八幡とわーるどとりがー・・・八幡ってB級なんだぜ・・・? 作:ちゅんちゅん丸
自分の書いてる話の中で宇佐美さんが完全にイロモノ枠に入りつつありますが、原作ではクッキーを作ったりする女子力の高い素敵で眼鏡の似合う美少女です。
個人的にワートリキャラの中ではかなりポイント高いのですが、どうして自分のとこではこうなってしまったのやら・・・
そんなこんなで15話です、どうぞ~
-比企谷隊隊室ー
八幡が宇佐美、綾辻、氷見とボーダーに到着してしばらく、那須隊と小町とスペシャルゲストと合流してミーティングが執り行われた
「そ、それでは~比企谷隊ミーティングを始めたいと思います~・・・い、いえ~い」
「「「「「い、いえ~い・・・・・」」」」」
普段なら明るい声とノリで元気よく開催の宣言をする小町も、またそれに元気よく合いの手を入れる那須隊やほかのメンバーもどこか緊張していた
「・・・・・・・・・・」ゴゴゴ
「どうしたんですか?みなさん、普段のような感じで大丈夫ですよ?」
すさまじいプレッシャーを放ち続けるゲストの横で氷見は平然と周りを促すが、あまりの恐怖と緊張感からとてもそんな雰囲気にはなれなかった
「うぅ・・・お、おにいちゃん・・・・お義姉ちゃん候補を連れて来てくれたのは小町的にポイント高いけど、二宮さんもいるとか聞いてないよぉ~・・・」ボソボソ
「す、すまん。綾辻と宇佐美、氷見に協力を要請したらそのまま氷見が呼んでくれたんだ・・・」ボソボソ
「・・・・・どうした?はじめないのか?」
「「は、はいっ!!」」
二宮の一声にそろって敬礼する比企谷兄妹、さすがの息の合い方である。あと2人とも若干涙目になっていた
「隊長張り切ってますね、そんなに比企谷隊と戦うの楽しみですか?」
「フン・・・・・!なんの用かと呼ばれて来てみれば、早く終わらせたいだけだ」
少し顔を赤くしながらジンジャーエールを飲む二宮、ただのツンデレだった。
「え・・・・あ、ありがとうございます、二宮さん」ペコ
「なに?比企谷のスキルって二宮さんにも効くの??いや、いくらオートスキルでも二宮さんにはないでしょ・・・?」
「そうね・・・さすがにそれは無いと思うけど・・・・」
那須、熊谷が二宮の意外な一面に驚愕しながら話していると、小町がそういえば、と話し出す。
「おにいちゃんやっと勧誘するの思い出したんだね?小町の準備は出来てるからいつやろうか?」
「お、おう?・・・・・んで?なにやんの?」
「B級昇格おめでとうの会だよ♪」
八幡が大井と北上の勧誘を忘れて日々を過ごしている間も小町は準備していたのだ、少し遅くはなってしまっていたが、そこで大井と北上を勧誘すれば晴れて比企谷隊の完成である。
最近では大井も八幡の事を認めてくれているのか対応も一時期からは考えられないくらい柔らかくなり、小町や忍田によりいつも訓練や防衛任務も組んでいるため、もはや既成事実的な感じで準備万端なあれやこれやが仕組まれていた。
「お、おう・・・・そうなのか」
「うんうん♪最近はいい感じで話せているし、大井さんも北上さんもまんざらでもないと思うんだ♪」
「そうね、最近は訓練の時にも比企谷君の事を聞かれることも多いし、2人とも今なら断らないんじゃないかな?」
「そうそう、思い切って勧誘すればいけるよ!きっと、たぶん。・・・・・たぶん?」
「念のためメガネつける?」
「いいとこのどら焼きいるかなー?」
那須は好意的な意見を述べるが、熊谷、宇佐美、絢辻は曖昧に答える。むしろ絢辻と宇佐美は個人的な希望だった。
「おい、せめてもう少し自信もってまともなこと言ってくれ・・・・」
「チッ・・・それならさっさと話せ比企谷、もうすぐランク戦も始まる、あまり悠長にしている時間は無いぞ」
超キレッキレに八幡を睨みつける男とそれにビクビクする男、それが二宮と八幡である。
「ひ、ひゃい!すみませんでした!!すぐに行動に移したいと思います!!」
「フン・・・それならいい、あとの話はお前の妹と那須隊、オペレーター共でやれ。氷見手伝ってやれ」
「わかりました」
「よし、比企谷行くぞ、ランク戦に付き合え。これからお前も隊長になるんだ鍛えなおしてやる」
「エ・・・・・・元から隊長なので「文句あるのか?」・・・ア、ハイ」
「とりあえず俺と、辻、犬飼とそれぞれ50本づつやるか・・・・」
「エ・・・・・・八幡死んじゃう・・・・・」
「なにかいったか?」
「イエ、ヨロシクオネガイシマス」
「フン・・・・行くぞ」
こうして二宮と八幡が隊室から出ていった、泣いている八幡を見捨ててしまったことに罪悪感を感じながらもこの場で二宮に逆らえるものはいないため、せめて死なないことを祈るのであった
「「「「「がんばって生きてね、、、、比企谷君(お兄ちゃん)・・・・」
そんな少し暗いムードを無視して氷見がつぶやく
「ふふ♪本当に隊長は比企谷君が好きですね・・・」
「「「「ええぇ!?」」」」
とんでもない発言だつた、小学生が好きな子を〜みたいな感じのあれなのである
「はい、比企谷君は叩けば伸びるから鍛えがいがあるって隊長が楽しそうに話してましたよ?勧誘もなにか手伝いたいみたいでしたから今回呼んだんです。こんなに楽しそうな隊長は久しぶりですね」
「えぇ~?あれそういう態度だったの?」
「う~ん・・・・でもそうすると二宮さんの印象がずいぶん変わりますね~」
「うん・・・・正直意外・・・かな?」
「眼鏡かけさせたいな~・・・・・・」
氷見の説明に熊谷が納得のいかない顔で、小町がなにやら楽しそうに、那須も意外そうな顔をする、宇佐美はすでに空気扱いだった。日浦や綾辻もおどろいているのかやや放心していた
「ふふ♪うちの隊長もなかなか捻くれていますからね。それよりも大井さんと北上さんのB級祝いの段取りの話をするのでしょう?」
「あ、そうだね!!それじゃあ・・・・・・」
こうして小町、那須隊、氷見、綾辻、宇佐美の話し合いは何人かが空気になりながらも進んで行くのであった・・・・
ーランク戦ブースー
「フン、今日はこれくらいにしておくか」
「あ、ありがとうございました」
辻、犬飼、二宮とのランク戦を終えた八幡は完全に燃え尽きてカッスカスになっていた・・・
「いやー比企谷ちゃん成長したねー?」
「そうですね、俺と犬飼さんに5割、二宮さんに2割の勝率とは、恐れ入ります」
「フン、トリオン量は十分なんだからもう少し思い切って動け、前半に様子を見て消極的になりすぎているぞ。攻め気が無いのが明白だ。後半への対応も遅すぎる」
「あ、はい、すみません」
二宮隊とのそれぞれの訓練が終わり、総評しているが、ほぼ二宮の独壇場だった・・・その後もひたすらボロクソに言われ続ける八幡
「だが、最後の方の動きは悪く無かった。あの動きが常に出来るようになればA級にも勝ち越せるだろう」
「あ、あざっす」
最後にちょっとだけ褒める。本心では自分から2割も勝てるようになった事を喜んでいるのだが、恥ずかしくて素直に言えない二宮だった。ツンデレだった。
「比企谷ちゃんはさすがだねー」
「そうですね」
そんな二宮と八幡をニコニコ見ている犬飼と辻は楽しそうであった。そんな2人を睨みつけてから今度は別の方向をみて二宮は声をかける
「フン、ついでだ。そこにいる2人も鍛えてやる、こい」
「え?」
「あちゃー見つかっちゃったかー」
「す、すみません・・・」
二宮の一声に八幡ははて?と思いながらそちらを向くと最近見慣れた二人組がいた。
八幡の解体ショーを見ていた北上と大井がバツの悪そうな顔でやってくる
「は、はじめまして、北上です」
「大井です」ガルル
二宮に睨まれているため北上はやや震えながら、大井はそんな北上を守るべくやや好戦的な態度で名乗る。
「犬飼だよーよろしくー」
「つ、辻だ・・・です」ビクビク
「二宮だ、お前らが最近話に聞くハイパーズか、比企谷の戦いを見ていたのだろう、ついでだ、お前たちも鍛えてやる。2人まとめてかかってこい」
「えぇ?2対1だよ?いいんですか?」
「甘く見られたものですね・・・」
「フン、かまわん、ハンデはそれくらいで十分だろう」
C級相手とは言えほぼ敵のいなかった2人をまとめて相手にするなど、普通であればA級でも厳しいはずであるが、二宮は別格であった。
「北上、大井この二宮さんはシューター最強の人だ、この人とB級で対戦できることはあんまり無いから、出来る時にやっといたほうがいいぞ。めちゃくちゃ勉強になるから。あと普通に2人でやらないと無理だと思うぞ」
「う〜ん、そういうことならお願いします」
「オネガイシマス」ガルル!
まだ納得してはいない顔の北上とやたらと好戦的な大井。こんな2人も実際に二宮と戦えば理解できるのだろう
そうして二宮とハイパーズの戦いが始まった
が、ひたすら二宮に蹂躙されるハイパーズは書く気が無かったので割愛された・・・
「フン、まあまあだな。個々の動きも連携も悪く無い、が北上は攻撃が馬鹿正直すぎる。フェイントをいれるなりそこの比企谷の戦いを見るなりしろ、あと大井は真面目にやれ、北上がウィークポイントすぎる。そいつを信用しろ。守ることばかりに気が向いているから勝てないんだ」
ハイパーズ相手に9対1という結果で終わった対戦の総評を二宮が告げる。女の子相手でも容赦が無かった
「うぅーわかったよ〜ありがとうございました〜」
「くっ!ありがとうございました・・・なんですかこの人、化け物ですか」ボソボソ
連携して攻撃しようにも二宮の圧倒的な火力になすすべもなく、大井はひたすらフルガード、北上が何とか反撃をしていたものの、終始一方的な戦いだった
「特に大井、お前はこのままでは問題外だ、個としての戦闘力は問題ないが、チーム戦を理解していない。北上の足を引っ張っていることに気づけ」
「!!!」
「むむ・・・大井っちの悪口はだめだよ~」
二宮の一言に衝撃を受ける大井、北上がフォローしているが、それも耳に入っていなかった・・・
「私が・・・・北上さんの足を引っ張っている・・・・?」
「そ、そんなことないよ~大井っち」アセアセ
「フン、少しは自覚があるようだな、あとはそこの比企谷に聞け。今後も戦っていくのならよく考えることだ」
そうして二宮はフンっといいながら去っていった、ちょっと言い過ぎたかな?って若干後悔していたとかいないとか・・・
「あちゃ~まあ2人とも気にしないでいいからね~、うちの隊長きついこと言うからね~」
「そ、しょうですね、い、いい戦いだったと・・・思いましゅ」
犬飼、辻もフォローをして、それじゃあと帰っていく。
あとに残された北上、大井、八幡はちょっと重い空気になりながらも話し始める
「北上さんを守るために入ったのに・・・足を引っ張っているなんて」
「そんなことないよ~大井っち~だよね?ハッチーさん」
「そうだな、少なくとも二人のコンビネーションには目を見張るものがあるな、ただ・・・・」
「ただ?」ウルウル
八幡の発言に意識を向け、見つめる大井。本気でへこんでいるのか目にうっすらと涙を浮かべて見つめてくる姿にドキドキしながら八幡は話を続ける
「少し過保護すぎるかもしれないな、俺もお前も小町や北上を守るために入隊している。だが小町は戦えないが北上は違うだろう?守られるだけの存在ではないぞ?」
「!!!!」
八幡の発言とこれまでの行動に思うところがあるのか大井が再び衝撃を受ける。先ほどの戦いでも自分の攻撃は散発的でほとんど北上に任せて2人の防御に専念していたのだ。
「あのね?大井っち、いつも守ってくれてありがとね?でもあたしも大井っちを守りたいよ」
「北上さん!!ごめんなさい!!」ダキッ
北上の発言に泣きながら抱き付く大井。ごめんなさい、と謝る大井を北上は優しくなだめている。しばらくそうしていると大井も落ち着いてきたのか八幡が話を続ける
「まぁそういうことだ、さっき二宮さんが言ってたのはそういうことだ」
「そうだったんですか・・・・・」
「大井っち、今度は2人で二宮さんやっつけようねぇ?」
「そうですね!今度は2人で、2人で倒しましょう!!」フンス
あらたな決意を胸に闘志を燃やす大井と北上。そんな2人を見ながら八幡は微笑む、ついでに2人の頭を撫でていた
「それなら、俺も混ぜてくれないか?俺もまだまだ二宮さんに勝ち越せないんだ」ナデナデ
「そうだね~ハッチーさんも一緒に勝とうね~」ニコニコ
「そうですね、比企谷さんも一緒に勝ちましょう」ニコッ
顔を赤くしながらもうれしそうに北上と大井がうなずく、こうして八幡とハイパーズの新たなる決意と結束が生まれた。ほとんど勧誘しているような発言の八幡のセリフだが、はたしてこのセリフは部隊として一緒に戦ってくれという発言なのか、ただ一緒に訓練しようという発言なのかよくわからずひたすらモンモンとしている八幡と大井がいたとかいないとか・・・・
こうして八幡の戦いはB級昇格祝いの会に持ち越されるのであった・・・
というわけで、スペシャルゲストは二宮さんでした、捻デレ、ツンデレ、ヤンデレが大好物の自分により二宮さんまでもが犠牲に・・・どこに需要があるんだこれ・・・・
そうして遂にともに戦うことを決意する八幡とハイパーズ、しかし微妙な言い回しによりちょっとフワフワしています。
これまで読んでくれた方々ありがとうございます、まだもう少し続きますのでお付き合いいただければと思います。ペコリ