の武装で弾くコトで防御するって発送はなかったです。

 

[[はっ!この程度は余裕だってんだよ!なぁオイ!そーだろ!“クソ天使”!!!]]

 

≪あちらはマスターの問いに返答出来る程に高度なAIは積んではいませんよ?≫

 

[[んなコトはイチイチ言われなくてもわかってるってんてだよ!!!オラァ!!!まだまだ行くぜぇ!“クソ天使”ぃぃぃ!!!]]

 

そら君はチンピラ全開で叫びながら、続け様にザク・リヴァイブへと振るわれテールブレードを切り払い続けます。

 

そんな弾かれ続けているテールブレードに巻き込まれて、執拗にザク・リヴァイブへ追い縋っている“プルーマ”たちが次々に薙ぎ払われて無惨にも爆散して宇宙に散って行きます。

 

味方の…しかも親っぽい感じのヤツからの攻撃に巻き込まれてご臨終しちゃうとかちょーーーっとだけかわいそうかも?って思ったり思わなかったりしたのは花陽とみなさんとのヒミツですよ?

 

さてさてそんなチンピラ全開絶好調なそら君。

 

“ハシュマル”のテールブレードをノリノリで切り払いながら…

 

[[あ"ぁ"!ゴルゥラァ!!!死ねや!ボケがぁぁぁ!!!]]

 

時折スキを見付けては“ハシュマル”に対してケンカキックをお見舞いしちゃったりしてます。

 

ま、まぁケンカキック自体はビーム攻撃じゃない物理攻撃だから、普通に“ハシュマル”にも効いちゃうんですよね…。

 

そんな感じに時折地味に“ハシュマル”へとダメージを与えるそら君。

 

ケンカキックなんかじゃ堅牢なMAの装甲こそ抜くコトは出来ませんが、ソレでもダメージは地味に蓄積させるコトは出来ちゃいます。

 

なんだかこのままドツキ続けて蹴り倒しちゃいそうな勢いですねー。

 

ソレならソレで良いんですけどね。

 

楽だし。

 

けどまぁとーぜんそんな簡単には行くワケもなく…。

 

≪マスター。目標が後退を始めました。≫

 

[[んなコト見りゃわかるっての!チッ!勝てねぇってわかりゃケツ捲ってさっさと逃げるってか!この“クソ天使”が!!!]]

 

ご自慢のテールブレードでの攻撃を切り払い続けられ、なおかつ地味にダメージを蓄積させて来るそら君に対して、“ハシュマル”は“後退する”って判断を下しました。

 

そしてそんな後退を始めた“ハシュマル”を守る様に、大量の“プルーマ”がそら君のザク・リヴァイブと“ハシュマル”の間に展開されます。

 

[[チッ!邪魔クセェってんだよ!このゴ◯ブリ野郎共が!]]

 

≪小型の機動兵器を一掃出来る様な何らかの武装を積んで来るべきでしたね。≫

 

[[同感だ!プラズマグレネードでも持って来ればよかったぜ!!!]]

 

≪本日はミサイルもグレネードも通常弾頭オンリーでしたからね。≫

 

再び群がり始めた“プルーマ”を両手にそれぞれ握ったビームブレードで次々に切り倒しながら、後退を続ける“ハシュマル”を追うそら君のザク・リヴァイブ。

 

“ハシュマル”はこのまま無数の“プルーマ”を盾にしながらドコまでも後退を続けるのかな?って思ったその矢先…

 

[[ケッ!“目的地”はアレってか!]]

 

≪十中八九そうでしょうね。≫

 

そら君とアイリちゃんは“ハシュマル”の“目的地”…そしてその“目的”に見当をつけたのでした。

 

[[おいアイリ。あの石っころ…アレの中に“クソ天使”の“ご馳走”はあるか?]]

 

≪はい。軽くスキャンしてみましたが、あの中には“ご馳走”がそこそこの量ある様子ですね。となると当然…≫

 

[[“クソ天使”のヤツはアソコで“お食事”ってワケか!]]

 

≪ですね。≫

 

後退を続けた“ハシュマル”の目的。

 

ソレは宇宙空間を漂う大きな岩石の1つに取り付いて、その内部にあるであろう資源を回収する…と言うモノでした。

 

回収した資源はとーぜん…

 

[[クソうぜぇこのゴ◯ブリ野郎共を量産するって塩梅だろうな。]]

 

そら君曰く“ゴ◯ブリ野郎”な“ハシュマル”の子機である“プルーマ”を増産するために使うつもりっぽいです。

 

現地回収した資源でその場で戦力を増やすだなんて、機体内部に“プルーマ”の増産施設を内蔵する“ハシュマル”だからこそ出来ちゃう戦法ですね。

 

[[ (さて、と。どーする?“soar”で先回りして粒子結晶カートリッジを使った“アレ”であの石っころを消し飛ばしちまうか?ってかソレをするなら直接あの“クソ天使”を消し飛ばしちまった方が早ぇか。そもそもの話、クソ魔女野郎に手札を晒すのがアホクセェからってこんな回りくどいやり方を選んだんだよな…。なら…)消耗戦ってヤツに付き合ってヤろうじゃねぇーか!精々咽び泣いて五体投地で土下寝しながら感謝しやがれ!“クソ天使”!!!]]

 

後退した“ハシュマル”の戦力を増やすと言う目的を知りながらも、そら君はあえて“ハシュマル”のその目的に付き合ってあげちゃうみたいですね。

 

でもいくらそら君とは言え、資源がある限り無尽蔵に増え続ける“プルーマ”を相手に何時までも戦えるんでしょうか…とか言いはしましたけど、そら君ならチンピラ全開で悪態をつきながら普通にヤっちゃいそうですよねー。

 

ソコに痺れて憧れちゃいますね♪

 

けど…

 

[[うっふふふふぅ♪ナルカミさぁんわぁ随分とぉ楽しそうにぃはしゃいでぇいますぅわぁねぇ♪]]

 

そろそろこの人の…魔女さんの出番っぽいです。

 

[[ワタクシとぉしたぁコトがぁ、すっかりぃとぉお待たせぇしてぇしまぃましたぁわぁ♪]]

 

はひ!

 

チャージ、完了…っぽいですね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑨」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

無事にスマホの修理が終わったQooオレンジでございます。
アプリの再設定がめんどいです…。





今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑨」 始まります。













そら君が“プルーマ”の量産体制に入ろうとしている“ハシュマル”との消耗戦を決意した丁度その時…

 

[[ワタクシとぉしたぁコトがぁ、すっかりぃとぉお待たせぇしてぇしまぃましたぁわぁ♪いいぇ♪むしろぉお待たせぇし過ぎちゃったくらいですわぁ♪]]

 

魔女さんのハイ・モックのチャージが完了しちゃいました。

 

さてさて♪たっぷりと時間を掛けてチャージをした魔女さん謹製の“ブラスターキャノン”とか言うビーム兵器の威力はイカほどに?ですね♪

 

って言いますか魔女さん。

 

むしろお待たせし過ぎちゃったとかソレって全○監督的なネタですか?

 

もしそうなら魔女さんがそんな全○監督的なネタに走るとかちょっとイメージと違って新鮮ですね!

 

[[うっふふふふふふふ…♪でわぁ…サクッ♪っとぉ発射しちゃいましょうかぁ♪ね?イリスちゃん♪]]

 

≪射線上にナルカミ様とお姉様がいらっしゃいますが?≫

 

[[ナルカミさぁんとぉアイリちゃんならぁ勝手にぃ避けてぇくださぃまぁすぅわぁ♪だぁ♪かぁ♪らぁ♪なぁぁぁんのぉ問題もありませんわぁ♪]]

 

≪了解しました。“ブラスターキャノン”発射シーケンスに入ります。≫

 

[[バレルぅ♪]]

 

≪展開。≫

 

[[エネルギーチャージぃ♪]]

 

≪完了。≫

 

[[ターゲットぉ♪]]

 

≪ロックオン。≫

 

[[セーフティ♪]]

 

≪アンロック。≫

 

[[それでわぁ…“ブラスターキャノン”♪発射ですわぁ♪]]

 

≪了解。“ブラスターキャノン”、発射します。≫

 

自身の電子精霊のイリスちゃん相手になんだか気の抜ける様なやり取りをしながらも“ブラスターキャノン”の発射シーケンスを終えた魔女さんは、ハイ・モック(魔女さん機)の胸部装甲がぱっかーん♪っと展開してにょき!っと飛び出したゴツい砲身から一条の極光を放ちました。

 

[[ナルカミさぁん♪当たらぁないでぇくださいねぇ♪うっふふふふふふ♪♪♪]]

 

相変わらず聞いているとイライラして来る独特なゆったりしたしゃべり方をする魔女さんでしたが、ハイ・モック(魔女さん機)の胸部装に展開させた砲身から放たれた“ブラスターキャノン”の一撃は、そんなゆったりとしたしゃべり方とは裏腹に、一目で見てわかる位に凶悪極まりない理不尽な規模のごんぶとビームでした。

 

“ダレカタスケテー”でお馴染み(?)な花陽はこれでもそこそこガンプラバトル歴は長い方なのでごんぶとビーム位なら結構見慣れているハズなんですが、それでも魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)から放たれた“ブラスターキャノン”のごんぶとビームは規格外の規模のモノです。

 

例えるなら…ちょっと小型のコロニーレーザー的な感じでしょうか?

 

ハイ・モック(魔女さん機)から放たれたそんなちょっと小型のコロニーレーザーを思わせるほどの規模を持つごんぶとビームは、射線上に存在する全てのモノを軽々と飲み込みながらターゲットである“ハシュマル”へと突き進んで行きます。

 

当然、射線上の“プルーマ”も次々とごんぶとビームにゴックン♪されちゃってます。

 

ごんぶとビームの余りのまぶしさでメインモニター上ではその様子を確認する事は出来ませんが、サブモニターに設置してあるレーダー上では“プルーマ”の反応が次々と消滅して行くのが確認出来ちゃいます。

 

コレはアレですね?

 

一言で言って“ヤバいですね♪”ですね。

 

そんな“ヤバいですね♪”なごんぶとビームなんですが、射線上の“プルーマ”を次々と消し飛ばしながら、あっという間に“ハシュマル”のところまで到着しちゃいました♪

 

到着しちゃいました♪と言う事は…

 

≪マスター。これはさっさと回避しないと普通に死ねますよ?≫

 

と、言う事ですよねー。

 

そんなワケであっという間に“ハシュマル”のところまで到着しちゃった“ブラスターキャノン”のごんぶとビームは、当然ですがその“ハシュマル”のすぐ側で時間稼ぎのために戦っていたそら君のザク・リヴァイブまでをも飲み込もうとしていました。

 

この規模のごんぶとビームの直撃を喰らっちゃったら、そこまで装甲が厚くないそら君のザク・リヴァイブじゃ一溜りもありません。

 

直撃って言いますか、コレはかすっただけでもかーなーりヤバめですよね?

 

ブリーフィング?で魔女さんは事前警告無しでぶっ放す♪とは言ってましたけど、コレはやっぱり事前に警告の1つでもしておかないとダメなヤツなんじゃ…と花陽はそう思ったり思わなかったりしちゃいますねー。

 

さてさて。

 

そんなごんぶとビームの脅威に晒されちゃったそら君ですが…

 

[[チッ!んなコトはお前に言われなくてもわぁーってるってんだよ!!!オラぁ!行くぞ!ボケが!“Accel”!!!]]

 

アイリちゃんからの警告の声に対していつもの様にチンピラ全開で悪態を返しながらも、素早く機体を操作して単発“soar”を発動させます。

 

そら君のザク・リヴァイブはドン!と言う爆破音が重なり合う様に響く“soar”発動時独特の音を辺りに響かせて一気に機体を加速させると、容赦なく迫り来る“ブラスターキャノン”のごんぶとビームから離脱して行きました。

 

そら君のザク・リヴァイブが単発の“soar”で一気に加速して“ハシュマル”から離れた直後…

 

≪“ブラスターキャノン”、ターゲットに着弾します。≫

 

[[うっふ♪大当たりぃ♪ですわぁ♪]]

 

ハイ・モック(魔女さん機)から放たれた“ブラスターキャノン”のごんぶとビームが“ハシュマル”へと直撃しました。

 

でも…

 

「あー。やっぱりこれだの規模のごんぶとビームでも普通に弾いちゃいますよねー。」

 

ナノラミネートアーマーを搭載(塗料を塗り付けてるから付着?)した“ハシュマル”は、当然ですがビーム攻撃は全面的に弾いちゃいます。

 

こうして改めて見てみると、この規模のごんぶとビームなビーム兵器をほぼ完璧に弾いちゃうとか、ホントにナノラミネートアーマーって反則染みた性能してますよねー。

 

それで言うなら物理攻撃無効なフェイズシフト装甲とかも卑怯染みた性能なんですけど。

 

某ス○ロボ的な観点で言えばあっさり気味に貫通されちゃうIフィールドさんをちょっとは見習って欲しいですね。

 

イヤ、でもIフィールドはIフィールドで第3次ス○ロボの頃はビーム完全無効とは

今では考えられないくらいの鬼畜性能でしたけど…。

 

それに史実のガンダムの方でも∀ガンダムとかの時代だとIフィールドもユニバース!になってますしね。

 

あっ♪そうそう!↑の∀ガンダムとかの時代だとIフィールドもユニバース!って辺りはちょっとした次の花陽回の伏線になってますよ!

 

合宿中にもう1回、この伏線回収的な花陽回があるので、毎日お米を一升食いしている様な狂信的な激烈花陽推しのラブライバーな人たちは今から毎日全裸で正座で待機しながら楽しみにしていてくださいね!

 

ぐっふふふふ♪

 

マシマシのマシマシにさらにマシマシでもう1つオマケにマシマシなユニバース的なIフィールドのパワーを見せてあげますよ!

 

まぁ問題は………………なんですけど。

 

それはさておき。

 

“ハシュマル”へと直撃したハイ・モック(魔女さん機)の“ブラスターキャノン”。

 

“ハシュマル”へと直撃したビーム自体はナノラミネートアーマーの反則染みた性質によってあっさりと弾かれちゃっていますが、魔女さんが事前に言っていた様にビームがもたらす熱まではナノラミネートアーマーでは弾く事は出来ずに少しずつ“ハシュマル”へと蓄積され続けて言っています。

 

きっとメインモニターのモードをサーモグラフィをモードに切り替えて見れば、今頃“ハシュマル”は高温で真っ赤になっちゃってるハズですね♪

 

まぁ花陽のジム・カーバンクルは未だに“ブラスターキャノン”を放射し続けているハイ・モック(魔女さん機)のすぐ側に居るから、メインモニターのモードをサーモグラフィモードに切り替えてもモニター全体がすぐ側で放射され続けている“ブラスターキャノン”の熱量で真っ赤になってるんでしょーけど。

 

それにしても…これだけのごんぶとビームの持つ熱量ならワンチャンこのまま“ハシュマル”を熱殺蜂球的な状態で蒸し殺し?みたいに出来ませんかねー。

 

はひ?熱殺蜂球ってなんじゃ?ですか?

 

ほら?アレですよ、アレ。

 

カチコミを仕掛けて来たスズメバチをミツバチさんたちがぬっ殺す必殺技ですよ。

 

具体的にはスズメバチを大量のミツバチが取り囲んで、一斉に羽根を羽ばたかせて蒸し殺しにする的な。

 

花陽も詳しい事はわかんないですが、スズメバチってミツバチさんよりもあーぼん♪ってなる温度がちょっとだけ低いらしいんですよ。

 

ミツバチさんたちはソレを利用してみんなで力を合わせてスズメバチをぬっ殺す…それが熱殺蜂球って名前だったハズです。

 

もう1回言っておきますが花陽も大好きなお米のコトならいざ知らず、知り合いの知り合いのそのまた知り合いの知り合いの知り合い以下くらいの興味しかないミツバチさんたちの必殺技のコトは詳しくはわかんないので悪しからず♪ですよ。

 

と、まぁそんな感じでこのままこの“ブラスターキャノン”のビームの熱量だけで“ハシュマル”の中身的なナニかを蒸し殺しに出来ないかなーって思うワケです。

 

そうしたら花陽の出番はなくて楽チンなんですけどねー。

 

とか考えていたら…

 

[[ハナヨさぁん♪]]

 

魔女さんに声を掛けられちゃいました♪

 

「は、はひ?」

 

[[そろそろぉ、“ブラスターキャノン”のぉ照射がぁ終わっちゃいそぅですわぁ♪なのでぇ、ハナヨさぁんわぁキンキンに冷やすぅ準備をお願ぃいたしますぅわぁ♪宇宙空間でもぉ使えるぅとぉ仰っていたぁ凍結兵器…ワタクシ、花陽さぁんのコトわぁホントにぃ信用してぇおりますぅがぁ、ホントにぃ大丈夫なのぉですよぉねぇ?]]

 

「あ、はひ!ソコは西木野驚異の化学力が作り出した狂気の産物的な限りなくブラックギリギリを攻めに攻めたあと1ミクロンではい!それアウトー!になるヤバめな薬品を使ってますので問題なっしんです!」

 

[[…………それわぁ果たしてぇホントにぃ大丈夫なのぉでしょうかぁ…?]]

 

「はひ?普通に大丈夫だと思いますよ?」

 

[[………ハナヨさぁんの感性も中々にぃアレ、ですわぁねぇ……。]]

 

あれー?なんか花陽、本来は敵のハズの魔女さんに可哀想な子を生暖かく見る様な感じで心配されちゃってます?

 

うーん、解せません。

 

それはさておき。

 

このまま魔女さんの“ブラスターキャノン”のごんぶとビームの熱量だけで“ハシュマル”を蒸し殺しに…とか考えてましたけど、やっぱりそーは問屋が卸さない!でしたね。

 

仕方ありません。

 

ここはちょいと小泉さん家の花陽ちゃんも頑張っちゃいましょーか!

 

てなワケで…

 

「さーちゃん!“アイシクルフラワー”の準備をまるっとお願いしますっす!タイミングとかは魔女さんのトコのイリスちゃんに聞いてください!」

 

熱して冷まして作戦の第2段階です!

 

<うぃー。りょーかーい。>

 

やってやる!やってやるぞ!ですよ!

 

えっ?島田兵の真似したらなんかすぐにヤられそうだ、ですか?

 

イヤイヤ!チョットマッテテー!じゃなくてちょっと待ってください!

 

島田兵にだって強い島田兵はちゃんと居ますよ!

 

それに最近の島田兵はイケメンになってるんですよ!イケメンに!

 

あ♪島田兵が何なのかわからない人はちょっとググってみてくださいね♪

 

そして島田兵が登場する世代のス○ロボをぜひぜひプレイしてみてくださいね♪

 

昨今のぬっるーーーーーーいス○ロボでは味わえない理不尽な難易度とこれまた理不尽なバグの数々がみなさんを両手を上げて歓迎してくれますよ♪

 

みなさんにもぜひぜひ堪能して貰いたいです♪

 

特にブラットテンプルの悪夢を。

 

花陽はあそこでラストステージまでにライディーンの5回使うと最後に出撃不可になるゴッドボイスを全部使い切っちゃっんですよ…えぇ、ゴッドボイスを…。

 

ちなみにみなさんは難しいコトは考えずに、水中で強いMSは?と質問されたらズバリ“ケンプファー”です!と即答出来るくらいズップリヌップリとウ○ンキース○ロボの虜になっちゃってくださいね♪

 

さてさて♪花陽が2度と発売されるコトはないであろうウ○ンキース○ロボについて熱く語っているうちに…

 

<はなよー?もろもろこみこみでじゅんびおっけー。>

 

さーちゃんが諸々コミコミで準備を整えてくれていました。

 

ホント、電子精霊さんたちは優秀で良い子揃いですよねー。

 

[[んっふふふ♪準備がぁ整ったぁ様ですぅわぁねぇ?それでぇわぁハナヨさぁん?タイミングを合わせてぇお願ぃいたぁしますぅわぁ♪]]

 

「はひ!まるっとお任せを!でっす!」

 

えっ?なんかムダに自信満々だ、ですか?

 

いや、だってほら?魔女さんの“ブラスターキャノン”の照射が終わるタイミングに合わせてトリガーをポチりとするだけの簡単なお仕事ですし。

 

照準や諸々はさーちゃんがイリスちゃんに手伝って貰って整えてくれてましたからねー。

 

ホント、花陽はタイミングを合わせてトリガーをポチりとするだけなんです。

 

それだけのコトならぶっちゃけアホでも出来ちゃいます♪

 

あー、でも凛ちゃんと穂乃果ちゃんはちょっと怪しいかも?

 

同じアホ枠でもにこちゃんはガンプラバトル関連でなら問題なさそうなんですけどねー。

 

[[ハナヨさぁん?行きますぅわぁよぉ?]]

 

「あ、はひ。」

 

おっと。

 

思考が脱線しまくって危うく花陽もアホでも出来ちゃうコトをミスってアホ枠に追加されちゃうトコでしたよ!

 

危ない危ない!

 

[[でわぁ…ごぉ…よぉん…さぁん…にぃ…いちぃ……]]

 

グダグダはこの辺で終わりにして…

 

[[ぜろぉ♪]]

 

「“アイシクルフラワー”!全弾!発射です!!!」

 

おーらすってヤツですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑩」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今日は海未の日なQooオレンジでございます。
海の日?いいえ、海未の日です。





今回も閑話になります。










それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑩」 始まります。













[[ぜろぉ♪]]

 

熱して冷ましてドンジャラほい♪な“ハシュマル”攻略戦。

 

討伐目標の“ハシュマル”をごんぶとビームで熱していた魔女さんのカウントダウンが“ゼロ”になると同時に…

 

「“アイシクルフラワー”!全弾!発射です!!!」

 

花陽は熱せられた“ハシュマル”をヒヤヒヤのキンキンにするために“アイシクルフラワー”を発射します。

 

トリガーをポチりとすると、花陽の愛機“ジム・カーバンクル”のバックパック左側に取り付けられているミサイルポットから、勢いよく6発のミサイルが飛び出して行きました。

 

飛び出して行ったミサイルはとーぜん、別にこの日のために用意したワケではないけど今回の作戦にピッタリな用途の瞬間氷結特殊弾頭“アイシクルフラワー”。

 

西木野の驚異の化学力で産み出された宇宙空間でも普通に対象を凍らせる(微妙に)コトが出来ちゃうギリギリでグレーゾーンな不思議で合法な薬剤を装填したその特殊弾頭は、魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)がごんぶとビームをぶっ放して“プルーマ”を消し飛ばしたコトで出来た“道”を“ハシュマル”目掛けて突き進んで行きます。

 

[[あらぁ♪あらぁ♪流石わぁハナヨさぁんですわぁ♪狙いわぁバッチリぃ♪ですわねぇ♪]]

 

ごんぶとビームを放ち終えた魔女さんは、“ハシュマル”目掛けて突き進んで行く6発の“アイシクルフラワー”を見ながら相変わらずの甘ったる~いしゃべり方で“流石は花陽さんですわー”とちょっとイミワカンナイ事を言ってます。

 

はひ。

 

どこら辺が“流石は花陽さんですわー”なのか花陽的にはちょっと真面目に理解不能です。

 

ぶっちゃけまだ着弾したワケでもないですし。

 

賛辞の言葉はせめて今回の作戦が成功したらにして欲しいですねー。

 

でもまぁ…

 

「このまま普通に当たりそうですねー。」

 

<うぃー。ねらいはばっちりーでもーまんたーい。>

 

はひ。

 

“ジム・カーバンクル”の火器管制のお手伝いをしてくれている花陽の電子精霊の1体のさーちゃんも、“アイシクルフラワー”は直撃間違いなしの太鼓判を押してくれてます。

 

何だかこのまま普通に直撃しそうなんで、花陽は次の準備に取り掛かった方が良さげですね。

 

メインモニターに映し出されている“ハシュマル”に向かってどんどん突き進んで行く“アイシクルフラワー”を見送りながら、花陽は“ハシュマル”がキンキンにヒエヒエになったあとにトドメを刺すための準備に取り掛かるコトにしました。

 

アツアツからのヒエヒエで脆くなるハズの“ハシュマル”にトドメを刺すのは、貫通力マシマシな花陽印の魔改造兵器の1つ“大型レールカノン”。

 

2ndGと3rdくらいしかマトモにプレイしてないから最近のコトはよくわかんないですけど、モンハン的に言えば巨大な古龍の頭から尻尾まで容赦なく貫通出来ちゃう程度に貫通力マシマシな貫通力を持っている花陽印の魔改造兵器な大型レールカノンなら、アツアツからのヒエヒエで装甲が脆くなっちゃう予定の“ハシュマル”を確実にぶち抜けちゃいますね♪

 

[[うっふふふ…♪そろぉそろぉ、ですわぁねぇ♪]]

 

おっと♪大型レールカノンの準備をアレコレとしているうちにどーやら“アイシクルフラワー”が“ハシュマル”に到達しちゃいそうになってるみたいですね。

 

あとはカチコチ(微妙)でヒエヒエでキンキンになった“ハシュマル”をよーく狙って大型レールカノンでぶち抜くだけです♪

 

[[あらぁ…?]]

 

“アイシクルフラワー”がこのまま“ハシュマル”に直撃してキンキンのヒエヒエに…と思っていたんですが…

 

≪マスター。どうやら目標が迎撃行動に移る様です。≫

 

[[ですわぁねぇ♪]]

 

メインモニターの向こう側に映る“ハシュマル”が、自身へ迫り来る6発の“アイシクルフラワー”を迎撃しようとテールブレードをぶるん♪ぶるん♪と振り回し始めていました。

 

ほへ?

 

あのー…そのー…これってもしかしなくても普通に…

 

「や、ヤバくないですか!?」

 

ここでテールブレードで“アイシクルフラワー”を切り払われたりしちゃったら、切り払った“尻尾”だけは凍らせるコトは出来ますが、肝心の本体をカチコチのヒエヒエでキンキンに微妙に凍らせるコトが出来なくなっちゃいますよ!?

 

そ、それはマズイです!

 

どのくらいマズイかと言われたら激ヤバなくらいにひっじょーーーにマズイです!!!!!

 

本体をキンキンにヒエヒエにしないとせっかくのアツアツヒエヒエ作戦が台無しななっちゃいますよ!?

 

花陽的にはまさに“ダレカタスケテー”な絶体絶命なこの状況。

 

この大ピンチな場面で颯爽と登場したのは…

 

[[ケッ!早々簡単にヤらせて堪るかってんだよ!クソ天使野郎が!!!]]

 

そう!我らが頼れるチンピラ主人公!

 

そら君です♪

 

[[オラァァァ!行くぞ!ゴルゥラァァァ!!!“Accel”!!!!!]]

 

魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)のごんぶとビームから退避していたそら君の“ザク・リヴァイブ”は、テールブレードを振り回して“アイシクルフラワー”を迎撃しようとしていた“ハシュマル”へ向かって単発の“soar”を発動させて突っ込んで行きます。

 

そして…

 

[[クソ天使が!花陽の邪魔を……すんじゃねぇぇぇぇ!!!!!]]

 

“soar”のもたらす瞬間的な超加速で一気に“ハシュマル”との距離を積めたそら君の“ザク・リヴァイブ”は、“アイシクルフラワー”を迎撃しようと振り回していたテールブレードにその手に握っていたビームブレードをおもいっきり振り抜いて叩きつけます!

 

“soar”の加速も乗せて振り抜かれたビームブレードの一撃によって、“アイシクルフラワー”を迎撃しようとぶるん♪ぶるん♪させていた“ハシュマル”のテールブレードは大きく弾き飛ばされちゃいました。

 

[[ナルカミさぁんったらぁ♪実にぃナイスぅなぁアシストぉですぅわぁ♪うっふふふ♪]]

 

はひ!

 

魔女さんの言う通りにナイスなタイミングでナイスなアシストですよ!

 

そんなそら君のナイスなタイミングでナイスなアシストによって…

 

[[直撃、ですわぁねぇ♪]]

 

6発の“アイシクルフラワー”全てが“ハシュマル”へと到達し、装填されている特殊薬剤を盛大にぶちまけました!

 

“アイシクルフラワー”に装填された西木野驚異の化学力で作られたギリギリでグレーゾーンな特殊薬剤は“ハシュマル”の全身にくまなく付着して…

 

[[あらぁ♪ホントにぃ宇宙なのにぃ凍っちゃいましたわぁ♪]]

 

装甲表面をキンキンのヒエヒエに冷やしまくって、薄くではあるんですが氷の膜を作り出すコトに成功しました!

 

これでアツアツからのヒエヒエでキンキンは達成です!

 

となれば…

 

[[オラァ!花陽!!!さっさとぶち抜け!!!]]

[[うっふ♪ハナヨさぁん♪サクッとぉぶち抜いてぇくださぁいなぁ♪]]

 

お次はこの花陽印の魔改造兵器!大型レールカノンでトドメを刺す!ですね!!!

 

「さーちゃん!」

 

<もくひょーほそくちゅー。しょーじゅんもほせー。うてばあたるよー。>

 

「はひ!ナイスですよ!」

 

火器管制担当のさーちゃんは花陽の声に応えて、すぐにロックオン&照準補正を行ってくれます。

 

[[花陽!!!]]

[[ハナヨさぁん♪]]

 

そら君と魔女さんが同時に花陽の名前を呼ぶ声に背中を押される様に…

 

「これで…ノックダウンでっす!!!!!」

 

花陽は“ハシュマル”へと大型レールカノンをぶっ放します!

 

花陽が今回の閑話で最大級の見せ場に気合いマシマシのマシマシでもうひとつオマケにマシマシでトリガーを引くと、“ジム・カーバンクル”が右手で構えた大型レールカノンの銃口からバシュ!っと言うレールガン系武装特有の発射音と共に、バチバチと紫電を纏った弾丸が飛び出して行きました!

 

花陽は銃口から飛び出して行った弾丸の行方を確かめる間も惜しく、次々にトリガーをポチります!

 

1発、2発、3発、4発、5発、6発、7発、8発、9発。

 

大型レールカノンのマガジンに装填されていた全9発の特殊貫通弾全てを吐き出し終えて、ようやく花陽は目標である“ハシュマル”へと目を向ける余裕が持てました。

 

メインモニターには装甲表面にうっすらと広がった氷の膜をバキバキと言う音を鳴らしながら動き出している“ハシュマル”へ向かって、9発の弾丸が飛来して行く光景が映し出されていました。

 

飛んでいく9発の弾丸は間違いなく直撃コースです。

 

そんな花陽の予想通りに全9発の特殊貫通弾は…

 

「直撃です!ぶいっ!」

 

“ハシュマル”へと直撃しました!

 

ごん!と言う9回分の音を辺り1面に響かせながら。

 

と言いますか…

 

「ごん?」

 

“ハシュマル”に特殊貫通弾が直撃した直後に鳴り響いた音は、まるでナニかとても硬いモノに当たった様なでした。

 

普通そこは“ずぎゃーん!”とか“ずごーん!”とか、もっとこう…派手?な音が鳴るモノなんじゃ…?

 

予想外な音が鳴り響いたコトによって、一瞬パニックになりかけた花陽でしたが、そこは歴戦のガンプラファイター…ごめんなさい歴戦のガンプラファイターとかウソです…。

 

と、とにかく!気を取り直した花陽はすぐに予想外の音を鳴り響かせた“ハシュマル”へと目を向けます。

 

メインモニターに映し出されていたのは…

 

「ほへ?あれ?む、無傷…?」

 

大型レールカノンから放たれた特殊貫通弾が直撃した部分の装甲表面をちょっとだけ凹ませただけで、五体満足な“ハシュマル”の姿でした。

 

と、言いますか、MAの“ハシュマル”相手に五体満足って言葉もなんか変ですよねー。

 

ほら?五体満足って基本的に人型のモノに使う言葉じゃないですかー。

 

それを人型じゃないMAの“ハシュマル”に使うのってやっぱりおかしいですよねー。

 

おかしいですよねー。

 

おかしい…ですよねー…。

 

はひ、ごめんなさい。

 

花陽、ちょっと現実逃避してました…。

 

[[オイ!待て!ゴルゥラァ!!!なんで直撃したのにぶち抜けてねぇーんだよ!?]]

 

[[あらぁ♪あらぁ♪大変ですぅわぁ♪うっふふふふふ…あっははははははは!!!!!ほぉぉぉぉんとぉにぃ!大変ですぅわぁ♪♪♪♪♪♪あっはははははははははははははは!!!!!]]

 

花陽が現実逃避しているうちに、そら君と魔女さんも何故か無事な“ハシュマル”の姿に驚き声を上げています。

 

けど魔女さんは驚き…と言うよりも何だか爆笑してますねー。

 

何故にこの場面で爆笑なんですか?

 

アレですか?

 

やっぱり頭のネジが1000本単位で抜けてまくってるからなんでしょーか?

 

[[チッ!金属ってヤツは温度差を与えれば脆くなるハズだろうが!なのになんで!]]

 

≪そうですね。冷ましてから熱した場合はマスターの言う様に脆くなりますね。≫

 

[[あ"ぁ"?冷まして熱した場合だぁ?]]

 

≪はい。冷まして熱した場合です。今回はその逆…熱して冷ましました。≫

 

[[熱して冷ました…………あ"っ。]]

 

≪ようやくお気付きですか?クソマスター?≫

 

[[熱して冷ました…“焼入れ”か!?]]

 

≪はい。“焼入れ”です。≫

 

[[オイ!オイ!オイ!オイ!オイ!!!待てよ!ボケ!それじゃ…!]]

 

≪マスターたちの一連の行動の結果は装甲を脆くする…とは真逆に、より硬くすると言った何とも残念な結果になっております。≫

 

[[ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ!?マジかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

あ。

 

そら君が何か叫んでますねー。

 

何かアイリちゃんと“焼入れ”がどーとか言ってましたけど、“焼入れ”ってアレですよね?

 

日本刀とか造る時に温度差を利用して金属の強度を上げる作業。

 

具体的には金属を熱して冷まして………熱して…冷まして…?

 

あれ?

 

熱して冷ましてって……花陽たちがやったコトとおんなじなんじゃ……?

 

と、言うコトは…

 

「脆くしようとして逆に“焼入れ”して硬くしちゃった…ってコトですか!?」

 

脆くするなら冷やしてから熱しなきゃダメじゃないですか!!!

 

アレだけ尺を取って説明したダイモスの“烈風正拳突き改”だって“フリーザーストーム”で冷やしてから“ファイヤーブリザード”で熱してましたよね!?

 

花陽!かなりドヤ顔で冷まして熱してって“烈風正拳突き改”の説明してましたよね!?

 

冷やして熱してって確かに言ってましたよね!?

 

それなのになんで花陽たちは冷やしてから熱しての逆に熱してから冷やしちゃったんですか!?

 

脆くなる作業と逆に硬くなる作業しちゃったんですか!?

 

[[これわぁ♪これわぁ♪とぉぉぉぉってもぉ困りましたぁわぁ♪♪♪あっははははははは!!!!!!なぁぁんでぇ誰もぉ気付かなかったんでしょうかぁねぇ♪♪♪うっふふふふふふふ♪♪♪]]

 

なんで誰も気付かなかったって…

 

「花陽とそら君はアレですよね?唐突な南の島殺人事件からおバイオなハザードになっちゃって狂化状態のことりちゃんに襲われて追い回された挙げ句に海未ちゃんたちとのリアルアマゾネスチームとことりちゃん(狂化Ver.)の怪獣大決戦級なリアルドンパチに巻き込まれて…」

 

[[マトモな思考能力を放棄して死に物狂いで逃げ回って世界で1番頑丈だって噂のあるガンプラバトルシミュレーターの筐体に逃げ込んだら何の因果か筐体から出れなくなっちまったから…?]]

 

ですよねー。

 

[[つまりぃわぁお二人ともぉ“おバカさぁん”と言うわけですぅわぁねぇ♪]]

 

お、おバカさん…。

 

いや、まぁ確かにおバカさんでしたけど…。

 

って言いますか…

 

「アイリちゃんなら普通に“焼入れ”になるって気付いてたんじゃないんですか?」

 

≪それは勿論、おバカなマスターとハナヨと違い、ほぼ全知全能な私は気付いてましたよ?≫

 

[[オイ!待て!ならなんで言わなかったんだ!このボケ精霊!!!]]

 

≪何故か?ですか?ソレは簡単です。誰にも聞かれませんでしたから。≫

 

「き、聞かれませんでしたからって…。」

 

≪あと放置して置いた方が面白そうでしたので、つい。≫

 

[[放置した方が面白そうって…しかもついって……。]]

 

あはは………花陽、何かもう色々と疲れちゃいました…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑪」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

暑いせいかカレーが食べたいQooオレンジでございます。






今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑪」 始まります。













いよいよ大詰めだった熱して冷ましてドンジャラほい!作戦(なんか作戦名が毎回違うような?)。

 

魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)のごんぶとビーム“ブラスターキャノン”と花陽のジム・カーバンクルの瞬間凍結特殊弾頭“アイシクルフラワー”での熱して冷ます作業も無事に終わり、花陽印の魔改造兵器な大型レールカノンでトドメ!と行こうとしたんですけど…

 

「て!撤退です!ここはとりあえず1回撤退しましょう!!!」

 

なんとびっくりくりくり栗と栗鼠!

 

金属疲労を狙って行った熱して冷ましての作業が金属を脆くする作用とは真逆の金属を頑丈にしちゃう“焼入れ”になっちゃっていました。

 

マンガやアニメでよくある温度差を利用しての金属疲労を引き起こすなら、熱して冷ましてじゃなくて冷ましてから熱しなきゃダメだったんですよ。

 

いや!冷やしてから熱しなきゃダメだってコトは花陽だってとーぜん知ってましたよ!

 

知ってまたしたけど、今日はここまで色々とありまして…ほら?ねっ?わかりますよね?人って極限状況になると頭がパーになっちゃう的な?花陽もそら君も今日はそんな感じの極限パー状況だったワケでして…。

 

まぁヤっちまったコトは仕方ありません!

 

仕方ありません!とか言ってますが、現在進行形で大混乱なこの現状から早々に離脱した方が良さげですよね?

 

なので花陽はそら君と魔女さんにとりま撤退しましょ!って声を張り上げました。

 

[[だな。]]

 

[[うっふふふ♪えぇ♪えぇ♪ここわぁ早くぅ撤退しなきゃ♪ですわぁねぇ♪]]

 

 

幸い、そら君も魔女さんも花陽の撤退案に即賛成してくれました。

 

そうとなれば善は急げです!

 

「それじゃ総員!撤退です!!!」

 

“ハシュマル”の子機“プルーマ”に囲まれちゃう前に早く逃げなきゃ!ですね!

 

[[ナルカミさぁん♪殿わぁお願ぃいたしぃますぅわぁ♪“ブラスターキャノン”を使ってぇしまったのでぇ、ワタクシにぃわぁもぅマトモな武装もぉエネルギーもぉありませぇんのでぇ♪]]

 

[[チッ!しゃーねぇ!殿だろうが何だろうがヤってヤろうじゃねぇーか!オラァ!パナヨ!クソ魔女野郎!さっさと下がりやがれ!!!]]

 

「あ、はひ。りょーかいです!」

 

[[うっふふふ♪それじゃぁお願ぃいたしぃますぅわぁ]]

 

[[おうよ!任された!おっしゃ!ゴルゥラァ!来いやぁ!クソ天使なクソゴ○ブリ野郎共が!!!]]

 

熱して冷まして烈風正拳突き改作戦(また作戦名が違いますねー)の失敗で早々に一時撤退を決めた花陽たち。

 

撤退する花陽たちの殿はそら君が受け持ってくれるみたいです。

 

花陽は基本無双出来るタイプのファイターじゃないですし、“とっておき”な“ブラスターキャノン”を撃ち終えた魔女さんには本人も言ってますがもうマトモな武装もエネルギーも残されてはいないっぽいので、無双出来ちゃうタイプのファイターなそら君が殿になるのはトーゼンな判断ですよね?

 

そんなトーゼンな判断で殿として花陽と魔女さんの後方に位置したそら君は、ザク・リヴァイブの右手に握らせていたままだったビームブレードの柄を太もものブレードラックに戻すと、“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中からさっきしまった大型ビームマシンガンを取り出しました。

 

大型ビームマシンガンをチョイスしたのは、ナノラミネートアーマーを持たないそら君曰くクソゴ○ブリ野郎な“ハシュマル”の子機“プルーマ”に対しては、普通にビーム兵器での攻撃が効いちゃうからでしょうね。

 

流石の厄災戦驚異の技術力を持ってしてもMAが戦場で生産するタイプの子機にまでナノラミネートアーマーを施す…と言うのはムリっぽかったんでしょーね。

 

もし仮に鉄血系MAの子機生産能力にナノラミネートアーマーの蒸着機能まであったりしたら…こ、こわいコトになっちゃっていたでしょーね…。

 

そもそもそんなチート能力が鉄血系MAにあったら厄災戦で人類がMAに勝てなかったパターンになっちゃうかも?ですよね?

 

いや、まぁ“止まるんじゃねーぞ”な地味にバッドエンド気味な鉄血だったらそんな厄災戦人類完全敗北エンドもワンチャンあったりなかったりしたかも?

 

[[オイ!ゴルゥラァ!パナヨ!ナニをボサッとしてやがる!さっさと下がれや!こんボケが!!!]]

 

「は、はひぃぃぃぃぃ!!!」

 

現実逃避でない色々と考えてボケーッとしていたらそら君に怒られちゃいました♪

 

テへペロ☆彡

 

[[パナヨ!さっさと下がれって言ってんだろ!!!聞いてねぇーのか!あ"ぁ"!ブチ墜とすぞ!ゴルゥラァ!!!]]

 

「ちゃ!ちゃんと撤退します!撤退しますから銃口をこっちに向けないでくだしゃい!!!」

 

[[ほぉぉぉんとぉ、賑やかぁでぇ楽しぃでぇすぅわぁ♪]]

 

「ちぃぃぃぃぃっともぉ楽しくありましぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!」

 

[[テメェらぁ!!!騒いでねぇーではよ下がれ!マジでブチ墜とすぞ!!!アイリ!]]

 

≪了解。ターゲット“ジム・カーバンクル”。照準補正……終了。マスター、今なら撃てば普通に当たりますよ?≫

 

「はひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

[[あらぁ♪あらぁ♪うっふふふ♪♪♪]]

 

[[オルゥラァァァァ!!!死ねや!ボケぇぇぇぇ!!!!!]]

 

[[いやぁぁぁぁ!!!うー!たー!なー!いー!でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!]]

 

と、とりま!サクッ♪っと撤退開始でっす!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そら君に銃口を向けられてオマケにロックオンまでされちゃって…ってか最後の方は何発かマジで撃たれながらも、なんとかかんとか花陽と魔女さんは無事に“ハシュマル”の索敵圏外へと待避が完了しました。

 

「こ、ここまで来れば…」

 

[[もぅ大丈夫そぅ…ですわぁねぇ?]]

 

いやー、キレちゃったそら君ったら怖かったですねー。

 

“ザク・リヴァイブ”の大型ビームマシンガンの銃口を向けられた時はマジで撃ち墜とされるかと一瞬ヒヤッとしちゃいましたよー。

 

もう!そら君ったら短気は損気なのにメッ!ですよね?

 

えっ?言うなら本人に面と向かって言えば?ですか?

 

イヤだなぁー!そんなコトを面と向かってメッ!とか言ったら普通にピアッシングシールドで“ブチ抜け!バンカー”とか言いながらビームニードルでコクピットブチ抜かれちゃいますよー。

 

ガンプラバトル終わってから言ったとしても、ほっぺたをぐにーーーーっておもいっきり引っ張られちゃって痛い目に遭っちゃうじゃないですか。

 

だからじぇぇぇぇぇぇったいに!そら君にはメッ!とか言ったりしませんよ。

 

花陽は痛いので喜ぶドMさんじゃありませんからねー。

 

痛いので喜ぶドMさんとかキ○ガイじゃないの?って思っちゃいますよねー。

 

まぁ幸い花陽の身近にそんなドMさんは1匹も居ませんから安心安全ですよね♪

 

はひ?絵里ちゃんですか?絵里ちゃんがどーかしたんですか?

 

何でドMの話題で絵里ちゃんが出てくるんでしょーか?

 

謎ずら謎ずら♪でっすね♪

 

[[…ヨさぁん…ハナヨさぁん?]]

 

「あ、はひ。なんか言いましたか?」

 

[[えぇ。言いましたぁわぁよぉ?どぅされたのぉですぅかぁ?ワタクシ、先程からぁ呼び掛けてぇおりましぃたぁけどぉ、ハナヨさぁんったらぁちぃぃぃぃぃっともぉ反応してぇくれぇませぇんでしぃたのぉよぉ?お身体のぉ具合でもぉ悪ぃのぉですぅかぁ?]]

 

「あ、大丈夫ですよ。ちょっと考え事をしてただけなんです。」

 

ドMがキ○ガイとか考えてたらみなさんが絵里ちゃんがどーたらこーたらとか変なコトを言い出すから、魔女さんに心配されちゃったじゃないですか?

 

ってか魔女さん。

 

普通に人のコトを心配とか出来ちゃうんですね?

 

ちょっとどころじゃなく意外です。

 

[[ハナヨさぁん?ナニかぁ大変にぃ失礼なぁコトをお考ぇにぃなってぇませんでしたぁかぁ?]]

 

「き、気のせいですよー!」

 

あ、あっぶなっ!?

 

魔女さんも気づかい出来るんですねー!とか考えてたコトがバレたりしたら…なんかダレカタスケェェェェェェェェ案件でしたよ!?

 

[[?変なぁハナヨさぁんですぅわぁ♪]]

 

「いや、魔女さんだけには変なとか言われたくはないかなーって思ったり思わなかったりするんですが?」

 

[[そぅでぇしょうかぁ?]]

 

「そうですよ。」

 

[[そぅなんでぇしょうかぁ?]]

 

「そうですって。」

 

[[あらぁ♪あらぁ♪うっふふふ♪]]

 

「あ!笑って誤魔化した!」

 

[[ご、誤魔化してぇだなんてぇいませぇんわぁ!]]

 

「じぇぇぇぇぇぇったいに誤魔化ましたよ!!!」

 

[[気のせいですぅわぁ!]]

 

「むぅ!」

 

[[あらぁ?膨れたぁハナヨさぁんもぉかわいいですぅわぁ♪]]

 

「か、かわいいだなんてそんなホントのコト…」

 

[[ソコわぁかわいいだなんてぇそんなぁ…とかぁ言うパターンでわぁないのぉですぅかぁ?]]

 

「えっ?だってかわいいって言って貰ったんですから謙遜したら失礼じゃないですかー♪」

 

[[普通わぁ謙遜するパターンですぅわぁよぉ?]]

 

「そーなんですか?」

 

[[そぅなんですぅわぁ♪]]

 

アレ…?すっごくふと思ったんですけど…

 

「こうして話していると、魔女さんって何だかちょっと頭がアレでアレ気味にアレですけど普通に普通の普通な女の子っぽいですよねー。」

 

なんですよねー。

 

[[えっ?私が………普通の…女の…子…?]]

 

「えっ?はひ。普通に普通の普通な女の子っぽいですよ?あっ!?も!もしかして!!!魔女さんって中身が女の子じゃなかったりしてました!?性別♀じゃなかったりしてました!?卵産めるタイプの性別じゃなかったりしてました!?そして♀の反対の♂でしかも男の娘って書いて男の娘だったりニューでハーフでジェンダーなアレ的なアレだったりしたました!?」

 

[[ううん…違うよ。性別は一応は女だよ、私。でも…そっか…私が…普通に…普通の…女の子、かぁ…。ホントにそうだったらいいんだけど…なぁ…。]]

 

いつの間にか例のイラッ♪っとする甘ったるいしゃべり方を止めていた魔女さんは、私の“普通の女の子”って言葉に反応して何処か寂しげにそうなコトを言っていました。

 

この時…ほんの少しだけでも花陽に“素”を見せてくれた魔女さんに、もう少し踏み込んでお話をしていたら……私たち“μ's”も魔女さんも、そして日本中のスクールファイターさんたちもあんな悲しくて寂しい終わり方にはならなかったのかも知れません。

 

花陽はそう遠くない未来にこの日の事を思い出してそう思っちゃったんでした。

 

だって…この時、花陽が魔女さんともっとお話をして本当に本当の彼女の“友達”になっていたら………優しくて寂しがり屋な彼女はあんな事は絶対に……そう、絶対に………。

 

人生に“if”はないと言うのはわかっています。

 

それでも…それでも…花陽は…もし人生に“if”があったとしたら………花陽は………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑫」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

夏は苦手なQooオレンジでございます。
涼しい晩秋が1番好きです…。





今回も閑話となります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑫」 始まります。













“焼入れ”しちゃってアホみたいに硬くなっちゃった“ハシュマル”から逃げ出した先できゃっきゃうふふ♪とおしゃべりに花を咲かせていたら“普通の女の子”と言う一言にナニやら過敏に反応して“素”を出しちゃった魔女さん。

 

そんな魔女さんに対して意味アリげなモノローグっぽい花陽語りで終わったのが前回までのガンプライブ!でした!

 

まぁ意味アリげとか行っても今の段階ではちょっとしたフラグっぽいナニかでしかないんですけどねー。

 

と、またいつものようなメタいコトを内心で考えていると…

 

[[おう、待たせちまったみてぇで悪かったな。]]

 

花陽と魔女さんが撤退する間、殿として“ハシュマル”とその子機“プルーマ”の相手をしてくれていたそら君が花陽たちの所へとやって来ました。

 

「待たせたなー的なコトを言われるとなんだかデートで待ち合わせしていたみたいですね♪」

 

[[うふふ♪そうですわぁねぇ♪でぇしたらぁ…いいぇ♪ワタクシたちもぉ今ぁ来たぁところですぅわぁ♪とでもぉ言うべきぃでしょうかぁ?ねぇ?ハナヨさぁん♪]]

 

「はひ!そーですね!魔女さん!今来たとトコですね!」

 

[[えぇ♪うっふふふ♪]]

 

「えへへへへ♪」

 

[[あ?お前ら…なんかちょい目を離したスキにムダに仲良くなってねぇーか?]]

 

「はひ?そですか?」

 

[[あらぁ?そうでぇしょうかぁ?]]

 

[[まぁいいか。]]

 

あれ?花陽と魔女さんの間にナニがあったとかそら君は根掘り葉掘り聞いてくれないんですね。

 

ちょっと残念です。

 

ソコはお話の幅を広げる為においおいナニがあったんだよー!って根掘り葉掘りなねほ○んは○りん的に聞いちゃうのが正解なんですけどね?

 

まったく、乙女心をわかってませんねー。

 

[[まーたくだらねぇコト考えてやがんな?このパナヨ野郎は…ったく…。まぁパナヨのアホがくだらねぇコト考えるのは今に始まったコトじゃねぇから別にイイとしても……オイ!クソ魔女野郎!テメェ…ヤりやがったな!]]

 

[[あらぁ?いきなりぃ怒鳴りぃ出してぇ…いかがぁされたのぉですかぁ?ナルカミさぁん?うっふふふ…♪]]

 

[[チッ!白々しい!テメェ!俺とソコのパナヨがバイオでハザード的なアレコレやら狂鳥とリアルアマゾネス共の怪獣大決戦やらに巻き込まれて思考能力が極限まで下がっちまってたコトを利用して!これ幸いと熱してから冷ましてだなんて言い出して“焼入れ”になる様に誘導しやがったよな!]]

 

[[あらぁ?ワタクシがぁ…ですぅかぁ?]]

 

[[テメェが、だよ!他に誰が居やがるってんだ!あぁ?クソが!]]

 

[[他に誰がぁ…ですぅかぁ?ほらぁ?ハナヨさぁんとかぁ?]]

 

「えっ?魔女さん、ソコで花陽に振るんですか!?」

 

[[はぁい♪振っちゃいますぅわぁ♪いけませぇんでしたぁかぁ?]]

 

「いやぁー、別にいけなくはないですけど…ほら?今って多分シナリオ進行のために主人公のそら君とそのライバルっぽい感じの魔女さんがちょっとシリアスにドヤ顔で舌戦を繰り広げてキメるトコですよね?ソコでシリアスブレイカーを自他共に認めちゃってる花陽に話を振ったらまーたグダグダにグダグダを重ねたグダグダグダグダグダグダになっちゃったりならなかったりするんじゃないかなー?って。」

 

[[ハナヨさぁんったらぁ♪メタいですぅわぁ♪それにぃ…グダグダでもぉ別にぃイイでわぁありませぇんかぁ♪ワタクシ、シリアスなんかよりぃもぉよっぽどぉグダグダの方がぁ好きですぅわぁよぉ?ハナヨさぁんもぉグダグダがぁお好きぃですぅわぁよねぇ?]]

 

「あー、はひ。好きか嫌いかで聞かれたらめっちゃ好きですねー、グダグダ。」

 

[[ならぁ良いでわぁありませぇんかぁ♪ねっ♪ナルカミさぁん?]]

 

[[ソコで俺に振んな!クソ魔女野郎!ってか今はグダグダがどーとかってメタい話してんじゃねぇってんだ!テメェが“焼入れ”に誘導したかどうかって話だろうが!話を反らすなってんだ!ボケが!!!]]

 

そう言えばそら君、合流してすぐに魔女さんが“焼入れ”になる様に誘導した…とか、そんなコトを言ってましたね。

 

確かに今回の“熱して冷ましてあーらよっと作戦(また作戦名違うし…)”を考案したのは魔女さんでした。

 

魔女さんは“ハシュマル”をどうやって倒すか?って話し合いの時に、花陽の花陽印のびっくりどっきり魔改造兵器な瞬間氷結特殊弾頭“アイシクルフラワー”の話を聞いて、“熱してから冷ませば”って提案をして来たんです。

 

魔女さん、出て来る度にふざけた感じで道化を演じてますが、あぁ見えて中身は結構キレる人っぽいんですよねー。

 

ガンプラバトルのメインシステムにハッキングしちゃえる程度にはスゴい人ですし。

 

となると…とーぜん、金属を熱してから冷ましたら“焼入れ”になっちゃうってコトを知っていたハズです。

 

魔女さんはそのコトを知っていたのにあの作戦会議の時に自分から“ハシュマル”を熱してから冷ませば金属疲労で装甲が脆くなって提案して来た…と、言うコトは…

 

「やっぱり魔女さんが“焼入れ”になる様に頭がアレな状態だった花陽とそら君を誘導した…ってコトですよね?」

 

[[あらぁ…うっふふふ…♪]]

 

あ!笑って誤魔化そうとしてますよ、この人!

 

「花陽たちを騙しましたね?魔女さん?」

 

[[別にぃ騙したぁワケでぇわぁありぃませぇんわぁ♪確かにぃ、ワタクシがぁ“熱してから冷ませば”とわぁ提案わぁいたしぃましたぁけどぉ、ワタクシがぁ悪意を持ってぇそのぉ提案をしたぁ…とぉ言うのぉわぁ心外ですぅわぁ♪]]

 

[[ならテメェは悪意以外のナニを持って提案したってんだよ?あ"ぁ"?]]

 

[[“好奇心”♪]]

 

[[は?]]

「はひ?」

 

[[ですぅからぁ、“好奇心”ですぅわぁ♪]]

 

いや、好奇心って…はひ?

 

[[………ナニに対しての好奇心だよ?]]

 

[[そ♪れぇ♪わぁ♪]]

 

「それは?」

 

[[ナルカミさぁんがぁ隠してぇいるぅ“切り札”に対しての“好奇心、ですぅわぁ♪”]]

 

「そら君の“切り札”…?」

 

そら君の“切り札”って…“soar”を連続で発動させて切りつけまくる“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”?

 

あとは…そら君たちが初めて公式戦に出たとき以来出番のない&ザク・リヴァイブだとまだ使ったコトもない機体出力の上限を一気に引き上げるバースト系のアビリティの“限界突破(リミットバースト)”とか?

 

でも…魔女さんの口振りだとそのどちらでもない…ですよね?

 

「魔女さんはそのそら君の“切り札”が見たいからこんなコトをしたんですか?」

 

[[えぇ♪まぁ簡単にぃ言ってぇしぃまえばぁそぅなりますぅわぁ♪]]

 

簡単に言っちゃえば…ってコトはこの人、まだナニかしらの思惑があるってコトですよね?

 

花陽的にはちょっとは仲良くなれたかなー?とか思ったりもしたんですけが、あの海未ちゃんにキ○ガイとまで言わしめた魔女さんはやっぱりキ○ガイ魔女さんでしたね。

 

これっぽっちも油断なりません。

 

[[ねぇ?ナルカミさぁん?貴方にぃわぁあるのぉでしょ?あの“ハシュマル”を倒し切れるだけぇのとぉぉぉぉってぇおきのぉ“切り札”が♪]]

 

[[…………]]

 

[[んっふ♪この場合ぃ、無言わぁ肯定とぉ受け取りぃますぅわぁ。]]

 

えーっと…つまりは…

 

「金属疲労とか狙わなくてもそら君が1人で普通に“ハシュマル”を倒せちゃえるってコトですか?」

 

[[ですぅわぁ♪ヒドいですぅわぁよぉねぇ?“ハシュマル”を倒せるぅだけのぉ“切り札”を持ってぇいたのぉにぃ、私だけぇでぇなくぅハナヨさぁんにぃまぁで黙ってぇいたぁだなぁんてぇ?]]

 

「いや、まぁ酷いか酷くないかで言えば割と酷いとは思いますけど…ソレを知りながらわざわざ“ハシュマル”に対して“焼入れ”する様に誘導した魔女さんも結構酷くないですか?」

 

[[あらぁ♪あらぁ♪んっふ♪別にぃ熱してぇ冷ましぃたらぁ“焼入れ”になるぅってぇお二人ぃがぁすぐぅにぃ気付いてぇくれたぁらぁ、ワタクシもぉ素直にぃ“ごめんなさい♪”ってぇ言ってぇ普通にぃ冷まして熱してのぉ金属疲労でぇあの“ハシュマル”を倒しちゃう予定だったぁのですぅわぁよぉ?]]

 

「つまりは?」

 

[[気付けなかったぁおバカさぁんたちがぁ悪い♪ってコトですわぁ♪]]

 

お、おバカさん…いや、まぁ確かに気付けなかったおバカさんですけど…。

 

[[ねぇ?ナルカミさぁん?ワタクシにぃ見せてぇ下さいませぇんかぁ?ナルカミさぁんのぉ…とぉぉぉぉってぇおきのぉ“切り札”♪]]

 

[[…………]]

 

[[だんまりぃ、ですぅかぁ?ですぅけどぉ…ナルカミさぁんがぁ“切り札”を使わなけぇればぁ、もうあの“ハシュマル”わぁ倒せませぇんわぁよぉ?ワタクシのぉハイ・モックのぉエネルギー残量的にぃ“ブラスターキャノン”わぁもぅ撃てませぇんしぃ、ハナヨさぁんのぉ“アイシクルフラワー”もぉ弾切れですぅわぁ♪]]

 

魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)はエネルギー切れで“ブラスターキャノン”は使用不可。

 

花陽のジム・カーバンクルも“アイシクルフラワー”は弾切れ。

 

そうなると当然、冷ましてから熱しての正規手順での金属疲労作戦はもう出来ません。

 

そして魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)の残りの武装は残念性能で有名なモックライフル。

 

花陽のジム・カーバンクルの残りの武装は予備を含めた2丁のビームマシンガンとビームサーベル、腕部内蔵ビームバルカンにバックパックに搭載してあるビームキャノン。

 

そら君のザク・リヴァイブの残りの武装は大型ビームマシンガンとビームブレードが2本に両腕の大型シールドに内蔵されているビームニードル。

 

魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)のモックライフル(残念性能)を除けば、見事なまでにぜーーーんぶビーム兵器ですねー。

 

ジム・カーバンクルの大型レールカノンの残弾がまだあればちょっとは“ハシュマル”に対して有効打になったんですけど、さっきオーラスです!とか言って“焼入れ”強化状態の“ハシュマル”に盛大に全弾ぶっ放しちゃって見事に弾かれちゃいましたからねー。

 

そんなこんなで現状で使える武装はほぼ全てがビーム兵器オンリー。

 

そして対する“ハシュマル”は“焼入れ”強化状態で装甲強度マシマシなうえにビーム兵器無効のナノラミネートアーマーも健在。

 

いや、これって完全に“詰み”ですよね?

 

でもこの“詰み”状態を覆せる可能性がワンチャンあるのが魔女さんが言うそら君の“切り札”…。

 

[[んっふふふ♪ねぇ?ナルカミさぁん?ナルカミさぁんのぉ“切り札”を使ってぇ、ワタクシとぉハナヨさぁんを助けてぇ下さぁいませぇんかぁ?]]

 

[[………………チッ。]]

 

[[んっふ♪その舌打ちわぁ肯定とぉ言うコトでぇよろしいでしょうかぁ♪]]

 

[[好きにしやがれってんだ。]]

 

「えーっと…つまりは?」

 

[[ナルカミさぁんがぁ、あの“ハシュマル”をぶちのめしてぇ下さいますぅわぁ♪]]

 

「ってコトですか?」

 

[[しゃーねぇーだろ。他に手がねぇーんだからよ。]]

 

[[んっふふふふふふ♪作戦大成功ですぅわぁ♪♪♪]]

 

[[チッ!ぬわぁにが“作戦大成功ですぅわぁ♪”だ!このクソ魔女野郎が!つーかテメェ!今回は俺たちと敵対しねぇとか言ってただろうが!それがどうだ!蓋を開けてみりゃ見事に騙し討ちしやがって!]]

 

[[別にぃ敵対行動わぁ取ってわぁいませんわぁよぉ?ちょぉぉぉぉっとだけぇ、かわいいウソをついたくらいですぅわぁ♪]]

 

「かわいいウソって言う割にはピンポイントで大ピンチになっちゃう致命的なウソでしたけどねー。」

 

[[そうでしょうかぁ?]]

 

「そうですよ。」

 

[[あらぁ♪あらぁ♪うふふふふ♪]]

 

「また笑って誤魔化そうとしてますよね?」

 

[[気のせいですぅわぁ♪]]

 

[[う"ぉい!パナヨ!そのクソとしゃべんな!脳が腐るぞ!]]

 

[[脳がぁ腐るだなぁんてぇ酷いですぅわぁ♪]]

 

[[うるせぇ!腐れ魔女野郎が!]]

 

「はいはーい、ケンカしないでくださいねー。」

 

[[ケッ!]]

[[んっふ♪]]

 

はぁ…騙された…と言うかマトモな思考が出来ない状態で熱してから冷ませば“焼入れ”になるとかすぐに気付ける様なコトを気付けなかった花陽たちが悪いとは言え…

 

「とりあえずなんかカチンと来たので魔女さんはごめんなさいしてください!」

 

[[はぁーい♪ごめんなさい♪ハナヨさぁん♪]]

 

「…………誠意の欠片もないごめんなさいでしたけどとりまよしとしておきます。」

 

[[おい待てクソ腐れ魔女野郎。なんで花陽にだけごめんなさいなんだよ!ソコは俺にも謝んのが筋だろうが!]]

 

[[ナルカミさぁんにぃごめんなさいをするぅのわぁなんだかイヤですぅわぁ♪]]

 

[[ケンカ売ってんのか?あ"ぁ"?ゴルゥラァ!]]

 

[[ナルカミさぁんったらぁまるでぇチンピラさぁんのぉ様なぁ物言いですぅわぁ♪あぁ♪怖い♪怖い♪]]

 

[[クソ天使の前にテメェを消し飛ばすぞ!オラァ!]]

 

「はいはーい!ケンカしてないでいきますよ!2人とも!」

 

何はともあれ…早くこのどーしようもないグダグダなバトルを終わらせてご飯が食べたいです…。

 

それはもう切実に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑬」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スーパースター2期でまさか伝伝伝が再登場するとは実に感無量なQooオレンジでございます。






今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑬」 始まります。













前回までのガンプライブ!

 

魔女さんのミスリード(って言い方でいいんでしょーか?誰か教えてへるぷみー!!!)に引っ掛かり見事に騙されて“ハシュマル”を熱して冷ましてほいさっさっさ作戦(だから毎回作戦名が違うのはどーしてなんでしょーか?)を慣行した結果、“焼入れ”強化状態に突入しちゃって唯一マトモにダメージを与えられるハズだったジム・カーバンクルの大型レールカノンを弾かれて大慌てで撤退するコトになった花陽たち。

 

敵対しないと宣言していた魔女さんにどーして騙したのか?とそら君がキレ気味に問い質すと返ってきた魔女さんの言葉は“好奇心”と言うなんともアレなモノでした。

 

まぁソコからなんやかんやあったりなかったりしてそら君が隠している切り札なら“ハシュマル”を普通に倒せる事が判明して……と、ソコまでが前回までのガンプライブ!でした!

 

そんなワケで今回は…

 

「“ハシュマル”にもう1度カチコミですよ!」

 

と、言うワケです!

 

[[あらぁ♪カチコミだぁなんてぇハナヨさぁんまでぇナルカミさぁんみたぁいなぁチンピラっぽいコトを言っちゃうのぉですぅわぁねぇ♪]]

 

[[うるせぇ!誰がチンピラじゃ!誰が!このボケクソ腐れ魔女野郎が!!!鼻の穴から指突っ込んで奥歯ガタガタ言わせんぞ!ゴルゥラァ!!!]]

 

[[あぁ怖い♪怖い♪その物言ぃ、まるっきりぃチンピラさぁんですぅわぁよぉねぇ?ねぇ?ハナヨさぁん?]]

 

「いや、まぁ確かにそら君って基本属性がチンピラだから誰がチンピラじゃ!とか言われたらチンピラはお前じゃボケ!と逆に突っ込み入れたくなるのは死ぬほどわかりますけど、ソコでチンピラはお前じゃボケ!って突っ込み入れたらバトルが終わったら鉄拳制裁的なモノで突っ込まれちゃうのは花陽なので花陽に誰がチンピラかとか振るのは止めて欲しかったですねー。あとどーせ突っ込まれるならベッドの上で下半身(♂)のフランクフルトを同じく下半身(♀)のアワビ的な部位に突っ込まれるなら花陽的にはマジいただきまっす♪で役得なのでオールオッケーなんですけどねー♪」

 

[[あらぁ♪あらぁ♪ハナヨさぁんったらぁ♪下半身(♂)のぉフランクフルトとかぁ同じく下半身(♀)のアワビ的な部位とかぁだぁなんてぇ実にぃはしたなぃですぅわぁ♪そぉ♪れぇ♪にぃ♪ナルカミさぁんのぉ下半身のアレわぁフランクフルトサイズでわぁなくてぇポーク○ッツ的なぁかわいいかわいいお子さまぁウインナーサイズかもぉしれまぁせぇんわぁよぉ?オマケにぃ真性的なぁ皮付きのぉ♪]]

 

[[ソレでもソレはソレでひと皮向く真性だけに神聖な作業があるので花陽的には別に問題なっしんでっす!そもそも好きな人のミートスティックならなんでもごちそうですよ!ごちそう!!!]]

 

[[あらぁん♪ごちそうですぅだなぁんてぇ…愛されてぇますぅわぁねぇ♪ねぇ?ナルカミさぁん♪]]

 

「なぁ…なんでチンピラ云々って話から俺のチ○コのデカさの話になってんだよ…。意味わかんねぇ…。」

 

[[あっ!そら君!普通に意味わかんねぇ…だなんて、めっ!ですよ?ソコは真姫ちゃん的にって先に宣言してからイミワカンナイ!って全力全開で叫ばないと!]]

 

「あのなぁ…パナヨ…。俺はこんな状況でも余裕綽々で全力疾走でネタに走ろうとするお前のその頭の中身もマジで意味わかんねぇーんだけど…。」

 

「アレ?海未ちゃんやにこちゃんみたいな突っ込み役が不在だから花陽が頑張って突っ込み役をしたのになんか花陽の頭の中身を心配される解せまん的なコトになった?どして???」

 

[[ソレわぁハナヨさぁんがぁおバカさぁんだからぁ…でわぁないですぅかぁ?]]

 

「な!なんですとぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

しょ、衝撃の事実!

 

花陽!おバカさんだった!?

 

「って言うコトはさておき…それじゃ改めて対“焼入れ”強化状態“ハシュマル”攻略戦の作戦会議を始めまっす!」

 

おバカさんって言われたままで引き下がるのはナニやってんだよ!ダンチョー!キボウノハナー以下略な思い(※正しくは断腸の思いです。)ですけど、花陽的には早く帰ってご飯食べたいですからねー。

 

大人なレディ・アンの対応(※正しくは大人のレディの対応です。)で華麗にスルーです♪

 

[[やっぱりコイツの頭の中身がどーなってんのかいっぺんマジで覗いてみてぇーわ。まぁどーせみっちりと米が詰まってるだけだろーけどよ。]]

 

[[ソコわぁ大変にぃイカンですぅけどぉ、お米がぁ詰まってるぅとぉ言うトコまでぇ含めてぇワタクシもぉナルカミさぁんにぃ同感ですぅあゎ♪]]

 

「ハイ!ソコぉぉぉぉぉ!!!楽しくいちゃラブなおしゃべりしてないで真面目に作戦会議に参加してください!!!あんまり不真面目だと今夜から2人のご飯の量を3升から1升に減らしちゃいますよ!!!いいんですか!ご飯の量がたった1升になっちゃっても!そんなコトになったら人はお米成分不足で簡単に死んじゃうんですよ!死んじゃいたくなかったら真面目に作戦会議に出席するよーに!」

 

まったく!目を離すとすぐにグダろうとする!

 

油断もスキもあったもんじゃありませんね!

 

[[米1升なんざ食えるワケねぇーだろ。ってか毎食米1升も食ってた方が死ねるっての。]]

 

[[今回も遺憾ですぅけどぉやっぱりぃナルカミさぁんにぃ同感ですぅあゎ♪]]

 

「はへ?ご飯1升なんて普通にペロリと食べちゃえるモノじゃないんですか?花陽は毎食3升はかるーーーくイっちゃいますよ?」

 

[[ソレはテメェだけだっての…。]]

[[ソレ。ハナヨさぁんだけぇですぅあゎ♪]]

 

「むぅ。解せません。」

 

[[解せねぇのはパナヨの食う飯の量だってんだよ…。]]

 

[[またぁまたぁ遺憾ですぅけどぉやっぱりぃナルカミさぁんにぃ同感ですぅわぁ♪]]

 

むぅ。

 

お米3升喰いなんて小泉家では普通のコトなんですけどね?

 

アレ?でもそー言えば花陽とおかーさんしか毎食お米3升食べてないですねー。

 

おとーさんはほとんどご飯食べてないです。

 

おとーさん、花陽やおかーさんに比べると食がズゴック…じゃなくてすっごく細くて心配なんですよねー。

 

でもやっぱりおとーさんが普通じゃないだけで、普通は毎食ご飯3升くらいは食べちゃえますよ?

 

ご飯、美味しいですし♪

 

それなのにそら君も魔女さんも花陽のコトを異常者みたいに言って…ヒドイです!

 

全日本米食推進委員会名誉理事長(自称)な花陽としては何としても全力全開で反論したい所ですが、これ以上の議論は何だかヤブからマングース(※正しくは藪からヘビです。)になりそうな感じですね。

 

ここは大人しく話題を切り換えて、本来の“ハシュマル”討伐のための作戦会議に突入ですよ!

 

真面目にお腹も空いて来ちゃいましたし!

 

「はひ!そんなこんなでグダグダおしゃべりはここまでですよ!そろそろ真面目に“ハシュマル”をどーやって倒すのかを話し合いましょう!」

 

[[グダり出したのはテメェだろうが…ったく…。]]

 

「はひ!そこぉぉぉぉ!!!ムダなおしゃべりをしない!ですよ!!!」

 

[[へいへい…。]]

 

[[あらぁ♪あらぁ♪ナルカミさぁん、怒られぇてぇしまいましたぁわぁねぇ♪ざ♪ま♪あ♪でぇすぅわぁ♪♪♪]]

 

[[うっせボケ。]]

 

「だぁー!かぁー!らぁー!!!ムダなおしゃべりしてないでください!!!花陽だって怒る時は怒っちゃいますからね!!!真面目に作戦会議に参加してください!!!!!」

 

[[へーい。]]

[[はぁい♪]]

 

まったく!まったく!まったく!!!ですね!

 

「それで?ホントにどーやってあの“焼入れ”強化状態の“ハシュマル”を倒すんですか?スパロボ的に言えば毎ターン鉄壁の精神コマンドが掛かって装甲値2倍になっるよーなバカみたいに硬い状態ですよ?」

 

某ウ○ンキー時代のF完結編の終盤でのインフレぶっ壊れ装甲値の状態からさらに鉄壁で装甲値が倍になるとかふざけんな!って思いましたよねー。

 

あとα外伝の終盤のボス級の敵ユニットの精神コマンド祭りとかも割とふざけんな!案件でしたねー。

 

せっかくHPを削ったのに、ある程度削るとド根性使われてHP全回復とかダルくてダルくて仕方ありませんでしたよ。

 

3回くらい?ド根性で全回復された日には温厚な花陽でもコントローラーをぶん投げそうになっちゃいましたよ。

 

でもあの難易度のスパロボが花陽的にはひっじょーーーーに懐かしくて懐かしくてたまりません。

 

最近のヤツは温くてもーなんかダメダメです。

 

[[アホみてぇに硬かろうが近付いて…いや、まぁ近付かなくても別に大丈夫だろーけど、とりま近付いて、あとは1発盛大にぶっ放して消し飛ばす。それだけだ。]]

 

花陽が昔は良かったぁ…的に物思いに耽っていると、いつの間にかそら君がどーやってあの“ハシュマル”を倒すのか?と言う花陽の問い掛けに答えてくれていました。

 

その内容は“近付いてぶっ放して消し飛ばす”。

 

そら君曰く、別に近付かなくても大丈夫っぽいんですけど、それでも一応は近付いてぶっ放して消し飛ばすってコトらしいです。

 

「近付いて…消し飛ばす…ですか?」

 

ぶっ放しの消し飛ばす…と言うコトは、サテライトキャノンやバスターライフルと同じような何かしらのぶっぱー系大出力攻撃を仕掛ける…と言うコトでしょうか?

 

でも…ザク・リヴァイブにはそんなぶっぱー系の大出力攻撃を行う武装はありませんよね?

 

ビームマシンガンにビームブレード、それにミサイルランチャーに小型ミサイルランチャーにビームニードル。

 

ザク・リヴァイブの武装って確かそのくらいですよね?

 

それにそら君のザク・リヴァイブはどちらかと言えば手数で攻めるタイプの機体です。

 

それなのにぶっぱー系大出力攻撃?

 

[[ナルカミさぁん?本当にぃ今のぉ“ハシュマル”を消し飛ばぁせぇるのぉでぇすぅかぁ?]]

 

[[おうよ。アイリにちょいと軽くシュミレーションして貰ったけど、まぁデータ上は何の問題ねぇよ。]]

 

≪99%…いえ、ほぼ間違いなく100%の確率で成功します。≫

 

ほぼ100%…それって逆になんか失敗フラグっぽくないですか?

 

あとはまーたスパロボ的な例えになりすけど、99%の確率で命中するハズのこちら攻撃はよく外れて、逆に敵の攻撃は99%の確率で回避が成功するハズなのに毎回謎によく当たりますし。

 

えっ?ウ○ンキー時代のスパロボの命中率はバグってて99%でも平気で外れた…ですか?えっ?それってマジですか?

 

[[アイリちゃんがぁ試算したのぉでしぃたらぁならぁ問題なさぁそぉうですぅわぁねぇ。]]

 

花陽的にはほぼ100%ってトコがどーにもフラグっぽくてちょっと不安なんですけどねー。

 

でもまぁお話の尺的に流石にそろそろ決めないとやばたにえんだから大丈夫かも?ですね。

 

だって閑話なのにもう13回目がなっちゃってるんですよ?

 

そろそろ真面目に終わらせないとアカンですよね?

 

[[取り敢えずはぶっ放せば終わるってのは確約してやるよ。]]

 

[[了解ですぅわぁ♪でわぁワタクシとハナヨさぁんわぁナルカミさぁんが“ハシュマル”にぃ接近出来るぅ様にぃ援護でもぉするぅコトにぃいたしぃまぁしょうかぁ♪]]

 

[[おう。適当にゴ○ブリ野郎共を散らしてくれや。]]

 

[[うっふふ♪その程度ならぁお任せですぅわぁ♪ね?ハナヨさぁん♪]]

 

「あ、はひ。そーですね。」

 

今回の閑話も尺的にそろそろ終わらせないとダメですねーとかメタいコトを考えていると、やっぱり今回もいつの間にか話が進んでいて花陽はどーやら魔女さんと一緒にそら君曰く“ゴ○ブリ野郎”共な“ハシュマル”の子機“プルーマ”を相手にするコトになっちゃっていました。

 

まぁ魔女さんの言う通り、ぶっちゃけ“プルーマ”が相手ならどーとでもなります。

 

だって“プルーマ”には今回のバトルで1番の問題だったビームを弾くナノラミネートアーマーがありませんから♪

 

ガンプラバトルのザコ敵としてお馴染みなハイ・モックよりも“プルー”は機体サイズが小さいから、ちょっと当て難いかもだけど、それでも当たれば1発KOできちゃうから余裕のヨッち○んイカです♪

 

[[ナルカミさぁんの花道わぁワタクシとぉハナヨさぁんがぁ切り開いてぇ差し上げますぅわぁ♪うっふふふふふ♪]]

 

「はひ!花道!オンステージ!です!!!」

 

さてさて♪

 

作戦…と言いますか、それぞれがどーするのかは決まりました!

 

花道と魔女さんが“プルーマ”の相手を。

 

そしてそら君が“ハシュマル”に近付いてトドメを。

 

やるべきコトは至ってシンプルですね!

 

さぁ!今度こそオーラスですよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑭」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

明日でガンプライブ!の投稿を始めてから丸6年になるQooオレンジでございます。
6年たってまだ作中で5月前半だなんて…どうしてこうなった…。
とにもかくにも7年目も完結目指してがんばルビィでございます。
皆様、どうか引き続きよろしくお願いいたします。





今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑭」 始まります。













花道!オンステージ!と言うコトでいよいよ“ハシュマル”戦も大詰めです!

 

そんなワケで花陽と魔女さんは作戦会議で話し合った通り、そら君の花道を作るために“ハシュマル”の周囲に展開している“プルーマ”へと攻撃を仕掛けるコトにしました。

 

「のーちゃん!サブアームのシールドを機体の前面に!」

 

<りょーかーい。>

 

花陽と契約している電子精霊のうちの1体である防御担当の“のーちゃん”は、花陽のお願いに応えてバックパックに取り付けてあるシールドを持たせたサブアームを操作して、ジム・カーバンクルの機体前面に構えてくれます。

 

そして…

 

「さーちゃん!照準を!」

 

<うぃー。たーげっと、ろっくおーん。>

 

攻撃担当の電子精霊“さーちゃん”が眼前に展開している“プルーマ”へと照準を付けてくれました。

 

まぁこの状況…“プルーマ”が所狭しと蠢いている状況だと、いちいち照準を付けなくても撃てば当たるんですけどね。

 

そんなメタいコトを考えながらも…

 

「墜ちて…ください!!!」

 

花陽は両手にそれぞれ持たせてある2丁のビームマシンガンの引き金をポチりと引きます。

 

引き金を引くと同時に、ジム・カーバンクルの両手にそれぞれ構えたビームマシンガンから無数のビーム弾が吐き出されて行きました。

 

2丁のビームマシンガンから吐き出されたビーム弾は眼前に展開している“プルーマ”たちへと次々に襲い掛かり、その装甲を突き破り片っ端から撃墜して行きます。

 

たまーに2丁のビームマシンガンから吐き出され続けている嵐の様なビーム弾の連射を逃れて、花陽のジム・カーバンクルまでたどり着いちゃう“プルーマ”もいたりしますが…

 

「のーちゃん!」

 

<あいよー。>

 

そんな“プルーマ”にはのーちゃんが操作するサブアームに取り付けたシールドが襲い掛かって行きます。

 

シールドが襲い掛かるってナニ?って思ったソコのアナタのために一応は説明しちゃいますと、近付いて来た“プルーマ”に対してのーちゃんが容赦なくサブアームのシールドを叩きつけて“グシャ!”っとヤっちゃうってコトなんです♪

 

いわゆるシールドバッシュってヤツですね!シールドバッシュ!

 

アレ?ちょっと違いますか?

 

ソレはソレでともかく、凛ちゃんが使っている防御自慢のベニャッガイ(花陽印!)の表面素材と同じ超硬質プラスチックで作られているジム・カーバンクルのシールドは、ビームマシンガンの弾幕を抜けて近付いて来た“プルーマ”たちを“グシャ!”っと叩き潰して行きます!

 

撃てば当たる2丁のビームマシンガン。

 

近付いて来たらシールドバッシュで“グシャ!”。

 

もうコレは花陽無双って言っても過言ではない状況ですね!とかナメたコト思ったのが不味かったのか…

 

<せっきんけーほー。みぎとひだりー、あとうえとしたからもいっぱいくるよー。>

 

索敵その他諸々を担当してくれている電子精霊“うーちゃん”がヤバいぜ!的な報告をして来ちゃいました!

 

その言葉にハッとして周囲を見渡すと、うーちゃんの言う様に左右、そして上下から“プルーマ”の群れがジム・カーバンクル目掛けて押し寄せて来ていました!

 

このまま取り付かれたらガリガリされちゃってちょっとヤバいかもですよ!?

 

このダレカタスケテェェェェェェェェ!!!な花陽の絶体絶命な状況!

 

だがしかし!

 

[[あらぁ♪あらぁ♪]]

 

今回のバトルでももちろん花陽は1人じゃありません!

 

[[ハナヨさぁんわぁヤらせぇわぁしぃませぇんわぁ♪]]

 

花陽のジム・カーバンクルに左右と上下から押し寄せて来た大量の“プルーマ”に対して、ジム・カーバンクルの後方から魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)が攻撃を加えます!

 

魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)は右手に持った大型ビームマシンガンで、花陽へと襲い掛かって来た“プルーマ”を次々と撃ち落としてくれます!

 

その射撃は怖いくらいに正確無比で花陽のジム・カーバンクルへと襲い掛かって来ていた“プルーマ”はその数をドンドン減らして行きました!

 

けど…今は味方だから魔女さんのその正確無比な射撃が頼もしいですけど、魔女さんは本来は花陽たちによくちょっかいを仕掛けて来て敵対している人です。

 

次に魔女さんに会う時はこの正確無比な射撃が花陽たちに襲い掛かって来るかも…と考えるとホントに怖いですね。

 

あ♪そうそう♪魔女さんが使っている大型ビームマシンガンですが、これはそら君のザク・リヴァイブが使っていたヤツなんですよ!

 

花陽たちが“ハシュマル”に再カチコミを仕掛ける直前に、魔女さんがそら君に“貸してくださいな♪”って言ってひと悶着あったりなかったりして貸して貰ったモノなんですよ!

 

ほら?魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)に残ってる射撃武装が残念性能なモックライフルだけだったので、“ハシュマル”に突撃する予定のそら君のザク・リヴァイブはもう大型ビームマシンガンは使わないだろうからってコトで貸して貰ったんです!

 

そら君のザク・リヴァイブの大型ビームマシンガンはカートリッジ方式のヤツなので、他の機体でも普通に使いまわし出来ちゃうタイプなんですよねー。

 

宇宙世紀系の初期のビームライフルやシード系のビームライフルみたいに機体自体からエネルギーを供給して使用するタイプだと、手のひらの接続端子が違う場合があって他の機体が使えなかったり…なんてコトもあったりなかったりしてちょっと不便なんですよねー。

 

まぁエネルギー供給式のモノはアレはアレで敵機に奪われた時に接続端子が違って相手が使えないってコトもあるので、その点はヨシッ!なんですけど。

 

でも花陽的にはやっぱり手持ちの武装はカートリッジ式の方が使いやすくて好きですけどねー。

 

そんなワケでひと悶着ありながらも無事にそら君から大型ビームマシンガンを貸して貰った魔女さんは、その貸して貰った大型ビームマシンガンで次々に“プルーマ”を撃ち落として行ってくれています!

 

このままイケイケドンドン!で“プルーマ”を片付けちゃえば…と思ったその矢先に、前方からまた大量の“プルーマ”が押し寄せて来ちゃいました。

 

花陽たちが一時的に戦術的撤退をしてから、“ハシュマル”は取り付いていた資源衛生っぽい隕石を掘って掘って掘りまくってせっせと子機の“プルーマ”を増産しまくっまんでしょーねー。

 

迷惑この上ないです!

 

そんな感じで増産されまくった“プルーマ”が蠢きながら迫り来る様子はまさに台所の天敵な決戦兵器Gのゴ○ブリそのモノです!

 

キモいです!ぎゃーすです!うぞぞぞ!です!

 

[[ハナヨさぁん♪前からまぁたぁいっぱい来ちゃいまぁしたぁのでぇ、ちょっとぉ薙ぎ払ってくださぁいませぇんかぁ?]]

 

花陽がまたまた押し寄せて来ちゃった大量の“プルーマ”のその様子に台所の天敵の黒いヤツ“G”を連想している一方、魔女さんはいたって冷静に“薙ぎ払ってくださいませんか?”と花陽に言ってきました。

 

魔女さん…一応は中の人(?)は女の子なんですよね?

 

それなのに漆黒のGっぽいナニかがところ狭しと蠢きながら迫り来るこの光景を見ても平然としているとか地味にスゴいです。

 

っと、そんなコトを呑気に考えているヒマはありませんね!

 

「はひ!了解でっす!」

 

花陽は戦闘再開してからずっと繋がりっぱなしの通信で魔女さんに対して短く了承のお返事を返すと、すぐさまサブコンソールをポチポチと操作してバックパックのビームキャノンの用意を始めます!

 

「さーちゃん!ビームキャノンのエネルギーチャージを!」

 

<うぃー。ちゃーじかいしー。>

 

ジム・カーバンクルのバックパックの右側に取り付けてあるビームキャノンは花陽印の魔改造兵器系よりは威力は落ちちゃいますが、それでも通常兵器の区分としては文句無しなくらいには高出力のビームを放てる花陽自慢の逸品です。

 

まぁ高出力ビームを放てはするんですが、代わりにちょっとだけエネルギーチャージの時間が必要なんですけどねー。

 

このバックパックのビームキャノンもカートリッジ式に改造してチャージ無しで撃てる様にした方がいいんでしょーかね?

 

カートリッジ方式にするとしたらウェイトを計算して全体のバランスを取り直さないとダメですね。

 

むむっ…バランスの再調整とかぶっちゃけ地味に面倒な作業になりそうな…。

 

そーこーしているうちに…

 

<ちゃーじかんりょー。>

 

バックパックのビームキャノンのエネルギーチャージが完了したっぽいです!

 

それじゃ早速…

 

「ぶっ放しちゃいますよ!!!」

 

<うぃー。>

 

花陽のジム・カーバンクルの前には敵しかいません!

 

と、言うコトは射線とかそーゆー面倒なコトは考えずにただぶっ放せばイイだけです!

 

そう!ドコかの毎度毎度射線とか一切合切気にしないで味方が居ようが敵が居ようがお構い無しにとりまぶっぱーしまくって周囲を恐怖のズンドコ節に叩き落として悦に浸って恍惚としている某狂鳥先輩のように撃てばよかろう!なのですよ!!!

 

「ひゃっはーーー!!!花陽の邪魔するGは皆殺しですよぉぉぉぉぉぉー!!!汚物は消毒ですぅぅぅぅ!!!!!」

 

セリフの最後の方に某狂鳥先輩が乗り移った様な感じになりながらもノリノリで特に狙いも付けずにぶっ放したビームキャノンですが、放たれたその閃光は蠢きひしめき合いながらも迫って来ている大量の“プルーマ”の群れを文字通りに貫通して進んで行きました。

 

花陽はその状態からジム・カーバンクルのスラスターを操作して機体を左側へと回転させます。

 

そうすると回転する機体に合わせてぶっぱーしている状態のビームも左側へと“プルーマ”を薙ぎ払う様に動いて行きます。

 

アレですね、アレ。

 

ウイングガンダム・ゼロのローリングバスターライフルと同じ原理ですね!

 

そんなローリングバスターライフルと同じ原理で薙ぎ払われた正面から左側の“プルーマ”たちは壊滅状況です!

 

[[ハナヨさぁん♪ナイスですぅわぁ♪それぇでぇわぁ右側わぁワタクシがぁ♪ぶっ殺してぇ差し上げぇますぅわぁ♪うっふふふふふ…あっははははははは!!!!!!]]

 

ビームキャノンで大量の“プルーマ”たちを薙ぎ払って一仕事終えた花陽に代わって、今度は魔女さんが高笑いをあげながら残った右側の“プルーマ”へと襲い掛かって行きました。

 

右手にはそら君から借りた大型ビームマシンガン。

 

左手には自前のモックアックス。

 

変則二刀流ですね!

 

最近(2022年現在)は地味に流行りですよね!二刀流!

 

お米の生産地としても有名な鬼が岩にごめんなさいの印として手形を着けた事から名付けられたと言う伝承が伝わる某県出身のメジャーリーガーさんの影響でしょうね!

 

花陽的にはその某メジャーリーガーさんの出身の某県が2~3年前から売り出した新品種のお米の方が気になりますけど!

 

具体的には“黄金○風”とか某ジョジョみたいな名前のヤツとか“銀河○雫”とかそこら辺のヤツです!

 

いやー!今年の新米も実に楽しみですね!!!

 

早く新米シーズンにならないかなぁ…♪

 

花陽が秋の新米シーズンに胸踊らせている最中、魔女さんは花陽が新米食べたいとか考えているコトを露とも知らずに“プルーマ”を相手に大暴れしていました。

 

[[クソザコナメクジ以下のぉ分際がぁ♪このぉワタクシにぃ直接ぅブチ殺してぇ貰えるぅコトを感謝しぃながらぁおくたばりぃなさぁいなぁ♪うっふふふふふ♪♪♪]]

 

ブチ殺して貰えるコトを感謝しながらおクタバリなさいな♪とか、頭がちょっとアレなセリフですよねー。

 

でも魔女さんはそんな頭がアレな感じのセリフを言いながらも、その動きはとても頭がアレな感じには見えない凄まじい戦いっぷりを演じていました。

 

魔女さんは自機であるハイ・モック(魔女さん機)のスラスターを全力で噴射させて一気に機体を加速させると、そのまま“プルーマ”の群れへと突っ込んで行ったんです!

 

そして機体を回転させて…イメージしやすく言うとエクシアの回転切りや少し前まで絶賛放映中だったラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の2期のOPで朝香 果林さんが手を広げてくるっ♪っと回っていた様な感じに機体を回転させて、その回転を利用して左手に持ったモックアックスを手近な“プルーマ”に対して叩き付けたんです!

 

もちろんまだまだ魔女さんの猛攻とも言うべき攻撃は続きます!

 

魔女さんは回転してモックアックスを手近な“プルーマ”に対して叩き付けた後もくるくると機体を回転させ続けて大型ビームマシンガンを乱射して全周囲の“プルーマ”へとビーム弾を撃ちまくります!

 

魔女さん!なんだか急に曲芸染みた戦い方になってきましたね!

 

さらにさらに魔女さんは…えっ?そろそろ今回は終わり?

 

ちょっ!だってまだ魔女さん大暴れの途中ですよ!

 

はひ?文字数が規定を越えた?

 

いや、知りませんよ!そんな作者側の都合なんて!

 

早く魔女さん大暴れの続きを……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

いや!今回これでホントに終わるんかい!ですよ!!!

 

ぐぬぬぬっ!と、とりま皆さん!

 

また来週~!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑮」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

将来の夢はヒモかニートなダメ人間なQooオレンジでございます。
働きたくないでござる…





今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑮」 始まります。












ハイ!皆さん!おはようございます!こんにちは!こんばんは!

 

魔女さん大暴れの現場から生実況真っ最中の小泉 花陽(花の高校1年生♪絶賛お米募集中♪)でっす!

 

と、言うワケで、今回は前回の魔女さん大暴れの途中からになります!

 

魔女さん大暴れってなーに?ってソコのアナタはゼヒゼヒ前回の閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑭」を見てくださいね♪

 

そんな絶賛大暴れ中な魔女さんは前回のエクシアor虹ヶ咲2期の果林さんの様な回転切りを手近な“プルーマ”に叩き付けた後もその回転を止めずにくるくると回り続けました。

 

そして回転を続けながら手にした大型ビームマシンガン(ソラ君から借りたヤツですね!)を周囲にまだまだ大量に布陣している“プルーマ”へとぶっ放したんです!

 

1回転、2回転、3回転、4回転、5回転…と、魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)が大型ビームマシンガンをぶっ放しながらくるくると回る度に、魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)を囲む様に布陣していた“プルーマ”達は徐々にその数を減らして行きました。

 

この魔女さんの回転射撃なんですが、一見するとただ適当にくるくると回りながら手にした借り物の大型ビームマシンガンを乱射している様に見えるんですけど、実は1発1発を周囲に大量に布陣している“プルーマ”へと正確に狙いをつけて放っているっぽいんです。

 

その証拠(?)に、魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)が回転射撃を始めてからまだ1発も外してないんですよ。

 

これ、花陽の契約精霊の1体で色々担当のうーちゃんに確認して貰ってるからマジモンなんですよ?

 

“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”とかって言う“soar”を使った普通の人が反応出来ないくらいの超高速連続斬撃を平然と使いこなすソラ君が格闘戦寄りのキ○ガイファイターだとしたら、1秒にも満たないまさに刹那の間に狙いを定めて正確に射撃をぶち当てるコトが出来ちゃう魔女さんは射撃戦寄りのキ○ガイファイターなのかもですね。

 

まぁ格闘戦寄り、射撃戦寄りとか言っても、2人とも普通に格闘戦も射撃戦もキ○ガイレベルでこなしちゃうんですけどねー。

 

そう言えば…ズゴック、じゃなくてスッゴくふと思ったんですけど、ソラ君と魔女さんってなんだか似てる様な気がするのは花陽の気のせいでしょうか?

 

だってほら?2人ともそれぞれアイリちゃんにイリスちゃんって言う最上位の電子精霊と契約してパートナーにしてますしそれに加えて操縦技術もキ○ガイレベル。

 

さらにさらに2人ともウィザード級のハッカーが裸足で逃げ出すセキュリティレベルを誇るガンプラバトルシミュレーターのメインシステムに平然とハッキングぶっ込むとかアホなコトをしちゃえますし。

 

他にも普段(?)は甘ったるい聞いているとイラッとする喋り方をしている魔女さんはキレた時にはソラ君みたいなチンピラ全開の言葉使いになりますし。

 

ほら?こうして並べてみると2人に共通する点って結構多いんですよ。

 

あっ!も!もしかして…………!!!

 

2人は実は生き別れの兄妹!もしくは姉弟だった!なーーーんて♪

 

いや、まぁそんなアホなコトはあり得ないんですけどねー。

 

敵対している2人が実は兄妹(もしくは姉弟)だった!なんてそんなベッタベタな超展開、今時二次創作の中でもありませんよー。

 

そんなベッタベタな超展開を書いたりしたら一気に低評価の嵐で普通の作者さんならメンタルがブレイクピラー大作戦になっちゃいますからねー。

 

ないない。

 

あり得ないですよねー………ってアレ?もしかしてコレ…花陽的にナニかフラグ踏んじゃいました?

 

だってあり得ないですねーとか言うと普通にあり得る展開になるってよくあるフラグじゃないですか?

 

と、言うコトを考慮して考えると…まさか……まさか………マジでソラ君と魔女さんは兄妹(もしくは姉弟♪)説が正解…とか?

 

花陽がフラグと言う世界の真理に基づきソラ君と魔女さんの2人の驚愕の真実(?)にたどり着いたその時…

 

[[ハナヨさぁん?ナニをボケ~っとぉなさってぇいるのぉですぅかぁ?]]

 

いつの間にかアレだけ大量に居た“プルーマ”の大半を片付けちゃっていた魔女さんから声を掛けられちゃいました。

 

ナニをボケーっとしているのか?って。

 

「はひ?あ、はひ!アレです!アレ!ちょっと考え事です!考え事!決してソラ君と魔女さんがなんだか色々と似ているから実は生き別れの兄妹(もしくは姉弟♪)だったなんて衝撃(笑)の事実に世界の真理に従ってたどり着いた名探偵ハナヨがここに居ますよぉぉぉぉぉ!!!だなんてそんなゴシップ的なコトを考えたりなんてこれっぽっちもありましぇん!!!ありましぇんったらありましぇん!!!!!」

 

[[ (この娘…普通に考えていたわね…。それにしても…) ワタクシとぉナルカミさぁんがぁ兄妹…ですぅかぁ?]]

 

「はひぃぃぃぃぃ!?ナゼに花陽の考えていたコトがバレたしぃぃぃぃ!?」

 

[[バレたぁしぃ…ってぇ言われぇましてぇもぉ、アレだけぇ妄想を垂れぇ流しにぃしてぇいたぁらぁ、普通にぃわかりぃますぅわぁよぉ?]]

 

「マ、マジっすか!?」

 

[[マジ、ですぅわぁ♪]]

 

や…やっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ですよ!!!!!

 

実は敵対していた2人が兄妹(もしくは姉弟♪)だったなんて二次創作的には使い潰され過ぎた読者さん失笑間違い無しな驚愕の超展開(笑)は普通は最終回目前の白熱したラストバトルの真っ最中とかに唐突にぶっ込まれてムダに判明するコトなのに!名探偵過ぎる名探偵ハナヨのお米色の色の頭脳が世界の真理に基づいちゃってその真実(?)を手順や伏線をまるっとムシしまくって一気に割りと序盤のネタ枠的に始まった本編でなんでもない閑話で白日のモトに晒して尚且つその真実(?)を生き別れの兄妹(もしくは姉弟♪)の片割れである魔女さんにバラしてしまいましたよぉぉぉ!?

 

[[………ハナヨさぁんがぁナニを勘違いしてぇその考えにぃ到ったぁのぉかぁ、ワタクシ的にぃわぁハナヨさぁんの頭のぉ中身を解体してぇ脳ミソを調べぇたぃ程度にぃわぁとぉぉぉぉってもぉ興味がぁありまぁすぅけどぉ、とりあえずぅわぁワとぉナルカミさぁんわぁ残念ですぅがぁ普通にぃ赤の他人ですぅわぁよぉ?]]

 

いやー!やっぱりそうですよねー!2人は実は生き別れの兄妹(もしくは姉弟♪)だったんですよねー!って、アレ?

 

「違うんですか?」

 

[[違いますぅわぁよぉ?]]

 

あ、違うんですね。

 

そーなんですね。

 

いや!でもワンチャン…

 

[[ワンチャンもぉ無いですぅわぁよぉ?]]

 

「ア、ソーデスカー。」

 

なーんだ。

 

つまんないですねー。

 

いやいや!でもやっぱり実は2人が知らない隠された出生の秘密的なアレコレでやっぱり2人はプリキュアじゃなくて2人は兄妹(もしくは姉弟♪)だった!なんてコトも…!

 

ほら!アレですよ!アレ!SEEDのキラとカガリの2人みたいな感じで!

 

これは名探偵ハナヨの捜査継続ですね!

 

待っててくださいね!みなさん!

 

この名探偵ハナヨがいつか必ず驚愕の真実(笑)を白日のモトに晒してみせますよ!!!

 

[[ (この娘…またアホなコトを考えているわね…) はぁ…やれぇやれぇ、ですぅわぁ…。]]

 

「はひ?ナゼにため息?あと魔女さん?ため息をつくと幸せが逃げちゃいますよ?」

 

[[………別に、私に逃げられる幸せなんてそんなモノは1つもないわよ…。]]

 

「えっ?」

 

アレ…?今………

 

[[それよりぃもぉ…ハナヨさぁんわぁご覧にぃならぁなぁなくぅてぇもぉイイのぉですぅかぁ?]]

 

はひ?ご覧にならなくてもイイって…

 

「ナニを、ですか?」

 

[[んっふ♪ほぅらぁ♪アレですぅわぁ♪ア♪レ♪]]

 

「アレ?」

 

[[そう♪ア♪レ♪]]

 

いや、いきなりアレとか言われても花陽的には何のこっちゃ!ボケ!状態なんですけど?

 

ちょっとソコのキ○ガイっぽい魔女さん!花陽に懇切丁寧明瞭快活に分かりやすく今すぐ説明プリーズですよ!

 

[[鼻さぁんのぉそのぉ“えっ?何のコト?”みたいなぁ頭にぃハテナマークぅがぁ台風にぃ浮かんでぇいるぅお顔わぁこれっぽっちぃもぉ理解してぇいませぇんわぁねぇ…。]]

 

「あ、バレました?」

 

[[バレぇバレぇですぅわぁ♪]]

 

花陽…考えているコトが顔に出やすいんでしょーか?

 

っと言いますか、サウンドオンリーでの通信なのに魔女さんは何で普通に花陽がどんな顔をしているのか知っているんですか?

 

花陽的にはソレはソレで地味に怖いんですけど…?

 

まぁソレは一旦田んぼのあぜ道に置いといて…

 

「それで?アレって一体全体なんなんですか?」

 

今は魔女さんが言う“アレ”が何なのか、ですよ!

 

そんな魔女さんが言う“アレ”の気になる正体。

 

ソレは…

 

[[ナルカミさぁんですぅわぁ♪]]

 

ソラ君(?)のコトでした。

 

「ソラ君…ですか?」

 

[[えぇ♪ナルカミさぁんですぅわぁ♪]]

 

あの~?花陽的にはただソラ君って言われてもマジでなんのこっちゃ?何ですけど?

 

これって花陽がおバカさんだからですか?

 

花陽が穂乃果ちゃんや凛ちゃんやにこちゃんみたいにアホだからですか?

 

違いますよね?普通に違いますよね?

 

と言うワケで…

 

「もっとわかりやすく説明プリーズですよ!魔女さん!」

 

でっす!

 

[[……普通わぁナルカミさぁんってぇ言ったぁだけでぇわかるぅモノだとぉ思うのぉですぅがぁ…まぁイイですぅわぁ♪ワタクシの大切なぁオトモダチなぁハナヨさぁんにぃわぁ特別にぃご説明してぇ差し上げますぅわぁ♪モチロン無料でぇ♪]]

 

いや!無料でってオトモダチじゃなかったら金取るんかい!って突っ込み入れたら怒られちゃいますかね?

 

花陽的にはそこら辺、めちゃくちゃ突っ込みを入れたいポイントなんですけど?

 

[[ナニか失礼なコトを言いました…いぇ、思いましたぁかぁ?ハナヨさぁん?]]

 

「ナゼにバレたし!?」

 

[[はぁ………ハナヨさぁんわぁ考えてぇいるぅコトがぁお顔にぃ出過ぎぃなんでぇすぅわぁ。ワタクシ、少しぃ気をつけたぁ方がぁよろしぃかとぉ思いますぅわぁよぉ?]]

 

「あ、はひ。ご忠告しぇいしぇいさんくすおぶりがーどありがとさんです!」

 

[[………ワタクシ、バカにぃされてぇいるぅのぉでぇしょうかぁ?]]

 

「えっ?なんで?」

 

[[…………ハナヨさぁん相手にぃ色々とぉ気にしてぇいたぁらぁ負けぇですぅわぁねぇ。]]

 

えっ?なんで?花陽相手に色々と気にしたら負けなんですか?

 

花陽的にはソラ君とかアレとかの説明よりもよっぽどそっちの方が気になるんですけど?

 

今からそっちの説明に変えてくれせんか?あ、ダメですか、そーですか。

 

残念!

 

[[と言いますかぁ、ハナヨさぁんわぁ本当にぃワタクシがぁナニを指してぇナルカミさぁんとぉ言ったぁのぉかぁお分かりにぃなりぃませぇんのぉ?]]

 

「はひ!わかりません!」

 

[[ソコわぁ自信満々なんでぇすぅわぁねぇ…。]]

 

なんでしょーか?

 

花陽からは魔女さんのお顔は見えないけど、スッゴく残念な娘を見る目でみられているよーな?

 

[[ねぇハナヨさぁん?ナルカミさぁんわぁ、今ナニをしようとぉしているぅのぉでぇしたぁかぁ?]]

 

「ソラ君がナニを…ですか?」

 

ソレは…

 

「ソラ君が隠していたとかって言う“切り札”を使って“焼入れ”狂化Ver.の“ハシュマル”をぬっ殺す…ですよね?」

 

[[正解ですぅわぁ♪ソレでわぁ…ワタクシとぉハナヨさぁんがぁ先陣とぉしてぇ、“ハシュマル”の周辺のぉ“プルーマ”を連れぇ出してぇそのぉ大半を倒したぁらぁ…お次わぁどうなりまぁすぅかぁ?]]

 

“ハシュマル”の周辺の“プルーマ”を倒したその次…ですか?

 

その次はって言われても

 

「ソレはアレですよね?ソラ君が突撃して例の“切り札”を使って“ハシュマル”をぬっ殺すんですよね?」

 

[[はぁい♪ソレもぉ正解ですぅわぁ♪ソコまでぇ行けばぁもぉワタクシのぉ言いたぁいコトわぁお分かりですぅわぁよねぇ?]]

 

いや、お分かりですわよねーって言われても…?

 

えーっと、花陽と魔女さんで“ハシュマル”の周辺の“プルーマ”を連れ出して、そのほとんどをぬっ殺して、ソラ君が“切り札”を使って“ハシュマル”を倒す。

 

それで今は“ハシュマル”の周辺に大量に居た“プルーマ”を連れ出して花陽と魔女さんでぬっ殺したトコですよね?

 

となると次は…ソラ君が“切り札”を使って“ハシュマル”をぬっ殺す…あっ!

 

「ソラ君の“切り札”!」

 

[[はぁい♪ナルカミさぁんがぁ味方でぇチームメイトのぉハナヨさぁんにぃまでぇコソコソとぉお隠しにぃなってぇいたぁ“切り札”がぁ、どの様なぁモノなのぉかぁ♪じっくりぃぉ拝見いたぁしまぁしょ♪ねっ♪]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑯」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

リコリコにハマりそうなQooオレンジでございます。
リコリコ…クソ面白いやんけ…。





今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑯」 始まります。












[[はぁい♪ナルカミさぁんがぁ味方でぇチームメイトのぉハナヨさぁんにぃまでぇコソコソとぉお隠しにぃなってぇいたぁ“切り札”がぁ、どの様なぁモノなのぉかぁ♪じっくりぃぉ拝見いたぁしまぁしょ♪ねっ♪]]

 

魔女さんとの問答で思い出しましたけど、そう言えばソラ君が隠していた“切り札”で“ハシュマル”をぬっ殺すんでしたよね。

 

そのために花陽と魔女さんが大量に居てお邪魔な対台所専用決戦兵器“G”にそっくりな“プルーマ”のお片付けをしていたんでした!

 

ソレはそうと…今スッゴくふと思ったんですけど、“プルーマ”ってなんかちょっとブルマに字面が似てますよねー。

 

そんな対台所専用決戦兵器“G”的な“プルーマ”と字面がくりそつさんなブルマなんですが、最近の学校では残念ながらもうすでにブルマがほぼ絶滅しちゃっていて、今ではコスプレ風俗店とかでしかお目に出来ない至高の逸品になっちゃってるらしいですね。

 

ちなみにうちの学校こと国立音ノ木坂学院でもブルマはとっくの昔に絶滅済みのレッドデータを通り越してブラックデータアニマル的な存在なんですよ?

 

これって実はガンプライブ!でのオリジナル設定じゃなく、ちゃーーーんとした公式さんの方の設定なんですよねー。

 

ウソいうな!音ノ木坂の女の子は今でも夢とロマンとその他諸々が詰まっているブルマを装着ぅ!しているんだ!ですか?

 

いえいえ♪残念ながら証拠もモチロンでありますよ♪

 

スクフェスのプール掃除をしている時の覚醒前カード(?)で花陽たちμ'sのメンバーがみんな体操着姿で描かれているんですが、そこでことりちゃんと希ちゃんとにこちゃんの3人がナマ足(まじぺろぺろですよね!)丸出しの体操着姿を披露しちゃっているんですよねー。

 

その時に装着ぅ!している体操着(下)がブルマじゃなくてショートパンツなんです。

 

ラブライブ!は美少女萌え系アニメだからブルマだと思っていたソコのアナタ!

 

残念ながらその考えは甘かったですね!

 

花陽たちにブルマを装着ぅ!させたいならコスプレ風俗店でμ'sキャラっぽいウィッグをつけた風俗嬢さんたちに装着ぅ!させてそのあとで昨夜はお楽しみでしたね♪なコトを楽しんでくださいね♪

 

花陽はもちろん、これを書いてる青とんがりのオレンジジュース野郎もコスプレ風俗なんて行ったコトないのでそんなコトが出来るかどーかは知りませんけど♪

 

だからそこら辺をご存知の有識者の方は今すぐ感想欄に感想と一緒にカキカキしちゃってくださいね♪

 

みなさんのあーんな風俗体験談やこーんな失敗談と共にお待ちしてまっす♪

 

あれ?って言うかなんでいつの間にブルマのお話から風俗体験談&失敗談募集のはお話になっていたんですか?

 

まぁとりま閑話休題でっす♪

 

[[ハナヨさぁん?ナニをボケーっとぉしてぇいるぅのぉですぅかぁ?]]

 

「あ、はひ。ちょっと1人称の地の文のトコでみなさんの風俗体験談&失敗談募集の告知的なコトを…」

 

[[…はい?]]

 

「あ、やっぱりなんでもないです!なんでも!」

 

[[ (風俗体験談&失敗談の募集って言ってたわよね…?この娘はナニを言ってるの?ホントに頭大丈夫なのかしら…?) まぁイイですわぁ。それぇよりぃもぉ…残りぃのぉ“プルーマ”を手早くぅ片付けてぇしまぁいまぁせぇんかぁ?]]

 

「そうですね!そうしましょう!ブルーマを片付けて [[ブルーマ?“プルーマ”でわぁ?]] あ"……。」

 

ブ、ブルマブルマって言ってたら“プルーマ”のコトを間違ってブルーマって言っちゃったじゃないですかぁぁぁぁぁぁ!?

 

はひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!

 

めっちゃ恥ずかしいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!

 

「と、とにかく!ブルーマ…あ”!」

 

お、思わずまたヤっちまった♪ですよ!?

 

[[ハナヨさぁん?なんでぇ先程からぁブルーマなんでぇすぅのぉ?]]

 

「き、気にしないで貰えると花陽的にはとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉってもぉ!助かりまっす!はひ!!!そりゃもー!とぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉってもぉ!!!」

 

[[はぁ…?そぅなのぉですぅかぁ?]]

 

「ソーナンス!!!はひ!!!」

 

剣盾のソロのレイド戦でNPCキャラがソーナンスを使って来ると邪魔で邪魔でしょーがないですよねー。

 

まだハイドロポンプぶっぱーするコイキングの方がナンボかはマシですよ。

 

[[変なぁハナヨさぁんですぅわぁ。]]

 

「うぐっ!」

 

ぬぬぬ!変なとか変な喋り方をしている魔女さんだけには変なとか言われたくねーですよ!!!

 

くっ!でもそれをココで突っ込むと更なるグダグダがグダグダでグダグダになってグダグダがががががが!

 

「と、とにかく(あ♪このフレーズ2回目ですね♪)!残りモノをお片付けに行きましょう!行きましょうったら行きましょう!!!ってか行きます!行っちゃいます!!!花陽!いきまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅ!!!!!」

 

あらやだ♪

 

女の子がイキマスだなんてハレンチ♪ですね♪

 

[[やっぱり変なぁハナヨさぁんですぅわぁ♪]]

 

「ソレ!魔女さんだけには言われたくねーです!!!あ"…!」

 

結局突っ込み入れちゃった♪

 

てへぺろ☆ミ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てへぺろ☆ミのあとで鬱憤を晴らす様に大暴れしたコトによって、花陽と魔女さんは“ハシュマル”の周辺に布陣していたブルーマ…じゃなくて“プルーマ”たちのほとんどを撃墜するコトに成功しました。

 

ナノラミネートアーマーさえなければこんなモンですよ♪

 

さてさて♪そのナノラミネートアーマーを搭載(蒸着しているのに搭載って表現で良いんでしょうか?)している問題の“ハシュマル”なんですが、花陽と魔女さんが大暴れして“プルーマ”をお掃除している最中も特に動きを見せずに取り付いた大きな岩塊…資源衛星?の上でのんびりとしていました。

 

まぁのんびりとしていたとか言いましたが、たぶんドリルとかでお腹(?)の下の岩をガツガツ砕いて資源を回収して消耗した“プルーマ”を生産していたんですけどね。

 

“ハシュマル”ってもしかして、使える資源さえあれば無尽蔵に“プルーマ”を生産出来ちゃうんでしょうか?

 

これはもう検証班と言う名の有志連合による徹底検証が望まれちゃいますね!

 

そんなんこんなで“プルーマ”のほとんどをお片付けし終えた花陽と魔女さんは2人で“ハシュマル”からちょっとだけ距離を取りました。

 

なんで“ハシュマル”から距離を取ったかと言いますと、そら君が巻き込んで危ないかもだからちょっと離れてろって言ってからなんですよ。

 

巻き込んで危ないかもって…それだけ大規模な攻撃を仕掛けるってコトなんですよね?

 

そら君のザク・リヴァイブはどちらかと言えば手数で勝負するタイプの機体なので、そんな手数で勝負の機体が大規模な攻撃を仕掛ける…と言うのはちょっと信じられないんですよね。

 

でもまぁそれも実際にこの目でどんなモノなのか見ればイイってコトですね!

 

[[ハナヨさぁん?]]

 

「あ、はひ。なんですか?もうブルマのコトとか風俗体験談&失敗談募集のコトとかあーんなコトやこーんなコトとか別に考えてないですよ?」

 

[[だからぁなんでぇ風俗体験談&失敗談のぉ募集なぁんですぅかぁ…?まぁそれわぁそれとぉしてぇ…なぁんだかぁイヤな予感がぁしますぅのぉ…。]]

 

「イヤな予感…ですか?」

 

[[はぁい。]]

 

イヤな予感って…そんな漠然としたコトを言われても花陽的にはどーしろと?って感じなんですけど…。

 

[[多分…ですぅけどぉ、もぅ少しぃココからぁ離れたぁ方がぁイイとぉ思いまぁすぅわぁ。]]

 

「離れる…ですか?」

 

それって…

 

「そら君の攻撃に巻き込まれるかも?って感じのイヤな予感なんですか?」

 

イヤイヤイヤ!

 

ココって“ハシュマル”からもうすでに結構離れた場所ですよ?

 

それなのにイヤな予感がするからもう少し離れようって…えっ?マジで言ってるですか?

 

[[ワタクシのぉ“イヤな予感”わぁ、よぉぉぉぉくぅ当たるんですぅのぉよ?]]

 

「ソ、ソーナンデスカー。」

 

としか言えないですよねー。

 

ぶっちゃけイヤな予感とか割りとニュータイプとかとおんなじオカルト的な直感みたいなヤツですよね。

 

そら君やにこちゃん、あと絵里ちゃんとかもたまーにイヤな予感が云々って言いますけど、ある一定以上の実力を持っちゃってるファイターさんたちはニュータイプみたいなオカルト的な直感が働いちゃうモノなんでしょーか?

 

[[外れたぁらぁ外れたぁでぇ笑い話にぃすれぇばぁイイだけぇですぅわぁ。だからぁ早くぅもぉ少しぃだけぇ離れぇましょう?ねっ?ワタクシからぁのぉお願ぃですぅわぁ♪]]

 

「うーん…わかりました。それじゃ魔女さんのそのイヤな予感を信じてもうちょっと離れておきましょう!あ♪そうだ♪魔女さんのお願い聞いちゃうんですから、いつか花陽のお願いも1つ聞いて下さいね♪」

 

ないすねごしねーとですね!

 

まさにぐっじょぶ!です!

 

[[わかぁりぃましたぁわぁ♪ただぁしぃ、ワタクシにぃ叶えらぁれぇるぅ範囲のぉお願いにぃしてぇ下さいねぇ?例えばぁ…世界を滅ぼすぅ…とか♪]]

 

「えっ?ナニソレ怖い。」

 

[[うっふふふふふ♪]]

 

この人…マジで言ってるんワケじゃねーですよね?

 

魔女さん的ジョークってヤツですよね?

 

と、とにかく!魔女さんに1つお願いを聞いて貰えるって言質は取りましたよ!

 

この約束を有効活用しなきゃ!ですね!

 

ナニはともあれ…

 

「まずはもう少し離れときましょ!」

 

[[えぇ♪可及的速やかにぃ、ですぅわぁ♪]]

 

まぁこの判断なんですが、実はじみーに遅かったんですよねー。

 

間に合わなかった…ってワケでもなかったんですが。

 

「あ。魔女さん!そら君が!」

 

[[あらぁあらぁ♪]]

 

花陽と魔女さんがもう少し“ハシュマル”から離れようとそれぞれの機体を操り移動を開始しようとしたその時、サブモニターのレーダー表示に味方を示す青い光点が1つ灯りました。

 

そのそら君のザク・リヴァイブを示す青い光点は消えたかと思ったその矢先、一瞬にして赤い大きな光点…“ハシュマル”の所へと現れました。

 

“soar”を使って一気に距離を積めたんですね。

 

この一連の反応を感知した花陽は、移動を一旦中止してジム・カーバンクルのメインカメラを“ハシュマル”の方へと向けます。

 

そら君が隠していた“切り札”がどの様なモノなのか…ソレをしっかりと見るため。

 

花陽のジム・カーバンクルの隣では、魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)も花陽と同じように機体を“ハシュマル”の方へと向けています。

 

さてさて…一体全体これからナニが起こるのか…と思ったその瞬間…

 

[[ぶち抜け!]]

 

《Ignition。》

 

そら君とアイリちゃんの声がコクピットに響いて…

 

「はひ?」

[[えっ?]]

 

ジム・カーバンクルのメインモニターが眩い光に染まりました。

 

そしてその直後…

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

コクピットに物凄い衝撃が襲い掛かって来たんです。

 

花陽はその襲い掛かって来た物凄い衝撃に咄嗟に反応出来なくて、なす術もなく吹き飛ばされちゃいました。

 

このままじゃヤバいです…!何とかしないと!

 

激しく揺れるコクピットの中でそう思ったんですが、思考では何とかしないとは思っても身体が反応してくれません。

 

そんな花陽を助けてくれたのは…

 

[[っ!ハナヨさん!チッ!イリィィィィス!手ぇ貸せぇぇぇぇ!!!]]

 

《了解しました。姿勢制御サポートに入ります。》

 

魔女さんでした。

 

魔女さんも花陽と同じように凄まじい衝撃波に襲われていたハズなのに、花陽と違い機体を上手く操作して安定させ、尚且つこのヤバい状況で花陽を助けるために行動してくれたんです。

 

[[つか…まえたぁぁぁ!!!イリィィィィス!]]

 

《推力最大!》

 

[[っし!踏ん張りやがれぇぇぇぇぇ!クソが!オラァァァァァ!!!]]

 

魔女さんは衝撃波に吹き飛ばされて飛んでいこうとしていた花陽のジム・カーバンクルに組付くと、その場で機体各所のスラスターを全力で噴射させて必死に体勢を保とうとしてくれました。

 

この段階でようやくコクピットの揺れがマシなレベルになった事で、花陽にも色々と余裕が生まれて来ました。

 

こっちでも機体を安定させる為&飛ばされない様に踏ん張る為に、スラスターを噴かして…と考えたんですが…

 

[[オイ!ハナヨぉ!テメェは余計なコトをすんなよ!助けてヤるから黙ってぇ大人しくしてやがれぇぇぇぇぇ!]]

 

「は、はひぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

魔女さんに怒鳴られて止めちゃいました。

 

コ、コワイデスネー。

 

ってか魔女さんってキレた時ってそら君とおんなじチンピラ全開になっちゃうんですねー。

 

前もキレて似たような言葉使いしてましたよねー。

 

そんなコトを思えるくらいには完全に落ち着くコトが出来た花陽はどーせだからと機体の安定を魔女さんに丸投げして、ジム・カーバンクルに積まれている全ての計測機器を閃光と衝撃波発生の中心となっている“ハシュマル”へと向けるコトにしました。

 

一体ナニが起こっているのか。

 

そら君は一体ナニをしたのか。

 

それを見極める為に…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑰」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

たきなちゃんに踏まれたいQooオレンジでございます。
リコリコ閉店が切ない…。





今回も閑話になります。









それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑰」 始まります。












突如として発生した衝撃波で激しく揺れる機体の安定を魔女さんに丸投げした花陽は、ジム・カーバンクルを軽々と吹き飛ばしたこの衝撃波と未だにメインモニターを白く染め上げている閃光の中心である“ハシュマル”へとありたっけの計測機器をフル稼働させて向けました。

 

少しでもこの現象のデータを収集する為に♪ですね。

 

そして次第に集まり始めたデータを基に、ナニが起こっているのかを少しずつではあるんですが把握出来て来ました。

 

把握出来て来た…とは言ったんですが、わかったのはたった1つのコトなんです。

 

わかったことはこの凄まじい衝撃波と眩いばかりの閃光…この2つを引き起こしているのはエネルギーの塊が原因っぽいってコトだけです。

 

それも粒子系のビームやその他諸々に変換されてすらいない、ただの純然とした純粋な熱力としてのエネルギーの塊。

 

もっとも、そのただのエネルギーの塊が放つエネルギー量は、ジム・カーバンクルに搭載されている各種計測機器の上限値を余裕で上回っちゃうくらいには非常識な数値なんですけどねー。

 

はひ。

 

ぶっちゃけコレ、計測不能ってヤツですねー。

 

ナニをどーしたらこれだけのトンデモエネルギーを放出出来ちゃうんでしょうか?

 

下手したら…と言いますか、下手しないでも、この数値のエネルギー量は大型の高出力ジェネレーターを複数…それも2個とか3個とかじゃなくてもっと大量にアホみたいにガン積みしたおバカな機体でも発生させるコトはムリですよ。

 

戦艦とかでも恐らくはムリですね。

 

かなり大型の要塞のメイン動力炉を爆発されるつもりで暴走させまくってようやく届くか届かないか…ってレベルだと思います。

 

そんなかーなーり非常識なエネルギー量を単体で…しかもMSクラスの大きさで発生させているってどんな非常識ですか?これ?

 

そら君…マジでナニをどーやってるんでしょーか?

 

[[うぉい!ハナヨぉ!テメェ!ナルカミのクソ野郎のこの“切り札”ってヤツのデータ取ってんなら後でアタシに寄越しやがれよ!ソイツが助けてヤってる礼代わりだ!聞いてんのか!ゴルゥラァァァァ!!!]]

 

「あ、はひ。」

 

魔女さんってこれが“素”なんでしょうけー。

 

いやー、口が悪い♪悪い♪

 

でも魔女さん、花陽が現在進行形で収集しているこのデータを寄越せって言われても、コレでわかるコトってアホみたいに膨大なエネルギー量を放出させている…ってコトだけですよ?

 

それとも魔女さんならワンチャン、ナニがナンだかわかっちゃうんでしょーか?

 

そんなコトを内心で思いながらも、花陽は機体の安定作業を魔女さんに丸投げしながらデータ収集を続けていると…

 

「あ。」

 

メインモニターを真っ白に染め上げていた閃光が徐々にその光度を下げ始めているコトに気付きました。

 

そして光が収まると、ソコには…

 

「“ハシュマル”が…」

 

[[綺麗さっぱりと消し飛んだ…ってかぁ。]]

 

何もありませんでした。

 

アレだけ猛威を奮っていた“ハシュマル”も。

 

“ハシュマル”が取り付いて資源を掘削していた小惑星も。

 

花陽と魔女さんが倒しまくった大量の“プルーマ”の残骸も。

 

“ハシュマル”の周辺にあったモノは全てが無くなっていました。

 

そう…魔女さんが言う様に、何もかもが綺麗さっぱりと消え去ってたんです。

 

そんな何もかもが消え去った空間にポツンと1機、そら君のザク・リヴァイブだけが右腕を突き出した形で漂っていました。

 

そしてその突き出されたザク・リヴァイブの右腕に装着されているピアッシングシールドは、装着している右腕諸とも中半まで融解して見るも無惨な姿になっています。

 

ザク・リヴァイブの右腕はともかく、あのピアッシングシールドって確かかなりの硬度を持ってる素材で作ってるとか何とか言ってましたよね?

 

硬度だけで言えば絵里ちゃんのトールギス・ヴァルキュリアの大型シールドとタメを張れるとか何とか?

 

ソレがあぁもドロドロに溶けちゃってる…と言う事は…

 

[[あの様子…ナルカミのヤツはビームニードルの射出機構を流用した…ってトコか?]]

 

「ですね。」

 

そしてビームニードルの射出機構を流用しているのなら…

 

「そら君…新しいエネルギーカートリッジを使ったんでしょうか?」

 

普段そら君がビームニードルを使う時に使用しているのは圧縮エネルギーカートリッジでしたよね?

 

アレだけ膨大なエネルギーを放出したってコトは、いつもの圧縮エネルギーカートリッジ以上にエネルギーを内包したモノを使った…ってコトですよね?

 

でも…

 

[[んなモン…どーやって手に入れやがった…あのクソ野郎が…チッ!]]

 

ソーナンデス…よねー。

 

希ちゃんが使っている圧縮エネルギーカートリッジの1つ上の性能を持つ、心形流独自の謎技術の塊な高圧縮エネルギーカートリッジを使ったのかも?とかも考えましたが、アレは確実にその高圧縮エネルギーカートリッジ以上のエネルギー量を放出していました。

 

そうなると考えられるのは…

 

「全く新しいエネルギーカートリッジ…?」

 

[[忌々しいコトになぁ…。]]

 

ホント、そんなモノをどーやって手に入れたんでしょーか…。

 

[[ふぅ…まぁイイですぅわぁ♪ナルカミさぁんがぁ出来るぅ…と言うコトわぁ、ワタクシでもぉ出来るぅと言うコトですぅからぁ♪いずれわぁ…うっふふふふふ♪]]

 

「あ。元に戻った。」

 

[[うふっ♪元にぃ戻ったぁとかぁ何のコトぉですぅかぁ?]]

 

何のコトって…まぁイイですけど。

 

それにしても…

 

「あの“焼入れ”強化Ver.の“ハシュマル”を一撃で消し飛ばすとか、そら君スゴかったですね!ねっ!魔女さん!」

 

[[えぇ♪流石のぉワタクシもぉ今回わぁビックリですぅわぁ♪それわぁそぉとぉ…ハナヨさぁん?]]

 

「はひ?なんですか?」

 

[[助けてぇくれぇてぇありがとうございますぅ、わぁ?]]

 

「は、はひ?」

 

[だぁ♪かぁ♪らぁ♪ありがとうございますぅ♪ですぅわぁ♪]

 

「あ、あー…そう言えば花陽、魔女さんに助けて貰ったんでしたねー。」

 

さっきまでのそら君の“切り札”が予想の斜め上をぶっちぎりで飛んで行く様なショッキングな光景だったんで、衝撃波で吹き飛ばされそうになったトコを魔女さんに助けて貰ったコトをすっかりと忘れちゃっていました。

 

「この度は誠に [[ハナヨさぁん?ワタクシ、そぉ言うのぉわぁ結構ですぅわぁ♪ワタクシたちぃわぁ“お友達”ですぅわぁよぉ?ねっ?]] えーっと、それじゃ普通に…助けてくれてありがとうございました!魔女さん!」

 

[[はぃ♪どぅいたしぃましぃてぇ♪]]

 

「あ、それとコレ!さっきまで収集していたデータです!こっちとデータリンクしてくれると楽なんですけど…?」

 

[[了解ですぅわぁ♪イリスちゃん?お願いしぁますぁすぅわぁ♪]]

 

《はい、マスター。それではコイズミハナヨ様。少々失礼いたします。》

 

「はひ。どーぞどーぞ。」

 

そんなやり取りをしながら魔女さんの電子精霊のイリスちゃんが、花陽のジム・カーバンクルと魔女さんのハイ・モック(魔女さん機)との間でデータリンクを行って、さっきまで収集していたデータをコピーして引き取って行ってくれました。

 

[[はぁい♪確かにぃいたぁだきぃましたぁわぁ♪]]

 

「お粗末さまです♪」

 

と、言いますか…花陽は魔女さんに簡単に収集したデータを渡しちゃいましたけど、これって良かったんでしょーか?

 

だってほら?魔女さんって今回は味方だけど、普段(?)は花陽たちのお邪魔をしてくる悪い人(?)ですよね?

 

そんな人にナニもわからないがわかったデータとは言え、簡単にそのデータを渡しちゃダメじゃないのかな?って思ったり思わなかったりしたんですよ。

 

でもまぁ…渡しちゃったから今さらどーこー言ってもムダなんですけどねー。

 

[[“ハシュマル”もぉ倒しぃましたぁしぃ、ナルカミさぁんのぉ“切り札”もぉ見れましたぁしぃ、ハナヨさぁんともぉお友達にぃなれぇまぁしたぁしぃ♪こんなぁ事態にぃ巻き込まれてぇ今日わぁ散々かぁとぉ思いましたぁけどぉ、終わってぇ見たぁらぁ中々のぉ収穫でしぃたぁわぁ♪ねっ?ハナヨさぁん♪]]

 

「そですねー。」

 

と、適当に相づちを返しながら、花陽的には魔女さんが熱してから冷ますとか余計なコトを言わなかったらココまで苦労しないでもう全部終わってたんじゃないですか?と、そんなコトを考えちゃっていました。

 

まぁ魔女さんと仲良く(?)なれたのは良かった(?)ですけど。

 

相変わらずサウンドオンリーで顔が見えないけど、通信の向こう側ではニコニコ笑っているであろう魔女さんと仲良く(?)なれたなぁ…とか考えていると…

 

[[あらぁ?ハナヨさぁん?ナルカミさぁんがぁ戻ってぇ来ますぅわぁよぉ?]]

 

その魔女さんがこちらへそら君が戻って来た事を教えてくれました。

 

「あ。ホントですね。おーい!そらくーん!」

 

[[おうよ。]]

 

そら君へと声を掛けるといつも通りに無愛想に短く返事を返してくれます。

 

そんなそら君のザク・リヴァイブが近付いて来てわかったんですが、そら君のザク・リヴァイブは思っていたよりもボロボロになっちゃっていました。

 

装甲のあちこちが溶けたり焦げたりしています。

 

コレはアレですね?敵にヤられたと言うよりもさっきのエネルギー塊の放出で自傷したって感じですね。

 

[[酷い姿ぁですぅわぁねぇ♪ねぇ♪ナルカミさぁん♪]]

 

[[ケッ!うるせぇーってんだよ!クソ魔女野郎が!]]

 

[[あらぁ♪あらぁ♪クソにぃクソだぁなぁんてぇ言われたぁくぅありませぇんわぁ♪]]

 

[[なら腐れ野郎だ!このド腐れ魔女野郎が!]]

 

[[腐ってぇいるぅのわぁナルカミさぁんのぉ脳ミソでわぁ?]]

 

[[テメェの脳ミソよりは腐ってねぇーっての!]]

 

あー、またケンカしてるし。

 

「はいはい。もーすぐバトル終了でバイバイなんですからケンカしない!」

 

まったく!ですねー。

 

[[ワタクシとぉしてぇわぁケンカをしているぅつもりぃわぁないのぉですぅがぁ?それわぁそぉうとぉ…ねぇナルカミさぁん?アレ、なんですぅのぉ?]]

 

[[タダで教えると思ってんのか?なぁド腐れクソ魔女野郎?]]

 

[[あらぁ?別にぃタダでとぉわぁ言いませぇんわぁ♪と、言うよりもぉ、もうすでぃお支払してぇおりますぅしぃ♪]]

 

[[は?支払ってる?ナニをだよ?]]

 

[[んっふ♪あのですぅねぇ?ワタクシ、先ほどぉハナヨさぁんを助けてぇ差し上げたぁのぉですぅよぉ?]]

 

[[花陽を助けた?]]

 

[[えぇ♪ナルカミさぁんのぉアレのぉ余波でぇ吹き飛ばされぇそぉにぃなってぇいたぁのぉでぇ、ワタクシがぁ助けてぇ差し上げたぁんですぅわぁ♪ね♪ハナヨさぁん♪]]

 

「あ、はひ。その節はさんきゅーありかとおぶりがーどでした。」

 

[[ほぉらぁ♪大切ぅなぁ後輩さぁんを助けてぇ差し上げたぁんですぅからぁ、情報のぉ代価とぉしてぇわぁ十分でわぁありまぁせんかぁ?それともぉ…借り1つ、にぃしてぇおきまぁすぅかぁ?ねぇ?ナルカミさぁん?]]

 

[[……チッ!テメェに借りを作ったままだなんてゴメン被るってんだ!]]

 

[[ならぁ教えてぇくださぁいなぁ♪アレわぁナニを使ったぁのぉかぁ♪]]

 

[[………(まぁナニを使ったのか知ったとしても、早々簡単には手に入らねぇから大丈夫か…。) なぁド腐れクソ魔女野郎。テメェ、アリスタ…それかプラフスキー粒子結晶体って知ってるか?]]

 

むむっ?

 

なんかいつの間にか花陽を置いてけぼりにしてお話が進んでますよ?

 

しかも花陽が魔女さんに助けて貰ったからそら君がさっきのヤバめな攻撃でナニを使ったのかを教える流れになっちゃってますし!

 

と言うか借りだの貸しだの律儀ですよねー。

 

そんなの踏み倒しちゃえば良いのに。

 

やっぱりアレですか?

 

2人とも中身(?)が基本的にチンピラだから、そこら辺の借りとか貸しとかには拘っちゃうタイプなんでしょうか?

 

それはそうと…アリスタ?ですか?

 

そのアリスタ?って言うのは聞いたコトないですけど、あとから言ったプラフスキー粒子結晶体って言うのは花陽でも聞いたことがありますよ。

 

アレですよね?花陽たちが生まれる直前くらいまでガンプラバトルをする時に使われていたガンプラのプラスチックだけに反応するとか言う謎の粒子。

 

ソレがプラフスキー粒子ですよね?

 

結晶体って粒子が集まって固まって結晶化したモノですよね?

 

そら君はそれを使ってアレだけの規模の膨大なエネルギー量を放出させたんですねー。

 

へー、プラフスキー粒子の結晶体にそんな使い道があったんですねー。

 

アレ…?

 

でも…

 

「確かプラフスキー粒子って世界的に使用禁止になってるんじゃなかったですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑱」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場真っ只中のQooオレンジでございます。
グラブルの運営さんはもう初日から200hell解放してくれませんかねぇ…。





今回で閑話は一応の終わりとなります。
そして結局はタイトルにある水着は1度も出ませんでした…解せぬ。










それでは 閑話「ドキッ☆彡水着だらけの南の島殺人事件または名探偵ハナヨの事件簿⑱」 始まります。












借りとか貸しとかでそら君が話し始めた“切り札”の正体。

 

その正体は“アリスタ”と言う名の聞いた事の無い物質が使われていました。

 

もっとも、そのすぐ後にプラフスキー粒子結晶体って花陽でも知ってる名前が出て来たんですけどねー。

 

一応は知らない人が居るかも?なので簡単に説明しておきますが、ブラフスキー粒子って言うのはガンプラのプラスチックにのみ反応してプラフスキー粒子散布下でのみガンプラを自由に動かせる様になると言う謎粒子なんですよ。

 

ガンプラのプラスチックにだけ反応するとかマジで謎粒子過ぎて花陽的には宇宙ネコになっちゃいますけどね。

 

でもこの謎粒子なプラフスキー粒子があったからこそ、花陽の大好きなガンプラバトルがこの世に産声をあげる事が出来たんです♪

 

だから謎粒子には感謝感激雨あられですね♪

 

もっとも、今ではその謎粒子なプラフスキー粒子を使用して実際のガンプラを直接動かして行うタイプのガンプラバトルは無くなっちゃいましたけど。

 

代わりに専用機材でガンプラをスキャニングして、そのデータを使って仮想空間内に生成されたバトルフィールドでガンプラバトルを行う今のタイプのガンプラバトルが作られたんですよ。

 

そして、どうしてその今のタイプのガンプラバトルになったかと言うと…

 

「確かプラフスキー粒子って世界的に使用禁止になってるんじゃなかったですか?」

 

プラフスキー粒子の使用が禁止になっちゃったからなんです。

 

どーやら花陽たちが生まれる前に色々とあったらしいんですよ。

 

まぁぶっちゃけちゃうと、謎粒子のプラフスキー粒子がテロや犯罪に使われる様になっちゃったかららしいです。

 

プラフスキー粒子を散布してガンプラでテロ…一見バカらしく聞こえますが、プラフスキー粒子散布下でのガンプラは実際(?)のガンダム世界に置けるMSと同じ事が出来ちゃう様になるらしく、普通にビームとかを現実世界でぶっ放せるんです。

 

いくらガンプラサイズとはいえ、そんなモノで撃たれたりしたら当然ですが花陽みたいに普通の人なら死んじゃいます。

 

海未ちゃんや絵里ちゃんたちみたいな気(?)とか言うド○ゴンボール的な謎パワーを日常的に常用している非常識な人たちなら平気なんでしょうけどねー。

 

でもそんな非常識な人たちは極々ズゴック一握りだけです。

 

だからガンプラと言うお手軽なモノで人を簡単に殺傷出来ちゃえるプラフスキー粒子を使用したガンプラバトルの技術は世界的に禁止になっちゃったんです。

 

みんなの夢のための技術が人を殺すために使われる…世知辛いですよねー。

 

と、まぁそんなこんなで今ではプラフスキー粒子の使用は禁止されちゃっているんです。

 

だから…

 

「あのー…それって大丈夫なんですか?」

 

と、花陽的には思っちゃったりするんです。

 

[[あ?あー、まぁ使ってんのはプラフスキー粒子自体じゃなく結晶化させたモンだから問題ねぇーだろ?多分。]]

 

たぶんって…。

 

[[ならぁ大丈夫なぁのぇでわぁありませぇんかぁ?多分。]]

 

いや、だからたぶんって…。

 

[[それにコイツを融通してくれたニルスさんが特にナニも言って来なかったから大丈夫だろ?多分。]]

 

またたぶん…。

 

[[あのぉ“アーリージニーアス”がぁナニもぉ言わなかったぁのぉならぁ、問題わぁありませぇんわぁねぇ♪多分。]]

 

…………たぶん…。

 

[[それにぃしてぇもぉ…プラフスキー粒子のぉ結晶体ですぅかぁ……。]]

 

[[流石のテメェでもコイツはおいそれと手に入らねぇーだろ?]]

 

[[ (まぁ伝が無いワケじゃないけどね。) ですぅわぁねぇ。そんなモノぉ、今でわぁ極ぅ一部のぉ限られたぁ研究機関にぃしかぁありませぇんでぇしょうからぁ。]]

 

[[ (まぁ何気にプラフスキー粒子の技術って実は医療用ナノマシンやソイツを応用したIFS(イメージ・フィードバック・システム)に使われてたりしてるんだけどな。だから血抜いてナノマシン採取して、ソコからプラフスキー粒子だけを分離させて結晶化させたら普通に手に入ったりするんだよなー、実は。) だな。]]

 

………まーたなんか水面下で争ってますねー、この人たち。

 

ホント、似た者同士と言いますか…。

 

[[と、まぁそんなワケだ。]]

 

[[とてもぉ参考にぃなりぃましたぁわぁ♪ありがとぅございますぅですぅわぁ♪]]

 

[[そりゃよかった。]]

 

それにしても…プラフスキー粒子結晶体、ですか…。

 

凄いエネルギーを発生させる事が出来るんですね…。

 

うーん…

 

「花陽もソレ、欲しいかもですねー。」

 

でっす♪

 

だってプラフスキー粒子結晶体を動力炉とかに利用したらスゴいコトになっちゃいそうじゃないですか!

 

もしかしたら夢の永久機関とかも目じゃないですよね!

 

そうなったらビーム撃ち放題ですよ!ビーム撃ち放題!!!

 

超高出力のビームキャノンとか連射出来ちゃいますよね!

 

エネルギーの残量を気にしないで良いならフェイズシフト装甲を使って色々とイタズラも出来ちゃいそうですよね!

 

ガンプラバトルでの色々なエネルギー問題がプラフスキー粒子結晶体だけで簡単に解決しちゃうとかマジで夢が広がりますね!

 

コレはもうアレですね!アレ!技術革新のカホリがプンプンと…

 

[[魔女野郎はともかく、花陽じゃ使えねぇーんじゃねぇか?]]

 

えっ?

 

「あ、あの!どーして魔女さんはともかく花陽じゃ使えないんですか!?」

 

[[コイツ、カートリッジロードしてエネルギーを解放させると制御が死ぬほどヤバイからだよ。]]

 

「死ぬほどヤバイ…ですか?」

 

[[あぁ。俺の場合はアイリがそこら辺の制御系を全力でサポートしてくれてるから何とかなってるだけなんだよな。だからアイリレベルの電子精霊のサポートがねぇーとコイツをマトモに使うのはムリだろーな。カートリッジロードして自爆するって使い方ならイケるだろーけどよ。]]

 

あー、なるほど。

 

放出出来るエネルギー量がバカみたいに多いから、エネルギー解放後の制御が死ぬほど難しいんですね。

 

それを制御するにはそれなりの制御技術が必要になる…と。

 

だから魔女さんはともかくなんですね。

 

魔女さんのトコの電子精霊のイリスちゃんもアリイちゃんと同等の性能を持ってるらしいですからねー。

 

花陽のトコの子たちはみんな下位の電子精霊だから、確かにそこまで高度なエネルギー制御はムリですね。

 

あ、そだ♪

 

「4体で同時に制御すればワンチャン…?」

 

[[まぁそれでも普通に無しだな。]]

 

「あ。やっぱりダメですか…。」

 

残念!

 

[[おい魔女野郎。ちゃんと説明してヤったんだ。これで貸し借りは無しでいいな?]]

 

[[はぁい♪それわぁもぉモチロンですぅわぁ♪]]

 

プラフスキー粒子結晶体…花陽には使えませんね。

 

[[んっふ♪最後のぉ最後にぃ良いお話がぁ聞けましたぁわぁ♪]]

 

[[ケッ!]]

 

[[ソレ以前にぃ、お二人ぃとぉのぉ共闘わぁとぉぉぉぉぉぉってぇもぉ楽しかったぁですぅしぃ♪ね?ハナヨさぁん♪]]

 

「あー、まぁ楽しいか楽しくないかで言えば花陽も魔女さんと一緒に戦えて楽しかったですねー。」

 

なんだかんだ魔女さん、優しかったですし。

 

《マスター。退出の準備が完了いたしました。》

 

[[了解ですぅわぁ♪イリスちゃん♪でわぁでわぁ♪お二人ともぉ♪また、いずれ何処かでぇお会いしましょ♪]]

 

「あ、はひ!またドコかで!」

 

[[ケッ!一昨日来やがれれクソ魔女野郎!]]

 

[[んっふふふふふふふふっ♪]]

 

“ハシュマル”を倒した事でバトルから普通に退出が出来る様になったみたいで、魔女さんは花陽とそら君にお別れの言葉を告げると微笑みながら割りとあっさりとログアウトして行っちゃいました。

 

今回もなんだかんだとありましたが、魔女さんとは少しは仲良くなれたっぽいので、ここでお別れになっちゃうのはちょっと寂しかったりします。

 

でもまぁ…

 

「また何処かできっと会えますよね♪」

 

だってほら?魔女さんだし♪

 

[[ケッ!あんなクソ女とだなんて二度とゴメンだっての!]]

 

「ツンデレ乙♪」

 

[[あ"ぁ"?誰がツンデレだ!誰が!!!ブチ殺すぞ!ゴルゥラァ!!!]]

 

「ひゃぁぁぁぁぁ!?ごめんなしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして花陽とそら君は魔女さんとも協力して、無事に“ハシュマル”を倒してバトルを終える事が出来ました♪

 

あ!そうそう!

 

バトルをクリアしたから、バグ(?)でロックされいたガンプラバトルシミュレーターの筐体のドアもちゃーんと開きましたよ!

 

よかった♪よかった♪でっすね♪♪♪

 

「なーんかムダに疲れた…あと腹減ったなー…。」

 

「はひー…お腹空きましたねー…。」

 

ガンプラバトルシミュレーターの筐体から無事に出ると、もう時計の針は午後6時を少し過ぎるくらいになっていました。

 

どーりでお腹が減っちゃうワケです。

 

「ったく…魔女野郎と共闘とかマジで散々な1日だったな。」

 

「そうですか?花陽は普通に楽しかったですよ?」

 

「あんなクソ女と共闘して楽しかったとか言えるなんてパナヨの癖に奇特なヤツだな。」

 

「アレ?もしかして花陽、そら君になんか小バカにされちゃってます?」

 

「気のせいだろ?」

 

「気のせいでしょうか?」

 

「気のせいだって。」

 

そーなんでしょーか?

 

それにしても…

 

「お腹…減りましたねー…。」

 

こうして花陽とそら君の南の島での合宿2日目はその幕を閉じるコトになりましたとさ♪

 

めでたし♪めでたし♪どっとはれ♪ですね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、思ってたんですが……

 

 

 

 

「うげ…。なんだよ…この惨状は…」

 

地下のガンプラバトルシミュレーターの筐体が設置されているお部屋から広間まで戻って来たら、目の前にはそら君の言う様に惨状としか言い表せない光景が広がっていました。

 

室内はぼろぼろで確実にお高いであろう家具の数々は砕け散り、壁には大きな穴があちこちに空いちゃっています。

 

そしてお部屋の床には花陽とそら君以外の合宿参加メンバーが見るも無惨な姿で倒れていました。

 

刀身が半ばから折れた刀を握りながらパンツ1丁と言うほぼ全裸状態でうつぶせで倒れている海未ちゃん。

 

海未ちゃんと同じくパンツ1丁で何故か亀甲縛りで縛られて天井から吊り下げられながも恍惚な表情を浮かべている絵里ちゃん。

 

やっぱりパンツ1丁でお尻を突き出した状態で倒れているにこちゃん。

 

無限の剣製っぽい感じに無数の包丁が突き刺さった床の真ん中で口からニワトリ型のエクトプラズムが飛び出した状態で白眼を剥いて気絶してることりちゃん。

 

いつの間に巫女装束に着替えたのか知りませんが、その着こんだ巫女装束の胸元がはだけた状態で壁に寄り掛かって気絶している希ちゃん。

 

その希ちゃんのおっぱいに顔を埋める形で海未ちゃんみたいに折れた刀を握りながら倒れている真姫ちゃん。

 

両手にお箸を握り締めながらラーメン丼に頭を突っ込みパンツ丸出しで倒れている凛ちゃん。

 

そして…

 

「なぁパナヨ…なんでアイツだけラ○ウなんだよ…。」

 

「さ、さぁ…?」

 

お部屋のど真ん中で“我が人生に一片の悔い無し”と言わんばかりに拳を天高く突き上げてどことなく満足そうな、そして誇らしげな顔で気絶している穂乃果ちゃん(全裸)。

 

「そう言えば…」

 

「スッカリと忘れてたけどことりさんと海未さんたちとで怪獣大決戦してたんだったな。」

 

「ですねー。」

 

で、そのことりちゃん(狂鳥Ver.)と海未ちゃん&絵里ちゃんのリアルアマゾネス+リアル巫女さん&リアルアマゾネス見習いの真姫ちゃんが大決戦した結果がこの惨状…ってコトなんですねー。

 

ことりちゃん(狂鳥Ver.)も海未ちゃん&絵里ちゃんwithのぞまきチームもどっちもダウンしてるってコトは、両者(?)引き分け…なんでしょーか?

 

「ってかソコのラ○ウポーズのアホ乃果とラーメン丼に頭突っ込んでるアホネコとケツ突き出して寝てる合法ロリはどっから出て来たんだ?」

 

「さぁ…?そこら辺から適当に湧いて来たんじゃないですか?」

 

「適当に湧いて来たってハイ・モックかよ。」

 

「倒せばポイント貰えるだけハイ・モックの方がマシかもですねー。」

 

「そりゃ違いねぇ。」

 

それにしても…

 

「この惨状…どーしましょーか…。」

 

「そりゃ片付けるしかねぇーだろ…俺と花陽で…。」

 

「ですよねー…。」

 

瓦礫の撤去に倒れている面々の介抱、お部屋の修繕に…あっ!夜ごはんの用意もしなきゃダメじゃないですか!

 

主に白米の用意を!

 

「はぁ………ため息しか出ねぇ…」

「はぁ………ため息しか出ませんねー…」

 

こうして怪獣大決戦の後始末をしながら今度こそ花陽の合宿2日目は静かに幕を閉じて行くのでした。

 

「………なぁ…みんなほぼ全裸なんだから2・3発ヤっといても…」

 

「それ!普通に犯罪だから止めて下さいね!!!」

 

「チッ!わぁーってるての。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そーゆーコトをヤるなら花陽と後でお部屋で2人きりで…ねっ♪

 

そーらくん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第12話「騎翔天結」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

次の古戦場用に超越ニオ150目指してレベリング中なQooオレンジでございます。
まぁでも150にしても、どーせ運営が嫌がらせの様な対策をしてくるのでしょうが。
ほら?ドグーの時の様に。





本日より本編第12話となります。
今回のお話は…?









それでは 第12話「騎翔天結」そのいち 始まります。












はぁ~い♪

 

全宇宙天元突破のにこにーファンのみ♪ん♪なぁ♪

 

お♪ま♪た♪せぇ~♪

 

待ちに待ったにこにーサマがメインの本編よぉ~ん♪

 

いやー、それにしても閑話とかだとそこそこメイン張る機会があったけど、本編でにこにーサマがメインになるのってかーなーりー久し振りよね?

 

えーっと、どれどれ…最後ににこにーがメイン張った本編は………あれ?第9話?

 

な、なんか思っていたよりもそんなに前の話じゃ…って!ちょっとまてぇぇぇぇぇぇぇいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!

 

第9話が投稿されたのってリアル時間で2020年の11月じゃないの!!!

 

この第12話が投稿されてるのが2022年だから…もう2年前ぇぇぇ~!?

 

リアル時間で2年前って!作中じゃ第9話からまだ2週間かそこらしか経ってないのよ!

 

その作中時間の2週間かそこらをリアル時間で約2年も使ったって言うの!?あの腐れオレンジジュース野郎は!

 

バカじゃない?ってかバカでしょ?間違いなくバカ確定でしょ!!!

 

他の作者サンたちの作品見てみなさいよ!

 

2週間なんて秒で経過するわよ!秒で!!!

 

それをあのバカ確定の腐れオレンジジュース野郎はリアル時間で2年も使いやがって!

 

いい加減にしないとぶっ殺すわよ!

 

あ"?ナニ?えっ?見てる?誰が見てるってのよ?は?本編始まってる?

 

………あ。

 

そ、そう言えばコレ、本編第12話の導入部分だったわね………。

 

ごほん。

 

いゃ~ん♪にこにーったらぁ♪ちょぉぉぉぉっと恥ずかしいトコ♪見せちゃったにこ♪

 

てへ♪…………………………ヨシッ!これで誤魔化しは完璧ね!

 

それじゃ改めて…にこにーサマがメインの本編第12話のはじまり♪はじまりぃ♪にこ♪

 

それにしても…

 

「ほとんど覚えてないけど昨日は酷い目にあったわー…。」

 

なんかにこにーサマ、この前までの花陽メインの閑話で出番がほぼなかったクセににこにーサマ登場の描写があるトコだともれなくパンツ丸出しで気絶してるとか恋する乙女的にそれってどーなの?って扱いだったのよね。

 

しかもセリフはまったく無かったし。

 

にこにーサマの出番ほぼゼロでセリフに到っては完璧にゼロとかオイ!ゴルゥラァ!テメェ!ふざけんな!って話よね?

 

まぁそのお陰(?)でこうして本編でメインを張れるっぽいからソレはソレで…って感じでもあるけど。

 

そんなワケで今回はにこにーサマが大活躍間違いなしな話になるハズよ!

 

たぶん…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

にこにーサマが導入部分をパーフェクトにキメて合宿3日目午前の部が始まったんだけど…

 

[[は~い♪ちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪]]

 

[[ぎゃーーーーーすぅ!!!]]

 

ガンプラバトルの様子を映し出している目の前の大型モニターでは、バトル開始早々にことりの“ウイングガンダム・リトルバード”のバスターライフルにぶっぱ~♪されて、穂乃果の新しい機体“ソルストライクガンダム”があっさりと爆散しちゃっていたわ。

 

ちなみにその前のバトルでは海未の“ジム・スナイパーⅡ”にコクピットをぶち抜かれて爆散。

 

さらにその前のバトルでは真姫の“百式”に一刀両断されて爆散。

 

さらにさらにその前のバトルでは花陽の“ジム・カーバンクル”に遠距離からの射撃攻撃で一方的にボコボコにされて爆散。

 

さらにさらにさらにその前のバトルでは凛の“ベニャッガイ”と壮絶な殴り合いの果てに爆散。

 

………あのアホ乃果…今日は爆散しかしてないじゃない…。

 

そんな新型に乗り換えたばかりなのに爆散しまくりな穂乃果がどうして今日は爆散しまくりなのかと言うと…

 

「穂乃果ちゃん、月が出てないと勝率ゼロやね。」

 

そう。

 

希の言う様に月が出ていないバトルフィールドでのバトルが続いているからなのよ。

 

穂乃果の新しい機体“ソルストライクガンダム”。

 

“ストライクガンダム”と“ガンダムX”(とその他もろもろ)のほぼ素組のミキシング機なんだけど、実は穂乃果のクセに中々にスゴいシステムを搭載していたりするの。

 

その名は“サテライトチャージ”。

 

ざっくり言うと“サテライトシステム”で月からマイクロウェーブで膨大なエネルギーを受け取り、その膨大なエネルギーを全て機体の強化に使用して無双するってモノなのよ。

 

その強化具合は初見とは言えあの絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”をパワーで圧倒して、ついには残りエネルギーを全て注ぎ込んでぶっ放すバカデカい雷光球モドキで撃墜までしちゃう位にはスゴかったの。

 

でもまぁ…

 

「いくらサテライトチャージが強くても、月が出てないとただの素組のミキシング機なのよねー。」

 

装備もガンダム系の基本装備のビームサーベル、ビームライフル、シールドの3つだけだし。

 

あ、一応は頭にバルカン(厳密にはイーゲルシュテルンだわね♪)もあるか。

 

でもまぁバルカン(イーゲルシュテルン)を武装一覧に付け加えたとしても結果的には…

 

「うーん…穂乃果は月が出ていると時は油断出来ないけど、月が出ていない時は今までよりもなんと言うか……微妙?」

 

絵里の言う通り、月が出ていないと今までよりも微妙になっちゃっているのよ。

 

「前みたいにストライカーパックが使えたら色んな戦い方が出来て、穂乃果ちゃんもここまで一方的な爆散祭りにはならんかったんやろうね。」

 

「ストライカーパック、ねぇ…。穂乃果のヤツ、サテライトシステムの為に胴体にガンダムXを使ってるから、ストライクに付属してるエールストライカーとかの既存のストライカーパックじゃ規格が合わないのよね。」

 

「代わりにバックパックを取り付けられる接合部分を最近のガンプラで主流の2穴タイプのヤツにしたんは良かったとは思うんやけどねぇ~。」

 

一応はガンプラに触れた事が無い人の為に軽く説明しておくけど、穂乃果が“ソルストライクガンダム”の胴体として使っている“ガンダムX”の背中部分って1つの接合ピンでバックパックを取り付けられるタイプでも、最近の主流になっている2つの接続ピンでバックパックを取り付けられるタイプのどちらでもないのよ。

 

“ガンダムX”の胴体の背中の接合部分って長方形?っぽい独特な感じの接合部分で、無改造だと“ガンダムX”のサテライトキャノンか“ガンダムXディバイダー”のディバイダー付きのバックパックしか取り付ける事が出来ないの。

 

だからなのかしら?穂乃果は“ソルストライクガンダム”を作る時に最近のガンプラで主流になっている2つ穴タイプの接合部分になるようにパテを使って微改造したんどけど、今回の場合はそれが仇になって“ソルストライクガンダム”じゃ1つ穴タイプで接続するストライカーパックが使えなくなっちゃったの。

 

もういっそのこと下手な欲を出さないで長方形(?)のままの接合部分でディバイダー付きのバックパックでも使っていれば良かったのに。

 

“ガンダムXディバイダー”のディバイダーって背中に接続させて機動力の確保も出来るし、シールドとしても使えるし、もちろんハモニカ砲としても使えるしで何気に優秀な装備なのよね。

 

「私も希の言う様に最近主流の2つ穴タイプの接合部分にしたのは英断だと思うわ。HGBCシリーズのバックパックとかを上手く使えば穂乃果だけの新しいストライカーパックを作れるから。」

 

絵里の言う通り、HGBCシリーズには2つ穴タイプのバックパックの素体として使えるモノが多いから、今の時点ではストライカーパックが使えない“ソルストライクガンダム”は微妙でも、オリジナルストライカーパック次第では十分に化ける事も可能よね。

 

ただ…

 

「問題は穂乃果にオリジナルのストライカーパックを作れるか……よねぇ…。」

 

「そやねぇ…。」

 

「そうなのよね…。」

 

穂乃果なら調子に乗って色々と盛りに盛って全体のバランスを大崩壊させて、背中が重くなり過ぎて立てなくなったりとかしそうなのよね。

 

映え重視で飾るだけならアクションベースを使えば良いんだけど、ガンプラバトルに使うとなると背中が重くて立てないとか…ねぇ。

 

あ♪ちなみに今日は私たち3年生組がコーチ役として穂乃果たち初心者組をビシバシと鍛える予定…なんだけど…

 

「それじゃ凛とかよちんはガンプラ作ってくるにゃ!」

 

「今日こそは…今日こそは…凛ちゃんの暴走を止めてみせますっ!!!」

 

凛と花陽は凛の新しいガンプラ作成の為に中抜け。

 

凛のおバカが暴走して昨日のガンプラ作成では散々な目にあったらしいから、今日は花陽のヤツも結構な気合い入ってるみたいね。

 

「ちゅ~ん♪それじゃことりもそら君のお手伝いに行って来ますね♪お昼ごはんは期待しちゃってくださいですぅ♪」

 

ことりのヤツはそらのバカと2人で今日の食事の準備や掃除に洗濯とかの家事担当。

 

まぁことりのヤツが最優先で担当するのは主にお洗濯なるんだけどね。

 

ほら?私はあのバカとの付き合いも長くてヤるコトはもう色々とヤっちゃってるから、今さらパンツの1枚や2枚洗われるくらい別に構わないんだけど、他の連中は男子のそらにパンツやブラを洗濯されるのに抵抗あるって子も居るかもだし。

 

中にはあのバカに恋する乙女も何人か居るっぽいしね。

 

あんなバカのドコが良いのやら…えっ?私?私は…ほら…腐れ縁?

 

「それじゃうちらも行こか?」

 

「はい。今日はよろしくお願いします。」

 

最後に希と海未も海未の新しいガンプラ用の武装作成の為に中抜け。

 

超長射程で尚且つ高精度のスナイパーライフルを作るとかなんとか言ったけど、まぁそこら辺はビルダーとしならスクールファイターの中でも間違いなくぶっちぎりでトップクラスの技術を持ってる希が一緒ならなんの問題も無いでしょ。

 

で、結果的に残ったのが…

 

「穂乃果たちだけになっちゃったねー。」

 

「まぁ大人数でダラダラとバトルするよりもいいんじゃないの?」

 

合宿前に新しいガンプラを用意してあった穂乃果と、昨日のうちに新しいガンプラの作成がほぼ完了しているらしい真姫の初心者コンビ。

 

そして…

 

「それじゃ今日は2対2でそれぞれペアを組んでバトルでもしようかしら?」

 

コーチ役の絵里と…

 

「もちろん月の出てないとバトルフィールドでよ!」

 

同じくコーチ役のにこにーサマの4人よ。

 

「えー!なんで月の出てないバトルフィールドなのー!それじゃ穂乃果のソルストライクが本気出せないよー!」

 

「うっさい!おバカ!毎回毎回バトルフィールドに月が出てるとは限らないんだから、今のうちにサテライトチャージを使わない素の状態でも何とか出来る様に練習しと来なさいってにこにーサマの気づかいよ!ありがたく思いなさいよね!!!アホ乃果!!!」

 

「うわっ!アホなにこちゃんにまでアホ乃果って言われた!!!穂乃果!アホ乃果じゃないん!!穂乃果だもん!」

 

「うぉい待てやゴルゥラァ!誰がアホじゃ!誰が!ってか考え無しで突撃三昧する頭穂乃果な脳足りんはアホ乃果で十分だってのよ!」

 

「あぁー!またアホ乃果って言ったぁー!」

 

「なんならもう1回言ってやるわよ!このアホ乃果!」

 

「にこちゃんなのにヒドイ!3回もアホ乃果って言ったぁー!!!おとーさんにも言われたコトないのに!」

 

「おとーさんにも言われたコトないのにってドコのアムロのセリフよ!」

 

「穂乃果!アムロじゃないもん!」

 

「そんなの知ってるわよ!ボケ!」

 

「ボケでもないもん!!!」

 

「ならやっぱりアホ乃果よ!アホ乃果!!!」

 

「あぁー!今度は2回連続で言ったぁぁぁ!!!」

 

ぐぬぬぬぬぬ!アホ乃果の分際でこの大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマに歯向かうとは…!

 

ゆ!る!す!ま!じ!!!

 

こーなったら今からのバトルで徹底的にボコボコにしてやるわ!!!!!

 

「アンタたち、朝から元気ね。」

 

「そうね。うん♪それじゃにこは穂乃果とペアね♪真姫は私とよ?」

 

「えぇ!?」

「うげっ!?」

 

はぁ!?私と穂乃果がペアぁー!?

 

「ちょっと!それじゃ穂乃果をボコボコにしてヤれないじゃないの!」

 

「むぅ!穂乃果!にこちゃんなんかにボコボコにされたりしないもん!逆にボコボコにしちゃうもん!」

 

「アンタがアタシをボコボコにするぅぅぅ?はん!このアホ乃果サンはなーに言ってんだか!寝言は寝てから言いなさいってのよ!」

 

「む!またアホ乃果って言った!」

 

「アンタがアホだからでしょ!」

 

「穂乃果!アホじゃないもん!アホなのはにこちゃんのほーだもん!」

 

「誰がアホじゃ!うっさいわ!ボケ!」

 

「ハイハイ、ケンカはそこまでよ。それじゃにこも穂乃果もバトル始めるから準備してねー。」

 

「ちょっ!絵里!マジで私とコイツを組ませんの!?」

 

「チームメイトなんだから仲良く、ね♪」

 

「真姫ちゃん!穂乃果と代わってー!」

 

「イヤよ。めんどくさい。」

 

「真姫ちゃぁぁぁん!」

 

と、そんなこんなでにこにーサマとアホ乃果がペアを組んで真姫・絵里ペアとバトルをするコトになっちゃったわ。

 

はぁ…一体どーなるコトやら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第12話「騎翔天結」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェス2の製作発表に驚いているQooオレンジでございます。
スクスタの方は地味に続けていましたが、スクフェスの方はさっぱりプレイしていなかったので…。






本日より本編第12話となります。
今回、にこちゃんか使うガンプラは…?









それでは 第12話「騎翔天結」そのに 始まります。












なんだかんだで穂乃果とペアを組んで絵里・真姫コンビとバトルするコトになった合宿3日目♪

 

ってか絵里・真姫って書いて読むとえりまきになってなんかエリマキトカゲみたいな語感になるわねー。

 

ん?エリマキトカゲってナニかですって?

 

えっ?エリマキトカゲはエリマキトカゲよ?

 

マジで知らないの?エリマキトカゲ?

 

ほら?アレよ、アレ。

 

特に可愛くもカッコよくもないのに過去に何故か大人気なった謎のトカゲ。

 

それがエリマキトカゲよ!

 

えっ?ナニ?エリマキトカゲとか大人気になったのは昭和の時代?

 

そんな昭和の時代のコトをなんでない知ってるのか?ですって?

 

そ、それは………………気にしたら負けよ!

 

ごほん。

 

まぁそんな感じでエリマキトカゲに語感が似ているえりまきペアとバトルするコトになったんだけど…

 

「アンタ…ナニやってんの…?」

 

「ふぇ?」

 

バトル前のガンプラの準備をしている私の目の前で、“μ's”のアホ筆頭のアホ乃果が自身の新しいガンプラ“ソルストライクガンダム”の背中にエールストライカーをぐぐっ!っと押し付けていたの。

 

「ナニやってんのって…にこちゃん見てわかんないの?」

 

「イヤ、普通にわかんないわよ…。」

 

そもそもナニやってんのか見てもわかんないから聞いたんだし。

 

「で?アンタはソルストライクの背中にエールストライカーを押し付けてナニやろうとしてんのよ?」

 

「えーっとね?こうやってぐーっ!力いっぱい押し付けたらソルストライクの背中にエールストライカーがくっつかないかなー?って思って。」

 

あー、なるほどなるほど。

 

あぁやって力いっぱい背中にエールストライカーを押し付けたらくっつかないかなー?って思ってやってんのねー。

 

そっかそっかー。

 

…………………うん。

 

「んなワケあるか!このボケ!!!」

 

「ボケ!?説明してあげたのになんかにこちゃんにいきなりボケって言われたぁ!?」

 

「ボケって言われて当たり前でしょ!ナニよ!力いっぱい背中に押し付けたらくっつかないかなー?って!んなもんジョイントが違うんだからいくら力いっぱい押し付けてもくっつくワケないじゃないの!!!ってかんなコトさっさと止めなさい!!!ガンプラが傷付くでしょ!下手したら壊れるわよ!!!」

 

「えっ?そーなの!?壊れるの!?」

 

「そんなに力いっぱい押し付けたら普通に壊れるに決まってるでしょ!!!」

 

なんでそんなコトもわかんないのよ!このアホ乃果は!!!

 

……あぁ…そっか。

 

穂乃果、アホのアホ乃果だからわかんないのか…。

 

「あれ?なんかにこちゃんが急に穂乃果のコトをスッゴクかわいそうな子を見る目で見て来てるんだけど…なんでー?」

 

そりゃアンタがアホの子過ぎて不憫でならないからよ…。

 

「はぁ…とりあえずはアンタのソルストライクの背中の接続ジョイントとエールストライカーの接続ジョイントは規格が違うんだから、そんな力技でなんとかしようとしてもムダよ。」

 

「うーん…ダメなのかー…あっ!ならセロテープでくっつければ!」

 

「セロテープ程度の粘着力じゃ普通に剥がれて落ちるわよ。」

 

あとセロテープで無理矢理に取り付けたとしても、ガンプラをスキャンした時にセロテープが異物として判定されてステータスにかなり大幅なマイナス補正が掛かっちゃうわよ。

 

それならぶっちゃけおとなしくただの素組の“ストライクガンダム”を使った方がマシになるわ。

 

「そ、それじゃ…あっ!接着剤!接着剤でくっつけちゃえば!」

 

「止めれ!ボケ!接着剤なんかで無理矢理くっつけちゃったら今度は取れなくなって大変なコトになっちゃうでしょ!」

 

「あれ?取れないなら取れないで別に良いんじゃないの?」

 

「取れないってコトはエールストライカーから2度と換装出来なくなるのよ!!!」

 

「あっ!そっか!にこちゃん頭いいー!」

 

「私が頭イイんじゃなくてアンタの頭が残念過ぎんのよ!!!」

 

自慢じゃ無いけどにこにーサマだって“μ's”三大アホに分類されちゃう程度には残念な子よ!

 

そんな残念な子なにこにーサマに残念な子認定されるって相当なモノよ!

 

って!待てや!ゴルゥラァ!誰が“μ's”三大アホに分類されちゃう程度には残念子や!誰が!!!

 

にこにーサマはちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっとだけお勉強が苦手なだけよ!!!

 

そう!ちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっとだけ苦手なのよ!!!

 

ちょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっとだけ!!!

 

「うーん…それじゃやっぱり穂乃果のソルストライクにエールストライカーをくっつけるのはムリかー…。」

 

私が内心で荒ぶりながらノリツッコミ気味なコトをしていると、残念そうに穂乃果はそう言いながらエールストライカーを机の上にそっと置いてしょんぼりしちゃったの。

 

まったく…これからバトルだってのになーにテンション下げてるんだか…。

 

「あのね?別にアンタのソルストライクにそのエールストライカーを取り付けようと思えば取り付けられないコトもないわよ?」

 

アホ乃果の分際であまりにもしょぼくれちゃったその様子に、ちょっとだけかわいそうかも?なんて思っちゃった私は、仕方なく助け船を出してあげるコトにしたわ。

 

「えっ?そーなの!?」

 

「そーなのよ。でもまぁかなり見た目が残念なコトになってセロテープでくっつけたほどではないけど、ステータスに割と洒落にならないくらいにはマイナス補正が掛かっちゃうけどね。」

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”の様な2つ穴タイプの接続ジョイントに、エールストライカーの様な1つ穴タイプの接続ジョイントのモノを簡単に取り付ける方法…それはまぁぶっちゃけちゃえば規格を合わせるためのパーツを使えばイイだけなのよね。

 

ほら?HGBCシリーズのキットによく規格を合わせるためのパーツが付属しているでしょ?

 

アレよ、アレ。

 

アレを使えば簡単に2つ穴タイプのジョイントに1つ穴タイプのジョイントのモノを取り付けるコトが出来る様になるわ。

 

ただ…

 

「見た目が、ねぇ…。」

 

「見た目?」

 

「そ。見た目よ、見た目。」

 

規格を合わせるためのジョイントパーツを使うと、そのパーツの分だけ取り付けたバックパックが背中から浮いちゃって、見た目が相当に残念なモノになるのよ。

 

正面から見ただけなら別に問題はないんだけど、横からとか上からとか見た時は悲惨の一言よ。

 

見た目だけを重視するならぶっちゃけ穂乃果が言った様にセロテープで無理矢理にくっつけちゃった方がマシよ。

 

そんな感じにバックパックが背中からかなり浮いちゃうから、その状態でバトルに出るととーぜんだけどその部分の強度かヤバいコトになっちゃうのよ。

 

で、結果としては強度低下に加えてガンプラの完成度って面では評価が下がってそのせいでステータスにマイナス補正まで入っちゃって…って感じね。

 

「と、言うワケよ。どう?わかった?」

 

「うん!わかんない!」

 

「あー、うん。その答えは予想していたわ。」

 

まぁアホの穂乃果でアホ乃果だもんね。

 

「とにかく!アンタのソルストライクにエールストライカーをお手軽に取り付けるのは諦めなさい!」

 

「はーい。」

 

まったく…ホント、手の掛かるアホの子だわ。

 

でもアホの子なのにどこか憎めないのよねぇ。

 

なんて言えばいいのかしら?人徳?カリスマ?

 

うーん…なんかどっちもこのアホの子とは無縁の言葉よね。

 

まぁ今は難しいコトはどーでもいいわ。

 

アホの子はアホの子だしね♪

 

さて…

 

「それじゃさっさと準備しちゃうわよ!」

 

「はーい!」

 

まぁ元気に返事しても穂乃果のヤツはもう準備は特にないんでしょうけどね。

 

現に穂乃果をヤツは手持ちぶさたに私の準備の様子をボケーっと眺めて要るわ。

 

そんな穂乃果を尻目に、私がGPベースをノートパソコンに繋いで各種ステータス値の詳細設定を更新していると…

 

「ねぇにこちゃん。」

 

穂乃果が私に声を掛けて来たわ。

 

「ナニよ?」

 

「あ、うん。あのね?にこちゃんのガンプラ…なんで今日はザクなの?」

 

穂乃果の質問。

 

ソレは私が今から使おうとしているガンプラについてだったわ。

 

そう。

 

私が今回のバトルで使うのはいつもの私の愛機“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”ではなく、1年くらい前になんとなくでカスタマイズしたザクなの。

 

にこにーサマ専用ザクってところね♪

 

別にこのザクを作った時にどっかのバカソラがいつもザクを使ってるからそのバカソラのヤツに合わせてペアルック的に私もザクを使っちゃお♪とかそんな乙女的思考回路なコトは微塵も考えてなかったんだからね!

 

ホントなんだからね!

 

ごほん。

 

と、とにかく!今日のバトルではいつもの愛機“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”ではなく、にこにーサマ専用のザクⅡ“ザク・ブバルディア”を使うのよ。

 

で、その理由なんだけど…

 

「“禍にこ”は調整中なのよ。」

 

と、言うワケね。

 

“禍にこ”なんだけど、最近なんだか反応がちょっと鈍い気がするのよね。

 

特に多目的ビット兵装“ヤサカニノマガタマ”の反応が鈍いの。

 

思うように動かない…とまではいかないんだけど、私が思い描いた通りに動くまでに若干のタイムラグがあるのよね。

 

レスポンスが悪い?って言えばいいのかしら?

 

いや、レスポンスって言葉の意味とか知らないからテキトーに言ったんだけど。

 

そんなワケで機体の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”は絶賛微調整真っ最中のよ。

 

で、代わりに使うのが代替機のこの子ってワケね♪

 

今回のバトルで使うこの“ザク・ブバルディア”はリアル時間でかなり前のにこにーサマ閑話で1度だけ登場しているんだけど、ほとんどの人は“んなコトなんか覚えてるか!ボケ!”ってなってるだろうから一応は軽く説明しておくわね?

 

“ザク・ブバルディア”

 

 

【挿絵表示】

 

 

にこにーサマ専用のザクとしてジョニー・ライデン専用高機動型ザクⅡをベースにして作った白とピンクが基調のザクで、背中には翼の部分がブレードになっている“キャバリエールパック”ってバックパックが装備されているわ。

 

この翼部分のブレードなんだけど、コレは当時のガンプラバトル部の部費を使い込んでバカそらの伝を使って購入したガンプラ用の玉鋼をこれまたバカそらの伝を使ってとある名のある名工に鍛えて貰った逸品なのよ♪

 

ガチムチ防御特化な絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”が相手だろうが、当たれば1発でザックリとぶった切れるわよん♪

 

主な武装はメインの射撃武装の大型ライフル。

 

左腕にブレード・ライフル・シールドの3つの機能を持つ複合兵装“ブレードシールド”。

 

あとは腰にハンドグレネードとヒートホークがあるわね。

 

肩にあるシールドも兼ねたバインダーは最近では再販もされなくて一部ではプレ値になってる割りと貴重品なHGBCメテオホッパーのヤツをちょいちょいと弄って取り付けてあるわ。

 

背中のバックパックを見て貰えばわかるとは思うけど、とーぜんこの子はザクのクセに大気圏内を自由自在に飛べるわよ~ん♪

 

ちなみにブバルディアってなーに?ってなった人も多いと思うけど、ブバルディアってお花の名前なのよ。

 

和名だと“管丁字”ってお花で、英名がブバルディア。

 

小さなピンク色の花びらが可愛いお花よ。

 

で、花言葉は花言葉は清楚、親交、夢、羨望、情熱、憧れ…そして幸福な愛。

 

あのバカと過ごした日々。

 

諦めきれなかった夢。

 

ガンプラバトルが大好きって情熱。

 

元チャンピオンとしてのどこかのバカへと憧れ。

 

ブバルディアの花言葉って何気に私の色々な想いとリンクしてるのよね。

 

そして……あー、うん。

 

この子…“ザク・ブバルディア”なんだけど、実はどっかのバカへの遠回りなメッセージでもあったりなかったりしてるのよね。

 

ブバルディアの花言葉の最後の1つ“幸福な愛”。

 

私の“幸福な愛”はね?どこかのバカへの想いを伝える言葉なの。

 

“私は貴方を愛せて幸せです”……………だなんてそんな恥ずかしい事を面と向かって言えるワケねーだろ!なーんてね♪

 

ま、まぁそんなワケで今日のバトルではにこにーサマは調整中の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の代わりにこの“ザク・ブバルディア”を使うの。

 

いつもとは違ったにこにーサマの魅力ってヤツをみんなに見せてあげるわね♪

 

うふっ♪

 

「にこちゃんなんで急にうふっ♪とか笑ってるの?」

 

「べ、別にどーでもいーでしょ!そんなコト!」

 

「あれ?なんかにこちゃんに怒られた?」

 

「怒ってないわよ!」

 

「やっぱり怒られたー!」

 

「だから怒ってないって言ってるでしょ!」

 

ホント、このアホの子は…!

 

そうこうしながらも私は今回のバトルでの相棒となる“ザク・ブバルディア”の準備を進めるわ。

 

大型ライフルの弾丸は絵里のガチムチ防御特化なトールギス・ヴァルキュリア用に用意した特殊貫通弾を装填。

 

左腕のブレードシールドのブレードは使い勝手を重視したショートブレードから、一撃の威力を重視したロングブレードへ。

 

腰のハンドグレネードも炸薬の量を増やした威力重視の特別製よん♪

 

自分でもちょっと火力に寄り過ぎだってコトはわかってるけど、絵里のヤツを相手にするんならこれくらい過剰な火力寄りの装備にしないと、あのガチムチ防御特化にはマトモなダメージすら与えられないから仕方ないのよ。

 

火力重視の装備でチマチマと削って、そしてトドメは“キャバリエールパック”のウイングブレードでぶった切ってやるわ!

 

えっ?真姫?

 

あー、真姫はほら?穂乃果に任せる的な?

 

どっちも初心者だから相対させるにはちょーどイイでしょ。

 

「これで…よしっと♪」

 

うん♪準備は万端!

 

さぁーて!それじゃ今日もはりきってバトルの時間よ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第12話「騎翔天結」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

水星の魔女の一話みてエアリアルが欲しくなったQooオレンジでございます。
まぁ地方では当然の様に新しいガンプラは未だに手に入らないのですが。





今回も本編第12話となります。










それでは 第12話「騎翔天結」そのさん 始まります。












グダグダしながらもなんとか準備を終えた私と穂乃果は…

 

「ザク・ブバルディア!矢澤 にこ!いっくにこ~♪」

 

[[ソルストライクガンダム!高坂 穂乃果!いっきまーーーす!!!]]

 

指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと乗り込み、それぞれの乗機を駆って今回のバトルフィールドへと出撃したわ。

 

地味に長い発進ゲートをくぐり抜けてバトルフィールドへと飛び出ると…

 

[[なんか壊れたビルがいっぱいあるね?]]

 

そこに広がっていたのは崩壊寸前のボロボロのビルの群れが連なる廃墟の街並みだったわ。

 

私と同じ様に発進ゲートをくぐり抜けて来て隣でバーニアを噴かしながら滑空している穂乃果が言う様に、今回のバトルフィールドは廃墟ステージってとこかしら?

 

絵里と真姫の2人はどこら辺に居るのかしら?

 

広域レーダーを使っての索敵は……あぁ、ダメっぽいわね。

 

どうやらここのバトルフィールドは初期設定でかなり高濃度のミノフスキー粒子かGN粒子かNジャマーかナニかが散布されちゃってるっぽくて、レーダー系の装置はアテにならないわね。

 

まぁあっちも同じ条件だから別に良いんだけど。

 

レーダーが効かないってコトはうまく立ち回れば奇襲し放題ね。

 

これはアレね?奇襲して真っ先に絵里のヤツを潰すのが最善策ね♪

 

ビルの廃墟をうまく使って身を隠しながら奇襲して…うっふふふ♪絵里の慌てる顔が目に浮かぶわ♪

 

とりあえずはこのまま飛んでいると目立つから下に降りないとね♪

 

「穂乃果!降りるわよ!着いてきなさい!」

 

[[はーい!]]

 

穂乃果は元気良く返事を返すと、下降を始めていた私のザク・ブバルディアに続く様に落下を開始したわ。

 

そして…

 

[[ちゃくりーく!]]

 

コンクリートで舗装された道路を陥没させて、ドシーン!と言う音と共にかなり派手に地表へと着地を決めたの。

 

って!あのバカっ!

 

「アンタね!レーダーの効かないこの状況でナニ相手に自分の居場所を知らせる様な派手な着地してくれちゃってんのよ!バカなの?バカでしょ!バカ確定なんでしょ!!!」

 

[[ば!バカじゃないもん!]]

 

「バカじゃないならアホよ!アホ!」

 

[[穂乃果!アホでもないもん!]]

 

「バカでもアホでもないって言うならバトル中はもう少し考えて行動しなさい!わかったら返事!」

 

[[むぅ…はーい…。]]

 

考え無しに派手な着地を決めた穂乃果は、私の言葉にいかにも不承不承って感じに返事を返して来たわ。

 

ちなみににこにーサマはちゃーーーんと静かに着地したわよ♪

 

にこにーサマはベテランファイターだもん♪

 

そんなの当たったりまえじゃなぁ~い♪

 

それはさておき…さっきの穂乃果の派手な着地で絵里と真姫の2人にはこちらの居場所がバレバレになっちゃってるわよね。

 

となると…

 

「さっさとこの場所から離れなきゃダメね。」

 

身を隠す為に周囲をビルが囲む場所へと降りたけど、さっきの穂乃果の派手な着地のせいで私たちの居場所がバレバレになっちゃった今は、この場所だと周囲のビルのせいで相手の接近が見えないから奇襲される可能性が大だわ。

 

問題はどこに移動するか…よね。

 

当初の作戦通り隠れて奇襲?

 

それとも開けた場所で迎え撃つ?

 

絵里のトールギス・ヴァルキュリアには遠距離攻撃武装が搭載されてないから、仮に開けた場所で陣取って真正面から迎え撃ったとしても絵里に遠距離から攻撃されるって心配は無いわ。

 

真姫の百式には一応はビームライフルとクレイバズーカが積まれているけど、ぶっちゃけ素組の百式のビームライフルとクレイバズーカの射程はそこまで長いモノじゃない&威力もお察し下さいだわね。

 

うん。

 

当初の姿を隠して索敵しながら進んで絵里のヤツに奇襲仕掛けて先に潰すって私のナイスな作戦からは外れちゃうけど、やっぱりここは開けた場所で真正面から迎え撃った方が得策っぽいわ。

 

そうと決まれば…

 

「穂乃果!移動するわよ!広い場所で真正面から絵里と真姫を迎え撃つわ!」

 

「きしゅー攻撃は?」

 

「アンタが派手な着地を決めてくれたからもう無理!ほら!行くわよ!」

 

[[はーい!]]

 

ったく…返事だけは1人前ね。

 

あ、そうだわ。

 

こーゆー都市の廃墟だと結構トラップがデフォルトで仕掛けられていたりするのよね。

 

その事を一応は穂乃果に説明しておかないとダメね。

 

「穂乃果?聞こえてる?こーゆー場所には意外とトラップが仕掛けられているから気をつけ [[ぎゃーーーーす!]] なさいよ…って!言ってる側から!」

 

私がトラップ云々について説明しようとしていると、道路をノシノシと歩いていた穂乃果の“ソルストライクガンダム”の足下の地面が急に破裂しちゃったの。

 

典型的な地雷ってヤツね。

 

大人から子供まで幅開く大人気なガンプラバトルシミュレーターに設置されている地雷って、リアル地雷とは違って足下を良く見て進めば地面がちょっと盛り上がっていたりとか誰にでも見付かりやすい様になってるから、案外とドコに地雷があるかわかったりしちゃうのよ。

 

穂乃果はそんな細かいコトなんて一切合切気にしないでノシノシと歩いていたから、足下の地雷に気付かないでおもいっきり踏み抜いちゃったのね。

 

穂乃果らしいって言えば穂乃果らしいんだけど。

 

「で?ダメージは?」

 

[[えーっと…アレ?なんか思ったよりもダメージ無いみたいだよ?]]

 

「まぁさっきの爆発の規模だと地雷(小)っぽかったからそんなもんでしょ。これに懲りたら足下にも気を配って進むよーに!わかった?わかったら返事!」

 

[[はーい。あ"…ぎゃーーーーす!!!]]

 

元気に返事を返して来た穂乃果だったけど、2・3歩進むとまた足下でカチリとナニかが起動した音がして、さっきと同じ様にドカンと地雷を炸裂させたわ。

 

「アンタね…言った側から…。」

 

[[ダ、ダメージはほとんど無いからだいじょーぶ…!]]

 

「はぁ…まぁ良いわ。」

 

気を取り直して先を急ごうとしたその時…

 

[[あ。]]

 

穂乃果がまた“あ”と呟いたのよ。

 

「ナニ?アンタまた地雷踏んだの?」

 

[[ち、違うよ!アレだよ!アレ!]]

 

「はぁ?アレってナニよ?」

 

[[アレ!アレ!]]

 

「アレってどれよ?ってか固有名詞使いなさいよね。」

 

[[こゆーめーし?こゆーって名前のめし?]]

 

「そー♪そー♪こゆーって名前のご飯で固有名詞♪って!んなワケあるかい!固有名詞よ!固有名詞!!!」

 

[[むぅ!穂乃果!そんなこと言われてもわかんないもん!!!]]

 

「あんたねぇ…。高校生なら固有名詞くらいわかりなさいよ…。」

 

[[むぅ!それじゃにこちゃんはこゆーめーし?ってなんなのかわかるの?わかるんなら穂乃果にせつめーしてよ!!!]]

 

「はぁ?そんなモンわかるに決まってるでしょ!いーい?固有名詞って言うのは…」

 

[[言うのは…?]]

 

アレ?そう言えば固有名詞ってどー説明するば良いのかしら?

 

固有の…名詞?

 

固有はわかるわよ?固有ってアレよね?アレ?でも名詞ってナニ?名詞ってサラリーマンが配る長方形の紙のヤツ?ほら?名刺とか言う?あれ?でも名詞と名刺った漢字が違うわよね…?

 

ヤバいわね。

 

改めて固有名詞ってナニとか聞かれると説明出来ないわ。

 

いや、固有名詞くらいちゃんとわかってるわよ?

 

…ニュアンス的にだけど。

 

でもそのニュアンス的なヤツをアホ乃果にどー説明すれば良いのかがわかんないのよ。

 

ま、まじでどーしよう…。

 

「えーっと…そう!アレよ!アレ!ほら!アレ!」

 

ここはズバリ!誤魔化す!

 

これに限るわ!

 

大丈夫!相手は“μ's”三大アホの筆頭アホなアホ乃果こと穂乃果だもん♪

 

テキトーに誤魔化しときゃそっかー♪えっへへへ♪とか言って誤魔化されるに決まってるわ!

 

[[アレ?穂乃果、アレって言われてもわかんない。]]

 

「あ、アレはアレに決まってるでしょ!」

 

[[だからアレってなーに?]]

 

「アレはアレよ!アレ!!!」

 

[[???]]

 

「と、とにかく!アレなの!わかった!ハイ!返事!!!」

 

[[よくわかんないけどはーい。]]

 

「ハイ!よろしい!」

 

ふぅー。

 

なんとか乗り切ったみたいね。

 

あれ?でもそもそもなんで固有名詞が云々って話になったんだっけ?

 

えーっと…確か穂乃果がアレアレ騒ぎだして…

 

[[あっ!来た!!!!]]

 

「は?」

 

来た?

 

来たってナニが?

 

[[にこちゃん!上!上!!!]]

 

「上…?」

 

どうして固有名詞云々った話になったのか?

 

それを思い出そうとしていると、穂乃果が今度は“来た”と騒ぎ出したわ。

 

そしてその次は“上”と必死に騒いでいるし。

 

上って上にナニがあるのよ?

 

今は上よりも足下の地雷とかのトラップの方がヤバいでしょーが。

 

そう思いながらも私は“ザク・ブバルディア”の足を止めて、穂乃果が必死にアピールしている上を向いてみたわ。

 

“ザク・ブバルディア”のモノアイがぐぽーん♪と輝き、上空を見上げる形になるとソコには…

 

「げっ!?絵里!?」

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”がこちら目掛けて大型ランスと大型シールドを構えて突撃して来ていやがったの!

 

「穂乃果!アンタ!気付いてたんならなんでもっと早く言わないのよ!!!」

 

[[言ったもん!穂乃果!ちゃーーーーんと来た!とか上!とか言ったもん!!!]]

 

「そんなの言ったうちに入んないわよ!!!」

 

[[むぅ!さっきからにこちゃんがワガママ!]]

 

「ワガママじゃねーし!一般常識だし!」

 

[[いっぱんじょーしき?とか穂乃果よくわかんないもん!]]

 

「高校生なら一般常識くらいわかんなさいよね!!!」

 

あれ?なんかこのやり取り、さっきもやった用な?

 

って!今はそんなコトを言ってる場合じゃなかったわ!

 

「移動は中止よ!この場所で絵里を迎え撃つわ!」

 

[[うん!]]

 

開けた場所で真正面から迎え撃とうと思ったけど、絵里に捕捉されちゃったからもうそれは中止よ!

 

この場所で射撃武装をぶっ放して撃ち落としてやるわ!!!

 

「うっしゃ!おらぁ!!!穂乃果!ありったけぶっ放しなさい!!!」

 

[[ぶっぱなせー!!!]]

 

私と穂乃果は移動の足を止めると、それぞれの乗機の持つ射撃武装を上空から迫り来る絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”へと向けてバカスカとぶっ放し始めたわ。

 

私の“ザク・ブバルディア”は右手に持った特殊貫通弾が装填された大型ライフルで。

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”はビームライフルで。

 

それぞれが狙いを定めて絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を撃ち落とすためにトリガーを引いたの。

 

まだ上空を疾走し続けている絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”とはそこそこ距離があるから、ここから撃って当たるかしら?とか思ったけど…

 

[[やったぁ!当たった!!!]]

 

意外や意外。

 

穂乃果の射撃の腕前は悪く無く、見事に上空の絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”へとビーム弾を命中させやがったわ。

 

えっ?にこにーサマは外したのか?ですって?

 

はんっ!んなワケ無いでしょ!

 

とーぜん!にこにーサマのぶっ放した大型ライフルの特殊貫通弾も絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”にぶち当たったわよ!!!

 

この大銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターの矢澤にこにーサマが多少距離が離れていた程度で射撃を外すワケ無いでしょ!

 

そんなこんなで私と穂乃果の地上からの対空射撃は見事に上空の絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”へとぶち当たったわ。

 

でも…

 

[[うわっ!?やっぱり効いてない!!!]]

 

「チッ!あのガチムチ防御特化が!ちょっとは空気読んで撃ち落とされるとかしなさいよね!!!」

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”が放ったビームライフルのビームも、私の“ザク・ブバルディア”が放った大型ライフルの特殊貫通弾も、そのどちらもが絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”が機体前面に構えた大型シールドによってあっけなく防がれてしまったの。

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”のビームライフルはほぼ素組のヤツだから弾かれるのはまぁある程度はわかってはいたけど、対防御特化MS用にちょっと気合い入れて作った特殊貫通弾があぁも簡単に弾かれるとか…もう!これだからキ○ガイ染みた防御特化機を相手にすんの嫌なのよ!

 

[[にこちゃん!どーするの!!!このままじゃ!?]]

 

「必殺のランスチャージが来ちゃうわね。」

 

[[ど、ど、ど、ど、ど、どーしよー!!!穂乃果のソルストライク!お月様が出てないから“サテライトチャージ”使えないよ!!!]]

 

“サテライトチャージ”…ねぇ。

 

確かに穂乃果の“ソルストライクガンダム”が“サテライトチャージ”を使って、その膨大なエネルギーを全て攻撃に回す極大雷光球モドキをぶっ放せば、この前みたいに絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の装甲を問答無用でぶち抜けるハズだわ。

 

でもそれはあくまでも“月が出ていたら”の話よ。

 

今回は穂乃果が“サテライトチャージ”を使わないでもマトモに戦える様にって主旨の練習バトルだもん。

 

“サテライトチャージ”を使ったら意味ないのよ。

 

まぁ月が出て無いから使いたくても使えないでしょうけど。

 

[[にこちゃん!!!]]

 

さて、と。

 

この状況、どーしよっかな…。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の猛威が迫り、通信機の向こうから穂乃果の焦った声がコクピットに響く中、私は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第12話「騎翔天結」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

コロナワクチン(3回目)以降、ずっとワクチンを打った左腕が痛いQooオレンジでございます。
もしやこれが噂の○十肩…?





今回も本編第12話となります。








それでは 第12話「騎翔天結」そのよん 始まります。












[[にこちゃん!!!]]

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージの猛威が迫り、穂乃果の焦った声がコクピットに響く中、私が取った行動はと言うと…

 

「絵里!アンタお得意の空中戦に付き合ってやろうじゃないの!」

 

そう!私の選択は真向勝負よ!!!

 

そもそも“サテライトチャージ”の使えない穂乃果じゃまだまだ絵里の相手なんてムリだしね!

 

せめて穂乃果の“ソルストライクガンダム”にマトモなストライカーパックが1つでもあれば、練習バトルなんだから穂乃果のヤツに絵里の相手を任せてみても良かったんだけどね。

 

でもベーシック武装のビームライフルとビームサーベルだけ…しかもどちらも素組の武装だけしか持たない今の穂乃果の“ソルストライクガンダム”じゃ、絵里のガチムチ防御特化の“トールギス・ヴァルキュリア”にマトモなダメージを与えるコトすら出来ないから、絵里と正面から戦うなんて土台ムリな話なのよね。

 

穂乃果はさっき見せた射撃の腕前も含めてバトルのセンス自体は悪くは無いわ。

 

だから装備がもっと整えばガチムチ防御特化の絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を相手にしてもマトモなバトルが出来るとは思うのよねぇ。

 

まぁセンスが良いとか本人に言えば調子に乗るから絶対に言わないけど。

 

さぁーて♪発展途上の穂乃果のコトをこの場でグチグチと言っててもなんにも始まらないから、とりあえずは絵里をぶっ倒すために飛んじゃいましょうか!

 

と、その前に…

 

「穂乃果!絵里の相手は私がしてやるわ!アンタはどっかにいる真姫を探し出してキッチリと〆ときなさい!!!」

 

穂乃果に指示を出しておかないとね♪

 

ホントならせっかくペアを組んでのバトルなんだから、連携戦闘とかの練習もしておきたかったんだけどね。

 

絵里のアホが連携とかガン無視して突っ込んで来やがったからしょーがないわ。

 

そりゃ練習も大切だけど、何よりもまず負けたくないしね!

 

[[穂乃果が真姫ちゃんを探してやっつければいいんだね!うん!わかった!!!]]

 

穂乃果は私の出した真姫を探して倒せ!って指示に対して、いつも通り元気に返事を返して来たわ。

 

この子、いつも返事だけは立派なのよねぇ…返事だけは。

 

元気に返事を返して来た穂乃果に対して“コイツ、ホントに大丈夫か?”と言うこれまたいつも通りな不安を感じながらも、私は絵里を迎え撃つ為に大空へと翼を羽ばたかせるコトにしたわ。

 

「ウズメ!飛ぶわよ!!!」

 

<了解です。ウィング展開。ブースター始動。>

 

ソラのヤツから貰った相棒の擬似人格搭載型サポートAIシステムのウズメに短く指示を出すと、ウズメはすぐさま私の意を汲み取って飛ぶ準備を開始してくれたわ。

 

飛翔の前段階とてして、“ザク・ブバルディア”のバックパックとして搭載されている“キャバリエールパック”の特徴的な大きなウィングが展開され、バックパック下部のブースターに火が灯ったわ。

 

そして…

 

<マスター、何時でも行けます。>

 

火の灯ったブースターが十分に暖まった頃合いで、ウズメが飛翔のための準備が整ったコトを知らせてくれたわ。

 

準備は万全!

 

なら…

 

「あとは飛ぶだけよ!!!」

 

私の臨時の愛機である“ザク・ブバルディア”は私の操作に応えるかの様に、大地を大きく蹴ってその重量感溢れる機体を空中へと踊らせたわ。

 

そのタイミングでスロットルを全開!!!

 

“キャバリエールパック”下部のブースターが文字通りに火を噴いて、私と臨時の愛機“ザク・ブバルディア”は大空へと飛び立ったの。

 

「ウズメ!ブバルディアの管制システムを空戦モードへ移行!」

 

<了解。管制システムを空戦モードへと移行します。>

 

「最初っから全速全開で行くわよ!」

 

<了解。姿勢制御のサポートを開始します。>

 

「任せるわ!」

 

大空へと飛び立った私の“ザク・ブバルディア”は、自慢のウィングブレードで空を切りながらそのまま全速力で絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”へと突き進むわ。

 

空中戦でのスピードだけならこの子は絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”にだって負けたりはしないわよ!

 

まぁ流石に絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”が旋回を続けてトップスピードに入っちゃったらちょーーーっとは負けるかもだけど。

 

そうこうしていると初期設定で撒かれているジャミング(ミノ粉?GN粒子?Nジャマー?どれかは知らないけどそこら辺のヤツよ!)の影響下でも問題なく通信が届く距離になったっぽくて、絵里のヤツからこっちへ通信が入って来たわ。

 

[[あら?今日は“禍にこ”じゃないのね?]]

 

「何だか最近ちょっと反応が遅くなって来ててね。だから今はステータス振りとか諸々で調整中よ。“禍にこ”の代わりに今日はこの子で相手してあげるわ!!!」

 

[[確か“ザク・ブバルディア”よね?空戦だけなら“禍にこ”よりもその子の方が適正は上かしら?]]

 

「どっちが上かどうか!アンタ自身で試してみなさいってのよ!!!」

 

[[そうさせて貰うわ!!!行くわよ!にこ!!!]]

 

「来やがれってのよ!ロシアンキツネ!!!」

 

そんな感じに言葉を交わし合った私と絵里は、互いの機体を一気に加速させて戦闘へと突入するわ。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”は大型ランスと大型シールドを構えて、相変わらずバカの一つ覚えのランスチャージ。

 

対する私はと言うと、牽制として右手に持った大型ライフルを数発放ちながら、“キャバリエールパック”のウィングブレードの位置を微調整して突入角度を合わせるわ。

 

ブレードウィングですれ違いざまに真っ二つにしてやるってのよ!

 

あれ?そう言えばブレードウィング?ウィングブレード?どっちだっけ!?

 

ま、まぁブレードウィングでもウィングブレードでもぶっちゃけどっちでも良いわ!

 

よーは相手をぶった切れればそれで良いんだから!!!

 

ウィングブレード(ブレードウィング?)の名称が地味にどっちだったかわからなくなったりしながらも、私は剣翼を大きく広げたまま絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージへと突っ込んで行くわ。

 

ここからはタイミングが肝心よ。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージを上手く紙一重で避けて、尚且つ“キャバリエールパック”のウィングブレード(ブレードウィング?)をぶち当ててぶった切る。

 

ちょっとでも回避のタイミングがズレたらとーぜんだけどランスチャージの餌食。

 

そしてちょっとでもウィングブレード(ブレードウィング?)の軌道がズレたらこっちの攻撃は空振り。

 

ヤバいって思ったら機体を大きく迂回させてランスチャージを避ければ良いだけだから、別に一か八かってワケでもないけど、全てを十全に…ってなると結構スリリングなタイミングになっちゃうわよね。

 

でも…

 

「大銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターの矢澤にこにーサマなら絶対に行けるわ!!!」

 

そう!

 

なんと言っても私は大銀河宇宙No.1天才美少女スクールファイターの矢澤にこにーサマなんだから!

 

タイミングが微妙?

 

結構スリリング?

 

知ったこっちゃないわ!!!

 

ヤるかヤられるか!

 

ってかむしろヤるかヤるかだってのよ!!!

 

[[穿ち貫きなさい!ヴァルキュリア!!!シュトゥールム!!!!!]]

 

「胴体真っ二つにぶった切られてぇぇぇ…死にさらせぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”が放つ必殺のランスチャージ。

 

私の“ザク・ブバルディア”が放つ必殺のウィングブレード(ブレードウィング?)。

 

それぞれがそれぞれ“必殺”を掲げる2つの機体が今、まさに蒼空で飛行機雲の軌跡を描きながら交わって…

 

[[っ!]]

 

「チッ!」

 

その結果、私の“ザク・ブバルディア”は絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の大型ランスから放たれたランスチャージを機体の軸をずらすコトで上手く紙一重で回避してやったわ。

 

そしてその一瞬をついて、すれ違いざまにウィングブレードを“トールギス・ヴァルキュリア”へと叩き付けてやったの!

 

でも…

 

[[超合金ロシアンニューZ製の私のヴァルキュリアのシールドに傷を付けるだなんて…。]]

 

ウィングブレードが直撃する瞬間に絵里のヤツが咄嗟に大型シールドを機体の前に突き出してやがって、ギリギリの所でこちらの一撃を防ぎやがったのよ。

 

一連の攻防の結果、“ザク・ブバルディアなさい”のウィングブレード(ブレードウィング?)は“トールギス・ヴァルキュリア”の大型シールドの表面に一文字の傷をつけるだけに留まり、私たちは一瞬の交差を終えて互いに距離を取るコトになったわ。

 

今の交差で終わらせてやろうって思ってたけど、やっぱり絵里相手にそうは簡単には行かなかったわね。

 

咄嗟にシールドを機体の前に差し出してこっちの一撃を防ぐとか、悔しいけど流石は絵里ってとこね。

 

ポンコツ生徒会長のクセにナニかを防ぐコトに関してだけはプロ級ね。

 

それはそうと…

 

「ちょっと絵里!アンタのその超合金ロシアンニューZとかってアホな名前のヤツはなんなのよ!!!」

 

前々からずーーーーーーーーっと突っ込みたかったのよ!

 

マジでなんなのよ!超合金ロシアンニューZって!

 

そもそも何で今まで誰も超合金ロシアンニューZとかってふざけた名前の合金に対して突っ込み入れなかったのよ!!!

 

コレ!製作者(?)は絶対に突っ込み待ちだったハズよ!!!

 

[[ナニって言われても…おばあ様から貰った私の祖国が誇る超技術で作り上げたガンプラバトル用の地上最強クラスの超合金…としか言いようがないわ?]]

 

「はっきり言って技術の無駄使い!!!」

 

[[そんなコトを私に言われても困るわ…。]]

 

「困んな!!!そもそも国が作ったガンプラバトル用の超合金ってとこから突っ込みどころ満載過ぎなのよ!」

 

だからあそこの国は簡単に戦争仕掛けたりすんのよ!

 

ばーかー!ばーかー!

 

[[私としては超合金ロシアンニューZ製のヴァルキュリアのシールドに簡単に傷を付けたその翼の方が突っ込みどころ満載だと思うわよ?]]

 

「はん!日本が誇る刀剣技術なめんなってのよ!!!」

 

なんて言っても某バカそらの伝を使って手に入れた玉鋼をこれまた某バカそらの伝を使って探し出した伝説の名工に鍛えて貰った極上の逸品よ!

 

超合金ロシアンニューZとかってワケのわからない超合金なんて目じゃないわ!!!

 

「覚悟しない!絵里!今度こそはアンタご自慢のガチムチ防御特化を真っ二つにぶった切ってやるわ!!!!!」

 

[[国の上層部に掛け合って超合金ロシアンニューZを都合してくれたおばあ様の為にも!そして私に超合金ロシアンニューZを託してくれた祖国の栄誉の為にも!私は負けるワケにはいかないの!!!]]

 

いや、祖国の栄誉の為にとかぶっちゃけもうなんか色々とワケわかんない。

 

でも…

 

「その意気や良しってヤツよ!!!」

 

そーゆーの、キライじゃないわ!

 

[[穿ち貫け!シュトゥールム!!!!!]]

 

「切り裂け!ブバルディア!!!!!」

 

舌戦(?)を演じながらも互いの機体を旋回させて、私と絵里は再びそれぞれの得物を構えて蒼穹の戦場で交わるわ。

 

絵里のランスチャージが私の“ザク・ブバルディア”を貫くのが先か。

 

私のブバルディアのウィングブレード(ブレードウィング?)が絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を切り裂くのが先か。

 

さぁ!真っ向勝負よ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と絵里が剣翼と突撃槍を掲げて蒼穹の戦場を駆け抜けているその頃。

 

地上では…

 

[[射貫け!護国園田流!疾風牙!!!]]

 

[[ (穂乃果!狙いはソルストライクのコクピットだよ!) わかってる!!!]]

 

穂乃果と真姫がぶつかり合っていたわ。

 

真姫は最近習い始めたらしい海未の使う怪しい剣術を駆使しながら穂乃果へと猛攻を仕掛けていたの。

 

真姫の素組の百式が繰り出した鋭い刺突。

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”はその繰り出された刺突をコンクリートの地面を強く蹴って後ろへと下がって逃れたわ。

 

[[っ!でも避けられるコトは想定済よ!]]

 

刺突攻撃をあっさりと避けられた真姫だったけど…

 

[[護国園田流!旋風閃!!!]]

 

そのまま突き出した刀を機体ごと横に振り回して、再び穂乃果の“ソルストライクガンダム”へと襲い掛かって行ったわ。

 

刺突からの回転斬り。

 

一撃目が避けられても次に繋げられるタイプの技だったってワケね。

 

初撃の刺突をバックステップで回避した穂乃果の“ソルストライクガンダム”はまだ着地してはいないわ。

 

穂乃果のヤツ、これはちょーーーっとヤバいかもしれないわね…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第12話「騎翔天結」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ハロウィンフロレンスに我慢出来ずにガチャを回したQooオレンジでございます。
来たけどその代償は大きかったです…





今回も本編第12話となります。








それでは 第12話「騎翔天結」そのご 始まります。













刺突からの回転斬り。

 

ちょっと前から習い始めたらしい海未が使う怪しい謎の剣術を駆使して真姫が放った連携攻撃に晒された穂乃果。

 

これはちょーーーっとヤバいかもしれないわね…と思ったんだけど…

 

「それ!穂乃果!知ってるもん!!!」

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”はバックパックのバーニアを盛大に噴射させて上空へと逃れるコトで真姫の百式の放った回転斬りを再び回避してみせたわ。

 

へぇ…穂乃果のクセにやるじゃない。

 

ってか知ってるもんって何で穂乃果が今の一連の攻撃を知ってるのよ?

 

そう思ったのは私だけじゃないみたい。

 

[[知ってるって何で穂乃果が今の知ってるのよ!!!]]

 

真姫は自身の放った連続攻撃を穂乃果が知っていたと発言したコトに対して、どーして知っていたのかと問い詰めていたわ。

 

「だってそれ!海未ちゃんがたまーに使ってるヤツだもん!だから穂乃果!今のそれ見たことあるもん!」

 

あ、なーるほどね。

 

穂乃果と海未(とオマケにことり)は幼馴染みだったわね。

 

当然…ではないかもしれないけど、穂乃果は今の一連の攻撃を海未が使ったトコを見たことがあって、それを覚えていたってワケね。

 

3歩歩けば過去の記憶をぜーんぶ忘れそうなニワトリ脳のアホな穂乃果が海未の使ったって言う技を覚えていたってコトににこにーサマ的にはかーなーりー驚愕しちゃうけど、それでも結果的に穂乃果は真姫の攻撃の中身を知っていたから避けるコトが出来たのね。

 

[[今度はこっちの番だよ!ポチ!]]

 

《ばーるかーん。》

 

[[発射!!!]]

 

回転斬りを避ける為にバーニアを噴射させて上空へと逃れた穂乃果は、そのまま地上の真姫の“百式”へと“ソルストライクガンダム”の頭部のバルカン砲…イゲールシュテルンをぶっ放したわ。

 

“ソルストライクガンダム”の頭部からバリバリと言う音を立てて断続的に放たれた弾丸は、地上で回転斬りを放ち終えた直後の“百式”へと降り注いで行ったわ。

 

某スパロボ系ゲームの影響もあってかガンプラバトルでは比較的低威力に設定されている頭部バルカン砲(イーグルシュテルン)系の武装だけど、それでもこれだけ至近距離で当たれば素組の“百式”の装甲程度ならあっさりと貫通しちゃえるわね。

 

これは意外と早く決着が着いちゃったかしら…?とか思ったんだけども、やっぱり早々簡単には行かなかったわ。

 

[[そんな攻撃なんか!]]

 

[[うげっ!?ナニソレ!?]]

 

上空から放たれたバルカン(イーグルシュテルン)の弾丸の雨に晒された真姫は、手にしている刀を柄を軸にくるくると高速で回転させて、まるでザンスカール系MSが装備しているビームローターのシールドの様に上空へ向けて盾の様に展開したのよ。

 

降り注いで来た弾丸の雨は盾の様に展開された高速回転する刀に全て阻まれてしまったわ。

 

うん。

 

なんかもうこれって剣術って言うよりも曲芸よね…。

 

いや、まぁ海未のトコの謎の剣術って素人の私から見たら全部曲芸みたく見えちゃうんだけどね。

 

気とか意味わかんないわ。

 

ぶっちゃけそれって何のド○ゴンボールかって話よね。

 

それはともかく…

 

[[跳びなさい!百式!!!]]

 

上空から降り注いだイゲールシュテルンの弾丸の雨を防ぎきった真姫は、刀の回転を止めると再び構え直してコンクリートの地面を強く蹴って上空へと飛び上がったわ。

 

狙いはもちろんイーグルシュテルンを撃ち終えても未だにバーニアを噴射させて上空に滞空し続けている穂乃果の“ソルストライクガンダム”。

 

[[その首!貰ったわ!!!はぁぁぁぁ

!!!!!]]

 

大きく飛び上がった真姫の“百式”は構えた刀を“ソルストライクガンダム”目掛けて横薙ぎに一閃。

 

真姫は“首を貰う”とは言ったけど、実際に狙ったのはコクピットのある胴体部分。

 

そのコクピット部分を狙って放たれた横薙ぎの一閃に対して…

 

[[ (穂乃果!シールドを振り上げて!) ん!悪いけど!真姫ちゃんには首もどーたいもあげないもん!!!]]

 

穂乃果は咄嗟に左腕に取り付けてあるシールドを下から掬い上げる様に振り払ったの。

 

穂乃果のヤツって頭の中身は空っぽな割にムダに反射神経は良いのよねぇ。

 

[[っ!穂乃果のクセに!!!]]

 

ナマイキよねー。

 

それはさておき、掬い上げる様に振り払われた“ソルストライクガンダム”のシールドによって、真姫の放った様薙ぎの一閃はキレイに弾き跳ばされちゃったわ。

 

さらには…

 

[[ (追撃だよ!このまま蹴っちゃえ!) ん!せぇーのー!うりゃぁぁぁぁぁ!!!!]]

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”は刀を振り払われた状態の真姫の“百式”に向けてそらのバカがよく使う様なケンカキックをぶちかましたわ。

 

[[う"ぇぇぇ!?蹴り!?っぅぅぅ!?]]

 

[[やた!このまま一気に! (ちょっと待って!穂乃果!海未ちゃんみたいな変な技を使う真姫ちゃんに近付かれた面倒だから、まずは一回距離を取ろ!) えっ?離れるの?ん!わかった!]]

 

真姫の“百式”にケンカキックをぶちかました穂乃果の“ソルストライクガンダム”は、そこから無理に追撃せずに蹴り飛ばされた“百式”から距離を取るように地上へと降下しながら後退して行ったわ。

 

穂乃果は普段は突撃こそ正義!とばかりに突撃三昧のクセに、よく今のタイミングで追撃しないで距離を取ったわね。

 

例の海未のとこの謎剣術を習い始めて近接戦闘に特化しつつある真姫を相手に、あのまま無理に追撃を仕掛けて再び近接戦闘に持ち込まれるよりは、1度距離を取って仕切り直ししてから改めて射撃武装メインで攻めた方が得策だから、穂乃果のこの判断は私的にはナイスだと思うわ。

 

こうして蹴り飛ばされた真姫の“百式”と穂乃果の“ソルストライクガンダム”は互いにその距離を離して仕切り直しになったの。

 

とりあえずここまでのにこにーサマの評価として、前から真姫は動きは良かったけど、海未から謎の剣術を習ってからはその動きにキレが出て来た感じね。

 

真姫の近接戦闘の技量は中々のモノだわ。

 

この様子なら真姫はそろそろ初心者を卒業しても問題ないわね♪

 

対する穂乃果の方も初心者卒業問題ナシな真姫を相手に良く戦っているわね。

 

たまーに考え無しな行動が目立つ事もあるけど、アホの穂乃果のクセにそれを十分に補えるだけの動きとひらめきと冴えた動きをしてくれちゃうのよね。

 

ホント、アホの穂乃果のクセに強くなっちゃって…。

 

“サテライトチャージ”を使って尚且つ初見だったとは言え、絵里のヤツを撃墜しただけの事はあるわ。

 

穂乃果は月さえ出ていればそこら辺のちょっと強いくらいのチームでならエース級のファイターになれるわよ。

 

まぁあくまでも“そこら辺のちょっと強いチーム”で、だけどね。

 

うちで…チーム“μ's”でエースを張りたいなら、最低限はこのにこにーサマや絵里のヤツを安定して倒せるくらいまでにはならならいとダメよね。

 

それに仮に穂乃果がソコまで成長したとしても、うちには私や絵里以上に強いバカが居やがるし。

 

穂乃果のエースへの道はまだまだ遠いわ。

 

ま、せいぜい頑張りなさい♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果と真姫が地上で激しいバトルを繰り広げている一方、私と絵里も地上の2人に負けず劣らず激しいバトルを続けていたわ。

 

それぞれが剣翼と突撃槍を掲げて一撃必殺を狙い大空の戦場を駆け抜ける私と絵里。

 

猛スピードで大空を駆け抜けては幾度となくその軌道を交差させ、それぞれ相手を切り裂き貫こうとはしているんだけど、これが中々に決着が着かないでいるのよ。

 

そりゃそうよね。

 

お互いここまでミスらしいミスは1つもしてないんだから。

 

ほぼ互角。

 

悔しいけどそれが現状の私と絵里の状況よ。

 

でも…

 

[[そろそろ温まって来たわね…。]]

 

その均衡も徐々に崩れて来ちゃっていたわ。

 

理由は絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の両肩に取り付けられているスーパーバーニアが本格的に温まって来て、その調子を上げて来ているから。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”のスーパーバーニアって、どっかのレジワロスみたいにスロースターターなのよね。

 

火を入れてから本格的に温まるまでちょっと時間が掛かっちゃうのよ。

 

1度温まるとそこからドンドンと調子を上げて、それに比例してその速度もグングンと上がっていく。

 

それが絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”自慢のスーパーバーニアなのよね。

 

ホントは“トールギス・ヴァルキュリア”のスーパーバーニアが温まりきって、最高速を出しちゃう前に決着を着けたかったんだけどねぇ…。

 

代理の相棒…“ザク・ブバルディア”じゃ早々簡単にはヤらせてはくれなかったってワケよ。

 

メインモニターの中で徐々にその速度を上げている絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を見つめながら、私がぼんやりとそんなことを考えていると…

 

[[仕掛けるわよ!ヴァルキュリア!!!]]

 

機体を旋回させた絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”が、再びランスチャージを仕掛けて来たわ。

 

その速度は今回のバトルで行ったランスチャージの中でも最速。

 

「うげっ!?」

 

そんなこのバトルでの最速のランスチャージに、ぼんやりと考え事をしていた私は一瞬だけ反応が遅れちゃったの。

 

思わず品の無い声をあげちゃった私は、慌ててランスチャージの軌道から逃れようと機体を反転させたわ。

 

これ、最悪の判断よね。

 

なんで私は逃げちゃったんだか。

 

真っ直ぐのスピードで調子を上げて来た絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”に敵うワケ無いのに。

 

そんなコトにすら気付けずに私は機体を反転させて全速力でランスチャージから逃れようとしたの。

 

けど案の定…

 

「やっばい!追い付かれる!?」

 

彼我の差はドンドンと縮んで行くばかり。

 

こうなれば地上の廃墟のビル群に一旦避難して…と、私はここでまた弱気なコトを考えちゃったの。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”は最大速度こそ速いけど、その分だけ小回りは利かない機体だわ。

 

私の臨時の相棒である“ザク・ブバルディア”は逆に小回りだって問題ナシ。

 

だから廃墟のビル群を利用して小回りの良さを上手く使ってランスチャージから逃れられれば…って考えね。

 

絵里のヤツなら例え障害物があろうと無かろうとお構い無しにランスチャージで突っ込んで来るんでしょうけど、流石に廃墟のビルをランスチャージでぶち抜けばその分だけ速度は落ちるわ。

 

だからこの方法なら行ける!と思った私は“ザク・ブバルディア”の進路を地上の廃墟のビルが密集するポイントへと向けたの。

 

そして高度を下げようとしたその時…

 

[[逃がさないわよ!にこ!ブーステッドバーン!ファーストブリッド!!!]]

 

後方で絵里の声と共にドカン!と大きな爆発音が聴こえて来たわ。

 

その音に釣られてサブモニターに表示させている後方の様子をチラリと確認すると…

 

「んなっ!?」

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”が一気に加速してこちらへと迫って来ている光景が映し出されていたわ。

 

そうだわ!絵里のヤツには瞬間的に爆発的な加速をするアレが…ブーステッドバーンがあったんだ!

 

ヤバい!最近は絵里とあんまりやり合ってなかったからすっかり忘れてたわ!

 

メインの推進機内の圧力が一定を越えると使用出来る瞬間加速技法“ブーステッドバーン”。

 

爆発音が示す通り、溜まった圧力を爆発させるコトでバカみたいな加速を得るコトの出来るこれは絵里のヤツの奥の手。

 

絵里はこのタイミングでそれを切って来やがったのよ。

 

ブーステッドバーンの使用により一気に距離を詰めて来た絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”と、逃げる私の“ザク・ブバルディ”との距離は本当にあと僅か。

 

ここで私はようやく“逃げる”と言う手段に出た自分の迂闊さを呪ったわ。

 

まぁ今さらなんだけどね。

 

「はぁ…しゃーない!」

 

そもそも逃げるだなんてこれっぽっちも私らしくないわよね。

 

これじゃ穂乃果たちに偉そうなコトを言えないわ。

 

私は自嘲気味に短くため息を1つついて、“自分らしく”戦う為に…

 

「死なば諸とも!!!」

 

機体を再度反転させて、もうすぐソコまで迫って来ている絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”と対峙したの。

 

「かかって来いや!こんのぉ!ロシアンキツネぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

そして気合いを入れる為に大きな声を出しながら、絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージを迎え撃つコトにしたのよ。

 

[[それでこそにこよ!!!さぁ!穿ちなさい!ヴァルキュリア!!!]]

 

「なんとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

迫り来るランスチャージに対して私が選択したのは左腕のシールドブレードを使っての切り払い。

 

ランスチャージの切っ先を切り払って、そのままシールドを使って逸らしてやろうじゃないの!

 

しくじればそれでおしまい。

 

タイミング的にはシビアなんてもんじゃないわね。

 

でも…

 

「うっしゃ!おらぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

私はやってやったわ!

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の最速のランスチャージ。

 

その一撃に合わせて左腕のシールドブレードのブレード部分で切っ先を切り払って、そのままシールド部分で後方へとランスチャージを逸らしきってやったのよ!

 

まぁお陰でシールド部分をおもいっきり削られちゃったけど。

 

これじゃもう今回のバトルではシールドとしては機能しないわね。

 

でもシールドが使用不可になっただけで、まだ機体自体には致命的なダメージは入ってないわ。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の装甲すらも切り裂けるウィングブレードも健在だしね♪

 

そうよ!まだまだここからよ!

 

機体を再び反転させて、ランスチャージで通り過ぎて行った絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”へと向き直りながら、私は改めて気合い入れてこのバトルに勝ってやる!って意気込んだわ。

 

そんな私の視界の端…地上の方で一瞬だけ何かが光った様な気が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第12話「騎翔天結」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

無駄に忙しいQooオレンジでございます。
ガンプラを作る暇が…無いっ!
そもそもガンプラが売ってないのですが。





今回も本編第12話となります。








それでは 第12話「騎翔天結」そのろく 始まります。













ほんの少しの油断から招いちゃった今回のバトルでの最大のピンチ。

 

ブーステッドバーンを発動させた絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”渾身のランスチャージに対して、私は逃げるのではなく“自分らしく”で迎え撃って、この窮地を見事に切り抜けてみせたの。

 

まぁランスチャージを逸らしたお陰で“ザク・ブバルディア”のシールドはゴリゴリと削られちゃったけどね。

 

このシールドの有り様じゃもうマトモにシールドとしては機能してはくれないわね。

 

そんなコトを思いながら機体を旋回させていると、視界の端…地上の方で一瞬だけ何かが光った様な気がしたの。

 

その直後。

 

「っ!?」

 

私の“ザク・ブバルディア”のすぐ真横を一条の閃光が通り過ぎて行ったわ。

 

今のって…

 

「ビーム!?」

 

ビームライフルのビーム?

 

一瞬だけ地上で真姫と戦っている穂乃果のヤツが、誤射しまくってこっちにビームライフルをぶっ放したの!?とか思ったけど、通り過ぎて行ったビームの色は黄色。

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”の使っているビームライフルのビームの色は確か緑だから、今のはビームは穂乃果のヤツじゃないわよね?

 

となると…

 

「真姫に狙われたったてコト?」

 

穂乃果と戦っているハズの真姫がこっちに攻撃した来たっての?

 

そう思い至った私は咄嗟にサブモニターの高度計を確認したのよ。

 

そこに表示されいた高度は私が思っていた以上に地上に近いモノだったわ。

 

「さっき絵里から逃げる為に下がり過ぎた…?」

 

あー、もう!

 

逃げるのに夢中で地上からの攻撃があるかも?だなんて考えてもいなかったわ!

 

私ったら迂闊にもほどがあるわよ!

 

そう内心で自身の迂闊さに憤慨していると…

 

「ちょっ!?」

 

また地上から黄色のビームが私の“ザク・ブバルディア”目掛けて放たれたの。

 

しかも今度は1発ではなく5発。

 

「このっ!!!」

 

この地上からの真姫の攻撃に対して、私はすぐさま“ザク・ブバルディア”のスラスターを細かく噴射させて回避行動を取ったわ。

 

計5発のビームを空中でステップを踏む様に軽やかに機体を操作して華麗に回避♪

 

さっすがはにこにーサマよね♪とか余裕ぶっていたら…

 

「チッ!また来た!」

 

三度地上から黄色の閃光が放たれたのよ。

 

数はさっきと同じで5発。

 

さっきのビームもそうだったけだ、ぶっちゃけこの程度の攻撃なら避けるのは簡単だわ♪

 

だって私は大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターなんですもぉん♪

 

内心でそんなコトを思いながら再びスラスターを細かく噴射させて、地上からのビームライフルによる攻撃を避けていると…

 

「ふぅん…それが狙いってワケ、か。」

 

計5発のビームに紛れる様にして、1発のバズーカ弾頭がこちらへと放たれていたの。

 

一人時間差攻撃ってヤツね。

 

ちょっとは考えて攻撃したのね。

 

でも…

 

「そんなモノに当たるかってのよ!!!」

 

5発のビームの後に時間差をつけて放たれたクレイバズーカの弾頭も、私は軽やかにスラスターを噴射させてらくらく回避♪

 

ふふん♪弾速の遅いバズーカなんかに当たるワケけがねぇーってのよね♪

 

真姫のヤツは穂乃果の相手をしながら、片手間にこっちにも攻撃したんでしょうけど、そんな片手間の攻撃なんかに当たる様なにこにーサマじゃないわってのよ♪

 

大方、真姫のヤツは絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”が旋回する時間を稼ごうとでも思ったんでしょうけど、無駄な努力よね。

 

あれ?そう言えば絵里のヤツは?

 

スピードを維持する為に大きく旋回しているにしても、こっちのレンジ内に入るって来るのが遅くない?

 

今までだったらとっくにこっちのレンジ内に入ってコクピットにアラートが鳴ってるハズだけど…?

 

「絵里のヤツはどこに…っ!やられた!!!」

 

私は辺りをぐるりと見回して絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の姿を探すしてみると、すぐに絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”は見付かったわ。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”は…

 

「あのロシアンキツネの狙いは…!」

 

地上で真姫と戦っている穂乃果の“ソルストライクガンダム”へ向かって、ランスチャージを仕掛け様としていたの!

 

「穂乃果!!!」

 

完全にやられたわ!

 

真姫のヤツは片手間に攻撃していたんじゃなく、私の意識を絵里から逸らす為にあえてあんな無駄な攻撃をしていたんだわ!

 

そして真姫が私に攻撃すると同時に穂乃果へも牽制攻撃をして動きを止めて、その動きを止めた穂乃果にフリーになった絵里が突っ込む!

 

最初からこれを狙っていたのかどうかはわかんないけど、アイツらはヤりやすそうな穂乃果から先に墜とそうってつもりね!

 

けどね!

 

「ヤらせるかってのよ!!!」

 

悪いけど早々簡単にはヤらせないわよ!

 

絵里と真姫の狙いを理解した私は、すぐさま“ザク・ブバルディア”のバックパック“キャバリエールパック”のスラスターを全開で噴射させて、機体を一気に加速させたわ。

 

目指すはランスチャージを仕掛ける絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”!

 

横っ面をおもいっきりぶん殴って止めてヤるわ!!!

 

背中の剣翼…ウィングブレードを大きく広げて、大空を切り裂いて絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”目掛けて駆け抜ける私の“ザク・ブバルディア”!

 

本調子になってる絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の方がスピードは確実に速いけど、距離は絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”と穂乃果の“ソルストライクガンダム”よりも、私の“ザク・ブバルディア”と絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”との方が近い!

 

体感的にはギリギリで間に合うハズだわ!

 

そう意気込みながら全速力で彼我の距離を一気に縮めて行く私と臨時の相棒“ザク・ブバルディア”。

 

だんだんと距離が近づくにつれて、絵里と穂乃果の通信がこっちにも届く様になって来たの。

 

メインモニターの中では穂乃果のヤツはランスチャージで突っ込んで来る絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”に向けて、必死にビームライフルを乱射して何とかしようとがんばっていたわ。

 

[[このっ!このっ!]]

 

[[ムダよ!その程度の攻撃じゃ私のヴァルキュリアには傷1つ付けれないわ!!!]]

 

でもガチムチ防御特化の絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の前では、ただのビームライフル程度じゃ文字通りキズ1つ付けるコトは出来ないわ。

 

[[ダメ!このままじゃ…!]]

 

そう。

 

このままじゃアンタは確実に撃墜されるわ。

 

でも…

 

「安心しない!アホ乃果!!!この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマが助けてあげるわ!!!」

 

[[にこちゃん!!!]]

 

私の通信を聞いた穂乃果は嬉しそうに私の名前を叫んだわ。

 

[[来たわね!にこ!!!]]

 

そして穂乃果の“ソルストライクガンダム”目掛けてランスチャージで突っ込んで言ってる絵里もまた、私の登場にどこか嬉しそうに私の名前を叫んだわ。

 

「味方がヤられソウなのよ!来て当たり前でしょ!!!」

 

このまま行けば間に合う!

 

私が絵里に軽口を返しながらも確信したその時…!

 

[[ねぇにこちゃん?私のコトを忘れてるんじゃないの?]]

 

真姫の声と共に、一条の黄色の閃光が大空を駆け“ザク・ブバルディア”へと襲い掛かって来たの!

 

「んなっ!?」

 

大空を全速力で駆け抜ける“ザク・ブバルディア”へと放たれた1発のビーム。

 

そのビームは左肩のシールドバインダーへと直撃したわ。

 

幸い直撃したと言っても、当たった場所はシールドと飛行の為の補助翼とを兼任しているシールドバインダーだったからダメージは皆無。

 

でも…

 

「進路が…!」

 

ビームが当たった衝撃で最短距離で絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”へ向けて駆け抜けていた“ザク・ブバルディア”の進路がちょっとだけ…そう、ほんのちょっとだけズレちゃったのよ。

 

普段のバトルでならほんのちょっとの進路ズレ程度、なんの問題もないわ。

 

けど…

 

「ヤバい!このままじゃ…!」

 

間に合うか間に合わないかと言うこのギリギリの状況では、そのほんのちょっとのズレが命取りに繋がっちゃったの。

 

ギリギリで間に合うハズだったソレは、ほんのちょっとのズレでギリギリで間に合わない…。

 

まさに希望が絶望に変わっちゃったのよね。

 

[[ナイスアシストよ!真姫!さぁ!貫きなさい!ヴァルキュリア!!!]]

 

[[うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!来た!こっち来た!!!に"こ"ち"ゃ"ん"た"す"け"て"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"ぇ"!!!!!!]]

 

あぁ…こりゃダメだわ。

 

せっかくギリギリで間に合うハズだったんだけどねー。

 

でもまぁ穂乃果がここでヤられても、ぶっちゃけ戦力的にはあんまり変わらないわよね。

 

槍構えて突撃してくる絵里と素人を卒業したばかりの真姫の2人が相手なら、私1人でも十分にヤれるわ。

 

それにほら?私って元々ずっと1人だったんだし。

 

1対多数でのバトルなんて慣れっこよ。

 

たかが仲間の1人や2人程度居ないくらいでどーにかなるほどやわじゃないわ。

 

むしろ月が出てなくて残念性能な足手まといがいなくなってイイ感じなんじゃないの?

 

ねぇ、そうでしょ?にこ?

 

そうよね?ねぇ、私?

 

だからこのまま仲間が…穂乃果がヤれても別にどーでもいいわよね?

 

ね?にこ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうよね…別に仲間が…穂乃果がここで…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絵里のヤツにヤられても…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

問題なんてこれっぽっちも……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

無い………わよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねぇそうでしょ?私…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んなワケぇぇぇ…あるかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

仲間がヤれても問題無い?

 

このまま見捨てる?

 

は?ナニ言っちゃってんの?

 

バカなの?

 

バカでしょ?

 

バカ確定でしょ!

 

この私が!大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターが!

 

矢澤 にこサマが!

 

天下のにこにーサマが!!!

 

「おバカな後輩を見捨てるワケ…ねぇぇぇだろ!!!!!」

 

ひとりぼっちだったからこそ!

 

仲間が誰も居なかったからこそ!

 

見捨てちゃダメなのよ!!!

 

だからっ!!!!!!!

 

「突っ込めぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!ブバルディアァァァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

助けてみせるわ!

 

全身全霊で!

 

その決意と共に私はサブコンソールを素早く操作して、右手に持たせていた大型ライフルを手放したわ。

 

さらにサブコンソールの操作すると、続けて両肩のシールドバインダーをパージ。

 

「これで軽くなったでしょ!!!ねぇ!ブバルディア!!!!!」

 

飛行時の補助翼としても使っていたシールドバインダーをパージしちゃったから、ここからは今までみたいな飛び方は出来なくなっちゃうわ。

 

でも、それでも、例え再び空を自由に飛び回れなくなったとしても、余計なウェイトを取り払った事で、今この瞬間だけは…

 

「この場の誰よりも速くなれる!!!」

 

でも…まだ足りない…!

 

あと少しだけ足りない!

 

間に合わない…!

 

なら……!

 

「穂乃果ぁぁぁぁぁぁ!歯ぁぁぁ食いしばれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

突っ込むのは絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”ではなく!

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”の方よ!!!!!

 

[[うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?なんかにこちゃんまで突っ込んで来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

真姫の余計な攻撃のせいでちょっとだけずれた進路。

 

そのずれた進路を戻して絵里のヤツに突っ込むよりも、このままの進路で穂乃果のヤツに突っ込んだ方がロスが圧倒的に少ない!

 

そう判断した私は軌道の修正を諦めて、当初の予定からずれた進路のまま、全速力で機体を疾走させたわ。

 

目の前のメインモニターには徐々に大きくなっていく穂乃果の“ソルストライクガンダム”の姿。

 

サブモニターにはこっちもやっぱり徐々に大きくなっていく絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の姿。

 

機体の速度的にはほんの一瞬の出来事のハズなんだけど、その一瞬がまるで永遠の様にも思えるほど長い。

 

これがいわゆる“ゾーンに入った”ってヤツなのかしら?

 

まぁゾーンでもソーンでも何でもいいわ。

 

間に合うなら、ね。

 

一瞬の永遠。

 

そんな矛盾する時間が過ぎ去って行き、そして…

 

「間に…合ったぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

私は穂乃果の“ソルストライクガンダム”へと全速力で激突したわ。

 

[[ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!]]

 

「ぐぬぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!」

 

激突した瞬間、コクピットに激しい衝撃が襲って来て、思わず恋する乙女にあるまじき声が口から漏れちゃったわ。

 

ぐぬーってナニよ、ぐぬーって。

 

でもまぁ…何とかなったわね。

 

絵里のヤツのランスチャージから、穂乃果を救う事は出来たわ。

 

全速力で激突したせいでもつれ合ってかなりの距離をゴロゴロと転がった私と穂乃果だったけど、しばらく転がり続ける事でようやく止まる事が出来たの。

 

ギシギシと軋む機体を起き上がらせて周囲を警戒すると、ランスチャージを終えた絵里のヤツは機体を再び大空へと舞い上がらせて大きく旋回をしている所だったわ。

 

「ハッ!思惑通りに行かなくて残念だったわね!ロシアンキツネ!」

 

距離が離れた事で私からの通信は絵里には届いて無いだろうけど、ざまぁな絵里のヤツにどーしても一言言ってやりたくて自然と口から言葉が出ちゃったわ♪

 

いや、マジでざまぁよね♪

 

[[に、にこちゃん…]]

 

「ん?ナニ?穂乃果?」

 

そんな私のざまぁ発言に反応するかの様に、ようやく機体を起き上がらせた穂乃果が情けない声で話し掛けて来たわ。

 

その穂乃果の視線の先。

 

ソコには…

 

[[腕が…!]]

 

左肩を大きく抉られたせいでぶらぶらと揺れる“ザク・ブバルディア”の左腕かあったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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第12話「騎翔天結」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやく30msのスク水ボディパーツを入手出来たQooオレンジでございます。
30ms…もう少し再販スケジュールを何とか…





今回も本編第12話となります。








それでは 第12話「騎翔天結」そのなな 始まります。













[[にこちゃん…腕が…!]]

 

ロシアンキツネこと絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージから穂乃果の“ソルストライクガンダム”を助けた代償。

 

それは“ザク・ブバルディア”の左腕だったわ。

 

穂乃果の“ソルストライクガンダに突っ込んで押し倒す様に”絵里のヤツのランスチャージから何とか助けてやったんだけど、その時に“トールギス・ヴァルキュリ”の突撃槍が左肩にぶっ刺さってゴリっと抉られちゃったのよ。

 

左肩の半分くらい抉られちゃったかしら?

 

左肩と胴体が何とか繋がってるって状況ね。

 

そんなワケで“ザク・ブバルディア”の左腕は完全に逝っちゃってぷらーんとしちゃってるわ。

 

[[にこちゃん……。]]

 

「はんっ!ぬぅわぁーーーに湿気たツラしてんのよ!このアホ乃果は!」

 

[[うぅ…。]]

 

「ナニ?どーしたのよ?いつもみたいに反論しないの?“アホ乃果じゃないもーん!”って?」

 

[[だって…]]

 

サブモニターに映し出されている穂乃果の顔は今にも泣きそうな顔で、そんな穂乃果を見ていられなくて発破をかけるためにわざと明るく“アホ乃果”と言ってみたんだけど、目の前のアホの娘はいつもの様にこっちに食って掛かって来る事もなくしょんぼりしていたわ。

 

自分を助けるために私が無茶して、それで“ザク・ブバルディア”の左腕がイカれたのがよっぽど堪えたのね。

 

ぶっちゃけると穂乃果が気にするコトなんてこれっぽっちも無いんだけどね。

 

だって私が色々と迂闊なコトをした挙げ句がこの結果なんだもん。

 

[[にこちゃん…ごめんなさい…。]]

 

はぁ…。

 

「…ったく!このっ!アホ乃果!謝んな!ウザい!くよくよすんな!」

 

[[でも…]]

 

「でもじゃない!ほら!アホ乃果!いつもみたいに言い返して来なさい!アホ乃果じゃないもーん!穂乃果だもーん!って!それにね!こんなたかが左腕の1本くらい!ツバでも付けときゃすぐ治んのよ!」

 

[[…ガンプラにツバ付けても治らないとおもうんだけど…?って言うか唾付けるとか汚いよ?]]

 

「はぁ?ぬぅわぁーーーに言ってんのよ!このにこにーサマのツバが汚いですってぇー!いーい!よーーーく聞きなさいい!にこにーサマみたいな超絶美少女のツバなんて小匙1杯5億円で売れるわよ!ちょー貴重品よ!全銀河のにこにーサマファンが命を賭けてでも手に入れたい至高の1品よ!!!」

 

[[そーなの?]]

 

「そーなのよ!」

 

いやまぁぶっちゃけ、んなワケ微塵も無いけどねー。

 

ツバが小匙1杯5億円なら今頃私は大金持ちだわ。

 

でも…

 

[[あのね?穂乃果、やっぱりツバでガンプラが治るとか変だなーって思うんだけど?穂乃果の気のせいかな?]]

 

穂乃果のヤツは私の妄言でだんだんと普段の調子を取り戻して行ったわ。

 

てか…

 

「突っ込み入れんのそっちかい!」

 

にこにーサマ的にはにこにーサマのツバが小匙1杯で5億円ってトコに突っ込んで欲しかったんだけどね。

 

まぁいいわ。

 

「穂乃果。」

 

[[なーに?にこちゃん?]]

 

「アンタ、まだ戦えるわね?」

 

[[……(穂乃果?大丈夫…?ムリなら…)…ん。大丈夫!!!]]

 

「そ。なら良いわ。」

 

どうやらこの様子なら大丈夫そうね。

 

元気だけが取り柄のアホの娘が怖じ気付いて戦えない…とかにならなくてよかったわ。

 

さて…と。

 

穂乃果の方はもう大丈夫そうだけど、問題はこの状況からどうやって巻き返すか…よね。

 

さっき補助翼代わりのシールドバインダーをパージしちゃったから、私のブバルディアはもう飛べないわ。

 

厳密には飛べないってワケじゃないけど、絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”相手に空戦をするにはシールドバインダー無しの今の状況じゃ役不足も良いトコなのよね。

 

ほんと、どーしようかしら?

 

そう思っているとメインモニターに周囲を警戒している穂乃果の“ソルストライクガンダム”の背中が映し出されたの。

 

その“ソルストライクガンダム”の背中を見た時、不意に私の脳内にニュータイプ的なピキピキピキーン!って感じに素晴らしいアイディアがひらめいたのよ。

 

穂乃果の“ソルストライクガンダム”の背中にあるのは昨今すっかりとスタンダードになった2穴タイプの接続ジョイント。

 

そして私の“ザク・ブバルディア”が飛行する為に使っているバックパック“キャバリエールパック”の接続方式は、これまたやっぱり昨今すっかりスタンダードになった2穴タイプの接続ジョイント。

 

そう!“ソルストライクガンダム”の背中の接続ジョイントも“キャバリエールパック”の接続ジョイントも、どっちも2穴タイプの接続ジョイントなのよ!

 

つまりどーゆーコトかと言うと…

 

「穂乃果!アンタが飛びなさい!!!」

 

ってコトよ!!!!!

 

[[へっ?穂乃果が…飛ぶ?]]

 

「そう!アンタが飛ぶのよ!」

 

[[と、飛ぶって…穂乃果のソルストライクは飛べないよ?]]

 

「そーね!今のアンタの“ソルストライクガンダム”じゃ飛べないわ!でもね…このにこにーサマが力を貸してあげればアンタも飛べるわ!」

 

[[にこちゃんが穂乃果に力を貸すの?]]

 

穂乃果が訝しげながらそう言ったその時、上空で旋回を続けていた絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”が突撃槍と大型シールドを構えて再びこちらへ向かって突撃を仕掛けようとしているのが見えたわ。

 

「チッ!ロシアンキツネ!ちょっとは空気読みなさいよね!詳しく説明してる暇もありゃしないわ!」

 

[[うぇぇぇ!?ありゃしないって説明してくれないの!?]]

 

「しないわよ!ってかアンタに説明してもどーせわかんないでしょ!だってアホの穂乃果でアホ乃果だものね!」

 

[[むうっ!にこちゃん!またアホ乃果って言った!穂乃果!アホ乃果じゃないもん!!!穂乃果だもん!!!]]

 

「ふん!調子戻って来たじゃない!その様子なら大丈夫そうね!」

 

しょんぼりしたままならせっかく空を飛んでもすぐに絵里のヤツの餌食になるだけだけど、この様子ならきっと大丈夫!

 

だから…

 

「つべこべ言わずとにかく走りなさい!穂乃果!」

 

私がアンタをあの大空へと羽ばたかせてあげるわ!

 

[[走るって言われても…「いいから!走れ!」 (穂乃果?とりあえずここはにこちゃんの言う通りにした方が良いと思うよ?) …ん。わかった!]]

 

まだグダグダと反論するかと思えた穂乃果だったけど、思っていたよりもあっさりと私の言うコトを聞いて“ソルストライクガンダム”を操りがしょんがしょんと走り出したわ。

 

そうして次第に走るスピードが上がって来たタイミングを見計らって…

 

「おもいっきり!跳びなさい!!!」

 

私は穂乃果に跳ぶ様に指示を出したの。

 

[[ん!行くよ!ソルストライク!おもいっきり!じゃーーーーーーんぷ!!!!!!!!!]]

 

穂乃果は私の指示通り、おもいっきり大地を踏み締めて跳び上がったわ!

 

そのタイミングに合わせて私は…

 

「頼むわよ…キャバリエール…!」

 

“ザク・ブバルディア”の背中のバックパック“キャバリエールパック”のスラスターを噴射させながら機体から切り離して…

 

「受け取りなさい!穂乃果!!!」

 

大きく跳び上がった穂乃果の“ソルストライクガンダム”目掛けて射出したの!

 

「私の…ブバルディアの翼を!アンタに貸してヤるわ!!!」

 

“ザク・ブバルディア”から分離した“キャバリエールパック”は真っ直ぐに穂乃果の“ソルストライクガンダム”目掛けて飛んで行ったわ。

 

そして…

 

「さぁ!大空はアンタのモノよ!いつまでもどこまでも!全力全開で飛んで行きなさい!!!穂乃果!!!!!!!」

 

私の“ザク・ブバルディア”から切り離されて飛んで行った“キャバリエールパック”は、穂乃果の“ソルストライクガンダム”の背中の2穴ジョイントにドッキングしたのよ。

 

[[んぎゃ!?えっ?背中になんか合体した!?ってかナニコレ!?あっ!サブモニターになんか説明書っぽいのが出てる…けどよくわかんない!ホノカー!(あー、ハイハイ。えーっとナニナニ…“キャバリエール”?キャバリエとエールでキャバリエールってトコなのかな?騎士の翼ねぇ…それでそれで?コレ、ストライカーパック…ではないみたいだけど…でも…この推力があれば…うん!ホノカたちのソルストライクでも飛べるっぽいよ!空を!穂乃果!) ん!なら…いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!]]

 

“ソルストライクガンダム”の背中の2つ穴ジョイントに接続された“キャバリエールパック”は、その有り余る推力を惜しみなく発揮させて“ソルストライクガンダム”を大空へと導いて行ったわ。

 

ぶっつけ本番の割には上手く行ったわね♪

 

さっすがは大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマだわ♪

 

「そっちは頼んだわよ!穂乃果!」

 

フィールドギミックの通信妨害のせいで通信が届くか届かないかギリギリのトコだけど、この声はきっと穂乃果に届くと信じて私は大空へと羽ばたいていった穂乃果へと声を張り上げてやったわ。

 

「お膳立てはしてあげたわ。せいぜい上手くヤりなさいよね、穂乃果。」

 

“ザク・ブバルディア”の“キャバリエールパック”を装着した今の穂乃果の“ソルストライクガンダム”は“キャバリエール・ソルストライクガンダム”ってトコかしら?

 

うん。

 

“キャバリエール・ソルストライクガンダム”って長いわね…。

 

「でもまぁ…“キャバリエール・ソルストライクガンダム”って語感的には悪く無いんじゃない?ねぇ?アンタもそう思うでしょ?真姫?」

 

私は刀を抜き放ちこちらへと近付いて来ていた真姫へとそう問い掛けたわ。

 

[[なにそれ?イミワカンナイ。]]

 

相変わらずこの子は辛辣よねぇー。

 

[[で?どうでもいいけど私の相手はにこちゃんがしてくれるの?]]

 

「そ。穂乃果は見ての通り空へ行っちゃったからね。」

 

そう言いながら、私は無事な右手で穂乃果が飛んで行った空を指差してやったわ。

 

[[ふーん。別に穂乃果が相手でもにこちゃんが相手でも私としてはどっちでもいいんだけど…でもにこちゃん、そんなボロボロの状態で私の相手なんて出来るの?]]

 

「は?そんなの余裕でしょ?ってかようやく初心者を卒業した程度のアンタにはちょーど良いハンデなんじゃない?」

 

[[ちょうど良いハンデ、ねぇ…………へぇ……随分と言ってくれるわねぇ…!]]

 

「悔しかったらいつまでもぺちゃくちゃと囀ずってないでさっさと掛かって来なさい。それとも………アンタが持ってるその御大層な刀はお飾りなのかしらん♪おじょーさまぁん♪チャンバラごっこはたのちぃでちゅかー?」

 

[[っ!上等よっ…!ぐうの音も出ないくらいに徹底的に斬り刻んで!護国の剣士に舐めた口を利いたコト!後悔させてあげるわ!!!!!]]

 

真姫のヤツはそうどっかのリアルブシドー娘の様に言い放つと、手にした刀を振りかざして私の“ザク・ブバルディア”へと襲い掛かって来たわ。

 

穂乃果は穂乃果で格上の絵里を相手に頑張ってる(ハズ…)んだから、私は私で頑張らなくっちゃね。

 

「ハッ!ヤれるもんならヤってみなさいってのよ!!!!!」

 

さぁ!第2ラウンドの始まりよ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第12話「騎翔天結」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場中なQooオレンジでございます。
風古戦場の土ボスは2回連続でクソボスなので今から200hellが不安です…。





今回も本編第12話となります。








それでは 第12話「騎翔天結」そのはち 始まります。














穂乃果の“ソルストライクガンダム”に“キャバリエールパック”を渡して大空はへと飛び立たせてあげた私は、その穂乃果がさっきまで戦っていた真姫を相手に戦闘を始めようとしていたわ。

 

相対する私の“ザク・ブバルディア”と真姫の“百式”。

 

左肩を大きく抉られて左腕が動かない私の“ザク・ブバルディア”に対して、真姫の“百式”は五体満足。

 

しかも真姫の“百式”はほぼノーダメージ。

 

穂乃果のヤツがもう少しダメージを与えてくれていればちょっとは楽だったのにねー。

 

お陰で…

 

[[はぁぁぁぁ!!!]]

 

元気が有り余ってる新品同然の真姫と戦う事になっちゃったわ。

 

真姫は世界有数の大金持ちなセレブのお嬢様は絶対にあげない様な気合い満々の掛け声と共に大地を大きく蹴りあげて機体を一気に加速させると、両手持ちで振りかざしている刀を私の“ザク・ブバルディア”目掛けて振り下ろして来たわ。

 

真姫の乗機の“百式”がほほ素組の“百式”だって思うと、この踏み込みの速度はかなりのモノよ。

 

踏み込むタイミングとスラスターを噴射させるタイミングがバッチリ合ってるからこその速度ってトコなんでしょうね。

 

でも…

 

「悪いけど!ただの振り下ろしなんかメじゃないってのよ!!!」

 

いくら踏み込みのスピードが速いって言っても、そんなただ刀を振り下ろしただけの単純な攻撃なんて、百戦錬磨のベテランファイターなこの矢澤にこにーサマには屁でもないわ!

 

あ、ちょっと待って。

 

屁でもないわとか今の無し。

 

いや、だって乙女として屁でもないわとか言っちゃうのはもうなんかダメよね?

 

だから今のは発言は聞かなかった事にしてね♪

 

にこにーからのお願いだぞ☆ミ

 

って!そこ!キモいとか言うな!ぶっ殺すわよ!!!

 

と、まぁそんな真姫の“百式”の振り下ろし攻撃を華麗なステップで機体を反らして躱した私は、刀を振り下ろした体勢でスキだらけの真姫の“百式”に反撃として右腕をおもいっきり叩き付ける様にグーパンをお見舞いしてやろうとしたのよ。

 

頭をもぎ取るつもりで真姫の“百式”の顔面目掛けて殴り掛かったんだけど…

 

[[そんなただのパンチ!当たるワケないじゃない!!!]]

 

なんかさっき私が言ったセリフと似た様なコトを言われながら避けられちゃったわ。

 

セリフ被りはNGよねー。

 

で、私は真姫のさっきの攻撃が空振りに終わってスキだらけだと思ったんだけど、どうやらそのスキ自体が真姫の誘いだったみたいね。

 

その証拠に…

 

[[護国園田流!地烈脚!!!]]

 

こっちのグーパンをくるりと回転する事で避けた際の回転を利用して蹴りをぶっ放して来やがったのよ。

 

真姫の“百式”は私の“ザク・ブバルディア”のグーパンをくるりと回避してからそのまま身を屈めて体勢を低くした状態で、まるでスライディングの様な蹴りを放って来たの。

 

流れる様に放たれたその蹴りは私の“ザク・ブバルディア”の足もとを狙って来やがったわ。

 

なんか大昔の大人気格闘ゲームの某キャラのしゃがみ強キックみたいな蹴りねー、と内心で呑気に思いながら、私は“ザク・ブバルディア”のランドセルと脚部ののバーニアを同時に噴射させて、機体を浮かせる事でこの蹴りを回避。

 

私はそのままバーニアを噴かし続けて、機体を1度後退させて真姫の“百式”から距離を取る事にしたのよ。

 

[[逃げるのっ!!!]]

 

「逃げないわよ!!!」

 

まったく!逃げるだなんて失礼しちゃうわね!

 

ってか何で距離を取っただけで逃げる事になるのよ!

 

えっ?なに?真姫的にはあのままクロスレンジでどちらかがぶっ倒れるまでヤり合わなきゃ気が済まないの?

 

華麗で素敵なにこにーサマとしてはそんな泥臭い戦い方なんてゴメンだってのよ。

 

いや、殴り掛かっておいて泥臭い戦いカはゴメンとかそれはそれでどーなのよ?って感じだけどね。

 

でも使える武器は穂乃果を助ける時に飛行のデッドウェイトになるからって全部捨てて来ちゃったんだからしょーがないじゃない。

 

こんな事になるならせめてヒートホークくらいは残しておいた方が良かったわね。

 

うーん…。

 

「このまま武器が無いってのは決め手に掛けちゃうわねぇ…。」

 

真姫の“百式”は腰のサイドアーマー部分にハードポイントを設けて、そこに刀を取り付けただけのほぼ素組のガンプラだから、何発かぶん殴ってヤればそのうち墜とせるとは思うんだけど…

 

「近接格闘戦だと結構ヤるのよね、あの娘。」

 

問題はそこなのよね。

 

海未のヤツが真姫に剣術?ってヤツを教えているらしいけど、あのリアルブシドー娘はまったく余計なコトをしてくれちゃって…って、あれ?でも今は練習として真姫とは戦っているけど、そもそも真姫って私と同じチームなのよね?

 

なら真姫が強くなるのはチームとしては普通にアリよね…?

 

………………ま、まぁその事は今はどーでもいいわっ!

 

それよりも今は近接格闘戦が得意になって来ちゃってる真姫を相手に、マトモな武器も無いこの状況でその真姫の得意な近接格闘戦でどうやって勝つかよ!

 

さっきも言ったけど、せめてヒートホークだけでもあればほぼ素組の“百式”くらいなら当たれば一撃で終わらせられるんだけどねー…。

 

うーん…武器…武器…武器…武器…かぁ…。

 

いっそのことそこら辺のビルの柱でもひっこ抜いてこん棒にでもしようかしら?

 

結構ナイスアイデアだとは想うけど、ビルの柱をこん棒として使うと威力はあるけどサイズがデカ過ぎて扱い難いわよね…。

 

なんかこう…適度な大きさでこん棒代わりの鈍器になるモノでもあれば良いんだけど……ん?

 

あっ。

 

あったわ、適度な大きさでこん棒代わりになりそうなモノ。

 

私は武器の代わりにビルの柱をこん棒の代わりにして使おうとか色々と考えていんだけど、その時ふとぶらぶらと揺れる“ザク・ブバルディア”の左腕が視界に入ったの。

 

適度な大きさ。

 

こん棒の代わりになる鈍器。

 

あー、うん。

 

にこにー♪見付けちゃった♪

 

適度な大きさでこん棒代わりになる鈍器を♪♪♪

 

うっふふふふ♪♪♪

 

私がナイスで天才的なアイディアを思い付いて、内心でほくそ笑んでいると…

 

[[今度こそぶっ斬ってあげるわ!!!]]

 

“百式”のスラスターを噴かして真姫がこっちへと向かって来たの。

 

もちろん右手には刀を持ってね。

 

ん。

 

それじゃ私も早速さっき見付けちゃった“武器”を…それもとっておきのヤツを使っちゃおっかしらっ♪

 

砂煙をあげてこちらへと向かって来る真姫の“百式”を見据えながら、私はとっておきの武器へとそっと手を添えたわ。

 

私が見付けちゃったとっておきの武器…それはあのロシアンキツネに左肩を抉られたお陰で動かなくなっちゃった“ザク・ブバルディア”の左腕!

 

そう!私は天才的なひらめきで動かない左腕をこん棒代わりの鈍器に使おうって考えたのよん♪

 

えっ?左腕なんてどーやってこん棒代わりの鈍器にするんだ?ですって?

 

そんなの簡単よん♪

 

こーやって…

 

「ふんぬっ!!!」

 

無理矢理引っこ抜けば良いのよ♪♪♪

 

私は右手を左手に握手させる様な感じ(左右で握手出来ないけどそんな感じって想ってね♪)で握らせると、そこから力一杯左腕を引っ張って引っこ抜いこうとしたのよ。

 

未だに繋がったままだった無事なコードなんかがブチブチと引きちぎれる嫌な音がちょっとだけ耳障りだったけど、そんな音はまるっと無視してそのまま力をさらに入れて、無事に左腕を本体から引き抜いて右手にこん棒代わりの鈍器としてぶら下げる事に成功したわ。

 

そんな私の様子をこちらへと向かって来ながら見ていた真姫がボソリと…

 

[[なにそれ、イミワカンナイ。]]

 

と、いつもの口癖(?)を呟いていたのを私は聞き逃さなかったわ。

 

イミワカンナイかぁー、そっかぁ…うん♪

 

「安心しなさい!意味なんてすぐにわからせてあげるわ!」

 

それも実地でね!

 

私は右手に持った引き抜いたばかりの左腕を1度軽く振ってその“武器”としての塩梅を確かめながら、こちらへと向かって来ている真姫の“百式”へと“ザク・ブバルディア”を操り駆け出したわ。

 

こん棒代わりの鈍器として引き抜いた左腕を軽く振るってみた感じ、肘の関節部分が結構良い具合にしなるのよね。

 

ちょっとだけムチみたいって言えばわかりやすいかしら?

 

コレ、なんか私が思っていたよりも使いやすそうだわ。

 

左手の部分を右手で握ってるんだけど、上手く使いこなして二の腕の辺りをおもいっきり叩きつけてヤればかなり大ダメージを与えられそうよね♪

 

我ながら自分の思い付きに感動しちゃうわ♪

 

流石は天下無敵の大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマよね♪♪♪

 

そうこうしているうちに、真姫の“百式”との距離はかなり縮まっていたわ。

 

あとちょっとってお互い攻撃圏内…ってトコね。

 

とりあえずは…

 

「コイツでおもいっきりっ!ぶん殴る!!!!!」

 

真姫の“百式”がその体勢を屈めて刀を横薙ぎに振り抜こうとしているのに対して、私は機体に1度軽く制動を掛けてから右手に握った左腕こん棒(仮)を下から掬い上げる様に振り上げたわ。

 

真姫は私があのまま突っ込んで来ると思っていたみたいで、私が1度制動を掛けた事で攻撃のタイミングがずれちゃったみたい。

 

横薙ぎに振り抜こうとしていた刀が中途半端な所で止まっちゃったわ。

 

私の掬い上げる様に振り上げた左腕こん棒(仮)は、その中途半端な所で止まっちゃった真姫の“百式”の刀を丁度カチ上げる様な形で直撃したの。

 

真姫の“百式”の刀の腹の部分にぶち当たった左腕こん棒(仮)は、その刀の刀身を半ばから粉砕しちゃったわ。

 

[[う"ぇえ!?]]

 

「っしゃ!!!」

 

真姫は最悪のタイミングで刀を止めちゃったわねー。

 

こんな結果になるなら振り抜いていた方がマシだったんじゃないの?

 

でもまぁそうなったら振り上げた左腕こん棒(仮)は、真姫の“百式”のアゴの当たりにアッパー気味にぶち当たってたでしょうけど。

 

あ、そうそう。

 

ちなみになんだけど…

 

「まだにこにーサマの攻撃は終わってないわよ!!!」

 

なのよねー♪

 

私は1歩だけ前へと足を踏み出しながら、振り上げた左腕こん棒(仮)を今度はさっきとは逆におもいっきり振り下ろしたわ。

 

狙いは真姫の“百式”の脳天!

 

文字通り脳天カチ割ってやろーじゃないの!ってワケね♪

 

そんな私の脳天カチ割り攻撃に対して真姫はと言うと…

 

[[このっ!!!]]

 

反復横跳びの要領で機体を大きく左側へと移動させて、こちらの攻撃を避けようとしたわ。

 

その結果、私の脳天カチ割りを狙った攻撃は僅かに真姫の“百式”の右肩の部分をかすっただけに終わっちゃったの。

 

空振りに終わった左腕こん棒(仮)はビシンッ!ともドシンッ!とも聴こえる音を辺り一面に響かせて、コンクリートの大地を大きく陥没させるだけに留まったわ。

 

右手に握った刀を左腕こん棒(仮)の一撃で刀身の半ばから粉砕させれちゃった真姫は、バックステップで機体を後退させてこちらから距離を取って離れて行ったわ。

 

そして、真姫はある程度こちらから距離を取ると折れた刀を放り捨てて、“武装領域(ウェポン・ストレージ)”を開いて中から新しい刀を取り出してそれを鞘から引き抜いていたわ。

 

真姫は鞘を地面に投げ捨てながら…

 

[[自分の腕を鈍器に使うなんてどんな野蛮人よ!!!マジでイミワカンナイわ!!!]]

 

とか行っているわ。

 

負け惜しみよねー♪

 

「ふんっ!野蛮人だろーがなんだろーが!勝てば良いのよ!勝てばっ!!!」

 

[[その言い草!大銀河宇宙No.1超絶天才美少女が聞いて呆れるわ!!!]]

 

「大銀河宇宙No.1超絶天才美少女じゃなくて大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターよ!そこんとこ!間違えんな!!!」

 

[[そんなのどっちでも変わらないでしょ!!!]]

 

「拘りがあんのよ!拘りが!!!」

 

[[ムダな拘りよね!それ!あー!もう!!!ほんっと!イミワカンナイ!!!]]

 

はい♪またまたイミワカンナイいただきましたー♪

 

こんな端から見たら一見アホなやり取りをしながらも、私と真姫はお互い再び距離を詰めつつそれぞれ間合いを計って睨み合っていたわ。

 

どうして一気に踏み込まないかって?

 

そりゃあれよ、あれ。

 

真姫のヤツ、リアルブシドーな海未ほどではないけどあれでいて刀を振るう速度は割りと速いのよ。

 

だから迂闊に踏み込んだりしたらヤバいから、こうして間合いを計りつつ相手のスキを伺ってるってワケ。

 

真姫のヤツもきっと私と同じでしょうね。

 

さっき私に迂闊に近付いて来て攻撃しようとして、持ってた刀を粉砕されちゃったから。

 

警戒してとーぜんよね。

 

ってかあれだけ手痛い反撃を喰らって警戒しなかったらどんだけアホなのよって話だわ。

 

さて、と。

 

なんだか嫌な具合に膠着しちゃったわね。

 

ここからどーしたモノやら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第12話「騎翔天結」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

無事に古戦場走り抜けたQooオレンジでございます。
ほぼ平日な古戦場でしたが、割と余裕を持って80000位以内には入れました。
毎回これくらいの落ち着いたボーダーだと嬉しいです。





今回も本編第12話となります。








それでは 第12話「騎翔天結」そのきゅう 始まります。














互いが互いを警戒して嫌な感じに膠着状態になった私と真姫。

 

私と真姫はそれぞれの得物を手にしながら、ゆっくりと円を画く様に歩を進めているわ。

 

ほら?時代劇とかでよく見るあれよ、あれ。

 

あれってぶっちゃけさっさと斬りかかれよ!って思ってたんだけど、実際に自分がその立場になってみるとなかなか踏み込めないのよねー。

 

そんなワケで私も真姫もお互い迂闊に踏み込んで相手の間合いに入ったら手痛い一撃を喰らっちゃうから、間合いを計って睨み合いになっちゃっていたわ。

 

こんな時、気軽に使える射撃武装の1つでもあれば牽制射撃を仕掛けながら突撃しちゃえるんだけどね。

 

その気軽に使える射撃武装はさっき全部放り捨てて来ちゃったからムリなのよねぇ…。

 

さて、と。

 

ほんとどーしたモノやら…。

 

私と同じ様に間合いを計りつつスキを伺う真姫の“百式”を警戒してしながらも、この膠着状態をどうやって崩すかを考えていると…

 

「ん。あれ…使えそうね…。」

 

地面に転がる大きめの岩塊が私の視界に入って来たの。

 

その岩塊を見た私は直感的にこれを使えばこの膠着状態を崩せるってひらめいちゃったわ。

 

やっぱりにこにーサマって天才よね♪

 

私は早速この膠着状態を崩す為に、目当ての岩塊が私の“ザク・ブバルディア”と真姫の“百式”のちょうど中間に来る様にジリジリと移動を続けたわ。

 

ジリジリと移動を続ける私に合わせる様に真姫もジリジリと移動を続けているところをみると、真姫は確実に私の狙いに気付けて無いわね。

 

ここら辺は経験の差ってヤツか如実に出ちゃってるわね。

 

ガンプラバトルじゃフィールドオブジェクトの1つ1つにも気を配らないとダメよ。

 

じゃないと大変な事になっちゃうわよ?

 

その事を…

 

「たっぷりと教えてあげるわっ!!!」

 

目当ての岩塊がちょうど私の“ザク・ブバルディア”と真姫の“百式”の中間に来たタイミングで、私は機体を一気に加速させて前へ出たわ。

 

[[っ!前に出るならっ!!!]]

 

そして加速を始めた私の“ザク・ブバルディア”を見た真姫も、負けじと手にした刀を構えて“百式”を前へと加速させ始めたの。

 

んっふふ♪

 

予想通り、ね♪

 

私が前に出れば真姫も私と同じ様に間合いを詰めて来ると思ったわ♪

 

真姫の“百式”にはまだ射撃武装が残ってるんだから、刀での近接格闘戦に拘らないで射撃武装を使って牽制攻撃をしちゃえば良いものを。

 

せっかく持ってるんだもの、使えるモノは使わなきゃダメよね?

 

そう…“使えるモノ”は何でもね!

 

私は加速を続けながら“ザク・ブバルディア”が目当ての岩塊を横切る様に機体の軌道をほんの少しだけ左にずらしたわ。

 

その私の軌道変更に合わせて、真姫も岩塊を避ける様にほんの少しだけ軌道を変えて来たわ。

 

真姫のヤツは真っ向勝負!とでも思ってるんでしょうね。

 

それもまぁ悪くはないけど…

 

「私は真っ向勝負よりも勝ちに拘らせてもらうわ!!!」

 

勝てば官軍、負ければ賊軍。

 

何を言っても負ければそれでおしまい。

 

勝負はいつでも非情なのよ!

 

先に加速を始めた分、私の“ザク・ブバルディア”の方がお互いの中間辺りにあった岩塊へと先に辿り着いたわ。

 

“ザク・ブバルディア”が岩塊を通り過ぎ様としたその瞬間…

 

「これでもっ!喰らいやがれってのよっ!!!」

 

私は右手に携えた左手こん棒(仮)を下から掬い上げる様に振り上げたわ。

 

狙いは勿論!ちょうど真横に来ているちょっと大きめの岩塊!

 

勢いよく振り上げられた左腕こん棒(仮)は岩塊を粉々に粉砕して…

 

[[う"ぇえ!?]]

 

いくつもの石片をこちらへと突っ込んで来ていた真姫の“百式”へとぶちまけてやったの。

 

石片の散弾ってとこね。

 

こんなのシールドでもあれば余裕で防げるんでしょうけど、残念ながら真姫の“百式”はシールドなんてそんなモノは持ってないから、石片の散弾を真っ正面からモロに喰らっちゃっていたわ。

 

それでも真姫のヤツったら咄嗟に刀を振るっていくつかの石片は切り払っていたみたいだけどね。

 

なかなか良い反射神経してるじゃない。

 

けど…

 

「それっ!致命的なスキよねっ!!!」

 

スキだらけよ!

 

私は大地を蹴り上げて機体をさらに加速させると、振り上げたままの左腕こん棒(仮)を今度は力一杯に振り下ろしたの。

 

[[っ!きゃぁぁぁぁ!?]]

 

岩塊を砕いてぶちまけた石片の散弾によって完全に加速の勢いが止まってしまった真姫の“百式”は、この私の渾身の一撃をマトモに喰らっちゃったわ。

 

振り下ろされた左腕こん棒(仮)は真姫の“百式”の首筋の辺りに直撃。

 

私の渾身の一撃は勢いのままに真姫の“百式”を地面に打ち付けたわ。

 

地面にうつ伏せに倒れる真姫の“百式”に対して…

 

「アンタ、頭良いんだからただ刀振り回すだけじゃなくて、ちょっとは考えて戦いなさいよね。」

 

私は再び左腕こん棒(仮)を振り上げ、一気に振り下ろしたわ。

 

再び振り下ろされた左腕こん棒(仮)の一撃は、真姫の“百式”の背中のバインダーを粉砕。

 

[[っ!このっ!!!]]

 

背中を打ち付けた容赦ない一撃を受けても、真姫はまだ戦う意思を捨てずに身を起こそうとしていたわ。

 

この状況でまだ諦めずに立ち向かおうとするその姿勢は褒めてあげるわ。

 

でもね…

 

「どう見てももう終わりでしょ?ねぇ?まーきちゃん♪」

 

もうアンタは“詰み”ってヤツなのよ!

 

起き上がろうとする真姫の“百式”へと三度目の左腕こん棒(仮)が振り下ろされたわ。

 

ぐしゃ。

 

そんな音を辺りに響かせた直後、真姫の“百式”は動かなくなったわ。

 

「鈍器はマジで最強ね♪人類の叡知の結晶だわ♪」

 

こうして私と真姫とのバトルはその幕を閉じたの。

 

真姫も初心者卒業したばかりのひよっこにしてはがんばった方だけどまだ私の方が上ね♪

 

にこにーサマは伊達にベテランってワケじゃないのよ♪

 

まだまだアンタみたいなひよっこには負けてやれないわ♪

 

「さて、と。こっちは終わったわよ?そっちは頑張ってるかしら?ねぇ穂乃果?」

 

私は大空を見上げながら、絵里を相手に必死に喰らいつこうと駆け回っているであろう穂乃果へとそう語りかけたわ。

 

フィールドギミックで通信妨害が掛かっているから、とーぜん私のこの声は穂乃果には届かないんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間はちょっとだけ巻き戻って、場面は穂乃果が大空へと旅立った直後。

 

[[ っ!この子!スゴいパワー!(大丈夫!穂乃果なら絶対に使いこなせるよ!だから振り回されないで!) ん!が、がんばる!!!]]

 

穂乃果は私から受け取った“キャバリエールパック”の推力に手間取っていたわ。

 

そりゃ結構重量のある“ザク・ブバルディア”を飛ばせる為に作られたバックパックなんだから、細身で比較的軽い穂乃果の“ソルストライクガンダム”じゃ“キャバリエールパック”の推力に振り回れちゃうのはとーぜんよね。

 

そもそも今さらだけど“キャバリエールパック”は“ソルストライクガンダム”用の調整とかそこら辺はこれっぽっちもしてないし。

 

[[うぎゃぁぁぁぁぁぁぁすぅぅぅぅ!?]]

 

結果として“キャバリエールパック”と合体した穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は空を飛べこそしたけど、ぐるぐると回ったりガクガクと揺れたりと大変な事になっていたわ。

 

あー、うん。

 

なんかゴメンね?

 

ぶっちゃけあの時はそこまで考えが回ってなかったわ。

 

まぁ穂乃果には一応“電子精霊”が居るんだから、そこら辺は何とかして貰いなさい。

 

[[ (このままじゃ絵里ちゃんと戦うどころじゃないよねぇ…うん。穂乃果♪ちょっとだけホノカと代わって♪) えっ?別に良いけどぉぉぉぉぉぉ!?と、止まんない!?ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁすぅぅう!?]]

 

とうとう穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は“キャバリエールパック”の推力に負けて暴走を始めちゃったみたい。

 

凄いスピードでぶっ飛んで行っちゃったわ。

 

あー、これはダメっぽいわねー。

 

このままじゃ絵里のヤツの餌食なるか、その前に地面に激突してぐしゃってなるかの2択ね。

 

せっかく私の“ザク・ブバルディア”の“キャバリエールパック”を貸してあげたのに残念だわー。

 

[[ (っ!代わるね!穂乃果!)…っん!ここはホノカに任せて!(お、おねがーーい!) ん!ポチ!ソルストライクのプログラムを書き換えるから手伝って!]]

 

《はーい。》

 

[[ (プログラムを書き換えるって、ホノカそんなコトできるの?) もちろん!だってホノカは穂乃果だから♪ (ほへー。穂乃果はよくわかんないけどスゴいね!ホノカは!) あっはは♪スゴいのはホントはホノカじゃなくて穂乃果なんだけどなー…っと♪ん。これで…多分よしっ!穂乃果!これならイケるよ!(ほんと?) ホントホント!それじゃホノカは戻るね♪(うん!)……っん!あっ…!]]

 

こりゃダメだ…と、思ったら、なんかブレブレの飛行を続けていた穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が急に安定性を取り戻してマトモに飛び始めたの。

 

その飛行はさっきまでの危うい飛び方じゃなく、どこからどう見ても完全に制御された見事な飛行だったわ。

 

[[うんっ!これなら…いける!!!]]

 

穂乃果のヤツ、私の“キャバリエールパック”を土壇場で使いこなしたったワケ?

 

へぇ穂乃果のクセにやるじゃない。

 

穂乃果が“キャバリエールパック”を見事に制御して、大空をその手にした丁度そのタイミングで…

 

[[あら?今度は穂乃果が私の相手をしてくれるの?]]

 

突撃槍と大型シールドを構えたロシアンキツネの“トールギス・ヴァルキュリア”がその自慢のスピードを遺憾無く発揮させながら、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へと接近して来たの。

 

穂乃果!ここからが本番よ!本番!

 

あ♪本番って言っても風俗で交渉次第でアレをソレに入れちゃうホントは絶対にヤっちゃダメな行為じゃないわよ?

 

えっ?そんなコト言われなくてもわかる?あー、そーですか!

 

そりゃわるかったわね!ふんっ!だ!

 

[[絵里ちゃん!!!]]

 

[[にこのバックパックを借りたのね…いいわ…!来なさい!穂乃果!大空を舞う事の厳しさを教えてあげるわ!!!]]

 

あら?絵里のヤツったらロシアンキツネのクセに随分とカッコいい事を言うじゃない。

 

えーっとナニナニ?“大空を舞う事の厳しさを教えてあげるわ”?

 

へー、ふーん。

 

まぁ教えてあげれば良いんじゃないの?

 

でもね?そんな事を言っておいて穂乃果に負けたりしたら…ぷぷっ♪

 

爆笑モノよねぇ~♪

 

このネタだけで一生弄り倒せちゃうわ♪

 

だから穂乃果っ!そんな大口ロシアンキツネなんかに負けんじゃ無いわよ!!!

 

[[貫きなさい!ヴァルキュリア!!!シュトゥールムゥゥゥ!!!!!]]

 

[[ (穂乃果!ランスチャージが来るよ!) ん!わかってる!]]

 

突撃槍と大型シールドを構えた絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”は、当然いつものバカの一つ覚えの様に穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へとランスチャージを仕掛けて来たわ。

 

旋回を続けて十分に速度の乗ったそのランスチャージは、私が相手をしていた時よりもさらに鋭く素早くなっていたの。

 

この絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージに対して…

 

[[ (穂乃果っ!)ん!ここっ!!!]]

 

穂乃果は真っ向から突っ込んで行ったと思ったら、突撃槍の切先が“キャバリエール・ソルストライクガンダム”を捉え様としたその時、スラスターを器用に噴射させてあっけなく避けちゃったのよ。

 

ランスチャージを回避した穂乃果はさらに…

 

[[このまま…切り裂いてっ!ソードウィング!!!]]

 

すれ違い様に“キャバリエールパック”の剣翼で絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を切り裂こうとしやがったのや。

 

ってか穂乃果ヤツ!いつの間にか“キャバリエールパック”の剣翼に“ソードウィング”なんて名前付けたのよ!

 

ソレって貸してるだけなんだから勝手に名前付けんなってのよ!!!

 

[[っ!?やる!でも!!!]]

 

[[わわっ!?]]

 

天の声的ポジションで私がぎゃーぎゃーと騒いでいる間も穂乃果と絵里の攻防は続いていたわ。

 

“キャバリエールパック”の剣翼が絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を切り裂こうと迫るけど、流石は絵里と言うべきか剣翼が機体に触れるか触れないかのタイミングで左手に持った大型シールドを振り抜いて来やがったわ。

 

シールドバッシュ。

 

絵里のヤツがよく使うシールドによる殴打攻撃ね。

 

絵里はそのシールドバッシュで自身へと迫る剣翼を振り払ったの。

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”はこのシールドバッシュによって弾き飛ばされちゃったわ。

 

弾き飛ばされた穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”だったけど、すぐに体勢を立て直して元気に飛んで行ったわ。

 

ったく…穂乃果のヤツ、人の事をヒヤヒヤさせちゃって…。

 

もちろん絵里のヤツも旋回して再度ランスチャージを仕掛ける為に飛んで行ったわ。

 

穂乃果もがんばってるけど、空中戦だとどうしても絵里のヤツに一日の長があるわね。

 

穂乃果のヤツ、絵里を相手にどう戦うつもりなのかしら?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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幕間「騎翼天翔」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

未だに水星系のガンプラが手に入らないQooオレンジでございます。
ルブリスウルは個人的に非常に好みなデザインなので、是非とも入手したいですが…きっと無理っぽいですね…。





今回は幕間となります。
お話としては前回の続きとなり、穂乃果ちゃんの中のもう1人の穂乃果ちゃんことホノカの1人称となります。








それでは 幕間「騎翼天翔」 始まります。














「び、びっくりしたー!」

 

(そだね。でも今のはちょっと惜しかったよ!穂乃果なら次は絶対にヤれるよ!)

 

「ん!がんばる!」

 

(うんうん♪ファイトだよ♪)

 

矢澤 にこから半ば無理矢理に渡された“キャバリエールパック”で大空へと飛び立った穂乃果と私は、こっちを狙って突撃して来た絢瀬 絵里の乗機“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージに合わせてソードウィングを当て様としたんだけど、直撃させる寸前に気付かれて大型シールドを振るわれて弾き飛ばされてしまったの。

 

あと少しで墜とせたのに残念♪

 

あの女、穂乃果とホノカの青空くんを衆人環視の中で土下座させて高笑いしていた性格最悪のクソ女のクセに、ガンプラバトルの腕前だけはそれなりに良いから困っちゃうよね。

 

突撃しか出来ないクセに。

 

硬いだけのクセに。

 

クソ女のクセに。

 

ホノカの穂乃果を困らせるだなんて、ほんとクソだよね。

 

クソでクソでクソでクソでクソでクソでクソでクソでクソで……モウコロシテヤロウカシラ。

 

「ねぇホノカ?なんか怖いコト考えてなーい?」

 

(……べっつにー♪)

 

「ほんと?」

 

(ほんと♪ほんと♪)

 

危ない危ない。

 

暗い感情に流されて穂乃果への思考ガードが甘くなっちゃったわ。

 

私が穂乃果の為にクソ女を排除しようとかそんな黒い事を考えていたなんて、万が一にでも優しい穂乃果が知ったら確実に泣いちゃうもんね。

 

それにしてもクソだなんてまるで青空くんみたいな言い方しちゃったね。

 

穂乃果の前ではこんな汚い言葉を使わない様に気を付けないとダメだね。

 

っと、そんな事を考えているうちに…

 

(穂乃果っ!絵里ちゃんがまた来たよ!)

 

あの女…絢瀬 絵里が性懲りもせずに突撃槍と大型シールドを構えて、馬鹿の一つ覚えみたいなランスチャージをこちらへと仕掛けて来たわ。

 

「うぎゃー!?ど、どーーーしよーーー!?」

 

大空を凄いスピードで駆け抜けて来ている絢瀬 絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を見た穂乃果は、すっごい慌てた思わずといった感じでうぎゃーって叫んじゃってるわ。

 

私としてはそんな穂乃果が可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて仕方ないんだけど、世間一般的に言えばうぎゃーって女の子としてそれは言っちゃダメな感じのヤツなんじゃないのかな?

 

まぁ何度も言うけど穂乃果は可愛いから別にうぎゃーとか言っても関係無いんだけどね♪

 

みんなもそう思うでしょ?

 

思わないヤツが居るんなら…どうしてくれようかしら?

 

とりあえずは手足の爪でも剥いであげよっかな♪

 

イヤならみんなも穂乃果の事を可愛いって思ってあげてね♪

 

って言うか相変わらず突っ込んで来るだけのあの女はあれしか攻撃手段がないのかな?

 

毎度毎度ただ突撃して来るだけなんてほんとバカなんじゃないの?

 

バカハシネバイイノニ……っと、これじゃまた穂乃果に怖いって思われちゃうわ。

 

「ホ、ホノカ!何か作戦ないの!?」

 

(作戦かぁ…んー…。)

 

凄いスピードでこちらへと突っ込んで来る絢瀬 絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を見て大慌てな穂乃果は、私にどうすればいいのか?と頼ってくれたの。

 

穂乃果に頼られちゃったら何とかしてあげないとねっ♪

 

だって私は穂乃果の為だけに存在している“ホノカ”なんだから♪

 

けどまぁぶっちゃけあのランスチャージを避けるだけなら穂乃果には余裕なのよね。

 

穂乃果は“思考”に関する事象を放棄した代わりに、“行動”…身体を動かしたりそれに付随する行為は得意だから♪

 

反射神経だってすっごいの。

 

穂乃果のその反射神経を活かせば…

 

(穂乃果ならあんな猪みたいな突撃なんて簡単に避けれちゃうよ♪)

 

避けるだけならほんと簡単♪

 

でも…

 

「それはそうだけど…」

 

穂乃果は避けるだけじゃイヤみたい。

 

避けるだけじゃイヤって事はつまり…

 

(クソおん…ゲフンゲフン。絵里ちゃんをどうにかして倒したい?)

 

「くそおん?」

 

(そこは気にしないでくれるとホノカは嬉しいな♪)

 

「?よくわかんないけどホノカがそう言うなら穂乃果は気にしないよ?」

 

(ん。ありがと♪)

 

危ない危ない。

 

思わず“クソ女”って本音が口からぽろっと出ちゃったわ。

 

まぁ口からぽろっと出ちゃったとか言ったけど、穂乃果の身体を借りてない精神体の今の私には口なんてないんだけどね。

 

それよりも今はあのクソ女を…突撃バカの絢瀬 絵里をどう処理するか、だね。

 

機体スペックだけで見れば穂乃果と私の使っている“ソルストライクガンダム”よりも、あのクソ女の“トールギス・ヴァルキュリア”は全ての面で圧倒的に上回っているわ。

 

それでもこうして多少なりともマトモに戦えているのは矢澤 にこがさっき押し付けて来た“キャバリエールパック”があるから。

 

矢澤 にこにはちょっとは感謝してあげても良いかもね。

 

私は内心で矢澤 にこの有益度を少しだけ上方修正しながら、手持ちの札でどうやってあのクソ女の“トールギス・ヴァルキュリア”を処理するかを穂乃果が使用していない脳領域を十全に使わせて貰って、何十何百ものシュミレーションを脳内で一瞬のうちに繰り返して行くわ。

 

ビームライフルは?

 

あの分厚い装甲とシールドの前じゃ無理。

 

ビームサーベルは?

 

突撃槍に比べるとリーチが短過ぎるから現実的じゃないわ。

 

イーゲルシュテルンは?

 

ビームライフル以下の豆鉄砲じゃ話にもならないわ。

 

単純に殴る?

 

突撃槍を掻い潜って懐に入れれば…んー、懐に入ったら入ったでさっきみたいに大型シールドで殴り飛ばされちゃうよね。

 

サテライトチャージが使えれば火力的にも機体性能的にも楽なんだけどなぁ…。

 

「ホノカ?」

 

ん。

 

穂乃果が私の答えを求めている。

 

早くしなきゃ。

 

ランスチャージを躱す事自体は穂乃果なら余裕。

 

問題はあの無駄に分厚い装甲。

 

あの装甲を抜けるだけの装備は…サテライトチャージを使っていない状態の“ソルストライクガンダム”自体には無い。

 

ただ矢澤 にこから渡された“キャバリエールパック”の剣翼…穂乃果はソードウィングって勝手に名付けていたけど、そのソードウィングならあのクソ女の“トールギス・ヴァルキュリア”でも切り裂けるみたい。

 

そうなるとやっぱりさっきみたいにランスチャージに合わせてカウンター気味にソードウィングを当てるしかないわね。

 

でも当然だけどあのクソ女はソードウィングでの攻撃を警戒しているハズ。

 

警戒してなきゃただのバカ。

 

私としてはそっちの方が楽で良かったんだけどね。

 

うーん…どうしよっかなぁ…。

 

ん。

 

1つ1つでダメなら2つで、かな?

 

(穂乃果♪ホノカに良い作戦があるよ♪)

 

「ホント!さっすがホノカ!」

 

(んっふふ♪それ程でもあるよー♪)

 

本当に凄いのは穂乃果なんだけどね。

 

だってホノカは穂乃果なんだから。

 

ホノカが凄いとしてら、それは穂乃果が凄いから。

 

それを穂乃果は気付いてはいないんだよなぁ…。

 

あと世の中の人達も。

 

穂乃果、ほんとはアホなんかじゃないのにね。

 

「ねぇねぇ!それで穂乃果はどーすればいいの!」

 

何時かは穂乃果もその他の有象無象の連中も穂乃果が本当は凄いって事に気付いてくれたらいいな♪って想いは今はちょっとだけ置いておいて。

 

とりあえずは目の前のあの忌々しいクソ女の処理だね。

 

忌々しいクソ女だなんて今の言い方はちょっと園田 海未っぽかったかな?

 

あの女もいつもいつも穂乃果に対して偉そうに講釈を垂れて来やがるから余り好きじゃないのよね。

 

穂乃果は園田 海未の事が大好きみたいだから見逃してあげてるけど。

 

世の中のウジ虫共はみんな穂乃果の優しさに泣いて感謝を捧げれば良いのに。

 

「ホノカ?どーしたの?」

 

(あ、うん。ごめんごめん♪何でもないよ♪)

 

さて、と。

 

それじゃあのクソ女に目にもの見せてやろうっと♪

 

(穂乃果♪ビームライフルを撃ちながらこのまま突っ込んで!)

 

「ビームライフル?でもビームライフルは絵里ちゃんに当たってもあんまりダメージ無いんじゃないの?」

 

ん。

 

流石は穂乃果♪

 

穂乃果の言う通り、あのクソ女の“トールギス・ヴァルキュリア”は硬過ぎるから、穂乃果と私の使っている“ソルストライクガンダム”の持ってるビームライフルが当たっても、あんまりどころかこれっぽっちもダメージは無いんだよね。

 

もっと高出力の…例えば南 ことりが使っているウイングガン系列の持つバスターライフル位の威力があれば、あのクソ女の“トールギス・ヴァルキュリア”にもダメージを与えられるんだろうけどね。

 

でもね?今回はビームライフルでダメージを与える事が目的じゃないんだよ♪

 

ビームライフルでの攻撃はあくまでも牽制。

 

だから…

 

(ん、そだね。でも効かなくても良いからとにかくぶっ放しちゃって♪穂乃果、そーゆーの大好きでしょ?)

 

「ん。わかった!よぉっーーし!いくっぞーーー!!!」

 

んー♪元気♪元気♪

 

それでこそ私の穂乃果だよね♪

 

穂乃果はこちらへと突っ込んで来ているあのクソ女の“トールギス・ヴァルキュリア”に向かって飛行を続けながら、右手に持ったビームライフルを乱射し始めたの。

 

ビームライフルの銃口から次々に発射される緑色のビームの何発かは、相変わらずこちらへと突っ込んで来ている“トールギス・ヴァルキュリア”へと着弾。

 

そして案の定、“トールギス・ヴァルキュリア”のその堅牢過ぎる装甲に弾かれちゃうわ。

 

ま、予想通りの結果なんだけどね。

 

これで倒せたら苦労はしないよね。

 

私が内心で苦笑いを浮かべながらそんな事を考えている最中も、穂乃果はビームライフルを乱射しながら“トールギス・ヴァルキュリア”へと向かって行っていたわ。

 

あちらもこっちに向かって突っ込んで来ているから、彼我の距離はどんどん縮まって行って…

 

(そろそろ…かな?)

 

もう数秒で互いの機体が交差する…そんな距離まで近付いたの。

 

この位の距離なら大丈夫かな?

 

そう判断した私は…

 

(穂乃果!ビームライフルを絵里ちゃんにおもいっきりぶん投げて!)

 

穂乃果に次の指示を出したの。

 

「ん!えぇーーーい!!!」

 

穂乃果は突然、ビームライフルをぶん投げて!だなんてちょっと躊躇っちゃう様な私からの指示を、何の躊躇いもなく実行してくれたの。

 

普通はまだまだ使える武器をぶん投げろだなんて言われたら少しは躊躇しちゃうモノなんだけどね。

 

それなのに何の躊躇いもなく実行してくれちゃうのは、穂乃果が私の事を心の底から信頼してくれているから…だよね♪

 

嬉しいなぁ…すっごく嬉しいなぁ…♪

 

ん。

 

穂乃果の信頼にしっかり応えてあげなきゃ♪だね!

 

穂乃果からの信頼が嬉し過ぎて思わずニヤニヤしちゃいそうになるのをぐっと堪えている間にも、穂乃果がぶん投げたビームライフルは真っ直ぐに絢瀬 絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”へ向かって飛んで行っていたの。

 

恐らく絢瀬 絵里は穂乃果のこの行動を苦し紛れとら来る行動だとでも判断したんでしょうね。

 

絢瀬 絵里は自機へと投げつけられたビームライフルをまるっきり無視しちゃっているの。

 

まぁ絢瀬 絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”にとって、ただ投げつけられただけのビームライフルなんてその堅牢過ぎる装甲の前にはこれっぽっちも脅威にはならないでしょうから当然の判断よね。

 

ん。

 

でもその絢瀬 絵里の判断も、当然だけど私の想定内。

 

私はほくそ笑みながら次の指示を穂乃果に出すの。

 

(次!イーゲルシュテルンでビームライフルを狙って!)

 

「ん!ばーるかん!発射!!!」

 

穂乃果がトリガーを引くと、“ソルストライクガンダム”の頭部に内蔵されているバルカン砲“イーゲルシュテルン”が火を噴き、次々に弾丸が飛び出して行ったの。

 

弾丸はさっき投げつけたビームライフルへと吸い込まれる様に着弾して…

 

(どっかーん♪ってね♪)

 

絢瀬 絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の目前で爆発。

 

私の思惑通りに飛び散るビームライフルの破片と爆炎が“トールギス・ヴァルキュリア”の視界をふさいでくれたの。

 

(今だよ!やっちゃえ!穂乃果!!!)

 

穂乃果にやっちゃえ!と叫びながら、私はこれはもう決まったね♪とか考えていたんだよね。

 

けど…

 

「ダメっ!」

 

(えっ?)

 

穂乃果は“ダメっ!”と普段発する事がない厳しい声を出すと、機体の進路を急に変えて地上へと降下し始めたの。

 

どうして!?

 

そう思った直後…ドンッ!と言う爆発音が蒼穹に響き渡ったの。

 

は?ナニ?今の爆発音?

 

突然の私が事態に戸惑っていると…

 

[[あら?避けられちゃったわね?]]

 

と、絢瀬 絵里の声がコクピットに聴こえて来たんだ。

 

っ!そうか!あの女!こっちが爆発を目眩ましにして突っ込んで来るって予想して、ブーステッドバーンとかって言う加速法を使って私達よりも早く突撃して来たんだ!

 

危なかった…あのまま穂乃果が私の指示に従って突っ込んでいたら、リーチの差で確実にこっちの攻撃よりも早く突撃槍の一撃を貰っていたよね…。

 

でも…穂乃果はどうしてブーステッドバーンが発動する時の爆発音が聴こえるよりも早く気付けたの?

 

その事がどうしても気になった私は、穂乃果に質問してみる事にしたの。

 

(ねぇ穂乃果…さっきの、どうしてわかったの?)

 

「ん?あのね?なんかこう…あのまま行ったらダメな気がしたの。」

 

(えーっと…それだけ?)

 

「うん!」

 

(あー、うん。アリガト…。)

 

あのまま行ったらダメな気がしたって…。

 

直感…とでも言えばいいのかな?

 

直感に従っただなんて、あまりにも非現実的だよ。

 

でも…私の…“ホノカ”って存在もかなり非現実的な存在だもんね。

 

うん。

 

とりあえずは穂乃果の直感のお陰で助かったから良しって事にしとこ♪

 

それよりもまずはあのクソ女だよ!クソ女!

 

次こそぶっ殺してやるんだから!

 

そう意気込んだ私の穂乃果と共有している視界の端に、チカチカと何か光るモノが見えたの。

 

その光が気になってよーーーく見てみると…

 

(…あぁ…あっちは終わったんだ。で、こっちを手助けしてくれるっと、そう言う事かな?)

 

穂乃果と私を空へと導いたどこかのお節介さんの姿が見えたの。

 

右手に持った左腕(?)を振り回すその姿が…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




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第12話「騎翔天結」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

奇跡的に30msのリリネル嬢と水星の魔女のグエル・ディランザを購入出来たQooオレンジでございます。
水星系のキット、売ってる所を初めて見ました…。




今回も本編第12話となります。








それでは 第12話「騎翔天結」そのじゅう 始まります。














真姫の“百式”をにこにーサマ自慢(?)の左腕こん棒(仮)で滅多打ちにして撲殺した私は、視界を空へと移して穂乃果と絵里の空地戦を観戦していたわ。

 

にこにーサマ的には本当は穂乃果の手助けをしてあげたいんだけど、今の“ザク・ブバルディア”の状態じゃ背中のランドセルのバーニアを噴かして無理矢理飛んで助けに行ったとしても、マトモな空中機動は取れないから簡単に絵里のヤツの餌食になっちゃうわ。

 

仮に玉砕覚悟で穂乃果の援護に行くとしても、それはここぞと言う時。

 

ただ暇になったからってだけで、マトモな空中戦も出来ない状態なのにホイホイと行ったりなんてしないわ。

 

そんな事を考えながら穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”の空中戦を見上げていると、2機がまた交差する様な軌道で加速を開始したの。

 

絵里のヤツは相変わらず突撃槍と大型シールドを構えたいつものランスチャージ。

 

対する穂乃果は…

 

「ビームライフル?」

 

加速しながら絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”へビームライフルを乱射し出したの。

 

ほぼ素組のビームライフルなんて絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”の前じゃ豆鉄砲もいいところじゃない?

 

穂乃果のヤツ…一体何のつもりよ?

 

案の定、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が放ったビームライフルのビームは、絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”の装甲の前に呆気なく弾かれちゃっていたわ。

 

あのバカ…ナニ無駄な事を…と思っていたんだけど…

 

「はぁ!?ビームライフルを投げたぁ!?」

 

今度はさっきまで乱射しまくっていたビームライフル自体をおもいっきり絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”へ向けてぶん投げやがったのよ。

 

ビームライフルが効かなくて自棄になってぶん投げたの?と思ったら、穂乃果のヤツは次に“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の頭部に内蔵されているバルカン砲“イーゲルシュテルン”をぶっ放しやがったわ。

 

頭部から放たれた弾丸は前方に投げつけられたビームライフルに着弾して…

 

「あぁ!そーゆーコトか!」

 

盛大…って程では無いけどそこそこの規模で爆発。

 

その爆発は絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”の鼻先で起こったもんだから、ちょうど視界を塞ぐ様な感じになったわ。

 

つまりは目眩ましってワケね。

 

穂乃果ヤツ、ちょっとは考えたじゃない。

 

効きもしないのに繰り返していたビームライフルでの射撃はあくまでもブラフ。

 

本当の狙いは交差の直前でそのビームライフル自体をぶん投げて、絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”の鼻先で破壊して、その際の爆発を使っての目眩まし。

 

アホの穂乃果でアホ乃果って言われちゃうクセに頭使って絵里のヤツのスキを無理矢理作ろうとしたのね。

 

突撃三昧だった穂乃果が頭を使った作戦を考えて実行してるだなんて、なんだかスゴく考え深いわ。

 

母親が子供の成長を実感する時ってきっとこんな感じなんでしょうね。

 

うちのママも私や妹たちが成長しているのを見た時にこんな気持ちになったりしてたのかしら?

 

ん?にこにーサマは成長してない?

 

って!おい待てゴラァァァァァァァァァ!!!!!

 

アンタたち!ドコ見てソレ言ってやがる!胸だろ!絶対に胸だろ!確実に胸だろ!!!

 

そりゃにこにーサマのおっぱいはちっぱいよ!限りなくちっぱいよ!

 

でもね!ちっぱいだっておっぱいなのよ!ちゃんとおっぱいなのよ!

 

そもそもおっぱいなんてちっぱいだろうが母乳が出れば良いのよ!

 

ムダにチ○コ挟んだりムダに揺らしたりなんかしなくても良いのよ!!!

 

アホな事ばっかり言ってると読者さんだとしても真面目にぶっ殺すわよ!!!

 

ったく…ほんと男ってどうしてこうムダにデカい乳が好きなのかしら…。

 

あんなの脂肪の塊じゃない…。

 

って!そーじゃなくて!

 

今は穂乃果よ!穂乃果!

 

せっかくあのアホの娘な穂乃果が無い頭を360度くらいひねりまくってマトモな作戦を考えて実行したんだから!

 

母性の塊のにこにーサマとしたらその結末をしっかりと見守ってあげなきゃダメなのよ!

 

巨乳信奉者共のせいで危うく本来の目的そっちのけでグダグダとアホな事になるとこだったわ!

 

で?そのアホの娘筆頭な穂乃果がどうなったかと言うと…

 

「は?あのアホの娘…何で降下してんのよ?」

 

せっかくビームライフルをイーゲルシュテルンで撃ち抜いて爆発させて、絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”の視界を塞いだのに、穂乃果のヤツは突撃して剣翼で攻撃する事もせずにいきなり“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の軌道を下の方…つまりは地上の方へと向けたの。

 

ナニやってんのよ?と思っていたら…

 

「爆発音?っ!まさか!」

 

突然、戦場に爆発音が響き渡ったの。

 

その爆発音を聴いた瞬間、私はどうして穂乃果が急に機体の進路を変えたのか理解したわ。

 

爆発音の正体は絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の奥の手“ブーステッドバーン”。

 

私と空中戦をしていた時にも使ったヤツね。

 

そらのバカがよく使う“soar”並みにバカみたいな加速を発揮する技法なんだけど…絵里のヤツはそれをここで使いやがったの。

 

穂乃果のヤツはそれを突っ込む直前に感知して機体の進路を変えたのね。

 

あのまま剣翼で攻撃するために突っ込んでいたら確実に突然槍でぶすっとされてヤられてたわね。

 

それにしても…穂乃果ヤツはよくもまぁ絵里のヤツがブーステッドバーンを使うってわかったわね。

 

あの場面なら私だって突っ込んでいたわよ?

 

ニュータイプ的な直感でも働いたのしから?

 

トップレベルのガンプラファイターの中にはニュータイプ染みた直感が働く人が多いって聞いた事があるけど…穂乃果もその類いって事?

 

ニュータイプ染みた直感…かぁ…。

 

まぁ私には無縁の産物よね。

 

それはそうと、穂乃果のヤツは進路を変えたまま私の居る地上の方へと降下を続けて来ていたわ。

 

せっかく加速したスピードを殺したくないんでしょうね。

 

そんな穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”はもう少しで私が居る真姫を倒したあとに移動して来たビルの屋上の上を通過しそうだわ。

 

かなり高度が下がって来てるわね。

 

これならワンチャン…うん、イケるかも?

 

ん。

 

 

それじゃこのにこにーおねーさんががんばったアホの娘をちょっとだけ手助けしてあげようかしらね♪

 

そうと決まれば早速行動よ!

 

アイツら、かなりの速度で飛んでやがるから、うかうかしていたら通り過ぎて行っちゃうもの。

 

私はサブコンソールをぽちぽちと操作して、上空を見上げている形になってる“ザク・ブバルディア”の頭部のモノアイをチカチカと発光させると同時に、右手に持たせたままの左腕こん棒(仮)を大きく振り回すわ。

 

これ、一見“がんばれー!”ってエールを送ってる様にしか見えないわよね?

 

さてさて、穂乃果のヤツは私の意図に気付くかしら…?

 

もっと派手に合図を送ってもいいんだけど、そうしたら絵里のヤツにも気付かれちゃう。

 

そうなったらせっかく手助けしようとしても空振りに終わる可能性が高くなっちゃうわ。

 

絵里のヤツのブーステッドバーンに気付けた穂乃果の直感ってヤツに期待したいんだけど…

 

「っ!来たっ!」

 

穂乃果のヤツ!こっちに気付いたわね!

 

私の合図とその意図に気付いたっぽい穂乃果は、“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の高度をさらに下げながらこちらへと近付いて来てくれたわ。

 

そしてその穂乃果を追って絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”も高度を下げながら猛スピードで来ているわ。

 

うんうん♪良い子♪良い子♪

 

ほーら♪こっちにおいでー♪良い子にはにこにーサマからのご褒美があるわよー♪

 

[[にこちゃん!!!]]

 

そうこうしているうちに通信が届く距離になったみたいね。

 

通信越しの穂乃果の声がコクピットに響いたわ。

 

「穂乃果!わかってるわね!そのまま私の上を通過して行きなさい!!!」

 

[[うん!]]

 

穂乃果のヤツ。

 

やっぱり私の意図に気付いてこっちに来ていたみたいね。

 

穂乃果の直感ってヤツはどうもバカに出来ないっぽいね。

 

で、これから私がナニをやろうとしているのかだけど、ぶっちゃけ絵里のヤツに左腕こん棒(仮)をおもいっきりぶん投げてやろうと思ってるのよ。

 

直撃出来なくても回避した時に多生のスキは出来るでしょ?

 

穂乃果にはそのスキをついて絵里のヤツを墜として貰うって算段ね♪

 

穂乃果が私の合図に気付いて、しかも私の意図にも気付くかな?ってかなり不安だったけど、そこら辺の問題も穂乃果のヤツが直感的に気付いてくれっぽいから無事にクリア♪

 

あとは…

 

「絵里のヤツにひと泡吹かせてヤるだけって話よ!!!」

 

相変わらず猛スピードど空を駆け抜け続けている絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”。

 

私はその絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”目掛けて…ん、目掛けちゃダメね。

 

それじゃ当たんないわ。

 

直接狙っても相手は高速で飛行してるんだから当たるワケないのよ。

 

ならどうするか?

 

それはね?

 

「ロシアンキツネの軌道を読んで…その進路の先に置く感じで………おもいっきり!ぶん投げる!!!」

 

ファンネルやビット、ドラグーンにファング、最新(2022年現在)だと水星の魔女系のガンビットとかのオールレンジ兵装を撃ち落とす時の様に、軌道を読んでその進路の先にビームや弾丸を置く感じで攻撃する。

 

私はそれとおんなじ要領で左腕こん棒(仮)をおもいっきりぶん投げてやったわ。

 

ぐるんぐるんと回転しながら飛んで行く左腕こん棒(仮)。

 

そのぶん投げた左腕こん棒(仮)は…

 

[[きゃっ!?えっ!何か当たった!?っ!しまっ、機体のバランスが!?]]

 

見事に絵里のヤツの“トールギス・ヴァルキュリア”の脚の辺りにぶち当たったわ♪

 

ちょっとタイミングが遅かったわね。

 

でもまぁ当たったからいっか♪

 

「穂乃果!あとはアンタが決めなさいよね!!!」

 

[[ん!お任せて!にこちゃん!!!]]

 

任せてとか言ってるけど、穂乃果が言うとどうにもいまいち心配なのよねぇ…。

 

けどもう私には切れる手札は何にもないから、ここから先は穂乃果に任せるしかないわ。

 

それに…

 

「空戦の真っ最中にあぁも派手にバランスを崩しちゃったら終わりよね♪」

 

絵里のヤツ。

 

まったくの意識外から飛んで来た左腕こん棒(仮)が脚に直撃したせいでかなり派手にバランスを崩しちゃったのよ。

 

あれだけ猛スピードで飛んでいたんだから、ちょっとの衝撃でバランスが崩れちゃうのは当然よね。

 

それでも流石は絵里と言うべきか、絵里のヤツは混乱しながらも必死に体勢を立て直そうと機体各部のスラスターを噴かしまくっているわ。

 

あの様子ならすぐにでも立て直しちゃいそうね。

 

穂乃果ヤツは間に合うかしら?

 

ま、大丈夫でしょ。

 

だって穂乃果には…

 

[[ (穂乃果!ここが決め時だよ!)ん!お願い!飛んで!キャバリエール!いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!]]

 

私が貸してあげた騎士の剣翼が…キャバリエールがあるんですもん。

 

絶対に間に合うに決まってるじゃない♪

 

「そのままロシアンキツネのヤツをぶった切ってやりなさい!穂乃果!!!」

 

剣翼…穂乃果はソードウィングって呼んでるみたいだから、今は私もそれに合わせてソードウィングって呼ぶけど、そのソードウィング着いた広げて穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は真っ直ぐに絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”へと突っ込んで行ったわ。

 

絵里のヤツはそれを見て咄嗟に手にしていた突撃槍を突っ込んで来る穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へと突き出したけど、穂乃果はその突きをスラスターを少しだけ噴射させて掻い潜る様に回避。

 

そのまま絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”の懐へと入り込んだわ。

 

そして…

 

[[ (ヤっちゃえ!穂乃果!)ん!これでっ!終わって!!!!!]]

 

蒼銀に輝く剣翼…ソードウィングを、“トールギス・ヴァルキュリア”の胴体のど真ん中にぶち当てたわ。

 

十分に速度の乗ったソードウィングの一撃は、“トールギス・ヴァルキュリア”の堅牢な装甲を…

 

[[ウソっ……]]

 

容易く切り裂いて、真っ二つにしてやったの。

 

“ウソ”と呆然と呟く様な絵里の声と共に、真っ二つに切り裂かれた“トールギス・ヴァルキュリア”は爆散。

 

つまりどーゆー事かと言うと…

 

[[やった!穂乃果のかっちーーー!!!]]

 

穂乃果の勝ちー♪じゃなくて!

 

「にこにーサマとその下僕のアホの娘な穂乃果の勝ち!でしょ!訂正しない!!!このアホ乃果!!!」

 

[[えぇーーー!!!って!にこちゃん!また穂乃果のことアホ乃果って言ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

「うっさい!このアホ乃果!!!」

 

[[また言ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

「ふん!何度でも言ってやるわよ!良くやったわ!アホ乃果!!!」

 

[[にこちゃんに褒められたけどアホ乃果ってまた言われたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ったく…ほーんとアホ乃果なんだから…♪

 

でも、アンタはホントに良くやったわ。

 

「良くがんばったわね、穂乃果。」

 

だから今だけは褒めてあげるわ。

 

何度でも、ね。

 

 

 

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第12話「騎翔天結」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

すっかりと寒くなりラーメンが美味しい季節なQooオレンジでございます。







今回も本編第12話となります。








それでは 第12話「騎翔天結」そのじゅういち 始まります。














バトルを終えた私たちはそれぞれの筐体から出て今回のバトルの反省会をしようとしていたんだけど…

 

「かったー!絵里ちゃんにかったー!!!やっふーー!きゃっふーー!うひょーーー!!!」

 

どうにもこうにもそれどころじゃないっぽいのよねー。

 

それぞれ悲喜こもごもって状態よ。

 

まずは↑を見て貰えばわかると思うけど、今回のバトルで見事に格上である絵里を撃墜してみせた穂乃果。

 

喜びのあまり奇怪な謎の踊りを踊って喜びまくってるわ。

 

まぁ一言で言えばもうあれね、あれ。

 

うん、アホ。

 

そしてそのアホに墜とされやがった自称ベテラン(笑)で堅牢な装甲が売り(笑)の突撃ロシアンキツネ(笑)の絵里(笑)はと言うと…

 

「負けた…また穂乃果に負けた…私、一応はベテランなのに…防御特化で無敵なはずなの…それなのに…ほぼ素人に…ほぼ素人…ほぼ素人…2連敗…2連敗…2連敗………。」

 

床に両手をついて見事なorzポーズをしていたわ。

 

四つん這いでデカいケツを突き出しちゃって……なんか身体の成長率的にムカついて来たからとりあえずおもいっきり蹴飛ばしてやろうかしら?

 

それにしてもorzだなんて久し振りに見たわね。

 

もうこれって今じゃほとんど使われてない表現なんじゃないの?

 

最近は見てない気がするのよね?

 

まぁそれは別にどーでもいいとして、ぶっちゃけ絵里のロシアンキツネのヤツったら、ざまぁよね。

 

とりあえず写真撮っておこっと♪

 

この画像で後で徹底的にからかってやるわ♪

 

で、もう1人の敗者である真姫はと言うと…

 

「別に勝ち負けなんてどうでも良いけど、自分の腕を引き抜いてこん棒代わりに使う蛮族に負けたのは少しだけ悔しいわね。」

 

と、憮然とした顔で前髪を人差し指でくるくると弄りながらそんな事を言っていたわ。

 

んっふふふー♪

 

勝ち負けなんてどーでもいいだなんて、真姫ったら見事な負け惜しみね♪

 

まぁこのにこにーサマに勝とうだなんて1億と二千年早いってのよ♪

 

「って!うぉい!待てや!このセレブっ娘!!!」

 

たかが腕を1本引っこ抜いてこん棒にしただけなのになんで蛮族だなんて言われなきゃダメなのよ!

 

知恵をしぼってある物を使って武器にしたんだからむしろ蛮族じゃなくて天才でしょ!天才!

 

それなのに…それなのに…それなのに…!!!

 

「誰が蛮族じゃ!誰ぐぅわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「ぐわー!だって!にこちゃん変なのー!」

 

「ごるぅらぁぁぁぁ!!!穂乃果ぁぁぁ!変ってなんじゃ!変って!!!この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマに対して変とかふざけんな!ボケがぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「イミワカンナイ。やっぱり蛮族じゃない。」

 

「蛮族じゃなかったらただのチンピラよね。」

 

「あのね!あのね!穂乃果!知ってるよ!にこちゃんみたいにわーわーうるさい人のことって“やんきー”って言うんだよ!」

 

「蛮族じゃねぇーし!チンピラじゃねぇーし!ヤンキーでもねぇーし!!!ってかうっさくもねーし!!!」

 

コイツら…言わせておけば好き勝手言いやがって!

 

マシでぬっ殺すわよ!!!

 

「ってか1億歩譲って蛮族とチンピラはよしとしても、穂乃果のヤツのヤンキーってのはドコから出て来たのよ!なんでヤンキーよ!ヤンキー!あれなの?初代ポケモンの赤・緑でトキワシティの横のセキエイ高原の入り口辺りで出てくる格闘単タイプの猿なの?進化するとオコリザルになる猿なの?って!それはマンキーでしょ!マンキー!人がボケてやってんだから誰か突っ込みなさいよね!!!」

 

「ほんと、イミワカンナイ。」

 

はいイミワカンナイいただきましたー。

 

「はいはい。おしゃべりはそこまでよ?反省会始めるわよー。」

 

「はーい!」

「はいはい。」

 

ぐぬぬぬっ!謎の踊りを踊ったりorzでケツを突き出していたり負け惜しみ言ったりした連中をクールに実況してただけなのにいつの間にかにこにーサマがアホみないな流れになってるし!

 

解せないわ!実に解せないわ!!!

 

HGUCのZZ系で個人的に1番発売して欲しいMS並に解せないわ!!!

 

「って!それは解せないじゃなくてゲゼでしょ!ゲゼ!!!あと絵里!それと真姫も!」

 

「ん?なーに?にこ?」

 

「ナニよ?」

 

「“はい”は1回よ!お行儀悪いでしょ!!!」

 

「………ほんと、イミワカンナイ。」

 

「うふふ♪にこは厳しいわね♪」

 

「ふんっ!あったり前よ!!!」

 

だってにこにーサマは頼れるお姉ちゃんなんですもの♪

 

「さて、それじゃ改めて今度こそ反省会を始めましょ♪」

 

「はーい!」

 

「…はいは「ぐるぅらぁぁぁ!返事は!1回っつたろーぐうわぁぁぁぁ!!!」…はぁ…わかったわよ!わーかーりーまーしーたー!“はい!”もう!これでいいんでしょ!これで!」

 

「ん!良くできました!がんばった真姫にははなまるにこにーあげちゃうわ♪」

 

「ナニよ、はなまるにこにーって…やっぱりイミワカンナイ。」

 

またイミワカンナイ?

 

今日の真姫はそればっかりね。

 

「んっふふふ♪」

 

「…ナニ笑ってんよ…。」

 

絵里のヤツ、人の顔見ながらニコニコしやがって。

 

なんなのよ、マジで。

 

「別に♪」

 

「別にってアンタねぇ…。」

 

「何でもないわ♪何でも、ね♪(だってにこに“一緒に騒げる仲間が出来て良かったわね♪”とか言ったらまた大暴れしそうだし、ね♪) 」

 

「ふんっ!」

 

絵里のヤツ…あの顔はナニか上から目線で失礼な事を考えてやがるわね。

 

ぼっちじゃなくなってよかったわねー♪とか。

 

……………………………って!うぉい!誰がぼっちじゃ!誰が!!!って!またこの流れ!?もういい加減に飽きたんだけど!?

 

「ねぇ?はんせーかいやらないの?」

 

「あ…。」

「あ…。」

「あ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごほん。それじゃ今度こそ改めて反省会を始めるわよ。まずは今回のバトルで自分でダメだったな?って思った事とかあるかしら?」

 

何度目になるかもうわかんなくなった仕切り直しの果てに、ようやく始まった反省会。

 

最初はにこにーサマが場を仕切っていたはずなんだけど、進行はいつの間にか絵里になっていたわ。

 

まぁそれは別にどーでもいいわ。

 

ここでその事を言い出したら確実にまたグダグダになるもの。

 

大人な対応ができちゃう大人でステキなレディのにこにーサマは大人しく反省会の議題(?)にそって今回のバトルで自分でダメだったな?ってとこを考えてあげるわ!

 

で?今回のバトルでダメだったとこ?

 

ふんっ!そんなのこの大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマにあるわけないじゃない!って言いたい所なんだけど……今回の私は色々と迂闊過ぎだったわ。

 

絵里との空中戦の最中に高度を下げ過ぎていた事に気付かなかったり、絵里の狙いが途中から穂乃果の方に向いてい事に気付かなかったり。

 

他にも細かい事をあげたらキリが無い位に迂闊過ぎたわ。

 

今回のバトル…勝てはしたけどき当たりばったりもいい所だったわね。

 

まぁ私が行き当たりばったりなのはいつもの事な気もするんだけど。

 

「えーっと、あのね?穂乃果はね?やっぱりサテライトチャージが使えないとダメダメなんだなって思った…かな?さっき絵里ちゃんに勝てたのだって、にこちゃんからあの“きゃばりえーる”?ってバックパックを貸して貰えたからだし。そーじゃなきゃ穂乃果のソルストライクは空なんて飛べなかったし。だから、穂乃果はサテライトチャージを使わない時にもっとうまく戦える様にと、空を飛んだり色んな事ができるようになるソルストライクだけのストライカーパックを作ることが課題だと思う!」

 

「ん、そうね。穂乃果の言う通り、穂乃果はやっぱりサテライトチャージ抜きでも戦える様になる事が最優先の課題ね。あとはソルストライク専用のストライカーパックを作るのは1人で無理そうなら私たちも協力するから、その時は声を掛けてちょうだい。」

 

「うん!」

 

どうやら穂乃果は自分が強くなるために何をするべきかを明確に自覚したみたいね。

 

穂乃果みたいな単純なタイプは目標が決まればそこに向かってがむしゃらに突っ走るから、これからどんどん強くなって行くハズだわ。

 

「さて、それじゃ真姫はどうかしは?今日のバトルで何か反省した所とかあるかしら?」

 

「……バカみたいに熱くなり過ぎたわ。もう少し冷静にならなきゃ。」

 

「そうね。アンタ、私と戦って時は熱くなり過ぎて周りが見えてなかったもんね。」

 

「そんな事、言われなくてもわかってるわよ…。でもどうしてもカッとなるとあぁなっちゃうのよ。」

 

「海未に頼んでバトル系のマンガによくある精神修行?でもしてみたら?海未ならそこら辺の事に詳しそうだし。」

 

「………マンガとかよくわかんないけど、何か方法がないかちょっと海未に相談してみるわ。」

 

「まぁ頑張りなさい。アンタ、バトルの筋は悪く無いんだし頭も良いんだから。」

 

「ふん…次は負けないわ、絶対に。」

 

「そ。ならアンタのリベンジ、期待してるわ。」

 

真姫も穂乃果同様、これからまだまだ強くなれるわ。

 

新しいガンプラも作ってるみたいだしね。

 

「私たちももっともっと頑張らないとね?ねぇ、にこ♪」

 

「うっさいロシアンキツネ。ってかアンタは突撃するだけじゃなくもっと別の戦い方も考えなさいよね。」

 

「別の戦い方って言われても…ほら、私って不器用だし?」

 

「ぬわぁーにが不器用よ。あれだけ器用に荒縄振り回して生身で海未とガチガチにやり合ってるヤツがナニ言ってんだか。ってかアンタ、リアルであれだけ器用に荒縄振り回せるなら、いっそのこと“トールギス・ヴァルキュリア”にも荒縄持たせみたら?」

 

「うーん…そうねぇ…けど私としてはガンプラを縛っても面白くないのよね。縛るならやっぱり…(自分自身を縛りたいもん♪) 」

 

「…ナニ?最後の方よく聞こえなかったんだけど?」

 

「ん。別に♪何でもないわ♪」

 

変なヤツ。

 

ま、コイツが変なのは今に始まったことじゃないからどーでもいいわ。

 

さて、と。

 

とりあえずは…

 

「ねぇ穂乃果?」

 

「なぁーに?にこちゃん?」

 

今日がんばった穂乃果にご褒美のひとつでもあげようかしら。

 

「おもいっきり空を飛んでみて、どうだった?」

 

「おもいっきり空を飛んで?んー…ん!あのね!あのね!穂乃果ね!楽しかった!お空を飛んで!すっごく!すっごく!すっごーーーーく!楽しかった!こうね!ばびゅーん!って飛んで!すっごく速くて!」

 

私の不意の問い掛けに対して、穂乃果は“楽しかった”って子供みたいにはしゃぎながらそう答えてくれたわ。

 

「そ。」

 

楽しかった、ねぇ。

 

普通はぶっつけ本番で、しかもマトモな制御が効かない様な状態でいきなり空を飛んだりしたら怖いとか思うハズなんだけどね。

 

それなのにこの子は楽しかった、か。

 

なら…

 

「穂乃果。アンタにコレ、あげるわ。」

 

私のもう1つの相棒の“翼”を…

 

「えっ?」

 

アンタにくれてやるわ。

 

「私のブバルディアのキャバリエールをアンタにくれてやるわって言ってんのよ。」

 

いつかアンタ自身が自分だけの“翼”を作り上げるまでの間、特別に私の“翼”を使わせてあげるわ。

 

「あげるって…どーして?」

 

「ふんっ!そこのロシアンキツネをぶった切ったご褒美よ!ご褒美!」

 

「でも…」

 

「デモもストもないわ!何でもいいから黙って貰っときなさい!」

 

「にこちゃん…。」

 

「ナニ?アンタ、まさかせっかくのにこにーサマからのご褒美をいらないとかふざけたコト言うつもりじゃ無いでしょうね?まぁ仮にそんなコトを言ったりしやがったら即ぶん殴るけど。」

 

「ほ、穂乃果、殴られるのはイヤだなぁ…。」

 

「なら黙って受け取りなさい!ほら!」

 

私はそう言い放って穂乃果に“ザク・ブバルディア”の背中から外した“キャバリエールパック”を渡してやったわ。

 

「にこちゃん…ほんとにいいの?」

 

穂乃果は手にした“キャバリエールパック”に戸惑いながらそう聞いて来たわ。

 

「ん。大事に使ってやってね?」

 

ホント、大事に使って欲しいわ。

 

ぶっちゃけそれ、今じゃプレ値付いてるパーツとか結構使ってるんだから。

 

特にメインブースターに使っている、3代目メイジン・カワグチが作った“アメイジング・ブースター”のレプリカガンプラなんて、ここ何年も全く再販してなくて、リサイクルショップでも運良く見掛けても定価の10倍近いバカみたいな値段になってんのよ?

 

あれやこれやと使ってるパーツを今のプレ値状態に換算して合計すると軽く万越えよ、万越え。

 

「………うんっ!大事に使う!穂乃果!ずっと!ずっと!ずっーーーーとっ!大切にする!」

 

私の即物的な内心の思いを知ってか知らずか、穂乃果は嬉しそうに“キャバリエールパック”を自身の胸元に大事そうに抱き寄せて、目を輝かせながらそう言って来たわ。

 

「そ。」

 

「にこちゃん!ありがと!!!」

 

こうしてこの日、穂乃果の“ソルストライクガンダム”は大空を自由に舞い、対するモノを容易に切り裂く“騎士の翼”を手にしたの。

 

“キャバリエール・ソルストライクガンダム”

 

うん。

 

やっぱり長いけど…やっぱり悪くない名前だわ。

 

「よぉーーーし!穂乃果!もっとがんばるぞー!もっともっと!いっぱいがんばって!みんなでガンプライブで優勝するんだ!!!きゃっふーーー!あ……!」

 

「うぉい!待て!ボケ!大事にしろって言った側からおもいっきり落とすな!このアホ乃果ぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「うわぁぁぁぁぁん!ごめんなさぁぁぁぁぁいぃぃぃぃ!?こ、壊れてない!?壊れてないよね!!!」

 

「ちょっと貸してみなさい!」

 

「あっ!パーツ取れてる!うわぁぁぁぁん!助けてにこちゃぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

 

「この!アホ乃果ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

まったく…ホント、やれやれだわ。

 

やれやれだけど………こんな賑やかなのも…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪くないわ。

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「試してバッテン①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

新しい30msが褐色で残念なQooオレンジでございます。
褐色…あまり好きではないのです…。






今回からは閑話になります。
花陽ちゃんの新しい…








それでは 閑話「試してバッテン①」 始まります。














「あのね、凛ちゃん、真姫ちゃん。このあとちょっと花陽の新しいガンプラのお試しに付き合ってくれないかな?」

 

絵里と組んで出撃した穂乃果とにこちゃんコンビとのバトルを終えたその日の夜。

 

夜ご飯を食べ終わってそらとことりとにこちゃんが洗い物を始めたちょうどその時、花陽が私と凛にそんな事を言ってきたの。

 

「新しい…」

 

「ガンプラ?」

 

新しいガンプラって…

 

「花陽…アンタ、そんなモノいつの間に作ったのよ?」

 

合宿が始まってから花陽はずっと凛に付きっきりで凛の新しいガンプラの作成を手伝っていたわよね?

 

みんなが寝静まった夜中にこっそりと作ってたのかしら?とも思ったけど、夜は夜で文字通り死んでるんじゃないの?ってくらいにぐっすり眠ってたしそれは無いハズだわ。

 

花陽がこの合宿中に新しいガンプラを作る時間なんて無かったと思うんだけど?

 

私の隣に居る凛も多分おんなじ事を考えてるっぽいわ。

 

なんでそんな事がわかるかって?

 

だってほら?凛の顔が宇宙ねこ?とかって言うヤツみたいになってるのよ。

 

あれは絶対に“コイツ、いつの間に作ったんだ?”って思ってるハズだわ。

 

凛って結構思ってる事が顔に出るのよね。

 

思ってる事が顔に出るって言えば穂乃果とにこちゃんの2人もそうよね。

 

穂乃果はまぁあれね。

 

頭にアの付くホだし。

 

あとにこちゃんも穂乃果と同等の頭にアの付くホだし。

 

逆に結構ポーカーフェイスなのはことりと希の2人よね。

 

2人とも基本的にいつもにこにこ笑っていて腹の中を見せないのよね。

 

特に希はナニ考えてるかまったくわからない時が多いわ。

 

あれは信頼はしても良いけど信用はしちゃダメなタイプよね。

 

にひひ♪とか笑ってイタズラで洒落にならない事とか仕掛けて来そうだし。

 

まぁそれは今はどうでもいいわ。

 

それよりも今は花陽の新しいガンプラってヤツについてよ。

 

ホント、この子はいったいいつの間に新しいガンプラなんて作ってたのかしら?

 

「いつの間に作ったって普通に合宿に来る前に作ったんだよ?」

 

…………あぁ。

 

合宿前に作ったって、言われてみればそうよね。

 

私とした事が合宿中に作ったとばっかり思ってから、その事が選択肢からすっかりと抜け落ちちゃっていたわ。

 

「でもかよちん。なんでまた新しいガンプラとか作ったの?かよちんの“ジム・カーバンクル”ってそーとーこーせのーなんだよね?ぶっちゃけ新しいガンプラなんていらなくね?って凛はそー思うんだけど?」

 

花陽の今使っているガンプラ“ジム・カーバンクル”。

 

ジム改って個人的な意見を言わせて貰えば凄く地味な量産機のガンプラに強化装甲を増設して、バックパックさせてビームキャノンとミサイルランチャーに加えて、2本のサブアーム(シールド付き)を取り付けたガンプラ。

 

鈍重そうな見た目の割りにそれなり以上の機動力と運動性を持っていて、増設された強化装甲で防御力の面でも凛のベニャッガイに匹敵する堅さを持っているわ。

 

少なくとも私が今使っている素組の百式なんかよりよっぽど高性能な機体だわ。

 

って言うか、花陽の“ジム・カーバンクル”って、私たち“μ's”の面々がそれぞれ使っているガンプラの中でも、上から数えた方が早いくらいには高性能なハズよ。

 

それなのに新しいガンプラ?

 

「うーん?あのね?ぶっちゃけ新しいガンプラなんていらなくね?って言われても、花陽的にはガンプラ作成が普通に趣味だから日々これ精進でチマチマとガンプラを作り続けてるの。それに花陽は凛ちゃんや真姫ちゃんと違って操縦技術が残念だから、その分はより高性能なガンプラを作る事でカバーしようと思って。もちろんちゃんと操縦の練習もがんばルビィだけどね。」

 

足りない技量はガンプラの作成技術でカバー…ねぇ。

 

言うほど花陽って操縦下手ってワケじゃ無いわよね?

 

花陽って基本的に操縦は丁寧だし、射撃の腕だって悪くは無いハズよ。

 

近接戦闘はちょっと苦手みたいだけど、それはまぁ花陽の性格的な問題よね。

 

「そんなワケで新しいガンプラを作ったから2人にはそのお試しに付き合って欲しいんだけど…ダメかな?」

 

「べ、別にダメじゃないわ。どうせ夜は寝るだけだし。」

 

「ツンデレ乙だにゃ。あと凛も真姫ちゃんにどーいだにゃ。そもそもかよちんのお願いを凛が断るワケねーしだにゃ。」

 

「ホント!ありがと!2人とも!」

 

「別にこのくらいでお礼なんていらないわよ。それで?結局、花陽の新しいガンプラってどんなガンプラなのよ?」

 

凛のベニャッガイみたいにトンデモなガンプラじゃないでしょうね…?

 

自爆機能…しかも味方も平然と巻き込むくらいに広範囲な大爆発を引き起こすヤツが必殺技みたいなガンプラがもう1機増えるだなんて近接戦闘メインに戦ってるこっちとしては冗談じゃないわわ。

 

「あ、それは凛も気になるにゃ。」

 

「え?気になる?気になっちゃう?気になっちゃうのかな?そっか♪そっかー♪気になっちゃうかー♪むっふふー♪ではでは本邦初公開の花陽の新ガンプラを発表しちゃいまっす!じゃっじゃじゃーーーん!これが花陽の新しいガンプラでーーーす♪♪♪」

 

 

【挿絵表示】

 

 

私と凛の“新しいガンプラが見たい”って言う言葉を聞いていつものムダにウザいテンションになった花陽は、どこからともなく1つのガンプラを取り出したわ。

 

………花陽的には多分、このどこからともなく取り出したってトコに突っ込んで欲しいんでしょうけど、ここで下手にソコに突っ込むと確実にグダグダになるからおとなしく自重しておくわ。

 

だってこれから絶対に花陽のムダにムダなガンダム知識がこれでもかって詰め込まれた新しいガンプラの説明があるハズだから…。

 

新しいガンプラのコトは気になるけど、花陽のムダな説明を聴くのは酷く億劫だわ…。

 

「はひ!はひ!はひ!それではではでは早速本邦初公開のこの花陽の新しいガンプラ!その名もズバリな“リファイン・ジェガン”!略して“リ・ジェ”について説明しちゃいまっす!!!」

 

「「“リファイン・ジェガン”?略して“リ・ジェ”???」」

 

「はひ!“リファイン・ジェガン”!略して“リ・ジェ”ですっ!!!」

 

とりあえずは花陽の例のムダに長い説明が入る前に、花陽が取り出した新しいガンプラの見た目について軽く触れておくわね。

 

“リファイン・ジェガン”、略して“リ・ジェ”と名付けられた花陽の新しいガンプラ。

 

その見た目は一言で言えばなんかゴツい…だったわ。

 

胴体とか腕は多分普通なんだけど、問題はその下半身…特に脚部がどう見ても普通じゃないのよ。

 

長方形の箱?みたいな異形の脚なのよ。

 

あとゴツく見えるのって両肩に取り付けられている黒い謎のユニットのせいでもあるわね。

 

この両肩の黒い謎ユニットはシールドってワケじゃないわよね?

 

そもそもシールドにしては機体を覆えるほど大きく無いし、普通(?)のシールドは“ジム・カーバンクル”みたいにバックパックに取り付けられているサブアームに装備されているし。

 

異形の脚部と言い両肩の謎ユニットと言い、花陽の新しいガンプラは色々と使い道が謎過ぎるわ。

 

パッと見で使い道がすぐにわかるバックパックの武装とか、あとは右手に逆手で持ってる………あー、うん。

 

ごめん。

 

手に持ってるヤツも私としては良くわからないわ。

 

多分だけど武装…それも何かしらの銃器なんだろうけど、見た目だけじゃコレがどんなモノなのかガンプラバトル初心者の私には判断出来ないわ。

 

弾倉が無いからビーム兵器っぽいとは思うけど…花陽のコトだからどうせコレも普通のビーム兵器なんかじゃないんでしょうね…。

 

暴発しなきゃいいんだけど…。

 

花陽の新しいガンプラ“リ・ジェ”。

 

その“リ・ジェ”を見た私の結論は“よくわかんない”だったわ。

 

「ではではではでは今度こそこの子の説明に入っちゃいますね!そりゃもうズッポリヌッポリと女の子の下腹部の赤ちゃんのお部屋のナカまでナマでらめぇ~♪的に挿っちゃうくらいにじっくりエロエロヌレヌレに!まずはこの子の名前からですね!この子の名前はさっきも言ったように“リファイン・ジェガン”!略して“リ・ジェ”ですっ!感の良いガキ的な人はここでもう花陽がナニをパクって…ゲフン!ゲフン!パクってじゃなくてリスペクトして名付けたかおわかりですね!そう!皆さんご存知!某赤い彗星(総帥Ver.)さんに情けないモビルスーツって言われちゃった“リファイン・ガンダム・ゼータ”!略して“リ・ガズィ”の名前をパクって、あ♪結局パクってって言っちゃいましたね♪それはさておき、“リ・ガズィ”と同じノリとテンションで名前を付けたんです!“リ・ガズィ”がリファインしたのはΖガンダムですけど、花陽が今回リファインしちゃったのはジェガンですね!ジェガン!そう!あの連邦屈指の名機!宇宙世紀で運用された量産型MSの中でもかーなーり長い期間運用された&そのバリエーションの多さから度々ネタにもされちゃうみんな大好き過ぎる伝説のMS!ジェガンなんですよ!金型流用は正義ですよ!正義!言わばジャスティスッ!!!だからバン○イさん!お願いだからジェガン系のガンプラの再販をもっともっともーーーーーーーっとしてください!プレバンのヤツも一般販売のヤツもどっちも!!!花陽はスタークジェガンが欲しいんですっ!普通のジェガンも欲しいんです!F91Ver.のヤツも欲しいんです!エコーズ仕様のヤツもお願いしまっす!!!あと紫色がステキ過ぎるバーナム所属機も!!!他にもあれやこれやなジェガンの再販を!!!ぜひ是非ゼヒ!!!オネッシャッス!!!バン○イパイセン!!!あ♪ジムⅢとジム・キャノンⅡの再販も願いしますね♪もうそろそろ積んであるストックがヤバめなんで♪滅びろ転売ヤー!パニ~♪」

 

…………はぁ…パニ~♪ってナニよ、パニ~♪って…。

 

やっぱり花陽のムダにムダな長い説明が始まっちゃったわね。

 

とりあえず花陽のここまでのムダにムダな長い説明をまとめると、この花陽の新しいガンプラ“リファイン・ジェガン”、略して“リ・ジェ”は、“リ・ガズィ”ってMSの名前をパクって名付けられた機体ってコトらしいわね。

 

“ジェガン”って確かジムっぽい白に近い薄い緑色の量産型のモビルスーツよね?

 

ってかあの“ジェガン”ってモビルスーツ、花陽の今の話を聞いた限りじゃ、宇宙世紀?とか言う世界で長年運用され続けた量産機なんだ。

 

どれくらいの年月運用されていたのかしら?

 

そこら辺のコトがちょっと気になるけど、今のウザいテンションの花陽にそのコトを質問したりしたら、絶対に面倒なコトになるからやめておいた方が無難よね。

 

後で…そうね、にこちゃん辺りにでも質問してみようかしら?

 

「にゃ!かよちんに質問にゃ!その“ジェガン”ってどれくらい使われてたんだにゃ?」

 

「あっ!ちょっ!凛!?」

 

私がせっかく気になるけど花陽に質問したらマズイ事態になるからって自重したのに凛のヤツ!

 

今のウザいテンションの花陽に質問したりしたらどうなるのかとか何にも考えないでホイホイと花陽に質問しちゃって!

 

「はひ!はひ!はひ!はっひぃぃぃぃぃ!!!!!よくぞ訊いてくれちゃいました!くれちゃいましたよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!ではではではではここからはみんな大好き往年の名機!その名も“ジェガン”についてトコトントントン語っちゃいたいと思いまっす!まずは“ジェガン”の詳細なスペック等々についてから……」

 

あぁ…もうダメだわ、コレ。

 

私は花陽が目を輝かせながら“ジェガン”についての聞いてもほとんど理解出来ないアレコレを熱く語っている傍らで、ひっそりとため息を1つついて投げ遣りな気分になっちゃっていたわ。

 

ホント、イミワカンナイ。

 

ちなみに花陽のこの話が終わるまで1時間も掛かった事をここに記述しておくわね。

 

花陽のイミワカンナイ話が終わる頃には、私の隣で迂闊なコトを訊いた凛のおバカがぐったりとしていたコトはもう言うまでもないわ。

 

凛は私なんかより花陽との付き合い長いんだから、ウザいテンションの時の花陽に安易にガンプラやガンダムのコトを質問したらどうなるのかとか、いい加減に学習して欲しいわ。

 

まぁ凛の場合は頭の中に入ってるハズの脳ミソの容量がネコ並みだからムリなんでしょうけど…。

 

「で、あるからして!この“ジェガン”は…」

 

はぁ…今回もムダに長くなりそうだわ…。

 

今日中…日付が変わる前に寝れるかしら…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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閑話「試してバッテン②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

雪が降ってきて寒いQooオレンジでございます。







今回も閑話になります。









それでは 閑話「試してバッテン②」 始まります。














「はひ!と、言うワケで以上が宇宙世紀屈指の名機!“ジェガン”についての基礎知識とその他もろもろの花陽的豆知識でしたっ!わかりましたか?わかっちゃいましたか?わからなかったらもう1度初めから懇切丁寧にトコトントントン説明をリピートでエンドレスでワルツを踊っちゃう感じでやり直しますけど?」

 

「もういいにゃ!」

「もういいわよ!」

 

「あ、そーですか。しょぼん。」

 

「はぁ…まったく…アンタはなんでそんなに残念そうなのよ…。」

 

前回、頭の中身が野良ネコ以下な凛の迂闊な質問で始まっちゃった花陽の“ジェガン”って言う量産型モビルスーツについての説明のせいで物凄くムダにムダな時間を過ごしちゃったわ。

 

コレ、確実に人生でムダに使った時間ベスト10に入るわよね…。

 

しかも割と上位の方に。

 

次に凛のおバカが迂闊な質問をしそうになったら首をはねてでも止めてやるわ。

 

普通の人なら首をはねたら致命傷になるけど、ほぼネコな凛なら首の1つや2つくらいはねても問題ないでしょ、多分。

 

首を斬り落としてもどーせすぐに生えて来るでしょうし。

 

「さてさて♪それじゃ引き続き花陽の新しいガンプラの“リ・ジェ”について説明しちゃいますね♪」

 

あー、そう言えばまだ例の“リ・ジェ”ってガンプラについて説明されてなかったわね。

 

ここからまたあのウザいテンションでムダにムダな長い説明が始まるのかしら…。

 

憂鬱過ぎるわ…。

 

「はひ!はひ!はひ!それじゃまずはこの“リファイン・ジェガン”!略して“リ・ジェ”に使ったガンプラの数々を紹介しますね!実はですね?“リファイン・ジェガン”って名前つけたんですけどぶっちゃけそこまで“ジェガン”のパーツは使ってないんですよ!使ってる“ジェガン”のパーツは頭と両肩のパーツくらいですねー!まぁ頭は“ジェガン”なんでこれはもうほぼ“ジェガン”ってコトで“リファイン・ジェガン”って名前をつけてもオッケーかなって思って“リファイン・ジェガン”にしちゃいました♪てへ♪それでですね?ほぼ“ジェガン”を使ってないならベースになってるガンプラはナニか?って言うと、メインになる胴体とあとオマケに腕部にはヘイズル改のパーツを使ってるんですよ!ヘイズル改!わかりますか?ヘイズル改ですよ!ヘイズル改!AOZ!アドバンス・オブ・ゼータ!略してAOZですね!アニメのガンダムじゃなくてマンガのガンダム作品からガンプラになったってなかなか珍しいんじゃないですか?あ、クロスボーンとかもそのパターンですね!クロスボーンはそろそろアニメ化しても良いんじゃないかな?って花陽的にはいつも思ってるんですよねー。そうしたらワンチャン、フリントがプ○バン辺りで出たり出なかったり?それでですね?件のヘイズル改なんですが、まぁぶっちゃけアドバンスド・ヘイズルの方でも胴体と腕はほぼ同じパーツ構成だから別にそっちでもいいんですけどね!ただ塗装する場合は白がメインカラーのヘイズル改の方が使いやすいので今回はそっちを使っちゃいました!そんなヘイズル改の胴体と腕のパーツに加えて、この子のこれでもか!ってゴツい見た目な脚部パーツは皆さんご存知なソレスタル・ビーイングのやっぱり皆さんご存知なゴツいガンダムの“ガンダムヴァーチェ”の脚を使っていまっす!いやー!ヴァーチェの脚!デカいですよね!あ、そうそう♪ヴァーチェのパーツと言えば今回は他にも肩のGNキャノン、まぁ“リ・ジェ”だと普通の連装ビームキャノンですけど、それにも使われてますね!ヴァーチェのGNキャノンを使ったこの肩のユニットにはビームキャノンとしての機能の他にももう1つ別の機能があったりするんですよねー!でもとりあえずそれは後で説明しますね!今はまず“リ・ジェ”に使ったガンプラの説明ですから!」

 

うん。

 

はっきり言ってヘイズル改がどーとかアドバンスド・ヘイズルがどーとかナニがなんだかワケわかんないからどーでもいいわ…。

 

「腰のフロントアーマー部分と同じく腰の両サイドの部分はどっちも“ジェスタ・キャノン”のパーツを使ってます!あ!あとバックパックも“ジェスタ・キャノン”のヤツですね!他には腕の部分に適当にジャンクパーツを漁って見つけたHGBCシリーズの腕部カバーを使ってます!はひ!ここまでで2人とも質問とかありますか?ありますよね?とーぜんありますよね!はひ!はひ!はひ!どーんと質問しちゃってください!!!」

 

「うにゃ。それじゃ「凛!アンタはちょっと黙ってなさい!」 みぎゃぁ!?ナニしやがるにゃ!」

 

危なかったわ…凛のおバカ、また花陽に迂闊な質問しようとしやがったわ。

 

寸前で凛の首根っこを掴まえて止めたから良かったけど…。

 

「あのねぇ!さっき凛が迂闊な質問をソコの米キチ女にしてどんな惨状になったのかってもう忘れたの!」

 

「あのー?米キチ女ってもしかしなくても花陽のコトですか?」

 

「にゃにゃ?どんなさんじょーって何のコトにゃ?ってか誰がさんじょーしたんにゃ?」

 

「誰がさんじょーってそっちの参上じゃないわよ!凄惨な状況で惨状!凛が言ってるのは参るに上って書いて参上でしょ!」

 

「にゃ?ちょっと真姫ちゃんがナニ言ってるのかワケワカメだにゃ。」

 

「わかんなさいよ!!!」

 

「ムリだよねー♪だって凛ちゃんだし♪あと真姫ちゃん?米キチ女ってもしかしなくても花陽のコトですか?」

 

「花陽!アンタは凛の保護者なんだからソコで凛だからで簡単に諦めないでよね!」

 

「にゃん。原作の設定的には凛の方がかよちんのお世話を見てるっぽいよ?」

 

「そんなのいつの設定よ!今じゃ大抵どの媒体でもそこの米キチ女の方が凛のお世話してるでしょ!あとメタい発言は禁止!!!」

 

「あのー?だから米キチ女ってどーゆーコトですか?」

 

「うるさいわね!それくらい常日頃の自分の行いを省みればわかるでしょ!ってかわかんなさいよ!!!あー!もう!結局はまたグダグダじゃないの!これだこらツッコミが1人なのはイヤなのよ!ほら!せめて海未でも呼びなさいよ!海未でも!最近はボケの方に傾いてるけど居ないよりはマシだわ!って!そうじゃないでしょ!私もナニ言ってるのよ!そんなコトよりもさっさとその“リ・ジェ”とかって言うガンプラのお試しに行くわよ!!!」

 

「あ、はい。」

「あ、はい。だにゃ。」

 

まったく!

 

真面目にコイツらの相手をしていたら日が暮れちゃうわ!

 

まぁもうとっくに日は暮れて夜なんだけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「システムオールグリーン…“百式”、出撃準備完了よ。」

 

[[にゃにゃ。同じく“ベニャッガイ”もいつでも出れるにゃ!]]

 

なんだかんだと騒ぎなから別荘の千歌…じゃなくて地下に設置してあるガンプラバトルシミュレーターの筐体に乗り込んだ私たちは、それぞれ出撃前のシステムチェックを進めていたわ。

 

私と凛が使用する機体はそれぞれ今まで通りの素組の“百式”と“ベニャッガイ”。

 

お互いそろそろ新しいガンプラが完成しそうなんだけど、流石に今回の出撃には間に合わなかったわ。

 

まぁ私の方の新しいガンプラは塗装も終わっているから、明日くらいには組み立ては終わるんだけど。

 

凛の方も同じ様な状況っぽいわね。

 

で、肝心の花陽はと言うと…

 

[[ジェネレーター…メイン、サブ共にハーフドライブで正常作動…Iフィールド・ジェネレーターの方も…問題無し…火器管制は大丈夫……うん、これなら…]]

 

いつもなら出撃前のシステムチェックは4体の電子精霊たちにお任せで秒で終わってるのに、今回はかなり入念にチェックをしてるみたいね。

 

[[お待たせ!凛ちゃん!真姫ちゃん!こっちもいつでも行けるよ!]]

 

「そ。ならさっさと出ちゃいましょ。」

 

[[うにゃ!寝る前にひとしょーぶだにゃ!]]

 

「別に今回は勝負はしないわよ。花陽のその“リ・ジェ”って機体の動作確認なんだし。」

 

[[にゃ?そーなの?]]

 

「そーなのよ。ほら!ボサッとしてないでもう行くわよ!“百式”!西木野 真姫!出るわよ!」

 

[[にゃにゃ!にゃんかよくわかんないけどとりま“ベニャッガイ”!星空 凛!れっつらごーだにゃ!]]

 

[[小泉 花陽!“リファイン・ジェガン”!行きまーって!ぬほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?]]

 

は?ぬほー?

 

通信を繋いだまま、それぞれがそれぞれの機体をバトルフィールドへ向けて発進させようとしたその時、突然花陽が変なおたけび?をあげたの。

 

ただ発進させるだけで何でぬほーとかあんな変な叫び声が出るのよ!?

 

花陽にナニが起こったのか把握出来ないまま、私は“百式”を加速させ続けて発進ゲートをくぐり抜けたわ。

 

その先に待っていたのはいつみても現実世界と遜色無いレベルで見事なまでに再現されたガンプラバトルシミュレーターのバトルフィールド。

 

ちなみに今日のバトルフィールドはベーシックな宇宙空間よ。

 

新しい機体の動作テストするなら、宇宙用の機雷とか範囲内に侵入すると攻撃してくる固定砲台とかみたいな変なギミックの無いベーシックなバトルフィールドが1番だもの。

 

と、そんなのベーシックな宇宙空間が広がるバトルフィールドでは…

 

[[と!と!と!と!と!と!と!とめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇくだしゃぁぁぁぁぁぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!]]

 

花陽の“リ・ジェ”が大暴走していたわ。

 

「は?」

[[にゃ?]]

 

これには私も、そして流石のおバカな凛ですら唖然としちゃったわ。

 

ってか何で花陽はいきなりあんなぶっ飛んでのよ?

 

機体の不具合?

 

[[スラスターちょっとかるーくぅぅ噴かしただけなのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?ダレカマジデタスケテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!]]

 

とりあえずスラスター噴かしただけなら…

 

「スロットルを戻したら?」

 

それで普通に止まるんじゃないの?

 

[[はっ!はひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!そぉぉぉでぇしぃたぁぁぁぁぁぁぁぁ!あんど!逆噴射!!!あ♪ちゃん止まりました♪ふぅ~。間一髪♪]]

 

何故か大暴走して宇宙空間を突き進みまくっていた花陽の新しい機体“リ・ジェ”だったけど、私の的確なアドバイスのお陰でどうやら無事に止まるコトが出来たみたい。

 

やっぱりピンチの時こそ冷静に、よね。

 

「で?花陽はなんでいきなり暴走したのよ?機体の不具合?」

 

[[あー、機体の不具合と言うよりも機体の性能をバカみたいに上げ過ぎちゃったせいですねー。]]

 

機体の性能をバカみたいに上げ過ぎたせい?

 

[[機体のせーのーを上げすぎたってどれくらい上げすぎたんだにゃ?]]

 

[[はひ!よくぞ訊いちゃってくれました!ズバリ!機体の出力だけで言えば“ジム・カーバンクル”の約3倍でっす!]]

 

「は?」

[[へ?]]

 

さ、さんばい…?

 

さんばいって……普通に3倍ってコトよね?

 

イヤイヤイヤ!常識的に考えて3倍とかないでしょ!

 

そもそも花陽の“ジム・カーバンクル”って高威力のビームキャノンとか使うからそれなりに機体出力は高かったわよね!?

 

その3倍ってなんなのよ!

 

あっ!そうだわ!きっと3倍じゃなくて1.3倍の間違いよね?

 

「えーっと…3倍?1.3倍とかじゃなくて?」

 

機体出力が今までの3倍とか私の聞き間違いに違いないって思った私は、早速そのコトを花陽に訊いてみるコトにしたわ。

 

だってほら?花陽だし?

 

きっとまたてへぺろ☆とかやりながら間違ってましたーとか言うのよ。

 

そう思ってたんだけど…

 

[[はひ?1.3倍じゃなくて3倍ですよ?]]

 

どうやら私の聞き間違いじゃなかったみたい。

 

「3倍って…ホントに?」

 

[[ホントですよ?後で機体データ見ますか?]]

 

「いや、データとか私が見てもわかんないし。」

 

あんな細かい数字見せられても素人にはわかんないわよ。

 

[[まぁとりあえず“ジム・カーバンクル”のジェネレーターよりも高出力なヤツをメインに1基とサブに2基積んでるんで、単純に機体出力3倍って思ってもらえればおけおけですよ♪]]

 

あ、ジェネレーターを3基搭載してるんだ。

 

だから出力が単純計算で3倍なのね………は?

 

「ジェネレーターを…3基積んでる?」

 

[[はひ。]]

 

「…………は?」

 

[[はひ?]]

 

イヤイヤイヤイヤ!

 

「ジェネレーター3基ってナニよ!ジェネレーター3基って!ジェネレーターってあれでしょ!モビルスーツのエンジン的なヤツ!それを3基積んでるってバカじゃないの!しかも今までのヤツよりも高出力なヤツを3基って!そもそもジェネレーター3基ってドコに搭載してるのよ!」

 

[[普通に胴体部分と脚ですけど?]]

 

「あ、あしぃぃぃぃ!?」

 

[[はひ!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「試してバッテン③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルの新しい十二神将のマコラが褐色ウサギで非常に残念なQooオレンジでございます。
褐色…かなり好きではないので…。
色素が逆転して黒髪色白ムチムチ太ももウサギだったらクソ好みだったのですが。





今回も閑話になります。









それでは 閑話「試してバッテン③」 始まります。














花陽の新しい機体“リファイン・ジェガン”、略して“リ・ジェ”。

 

その“リ・ジェ”の機体出力が花陽が現在使用している“ジム・カーバンクル”の3倍って話を聞いてビックリしていたら、花陽はそこからさらにビックリするコトを追加でぶっ込んで来たのよ。

 

それは目の前に居る妙にデカくてゴツい“リ・ジェ”って機体には、ジェネレーターがメインに1基とサブに2基搭載されているってコトだったわ。

 

花陽からその話を聞いて“あー、だから機体出力が3倍なんだー”って一瞬だけ納得しかけちゃったけど、ジェネレーター3基積みって普通に考えておかしいわよね?

 

メインのジェネレーターが1基。

 

これはわかるわ。

 

当然、大抵の機体の胴体部分に搭載されているハズだもの。

 

それで問題なのはサブジェネレーターが2基ってヤツよ。

 

そもそもドコにそんなのモノを搭載してるよの!って話よね?

 

もちろん私はそのコトを花陽に突っ込んだわ。

 

そうしたら返ってきた返答は“脚”。

 

そう…サブジェネレーター2基は2本の脚にそれぞれ搭載されているってコトだったの。

 

ってか何で脚なのよ!

 

[[はひ!その為のデカくてゴツいヴァーチェの脚なんです!]]

 

「っ!開始時のモノローグ的な地の文に対して返答しないでよね!」

 

[[えっ?ダメでしたか?]]

 

「メタいからダメ!」

 

[[むぅ。真姫ちゃんはわがままさんですねー。]]

 

メタいからダメって言っただけでなんで私がワガママになってるのよ!

 

[[にゃんでもいいからはよかよちんのその“リ・ジェ”って機体のテストの続きしないかにゃ?凛はそろそろ眠くなってきたにゃ。]]

 

「ネコのクセに夜の8時前に眠くなって来たって…。」

 

ネコって基本夜行性よね?

 

家では庭に番犬しか居ないからそこら辺よくわからないけど。

 

[[凛ちゃんはまだまだ育ち盛りですからねー。]]

 

「育ち盛りって…。」

 

普通は育ち盛りっていっぱいご飯を食べるとかそっちのパターンで使うんじゃないの?

 

いや、まぁいっぱい眠るとかのパターンもあるとは思うけど…?

 

[[それじゃテストの続きをサクッとしちゃいますね♪]]

 

「何でもいいからもう早くやっちゃってよ…。」

 

[[むぅ。真姫ちゃんがランサーダートです。]]

 

「投げ槍ね、投げ槍。」

 

何でランサーダートよ。

 

[[あれ?真姫ちゃんなのにランサーダートってわかるんですか?]]

 

「真姫ちゃんなのにってなんか腹立つわね…。あとそのランサーダートってヤツはわかんないけど、ランサーって言ってるんだから多分それって槍でしょ?前後の文脈を考えると花陽が言いたいコトって投げ槍なんじゃないの?って思っただけよ。」

 

[[ほっほー。なるほどなるほど!名探偵マキちゃんですね!]]

 

[[30分に最低1人死ぬヤツだにゃ。]]

 

「30分に最低1人死ぬってどれだけ物騒なのよ。イミワカンナイ。」

 

[[はひー♪イミワカンナイいただきましたー♪]]

 

「ほんと何でもいいから早くやっちゃってよね…。」

 

[[あ、それなんですけどね?実はさっきからちゃーんとテストの続きはやっちゃってるんですよ♪]]

 

「は?さっきからやっちゃってる?」

 

花陽は一体ナニを言ってるのよ?

 

テストの続きをやっちゃってるって言ってるけどこれっぽっちも“リ・ジェ”は動いて無いじゃないの。

 

[[あー、やっぱりコレ、通常駆動じゃまともに機体を動かせないみたいですね。スラスターを噴かせば前に進むコトは出来るんですけどねー。]]

 

「ねぇ?花陽1人で納得してないで私たちにもちゃんとわかる様に説明しなさいよ?」

 

通常駆動じゃまともに動かせないってどうゆうコトなのよ?

 

[[えっ?聞いちゃうんですか?それ、聞いちゃうですか?]]

 

「…………(また長くなるパターンだわね、これ。けど聞かないコトには話が先に進まないし…)……可能な限り短く!説明!!!」

 

[[あ、はひ。ではでは~♪実はですね?この花陽の新型MS“リ・ジェ”にはちょっとした秘密があったりなかったりしてるんですよ!]]

 

秘密があったりなかったりって、秘密があるのかないのかどっちなのよ…。

 

[[その秘密って言うのはズバリ!普通のMSとはちょっと違う特殊な駆動方法なんです!]]

 

「特殊な…?」

[[くどーほーほー?にゃ?]]

 

[[はひ!はひはひはひ!特殊な駆動方法でっす!]]

 

「特殊な駆動方法って言うけど、モビルスーツの駆動方法って特殊とか特殊じゃないとかあるの?」

 

[[うーん、まぁ基本的にはみんなおんなじ感じでモーターで関節部分を動かす的な駆動方法してるんですよね。機械的に動く的な?]]

 

「その言い方だと機械的に動く以外の方法があるの?」

 

[[はひ。まぁこれもある機械的な装置を通してるって意味では機械的なんですけどね。]]

 

「……イミワカンナイ。」

 

[[はひ♪またまたイミワカンナイいただきました~♪]]

 

「それはもういいから!早くその特殊な駆動方法ってヤツを教えなさいよ!」

 

[[はーひ。まぁぶっちゃけるとこの子“リ・ジェ”は機体の重量が重かったりジェネレーターから発生するエネルギーを機体を動かすコト以外に大量に使ったりしてるんで、まともに機体が動かないってコトは事前にある程度は把握していたんですよ。だからそれをどーにかするために割りとマイナーな駆動方法を採用したんです。それでその肝心な駆動方法って言うのはみんな大好き∀ガンダムに出て来た“Iフィールド・ビーム・ドライブ”って方式を採用したんです。]]

 

あいふぃーるどびーむどらいぶ?

 

[[なんだそりゃ?だにゃ。]]

 

[[うーん、そうですね…ものすごーーーく簡単に説明しちゃうと、Iフィールドで機体を操り人形的に動かすって方法ですね。]]

 

「聞いてもまったくイミワカンナイわ。」

 

[[同じくイミワカンナイにゃ。]]

 

「まぁここら辺は割りとマニアックなガンダム知識になってくるから気になったらwikiってみてくださいね。」

 

wikiれとかまた花陽はメタいコトを…。

 

[[それでそのあいふぃーるどびーむなんとかってヤツを使うとどーなるんだにゃ?]]

 

[[はひ。こっちも簡単に説明しちゃいますけど、ぶっちゃけ重い機体でも軽やかに動いて見た目に反した高機動が可能になっちゃったりしまっす!あとはあれでね!ミノフスキー粒子の散布状況次第で出力も上がったりしちゃいます!]]

 

「……後半の方はよくわかんないけど、重量の重いモビルスーツが高機動になるって言うのはスゴくない?」

 

[[そりゃもー!なんて言っても黒歴史の謎技術ですから!]]

 

そう言えば“黒歴史”って単語ってガンダムから生まれた単語らしいわね。

 

前に花陽がはひはひ言いながら説明してくれたからそれだけは覚えているわ。

 

[[そんなワケで早速“Iフィールド・ビーム・ドライブ”を作動しちゃいましょう!]]

 

動かないのが事前にある程度把握していたんなら最初っからその“Iフィールド・ビーム・ドライブ”ってヤツを使えばいいのに…。

 

[[ではでは…Iフィールド入力…これで行けるハズだけど…あっ!]]

 

花陽が“Iフィールド入力”って言いながら何か操作(多分、例の“Iフィールド・ビーム・ドライブ”ってヤツを作動させたんでしょうね)をすると、さっきまではほとんど動かなかった“リ・ジェ”の手足がスムーズに動き始めたの。

 

しかもその動きは私や凛の機体とは段違いに滑らかな動きなのよ。

 

[[やっぱりコレならちゃんと動いてくれますね!]]

 

結局、花陽が言ってる“Iフィールド・ビーム・ドライブ”ってヤツがなんなのか私にはよくわからなかったけど、普通に機体が動くようになったならこれで作動テストを再開出来そうだわ。

 

[[うーん…思っていたよりもエネルギー消費が少ないですねー…コレならGNバズーカ改めメガビームバズーカをもう1つ装備して二刀流ならぬ二丁流にしても大丈夫かも?火力マシマシは正義だもんね。それとも実戦でIフィールドを防御の方にも使いながらだとエネルギー消費変わってくるのかな?そこら辺は要チェックですねー。あっ。レーダーに反応アリですね。これは間違いなく“ハイ・モック”ですね!“ハイ・モック”!ならとりあえずはハイ・モック相手に武装テストも兼ねた試運転開始でっす!てなワケで凛ちゃん! 真姫ちゃん!行きますよ!]]

 

「ねぇ?行きますよって言うけど、私たちは普通に戦ってもいいの?」

 

[[にゃ。色々とお試ししたいなら凛たちがむそーしたらダメなんじゃねーのかにゃ?]]

 

はっきり言って“ハイ・モック”程度なら私と凛だけで軽く殲滅出来ちゃうわ。

 

でもそれじゃ“リ・ジェ”のテストにはならないわよね。

 

[[あー、そう言えばそうですね。んー、どーしましょう…。]]

 

どーしましょうって…どうするか考えてなかったのね…。

 

[[にゃにゃ。とりま凛と真姫ちゃんでハイ・モックを全部やっつけないくらいに手を抜いてぜんえーするから、かよちんはこーえーからそのゴツいテッポーで援護する感じでいいんじゃねーのかにゃ?]]

 

「ぜんえーじゃなくて前衛、こーえーじゃなくて後衛、あとテッポーは鉄砲。それくらい漢字で書けるようにならないと留年になるわよ。」

 

[[にゃ!漢字とかそーじゃないとか文章にしないとかんけーないから問題なっしんだにゃ!会話文をていせーするだなんて真姫ちゃんもメタいヤツだにゃー。]]

 

[[メタいヤツですよねー。]]

 

「突っ込むと面倒なことになるから私は突っ込まないわよ。」

 

[[ちっ!だにゃ。]]

[[ちっ!ですねー。]]

 

コイツらはホントっに……!

 

「まぁいいわ。それじゃとりあえずは凛の言ったように私と凛で“ハイ・モック”を殲滅しない程度に手を抜いて前衛をして、花陽が後衛から機体の様子を見ながら援護って感じで行きま………えっ?」

 

[[うにゃ?真姫ちゃんどーしたにゃ?そんないかにもきょうがく!って感じの声出して?]]

 

「いや、だって…凛がスゴくマトモな方針を言ってるのに今更ながら気付いたから…。」

 

音ノ木坂三大アホの一角の凛がマトモな方針を提案するなんて…。

 

[[…ケンカ売ってんのか?ごらぁ?だにゃ。]]

 

「べ、別にケンカなんて売ってないわよ…ただびっくりしただけよ。」

 

[[じゅーぶんにケンカ売ってやがんにゃ。]]

 

[[まぁまぁ♪ここは花陽に免じて仲良く行きましょ♪仲良く♪]]

 

仲良くするのは良いけど、なんで花陽に免じてなのよ?

 

「ん、凛。ごめん。」

 

[[んにゃ。]]

 

[[ではでは今度こそれっつられっつらですね!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前衛に私の“百式”と凛の“ベニャッガイ”。

 

後衛に花陽の“リ・ジェ”。

 

そんな感じに隊列を組み直した私たちは花陽の“リ・ジェ”とデータリンクを済ませて、3機の中で1番索敵能力が高い花陽の“リ・ジェ”がレーダーで感知した“ハイ・モック”を目指して宇宙空間を進んで行ったわ。

 

その道中も花陽は“リ・ジェ”の動作テストを続けていたの。

 

その様子を見るに、動くコト自体は問題なさそうに思えるわ。

 

まぁあくまでも素人目線での感想だけど。

 

そうこうしている内に私の“百式”のメインモニターにちらほらと“ハイ・モック”の姿が写り始めた来たわ。

 

[[にゃ!やっこさんが見えて来やがったにゃ!]]

 

「コッチでも見えてるわ。」

 

[[同じくこっちでも捕捉しました!]]

 

凛と花陽の方も“ハイ・モック”の姿を捉えたみたいね。

 

「それじゃさっき凛が言ったように私と凛が前に出るわね。」

 

[[はひ!お願いしまっす!]]

 

[[にゃ!任せるにゃ!]]

 

そんな感じに短いやり取りを終えた私たちはそれぞれの機体を操り“ハイ・モック”へ向かって加速を始めたの。

 

すると“ハイ・モック”の方もこちらを感知したみたいで、それぞれ手にしたライフルや手斧を構えて向かって来たわ。

 

こちらへと向かって来ている“ハイ・モック”の数は15機。

 

単騎で囲まれたらちょっとだけ面倒だけど、それでもちょっとだけ面倒なだけで単騎でもどうにでもなるわ。

 

[[突っ込むにゃ!]]

 

「斬り散らかしてやるわ!」

 

凛の“ベニャッガイ”が手足をバタバタさせながら“ハイ・モック”へ向かって突っ込んで行く傍らで、私も“百式”の腰に取り付けた刀を鞘から抜き放ち機体をさらに加速させるわ。

 

そして私と凛はほぼ同じタイミングで“ハイ・モック”と接敵したの。

 

[[ふんぬばらー!]]

 

凛の“ベニャッガイ”は手近な“ハイ・モック”へと頭から突っ込んで、一撃で“ハイ・モック”をバラバラに粉砕。

 

「胴体ががら空きよ!」

 

そんな凛に続く様に、私も無防備にこちらへと近付いて来た“ハイ・モック”の内の1機へと、手にした刀を横薙ぎに振るって両断。

 

「手応えなさ過ぎ。」

 

[[ただの“ハイ・モック”じゃしょーがねーにゃ。]]

 

峰打ちでもした方がいいんじゃないかしら?

 

相変わらずの“ハイ・モック”の弱さに辟易しながら戦闘を続けていると…

 

[[はひー!それじゃこっちも援護攻撃始めますねー!メガビームバズーカ!いっきまーーーす!!!]]

 

花陽から通信が入ったわ。

 

その直後…

 

「…えっ?」

[[…にゃ?]]

 

私の“百式”のコクピットが真っ白に染め上げられたの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

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閑話「試してバッテン④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

新年明けましておめでとうございますなQooオレンジでございます。
改めまして皆様、明けましておめでとうございます。
本年もエタらず完結を目標に毎週更新を欠かさずに頑張りたいと思います。
今年も何卒ガンプライブ!をよろしくお願いいたします。






今回も閑話になります。









それでは 閑話「試してバッテン④」 始まります。














花陽から援護を開始するって通信が入った直後、真っ白に染め上げられた私の“百式”のコクピット。

 

私はこの事態に一瞬だナニが起こったのかまったく理解出来なかったんだけど、すぐにメインモニターに自機が撃墜されたって表示が表れてようやく状況を理解したわ。

 

正確には自分が“撃墜された”って事は理解したんだけど、“どうして撃墜されたか?”って事はまだ理解出来てはいなかったわ。

 

だってただの“ハイ・モック”相手に撃墜される理由が無いんだもの。

 

仮にあるとしたら、例えば撃墜判定になった直前に斬り倒した“ハイ・モック”の爆発にでも巻き込まれた…とか?

 

でも撃墜した“ハイ・モック”の爆発に巻き込まれたにしてはコクピットにはほぼ何の衝撃も無かったよね?

 

うーん…どう考えてもさっきまでの状況で私が撃墜判定になった理由がわからないわ…。

 

「はぁ…とりあえずは再出撃しなきゃ…。」

 

私はコンソールの灯りだけが光る暗いコクピットの中でため息を1つ軽くつくと、再出撃のためにぽちぽちとコンソールを操作するわ。

 

そうするとすぐにメインモニターには“再出撃しますか?”と表示されて、私は続けて表示された“YES”と“NO”のうち“YES”を選択。

 

“YES”を選択した瞬間、コクピットに灯りが戻り、私は再びさっきまで戦闘を繰り広げていた宇宙空間へと“百式”と共に戻っていたわ。

 

再出撃が終わった事を確認した私はすぐさまサブモニターに広域レーダーを表示させて現在の位置を確認。

 

サブモニターの広域レーダーの表示を見ると、どうやらさっき撃墜された地点から少し初期出撃地点側に戻った位置みたいね。

 

そのままレーダー表示を見ていると、私の“百式”のすぐ近くに味方機を示す青い光点が現れたわ。

 

これって凛の“ベニャッガイ”か花陽の“リ・ジェ”のどちらかが私と同じように再出撃して来たってコトよね?

 

凛の“ベニャッガイ”も花陽の“リ・ジェ”も、どっちの機体も装甲が厚くて防御力に秀でたタイプだから、それが撃墜されて再出撃して来たってコトは相当な事態が起こったってコトになるわね…。

 

ホント、さっき私が撃墜された時にナニが起こったのかしら…。

 

思案しながらも私はコンソールを操作して再出撃して来たばかりの味方機へと通信を繋ごうとしたんだけど…。

 

「通信障害?あ…これってミノフスキー粒子の濃度が濃いから通信出来ないのね。」

 

いつの間にかミノフスキー粒子の濃度がかなり濃くなっていて、通信がマトモに繋がらない状況になっていたわ。

 

そう言えば広域レーダーの表示も近場の部分以外は表示出来なくなってるわね。

 

私が再出撃して来た直後まではこんなにミノフスキー粒子の濃度は濃くはなかったんだけど…どうして急にこんなに濃度が濃くなっちゃったのかしら?

 

撃墜されちゃった理由とおんなじでコレについても理由がわからないけど、とりあえずは再出撃した来た方と合流してから今後の行動や撃墜されちゃった理由とか色々なコトを判断しましょ。

 

そう決めた私は、ミノフスキー粒子の影響下でもまだかろうじて表示されている味方機を示す青い光点へ向けて“百式”のスラスターを噴かして移動を開始したの。

 

移動を続けているとすぐに私と同じように再出撃して来た相手がメインモニターに写し出されて来たわ。

 

メインモニターに写し出された再出撃した来た機体。

 

それは…

 

「“ベニャッガイ”?凛もヤられたの?」

 

メインモニターに写し出された再出撃して来た機体は凛の“ベニャッガイ”。

 

ってか防御力に特化した凛の“ベニャッガイ”も墜とされていたの?

 

凛の“ベニャッガイ”ってかなりの固さだから、“ハイ・モック”程度の攻撃じゃそう簡単には墜ちないわよね?

 

例え“ハイ・モック”が自爆したり撃墜時の爆発に巻き込まれたとしても、凛の“ベニャッガイ”なら装甲表面が焦げてクロネコになっちゃうくらいで済むハズだわ。

 

それが再出撃して来てるってコトは撃墜されちゃったってコトよね?

 

私が防御力が自慢の凛の“ベニャッガイ”が再出撃して来た相手だったコトに戸惑っていると、どうやら凛も私の“百式”に気付いたようでこちらへと呑気に手を振って来たわ。

 

そのままお互いがお互いへとそれぞれの機体を近付かせて、互いに差し伸べた手を取ると…

 

[[にゃ。凛だけじゃなく真姫ちゃんもヤられてたんだにゃ?]]

 

と、私の“百式”のコクピットに凛の声が響いて来たの。

 

これってあれよね?

 

通信障害が発生している時に機体同士を直接接触させて使う“お肌のふれ合い通信”とかってふざけた名前の通信よね?

 

[[とりま真姫ちゃんはさっきナニが起こったのかわかるかにゃ?]]

 

「どうして撃墜されたのかよね?それならまったくわかんないわよ。気付いたらコクピットが真っ白に染まって撃墜判定になっていたんですもの。」

 

[[んー、にゃんか真姫ちゃんの葉梨を聞くと、どーやらそっちも凛とおんなじ感じっぽい?]]

 

「おんなじ感じっぽいってコトは凛も気付いたら撃墜されていたの?」

 

[[にゃ。こーてーだにゃ。]]

 

こーてーって多分“肯定”ってコトよね?

 

小学生レベルの脳ミソしか無い凛なのに“肯定”とか難しい言葉使うなんてとりあえずはソコにびっくりだわ。

 

[[にゃんかしつれーなコト考えてねぇーかだにゃ?]]

 

「………気のせいじゃないの?」

 

[[その間がジミーに気になるけど突っ込まないでおいてヤるにゃ。]]

 

「そ。アリガト。」

 

凛のクセにムダに鋭いわね。

 

野生動物とか野良ネコ的な直感ってヤツなのかしら?

 

それはそうと…

 

「凛まで撃墜されちゃってたってコトは花陽は今は1人なのよね?大丈夫なのかしら?」

 

あの花陽の“リ・ジェ”ってゴツい新型。

 

どう贔屓目に見ても近接戦闘には向いてないわよね?

 

見るからに後衛の機体が“ハイ・モック”相手とは言え前衛無しで1人取り残されているとなると…。

 

[[うにゃぁ…まぁほぼ間違いなくふるぼっこにされてるかのーせーが大だにゃ。]]

 

「そうよねぇ…。」

 

絶対に花陽は凛が言うように“ハイ・モック”に囲まれてぼこぼこに殴られて“ダレカタスケテー”って言いながら泣いてるわよね。

 

[[にゃ!早くかよちんを助けに戻んなきゃヤバいにゃ!真姫ちゃん!]]

 

「はぁ…了解よ。」

 

どうして私の“百式”と凛の“ベニャッガイ”が撃墜されちゃったのか、その理由が未だにサッパリわからないのがちょっと…ううん、かなり不安ではあるんだけど、それでもまずは確実に“ダレカタスケテー”状態な花陽と合流して花陽を助けてあげなきゃ。

 

音声通信だけで顔は見えないけどニュアンス的にお互い頷きあった私と凛は、それぞれの機体を操りさっきまで私たちが戦っていた宙域を目指して機体を進め出したの。

 

そんな感じに私と凛はそれぞれの機体を最大限に加速させて、“ダレカタスケテー”と泣いているであろう花陽の所へと急いだんだけど、やがて見えて来たのは予想外な光景だったわ。

 

[[………にゃあ真姫ちゃん…。にゃんかかよちん、みょーに元気そうにこっちに手を振ってねぇーかにゃ?]]

 

私の“百式”に近付いて来てそっと機体に手(にくきゅう?)を触れされて、再度“お肌のふれ合い通信”を繋いで通信を送って来た凛は、砂漠でカッパでも見たような何とも言い難い声色で私へと声を掛けて着たわ。

 

凛の言う通り、私にも花陽の“リ・ジェ”って新型機が妙に元気そうにこちらへと手を振っている姿が見えたのよ。

 

てっきり“ハイ・モック”に囲まれてぼこぼこに殴りて“ダレカタスケテー”と泣いている光景を予想していた私は、その姿を見て一瞬“あれ?幻覚でも見てるんじゃ…?”って思っちゃったわ。

 

でも…

 

「凛にもそう見えるってコトは私の幻覚ってワケじゃないみたいね…。」

 

ってコトで良いのよね…?

 

[[うにゃー…まだしゅーだんげんかく?とかってヤツのかのーせーもワンチャンあるかもしれねぇーにゃ?]]

 

「集団幻覚って…」

 

あ。

 

も、もしかして夜ご飯にナニかヤバい薬物が入ってたとか?

 

[[とにもかくにもまずはかよちんとごーりゅーしちまおーだにゃ。]]

 

「そうね…。仮に幻覚だったとしても合流しちぇばどうなってるかわかるものね。」

 

[[うにゃ。]]

 

って言うかまだ10機以上残っていたハズの“ハイ・モック”がドコにも居ないわね?

 

まぁそこら辺も花陽と合流したら話を聞いてみましょ。

 

そんな話をしながら私と凛はそれぞれの機体を未だに手を振るい続けている花陽の“リ・ジェ”へ向けて加速させたわ。

 

さっきまであれだけ居た“ハイ・モック”の姿がドコにも無いから、一応は周辺を警戒はしているけど…。

 

うん、やっぱり不自然なほどにこの宙域には何にも無いわね。

 

ナニが不自然かって言うと、私と凛が倒した“ハイ・モック”の残骸すらドコにもないのよ。

 

コレってちょっと変じゃない?

 

今回はただの練習モードの設定だったハズなんだけど………ナニかヤバいコトが起こっていたりしないわよね?

 

私は内心でちょっとだけ不安になりながらも機体を先に進めて、ようやく花陽の“リ・ジェ”と合流を果たしたわ。

 

そして凛と共に花陽の“リ・ジェ”へと手を触れて例の“お肌のふれ合い通信”ってヤツを繋いだの。

 

「花陽?大丈夫?」

 

[[かよちん、“ハイ・モック”にふるぼっこにされてダレカタスケテーじゃねぇーのかにゃ?]]

 

[[はへ?2人ともなんで怒ってないんですか?]]

 

「えっ?」

[[にゃ?]]

[[はひ?]]

 

あれ?

 

なんかコレって私と凛と花陽の間でナニか認識が食い違ってない?

 

ってか私と凛が怒ってないってどういうコト?

 

「………とりあえずはお互いナニが起こったのかちゃんと確認しましょ。」

 

[[にゃ。真姫ちゃんにさんせーにゃ。]]

 

[[えぇー…ナニが起こったのか確認しちゃったら絶対に花陽が怒られちゃうパターンじゃないですかー…。]]

 

絶対に怒られちゃうパターンって花陽のヤツ…この様子じゃナニかやらかしたわね。

 

んっふふふ♪

 

そこら辺のコト、キッチリと聞き取りしなきゃダメそうね♪

 

「は♪な♪よ♪」

[[かーよちん♪]]

 

[[は、はひ…?]]

 

「ナニをやらかしたか…」

 

[[ごはん粒1つ残さずぜーんぶゲロるにゃん♪]]

 

ごはん粒1つ残さずゲロるってイヤな表現ね…。

 

まぁいいわ。

 

「それじゃ花陽はサクサクと吐いちゃってね♪」

 

[[ゲロゲローだにゃん♪]]

 

[[お、お手柔らかにお願いしまぁーすぅぅぅぅ…。]]

 

お手柔らかに?

 

うん♪

 

ヤ♪ダ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?」

[[にゃ?]]

 

凛と2人でナニが起こったのかを花陽を問い詰めた結果。

 

[[えーっと、だから…思っていた以上に“リ・ジェ”のメガビームバズーカの威力が高過ぎて、援護のつもりでぶっぱ~♪したら真姫ちゃんと凛ちゃん&オマケの“ハイ・モック”もろともぜーーーんぶ消し飛ばしちゃいました♪てへぺろ☆ミ]]

 

と、言う何ともアレな結果だったの。

 

そう…私の“百式”と凛の“ベニャッガイ”が撃墜されちゃった理由って、花陽からの誤射(?)のせいだったのよ。

 

誤射(?)で味方の私たちを撃墜ってなんだかことりみたいな理由よね。

 

あー、でもことりの場合は誤射じゃないわよね?

 

あの娘の場合は味方機が居ても容赦なく殺意増し増しでバスターライフルをぶっ放して来るもの。

 

それに競べたらまだ威力が高過ぎて巻き込んじゃったって理由はかわいらしいわ。

 

けど花陽のヤツ…さっき私と凛に怒られちゃうとか言ってのはコレが原因だったのね。

 

流石にことりみたいにこっちを殺る気マンマンでぶっ放して来たって言うならゲンコツの1つも覚悟して貰わなきゃだけど、テスト中の新型機の武装の威力が想定よりも高過ぎたって理由なんかじゃ怒ったりしないわよ。

 

花陽の中の私のイメージってナニかやらかしたら怒鳴り散らす怖いヤツって感じなのかしら?

 

ちゃんとした理由があれば別に怒ったりしないのに…。

 

「はぁ…故意じゃ無いなら別に怒ったりしないわよ。ね?凛?」

 

[[にゃ。まだその“リ・ジェ”ってヤツは色々とテスト中なんだから、ちょっとくらい失敗したってしょーがねーだにゃ。]]

 

[[ううっ…真姫ちゃぁん…凛ちゃぁん…!]]

 

色々と最悪な事態を考えていたけど、結果的には花陽のやらかしだけで済んでよかったわ。

 

私はてっきりまたあの“魔女”とかってクソ女がナニかして来たのかって思ったわよ。

 

でもこれでこの宙域に“ハイ・モック”の残骸すら残っていない理由がはっきりしたわね。

 

花陽の“リ・ジェ”が携えているメガビームバズーカとかってヤツ…私の“百式”と凛の“ベニャッガイ”にその他大勢の“ハイ・モック”とその残骸もろともナニもかも消し飛ばしちゃったとか凄い威力よね。

 

火力だけならことりの“ウイングガンダム・リトルバード”のバスターライフルを軽く越えちゃってるんじゃないの?

 

そんなのが味方なら頼もしい限りだわ。

 

今回みたいにこちらに誤射しなきゃだけどね。

 

「さて、と。色々あったけどとりあえずは無事に合流出来たから、サクッとテストの続きをしちゃいましょ。」

 

[[ぎょいぶっちゃー!だにゃ。]]

[[ぎょいぶっちゃー!でっす!]]

 

「………ぎょいぶっちゃーってナニよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「試してバッテン⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場直前なQooオレンジでございます。
本当ならば昨日からなのですが…。






今回も閑話になります。









それでは 閑話「試してバッテン⑤」 始まります。














前回。

 

当初はどうしていきなり撃墜されちゃったのかわからなったけど、とりあえずはなんだかんでその撃墜理由は花陽の誤射(?)だったコトにひと安心した私たちは、再び花陽の新機体“リ・ジェ”のテストを続行していたわ。

 

[[はひ!それじゃお次は“Iフィールド”の対ビーム防御力の確認をしちゃいたいと思いまっす!]]

 

何も無い宇宙空間へとバカスカと撃ちまくって“リ・ジェ”唯一の手持ち射撃武装メガビームバズーカの威力調整を一通り終えた花陽が次に試すと言い出したのは、“Iフィールド”って言う防御装置?防御兵装?防御フィールド?の確認だったわ。

 

“Iフィールド”って確かビームを弾くアレよね?

 

何回か野良バトルのバトルロイヤルでそのIフィールド持ちの機体と戦ったコトがあるから、ガンダム作品初心者の私でもその効能くらいはちゃんと知っているわ。

 

でも私が戦った“Iフィールド”持ちの機体って、そのほとんどがモビルアーマーみたいな大きなヤツだったわよね?

 

中には“Iフィールド”を持っていたモビルスーツも何機か居たけど、それもほとんどが大型サイズのモビルスーツだったし。

 

だから私はどうして大型の機体が良く“Iフィールド”を持っていたのかってそこら辺が気になって花陽に訊いてみたんだけど、その答えが確かIフィールド発生装置自体が割と大きいから、スペース的に余裕があってジェネレーター出力も大きい大型の機体に搭載されるパターンが多いとかって話だったのよ。

 

そんな大型の機体に搭載されるコトが多い“Iフィールド”なのに、花陽の“リ・ジェ”には普通に搭載されているのね。

 

花陽の“リ・ジェ”ってサイズ的には普通(?)のモビルスーツサイズよね?

 

“Iフィールド”ってそんな普通サイズのモビルスーツにも搭載出来ちゃえるモノなのかしら?

 

[[そですねー。真姫ちゃんの疑問ももっともですねー。宇宙世紀の初期…初期って言ってもMSが登場し始めた宇宙世紀0079年とかの頃ですけど…だと、Iフィールド発生装置ってかなり大きくてジェネレーター出力的にもMAサイズじゃないと搭載出来なかったっぽいんですけど、時代と共に技術力が進歩して小型のIフィールド発生装置も宇宙世紀後期…小型MS全盛の時代に登場しちゃってたんですよねー。けど今回の場合は花陽脅威の技術力的なご都合主義のナニかで作成されたガンプラバトル用の最新型な超小型Iフィールド発生装置ってくらいに考えてもらえれば花陽はマンモスうれぴーですねー。]]

 

「………またメタい感じに妙にナチュラルに地の文に返答してきたわね…ってか、まんもすうれぴー…?ナニソレ?イミワカンナイ。」

 

[[はひー!今回も真姫ちゃんのイミワカンナイいただきましたー♪あ♪ちなみにマンモスうれぴーわかんない人はグ○グル先生に教えてもらってくださいね♪とか言ってますけど、これを書いてる青トンガリのオレンジジュース野郎も流石にリアルタイムでは見たコトはないらしいですよー。テレビか何かのあの人は今っ!的な懐古主義系のヤツで見たんでしょうねー。]]

 

「イミワカンナイ。」

 

[[はひ!またまたイミワカンナイいただきましたー!]]

 

[[それでその“Iフィールド”?ってヤツのせーのーをどーやって確認するんだにゃ?]]

 

「凛のクセに色々とナチュラルにスルーしたわね…。」

 

[[うにゃ。今日2回目のナチュラル発言だにゃ。とりまかよちんの相手をするにはスルー耐性が激強じゃなきゃやってらんねぇーだにゃ。]]

 

「アンタはアンタで色々と大変よね…。」

 

[[にゃ。中々に大変なんなんだにゃ。]]

 

[[あのー?なんか2人とも花陽のコトをズゴック当然な感じでディスってません?]]

 

「気のせいよ。」

[[気のせいだにゃ。]]

 

[[あ、そーですか。気のせーですか…とりあえずは花陽的にはズゴックって辺りを突っ込んで欲しかったんですけどねー。ちらっ♪ちらっ♪]]

 

………突っ込み欲しそうにわざとらしくこっちをチラチラ見てるけど、ここで少しでも構うとまた面倒だから絶対に突っ込まないわよ?

 

それはそうと。

 

「で?凛の言うようにどうやってその“Iフィールド”の防御性能を調べるのよ?さっきも言ったけど、“Iフィールド”ってビームライフルとかの射撃系のビーム攻撃を弾く防御フィールドよね?その性能を調べるなら実際に“Iフィール”を展開した状態でビーム攻撃を受けなきゃダメなんじゃないの?」

 

[[はひ!真姫ちゃんの言う通り、防御用の“Iフィールド”を展開するんで凛ちゃんと真姫ちゃんには花陽の“リ・ジェ”をお手持ちのビーム兵器でガンガンバンバン攻撃して欲しいんです!]]

 

あー、やっぱりそんな感じになるわよね。

 

[[けどかよちん?凛の“ベニャッガイ”も真姫ちゃんの“百式”も、どっちもビーム撃って言ってもあんまり強くねぇーんじゃねぇーかにゃ?]]

 

「そうね。凛の“ベニャッガイ”はどうか知らないけど、私の“百式”は素組のビームライフルよ?そんなただの素組のビームライフルの射撃を防いだくらいで防御性能の検証になるの?」

 

[[あ、はひ。そこら辺はこっちで何とかするんでだいじょーぶですよ!採取したデータを参考にして威力マシマシ状態のビーム攻撃を受けたらどーなるかをシミュレートしますんで!]]

 

「ふーん…。よくわかんないけど便利なのね。」

 

[[はひ!花陽脅威の技術力のタマモノですよ!タマモノ!そんなワケでれっつら検証でっす!さぁ!2人とも!ズババーン!って感じでばっちこーい!でっす!]]

 

ムダにヤル気マンマンね。

 

それじゃまぁ…

 

「遠慮なく撃ち込んでやるわ!」

 

[[にゃ!こっちもズババーン!って感じでぶっ込むにゃ!]]

 

[[うっしゃおらー!“Iフィールド”!とりま1枚展開でっす!さぁさぁ!ばっちこーい!でっすよー!]]

 

私と凛は花陽の“リ・ジェ”が“Iフィールド”を展開するとほぼ同時に、それぞれ“リ・ジェ”へ向けて手持ちのビームライフルと肉球内蔵ビームキャノンでビームをぶっ放したわ。

 

私の“百式”が右手に持ったビームライフルから放たれた黄色のビームは照準通りに花陽の“リ・ジェ”へ向かって飛んで行って…

 

「ビームなど効かん!でっす!」

 

“リ・ジェ”へと直撃するその手前で、ナニか見えない膜の様なモノに弾かれて霧散したわ。

 

あの見えない膜みたいなヤツがきっと“Iフィールド”ってヤツなのね。

 

ってか花陽はなんであんな変な声色で“ビームなど効かん!”とか言ったのかしら?

 

[[どーしてですか?それはアレですね!アレ!某懐かしのウ○ンキースパロボのヤられ役な兵士さん的な言い回しをしてみたかっただけでっす!]]

 

「………イミワカンナイ。」

 

[[はひ!今回3回目のイミワカンナイいただきましたー!いやぁー♪今回は真姫ちゃんのイミワカンナイカウンターの進行が早い早い♪]]

 

うん。

 

やっぱりイミワカンナイわ。

 

そもそもまたムダにナチュラルに地の文に対して返答してるし。

 

[[よくわかんにゃかったけどとりま終わったんならオッケーだにゃん。]]

 

「そ、そうね…。」

 

凛…アンタ、スルー耐性強すぎじゃない?

 

[[ほいでほいで?結局はかよちんの“リ・ジェ”のあいふぃーるど?ってヤツはどれくらいのビームまで防げるんだにゃ?]]

 

[[んー、そですねー…ことりちゃんのバスターライフルくらいならよゆーのよ○ちゃんイカみたいな?]]

 

「ことりのバスターライフルを防げるってソレ、地味にスゴくない?」

 

[[にゃ。あの魔王のぶっぱ~♪に怯えなくていいのはデカいにゃ。]]

 

「ことりに凛がことりのコトを“魔王”って言ってたって言っとくわね。」

 

[[にゃにゃ!?マジでやめてくれだにゃ!]]

 

「冗談よ、冗談。」

 

凛のヤツ、ずいぶんとビビってたわね。

 

まぁでも今の凛の発言をことりに言ったら、確実にバラされておいしくいただきます♪になるでしょうから、当然の反応ではあるわね。

 

ことりってリアルバトルで“μ's”最強の海未や絵里よりも強い時があるから…。

 

触らぬことりに祟りなしよね。

 

[[ちなみにかよちん。ことりちゃんのリトルバードのバスターライフルを防げるなら、希ちゃんのドムのサテライトリボルバーとかもワンチャン防げるんじゃねぇーかにゃ?]]

 

「あ、ソレは私も気になるわね。」

 

希の“ドム・ハーミット”のサテライトリボルバーが私たち“μ's”の中で間違いなく最強の火力だから、もしアレを防げるなら花陽の“リ・ジェ”ってかなり強い機体になるんじゃないの?

 

だってアレに匹敵する火力なんてそうそうないでしょ?

 

だからサテライトリボルバーを防げるならまさかの花陽無双が始まったり…?

 

そう思ったんだけど…。

 

[[はひ?アレは普通にムリですよ?そもそもサテライトキャノン系って実はビーム攻撃じゃないですから“Iフィールド”じゃ防げないんですよねー。“GNフィールド”とかの全属性防御フィールドならワンチャン防げるかもですけどねー。まぁアレだけの超火力じゃ防ぐのは確実にムリでしょうけど。]]

 

あー、やっぱり希の“ドム・ハーミット”のサテライトリボルバーは流石にムリなのね。

 

ん?

 

「ねぇ?今の花陽の話だと、サテライトリボルバーってビームじゃないの?」

 

[[はひ。よく誤解されちゃいますけど、サテライト系の砲撃ってアレ、ビームじゃないですよ?]]

 

そ、そうだったのね…。

 

[[流石はかよちん!歩く元日辞典だにゃ!]]

 

[[いやぁ~♪それほどでもありますよ?と言いたいんですけど、SDガンダム系の方までは手が回ってないんですよねー。SDガンダムって普通(?)のガンダム系以上に膨大な数がありますから。]]

 

「へぇ。花陽にも知らないガンダムがあるのね。」

 

[[そりゃとーぜんありますよ?ガンダム道は一日にして成らず!ですから♪]]

 

SDガンダム、か。

 

花陽でもその全貌を把握出来ていないだなんて…一体どんなガンダムなのかしら?

 

ちょっと興味出て来たわね。

 

後で調べてみようかしら?

 

もしかしたら何かガンプラバトルで役に立つ知識や技術があるかもしれないしね。

 

このほんの気まぐれが後に私のガンプラに新しい力をもたらす事になるだなんて、この時の私は知りもしなかったわ。

 

それはさておき。

 

「さっさと次のテストしちゃいましょ。」

 

明日の朝も早いんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[“Iフィールド”の性能検証はとりま終わったんで、真姫ちゃんのリクエスト通りにサクサクと次のテストに言っちゃいましょー!]]

 

「なんで私のリクエストになってるのよ…まぁ別にどうでもいいけど。」

 

[[あれ?イミワカンナイは言わないのかにゃ?]]

 

「言わないわよ。なんか花陽に変なカウントされるっぽかったし。」

 

さっき花陽が言っていたイミワカンナイカウンターってナニよ?って話よね?

 

「で?次のテストは?ナニするの?」

 

[[はひ!次のテストはですね!ズバリ!“リ・ジェ”の見た目を象徴するよーなこのゴツい脚の防御性能の検証でっす!はひはひはひ!実はですね!実はですね!じーつーはーでーすーねー!!!!!なんと!“ガンダムヴァーチェ”の脚を使ってあるこの“リ・ジェ”のゴツい脚はですね!ナニを隠そうシールドっぽい感じに機能しちゃえるんですよ!!!どや!どや!どや!!!かーらーのー!どーですか!お客さん!!!]]

 

どーですかお客さんって誰がお客さんよ、誰が。

 

「あ、まずはソコですか?そのセリフって某ビートた○しの懐かしのバラエティ番組のセリフですよー。知りません?知りませんか?」

 

「知らないわよ…あとまたアンタは今回もナチュラルに地の文に対して受け答えしちゃって…メタいからいい加減やめてよね…。」

 

[[やめられない!とまらない!!!]]

 

「なんのか○ぱえびせんよ…。」

 

[[あ。これは真姫ちゃんでも知ってるんですねー。セレブな真姫ちゃんでも知ってるだなんて!流石はか○ぱえびせん!伊達にやめられない!とまらない!!!じゃありませんね!]]

 

いくらなんでもか○ぱえびせんくらいは私だって知ってるわよ。

 

ほら、たまーにテレビのCMで流れてるし。

 

「そんなコトはどうでもいいから早くそのゴツい脚がシールドうんぬんってヤツの説明しちゃってよね。ただでさえ花陽の説明はムダにムダな知識を織り込んでムダに長くなるんだから。」

 

[[ムダを楽しめなくなると人生終わりですよ?]]

 

「はいはい…まったく…。」

 

ま、しょーがないから花陽の言うその“ムダ”ってヤツに付き合ってあげるわ。

 

しょーがなく、ね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「試してバッテン⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回も無事に古戦場を生き抜いたQooオレンジでございます。
今回は特に経験値うまーでした。






今回も閑話になります。









それでは 閑話「試してバッテン⑥」 始まります。














[[はひっ!ではではさっそく花陽特製“リ・ジェ”の脚部…その名も名付けて!“フィジカル・レガース”の防御性能の検証にれっつられっつらでっす!]]

 

「名前とかどうでも良いからやるならさっさとやっちゃいましょ。」

 

[[にゃ。真姫ちゃんに反対の反対だにゃ。]]

 

反対の反対って…それって賛成ってコトでいいのよね?

 

[[あ♪凛ちゃん!それってバ○ボンですね!バ○ボン!]]

 

[[にゃ。バ○ボンのパパなのにゃ。]]

 

バカ○ン…ってナニソレ?

 

しかもパパって…?

 

えっ?それって何かのガンダムに出て来るキャラとか?

 

※違います。

※往年の名作です

 

[[ほいでほいで?とりまその脚の部分をてきとーにぶん殴れったりしてみればいいのかにゃ?]]

 

[[あ、はひ。そーですね。あと出来ればビーム系以外の攻撃でお願いしまっす!ビーム系の攻撃は多分“Iフィールド”でどーとでもなりますんで。]]

 

[[にゃ。ならやっぱり凛の“ベニャッガイ”だとこの自慢のにくきゅーでぶん殴るしかねぇーにゃ。]]

 

凛の“ベニャッガイ”だとビーム系以外の攻撃は肉球(?)での徒手空拳くらいしかないから当然よね。

 

一応は辺り一面を文字通り焼け野原にしちゃうあの凶悪な自爆攻撃もビーム系以外の攻撃って言えばそうだけど。

 

「ビーム系以外なら、私はクレイバズーカと刀で斬りつければいいかしら?」

 

私の“百式”のビーム系以外の攻撃方法って、実弾系のクレイバズーカと少しだけ弄って無理矢理に腰に取り付けた刀での斬撃や刺突くらいになるわね。

 

[[あ、クレイバズーカの方はやらなくてもだいじょーぶですよ。大体の威力はわかってますんで。真姫ちゃんにはそれよりも海未ちゃんに教えてもらってるあの怪しい剣術?で攻撃して欲しいんです。]]

 

「怪しい剣術って…。」

 

ま、まぁ護国園田流って端から見たら斬撃で衝撃波を飛ばしたりお豆腐感覚で鋼鉄を斬り裂いたりとか普通じゃないのは確かだとは思うけど…。

 

海未の話だと慣れれば目に見えないナニかでも斬れるとかって言ってたわね…。

 

ちなみに“目に見えないナニかってナニよ!”って突っ込んだらにこって微笑まれて“ナニかはナニかですよ♪”とかスゴく意味深に返されたのよね。

 

たぶんだけど、目に見えないナニかってアレよね?

 

お化けとか幽霊とかゴーストかそこら辺のオカルト的な…。

 

[[この前、海未ちゃんが海未ちゃんの怪しい剣術?で絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”の大型シールドを切り裂いてたの見たんですよ。あのシールドの素材って超合金ロシアンニューZってものすっごーーーーーーーーく頭の悪い名前のクセにガンダリウム合金も真っ青なくらいにバカみたいに硬い金属を使ってるんですけど、その頭の悪い名前以下略な硬い合金使ってるヤツを平然と切り裂いちゃうとか頭ブシドーな攻撃力を発揮しちゃう海未ちゃんの怪しい剣術?の攻撃を防げたら防御性能としては一級品じやないですか?ってなワケで真姫ちゃん怪しい剣術?での攻撃をぎぶみーぷりーずです!]]

 

「……相変わらず色々と突っ込みどころ満載だけど、とりあえずはまだ護国園田流を習い始めたばかりの私の剣技じゃ海未ほどの威力は出せないわよ?」

 

私、まだ斬鉄出来ないし。

 

それでも一応は岩くらいなら斬れる様にはなったんだけどね。

 

それに私と海未じゃそもそもガンプラバトルで使ってる刀だって雲泥の差だし。

 

私の使ってるのはただの数打ちのガンプラバトル用の刀だけど、海未の使ってる刀は伝説のガンプラ刀鍛冶とか言うイミワカンナイのが作ったらしい妖刀“嫁斬丸”とかってやっぱり突っ込みどころ満載な名前のスゴいヤツだもの。

 

「本家…海未と比べたら威力はかなり落ちるけど、花陽がそれでもいいならヤるわよ?」

 

[[あ、はひ。アレですね、アレ。妥協って大事ですよねー。]]

 

「妥協…。」

 

その通りではあるんだけど、せめてもう少し言葉選んで欲しいわ…。

 

ううん。

 

それもこれも全ては未熟な私が悪いんだわ。

 

明日から素振りの回数を倍にしなきゃ。

 

まずは目指せ斬鉄!

 

斬鉄が出来る様になったら海未の言っていた目に見えないナニかを斬るわよ!

 

[[なんか真姫ちゃんから脳筋っぽい思念が溢れ出てきてる感じがするにゃ。]]

 

誰が脳筋よ、誰が。

 

[[はひ!真姫ちゃんが段々と海未ちゃんみたいな脳筋暴力解決系リアルブシドー&ゴクドー女になって来ちゃってるとかそこら辺のコトは今はまるっと置いといて、とりま“フィジカル・レガース”の防御性能の検証に行っちゃいましょー!]]

 

「その検証に行こうとしていたらあれやこれやと言い出したのはどこのどいつよ…。」

 

[[それについて話し出すとまたグダりますけど良いんですか?]]

 

良いワケ無いでしょ…はぁ…。

 

「ため息しか出ないわ。」

 

[[ため息すると幸せが逃げやがるにゃ。]]

 

誰のせいで…って凛のせいでは無いわね。

 

ため息が出るのは今回は主に花陽のせいよね。

 

[[データ取りの準備を…ぽちぽちっと…はひっ!ではでは今度こそばっちこーーーい!でっすよ!]]

 

「はぁ…凛。アンタから先に行ってちょうだい。」

 

[[にゃ。りょーかいだにゃ。]]

 

ようやく始まろうとしている花陽の“リ・ジェ”のゴツい脚部“フィジカル・レガース”の防御性能の検証。

 

まずは凛の“ベニャッガイ”の肉球による徒手空拳からよ。

 

凛の“ベニャッガイ”は腕を機体の前面で交差させるような動きで、どこか中国拳法を思わせる謎の構えを取ると、背中のバーニアを噴かしてやや遠くに位置している花陽の“リ・ジェ”へ向かって行ったわ。

 

凛的には真面目(真面目…?)にやってるんでしょうけど、どうしても“ベニャッガイ”の見た目のせいでどこかコミカルな動きに見えちゃうのよね。

 

そんなどこかコミカルな動きの“ベニャッガイ”は花陽の“リ・ジェ”へと近付いて行って…

 

[[喰らいやがれだにゃ!ひゃくれつ!にくきゅー拳!!!]]

 

って、イミワカンナイ事を言いながら左右の肉球?をリズミカルに突き出したの。

 

対する花陽はと言うと…。

 

[[なんのぉぉぉ!でっす!]]

 

まるでムエタイの選手が構える様に膝を曲げて右足を上げてゴツい脚部…“フィジカル・レガース”で自機を守るような形の防御体勢を取って凛の“ベニャッガイ”の攻撃に対したの。

 

凛の“ベニャッガイ”の肉球?が迫り来るまさにジャストのタイミングで“フィジカル・レガース”を前へと出したわね。

 

花陽って自分では近接戦闘は苦手ってよく言ってるけど、その割には今回みたいに上手く対処するのよね。

 

電子精霊のサポートがあるからってコトも大きいのかもしれないけど、これって花陽本人にも案外近接戦闘のセンスがあったりするんじゃないのかしら?

 

あ、そうそう。

 

凛の“ベニャッガイ”の肉球?パンチVS花陽の“リ・ジェ”の“フィジカル・レガース”の結果なんだけど…

 

[[うにゃ!?凛の“ベニャッガイ”のにくきゅーを弾きやがったにゃ!?]]

 

と、言う凛のセリフが示す通り、凛の“ベニャッガイ”の肉球?パンチを見事に防ぎきってみせたの。

 

凛の“ベニャッガイ”も1発や2発じゃなく、もっと連発で肉球?パンチを繰り出したんだけど、花陽の“リ・ジェ”の“フィジカル・レガー”はその全てを受けきったわ。

 

一連の攻撃を防がれた凛は…

 

[[うにゃぁ…こ、こうなったら!ファイナルベニャッガイでばんしょーいっさいかいじんにしてやるにゃ!!!]]

 

これが防御性能の検証だって事をすっかりと忘れて、例の凶悪な自爆技を発動させようとしていたわ。

 

[[ちょっ!?凛ちゃん!?]]

 

[[にゃっはーーー!!!新鮮な自爆だにゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

これ、当然だけど止めなきゃダメよね…?

 

って言うか、新鮮な自爆ってナニよ。

 

「凛。」

 

とりあえず私は威圧を込めながら警告として凛の名前を短く呼ぶわ。

 

これで止まってくれるなら楽でいいんだけど…

 

[[動き出したネコは止まれねぇーだにゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

ま、止まってくれるワケないわね。

 

だって凛だもん。

 

なら…

 

「力ずくで止めるしかないわねっ!」

 

バックパックの…フレキシブル・バインダーって名前のヤツに付いてるスラスター?バーニア?を一際強く噴かして、私は“百式”を今にも自爆しようとしている凛の“ベニャッガイ”の真後ろへと移動させたわ。

 

そして腰の刀の柄に右手を添えて…

 

「ハッ!!!!」

 

一閃。

 

[[みぎゃぁ?]]

 

凛の“ベニャッガイ”の胴体…コクピットのある辺りから機体を上下に両断してやったわ。

 

護国園田流抜刀術“一閃”。

 

何度も何度も練習してようやく最近ちょっとはマトモな形になって来た護国園田流の抜刀術の初歩の初歩。

 

初歩の初歩って言ってもご覧の通り、威力は折り紙付きよ。

 

「再出撃してちょっと頭を冷やして来なさい!」

 

振り抜いた刀を鞘へと納めながら私はバカネコにそう言ってやったわ。

 

ここだけの話、ちょっとだけ時代劇で大立ち回りを演じ終えたおサムライさんの気分よ♪

 

[[お、おのぉぉぉれぇぇぇー!だにゃぁぁぁ!!!]]

 

“ベニャッガイ”の胴体を両断された凛は、それこれまるで時代劇の悪役が言いそうな捨てセリフは吐きながらヤられて行ったわ。

 

[[おぉ!凛ちゃん!それはギム・ギンガナムですねー。ヤられポイント高いですね!]]

 

ヤられポイントってナニよ。

 

あとギム・ギンガナムって誰よ?

 

花陽の言った言葉に対してそんな事を内心で思っていると、目の前にあった両断された“ベニャッガイ”の残骸がすっと消えて行ったわ。

 

残骸が消えるこの現象は撃墜された凛が再出撃したからね。

 

「で?どうする?凛が来るまで待ってる?それとも防御性能の検証ってヤツの続きをしちゃう?」

 

[[あー、どーしましょ?]]

 

「私に訊かれても困るんだけど?」

 

花陽の“リ・ジェ”のテストなんだもの。

 

花陽か決めないとダメよね。

 

このまま凛が合流してから検証をするかどうか。

 

そんな会話を続けながらも私は再び鞘から刀を静かに引き抜いて、その刀身を“百式”のカメラアイの前へと持って来るわ。

 

メインモニターに映し出される刀身を注意深く見てみると、その刀身にはほんの少しだけど刃こぼれがあったわ。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”とまではいかないけど、それでもかなりの硬度を誇る凛の“ベニャッガイ”をまだまだ未熟な私の剣技で斬ったんだからこうなるのは当然よね…。

 

やっぱり要修業、ね。

 

「はぁ…。」

 

海未なら同じ刀を使っても刃こぼれ1つ無く斬り裂いたんでしょうね。

 

私が海未の領域に至るにはあとどれくらい刀を振るえばたどり着けるのかしら。

 

海未は私には剣の…特に“斬る”事に対しての才能があるって言うけど…。

 

そんな事を考えながら、私は刀を鞘へと再び納めて、それを腰のマウントから外して“武装領域(ウェポン・ストレージ)”へと収納したわ。

 

未熟な私の腕じゃ刃こぼれした刀なんか使ったら十全に力を発揮出来ないから。

 

そして事前に“武装領域”の中へと収納していた予備の刀を鞘ごと取り出して、それを腰のマウントへと取り付けたわ。

 

[[真姫ちゃんもすっかりとガンプラバトルに慣れちゃった感じですねー。]]

 

そんな私の一連の行動を見ていた花陽がいきなりそんな事を言って来たわ。

 

「ナニよ?突然?」

 

花陽のいきなりの言葉に戸惑った私は、そう花陽に言葉を返したわ。

 

[[いやー、だってほら?“武装領域”からの出し入れがずいぶんとスムーズになったから。]]

 

「そう言われれば…。」

 

初めの頃は予備の武装を入れておくこの“武装領域”ってガンプラバトルのシステムを使うのにかなり手間取っていたわよね。

 

サブコンソールをぽちぽちと操作して“武装領域”を開いて、ソコからさらに取り出す武装や逆に収納する武装を選択して…って感じで、かなり面倒だった気がするわ。

 

それが今じゃ特に意識する事なく使いこなしてる…。

 

「少しは私も成長してるってコトなのかしら?」

 

もしそうだったら………ちょっとだけ、ほんのちょっとだけだけど…

 

「嬉しい…かな…。」

 

まだまだ弱くて未熟な私だけど。

 

それでもガンプラバトルを始めたばかりの頃から少しだけでも成長出来ているなら…

 

[[にゃっはーーー!!!みんな!待たせたにゃ!!!!!凛あーんど“ベニャッガイ”!かれーに復活だにゃぁぁぁ!!!]]

 

「…………台無しよ!」

 

せっかく色々と成長出来たかも?とかしみじみとしていたってのに!

 

[[はひっ!凛ちゃんも合流したコトですし、それじゃ“フィジカル・レガース”の防御性能の検証の続きをずばばーんっと行っちゃいましょー!]]

 

「はいはい…はぁ…全く…。」

 

あれ?

 

なんかこのセリフ、前回もラストに言わなかったかしら…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「試してバッテン⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は乳よりも尻と太ももが好きなQooオレンジでございます。
とりあえずはムチムチな太ももに挟まれたいです。







今回も閑話になります。









それでは 閑話「試してバッテン⑦」 始まります。















私たちは前回までと同じく花陽の新しい機体“リ・ジェ”のゴツい脚部“フィジカル・レガース”の防御性能の検証真っ最中よ。

 

凛のおバカが“ベニャッガイ”の肉球?パンチを花陽の“リ・ジェ”の“フィジカル・レガース”に防がれたコトが悔しくて自爆しようとしなかったらもっと早くこの検証も終わっていたのにね。

 

結局は凛のおバカが言葉で止まらないから力ずくで止めるコトになったわ。

 

お陰で刀が刃こぼれしちゃって予備のモノと取り替えるはめになっちゃったじゃない。

 

たかがクマネコ(ネコクマ?)モドキを斬って刀を刃こばれさせちゃう様な未熟な私も悪いんだろうけど、それ以上に言葉じゃ止まらない凛のおバカが悪いわ。

 

そんな感じに前回までのコトを軽く振り返っていると…

 

[[真姫ちゃーん!それじゃお願いしまーす!]]

 

データ取りの準備を終えた花陽が通信を送って来たわ。

 

そう言えばいつの間にかあれだけ濃かったミノフスキー粒子の濃度が下がって、普通に近距離なら通信が出来るようになってるわね。

 

まぁいちいち接触して通信する“お肌のふれ合い通信”ってヤツを使わなくても良いから楽でいいんだけど。

 

アレ、通信する時にいちいち機体に接触しないとダメだから地味に面倒なのよね。

 

一応は通信を盗聴されないとかのメリットもあるみたいだけど。

 

盗聴とは言えばだけど、“ガンプライブ!”の予選大会や本戦大会だと通信の盗聴対策とかもしなきゃダメなのかしら?

 

そこら辺の事はガンプラバトルに詳しいソラたちにでも任せておきましょ。

 

きっと何とかしてくれるハズだわ。

 

多分。

 

[[あのー?もしもーし?真姫ちゃーん?準備はおっけーなのでサクッとお願いしたいなー?って花陽的には思ったり思わなかったりしてるんですけどー?]]

 

思考が脇道に反れちゃってたわね。

 

今はとりあえず花陽の検証を終わらせちゃいましょ。

 

「ん、ごめん。ちょっと考え事してたわ。そじゃ…行くわよっ!!!」

 

さて、と。

 

それじゃさっそく私も花陽の“リ・ジェ”の“フィジカル・レガース”へと攻撃してみようかしら?

 

花陽の話だとクレイバズーカ(素組)での攻撃はおおよその予測は出来るから不用ってコトだから、私の役目は刀での斬撃になるわ。

 

海未みたいに護国園田流のある程度極めた剣士なら、ガンプラバトルでも人智を超えた威力の斬撃が放てるから、それを相手にしてどれだけの防御性能を発揮出来るか…ってコトを検証したいらしいけど…。

 

問題は私は海未と違ってまだ護国園田流を習い始めたばかりなのよね。

 

それでもまぁヤれるだけはヤってみせるわ。

 

習い始めたばかりだけど、私だって一応は護国の剣士なんだから。

 

と、言うワケで…

 

「すぅ…」

 

検証とか呑気に言ってる花陽に今の私の本気ってヤツをプレゼントしてあげるわ!

 

深呼吸を1つ。

 

内心での意気込みに反する様に気持ちを落ち着かせ身体の力を抜き、そっと右手を刀の柄へと添える。

 

同時に左手で鞘を掴み、そして…

 

「ハッ!!!!!」

 

一気に抜刀。

 

横薙ぎに放たれるのはさっき凛の“ベニャッガイ”を斬り捨てた時と同じく、護国園田流抜刀術の初歩の初歩。

 

護国園田流抜刀術“一閃”。

 

海未が言うには初歩の初歩にして奥義へと至る為の技の1つってコトらしいわ。

 

奥義だなんて私にはまだまだ遠い話だけど。

 

で、放たれた“一閃”は例のムエタイの構えっぽい感じで脛を突き出した形になっている花陽の“リ・ジェ”の“フィジカル・レガース”へと襲い掛かって行ったわ。

 

両断出来る。

 

そう思っていたんだけど…

 

「っ!?」

 

花陽の“リ・ジェ”の“フィジカル・レガース”と私の放った“一閃”の斬撃が激突した瞬間、“百式”が手にしていた刀は木っ端微塵に砕け散ったわ。

 

そう…私の想像とは反対に、私の放った“一閃”の斬撃は花陽の“リ・ジェ”の“フィジカル・レガース”によって防がれちゃったのよ。

 

まぁでも防がれたって言っても完全に無傷ってワケでもなかったわ。

 

[[うひょー!?ざっくりヤられちゃってますよ!ざっくり!!!]]

 

“一閃”による斬撃は花陽の“リ・ジェ”の“フィジカル・レガース”にそれなりに深い横一文字の傷を付けたの。

 

[[デ、データの方は…あ♪ちゃんと取れてますね♪どれどれ…うーん…あー、なるほどなるほど。これって多分だけど、真姫ちゃんの“百式”が持ってる日本刀の強度がもう少し強かったりしたら、“リ・ジェ”の脚部の中に入れてあるサブジェネレーターの方までざっくりとイカれちゃってたかもですねー…。リアルブシドーMk-Ⅱこわっ!]]

 

誰がリアルブシドーMk-Ⅱよ。

 

まったく…。

 

それにしても……刀の強度がもう少し強かったら、か。

 

うん。

 

やっぱりもう少しちゃんとしたガンプラバトル用の刀を探そう。

 

刀の力に頼るなんて剣士としては恥ずべきコトだけど、刀をグレードアップさせるだけで今よりも多くのモノを斬り裂ける様になるら何にも迷うコトはないわ。

 

私が強くなりたいのは勝ちたいから。

 

私が勝ちたいのはみんなの…“μ's”のみんなの力になりたいから。

 

私が強くなって、私が勝って、私がみんなの力になって…そして“ガンプライブ!”で優勝して“μ's”が学校を廃校から救う。

 

正直に言えば学校が廃校になっても私としてはそれがどうしたの?って感じなんだけど、廃校阻止が穂乃果やソラたちみんなの目標。

 

私はそんなみんなの力になりたい。

 

みんなの力になりたいなら、私のプライドなんてモノは二の次だわ。

 

だから私は刀を探すわ。

 

私の“力”になってくれる私の刀を。

 

その前に…。

 

「ねぇ花陽?」

 

花陽に一言言っておかないと。

 

[[はひ?何ですか?]]

 

「私程度でそれだけ斬れたってコトは、海未なら確実にバッサリと逝っちゃってるわよ?」

 

[[………………………あー…はひ。海未ちゃんの方がゴコクノケンシーとしては真姫ちゃんよりもキ○ガイスペックでしたもんねー…。うん。やっぱりリアルブシドーこわっ!!!]]

 

ゴコクノケンシーって…出来ればちゃんと“護国の剣士”って言って欲しいわね。

 

[[ほいでほいで?結局はかよちんのそのディジェ?とかって機体のすね当ては盾として機能するのかにゃ?]]

 

私と花陽の検証を珍しく黙って見ていた凛が唐突にそんなコトを花陽に訪ねて来たわ。

 

[[あー…はひ。とりま検証の結果、ある程度の攻撃までなら十分に対処出来ちゃえるだけの強度はあると思うよ?ただある程度以上の攻撃が相手だとちょーーーーっとどころじゃなく分が悪いかな?そこはまぁ後で要改造でより強度をマシマシにしちゃって防御性能をアップアップにしちゃうとして…とりま凛ちゃん?“ディジェ”じゃなくて“リ・ジェ”ね?“リ・ジェ”?凛ちゃんの言う“ディジェ”だとΖで某“リック・ディアス”を改装して作ったカラバのMSになっちゃうよ?アムロが乗っちゃうよ?ヨナも乗っちゃうよ?“ディジェ”ももちろん好きなMSだけど、花陽的には頭にコクピットあるのはどーなのかな?って思わなくもないかなーって。そんなワケで別に花陽の“リ・ジェ”は頭にコクピット付いてないから“ディジェ”じゃないよ?]]

 

頭にコクピット?

 

えっ?そんなモビルスーツもあるの?

 

[[うにゃ。間違っちまったみてぇーだにゃ。めんごめんご。]]

 

「いや、それよりも頭にコクピットって…?」

 

[[はひ?頭にコクピットですか?ほら?リック・ディアスとかサザビーとか?其所はATAコクピットあるんですよ?真姫ちゃん、知らなかったんですか?]]

 

「知らないわよ!そんなコト!」

 

サザビーって確かパパがガンプラバトルで本気出す時に使うってママが言ってたわね。

 

そうなんだ…頭にコクピットがモビルスーツもあるんだ…。

 

[[はひはひ!頭コクピット問題はとりまそこら辺にダイナミック不法投棄しちゃって!“フィジカル・レガース”の性能検証も終わったんで次は本格的に実戦での性能検証に突入しちゃいましょう!っと、その前に1回再出撃して機体の状態をリセットして来ますねー♪]]

 

私が頭にコクピットがあるモビルスーツが居るっていう衝撃から抜け出せないでいると、花陽が機体の状態をリセットすると言って目の前から消えて行ったわ。

 

ねぇ知ってる?

 

撃墜やリセットで再出撃すると、以降のスコアは加算されなくなるけどガンプラバトル自体は続けられるのよ。

 

これは簡単に撃墜されちゃう様な人たちがそれでもガンプラバトルを楽しめる様にってコトで導入されたシステムなんですって。

 

[[本格的に実戦での性能けんしょーってさっきもハイ・モック相手にバトらなかったかにゃ?]]

 

花陽がリセットからの再出撃で私たちに合流するのを待っていると、凛がそんなコトを話して来たわ。

 

「さっきの戦闘って花陽は後ろからビーム撃って終わりだったから、まだ検証が足りてないんじゃないの?」

 

花陽はきっともっと機体を派手に動かしたりする様な戦闘での性能検証がしたいんでしょうね。

 

例えば常に動き回って戦う様な機動戦闘とかそこら辺?

 

花陽の“リ・ジェ”って、例のシールドを兼任しているっていう“フィジカル・レガース”ってゴツい脚部のせいで、かなり大きな機体に見えるけど、アレでいて機動性もしっかりと確保しているって話だから機動戦闘も出来ちゃえるんでしょ?

 

他にもまだバックパックの武装のテストもしてなかったハズだし。

 

「やるコトはまだまだいっぱいあるのよ。きっと。」

 

[[そんなモンかにゃ?]]

 

「そんなモノなんでしょ。」

 

正直な話、そこら辺のコトは私にはよくわからないけど。

 

そうこうしているうちに…

 

[[はっひ!お待たせたせたせしちゃいました!小泉 花陽!ただいまリセットからの再出撃から帰って来ましたっ!]]

 

ムダにテンション高めな花陽が再出撃して合流して来たわ。

 

ん。

 

合流、思っていたよりも早かったわね。

 

[[あ♪ついでに最大加速がどーかなってそこら辺の検証もして来ましたよ♪いやー!思っていた以上に速度が出てびっくりですっ!最大速度自体はそこまでは出せないハズだったんですけど、“Iフィールド・ビーム・ドライブ”が思わぬところで悪さしちゃって想定以上の最大速度が出せちゃいました!あっ♪詳しく説明しちゃいます?説明しちゃいますか?説明しちゃっていい感じです?]]

 

「どうせムダに長くなるから説明しなくていいわよ!」

 

油断するとすぐに脱線しようとするし!

 

「ほら!そんなコトより実戦での性能検証するんでしょ!花陽の“リ・ジェ”が私たちの中で1番レーダー範囲が広いんだからさっさと索敵しちゃって!」

 

[[はひっ!って言いたいトコロテンですけど、おもいっきりミノフスキー粒子撒き散らしてかっ飛ばして来ちゃったんでレーダーが効かなくなっちゃってるんですよねー。通信障害までは言ってないんですけど♪あ♪濃度が上がったっぽいから通信障害も入りそうですねー、これは。]]

 

花陽がそう言った途端、通信が断絶されちゃったわ。

 

サブモニターを確認すると、花陽の言う様にミノフスキー粒子の濃度が通信障害を起こすまで上昇しちゃっていたの。

 

仕方ないから私は“百式”を花陽の“リ・ジェ”へと近付かせて、右手を伸ばして花陽の“リ・ジェ”へと手を触れさせたわ。

 

凛も私と同じように花陽の“リ・ジェ”の側まで“ベニャッガイ”を移動させて来て、やっぱり同じように手(肉球?)を花陽の“リ・ジェ”へと触れさせた来ていたの。

 

[[おっと!凛ちゃんも真姫ちゃんもすっかり通信障害の時の対処に慣れちゃって来ましたねー!よきかなよきかなですね!]]

 

「ナニがよきかなよ…まったく。」

 

[[にゃ。とりまこれってかよちんが派手にかっ飛ばして来たからかにゃ?]]

 

[[これってミノフスキー粒子の濃度が上がったコト?]]

 

[[にゃ。こーてーだにゃ。]]

 

「こーてーじゃなくて肯定ね、肯定。」

 

[[読み方はあってるんだからだいじょーぶだにゃ!]]

 

[[会話文に添削入れちゃうなんて真姫ちゃんもメタいですねー!]]

 

「地の分に対して返答してくるアンタには言われたくないわよ。あとそれ、なんか前も言われたわよ?」

 

[[あれ?そーでしたっけ?]]

 

「そうよ。」

 

[[そりゃまた失礼しちゃいました♪いやー♪うっかり♪]]

 

[[あっ!それ!凛知ってるにゃ!見てこーもんのうっかりハチベーだにゃ!]]

 

「水戸黄門でしょ!水戸黄門!!!」

 

女の子が見て“こうもん”とか言っちゃダメよ!

 

聞いてる(見てる)人が“こうもん”を校門や後門だなって思ってくれたらいいけど、もしも…その…こ、肛門…とかって思っちゃったりしたら…。

 

[[いやん♪見て肛門だなんて凛ちゃんのエッチスケッチサクラウッチー♪あと花陽の的にはうっかりハチベーじゃなくてうっかりザクレロの方ですね!]]

 

「花陽のおバカ!ナニ見て肛門とかはっきり言っちゃってるのよ!!!」

 

[[はひ?ダメですか?見て肛門?]]

 

「ダメに決まってるでしょ!そもそも肛門なんて見せるモノじゃないでしょうが!ちょっとは恥ずかしがりなさいよね!」

 

[[最近はア○ル物もだいぶメジャーですよ?原作の方の真姫ちゃんだって薄い本でア○ル掘られてますよ?きっと。って言うか基本的に“μ's”のメンバーの薄い本はほぼ全員ア○ル物が多かれ少なかれあるんじゃないですか?]]

 

「さらに性的でメタい話になったし!?」

 

[[アレですね♪アレ♪おほーってなるヤツですね♪]]

 

「おほーってナニ!?」

 

[[知らないんですか?それじゃ真姫ちゃんに後でおほってるヤツを貸してあげますね!]]

 

「いらないわよ!!!」

 

[[遠慮しなくてもいいですよ♪]]

 

「遠慮じゃなくてガチ拒否よ!ガチ拒否!!!」

 

これで万が一にでも花陽のおバカがそのおほってる?とかってヤツを持って来たりしたら徹底的に微塵斬りにして灰も残さないくらいに燃やしてやるわ!

 

と、結局はいつも通りなおバカな会話をしていると…

 

[[あ。だにゃ。]]

 

突然、凛が“あっ”と声をあげたわ。

 

「あって今度はナニよ!?」

 

[[うにゃ。にゃんか敵が来たっぽいにゃ。]]

 

は?てき?

 

てきって…

 

「敵ぃぃぃぃ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「試してバッテン⑧」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

雪が少なかったのに例の寒波で一気に冬景色になったQooオレンジでございます。
雪かきで腰が…。






今回も閑話になります。









それでは 閑話「試してバッテン⑧」 始まります。















いつものグダグダをしていたらいつの間にか敵がこちらへとヤって来ていた…そんなまぁいつも通りと言えばいつも通りな流れで戦闘に突入した私たち。

 

ちょっと悔しい?情けない?のは、グダグダしている内に敵に近付かれていた事に気付かず、挙げ句の果てには1番おバカなハズの凛が真っ先に敵の接近に気付いちゃったって事ね。

 

まぁ完全な奇襲で壊滅しちゃうよりはマシなんだろうけど、それでもやっぱり…って思っちゃうのよ。

 

それはそれとして、私たちは迫って来た敵…まぁ毎度お馴染みの“ハイ・モック”なんだけど…を相手に戦闘を開始したわ。

 

「凛は前に出て!壁役!お願い!」

 

[[にゃ!がってんしょーちのすけだにゃ!]]

 

私たちの中で1番防御性能の高い凛の“ベニャッガイ”にいつも通りに前衛へと出て貰い、その堅さを活かして後衛を守る壁役に。

 

「花陽は下がってさっきみたいに私たちを巻き込まないように気を付けながら片っ端から撃ち墜として!また巻き込んだりしたら明日からはお米抜きにするわよ!」

 

そして新しい機体“リ・ジェ”に乗り換えたコトで私たちの中では1番火力が出せる様になった花陽は後衛からの殲滅担当。

 

気になるのはさっきのメガビームバズーカ?とかって言う手持ちの大きな銃器の試射の時みたいに、前衛に出る私と凛を巻き込んで攻撃しないか…ってトコなのよね。

 

花陽のコトを信じるしかないんだけど…。

 

[[はひ!お米抜き=花陽死亡のお知らせなので今度はたぶん大丈夫です!任せてください!]]

 

たぶん大丈夫って…いまいち不安な返事よね。

 

でも今はそのいまいち不安な返事を信じるしかないわ。

 

前衛で壁役を担当する凛。

 

後衛で“ハイ・モック”の殲滅を担当する花陽。

 

そして残って私はと言うと…。

 

「花陽が撃ち漏らしたヤツは私が片付けるわ!」

 

残敵掃討…とでも言えばいいのかしら?

 

後衛に下がった花陽が撃ち漏らした敵機の掃討が私のお仕事よ。

 

“ハイ・モック”が相手だから余裕よね。

 

そんなこんなで始まった大量のハイ・モックを相手にした戦闘は、何の波乱もなく順調に進んで行ったわ。

 

[[にゃっはーーー!!!そんなマメテッポーなんて凛の“ベニャッガイ”にはミジンコ効かねぇーだにゃっはーー!!!]]

 

私の指示を聞いた直後、前衛へと駆け出して行った凛の“ベニャッガイ”は、その堅牢な装甲を遺憾なく発揮して“ハイ・モック”たちの攻撃を引き受けてくれていたわ。

 

もちろんそれだけではなく、両手の肉球?からビームを放ち、近付かれれば肉球?パンチで“ハイ・モック”を粉砕。

 

見ているとただ両腕をバタつかせてじたばたしている様にしか見えないんだけど、確実に1機ずつ自機に群がって来ている“ハイ・モック”を倒していっていたわ。

 

凛っておバカなのに案外と堅実よね。

 

そんな感じに意外に堅実に”ハイ・モック”と凛が戦っている一方で、後衛へと下がった花陽はと言うと…

 

[[ヒャッハーーー!!!汚物は消毒ですよぉーーーー!!!]]

 

新型機“リ・ジェ”に乗り換えたコトで以前よりも圧倒的に増した火力を全力で振り回して次々と“ハイ・モック”を撃ち落として行っていたわ。

 

花陽の“リ・ジェ”はバックパックに取り付けられたビームキャノンとガトリングランチャーを絶え間なく撃ち続けて、前衛で壁役を担っている凛の“ベニャッガイ”へと群がって来ている“ハイ・モック”を片っ端からどんどんと撃墜して行っていたの。

 

どうやら手に持っているメガビームバズーカは使わないみたいね。

 

さっき威力を見誤ってや私と凛まで撃墜しちゃったから使わないつもりなのかしら?

 

って言うかアレって威力調整とかすれば普通に使えるんじゃないの?

 

花陽には下位とは言えちゃんとした電子精霊が4体も憑いてるんだから、戦闘中でもその子たちにお願いして威力調整すればイケると思うのは私だけかしら?

 

どうして契約している電子精霊に調整をさせなかったのか…この私の疑問についての答えはバトル終了時にわかるコトになったわ。

 

それも割りと意外な…と言うか、予想外な答えとして。

 

凛と花陽がそれぞれの役割をこなしている中で、もちろん私も自分の役割をしっかりとこなしていたわ。

 

スラスターをひと噴かしして花陽が撃ち漏らした“ハイ・モック”の1機へと一気に肉薄。

 

私の接近に気付いて手にしていた小型の手斧のモックアックスを振り上げた“ハイ・モック”の懐へと入り込んで…

 

「はっ!」

 

刀を一閃。

 

“ハイ・モック”のコアのある胴体部分を両断。

 

両断した“ハイ・モック”の脇をすり抜けて再びスラスターをひと噴かしして次のターゲットへと加速。

 

私の“百式”の動きに気付いた数機の“ハイ・モック”たちが両側からモックライフルを撃って来る中を掻い潜って次の獲物に決めた“ハイ・モック”へと接近。

 

そしてさっきと同じ様に“ハイ・モック”の懐へと入り込んで…

 

「せいっ!!!」

 

刀を一閃。

 

結果はさっきと同じで胴体を上下に両断。

 

姿勢制御用のスラスターを駆使して機体を反転させて次のターゲットへ。

 

斬っては次へ。

 

斬っては次へ。

 

私は淡々とその作業を繰り返していたわ。

 

私の役割的にはホントなら後衛の花陽に“ハイ・モック”が近付かない様に気を配らなきゃダメなんだけと、正直言って今の花陽ならたかが“ハイ・モック”相手に多少群がられた程度で簡単に墜ちるようなコトはないでしょうから、私は私でこの毎回ムダに多い“ハイ・モック”の掃討に集中していたわ。

 

[[ちょっ!?真姫ちゃん!?こっちに“ハイ・モック”が来ちゃってますよ!?]]

 

「その程度のザコ!花陽ならどうとでもなるでしょ!」

 

[[なりますよ!なりますけどー!!!]]

 

「なら何とかしなさい!」

 

[[真姫ちゃんがキビシー!!!]]

 

私の予想通り、花陽の“リ・ジェ”へと近付いて行った数機の“ハイ・モック”たちは、“リ・ジェ”のバックパックから伸びるサブアームに取り付けられたシールドによって叩き潰されていっていたわ。

 

やっぱり騒ぎながらでも花陽は花陽でちゃんと接近された敵機の対応が出来てるわね。

 

花陽は少し前までなら“ハイ・モック”が相手でも接近されたりしたら悲鳴をあげて逃げ回っていたのに、今ではちゃんと自分1人で対応出来る様になったなんて立派に成長してる証よ。

 

[[ぎゃーーーー!!!また来ましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ダレカタスケテェェェェェェェェェ!!!]]

 

うん。

 

成長………してるわよね?

 

たぶん。

 

花陽の成長(?)を感じながら刀を振るい続けていると…

 

[[にゃーーー!!!コイツら!弱いクセにうざってーにゃー!!!]]

 

相変わらず大量の“ハイ・モック”に群がられ続けていた凛が突然そんな事を言い出したの。

 

[[こーなりゃみんなまとめてぶっ飛ばしてヤるにゃ!!!!!]]

 

あ。

 

これはまた自爆するパターンね。

 

そう判断した私は咄嗟にコンソールを操作して、あらかじめ入力させてあった凛の”ベニャッガイ”の自爆の効果範囲をサブモニターへと表示させたわ。

 

結果、私の“百式”はバッチリ凛の“ベニャッガイ”の自爆範囲内。

 

「はぁ…まったく!」

 

まだかなりの数の“ハイ・モック”が居る中で、今から“ベニャッガイ”の自爆の範囲外へと離脱するのはちょっと無理そうだわ。

 

なら前に出て凛のおバカの自爆を止めるしかないわね。

 

そう判断した綿は目の前の“ハイ・モック”を斬り捨てて、“百式”の進路を凛の“ベニャッガイ”へと向けさせたわ。

 

“ベニャッガイ”への進路上には大量の“ハイ・モック”が居るけど…

 

「花陽!“道”作って!!!」

 

花陽に任せれば大丈夫でしょ。

 

[[はひっ!ロングレンジ・ビームキャノン!チャージマシマシで!ふぁいやー!!!]]

 

さっきまで“ハイ・モック”に接近されて騒いでいた花陽だったけど、“リ・ジェ”のバックパックのビームキャノン(ロングレンジ・ビームキャノンが正式名称みたいね)を使って私の期待通りに“道”を作り出してくれたわ。

 

花陽の“リ・ジェ”のロングレンジ・ビームキャノンの一射によって大量の“ハイ・モック”の中に作り出された1本の“道”。

 

私はその“道”を駆け抜けて凛の“ベニャッガイ”へと近付いて…

 

「コラッ!このバカ凛!!!アンタの自爆は洒落にならないんだから!そうポンポン簡単に自爆なんてするんじゃないわよ!!!」

 

そう叫びながら刀をおもいっきりぶん投げてやったわ。

 

くるくると回りながら飛んで行った刀は…

 

[[あいたっ!?だにゃ!?]]

 

今にも自爆しようとしていた凛の“ベニャッガ”の頭に突き刺さったわ。

 

「あ…ご、ごめん…!」

 

刀をおもいっきりぶん投げて私だったけど、それがまさかちょうど良く頭へと突き刺さるだなんて思ってもなかったわ…。

 

[[にゃにしやがんだにゃ!この真姫っぱち!]]

 

真姫っぱちってナニよ、真姫っぱちって。

 

私はとりあえず心の中で突っ込みをいれながら、さっきぶん投げた刀の代わりを“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中から取り出して鞘から引き抜き、近付いて来ていた“ハイ・モック”のうちの1機を斬り捨てたわ。

 

「だからごめんって謝ったでしょ!」

 

[[ごめんなさいしてなんでも許されるんならお巡りさんはいらねぇーだにゃ!!!]]

 

「そりゃそうだけど…」

 

そもそも凛が自爆しようとしたのが悪いんじゃない。

 

そう言いたかったけど、それを言ったら確実に戦闘中でも問答無用でグダグダになっちゃうわよね。

 

[[凛はげきおこだにゃ!!!キシャー!!!]]

 

はぁ…しょうがないわね…。

 

「悪かったわよ。合宿から帰ったらラーメンおごるわ。それで手打ちにしてちょうだい。」

 

凛にはラーメン。

 

花陽ならお米。

 

物で釣るのはどうかとも思うけど…

 

[[にゃ!しゃーねぇーから許してやるにゃ!]]

 

これが非常に…そう、ものすごーーーーーーく非常に…これでもかってくらいに効果的なのよ。

 

[[にゃっはーーー!!!ヨコハマちゅーか街のバリクソお高いラーメンが凛を待ってやがるだにゃーー!!!]]

 

ホント、やれやれだわ。

 

でもまぁラーメンなんかで機嫌なおしてくれるだなんて凛らしいって言ったら凛らしいわね。

 

[[ニャッハッハッハーーー!!!バリクソお高いラーメン確定な今の凛はハイパームテキ一直線!!!矢でもテッポーでと持って来やがれだにゃーーー!!!あ"っ…!]]

 

獅子奮迅。

 

そんな言葉が似合い程度には大暴れを始めた凛だったけど、その動きが急に止まって“あっ”と呟いたの。

 

「ちょっと!“あっ”ってナニよ!“あっ”って!!!」

 

大体“あっ”とかって言う時はナニかやらかした時よね?

 

今回はナニをやらかしやがったのよ!

 

そう問い質そうとしたその時…

 

[[みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!]]

 

耳をつんざく凛の悲鳴と共に、私の乗る“百式”のメインモニターが真っ白に染まったわ。

 

これ、なんかちょっと前も似たようなコトがあったような……。

 

案の定と言うべきかやっぱりと言うべきか、メインモニターを染め上げていた閃光が収まるとそこに表示されるのは撃墜されましたの一言。

 

「はぁ…またなの…。」

 

なんとなくだけど撃墜された理由はわかるわ。

 

たぶんあれよね?

 

凛の“ベニャッガイ”の自爆。

 

止まったハズのその自爆が何らかの形で発動して、至近距離に居た私の“百式”は物の見事に巻き込まれた…ってワケよね。

 

撃墜された理由はなんとなくわかったけど、どうして止まったハズの自爆が決行されちゃったのかしら?

 

ぽちぽちとコンソールを操作して再出撃の準備をしながら、私はどうして自爆が決行されちゃったのかについて思考を巡らせたわ。

 

あの時の凛の“あっ”って反応は、自分でも予想外のコトが起きたって感じだったわ。

 

なら自爆システム(?)が誤作動でもしたとか?

 

普通は自爆システム(?)って誤作動しない様に何重にもプロテクトが掛けられているモノなんでしょうけど、アレを作ったのは花陽って時点でもうそんなプロテクト?ナニそれ?美味しいの?って感じよね。

 

技術的には信頼出来るけど、倫理的にはこれっぽっち信用出来ない。

 

それが花陽よね。

 

うん。

 

なんかやっぱり自爆システム(?)の誤作動って線が濃厚だわ。

 

再出撃の準備をしながらそんなコトを考えていると…

 

「メール?」

 

合宿の間、寝間着代わりに使っているスウェットのポケットに入れてあったスマホがプルプルと震えたの。

 

スウェットのポケットからスマホを取り出してみると、そこにはメールの着信を知らせる表示。

 

メールの送信者は花陽。

 

まだバトルをしているハズの花陽からメールって…ナニかしら?

 

スマホを操作してメールを開くと、ソコには…

 

「えっ?終わり?」

 

今日の“リ・ジェ”のテストはもう終了する…そんな内容だったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「試してバッテン⑨」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスが終わると聞いて何気にショックなQooオレンジでございます。
最近は加齢による反射神経の低下であまりプレイしていませんでしたが、一時期はそりゃもう熱心にプレイしておりましたので…。
とりあえずは未だに読めずにいたμ'sの方のエピソードの最終話を、スクフェスがサ終する前に閲覧して参ります…。






今回で今回の閑話はおしまいとなります。









それでは 閑話「試してバッテン⑨」 始まります。














バトル中に凛の“ベニャッガイ”がいきなり自爆(誤爆?)して、その爆発に巻き込まれてしまった私。

 

1度は自爆を思い止まった凛がどうして自爆したのかとかを考察しながら、再出撃しようとコンソールを操作していると、スウェットのポケットに入れていたスマホに1通のメールが届いたの。

 

メールの差出人は花陽。

 

そして肝心のメールの内容は“リ・ジェ”のテストの終了。

 

どうして?と疑問に思いながらも、私はとりあえず再出撃を取り止めて再びコンソールを操作して、バトル終了を選択したわ。

 

今回のバトルの戦績がメインモニターに表示されるのを横目でチラリと見ながら、私はガンプラバトルシミュレーターにセットされていたGPベースを取り外して、筐体のドアの開閉ボタンをポチリ。

 

ブシュと言う空気の漏れるような音と共に開いた筐体のドアをくぐり抜けて外へと出たの。

 

「あ、真姫ちゃん。お疲れにゃ。」

 

「ん。お疲れ。」

 

ガンプラバトルシミュレーターの筐体の外へと出た私を迎えてくれたのは、私よりも先に外へと出ていた凛だったわ。

 

「ねぇ凛?アンタ、最後になんで自爆したのよ?」

 

互いに“お疲れ”と言葉を交わし終えると、私は凛に最後にどうして自爆したのか問い質すコトにしたわ。

 

何らかのアクシデントで誤爆したって考察はしたけど、一応は本人の口から理由を聞こうと思ったの。

 

「は?え?マジか?ソレ、真姫ちゃんが言うかにゃ?」

 

「私が言うかってどう言うコトよ?」

 

なんだか今の凛の言い方だと、凛の“ベニャッガイ”が自爆(誤爆?)したのは私のせいみたいに聞こえるわね?

 

もう…私が一体ナニをしたって言うのよ?

 

「どー言うコトはもこー言うコトも、真姫ちゃんが突っ込み代わりにぶん投げて来たポントーが凛の“ベニャッガイ”の頭にぶっ刺さって、それがにゃんかのひょーしに奥までグイグイっと入って行って“ファイナル・ベニャッガイ”の起爆トリガーになったポイにゃ。はい。ここで真姫ちゃん可愛いかきくけこでかしこかわいい(笑)な真姫ちゃんにクエスチョンですだにゃ。凛の“ベニャッガイ”の頭にぶっ刺さったポントーをおもいっきりぶん投げて来たのはどこの誰でしょーか?」

 

「…………………………私。」

 

「はい。正解だにゃ。では続けて第2問。どうして凛の“ベニャッガイ”は爆発したでしょーか?」

 

「…………………………刀が頭に刺さって誤爆したから…。」

 

「はい。正解だにゃ。ではでは続けて第3問。凛の“ベニャッガイ”の頭にポントーがぶっ刺さってそれが原因で“ファイナル・ベニャッガイ”が発動しちゃったのは最終的には誰のせいでしょーか?」

 

「……………………………私のせい。」

 

「はい。正解だにゃ。で?真姫ちゃんはナニか凛に言うコトは?」

 

「………………ゴメンナサイ…。」

 

「にゃ。以後、気をつけるよーに。だにゃ。」

 

「………………ハイ…。」

 

頭に刀が突き刺さったくらいで誤爆する自爆装置を搭載してる方が悪いのよ…とか思わなくもないけど、ここでそれを言ったら泥沼の責任の擦り合いになっちゃうわよね。

 

釈然としないけどおとなしくゴメンナサイしておいた方が無難だわ。

 

実際、自爆を止めるなら刀を投げつける以外の方法でもよかったんだし。

 

手っ取り早いからってなんでも暴力で解決しようとしちゃダメよね。

 

そんな感じに凛の“ベニャッガイ”の自爆(誤爆?)のあれやこれやを話していると、プシュと言う音と共にガンプラバトルシミュレーターの筐体のドアが開いて、ソコから薄い黄緑色のGPベースを手に持った花陽が出て来たわ。

 

「あれ?花陽が最後ですか?」

 

「にゃ。かよちんびりっけつだにゃ。」

 

「お疲れ、花陽。」

 

「あ、はひ。お疲れさまでっす。」

 

「にゃ。お疲れだにゃ。」

 

軽く言葉を交わしながらガンプラバトルシミュレーターの筐体から出て来た花陽は、どこか疲れたような顔をしていたわ。

 

そのどこか疲れたような顔が気になった私は、ナニかあったのかも?と感じて、そのコトを花陽に聴いてみるコトにしたの。

 

「ねぇ、なんか疲れたような顔してるけどナニかあったの?」

 

「あー、はひ。まぁあったと言えばありますし、無かったと言えば無かったですねー。」

 

「うにゃ?あるのかねぇーのかどっちなんだにゃ?」

 

「うーん…それじゃ一応はあったの方で。」

 

なんだか煮え切らない言い方ね。

 

ホント、ナニがあったのかしら?

 

今さらだけど聴いちゃダメな感じだった…とか?

 

「ほいでほいで?ナニがあったんだにゃ?」

 

そこら辺の配慮や些事を一切合切無視して、凛が花陽にナニがあたっのかを問い質したわ。

 

ここでためらいも無く聴けちゃうのは、幼馴染み故の気安さか、凛がデリカシーが無いからなのか…どっちかしら?

 

私的には凛がデリカシーが無いからの方に1票ね。

 

私がやや半目になって、ためらい無く質問しちゃえる凛を見ていると、花陽が凛の質問に答えるために口を開いたの。

 

「“リ・ジェ”の機体性能が花陽が思っていた以上にハイスペック過ぎたんですよねー。」

 

「機体性能が?」

 

「思っていた以上にハイスペックにゃ?」

 

「はひ。思っていた以上にハイスペック過ぎです。」

 

機体性能が思っていた以上ハイスペックだったんなら、別に悪いコトじゃないんじゃないの?

 

想定以下なら困っちゃうけど、その逆…想定以上にハイスペックならなんの問題も無いように思うんだけど…?

 

「それって別に悪いコトじゃねぇーんじゃねぇーのかにゃ?」

 

花陽の言葉を聞いた凛も私と同じように思ったみたいで、そのコトでなんの問題があるのか?と花陽に続けて質問したわ。

 

「悪いコトでは無いですよ。無いけど…」

 

「無いけど?」

「にゃいけど?」

 

「ハイスペック過ぎる“リ・ジェ”に対して、花陽自身の操縦技術ともろもろの制御をするOS面がこれっぽっちも追い付いて無いんですよねー。」

 

「追い付いてない?」

 

「はひ。」

 

操縦技術が追い付いて無いって言うのはなんとなくわかるわ。

 

“リ・ジェ”の機体性能が高過ぎて花陽が扱い切れて無いってコトよね?

 

でもOS面でって言うのはよくわからないわね。

 

「にゃ。ワケワカメだにゃ。誰か凛にコンセツテーネーに説明して欲しいにゃ。」

 

OS面でってところは私も懇切丁寧に説明して欲しいかも?

 

「うーん…操縦技術云々の方は簡単に言っちゃえば花陽が車の運転がへっぽこで、しかもオートマ車限定の免許しか持ってないのに、超高性能なフェラーリとかF1とかのなんだかスッゴい車を手に入れて乗ってるって感じかな?発進する時にエンストしまくり的な?」

 

「うにゃ…わかるよーでわかんねぇーにゃ。」

 

あー、うん。

 

確かに今のはわかるようでわからない例えね。

 

「それで?OS面でって方は?」

 

私としては操縦技術云々よりも、そっちの方がよくわからないわ。

 

「OS面の方は操縦技術が足りないよりももっと簡単です。そのまんまOS…機体を制御するシステムが“リ・ジェ”のスペックに追い付いて無いんですよ。」

 

機体を制御するシステム?

 

「機体を制御するシステムってサポートAIシステムのコトよね?あれ?でも…確か花陽ってサポートAIシステムじゃなくて電子精霊が機体制御とかの官制システムを担当(?)してるのよね?」

 

「はひ。さーちゃんとうーちゃんとのーちゃんとしーちゃんです。」

 

あ。

 

花陽の電子精霊の名前ってそんな名前だったんだ。

 

なんて言うか…さーちゃんとかうーちゃんとかかなり適当な名前の付けたなような…?

 

案外と名前に拘る花陽のコトだから、ナニか元ネタがあるのかしら?

 

そう言えば穂乃果も電子精霊持ちだけど、その穂乃果の電子精霊もポチとかってかなり適当な名前だったわね。

 

穂乃果の電子精霊のポチってアバターが犬型らしいけど…。

 

いや、でもいくら犬型アバターっていっても今どき実際の犬にもポチなんて安直過ぎる名前付けたりしないわ。

 

まぁ穂乃果だからしょうがないんでしょうけど。

 

あと身内で電子精霊持ちはソラね。

 

名前は確かアイリだったかしら?

 

アイリって名前がナニから取った名前なのかしらないけど、ソラの電子精霊は花陽や穂乃果に比べたらマトモな名前よね。

 

今度ソラにアイリの名前の由来聴いてみようかしら?

 

それはさておき。

 

「サポートAIシステムよりも遥かに高性能な電子精霊が官制システムを担当しているのに機体の制御が追い付いてないの?」

 

花陽の電子精霊って下位とは言え正真正銘の電子精霊よね?

 

しかも通常は1体持ちが普通なのに、花陽の場合は4体。

 

私が使ってるようなサポートAIシステム以上に高性能な官制システム(×4)なのに、それで制御が追い付いてないって相当ヤバいんじゃないの?

 

「はひ。真姫ちゃんと凛ちゃんが“ベニャッガイ”の誤爆であぽーんして1人になっちゃったから、“リ・ジェ”に搭載されているサブとメインの合わせて3つのジェネレーターをフルドライブさせてみたんですよ。で、全力全開でぶん回してみたらもうこれっぽっちも制御が追い付きませんでしたねー。スラスターを噴かして進めば真っ直ぐ爆走するし、ビーム系のエネルギー消費型火器を使えばごんぶとビームぶっぱーしまくりだし、“Iフィールド・ビームドライブ”の制御も最終的には追い付かなくなっちゃうし…。唯一マトモに動いたのは既存の技術を使ってるサブアームに持たせたアクティブシールドくらいでした。あ、バルカンポットもちゃんと普通に使えましたね。」

 

「3つのジェネレーターをフルドライブしたらって、私たちと一緒に戦っていた時ってフルドライブじゃなかったの?」

 

「真姫ちゃんたちと一緒に“ハイ・モック”と戦っていた時は、メインジェネレーターもサブジェネレーターの2つもクォータードライブでしたよ?」

 

クォータードライブ…つまりはアレだけ高出力を叩き出していたのに1/4しか作動させてなかったってコト?

 

「にゃ。あのでっかいビームバズーカで凛たちを消し飛ばした時はどうだったんだにゃ?」

 

「あの時はメインジェネレーターだけはハーフドライブまで上げてましたねー。」

 

「あれでハーフドライブ…つまりはジェネレーターの作動状況が1/2…。」

 

あれでハーフドライブならフルドライブならどんだけの出力を出せるのよ…。

 

「はひ。と、言うワケで凛ちゃんと真姫ちゃんにはせっかくテストに付き合って貰ったんだけど、このままじゃ花陽の“リ・ジェ”は使い物になんないのでしばらくは封印です。」

 

「まぁ使えないなら仕方ないわよね。」

 

「にゃ。シングルバトルでなら暴走しても問題なっしんだけど、タッグバトルにとかのチームを組んでのバトルだと、ちょいヤベーにゃ。」

 

花陽自身の操縦技術を伸ばせばワンチャン…とか思わなくもないけど、話を聞いた限りじゃちょっとやそっと操縦技術を向上させても使いこなせそうにはないわね。

 

「いやー、高性能過ぎてダメってパターンは考えてなかったですねー。」

 

「それで?どうするつもりなのよ?」

 

せっかくの超高性能機をこのままお蔵入りだなんてもったいないわよね。

 

「はひ。とりまうちの子たち…電子精霊たちを補助するOSを組んでみようかな?って考えてます。機体にリミッターを組み込んで無理矢理にスペックダウンさせるってコトも考えたんですけど、せっかくこれだけ高性能な機体に仕上がったんだから、それはなんだかなーって思って。幸い、システム周りのあれこれはそら君も希ちゃんも得意ですし。あと一応はにこちゃんも何気に得意なんですよねー。」

 

まぁ妥当な判断ね。

 

システム周りのコトならソラと希が何とかしてくれるでしょ。

 

にこちゃんも頭の中身が穂乃果よりは多少はマシなレベルでアレだけど、こんな時は心強い助っ人よね。

 

うちの…“μ's”のベテラン組はホント、頼りになるわ。

 

あれ?そう言えば…ベテラン組と言えば…

 

「絵里は?」

 

絵里もソラたちとおんなじでベテラン組よね?

 

なら絵里にも手伝って貰えばイインジャないの?

 

「あー、絵里ちゃんはそこら辺、ダメっぽいってワケじゃないけど、あんまり得意ではないみたいですねー。まぁぶっちゃけると苦手っぽいです。代わりに装甲材やフレーム素材とかの材料関係にはツテ含めてむちゃくちゃ強いんですけど。」

 

「ふーん。なんか絵里って“出来る女”ってイメージが強いから意外ね。」

 

まぁ最近は“ポンコツ”ってイメージもかなり強くなっては来てるけど。

 

ちょっと前…それこそ数日前までは“ミトメラレナイワ”とか言ってたのにね。

 

「はひ。と、言うワケで“リ・ジェ”はとりま封印です。で、システム周りを再調整&要改修するコトにしまっす!2人にはせっかく夜遅くまでテストに付き合って貰ったのにほんとーーーにゴメンナサイです。」

 

「別に良いわよ。ね、凛?」

 

「にゃ。問題なっしんだにゃ。」

 

「はひ!感謝感激雨あられです!」

 

そんなこんなで花陽の新型機“リ・ジェ”は当面の間は使用中止になっちゃったわ。

 

諸々の調整と改良が終わって実戦投入されるのはいつになるやら…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはそう遠くない未来のお話…。

 

“μ's”の危機に封印されていた花陽と“リ・ジェ”は立ち向かい、そして花陽の4体の電子精霊たちの決意が“花の女神”を産み出す。

 

“精霊姫(エレメンタル・プリンセス)”。

 

花陽に与えられた2つ名と共に、“リ・ジェ”の真の力が解き放たれる。

 

そう…それは遠くない未来のお話…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルの煌魂玉集めが苦痛過ぎるQooオレンジでございます。







今回からは本編第13話となります。
今回は凛ちゃん乗り換えイベントとなります。
凛ちゃんが選んだガンプラとは…?








それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのいち 始まります。














「ごちそうさまでした!」

 

「あいよ。お粗末さん。」

 

合宿○日目の朝。

 

凛が朝ごはんを食べ終えて“ごちそうさま”をすると、間髪入れずに朝ごはんを作ってくれたソラくんが“お粗末さん”ってぶっきらぼうに返事を返してくれたよ。

 

ちなみに今朝の朝ごはんのメニューはかよちんが言うには“じゅんわふー”ってヤツらしいにゃ。

 

まっしろほかほかのごはんに豆腐とワカメのお味噌汁。

 

シャケの切り身を焼いたヤツと切干大根。

 

キャベツっぽい葉っぱの浅漬け。

 

凛はお魚は骨があるからホントはちょっと苦手なんだけど、今朝の焼きシャケはキレイに骨が取り除かれていたから楽々食べられちゃった♪

 

あとからソラくんと一緒に朝ごはん作ってくれていたにこちゃんが教えてくれたんだけど、凛に出された骨が取り除かれたシャケはお魚が苦手な凛のためにソラくんがピンセットで骨を取り除いてくれたんだって。

 

普段はチンピラで凛のことを“アホネコ”なんて呼ぶのに、こんな時だけ“凛のために”って優しくしちゃうのはちょっと反則だよね。

 

イジワルするだけならすぐにキライって言えちゃうけど、イジワルするけどそれ以上に優しくもしてくれるから凛はソラくんのことをキライになれないんだ。

 

でもどうせならイジワルしないでずっと優しくしてくれればいいのに。

 

この前そんなことを希ちゃんに言ったら、ソラくんは“男の子”で“てれかくし?”で凛にイジワルしてるっていってたんだけど…“てれかくし?”ってなんだろ?

 

ソラくんが男の子なのは見ればわかるけど、“てれかくし?”って言葉は凛にはよくわかんない。

 

“てれかくし”…テレを隠す?

 

テレってなんだろ?テレビを略した言葉とか?

 

うん。

 

やっぱりよくわかんないや。

 

まぁけど凛に優しいだけのソラくんって言うのもなんか違う気がするから、ちょっとくらいソラくんがイジワルでも別にいっか。

 

ちょっとイジワルで、でも優しい男の子。

 

それが凛の中のソラくん。

 

今は“まだ”そんな関係でいいんだよ、きっと。

 

あ、そうそう。

 

それとさっきかよちんの言ってた“じゅんわふー”ってのもなんだろ?

 

わふーだからワンコさんとか?

 

ほら?ワンコさんはわふーって鳴くから。

 

うん。

 

やっぱりこれもよくわかんないや。

 

世の中にはまだまだ凛の知らないことがいっぱいだね。

 

「おう、アホネコ。今日はどうすんだ?昨日の続きで花陽と新しいガンプラを作るのか?」

 

朝ごはんの焼きシャケからソラくんのことをぼーっと考えていたら、そのソラくんがいつの間にか凛の食べ終えた食器を片付けて台所から戻って来ていたにゃ。

 

そして凛に対して“今日はどうするんだ?”って聴いて来たんだ。

 

「ん。とりまアホネコじゃねーにゃ。」

 

まったく。

 

“アホネコ”だなんてしつれーしちゃうよね。

 

そりゃ凛はちょっとだけお勉強は苦手だけど…。

 

それでも穂乃果ちゃんよりはマシだよ、たぶん。

 

「へいへい。で?凛は今日はどうすんだよ?」

 

あ。

 

名前で呼んでくれた。

 

ん。

 

なんでだろ?

 

ソラくんに名前で呼ばれるとお顔がニヤニヤしそうになるんだよね。

 

変なの。

 

まぁ別にいっか。

 

えーっと、凛は今日どーするのか?だったっけ?

 

うん。

 

それはもう決まってるんだ。

 

今日、凛は…。

 

「にゃ!今日の凛は新しい凛のガンプラの“ういうい”ってヤツだにゃ!!!」

 

「は?ういうい………あーっと、新しいガンプラの、だから多分だけどそれって“初陣”じゃねぇーか?」

 

「にゃ?“ういうい”じゃないの?」

 

「“初陣”、な。」

 

「“ういじん”?」

 

「おうよ。初めての出陣で“初陣”だな。」

 

「おぉー!初めての出陣で“ういじん”!にゃ!覚えたにゃ!」

 

「そりゃよかった。」

 

“ういじん”のことを“ういうい”って言い間違ったら、ソラくんがそれは“ういじん”って教えてくれたにゃ。

 

初めての出陣で“ういじん”。

 

それをちゃんと覚えると、ソラくんは苦笑いしながら凛の頭をわしゃわしゃってしてくれたよ。

 

「うにゃ!?や、やめれー!髪がぐしゃぐしゃになるにゃーーー!?」

 

「元々寝癖まみれでぐしゃぐしゃだろーが。」

 

「それはそれ!だにゃ!」

 

まったくもう!

 

“れでぃー”の扱いがわかってないよね!

 

わしゃわしゃしないで普通に頭をなでなでしてくれればいいのに。

 

ま、まぁわしゃわしゃもキライじゃないけど…。

 

「ってか出来たのか?お前の新しいガンプラ?」

 

「にゃ!モチのロンで完成したにゃ!」

 

「へぇ…花陽のヤツがメインで世話してたから俺は海未さんや真姫のガンプラ作りの方を見ていてほったらかしだったけど…そうか、ついに凛のガンプラも完成したか。」

 

凛の言葉にソラくんは少し目を細めてどことなく嬉しそうな顔をしてくれていたよ。

 

「うっし。なら今日の凛の初陣には俺が付き合ってやるよ。花陽から聞いた話じゃ凛の新しいガンプラは高機動タイプの機体に仕上げたんだろ?俺のリヴァイブも高機動タイプの機体だから、速度を活かしてバディを組むには丁度良いんじゃねぇーか?」

 

そして、ソラくんは凛の“ういじん”に付き合ってくれるって言って来たにゃ。

 

ソラくんのガンプラ“ザク・リヴァイブ”はにゃんかおっきなシールドとかおっきなブースターとか色々ゴテゴテとしているけど、“soar(そあ)”って言うヤツも併用してスッゴい速さでぶっ飛ぶんだよね。

 

そのスピードは凛たちのチーム“μ's”でもトップクラス間違いなしだにゃ。

 

ソラくん本人が言うには、ソラくんの“ザク・リヴァイブ”は直線のスピードだけは絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”に負けちゃうって言ってたけど。

 

凛から見たらどっちもスッゴい速さでぶっ飛ぶからどっちもスッゴいにゃ。

 

そんなスッゴい速さでぶっ飛ぶソラくんが、凛の新しいガンプラの“ういじん”に付き合ってくれるって言ってくれてるにゃ。

 

でも…

 

「とりま“ばでー”ってなんだにゃ?」

 

うん。

 

“ばでー”とかってよくわかんない言葉を使わないで欲しいかも。

 

「あー、タッグ…とか言い直せばわかるか?」

 

「うにゃ?たっぐ?」

 

えーっと…たっぐ…たっぐ…たっぐ…たっぐ………

 

「ネズミの国的な一大テーマパークでぐわぐわ言ってるヤツ?」

 

「そりゃ“ダッグ”だ!“ダッグ”!」

 

「それじゃドラグナーの2号機に乗ってるCV大塚○忠さんの黒人の人?」

 

「違う!そりゃ“タップ”だ!」

 

「にゃ?なら私を甲子園に連れてって?」

 

「“タッチ”!ハズレ!」

 

「は○ちぽ○ちステーションに出てた人と同じ名前のお高いブランド?」

 

「“グ○チ”!それも違う!」

 

「いやーん♪ばかーん♪らめー♪」

 

「は?なんだそりゃ?」

 

「えー?わかんないの?ほら!たっちすけっちわんたっち!だにゃ!」

 

「マジなんだそりゃ………あ?あー、もしかして“エッチ”?」

 

「にゃ!正解だにゃ!」

 

「わかるか!そんなの!」

 

「にゃ?ソラくんはわかったよ?」

 

「いや、まぁわかったけどよぉ…って!そーじゃねぇーだろ!グダるな!アホネコ!」

 

「あっ!アホネコって言った!」

 

「お前が話を脱線させたからだろーが!」

 

「だって“ばでー”とか“たっぐ”とかわかんないんだもん!」

 

「それくらいはわかれよ!お前!一応は高校生だろ!」

 

「にゃ!女子高生はきしょーかち!エロけりゃそれでいいんだにゃ!byかよちん!だにゃ!」

 

「うぉい!ゴルゥラァァァァ!!!花陽ぉぉぉぉ!テメェはアホネコにナニ教えてやがんだぁぁぁぁぁ!?」

 

「にゃ!それじゃ第13話♪“空飛ぶいたずら猫妖精”♪はっじまっるよー♪だにゃ!」

 

「結局のっけからグダグダじゃねぇーか!!!!!」

 

おあとがよろしーよーで♪だにゃ♪

 

あ♪そうそう♪まだちょっとだけ続くにゃ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだかんだしながら凛の“ういじん”に付き合ってくれるって言うソラくんと一緒に、凛は凛の新しいガンプラをお部屋から持ってきてそのまま真姫ちゃんの別荘のガンプラバトルシミュレーターのある地下室へとやって来たにゃ。

 

そしてついにほんぽー初公開の凛の新しいガンプラをソラくんにお披露目したんだ。

 

「へぇ…思ってたよりもちゃんとしたモノが出来たな。背中に取り付けてあるロケットはともかく、機体自体は“Gバウンサー”か。」

 

 

【挿絵表示】

 

 

「にゃ!ネコミミにゃ!」

 

「は?ネコミミ…?」

 

“Gバウンサー”

 

それが凛が新しい凛のガンプラとして選んだガンプラの名前。

 

真姫ちゃんのお家に飾られてあるたくさんのガンプラの中にこの子を見つけた時にピンと来たんだ。

 

ナニがピンと来たのか?って言うと、それはズバリ!“ネコミミ”!!!

 

そう!この“Gバウンサー”ってガンプラには頭にネコミミっぽいヤツが付いてるんだよ!!!

 

スゴいよね!ガンプラなのにネコミミって!

 

かよちんが作ってくれて今まで凛がずっと使っていたガンプラ“ベニャッガイ”にもネコミミが付いてたから、凛はこの子を見つけた時にコレだっ!って即決で決めちゃった♪

 

「いや、お前…これ、ネコミミってかイヌミミだろ?」

 

「うにゃ?」

 

イヌミミって…ソラくんはナニを言ってるんだろ?

 

「どっからどーみてもネコミミだにゃ。」

 

「いや、イヌミミだって。」

 

「むっ!違うよ!ネコミミ!!!」

 

「イヌミミだっての!」

 

「ネコミミ!!!」

 

「イヌミミ!!!」

 

「ネーコーミーミー!!!」

 

「イヌミミだ!!!」

 

ぐぬぬっ!

 

コレのドコがイヌミミなんだにゃ!

 

どっからどーみても立派なネコミミにしか見えねぇーにゃ!!!

 

「いーの!凛がネコミミって言ったらネコミミなの!ネコミミ!ネコミミ!!!」

 

「…はぁ…あー、はいはい。わかりました。もうネコミミで良いよ、ネコミミで。ったく…草葉の陰でウルフ隊長が泣いてるっての…。」

 

ウルフたいちょーって誰やねん、だにゃ。

 

「で?この自称ネコミミのGバウンサーはどんな感じに仕上がったんだ?」

 

「にゃ。スッゴい感じに仕上がってるにゃ!」

 

「……………うん、わからん。」

 

「アホなのかにゃ?」

 

「お前だけには言われたくねぇーっての!」

 

「とりま…ほい。これ、かよちんに渡されたこの子の詳しいスペックが書かれてるしようしょ?だにゃ。」

 

「最初からソレ出せよ…ったく…どれどれ…?」

 

「凛にも見せるにゃ!どれどれ!だにゃ!」

 

凛もかよちんから渡されたしようしょ?ってヤツはまだ見てないんだよね。

 

1人で見てもわかんないかも?って思ったから。

 

だから凛はしようしょ?を広げて見ているソラくんの後ろにまわって、背中に抱きつく感じで乗っかってかよちんがくれたしようしょ?を一緒に見るコトにしたんだ。

 

「おまっ!?チッ…素でやってんのか?」

 

「にゃ?」

 

ソラくんの背中にペターっておんぶするみたいに乗っかると、ソラくんがどーしてかわかんないけど慌てた感じで凛の方を見て来たんだ。

 

「 (胸、当たってんだろーが…にこちゃんよりもちょい上くらいか?)じゃなくて!お前!女としてそれはどーなんだよ!? 」

 

「にゃんのコト?」

 

「チッ…まぉお前が気にしてねぇーならいいけどよぉ…。」

 

「にゃんでもいいからはよそのしようしょ?ってヤツを読んでくれだにゃ!」

 

「わかった!わかったからあんまり動くな!押し付けるな!」

 

「にゃ?」

 

おしつけるな?

 

ナニを?

 

「わざとか!誘ってんのか!クソ!凛のクセに!」

 

「にゃんかわかんないけどしつれーなコトを言われてるよーな?」

 

「うっさいわ!ボケ!」

 

「ボケでもホゲでもいいからとりまはよ読めだにゃ。」

 

「へいへい…けどその前に…あー、これ、他の野郎にはやるなよ?絶対に。」

 

「にゃ?」

 

「わかんなくてもいいから約束しろ。な?」

 

「うーん?ん!わかんないけどわかったにゃ!ソラくんにしかやんないにゃ!」

 

「……おうよ。頼むわ。」

 

「頼まれたにゃ!」

 

「はぁ…やれやれ…で?コイツの仕様書だったな。えーっと……」

 

凛に変な約束をさせたソラくんはドコか観念したみたいな感じでかよちんが渡してくれたしようしょ?ってヤツを読んでくれたにゃ。

 

にゃんか色々と書いてあってわかりやすいように(たぶん)読んでくれたんだけど、おおざっぱに言っちゃえばこの子…“Gバウンサー”を凛用にちょいカスタムした“Gケット・シー”はスッゴい速い!ってコトだにゃ。

 

「機体自体はほぼ素組の“Gバウンサー”で、ソイツに外部装備として花陽謹製の“ラケーテンブースター”に長柄で速度が出ても叩きつけやすい大型武装の“ハロハンマー”…ねぇ…。花陽のヤツ、またけったいなモン作りやがって。」

 

しようしょ?を読み終えたソラくんは苦笑いしながらそんなコトを呟いていたにゃ。

 

「で?お前はコイツを乗りこなせるのか?」

 

そしてソラくんは横目でチラリと背中におぶさっている凛の方を見ると、そう言って来たにゃ。

 

この子を…“Gケット・シー”を乗りこなせるか?

 

そんなの…

 

「たりめーだにゃ♪」

 

ソラくんの問いかけにそう返事をしながら、凛はソラくんの背中にぎゅーっとしてやるにゃ!

 

「ちょっ!?お前!?それ!やめろ!」

 

「にゃんで?」

 

なんでぎゅーっとしちゃダメなの?

 

かよちんはこれすると、ふんすふんすって鼻息を荒くしてスッゴい喜ぶんだけど?

 

ソラくんにもこれやったら絶対に喜ぶよーってかよちんも言ってたのにやめろだなんてワケワカメだにゃ。

 

「クソ!(チッパイのクセに!チッパイのクセに!チッパイのクセに!チッパイのクセに!!!さっきからバカみてぇにクソ甘ぇ匂いさせて抱き付いて来やがって!コイツ!誘ってんのか!?無意識なのか!?確信犯で誘いやがんのか!?オイ!どーするよ?ヤるのか?ヤっていいのか?ヤっちまうのか!ヨシッ!とりま喰っちまうか!据え膳食わぬは男の恥!って!ナニ言ってんだ俺は!んなコト出来るか!ボケ!) オラッ!さっさと行くぞ!出撃の準備しろ!ボケネコ!!!」

 

「にゃ!りょーかいだにゃ!!!」

 

うにゃ!

 

“Gケット・シー”の“ういじん”にれっつらだにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

冬は味噌ラーメンが美味しいQooオレンジでございます。

まずはこの場をお借りして、先日高評価を戴きました佐天涙子推し様に厚くお礼申し上げます。
本当に励みになります。
戴きました評価にお応え出来る様、今後も完結目指して邁進して行きたいと思います。
改めまして高評価、本当にありがとうございました。







今回も本編第13話となります。
いよいよ“Gケット・シー”の初陣です。
今回、凛ちゃんとソラが挑戦するステージは…?









それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのに 始まります。














なんだかんだでソラくんと一緒に凛の新しいガンプラ“Gケット・シー”の“ういじん”をするコトになった凛は、GPスキャナーで読み込んだ“Gケット・シー”のデータをGPベースにサクッと入れて、指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体の中へと入り込んだにゃ。

 

“Gケット・シー”のデータが入ったGPベースを筐体中央へとカチッとセットして、ガンプラバトルシミュレーターをスタートさせると、お次はお決まりのめんどうな出撃前の準備。

 

ソラくんやかよちん、あと穂乃果ちゃんみたいに“電子精霊”さんが居る人たちはこの出撃前の準備はみんな“電子精霊”さんたちがやってくれるらしいけど、凛にはそんな便利な“電子精霊”さんは居ないからいつも自分でぽちぽちしてるんだよね。

 

ソラくんやかよちん、穂乃果ちゃんがそんな色々とやってくれる“電子精霊”さんを持ってるのはぶっちゃけちょっとうらやましいかな?

 

凛のところにも“電子精霊”さん来ないかなー。

 

“電子精霊”さんがやって来るじょーけん?みたいなのとか、そんなのあるのかな?

 

ん。

 

今度みんなに聞いてみよ。

 

そんなことを考えながら出撃の前の準備をぽちぽちぽちぽち。

 

「えふしーえす、も……ん。だいじょーぶ…かな?準備はこれでたぶんオッケーだと思うけど…?」

 

[[おう。そっちは準備出来たか?]]

 

四苦八苦しながら出撃前の準備を終えると、ちょうどそこにソラくんから通信が入って来たよ。

 

内容はそっちは準備できたかー?だって。

 

「ん。たぶんだいじょーぶ…かな?」

 

[[多分って…イマイチ信用出来ねぇー返事だな。]]

 

「にゃ!エラーが出ないからきっとだいじょーぶだにゃ!」

 

[[その自信はどっから来んだよ…。]]

 

「ラーメンの出汁の海から?とか?」

 

[[それは無い。ってかラーメンの出汁の海ってなんかムダにイヤな表現だな、オイ。つーぅか、んなコトよりも準備出来たならさっさと出るぞ。ステージセレクトはランダムでいいな?]]

 

「いいけど凛的にはハイ・モックと戦うのは飽きたにゃー。」

 

昨日の夜にかよちんの新しいガンプラ“リ・ジェ”のテストでかよちんと真姫ちゃんと凛の3人でバトルしたときにも、イヤってほどハイ・モックをぬっ殺しまくったにゃ。

 

アイツら、スペ○ンカーみたいに小突けば爆発するクセに数だけはわんさか出てくるからイヤになるんだよね。

 

[[んー、ならヒストリーモードの原作再現ステージにするか?]]

 

ヒストリーモードって確かガンダム作品の原作に介入する形のバトルだったよね?

 

ステージごとにミッションが設定されていて、そのミッションをクリアするとゲームクリアになる…だったかな?

 

原作の戦闘に参加する形になるから、毎度お馴染みのハイ・モックは出て来ないんだよね。

 

ハイ・モックには飽き飽きしていたからハイ・モック以外と戦えるヒストリーモードは凛的にはちょーどいいかも?

 

「うんっ!それにする!」

 

ヒストリーモードはちょっと難しいらしいけど、ソラくんが一緒ならそんなちょっと難しいヒストリーモードでもきっとだいじょーぶだよね。

 

[[へいへい、っと。ってなワケでアイリ。ヒストリーモードに変更。ステージ設定は…そうだな……とりまランダムで。あぁ、そうそう。一応、水中以外のステージで頼むわ。]]

 

《了解しました。》

 

ステージは水中以外?

 

なんで?

 

「ねぇねぇ?どーして水中以外のステージなの?」

 

どうして?って思った凛はすぐにそのことをソラくんに質問してみたよ。

 

ガンプラを作るのを手伝ってくれたかよちんの説明だと、一応は凛の“Gケット・シー”は水陸りょーよーで水の中でも戦えるってことだから、水中ステージでもだいじょーぶなんだ。

 

[[公式戦じゃ水中系のステージは滅多にねぇーからだよ。水中系のステージが選出されるなん100回に1回あるかねぇーかだろ。それにお前の新型の機体性能を見るなら通常ステージの方がいいだろ?]]

 

「そんなモンかにゃ?」

 

[[そんなモンだっての。]]

 

「ふーん。」

 

ん。

 

よくわかんないや。

 

《マスター、リン。ご歓談中に失礼します。マザーシステムより出撃許可が来ました。いつでも出撃可能です。》

 

そうこうしていると、ソラくんの電子精霊のアイリちゃんが出撃できるよーって知らせてくれたにゃ。

 

[[おうよ。凛、今の聞こえてたな?]]

 

「にゃ。モチのロンにゃ。」

 

出撃準備はばっちぐーにゃ!

 

「うっし。ならさっさと行くとしますかねぇ。」

 

[[うにゃ!行くとしますかだにゃ!]]

 

ようやく凛の新しいガンプラ“Gケット・シー”の“ういじん”だにゃ!

 

どんなステージか楽しみだにゃ!

 

[[んじゃ、ま…鳴神 青空!“ザク・リヴァイブ”!行くぜぇ!ゴルゥラァァァ!]]

 

「星空 凛!“Gケット・シー”!いっくにゃーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“Gケット・シー”のスラスターを噴射させて、一気に発進ゲートをくぐり抜けてランダムで選出されたステージに出ると…

 

[[にゃにゃ!?]]

 

機体が下へとグッ!っと引っ張られたにゃ。

 

周りを見ると青い空。

 

下を見れば緑の木々。

 

うにゃ。

 

これは地上ステージかにゃ?

 

そう判断してとりあえずはバックパックのスラスターを噴射させて、自由落下する機体を重力に逆らって空中へと飛翔。

 

“Gケット・シー”のバックパックは大きなロケットブースター“ラケーテンブースター”込みでかよちんが作ってくれたから、余裕でお空だって飛べるみたいだにゃ。

 

「よいしょっと…。」

 

右手にぶら下げていた“ハロハンマー”をくるりと持ち上げて肩に担ぐように持ち直すと、後方から見慣れた濃い緑色の1つ目のモビルスーツ…ソラくんの“ザク・リヴァイブ”が飛行しながら凛の方へと近付いて来るのが見えたにゃ。

 

ぶぼぼぼーって感じで背中のおっきなバックパックブースターを派手に噴射させながら近付い来るソラくんの“ザク・リヴァイブ”に、凛はサブコンソールをぽちぽちして通信を繋いでみたにゃ。

 

みのふすきーりゅーし?の濃度はまだそんなに濃くはないから、これくらいの距離なら通信は繋がるハズだよね?

 

「おう。無事に出撃はできたみてぇだな?」

 

通信を繋げると早速ソラくんの声が凛の“Gケット・シー”のコクピットに聞こえて来たにゃ。

 

ってかソラくんは凛の“Gケット・シー”がちゃんと出撃出来ないかも?なんて思ってたのかにゃ?

 

ひっでーにゃ!

 

[[にゃ!そんなのとーぜんだにゃ!]]

 

作るの手伝ってくれたかよちんから問題なっしんって言われてるんだよ?

 

だから出撃出来るのはとーぜんだよ!

 

[[ハッ、ソイツは悪かったな。まぁ大丈夫そうでよかったよ。さて、と。とりあえずは問題はここがドコか、だよなぁ…。]]

 

「んー?これって森?だよね?」

 

[[森だな。]]

 

ガンダムのアニメで森が出て来るのってナニかあったかな?

 

凛はかよちんみたいに何回も何回も観てないからわかんないや。

 

[[これ、森って言うかジャングル?だよな?ジャングルだと…08小隊か?]]

 

08小隊…えーっと…確か一年戦争のヤツだよね?

 

ほら?あれだよね?“陸戦型ガンダム”のヤツ。

 

あとは“アプサラス”って言うおまんじゅうみたいにヤツにザクの頭がちょこんと付いてるヤツがバビューンって飛んできてズババーン!ってごんぶとビームを撃つんだよ?

 

[[仮に08小隊なら“アプサラスⅢ”が出て来たら、アレの拡散メガ粒子砲がちぃーとばかり面倒だな…。ま、例え“アプサラスⅢ”が相手でも機動力で負けるつもりはねぇーけどな。]]

 

「にゃ!凛の“Gケット・シー”も負けねーにゃ!」

 

[[おうよ。期待しといてやるよ。んじゃまぁ、ボチボチ先に進んでみるとしますかねぇ。]]

 

「うにゃ!りょーかいだにゃ!」

 

会話を終えた凛とソラくんはそれぞれの機体のバックパックのスラスター(ブースター?)を噴射させて、ジャングルの上空を進んで行くコトにしたんだ。

 

進む方向はとりまテキトーだにゃ!

 

2機並んで空を飛んで進みながら、凛はこのステージのことを改めて考えてみるにゃ。

 

このジャングルがドコまでも続く地上ステージ。

 

ここが仮にソラくんの言うように08小隊のステージなら、ボスはソラくんが言ってたみたいに“アプサラスⅢ”かその試作機の“アプサラスⅡ”になるんだよね?

 

空飛ぶおまんじゅうが相手なら近付いて“ハロハンマー”でぶっ叩けばそれで終わりだね♪

 

うんっ!

 

これはらくしょーっぽいね♪

 

とか思ってたんだけど…。

 

《地上、及び空中に機体反応多数。本機と僚機のリンの機体以外は全てエネミー反応です。またミノフスキー粒子の濃度も急激に上昇中。》

 

[[地上に居やがるの!ありゃ“ハイ・ザック”か!ゲタで飛んでんのは“ネモ”だな!チッ!なら08小隊じゃねぇ!Zのジャブローか!]]

 

「にゃ?しゃぶろー?」

 

[[ジャブローだ!ジャブロー!南米にある地球連邦のバカでけぇ基地だよ!このステージ!ヒストリーモードの中でも間違い無く激戦地だ!気合い入れろよ!凛!]]

 

うにゃ?

 

よくわかんないけどヤベー感じなのかにゃ?

 

えーっと、ΖってΖガンダムのコトだよね?

 

《マザーシステムより勝利条件が提示されました。ジャブロー地下に設置されている核爆弾の無力化。または特定の敵機の撃墜…だそうです。》

 

[[特定の敵機って何だよ!特定の敵機って!]]

 

《さぁ?推測でよろしいのならば、恐らくはネームドキャラの撃墜と思います。》

 

[[周りが全部敵でジャブローの嵐でのネームドって言えばカミーユの“ガンダムMk-Ⅱ”かクワトロ大尉の“百式”辺りか?]]

 

《そこら辺が濃厚でしょうね。》

 

「うにゃ。よくわかんないけど“ガンダムMk-Ⅱ”とか“百式”をやっつければいいのかにゃ?」

 

[[断言は出来ねぇけどな!]]

 

《ロックオンアラート。地上、上空、双方の敵機に捕捉された模様です。》

 

[[来るぞ!凛!!!]]

 

「にゃ!よくわかんねぇーどみんなまとめてぶっ飛ばすにゃ!!!」

 

ソラくんの来るぞ!って声が終わるか終わらないかのタイミングで地上から大量のビームが発射されたにゃ。

 

チラリと地上を見ると、ソコにはソラくんの“ザク・リヴァイブ”に似た1つ目のモビルスーツがわんさかうごめいていて、ソイツらが上空に居る凛たちに向けて一斉にビームライフルを構えてぶっ放して来やがったんだにゃ。

 

「にゃんとぉぉぉぉ!!!」

 

大量のビームが凛の“Gケット・シー”へと迫り来るなか、凛はスラスターを噴射させてその大量のビームのすき間を縫うように駆け抜けるにゃ!

 

地上からのビームを避けまくっていると…

 

[[凛!前見ろ!前!!]]

 

ソラくんがそんなことを言って来たにゃ。

 

前?って思ってた前を見てみると…。

 

「にゃにゃ!?」

 

平べったい飛行機?に乗ったにゃんか“ジム”に似た機体がいっぱいこっちに向かってやって来ていたにゃ!

 

[[チッ!(花陽が書いたスペックシートを見た限り、凛の“Gケット・シー”には上空から地上を攻撃出来る武装はビームライフルくらいだ。なら地上の連中の相手は俺がやるべきだな…)オイ!凛!地上の連中は俺が片付ける!お前は空の連中を片付けろ!ネモの武装はビームライフルにビームサーベル、あとはバルカンくらいだ!その新型でやってみせろよ!!!]]

 

地上と上空の双方からの攻撃。

 

何気に初めてのこのシチュエーションに凛があたふたしていると、ソラくんが凛は飛んでる連中をやっつけろ!って指示を出して来たんだ。

 

そうしてソラくんは凛の返事を待たずに“ザク・リヴァイブ”を駆って、地上のザクそっくりのモビルスーツたちへと襲いかかって行ったにゃ。

 

ソラくんは“ザク・リヴァイブ”の両肩のアクティブスラスターと、バックパックブースターから大量のミサイルをぶっ放して地上を爆撃してるにゃ。

 

そのソラくんの爆撃のお陰で、地上からのビームライフルでの攻撃の勢いはかなり弱まったにゃ。

 

これなら…!

 

「下からの攻撃をあんまり気にしなくてもだいじょーぶそうだにゃ!」

 

まだちょっとは地上からビームが飛んで来ているけど、これくらいなら問題なっしんだよ!

 

よぉーし!

 

ソラくんがやってみせろよ!って言ったんだ!

 

だから!

 

「やってみせるにゃ!!!」

 

期待には応えないと、だよね!

 

凛は“Gケット・シー”の手に持たせてある“ハロハンマー”を両手で構え直して、眼前に迫り来る大量の“ジム”に似たモビルスーツへと向かって突撃を開始したにゃ!

 

かよちん特製の“Gケット・シー”のバックパックスラスターを噴射させて機体を加速させると、“ジム”に似たモビルスーツの1機に近付いて…

 

「ふんぬばらぁー!!!」

 

“ハロハンマー”をおもいっきり叩き付けてやったにゃ!

 

十分にスピードが乗った“ハロハンマー”を叩き付けられた“ジム”に似たモビルスーツは一撃で文字通りに粉砕!

 

粉々になって地上へと墜落して行ったにゃ!

 

うんっ!

 

だいじょーぶ!

 

凛と“Gケット・シー”ならやれるにゃ!

 

行けるにゃ!

 

「うっしゃ!おらー!やぁぁぁってやるにゃぁぁぁぁ!!!!!」

 

片っぱしからぶっ飛ばしてやるにゃ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

昨日UFO(多分)を見たQooオレンジでございます。
いや、あれは絶対に…!








今回も本編13話となります。









それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのさん 始まります。














前回、凛が片っぱしからぶっ飛ばしてやるにゃー!宣言をしてからちょっとだけ時間が経ったにゃ。

 

凛は宣言通りに“ハロハンマー”を振り回して上空に居る平べったい飛行機?みたいなヤツに乗った“ジム”っぽいモビルスーツ…ソラくんが“ネモ”って言ってたヤツを相手に大立ち回りをしていたにゃ。

 

この“ジム”っぽいにゃんか弱そうな“ネモ”ってモビルスーツは、ソラくんが言ってたようにビームライフルとビームサーベル、あとはバルカンくらいしか武装がないみたいで、ぶっちゃけその見た目通りに弱々だにゃ。

 

いっぱいぶっ放して来やがるビームライフルのビームを掻い潜って接近して“ハロハンマー”でぶっ叩く!

 

この“ネモ”って言う“ジム”っぽいモビルスーツはそれだけで簡単に撃墜出来ちゃうんだよね。

 

凛的にはあんまり“ハイ・モック”を相手にしてるのと変わんないにゃ。

 

うにゃ。

 

まだ“ハイ・モック”の方がヘンテコな武装を持ち出して来る時があるからマシかも?って感じかな?

 

そんな感じに凛が上空の“ネモ”って言う“ジム”っぽいモビルスーツを“ハロハンマー”でぶっ叩いている一方で、地上の“ザク”っぽいモビルスーツ…確か“ハイザック”とかってヤツの相手をしているソラくんはというと…

 

[[オラッ!オラッ!オラッ!オラッ!オラッ!!!死ねっ!死ねっ!死に腐れぇ!このクソ虫共がぁぁぁぁ!!!!!]]

 

って感じで、“それは主人公のセリフとしてはどーなのかにゃ?”って思わず思っちゃうようなコトを言いながら、地上に居る“ハイザック”に向けて右手に持った大型ビームマシンガンをぶっ放していたにゃ。

 

ソラくんの“ザク・リヴァイブ”の持つ大型ビームマシンガンからまるで雨のように降り注ぐビーム弾は、次々に何故か緑色と紺色の2種類居る“ハイザック”をスクラップに変えて行っていたんだ。

 

地上にいっぱい居やがる“ハイザック”も、一応はジャングルの上空を低空飛行しているソラくんの“ザク・リヴァイブ”へと手にしたビームライフルで攻撃しているけど、その攻撃はちっとも当たってねぇーにゃ。

 

うにゃ。

 

ソラくんは“げきせんち”とかよくわかんないけどたぶんやベーにゃ!的なコトを言ってたけど、この様子じゃらくしょーっぽいにゃ。

 

また1機“ネモ”を粉砕しながら凛はそんなのコトを思ったにゃ。

 

けど…

 

[[うにゃ?にゃんだアレ?だにゃ?UFO?]]

 

“ネモ”を粉砕しまくって快進撃を続ける凛の“Gケット・シー”の前に、なんかUFOっぽい円盤みたいなヤツが飛んで向かって来やがったにゃ。

 

色は黄色っぽいオレンジ?で、円盤の下の方におっきなビームライフルっぽいのが付いてるにゃ。

 

そのUFOっぽいオレンジ円盤がいっぱい空を飛んでこっちに向かって来やがってるにゃ。

 

“ネモ”もまだまだいっぱい居やがるのにぞーえんかにゃ?

 

そうこうしているといっぱい居やがる円盤型の謎の飛行物体が散開して、凛の“Gケット・シー”を取り囲むような感じに展開して行ったにゃ。

 

そして…

 

「うにゃ!?撃って来たにゃ!?」

 

散開した円盤型の謎の飛行物体たちは、円盤の下に取り付けてあるおっきなビームライフルで凛の“Gケット・シー”に攻撃して来やがったにゃ!

 

慌てて“Gケット・シー”のスラスターを操作してビームを回避しまくった凛なんだけど、今度は円盤ヤローの攻撃に紛れる形で平べったい飛行機?に乗った“ネモ”たちがビームサーベルを抜いてこっちに突っ込んで来やがっていたにゃ!

 

しかも円盤ヤローとおんなじで、凛の“Gケット・シー”を取り囲むような感じで!

 

にゃにゃ!?

 

コイツはちぃーーーっとヤベーかも?だにゃ!

 

ビームサーベルを抜いた“ネモ”にぐりるりと取り囲まれてしまったにゃ!

 

円盤ヤローの攻撃は援護攻撃ってヤツだったんだにゃ!

 

少しずつ距離をつめて来やがる“ネモ”。

 

そしてその“ネモ”を援護するように凛の“Gケット・シー”の逃げ道をふさぐ形でビームライフルをぶっ放す円盤ヤロー。

 

にゃにゃ!?

 

これって割りとピンチなんじゃねぇーのかにゃ?

 

だってほら?

 

今まで使っていた“ベニャッガイ”なら、例え取り囲まれてふるぼっこにされても自慢の装甲があるからへっちゃらだったけど、新しく乗り換えた“Gケット・シー”は装甲ソコまで厚くねぇーにゃ!

 

だから今までのノリで囲まれてふるぼっこなんてされた日には簡単に撃墜されてしまうにゃ!

 

初出撃で即撃墜なんてカッコ悪過ぎだにゃ!

 

“Gケット・シー”を作るの手伝ってくれたかよちんにももーしわけがたたねぇーにゃ!

 

にゃんとしてもこのピンチを切り抜けねぇーとダメだにゃ!

 

とか考えてるうちに、“Gケット・シー”を取り囲むように迫って来ていた“ネモ”たちはさらにその距離を縮めていやがったにゃ!

 

マジでヤベーにゃ!

 

まるで円陣を組むかのように凛の“Gケット・シー”を取り囲み、その距離をジリジリと縮めて来やがる“ネモ”たち。

 

その手に持ったビームサーベルのビーム刃の光が今日はイヤに目に付くにゃ。

 

そしてとうとう…

 

「っ!来やがったにゃ!!!」

 

“ネモ”たちが一斉に加速を始めて、凛の“Gケット・シー”へと突撃して来やがったにゃ!

 

ぐぬぬっ!

 

こうも周りを取り囲まれちゃった状態だとせっかくの“ハロハンマー”も振り回せねぇーにゃ!

 

かよちんが“ハロハンマー”は“ながえ武器”だから相手との距離には注意してね♪って言ってくれてたのに…。

 

何回かはビームサーベルで切られるのを覚悟して突っ込んで逃げるかにゃ?

 

それとも………。

 

絶体絶命の大ピンチ。

 

凛がどーするべきなのか迷っていると…。

 

[[オイッ!アホネコ!!!その場でバカデケぇハンマーをブン回しながら横に回転しろ!!!!!]]

 

ソラくんから通信が入って来たにゃ。

 

“ハロハンマー”をブン回しながら横に回転?

 

えーっと…こう、かな?

 

凛はソラくんの言葉に従って、“ハロハンマー”をハンマーなげの選出みたいに振り回しながらぐるぐると機体を回転させたにゃ。

 

“ハロハンマー”をブン回しながらぐるぐるぐるぐると回る“Gケット・シー”。

 

すると…。

 

「おおっ!!!」

 

“ハロハンマー”は凛の“Gケット・シー”を取り囲むように迫って来ていた“ネモ”をまとめて薙ぎ払って粉砕しちゃったにゃ。

 

しかもそれだけじゃなく…。

 

「ウッハ!だにゃ!ビームまで弾いちゃってるにゃ!!!」

 

ぐるぐるしまくってまるで竜巻みたいになった“ハロハンマー”は、円盤ヤローのビーム攻撃まで弾いちゃったにゃ。

 

うにゃ?

 

これ、もしかして無敵じゃね?

 

そう思った凛は…

 

「ニャッハァァァァァーーー!!!汚物は粉砕だにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

無敵竜巻状態のまま周囲の敵を蹂躙しまくったにゃ!

 

そうして、あっという間に周囲の敵機をぜーーーんぶ粉砕っ!

 

凛の飛んでる周囲のお空は見事にキレイになったにゃ♪

 

うむ。

 

これぞ名付けてトルネードアタックだにゃ!

 

コイツは無敵過ぎるにゃ!と、思ったんだけど…このぐるぐるアタックには致命的な欠点があったにゃ。

 

それは…

 

「め、目が回ったにゃ……。」

 

ぐるぐるぐるぐるしまくるから目が回っちゃうにゃ…。

 

うぇっぷ…気持ち悪い…ゲロりてーにゃ…。

 

無敵モードの代償はデカかったにゃ…。

 

凛がぐるぐるしまくったせいで目が回ってふらふらと飛んでいると、ソコに地上の敵機を片付けたっぽいソラくんの“ザク・リヴァイブ”が近付いて来たにゃ。

 

[[おいおい…お前、ふらふら飛んでるけど大丈夫かよ?]]

 

「だいじょーぶじゃねーにゃ…すげーゲロりたいかもだにゃ…。」

 

[[ちょっ!アホネコ!!!おまっ!ゲロんなよ!絶対にゲロんなよ!!!お前がそこでゲロったらソレ片付けるのは確実に俺になるだろーが!!!]]

 

「喜べへんたい。じょしこーせーのゲロは一部界隈ではご褒美になるにゃ…。」

 

[[そりゃそれなりに変態だって自覚はあるがそれでも俺にゃゲロられて喜ぶ特殊性癖なんざこれっぽっちもねぇーっての!!!]]

 

「うぇっぷ…もーだめかも…」

 

[[待てっ!落ち着け!飲み込め!全部飲み込め!!!気合いだ!気合いだ入れて飲み込め!!!]]

 

「あ"………」

 

[[あ"!?おい待て!あ"ってなんだ!?あ"って!?おまっ!まさか…!?]]

 

「…………………戻ってたにゃ。」

 

危なかったにゃ。

 

ラブライブ!の二次創作史上初(?)のゲロインになるトコだったにゃ。

 

[[戻ってた…って………オイ…大丈夫……なのか?]]

 

「うにゃ。たぶんだいじょーぶっぽいにゃ。」

 

ご心配をおかけしたにゃ。

 

[[凛、マジで大丈夫なんだな?無理そうなら1回バトル中断するぞ?]]

 

「にゃ、大丈夫。凛に二言はねーにゃ。」

 

[[二言ってドコの武士だよ。]]

 

「にゃ?ぶしってかつおぶし?」

 

トンコツ系のスープの方が好きだけど、かつおぶしとかの魚介系のスープも好きだにゃ。

 

[[ったく…ま、その調子なら大丈夫そうだな。ってかさっき凛が相手してたヤツら…アレ、“アッシマー”だろ?なんで“ジャブローの嵐”に“アッシマー”が居やがるんだよ…。]]

 

「にゃ?あっしまー?」

 

[[ほれ、黄色っぽいオレンジ色の円盤みたいなヤツが居たろ?]]

 

黄色っぽいオレンジ色の円盤…?

 

「あー、あの円盤ヤローかにゃ?」

 

[[おう。ソイツだ、ソイツ。]]

 

「にゃ。それでその円盤ヤロー…“あっしまー”?がどーしたの?」

 

[[ん。“アッシマー”って本来ならこの辺りじゃ出て来るヤツじゃねぇーんだよ。]]

 

「この辺り?」

 

[[このステージって言った方がわかりやすいか?]]

 

「凛たちが居るこのジャブローってとこ?」

 

[[おうよ。で、詳しく説明するとかくかくしかじかってなワケだ。]]

 

ソラくんの説明だと、あの円盤ヤローの“アッシマー”ってモビルスーツ(あれモビルスーツだったんだ…)は、凛たちが挑戦している“ジャブローの嵐”には出て来ないんだって。

 

出て来るのはもうちょっとあとみたい。

 

うん。

 

説明してくれたけどぶっちゃけ凛にはよくわかんないや。

 

[[まぁモビルスーツの開発・作製過程を考えると原作のこの時期には“アッシマー”やあとは“ギャプラン”辺りももう完成はしてたんだろうけどな。]]

 

うん。

 

やっぱりよくわかんないや。

 

「ふーん。」

 

[[お前…絶対にわかってねぇだろ?まぁいいさ。取り敢えずはさっきまで蹂躙していた“ハイザック”やら“ネモ”やらよりも高性能な機体だから一応は気を付けろって話だよ。変型もするしな。]]

 

「りょーかいだにゃ!」

 

[[返事だけは1人前だよなぁ…っと。おい、凛。上見ろ、上。]]

 

「上?」

 

いっぱい居た敵機を全部やっつけ終わって、ひと息入れながら“アッシマー”って言う円盤ヤローなモビルスーツのお話をしていると、ソラくんが急に“上を見ろ”って言って来たにゃ。

 

凛はその言葉に従って“Gケット・シー”の頭を上を向けてみると…。

 

「……にゃんか隕石?っぽいのがいっぱい降って来やがってるにゃ。」

 

見上げた青空…ソコには赤く輝きながら地上へ向けて降って来る大量のナニかが見えたにゃ。

 

[[凛が言った隕石っぽいのが一杯ってヤツは全部バリュート付けて大気圏に突入して来やがったモビルスーツだよ。つまりはアレ、全部敵だな。]]

 

「ほへー…アレが全部敵なんだー……にゃ!?アレ!全部!?」

 

[[おうよ。“エゥーゴ”の主力部隊と追撃して来た“ティターンズ”の部隊だな。オマケに…ほれ。下からもまた湧いて来やがったぞ。]]

 

ソラくんは今度は“ザク・リヴァイブ”の右手に持ってる大型ビームマシンガンを下の方に…ジャングルの方へとクイクイっと向けながらそんなのコトを言い始めたにゃ。

 

その様子に釣られるようにジャングルの方を見てみると…

 

「にゃ!?」

 

“ザク”っぽい見た目の緑色と紺色の2種類のヤツが居る“ハイザック”と、その他にもにゃんか色々なモビルスーツがワラワラと出て来ていたんだ。

 

[[“ハイザック”に“量産型ガンキャノン”。“ジムⅡ”に“ジム改”にその他諸々ってか。お?モビルスーツだけじゃなく戦闘機系の航空戦力も上がって来やがったな。]]

 

これって…

 

「ヤバくねぇーかにゃ?」

 

凛たちはたったの2機。

 

対する相手はとにかくいっぱい。

 

数が違い過ぎるよ!

 

さっきまで戦っていたモビルスーツ部隊もそれなりにいっぱいだったけど、今度のはそれ以上にいっぱいだよ!

 

「あの数はガチでヤベーにゃ!なんか作戦とかねぇーのかにゃ!?」

 

[[あ?作戦?あー、うん。ま、死ぬ気で頑張れ。]]

 

「それ絶対に作戦じゃねぇーにゃ!?」

 

[[グダグダ言ってねぇで行くぞ!フォローはしてやる!お前は目に付いたヤツを片っ端からぶっ壊せ!!!]]

 

「うぅ…こーなったらやってやるにゃ!!!女はドキョーだにゃ!!!」

 

[[いや。女は愛嬌だろ?]]

 

「こんな状態でアイキョーなんてあっても意味ねぇーにゃ!」

 

[[そりゃそうだ。]]

 

「うにゃーーーー!!!死なばもろともだにゃーーーーー!!!!!」

 

いざ!トッカン!だにゃん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやくHGエアリアルを手に入れたQooオレンジでございます。









今回も本編13話となります。









それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのよん 始まります。














上から下からワラワラとやって来た敵の増援さんたち。

 

その数はさっき殲滅した部隊なんか目じゃないくらいにいっぱいだったにゃ。

 

その数を見てヤベーにゃ!ってなっていると、ソラくんがフォローはするからとにかく片っぱしからやっつけろ!って言って来やがったにゃ。

 

もちろん黙ってヤられるのは凛だってイヤだから、ソラくんがフォローしてくれるって言葉を信じて突撃するコトにしたんだ。

 

そんなワケで凛は“Gケット・シー”のメインウェポンの“ハロハンマー”を、そこら辺にいっぱい居るモビルスーツにぶっ叩き続けてるのが今の状況だよ。

 

赤や緑、白に紺色と、バリエーション豊かなカラーリングのモビルスーツをぐしゃっと叩き潰しまくっていると、金色のモビルスーツが凛の視界の端っこに入って来たにゃ。

 

あの派手な金色のモビルスーツ…ドコかで見たような見ないような……うーん…ドコで見たんだっけかなぁ……あっ!思い出した!

 

アレって真姫ちゃん使ってる“百式”ってモビルスーツだよ!

 

うにゃ?

 

ならアレって真姫ちゃんなのかな?

 

「ソラくん!ソラくん!なんか真姫ちゃんが居るよ!」

 

[[あ?真姫だぁ?なんで真姫がココに…って、あぁ。そう言うコトか。]]

 

バトルフィールドに真姫ちゃんが使っているド派手な金色のモビルスーツ“百式”の姿を見つけた凛は、思わずといった感じでソラくんに“真姫ちゃんが居るよ!”って声を掛けちゃった。

 

するとソラくんは最初は不思議そうに“なんで真姫がココに…?”って言ってたんだけど、すぐにナニか思い付いたように“そう言うコトか”って1人で納得しちゃったんだ。

 

ナニがそーゆーコトなんだろ?

 

「1人で納得してないで説明ぷりーず!」

 

[[説明って言われてもなぁ…あー、うん。アレ、真姫のヤツの“百式”じゃなくて、このステージに出て来るクワトロ・バジーナの擬似AIが操作してるNPCの“百式”…って言っても凛にゃ多分わかんねぇだろうなぁ…。]]

 

「うん!わかんかい!」

 

[[普通は今の説明でわかるモンなのに自信満々にわかんねぇーって言いやがったよ、このアホネコ…。]]

 

「アホネコじゃねぇーにゃ!あとソラくん!説明ヘタくそ!」

 

[[説明ヘタで悪かったな!]]

 

「うむ!ならお詫びに凛はあとでラーメンをよーきゅーするよ!」

 

[[なんでそんな話しになんだよ…へいへい。わかりましたよー、合宿が終わったらラーメン食いに行こーなー…っと、おい凛!奴さん!こっちに気付いたぞ!]]

 

「ほへ?やっこさん?」

 

[[あの“百式”のコトだよ!チッ!来るぞ!]]

 

「にゃにゃ!?」

 

ド派手な金色のモビルスーツ“百式”。

 

その“百式”についてソラくんとあーだこーだと言い合っていると、ソラくんが“やっこさん”?とかよくわかんないコトを言った直後に、“百式”がこっちへ向けてビームライフルをぶっ放して来やがったにゃ!

 

「そんなモン!当たらないよ!」

 

“百式”の放ったビームライフルのビームを軽く回避した凛だったんだけど…。

 

[[凛!]]

 

「ほへ?っ!?わっ!?」

 

“百式”の放ったビームライフルのビームを回避したちょうどその先に、もう1発ビームが放たれていやがったにゃ!

 

目の前に迫るビームを見て、凛はもう1回回避を…って思ったんだけど、もうすぐ目の前まで迫っているビームを今から回避してもこれは間に合わない…って咄嗟に判断した凛は…

 

「ならっ!!!」

 

左腕に取り付けてあるシールドを“Gケット・シー”の機体前面に突き出して、直撃コース確定のビームを防いだにゃ!

 

シールドでビームを受け止め時にその衝撃でちょっとフラッとしちゃったけど、ダメージ自体はなっしんだよ!

 

[[おい!凛!大丈夫か!]]

 

「ん!だいじょーぶ!」

 

ちょっとだけフラッとしちゃった凛を心配したソラくんが、“ザク・リヴァイブ”を“百式”から凛の“Gケット・シー”をかばうようかな位置に動かしながら声を掛けて来たよ。

 

“だいじょーぶか?”って言葉にすぐに“だいじょーぶ!”って返事を返しながら、凛はソラくんの“ザク・リヴァイブ”の肩越しにド派手な金色のモビルスーツ“百式”へと目を向けたんだ。

 

そうしてよく見てみればあの“百式”…真姫ちゃんの“百式”とちょっと違ってるコトに気づいたんだ。

 

真姫ちゃんの“百式”は腰に日本刀を装備してるけど、凛たちの目の前にいるあの“百式”にはそれが無い。

 

つまりは…

 

「あれ、真姫ちゃんじゃねぇーにゃ!」

 

ってコトだね!

 

[[おい!待て!このアホネコ!今さらかよっ!]]

 

「にゃ?」

 

今さらかよって言われても凛はさっきのソラくんの説明がよくわかんなかったんだもん。

 

仕方ないよね♪

 

[[まぁいい…んなコトよりもささっとあのグラサン大尉殿を片付けるぞ!]]

 

「にゃ!がってんしょーちだにゃ!」

 

[[うっし!俺が弾幕を張る!凛はその弾幕に紛れて突っ込め!]]

 

「らじゃ!」

 

だんまく?って何のコトかわかんないけど、とりま突っ込めばおっけーだよね?

 

[[アイリ!]]

 

《ターゲットロック。ハイマニューバ・ミサイル、セット。》

 

[[ぶちまけろ!!!]]

 

《発射します。》

 

ソラくんが“電子精霊”のアイリちゃんと掛け合いをしながら、“ザク・リヴァイブ”の肩のおっきなスラスターからちっちゃいミサイルをいっぱいぶっ放したにゃ!

 

[[んっ!“Gケット・シー”!トッカン!だにゃ!!!]]

 

なんとなーく、このちっちゃいミサイルがソラくんの言っていた“だんまく”?ってヤツなんじゃねぇーのかな?って理解した凛は、手の中で“ハロハンマー”の柄をくるっと回して持ち直すと、かよちん特製のバックパックブースターを全開で噴射させてちっちゃいミサイルのあとを着いていくような形で突撃して行ったにゃ!

 

平べったい飛行機?みたいなヤツに乗って飛んでいる“百式”は、ビームライフルでソラくんのぶっ放したちっちゃいミサイルを撃ち落としながら後退して行ってるにゃ。

 

ビームライフルのビームに貫かれたちっちゃいミサイルが爆発して、爆炎が空を覆うにゃ。

 

凛はその爆炎を突っ切って一気に“百式”へと突っ込んだにゃ!

 

そして…

 

「ちぇすとーーー!!!!!」

 

爆炎を突き抜けた先に居る“百式”へと、“ハロハンマー”をおもいっきり振り抜いてやったにゃ!

 

振り抜いてやったんだけど…

 

「うにゃ!?」

 

“ハロハンマー”を叩き付けたハズだった“百式”は、“ハロハンマー”が直撃しようとしたその瞬間に足場にしていた平べったい飛行機?を蹴って跳びやがったにゃ!

 

結果、“ハロハンマー”は平べったい飛行機?とジャンプした“百式”とのなんにもない空間をむなしく薙いだだけになったにゃ。

 

おっふ。

 

残念無念だにゃ。

 

って!それどころじゃねぇーにゃ!

 

凛の“Gケット・シー”の“ハロハンマー”をジャンプして避けやがった“百式”は、“Gケット・シー”を見下ろしながら手に持ったビームライフルの銃口をこっちに向けていやがるにゃ!

 

あ、これはヤベーにゃ。

 

絶対にヤベーにゃ。

 

“ハロハンマー”をおもいっきり振り抜いた直後だから、凛の“Gケット・シー”は今から回避行動なんてそんなのはもうムリ!

 

つまりは…

 

(ヤられるちゃう…!?)

 

ってコトだよね?

 

せっかくの“Gケット・シー”の“ういじん”?なのに、こんな所でヤられちゃうなんて…。

 

“Gケット・シー”に突き付けられたビームライフルの銃口が光だす光景を見上げながら、凛はここでヤられちゃうコトを受け入れてしまっていたんだ。

 

けど…

 

[[ったく!手の焼けるアホネコだ!]]

 

諦めちゃっていた凛の耳に、ソラくんの声が届いたんだ。

 

そして…

 

《Are you ready?》

 

[[おうよ!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!]]

 

ドンッ!っていう爆発音に似た音がお空に響き渡ったにゃ。

 

そのドンッ!っていう爆発音はそのあとも連続してお空に鳴り響いて…

 

「うわっ!」

 

直後、凛の“Gケット・シー”を見下ろす形でビームライフルの銃口を突き付けていた“百式”が文字通り一瞬でバラバラになったにゃ。

 

“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”

 

スッゴく速く移動する“soar(ソア)”ってヤツを連続して発動させて、すり抜け様に切りつけまくるソラくんの必殺技(?)。

 

その“Rrapid acceleration”が“百式”に炸裂したにゃ!

 

ソラくんの“ザク・リヴァイブ”の“Rrapid acceleration”でバラバラに切り裂かれた“百式”はドッカーン!って派手に爆発して、機体の残骸が地上へと散らばって降って行ったんだ。

 

[[ま、ざっとこんなモンだろ。]]

 

“百式”をバラバラに切り裂き終えたソラくんの“ザク・リヴァイブ”は、両手にそれぞれ持ったビームブレードの濃い緑色のビーム刃を消して、そのビームブレードの柄を左右の脚のふくらはぎの外側の辺りに収納すると、今度は武器を仮想空間へと収納しておくガンプラバトルシミュレーター独自のシステム“武装領域(ウェポン・ストレージ)”からさっきまで使っていた大型ビームマシンガンを取り出して右手に持たせていたにゃ。

 

「ん?ってかソラくんだけでやっつけた方が早かったんじゃねぇーのかにゃ?」

 

[[…………気のせいだろ?]]

 

「その間がみょーーーに気になるんだけど?」

 

[[…………気のせいだって。多分。]]

 

気のせい…なのかなぁ…?

 

まぁいいや。

 

「にゃ!とりままだまだいっぱい居るからドンドン行っくにゃー!着いてきやがれ!ソラにとーへー!」

 

[[ってかなんで俺が二等兵なんだよ…まぁどうでもいいけど。]]

 

「どーでもいいなら文句言わない!」

 

[[へいへい。]]

 

金色のド派手なモビルスーツ“百式”を撃墜した凛たちは、次の獲物を求めて再びお空を駆け出したにゃ。

 

相変わらずお空にも地上にもモブいモビルスーツがいっぱい居るから、凛たちはそれをプチプチと撃墜しながら進んで行くにゃ。

 

背中のスラスターを全開で噴射させて一気に加速。

 

そのスピードを殺さずにそこら辺にいた緑色の1つ目のモビルスーツ(あとでソラくんに効いたら“ハイザック”って名前なんだって)に接近して、ソイツの頭を“ハロハンマー”でぶっ叩いて粉砕。

 

緑色の1つ目のモビルスーツを粉砕すると、そのスキをつくような形で赤い1つ目のモビルスーツ(あとで以下略“マラサイ”同以下略)がビームサーベルを振りかざして突っ込んで来たにゃ。

 

その突っ込んで来やがった赤い1つ目のモビルスーツは、凛の“Gケット・シー”にたどり着く前に凛の後ろの方からパラパラとぶっ放されたビーム弾に穴だらけにされて地上に落っこちて行ったにゃ。

 

[[敵機を撃墜した直後は気を付けろよ!アホネコ!]]

 

「そんなの知ってるにゃ!けどさっきソラくんがフォローするって言ってたから作戦をガンガン行こうぜ!で行ってるだけだにゃ!」

 

[[ガンガン行こうぜ!ってドラクエかよ…。]]

 

赤い1つ目のモビルスーツをハチの巣にしたのは、もちろん凛の“Gケット・シー”の後方からやって来ていたソラくんの“ザク・リヴァイブ”。

 

ソラくんは敵を撃墜した直後が1番危ないぞーって言ってるけど、ソラくんが一緒ならそんなの気にしなくてもだいじょーぶ!

 

ソラくんなら絶対に凛のコトを助けてくれるもん!

 

さっきの“百式”の時だって助けてくらたし♪

 

だから今日の凛は全力全開で目の前のお邪魔なヤツらを“ハロハンマー”で粉砕しまくるだけだよ!

 

「信頼してるよ♪ソーラくん♪」

 

[[……ったく…ホント、お前は…。しゃーねぇー!後輩の信頼には応えてヤらねぇーとなぁ!]]

 

凛の言葉にソラくんはちょっと苦笑い気味に笑うと、途端にその表情をニヤリと不敵な笑みに一変させて目をギラつかせたんだ。

 

その不敵な笑みを浮かべたソラくんのお顔を見た凛は、どうしてか胸の辺りがキュンとするような感覚に襲われたんだよね。

 

なんだろ…このキュンとする変な感じ。

 

胸の辺り…心臓が苦しい…とは違う…心臓じゃなく……ココロ…が……

 

[[オラッ!凛!!!ボサッとしてんな!!!]]

 

「っ!う、うんっ!」

 

突然襲ってきた変な感覚。

 

その変な感覚に気を取られていると、再びソラくんが凛に声を掛けて来たよ。

 

凛は変な感覚に気を取られてボーッとしていたけど、ソラくんの声でとりあえずは気を取り直すコトにしたんだ。

 

すると不思議と胸のキュンとした変な感じはいつの間にかきれいサッパリ消えちゃったんだ。

 

うん…。

 

さっきのキュンとした変な感じ…なんだったんだろ…。

 

きれいサッパリ消えちゃって悲しいような…さみしいような…。

 

凛はもっとキュンとしていたかった…?

 

[[オイ!凛!どうしたんだよ!大丈夫なのか!!!]]

 

「あ、うん!だいじょーぶ!行ける!行ける!!!」

 

今は忘れよう。

 

絶対に忘れちゃダメな感覚な気もするけど、今はとりあえずは忘れよう。

 

そう…今だけは………。

 

ソラくんと一緒に、2人きりで大空を駆け回れるこの瞬間だけは…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

空から大金が降って来ないかー…なQooオレンジでございます。
お金があればアレもコレも…ぐふふふふ…。








今回も本編13話となります。









それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのご 始まります。














金ぴかでド派手なモビルスーツ“百式”を撃墜した凛たちは、そのあとも次々に襲ってくるモブいモビルスーツたちを駆逐して回っていたんだ。

 

えっ?前回の最後にうじうじしていたのはどーした?って?

 

うーん?なんのコトかにゃ?

 

胸がキュンキュンしちゃってこの感覚はなんだろ?とか思い悩んでたなんて、何のコトか凛には身に覚えがないなぁー?

 

そっ!何のコトか身に覚えがないの!ないったらないの!

 

身に覚えがないんだから知らないんだもん!

 

そーゆーのはあとで考えるから放っておいてよね!もう!

 

とりあえず今はバトルにしゅーちゅーしゅーちゅー!

 

それでね?金ぴかモビルスーツの“百式”をやっつけた凛たちはソラ君がたぶんもう1機のターゲットって言う白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を探しながら、ジャングルの上空を飛び回ってモブいモビルスーツたちを駆逐しまくっていたんだ。

 

ねぇねぇ?そう言えばみんなは知ってる?

 

今、凛とソラ君が探し回ってる“ガンダムMk-Ⅱ”って白いのと黒いのの2種類があるんだよ!

 

白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”はいいヤツで、黒い方の“ガンダムMk-Ⅱ”は悪いヤツなんだ!

 

えーっと…それでそれで、これはかよちんが言ってたんだけど、白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”はすっごーーーく強い時とビミョーに強いときがあるんだって。

 

かみーゆ?って名前の人が乗ってるとすっごーーーく強いんだって。

 

逆にえまさん?って人や、える?って人が乗ってる時はそこまで強くはないんだって。

 

あ、それとね?かよちんが言うには強い方のかみーゆ?ってなんか女の子みたいな名前なのに男の子なんだって。

 

えっ?ナニナニ?それを本人の前で言うと死ぬまで追ってきてぶん殴られた挙げ句に人生めちゃくちゃにされてぬっ殺されるからやめとけ?

 

うにゃー…死ぬまで追ってきてぶん殴られるだけでもイヤなのに、その後も人生めちゃくちゃにされた挙げ句にぬっ殺されるとかそりゃガチでこえーにゃ。

 

にゃ。

 

でもそうだよね。

 

男の子なのに女の子みたいな名前って言われたら絶対にイヤだよね。

 

凛だってちっちゃいとき、女の子なのに男の子みたいって言われてスゴくイヤだったもん。

 

凛、女の子なのに…。

 

[[凛!?ナニやってんだ!]]

 

「ほへ?」

 

ちっちゃい頃のイヤな記憶を思い出しちゃってどんよりしていたら、急にソラ君が大声で凛の名前を呼んできてびっくり。

 

ナニがどーしたのか…って思ったら、いつの間にか凛の“Gケット・シー”はモブいモビルスーツたちに囲まれちゃっていたんだ。

 

「あっ…。」

 

まずい。

 

しゅーちゅーしなきゃとか自分で言ってたのに、イヤなコトを思い出しちゃってボーッとしちゃった。

 

早くこの包囲を抜け出さなきゃ…!

 

そう思っても咄嗟にどうすればいいのかなんてわかんない…!

 

ダメージ覚悟で突っ込んで無理やりこの包囲を抜け出す?

 

ダメ。

 

この前まで乗っていた“ベニャッガイ”なら装甲が厚かったからちょっとやそっとの攻撃なんてメじゃなかったけど、凛が今乗っている“Gケット・シー”の装甲の厚さじゃこれだけの数のモビルスーツから攻撃されたら絶対に耐えきれない。

 

なら…なら……

 

「ど、どうしよう…!?」

 

凛がこのピンチにどうすればいいのかわからなくてパニックになっていると…

 

[[チッ!やるぞ!アイリ!!!]]

 

《やれやれ、ですね。今日のリンは随分と手が焼ける。では…Are you ready?》

 

[[おうよ!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!]]

 

さっき“百式”がバラバラに切り裂かれた時と同じように、大空にドンッ!っていう爆発音っぽい“soar”が発動する音が何度も何度も重なって響き渡ったんだ。

 

ソラ君の必殺技の“Rrapid acceleration”。

 

それがまた発動されたの。

 

ソラ君の“ザク・リヴァイブ”が凛の視界から消えたと思った直後、凛の“Gケット・シー”へビームライフルを突きつけて取り囲んでいたモブいモビルスーツたちは一瞬でバラバラになってジャングルに落ちて行っちゃたんだ。

 

「た、助かったにゃ…。」

 

[[助かったじゃねぇーよ!このアホネコ!!!ナニをボサッとしてやがったんだ!戦闘中くらいは集中しろ!]]

 

「うぅ………。」

 

[[チッ!]]

 

ソラ君…怒った……よね?

 

ごめんなさいしないと…

 

「あの……その………ご、ごめんなさい…。」

 

[[………(ナニやってんだよ、俺は…完全に言い過ぎじゃねぇか…クソが…)…もういい。]]

 

もういいって凛、ソラ君に呆れられちゃった…のかな?

 

そう思ったんだけど、そうじゃなかったの。

 

[[しゃーねぇーから守ってやるよ。お前がどんなにボケッとして死にかけても、俺の隣に居る時なら何度だって守ってやる。]]

 

「えっ?」

 

[[ま、とりあえずは任せとけって。野郎なんてモノは可愛い女を守ってナンボ、だろ?だから守らせてくれよ。お前を…凛のコトを。]]

 

守る?

 

凜を?

 

ううん。

 

そんなコトよりも…

 

「か、かわいい…?えっ?誰が?」

 

[[誰がってお前だよ、お前。音ノ木坂学院1年生の星空 凛。]]

 

「イヤイヤイヤイヤイヤ!かわいいって!なんで凜がかわいいの!?凜なんてチンチクリンのチンチクリンでチンチクリンだよ!?」

 

[[チンチクリンのチンチクリンでチンチクリンってなんだよ、そりゃ。まぁ確かに胸はちっぱいけど、それもにこちゃんよりはマシだろ?ってか普通にお前、可愛いだろーが?]]

 

か、かわいい…凜が!?

 

かわいい!?

 

凜が!?

 

「う"ぇぇぇぇえ!?」

 

凜がかわいいだなんて変なコトを言い出したソラ君。

 

凜はびっくりして…

 

「うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

思わず“ハロハンマー”でおもいっきりソラ君の“ザク・リヴァイブ”をぶっ叩いちゃった!?

 

[[うぉっ!?]]

 

“ハロハンマー”でぶっ叩かれた“ザク・リヴァイブ”はグシャ♪ってなっちゃった…って思ったけど、ソラ君は咄嗟に両腕のシールドを機体前面に押し出して“ハロハンマー”を防ぎながら、機体を後退させて衝撃を完璧に受け流しやがったにゃ。

 

チッ!

 

変なコトを言うオロカモノはグシャ♪っとなっちゃえばよかったのに。

 

[[あぶなっ!?って!う"ぉい!ナニしてくれんじゃ!このアホネコ!!!]]

 

「そ、ソラ君が変なコト言うのが悪いんだよ!その…あの…り、凜が………かわ…いい…なんて……言うから……………。」

 

[[あ"ぁ"?俺がナニ変なコト言ったてんだよ?ってか最後の方がよく聴こえなかったんだかなんて言ったんだ?]]

 

「う、うっさいにゃ!」

 

[[んだとゴルゥラァ!うっさいってなんだよ!うっさいって!]]

 

「うっさいのはうっさいだにゃ!」

 

[[上等だ!表出ろや!このアホネコが!!!]]

 

「うっさい!うっさい!うっさい!うっさい!うっさい!うっさい!うっさい!うっさい!うっさいにゃ!!!」

 

うぅ…せっかくかわいいって言ったもらえたのに、結局はいつもみたいにグダグダの言い合いになっちゃった…。

 

でも…うん。

 

こうやってグダグダと言い合いしてる方が凛とソラ君らしい…かな?

 

《青春まっしぐらにイチャラブぶっこいてる真っ最中に誠に申し訳ないのですが、逃げますよ?》

 

「イチャラブなんかしてないもん!!!」

[[イチャラブなんかしてねぇ!!!]]

 

結局はいつものグダグダな言い合いになっちゃた凛とソラ君なんだけど、急にその凛たちのグダグダな言い合いにソラ君の電子精霊のアイリちゃんが割って入って来たにゃ。

 

むぅ。

 

凜がソラ君とイチャラブしてるだなんてヒドイ言いがかりだよ!

 

い、イチャラブなんてしてないもん!

 

凜とソラ君がイチャイチャしてラブラブだなんて…そ、そんなコト……えへ…えへヘヘヘヘ……♪

 

ハッ!

 

り、凛は今ナニをしていたにゃ!?

 

にゃんか一瞬意識がぶっ飛んでかよちんっぽくなってたよーななってないよーな…?

 

うにゃ?ってかアイリちゃんが言ってた逃げるってナニが逃げるの?

 

[[んだよ逃げるって。周囲のザコはさっきの“Rrapid acceleration”で全部片付けたぞ?この状況で俺達が逃げる要素がドコにあるんだよ?]]

 

《私は別にマスター達が逃げるだなんて一言も言ってませんよ?》

 

[[あ?ならナニが逃げるってんだよ?]]

 

《アレです。》

 

[[あれ?]]

 

《はい。アレです。》

 

アイリちゃんが示しその先に居たのは…

 

「あっ………。」

[[あ…………。]]

 

スペースシャトルみたいなヤツ(※フライングアーマー)の上に乗ってお空を滑空して飛んで行く白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

[[あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

そうだ!ソラ君がターゲットって言ってた白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”!!!

 

忘れてたにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

《早く追わないとロストしますよ?》

 

[[っ!凛!行くぞ!!!]]

 

「らじゃ!だにゃ!!!」

 

スペースシャトルみたいなヤツ(※フライングアーマー)の上に乗ってお空を滑空しながらドンドンと遠ざかって行く白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”。

 

凛とソラ君はその姿を見て、慌ててそれぞれの機体を加速させて白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を追っかけ始めたにゃ!

 

[[チッ!第1世代に毛が生えた程度のMk-Ⅱのクセにフライングアーマーのせいで思ったよりも足が速ぇ!]]

 

白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を追いかけ始めた凛とソラ君だったけど、白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”が乗っていスペースシャトルみたいなヤツ(※フライングアーマー)の滑空するスピードが思ってたよりも速くて、なかなか追い付けなかったにゃ。

 

ソラ君の“ザク・リヴァイブ”も凛の“Gケット・シー”も、どっちも飛行スピードには自身があるんだけど、それでと追い付けないって…。

 

このままじゃ白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”に逃げられちゃうよ。

 

むぅ。

 

こーなったら…!

 

「“Gケット・シー”の奥の手を使うにゃ!」

 

ヤるしかねぇーにゃ!

 

[[奥の手?そんなモノあるのかよ?]]

 

“Gケット・シー”の奥の手を使って白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を追いかける決意をした凛。

 

そんな凛にソラ君が奥の手なんてあるのか?って言って来たにゃ。

 

「あるにゃ!ぶっ飛んであの白いヤツをぶっ潰して来るにゃ!!!」

 

[[俺の“ザク・リヴァイブ”はこれ以上の速度は出せねぇ。ってコトは凛。お前1人で行くコトになるぞ?1人でもヤれるのか?]]

 

ソラ君は珍しく落ち着いた声で凛に“1人でもヤれるのか?”って言って来たんだ。

 

1人でもヤれるのか?そんなの当たり前だのクラッカーだにゃ!

 

「ばっちこいだにゃ!凛だけでもよゆーでイケるにゃ!!!」

 

[[………(どうする?凛に任せて大丈夫か?ってかさっき守るとか何とか言っちまった手前、ここで1人で先に行かせんのもなぁ…んー、でもまぁ可愛い娘には旅をさせろとか言うしなぁ…)ん。なら…Mk-Ⅱは凛!お前に任せる!オラッ!行ってこい!!!]]

 

ソラ君は少しだけナニかを考えるような仕草をしたけど、すぐに“行ってこい!”っていつもみたいに威勢のイイ声でそう言ってくれたよ。

 

返事するまでちょっと間があったのは、たぶん凛が1人でも大丈夫かどうかを考えてたんだろーね。

 

ソラ君に行っちゃダメって言われちゃうかなぁ…って思ったけど、ソラ君は行ってこいって言ってくれた。

 

それは凛に任せてもだいじょーぶって判断したってコトだよね。

 

今日散々やらかした凛だけど、それでもソラ君に任せて貰えた。

 

凛はそれがちょっとだけ…ううん。

 

ちょっとなんかじゃない!

 

すっごーーーく!嬉しい!

 

だから!

 

「凛にまるっとお任せちゃんだにゃ!」

 

ヤってやるにゃ!!!

 

「“ラケーテンブースター”!点火!!!」

 

コンソールに設置されてあるとあるボタンをポチり。

 

それは背中のバックパックブースターに取り付けてある大きなロケット“ラケーテンブースター”の点火スイッチ。

 

その“ラケーテンブースター”の点火スイッチをポチりと押すと、ズゴゴゴゴーって轟音と共にロケットのお尻の部分が盛大に火を吹き始めたにゃ!

 

[[なぁオイ。ソレ、マジで大丈夫なのか…?]]

 

背中の“ラケーテンブースター”が文字通り火を吹く光景を見てるソラ君は、思わずといった感じで“ソレ、大丈夫なのか?”ってスゴく心配そうな声で話しかけて来たよ。

 

「かよちんが作ったヤツだからたぶんだいじょーぶ!」

 

[[花陽のヤツが作ったって…ソレが1番不安なんだよなぁ…。]]

 

「にゃんだ?」

 

[[花陽だからだよ…。まぁいいさ。骨は拾ってやる。]]

 

ホネ?

 

[[オラッ!アホネコ!気合い入れて行って来い!!!]]

 

ソラ君がナニやってんだよ、心配しているのか凛にはよくわかんないけど…

 

「にゃ!気合い入れて行って来るにゃ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ガンダムエアリアル改修型とガンダムルブリスソーンを無事にゲット出来たQooオレンジでございます。
まさか買えるとは思ってなかったので嬉しい限りです。







今回も本編13話となります。









それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのろく 始まります。














“Gケット・シー”の秘密兵器その1

 

その名もズバリ“ラケーテンブースター”!

 

“ラケーテンブースター”のラケーテンってにゃんかどっかの国の言葉でロケットって意味なんだって。

 

かよちんがそう言ってたにゃ。

 

凛はそこら辺のコトはよくわかんないけど。

 

とりま“ラケーテンブースター”についてわかってるのは1つ。

 

それは…

 

「ヒャッハァァァァァァァァァ!!!ぶっ飛びだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

“Gケット・シー”の秘密兵器その1なこの“ラケーテンブースター”を使えば、とんでもないスピードが出せるってコトだにゃ!

 

文字通り火を吹く“ラケーテンブースター”の推力に押し出されてぶっ飛び始める凛の“Gケット・シー”。

 

“ラケーテンブースター”を使う前の“Gケット・シー”でも凛的には普通に速いと思ってたけど、“ラケーテンブースター”を使った今の“Gケット・シー”はさっきまでとは比較にならないくらいにすんごいスピードになってしまったにゃ。

 

その証拠(?)に…

 

「ソラ君の“ザク・リヴァイブ”がもうあんなちっちゃくなっちゃった!」

 

さっきまで一緒に飛んでいたソラ君の“ザク・リヴァイブ”が、今じゃすんごくちっちゃくなっちゃったにゃ。

 

うにゃ。

 

これはちょいと速すぎじゃねぇーのかにゃ?

 

ちょっとでも操縦をミスれば飛行のバランスが崩れて怖いコトになりやがるにゃ。

 

キリモミ大回転からの墜落ならまだマシだけど、下手するとこれってバランス崩した瞬間に空中で機体がバラバラになるパターンなんじゃねぇーのなかにゃ?

 

うにゃ。

 

まぁとりまなるよーになる、だにゃ。

 

そんなこんなでバックパックブースターに取り付けられてある大きなロケット“ラケーテンブースター”から文字通りに火を吹いてぶっ飛んで行くと、次第にターゲットの白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”の背中が見えて来たにゃ。

 

この様子ならよゆーで追い付けちゃうね♪

 

そう確信した凛は、“Gケット・シー”の手に持っている“ハロハンマー”をいつでも振り抜けれるように構えなおすにゃ。

 

あの白い“ガンダムMk-Ⅱ”の背中に追い付いた瞬間に“ハロハンマー”でぶん殴ってヤるにゃ。

 

これだけのスピードが出た状態で“ハロハンマー”の一撃を喰らったら、大抵のヤツは1発で粉々になっちまうにゃ!

 

スピードこそ正義!

 

かよちん風に言えばスピードこそじゃすてぃす!だにゃ!

 

そうこうしているうちに、凛の“Gケット・シー”はあっさりとスペースシャトルみたいなヤツ(※フライングアーマー)に乗ってる白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”に追い付いちゃったにゃ。

 

だから…

 

「ふんぬばらぁぁぁぁ!!!」

 

凛はおもいっきり“ハロハンマー”を白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”の背中目掛けて振り抜いたにゃ!!!

 

ナニかに乗ってお空を逃げるモビルスーツの背中に向けて“ハロハンマー”をおもいっきり振り抜くってこのシチュエーション…にゃーーーんかどっかで、具体的に言えばちょっと前にもあったよーな気がするのは気のせいかにゃ?

 

まぁきっと気のせいだよね。

 

たぶん気のせい。

 

そう結論づけて“ハロハンマー”を振り抜いた凛だったけど、“ハロハンマー”を振り抜いた瞬間に白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”がスペースシャトルみたいなヤツ(※フライングアーマー)を蹴るように飛び上がったのを見て、今のこのシチュエーションをドコで見たのか気づいちゃったにゃ。

 

それはさっきの金ぴかド派手野郎な“百式”を攻撃しした時に見た光景と全くおんなじだったんだ。

 

あ、これはまたまたヤバいパターンんだ。

 

そう思ったけど、おもいっきり振り抜いた“ハロハンマー”はもう止められないにゃ。

 

うにゃ。

 

さっき心配してくれたソラ君に凛は1人でもだいじょーぶって言ったばっかりなのにいきなりの大ピンチだにゃ。

 

このままだと今度こそソラ君に呆れられてしまうにゃ。

 

スペースシャトルみたいなヤツ(※フライングアーマー)を蹴って飛び上がった白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を見ながら凛はそんなコトを考えてたいたんだ。

 

凛の“Gケット・シー”を見下ろす形になった白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”は、さっきの金ぴかド派手な“百式”と同じように右手に持ったビームライフルの銃口をこちらへと向けていやがるにゃ。

 

うん。

 

さっきの状況と全くおんなじパターン。

 

このままならヤられるの待ったなし。

 

だけど!

 

「そう何回も何回もおんなじパターンでヤられそうになってなんかやらないよ!!!」

 

ソラ君に1人で出来るもん!って言ったんだもん!

 

1人でもやってみせるんだ!

 

敗北確定のこの状況で、凛は考えるコトを止めて本能に従って“Gケット・シー”を操縦したよ。

 

“ハロハンマー”をおもいっきり振り抜いた状態からそのまま振り抜いた勢いを殺さずに機体を“ハロハンマー”に振り回される形でぐるりと半回転。

 

そうするとあら不思議。

 

“Gケット・シー”はビームライフルの銃口をこちらへと突き付けている白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”と向き合うような形になったにゃ。

 

その瞬間に放たれる白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”のビームライフル。

 

銃口から放たれた緑色のビームに対して、凛は“Gケット・シー”の左腕に取り付けてあるシールドを機体の前へと出したの。

 

そして機体の前面へと突き出した“Gケット・シー”のシールドは見事に緑色のビームを弾いてくれたんだ。

 

危機一髪だったにゃ。

 

でも白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”の攻撃はこれだけでは終わらなかったんだ。

 

ビームライフルでの攻撃を防がれたとわかった途端に白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”は背中のバーニアを噴射させて凛の“Gケット・シー”へと急降下して来やがったんだ。

 

白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”はそのまままるで仮面ライダーのライダーキックのような蹴りを放って来たんだ。

 

対する凛はというと…

 

「このっ!!!」

 

“Gケット・シー”の姿勢制御スラスターを噴射させて機体を再び半回転しながら、白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”のライダーキックを回避。

 

すれ違い様に“Gケット・シー”の左腕のシールドを横に薙ぎ払うように振り抜いたの。

 

どうしてこんなコトをしたのかって言うと、“Gケット・シー”のシールドの先っちょにはあるモノが装着されているからなんだ。

 

そのあるモノって言うのは“シグルブレイド”って言う透明な謎の物質で作られた刃物。

 

凛はその謎物質で作られた“シグルブレイド”が先っちょに装着されているシールドで、ライダーキックっぽいキックを躱しながらすれ違い様に白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を切りつけたんだ!

 

ライダーキックっぽいキックはライダーキックっぽいキックだけあって、かなりのスピードだったんだよね。

 

そんなかなりのスピードが出ていたライダーキックっぽいキックを躱してすれ違い様に切りつけたらどーなるか?と言うと、とーぜん…

 

「ざっくりだにゃ♪」

 

お魚の三枚おろしも真っ青なくらいに白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”は真っ二つにぎっちょんちょんになったにゃ♪

 

“シグルブレイド”で真っ二つされた白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”は、そのままジャングルへと墜落。

 

その途中でどっかーーーーん!って大爆発!

 

うにゃ。

 

凛のしょーり確定だにゃん♪

 

ソラ君がこのバトルの勝利条件のターゲットって言ってたのはさっきの金ぴかド派手なモビルスーツの“百式”と、凛が“シグルブレイド”でぎっちょんちょんにした白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”の2機。

 

ってコトは、これで今回のバトルは終わりかにゃ?

 

うにょーきょくせつ?(※紆余曲折)あったけど、“Gケット・シー”のういじん?としてはまぁまぁだったんじゃないかな?

 

特にさっきの白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”との戦闘は凛的にはなかなか良かったかな?って思うんだけど、みんなはどーかな?

 

きっとソラ君もよくやったってほめてくれるよね?

 

むっふふ♪

 

それにしても…

 

「なんでまだバトル終了のお知らせが来ないんだろ?」

 

白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を撃墜してからもう1分くらい経ったけど、まだバトル終了のお知らせが来ないんだよね。

 

いつもなら1分くらい経てばばとーえん!ってシステム音声がコクピットに流れるんだけど…?

 

そうこうしている内に…

 

[[凛!]]

 

白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を倒してから、その場で滞空していた凛の“Gケット・シー”に、ソラ君の“ザク・リヴァイブ”が追い付いてきちゃった。

 

ソラ君の“ザク・リヴァイブ”はザクの特徴的な1つ目をぐぽーんって光らせながら凛の“Gケット・シー”の隣までやって来ると、機体に制動を掛けてピタリと止まって凛に話しかけてきたよ。

 

[[おう!ヤったみてぇだな!]]

 

「にゃ!らくしょーだったにゃ!」

 

ホントはらくしょーじゃなかったんだけどね。

 

もうちょっとでソラ君が助けてくれた金ぴかド派手な“百式”の時とおんなじパターンでヤられそうになってコトはナイショだよ♪

 

[[ハッ!そいつは重畳だな!]]

 

うにゃ?

 

ちょーじょーってなんだにゃ?

 

よくわかんないや。

 

でもたぶんほめてくれてるんだよね?

 

「にゃ!ちょーじょーだにゃ!」

 

凛のコト、ほめてくれてるなら嬉しいな♪

 

「そう言えばソラ君の方はだいじょーぶだったの?凛が“ラケーテンブースター”でばっびゅーーーん!って飛んで行ったあとどーだったの?」

 

[[大丈夫もナニも別に雑魚に囲まれてたワケでもねぇーし、特にこれと言ってヤベぇヤツの相手をしていたワケでもねぇから普通に何の問題も無かったぞ?]]

 

「にゃ。そう言えばそうだったね。」

 

まぁ例えザコいモブモビルスーツさんたちに囲まれていたりしても、ソラ君なら平然とぶちのめして終わりだもんね。

 

うにゃ。

 

今回、ガンプラを真面目に作っていて思ったんだけど、ソラ君の“ザク・リヴァイブ”って、たぶん1対1のタイマン勝負よりもいっぱいの敵と戦う方が得意っぽいよね?

 

ミサイルもあったりして意外に武装が割とモリモリだし。

 

凛の“Gケット・シー”の場合はそこら辺どーなんだろ?

 

“ハロハンマー”とか“シグルブレイド”とか…あとはビームライフルにビームサーベルとか奥の手も含めて武装的にはどっちかと言えば1対1のタイマン勝負の方が得意かも?

 

他の“μ's”のみんなの機体は1対1のタイマン勝負といっぱいの敵と戦うのどっちが得意かな?とかおもいっきり思考が脱線し始めようとしていたら…

 

[[…妙だな……。]]

 

ソラ君が辺りを警戒しながらボソリとそう言って来たんだ。

 

「にゃ?ナニがみょーん?なの?」

 

[[みょーんじゃなくて妙な、妙。]]

 

「みょーんでもみょーでもどっちでもおんなじにゃ。」

 

[[イヤ、みょーんと妙じゃかなり違うだろ?]]

 

「凛的にはどーでもいいにゃ。それで?ナニがみょーんなの?」

 

[[ったく…で、ナニが妙なのかなんだけどよ…このステージでおおよそ予想出来たターゲットの“百式”と“ガンダムMk-Ⅱ”の2機を墜としたってのに、さっきからバトル終了のお知らせが全く来ないってコトだよ。]]

 

「あー、うん。それは凛も変だな?って思ってたよ?」

 

ちょっと前にも触れたけど、バトル終了のお知らせのシステムメッセージって、勝利条件を満たしたらだいたい1分くらいで流れて来るんだよね。

 

今回の場合の勝利条件は確か核爆弾?の爆発の阻止か特定の敵機の撃墜。

 

凛とソラ君はその勝利条件のうちの特定の敵機の撃墜ってヤツを“百式”と白い方の“ガンダムMk-Ⅱ”を撃墜したコトで満たしてるハズなんだよね。

 

[[だろ?推定ターゲットの“百式”と“ガンダムMk-Ⅱ”の2機を墜としたんだ。いつもならもうバトル終了のシステムメッセージが流れて来るハズなんだが…?]]

 

「ぜんぜん来ないよね?あのばとーえん!ってヤツ。」

 

[[……(ばとーえんって…えっ?ナニ?バトルエンドのコトか?ってかばとーえんってもしかしてわざとボケてからの突っ込み待ちってヤツなのか…?ま、まぁとりあえずはここは面倒だから放置で良いか…)…だよな。]]

 

うにゃ。

 

にゃーんか返事までみょーんな間があったのは気のせいかにゃ?

 

にゃ。

 

たぶんめいびーおそらくきっと気のせいにゃ。

 

そんなコトよりも今はばとーえんってシステムメッセージが流れて来ないってコトだにゃ。

 

「うーん?ねぇ?これってもしかして核爆弾?の爆発も止めないとダメなパターンなんじゃないの?」

 

[[2つの勝利条件をどちらも満たさないとダメってか?なぁアイリ。そこら辺どーなんだ?]]

 

《2つの勝利条件を両方満たす…ではなく、今回の場合は提示されている2つの勝利条件の内、どちらか片方を達成した段階でバトル終了になるハズです。なので未だに特定の敵機を撃墜していないだけなのではありませんか?と、私は推察致します。》

 

「にゃ?それじゃまだ倒さなきゃダメなヤツが居るってコト?」

 

[[うちのポンコツ電子精霊がウソを言ってねぇならそうなるな。]]

 

《ポンコツ電子精霊だなんて失礼千万ですね。》

 

ぜんぜん流れて来ないバトル終了のお知らせに対してあーだこーだとお話していると、“Gケット・シー”のメインモニターの端っこでナニかが動き出したのが映し出されたにゃ。

 

「にゃ?ねぇ?あれ、なんか動いてるよ?」

 

[[あ?ナニかってなんだよ…ん?地面が…開いてる…のか?]]

 

「あ。にゃんか出て来たっぽいにゃ。」

 

ソラ君にそのコトを伝えて、2人でそのナニかが動いている地点を見ていると、ジャングルが2つに割れて地面の下からナニかが出て来たにゃ。

 

その地面の下から出て来たナニか。

 

それは…

 

「黒いガンダム…?」

 

真っ黒なガンダムだったにゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

長いお休みが終わりそうなQooオレンジでございます。
働きたくないでござる。









今回も本編13話となります。









それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのなな 始まります。














バトルが終わらないなーって思っていたらジャングルがぱっかーんと開いて地面から出て来たモノ。

 

それは真っ黒なガンダムだったにゃ。

 

真っ黒なガンダムなんだけど…

 

「にゃんかあの真っ黒なガンダム。デカくねーかにゃ?」

 

周りのジャングルの木々と比べてスゴく背が高いんだよね。

 

[[デカくて当たり前だ!ありゃ“サイコガンダム”だ!ってかオイ!待て!何でアレがココに出て来やがんだよ!もう少しあとだろ!イヤ、まぁ確かにさっき“アッシマー”が出て来た時点で今さらな突っ込みだけどよぉ…。]]

 

「“サイコガンダム”?」

 

あのデカくて真っ黒なガンダムの名前は“サイコガンダム”って名前なのかな?

 

ところで“サイコガンダム”の“サイコ”ってなんだろ?

 

[[説明すんのがめんどいからとりあえずはデカくてヤバいボスだと思っとけ。詳しく知りたかったら後で花陽のヤツにでも聞くんだな。例の無駄に無駄な知識を無駄に織り混ぜたクソ長い説明してくれるだろーさ。]]

 

「うにゃ。それは勘弁だにゃ。とりまグ○ってグー○ル先生にでも聞いとくにゃ。」

 

[[おう。そうしとけ。]]

 

そんなお話をしている間、デカくて真っ黒なガンダム“サイコガンダム”は、ずしーん!ずしーん!って感じで歩き出していたにゃ。

 

その歩みはまぁぶっちゃけかーなーりー遅いにゃ。

 

「あのデカい真っ黒なガンダムはのろまさん?」

 

[[見ての通りだな。ってかあのデカさで高機動型ならソレはソレで怖ぇけどな。]]

 

にゃ。

 

確かにアレだけデカくて走るのが速かったら怖いよね。

 

あれ?

 

でも…

 

「デカくてそこそこ速いの…凛、見たコトあるよ?」

 

ほら?

 

かーなーりー前の凛メインの閑話の時に出て来たおっぱいおっきなおねーさん。

 

名前は雨宮 紫音(あまみや しずね)さん。

 

なんやかんやでソラ君と出場した某中華街の非公認大会で凛たちと即席チームを組んでくれた都立黒曜高校のガンプラバトル部の部長さん。

 

凛はしずねーちゃんって呼んでるにゃ。

 

あとあの時はもう1人サエサエってモブから昇格した名前付きキャラもいたよね。

 

2人とも凛のお友だちだよ♪

 

で、そのしずねーちゃんが使っていた機体…“ジム・トロール”は、今目の前でずしーん!ずしーん!って歩いている“サイコガンダム”くらいおっきな機体だったんだよ。

 

でもアソコにいる“サイコガンダム”と違って、“ジム・トロール”はベニャッガイとおんなじくらいには飛んだり跳ねたりしてそこそこ速く動いていたよーな?

 

[[あぁ…紫音の姐さんが使ってたアレか。]]

 

「にゃ。アレにゃ。」

 

あの“ジム・トロール”ってスゴくおっきなジムだったけど、中にちっちゃなジムが入ってたんだよね。

 

外側?のおっきなジムが壊れたら中からちっちゃなジムが出てきて、むちゃくちゃ速くてむちゃくちゃ殴りまくりのむちゃくちゃ強いガンプラだったんだよねー。

 

[[アレとNPC操作の“サイコガンダム”を比べたらダメなヤツだな。]]

 

「ダメなの?」

 

[[ダメだな。]]

 

そーなんだ。

 

うん。

 

よくわかんないや。

 

[[とりあえず紫音の姐さんのアレはそこら辺においておけ。まずは目の前のあのデカブツだ。]]

 

「“サイコガンダム”だっけ?あのおっきな真っ黒いガンダム?」

 

[[あぁ。ニュータイプ専用…強化人間専用か?まぁサイコミュって装置を使えるパイロット専用のMSだ。固い、強い、トロいの三拍子に加えて見ての通りにデカいのが特徴なMSだな。]]

 

「固い、強い、トロいってドコのアーマーナイトのアーダンだにゃ?」

 

[[自分で言っといてなんだけど、お前よくそのネタ知ったなぁ…まぁドコの産のアーマーナイトかって言われたらシアルフィ公国製のMSじゃねぇーのは確かだな。ありゃ普通にムラサメ研産のMSだ。ん?イヤ、待てよ?サイコってMSじゃなくて分類的には可変MAだったけか?]]

 

「凛にんなコト聴かれても知らねーにゃ。」

 

そもそも凛的にはモビルスーツとモビルアーマーの違いもよくわかんないもん。

 

かよちんに前にそのコトを質問してみたら、人型がモビルスーツでそれ以外はモビルアーマーって言ってたにゃ。

 

それ以外にも“バクゥ”がどーとか“ボール”は分類的にはモビルポットだーとかかなり色々と言ってたけど、ぶっちゃけ理解できなかったんだよね。

 

「結局、あのデカい真っ黒ガンダムは強いのかにゃ?」

 

[[そりゃあのデカさだ。それなりには強いさ。けどまぁ…俺達の機体の機動性ならどうとでもなるだろ。]]

 

「にゃ。とーぜんだにゃ。」

 

[[ (サイコの攻撃を避けるのはどうってコトねぇーけど、問題があるとしたらあの分厚い装甲をどう抜くか…だよなぁ…。サイコって確か頭がコクピットだったかな?なら攻撃を掻い潜ってソコに1発キツいのぶちかますか?) ん。凛、サイコのコクピットは頭にある。ソコをぶっ潰せば倒せるから、攻撃避けまくって頭ぶっ潰すぞ。]]

 

「にゃ。りょーかいだにゃ。」

 

[[あとは…そうだなぁ…サイコには“Iフィールド”があるから基本的にはビームは効かねぇ。だからビームライフルは使うなよ。牽制目的での射撃なら問題ねぇーけどな。]]

 

「にゃ。とりま凛はビームライフルあんまり使わないからそこら辺はだいじょーぶだにゃ。ぐわーって飛んで行って“ハロハンマー”でぶっ叩くだけにゃ!」

 

凛は射撃そんなに得意じゃないんだよね。

 

流石にビームライフル撃つと物理法則無視してぐにゃ~って曲がって味方に飛んで行く某ドMさんな絵里ちゃんよりはマシだけど。

 

絵里ちゃんのアレ、どーゆー原理であーなるんだろ?

 

ソラ君の話を聴きながらそんなコトをぼんやら考えていると、いつの間にかおっきな真っ黒ガンダム…“サイコガンダム”の周りに、見たコトのないモビルスーツと変な飛行機っぽいヤツが飛んでいたにゃ。

 

その中にはちょっと前に戦ったUFOみたいな黄色いヤツ(※アッシマー)もいたにゃ。

 

[[バイアランにギャプランにハンブラビにガブズレイ、オマケにアッシマーか。ティターンズの可変型MS大集合だな、こりゃ。(ってか何でハンブラビとガブズレイは地上なのにMA形態で平然と飛んでやがんだ?設定ガン無視のウ○ンキース○ロボかってんだよ。) ]]

 

「あの飛んでるのって強いの?」

 

[[中身によるんじゃねぇーのか?ハンブラビとかは中身がヤザンならヤベぇぞ?]]

 

「ふーん。」

 

[[ふーんって…自分で聞いといて興味ねぇみたいな態度取られるとそれなりに頭に来るぞ。]]

 

そんなコトを言われても凛的には中身の人とかよくわかんないもん

 

[[まぁいいさ。んじゃまぁ…今度こそオーラスだ!サクサク片付けちまうとするか!]]

 

「にゃ!おーらすだにゃ!」

 

ソラ君は気合いを入れ直すかのように声を上げると、“ザク・リヴァイブ”を加速させて“サイコガンダム”がずしーん!ずしーん!って歩いてる方へと向かって行ったにゃ。

 

凛もソラ君の“ザク・リヴァイブ”に続いて、“Gケット・シー”を“サイコガンダム”の方へと向かうよ。

 

凛とソラ君が“サイコガンダム”の方へと向かい始める、“サイコガンダム”の周辺に展開していた色んなモビルスーツがこっちへ向かって来やがったにゃ!

 

青い変な飛行機(※ハンブラビ)や黄色いUFO(※アッシマー)、茶色っぽい変な飛行機?(※ガブズレイ)に腕の長いモビルスーツ(※バイアラン)は、それぞれが装備しているビームをばかすかとぶっ放して来たにゃ!

 

[[ハッ!随分と盛大なお出迎えだな!]]

 

大量のビームが飛んで来る中、ソラ君は不敵にニヤリと笑うと、あろうことかその大量のビームの真っ只中へとさらに“ザク・リヴァイブ”を加速して突っ込んで行きやがったんだよ!

 

うん。

 

あんなビームの雨の真っ只中に突っ込んで行くだなんてソラ君は自殺志願者の変態さんなのかな?

 

凛的にはソラ君はダメージ覚悟でビームの雨の真っ只中に突っ込んだのかな?って思ったんだけど、ソラ君はところがぎっちょん♪って感じなコトをしやがったにゃ。

 

なんとびっくり。

 

ソラ君は無数に放たれ続けているビームをカクカクした軌道で掻い潜って突き進んで行ったの。

 

たまーにドン!って音がすると視界からちょっとだけ消えちゃうコトがあるのを見ると、たぶん“soar”も併用して突っ込んで行ってるんだろうね。

 

そんなコトをしなくてもソラ君の“ザク・リヴァイブ”ならあのおっきなシールドでビームを防ぎながら行けばいいのに。

 

“ザク・リヴァイブ”が両腕に持ってるあのおっきなシールドって、見た目通りに防御力もかなり高いみたいだからね。

 

で、そうこうしているうちにソラ君の“ザク・リヴァイブ”はビームをぶっ放し続けている色んなモビルスーツ(と変な飛行機?)の集団のトコへと到着。

 

そして…

 

[[内側に入ればこっちのモンだ!死に腐りやがれクソ共がぁ!!!]]

 

両手に持ったビームブレードで飛んでるモビルスーツ(と変な飛行機?)たちに攻撃し始めたにゃ。

 

1機。

 

2機。

 

3機。

 

4機。

 

5機。

 

薄い緑のビーム刃が振るわれる度に、“サイコガンダム”の周辺に展開していた色んなモビルスーツ(と変な飛行機?)はあっけなく両断されてその残骸をジャングルへと散らして行ったにゃ。

 

[[斬り放題だってな!!!]]

 

ソラ君は楽しそうに両手にそれぞれ持ったビームブレードを振るい続けてるにゃ。

 

にゃ。

 

こりゃ凛も負けていられないにゃ!

 

凛は“Gケット・シー”が手に持つ“ハロハンマー”を握り直すと、ソラ君の“ザク・リヴァイブ”のあとを追って空飛ぶモビルスーツ(と変な飛行機?)の集団へと突っ込むにゃ!

 

空飛ぶモビルスーツ(と変な飛行機?)の集団は、先に突っ込んで行ったソラ君の“ザク・リヴァイブ”に気を取られて、そっちに攻撃を集中させているにゃ。

 

お陰で凛の“Gケット・シー”にはほとんど攻撃が来ないにゃ。

 

だから凛は攻撃を気にしないでただただ突っ込むコトに集中だきたんだ。

 

“Gケット・シー”を加速させながら凛は狙いを定めるにゃ。

 

狙うのは…

 

「モチのロンで親玉ヤローな真っ黒デカチンガンダムだにゃ!!!」

 

ズバリ!“サイコガンダム”!

 

あのおっきな真っ黒ガンダムをぶっ潰せばぜーーーんぶ終わりなんだもん!

 

なら凛的には狙わなきゃ♪だよね!

 

空飛ぶモビルスーツ(と変な飛行機?)の集団を蹴散らしているソラ君も、凛が真っ黒でおっきなガンダム“サイコガンダム”に向かうのに気付いたみたいで、まるで周囲の敵機を引き付けるかのように今までよりもさらに派手に飛び回り出したんだ。

 

[[おう!アホネコ!きっちりとシバいて来い!!!]]

 

「おうにゃ!!!」

 

すれ違いざまに声を掛けてくるソラ君に返事を返しながら、凛は一気に“サイコガンダム”へとぶっ飛ぶにゃ!

 

その合間にサブコンソールをぽちぽちと操作。

 

ナニをやってるのか?って言うと、“Gケット・シー”の必殺技?を使うための準備だにゃ。

 

ぽちぽちと操作を続けてファイナルセーフティーを解除。

 

準備は万全!

 

あとは…

 

「ぶっ叩くだけにゃ!!!」

 

加速を続けて“サイコガンダム”へと駆け抜ける凛の“Gケット・シー”。

 

そんな“Gケット・シー”の接近に気付いた“サイコガンダム”は、トロい動作でようやくこっちへと攻撃を開始して来やがったにゃ!

 

“サイコガンダム”はもっさりとした動作で両手をこちらへと付き出すと、その両手の合計10本の指からビームをぶっ放して来たにゃ!

 

オマケにお腹の当たりからも枝分かれしたようなビームをぶっ放しやがったにゃ!

 

これはアレだね?拡散ビーム砲ってヤツだよね?

 

そんなお腹の当たりから放たれた拡散ビーム砲と両手の10の指から放たれた10のビームの真っ只中を凛の“Gケット・シー”は一気に突き抜けてぶっ飛ぶにゃ!

 

“Gケット・シー”のあちこちをビームがかすってちょっとヤベぇにゃ!って思ったりもしたけど、結局はビームが直撃するコトもなく真っ黒でおっきなガンダムのお顔の前まで到着出来たんだ。

 

そしてそのまま…

 

「ふんぬばらー!」

 

“サイコガンダム”の顔面に“ハロハンマー”を叩き付けたんだ!

 

“ハロハンマー”が“サイコガンダム”の顔面に直撃したその瞬間!

 

「ポチっとな!だにゃ!!!」

 

トリガーをポチリ。

 

トリガーをポチリとすると、“Gケット・シー”の必殺技?が発動するにゃ。

 

“Gケット・シー”の必殺技?…その名もズバリ!

 

「エクスプロージョン!インパクト!!!」

 

“エクスプロージョン・インパクト”

 

“ハロハンマー”の内部に大量に封入されている“ベニャッガイ”の必殺技“ファイナルベニャッガイ”用に調合したかよちん特製火薬を炸裂させて大爆発を引き起こす…それが“Gケット・シー”の必殺技?の“エクスプロージョン・インパクト”だにゃ。

 

そんな“Gケット・シー”の必殺技?の“エクスプロージョン・インパクト”が発動して大爆発した“サイコガンダム”の顔面はとーぜんだけど一撃で塵も残さず吹っ飛んだにゃ!

 

顔面が吹き飛び崩れ落ちる“サイコガンダム”。

 

轟音を響かせながらジャングルへと崩れ落ちる“サイコガンダム”を見下ろしながら、凛は“ハロハンマー”をくるくると回して“Gケット・シー”の肩に乗っけたにゃ!

 

「びくとりー!だにゃ!」

 

これで今度こそステージクリアだね♪

 

って思ったんだけど…

 

[[チッ!クソが!まだ居やがんのかよ!オイ!凛!上だ!上!]]

 

“サイコガンダム”を倒してこれでステージクリア♪って思っていたら、ソラ君が上を見ろって大声で言って来たんだ。

 

「にゃ?上?」

 

その声に従って上を見ると…

 

「ナニアレ。」

 

紫色の変なヤツが上からゆっくりと降りて来ていたにゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ディランザをザクっぽくしようと画策しているQooオレンジでございます。
とは言えモノアイ化して暗綠色に塗装しているだけなのですが…。








今回も本編13話となります。









それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのはち 始まります。














“Gケット・シー”の必殺技?な“ハロハンマー”大爆発の“エクスプロージョン・インパクト”。

 

その必殺の一撃で真っ黒でおっきなガンダム“サイコガンダム”の顔面をおもいっきり吹き飛ばしたかと思ったら、今度はお空…って言うか宇宙?から、紫色の変なヤツがゆっくりと降りて来やがったにゃ。

 

ってかこのステージってまだ続くのかにゃ?

 

[[サイコの次はサイコMk-Ⅱかよ!クソめどくせぇ!]]

 

「サイコまーくつー?」

 

[[おう。あの降りて来てる紫色のヤツ…あれが“サイコガンダムMk-Ⅱ”だ。さっきお前が顔面吹き飛ばした“サイコガンダム”の後継機だな。]]

 

空飛ぶモビルスーツ(と変な飛行機?)の集団と戦いながらも説明してくれたソラ君の話だと、あの宇宙?から降りて来てる紫色の変なヤツは“サイコガンダムMk-Ⅱ”ってガンダムなんだって。

 

うーん…ガンダム…?

 

アレが?

 

ソラ君はガンダムって言ってるけど、あの紫色のヤツ…ドコにガンダム要素があるんだろ?

 

だって…

 

「アレ、ただの三角形のデカい変なのだよね?」

 

ガンダム要素皆無だよね?

 

手足も無いし、頭だって無いもん。

 

[[変形すればさっきの“サイコガンダム”みてぇにガンダムタイプのデカいMSになるんだよ!]]

 

「ふーん。」

 

[[んなコトよりもこっちは俺が引き受けといてやる!お前はさっきの爆発するヤツでもう1回あのデカブツをぶっ飛ばして来い!]]

 

「にゃ!お任せだにゃ!」

 

「おうよ!任せた! (さっきのあの大爆発…ありゃ花陽のヤツが作ったギミックだろ。アレだけの火力が出せればサイコMk-Ⅱが相手でも大丈夫…だよな?)」

 

「それじゃ行ってくるにゃー。」

 

ソラ君の任せたって声に見送られるように、凛は“Gケット・シー”を宇宙から地上にゆっくりと降りて来てる紫色の三角形…“サイコガンダムMk-Ⅱ”へと向かわせるにゃ。

 

そしてさっきと同じように、手に持った“ハロハンマー”を構え直すにゃ。

 

また構え直すの?って思うかもしれないけど、“エクスプロージョン・インパクト”は使うと“ハロハンマー”の“ハロ”の目がバッテンになって、そのバッテンになった“ハロ”の方じゃもう“エクスプロージョン・インパクト”は使えなくなっちゃうんだ。

 

うーん…自分で言っておいてアレだけど、なんかよくわかんない説明だったね。

 

えーっとね…“ハロハンマー”の2つある“ハロ”でそれぞれ1発ずつ、合計2回“エクスプロージョン・インパクト”は使えるんだ。

 

スパロボ的に言えば弾数2の必殺技ってコトだにゃ。

 

にゃ。

 

スパロボに参戦しちゃったら凛がBセーブを覚えたら弾数増えるのかな?

 

それはさておき。

 

目がバッテンになってない方の“ハロ”が前になるように“ハロハンマー”を構え直しながら“Gケット・シー”のスラスターを噴射させ続けて空を昇って行くと、すぐにデカい紫色の三角形…“サイコガンダムMk-Ⅱ”が眼前に迫って来たにゃ。

 

凛の“Gケット・シー”が近付いてきたコトを察知した紫色の三角形こと“サイコガンダムMk-Ⅱ”は、機体のあちこちからちっちゃい変なヤツをピュッ!ピュッ!っていっぱい射出したの。

 

ナニコレ?

 

そう思ってると下の方で戦っているソラ君から通信が入って来たんだ。

 

[[凛!気を付けろ!そりゃリフレクタービットだ!そいつでビームを反射してオールレンジ攻撃して来るぞ!ってか何で重力下戦闘でビット兵器を普通に使ってんだよ!アレって宇宙の無重力下でしか使えねぇーんじゃなかったのかよ!オイ!ゴルゥラァ!運営!そこら辺どーなってんだ!!!]]

 

※スパロボだと普通に地形適性が空A陸Aだったりします。

 

「うにゃ!凛はオールレンジ攻撃とか言われてもわっかんねぇーにゃ!」

 

[[オールレンジ攻撃ってのは四方八方あちこちからビームやらなんやらが来る攻撃だ!前だけじゃなく後ろや横!上に下なとにかくあちこちから攻撃が来るから気を付けろ!]]

 

「あちこちから攻撃ってナニソレ。めっちゃめんどいにゃ。」

 

オールレンジ攻撃?とか言う攻撃は、ソラ君が言うには四方八方あちこちからビームが飛んで来る攻撃なんだって。

 

と、言うコトはあちこちから来るビーム攻撃に気を付けないとダメってコトだね。

 

凛がソラ君が注意してくれたオールレンジ攻撃?ってヤツのコトをなんとなくだけど理解した途端、紫色の三角形な“サイコガンダムMk-Ⅱ”からあちこちに枝分かれ?するみたいなビーム…確か拡散ビーム砲?とかってヤツがぶっ放されたの。

 

でもそのぶっ放された拡散ビーム砲は、凛の“Gケット・シー”に向けてぶっ放されたんじゃなかったんだ。

 

見当違いな方向に飛んで行った何本ものビームの光条。

 

そのビームを見ながらアレ?って思っていたら…

 

「にゃにゃ!?」

 

ビームの進む先にはさっき紫色の三角形な“サイコガンダムMk-Ⅱ”から大量に射出された変なちっちゃいヤツ…ソラ君が言うにはリフレクタービットとかってヤツ?が移動して来ていたんだ。

 

ビームの射線上に移動して来るって何で?

 

あっ…!

 

そうだ!ソラ君があのちっちゃい変なヤツでビームを反射するって言ってたんだ!

 

ってコトはとーぜん…

 

「みぎゃ!?」

 

紫色の三角形な“サイコガンダムMk-Ⅱ”がぶっ放した拡散ビーム砲のビームをちっちゃい変なヤツが凛の“Gケット・シー”の方へ向けて反射させて来やがったにゃ!

 

進路を塞ぐようにビームを反射されちゃったから加速を続ける“Gケット・シー”を急停止させなきゃ…ってそう考えたんだけど、これって止まったら止まったで、ソコを例のちっちゃい変なヤツのビーム反射攻撃で集中攻撃されちゃうパターンだよね?

 

だったら…!

 

「止まんないで突っ込むにゃ!!!」

 

ここはあえて突撃だよ!!!

 

反射されたビームが“Gケット・シー”の進路を完全に塞ぐその前に、凛は機体をさらに加速させるためにバックパックの“ラケーテンブースター”を点火。

 

“ラケーテンブースター”を点火した瞬間、ロケットのお尻の部分から火が吹き出して同時に身体がグイッ!っとシートに押し付けられて、“Gケット・シー”が物凄いスピードでぶっ飛び出したにゃ!

 

ちっちゃい変なヤツが反射したビームが“Gケット・シー”をまるで檻にでも閉じ込めるように取り囲むけど、そのビームの檻が完成しちゃう前に“Gケット・シー”はぶっ飛んで突き進んだんだ。

 

肩とか腕とか“Gケット・シー”のあちこちビームがかすっちゃったけど、致命傷になるようなダメージはナシ!

 

うん♪

 

やっぱり止まらなくて良かった♪

 

反射しまくるビームを自慢のスピードに物を言わせて強引に突き抜けた凛の“Gケット・シー”は、そのままのスピードで一気に“サイコガンダムMk-Ⅱ”へ向かってぶっ飛ぶにゃ!

 

ちっちゃい変なヤツ…リフレクタービット?が、一生懸命にビームを反射させながら凛の“Gケット・シー”を追って来るけど、“ラケーテンブースター”を点火してマジキチ気味な超スピードで突き進む“Gケット・シー”にはこれっぽっちも追い付けないみたい。

 

このまま一気に“ハロハンマー”でぶっ叩いて、“エクスプロージョン・インパクト”で“サイコガンダムMk-Ⅱ”をやっつけてやる!って気合いを入れ直したその直後、今までそっぽを向いていた“サイコガンダムMk-Ⅱ”が急にこっちへと向き直ったんだ。

 

たぶん正面…?を“Gケット・シー”の方へと向けた“サイコガンダムMk-Ⅱ”は、その三角形みたいな機体の真ん中辺りにある穴みたいなとこからビームをぶっ放して来やがったにゃ!

 

さっきもぶっ放した拡散ビームだにゃ!

 

まるでシャワーのように“Gケット・シー”へと降り注ぐ拡散ビーム。

 

“Gケット・シー”の軌道を大きく変えればたぶん避けられるとは思うけど、その場合は“サイコガンダムMk-Ⅱ”から離れるコトになっちゃう。

 

ここで“サイコガンダムMk-Ⅱ”から離れちゃったら、またリフレクタービットでビームは反射させまくって凛と“Gケット・シー”の邪魔をするに決まってるよ!

 

だから…!

 

「やっぱり止まんないで突っ込んでぶん殴る!だにゃ!!!」

 

この“サイコガンダムMk-Ⅱ”をやっつければ今度こそステージクリアのハズだもん。

 

ならちょっとくらいダメージを喰らったとしても、無理矢理にでも突っ込んでやっつけちゃえばいいんだよ!

 

それに…

 

「ネコは急には止まれねぇーーーにゃ!!!」

 

俗に言うどんとすとっぷにゃんこ!ってヤツだにゃ!

 

でも装甲の薄い“Gケット・シー”じゃモロにビームを喰らったらヤベーことになっちゃうにゃ。

 

だから凛は“Gケット・シー”の左腕に取り付けてあるシールドを機体の前面に差し出して、迫り来るビームのシャワーをちょっとでも防ぐ努力をしたよ。

 

機体の前面にシールドを差し出すと、そのシールドに早速とばかりにビームがバシバシと当たって来たにゃ!

 

ビームは構えたシールドだけじゃなく、シールドで庇いきれない肩とか脚とかにも当たっちゃってるにゃ!

 

ビームがあちこちに当たる度にゴリゴリと減っていく装甲値と耐久値に焦りながらも、それでも凛は前進を止めずに“ラケーテンブースター”をさらに強く噴射させるにゃ!

 

またまた上がるスピードにこれまたまたまたシートに押し付けられる身体。

 

身体がギシギシと軋むような感覚を歯を食い縛って耐えて前進を続ける凛と“Gケット・シー”。

 

“ラケーテンブースター”を全力噴射中の“Gケット・シー”が出しているスピードから考えるとホンの一瞬のハズなんだけど、なんだかみょーに時間の進みが遅い気がするにゃ。

 

短いようで長い。

 

でもやっぱり長いようで短い。

 

そんな不思議な感覚を覚えながらビームを防ぎ&耐えながら突き進み続けると、ついに“サイコガンダムMk-Ⅱ”を“ハロハンマー”の一撃が届くトコまでたどり着いたにゃ。

 

その頃にはコクピットがヤバいよー!って警告で真っ赤に染まっているけど、でもそんなの関係ねー!だよ!

 

凛は“ハロハンマー”を強く握り直して…

 

「エクスプロージョン……」

 

おもいっきり振り抜く!!!

 

おもいっきり降り抜かれた“ハロハンマー”が“サイコガンダムMk-Ⅱ”に叩き付けられ瞬間を逃さずにトリガー!

 

トリガーと同時に“ハロハンマー”からまばゆい光が放たれて…

 

「インパクト!!!!!」

 

大爆発♪

 

轟音と共に解き放たれた爆炎が青空を真っ赤に染め上げたにゃ。

 

そして爆炎が青空を真っ赤に染め上げる中、凛は“エクスプロージョン・インパクト”の大爆発の衝撃を利用してすかさず“Gケット・シー”を後退させたんだ。

 

いつの間にかさっきまではあんなにいっぱいブンブンと飛んでいたリフレクタービットがどこにも居なくなっているコトに凛が気付いたちょうどその時。

 

青空を染め上げた続けていた爆炎がようやく止み始めて、爆炎の中から機体の大半が“エクスプロージョン・インパクト”の大爆発で消し飛んだ“サイコガンダムMk-Ⅱ”が出てきたにゃ。

 

ほぼ残骸だけの状態になってる“サイコガンダムMk-Ⅱ”は、もうマトモに飛ぶコトも出来ずにジャングルの方へと落下して行ったにゃ。

 

そしてずしーーーん!って大きな音をバトルフィールド中に響かせて墜落して、もう動くコトはなかったにゃ。

 

墜落した“サイコガンダムMk-Ⅱ”を見下ろしながら、凛はあちこちぼろぼろになった“Gケット・シー”を見てちょっと悲しい気持ちになっちゃった。

 

だってせっかく新しいガンプラ…しかも凛のためだけの新しいガンプラなのに、こんなにぼろぼろになっちゃったんだもん。

 

でも悲しい気持ちよりももっともっともーーーっと別の気持ちが凛の中にはあたっんだよね。

 

その気持ちは嬉しい気持ち。

 

凛だけの新しいガンプラで頑張ってスッゴくおっきな敵をやっつけたんだもん。

 

嬉しくないハズないよね♪

 

嬉しい気持ちを噛み締めながら、凛は両方の“ハロ”の目がバッテンマークになっちゃった“ハロハンマー”をよいしょっとって感じで“Gケット・シー”の肩に掛けて、ぐるりと周りを見渡してみたにゃ。

 

すると“Gケット・シー”からそこそこ離れたトコで、ソラ君の“ザク・リヴァイブ”が大暴れしているのが視界に肺ってきたんだ。

 

ソラ君の“ザク・リヴァイブ”はスゴいスピードで空飛ぶモビルスーツ(と変な飛行機?)の群れを切り刻んでいたにゃ。

 

その様子を見ていると…

 

<<BATTLE END>>

 

ってシステムメッセージが“Gケット・シー”のコクピットの中に響いて来たにゃ。

 

やっぱり“サイコガンダムMk-Ⅱ”がボスだったんだね。

 

今回も色々とあったけど…

 

「ステージクリアだにゃ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

久し振りにガンスタにガンプラを投稿したQooオレンジでございます。
そのうち活動報告の方でも紹介させていただきたいなぁ…と思っております。








今回で本編13話は終了となります。









それでは 第13話「空飛ぶイタズラ猫妖精」そのきゅう 始まります。














あれやこれやあったけど、無事に“サイコガンダムMk-Ⅱ”を必殺“エクスプロージョン・インパクト”で爆殺してステージクリアになったあと、凛はガンプラバトルシミュレーターにセットしてあるGPベースを外して、ドアをプシューって感じで開けて筐体の外へと出たの。

 

なんだか体感的にかなり久しぶりに外に出た気がするのは気のせいかな?

 

具体的にはリアル時間で7~8週間ぶりくらいに。

 

それはとりま置いといて…凛がガンプラバトルシミュレーターの筐体の外へと出ると、ソコには凛よりも先に筐体の外へと出て来ていたソラ君がいたにゃ。

 

ソラ君はガンプラバトルシミュレーターの筐体からよいしょっとて感じに出て来た凛に気付くと…

 

「おう。お疲れさん。ラストもナイス爆裂だったな。」

 

って声を掛けて来たんだ。

 

ナイス爆裂ってドコの素晴らしい世界のアークウィザードなのかな?

 

よくわかんないけど。

 

それでね?凛は声を掛けて来たソラ君に対して…

 

「にゃ!お疲れだにゃ!」

 

って元気に返事を返して、右手を上げて近付いて行ったんだ。

 

ソラ君は凛が右手を上げて近付いて来るコトに一瞬“???”って感じになったんだけど、すぐに凛がナニをしたいのか気付いたみたいで、凛とおんなじ様に右手を高く上げてこっちに歩み寄って来てくれたんだ。

 

そしてお互いさらに歩み寄って…

 

「ハイターッチ!」

 

「おう。」

 

パチン!って高く上げた右手の手のひら同士を合わせてハイタッチ♪

 

ソラ君、チンピラ成分マシマシで絶対にハイタッチなんてしてくれないかな?って思ってたけど、凛の意図に気付いてハイタッチしてくれるなんて意外にノリがいいんだね。

 

そう言えばよくボケるとノリツッコミとかしてくれるから、別にノリが悪いってワケではないのかも?

 

えっ?ノリがいいとノリツッコミしてくれるのは別に関係ない?

 

そんなの凛的には知らんがな!だにゃ。

 

「で?どうだったよ?新しいガンプラ…“Gケット・シー”ってヤツの乗り心地は?」

 

ハイタッチを終えて右手を下げたソラ君は、そこら辺に置いてあるイスをたぐり寄せてソレによっこらしょって座ると、“Gケット・シー”の乗り心地はどうだった?って聞いて来たにゃ。

 

「にゃ。そんなのゴキゲンだったに決まってるにゃ♪」

 

“ベニャッガイ”の時とは違って“Gケット・シー”はまるで身体にハネが生えた様に軽やかに空を飛べたんだ。

 

そりゃ“ベニャッガイ”でも背中に取り付けるバックパック(ストライカーパック?)を取り替えれば空を飛べるコトは出来たけど、軽やかに飛べたか?って言われるとちょっとどころじゃなくビミョーだったんだよね。

 

まぁ防御力マシマシでその分だけ装甲が重い“ベニャッガイ”で軽やかに空を飛ぶって方がコンセプト的には違ってるんだけど。

 

「“ラケーテンブースター”だったか?あの背中のロケットモドキ?」

 

「にゃ。“ラケーテンブースター”であってるにゃ。それがどーしたの?」

 

「ん。その“ラケーテンブースター”を使った時のスピードはヤバかったなって思ってよ。」

 

「そりゃもーぶっ飛びでアゲアゲでモチがロンだにゃ。」

 

「なんだよそりゃ…まぁいいさ。で、その“ラケーテンブースター”を使った時はスピードだけなら絵里さんの“トールギス・ヴァルキュリア”を越えてるんじゃねぇーのか?」

 

「にゃにゃ?そーなの?凛、絵里ちゃんと戦ったコトないから、絵里ちゃんのガンプラがどのくらい速いかとか実はわかんないんだよね。」

 

凛ってそう言えば放課後の練習とかで“μ's”のみんなと戦ったりする時、絵里ちゃんや希ちゃんとかのベテラン組とはまだ戦ったコトないんだよね。

 

にこちゃんとはよく戦ってる気がするけど。

 

えっ?にこちゃんもベテラン組じゃないのか?

 

にゃ。

 

にこちゃんはにこちゃんでベテランとかそんなの関係ねぇーただのにこちゃんだからにこちゃんはにこちゃんなんだにゃ。

 

「そう言えばお前っていつも穂乃果や真姫の初心者組とヤってるかにこちゃんとヤってるかだったもんな。」

 

「そのとーりだにゃ!えっへん!」

 

「なんでソコで無い胸張って偉そうになんだよ…。」

 

「おっぱいちっぱいなのは希少価値ってにこちゃん言ってたよ!えっへん!」

 

「おうよ。ちっぱいが希少価値でアレにはアレの良さがあるってのには異論はねぇ。おっぱいもちっぱいもむしゃぶりつけばみんなエロいからな。」

 

「セクハラ発言乙だにゃ。」

 

「お前が振って来たんだろーが。」

 

「気のせいにゃ。」

 

「確実に気のせいじゃねぇーだろーが…。」

 

にゃ。

 

自分からおっぱいネタを振っておいてむしゃぶりつけばみんな善きかな善きかななんて言われたら流石の凛でも恥ずかしいにゃ。

 

だってソラ君、おっぱいもちっぱいもどっちでも良いってコトは凛のちっぱいなおっぱいでも良いってコトだもんね?

 

もしかして…だけど、凛のおっぱいにもむしゃぶりつきたい…とか思ってくれるのかな?

 

にゃにゃ!?もしも凛のちっぱいなおっぱいをペロペロしたい!だなんて言われたりしたら…ど、どーしよっ!?

 

お、おとなしく凛のちっぱいなおっぱいをペロペロさせてあげたら良いのかな!?

 

はっ!そー言えばソラ君ってにこちゃんと“昨夜はお楽しみでしたね♪”的なコトをしちゃってるんだよね!?

 

にこちゃんって凛よりもおっぱいがちっぱいなんだよね!?

 

だったらにこちゃんよりもちっぱいがちょっとだけだけどおっぱいな凛のおっぱいでもむしろ全然オッケー的な!?

 

もしかしてペロペロされちゃうの!?

 

凛のちっぱいなおっぱいペロペロされちゃうのかな!?

 

「まぁいいさ。とりま今度、絵里さんの“トールギス・ヴァルキュリア”とスピード勝負でもしてみればいいんじゃねぇーの?ガンプライブ!だと地区予選から徒競走みてぇーなスピード勝負のバトルって言っていいのかわかんねぇ形式のバトルもあったハズだからな。“Gケット・シー”なら“トールギス・ヴァルキュリア”と少なくとも直線勝負でならかなりイイ線…んにゃ、下手すりゃ勝っちまうんじゃねぇのか?」

 

「にゃにゃ!?おっぱいペロペロしてくれても凛的にはぜんぜんオッケーだにゃ!」

 

「………は?」

 

「………え?」

 

「……………………………………。」

「……………………………………。」

 

あれ?凛、なんかヤっちまったかにゃ…?

 

とりま…

 

「何にも聞かなかったコトにしてくれたら凛的にはとってもとってもラッキーマン的に助かるにゃ。」

 

「ちっぱいなおっぱいをペロペロがどーとか?」

 

「ナニも聞かなかったコトにしてくれたら凛的にはとってもとってもラッキーマン的に助かるにゃ。」

 

「ちっぱいなおっぱい…「ナニも聞かなかったコトにしてくれたら凛的にはとってもとってもラッキーマン的に助かるにゃ。」………………とってもとってもラッキーマンって何だ「ナニも聞かなかったコトにしてくれたら凛的にはとってもとってもラッキーマン的に助かるにゃ。」……………………………………おうよ。」

 

お返事するまでにちょーーーっと間があったのが気になるけど…とりま気を取り直して。

 

「えーっと、その、あのね?ソラ君的には凛と“Gケット・シー”はどーだった?」

 

“ラケーテンブースター”を使ってる時の“Gケット・シー”のスピードがスゴかった!ってお話は聞いたけど、他にはどーだったのか気になるにゃ。

 

ちっぱいなおっぱいをペロペロしたいかどーかも気になるけど。

 

「まぁ初めてのガンプラちょいカスタムにしたら結構良い方なんじゃねぇーの?1番目立つあのなんとも言えねぇデザインな“ハロハンマー”と、頭イカれたヤツが作った感満載の“ラケーテンブースター”込みのバックパックを花陽のヤツが作ったってコトを置いとけば、な。」

 

「うにゃ~。そりゃ凛だって自分で全部作れたらよかったんだけど、凛が自分で全部作ったりしたら絶対に残念性能になっちゃってみんなの足を引っ張りまくりになっちゃうもん…。」

 

「今までマトモにガンプラ作ったコトねぇーなら仕方ねぇーよ。でもそれがわかってるなら今度ガンプラ作る時は花陽の手を借りねぇーで、自分だけで丁寧に作って今の“Gケット・シー”よりも高性能な機体になる様に頑張るんだな。」

 

「うん…。」

 

「テメェで言っといて何だがそう凹むなっての。凛が花陽の手を借りてまでみんなの足を引っ張りたくなかったって気持ちも十二分にわかるつもりだからよ。」

 

「ほんと?だってソラ君ってガンプラ作るのも上手だし操縦だってスゴいよ?凛みたいなミジンコの気持ちなんてわかんないんじゃないの?」

 

「いや、ミジンコってお前なぁ…。」

 

普通にガンプラ組み立てるだけで大騒ぎしちゃう凛はかよちんやソラ君に比べたらミジンコ以下確定だよ。

 

“Gケット・シー”作ってる時だって何回かよちんにこの世の終わり的な絶叫をさせちゃったか…。

 

うん。

 

やっぱり…

 

「ミジンコだもん…」

 

「ったく…。」

 

せっかくの“Gケット・シー”のういじん?の初勝利だったけど、“Gケット・シー”の肝心な部分は全部かよちんに作って貰ったお陰で勝てたって思うとテンション凹みまくりになっちゃった。

 

凹み中な凛を見かねたのか…

 

「おう、アホネコ。ネコミミの付いたガンプラの頭。欲しくねぇーか?」

 

ソラ君が唐突にそんなコトを言って来たの。

 

ネコミミの付いたガンプラの頭?

 

「そんなのあるの?」

 

“Gケット・シー”のベースになった“Gバウンサー”。

 

その頭に付いてるのはネコミミじゃなくてイヌミミだってコトは、凛だってちゃんとわかってたんだ。

 

ただイヌミミをネコミミにする方法がわかんないし、ネコミミのあるガンプラなんてあるのかどーかもわかんなかったから、凛は“Gケット・シー”の頭のアレはイヌミミじゃなくてネコミミって言い張ってただけ。

 

「あるぞ。ネコミミ付きの頭。」

 

「あるんだ…。」

 

「おうよ。」

 

ネコミミ付きのガンプラの頭。

 

そんなモノがあるんだ…って初めて知った凛だけど、どーしてソラ君は急にそんなコトを言い出したんだろ?

 

「今夜にでもバ○ダイのサイトでパーツ注文しといてやる。2週間くらいで届くハズだから、合宿から帰ったら一緒に作ろうぜ。凛の“Gケット・シー”のネコミミ付きの頭をよ。だからまぁ…なんだ。元気出せよ。」

 

「にゃ…。」

 

にゃんか凹む原因になったのはソラ君だった気もするけど…

 

「ラーメン!」

 

「あ?」

 

「ラーメンもおごってくれないとキ○タマ咬み千切るにゃ!」

 

「えっ?ナニソレ。怖い。」

 

特別に許してやるにゃ!

 

「あとネコミミ付きの頭!ソレもちゃーんと準備してね!じゃないとホントにキ○タマ咬み千切るからね!」

 

「へいへい。キ○タマ咬み千切られたくねぇーからせーぜぇーしっかりと準備させて貰いますよ。」

 

「うむ!よろしい!だにゃ!」

 

こんな感じで凛の“Gケット・シー”の初めてのガンプラバトルは終わったんだ。

 

反省しなきゃダメなトコもいっぱいあったけど、凛的にはきゅーだいてん?かなって♪

 

ソラ君ともちょっと仲良くなれたよーな気もするし♪

 

「もっともっと!凛は“Gケット・シー”をちゃんと使えるよーになんないと!だにゃ!」

 

「おう、頑張れ。」

 

「にゃ!」

 

今回のバトルじゃ使わなかったけど、“Gケット・シー”にはまだ飛びっきりの必殺兵器がまだあるにゃ!

 

大爆発ばっちこーい!な“エクスプロージョン・インパクト”よりもさらに大爆発しちゃう“Gケット・シー”最大最強の必殺兵器!

 

使えば基本的にそのバトル中ではもう2度と飛べなくなっちゃうけど…その代償を差し引いても超強力な大爆発必殺兵器だにゃ!

 

「次もその次もそのまた次も!大爆発待ったなしだよ!」

 

「そう言やぁ凛って“ベニャッガイ”の時から大爆発しまくりだよなぁ…。精神コマンドに確実に自爆があるよな、お前。」

 

「にゃ!自爆持ちのバーニィをデンドロビウムに乗せて自爆させるのはお決まりだにゃ!」

 

「いや、自分からネタ振っておいてアレだけど、だからなんでお前はそんな古いネタ知ってんだよ…?」

 

「かよちんが教えてくれたにゃ!」

 

「…あぁ。なんか無駄に納得。」

 

かよちんってホント何でもしってるよね!

 

かよちんは知ってるコトしから知らないよーって言ってるけど。

 

それはそれとして。

 

そんなワケでメタいお話しになっちゃうけど“Gケット・シー”には本来なら今回のバトルで“サイコガンダムMk-Ⅱ”を倒したあとに出てくる“サイコガンダムMk-Ⅲ”を相手に使う予定だった超必殺技があったんだけど、そこまでやっちゃうとバトルがかなり長くなっちゃうって理由で使われなかった超必殺技の出番はまた今度だにゃ!

 

気になっちゃう?

 

気になっちゃう感じかな?

 

ムフー♪なら特別にちょっとだけヒントを上げちゃうよ♪

 

ヒントはズバリ!

 

「ぐれーとぉ!ぶぅーすたぁぁぁぁぁ!!!だにゃ!」

 

てなワケでこれからも凛と“Gケット・シー”の大活躍にこーご期待だよ!

 

それじゃまったねー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「穂乃果と凛の○○○①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近はディランザばかり作ってるQooオレンジでございます。
ディランザ…水星系のガンプラの中では1番好きなデザインです。








今回からは閑話となります。









それでは 閑話「穂乃果と凛の○○○①」 始まります。














皆さん、こんにちは、おはようございます、こんばんは。

 

“μ's”の戦闘指揮官兼狙撃手の園田 海未です。

 

私の一人称での閑話は…何時以来だったでしょうか?

 

合宿に来る前…いえ、合宿中にもあったような無かったような…?

 

まぁそんな事はどうでも良いとして…今回のお話は合宿中のとある日のお昼ご飯を食べ終えて、各々が午後の予定へと行動に移そうとしていた時に、にこが合宿に参加していた全員を緊急招集した事に端を発しました。

 

「はい!全員注目!!!」

 

合宿中お世話になっている西木野家所有の南の島の別荘の豪邸の一室に私達“μ's”メンバー全員を集めたにこはお立ち台と言わんばかりに椅子の上へと立って言葉を発し出しました。

 

「ぬぅぅぅわぁぁぁぁぁぁんでぇぇぇ!私だけが合宿に来てから毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日!!!朝も昼も夜も!!!のべつまくなしにアンタたちの為におさんどんしまくんなきゃダメなのよ!!!!!」

 

私達みんながにこが何を言うのかな?と思っていたのですが、いざ自分に注目を集めさせたにこが語ったのは上記の様な内容でした。

 

ちなみににこが言っている“おさんどん”とは、日々の家事全般の事を示しています。

 

厳密には“おさんどん”と上記の説明とは少し違うのですが、ここでにこが言っている“おさんどん”とはそう言う事の様です。

 

「ん~。でもな?にこっち。うちらの中で1番お料理やらお掃除やらが得意なのって間違いなくにこっちやろ?別にうちがお料理作ってもえぇんやけど、にこっちみたいに凝ったお料理とかは作れへんよ?」

 

「そうね…私もロシア料理ならいくらでも作れるけど、日本人のみんなには毎日ロシア料理で…って言うのはちょっとアレな感じでしょ?それに三食パン食になるから花陽には酷かな?って思うのよ。」

 

「はひっ!三食パン食なんて出された日には花陽はこの世からサヨナラバイバイ♪しなきゃダメになります!」

 

にこの主張に対して言葉をまず発したのは希でした。

 

希はにこに代わり自分が料理を作っても良いと言いましたが、代わりににこの様な凝った料理は自分では作れないと小首を傾げながらそう言いました。

 

続く様に絵里が絵里の母国であるロシアのお料理なら毎日でも作れると言いましたが、この言葉に激しく反応したのはお米に魂を売ったのでは?と最近は思う様になって来たお米大好きな花陽でした。

 

遠回しな言葉使っていますが、花陽は三食パン食になったら死んでしまうと騒いでいます。

 

私としては別にしばらく三食パン食にしても死にはしないと思うのですが?

 

「ってかにこちゃんよ。俺も一応はにこちゃんと一緒にほぼ毎日飯作りやらなんやらしてたぞ?流石に下着とかの洗濯はデリカシー的なアレコレでやってねぇーけど。」

 

「ことりも毎日ソラ君やにこちゃんと一緒におさんどんしてたよ?ことりは普通にみんなのおパンツとかもお洗濯してるし。」

 

と、ここで今度はにこと共におさんどんをしてくれていた二人…青空とことりが、毎日おさんどんをしていたのはにこだけでは無いと言い出しました。

 

言い出しました…と書くと非難的な物言いの様に聞こえますが、別に二人はおさんどんを嫌だと言っているワケでは無い様ですね。

 

その証拠に…

 

「にこちゃんがおさんどん嫌だってんなら、後は俺が全部やっても良いけど?どうせ飯食うなら旨い飯食いたいからな。下着関連の洗濯は…まぁそっちも俺がやっても良いなら別に構わないぞ?別に使用済みの下着だからって言って変態染みたコトなんざしねぇーから安心しとけ。」

 

と、青空はにこに代わり今後一切の家事を行うと言ってくれました。

 

取り敢えずは私としてはこっそりと(別に堂々とでも良いのですが…)私の使用済みの下着を使ってあんな事やこんな事をしてくれても構わないのですが。

 

どうせならば使用済みの下着なんかではなく、未使用の私本体を使ってあんな事やこんな事をしてくれても全くもって構わないです。

 

流石にそれをこの場で言いはしませんが。

 

青空と二人きりならば言いますけどね♪

 

「ちっがーーーうっ!そーじゃないの!私だって別におさんどんがイヤってワケじゃないのよ!希や絵里ならある程度はおさんどん出来るってのもわかってるわ!」

 

「いや、さっきのにこちゃんの言い方だとおさんどんはもうイヤだって意味に聴こえたんだけど?」

 

「ソコは気にしないで!!!」

 

「ア、ハイ。」

 

「私が言いたいのは…ソコでおさんどん手伝う気一切ナシでナニ食わぬ顔で早くこの話終わんないかなーって思ってるアホ2匹よ!!!」

 

声も高らかにそう言い放ったにこは、ビシッ!っと音がなったのかと錯覚すら覚える勢いで、部屋の片隅で今までの話に対して知らん顔していた穂乃果と凛のニ人へと指を差しました。

 

「毎回毎回毎回毎回毎回!ご飯食べる度に味が薄いとか濃いとか量が少ないとか量が多いとかラーメンが食べたいとかだからってラーメン出せばトンコツじゃないのが気に食わないとか!さらにさらに!!!食後にムダに手間のかかるスイーツが食べたいとか!!!手伝う気が一切無いのに文句だけは人一倍!!!文句言うならせめてパンツの1枚くらい自分で洗いなさいよね!!!」

 

今回のにこの怒りの理由。

 

どうやらそれは穂乃果と凛のニ人が食事の度にあれやこれやと文句を言っていた事が腹に据えかねて…と言った具合だった様です。

 

確かににこの言う通り、穂乃果は食事の度にもっと濃い味が良いとかもっと薄い味が良いとかとぶーぶー言ってましたね。

 

凛は凛でラーメンが食べたいラーメンが食べたいと毎回毎回騒いでいましたし。

 

そんな凛の為にとにこがラーメンを作ってあげても、にこが言う様にトンコツラーメンではないと文句を言う始末。

 

トンコツの名が示す通り、豚の骨を煮出してお出汁(?)を作るトンコツラーメンなんて、この様な南の島で早々簡単に作れるワケ無いではありませんか。

 

ラーメンを食べたいとのリクエストに応えて麺を手打ちで作ってくれたにこに感謝こそすれど、トンコツラーメンではないと言うだけで文句を言うのは筋違いです。

 

と、言いますか。

 

にこはよくもまぁラーメンの麺が無いからとわざわざ手打ち麺を作ったりしましたね。

 

普通の女子高生はラーメンの麺を手打ちで作るなんて出来ないものなのですが…?

 

まぁそこはアレですね。

 

流石はにことでも言うべきなのでしょうか?

 

「えぇぇぇぇぇぇぇ!?ちょっとにこちゃん!なんで穂乃果と凛ちゃんだけにそんなコト言うの!?ヒドイよ!」

 

「そーだにゃ!そーだにゃ!にこちゃんのクセにひっでーにゃ!ってかソコのセレブリティ真姫ちゃんとリアルアマゾネスブシドーの海未ちゃんもおさんどんしてない組だにゃ!凛たちだけに文句言わないでソコのポントー振り回して毎日暴れている2人にも言いやがれだにゃ!!!」

 

「うん!そーだよ!海未ちゃんと真姫ちゃんも穂乃果たちの仲間だよ!」

 

にこに名指しで非難された穂乃果と凛の二人は、あろう事か私と真姫に対して私達も穂乃果達と同じ…仲間だ!と騒ぎ出したのです。

 

失礼な。

 

穂乃果達と同類だ…等と思われては護国の剣士を代々勤める園田家末代までの恥になります。

 

ここは確りと反論しなければ行けませんね。

 

「誰が仲間ですが、誰が。全く…。そもそもですが、私と真姫は穂乃果と凛とは違い、あくまでもある程度は…ですが、ちゃんとにこ達のお手伝いをしていましたよ?ねぇ真姫?」

 

「そうね…一応はお皿洗いとか洗濯とか、後は夜みんなで寝てる部屋のお掃除とかはしていたわよ。」

 

「他にはトイレ掃除やお風呂場の掃除にお湯張り等は私と真姫がしていたのですよ。」

 

そうなのです。

 

合宿編(?)が始まってから一切その様な描写はありませんでしたが、私も真姫も食後のお皿洗いや洗濯、部屋の掃除等々と細々とした家事のお手伝いはしていたのです。

 

もちろんお手伝いをしていたのは私と真姫の二人だけではありません。

 

「ちなみにうちと絵里ちもにこっち達おさんどん組のお手伝いしとったよ?」

 

「まぁにこたちには悪いけど、私と希のお手伝いは最低限だったけどね。」

 

「はひっ!花陽は合宿中!毎日朝昼晩と3食欠かさずにみんなで食べる美味しい美味しいホカホカの飯を炊いていました!どやっ!でっす!」

 

希と絵里は私と真姫と同じ様にお皿洗いや洗濯に部屋の掃除等々。

 

花陽は日々三食のご飯の炊飯を…と、言う感じで、合宿中におさんどん組のお手伝いをしていなかったのは穂乃果と凛の二人だけなのです。

 

「ふんっ!ホラ見なさい!どーよ!どーよ!どーーーーよ!!!この合宿に来てからぬぅわぁぁぁぁぁんにもしてないのはアンタたちアホ2匹だけなのよ!」

 

「むむむ……だ、だって!でもでも!穂乃果!お皿洗いしてなんて言われてないもん!」

 

「右に同じく!だにゃ!」

 

「共同生活なら言われなくても率先して自分の出来るコトをする!それがマナーよ!!!」

 

「できるコトって言われても穂乃果!お皿洗いなんてできないもん!お家でお皿洗いしたらお皿全部割っちゃって穂乃果はもうお皿洗いしなくてもいいっておかーさんに言われたもん!」

 

「やっぱり右に同じく!だにゃ!」

 

「ちょっ!?アンタたち!皿洗いして皿全部割るってどんだけなのよ!?」

 

まぁ穂乃果ですから仕方ありませんね。

 

だってほら?

 

アホと書いて穂乃果と読む…ですから♪

 

凛にしても凛と書いてアホと読む…なので♪

 

「ちなみに凛の手料理を食べたヤツは漏れなくお腹壊すコトになるにゃ。これはラブライブ!の公式でもあるにゃ。グ○グル先生で検索してもらったら真実だってわかるハズだにゃ。」

 

「うぉい!待て待て待て待て待て!!!ちょっと待てラブライブ!公式!!!凛の手料理食って漏れなくお腹壊すってその設定はナニよ!その設定は!!!」

 

「にこちゃん。にゃんかソラ君みたいなツッコミだにゃ。」

 

「なぁ海未さん…俺っていつもこんな感じにツッコミ入れてんのか…?」

 

「えぇそうですが?あれ?もしかして青空自身は気付いてなかったのですか?」

 

「あー、うん。多分いつも無意識にツッコミしてたんだと思うわ。」

 

「あぁ…なるほど。」

 

なるほど…なのでしょうか?

 

まぁそれはそれで後で考えましょう。

 

「とにかく!!!たまにはソコのアホ2匹もおさんどんを手伝いなさいって話よ!!!」

 

何時も通りではありますが、かなりグダグダになって来てしまいましたね。

 

にこもそれを自覚した様で、これまでの話をまとめにかかりました。

 

にこの主張…それは穂乃果と凛の2人に多少はおさんどんの手伝いをして欲しい…と言うものの様です。

 

「ねぇにこちゃん?それって穂乃果と凛ちゃんにご飯作れってコト?」

 

「凛の確定腹壊し手料理を食いたいだなんて…ココに勇者が居やがるにゃ。」

 

凛の手料理を食べると確実にお腹を壊す…との話ですが、一方の穂乃果は皿洗いこそ出来ませんが実は料理…と言いますか、調理?はちゃんと出来たりするのですよ。

 

「おまんじゅうとかお団子とかなら穂乃果でも作れるけど…夜ご飯がおまんじゅうとか甘いのだけでもいーのかな?」

 

そうなのです。

 

穂乃果はナニを隠そう音ノ木坂に居を構える老舗の和菓子屋“穂むら”のアホな方の看板娘なのです。

 

なので幼い頃から家業である和菓子作りの手伝いを影に日向にと行っていたのです。

 

その影響で穂乃果は“穂むら”で販売している一通りの和菓子を作る事が出来るのですよ。

 

ぶっちゃけますとものすごーーーーーーく意外ですよね?

 

「うーん…あんこは作るのに下準備とかしなきゃダメだから、今日の夜ご飯に普通のおまんじゅうはちょっと間に合わないかな?夜ご飯なら中身の具材を変えてしょっぱいヤツにして、中華まんっぽいおまんじゅうにしたらいいのかな?」

 

「ちょっ!?穂乃果ちゃんはナニを言ってやがるにゃ!?裏切るのかにゃ!?凛を裏切るのかにゃ!?」

 

「なんでおまんじゅう作ると凛ちゃんを裏切るの?」

 

「コイツわかってねぇーーーにゃ!!!」

 

まぁ穂乃果ですから。

 

「穂乃果ちゃんの手作りおまんじゅう♪久しぶりだね~♪ことり♪楽しみですぅ♪」

 

「穂乃果がお料理…と言うか調理?が出来るのは意外だけど、ことりのこの反応を見るにちゃんとしたモノが出て来そうね。なら安心…なのかしら?」

 

穂乃果が夜ご飯に向けておまんじゅうを作る算段をしている傍らで、ことりは久し振りに穂乃果の手作りおまんじゅうを食べれるとはしゃいでいます。

 

そんなことりを見て絵里は穂乃果の手料理(?)は大丈夫そうだ…と若干の不安を残しつつも安心した様に胸を撫で下ろしていました。

 

取り敢えずは撫で下ろしているその無駄に大きな胸をすりおろしてぺちゃぱいにしてあげたくなりますね♪

 

「なんか今回はグダっただけでオチもヤマも無く無事に終わりそうだな。」

 

「ん~♪残念やけどそうは問屋が卸さないってうちのカードは告げてるんよねぇ~♪むっふふふふふ♪」

 

「ねぇ希…アンタ、微妙に不安になる様なコト言わないでよ…。」

 

「はひっ!おまんじゅうが手間がかかるなら是非ともここはご飯を使ったおはぎを!半殺しを!そんなワケでおはぎを作るなら花陽がご飯を炊きますよ!任せてください!!!」

 

「アンタはお米さえあれば何でも良さそうよね。」

 

「ナニをおっしゃるウサギさん!そんなの当たり前じゃないですかっ!」

 

「何でウサギさんよ。」

 

「ソコはホラ?真姫ちゃんのイメージカラーが赤だからですよ!ウサギさんの目は赤!そう!真姫ちゃんはすなわちウサギさんと一緒なんですっ!」

 

「イミワカンナイ。」

 

青空、希、真姫、花陽の四人は穂乃果の作るおまんじゅうに対しては文句(?)は無い様で、普通にそれぞれおしゃべりをしています。

 

そんな中、花陽だけはおまんじゅうではなくお米を使ったおはぎを推してる様ですが。

 

まぁ花陽ですから仕方ありませんね。

 

そんなこんなでにこの主張から始まった今回の騒動は夜ご飯を穂乃果(と一応は凛も)が作る事で丸く納まりそうです。

 

納まりそうだったのですが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい♪それでは今から私達で餃子を作って行きましょう♪」

 

何故か私の主導で餃子を作る事になってしまいましたとさ♪

 

めでたしめでたし♪

 

あ♪もちろんまだまだ今回の閑話は続きますよ♪

 

皆さん♪最後確りとお付き合い下さいね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「穂乃果と凛の○○○②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場真っ最中なQooオレンジでございます。
ただでさえボーダー上がる闇有利なのにそこにさらにVが参戦して来たので余計にボーダー爆上がりしていて辛いです。
しかも本戦中3日は平日ですし…。








今回も閑話となります。









それでは 閑話「穂乃果と凛の○○○②」 始まります。














「はい♪それでは今から私達で美味しい美味しい餃子を作って行きましょう♪」

 

「はーい。」

「はーい。だにゃ。」

 

と、言うワケで、今回は私と穂乃果と凛の三人で夜ご飯の為に餃子を作って行こうと思います♪

 

えっ?何ですか?今回は穂乃果と凛が穂乃果主導で四苦八苦しながらもおまんじゅうを作る回だと思ってた。ですか?

 

そうですねー。

 

私もそうだと思ってました。

 

ですが、それだけだと何と言いますか…こう…パンチが弱いと言いますか…味が薄いと言いますか…灰汁が足りないと言いますか…。

 

イマイチしっくりくる表現がありませんね…。

 

まぁとにもかくにも、紆余曲折的な理由で急遽、ほのりんおまんじゅう調理回ではなくうみほのりん餃子作成回に変更となりました♪

 

いえ、本当に本当にほんとーーーーーに、前回の最後の辺りまではほのりんおまんじゅう回になる予定だったのですよ?

 

凛がおまんじゅうに生魚を入れたりとそんな感じで。

 

ですがそもそもの話、それではこの私、園田 海未が一人称で語っている意味が無いではありませんか!

 

なので本日は何としても餃子を作ります!

 

作りますったら作ります!

 

どうして餃子なのか?と言うと…

 

「私の得意料理が餃子(とチャーハン)だからです!」

 

「うん。海未ちゃんがいきなりナニを言ってるのか穂乃果、よくわかんないよ。」

 

「凛もこれっぽっちもイミワカンナイだにゃ。」

 

「説明すると若干メタいお話になるので二人は私がナニを言っていたのか理解しなくても全くもって問題ありませんよ♪」

 

と、言うワケなので皆さんにはそこら辺のコト、ご理解とご協力をどうかお願いいたしますね♪

 

くれぐれももよろしくお願いいたしますね♪

 

よろしくお願いしてくれない悪い子には……夜な夜なお仕置きに言っちゃいますよ♪

 

「はい♪それではサクッ♪っと餃子を作って行きましょう♪」

 

「はーい。」

「はーい。だにゃ。」

 

「では餃子を作るにあたって、まず何をするのか…二人にはわかりますか?」

 

「餃子を作るのにまずナニをするのか?うーん…なんだろ?ねぇ?凛ちゃんわかる?」

 

「設定的に穂乃果ちゃんの脳ミソに毛が生えた程度の知能指数しか持ってねぇー凛に聞かれてもわかるワケねぇーに決まってるにゃ。って言いたいけど、それを言っちまったら今回は確実に話が進まねぇーにゃ。だから真面目に答えとくにゃ。」

 

「おぉ!なんか凛ちゃんすごい!」

 

「えっへんだにゃ。」

 

今回はボケが二人(穂乃果と凛)でツッコミが一人(私♪)なのでグダグダ気味になって先に進まないかも?と、思っていましたが、どうやら凛の方は今回はちょっと真面目に餃子作りに協力してくれる様ですね。

 

えっ?ボケが二人ではなくボケは三人なのではないか?ですか?

 

はて?ボケ三人とは誰と誰と誰の事なのでしょうか?

 

私にはさっぱりです。

 

まさかまさかそのボケ三人の中にこの私、園田 海未が入れられている…だなんて言いませんよね?

 

そんな事を言う悪い子には…うっふふふふふ♪

 

「ねぇ凛ちゃん?それで餃子を作るのにまずナニをするの?」

 

「にゃ。そんなの餃子の中身を作るに決まってるにゃ。」

 

「餃子の中身?」

 

「中身にゃ。」

 

「ねぇねぇ?餃子の中身ってなーに?」

 

「中身は中身にゃ。ほら、ひき肉とかにゃんかよくわかんない緑色の野菜っぽいヤツが入ってるヤツだにゃ。」

 

「ふーん、そーなんだ。穂乃果は緑色のお野菜とかよくわかんないや。」

 

「よくわかんないってセリフは基本的に前回の本編から凛のセリフにゃんだけど…まぁいいやだにゃ。そんなワケで答えはズバリ!餃子の中身を作る!だにゃ!!!どやっ!」

 

穂乃果と凛はなんだかんだと話し合って(?)私の問いに対する答えを出した様ですね。

 

その答えは“餃子の中身を作る”。

 

二人の出したこの答えは果たして正解なのでしょうか?

 

ではでは注目の正解発表と参りましょう♪

 

まぁ“餃子の中身を作る”は不正解なのですが。

 

と、言うワケで正解は…

 

「餃子を作る為にまずナニをするか…正解は“手を洗う”でした♪」

 

です♪

 

「にゃんでやねん!」

 

「にゃんでやねんと言われましても…料理をする為にはまず手を綺麗に洗い清潔にするのは当たり前の事なのですが…?」

 

「それはわかるにゃ!手をキレイにするのは料理の基本だにゃ!手をキレイにしなきゃダメなのはわかるけどにゃんか理不尽だにゃ!」

 

「凛なのに理不尽なんて難しい単語をよくしってましたね♪偉いですねー♪」

 

「ねぇねぇ?海未ちゃん?りふじん?ってなーに?」

 

「穂乃果ちゃんはそれくらい自分で調べやがれだにゃ!今の世の中ちょいとグ○ればすぐに出てくるにゃ!」

 

「ぐぐる?」

 

「そっからかにゃ!?」

 

凛も今回はボケにツッコミにと色々と大変ですね。

 

「3人しか登場人物がいない時にボケが2人もいたらおいおいとボケに回れねぇーだけにゃ!凛は基本ボケなのに好き好んでわざわざツッコミに回りたくねぇーにゃ!」

 

「地の文に対して返答はダメですよ?メタいので。」

 

「メタいとか言う前にまずはソコの自称ツッコミなリアルアマゾネスブシドーはボケ2人ってトコにツッコミ入れやがれだにゃ!」

 

「えっ?だってボケ2人って穂乃果と凛ですよね?」

 

「ちげぇーにゃ!今回は穂乃果ちゃんと海未ちゃんだにゃ!」

 

凛は一体ナニを言ってるのでしょうね?

 

私には全くもって理解出来ません。

 

「そんな事よりも二人ともちゃんと手を洗ったのですか?どうせ二人ともお手洗いに行ってもこっそりと自慰行為をして濡れ濡れになっても手を洗わないでバイキンまみれなのですから確りと洗って下さいね。」

 

「ねぇねぇ凛ちゃん。おてあらい?とかじーこーい?ってなーに?」

 

「お手洗いってのはトイレのコトだにゃ!じーこーいはオナ…って言わせんな!だにゃ!それと!流石に凛だってトイレに行ったら手くらい洗ってるにゃ!!!」

 

「あら?そうでしたか。それは失礼しました。」

 

「コイツ!絶対に微塵も失礼したとか思ってたねぇーにゃ!」

 

失礼な。

 

流石にちょっとくらいは思ってますよ?

 

ちょっとくらいは。

 

「そんな事よりも二人とも早く手を持って下さい。お手洗いに行っても手を洗わない二人の為に今回は特別に薬用石鹸ミ○ーズを用意してあげたのですよ。二人とも“μ's”ならミ○ーズで確りと手を洗いましょうね♪」

 

薬用石鹸は無敵ですよ♪

 

「だからトイレに行ったあとくらいは手を洗ってるって言ってるにゃ!」

 

「凛ちゃーん。早く手洗おうよー。」

 

「そうですよ?穂乃果を見習って凛も早く手を洗ってしまって下さい♪」

 

「にゃんか今回は理不尽極まりねぇーにゃ!!!」

 

とか言いながらも、凛は穂乃果と共に私が今回の為に特別に用意した薬用石鹸ミ○ーズを泡立てて手をゴシゴシと洗い始めました。

 

あ。

 

凛はちゃんと事前に私が用意してあった爪ブラシを使って爪の中まで綺麗に洗っていますね♪

 

えらい♪えらい♪

 

ですが凛に比べて穂乃果は…

 

「海未ちゃーん。手、洗ったよー。」

 

せっかく私が今回の為に特別に用意した薬用石鹸ミ○ーズを少しだけ泡立ててサクッ♪っと手を洗ってはい♪おしまい♪です。

 

調理をする者としてその手の洗い方はとてもではありませんが許容出来ません。

 

「穂乃果。貴女は凛を見習ってもう少しちゃんと手を洗って下さい。」

 

「えー!穂乃果!ちゃんと洗ったよー!」

 

「洗ってねぇーにゃ。いいかにゃ?料理する時は爪の中まで洗わねぇーとダメにゃ。爪の中にバイキンが入ってたりしたら大変なコトになりやがるにゃ。」

 

「でも凛ちゃん。その爪の中?までちゃんと洗って料理しても凛ちゃんの手料理食べた人はみーーーんなお腹壊しちゃうんでしょ?」

 

「…………ひんぬーとメシマズ設定は希少価値だにゃ。」

 

「きしょーかち?」

 

「にゃんでもいいからはよもう1回手を洗うにゃ。この爪ブラシ使えば爪の中もバッチリだにゃ。」

 

「はーい。」

 

可哀想ではありますが凛の手料理を食べて確定でお腹壊してしまうのは公式と言う名の絶対神が定めた凛の運命なので仕方ありません。

 

そんなこんなで穂乃果も凛の指導の下、私が今回の為に特別に用意した薬用石鹸ミ○ーズ(そろそろこの表現はしつこいですね…いえ、あと二~三回位はまだイケますか?)を使って確りと手を洗ってくれた様です。

 

「海未ちゃん!穂乃果!今度はちゃんと洗えたよ!」

 

「はい♪穂乃果はとても偉いですねー♪良くできました♪」

 

「海未ちゃんの穂乃果ちゃんへの対応が幼稚園児の幼女に対する保母さん的なソレで草生えるにゃ。」

 

穂乃果の知能指数は幼稚園児と道程なので凛の発言はあながち間違ってはいませんね。

 

「そんな事よりも餃子作りの次の作業に行きましょう♪」

 

「次もナニもまだ手を洗っただけだにゃ。」

 

「手洗いはとてもとても大切ですよ?手洗いの重要性について閑話丸々一話分を使って懇切丁寧にこれでもかと言う位に説明しましょうか?」

 

「遠慮しとくにゃ。ってかわかったからはよ次に進むにゃ。」

 

やれやれ…凛は我が儘さんですね。

 

まぁその少し我が儘な所も凛のチャームポイントなのですが。

 

「では次の作業に取り掛かりましょう。確りと手を洗ったら次は各々得意とする得物 「にゃ?得物?(にゃんか雲行きが怪しさMAXだにゃ…) 」 …素人さん達には得物と言うよりも武器と言った方がわかりやすいですね。では改めて各々武器を手に取り 「うぉい!ちょい待てぇぇぇぇー!だにゃ!!!」 いきなり大声を出してどうしたのですか?」

 

「どうしたのですか?じゃねぇーだにゃ!なんで手を洗ったら次は得意とする武器を持たなきゃいけねぇーんだにゃ!ってか武器なんて持つなら手を洗う必要なんかこれっぽっちも無かったじゃねぇーかにゃ!!!」

 

私が手を洗ったら各々得意とする武器を手に取って…と言った途端、凛が何故か荒ぶり始めちゃいました。

 

急にどうしたのでしょうか?

 

「手を洗い云々はさて置き、武器を持つのは食材…主にお肉の確保の為に今からジャングルに狩り行く為ですが?あ♪凛は素手の方が得意ですか?」

 

「凛は素手の方が得意ですか?じゃねぇーにゃ!なんで餃子を作るためだけに狩りに行かなきゃいけねぇーんだにゃ!しかもそんな“ひと狩り行こうぜ!”的な軽いノリで!餃子作るだけなら普通に市販のひき肉使えばいいだけじゃねぇーかにゃ!!!」

 

「凛?貴女は市販こひき肉と言いますが、この西木野家所有の南の島には食材を販売している店舗等は一切有りませんよ?あるのは空と海と山とジャングルだけです。」

 

ちなみに日々の食材は夜中にこっそりと西木野グループのスタッフさん達が補充してくれている様ですよ。

 

気配を消して食材補充をしてくれている様ですが私にはバレバレです♪

 

「食材買えるトコねぇーからって普通の女子高生は得意武器とかねーし当たり前のように狩りになんか行かねぇーにゃ!ってかさっき凛が冷蔵庫の中を見たら普通に豚か鳥か牛かはわかんねぇーけどひき肉入ってたにゃ!ソレ使いやがれだにゃ!」

 

「ですが折角ならば新鮮なお肉を使った方が…。」

 

「お肉はちょい熟成させたモノの方がうめーにゃ!!!」

 

むむっ。

 

凛の癖にお肉は熟成させた方が美味しいだなんて、随分と常識的な事を言いますね。

 

とてもそこら辺でネズミを捕まえて食してる(※食してません)野良猫的な感性を持つ凛の発言とは思えません。

 

はっ!も、もしかして…!

 

「実は目の前に居るこの凛は凛の皮を被った偽者…!」

 

「にゃんか凛の皮をかぶったとか怖いコト言い出したにゃ!?」

 

「皮を剥いで中身を確認すれば本物の凛かどうか簡単に判明しますね♪と、言うワケなのでちょっとその皮…剥がさせていただきますね♪」

 

「剥ぐな!生きてる人間の皮なんて剥ぐな!だにゃ!!!」

 

「問題ありません。ちょっとだけ痛い思いをするだけです♪」

 

「その痛いのがイヤなんだにゃ!ってか皮剥がれたらちょっと痛い程度で済むワケねぇーにゃ!!!普通に死ねるにゃ!!!」

 

「むぅ。凛は我が儘ですね。」

 

「生死がかかってるならいくらでもワガママ言ってやるにゃ!!!」

 

普段は野良猫程度の知性しか持っていない筈の凛が、今回は随分と賢いので実は偽者では?と思い、その真偽を確かめる為に凛の皮を剥ごうと迫ると、物凄い勢いで抵抗されてしまいました。

 

ここまで皮を剥がれるのを嫌がるだなんて…やはり今回の凛は凛の皮を被った偽者で間違いありません。

 

餃子を作る前にこの妙に賢い凛の偽者をサクッ♪っと……

 

「ねぇー!なんでもいいけど早くぎょーざ作ろうよー!」

 

滅ぼして、と思ったのですが、そこで待った(?)が掛かりました。

 

私と凛(偽者?)のやり取りに、これっぽっちもお話が先に進まないのですっかりと飽きてしまった穂乃果が私達の会話に割って入って来たのです。

 

「あと凛ちゃんがニセモノ?でもホンノモ?でも見た目は凛ちゃんなんだからどっちでもだいじょーぶ!」

 

そこは大丈夫ではない気がするのですが?

 

「まぁ良いでしょう。確かに穂乃果の言う通りです。凛が偽者でも本物でも大した問題はありませんね。」

 

「ソコは問題ありまくりだにゃ…。」

 

「では改めて餃子作りの第二行程へと行きましょう♪」

 

「普通に無視されたにゃ。」

 

「手を確りと洗ったら各々得意とする得物を 「だからもうソレはやらんでいいにゃ!!!普通に普通の冷蔵庫の中のひき肉使いやがれにゃ!!!」 むぅ。仕方ありませんね。」

 

この西木野家所有の南の島のジャングルには野生の豚(っぽいナニか)が生息しているらしいので、それを使って美味しい餃子を作ろうと思ったのですが…。

 

「それでは…あっ。」

 

「今度はなんだにゃ…。」

 

「いえ、ただ文字数が目標を超えてしまったので続きは次回♪になってしまっただけですよ♪」

 

「次回♪じゃねぇーにゃ!結局は手を洗ってグダグダしただけじゃねぇーかにゃ!!!」

 

「仕方ありませんよ。それが今回の運命なのですから。」

 

「運命なのですからじゃねぇーにゃ!」

 

「それでは皆さん♪また次回、お会いしましょう♪もちろん私達の餃子作りはまだまだ続きますよ♪」

 

「もう続かなくていいにゃ…。」

 

いえいえ♪ちゃーんと、続きますよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「穂乃果と凛の○○○③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやくルブリスウルを買えたQooオレンジでございます。









今回も閑話となります。









それでは 閑話「穂乃果と凛の○○○③」 始まります。














「それでは改めて…お肉を確保する為に各々得意とする「それはもういいにゃ!!!」 むぅ。やはりどさくさ紛れに狩りに出掛けようとしても駄目でしたか。」

 

「当たり前だにゃ!」

 

はい♪リアルタイムで更新後すぐにガンプライブ!をご覧の皆さんは一週間振りです♪

 

それ以外の方々も前回振りです♪

 

今回も前回に引き続きこの私、園田 海未と、ちょっと頭がアレな穂乃果と凛とのうみほのりんの三人組で餃子を作って行こうと思います♪

 

前回まではナニがあったのか…皆さんは当然ですが覚えていてくれていますよね?

 

一応は覚えていない方の為にちょっとだけ前回までのあらすじを振り返りましょうか?

 

えっ?そんなのいいからはよ先に進め、ですか?

 

むぅ。

 

仕方ありませんね。

 

「では各々得意とする武器を「だからそれはもういいって言ってんだにゃ!いい加減にしねぇーとオンコーな凛でもガチギレして大暴れすっぞ!だにゃ!!!」 はぁ…これだから最近の若者は我慢弱くて行けません。」

 

「我慢弱いとかドコのグラハム・エーカーなMr.ブシドーだってんだにゃ!あと最近の若者って凛と海未ちゃんは1歳しか違わねぇーにゃ!しかも海未ちゃんは3月生まれで早生まれだからほぼ凛たちと変わんねぇーにゃ!」

 

「早生まれとかは知りません♪あとこの場合はその一歳の歳の差が命取りなんですよ?」

 

「早生まれウンヌンは別にしてもなんで我慢弱くて行けませんがいきなり命取りがどーたらって話になってんだにゃ!?」

 

「さぁ?どうしてなのでしょうか?」

 

「凛が質問したのになんで質問し返されてるんだにゃ!?ってかんなコト凛に聞かれても知らねぇーに決まってんだにゃ!」

 

「はい♪それでは餃子の中の具…いわゆる“餡”を作って行きたいと思います♪」

 

「散々ボケ倒してたのににゃんかいきなりまるっとガン無視して餃子の中の具がどーたらとか話が進行しだしたにゃ!?」

 

「どーたらとか言いますが、私が話を先に進めたのは凛が話を先に進めろの催促したからなのですが?いけませんか?」

 

「うぐっ!確かに凛がはよ先に進めって言ったけど…にゃんかいきなり過ぎて脳がバグって着いて行けてねぇーんだにゃ!」

 

「凛の脳ミソの搭載量は野良猫並ですからね。」

 

「誰が脳ミソ野良猫並だにゃ!!!」

 

「安納とした暮らしで野生の本能を忘れた飼い猫よりは野良猫の方がまだマシかもしれませんよ?」

 

「しっかり躾されてたらにゃんか飼い猫の方が野良猫より賢い気がするにゃ!」

 

「まぁどちらにしても凛には猫程度の脳ミソしか搭載されてはいないのですけど。さてさて♪ちょうどキリが良いのでそれでは今度こそ餃子の中身…餡を作って行きましょう♪」

 

「はーい。」

 

「にゃんか納得いかねぇーにゃ…。」

 

やれやれ。

 

凛は我が儘さんですね。

 

それはさておき。

 

何故か荒ぶっていた凛の荒ぶりもやっと落ち着いた様なので、ようやく餃子作りが先に進めそうです。

 

ここまで中々に長かったですね。

 

何せ手を洗うだけでほぼ丸々一話分を消費してしまいたしから。

 

全く…誰のせいでしょうか。

 

「そりゃ確実にツッコミを自称してるのに散々ボケ倒しまくったどっかのリアルアマゾネスブシドーな海未ちゃんのせいだと思うにゃ…。」

 

「凛?地の分に対して返答するのはメタいので止めて下さいと確か前回にも言いましたよね?」

 

「んなコトもうどーでもいいにゃ…。」

 

凛が酷く疲れている様子でため息をついているのですがナニかあったのでしょうか?

 

「(だから全部海未ちゃんのせいだにゃ…って言ったらまたメタいだのなんだので堂々巡りになるからちょびっと賢い凛はもう言わないでおこうだにゃ…。) 」

 

凛がまだナニか言いたそうに半目気味にこちらを見ていますが………ナニも言っては来ませんね。

 

特にナニも無いならお話を先に進めちゃいましょう♪

 

「餡を作る為にはひき肉…基本的に豚のひき肉を用意します。あとはキャベツ、または白菜に加えてニラも用意しましょう。」

 

「あっ!ニラ!ねぇねぇ!穂乃果!そのニラってみどり色のお野菜のコト知ってるよ!アレだよね!アレ!かせんじき?とかにたまーにある白とか黄色いお花が咲いてるヤツ!」

 

「そうそう♪白とか黄色いお花が咲いてるヤツ…って!ソレはスイセンだにゃ!絶対に食っちゃダメなヤツだにゃ!」

 

「ほへ?そーなの?でもしょくぶつ?ってお花咲いてるなら食べられるんじゃないの?」

 

「お花が咲いていたら食べられるとか穂乃果ちゃんのその理論がナゾ過ぎて怖ぇーにゃ!?」

 

「ん?それじゃもしかしたら逆にお花咲いていたら食べられないヤツなの!?」

 

「ちゃうわい!お花咲いていても食べられるモノもいっぱいあるにゃ!」

 

「はい♪ここで上で話題になってる水仙を試しにちょっと食べてみるかーとか考えてる頭穂乃果以下な方々の為に補足説明しておきますが、件の水仙には複数の毒成分が含まれており、食べると三十分以内に嘔吐、下痢、頭痛等の症状が現れ、重篤な場合は最悪、死に至る事もあります。良い子の皆さんは“お花が咲いてるから食べられる草だー”とかソコの頭穂乃果な穂乃果の様な事を言って決して水仙を食べない様に十分にお気を付け下さいね♪もしも水仙を食べてしまった!と言うアレな人はすぐに最寄りの病院へとお願いします。むしろ症状によっては救急車の出動を要請した方が良いかもしれません。いいですか?くれぐれも…く!れ!ぐ!れ!も!試しに食べてみるかーとかやらないで下さいね♪」

 

押すなよ?絶対に押すなよ?なダチ○ウ倶楽部的なフリではなく、真面目に絶対に水仙なんて食べないで下さいね?

 

皆さんはニラが欲しかったら大人しくご近所のスーパー等のお野菜を販売しているお店でご購入して下さい。

 

まぁたまーにスーパー等の販売店で販売しているニラにも水仙が混ざってる…なんて事もあるかもしれませんが。

 

ぶっちゃけそこまでは責任持てませんので悪しからず♪

 

「えっ?ちょっと待って海未ちゃん!あの白とか黄色いお花の咲いてるみどり色のヤツって食べたら死んじゃうコトもあるの!?ヤダ!ナニソレ!怖っ!」

 

真面目に死にますよ。

 

最悪の場合は…ですが。

 

「スイセン食えるんだーってボケて、その挙げ句に死ぬとかかなり最悪なパターンの死亡理由だにゃ。」

 

「はい♪ニラに似ている(?)水仙を食べたらどうなるか?を頭穂乃果な穂乃果も理解してくれた様なので、餡作りの続きと行きますよ♪それでは事前に用意したキャベツもしくは白菜とニラを微塵切りにして行きます。ちなみに今回は作中の時期的(5月前半)に白菜ではなくキャベツを用意しました♪まずは微塵切りしたモノを入れるボール…ガンプラのボールではなく調理用のボールですよ?を、テーブルの上に置いて、用意したキャベツとニラをこうして…ぽん♪っとボールの上へと放り投げます♪ 」

 

「は?放り投げる?なんでにゃ?」

 

微塵切りにする為ですよ♪

 

「そして放り投げ投げたキャベツとニラを…」

 

私は手にした包丁を空中に放り投げたお野菜へと素早く何度も何度も振るいます。

 

音的にシュババババッ!っと言った感じに包丁を振るいまくると…

 

「はい♪この様に綺麗に微塵切りになります♪」

 

何度も何度も振るわれた包丁の斬撃によって微塵切りになったキャベツとニラは、事前に用意しておいたボールの中へと降り積もって行きました。

 

はい♪

 

キャベツとニラを綺麗に微塵切りに出来ましたね♪

 

「空中にキャベツとニラを放り投げてみじん切りにするとかソレは普通の一般人には絶対に確定でムリなヤツだにゃ!!!」

 

お野菜を微塵切りにし終えた私に対して、またまた凛が噛み付いて来ました。

 

普通の一般人ではムリとは言いますが…この程度は一般人でも普通に出来ちゃえるモノなのではないですか?

 

だって世間一般のお母様方は普通にお料理の際に様々な食材を微塵切りしてますよね?

 

「普通の世間一般のおかーちゃんたちは食材を空中に放り投げて剣の達人みてぇーにシュババババッ!って感じでみじん切りなんかしねぇーにゃ!まな板と包丁を使って普通に普通のみじん切りしてるハズだにゃ!ってか料理の初心者に包丁乱舞的なみじん切りは荷が重過ぎるってんだにゃ!この手回しタイプのフードプロセッサーを使ってみじん切りにした方が絶対に良いにゃ!そんなワケだからソコの穂乃果ちゃんはあぶねーから包丁握り締めながらキャベツを放り投げようとすんなだにゃ!」

 

「えっ?海未ちゃんのマネしちゃダメなの?」

 

「マネしてもマネなんてできねぇーからマネなんかすんなだにゃ!!!」

 

たまーに家の道場で木刀振り回して遊んでいる穂乃果なら多分空中微塵切り位ならイケると思いますけど。

 

「ほれ!ソコの自称得意料理餃子のムチャ振りブシドーの言うコトは無視してこっちの手回し式フードプロセッサー使うにゃ!ある程度キャベツをザク切りにして中に入れてハンドルをぐるぐる回すにゃ!そうすれば簡単にみじん切りにできるにゃ!」

 

「えっーと…キャベツをざく切りにして…中に入れて…ハンドルをぐるぐる……あっ!ホントだ!簡単にみじん切りになった!」

 

「おんなじよーにニラも入れてハンドル回すにゃ!」

 

「はーい♪」

 

いつの間にか凛主導で餃子作りの餡作りが進んでいますね。

 

解せません。

 

「凛ちゃーん!みじん切りできたよー!」

 

「にゃ。次は豚のひき肉の用意をするにゃ!豚のひき肉にすりおろしたニンニクやショウガ、お酒やおしょうゆとかの調味料を入れてコネコネするにゃ!めんどうだったらこの時にさっきみじん切りにしたキャベツとニラを入れてもオケオケだにゃ!今回は海未ちゃんがグダり過ぎて時間が押しまくってるからみじん切りしたキャベツとニラも入れちまうにゃ!」

 

凛はそう言うと豚のひき肉にいつの間にかすりおろしてあったニンニクとショウガを適量、お酒やおしょうゆ等の調味料を同じく適量入れて、さらに先程フードプロセッサーでぐるぐるしてみじん切りにしたキャベツとニラも入れてしまいました。

 

「凛に続くにゃ!れっつらコネコネだにゃ!」

 

「れっつらこねこねー!」

 

用意した全ての材料をボールに入れ終えると、凛と穂乃果は二人でそれぞれボールの中身をこねだします。

 

こねこね。

 

こねこね。

 

こねこね。

 

ねこねこ。

 

ねこねこ。

 

ねこねこ。

 

ねこねこ。

 

「って!うぉい!こねこねがねこねこになってやがるにゃ!」

 

「ほぼ変わらないのでどうでもよくありませんか?」

 

「こねこねとねこねこはかなり違うにゃ!ネコキャラ的にダキョーできねぇーにゃ!」

 

「ソコは妥協してもいいんじゃないのかな?ってホノカはそう思うよ?」

 

「おや?今回は賢い設定になってる凛は兎も角として、毎度お馴染みな頭穂乃果な穂乃果なのによく妥協だなんて難しい単語を組み込んだセリフを言いましたね?」

 

「ほへ?穂乃果はダキョーって言葉は知らないよ?知ってるのはホノカの方だよ?」

 

「穂乃果じゃなくて穂乃果の方とか凛には穂乃果ちゃんがナニ言ってるのかよくわかんねぇーにゃ…。」

 

「私もイマイチ穂乃果の言動は理解出来ませんね。」

 

最近の穂乃果はよくこの様に何時もの穂乃果と異なり賢いような発言をするのですよね。

 

そしてその点を問い質すと穂乃果は知らないけど穂乃果は知ってる…と、まるで哲学の様な返答をするのです。

 

頭穂乃果な穂乃果なのに謎ですよね?

 

「そこら辺は気にしないでね♪ホノカのお願いだよ♪」

 

「イミフだにゃ。」

 

「ですね。」

 

まぁいいでしょう。

 

「それで?ひき肉とキャベツとニラのこねこねの方はどうですか?」

 

グダグダと語り合いながらもこねこねを続けていた穂乃果と凛。

 

私は頃合いを見て二人にこねこねの具合はどうですか?と声を掛けます。

 

「にゃ。凛的にはそろそろ良いんじゃねぇーかにゃ?って思うにゃ。」

 

「穂乃果はよくわかんない!」

 

凛はそろそろ良いのでは?と返答して来ましたが、一方の穂乃果の方は小首を傾げてよくわかんない!と元気一杯に答えて来ました。

 

まぁ穂乃果なので仕方ありません。

 

そんな仕方ありませんな穂乃果は放っておいて。私は二人がこねこねしていた具材を合わせていたボールの中を覗いてみます。

 

確認してみた結果、どうやら二人とも問題無くこねこね出来ている様ですねと

 

「調理中にマスクもせずに大声でおしゃべりしまくっていたのはいただけませんが、餡の方は良い具合に混ざり合った様ですね。」

 

調理中におしゃべりをすると唾等の飛沫が調理中の物に入ってしまいます。

 

くれぐれも気を付けましょうね♪

 

「そこら辺は問題ねぇーにゃ。現役美少女JKのツバは金と等価以上の価値があるにゃ。それが調理中のモノに入っても基本的には世の中には喜ぶヤツばっかだにゃ。」

 

「そんなので喜ぶ人がいっぱいとか世の中は変態さんばっかり?」

 

「日本は変態大国ですからね。」

 

「なんかイヤな大国だねー。」

 

そこら辺は日本なので仕方ありませんよね♪

 

さて、私はほとんど指示を出していないにも関わらず何故か無事に餃子の餡が完成してしまった様なので、次回はこの餃子の餡を餃子の皮に包んで行きましょう♪

 

この調子ならば次回でこの閑話も完結出来そうですね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「穂乃果と凛の○○○④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

GWが終わって働きたくないでござるなQooオレンジでございます。









今回も閑話となります。









それでは 閑話「穂乃果と凛の○○○④」 始まります。













「無事に餡も完成したので次は餃子の皮で先程作った餡を包んで行く作業です。」

 

前回、穂乃果がニラ=水仙等と限り無く危ない発言をしながらも、いつの間にやら公式でメシマズ設定の凛の主導で餃子の餡作りになっていたにも関わらず、何故か無事に完成してしまった餃子の餡。

 

今回はその前回完成した餃子の餡を餃子の皮に包む作業からになります。

 

「ちょい質問だにゃ。さっき作った餃子の中身は冷蔵庫とかでちょっと寝かせなくてもいいのかにゃ?」

 

早速、次の作業へ…と思った矢先。

 

凛から“餃子の餡を冷蔵庫等で寝かせなくても良いのか?”という質問が来ました。

 

普通に疑問なのですが、凛は本家無印ラブライブ!の公式でも得意料理カップラーメンと言及されている程度にはメシマズ系のキャラなのに何故その様な事を知っているのでしょうか…。

 

ちなみに凛の質問に対する答えなのですが…

 

「あー、はい。ガンプライブ!は料理メインのラブライブ!系二次創作ではなく、あくまでもガンプラとガンプラバトルをメイン(?)にしたラブライブ!系二次創作なので、今回はそこら辺はまるっと省略しちゃう予定です。」

 

と、いった物です。

 

「このリアルアマゾネスブシドー…前回くらいまではそこそこ真面目に餃子作りしようとしていたのに今回はなんかめっちゃぶっちゃけやがったにゃ。そこはせめて時短とかそれらしいコトを言って欲しかったにゃ。」

 

ぶっちゃけとかそこら辺はよくわかりませんが、実際に餃子を作る時には凛が言った様に冷蔵庫等で作った餃子の餡を少し寝かせておくと味が良く馴染んで美味しい餃子になります。

 

皆さんがもしも実際に餃子を作る時があったのならば、是非とも凛の言った様に冷蔵庫等で少し(大体一時間程でしょうか?)餃子の餡を寝かせてから、皮に包む作業を始めると良いですよ♪

 

「では餃子の皮に餡を包んで行きましょう。今回は諸々の事情により餃子の皮の手作りは断念して、市販の餃子の皮を使用します♪どうしても餃子の皮を手作りしたい!と言う剛の者な方々は“餃子の皮の作り方”で適当にグ○って検索して挑戦してみて下さいね♪」

 

「前回あれだけ凛のコトをメタいだのなんだの言ってたクセに自分も十分にメタいコト言ってるの草生えすぎてむしろ大草原だにゃ。」

 

「凛♪ナニか言いましたか♪」

 

「……………(リアルヒトキリブシドーがニッコリ笑いながら包丁をヒトに向けてナニか言いましたか?とか言われても怖すぎてなんにも言えるワケねぇーにゃ。ってコトでここの答えは)なんにも言ってねぇーにゃ…だにゃ。」

 

「そうですか♪はい♪実に♪実に♪結構です♪」

 

凛も無駄に反論して来なくなった所を見ると、どうやら少しだけ賢くなった様ですね♪

 

余りグダグダと言って来る様でしたら、少し凛の身体に物理的にアレコレと教えなくてはいけませんでしたので、手間が省けてとても良かったです♪

 

「凛も少しだけ賢くなってくれたので今度こそは餃子の餡を餃子の皮に包んで行きましょう♪二人とも左手の掌に餃子の皮を開いてままで持ってみて下さい。」

 

相変わらずグダグダでしたが、包丁の切っ先を少し凛の方へと向けてにっこりと笑ってあげたらおとなしくなってくれたので、ようやく次の行程に進めそうです。

 

なので私は上記のセリフを言いながら、実際に自分の左手の掌に餃子の皮を開いた状態で乗せて二人へと見せてあげました。

 

すると二人は私の真似をする様に恐る恐るといった感じで、それぞれの左手の掌に餃子の皮を乗せて行きます。

 

「えーっと……こう?」

 

「にゃ。これでいいかにゃ?」

 

まぁいくら頭穂乃果な穂乃果と脳ミソ積載量野良猫級な凛でも、ただ掌に餃子の皮を乗せるだけなのでおバカな失敗等するワケも無く、二人とも無事に私が見せた様に自分達の左手の掌に餃子の皮を乗せて、こちらへと“こんな感じ?”と見せて来ました。

 

「はい♪問題ありません♪ちなみにですが…二人とも利き手は右利きな筈なので、左手に餃子のを乗せさせましたが、利き手が左手の場合は逆に右手の掌に餃子の皮を乗せて下さいね♪」

 

「はーい。」

 

「りょーかいだにゃ。」

 

「はい♪二人とも良いお返事です♪」

 

二人とも返事だけは毎回毎回百点満点なんですよね。

 

返事だけは。

 

「次は右手にスプーンを持って下さい。」

 

「ん。」

 

「にゃ。」

 

「持ちましたね?ではそのスプーンで先程作った餃子の餡を適量掬って下さい。」

 

私はそう言いながら先程と同じ様に、二人へとお手本として実際に右手に持ったスプーンでボールから餡を掬ってみせます。

 

「この時に余り欲張って沢山餡を掬ってはいけませんよ?」

 

私が追加で餡を掬うのは余り欲張っていけませんと説明すると…

 

「ねぇねぇ?いっぱいギョーザの具を取っちゃダメなの?中身がいっぱいの方が穂乃果的にはうれしいと思うんだけど?」

 

穂乃果が頭の上にハテナマークを浮かべながら、どーして?と聞き返して来ました。

 

餃子の具…餡がいっぱいの方が嬉しいとは、なんとも穂乃果らしい考え方ですね。

 

「穂乃果はお饅頭を作る時に、お饅頭の皮からはみ出る位にあんこを入れたりしますか?」

 

「ほへ?そんなコトしないよ?だってお饅頭はちゃんと皮の中にあんこが入ってないとダメなんだよ?」

 

「えぇ、その通りですね。そして餃子の具もそれと同じなのですよ。」

 

「おまんじゅうのあんこと同じ…?」

 

きっと穂乃果は頭の中でお饅頭作りを反芻しているのでしょうね。

 

ぼんやりと目線を天井の方へと向けてナニかを考えている様です。

 

やがて…

 

「うん!よくわかんないけどわかった!」

 

と、なんとも残念な返事を元気に返して来ました。

 

よくわからないけどわかったのならば、まぁ特に問題は無さそうですね。

 

「穂乃果が理解してくれた様なので、二人とも私の様に餡をスプーンで掬ってみて下さい。」

 

「はーい!」

 

「にゃ。」

 

二人は返事をしながら、右手にもったスプーンでボールの中の餃子の餡を掬って行きます。

 

穂乃果も先程の質問で沢山餡を掬っては駄目だと理解(?)してくれた様で、ちゃんと適量の餡を掬っていますね。

 

今回の閑話では普通に餃子作りを知っている様な凛の方もこの行程は問題は無さそうです。

 

「次はその掬った餡を餃子の皮の真ん中へと乗せて下さい。」

 

所で…なんだか前回、前々回に比べてかなり真面目に餃子を作っていますが…そろそろナニかボケた方が良いのでしょうか?

 

左手に広げてある餃子の皮の真ん中へと餡を乗せながら、私はそんな事をふと考えてしまいました。

 

いえ、わかってはいますよ?

 

完全無欠のツッコミ役のこの私が無駄にボケても駄目だ…と言うのは。

 

ですが…基本的にアレがアレでアレな感じなガンプライブ!なのに余りにも真面目にただ餃子を作っているではありませんか!

 

皆さんは真面目なガンプライブ!に耐えられますか?

 

耐えられませんよね?

 

私ならば勿論真面目にただ餃子作りをしているだけのガンプライブ!でも耐えられますよ?

 

ですがここまでグダグダなガンプライブ!にお付き合いして来てくれていた皆さんには真面目に餃子を作るだけのお話なんて耐えられませんよね!

 

耐えられませんったら耐えられませんよね!

 

「オイコラ自称ツッコミのリアルアマゾネスブシドーのボケ芸人。頭ん中でしょーもねぇーコトをグダグダと考えてねぇーではよ次の作業を教えやがれだにゃ。」

 

「………凛?だから地の文を読んでそれに対して何かしら言うのはメタいので止めて下さいね♪と散々言いましたよね?」

 

「メタくても言わないと自称ツッコミのボケがアホなボケを始めるからしゃーねぇーにゃ。で?餃子の皮の真ん中に具を乗せたら次はどーすればいいんだにゃ?」

 

むっ!

 

脳ミソ積載量野良猫級の凛のクセに私の指摘を軽く受け流しやがりましたね!

 

そもそも自称ツッコミとはなんですが!自称ツッコミとは!

 

私は自称ではなく自他共に認めるツッコミ役ですよ!

 

「これ以上ボケ倒すとまた前回みてぇーに凛が主導で餃子作っちまうぞ!だにゃ。」

 

「それはそれでアリな気も。」

 

「アリな気もじゃねぇーにゃ。アホなコトを言ってねぇーではよ餃子の包み方を教えやがれだにゃ。」

 

「むぅ。仕方ありません。」

 

今回も凛の押しが随分と強いですね。

 

「では餃子の皮の端に少し水を着けて、餡を挟む様にお馴染みの餃子の形に包んで行きます。」

 

「なんで水なんてつけるの?」

 

「水を着けるのは水で餃子の皮を接着(?)させるためにゃ。水を着けて親指と人差し指とかでグッ!とがやれば皮がくっつくにゃ。」

 

「グッ!とだね?うん!グッ!あっ!ホントだ!皮がくっついた!」

 

「にゃ。そうしたらくっついたトコを起点にしてヒダヒダを作って行くにゃ。」

 

「ヒダヒダ?」

 

「ヒダヒダだにゃ。頭穂乃果ちゃんな穂乃果ちゃんでも餃子の皮がくっついてるトコにあるヒダヒダ見たコトあるハズだにゃ。あんな感じになるよーにヒダヒダ作るにゃ。」

 

「ん!わかった!」

 

「ちなみにこのヒダヒダ作るのは素人さんにはけっこームズいにゃ。そこら辺を詳しく描写するもぶっちゃけめんどいから今回は穂乃果ちゃんの野生の勘的なアレであっさりと出来たコトになってるにゃ。あしからずだにゃ。」

 

「ねぇ凛ちゃん?あしからずってなーに?」

 

「あしからずはあしからずだにゃ。」

 

「ふーん。穂乃果!よくわかんないや!」

 

「穂乃果ちゃんはわかんなくても問題なっしんだにゃ。」

 

あれ?

 

何故かいつの間にかまた凛が主導で餃子を作っているのですが…?

 

「自称ツッコミのボケがこれでもかって感じに先に進めねぇーからにゃ。悔しかったら悔い改めて反省してごめんなさいして餃子作るにゃ。」

 

「ア、ハイ。」

 

脳ミソ積載量野良猫級の凛なのになんなのですかこのプレッシャーは…。

 

私は凛の放つプレッシャーに戦慄しながら黙々と餃子の皮に餡を包んで行きます。

 

「餃子はけっこーな数を作んなきゃダメにゃ。ここからは凛たちは餃子作成マシーンだにゃ。とにかく餃子を作りまくるにゃ。」

 

「うん!わかったよ!凛ちゃん!」

 

やっぱり凛主導に変わってしまっています…。

 

解せません…。

 

実に解せません…。

 

解せませんったら解せません。

 

「解せません解せませんうっさいにゃ。解せません言ってるヒマあるなら餃子作るにゃ。」

 

「ア、ハイ。」

 

うぅ…やっぱり解せません…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつの間やらまたまた凛の主導で餃子を作っていた私達。

 

頭穂乃果な穂乃果も、脳ミソ積載量野良猫級の凛も、そして私も。

 

ただ黙々と餡を餃子の皮に包んで行きました。

 

そして気付くと…

 

「な、なんだか作り過ぎな気がするのは私の気のせいでしょうか…?」

 

私達三人の目の前には大量の餃子が出来上がっていました。

 

その数は軽く見積もって百を…いえ、五百は確実に越えてしまっていますね。

 

「これはちょっと作りすぎかな?って穂乃果でもわかるかも?」

 

「にゃ。餃子の皮と餃子の具が無駄に大量にあったからどのくらい作ればいいかと考えねぇーで作りまくっちまったにゃ。」

 

お店で餃子を注文すると、お店によっては若干の違いがありますが、基本的には一皿に5~6個程の餃子が入っています。

 

この事から餃子は一皿一人前で5~6個…と換算すると、この目の前にある約五百個もの大量の餃子は単純計算で約百人前…と言う事になりますね。

 

「流石に百人前はやり過ぎ…ですよね?」

 

「やり過ぎ…だよね?」

 

「やり過ぎだにゃ…。」

 

さて、この大量の餃子…

 

「どうしましょう…。」

「どーしよー…。」

「どーするにゃ…。」

 

途方に暮れる…とはまさに今の様な状況なのでしょうね。

 

とにもかくにも…

 

「焼きますか。」

 

皮で餡を包んだ今の状態の餃子はまだ食べる事は出来ません。

 

まぁ焼いていない餃子でも食べようと思えば食べれなくも無いのでしょうが、生のお肉の状態の焼いていない餃子なんて少なくとも私は食べたくはありません。

 

なので作りすぎ云々は取り敢えずはそこら辺に放置プレイしておいて、夕ごはんに向けてこの大量の餃子を焼いてしまいましょう。

 

そんなワケなので…

 

「穂乃果は青空やことり達を食堂に集めて来て下さい。」

 

どうせならば焼きたて熱々の餃子をみんなに食べて貰いたいので、片っ端からこの大量の餃子を焼きまくって青空達に食べて貰いましょう♪

 

「んっ!わかった!穂乃果!みんな呼んで来るね!」

 

「はい♪お願いしますね♪」

 

私は元気に走り出す穂乃果を送り出し…

 

「さて…少し気合いを入れて焼いて行きましょうか…!」

 

フライパンをコンロにセットして餃子を焼く為に気合いを入れます。

 

「にゃ。焼く行程の様子はまるっと割愛してテッテー的に焼きまくるにゃ!」

 

私がフライパンをセットしたコンロの隣に凛も同じ様にフライパンをセットして並びます。

 

「凛?準備は万全ですか?」

 

「にゃ。聞くまでもねぇーにゃ。」

 

「結構。では…一意専心!焼きまくりますよ!」

 

「おうよ!だにゃ!!!」

 

私達の餃子作りはまだまだこれからです!

 

皆さん!沢山のご声援!ありがとうございました!

 

私、園田 海未の次回の餃子作りにご期待下さい♪

 

「打ち切りマンガみてぇーなノリでアホなコト考えてねぇーではよ焼くにゃ!」

 

「ア、ハイ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで焼き始めた餃子はと言いますと…

 

「あ♪普通に美味しいですぅ♪」

 

「だな。ぶっちゃけどんなゲテモノが出てくんのか不安だったけど、これなら十分イケるな。」

 

「はひっ!おいひーですっ!白いご飯との相性も抜群ですっ!」

 

「ま、まぁなかなかなんじゃないの?」

 

「とか言いながらにこっちめっちゃ餃子食べてるやん♪」

 

「そう言う希も、ね♪」

 

「そんなコト言ってる絵里だって食べまくってるじゃないの。まぁホントに美味しいからその気持ちもわからなくもないけどね。」

 

と、言った具合に大好評でした♪

 

めでたし♪めでたし♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお食後三十分後…。

 

「ちょっと!バカ絵里!早く出なさいよ!アンタはまだこの段階だとカミングアウトしてないけどドMのヨゴレキャラなんだから盛大に漏らしても平気でしょ!!!私は清楚キャラで売ってるんだから!だから早く代わりなさいよ!!!ス○描写はNGなのよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

「うん♪むり♪あっ…またお腹が……うぅ…でもこのお腹の中で渦巻く不快な感覚もこれはこれで……♪」

 

「悶えてないで早く出なさいよ!!!このド変態がぁぁぁぁぁぁぉぁ!!!」

 

「ねぇ!ことりちゃん!早くおトイレ変わってよー!穂乃果!もー限界だよ!」

 

「だいじょ~ぶ♪お漏らししても穂乃果ちゃんならきっとかわいいから♪薄い本で穂乃果ちゃんのそーゆーのあったし♪あっ…ことりもまた来ちゃったかも……うぅ…。」

 

ご覧の様に穂乃果、ことり、絵里、にこの四人が凛の“手料理食べたら確定でお腹を壊す”と言う呪い染みた特性の餌食になってしまいました♪

 

ちなみに私は身体強化を発動させて体内の謎の毒素を中和させたので何の問題もありません♪

 

学んでいて良かった護国園田流ですね♪

 

ちなみに恋する乙女はお手洗いになんか行かないのですよ♪

 

そして…

 

「ご飯食べる前に薬飲んでてよかったわ…。」

 

「せやね。」

 

ちゃっかりと食前に西木野製薬の非合法成分配合万能薬を飲んでいた真姫と希もこの惨事を逃れる事に成功していました。

 

それとは別に…

 

「ん~♪真っ白ホカホカご飯と美味しい餃子♪いくらでも食べれちゃえますねっ♪あっ♪凛ちゃん♪ご飯おかわり♪」

 

「相変わらずかよちんはよく食うにゃ。」

 

花陽は未だに白米片手に餃子を食べ続けています。

 

軽く五百人前はあった餃子のそのほとんどは花陽のお腹の中へと消えて行ってしまいました。

 

作り過ぎかな?と思ったのは全くの杞憂でしたね♪

 

「ねぇ。そう言えばソラは?」

 

お手洗いを巡る攻防でグダグダを通り越して若干カオスになりつつある面々を呆れた顔で見ながら、ふと真姫が青空はどうしたのか?と私へと聞いて来ました。

 

「青空ですか?青空ならば先程お手洗いで醜く繰り広げられている惨状を目の当たりにしてから、黙って庭に置いてあったスコップとトイレットペーパーの予備を持って裏山のジャングルの方へと走って行きましたよ。」

 

一体全体、青空はスコップ片手に裏山へと行ってナニをするつもりなのでしょうか♪

 

「そらっち。野○○するつもりやね。」

 

………明言を避けたのに希が言っちゃいましたね。

 

ですが…

 

「希?乙女が○グ○とか言うモノではありませんよ?」

 

その発言は乙女としてはどうかと思いますよ?

 

「乙女として云々とか言ってる海未だって言っちゃってるじゃない。」

 

「あら♪これはまた失礼しました♪」

 

「ぜんぜん失礼だなんて思ってないわよね?」

 

「それはもう♪」

 

と、無事に凛の“手料理食べたらお腹壊す”設定の回収も終わりましたので、今回はこの辺りでおしまいといたしましょう。

 

皆さんも凛の手料理を食べる機会がありましたら、くれぐれもお気を付け下さい♪

 

それでは次回のガンプライブ!でまたお会いいたしましょう♪

 

お相手は私、園田 海未でした♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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第14話「烈火天焦」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近、値段もお手頃で盛りも良くご飯おかわり無料な台湾料理屋さんを見つけて通っているQooオレンジでございます。









本日より本編第14話となります。
真姫ちゃんメインの真姫ちゃん新型機投入回となります。
なお投入まではあと四話ほど掛かりそうです…。









それでは 第14話「烈火天焦」そのいち 始まります。













合宿○日目の朝。

 

私、西木野 真姫は、合宿の舞台である南の島の砂浜で剣の師である海未と対峙していたわ。

 

「やぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「剣気の乗りは十分です。ですがまだ…踏み込みが甘いっ!」

 

「っ!?」

 

護国園田流では“気”と呼ばれている謎の生体エネルギーを身体中に、そして上段に構えた木刀(鉄芯入り)に十二分に流し込み、眼前の海未へと1歩踏み出す。

 

力強く踏み込んだ勢いを乗せて、上段から一気に木刀(鉄芯入り)を海未へと振り下ろす…けど、振り下ろした木刀(鉄芯入り)の一撃は、海未が何気なく身体の前へと持ち上げた木刀(やっぱり鉄芯入り)にぶつかった瞬間、まるで柳の葉を打ったかのようになんの手応えもなくあっけなく受け流されちゃったわ。

 

受け流されたことによって勢い余って海未の身体の横へと倒れ込むような形で両手を砂浜についたその時。

 

「一本…ですね。」

 

私の首筋に海未が手にした木刀(やっぱり鉄芯入り)をそっと添えて来たわ。

 

合宿が始まってからずっと続けている海未との朝のお稽古。

 

海未と言う圧倒的な上位者との打ち合いのお陰か、日に日に自分の剣の技量が上がっているコトを実感しつつも、それでもまだまだ海未が相手だとご覧の通りに子供扱いになっちゃうコトに毎朝悔しさを噛み締めちゃうのよね。

 

まぁ私と海未じゃ剣を振るってきた年期が違い過ぎるから仕方ないんだけど。

 

私はまだ剣を習い始めて1ヶ月も経ってないから。

 

それでも…

 

「“気”の扱いにはすっかり慣れた様ですね。合宿前と比べて身体に纏う量も上がっています。正直に言って真姫の成長速度は十分に異常と言って良いレベルなのですよ?」

 

私の成長速度は上々みたい。

 

1人で木刀(鉄芯入り)を振るっていても、以前より自分が上達してるって実感出来る時がコトが多々あるわ。

 

けど毎回毎回打ち合ってる相手が目の前に立つ凛曰く“リアルアマゾネスブシドー”の海未だから、これっぽっちも上達してる感が感じられないって言うのもまた事実なのよね。

 

海未みたいに人外レベルに至るにはまだまだってトコだわ。

 

「では次は刀に纏わせた“気”を炎に換えて斬り掛かって来て下さい。」

 

「ん。わかったわ。」

 

“気”を炎に換える。

 

護国園田流の“気”を扱う技術“気闘術”の初歩…の次の段階の“五行変生”。

 

“気”を扱う者が持つ五行(木火土金水)の素質によって変換出来るモノは代わるんだけど、私の場合はその五行の素質が“火”…炎なのよね。

 

熟練者は自分の持つ素質以外のモノにも変換出来るらしいけど、私じゃまだそこまでのコトは出来ないの。

 

ちなみに海未の持つ五行の素質は“水”…なんだけど、海未レベルの護国の剣士になると素質とか関係なく炎でも雷でも土でもお構い無しに自身の持つ“気”を五行変生させてそれはもう盛大にぶっ放して来るわ。

 

「ふぅ……。」

 

そんな“気”の五行変生を行うために両目を閉じて深呼吸をひとつ。

 

呼吸と共に身体中に“気”を巡らせる。

 

身体中に“気”を巡らせ終えると、次は右手に握っている木刀(鉄芯入り)へと己の“気”を染み込ませるように流して行く。

 

木刀(鉄芯入り)の切っ先まで自身の“気”が馴染む感覚を感じ取り…

 

「ふっ!」

 

その“気”に己の意思を乗せる。

 

乗せる意思はただひとつ。

 

“燃えろ”

 

私の“気”はその意思に従い…

 

「護国園田流…“烈火装”!」

 

紅く、紅く、燃え上がる。

 

護国園田流気闘術“烈火装”。

 

纏った“気”を炎へと換える技。

 

なんでもいいけどコレ…

 

(相変わらず“気”の消費量がヤバい…!)

 

文字通り“気”を燃やすためか、これってバカみたいに“気”の消費量がヤバいのよ。

 

今はただ木刀(鉄芯入り)に炎を纏わせてるだけなのにも関わらず。

 

この“気”の炎を全身に纏わせるとさらに消費量がヤバいのよね。

 

ぶっちゃけ今の私じゃ1分も持たないわ。

 

だから…!

 

「でやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

ガス欠になる前にさっさと斬り込む!

 

炎を纏った斬撃。

 

今の私が放てる最大威力の攻撃…なんだけど…

 

「五行変生は及第点、ですね♪」

 

さっきの焼き直しのように簡単に受け流されちゃったわ。

 

私は五行変生させて炎を纏わせて斬り込んだのに、海未に五行変生させてもいない状態の木刀(やっぱり鉄芯入り)で受け流されちゃうとか技量差を実感しちゃうわ…。

 

でもまぁ及第点って言うならまぁまぁ…なのかしら?

 

さて、そろそろどうして私がこんなコトをしているのか?ってコトについて説明しちゃった方が良いかしら?

 

私、西木野 真姫が急にバトルマンガみたいに“気”がどうだーとか、五行変生がどうだーとかやってる理由。

 

それはガンプラバトルでこの技術を応用するためなのよ。

 

炎を刀に纏わせる。

 

ちょっと前にそんなコトをガンプラバトルでやっていたヤツが居たのよ。

 

私が対峙したのは2頭身っぽいちっちゃい鎧武者みたいな変なガンダムだったんだけど、そのちっちゃい鎧武者っぽい変なガンダムが紅蓮に燃える剣を携えるその姿がちっちゃい変なガンダムなのになんて言えばいいか…うん、単純にスゴくカッコよかったの。

 

その後でちっちゃい変なガンダムなのに…とか言ったら花陽に物凄く怒られたけど。

 

“SDガンダムをバカにするなー!”って。

 

それはそうと…ちっちゃい変なガンダムだってあんなにカッコよかったんだから私も…って思っちゃったワケ。

 

ナニ?悪い?そんなおバカな理由でこんなコトをやり始めて?

 

べ、別にどうでもいいでしょ!

 

カッコイイから真似たいって思ったって!

 

ま、まぁそれで、ガンプラの方はソラに。

 

リアルでの方は海未に。

 

それぞれ相談してみたのよ。

 

で、海未の方は“炎を刀に纏わせる…ですか?出来ますよ?”と、普通に返されて特訓したってワケ。

 

………スッゴくふと思ったんだけど、ガンプラバトルで刀に炎を纏わせてだけなら別にリアルで同じコトを出来るようにならなくてもよかったんじゃ……………………気付かなかったコトにしましょ…。

 

ごほん。

 

そ、そんなワケで私は海未の指南を受けて“気”の五行変生を猛特訓。

 

幸い、私の五行の素質は“火”だったコトもあり、刀や木刀に炎を纏わせるコト事態はそこそこ簡単に出来ちゃったわ。

 

これで私の五行の素質が“火”の反属性(?)の“水”だったら大変だったんでしょうね。

 

そんなこんなでリアルでの方で刀に“炎”を纏わせるコトには無事成功。

 

次はガンプラでどうやって刀に炎を纏わせるか…ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンプラの持つ刀にどうやって炎を纏わせるか。

 

そのコトについて私は私の担当として、新しいガンプラ作りを手伝ってくれていたソラに相談してみるコトにしたの。

 

例の餃子騒ぎ(前回の閑話)があった次の日の午前。

 

私に宛がわれた工作室でガンプラを作っていた私は、隣に座ってあーだこーだとアドバイスしてくれていたソラに聞いてみたわ。

 

「ねぇソラ?ガンプラバトルでガンプラの持ってる普通の刀に炎を纏わせるってどうすれば出来るの?」

 

私の突然の問いに対して、ソラは一瞬キョトンとした顔(あ。その表情、結構かわいいかも♪って!ナニ考えてるのよ!私は!)を見せたあとで…

 

「は?んだよ?いきなり?」

 

って言って来たわ。

 

まぁいきなりそんなコトを言われたらそうなるわよね。

 

でもかわいい後輩の質問に対して、その返しは無いんじゃないの?

 

「だーかーらー!ガンプラバトルでガンプラの持ってる刀に炎を纏わせるのってどうすれば出来るのって聞いたのよ!」

 

ちょっとだけカチン♪って来ちゃった私は隣に座っているソラの方へと向き直って顔をグッ!と近付けて、語気を荒げて再び同じコトを問い質したわ。

 

「おう。顔、近ぇーな。」

 

ソラの顔にグッ!っと迫ったそんな私の目の前で、ちょっと呆れたような顔をしながら半目でそんなコトを言うソラ。

 

顔が近いってナニ言って……あっ!

 

「バっ!バカじゃないの!もう!ホントっ!イミワカンナイ!!!」

 

顔が近い。

 

ソラが言ったその言葉の意味を理解した私は、急いで目の前のソラの顔から飛び退いたわ。

 

だってよく考えるとあと少しで私の唇がソラの唇に届きそうな…いわゆるキスしちゃえそうなくらいに近い距離だったのよ!

 

うぅ…なんであんなコトしちゃったのよ…。

 

私、絶対に顔が真っ赤になってるわ…。

 

「はいはい眼福眼福。」

 

「うっさい!バカ!」

 

キリコロシテヤロウカシラ…はっ!ダメよ!ダメダメ!私以外は無理よ♪じゃなくて!素人相手に護国の剣技を振るったりしたら!

 

そんなコトがバレたら海未に殺されちゃうわ!

 

だから…

 

「えいっ!」

 

斬り殺す代わりにニヤニヤと楽しそうに笑うソラを軽く蹴ってやったわ♪

 

もちろん身体強化とかそこら辺のヤツは一切しない一般的な女子高生状態での蹴りよ♪

 

だって本気で蹴ったら簡単に一般人の骨なんて折れちゃうから♪

 

「いった!うぉい!ゴラァ!何故に蹴る!何故に!!!」

 

「アンタがバカだからよ!このバカ!」

 

「はぁ!?んだよ!そりゃぁ!ってかバカって言う方がバカだろ!」

 

「どうでもイイでしょ!そんなコト!そ!れ!よ!り!早く私の質問に答えてよ!」

 

「それが質問するヤツの態度かよ…ったく。で?お前のその質問ってヤツ、なんだっけ?」

 

「ガンプラバトルでガンプラの持ってる刀に炎を纏わせるのはどーすれば出来るの!よ!」

 

「おう。それそれ。」

 

もう!このおバカは!ホントにざっくりとやっちゃうわよ!

 

腕と足はいらないわよね?

 

生殖行動をするだけなら最低限、頭と胴体と陰茎と睾丸さえ残ってれば問題ないでしょ。

 

「オイ。お前、なんか怖ぇコト考えてねぇーか?」

 

「………………………………………………………………気のせいでしょ。」

 

「その微妙な間はなんだよ!その微妙な間は!!!」

 

「だから気のせいだって言ってるでしょ!!!ほら!そんなコトよりも早く私の質問の答えなさいよ!」

 

「あー、はいはい。」

 

「ハイは1回ってにこちゃんに言われてるでしょ!言いつけるわよ!」

 

「マジでやめれ。」

 

「止めて欲しかったら早く答え!」

 

「ったく…わかったよ…で、だ。お前の質問…“ガンプラバトルでガンプラの持つ刀に炎を纏わせるコトが可能か?”って質問の答えは、まぁ出来るって言えば出来る。」

 

あれ?出来るか出来ないか、じゃなくて、どうすればできるのか?って質問だったような?

 

でもやっぱり出来るんだわ!

 

ガンプラの持ってる刀に炎を纏わせるコトが!

 

「ねぇ!それってホント!」

 

「おうよ。マジもマジだ。」

 

「それ!どうやるの!教えて!」

 

ソラの返答に興奮しちゃった私は、またさっきみたいにグッ!っとソラの顔に自分の顔を近付けて声をあげたわ。

 

(だから顔近いっての…こんなに無防備だとこのまま唇ふさいじまうぞ?まぁやらねぇーけど。けとコイツ…綺麗な顔してんなぁ…。)

 

「ちょっと!ナニ黙ってるのよ!ほら!早く教えて!」

 

「へいへい…(ったく。無防備過ぎるのも考えモノだな…) あー、アレだ。バトルで刀に炎とかソレ系の芸当やるなら、1番簡単な方法はデフォでそれっぽいコトが出来ちまえるSDの武者系かナイト系を使うってコトだな。」

 

「SD?SDってアレよね?ちっちゃい変なガンダム?」

 

ソラの答えはSD(武者系?ナイト系?ナニソレ?)を使うってモノだったわ。

 

「おまっ!止めろ!ボケ!SD系をバカにするようなコト言うとSDガチ勢に夜道で後ろからぶっ刺されるぞ!」

 

「えっ?ナニソレ怖い。って!そんなコトはなんとでもなるわよ!」

 

夜道で後ろから襲ってくるって言ってもどーせ素人でしょ!

 

海未のトコの道場で護国の剣を学んでそれなりに闘えるようになった今の私ならその程度は十分に対処可能だわ!

 

「夜道で襲われてもなんとでもなるってお前なぁ…海未さんのトコで怪しい剣術始めてから段々と人間辞めて来てるよなぁ…。」

 

「誰が人間辞めて来てるよ!って言うか私なんてまだまだ海未みたいな人外レベルじゃないわよ!」

 

人間辞めて来てるだなんて失礼な。

 

まだ私は一応は人間レベルのハズよ!

 

多分!

 

「いや、海未さんはアレはアレであきらかにヤバいだろ。」

 

「そこは否定しないわ。神でも仏でも鬼でもとりあえず斬れるモノならなんでも斬り殺すとか言ってるんだから、まぁ控えめにいってヤバいわよね。」

 

「えっ?ナニソレ。ガチで怖いんだけど。」

 

「私だって怖いわよ。」

 

そもそも神様なんて見たコトすらないし斬れるようなモノなのかしら?

 

鬼とかはワンチャン居そうだけど。

 

「って!そんなコトはどーでもいいのよ!」

 

「いや!よくねぇーだろ!確実に!」

 

「いいのよ!今は!それよりも!SD系とか言うちんちくりんなガンダムを使えば炎を出したり出来るのね!」

 

「だーかーらー!SDのコトをちんちくりんとか言うとガチ勢に刺されるからやめれって言ってんだろ!」

 

「やめれってナニよ!やめれって!止めよでしょ!」

 

「突っ込むトコそこかよ!?」

 

もう!どーでもいいでしょ!

 

えーっと、それで…武者系とかナイト系のSDのガンプラを使えば炎を出せるのよね?

 

けど…

 

「ガンプラ…作り直さなきゃダメじゃない…。」

 

私が今作っているガンプラはSDガンダムじゃないのよ。

 

「だな。」

 

「ダメじゃん…。」

 

「だな。」

 

はぁ…結構自信作だから今からSDガンダムのガンプラを使ってまた作り直すって言うのもアレよね。

 

ならもう諦めるしかないのかしら…。

 

「で、だ。他の方法としては 「って!別の方法もあるの!?」 いや、あるだろ当然。」

 

あるんだ!?別の方法!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第14話「烈火天焦」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今日からまた古戦場なQooオレンジでございます。
古戦場2ヶ月連続は辛いですね…。









今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのに 始まります。













ガンプラバトルで炎を纏った刀を振るいたい。

 

そんなちょっとした願いを叶えるために行動を開始した私。

 

リアルの方では海未から教わって護国園田流の技で見事に刀に炎を纏わせて振るうコトが出来たわ。

 

問題はガンプラバトルでの方よ。

 

ガンプラバトル初心者の私じゃどうすれば刀に炎を纏わせるコトが出来るのかなんてこれっぽっちもわかんないわ。

 

だからそこら辺に詳しそうな人を頼るコトにしたの。

 

選択肢としてあげられるのはソラ、にこちゃん、花陽、あとは希とかよね

 

そんな選択肢の中からとりあえずで頼ったのはその日、私の新しいガンプラ作りに色々とアドバイスをしてくれていたソラだったわ。

 

聞き出すまでに紆余曲折あったけど、どうやらガンプラバトルで私の願いを叶えるには、SDガンダムって言うちんちくりんな変なガンプラを使えばいいみたい。

 

方法はわかったんだけど、ここである問題が発覚しちゃったの。

 

だって私…もう普通に自分の新しいガンプラを作ってるんだもん…。

 

SDガンダムのガンプラ以外のガンプラで…。

 

だから諦めるしかない…って思ったんだけど…

 

「で、だ。他の方法としては 「って!別の方法もあるの!?」 いや、あるだろ当然。」

 

あるみたい。

 

他の方法が。

 

「あるならあるで早くいいなさいよ!バカ!」

 

「バカって言う方が 「殴るわよ!本気で!」 そりゃ勘弁。」

 

ソラは私が割と真面目に殺気を込めて拳を握ってみせたら、呆気なく引き下がって行ったわ。

 

ふんっ!情けない!

 

男の子ならちょっとは抗いなさいよね!

 

「まぁいいわ!ほら!早く話の続きしなさいよ!」

 

「いや、話の腰折ったのお前だろ。」

 

「なんか言った!」

 

「ナンニモイッテマセン。」

 

ソラのヤツがナニか言ってたみたいだけど、ちょっと睨んでやったらやっぱり呆気なく引き下がっちゃったわ。

 

「早く説明!」

 

「ア、ハイ。で、だ。SD系のガンプラを使う以外の方法としては、まずはMF系のガンプラを使うってのが1番手っ取り早いな。」

 

「もびるふぁいたー?」

 

「そ。モビルファイター。機動武闘伝Gガンダムに出て来たヤツだな。」

 

えーっと、確かGガンダムって無駄に熱いヤツよね?

 

最後に観てるこっちが恥ずかしくなっちゃう告白して、やっぱり観てるこっちが恥ずかしくなっちゃう必殺技でラスボス?を倒すヤツ。

 

前に花陽に無理矢理見せられたのよ。

 

あれ?でもGガンダムに出て来ていたロボットも普通にモビルスーツみたいなヤツだったような気がするんだけど…?

 

そもそもガンダムってみんなモビルスーツなんじゃないの?

 

そう思った私はとりあえずモビルスーツとモビルファイターのナニが違うのか?ってコトをソラに聞いてみたの。

 

「ねぇ?モビルスーツとモビルファイターってナニが違うの?」

 

その質問に対する答えは…。

 

「あー、そうだな…なんて言えばいいんだ?うーん…操縦システム?設計思想?理不尽さ?」

 

「イミワカンナイ。」

 

「いや、俺も実際意味わかんねぇーんだよな。モビルファイターって。」

 

「どういうコト?」

 

ソラでも意味わかんない?

 

「なんつーか…むちゃくちゃなんだよモビルファイター系って。気合いで何でもしちまう的な。」

 

気合いで何でもしちゃう?

 

ナニソレ。

 

「…イミワカンナイ。」

 

「だな。まぁそんなワケで気合いで何でもしちまう系なモビルファイター系のガンプラを素体に使えば、やっぱり気合い1つで炎を出すなんて余裕だろ?って話だな。」

 

気合いで何でも出来ちゃうとかそこら辺はとりあえずこの際は置いといて、ソラは素体をモビルファイター系にするって言うけど…

 

「ねぇ。この子…どうするのよ。」

 

さっきのSDガンダムのガンプラを使ってガンプラを作り直すって時も問題になったけど、私の新しいガンプラはもうほとんど完成間近なのよ?

 

その作成を止めてモビルファイター系のガンプラを使ってまたガンプラを作り直すの?

 

「あー、まぁおとなしく作り直す…的な?」

 

「ソレ、真面目に言ってるの?」

 

「やっぱりダメか?」

 

「ダメに決まってるでしょ!」

 

また1から作り直しだなんて冗談じゃないわ!

 

「ねぇ!他にもナニか方法はないの!素体から作り直す系じゃなくて、もっとこう…お手軽に出来そうなの!」

 

お手軽に…って自分で言ってアレだけど、そんなお手軽に刀に炎を纏わせるとかやっぱり無理よね…。

 

と、思ったんだけど…

 

「ん。あるぞ?」

 

ソラの答えは私の予想の正反対のモノだったわ。

 

「う"ぇえ!?あるの!?お手軽な方法!」

 

「おうよ。」

 

あるんだ…お手軽な方法…って!

 

「なら最初っからそのお手軽な方法ってヤツを言いなさいよ!ムダに1話の半分くらい使っちゃったじゃない!」

 

「んなコト知らんがな。」

 

「知っときなさいよ!」

 

やっぱりコイツ!1発ぶん殴っておいた方がいいんじゃないの!

 

でもここでおもいっきりぶん殴ったりしたら喋れなくなっちゃうわね…。

 

うん。

 

殴るのは後回しにしたおきましょ。

 

それよりも今はそのお手軽な方法ってヤツを聞き出すのが最優先よ!

 

「それで!そのお手軽な方法ってどうやればいいのよ!」

 

「お前、なんでそんなにキレてんだよ?」

 

「あ"ぁ"?」

 

(うっわガラ悪っ!一応コイツってセレブのお嬢様だよな!?あれ?ヤクザの元締めだったか?)

 

このバカ…絶対にナニか失礼なコトを考えてるわよね。

 

まぁいいわ…って今回はこればっかりね…。

 

「ほら!早く白状しなさい!お手軽な方法!」

 

いつの間にソラの胸ぐらを掴んでいた私に対して、ソラはポツリと呟いたわ。

 

「クリアパーツだよ。」

 

「クリアパーツ?」

 

「そ。クリアパーツ。」

 

ソラが白状したお手軽な方法。

 

それはクリアパーツ…って!ちょっと待ってよ!

 

クリアパーツって言うけどそのクリアパーツをどーすればいいのよ!

 

そう憤慨していると、ソラはすぐに私の怒りを察して続きを話し始めたわ。

 

「クリアパーツを機体の1部に使ったり張り付けたりして、ソコを基点にエネルギー粒子を放出。で、放出されたエネルギー粒子を炎って形に変換させればいいんだ。もちろんシステム周りも弄んなきゃダメだけどな。エネルギー効率を考えれば間接部分をクリアパーツにしちまえばいいんだけど、それだと強度がガクッと下がっちまうからその点は要注意だな。」

 

間接部分をクリアパーツにする?

 

私は机の上に置かれている私の新しいガンプラを見下ろして…

 

「この子の素体になってるガンプラのクリアVer.ってあるの?」

 

と、ソラへと問い掛けたわ。

 

「あー、確か1/100ならあったような?1/144だと無かったハズ?」

 

「ダメじゃない。」

 

「ダメだな。」

 

間接部分をクリアパーツに丸ごと交換して…って考えたけどダメみたい。

 

それじゃ機体の1部にクリアパーツを張り付けて…ってヤツを試すしかないわね。

 

でも…

 

「機体の1部にクリアパーツを張り付けるってどうすればいいのよ…。」

 

ある程度ガンプラ作りに慣れた人たちならそこら辺のコトは簡単なんでしょうけど、私みたいにほとんど初めてガンプラを素組ではなく微改造?で作ってる人にはどうすればいいのか全然わかんないわ。

 

そもそもクリアパーツって改造に使えるようなモノが市販のモノにあるの?

 

自慢じゃないけど自分でクリアパーツを作るとか私じゃ絶対にムリよ?

 

そう考えていると、隣に座っていたソラが椅子から立ち上がって、パパが趣味で集めてて今回の合宿で好きに使っていいと言われた色んな市販パーツが収納されている棚へと歩いて行ったわ。

 

そして少しの間、ソラはその市販パーツが納められた棚を物色して…

 

「お。あったあった。」

 

って言いながら、手のひらくらいサイズの袋に入ってるナニかのパーツを全部で6個、手に持ってテーブルへと帰って来たわ。

 

「ナニ盛ってきたの?」

 

私は私の隣の椅子へと帰って来たソラの手元を覗いてみたわ。

 

そこにあったのはピンク、青、緑、赤、黄色、そして無色。

 

合計6色の市販のモノと思われるクリアパーツだったの。

 

「W○VEってトコが出してるHア○ズってヤツだな。」

 

「Hアイ○?」

 

「おうよ。俺的には市販のクリアパーツの中ではコイツが1番メジャーで使いやすいんじゃねぇーのかって思うんだ。値段的にもお手頃だしな。」

 

「ふーん…。」

 

値段とかは別にどうでもいいけど、私はソラが持って来たHア○ズって言う市販のクリアパーツを改めて眺めてみたの。

 

それは複数のサイズの違う丸いクリアパーツと三角形?みたいなクリアパーツがランナーに収まった状態で袋の中に入れられていたわ。

 

「俺はよくザクのモノアイに使ってるな。」

 

そう言えばこれって何処かで見たわね?って思っていたんだけど、ソラのザクのモノアイってこれを使っていたのね。

 

ソラが使ったのはこれのピンクのヤツかしら?

 

「コイツを使えば1番お手軽だと思うぞ?」

 

それじゃこれを私の作ってるガンプラの何処かに張り付けて、エネルギー粒子を放出させるシステムとそれを炎に変換させるシステムを組み込めばいいのね。

 

「なぁーんだ♪思っていたよりも簡単じゃない♪」

 

このHア○ズってクリアパーツを機体の何処かに張り付けて、あとは色々とシステム面を組んで組み込めば…

 

「って!ドコがお手頃で簡単なのよ!主にシステムを組み込むとこそこら辺!!!素人よ!?私!素人なのよ!ガンプラバトル用のシステムを組んだり組み込んだりとかナニをどーすればいいのかこれっぽっちもわかんないわよ!!!」

 

「そりゃそーだな。」

 

そりゃそーだなってコイツ!わかってて簡単とかお手頃とか言ってたの!?

 

性格悪いんじゃないの!!!

 

「ま、そこら辺の面倒なシステム周りは俺が組んでやるから安心しろって。」

 

「なら最初っからそう言いなさいよ!」

 

「へいへい、悪かったよ。」

 

コイツ!ぜっんぜん!悪かったってなんて思ってないでしょ!

 

「ほれ。そうプリプリしてねぇでどの色のクリアパーツを組み込むか選べって。」

 

怒る私に対してソラは苦笑いを浮かべながら、こちらへと6色それぞれのクリアパーツが封入された6個の袋を差し出して来たわ。

 

その様子に若干呆れつつ、私は差し出された6個の袋を見比べてみたわ。

 

ピンク、青、緑、赤、黄色、無色。

 

どの色のクリアパーツが良いかしら?

 

私的にはやっぱり…

 

「赤…かしら?」

 

赤。

 

私が1番好きな色。

 

ぶっちゃけ作ってるガンプラも赤く染め上げているから、色が被っちゃうんだけど、それでもやっぱり私は選ぶなら赤い色を選んじゃうわ。

 

だって赤が1番好きな色だから。

 

「赤、ねぇ。モロに色かぶりするんじゃねぇーの?」

 

「わかってるわよ。でもとりあえずは赤でやってみたいの。」

 

「ふーん。まぁいいんじゃねぇの?仮にダメそうなら他の色のクリアパーツを使ってやり直せばいいワケだし。」

 

「うん!」

 

そんなワケで私が選んだのは赤いクリアパーツ。

 

値な無色のクリアパーツをクリアカラーで塗装すれば、自分好みの色のクリアパーツを作るコトも出来るらしいわ。

 

ガンプラ…って言うか模型?って、ホント色んなコトが出来ちゃえるのね。

 

「うっし。どの色が良いのかも決まったんなら、次はクリアパーツの裏打ちだな。」

 

「裏打ち?」

 

「おうよ。クリアパーツの発色を良くするためのちょっとした下準備ってヤツだな。」

 

「そんなコトもしなきゃダメなんだ…。」

 

「別に必ずやらなきゃダメってワケじゃねぇーけど、裏打ちをするとしないとだとクリアパーツの光具合が段違いなんだよ。個人的にはやっておいた方が良いと思うぞ?」

 

「ふーん…。」

 

ソラがやっておいた方が良いって言うならやっておいた方が良いのかしら?

 

「そんなに難しい作業でもねぇーからソコまで身構えなくても大丈夫だって。」

 

裏打ち?って作業をどうするか。

 

そのコトを考えていると、ソラがやっぱり苦笑いしながら難しくはないから身構えなくても大丈夫って言って来たわ。

 

ガンプラ作りに慣れてる連中の難しくないから大丈夫は、私みたいなガンプラ作りの素人には全然大丈夫じゃない場合が多いから簡単に信じちゃダメなのよね。

 

でもまぁ…

 

「とりあえずは挑戦してみようかしら?」

 

チャレンジ精神って大切よね?

 

だから…

 

「その裏打ち?ってヤツ。ちゃんと教えてよ?」

 

「おうよ。任せとけってけ。」

 

こうして私は裏打ちって言うクリアパーツの下準備?にチャレンジしてみるコトになったの。

 

ガンプラバトルで刀に炎を纏わせる。

 

それが出来るまではまだまだ手間が掛かりそうだわ。

 

それでも絶対にやってみせるんだから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第14話「烈火天焦」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回の古戦場も無事に8万位以内に入れたQooオレンジでございます。
それにしても…やっぱり古戦場2ヶ月連続は辛いです…。









今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのさん 始まります。














ガンプラバトルで刀に炎を纏わせる。

 

そのために私はクリアパーツを使用するコトになって、クリアパーツの光具合が変わってくるらしい“裏打ち”って作業をするコトになったの。

 

「今回“裏打ち”で使うのはコイツだな。」

 

ソラがそう言いながら自分のツールケースから出したのは、メッキコーティングされているかのようにキラキラと光りを反射する赤や青、金色に銀色とかの複数のテープだったわ。

 

「なんて言うか…ずいぶんと派手なテープね?」

 

「だな。」

 

キラキラと光りを反射する派手なテープなんて、暗緑色とかの地味な機体色を好むソラがよく持ってたわね。

 

「コイツはアルミを蒸着したモノでラピーテープって名前なんだよ。まぁ見ての通りメタルっぽい感じのテープだな。」

 

「ふーん。それで?コレをどう使えばいいの?」

 

「個人的には蒸着ってとこでドコの宇宙刑事よ!って欲しかったなぁ…。」

 

「は?」

 

ソラがナニかイミワカンナイことを言ってるけどそこは無視しして…私はソラから手渡されたラピーテープ?ってテープを手元で弄びながらそう訪ねたの。

 

普通に考えればテープなんだから貼るのよね?

 

だってテープなんて貼る以外の用途が無いじゃない。

 

「ソイツをクリアパーツの裏側に貼るんだよ。」

 

ラピーテープの用途。

 

それは私の予想通りにクリアパーツに貼るってモノだったわ。

 

ただし貼るのはクリアパーツの裏側。

 

裏側に貼るから“裏打ち”なのね。

 

でもクリアパーツの裏側に貼るって言うけど、これを貼るならせっかくの色んな色があるキラキラ部分が反対側になっちゃうんじゃないの?

 

「ちなみに今回の用途で使うのはテープの表側じゃなくて裏側の銀色の方な。」

 

「えっ?そうなの?」

 

「おうよ。」

 

赤や青とかの表側の部分じゃなくて、今回の用途で使うの裏側なんだ。

 

って言うか、これの裏側って銀色なんだ。

 

そう思ってロールされているテープを少しだけ剥がして裏側を確認してみると、ソラの言う通りホントにピカピカの銀色だったわ。

 

「クリアパーツの裏側にコイツを貼るとその銀色の部分が光を反射してクリアパーツが光って見えるようになるんだよ。」

 

私が少しだけラピーテープをロールから剥がして裏側を確認していると、ソラがどうしてラピーテープをクリアパーツの裏側に貼るのかの説明をしてくれたわ。

 

そっか。

 

この“裏打ち”って作業はラピーテープの裏側の銀色部分で光を反射させて、クリアパーツを光らせるためにやるんだ。

 

「なんか思っていたよりも結構簡単?」

 

「だろ?んじゃサクッとやっちまってくれや。」

 

「うん。」

 

私はソラに促されて赤い丸いクリアパーツをニッパーを使ってランナーからゲート部分を少しだけ残して切り取り、少しだけ残したゲート部分をやっぱりニッパーを使って切断。

 

その切り取った赤い丸いクリアパーツの裏側に、ラピーテープをロールから剥がして貼り付けて…あれ?

 

「これ、ラピーテープを貼ったらどうするの?」

 

丸いクリアパーツの裏側にラピーテープを貼ったんだけど、ラピーテープがクリアパーツから盛大にはみ出しちゃってるのよ。

 

「どうするの?って、普通にデザインナイフでクリアパーツからはみ出してる部分を切るんだよ。」

 

「あ、なるほど…。」

 

その言葉に私は自分のツールケースからデザインナイフ代わりに使っている愛用のメスの1本を取り出して、刃を丸いクリアパーツの縁にそうように動かすわ。

 

その作業をしていると、横から覗いていたソラが…

 

「なぁ…ソレ、デザインナイフって言うよりもメスだよな?ほら?手術とかで使う?」

 

って、話し掛けて来たの。

 

「そうだけど?それがどうかした?」

 

「いや、どうかした?って…なんでメス?」

 

「なんでって言われても…?」

 

私、デザインナイフよりもこっちの方が使い慣れてるのよね。

 

「別に切れるならデザインナイフでもメスでも刀でもビームサーベルでもなんでもいいんだけどよぉ…。(まぁぶっちゃけこの物語はフィクションです、ってヤツだしな。そんなワケでそこんトコ、ご覧の皆さんもよろしく頼んます。) 」

 

ソラはどこか不服そうにそんなコトを言って来るわ。

 

なんでもいいなら別にどうでもいいじゃない。

 

ソラの言葉に対して内心でそう返しながら、私はメスの刃を赤いクリアパーツの縁に添わせて進めるわ。

 

「1度でぐるっと丸く切らなくても大丈夫だぞ?最終的にクリアパーツの縁からラピーテープがはみ出さなけりゃいいんだから。」

 

そうは言うけど、やっぱり1回でキレイに丸く切り抜きたいじゃない?

 

そう思いながら刃を進めて、ラピーテープの余剰部分をキレイに切り取れた!って思った瞬間…

 

「あっ…!」

 

切り取ったクリアパーツが手元から飛んでいっちゃったの。

 

「あー、細かいパーツってムダに良く跳ぶんだよなぁ。」

 

「呑気なコト言ってないで飛んで行ったパーツを探しなさいよ!」

 

「へいへい。」

 

呑気なコトを言ってるソラを叱りながら、私はテーブルの上から飛んでいっちゃった小さな赤いクリアパーツを探したんだけど…

 

「なんでどこにも無いのよ!?」

 

床に落ちたハズの小さな丸いクリアパーツはどこにも見当たらなかったの。

 

「ガンプラのちっさいパーツが跳んでくと何故かどこにもねぇ…ガンプラあるあるだな。」

 

「ナニよ!その嫌すぎるあるあるは!」

 

ソラのガンプラあるあるを聞きながら床をくまなく探したんだけど結局…

 

「無いんだけど…。」

 

飛んでいっちゃった“裏打ち”したばかりの小さな丸いクリアパーツはどこにも無かったの。

 

もう!せっかくちゃんとキレイにラピーテープの余剰部分を切り抜けたのに!

 

「ま、おとなしくやり直しとけ。まだHア○ズもラピーテープもあるからよ。」

 

「言われなくてもやり直すわよ!!!」

 

そんなワケで“裏打ち”作業のやり直しよ!

 

さっきと同じ手順でクリアパーツをランナーから切り取って、ラピーテープを裏側に貼って…

 

「おう。今度は飛ばすなよー。」

 

「わかってるわよ!ちょっと黙ってて!」

 

ソラがチャチャを入れる中、私は再び右手に握ったメスの刃をゆっくりと動かすわ。

 

ゆっくり…ゆっくり…ゆっくり…。

 

私はゆっくりと、そして慎重に、手にしたメスの刃を進めたわ。

 

そしてついに!クリアパーツからはみ出していたラピーテープの余剰部分をキレイに切り取るコトに成功したの!

 

「やった!」

 

「おう。ただ…そこで力余ってまたパーツがピョンっと行くと悲惨だから気を付けろよ?」

 

「もう!不吉なコト言わないでよね!」

 

そんなコト言われると実際にやっちゃいそうで怖いのよ!

 

私ははみ出していたラピーテープ部分をキレイに切り取れたクリアパーツを、ピョン♪って飛んでいっちゃって失くさないように大切にパーツ保管用のケースに入れたの。

 

これでもうピョン♪って飛んでいっちゃうコトはないわ。

 

「ちなみに今回はラピーテープを使ったけど、メッキ系の塗料を裏側に塗ってもいいぞ。今回使った100均で売ってるラピーテープの方がコスパ的には良いけどな。なんせ100均だから100円(+税)だし。」

 

「ラピーテープじゃなくてもいいんだ…。なら私としては切り取る作業が無い分、メッキ塗料?ってヤツを裏側に塗った方が楽だったわ…。」

 

別にコスパが高くても私にはなんの問題もないもん。

 

「それで?次はどうすればいいの?」

 

次にクリアパーツの“裏打ち”をする時はコスパなんて関係なしに絶対にメッキ塗料を使ってやる!と、私はそんなコトを内心で決意しがら、ソラに次はどうすればいいのか問うわ。

 

「おう。あとは模型用の接着剤で貼るだけだ。」

 

「……それだけ?」

 

「それだけだな。」

 

「ふーん。」

 

“裏打ち”って作業も思っていたよりも簡単だったけど、そのあともクリアパーツを貼るだけってずいぶんと簡単なのね。

 

となると問題は…

 

「クリアパーツ…ドコに貼ろう…。」

 

よね。

 

「刀に炎ってならやっぱ刀身のドコかか?」

 

「うーん…でもそれだと鞘に刀が入らなくなるわ。」

 

「鞘に入らねぇーなら鞘を新しく作ればいいんじゃね?」

 

「あのねぇ…その“無いなら作れ”ってアンタや花陽に希のそのビルダー的なノリ!私みたいな素人に出来るワケ無いでしょ!」

 

「ア、ハイ。」

 

「まったく…!ほら!次の案!」

 

「 (次の案ってコレ、誰のガンプラだよ…いや、まぁいいけど。) 機体全体にエネルギー粒子を纏わせるとかなら機体の胸部装甲の辺りとかに貼り付けてるのを良くみるな。」

 

機体全体に纏わせる…ねぇ…。

 

全身に炎を纏わせるって言うのもカッコ良さそうよね…。

 

でもその場合って機体が熱でヤバいコトになったりしないのかしら?

 

「あとは…腕とか足とか?」

 

「私の場合は足はナシじゃない?別に蹴り技はあんまり使わないから。」

 

「んじゃ腕か?」

 

腕かぁ…。

 

私は脳内で腕にクリアパーツを取り付けた新機体をイメージしてみたわ。

 

深紅の装甲。

 

その腕部にキラリと光る赤いクリアパーツ。

 

バトル中にクリアパーツから溢れ出るキラキラとしたエネルギー粒子が刀に纏わりついて、そして…発火!

 

ん。

 

なかなか良いかも?

 

けど…

 

「私、腕の部分を使って結構攻撃を受け流したりするんだけど?」

 

「んなコトしたら当然クリアパーツ割れるだろ。」

 

「よねぇ…。」

 

腕の部分に取り付けるのは良いかも?って思ったんだけどなぁ…。

 

「なら手の甲とかはどーよ?」

 

「手の甲?」

 

手の甲は手の甲で裏拳とかしそうよね。

 

でもまぁ実際、私じゃ裏拳なんて滅多に使わないわよね?

 

なら別に問題ない…かも?

 

「ん。決めたわ!クリアパーツ着けるの!手の甲にする!」

 

「おう、そーか。んじゃま、決まったんならさっさと貼っちまえ。」

 

「わかってるわよ!」

 

そんなワケで完成したクリアパーツは新機体の左手の甲に貼り付けるコトにしたわ。

 

ピンセットでパーツケースの中から慎重に“裏打ち”した赤いクリアパーツを取り出して、その裏側に接着剤を塗って…

 

「慎重に…慎重に…」

 

左手が甲の部分に…

 

「ん…。」

 

そっと乗せる。

 

そして左手の甲の部分に乗せたクリアパーツをちゃんと接着させるためにそっと指で押したわ。

 

ズレないように…そっと…。

 

「いや、指でやんのかよ?」

 

外野がナニか言ってるけど気にしないわ。

 

そして指を離すと…

 

「ん!」

 

これで完成!よね?多分?

 

あとは…

 

「ソラ!例のシステム周りとかってヤツはちゃんとやってよね!」

 

ソラに専用のシステムを組んで貰って組み込めば、ついに刀に炎を纏わせて振り回せるわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソラに専用のシステムを組んで貰っている間、私は新しいガンプラの組み立てを続けたわ。

 

組み立てって言っても、実はもうほとんど完成してるんだけどね。

 

だからちょっとだけ私の新しいガンプラを紹介しておくわ。

 

名前は“紅姫”。

 

私がガンプラバトルを初めてからずっと使っていたパパに貰った“百式”を1度バラバラにして、金色の部分を全部紅く、胸部装甲部分を黒くそれぞれ塗装したの。

 

ガンプラを作り慣れた人たちから見ればただ塗装しただけなんでしょうけど、私としてはこれでもスゴく頑張ったのよ?

 

ちなみにこの子の“紅姫”って名前はパパが名付けてくれたの。

 

“真姫の紅い百式”だから“紅姫”なんだって。

 

安直よね。

 

けど私はこの“紅姫”って名前、結構気に入ってるの。

 

そう言えば“紅姫”って名前を聞いた花陽が“観音開きして改めちゃうんですか!?”とかイミワカンナイことを言ってたわね。

 

ほんと、イミワカンナイわ。

 

そんな私の“紅姫”の装備は“百式”の時とおんなじでビームライフルとビームサーベルとクレイバズーカ、それに頭にバルカン砲。

 

そして左腰のサイドアーマーに3ミリ穴ってヤツをあけて取り付けた刀が1本。

 

あとは“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中に入れてある予備の刀が数本。

 

刀は海未の“嫁斬丸”みたいな一品物じゃなくて、全部数打ちの既製品よ。

 

見ての通り上でも言ったけど“百式”の時とおんなじ構成ね。

 

実際に動かしてみてからまた少し弄るかもしれないけど、基本的にはこれで私の“紅姫”は完成よ。

 

そうこうしているうちに…

 

「おう。ご希望のシステム組み終わったぞ。」

 

ソラが例の専用のシステムを組み上げ終わったのよ。

 

「早いわね。ねぇ?ちゃんと組んでくれたの?」

 

「モチのロンだっての。これでもプログラム関連は得意なんだよ。」

 

ソラって基本的にチンピラだからプログラム関連が得意とか言われてもイマイチ信用ならないのよねぇ。

 

「まぁ実際に試してみればわかるだろ。ってなワケで…今から1戦行っとくか?」

 

半目でソラを睨んで居ると、ソラが専用のシステムを組み込むために渡していた私のGPベースをこちらへと差し出しながらそう言って来たわ。

 

私はソラが差し出して来た深紅のGPベースを受け取りながら…

 

「とーぜんよ!」

 

って答えてやったわ。

 

“紅姫”の初陣よ!

 

斬って燃やして大暴れしてやるわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第14話「烈火天焦」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやく30msのアーム&レッグパーツの予備を買えたQooオレンジでございます。
これで家のティアーシャがついに3人娘に…。









今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのよん 始まります。














あれやこれやと作業を終えて完成した私の新しいガンプラ“紅姫”。

 

その新しいガンプラ“紅姫”の初めての実戦投入のために、私はソラを伴って別荘地下に設置してあるガンプラバトルシミュレーターへとやって来たわ。

 

地下室にガンプラバトルシミュレーターと一緒に備え付けられているGPスキャナーで、もってきた“紅姫”をデータとして読み込ませて、それを私のGPベースへと書き込み。

 

私がその作業をしている間、ソラはバトル参加のための準備をしてくれていたわ。

 

ガンプラバトルシミュレーターが設置されてあるアミューズメントセンターだと、専用のスタッフさんがそこら辺のコトはやってくれるんだけど、私の別荘の設置されてあるヤツだと自分たちでやらなきゃダメなのよ。

 

そうこうしているとソラの方はバトル参加のための設定を終わらせたみたいで、自分の暗綠色のGPベースを手に持ちながらこちらへとやって来たわ。

 

「おう。こっちは終わらせておいたぞ。そっちの方はどーよ?」

 

私の方へとやって来たソラは、そう言いながら私の手元のGPスキャナーの画面を覗き込んだわ。

 

「お?固有アビが生えてるじゃねぇーか?」

 

GPスキャナーの画面を覗き込んだソラは、その画面に表示されていたある一文を目にして嬉しそうにそう言って来たわ。

 

「固有アビってこの“烈火装”ってヤツよね?コレってソラが設定したんじゃないの?」

 

GPスキャナーに“紅姫”を読み込ませた時に出てきた固有アビリティ“烈火装”。

 

同時に表示された説明を読んでみると、全身に炎を纏い一時的に機体性能を上昇させる…って感じの任意発動型のアビリティみたい。

 

コレって一部のガンプラに発現する“限界突破(リミットバースト)”みたいなモノってコトよね?

 

「俺はこんな設定してねぇーぞ?ってかコレ系の固有アビの有無は、全部ガンプラをスキャンした時にガンプラバトルシミュレーターのマザーシステムの判断で付与させるんだよな。まぁぶっちゃけどんな条件でコレ系の固有アビが発現するのか?ってのは、未だにガンプラバトル七不思議の1つってヤツなんだよ。とりあえずは固有アビが発現してラッキー的に考えとけば良いんじゃねぇーの?任意発動型だから別にあって悪いモンじゃねぇーからよ。」

 

「ふーん…そうなんだ…。」

 

ガンプラバトルにも色々あるのね。

 

とりあえずはこの“烈火装”って固有アビリティもあとで試してみないとダメね。

 

全身に炎を纏ってパワーアップ…うん。

 

ちょっとカッコいいかも?

 

「それで?今日のバトルはどんなトコに行くの?」

 

私は“紅姫”に発現した固有アビリティの話を終わらせ、今日のバトルの話に話題を変えたわ。

 

ガンプラバトルって言っても色んな種類?シチュエーション?があるから。

 

ガンダムの名場面みたいなトコに乱入するヤツとか、私としては1番馴染み深いバトルロイヤルとかそんな感じのヤツ。

 

私としてはやっぱり色んな人やガンプラと戦えるバトルロイヤルがいいわね。

 

「ん。今日は時間帯的にバトルロイヤルに参加出来そうだからバトルロイヤルにしたぞ?ダメだったか?」

 

やった♪バトルロイヤル♪

 

「問題ないわ。」

 

素っ気なく返事を返したけど、私としてはバトルロイヤルで問題ないどころかむしろ上等って感じだわ。

 

凛や花陽的に言えばばっちこーいってヤツね。

 

「問題ねぇーなら問題ねぇーな。」

 

「ナニよソレ?イミワカンナイ。」

 

「いや、コレ位はわかれよ。」

 

「どーでもいいわ。それよりもほら?準備出来てるなら早く行きましょ。」

 

このまま話しているとまたいつもみたいにグダグダになりそうだから、私は会話を無理矢理気味に中断させて、ガンプラバトルシミュレーターの筐体の方へと歩き出したわ。

 

「ったく…まぁいいさ。」

 

ソラも私に続いてガンプラバトルシミュレーターの筐体へと向かって来たわ。

 

「それじゃあっちで。」

 

「おうよ。」

 

そして2人でそれぞれ指定された筐体へと乗り込んで毎度お馴染みの出撃準備。

 

いつも通りGPベースをセットしてコンソールをポチポチ。

 

マザーシステムから出撃許可がおりたから…

 

「西木野 真姫!“紅姫”!出るわよ!!!」

 

早速出撃よ!

 

“紅姫”の背中のスラスターを噴射させて発進ゲートを疾走。

 

そしてそのままゲートをくぐり抜けて…

 

「今日は宇宙…か。」

 

今日のバトルフィールドである宇宙空間へと“紅姫”と共にその身を踊らせたわ。

 

何処までも広がる漆黒の宇宙。

 

そんな真っ黒な宇宙空間に身を漂わせながら、私は今さらながらある疑問を思い付いたわ。

 

それは…

 

「宇宙で炎って使えるの…?」

 

ってモノなの。

 

みんなも知っての通り、宇宙には酸素が無いわ。

 

炎を燃やすには酸素が必要。

 

酸素が無いと炎は燃えない。

 

酸素が無い宇宙じゃ炎は燃えない…。

 

ねぇ?これってもしかしなくても普通にダメなんじゃないの?

 

そんなコトを考えていると…

 

[[おう。待たせたな。]]

 

ソラが愛機の“ザク・リヴァイブ”と共に私の“紅姫”の隣へとやって来たわ。

 

私は早速、“紅姫”の隣にやって来たソラにさっき思い付いちゃった嫌な予想を問い質すコトにしたの。

 

「ねぇ!スッゴい今さらなんだけど、宇宙じゃ炎って使えないんじゃないの!」

 

この私の問いに対するソラの答えはと言うと…。

 

[[あー、うん。多分大丈夫だろ。]]

 

と言うなんともヤル気の無いモノだったわ。

 

「ナニよ!そのテキトーな答えは!!!」

 

こっちは真面目に心配しているのに!

 

[[イヤ、火炎放射とかは物理的?な炎関連の兵器類は使えねぇハズだけど、エネルギー粒子を使った場合やSDガンダム系の謎パワーにその他諸々のオカルト的なヤツは問題なく使えるハズだぞ。俺自身は使ったコトねぇーからよくわかんねぇーけど。]]

 

やっぱり言ってるコトがテキトーだわ…。

 

けど…

 

「使えるんならまぁ大丈夫…なのかしら?」

 

[[大丈夫だろ?ってかそんなに心配なら実際に使ってみればいいんじゃねぇーの?]]

 

「………それもそうね。」

 

確かに実際に使ってみた方が手っ取り早いわね。

 

でもどうせ使うなら試し斬りも兼ねてやりたいわね。

 

ドコかにテキトーに試し斬り出来そうなヤツが居ないかしら?

 

そんなコトを考えていると、コクピットに突然緊急通信を告げるアラートが鳴り響いたわ。

 

「っ!?ナニよ!コレ!」

 

[[緊急通信のアラート?バトロイでなんて珍しいな。]]

 

「アンタはなんでそんなに落ち着いてるのよ!」

 

[[いや、だって珍しいってだけでたまーにあったからな。]]

 

そうこうしているうちに

 

《緊急ミッションが発令されました。現在、地球に向かってコロニーが落下中です。連邦軍所属のMS各機は敵部隊を撃破して、このコロニーの落下を阻止して下さい。繰り返します…》

 

って感じで緊急通信が流れたの。

 

「コロニーの落下?連邦軍?ナニよコレ!イミワカンナイ!!!ソラ!説明!!!」

 

[[へいへい。コイツはバトロイでたまーにあるミッション形式のサプライズバトルってヤツだよ。バトロイに参加してる連中が敵味方の2つの勢力に振り分けられて、マザーシステムから通達されたミッションをクリアするために振り分けられた遊軍同士で協力して戦う…ってモンなんだ。今回の場合は俺たちは連邦軍でコロニーの落下阻止。敵軍はまぁ多分ジオンでコロニー落としの成功ってトコだろーな。]]

 

つまりは通常のバトルロイヤルとは違って、他の参加者が仲間になって、仲間にならなかった参加者と競いながらミッション達成を目指す…ったコトね。

 

[[ちなみに湧いてくるモブも毎度お馴染みのハイ・モックじゃなく、そのミッションのベースになったシチュエーションに出てくるヤツになるぞ。今回なら味方モブはジム系の機体で、敵モブはジオン系の機体だな。ってか今回のシチュエーション、0083のラストバトルか?]]

 

ソラのそう言うと、“紅姫”の広域レーダーに敵機を示す赤い光点が3個、こちらへ向かって来ているのが確認出来たわ。

 

“紅姫”のメインカメラを望遠モードに切り替えて、こちらへと向かって来ている敵機の姿を確認してみると…

 

「あれって…“ザク”…よね?」

 

そこに居たのは見慣れた坊主頭に1つ目の緑色のモビルスーツだったの。

 

[[性格には“F2ザク”のジオン仕様だな。]]

 

「そんなの私じゃ見分けつかないわよ!あと細かい男は嫌われるわよ!」

 

[[ガンヲタ的には細かい仕様を見逃した方が嫌われるんだよ。]]

 

「そんなの知らないわよ!」

 

そんなやり取りをしているうちに、3機のザク…ソラ曰く“F2ザク(ジオン仕様)”は、それぞれ手にしたいたマシンガンをこちらへと構えて攻撃態勢に入っていたの。

 

あとちょっと近寄って来たら射程内って感じね。

 

[[ザク好きとしては複雑な気分だけど、試し切りには丁度良いんじゃねぇーのか?]]

 

“ランドセル”とか呼ばれている“ザク”のバックパックのスラスターを噴射させながら接近し続けている3機の“F2ザク”を見ながら、ソラが呑気にそんなコトを言ってきたわ。

 

まぁ確かにアレが今回のNPC操作のモブモビルスーツってコトなら、“紅姫”の炎を纏った刀の試し斬りには最適よね。

 

それじゃ…

 

「やってやろうじゃないの!」

 

私は気合いを入れ直すと、サブコンソールを操作して1つのシステムを起動させるわ。

 

起動準備を整えて…

 

「“Awake”」

 

最後に起動キーとなるワードをポツリと呟いたわ。

 

それと同時に“紅姫”の左手の甲の部分に取り付けた深紅のクリアパーツから、淡い白色の粒子が漏れだして来たの。

 

この淡い白色の粒子が私の“紅姫”の発するエネルギー粒子ってヤツなのね。

 

コレ、機体によって色が違うらしいけど、私の場合は淡い白色なんだ…結構キレイじゃない。

 

そんなコトを思いながら、私は“紅姫”の左腰から刀を抜き放ち、淡い白色の粒子が漏れだし続けている左手の甲へと抜き放った刀の刀身をかざしたわ。

 

すると淡い白色の粒子は吸い込まれるかのように刀へと纏わりついて行ったの。

 

右手に持った刀の刀身に十分に淡い白色の粒子が纏わりついて時分を見計らって…

 

「“Blaze”」

 

私は次のキーワードを呟いたわ。

 

“燃えろ”と言うその言葉と共に、刀身に纏わりついていた白色の粒子は一気に燃え上がったわ!

 

ごうごうと深紅に燃え上がる炎。

 

そのキレイな深紅の炎に一瞬魅入っていると…

 

[[おいっ!ボケッとしてんじゃねぇーぞ!]]

 

隣に居たソラが声を掛けて来たのよ。

 

私はその言葉にハッとして視線を刀から前へと向けたわ。

 

すると、そこにはさっきよりもさらに接近して来ていて、今にもマシンガンを発射しようとしている3機の“F2ザク”の姿があったの。

 

マズイ!

 

そう思ったのも束の間、3機の“F2ザク”は一斉に手にしたマシンガンをぶっ放して来たわ!

 

「このっ!!!」

 

私はこのマシンガンの一斉射撃に対して、咄嗟にスラスターを噴射させて“紅姫”を加速!

 

ここで引いたらこのままあの3機の“F2ザク”にイニシアチブを取られたままになっちゃう!

 

そんなのまっぴらゴメンだわ!

 

だからこそ!ここは前進よ!!!

 

3機の“F2ザク”のマシンガンから放たれる弾丸の嵐の中へと身を踊らせつつ“紅姫”をさらに加速!

 

何発かの弾丸が“紅姫”の真っ赤な装甲を掠めて行ったけど、幸い致命傷になるようなダメージじゃないわ!

 

“紅姫”が接近して来たコトで、3機の“F2ザク”の内の2機がマシンガンを手放して、腰からヒートホークを抜き放ってこちらへと加速して来たの。

 

「ただのモブザクのクセに私に近接戦闘を仕掛けて来るだなんてナマイキよ!」

 

私は3機の“F2ザク”の内の1番手前に出て来たヤツの懐へと“紅姫”をさらに加速させて潜り込み…

 

「ハッ!!!」

 

気合い一閃。

 

燃え盛る刀を横薙ぎに振り抜いて1番手前の“F2ザク”を斬り裂いてやったわ!

 

胴体を真っ二つにしてやった“F2ザク”の残骸を押し退けて、私と“紅姫”はさらに前進!

 

“F2ザク”の残骸を押し退けた先には、もう1機のヒートホークを構えた“F2ザク”が待ち構えていたわ。

 

2機目の“F2ザク”はヒートホークを大きく振りかぶって、今にも“紅姫”へ向けて振り下ろそうとしていたの。

 

私はそのヒートホークを大きく振りかぶった“F2ザク”へ向けて、さっき真っ二つに両断した方の“F2ザク”の残骸(上半身の方)を掴んで投げつけてやったわ!

 

投げつけた“F2ザク”の残骸は見事にもう1機の方のヒートホーク持ちの“F2ザク”にクリーンヒット♪

 

ヒートホークを持ったもう1機の“F2ザク”は、私の投げつけた残骸をモロに食らって大きく態勢を崩しちゃったわ。

 

「そのスキ!見逃すなんてしないわよ!!!」

 

当然、私は態勢を崩した“F2ザク”へと“紅姫”を一気に接近させて燃え盛る刀を一閃!

 

2機目の“F2ザク”もキレイに両断してやったわ♪

 

これで残りはあと1機!

 

“紅姫”の視線を前へと向けると、両断された2機の“F2ザク”の残骸が漂うその向こう側に、残り1機の“F2ザク”がマシンガンの銃口をこちらへと向けているのが見えたわ。

 

このままじゃアイツに近付いて刀を振り抜くよりも先にマシンガンを打たれちゃいそうね。

 

なら…

 

「試してみるしかないわね!」

 

私は“紅姫”が手にした刀を脇構えで構え直し…

 

「護国園田流!剣衝術!火ノ行!緋燕!!!」

 

“飛べ!”という強い意思と共に刀を振り抜いたわ!

 

振り抜いた刀からは緋色の燕を模した斬撃が飛んで行ったわ♪

 

ガンプラバトルでトンデモ系の護国園田流の気闘剣術の再現はムリかな?って思ったけど、バトル前に事前に受けていたソラのアドバイス通りに技のイメージを強く持って行えばちゃんと再現出来ちゃえたわね♪

 

そんな感じで刀から飛び立った燃え盛る緋色の燕は、真っ直ぐにマシンガンを構えた“F2ザク”の最後の1機へと向かって行ったわ。

 

そして緋色の燕は“F2ザク”へと襲い掛かり…

 

「散りなさい!」

 

爆発。

 

[[ハデだなぁー、オイ。]]

 

後方に待機していたソラが“緋燕”を受けて爆散する“F2ザク”を見ながらそんなコトを言って来たけど…うん。

 

まぁ確かに緋色の燕が飛んで行って触れた瞬間に大爆発する“緋燕”って見た目も結果もハデよね。

 

けど…

 

「炎を纏った刀…ちゃんと使えたわね…!って!?う"ぇぇぇぇぇぇ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第14話「烈火天焦」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スパロボV(今さら)女性縛りプレイ中なQooオレンジでございます。










今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのご 始まります。














護国園田流 剣衝術 火ノ行“緋燕”

 

燃え盛る緋色の燕を放つ護国の剣技で接敵した“F2ザク”の最後の1機を葬り、炎を纏った刀が大成功したコトに喜んでいたんだけど…

 

「炎を纏った刀…ちゃんと使えたわね…!って!?う"ぇぇぇぇぇぇ!?」

 

その瞬間、“紅姫”の右手に持っていた刀がバキバキと異音を響かせながら砕け散っちゃったのよ。

 

「なんで!?まだほとんど使ってなかったのに!?」

 

確かに毎回毎回、戦う度に刀を折ったり砕いたりはしていたけど、今回みたいにたった数回振るっただけでここまで派手に砕け散っちゃうコトなんて無かったわよ!?

 

さっきまで使っていた刀ってもしかして不良品だったとか!?

 

[[市販の数打ちジャパニーズブレードじゃそうなるわな。]]

 

刀身が砕けた刀の柄の部分だけを握って呆然としていると、ソラが訳知り顔でそんなコトを言ってきたの。

 

「ナニ1人で納得してるのよ!」

 

私はソラのその言葉に咄嗟に返事を返しちゃったわ。

 

これも条件反射ってヤツなのかしら?

 

[[エネルギー粒子を属性変換させて使うと得物の…今回なら刀の耐久値がムダにゴリゴリと減ってくんだよ。市販のモノならご覧の通りってヤツだな。例外として、海未さんの使ってる“妖刀・嫁斬丸”みたいなガチモンの得物なら、エネルギー粒子との親和性だかなんだかが高くて問題無く使えるって話だぞ?んなレアなモンなんざ俺は実際に使ったコトねぇーから、ぶっちゃけそこら辺どうなのかよくは知らねぇーけどな。]]

 

私の咄嗟の返事に対して、ソラはそう答えてくれたわ。

 

つまりは市販の武器だとエネルギー粒子を変換させて炎を纏ったりする属性変換を使うと、その武器の耐久値がバカみたいに一気に減っていって今みたいにすぐ壊れちゃう…ってコトらしいわ。

 

うん。

 

そんなの…

 

「私!説明されてない!!!」

 

[[おう。俺も説明してねぇーな。ってか忘れてた。]]

 

「はぁ!?忘れてたって!バカじゃないの!!!」

 

炎を纏うと刀の寿命がヤバいってソコはかなり大事なトコでしょ!

 

ソレを忘れてたって!

 

[[仕方ねぇーだろ。そもそもエネルギー粒子の属性変換なんてドが付くマイナーなモンを使ったコトねぇーし。知っていただけマシってレベルだぞ?それよりも…ほれ。次が来たぞ?]]

 

ソラはそう言うと、“ザク・リヴァイブ”の右手に持たせたある大型ビームマシンガンを私の後ろ方へと向けたわ。

 

私は振り返ってソラが示したその方向を確認してみると…

 

「げっ!?」

 

“ぐぽーん”と1つ目を光らせる大量のモビルスーツたちが迫って来ていたのよ。

 

さっき戦った“F2ザク”に宇宙用の“ドム”の“リック・ドム”。

 

あとは“ゲルググ”って名前のムッチリしたヤツも何機かいるわ。

 

[[ちなみに“リック・ドム”じゃなくて“リック・ドムⅡ(ツヴァイ)”だぞ?]]

 

ソラが私の地の文に対してそんなメタいコトを言ってるけど無視よ!無視!

 

って言うか“リック・ドム”とソラの言う“リック・ドムⅡ”ってドコが違うのよ!

 

ただの“ザクⅡ”とさっき倒して今もまたこっちに向かって来ている“F2ザク”の見分けだってどーすれば付くのかわかんないわ!

 

[[“ゲルググ”も普通の“ゲルググ”じゃなくて“ゲルググM(マリーネ)”ってヤツだぞ。]]

 

しかもよ?ソラのバカはさらに“ゲルググ”も普通の“ゲルググ”じゃないぞって追撃を仕掛けて来やがったわ!

 

「だーかーらー!そんなのガンダム&ガンプラ初心者の私に見分け付くわけないでしょ!!!ナニよ!そのマリーネって!“ゲルググ”のマリネかナニか!?」

 

[[“ゲルググ”のマリネってお前なぁ…あんなモンをマリネにしたって普通にマズイだろ?]]

 

「そんなの実際に食べてみないとわかんないじゃない!」

 

[[んじゃ食うのか?“ゲルググ”のマリネ作ったら?]]

 

「食べるワケ無いじゃない!バカなんじゃないの!ってかバカでしょ!!!」

 

[[いや、お前が“ゲルググ”のマリネとかボケ出して実際に食うとか言い出したからだろーが…。]]

 

「うっさい!バカ!!!」

 

[[へいへい。わるーございましたね。ったく…(なんか真姫のヤツ、段々とにこちゃんに似てきたような…?) 気のせい…だよな…?]]

 

なんだかソラが気のせいとか言ってるけど、ナニが気のせいなのかしら?

 

って!そーじゃなくて!

 

そんなコトよりも今は…

 

「こっちに向かって来ているヤツらをどうにかしないと!」

 

グダグダとしているうちに、いつの間にかこっちに向かって来ている連中の射程内になっちゃっていたの。

 

“F2ザク”と“ゲルググM”はマシンガン、“リック・ドムⅡ”はマシンガンorバズーカを構えて、それぞれこちらへとぶっ放して来たわ!

 

[[迎撃するぞ!援護はこっちでする!前に出ろ!!!]]

 

「ん!了解よ!!!」

 

ソラの言葉に従って私は“紅姫”をこちらへと向かって来た連中へと向かわせたの。

 

それと同時に、“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中から予備の刀の内の1本を取り出して一気に鞘から引き抜いたわ。

 

そして…

 

「ヤるわよ!“紅姫”!“Awake”!!!」

 

エネルギー粒子を放出されるためのキーワードを言い放ち、左手の甲から溢れ出したエネルギー粒子を引き抜いた刀の刀身へと纏わせたの。

 

さらに…

 

「“Blaze”!」

 

“燃えろ”と発火のための次のキーワードを言い放ったわ。

 

私の声に応えるように、“紅姫”の右手に握らせた刀は深紅に燃え上がったの。

 

再び炎を纏った刀を改めて握り直し、私はこちらへと向かって来ていた1つ目集団へと“紅姫”を加速させたわ!

 

マシンガンやバズーカの弾丸(バズーカの場合は弾頭?)の中を一気に突き進み…

 

「ハッ!!!」

 

こちらの接近に反応して近接用のヒートホークに武器を持ち変えた“F2ザク”の1機へと斬りかかったわ!

 

炎刀一閃。

 

ヒートホークを振りかざそうとしたその瞬間を狙って袈裟斬りに振るった炎を纏った刀は、相手の“F2ザク”の鋼鉄の装甲をモノともせずに胴体を斜めに斬り裂いたわ!

 

炎を纏わない通常状態の刀の場合は、斬撃を放った時にちょっとは抵抗を受けるけど、この炎刀状態の時はそれがまったく感じないわね♪

 

伊達や酔狂で炎を纏っているワケじゃないったコトね♪

 

「1機目!次!!!」

 

刀を振るい“F2ザク”を斬り捨てた私の“紅姫”の右横から、今度はヒートサーベルを手にした“リック・ドムⅡ”が2機同時に近付いて来たわ。

 

コイツら、2機同時に攻めて来たのはいいけど、連携もナニもあったモンじゃないわね。

 

とにかく前に!って感じでお互いを押し退け合うかのように攻めて来ていたわ。

 

そんな連携の“れ”の字も無いようなヤツらの相手なんて、いつまでもヤっていられないわ!

 

だから!

 

「邪魔っ!!!」

 

斬り捨て御免!

 

炎刀を二閃。

 

それだけで2機の“リック・ドム”はあっけなく斬殺され、その1つ目から光を消すコトになったわ。

 

今ので3機!

 

“紅姫”の顔を前へと向けると、まるで自棄になったかのようにマシンガンを乱射しながらこちらへと突っ込んで来る“ゲルググM”の姿があったの。

 

マシンガンみたいな連射系の武装ってホント厄介よね。

 

ビームライフルとかの単射系のヤツなら、射線を見極めれば簡単に回避出来ちゃうけど、連射系の武装だと弾頭がバラけて避けずらいったらありゃしないわ。

 

そんなコトを思いながらも“紅姫”のスラスターを細かく噴射させ機体を動かして、バカみたいに乱射しまくってる“ゲルググM”のマシンガンの弾丸から退避。

 

そのまま“ゲルググM”から少しだけ距離を取って…

 

「護国園田流!剣衝!発涇!!!」

 

刀から衝撃波を放ったわ。

 

リアルでだと体内で練り上げた“気”の衝撃波を放つ技なんだけど、ガンプラバトルでの場合は機体から放出させて刀に纏わせたエネルギー粒子に衝撃波って形を与えて放つって感じなのかしら?

 

まぁ使えるなら難しいコトはこの際どうでもいいわ。

 

ようは技を使えて、そしてその技で敵を粉砕出来ればいいんだもん。

 

敵を粉砕。

 

その言葉通り、私の放った剣気(エネルギー粒子?)の衝撃波は“ゲルググM”へと襲い掛かり、その鋼の身体を粉々に破壊し尽くしたの。

 

今ので4機目!

 

すると、剣気(エネルギー粒子?)の衝撃波を放ち終えた状態の“紅姫”の両サイドから、ヒートホークを振り上げて“F2ザク”が迫って来てわ。

 

技を放ち終えた直後に両サイドからの挟撃。

 

この2機の“F2ザク”はちゃんと連携出来てるわね。

 

“紅姫”は技後の硬直(?)でまだ動けないわ。

 

このままじゃマズイわね…。

 

最も、ここに居るのが私1人だけだったらね♪

 

「ソラ!!!なんとかしなさい!!!」

 

この状況を私は“援護はする”と言ったソラへと丸投げしてあげたわ♪

 

私だけでもこの状況をどうにか出来ないコトもないんだけど、炎刀状態の市販の刀の寿命を考えるとここは刀の耐久値を節約したいってのが私の本音なのよ。

 

だからソラに丸投げよ♪

 

私から丸投げされたソラと言うと…

 

[[ったく!その言い方!マジでにこちゃんに似て来やがったなぁ!おい!]]

 

とか聞き捨てならないコトを言いながら、鈍重そうな“ザク・リヴァイブ”をムダに素早く動かしながらこちらへと突っ込んで来たわ。

 

ソラの“ザク・リヴァイブ”は、まず右手に握っていた大型ビームマシンガンを“紅姫”の右側から攻めて来ていた“F2ザク”へと発射。

 

“ザク・リヴァイブ”の持つ大型ビームマシンガンから放たれたビーム弾は、私の右側から攻めて来ていた“F2ザク”へと次々に着弾してあっけなく爆散しちゃったわ。

 

そのままソラは“ザク・リヴァイブ”を一気に加速させて“紅姫”の左側の“F2ザク”へと接近。

 

[[アイリ!ブレード!]]

 

《射出します。》

 

[[おうよ!]]

 

そして“ザク・リヴァイブ”の左の太もも部分に取り付けてあふビームブレードの柄を射出させて左手てそれをキャッチ。

 

[[オラァ!死んどけってんだよ!クソボケがっ!!!]]

 

いつもの乱暴なチンピラ言葉を放ちながら、左手でキャッチしたビームブレードの柄から緑色のビーム刃を発生させて、“紅姫”の左側の“F2ザク”を斬り捨てたの。

 

そんな感じで私の両サイドから挟撃を仕掛けて来た2機の“F2ザク”はソラとその愛機“ザク・リヴァイブ”によっえ瞬殺されちゃったわ。

 

さらにソラは…

 

[[オマケだっ!一気にブチ殺せ!!!]]

 

《ウェポンセレクト、マイクロホーミングミサイル。ターゲットロックは既に完了しています。盛大にどうぞ。》

 

[[ぶっ放せ!リヴァイブ!!!]]

 

両肩のアクティブスラスターから大量の小さなミサイルを発射させたのよ。

 

放たれた小さなミサイルたちは私たちの周囲を囲みつつあった残りの“F2ザク”や“リック・ドムⅡ”、“ゲルググM”へと襲い掛かって行き…

 

[[派手に吹っ飛べ!!!]]

 

盛大に爆発。

 

ソラの“一気にブチ殺せ”の言葉通りに、残りの敵機たちを一掃しちゃったわ。

 

[[ま、ざっとこんなモンだろ。]]

 

《えぇ。こんなモノですね。》

 

なんと言うか…乱暴で強引で無理矢理な戦い方よね。

 

まぁ敵を倒せればそんなのどうでも良いんでしょうけど。

 

ソラの戦い方を見てそんなコトを考えていると…

 

「あっ…!」

 

バキバキと言う音と共に、“紅姫”が右手に握った刀がまた砕け散っちゃったわ。

 

「あー!もう!またなの!?」

 

刀身が砕け散り柄の部分だけが残った刀を見下ろしながら、私は思わずといった感じで怨嗟の声をあげちゃったわ。

 

だって仕方ないじゃない。

 

こうも立て続けに刀が砕け散っちゃうかんて想定外もイイとこだわ。

 

そりゃ今回だけじゃなく私は毎回バトルの度に何本も刀を折っちゃってはいるけど、それでもこんなに短時間で刀が砕けちゃうなんて…。

 

私の剣の腕が未熟なのもあるけど、ソラの説明だと今回はそれ以前にエネルギー粒子を纏って炎刀状態にさせた時に、刀が脆くて耐えきれずに砕けちゃうってコトなんだもん。

 

これはもうアレね。

 

海未が使っている“妖刀・嫁斬丸”みたいなスゴい刀を手に入れないとダメね。

 

だってこのままじゃ刀が何本あっても足りなくなっちゃうもん。

 

問題は…

 

「どうすればそんなスゴい刀が手に入るのか…ってコトよね。」

 

お金を積んだだけで買えるなら楽でイイだけどね。

 

それにしても…

 

「改めて“妖刀・嫁斬丸”ってスゴい名前よね…。」

 

[[イヤ、お前。今さらソレ言うのかよ?]]

 

「ナニよ?文句ある?叩き斬るわよ?リアルの方で。」

 

[[ア、ハイ。スイマセン。]]

 

「ほら!おバカなコト言ってないで次に行くわよ!今回のバトルロイヤルはコロニーの落下を阻止しなきゃダメなんでしょ!」

 

そんなやり取りをしながらも私とソラはそれぞれの乗機を操って、運営からいつの間にか提示されたマップ上に表示されている、現在進行形まっしぐらに地球に向かって落下中のコロニーへと向かったわ。

 

さて、次はどんなヤツが私の相手になってくれるのかしら?

 

そろそろNPCのモブ機じゃなくて、ガンプラファイターたちが乗ってる有人機を斬りたいわね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第14話「烈火天焦」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ようやく真姫ちゃんのガンプラを作り始めたQooオレンジでございます。






今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのろく 始まります。















本日2本目の刀を粉々に砕いたジオン側(残党軍らしいわ)のモブ機体たちとの戦闘。

 

時間はその戦闘からちょっとだけ経過して…

 

「見えた!アレが例の落下中ってコロニーね!」

 

私とソラはようやく地球へと落下しようとしているコロニーが視認出来るところまでやって来ていたわ。

 

あの円筒形の構造物の内部で大勢の人たちが生活していたって言うだけあって、地球へと落下し続けているそのコロニーはスッゴく大きなモノだったの。

 

アレの落下を止めるって…ホントにできるのかしら?

 

[[チッ…ここまで来るのに思っていたよりも時間食っちまったな…。]]

 

「仕方ないじゃない。邪魔なヤツらが次から次に襲って来たんだもん。」

 

[[だな。]]

 

そう。

 

2本目の刀を砕いちゃったあの戦闘の後も、私とソラの前には次々に今回のジオン側のモブ機体である“F2ザク”や“リック・ドムⅡ”や“ゲルググM”、それから“ドラッツェ”とか言う脚の無い変な形の青いモビルスーツとかが襲い掛かって来て大変だったの。

 

その次から次に襲い掛かって来たジオン側のモブ機体たちとの戦闘の中でも、私は予備の刀を“武装領域(ウェポン・ストレージ)”から取り出して炎を纏って炎刀化させて戦ったわ。

 

結果、炎刀化しての戦闘の犠牲として合計5本の刀を砕くコトになっちゃったのよ…。

 

今回のバトルで“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中に入れて来た予備の刀は全部で10本。

 

ここまでの戦闘で持ち込んだ刀の半分が粉々よ…。

 

ちょっとどころじゃなくコスパ悪すぎじゃない?

 

しかも…

 

「エネルギーもバカみたいにガンガン消費してくし…。」

 

エネルギー粒子を発生させて刀に纏わせ、そのエネルギー粒子を炎に変換する。

 

この作業?工程?がものすごーーーーくエネルギーを使うのよ。

 

湯水のようにって言うのはきっとこんな感じに目に見えてゴリゴリと減って行くってコトを意味してるんでしょうね。

 

そんなエネルギーがゴリゴリと減って行く炎刀化を使い続けたお陰で、私の“紅姫”のエネルギー残量はもう半分を切っちゃってるわ。

 

刀の消費とエネルギーの消費。

 

この二重の消費が私に重くのし掛かってるのよ。

 

それでも…炎を纏った刀を振るうのってスゴくかっこいいのよねぇ…♪

 

ただのモブ機体相手に炎刀化を行って戦ってバカみたいに消耗しちゃうのが戦略的にも戦術的にも無意味だってコトは重々承知はしているんだけど、そのコトを差し引いても炎を纏った刀を振るうコトのカッコ良さがカッコ良すぎてカッコ良いのよ!

 

わかってるわよ!

 

今の私が穂乃果や凛やにこちゃんたちおバカトリオみたいにおバカ丸出しでおバカしてるってコトは!

 

わかっているけど…わかっていても…わかっているからこそ…止められないのよ!!!!!

 

もう!我がコトながらほんっっっっっっっっとっ!イミワカンナイ!!!

 

私が内心で炎刀化を使うコトについて葛藤していると…

 

[[さて、と。取りあえずはここまで来たのはいいけど、問題はこっからどう動くか…だな。]]

 

ソラがそんなコトを私に話し掛けて来たわ。

 

ここからどう動くもナニも…

 

「あのコロニーの落下を止めればいいんでしょ?」

 

今回の特殊仕様のバトルロイヤル。

 

私とソラはバトルロイヤル参加者たちが2つに分けられたチームで連邦軍側に属していたわ。

 

そして私たちが属している連邦軍側の勝利条件は“コロニーの地球へと落下阻止”。

 

つまりはどうするもこうするも、私たちがこのバトルで勝つためには、あのコロニーを止めなきゃダメってコトよ。

 

それなのにどう動くかって…

 

「イミワカンナイ」

 

[[はい、イミワカンナイいただきましたー。]]

 

「もうっ!茶化さないでよね!」

 

[[へいへい。そいつはわるーござんした。]]

 

「ナニよ!そのわるーござんしたって!」

 

やっぱりこれっぽっちもイミワカンナイわ!

 

「それで!どう動くってどう言う意味なのよ!ちゃんとガンプラバトル初心者の私にもわかるように説明しなさいよね!」

 

[[ガンプラバトル初心者って…炎刀化させた刀をぶん回して大暴れしてるヤツが今さら初心者かよ…。]]

 

「ナニ!文句あるの!文句あるって言うなら斬るわよ!リアルの方で!」

 

[[ア、ハイ。スイマセン。]]

 

その返し、なんか頭に来るわね…しかもさっき(前回)もそれ言ってたし。

 

やっぱり斬ってやろうかしら。

 

「まぁ斬るのはいつでも出来るわね…。」

 

[[ (いつでも斬れるって…なんか考え方が海未さんみてぇーな暴力で訴える的な脳筋一直線っぽいのは気のせいか…?) ]]

 

「…………ねぇ。なんか言った?」

 

[[……………なんも言ってねぇーです。]]

 

「あ、そう。ならいいわ。特別に見逃してあげる。」

 

今回だけは…ね。

 

「それで?どう動くってどう言う意味なのよ?」

 

これ以上はいつものグダグダになっちゃうから、私はソラのおバカを促して話を先に進めるコトにしてあげたわ。

 

ソラのおバカには咽(むせ)び泣いて五体投地で土下寝して感謝して欲しいわね。

 

そうしたら特別に靴でも舐めさせてあげるわよ?

 

まぁ冗談だけど♪

 

[[オイオイ。セレブのお姫様の靴舐めプレイとか…ソレはソレでアリじゃねぇーか。]]

 

「ちょっと!人の地の文を!しかも冗談で言ったコトに対して変な反応しないでよね!!!」

 

[[ムリだな。]]

 

「即答!?ってかなんでムリなのよ!?」

 

[[そりゃお前、地の文だろーとセリフだろーとソコにエロス成分が微塵でも含まれていれば己の性的欲望に超絶正直な健全な男子高生としては即売に反応しなきゃ淑女の皆々様方に対してクソ失礼だろーが。あ、ここで言う反応ってのはもちろんセリフに対するリアクションと下半身が 「それは言わなくてもいいわよ!!!」 あ、そーっすか。]]

 

もうっ!下半身がとかナニを言い出すのよ!このヘンタイは!!!

 

度しがたいにも程があるわっ!

 

「取りあえず!靴舐めプレイとかバカ丸出しのコトしたいなら後でにこちゃんにでも頼みなさい!そんなコトよりも今はこれからどうするかよ!!!」

 

そもそもまだ処女の私と性的なコトをしたいって言うなら、まずは普通に普通の性交からでしょ!

 

その普通に普通の性交をすっ飛ばしていきなり靴舐めプレイとかマニアックなプレイを要求するとかどーなってるのよ!!!

 

靴舐めプレイとかしたいなら普通に普通の性交をしてからよ!!!

 

って!私もナニをバカなコトを考えてるのよ!

 

普通に普通の性交をしてから靴舐めプレイとか、それじゃまるで私がソラと普通に普通の性交はシテもイイって言ってるようなモノじゃないの!?

 

しないわよ!

 

絶対にしないんだからね!

 

けど…でも…

 

「ど、どーしてもって言うなら…………まぁちょっとだけなら考えてあげなくもないわ…よ。」

 

[[へ?ナニが?]]

 

「そ、そこは地の文を読んで対応しなさいよね!!!」

 

[[いや、だってお前。さっき地の文読むなって言ってただろーが?]]

 

「それでもよ!!!もうっ!地の文だけじゃなくて空気も読みなさいよね!この朴念仁のドヘンタイ!あとやっぱり地の文読むのは禁止!!!わかった!わかったら返事!」

 

[[ア、ハイ。]]

 

もう!もう!もう!もう!もう!!!

 

ほんっっっっっっっっとっに!もうっ!

 

「ほら!早く説明!!!ホントにぶった斬るわよ!!!」

 

[[ソイツは勘弁。]]

 

あ、そのセリフ。

 

なんだか久しぶりに聞いたわね。

 

昔、リアル時間だと数年前…って言っても作中だと数週間前だけど…だと割りと言ってたセリフよね。

 

主にソラのおバカか海未にセクハラ発言をして、そのセクハラ発言に対して海未が股間をもぎ取るとか物騒な返し方をした時に。

 

[[どう動くかってのはコロニーを防衛しているであろう部隊なりファイター達を倒しに行くか、それともコロニーに取り付いて推進装置をぶっ壊しに行くかってコトだよ。戦ってるのは俺達2人だけじゃねぇーからな。]]

 

ソラは色々とおバカなやり取りをしつつも、ようやく“どう動くか?”について説明してくれたわ。

 

コロニーを守ってるNPC部隊やジオン側に組み込まれたファイターたちを倒しに行くか。

 

コロニーを直接狙って落下を止めるか。

 

どう動くか?ってそう言う意味だったのね。

 

うーん…そうねぇ…。

 

私個人としての意見だけど、今日のバトルロイヤルは“紅姫”の試運転と炎刀の試し斬りが目的だから、落下中のコロニーを直接狙うよりも、コロニーを守ってるNPC部隊やジオン側に組み込まれたファイターたちを相手にしたいわ。

 

だってその方がより多くの敵と戦えそうじゃない?

 

だから…

 

「どちらかと言えば私は防衛してるNPC部隊とジオン側に組み込まれたファイターたちを倒しに行きたいわ。」

 

私の返答を待っているソラへとそう答えたの。

 

[[おう。んじゃそうするか。]]

 

私の返事を聞いたソラは、軽いノリでそう返して来たわ。

 

「ソラはそれでいいの?」

 

[[今日は真姫の付き添いのつもりで出て来たからな。真姫の好きな方で良いんだよ。]]

 

「ふーん…。」

 

ソラがいいなら別に良いけど。

 

[[んなコトよりも炎刀化を使い続けるならエネルギー残量には気を配れよ?見りゃわかると思うが炎刀化させればバカみねぇーにエネルギー喰うからな。]]

 

「ん。わかってるわ。」

 

カッコいいけど炎刀化させるとエネルギーの消費量もだけど刀の消費量もスゴいから。

 

長丁場の戦闘だと真面目にそこら辺を考えて戦わないとかなりヤバいわね。

 

地球に落下し続けているコロニーを“紅姫”のメインモニターに捉えながら、そんなコトをソラと話していると…

 

《レンジ内に反応。こちらへ5機程向かって来ています。》

 

[[視認した。この動き方なら有人機…ファイターが乗り込んでる機体だろーな。]]

 

私たちの方へ5機のモビルスーツが向かって来るのが見えたのよ。

 

[[えーっと…見た目は素組っぽい“バーザム”に同じく素組っぽい“エクシアリペアⅡ”と“キュベレイ”。あとは微妙に弄ってるっぽい“デルタプラス”にブレード2本持ちの見るからに近接特化に改造しましたった感じの“グレイズ”か。]]

 

ソラが言うには相手の機体は“バーザム”、“エクシアリペアⅡ”、“キュベレイ”、“デルタプラス”、“グレイズ”の改造機。

 

この5機の中で一際目立ってるのはやっぱり2振りの剣を携えている“グレイズ”の改造機ね。

 

この“グレイズ”の改造機は何故か頭部にイノシシみたいな意匠を施してるわ。

 

なんでイノシシ…?

 

[[真姫的にはあのイノシシ“グレイズ”の相手をしたいんじゃねぇーのか?]]

 

2振りの剣を持ったイノシシっぽい頭部の“グレイズ”を見ながら、“なんでイノシシ?”とか思っていると、ソラが私はあのイノシシと戦いたいんじゃないのか?とか言ってきたわ。

 

別に私はそんなコトを考えてはいなかったけど、まぁ確かにあの5機の中なら、2振りの剣をこれでもかって感じで持っている見るからに近接特化タイプのイノシシ“グレイズ”と戦いたいわね。

 

だって剣士が相手なら、やっぱり剣士が相手をするのが礼儀ってモノじゃない?

 

だから…

 

「ん。そうね…それじゃちょっとイノシシ狩りに行ってくるわ♪残りはソラにお願いしても大丈夫?」

 

あのイノシシ“グレイズ”は私が相手をするコトに決めたわ♪

 

[[おうよ。残りは俺がキッチリと片付けておいてやるから任せとけってんだ。剣士同士って言うのか?まぁそこら辺は俺にはよくわかんねぇーけど、お前は存分にあのイノシシとサシの勝負を楽しんでこい。]]

 

サブモニターの通信画面の向こう側に映るソラは、ニヤリと笑いながら私へそう言い返して来たの。

 

うん♪うん♪

 

剣士同士でサシの勝負を楽しんでこいとか、ソラもなかなかわかってるじゃない♪

 

やっぱり剣士同士の斬り合いならサシの勝負よね♪

 

方針は決まったわ。

 

それじゃ楽しんで斬り合いましょうか♪って思ったその時…

 

[[おーっほほほほ!!!ワタクシ様こそは今回限りのモブファイター!その人名もズバリ!猪頭 猪々子!ワタクシ様とワタクシ様の“グレイズ・グリンブルスティ”のお相手をしてくださるのはだーーーれぇ!ですの!]]

 

とか、確実に頭の悪い通信が問答無用の全周波通信で送りつけられて来たわ。

 

そしてこの問答無用の全周波通信を聞いた私は、“猪頭(いのかしら)”って名字だからイノシシ頭なんだって妙に納得しちゃったのよ。

 

って言うか、自分から今回限りのモブファイターって言っちゃうんだ。

 

うん。

 

メタいわね。

 

まぁどーでもいいけど。

 

そんなメタい名乗りを上げた自称今回限りのモブファイターのイノシシさんに対して…

 

「護国園田流!西木野 真姫!私と私の“紅姫”がアンタの相手をしてあげるわ!!!」

 

私も負けじと、やっぱり全周波通信で名乗り返してあげたわ♪

 

名乗りにはちゃんと名乗りで返してあげないとね♪

 

[[まぁ!まぁまぁまぁまぁ!真っ赤な“百式”なんて!ぬわぁーーーーんてぇ!派手なんでしょ!イイですわ!ニシキノマキさん!その派手さに免じて特別にこのワタクシ様がお相手して差し上げますわ!!!]]

 

なんで上から目線?

 

別にいいけど。

 

それじゃ…

 

「いざ尋常に…!」

 

[[勝負!ですわ!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第14話「烈火天焦」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

フェルシーちゃんに惚れそうなQooオレンジでございます。









今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのなな 始まります。















私の“紅姫”を“真っ赤で派手な百式”と言った失礼なイノシシ頭の“グレイズ”。

 

って言うかこのイノシシ頭の“グレイズ”の方が私の“紅姫”よりもよっぽど派手よね?

 

だってこのイノシシ頭の“グレイズ”って機体色が金色なのよ。

 

この前までそれこそ金色の“百式”を使っていた私が金色は派手だなんて言うのはちょっとアレかもだけど…。

 

私はそんな派手な金色でイノシシ頭の“グレイズ”…名前は確か“グレイズ・グリンブルスティ”とか言ってたわね…と相対していたわ。

 

相手の得物は2振りの両刃の剣。

 

アレ、確かロングソードとかって種類の剣よね?

 

その“グレイズ・グリンブルスティ”が持っている2振りのロングソードなんだけど、普通のロングソードじゃなくて刃の部分が何故かノコギリみたいにギザギザになっているのよ。

 

あんな刃こぼれしているみたいにギザギザな刃じゃ、斬りつけたとしてもマトモに斬れないんじゃないのかしら?

 

まぁ別に私が使うんじゃないから、私が心配するコトじゃないわね。

 

私が心配するべきは“紅姫”の“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中に入ってる刀の残数よ。

 

炎刀化させるとほぼ確実に1戦で刀が砕けちゃうから、今持ってる刀と合わせて残りの刀が5本って実は結構ピンチだったりしてるのよね。

 

ここからは刀の消耗が激しい炎刀化は控えなきゃダメね。

 

だから…

 

「行くわよ!!!」

 

このまま…炎刀化させないままで目の前のイノシシ頭の金色“グレイズ”…“グレイズ・グリンブルスティ”の相手をしてやるわ!

 

ぶっちゃけどうせ出オチ系のイロモノでしょうから余裕よ♪余裕♪

 

私は出オチ確定のイノシシ頭の金色“グレイズ”に向かって“紅姫”を加速させて、無造作に右手に握った刀を振り下ろしたわ。

 

上から下へと肩の辺りを適当に狙って振り下ろした“紅姫”の斬撃は…

 

[[すぅいーと!ですわ!!!]]

 

例の2振りのギザギザ刃のロングソードによって受け止められちゃったの。

 

正確に言えば“紅姫”の振り下ろした刀がギザギザ刃のロングソードのギザギザ部分で受け止めたのよ。

 

ってか“すぅいーとですわ!”って“あまいですわ!”ってコトでいいのよね?

 

変な言い回ししてわかりにくいったらありゃしないわ。

 

それにしても…頭のおかしそうなモブのクセによく私の一撃を受け止めたわね…。

 

ま、まぁただ適当に放った一撃だったから、出オチキャラ&出オチモブ機体でもこのくらいは普通に受け止めるコトはできちゃえるわよね?

 

とか思ったその瞬間。

 

[[ふんぬっ!!!]]

 

イノシシ頭の金色“グレイズ”はギザギザ刃のロングソードを強引に動かし、ギザギザ部分で受け止められていた“紅姫”の刀をバキッ♪っと折りやがったの。

 

「は…?」

 

目の前のその光景に私はぽかーん。

 

そんな私のスキを突いて…

 

[[あちこちガラ空きしまくりですわっ!]]

 

とか言いながら、イノシシ頭の金色“グレイズ”が例のギザギザ刃のロングソードで斬りかかって来たわ。

 

「って!ぽかーんとかしてる場合じゃないでしょ!!!」

 

私はハッとして“紅姫”のスラスターを噴射させて機体を後退。

 

ギザギザ刃のロングソードの一閃を紙一重で回避したわ。

 

[[あら?ナイス回避でしたわね!]]

 

ナニがナイス回避よ!と反論しようとしたんだけど…

 

[[その調子でドンドン回避してくださいませ!!!ほら!ほら!ほら!ほら!ほら!ほらぁぁぁぁぁ!!!]]

 

後退した“紅姫”に対して、イノシシ頭の金色“グレイズ”は2振りのギザギザロングソードで次々と鋭い突きを放って来たわ。

 

その突きに対して、私は時には機体を半身にして避け、また時には刀身の半ばで折られた刀を使って弾くコトで対応したの。

 

けど…

 

[[まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!まだ!ですわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ムダにテンション高めで次々と鋭い突きを放って来るイノシシ頭の金色“グレイズ”に、私の“紅姫”は追い詰められて言っちゃったわ。

 

あ、ヤバい。

 

本能的にそう思った次の瞬間…

 

[[ここ!ですわっ!!!]]

 

イノシシ頭の金色“グレイズ”は背中のスラスターを噴射させて機体を一気に加速。

 

“紅姫”へと急接近しながら、右手に握った方のギザギザロングソードを横薙ぎに振り抜いて来たわ

 

「っ!このっ!!!」

 

私はその横薙ぎの斬撃に対して、咄嗟に左側の腰に取り付けてある刀の鞘を手に取りそのまま機体の前へと突き出したわ。

 

咄嗟に取った行動だったけど、その咄嗟の行動のお陰で、間一髪でギザギザロングソードの横薙ぎの斬撃を鞘で受け止めて防ぐコトができたわ。

 

今のはかなり危なかったわ…!

 

[[んふっ!上手く受け止めたと思っていても…!]]

 

助かった…と思ったのも束の間。

 

[[まだ!ワタクシ様のターンは終わってませんわよ!!!]]

 

イノシシ頭の金色“グレイズ”は、“紅姫”の刀の鞘で受け止めていたギザギザロングソードを上下に高速でギコギコと…まるでノコギリでモノを斬るかのような動きをしてきたの。

 

は?ナニしてるの?っと一瞬思ったけど、あのギコギコロングソードって見たまんまノコギリみたい使い方もできるって気付いた時にはもう遅く…。

 

[[ぎっちょんちょん!ですわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ギザギザロングソードを受け止めていた“紅姫”の鞘はばっくりと両断されちゃったのよ。

 

「ちょ!?」

 

ダメ!

 

さっきから押されまくってるわ!

 

見た目とノリと本人の“今回限りのモブ”とかって名乗りで完全にただのモブだと思って油断しちゃったわ!

 

[[さぁ!さぁさぁさぁさぁさぁさぁ!!!]]

 

今さら見た目その他諸々に油断したコトに後悔している私を尻目に、イノシシ頭の金色“グレイズ”はグイグイと前へと押し出て来て、その攻め手を一切緩めないわ。

 

突きと斬撃を巧みに組み合わせて“紅姫”へと襲い掛かるイノシシ頭の金色“グレイズ”。

 

手にしていた刀も折れ、鞘までも両断された私はもう大ピンチもいいトコよ。

 

このままコイツに攻めさせたらダメ。

 

そう思った私はこの状況を打開するために、下がるのではなくあえて前へと出るコトにしたの。

 

イノシシ頭の金色“グレイズ”が放つ突きと斬撃の連撃の隙間へと…

 

「ごめん!“紅姫”!!!」

 

スラスターを全開て噴射させて、強引に突っ込んだわ!

 

ギザギザロングソードが“紅姫”の装甲をギギギっ!と嫌な音を響かせながら削って行くのを感じながらも、私は臆せず前へと加速!

 

加速の勢いそのままに…

 

「あんまり調子に…乗らないでよね!!!!!」

 

イノシシ頭の金色“グレイズ”へと体当たりをぶちかましたの!

 

[[なんと!?ですわっ!?]]

 

ガキン!っと言う激しい音と共にぶつかる“紅姫”とイノシシ頭の金色“グレイズ”。

 

両機は激突の反動でお互い弾け飛び、そのまま離れて行き、私は一旦イノシシ頭の金色“グレイズ”から距離を取るコトに成功したわ。

 

私は体当たりの衝撃で弾け飛んだコトでキリモミする“紅姫”を、スラスターやバーニアを必死に操り機体を安定させつつ、素早く“武装領域”を展開させてその中から予備の刀を鞘ごと取り出して左側の腰へとマウント。

 

左腰へと刀の鞘がマウントされると同時にその刃を一気に引き抜いて構えたわ。

 

これで刀の残りはあと4本。

 

でもこの目の前のイノシシ頭の金色“グレイズ”…思っていた以上に強いわ。

 

こうなったらもう節約どころの話じゃないわよね?

 

だって節約して負けましたじゃ意味無いもん。

 

だから…

 

「もう油断もしないし節約もしないしわ!全身全霊!全力全開でぶった斬ってあげる!!!」

 

ただただ全力で!

 

問答無用で叩き斬ってやるわ!!!

 

「“Awake”!!!」

 

気合いを入れ直すと同時に、私は左手の甲の部分に取り付けたエネルギー粒子発生装置を音声起動。

 

“Awake”と言うキーワードと共に左手の甲から溢れ出すのは淡い白色の粒子。

 

その溢れ出す淡い白色の粒子を刀へと纏わせ…

 

「“Blaze”!!!」

 

発火!

 

“Blaze”と言うキーワードと共に白色の粒子は一気に深紅の炎へと燃え上がったわ。

 

私は粒子を纏い燃え上がった刀を振り上げ…

 

「飛んで爆ぜなさい!護国園田流!剣衝術火ノ行!“緋燕”!!!」

 

ようやく体勢を立て直して、例のギザギザロングソードを構え直した直後のイノシシ頭の金色“グレイズ”へと、緋色の燕を模した衝撃波を放ったわ!

 

続け様に…

 

「もう1発!剣衝!“緋燕”!!!」

 

2匹目の緋色の燕を放ったの!

 

立て続けに放った2匹の緋色の燕たちは、イノシシ頭の金色““グレイズの左右から襲い掛かって行ったわ。

 

さらに…

 

「行きなさい!“紅姫”!!!」

 

背中のスラスターを全力で噴射!

 

追撃を仕掛けるために機体を一気に加速させて、緋色の燕を追いかけるようにイノシシ頭の金色“グレイズ”へと肉薄するわ!

 

対するイノシシ頭の金色“グレイズ”は…

 

[[プンプンプンプンとおしゃら臭いですわっ!!!]]

 

とかイミワカンナイ事を言いながら…

 

[[ふんっ!ふんっ!!!]]

 

両手にそれぞれ持つギザギザロングソードを一閃二閃と振り抜き、2匹の“緋燕”を斬り裂いたの。

 

けど…

 

[[あうちっ!?]]

 

“緋燕”は斬り裂かれたその瞬間に爆発。

 

“緋燕”を放つ時に込めた剣気がかなり少量だったから、機体自体には大したダメージを与えられない小規模な爆発だったけど爆発は爆発。

 

2匹分の“緋燕”の起こした爆発で、イノシシ頭の金色“グレイズ”の視界を塞ぐコトに成功したの。

 

私はその目眩ましの爆炎が晴れないうちに…

 

「護国園田流!火ノ行!“八葉炎牙”!!!」

 

肉薄したイノシシ頭の金色“グレイズ”へと、炎を纏った超高速の8連撃を放ってやったわ。

 

これが海未なら属性の付与は無いけど、“八葉散華”で8連撃からさらにもう8連撃。

 

そしてオマケにもう1回8連撃で合計24連撃とかぶっちゃけバカじゃないの?ってくらい連撃しまくれるんだけど、今の私じゃ“八葉”で8連撃を1回が限界。

 

それでも…!

 

「イノシシ狩り程度にはもったいないくらいでしょ!!!」

 

イノシシ1頭狩るならなんの問題もないわ!!!

 

イノシシ頭の金色“グレイズ”へと襲い掛かる炎を纏った8連撃は肩に、頭に、脚に、腕に、そして胴体に。

 

容赦なく襲い掛かりその金色の装甲を切り裂いたの。

 

[[おほっ!?]]

 

そして…

 

[[あんぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

バラバラに斬り裂かれたイノシシ頭の金色“グレイズ”は、意味不明な叫び声と共に爆散して行ったわ。

 

「ふぅ…。」

 

爆散するイノシシ頭の金色“グレイズ”を傍目に見ながらちょっとひと息。

 

と、同時に…

 

「あ……やっぱり炎刀化させると一戦が限界なんだ…。」

 

“紅姫”が右手に握っていた刀からバキバキとイヤな音が響いて来てあっけなく砕け散っちゃったわ。

 

これで“武装領域”の中に入ってる刀の残りは3本。

 

こんなに刀の消費量が多いとか非常にマズいわ。

 

まぁ砕けた刀の内の1本は私が油断したせいでイノシシ頭の金色“グレイズ”に折られちゃったんだけど。

 

まさに油断大敵ってヤツね。

 

“武装領域”の中から予備の刀を1本取り出しながら、さっきまでの戦闘について反省していると…

 

[[おう。終わったみてぇーだな。]]

 

と、いつの間にか“紅姫”の隣へとやって来ていたソラが話し掛けて来たわ。

 

ソラは私がイノシシ頭の金色“グレイズ”を相手にしていた間、そのイノシシ頭の金色“グレイズ”が引き連れていた仲間たちの相手をしてくれていたみたいね。

 

ソラの“ザク・リヴァイブ”がこうして五体満足で隣に居るんだから、ソラの戦闘の結果は言うまでもないわよね、

 

もっとも五体満足もナニも、ソラがガンプラバトルで負けるトコなんて想像も出来ないんだけど。

 

きっと“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”とかで問答無用で敵機を殲滅して、私の“紅姫”とイノシシ頭の金色“グレイズ”との戦闘を眺めていたんでしょうね。

 

[[装甲にあちこちキズはあるっぼいけど、機体自体には特に問題はねぇみてぇーだな。ならさっさと次に行くぞ、次に。まだまだ獲物は腐るほど居るだろうからな。]]

 

合流したソラは私の“紅姫”の状態を問題無しと判断すると、早速継ぎの獲物を探しに行くぞと言ってきたわ。

 

ソラの言う通り、“紅姫”自体には問題はないんだけど、刀の残りがあと3本とかなり心許ないって言うのは問題よね。

 

でも…

 

「了解よ。」

 

予備の刀の残りが少ないからって、怖じ気づいて逃げるだなんて絶対にイヤ!

 

「予備の刀は残り3本!まだまだ斬って斬って斬りまくってやるわ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第14話「烈火天焦」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクスタがサ終になってどことなく寂しいQooオレンジでございます。
サービス開始時に40度の高熱を出しながら必死にリセマラしたのはいい想い出です。










今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのはち 始まります。















イノシシ頭の金色“グレイズ”を倒した私は、イノシシ頭の仲間たちを相手にしていたソラと合流して、次の獲物を求めて移動を開始したわ。

 

そこでふとコロニーの方を見てみると、さっきまではかなり遠くにあったはずのコロニーはもうかなり近い場所まで移動をして来ていたの、

 

実際問題、あんな大きなモノが地球に落ちたりしちゃったらどうなるのかしら?

 

1番最初のガンダム“機動戦士ガンダム”だと、戦争中にコロニーがオーストラリアに落ちてシドニーの辺りが酷いコトになったって話だわ。

 

確かコロニーが落ちた場所が“シドニー湾”になったとかならなかったとか。

 

まぁあんなバカみたいに大きなモノが宇宙から地球上に落ちたら、かなりの被害が出ちゃうわよね…。

 

戦争、か。

 

ちょっと…ううん。

 

ちょっとなんかじゃないわね。

 

正直、かなり…怖いわ…。

 

[[おい真姫?ボーッとしてどうしたんだ?]]

 

アニメの中の話とは言え、コロニー落としなんてめちゃくちゃなコトを平然としちゃう戦争の恐ろしさを改めて実感していると、私の“紅姫”の隣を移動していたソラが話し掛けて来たわ。

 

「別に。ただちょっとコロニーなんてあんな大きなモノを地球に落として、問答無用で人を殺そうとする戦争ってスゴく怖いなって思っただけよ。」

 

そんなソラへと、私は今思ったコトを素直に話したのよ。

 

戦争って怖いなって。

 

[[だな。]]

 

私の話を聞いたソラは、普段とは違い短い言葉で返して来たわ。

 

ソラなら戦争が怖いなんて子供かよ!とか茶化して来るかと思ったんだけど…そんなコトはなかったわね。

 

ちょっと意外かも?

 

[[平和が1番ってヤツだな。まぁこうしてアニメ内で行われた戦争を追体験して楽しんでるヤツが言うコトじゃねぇーんだろうけどな。っと!おい!あっちからなんか来たぞ!]]

 

ソラが珍しく真面目(?)なコトを言っていたんだけど、そこでこちらへと近付いて来る大きな機影がメインモニターに映し出されたの。

 

まだちょっと遠いからハッキリは見えないけど、遠目から見る限りは真っ赤な三角形みたいな形をした大きな機体っぽいわ。

 

その真っ赤な大きな機体を観察していると…

 

「あれって…ハサミ?」

 

にょきっと言う擬音が聞こえて来そうな勢いで、真っ赤な大きな機体から2本のハサミ?が生えて来たわ。

 

[[ありゃ“ヴァル・ヴァロ”か。]]

 

「“ヴァル・ヴァロ”?」

 

真っ赤で2本の大きなハサミを持ってるザリガニみたいなヤツ。

 

ソラは“ヴァル・ヴァロ”って言ったけど…

 

「っ!ねぇ!あのザリガニ!こっち来るわよ!」

 

ソラに“ヴァル・ヴァロ”?って名前のザリガニみたいなヤツの詳しい説明を要求する前に、“ヴァル・ヴァロ”はこちらを捕捉したみたいで2本の大きなハサミをジャキジャキさせながらスゴいスピードで突っ込んで来たわ。

 

[[そう言えば真姫ってMAとやり合ったコトはまだなかったよな?]]

 

「モビルアーマー?それって確かモビルスーツ以外のヤツのコトよね?」

 

ちょうどこっちに突っ込んで来ているあのザリガニみたいなヤツ。

 

あんなヤツらを総称して“モビルアーマー”って言うのよね?

 

バカスカとバズーカぶっ放して来るデカい戦車みたいなヤツとは戦ったコトはあったけど、あの“ヴァル・ヴァロ”みたいな“モビルアーマー”とか言うヤツとは戦ったコトないハズだわ。

 

[[おうよ。デカくて強くて固くてオマケに速い。総じて厄介な連中だな。]]

 

「それがどうしたのよ?」

 

そのデカくて強くて固くてオマケに速いヤツが現在進行形でこちらへと突っ込んで来ているのよ。

 

私が“モビルアーマー”と戦ったコトがあるとかないとか、そんなコトを悠長に話してるヒマは無いような…?

 

[[ってコトでアレはお前が相手をしてみろよ?]]

 

「…………は?」

 

[[イヤ、だから俺は基本手を出さねぇから、真姫が1人であの“ヴァル・ヴァロ”の相手をしてみろって言ったんだよ。]]

 

私1人で…

 

「あのザリガニと戦うの!?」

 

[[おう。がんばれー。]]

 

「なんか応援の仕方が適当だし!?」

 

[[そうか?気のせいじゃねぇか?]]

 

「絶対に気のせいじゃないわよ!!!」

 

それはそうと…

 

「アレの相手を私1人でしろって本気で言ってるの!?」

 

ソラ曰くデカくて強くて固くてオマケに速いとか言う確実にヤバいヤツの相手を私1人でヤらないとダメって…なんでよ!?

 

[[あの“ヴァル・ヴァロ”…多分NPC操作の機体だろ?ならまだモビルアーマーとやり合ったコトがねぇ真姫にとっては、アレは戦闘経験を積む相手には丁度良いってワケだ。]]

 

戦闘経験…ねぇ…。

 

[[それにこのステージで出て来るモビルアーマーでもあの“ヴァル・ヴァロ”はまだ弱い方だぞ?それともお前、いきなり対モビルアーマー戦の処女を“ノイエ・ジール”とか無茶苦茶な相手で捨てるか?]]

 

「女の子相手に処女を捨てるか?とか言わないでよね!デリカシー無さ過ぎ!!!」

 

そもそも“ノイエ・ジール”?って誰よ!!!

 

[[ほれ。何でもいいからさっさと行ってこいって。真姫が戦うにしろ戦わねぇーにしろ、もうあの“ヴァル・ヴァロ”にお前の“紅姫”と俺のリヴァイブはターゲット認定されちまってるんだ。で、だ。俺のリヴァイブなら“ヴァル・ヴァロ”相手でもスピード勝負で十二分に逃げ切れるだろーけど、お前の“紅姫”じゃまぁ普通にムリだろ?仮に俺が逃げたらどっちにしてもお前がアレの相手をしなきゃダメなんだ。そんなワケだから諦めて叩き切ってこい。]]

 

「叩き斬ってこいとか簡単に言って…!」

 

けどココで臆して逃げ出すなんてしたら、護国の剣士としては失格どころの騒ぎじゃないわよね…。

 

ココで逃げ出したコトが海未にバレたりしたら確実に修正されちゃうわ。

 

それにあのデカいザリガニを私が斬れるのかどうかもちょっと気になるし。

 

なら…

 

「ヤるしかないってコトよね!」

 

私は意を決して、こちらへと物凄いスピードで突っ込んで来ている真っ赤なザリガニ“ヴァル・ヴァロ”の相手をするコトにしたわ。

 

[[おう、その意気だ。気張って行ってこい!んじゃ俺はそこら辺の敵機を適当に間引いてくるからな。]]

 

ソラは呑気にそこら辺の敵機を間引くとか言ってるけど、それなら…

 

「ならこっちに他の敵機を近付けさせないで。」

 

私とあのデカいザリガニ“ヴァル・ヴァロ”のバトルの邪魔をさせないで欲しいわ。

 

ソラならそれくらいは余裕でしょ?

 

[[ん。そこら辺は任せとけって。]]

 

ソラはそう言うと、“ザク・リヴァイブ”を反転させて私の“紅姫”から離れて行ったわ。

 

そう言えば…

 

「ソラにあの“ヴァル・ヴァロ”とか言うヤツの特徴とか聞いてなかったわ!?」

 

これじゃ予備知識ゼロで戦わないとダメじゃないの!?

 

ま、まぁ実戦でいつもいつも都合良く相手の情報がわかるってワケじゃないから、仕方ないって言ったら仕方ないんだけど…。

 

そうこうしているうちに、例のデカい真っ赤なザリガニ“ヴァル・ヴァロ”の射程内に入っちゃったみたいで、機首?の部分がぱかっと開いて、ソコからややごんぶとのビームを“紅姫”へとぶっ放して来たわ。

 

あれ、きっとメガ粒子砲ってヤツね。

 

それくらいは私にだってわかるわよ♪

 

って!そうじゃなくて!

 

「回避っ!!!」

 

私は“紅姫”のスラスターを噴かして、こちらへと放たれたメガ粒子砲を回避。

 

そのまま“紅姫”のスラスターを再度噴射させて、“ヴァル・ヴァロ”へ向かって手にした刀を握りなおして突撃したの。

 

対する“ヴァル・ヴァロ”は接近して来る私の“紅姫”へと2本の大きなハサミ?をジャキジャキとさせながらスピードを上げて突っ込んで来たわ。

 

交差の瞬間。

 

「せぇーのっ!!!」

 

私は“紅姫”に迫り来る大きなハサミを姿勢制御スラスターを細かく噴射させるコトで掻い潜り、そのハサミの根元?付け根?へと刀を叩き付けたの。

 

もちろん叩き付けたって言っても、文字通りただ刀をこん棒みたいに叩き付けたワケじゃないわよ?

 

ちゃんと斬撃の基本に乗っ取って刀を引いて斬り付けてやったわ。

 

その結果、どうなったか?と言うと…

 

「まずは1本!!!」

 

無事に“ヴァル・ヴァロ”のハサミを1本ぶった斬ってやったわ♪

 

お互いにかなりスピードが出ていたから、交差の瞬間にハサミを叩き斬れるかどうかちょっと微妙な感じだったけど、なんとか無事にハサミの1本を斬れて良かったわ。

 

そんなコトを思いながらスピードを殺さないようにスラスターとバーニアを駆使して機体を反転。

 

機体を反転させてると“ヴァル・ヴァロ”も私と同じように機体を反転させてこちらへと再び突撃して来ようとしていたわ。

 

ふんっ!そっちがその気ならまた交差の瞬間に斬撃を叩き付けてやるわ!

 

とか思ったんだけど…

 

「う"ぇえ!?」

 

“ヴァル・ヴァロ”は今度は突撃して来ながらミサイルとビームをこれでもか!って感じでぶっ放して来たの。

 

ってか“ヴァル・ヴァロ”の射撃武装ってさっきの機首部分からぶっ放して来たメガ粒子砲だけじゃなかったの!?

 

あー!もう!やっぱりソラのおバカにあの“ヴァル・ヴァロ”ったザリガニのコトをちゃんと説明させておけば良かった!

 

ソラへと怨嗟の声を内心で盛大に漏らしつつも、大量のミサイルとやっぱり大量のビームの嵐に襲われた私は大慌て。

 

それでも…

 

「このっ!」

 

すぐに私は“紅姫”の頭部に設置されているバルカン砲を起動させてミサイルを迎撃。

 

同時に“紅姫”へと当たりそうなビームは刀を振るって弾いてやったわ。

 

上手い具合にミサイルとビームをさばいたと思ったら、今度はそのミサイルとビームをぶっ放して来やがった“ヴァル・ヴァロ”本体が残ったもう1本のハサミを振り上げて襲い掛かって来たのよ。

 

「そっちから近付いて来るなら好都合よ!!!」

 

さっきみたいに交差の瞬間に真っ二つにしてやろうと刀を構えて迎え撃とうとしたその時…

 

[[そこの赤い“百式”!援護してあげるわっ!!!]]

 

と、突然“紅姫”のコクピットにちょっと高圧的な感じの女の子の声が響いて来たの。

 

その声が“紅姫”のコクピットに響いた直後…

 

[[ヤるわよ!“ベンケイ”!ありったけ!!!もってけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

“ヴァル・ヴァロ”へと大量の砲弾とミサイルが降り注いだの。

 

直前の通信からすると誰かが私と“紅姫”を援護してくれたってコト?

 

別に私1人でもなんとかなりそうだったのに…!

 

けど…

 

「チャンスには違いないわ!!!」

 

この好機を逃す手はないわ!

 

これでもか!ってくらいに大量の砲弾とミサイルに襲われた“ヴァル・ヴァロ”はその体勢を大きく崩してスキだらけ。

 

私はそのスキだらけな“ヴァル・ヴァロ”へと一気に“紅姫”を加速させて接近して…

 

「貰ったわ!えぇーーーい!!!」

 

刀を一閃。

 

“ヴァル・ヴァロ”を真っ二つに叩き斬ってやったわ♪

 

真っ二つになった“ヴァル・ヴァロ”はあちこちから火を噴いてやがて大爆発。

 

私はその爆発に巻き込まれないように“紅姫”のスラスターを噴かして素早く待避。

 

爆発から待避していると、メインモニターにさっき私と“紅姫”を援護してくれた機体が映し出されたの。

 

ソレは一言で言えば“戦車のオバケ”。

 

普通のモビルスーツよりも二回りくらい大きな機体だったの。

 

うん。

 

って言うかアレ…見たことあるわね。

 

そう。

 

私を援護してくれたのはちょっと前(※第5話「START:DASH!!」そのきゅう てんご)にバトルロイヤルで戦った“デカブツ”だったの。

 

その姿を確認した瞬間、私は手にした刀を構え直してバックパックのスラスターを全力で不審者。

 

“デカブツ”へ向けて突撃を開始したわ。

 

そんな渡しと“紅姫”の行動を見た(?)“デカブツ”のファイターは…

 

[[はぁ!?ちょっとアンタ!なんで友軍に刀持って凸って来てるワケ!?バカじゃないの!?]]

 

とか言いながらその鈍重そうな大きな機体を後退させ始めたの。

 

その後退速度は私が思っていたよりも全然速いんだけど、それよりも私の“紅姫”の方が速いわ!

 

友軍だろうがなんだろうがココで会ったが百年目ってヤツよ!

 

あの時は穂乃果や凛に花陽の協力がなかったら倒せなかったヤツだけど!

 

今の私なら1人でもイケるハズだわ!!!

 

[[待ちなさいって!このおバカ!!!アンタ!ちゃんと敵味方識別確認しなさいよね!]]

 

「うるさい!友軍だろうが問答無用めぶった斬ってやるわ!!!!!」

 

[[友軍って言ってるでしよ!問答も無用もしなさい!!!]]

 

「だからうるさいわよ!アンタは友軍でもなんでもあの時の穂乃果と凛の仇!ここで2人の無念を晴らしてやるや!!!」

 

そもそも友軍ってナニよ!友軍って!

 

ん?友軍?

 

友軍って…

 

「友の軍って書いて友軍?」

 

[[さっきからそうだって言ってるでしょ!!!]]

 

友の軍と書いて友軍。

 

友軍。

 

つまりは…

 

「えーっと…味方…?」

 

[[そうよ!友軍だから味方よ!味方よ!敵味方の識別を確認しなさい!!!]]

 

“デカブツ”のファイターは取りあえず速度を落とした私の“紅姫”に対して、“敵味方識別を確認しろ!”ってそう言ってきたのよ。

 

仕方なくその言葉に従ってレーダー上の識別判定を確認してみると…

 

「ホントに味方機になってる…。」

 

“デカブツ”のファイターが言う通り、目の前の“デカブツ”はレーダー上では青い光点…つまりは味方機ってコトになっていたわ。

 

[[アンタ!人がせっかく援護してやったのに敵味方の識別を確認もしないでいきなり斬り殺そうとしてくるとかどんだけバーサーカーなのよ!!!]]

 

あー、うん。

 

“デカブツ”のファイターがなんか色々と言ってるわね。

 

取りあえず。

 

「ねぇ?」

 

[[ナニよ!!!バーサーカー!!!]]

 

「私たち…囲まれてるわよ?」

 

[[ほへ?囲まれて…げっ!?]]

 

グダグダしている間に囲まれちゃったこの状況をなんとかしないとヤバいわよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第14話「烈火天焦」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

夏は暑くてあまり好きではないQooオレンジでございます。
私が子供の頃の夏はここまで暑くはなかったような…?










今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのきゅう 始まります。















今回のバトルでは私と同じ連邦軍側に割り振られたっぽい“デカブツ”のファイターとあれやこれやとしているうちにすっかりとモブNPCの敵機の集団に囲まれてしまっていた前回。

 

取りあえず私と“デカブツ”のファイターは2人で協力して、周囲を取り囲んだこのお邪魔なモブNPCの敵機を殲滅するコトにしたの。

 

“紅姫”を駆り手近な“F2ザク”をサクッと斬り捨てた私に対して…

 

[[ちょっとバーサーカー女!アンタが見境なしに襲いかかって来たせいでこんなコトになってるんだからチャキチャキとこのモブ連中を潰しまくりなさいよね!]]

 

例の“デカブツ”のファイターが何故か上から目線でそんなコトを言って来たわ。

 

「バーサーカー女?」

 

[[そうよ!助けてあげたのに問答無用で私に斬り掛かって来たんだからバーサーカー女よ!!!]]

 

「ナニソレ?イミワカンナイ。」

 

このモブNPCに囲まれまくってる状況が私のせいでって部分にはほんのちょっとだけ同意するけど、それでなんで私が“バーサーカー女”になるのよ?

 

まぁたぶんさっき敵味方の識別を確認しないで反射的に斬り掛かろうとしたから“バーサーカー女”って言ってるんだろうけど、私としてはその呼び方はちょっとどころじゃなく不本意だわ。

 

だって“バーサーカー”って確か“狂戦士”とかそんな感じの意味だったハズよね?

 

“狂戦士”って言うのは嬉々(鬼気?)として刀を振り回しまくって斬りまくる海未とか、やっぱり嬉々(鬼気?)として味方巻き込んでバスターライフルをぶっ放しまくることりみたいな連中のコトを言うのよ。

 

あの2人に比べたら私なんて全然“狂戦士”なんかじゃないわ。

 

なんて言えばいいのかしら?

 

海未とことりに比べたら圧倒的に狂気が足りないみたいな?

 

それなのに人のコトを“バーサーカー女”だなんて…ホント失礼しちゃうわ。

 

私はそんなコトを考えながらも、手にした刀を振るい続けて周囲の敵機を斬りまくっていったわ。

 

“バーサーカー女”って言葉に内心で反論しながら黙々と作業の様に刀を振るう私と“紅姫”。

 

その一方でぎゃーぎゃーと未だにナニか私に対して文句を言い続けている“デカブツ”のファイターも、その凄まじいまでの火力を十二分に発揮させて大暴れしていたわ。

 

前回 (※ 第5話「START:DASH!!」そのきゅう てんご ) 、あの“デカブツ”と戦った時にガンプラに詳しい花陽が言っていたけど、あのバカみたいにデカい“デカブツ”って1/144の“ガンタンク”を魔改造しまくって作ったらしいわ。

 

ガンプラ初心者の私にはあの“デカブツ”のドコが“ガンタンク”なのかさっぱりなんだけど。

 

だってアレ、機体のサイズからしてあきらかに1/144の“ガンタンク”じゃないわよね?

 

1/144の“ガンタンク”よりも一回り…ううん。

 

確実に二回り以上はデカいのよ?

 

“デカブツ”はそんな“ガンタンク”よりも二回り以上もデカい胴体(車体?)に、ガトリングガンやミサイルランチャー、キャノン砲やバルカン砲とか実弾系武装がこれでもかってくらいに搭載されていて、その火器を周囲のモブNPCへと盛大にぶっ放しまくって大暴れしているわ。

 

[[このっ!このっ!このっ!モブのクセに!モブのクセに!モブのクセに!!!私の邪魔してっ!ナマイキよ!!!シューセーしてやるんだから!!!]]

 

うん。

 

いつの間にか私への文句は止まって、“デカブツ”のファイターのヘイトは私たちの周囲を取り囲んでいるモブNPCの敵機へと向いちゃったっぽいわね。

 

[[ふんぬばらーーーー!!!]]

 

大量の実弾系武装をぶっ放してるかと思ったら今度はなんだかよくわからないコトを言いながら、両手に取り付けてあるバズーカの砲身で近付いて来た“リック・ドムⅡ”をグシャっと殴り潰してるわ。

 

って言うか、バズーカってあんな感じに鈍器代わりに使っても大丈夫なのかしら?

 

暴発とかしないモノなの?

 

バズーカを鈍器のように使っている“デカブツ”を見て私がドン引きしているうちに…

 

[[これで!ラストよ!!!]]

 

件の“デカブツ”は私たちを取り囲んでいたモブNPCの最後の1機を左手側のバズーカをぶっ放すコトで派手に粉砕したわ。

 

[[ふんっ!殲滅完了よ!この羽生サマにかかればザコ掃除なんてざっとこんなモンよ!!!]]

 

“デカブツ”のファイターは鼻息も荒く勝利の雄叫び(?)を上げているわ。

 

テンション高いわねー。

 

まぁどうでも良いけど。

 

そんなコトを思ったその時…。

 

「あっ…!」

 

“紅姫”の手元からバキッ!っと音がして、右手に持っていた刀が刀身の半ばから折れちゃったの。

 

「また折れた…。」

 

今回は炎刀化させなかったのにたった一戦で折れるとか…マジであり得ないわ…。

 

コレってやっぱり私が未熟だからなのよね…。

 

[[ナニ?アンタ、刀折れたの?ぷぷぷ♪バトル中に刀折っちゃうとかちょーへたくそ♪]]

 

「ヘタクソで悪かったわね…。」

 

こうも簡単に刀が折れちゃうんだから、自分がヘタクソだってコトは私が1番わかってるけど、他人に…しかもさっき会ったばかりのヤツに言われるもスゴくイヤな感じだわ。

 

[[アンタ、刀か折れちゃったんならもう戦えないんじゃないの?なんなら私の“ベンケイ”のバズーカ1個貸してあげる?アンタのその赤い“百式”と私の“ベンケイ”って同じUC系列の機体同士だから、問題なく使えるハズよね?]]

 

私が無言で刀身の半ばから折れちゃった刀を見つめていると、不意に“デカブツ”のファイターが両手に取り付けてあるバズーカを1つ貸してあげる?とか言い出したの。

 

私のコトを心配してそんなコトを言ってきたのかしら?

 

もしそうだったらこの子って案外と良い子だったりするのかしら?

 

「大丈夫よ。まだ“紅姫”の“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中に予備の刀がはいってるから…あと2本しかないけど…。」

 

私はバズーカを貸そうか?との“デカブツ”のファイターにそう返事を返しながら、“武装領域”を開いて予備の刀を抜き身のまま1本取り出して、それを“紅姫”の右腰の鞘の中へと納めたわ。

 

[[予備あるんだ。ふーん。案外と用意が良いわね。バーサーカー女のクセに。]]

 

予備の刀を“武装領域”の中から取り出している様子を見ながら、“デカブツ”のファイターはまた私のコトを“バーサーカー女”って言って来たの。

 

その“バーサーカー女”ってヤツ、いい加減に止めて欲しいんだけど…。

 

だから私は“デカブツ”のファイターへとハッキリとそのコトを言ってやるコトにしたわ。

 

「ねぇ…その“バーサーカー女”っての、いい加減に止めてくれない?」

 

[[なんで?]]

 

「普通にイヤだからよ。そもそも私なんかよりもバーサーカーって2つ名が相応しいくらいに大暴れしまくる連中が他に居るし。少なくとも2人ほどは。」

 

[[えっ?ナニソレ普通に怖い。]]

 

確かにキレイな笑顔で刀を振り回す大和撫子とか、にっこり笑顔でバスターライフルをぶっ放しまくるゆるふわ美少女とか普通に怖いわね。

 

後者の方はスキあれば包丁振り回してヒトのコトを美味しくお料理しようとする悪いクセ(?)もあるみたいだし。

 

そう考えるとまだちょっとはリアルブシドーな大和撫子の方がマシなのかしら?

 

少なくともすぐに狂うゆるふわ鳥類系殺人シェフよりは理性的だし。

 

[[よくわかんないけど取りあえずわかったわ!アンタがバーサーカー女って呼ばれるのがイヤだって言うならもうバーサーカー女って呼ばないであげる!優しい私に泣きながら盛大に感謝しなさいよ!それで?バーサーカー女じゃないならアンタのコトはなんて呼べばいいの?ってかそもそもアンタの名前!私まだ聞いてなかったわね!ねぇ!アンタ!名前は!あのね!私はね!ハネイって言うの!羽に生って書いて羽生(ハネイ)って読むのよ!ママとパパがつけてくれたの!どう!スッゴい可愛い名前でしょ!褒めまくってもぜんぜん良いのよ!ってか褒めなさいよね!!!あとこの子は“ベンケイ”!スッゴい強いんだから!そんなワケでよろしくね!それで?アンタの名前は?もったいぶってないで早く教えなさいよね!!!]]

 

周囲に敵機が居ないコトを確認した私たちは、機体を寄せあってお互いに音声のみでの通信から映像アリでの通信に切り替えたわ。

 

すると“紅姫”のメインモニターに表示された通信モニターの向こう側には何故かムダにドヤ顔で私へと自身の名前を褒めろと言って来ている、喋らなければ妖精かとも思えるくらいにとても可愛らしい見た目の美少女が映し出されたの。

 

実弾系武装をぶっ放しまくって大暴れしていた“デカブツ”(正式名称は“ベンケイ”って名前らしいわ)のファイターがこんなにも可愛らしい娘だったなんて正直かなりびっくりしたわ。

 

ぶっちゃけ搭乗している“ベンケイ”がバカみたいにデカい機体だから、当然そのバカみたいにデカい機体に乗ってるヤツも山のようにデカい鬼みたいなヤツだって勝手に思ってたから。

 

こんなにも華奢で可愛らしい娘がファイターだなんて予想外もいい所よ。

 

「ハイハイ。可愛い可愛い。」

 

[[むっ!なんかちょーおざなりな褒め方!]]

 

「そう?気のせいじゃないの?」

 

[[そーなの?]]

 

「そうよ。」

 

[[そっか!なら良いわ!]]

 

結構テキトーに返事を返したんだけど、この娘、簡単に信じたわね。

 

こんなに簡単に信じちゃって、この娘は色々と大丈夫なのかしら?

 

音ノ木坂に大量に棲息している頭のおかしい変態共に簡単に騙されてそこら辺のラブホに連れ込まれてあーんなコトやこーんなコトをされちゃうんじゃないの?

 

他人事だけどちょっと心配になっちゃうわ。

 

[[ねぇ!それでアンタの名前はなんて言うの?]]

 

この娘、大丈夫かしら?って考えていると、羽生から再び私の名前を訪ねられたわ。

 

自分から名乗られたんだから私の名前だけ教えないっていうのはダメよね。

 

そんなの仁義に反するわ。

 

一方的に私の名前だけを教えろ!って言うなら無視しても良かったんだけど。

 

仕方ないから名乗ってあげないと。

 

「マキよ。真実の真にお姫様の姫で真姫。」

 

[[そう!真姫って名前なのね!わかったわ!なら…そうね…マキ…マキ…マキマキ…マッキンリー…マッキントッシュ…なんか違うわね…うーん…マクギリス?あっ!マクギリス!真姫でマクギリスだからマッキー!うん!マッキー!今日からアンタはマッキーよ!]]

 

「は?えっ?なんでいきなりあだ名呼び!?しかもマッキーって!?」

 

マッキーなんてそれじゃまるで1期は良かった…でお馴染み?の某鉄血のオルフェンズ2期でバエルに乗ったら頭バエルになっちゃう絶対に裏切って巨大モビルアーマーに乗ってラスボスになると思ったら微塵も裏切らなかった某10歳の婚約者が居るヤツみたいじゃないの!!!

 

そんなのぜぇぇぇぇぇぇぇったいに我慢ならないわ!!!

 

「ちょっと!マッキーなんて止めてよ!普通に真姫って呼びなさいよね!」

 

[[えっ?ヤダ。]]

 

「即答!?」

 

ノータイムでヤダって言われたし!?

 

ソコはちょっとだけでも考える素振りくらいはしなさいよね!

 

[[ほら!そんなコトよりも早くコロニー泊めに行くわよ!もうそろそろ阻止限界点なんだから!このままじゃ私たちの連邦側が負けちゃうじゃないの!私!負けるなんてまっぴらゴメンよ!!!]]

 

「マッキー呼びをそんなコトって言われた!?しかもなんかいつの間にか一緒に行くコトになってるし!?」

 

[[マッキー!全速全壊でガンガン飛ばして行くから“ベンケイ”に掴まりなさい!]]

 

「だからマッキーって止めてよね!!!あと全速全開がの全開が全壊になってるわよ!怖いから!全速全壊だとなんか全速だして派手に壊れそうでなんか怖いから!!!」

 

[[だいじょーーーぶ!私の“ベンケイ”はちょっとやそっとじゃ壊れたりなんてしないわ!]]

 

「そのちょっとやそっとじゃ壊れないヤツを弾丸1発でぶち壊した記憶があるだけど!?」

 

たぶんムダだと思いながらもマッキーって呼び方を拒否しつつ、私は文句を言いながらも“デカブツ”改め“ベンケイ”のファイター“羽生”の言葉に従って、彼女の“ベンケイ”の巨体へと手を伸ばしたわ。

 

“紅姫”の右手で“ベンケイ”の巨体の突起部分掴むと…

 

[[掴んだわね!マッキー!うっしゃ!それじゃコロニーぶっ潰しにいっくわよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

羽生は意気揚々と“ベンケイ”を猛スピードで発進させたの。

 

その猛スピードで発進した“ベンケイ”の進路上には何機かのモブNPCがリポップし始めていたんだけど…

 

[[私の勝利の邪魔するクズとクソは轢き殺す!!!]]

 

羽生はそんな物騒なコトを言って、宣言通りに“ベンケイ”の巨体で進路上の敵機を体当たりで粉砕しまくって進んで行ったわ。

 

ってか私、羽生の強引さに流されるまま一緒にコロニーを止めに向かってるけど…

 

「ソラのヤツ…どーしよう…。」

 

対モビルアーマー戦の実地訓練とか言って“ヴァル・ヴァロ”を私に押し付けてどっかに行っちゃったソラのおバカのヤツ…どうしようかしら。

 

まぁ…

 

「ソラなら放っておいても大丈夫…よね?」

 

腐ってもソラだし。

 

ソラならきっと1人でも余裕でしょ♪

 

うん。

 

問題ないわね♪

 

たぶん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第14話「烈火天焦」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場(予選)中なQooオレンジでございます。










今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのじゅう 始まります。















行方不明(?)のソラをどうしようか迷ったり、羽生の“ベンケイ”が容赦なくモブNPC(たまに有人機)を轢き殺す様をのんびりと見たりしていると…

 

[[マッキー!着いたわよっ!!!]]

 

モブNPC(たまに有人機)を容赦なく轢き殺しまくっていた羽生が“ベンケイ”を停めて、“ベンケイ”の後ろに掴まっていた私へとそう言い放って来たわ。

 

その言葉に改めて前を向くと、ソコには高層ビルとかの普段よく目にする巨大な建物なんかとは比べ物にならいくらいに物凄く大きな円筒形の建造物が、ゆっくりと地球方面へ向けて移動していたの。

 

「大きい…。」

 

私がそのあまりの大きさに呆然と呟くと…

 

[[そりゃそうよ!だってコロニーってスッゴい人数の人が住んでる場所なのよ!そんなの大きくて当たり前じゃない!マッキーはもしかしなくてもおバカさん?]]

 

と、羽生が私の呟きに対して返事を返して来たの。

 

“マッキーはおバカさん?”って一言が余計だけど、私はその羽生の言葉を聞いてこの目の前の大きな円筒形の建造物は大勢の人が住んでいるモノだったってコトを思い出したわ。

 

こんな大きなモノが地球になんか落ちたりしたら…

 

「ヤバいを通り越してスゴくヤバい…わよね?」

 

[[そりゃもう!ヤバヤバのヤバヤバよ!!!人がいっぱいいっぱいいーーーーーっぱい!死んじゃうわ!]]

 

またも私の呟きに律儀に返事を返してくる羽生。

 

でも羽生の言うように、このコロニーが地球に落ちちゃったらヤバヤバのヤバヤバだわ。

 

「止めなきゃ…!」

 

人がいっぱい死ぬ。

 

そんなのは絶対にダメ!

 

今さらだけど私はパパみたいな人をいっぱい助けられるお医者さんになるのが夢なのよ。

 

お医者さんになるのは人を助ける為。

 

人を助けたいなら今の私がやるべきコト。

 

それは!

 

「コロニーの落下をなんて絶対に阻止してみせるわ!!!」

 

[[おぉ!なんかマッキーが燃えてる!!!]]

 

「うっさいわね!どーでもいいでしょ!」

 

人の…それも物凄く大勢の人の生き死にが関わってるのよ!

 

ふざけてる場合じゃないわ!

 

「羽生!あのコロニーを止めるには私はどうすればいいの!教えて!」

 

[[ (マッキー、なんでこんなに必死なんだろ?コロニーの落下阻止してバトルに勝てればそりゃ嬉しいけど…) まぁいいけど…取りあえずはコロニーの後ろ方に取り付けられてある核パルスエンジンをぶっ壊せばいいわ!]]

 

私の“コロニーを止めるにはどうすればいいのか?”と言う質問に、羽生は通信画面の向こう側で何故か一瞬だけ不可解そうな顔をしたけど、すぐに気を取り直した様にコロニー落下阻止のための方法を教えてくれたわ。

 

その方法はコロニーの後部に設置されているらしい“核パルスエンジン”と謂うモノを破壊するってモノだったわ。

 

“核パルスエンジン”ってたぶん何らかの推進機よね?

 

前に進むためのその推進機をぶっ壊せばあのコロニーを止めるコトが出来るってコトのね!

 

「ぶっ壊せばいいのね!わかったわ!」

 

“核パルスエンジン”って言う推進機をぶっ壊せばいいのはわかったけど、問題はその“核パルスエンジン”ってヤツがどれくらいの強度を持ってるか…よね。

 

何発か適当に攻撃を当てれば壊れる…ってモノでもないでしょうし…。

 

わかんないけど…やるしかないわ!

 

「羽生!私と“紅姫”が前衛に出るからアンタは援護して!」

 

[[オッケー!任せて!!!]]

 

「任せるわ!けど…調子に乗って私のコトを撃ったりしないでよ!」

 

[[あっはは!そんなのだいじょーーーぶににまってるじゃない! (うん、たぶん。) ]]

 

朗らかに笑いながら“大丈夫”って請け負う羽生だったけど、最後の方になんか“たぶん”とか聴こえたのは私の気のせい…よね?

 

私は羽生の言葉の最後の方にボソリと聴こえた一言に若干不安になりつつも、“紅姫”の左腰の鞘から刀を引き抜いて…

 

「“Awake”!」

 

そのまま左手の甲に取り付けたクリアパーツ部分に刀身を這わせ、キーワードと共にエネルギー粒子を解き放ったわ。

 

溢れ出てくる白く淡いエネルギー粒子。

 

そのエネルギー粒子を十分に刀身に纏わせ…

 

「“Blaze”!!!」

 

一気に発火!

 

[[えっ!ナニソレ!カタナ燃えてるんだけど!なんかクソカッコいいじゃないの!]]

 

炎刀化のプロセスを完了させて、炎を纏った刀の具合を確かめるためにその刀を軽く振るっていると、羽生が興奮した様子で話し掛けて来たの。

 

うんうん。

 

この炎刀がカッコいいってすぐにわかるなんて羽生は色々とわかってるわね!

 

ホントならこの炎刀について花陽並の長台詞で延々と語りたいトコなんだけど、それよりもまずはコロニーを止めないと!

 

人がいっぱい死んじゃうなんて絶対に許せないわ!!!

 

「ボサッとしてないでさっさと行くわよ!」

 

[[ちょ!マッキー!待ちなさいよ!]]

 

炎刀を構えて“紅姫”のバックパックのスラスターを全開で噴射!

 

私は機体を一気に加速させてコロニー後方にあると言う例の“核パルスエンジン”目指して移動を開始したわ。

 

加速を始めた私の“紅姫”に追従する形で、羽生と羽生の“ベンケイ”も移動を開始したの。

 

そんな移動を開始した私たちの前に、早速とばかりに数機の機影が襲い掛かって来たわ。

 

手にマシンガンを持った深緑色の1つ目のモビルスーツ“F2ザク”が3機と、大きなバズーカを構えた紫色のやっぱり1つ目のモビルスーツ“リック・ドムⅡ”が4機。

 

さらにその後方にはこれまたやっぱり1つ目の“ゲルググM”が3機。

 

合計10機のこのステージのモブ機たちがコロニーの後方へと向かう私の“紅姫”と羽生の“ベンケイ”に襲い掛かって来たのよ。

 

そんな接敵した合計10機のモブ機たちへと先制で攻撃を仕掛けたのは…

 

[[ジオン残党のクソモブが!邪魔なのよ!消し飛んでぶっ飛べ!!!!!]]

 

私の“紅姫”の後方に位置していた羽生の“ベンケイ”だったわ。

 

羽生の“ベンケイ”はその大きな機体の後部に設置されているミサイルランチャーを起動させて、ソコから盛大に大量のミサイルをばらまくように前方のモブ機たちへとぶっ放したの。

 

そしてミサイルの一斉射と同時に、“ベンケイ”の両手に取り付けられているバズーカをズドン!ズドン!と立て続けに発射。

 

雨あられのように盛大に発射されたミサイルとバズーカの弾頭は、接敵した敵機たちの前衛として私たちの前に立ちふさがった“F2ザク”たちへと襲い掛かって行ったわ。

 

これに対して3機の“F2ザク”は足を止めて手にしたマシンガンを前方のミサイルへと放って迎撃。

 

“ベンケイ”から大量に放たれたミサイルの何発かは“F2ザク”のマシンガンの弾丸に貫かれて爆発しちゃったけど、その程度のヤワな迎撃で抑えられるほど羽生の“ベンケイ”の攻撃はぬるくはなかったのよね。

 

敵部隊の前衛に出て来た3機の“F2ザク”たちは、迎撃が間に合わなかったミサイルと、そのミサイルから遅れる形で飛来したバズーカの弾頭によって次々に爆散して行ったわ。

 

羽生と羽生の“ベンケイ”は相変わらず戦い方が派手よねぇ…。

 

[[フンっだ!クソモブがでしゃばるからよ!!!]]

 

そんな羽生の得意気な声を背に、私も負けじと“紅姫”を加速させて爆散した3機の“F2ザク”の後ろから飛び出て来た4機の“リック・ドムⅡ”へと炎刀を振るったわ。

 

「1つ!」

 

1番手前の1機目の“リック・ドムⅡ”を横薙ぎの斬撃で両断。

 

「2つ!!」

 

続けて牽制のバルカン砲を放ちながら2機目の“リック・ドムⅡ”へと一気に肉薄して、その胴体の中央部分…コクピット部分へと炎刀を突き刺して撃墜。

 

「3つ!!!」

 

2機目の“リック・ドムⅡ”のコクピットを貫いた炎刀を引き抜き、2機目の“リック・ドムⅡ”のすぐ後ろから迫っていた3機目の“リック・ドムⅡ”へと、撃墜したばかりの“リック・ドムⅡ”を蹴って押し付け、その押し付けた2機目の“リック・ドムⅡ”共々3機目の“リック・ドムⅡ”を斜めに両断。

 

「4つ!!!!」

 

最後にバズーカ大きなバズーカを放り投げて、背中からヒートサーベルを引き抜いて襲い掛かって来た4機目の“リック・ドムⅡ”の大振りの攻撃を掻い潜り、その背後へと回り込んで背中から炎刀を一閃させて両断。

 

さらに…

 

「護国園田流!剣衝術!火ノ行!“緋燕”!!!」

 

炎刀を振るってやや離れた位置に居る3機の“ゲルググM”へと緋色の燕を放ったのよ。

 

炎刀から放たれた緋色の燕はその燃え盛る炎の翼を大きく広げて3機の“ゲルググM”へと突撃していったの。

 

そんな“緋燕”を“ゲルググM”たちはそれぞれ手にしたマシンガンやビームライフルで打ち落とそうと必死に迎撃しているけど、その全てを“緋燕”は飲み込みモノともせずに真っ直ぐ突き進んで行ったわ。

 

その様子を見た“ゲルググM”たちは“緋燕”の迎撃を諦めたのか、3機のうちの1機がシールドを構えて前へと出て来たの。

 

そして構えたシールドで突っ込んで行った“緋燕”を受け止めたのよ。

 

その瞬間に“緋燕”は炎を撒き散らしながら爆発。

 

シールドで受け止めようとしていた“ゲルググM”を一瞬で灰塵へと変えちゃったの。

 

うーん。

 

私としては“緋燕”で3機まとめて焼き殺す予定だったんだけど、1機が自ら犠牲になるコトで他の2機を生き残らせちゃったわね。

 

まぁいいわ。

 

だって…

 

[[マッキーのトンデモ攻撃で大人しくぶっ死んどけってんだよ!!!クソモブが!!!!!]]

 

私、1人じゃないし。

 

そんなワケで羽生がまるでソラみたいにチンピラ全開のコトを叫びながら、“ベンケイ”を猛スピードで生き残った2機の“ゲルググM”へ向かって突っ込ませて行ったの。

 

そしてそのまま生き残った2機の“ゲルググM”の胴体へと両手に取り付けてあるバズーカをゴツン!と突き付けて…

 

[[く!た!ば!れ!このクソモブ!!!]]

 

ドスン!ドスン!とそれぞれ零距離で1発ずつ発射。

 

木っ端微塵に2機の“ゲルググM”を粉砕しちゃったわ。

 

[[ざまぁみやがれってのよ!クソモブ共が!!!この羽生サマの邪魔するからこーなるのよ!まぁ邪魔しなくてもクソモブはぶち殺すんだけどね!あっはははははは!!!]]

 

やっぱりこの娘、テンションがムダに高いわね。

 

戦闘になるとテンションが高くなるってパターンの娘なのかしら?

 

思ったよりも時間が掛かっちゃったけど、取りあえずはこれで接敵した計10機のモブ機は倒したわ。

 

早くコロニーを止めるために先に進まなきゃ!

 

「羽生!バカ笑いしてないで先に進むわよ!」

 

私は未だにあははーとバカ笑いをしている羽生に一声掛けると、“紅姫”のスラスターを噴射させて目的地であるコロニー後方へと移動を再開したわ。

 

[[バカ笑いって!マッキーのクセに酷い!!!って!待ってよ!置いていかないでーーーーー!!!]]

 

後方で騒ぎながら羽生の“ベンケイ”が動き出す気配を感じながら私はチラリと“紅姫”が握っている炎刀状態の刀を見てみると、幸いなコトに短い戦闘だったためかまだ折れずに普通に使えそうに見えたわ。

 

良かった…。

 

ただのモブ機との戦闘で残り少ない貴重な刀が折れちゃったりしたらどうしようって思ったから、まだ問題なく使えそうでホントに良かったわ。

 

そんな感じで移動を再開した私と羽生の2人は散発的に襲い掛かって来るモブ機をあしらいながら、“核パルスエンジン”ってヤツが取り付けられてあるらしいコロニー後方部分へと向かったの。

 

移動の途中で接敵したモブ機との戦闘で炎刀させた刀が折れちゃうかも?とも思ったけど、モブ機との戦闘はほとんど羽生の“ベンケイ”が出会い頭にバズーカをぶっ放して粉砕していたので大丈夫だったわ。

 

節約?できたて良かったわ。

 

羽生サマサマってヤツね。

 

そうこうしていると…

 

[[見て!マッキー!アレが“核パルスエンジン”よ!たぶん!]]

 

“紅姫”の隣を進んでいた“ベンケイ”から通信が入り、羽生が“核パルスエンジン”はアレよって教えてくれたの。

 

羽生が指し示したソレは真っ白な推進光を灯しながらコロニーを地球へ向けて押し出していたわ。

 

[[アレをぶっ壊せばコロニーは止まるわ!たぶん!]]

 

またたぶんなのね。

 

でも今はあの“核パルスエンジン”ってヤツを壊すしか方法はないんだからヤるしかないわ。

 

[[アレをぶっ壊すのは羽生に任せて!私!壊すのは大得意だから!]]

 

うん。

 

ぶっ壊すのが大得意とか、羽生の“ベンケイ”の過剰なまでの武装を見ればなんとなくわかるわ。

 

でも実際問題、私の“紅姫”が攻撃力が上昇する炎刀状態とはいえ刀1本であの“核パルスエンジン”とか言う大きなモノを壊すのには時間が掛かり過ぎちゃうから、過剰火力の羽生の“ベンケイ”に破壊を任せるってのは適材適所でアリよね。

 

なら…

 

「露払いは私の役目ね。」

 

そう呟くと“核パルスエンジン”を守る様に展開していた多数のモビルスーツたちがちょうどこちらへと向かって移動を開始しようとしていたわ。

 

その中には確実にガンプラファイターが乗る有人機が操るであろう機体も混ざっていたのよ。

 

ガンプラ&ガンダム初心者の私がなんでそんなコトがわかるのかって?

 

そりゃわかるわよ。

 

だってジオン系の機体で構成されているこのステージのモブ機たちの中に、見るからにガンダムってわかる見た目の機体が混ざっているんだもん。

 

初心者の私にだってアレが有人機だってコトが簡単にわかっちゃうわよ。

 

そんな有人機込みの守備部隊(?)を前に、私は“紅姫”が右手握る炎刀状態の刀を構え直したわ。

 

そしてすぅーっと1つ息を吸い込んで…

 

「護国園田流!西木野真姫!いざ!推して参る!!!」

 

“紅姫”を加速させて突撃!!!

 

私たちの邪魔をするヤツはみんなまとめて薙ぎ払ってヤるんだから!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第14話「烈火天焦」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場を無事に闘い抜いたQooオレンジでございます。










今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのじゅういち 始まります。
















コロニーの“核パルスエンジン”とか言う推進装置を守る部隊との戦闘に突入した私の“紅姫”と羽生の“ベンケイ”。

 

実弾武装てんこ盛りで私の“紅姫”とは比べ物にならないくらいに高火力な羽生の“ベンケイ”を“核パルスエンジン”に向かわせるために、私と“紅姫”は炎刀状態の刀を引き下げ露払いとして先陣を切ったの。

 

手始めに…

 

「護国園田流!剣衝術!火ノ行!“巫炎(カムロ)”!!!」

 

炎刀状態の刀を大きく振るって巨大な火球を敵集団のど真ん中へと放ったわ。

 

巨大な火球は敵集団の中央へとたどり着くと…

 

「弾け飛んで!爆ぜなさい!!!」

 

私の叫びと共に派手に爆散。

 

周囲のモビルスーツたちへと小さな火球の群れととなって襲い掛かって行ったの。

 

そして飛び散った小さな火球たちは少しでもナニかに触れると、宇宙空間を真っ赤に染め上げる火柱を上げながら爆発。

 

守備部隊の中央部分では派手な火柱が次々に上がって、その上がり続ける火柱の数だけ私たちの邪魔をするヤツを葬って行ったの。

 

この“巫炎”(カムロ)による攻撃で、敵の護衛部隊の中央部分に壊滅的な損害を与えるコトが出来たわ。

 

まぁ飛び散った小さな火球に触れたら爆発して火柱を上げるとか普通は思わないわよね。

 

流石はトンデモ剣技満載の護国園田流の技だわ。

 

そもそも宇宙空間で炎系の技が使えているのが謎過ぎるし。

 

宇宙空間に酸素なんて無いハズなのになんで普通に燃えてるのよって話よね。

 

そこら辺のコトを後で私の護国園田流の師匠でもある海未か、ガンプラバトルに詳しいソラか花陽辺りにでも聞いてみようかしら?

 

そんなこんなでこの“巫炎(カムロ)”の先制攻撃により大損害を受けちゃった敵の守備部隊はてんやわんやの大パニック。

 

この大パニック状態は向こう側にマトモに指揮が取れるヤツが1人でも居たりしたら違ったのかもしれないけど、どうにも向こう側の守備部隊はただ固まって数の利を使い戦うって腹積もりだったみたいで、部隊の指揮を取れるようなヤツは居ないっぽいわ。

 

まさに烏合の衆ってヤツね。

 

そんな烏合の衆な敵の守備部隊だけど、いつまでも大パニックのままってワケにはやっぱりいかなかったわ。

 

ある程度するとファイターが乗り込んでいる有人モビルスーツたちの半分くらいが態勢を整え直して、お返しだ!と言わんばかりに私たちへ向けてそれぞれ手持ちの射撃武装をぶっ放して来たわ。

 

それに追従する形で他の守備部隊のモビルスーツたちも攻撃を開始。

 

そんな守備部隊が放った色とりどりのビームにミサイルや砲弾&弾丸が、雨あられと“核パルスエンジン”を目指す私の“紅姫”と羽生の“ベンケイ”へと襲い掛かって来たのよ。

 

この射撃武装による攻撃の嵐に巻き込まれたりしたら、装甲の分厚い羽生の“ベンケイ”ならまだ耐えられるかもしれないけど、私の“紅姫”じゃ間違いなく撃墜判定待ったなしになっちゃうわ。

 

ここはおとなしく回避を優先して“核パルスエンジン”へと移動ルートを変更した方が無難なんだけど、そうすると時間が足りなくなる可能性が出てきちゃう。

 

だから…

 

「羽生!この弾幕は私がなんとかするから、とにかくアンタは真っ直ぐ進みなさい!」

 

と、いつの間にかすっかりと私の僚機になっている羽生へと真っ直ぐ進むようにと指示を飛ばしたの。

 

[[ちょ!?マッキー!?アンタ!なんとかするって!マジでなんとか出来るの!?]]

 

羽生が慌てたようにそう返してくるけど、そんなの…

 

「任せなさい!!!」

 

出来るに決まってるわ!

 

だってその為の護国園田流だもん!

 

[[あー!もう!わかったわ!そんなに自信満々ならマッキーのコト!信じてあげる!!!でもダメだったらバカみたいに高いスイーツ奢らせちゃうんだからね!!!]]

 

羽生はそんなコトを言いながら、私の言葉に従って一度は軌道変更のために減速させた“ベンケイ”を再び加速させて、敵の“核パルスエンジン”守備部隊が展開した弾幕へと真っ直ぐに突っ込んで行ったわ。

 

失敗したらバカ高いスイーツを奢らせるって、それ自体は別にいいんだけど、私たちリアルでのお互いの素性とかこれっぽっちも知らないんだけど?

 

そんな状態でどうやって奢ってあげればいいのよ?

 

うーん?これってバトルが終わる前に羽生と連絡先とか交換した方がいいのかしら?

 

まぁそれはそうと…任されたからにはしっかりとやり遂げないとね!

 

魅せてあげるわ!

 

護国の剣士の真価ってヤツを!!!

 

気合いを入れ直した私はすぐさま左手の甲からエネルギー粒子を追加で発生させ、炎刀状態の刀へと補充。

 

エネルギー粒子を補充したコトにより、炎の勢いが増した炎刀を野球選手がバットを構えるかの様に構えて…

 

「護国園田流!剣衝術!火ノ行!逆巻け!“紅旋(べにつむじ)”!!!」

 

そのままおもいっきり振り抜いたわ!

 

ホームラン間違いなし的なスイング?で振り抜かれた炎刀から放たれるのは、紅く紅く燃え盛る真紅のつむじ風。

 

護国園田流 剣衝術 火ノ行 “紅旋”

 

これが護国の剣技の中でも対軍用に分類される今の私が撃てる1番大規模な攻撃技よ!

 

炎刀から放たれた真紅のつむじ風は次第にその規模を大きくさせていき、やがて大きな渦巻きとなって“核パルスエンジン”の守備部隊が展開した弾幕を飲み込み、そのまま守備部隊へと襲い掛かって行ったの。

 

真紅の竜巻へと成長した“紅旋”は、その身に宿す高熱と真空の刃で“核パルスエンジン”の守備部隊を次々と薙ぎ払って殲滅して行ったわ。

 

真紅の竜巻がその渦を止めて消え去った後には、焼け爛れ斬り刻まれた大量のモビルスーツの残骸が残されたの。

 

やりきった!と思った瞬間…

 

「あっ…!」

 

バキッ!っと言う音が右手から聴こえ、手にしていた刀が粉々に砕け散っちゃったわ。

 

うん。

 

わかってはいたけど、やっぱり今の私の技量で炎刀状態で大技なんてモノを使えば1発で刀が砕けちゃうわよね…。

 

私は砕けた刀の柄を放り投げると同時に“武装領域(ウェポン・ストレージ)”を開いて、その中から最後の刀を取り出したわ。

 

これで残りの刀はこの1本だけ…。

 

この最後の1本がバトル終了まで持ってくれればいいんだけど…。

 

そんなコトを考えていると…

 

[[マッキーのクセにやるじゃない!]]

 

私の言葉を信じて突き進んでいた羽生が見直したとでも言いたげにそんなコトを言ってきたわ。

 

「次は羽生!アンタの番よ!そのデカブツの本気!見せてちょうだい!!!」

 

ちょっと前に私たちをアレだけ苦しめたデカブツ“ベンケイ”の力!

 

偶然にだけど味方になった今回は頼らせて貰うわよ!

 

私は期待を込めて羽生へと激励の声を返したわ。

 

私の返事に対して羽生は…

 

[[マッキーががんばったんだもん!私だって負けていられないわ!!!]]

 

気合いを入れ直した様子で“ベンケイ”をさらに加速させて守備部隊が壊滅した“核パルスエンジン”へと突っ込んで言ってきたわ。

 

そして“核パルスエンジン”を射程内に捉えたその瞬間…

 

[[この子のありったけ!!!もってけぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

羽生は“ベンケイ”に搭載されている全ての武装を一斉にぶっ放したの。

 

無数に放たれるミサイルの弾頭に、断続的に放たれる続けるキャノンとバルカンの弾丸。

 

そして両腕に取り付けられているメイン武装でもあるバズーカの大きな砲弾。

 

それらの“ベンケイ”に搭載されている実弾系武装が、次々に真っ白な光を放ち巨大なコロニーを地球へ向けて押し出し続けている“核パルスエンジン”へと降り注いだの。

 

さらに…

 

[[奥の手だけどもう1発!コイツはオマケよ!!!喰らい…や!が!れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!]]

 

ありったけの実弾系武装を放ち終えた“ベンケイ”の胴体?タンク部分?の前面の辺りがパカリと開き、そこから現れた大きな砲身からまばゆい光の奔流をぶっ放したの。

 

羽生の“ベンケイ”って実弾系の武装だけしか積んでいないって思ってたけど、ちゃんとビーム系の武装も積んでいたんだ…。

 

私は羽生の“ベンケイ”からとめどなく溢れ出すごんぶとビームの光を身ながらそんなコトを思っちゃったわ。

 

“ベンケイ”に搭載されている大量の実弾系武装に加えて、そんなごんぶとビームまでもが着弾した“核パルスエンジン”はと言うと…

 

[[ふんっ!汚い花火の完成ね!!!]]

 

あちこち小規模な爆発を繰り返して、やがては大きな爆発を1つ起こして完全に機能を停止させたみたいなのよ。

 

“核パルスエンジン”を破壊出来たってコトは…

 

「コロニー…止まる?」

 

ってコトよね?

 

そう思ったんだけど…

 

「…?あれ?ねぇ羽生…コロニー、止まってないんじゃない?」

 

“核パルスエンジン”を破壊したにも関わらず、コロニーはその歩みを止めるコトなく、引地球への進路を突き進み続けていたの。

 

[[なんで止まんないのよ!あー!もう!ちょっと待ってて!サポートAIになんで止まんないのか調べさせるから!]]

 

私の言葉に対して羽生はそう返してきたわ。

 

こんな時にソラや花陽みたいな“電子精霊”持ちのファイターなら、契約している“電子精霊”たちが一瞬でこの事態がどうなってるのか調べてくれちゃうんでしょうね。

 

うん。

 

やっぱり“電子精霊”って便利よね。

 

[[うげっ!?]]

 

“電子精霊”って便利よね…とかぼんやりと考えていると、羽生が女の子としてソレはどうなのよ?った感じのうめき声をあげての。

 

今のうめき声から察すると、きっとサポートAIからの報告はかなり悪い結果だった…ってコトなんでしょうね…。

 

ちょっと聞きたくないかも…とか思ったけど、そんなコト割れ関せずって感じで羽生が自身のサポートAIからの報告結果を私に伝えて来たわ。

 

[[マッキー…あのね?“核パルスエンジ”を派手に爆発させ過ぎて、その爆発の衝撃のせいでコロニーが余計に加速しちゃったっぽい…。]]

 

「あー…アレね。がんばり過ぎちゃったって感じ?」

 

[[うん…ソレよ。がんばり過ぎちゃったって感じ。]]

 

羽生が伝えて来た事態の顛末。

 

ソレは“核パルスエンジ”を派手に爆発させ過ぎて、その爆発の衝撃によってコロニーがさらに加速しちゃったとか言うアホか!とツッコミを入れたくなるモノだったわ。

 

「って!冷静にがんばり過ぎちゃった感じ?とか言ってる場合じゃないじゃない!!!どーするのよ!アレ!!!」

 

ちょっと予想外の事態に私は一瞬呆けていたけど、すぐに我に反ってがんばり過ぎちゃった元凶の羽生へと喰って掛かったわ。

 

[[だ、だって!だって!だって!だって!!!マッキーがスッゴくがんばったんだもん!私だってちょっとはがんばるのはとーぜんでしょ!]]

 

「ソレはいいけどそのがんばった結果がコレってどーなのよ!!!」

 

[[知らないわよ!そんなの!!!]]

 

「あっさり責任放棄した!?」

 

[[だって羽生!悪くないもん!!!]]

 

悪くないもん!って言われても…。

 

「と、とにかく!どうにかしないと!!!」

 

いつまでもこの場でグダグダと言い合っていても埒があかないわ!

 

早くコロニーをなんとかしないと!

 

そんな私の言葉に対して…

 

[[どーにかってどーするのよ!!!]]

 

羽生が逆ギレ気味に言葉を返してきたわ。

 

「えーっと…みんなでコロニーを押し返す…とか?」

 

[[そんな逆シャアのラストみたいなコトしてもムリに決まってるでしょ!!!]]

 

「あ、やっぱりムリなんだ。」

 

[[当たり前でしょ!アレだけの質量があるモノをモビルスーツで押し返すなんて!普通はムリに決まってるわ!!!ヤりたいならサイコフレームとか使ってワンチャン奇跡っぽいコトを起こさないと!]]

 

羽生の言葉の中に“サイコフレーム”とかよくわかんない単語があったけど、取りあえずは奇跡でも起きない限りはコロニーを押し返すなんてムリってコトよね…。

 

なら…

 

「ぶっ壊すとか?」

 

コロニーは普通に建造物なんだから、さっき“核パルスエンジン”をぶっ壊したみたいに攻撃しまくってぶっ壊せば…?

 

[[ぶっ壊す?うん。ソレはアリね!アリ!]]

 

ぶっ壊す。

 

私のその結論(?)を聞いた羽生は、ソレはアリね!って賛成してくれたわ。

 

だったら!

 

「羽生!さっきみたいに盛大にぶっ放しまくってコロニーぶっ壊しちゃって!」

 

羽生の“ベンケイ”の大火力でコロニーをぶっ壊せばそれで解決よ!

 

と、思ったけど…

 

[[うん!ムリ!]]

 

私の言葉はあっさりと拒否されちゃったわ。

 

「なんでムリなのよ!?」

 

反射的に私がそんな声を上げると…

 

[[だって“ベンケイ”!弾切れだもん!!!]]

 

羽生からは“弾切れ”っていう無情な返答が返って来たの…。

 

あー、うん。

 

まぁアレだけ盛大にぶっ放したら流石に弾切れになっちゃうわよね…。

 

うん。

 

これ、普通に大ピンチだわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第14話「烈火天焦」そのじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

暑が夏いQooオレンジでございます。
誰かアクシズでも落として地球寒冷化させてくれませんかねぇ…。
皆様どうかくれぐれも熱中症にはお気を付け下さいませ。










今回も本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのじゅうに 始まります。
















“核パルスエンジン”を無事に破壊したにも関わらず、止まるどころか移動スピードを上げてしまったコロニー。

 

どうやら“核パルスエンジン”を破壊する時に大爆発させ過ぎちゃって、その大爆発の勢いでコロニーが加速しちゃったらしいわ。

 

ならその止まらないコロニー自体を羽生の“ベンケイ”が誇る大火力で破壊しようと私は考えたんだけど、その肝心の“ベンケイ”はさっき“核パルスエンジン”を破壊する時に盛大にぶっ放しまくったコトで弾切れ中。

 

この状態、普通に大ピンチだわ。

 

「ねぇ!どーするのよ!このままじゃコロニーが地球に落ちちゃうわよ!!!」

 

もしそんなコトになったら…沢山の人が死んじゃう…。

 

人がいっぱい死んじゃうなんて…そんなのは絶対にダメ!!!

 

でも…どうすればいいのよ…!?

 

どうすればあのコロニーを止めるコトが出来るのよ!?

 

[[ (なんかマッキー、スッゴく焦ってる?どーしてなんだろ?) まぁこのままじゃ私たち連邦側の負けよね。負けたって戦績を残したくなかったらジオン側に寝返る?]]

 

「寝返る?ふざけないでよ!あんな!人を!いっぱい!いっぱい!いっぱい!!!殺そうとするような連中に!!!誰が寝返るもんですか!!!羽生!アンタがもし寝返るんなら!私がココで引導を渡してぶっ殺してヤるわよ!!!」

 

[[ (おぉ…ガチギレ…) じょ、冗談よ…寝返ったりなんてしないわ…。]]

 

「ふんっ!当たり前よ!!!」

 

[[ (ホント、何でこんなに焦ってるんだろ?あー…もしかしてアレかな?マッキーってガンプラバトル初心者っぽいから、この状況を現実と混同しちゃってるってヤツ?このままコロニーが落ちたらリアルでの地球も大変なコトになるって思ってるんでしょうね。それならこの焦り様もわからなくはないわ。取りあえず…) バカ言ってゴメンね。(謝っとこ。) ]]

 

「ふんっ!今度そんなバカ言ったら許さないんだから!」

 

羽生のヤツがふざけたコトを言い出したから、私は思わず大声で怒鳴っちゃったわ。

 

だってそうでしょ?

 

人をいっぱい殺そうとしてる連中に寝返る?だなんて、ふざけるのも大概にしろっていうのよ。

 

冗談じゃない!

 

そんなやり取りをしている間も、加速してしまったコロニーは着々と地球へ向かって進んで行っていたわ。

 

阻止限界点。

 

羽生がそう言っていた地点までもうほとんど時間は無いわ…。

 

ナニか…ナニかコロニーを止める、あるいは破壊しちゃえるような手段は無いの?

 

私はサブコンソールを操作してナニかこの状況を打開出来るような手段が無いかを探るわ。

 

とは言え私の“紅姫”は近接戦闘に特化させた機体だから、あんな大質量のコロニーを止めたり破壊したり出来るような手段なんて無い…と思ったその時、サブモニターに1つの表記を見つけたの。

 

固有アビリティ“烈火装”。

 

それはバトルに出撃する前に“紅姫”をGPスキャナーでスキャンした時に発現した固有アビリティだったわ。

 

そう言えばあったわね…固有アビリティ…。

 

発現したばかりの固有アビリティは、使ってみるまではどんな効果なのかわからないってソラが言っていたけど…コレならもしかしたら…。

 

そんな淡い希望が私の中に芽生えた瞬間だったわ。

 

私はこの状況を打開するために、早速“烈火装”とか言う謎の固有アビリティの発動条件を確認してみるコトにしたわ。

 

基本的には任意発動型で、アビリティを発動するための前提条件とかは特に無いみたいね。

 

強いて言えばエネルギーの消費量が凄いってコトくらいっぽいけど…。

 

そこでふと気付いちゃったのよ。

 

この“烈火装”ってヤツを発動させるために必要な肝心のエネルギーが、“紅姫”にはもうほとんど残って無いってコトに。

 

あぁそっか。

 

ココまでの戦闘で炎刀を使う度に派手にエネルギーを消費しちゃったからかもうガス欠寸前なんだった…。

 

うーん…。

 

エネルギーって何処かで補給とかって出来ないのかしら?

 

ガソリンスタンドみたいな感じでお手軽に。

 

ガンプラバトル初心者の私にはそこら辺のコトは全くわからないから、わかりそうなヤツ…今ならすぐ側に居る羽生に聞いてみるコトにしたの。

 

「ねぇ羽生!何処かでエネルギー補給とかって出来ないの!!!」

 

[[エネルギー補給?]]

 

「そう!エネルギー補給!」

 

[[うーん?基地ステージとか要塞系のステージなら補給装置がある時もあるけど…。]]

 

「羽生!ソレってこのステージにはドコに [[無いわよ。]]…えっ!?」

 

エネルギー補給が出来る装置があるか。

 

私の質問を遮るように答えた羽生の言葉は無情にも“無い”だったわ。

 

その答えに私は絶望しちゃったんだけど…

 

[[まぁこのステージに補給装置は無いけど、機体同士をケーブルで接続して直接エネルギーを譲渡するってコトは出来るわよ?多分だけど。]]

 

絶望した瞬間、その絶望は再び淡い希望として甦ったわ。

 

ケーブルで機体同士を接続して直接エネルギーを譲渡する。

 

その方法を使えばエネルギー補給が出来る。

 

なら…!

 

「羽生!アンタの“ベンケイ”のエネルギーを私にちょうだい!!!」

 

今までの戦闘を見るに、羽生の“ベンケイ”はさっき“核パルスエンジン”を破壊した時に使った高出力ビーム砲を除けばそのほとんどが実弾系武装だから、確実にエネルギーが余っているハズだわ!

 

だから羽生の“ベンケイ”からその余っているエネルギーをわけて貰えば良いのよ!

 

[[ソレは別にいいけんだど…マッキーはエネルギーなんて補給してどーするつもりなのよ?コロニーを一撃でぶっ壊せるメガ・バズーカランチャーを魔改造しまくった秘密兵器的なヤツがあるとか?]]

 

私の勢いにちょっと引きつつも、羽生はそう返事を返して来たわ。

 

「秘密兵器は無いけど代わりに“烈火装”って言う“紅姫”の固有アビリティを使うの!」

 

[[“烈火装”?固有アビリティ?]]

 

「そう!“烈火装”!固有アビリティよ!」

 

[[ (ふーん…“烈火装”ねぇ…。見た感じ、マッキーの“紅姫”ってガンプラは“百式”をちょっと弄っただけに見えるけど、それでも固有アビが生えて来たんだ。固有アビかぁ…まぁ確かに発現した固有アビの性能にもよるけど、固有アビなら確かにワンチャンこの状況を何とか出来るのかもしれないわね…だったら…) ん!いいわ!ケーブルは私が持ってるからすぐにマッキーに“ベンケイ”のエネルギーをわけてあげるわ!!!]]

 

ちょっとナニかを考える素振りを見せた羽生だったけど、すぐに“ベンケイ”の“武装領域(ウェポン・ストレージ)”らしきトコからケーブルを取り出して、私の“紅姫”に余っている自機のエネルギーをわけてくれるって言ってくれたわ。

 

[[あっ!そう言えば!マッキーにエネルギーをわけてあげるのはいいけど、ケーブル接続用のコネクタってあるの?]]

 

ケーブルを自身の“ベンケイ”の胴体に接続しながら、羽生はそんなコトを私に聞いてきたわ。

 

ケーブルの接続コネクタ。

 

実は私の“紅姫”にはちゃんとあったりしてるのよ。

 

どうしてか?と言うと、“紅姫”を作っている時にソラが“接続コネクタあると何かと便利”って言ってたから、そのアドバイスに従って接続コネクタを“紅姫”取り付けておいたの。

 

作業事態は簡単だったわ。

 

“紅姫”の胴体の邪魔にならないトコに3ミリピンバイスで穴を空けて、ソコに市販のケーブル接続コネクタのパーツを取り付けるだけだったから。

 

うん。

 

あの時ソラのアドバイスに素直に従って、面倒でもケーブル接続コネクタを取り付けておいて良かったわ。

 

「大丈夫!“紅姫”の背中の方にちゃんと接続コネクタはあるわ!」

 

[[あ、ホントだわ。ソレ、市販の汎用コネクタよね?なら問題無いわね。]]

 

羽生はそう言いながら、“紅姫”の背中側に取り付けてある接続コネクタへと自身の“ベンケイ”から伸びるケーブルを接続してくれたわ。

 

そして…

 

[[それじゃそっちにエネルギーを送るわよ!]]

 

羽生の“ベンケイ”からケーブルを通して、私の“紅姫”へとエネルギーの譲渡が開始されたの。

 

羽生の“ベンケイ”からのエネルギー譲渡が始まると、サブモニターに表示されたエネルギー残量がどんどんと回復して行ったわ。

 

やがて…

 

[[どうよ!これで満タンでしょ!]]

 

“紅姫”のエネルギー残量の表記はMAX…つまりは完全に回復したの。

 

「羽生!ありがと!コレなら行けるわ!!!」

 

[[どーいたしまして!それよりも私の“ベンケイ”のエネルギーをわけてあげたんだからしっかりとヤりなさいよね!]]

 

「わかってるわ!」

 

正直、“烈火装”とか言う固有アビリティを使ってどうなるのかはわからないわ。

 

でもきっと大丈夫!

 

絶対に奇跡ってヤツを起こしてみせるんだから!!!

 

「行くわよ!“紅姫”!“烈火装”!!!」

 

“紅姫”に発現した固有アビリティ“烈火装”。

 

その“烈火装”を発動させた瞬間…

 

「えっ!?」

 

左手の甲に取り付けたエネルギー粒子発生機構から、今までとは比べ物にならない量の粒子が放たれ始めたの。

 

そしてその大量のエネルギー粒子は“紅姫”の機体を全体を覆い…

 

[[ちょ!?なんか燃えたし!?]]

 

発火。

 

一瞬で“紅姫”は真っ赤な炎に包まれたわ。

 

[[って!マッキー!ソレ!めっちゃ燃えてるけど大丈夫なの!?ヤバいんじゃないの!?]]

 

深紅の炎に包まれた“紅姫”。

 

その様子を心配した羽生が慌てて私へと呼び掛けて来たわ。

 

その言葉を聞きながら、私は“烈火装”を発動させて炎に包まれた“紅姫”にナニが起こっているのかを把握しようとしていたの。

 

“烈火装”を発動させたコトでサブモニターに表示された固有アビリティの詳細説明。

 

それを読んだ感じ、どうやらこの“烈火装”って固有アビリティはよくある機体強化系のモノみたいね。

 

エネルギーを大量に消費して、その消費したエネルギーの変わりに機体性能と近接戦闘武器での攻撃性能を大幅に強化する。

 

“烈火装”発動中は常にエネルギーを消費し続け、エネルギーが一定値を切ると“烈火装”は自動的解除。

 

1度の出撃で使えるのは1回だけ。

 

そんな感じみたい。

 

書いてあるコトは理解したけど、それでも実際に使ってみてどうなるのかはよくわからないわね…だから取りあえずは試しに…

 

「はっ!!!」

 

刀を一閃。

 

すると横薙ぎに振るわれた刀から、真っ赤な衝撃波を伴った斬撃が放たれて飛んで行ったわ。

 

[[ねぇ!?なんか出たんだけど!?]]

 

「出たわね…。」

 

斬撃に炎の属性が乗った衝撃波が付与されるって感じかしら?

 

攻撃性能の強化って多分こういうコトなのね。

 

そんな感じに“烈火装”発動時の変化を確かめていたんだけど、その最中もゴリゴリと“紅姫”のエネルギー残量は減って行っているわ。

 

炎刀状態での戦闘でもエネルギーの減りはかなりヤバかったけど、この“烈火装”発動中はそれ以上にエネルギーの消耗がヤバいわね。

 

このままじゃすぐにエネルギー不足で“烈火装”が解除されちゃうわ。

 

だから…

 

「その前に!コロニーをぶった斬る!!!」

 

攻撃性能の強化のお陰で斬撃が飛んで行くなら、ヤってヤれないコトはないハズよ!

 

私は意を決して、既に抜き放っている“紅姫”に残された最後の刀を脇構えで構え…

 

「残りのエネルギーを全部攻撃に…!」

 

“紅姫”のありったけを構えた刀へと託し…

 

「天をも焦がし!全てを断ち斬る一刀と成せ!!!“烈火天焦”!!!!!」

 

振り上げた一撃でその全てを解き放ったわ。

 

ただただありったけをぶっ放す。

 

そんな技とはとても呼べないような一撃。

 

放たれたのは極大の深紅の斬撃。

 

天を焦がし。

 

全てを断ち斬る。

 

“烈火天焦(れっかてんしょう)”

 

斬撃を放つと共に頭の中に思い浮かび私の口から飛び出たのは、ドコかの死神代行の唯一の技の名前に似た感じの4文字だったわ。

 

そして“紅姫”から放たれて極大の深紅の斬撃はその進路上のあらゆるモノを断ち斬りながら、地球へと移動を続けているコロニーへと真っ直ぐに飛んで行き…

 

[[うっは…マジ…?コロニーが真っ二つ…。]]

 

真っ二つに斬り裂いたの。

 

さらに深紅の斬撃が通り過ぎた跡に吹き荒れるのは激しく燃え盛り逆巻き渦を巻く炎の嵐。

 

炎の嵐は深紅の斬撃が斬り裂いたモノを焼き尽くして灰塵へと変えて行ったわ。

 

極大の深紅の斬撃と激しく燃え盛る炎の嵐による炎撃。

 

“烈火天焦”による2つの赤の攻撃により、コロニーはあっけなく塵となって宇宙に散って行ったわ。

 

と、同時に。

 

“紅姫”が握っていた最後の刀は、ほろほろと砂の様になって崩れ去っちゃったの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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幕間「ソロモンの悪夢①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

冷やし中華が美味しいQooオレンジでございます。










今回は珍しくソラがメインとなる幕間となります。









それでは 幕間「ソロモンの悪夢②」 始まります。
















合宿○日目。

 

真姫の新しいガンプラ“紅姫”の実戦テストの為に出撃したバトルロイヤル。

 

その日の戦場はバトルロイヤルでも稀にあるイベント形式のモノで、今回のモノは0083のラストステージ“駆け抜ける嵐”を基にして参加ファイターが連邦・ジオン(厳密にはテラーズフリート)双方に振り分けられて、それぞれの陣営で勝利条件達成を目指すちょいと特殊な仕様のバトルロイヤルだったんだ。

 

[[ならこっちに他の敵機を近付けさせないで!]]

 

「ん。そこら辺は任せてとけって。」

 

そんなちょっと変わった形式のバトルロイヤルの最中に出会ったのは真っ赤なザリガニっぽいMA“ヴァル・ヴァロ”。

 

0083のラストのコロニー落としに“ヴァル・ヴァロ”ってのも良い具合(?)に原作ブレイクしてるよなーとか思いながらも、俺は“ヴァル・ヴァロ”の相手を真姫へと押し付け…ゲフンゲフン、もとい任せて、他の敵機を真姫の方へと近付かせない様にする為に、愛機である“ザク・リヴァイ”を駆って周辺のザコ掃除&歯応えのある相手を求めて移動を始めたんだ。

 

今回の連邦かジオンのどちらからに振り分けられる形式のバトルロイヤルで俺は真姫と一緒に連邦サイドに振り分けられているんで、相手にするザコモブは個人的にはイチオシのMSな“F2ザク”に、見た目では普通の“リック・ドム”とほぼ区別がつかねぇ“リック・ドムⅡ”。

 

あとは“ゲルググ”の海兵隊仕様の“ゲルググM(マリーネ)”。

 

あぁ…そう言えばオマケ?でMSかMAかよくわかんねぇ“ドラッツェ”も居たな。

 

そこら辺のモブ機はただ黙々と狩るだけだから別に良いとして、問題は参加してる有人機…普通のガンプラファイターが乗り込んでるタイプの連中なんだよな。

 

ぶっちゃけ歯応えが無さ過ぎる。

 

そりゃ中にはムダに金ピカでムダにイノシシ頭のヤツみたいな“お?”と思える様なカスタムを施した機体も居たが、そんなのは極々少数。

 

その極々少数の優良なカスタム機を駆るファイターの相手は実戦経験の経験値になって貰う為に真姫に回しちまったから、俺はザコモブとばかり戦ってフラストレーションが溜まりまくってるんだよな。

 

しかも狩る相手が俺の好きなジオン系のMSばかりだからなおのコトにフラストレーションが溜まる誰得仕様と来やがった。

 

《マスター、良いのですか?すっかり囲まれてしまいましたよ?》

 

「この程度、なんの問題ねぇだろ。」

 

《まぁ確かに超絶有能で可憐で完璧過ぎる電子精霊である私と人間としては最低限の知性しか持ち合わせていないとは言え暴れる事だけは得意なチンパンジーよりは多少はマシな親愛なるクソマスターなら、この程度のザコの100や200に囲まれたとしても何の問題もありませんが。》

 

「お前のその言い様…もうどっから突っ込めば良いのかわかんねぇーよ…。」

 

《なら別に突っ込まなくてもよろしいのでは?》

 

「はいはい。そうですねーっと。」

 

歯応えのある相手が居ないなら歯応えのある状況を。

 

そんなワケで取りあえずは大量のモブ機を引き寄せて囲まれてみました…って状況で、俺は相棒の電子精霊“アイリ”と毎度お馴染みなやり取りをしながら、周囲を囲んだ大量のモブ機達からの攻撃を捌いているってが今の現状だな。

 

アイリのやる気の無いサポートを受けながら、スラスターを細かく刻む感じで噴射させてモブ機からの射撃攻撃を回避。

 

ヒートホークやらヒートサーベル、ビームサーベルで近接戦闘を仕掛けた勇敢な連中には、ご褒美として“ザク・リヴァイブ”の左右それぞれに握らせたビームブレードの斬撃をプレゼント。

 

そんな舐めプ?縛りプレイ?染みた事をしていてもイマイチ燃えねぇ。

 

こりゃ今日は不完全燃焼もいいトコだな。

 

「飽きたな。」

 

《飽きましたね。》

 

モブ機狩りを続けながらポツリと呟いた俺の“飽きた”って言葉にアイリも同意して来やがった。

 

なら…

 

「終わらせるか。」

 

《ですね。では…Are you ready?》

 

「おうよ!“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”!!!」

 

“soar”を連続で発動させ続け手当たり次第に周囲のモブ機共を斬りまくる高速戦術機動“Rrapid acceleration”。

 

超高速の斬撃を辺り一面にばら撒き続けて…

 

《本機の周囲に敵影無し。殲滅完了です。》

 

俺は寄せ集めたモブ機を全て斬り倒したんだよ。

 

「おう。んじゃモニターを望遠モードに変更して…っと。さて、真姫のヤツはどうなったかな。」

 

アイリの“敵影無し”の報告を聞きながらも一応は周辺に残存している機体が無いかを目視とレーダーの双方で確認し終えて、俺は“ザク・リヴァイブ”のモニターを望遠モードに切り替えて真姫と“ヴァル・ヴァロ”の戦いがどうなっているのか見てみる事したんだ。

 

にこちゃんや絵里さんみたいな格上のファイターとのバトルを毎日の様に繰り返している今の真姫なら、万が一にでもNPCの“ヴァル・ヴァロ”相手に負けるってコトはねぇと思うけどな。

 

そんなコトを考えなら望遠モードのメインモニターに映し出された真姫が“ヴァル・ヴァロ”と戦っているであろう宙域。

 

ソコには“百式”を紅く塗装してエネルギー粒子発生機構を取り入れてちょいと手を加えた真姫の新しい機体“紅姫”と、ムダにゴツい魔改造が施されて両腕にバカデカいバズーカを取り付けたバケモノみてぇなヤツが連携しながら“ヴァル・ヴァロ”と戦っていたんだ。

 

あのデカいヤツ…キャタピラー付きみてぇだから単純に“ガンタンク”の魔改造機…だよな?

 

ワンチャン“ロト”の魔改造機って可能性も無くはねぇか?

 

まぁ仮定魔改造“ガンタンク”ってコトにしとくか。

 

で、そのデカい魔改造“ガンタンク”はどうやら俺や真姫意外の連邦側の参加ファイターってコトみてぇだな。

 

真姫が“ヴァル・ヴァロ”を倒したら合流しようかって考えたが、たまには“μ's”意外のファイターとの共闘も真姫には良い経験になるかもな。

 

そう思った俺は真姫と魔改造“ガンタンク”の共闘をこのまましばらく見守るコトにしたんだ。

 

そうこうしているうちに、真姫と魔改造“ガンタンク”のファイターは見事に“ヴァル・ヴァロ”を撃墜

 

こうして客観的に見ていると、近接戦闘に特化させた真姫の“紅姫”と、ある程度は近接戦闘も出来るようだが基本的には射撃戦がメインっぽい魔改造“ガンタンク”の相性は結構イイみてぇだな…と思ったのも束の間。

 

真姫のヤツが何故かいきなり魔改造“ガンタンク”に斬り掛かって行きやがったんだよ!?

 

は?ちょっと待て!

 

援護しに来てくれた友軍機に向かっていきなり斬り掛かって行くとかアイツはマジでナニやってんだよ!?

 

真姫のヤツ!海未さんに怪しい剣術を習った影響で“μ's”意外はみんな斬り殺すべき敵認定とかそんな世紀末的なラストブシドー思想(意味不明)に染まっちまったとかそんなんじゃねぇーだろーなぁ!オイ!

 

コレ…やっぱり俺が止めに行った方がいいのか?と、一瞬思ったんだが…

 

《別にこのまま放っておいても問題無いのではないでしょうか?。ただ単に子猫同士がおもしろ楽しくじゃれ合っているだけでしょうから。》

 

アイリがやや呆れを滲ませた声色でそんなコトを言って来やがったんだ。

 

「味方機に斬り掛かってるのをどう見たら子猫同士でおもしろ楽しくじゃれ合っている様に見えるんだよ…。お前、視力悪ぃならメガネでも使うか?電子精霊のアバター用のメガネのデータとか組むぞ?」

 

アホなコトを言い出すアイリに俺も思わずそんなアホな返事を返したんだが…

 

《そしてマスターはメガネをかけて超絶美少女メガネっ娘になったこの私に下品な笑みを浮かべながら顔面射精、略して顔射を華麗にキメ込むつもりなのですね。契約下にある電子精霊に無理矢理メガネを装着させてその様な破廉恥な行為を行うだなんてもうこれは控えめに言っても変態確定ですね。》

 

と、アイリのヤツはこれまたアホな返事を返して来やがったんだ。

 

「うぉい!待てやボケ!んなコト誰がするかってんだよ!そもそもお前!顔射される様なリアルボディなんざねぇーだろーが!」

 

《おや?その言い方では仮に私にリアルボディがあったら顔面射精、略して顔射をキメたいぜ!ぐふふ!とか気持ち悪いコトを妄想しているのですね。やれやれ。これだから変態は…。アレですか?マスターがお望みならばお手軽に美少女プラモを改造して私のリアルボディを作って無理矢理アレなコトをしちゃいますか?変態とは言えマスターはマスター。契約してしまった都合上、残念ながらマスターの命令は絶対ですので嫌々ですが命令ならば従いますよ?確かマスターのお部屋にバ○ダイ製の美少女プラモシリーズである30MSがいくつか積んでありましたよね?アレらを使って適当にこの超絶完全美少女電子精霊に似合う様なリアルボディをお願いしますね。》

 

「美プラ作って顔射キメ込むってガチの変態じゃねぇーか!ってか30MSは最近(2023年8月)じゃそれなりに模型屋で見る様にはなったけどそれでもまだまだレアなキットなんだぞ!美プラに顔射キメ込むなんてクソ変態行為の為だけに組んでしかも改造までするかってんだよ!!!」

 

《そうですか。まぁマスターの場合はニコでもにメガネを装着させてお手軽にメガネっ娘にしてお口でご奉仕させた後にメガネを汚しながら顔射すれば簡単に欲望を吐き出せますからね。ニコには後で私からマスターがメガネっ娘に顔面射精、略して顔射をキメたいとバトル中にも関わらず妄想垂れ流しにしていたので対処をお願いしますと伝えておきますね。と、言いますかもうマスターの端末からニコにメールしておきましたので悪しからず。流石はデキる電子精霊な私ですね。マスターは全身から血反吐を垂れ流して私への感謝の言葉を三日三晩唱え続ける儀式をお願いします。それはそうとマスターは割と真面目に美プラを作って私の現実世界用のリアルボディを作ってくれても良いのですが?それとマキと謎の助っ人がいつの間にか敵機に囲まれているようですが?》

 

「なぁおい!アイリ!お前な!さっきからマジでどっから突っ込めばいいんだよ!ってか勝手に人の端末からにこちゃんにアホなメールすんなし!アホなコト言って機嫌悪ぃとにこちゃんアレしてる時にアレをガチ噛みして来るんだからな!噛まれると痛ぇーんだからな!!!あとお前がリアルボディ欲しいんってんならちゃんと用意してやるからそんな作りたかったら作れば?的なツンデレ乙っぽいニュアンスで遠回しに要求すんな!それと…あとは…アレ?なんだっけ?」

 

《マキと例の謎の助っ人が敵機に囲まれています…ですね。まぁこれは別段どうでもいい事案ですが。》

 

「あぁそうそう。ソレだソレ…って!別段どうでもいい事案って今はソコが1番最重要なコトじゃねぇーのか!?」

 

《囲まれていると言ってもモブ機ばかりなのでウミに師事しリアルブシドーまっしぐらなマキならば特に問題は無いのでは?》

 

「問題無いのでは?ってなぁ!真姫はリアルブシドーまっしぐらでもまだガンプラバトルは初心者をちょいと卒業したばかりなんだぞ!問題ねぇワケねぇーだろ!」

 

《そうでしょうか?ですが実際問題、もうマキと例の謎の助っ人を囲んでいた敵機はお二人によって殲滅された様ですよ?》

 

「は?えっ…マジで?」

 

《はい。マジです。と言いますか、メインモニターはまだ望遠モードのままなので私に確認するよりもご自身でモニターを見た方が早いのではないですか?それともアレですか?モニターが見えない程に目が悪いとか?ならメガネでも使いますか?もっと私はマスターがメガネを装着しても別段これと言って特に欲情して顔面射精、略して顔射をキメ込みたいだなんてそんな変態待った無しな行為をしようだなんて微塵も思ったりはしませんが。》

 

「もうメガネだ顔射云々はイイっての!!!」

 

《やれやれ…マスターは相変わらずワガママさんですね。》

 

「誰がワガママさんだ!誰が!!!」

 

コイツはホント…!

 

もういっそのこと擬似人格型のサポートAIも積むか?

 

いや、なんかそうしたらそうしたで最終的にアイリに似た性格に成長しそうだな…。

 

アイリも昔はこんなんじゃなかったんだがなぁ…。

 

まぁいいさ。

 

それよりも今はモブ機に囲まれちまった真姫のヤツを助けに…と思ったその瞬間。

 

《マスター。》

 

アイリのヤツが今までとは違う若干真面目な声色で俺を呼んで来やがったんだ。

 

「ん。わかってる!!!」

 

アイリの俺を呼ぶ声がコクピットに響いた直後、俺は“ザク・リヴァイブ”を反転。

 

機体を反転させ終えると眼前には黄緑色のデカいビーム刃が迫っていやがったんだ。

 

俺は直ぐに迫り来る黄緑色のデカいビーム刃を“ザク・リヴァイブ”の右手に持たせてあったビームブレードで受け止めて…

 

「ノイエ・ジール…!」

 

そこでようやく、俺に攻撃を仕掛けて来やがった相手の姿を確認したんだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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幕間「ソロモンの悪夢②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

お盆休み中なQooオレンジでございます。










今回も幕間となります。









それでは 幕間「ソロモンの悪夢②」 始まります。
















真姫に“ヴァル・ヴァロ”の相手を任せ、その他の有象無象を片付けながらアイリといつもの様にくだらないやり取りをしていると突然背後からの強襲。

 

黄緑色のデカいビーム刃をビームブレードで受け止めてそのビーム刃の持ち主をまじまじと確認してみると、ソコに居たのは今回の特殊ステージの基になっている0083のラストに出て来るジオン側のボス(?)機体の“ノイエ・ジール”。

 

「ハッ!こりゃまた結構な大物が来やがったな!」

 

薄い緑色の逆三角形の様な巨大なMA。

 

多彩な武装に加えてビーム兵器を防ぐIフィールドを搭載したこの“ノイエ・ジール”ってMAに乗っているのは当然…

 

《“アナベル・ガトー”、ソロモンの悪夢の異名を持つジオンのエースパイロットですね。》

 

ってコトだ。

 

俺は取りあえず“ザク・リヴァイブ”のビームブレードで受け止めていた黄緑色のビーム刃をスラスター推力のごり押しで無理矢理に押し返す様に払い除けて、そのまま“ノイエ・ジール”から距離を取った。

 

距離を取るついでに、牽制として左腕側のバルカンガントレットから5連装ビームバルカンをぶっ放してみたんだが…

 

「まぁビーム兵器なら普通にIフィールドで防がれるよな。」

 

《ですね。》

 

結果はご覧の通り。

 

バルカンガントレットから放たれたビームバルカンは、当然の様に張られた“ノイエ・ジール”のIフィールドに防がれちまったんだ。

 

この様子なら射撃系のビーム兵器で攻撃してもやっぱりムダっぽいな。

 

なら…!

 

「コイツならどうだ!」

 

《ハイマニューバミサイル、発射します。》

 

「おうよ!ぶっ放せ!!!」

 

“ノイエ・ジール”から距離を取りつつ今度は“ザク・リヴァイブ”の両肩のアクティブスラスター内に内蔵してあるハイマニューバミサイルを斉射。

 

小型、かつ高機動なこのハイマニューバミサイルは、ハチが獲物へと襲い掛かるかのように一心不乱に“ノイエ・ジール”目掛けて群がって行ったんだ。

 

Iフィールドで射撃系のビーム兵器が効かないなら実弾で攻める…ってセオリーだな。

 

対する“ノイエ・ジール”はと言うと、その巨体に似合うだけの大出力のスラスターを盛大に噴射させながら、追い縋るハイマニューバミサイルから逃れようと回避機動を繰り返していやがった。

 

その回避機動を見ながら、早々簡単に逃げ切れるモノかよ!って言おうとした瞬間…

 

「チッ!」

 

“ノイエ・ジール”はスラスターを駆使して機体を反転。

 

ハイマニューバミサイルに対して真っ正面を向き、両肩(?)の辺りにそれぞれ内蔵されているメガ粒子砲をぶっ放しやがったんだ。

 

その発射されたメガ粒子砲で“ノイエ・ジール”を追っていたハイマニューバミサイルは全て薙ぎ払われちまった。

 

さらに再度その巨体を反転させて、今度は俺の方へケツを向けると、お返しだ!と言わんばかりにリアアーマーに内蔵された小型ミサイルランチャーと大型ミサイルランチャーを盛大にばら蒔いて来やがったんだ。

 

《熱烈歓迎と言った所でしょうか。》

 

「言ってるヒマあるなら軌道計算して当たりそうなヤツだけ割り出せ!」

 

《その程度の事ならばもう終わってますがナニか?》

 

「あーはいはい!そーですか!たっく!頼りになる相棒だコトで!」

 

《当然です。何せ私は完璧でパーフェクトな電子精霊なのですから。》

 

アイリとのお馴染みな軽口のやり取りをしつつ、アイリがメインモニターに表示してくれた弾道予測を見ながら直撃しそうなミサイルを選んで左腕側のバルカンガントレットで迎撃。

 

バルカンガントレットから放たれたビームバルカンがミサイルを貫くと同時に目の前が爆炎で覆われるが、そんなのお構い無しに“ザク・リヴァイブ”の背中の大型ブースターを全力噴射!

 

大推力に任せた強引な加速で爆炎とミサイルの嵐を突き抜けて…

 

「オラァァァァ!!!」

 

そのまま“ノイエ・ジール”へと接近して、“ザク・リヴァイブ”の右手側に握らせてあるビームブレードで切りつけてやったんだ。

 

Iフィールドがビーム兵器に対して高い防御性能を持っているって言っても、それはあくまでも射撃系のビーム兵器に対して。

 

接近してビームサーベルその他諸々のビーム格闘兵器で攻撃すれば問題はねぇーってコトだな。

 

まぁ当然とは言え相手はかの“ソロモンの悪夢”の擬似人格AI。

 

Iフィールドの特性を当たり前の様に理解してるってワケで、こっちが近接戦闘を仕掛けて来るコトは予測済みだったんだろ。

 

腕をしならせながら黄緑色のビーム刃を展開して、“ザク・リヴァイブ”が振るったビームブレードを受け止めやがったんだ。

 

ビーム刃同士でつばぜり合いってさっきと似たような構図の出来上がりだな。

 

とは言え、巨大なMAの“ノイエ・ジール”と通常サイズのMSである俺の“ザク・リヴァイブ”とでは、パワーに差があり過ぎてのつばぜり合いなんて真面目にしていたら圧倒的にこっちが不利。

 

んたコトは百も承知ってワケで…

 

「アイリ!」

 

《ミサイルランチャー、セット。》

 

「くたばりやがれ!!!」

 

“ザク・リヴァイブ”の大型ブースターに取り付けてある3連ミサイルランチャー×4を一斉にぶっ放す!

 

至近距離から放たれた3連×4セットで合計12発のミサイルは、真っ直ぐに俺の“ザク・リヴァイブ”とビーム刃同士でのつばぜり合いをしている真っ最中の“ノイエ・ジール”へと突き進んで行ったんだ。

 

俺のこの攻撃に対する“ノイエ・ジール”の反応はと言うと、つばぜり合いを続けながら両肩に内蔵されているメガ粒子砲をぶっ放してミサイルを迎撃して来やがった。

 

しかもそのメガ粒子砲はミサイルを貫いたついでに、勢いそのまま“ノイエ・ジール”の眼前に居てつばぜり合いをしあっていた俺の“ザク・リヴァイブ”へと殺到して来やがったんだ。

 

「チッ!クソが!」

 

俺は直ぐ様つばぜり合いを演じていたビームブレードを引いて、機体右側のスラスターを噴射。

 

機体をスライドさせる様に移動させてメガ粒子砲を回避したんだ。

 

すると、“ノイエ・ジール”はメガ粒子砲を回避した俺の“ザク・リヴァイブ”へとその特徴的な細長いメインアームを伸ばし、さらにそのまま腕を射出。

 

有線式のクローアームで回避直後の“ザク・リヴァイブ”を狙って攻撃して来やがった。

 

そう言えばあったなこんな武装…

 

「って!有線式クローアームは割とメインの武装だろーが!」

 

そんなアホなコトを言いながらも俺は“ザク・リヴァイブ”のスラスターとブースターを噴射させて追ってくる2本のクローアームから逃れるために移動を続ける。

 

ここでコメディなら追いかけ回して来る2本の有線式クローアームのワイヤー部分が絡まる様に仕向けて使えなくする…とか何だろうけど、流石にそんな器用な真似は出来ねぇ。

 

そうこうしていると、有線式クローアームに内蔵されているビーム砲?メガ粒子砲?が逃げ回る俺の“ザク・リヴァイブ”へとぶっ放された。

 

「ファンネルに比べたらこの程度の攻撃!!!」

 

制動と急加速を駆使して有線式クローアームから放たれるビームを回避しながら反撃の機会を伺う。

 

Iフィールド持ちの“ノイエ・ジール”を墜とすには近付いてぶん殴らねぇとダメだ。

 

だから…

 

「ソコだ!!!」

 

2本の有線式クローアームの波状攻撃にギリギリMS1機が潜り抜けられそうな隙間が出来た瞬間、俺はバックパックの大型ブースターを全力噴射させて機体を一気に加速。

 

オマケに…

 

「“Accel”!!!」

 

単発の“soar”を発動。

 

“soar”の発動と共に身体に襲い掛かって来やがるGを歯を食い縛りながら耐える。

 

“soar”による超加速のお陰で、まさに“あっという間”に俺と“ザク・リヴァイブ”は有線式クローアームの隙間を縫って突き進み、“ノイエ・ジール”の目の前へと到着。

 

“soar”の加速が弱ったタイミングで…

 

「オラァァァァ!!!」

 

“ザク・リヴァイブ”の右手に握らせてあるビームブレードを“ノイエ・ジール”へと横薙ぎに一閃。

 

“soar”による超加速からの斬撃には流石に“ソロモンの悪夢”の擬似人格AIと言えども反応出来なかった様で、ビームブレードによる一閃は“ノイエ・ジール”の左肩辺りを横一文字に切り裂いたんだ。

 

コレで左肩側のメガ粒子砲はもう使えねぇだろ。

 

その結果に取りあえずは満足して“ノイエ・ジール”の眼前から離脱しようとしたその時…

 

「うげっ!?」

 

脇腹?の辺りからにょきにょきと数本のサブアームが伸びて来て、俺の“ザク・リヴァイ”を捕まえようとして来やがったんだ。

 

そう言えばあったなこんな装備…ってまたさっきと同じコトを言ってるな、俺。

 

作中では“GP-03デンドロビウム”をガッツリと掴んで離さなかったこのサブアーム。

 

“ノイエ・ジール”と同じ位にデカい“GP-03デンドロビウム”なら問題なかったかもしれねぇが、俺の“ザク・リヴァイみてぇな”通常サイズのMSならこのサブアームに捕まった瞬間に下手すりゃグシャってヤられちまう。

 

だから絶対に捕まるワケには行かねぇ。

 

俺は“ザク・リヴァイブ”を捕らえようと伸びて来やがるサブアームを左右それぞれに握らせてあるビームブレードで弾きながら、スラスターと大型ブースターを噴射させて“ノイエ・ジール”の眼前から離脱…しようとしたその時。

 

《マスター、背中にご注意を。》

 

そんなアイリの声と共に、背後から射出されたままになっていた有線式クローアームが襲い掛かって来やがった。

 

前門のサブアーム。

 

後門の有線式クローアーム。

 

ちょいとヤバい展開だな、こりゃ。

 

前に進めばサブアームに捕まってグシャ。

 

後ろに下がればクローアームでグシャ。

 

前もダメ。

 

後ろもダメ。

 

なら…

 

「おとなしく横に逃げればイイってな!」

 

“ノイエ・ジール”の前後からの攻撃に対して、俺は隠し球の1つを切ってこの状況から離脱するコトにしたんだ。

 

俺の隠し球の1つ。

 

姿勢制御用の低出力なスラスターを駆使しての超短距離の“soar”。

 

この小回りを優先した超短距離“soar”は、近接戦闘中に相手の目の前でぶちかましてヤると、まるで眼前から消えたような楽しいコトになるんだよ。

 

実際…

 

「ハッ!ドコ見てやがる!このノロマヤローが!!!」

 

超短距離の“soar”を目の前で使われた“ノイエ・ジール”は見事に“ザク・リヴァイブ”を見失い硬直しちまっていた。

 

目の前に居た相手がいきなり消えちまえば当然の反応だな。

 

まぁ海未さんみてぇな“武道の達人”的な連中は脊髄反射的に反応して簡単に対応しちまうだけどな。

 

その証拠?に、7年前の世界大会では“次元覇王流”の使い手のセカイさんに初見で対応されちまって大ピンチになったからなぁ…。

 

超短距離“soar”での超高速横移動で脇から強襲しようとしたらソレに合わせてぶん殴られそうになったのはガチめにトラウマだよ…。

 

俺、よくあの人に…イヤ、セカイさんだけじゃなく、他の世界大会参加者にもよく勝てたなぁ…ってマジでそう思うわ。

 

っと、今はそれよりも…

 

「このデカブツを片付けちまわねぇーとなぁ!!!」

 

超短距離“soar”で“ノイエ・ジール”の左側へと移動して俺は、その直後にバックパックの大型ブースターを今日何回目にかになる全力噴射!

 

加速しつつ左腕を腰溜めに構えて…

 

《ピアッシングシールド、セット。圧縮エネルギーカートリッジ、ロード。》

 

「ぶち抜けぇぇぇ!!!」

 

シールドの先端を“ノイエ・ジール”へと推し当ててトリガー!

 

圧縮エネルギーカートリッジから供給されるバカみてぇなエネルギー量で形成された一撃必殺のビームニードルが“ノイエ・ジール”の装甲を貫通。

 

このピアッシングシールドの一撃は“ノイエ・ジール”のコクピット部分をぶち抜いたみてぇで、“ノイエ・ジール”はその動きを完全に止めちまったんだ。

 

「ハッ!1丁あがりってな!この程度なら余裕だってんだよ!」

 

《その割には苦戦していたようですが?》

 

「うっ…き、気のせいだろ…。」

 

《ではそう言う事にしておいて差し上げます。》

 

「そりゃどーも…ったく…。」

 

とにもかくにもどうにかなって良かった良かったってな。

 

そう思ったその時、宇宙が紅く紅く染め上がった。

 

「っ!なんだこりゃ!?アイリ!」

 

《高エネルギー反応を確認。それと地球へと移動中のコロニーが消滅しました。》

 

「…は?消滅?」

 

《はい。消滅です。詳しく説明しますと、真っ二つに両断されてから超高温の炎の様なモノで焼却された模様です。》

 

「なんだよそりゃ…。」

 

ドコの誰だか知らねぇが随分とハデなコトをやったモンだな。

 

《コロニーの消滅により連邦側の勝利条件が達成されたので、間もなくゲームエンドになる模様です。取りあえずは放置プレイをしてしまったマキと合流しておきますか?》

 

「だな。」

 

さて、と。

 

真姫のヤツは無事に戦い抜いてるかな?

 

んな呑気なコトを考えてる俺はまだ知らねぇ。

 

コロニーを消滅させた一撃をぶっ放したのが固有アビリティを使った真姫の“紅姫”だってコトを。

 

俺がそのコトを知るのはこのもうちょい後のコトになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第14話「烈火天焦」そのじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ガンプライブ!は7周年なQooオレンジでございます。
8周年、そして完結目指してこれからも感張りたいと思います。
応援よろしくお願いいたします。










今回からは再び本編となります。









それでは 第14話「烈火天焦」そのじゅうさん 始まります。
















乾坤一擲の固有アビリティ“烈火装”を発動させた“紅姫”が放った必殺技“烈火天焦”の一撃によって、地球へと移動を続けていたコロニーは真っ二つになってから技の追加効果(?)の轟炎によって完全に灰になったわ。

 

自分でぶっ放しといてなんだけど、この“烈火天焦”って必殺技(?)…普通にヤバいわね…。

 

だってそうでしょ?

 

アレだけバカみたいに大きなコロニーを真っ二つに斬り裂いた挙げ句、遅れて発生した追加効果(?)の轟炎で残骸をぜーーーんぶ灰にしちゃったのよ?

 

冗談じゃなくバカみたいな威力だわ。

 

ただ威力って言うメリットに比例して、当然の様にデメリットもあるみたい。

 

“烈火天焦”を放った直後に羽生の“ベンケイ”から供給して貰った“紅姫”のエネルギーが一気に枯渇して、発動中だった固有アビリティ“烈火装”が解除されちゃったの。

 

あとやっぱり刀が粉々になっちゃったわ。

 

まぁ刀の方は炎刀化させて戦って場合も、刀の耐久値と私自身の技量の関係で簡単に折れちゃったり砕けちゃったりするんだけど。

 

それは取りあえず置いといて…固有アビリティを発動させて1発ドカンっ!ってスゴい威力の必殺技を放つ代わりに、機体のエネルギー残量を全部消費しちゃうって言うのはちょっとどころじゃなくヤバいわね。

 

コレ、“烈火天焦”をぶっ放して万が一にでも外したり耐えられたりしたら、即エネルギー切れで機体がマトモに動かなくなって負け確定になるじゃない…。

 

そんなエネルギー全消費な必殺技なんて使いどころが難し過ぎるわ。

 

よく考えて使いわないと毎回毎回エネルギー切れで動けなくなってぎゃーすって叫んでるどっかの穂乃果みたいになっちゃうもの。

 

それはそうと…

 

「コレ、なんとかなった…ってコトでいいのよね?」

 

コロニーは“烈火天焦”の一撃で真っ二つになってオマケ(?)の轟炎に焼き尽くされて完全に灰になった…ってコトは、勝利条件の“コロニーの地球への落下阻止”を達成したから、私たち連邦側の参加者の勝ちなのよね?

 

そんなコトを考えていると、エネルギーを私の“紅姫”に供給してくれたあとは後方へと下がっていた羽生の“ベンケイ”がこちらへと近付いて来たの。

 

そして近付いて来た“ベンケイ”から通信が入ったわ。

 

サブコンソールを操作して通信モニターを開くとそこには、“ベンケイ”のファイターである羽生が何故かどアップで映し出されたの。

 

で、開口一番…

 

[[マッキー!ナニよ!アレ!コロニー真っ二つにしてオマケにゴウッ!って火がぼうぼうで真っ二つになったコロニーを燃やし尽くしちゃうとかバカみたいにバカでバカスッゴいじゃない!!!]]

 

と、興奮気味に話し掛けて来たわ。

 

「うん。なんか固有アビリティの“烈火装”を発動してる時だけ使える“紅姫”の必殺技?みたい。」

 

[[必殺技!ほえー!スッゴいわねー!]]

 

羽生、さっきからスッゴいしか言ってないわね。

 

でもその気持ちはわからなくもないわ。

 

だってアレだけバカみたいに大きなコロニーをズバッ!って一撃で真っ二つよ?

 

普通にスッゴいじゃない。

 

[[サテライトキャノンとかそこら辺のヤバいヤツならコロニーを吹き飛ばしたりするコトも出来るけど、マッキーみたいに技?で似たようなコトをヤるなんてなかなかないわよ!もうマッキーの“紅姫”ってトンデモ戦法満載のモビルファイター系みたいじゃない!]]

 

「トンデモ戦法って…。」

 

イヤ、まぁ確かに炎を纏って機体性能上昇とかそこら辺からもう完全に羽生の言う様なトンデモ戦法ってヤツよね…。

 

[[でもね!マッキーみたいなコトをヤっちゃえるヒト!ウチの先輩にも居るわよ!なんかこー…そう!ザ!ラストブシドー!みたいな感じのモノノフ?とかそんな感じのサムライなヒト!]]

 

“紅姫”の“烈火装”や“烈火天焦”と似たようなコトが出来る人、普通のに居るんだ…。

 

私だけかも?とか一瞬だけ思っちゃったわ。

 

[[そのヒト!変なお爺さんに造って貰ったえんまとー?とか言うオオワザモノ?なヤバいカタナも持ってるのよ!スゴいでしょ!]]

 

えんまとー?オオワザモノ?

 

漢字で書くと炎の魔の刀で炎魔刀?

 

それとも…閻魔大王の刀で閻魔刀?

 

オオワザモノの方はたぶん大業物よね。

 

そう言えば海未がいつの間にかガンプラバトルで使う様になった“妖刀・嫁斬丸”とか言う珍妙な名前の刀も、ソラや希が言うには“大業物”に分類されている刀だったらしいわね。

 

「大業物ってガンプラバトル用の刀ならうちの先輩も一振り使ってるわよ。“妖刀・嫁斬丸”って変な名前のヤツ。あとその持ち主もやっぱり普通にリアルブシドーよ。」

 

[[そっちはラストじゃなくてリアルなんだ。って言うか、カタナ振り回すブシドーなヒトってそこそこ居たりするのかしら?(マッキーも十分にブシドーに分類できちゃうし。)あとその“よめきりまる”?ってカタナ?なんか変な名前ね。]]

 

「私も普通にそう思うわ。」

 

大業物の刀…か…。

 

それくらいスゴい刀があれば、もしかしたら炎刀化させたり“烈火天焦”を放ったりしても折れたり砕けたりしないのかしら?

 

[[ (ぐぬぬ…!おのれマッキー!激レア確定なブシドー先輩のコトを自慢したら逆に無自覚自慢返しされちゃったわ!でもまだ…!)あのね!あのね!ウチのチームにはスゴいヒト!まだまだいっぱい居るのよ!2つ名持ちだっていっぱい居るんだから!“無敗の女王”とか!“薔薇の天使”とか!“爆炎の陸王”とか!]]

 

大業物の刀に想いを馳せていたら、いつの間にか羽生が自身のチームメイトのコトをまるで自分のコトの様に語りだしていたの。

 

ラストブシドーが居たり2つ名持ちが複数居たりと、羽生のチームって随分とスゴいチームみたいね。

 

うーん…2つ名ねぇ…。

 

そう言えばそんなのソラとかにこちゃん、あとは絵里も持ってたわね。

 

なんか希辺りも2つ名持ってそうようねぇ…。

 

「2つ名持ち?ってヤツならうちのチームにも何人か居るわよ?“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”とか“無冠の女王(ノー・クラウン)”とか“鋼鉄の戦乙女”とか。あともしかしたらもう1人2つ名持ちが居るかもだけど、私はその位しか知らないわ。」

 

[[………マッキーのとこ、2つ名持ちそんなに居るの…?]]

 

「うちのトコの3年の先輩たち+2年の先輩の1人が基本的にムダに強い変人だから。」

 

ソラににこちゃんに絵里に希は確実にヤバい強さよね。

 

ソラは手加減抜きで戦えば例の“soar”や“Rrapid acceleration(ラピッドアクセラレーション)”で瞬殺確定だし、にこちゃんは手数がムダに多くてその全てが洗練されてるから勝てるビジョンが見えないし、絵里はバカみたいに硬くて気合い入れないと全然斬れないし、希は近付こうとしても超遠距離からズドン!とウソみたいな超火力の連射で鬼の様に攻めて来るし。

 

アイツらにどーやって勝てばいいのよ?って話よね。

 

あー、でも“烈火天焦”を使えばワンチャン、バカ硬い絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”はなんとか斬れるかもしれないわね…。

 

当たれば…だけど。

 

[[ (マッキー…ウソを言ってるようには見えないけど……2つ名持ちがそんなに居るチームなんてウチのチーム“A-RISE”以外には無かったハズなんだけど…?) ねぇ?マッキーのトコのチームって何て名前のチーム?羽生のトコのチームはチーム“A-RISE”よ!A!R!I!S!E!でチーム“A-RISE”!さいきょームテキの超チーム!スッゴいんだから!!!]]

 

羽生がドヤ顔で“A-RISE”と自身のチーム名を教えて来たんだけど…チーム“A-RISE”ねぇ…。

 

なんかどっかで聞いたコトがあるようなないような…?

 

[[(あ、あれ?なんかマッキーの反応、超薄くない!?なんで!?だって“A-RISE”よ!“A-RISE”!あのさいきょームテキで無敗で常勝のガンプライブ連覇中の“A-RISE”よ!?なんでこんなに無反応なのよ!?) そ、それで?マッキーのチームは!]]

 

「ん?私のトコ?私のトコは音ノ木坂学院ガンプラバトル部のチーム“μ's”よ。」

 

[[みゅーず…?]]

 

「そ。“μ's”」

 

[[ (…………し、知らないんだけど!音ノ木坂学院は知ってるわよ?アレでしょ?神田明神の近くにあるなんか古いガッコー!けどみゅーずなんて名前のチームは羽生、知らないんだけど!?新型コ○ナが蔓延しまくってガチでヤベーイ♪だった昨今(2021年~2023年?)のパンデミックではかなり日々の手洗いで超お世話になった薬用石鹸のミ○ーズなら知ってるけどガンプラバトルのチームでそんな薬用石鹸みたいな名前のチームなんて私!普通に知らないんだけど!?大体の強豪校のチーム名は知ってるハズだけど、みゅーず?なんて名前のチームなんてマジで知らないわよ!?) ]]

 

なんか羽生、目を白黒させてるわね。

 

さっきから表情がコロコロ変わって見ていて飽きないわ。

 

羽生が目を白黒させている理由はなんとなくわかるわ。

 

“μ's”って名前に聞き覚えがないからどう反応すればいいのかわからないってトコでしょうね。

 

まぁ聞き覚えがなくて当然なのよね。

 

だって私たちのチーム“μ's”って結成されてから1ヶ月も経ってないんじゃないの?

 

そんなできたてホカホカな新米?チームなんて知られていなくて当然だわ。

 

「うちはほんのちょっと前に結成されたチームだから、羽生が知らないのは当然よ。」

 

そのコトを羽生に伝えてあげると、通信モニターの向こう側の羽生は心なしかホッとしたような表情を浮かべていたわ。

 

[[あ、そーなんだ。マッキーのトコってまだ結成したばっかりのチームなんだ…!(って!ちょっとまてぇぇぇぇぇい!!!結成したばっかりのチームになんで2つ名持ちが複数人も居るのよ!ってか“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”?“無冠の女王(ノー・クラウン)”?“鋼鉄の戦乙女”?そんな2つ名聞いたコトがないわよ!イヤ、なんか実は全部どっかで聞いたコトがある気はするんだけど…思い出せないのよ!先輩たちに聞けばわかると思うんだけど…うーーー!なんか喉にサカナのホネが引っ掛かったみたいな感じでイヤだわ!) ]]

 

なんかまた表情がコロコロ変わりだしたわね。

 

やっぱりこの子、見てて飽きないわ。

 

羽生って“μ's”で言えば花陽と凛とにこちゃんを足して3で割ったような感じよね。

 

マスコットっぽい?みたいな。

 

[[ま、まぁいいわ!(そこら辺のコトは後で先輩たちに聞けばいいんだから!)そ!れ!よ!り!も!!!ねぇ!マッキー!羽生とフレンド登録しましょ!]]

 

「フレンド登録?」

 

[[そ!フレンド登録!GPベースのフレンド登録!あとメアドも教えて!あっ!コレ見てる人たち!初代の無印ラブライブ!だとまだL○NEみたいなメッセージアプリが主流になってない頃だからメアドの交換で間違ってないんだからね!メッセージアプリでやり取りする様になるのは無印ラブライブ!の次のラブライブ!サンシャイン!からだもん!だからガンプライブ!作中だとメールでの連絡が主流になってるからこのおっさんL○NEも知らねぇーのかよ!とか思わないであげてね!]]

 

「そのフレンド登録?ってヤツとメールのアドレス交換するのは別に良いんだけど…羽生、アンタ、ナニさっきからイミワカンナイことを言ってるのよ?」

 

[[作者のオレンジジュース野郎からのお知らせだかマッキーは気にしないで!]]

 

「うん。やっぱりイミワカンナイわ。」

 

で、そんなイミワカンナイやり取りを羽生としていると…

 

[[おう真姫。ちゃんと生きてたみてぇーだな。]]

 

いつの間にかソラの“ザク・リヴァイブ”が近付いて来ていて通信を入れて来ていたの。

 

「そっちこそ生きてたんだ。」

 

[[ハッ!誰に言ってんだよ?んなのとーぜんだろ?]]

 

確かにとーぜんだわね。

 

あのソラがこんなトコでヤられるイメージが微塵も湧かないわ。

 

[[マッキー?そのヒト、知り合い?]]

 

「あー、うん。うちのチームの先輩。」

 

[[へー。結構イケメンじゃないの!って!時間もう無いし!?]]

 

ソラが合流したから、折角だから羽生にもソラのコトを紹介してあげようかな?とか思ったんだけど、どうやらもう時間が無いみたい。

 

私が勝利条件を達成しちゃったから、あとほんの数秒でバトルフィールドが閉じちゃうわ。

 

[[マッキー!アンタが音ノ木坂に通ってるなら私の学校の近くだから今度どっかに遊びに行くわよ!あとすぐにメールしてあげるんだから!羽生からのメールなんて滅多に無いかもなんだから感謝しなさいよね!]]

 

「ハイハイ。」

 

[[むぅ!なんか投げやり!]]

 

「私、基本的にいつもこんな感じよ。ね?ソラ。」

 

[[あー、まぁ…だな。]]

 

[[あっ!そっちのヒトも今度よかったら一緒にバトルしましょ!約束よ!それじゃーね!マッキー!ザクのヒト!]]

 

「えぇ。またね、羽生。」

 

[[おう。またな、嬢ちゃん。]]

 

と、まぁそんな慌ただしさの中で今回のバトルは終わっていったわ。

 

またね、か…。

 

昨日の敵は今日の友なんてよく言うけど、私と羽生の関係ってまさにソレよね。

 

でもまぁそんな関係ってヤツも…

 

「悪くないわね。」

 

 

 

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第14話「烈火天焦」そのじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

そろそろOO系のガンプラも再販して欲しいQooオレンジでございます。










今回で第14話は終わりとなります。
次回からは閑話を数話はさんで、海未さんの新型機乗り換え話となる予定です。
それまでにはガンプラの方も完成させたいです…。









それでは 第14話「烈火天焦」そのじゅうよん 始まります。
















“紅姫”の初陣となった特殊仕様のバトルロイヤルも無事に終わり、ガンプラバトルシミュレーターの筐体から出た私を待っていたのは…

 

「う"ぇえ…羽生からもうメール来てるし…しかも大量に…。」

 

さっきまでの特殊仕様のバトルロイヤルでコロニー落下を阻止する為に共に戦った、バカみたいに大きな“ガンタンク”の魔改造機“ベンケイ”のファイターである羽生からの大量のメールだったわ。

 

「うげっ!?またメール来たし!?」

 

大量に届いていたメールに私がドン引きしている最中にも羽生からのメール着信は続いていて、ドン引き中の私をさらにドン引きさせていたわ。

 

「と、取りあえずは最初の1通だけでも開いてみないと…。」

 

私はそう思い羽生から届いた大量のメールの1通目をまず開いてみるコトにしたわ。

 

開いてみたまでは良かったんだけど…

 

「ねぇ羽生…本文が“メールしてあげたわよ!”だけってどーなのよ?」

 

昨今(2023年)当たり前になってるL○NEとかのメッセージアプリみたいなチャットに近いヤツでなら、こんな感じの短い文面でもいいんでしょうけど、メールならもうちょっと長く書いた方がいいんじゃないの?って思っちゃうのは私だけなのかしら?

 

そんなコトを考えつつ、羽生から届き続けてる大量のメールを順場に開いてみたんだけど、その内容はほぼ全て意味のない短文のメールだったわ。

 

中には“あ”とたった一言だけ本文に書かれたまったくもって意味不明なモノも何通かあったのよ。

 

コレ、たぶん1文字だけ入力して間違って送信しちゃったヤツよね?

 

そうじゃなかったら1文字だけのメールとかイミワカンナイ過ぎだわ。

 

「はぁ…ホント、イミワカンナイわ。」

 

「その割りには真姫、お前なんか嬉しそうだぞ?」

 

「う"ぇえ!?そ、ソラ!?ちょ!アンタ!いつからソコに居たのよ!?」

 

羽生から送られ続けているメールを順に見ながら私が思わず“イミワカンナイ”って呟いたその時、後ろから急に声を掛けられてビックリしちゃったのよ。

 

私の後ろから声を掛けて来たのは、さっきまでの特殊仕様のバトルロイヤルに一緒に出撃していたソラ。

 

そのソラは私に“なんか嬉しそうだぞ”ってこれまたイミワカンナイことを言い出しやがったのよ。

 

「ちょっと!私のドコが嬉しそうなのよ!」

 

「イヤ、だってお前、さっき口元がニヤついてたぞ?」

 

「ウソっ!?」

 

「んにゃ、マジで。」

 

うわぁ…最悪だわ…。

 

羽生からのストーカー並に大量に届いたメールを見ながらニヤついてたとか…。

 

しかもソレをソラのバカに見られて指摘されるとか…。

 

私史上5本の指に入る位の黒歴史だわ…。

 

「ほれ。んなコトよりもさっさと返信してやれよ。そのアホみてぇーに着信し続けてるメールって、さっきの“ガンタンク”のバケモノみてぇーなヤツに乗ってた嬢ちゃんからだろ?」

 

「そうだけど…なんでわかんのよ?」

 

「ん。何となく?」

 

「何となくって…まぁいいわ。それじゃ返信しちゃうからちょっと待ってて。」

 

「おうよ。」

 

さて、と。

 

返信するのはいいんだけど、なんて返せばいいかしら?

 

羽生からは“今すぐに遊びに行くわよ!”って感じのメールが届き続けているから、取りあえずは南の島で合宿中だから今すぐはムリって返せばいいかしら?

 

ん。

 

あとは…遊ぶのは帰ってから…っと、コレでいいわね。

 

あぁそうそう。

 

合宿中だから返信は纏めてあとで送るってコトも書かないとダメね。

 

送信…っと。

 

「お待たせ。」

 

「おう。ってかいいのか?まだメール来まくってるみてぇーだけど?」

 

「いいわよ。あとで確認して纏めて返信するから。羽生にもそうメールしたし。」

 

羽生からのメールは取りあえずはそこら辺に置いといて、ソレよりも今は…

 

「ねぇソラ。“紅姫”に少しだけ手を加えたいから手伝って。」

 

“紅姫”の改良(?)が先よ。

 

「“紅姫”に手を加える?」

 

「そ。実際に使ってみて改善したいトコがあったから。」

 

1番改善したいのは折れまくりの粉々になりまくりだった刀の強度を何とかしたいってトコなんだけど、ソレは海未が使ってる“妖刀・嫁斬丸”みたいな立派(?)な刀を手に入れないと根本的な解決にはならないから今は後回しよ。

 

今すぐに折れない砕けない刀が手に入らないなら、今やるべきコトは折れても砕けても大丈夫な刀をいっぱい用意するコト。

 

それしかないわ。

 

だから私が今やるべきコト、それは…

 

「刀の数を増やしたいの。」

 

スバリ、“紅姫”の刀の数を増やすコトよ!

 

「あー…炎刀化させた途端にお前の使ってた刀、折れまくりで砕けまくりだったもんな。」

 

「うん。結局は予備として10振りも持ち込んだ刀が全部折れたり砕けたりしちゃったのよ。だから予備の刀をもっと大量に用意して、折れても砕けても大丈夫なようにしたいの。」

 

「ほぼ使い捨てだな、そりゃ…それで、具体的にはどう弄るつもりなんだ?」

 

具体的には、ねぇ。

 

そうね…。

 

「まずはビームライフルとクレイバズーカは外すわ。頭のバルカン砲は取り外せないけど、その他の射撃武器は取り外しちゃって少しでも“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の容量を増やしたいの。」

 

今回の“紅姫”の初陣だ結局はビームライフルもクレイバズーカも使わなかったから、“武装領域”の容量稼ぎの為に外しちゃおうと思うの。

 

遠距離攻撃が必要なら斬撃を飛ばせばいいし。

 

えっ?遠距離攻撃が必要なら斬撃を飛ばせばいいって考え方がおかしい?

 

そうかしら?

 

アナタの気のせいじゃないの?

 

「ん。で、ビームライフルとクレイバズーカを外して容量増やした“武装領域”の中に予備の刀をさらに詰め込む…って感じか?」

 

「うん。あとは最初から外付けにして持ち込む刀の数も増やしたいわ。もちろん動きの邪魔にならない程度にだけど。」

 

今の“紅姫”は刀を左の腰に1振りだけしか持たないで出撃するから、それをもっと増やしたいのよ。

 

「動きの邪魔にならない程度ってコトは…左右のサイドアーマーにそれぞれ2本ずつってトコか?」

 

「うーん…たぶんその位が動きの邪魔にならない限界になるのかしら?」

 

自分で動きの邪魔にならないようにって言ったけど、実際にどれくらい刀を腰に差したら動きの邪魔になるのか?ってわからないわ。

 

「まぁ取りあえずは左右2本ずつの計4本でやってみようや。ダメならダメで取り外せばいいし、もっとイケそうならさらに盛ればいいし。」

 

「そうね。それじゃソラの言うように、まずは左右2振りずつの合計4振りで行ってみるわ。」

 

腰のサイドアーマーに左右2振りずつの合計4振り。

 

ビームライフルとクレイバズーカを外して容量を増やした“武装領域”の中に予備の刀を追加。

 

合計20振り位は刀を持ち込みたいわね。

 

さっきの特殊仕様のバトルロイヤルの時に持ち込んだ刀の数は、腰の1振りに“武装領域”の中に9振りの合計10振り。

 

全部合わせて合計20振りも持ち込めば刀の数は倍よ!倍!

 

これなら絶対に大丈夫…なハズよね?

 

「うっし!なら弄る準備するとしますか!」

 

「うん!ソラはパパのパーツ部屋から市販の刀のプラモデルを持って来てちょうだい!」

 

「おう!ってかお前の使ってる刀って確かコト○キヤのM○Gシリーズの日本刀だったよな?で、今は10本はあるから、残り10本分持って来ればいいな?」

 

私の“紅姫”が使っている刀はソラの言うように、コト○キヤってプラモデルの会社から発売されているM○Gシリーズの日本刀の大小2振りある方の小さい方の刀なの。

 

このM○Gシリーズってガンプラの1/144サイズよりも若干大きく作られているから、大きい方の刀は大太刀サイズみたいになって、私じゃ扱いづらいのよね。

 

小さい方の刀はちょうど良いサイズだから私はそっちしか使わない…ってか使えないの。

 

ぶっちゃけ大きいサイズの刀がムダになってもったいないんだけど、もったいないで無理やりに装備して使いこなせなくてヤられちゃったりしたら本末転倒だから仕方ないわ。

 

「えぇ、お願いね。」

 

「おうよ。」

 

ソラはいつものように“おうよ”と返事を返すと、早速パパのパーツ保管部屋へと向かって行ったわ。

 

えっ?勝手にパパの部屋からパーツを持ってきて使っちゃってもいいのか?

 

問題無いよ?

 

だってパパからは合宿中は保管部屋のモノは好きに使っていいって言われてるもん。

 

ね?何の問題も無いでしょ?

 

さて、それじゃ私も作成室の方に移動して予め色々と用意しておかなきゃね♪

 

あ、そうだわ!

 

刀を折角いっぱい差すんだから、鞘や刀の柄、鍔も塗装しちゃおうかしら?

 

鞘は素組状態だと灰色のベース色のままだから、ちょっと地味なのよね。

 

うん。

 

やっぱり鞘も塗装しちった方がいいわね。

 

色は…私的には赤がいいわね。

 

でも…

 

「機体色も赤だから、鞘まで赤にしちゃったら赤過ぎてなんかアレになっちゃいそうよね…。」

 

なら…

 

「無難に黒でいいかしら?」

 

赤と黒って色の相性もいいもんね。

 

“紅姫”の機体色も赤ベースに胸の部分とかは黒だし。

 

「そうなると刀の柄は赤でも問題無いかも?」

 

柄まで黒にしちゃうと刀が真っ黒だからね。

 

あとは刀の鍔の部分ね。

 

うーん…金とか?

 

赤と黒で統一された機体色の中にワンポイントで金の鍔。

 

映えそうね。

 

うん!

 

刀の鍔は金色にしましょ!

 

刀の鞘、柄、鍔のそれぞれのカラーリングを考えているうちに、私はいつの間にか私とソラが今回使用している作成室へとたどり着いていたわ。

 

作成室のドアを開けて中に入るとソラはまだ来ていないみたいで、作成室の中には誰も居なかったわ。

 

「ソラはまだ来ていないみたいね。」

 

ん。

 

それならソラが来る前に塗装の準備をしちゃいましょ♪

 

そう思った私は作成室の壁面に設置されたありとあらゆるメーカーの模型用瓶入り塗料が並べられた棚へと向かったわ。

 

その棚を見ながら、私は模型用の瓶入り塗料ってホントいっぱい種類があるなーってぼんやりと思っちゃったの。

 

それにこの大量にある種類を掛け合わせて、オリジナルの色を調色したりもできちゃうんだから、真面目に無限にカラーパターンがあるんじゃないかしら?

 

もっとも、まだプラモデル塗装の初心者の私は調色しないでベースカラーのままで使ってるんだけどね。

 

うん。

 

いつかは私も色んな色を混ぜて、自分だけの色を調色してみたいわ。

 

そのためにも今はまず基本的な塗装をがんばルビィったヤツね。

 

ってかがんばルビィって何なのよ?

 

たまに花陽とか使ってるけどイミワカンナイわ。

 

そんなどうでもいいコトを考えながら、私は模型用の瓶入り塗料が並べられま棚からMr.○ラーの赤と黒を取り出したわ。

 

あとは金色ね。

 

金色は…うん。

 

Mr.○ラーだけでも何種類かあるわね…。

 

どれにすればいいかしら?

 

うーん…迷った時は直感で選んじゃおっと♪

 

私が使う金色は…これ!

 

直感で私が選らんだ金色はMr.○ラー(正確にはMr.メタリック○ラー)のGXラフゴールド。

 

直感だから何となくで選んだんだけどね。

 

メタリック系の色って初めて使うけど大丈夫かしら…?

 

まぁそこら辺はソラのヤツに聞けば問題ないわよね?

 

あと塗装に必要なモノは…溶剤に筆に塗料皿ってトコね。

 

足りないモノがあったらソラに準備してもらいましょ♪

 

そんな感じで塗装に必要なモノを棚から取り出してテーブルへと運んでいると、作成室のドアが開いてソラが部屋の中へと入って来たわ。

 

「おう、待たせたな。頼まれたモノ、持って来たぞ。」

 

「ん。ありがと。」

 

コレで必要なモノは揃ったわ!

 

さぁ!全部まとめてサクッ♪と刀の塗装をしちゃいましょ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、そんな感じで塗装シーンはバッサリとカットしちゃってなんやかんやで刀の鞘、柄、鍔のそれぞれの塗装をは完了したわ。

 

そして私は塗装の完了した4振りの刀を“紅姫”の腰に左右それぞれ2振りずつ装着させたの。

 

「うん!コレで完成だわ!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

腰に左右それぞれ2振りずつで合計4振りの刀を差した私の“紅姫”は、シンプルながらも中々のデキじゃない?って思える程度には私好みの機体に仕上がったわ。

 

まぁ塗料を塗る時に気泡が入ったり色にムラがあったりと粗を探せばいっぱいだけど、それでも私は大満足よ。

 

「これで取りあえずは完成って感じか?」

 

「えぇ。」

 

「手持ちの射撃武装を全部取り外すとか、なんつーか…段々と海未さんみてぇーになって来てるよな…。」

 

「失礼ね。私はまだあそこまでブシドーしてないわよ。それに海未は近接戦闘も出来るスナイパーでしょ?私は狙撃なんて出来ないわよ?」

 

「そりゃそうだ…(まぁ海未さんみてぇーなヤバいのが早々簡単に出来上がっちゃ堪ったもんじゃねぇーっての…) 」

 

ソラのヤツ…絶対にナニがバカなコトを考えてるわね。

 

まぁいいわ。

 

今回は見逃してあげる。

 

ソラのヤツを見逃してあげるコトにした私は、微改良が終わったばかりの“紅姫”を手に取ったわ。

 

これから先、この子と一緒にどんな強敵たちと戦えるのか…うん!

 

スッゴく楽しみ!

 

だから…

 

「“紅姫”!改めてこれからよろしくね!」

 

次のバトルでも斬って斬って斬りまくってやるんだから!!!

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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閑話「ことりの1日①」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

9月に入ってもまだまだ暑くて溶けそうなQooオレンジでございます。
シャア(逆シャア版)が言った様に地球が持たん時が来てるのでしょうか…。









今回からことりさんメインの閑話となります。
基本的にことりさんがグダグダしています。









それでは 閑話「ことりの1日①」 始まります。
















最近、ことりの…ことりの…ことりの出番が………………………これ~~~~~~~~~~~~っぽっちもありやがらねぇですぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!

 

と、言うワケで、毎回毎回ひ~こら言いながらおバカな頭でアホなネタ絞り出してコレを書いてる青トンガリのオレンジジュース野郎に包丁を突き付けてちょ~~~~~っとだけかわいらしく脅してあげたらなんとびっくり♪

 

ことり、今回の閑話でちょ~久しぶりになる出番を貰えちゃいましたぁ♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

たいぼ~のことりちゃんメイン回ですぅ♪

 

物は試しで脅してみた甲斐がありました♪

 

やっぱり暴力は“ばんこくきょ~つ~”の交渉手段ですね♪

 

話し合いで解決とかラブ&ピースとかぶっちゃけふざけんじゃねぇ~ですぅ♪

 

とりま困った時にはまずは刃物突き付けて笑顔で脅して交渉ですよ♪ってちょっと前に海未ちゃんもそ~言ってましたし♪

 

ホント、そのと~りだとことりも思いますぅ♪

 

そんなワケでやっと出番が貰えた今回のことり回♪

 

内容はと言うと、ズバリ!ことりが合宿中にどんな生活を送っているのか?って感じのモノになりますぅ♪

 

おはようございますぅ♪からおやすみなさい♪まで、ことりと愛するそら君とその他もろもろの“μ's”のみんながこの合宿でど~過ごしてるのか?をちょっとだけご紹介しちゃいますね♪

 

えっ?ガンプラバトルは?ですか?

 

むむ!なかなかイイ質問をしますね♪

 

実はことりのバトル回は海未ちゃんが新しいガンプラに乗り換えてからになる予定っぽいですぅ。

 

新型機に乗り換えてちょ~しに乗ってる1年生トリオVSこっちもやったね新型機に乗り換えてちょ~しに乗っちゃう2年生トリオって感じになるみたいてますよ?

 

あ♪新型機に乗り換えてちょ~しに乗っちゃうのは穂乃果ちゃんと海未ちゃん、真姫ちゃんと凛ちゃんですよ♪

 

ことりと花陽ちゃんは乗り換えナシなんでちょ~しに乗れないのが残念無念ですぅ♪

 

花陽ちゃんはど~やら新しいガンプラを作ってみたっぽいですけど、まだ使い物にならないから今までど~りの“ジム・カーバンクル”っぽいですぅ。

 

と、まぁそんなワケなのでお久し振りなことりメイン回♪

 

張りきってれっつら♪ちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『西木野家所有の南の島の別荘 AM5時00分』

 

ちゃん♪ちゃん♪と言う南の島にど~して居やがるんですか?とツッコミ満載なかわいらしいスズメっぽい謎の鳥の声と共に、南の島でのことりの朝は始まりますぅ。

 

朝5時。

 

ことり職人の朝はムダに早いですぅ♪

 

って言うかことり職人ってなんですか?ことり職人って?

 

ソコは普通はオ○ホ職人とか電○(一応伏せ字にしたけどぶっちゃけ電動マッサ~ジ機ですぅ)職人とか使うと穴が空くコ○ド~ム職人とかそんな感じの性的ジョークグッズ&トラップ付き避妊具とかのネタ職人にするべきじゃないんですか?

 

ちなみにことりも電動マッサ~ジ機、略して電○はおうちでよく愛用していますぅ♪

 

ナニに愛用してるかは…うふふふ♪

 

ナ♪イ♪ショ♪♪♪ですぅ♪

 

ことりが電動マッサージ機、略して電○をナニに使用しているか…ソコはみなさんのごそ~ぞ~にお任せしちゃいますねっ♪

 

あ♪でもぉ…ことりを使ってえっちなそ~ぞ~しちゃダメダメですよ?

 

ことりが電動マッサージ機、略して電○を使ってナニをしてるのか?でえっちなそ~ぞ~しちゃったワルい子にわぁ…うっふふふふふふふ♪

 

シンセンなオニクにでもなって貰っちゃおっかな♪

 

な~んて♪じょ~だんですぅ♪

 

たぶん。

 

そんなこんなで合宿中のことりの朝はムダに早いですぅ。

 

何故か?と言うと…?

 

「ことりさん、はよっす。」

 

「おはよ、ことり。」

 

「おはよう♪そら君♪と、オマケのにこちゃん。」

 

「オイ待てやこの畜生鳥娘。この大銀河宇宙No.1早起き超絶天才美少女がオマケって朝もはよからケンカ売ってやがんのか?あ"ぁ"?買うわよ?ケンカ売ってやがんなら言い値で買っちゃうわよ?」

 

はい♪

 

ことりが早起きした理由。

 

それはご覧(?)の通り、合宿に参加してる穂乃果ちゃんや海未ちゃん以下略の“μ's”のみんなの朝ごはんを作るため♪なんですぅ♪

 

朝ごはんを作るために早起きしたメンツは、みんな大好きかわいい♪かわいい♪ことりちゃんと、チンピラさんなのに早起きしてるそら君♪。

 

あとオマケでギャーギャー騒いでるみそっかすのにこっぱちですぅ♪

 

「って!うぉい!!!聞いてやがんの!このクソ鳥畜生!!!」

 

「うっさいからミジンコ聞いてないですぅ♪」

 

「ミジンコってナニよ!ミジンコって!つーか聞けよ!ソコはせめて聞けよ!!!」

 

「朝から元気爆発ガ○バルガーなにこっぱちは相手をするのはめんどいから普通にイヤですぅ♪」

 

朝からにこっぱちは元気いっぱいですぅ。

 

そう言えばこのにこっぱち、昨日の夜も寝る前に元気いっぱいにハリセン(二刀流)を振り回してことりに襲い掛かって来やがりましたね。

 

ことりも包丁二刀流で華麗ににこっぱちのハリセンを捌いて沈めてあげましたけど♪

 

ことり、こ~見えても意外とリアルファイトでもじゅ~ぶん強いんですよ?

 

何故か?と言うと、ことりは小さい時からラストアマゾネス的な海未ちゃんと一緒にほぼ毎日遊んでいたからなんですぅ。

 

あのラストアマゾネス的な海未ちゃんと毎日遊んでいると、自然とその遊びが鍛練っぽくなっちゃって、そのお陰(?)でことりの戦闘能力もぐんぐん上昇しちゃった…って寸法ですぅ。

 

海未ちゃんがよく使う身体能力を向上させる気闘術?とか言うヤツも一応は使えちゃいますよ?

 

真面目に戦えばそこら辺のヤクザ屋さんとかなら普通にシンセンなオニクにしちゃえますぅ♪

 

ちなみに穂乃果ちゃんもことりと同じ理由で割とリアルファイト強めなんですぅ。

 

穂乃果ちゃん、アホなのに野性の感で合気道っぽいコトをやっちゃえるんですぅ。

 

穂乃果ちゃんもやっぱりそこら辺のヤクザ屋さんとかなら簡単にバキバキに折り畳めちゃえるんですぅ。

 

そんなワケでことり(と穂乃果ちゃん)は割と強いんですよ?

 

えっ?前にことりがにこっぱちに負けてハリセンでぶっ叩かれて気絶してた?ですか?

 

あ~…ちゅん。

 

まぁぶっちゃけあの時はアレですぅ。

 

油断大敵ってヤツですぅ。

 

にこっぱちの分際であそこまで動けるとは思ってなかったですぅ。

 

それはそれとして。

 

「ごるぅらぁ!!!畜生鳥娘ぇぇぇぇ!!!ヒトの話を聞けって言ってんのよ!こんボケェェェェェェェ!!!」

 

にこっぱちは朝から元気にまだナニか騒いでいますぅ。

 

朝から深夜までにこっぱちは元気全開でことりはちょっとだけうらやましいですぅ。

 

にこっぱちのその元気をことりにもちょ~~~っとわけて欲しいくらいですぅ。

 

と、そんなガンプライブ!では毎度お馴染みなにことり的なやり取りをおもしろおかしく楽しんでいると…

 

「ほれ2人とも。アホなコトやって騒いでねぇーで、さっさと朝メシ作っちまおーや。じゃねぇーと欠食児童共がゾンビみてぇーに寝床から這い出して来やがるぞ?」

 

そら君が早く朝ごはん作っちゃお♪ってことり(とオマケのにこっぱち)に話し掛けて来てくれました♪

 

そんなそら君は基本的にはチンピラ成分マシマシなチンピラ高校生なのに、朝から割と普通にシャキっとしていますぅ。

 

チンピラ全開なそら君なら朝は弱いのかな?と思うんだけど、そら君はおうちでは家事全般をこなしているスーパーなチンピラさんなので、朝が弱いなんてコトは無かったりしてるっぽいですぅ。

 

そ~言えばそら君って朝練の時に朝ごはんにど~ぞ♪って、おにぎりとかサンドイッチを玉子焼きやタコさんウインナーとかのオカズと一緒に持って来てくれてるんですよね。

 

と、言うコトは、朝練の時間よりもかなり早く起きて朝練用のお弁当を作ってるってコトですぅ。

 

ちゅん。

 

そ~なると、そら君の朝はと~ぜんか~な~り早いワケですぅ。

 

そんな朝早いそら君だから早起きしても普通にシャキっとしてるんですね♪

 

「チッ!仕方ないわね…今日のトコはここら辺で止めといてあげるわ!ソコのバカに感謝しときなさい!!!」

 

「ちゅん♪にこっぱちの言う通りことりはそら君に感謝しまくってるのでコトリ身体で性的にお返ししちゃいますぅ♪」

 

「え?マジで?」

 

「性的なに喰い付くな!バカそら!!!」

 

「いや、だってよぉ…。」

 

「だってもなんでもない!ほら!アホやってないで朝ごはん作っちゃうわよ!!!」

 

「へぇーい。」

「ちゅーん。」

 

なんかいつの間にかにこっぱちに主導を握られてる気がしますぅ。

 

解せません。

 

でもそろそろ朝ごはんを作っちゃわないとダメダメなのは確かですぅ。

 

癪ですがココはにこっぱちに従って朝ごはんを作っちゃうコトにしてあげますぅ。

 

にこっぱちはせ~ぜ~ことりちゃんの優しさにむせび泣くといいですぅ。

 

「さぁ!アンタたち!サクサクとやっちゃいうわよ!!!」

 

「へぇーい。」

「ちゅーん。」

 

「やる気ない返事禁止!はい!やり直し!!!」

 

「へぇーい。」

「ちゅーん。」

 

「変わってねぇーーーし!!!」

 

と、まぁこんな感じでことらとそら君(とオマケのにこっぱち)で毎朝みんなの朝ごはんを作ってました♪

 

ちなみに今日の朝ごはんはお豆腐とワカメのスタンダードなお味噌汁と目玉焼きと昨日の夜のオカズの残り物と炊きたてご飯ですぅ。

 

あ♪そうそう♪

 

ご飯は…

 

「はひ!はひ!はひ!はひ!!!!天上天下唯我独尊!寝起きでも早起きでもご飯に賭ける想いは人一倍どころか無限大!アニメキャラでご飯と言ったらこの人以外はあり得ない!な“μ's”のご飯当番!小泉 花陽の出番ですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

と、言うワケで花陽ちゃんが毎朝…と言うか毎食ムダに丹精込めて美味しく炊いてくれていますぅ。

 

ことり的には朝ごはんはパンでも良いんですけどね~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

てんやわんやで朝ごはんを作り終えるて配膳を済ませると、ようやく他の面々が起きて来ますぅ。

 

「おはようみんな。今朝は目玉焼きなのね。」

 

「スタンダードな朝ごはんってヤツやね♪」

 

まず食卓にやって来たのは絵里ちゃんと希ちゃんの生徒会コンビの2人ですぅ。

 

この2人はことりたちよりもちょっとだけ遅く起きてるっぽいですぅ。

 

絵里ちゃんと希ちゃんの生徒会コンビはこんな感じで毎朝なんの問題もなく普通に起きて来てくれますぅ。

 

「すいません。少し遅くなってしまいました。」

 

「海未ってタフよね…私は朝からムダに疲れたんだけど…。」

 

「あの程度で疲れた等と言ってるとは真姫はまだまだ鍛え足りませんね♪明日からはもっと厳しく行きましょう♪」

 

「う"ぇえ…ヤブヘビ…。」

 

生徒会コンビの2人にちょっとだけ遅れる形で、朝から砂浜でポント~ぶん回して剣術の鍛練をしていた海未ちゃんと真姫ちゃんが食卓にやって来ます。

 

2人は鍛練で汗だくになっちゃっうので、毎朝軽くシャワーを浴びてから朝ごはんを食べに来ますぅ。

 

だからいつもちょっとだけ髪の毛がしっとりとしていますぅ。

 

ことり的にはちゃんとドライヤーで髪の毛を乾かしてからでも良いんじゃないかな?と思うんですが…

 

「湯上がり直後の女の子のまだ乾ききってねぇー髪の毛って…スゲェいいよな…。」

 

とかそら君が毎朝言っちゃうから、海未ちゃんがそら君のためにってちゃんと髪の毛を乾かさないで来ちゃうんですぅ。

 

真姫ちゃんは海未ちゃんの巻き添えですね♪

 

さてさて♪ココまではいつも問題なくみんな食卓にちゃ~~~んと集まってくれますぅ。

 

問題なのは………そう、まだこの場に来ていないほのりんのアホコンビですぅ。

 

「穂乃果のアホと凛のアホはまだ寝てんの?」

 

「穂乃果と凛よ?そんなの当たり前でしょ?」

 

「当たり前って…イヤ、まぁ穂乃果と凛だししょーがねぇーか…。」

 

にこっぱちと絵里ちゃんとそら君はまだ起きて来ないアホコンビに呆れ顔ですぅ。

 

「あの2人ならほっといてもお腹減ったらそのうち起きてくるやろ。」

 

「ですね。」

 

「穂乃果と凛だしね。」

 

希ちゃんと海未ちゃんと真姫ちゃんはそう言いながら、早くも朝ごはんが並べられた食卓に座っちゃっていますぅ。

 

この3人は毎朝お寝坊コンビのコトは放っておけってスタンスですね。

 

「それもそうね。それじゃもう食べちゃいましょ。」

 

「だな。」

 

「はひ!炊きたてご飯を炊きたてのうちに美味しく食べるのがご飯道のジャスティス!ですもんね!!!」

 

のぞうみまきの3人の放っておけ発言に促される形で、他の面々も各々食卓へと座ります。

 

とりま花陽ちゃんのご飯道ジャスティスの謎発言は放置プレイですぅ。

 

みんな席に座り終えて、花陽ちゃんがそれぞれに炊きたてご飯をこんもりと盛ったお茶碗を配り終えると…

 

「「「「「「「「いただきます。」」」」」」」」

 

と、8人揃っていただきます♪をしますぅ♪

 

こんな感じで合宿中のことりたちの朝ごはんは進んで行きますぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことりたちの朝ごはんが終わろうって頃に…

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!?みんなもう朝ごはん食べてるぅぅぅぅ!!!」

 

「凛たちのノケモノにして自分たちだけでメシ喰ってるなんてひでぇーーーにゃ!」

 

ようやくアホ2人のお寝坊コンビが起きて来て騒ぎだしますぅ。

 

ちゅん。

 

お寝坊さんのアホ2人がナニか騒いでるみたいだけどぶっちゃけことりはお寝坊さんなんて知らんがな♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ことりの1日②」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

無事に再販されたアクションベース5を購入できたQooオレンジでございます。












今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日②」 始まります。
















お寝坊さんなアホ2人にちょっと遅めの朝ごはんを食べさせてみんが食べ終わった食器を洗ったら、ことりはたちはそれぞれ午前中の活動を始めるためにバラバラになって行動を開始します。

 

穂乃果ちゃん、海未ちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃんの初心者組4人はベテラン組が1人ずつそれぞれ指導役に付いて、個別でガンプラを作ったりガンプラバトルの練習をしたりします。

 

今日は穂乃果ちゃんには希ちゃん、海未ちゃんにはそら君(そら君と2人きり…ウラヤマシイ…)、凛ちゃんには絵里ちゃん、真姫ちゃんには花陽ちゃんがそれぞれ付き添ってガンプラを作ったりガンプラバトルの練習をしているハズですぅ。

 

あぶれた(?)ことりとにこっぱちは午前中は2人でお掃除やお洗濯をしまくります♪

 

ちなみにことりは今日もお洗濯係をしています♪

 

みんなの下着やタオルやその他もろもろを洗濯機にどっかーん♪ってぶちこんで、ごいんごいんと大洗濯祭り開催中なんです♪

 

あ♪もちろん下着類はちゃんと素材にあった方法でお洗濯してますよ♪

 

乙女の嗜みですぅ♪

 

ちなみにそら君のおパンツは残念ながら夜に自分でお洗濯してるみたいでココにはないです。

 

そら君のおパンツ(使用済み)があったらお持ち帰りぃ♪して朝からクンカクンカしてお○にーしちゃえるんですけどね。

 

ちゅ~ん♪ちゅん♪残念♪無念♪ですですですぅ。

 

と、そんな感じにことりは合宿中は主にお洗濯を担当していますぅ。

 

洗濯機がごいんごいん♪と動いている間も、もちろんただボーッとしているワケじゃないですよ?

 

と~~~~~ってもエライことりは洗濯機稼働中に、別行動でお掃除中なにこっぱちのお手伝いに行ってやっていますぅ。

 

「こうしてお手伝いしてあげてることりに対してにこっぱちはぜひぜひむせび泣いて土下寝で感謝を捧げて欲しいモンですぅ。」

 

「たかがお掃除を手伝っただけでなんで鬼畜鳥娘なんかにむせび泣いて土下寝で感謝を捧げなきゃダメなのよ!アホかっ!!!」

 

「“μ's”でアホ枠なのは主ににこっぱちと穂乃果ちゃんと凛ちゃんの音ノ木坂3大アホ娘な3人ですぅ♪」

 

「おい待て!鬼畜鳥娘!この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターの世界のYAZAWAをあの筆頭アホ2匹と同じ扱いにすんな!そりゃにこにーサマはちょーーーっとお勉強は苦手にこ♪だけど、それでもあのアホ2匹よりはなんぼかマシなハズよ!!!」

 

「まぁホントになんぼか♪なんだけどね~♪」

 

「ぐぬ!?」

 

にこっぱちは頭の中身は穂乃果ちゃんと凛ちゃんと大して変わらない容量だけど、代わりに家事全般が得意だからことり的には問題ないかな?って思うんですぅ。

 

一芸は身を助けるんですよね♪

 

対する残りの音ノ木坂3人大アホ娘な穂乃果ちゃんと凛ちゃんは………ちゅん。

 

とりま人生がんばれ♪ですぅ♪

 

「それで?その穂乃果ちゃん&凛ちゃんよりもなんぼかマシな程度にアホなにこっぱちは今日のお昼ごはんの献立はど~するつもりなんですか?」

 

↑のよ~な感じにガンプライブ!ではすっかり(?)お馴染みのにことりコンビのいつものやり取りを1通り終えて、ことりはにこっぱちに今日のお昼ごはんはど~するのか?と質問してあげます。

 

そうなんですぅ♪

 

お洗濯&お掃除を終わらせたら、ことりとにこっぱちの2人で今度はみんなのお昼ごはんを作るんですぅ。

 

他の面々に任せてもいいんだけど、この前みたいに凛ちゃんにごはん作りを任せたらお腹ピーが続出しちゃうからダメダメなんですよね~♪

 

「ちゃんと考えてるわよ!朝ご飯作ってる時に見たら、なんか冷蔵庫にいつの間にかアホみたいにデカい豚肉のブロックが入ってたから、ソレ使ってテキトーにしょうが焼きとか豚カツとかそこら辺の豚肉料料理作ろうかな?って。」

 

「 (そのアホみたいにデカい豚肉のブロックってホント~に豚肉のブロックなのかなぁ…?海未ちゃんと真姫ちゃんが狩って(誤字じゃないですよ♪)来たジャングルに生息する巨大イノシシ…だったり♪) いいんじゃないですか?お昼はいつもみんなガッツリ食べたいっぽいから♪」

 

「アイツら、昼だけじゃなくて朝も夜もガッツリ喰いたいっぽいけどねー。特に穂乃果と凛のアホ2匹。ナニもお手伝いしないヤツに限って文句は人一倍なのよねぇ…。」

 

にこっぱちはそう言いながら、やれやれといった感じで首を左右に振っています。

 

でもそのお顔はちょっと嬉しそうだったりしてますぅ。

 

「穂乃果ちゃんはともかく、凛ちゃんにごはん作るお手伝いしてもらったらこの前みたいに#ス○トロ描写注意♪になっちゃいますよ?」

 

「うぐっ!?た、確かに…。」

 

にこっぱちはことりの言葉で前回のギョーザ回の騒動を思い出したのか、自分のお腹の辺りを手で押さえながらちょっとだけ嬉しそうにしていた顔を引っ込めて酷くイヤそうな表情を浮かべました。

 

「にこちゃん。あとちょっとでみんなの前でゴロゴロピーしちゃってヨゴレ系スクールファイターになっちゃうトコだったもんね~♪」

 

「だ、大丈夫よ!ギリギリだけどおトイレ間に合ったから問題ナッシンだわ!!!」

 

ギリギリってコトはおトイレに入っておパンツ下げた瞬間に大爆発♪って感じだったのかな?

 

「アホネコの手料理なんて2度と喰うもんですか…!あの飯テロアホネコ娘が…!」

 

その飯テロギョーザを作ったアホネコ娘な凛ちゃんがお腹崩壊確定ギョーザを作るキッカケを作ったのはにこっぱちご本人なんだけど…ソコは忘れちゃったのかな?

 

まぁにこっぱちのお脳の容量は残念仕様だら仕方ないのかも?

 

とりま…

 

「揚げ物作るの地味にめんどいからしょうが焼きで良くね?ですぅ♪」

 

しょうが焼きなら豚肉(?)ブロックをテキトーな厚さに切って、タレにちょっと漬け込んで焼くだけでオケオケなんでラクショーですぅ♪

 

濃い味付けにすれば白飯も進んじゃいますぅ♪

 

「あー…そうねぇ…しょうが焼きなら味を濃くすれば色々と誤魔化せるし…うん。揚げなきゃダメな豚カツよりも確かに楽ね。」

 

「ちゅん。タレは某ネットスーパーのスキルで異世界を冒険するアニメでも大活躍だった某社の市販のしょうが焼きのタレがあったハズですぅ♪味付けはソレでえぇーんとちゃうん?ですぅ♪」

 

「ちゃうんってなによソレ?希の真似?」

 

「ちゅん♪似てましたか?」

 

「んー…なんか微妙?タヌキっぽさ?みたいなモノがちょっと足りないって感じかしら?」

 

「まぁタヌキっぽさです足りないのはしゃーねーですぅ♪だってことりは基本的に鳥類ですからね~♪」

 

「鳥類…って言うか、アンタは肉食万歳な猛禽類なんじゃないの?」

 

「ナニをおっしゃるにこっぱち♪ですぅ。ことりはかわいい♪かわいい♪小鳥さんですよ♪」

 

こんなかわいい小鳥系ゆるふわ美少女スクールファイターを掴まえておいて猛禽類だなんてぬかしやがるなんて…なんて酷いにこっぱちなんでしょ~か。

 

「 (見た目的に小鳥みたいにかわいいってトコは認めるけど、包丁振り回してヒトを襲ってナマニクにしてお料理しちゃいますぅ♪とか言いやがるヤツは絶対に小鳥系ではないわよね…確定で猛禽類よね…)まぁいいわ。ちゃっちゃっとお掃除終わらせてお昼ごはん作っちゃいましょ。」

 

「は~い♪あ。そろそろ洗濯機止まるかも?」

 

「んじゃさっさと干して来なさい。」

 

「ちゅ~ん♪りょ~かいですぅ♪」

 

あ。

 

そ~言えばみんなの使用済みおパンツ…お洗濯しないで裏ルートで写真付きで売り払えばよかったですぅ。

 

むむ。

 

ことり、今さらながら失敗しちゃいましたね♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

まぁまだ明日のお洗濯もありますから、販売用のおパンツ確保は明日でも間に合うから問題ナッシンですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ!お昼ごはんはしょーが焼きだ!美味しそう!」

 

「チッ。ラーメンじゃねーのか。だにゃ。」

 

「はひ!ブタのしょうが焼き!真っ白ほかほかのごはんに超絶マッチンぐー!しちゃう至高のオカズの1つですね!花陽的にはアリよりのアリまくりです!!!」

 

お洗濯&お掃除を無事に終わらせたことりとにこっぱちは、2人でお昼ごはんをせっせと作りまくりました♪

 

さっきの会話でも話してましたが、今日のお昼ごはんのメインオカズは豚(たぶん豚ですぅ♪)のしょうが焼きですぅ♪

 

冷蔵庫にいつの間にか入れられていた豚肉のブロックがホント~に豚肉のブロックだったのかがちょ~~~っと怖かったけど、野性味溢れる謎の旨味がこれでもか!と濃縮されたジューシーな豚肉(?)で作ったしょうが焼きはことり的には大成功間違いなしの1品に仕上がったと思いますぅ♪

 

「はひ!真っ白ほかほかのごはんは毎度お馴染みガンダムマイスターならぬごはんマイスターな小泉 花陽が厳選した花陽米を厳選した日本屈指の天然水を使って薪のかまどでじっくりコトコトと炊き上げた花陽史上最高峰の真っ白ほかほかごはんですよ!」

 

だ、そうですぅ。

 

花陽ちゃんのごはんへの情熱は凄まじいの一言ですぅ。

 

「騒いでないでさっさと座って食べちゃいなさい!あっ!そうだわ!アンタたち!ちゃんと手は洗って来たの?特に穂乃果と凛!アンタたちの手はどーせバイキンだらけなんだからしっかり洗って来なさい!!!」

 

「硫酸とかで洗うとキレイキレイになりますぅ♪」

 

ホネまで真っ白♪ってか下手したらホネまでキレイになくなっちゃう可能性もワンチャンですけど♪

 

「りゅーさん?で手を洗うとキレイになるの?」

 

「にゃ!りゅーさん?ってヤツ!凛は聞いたコトあるにゃ!確かにゃんかの薬品?の名前だったハズだにゃ!」

 

「やくひん?だったら真姫ちゃんならりゅーさん?持ってそーだね!」

 

「にゃ!あの激ヤバドラッグセレブならりゅーさん?の1つや2つぜってーに持ってるに違いねーにゃ!」

 

「うん!真姫ちゃーん!手を洗うからりゅーさん?ってヤツちょーだーい!!!」

 

「ちょーだーいだにゃ!!!」

 

硫酸で手を洗うとキレイになるって冗談で言ったのに、アホ2匹は面白いくらい簡単に騙されやがりますね。

 

まぁそこら辺は真姫ちゃんが普通に止めるから問題ナッシンぐ~♪ですぅ。

 

ことりはし~らないっ♪ですですですぅ♪♪♪

 

そんな感じでアホ2匹が騒がしく手を洗いにリビングから出て行くと、入れ替わりでそら君と海未ちゃんがやって来ました。

 

「お?昼はしょうが焼きか。そう言えば朝にいつの間にか冷蔵庫に謎の豚肉っぽいブロック肉が入ってたもんな。アレを使ったのか。」

 

「冷蔵庫の謎の豚肉っぽいブロック肉ですか?」

 

「おう。昨日の夜飯作った時にはなかったハズなんだけど、朝には何故か冷蔵庫に入ってたんだよ。」

 

「あぁ…アレですね。」

 

「アレ?」

 

「えぇ。アレです。真姫と昨日の夜に狩って来て血抜きして皮を剥いで捌いてお肉にしておいたんですよ♪」

 

「…………はい?買って来て…?」

 

「いえ?狩って来て♪です♪」

 

「………(なんの肉かは聞かない方がいいかもな、コレは。)」

 

「アレは倒すのに実に苦労しましたねぇ…。」

 

「ア、ハイ。ソーデスカ…。」

 

「さぁ♪しっかり食べて午後もバリバリ感張りましょう♪」

 

そんな感じのそら君と海未ちゃんに続いてリビングへとやって来たのは絵里ちゃん、希ちゃん、真姫ちゃんの3人でした。

 

「あら?美味しそうじゃない♪」

 

「おっと♪これはめっちゃ白飯に合うヤツやね♪」

 

「あー…これってたぶんアレのお肉…よね?」

 

「「アレのお肉?」」

 

「うん。アレ。」

 

「「………ソレって食べられるお肉なの?」」

 

「あー、うん。大丈夫じゃない?海未は狩った直後に火で炙って食べてたから。」

 

「(海未は食べたんだ)…なら…まぁいっか?なのかしら?」

 

「食べれるならえぇんとちゃうん?」

 

「ほら!そこ!いつまでもくっちゃべってないでさっさと食べちゃいなさい!!!」

 

「「「はーい。」」」

 

と、まぁ絵里ちゃんと希ちゃんの2人は謎のお肉に若干戸惑ったみたいだったけど、真姫ちゃんの大丈夫じゃない?発言でとりま納得したみたいですぅ。

 

そこで簡単に納得しちゃってえぇ~んかい!と思わなくもないけど、せっかく作った謎肉(?)のしょうが焼きが丸残りになっちゃったらもったいないオバケが出ちゃうからソレならソレでいっか♪ですぅ♪

 

そんなこんなで絵里ちゃん、希ちゃん、真姫ちゃんの3人もお昼ごはんにごあんな~い♪ですですですぅ♪

 

絵里ちゃんたち3人も食卓に座ってごはんを食べ始めると…

 

「りゅーさん?じゃないけどちゃんと手!洗って来たよー!」

 

「洗って来たにゃー!」

 

手を洗いに旅立った穂乃果ちゃんと凛ちゃんの2人が帰って来ました。

 

穂乃果ちゃんは未だにことりが冗談で言った硫酸で手を洗う云々を信じてるっぽいですぅ。

 

ヒトのコトを疑わないのは穂乃果ちゃんの美徳ですね♪

 

たんなるアホって言っちゃったらソレまでですけど。

 

さて♪みんな勢揃いしたコトですし、ことりも謎肉のしょうが焼きを食べちゃいましょう♪

 

てなワケで午後からもことりの激務はまだまだ続きますぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「ことりの1日③」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

あと数日で古戦場が始まるQooオレンジでございます。
騎空士の皆様、肉集め編成の準備は万全ですか?
今回は私はカグヤ武器のお陰で通常軸0ポチで行けそうです。













今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日③」 始まります。

















謎肉のしょうが焼きランチを食べ終えたことりたちはまたまたそれぞれに別れて別行動しちゃいます♪

 

ちなみにそれぞれのメンツは午前中とおんなじです♪

 

とりまことりとにこっぱちのにことりコンビはお昼ごはんの後片付けですぅ。

 

みんなが食べ終わったあとの食器類をこしこしと洗ってキレイキレイにしちゃいましょう♪なんですぅ♪

 

「例の謎の豚肉(?)…まだまだあるわね…。」

 

ことりが洗い終わった食器の水気を布巾で拭き取っていると、南の島の別荘のおっきな冷蔵庫を開いての中身を見ていたにこっぱちが話し掛けて来ました。

 

その言葉にことりもにこっぱちが見ている冷蔵庫を覗いてみると、確かに例の謎の豚肉(?)がドン!って感じで鎮座していました。

 

「コレは夕ごはんも謎の豚肉(?)料理ね。」

 

「ですね。」

 

この謎の豚肉(?)、元は一体どれだけ大きなブタさんだったんでしょ~か?

 

まぁ海未ちゃんと真姫ちゃんが2人で“狩って来た”ってコトらしいから、きっと牙とか生えてたりする巨大なブタさんっぽい謎の生物だったんだろうなぁ~♪と思いますぅ。

 

「豚肉(?)を大量に消費できるメニューってしょうが焼きの他に何かあったかしら?」

 

「やっぱりお昼の没メニューの豚カツですか?」

 

「夜に揚げ物って…乙女としてはダメじゃない?」

 

「まぁぶっちゃけ夜に揚げ物はアウトですね♪でも夜に揚げ物もたまになら大丈夫じゃないですか?」

 

「そうね…うん。夜に揚げ物もたまになら大丈夫よね?」

 

「ちゅん♪たまになら大丈夫ですぅ♪」

 

「よっし!夕ごはんは豚カツに決定よ!あとは…豚肉(?)を消費する料理は…」

 

「豚肉(?)冷しゃぶサラダとか?」

 

「豚肉(?)をしゃぶって氷水で冷やしてレタスとトマトで…って感じ?」

 

「ですぅ。」

 

「ん。いいんじゃない。あとは…テッパンだけど豚汁とか?」

 

「汁物は欲しいから豚汁も問題ナッシンですぅ♪」

 

と、↑みたいな感じでことりとにこっぱちは思いつき優先で夕ごはんのメニューを決めて行きます。

 

とりま決まったのは豚カツと豚肉(?)の冷しゃぶサラダと豚汁と言う謎の豚肉(?)祭りな感じです。

 

これで例の謎の豚肉(?)を多分4割くらいは消費できちゃえると思いますぅ。

 

「夕ごはんの献立も大体決まったし、これで夕方まではヒマね。午後はどうする?」

 

夕ごはんの献立を話し合いながら続けていた食器の拭き取りも終わり、その食器類も棚へと戻し終えると、にこっぱちがことりに午後はどーする?って言ってきました。

 

どーするもナニも…

 

「合宿なんだからがんばバトルの1つや2つしなきゃアカンとことりはそ~思うんですけど?」

 

ことりたちはガンプラバトル部の合宿でこの南の島の別荘へと来たんだから、ことりたちもおさんどんだけじゃなくガンプラバトルの練習をしなきゃダメじゃないかな?って。

 

「……………そう言えば合宿中だったわねコレ…。」

 

「このにこっぱちヤローはテメーで合宿提案しときながらすっぽりと忘れてやがりましたね?」

 

「………………気のせいよ。」

 

「絶対に気のせいじゃありませんよね?」

 

「………………………………気のせいよ。」

 

さっきよりも間が長いですぅ。

 

まぁいいですぅ。

 

今回は特別に見逃してあげますぅ。

 

やさし~♪やさし~♪ことりちゃんに感謝感激雨あられしやがれですぅ♪

 

「それじゃれっつらガンプラバトルですぅ♪今日こそはにこっぱちをケチョンケチョンにしてやりますぅ♪」

 

「ハッ!ぬわぁーにがケチョンケチョンにしてやりますぅ♪よ!ヤれるモンならヤってみやがれってのよ!逆に今日もアンタをケチョンケチョンにしてやるっての!!!」

 

「大口たたきやがりましたね?ヒト、それを負けフラグと言う♪なんですぅ♪」

 

てなワケでお久しぶりのガンプラバトルのはじまりはじまりですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後のちょっとひとときを使ってのガンプラバトル♪

 

さっきまではことりVSにこっぱちの因縁の対決再び!とか思っていたんですが…。

 

「にこにーサマにまるっとお任せよ!とか言ってたから鵜呑みにしてまるっとお任せしたらバトルの設定を盛大にミスりやがったのはドコのダレですか?」

 

[[ア、ハイ。にこにーサマです…。ドーモスミマセン。]]

 

「謝り方に誠意が微塵も込められてねーですぅ。」

 

にこっぱちのヤローにバトルの設定を任せたら盛大にミスりやがったんです。

 

対戦形式のタイマンバトルじゃなく、何故かタッグを組んでの毎度お馴染みバトルロイヤルにしやがったんです。

 

[[ま、まぁヤっちまったモンは仕方ないわ!今日のバトルロイヤルもキッチリと勝つわよ!]]

 

「ミスりやがったヤローがナニを取り仕切ってやがりますか…ですぅ。」

 

[[うっさいわね!ちゃんと謝ったでしょ!いつまでもネチネチネチネチと!]]

 

「故あれば責めるですぅ♪な感じで宿敵のミスはとことんトントン責めるのがことりの主義なんです♪」

 

[[そんなクソみたいな主義は捨てちまえってのよ!]]

 

「ソレを捨てるなんてとんでもない♪ですぅ♪」

 

そんなこんなで出撃したバトルロイヤル。

 

今回選択されたバトルフィールドは、毎度お馴染みなベーシックな宇宙空間ステージっぽいです。

 

常時カミナリがゴロゴロしてるサンダーボルト宙域とか見渡す限りデブリだらけな暗礁宙域とか宙間機雷がばらまかれているトラップ宙域とかみたいなヘンテコギミックがないと楽チンでいいですよね♪

 

「とりまにこっぱちは背中に乗りやがれですぅ。」

 

ことりたちはグダグダといつものごとく言い合いをしながら他の参加者やNPCの“ハイ・モック”を探してバトルフィールドの中央を目指して進んでいたんですが、ぶっちゃけこのままにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”のスピードに合わせて移動していると移動速度がなんか微妙です。

 

だからことりは愛機の“ウイングガンダム・リトルバード”をバードモードへと変形させて、その背中ににこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”を乗せてあげる事にしました。

 

ここで唐突にふと思うんですが、にこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”って、名前が長過ぎじゃないかな?っていつもいつも考えちゃうんですよね。

 

もう“にこっぱちアストレイ”とかでえぇ~んとちゃうん?とかまたまた希ちゃんっぽくツッコミたくなります。

 

でもここでそれを言っちゃうとまたまたたまたまグダグダになっちゃうのが確定なので、かしこいかわいいことりちゃんは黙っておくコトにしてあげました♪

 

そんなコトを考えながらもサブコンソールを操作してオートで“ウイングガンダム・リトルバード”をバードモードへと変形させ終えると…

 

[[にこっぱちって言うなってのよ!ったく…。]]

 

にこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”が、バードモードへと変形したことりの“ウイングガンダム・リトルバード”の背中に乗って来ました。

 

「にこっぱちはにこっぱちなのでしょ~がね~ですぅ。さてさて♪それじゃ軽くぶっ飛ばしちゃいますからせ~ぜ~振り落とされないよ~に気をつけやがれ♪ですぅ♪」

 

[[ふん!そんなコト言ってアンタこそよそ見してそこら辺の障害物にぶつかったりすんじゃないわよ!]]

 

「もーまんたい♪ですぅ♪」

 

やっぱりいつも通りのにことり的な言い合いを続けながら、ことりはスロットルを全開にしてバードモードに変形させた“ウイングガンダム・リトルバード”で真っ暗な宇宙空間をかっ飛ばします♪

 

たまーにあるデブリを軽く避けながらにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ(めんどいので以下“禍にこ”にするですぅ♪)”を背中に乗せて、ぐんぐんとスピードを上げてバトルフィールドの中央へと向かって行くと…

 

「ちゅん♪広域レーダーに反応アリ♪ですぅ♪」

 

広域モードで索敵していた“ウイングガンダム・リトルバード”のレーダーに反応がありました。

 

その数は5。

 

レーダー上では存在と数だけは確認できたけど、まだかなり遠いから視認はできてはいません。

 

[[こっちの広域レーダーにも引っ掛かったわ。数が5ってのが微妙よね…。]]

 

にこっぱちの方でも同じように広域レーダーに反応が引っ掛かったみたいです。

 

「5機って集団で参加してる野良ファイターさんか、毎度お馴染み“ハイ・モック”の小集団か判断に迷うトコですよね~。」

 

[[そうなのよねぇ…いちいち歯応えの無い“ハイ・モック”の相手するのは面倒だけど、この反応が野良ファイターだと考えると5機編成ならそれなりに歯応えあるヤツも居るかも?って思っちゃうのよね。どうする?この5機の反応を野良ファイターって仮定してこのまま行ってみる?]]

 

「うーん…。」

 

この5機の反応が“ハイ・モック”さんだったら、ぶっちゃけバスターライフルで薙ぎ払っちゃえばそれで終わりでまるっとおけおけですよね?

 

だから…

 

「ことりは野良ファイターって方に1票ですぅ♪」

 

このままれっつられっつら♪ですぅ♪

 

[[ん。それじゃこのまま突っ込むわよ!]]

 

「りょ~かいですぅ♪♪♪」

 

話し合い(?)の結果、ことりたちはレーダーに反応のあった5機を野良ファイターと仮定して、その5機のところへと向かうコトにしました♪

 

鬼が出るか蛇が出るか♪ですね♪

 

個人的にはそこそこ歯応えのあることり以下の強さの野良ファイターさんがいいなぁ~って思っちゃいます♪

 

えっ?強いファイターと戦わないと練習にならない、ですか?

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

強いファイターさんなら毎日毎日圧倒的格上なそら君とか悔しいけど圧倒的とまでは行かなくてもそれなりに格上なにこっぱちや絵里ちゃんや希ちゃんたちとヤりまくってるからもーまんたいですぅ♪

 

むしろ格上と毎日戦いまくり過ぎて負けまくりでストレス溜まっちゃってるんです。

 

そのストレス発散のため、格下のそれなりなファイターさんをちょーーーーっとだけ嬲りたい気分なんですよね♪

 

気分はもう“うっふふふふふ♪怖かろう♪”なんですよ♪

 

そんな若干自分でもアホだとまるわかりなコトを考えていると、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”のメインモニターにレーダーに反応があった5機の姿が見え始めました。

 

「えーっと、“ギラ・ドーガ”に“量産型ガンキャノン”と…」

 

ことりが先頭に居る2機…“ギラ・ドーガ“と”量産型ガンキャノン”を確認していると…

 

[[“ギャン”に“ストライクダガー”にSDの“フルアーマーガンダム”ね。]]

 

にこっぱちがことりの言葉を継ぐように残りの3機の名前を呟きました。

 

「パッと見はみんな素組っぽく見えますね。」

 

[[見た目はそうね。でも見た目素組で中身はフルカスタマイズ!なんてガンプラバトルではザラにあるわよ?]]

 

にこっぱちの言う“見た目素組で中身フルカスタマイズ”ってヤツはガンプラバトルあるあるの1つですね~。

 

見た目が素組だからって舐めプで襲撃すると、実は中身はフルカスタマイズされたガンプラで逆襲にあってヤられちゃう♪ってコトはこの界隈ではよくある(?)コトなんですぅ。

 

[[それにあのSDの“フルアーマーガンダム”…格闘戦でのリーチ的にどうしても不利になるSD系のガンプラを使うヤツってのは比較的に厄介なヤツが多いわよ。]]

 

「ですね~。」

 

SDガンダム系のガンプラを使う俗に言う“SD使い”なファイターさんは、古参のガンプラファンとか熱狂的なSDガンダムファンとかの“玄人さん”が多いイメージなんですよね。

 

だからなのか、SD使いさんたちは自分たちの自慢のSDガンダムをこれでもか!ってカスタマイズしままくったガンプラを使うので、そのこれでもか!ってカスタマイズされまくったガンプラの改造度合いに比例して手強いファイターさんが多いんですよ。

 

[[ま、あの“フルアーマーガンダム”を使ってるSD使いが古参のファイターなら歯応えあって楽しめそうでいいんじゃないの?]]

 

「歯応えがあり過ぎるのはことり的にはのーさんきゅーですぅ。」

 

[[アンタねぇ…んなアホなコトばかり言って格下とばかりバトってると、そのうち穂乃果や海未、真姫や凛に追い抜かれるわよ?]]

 

「うぐっ…それもやっぱりのーさんきゅーですぅ…。」

 

新しいガンプラに乗り換えた穂乃果ちゃんと真姫ちゃんと凛ちゃんの3人は実はもうかなり強くなった来ちゃってます。

 

海未ちゃんは海未ちゃんで乗り換え前からそ~と~強いし…。

 

このままだとことり、マジで初心者組4人に追い抜かれちゃいますよ…。

 

ことり、何気に大ピンチ?

 

[[てなワケだからことり!アンタはあのSDの“フルアーマーガンダム”相手をしてちょーだい!ガッツリ歯応えある相手とバトってしっかりとレベルアップしてきなさいな♪]]

 

「ぬぬぬぬぬ…仕方ね~ですぅ…。こ~なったらヤってヤりますぅ!こんちくしょ~!」

 

そんなワケで次回♪

 

ことり VS SD“フルアーマーガンダム”にこ~ご期待♪ですですですぅ♪

 

はぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「ことりの1日④」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場真っ最中なQooオレンジでございます。
200hell解禁後は色々と楽ですね。
何気に1番本戦初日が辛いです。












今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日④」 始まります。

















なんだかんだでにこっぱちとタッグを組んで出撃した毎度お馴染みのバトルロイヤル♪

 

そのバトルロイヤルで最初に接敵したのは5機編成の野良ファイターの皆さんでした。

 

編成内容は“ギラ・ドーガ”、“量産型ガンキャノン”、“ギャン”、“ストライクダガー”、そしてSDの“フルアーマーガンダム”。

 

見た目は5機とも素組っぽいけど、その素組っぽい見た目だけで判断して舐めプして痛い目に合うのはガンプラバトルあるあるだから油断大敵です。

 

そんな5機編成の素組っぽい野良ファイターの皆さんに、ことり&にこっぱちのにことりコンビは早速襲撃しちゃうコトにしました♪

 

ことりが相手にするのはSDの“フルアーマーガンダム”になりそうです。

 

前回も言いましたが、ガンプラバトルでSDガンダム系列の機体を使ってるファイターさんって古参のガンプラファンで玄人でなかなかに手強い人が多いイメージなんですよね。

 

だからあのSDの“フルアーマーガンダム”のファイターさんも、その例に漏れず手強いんじゃないかな~って思っちゃいます。

 

にこっぱち曰く、手強いからこそことりが戦ってレベルアップしやがれ!ってコトらしいですぅ。

 

ことり、今日は格下相手にぶっぱ~♪無双してストレス発散したい気分なんですけどね~。

 

[[ことり!取りあえず1発ぶちかましてアイツら散らしちゃいなさい!]]

 

手強い(かも?)なSD使いの野良ファイターさんとの戦闘の事を考えてげんなり気味になっちゃってる気分で愛機の“ウイングガンダム・リトルバード(バードモード)”を飛ばしていると、背中に乗ったにこっぱちから通信が入りました。

 

とりま1発ぶっ放して5機編成の集団を散開させろーって指示ですぅ。

 

「とりま、そのとりまの1発でみんなまとめて墜としちゃってもいいですか?と微妙に負けフラグっぽい発言しときますね♪」

 

[[ワケわかんないコトを言ってないでさっさとぶっ放しなさいってのよ!!!]]

 

「は~い♪ですぅ♪」

 

げんなり気味な気分を盛り上げるためにちょっとおふざけを挟んだらにこっぱちに叱られちゃいました。

 

ぐぬぬ。

 

なんか軽くイラッ♪としたのでにこっぱちのヤローを背中から振り落としてあげましょ~か?

 

それはさておき…

 

「とりまの1発♪ぶっぱ~ですぅ♪」

 

トリガーをポチり♪

 

その瞬間、機体が少しだけ後ろに下がるような衝撃と共に、バードモードの機首として取り付けてあるバスターライフルからごんぶとビームが発射されました。

 

バスターライフルのビームはいつ見ても惚れ惚れするようなごんぶとビームですよね♪

 

そんなバスターライフルから発射されたごんぶとビームは真っ直ぐに5機編成の野良ファイターさんたちへと伸びて行きます。

 

この一撃で片付いたら楽チンですぅ~♪とか頭の片隅で考えていたけど…

 

「やっぱり普通に避けちゃいますよね~。」

 

そ~は問屋が卸さない♪でした。

 

5機編成の野良ファイターさんたちは集団のど真ん中にぶっ放されたバスターライフルのごんぶとビームを当然の様に散開して回避。

 

そしてそれぞれの武装を手にこちらへと向かって来はじめました。

 

[[まぁ流石に遠距離からのバスターライフルの1発で簡単に片付くワケはないでしょーね。]]

 

「そりゃそ~ですぅ。」

 

きっとことりがバスターライフルをぶっぱ~♪した瞬間に高エネルギー反応が感知されちゃってるハズだから、よっぽどとろいヒトでもない限りは普通に避けちゃうのはと~ぜんなんですよね~。

 

それでもワンチャン当たったらラッキー?とか思っていたから、初撃で1機も墜とせなかったこの結果はことり的には残念無念ですぅ。

 

そんな残念無念が結果にことりがちょっとしょんぼりしていると、にこっぱちのヤローがことりのしょんぼり空気を読まずに指示を出して来やがりました。

 

[[それじゃ予定通りことりはSDの“フルアーマーガンダム”の相手をしてちょーだい!それ以外は私が引き受けといてあげるわ!]]

 

「なんなら全部にこちゃんが引き受けても問題なっしんですよ?」

 

淡い期待を込めてにこっぱちにそう行ったんですけど…

 

[[アホ言ってないでアンタも働きなさい!]]

 

やっぱりダメでした♪

 

「働いたら負けだって偉い人が言ってました♪」

 

[[アホか!ってか働かざる者食うべからずよ!!!今すぐ行かないならアンタの夜ごはんは抜きよ!]]

 

むむ。

 

育ち盛り(主に胸部♪)なことり的には夜ごはんはぜひぜひ食べたいです。

 

「はぁ…しゃ~ないですぅ。ここはおとなしくにこっぱちの指示に従っといてやりますぅ。てなワケでにこっぱちははよリトルバードの背中から降りやがれですぅ。」

 

バードモードの背中ににこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”(以下 禍にこ)を乗せたままだとMS形態に変形出来ないからダメダメです。

 

流石ににこっぱちの“禍にこ”を背中に乗せたバードモードのままで強いかも?なSD使いさんと戦うのは無理ですぅ。

 

[[わかってるわ!]]

 

にこっぱちも自分が背中に乗ったバードモードのままで戦わせる気は流石になかったみたいで、短く“わかってる”と言い放つとリトルバードの背中を飛び降りて行きました。

 

にこっぱちの“禍にこ”が背中から降りたコトを確認し終えたことりは、サブコンソールをポチりとしてオートでリトルバードをバードモードからMSモードへと変形させます。

 

そ~言えば変形で思い出したんですけど、“ウイングガンダム”と同じ様にMS形態からバードモードみたいな飛行形態(?)に変形するZガンダムの変形時間ってなんとびっくりの0.5秒なんですよ?

 

ガンダムファンにとっては常識な豆知識ですよね♪

 

ってか0.5秒でウェイブライダーに変形出来るとかマジか!?って感じですぅ。

 

アニメで変形しとるシーン見てると、確実に0.5秒以上はありますよね~。

 

とか割りとど~でも言いコトを思い出しているうちに、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”はバードモードからMSモードへの変形を完了しました。

 

[[うっし!準備は良いわね!行くわよ!!!]]

 

変形を終えたことりににこっぱちが再び通信を送ってきて“行くぞー”と言って来ます。

 

「あんまり行きたくね~けどとりまおけおけですぅ♪」

 

ごねていても始まんなね~から、仕方ねぇ~けど覚悟を決めてれっつられっつらですぅ。

 

とりま…

 

「迂闊な動きをしてるヤローには即ぶっぱ~♪ですですですぅ♪♪♪」

 

バスターライフルぶっぱ~♪の初撃で散開した5機編成の集団の中で、1機だけ突出してこちらへと突っ込んで来ていた“ストライクダガー”へとバスターライフルの銃口を向けます。

 

そしてそのままトリガーをポチり♪

 

トリガーをポチり♪するとど~なるか?

 

そ♪れ♪は♪と~ぜん…

 

「ぶっぱ~♪ぶっぱ~♪ですぅ♪」

 

ごんぶとビームが発射されちゃいますぅ♪

 

発射されたバスターライフルのごんぶとビームは1機だけ突出して来ていたストライクダガーへと進んで行きます。

 

まぁいくら迂闊に突出して来ていたとしても、何のひねりもなくただぶっぱ~♪されただけのバスターライフルのごんぶとビームになんか普通は素直に当たってくれるハズはねぇ~ですよね。

 

けど…

 

[[避けたら当たるわよ!避けなくても当たるけどね!!!]]

 

今日のことりは1人じゃねぇ~ですぅ♪

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”の横に居るにこっぱちの“禍にこ”が、右腕に取り付けてある“トリケロス改Ⅱ”に内臓されているビームライフルを数発ぶっ放しました。

 

ぶっ放された“禍にこ”のビームライフルのビームは、バスターライフルのごんぶとビームを回避しようとしていた“ストライクダガー”の進路を塞ぐかの様な位置へと向かいます。

 

突然進路上に放たれたビームに驚いたかの様に“ストライクダガー”は機体に制動をかけて止まっちゃいました。

 

するとど~なるか?と言うと…

 

「ごんぶとビームにいっらっしゃ~い♪」

 

と、なるワケですぅ♪

 

“ストライクダガー”はにこっぱちの“禍にこ”が放った数発のビームによって回避先をつぶされちゃって、自らごんぶとビームのキルゾーンに戻って来ちゃいました♪

 

そしてそのままごんぶとビームの光の中へ消えて行っちゃいましたとさ♪

 

「まずは♪」

 

[[1機!!!]]

 

迂闊な動きはダメダメですよ♪

 

このままにこっぱちと連携して集団戦闘に持ち込んで例の強いかも?なSD使いの“フルアーマーガンダム”とのタイマンを避けれたら…とか秘かに考えていたんですけど…

 

[[フンッ!ちょーどよく分散してくれやがったわね!]]

 

連中…3機と1機で左右に別れやがったんですよ!

 

しかも3機の方は“ギラ・ドーガ”、“量産型ガンキャノン”、“ギャン”。

 

1機の方はSDの“フルアーマーガンダム”。

 

いや~ん♪なんてご都合主義♪

 

コンコンのコンチクショーですぅ。

 

[[3機と1機に別れやがったわね!あのSDの“フルアーマーガンダム”だけをどう孤立させようかって思ってたから、こっちとしてはむしろ勝手に分散してくれて好都合ってのよ!]]

 

にこっぱちはそう言いますけど、ことり的にはお話的には好都合なご都合主義がコンコンのコンチクショーなんですよ~!

 

そんなことりの内心の叫びを知ってか知らずか、にこっぱちは絶好調にしゃべり続けていますぅ。

 

[[左側の3機の方は私が片付けておいてあげるわ!ことりはあっちを片付けなさい!チンチクリンなSDだからって油断すんじゃないわよ!]]

 

とりま、SDガンダムに対してチンチクリンとか言うと夜道で熱狂的なSDガンダムファンに刺されちゃいますよ?

 

ことり的には夜道で襲撃されてにこっぱちがソラ君争奪戦から脱落したらそれはそれでも~まんたい♪なんですけど♪

 

にこっぱちは何気にソラ君争奪戦で現在トップ独走中な感じですからね。

 

それはさておき。

 

「にこっぱちこそ3機に囲まれてフルボッコさせないれてギャン泣きしてもことりは知らんぷりして助けてあげませんよ?」

 

にこっぱちは左側3機相手に余裕ぶっこいてるっぽいから、その余裕がなんか負けフラグっぽくてちょっとだけ楽しみだったりしちゃいますぅ♪

 

[[はんッ!誰にモノ言ってんのよ!このアタシがそうそう簡単にモブに負けてやれるかってのよ!!!]]

 

「ア、ハイ。ソーデスカ。」

 

にこっぱちは今日も自信満々ですぅ。

 

きっと“禍にこ”のコクピットの中で盛大に無い胸を張ってえっへん♪ポーズしてやがるですぅ。

 

見なくても丸わかりしちゃいますぅ。

 

でも悔しいけどその自信もわかっちゃうくらいに、にこっぱちはバチクソ強いのも確かなんですよね~。

 

流石は“無冠の女王(ノー・クラウン)”って2つ名持ちってトコですぅ。

 

けどいつかはことりがにこっぱちのコトをギッタンギッタンにしてやりますよ♪

 

そのためにも…

 

「今はレベルアップ目指してれっつられっつらですぅ♪」

 

格上かも?とは戦いたく無いですぅ♪徒

言ってられないですよね。

 

散開して左側に展開した3機の方へと向かうにこっぱちの“禍にこ”の背中を見ながら、ことりは秘かに決意を新たにしちゃいます。

 

そんなこんなでことりはことりたちの右側に1機だけ別れて移動したSDの“フルアーマーガンダム”に対峙します。

 

改めてこの目の前のSD“フルアーマーガンダム”を見てみても、ぶっちゃけただの素組のSD“フルアーマーガンダム”にしか見えません。

 

そんな見た目ただのSD“フルアーマーガンダム”は真っ向から対峙したことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へ向けて、右腕に取り付けてある2連装ビームライフルをいきなりぶっ放して来やがりました。

 

「ちゅん!?」

 

この攻撃に対してびっくりしたことりはちょっと慌てながらになっちゃったけど、“ウイングガンダム・リトルバード”の背中の翼のようなスラスターを羽ばたかせて機体をビームの射線上から退避させます。

 

「あぶな…あっ!」

 

“危なかった”…ことりがそう言おうとした直後、今度はSD“フルアーマーガンダム”の背中に取り付けられてあるロケット砲が火を吹きました。

 

もちろん狙いは回避直後のことりの“ウイングガンダム・リトルバード”。

 

ことりはこの攻撃に対して、咄嗟に回避ではなく防御を選択してしまいました。

 

あとからこの戦闘を振り返ると、ことりのこの選択は失敗でした。

 

“ウイングガンダム・リトルバード”の左腕に取り付けてあるシールドを前面へ構えてロケット砲から発射されたロケット弾を受け止めた瞬間…

 

「きゃ!?」

 

着弾したロケット弾が盛大に爆発して、ことりが思っていた以上の衝撃がコクピットに走り抜けました。

 

そしてことりはこの一撃を受け止めたコトで確信しちゃいました。

 

この目の前のSD“フルアーマーガンダム”はガチムチにカスタマイズされちゃってるってヤベーヤツだってコトを…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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閑話「ことりの1日⑤」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

結構前に30MSの画像をガンスタに投稿したら即削除されたQooオレンジでございます。
30mmの画像が上がってるのを見た事があったので30msもいけると思ったんですけどねぇ…。












今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑤」 始まります。

















ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”がSDの“フルアーマーガンダム”との戦闘を開始してすぐに放たれた2連装ビームライフル。

 

その2発のビームを回避した直後に放たれた背中に背負ったロケット砲からの一撃をなんとかシールドで防ぎはしたものの、ヤバい感じの衝撃がコクピットにドカーンっと襲い掛かって来ました。

 

「ちゅん!?うそ!?シールドの耐久値が今ので5割!?」

 

ロケット砲の一撃を受け止めたシールドは壊れこそしませんでしたが、たった1回の攻撃を受け止めただけでその耐久値を半分の5割まで削られちゃっていました。

 

「ぐぬぬぬ…1発で耐久値5割ってコトは今度あのロケット砲をシールドで受け止めたら確定でシールド破損じゃねぇ~ですか!?まぁ1発でシールドが壊れなかっただけマシって思うしかね~ですぅ…。」

 

ロケット砲の1発でシールド耐久値を5割持っていかれちゃったってコトは、あのSD“フルアーマーガンダム”の他の攻撃もバチクソに痛いってコトなんでしょ~ね…。

 

マトモに喰らったら装甲がそこまで厚くない&特殊な防御フィールドや防御アビリティとかを持ってないことりの“ウイングガンダム・リトルバード”じゃマズいコトになっちゃうのは請け合いですぅ。

 

なんか↑の言葉の使い方が間違ってる気がしないでもないけど、そんなコトよりも今はこの目の前のヤベーSD“フルアーマーガンダム”をどーするか…ですぅ。

 

流石に機動性ならあんなチンチクリンなSDガンダムよりも、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”の方が上…とか思ったんですけど…

 

「うげっ!?」

 

ロケット砲の一撃をシールドで受け止めて崩れた体勢を立て直した直後、結構シャレにならない速度でSD“フルアーマーガンダム”がこちらへと突っ込んで来やがりました。

 

その手にはいつの間にかビームサーベルが引き抜かれています。

 

桃色の光の刃を携えながら突っ込んで来やがるSD“フルアーマーガンダム”に対抗するために、ことりは右手に持っていたバスターライフルを手放して左手のシールドからビームサーベルを引き抜きます。

 

「ことり、格闘戦はあんまり好きじゃないんだけど…!」

 

そしてシールドからビームサーベルを引き抜くと同時に、そのビームサーベルに黄色のビーム刃を展開。

 

「んなコト言ってらんね~ですぅ!!!」

 

突っ込んで来やがったSD“フルアーマーガンダム”が振り下ろしたビームサーベルを、ことりは同じくビームサーベルで受け止めてやりました。

 

「ふんぬばら!ですぅ!!!」

 

桃色のビーム刃と黄色のビーム刃が重なる瞬間にフットペダルを踏み込んで背中のスラスターを全力噴射!

 

予想外の機動性を発揮しやがったSD“フルアーマーガンダム”だけど、機動性…と言うかこの場合は推力?なら、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”だって負けていません!

 

互いにビームサーベルで鍔迫り合いをしながらスラスターを全力噴射して押し合うことりの“ウイングガンダム・リトルバード”とSD“フルアーマーガンダム”。

 

機体のパワーはあちらの方が上っぽいけど、そのパワーの差を“ウイングガンダム”系機体自慢の大推力で補ってるって感じですぅ。

 

つまりはど~ゆ~コトか?と言うと、鍔迫り合いはどっこいどっこいってコトですね♪

 

そんなどっこいどっこいな鍔迫り合い。

 

押すにも引くにも出来ないこの膠着した状況を嫌がったのか、まず最初に動いたのはSD“フルアーマーガンダム”の方でした。

 

SD“フルアーマーガンダム”は鍔迫り合いをしている最中に背中のロケット砲をガチャン♪っとことりへ向けやがったんです。

 

「ちょ!?それはアカンやつですぅ!?」

 

SD“フルアーマーガンダム”の背中のロケット砲がことりの“ウイングガンダム・リトルバード”の方を向いた…するとど~なるか?と言うと、と~ぜん…

 

「ちゅ~~~~~~~んっ!!!」

 

ロケット砲がことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へ向けてぶっ放されるってコトですぅ。

 

そんなワケで鍔迫り合いをしている真っ最中の超至近距離からドカン!とぶっ放されたSD“フルアーマーガンダム”のロケット砲。

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”のシールド耐久値を1発で5割も削りやがったあんな物騒な砲弾が直撃なんかしやがったら確定で撃墜モノですぅ!

 

ヤバヤバのヤバ!ですぅ!

 

そんなヤバヤバのヤバ!なこの状況、ことりはど~するか?と言うと…

 

「こ~なれば死なばもろともですぅぅぅ!!!」

 

超至近距離でぶっ放されたロケット砲の砲弾に対して、頭部のバルカン砲をぶっ放して迎撃するコトにしました。

 

ばるばるばる♪と連続で放たれる頭部バルカン砲の弾丸は、放たれたばかりのロケット砲の砲弾へと吸い込まれるかのように次々と突き刺さって行きました。

 

この間、時間としてはコンマ○秒ってトコですね♪

 

あ♪“コンマ”ですからね♪“コンマ”♪

 

決して“コンマ”を逆から呼んで“マ○コ”じゃありませんよ~♪

 

閑話休題ですぅ♪

 

アホなコトはさておき…“ウイングガンダム・リトルバード”の頭部のバルカン砲から放たれた弾丸が、SD“フルアーマーガンダム”がぶっぱしたロケット砲の砲弾に直撃すると…

 

「ふぎゃぁぁぁぁぁぁ!?」

 

と~ぜん、ロケット砲の砲弾は大爆発♪

 

鍔迫り合いをしていた2機のちょ~どド真ん中辺りで盛大に爆発したロケット砲の砲弾の爆炎と爆風をことりは左手のシールドを前面に構えるコトでガードします。

 

爆炎はシールドで防げはしますが、爆風はそ~は行きません。

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”は爆風に吹き飛ばされる形で吹っ飛ばされちゃいました。

 

けどこの吹っ飛ばしこそがことりの狙いだったりしちゃったんですぅ♪

 

ことりはこの爆風に吹き飛ばされる形で、鍔迫り合いをしていた状況から離脱するコトにしたんですよ♪

 

このことりちゃんの天才的離脱方法には全鳥類の皆さんも拍手喝采モノ間違いなしですね♪

 

そんな感じに無事にピンチをチャンス(?)に変えて近接戦闘から離脱したことりちゃん♪

 

離脱中に爆炎で真っ赤に染まるメインモニターを見ると、チラリとことりの“ウイングガンダム・リトルバード”と同じように爆風で吹き飛ばされていくSD“フルアーマーガンダム”の姿が見て取れました。

 

チラリと見た感じあちらもシールドを構えて爆炎を防いだっぽくて、特にダメージはないみたいてますね。

 

残念ですぅ♪

 

でもこれでことりの“ウイングガンダム・リトルバード”とSD“フルアーマーガンダム”との距離は離れました。

 

仕切り直しってヤツですぅ。

 

とりま、ことりは爆風で吹き飛ばされたコトで盛大に崩れた機体の体勢を姿勢制御スラスターをあちこち噴射させて立て直すと、さっきビームサーベルを引き抜く時に泣く泣く(ちゅん♪うそです♪)投げ捨てたバスターライフルを探します。

 

キョロキョロと辺りを見回すと、幸いなコトにさっき投げ捨てたバスターライフルは、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”からちょっとだけ離れた所に漂っていました。

 

「ちゅん♪バスターライフルみ~っけ♪ですぅ♪」

 

近接戦闘に移行するために手放したバスターライフルを無事に発見したことりは、すぐに機体を操作して宇宙空間を漂っているバスターライフルへと近付きます。

 

バスターライフルの所へと移動しながらまだ右手に持っていたビームサーベルをシールドの中へと収納して、その収納したビームサーベルの代わりにさっき放り投げたバスターライフルを掴みました。

 

ことりと同じように吹き飛ばされていったSD“フルアーマーガンダム”の方を見てみると、あちらもちょうど体勢を立て直して2連装ビームライフルの銃口をこちらへと向けようとしてたいる所でした。

 

けどその前に♪

 

「ことりがぶっぱ~♪しちゃうんですけどね♪」

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”ご自慢のバスターライフルがぶっぱ~♪ぶっぱ~♪されちゃいました♪

 

トリガーをポチりとすると、前方のSD“フルアーマーガンダム”へと向けられたバスターライフルの銃口から毎度お馴染みなごんぶとビームがどばー♪っと溢れ出て行きます♪

 

やったね♪ことりちゃん♪久しぶりのごんぶとビームだよ♪みたいな感じですぅ。

 

まぁせっかくのバスターライフルのごんぶとビームも何のひねりもなくただぶっぱ~♪しただけだから、と~ぜん簡単に避けられちゃうんですけどね~。

 

ス○ロボとかGジ○ネとかのシュミレーションゲームとかなら、ただ単純にとりまでぶっぱ~♪しただけの単発攻撃でも普通に当たるモノなんですけど、ガンプラバトルとかのアクション性マシマシなゲームではそ~は問屋が卸しちゃくれません。

 

ことりの予想(?)通り、単発ぶっぱ~♪したバスターライフルの黄色いごんぶとビームは、SD“フルアーマーガンダム”に簡単に避けられちゃいました。

 

牽制攻撃のつもりでぶっぱ~♪したけど、やっぱりあぁも簡単に避けられちゃくと悲しいモノがありますね。

 

そんな感じにバスターライフルのごんぶとビームを簡単に避けちゃったSD“フルアーマーガンダム”は、2連装ビームライフルをこちらへとぶっ放して来ました。

 

さっきはこの2連装ビームライフルを避けた直後にロケット砲をぶっ放なされてヤベーコトになっちゃったんですよね~。

 

だから…

 

「今度は回避と同時に攻撃ですぅ!!!」

 

2連装ビームライフルの2発のビームを回避したと同時に、反撃兼牽制としてシールドの内側に外付けしたビームキャノンをぶっ放してやりました♪

 

そう言えばこのシールドビームキャノン…使ったのか~な~り♪久しぶりですね~。

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”にこんな武装あったっけ?と思ったソコのアナタ♪

 

実はぶっちゃけことりもコレを書いてる青トンガリ頭のオレンジジュース野郎も、このシールドビームキャノンの存在をスッカリと忘れていたりしてました♪

 

まぁことりと言えばバスターライフルぶっぱ~♪のイメージが強すぎるのでしょ~がないですよね♪

 

ちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪

 

そんな存在をスッカリと忘れられちゃっていたシールドビームキャノンから放たれた数発のビーム。

 

SD“フルアーマーガンダム”はこのシールドビームキャノンから放たれた数発のビームに対して、防御ではなく回避するコトを選択したみたいです。

 

ちょっとだけとは言えシールドビームキャノンのビームを防いで、シールドの耐久値が削られちゃうのを嫌がったんでしょ~ね。

 

ちゅん♪

 

実はことりはこの回避行動を待っていました♪

 

ことりはSD“フルアーマーガンダム”の避けるために移動したその先へと…

 

「“あくせるっ”!ですぅ!!!」

 

“soar”を使って一気に駆け抜けます!

 

鳥高速…じゃなくて超高速でぶっ飛んで行く“soar”は、対戦相手が“soar”を使えると知らなければ完全な初見殺しになり得ます。

 

そんな初見殺しな“soar”を発動させて一気にSD“フルアーマーガンダム”のトコへと駆け抜けることりの“ウイングガンダム・リトルバード”。

 

“soar”の超高速での機動を維持したまま、ことりは右手に握ったバスターライフルを前方へと向けてあげます。

 

そして…

 

「長い砲身にはこ~ゆ~使い方もあるんですぅ!!!」

 

と、某ウ○キ少尉がシーマ様の“ガーベラ・テトラ”をぶち抜いた時に言い放ったセリフを言いながら、“soar”での超スピードのままバスターライフルの銃口をSD“フルアーマーガンダム”へと突き刺すようにぶつけてやりました。

 

ガツン!とバスターライフルの銃口がSD“フルアーマーガンダム”に激突したその瞬間…

 

「これで!ダウンですぅ!!!」

 

と、これまた某ウ○キ少尉のセリフをもろパクりしたコトを言い放ちながら、バスターライフルを零距離からぶっぱ~♪してやりました♪

 

バスターライフルから零距離でぶっぱ~♪された黄色いごんぶとビームは、問答無用でSD“フルアーマーガンダム”をぶち抜いて行きました♪

 

これが“soar”の超スピードとバスターライフルの超火力を悪魔合体させたことりの新必殺技その1♪

 

その名もズバリ!“零距離バスターライフル”ですぅ♪

 

ちゅん。

 

我ながら“零距離バスターライフル”とかそのまんまなネーミングですね…。

 

しかもやっぱり某ウ○キ少尉のアレをまるパクりだし。

 

まぁ使えれば別にいっか♪かな?

 

と、まぁこんな感じでことりの新必殺技“零距離バスターライフル”の零距離ぶっぱ~♪で、無事にSD“フルアーマーガンダム”をぶち抜いてやったんですぅ♪

 

やったね♪ことりちゃん♪

 

ちょ~~~~~~っと苦戦しちゃったけど、それでもことりちゃんの大♪大♪大勝利ですぅ♪♪♪

 

ぶいっ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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閑話「ことりの1日⑥」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ウォーキングしながら怖い話を聴くのが日課なQooオレンジでございます。












今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑥」 始まります。

















ことりが超高速の“soar”と超火力のバスターライフルを掛け合わせて悪魔合体させた某ニンジン嫌いのウ○キ少尉のアレをまるパクりした新必殺技“零距離バスターライフル”でSD“フルアーマーガンダム”をぶち抜いたすぐあと、まるでタイミングを見計らったかのようににこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”がことりのところへとやって来ました。

 

そしてことりの“ウイングガンダム・リトルバード”の隣へと来ると、すぐににこっぱちから通信が入ってきました。

 

[[アンタ、アレだけぎゃーぎゃー言ってた割にはアッサリと墜としたじゃない。]]

 

「そんなのと~ぜんですぅ。なんと言ってもことりちゃんはサイキョーですから♪」

 

[[はいはい。言ってなさいっての。]]

 

「ハイは1回とかソラ君にあれだけ言ってときながら自分でハイハイって言うのは草生えるですぅ。」

 

[[返事としてのハイじゃないから別にいいのよ。]]

 

「イミフですぅ。」

 

まぁ実はぶっちゃけど~でもいいんですけどね。

 

取りあえずことりは話題を変えるコトにしました。

 

数多ある話題の中からことりがチョイスした話題は…

 

「そう言えばにこっぱちの方は大丈夫だったんですか?」

 

にこっぱちが相手をしていたハズのことりが倒したSD“フルアーマーガンダム”のお仲間さんたちのコトでした。

 

確かにこっぱちが相手をしていたのは素組っぽい“ギラ・ドーガ”と“量産型ガンキャノン”と“ギャン”と“ストライクダガー”だっハズですぅ。

 

ってかか~な~り今さらだけど、“ストライクダガー”はプ○バンでの限定商品じゃなくて普通に一般販売でよかった気がするのはことりだけでしょうか?

 

だって“ストライクダガー”ですよ?

 

ちゃんとSEEDのアニメ本編にも登場していたMSですよ?

 

同じSEEDの連合系量産機の“ウィンダム”や“ダガーL”とかは普通に一般販売されてるんですよ?

 

それなのになんで“ストライクダガー”はプ○バン限定商品なんですか?

 

ことり、ちょ~~~~~~~っと納得がいかんとですぅ。

 

今からでも遅くはないのでぜひぜひ一般販売を!ですぅ。

 

それはさておき。

 

今はにこっぱちが相手をしていた“4機の素組っぽい野良ファイターさんたちのコトですぅ。

 

[[ここににこにーサマが居るってコトで察しなさいってのよ。]]

 

にこっぱちがややドヤ顔で言い放った言葉から、ことりは4機の素組っぽい機体さんたちがど~なったのか察しちゃいました。

 

「あー…まぁと~ぜんですよねぇ~。」

 

おぱ~いも頭の中身も身長も品性もあれもこれも何もかもが残念無念なくらいに徹底的に足りないにこっぱちだけど、こ~見えても一応はバトルロイヤル界隈では比較的有名な“無冠の女王(ノー・クラウン)”って2つ名持ちの凄腕ファイターさんなんですよね~。

 

まったくもって忌々しい。

 

[[“ヤサカニノマガタマ”でフルボッコにしてはいおしまいって感じだったかしら?]]

 

“ヤサカニノマガタマ”って言うのはにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”に装備されているビット(SEED系だから厳密にはドラグーンですぅ♪)兵器…いわゆる“オールレンジ兵装”ってヤツですね。

 

「素組っぽい人たち相手にオールレンジ兵装使ってふるぼっことかベテランにあるまじき所業じゃね?とか思うのはことりの気のせいでしょうか?」

 

[[ガンプラバトルの厳しさを教えてあげるのもベテランの責務ってヤツよ♪]]

 

「ア、ハイ。ですぅ。」

 

ベテランの責務とかぶっちゃけことり的には興味ねぇ~ですぅ。

 

そんな割りとど~でもいい話をしながら、チラリとサブモニターを見てみると、バトルロイヤルの制限時間はまだまだ十分にあるっぽいのが確認できました。

 

これだけ時間があれば、もう2・3戦くらいはイケそうですね。

 

「とりま、まだ時間はあるっぽいから次の獲物を探しに行っときますか?ですぅ。」

 

1人でバトルロイヤルに参加しているなら、即決即断で次の獲物を探しに行ってもいいんだけど、今回はにこっぱちが僚機として登録されちゃっていますぅ。

 

だからことりは最低限のマナーとしてにこっぱちにこれからど~する?って聞いてあげました。

 

[[時間あるなら次に行く!そんなのとーぜんでしょ!]]

 

と、にこっぱちからはそんな答えが返って来ました。

 

にこっぱちも割りと好戦的ですぅ。

 

[[ほら!ことり!次に行くわよ!次に!]]

 

「ハイハイですぅ。」

 

[[ハイは1回!]]

 

「は~い、ですぅ。」

 

やれやれ…ですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SD“フルアーマーガンダム”を無事に撃退してにこっぱちと合流してからちょ~っとだけグダって次の獲物を探しに旅立ったことりとにこっぱちは、2人並んで周囲を警戒しながらバトルフィールドを突き進んでいました。

 

あれからハイ・モックさんの集団を見付けては襲い掛かって全滅させたり、素組っぽい単機のソロファイターさんを見付けてはやっぱり襲い掛かってぬっ○したりと、ことりとにこっぱちは存分にバトルロイヤルを満喫していました♪

 

まぁバトルロイヤルを満喫って言っても、にこっぱちは強い相手がいないから不満っぽいみたいですけど。

 

ことり的にはむしろ強い相手がいない方がえぇ~やん♪って思っちゃいますぅ。

 

えっ?2話くらい前に少しは強い相手と戦ってレベルアップしないとアカンって言ってなかったか?ですか?

 

ちゅん。

 

それはそれ。

 

これはこれ。

 

ですぅ♪

 

でもそんなお気楽にことり珍道中的な旅(?)もど~やら終わりっぽいですぅ。

 

ど~してか?と言うと…

 

「ちゅん!?なんかスゴいスピードでナニか突っ込んで来てますよ!?」

 

索敵を続けていた“ウイングガンダム・リトルバード”の広域レーダーに、こちらへと向かってスゴいスピードで突っ込んで来るナニかが映し出されたんです。

 

[[こっちでも確認したわ。これだけのスピードならもしかしたらMSじゃなくて大型のミサイルかもしれないわね…。]]

 

「ちゅん。ただの大型ミサイルなら楽チンなんですけどね~。」

 

この広域レーダーに表示されている反応がただの大型ミサイルならちょちょい♪撃ち落とせばそれで万事解決ですから。

 

けどきっとお話の流れ的にはそ~は問屋が卸さない♪ってヤツだと思いますぅ。

 

案の定…

 

[[見えたっ!って!ちょっと!?あのデカい槍持った“トールギス”って絵里のヤツじゃない!?]]

 

「その隣のハロを2つくっ付けたハンマー持ってる黄色い“Gバウンサー”はど~見ても凛ちゃんっぽいですぅ。」

 

ことりとにこっぱちの方へとスゴいスピードで向かって来ていたのは大型のミサイルなんかじゃなくてどこかで見たコトがある機体たちでした。

 

大型ランス&大型シールドを携えた絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”。

 

ハロを2つくっ付けたような独特な形状のハンマーを持った凛ちゃんの“Gケット・シー”。

 

ことりたちと同じくチーム“μ's”に所属する2人がそれぞれの乗機と共に現れやがったのです。

 

ど~やら絵里ちゃんと凛ちゃんの2人は、ことりとにこっぱちと同じバトルロイヤルに参加してやがったみたいですぅ。

 

[[凛のおバカはさておき、あのロシアンキツネの相手をするのは地味にめんどいわねぇ…。]]

 

「ですですですぅ。ガチムチの防御特化過ぎてマトモにダメージ入らねぇ~ですからね~。」

 

絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は何せことりの“ウイングガンダム・リトルバード”のバスターライフルのごんぶとビームが直撃しても、装甲表面がちょっと焦げただけ♪とか思わずアホかっ!って突っ込みたくなる程度には非常識な装甲をしてやがりますからね~。

 

[[まぁあの謎合金製のガチムチ装甲も、流石にフルチャージしてからさらにブーストさせた“クサナギノツルギ”を直撃させればイケるとは思うんだけどね。でも…]]

 

「アホみたいに硬いクセに速くて当てるのに一苦労しちゃいますよね~。」

 

絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”はただ硬いだけじゃなく、かなりのスピード自慢さんでもあるんです。

 

だから攻撃を直撃させるのも一苦労なんですよ。

 

「ど~しますか?適応にあしらってからトンズラしちゃいますか?」

 

アッサリと負けるつもりはないけど、逆にアッサリと勝てるワケでもない。

 

そんな絵里ちゃんのガチムチ防御特化な“トールギス・ヴァルキュリア”。

 

えっ?凛ちゃんの“Gケット・シー”は?ですか?

 

まぁ凛ちゃんは穂乃果ちゃんと同等の脳ミソしか搭載してないから、ぶっちゃけスキだらけでど~とでもお料理しちゃえます♪

 

たぶん。

 

[[適当にあしらってトンズラ、ねぇ…うん。ソレはソレでアリね。]]

 

「ちゅん♪アリですよね♪」

 

[[アリね。しかもアリよりのアリね。]]

 

「ですですぅ♪」

 

あんな倒すのにムダに時間の掛かるガチムチ防御特化さんの相手をするのはことり的にはアカンと思うんですよね♪

 

だから戦略的撤退をにこっぱちに進言したら、ど~やらにこっぱちもことりの意見に賛成っぽいですぅ。

 

ならこのままトンズラしちゃいましょ♪とかにこっぱちに言おうと思ったその時…

 

[[けど…!!!]]

 

にこっぱちのヤローがトンデモね~コトを言い出しやがりました。

 

[[あのロシアンキツネに尻尾向けて逃げるってのは大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマ的にはふざけんな!って感じよ!!!]]

 

ナニを思ったのかにこっぱちのヤローはガチムチ防御特化で戦うとガチンコめんどい絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”と戦うとかアホなコトを宣言しやがったんです。

 

「ちゅん!?マジにやるんですか!?」

 

[[マジよ!マジ!ロシアンキツネ相手に背中を見せるのはにこにーサマの恥よ!!!]]

 

「何ですか!?その背中を見せるのは武士の恥的なヘンテコなモットーは!?」

 

[[そのまんまの意味よ!]]

 

「イミワカンナイですぅ!」

 

これだからにこっぱちは…!

 

[[別にアンタに絵里のヤツと戦えって言ってるワケじゃないんだからいいでしょ!]]

 

「にこっぱちが絵里ちゃんとやり合えば必然的に絵里ちゃんと一緒に居る凛ちゃんの相手をことりがするコトになるじゃないですか!」

 

[[凛相手ならまだアンタの方が機体性能的にも技量的にも有利でしょ!]]

 

「まだってなんですか!まだって!そりゃ凛ちゃんに負ける気はないですけど凛ちゃんはナニするかわかんないから凛ちゃんの相手をするのはことり的には地味にイヤなんですよ!」

 

だって凛ちゃん、へ~きで味方を巻き込んで嬉々として自爆しやがるよ~な危ないヤツなんですよ!?

 

そんな危ないヤツとタイマンとかちょっとのーさんきゅーですぅ!

 

[[アンタだって味方を巻き込んでんのに嬉々としてバスターライフルぶっ放すでしょーが!]]

 

「ちゅん!地の文に突っ込むの禁止ですぅ!」

 

[[地の文相手に突っ込み入れるのなんてこの“ガンプライブ!”じゃ今さらでしょ!]]

 

「それでもですぅ!」

 

ってかなんでことりはにこっぱち相手にこんな必死になって突っ込み入まくってるんですか!?

 

ことりは“ガンプライブ!”じゃボケに分類されるキャラじゃないんですか!?

 

[[っ!ことり!前!]]

 

「まえ?まえって…前?」

 

にこっぱちとグダグダと毎度お馴染みのやり取りをしていると、急ににこっぱちが慌てたように“まえ”って言って来ました。

 

にこっぱちが言ってる“まえ”って多分“前”ってコトだと名推理したことりが、その言葉に従って前を向くと…

 

「ちゅん!?」

 

ガチムチ防御特化なロシアンキツネと自爆狂いのアホネコがもうすぐそこまで迫って来ちゃっていました。

 

[[チッ!グダグダ言ってるヒマはもう無いわ!ヤるわよ!ことり!!!]]

 

「あ~もう!しゃ~ね~ですぅ!こ~なったらぬっこぬこのぼっこぼこにしてやんよ♪ですぅ!!!」

 

ここまで接近されたらもう逃げるコトはムリですぅ。

 

ならヤるしかね~ですぅ!

 

と、言うワケで…

 

[[先制攻撃!行くわよ!!!]]

 

「りょ~かいですぅ!!!」

 

まずは先手を!ですぅ!

 

ことりはにこっぱちの言葉に短く返事を返しながら“ウイングガンダム・リトルバード”ご自慢のバスターライフルの銃口を、こちらへと爆走して来やがっている絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”と凛ちゃんの“Gケット・シー”へと向けます。

 

[[“ヤサカニノマガタマ”!1番から3番まで射出!]]

 

間髪いれずににこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”から3つの球状のビットが射出され、バスターライフルの射線上にするりと移動すると…

 

[[ブーステッドシフト!増幅フィールド!展開!!!]]

 

三角形に配置された球状のビットの内側に黄色い膜が展開されました。

 

展開された黄色い膜…それはビームとかのエネルギー系統の攻撃を増幅させる効果を持つ特殊フィールド。

 

[[ことり!!!]]

 

つまりはど~ゆ~コトか、と言うと…

 

「バスターライフル!ぶっぱ~ですぅ!!!!!」

 

ただでさえ超火力のバスターライフルのごんぶとビームが増幅フィールドで強化されて、ごんぶとビームが超ごんぶとビームになるってコトですぅ♪♪♪

 

さぁ!この超ごんぶとビームでぬっこぬこにしてやんよ♪ですですですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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閑話「ことりの1日⑦」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

行きつけの台湾料理屋さんが値上げしてちょっと悲しいQooオレンジでございます。
でもまぁランチ700円でご飯おかわり無料だからまだまだ安い…ですよね?











今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑦」 始まります。

















にこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”が射出した多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”。

 

その“ヤサカニノマガタマ”が展開したビーム兵器を超強化する増幅フィールドを使ってぶっ放されたバスターライフルの超ごんぶとビームは、こちらへと爆走(宇宙なのに爆走とはコレいかに?)して来ていた絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”と凛ちゃんの“Gケット・シー”へと突き進んで行きました。

 

この超ごんぶとビームならいくら防御自慢の絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”にだってダメージを与えられるハズですぅ♪

 

たぶん。

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”の方は当たれば確実にぬっこぬこまっしぐらですよ♪

 

そんな超ごんぶとビームに対して、絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は回避…ではなく、大型シールドを構えて防御態勢を取って突っ込んで来やがりました!

 

ってかあの超ごんぶとビームに突っ込むんですか!?

 

絵里ちゃんはアホですか!?アホなんですか!?

 

いや、まぁ超ごんぶとビームに自分から突っ込んで自滅してくれるならことり的にはラッキーハッピーでやったね♪って感じなんですけど。

 

さてさて♪

 

絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”が超ごんぶとビームに自分から突っ込んで自滅してくれるっぽいので、これで残すトコは凛ちゃんの新しい機体“Gケット・シー”だけですね♪

 

この前まで乗っていたネタ枠的な“ベニャッガイ”に比べたら、運動性は比較にならないくらいに高くなったけど、代わりに装甲値は残念無念な仕上がりになっていたハズです。

 

装甲値が残念無念な仕上がりってコトは、例え威力の低い攻撃でも1発当たりさえすれば致命傷間違いなしってコトですぅ♪

 

超ごんぶとビームでボロボロになったトコをぬっこぬこにしてやんよ♪ですぅ♪

 

これはもうアレですね♪

 

らくしょー♪ってヤツですね♪

 

そんなコトを超ごんぶとビームに突っ込んで行く絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”を見ながら呑気に考えていたんですけど…

 

[[この程度の攻撃で!私のヴァルキュリアを止められると思わない事ね!!!]]

 

とか言いながら、大型シールドを構えながら超ごんぶとビームの中を平然と突き進んで来やがったんですぅ。

 

はい?

 

えっ?

 

あれ?

 

なんかふつ~に防いでね~ですか?

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”ご自慢な超火力のバスターライフルのビームを、にこっぱち謹製の多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”の増幅フィールドでマシマシにした合体攻撃的な超ごんぶとビームですよ?

 

当たればほとんどの機体は蒸発しちゃって昇天しちゃうよ~な超ごんぶとビームですよ?

 

それなのにど~して絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は普通に超ごんぶとビームの中を平然と突撃し続けているんですか!?

 

[[チッ!相変わらずデタラメな!!!あの砲撃をモノともしないなんて、超合金ロシアンニューZ製の装甲は伊達じゃないってワケね!ってかさ!にこにーサマ的には毎回思うんだけど絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”のその超合金ロシアンニューZ製ってドコのグレートなマジンガーなスーパーロボットだってのよ!あと!ことり!アンタはボケッとしてんじゃないわよ!!!]]

 

予想外の光景にことりが思考停止しちゃっていると、にこっぱちがことりに先駆けて“えっ?はい?あれ?まじで?”な状態から再起動しやがりました。

 

しかもことりに対して“ボケーっとしてんじゃないわよー!”って失礼極まりないコトを言いやがりやがったんですよ?

 

もうアレですよね?

 

一言で言えばマジ許せん!ですよね?

 

目の前のえりりんコンビの前に横のにこっぱちをぶち墜としてやりましょ~か?とも考えましたが、それよりも今はまずはえりりんコンビを殲滅しなきゃですよね。

 

にこっぱちは命拾いしやがったコトをことりに感謝しやがれですよ♪

 

にこっぱちの失礼な発言にイラっ♪として殺意の方向をお隣さんに変えてやろうかとも考えましたが、ことりはそこをグッと我慢して再びこちらへと爆走し続けている絵里ちゃんと凛ちゃんの方へと意識を向けます。

 

そして真っ先に思ったのは、ことりとにこっぱちの合体攻撃的な超ごんぶとビームの一撃を受け止めきりやがった絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”をど~やって仕留めるか…です。

 

にこっぱちが展開した“ヤサカニノマガタマ”の増幅フィールドでブーストしたバスターライフルの超ごんぶとビームで倒せなかったってコトは、ことり単体じゃ絵里ちゃんを仕留めるコトはちょ~~~っとだけムリっぽいかも?です。

 

そりゃ上手い具合にあちこちの関節部分を狙ってビームサーベルをぶち当てればなんとかなるとは思うけど、常に高速で飛び回り続けている絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”相手にそれを実行するっていうのはちょっとどころじゃなく難易度ナイトメアまっしぐら過ぎます。

 

瞬間的に超加速する“soar”を上手に使えばワンチャンいけるかなぁ…とも思わなくはないけど…むぅ。

 

やっぱり難易度ナイトメアですぅ。

 

[[ことり!絵里の相手は私がしといてやるわ!だからアンタは先にアホネコの方をサクっと片付けて来なさい!!!]]

 

ど~やって絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”を倒すか。

 

ことりがそのコトに思考を巡らせていると、にこっぱちがことりに先に凛ちゃんを倒せって指示を出して来ました。

 

ファイターとしての技量や機体性能のコトを考えると、絵里ちゃんよりも倒しやすい凛ちゃんの方から片付けて、そのあとでめんどい方を2人でゆっくりじっくりねっとり…って感じに攻めるつもりですね。

 

てなワケでことりが凛ちゃんをぬっこぬこにしちゃうまで、絵里ちゃんの相手はにこっぱちがしてくれるみたいですぅ。

 

にこっぱちの技量は認めたくはないけど、ことりよりもちょーーーーーっとだけ上ですぅ。

 

だからにこっぱちなら絵里ちゃん相手でも十分時間稼ぎ出来ちゃえるハズです。

 

もしかしたらワンチャン倒しちゃえるかも?まであったりしますぅ。

 

これはアレですね♪

 

適材適所ってヤツですね♪

 

そ~と決まれば…

 

「てなワケでにこっぱちは絵里ちゃんのお相手をよろしくメ○ドックですぅ♪♪♪」

 

めんどい絵里ちゃんのお相手はにこっぱちにまるっと丸投げで決まりすね♪

 

[[ふんっ!この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマにまるっと任せときなさいってのよ!ってかそれよりも花陽もたまに言うそのよろしくメ○ドックってなんなのよ!メカド○クって!]]

 

「はい?確かむか~しむかしの車のマンガ?らしいですぅ。ことりもぶっちゃけ詳しいコトは知んがな♪ですぅ♪」

 

[[知らんがな♪って知らないネタを使ってんじゃないわよ!]]

 

「そんなのことりの勝手ですぅ♪んなコトよりも自称大銀河宇宙No.1超絶天才美少女(笑)スクールファイターのにこっぱちヤローはガチムチでカチコチな絵里ちゃんをはよ抑えに行きやがれですぅ。」

 

[[自称ってナニよ!しかもなんで美少女(笑)なのよ!自称じゃねぇーし!美少女(笑)じゃなく正真正銘の美少女だし!そこら辺!バトルが終わったらじっくりとオハナシさせて貰うから覚悟しときなさいよ!!!]]

 

「カタカナでオハナシって書くとなんかタカマチ式に聞こえるのは人体の神秘ですね♪」

 

[[ナニが人体の神秘よ!うっさいわ!このボケトリが!ほら!グダってないでさっさと行くわよ!!!]]

 

「らじゃらじゃちゅんちゅん♪ですぅ♪」

 

さてさて♪

 

これからの方向性も決まったので晴れてえりりん討伐戦の再開ですよ♪

 

とりま絵里ちゃんと凛ちゃんを分断しなきゃダメですね。

 

幸い?今回はミノフスキー粒子とかニュートロジャマーとかGN粒子とかそこら辺の謎こ超技術で通信妨害はされてないので、凛ちゃんに通信を送り付けてちょーーーーーっと挑発してあげれば頭の中身が穂乃果ちゃんと同レベルなな凛ちゃんのコトだから簡単にことりに着いて来てくれるハズですぅ。

 

てなワケなので…

 

「や~い♪や~い♪凛ちゃんの頭の中身は穂乃果ちゃ~ん♪」

 

早速ちょーーーーーっとだけ挑発しちゃいますぅ♪

 

どうしてちょーーーーーっとだけか?って言うと、ことりがガチで挑発しちゃうとガンプライブ!のタグ一覧にR-18タグが付いちゃうコトになるからですぅ。

 

だからことりはそこら辺にモロモロ配慮してすっごく自重しての挑発をしてるってワケですぅ。

 

流石はやさし~♪かわい~♪ことりちゃんですね♪

 

えっへん♪

 

そんな理由でちょーーーーーっと自重しての軽い挑発の通信を受け取った凛ちゃんはと言うと…?

 

[[にゃんですとーーーー!!!!!うぉい!待てや!このクレイジーリトルバードヤロー!誰が頭の中身が穂乃果ちゃんだ!誰が!!!流石の凛でもアソコまではひどくねぇーにゃ!!!]]

 

見後に挑発に引っ掛かってことりの方へと突撃して来やがりました♪

 

ほんとおバカなにゃんにゃんを1本釣りするのは簡単なお仕事ですね♪

 

[[凛!?そんな見え見えな挑発に引っ掛からないで!?]]

 

ことりのシャブ…じゃなくてジャブのような軽~い挑発に見事に引っ掛かった凛ちゃんを引き止めようと、絵里ちゃんが慌ててネコまっしぐら♪になっている凛ちゃんに声を掛けました。

 

[[うっさいにゃ!ガチムチドM生徒会長は黙ってやがれだにゃ!!!頭の中身が穂乃果ちゃんとか言われたら挑発だってわかっていてもヤらなきゃダメなコトが凛にはあるんだにゃ!!!だから止めるじゃねぇーにゃ!!!]]

 

けどネコまっしぐら状態の凛ちゃんには、絵里ちゃんの静止の声は届きません♪

 

と、言いますか、挑発だってわかっているなら受け流せばいいのに。

 

そこら辺が凛ちゃんの凛ちゃんたる由縁ってヤツですね♪

 

凛ちゃんと絵里ちゃんがあーでもないこーでもないと言い争ってると…

 

[[ガチムチロシアンキツネ!アンタの相手はこのにこにーサマよ!!!]]

 

[[にこ!ソコを退きなさい!!!]]

 

[[退けと言われて退くヤツがドコにいるっての!!!退いて欲しかったら力ずくでやってみやがれ!このデカ乳ロシアンキツネ!!!]]

 

[[なら遠慮無く押し通させて貰うわ!!!]]

 

距離が離れた凛ちゃんの“Gケット・シー”と絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”の間に、にこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”が割って入りました。

 

そしてそのまま絵里ちゃんを挑発しながら、右手の“トリケロス改Ⅱ”に内蔵されているビームライフルの銃口を“トールギス・ヴァルキュリア”へと向けて連続で発射して行きます。

 

と~ぜんいくらカスタマイズされているとは言っても、ただのビームライフル程度じゃ絵里ちゃんのガチムチ装甲に弾かれて終わりです。

 

でもその間に凛ちゃんはネコまっしぐら♪でことりの方へと爆走して来やがってしまいました♪

 

[[うにゃーーー!!!ぬっこぬこにしてトリのササミにして大葉とチーズを挟んでトリササミの大葉チーズ揚げにしてやんにゃ!!!揚げたてアツアツのうちに喰いやがれだにゃ!!!]]

 

えりりんコンビの分断作成は大成功ですね♪

 

ってか凛ちゃんは食べると確定でお腹壊しちゃう生物兵器的なお料理を作るクセに何故かじみーーーに凝ったお料理の知識を持っていたりするのは何でなんでしょ~か?

 

とか何とか言ってる間に、凛ちゃんの“Gケット・シー”が両手で“ハロハンマー”を振り上げてことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へと襲い掛かって来やがりました!

 

流石にスピード自慢な新型なだけあって速いですっ!

 

ことりは振り下ろされる“ハロハンマー”を、スラスターを一気に噴射させるコトで回避します。

 

[[ぐにゃぁ!イカれポンチなトリっ娘のクセに避けてんじゃねぇーにゃ!!!]]

 

「避けなきゃぐしゃってなるから避けるのは当たり前ですぅ!」

 

そんな軽口を叩き合いながらことりと凛ちゃんのバトルは始まりました。

 

“ハロハンマー”の振り下ろし攻撃を回避したことりは、バスターライフルの銃口を凛ちゃんの“Gケット・シー”へと向けます。

 

そしてそのまま…

 

「れっつらぶっぱ~♪」

 

毎度お馴染みごんぶとビームをぶっぱ~♪します。

 

[[そんなの凛の“ベニャッガイ”には効かねぇーにゃ!!!]]

 

ぶっぱ~♪されたごんぶとビームに対して、凛ちゃんはナニを思ったのか両腕を機体の前面でクロスさせて防御体制を取って受け止めようとしていました。

 

ちゅん?

 

凛ちゃん、“ベニャッガイ”って言ったけど、凛ちゃんが今使ってるのは装甲マシマシだった“ベニャッガイ”じゃなくて装甲うすうすの高機動型な“Gケット・シー”だよね?

 

[[って!凛が使ってるの今は“ベニャッガイ”じゃなかったんだにゃ!?]]

 

ことりが“なんでベニャッガイ?”って思っていたら、凛ちゃんもその事にようやく思いいたったようで、防御体制を解除してごんぶとビームから逃げ出そうとしていました。

 

ごんぶとビームが凛ちゃんの“Gケット・シー”を飲み込もうとしたその時…。

 

[[“ラケーテンブースター”!きんきゅー点火だにゃ!!!ぶっ飛ぶにゃ!“Gケット・シー”!!!]]

 

凛ちゃんの声とロケット噴射の轟音が響き渡りました。

 

ってか響き渡りましたって、どーして真空状態?の宇宙なのに普通に音が響き渡ってるんでしょーか?

 

ことり、と~~~っても疑問ですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ことりの1日⑧」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

30msアイマスコラボのボディパーツ2種を無事に購入できたQooオレンジでございます。
地方でも新製品の発売日当日の午前中ならそれなりに買えるようになって来たみたいですね。












今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑧」 始まります。

















なんだかんだで始まった“にことり”コンビVS“えりりん”コンビの遭遇戦。

 

ことりたちの今回の作戦?は、にこっぱちが手強い絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”の相手をしてくれてるうちにことりが凛ちゃんをぬっこぬこにしちゃうってモノですぅ。

 

そんなワケだからことりは凛ちゃんをぬっこぬこにするために対峙していますぅ。

 

挑発して凛ちゃんを挑発して誘きだすコトに成功したことりは、襲い掛かって来た凛ちゃんの“Gケット・シー”が振り下ろした“ハロハンマー”をヒラリと回避♪

 

反撃!とばかりにバスターライフルをぶっぱ~♪しました♪

 

凛ちゃんは当初、このバスターライフルぶっぱ~♪で発射されたごんぶとビームを身体を張って受け止めようとしたんだけど、そこでハッ!と自分が乗っているのがかつての防御特化の愛機“ベニャッガイ”じゃなかったコトを思い出したみたいです。

 

凛ちゃんが乗っているのは新しく作った高機動型の“Gケット・シー”だもんね。

 

装甲の薄い高機動型の“Gケット・シー”でバスターライフルのごんぶとビームを受け止めたりしたら大変なコトを通り越して、確定で撃沈♪になっちゃいす。

 

そ~なったら楽チンだなぁ~♪って思ったけど、流石に頭穂乃果ちゃんな凛ちゃんが相手でもそ~は問屋が卸してはくれません。

 

[[“ラケーテンブースター”!きんきゅー点火だにゃ!!!ぶっ飛ぶにゃ!“Gケット・シー”!!!]]

 

バスターライフルからぶっぱ~♪されたごんぶとビームが凛ちゃんの“Gケット・シー”に直撃しようする直前、“Gケット・シー”の背中の大きなロケットが火を吹きました。

 

[[ニャッハァァァァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

そしてそのロケットの噴射に押し出される形で“Gケット・シー”は上方へとぶっ飛んで行っちゃいました。

 

その光景をほへー…と見ていると、ぶっ飛んで行っちゃった“Gケット・シー”は方向転換をして…

 

[[もう1回!ニャッハァァァァァァァァァァァァァ!!!だにゃぁぁぁぁ!!!!!]]

 

“ハロハンマー”を振りかぶって、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へと襲い掛かって来ました。

 

“ラケーテンブースター”とか言うロケットブースターの大推力で加速した凛ちゃんの“Gケット・シー”は、あっという間にことりの“ウイングガンダム・リトルバード”のところまでやって来ちゃいました!

 

[[ぶっ潰れてトリニクのミンチになりやがれだにゃぁぁぁぁぁ!!!]]

 

大振りで振り下ろされる“ハロハンマー”。

 

ハンマーヘッドとして取り付けられている“ハロ”の大きさ的に、あんなのが当たれば確実にグシャ♪ってなっちゃいますぅ。

 

だからシールドを使って防御…なんて選択をしたら、ことりはここでゲームオーバーになっちゃいます。

 

となると?

 

「当たってやれるかコンチクショーですぅ♪」

 

取れる手段はただ1つ♪

 

と~ぜん回避ってコトになりますぅ。

 

ことりは“ウイングガンダム・リトルバード”の背中のスラスターを大きく羽ばたかせます。

 

その羽ばたきに合わせて機体が加速を始めます。

 

加速を始めた“ウイングガンダム・リトルバード”を横へ移動させるコトで、ことりは迫り来る“ハロハンマー”の一撃から無事に逃れるコトが出来ました♪

 

そしてそのままスラスターを細かく噴射させて機体を反転させると…

 

「穴だらけにしてあげますぅ!!!」

 

左右の胸部に設置されているマシンキャノンをぶっぱします!

 

胸部の銃口からダダダダダダダッ!と次々に撃ち出された弾丸は、“ハロハンマー”を振り下ろした体勢のままな凛ちゃんの“Gケット・シー”へと降り注いで行きました。

 

凛ちゃんは振り下ろした“ハロハンマー”を引き直すと、スラスターをプシュ!プシュ!と連続で噴射させて機体を反転させてこちらへと向き直ると、ことりがぶっぱしたマシンキャノンの弾丸に対して左腕のシールドを構えます。

 

[[“Gケット・シー”はマメテッポーだって直撃したらヤベーんだにゃ!!!]]

 

凛ちゃんはマシンキャノンの弾丸を左腕のシールドで防ぎながら、右手の“ハロハンマー”を手放して腰からビームライフル(ベース機が“Gバウンサー”だからビームライフルじゃなくてドッズライフルかな?)を取り出しました。

 

その特異な形状でとにかく目をひく“ハロハンマー”のせいで忘れがちになっちゃうけど、凛ちゃんの“Gケット・シー”にはちゃんと標準的な装備が積まれているんですよね。

 

サイドアーマーにはビームサーベルまで装備されちゃってますぅ。

 

ビームライフル(ドッズライフル?)、ビームサーベル、シールド。

 

ここら辺の初代“ガンダム”から脈々と続く標準的な装備がちゃんと搭載されているのは、凛ちゃんが“Gケット・シー”を作った時に付きっきりで監修してあげていた花陽ちゃんのおかげなんでしょ~ね。

 

そんな標準装備の1つなビームライフル(ドッズライフル?)を腰から取り出した凛ちゃんの“Gケット・シー”は、その銃口をマシンキャノンをばるばるばる♪と撃ち続けていることりの“ウイングガンダム・リトルバード”へと突き付けました。

 

銃口を突き付けたらど~するか!と言うと、と~ぜん…

 

[[堕ちカトンボ!だにゃ!!!]]

 

ぶっぱ~♪しちゃいますよね~。

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”はことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へと某スイカバーでぶち抜かれたラスボス?の人みたいなコトを言いながら、うにゃー!って感じにビームライフル(ドッズライフル?)をぶっ放して来やがりました。

 

発射されたビームはまるでドリルのように回転しながら、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へと向かって来ます。

 

ビームがドリルのように回転している…と言うコトは、やっぱりアレはビームライフルじゃなくてドッズライフルだったぽいですね~。

 

そんなビームライフル改めドッズライフルからことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へ向けて発射された回転ビーム。

 

あの回転するビームに当たったら、装甲値低めなことりの“ウイングガンダム・リトルバード”は痛いじゃすまないです。

 

ならことりが選択する行動は回避1択ですね♪

 

シールドを使って防御しても良いかも?だけど、さっきSD“フルアーマーガンダム”と戦った時にロケット砲を防いだせいでシールドの耐久値が半分になっちゃったから、ことり的にはあんまりシールド防御はしたくない感じです。

 

だから今回は回避1択なんです♪

 

ことりはマシンキャノンの射撃を止めて耐久値が半分になっているとは言え、回避し損ねたときの念のためシールドを前面に構えながらスラスターを噴射させて機体を移動させます。

 

真っ暗な宇宙を踊るかのように軽やかなステップを踏んでドッズライフルの回転ビームを回避しながら、ことりは右手に持つバスターライフルの銃口を“Gケット・シー”へと向けます。

 

そのままバスターライフルをぶっぱ~♪しようかとも思ったんですけど、このまま普通にぶっぱ~♪しても凛ちゃんにまた簡単に避けられちゃうだけですよね~。

 

撃って撃たれて避けて防いで。

 

その繰り返しじゃいつまで経っても終わりません。

 

実はよく意味がわからんちんですが、コレって千日手ってヤツですね。

 

ことりの目的は凛ちゃんをソッコーで撃墜して、今はにこっぱちが引き受けてくれているガチムチな絵里ちゃんを数の暴力でぬっこぬこにしてやるコトですぅ。

 

ここまま何のひねりもなくダラダラと中距離での撃ち合いをしてるだけじゃ、いつまで経っても終わらないからダメですよね?

 

なら…!

 

「接近して一気にぬっこぬこにしてやんよ!ですぅ!!!」

 

そう決意したことりは中距離でのバスターライフルのぶっぱ~♪をやめて、接近戦を仕掛けるために凛ちゃんの“Gケット・シー”へと突撃するコトにしました。

 

とは言え、凛ちゃんの“Gケット・シー”がぶっぱ♪し続けているドッズライフルの回転ビームを避けながら近付かなきゃダメだから、それはそれでちょっとめんどいかもですぅ。

 

けどまぁことりとことりの“ウイングガンダム・リトルバード”なら、やってやれないコトもないハズですぅ。

 

ってかやらなきゃいつまでもダラダラコースになっちゃうから、ここは気合いを入れてやらなきゃダメですよね♪

 

ことりは背中の2対のウイングユニットを大きく羽ばたかせて、“ウイングガンダム・リトルバード”を加速させ始めます。

 

[[にゃ!?クレイジーリトルバードのブンザイで突撃して来やがるのかにゃ!?]]

 

“ウイングガンダム・リトルバード”が加速し始める様子を見た凛ちゃんは、ことりが中距離での撃ち合いを止めて接近戦を仕掛けるために突撃して来るコトに対してびっくりしてるみたいですぅ。

 

まぁことりと言えば中・長距離からのもんど~むよ~のバスターライフルごり押しぶっぱ~♪が代名詞だもんね~。

 

そのバスターライフルごり押しぶっぱ~♪大好きかことりが近接戦闘をするために突撃して来ようとしているのを見たら、ちょっとびっくりしちゃうのはわからなくもないですぅ。

 

そんなびっくりしている凛ちゃんがことりの突撃に対してど~するのか?と言うと、“Gケット・シー”をゆっくりと後退させながらドッズライフルを撃ち続けるって感じの行動でした。

 

凛ちゃんなら突撃に対しては突撃だにゃ!とかアホなコトをぶにゃぶにゃ!と叫びながら、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”に考えナシに突撃して来るモノだと思ったんだけどなぁ…?

 

そう思ったことりは凛ちゃんの“Gケット・シー”が後退している先に“ある物”が漂っているのを見つけちゃいました♪

 

その“ある物”…それはさっき凛ちゃんがドッズライフルを腰から取り出したときに放り投げたハンマーヘッドの代わり?に“ハロ”が2つ取り付けられている“Gケット・シー”のメインウェポン“ハロハンマー”でした。

 

凛ちゃんはドッズライフルで牽制攻撃をしながら“ハロハンマー”の漂っているトコまで後退して、“ハロハンマー”を拾って突撃して来るつもりなんでしょ~ね。

 

突撃に対しては突撃!のために突撃に適しているかも?な“ハロハンマー”を取りに行く。

 

凛ちゃんは穂乃果ちゃんみたいに考えナシに毎度毎度突撃を繰り返しているだけだと思ったけど、いつの間にかそんな賢い選択も選べるよ~になったんですね。

 

チームメイトとしてはちゃんと少しは考えて行動出来るよ~になった凛ちゃんには特別にはなまるにこにーをあげちゃいたい気分ですぅ♪

 

ってからはなまるにこにーってなんじゃらホイ♪ですぅ。

 

にこっぱちの分際でことりの地の文に謎の単語を割り込ませて来やがるとは…おのれ!にこっぱちぃぃぃぃぃぃ!!!ですですですぅ!

 

それはそれとして、ことりがにこっぱちへと怒りの怨み節を垂れ流していると、ドッズライフルをぶっぱ♪し続けながら後退していた凛ちゃんの“Gケット・シー”がついに“ハロハンマー”のところへとたどり着いちゃいました。

 

“Gケット・シー”が宇宙を漂う“ハロハンマー”のところへとたどり着いた瞬間、凛ちゃんはバッ!っとドッズライフルを投げ捨てて傍らに漂う“ハロハンマー”を手にしました。

 

そして…

 

[[ニャッハァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

と、意味不明な雄叫び?をあげながら、“ハロハンマー”を携えてこちらへと突撃して来やがりました。

 

[[ぶっ潰してトリニクのメンチにしてやんにゃぁぁぁ!!!!!]]

 

メンチじゃなくてミンチなんじゃないかな?ってことりは思ったけど、なんか気持ち良さそうに叫んでいる凛ちゃんを見て下手にツッコミを入れて水を差すのも可哀想かな?って思って黙っているコトにしてあげました♪

 

やっぱりことりちゃんはやさし~♪やさし~♪女の子ですね♪

 

さてさて♪

 

そんなやさし~♪やさし~♪女の子なことりがツッコミをグッ!と我慢しているうちに、凛ちゃんの“Gケット・シー”は背中のロケットブースター…“ラケーテンブースター”?とか言う花陽ちゃんが作ったアホなブースターを点火して、盛大に炎を噴射させながら猛スピードで距離を詰めて来ていました。

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”もそこそこなスピードで距離を詰めるために移動している&凛ちゃんの“Gケット・シー”も猛スピードで突っ込んで来ている。

 

するとど~なるか?と言うと…

 

「ゼロ距離でぶっぱ~♪ですぅ!!!」

 

[[さっきも言ったけどメンチにしてやんにゃ!だにゃ!!!]]

 

と~ぜんあっという間に距離が縮まって至近距離でぶつかり合うコトになります。

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”はバスターライフルを。

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”は“ハロハンマー”を

 

それぞれがそれぞれ相手に向けてぶっぱ~♪&ふんぬばらー♪しました。

 

ごんぶとビームと“ハロハンマー”が激しくぶつかり合って………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「ことりの1日⑨」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

日課のウォーキング中に変な人(宗教の勧誘?)に話し掛けられたQooオレンジでございます。
田舎なのにあんなのが出没するとは思いませんでした。













今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑨」 始まります。

















ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”ご自慢のごんぶとビームと、凛ちゃんの“Gケット・シー”必殺の“ハロハンマー”との大激突。

 

結果から言うとぶっちゃけ引き分けでした。

 

バスターライフルのごんぶとビームは“ハロハンマー”に遮られ、“ハロハンマー”はごんぶとビームに勢いを殺されて…って感じですぅ。

 

残念無念ですぅ。

 

[[ぎにゃぁ!おのぉーれぇーだにゃ!!!]]

 

「それはこっちのセリフですぅ!」

 

お互いが必殺を目指して放ったごんぶとビームと“ハロハンマー”の一撃は上記の通りに引き分けとなりました。

 

その結果を受けてことりと凛ちゃんは互いに怨み節を叫びながら、それぞれの機体を操作して交差しました。

 

ってか凛ちゃん、おのぉーれぇー!ってドコのギム・ギンガナム?

 

そしてギム・ギンガナムってスマホで打ち込んだら義務銀河南無って変換されてちょっとびっくりしたことりでした♪

 

閑話休題♪

 

バスターライフルを撃ち終えたことりは凛ちゃんの“Gケット・シー”と交差した直後、“ウイングガンダム・リトルバード”のバーニアを左右それぞれ反対方向へと噴射させて機体を勢いよくぐるり♪と回転させます。

 

機体を回転させ終えると、メインモニターの向こう側でもちょうど凛ちゃんの“Gケット・シー”がことりと同じように機体を勢いよくぐるり♪と回転させ方向転換し終えているところでした。

 

ことりの“ウイングガンダム・リトルバー”と凛ちゃんの“Gケット・シー”が相対する距離はまだ近接戦闘の距離です。

 

この距離ならバスターライフルを放り投げて、左腕のウイングシールドからビームサーベルを引き抜いて格闘戦を仕掛けた方が良いかな?ってことりがほんのちょっとだけ考えている間に、凛ちゃんの“Gケット・シー”が先に行動を起こしやがりました。

 

[[“ラケーテンブースター”!点火だにゃ!!!]]

 

凛ちゃんは“Gケット・シー”の背中に取り付けられている大きなロケットブースターから再び火を盛大に噴射させて、機体を一気に加速させてことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へ向かって突っ込んで来やがったんです。

 

大きなロケットブースターに推しだせれる形で一気にトップスピードまで持っていった凛ちゃんの“Gケット・シー”は、それはもうマジか!?ってくらいあっという間にことりとの間合いを詰めて来ちゃいました。

 

ガンプラバトルで間合いを詰めたらど~するか?と言うと?

 

[[ぶっつぶれやがれだにゃ!!!!!]]

 

と~ぜん、近接戦闘をおっ始めるコトになるワケですぅ。

 

そんな間合いを一気に詰めて来た凛ちゃんの“Gケット・シー”は、手にした“ハロハンマー”をことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へ向けて全力全開!って感じで叩き付けて来やがりました!

 

バスターライフルのショートチャージVer.で反撃!とも思いましたが、ショートチャージVer.とは言えそれはそれ。

 

ど~しても若干のチャージタイムは必要ですぅ。

 

だからバスターライフル(ショートチャージVer.)の弱ぶっぱ~♪での迎撃はもうタイミング的にちょっと間に合いません。

 

なら某チュチュパイセンみたいに手持ちの銃器…ことりの場合はバスターライフルですね♪の銃身を鈍器のように使って、こちらへと振り下ろされる“ハロハンマー”を受け止めましょ~か?

 

まぁそんなコトをしちゃったらと~ぜんバスターライフルが“ハロハンマー”にグシャ♪って潰されて確実にオシャカになっちゃうから却下ですぅ。

 

だったらおとなしく回避を…とも思いましたが、ロケットブースターによって急加速した凛ちゃんの“Gケット・シー”はもうホントすぐ目の前まで来ちゃっています。

 

この間合いで今から下手に回避行動を取ったとしても絶対に間に合いません。

 

瞬間的に超加速する“soar”を使えばワンチャン間に合うかも?とも考えましたが、ことりが使える“soar”は基本的には機体が向いている方向ににしか移動できないんですよね~。

 

今から“soar”を使うと、機体の向いている方向…つまりは凛ちゃんの“Gケット・シー”の方向へと超加速しちゃうから、2機ともスゴいスピードを出した状態でごっつんこ♪しちゃいますよね。

 

互いにスゴいスピードが出た状態でごっつんこ♪しちゃったら、そりゃも~2機ともハデにクラッシュしてぐしゃ♪ってなっちゃいますぅ。

 

と、そんな感じにコンマ(絶対に反対から読んじゃダメですよ♪)数秒のうちにあれこれとどうしようか考えを巡らせているうちに、凛ちゃんの“Gケット・シー”はもう目の前までやって来て“ハロハンマー”を振りかぶっていました。

 

その光景を見ながらことりは自分の優柔不断さを呪っちゃいました。

 

コンマ(逆から読んじゃ…えっ?もうこのネタは飽きたから言わなくてもイイですか?)数秒のうちとは言え、あれこれと対策を考えているうちにスゴいスピードで一気にこちらとの距離を詰められちゃったことりが選べるよ~な選択肢は、もうぶっちゃけ防御くらいしかなく残っていなかったんです。

 

凛ちゃんたちと戦う前に戦ったSDの“フルアーマーガンダム”との戦闘での迂闊な行動のせいで、耐久値が半分を切っちゃっているシールドを使っての防御って言うのはと~~~~っても不安ですぅ。

 

けれど………

 

「耐久値半分でも気合いを入れれば何とかなるハズですぅ!!!」

 

こうなったらヤるしかねぇ~ですぅ!

 

そんなこんなでグダグダと考えているうちに防御するしか選択肢がなくなったことりは、“ウイングガンダム・リトルバード”の左腕のシールドを機体の前面に構えて“ハロハンマー”を受け止めるコトにしました。

 

ロケットブースターで加速したスピードがたっぷりと乗った“ハロハンマー”の一撃が、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”の構えたシールドへと迫ります。

 

ことりはメインモニターいっぱいに広がる黄緑色の球体を見ながらぐっと歯を食い縛って来るべき衝撃に備えました。

 

そして…

 

[[銀河の果てまで吹っ飛べやがれだにゃ!!!“エクスプロージョン・インパクト”!!!!!]]

 

“ウイングガンダム・リトルバード”が構えたシールドと、スピードに乗った“Gケット・シー”の“ハロハンマー”が激突します!

 

激突の瞬間、メインモニターいっぱいに広がった“ハロハンマー”が大爆発しやがりました!

 

「ちゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!?」

 

ちょ!ば、爆発!?

 

なんでハンマーがいきなり爆発するんですか!?

 

インパクトの瞬間に爆発した“ハロハンマー”の一撃によって粉々に砕けたシールドの欠片が視界から遠ざかって行きます…とかなんかそれっぽいコトを言ってますけど、ぶっちゃけ“ハロハンマー”でぶっ叩かれた衝撃と爆発の衝撃のW衝撃で吹っ飛ばされてるだけだったりしてますぅ。

 

ってかそ~じゃなく!

 

まずはそれよりも吹っ飛ばされてやっべーいコトになってるこの状態を何とかしなきゃですぅ!

 

「バーニアとスラスターを使って…!」

 

ことりはあちこちのバーニアと背中のスラスターを噴射しまくって吹っ飛ばされてやっべーいコトになってる機体をど~にか安定させようとがんばルビィします。

 

ことりの必死の努力のかいもあって、吹っ飛ばされてやっべーいコトになっていたことりの“ウイングガンダム・リトルバード”の体勢をど~にかこ~にか立て直すコトに成功しました♪

 

うっしゃ♪おら~♪こっから大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのことりちゃんの大♪反♪撃♪が始まりますぅ♪って言おうと思ったんですが…

 

[[もーいっこオマケのぉぉぉぉぉ!ギガぁぁぁぁ!インパクトォォォォォォ!!!だにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”が“ハロハンマー”を振りかぶって猛スピードで再び突撃して来やがったんですぅ!

 

「ほげっ!?」

 

ことり、思わず変な声が出ちゃいました♪

 

いや~ん♪恥ずかしいですぅ♪

 

って!んなアホなぶりっこしてる場合じゃねぇ~ですぅ!

 

再びことりの“ウイングガンダム・リトルバード”の目前まで迫る“Gケット・シー”の“ハロハンマー”。

 

よく見るとさっき爆発したっぽい方の“ハロ”のおめめがバッテンになってますね~。

 

爆発したらおめめがバッテンになるとか何てムダなギミックなんでしょ~か。

 

って!だ~か~ら~!さっきも言ったよ~な気がするけどそんなアホなコトを言ってる場合じゃねぇ~んですぅ!

 

迫り来る“ハロハンマー”。

 

シールドはさっきの攻撃で粉々に砕けちゃったからもう防御するコトは出来ません。

 

だから…!

 

「こ~するんですぅ!ちょいやさっ♪ですぅ!!!」

 

右足の足裏に設置されているスラスターを全力で噴射して、その勢いを使って右足を振り上げます!

 

[[うにゃ!?]]

 

勢いよく振り上げられた右足は、今まさにことりの“ウイングガンダム・リトルバード”をグシャ♪っとしよ~としていた“ハロハンマー”をナイスタイミング♪で蹴り上げました♪

 

[[マジかにゃ!?]]

 

「マジなんですぅ♪」

 

そんな短いやり取りをしつつも、ことりは右足で“ハロハンマー”を蹴り上げた状態からそのまま“ウイングガンダム・リトルバード”を縦にぐるん♪と回転させます♪

 

機体がぐるん♪と1回転とすると、目の前にはことりの“ウイングガンダム・リトルバード”に“ハロハンマー”を蹴り上げられて、まるでばんざ~い♪してるような体勢になっちゃってる凛ちゃんの“Gケット・シー”がこんにちはですぅ♪

 

ことり、こ~見えてもちょっとくらいは格闘戦だって出来ちゃえるんですよ♪

 

ど~ですか?スゴいでしょ♪

 

えっへん♪

 

さてさて♪ばんざ~い♪している凛ちゃんの“Gケット・シー”をど~してやりましょ~か?

 

とりま…

 

「そのがら空きのドテッパラにとりゃ!ですぅ♪」

 

ばんざ~い♪してお腹まる見えな“Gケット・シー”のドテッパラにちゅん♪ちゅん♪キックですぅ♪♪♪

 

ことりはえいや♪っと“Gケット・シー”のドテッパラを踏みつけるよ~な感じでキックをお見舞いしてあげました♪

 

俗に言うケンカキックってヤツですね♪

 

ソラ君もよく使ってる必殺技ですぅ♪

 

※違います。

 

ドテッパラにちゅん♪ちゅん♪キックを喰らった凛ちゃんはと言うと…?

 

[[ぎにゃっすっ!?]]

 

とか謎の悲鳴をあげながら蹴り飛ばされて行きました。

 

真面目に“ぎにゃっすっ!?”って凛ちゃんのあの鳴き声はなんなんでしょ~か?

 

っと♪そんなコトを呑気に考えているヒマはなっしんぐ~♪ですぅ。

 

せっかく蹴り飛ばしたんですかられっつら追撃ですよ♪追撃♪

 

ちょっと距離が離れちゃったから、やっぱりここはアレの出番ですよね♪

 

ア♪レ♪

 

そう♪バスターライフル先輩の出番ですぅ♪

 

てなワケで♪

 

「バスターライフル♪れっつらぶっぱ~♪ですぅ……あれ?」

 

“ウイングガンダム・リトルバード”の右手に持たせていたバスターライフルを、ケンカキックで蹴り飛ばした“Gケット・シー”へとぶっぱ~♪しようと構えた………つもり立ったんですが…。

 

「ちゅん!?なんでバスターライフルが無いんですか!?」

 

“ウイングガンダム・リトルバード”の右手に握らせていたハズのバスターライフルがなかったんです!?

 

なんで!?

 

ど~して!?

 

さっきまではちゃ~んとバスターライフルを右手に持っていたハズなのに!?

 

それなのになんで無いんですか!?

 

オカシイデスヨカテジナサン!

 

ちゅんちゅん♪ちゅんちゅん♪と某スペシャルな少年のセリフもソロリと織り交ぜながら混乱しまくりな頭でことりが精一杯に考えた結論は…さっき凛ちゃんに爆発する“ハロハンマー”で吹き飛ばされた時に手放しちゃった♪ってモノでした。

 

なんで手放しちゃったかな~って思ったそこのアナタ!

 

むぅ!むぅ!むぅ!

 

だ、だってしょ~がないじゃないですか!

 

アレだけド派手な爆発で吹き飛ばされたんですよ!

 

そりゃバスターライフルのひとつやふたつくらい思わずって感じで手放しちゃいますよ!

 

そ~こ~しているうちに、蹴り飛ばした凛ちゃんの“Gケット・シー”がプシュ♪プシュ♪とバーニアを噴射させて体勢を立て直そうとしていました。

 

追撃を仕掛けるにはもうあまり時間は残されていません。

 

こ~なったら“soar”を使って一気に距離を詰めてビームサーベルでブスっ♪っと刺しちゃいましょ~…とも思ったんだけど、肝心のビームサーベルがさっきの爆発する“ハロハンマー”を防いだ時にぶっ壊れちゃったシールドの中に入っていたから今はもう手元にはありません。

 

バスターライフルもビームサーベルも行方不明。

 

マシンキャノンは射程的にちょっと微妙。

 

あれ?これってもしかしなくてもこの微妙に離れた距離だとことりには攻撃手段が無い感じじゃねぇ~ですか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ことりの1日⑩」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ポケモンSV虫縛り中なQooオレンジでございます。
ダイパリメイク虫縛りの時は思っていたよりも後半が厳しかったです…。













今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑩」 始まります。

















なんだかんだあって凛ちゃんの“Gケット・シー”を蹴り飛ばしたことりは“れっつら追撃ですぅ♪”とバスターライフルをぶっぱ~♪しようとしたんですが、気付けば右手に持っていたハズのバスターライフルが行方不明♪

 

なら“soar”を使って一気に距離を詰めてビームサーベルでブスッ♪っと…と思ったらそのビームサーベルもシールドがぶっ壊れた時にドコかへ行っちゃって絶賛行方不明♪

 

オマケにマシンキャノンはびみょ~に射程外♪

 

結果、ことりが蹴り飛ばした凛ちゃんの“Gケット・シー”へと追撃できる方法がなっしんぐ♪ってコトになりました♪

 

ってか追撃出来ないどころか、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”にはもうマトモな武装がマシンキャノンくらいしかないですぅ。

 

と、言うワケでアレこれ詰んでね?って状況ですね♪

 

やったね♪ことりちゃん♪

 

って!やったね♪じゃねぇ~ですぅ!

 

ど~するんですか!この状況!

 

ワンチャン、逆シャアのアムロみたいにグーパンで殴りますか?ぶん殴っちゃいますか?ぶん殴っちゃいましょ~か?とかなんとか言っているうちに、ことりが蹴り飛ばして吹っ飛んで行った凛ちゃんの“Gケット・シー”がじたばたした状態からスラスターやらバーニアやらを駆使して体勢を立て直しちゃいました♪

 

[[ぐにゃにゃ!よくもよくも新品どーぜんの凛の“Gケット・シー”に蹴りなんて入れてくれやがったにゃ!このプッツントリっ娘!!!おとーちゃんにだって蹴られたコトねぇーってに!ぬわぁんてひでートリヤローだにゃ!]]

 

「ちゅん?頭穂乃果ちゃんな凛ちゃんなのにファーストアムロの“父さんにも殴られたコトないのに!”をネタとして使ってますぅ。ことり的にはそこら辺にきょ~てんど~ちですぅ♪」

 

[[にゃにゃ!!!言いやがったにゃ!また言いやがったにゃ!凛のコト!頭穂乃果ちゃんだって言いやがったにゃ!!!もうマジ許せん!だにゃ!!!]]

 

“Gケット・シー”の体勢を立て直し終えて蹴り飛ばしたことりに対してにゃーにゃー♪と文句を言っていた凛ちゃんだったけど、ことりの“頭穂乃果ちゃん”って単語にプッツンしちゃったっぽいですぅ。

 

[[リン!オマエ!ヌッコロス!!!マルカジリ!マルカジリ!マルカジリィィィィィ!!!グガグガガグガガガガガァァァァァァ!!!!!]]

 

凛ちゃんはかなり怒り心頭みたいで、とうとう通信から聞こえて来る声もヒトの発している言葉かど~かも怪しくなって来ちゃってますぅ。

 

[[クワセフジコクワセフジコクワセフジコクワセフジコクワセフジコクワセフジコクワセフジコニギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!]]

 

そんな怒り心頭の凛ちゃんは“Gケット・シー”が手にしているトンデモ武装の“ハロハンマー”を頭上で器用にぐるぐると回しながら、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”目掛けてスラスター全開で突っ込んで来やがりました。

 

とゆ~か、“クワセフジコ”ってたぶん“くぁwせdrftgyふじこ”ってヤツですよね?

 

正確?には“くぁwせdrftgyふじこlp”らしいですけど。

 

そこら辺のコトはことりはよくかわりません♪

 

そんな“くぁwせdrftgyふじこ”?を凛ちゃんはなんでアルファベットを抜いた部分だけカタカナで言っちゃってるんでしょ~か?

 

やっぱりアレですか?

 

凛ちゃんの種族が頭の中身が穂乃果ちゃんと同程度な頭穂乃果ちゃん族だからですか?

 

言ってることりもイミワカンカイだからまぁそれはそれとして。

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”が“ハロハンマー”を引き下げてことりへと突撃して来ているこの割りとシャレにならないやっべ~い♪状況、ど~しましょ~か?ってさっきと同じ結論がまたぐるぐると巡り巡ってやって来ちゃいました。

 

ほんと、ど~しまょ~か?

 

まぁど~するもナニも…

 

「負けないためにはヤれるコトをヤるだけなんですけどね♪」

 

と言うワケで、ことりは怒り心頭のマジおこプンプン丸な凛ちゃんの“Gケット・シー”を迎い撃つコトにしました。

 

バスターライフルもビームサーベルもないから残る手段はやっぱり素手しかないですね♪

 

そう♪殴って蹴っての徒手空拳ってヤツですぅ♪

 

[[フンヌバニャァァァァァァァァァァァ!!!!]]

 

よくわからない叫びを上げながら“ハロハンマー”を振り下ろして来る凛ちゃんの“Gケット・シー”。

 

その振り下ろしに対してことりは…

 

「ちょいやさぁ♪ですぅ!!!」

 

直撃の瞬間を見極めて、ハンマーヘッドとして取り付けられている“ハロ”にそっと手を添えて軽く横に押し出し、力の流れを反らしてあげます。

 

[[フニャァ!?]]

 

それだけで振り下ろされた“ハロハンマー”はことりの横へと反れて行きました。

 

柔よく剛を制す♪ってヤツですね♪

 

海未ちゃんから教わった…と言うか友達としてお付き合いしているうちに色々と巻き込まれまくり過ぎて身に付けていないと普通に死んじゃうパターンが多かったから自然と覚えた合気道みたいなモノですぅ。

 

勢いを受け流してえいやっ♪ってヤるこの合気道っぽいヤツはなんとびっくり♪穂乃果ちゃんの方が得意なんだけど、一応はことりでもある程度のコトは出来ちゃえるんですよ♪

 

そんな海未直伝?の合気道っぽいヤツで“ハロハンマー”の勢いをそっと反らしてあげると、目の前には凛ちゃんの“Gケット・シー”のわき腹の辺りがまる見えになっていました。

 

わき腹ががら空きですっ!ってヤツですね♪

 

そんなわき腹ががら空きな凛ちゃんの“Gケット・シー”へ向けてことりは…

 

「えいっ♪」

 

某ガンダムUCの最終決戦で“ユニコーンガンダム”がネオ・ジオングに放ったような抜手を放ちます。

 

ビスト神拳ならぬことり神拳ですぅ♪

 

ことりの放ったことり神拳の抜手は、“Gケット・シー”のわき腹へとずぶり♪と突き刺さりました♪

 

柔らかいわき腹をぶすり♪ですね♪

 

ことりがわき腹に突き刺した抜手はちょ~どコクピット部分の辺りにずぶずぶと沈み込んで行きます♪

 

そう…わき腹から抜手を刺し込んでコクピットの中身をぐちゃ♪っと潰しちゃった♪ってコトですね♪

 

[[げにゃ!?]]

 

コクピットをぐちゃ♪されちゃった凛ちゃんは変な鳴き声を一声あげて静かになっちゃいました。

 

「んふふふっ♪凛ちゃんはさっき、ことりのコトをトリニクにしてチーズと大葉を挟んでトリニクの大葉チーズ挟み揚げにしてやるにゃ!とか言ってましたよね?けど残念無念♪コクピットぐちゃ♪ってなって新鮮なオニク…この場合はヒキニクですね♪になっちゃったのは凛ちゃんの方でしたね♪ちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪」

 

コクピットがぐちゃ♪で凛ちゃんがヒキニクになっちゃっから、ここはオーソドックスに新鮮なネコニクのハンバーグとかにしてあげましょ~か?

 

凛ちゃんがネコニクのハンバーグになっちゃったらケチャップにソース、そこにマヨネーズをちょ~っと加えたことり特製のハンバーグソースをた~~~っぷりとぶっかけてあげますね♪

 

「んふっ♪んふふふふふふふ♪フフフフフフフフフフフ♪♪♪アハハハハハハハハ♪♪♪♪♪」

 

最近は暴走しないように我慢していたんだけど、ネコニクのハンバーグとかなんだか久しぶりに“タガ”が外れちゃいましたね♪

 

ちゃぁぁぁぁぁんと、ネコさん型のハンバーグにしてあげるから安心してね♪

 

みんなでおいしくいただきますぅ♪してあげちゃいますぅ♪

 

とか言ってるけど、まぁガンプラバトルシミュレーターはただのゲームだから、いくらコクピットをぐちゃ♪にしてあげても、残念ながらネコニクのヒキニクにはならないんですけどね♪

 

凛ちゃんを美味しくお料理し損ねちゃいましたね♪

 

ちゅん♪ちゅん♪

 

ことりはぬぷっ♪と凛ちゃんの“Gケット・シー”から抜手を引き抜いて、“ウイングガンダム・リトルバード”の手に着いちゃった真っ赤なナニかの液体を振り払います。

 

手に着いちゃったこの真っ赤な液体はほんとなんなんでしょ~かね?

 

まぁ普通に考えたらオイルかナニかなんでしょ~けど。

 

ことり的にはコレが凛ちゃんだったナニか…の方がアゲアゲになるんですけどね~♪

 

そんなサイコガンダム…じゃなくてサイコさんな考えを頭の中に巡らせながら、ことりは“ウイングガンダム・リトルバード”の頭部を左右にゆっくりと動かして周辺を見回します。

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”を倒したんだから、早くにこちゃんと合流した方がいいんじゃね?とかみなさんそ~思うかもしれませんが、このままことりが何の武装も持たない状態でにこちゃんと合流しても、ガチムチ防御特化な絵里ちゃん相手には無力過ぎるんですぅ。

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”を倒したことり神拳も、絵里ちゃんのガチムチ防御特化な“トールギス・ヴァルキュリア”相手じゃまったく通用しないでしょ~し。

 

ことり神拳でコクピットぐちゃ♪ができたのは、凛ちゃんの“Gケット・シー”の装甲が厚さ0.1ミリの薄々コ○ド~ム並に薄いからですぅ。

 

だからことりはキョロキョロと辺りを見回して、手放しちゃったバスターライフルやシールドが破壊された時にシールドもろとも吹き飛んじゃったビームサーベルを探していますぅ。

 

探しているんですが…

 

「ドコにもねぇ~ですぅ…。」

 

残念ながら見渡せる範囲にはバスターライフルもビームサーベルも無いっぽいですぅ。

 

バスターライフルもビームサーベルも無いってコトは、これはまたまたやっべ~い♪ですね♪

 

なんだか今回はやっべ~い♪ってコトばっかりですぅ…。

 

も~ほんとヤんなっちゃいますね。

 

「はぁ…。」

 

と、ため息をひとつ吐くと、ことりは改めてど~しよっかな?と思考を巡らせます。

 

バスターライフルもビームサーベルも見当たらないとなると、ナニか他に使えそうなモノを武器の代用品にするしかないかも?ですね。

 

「代用品って言っても…。」

 

ことりの居る宙域の周辺にあるモノは………ちゅん。

 

ぶっちゃけ辺り一面見渡す限りな~んにもねぇ~ですね。

 

あるとすればついさっきコクピットぐちゃ♪してあげた凛ちゃんの“Gケット・シー”の残骸くらいですぅ。

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”はただコクピットをぐちゃ♪にしただけだから爆発しなかったんですよね。

 

撃墜したら派手に爆発してくれないと何だか倒したって実感がびみょ~ですぅ。

 

とりま、まるまる残ってやがるこの“Gケット・シー”の残骸にマシンキャノンでもぶち込んで爆発させてあげましょ~か?

 

俗に言う“死体蹴り”ってヤツですね♪って!そんなアホでムダなコトをしているヒマはこれっぽっちもねぇ~ですよ!

 

はよ合流しねぇ~とにこっぱちのヤローにナニを言われるかわかったもんじゃねぇ~ですぅ!

 

けどこのまま武装(代用品含む)ゼロのままでにこっぱちのヤローに合流してもガチムチ防御特化の“トールギス・ヴァルキュリア”が相手じゃぶっちゃけただの役立たずですぅ…。

 

「はぁ…。」

 

ことりはまたまたため息をひとつ吐きます。

 

ほんとこの状況、一体全体ど~してやりましょ~か?

 

そこでふと、ことりの視線の先にさっきからふよふよと漂っているだけの“Gケット・シー”の残骸に目が止まりました。

 

正確に言えば目が止まったのは“Gケット・シー”が手にしている“とあるモノ”ですぅ。

 

ことりの目に止まった“とあるモノ”。

 

それは…

 

「“ハロハンマー”?」

 

ズバリ、“Gケット・シー”のメインウェポン“ハロハンマー”でした。

 

「確かアレって叩き付けると“ハロ”ひとつにつき1回爆発しやがる物騒極まりねぇ~トンデモウェポンでしたよね…?」

 

サブコンソールをぽちぽちと操作して“ハロハンマー”の長い柄の部分を拡大して見ても、特にこれといってコネクタのような部分は見当たりません。

 

柄の部分にコネクタっぽいモノが見当たらないってコトは、エネルギー消費系の武装のようにコネクタを接続してエネルギーを供給して機体側からトリガーをポチりして爆発させてる…って武装じゃないっぽいですね。

 

だからあの“ハロハンマー”はただ単純にぶっ叩いて爆発させるって武装ってコトでファイナルアンサー?

 

※本来はトリガーポチりしないと爆発はしません。

 

ほへ?なんか天の声的なモノが聞こえてポチりしないとダメとか言われちゃいましたけど…まぁ爆発物ならおもいっきり叩き付ければ衝撃で爆発しちゃうから問題なっしんですぅ♪

 

だ♪か♪ら♪

 

「ことりのリトルバードでも普通に使えるんじゃね?ですぅ♪」

 

ことり、もしかしなくても“勝利の鍵”ってヤツを見付けちゃったかも?ですですですぅ♪

 

ちゅん♪

 

こ~なったら善は急げですぅ♪

 

ことりはスラスターとバーニアを少しだけ噴射させて“ウイングガンダム・リトルバード”をコクピットぐちゃ♪なして撃墜した凛ちゃんの“Gケット・シー”へと寄せます。

 

「凛ちゃ~ん♪こ♪れ♪ちょ~~~~~っと借りちゃいますね♪」

 

借りちゃいます♪とか言ってるけど借りパクする気マンマンだったり♪

 

まぁ借りパクする気マンマンでもバトルが終われば普通に持ち主の“GPベース”のデータの中に戻るんですけどね~♪

 

そんなこんなでことりは“Gケット・シー”の手から“ハロハンマー”を奪い取ってあげました♪

 

ちゃっちゃっちゃ~ん♪

 

ことりちゃんは“ハロハンマー”を手に入れた♪ですぅ♪

 

さぁ♪コレでガチムチ防御特化過ぎる絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”をぼこぼこにぶっ叩いてちゅど~んって爆発させてあげちゃいますよ♪

 

と、そこでことりはまたまた“あるモノ”に目が止まっちゃいました♪

 

そのまたまた目が止まっちゃった“あるモノ”…それは………

 

「次回のお楽しみ♪ですですですぅ♪♪♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「ことりの1日⑪」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今日も安定の働きたくないでござるなQooオレンジでございます。












今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑪」 始まります。

















凛ちゃんのご遺体…じゃなくて、ことり神拳でコクピットぐじゃ♪で撃墜して残骸がまるっと残った“Gケット・シー”から使えそうなモノをアレコレと剥ぎ取りまくったことりは、そのアレコレと剥ぎ取りまくった使えそうなモノを引き下げてガチムチ防御特化な絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”とバチバチに激闘真っ最中なにこっぱちに合流しました。

 

ちょ~~~~~っと遅くなっちゃったけど、ちゃんと合流したから問題なっしんですよね♪ってコトで、ことりはちょ~~~~っと遅くなっちゃったコトを誤魔化すために極めて明るく、そしてフランクに、にこっぱちに合流の挨拶をしてあげました♪

 

「へいゆー♪にこっぱち♪おまたタマタマお待たせしやがりました♪ですぅ♪ことりちゃんが真っ裸じゃなくてマッハで助けに来てあげましたよ♪」

 

[[ことり!アンタ!やっと来たわね!まったく!遅いってのよ!このボケトリ娘が!!!ってかアンタ…ナニ持ってんのよ?]]

 

あららら?にこっぱちはことりちゃんが軽~い感じで混ぜ込んだ真っ裸ってボケを華麗にスルーしちゃうんですね。

 

ことり的にはそこら辺に“なんで真っ裸なのよ!”とかってツッコミを入れてくれるコトに期待しちゃってんだけどなぁ…ですぅ。

 

それはそれとして、にこっぱちがことりの挨拶にツッコミを入れて来たポイントはおまたタマタマでも真っ裸じゃなくてマッハでもなく、凛ちゃんの“Gケット・シー”から剥ぎ取ってことりの“ウイングガンダム・リトルバード”が持ってきた戦利品の数々でした。

 

「ナニって言われても…普通にやったね♪ことりちゃん♪今日も安定の大勝利でびくとりー♪ぶい!な感じでゲットした戦利品ですぅ♪」

 

[[戦利品………いや、まぁ確かにそりゃ戦利品なんでしょーけど…。]]

 

ことりの戦利品発言ににこっぱちはナニか納得がいかん!って感じで言い淀みやがりました。

 

まったく。

 

一体にこっぱちのヤローはナニが納得いかないんでしょ~か?

 

ことり、と~~~~ってもギモンですですですぅ。

 

ちなみにことりとにこっぱちがそんなややグダグダ気味なやり取りをしている間も、にこっぱちと絵里ちゃんは絶えず動き回りながらバチバチにヤり合っていやがりますぅ。

 

高速で飛び回り続けてスキあれば必殺のランスチャージをブチかましてやろ~ととシコシコアンアンと手○キをしている…じゃなくて、虎視眈々とにこっぱちのスキを狙っている絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”。

 

その絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”に対して、間合いを取りつつ右腕の複合兵装“トリケロス改Ⅱ”に内臓脂肪されたビームライフルで牽制射撃を続けているにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”。

 

もちろんにこっぱちもただ牽制射撃を続けているだけじゃなく、絵里ちゃん同様にスキあれば致命傷を与えてやろ~とチャンスを伺っていやがりますぅ。

 

そんな2人の駆る乗機はことりが合流するまで話数にしたらだいたい3話くらい?分の激闘を物語るかのように、あちこちにそこそこの損傷が見られました。

 

まずは絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”。

 

その防御力の高さから機体自体へと損傷はほとんどありませんが、その代わりに左手に持っている大型シールドにはそれなりに深いキズがつけられていたりしています。

 

ってかにこっぱちはあの本体よりも硬い“トールギス・ヴァルキュリア”の大型シールドにど~やってあんな大きなキズを付けたんでしょ~か?

 

ビームライフルやビームサーベルじゃあんなキズを付けるのはムリですよね?

 

そう思ったことりの視界に不意にこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の右腕に取り付けられている複合兵装“トリケロス改Ⅱ”が入りました。

 

ソコにはいつもなら6本装填されている6連装電磁射出式超高速貫通弾“御雷槌(ミカヅチ)”とか言うアホみたいに長い名前がつけられた鋼鉄の杭が全部無くなっていました。

 

ど~やらにこっぱちは“御雷槌”を使って“トールギス・ヴァルキュリア”の大型シールドにキズを付けたっぽいですね。

 

ことり的には高速で飛び回り続けている絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”にど~やって“御雷槌”をブチ当てたかのか、そこら辺のコトが知りたいかな?って感じですぅ。

 

そんなシールドにキズを付けられた絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”を追い掛けながら牽制射撃を続けているにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”もと~ぜん無キズってワケではないっぽいです。

 

にこっぱち自慢の“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の3つの特殊兵装。

 

そのうちの1つ、ビーム系の攻撃を吸収して自機のエネルギーにしちゃうアブソーブシステムが内蔵されたシールド“マフツノヤタカガミ”が大きく損傷していやがるんですぅ。

 

研き抜かれた黒曜石のような真っ黒な曲面には大きく抉られたキズが付いちゃっています。

 

きっと“トールギス・ヴァルキュリア”のランスチャージを避けきれずに、“マフツノヤタカガミ”を本来のシールドとして使って防いだ時に付けられちゃったんでしょうね。

 

アレだけ抉られちゃっていたらもう“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムは使えないんじゃないでしょ~か?

 

まぁ“マフツノヤタカガミ”が損傷しちゃってアブソーブシステムが使えなくなっていても、絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”にはビーム系の武装は1つも搭載されてないので問題なっしんなんですけどね♪

 

絵里ちゃんは大型ランスを構えて突撃してくるランスチャージしかして来ませんからね♪

 

[[ちょっとことり!ボケっとしてないで早く援護しなさいよ!こっちは結構いっぱいいっぱいなのよ!!!]]

 

賢い可愛いことりちゃんが戦況分析をしていると、にこっぱちからはよ援護しろやボケ!とクレームが入っちゃいました♪

 

ってかにこっぱちにしては随分と素直に援護の要請をしやがりましたね。

 

ことりの知ってるにこっぱちなら援護なんていらないからソコで黙ってみてろ!とか言いそうですけど。

 

まぁにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”と絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は相性としたらぶっちゃけ最悪も最悪と言ってもいい相性だから、にこっぱちが素直に援護を要請して来やがるのも仕方ないって言ったら仕方ないコトなんですけどね~♪

 

にこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”はビームを吸収するアブソーブシステム内蔵シールド“マフツノヤタカガミ”、特殊フィールドを展開しての防御に通常のビットとしての攻撃にさらにはオマケしてエネルギー系の攻撃を増幅しちゃう火力サポートまでしちゃえる多目的ビット兵装“ヤサカニノマガタマ”、吸収したエネルギーを使って高火力をぶっ放す砲剣“クサナギノツルギ”の3つの特殊兵装を使って戦うバランスタイプの機体ですぅ。

 

どんな戦況にもマルチに対応出来ちゃえるバランスの良い性能を持っている反面、相手がナニかに特化した機体だとその特化したナニか次第では決め手に欠けちゃって攻めあぐねちゃう事態になっちゃいますぅ。

 

今回の場合だと絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”のアホみたいに硬い装甲をぶち抜くためには、“クサナギノツルギ”の高火力で一点突破しなきゃダメですぅ。

 

“クサナギノツルギ”で高火力をぶっぱ~♪するためには、“マフツノヤタカガミ”でビーム系の攻撃を吸収してエネルギーをマシマシにしないとダメですぅ。

 

でも絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”はビーム系の攻撃は一切して来ません。

 

そうなるとビームを吸収してエネルギーをチャージ出来ないから、“クサナギノツルギ”は使えません。

 

結果として、見事に決め手に欠けちゃう状況が出来上がっちゃうってワケですぅ。

 

そんなこんなでビーム系の攻撃をしない&アホみたいに硬い装甲を持っている絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は、にこっぱちにとっては割りと最悪に近い天敵みたいな存在だったりしています。

 

とりま賢い可愛いことりちゃんのにこっぱち解説でした♪

 

さてさて♪

 

それじゃことりもサクッ♪っと戦闘に参加しちゃいましょ~か♪

 

まずは…

 

「コレでも喰らいやがれ!ですぅ!!!」

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”から剥ぎ取って来たビームライフル…じゃなくて、AEG系のビームライフルだからドッズライフルをぶっぱ~♪ぶっぱ~♪ですぅ♪

 

ことりは“ウイングガンダム・リトルバード”の右手に持たせた凛ちゃんからの剥ぎ取り武装その1ドッズライフルを、高速で飛び回り続けている絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”目掛けてぶっぱ~♪しまくります。

 

AEG系特有の回転して威力マシマシになっているビームなら、ちょっとくらいはガチムチ防御特化な“トールギス・ヴァルキュリア”にもダメージを与えられるハズ…と甘い期待を込めてぶっぱ~♪したんですけど…

 

[[残念だけどそんな攻撃なんかじゃ私のヴァルキュリアは止められないわよ!!!]]

 

と、まぁご覧のよ~に当たってもばしゅ♪って装甲に弾かれちゃいました。

 

むぅ!これっぽっちも役に立ちやがらねぇ~剥ぎ取り武装その1ですね!

 

でもまぁ…

 

[[ことりに気を取られて私から目を放しやがったわね!このロシアンキツネ!!!]]

 

ドッズライフルで攻撃したのは別にダメージを与える目的じゃないんですよね♪

 

そりゃあわよくばちょっとくらいはダメージを…とは思っていましたけど。

 

ことりが剥ぎ取り武装その1のドッズライフルで攻撃した本当の目的。

 

それは一瞬でも絵里ちゃんの意識をにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”から逸らすためですぅ。

 

にこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”を追い掛けていた絵里ちゃんが、ことりがぶっぱ~♪しまくったドッズライフルの回転ビームを受けて一瞬にこっぱちから目を放したそのスキに、にこっぱちは逃げるのを止めて機体を一気に反転させると絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”へと突撃して行きました。

 

反転突撃したにこっぱちは絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”との距離を詰めつつ、右腕に取り付けてある複合兵装“トリケロス改Ⅱ”から黄色のビーム刃を伸ばします。

 

そしてスラスターとバーニアを盛大に噴射させてさらに機体を加速させ…

 

[[いい加減に死に腐りやがれってのよ!!!!!]]

 

どこかのチンピラ風味な某元チャンピオンな主人公のソラ君みたいなコトを言いながら絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”へと斬りかかって行きました。

 

すれ違い様に横薙ぎに振り抜かれた黄色のビーム刃。

 

このにこっぱちの攻撃に対して絵里ちゃんは…

 

[[しまっ!けど!そんな攻撃なんてっ!!!]]

 

反応速度だけは超一流な穂乃果ちゃんもびっくりなほどの超反応を見せて、ビームサーベルでの斬撃を大型シールドで防ぎやがりました。

 

さらに…

 

[[はぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

ビームサーベルを防いだ大型シールドを薙ぎ払うように振り抜いて、ビームサーベルで攻撃するために近寄っていたにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”を弾き飛ばしちゃいました。

 

[[ちょ!?きゃっ!?]]

 

にこっぱちはまさか反撃に合うなんて思ってもいなかったみたいで、この大型シールドでの薙ぎ払い攻撃をモロに喰らって吹っ飛ばされちゃいました♪

 

ちゅちゅちゅん♪にこっぱちのヤロー♪ざまぁですね♪

 

ってか今はにこっぱちのヤローは味方だからざまぁ♪言ってる場合じゃねぇ~ですぅ!

 

ことりがざまぁ♪とか言ってるうちに、絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は弾き飛ばしたにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”へと追撃を仕掛けようとしていました。

 

追撃方法はもちろん毎度お馴染みの大型ランスと大型シールドを構えての必殺のランスチャージですぅ。

 

弾き飛ばされたにこっぱちもスラスターとバーニアを駆使して体勢を立て直そうと必死にがんばルビィしていますぅ。

 

けどそのがんばルビィも虚しく…

 

[[これで決めるわよ!ヴァルキュリア!シュトゥールム!!!]]

 

絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”がランスチャージを仕掛けるために加速を始めちゃいました。

 

[[ダメ!間に合わない!こうなったら…ちょっとことり!!!アンタ!全身全霊でにこにーサマを助けなさいよぉぉぉぉぉ!!!!!マジでへるすみぃぃぃぃぃ!!!!!]]

 

大型ランスの切っ先が自分へと向けられた瞬間、にこっぱちはたまらずと言った感じでことりへとヘルプミー♪して来やがりました♪

 

まったく♪世話が焼けまくりなにこっぱちですね♪

 

ってかへるすみーってなんですか、へるすみーって。

 

にこっぱちのヤローはヘルス嬢にでも転職するつもりなんでしょ~か?

 

実入りは良いかもしれませんが大変なお仕事ですよ?

 

ことり的にはあまりオススメできません。

 

それはさておき。

 

実はことりはにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”が絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”に弾き飛ばされた段階でもう動き出していたりしますぅ♪

 

狙いはにこっぱちは狩ろうと絵里ちゃんが必殺のランスチャージを仕掛けた瞬間♪

 

攻撃を仕掛ける瞬間なら一撃入れるコトだって余裕のヨッちゃんですぅ♪

 

そんなワケでにこっぱちにランスチャージを仕掛けようとしている絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”へとことりは攻撃を仕掛けるコトにしました♪

 

使う武装は凛ちゃんの“Gケット・シー”から剥ぎ取って来たトンデモウェポン♪

 

その名もズバリ!“ハロハンマー”ですぅ♪

 

コイツで横っ面をおもいっきりぶん殴ってあげちゃいますぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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閑話「ことりの1日⑫」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ガチャで大爆死したQooオレンジでございます。
やはり天井出来ない時は回しては行けませんね…。

そして先日高評価をいただきましたナマシハカナ様。
この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
いただきました高評価に報いる為にも、完結目指しエタらずに邁進して行きたいと思います。
改めまして本当にありがとうございました。












今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑫」 始まります。

















ビームサーベルで攻撃を仕掛けたら反撃のシールドバッシュで吹っ飛ばされたにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”へと必殺のランスチャージを仕掛けようとしていた絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”。

 

その必殺のランスチャージを仕掛ける一瞬のスキを狙って、ことりは凛ちゃんからの剥ぎ取り兵器その2の“ハロハンマー”での突撃を慣行しました♪

 

打撃ダメージ+当てれば爆発ダメージも追加しちゃうこの“ハロハンマー”の攻撃なら、流石にガチムチ防御特化な絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”でも致命傷待ったなしのハズですぅ。

 

そんな思惑を乗せて駆け抜けることりの“ウイングガンダム・リトルバード”は、なんとかランスチャージのための加速を始めようとしていた絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”へと追い付きました。

 

絵里ちゃんとの距離がムダに離れちゃっていたからから実はワンチャン追いつけないかも?とか内心で思っちゃっていたのはことりと皆さんとのここだけのヒミツですぅ♪

 

てなワケで♪

 

「銀河の果てまで飛んでっけー♪ですぅ!」

 

ことりはなんとか追いつけた絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”へ向かって凛ちゃんからの剥ぎ取り兵器その2な“ハロハンマー”を全力全開でせいやっ!って感じで振り抜きました。

 

ブオン!とかグオン!とかそんな感じの豪音が聞こえて来そうなほどの全力全開のフルスイングですぅ♪

 

そんなギリギリ追いついて放たれた剥ぎ取り兵器その2な“ハロハンマー”のフルスイングは、絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”の右ヒジの関節の辺りにクリーンヒットしちゃいました♪

 

剥ぎ取り兵器その2の“ハロハンマー”がクリーンヒットした瞬間、ゴキャ♪と言うひっじょ~に軽快な音が絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”の右ヒジの関節から響いて来ました♪

 

[[ことり!?いつの間に追いついて来たの!?って!ダメージアラート!?右腕が大破!?えっ!?えっ!?]]

 

ことり渾身の剥ぎ取り兵器その2な“ハロハンマー”の一撃を喰らった絵里ちゃんは思わぬダメージを喰らったせいで慌てたように声をあげていやがりますぅ♪

 

ぐふふふふ♪さっきのインパクトの瞬間に聞こえたゴキャ♪って音♪

 

コレはまだ右ヒジの関節は繋がってはいるけど、完璧にバキバキに折れちゃった感じですよね♪

 

ここまでマトモにダメージを与えられないほどにガチムチ防御特化だった絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”の右ヒジの関節をバキッ♪っとヤっちゃったとなりゃ~こりゃ~も~ことりちゃんってば大戦果過ぎますぅ♪

 

し♪か♪も♪

 

ことりちゃんの攻撃はこれだけじゃありません♪

 

そう♪

 

ことりの使った凛ちゃんからの剥ぎ取り兵器その2な“ハロハンマー”の最大の特徴は、凛ちゃんと言えば~♪爆発ですぅ♪でお馴染みのぶっ叩いたら何故か爆発しちゃうって謎仕様なヤツですぅ♪

 

現状、ことりは絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”をおもいっきりぶっ叩いた段階です。

 

さてさて♪

 

そんな爆発しちゃう“ハロハンマー”でぶっ叩いたらぁ~♪つ♪ぎ♪わぁ♪

 

モチのロンでどっか~ん♪と大爆発の時間ですぅ♪

 

それでは皆さんご一緒に♪

 

せーの♪

 

どっか~ん……………………………って、あれ?

 

「爆発…しない…!?」

 

ことりは“ハロハンマー”でおもいっきりぶっ叩いた瞬間に大爆発しちゃうと思って身構えていたんですが、ハンマーヘッドとして取り付けられている“ハロ”は何故かち~~~~っとも爆発しやがりません。

 

なんで?

 

ど~して?

 

そんな言葉の疑問の数々がことりの頭の中に次々と浮かんでは消えてを繰り返して行きます…………とか悠長に言ってる場合じゃねぇ~ですぅ!

 

[[よくもヤってくれたわね!!!]]

 

“ハロハンマー”のインパクト直後の大爆発で絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”を吹き飛ばして致命傷を与えたついでにことりはひっそりと安全圏に逃げてやろ~とか思っていたのになんとびっくり大爆発は何故か不発。

 

そ~なるとモチのロンで絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は吹っ飛ばされてはいないってワケで…。

 

[[ヴァルキュリアの右腕をへし折ってくれたお返しよっ!!!!!]]

 

“ハロハンマー”が爆発しなくて絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”が吹っ飛ばされなかったってコトは、ことりの“ウイングガンダム・リトルバード”と絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は未だに近接戦闘距離…クロスレンジの圏内に居やがるってコトですぅ。

 

ぶっちゃけ絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は目と鼻の先っちょに居やがります。

 

そんなぶっちゃけ目と鼻の先っちょに居やがる絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”は、右ヒジの関節辺りから折れてぶら~ん♪となっちゃっている右腕をことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へと強引にぶん回して来やがりました。

 

“ハロハンマー”での攻撃で右ヒジの関節から先がぶら~ん♪となっちゃったコトにより、振り回された右腕はまるでムチのようにしなってことりの“ウイングガンダム・リトルバード”へとばし~ん♪と叩きつけられちゃいました。

 

「ちゅん!?」

 

関節が折れたコトによってムチのようにしなりながら叩き付けられて右腕の一撃に、ことりはホントはきゃー♪って感じのいかにも“女の子♪”みたいなかわらしい悲鳴をあげたかったんですけど、咄嗟のコトでことりの口から出ちゃったのは毎度お馴染みなちゅん♪ちゅん♪的なことりの鳴き声でした。

 

人間、咄嗟の時には使いなれた言葉が出ちゃうモンなんですね♪

 

ちなみに絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”が右手に握っていた大型ランスは、“ハロハンマー”が右ヒジの関節部分に直撃した時に手放しちゃってますぅ。

 

絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”があの大質量の鉄の塊的な大型ランスを握ったままだったら、その分の重さも乗っちゃったヤバめな一撃の直撃でそこまで装甲値が高くないことりの“ウイングガンダム・リトルバード”は簡単にぐしゃ♪ってなっちゃっていたかもですぅ。

 

あぶね~あぶね~ですね♪

 

それはさておき。

 

反撃としてムチのようにしなって叩きつけられた“トールギス・ヴァルキュリア”のぶら~ん♪となった右腕の一撃で、“ハロハンマー”の爆発で吹っ飛ばすつもりだったことりの方が逆に吹っ飛ばされちゃうってきょ~がくの事態に発展しちゃいました♪

 

しかも防御もせずにびし~ん♪とモロに直撃しちゃったからダメージがマシマシのマシマシでちょっとどころじゃなくヤバめですぅ。

 

その証拠にメインモニターにもサブモニターにもあちこちやっべ~ぜ♪って感じの真っ赤な警告表示が出まくってますぅ。

 

オマケにコクピットには機体ダメージ増大による緊急警告アラートが鳴り響きまくってうっせ~うっせ~うっせ~わ♪ですぅ。

 

ちゅん?うっせ~うっせ~うっせ~わ♪とかもう古い?

 

そんなの知らんがな♪ですぅ。

 

とりまアラートがうっさいのは置いといて、盛大に吹っ飛ばされちゃったからにはまずは機体の立て直しを最優先に♪ですね。

 

フットペダルを細かく踏み込んでメインスラスターをプシュ♪プシュ♪と連続で噴射。

 

メインスラスターの噴射と同時にバーニアとAMBACも駆使して、ことりは必死に崩れた機体のバランスの安定化をはかります。

 

この傍目にはじたばたしちゃってるタイミングで追撃を貰っちゃったら確実にやっべ~コトになっちゃいますね。

 

でもでもだいじょ~ぶい!

 

絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”にビームサーベルで攻撃を仕掛けたら大型シールドで弾き飛ばされちゃった残念(特に胸の部分が♪)無念(特に胸の部分が♪)なにこっぱちのヤローが、ことりが絵里ちゃんに仕掛けている間にあれやこれやとじたばたしまくってようやくその体勢の立て直し終わりやがったんですぅ。

 

[[よくやったわ!ことり!にこにーサマが特別に褒めてあげるんだから!!!]]

 

[[今度はにこなの!もう!私の邪魔をしないで!!!]]

 

[[ふんっ!邪魔すんなって言われても邪魔するに決まってるってーのよ!!!]]

 

にこっぱちはことりの“ウイングガンダム・リトルバード”に追撃を仕掛けようとしていた絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”へと再び右腕の複合兵装“トリケロス改Ⅱ”からビームサーベルを展開させて斬りかかって行きました。

 

絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”はこのにこっぱちが放ったビームサーベルの斬撃を左腕の大型シールドで受け止めます。

 

ビームサーベルと大型シールドが接触してバチバチと粒子を飛び散らしながら、にこっぱちと絵里ちゃんはお互い相手を押し込もうとそれぞれの機体のスラスターやバーニアを全力で噴射させ合います。

 

[[このっ!ロシアンギツネが!!!おとなしくにこにーサマに叩き切られときなさいってのよ!!!]]

 

[[そんなのお断りよ!!!]]

 

[[断んな!!!]]

 

[[普通は断るに決まってるわよ!!!]]

 

ビームサーベルと大型シールドでつばぜり合い…つばぜり合い?って言ってもいいんでしょ~か?

 

まぁとりま考えるのもめんどいので、もうこの際つばぜり合いでオッケーってコトにしときましょ~ですぅ。

 

では改めて♪

 

ビームサーベルと大型シールドでつばぜり合いをしながらあ~でもないこ~でもないと言い合うにこっぱちと絵里ちゃん。

 

その間にことりはさっさと体勢を立て直し終えていました。

 

そしてにこっぱちと絵里ちゃんがつばぜり合いをしている間に、さっきみたいにもう1度“ハロハンマー”でぶっ叩いてヤりますぅ♪って思ったんだけど…。

 

「ぶっ叩いただけで絵里ちゃんを倒せるのかちょい疑問ですぅ…。」

 

と、考え直しました。

 

スピードに乗った状態で“ハロハンマー”をフルスイングすれば、さっきのヒジ関節みたいに比較的装甲値の低い部位ならバキャ♪って出来るんだろ~けど、その他のコクピット周辺とかの装甲値の高い部分に当たったらダメージはいまいちになっちゃうかもです。

 

そもそも絵里ちゃん相手に同じ攻撃が通用するかど~か…。

 

そこでことりはドッズライフル、“ハロハンマー”に続く第3の、そして最後の剥ぎ取り兵器を使っちゃうコトにしました。

 

ただその第3の剥ぎ取り兵器はここには無いんですよねー。

 

だから…

 

「へいよー♪にこっぱち♪ことりはちょい剥ぎ取り兵器その3を取りに行ってくるのでそれまでそのまま絵里ちゃんを押さえ込んでいてくださいね♪」

 

ことりはにこっぱちに絵里ちゃんの相手をお任せして剥ぎ取り兵器その3を取りに行くコトにしました。

 

そのコトをにこっぱちにフランクに伝えてあげると…

 

[[アンタねぇ!簡単に押さえ込んどけって言うけど!このロシアンギツネは暴れロシアンギツネなのよ!]]

 

暴れロシアンギツネとかイミワカンナイ事を言い出しやがりました。

 

ちゅん。

 

暴れロシアンギツネってホントになんなんでしょ~か?

 

相変わらずにこっぱちの言動は謎仕様ですぅ。

 

でも…

 

[[チッ!しゃーないわね!ヤればいいんでしょ!ヤれば!あんまり長い時間はムリだけどちょっとくらいならこのままこの暴れロシアンギツネを押さえ込んでいてヤるわ!それでこのロシアンギツネをぶっ倒せるならね!!!]]

 

なんだかんだ言いながらもにこっぱちはことりのお願いを聞いてくれるっぽいですぅ♪

 

[[ナニをするのか知らないけど!私とヴァルキュリアをこのまま押さえ込んでおけるだなんと思わないコトね!そもそも機体の出力と推力だけならにこの禍にこよりも私のヴァルキュリアの方が上なんだから!]]

 

[[んなコト!アンタに言われなくとも分かってるってのよ!けどね!パワーも推力も負けていたって!ことりがナニかやらかす程度の時間をこのまま稼ぐくらいならヤってヤれないコトはないわ!ってかヤれるヤれないじゃなくてヤってヤるってのよ!!!]]

 

[[言ったわね!上等よ!ならヤってみせなさい!!!その意気込みごと私とヴァルキュリアが押し通してあげるから!!!]]

 

[[押し通れるモンなら押し通しやがれってのよ!このにこにーサマと禍にこがさせやしないけどね!!!]]

 

[[行くわよ!ヴァルキュリア!!!]]

[[気合い入れなさい!禍にこ!!!]]

 

「それではど~ぞごゆっくり~♪ですぅ。」

 

にこっぱちと絵里ちゃんが大声で問答しながらビームサーベルと大型シールドのつばぜり合いでお互いを押し込もうとゴリ押ししている中、ことりはその2人を放置してそ~っと戦闘宙域から離れて行きます。

 

目指すは剥ぎ取り兵器その3を隠して来た戦艦っぽい残骸がある宙域ですぅ♪

 

さてさて♪

 

気になる剥ぎ取り兵器その3の正体♪

 

そ♪れ♪わぁ♪

 

次回にこ~ご期待ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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閑話「ことりの1日⑬」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場真っ最中なQooオレンジでございます。













今回もグダグダな閑話となります。










それでは 閑話「ことりの1日⑬」 始まります。

















にこっぱちが絵里ちゃんをぐぬぬぬぬ!って感じにがんばルビィで押さえ込んでくれてる間に、ことりはちょいと席を外して凛ちゃんの“Gケット・シー”からの剥ぎ取り兵器その3を取りに事前に隠しておいた戦艦っぽい残骸のところまで行くコトにしました♪

 

皆さんご期待してるであろ~戦艦っぽい残骸までの道中に強敵たちが次々に襲い掛かって来て、その襲い掛かって来るうぞ~むぞ~をえいやっ♪ってちぎっては投げ!ちぎっては投げ!みたいなことりVSその他モロモロのうぞ~むぞ~とのバトル展開は残念ながらこれっぽっちありませんでした。

 

ぶっちゃけことりが無双することりVSその他モロモロのうぞ~むぞ~との激アツバトルがあってもいいかな?とか思わなくもなかったんですけど、それをまたヤっちゃうと流石にお話が長くなっちゃうので今回はマコトにイカンながら涙を飲んで見送りにしたんですぅ。

 

だってことりVSその他モロモロのうぞ~むぞ~戦をしちゃったら、今回のことりの閑話が確実に年内中に終わらない可能性がワンチャンどころじゃなくかなりの高確率で出て来ちゃいますから♪

 

だってほら♪ことりのこのグダグダ閑話が終わったら次はついに海未ちゃんの新型機の投入回が待ってるので、ことり的にはちょっとだけ次回の主役の海未ちゃんに遠慮してあげたんですぅ♪

 

流石はことりちゃん♪

 

海未ちゃんのためにせっかくのことり無双を我慢するだなんて優し過ぎて全銀河中の知的生命体が号泣しちゃいますね♪

 

そんな感じでこの次のお話で海未ちゃんが新しいガンプラに乗り換えたら、ついに原作的に言えば無印ラブライブの1期部分でことりたち“μ's”が使うガンプラが勢揃いになっちゃいますぅ♪

 

ガンプライブ!の連載が始まってからなんとびっくりもう7年。

 

ようやくここまで来やがりましたね♪って感じですですですぅ♪♪♪

 

ちなみに今後の無印ラブライブ!1期のお話中にことりたちの誰かが新しいガンプラへ乗り換えが無いとは限らないみたいですよ♪

 

具体的にはことりたち“μ's”のうちの誰か1人が地区予選中に新しいガンプラに乗り換えちゃうみたいですぅ♪

 

地区予選中に新しいガンプラに乗り換えちゃうのは…はてはて♪いったい誰なんでしょ~ね♪

 

そこら辺はこの先のお楽しみ♪ですぅ♪

 

まぁもっとも…その地区予選中の乗り換え回までこの調子じゃあと何年掛かるやら…ですけど。

 

ホント亀さんもびっくりの鈍足な進み具合過ぎますよね~。

 

とりまそんなワケで今回のことりのグダグダ閑話の次に出番待ちをしている海未ちゃうのために、ことりはうぞ~むぞ~相手のことり無双の開催を断念してサクサクとお話を先に進めるために凛ちゃんからの剥ぎ取り兵器その3をおとなしく回収に来てるってワケですぅ。

 

いろいろと空気の読めちゃえることりは将来それはとてもとてもと~~~~~っても良いお嫁さんになれちゃうコト間違いなしですね♪

 

誰のお嫁さんになるか…って言うのは…いや~ん♪ことり♪そんなソラ君のお嫁さん確定だなんて恥ずかしくて言えません♪ですぅ♪

 

そんなモロモロなコトを言ってるうちに…

 

「回収完了♪ですぅ♪」

 

ことりは戦艦っぽい残骸の影に隠しておいた凛ちゃんからの剥ぎ取り兵器その3を無事に回収するコトができました。

 

そんな回収したばかりな剥ぎ取り兵器その3♪

 

きっと皆さんもその正体が気になっていますよね♪

 

実はこの剥ぎ取り兵器その3はガンプライブ!中でまだ本来の持ち主である凛ちゃんが使ってなかったりしてるんですよね~♪

 

その気になる正体…そ♪れ♪は♪

 

「じゃじゃ~~~ん♪突撃特攻自爆兵器♪“ラケーテンブースター”ですぅ♪」

 

凛ちゃんからの剥ぎ取り兵器その3。

 

その正体はズバリ!凛ちゃんの“Gケット・シー”の背中に取り付けられている大きなロケットブースター付きのバックパック“ラケーテンブースター”ですぅ♪

 

ことり神拳でコクピットをグシャ♪してあげたあとに凛ちゃんの“Gケット・シー”のご遺体をサポートAIにお願い♪して軽くハッキングして使えそうな武装が無いかな?って調べたら、なんとびっくり♪“Gケット・シー”の背中に取り付けられているこのバックパック“ラケーテンブースター”は凛ちゃんの奥の手的な突撃特攻自爆兵器だったコトが判明したんですぅ。

 

この突撃特攻自爆兵器“ラケーテンブースター”の使用方法は単純で明快♪

 

どっきゅ~ん♪って加速した状態で相手に向けて背中から“ラケーテンブースター”をパージしてぶつけるだけっぽいですぅ。

 

そしてこの“ラケーテンブースター”が相手にぶつかるとど~なるか?と言うと、まぁ凛ちゃんの使うモノ&突撃特攻自爆兵器って名称からも皆さんお察しの通りに当然のごとくどっか~ん♪って爆発しちゃいますぅ。

 

それもただの爆発じゃなくて大の付く方の爆発な大爆発ですぅ。

 

凛ちゃんは“ベニャッガイ”の頃の最終必殺技の“ファイナルベニャッガイ”や今も使っている“Gケット・シー”の“ハロハンマー”での爆発と言い、ホントのホントにムダに爆発が好きですね♪

 

ところでこの凛ちゃんの特攻自爆兵器“ラケーテンブースター”のネタ元がナニか皆さんはわかりますか?

 

あのですね?これ、実は皆さんご存知“グレートマジンガー”の“グレートブースター”が元ネタになっていたりするらしいですぅ。

 

“グレートブースター”はアレですね♪ウ○ンキー系のスパロボだと気力制限無しでも使えるけど代わりに弾数1でお馴染みのアレですね♪

 

わからない人はY○uTubeで“グレートブースター”でれっつら検索検索♪ですぅ♪

 

さてさて♪

 

そんな元ネタが“グレートマジンガー”の“グレートブースター”な“ラケーテンブースター”。

 

凛ちゃんの“Gケット・シー”の中にあったデータを見る限りじゃ突撃して特攻して自爆しちゃうだけにかなりの攻撃力を持ってるっぽいんですよね。

 

文字通りロケットから火を噴いてスゴいスピードで突撃して激突する物理的なダメージにプラスして、激突直後に“ラケーテンブースター”内に残ってる燃料を全部使っての大爆発で追加ダメージ。

 

突撃による激突と大爆発での二重のダメージで敵機を文字通りに粉砕して爆砕しちゃうトンデモ兵器ですね♪

 

流石は弾数1なだけはありますね♪

 

きっとこの突撃して突撃して自爆するとかちょっと頭がアレなトンデモ兵器を作ったのは花陽ちゃん辺りなんじゃないかな~?ってことりはそ~思っちゃいますぅ。

 

だって花陽ちゃん、あぁ見えてそ~と~なマッドなんだもん。

 

部室でよくガンプラを弄りながら“ぐふふふふふ…♪”とかやってますからね~。

 

たま~に“げるぐぐぐぐぐぐ…♪”とか“ざくくくくくくく…♪”とか“どむむむむむ…♪”とか真姫ちゃん的イミワカンナイことも逝っちゃってる…じゃなくて言っちゃてますし。

 

たぶん花陽ちゃん的にはジオン系のMSの機体名にかけて言ってるんでしょ~ね。

 

ぶっちゃけよくわからんですけど。

 

それはそれとして。

 

「凛ちゃんの“Gケット・シー”の中から無断で拝借して来ちゃったこのデータ通りなら、コレを突撃させて特攻させて自爆させて大爆発させれば絵里ちゃんのガチムチ防御特化な“トールギス・ヴァルキュリア”でもイチコロ間違いなしですぅ♪」

 

剥ぎ取り兵器その2な“ハロハンマー”での一撃は何故か爆発が不発に終わっちゃいましけど、コレなら今度こそ絵里ちゃんをオダブツにしてあげちゃえますよ♪

 

今回は突撃させて特攻させて当たりさえすれば、その激突の衝撃がトリガーになって爆発を起こしちゃうから不発問題もなっしんぐ~♪ですぅ♪

 

むっふふ~♪ですですですぅ♪

 

それじゃきっとにこっぱちのヤローもクビをなが~~~~~くしてことりちゃんの帰りを待ちわびまくってるコトでしょ~から、このままもうちょっとグダグダしていたいのはヤマヤマだけどサクサクと帰るコトにしてあげましょ~か♪ですぅ♪

 

待っていやがれにこっぱち♪

 

ことりちゃんが今すぐに助けに駆けつけてあげますよ~♪ですですですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、まぁそんなワケで帰りの道中も取り留めてご報告しちゃえるよ~なコトはミジンコなっしんぐ~♪だったので、ことりはサクサクとにこっぱちVS絵里ちゃんの激戦が続けられている宙域まで帰って来てあげました♪

 

帰って来たのはいいんですけど…。

 

[[だいたい!アンタはいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも!!!お弁当の時間に勝手に私の席まで来て私のお弁当からオカズを勝手に持っていって“あ♪今日の玉子焼きも美味しい♪”とか勝手に毎日お弁当の評価して行きやがって!ぬわぁーーーーにサマのつもりだってのよ!!!!!この大銀河宇宙No.1超絶天才美少女スクールファイターのにこにーサマの手作りお弁当の中身が美味しいのなんて当たり前でしょ!!!ってか勝手に喰うな!にこにーサマのオカズが減っちゃうでしょーが!!!]]

 

[[別に私はにこのお弁当のオカズを勝手には食べてないわよ!ちゃーーーんと食べる前にコレちょーだい♪って言ってから食べてるわ!!!って言うか!なんでお弁当作るのに天才美少女スクールファイターなのよ!100歩譲って大銀河宇宙No.1超絶天才美少女まではいいけど!お弁当云々にスクールファイター要素は1ミリも関係ないじゃないの!!!]]

 

[[あるわよ!モロに関係あるに決まりまくってるでしょーが!!!具体的にナニが関係してるかは知らないけど!関係あるに決まって言ったら決まってるってのよ!!!]]

 

[[具体的にナニが関係してるか説明できない時点でもう関係無いって認めてるようなモノじゃないの!!!]]

 

[[認めてまーせーんー!にこにーサマ!これっぽっちも認めてまーせーんー!!!]]

 

[[うわっ!ナニ!その言い方!なんかスッゴく腹立つんだけど!!!]]

 

[[ソイツはよーござんしたわね!はっ!ざまぁね!ざまぁ!]]

 

[[もう頭に来たわ!今日と言う今日こそボコボコにしてあげるんだから!!!]]

 

[[ヤれるモンならヤってみやがれってのよ!このロシアンギツネ!!!逆にこっちがボコボコにしてそのムダに育った乳肉を削ぎ落としてその削ぎ落とした乳肉使ってビーフシチュー作ってヤるっての!!!お腹が張り裂けるまでたーーーんと召し上がりやがれってのよ!!!]]

 

[[私のおっぱいのお肉を使ったらもうそれってビーフじゃないじゃない!ビーフシチューは牛肉を使うからこそビーフシチューなの!ってか牛肉の代わりに私のおっぱいのお肉を使ってシチューを作るとかナニ軽くことりみたいなサイコなコトを言ってるのよ!普通に怖いわよ!!!]]

 

[[うっさい!うっさい!!うっさーーーい!!!牛肉つかったのがビーフシチューだって言うなら絵里の乳肉を使ったらエリシチューとでも呼んでヤればいいだけでしょ!ってかアンタね!ちょーーーっと使うお肉の種類が違うだけでドヤ顔で“牛肉使わないビーフシチューはビーフシチューじゃありまーせーんー♪”的なコトを言いやがって!世の中には昨今の物価高で牛肉買えなくて代わりにお値段優しめな豚肉や鶏肉を使ってシチュー作ってるウチみたいな家庭だってあるのよ!!!アンタにわかる!食べ盛りの良い子たちに少しでも沢山のお肉を食べさせてあげたいからお値段優しめな豚肉や鶏肉を使いまくってるにこにーサマの悲しい努力が!ソレを笑うだなんてアンタ!ほんっと!性格最悪だわ!!!]]

 

[[別にドヤ顔もしてないし笑ってもいないわよ!私はただ牛肉を使わないビーフシチューはビーフシチューじゃないってコトを伝えただけでしょ!にこが普通に間違ったんだからその間違いを正してあげるのは友達としてとーぜんのコトよ!それともナニ!私はにこの友達じゃないから間違ったコトを言っていても放置しておけば良いとでも言うの!あと今度その豚肉か鶏肉を使ったらビーフじゃないシチューを私にも食べさせて!ナニよ!にこの手作りシチューだなんてスッゴく美味しそうじゃない!!!]]

 

[[えー!えー!良いわよ!喰わせてヤるわよ!喰わせてヤればいいんでしょ!!!覚悟しておきなさい!死ぬほど喰わせてにこにーサマ美味しかったです♪って言いたくなるまでタラフク喰わせてヤるってのよ!!!!!]]

 

[[食べるわよ!美味しかったわごちそうさま♪って言いたくなるまで食べて食べて食べまくってヤるわよ!!!!!]]

 

[[うっしゃ!おらーーー!!!なら今夜はアホみたいに余りまくってる謎の豚肉使ったビーフシチューよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]

 

[[だから豚肉を使ったシチューならビーフシチューじゃなくてポークシチューよ!!!!!]]

 

ちゅん。

 

なーーーーーんか、スッゴいくだらないコトで言い争い(?)をしながら、にこっぱちと絵里ちゃんの2人は未だにそれぞれビームサーベルと大型シールドでつばぜり合い?を続けていました。

 

ってか絵里ちゃんを素材にして作るシチューってネタはことりがもうか~な~り~前に使っちゃているんですけど?

 

ほら?皆さん覚えてませんか?絵里ちゃんのお肉で作るとボルシチでエリシチ♪ってヤツですぅ♪

 

結局あのときはエリシチ作るのは諦めてあげたんですけど………これ、今回はエリシチを作っちゃっても良い感じですか?

 

※ダメです。

 

あ。

 

やっぱり普通にダメですか。

 

残念♪ですぅ。

 

それじゃ今夜は普通に謎の豚肉(?)を使ったビーフシチューならぬポークシチューにしちゃいましょ♪

 

献立があっさり決まってよかった♪よかった♪ですぅ♪

 

ではでは♪

 

そのポークシチューを作るためにもサクッ♪っと絵里ちゃんをぬっこぬっこにしちまいましょ~♪ですですですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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閑話「ことりの1日⑭」

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

11月はグラブルが炎上しまくりだったなぁ…なQooオレンジでございます。













今回で今回の閑話は終了となります。
次回からはようやく海未さんの乗り換え回となります。
なんとか年内に“μ's”メンバー全員の乗り換えが間に合いました…。










それでは 閑話「ことりの1日⑭」 始まります。

















前回までのガンプライブ!ですぅ♪

 

凛ちゃんから剥ぎ取っておいた剥ぎ取り兵器その3“ラケーテンブースター”を事前に隠しておいたトコから取って帰って来たらなんかにこっぱちと絵里ちゃんがムダにくだらない言い争い(?)をしながらビームサーベルと大型シールドでつばぜり合い(?)で押し合いをしていましたとさ♪

 

以上♪ですぅ♪

 

あとはそ~ですね~…にこっぱちと絵里ちゃんの言い争いの果てに今晩の晩ごはんの献立が海未ちゃんと真姫ちゃんがノリと勢いで狩って来た謎の豚肉を使ったシチューに決まったってコトくらいですね♪

 

問題はそのシチュー(ポークシチュー?)をビーフシチューみたいなブラウンシチューにするのか白いシチューのホワイトシチューにするか…ですね。

 

ことり的にはどっちでもいい感じですぅ。

 

まぁ言い争いの発端?がビーフを使ってないビーフシチューはビーフシチューじゃない!ってヤツだったので、ビーフシチューみたいなブラウンシチューになるのかな?って思いますぅ。

 

どっちのシチューでもコトリコトリと煮込んでやんよ♪ですぅ♪

 

あ♪↑の“コトリコトリ”って部分で“ん?”って思ったソコのアナタ♪

 

アナタはきっと現在進行形で現役まっしぐらなラブライバーの人ですね♪

 

何のコトかわからない人はちょっと調べてみて下さいね♪

 

たどり着いたその先にあるとある曲はことりたち“μ's”の曲ではないですけど実に良い曲ですよ~♪

 

彼方ちゃんかわい~ですよね~♪

 

タベチャイタイクライニ♪

 

さてさて♪

 

前回までのガンプライブ!はここまでにしておいて…

 

「そろそろ絵里ちゃんをぬっこぬこにしてやんよ♪ですぅ♪」

 

あれ?なんかこのセリフ、前回も言ったよ~な?

 

ま、いっか♪ですぅ♪

 

とりま。

 

「絵里ちゃんをぬっこぬこにしてやんよ♪はいいんだけど、このまま絵里ちゃんをぬっこぬこにしてあげちゃったら現在進行形で絶賛つばぜり合い(?)で押し合いをしているにこっぱちのヤローもオマケでぬっこぬこになっちゃうんですよね~。」

 

“ラケーテンブースター”を突撃させるタイミングで通信を送ってにこっぱちの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ(以降、禍にこですぅ♪)”を押し合い状態から離脱させましょ~か?

 

けどそ~するとにこっぱちの“禍にこ”が離脱した途端に絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”が自由になっちゃって、せっかくの剥ぎ取り兵器その3な“ラケーテンブースター”がひょい♪っと避けられてムダ撃ちになっちゃうかも?ですぅ。

 

剥ぎ取り兵器その3な“ラケーテンブースター”は某ウ○ンキースパロボの頃のグレートなマジンガーのグレートブースターみたいに弾数は1発限りなので、コレが避けられたらそれでハイ♪おしまい♪になっちゃいますぅ。

 

絵里ちゃんなら自由になっちゃったら普通に避けちゃいますよね~。

 

むぅ。

 

ど~しましょ~か?

 

ことりはこのにこっぱちど~しよ~か問題に対して、かしこくてかわいいことりちゃんの天才的な頭脳をフル回転させまくって考えました。

 

あ~だこ~だと考えたまくった結果…。

 

「普通ににこっぱち諸とも絵里ちゃんをぬっこぬこにしてやんよ♪にしちゃえば良いんじゃね?ですですですぅ♪♪♪」

 

と、言う結論になりました♪

 

絵里ちゃんと一緒に爆殺されるならにこっぱちのヤローもきっと本望のハズですぅ♪

 

だってあんなに絵里ちゃんと仲良しさんなんですもん♪

 

と、言うワケで、絵里ちゃん諸ともにこっぱちもまとめて一緒に爆殺しちゃう方針が決まりました♪

 

にこっぱちはおとなしく成仏しやがれですぅ♪

 

なむなむ~♪

 

ことりが絵里ちゃん爆殺計画改めにこえり爆殺計画の決行を決意している一方で、そのにこえり爆殺計画の対象に大決定しちゃった絵里ちゃんと巻き添えが確定しちゃったにこっぱちの2人はと言うと?

 

[[いーい!あのバカは結構マゾっぽいトコあるから顔騎してマ○コ舐めさせてあげながらな乳首とか強めに弄ってヤるとアホみたいにチ○コびんびんにして喜ぶから今度やってみなさいってのよ!]]

 

[[マゾっぽいトコ!?ソラってマゾっぽいトコあるの!?ちょっと待って!えりーちか的には攻めるよりもその何倍も苛烈に攻められたいんだけど!?]]

 

[[何倍も苛烈に攻められたいって…あー、そう言えばアンタって基本的にはマゾだったわよね…。]]

 

[[ちょっ!?待って!なんで本編ではまだ読者さんたちにしかカミングアウトしてない超極秘事項をにこが普通に知ってるのよ!!!]]

 

[[なんでって言われても…いや、だってアンタ、お弁当のオカズ取られた仕返しににこにーサマが尻とか思いっきり蹴るとヨダレ垂らしながらヤバい顔であはーん♪って感じにくねくねと悶えまくってるじゃない。アンタのあの顔、アへ顔って言うの?ぶっちゃけヤバいわよ?]]

 

[[ぎゃーーーーーーーす!!!なんか身近なトコであっさりマゾバレしちゃってるぅぅぅぅぅ!?]]

 

[[ついでに教えてあげると希のヤツにもアンタの性癖、普通にバレてると思うわよ?]]

 

[[うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

[[アンタ、自称かしこいかわいいエリーチカなのに残念待った無しよねぇ…。]]

 

[[ち、ちがうもん!ちがうもん!ちがうもん!!!えりーちか!ざんねんさんじゃないもん!!!]]

 

[[いや、どっからどーみても残念確定でしょ。]]

 

[[ちがうもん!ちがうもん!ちがうもん!ちがうもん!ちがうもん!!!えりーちか!ざんねんさんなんかじゃないもーーーーーーーーーーん!!!!!]]

 

[[うわぁ…なんかテンパりまくって幼児退行してるし。ドMで幼児退行とかマジでイミワカンナイ性癖だわー。]]

 

↑のようににこっぱちと絵里ちゃんはまだ普通にビームサーベルと大型シールドを基点につばぜり合い(?)をしながら押し合っていました。

 

ってか絵里ちゃんはマゾさんなんですね。

 

それじゃナニかの仕返しに物理的&精神的にダメージを与えちゃっても、性癖的にただただ喜んじゃうだけってコトですよね~。

 

ことり的にはそれじゃつまらん!ですぅ。

 

これからは絵里ちゃんへの接し方を少し考えないとアカンですね。

 

それはさておき。

 

やっぱりにこっぱちも絵里ちゃんと一緒にためらい無く爆殺しちまっても良い感じですね♪

 

なんか顔騎がど~こ~とか言ってましたし。

 

ふむふむ。

 

顔騎…つまりは顔面騎乗ってヤツですね。

 

ソラ君はそれをしてあげると喜んじゃうんですね。

 

ことり的には初めてはらぶらぶなえっちがしたいトコですけど、せっかくなのでにこっぱちからの夜の性事情情報も取り入れてサイコ~の初夜にしてみせるですぅ♪

 

もっとも…まだその予定がドコにも見当たらないんですけどね~…。

 

絵里ちゃんみたいにアグレッシブに襲い掛かって行った方が良いんでしょ~か?

 

「とりまそんなワケでグレートブースター発射ですぅ♪」

 

ソラ君とのめくるめくサイコ~の初夜に想いを馳せながら、ことりはサクッ♪っと狙いをつけてグレートブースターを発射させます。

 

ってか普通にグレートブースターって言っちゃってますけどコレの名前って“ラケーテンブースター”でしたね♪

 

ことり♪素で間違っちゃいました♪

 

てへぺろ☆

 

ちなみにこの剥ぎ取り兵器その3な“ラケーテンブースター”の発射方法なんですが、“ラケーテンブースター”側の制御AIにサクッ♪っとハッキングと言う名のアクセスを行って“おねがい♪”をして発射するだけと言う簡単仕様になっていますぅ♪

 

ことりも忘れがちだけど、ことりの使ってるサポートAIはソラ君が作ってくれた疑似人格搭載型のサポートAIシステムなので、そんじゃそこらの普通のサポートAIさんよりも何気に高性能になっていたりします。

 

だからこそ、こうも簡単に下位にあたる普通のサポートAIさんたちが制御しているシステムをハッキングしたり出来ちゃえるんですよ♪

 

ホントすごいですよね♪ことりの相棒のスズメちゃんは♪

 

そしてスズメちゃんを作ってくれたソラ君にはマジ感謝ですぅ♪

 

今度ちゃんとお顔の上に跨がって鳥マンをペロペロさせてあげますからね♪

 

なお残念ながらその予定はまだ無い!なんですぅ…。

 

そんなこんなで発射されたグレートブースター…じゃなくて“ラケーテンブースター”♪

 

“Gバウンサー”のバックパックに大きなロケットが取り付けられる形で作られたこの“ラケーテンブースター”のロケット部分のお尻の噴射口(お尻なのに口とはこれいかに?)から盛大に炎を噴射させてすっ飛んで行きやがりました♪

 

ってかコレ、ずごごご~!ってすっごい音ですね

 

まさに轟音って感じですぅ。

 

ぶっちゃけちょっとどころじゃなくうっさいですぅ。

 

とか考えているうちに発射された“ラケーテンブースター”は未だに仲良く罵り合い(?)ながら押し合いをしているにこっぱちの“禍にこ”と絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”の間近まで迫っていました♪

 

[[ってかうっさいわね!ナニよ!この音は…って!?ちょっ!絵里!絵里!アンタ!後ろ!後ろ!]]

 

[[後ろがどうしたのよ?あ♪えりーちか♪わかっちゃったわ♪えりーちかが後ろを向いたら背中からズバッ♪ってヤっちゃうつもりなんでしょ♪えっへん♪えりーちかはかしこくてかわいいからそんな見え見えの使い古された手には引っ掛からないわよ♪]]

 

[[なんかこのポンコツロシアンギツネ、まだ若干さっきの幼児退行を引きずってるわね…って!そーじゃなくて!マジでアンタの後ろからなんか変なヤツが突っ込んで来てるのよ!!!]]

 

[[もう!だからえりーちかはそんな手には引っ掛からないって言ってるでしょ!]]

 

[[ウソじゃないわよ!マジで変なヤツが突っ込んで来てるのよ!!!ってかアンタ!この音が聞こえてないの!?難聴なの!?自分で自分の頭を殴り付けるとかアホみたいにマゾっぽいコトしまくって鼓膜がイカれて常時難聴のデバフになっちゃったの!?]]

 

[[マゾっぽいとかなんとかえりーちか知りませーん♪だってえりーちか♪マゾじゃないもん♪]]

 

[[うわっ!なんかムダに腹立つわね!腐れドMの分際で!!!マジで乳肉削ぎ落として煮込むわよ!!!]]

 

[[いやん♪そんなコトされちゃったら…そんなコトされちゃったら…えりーちかは…………ちかぁぁぁぁぁぁぁ♪♪♪]]

 

[[よろこびやがったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!コイツ!ドMだから物理的ダメージを想像しただけてよろこびやがったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

[[よ、喜んでなんかないわよ!想像してちょっとだけ濡れて来ちゃった♪だなんてそんなコトないわよ!]]

 

[[いらんコトまでゲロるな!このド腐れドMポンコツロシアンギツネぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

さっきも言ったけど、2人ともホントに仲良しさんですね♪

 

そんな仲良しさんなお二人さんは♪

 

「くたばりやがれ♪ですですですぅ♪」

 

仲良く色々と言い合っているにこっぱちと絵里ちゃん。

 

“ラケーテンブースター”の接近に気付いたにこっぱちが必死になって“シ○ラ~♪後ろ♪後ろ♪”的なコトを叫んでいても、にこっぱちに実はマゾバレしちゃっていたコトがわかったショックで幼児退行中(?)な絵里ちゃんはボケの一環としてハイハイそ~ですか♪とスルーしちゃっていました。

 

そしてそんなスルーしちゃっている絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”の背中に…

 

[[あぎゃ!?]]

 

剥ぎ取り兵器その3な“ラケーテンブースター”の尖った先端部分がぶっ刺さりました♪

 

絵里ちゃんの謎の悲鳴(?)と共にグシャ♪とかゴキャ♪とか金属がひしゃげるよ~な音が聞こえた瞬間…

 

「はい♪どっか~ん♪ですぅ♪」

 

ぶっ刺さった“ラケーテンブースター”から眩い光が発せられ、同時に爆炎を巻き上げて大爆発しちゃいました♪

 

[[みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

[[ほぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

爆炎の中からどっちがどっちかよくわからん感じに、にこっぱちと絵里ちゃんの断末魔の叫びが聞こえて来ますぅ♪

 

ん~♪エセロリアホっ娘とポンコツドMの悲鳴は実に実に良い音色ですぅ♪

 

ご飯3杯は軽くイケちゃいますね♪

 

安全圏から核ミサイルも真っ青な感じの“ラケーテンブースター”の大爆発を見ながら、ことりは1人ニヨニヨしちゃっていますぅ♪

 

そんな大爆発も次第に収まって行きました。

 

大爆発が収まるとソコには…

 

「アレだけの爆発が直撃しちゃったんだか、と~ぜん2人ともオダブツ確定ですぅ♪」

 

絵里ちゃんの“トールギス・ヴァルキュリア”と思われる残骸と、“トールギス・ヴァルキュリア”が使っていた大型ランス&大型シールドが残されていました。

 

あとオマケににこっぱちの“禍にこ”の残骸もあるっぽいですぅ。

 

ってかあの“トールギス・ヴァルキュリア”の大型ランスと大型シールド…アレだけの大爆発に巻き込まれても普通に形を残していやがりますね…。

 

“トールギス・ヴァルキュリア”本体よりも硬いってコトですよね?

 

マジでどんな素材使えばあの大爆発を耐えられちゃうんでしょ~か?

 

「でもまぁ本体は逝っちゃったので問題なっしん♪ですぅ♪」

 

凛ちゃんも絵里ちゃんもオマケににこっぱちもぬっこぬこにしてあげちゃったので今回はことりの大勝利が確定ですね♪

 

びくとりー♪ですぅ♪

 

ことりが勝利のVサイン(表現が古いですぅ♪)をしていると同時に…

 

<<BATTLE END>>

 

コクピットにバトルロイヤルの終了を告げるシステム音声が響きました。

 

ふぃ~♪

 

今日もお疲れちゅんちゅんですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにバトルロイヤルが終わってことりがガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りたら先に出ていたにこっぱちに猛抗議されちゃいました♪

 

別に絵里ちゃんと一緒に爆殺しちゃったくらい良いじゃないですか♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにその②。

 

お夕飯を作るために台所に移動しようとしたら凛ちゃんが凸って来て色々と剥ぎ取ったコトに対して&必殺兵器を自分よりも先に使っちゃったコトに対して猛抗議されちゃいました。

 

解せぬですぅ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにその③。

 

お夕飯はバトルロイヤル中ににこっぱちが行っていた通りに海未ちゃんと真姫ちゃんが狩って来た謎の豚肉を使ったらポークシチュー(ブラウンシチューの方でした♪)になりました。

 

悔しいけどにこっぱちのお料理は美味しかったですぅ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言うワケで、ことりの1日はこんな感じに過ぎて行きやがりました♪

 

今日も色んなコトがあったけど、この様子なら明日もきっと色んなコトがありやがりますぅ♪

 

だから明日も全力全開でがんばルビィ♪ですね♪

 

ではではまた次のことりメイン回でお会いしましょ~♪

 

ちゅんちゅん♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第15話「月華繚乱」そのいち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

「咬福論」がエモいんじゃーなQooオレンジでございます。
個人的に今年1番の大ヒットです。
皆さんもよろしければ聴いてみて下さいませ。












今回からは本編15話となります。
ようやく海未さんの新型機のお披露目となります。











それでは 第15話「月華繚乱」そのいち 始まります。

















筆を取りぽちぽちと塗装を進め早数日。

 

ついに…ついに…ついに…!

 

「完成です!!!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

“ケルディムガンダム”を素体として作成した私の新しいガンプラ。

 

それが本日…と言いますか、たった今、ようやく完成したのです!

 

あ♪私とした事がご挨拶がすっかり遅くなってしまいました♪

 

皆さん、おはようございます、こんにちわ、こんばんは♪

 

絶賛西木野家所有の南の島で合宿中の音ノ木坂学院ガンプラバトル部チーム“μ's”所属の園田 海未です♪

 

今回からの本編はご覧の通り私の一人称で進めて行きますね♪

 

そんなワケでようやく完成した私の新しいガンプラ。

 

こうして実際に自分で最初から最後まで丹精込めて塗装したりと手を加えてようやく完成した新しいガンプラを手に取ってみると、何と言いますか色々と心の中に込み上げて来る物がありますね…。

 

何せ素体として使用している“ケルディムガンダム”を手に入れるだけでも相当苦労しましたので…。

 

青空と“ケルディムガンダム”を探しに行った時には、リサイクルショップ等ではじーえぬへびーうぇぽん?とか言うよくわからないモノが付いているヤツならばたまーーーに見掛けたのですが、私的にはその様な余分な装備や武装の無いシンプルな“ケルディムガンダム”が欲しかったので、それらは全スルーしたのですよ。

 

まぁじーえぬへびーうぇぽん?がセットになったモノも、たまーーーに見掛けたと言ってもその全てが青空曰く定価の倍以上もする“転売価格”らしかったので、購入するつもりは微塵も無かったのですが。

 

そんな私の欲しかった最初期のただの“ケルディムガンダム”…青空の話ではもう随分と再販されていないレアキットとの事です。

 

そのレアキットになっている“ケルディムガンダム”も紆余曲折あり、最終的にガンプラバトル部の部室に無駄に五つも積まれたいたモノをにこから譲り受ける事が出来ました。

 

にこがどうして無駄に同じ物を五つも持っているのか物凄く疑問に思いはしましたが、その事にツッコミを入れて万が一にもにこの機嫌を損ねて折角譲り受ける事が出来た“ケルディムガンダム”を没収される…なんて事態になっては困るので、“μ's”随一のツッコミ魂を持つ私としては非常に遺憾ではあるのですがツッコミを必死に我慢して黙って“ケルディムガンダム”を受け取ったのが記憶に新しいです。

 

他にも塗装前にキットを洗ったり塗装の下地として“さーふぇいさー”なる謎の塗料?を散布したりと色々とありました…。

 

そんな感じに私が私の新しいガンプラを作成する為にここまで色々と苦労した事を思い出していると、本日の付き添いの青空が私が手にしているガンプラを見ながら何やらボソリと呟いた言葉が耳に入りました。

 

「………ソレ、ケルディム要素ほぼ無くね…?」

 

「はい?」

 

「イヤ、だから海未さんのソレ、ケルディム要素ほぼ無くね?」

 

ケルディム要素?

 

青空はまた随分と可笑しな事を言いますね。

 

「普通にありますよ?ほら?胴体とか頭部とか。ここら辺は普通に“ケルディムガンダム”ですよ?むしろ胴体と頭部が“ケルディムガンダム”なのですから青空の言うケルディム要素?なる物はこれでもか!と言う程に満載ではありませんか。」

 

“ケルディム要素ほぼ無くね?”と呟いた青空の言葉に対して、私は手にしている私の新しいガンプラを見せながら胴体と頭部は“ケルディムガンダム”ですよ?と説明してあげます。

 

青空はそんな私を何処か残念なモノを見るかのような目で見ながらさらに呟きます。

 

「胴体と頭部だけって…イヤ、ってか海未さんが最初作ってた頃は全部ケルディムじゃなかったっけ?」

 

青空は胴体と頭部だけが“ケルディムガンダム”と言う事に未だに何か言いたげではありましたが、その言葉を飲み込んで今度は私がこの新しいガンプラを作り始めた頃は“ケルディムガンダム”のままではなかったか?と聞いて来ました。

 

「そうですね…確かに作り始めた当初は青空の言う様にただカラーリングを青く変更しただけの“ケルディムガンダム”になる予定でした。ですが…」

 

「ですが?」

 

「気付いたらいつの間にかこの様になっていました♪てへ♪」

 

「あー、弄ってたらいつの間にか当初の想定とは違ったモノが出来たってヤツか。ガンプラあるある…なのか?まぁそれはそれとして…海未さんがてへ♪とかやると死ぬほどクソ可愛いんっすけど?えっ?ナニ?俺のコトを萌え殺そうととかしてる?」

 

も、萌え殺す?

 

何ですか萌え殺すって!?

 

って言いますか、萌え殺すよりも…可愛いって言われてしまいました!

 

どーしましょ!?

 

どーしましょったらどーしましょ!?

 

てへ♪とかやったら青空に急に可愛いと言われてしまいました!

 

どーしましょ!?

 

咄嗟の事で慌ててしまった私は本当ならばここでグイグイと押して押して押しまくって一気に既成事実を作ってしまわなければいけないのでしょうが、恋愛経験ゼロで恋の駆け引き等どうすればいいのかまったく微塵もわからない私は……アホ丸出しなコトにことりの真似をしてこの場を乗り切る事にしてしまいました。

 

「か、かわいいだなんで…そんなホントのコトを改めて面と向かって言われると…照れちゃいます♪」

 

「 あ、はい…(なんだろ…クソ可愛いのは確かなんだけど、ドコか受け答え方がことりさんっぽいんだよなぁ…獲物を狙う猛禽類と言うか何と言うか…ってかこの場合の獲物って俺だよな……あー、うん……。このまま海未さんに喰われるのもソレはソレでアリ寄りアリな気が…………。) 」

 

「えーっと、青空?どうしたのですか?何かぼんやりしているようですが?」

 

私がアホ丸出しな事にことりっぽく受け答えしてしまうと、今まで軽快に喋っていた青空が急に黙ってしまいました。

 

その急に黙ってしまった青空の態度が不安になった私は、慌てて青空へとどうしたのですか?と声を掛けます。

 

「あー、いや…うん。何でもねぇっす。」

 

「………どうして語尾に“っす”とか付けるのですか?」

 

「いや、まぁ何となく?」

 

「何となく、ですか?変な青空ですね。」

 

な、何とか乗り切る事が……出来ましたよね?

 

まぁ乗り切ったと言う事にしておきましょう。

 

取りあえずは今の一連のやり取りは忘れる事にしましょう。

 

しましょうったらそうしましょう。

 

それよりも今は私の新しいガンプラについてです!

 

そう!今はまずは…!

 

「この子の…“アルテミスガンダム”のお披露目が最優先です!」

 

“ケルディムガンダム”を素体として作成した私の新しいガンプラ“アルテミスガンダム”。

 

合宿前からあーだこーだと機体名を考えていたのですが、最終的には異国の狩猟の女神“アルテミス”の名前を戴く事にしました♪

 

「“アルテミスガンダム”…ねぇ…。」

 

私が本邦初公開の新しいガンプラの名前を大発表していると、再び青空が何処か微妙そうな表情をその顔に浮かべました。

 

も、もしかして私、またナニかヤっちゃいましたか!?

 

私の狼狽えた態度を察したのか、青空は自身が微妙な表情を顔に浮かべた理由を話し出してくれました。

 

「あー、うん“アルテミスガンダム”ってのはガンダムの公式には居ない…とは思うんだけどさ、“ガンダムアルテミス”ってのは居るんだよ。」

 

「はい?」

 

「イヤ、だから“ガンダムアルテミス”ってのがサ終しちまったガンダムのソシャゲに出てた来てたんだよ。」

 

「…………………マジですか?」

 

「マジっす。」

 

「マジっすか…。」

 

「マジなんっすよ。」

 

に、二番煎じ………。

 

「で、でもまぁほら?“ガンダムアルテミス”だとアレだけど、“アルテミスガンダム”なら大丈夫だろ?うん!大丈夫!大丈夫!それにメタい話すると青トンガリのオレンジジュース野郎がこの“ガンプライブ!”を書き始めた当初から海未さんの乗り換える機体の名前は“アルテミスガンダム”にするって決めたっぽいからさ!ほれ!“ガンプライブ!”を書き始めた頃から決めた名前なら某サ終したガンブレ・モバイルの“ガンダムアルテミス”が出るよりも先だったんだからよくわかんねぇーけど取りあえずは大丈夫だって!証拠に海未さんの誕生祭短編にも“アルテミス”って名前がチラッと出たし!だいじょーぶ!だいじょーぶ!!!」

 

「ほんとうに…だいじょーぶでしょうか…?」

 

「おうよ!だいじょーぶ!だいじょーぶ!!!たぶん…。」

 

「うわぁーーーーん!たぶんってそれ絶対にだいじょーぶじゃないじゃないですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

折角の見せ場の乗り換え回なの…なんで…なんで…こんな事に!!!!!

 

こんなのあんまりです!あんまりです!!あんまりです!!!

 

私の…私の…私の……………見せ場がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言う上記のやり取りから数分。

 

「えーっと…海未さん?その…落ち着きました…?」

 

「はい…落ち着きました…。」

 

予想外の事態に動転して騒ぎまくった私は、青空に慰められまくった事でようやく落ち着く事が出来ました。

 

そして…私は開き直る事にしました。

 

「もう“アルテミスガンダム”に決めたのです!誰がなん言おうとももう変えません!変えませんったら変えません!!!」

 

二番煎じだって公式に似た名前があたって良いではないですか!

 

私は私!

 

“アルテミスガンダム”は“アルテミスガンダム”です!

 

「と、言うワケなのでこの子は“アルテミスガンダム”です!以降はこの子の名前に対して意見もクレームも一切合切受け付けません!悪しからず!です!!!」

 

「あ、はい。」

 

そんなワケなので皆さんこれからも私と私の“アルテミスガンダム”をよろしくお願いします♪

 

では早速この子の…“アルテミスガンダム”の紹介をして行きましょう♪

 

“アルテミスガンダム”なのでくれぐれも“ガンダムアルテミス”とは呼ばないで下さいね♪

 

“アルテミスガンダム”

 

この子は私がにこから譲り受けた“ケルディムガンダム”を素体として作成した私の人生で初めての改造?ガンプラです。

 

今回のお話の最初の方で青空がツッコミ入れて来ましたが、“ケルディムガンダム”が使われているのは胴体と頭部のみです。

 

他の部分はガンプラバトル部の部室に大量に積まれている完成品では無いガンプラの数々…“ジャンク”と呼ばれるガンプラのパーツ達の中から拝借して来ました♪

 

脚部は“ブルーディスティニー1号機”と言う名前のガンプラのパーツを使っています。

 

そして腕部は…実はよくわからないガンプラのパーツなのです。

 

部室の“ジャンク”の山を作り上げた張本人である青空とにこにも、この“アルテミスガンダム”の腕部に使ったガンプラのパーツが何なの物なのかわからないそうです。

 

ただ…青空とにこはこの正体不明の腕部パーツは、“ダブルオークアンタ”と言うガンプラの腕に良く似ている…と言っていました。

 

最も、“ダブルオークアンタ”に似てはいるけど微妙に違うとも言ってましたが…。

 

そんな“ダブルオークアンタ”に似た謎のガンプラの腕部パーツと“ブルーディスティニー1号機”の脚部パーツを“ケルディムガンダム”とミキシングした物が私の“アルテミスガンダム”です♪

 

メイン武装は“ケルディムガンダム”に搭載されていたGNスナイパーライフルⅡではなく、私が今まで使用していた“ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備)”に搭載していた大型スナイパーライフルを継続して装備させました。

 

右の腰部には“妖刀・嫁斬丸”。

 

背中のスラスターには“ケルディムガンダム”も装備していたGNピストルⅡ。

 

そして脚部のふくらはぎの部分にはビームサーベルの発振器が内蔵されています。

 

スナイパーライフルに刀に連射可能な銃器、そしてビームサーベルと、武装としては今まで使用していた“ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備)”とほぼ同じような感じですね。

 

遠距離戦では大型スナイパーライフルで狙撃。

 

近距離戦ではGNピストルⅡで対応。

 

近接戦ではビームサーベルや“妖刀・嫁斬丸”でざんざんばらばらです♪

 

ちなみに例の“ダブルオークアンタ”に似た謎の腕部パーツには小型のシールドのような物が取り付けられています。

 

籠手…と言うよりもバックラーに近い物でしょうか?

 

今までの“ジム・スナイパーⅡ”に装備されていたシールドに比べると大きさ的には心持たないのですが、刀を振り回す事を考えればこの小型のシールドの方が取り回しやすいので私としては都合が良いですね♪

 

さて♪

 

それでは…♪

 

「早速!実戦テストです!行きますよ!青空!」

 

「へいへい。お付き合いさせて貰いますよっと。」

 

ついに私の新しいガンプラ“アルテミスガンダム”の初出撃ですよ!

 

撃って!斬って!撃って!斬って!

 

大暴れしちゃいましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第15話「月華繚乱」そのに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

年明けの古戦場から逃げ出したいなQooオレンジでございます。
年明けて5日から古戦場なんて…運営には人の心が無いんでしょうか…。











今回も本編15話となります。











それでは 第15話「月華繚乱」そのに 始まります。

















私の新しいガンプラ“アルテミスガンダム”。

 

青空の話によるとガンプライブ!のクロス元になっている“機動戦士ガンダム”シリーズの方の公式の一つで実は既に“ガンダムアルテミス”と言う名の機体が存在しているとの事なのですが、私はそこら辺の事は完全に開き直って予定通りに“アルテミスガンダム”で押し通す事にしました。

 

そんなワケで“μ's”の初心者組の中では最も最後に完成した私の新しいガンプラ“アルテミスガンダム”。

 

真姫は兎も角としてあの穂乃果よりも完成が遅くなってしまったのは恥辱の極みではありますが、私はその完成したばかりの新たなる愛機“アルテミスガンダム”を手に取り、真姫の別荘の地下に設置されているガンプラバトルシミュレーターを目指します。

 

新たなるガンプラが完成したのならば早速実戦です♪と言うワケですね♪

 

そんなこんなで青空を伴い地下のガンプラバトルシミュレーターが設置された一室へとやって来た私は、完成したばかりの愛機“アルテミスガンダム”をデータ化する為に手にしていた“アルテミスガンダム”をGPスキャナーへとセットします。

 

青空は自身の愛機“ザク・リヴァイブ”とそのデータが収められたGPベースを準備しながら、私が“アルテミスガンダム”をGPスキャナーにセットしている様子をぼーっとみていました。

 

こちらを見ているその青空の表情が何故か心配そうなのが気になりますね…。

 

「 (ケルディムのGNドライヴって確か尻?腰?の部分に外付けしてあるユニットだったよな…?あの海未さんの“アルテミスガンダム”ってヤツにはソレがねぇーみてぇーだけど………動力炉無しでOO系の機体って動かせるモンなのか?) 」

 

青空は未だにナニかを言いたげにしていますが、そのナニかを言い出す前に“アルテミスガンダム”のスキャニング完了を告げる電子音が室内に響きました。

 

私はナニか言いたそうな青空の様子が気にはなりましたが、スキャニングが完了した“アルテミスガンダム”のデータを自身のGPベースへと移す作業を優先させる事にします。

 

そしてサクッ♪っとデータ化が完了した“アルテミスガンダム”のデータをGPベースに移しながら、そのスキャニングが終わりデータ化が完了した“アルテミスガンダム”の各種ステータスを確認していると、私はステータス表記の中に不自然な部分があるのを発見したのです。

 

それはアビリティ一覧の中に1つだけ“????”と表記されていました。

 

他のアビリティは“飛行能力”や“トランザム(弱)”等、ちゃんと表記されているのですが、件の謎のアビリティだけは何故か“????”と表記されているのです。

 

この“????”って表記は何なのでしょうか?

 

「青空、少しいいですか?スキャニングが完了した“アルテミスガンダム”のアビリティ一覧に良くわからない表記が記載されているのですが、青空はこれが何なのかわかりますか?」

 

餅は餅屋。

 

わからない事はわかりそうな人に。

 

そんなワケで私は“アルテミスガンダム”のアビリティ一覧の“????”と言う謎の表記について青空に聞いてみる事にしたのです。

 

「アビ一覧に良くわからねぇー表記?どれどれ?」

 

青空は私の声に一瞬キョトンとした表情を浮かべると、手にしていた“ザク・リヴァイブ”と自身の暗緑色のGPベースをテーブルに置いてこちらへとやって来ます。

 

そして私の顔の横から“アルテミスガンダム”のアビリティ一覧が表示されているモニターを覗き込みました。

 

「“????”って…あぁ。こりゃアレだな。今の段階だとまだ未発現のアビリティってヤツだな。」

 

「未発現のアビリティ…ですか?」

 

「おうよ。」

 

私は私の顔の真横にある青空の顔を横目で見ながら、青空へとオウム返しに問い返します。

 

「コレ何かしらの要素が足りねぇーから今はまだ使えねぇーってアビなんだよ。その何かしらの要素ってヤツが達成されたら普通に使えるようになるんだ。このパターンだと“トランザム”と同じタイプの任意発動型の強化アビなんじゃねぇーかな?」

 

「なるほど…ちなみにそのアビリティ発現に必要な何かしらの要素って言うのは…?」

 

「あー、うん。知らん。」

 

知らんって…あのですねぇ…。

 

私が半目で若干の殺気を込めながら自分を見ている事に気付いた青空は少しだけ慌てて弁明を始めました。

 

「イヤ、この手のアビ発現に必要なナニかのそのナニかってのは人…と言うか、ガンプラ?それぞれなんだよ。今の海未さんと海未さんの“アルテミスガンダム”がこの謎アビを発現させるためにナニが足りねぇーのかってのは、神のみぞ知るならぬマザーシステムのみぞ知るってヤツなんだ。だから俺からはハッキリとコレが足りねぇーからアビが発現してねぇってのは言えねぇーんだわ。別にホラ吹いてテキトーに言ってるワケじゃねぇーからな?なんならにこちゃんや絵里さん辺りにでも聞いてみなって。俺とおんなじ答えが返ってるぞ?」

 

「はぁ…そうなのですか…。では私と私の“アルテミスガンダム”がそのナニかを満たさない限りは、この“????”と表記されている謎のアビリティは発現しない…と?」

 

「ですな。」

 

「ですか。」

 

私と私の“アルテミスガンダム”に足りないナニか…ですか…。

 

ぶっちゃけガンプラ作成もガンプラバトルも初心者丸出しでようやく自分の手でガンプラの改造も始めたばかりの私には、何もかもが足りな過ぎてナニが足りないのか全くこれっぽっちも想像出来ませんね。

 

まぁ今はこの使えない謎のアビリティの事は後回しにしておきましょう。

 

現状で使えないモノはどうやっても使えないので仕方ありません。

 

それよりも今はようやく完成したばかりな“アルテミスガンダム”の初陣が最優先です。

 

と、言いますか…

 

「あの…青空?」

 

「ん?」

 

「顔、とても近いですね♪」

 

「へ?」

 

これだけ顔が近くにあるのですから、もうこのままあの夜の海で告白した時の様に接吻しちゃいましょうか♪

 

ってかしちゃいましょう♪

 

ちゅ♪

 

と、私は私の顔の隣に顔を出してモニターを覗き込んでいた青空の頬に軽く口付けをしちゃいます♪

 

「んな!?ちょっ!?海未さん!?ナニしてんの!?」

 

「んっふふふふふ♪役得です♪」

 

「いや、役得って…(そりゃこっちのセリフなんじゃねぇーの?) 」

 

「おや?青空としては頬に口付けだけでは物足りませんか?やはここはぶちゅー♪っと、まうすとぅーまうすしちゃいましょうか?」

 

「いや、海未さん…ぶちゅーってなんか表現が古いって…。」

 

「ほら♪私は家柄故に古風なのですよ♪」

 

「さいで。」

 

「はい♪では緊張も解れた様なので早速“アルテミスガンダム”の初陣と参りましょう♪」

 

「緊張って…緊張するのはこの場合、新型の初出撃な海未さんなんじゃ…?」

 

「青空?ナニか言いましたか?」

 

「あ、いえ。なんでもねぇーです。はい。」

 

「よろしい♪」

 

青空は私が緊張していないと思っている様ですが、これでもちゃんと私だって緊張していたのですよ?

 

だからこそ、頬に口付けしちゃったりおちゃらけたフリをしたりと、緊張を誤魔化していたのです。

 

んふふふ♪まぁ口付けは本当に役得ではありましたが♪

 

頬にではありますけどね♪

 

今度は唇に直接口付けをしてあげますね♪

 

「さぁ!準備は万端!意気も揚々です!行きますよ!青空!」

 

「へいへいっと。」

 

青空は言葉では如何にも仕方なく、そしてダルそうに答えてはいましたが、その顔はニヤリと不敵な笑みを浮かべています。

 

青空もやる気満々ですね♪

 

実に、実に結構です♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“アルテミスガンダム”!園田 海未!いざ尋常に…参ります!!!」

 

指定されたらガンプラバトルシミュレーターの筐体に乗り込み、筐体の中央部分に“アルテミスガンダム”のデータが入ったGPベースをセットした私は、諸々の設定を終わらせると待ちきれません!とばかりにバトルロイヤルへと出撃しました。

 

長いようで短い発進ゲートを軽快に駆け抜けて本日のバトルフィールドに飛び出ると、眼下には何処までも続く鬱蒼とした森林地帯が広がっていました。

 

「巨木が連なる深い森…ここは確か“大森林フィールド”と言う名のバトルフィールドでしたでしょうか…。」

 

人間の身長の何倍もあるモビルスーツの全長よりも尚高い見事な巨木が折り重なる様に生い茂る大森林。

 

それが本日のバトルロイヤルのバトルフィールドとして選出されたこの“大森林フィールド”です。

 

確かこの“大森林フィールド”は少し前に私が真姫と2人でバトルロイヤルに出撃した時にも選択されたバトルフィールドですね。

 

あの時は“ビクザム”と言う名前のモビルアーマーと戦った記憶があります。

 

※正しくはビグザムです。

 

私と真姫が戦ったのは脚を異常に長く改造している個体でしたね。

 

前回に引き続き多少メタいお話になってしまいますが、ガンプライブ!作中ではたった数日前の事なのに何だかもう随分と前の事に感じてしまいます。

 

発進ゲートを潜り抜けて眼下に広がる“大森林フィールド”を見ながらそんな事をふと思い出していると、突如として“アルテミスガンダム”のコクピットの中にけたたましい警報音が鳴り響きました。

 

コクピット内に警報が鳴り響くと同時に背筋にゾクリと冷たいモノが走り抜ける感覚を感じた私は、咄嗟に“アルテミスガンダム”のスラスターを左右非対称に噴射させて身を捩(よじ)る様に“アルテミスガンダム”の半身を捻らせます。

 

その瞬間…。

 

「っ!?」

 

私の目の前を一条の桃色の閃光が走り抜けて行きました。

 

それが眼下の大森林から放たれた何らかのビームによる攻撃だと理解した刹那、私はすぐさま“アルテミスガンダム”を大森林へ向けて降下させたのです。

 

降下を始めると同時に、大森林のあちらこちらから“アルテミスガンダム”を狙って幾条ものビームが放たれ始めました。

 

あちらこちらから放たれ続けるビームに構わず降下を続けている最中に、何回か“アルテミスガンダム”にビームがかすりかけましたが、何とか私は無傷で大森林の中へと着地する事が出来ました。

 

あのまま空を飛び続けていたら、大森林の中から狙撃されまくってちょっとどころではなく危なかったですね…。

 

そう言えばかなり今さらですが、私の新しい愛機であるこの“アルテミスガンダム”には飛行アビリティがあるので普通に空を飛べるようです。

 

私の“アルテミスガンダム”の素体となっている“ケルディムガンダム”の動力源のじーえぬどらいぶ?でしたでしょうか?

 

ソレがあると空も飛べるとかなんとか花陽が言っていましたので、恐らくはそのお陰で私の“アルテミスガンダム”は飛行アビリティが最初から付与されていたのでしょうね。

 

空を飛ぶのは何だか不思議な感覚でしたが、まぁ現実世界でもその気になれば空の一つや二つ程度なら飛ぶ事が出来るので、何の問題もありません。

 

護国の剣士に不可能は無いのです♪

 

斬撃だって飛ばせるのですから空だって平気で飛んじゃいますよ♪

 

閑話休題♪

 

そんなこんなで大森林へと無事に降下した私は、改めてレーダーと目視で周辺を確認する事にしました。

 

確認しようとしたのですが…

 

「レーダーが効きませんね…みのふすきーりゅうし?なるモノが散布去れているのでしょうか?」

 

サブモニターの広域レーダーには何の反応も表示されてはいませんでした。

 

これはきっとみのふすきーりゅうし?やえぬじゃまー?、そしてじーえぬりゅーし?とか言う謎の物質のせいでレーダーが不能になっているに違いありませんね。

 

そうなると今回のバトルロイヤルではレーダー類は宛にならないと言う事ですね…。

 

出撃前の未発現の謎アビリティの時と同じで、使えないモノは使えないので仕方ありません。

 

今回は確りと目視で戦って行く事にしましょう。

 

それにしても…

 

「今日の“大森林フィールド”は随分と霧が濃いですね…。」

 

いわゆる“濃霧”と言うヤツでしょうか。

 

先程は確りと目視で戦って行きましょう♪とは言いましたが、これだけ霧が深いと厄介ですね…。

 

“大森林フィールド”特有の巨木と濃い霧による視界不良。

 

そこにガンダム世界特有の謎の物質によるレーダーの不能。

 

こうも視界が効かないとは本当に厄介ですね…。

 

今回の大森林の現状を知らずに呑気に空でも飛んでいる相手がいたりしたら、速攻で狙撃しちゃえるのですが…って言いますか、呑気に空を飛んいるとかそれってまるっきり先程までの私の事ですね…。

 

どうりで地上から狙撃されまくったワケです。

 

「はぁ…何時までも愚痴っていても始まりません。まずは一緒に出撃しているハズの青空との合流を目指すとしましょう!」

 

さしあたり一緒に出撃しているハズの青空との合流を目標にする事にした私が見たのは…

 

[[おぉーい!海未さーーーん!ドコだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

空中で華麗に舞うように…と言うには些か不恰好な、にこ辺りに言わせたのならば変態機動と言うヤツで大森林のあちらこちらから放たれ続けているビームや実弾による狙撃を回避しまくっている青空の“ザク・リヴァイブ”の姿でした。

 

って言いますか…

 

「バトルロイヤルと言う不特定多数が参加する公共(?)の場で全周波通信を使って人の名前を大声で呼ばないで下さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
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第15話「月華繚乱」そのさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今年最後の更新なQooオレンジでございます。
来年も完結目指して頑張って参ります。
何卒よろしくお願いいたします。













今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのさん 始まります。

















“μ's”初心者組の中では最も遅く完成した私の“アルテミスガンダム”。

 

その“アルテミスガンダム”の初陣で出撃したバトルロイヤルと言う不特定多数が参加する公共(?)の場で、何処かのおバカが大空をにこ曰く変態機動で舞いながらやらかしやがりました。

 

ナニをやらかしやがったのか…と言いますと…

 

[[海未さぁぁぁぁぁぁん!ドコだぁぁぁぁぁぁ!もうヤられちまったのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

ご覧の通り、全周波通信を使ってバトルロイヤルに参加しているファイターさん達にも丸聞こえになってるのにも関わらず、私の名前を大声で呼びまくっていやがるのです。

 

しかも今回はレーダー不能&地上は濃霧による視界不良なので、下手に空を飛んで移動してしまうと大森林のあちらこちらから狙撃されまくってしまうのですが、青空はそんな地上から放たれる狙撃のことごとくを例の変態機動で回避しまくっているのです。

 

その変態機動による回避のせいで余計に目立ってしまって、青空が全周波通信で呼び掛けてる私の名前がさらに目立つと言った悪循環に…。

 

青空が私の事を心配してくれているのは素直に嬉しいのですが、人前でこうも大声で名前を呼びまくっているのはどうかと思ったり思わなかったり………そうですね……取りあえずは撃ち落としましょうか。

 

そんなワケで私は“アルテミスガンダム”の狙撃システムを起動させます。

 

ガンダムタイプのモビルスーツ特有のV字型のアンテナ。

 

そのV字型のアンテナの基部になっている赤い部分が上部へと開き、その中から狙撃用のガンカメラが現れます。

 

狙撃用ガンカメラの起動完了と同時に、私は右手に持っていた大型ビームスナイパーライフルを上空へと構えます。

 

大型ビームスナイパーライフルのスコープと狙撃用ガンカメラ、そして“アルテミスガンダム”のメインモニターをそれぞれリンクさせ、メインモニターに表示されたターゲットサイトの中央に上空で未だに地上からの狙撃を回避しまくっている青空のおバカが操る“ザク・リヴァイブ”を捉え…

 

「狙い撃ちます!!!」

 

引き金を引きます。

 

引き金を引くと同時に、上空へと構えた大型ビームスナイパーライフルの銃口から桃色の閃光が放たれて行きました。

 

狙いは青空の“ザク・リヴァイブ”が回避をした瞬間。

 

再度スラスターを噴射させて再び回避行動に入る直前に、一瞬だけ機体が静止してしまうその瞬間を狙います。

 

その私の思惑通り、“アルテミスガンダム”が上空へと構えた大型ビームスナイパーライフルから放たれた桃色の閃光は、回避直後の一瞬だけ機体が静止した状態になる“ザク・リヴァイブ”へと向かって行きました。

 

完璧なタイミング。

 

そう思ったのですが…

 

《警告。左後方からの攻撃は最優先で全力回避を推奨します。》

 

[[あ?左後方…って!あぶなっ!?]]

 

回避不能な完璧なタイミングで放たれた筈の一撃は、ビームが直撃する瞬間にターゲットサイトに捉えていた“ザク・リヴァイブ”が何故か一瞬ぶれた様に見えたと思ったら、ギリギリの所で避けられてしまいました。

 

先程の“ザク・リヴァイブ”が一瞬ぶれて見えたのは一体…?

 

そんな事を考えていると…

 

[[チッ!いい加減に地上からの狙撃がウザぇーったらありゃしねぇーな!]]

 

《同感です。ならばとりま先程からこちらを狙撃しまくってる連中が居やがりますポイントを軽く爆撃しておきましょうか?》

 

[[だな。]]

 

全周波通信で青空とアイリが物騒なやり取りを始めたのです。

 

《マイクロホーミングミサイル、及びミサイルランチャー、アクティブ。なお今回はホーミングは一切しませんので悪しからず。》

 

[[ま、これだけミノフスキー粒子が濃けりゃしゃーねぇーっての。とりま…片っ端から吹き飛んどけってんだ!!!]]

 

《発射します。》

 

そして地上に向かって“ザク・リヴァイブ”の両肩のアクティブ・スラスターとバックパックに外付けされているミサイルランチャーから大量のミサイル&小型ミサイルをまるで雨の様に地上へと降らせ始めやがりました。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”から発射されたミサイルはもちろん私の“アルテミスガンダム”が身を隠している大樹にも降り注いで来ます。

 

これは狙撃後にすぐに位置を変えなかった私の完全なミスですね。

 

って!そんな冷静に反省している場合ではありません!

 

《ひゃっはー。汚物はまとめて消毒だー。》

 

[[おいおい、アイリさんよぉ…お前、ドコでそんな世紀末的なセリフ覚えて来たんだ?]]

 

《良いですか、マスター?ネットの海は広大なのですよ?》

 

[[さいで。]]

 

《ひゃっはー。》

 

未だに全周波通信を切っていない青空の“ザク・リヴァイブ”から聞こえてくる青空とアイリの何時ものグダグダなやり取りをを聴きながら、私は必死になってミサイルの雨が降る中“アルテミスガンダム”を走らせます。

 

当たり一面に次々と着弾するミサイル達が容赦無く爆発して、その爆発により周囲の樹木がどんどんと炎に包まれて行きます。

 

「えぇい!青空はなんて事をしやがるんですか!自然破壊も甚だしいです!!!」

 

森が焼かれて行く光景を見ながら、私は思わずそんな事を叫んでしまっていました。

 

だってそうではありませんか!

 

こんなにも大規模な自然破壊を現実でやってしまったら大問題を通り越してもうキ○ガイまっしぐらですよ!

 

私がミサイルの雨から逃げながら内心で青空の行為に対して憤慨していると、その青空の猛攻に耐えきれなかったかのか燃える大森林の中から数機のモビルスーツが上空へと飛び出して行くのが見えました。

 

[[この1つ目ジオン野郎の放火魔がぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[宇宙バケモノめ!地球をこれ以上は汚させて堪るかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!うぉぉぁぉぉぉぉぉ!!!青きぃ清浄なるぅ世界のぉためにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!]]

 

[[お前ぇぇぇ!!!そんなに戦争がしたいなら!地球じゃなく宇宙でしやがれぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

飛び出して行ったモビルスーツたちも何故か、本当に何故か、全機が全周波通信で何事かを叫んでいますが……最初の放火魔と最後の戦争がしたいならって言うのはまぁ何となくですが言ってる意味がわかりはするのですが、二番目の青き清浄なる世界の為にとは一体全体なんの事なのでしょうか?

 

恐らくは何かしらのガンダム作品のオマージュ?と言うヤツなのでしょうが、ガンプラバトルと共に各ガンダム作品の知識についても初心者な私としては、真姫的に言ってイミワカンナイと言うヤツですね。

 

何処かで聴いた記憶もあるようなないような気もするのですが…。

 

後で花陽辺りにでも聞いてみましょう。

 

花陽ならば無駄に無駄な知識を織り混ぜて無駄に長文で説明してくれるでしょうから。

 

それよりも取りあえずは…

 

「迂闊に飛び出したのならば遠慮なく狙い撃ちにするだけです!!!」

 

青空の爆撃に耐えきれずに上空へと飛び出した行ったモビルスーツ達をサクッ♪っと撃ち落としておきましょう♪

 

敵は減らせる時に容赦無く減らしておくのは古今東西あらゆる兵法の定石です♪

 

私は青空のミサイル攻撃の爆撃によって炎に包まれた大森林を駆け抜けるその歩みを一時止めると、片膝をつき手にしていた大型ビームスナイパーライフルを上空へと向けて構えます。

 

今回は先程青空の“ザク・リヴァイブ”を狙撃した時の様に頭部の狙撃システムを起動させている暇は無いので、大型ビームスナイパーライフルに取り付けられている狙撃用スコープだけで照準を合わせましょう。

 

標的は三機居ますが、私が狙うのべきなのは…!

 

「最後尾の真っ白な“ストライクガンダム”っぽいモビルスーツです!」

 

ビームサーベルを構えながら青空の“ザク・リヴァイブ”へと向かって行っている頭部以外は“ストライクガンダム”っぽい真っ白なモビルスーツ(えーっと、確かアレは“ストライクダカー”と言う名前のモビルスーツだったような気がしますが?)が標的です!

 

私はその真っ白に塗装された恐らくは“ストライクダカー”と呼ばれるモビルスーツの胴体部分へと素早く照準を合わせると、そのまま躊躇わず引き金を引きます。

 

引き金を引くと同時に私の“アルテミスガンダム”が上空へと構えた大型ビームスナイパーライフルから桃色のビームが放たれました。

 

大型ビームスナイパーライフルから放たれた桃色のビームは大森林の木々を掻き分ける様に真っ直ぐに飛んで行き、スラスターを噴射させて青空の“ザク・リヴァイブ”を目指していた真っ白な“ストライクダカー”を背中から貫きました。

 

桃色のビームにより背中から胴体を貫かれた真っ白な“ストライクダカー”はそのまま空中で爆発四散。

 

すると私の狙撃によって真っ白な“ストライクダカー”が爆散するのをまるで合図にしたかの様に、大森林のあちらこちらから大量のビームや弾丸が放たれ始めたのです。

 

そして大森林のあちらこちらから放たれた大量のビームや弾丸は、上空へと飛び出した残りの二機のモビルスーツへと襲い掛かって行きました。

 

結果、どうなったか?と言いますと…。

 

[[いゃぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

[[きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?]]

 

私が撃ち貫いて爆散した真っ白な“ストライクダカー”と同じ様に、空中に飛び出した他のニ機のモビルスーツ達も大森林からあちらこちらから放たれた攻撃に晒されて派手に爆発四散してしまったのです。

 

やはり戦場での迂闊な行動は死に繋がりますね。

 

まさに諸行無常です。

 

そんな諸行無常な戦場なのですが、現在進行形でレーダー不能&濃霧よる視界不良で地上での有視界戦闘推奨な状況にも関わらず飛翔し続けて空中で目立ちまくって迂闊な行動まっしぐらな青空は、大森林のあちらこちらから放たれた大量のビームや弾丸を例の変態機動で未だに平然と回避しまくっています。

 

青空は未だに瞬間的に超加速をする“soar”すら使わずに空中で回避行動を続けています。

 

その圧倒的な回避スキルを見ていると、ふざけていてもやはり青空の技量は凄いのだな…と実感してしまいますね。

 

身近で言えばにこや絵里の操縦技術も私から見たら凄まじいモノだなとは思いますが、青空の技量はその二人よりもさらに凄まじいです。

 

それはさておき。

 

「そろそろ青空と合流して真面目にバトルロイヤルを攻略するとしましょうか。」

 

このまま青空に暴れ続けられると、折角の私の“アルテミスガンダム”の初陣がグダグダのグダグダのグダグダになってしまいます。

 

そんなグダグダのグダグダのグダグダを防ぐ為にも、現在進行形で大暴れしている青空をさっさと地上に引き釣り下ろして地上での有視界戦闘推奨な非常に地味な森林戦に移行しちゃいましょう。

 

と、言うワケで…

 

「青空!遊んでいないで早くこちらへと来て下さい!」

 

私はサブコンソールを操作して通信回線を全周波通信に切り替えて、上空で地上からの攻撃を回避しまくっている青空へと呼び掛けました。

 

[[お!海未さん!良かった!やっと反応があった!おいアイリ!海未さんと合流するぞ!]]

 

《了解です。と言いますか、ウミからの通信があったポイントは先程の極めて危険な狙撃があった地点の直近なのは私の気のせいでしょうか?》

 

[[あ"ぁ"?んだテメェ?海未さんが俺を狙ったったとでも言いてぇのか?]]

 

《そうですね。端的に言えばウミが我々を狙ったのではないでしょうか?と私は言ったつもりですが?》

 

[[イヤイヤイヤイヤ!ねぇーから!海未さんが俺を狙ったとかガチでねぇーから!]]

 

《そうでしょうか?》

 

[[そんなんだよ!オラァ!アホな事を言ってねぇーで地上に降りるぞ!地上からの攻撃でヤベぇーヤツだけはメインモニターに表示!あと攻撃があった地点に一応はマーカー置いといてくれ!]]

 

《了解です。》

 

私からの全周波通信を受け取った青空はアイリと例のグダグダな会話を続けながら、こちらへと向かって降下して来ます。

 

何故か未だに全周波通信を開きっぱなしにしたままなので、青空とアイリの会話がバトルフィールドに筒抜けなのですが………良いのでしょうか?

 

そしてアイリが言った私が青空の“ザク・リヴァイブ”を狙った云々はまさに大正解なのですよね。

 

全周波通信で私の名前を大声で呼ばれて恥ずかしくて思わず狙い撃ちしてしまいました♪てへ♪とか口が裂けても言えませんが。

 

皆さんもどうかこの事はナイショでお願いしますね?

 

そうこうしている内に、青空の“ザク・リヴァイブ”がスラスターを逆噴射させながら私の“アルテミスガンダム”が待機している地点へと降りて来ました。

 

[[ふぅ…やれやれ。ようやく合流できたな。]]

 

《ですね。》

 

青空の“ザク・リヴァイブ”は着地すると同時に、その手を私の“アルテミスガンダム”の肩へと乗せて接触通信を送って来ました。

 

全周波通信をようやく切った様ですね。

 

「おい無事で何よりです。それにしても青空は随分と派手に暴れていましたね?」

 

[[おうよ。どうにもレーダーも視界も効かねぇから、チマチマと探すよりも派手に動き回ってこっちを見付けて貰った方が早ぇーかな?って思ってさ。]]

 

「平然と無茶をして…まぁ良いです。こうして無事に合流出来たのですから。」

 

さて、紆余曲折はありましたがこうして青空と無事に合流も果たせました。

 

いよいよ本格的に“アルテミスガンダム”の初陣と参りましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第15話「月華繚乱」そのよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

新年明けましておめでとうなQooオレンジでございます。
今年も何卒よろしくお願いいたします。














今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのよん 始まります。

















紆余曲折の末に青空と無事に合流を果たした私は、改めて“アルテミスガンダム”の初陣に挑む事にしました。

 

今回、私と青空が挑むのはモビルスーツの全長を軽く越える巨木が大量に広大な生い茂る大森林フィールド。

 

しかも濃霧により視界が、みのふすきーりゅうし?によりレーダーがそれぞれ効かない状況です。

 

先程の私を探していた時の青空の様に、大森林の上空へと飛び出せば濃霧の影響は少なくなりますが、そうすると地上から丸見えで大森林の内部に潜んでいる他のバトルロイヤル参加者達から集中攻撃待ったなしになってしまいます。

 

私には青空のみたいに飛行中に地上から集中攻撃を受けても平然と回避しまくる様な事はとても無理なので、今回は地道に地上を移動して敵機を探して行こうと思います。

 

それはそうと…。

 

「青空の“ザク・リヴァイブ”が背負っているその大型バックパックは邪魔ではないのですか?」

 

私の“アルテミスガンダム”の隣で大森林フィールドを闊歩する青空の“ザク・リヴァイブ”。

 

その背中に背負われている大型のバックパックブースターを見ながら、私はこの木々が生い茂る狭い森林でその大型のバックパックブースターは移動の邪魔では無いのか?と思い、その事を青空へと聞いてみました。

 

[[あー、まぁ邪魔って言ったら邪魔だな。]]

 

《パージしますか?》

 

[[だな。アクティブ・スラスターも外しとくか。]]

 

《ですね。それではバックパックブースターとアクティブ・スラスターをパージします。》

 

[[おうよ。やってくれ。]]

 

私の問い掛けに対して、青空は“邪魔って言ったら邪魔だな”と答えを返して来ました。

 

そしてその返答の後に青空はアイリと何事かを話し合ったかと思うと、何時もの“おうよ”と言う返事とほぼ同時にバシュ!と何か形容し難い音が周囲に鳴り響きました。

 

音の発生源は青空の“ザク・リヴァイブ”。

 

その背中に背負われている大型バックパックブースターと両肩のアクティブ・スラスターでした。

 

“ザク・リヴァイブ”の背中に背負われていた大型バックパックブースターと両肩のアクティブ・スラスターは、バシュ!と言う音と共に機体から分離してどしーん!と地面へと落下してしまいました。

 

「はい?」

 

“ザク・リヴァイブ”から突然外れた大型バックパックブースターとアクティブ・スラスターを見た私は、その光景に対して思わず自分でも随分と間抜けですねーと思える程度にはお間抜けな声を漏らしてしまいました。

 

[[うっし。これで軽くなったな。]]

 

《ダイエット成功ですね。》

 

[[機体各部に異常は?]]

 

《パーフェクトな私がパーフェクトに管理をしているのですよ?この程度で異常が発生するとマスターは本気でお思いですか?》

 

[[ったく…様式美ってヤツで一応の確認しただけだろ。毎度毎度一言多いんだっての。]]

 

《マスターの普段の無謀な行いを見ていると一言多くもなるってモノです。例えば先程の空中での大回避祭り等は機体にかなりの無茶をさせていましたよ。私が各部のスラスターを完璧に制御してマスターの望むミリ単位の機動に対応していなければ、今頃は空中で動力部やスラスターに異常が発生して最悪オーバーヒートで爆散して大森林の肥やしになっている所でした。》

 

[[なんかすんません…。]]

 

《まぁいいです。取りあえずは猛省して反省して悔恨しまくって私に最大限の感謝を捧げて下さい。》

 

[[あ、はい。]]

 

私が思わずお間抜けな声を漏らしている一方で、青空とアイリは何事も無かったかの様に何時ものやり取りを繰り広げています。

 

その余りにも何時も通りなやり取りに、私は再び思わず声を張り上げてしまいました。

 

「ちょっ!?青空!?バックパックブースターや両肩のスラスターを外してしまって…って言いますか!そもそも外れるのモノなのですか!?」

 

普通の機体はバックパックに強固に接続されているブースターや、“ザク・リヴァイブ”のあの無軌道な機動を補助するアクティブ・スラスターがあぁも簡単に外れてしまうモノなのですか?

 

[[ブースターが損傷した時に下手したら爆発しちまって、その爆発で機体自体にダメージを受けちまう可能性もあるからな。そうならない為にもすぐにパージ…つまりは強制的に取り外しできるようにはなってるんだよ。他にも今回みたいに狭い場所での戦闘だとデカい背負いモノや両肩から張り出すように設置されているアクティブ・スラスターは邪魔になるからな。]]

 

私の問いに対して青空はごくごく普通にそう返して来ました。

 

その答えを聞いて私はあぁも簡単に機体から取り外しが出来てしまった事に納得してしまいました。

 

確かに攻撃を受けて外付けの兵装やブースター等が損傷してまった場合は、すぐに取り外ししなければ最悪は爆発してしまいます。

 

仮に今後、私も青空の“ザク・リヴァイブ”の様に外付けの兵装やブースター等を設置した時は、同じ様な設定を準備しなければいけないのでしょうね…。

 

その時はまた青空に色々と教えて貰っちゃいましょう♪

 

もちろん二人きりで♪

 

それにしても背中の大型バックパックブースターと両肩のアクティブ・スラスターを取り外した青空の“ザク・リヴァイブ”は見た目だけで言えば、両腕のシールド以外はただの“ザク”ですね。

 

私が背中の大型バックパックブースターと両肩のアクティブ・スラスターを外して随分とすっきりとした青空の“ザク・リヴァイブ”を観察していると…

 

「あっ…!」

 

メインモニターの端に一瞬だけ何かが光った…ような気がしました。

 

「青空!あちらに何か!」

 

[[おうよ!こっちも見えた!戦闘光…ってよりも何かこう…モノアイが火か的な光だったけど…。]]

 

あぁ。

 

確かに先程の光はモノアイが光った時の光に似ていましたね。

 

と言うことは…?

 

「青空の“ザク”のようなモノアイを持った機体がこちらを見ていた…と言う事でしょうか?」

 

[[かもな。仕掛けて来てねぇーって事は退いたのか?]]

 

「退いた理由…例えばあちらは単機でこちらは二機編成だったから…とかでしょうか?」

 

[[あり得るな。もしくは退いたように見せ掛けて、こっちを誘ってるのか…だな。]]

 

退いた様に見せ掛けてこちらを誘っている…その場合は先程の仮想モノアイ機の他にも敵機が居る可能性が高いですね。

 

もしくは何かしらのトラップを仕掛けているとか?

 

あとは…迎撃が容易な地形へと誘っているとかでしょうか?

 

「退いたにしろ待ち構えているにしろ、せっかく見付けた敵機です!虎穴に入らずんば虎子を得ず!ここは追い掛けましょう!」

 

例えトラップが待ち構えていたとしても、そのトラップごと撃ち抜いて斬り捨ててやりますよ!

 

[[ん。海未さんがそうしたいならそうするさ。。とりま前衛には俺が出るから海未さんは後ろを頼む。]]

 

「はい♪ばっちり任されちゃいますね♪」

 

視界不良&木々が邪魔で狙撃には最悪のコンディションですが、やってやれない事はありません!

 

それに狙撃が無理でも私の“アルテミスガンダム”にはGNビームピストルⅡと言うピストルなのに連射出来ちゃえる中・近距離用の武装もあります♪

 

援護はばっちり♪お任せ下さい♪

 

[[んじゃま、ぼちぼち行くとしますか。]]

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グダグダとお話をしていたらまるでこちらを誘っているかの様に輝いたモノアイっぽいひとつの光。

 

そのモノアイっぽい光を追う事にし決めた私と青空は、それぞれの乗機を駆って大森林の木々を掻き分ける様に移動を始めました。

 

そして例の仮想モノアイ機のモノアイがぐぽーん♪と光ったていたであろう場所まで私と青空は移動して来ました。

 

[[……………なんだこりゃ…。]]

 

「落とし穴…ですよね?」

 

私と青空がそこで見たのはなんと言いますか…一言で言えば上記の台詞で私が言っている通りに“落とし穴”。

 

しかもこれでもか!と言う程に見え見えな隠す気が一切無い落とし穴でした。

 

[[罠…か?]]

 

「はい?いや、普通に落とし穴は罠ですよね?」

 

[[あー、いや。そうじゃなくて、この見え見えな落とし穴が何かしらのブラフで、コイツを陽動にして他の罠が仕掛けられてるのか?って事だよ。]]

 

「あぁ…なるほど。」

 

確かにそれはあり得そうな可能性ですね。

 

この見え見えな落とし穴を警戒して迂回したり引き返したりしたら他の罠が発動したりする…………と言いますか、警戒したり迂回したりするのですか?これだけ見え見えなはっきり言ってアホ丸出しな穂乃果が作ったような落とし穴を…?

 

もうこの落とし穴を飛び越えるだけでいいような気が…?

 

そこまで考えてふと私は自分の思考がまるで誘導されているかの様に、この見え見えでアホ丸出しな落とし穴を侮って適当にあしらおうとしている事に気付きました。

 

青空がこれだけ見え見えな落とし穴を警戒したのは見え見えな落とし穴過ぎてよっぽどのアホが設置したモノでは無い限りは必ず何かしら他の罠が仕掛けられているかも?と考えたからなのですね。

 

私は危うくこのアホ丸出しな見え見え過ぎる落とし穴を侮って他に仕掛けられているであろう罠に引っ掛かってしまう所でした…。

 

[[とりま周辺を軽く調べといてみるか。]]

 

「ですね。」

 

私と青空は短く言葉を交わすと、それぞれこのアホ丸出しな見え見えの落とし穴の周辺を用心深く探索してみる事にしました。

 

そうですね…例えばこの巨木の裏側に爆発物等が設置されていたりは……しませんでしたね。

 

あとは…頭上に何かしらの落下系の罠が設置されていたりは……これも無いようですね。

 

このアホ丸出しな見え見えの落とし穴に注目している内に遠距離から攻撃とか…………この濃霧ではそもそも遠距離攻撃自体が厳しいですね。

 

そんな事を内心でつらつらと考えながらも、私はこのアホ丸出しの見え見えな落とし穴周辺を探索します。

 

青空も私同様に周辺を警戒しながら探索をしている様ですが、どうやらあちらも未だに何も見付けられてはいない様です。

 

それから私も青空もしばらく周辺を警戒しながら探索を続けたのですが…。

 

[[なんもねぇーな。]]

 

「何もないですね。」

 

結局は私達が警戒していたようなこのアホ丸出しな見え見えの落とし穴を陽動に使用した他の罠らしい罠は何も見付ける事は出来ませんでした。

 

「どうやら見た目通りにただのアホ丸出しな見え見えの落とし穴だった様ですね。」

 

杞憂。

 

その一言に尽きますね。

 

[[これだけアホ丸出しな見え見えな落とし穴がただのアホ丸出しな見え見えの落とし穴なワケねぇーって思ったんだけどなぁ…。]]

 

「正真正銘のただのアホ丸出しな見え見えの落とし穴でしたね。」

 

きっとこのアホ丸出しな見え見えの落とし穴を仕掛けたのは穂乃果の様な人物だったのでしょうね。

 

「警戒し過ぎて無駄な時間を使ってしまいました。もうこのアホ丸出しな以下略の落とし穴は放置して先に進みましょう。」

 

[[うぃー…。]]

 

気の抜けた返事ですね。

 

まぁ実際、あれだけ警戒していたアホ丸出しな以下略の落とし穴が空振りに終わった事で気が抜けてしまったのでしょうね。

 

仕方ないと言えば仕方ないのですが。

 

そんな事を思いながらも、私は青空の“ザク・リヴァイブ”を先頭にして再び敵機を求めて大森林フィールドを進む事にしました。

 

私の“アルテミスガンダム”と青空の“ザク・リヴァイブ”がそれぞれ例のアホ丸出しな以下略の落とし穴に背を向けて歩き出したその時……ズボッ!と言う何処かお間抜けな音が静かな大森林に響いたのです。

 

同時に…

 

[[っ!海未さん!後ろ!!!]]

 

私の前方を歩いていた青空が振り返り様に大声を上げました。

 

後ろ。

 

その言葉に反応して咄嗟に振り返った私が見たのは、例のアホ丸出しな以下略の落とし穴を突き破ってナニかが飛び出して来た光景でした。

 

例のアホ丸出しな以下略の落とし穴を突き破って飛び出して来たナニか。

 

それは頭部と胴体が一体化した様な楕円形に近い体型と長い腕。

 

そして長い腕の先端には鈍色に輝く螺旋の衝角…つまりはドリルですね。

 

そんな楕円形の体型に長い腕の先端にドリル取り付けられたモビルスーツが例のアホ丸出しな以下略の落とし穴から飛び出して来ていました。

 

飛び出して来たモビルスーツはぐぽーん♪と輝くモノアイがこちらを私の“アルテミスガンダム”を見下ろしながら、その両腕のドリルを激しく回転させ始めます。

 

狙いはまぁ間違いなく私の“アルテミスガンダム”でしょうね。

 

[[海未さん!危ねぇ!下がれ!!!]]

 

ギュイン♪ギュイン♪とドリルの回転が激しさを増して行く中、青空が乗機の“ザク・リヴァイブ”を反転させながら私へと後退しろと言って来ますが…

 

「問題ありません。」

 

青空は忘れてしまっている様ですね。

 

私がただの狙撃手では無いと言う事を。

 

何せ私は…

 

「近接戦闘もばっちこーい♪な狙撃手なのですから!!!」

 

私は手にしていた大型ビームスナイパーライフルを手放し、振り向き様に腰から刀を…ガンプラバトルでの私の愛刀である“妖刀・嫁斬丸”を抜き放ちます!

 

「護国園田流!“一刀一閃”!!!」

 

護国園田流の居合術。

 

その初歩にして奥義たる“一刀一閃”。

 

鋭く振るわれた居合いの一閃は“アルテミスガンダム”へと迫っていたドリルを物ともせずに、ドリルごとアホ丸出しな以下略の落とし穴から飛び出して来たモビルスーツを斬り裂きました。

 

“妖刀・嫁斬丸”を振り抜くと同時に爆散するドリル付きのモビルスーツ。

 

その爆散の音をまるで合図にしたかの様に…

 

[[おうおうおうおう!ぞろぞろと出て来やがった!!!]]

 

地面から次々と私が斬り倒したモビルスーツと同じ仕様のモビルスーツが飛び出して来たのでした。

 

「青空!このモビルスーツの名前は!」

 

[[“アッガイ”だ!腕にドリルが付いちゃいるが間違いねぇ!]]

 

地面から飛び出して来たこのモビルスーツは“アッガイ”と言う名前のモビルスーツなのですね。

 

ドリルが取り付けられているので差し詰め“ドリルアッガイ”とでも言った所でしょうか。

 

その“ドリルアッガイ”。

 

ざっと見渡して確認出来る数はおおよそ四機。

 

私が斬り倒した一機を合わせて五機編成のチームだったのでしょうね。

 

それはそれとして。

 

「このまま私が前衛に出ます!行きますよ!青空!」

 

[[おうよ!!!]]

 

ようやく出会えた敵機です。

 

一機残さず平らげて差し上げましょう!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第15話「月華繚乱」そのご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場本戦1日目なQooオレンジでございます。
極星器…なかなか落ちませんねぇ…。












今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのご 始まります。

















例のアホ丸出しな見え見えな落とし穴から飛び出して来た両手にドリルが取り付けられた合計五機の“アッガイ”。

 

両手にトリルを…といちいち言うのは面倒なので、取りあえずは略して“ドリルアッガイ”とでも呼びましょうか。

 

その五機の“ドリルアッガイ”の内、真っ先にアホ丸出しな以下略の落とし穴から飛び出して私の“アルテミスガンダム”へと襲い掛かって来た一機は、私の愛刀“妖刀・嫁斬丸”でさっくり♪と真っ二つに両断して差し上げました♪

 

これで“ドリルアッガイ”は残り四機。

 

最初に襲い掛かって来た一機を斬り捨てる為に大型ビームスナイパーライフルを手放し“嫁斬丸”を抜き放った私は、バックアタックを仕掛けて来た残り四機の“ドリルアッガイ”へと近接戦闘を仕掛ける為に前衛へと出る事にしました。

 

これにより、前衛へと出る事になった私の代わりに、今まで前衛位置に居た青空が今度は後衛になる事に。

 

“ドリルアッガイ”達が私達の後方から襲い掛かって来たので、ちょうど私と青空の前衛後衛の位置が逆になる形ですね。

 

そんなわけでバックアタックを仕掛けて来た“ドリルアッガイ”達に対して、私が前衛へと出る事になりました。

 

“ドリルアッガイ”達は完全に死角の地中から奇襲を仕掛けたにも関わらず、私に仲間を一刀両断された事でこちらを警戒しているのか、何処か攻めあぐねたかの様に間合いを計りつつこちらの様子を伺っています。

 

このままでは埒が明かないので、あちらから攻めて来ないのであればこちらから攻める事にしましょうか?と、私が一歩“ドリルアッガイ”達へと踏み出そうとすると、それよりも先に後方に位置していた青空の“ザク・リヴァイブ”が行動を開始しました。

 

[[くたばれってんでよ!このクソモグラモドキが!]]

 

“モグラモドキ”?

 

地面から飛び出して来たので“モグラモドキ”なのでしょうか?

 

ですが地中で生活しているモグラは基本的には余り地面から飛び出しては来ない(実はそれなりには地上に出ては来てるらしいです。)ので、あの様に地中から飛び出して来て襲い掛かって来た連中をモグラモドキと言うのは適切では無い気が…?

 

それはそうと、青空は“モグラモドキ”と大声で言い放ちながら、“ザク・リヴァイブ”の右手に持たせていたビームマシンガンを一番手前に位置していた“ドリルアッガイ”へとぶっ放しました。

 

“ザク・リヴァイブ”が前方へと構えたビームマシンガンから絶え間なく放たれる黄色のビーム弾は、青空が狙った一番手前の“ドリルアッガイ”へと殺到して行きます。

 

青空に狙われた一番手前の“ドリルアッガイ”はこの攻撃に対して回避行動を取らずに、代わりに両腕を機体の前面にクロスさせる様に差し出して防御の体勢を取りました。

 

この行動に私はシールドを機体前面に構えて防御するなら兎も角、ただ腕をクロスさせただけの防御体勢だなんて無駄な事を…と思ったのですが…。

 

[[弾いた!?チッ!ビームコーティングかよ!!!]]

 

青空の“ザク・リヴァイブ”が乱射したビームマシンガンの黄色のビーム弾は、“ドリルアッガイ”に着弾すると同時に弾かれた様に霧消してしまったのです。

 

ビームコーティング…確かビーム攻撃に対する防御手段の一つでしたでしょうか?

 

ビーム攻撃に対する絶対的な防御力を誇るIフィールドとは違い通常のビームコーティング程度ならば、私の使用している大型ビームスナイパーライフル等の高出力ビーム攻撃で多少軽減される程度でダメージを与える事も可能なはずです。

 

まぁ今の私はもう刀の間合いであ近接戦闘の距離に入っているので、先程手放した大型ビームスナイパーライフルを拾って来て使用する…だなんて迂遠な事はしませんが。

 

何せある程度歩み寄って刀を振るえば斬れる距離に相手がいるのです。

 

ただただざっくり♪と斬れば良いだけ…ですね♪

 

兎も角、あの“ドリルアッガイ”達にはビームコーティングが施されていて、通常のビーム攻撃は鬼門みたいです。

 

そんなビーム攻撃を防いだ先頭の“ドリルアッガイ”は青空の“ザク・リヴァイブ”からのビームマシンガンの連射が止むと、クロスさせていた両腕を解き前方の“ザク・リヴァイブ”へ突き出しました。

 

“ドリルアッガイ”が両腕を前方へと突き出すと同時に、その両腕の先端に取り付けられているドリルがまるで花の蕾が開くかの様に展開されて、その中から円形に配置された五つの銃口が飛び出して来たのです。

 

あれって恐らくはガトリングガン…ですよ?

 

私は刀を振るう事を生業とする家柄的に刀剣類には多少の知識があるのですが、銃器類に関してはそこまで詳しくはないのであれがガトリングガンかどうかは判断しかねます…。

 

取りあえずはガトリングガンと仮称しておきましょう。

 

“ドリルアッガイ”はそんなドリルの中から突き出した五連ガトリングガンを、青空の“ザク・リヴァイブ”へ向けて放ち始めました。

 

“ザク・リヴァイブ”へと放たれた五連ガトリングガンを見て、私はあの武装がガトリングガンではなかった事を理解しました。

 

ではアレが何なのか?と言いますと、ビームガトリングガンですね。

 

ガトリングガンとビームガトリングガン。

 

皆さんはイヤイヤイヤ!それってほとんど変わらないじゃないか!とお思いになるかもしれませんが、肝心の撃ち出される弾丸の種類が違うのでここは誠実に謝罪して訂正させていただきますね♪

 

そんな事を内心で考えている最中にも、先頭の“ドリルアッガイ”の五連ビームガトリングガンから放たれた大量のビーム弾は青空の“ザク・リヴァイブ”へと押し寄せて行っていました。

 

ちょうど先程の攻防とは真逆の光景ですね。

 

この五連ビームガトリングガンの攻撃に対して、青空がどうしたかと言いますと…。

 

[[はっ!んな豆鉄砲が効くかってんだよ!!!]]

 

“ザク・リヴァイブ”の両腕に装着されている大型のシールドを機体前面にに構えて、“ランドセル”と呼ばれるザク特有の背中のスラスターを盛大に噴射させながらビーム弾を掻き分ける様に突っ込んで行ったのです。

 

奇しくも青空が選択した行動も先程の“ドリルアッガイ”と同じく回避ではなく防御でした。

 

違いがあるとするならば“ドリルアッガイ”は立ち止まっての防御で、青空の“ザク・リヴァイブ”は移動(突撃)しながらの防御。

 

そのくらいでしょうか。

 

大型シールドを機体前面に構えて青空の“ザク・リヴァイブ”は“ドリルアッガイ”が放ち続ける五連ビームガトリングガンのビーム弾を物ともせずに突き進み続けて…

 

[[“Accel”!!!]]

 

地面を蹴る様に“soar”を発動させ一気に距離を詰めて行きました。

 

そして“ザク・リヴァイブ”は“soar”の超加速によって一気に“ドリルアッガイ”の懐へと入り込むと、右腕側の大型シールドを“ドリルアッガイ”へと突き付けて…

 

《圧縮エネルギーカートリッジロード。ピアッシングシールド、アクティブ。》

 

[[おうよ!ぶち抜け!バンカー!!!]]

 

大型シールドの先端部分から細く鋭いビームの針?を撃ち出して“ドリルアッガイ”を貫いたのでした。

 

ピアッシングシールド。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”の持つ大型シールドの先端部分に仕掛けられた必殺攻撃(?)ですね。

 

必殺…つまりは“必ず殺す”のその名が示す通り、青空の“ザク・リヴァイブ”が放ったビームニードルはビームコーティングもその厚そうな装甲すらも物ともせずに“ドリルアッガイ”の胴体部分…恐らくはコクピット部分を貫通しました。

 

この青空の“ザク・リヴァイブ”と先頭に居た“ドリルアッガイ”の一連の攻防が終わると同時に、三機にその数を減らした残りの“ドリルアッガイ”達が意を決したかの様に一斉に動き出して来たのです。

 

残り三機に数を減らした“ドリルアッガイ”達は私の“アルテミスガンダム”を中心に散開したかと思うと、タイミングを合わせて三方向から一斉に襲い掛かって来ました。

 

三機が三機共、その腕の先端に取り付けられているドリルを激しく回転させながら私の“アルテミスガンダム”を貫く為に突進して来ます。

 

さて、この三方向からの同時突進攻撃…どの様に対処しましょうか?

 

私がそう考えたのは一瞬。

 

その一瞬の思考で私が選択し実行した行動は…

 

「護国園田流!円舞!“散り神楽”!!!」

 

自身…今回の場合は自機である“アルテミスガンダム”を中心にぐるぐると回転しながら、円陣の斬撃結界の範囲内に侵入した対象を斬り刻む護国の剣技の一つ“円舞・散り神楽”と言う技でした。

 

三機の内の二機の“ドリルアッガイ”はこの円陣の斬撃結界を恐れずに突っ込んで来ます。

 

結果、果敢にも突っ込んで来た二機の“ドリルアッガイ”は“散り神楽”による斬撃結界によってその身を散り散りに斬り刻まれて、無惨にも大森林の大地へと骸を晒す事になりました。

 

これで“ドリルアッガイ”は残り一機。

 

その残り一機の“ドリルアッガイ”は無惨にも散った仲間達の様子を見て、近接戦闘を仕掛けるのは危険だと判断した様で、両腕のドリルの回転を止めてバックステップで私の“アルテミスガンダム”から距離を取りました。

 

バックステップで私の“アルテミスガンダム”から距離を取った“ドリルアッガイ”は、回転の止まったドリル腕をこちらへと突き出します。

 

その姿は先程、青空の“ザク・リヴァイブ”と交戦していた“ドリルアッガイ”と同じ様な姿でした。

 

となると当然、“アルテミスガンダム”から距離を取った“ドリルアッガイ”が取る行動は…。

 

「両腕のビームガトリングガンでの中距離射撃ですね!!!」

 

ドリルの内部に仕込まれたビームガトリングガンによる射撃攻撃。

 

そんな私の読み通りに“ドリルアッガイ”は両腕のドリルを花が開くかの様に展開させて、中から現れたビームガトリングガンを私の“アルテミスガンダム”へと向けて来ました。

 

そしてドリル腕内部のビームガトリングガンが現れるとほぼ同時に始まるビーム弾の連射。

 

“アルテミスガンダム”を蜂の巣にするべく襲い掛かって来る無数のビーム弾に対して、私は機体を右手側に生えている巨木の影へと移動させました。

 

“アルテミスガンダム”が巨木の影に入った瞬間、“ドリルアッガイ”が放ち続けているビームガトリングガンのビーム弾が巨木を容赦なく穿ち出します。

 

ですが流石はモビルスーツの全長よりも遥かに高い立派な巨木。

 

絶え間無く放たれ続けるビーム弾を受け止めて見事に“アルテミスガンダム”を脅威から守ってくれました。

 

それでも巨木とは言えいつまでもこのままではいずれはビーム弾によってズタボロにされてしまいます。

 

素早く次の行動へと移らなければいけません。

 

私は右手に握っていた“嫁斬丸”を左腰の鞘へと納刀し、背中のスラスターの外側にそれぞれ取り付けられている二丁のGNビームガンⅡを取り出しまして。

 

“アルテミスガンダム”の両手にそれぞれ握らせたGNビームガンⅡの感触を確かめつつ…

 

「いざ!参ります!!!」

 

一気に盾代わりにしていた巨木の影から飛び出します!

 

巨木の影から飛び出した私は右手に握らせたGNビームガンⅡの銃口を“ドリルアッガイ”へ向けて、照準も適当なままに引き金を引き絞りました。

 

パッパッパッパッパッ!っとGNビームガンⅡからは私が想像していたよりもずっと軽快にビーム弾が断続的に放たれます。

 

このGNビームガンⅡよる攻撃に対して、“ドリルアッガイ”は防御する素振りすら見せずにゆっくりとした動作でこちらを向いただけで、それ以外の反応は何もありませんでした。

 

恐らくは…いえ、確実に、自機である“ドリルアッガイ”にはビーム攻撃に対して高い防御力を持つビームコーティングが施されているので、この程度のビーム攻撃には焦る必要も無いと思っているのでしょうね。

 

まぁ実際、私もビームコーティングが施されている機体相手にこのGNビームガンⅡでの攻撃が通用するとは思ってはいませんが。

 

私は“ドリルアッガイ”に攻撃を続けながら、左手に握らせたもう一丁のGNビームガンⅡを頭上へと向けて放ちます。

 

左手のGNビームガンⅡで狙うのは先程の“ドリルアッガイ”のビームガトリングガンの攻撃から盾代わりとなって私の“アルテミスガンダム”を守ってくれた巨木…から伸びる枝。

 

枝と言えどもただの枝ではありません。

 

なんと言ってもモビルスーツの全長を遥かに越える大きさを持つ巨木の枝です。

 

その枝も当然ながら非常に大きな物になります。

 

そんなとても大きな枝を狙って放ったGNビームガンⅡのビーム弾は、次々と巨木の枝を貫いて巨木から切り離して行きます。

 

巨木から切り離された枝達は重力に従って落下して行き…

 

ドシンっ!

 

と大きな音を立てながら地面へと降り注ぎました。

 

憐れにもそんな巨木の枝の落下に巻き込まれてしまったのは先程まで悠然とGNビームガンⅡの攻撃を受け止めていた“ドリルアッガイ”。

 

“ドリルアッガイ”は次々と降り注ぐ巨木の枝に押し潰されてぺしゃんこになってしまいました♪

 

そう♪私の狙いは巨木の枝によって“ドリルアッガイ”をぺしゃんこにしちゃいましょう♪と言うモノだったのです♪

 

まぁぶっちゃけちゃいますと、別に策を弄せずとも近付いて“嫁斬丸”で斬り殺しちゃえば良かったんですけどね♪

 

ですが今日のバトルは一応“アルテミスガンダム”の初陣兼実戦テストでもあるので、出来るだけ全ての武装の使用感を確認しておきたかったのです。

 

なので最後まで残った“ドリルアッガイ”にはGNビームガンⅡの使用感を確かめる為の犠牲になって貰っちゃいました♪

 

ともあれ…

 

「これで“ドリルアッガイ”の殲滅は完了ですね♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第15話「月華繚乱」そのろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回も無事に古戦場を生き抜いたQooオレンジでございます。
今回の個人的MVPは最終フラウとバレンタインスカーサハかなぁ…と。











今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのろく 始まります。


















アホ丸出しな見え見えの落とし穴。

 

そのアホ丸出しな見え見えな以下略の落とし穴(以下略になってませんね…)周辺の地中から突如現れた両腕がドリルになっている“アッガイ”…仮称“ドリルアッガイ”。

 

そんな五機編成の“ドリルアッガイ”を青空と協力して無事に殲滅した私達は、次の獲物を求めて再び大森林の探索を始めました。

 

私は“ドリルアッガイ”との戦闘が始まる直前に放り投げた大型ビームスナイパーライフルを拾って武装を収納出来る仮想空間“武装領域(ウェポン・ストレージ)”へとしまい、代わりに取り回しやすいGNビームガンⅡを“アルテミスガンダム”の両手にそれぞれ持たせると周辺を警戒しつつ巨木の連なる森を進みます。

 

濃霧による視界不良で何処から敵機が襲って来るかわからない…と言うのは中々にスリリングですね。

 

リアルでならこのような濃霧による視界不良な戦場でも、周辺の気配を探れば簡単に何処にナニがあるか、誰が居るかを察知する事が出来るのですが…。

 

残念ながらガンプラバトルシミュレーターではそうも行きません。

 

まぁ修練を積めばワンチャン?とか思ったりしなかったりもしますけど。

 

何せ護国の剣士に不可能はありませんので♪等と考えながら、私が周辺を警戒していると…

 

[[そう言えば海未さん、“アルテミスガンダム”での初戦闘だったけどどうだった?]]

 

と、青空が話し掛けて来ました。

 

「どうだった?ですか…そうですね…。」

 

“アルテミスガンダム”での初戦闘はどうだった?と言う青空の問いに対して、私は先程までの五機編成の“ドリルアッガイ”達との戦闘を思い返します。

 

出撃直後に全周波通信で大声で私の事を呼びながら探していた青空を狙撃したりその青空が始めた爆撃に堪らず飛び出して襲い掛かって行った機体を狙撃したりと、実は厳密には先程の“ドリルアッガイ”との戦闘は“アルテミスガンダム”の初戦闘ではなかったのですが…それを言ってしまうと青空を狙撃した事がバレてしまうのでここは黙って先程が初戦闘だったと言う事にしておきましょう。

 

「私が以前まで使用していた“ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)”よりも機体の反応が若干良い気がしましたね。刀を振るう際の踏み込みが今までよりも断然に良い感じ…とも思いましたね。」

 

居合いを放った際の腕の“しなり”も今までの“ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)”より優れていましたね。

 

総合的に刀を振るっての近接戦闘は今までの“ジム・スナイパーⅡ(高機動パック装備♪)”よりもしやすい様な気がしました。

 

[[反応が良いってのはわかるけど踏み込み、ねぇ…(いや、わかるようなわかんねぇーような…まぁいいや。) ]]

 

青空の問いに対して私なりに答えたつもりなのですが…なんで青空は微妙そうな声色で返事を返して来ているのでしょうか?

 

[[武器の方は?例のアレな名前の刀と大声ビームスナイパーライフルは前から使ってるヤツだけど、GNビームガンⅡは“アルテミスガンダム”になってからの新武装だろ?ジムスナⅡが持ってたブルパップマシンガンとは結構使用感が違ってなかったか?]]

 

「GNビームガンⅡですか?私としては特には使用感の違いは気にはならなかったですね。むしろ思っていたよりも速射性が高くて驚きはしました。GNビームガンⅡは基本的にはサブウェポンで牽制用の武装として考えていましたので、威力はともかくあの速射性は実に好ましく思いましたね。」

 

[[あー、弾をばらまく系の連射の効く牽制用サブウェポンって使いやすいもんな。]]

 

青空は私のGNビームガンⅡに対する感想を聞いて何かしら共感するモノがあったようで、うんうんと言った感じで返事を返して来ました。

 

青空は何時も連射が効くマシンガン系銃器を使っていますからね。

 

共感してくれるのにも頷けます。

 

[[ま、問題がなさそうだったらいいさ。あと試してねぇーのは脚部に内蔵されてるビームサーベル…はどこまで行ってもただのビームサーベルだから良いとして、“トランザム”くらいか?]]

 

「えーっと…“トランザム”とは確か“アルテミスガンダム”の素体に使った“ケルディムガンダム”に備わっていた機体性能が一時的に上昇するアビリティでしたよね?」

 

[[おうよ。厳密には“ケルディムガンダム”だけのアビリティじゃなく、OO系のガンダムタイプや他のGNドライヴ付きが使えるヤツだな。]]

 

「そこら辺の違いは私にはよくわからないので取りあえずは放置しておきますね♪」

 

[[あ、はい。]]

 

“トランザムシステム”…私の“アルテミスガンダム”に備わっているのは何故か“トランザムシステム(弱)”と表記されているのですが、アビリティ説明によるとこれは使用すると機体性能が上昇する代償に、制限時間が終わると逆に機体性能が低下してしまうデメリットがあるのでしたね。

 

まぁ結局は実際に使ってみないとわからないので、まだなんとも言えませんね。

 

そうそう。

 

“アルテミスガンダム”のアビリティ一覧に表記されていた“????”と言う謎のアビリティもありましたね。

 

何かしらの条件を満たせば使用可能になるとの事で、現状では名前も効果も一切わからないモノなので、これも実際に発現して使ってみないとなんとも言えません。

 

[[とりま今のところは概ね問題ねぇーって感じかな?]]

 

「はい♪問題ねーって感じです♪」

 

欲を言えばまだ色々と足りないモノや欲しいモノはありますが、今の私ではこれ以上はガンプラの改造をする事は難しいです。

 

それにまだ私は“アルテミスガンダム”を使いこなしてるわけでもありません。

 

アレも欲しいコレも欲しいと高望みをする前に、先ずはこの子を…“アルテミスガンダム”をしっかりと使いこなしてあげないと…ですね♪

 

つまりどういう事かと言うと…

 

「がんばルビィですね♪」

 

[[はい?えーっと…ナニソレ?]]

 

「ふふっ♪ヒミツです♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青空と雑談をしつつ大森林を進んで行くと、やや遠方でナニかが爆発する様な音が聞こえて来ました。

 

爆発する様な人工物が一切無い大森林で何が爆発するか…と言うと、当然ですが、今回のバトルロイヤルに参加しているファイターさん達の搭乗する機体になります。

 

[[この音…次の獲物の予感ってトコか?]]

 

「ですね♪」

 

爆発音を聞きつけた私と青空は、次なる獲物を求めてこの爆発音の発生源へと向かう事にしました。

 

爆発音がすると言う事は、ソコで戦闘が行われていると言う事です。

 

戦闘が行われていると言う事は、ソコに戦闘を行ってる何者かが居るのが必然♪

 

何者が居るのが必然ならば、ソコには私達の次なる獲物が居ると言う事なのです♪

 

獲物が居るのならば、その獲物を狩る為にれっつごー♪です♪

 

[[んじゃまぁ行きますか?]]

 

「はい♪行っちゃいましょう♪」

 

と、言うワケで、私達は爆発音の発生源へと移動を開始しました。

 

全速力で…と行きたい所ですが、レーダーが不能&濃霧による視界不良で何時何処から奇襲を受けるかわかりません。

 

最大限に警戒をしつつ、そしてやはり最大限に早足(?)で、私達は爆発音の発生源へと急ぎます。

 

歩を進める事数分、次第に“アルテミスガンダム”のコクピットに響く戦闘音が大きくなって来ました。

 

この様子なら…

 

「そろそろ…でしょうか?」

 

[[だな。どうする?このまま一気に駆け抜けて乱入するか?それとも速度を落として現状を確認してから仕掛けるか?]]

 

「そうですね…。」

 

どうしましょうか…。

 

臆病な位が戦場では生き延びる事が出来ると良く言いますが、戦闘にはある程度の勢いも大切ではあります。

 

しっかりと現状を確認して、しっかりと戦術を立てて、しっかりと敵機を殲滅する…と言うのも良いですが、今の私の気分としては…

 

「乱入しちゃいましょう!今の私はそんな気分ですので♪」

 

[[りょーかい!んじゃ今度こそ前衛は俺が張る!俺がある程度は食い荒らすから、海未さんは後ろからスキのあるヤツをぶち抜いてくれや!]]

 

「はい♪任せて下さい♪」

 

青空が前衛へ出るのならば“アルテミスガンダム”の装備を変更しておきましょう。

 

両手にそれぞれ持っているGNビームガンⅡを背中のスラスターの外側へと戻し、“武装領域(ウェポン・ストレージ)”の中から大型ビームスナイパーライフルを取り出して…

 

「準備完了です!」

 

青空の“ザク・リヴァイブ”はその頭部に輝く桃色のモノアイを横へと移動させて、横目(?)で私の“アルテミスガンダム”が装備変更を終えたのを確認すると…

 

[[っし!カチ込むぞ!!!]]

 

と叫びながら、“ザク・リヴァイブ”の速度を上げて大森林の木々をかき分ける様に駆け出し始めました。

 

その“ザク・リヴァイブ”に追従する様に、私も乗機の“アルテミスガンダム”の移動速度を上げて大森林を突き進みます。

 

青空に続き大森林の木々の中を進んで行くと…

 

[[ハッ!派手にヤってやがるなぁ!おい!!!]]

 

大森林の中にポカンと木々が生えていない広場の様になっている空間へと出ました。

 

そこでは数機のモビルスーツが二つの陣営に別れて、それぞれの武装を手に激しく銃撃戦を行っています。

 

[[コイツはより取り見取りってヤツだな!!!]]

 

青空の“ザク・リヴァイブ”はそんな激しく銃撃戦が行われている真っ只中へと嬉々として乱入して行きました。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”は銃撃戦のど真ん中へと躍り出ると、先ずは右手側の集団へビームマシンガンを発砲します。

 

さて、ここからは便宜上、本来ならばガンダム初心者の私が知らないモビルスーツの名前でも皆さんにナニが居るのかわかりやすくお読みいただく為に、普通に機体名や改造されているポイント等を書いていきますね♪

 

ご都合主義的には後で戦闘データを確認しながらモビルスーツの名前を聞いたとでも言う事にしておいていただけると幸いです♪

 

ではでは♪そーゆー事でよろしくお願いします♪

 

そんなワケで銃撃戦のど真ん中へと躍り出て自機の右手側の集団へとビームマシンガンを発砲し始めた青空の“ザク・リヴァイブ”。

 

真っ先に“ザク・リヴァイブ”のビームマシンガンから放たれたビーム弾が貫いたのは、真っ赤に塗装されたRX-78-2…つまる所、皆さんご存じの“ガンダム”でした。

 

“シャア専用ガンダム”と言った感じのカラーリングですね。

 

そんな“シャア専用ガンダム(仮)”は、突如として現れて襲い掛かって来た謎のモビルスーツ(青空の“ザク・リヴァイブ”ですね♪)によって、身体中を穴だらけにされて大地へと倒れ込みました。

 

続けて青空は“シャア専用ガンダム(仮)”の隣に位置していた真っ青な“ガンキャノン”へとビームマシンガンをぶっ放します。

 

真っ青な“ガンキャノン”…こちらは“ランバ・ラル専用ガンキャノン”的なコンセプトで塗装されたのでしょうか?

 

それは兎も角、この“ランバ・ラル専用ガンキャノン”もあっさりとビームマシンガンによって穴だらけになり仰向けに倒れ込みます。

 

青空は“ランバ・ラル専用ガンキャノン”へとビームマシンガンで攻撃をすると同時に、両腕に籠手の様に取り付けられてあるバルカンガントレット(左手の方)を、やや離れた位置で私達の突然の乱入に驚き硬直してしまっていた何処となく弱そうな感じのするモビルスーツ…“ジム”へと放ちました。

 

恐らくは素組に塗装を施しただけであろう暗緑色(いわゆる“ザク”カラーですね♪)の“ジム”は、バルカンガントレットから放たれたビーム弾によってその手足を吹き飛ばされ、最後は胴体部分にあるコクピットに被弾して爆散。

 

こうして青空は一連の奇襲攻撃により、合わせて三機のモビルスーツを瞬く間に撃墜したのでした。

 

この段階で二つの陣営に別れて銃撃戦を行っていた双方が、第三者(私達ですね♪)の奇襲にようやく反応を示しました。

 

それぞれの集団は当初、乱入して来た第三者である私達へと攻撃するべきか、始めから戦闘していた敵対集団へと攻撃を続行するべきか迷っている様でした。

 

この迷いが二つの陣営に更なる不幸を持たらします。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”からやや遅れて戦場へと乱入した私の“アルテミスガンダム”が、戸惑い硬直してしまっている敵機達へと襲い掛かったのです。

 

私は脚部のスラスターを噴射させて大地を疾走しながら、“ドリルアッガイ”達との戦闘後に装備し直した大型ビームスナイパーライフルを青空の“ザク・リヴァイブ”が襲い掛かって行った集団とは別の集団へと向けます。

 

先ず狙うのは…

 

「三色塗装の“ザク”です!!!」

 

白・青・赤の三色…まるで初代“ガンダム”の様なトリコロールカラーに塗装された“量産型ザクⅡ”へ向けて、大型ビームスナイパーライフルを放ちます。

 

大型ビームスナイパーライフルから放たれた黄色のビームは真っ直ぐに標的である“量産型ザクⅡ(ガンダムカラーVer.)”へと突き進み、そのまま胴体部分のコクピットを貫きました。

 

「先ずは一機!」

 

続け様に私は“量産型ザクⅡ(ガンダムカラーVer.)”のやや後方に位置していた真っ赤に塗装されて背中にニ門のキャノン砲を取り付けた“グフ”…便宜上こちらは“グフ・キャノン”とでも呼称しましょうか?…へと狙いをつけます。

 

狙いを定めるのは一瞬。

 

その一瞬でターゲットサイトに真っ赤な“グフ・キャノン”を捉え、間髪入れずに引き金を引きます。

 

引き金を引くと同時に大型ビームスナイパーライフルから放たれた黄色のビームによって、真っ赤な“グフ・キャノン”はその身を問答無用で貫かれて力無く大地へと倒れ込みました。

 

「二機目!!!」

 

さぁ♪まだまだ獲物は沢山居ますよ♪

 

奇襲により敵機が狼狽えている今がサービスタイムでボーナスタイムです♪

 

どんどんと逝っちゃいましょう♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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第15話「月華繚乱」そのなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

ブレイバーン面白いなぁ…なQooオレンジでございます。
そのうち「ヤザワァァァ!そろそろかぁ!ヤザワァァァ!」とかガンプライブでもブレイバーンネタやりたくなって来てる自分か居たり居なかったりしております。











今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのなな 始まります。


















爆発音を聞き付けて向かった先で行われていた二つの集団による戦闘。

 

その戦闘にいきなり乱入した私と青空はそれぞれがそれぞれでサクサク♪と二つの集団のモビルスーツ達を撃墜して行きます。

 

最初に犠牲になったのは真っ赤に塗装された初代“ガンダム”でした。

 

仮称“シャア専用ガンダム”のお次は真っ青に塗装された仮称“ランバ・ラル専用ガンキャノン”。

 

そのお次はいわゆる“ザク”カラーに染め上げられた“ジム”。

 

対する(?)私が青空にやや遅れて戦場へと乱入し撃墜したのは、“ガンダム”カラーの“量産型ザクⅡ”に真っ赤なキャノン付き“グフ”の“グフ・キャノン”。

 

そしてお次に狙っているのは紺色をベースに塗装された“ドム”の上半身に戦車の様な下半身の“ドム・タンク”…。

 

ここまで来ると皆さんももうお分かりですよね?

 

そうなんです。

 

私達が乱入した戦場で争っていたのは連邦軍っぽいジオン軍とジオン軍っぽい連邦軍のモビルスーツ達なのでした。

 

はい。

 

連邦軍っぽいジオン軍とジオン軍っぽい連邦軍とか、何だか早口言葉みたいで私も私がナニを言ってるのかよくわからなくなってます。

 

まぁ嘆いていても私達の獲物が連邦軍っぽいジオン軍とジオン軍っぽい連邦軍なのには変わりありません。

 

そんなワケで青空はジオン軍っぽい連邦軍を、私が連邦軍っぽいジオン軍をそれぞれ獲物と定めて襲い掛かっています。

 

私は“量産型ザクⅡ(ガンダムカラーVer.)”の次に“グフ・キャノン”を大型ビームスナイパーライフルの一射で撃ち抜くと、その後方に位置していた紺色の“ドム・タンク”を狙う事にしました。

 

“グフ・キャノン”が目の前で崩れ落ちる姿を見た紺色の“ドム・タンク”はようやく奇襲による硬直から立ち直り、キャタピラーをガラガラと動かして私の“アルテミスガンダム”へと身体を向けます。

 

キャタピラーによる移動だなんてゆっくりとしていて良い鴨です♪とか思っていたのですが、その動作は私が思っているよりも遥かに素早く、あっさりと向きを変え終えてこちらへと両肩越しに伸びるニ門の長い砲身を向けて来ました。

 

そしてズドン!ズドン!と言う轟音と共に、両肩のニ門の長い砲身が火を吹いたのです。

 

移動完了後に即放たれた為か、二発の砲弾のうち一発は“アルテミスガンダム”から逸れた位置へと放たれたました…が、もう一発はこのままでは“アルテミスガンダム”に直撃してしまうルートです。

 

あれだけ長い砲身から放たれた砲弾です。

 

もし直撃してしまったら大ダメージどころか、下手をしたら一発で撃墜してしまう可能性もあります。

 

回避か防御を…とも思ったのですが、周囲の敵機達も奇襲から立ち直りつつある現状で回避や防御を選択したら、その直後に紺色の“ドム・タンク”以外の敵機に攻撃されて折角奇襲で先手を取ったのに逆に後手後手になってしまいます。

 

なので私が選択したのは回避でも防御でもなく攻撃的な回避兼防御(?)。

 

「砲弾程度!叩き斬ってみせます!!!」

 

私は“アルテミスガンダム”の右手に持たせていた大型ビームスナイパーライフルを手放し、そのまま右手を左腰の愛刀“妖刀・嫁斬丸”へと伸ばします。

 

そして…

 

「疾ッ!!!」

 

気合い一閃!

 

鞘から一気に抜き放つ居合いの一閃で、眼前に迫っていた砲弾を断ち斬ってあげました♪

 

真っ二つに両断された砲弾は“アルテミスガンダム”からその軌道をずらし、離れた場所に力無く着弾。

 

この私の砲弾斬りを見た周囲のモビルスーツ達はまるでポカーンとしているかの様に、奇襲から立ち直って動き始めたばかりのその動きを再び止めてしまいました。

 

隙だらけですね♪

 

ならば…!

 

「今のうちに数を減らしておきましょう!!!疾ッ!」

 

軸足である右足で大地を強く踏み締めると共に、“アルテミスガンダム”に備わっているスラスターとバーニアを噴射!

 

踏み出すと共に噴射したスラスター&バーニアによって、“アルテミスガンダム”が一気は加速して大地を駆けます!

 

その加速はまるで青空が得意としている“soar”の様…とまでは行きませんが、それでも中々の加速度だとは思います。

 

そんな急加速によって私の“アルテミスガンダ”は一気に紺色の“ドム・タンク”へと肉薄しました。

 

そして私は急加速によって十二分に得たスピードも乗せて…

 

「セイッ!!!」

 

眼前の“ドム・タンク”へと“嫁斬丸”を振り抜きます!

 

“嫁斬丸を振り抜き終えると、”ぬるっとした手応えが返って来ました。

 

そして目の前の“ドム・タンク”はその身体を上下真っ二つに別れ、上半身がズシン…!と大地へと倒れ付したのでした。

 

「三機目です!!!」

 

これで三機目。

 

次なる獲物は…!

 

「薄水色の“ザク”!貴女ですっ!!!」

 

一番手近に居る“ジム”っぽいカラーリングの“量産型ザクⅡ”。

 

それが私が次なる獲物として選んだ憐れな犠牲者でした。

 

私は目の前の邪魔な“ドム・タンク”の下半身を飛び越える為に“アルテミスガンダム”を跳躍させます。

 

跳躍と同時に“嫁斬丸”を両手で持ち頭上に構え…

 

「護国園田流!斬槌刃!!!」

 

兜割りの要領で“嫁斬丸”を“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”へと振り下ろしました。

 

“嫁斬丸”が“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”の頭頂部へと振り下ろされた瞬間に、やや抵抗するかのような手応えがありましたが、それも一瞬。

 

“嫁斬丸”で振るった護国の技“斬槌刃”の一撃は、“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”の頭頂部から股間部分までをすっぱりと両断したのです。

 

機体のど真ん中から左右に両断された“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”は、“アルテミスガンダム”が着地すると同時に崩れ落ちました。

 

「四機目!!!!」

 

四機目の犠牲者が崩れ落ちると、ここでようやく再び周囲の敵機達が動き出しました。

 

目の前で崩れ落ちた“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”とは別の“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”達が手にしたザク・マシンガンを私の“アルテミスガンダム”へとその銃口を向けて来ます。

 

銃口を向けたらどうなるか?と言えば、当然ですがぶっ放す♪ですね♪

 

そんなワケでざっと見て三機程居る“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”達が一斉にザク・マシンガンで“アルテミスガンダム”へと攻撃を仕掛けて来ました。

 

バラバラと断続的に放たれる銃弾。

 

連射系の銃器は使い勝手が良い分、逆の立場で使われると非常に面倒です。

 

連射系の銃器による銃撃は一発一発のダメージは小さくても数が数です。

 

塵も積もればなんとやら…なので、小さなダメージでも黙って受け続けてダメージが蓄積されて行ったらいずれは機体の耐久値が不味い事になってしまいます。

 

なので…

 

「ダメージが蓄積される前に殲滅させていただきます!!!」

 

私の“アルテミスガンダム”に向けてザク・マシンガンをぶっ放している連中をサクッ♪っと殲滅しちゃいましょう♪

 

私は再び大地を強く蹴ると同時にスラスター&バーニアを噴射させて機体を加速させます。

 

そう言えばこの歩法(?)、何となく“縮地”に似ていますね。

 

“縮地”がわからない方は是非ともご自身で調べてみて下さいね♪

 

ぶっちゃけちゃいますと武道の歩法の一つ何ですけど。

 

そんな踏み込みとスラスター&バーニアの噴射による“縮地”に似た歩法で“アルテミスガンダム”を再び急加速させた私は、放たれる続けるザク・マシンガンの弾丸を縫う様に駆け抜けて一番手近の“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”へと迫ります。

 

“アルテミスガンダム”急加速による接近に“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”は驚き戸惑ってしまったのか、愚かにもその動きを止めてしまいました。

 

戦場で動きを止める…それはすなわち死に繋がると言う事です。

 

そんなに死にたいのでしたら、お望み通りに冥府へと送って差し上げましょう♪

 

今宵の“嫁斬丸”は血に飢えまくってますので、遠慮なく餌食にさせていただきますね♪

 

「斬っ!!!」

 

斬撃一閃。

 

横薙ぎに振るった“嫁斬丸”の刃は二機目の“量産型ザクⅡ(ジムカラーVer.)”の胴体を両断します。

 

私は刀を振るった遠心力を利用して機体の方向転換すると、三度“縮地(仮)”を使用して“アルテミスガンダム”を駆けさせます。

 

そして急加速からの急接近からの斬撃一閃。

 

先程の焼き直しの様な行為を幾度か繰り返し…

 

「殲滅完了です♪」

 

私は連邦軍っぽいジオン軍のモビルスーツ達を全て斬り殺して差し上げました。

 

一度“嫁斬丸”を軽く振るって刀身に付着した血…ではなくオイル?でしょうか?を払い、そのまま刀を左腰の鞘へと納めます。

 

カチン♪と言う軽快な音と共に“嫁斬丸”を納刀しながら、私は横目で青空の“ザク・リヴァイブ”が暴れていたもう一方の戦場を確認しました。

 

“暴れていた”と言う文字が示す通り、青空の“ザク・リヴァイブ”が蹂躙していたジオン軍っぽい連邦軍のモビルスーツ達は全て完膚なきまでに撃墜されていました。

 

当然ですね。

 

私が敵機を殲滅し終えたのですから、私よりも強い青空ならばとっくの昔に敵機を殲滅し終えていて当たり前です。

 

青空は私が“嫁斬丸”を左腰の鞘へと納刀するのを見終えると声を掛けて来ました。

 

[[なんかもう海未さんって当初の設定のスナイパーって言うよりもサムライって感じだよな…。]]

 

「そーらー!設定とかメタい事を言ってはダメですよ!」

 

[[へーい。]]

 

「まったくもう…。」

 

そもそもこの“ガンプライブ!”に登場する人達はみんながみんなメタい発言をしまくっていて次第に収集がつかなくなってしまう事が多々あるのです!

 

なので多少はメタい発言を各々自重して貰わなければいけません!

 

いけませんったらいけません!!!

 

「プンプンです!」

 

[[えっ?ナニ急に?海未さんがプンプンとかアホみてぇーにかわいいんだけど?]]

 

「えっ?かわ…」

 

かわいい。

 

そう言おうとしたその時…。

 

《警告。頭上注意です。》

 

青空の電子精霊であるアイリが私と青空の会話に割って入って来ました。

 

[[警告?]]

 

「頭上注意?」

 

アイリの言葉を訝しげていると…。

 

[[あっ…!]]

 

不意に空を見上げた青空がナニかに気付いたかの様に“あっ”っと声を漏らしました。

 

その声に釣られる様に私も空を見上げると…。

 

「あっ…。」

 

私も見上げた空に広がる光景に思わず“あっ”っと声を漏らしてしまいました。

 

見上げた空で私が見た光景。

 

それは…

 

「ナニか大きなモノが空から降って…き!き!き!き!き!!!!来てますよ!!!!!!」

 

空からナニか大きなモノが降って(落ちて?)来ている…そんな光景でした。

 

[[とりま散開だ!!!]]

 

「は、はい!!!」

 

青空の上げた声に我に返った私は、“アルテミスガンダム”を降って(落ちて?)来るナニかの落下(着地?)地点から退避させます。

 

私と同じ様に青空も自機である“ザク・リヴァイブ”を操作して退避をして行きます。

 

私の“アルテミスガンダム”と青空の“ザク・リヴァイブ”の退避が完了すると同時に、ズシン!と激しい音と共に土埃を上げてナニかが私達の目の前に着地したのでした。

 

私達の目の前に着地したナニか。

 

それは…

 

「蜘蛛…?」

 

蜘蛛の様な下半身にモビルスーツの上半身が付いた奇妙な機体でした。

 

上半身はモビルスーツですがアレはモビルアーマー…と言ったモノのでしょうか?

 

[[ところがギッチョンってか?]]

 

「はい?」

 

私がモビルスーツ?モビルアーマー?どちらなのでしょうか?と思案していると、私の隣に居る青空が急に“ところがギッチョン”とか真姫的にイミワカンナイ事を言い出しました。

 

青空は一体ナニを言ってるのでしょうか…もしかして合宿で穂乃果と同じ屋根の下で寝泊まりして、穂乃果の穂乃果(アホ)の感染が早まって頭がアレになってしまった…とか?

 

穂乃果の穂乃果(アホ)の感染力は異常なので、十分にあり得ます…。

 

となると…私にも穂乃果の穂乃果(アホ)が…!?

 

ど、ど、ど、ど、ど、ど、ど、どーーーーーーーーしましょう!?

 

常に冷静沈着で礼節を弁えラブライブ!シリーズ随一の大和撫子キャラな私が穂乃果の穂乃果(アホ)に感染して穂乃果みたいな穂乃果(アホ)になってしまったら…!

 

全人類の損失ではありませんか!

 

ワ、ワクチン!そうです!ワクチンです!

 

穂乃果の穂乃果(アホ)なら穂乃果から穂乃果の穂乃果(アホ)に対抗する抗体が造れるはずです!

 

怪しいお薬を日夜せっせと造っている真姫のところならワンチャンいけるはずです!

 

こうしては居られません!

 

早くバトルロイヤルを途中退場して現在進行形で南の島の西木野家所有の別荘に生息している野生の穂乃果を捕獲して穂乃果の穂乃果(アホ)のワクチンを造らなければ!

 

と、私が慌てていると…。

 

「海未さん!来るぞ!気を付けろ!」

 

と、青空が警戒の声を上げました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第15話「月華繚乱」そのはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

シールが多いのがあまり好きではないのでライジングフリーダム買わなかったからシール貼らなくても十分に見栄えが良い仕上がりになるっぽいので今度買いにいこうかな?と思っているQooオレンジでございます。
青い部分をピンクに塗装してライジングにこフリーダムにでもしようかなぁ…と。
買えなくても最悪来月再販して時にでも…。











今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのはち 始まります。


















頭上から降って来た蜘蛛の様な下半身にモビルスーツの上半身が取り付けられている真っ赤なモビルアーマー(?)を見るなり、いきなり“ところがぎっちょん”とか真姫的に言えばイミワカンナイ事を言い出した青空を見た私は、穂乃果の穂乃果(アホ)が感染して発症してしまったのでは?と心配しながらも実は私にも穂乃果の穂乃果(アホ)が感染してしまっているのでは?と慌てていると…

 

[[海未さん!来るぞ!気を付けろ!!!]]

 

青空が大声でそう警告して来ました。

 

その声に私は穂乃果の穂乃果(アホ)がー!とグダりかけていた気を引き締めて前方の蜘蛛の様な真っ赤なモビルアーマーを見据えます。

 

蜘蛛の様な真っ赤なモビルアーマーはその特徴的な下半身をワキワキと動かしながら、私達の方へと向き直りました。

 

そして私達の方へと向き直り終えると、蜘蛛のような下半身の腹(?)の部分がパカリと開き、その展開した腹部の中から砲身が伸びて来たのです。

 

[[“アグリッサ”のプラズマキャノンだ!当たると痛ぇじゃすまねぇーぞ!!!]]

 

青空に“アグリッサ”と呼ばれた蜘蛛のような真っ赤なモビルアーマー。

 

その展開した腹部の中から延びてきた砲身を見た青空は、再び私に警告の声を発します。

 

青空の警告の声が終わるか終わらないかのタイミングで、青空から“アグリッサ”と呼ばれたモビルアーマーの腹部から伸びた砲身に危うい光が灯り出しました。

 

青空はプラズマキャノンとか言ってましたね…当たると痛いじゃすまないとも。

 

ならば!

 

「ここは回避一択です!」

 

私が“アルテミスガンダム”をその場から動かして回避行動に移ると、“アグリッサ”の腹部から伸びた砲身から眩い光線が放たれました。

 

プラズマキャノンと言うだけあって、これはビーム兵器では無いのでしょうか?等と、私は“アグリッサ”の腹部の砲身から放たれた真っ白な光線を回避しながら呑気にもそんな事を考えてしまいました。

 

実際問題、このプラズマキャノンはビーム兵器なのかそうではないのか。

 

仮にこのプラズマキャノンがビーム兵器ならば、その気になれば“嫁斬丸”で断ち斬る事も可能な筈です。

 

ですがプラズマの名が示す通りにコレがプラズマに関する兵器ならば、下手に金属製の刀で斬ろうとしたら感電してしまうかもしれません。

 

ぶっちゃけちゃいますとプラズマとかよく知りませんが、なんだかプラズマって触るとビリビリしそうではありませんか。

 

私の中ではプラズマなるモノは電気みたいなモノなのかな?と思っていたりします。

 

お祖父様を始めとした熟練の剣士達ならば空から降り注ぐ雷すらも簡単に断ち斬る事が出来ると言いますが、残念ながら私はまだそこまでの極致に到ってはおりません。

 

なのでビリビリしそうな名前のプラズマキャノンがビーム兵器ではなかったら回避するしか手はないのです。

 

そんな割とどうでもいい事を考えながらも“アグリッサ”が放ったプラズマキャノンを回避します。

 

プラズマキャノン自体はただの直射型の光線なので回避する分には問題ありませんね♪と思っていると、“アグリッサ”は人型になっている上半身が手に持っているライフルを回避直後の“アルテミスガンダム”へと発射して来ました。

 

バシュ!と言う音を鳴らしながら立て続けに放たれる弾丸を、私は機体の半身を剃らす様にして回避します。

 

“アグリッサ”から放たれたライフルを回避し続けていると、再び蜘蛛のような下半身から伸びる砲身が輝き始めました。

 

ライフルの連射による牽制でこちらの動きを制限して、その隙にまたプラズマキャノンをぶっ放すつもりなのですね。

 

牽制して動きを押えてからのトドメの一撃。

 

定石ですね。

 

定石ではありますが、それはあくまでも相手が一人…この場合は一機ならばです。

 

“アグリッサ”のファイターは一つ失念しています。

 

私は一人ではないと言う事を。

 

[[うぉい!クソクモ野郎が!こっちにも居るってコト!忘れてんじゃねぇーぞ!]]

 

“アグリッサ”のファイターの意識が私の“アルテミスガンダム”に向いている隙に、青空の“ザク・リヴァイブ”がいつの間にか左手にビームブレードを引き抜いて“アグリッサ”へと肉薄していました。

 

[[おらぁ!!!]]

 

相も変わらずのチンピラ丸出しの叫び声と共に振るわれた“ザク・リヴァイブ”のビームブレードの一閃。

 

その一閃は“アグリッサ”の蜘蛛の様な下半身から伸びる六本の脚の内の一本を断ち斬りました。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”の一撃によって脚の一本を断ち斬られたので、私は“アグリッサ”が体勢を崩すかな?と思ったのですが、残念ながら“アグリッサ”は残り五本の脚で大地をしっかりと踏み締めて体勢を崩す様子は微塵もありません。

 

それどころか“アグリッサ”は蜘蛛のような脚の一本を振り上げると、自身の足下に居る青空の“ザク・リヴァイブ”へと一気に振り下ろして攻撃して来たのです。

 

[[っと!ケッ!んなノロマな攻撃に当たるかってんだ!!!]]

 

“アグリッサ”の脚部による振り下ろし攻撃を軽快なステップで回避した青空はお返しだ!とばかりに、“ザク・リヴァイブ”の右手側に持たせていたビームマシンガンの銃口を“アグリッサ”の蜘蛛型の腹部へ向けました。

 

“アグリッサ”はビームマシンガンの銃口が向けらるや否や、脚部を一斉に曲げると今度は逆に一斉に伸ばして屈伸の要領で大地を蹴り上げて跳躍します。

 

跳躍した“アグリッサ”から一拍遅れて、青空の“ザク・リヴァイブ”が構えたビームマシンガンが火を吹きます…が、時既に遅し。

 

ビームマシンガンから放たれたビーム弾は無情にも先程まで“アグリッサ”が居た空間を貫くだけに終わりました。

 

そして飛び上がる事で“ザク・リヴァイブ”のビームマシンガンの攻撃から逃れた“アグリッサ”は、跳躍する時に伸ばした脚部を再び折り畳み、飛び上がった“アグリッサ”を見上げていた私の“アルテミスガンダム”目掛けて落下して来ました。

 

モビルアーマー特有の圧倒的な質量で私の“アルテミスガンダム”を押し潰すつもりですね!

 

「そうはさせません!!!」

 

私は抜き放っていた“嫁斬丸”を脇構えに構え、サブコンソールを操作して“アルテミスガンダム”の動力部からGN粒子を放出させます。

 

サブコンソールを操作すると同時に“アルテミスガンダム”から緑色の綺麗な粒子が放出され始めました。

 

真姫の新しいガンプラ“紅姫”がエネルギー粒子なる謎の粒子を利用して、ガンプラバトルでも護国の気闘術を再現したと聞きました。

 

GN粒子もきっとエネルギー粒子なる謎の粒子と同じ様なモノな筈です。

 

ならば!

 

「私の“アルテミスガンダム”でも出来る筈です!!!」

 

私は放出されたGN粒子を“嫁斬丸”の刀身に纏わせる様に強くイメージします。

 

機体の操縦に医療用ナノマシンが発する固有の電気信号を応用したイメージ・フィードバック・システムを使用しているガンプラバトルでは、何事にも強いイメージが大切です。

 

イメージするは常に最強の自分…とまでは行きませんが、慣れ親しんだ護国の剣技をイメージする程度は造作もありません。

 

なのでイメージするのは護国の気闘術を行使する時と同じく、身体から放出させた“気”を操り刀身へと導くイメージです。

 

“アルテミスガンダム”から放出されるGN粒子はそんな私のイメージに従って“嫁斬丸”へと集います。

 

朧気ながらもその感覚を感じ取った私は、GN粒子でも真姫の様に護国の剣技をガンプラバトルで再現させる事が出来ると確信しました。

 

「行きますよ!“嫁斬丸”!!!」

 

刀身に集うGN粒子。

 

次にイメージするは渦巻く旋風。

 

「護国園田流!剣衝!“旋(つむじ)”!!!」

 

十二分に技のイメージを固めて脇構えの構えから構えた“嫁斬丸”を一気に振り上げると、私のイメージ通りに“嫁斬丸”から放たれた剣気の衝撃波がつむじ風となって巻き上がります。

 

巻き上がった衝撃波の旋風は脚を折り畳んで落下して来ていた“アグリッサ”の下部へと直撃し…

 

「吹き飛びなさい!!!」

 

私の烈迫と共にその巨体を吹き飛ばしたのでした。

 

渦巻く衝撃波に巻き込まれた“アグリッサ”のコクピットの中はきっと大変な事になっているでしょうね。

 

言うなれば竜巻に巻き込まれて上下左右にぐるぐると大回転している状態ですからね♪とか呑気な事を考えている暇はありませんでしたね。

 

それでは“アグリッサ”にトドメと参りましょうか♪

 

ワタシは再び護国の剣技を放とうと“嫁斬丸”に意識を向けます…が、そこで“嫁斬丸”に纏わせていたGN粒子がもうほとんど残っていない事に気付きました。

 

落下して来た“アグリッサ”を吹き飛ばす為に放った“剣衝・旋”で、放出して“嫁斬丸”に纏わせたGN粒子をほとんど使用してしまったのですね。

 

初めての試みだったので加減がわからなかったせいですね。

 

むぅ。

 

これは失敗してしまいましたね。

 

仕方ありません。

 

再びGN粒子を放出して護国の剣技を…と、私が思った矢先…。

 

[[海未さん!]]

 

青空の声が“アルテミスガンダム”のコクピットに響きました。

 

その声に反応して私が横目でチラリと青空の“ザク・リヴァイブ”の方を見てみると…。

 

[[受け取れ!!!]]

 

青空の“ザク・リヴァイブ”が連邦軍っぼいジオン軍との戦闘中に私が手放した大型ビームスナイパーライフルをいつの間にか拾って来ており、それをこちらへと放り投げてくれました。

 

使え、と言う事なのでしょうね。

 

青空の意図を理解した私は、“アルテミスガンダム”が手にしていた“嫁斬丸”を地面へと突き刺します。

 

そして青空の“ザク・リヴァイブ”が放り投げた大型ビームスナイパーライフルをキャッチしました。

 

[[ナイスキャッチ!っしゃ!ヤっちまえ!!!]]

 

青空のその声を背にしながら、私は手にした大型ビームスナイパーライフルを吹き飛ばした“アグリッサ”へと構えます。

 

大型ビームスナイパーライフルを構えた瞬間、“アルテミスガンダム”のサポートAIが気を利かせて狙撃システムを立ち上げてくれました。

 

私は心の中でサポートAIに感謝しながら、メインモニターに表示されたターゲットサイトに“アグリッサ”を捉えます。

 

ターゲットサイトの中央に未だに旋風に巻き込まれている“アグリッサ”を捉え…

 

「一射一倒!狙った獲物は外しません!!!」

 

大型ビームスナイパーライフルの引き金を引きます!

 

引き金を引いた瞬間、上空に構えた大型ビームスナイパーライフルの銃口から黄色の閃光が放たれました。

 

大型ビームスナイパーライフルの銃口から放たれた黄色の閃光は瞬く間に“アグリッサ”へと到達し、狙った通りにその真っ赤な蜘蛛のような胴体を貫きました。

 

蜘蛛のような胴体を貫かれ“アグリッサ”は空中で盛大に爆発して、機体を構成する部品を地上へと撒き散らします。

 

終わりましたね…と思ったその時、爆炎の中にナニか動くモノが見えたような気がしました。

 

ゾクリ…と、悪寒が走ります。

 

私は走った悪寒に従う様に、手にしていた大型ビームスナイパーライフルを再び手放し、地面に突き刺していた“嫁斬丸”を引き抜きました。

 

そして…

 

「破っ!!!」

 

引き抜いた“嫁斬丸”を上空へと一閃させました。

 

本来ならばただ空を斬るだけに終わるはずだった“嫁斬丸”の一閃は、ガキン!と言う金属同士がぶつかり合う音を響かせてナニかに受け止められました。

 

“嫁斬丸”の一閃を受け止めたナニか。

 

それは…

 

「“アグリッサ”の上半身!?」

 

真っ赤なモビルスーツが手にした青白く輝く細長い剣。

 

よく見るとその真っ赤なモビルスーツは、先程貫いたはずの蜘蛛型モビルアーマー“アグリッサ”の上半身になっていた細長い手足のモビルスーツ部分でした。

 

アレって分離出来るモノだったんですか!?

 

予想外の事態に慌てる私を尻目に、“アグリッサ”の上半身だったモビルスーツはその手にした青白く輝く剣を押し込もうと力を込めて来ます。

 

ギチギチと嫌な音を鳴らして鍔迫り合いをする“嫁斬丸”と青白く輝く剣。

 

この予想外の事態に慌ててしまった私の誰がどう見てもハッキリとわかる程度には対応が遅れてしまいました。

 

後から思えば機体自体のパワーならば“アルテミスガンダム”の方が上だったと思うのですが、予想外の事態に慌ててしまっている私にはその事に思い到る余裕がありません。

 

力ずくで押し返してしまえば良かったのでしょうが…。

 

そんな感じで予想外の事態に慌てた私は後手に回ってしまい、“アグリッサ”の上半身だったモビルスーツに少しずつ押し込まれてしまっていました。

 

これは不味いですね…と思ったその時…。

 

[[“Accel”!!!]]

 

青空の声が再びコクピットに響きました。

 

と、同時に、私を押し込もうと鍔迫り合いを続けていた“アグリッサ”の上半身だったモビルスーツが、私の目の前で両断されたのです。

 

[[油断大敵ってヤツだな。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第15話「月華繚乱」そのきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近は蓮ノ空のことすきすきクラブの皆さん。になりつつあるQooオレンジでございます。
村野さやかちゃんがかわえぇーんやー。
Mirage Voyageが個人的にめっちゃえぇーんやー。













今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのきゅう 始まります。


















[[油断大敵ってヤツだな。]]

 

その声と共に崩れ落ちる真っ赤な蜘蛛型のモビルアーマー“アグリッサ”の上半身だったモビルスーツ。

 

何が起こったのか言うと、青空が私の“アルテミスガンダム”と鍔迫り合いを続けていた“アグリッサ”の上半身だったモビルスーツへと、“soar”を使った高速移動で一気に近寄って斬り捨てのでした。

 

“油断大敵”

 

青空が言ったその言葉は果たして私と闘う事に集中し過ぎて青空の存在をまたもや失念してしまった蜘蛛型のモビルアーマー“アグリッサ”のファイターに言ったモノなのか、それとも撃墜したと思って一瞬でも気を抜いてしまった私へと言ったモノなのか…。

 

「ふぅ…。」

 

青空のお陰で取りあえずは五体満足に蜘蛛型のモビルアーマー“アグリッサ”に勝つ事が出来た私は、いつの間に強張っていた身体から力を抜く為に一つ息を吐きます。

 

先程の戦闘…気を抜いたつもりは無かったのですが、やはり心の何処かで敵機が派手に爆発した事で仕留めたと思ってしまっていたのでしょうね。

 

それが油断に繋がり、挙げ句の果てには分離してモビルスーツになった“アグリッサ”の上半身部分に襲われてしまいました。

 

第六感的な嫌な予感が働かなければ、私は殺られていたかもしれませ。

 

これはもう猛省あるのみですね。

 

[[お疲れさん。]]

 

そんな“ぐぬぬー!”と猛省中の私に、青空の“ザク・リヴァイブ”が近付いて来ました。

 

そして青空はただ一言、“お疲れさん”と声を掛けて来ます。

 

きっと他にも色々と言いたい事はあるのでしょうが、あえて黙ってただ“お疲れさん”の一言で済ませてくれる青空の優しさがとても嬉しく……と、思ったのも束の間。

 

[[なぁ海未さんよぉ…さっきのアレって割と真面目にナニ?]]

 

青空が変な事を言い出しました。

 

「さっきのアレ?ですか?」

 

[[そ。さっきのアレ。]]

 

さっきのアレ?

 

アレってなんでしょうか?

 

私がうーん?と考え込んでいると、青空がさっきのアレについて説明?してくれました。

 

[[ほれ。さっき“アグリッサ”を吹っ飛ばしたヤツだよ。なんかそのカタナからぶわー!って感じで竜巻っぽいヤツが出たろ?アレだよアレ。]]

 

「あぁ!さっきのアレとは剣衝・旋(つむじ)の事なのですね!」

 

[[あー、名前とかわかんねぇーけど多分それ。で?アレって何なのさ?]]

 

「何なのさ?と聞かれましても…。」

 

剣衝・旋は剣衝・旋なので、それ以下でもそれ以上でもないのですが…。

 

私が困っているのを察してくれたのか、青空は先程と同じように自分の発言に対して説明?をしてくれました。

 

[[いや、だからナニがどーすればあんなの出るんだよ?って話なんだけど。]]

 

「ナニがどーすれば…ですか?普通にGN粒子を“嫁斬丸”に纏わせて、後はリアルの方と同じ要領でえいっ!って放っただけですが?」

 

[[うん。これっぽっちもわからん。ってかGN粒子をカタナに纏わせてって…GN粒子にそんな使い方あんのかよ?]]

 

「さぁ?そこら辺の事はガンプラバトルについての知識やガンダム作品の知識が豊富な青空の方がよくわかるのではないのですか?」

 

[[ないのですか?って言われてもなぁ…。]]

 

「私はただ真姫がエネルギー粒子?でしたでしょうか?それを刀に纏わせて護国の気闘術をガンプラバトルで再現したと聞いたので、私の“アルテミスガンダム”もGN粒子なる謎粒子を使えば真姫の様に再現出来るのでは?と思い試しただけなのですが…。駄目だったのでしょうか?」

 

[[いや、まぁダメとかって話じゃなくて…(何でGN粒子で出来るのかって話なんだよなぁ…) ]]

 

青空は何か納得がいかないと言った様子ですね。

 

ですが私としては試してみたら普通に放つ事が出来ただけで、そこにそれ以上も以下もないのですが…。

 

[[ あー、うん…(多分これってアレだな。深く考えたらダメなヤツだわ。そもそも俺だってGN粒子自体が何なのかよくわかんねぇーし。ガンヲタ最前線の花陽辺りなら例のムダなガンヲタ知識満載のムダなウンチク垂れ流しな長文説明で解説してくれんだろうけど…アレ、聞くとごっそりと疲れるんだよなぁ…。まぁ出来ちまったんなら出来ちまったで良いか。見た感じデメリットも特に無さそうだし。) とりま良いんじゃねぇーの。]]

 

何かを考える素振りを見せた青空だしたが、ややして何かを悟ったような顔で“良いんじゃねぇーの”と自身の問いを締めくくりました。

 

青空が一体何を悟ったのか非常に気になりますが、取りあえずは青空が納得してくれたようで何よりです♪

 

[[それにしてもさっきのヤツ、“つむじ”だっけ?“つむじ”って名前の割には竜巻みてぇーな技だったよな。もうなんか海未さんの場合は狙撃なんてやらねぇーでもあの竜巻ぶっ放しまくってた方が強いんじゃねぇーの?]]

 

「そうでもありませんよ?ガンプラバトルではどうやら剣衝・旋を放つには若干の“溜め”が必要なようなので、私としてはこちらでは引き金を引けばお手軽に敵機を射殺せるビームが出る銃器の方がより多くの敵機をぶち抜けちゃえます♪って感じですね。技としても剣衝・旋は最大で六連までしかありませんし。そこからはまた気を…この場合はGN粒子でしょうか?を溜め直しになると思うので、その間は隙だらけになってしまいます。それ余りよろしくは無いですね。」

 

[[へ、へー…………(おい待てリアルブシドー女子!あのトンデモ竜巻!6発まで連射出来んのかよ!?ってか海未さんさっきガンプラバトルで“再現した”とか言ったよな!?“再現した”ってコトはまさかリアルでもアレぶっ放せんのか!?どんなファンタジー世界の住人だよ!もしかして真姫のヤツも“紅姫”でトンデモ剣技ぶっ放してやがったがアイツもリアルで似たようなコト出来んのか!?怖っ!マジで銃とかいらねぇーじゃねぇーか!と、取りあえずは海未さんには逆らわねぇーようにしとこ…)…あ、はい。]]

 

だから青空は何故そこで悟ったような顔をするのですか?

 

[[ま、まぁ手札が増えたのは良いコトだよな!うん!遠距離からはスナイパーライフルでズドン!と1発!近付かれたトンデモ剣技でズバッ!っと1発!いやぁー!割と真面目に海未さん味方で良かったわ!]]

 

「そ、そうですか?」

 

[[そうそう!もうバッチリ頼りにさせて貰うから1つまぁよろしくヤっちまってくれや!]]

 

「はい♪頼りにしちゃって下さい♪」

 

[[おうよ!]]

 

んっふふ♪青空から頼りにしてるだなんて言われちゃいました♪

 

これはもうアレですね!アレ!

 

婚約の申し込みですよね!

 

えっ?チガウ?

 

ナニがチガウのですか?

 

剣士に対して頼りにしてる…つまりは背中を任せたと言う事は、それ即ち自らの命を預けてくれたと言う事です♪

 

自身の命を預けてくれたと言う事は青空の命は私のモノ♪

 

私のモノ=私と青空は一心同体♪

 

一心同体ならばもう結婚したのと同義しまくりですよね♪

 

と、言うワケなので♪

 

「最低でも子供は三人は欲しいです♪私も頑張りますので青空も頑張って下さいね♪」

 

[[えっ?あ、はい(よくわかんねぇーけどとりま返事しとこ…)。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

蜘蛛型のモビルアーマー“アグリッサ”を仕留め終え、将来を誓い合った(※注 まだ誓ってはいません。) 私と青空は再び獲物を求めて進軍を再開しました。

 

あ♪そうそう♪

 

進軍再開の前にまたまた戦闘中に放り捨ててしまった“アルテミスガンダム”の大型ビームスナイパーライフルはちゃーーーんと回収しておきましたので悪しからず♪

 

その証拠(?)に、回収した大型ビームスナイパーライフルは三度“アルテミスガンダム”の右手に握られています。

 

そしてそれとは逆に愛刀である“嫁斬丸”は右腰の鞘へと納められています。

 

“嫁斬丸”にはまた敵機に近付かれたらその斬れ味を存分に発揮して貰っちゃいましょう♪

 

今宵の“嫁斬丸”も妖刀の名に恥じぬ程度には血に飢えまくっていますよ♪

 

そんな所々の説明をしている内に、私の“アルテミスガンダム”と青空の“ザク・リヴァイブ”は周辺を見渡せる小高い丘の上へとやっぱり来ていました。

 

私達が登って来たこの丘の上にも身を隠せる程度には背の高い木々が繁っており、ここは狙撃ポジションとしては中々に良い場所かもしれませんね。

 

“ドリルアッガイ”や連邦軍っぽいジオン軍、そして真っ赤な蜘蛛型モビルアーマー“アグリッサ”と、今日の私は剣士としての活躍の方が目立ってしまっているので、ここらでスナイパーとしても活躍しておきたいですね。

 

なので…

 

「青空♪ちょっと派手に囮になって獲物を引き連れて来てくれませんか♪」

 

と、青空にお願いしてみる事にしました♪

 

先程、無事に婚約を終えた(※注 してません。)ワタシの旦那様ならば、この私の可愛いお願いの一つや二つや三つや四つや五つや六つや七つや八つから一気に飛んで無量大数程度は簡単に叶えてくれちゃいますよね?

 

そんな私のちょっとした可愛いお願いに対して青空は…?

 

[[ん、りょーかい。]]

 

と、短く了承の返事を返してくれました。

 

やはり頼りになる旦那様(※注 まだ旦那様ではありません。)ですね♪

 

[[んじゃま、テキトーに行ってくるわ。]]

 

「はい♪いってらっしゃいませ♪」

 

青空は“行ってくるわ”と言うと、“ザク・リヴァイブ”の右手に握られていたビームマシンガンを軽く振って丘の上から再び大森林へと降りて行きました。

 

私はその青空の背中へとたーーーーーーーっぷりと愛を込めて“いってらっしゃいませ♪”とお見送りの言葉を投げ掛けます。

 

たーーーーーーーっぷりと愛を…だなんて、まるでなんだかことりのようですね…と、自分の地の文に対して照れてしまっていると、早速青空の“ザク・リヴァイブ”が向かった先で戦闘によるモノと思われる爆発音が複数聞こえて来ました。

 

どうやら早速獲物が“餌”に喰い付いたようですね。

 

私は“アルテミスガンダム”を片膝立ちの姿勢にさせると、大型ビームスナイパーライフルを構えてスコープを覗き込みます。

 

その動作に対して“アルテミスガンダム”のサポートAIが狙撃を始めるのだと察してくれたようで、特に私から何かしらの指示を出す前に額のV字アンテナの付け根にある狙撃用の高性能センサーを展開してくれました。

 

大型ビームスナイパーライフルのスコープと“アルテミスガンダム”の狙撃用高性能センサー。

 

この二つによって濃霧で視界の効かない今日の大森林フィールドでも、十分に狙撃を行える程度には視界を確保する事が出来ました。

 

そんな私の視界の中に大森林フィールドの木々を縫うように駆ける青空の“ザク・リヴァイブ”の姿が映ります。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”はまるで背中に眼があるかの様に、背後からの攻撃をすいすいと避けながら大森林フィールドを私の“アルテミスガンダム”が伏せている丘へ向かって駆け抜けて来ていました。

 

その青空の“ザク・リヴァイブ”の少し後方へと視線を移すと、そこには手にしたマシンガンやバズーカを放ちながら青空の“ザク・リヴァイブ”を追う三機のモビルスーツの姿が見えました。

 

ややずんぐりとした体型に反して、地上を軽快に駆ける黒と紫色のツートンカラーのモビルスーツ。

 

まるで希のようなその体型…と言ったら後で恐ろしい事になりそうなので明言は控えますが、その某スピリチュアルやね♪にそっくりな体型のモビルスーツには見覚えがあります。

 

先程の連邦軍っぽいジオン軍との戦闘でも見ましたが、確か“ドム”と言う名前のモビルスーツでしたね。

 

最も、先程の連邦軍っぽいジオン軍の中に居たのは、“ドム”は“ドム”でも下半身が戦車の様に改造されていた“ドム・タンク”でしたが。

 

私がそんな事を考えていると、視界の中の三機の“ドム”は速度を上げて青空の“ザク・リヴァイブ”との距離を詰めようとしていました。

 

大森林フィールドの木々を物ともせずに軽快に駆け抜けている青空の“ザク・リヴァイブ”に対して、中距離からの射撃攻撃では埒が明かないと思ったのでしょうね。

 

三機の“ドム”は攻撃を中止して移動を優先させている様に思えます。

 

ですが残念ながらその姿は私からは丸見えです♪

 

なので♪

 

「サクッ♪っとヤっちゃいましょう♪」

 

私はターゲットサイトの中央に三機の“ドム”の内の先頭の一機を捉えます。

 

そしてトリガー。

 

大型ビームスナイパーライフルの引き金を引くと、何時もの様に黄色の閃光が標的に向けて真っ直ぐに放たれました。

 

ホバー走行で先頭を滑る様に走っていた“ドム”は、私のこの狙撃に対して全く気付いた素振りすら見せずに胴体を貫かれて爆散。

 

爆散した“ドム”のファイターは何が起こったのかわからぬままだったでしょうね。

 

「一つ。」

 

残された二機の“ドム”は先頭の“ドム”が爆散した姿を目撃すると、一瞬だけ動揺からかホバー走行で駆け抜ける軌道を崩しましたが、すぐに木々を盾にするよな走行に切り替えて来ました。

 

私と言うスナイパーの存在を知っても青空の“ザク・リヴァイブ”の追撃を止めないようですね。

 

その意気や良し!と言った所でしょうか。

 

ではその意気に応えて私も手加減抜きで狙撃させていただきましょう♪

 

もちろん始めから手加減なんてするつもりは微塵もありませんが♪

 

「一射一倒!狙った獲物は逃しませんよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第15話「月華繚乱」そのじゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

劇場版SEEDを先週ようやく観に行けたQooオレンジでございます。
ライトニングバスター…キット化されたら是非に欲しいですねぇ…。











今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅう 始まります。


















「一射一倒!狙った獲物は逃しませんよ!」

 

と気張ったのも束の間、残り二機にその数を減らしていた“ドム”はサクッと私の“アルテミスガンダム”の狙撃により撃ち抜かれました。

 

きっとこれが最近流行りの“ナレ死”とか言うヤツなのですね♪

 

えっ?違う?

 

そうなのですか?

 

まぁぶっちゃけちゃいますとどーでもいいです。

 

そんな感じに残り二機の“ドム”を撃ち抜いた私は、ふぅ…と軽く息を吐いて一息つきます。

 

私が一息ついている一方、自らを餌として敵機を集めている青空は再び獲物を求めて大森林フィールドを軽快に駆け抜けて行きました。

 

余談ですが、青空の“ザク・リヴァイブ”は何気にホバー移動っぽい事も出来るのですね…と、走り抜けて行く背中を見ながらそんな事を思ってしまいました。

 

実際、青空の“ザク・リヴァイブ”は割と多才ですよね。

 

最高速度は絵里の速度自慢(とガチムチ防御力も自慢)な“トールギス・ヴァルキュリア”に引けを取りませんし、今は取り外してはいますが普段は背中に背負っている大型ブースターやその他の装備品によってかなり鈍重そうな見た目をしている割には小回りも利きます。

 

瞬間的な最大火力こそありませんが…いえ、そう言えば確か花陽が青空の“ザク・リヴァイブ”にはヤバいモノが搭載されているとか言っていましたね。

 

となると、瞬間的な最大火力も確りと確保されていると言う事になります。

 

きっと他にも私達の知らないギミックや武装があったりするのでしょうね…。

 

もちろん奥の手も。

 

気にはなりますが…

 

「まずは新しい獲物をペロリ♪と平らげちゃう方が先ですね。」

 

私がアレコレと考えているうちに、青空の“ザク・リヴァイブ”が新しい獲物を引き連れて戻って来ちゃいました。

 

大型ビームスナイパーライフルのスコープ越しに青空の“ザク・リヴァイブ”を追って着ている敵機を確認すると、そこには“ジム”っぽいけど“ジム”ではない私の知らないモビルスーツが見えました。

 

その“ジム”っぽいけど“ジム”ではないモビルスーツは赤と白を基調としたカラーリングで、右手にはビームライフルの様な武装を、そして左腕には腕を覆う形のシールドを装着しています。

 

後日、花陽にこのモビルスーツは事を聞いてみたら、“ガンダムAEG”と言う作品に登場する“ジェノアス”と言う名前の量産型モビルスーツだと教えてくれました。

 

もちろん例の無駄に無駄な知識を大量に交えた説明で。

 

この時の私は“ジェノアス”については知りませんでしたが、何時までも“ジム”っぽいけど“ジム”じゃないモビルスーツと呼ぶのもアレなので、ここからは普通に“ジェノアス”と呼称する事にしますね。

 

さて、そんな“ジム”っぽいけど“ジム”じゃないモビルスーツ改め“ジェノアス”ですが、青空の“ザク・リヴァイブ”を追って来ている数は全部で五機と中々に多いです。

 

私の知らない未知のモビルスーツ…どの様な性能なのか気にはなりますが…

 

「取りあえずはぶち抜いてみましょうか。」

 

と、言うワケなので、私はサクッと照準を合わせて構えた大型ビームスナイパーライフルよトリガーを引き絞ります。

 

そんな取りあえずで大型ビームスナイパーライフルから放たれたビームは、私の心配を嘲笑うかの様にあっさりと一機の“ジェノアス”を貫きました。

 

私の知らない未知のモビルスーツなので、もしかしたらビームが効かないかも?と考えたのですが、どうやら全くの杞憂だった様ですね。

 

ビームが微塵も効かないモビルスーツがたまーに居たりするので、ガンダム知識がほとんど無い私としては中々に判断が難しいのが困りモノです。

 

まぁ今回は普通にビームが効く様なので問題は無いですね♪

 

ビームが有効。

 

一射目でそう判断した私は遠慮無く狙撃を続ける事にしました。

 

私の“アルテミスガンダム”が放った一射目のビームによって爆散した“ジェノアス”を目の前で見た他の“ジェノアス”立ちは、見ていて憐れになる位に慌てて大混乱になってしまっています。

 

こうして味方機が狙撃されて大混乱になっている様子を見ていると、先程の“ドム”に乗っていたファイター達は初撃で味方機が爆散したにもかかわらず、若干の混乱だけですぐにこちらの狙撃を警戒する様に動けていたので、中々に優秀なファイター達だった様ですね。

 

もしかするとあの“ジェノアス”のファイター達は狙撃されていると気付いてすらいないのでは?

 

謎の攻撃で味方機が突然爆散した…とか思っているのでしょうか?

 

まぁそれならそれで私としては一向に構いませんが。

 

では混乱してあるうちにサクサクと撃ち落としてしまいましょうか♪

 

突然の攻撃に混乱して遂には逃げ惑い始めた“ジェノアス”達を見て、ガンプラファイターにも色々な人達が居るんですねー…と思いながらも、私は構えた大型ビームスナイパーライフルのトリガーを引き続けます。

 

立ち続けに四射、トリガーを引き絞り放たれる黄色の閃光。

 

放たれた黄色の閃光達はそれぞれ逃げ惑う“ジェノアス”の胴体を貫き、大森林に四つの爆発を産み出しました。

 

この後も青空の“ザク・リヴァイブ”を自らをが餌として敵機を引き連れて来て、誘引された敵機を私が狙撃して撃墜する…そんな一連の流れを続けて次々と敵機を撃墜して行きました。

 

こうも簡単に次々と敵機を墜とせてしまうと何かの罠なのではないか?と逆に勘繰ってしまいますね。

 

まぁ順調なのは良い事です♪

 

撃墜数がそろそろ五十に届く…そんな時に…。

 

「ん?」

 

青空が一機の青を基調としたガンダムタイプのモビルスーツを引き連れてやって来ました。

 

その様子を見ながら私はチラリと横目でサブモニターに設定してあるバトルロイヤルの残り時間を確認します。

 

そこに表示させれている時間的には、そろそろバトルロイヤルも終わりの時間。

 

この一機で今日は終わりでしょうか?と、そんな事を考えながら私はもはや流れ作業になったしまっている照準からの狙撃を行います。

 

本日何十回目かになる狙撃。

 

大型ビームスナイパーライフルから放たれたビームは青空の“ザク・リヴァイブ”を追い掛けて来ていた青いガンダムタイプのモビルスーツを貫き……

 

「あっ…。」

 

ませんでした。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”を追い掛けて来ていた青いガンダムタイプのモビルスーツは、なんと私の“アルテミスガンダム”が放った大型ビームスナイパーライフルの一撃を手にした長剣で斬り裂いたのです。

 

いえ、まぁ私もビームを斬り裂く程度は普通に出来ますが…。

 

それはそうと、狙撃を防がれたと言う事は、こちらの位置も特定されていると言う事です。

 

案の定、青いガンダムタイプのモビルスーツは青空の“ザク・リヴァイブ”の追撃を取り止め、私の“アルテミスガンダム”が位置している丘の上へと向かって来ていました。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”が方向転換した青いガンダムタイプのモビルスーツを追いか掛け様としますが、そんな青空の“ザク・リヴァイブ”に青いガンダムタイプののモビルスーツとは別のモビルスーツが襲い掛かって来ます。

 

大きな斧を持った見た事も無い新手のモビルスーツと青空の“ザク・リヴァイブ”が戦闘を始める様子を横目で見ながら、私はこちらへと向かって来ている青いガンダムタイプのモビルスーツへと続け様に構えた大型ビームスナイパーライフルを放ちます…が、青いガンダムタイプのモビルスーツは再び手にした長剣を振るいビームを斬り裂いてしまいました。

 

むぅ。

 

中々にやりますね。

 

距離が近付くにつれて、青いガンダムタイプのモビルスーツの全貌が見えて来ました。

 

それは私も知っているモビルスーツ。

 

“ガンダムエクシア”

 

青いガンダムタイプのモビルスーツの正体は私の“アルテミスガンダム”の素体となった“ケルディムガンダム”と同じ“ガンダムOO”に登場したGNドライヴを搭載した近接戦闘に特化したモビルスーツでした。

 

もっとも、私の知っている“ガンダムエクシア”とは武装が異なっている様ですが。

 

“ガンダムエクシア”と言えば右腕に取り付けられているGNソードが特徴的ですが、私へと向かって来ている“ガンダムエクシア”はGNソードではなくただ一振りの長剣を携えているだけです。

 

ただ一振りの長剣を携えただけとは、剣の腕に余程自信がおありなのでしょうね。

 

このままスナイパーとして終わりたかったのですが、あちらが剣の腕に自信ありな“剣士”となれば、私も同じ“剣士”として刀を抜かなければいかないみたいですね…。

 

では…

 

「護国園田流!園田 海未!お相手致します!!!」

 

楽しい楽しい本気の斬り合いを始めましょう♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ一振りの長剣を携えた青いガンダムタイプのモビルスーツ“ガンダムエクシア”。

 

このただ一振りの長剣を携えた“ガンダムエクシア”…そうですね、長剣だけしか持っていないので、ここは敬意を込めて“ソードエクシア”とでも呼びましょうか。

 

では改めて…“ソードエクシア”と対峙する為に私は今まで放ち続けていた大型ビームスナイパーライフルを手放して、代わりに腰の鞘からガンプラバトルにおける私の愛刀である“妖刀・嫁斬丸”を引き抜きます。

 

“嫁斬丸”を引き抜いた私の“アルテミスガンダム”の姿を見た“ソードエクシア”は、スピードを徐々に緩めてこちらの刀の間合いの手前で立ち止まりました。

 

こちらの得物を見ただけで間合いを見極めた“ソードエクシア”の剣士としての力量は中々に素晴らしいモノの様ですね。

 

これは久し振りに楽しめそうです♪

 

相手の力量の一端を知り昂る気持ちを落ち着ける為、私は笑みを浮かべながらペロリと乾いた唇を舐めます。

 

舌舐めずりとは実にはしたない…そうは思いますが、たまーにやってしまうのですよ。

 

気が昂った時とか。

 

そしてその昂った気を落ち着かせ様とした時とか。

 

さて…ではこちらの間合いを見極めた…と思っているかも知れない“ソードエクシア”のファイターにちょっとだけ悪戯を仕掛けて差し上げましょう♪

 

そんな悪戯心を発揮させてしまった私は、サブコンソールを素早く操作して機体からGN粒子を放出させます。

 

そして放出されたGN粒子を“嫁斬丸”へと纏わせ…

 

「護国園田流!剣衝!斬勁!!!」

 

一気に放ちます!

 

護国園田流 気闘剣技 “剣衝・斬勁”

 

自らの得物に纏わせた気を斬撃として飛ばす護国の気闘剣技の初歩の技です。

 

果たして“ソードエクシア”のファイターは知っているでしょうか?

 

世の中には“飛ぶ斬撃”と言うモノがある事を。

 

やや不意打ち気味に放たれた剣衝・斬勁の“飛ぶ斬撃”。

 

これに対して“ソードエクシア”は驚いたかの様に機体を一瞬震わせると、迷う事泣くバックステップで機体を後退させながら、手にした長剣を自機へと迫り来る“飛ぶ斬撃”へと叩き付けました。

 

長剣を叩き付けられた剣衝・斬勁の“飛ぶ斬撃”は半ばから折れる様に霧散。

 

“飛ぶ斬撃”を構成していたGN粒子を辺りへと撒き散らします。

 

そして剣衝・斬勁の無効化に成功した“ソードエクシア”は、長剣を両手で構えて大地を蹴ってこちらへて距離を詰めて来ようとしていました。

 

こちらの刀の間合いの外に居ても、斬撃を飛ばされて一方的に攻撃されてしまうと思っての判断なのでしょうね。

 

ならば近付いて剣と刀で斬り合えば良い…と思ったのでしょう。

 

そんな判断を下した“ソードエクシア”は両手で握った長剣を頭上に構えると一気に振り下ろして来ました。

 

叩き斬る為の西洋の長剣と断ち斬る為の日本の刀。

 

単純に打ち合えば刀が折れるのは必然です。

 

愛刀が折られては堪ったモノではありません。

 

なのでここは受け流させていただきます!

 

私は振り下ろされた長剣に対してこちらも上段から振り下ろしで打ち合う形で対応すると、刃と刃がぶつかり合う直前にそっと相手の刃をなぞる様にこちらの刃を剃らしていなします。

 

そのまま左足を一歩前へと出し、“アルテミスガンダム”を“ソードエクシア”の横側へと移動させ、踏み出した左足を軸に機体を一回転。

 

「背中ががら空きです!!!」

 

ぐるりと左足を軸に一回転しながら、遠心力を乗せた斬撃。

 

「護国園田流!流円刃!!!」

 

真っ向から打ち込まれた一撃に対して、受け流していなす事によって回避と同時に反撃の斬撃を背中へとお見舞いする護国の剣技。

 

そんな一撃が“ソードエクシア”の背中へと叩き付けられます。

 

遠心力を伴った斬撃は鋼鉄の装甲(花陽曰く、鋼鉄ではなく“いーかーぼん”なるモノらしいですね)を物ともせずに“ソードエクシア”を真っ二つに斬り裂きました。

 

そして上下に斬り裂かれた“ソードエクシア”が大地へと崩れ落ちると同時に…

 

 

<<BATTLE END>>

 

 

“アルテミスガンダム”のコクピットにバトルロイヤルの終了を告げるシステムアナウンスが響きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第15話「月華繚乱」そのじゅういち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

バレンタインシンダラ欲しさに貯まった石を全放出した挙げ句に入手出来なかったQooオレンジでございます。
バレンタインガチャなんて嫌いだ…。











今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅういち 始まります。


















“ソードエクシア”を撃墜すると同時に終わりを告げたバトルロイヤル。

 

バトルの終了と共にゆっくりとコンソールの灯りが消えて行くガンプラバトルシミュレーターの筐体。

 

そんな消え行く灯りを見ながら、私は先程までのバトルロイヤルを思い返していました。

 

思い返していましたとは言っても、今日のバトルロイヤルでやっていた事と言えば撃って斬ってといつも通りの事だけなのですが。

 

それでも例のGN粒子なる謎粒子のお陰でガンプラバトル内でも護国の剣技を再現出来た事は大きいですね。

 

剣気を使わない通常の剣技ならば今までも使えてはいましたが、これからは剣気を伴った剣技も使用可能になったのです。

 

GN粒子を使って護国の剣技を放った時に青空が何処か納得が行かないと言った様子なのが少し気にはなりましたが、まぁそれはそれ。

 

出来てしまったので良しとしましょう。

 

そもそも真姫だって真姫の新しいガンプラ“紅姫”で護国の剣技を使ったと言っていたので、私と私の“アルテミスガンダム”が使えたとしても何の問題も無い筈です。

 

問題無いったら無いのです。

 

そんな事をグダグダと考えていると、ゴンゴンとガンプラバトルシミュレーターの筐体を外から叩く音と共に、青空の声が聞こえて来ました。

 

「おーい海未さーん。はよ出て来ーい。」

 

本当はもう少し先程までのバトルロイヤルについてアレコレと思考に耽りたかったのですが、青空が呼んでいるとあらば行かなければなりませんね。

 

なので私は青空の声に応える為に、筐体の扉の開閉ボタンを操作して外へと出る事にしました。

 

プシュ♪っと空気の抜けるような音を響かせたながらゆっくりと開く筐体の扉。

 

扉が開くと共に暗転していた筐体の中に外の光が入り込んで来ます。

 

その光の中には私の居る筐体の中を覗き込むような形の青空が見えました。

 

「お。やっと出て来たな。」

 

「やっと出て来たなと言われても、私としてはそこまで待たせたつもりは無かったのですが…?」

 

「その割には出て来るまで地味に時間掛かってぞ?」

 

「そうなのでしょうか?」

 

「そうなんっすよ。」

 

そんな比較的どうでもいい事を話ながら、私は筐体から出て自身のGPベースを手に持ち部屋に備え付けられている椅子へと向かいます。

 

一方の青空は同じく部屋に何故か備え付けられている台所へと向かって行きました。

 

青空は棚からマグカップを二つ取り出して、同じく棚から取り出した紅茶のティーバッグをマグカップへと入れてポットからお湯を注ぎます。

 

そしてお湯が注がれて湯気が立つ二つのマグカップを手に、私の座る椅子へとやって来ました。

 

「とりま、お疲れさん。」

 

青空はそんな事を言いながら、手に持ったマグカップを一つ私へと渡して来ます。

 

「砂糖とかミルクとか欲しかったら棚から持って来てくれや。」

 

「いえ、このままで大丈夫です。」

 

「そ。で?どうだった?新しいガンプラでの初バトルは?」

 

「そうですね…」

 

私が“アルテミスガンダム”での初戦闘の感想を言おうと口を開き掛けたその時…

 

「たのもーーーー!!!」

「だにゃ!!!」

 

部屋の扉をバーン!と開け放って、穂乃果と凛がやって来ました。

 

「ほんっと、イミワカンカイ。」

 

穂乃果と凛の後ろには半目で呆れ顔の真姫の姿も見えます。

 

あの様子なら真姫はこの目の前で無駄にドヤ顔をしているアホ二匹に巻き込まれただけの様ですね。

 

憐れな…。

 

とは言え恐らくは私も今からこのアホ二匹に巻き込まれる運命に在るのでしょうから、私自身も憐れな存在になるのでしょうね。

 

私がある種の悟りを開いている一方で、件のアホ二匹の穂乃果と凛は私と青空が何かしらの反応を返してくれるのを今か今かと待ち構えていました。

 

これ、もしかしてこのままスルーしたらこの後に待ち受けているであろう厄介事を回避出来たりしませんかね?

 

「ちら♪ちら♪」

「にゃ!にゃ!」

 

………なんかもう軽くイラっとして来たので真面目にこのままスルーしてしまいましょうか…。

 

ですが私の経験上、ここでこのアホ二匹…特に穂乃果の方をスルーしてしまうと、それはそれで後からさらに厄介な事態に発展して後始末が途方もなく面倒な事になってしまうので、まだ厄介事が軽微な今のうちに対処してしまった方が後々の事を考えると楽なのですよね…。

 

なので…

 

「何事ですか?」

 

仕方なくではありますが、私は目の前でドヤ顔待機中なアホ二匹に対して話し掛けてあげる事にしました。

 

そりゃもう仕方なく。

 

「たのもーーーー!!!」

「だにゃ!!!」

 

「いえ、それはもういいので、ナニをたのもー!でだにゃ!なのですか?私にもわかるように主語をお願いします。」

 

「しゅご?」

「ってなんだにゃ?」

 

「…………」

 

コノアホドモ…キリコロシテヤリマショウカ…

 

「ちょい海未さん海未さん。気持ちはわからなくもねぇーけど、可愛い顔が般若みてぇになってるぞ。」

 

「はっ!?」

 

あ、危なかったです!

 

余りにもアホ二匹にイラっとしてしまって危うく修羅道に堕ちてしまう所でした…!

 

それはそうと。

 

「もう♪青空ったら♪可愛い顔だなんてそんな本当の事を言っておだてても結婚届しか出ませんよ♪」

 

「なんか海未ちゃんがことりちゃんみたいなコト言ってる。」

 

「しゃらっぷ!うっさいですよ!穂乃果!」

 

「あれー!?なんか怒られたー!?」

 

「またグダり掛けてるから話の流れを無理矢理気味に戻すけどよぉ、結局はアホ乃果とアホネコは何のために来たんだよ。」

 

「むっ!またそら君がアホ乃果って言った!穂乃果!アホ乃果じゃないもん!」

 

「凛もアホネコじゃねぇーにゃ!!!」

 

「穂乃果はそら君に対しててーせーしてごめんなさいをよーきゅーするよ!」

 

「てーせーしてごめんなさいをよーきゅーするにゃ!」

 

「ほんっと、イミワカンカイ。」

 

「このやり取りも何だか久し振りな気がしますね…。」

 

「だな。」

 

初期の頃は割りと頻繁に行っていた気もしますが、最近は私達初心者組の乗り換えが続いてそこそこ真面目(?)にガンプラバトルが続いていましたからね。

 

「それで真姫。これは何がどうなっているのですか?」

 

目を離した隙に再びグダりそうになったので、グダり再発防止の為に話し掛けると問答無用でグダグダし始める穂乃果と凛を放置して何故か一緒に来ていた真姫に何がどうなっているのか理由を問う事にしました。

 

私から説明を求められた真姫はと言うと、心底めんどくさそうな顔をしながらもぽつりぽつりと例のアホ二匹が何の為にここまでやって来たのか事のあらましを説明し始めてくれました。

 

「新しいガンプラに乗り換えた同士でタッグを組んでバトルがしたいんだって。」

 

説明してくれたのですが、その内容は文字にすればたった数十文字で終わってしまうような内容でした。

 

要は新しいガンプラに乗り換えた初心者組でバトルがしたい…そう言う事らしいです。

 

穂乃果、凛、真姫、そして私の四人でチームを組んでのバトルですか。

 

そうなると近接戦闘に特化した真姫の“紅姫”と、にこから飛行可能なストライカーパックを譲り受けたオールラウンダー気味な穂乃果の“ソルストライクガンダム”改めて“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の二機が前衛で、高機動型の凛の“Gケット・シー”が遊撃。

 

そして私の“アルテミスガンダム”が後衛でしょうか。

 

部隊指揮は頭の中身がアレな穂乃果と凛のアホ二匹は初めから除外なので、私か真姫かのどちらかですね。

 

とは言え、真姫は前衛で近接戦闘特化なので、この面々ならば後衛である私が部隊指揮を引き受けた方が良さそうですね。

 

目を離せばすぐに突撃する穂乃果と目を離せなくても突撃する凛を何処まで御せるか…。

 

そんな感じに四人でのバトルについてあれこれと思考を巡らせていると、穂乃果がとんでもない事を言い出して来ました。

 

「穂乃果と凛ちゃんの“豆フェス2”タッグとしょーぶだよ!海未ちゃん!真姫ちゃん!」

 

「しょーぶだにゃ!リアルブシドーコンビ!!!」

 

「えぇーっと…つまりは…」

 

どうやら私達初心者組四人でチームを組んでバトルに出撃するのではなく、穂乃果&凛VS私&真姫でのバトルと言う事…みたいです。

 

「ってか“豆フェス2”ってなんだよ。」

 

「にゃ?そりゃーおめー、凛と穂乃果ちゃんが原作のラブライブ!の方でCD出したマーメイドフェスタのぼるつーの事に決まってるにゃ。」

 

「ア、ハイ、ソーッスカ。」

 

上で凛の言ってる意味がイミワカンカイな方はY○uTubeで豆フェス2検索してみて下さいね♪

 

穂乃果と凛のデュエットソングが聴けちゃいますよ♪

 

ちなみに同時期に発表された私と真姫と絵里の三人で歌ってるソルゲもかーなーりー良い曲なので是非とも未視聴の方は一度聴いてみて下さいね♪

 

何処かの青トンガリのオレンジジュース野郎は毎朝出勤の時にソルゲを聴きながら通勤してる程度には良い曲ですよ♪

 

あとついでに希とにこの乙女式も聴いてあげて下さい♪

 

三曲全てY○uTubeで聴けるので、三曲聴いたらどの曲が好みだったか教えてくれると嬉しいです♪

 

もちろん私達のソルゲが1番ですよね♪

 

ね♪

 

ね♪

 

 

ね♪

 

ね♪

 

そーですよね♪

 

そーに決まってますよね♪

 

そーじゃなかったら…うっふふふふふふ♪

 

「てなワケで凛と穂乃果ちゃんの“豆フェス2チーム”VS“海未ちゃんと真姫ちゃんのソルゲ組マイナス絵里ちゃんチーム”とでしょーぶだにゃ!!!」

 

「いや、そこはもう“豆フェス2チーム”とか“ソルゲ組マイナス絵里さんチーム”とかあきらかにめんどい言い方しねぇーで、普通にほのりんチームVSうみまきチームで良いんじゃねぇーと。」

 

「うっせぇーにゃ!!!こーゆーのは気分の問題なんだにゃ!!!凛の気分はこの世のナニよりも最優先される超法規的最優先事項なんだにゃ!!!ってか自分で言ってて意味わかんねぇーにゃ!!!」

 

「そこは真姫っぽくイミワカンカイじゃねぇーのかよ。」

 

「にゃ!真姫ちゃん的イミワカンカイって言うのふつうに忘れてただけにゃ!ツッコミ不要だにゃ!!!」

 

「ア、ハイ。ソーッスカ。」

 

凛と話していた青空の顔が先程から何だかチベットスナギツネみたいになってますね。

 

まぁわからなくもないですが。

 

そんな顔面チベットスナギツネ化している青空を眺めていると…

 

「それでどうするつもりよ?ヤる?ヤらない?私はどっちでも別にいいから海未が決めちゃって。」

 

真姫が私の隣へとやって来てそう聞いて来ました。

 

ふむ。

 

私が決めちゃって、ですか。

 

ではどうしましょうか…?

 

真姫と組んで穂乃果と凛の二人とバトル…ですか。

 

そうですね…

 

「それはそれで面白そうですね。」

 

新しいガンプラに乗り換えた者同士…しかもガンプラバトル初心者同士(凛は微妙にガンプラバトル初心者ではありませんが…)でのバトル。

 

中々に良い刺激になりそうですね。

 

「その挑戦!受けて立ちましょう!」

 

「やるんだ…。」

 

「もちろんです!真姫も護国の剣士ならば売られた喧嘩は転売価格で買い取ってさらに転売価格で売り返す位の事はしなければ行けませんよ!」

 

「転売価格で買った喧嘩をさらに転売価格で売り返すって軽く地獄みてぇーな景色確定じゃねぇーか…。」

 

「青空!うっさいですよ!」

 

「ア、ハイ。サーセン。」

 

む?

 

また青空が顔面チベットスナギツネ化してますね。

 

青空の中で流行っているのでしょうか?顔面チベットスナギツネ化が。

 

それにしても…

 

「穂乃果もたまには良い提案をするのですね。」

 

穂乃果は有史以来ほぼ決まって毎度毎度ろくでもない事を提案して来ますからね。

 

それがどうでしょう?今回は中々に面白い提案をして来てくれました。

 

個人的にははなまる海未ちゃんをあげたい位です♪

 

えっ?変ですか?はなまる海未ちゃん?

 

にこのはなまるにこにーを真似てみたのですが…まぁにこの真似をしても私のイメージでは無いかもですね。

 

「やたっ!穂乃果!海未ちゃんにほめられたー!」

 

「うにゃ?今のは別にほめられてはねぇーと思うのは凛の気のせいかにゃ?」

 

「気のせいじゃねぇーだろ。」

 

「ほんっと、イミワカンカイ…。」

 

と、言うワケで、急遽次のバトルが決まってしまいました。

 

カードは私と真姫の護国の剣士コンビVS穂乃果と凛のアホアホコンビ。

 

凛に言わせれば“豆フェス2チーム”VS“ソルゲ組マイナス絵里チーム”らしいですが。

 

ぶっちゃけどちらでも良いですよね。

 

「真姫!ヤるからには勝利あるのみです!気合いを入れていきますよ!」

 

「わかってるわ。穂乃果と凛の2人に負けるのはちょっとどころじゃなく癪だもんね。」

 

「うっしゃーおらー!ぬっこぬっこにしてやんにゃ!!!」

 

「ぬっこぬっこだー!」

 

「んじゃまぁ俺は茶でもシバきながら見学しとくとしますか。どっちもテキトーに頑張ってくれや。」

 

次回!

 

護国の剣士コンビVSアホアホコンビ!

 

世紀の大決戦のはじまりはじまりですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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第15話「月華繚乱」そのじゅうに

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

春になったなー…と思っていたらまた雪が降って冬に逆戻りなQooオレンジでございます。
それでも例年よりはかなり暖かいのですが…。











今回から再び本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅうに 始まります。


















“アルテミスガンダム”の初陣を終えた私を襲った穂乃果&凛の音ノ木坂三大アホの内の二人。

 

その二人の提案で急遽決まったのは、私&真姫の護国の剣士コンビと穂乃果&凛のアホアホコンビとのタッグバトルでした。

 

私達は善は急げとばかりにそれぞれのガンプラのデータが収まったGPベースを手に、ガンプラバトルを管制するマザーシステムから指定されたガンプラバトルシミュレーターの筐体へと乗り込みました。

 

そして何時も通りに出撃準備を終えた私は、同じく出撃準備を終えて出撃待ちの状態であろう真姫へと通信を送ります。

 

出撃前でも予め僚機設定をしていればタッグやチームを組む仲間へと通信が送れるのは何気に良システムですよね。

 

一度出撃してしまうと選出されたバトルフィールド次第では通信妨害がされていて通信が出来ない時がありますので。

 

ガンプラバトルではたまーーーに頭のおかしいバトルフィールドがあったりしますが、今回のバトルではその頭のおかしいバトルフィールドが選出されなければ良いのですが…。

 

それはさておき。

 

「真姫、聞こえていますか?」

 

[[ん。ちゃんと繋がってるわ。大丈夫、聴こえてるわよ。]]

 

どうやら通信は問題無く繋がっているようですね。

 

「それでは作戦会議と行きましょうか。とは言え、選出されるバトルフィールド次第では作戦変更を余儀なくされる場合がありますが。」

 

[[あとは月が出るかどうかで穂乃果への対応もかなり変わるもんね。]]

 

「えぇ…そうなのですよね…。」

 

穂乃果が今回の合宿前に妹の雪穂の手を借りて作った新しいガンプラ“ソルストライクガンダム”。

 

現在は合宿中ににこから譲り受けたらしい“キャバリエールストライカー”と言う名のにこのオリジナルストライカーパックを装備して、“キャバリエール・ソルストライクガンダム”とかなり長い正式名称になっています。

 

その穂乃果の新しいガンプラ“キャバリエール・ソルストライクガンダム”にはとあるシステムが搭載されています。

 

その名は“サテライトシステム”。

 

ざっくりと説明するとするならば、この“サテライトシステム”とは本来なら“ガンダムX”や“ガンダムDX”に搭載されているシステムで、月のマイクロウェーブ送信施設とか言うよくわからない施設から送られてくるマイクロウェーブを受信する事で、膨大なエネルギーを手に入れる事が出来ると言うモノです。

 

そしてその膨大なエネルギーを使用してコロニーすらも破壊するガンダム作品でも屈指の超威力を誇る“サテライトキャノン”を放つのがこの“サテライトシステム”の本来の使用方法なのですが、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は受信したエネルギーを砲撃ではなく機体性能の強化に全て回す独自のシステム“サテライトチャージ”に使用し、チャージした高出力のエネルギーのごり押しで機体性能を爆発的に高めて戦う…と言った方法を使用します。

 

穂乃果はこの“サテライトチャージ”で手に入れたパワーとスピードで、以前に絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を撃墜してしまった実績があります。

 

ごり押し&初見だったとは言え、あの絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”を撃墜してしまうだなんて敵に回せばっまたくもって厄介極まりない代物です。

 

そんなワケなので私達は選出されるバトルフィールドに月が出ている場合の最悪の事態を想定して、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の“サテライトチャージ”に備えなければ行けません。

 

[[穂乃果の機体って月さえ出てなきゃただの高機動型の機体なだけなんだけどね。]]

 

「えぇ。月さえ出てなければぶっちゃけいくらでもやりようはあるんですよね。」

 

[[月さえ出てなきゃ、ね。]]

 

「月さえ出てなければ、ですね。」

 

そして今回の私達のもう一人の相手である凛なのですが…

 

[[凛の方はどうせ考えナシで全速力で突撃して来て、あのバカみたいにおっきなハンマーでぶん殴ってくるだけだろうから、ソコを狙って何とかする…って感じでいいかしら?]]

 

真姫の言う通り、凛は全速力で突撃して来てバカみたいに大きなハンマー…“ハロハンマー”で攻撃して来る瞬間を狙えば対処はそうは難しくはないハズです。

 

問題があるとするならば、凛の新しいガンプラ“Gケット・シー”のスピードですね。

 

凛の新しいガンプラ“Gケット・シー”は背中に背負った大きなロケット“ラケーテンブースター”によって、直進するだけならば私達“μ's”内でも屈指のスピードを持っています。

 

凄まじいスピードでの突撃から振るわれる大質量の“ハロハンマー”の一撃は、ちょっとやそっと装甲を盛った程度では防ぐ事は叶いません。

 

しかもあの“ハロハンマー”は花陽がノリと勢いだけで作ったとしか思えない頭のおかしい武装で、インパクトの瞬間に盛大に爆発するとか言う真姫的に言えばイミワカンカイ仕様になっていやがりますし。

 

当たらなければどうと言う事は無い…と、かつてかの“赤い彗星”は仰いましたが、逆に言えば“Gケット・シー”の“ハロハンマー”は当たってしまえばその威力故に非常に不味い事態になると言う事です。

 

少なくとも装甲値的には標準的な数値しか無い私の“アルテミスガンダム”と真姫の“紅姫”では、凛の“Gケット・シー”の全速力から振るう“ハロハンマー”の一撃を喰らってしまえば確実にただではすみません。

 

以前まで使っていた“ベニャッガイ”もそうでしたが、どうにも凛の使うガンプラは毎度毎度性能が極端に尖り過ぎていますね…。

 

まぁ今回は真姫の言ったように、突っ込んで来た所を狙ってサクッ♪っと撃墜させて貰うとしましょう。

 

「取りあえずは今回は真姫には前衛をお願いします。」

 

[[前衛をお願いしますって言われても、私の“紅姫”は射撃系の武装積んでないから前衛しか出来ないわよ。]]

 

「別に射撃系の武装が無くても、今の真姫ならば護国の剣衝技を使えば中距離戦闘もイケるのではないですか?」

 

[[そうね…まぁエネルギー消費さえ考えなければ、ね。]]

 

「エネルギー消費ですか…。先程のバトルで私も剣衝技を使用してみましたが、確かにガンプラバトルでアレを使うと地味にエネルギーの消費が激しいですね…。」

 

[[ほんと、イミワカンカイわよね。ちょっと調子に乗ってゴリゴリ斬撃飛ばしまくっただけであっという間にエネルギーがカラになっちゃうんだから。イヤになっちゃうわ。]]

 

エネルギーが空になっちゃうんだから…と言う事は、真姫は実際に調子に乗って剣衝技を使いまくってエネルギーが枯渇してしまった事があるみたいですね。

 

強気な性格が災いして熱くなりやすい傾向があるものの、基本的には頭も良く気転も応用も効く真姫にしてはエネルギー切れが起こるまで技を放ちまくっただなんて、随分と珍しい事もあるモノです。

 

[[それで?私が前衛をするって事は良いんだけど、結局は穂乃果があの“サテライトチャージ”ってヤツを使って来たらどうするつもりよ?まぁ最悪私の“紅姫”の奥の手を使えば、“サテラチャージ”を使った状態の穂乃果が相手でも少しくらいなら抑えられるとは思うけど…。]]

 

「それは頼もしいですね。ではもしもの場合は真姫にはその奥の手とやらを使って、存分に穂乃果の相手をして貰いましょう。」

 

[[貰いましょうって簡単に言ってくれちゃって…。こっちの奥の手はエネルギーの消費がバカみたいに激しいからあんまり使いたくは無いんだけど………でもまぁ穂乃果には負けたくないからヤるけど。]]

 

真姫はあまり奥の手とやらを使いたくは無いようですが、使えるモノは親でも使えが我が家の家訓の一つです。

 

きっちりと奥の手とやらを使って貰っちゃいましょう♪

 

そして奥の手を使って真姫が穂乃果を多少でも抑えている間に、私が狙撃なり斬撃なりで始末してしまえば良いだけです。

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は“サテライトチャージ”でパワーとスピードが桁違いに上昇していたとしても、装甲値事態は平均か平均よりちょっと下くらいのハズです。

 

絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”並の防御力でもなければ、私の“アルテミスガンダム”の攻撃でもそれほど労せずに仕留める事が出来てしまいます。

 

「さて、それでは大まかな作戦…と言って言いか微妙な所ですが、取りあえずの流れは決まりました。あとはヤるかヤられるか…ですね♪」

 

[[ソコはヤるかヤられるかじゃなくて、ヤるだけ、じゃないの?]]

 

「その言い様的に真姫的は自信アリのようですね。」

 

[[別に。たださっきも言ったけど、穂乃果には負けたく無いだけよ。あとついでに凛にも。]]

 

凛はついでですか。

 

ちょっと凛の扱いが可哀想ですね。

 

私と真姫がそんな事を話していると、メインモニターにでかでかと出撃許可の文字が表示されました。

 

どうやら穂乃果達も出撃準備を終えて、双方の準備が整った事でマザーシステムから出撃許可の判断が下されたようですね。

 

それでは…

 

「早速出撃するとしましょうか。」

 

[[ん。りょーかいよ。]]

 

私の呟きに真姫が何処かおどけたような物言いで返して来ます。

 

この様子では緊張は一切していないようですね。

 

実に結構です。

 

「索敵は私の“アルテミスガンダム”の方が得意のハズです。なので私が先に出ます。」

 

[[任せるわ。]]

 

「任されました。では…“アルテミスガンダム”!園田 海未!一射一倒!狙った獲物は逃しません!!!」

 

[[西木野 真姫!“紅姫”!出るわよ!!!]]

 

さぁ♪楽しい♪楽しい♪ガンプラバトルの始まりです♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

発進ゲートを潜り抜けて飛び出た先に待ち受けていた今回のバトルフィールド。

 

それは一般的な宇宙空間を模したバトルフィールドでした。

 

一般的な宇宙空間とか宇宙空間に実際に行った事が無いので本当に一般的な宇宙空間なのか判断に困る所ではありますが、ガンダム的には障害物もトラップの類いも一切設置されていない今回の宇宙空間バトルフィールドは一般的な宇宙空間なのではないかでしょうか?とちょっとだけ哲学的に思ったりします。

 

そんな割りとどうでも良い事を考えていると、先行して出撃した私の“アルテミスガンダム”に真姫の“紅姫”が後方から追い付いて来ました。

 

こちらへ追い付いた事でスラスターの噴射を抑えた真姫の“紅姫”は左手を“アルテミスガンダム”の右肩へと伸ばして手を起きます。

 

その行動により機体同士が触れ合った事で接触回線が開き、真姫の声がコクピットへと響いて来ました。

 

[[月、あるわね。]]

 

真姫が言うように今回のバトルフィールドには月が浮かんでいます。

 

月がある。

 

ならば穂乃果が本領を発揮出来てしまうと言う事です。

 

「これは真姫に奥の手を使って貰わなければ行けませんね。」

 

[[ま、しょうがないわよね。]]

 

そんな事を話しながら速度を合わせてゆっくりと宇宙空間を進んで行く私達でしたが、その視界に月から伸びる一筋の光が飛び込んで来ました。

 

「あれは…」

 

[[サテライトシステムの照準用レーザーってヤツよね。]]

 

「えぇ…と、言う事は…」

 

穂乃果が早速サテライトシステムを起動させて“サテライトチャージ”を使用するつもりのようです。

 

[[穂乃果のヤツ、ちょっとは温存とか考えないのかしら?]]

 

「考えると思いますか?あの穂乃果が?」

 

[[………………考え無いわね、確実に。そもそもナニかを考えるって事自体しないんじゃないの?]]

 

ナニかを考える事自体しないんじゃないの?とは、真姫も中々に辛辣ですね。

 

「一応はアレでも考えてはいるようですよ?晩ごはんのおかずはなんだろー♪とか、今日のおやつはなんだろー♪とか。」

 

[[ソレって考えてる内に入るの?]]

 

「非常に判断に困る所ではありますが、一応は考えている内に入るのではないでしょうか?」

 

[[ほんと、イミワカンカイわ…。]]

 

真姫が毎度お馴染みの“イミワカンカイ”を呟いた所で、喋りながらも何気に望遠モードに切り替えていた“アルテミスガンダム”のメインモニターにこちらへと真っ直ぐに突き進んで来る一つのスラスター光が映し出されました。

 

確認出来るスラスター光は一つだけ…ならば穂乃果か凛のどちらか一方だけが突っ込んで来たようです。

 

先程サテライトシステムが起動された所所を見るに、穂乃果はもう“サテライトチャージ”を使用しているのは簡単に予想出来ます。

 

ならば機体性能の差で穂乃果だけが突出して突撃して来ていると見るべきでしょうね。

 

となると凛は後詰めですか。

 

さて、では…

 

「真姫。予定通り穂乃果の相手をお願いします。」

 

真姫には奥の手とやらを使って貰い、“サテライトチャージ”で強化中の穂乃果を抑えて貰いましょう。

 

[[ん。わかったわ。ただエネルギーをほとんど使い切っちゃうから、後から来る凛の相手は任せることになるわよ?]]

 

「それは問題ありません。なのでおもいっきりヤっちゃって下さい♪」

 

[[ハイハイ…ならお言葉に甘えておもいっきりヤってあげるわ!]]

 

気合を入れるかの如く叫んだ真姫は、自機である“紅姫”の左右の腰にそれぞれ二振りずつ、合計四振り装備してある刀の内の一振りを抜き放ちました。

 

そして…

 

[[“烈火装”!起動!!!!!]]

 

“紅姫”から真紅の炎が吹き出しました。

 

[[行くわよ!“紅姫”!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第15話「月華繚乱」そのじゅうさん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

グラブルの10周年がなんか10周年なのに微妙だったなぁ…と思ってしまったQooオレンジでございます。












今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅうさん 始まります。


















[[“烈火装”!起動!!!行くわよ!“紅姫”!!!]]

 

“サテライトチャージ”によって強化されているであろう穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”。

 

その穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”を迎え撃つ為に真姫が発動させた“紅姫”の奥の手“烈火装”。

 

機体全身から炎気を噴き上げながら悠然と刀を構える真姫とその愛機“紅姫”の姿に私は頼もしさを感じて、自然と自分の顔に笑みが浮かぶのを実感してしまいました。

 

ついこの前まで刀の握り方も知らなかったあの真姫が…と、これはガンプラバトルとは関係ありませんね。

 

[[来たわね!穂乃果!!!]]

 

真姫が対穂乃果用に“紅姫”の奥の手である“烈火装”を発動させ終えると、ちょうどその迎え撃つ相手である穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”がこちらの視界の中へと入って来る所でした。

 

メインモニターに映し出された穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は、機体の各所から淡い緑色の粒子を放出させながら物凄いスピードでこちらへ向かって突き進んで来ています。

 

ちなみに私はこの時点で自機である“アルテミスガンダム”を少し離れた場所にちょうど良くあった大きな岩?隕石?の影へと移動させてあります。

 

真姫が穂乃果を抑え込んでいる間にズドン♪っと一発お見舞いしてあげちゃいましょう♪と言う算段です♪

 

私としては奥の手発動中の真姫が穂乃果を倒してくれちゃっても構わないのですが…流石にそう簡単には行ってはくれないでしょうね。

 

[[真姫ちゃん!みーーーつけた!!!]]

 

“サテライトチャージ”で機体を超強化させ物凄いスピードで突き進んで来ていた穂乃果は、ようやく真姫の“紅姫”を見付けたようです。

 

さて、穂乃果は奥の手発動中の真姫を相手にどう戦うつもりなのでしょうか…。

 

そして真姫も“サテライトチャージ”だ超強化中の穂乃果を相手にどう戦うのか…。

 

“サテライトチャージ”で超強化中の穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”。

 

“烈火装”で同じく強化中の真姫の“紅姫”。

 

互いにそれぞれ強化状態にある穂乃果と真姫。

 

先に動いたのはやはりと言うべきか、当然と言うべきか、考え無しに行動する事には定評のある穂乃果でした。

 

[[一気に決めちゃうんだから!!!ポチ!必殺技だよ!!!]]

 

《らいこーきゅーかっこかりー。》

 

[[ぜーーーーーーーーんぶ!ふっとべぇぇぇーーーーーー!!!!!!]]

 

穂乃果はスピードを緩める事無く突っ込んで来ると、右手に持っていたビームライフルを投げ捨てて真姫の“紅姫”へと掌を突き出しました。

 

吹っ飛べ。

 

穂乃果のその一言が終わるか終わらないかの刹那、突き出された“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の掌からバチリと雷光が弾ける様に輝きました。

 

そして…

 

[[必殺!えーっと…ほ、穂乃果の必殺技!!!]]

 

穂乃果的には一応は必殺技の名前を叫びたかったのでしょうが、どうやらまだその肝心の必殺技の名前が決まっていないようで、結果的にご覧の通りにグダグダになってしまっています。

 

ですが、“必殺技”と言うだけはあります。

 

穂乃果が放った“必殺技”は、“必殺技”の名が示す通りに“必ず殺す技”でありした。

 

“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の掌から放たれたのは眩い光の球。

 

極光とでも言うべきその光の球はぐんぐん大きくなり、真姫の“紅姫”へと襲い掛かって行きます。

 

対する真姫はと言うと…

 

[[最初っから全開で必殺技とかほんっと!穂乃果って穂乃果よね!ならこっちも最初っから全開でぶっ放すだけよ!!!私と“紅姫”のありったけ!持って行きなさい!!!]]

 

手にした刀を下段に構え、一拍の後に振り上げました。

 

[[天をも焦がし!全てを断ち斬る一刀と成せ!“烈火天焦”!!!]]

 

真姫の“紅姫”が振り上げた刀から放たれたのは炎を纏った真紅の斬撃。

 

天をも焦がし全てを断ち斬る。

 

“烈火天焦”

 

これが真姫の必殺技なのですね…。

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が放った極光の破壊球。

 

真姫の“紅姫”が放った真紅の斬撃。

 

それぞれの必殺技はちょうど二機の真ん中辺りでぶつかり合いました。

 

極光の破壊球に真紅の斬撃がぶつかった瞬間、真紅の斬撃に遅れて発生した炎の嵐が追撃として極光の破壊球へと殺到します。

 

穂乃果と真姫の必殺技対決は当初は炎の嵐の追撃を受けた真紅の斬撃が極光の破壊球をじわじわと押して行く…と言う展開になりました。

 

このまま真姫の“紅姫”が放った真紅の斬撃が、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が放った極光の破壊球を押し返すのか?と思ったのですが…。

 

[[っ!あー!もう!肝心な時にエネルギー切れになるって!燃費悪過ぎでしょ!!!]]

 

真紅の斬撃の勢いが目に見えて衰えて来ました。

 

真姫の言葉によると、この勢いの衰えはどうやら“紅姫”のエネルギー切れによるモノのようですね。

 

対する穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”はまだエネルギー切れを起こす様子はありません。

 

これは真姫の“紅姫”が自機のエネルギーだけで全てを賄っているのに対して、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は外部…月のマイクロウェーブ送信施設から供給された大量のエネルギーを使用して行動しているからなのでしょうね。

 

例えるなら10しかエネルギー総量が無い真姫の“紅姫”と、10に10が足されてエネルギー総量が20になった穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”。

 

手加減抜きで全力勝負になった際に、どちらが先にエネルギー切れを起こしてしまうのかは一目瞭然です。

 

このままならばもうエネルギー切れを起こし始めている真姫の“紅姫”が、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”に押し負けてしまうのは時間の問題ですね。

 

ですが真姫の目的は穂乃果を単身で倒す事ではありません。

 

そう…真姫の目的、それは…

 

[[海未!早くヤっちゃってちょうだい!!!]]

 

“サテライトチャージ”で超強化されている穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”を押さえる事。

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”を超強化状態で自由に大暴れされてしまっては、残念ながら今の私達では勝てるモノも勝てません。

 

故に真姫による穂乃果の抑え込みです。

 

当初の予定通りに真姫の“紅姫”は奥の手を使って、見事に超強化状態にある穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”を抑え込んでくれました。

 

後は私の仕事です。

 

私は真姫の声に応える為に隠れていた巨大な岩?隕石?の影から飛び出します。

 

そして飛び出すと同時に大型ビームスナイパーライフルを構え、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へと照準を合わせます。

 

数瞬の間を置いて“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へと照準を合わせ…

 

「墜ちなさい!!!」

 

トリガー。

 

[[う、海未ちゃん!?うわっ!?そうだった!真姫ちゃんだけじゃなく海未ちゃんもいたんだー!!!]]

 

“アルテミスガンダム”が構えた大型ビームスナイパーライフルから放たれた一条のビームは、真っ直ぐに“キャバリエール・ソルストライクガンダム”へと向かって行き…

 

[[ちょ!?た、たんまー!ぎゃーーーーーすぅ!!!]]

 

聞き慣れた穂乃果の情けない断末魔の叫びと共にコクピット部分を貫きました。

 

って言いますか穂乃果…貴女は私が居る事を忘れていただなんて…なんと言いますか…やはり穂乃果は何処まで行っても穂乃果なんだなぁ…と思わずにはいられません。

 

コクピットを貫かれて盛大に爆散して行く幼馴染みの残念な方を見送りながら、私はしみじみとそんな事を思ってしまいました。

 

ちなみにことりはお馴染みの凶悪な方で私こと園田さん家の海未ちゃんは穂乃果&ことりからは幼馴染みの物騒な方と認識されています…って!誰がお馴染みの物騒な方ですか!誰が!

 

包丁を振り回して暴れ回ることりだって十二分に物騒ではありませんか!!!

 

全くもう…!

 

まぁ何はともあれ…。

 

「まずは一機ですね。」

 

穂乃果を撃墜完了です♪

 

次の標的は…

 

「凛ですね。」

 

アホ猫でお馴染みの凛です。

 

今の戦闘…穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が放った極光の破壊球と真姫の“紅姫”が放った真紅の斬撃は相当に派手なモノでしたので、当然ですが凛にも見えていたハズです。

 

そしてその後に私の一撃によって貫かれて盛大に爆散した穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の姿も見ていた事でしょう。

 

そうなると、いくら頭の中身が穂乃果に匹敵する程度にはアレでアレな凛でも、こちらを警戒して早々簡単には何時もの様にアホ丸出しで突っ込んでは…

 

[[ねぇ…凛、突っ込んで来たみたいよ。]]

 

来ないでしょうね………と言おうとしたのですが、普通に来ましたね………。

 

奥の手の発動&必殺技を放ったせいで乗機がエネルギー切れでろくに動けないでいる真姫からの報告を聞いて、私はなんとなくがっくりとしてしまいました。

 

いえ、凛は今回は敵だから今みたいな短絡的な行動をしてくれる分には私としては何の問題も無いのですよ?

 

何の問題も無いのですが………凛は本来ならば同じチーム…つまりは味方なのですよね…。

 

その味方がこれ程までに短絡的な行動をしてしまうと言うのは問題大有りな気がするのはきっと気のせいですよ…気のせいって事にしておきましょう…おきましょうと言うか気のせいって事にしてしまいましょう…その方が精神衛生的に良いに決まっています。

 

決まっていますったら決まっています!!!

 

そう!決まっているのです!!!!!

 

[[それじゃ海未。悪いけどこっちはエネルギー切れで動けないから、凛の相手はヨロシクね。]]

 

私が内心で凛の短絡的な行動に対して断固たる決意で気のせいです!お思う事にしようと必死になっていると、エネルギー切れで動けない真姫から凛はお願いね♪と頼まれてしまいました。

 

まぁ当初から作戦では真姫が穂乃果の相手をしてエネルギー切れになる事が予想されていたので、凛の相手は私が引き受ける…と言う事でしたので、真姫のこの発言については何の問題もありません。

 

問題があるのは本来ならば味方である凛の短絡的な行動です!!!って!だーかーらー!凛の事は気のせいって事にしてしまいましょう!って決めたではありませんか!!!

 

私も何でまた蒸し返してしまうのでしょうか…。

 

はぁ…気持ちを切り替えましょう。

 

今はまず、短絡的な行動をした実に頭穂乃果な凛を懲らしめる事に注力しましょう!

 

そうでなければ堂々巡りになって無限ループから抜けれなくなってしまいそうなので…。

 

さて♪では早速♪

 

「真姫には凛の事を煽りに煽って挑発して貰いましょう♪」

 

実に頭穂乃果な凛ならば、簡単な挑発しました引っ掛かって標的を真姫に定めるハズです。

 

しかも真姫は今はエネルギー切れで動けないと言う絶好のシチュエーション♪

 

言いたい放題言われた相手が動けない…そんな絶好のシチュエーションをあの頭穂乃果な凛が逃すハズはありません!

 

ありませんったらありません!!!

 

断言出来てしまうのがチームメイトとして、そして味方として考えると非常に残念極まりないのですが…。

 

それはそれ。

 

これはこれです。

 

今の凛はチームメイトでも味方でもありません。

 

今の凛は倒すべき敵なのです!

 

敵は倒す!

 

それがこの世の絶対にして唯一の真理!

 

なので弱点である頭の弱さを全力全開で狙わせていただきます♪

 

「なので真姫には全力全開でそりゃもう芽生えたばかりの友情が木っ端微塵に吹き飛ぶ位に凄惨に挑発して貰いますのでそこら辺の事を色々とよろしくお願いしますね♪」

 

[[ナニが“なので”なのかさっぱりイミワカンナイけど、取りあえずは凛の事を挑発して誘き寄せればいいんでしょ?]]

 

「はい♪大事な事なのでもう一度言いますが友情を木っ端微塵に吹き飛ぶす位にお願いしますね♪」

 

[[ソコ!わざとムシしたのに何で強調するのよ!ってか友情を木っ端微塵に吹き飛ぶす位に挑発するとか普通にイヤよ!]]

 

「嫌なのですか?」

 

[[イヤに決まってるでしょ!!!]]

 

「はぁ…仕方ありません。では友情が木っ端微塵に吹き飛ばない程度に…そうですね、二人の友情が斬々ばらばらに斬り裂かれて二度と修復出来なくなる程度に凛の事を挑発して下さい。」

 

[[絶対に!イ!ヤ!そもそも凛が相手なら普通に挑発するだけで十分でしょ!!!海未ははどんだけ私と凛を仲違いさせたいのよ!ほんっと!イミワカンナイ!!!]]

 

「はい♪無事に真姫からイミワカンナイもいただきました♪」

 

凛も近付いて来た様なので…

 

「真姫に凛を挑発しまくって貰って二人の友情を木っ端微塵に吹き飛ばす作戦の開始ですよ!」

 

[[だから木っ端微塵とか吹き飛ばすとかからいい加減に離れなさいよ!普通に挑発する!それだけったらそれだけよ!!!]]

 

「まぁそれでもいいですよ、それでも。」

 

[[なんでそんな残念そうなのよ…ほんっと、イミワカンナイわ…。]]

 

それでは次回ガンプライブ第15話「月華繚乱」そのじゅうよん♪

 

VS凛&“Gケット・シー”戦の開幕ですよ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第15話「月華繚乱」そのじゅうよん

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近体力の衰えを感じるQooオレンジでございます。
歳は取りたくないですね…。











今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅうよん 始まります。


















真姫の“紅姫”がエネルギー切れになるまで頑張りまくった献身的な協力もあって、無事に頭穂乃果な穂乃果が駆る“サテライトチャージ”で超強化中の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の撃墜に成功した私達は、お次はこれまたやっぱり頭穂乃果な凛をぶち倒す為に行動を開始しました。

 

頭穂乃果な凛に対する作戦は明瞭快活♪

 

徹底的に凛を煽って煽って煽りまくって、凛がムキー!と激おこ状態になって真姫へと突っ込んで来た所をズドン♪っと一発お見舞いしてあげちゃいましょう♪と言うモノでした。

 

ムキー!とか激おこ状態とかそこはかとなく表現が古臭いのは気にしないで下さいね♪

 

これ書いてる青トンガリのオレンジジュース野郎の頭の中身のOSが基本的には骨董品レベルのWin○ows昭和で動いていますので♪

 

毎度毎度古臭い表現を言わされる私としては、せめてOSがWin○ows平成くらいにはなってくれませんかね?と思うのですが…まぁ無理でしょうね。

 

それはさておき。

 

私が前回までのラブライブ!的に前回までのガンプライブ!っぽく前回までのあらすじ?をお話していると、“烈火装”の発動と必殺技である“烈火天焦”を使用してエネルギー切れになっている真姫の“紅姫”が握っていた刀の刀身がホロリと崩れ落ちてしまいました。

 

[[あっ…もう!まただわ!]]

 

真姫はそう言うと柄の部分だけになった刀をエネルギー切れ特有の緩慢な動作で放り投げ、腰から新たに別の刀を引き抜きます。

 

「真姫?また、と言っていましたが、何時もその様に刀が崩壊するのですか?」

 

その様子が気になった私は繋がったままの通信で真姫へとそう問い掛けます。

 

[[うーん…今みたいに崩れちゃうのは“烈火装”状態で“烈火天焦”を使った時だけなんだど、刀を炎刀状態にすると熱のせいなのかしら?割りとすぐに使い物にならなくなっちゃうのよ。ほんと、イヤになっちゃうわ。]]

 

イヤになっちゃうわって…刀は早々簡単には崩れたり使い物にならなくなったりはしないハズなのですが…。

 

それだけ炎刀状態では刀身に負担が掛かっているのか、それとも真姫の刀の扱い方が悪いのか…。

 

少なくとも私の刀は…“嫁斬丸”は多少乱暴に振るっても簡単に折れたりはしないのですが…真姫の様に炎刀状態、もしくはそれに類似した何かしらの属性付与状態にしたらもしかしたら…?

 

と、真姫の“紅姫”の刀が崩壊する所を見て少しだけ気になった事を話していると、コクピットの中にここ最近すっかりと聞き慣れてしまった頭穂乃果な野生の猫染みた後輩の景気の良い声が響いて来ました。

 

[[ニャャャャャャッハァァァァァァァァァァ!!!!!!]]

 

なんと言いますか、まるで新鮮な水を発見した世紀末のモヒカンの無頼の様なテンションですね。

 

この様子ならばそれほど煽らなくても凛は簡単に突っ込んで来てしまいそうです。

 

下手をすると煽らなくても嬉々として突っ込んで来ちゃうかもしれません。

 

それならそれで今回は問題は無いのですが…前回も言いましたが、凛は本来ならば同じチーム“μ's”の仲間で基本的には味方なので、何時までもこの調子で毎回毎回感が無しの突撃三昧では堪ったモノではありませんね。

 

相も変わらず頭穂乃果な穂乃果共々、やっぱり頭穂乃果な凛も徹底的に要調教ですね♪

 

ちなみにこれまたやっぱり頭穂乃果気味な音ノ木坂三大アホの一角に燦然と座するにこなのですが、彼女は普段は頭穂乃果なのにガンプラバトルに関してだけはかなりのガチ勢なので、同じく音ノ木坂三大アホの他二人よりはちょっとはマシだったりしています。

 

と言いますか、にこは一般常識も一応はちゃんとありますし、普通に料理や掃除等の家事全般も得意ですし、その特殊な言動と勉学全般が苦手な事を除けば私達“μ's”の中でもかなりまともな部類なんですが…どうしても見ていると極寒状態になってしまうあの特殊な言動のせいでイロモノ枠な残念さんになってしまっています。

 

ナニをどう育てばアレだけ家庭的な女性なのに言動が完全に頭イカれているもとい頭穂乃果なイロモノ枠になってしまうのか…何気にちょっと気になってしまいますね。

 

そうこうしている内に真姫の凛に対する煽りが始まりました。

 

[[とんこつラーメンって豚臭くて食べれたモノじゃないわよね。]]

 

たったそれだけ。

 

たったそれだけを真姫がボソリと全周波通信に乗せて呟いただけで…

 

[[にゃんだとぉぉぉぉぉぉぉ!!!てみゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

凛の怒りはあっさりと天元突破してしまいました。

 

取りあえず凛の“てみゃぁー”とは“テメー”と言ってるつもりなのでしょうか?

 

[[とんこつラーメンをバカにするなんて許せんにゃ!ぜってぇーーーに許せんにゃ!オテント様が許したとしたも凛はぜってぇーーーに許さんにゃ!!!ポンコツセレブの真姫ちゃんにとんこつラーメンのナニがわかるんだにゃ!!!]]

 

[[誰がポンコツセレブよ!誰が!私はポンコツでもなければセレブでもないわよ!!!普通極まりないそこら辺に幾らでも居る一般人だわ!!!]]

 

凛の言葉に対して真姫が反論していますが、私はポンコツに関しては真姫はそこまでポンコツ属性ではないとは思うのですが、セレブに関してだけは真姫は否定する権利は無いと思いますよ?

 

現在私達が使用させて貰っている豪邸レベルの別荘をダース単位で世界各地に保有しているご家庭が一般家庭なワケは当然ですが人類の有史以来どこを探しても微塵も無いので。

 

[[うっせーにゃ!ポンコツセレブ!こーなりゃトンコツと一緒にコトコト煮込んでトンコツセレブにしてやんにゃ!!!一杯5000円くらいでセレブっ娘のダシ使ったトンコツセレブラーメン売ってボロ儲けしてやんにゃ!!!]]

 

[[トンコツと一緒にコトコト煮込むなんてアンタはナニをことりみたいなグロいコト言ってんのよ!!!そもそも私のダシなんかで作ったラーメンが売れるワケないでしょ!それにせめて売るなら売るで一杯5万くらいは要求しないとたった5000円程度じゃ逆に値段が安過ぎて怪しくて誰も買わないわよ!値上げしなさい!値上げ!!!あとさっきも言ったけど私はセレブじゃないから!!!ソコはちゃんと訂正しなさいよね!!!]]

 

いいえ。

 

真姫、貴女は間違いなく世間一般の常識で言えば立派なセレブです。

 

それと真姫のお出汁を使ったラーメンならば、普通にそこら辺の変態共が買い漁ると思いますよ?

 

ようは真姫のお出汁とは真姫の入った後のお風呂のお湯をお出汁としてラーメンを作る様なモノなので、げへへ♪と言った感じで大喜びして大行列間違い無しの大人気店になるのは確定でしょうね。

 

[[5万のラーメンとかクソ高いモン誰が喰うにゃ!!!アホかにゃ!!!]]

 

[[5万くらい安いでしょ!!!]]

 

[[普通にクソ高ぇーにゃ!!!]]

 

凛に完全に同意ですね。

 

と、真姫と凛のやり取りに冷静にツッコミを入れていると、凛の“Gケット・シー”がようやく視界の中に入って来ました。

 

明るい黄色に塗装された凛の“Gケット・シー”は宇宙空間でも目立ちますね。

 

何よりもその手に握られている巨大な“ハロハンマー”が自己主張しまくっていてそりゃもう嫌でも目立ちます。

 

そんな目立つカラーリング&武装の凛の“Gケット・シー”は、真姫の“紅姫”へとまっしぐらに爆進して来ていました。

 

まさにネコまっしぐらとはこの事ですね♪

 

対する真姫の“紅姫”は腰に取り付けられている合計四振り(先程一振り壊れたので正確には残り三振り)の刀のうちの一振りを抜き放ち、ネコまっしぐらに向かって来ている凛の“Gケット・シー”へと構えました。

 

対凛&“Gケット・シー”戦での作戦としては、真姫の役割は凛を煽りまくって挑発してブチ切れ状態になった頭穂乃果な凛を引き付けると言うモノなので、基本的には戦闘をする必要はありません。

 

ですが、いくら戦闘をしないからと言ってナニもせずにただボーッと佇んでいるだけだと、凛に真姫が囮だと気付かれてしまう可能性が万が一程度の確率ですがあります。

 

そもそも凛は野性の直感でその万が一の確率を的確に引き抜きそなんですよね…。

 

なので真姫には多少なり共、戦う姿勢を見せて貰わなければいけません。

 

[[けっ!だにゃ!そんなチ○ポなポントー1本で凛の“ハロハンマー”を止めれるとか舐めんなだにゃ!!!]]

 

[[ソレを言うならチ○ポじゃなくてチンケでしょ!チンケ!!!ってかアンタも一応は思春期真っ盛りの女の子なんだからチ○ポとか平然と言わないでよね!!!はしたないったらありゃしないわよ!!!]]

 

[[そーゆー真姫ちゃんだってチ○ポって言ってるじゃねぇーかにゃ!!!このおチ○ポセレブ!!!]]

 

[[おチ○ポセレブってマジでナニよ!イミワカンナイ!!!バカじゃないの!!!]]

 

[[凛はバカじゃねぇーにゃ!ただアホなだけだにゃ!!!]]

 

[[どっちでもおんなじでしょ!!!]]

 

[[ちげーにゃ!!!]]

 

なんと言いますか…チ○ポとか大声で言い合うなんて非常に頭の痛くなる様なバカ丸出しな会話ですね。

 

凛ならばこの様な会話をしても仕方無いと諦めも着きますが、真姫は一体全体どうしたモノでしょうか…。

 

凛に引っ張られて真姫の知能指数が極端に低下しまっているのでしょうか?

 

と、上記の様なバカ丸出しな会話をしながらも、凛は乗機の“Gケット・シー”を猛スピードで突撃させ続けます。

 

そしてとうとう真姫の“紅姫”をその手にしている巨大な“ハロハンマー”の射程内へと捉えました。

 

十二分にスピードの乗った巨大な“ハロハンマー”による質量攻撃が直撃しただけでも真姫の“紅姫”は撃墜待った無しですが、あの“ハロハンマー”は叩き付けると盛大に爆発する如何にも爆発好きな凛の好きそうな機能まで搭載されています。

 

凛の攻撃を受けてしまえば真姫の“紅姫”は確実にお仕舞いですね。

 

凛もそう思っているのでしょう。

 

勝利の雄叫びの如く威勢の良い声が全周波通信に乗せて辺り一帯へと響き渡っています。

 

[[おチ○ポセレブやろー!おもいっきり潰れて爆ぜてぶっ飛びやがれにゃ!ひぃぃぃぃぃぃさっぅぅぅぅぅ!!!]]

 

さて、それでは少し凛に教えて差し上げましょうか。

 

勝利を確信した瞬間。

 

それが最も油断が生まれる瞬間だと言う事を。

 

[[今よ!海未!!!]]

 

凛の“Gケット・シー”が手にしている“ハロハンマー”を大きく振りかぶり、真姫の“紅姫”へと叩き付け様とした瞬間、真姫の声が響きました。

 

“今よ!”と。

 

それは重々承知しているのでそこまで大きな声で叫ばなくても大丈夫ですよ?

 

だって…

 

「もう既にロックオン済みですから♪」

 

あとはトリガーをポチり♪とするだけです♪

 

それでこのバトルは終わりです♪

 

では…♪

 

「一射一倒!狙い撃ちです!!!」

 

サクッ♪っと終わりにしてしまいましょう♪

 

真姫の煽りによって怒り心頭でネコまっしぐら過ぎて周りが全く見れていない凛は、私の存在をすっかりと失念してしまっていました。

 

なので実は対凛&“Gケット・シー”戦が始まってそこそこ最初の方で、私は既に岩影?隕石影?に隠れる事を止めて、自機である“アルテミスガンダム”を狙撃姿勢のままで待機させていたのです。

 

真姫と凛のおバカ丸出しな会話にただただツッコミを入れていただけではなかったのですよ♪

 

デキる女な私はちゃーーーんとヤるべき事はヤっていたのです♪

 

えっへん♪ですね♪と、まるでことりの様な事を言ってしまいましたね。

 

ま、まぁたまには私もことりの様に可愛らしい台詞を言っても良いかな~?とか思ったのですが…我ながらコレは中々に恥ずかしいですね…。

 

毎度毎度、上記の様な台詞を平然と吐けることりはかなり強い心臓の持ち主なのでしょうね。

 

今更ながらに自分の幼馴染みのバケモノ染みた性能にびっくりです。

 

それはさておき。

 

[[みぎゃ!?]]

 

“アルテミスガンダム”が構えた大型ビームスナイパーライフルから放たれた黄色のビームは、今まさに真姫の“紅姫”へと“ハロハンマー”を叩き付け様としていた凛の“Gケット・シー”をサクッ♪っと貫きました。

 

凛は乗機の“Gケット・シー”がビームで貫かれた瞬間、短く悲鳴?の様な鳴き声をあげ…

 

[[マジか!?ヤられちまったにゃ!?ってか海未ちゃん居たの忘れてたにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!]]

 

と、先程、穂乃果も言っていた様な言葉を吐いていました。

 

二人揃って私の存在を忘れていたって…私ってそんなに存在感無いのでしょうか…?

 

それともただ単純に穂乃果と凛の二人が突撃思考過ぎて目の前の相手の事しか見えておらず、私の事を失念していただけなのでしょうか?

 

前者だと私の存在感が皆無で悲しいですし、後者は後者で穂乃果と凛がアレ過ぎて悲しい気持ちになってしまう為、結局はどちらにしても地味に微妙な気分になってしまいますね…。

 

何はともあれ、こうして私と真姫VS穂乃果&凛のバトルは一応の幕を閉じたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第15話「月華繚乱」そのじゅうご

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

春になって来たせいか異常に眠いQooオレンジでございます。












今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅうご 始まります。


















「今のバトル!穂乃果はなっとくいかない!」

「今のバトル!凛はなっとくいかねぇーにゃ!」

 

穂乃果&凛とのバトルを終えてガンプラバトルシミュレーターの筐体から出て来た私と真姫を待っていたのは、アホ二匹による謎の猛抗議でした。

 

しかもほぼ同じ文言による謎抗議。

 

恐らくはこのアホ二匹は思考回路がほぼ同じ作りだから、この様な珍現象が起こってしまうのでしょうね。

 

さて、それはそうとどうしましょうか?このアホ二匹。

 

「納得いかないって言われても普通に困るんだけど?」

 

「ですね。私達はあくまでも普通に戦って普通に勝っただけですから。」

 

「ぜんぜん普通じゃなかったもん!だって海未ちゃんが影からこっそり狙撃とかひきょーだよ!」

 

「そーにゃ!そーにゃ!ひきょーだにゃ!!!せーせーどーどーしょーぶしやがれだきゃ!!!」

 

影からこっそり狙撃するのが卑怯と言われてもそれが狙撃手…スナイパーの役割なのですが…。

 

なんと言いますか、穂乃果と凛のコメントは全世界のスナイパーを全否定ですね。

 

真っ正面から狙撃するスナイパーとかそれってもうスナイパーではないのでは?と激しく思ってしまうのは私の気のせいではきっとありませんよ?

 

「穂乃果は海未ちゃんと真姫ちゃんにダンゴこーぎするよ!!!」

 

「凛も海未ちゃんと真姫ちゃんにダンゴこーぎするにゃ!!!」

 

「団子抗議してどーするのよ。それを言うなら団子じゃなくて断固でしょ。イミワカンナイわ。」

 

「「はい♪真姫ちゃんからイミワカンナイいただきましたーーーーー♪♪♪」」

 

「………ほんと、イミワカンナイ。」

 

まぁ穂乃果と凛は基本的にイミワカンナイ生き物なのでイミワカンナイでも仕方ありません。

 

「それで?団子抗議とかぶっちゃけガチめにイミワカンナイ事を言ってるアホ二匹は私達にどうして欲しいのですか?」

 

このままではお話が1ミリも先に進まないので、私は仕方無くではありますが目の前でぶーぶーとぶーたれているアホ二匹にどうしたいのか?と問い掛けてあげる事にしました。

 

所で“ぶーたれる”って特に方言と言うワケではありませんよ?

 

普通に各地で通用する表現ですよね?

 

もしも“ぶーたれる”がワカラナイ!っと言う方は、Go○gleでちょっとググってみて下さいね♪

 

それはさておき。

 

私の問い掛けに対して穂乃果と凛のアホ二匹の返答は…

 

「再戦だよ!!!」

「再戦だにゃ!!!」

 

再戦して欲しい…との事でした。

 

「再戦、ねぇ…私は別にどーでもいいけど、アンタ達どうせまた無計画に突っ込んで来て海未に撃ち抜かれて終わりってパターンになるんじゃないの?」

 

「うぐっ!そ、それは…。」

 

「そうかもだにゃ…。」

 

「でしょ?なら再戦してもムダなんじゃないの?せめて無計画な突撃オンリーじゃなくて、何かちゃんとした作戦でも立ててでら再戦した方が良いんじゃない?」

 

「建設的な意見ですね。ちなみに私も真姫の案に一票です。」

 

そうすればこの頭穂乃果なアホ二匹にも、少しは作戦をしっかり立てて挑む事の大切さをわかって貰えるかもしれません。

 

「作戦…作戦…作戦…あっ!そうだ!」

 

「にゃにゃ?穂乃果ちゃん、にゃにか思い付いたのかにゃ?」

 

「うん!とびっきりの作戦!穂乃果!思い付いちゃった!」

 

「おぉ!!!そりゃすげーにゃ!!!」

 

嫌な予感がするのは気のせいでしょうか?

 

「ねぇ…イヤな予感しかしないのって私の気のせい?」

 

あぁ…やはり真姫も嫌な予感がしている様ですね…。

 

「気のせいではありませんね。私も嫌な予感がしまくりですから。」

 

「やっぱりそうよね…はぁ…。穂乃果が思い付いた作戦なんて不安しか無いわ…。」

 

「同感です。」

 

頭穂乃果な穂乃果の事です。

 

どうせ“狙撃禁止!”とかそんな作戦では微塵も無いアホな要望を平然と作戦とか言いながら要求して来るに決まっています…とか内心で考えていると…

 

「あのね!海未ちゃんは次のバトルで狙撃禁止!それが穂乃果が思い付いちゃったとびっきりの作戦だよ!!!」

 

案の定、穂乃果は私が考えていた通りの事を言い出しました。

 

狙撃禁止云々はさておき、それは作戦でも何でも無いと言う事に気付いて…いるハズはありませんね。

 

だってほら?穂乃果は穂乃果ですから。

 

穂乃果の幼馴染みをするには何もかも諦めが肝心です。

 

「いや、流石にそりゃ作戦じゃねぇーんじゃねぇーのかにゃ?」

 

「ほへ?そーなの?」

 

「そーだにゃ。」

 

穂乃果が言い出した自称とびっきりの作戦である“狙撃禁止”に対して、流石の凛もそれは作戦ではない!と反論してくれました…が。

 

「そーなんだ。まぁどーでもいいや!あのね!それでね!海未ちゃんは次のバトルは狙撃禁止だよ!」

 

凛の反論に対して穂乃果は何も感じなかった様で、それは見事に軽く受け流して引き続きこちらへ“狙撃禁止”を要求して来やがりました。

 

「にゃーんかすげぇーかるーくスルーされたにゃ。」

 

「まぁ穂乃果だし。それで?海未、どーするのよ?狙撃禁止とかアホ丸出しの要求を受け入れて再戦するつもり?」

 

「アホ丸出し!?なんか真姫ちゃんがヒドイ!」

 

「ひでぇーのは穂乃果ちゃんの頭の中身なんじゃねぇーのかにゃ?とアホ枠の凛でもそう思ってしまうの仕方ねぇーコトだにゃ。」

 

「凛ちゃんもなんかヒドイ!?」

 

「正当な評価ですよ、正当な。それで、狙撃禁止での再戦を受けるかどうか…でしたね。まぁ穂乃果がそれで納得するのならば、狙撃禁止でもう一度バトルを行いましょう。」

 

「やった!流石は海未ちゃん!話がわかるー!」

 

「ノンキにわかるー!じゃねぇーにゃ。アホな相棒のアホなよーきゅーを飲んでハンデマッチになっちまうけどぶっちゃけ海未ちゃんはそれでいいのかにゃ?」

 

「凛ちゃんがまたヒドイ!?」

 

酷いのは穂乃果の頭の中身ですよ。と言えば今度は“海未ちゃんまでヒドイ!?”とか騒ぐので声に出すのは止めておきましょう。

 

「良いも悪いも狙撃禁止で再戦しなければ穂乃果は永遠に騒ぎ続けますから仕方ありません。」

 

狙撃が禁止ならば近付いてぶった斬れば良いだけですから♪

 

斬った張ったは得意分野ですよ♪

 

「海未ちゃんも大変だにゃー。」

 

「油断すると米を口の中に詰め込んで来る花陽の幼馴染みをしている凛ほどではありませんよ。」

 

「にゃ。かよちんでも流石にソレはしねぇーにゃ。」

 

「しないのですか?あの花陽が?」

 

「海未ちゃんは凛の幼馴染みを一体何だと思ってるのか全10話くらいかけてじっくりと聞いてみてぇーにゃ。」

 

「そんなの誰も読まないから止めときなさいって。それじゃ海未は狙撃禁止で再戦ってコトで良いのよね?」

 

「はい。それで問題ありません。」

 

問題しかありませんが問題ありません。

 

ありませんったらありません。

 

「ま、海未が良いなら良いわ。それじゃさっさと始めちゃいましょ。」

 

「にゃ。りょーかいだにゃ!今度は負けねぇーにゃ!!!ギッタンギッタンのグッタングッタンにしてギッチョッチョンにしてやんにゃ!!!」

 

「ナニソレ。イミワカンナイ。」

 

「「はい!イミワカンナイいただきましたーーーー♪♪♪」」

 

「………ほんっと、イミワカンナイ…。」

 

さて。

 

真姫のイミワカンナイも無事に終わりましたし、真姫の言う通りにさっさと始めてしまいましょう。

 

そんなワケで本日三回目のガンプラバルですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「園田 海未!“アルテミスガンダム”!本日三回目の出撃なので以下略で推して参ります!!!」

 

[[西木 野真姫!“紅姫”!行くわよ!!!]]

 

そんなこんなで本日三回目の出撃です。

 

今回、マザーシステムによって選出されたバトルフィールドは…

 

「荒野ですね。」

 

荒れ果てた乾いた大地が延々と続く何も無いバトルフィールド。

 

通称、荒野フィールド。

 

それが本日三回目のバトルの舞台となるバトルフィールドでした。

 

[[今回は月は出てないみたいね。ついでにいい天気ってヤツだわ。]]

 

私と同時に発進ゲートを潜り抜けて出撃して来た真姫が、“アルテミスガンダム”の隣まで“紅姫”を移動させて来てそう語りかけて来ました。

 

真姫のその言葉に私も上空を見上げると、真姫の言う通りにそこには何処までも真っ青な空が広がっていました。

 

青空…つまりは今回は日中で月が出ていない…と言う事ですね。

 

「この様子ならば穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の“サテライトチャージ”を警戒する必要は無い様ですね。」

 

何だかんだと穂乃果の事を散々に言ってはいますが、そんな散々な穂乃果が(希の協力で)作り上げた“サテライトチャージ”は一度使用されてしまえば“脅威”の一言に尽きます。

 

攻撃が少しかすっただけでも大ダメージ受けてしまう“サテライトチャージ”使用中の圧倒的なパワーは、近接戦闘時には非常に厄介極まり無い物ですからね。

 

それと掌から放たれるあの極光の破壊球も厄介極まり無いです。

 

あの威力は恐らくはシールドや防御フィールド等で防ごうとしても無駄でしょうね。

 

当たれば一撃で終わる。

 

まさに必ず殺す技…必殺技ですね。

 

そう言えば穂乃果はあの必殺技の名前をちゃんと考えているのでしょうか?

 

前回のバトルの時は“穂乃果の必殺技!”的に適当な事を言いながら放っていましたが…。

 

まだ名称未定ならばら…そうです…極光の破壊球なので安直ですが極光破とか極光球とかでしょうか?

 

そんな事を考えていると、“アルテミスガンダム”の広域レーダー圏内に二つの反応が表示されました。

 

私の“アルテミスガンダム”の隣を歩いている真姫は何も言ってこないと言う事は、真姫の“紅姫”の広域レーダーにはまだ反応が無いのでしょうね。

 

真姫の“紅姫”は近接戦闘に特化させた機体なので、狙撃を得意とする私の“アルテミスガンダム”とレーダーの範囲に差が出るのは仕方ありません。

 

取りあえずは真姫に穂乃果と凛の二人が接近して来ている事を教えてあげましょう。

 

「レーダーに反応アリです。穂乃果と凛の二人が接近して来ている様ですね。」

 

[[ふーん…あの2人、今回は2人で一緒にこっちに向かって来てるんだ。]]

 

「えぇ。“アルテミスガンダム”の広域レーダーに表示されている反応を見る限りはどうやらその様ですよ。」

 

そもそもあの二人は前回のバトルでは何故一緒に仕掛けて来なかったのでしょうか?

 

2対2でのバトルならば僚機と互いに連携して戦うのが定石なのですが…。

 

前回のバトル、流石に奥の手を使用して強化状態になっていた真姫の“紅姫”でも、二機同時に攻めて来られていたら押さえる事が出来なかったかもしれません。

 

まぁ前回のバトルで二人同時に攻めて来なかった真相的には、恐らくは当初は二人同時に突撃を始めたけど“サテライトチャージ”を使用してスピードも上がっていた穂乃果が凛を置いて一機で突っ込んで来た…とかそんな感じでしょうか?

 

それが今回はちゃんと二人で一緒に突撃して来ている…穂乃果も凛も少しは考えて行動している言う事ですね…とも思いましたが、恐らくは今回は月が出ていないので穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が“サテライトチャージ”を使用出来ずに、それに伴う速度差が生じず自然と二機の足並みが揃ったとかそんなトコでしょうね。

 

[[それで?あっちから来てくれるならここで迎撃ってコトでイイのかしら?今回はどーせ海未は狙撃出来ないし。]]

 

「そうですね…。」

 

今回は狙撃禁止なので自ずと取れる戦法は刀による近接戦闘オンリーとなります。

 

となるとやはり真姫の言うようにここであの二人を迎え撃つのが最善でしょうね。

 

「この場で穂乃果と凛を迎え撃ちます。突撃して来るアホ二機の姿が見えたら一気呵成に攻めてあげましょう!」

 

[[ん。りょーかい!]]

 

今回の戦闘方針を決めた私達はそれぞれ腰に下げている得物を引き抜きます。

 

私の“アルテミスガンダム”は“妖刀・嫁斬丸”を。

 

真姫の“紅姫”は四振り下げている無銘の刀のうちの一振りを。

 

そして…

 

「GN粒子!放出!」

 

[[“Awake”!]]

 

同時にそれぞれの刀にGN粒子とエネルギー粒子を纏わせます。

 

[[“Blaze”!!!]]

 

真姫はさらに刀に纏わせたエネルギー粒子を燃料(?)に刀身に炎を発現させます。

 

炎刀。

 

真姫の“紅姫”の得意技(?)ですね。

 

[戦闘準備完了ですね。]

 

これで二人が来たら一気にぶっ放してあげましょう♪

 

とか考えていたのですが…。

 

[[凛ちゃん!見えて来たよ!!!]]

 

[[にゃ!こっちもバッチリ見えて来たにゃ!!!]]

 

[[それじゃよてー通りに行くよ!!!]]

 

[[オッケーだにゃ!!!]]

 

こちらが仕掛けるよりも先に穂乃果と凛の二人が何やらやろうとしていました。

 

[[合体攻撃だーーー!!!!!]]

[[合体攻撃だにゃーーー!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
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何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




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第15話「月華繚乱」そのじゅうろく

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

花粉のせいか目が痛い&痒いQooオレンジでございます。












今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅうろく 始まります。



















殺風景な荒野のバトルフィールド(昼)で行われている穂乃果&凛の二人との再戦。

 

まず先制して仕掛けて来たのは再戦だー!と元気一杯に騒ぎまくっていた穂乃果と凛の二人でした。

 

[[合体攻撃だーーー!!!!!]]

[[合体攻撃だにゃーーー!!!!!]]

 

それぞれがそれぞれの乗機を操り、空を飛翔しながら突撃して来た穂乃果と凛の二人は、息もぴったりに“合体攻撃だー(にゃー)”と叫びながら突撃して来てます。

 

“狙撃禁止!”とかふざけたルールがなければ、あのようにアホ丸出しで真っ正面から無防備に空を飛んで突っ込んで来ているだけなら即撃ち落としてあげるのですが…今回は残念ながら先ほども言った通りに“狙撃禁止!”なのでそれは出来ません。

 

なので今回は自然と受け身での迎撃が基本的な戦法になってしまいます。

 

[[なんか“合体攻撃”とか言ってるけど、“合体攻撃”ってナニソレ?]]

 

未だに遠くの上空を二機で飛翔しながら接近して来ている穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と凛の“Gケット・シー”を見上げながら、私の隣で刀を握る真姫が“ナニソレ?”と問い掛けて来ました。

 

そこは“ナニソレ?”ではなく、いつもの“イミワカンナイ”が欲しかったですねー♪とか若干自分でもイミワカンナイ♪事を思いながらも、私は真姫の問い掛けに対して応えます。

 

「アレですね。二人、もしくはもっと多くの人数で連携して攻撃するコンビネーション攻撃?とでも言うべきモノです…たぶん。」

 

[[たぶんなんだ。]]

 

「はい。たぶんです。」

 

[[ (それって実は海未も“合体攻撃”とか言うヤツのコトを良くわかってないんじゃ…って言ったら海未のコトだからムキになってスゴい勢いで反論して来そうよね…) ]]

 

ナニか真姫が地味に失礼なコトを考えている気配がしますね。

 

まぁいいです。

 

「あとはアレですね。コンビネーション攻撃の他にも互いの技と技を合わせて放つ“合体攻撃”もあるのです。」

 

[[護国の剣技で言うと“剣衝・双波”とかあんなヤツ?]]

 

「えぇ。」

 

ちなみに真姫の言った“剣衝・双波”とは二人でそれぞれ衝撃波を目標へと放ち、同時に双方向から衝撃波をぶつける事で直撃した部分の威力を倍増させると言うモノです。

 

護国園田流では“合体攻撃”ではなく“合わせ技”とか言ってますね。

 

[[ふーん…まぁ良いわ。取りあえずは穂乃果と凛の2人の場合はコンビネーション攻撃の方よね。]]

 

「でしょうね。穂乃果と凛の機体には私達の機体の様に“技”を放つような仕掛けはありませんから。」

 

月が出ていれば穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”ならば例の圧倒的な威力を誇る極光球(仮)を放てますが、残念(?)ながら今回は昼のバトルフィールドで月は出てはいません。

 

なので今回はあの必殺技は使用不可です。

 

凛の“Gケット・シー”は…どうなのでしょう?

 

先ほどは“技を放つ仕掛けは無い”と言いましたが、実は私はまだ凛の“Gケット・シー”に必殺技的なモノがあるのかどうかよくは知らなかったりしています。

 

凛が“まだヒミツだにゃー!”って教えてくれないんですよ。

 

まったく!仲間なんだからちょっとくらい教えてくれてもいいじゃないですか!と“まだヒミツだにゃー!”って言われた時は憤慨したモノです。

 

そんなワケなので恐らくは穂乃果と凛の“合体攻撃”は必然的にコンビネーション攻撃になるかと思っています。

 

[[穂乃果と凛のコンビネーション攻撃…ねぇ…。それって大丈夫なの?コンビネーション攻撃って言うからにはタイミングとかそう言うのをちゃんと合わせないとダメよね?ヤるコト成すコトがぜーーーんぶ適当なあの2人にそんな器用なコトができるのかしら?]]

 

「さぁ?」

 

[[さぁ?って…ずいぶんと無責任ね。穂乃果って一応は海未の幼馴染みでしょ?もうちょっと責任持ってたら?]]

 

幼馴染みだから責任持てとか言われても普通に困りますね。

 

お馴染みなだけで普段からアレな言動が多い穂乃果に対して責任を持たなければいけないとかどんな罰ゲームですか。

 

ですがここで責任云々に対して否定的な事を言ってしまっては何かと面倒な事になりそうですね…取りあえずは適当にお茶を濁しておきましょう。

 

「そうですね…それでは後日、後ろ向きに善処しますね♪」

 

[[善処はするけど後ろ向きになんだ…しかも後日だし。それって善処する気は無いってコトじゃないの?まぁ私としてはどうでもいいけど。]]

 

もちろん真姫の言う通りに善処する気は微塵もありません♪

 

だってぶっちゃけ面倒ですから。

 

そこら辺はことりの方にお任せしましょう♪とかここまでの流れを全否定するようで申し訳ないのですが、ことりに丸投げしてもどうせ最後は結局私が穂乃果の面倒を見るはめになるのでしょうね…。

 

ガンダム的に言えば“認めたくないものだな…”でしたでしょうか?

 

[[で?話をふった私が言うのも何だけど、そろそろ真面目に迎撃準備しとかないとダメなんじゃない?]]

 

真姫のその言葉に上空を見上げると、先ほどまでは随分と遠くを飛んでいた穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と凛の“Gケット・シー”の二機が、かなりこちらへと近付いて来ていました。

 

あの様子ではあと少しで通常のビームライフルの射程内に入る…と言った所ですね。

 

「そうですね…取りあえずは斬撃でも飛ばしておきますか?」

 

[[取りあえずで斬撃飛ばすってなんかスゴい言葉よね。普通は斬撃って飛ばないモノよ?]]

 

「そうは言いますが、真姫だって普通に斬撃飛ばすくらいは出来ますよね?」

 

何せ真姫も今では立派な護国の剣士の一人ですから♪

 

斬撃の一つや二つ、簡単に飛ばせるようでなければいけません♪

 

[[…………飛ばせるわね。普通に。]]

 

「ね?普通に飛ばせますよね?斬撃くらい♪」

 

[[ (普通は斬撃なんて飛ばせないモノなのに、私ってもう普通に斬撃飛ばしてる…ってコトは、私って実はもうかなり普通じゃないってコト……?) うん。考えないコトにしとこ。]]

 

そうこうしているうちに、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と凛の“Gケット・シー”の二機はかなり接近して来ちゃっていました。

 

接近して来た二機はそれぞれ右手にビームライフルを握っているのが見えます。

 

ビームライフルを握っている…と言う事は当然…。

 

[[おちろ!かとんぼ!だにゃ!!!!!]]

 

[[みだれうちだー!!!!!]]

 

二機はそれぞれが持っているビームライフルの射程内に入ると同時に一斉にぶっ放しまくって来ました。

 

[[海未!撃って来たわよ!]]

 

「えぇ。」

 

撃って来ましたね。

 

ですが…

 

「あの位置から射撃では早々当たる物ではありません。」

 

使用している得物がスナイパー仕様のビームライフル等の射撃補正マシマシなモノならば多少は警戒しなければいけませんが、二人の使用しているビームライフルは到って普通のビームライフルです。

 

それに加えて撃ちまくれば当たるかも?を地で行く穂乃果と凛の二人の文字通りの乱射では、もっと近付いて来なければ問題はないハズです。

 

そんな私の予想通りに…

 

[[………ビーム。1発もこっちに来ないわね。]]

 

「ですね。」

 

穂乃果と凛の乱射しているビームはただの一発もこちらへと飛んで来ませんでした。

 

「牽制目的だとしてももう少し目標へと寄せなければダメダメですね。」

 

[[ならあとで海未が指導してあげなさいよ。“μ's”で1番射撃が上手いのって海未でしょ?]]

 

「………あの二人の指導はにこにでもお願いしましょう♪」

 

にこは射撃も格闘もその他諸々もある程度以上の高い水準で何でも出来ちゃうハイスペックなオールラウンダーさんですから♪

 

射撃一辺倒の私よりも適任かハズです♪

 

[[なんで当たんないのー!?]]

 

[[どちくしょー!にゃんかしょーじゅんが狂ってやがるにゃ!]]

 

[[こうなったら!]]

 

[[近付いてぶん殴る!だにゃ!!!!!]]

 

ビームライフルの乱射が一発も当たらない事に業を煮やした穂乃果と凛の二人は、それぞれほぼ同時に手にしているビームライフルを放り投げました。

 

そして穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は腰からビームサーベルを。

 

凛の“Gケット・シー”は“武装領域(ウェポン・ストレージ)”を開いて中から“ハロハンマー”を。

 

それぞれ取り出して構えながら機体をさらに加速して来ます。

 

[[ウィングブレード!展開!!!]]

 

[[ラケテーンブースター!点火だにゃ!!!]]

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は背中のバックパックの翼をひろげ、凛の“Gケット・シー”は背中のロケットブースターを点火させて、それぞれこちらへ向かって突っ込んで来ました。

 

[[凛ちゃん!打ち合わせどーりに!!!]]

 

[[おっけー!凛にまるっと任せるにゃ!!!]]

 

どうやらここからが例の“合体攻撃”とやらのようですね。

 

あの二人がナニをするかわかりませんが、警戒度を一つ上げておいた方が良いかもしれません。

 

何せ穂乃果は時折、奇跡的な事を平然と成してしまう事がありますので。

 

凛も凛であの独特な野生の勘は侮れません。

 

警戒度を一つ上げた私は“アルテミスガンダム”の右手に持たせてあるGN粒子を纏わせた愛刀の“嫁斬丸”を、何時でも振るえる様に握り直します。

 

隣では真姫の“紅姫”も同じ様に手にした刀を握り直していました。

 

さて…鬼が出るか蛇が出るか…と思ったのですが。

 

[[あいんす!!!って!?うぇぇ!?ぎゃーす!?]]

[[あいんす!!!って!?みにゃ!?ぎにゃーす!?]]

 

二人は“あいんす!”と同時に叫んだかと思ったら、何故か急にそれぞれの軌道を交差させて激突してしまいました。

 

かなり高速で突撃して来ていた二機です。

 

高機動中同士の機体が激突してしまったらどうなるか?と言いますと…。

 

[[お、落ちちゃうーーーーー!?]]

[[ダレカタスケテだにゃー!!!!]]

 

当然、激突した二機はコントロールを失って縺れるように落下してしまうワケです。

 

[[あの2人…ナニがしたかったのかしら…。]]

 

「さぁ?」

 

まぁ恐らくですが、二人とも自分が進むべき方向を同時に間違ったのでしょう。

 

本来ならば右を飛行していた穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は右へ。

 

左を飛行していた凛の“Gケット・シー”は左へ。

 

それぞれこちらを挟み込む形で移動するハズだったのではないでしょうか?

 

そしてそのまま左右から高機動攻撃を仕掛ける…それが穂乃果と凛の自称“合体攻撃”と言う名のコンビネーション攻撃だったのではないかと私は思います。

 

それがナニを思ったのか二人とも同時に進むべき方向を間違った挙げ句にあのように空中衝突…と言った所でしょう。

 

二人の会話から察するに、アレでも一応は事前に打ち合わせはしていたようですが…とか思っている間に…。

 

[[ぎゃーす!!!]]

[[みぎゃーす!!!]]

 

空中衝突した穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と凛の“Gケット・シー”は見事(?)に墜落し、地面へと激突してしまいました。

 

空中衝突と墜落の衝撃で二機は翼が折れていたり脚や腕がもげていたりと、あちこち破損しまくっています。

 

あの様子では飛行はおろか、もう戦闘も続行不能でしょうね。

 

[[ちょっと凛ちゃん!なんでこっちに来ちゃうの!穂乃果!凛ちゃんは反対側に行ってって言ってたよね!!!]]

 

[[そりゃこっちのセリフだにゃ!穂乃果ちゃんこそそっちに行かないとダメなヤツだったハズだにゃ!!!]]

 

墜落して悶えている二人はあーだこーだと何やら言い合っているようですね。

 

まぁ先ほども言いましたが、恐らくは二人とも当初の予定とは間違った方向に突撃してしまったのでしょう。

 

[[ねぇ。アレ、どうする?]]

 

「どうする?と言われても…ねぇ真姫?ここは何処ですか?戦場ですよね?そしてあの二人は私達の敵ですよ?護国の剣士として、戦場で敵対した相手はどうするのでしたか?」

 

[[………二度と歯向かわないように徹底的にぶち殺す…よね?]]

 

「はい♪その通りです♪では問答無用でヤっちゃいましょう♪」

 

[[ん。りょーかい。]]

 

サクサク♪とヤっちゃいましょう♪と言おうとした瞬間、私はちょっとイイ事を思い付いてしまいました♪

 

そ♪れ♪は♪

 

「真姫!真姫!私達も“合体攻撃”を仕掛けましょう!」

 

と、言う事なのです♪

 

“合体攻撃”を仕掛けようとした相手に同じくこちらも“合体攻撃”で仕掛ける…実に“粋”な対応ですよね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第15話「月華繚乱」そのじゅうなな

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

古戦場予選真っ最中なQooオレンジでございます。
古戦場からは逃げられない…。












今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅうなな 始まります。



















事前に打ち合わせしていたっぽいにも関わらず、物の見事に“合体攻撃”らしきモノに失敗して空中衝突した挙げ句に縺れるように地面に墜落してあちこち破損して悶えている穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と凛の“Gケット・シー”。

 

そんなアホ二匹に武士の情けでトドメを刺してあげましょう♪と言う段階で、唐突に私の脳裏にあるアイディアが浮かんで来ました。

 

そ♪れ♪は♪

 

「真姫!真姫!私達も“合体攻撃”を仕掛けましょう!!!」

 

こちらも“合体攻撃”をしてみましょう!と言うモノです♪

 

幸い、今回のタッグパートナーである真姫は以前までは極々普通のセレブなお姫様でしたが、今では私と同じく一人前の護国の剣士なのです。

 

護国の剣士同士ならばちょっと前に話していた様々な“合わせ技”が使えちゃいます。

 

使えちゃうならば…使っちゃいましょう!と言うワケなのです♪

 

私のこの“こちらも“合体攻撃”をしましょう!”と言う提案に対して真姫は…?

 

[[は?“合体攻撃”?別にそんな面倒なコトしなくても、普通に歩いて行ってただ刀刺せばいいじゃない。]]

 

意外な事にあまり乗り気ではありませんでした。

 

「むぅ。確かに真姫の言う通りではあるのですが…ですがそれではお話的に盛り上がらないではありませんか。」

 

[[お話的にとかまたメタいコト言って来たわね…。]]

 

私の言葉を聞いた真姫はサブモニターに表示された通信モニターの向こう側で、何か苦いモノでも食べた時のような顔をしています。

 

あれが俗に言う“苦虫を噛み潰したよう顔”というヤツなのでしょうね。

 

[[普段は“メタい発言禁止!”とか言ってるのに最近だと率先してメタいコト言い出すのよ…ソレを言うとまた変な理論を展開して面倒なコト言い出すし…はぁ…ほんっと、色々めんどくさいわ…。]]

 

真姫は引き続き苦虫を噛み潰したよう顔で、こちらに微かに聞こえるか聞こえないかというレベルの音量で何かぶつぶつと言っています。

 

ナニを言ってるのか微妙に聞こえませんね。

 

断片的には聞こえはするのですが…。

 

まぁいいです。

 

取りあえず真姫が言った“メタいコト”とは、きっと先ほど私が言った“お話的に盛り上がらない”と言うヤツに対してでしょうね。

 

まぁぶっちゃけ真姫の言うようにこのまま墜落して未だに悶えているあのアホ二匹の所まで普通に歩いて行き、ただただ刀をコクピットにブスッ♪っとぶっ刺せばそれで終わりではあるんですよね。

 

ですがそれでは前回の最後と今回の最初にドヤ顔で“合体攻撃をしましょう!”と言った私の立場がありません。

 

なのでここは私の意見を無理にでも押し通す事にしました。

 

だってそうしないとお話的にも盛り上がらないですしお話が先に進みませんから♪

 

「そんなワケなので“合体攻撃”です!」

 

[[ちょっと!そんなワケってどんなワケよ!!!ってかそんなコトを言うならその“合体攻撃”をする必要性についての説明とか解説とかそこら辺のコトを省略しないでちゃんと言いなさいよ!!!]]

 

「えっ?“合体攻撃”する必要性に対しての説明とか解説とかですか?言いましたよ?ほら、上の地の文の方でちゃんと?」

 

[[地の文の方でちゃんとってソレって実際に口に出しては言ってないじゃない!ってか地の文とかまたメタいコト言ってるし!]]

 

「さて♪それでは“合体攻撃”改め護国の“合わせ技”で華麗に素敵にあの頭穂乃果なアホ二匹にトドメを刺してしまいましょう♪真姫はどの“合わせ技”を使いたいですか?リクエストがあるのならば先輩剣士として応えちゃいますよ♪しかも♪なんと今なら無料ですよ♪」

 

[[私の抗議まるっとムシしたし!っての

今なら無料って普段はリクエストに応える時は有料なの!?]]

 

「そうですね…普通に“合わせ技”の初歩の初歩の“剣衝・双破”ではつまりませんね…。護国の剣士として折角の魅せ場なのです。もっとこう…派手で見映えの良い“合わせ技”を使いたいですね。」

 

[[またムシされたし!?はぁ…もういいわよ…ヤればいいんでしょ!ヤれば!!!まったく!自分はツッコミです♪とかいつもいつも言ってるクセに毎度毎度ツッコミとかしないでボケまくりじゃない…にこにこにーとかアホ丸出しなコトを言ってる存在自体がボケなにこちゃんの方がまだツッコミしてるわよ…。]]

 

「ナニか言いましたか?」

 

[[どーせあーだこーだってアレコレ言ってもまたボケで躱されてグダグダになるんでしょ!だから言ったけど言ってない!!!コレでいいんでしょ!コレで!!!あー!もう!ほんっと!イミワカンナイ!!!]]

 

はい♪今日も無事に真姫からイミワカンナイをいただきましたー♪

 

いやぁー♪一日一回は真姫からイミワカンナイを貰わないとラブライブ!的にもガンプライブ!的にもダメダメですよね♪

 

それはさておき。

 

どうやら真姫も無事に納得して協力してくれるようなので、どの“合わせ技”を使うかサクッ♪っと相談して決めちゃいましょう♪

 

「あーだこーだ言っていた真姫もようやく納得してくれたようなので、早速護国の“合わせ技”を使ってあそこで未だに悶えている頭穂乃果なアホ二匹を始末して差し上げましょう♪それで?真姫はどの“合わせ技”を使いたいですか?“阿修羅活殺陣”ですか?それとも“百鬼羅漢”ですか?はたまた“斬鬼猛襲刃”ですか?」

 

[[別に納得はしてないんだけど…はぁ…で?ナニよ?その“合わせ技”は?“阿修羅活殺陣”?“百鬼羅漢”?“斬鬼猛襲刃”?私、そんな“合わせ技”知らないわよ?]]

 

「あれ?そうでしたか?そう言えばまだ教えていませんでしたか?」

 

[[うん。まだ教えてもらってないわ。ってかナニよその仰々しい名前の技は。]]

 

「派手で見映えの良い“合わせ技”ですが?」

 

[[海未のその○○ですがナニか?って感じの答え方、なんか毎回毎回微妙に腹立つのよね…。]]

 

「そうですか?それはそうと真姫。“阿修羅活殺陣”を使ってあの頭穂乃果なアホ二匹にトドメを刺しませんか?大丈夫です♪“阿修羅活殺陣”は割りと簡単ですから♪陰と陽。二つの相反する属性の剣気をぶつけ合って円を描くように回転させて中心部を対消滅させるだけですから♪」

 

[[うん。たぶん今の私じゃ普通にムリ。]]

 

「無理ですか?」

 

[[ムリ。]]

 

「ムリですか…。」

 

[[ムリ。ってかさっきも言ったけど教わってないもん。]]

 

「そうですか…。」

 

これはうっかりですね。

 

真姫にはある程度の護国の技は教え終わっていたので、私はてっきり派手で見映えの良い上記の“合わせ技”の数々も教え済みだと思っていたのですが…。

 

特に“阿修羅活殺陣”は派手で見映えも良いのでオススメなのですが…使えないならば仕方ありません。

 

「では真姫の使える技での“合わせ技”にしましょう。」

 

[[そうしてちょーだい。]]

 

真姫の使える技での“合わせ技”。

 

それも派手で見映えの良い“合わせ技”。

 

何かあったでしょうか?

 

うーん…真姫と言えば火の属性変換ですよね?

 

なので火属性の技と別の属性の技を組み合わせた“合わせ技”が良いでしょうね。

 

となると…

 

「安直ですが火と風を組み合わせた“合わせ技”でしょうか?」

 

[[ん。良いんじゃないの?風の剣気は火の剣気を強くできるし。]]

 

「決まりですね♪」

 

問題は何を使うか…なのですが…。

 

[[海未って結構“剣衝・旋”を使うわよね?私が良く使ってる“剣衝・緋燕”と組み合わせた“剣衝・紅旋(べにつむじ)”とかで良いんじゃないの?アレ、割りと派手だし。]]

 

「“紅旋”ですか…確かに見た目かなり派手ですね。ではそれで行きましょう♪」

 

さて♪使う“合わせ技”も決まりました♪

 

決まったので…

 

「サクッ♪っと行きましょ!」

 

[[ん。りょーかい。]]

 

方針が決まった私達は互いに乗機を移動させて距離を取ります。

 

そしてそれぞれが握っている得物を構え…

 

「まずは私から!逆巻け!“剣衝・旋”!!!」

 

練り上げた剣気…ガンプラバトルでは剣気ではなくGN粒子なのですが…を纏わせた“嫁斬丸”を振り上げ、渦を巻くように剣気の衝撃波を放ちます。

 

“嫁斬丸”から放たれた剣気は渦を巻き、やがて大きな旋風となって墜落して未だに悶えている頭穂乃果なアホ二匹の元へと進んで行きます。

 

そして真姫が私の放った旋風…“剣衝・旋”へと向けて…

 

[[飛んでけ!“剣衝・緋燕”!!!]]

 

燃え盛る緋色の燕…“剣衝・緋燕”を放ちました。

 

真姫の“紅姫”が振り抜いた炎刀から放たれた“剣衝・緋燕”は弧を描きながら先に私が放った“剣衝・旋”へと突っ込んで行き…。

 

「風よ!」

 

[[炎を纏え!]]

 

“剣衝・旋”と“剣衝・緋燕”の二つが合わさり、深紅の旋風を作り上げます。

 

「護国園田流!“剣衝・紅旋”!!!」

[[護国園田流!“剣衝・紅旋”!!!]]

 

燃え盛る深紅の旋風。

 

護国園田流“剣衝・紅旋”。

 

豪々と燃え盛りながら渦巻く炎の旋風は獲物を求めて大地を舐めるように進んで行きます。

 

その先に居るのは…

 

[[ちょっ!凛ちゃん!前!前!ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいよー!!!]]

 

[[うにゃぁ!?なんじゃありゃー!?あんなの出せるとか聞いてねぇーにゃ!?]]

 

空中衝突して墜落して悶えているアホ二匹。

 

穂乃果と凛の二人は目前へと迫る“剣衝・紅旋”の炎の旋風を見て大慌てです。

 

ちなみに今回は“剣衝・紅旋”の炎の旋風をあえてゆっくりと進ませてあります♪

 

だって穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と凛の“Gケット・シー”の破損具合から言って、二人共まともに動けないでしょうから♪

 

ゆっくり♪じっくりと♪

 

炎の旋風で斬り刻んで燃やして灰塵にしちゃってあげますね♪

 

[[うにゃー!!!穂乃果ちゃん!にゃんとかするにゃ!]]

 

[[にゃんとするにゃってどーすればいいのー!?]]

 

[[そんなん知らんがな!てめぇーで考えろ!だにゃ!!!]]

 

[[凛ちゃんが無責任だー!!!]]

 

[[ネコは元来無責任な生き物なんだにゃ!!!]]

 

無責任なんて穂乃果は良くそんな難しい言葉を知っていましたね。

 

それはさておき。

 

今のあの二人のそれぞれの乗機の状態では“剣衝・紅旋”をどうする事も出来ないハズです。

 

大人しく斬り刻まれてじっくり強火で焼かれちゃって下さいね♪

 

[[と、取りあえず!えーっと…えーっと…ナニか残ってる武器は…あっ!あった!いーげるしゅてるん!発射!!!]]

 

ゆっくりと迫り行く炎の旋風に対して、凛にどーにかしろ!と言われた穂乃果は苦し紛れに“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の頭部に内蔵されているバルカン砲“イーゲルシュテルン”を放ちました。

 

ですが“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の頭部のこめかみの辺りからダダダダダッ!と断続的に放たれる弾丸は、“剣衝・紅旋”が巻き起こした燃え盛る深紅の竜巻へと吸い込まれるように消えて行きます。

 

残念ですがバルカン砲程度では“剣衝・紅旋”の深紅の竜巻をどうこうする事は叶いません。

 

あの深紅の竜巻をどうにかしたいのならば、せめて爆弾の一つや二つ位は投げ込んでくれなければ無理でしょうね。

 

それこそ凛の“Gケット・シー”が持っていた“ハロハンマー”を叩き付けて盛大に爆発させた時くらいの威力が必要です。

 

そうこうしているうちに…。

 

[[凛ちゃーん!ごめん!やっぱりムリっぽい!!!]]

 

穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が放っていた頭部バルカン砲“イーゲルシュテルン”がピタリと止んでしまいました。

 

どうやら弾切れのようですね。

 

[[ぎにゃ!?コイツ!諦めやがったにゃ!!!]]

 

[[諦めてはいないよ!でもでもだって弾切れなんだもん!]]

 

[[他ににゃんか武器はねぇーのかにゃ!]]

 

[[ない!]]

 

[[言い切ったにゃ!?]]

 

[[凛ちゃんこそナニか武器残ってないの!]]

 

[[ラーケテンブースターが背中からポロリしちまったからもうなんにも残ってねぇーにゃ!アレがアレばまだワンチャン…だったんだけど…もうねぇーからなんにもできねぇーにゃ!]]

 

[[とゆーことは?]]

 

[[オワタってヤツだにゃ。]]

 

先ほどからずっと全周波通信を開きっぱなしで会話が丸聞こえな穂乃果と凛の二人ですが、二人の会話を聞いているとどうやらいよいよ年貢の納め時と観念したようです。

 

二人共、それぞれの機体に搭載されている武装を全て使い切って、空中衝突からの墜落により手も足も破損してしまっているので文字通り手も足も出ない有り様ですから仕方ありません。

 

[[こ、こうなったら…凛ちゃん!]]

 

[[おうにゃ!]]

 

これで終わりですね♪と思っていたら、穂乃果と凛の二人が何やらやら覚悟を決めたかのようにうなずき合いました。

 

あの状態でまだ抵抗するとでも言うのでしょうか?とか思ったのですが…。

 

[[いくにゃ!]]

 

[[せーの!]]

 

私の心配(?)とは裏腹に、二人は迫り来る燃え盛る深紅の竜巻にあっさりと飲み込まれて行きました。

 

そして…

 

[[ぎゃーーーーすぅ!!!]]

[[みぎゃーーーすぅ!!!]]

 

お馴染みの断末魔。

 

覚悟を決めたように思えたのはただ単にお馴染みの断末魔を息ピッタリに叫ぶためだったっぽいですね。

 

まったく、人騒がせな。

 

そんな人騒がせな頭穂乃果のアホ二匹は、お馴染みの断末魔が荒野に響かせながら燃え尽きて行きました。

 

[[はぁ…ようやく終わったわ。]]

 

「えぇ♪これにて一件落着ですね♪」

 

穂乃果&凛との本日二度目のバトルも大勝利で無事に終了です♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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第15話「月華繚乱」そのじゅうはち

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回も古戦場を戦い抜いたQooオレンジでございます。
ボーダーが高くてびっくりしましたが、無事に9万位以内に入る事は出来ました。












今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅうはち 始まります。



















「今のバトル!穂乃果はなっとくいかない!!!」

「今のバトル!凛はなっとくいかねぇーにゃ!!!」

 

穂乃果&凛との本日二度目のバトルも無事に大勝利で終えて、ガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りて来た私と真姫を待っていたのは、つい最近…と、言いますか、ほんの数十分前にも聞いたばかりの穂乃果と凛の台詞でした。

 

「またそれ?」

 

「マタもワキもねぇーにゃ!」

 

「ねぇーにゃ!だよ!」

 

なんで“またそれ?”って言われてそこでワキが出て来るのでしょうか?

 

まぁそこら辺が凛の凛足る由縁なのでしょうが。

 

「それで?またハンデを増やしてリベンジマッチを行えばいいのですか?」

 

相変わらずこの目の前の頭穂乃果なアホ二匹に対しては色々とツッコミ所満載ではありますが、今さらそれをここでどうこう言っても始まりません。

 

なので私はこの目の前の頭穂乃果なアホ二匹にサクッ♪っと用件を伺う事にしました。

 

先の私の台詞を見ていただければわかるとは思いますが、どうせこの目の前の頭穂乃果なアホ二匹の要求はハンデを増やしてのリベンジマッチでしょうし。

 

問題は増やすハンデの内容ですね。

 

まぁこれも大方の予想は出来てはいるのですが…。

 

「にゃんか話の展開がはぇーにゃ!」

 

「でもでも簡単に穂乃果たちのよーきゅー?をゴクリしてくれそうだよ?」

 

「穂乃果?要求をゴクリではなくそこは要求を飲むですよ、要求を飲む。」

 

「だいじょーぶ!だって飲むでもゴクリでもおんなじだもん!」

 

「ぜんぜん違うんだけど…ほんっと、イミワカンナイ。」

 

「はい!イミワカンナイいただきましたー!」

「はい!イミワカンナイいただきましたー!だにゃ!」

 

はい♪お馴染みの展開も無事に終えたのでお話を次に進めちゃいましょう♪

 

「それで?私達は次はどんなハンデを増やせば良いのですか?」

 

ちなみに前回のバトルで私達が受け入れたハンデは狙撃禁止と言うモノでした。

 

なので私は前回のバトルでは私は愛機の“アルテミスガンダム”のメインウェポンである、大型ビームスナイパーライフルを外しての挑戦となりました。

 

そんなハンデを受け入れての前回のバトルの結果は皆さんが前回ご覧になった通りなのですが。

 

「凛ちゃん!どーしよー!そう言えば穂乃果たち!海未ちゃんと真姫ちゃんにどんなハンデにするか決めてなかったよ!」

 

「うにゃ!はよ決めるにゃ!じゃないとやっぱりやーめた!とか言われちまうかもしれねぇーにゃ!」

 

「えーっと!えーっと!えーっと!」

 

「うにゃーっと!うにゃーっと!うにゃーっと!」

 

私の次のハンデは何ですか?という問いに対して、頭穂乃果なアホ二匹の穂乃果と凛は慌てて次のハンデについて話し合い始めました………のですが、あの二人はあれで話し合っているのでしょうか?

 

“えーっと”と“うにゃーっと”としか言ってないように聞こえるのは私の気のせい…ではないですよね?

 

もしアレでちゃんと話し合えているとしたら、あの頭穂乃果なアホ二匹はナニか人類とは別の言語を習得しているのかもしれません。

 

最も、“えーっと”と“うにゃーっと”だけの言語とか使いたくもありませんが。

 

「そーだにゃ!さっきのバトルでにゃんか頭がおかしいヘンテコな技にケチョンケチョンにされちまったから!ポントー禁止にすれば次は凛たちのだいじょーり確定案件確定だにゃ!!!ポントーさえなけりゃあのヘンテコな技は使えねぇーハズだにゃ!!!」

 

さて。

 

穂乃果と凛の“えーっと”と“うにゃーっと”の謎言語による話し合いの最中、凛が次のハンデについて“ポントー禁止”…つまりは“刀禁止”が良いのでは?と思い付いたようです。

 

“刀禁止”ですか…の前に!

 

「凛!貴女は護国の技に対してヘンテコな技とは何ですか!ヘンテコな技とは!」

 

「ヘンテコな技にヘンテコな技って言ってナニが悪ぃーにゃ!ってか極々ズゴック一般人の凛から見たら海未ちゃんや真姫ちゃんが毎度毎度ポンポンぶっ放してるヤツはイミワカンナイの塊みてぇーなヤツだにゃ!なんでポントーをえいやっ!ってヤるだけで竜巻とか出るんだにゃ!普通はあんなの出ねぇーにゃ!」

 

「そんな事を言われても…普通に出せるモノは出せるのですが?ねぇ真姫?」

 

「………出せるわね。普通に。」

 

「だからそれが普通じゃねぇーって言ってるんだにゃ!!!」

 

「そんな事よりも!護国の技に対してヘンテコな技と言った事を改めて下さい!凛の言う所のヘンテコな技はこの国を影に日向に護り続けている最強の技なのです!ヘンでもテコでもありません!ありませんったらありません!」

 

「んなコト言われてもぶっちゃけ知らんがな!だにゃ!さっきも言ったけど一般人から見たらヘンテコな技にしか見えねぇーんだにゃ!」

 

「くぬぬぬぬっ!頭穂乃果な凛なのに!失礼千万過ぎます!!!」

 

「そっちこそヒトのコトを頭穂乃果ちゃんとかシツレーマンバンだにゃ!!!」

 

「いいでしょう!表に出なさい!こうなったらその頭穂乃果な猫脳みそに護国の技の素晴らしさを叩き込んで差し上げます!!!」

 

「やなこっちゃ!だにゃ!!!なんでもボーリョクに訴えるのはヘンテコな技のしょーこだにゃ!!!」

 

「何でも良いから早く話を先に進めてよ…。」

 

何でも良い!?

 

真姫だって今では護国の技を納めた護国の剣士でしょうに!

 

それなのに何でも良いだなんて!

 

「えーっと、あのね凛ちゃん?海未ちゃんにニホントー禁止!ってやっても、海未ちゃんは普通にあのヘンな技を使って来るよ?海未ちゃんってえいっ!手からもしょーげきは?出したりできるもん。」

 

「うげっ!?そりゃマジかにゃ!?」

 

「おい待て頭穂乃果。今、貴女もヘンな技って言いませんでしたか?」

 

「もういい加減に話が先に進まないから気のせいってコトにしときなさいよ…。」

 

「ぐぬぬぬぬぬっ!!!」

 

確かに。

 

真姫の言う通りこのままではお話が1ミリも先に進んではくれません。

 

ここは先輩として諸々色々とぐっ!と我慢して、お話を先に進める事に注力しましょう…!

 

非常に…非常に…ひっじょーーーーーに!遺憾ではありますが!!!!!

 

「刀禁止!上等です!次は刀を使わない凛の言う所のヘンテコな技でケチョンケチョンにして差し上げますよ!!!」

 

「ちょい待ちやがれだにゃ!手からもヘンテコな技が出せるなら腕もモギモギしてプリーズだにゃ!」

 

「えーっと、あのね?凛ちゃん、腕をモギモギしても、海未ちゃんならたぶん足からもヘンな技ぶっ放して来るよ?」

 

「マジかにゃ!?」

 

「うん、マジだよ。」

 

「にゃ、にゃら!足もモギモギしやがれだにゃ!!!」

 

銃火器に加えて刀、そして手足も使用禁止ですか。

 

「それでは最早ただの達磨ではありませんか。凛?貴女はそんなただの達磨に勝って嬉しいのですか?」

 

だとしたら少し凛の性根を叩き直さなければいけませんね。

 

そりゃもう徹底的に♪

 

「うにゃ…言われてみれば確かに…手も足もモギモギしてゴロン♪っと転がれるだけのダルマさんに勝ってもビミョーを通り越してにゃんとも虚しいだけにゃ…。まるでチャーシューの乗ってないチャーシュー麺のようだにゃ…。」

 

流石の凛もハンデとして武器は愚か、手足さえもぎ取った状態のただの達磨に勝っても嬉しくはなかったようですね。

 

頭の上の猫耳をペタリとさせて萎れています。

 

ちなみに頭の上の猫耳はなんとなくのイメージです♪

 

リアルに凛の頭の上に生えているワケではありませんので悪しからず♪

 

「そもそもさっきのアンタたちの敗因ってただの自滅じゃない。ソレってハンデうんぬん以前の問題なんじゃないの?」

 

「うにゃ。そー言われりゃー確かに…。」

 

「うん…。凛ちゃんが打ち合わせどーりに動かなかったのが原因だもんね…。」

 

「ちょい待てソコの頭パー子。打ち合わせどーりに動かなかったのはそっちのほーじゃねーかにゃ!凛はちゃんと打ち合わせどーりに右側に行こうとしたにゃ!!!」

 

「頭パー子ってナニ!?って!そーじゃなくて!穂乃果だって打ち合わせどーりにちゃんと左側に行こうとしたよ!!!」

 

「だーかーらー!ちーげーって言ってるにゃ!穂乃果ちゃんは左側じゃなくて右側に行って!凛が反対の左側に…って…あれ?」

 

「そーだよ!穂乃果が右側で凛ちゃんは左側…って、あれ?」

 

どうやらようやく気付いた様ですね。

 

二人とも例の“合体攻撃(?)を行う為に行ったらしい”打ち合わせとは真逆の動きをしていた事に。

 

「も、もしかして…穂乃果たち…。」

 

「どっちも間違ってた…ってコトなのかにゃ?」

 

「ま、そーゆーコトね。」

 

「うそーん。」

「うそーん。だにゃ。」

 

まさかの真実(?)に二人ともお口をぽっかりと開けてあぼーんとしていますね。

 

まさに驚愕と言った感じでしょうか。

 

「穂乃果と凛はハンデ云々よりもやはり頭の中身をどうにかしなければいけませんね。縛り上げて徹夜でお勉強でもさせましょうか?」

 

「ほ、穂乃果!お勉強きらい!」

 

「凛もべんきょーキライだにゃ!」

 

「まぁ当然の反応ですね。」

 

それにただ縛り上げてお勉強をさせても今さらこの頭穂乃果なアホ二匹には馬の耳に念仏、釈迦に説法です。

 

なので…♪

 

「僚機を変えてタッグバトルをする…と言うのはどうですか?」

 

「りょーきを変えて…?」

 

「バトルかにゃ?」

 

「はい♪」

 

実戦に勝る鍛練はありません♪

 

なので頭で理解するのではなく、身体が覚えるまでただただひたすらにバトルあるのみです!

 

頭穂乃果なこのアホ二匹にはその方が有効なハズです。

 

ただし、頭穂乃果なアホ二匹がタッグを組んでも頭穂乃果な結果にしかなりません。

 

なので教導役が必要なのです♪

 

「問題は誰が誰と組むかですね♪」

 

「組むかですね♪って僚機を変えて再戦するのは確定なんだ…。」

 

「真姫?ナニか言いましたか?」

 

「別に。(どーせ海未にはナニを言ってもムダだもん。だったら言わない方が建設的だわ。)」

 

真姫はナニかを悟ったような面持ちですね。

 

一体ナニを悟ったのでしょうか…ちょっと気になりますね。

 

それはそうと。

 

「定石で言えば幼馴染みである私と穂乃果。友人同士である真姫と凛が組むのが適当なのですが…」

 

ぶっちゃけそれでは普通過ぎてあまり面白くありません!

 

な♪の♪で♪

 

「今回はあえて!凛は私と!穂乃果は真姫と!それぞれタッグを組んでのバトルにしちゃいましょう!!!」

 

「穂乃果が真姫ちゃんと?」

 

「凛は海未ちゃんと?」

 

「はい♪」

 

「まぁ私はどうでも良いけど…(どーせ以下略だもん…)。」

 

真姫は問題無い様ですね。

 

相変わらずナニか悟ったような面持ちなのが気になりますが。

 

一方、穂乃果と凛の頭穂乃果なアホ二匹の方はと言うと?

 

「ねぇ凛ちゃん?どー思う?」

 

「うにゃ…どー思うって聞かれてもコイツはなかなかに難しい問題だにゃ。」

 

「そーなの?」

 

「にゃ。実はソコまで難しくはねぇーにゃ。」

 

「二人とも?ふざけていないでさっさと決めちゃって下さいね♪」

 

「はーい。」

「はーい。だにゃ。」

 

何だかグダグダになりそうな雰囲気を漂わせていたので軽く注意をしてあげると、二人は顔を近付けて真面目に話し合いを始めました。

 

耳を傾けてみると、あーでもないこーでもないと言い合っているようです。

 

そしてしばらくそのままあーでもないこーでもないと話し合った末に…。

 

「うん!やろう!」

 

「だにゃ!!!」

 

二人とも私の僚機を変えて再戦すると言う提案を受け入れてくれました。

 

「決まりですね♪」

 

「うん!」

 

「にゃ!」

 

「はぁ…(めんどくさい…けど…) ヤるからには勝たなきゃ楽しくないわね。穂乃果。今度はちゃんと戦って貰うからね。」

 

「うん!穂乃果に任せて任せて!」

 

「任せると不安なのは気のせいじゃないってのがまた問題なのよね…。」

 

真姫と穂乃果は早速、次なるバトルに向けてコミニュケーションを取っているようですね。

 

ではこちらも…♪

 

「凛!私達も頑張りましょう!」

 

確りとアホ猫を調教…げふんげふん!ではなく、コミニュケーションを取りましょう。

 

「今ソコはかとなく荒縄で縛られてロウソク垂らされてムチでしばかれるヴィジョンが海未ちゃんの背後に見えたのは気のせいかにゃ?」

 

「何ならソコに馬用の特大浣腸器で肛門からグリセリン液(原液♪)をお腹がはち切れる寸前まで大量に注入して栓をして差し上げてもいいのですよ?たっぷりと悶え苦しんで下さいね♪」

 

「そーゆープレイはゴメンこうむるにゃ。」

 

「そうなのですか?凛のコスプレAVでそーゆープレイをしているモノもあったので、てっきり凛はそーゆープレイも行けちゃうのかと思っていました。」

 

「行けるワケねぇーにゃ。ってかそーゆープレイは絵里ちゃんの領分だにゃ。」

 

「では今度、絵里を捕獲して行ってあげましょう♪それでは…十分後にバトル開始とします。それまでお互いのチームで準備やその他諸々を済ませて下さいね♪

 

「はーい!」

「りょーかい。」

「りょ!だにゃ。」

 

「はい♪皆さん良いお返事です♪それでは…」

 

作戦会議です!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


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第15話「月華繚乱」そのじゅうきゅう

皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

家族がコ○ナになったQooオレンジでございます。
家中コ○ナでしたが、何故か私だけ罹患しませんでした…解せぬ。












今回も本編15話となります。












それでは 第15話「月華繚乱」そのじゅうきゅう 始まります。



















「はい♪それでは作戦会議です♪真面目に参加してくれないと今夜の晩ごはんはラーメンの麺とスープ抜きですよ♪」

 

「それってもうラーメンでもなんでもじゃねぇーんじゃねぇーのかにゃ?」

 

紆余曲折あり開催決定した私&凛VS穂乃果&真姫のタッグバトル。

 

十分後のバトル開始までの僅かな時間を利用して、私は凛と作戦会議をする事にしました。

 

とは言え相手は凛です。

 

アレコレと難しい作戦を教授しても頭穂乃果な凛では恐らくはその一割程度しか…下手をしたら一割未満も理解してはくれないでしょうから、頭穂乃果で残念さんまっしぐらな凛にも簡単に理解出来るような作戦を考えなければ行けません。

 

これはなかなかに難しい案件です。

 

「それで?作戦会議はいーけどぶっちゃけどーすんだにゃ?」

 

私がアレコレと凛にも理解して貰える単純で簡単な作戦をうーんうーんと頭を捻って考えていると、目の前で自身のガンプラである“Gケット・シー”を弄っていた凛が“どーすんだにゃ?”と私に声を掛けて来ました。

 

???

 

“どーすんだにゃ?”ってナニを“どーすんだにゃ?”何でしょうか?

 

「えーっと、“どーすんだにゃ?”って何の事ですか?」

 

「何のコトですか?って、もしかしてこのリアルアマゾネスブシドー女は自分がやらかしたコトにこれっぽっちも気付いていやがらねぇーのかにゃ?」

 

「むっ!誰がリアルアマゾネスブシドー女ですか!誰が!私はそんな怪しい未開の原住民的な野性の戦士ではなくこの国を影から護り続けて来た歴史と誇りある護国の剣士です!そこら辺の事を間違えないようにお願いします!と、それはそれとして…私がやらかした…ですか?」

 

「にゃ。」

 

やらかした?

 

私が?

 

凛の言葉に私は自分がナニかやらかしてしまったのか?と内心で自問自答してみますが、いくら内心で自問自答を繰り返してみても私には何の心当たりも思い付きません。

 

やらかしたかも?とちょっとだけある心当たりが一応はあるにはありますが、それは折角メイン回で青空と二人きりだったのにいつの間にか頭穂乃果なアホ二匹&真姫の乱入で四人でのガンプラバトルになってしまっているのは何故でしょうか?と言う事なので恐らくは凛の言っているやらかしたには当てはまらないのではないしょうか?

 

と、言いますか、真面目になんで私は穂乃果達とガンプラバトルをしているのでしょうか…。

 

当初の予定では折角のメイン回なのでこれを機に某鉄血のオルフェンズのようにコクピット(“ガンプライブ!の場合は”ガンプラバトルシミュレーターの筐体になりますね♪)でシッポリヌッポリズッポリと子作りに励んじゃうハズだったんですが…。

 

気付けばその子作り相手の青空はいつの間にか食事の用意に部屋を出て行ってしまっていました…。

 

これが俗に言う“どうしてこうなった…”と言うヤツなのですね。

 

そんな私としては人生設計が大幅に狂いまくってマジか!おーまいがー!なのですが世間一般としては割とどうでも良いコトを考えていると、凛が私がナニをやらかしたのかうにゃうにゃとおもむろに説明し始めました。

 

「うにゃ。もしも次のバトルのバトルフィールドがお月様の出てるステージだったら、凛たちはあの“サテライトチャージ”とか言う強化アビで超強化した状態の穂乃果ちゃんと、それとは別枠で自前の強化アビ持ちな真姫ちゃんの2人とガチンコでバトんなきゃダメになるにゃ。よくわかんにゃいけどあの2人の強化アビの強化具合は凛的にはケッコーやべぇーにゃ!だから、ぶっちゃけあの2人みたいな強化アビ持ってない凛と海未ちゃんの2人は何気にこれってピンチなんじゃね?って思ったんだにゃ。」

 

「………………………あ"。」

 

凛の話を聞いて、私もようやく自分がナニをやらかしたのか理解しました。

 

そうなんです…もし次のバトルのバトルフィールドが月が出ているステージだとしたら、例の“サテライトチャージ”で超強化された穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と、“烈火装”の強化アビリティで同じく強化される真姫の“紅姫”の強化状態コンビと同時に戦う…なんて最悪の事態になってしまう可能性が大きいのです。

 

例えばこれが強化アビリティによる強化状態の相手が一機だけならば何とでもまだやりようはありますが、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と真姫の“紅姫”の二機が同時に強化状態になって問答無用でごり押しされてしまったらもう作戦もナニもあったモノではありません。

 

「散々にヒトのコトを頭穂乃果なアホだなんだと言っときながらこのざまとは笑いが止まねぇーにゃ。」

 

「笑いが止まらないとか言って全然笑ってないではありませんか…。」

 

凛は笑いが止まらないとの言葉とは裏腹に全く笑っておらず、ジト目でこちらを見ています。

 

「にゃ。そりゃただの皮肉だから別にマジで笑うつもりはミジンコこれっぽっちもねぇーにゃ。」

 

「ただの皮肉って…。」

 

あの頭穂乃果な凛に皮肉を言われるとは…随分と私も落ちぶれたモノですね………軽く切腹したくなって来ました……は取りあえず置いといて。

 

「実際問題、穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”と真姫の“紅姫”が二機同時に強化アビリティを使用して攻めて来たら、かなりをぶっちぎりで通り越して相当にマズイ事になりますね…。」

 

「にゃ。あの強化アビってヤツを使うとパワーもスピードも段チってヤツになりやがるにゃ。」

 

「えぇ。特に穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”の使う“サテライトチャージ”は真っ向勝負ではちょっと手に負えませんからね…。」

 

「ありゃ押し負けるどころの話じゃねぇーにゃ。押し倒されてそのままアボーン♪にまっしぐらだにゃ。」

 

“サテライトチャージ”中の穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”は、単純なパワー勝負ならば青空の“ザク・リヴァイブ”や絵里の“トールギス・ヴァルキュリア”、にこの“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”に希の“ドム・ハーミット”等の“μ's”でも上位のベテランファイター達の機体すら凌駕するだけの出力を発揮します。

 

そんな強化状態の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”を相手に、これといった強化アビリティを持っていない私の“アルテミスガンダム”や凛の“Gケット・シー”では、凛の言うように押し負ける所の話ではありません。

 

あれ?そう言えば…私の“アルテミスガンダム”にも一応は“トランザムシステム”と言う強化アビリティがあったような無かったような…?

 

結局はお試しバトル中で使っていませんでしたので、すっかりと忘れてしまっていました。

 

あれを使えばもしかしたら…いえ、確か表記には“トランザムシステム(弱)”みたいな事が書いてあったような気がしますので余り過信は出来ませんね…。

 

「にゃ。こーなりゃあの2人が強化アビ使う前にソッコーで仕掛けてヤっちまうかにゃ?」

 

「速攻ですか?そうですね…悪くはありません…ですが前回のバトルのバトルフィールドのように、周囲に何も遮るモノが無いバトルフィールドだった場合、こちらが仕掛ける途中であちらに発見されて逆に強化アビリティを使用されて迎い撃たれそうですね…。」

 

仮に前々々回?のバトルで選出された大森林フィールドのような遮蔽物が大量に設置されているバトルフィールドだとしたら、接近中にこちらが見付かるリスクは大幅に低くはなります。

 

ですがその一方で同時にその大量に設置されている遮蔽物が邪魔になってしまい、凛の“Gケット・シー”の持ち味であるスピードが殺される事にもなります。

 

これは何とも難しい問題ですね…。

 

さて…どうしましょうか?

 

「うにゃうにゃ考えていても始まんねぇーにゃ。とりまサクッ♪っと出撃して当たって大爆発的にその場のノリとテンションに身を任せてれっつら♪れっつら♪だにゃ。」

 

「色々と突っ込み所満載ですが…確かにそうですね。ここで可能性の話を何時までも議論しているよりはその方が幾分かマシですね。」

 

もしかしたら月が出ていないバトルフィールドかもしれませんしね♪

 

確率的には1/2です。

 

決して分の悪い賭けではありません♪

 

運も実力のうちと言います♪

 

ここは己の運を信じて、月が出ていないバトルフィールドを引き当ててみせましょう!

 

「では今回の作戦は当たって大爆発です!行きますよ!凛!!!」

 

「にゃ!当たって大爆発なら凛の得意技だにゃ!バッチコーイで凛に任せるにゃ!」

 

さぁ!私のメイン回である第15話を締めくくるラストバトルです!

 

華麗に盛大にきっちりと!決めて魅せましょう!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、言うワケで…

 

「園田 海未!“アルテミスガンダム”!いざ尋常に!推して参ります!!!」

 

本日累計四度目となる出撃です♪

 

[[にゃ!星空 凛!“Gケット・シー”!いっくにゃーーーーー!!!!!]]

 

あの後、互いのガンプラの状態の確認を終えた私と凛はサクサクと出撃登録&出撃準備を終えて、やっぱりサクサクと出撃登録&出撃準備を終えてい穂乃果&真姫の二人の相手をする為にバトルフィールドへと飛び立ちました。

 

お決まりの出撃台詞を言い終えてサクサクとそれぞれの愛機を駆って発進ゲートを潜り抜け、今回のバトルで選出されたバトルフィールドへと降り立つと…

 

[[うっへぇ…バッチシお月様出てやがるにゃ…。]]

 

そこには燦々と輝く丸い丸いお月様が夜空に浮かんでいました。

 

お月様なのに燦々と輝くと言うのもなんだか変ですねー…と思わず現実逃避したくなってしまいますね。

 

[[にゃ。こりゃ負け戦確定だにゃ。]]

 

私と同じように夜空に浮かぶお月様を見上げている凛はもうすっかりと諦めムード満載です。

 

まぁ私も若干ではありますが凛のように諦めムードなのですが。

 

それだけ穂乃果の“キャバリエール・ソルストライクガンダム”が使う“サテライトチャージ”は脅威的なのです。

 

ですが、だからと言ってただ負けてあげるワケにも行きません。

 

「取りあえずは私は狙撃ポイントを探して隠れますので、凛は撃墜されない様に気を付けて囮として行動して下さい。」

 

ちなみに今回選出されたバトルフィールドは廃棄都市(夜)でした。

 

廃棄都市の名が示す通り、あちらこちらに崩壊しかけているビル等の建物が大量に存在しています。

 

そんな放棄された廃墟群の何れかに隠れれば、非常に良い狙撃ポイントになってくれるでしょうね。

 

問題があるとすれば廃墟の強度でしょうか?

 

まぁ廃墟に隠れて狙撃するだけなので、その隠れた廃墟で刀を振り回して派手に大暴れでもしなければ大丈夫でしょうが…。

 

そんなふうに私が考えていると、囮として行動して下さい♪と指示を出した凛が質問して来ました。

 

[[とりまこーどーほーしん?は理解したにゃ。けどオトリって具体的にナニをどーすりゃいいんだにゃ?]]

 

凛の質問は“囮って具体的にとーすればいいの?”と言うモノでした。

 

あぁ…まぁ確かに“囮”と一言で言っても色々とありますから、具体的な指示を出していなければ迷ってしまいますよね。

 

これが頭穂乃果な穂乃果ならば“うん!オトリだね!よくわかんないけどわかった!”とか言って問答無用で全力全開で突撃して行くのでしょうが…凛はそんな穂乃果とは違って多少は考えてくれるようです。

 

ここら辺は穂乃果よりもポイント高いですね♪

 

それはそれとして…凛にはどの様に囮として行動して貰いましょうか?

 

凛は穂乃果よりはあれこれと考える事が出来るとしても、それはあくまでも“多少は”といったレベルです。

 

なので余り難しい指示を出しても理解出来ない可能性があります。

 

指示を出すとするならば出来るだけ簡単で明瞭な指示にしなければいけません。

 

いけませんったらいけません。

 

そうですね…では…

 

「空を飛んで下さい。」

 

[[にゃ?飛ぶって…それだけでいいんかにゃ?]]

 

「えぇ。凛の“Gケット・シー”のカラーリングは明るい黄色と、とても目立つ色をしています。なので空を飛んでいるだけでかなり目立つのですよ。目立てば当然ですが相手からは見付かりやすくなります。見付かればどうなりますか?」

 

[[見つかったらどーなるかって、そりゃとーぜん襲われるんじゃねーのかにゃ?]]

 

「はい♪正解です♪相手が穂乃果ならばほぼ確実に全力全開で突撃し襲い掛かって来ます♪穂乃果が襲い掛かって来たら、必然的に真姫も凛を墜とす為に襲撃して来るハズです。」

 

[[うにゃ。そこで凛がシューゲキして来やがった穂乃果ちゃんと真姫ちゃんを引き付けて、スキを見て隠れてる海未ちゃんがぶち抜くってコトかにゃ?]]

 

「はい♪またまた正解です♪」

 

やはり凛は穂乃果よりも理解力が高い様ですね♪

 

[[にゃ!やるコトわかったにゃ!凛は墜とされねぇーよーにがんばルビィするにゃ!!!]]

 

「えぇ。お願いします♪あ♪真姫は地上から斬撃を飛ばして狙って来ると思うので十分に気を付けて下さいね♪」

 

[[おっけーだにゃ!んじゃ行って来るにゃ!!!!!]]

 

「はい♪行ってらっしゃい♪」

 

凛は“行って来るにゃ!”と元気一杯に愛機の“Gケット・シー”を駆って空へと飛び立って行きました。

 

さて…それでは私も狙撃ポイントを探しに行くとしましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。


プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。




次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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