もしもISの世界で鉄道会社がIS造ったら (S弐型)
しおりを挟む

前編

後編はでき次第投稿
戦闘描写は脳内補完おススメ



やぁみんな‼俺は住田隼矢(すみたじゅんや)、IS学園に通うありきたりな男子高校生さ・・・・・・ごめん、嘘ついた。本当は世界に二人しかいないすごい貴重な男性IS操縦者の二番目なんだ。テンション高めなのはまぁ察してくれ、女子高に男子二人ってのはキツイってもんじゃないことがよくわかったよ。あっ、織斑が叩かれた、出席簿って鈍器だったのか・・・・・・。さてどうして俺がここにいるか説明せねばなるまい、それは受験シーズン真っ只中の雪の降る日だった・・・・・・。

 

 やったぜ!合格通知だ‼→ニュースにて初の男性IS操縦者が見つかったことを報道→3日後、学校にて緊急適性検査→うわぁ、反応しちまったよ(汗)

 

 ・・・・・・そんな語ること無かったわ。まぁ追加で言えば、ちょっとしたツテのおかげで日本の有名企業と契約して専用機貰えることになったのはかなり幸運だと思う。にしても、これから長い付き合いになるであろうあれを発表すればきっと日本の変態技術の産物とか言われるんだろうな、子供とかには受けが良さそうだけど。さてこれ以上は、何一人妄想してんだとか言われそうなので、ここからはざっくりとした俺たちの活躍?を見てくれ。それじゃあ、や〇ちゃんあとはへぶしっ!?・・・・・・いつの間にか背後にいた世界最強の先生(ブリュンヒルデ)に叩かれたのを知るのは後々のことだった。

 

 

 

 そう遠くない近未来、世界はISの登場によって女尊男卑の風潮が広まっていた。そこに二人の男性IS適合者が現れ、二人はIS学園に赴く。これは数多ある可能性の一つ、白き騎士と鉄道の戦士が出会う、無限の成層圏(インフィニット・ストラトス)進化の可能性(シンカリオン)が交わる世界の物語。

 迫りくる敵に立ち向かえ!「チェンジ!シンカリオン‼」

 

 

 

 

 ~~~~クラス代表決定戦~~~~

 

 入学してから1週間ちょい、学園にいくつかあるアリーナのひとつでクラス代表(笑)と言う雑用係を決める戦いを行っていた。それに至る流れは原作通りなので端折らせてもらう。原作ってどういう電波だよ。一夏はISの訓練と言う剣道だけをしてたらしく、さっきまでウダウダ言ってたが専用機が来るや否や覚悟決めて飛んでった。

織斑先生が油断した結果だと言っていたが、

 

「あれだけ恰好つけて、エネルギー切れというしょぼい結果になったけどそこんとこどうなのさ一夏?」

「うっ、それ以上は言わないでくれ」

とかなり凹んでいた。

 そんな一夏をもう少し弄りたかったが対戦相手のオルコットさんが出てきたので出撃する(出る)ことにした。

 

「これが隼矢のISか、かっこいいじゃないか!」

「当然だろ、それじゃあ行ってくる。発射オーライ、住田隼矢、《はやぶさ》、出ます‼」

 

「やっと出てきましたか住田隼・・・・・・、そのIS(それ)は何なのですか!?」

「何って俺の相棒、かっこいいだろ?」

「ふざけているのですか!?全身装甲(フルスキン)に飽き足らず、ブリット・トレインをモチーフにするとは‼」

「何言ってんだ、俺の契約会社は鉄道会社なんだから当然だろ、それじゃあ行くぜ‼」

 

 結果を言えば、ギリギリ俺の勝ちとなった。オルコットさんが動揺してる隙に、《はやぶさ》のスピードを活かし懐に入り続けることによって、例のBT兵器を使わせる前にエネルギーを半分以上削れたのが勝因となった。BTが出てきてからは機体性能に助けられながら掻い潜り、エネルギーを纏った「カイサツソード」がなんとか届き勝ちを掴んだ。一夏との試合はお互いが近接型なので鍔迫り合いが続いたが《白式》の燃費の悪さが仇となり俺の勝ちとなった。結果、クラス代表は勝者権限オルコットさんの辞退により一夏となった。

 

 

 ~~~~クラス対抗戦~~~~

 

 待ちに待った?対抗戦。クラス代表決定戦から数日後に来た一夏の(セカンド)幼なじみとやらの凰ファンさんがすごいピリピリしながら一夏と向き合っていた。風の噂では、どうやら一夏と痴話喧嘩したそうだがそんなのは管轄外なので関わらないことにした。開始直後に直撃した衝撃砲に苦戦していた一夏が活路を得て瞬時加速(イグニッション・ブースト)で飛び込んだ直後ソイツが降ってきた。観客がパニックの中なんとか《はやぶさ》でシャッターをこじ開けることができ避難誘導をしていると、なんと篠ノ之さんが叫び出し敵に狙い撃たれそうになったときはビックリした。一夏とオルコットさんによって事なきを得たと思ったのも束の間、もう一機が乱入してきた。突っ込んできた二機目のISによって一時的にバリヤーが消えたのでそこを潜り抜け、俺は中の一夏との合流に成功した。

 

「一夏、無事か!」

「なんとか無事だ、隼矢」

「後は俺に任せろ、やるぞ!《はやぶさ》‼」

 

 敵の攻撃をいなしながら対応しつつ強烈な一撃を加え地面に叩き付けることができた俺は、シンカリオン《はやぶさ》の必殺技「グランクロス」を放ち謎の無人IS(後でゴーレムと呼んでいたのを聞く)を消滅させることに成功した。後々皆に「グランクロス」を何故代表決定戦で使わなかったのかを聞かれたので、出力調整が上手く出来ないので多用できないと言ったら一夏とオルコットさんが青ざめていたのにはちょっと傷ついたりする。

 

 ~~~~つかの間の休日1~~~~

 

 休日、それは学生が望んで止まないもの。だが、俺には休日などなかったらしい。前日の夕食時に企業から連絡が来たので、俺が所属し鉄道会社が保有する「新幹線超進化研究所」を訪れていた。ちなみにだが、一夏は中学の友人に会いに行っていたがそんなホイホイ外出してもよいのだろうか?

 それはさておき「新幹線超進化研究所」についてざっくり説明しなくてはいけない。

 

「新幹線超進化研究所」は元々日々新幹線の発展の為の研究をしていたんだが、10年くら前にISが発表された後偶然にもISコアを手に入れられたのをきっかけに、鉄道の歴史と共に培ってきた技術を活かしたISを造る「シンカリオンプロジェクト」なるものを計画した。国の機関と違って民営の研究所にテロなどに対する防衛力がないのでかなり極秘に行っていたらしく、世界が第一世代、第二世代と開発していく中ひたすらISを研究・開発をし、ようやく完成に漕ぎつけたそうだ。実は俺の父さんがここの関係者らしくパイロットが欲しかった会社と利害が一致し今に至る。女性パイロットを起用すればいい?聞いたところ「素直に乗ると思うかい?」ということらしい。余談だが、女尊男卑が広まったこの世の中でも安定した職業がある、その一つは公共の交通関連である。飛行機、新幹線、電車、バスの操縦者といった職業は責任が強く必要なもの。さすがの女性陣も迂闊には手が出せないということだ。

 

 さて、ここに来たのは当然シンカリオンのメンテナンスとデータ取り、それと追加のパッケージがあるとのこと。この後そのパッケージとやらを見に行くんだが、ちょうど《はやぶさ》のメンテをしていることだし、簡単なデータを出してみるとする。

 

 

 シンカリオンE5(イーファイブ)《はやぶさ》  

  新幹線超進化研究所が最初に開発したシンカリオン

  その特徴は隼をモチーフとした頭部、脚部のスラスターを活かした大ジャンプと空中での高速移動、ウイングを背中に装備すればその性能を強化できること。

  基本武装は「カイサツソード」。隼矢は背中のウイングの接続部を持つことでトンファーの様に活用することを思いついたが実戦で使うかは不明。

  カイサツソードにウイングを合体させることで「超カイサツソード」となる。

  必殺技は胸部ユニットから放つ「グランクロス」

  シンカリオンシリーズの共通点はISコアを搭載している部分をユニット化していること。基本構成はほぼ同じになるように造られている。

  専属パイロットは「住田隼矢」身体能力が人並みよりそこそこ高い。研究所に保護された後、偶々転職していた元自衛官に扱かれた。外見は中の上といった所。

  機体装着時はパイロットの体は量子変換で保管しているので新幹線へと変形可能。ダメージを受けると相応のフィードバックがかかる。

  一応第三世代。

  待機状態は碧の正六角形のペンダント。

 

 




後編に続く


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

後編

お待たせしました、後半開始です


 

 ~~~~学年別トーナメント~~~~

 

 久しぶり?の休日からちょいちょい、俺たちのクラスに転入生が二人きた。フランスからシャルル・デュノア、ドイツからラウラ・ボーデヴィッヒ。デュノアはいかにも王子様って感じだがどこか違和感があるのは何故だろう?ボーデヴィッヒはTHE・軍人といった感じで一夏を引っぱたいてっておい‼

 

「大丈夫か一夏!?」

「あぁ、なんとかな」

「認めんぞ、貴様が教官の弟などとな」

 

 これはまた良くないことが起きそうな予感しかしない。それと織斑先生、このタイミングでデュノアを任せないでください。気まずいです。

 一悶着もあったが実習も無事終わり学生には欠かせない昼食となった。だいたい俺は、学食で食ったり手短なものを用意して移動の片手間で食べたりして整備室に通ったりしてる。断じてボッチじゃないからな、一夏達と食べる時だってあるしそもそもあんなに気軽に女子を誘えるのもどうかしてるような気もするよ。あれは正しくリア充の鑑だよ、本人自覚ないけどな。そんな俺だが、現在一夏に誘われて屋上に向かっている。なんでもデュノアの交流会な感じらしいけど、そんなことなかった。これはもう只の獲物を狙って牽制しあう女子会だよ。きっとそのうち人増える、ゼッタイ。そういや整備室で《はやぶさ》弄ってると、時折変な視線受けるんだ。こう、何というか、好奇心的な視線。まぁそれはいいんだ、特に害は無いし。

 

 さて、ここで問題です。現在相棒(IS)からパイロット保護システムの警報(都合よく俺だけに聞こえる)が鳴っていますがどうしてでしょう?正解は~~オルコットさんのサンドイッチでしたーー。マジでやべぇよ・・・いやホントに、横で一夏真っ白になってるもん、死んだ魚の目というオプション付きで。食えと?食えと仰るのですか?すまない相棒、俺はこのサンドイッチを食べっ・・・・・・・。教えてくれ、どうしてサンドイッチを食っただけで目覚めると夕方なんだ?相棒は何も教えてくれない。

 

 

 そんなこんなでなんやかんやで学年別トーナメントの日がやってきた。思い出すのは親友との練習の日々。斬って斬られ、狙い打たれ、吹き飛ばされ・・・・・・。今まで勝ちを取れたのは、ほぼ機体性能と偶然のおかげというのが身に染みたわ。それでも最近は模擬戦の勝率もちょくちょくと上がってきたし、ライフル貸してくれたおかげで射撃の腕も微々たるものだが上がったような気もする。途中で問題が起きたせいでオルコットさんと凰さんが怪我して出場できないのは残念だが。え?何故いつまで苗字でさん付けで呼ぶのかって?そりゃあ礼儀的なもんで・・・・・・それに名前呼びって慣れてないんだって言ったら呆れ顔された、解せぬ。そういや、デュノア君はデュノアさんだったんだぜ?ちょっと前の夜間に訪ねてきた一夏がそう言ってきたがぶっちゃけた話「(* ̄- ̄)ふ~ん」って感じだった。いや、ねぇ?重いんだよこの話。まぁ結局一夏が特許事項がうんちゃらって言ってデュノアさんとラブコメしてたんだがさ、お前がかっこいいのは解ったから部屋でやってくれってのが本音。ちなみにだが俺の部屋は個室タイプのやつ、別に寂しくなんかないし・・・・・・うん。

 そんなことを思い出してるとき、ふと横を見れば一夏達が口をあんぐりと開けてた。気持ちは分かるけど止めておけよな。

 トーナメント表を見ればそこには

    織斑一夏&シャルル・デュノアVS住田隼矢&ラウラ・ボーデヴィッヒ

                          の文字があった。

 

 いや別にあの日の逆恨みでボーデヴィッヒさんと組んだ訳じゃないからな?抽選だからな?だから睨むなよと言っても聞きそうにないので

 

「一夏、一緒に訓練してた俺たちがこうなったのも全部イベントを仕切る生徒会の会長って奴の所為なんだ」

「なんだって‼それは本当か‼」

(なんか違うような気もするけど?)

 

 このとき、どこかで青髪の生徒会長とやらがクシャミをしてたとかなんとか・・・・・・。

 

「まぁなっちゃったものは仕方ない、俺はボーデヴィッヒさんの所に行くよ。負けないからな、一夏!」

「俺だって負けるつもりはない、覚悟しろよ隼矢!」

 

 と言って俺は別の待機室に向かったんだが、

 

「隼矢があっちのチームということは僕たちの作戦筒抜けじゃないかな?」

「え?ああ!しまった!」

 とゆうやり取りがあったらしい。

 

 さて、試合時間にはなったもののボーデヴィッヒさんとはあまり会話をしなかった。一応勝負事には手を抜かない俺なので、一夏達の作戦をそれとなく暈した感じで伝えたのだが聞く耳持たず。仕方ないので俺は俺でやることにした。

 

「ルールと抽選にそって組んだだけだ。私の足は引っ張るなよ」

「そっちも勝手に突っ込んで爆死しないようにな」

「ふん。ラウラ・ボーデヴィッヒ、出るぞ」

「仕方ない、発射オーライ、住田隼矢、《こまち》出ます!」

 

「おい!隼矢!なんだその機体は!?」

「これは新たに造られた第2のシンカリオンE6(イーシックス)《こまち》だ!!」

 

とかやり取りがあったのだが、試合は何の問題もなく繰り広げられていた。

 ボーデヴィッヒさんのシュヴァルツェア・レーゲンに向かって連携を取りながら仕掛けていく一夏の白式とデュノアさんのラファール・リヴァイブ・カスタムⅡ、その連携を崩そうと俺は射撃特化のシンカリオン《こまち》で攻撃をし、ボーデヴィッヒさんもブレード・ナイフやレールガン等で迎撃していた。暫くして各個撃破へと作戦を移したのか一夏はボーデヴィッヒさんへ、デュノアさんがこっちへと飛んできた。

 

「まさかそんなもの隠してるとは思わなかったよ、隼矢‼」

「悪いけどシンカリオンはそんじょそこらのISとは違うんでね!《こまち》の初陣に付き合ってもらうぜ!!」

 

 《こまち》が構えた「フミキリガン」でエネルギー弾を撃つと同時にラファールは、格納されている数多のライフルやミサイル等を使って弾幕を張り始めた。《こまち》は大量のミサイルを撃ち落としながら脚部のホイールを活かしたラファールの後ろに回り込もうとするも、ラファールもまた展開したグレネードやらで死角を取られないようにといった動きをしていた。

 二機の銃撃の応戦は案外長く続いたが、ちょっとした隙を突かれラファールに白式との合流を許してしまった。

 

「すまない、ボーデヴィッヒさん。合流を許しちまった」

「貴様など端から期待などしてない。邪魔だから下がっていろ」

 

 そう言われてしまうと何もできないので、《こまち》の主武装「フミキリガン」をキャノンモードにしエネルギーをチャージし始めた。これならどう決着ついても打撃を当てられるしな。そう考えているとどうやら決着がつきそうだ、さすがのボーデヴィッヒさんも一夏達の連携にはやられたらしい。けど、本家の軍人がそれでいいのかと考えてるとなんかヤバげなエネルギーを纏い始めた。

 

「暴れられると色々ヤバそうなので、ゴメン、ボーデヴィッヒさん。チャージ完了、フミキリガン、シューーーート‼」

 

 直撃しISからボーデヴィッヒさんが弾き出されたのを確認しホッとした瞬間、俺の身体は突如吹き飛ばされ盛大なアラームが鳴り響いた。視線を巡らせると黒いタールの様な物でできた機体、それに向かって生身で突っ込む一夏、真っ黒の機体の奥に倒れ伏すボーデヴィッヒさん。ちょっと前の俺なら足が竦んで何もできないが、今は違う。何故なら機体が思考によって反射的に動くからってそこ、今でもヘタレって言うなよ、心は硝子なんだよ。と、考えながら瞬間的になんとかISモドキが一夏に斬りかかる前に、一夏を回収できた。

 

「何してんだバカ‼死ぬ気か‼」

「離せ、隼矢‼アイツだけは俺が、俺が倒さないといけないんだ‼」

「尚更落ち着けってんだ、今のお前に何ができるってんだよ」

「それでも俺は・・・・・・」

「大丈夫!?一夏、それに隼矢も」

「あぁなんとか。すまない、シャル」

「こっちはついでですか、まぁいいけど。でも《こまち》はちとヤバいけどな。それより」

「うん、この状況をどうするかだね」

 

 そう言いながらISモドキに目を向けると奴は動きを止めていた。しかし、現状がいつまで続くとは限らないのでどうしたものか考えながら一夏の方を向くと、いつの間にかエネルギー譲渡なんてことをしていた。

 

「ったく、お前ってやつは・・・・・・。仕方ない、あいつは俺が抑え込んでやる。だからキッチリ仕留めろよ?」

「抑えるって隼矢、その機体でどうやって?」

「こうやってな、チェンジ‼《かがやき》‼」

 

 その掛け声と共に《こまち》が光に包まれ光が止むと、そこには青と白を基調としたシンカリオンE7(イーセブン)《かがやき》が現れた。

 

「話は後だ、まずはボーデヴィッヒさんの回収が先だ。準備して待ってろよ」

 

 そこから行った事と言えば、《かがやき》を纏った俺がボーデヴィッヒさんを回収しデュノアさんに預けた後、《かがやき》の武装「シャリンドリル」を片手にISモドキへと突っ込んだ。ISモドキはその手に持った剣を振り下ろしてきたが「シャリンドリル」で受け止め、もう片方の手でISモドキを抑え込んだ。振り放そうともがきながら時折刀の切っ先を当てたりするISモドキだが、シンカリオン1の装甲とパワーを持つ《かがやき》には微々たるダメージを与えられず振り放すことができなかった。そして背後から一夏の零落白夜によってエネルギーを削りきられ停止した。

 

 

 毎度のことながら結果を言えば、学年別トーナメントは中止となった。データ取りかなんかで一回戦だけは行ったらしいが、俺自身は検査やら応急整備やら報告やら見舞いやらで忙しかったのでよく知らない。研究所に《こまち》と《かがやき》を使ったことを言うとなんか奥の方から歓声等が響いてた。どうやら《こまち》と《かがやき》が思ったより早く実践投入されたのが嬉しいらしい。よってこの瞬間、次の休日も出向とゆう形で潰れることが決まった。後は、一夏とボーデヴィッヒさんは仲直りしたそうだ。ただ、このままだと不甲斐ないのでみっちり扱くそうだが・・・・・・。えっ?、俺もですか?そんなー。尚、この後にラウラさん(ナイフで脅されました)に名前で呼ばれるようになったり正しい日本知識を教え込むことになったりするがそれはまたそのうちに。

 

 

 ~~~~つかの間の休日2~~~~

 

 さてやって来ました、「新幹線超進化研究所」。さっそくながら《こまち》の修復と《かがやき》の調整を行っています。実はさっきまで注意を受けてました。なんせ《こまち》の現状をみたら悲鳴上がりましたもん。そういや一夏、デュノアさんと買い物に行くとか言ってたよな。外出云々は良いとして大丈夫かね?女絡みとして。後、買い物に誘ってくれたラウラさんには悪いことをしたと思う。後でお詫びしないと。それでは恒例(?)のデータを出してみよう。

 

 

 シンカリオンE6(イーシックス)こまち

 新幹線超進化研究所が二番目に開発したシンカリオン

  その特徴はなまはげをモチーフとした頭部、脚部のホイールを活かした地上での高速移動、障害物が多い場所や狭い場所でもスピードを落とさずに走れること。

  基本武装は「フミキリガン」。ライフルモードに変形すれば長距離狙撃、肩に装着すればキャノンモードとなり高火力の一撃を放てる。

  シンカリオンシリーズの共通点として、ISコアを搭載している部分をユニット化している。基本構成は《はやぶさ》と同じように造られている。

  専属パイロットは《はやぶさ》と同じく「住田隼矢」

  一応第三世代。

  待機状態とゆうより《はやぶさ》のパッケージとして格納されてる。《こまち》のままで待機状態にすれば紅の正六角のペンダントになる。

 

 

 シンカリオンE7(イーセブン)かがやき

 新幹線超進化研究所が三番目に開発したシンカリオン

  その特徴はシンカリオン1の耐久力とパワー、脚部のクローラーによってどんな荒地でも最大のパワーを発揮すること。

  基本武装は「シャリンドリル」。ドリル故に汎用性は地味に高い。大抵の相手に通用する威力を持つが、非常に重量があるため《かがやき》のパワーでないと扱うのは難しい。

  シンカリオンシリーズの共通点としてISコアを搭載している部分をユニット化していること。基本構成は《はやぶさ》《こまち》と同じように造られている。

  専属パイロットは《はやぶさ》《こまち》と同じく「住田隼矢」

  一応第三世代。

  《はやぶさ》のパッケージとして格納される。《かがやき》の状態での待機状態は蒼の正六角形のペンダント。

 

 追記として第一期シンカリオンに使われているコアは《はやぶさ》《こまち》《かがやき》を別々の機体と認識しているが、何故かどの機体でも初期化無しで使えるので現場での機体ごとの換装を行うことができる。エネルギーはそれぞれ別。最近、西日本の方でもシンカリオンの開発が行われているらしいが、詳しいことは分かってない。

 

 

 ~~~~臨海学校~~~~

 

 

 晴れ渡る空、きらめく海、めっちゃ熱い砂浜、来ました臨海学校。なんでも別環境でのIS実習やら各国の装備テストやらと聞かされましたがなんで海でやるのかさっぱり解らん。さらに言えばデュノアさんにフランスから装備が届くのも意味解らん、訳ありの身ではないのですか・・・・・・。織斑先生、睨むの止めてください黙ってますから。

 二泊三日の臨海学校、一日目は自由行動だそうだ。水着に着替えた俺はビーチの端で一人ボーっと過ごしていた。織斑一夏ってやつは本当凄いよな、どんな神経してたら女子比率の高すぎる空間で遊べるんだろうな。とてもじゃないが真似できないし,やろうとも思わない。が、

 

「おーい、隼矢。こっち来てビーチバレーやろうぜ」

「ほんと敵わないな・・・・・・。わかった、今行く」

 

 誘われた以上はやるっきゃないってこと。なので俺はひと夏の思い出と洒落込むことにした。・・・・・・のだが、この後ビーチに魔王が降臨したときは少し後悔した。

 

 

 一夏と修学旅行みたいな夜を過ごして二日目、現在ビーチにて他学生と並びながら俺は茫然とした顔をしていた。ISの生みの親、篠ノ之 束が襲来したからだ。と言っても織斑先生によって各自活動を始めたので、特に関わるようなことはしてない。現在、シンカリオンに追加武装がない俺は手持ち無沙汰になり遠目に新型のIS「紅椿」とやらを眺めていると、視界の端に篠ノ之 束が無表情でこっちに来てるのを見るのと同時に織斑先生によって実習中止と伝えられた。と、同時に篠ノ之 束はいつの間にか姿を消していた。

 

 

 あれから数時間後、住田隼矢は海面に出張った岩島に打ちあがっていた。

 

 

 臨海学校で合宿所に来ていたIS学園の教員にきた連絡。それは性能テストを行っていた新型ISシルバリオ・ゴスペル(銀の福音)が突如暴走しこちらに近づいてると言うもの。それに対し、IS学園上層部は現地の専用機持ちによる鎮圧・回収を命じた。任務に就いたのは主力に織斑一夏、運搬に篠ノ之箒、そして補助に住田隼矢である。

 

「織斑先生、やはりフルメンバーで行ったほうが良くないでしょうか」

「住田、これは決まったことだ。変更は効かん」

「なんだ、怖気づいたか。臆病者は黙って言うことを「言い過ぎだ箒‼」むっ・・・・・・すまん」

「どうなってもしらないからな。織斑先生、出撃の準備してきます」

 

 その後、作戦行動開始時間と共に白式を乗せた紅椿と《はやぶさ》がシルバリオ・ゴスペルの元へ飛び始めた。十数分ほど飛んでいると海上に浮かぶシルバリオ・ゴスペルを補足し作戦開始となった。

 

「一夏、焦ることはない。しっかり決めてこい」

「おう、まかせろ‼」

 

 紅椿の背から飛び降り、加速を駆けながら雪片弐型を振り下ろした白式。当たるかと思われたその一撃は軍用ISの名に恥じない期待性能をもってして躱された。そして事態は乱戦へと移った。そして・・・・・・

 

「白式、紅椿帰還。シンカリオンは交戦宙域にて反応途絶えました」

「山田先生、生徒たちには現状待機を。それと住田の捜索願を出してください」

「わかりました」

 

 結果、作戦は失敗。目標へ攻撃を仕掛けるも目標の反撃を許してしまう。現場判断により戦闘は続行され目標を追い詰めるものの、トラブルが発生し白式が撃墜される。搭乗者は意識不明の重体。紅椿は戦意喪失により撃墜されかけるが《はやぶさ》によって庇われ白式と共に前線離脱。残った《はやぶさ》は二機を逃すため戦闘続行。機体が中破するごとに切り替えながら離脱しようとするものの、目標の執拗な攻撃によって海中に沈んだ。確認できたのは《はやぶさ》両腕喪失《こまち》左腕、左脚損傷《かがやき》右腕損傷及び駆動系に支障。搭乗者は生死不明。

 

 

 目が覚めた時、最初に思ったことは自分の機体がシンカリオンで良かったの一言だ。《はやぶさ》《こまち》は中破してしまったが《かがやき》の堅牢な装甲のおかげで最後に食らったゼロ距離砲撃による死を免れたのだから。ただ内部ダメージが酷いため戦うことはできないが。

 あれから時間は半日と経ってなく、深夜の真っ暗な時間となっていた。小島に打ち上がったことはわかるが辺りは暗くて見えたものではない。俺は小島の中央に寄り、シンカリオンにある作業を行わせて少しでもと休息を取ることにした。負けず嫌いで仲間思いの彼らが行動を起こすと信じて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ~、茶がうまい。これにうまい菓子があればさらにいいんだよな」

 イベント満載だった臨海学校も終わり、片付けを終えた俺はバス内で一服していた。銀の福音?とっくに終わったよそんなもん。周りを見れば夏休みの予定などの話題で盛り上がってるクラスメイト達。ぼーっとしていると一夏がやって来て隣に座った。

 

「なあ隼矢、なんか飲み物持ってないか?箒たちに聞いてもくれなくてさ」

「二本あるから一つやるけどそもそも女子に飲み物ねだるなよ。デリカシーとかどうなのよ、それ」

「言われてみればそうだな、悪い事しちゃったな」

「後で謝っとけよ。それにしても二次移行(セカンドシフト)だっけ?凄かったよな、あれ」

「それがさぁ、エネルギー消費が酷くなってよりピーキーになってるって言われてさどうしろって言うんだよ」

「練習あるのみってことだろ」

「それじゃあ隼矢、夏休みの間特訓付き合ってくれないか?」

「それはいいけど前半は無理だ。野暮用で西日本支部に行かないといけないんだ」

「わかった、それじゃあ後半からよろしくな」

 

 そして出発前にいろいろあったものの俺たちはIs学園へと帰路についた。流れる景色を見ながら今朝方のことを振り返ると同時に悔しさが沸いてきた。結局、あの後合流出来たのは怪我から復帰した一夏とほぼ同時だった。二次移行(セカンドシフト)によって機体が完璧な状態の一夏と違って、《はやぶさ》の胴体に《こまち》の右腕と《かがやき》の左腕を取り付けてギリギリ戦闘ができるレベルの俺は持てる武装と「グランクロス」を使って動きを止めることだけで精一杯だった。自分では律してたつもりだった、訓練もしてきた、けど・・・やっぱりどこかで浮かれてたんだと思う。だから・・・・・・

 

「強くならないとな、俺も・・・お前も・・・・・・」

 

 そう呟いて、俺は寝ることにした。夜通し動いてたから寝不足なのだから。

 手元に握ったペンダントが一瞬輝いたのに気づかずに。

 

 

 

 これからも物語は進む、キャノンボール・ファストではシンカリオンE3(イースリー)つばさがその身のこなしによって敵を欺き、専用機限定タッグマッチではシンカリオントリニティーが秘めた力を唸らせる。そして・・・・・・来るべき戦いのときシンカリオン500こだまが空を翔け真の力を見せる。その話はまたどこかで。

 

 住田隼矢は進む、シンカリオンと共に。

 

 

 「チェンジ!シンカリオン‼」




唐突に書きたくなったこの小説、なんとか短編として終えられました。(早く機龍の方やらないと…)

読んでくださってありがとうございました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。