敵の潜水艦基地を破壊した護衛艦みらい。だが、佐世保では異変が起きていた。そして、佐世保に戻った角松が見た景色とは…。
角松達が敵の潜水艦基地を叩いている頃…。佐世保鎮守府は敵の空襲にあっていた。
ヒューン ドッカーン!!!
ダダダダダダダダ
角松達が駆逐に当たっていた敵はおとりだったのだ。手薄になっていた佐世保鎮守府を敵空母や敵戦艦の大集団が襲撃していた。鎮守府に残っていた艦娘達は不意の襲撃に対処しきれず次々と倒れる。名原提督自身も左足を負傷していた。まるで地獄絵図のような中で、名原提督の秘書艦の大淀が建家地下の臨時指揮所に引っ張りこむ。
地上では駆けつけた陸軍の90式戦車や87式自走機関砲(ハエタタキ)が奮戦している。おかげで敵の空襲は少し落ち着いたが、停泊していた護衛艦5隻は中破から大破。艦娘達も負傷者多数という甚大な被害が出ていた。
バシュー!
陸軍の12式地対艦誘導弾と88式地対艦誘導弾が発射され、敵艦へ向け飛んでいく。
その空襲から丸一日。
「こ、これは一体…。」
変わり果てた佐世保鎮守府の姿にみらいクルー全員が驚いていた。レンガ造りの建物は破壊され尽くされ、所々で煙が上がっている。桟橋も着岸不能な状態のため各艦、短挺で上陸することになった。鎮守府では、陸軍の普通科連隊が復旧作業に当たり…。臨時の救護所が立てられていた。陸軍の隊長に訪ねたところ、名原提督は救護所で治療を受けているとのことだった。
1月15日 佐世保鎮守府 陸軍救護所
「失礼します。」
角松がカーテンを開けると、そこには傷だらけで左足に包帯を巻いた名原提督。そして、泥だらけの大淀が居た。よく見ると名原提督の左太ももから先が無い。その上、包帯に血が滲んでいる。
「名原提督。帰投しました。」
と、隣にいた岸が話す。すると、名原提督は横になったまま
「…ご苦労。」
と、かすれた声で答えた。
この空襲で佐世保鎮守府所属の艦娘
250名(20名出撃中 46名休暇中) のうち12名が死亡。84名が重軽傷を負うと言う大被害が発生していた。艦娘は戦死すると艦娘としての生を終えて光となり消失する。だが、この世に未練や憎しみが残ると深海棲艦へ姿を変える。そう、彼らもまた人間と違う存在。だが、人間のように感情もあり食べるし疲労も貯まる。そして、身分証もある。しかし、戦死すると記憶の中と艤装の一部しか残らない。彼女達が艦の魂であると言う証拠なのだ。この佐世保空襲で、名原提督はケッコンカッコカリを一番初めに行った戦艦 榛名 を亡くしていた。空襲が始まった際にいち早く名原提督の元に駆けつけ、自身を盾にして提督を守ったのだ。空襲が終わり陸軍の救護所に運ばれる途中で息を引き取り光となって去った。提督の枕元にある榛名の電探カチューシャと彼女が身に付けていた認識票が遺品だ。
名原提督との話が終わり、救護所の外へ出る。上空にはCH-47が飛び交い、陸軍の軽機動車が土煙をあげて走っている。
「あれだけ大きかった鎮守府がこうなるとは…。」
角松は崩れた建物の残骸をみながら呟いた。名原提督からの指示で、再度敵の空襲がある可能性が高いと知らされた角松達。名原提督からの最期の命令は
「横須賀へ帰投し柏木に佐世保の惨状を教えてくれ。」
という事だった。その夜、護衛艦みらい以下、護衛艦3隻は静かに佐世保鎮守府を出港した。そして、みらいが出港した翌朝…。榛名の後を追うように名原提督は息を引き取った。
名原提督が戦死し、空襲で大被害を受けた佐世保鎮守府。数日後、国防省から残された艦娘達の所へ新たな提督が着任した。その新しい提督とは…。
新年あけましておめでとうございます。なんだか、新年早々くら~い話になってしまいましたが…。頑張って書きました。もう、この[ジパング×艦これ~次元を超えし護衛艦~]を執筆しはじめて一年半経つんですね。なんだか、全然話が進んでいませんが…。今年も頑張って書いていきますのでよろしくお願いいたします。