短編集 (猫パン)
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インフィニット(IF)ストラトス
IS幼女が来たら(笑)


このサイトでね幼女って見つけて閃いたの。

後悔はしていない。


 

「全員揃ってるみたいですねー。それでは、SHRを始めますよー」

黒板の前で微笑む副担任。

名前は山田真耶。

 

「それでは皆さん、一年間よろしくお願いしますね。」

 

「…………」

挨拶むなしく教室中変な空気である一点を見ている。

 

「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で。」

そう言って自己紹介が進んでいくが、回りは一点を見ている。

世界初のイレギュラー。織斑一夏の席を。

 

「織斑君?織斑一夏くん?あれ? 居ないのかな?」

 

惜しきかな山田先生。

居ない訳ではなく、ただ見落としているだけだ。

 

「何処を見ている、山田教諭。私は一時間前から此処に居るぞ。」

 

そう答えたのは世界発の男性操縦者が座るはずの席。

そこに座っていた、白で統一された服を着た黒髪ロングの幼女であった。

 

ただ一つの違和感としては、声が太いのである。

 

「え!?で、でも……」

 

「姿形など、何の意味もなさない。ただそれだけの事だ。」

 

そう言いながら席を立ち、教壇へと上がる一夏。

若干目が紅に染まっていたが、誰も気付かない。

 

「さて。淑女諸君、改めて言っておこう。

私が織斑一夏だ。以後よろしく。

外見はこんななりだが、れっきとした男なので安心すると良い。ああ、あと。

どんな時間でも私の机に乗っているティーセットにだけは触れぬように。」

 

 

そう言うと、パタパタとはためいてるマントに見えるコートを翻し席へと着いた。

 

一夏が席に着くと同時にドアが開き、女性が一人入ってくる。

 

「あ、織斑先生。会議は終わりましたか?」

 

「ああ、山田先生。クラスへの挨拶、押し付けてすまなかったな。」

 

「いえいえ、副担任ですから。」

 

入って来たのは教師。

名は織斑千冬、先程自己紹介した幼女(男性)……織斑一夏の実姉である。

 

 

「諸君、私が織斑千冬だ。お前達新人を一年で、使い物になる操縦者に育て上げるのが仕事であり義務だ。故にお前達は私の言うことをよく聞き、そして理解しろ。出来ない者は出来るまで、わからない者はわかるまで指導してやる。私に逆らってもいいが、以後失敗したくないのなら私の言うことは聞け。いいな?」

 

教師としての言葉ではないのだ、明らかに軍部を指導する鬼教官の言葉である。

 

なのだが……クラスは違う意味でざわついていた。

 

 

「キャーーーー本物の千冬様よ!」

 

「千冬様にご指導していただけるなんて!」

 

 

等、黄色い悲鳴で満たされる。

 

 

「はぁ……嬉しいのは分かるが、あまり浮かれすぎるなよ?

 

さて……これでSHRを終わりとする。

この後すぐに授業に入るのでな、準備を怠らないよう。」

 

 

 

 

 




あ、因みに設定を。

この幼女、もとい一夏君は。

幼少期に一夏を取り込んでその座を奪い取った、アーカードその人。

時系列的にはシュレディンガーを取り込んだ後、ヘルシング卿が死んだ後。

454カスールもジャッカルも持っているが使わないだろう。





CV中田譲治


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原作 千冬サイド

若干千冬サイドでのなんたら。


 

 

 

今日は私の中で最悪の1日かもしれない、そう思えば気が楽になる。

 

今日から新しいクラスを持つと言うのに、何故こう面倒事ばかり重なるのだろう。

世界初だからか知らんがここまで書類が要るのだろうか。心なしか、そう思っていた私の歩く速度が落ちている気がした。

 

 

『……r斑一夏です。…………以上です。』

 

 

そのふざけた紹介を聞いた私は、手に持った出席簿を握り締め……教壇で突っ立っている馬鹿を叩くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

        ーーーー△ーーーー

 

 

スパンッ!

 

「いっ!?」

 

叩かれた男子生徒は、恐る恐るといった風に振り返る。

 

「ゲッ、関羽!」

 

バンッ!!

 

「誰が三国志の英雄だ、馬鹿者が。」

 

叩いた張本人である女教師は、低めのトーンで落ち着いているため恐怖心を駆り立てる。

 

「あ、織斑先生。会議は終わりましたか?」

 

「ああ。山田先生、クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな。」

 

先ほどとはうって変わって高めのトーンで口を開く。

 

「い、いえ。副担任ですから、これくらいは……」

 

若干声を潤ませ、頬を紅くしながら言う。

これに対し、若干の溜め息を吐きながら口を開く。

 

「諸君、私が織斑千冬だ。お前達新人を一年で使い物になる操縦者に育て上げる、それが仕事であり義務だ。故にお前達は私の言うことをよく聞き、そして理解しろ。出来ない者は出来るまで、わからない者はわかるまで指導してやる。私に逆らってもいいが、私の言うことは聞け。いいな?」

 

女教師……否、千冬の言葉にクラス中の女子が悲鳴をあげる。

頬を染めて。

 

 

 

「キャーーーー本物の千冬様よ!」

 

「千冬様にご指導していただけるなんて!」

 

 

等、黄色い悲鳴で満たされる。

耳をつんざくような声に、少しガラスが震えていたが……然したる問題ではないだろう。

 

「はぁ、毎年毎年よくもこれだけの馬鹿を集めたものだ。……これだけは馴れないものだな、私も。」

 

悪態を付きつつ、頭を抱える千冬。

端から見れば本当に鬱陶しそうにしている。

だが……

 

 

「御姉様!!!もっと叱って、そして罵ってください!!!」

 

「でも時には優しく!」

 

「そしてつけ上がらないように躾を!!」

 

彼女達にとって苦ではなく、千冬にとっては苦になる事に。

実際千冬に耳があったら、タレ千冬になっているだろう。

 

「……馬鹿者共がこうも集まる。感心させられるが、何故私のクラスだけ多いのだ?ここだけに集中させているのか?」

 

若干不満げに、誰にも聞こえないような声量で愚痴を溢す。

 

そして意を決したように向き直ると、先ほどから突っ立っている男子生徒にこう言い放つ。

 

「で? 挨拶もろくにできんのか?お前は。」

 

「いや、千冬姉……俺はーー」

 

ズバンッ!!!

 

「ここは学舎、そして私は教師だ。故に織斑先生と呼べ。」

 

「……はい、織斑先生。」

 

このやり取りが切っ掛けか、回りがざわつき始める。

 

「え?……織斑君って、あの千冬様の弟?」

 

「それじゃあ、世界で唯一男で『IS』を使えるのもそれが関係して……」

 

「ああっ、いいなぁ。変わってほしいなぁ……」

 

等々、ちらほらと男子生徒……織斑一夏と織斑千冬の関係性がわかっていく。

 

そんななか、心底面倒臭そうに溜め息を吐く千冬。

 

「はぁ……さて、SHR(ショートホームルーム)は終わりだ。諸君らにはこれから、ISの基礎知識を半月で覚えてもらう。その後の実習では、基本動作を残り半月で覚えてもらう。いいな?」

 

「「はい!!!」」

 

鋭い眼光で見渡すと、その場全員(山田先生含む)が一斉に返事をした。



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