復讐の唄ーリアルエンドーIFストーリー (OOSPH)
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もしも、世界にゆがみがなかったら

もしも、この世界にゆがみがなかったら・・・・・・・・


去る昔

 

ある建物の屋上のフェンスの向こうに

一人の少年が足をぶら下げて座っている

 

その目には

生気が宿っておらず

 

虚無的に空を見つめていた

 

「・・・・・・」

 

すると

 

夜空にゆっくりと

日が差し込んでいく

 

「あの子の好きだった夜空が

 

 明けていく・・・」

 

日がゆっくりと少年にあたっていき

 

「あ・・・」

 

少年は涙を流して

ゆっくりと倒れていく

 

するとそこに

ドアが開く音がして

 

そこに一人の少女が

入ってきた

 

「はあ・・・

 

 こんなところにいた・・・

 

 ほら、帰るわよ

 こんなところで寝転んでたら

 風邪ひくわよ」

 

と少年に声をかける

 

「ねえ・・・?」

 

と違和感を感じて

フェンスを登って

 

少年に駆け寄っていく

 

「うそでしょ・・・

 

 起きて・・・

 

 起きてってば・・・

 

 起きなさいよ!

 

 ねえってば!!

 

 ねええええ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

その後少年は

病院に運ばれて

 

一命をとりとめた

 

今は眠っている少年を

ゆっくりと抱き寄せる少女

 

「大丈夫・・・

 

 私がいつでも・・・

 

 そばにいてあげるからね・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 誠二・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

一年後

 

ピピピピピピ・・・・・・

 

目覚ましが鳴り響き

一人の少年が目を覚ます

 

少年の朝の日課は

決まっていた

 

シャワーを浴びて

服を着て

 

朝に葡萄のジャムを塗った

パンをほおばって朝ご飯を済ませるのが

 

彼が朝にいつもやる習慣だ

 

あとはすぐに

家を出る

 

・・・・・・・・

 

ある道に差し掛かると

そこに

 

「おはよう、誠二・・・」

 

一人の少女が

少年に朝の挨拶をする

 

「おはよう、結子ちゃん・・・」

 

「もう、結子ちゃんなんて

 改まっちゃって

 

 昔はお姉ちゃんって呼んでくれたじゃない

 

 それにここなら誰もいないから

 思いっきり呼んでもいいのよ?

 

 だから呼んで?

 

 結子お姉ちゃんって」

 

「もうそんな年じゃないし

 

 大体お姉ちゃんっていうけど

 同い年じゃない」

 

「あら?

 

 誕生月は私の方が先よ?

 

 星座だったら

 私は獅子座、あなたは?」

 

「・・・乙女座」

 

ガッツポーズをとる少女、結子と

はあとため息をつく少年、誠二

 

「というわけで、呼んで?」

 

「結子ちゃん、そろそろつくよ?」

 

と目の前に見えてきたのは学校だった

 

「いよいよ、結果発表ね・・・

 

 手ごたえのほうは?」

 

「・・・結子ちゃんは本当にいいの?

 

 城ケ崎、受けなくって・・・」

 

「いいの

 

 どうせうちの親が

 勝手に決めたものだし

 

 それにこの前の試験で

 いい点とってやったら

 

 うちの親、ぐうの音も出なくなったわ

 

 それで無理やりこの白咲高校の受験を

 認めさせてやったんだから」

 

「そうなんだ・・・」

 

それを聞いてやや困り顔になる誠二

 

そしていよいよ結果発表の掲示板が張り出される

 

「あ、あった・・・

 

 あったわよ誠二!

 

 誠二は?」

 

「待って・・・

 

 今探しているから・・・」

 

しばらく自分の番号を

見ていっていると

 

「・・・あ・・・」

 

「・・・・・・・」

 

結果は・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・あるよ・・・

 

 受かってるよ僕!」

 

「やったああああ!!!

 

 よかったね誠二

 今日はお祝いしないとね!」

 

と思わず誠二に抱き着く結子

 

「結子ちゃん、大袈裟だよ・・・」

 

「ううん!

 

 これで一緒の高校ね

 よろしくね、誠二!!」

 

「う、うん・・・」

 

結子の勢いに引き気味の誠二であった・・・・・・・・

 

するとそこに

 

「あれ?

 

 結子と誠二じゃん!」

 

「二人もここに来てたんですね」

 

二人の女子生徒が声をかける

 

「あら?

 

 恵美に栞・・・

 

 二人もここに受けてたの?」

 

「うん、私たち受かったよ」

 

「二人は?」

 

「うん、僕たちも・・・」

 

「もちろん!

 

 誠二は受かったわよ

 すごいでしょ?

 

 ほめてほめて!!」

 

「・・・結子ちゃん、苦しい苦しい・・・」

 

と誠二を抱きしめる力を強める結子であった

 

「あははは・・

 

 相変わらず、結子って

 誠二のことが大好きだよね・・」

 

「当然よ!

 

 なんて言っても

 私のかわいい弟分なんだもん」

 

「やめてってもう!」

 

「ま、まあとにかく

 この四人でまた一緒に

 いられるんだね・・・」

 

とまあ和気あいあいに接していく四人

 

この二人の少女

 

窪田 恵美と輔 栞は結子と誠二とは

中学の友達でよく一緒にいた仲である

 

「ようし!

 

 高校に入ったら

 素敵な出会いを探すぞー!!」

 

「まだ言ってる

 

 去年も散々だったのに・・・」

 

「恵美も懲りないわよね

 

 それで万が一何かあっても

 私も誠二も付き合ってあげないからね」

 

「いいも~ん」

 

「ふう・・・」

 

そんな四人のやり取りと一緒に

 

「・・・・やった・・・

 

 やったよ美穂!

 

 あったよ私の番号!!

 

 これで高校も一緒だね!!!」

 

「おめでとう

 

 一生懸命勉強した甲斐があったね彩奈・・」

 

二人の少女が喜びを分かち合っている

 

すると・・・・・・

 

「彩奈・・・?」

 

「え?」

 

そこに声をかけてくるのは

ツインテールの少女

 

「ひょっとしてあなた?

 

 藤沢 彩菜?」

 

「はい・・・?

 

 そうですけど・・・」

 

「やっぱり・・

 

 ほら、覚えてないかな?

 

 小さいころよく遊んだ・・」

 

「小さいころ・・あっ!」

 

思い出す少女

 

「真莉ちゃん?

 

 結城 真莉!?」

 

「やっぱり彩奈ちゃんだ!

 

 懐かしい」

 

「うわ~もう何年ぶりだろ~」

 

「彩奈、知り合い?」

 

「あ、美穂

 紹介するね

 

 この子はお父さんの仕事のよしみで

 一緒に遊んだ友達の

 

 結城 真莉

 

 真莉、こっちは

 私と小学生のころからの親友の

 塚本 美穂」

 

「よろしくね」

 

「よろしく・・」

 

と二人は軽く挨拶をすると

 

「どうしたんだよ真莉

 

 急に走り出してさ」

 

「そうよ

 何かあったの?」

 

二人の少女が走ってきた

 

「ああ、真央、詩織・・

 

 ちょっと懐かしい出会いをしてね」

 

合流する双方

 

「紹介するね彩奈ちゃん

 

 渋谷 真央と奥井 詩織・・・

 

 二人共、この子は

 小さいころに遊んだ

 藤沢 彩菜ちゃんと

 その友達の塚本 美穂」

 

「へえ~

 

 藤沢ってことは確か

 真莉のお父さんの会社に

 融資してくれたっていう

 

 あの藤沢コンツェルンの?」

 

「すごい

 

 まさかここで

 真莉のお父さんの

 恩人の娘さんと再会できるなんて・・・」

 

「よ、よろしく」

 

と頭を下げる彩菜であった

 

「ってことは

 アタシらとおんなじ高校って

 ことか・・」

 

「なんだか不思議だね」

 

「これはきっと運命なんだよ

 

 ね、彩奈ちゃん」

 

「そうだね真莉ちゃん

 

 これからもよろしくね」

 

と彩奈と真莉は

固い握手を交わすのであった・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もしも、この世界に歪みがなかったら・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もしも、この世界に歪みがなかったら・・・・・・・・

















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もしも、二人の出会いが突然だったら

もしも、彼と彩奈の出会いは復讐ではなかったら・・・・・・・・


彼と結子と

その友人たちが

 

入学してしばらくたつと

その友人のもとに来るものが出た

 

「ううーん

 

 いい天気だね

 絶好の写生日和」

 

「うえええ・・

 

 私、絵ダメなのに~

 

 写真だったら自信あるのにな・・」

 

そんなことを愚痴る少女

 

「恵美?

 

 それじゃあ

 美術の授業にならないでしょ?

 

 それにこういうのは

 自分で書いてみる

 のが粋なんだから」

 

「そういうものかな」

 

「そうだよ・・・

 

 下手であったも別に

 相手にうまく伝えられれば

 いいのよ・・・

 

 ピカソだって見た目は下手だけど

 しっかり芸術品だって認められてるんだし・・・」

 

「彩奈、あれは抽象画と言って・・」

 

と屋上に上がってきた五人の少女

 

「あれ?

 

 先客?」

 

屋上を見てみると

そこでは一人の少年が

 

ぼっと空を見ている

 

「あ、誠二君・・・」

 

その姿がはっきり見えると

つぶやくようにその少年の名前を言う

 

すると

 

「せ~いじ

 

 一応授業中なんだから

 起きなさいよ

 

 起きないと・・・・しちゃうぞ?」

 

「・・・寝てないよ別に・・・

 

 っていうかそのノリ

 思春期真っ盛りの息子にせがんでくる

 お母さんみたいだよ・・・」

 

「私が老けてるとでも言いたいのかしら?

 

 私はね、あなたのことが

 心配で心配で心配で心配で

 いつも眉間にしわを寄せてね・・・」

 

とまたぐちぐちと言ってくる結子

 

「・・・・はあ・・・

 

 まあいいわ・・

 

 それにちょうどよかった

 一緒に美術の絵をかきましょうよ

 

 みんなも丁度いるんだし」

 

「みんな?」

 

と扉の方を見てみる

 

「やっほー、誠二~」

 

「誠二君」

 

うち二人は気軽に声をかけてきた

 

「あ、恵美ちゃんに栞ちゃんに

 美穂ちゃんに・・・」

 

「どうも」

 

「・・・それから・・・」

 

と誠二は彩奈の方を向くと

彩奈もそれに気づきやや赤面している

 

「・・・彩奈ちゃんだ」

 

「う、うん!

 

 お、おおおおはよう誠二君!!

 

 そそ、その、いい天気だね」

 

「・・・そうだね

 

 それにしてもほんとだ

 

 みんな一緒だ」

 

と五人を見渡すように見つめている

 

「ねえねえ誠二

 

 せっかくだし

 ここにいるみんなのこと

 描いてみない?」

 

「えーでも

 今日の課題は風景画でしょ?」

 

「大丈夫よ

 

 風景と一緒に

 みんなのこと描いてみてよ

 

 そうすれば問題ないでしょ?」

 

「そうかな・・・」

 

結子の無茶ぶりに

頭を抱える誠二

 

そんな様子を

じっと見つめている彩奈

 

「どうしたの彩奈?」

 

「あ、う、ううん

 なんでも・・・」

 

「彩奈はまた誠二君のこと

 見てたのよね~」

 

「ちょっ、美穂!?」

 

それを聞いて恵美はにやりと

悪い笑みを浮かべる

 

「おやおやぁ~

 

 彩奈ちゃんはやっぱり

 誠二のことが気になるのかな~?」

 

「な、恵美・・・

 

 だから違うってば」

 

「でもそう簡単にはいかないわよ

 詩織でしょ?、栞でしょ?

 それから千鶴と野村さんもそうみたいだし

 

 そして何より・・」

 

と恵美は視線を

誠二にじゃれている結子のほうにむける

 

「あの誠二バカ大魔王がいるからね」

 

「大魔王ね・・」

 

「・・・・・・・」

 

すっかり赤面して

黙り込んでしまった彩奈であった

 

「それで?

 

 きっかけは?」

 

「き、きっかけって・・・

 

 で、でもいいなって

 思い始めたのは、その、えっと・・・」

 

・・・・・・・・

 

彩奈が結子と誠二と

知り合う少し前

 

私は不良グループに

連れられて旧校舎に連れられてしまった

 

服に手をかけられ

胸があらわにならんとした

 

その時

 

「・・・何してるの?」

 

そこに一人の少年が入ってきた

 

「・・・・ああ!?

 

 なんだお前は!

 

 邪魔するんじゃねええええ!!!!」

 

と一人の不良が少年に飛び込み

殴りかかっていくが

 

たやすく交わされ

それどころか鳩尾に

拳を叩き込まれた

 

「がは・・・・!」

 

「まったく・・・

 

 大の男が三人がかりで

 一人の女の子を襲おうなんて

 

 恥ずかしくないの?」

 

と殴った不良をその辺に

転ばした

 

「てめええ!!!」

 

また一人

 

今度は近くにあった椅子を

投げ飛ばしてきたが

 

それも動きでかわした

 

「んな!?」

 

それを見て驚く不良

 

「もういいでしょ?

 

 今日はもう帰ったら?」

 

「てめえ・・・・」

 

「ざっけんな!」

 

と二人がかりで向かっていく不良たち

 

だが

 

「やめろ!」

 

リーダー格の少年が

声を上げて言う

 

「れ、蓮君・・・・」

 

「今日はもういい

 興が覚めた・・

 

 行くぞお前ら」

 

と去っていこうとする

 

「お前確か

 同じクラスにいたよな?

 

 確か・・・」

 

「誠二・・・

 

 3年3組 出席番号23番

 

 北斗 誠二だ・・・」

 

「そうか・・

 

 ようく覚えとくぜ・・

 

 おい」

 

と二人を連れてその部屋を出ていく三人組

 

「・・・・・・・」

 

はだけた服を手で覆って

嗚咽を漏らす

 

「・・・大丈夫?

 

 どこもケガしてない?」

 

と少年は声をかける

 

「うん・・・

 

 ありがと・・・」

 

「あ、君ってひょっとして

 藤沢さんだよね?

 

 おんなじクラスの」

 

「え・・・?」

 

「僕ね、クラスの子と名前

 全部覚えてるんだ

 

 君のことも見てたから」

 

「え、あ、その・・・」

 

誠二は服を手渡して

彼女に羽織らせた

 

「明日返してくれればいいから

 

 じゃ・・・」

 

「あ、ちょっと・・・」

 

と部屋を出ていくのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

「「「べただね~」」」

 

「うるさいわね!」

 

話の感想には全員がそうであった

 

「それにしても

 彼ってすごい喧嘩強かったのね・・」

 

「誠二ってね

 剣術とボクシング全般

 やってたしね・・」

 

「あと馬術・・・」

 

「「へえ~・・」」

 

恵美と栞の説明に

美穂ほ彩奈も感心する

 

「それであんなに強かったのね・・・

 

 打ち込みも鋭いって思った・・・」

 

「彩奈、変な感想言ってると

 余計にバカって思われるわよ」

 

「美穂!

 

 どっちの味方なの!?」

 

「さあ?」

 

そんなこんなで

 

「それからだよね

 

 うちのクラスが

 三つのグループに分かれちゃったの・・」

 

「なんでも今回のことを

 かぎつけた結子と真莉が

 

 二人のこと守るために

 不良グループに抵抗するために

 

 それぞれでグループ作っちゃったんだよね・・・」

 

「ええ!?

 

 そうだったの!?」

 

「この学校において生徒のみならず

 教師たちも手を焼いている学校一の問題児

 

 常盤 蓮率いる

 不良グループ

 

 それに抵抗するために作られたのは

 結城真莉を代表格とし

 

 彼女と渋谷 真央、奥井 詩織

 この三人を中心に構成された通称、真莉グループ

 

 クラス委員である

 滝嶋 結子が率いる最小ながらも

 絶大な権力を誇る通称、結子グループ

 

 この3年3組の三大グループの均衡が崩れてしまうと

 クラス内の力のバランスが崩れかねないとされるほどの

 絶対的な力ぁ!」

 

「・・・・美穂、たまに変なこと言うよね・・・」

 

テンションのおかしい美穂に

ツッコミを入れる彩奈であった

 

「でも彼って不思議だよね・・・

 

 こんなにも多くの人の心を

 動かしてるんだから・・・」

 

「そうだね・・・

 

 私もであったとき

 おんなじこと考えたんだよね」

 

と彼のほうを見る

当の彼のほうは

 

「いいじゃない~

 

 描いてよ~」

 

「だから授業のほうをね・・・」

 

結子の相手をしていたのであった・・・・・・・・

 

「フフフフ・・」

 

「フフ・・・」

 

ほかの面々に自然に笑みが見え始めていくのであった・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日常はまだ始まったばかりだ・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もしも、日常が普通のものだったら・・・・・・・・


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もしも、クラスメートが和気あいあいにしてたら

もしも、クラスメートは普通にしていたら


授業中

 

「ええっと・・・・です・・・・」

 

今この3年3組では

授業が行われている

 

まあ、学生の本文は

勉強とはよく言うものではある

 

だが、それでもやっぱり

逃れられないものがあった

 

それは・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「ねみぃ~」」」」」」」」」

 

眠気である

 

クラスの中には

当然すでに寝ているもの

 

必死で眠気をこらえているもの

 

もくもくと勉強に励んでいるものなど

 

それぞれであった

 

「(うう~・・・

 

  全然何言ってるのか

  わかんない・・・)」

 

とこのクラスの一員

 

出席番号 22番

 

藤沢 彩菜

 

彼女のほうに関しては

理解ができずに

 

悪戦苦闘していた

 

すると

 

「(ん?)」

 

後ろから寝息が聞こえてきた

 

席替えがまだ行われていないので

後ろの席の人物は自分の次の番号の人物

 

彼女はそれが誰なのかがよくわかっている

 

なぜならその人物は

 

「(誠二君寝てる・・・

 

  やっぱり誠二君も

  よくわかんないのかな・・・)」

 

今自分が最も気になっている男子

 

北斗 誠二であった

 

すると

 

「こら!

 

 北斗!!

 

 寝ているんじゃない!!!」

 

と先生の声が響く

 

彩奈はほかの寝ている子の方にも

声をかけてやれよと思った

 

さらに

 

「罰として前に出て

 この問題を解いてみろ」

 

「はい・・・」

 

と前に出ると

その問題の答えを

 

すらすらと解いていってしまうのであった

 

「せ、正解・・・・」

 

「「「おおー・・・」」」

 

これには一部の生徒、騒然

一人だけはひっそりどや顔を

浮かべていた

 

それは誰だったのかは言うまでもない

 

「(すっごい・・・)」

 

これには彩奈もびっくりであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

授業終了のチャイムが鳴り響く

 

「ああ~

 

 やっと終わった~」

 

うーんっと背伸びをする

 

「みんなはどうだった?」

 

「全然わかんなかった・・」

 

「同じく・・」

 

「私もちんぷんかんぷん・・・」

 

結子の質問に

恵美、美穂、彩奈が

それぞれ答えた

 

「誠二は?

 

 先生の話、ちゃんと聞いてた?」

 

「聞いてない・・・」

 

その言葉に結子以外の面々はきょとんとしていた

 

「だって全然話にならなかったもん

 あの先生の説明・・・」

 

「「「確かに」」」

 

「・・・・先生も散々ね・・・」

 

一人先生をフォローするような

発言をする結子自身も

 

間が開いていたということは

結子自身も内心は同意見と

いうことなのである

 

「それにしても

 すごいよね誠二君って

 

 それでもあの問題解いちゃうなんて」

 

「数学なんて

 方式わかっちゃえば簡単だもん

 

 方式は絶対・・・

 

 決して取りこぼすことのない

 神様の手なのだから・・・」

 

「・・・・ま、まあ言いたいことはわかるけど

 

 たとえのほうがよくわからないわね」

 

美穂が誠二のたとえにたまらずツッコミを入れたのであった

 

・・・・・・・・

 

結子グループ

 

窪田 恵美

 

滝嶋 結子

 

塚本 美穂

 

藤沢 彩菜

 

グループと交流のある

 

北斗 誠二

 

以上の5人は

同じ3年3組だが

 

誠二、結子、恵美の

中学時代からの友人である

 

輔 栞

 

彼女のみは

3年7組である

 

出席番号は15番

 

彼女はもともと本が好きで

図書委員に進んでなったくらいである

 

ライトノベルなどの現代ものから

太宰治、宮沢賢治などジャンルは多い

 

彼女の本を読んでいる姿に

惹かれていくものも多かった

 

彼女は真面目なのだが

今どきの若者は本など

 

読むものがほとんどいない

 

だから栞は

そんな時間を

 

本を読んで過ごしていた

 

だが、そんな彼女にも

悩みの種が一つあった

 

それは・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんにちは輔さん」

 

本を読む以外の理由で

図書室に来るものが

 

いるからなのである

 

彼もその一人

 

「こんにちは瀬尾さん

 

 今日は何しに来たんですか?」

 

「もちろん、君に会いにきだよ輔さん」

 

「それだけでしたら、どうぞお帰りください

 

 ここは本を読む人と勉強以外の用事で来ては行けませんよ」

 

「う、手厳しいね・・・

 

 じ、じゃあ・・・君が今

 面白いと思った本を読ませてほしいかな?

 

 君のことが知りたいんだ」

 

「しょうがないですね

 

 今日読んだ中で、一番のおすすめは・・・」

 

と読み終わった本を探っていく

 

「これ」

 

一冊の本であった

 

「それから?」

 

「夏目漱石の作品の一つです

 

 もしよかったら借りて

 読んでみてください」

 

「う、うん・・・」

 

と美少年は、その本を取って

机に向かっていくのであった

 

「まったく・・・

 

 初めてここで会ってから

 毎日のようにここに来るんだから・・・」

 

そうつぶやきながらも

彼を邪険にせずに、そのまま本の続きを

読み始めるのであった

 

・・・・・・・・

 

3年3組

 

「ねえ誠二

 

 今日さ

 

 誠二のおうちに行ってもいい?」

 

「ダメ!」

 

「なんで!?

 

 私たち幼馴染じゃない」

 

「よく言うよ

 

 前に家誘ったとき

 僕の使ったタオルとか

 

 使い終わったジャムの瓶とか

 物色してたの忘れた?」

 

「う、あ、あれはその・・・

 

 私は誠二のことを考えて

 健康面のチェックを・・・」

 

「だったらあんなにたくさん

 持っていく必要ないでしょ・・・

 

 とにかく当分は

 出入り禁止令を敷きますからね」

 

「え~」

 

「え~じゃないの!

 

 僕じゃなかったら警察に通報されてるレベルだよ?」

 

「通報してもいいから家に行かせてええええ!!!」

 

「なんで!?」

 

結子と誠二のこんなくだらないやり取りは

3年3組の名物の一つでもある

 

「ねえ・・・

 

 誠二の言ってたことって

 本当のことなの?」

 

「あれでもほんの一部・・」

 

「うわ・・」

 

恵美の言葉に

引き気味の彩奈と美穂であった

 

「いいもん

 

 こうなったら

 誠二の恥ずかしい過去を

 言いふらしてあげるんだから

 

 みんな、実はね誠二って・・・」

 

「そおい!」ビシッ

 

「あん」

 

暴走気味になった結子は

誠二の手刀の一撃を食らって

 

沈黙するのであった

 

・・・・・・・・

 

美術の授業

 

今日は部屋の中で

絵を描いていく授業のようだ

 

四角く大きな机がいくつかあり

そこに四人ずつ座っていく

 

ただし、教室のそれとは違い

座る場所は決まっていないので

 

好きなグループごとに

座っている

 

誠二と一緒に座りたいという

クラスメートもいるのいだが

 

大半は誠二に関しては

恐るべきスペックの結子が

目を光らせているので

 

うかつには選べない状況

 

誠二自身は結子グループに属しても

一緒になることはほとんどない

 

なったらなったらで誠二の苦労は絶えなくなる

 

そして・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

「千鶴・・・

 

 ついにこの時が来たね」

 

「うう・・・

 

 結子の目が光ってるから

 なかなか一緒になれなかったから・・・

 

 いざ、一緒になると緊張するわね・・・」

 

そう告げるのは、二人でよく一緒にいる女子

 

三輪 楓と菅原 千鶴

 

彼女らは今一緒になった

目の前の少年に目をやる

 

そこではもくもくと絵の下書きをかいている

誠二の姿が

 

「大丈夫よ千鶴

 

 千鶴スタイルいいし

 容姿もいいんだからさ

 

 体を密着させて、迫っちゃいなよ・・・」

 

「・・・・前もおんなじことやって

 結子にひどい目に合わされたよね?」

 

「はっ・・・」

 

千鶴の言葉に

楓は思わず口ごもる

 

「あ、あの時は、その、ね・・・」

 

「・・・・・・・」つーん

 

「千鶴、ごめんってぇ~」

 

無視を決め込む千鶴に

必死に謝罪する楓であった

 

その後彼がすごい作品を発表したことで

クラス全員が騒然としたのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

「はあ・・」

 

学校の帰り道

 

落ち込んでいるのは

3年3組 出席番号9番

 

窪田 恵美

 

彼女であった・・・・・・・・

 

「どうしたの恵美ちゃん・・・」

 

「うう・・

 

 男に逃げられちゃたのおおお!!」

 

と泣き叫ぶ

 

「・・・また?」

 

「また・・

 

 この前はヘタレで

 その次はタラシだったし・・

 

 もう男なんて信じないよおおお!!」

 

「(・・・そして懲りずに

  男またひっかけてくるんだろうね・・・)」

 

すると

 

「わあん、誠二

 

 今日なんかおごってえええ!!

 

 わあああん」

 

「はい、はい・・・」

 

となだめる誠二であった・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからそれぞれの物語を語っていくこととなる・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もしも、クラスメートが一人除いて全員ましだったら?















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もしも、星座の光が美しかったら

もしも、星が二人の距離を縮めていたら・・・・・・・・


世界のどこかで・・・・・・

 

今、この時も・・・・・・

 

僕は星空を見上げ・・・・・・

 

星座を探している・・・・・・

 

その中でも僕が好きなのは

大熊座にある、七つの星によって

構成された柄杓の形の北の目印

 

北斗七星・・・・・・

 

そこから曲線を描くように

したところにあるのは

 

牛飼い座の一等星、アークトゥルス

 

さらに伸ばした先にあるのは

乙女座の一等星、スピカ

 

さらに伸ばした先にいあるのは

日本でも太陽の使いとされている

 

烏座・・・・・・・

 

これらによって構成されている

春の大曲線・・・・・・

 

彼はこれが好きだった・・・・・・

 

この大曲線のうち

二つの一等星に

獅子座の二等星、デネボラ

 

それと結ぶことによって形成されるのが

 

春の大三角・・・・・・

 

さらにそこに

猟犬座のコル・カロリ

 

それを結ぶことにとって

構成できる巨大なひし形

 

春のダイヤモンド・・・・・・

 

この星々が大好きだった

 

でも少年は

今はこの星々を見ることはできない・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

ある日の夜

 

少年は星々を見ていた

 

するとそこに

 

「何してるの?」

 

声をかけてきたのは・・・・・・・・

 

「彩奈ちゃんか・・・

 

 こんな夜中に

 かわいらしい女の子が

 一人で出歩いてていいのかな?」

 

「あら、私のことかわいいって

 言ってくれるなんてね

 

 心配してくれるのは

 うれしいけれど、私もあいにく

 そこまで弱くないのよ」

 

「運動音痴なのに?」

 

「うぐっ!」

 

「スポーツも散々だったのに?」

 

「うるさいな!

 

 そうだったとしても

 絡まれた時くらいのことは

 

 どうとでもなるわよまったく・・・」

 

少し怒る彩奈

 

「それで?

 

 何をしてるの?」

 

「うん、今日はいい天気だなって思って・・・」

 

「いい天気?」

 

と彩奈はふいに

空を見ている

 

「きれい・・・」

 

「きれいでしょ・・・

 

 花の名前は知らずとも

 花が美しいことを人は知っている・・・

 

 星だって一緒さ」

 

「星か・・・

 

 あの星々にも

 名前があるの?」

 

「うん・・・」

 

すると

 

「ねえ、彩奈ちゃん

 

 彩奈ちゃんはさ・・・

 

 星座、好き?」

 

「え?」

 

「僕は好きだよ・・・

 

 星座は僕にとって

 僕の人生の原点だって

 言ってもいい・・・

 

 でも、この季節の星座は

 今は嫌いだ・・・

 

 僕の大切な人が好きだった星座だから・・・」

 

彩奈はそれを聞いて

芝生の上で横になった彼の横に

座り込んで、横になった

 

「ねえ、誠二君・・・

 

 よかったら

 星座のこと、教えてくれる?」

 

「うん?」

 

「私も星座に

 興味が出てきたし・・・

 

 星座のことが分かれば

 あなたのこともわかるかも

 しれないから・・・」

 

彩奈はそう答える

 

すると・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「彩奈ちゃんで三人目だね・・・

 

 星座に興味を持ってくれたのは・・・」

 

彼はそうつぶやいた・・・・・・・・

 

「え・・・?」

 

「ううん・・・

 

 なんでもないよ・・・

 

 ねえ、それよりもあそこ見て

 

 あそこにWの文字のような

 星の並びが見えるよね・・・?」

 

「えっと・・・

 

 あった、あそこね」

 

「あれはカシオペア座

 

 北の空に一年中見えて

 昔の人の北の目印なんだ

 

 そこの隣にほら・・・

 

 柄杓のような形の星の並びが

 見えるでしょ?

 

 あれが北斗七星・・・

 

 その線をこう

 カーブで結んでいく先に

 

 とても輝いてる星がある

 

 あれは

 牛飼い座のアークトゥルス・・・

 

 さらにその先にあるのが

 乙女座のスピカ・・・

 

 さらにその先にある四角い形の星座が

 烏座なんだ・・・」

 

「へえ・・・」

 

「そのうち、アークトゥルスとスピカ

 その隣にある獅子座の二等星のデネボラで

 作られるのが春の大三角形・・・

 

 その大三角に・・・」

 

すると

 

彼の説明が

急に止まる

 

彩奈はふいに

彼のほうを見ると

 

彼の目から涙が流れていた・・・・・・・・

 

「誠二君・・・?」

 

「・・・ううん

 

 なんでもないよ

 

 それでね・・・」

 

と説明を続けていく誠二であった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

藤沢家

 

「カシオペア座・・・

 

 北斗七星・・・

 

 アークトゥルス・・・

 

 スピカ・・・

 

 烏座・・・

 

 春の大曲線、か・・・」

 

彩奈は空を見上げて

彼に教えてもらったことを

 

復唱していく

 

「でも、そうしてあの時彼は・・・

 

 泣いてたんだろう・・・」

 

するとふいに

彼の言葉を思い出した・・・・・・・・

 

ー星座は僕にとって

 僕の人生の原点だって

 言ってもいい・・・

 

 でも、この季節の星座は

 今は嫌いだ・・・

 

 僕の大切な人が好きだった星座だから・・・-

 

「嫌い、か・・・

 

 今度結子か恵美に

 聞いてみようかな・・・」

 

彩奈はそう言って

眠りについたのであった・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の過去を知るものは

今はごく少数・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もしも、彩奈が彼と星座を見ていたら・・・・・・・・


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もしも、彼女が異様に過保護だったら

もしも、委員長が異様に溺愛してたら・・・・・・・・


3年3組  出席番号16番

 

滝嶋 結子・・・・・・・・

 

成績も10位以内に入るほどの優等生で

運動神経も抜群

 

おまけにリーダーシップもとれる

気が強い姉後肌

 

厳しい家計に生まれながらも

そんなことには目もくれないほどの一見完璧な人物

 

だが、そんな彼女にも

一つ欠点があった

 

それは・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誠二いいいい!!!」

 

「うわっぷ!」

 

クラスメートの幼馴染である

出席番号23番

 

北斗 誠二

 

彼を異様なまでに溺愛していること

 

教室で出会えば

人目など待ったく気にせず

いとおしそうに抱きしめる

 

彼の身が心配な余り

ストーカー行為すれすれの尾行をする

 

彼に近づく雌豚(女子生徒)や

絡んでくる不良グループが現れるものなら

 

見事に強殺される

 

クラスメートの一人

出席番号24番の彼を

委員長特権で

見事に屈服させてしまったのである

 

見事な職権乱用・・・・・・・・

 

これには結子グループのほかの面々は

引き気味でもう、あきれるばかり

 

「ああ、こうして会うのは

 何年ぶりかしら!」

 

「昨日も会ったでしょ!」

 

「離れ離れになったときは

 いつもこの世の終わりだって

 思ってるんだから!」

 

「学校でいつも会えるでしょ」

 

「お願い!

 

 もう我慢できない!!

 

 誠二の家に入らせてええええ!!!」

 

「ダメに決まってるでしょ!」

 

こんな会話など

日常茶飯事である

 

それを引き気味で

あきれたように見つめる

 

結子グループのほかの面々・・・・・・・・

 

「はあ・・・

 

 この光景に慣れてしまった

 自分が怖い・・・」

 

「私はもう慣れてるけどね

 

 中学の時からあんなだったし」

 

「結子ってホント

 彼が絡むと別人よね・・」

 

結子グループは

出席番号9番

 

窪田 恵美

 

17番

 

塚本 美穂

 

22番

 

藤沢 彩菜

 

そこに結子が入っての

グループである

 

なお、誠二はグループの面々とは

交流はあるものの、一員ではない

 

輔 栞は別のクラスなので問題外

 

「それで

 

 もうすぐテストだけど・・・

 

 みんなは勉強進んでる?」

 

「♪」

 

後ろから幸せそうに

彼を抱きしめる結子をそのままに

 

そんなことを聞く

 

「「うっ!!」」

 

「まあ、大体進んでるかも」

 

「そうなんだ

 

 ところで、そこの二人は

 どうして離れようとするの?」

 

とその場から離れようとする

恵美と彩奈に声をかけた

 

「まさか二人共?

 

 まったくやってないって

 ことはないわよね?」

 

「「・・」」

 

目をそらす二人

 

「言い訳を聞こうかしら?」

 

誠二から離れて腕くんで

仁王立ちで問いただす結子

 

「勉強がわからなくって・・・」

 

「男探しに夢中になって・・」

 

「彩奈、教えてあげるから

 放課後残りなさい

 

 恵美、あなたは死刑!」

 

「ちょっと!」

 

こうして二人は結子のスパルタ勉強を

受ける羽目になってしまうのであった

 

・・・・・・・・

 

テスト結果

 

結子は見事

十位以内に入っている

 

美穂もまあまあ上位に

入っている

 

そして・・・・・・・・

 

「「・・Orz・・」」

 

二人は見事に20位以下

 

「まあ、平均点近くまで行ったんだから

 まだ頑張った方よ

 

 上位を取れとは言わないから

 20位以上を目指しましょう?」

 

「「・・はい・・」」

 

「ところで誠二は

 どこに入ってるの?」

 

探してみる

 

彼はなんと・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1位 山瀬 裕也

 

2位 夏目 麻衣

 

3位 北斗 誠二・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「えええええええ!?」」

 

「すごい・・」

 

「むむう、一位だと思ってたのに・・・」

 

「うん、二人の勉強を

 手伝うのでていいっぱいで

 自分の勉強があんまりできなくって・・・」

 

「ほう・・・」

 

結子はじっと

彩奈と恵美のいる方を見ると

 

二人は急いでその場を離れていく

ところであった

 

「こらああああ!!!」

 

「「ひええ!!」」

 

ドタバタコメディ風な追いかけっこが

始まるのであった

 

「それでも3位って

 すごいわね・・

 

 数学なんて

 山瀬超えてるし」

 

「もともと数学得意だから」

 

美穂と誠二は

二人でそんなやり取りを

 

しているのであった

 

・・・・・・・・

 

「まったくあの二人は

 

 彩奈はまだやる気があるからいいわよ

 

 問題は恵美よ恵美

 

 まったく・・・」

 

「ハハハ・・・」

 

結子のつぶやきに

誠二は乾いた笑みを浮かべる誠二

 

「さあて

 

 せっかくテスト

 終わったんだし

 

 どこかに行かない?」

 

「どこかにってどこに?」

 

「誠二が行きたいところだったら

 どこでもいいわよ

 

 まあ、大体見当つくけどね」

 

「?」

 

・・・・・・・・

 

白咲博物館

 

その中にある施設

 

そう・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラネタリウムだ

 

「フフフフ・・・

 

 やっぱりね」

 

「今回は冬の大三角を

 構成する星の一つ

 

 オリオン座の一等星

 ベテルギウスのことについて

 開設されるんだって

 

 知ってる?

 

 ベテルギウスはもうすぐ

 超新星爆発を起こす可能性があって

 

 それがだいたい・・・」

 

と説明していく誠二

 

それを聞いて自然と笑みが出てくる

 

「・・・どうかした?」

 

「ううん、なんでも

 

 それよりそこまでにしちゃお?

 

 せっかくのプラネタリウムなんだからね」

 

「だね

 

 じゃあ入ろっか」

 

「ええ」

 

と入っていく二人であった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

「・・・あーためになった

 

 結子ちゃんはどうだった?」

 

「うん

 

 とっても

 ためになったわね

 

 さて・・・

 

 そろそろ帰りましょう・・・

 

 私、かえって塾の準備しないと」

 

「テストが終わっても

 大変だね・・・

 

 たまには休んだ方がいいんじゃない?」

 

「いいのいいの

 

 成績だけで決めつけるあの親に

 ぎゃふんって言わせてあげるんだから」

 

「そっか・・・

 

 無理はしないでね」

 

「フフ、ありがと」

 

そんな会話をしていく二人

 

「(こんな時間が・・・

 

  ずっと続けばいいのに・・・)」

 

別れた後

そうつぶやくのであった・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人の時間はまだ長い・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もしも、二人が放課後にプラネタリウムに行ったら・・・・・・・・


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もしも、鶴が恩返しをしたら

もしも、彼と彼女のその後がまさに弦の恩返しだったら?


それはある時だった

 

彼女はある少女と出会った

 

出会いは実にとんでもないもの

 

実はなんと当時付き合っていた彼氏が

その少女とも付き合っていた

 

いうなれば、二股だった

 

その後彼女は

その少女とその不埒物を

鉄拳制裁したのは

 

今や懐かしい

 

そして、少女のほうは

彼女がいればもう彼氏なんていらないと

 

常に行動を共にしていく

 

でも、彼女はどちらかと言えば

彼氏もほしい、でも過去のこともあるし

 

少しおびえ気味

 

そこで少女の紹介で

男を紹介してもらったのだが

 

その男がとんでもない男だった

 

何と自分を強姦して

それを動画に撮ろうとしていたのだ

 

抵抗した

 

だが力の差は歴然

 

もうだめだ

 

そう思ったその時

 

彼が現れたのだ・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

その後

 

「・・・・・・」

 

屋上にて

一人の少年が

 

風にあたっていた

 

彼は

3年3組 出席番号23番

 

北斗 誠二

 

最近いろいろと騒がせている男子である

 

そんな彼のもとに

現れたのは

 

一人の少女・・・・・・・・

 

「相変わらずここにいるのね

 

 あなたって・・・」

 

彼のクラスメート 出席番号14番

 

菅原 千鶴

 

「・・・あ、千鶴さん」

 

「休み時間はいつもここにいるからね

 

 ところで、結子はどうしたの?」

 

「う、うん・・・

 

 今日は委員長のお仕事で

 まだ来てないから・・・」

 

「そ、そうなの・・・」

 

彼女がどうしてこんなことを

聞いてきたのか

 

実は彼のことが気になっている

女子はクラス内でも多くいて

 

千鶴もその一人

 

だがそのうえで

厄介な壁が立ちふさがっている

 

それはクラス委員で

彼の幼馴染の

 

出席番号16番

 

滝嶋 結子

 

彼女であった

 

彼に近づく女子がういようものなら

 

不良グループも恐れるほどの目つきで

その雌犬をにらみつける

 

おまけに結子は彼にべったりで

なかなか一人になることはない

 

だが、今の彼は一人だ

 

「(これは、チャンス!)」

 

千鶴は思い切って

彼に話しかける

 

「・・・・あ、あの!

 

 北斗 誠二、さん・・・」

 

「何?」

 

「その・・・

 

 今度のお休み

 一緒に出掛けない?」

 

「今度?

 

 うーん・・・」

 

「・・・・・・・」

 

緊張する千鶴

 

そして・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いいよ!

 

 僕なんかでよかったら」

 

「・・・・はあ」

 

それを聞いて千鶴は

うれしそうな表情を見せる

 

「ありがと!」

 

と嬉しそうな笑顔を見せるのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

菅原家

 

「・・・・というわけで

 誠二君と休日に出掛ける約束

 

 しちゃった」

 

電話をしている千鶴

 

『そうなんだ

 

 いつも誘うどころか

 あんまりお話もできなかったもんね』

 

「ええ

 

 ほんと楽しみ

 

 これでやっと、あの時のお礼が

 できるね・・・」

 

『あの時・・・

 

 そういえば前に

 悪い男につかまったところを

 彼に助けてもらったのよね』

 

「ええ、誰かさんが紹介した男がね」

 

『う・・・

 

 も、もうその件は

 許してよ千鶴

 

 そのお詫びに千鶴の恋のキューピットに

 なろうって決意したんだから』

 

「そのたんびに私

 

 結子にひどい目にあったんだけどね・・・」

 

『うえーん、千鶴の意地悪・・・』

 

「意地悪で結構よ楓・・・」

 

その相手は

同じクラスの出席番号25番

 

三輪 楓

 

千鶴とはかつて付き合っていた男に

二股をかけられたという経緯があって

 

それ以来いつも二人でいる

 

楓自身は千鶴がいれば

問題ないと言っているが

 

千鶴自身はやっっぱり

そういうのは少し未練があるようで

 

「そういえばさ

 

 鶴の恩返しって知ってる?

 

 罠にかかっていたところを

 おじいちゃんに助けられた鶴が

 

 女の人になって

 おじいちゃんに

 恩返しをするってお話なの」

 

『どうしたの急に?』

 

「ふいにそんなの思い浮かんでね

 

 ほら、私の名前

 千鶴って鶴が付くでしょ?

 

 そんな風に思えてね」

 

『あ、そういえばそうね

 

 確かに千鶴も彼に助けられたんだものね

 

 相手はおじいちゃんじゃないけど』

 

「私が鶴で彼がおじいちゃんなら

 楓はわなを仕掛けた心無い人間ね」

 

『むぐ!

 

 た、確かに・・・

 

 で、でも私はそういうつもりで

 あいつを紹介したわけじゃ・・・』

 

「わかってるわよ

 

 今日はもう寝るね・・・

 

 明日も早いし、それじゃお休み」

 

『また明日学校で』

 

と通話を切るのであった

 

「フフフフ・・・」

 

布団にもぐって嬉しそうに笑いを浮かべるのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

約束の日

 

「(ついに来ちゃった・・・

 

  約束の時間より

  早めに来ちゃった・・・

 

  彼はまだ来てないかな?)」

 

千鶴は普段通りを装いながらも

緊張して待ち合わせ場所についた

 

すると

 

「あ、千鶴ちゃん」

 

「あ・・・」

 

そこにいたのはいつも見ていた

彼の姿があったのだ

 

「もう来てたんだ

 

 約束の時間まで

 まだ結構あるのに・・・」

 

「うん、もろもろの事情でね・・・」

 

「そっか・・・

 

 あ、そうだ!

 

 ところでさ、そ、その・・・」

 

「うん?」

 

「き、今日、ほら

 初めて男の人とお出かけするから

 

 ちょっと気合を入れてみたんだけど・・・

 

 その・・・

 

 ど、どうかな?」

 

千鶴はそう言って少し顔を赤らめながら

自分の服装の感想を聞く

 

「千鶴さんってさ

 

 大人っぽいのが似合うよね

 

 よく似合ってると思うよ?」

 

「そ、そう?

 

 うん、ありがと・・・

 

 それじゃあ行こっか・・・」

 

と二人は出かけていくのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

二人が出かけてているのは

別に特別なところでもない

 

千鶴のお買い物を手伝ってあげたり

コーディネートしてあげたりと

 

周りから見たら

デートと受け取れるかもしれない

 

千鶴もそれなりに

楽しめているし

 

彼自身も彼女に合わせてくれている

 

そして今、昼食時で

お昼を二人でとっている

 

「あなたってなんだか

 いろいろすごいわよね

 

 あなたがコーディネートしてくれた

 この服、すっごく気に入ったわ」

 

「それだったらよかったよ」

 

と二人はご飯を食べていた

 

「ねえ、その・・・

 

 素敵なコーディネートを

 してくれたんだし

 

 次は私からもお礼をさせてもらえないかな?」

 

「お礼・・・?」

 

誠二がそんなことを聞いてくる

 

「覚えてるかな?

 

 私があなたと出会ったときのこと」

 

「うん

 

 確か男の人に

 襲われてたところを

 助けてあげたんだよね」

 

「あの時までね

 

 私の周りの男なんて

 最低な奴ばっかりだなって

 思ってたの・・・

 

 周りの奴なんて

 顔はいいけどヘタレだし

 ほら吹いてるやつもいるし・・・

 

 私も最初はあなたのこと

 どこか頼りない男だって思ってた・・・」

 

「まあね・・・」

 

「でもあの時、あなたに助けられて

 あなたっていう男を見る目が大きく変わったんだ

 

 不思議よね

 

 たったそれだけなのに

 気が付いたらあなたのことばっかり見るようになった・・・」

 

「そっか・・・」

 

「だから、あの時のお礼もかねて

 恩返しをしたいって思ったの

 

 罠にかかったところを助けてもらったところを

 助けてくれた人に恩返しをする鶴みたいに・・・

 

 だから・・・」

 

千鶴は彼を見る・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「恩返し、させてくれる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・

 

学校

 

「・・・・・・」

 

誠二は屋上で

再び風を受けている

 

「どうかした誠二?

 

 今日はやけにうれしそうじゃない・・・」

 

そこに結子が

訪ねてきた

 

「ううん

 

 別に・・・」

 

彼は本を閉じて

そう答えた

 

その本の題名は

 

鶴の恩返し・・・・・・・・

 

教室では

 

「で、どうだったのよ

 彼とのデートは?」

 

「デートじゃないわよ!

 

 でもそうね・・・

 

 すっごく楽しかったな」

 

とあるものを取りだして見つめる

 

それは星座の描かれたキーホルダー

 

その描かれた星座は・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鶴座だ・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もしも、彼が彼女を助け、彼女がそのお礼をしたら・・・・・・・・


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もしも、彼との出会いがこのような形だったら

家族を愛する心・・・・・・・・


公園

 

そこに訪れている

一人の少年が

 

葡萄ジュースを飲んで

のんびりしている

 

「ああ・・・

 

 結子ちゃんは家の事情だし

 恵美ちゃんは合コンだし

 栞ちゃんはバイトだし

 美穂ちゃんは体が弱いし

 

 彩奈ちゃんは休日補習だし・・・

 

 外に出てみたけど

 何にもないな・・・」

 

少年

 

北斗 誠二は

そんなことをつぶやいていると

 

「うう・・

 

 グスッ

 

 ヒック・・」

 

一人の女の子が歩いてきた

 

「うん?」

 

気になって

女の子に駆け寄る誠二

 

「どうかしたの?」

 

「うええええ・・

 

 お兄ちゃんと・・

 

 喧嘩したの・・」

 

女の子は泣きながら答えた

 

「そうなんだ・・・

 

 大丈夫、大丈夫だから

 もう泣かないの」

 

「うん・・」

 

と誠二はその女の子が泣き止むまでそばにいてあげた

 

・・・・・・・・

 

「・・・落ち着いた?」

 

「うん・・

 

 ありがとう・・」

 

しばらくして

女の子が泣き止んだ

 

「そういえば名前きいてなかったっけ

 

 僕は北斗 誠二・・・」

 

「吉永 美奈・・」

 

お互いに名前を教える

 

「美奈ちゃんね・・・

 

 どうしてその、お兄ちゃんと喧嘩したのかな?

 

 嫌なら話さなくていいけど・・」

 

「うん・・

 

 実はね・・」

 

少女はゆっくりと誠二に話をする

 

共働きだった両親が死に

祖母と七人兄弟で

暮らし家が貧しいこと

 

兄がバイトをしていて

どうにか家計を持たせていること

 

しかしそのことでクラスのみんなから

陰口をたたかれていること

 

そのことで兄にあたってしまい

 

家を飛び出してしまったこと

 

どうすればいいのかわからず

泣いているこたなど様々なことを

 

誠二に話してくれた

 

「・・・・でもお兄ちゃんだって

 私たちのことをしっかり考えながら

 

 家計をやりくりして

 みんなに少しでも苦労かけさせたくないって

 

 そんなお兄ちゃんのことが大好きなの・・

 

 だから・・

 

 だから・・」

 

「・・・・・・」

 

すると

 

「だったら

 

 その気持ちを

 しっかり伝えたら?」

 

「え?」

 

「美奈ちゃんのお兄ちゃんは

 美奈ちゃんに嫌いって言われたくらいで

 嫌いになるようなお兄ちゃんじゃないって

 

 誰よりも美奈ちゃんが

 知ってるはずでしょ?」

 

「う、うん・・」

 

「僕にもね姉替わりの人がいてね

 

 何があっても僕のことを

 心配しすぎて

 

 重いって感じることはあるけど

 

 でもね同時にうれしいんだ

 

 僕はこんなにも

 誰かに愛されているんだって言うことだから・・」

 

「・・・・・・」

 

そして

 

「だから素直に

 なればいいんだよ

 

 だって美奈ちゃんのお兄ちゃんは

 しっかりといるんだからさ・・・」

 

「・・・・・・」

 

すると

 

「おーい!

 

 美奈!!」

 

声が聞こえた

 

「あ、お兄ちゃん・・・」

 

「あれ?」

 

そこに現れたのは

 

「翔太君!?」

 

「え、あ・・・

 

 北斗、君・・・?」

 

クラスメートの吉永 翔太だった

 

「お兄ちゃんのこと、知ってるの?」

 

「うん、おんなじクラスでね

 

 この間お兄ちゃんがケーキの入った箱をもって

 不良に絡まれてたところを僕が助けたんだ」

 

「そうだったんだ・・

 

 兄がお世話になってます」

 

「いい妹さんだね」

 

「あ、ありがとう・・・

 

 ご、ごめんね妹が迷惑かけて」

 

「そんなことないよ

 

 それにしてもそうか・・

 

 大変だったんだね」

 

「え、その・・・」

 

すると

 

「ねえ!

 

 せっかくあったんだし

 どこかに行かない?

 

 今日何もすることがないから」

 

「え、でも僕、バイトがあるから・・・」

 

「そっか・・・

 

 じゃあ美奈ちゃんのこと

 しばらくあずからせてもらっていい?」

 

「え、でも・・・」

 

「こういう時は遠慮しないの

 

 たまには人の行為を受け取るのも

 悪いことじゃないと思うけど?」

 

そして

 

「ありがとう・・・

 

 北斗君」

 

お礼を言う翔太であった

 

その後この二人は

親睦を深めていくのであった・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

「一つ、一円に笑うものは十円で爆笑

 

 二つ、金は借りるな返せない

 

 三つ、お金が落ちてるかも

    でも上を向いて歩こう

 

 四つ、いつも心に家族の笑顔

 

 ではいただきます」

 

「「「「「いただきます」」」」」

 

こうして結子グループと

かかわり不良からのカツアゲに

会うこともなくなったのであった・・・・・・・・

 

「でもなんで山〇太〇?」

 

「なんとなく言いたかったんだって・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もしも、吉永家が笑顔が絶えなかったら・・・・・・・・


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