ジパング×艦これ ~次元を超えし護衛艦~   作:秩父快急

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 先日、投稿を開始していきなり深海棲艦と遭遇して大きな海戦となってしまいました。DDH-184の方の かがさん が大ケガをしてしまいましたが…。そのあとから加賀の様子がどうもおかしい。人は何のために戦うのか…。休日の艦娘達が考える回です。


航跡6:鎮守府の休日~みらいと大和~

 

 あの戦いから、ニ週間。横須賀鎮守府周辺では、大きな戦闘は起きていなかった。全治一ヶ月の大怪我をした かが も順調に回復し短い距離なら、杖を使って一人で歩けるようになっていた。

 

ドオン!! ドオン!!

 

「みらい~!射撃の速度も先週より上がっているよ」と、あたご が声を上げる。

「ふぅー。」

みらい が海から上がってくる。「お疲れさま。」と、ゆきなみ がラムネを渡す。「姉さん。ありがとう。」ふと、拍手をする音が聞こえる。

 

「訓練お疲れさまです。流石、イージス艦。防空能力は完璧です。」3人が振り返ると、そこに居たのは赤城だった。

「あ、赤城さん!?見ていたんですかぁ!?」

急に顔が赤くなる みらい。ふと見ると、赤城の他にも蒼龍、飛龍が居た。

「やっぱ、みらいさんは凄いなぁー。」

飛龍が驚きの声を上げる。蒼龍は演習を見ていて、余りの防空能力の高さに口を開けてポカンとしていた。

「ところで、加賀さんは?」ゆきなみが聞くと赤城は…。

「あの戦いで、護衛艦 かが が大破して入院した以降…。ずっと塞ぎ込んだままで、演習や出撃にも参加していないのよ。聞いたけど、護衛艦とはいえ同じ名前をだったから…加賀が師匠として戦い方を教えてたみたいなの。」と、話した。

 

 

~二日前の夜~

 

加賀と同じ部屋の赤城は、凹んでいた加賀を励まさせようと話をした。

 

 

「私の空母としての誇りや戦い方の教え方が不足していた。だから、こんなことに…。」

 

「加賀さん…。」

 

加賀は、空母の戦い方を上手く教えられなかったと後悔していた。

「初の実戦だったんだもの、こうなってしまうこともあり得たわよ。私だって、練度が低かったときはよく被弾したものよ。」と、赤城は必死に加賀を励まそうとする。だが、加賀は布団を被ってしまった。

 

 

 

 

「う~ん・・・。」

みらい達はどうすればよいか考えていた。ふと、赤城が口を開く。

「ねぇ?蒼龍、飛龍?あなた達は何か思いつかない?」

意見を求められるとは思っていなかったニ航戦の二人。急に言われて、考え始める。

 

「・・・・・・・・・・・・・・。」

無言の時間が流れる…。

 

 

それから、どれぐらいの時間が経っただろうか…。飛龍が口を開いた。

「…ところで、かがちゃんはもう話とかも出来るんでしょ?」

「ええ。」ゆきなみ が答える。

「…だったら、二人を会わせたらどうかな?」

 

 

「・・・それよ!!」

赤城とみらいが声を上げる。

 

 

 

コンコン

 

「加賀ー。入るわよ。」

 

部屋に入ると、加賀はベッドで布団を被っていた。

「…。」

蒼龍、飛龍は加賀の状態を見て驚いた。優等生であり、一航戦として活躍していたとは思えないほど加賀の顔色は悪かった。

「加賀さん。今日は、みらいさんの他にも蒼龍、飛龍が来てくれたわよ。」

「…ありがとう。」

ほとんど話さない加賀。その為、しびれを切らしたみらいが…。

 

 

「…………加賀さん。」

 

 

「えっ?」みらいの声に飛龍が気づいた。

 

「…私たち、海上自衛隊の身分で言うのも難ですが、いつまでもひとつの事を引きずるのは良くないですよ。」

その言葉に、加賀が顔を上げる。

「みらいさん…。」と、赤城が呟く。

みらいの顔は怒りの表情だった。

「私なんか、タイムスリップしたさきで私の乗組員の人達が戦死していたっんですよ。海軍の所属だったら、きちんと弔いすることが出来た。けれど、私はその時代に居るはずのない軍艦。ましてや、原潜だって撃沈することが可能な60年後の軍艦なのよ。私自身、そのときは歴史にとって危険な存在だった…。」

 

 

「戦艦大和と一緒に沈没して、私の人生は終わったと思ったわ。原爆は阻止できなかったけど、それまでの間に沢山の人命を救うことが出来た。それに、艦娘として新しい人生を歩み始めることが出来たのよ。船の時に私の艦長が言っていた、

 

(我々は日米の戦闘に参加するのではない。我々が行うのは人を殺す武器を持たない自衛隊としての、救命活動である!!)

 

この言葉を聞いて、私の信念はこれだ!と、思いました。対ワスプ戦では中破しましたが、私に乗艦していた乗組員達の気持ちは今でも心のなかにあります!!加賀さんも、何か記憶がありませんか?」

 

みらいの言葉に、その場にいた赤城達も感心する。

 

コンコン!!

 

ふと、ドアからノックする音がする。それを聞いた赤城がドアを開けると、そこには車椅子に乗った かが と きりしま が居た。

 

「きりしまさんにかがさん。どうしてここに!?」

「かが が、久しぶりに外を歩きたいって言っていたから散歩していたんだ。んで、その途中に寄ったんだよ。」

「そうなんだ。」赤城と、きりしまが話していると…。

「かが!!怪我は大丈夫なの!?」と、加賀が駆け寄ってきた。

「ハハハ。先輩、大丈夫ですよ!!見ての通り、回復してきていますから♪」

と、かが が話すと…。安心したのか加賀は珍しく泣き出した。

「…かが。元気になって…よがったよぅ…。」

普段、感情をほとんど出さない加賀だったが…。この時ばかりは、心に自責の念が貯まっていたのだろう。このあと一時間近く泣き続けていた。

 

 

 

カシュ!!

 

鎮守府内の酒保で、みらいはきりしまと二航戦のメンバーと一緒に一休みしていた。

「ふぅ~。」

冷たいサイダーを飲み、一息つく みらい。

「まさか、加賀先輩が大泣きしているところを見ることになるとは思いませんでしたよ。」と、サイダーを飲みながら飛龍が話す。

「確かにねぇ~ 加賀先輩の泣いているところは初めて見たよ~ 」

「まぁ、あれだけ塞ぎ混んでいたんだ。ほっとしたんでしょ。」と、蒼龍が言った事に きりしま が助言した。

 

「でも、海上自衛隊のかが と、帝国海軍の加賀先輩。時代が違っても、日本を守る使命は同じ何ですね。おまけに、同じ名前ですから無理もないと思いますよ。私なんか、みらい って兄弟は居ませんから…。」と、みらいが話すと…。

「あれ?もしかして、みらいさん?焼きもち焼いてる?」と、飛龍から鋭い指摘。

「えっ!?いや…。あの…へぇ!?」混乱するみらいに、「図星か…。」と、きりしまが突っ込む。

「みらいさんも、兄弟欲しいんだぁー!!」と、二航戦の二人から指摘される。

「あ、うぅ…。」顔を赤くする みらい。

 

「おっ、どうしたんだ?皆集まって?」そこへ来たのは柏木提督だった。

 

ビシッ!!

 

みらい達は慌てて敬礼する。

 

「いや、そんなに固くならなくていいよ。君たち今日は、非番何だから。」 

柏木提督がこう話したのだが…。

「いや~ なんか、体に染み付いちゃって(笑)」と、笑いながら飛龍が話す。

「ところで柏木提督?後ろに居る方は?」みらい が提督の後ろに居る人物に気づいた。

「…みらいさん。お久しぶりです。」

 

「へ?」

 

(お久しぶりです…。って誰!?前に会ったことかあるって言うの!?)

自分の記憶を思い出してみるが、心当たりがあまりない みらい。すると柏木提督が、

「そういえば、みらいと顔を会わせるのは物凄く久しぶりだっなぁ~私が紹介するより、本人から自己紹介してもらった方が分かるだろう。」

と、その人物の右肩を軽く叩く。

「はい。」

柏木提督の後ろに居た人物が前に出てくる。長く伸ばした綺麗な黒髪に、京都の舞子さんのような髪飾り。赤とピンクの線が入った服を着ており、首飾りには金色の桜紋章が施されている。

 

「あ、あなたは…。」

その迫力にみらいは愕然とした。

 

「はい。私は、大和型一番艦[大和]です。みらいさん。お久しぶりです!」

 

 

 

 

「…あ、あの時はすみませんでしたっ!!」と、いきなり謝るみらい。

「大丈夫ですよ。みらいさん、顔を上げてください。あなたのお陰で米軍に乗っ取られずに済んだんですから。」と、大和がみらいを慰める。「…?」二航戦の二人は状況が分からずポカーンとしている。ふと、飛龍が口を開いた。

「ところで…。大和さんとみらいさんって、どんな関係だったのですか?」

 

「…それは、話せばとても長くなります。」

と、みらいはタブレット端末を取り出した。

「実は…。」

みらいは、船の時の自分の行動を話始めた。角松二佐と草加少佐の関係。ガ島日本軍撤退作戦原爆製造極秘計画。ヒトラー暗殺へのスパイ活動。インド洋侵攻作戦。そして、原爆使用計画…。船の時に出会った出来事を話す みらい。二航戦の二人はミッドウェーで撃沈していたため、あの後の事はよく知らなかった。そして最後に みらい はこう話した。

「…私が艦娘…。いや、人間としてここに居るのは何か意味があると思うんです。その目的は見つかっていませんが、日本を守るってことは大きいことだと思います!!」

その言葉に、提督と大和、二航戦の二人は安心した。

「みらいさん。艦娘として、この世界に居るのだから…お互い仲良く、そして一緒に日本を守りましょう!」と、大和が話し、手を差し出した。

「はい!!」とみらいは返事をしながら、大和と握手した。その様子を見ていた蒼龍は、ハンカチで涙を拭いた。

「あれ?蒼龍泣いてるぅ?」と、飛龍から突っ込まれ「べ、別に!!泣いてなんかないわよ  」

と、慌てて言い訳する。提督はその様子を見て、

「蒼龍は涙もろいなぁ~。」と、第二次攻撃を食らわせる。

「もぅ~飛龍ぅ~提督も笑わないでよぅ~」と話が弾む。

 

 

だが、その様子を影から見ていた若い人物が居た…。

「まさか、艦娘になっていたとはな…。みらい。」

軍服を着たその人物は、右手にこの世界では存在するはずのない10円硬貨を持っていた。そして、その硬貨を見ながら…。

「……平成……12年か…。」

 

「…少佐!大本営へ、お戻りの時間です。」

部下の人物が声をかけてきた。

「そうか…。」

 

その少佐は、その場を後にしながら呟いた。

「人生は、予測できないこともあるのだな。まさか、あいつに会うとは…。」

「どうかしましたか?」

 

 

 

 

「いや、別に…。ふと、昔の友人を思い出してな。」

「はぁ…。」

 

少佐が乗った車が、鎮守府から出ていく…。

 

(まさか、みらい…。お前にまた会えるとはな。)

 

「では、大本営までお送りします。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………………草加少佐…。」

 

 

少佐を乗せた車は一路、東京の防衛省へと向かった。

 

 

 

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