Fate/Grand Order 正義の味方の物語 作:なんでさ
単純に忙しかったのと、他の事やってたのが原因です。
ちょっとしたネタ補充のつもりだったんですが、ずるずる引きずって作業が進まねぇ・・・・・
エタることはないと思いますが、さすがに更新速度が遅すぎる。
勢いをつけるためにも、せめて10月中には次を出したい、頑張ろう。
あ。ネタといえば、皆さんはプリヤマテ手に入れたでしょうか? 作者は都合つかなくて、第二週までいけなかったんですが、三段目の初日、朝一番に行かせて頂きました。
で。そのマテリアルなんですが、とある女性が可愛過ぎた。
一応名前などは伏せますが。なんだよあのドヤ顔ダブルピース、こっちを悶死させる気か・・・・・!
きのこの発言にも頷けるというもの。
そのうち彼女主体のSSとか出る事を祈って、毎日チェックしている日々の作者でございます。
それでは17話目、どうぞ。
--フランス東部・ヴォークルール砦。
ワイバーン達の襲撃を退けた士郎達は、一人の人物と相対していた。。
白銀の甲冑を纏い、陽光の如き金髪を微風になびかせる少女。
真偽は分からぬが、アロワからジャンヌと呼ばれた。
士郎は自身のサーヴァントたるマシュとアロワ達ヴォークルール砦の兵士を背にしながら、眼前の存在を油断なく見据えている。
・・・・・やはり、サーヴァントか。
彼は少女が如何なる存在かを結論付けた。
カルデアからの確認を取るまでもない。
幾分微弱であるものの、纏う気配も手にする聖旗の神秘も人間のそれを遥かに超えている。
不意打ちとはいえ、ワイバーンを容易く吹き飛ばした膂力もその証明だ。
だが、何より重要なのは彼女が何者かということだ。
アロワは、少女のことを『ジャンヌ』と呼んだ。
つまりはジャンヌ・ダルクのことだろう。
この地がフランスであり百年戦争の最中だという事を考えれば、彼女が召喚されていてもおかしくはない。
何故サーヴァントがいるのかという事も、ある程度の予測を終えている。
しかし、ジャンヌ・ダルクがアロワを救ったという事実だけは見過ごせない。
アロワの話によれば、このフランスを襲う竜達の首魁こそがジャンヌ・ダルクだという。
そして、今しがたアロワを守ったのもまた、ジャンヌ・ダルクだ。
矛盾している。
フランスを滅ぼそうとするジャンヌ・ダルクとアロワを守ったジャンヌ・ダルクとでは、決定的に噛み合わない。
そのために、士郎は動けない。
明確な敵対行為を示したならばまだしも、彼女はこちらに味方した。
その事が、彼女が敵か否かという境界を決めかねさせている。
・・・・・今この場で仕掛けるのは上策ではないな。
相手の目的が判明しない今、下手に行動するのはうまくない。
何かしらの下心があるのか。
或いは、単に襲われていた人を助けただけか。
仮に敵だったとしても、この場で戦えば背後にいるアロワ達にも被害が及ぶ可能性がある。
どちらにせよ、無闇に争うべきではない。
故に、この場で選び得る最善の行動は対話。
真実も虚実も、相手と交わす言葉で判断するほかない。
「率直に尋ねよう。君は、何者だ」
何かあればいつでも動けるように構えながら、士郎は言葉を発した。
僅かに警戒を込めた声に、少女は淀みなく己の正体を告げた。
「私はルーラーのサーヴァント、真名をジャンヌ・ダルクといいます。そういうあなたは魔術師、ですね?」
「今は魔術師であると同時にマスターも務めているがね。しかし、ルーラーか・・・・・」
--裁定者<ルーラー>。
セイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカー。
これら七つのクラスのどれにも該当しない、エクストラクラス。
彼らはマスターに召喚されるのではなく、聖杯そのものによって呼び出される。
その役割は、聖杯戦争の調停者にして裁定者。
戦いに参画する七組が違反を起こさぬよう、または違反者に罰則を与えるために存在する。
その役割故に、彼らはサーヴァントに対して絶対的な強権を有するという。
彼らが召喚される条件は二つ。
一つは、その聖杯戦争が非常に特殊な形式で、結末が未知数であり、人の手には及ばぬ異常がある場合。
もう一つは、聖杯戦争の結果、世界に歪みが出ると論理的に証明された場合だ。
これら二つの内、一方を満たした場合にルーラーは召喚される。
今回は聖杯戦争は起きてはいないが、人類滅亡という異常事態にルーラーが召喚される可能性も十分に考えられる。問題は--
「私は、彼らからこのフランスを襲っている者達の首魁はジャンヌ・ダルク、つまり君だと聞いている。実際に、戦場で君を見たという人間も複数人いるという。だが、ここにいる君は彼を助けた。何故だ? 敵対する存在を救う道理など無いだろう。彼を助けた結果、君に益があるわけでもない。--君は、何が目的だ?」
「・・・・・それも含めて詳しく話す必要があります。--ですが、彼らの前でですべきことでもないでしょう。ここから少し離れたところに森がありますので、私と一緒に来てください」
少女は敵意など微塵も感じさせない柔らかな声で提案してきた。
士郎はわずかに逡巡する。
彼女の言う通り、アロワ達にサーヴァントなどの詳しい話をする必要はない。
もし明かしたとしても、現状では"まだ早い"。
彼女の目的を知ることも急務である。
加えてここから離れれば、仮に戦闘になった時もアロワ達も巻き込まなくて済む。
指定場所も森というのであれば、長柄の得物を扱う彼女には不利だ。
提示された条件は、八割方こちらに有利だ。
おそらく、こちらがそう考えることを分かった上で示した条件なのだろう。
つまり、彼女はこちらに対し敵意はなく、何かしらの協力を求めているということ。
敵方の戦力を考えれば、少しでも味方は多い方がいい。
故に、ここは素直に彼女の提案に乗ることが正解であり--しかし、気を抜ける訳でもない。
これらの想定は、彼女が一人であればという前提のもとに成り立つ。
仮令彼女に協力者がいて、彼らがこちらに害を及ぼすつもりであれば。
セイバーやランサーのようなサーヴァントならば、ある程度は気配で察せられる。
だが、それがアサシンだったなら目も当てられない。
暗殺に特化したサーヴァントに対し、視界の悪い森で戦うなど自ら蜘蛛の巣に飛び込むようなものだだ。
慎重に動くのであれば、ここは敢えて機会を見逃すという手もある。
・・・・・だが、その場合は大きなロスが生まれる。
士郎達には時間がない。
--一年。
この間に七つの時代を修復し元凶の元へ辿り付かなくてはならない。
慎重になりすぎた結果、何もかも手遅れになるなど冗談にもなりはしない。
ならばこそ、衛宮士郎がすべき選択は。
「分かった、君についていこう。こちらとしても色々と確認したいことがある」
少女の提案に賛同の意を示す。
多少の危険は看過する。
ここで尻込みしていても始まらない。ならば、リスクを承知で行動しなくては。
「ありがとうございます。では早速-- 」
「いや、その前に彼らと話がしたい。私は、君がここに来る以前に彼らと協力関係を結んでいる。 その手前、勝手な行動はできんのだよ」
依然として、彼らが有益な存在であることには変わりない。
労せずしてアロワとの協力関係を取り付けた士郎だが、ここで魔女と謳われるジャンヌ・ダルクと何の断りもなしに行動しては、あらぬ疑いをかけられる可能性がある。
おそらく、アロワは信じるだろうが、如何せん他の兵士からの信用はゼロに等しい。
下手な行動は、無用な不和を生みかねない。
そのため、彼らとは幾つか話をしておくべきだ。
だが、少女は士郎の言葉に心底不思議そうな顔をしていた。
「彼らと協力関係を、ですか?」
「何か、可笑しなことがあるかね?」
「可笑しいも何も、魔術師の闘争に一般人を巻き込むとは、どういうつもりですか」
「なに・・・・・?」
どこか非難めいた視線を向ける少女に、士郎もまた彼女の言葉に訝しんだ。
魔術師の闘争、と少女は言った。
しかし、それこそ可笑しい。
確かにこの戦いに魔術師は大きく関わっているが、それは本質ではない。
彼らが勝利すべき戦い--人理焼却とは全人類共通の危機であり、全ての人間が立ち向かうべきものである。決して、魔術師間のみで行われるような"些細"な争いではない。
ならば、彼女は別の意味で先の言葉を発したのか。
・・・・・違う、そうじゃない。
一つの仮定を思いつく。
ありえない話ではない。
この異常事態において、彼らサーヴァントがどこまで知らされているかは不明なのだ。
仮に、彼らが現状に対する情報を与えられず、"聖杯戦争に参加しているつもり"なら。
「一つ聞きたいのだが、君は現状をどう捉えている?」
「・・・・・私も、よく分からないのですが。聖杯戦争の最中ではないのですか?」
「やはりか・・・・・」
これで確定した。
サーヴァント--少なくとも彼女は現状を正しく認識していない。
場合によっては、現状の説明をいちいちしなくてはならないようだ。
どうやって説明するかな、と考えながら士郎は少女へと言葉を返す。
「どうやら、我々と君との間に認識の齟齬があるようだ」
「認識の齟齬・・・・・? それは、どんな--」
「忘れたのか? ここで話すことではないと言ったのは君だぞ」
「あ。そう、でした。すみません」
士郎の指摘に少女が顔を赤くする。
その表情は、とても魔女と呼ばれる存在とは結びつかない。かといって、彼女の本来の称号である聖女のそれとも違う。
羞恥に頬を染める顔は、どこにでもいるごく普通の少女のようだ。
「ともかく、そこで少し待っていてくれ。彼らと話をつけてくる」
歴史に名高き聖女の意外な一面に驚きながら士郎はアロワ達に歩み寄る。
「シロウ君。彼女は--」
「状態に関しては確証を持てませんが、少なくともここで争う気は無いようです。さっきアロワさんを助けたのも、単純な善意のように思えます」
「そう、か・・・・・」
どこか呆然としたように、アロワは呟いた。
・・・・・動揺と、それに戸惑いか。
無理もない、と士郎は思った。
聖女であるジャンヌ・ダルクが魔女として蘇ったという事実だけで彼にとっては信じ難い出来事だったのだ。その上にその魔女が現れたと思いきや、自身を救い出した。一連の出来事はとっくに彼のキャパシティを超えている。
「俺達はしばらくここを離れます。彼女の目的が知れない以上、少しでも情報を引き出したい。上手くいけば、幾らか事態を進展させられるかもしれません」
「だが、それでは君達に危険が--」
「危険は百も承知です。けど事態は一刻を争う。多少強引にでも進めない限り前には進めません。それよりも俺達が離れた後、奴らがまた襲ってくるかもしれない。万が一に備えて警戒は怠らないでください」
「・・・・・分かった。君達もくれぐれも気をつけてくれ」
無言で頷き、マシュを伴って少女に近づく。
「もう、よろしいのですか・・・・・?」
「ああ。待たせてすまなかった。早速移動するとしよう」
「分かりました。では、私の後についてきてください」
こちらです、と言って少女が駈け出す。
その後を数歩遅れて士郎達が追従する。
--願わくば、この邂逅の先に、少しでも多くの人を守れるように。
「行ったか・・・・・」
視界から消え去った三人を思い浮かべながらアロワはポツリと、呟いた。
一連の出来事はひどく現実感が希薄で、まるで白昼夢でも見ていたかのように感じる。
少年達との出会いは彼の願望が見せた夢で、目覚めたら今までと同じ絶望が待っているのではないか、と。
けれど、この身体に残る感触が。
幻ではないと、伝えている。
「隊長。彼らをこのまま行かせて良いのですか?」
部下の声に、我に帰る。
振り向けば、どこか戸惑いを残す表情を浮かべたクロードがアロワの言葉を待っている。
「流石に見ず知らずの人間を信じることはできんか? クロード」
「いえ。確かに、俺たちは彼らのことを知りません。けど、同じ戦場に立って、守られた命がある。たった数分のこととはいえ、それだけで彼らを信じるには十分です」
その、清々しいまでの在り方に、アロワは思わず苦笑する。
かつてアロワが指揮していた部隊、その中においてクロードが率いる分隊は何より己が直感を信じる人間が多かった。
打算や駆け引きなど二の次に、自ら感じたままをこそ最大の判断材料とする。
気に入らない人間はとことん気に入らないし、気が合えば初対面でも一晩中飲み明かすような男たちだ。
その彼らが、共に戦い恩のある人間を疑るなど、あり得ない話だった。
「ああ。お前はそういうやつだったな。なら、何が気になるんだ?」
「それは・・・・・」
改めて問いかけられて、クロードが言葉に詰まる。
その反応を見て、アロワはクロードが言わんとするところを理解した。
「なるほど。つまりお前は、彼らを"彼女"と一緒に行かせて良かったのか、と言いたいんだな?」
「・・・・・はい。あの人があなたを助けたのは事実ですが、それでも未だに信じられません」
クロードの言葉に他の兵士達も同意するように首を振る。
当然の反応、だろう。
アロワ自身が受け入れられぬ現実を、彼らもまた同じように信じられない。
そも、生きているはずのない死者が存在するいう時点で、彼らには理解の及ばぬ領域だ。
そんな彼女と士郎達を共に行動させるのは、あまりにも危険ではないか。
「その気持ちは分かるがな。私もできれば引き止めたかったさ」
「ならば、何故・・・・・」
「--なんで、だろうな」
実のところ、アロワにも自分の行動が解せないのだ。
契約書などを介して正式な契約を結んだわけではないが、彼らは互いに協力することを同意している。
同意した以上、双方に及ぶ危険はできるだけ避けなくてはならない。
もし士郎達を失ってしまえばその時こそ、アロワ達は反撃の手段を失う。
さらに付け加えて言えばアロワは士郎達を信用はしていても、信頼はしていない。
彼個人が士郎達をどう認識していても、部隊として士郎達が危険な存在であることには変わりない。
善良であることと危険な人物であることは、決して矛盾しないのだから。
仮に、この先彼らが敵になれば。
その様なリスクを避けるためにも、常に行動を共にする方が遥かに確実だ。
--それならば何故、私は、彼らを行かせたのだろう。
「ともかく。手を結んだ以上は彼らを信じるしかない。それに--どの道、私達にはもう後がない。どんなに危険でも可能性があるのなら、それに賭けるしかない。それによく言うだろ?
「・・・・・毒入りでないことを、願いますね」
「その時はその時だ。我々はまだ、主に見放されていない、と願うしかあるまい」
気の強い彼らしからぬ弱気な声に、アロワは彼の背を軽く叩いた。
「ほら。早く戻るぞ、お前達。あの少年達の事やこれからの事を話さねばならんからな」
部下達を引き連れ、アロワが歩み出す。
それは悲愁に満ちたものではなく。
大地を踏みしめる脚には、これまでにない力が込められている。
これより始まるは怯懦に埋もれる日々ではなく、彼らの未来を取り戻すための戦いである。
既に引き返すことはできず、残された道はただ頑なに貫き通すことのみ。
自らが愛したモノを守れるように。
--彼らもまた、彼らの戦いを始める。
◆
現代のフランスに
ジュラという名称は、ラテン語で森を意味する
そしてその自然の豊かさは遥かな過去から続くものであり、それは士郎達のいる14世紀のフランスにも同じことが言える。
さて。そのジュラなのだが、この時代においては町どころか人っ子一人いない、純然たる森である。
付近に存在する村は少なく、時たま薬草などを採取しに来る者以外、誰も訪れることはない。
この森自体がそれなりの広さであり、獣の類が住処としていることも人が訪れない要因の一つだろう。
このように人の気配の感じられぬ場所ではあるが、この日ばかりは様子が違った。
木々の間に点在する無数の白と巨大な
深い森の中に、複数のスケルトンとワイバーンが佇んでいた。
彼らはフランス東部に位置する砦や街の殲滅が失敗に終わった時、その任を継ぐ後続部隊だ。
この森は、そんな彼らの待機地点。
視界が悪く近づく者も少ないため、襲われる側は至近距離になるまで気付かない。
部隊を隠すには理想的なのだ、この場所は。
そして、今まさに彼らはヴォークルールの砦へと向かおうとしている。
彼らが歩を進める度にカタカタと不気味な音が鳴り。
グルル、というワイバーンの獰猛な唸り声が木霊する。
間も無く目的地へ到着する彼らは与えられた命令のもと、存分に蹂躙の限りを尽くすだろう。
--ただ、一つ。
彼らにとっても、彼らを使役する者にとっても予想外だったのは。
--彼らをたやすく殲滅するような存在が、この森に向かっていたことだろう。
「此処ならば落ち着いて話せそうですね」
生い茂る草木の只中、辺りを見回しながら少女が士郎達に向けて言葉を放つ。
彼らが話し合いの場として選んだのは、ヴォークルールの砦を南方に降った場所にある森だ。
誰も寄り付かず人里からも距離がある、というのは理想的だった。
士郎達がこれからの行動を決めるためにも、少女との対話は早急に行う必要があった。
だが、此処で予想外のことがあった。
『・・・・・わずかですが、魔性の者たちがいるようです』
森に辿り着き、しばらく歩いたあと。
真っ直ぐに森の奥を見つめ、憂いを見せながらも確信に満ちた声で少女は言った。
この言葉に誰よりも驚き、否定の意を示したのは、カルデアにいるD.rロマンだった。
『そんな馬鹿な!? こっちにはまだ何の反応も写っていないぞ!』
『声だけが聞こえる・・・・・これは魔術の類ですか?』
突然の姿の見えない声に、少女がわずかに動揺を見せる。
その反応を見てD.rロマンは、ああ、と声を漏らし、それから自身の正体を簡潔に伝えた。
『申し訳ない、紹介がまだでした。はじめまして、聖女ジャンヌ・ダルク。僕の名はロマニ・アーキマン。彼らの支援者と思ってください』
『なるほど、支援者ですか。道理で姿が見えないはずです。ということは、これは遠見か、それとも姿隠しの魔術ですか?』
『近いのは遠見の魔術ですが、厳密には違います・・・・・って、そんな事を言ってる場合じゃなかった! 貴女が先ほど言ったことは本当ですか? こちらでは何も確認されていないのですが』
士郎達、特異点に赴く実働隊のサポートへの一つとして、敵性存在を発見するレーダーがある。
範囲こそ限定されているものの、対象となる士郎達の周囲のサーチは万全であり、この森の中に敵が潜んでいるのであれば確実に発見できる筈なのだ。
現状、それらしき反応は見られず森は静かなままだ。
しかし、少女はそんなロマニの考えをバッサリと切り捨てた。
『貴方達がどのような手段を講じているかはわかりませんが、此処には確実に敵が存在します。数は多くないですが、それでも疲弊した砦や無力な村を全滅させるには十分でしょう』
己が聖旗を構え油断なく森の中を見据える。
その行動が嘘やハッタリの類に見えなかったため、D.rロマンは尚のこと困惑した。
現代の最新科学と魔術を組み合わせたレーダーよりも、この少女の感知能力の方が上なのか、と。
一つだけ言っておけば、カルデアの技術力は決して低いわけではない。
むしろ現代においては最先端の技術を有している。
その上で、索敵で少女が上回ったのには理由がある。
ジャンヌ・ダルクは聖女としてあまりにも有名であり、今なお多くの人々の信仰を集めている。
これにより、ジャンヌ・ダルクという英霊は高い聖性を獲得している。
そのため、彼女は『魔』に対し非常に鋭敏な感覚を有しているのだ。
そして、カルデア側で敵の存在を把握できなかった、その理由は。
『ドクター。彼女の言葉に間違いはない。さっきから唸り声や異様に軽い足音が聞こえてくるから、まず間違いない』
『そんな。士郎君にまで先を越されるなんて。まさか、レーダーに不具合でもあるのか・・・・・?』
『いや。多分そっちにミスはない。いま敵を視認したけど、どれも隠匿の類の魔術がかけられている。特殊なスキルなんかがないと見逃すな、アレは』
『そうか! 道理で何も映らないわけだ。機械の故障じゃなくてこちらの目を誤魔化していたなんて! これはダヴィンチちゃんと相談して対策を練らないと・・・・・っと。それは後回しだな。すまない、士郎君。レーダーの改良は後々済ませるから、いまは目の前の敵に専念してくれ』
『了解だ、ドクター。--というわけで、アレを倒さないといけないわけだが、君も力を貸してくれるかね?』
『勿論です。貴方達と一緒に戦ったことはありませんが、いまは背中を預けます』
『それは結構。--では、早々に片付けるとしよう』
これより先の事は、別段語らずとも構わないだろう。
士郎達は容易く敵を蹴散らし、ワイバーン達は無惨に地へ還った。
時間にして一分ほどの出来事であった。
「周囲に簡易的な結界を張った。獣や下級の魔獣程度なら暫くは遠ざけられるだろう」
術式を組み込んだ剣を投影し、それらを円状に地面に打ち込む。魔力を通すことで発動する簡易の認識阻害と物理障壁を兼ね合わせたものだ。
魔術の才は必要なく、投影を破棄すれば痕跡も残らない。
魔力消費も僅かなことから重宝している一品だ。
そうして場が落ち着き、頃合いを見計らって少女が口を開いた。
「遅くなってしまいましたが、ひとまず貴方達のお名前を教えていただけますか?」
朱に染まった森の中、少女がこちらの名を問う。
その声はやはり透き通っていて、どこまでも透明な清流を思わせる。
「了解しました。私の個体名はマシュ・キリエライト。そしてこちらが--」
「衛宮士郎だ。衛宮、士郎、好きに呼んでくれ」
「それでは、マシュにシロウ、と。私のことはジャンヌとお呼びください」
「わかりました。よろしくお願いします、ジャンヌさん」
マシュは少女の願った通り、彼女のことをジャンヌと呼んだ。
見ればマシュの顔はどこか綻んでいて、その様から彼女が少女を信用できると判断しているのだとわかる。
マシュは時々、異様なまでの純粋さを感じさせる。
一切の穢れなき白、それ故に異色が混じれば容易に見分けがつく。
彼女はその純粋さ故の感受性で、他者の性質を判断しているのかもしれない。
「それで。結局君は何者なんだ?」
マシュとは違い、飽くまで高圧的な態度を崩さず問いかける。
対する少女は、こちらの態度に臆することなく--しかし、かけられた問いに困惑を見せた。
「何者、と言われましても。それは、先ほど申し上げたはずですが--」
先刻、確かに彼女は己が正体を告げた。
--サーヴァント・ルーラー、真名をジャンヌ・ダルク。
この情報は、彼女という存在を示す最も有効なコードだ。
しかし。それは飽くまで彼女個人の範疇にしかない。
故に、最も重視すべきことは--
「では、言い方を変えよう。君は--
「----」
再度の問いに、少女の身体が一瞬強張った。
この特異点において、何より気にかけるべきはサーヴァントの真名ではなく、
即ち--人理の修復者か、人理の焼却者か。
その一点こそが、この戦いでの立ち位置を決めるものであり。
彼女が真実こちらとの対話を望むのなら、それを明かすことがはじめの一歩だ。
「・・・・・・・・・・」
目前の少女は暫し沈黙した。
問い自体は、特に難しいものじゃない。
これは飽くまで確認作業であり、彼女の対応を問いかけるモノだ。
彼女の狙いが何であれ、ここでの沈黙は不利に働く。
彼女がそのことを理解できていないはずがなく、故に言い澱むはずがない。
だが、それでも答えられないというのなら。
「その様子だと、何か問題があるようだな」
「・・・・・そうですね。まずはそこから話しておくべきでしょう」
少女はわずかに目を伏せ、一拍の間を空けて語り始めた。
「数時間前のことです。私はルーラーとしてこのフランスに召喚されました。裁定者として限界した以上、私の役目は聖杯戦争を司ることです。ですが、本来付与される知識は大部分存在せず、サーヴァントとしての能力もほとんど機能していません。そして何より異常なのはこの国の現状です。事態を調べようにも、この国の人間にとって私は竜の魔女。迂闊に動くことはできませんでした」「しかし、ただじっとしていることもできず、何かできることはないか探していたところで、偶然私達を見つけた。大方そんなところかね?」
「ええ、その通りです。幸いにして貴方達はあのワイバーン達と敵対する勢力。加えてサーヴァントを連れているとなれば、何か知っているかもしれないと思ったのです」
「ふむ・・・・・」
彼女の言に怪しいところはない。
少なくとも、嘘をついている様子はない。
不完全な召喚もこの異常事態では十分にあり得るものであり、それからの行動も生前の彼女を思えばまさに、ジャンヌ・ダルクに相応しいものだ。
『マシュ。お前はどう思う』
相手に聞かれないように、マシュに念話で問いかける。
『わたしは・・・・・信用してもいいと思います。彼女が話した内容におかしな点は見られません。それに・・・・・わたしには、彼女が悪い人だとは思えません』
『そうか・・・・・』
--悪い人には思えない。
確たる根拠も無く、後押しする理論も無い。
ただ感じたままの所感で、信用するにはやや弱い。
だが。
人間の勘というものも馬鹿にはできない。
事実、俺自身もそれを実感したことは何度もある。。
何より、その勘の最たるものを俺は知っている。
思い浮かべるのは、遠い昔。
自らの歩みを決定付けた戦いをともに駆け抜けた、一人の少女。
彼女が有する直感と呼ばれるそれは、擬似的な未来予測にも匹敵する。
マシュの感性はそれとは別のものだが、彼女の外界に対する感性は随分と鋭敏だ。
マシュが悪意を感じないというのなら、それは他の誰かのものより強い意味を持ってくる。
・・・・・これだけ揃えば、問題ないか。
判断材料は十分。
信用するかはともかく、ここまでくれば協力関係を結ぶことは可能だ。
「そちらの事情は分かった。そして、君の言う通り私達はいくつかの情報を有している。だがその前にこちらのことを、延いてはこの事態の発端について話そう」
「この事態の、発端・・・・・?」
「ああ。あらゆる時代を焼き尽くす--人理の焼却」
端的に、かつ明確に事の始まりを伝える。
眼前の少女は、話が進むにつれ秀美な顔を険しくさせる。
全てを話し終えた頃、彼女の表情は困惑と憤怒、嘆きが混ざり合った複雑なものになっていた。
「・・・・・なるほど、よくわかりました。まさか、世界そのものが焼却されているとは」
伝えられた情報を咀嚼し、ゆっくりと言葉を吐いた。
自身の予想を超えた事態に、頭に処理が追いつかないのか。
ふぅ、と漏れ出た吐息は翳りを含んだものだった。
「この話を聞いた上で、君はこれからどうする」
「・・・・・正直なところ、よくわからないというのが本音です。無論、この事態を解決するために私も行動します。ですが--」
少女の言葉に、初めて迷いが混じる。
人類史の滅びを聞かされてもなお、戦いを選択する彼女が隠しきれない動揺を見せる。
「今の私はサーヴァントとして不完全なだけではなく、自分でさえ“私”を信用できないでいる」
「オルレアンで大虐殺を行なったというもう一人のジャンヌ・ダルク、竜の魔女のことですね?」
「はい。私には彼女が何のためにこんなことをしているのか、全く理解できないのです。私にはシャルル七世やフィリップ三世を殺しこの国を滅亡させる必要などありません」
心底不思議そうに、彼女は竜の魔女の行いを否定した。
サーヴァントにはいくつかの姿がある。
多くの人間がそうであるように、英雄にも内に宿す様々な面がある。
最も分かりやすいものは、サーヴァントクラスだろう。
生前、多くの業を修めた英雄は、それに比例して該当するクラスも増加する。
しかし、それとはまた違った変化を有する英霊も存在する。
生前の彼らが選びえた選択、何かが違えば至っていたかもしれない未来。
そういった可能性
かつて何より人々の幸福を願った名君が、圧政すら是とする冷酷無比な暴君として限界するように。
だから、ジャンヌ・ダルクが何らかの理由を以ってかつての故郷を焼き尽くすということは、十分にあり得るのだ。
だが、目の前の少女の反応はその可能性が本当にあるのか疑わせるものだった。
それは、決して心の奥底にある一面を隠したものでもなく、自らの醜悪さから目を逸らしたものでもない。
アレは、一つの在り方しか知らぬ者の瞳だ。
平穏な日々を捨て去、未来の栄光も思い浮かべず。
脇目も振らず、ただ一つの目的だけを目指した。
進めた歩みは一直線。ただ一つの曲がり角も脇道もない、けれど何より険しい旅路。
ジャンヌ・ダルクという英霊には、真実異なる姿が存在しない。
しかし。
それならば余計のこと、竜の魔女の謎が深まる。
目的も不明。特質も不明。出自すら見えてこない。
何もかもが謎で--だからこそ少女は迷っている。
「私は、彼女に問いかけなくてはなりません。ですが、思うのです。実際に目の当たりにした時、果たして私は己が役目を全うできるのか、と」
それが彼女の不安。
不完全な召喚、イレギュラーな事態。
そして--有り得ざる“自分”。
それらが彼女に自らの正しさを疑わせている。
だが--
「それでは、ジャンヌさんはどうするのですか?」
「--変わりません。オルレアンへ向かい、都市を奪還する。障害であり人々を襲う竜を操るジャンヌ・ダルクを排除する。主からの啓示はなく明確な手段も見えず、自分自身ですら不鮮明なまま。それでも、私が為すべきことは何も変わりません」
--たとえ、ただ一人であっても戦う、と。
先ほどまでの迷いは何処に行ったのか。
鋼の如き精神を以って決意を固め使命を示した彼女は、一切の弱さを見せない。
そこにあったのはただ一つの在り方を貫き通した英雄、救国の聖女と謳われたジャンヌ・ダルクの姿だった。
「なんというか、歴史書通りの方ですね、マスター」
「まったくだ。何処かの天才とは大違いだな」
生前の行動からして、ジャンヌ・ダルクの勇猛さや強硬さは判りきっている。
かつて年若い少女でありながら神の啓示を受けたという理由だけで戦場に立ち、死する時まで自身の信仰を貫いた人間だ。
だから、この結論は当然の帰結だ。
だが、こうしてその光景を目にすると、やはり重みが違う。
或いはこの愚直さこそが生前、多くの人間を惹きつけたのか--きっと、そうなのだろう。
だって、こうして彼女の前に立っている俺とマシュが、それを何より体感している。
それは彼女が持つ強さ故か、彼女の人柄が為せる業か、
任務や使命など関係なく--彼女の力になりたいと、思ってしまっている。
「マスター。それにドクター。今後の方針ですが、彼女に協力する、というのはどうでしょうか?」
『だね。今は彼女に協力するのが最善だ。それに、救国の聖女と肩を並べて戦うなんて滅多にない名誉だからね!』
マシュの提案にロマンが嬉々として答える。
人類史に燦然と輝く英雄、その一人であるジャンヌ・ダルクとの共闘は、たとえその場におらずとも胸踊るのだろう。
「私に、協力していただけるのですか・・・・・?」
そんなロマンとは正反対に、どこか驚いた反応を見せたのはそのジャンヌ当人だった。
「こちらの目的と君の目的は同じ場所に集約し、選択する手段もほぼ同様のものだ。であれば、協力するというのは当然の帰結だと思うが」
「確かにそれは一理あります。ですが、今のフランスにおいて私は竜の魔女と同義。現地の人間と協力しようとする貴方達にとって、私という存在は邪魔になります。それならいっそ--」
「あの砦を取り仕切る人物は優秀な指揮官だ。いくつかの証明が為されれば、何が有用か判断するだろう。それに----」
さらに言い募ろうとして、口を閉じた。
一度、目頭を押さえ込む。
・・・・・これ以上は、時間の無駄だ。
どれほど論理的な回答を返そうと、彼女は俺達と共に戦うことを避けようとする。
それは、俺達が彼女と共にいることで被るかもしれない被害を取り除くためだ。
他者を傷つけたくないという感情であるため、正しい論理は用をなさい。
言葉を重ねても変えられないというのなら、やはりこれ以上の議論は意味が無い。
そして、もう一つだけ思う。
--何かが違う、と。
論理立てて、順序を整えて、飽くまで取引として臨む。
それはきっと、間違っている。
彼女は、自分の意思をはっきりと伝えてくれた。初めて出会った、見ず知らずの人間に、自身が抱える不安を明かしてくれた。
それなら。俺もちゃんと自分の想いを伝えなければ--不公平だ。
「--いや。悪い。確かに色々と理由もあるけどさ。それとは別に、君の--“ジャンヌ”の力になりたいって思う。だからさ、もしジャンヌが良かったら、一緒に戦わせてくれないか」
真っ直ぐにジャンヌを見つめ、正直な想いを告げる。
果たして彼女は、
「な、なんだよ。何か変なところでもあったか・・・・・?」
「ふふ。すみません、そういうわけじゃないんです。ただ、貴方の雰囲気がさっきとあまりにも違ったので、ついおかしくなって。アレは態とだったんですか?」
「いや。まあ、俺なりの処世術というか、なんというか。似合ってないのは分かってるから、できれば気にしないでもらえると助かる」
彼女の感想は分からないでもない。
初対面の人間からすれば、多重人格か何かみたいに映るだろう。
この姿であれば特に。
「貴方にはそちらの方が似合ってますよ」
「わたしも、あの顔よりも笑っている方が素敵だと思います」
「マシュにまで言われるとは・・・・・」
二人揃って、笑いながら温かい目で見てくる二人。
正直に言って、女子二人--とびきりの美少女といっても差し支えない--にこうまで見つめられるのは、俺の精神的に宜しくない。
元の姿ならともかく、今の俺は肉体に引っ張られて精神も幾分若返りの影響を受けている。
つまり、この手の状況に対する免疫も下がっているわけで。
俺としては、一刻も早く話題を変えたいと思うのである。
「と、とにかく。俺達はジャンヌと協力したいんだけど、どうかな・・・・・?」
「そう、ですね・・・・・私としてはとても有り難い申し出なのですが、本当にいいのでしょうか? 先ほども言ったように今の私はサーヴァントとして不完全でこの国の人々全てに恐れられ蔑めれています。この先、きっと貴方達の足を引っ張ってしまう。それでも--」
「ああ。それでもいい。たとえ、それで死ぬことになったとしても、絶対に後悔なんてしない」
「はい。どんなことがあっても、わたしたちはジャンヌさんの味方です」
言葉を遮り、マシュと共に力強く断言する。
あらゆる不条理をその身に受けても、決して立ち止まらないであろう彼女。
ならばせめて、その孤独な道行を緩和できるなら--それはきっと、間違いではないだろう。
「--告白すると。私、とても不安だったんです。異常なこと、分からないことばかりで、大した力も出せない。そんな状態で一人で戦うのはとても不安でした。何より、私が失敗してしまった時の事を考えるのが恐ろしかった。--ええ、ですから。貴方達の言葉がとても嬉しいのです」
それは、主に捧げる祈りのように。
一つずつ、全ての言葉に想いを込めて。
「ありがとうございます。私は--貴方達に出会えて、本当に良かった・・・・・!」
輝くような笑顔。
まるで、教会のステンドグラスから差し込む華々しくも美しい光のよう。
見ていた俺達が、一瞬思考を止め見惚れてしまうほどに、その笑顔は綺麗だった。
「改めて言わせて頂きます。このフランスを、そして世界を救うために共に戦いましょう」
「ああ。よろしく頼む、ジャンヌ」
「ええ。よろしくお願いします、シロウ」
笑みを浮かべて、互いの手を握る。
金属製の白銀の手甲に包まれた手。
けれど、金属特有の冷たさとは裏腹に握る掌に彼女の心を示すような、微かな温かみを感じた気がした。
--こうして、契約は結ばれた。
人々を、世界を遍く救済するために。
少年少女達は、共に戦う事を誓った。
--だが、まだ足りない。足りないのだ。
この地での戦いは始まりに過ぎず、ただのスタートラインでしかない。
彼らが挑まんとするのは、世界を滅ぼす意志。
あらゆる生命を焼却した獣の妄念。
全てを滅ぼす存在が人類史の絶望だというのなら、相対する者にも同等の希望が求められる。
英雄だけでは届かない。怪物では敵わない。人間は手出しできない。
だからこそ、勝利に必要なのは、“星”だ。
世界の全てを結集し、最後の玉座へと道をつけ、その果てにこそ人類の未来は取り戻される。
この程度で躓いているようでは、人理の修復は叶わないのだ。
--異なる世界の英雄、そしてただ一人、我が王を救った少年よ。君だけが、人類を救い得る。英霊ではなく怪物でもなく、正義の味方たる君が、この世界における人理の守護者だ。
遠い遠い、世界の裏側。
見目麗しい妖精の舞う、常春の国。
男は一人、最果ての塔にて世界を視続ける。
--さあ、彼らの物語を始めよう。
最後に出てきた男、いったい何ーリンなんだ(棒
妖精郷にある塔に自ら閉じこもり、妖精達に日がな王の話を語り聞かせる男、いったい何ーリンなんだ・・・・!
うん。隠してすらないね。
というわけで世界有数のキングメーカーにして冠位資格者、最果ての塔にて引きこもり中のグランドクソ野郎、ただいま士郎達の旅を絶賛鑑賞中。第1章にしてまさかの大フライングである。
基本的にやる事がないから、妖精達に王の話マシンガントークしてるか、現世を見るかのどちらかですが、士郎が来たためこれ幸いとばかりに食い入る様に見入っております。
常に王の話聞かされてた妖精達からすれば、気が休まったことでしょう。
だってあいつどこぞの聖剣みたく絶対うざいもん。そんでもって妖精達もさぞ歪みきった顔に違いない(確信)
(そういえば、labyrinthで本物の妖精は絵本に出てくるみたいな姿ではないって言ってたけど、妖精郷にいる妖精はどうなんだろうか。素朴な疑問です)
マーリンはこっから先は5章までしか出番ないので、メタ的に言えば舞台裏でまた語り出すんだろうなぁ(遠い目)
とまぁ、冗談はさておき。
ここでちょっとネタバレすると、ぶっちゃけこのマーリンの出番は5章のあれとカルデアへの魔力提供くらいです。じゃあ7章どうなんのってことですが、それは後々の楽しみということで、まだまだ先ですが、それまで付き合っていただければ。
頑張って、最新話10月中には出したいと思うので、これからも何卒よろしくお願いします。
質問や指摘などあれば、感想欄にて絶賛受付中でございます。というより、作者のモチベが上がるので、書き込んでくれたら嬉しいです。
それれではまた、次の話で。