バカとテストと召喚獣~響き渡るバカ達の絆~ 作:shin-Ex-
それでは早速いってみましょう!
「「話すこと思いつかなかったのか・・・・・」」
強化合宿二日目、一日目は主に移動に費やしたため本日から本番と言っていいであろう。
そして今は朝食の時間。大食堂に集められた生徒達は各部屋事に分けられたテーブルで食事しているのだが・・・・・
「「・・・・はあ」」
響と明久は消沈していた。
「おいおいお前ら、大丈夫かよ?」
「「大丈夫だ、問題ない・・・・・・」」
雄二が尋ねると、響と明久は力なくそう答えた。
「全然大丈夫そうに見えないのじゃが・・・・」
「・・・・・・ご愁傷様」
無意味な死亡フラグを建てる響と明久を見て秀吉は苦笑いを浮かべて康太は合掌する。
「なんつうか・・・・・本当にすまなかったな二人共」
流石にいたたまれなくなったのか、二人がここまで疲労困憊してしまった原因に関与してしまった負い目から雄二は謝罪した。
響と明久がこんなにも疲労を困憊させている主な理由・・・・・それは咲夜と妹紅にあった。
昨日、響と明久が美春から話を聞いていたとき、雄二達は咲夜達とあっていたのだが・・・・・その時に二人が脅迫されていることをうっかり漏らしてしまったのだ。
その結果当然の如く咲夜と妹紅は当事者である響と明久に詰め寄り、二人は脅迫に関しての詳細をするためにその日最大の労力を注ぐ羽目になったのだった。
その前には女子の強襲や覗きの撃退などで体力、精神力を消耗していたため、響と明久はその疲れが残ってしまっている状態にある。
「気にするなユウ。話してしまったことは仕方がない」
「あはは・・・・そうだね。それに前向きに考えればもう隠す必要ないってことだし」
笑みを浮かべてそう返す響と明久。だが誰がどう見てもその笑顔を弱々しかった。
ちなみに脅迫のことに関しては咲夜たちにバレたことを皮切りにして、いつものメンバー全員に伝わっている。
「ならいいが・・・・・それよりも脅迫犯についてだが響、犯人に心当たりはないのか?」
「残念だが心当たりはないな」
雄二が尋ねると、響は肩を竦めながら答える。
「仕方がないであろう。ファンクラブまであるほどじゃ。響に好意を寄せている女子は少なくない」
「・・・・・・少し妬ましい」
「妬ましいって・・・・・・コウ、俺は別にそれを考慮して心当たりがないといったわけではないぞ。ただまあ俺のファンクラブの中に脅迫犯が居る可能性は低いと思う」
「そうだな」
「え?二人はどうしてそう思うの?」
響と雄二がなぜファンクラブの中に犯人がいないと判断したのかがわからないらしく明久は尋ねる。秀吉と康太も首をかしげていた。
「それは・・・・・ユウ、説明頼む」
どうやら自分では言いにくいことらしく、響は雄二に説明を頼んだ。
「まあそこまで複雑なことじゃねえ。脅迫状を出した奴は響の評判を落とすことによって響に言いよる女子の数を減らそうと考えてんだ。そんな奴が響に好意を寄せてる集団のようなファンクラブに属していると思うか?」
「・・・・・言われてみれば」
「なるほど。確かにそれはなさそうなのじゃ」
「そうだね。それじゃあ響のファンクラブは除外ってことになるね・・・・・っていうか気になったんだけど響のファンクラブに属してる人って何人くらい居るの?」
明久は疑問に思ったらしく口にした。
「どうなのじゃ響?」
「いやいや・・・俺に聞かれたって知らないから。そもそもそのファンクラブ俺の公認を得てないんだぞ?」
「まあ自分のファンクラブの実態を正確に把握してたら流石にアレだからな」
「雄二の言うとおりだ。ともかく俺は知らない。コウなら何か知ってるんじゃないのか?」
「!?・・・・・な、なぜ俺に聞く?」
「お前が俺の写真をファンクラブに売ってるの・・・・・まさか気づかれていないとでも思ってるのか?」
明らかに動揺している康太に響はジト目を向けながら言う。
「まあそのことに関して責めるつもりはないが、とりあえず俺のファンクラブに所属してる人数を教えてくれ」
「何?響知りたいの?」
「脅迫犯の候補から外すためにな。それ以外の理由は断じてない」
響のことだ、実際に大して興味はないのであろう。
「・・・・・・響のファンクラブの人数は現在86人だ」
「ちょっと待て、そんなにいるのか?」
想像以上の数に響は頬をヒクつかせていた。
「まあ二年だけじゃなくて一年や三年にもいるだろうからな。響の人気を考えればそれぐらいの数がいてもおかしくはないのか?」
「・・・・・・ちなみに会員の主なメンバーは二年で48人。会長はCクラスの新野すみれ。副会長はBクラスの菊入真由美だ」
「・・・・・菊入、あいつ副会長なのかよ」
副会長に知った名前があったことから響は思わず頭を抱えそうになった。
「それはともかくとして康太、そのファンクラブの名簿を持ってるか?」
「・・・・・持ってはいないが全員把握している」
「その記憶力は勉学に活用したほうがいい気がするのじゃが・・・・」
もっともすぎる意見である。
「ならリストアップしておいてくれないか?その連中は脅迫犯から除外しておく必要があるからな」
「・・・・・任せておけ」
グッとサムズアップしながら康太は了解する。
「これで48人は候補を減らせたね。それでもまだ多そうだけど・・・・・実際問題どうやって犯人を探すの?まだ候補になる人って相当いるんだよね?僕達だけで見つけられるかどうか・・・・」
「その事なんだがな、いっそのこと人海戦術で探すのが手っ取り早いと思う」
「人海戦術?」
「ああ。昨日咲夜達に話したせいで脅迫されたことはバレちまったんだ。だったらいっそ皆に協力してもらって探すのが手っ取り早い」
「それは言えてるかもしれぬ」
「・・・・・確かに数がいれば調査も捗る」
「俺としてはあまり皆を巻き込みたくないんだが・・・・・」
雄二の案に秀吉と康太は賛成しているようだが響はどうにも乗り気ではなさそうだ。
「響、君は皆に迷惑がかかるんじゃないかって思ってるかもしれないけどそれは違うよ。響は僕達にとって大切な友達なんだ。友達の為に力を貸すことは迷惑なんかじゃない。僕が勝手にこんなこと言うのもなんだけどきっと皆協力することに異論はないと思うよ」
「アキ・・・・・わかった。皆に協力を頼もう」
明久がニッと笑みを浮かべながら諭すのが功をそうしたようで、響は了承した。
「そうと決まれば朝飯食い終わったら皆に話すか」
「そうじゃの」
響達は先程まで遅くなっていた箸の動きを早めた。
「・・・・・・」
「さ、咲夜。なんか凄く機嫌悪くない?」
先程から黙って黙々と朝食を食べている咲夜に、愛子が苦笑いを浮かべながら尋ねた。
「機嫌も悪くなるわ。響様が脅迫だなんて堪らなく腹立たしいわ」
咲夜は明らかに不機嫌そうな面持ちをして言う。響が脅迫されていると知った昨日からずっとこんな様子だ。
「まあ気持ちはわからなくはないけど・・・・・・早いところ機嫌を直したほうがいいと思うわよ?」
「この後にはFクラスと合同での自主学習があるものね」
「・・・・・そのままだと響が心配する」
アリス、優子、翔子は咲夜に機嫌を治すようにと諭した。
「・・・・・わかっているわ。響様に無用な心配をかけさせるわけにはいかないもの」
「ならいいけど・・・・・それにしても響を脅迫って中学の頃を思い出すわね」
響と同じ中学であったアリスは当時のことを思い返す。
「え?それって中学の頃も響君脅迫されたことがあるってこと?」
「・・・・・初めて聞いた」
「正確には脅迫というよりは嫌がらせなんだけど・・・・まあいくら響でも好き好んで話したりはしないかた聞いたことなくても当然よ」
「まあそうね」
優子は納得したように頷いた。
「ただ・・・・・ねえ咲夜、今回の犯人にもあの時と同じことするの?」
アリスは若干顔色を悪くしながら咲夜に尋ねる。実はアリスはその当時、響に嫌がらせしていた者に対して咲夜が何をしたのか知っているのだ。
曰く、知らないほうがいいレベルのことらしいが・・・・・
「それは犯人の態度次第ね。もしもちゃんと反省するって言うなら生まれたことを後悔させるだけに妥協するつもりよ」
((((・・・・・それって本当に妥協?))))
4人の心は一つになっていた。まあ生まれたことを後悔させるのはどう考えても妥協というレベルではないのでそう思うのは無理もないであろう。
「でもまあ確かに犯人のことは許せないわね。響に好意を寄せてるのに脅迫だなんて・・・・・」
「正直なんでそこまでするのかボクにはわからない」
「そうね」
「・・・・・同感」
「私もよ」
脅迫犯に対して怒りを募らせるアリス、愛子、翔子、優子の4人。その怒りから4人がどれほど響のことを友人として大切にしているのかが伺い知れる。
「全くだわ。なんとしても犯人を見つけないと・・・・・響様の為にも」
「犯人探しなら私達も手伝うわよ」
なんとしても犯人を見つけようと意気込む咲夜に対してアリスが言う。他の三人も気持ちは同じようだ。
「ありがとう。お願いするわ」
かくして響達が頼むまでもなく、咲夜達も犯人捜索に加わることが決まったのであった。
「・・・・・すまないね、こんなところに呼び出してしまって」
「ううん。気にしなくてもいいよ」
朝食後、合宿所の空き部屋に一人の少女がある少年に呼び出されていた。
「ありがとう。それで・・・・・君を呼び出したのはお願いがあるからなんだ」
「お願い?私に?」
「ああ・・・・・今から言うことを響に伝えて欲しい。僕のことを一切話さずにね」
「・・・・・わかりました」
神妙な面持ちで少年が頼むと、少女は了承した。
「それで響君になんて伝えればいいの?」
「それは・・・・・」
少女が問うと、その人物は響に伝えて欲しいことを話しだした。
「えっ!?そ、それって本当なの?」
どうやら少年の口から語られたことはあまりにも予想外な内容であったらしく、少女は驚きを顕にした。
「本当だよ。間違いない」
「そんな・・・・・」
「それともう一度言うけど絶対に僕から聞いたっていうことは離さないでね。あくまで君が自分で知ったことにしておいてくれ」
よほど大事なことなのであろう、少年は少女に念を押した。
「・・・・・あなたはそれでいいの?」
「・・・・・いいんだよ。それでいいんだ。それじゃあね頼んだよ」
そう言うと、少年は部屋から出て行った。
「―――君・・・・・本当にそれでいいの?」
少女は気遣うように心配そうな表情を浮かべながら、少年の出て行った扉を見つめていた。
若干スランプ気味なので今回は座談会はお休みします。
ただラストに出てきた少年少女について気になっている方がいると思いますので少しだけお話します。
この少年少女ですが既に本編で出てきた人です。
もっと言えば少年はかなり意外な人物です。
気が向いたら誰なのか予想してみてください。
それでは次回もまたきてください!!