角松達を始めとする横須賀鎮守府で正月を迎えた頃。遠く離れた新満州国に一機のオスプレイが降り立った。そのオスプレイから降りた男の目的とは一体…。
角松達が年越しの準備を整えた大晦日の夜。旧北朝鮮領 新満州国 平壌空港に1機のオスプレイが着陸した。機体には日の丸。国防空軍の機体だ。そのオスプレイからスーツ姿の丸刈りの男が降りてくる。そう、草加拓海だ。空港に出迎えに来ていた乗用車に乗り込みある場所へと向かう。
空港からかれこれ2時間。平壌郊外の山間部にやって来た草加小佐。ふと道の前方に立入り禁止の看板が出てきた。そこには日本語と英語、韓国語で[放射性物質管理区域につき立ち入りを禁ずる 日本国 国防軍]と書かれていた。警備の兵士に運転士がパスポートを見せて、中に進入する。ほどなく進むと大きな建物が見えてきた。そう、ここはかつて北朝鮮が核実験を行っていた施設だ。米軍が制圧しアメリカの管理下にあったものの、ほぼ管理は日本に任されていたのだ。
バタン
草加は車を降りて施設に入る。彼の目的とは一体…。
1月3日
みらいの角松のもとに、如月から草加が平壌に入ったと連絡があった。
(…なぜ、平壌に?確かに資源は採れるが。)
如月は1週間後に東京へ戻ってくる。それまでの間、草加が余計な行動をしないようにと角松は祈るばかりだった。
1月4日 横須賀鎮守府
シュパン!
この日、鎮守府の弓道場では空母娘達が朝から訓練を行っていた。
「うう、一航戦 赤城 …。お餅食べ過ぎました。」
「言いましたよね?筋トレしましょうと。」
と、珍しく赤城が大鳳に怒られている。正月休みを満喫し、仕事初めだ。
ストン!
「おっ!いぶきちゃん~。なかなかやるじゃん!」
と、蒼龍。
「いえ、まだまだですよ。目指すは百発百中です。」
と、苦笑するいぶき。隣の飛龍も
「私の友永隊も負けてられないわ!」
と、矢を放つ。
その頃、鎮守府執務室では次期作戦の事について柏木提督が本部からの資料を読んでいた。
「司令官!お茶を入れました。どうぞ。」と、今日の秘書艦の綾波がお茶を出す。
「おっ、ありがとう。」
資料とにらめっこする柏木提督。次の作戦は、敵の通商破壊が目的だ。海域は西方海域。日本への原油を満載したタンカーが通るルートの近くで敵の基地が見つかったのだ。今現在、タンカーには佐世保の艦娘達が護衛に当たっているが、基地が拡大する前に叩くことが決まったのだった。ただ問題は敵の潜水艦が多数報告されていること。となると、軽巡洋・駆逐艦娘達の出撃が妥当だろう。念のため空母も参戦させるとなると、半月ほど佐世保の鎮守府に出張と言う形になる。その人選と、同行する護衛艦の事について考えていたのだ。
翌朝
夜通しで考えた結果、艦娘の出撃は[せとぎり ゆうぎり 暁 響 雷 電 翔鶴 瑞鶴]の8名。護衛艦は みらい あまぎり ちくま の三隻になった。出港は1月7日に決定となった。
1月5日 護衛艦みらい
艦内放送で出撃内容が知らされ、今回は対潜重視の戦いになると角松が話した。佐世保までは艦娘達は別れて護衛艦に乗ることになる。比較的大きな護衛艦みらいには第六駆逐隊のメンバーが乗ることになった。
「早速、共に作戦行動することになりましたね。」
埠頭に停泊している護衛艦みらい。そのとなりには護衛艦 あまぎり が係留されていた。あまぎりの岸艦長と角松は護衛艦みらいの前甲板で話をしていた。
「今回は対潜重視の戦いになりそうですね。」と、呟く岸。護衛艦あまぎりは旧型艦とは言え、海上自衛隊時代の船なので対潜ヘリも搭載し対潜戦闘には優れている。
「今回、イージス護衛艦は我々だけです。対空戦はお任せください。」
「はい!こちらこそよろしくお願いいたします。」
と、角松と岸は握手をした。