ジパング×艦これ ~次元を超えし護衛艦~   作:秩父快急

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航跡86:艦隊の隙

 

 ポートモレスビーに展開する飛行場姫への攻撃が行われている時、護衛艦みらいの後方では不気味な動きが起きていた。最後尾を航行する護衛艦いかづち。その対潜ソナーが捉えた!

 「いかづち より緊急警報!後方より魚雷!数は6!」

 「何!?」

 いかづち からの無線を聞いた青梅が慌ててモニターで艦隊後方を確認する。すると…。

 「な、なんだこれは!!!」

 「どうした!?」

 驚き、大声を上げる青梅に角松が尋ねる。すると、帰ってきた言葉は…。艦隊後方に敵空母機動部隊が居ることだった。

 「艦隊、直ちに回避行動!飛行場姫への攻撃をしつつ、空母機動部隊を殲滅せよ!」

 と、護衛隊群旗艦のだいせんから無線が入る!護衛隊群唯一のイージス護衛艦 みらい 。護衛艦いかづち あまぎり と共に反転して空母機動部隊撃破へ向かう。

 

 0645 艦娘部隊

「なんですって!?」

 赤城は本軍のだいせんからの電文を読み愕然とした。

 「どうします赤城さん?」

 敵機の爆撃を回避しながら加賀が尋ねる。

 (今、飛行場姫を倒せるのは私たちだけ。でも、だいせん が狙われている。どうする…?)

 水しぶきが飛ぶなかで、赤城はふと考えた。そして、出した結論は…。

「さわゆきさん!時雨さん!弥生さんに命じます!直ちに反転して、だいせん護衛に向かってください!」

「了解!」

 時雨達は前線部隊から離脱し、だいせん護衛へと向かった。

 

 ダダダダダダダ!!!

 敵空母機動部隊は空母3重巡1軽巡1駆逐1の6隻。そのうちの空母2は新鋭空母だ。いくらイージス艦がいるとはいえ、シースパロー等の対空ミサイルにも限度があるその上CIWSもフル稼働で弾幕を張っている。

 「クソ、忙しい時に!面舵いっぱーい!」

 急旋回を繰り返す3隻。だが、深海棲艦は新たな攻撃を仕掛けてきた。

「左舷より爆弾!水面を跳ねてきます!!!」

 かつて、太平洋戦争中にアメリカ軍が行った反跳爆撃。これを深海棲艦が仕掛けてきたのだ。太平洋戦争中の1943年の3月2~3日に発生したビスマルク海戦。この時日本軍の輸送船団は米海軍の反跳爆撃で壊滅した。

「CIWS自動迎撃!AAWオート!」

 みらい のCIWSがフル稼働で迎撃する。

「…ここまで、火薬の匂いがしてくるぜ。」と、尾栗が呟く。

 (CIWSの使用量から見て、あと十数秒しか持たない!)菊池は目を見張った。

 ビー!ビー!ビー!

 突如、CICにアラームが鳴り響く。後部甲板のCIWSが残弾0になったのだ!

 「補給科!直ちに後部CIWSの補給を!」

 「戦闘中に甲板へ出るのは危険です!」と、米倉が呟く。

 「危険も元も子もない。艦全体の危機なんだ!!!」

 と、鬼の形相で米倉を睨む菊池。すると…。

 「上でチビっちゃ困るからよ、俺も行くぜ。」

 声をかけてきたのは尾栗だった。

 「分かった。弾薬補給までは回避行動を取る。振り落とされないよう気を付けろ!」

 角松が補給作業を指示した。尾栗は米倉と柳を連れてCICから出ていく。

 同時刻 みらい フィーリングルーム

「急に静かになったな。」

「ええ…。」

 佐竹と林原の姿がフィーリングルームにあった。

 

「弾切れだな…。」

 

 みらい後部甲板

 「おい、しっかり持て!」

 弾薬が入った箱を三人がかりで運搬する。

 ドスン!

 「待ってろ!今、腹一杯食わしてやっからな!」

 尾栗はCIWSに向けて叫ぶ。急旋回を繰り返すなか、CIWSへの給弾作業が始まった。

「尾栗、あとどれぐらいかかる!?」

 CICの角松から無線で連絡が入る。

 「洋介!あと、1分位だ!」

 と、尾栗は叫ぶ。米倉と柳はCIWSのリールに弾薬を巻き付けている。結構な早さで自動で巻かれるのだが、切羽詰まっているため装填時間が長く感じる。すると、柳が呟く。

 「敵機…。」

 深海棲艦の機体が給弾作業をしている尾栗達を見つけたのだ。

 「間に合わん!伏せろ!!!」

 尾栗が二人を甲板上に倒し、覚悟した。

 (ここまでか…!!!)

 ボン!

 「えっ?」

 尾栗が顔を見上げると、火を吹いて墜落していく敵機の姿があった。そして…。

 バラバラバラ…。

 「佐竹!」

 尾栗の視線の先には、海鳥の姿があった。

 

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