インフィニット・オンライン ~孤高の剣士~   作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス

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 どうも、おはこんばんにちは、黒ヶ谷です。

 一週間ぶりの投稿。国家試験が来週日曜に迫ってるからね、仕方ないネ() オレは一体何をやっているのか……ストレス発散です(迫真)

 今話はオールユウキ編。やっぱ実力者&主人公気質視点は書きやすいなぁ!(尚、双子の姉の存在感は全くない模様)

 文字数は約一万三千。

 ちょっとアレな話もありますが、ながーい目で、なまあたたかーく見守って頂ければ幸いです……(お気に入り減少も覚悟の上)

 ではどうぞ。




第百二十九章 ~呉越同舟~

 

 ――ホログラムが暗転する。

 

 世界を認識する彼の意識が沈んだから。映し出されていた光景は現実と遜色ない程に精緻なものだったが、あれはあくまで彼の脳が認識しているものを読み取り、データとして再現しているに過ぎない。読み取るものの方が見なくなれば自ずと映像も映らなくなる。

 黒尽くめの少女ユイがコンソールのパネルを打鍵し始めた。程無く、追加されていた電子脳のホログラムが消失し、代わるように少年が現れる。

 蒼い光に包まれて現れた少年は、シノンの時とは違って立った状態で再出現した。

 

「キリト……?」

 

 近付きながら、妖精が呼びかける。

 ――瞑目していた少年はゆっくりと瞼を上げた。ぱちぱちと瞬きをして、黒い瞳が焦点を合わせ、こちらを視て来た。続けて周囲を見回す。

 一定距離を開けて自身を囲む人垣を見回した彼は、おもむろに両手を持ち上げた。掌に視線を落とす。

 

「キリト。どうか、した?」

 

 次に自分が呼びかけるも、やはり応えは無い。

 透明感を抱かせる所作に、不安を覚えた。憎悪に塗れ、復讐を望んでいた《獣》を討った彼の意思はとても強かったはずなのに、今はそれを感じられないのだ。

 まるで自分の知っている彼は居なくなったかのような――そんな、嫌な妄想が浮かぶ。

 《獣》が彼を取り込んだ後に取るつもりだった言動から察するに、今の彼は恐らく三つの人格が全て統合された状態にあり、その軸を為すのは彼なのだと推察している。戦いを制したのは彼だ。《獣》の言動から、戦いを生き残った者が根幹を為すと考えられるから、この推察はあながち外れてはいないと思う。だからこそ、余計に不安が芽生え、留まらない。

 

「お、おい、キリト? 大丈夫か? 俺の事、分かるか?」

「……」

 

 感情の読み取れない表情で――どことなく不思議そうに――手を見詰めていた彼は、声を掛けたクラインへと顔を向ける。案じている心境がありありと浮かんでいる青年を見て、それでも少年の表情は動かない。

 

「おい……おい、キリト、頼むから何か言ってくれよ。黙ってたら、こう……心配が止まらねェだろ? ホレ、俺の名前を言ってみろって、なぁ……なぁ?!」

 

 表情を歪め、眉尻を下げ、半ば泣きそうな悲愴な顔で若生武者風の青年が言う。彼の仲間の男達も心痛で表情が歪んでいた。

 ――少年は、そんな彼らに、踵を返した。

 無言のまま向き直った方向は、この部屋唯一の出入り口。そちらに居た面々が視線の直線状からずざっと音を立てて退く。即席で出来た花道へと彼は歩を進めた。

 

「――今の俺は、キリトじゃない。あんたたちの言う《キリト》は眠ってる」

 

 そして、朗々と謳うように――しかし抑揚のない声音で、淡々と彼は語り始めた。

 

「な……え、は……?」

 

 唐突に明かされた事実にクラインが絶句する。二の句を告げられず、途切れ途切れに音が紡がれるばかり。

 

「分裂した人格の統合……と、一口に言うけど、実際そう安直な過程じゃない。シロが断絶していた情報、《獣》が保有していた負の想念と《オリムライチカ》時代の記憶、それらを《キリト》という人格が一気に受ける。多大なストレス、過剰な負荷。元々一つだった人格ですら受け止めきれなかったから分裂したのに、分裂した人格がそれらを全て負う。だから休眠してる」

「……じゃあ、今のあなたは、一体なに……いえ、『誰』なんですか……?」

 

 コンソールから離れたユイが、震える声音で問う。そこで彼は歩を止めた。

 

「――言うなれば、《オリムライチカ》のエコー。残像であり、残滓」

 

 そこまで言って、いや、と肩越しに振り返りながら言葉を続け――

 

「亡霊……と。そう言った方が分かりやすいかもしれないな?」

 

 金髪緑衣の妖精に視線を定め、そう言い、目で微笑んだ。

 注目を集める彼女はやや険しい面持ちをしていた。怒りではなく、それが哀しみだと分かる。遣る瀬無さ。悔しさ。己の無力感を呪っていると言わんばかりの雰囲気だ。

 

「リーファ、君には彼が言っている意味が分かるのかい?」

 

 そんな彼女に、ディアベルが問い掛ける。

 

「あの子には二面性があった。《オリムラ》としての意識である【黒の剣士】と《ビーター》という立場と、自分の義弟としての名で作った《キリト》としての意識が。前者は未来を諦め、後者は未来を求めていた。あたしの説教、あたし達の想いや繋がりがあって、最終的にあの子は未来を生きる選択を取り、《キリト》としての意識を取った」

 

 淡々と事実を列挙するリーファ。その内容を聞いていくにつれ、段々と彼女が言わんとする事が分かって来た。

 

「……じゃあもしかして、今の彼は……」

「――あたしが否定した、《オリムライチカ》としてのキリトでしょう。三つに分裂した人格の一つであるあの子は立場と意識を明確に区別しようとした末に、気付かない内に二重人格のようになってしまっていたのかと……あるいは、残響と言ったように、あたしの説教で切り捨てた《オリムライチカ》としての生き方の思念の残滓か」

 

 やっぱり、と納得を抱く。

 ――数日前、管理区にて勃発した姉弟喧嘩。

 あの時キリトは分水嶺に立たされていた。《オリムライチカ》として生きる事を決め、クリアと共に亡霊にしようと考えていた彼は、【黒の剣士】と《ビーター》、どちらも意識《オリムライチカ》だった。その生き方をしていた。だからこそ、トラウマである肉親を手に掛けた事で、より自責の念を強めていた。

 そこに待ったを掛けたのがリーファ。今は自分の義弟だ、《キリガヤカズト》という名と共に新生した人間なのだと言い、これまでの自己犠牲的な生き方と思想を否定した。

 概念的な事ではあるが、リーファは《オリムライチカ》を否定し、殺し、《キリガヤカズト》を活かした事になる。

 ――どちらの意識も、等しく一人の人間のものであり、どちらも彼自身。

 しかし立場が違う。演劇で言うなら一人二役、同じ人が演じる役柄だがどちらのキャラクターにも相応のバックボーンが存在し、それに準ずる人間性が構築されている。

 元々人格が分離したのも『感情』を切っ掛けにした彼の事。分裂人格の彼が、更に分裂したり、多重人格になっていたとしてもおかしくはない。それくらいの環境にはあった。実に非科学的である。

 証拠はないし、彼の言葉くらいしか信じるものはない――だが、こんなタチの悪い冗談を言うほど彼は性悪では無い。仮令統合人格になり、シロや《獣》の特性を引き継いでいようともだ。だから今目の前に『少年』が、リーファが切り捨て、キリト自身も考えを改め否定し始めた『自己犠牲思想のキリト』であると言われて、納得を抱けた。

 ……まさか、科学技術の結集たるこの仮想世界で、こんなオカルト染みた事象に度々出くわし、頭を悩ませる事になるとは思わなかったが。数年前の自分に言ったところで絶対信じてもらえない自信がある。恋をした、と言ってもきっと同じだろう。

 

「どういう存在なのかは、分かったけど……君は何をするつもりなの?」

 

 まじか、あの説明で分かるのか、とひそひそと話す彼に反感を抱いていた男連中の声を無視し、少年に問い掛ける。

 黒い瞳が向けられた。

 一昔前の少年を思わせる眼。

 【黒の剣士】。《ビーター》。そう名乗り、仮面を被っていた頃の少年を想起させられ、本当にそうなんだなぁと思った。《オリムライチカ》としての、自己犠牲的な、未来を諦めた彼なのだと。

 

「本当なら人格統合の処理過程でさくっと消えるつもりだった。でも、そうもいかない事情がある。

「事情? それって……」

 

 はて、何だろうと首を傾げる。

 今の彼は言わば《ビーター》としての彼だ。己の過去の言動と覚悟を無意味なものにする事を自ら拒絶する以上、まさか復讐の為とも思えない。彼の実兄や因縁の相手との事だろうかと考え――

 

「さっきまでこのアバターは一時的にログアウト状態のように消失していただろう? アルベリヒ達を捕らえたのは俺の武器だ。しかしログアウトすれば装備している武具は消える。だからアルベリヒ達を拘束していた槍も多分消えている。つまり今、一番危険だろう敵が野放しになってる可能性が高い」

 

 ――思考に空白が生じ、数拍遅れて意味を理解する。

 デスゲームになって以降誰もログアウトしていないから、当然正式サービスに初めてVRMMOをプレイする事になった自分も、プレイヤーがログアウトした時の状態についてはよく知らない。プレイヤーが死亡した時、武器は床に落ちるが、防具は落ちないくらいだ。

 しかし彼は――厳密に言えば《キリト》違いとは言え――ベータテスト時代の記憶があり、経験があり、当然プレイヤーのログアウトも沢山見て来ている。

 その彼が言うのだ。ログアウトしたプレイヤーの武器や防具は、仮令身に纏っておらず、ドロップではない形で地に落ちていても消えるのだろう。実際そうじゃないと所有者権限の意味がないからそれは正しい。

 ――そしてアルベリヒは【不死属性】を己に付与している。

 何故か彼の攻撃はそれを貫通するし、GM権限による麻痺属性付与も効果を示さないが、それを利用して槍で貫き身動きを取れなくしていた。だがさっき彼のアバターが格納された影響で槍は消失し、身動きが取れるようになった筈。見張りをしているヴァベルが貫通出来るかは知らないが、恐らく出来ない。

 

「ヤツの性格上、自身を下した相手に報復を考えるだろう。なまじGM権限というものがある以上何をしでかすかは未知数。それを阻むために、『俺』は今、こうして表に出てきている」

 

 そんなヤツを野放しにする訳にもいかないから『彼』が表に出て来た。ここで眠りこけて好き放題させてしまってはせっかくの努力が本当に水の泡になってしまうから。

 ――本当に。

 本当に『彼』という人間は、どこまでお人好しな性分なのだろうか……?

 

「まぁ、『俺』は《キリト》が目覚めるまでの代役に過ぎない。時が来れば自ずと消える。だから安心してくれていい」

 

 向き直り、片頬を釣り上げて笑う少年。その所作は本当にずっと見て来た強気な彼そのもので――だからこそ、胸に疼痛を覚える。

 

「そんな……そんな言い方、しなくていいでしょ……」

 

 ――気付けば、そう言っていた。きゅぅっと苦しい胸の痛みを堪えながら少年に近付く。

 少年は微笑みながら、子首を傾げた――ああ、その素振りは、本当に彼らしい。最近のような、想いを伝えてからの彼が見せる小さな気遣いが、ほんの少しの違いを感じ取ってくれる慣性が、彼には無い。それがより過去の彼を強調する。

 たった数日。

 けれどその数日で、彼は本当に変わっていたのだ。小さな一歩。でもそれは、実は大きな前進にまでなっていた。

 

「君も……『君』も、今まで一緒に戦って来た仲間なんだよ……?」

「――だが、『みんな』は『俺』の生き方を否定した。否定したからこそ『俺』と《キリト》とで別れている」

「っ……」

 

 怒りすら浮かべず、ただ淡々と笑みを浮かべながら突き付けて来る事実。

 お前達が否定したモノこそが自分であると。今更受け容れられる事は許されないと。

 今の彼に、想い人だから、という理由は通用しない。彼が生きる事を願い、行動した末に生じたモノが目の前にいる『彼』なのだ。その理由すらも『彼』を拒絶するものになってしまっている。

 

「ああ……でも勘違いはしないで欲しいな」

 

 そう、悲痛を覚えていると、困ったような笑みを浮かべて彼は言った。

 

「罷り間違っても勘違いしないでくれ。『生きる事』を願われた事は嬉しかったんだ」

 

 その否定が嬉しかったのだと、彼は言う。

 

「今までの行いを否定されるようで辛くはあったけど……でも、自己犠牲を否定してもらったのは、嬉しかった。今なら分かる――『人格』や『意識』としては別だけど、『総体』としては生きていてもいいってわかったから。それを教えてくれたリーファには感謝しかない」

 

 彼は、笑っていた。心の底から、満面の笑みで。快活に、蕩けるように。花開くように。『死』を語っているのに笑っていた。

 本当に心の底から幸せを感じているのだと、そう理解させられる。

 

「止められなくても、そう遠くない内に死んでたと思う。ボスか、Mobか、あるいは人に殺されて」

 

 ――それに較べたらなんてことはない、と快活に笑った。

 

「人間は一秒前の自分を殺して生きている。だから過去の思想である『俺』は死ぬ。でも、新たな思想を抱く俺は生きる。『俺』も『総体』として生きる――そう、礎になるだけだ。別の俺が生きる礎に。過去の『俺』が在ったからこそ今を生きる別の俺が在る。無駄にならないんだ。そう考えたら、自分の生には意味があったんだって思えて、幸せなんだよ――――『俺』は」

 

 そう締め括り、彼は踵を返し、歩いていった。

 

 *

 

 義姉が断ち斬った『《オリムライチカ》としてのキリト』という人格に驚かされ、言葉を喪っていた自分達は、放心するのも僅かに留め、慌てて彼の後を追った。追い付くまでは歩いていた彼は、自分達が追って来たのを見た途端足を速める。

 レベルカンストでも追い付けない速度。同じレベルカンストのホロウ達を斬りまくった末にレベルアップを幾度も果たしているだろうが、それでも差はある筈。間違いなく風を使って速度をブーストしている。

 一向に彼我の距離が縮まらない追いかけっこを続けること数十秒して、ある部屋に辿り着き、彼は足を止めた。つられて足を止める。

 ぐるりと部屋の中を見渡す。見覚えのある絢爛華美な装備の男達が複数、種々様々な武器に関節を穿たれ、身動きを封じられて転がっていた。

 リーダーであるアルベリヒはやはり居ない。

 同様に、彼に同行していたというアンノウン、もといヴァベルという人物の人影も無い。自我崩壊で倒れたというスレイブの姿も同じ。

 ――そう思っていると、部屋の中央に闇が立ち上り、楕円を作った。

 その中から黒尽くめの人影が現れる。自分よりも少し身長が高いフード付きの黒コート。記憶に間違いがないなら、アンノウンの筈だ。カーソルもHPバーも表示されないから十中八九合っている。

 

「――また、視ていたのか?」

 

 突如現れたカーソルが表示されない存在に警戒心で一同が沸き立つ中、先頭にいた少年が問い掛ける。黒コートは無言で頷いた。

 

「そうか。なら今の『俺』の事は勿論、《ティターニア》達を拘束していた武器が消えたのは何故か理解してるんだな」

 

 核心を抱いている風な言葉に、また頷きが返される。

 何時もどこから監視してきていたのかと思っていたが、あの闇のドームを潜った先にある空間からモニターしていたようだ。だからキリトが一度ログアウト気味になった事を把握しているし《ティターニア》達の拘束が取れた理由も知っている。

 GM権限には逆らえないから退避していたのだろう。

 

「お、おい《ビーター》、そいつ、何でカーソルが表示されないんだ……?」

 

 あちらの認識を確認していると、そんな疑問の声が上がった。

 アンノウンについてよく知らない前衛アタッカーの青年は少し険しい面持ちでキリトを睨んでいる。少年は、その眼を真っ直ぐ見返し、言った。

 

「知らん」

 

 端的に、一言。

 青年の頬がひく、と引き攣った。

 

「知らんって……お前なぁ、そんな訳の分からないヤツと手を組んで大丈夫なのか。またアルベリヒみたいなヤツだったらどうするんだよ」

「少なくとも敵対行動さえ取らなければヴァベルも敵対はしない。あっちに殺す気があったら、今頃全員殺されてる。リーファとユイ、ユウキの三人がかりでもダメだったし」

「な……」

 

 挙げられる名前に絶句する青年。視線が自分に向けられ、事の真偽を問うてきた。あの時の敗北感と無力感を思い出し、思わず顔を顰める。それだけで青年も本当なのだと理解したようで目を剥いた。

 

「だ、だったら尚更危ないだろ!」

「敵だったらな。今は一応味方だ、事実リーファとアスナを助け出すまでの道中、一緒にホロウを倒してくれた。その点からある程度信用してもいいと俺は思う――――というか、今はそんな事を話してる場合じゃない」

「そ、そんな事って……」

 

 心外だとばかりに顔を顰める青年に、少年は苦笑を浮かべた。

 

「『そんな事』だよ。今、俺達がするべき事は何だ?」

「それは……アイツを、捕まえる事」

「そうだ。その為に思考し、動く事が今やれる事。初対面だし、実際システムに照らせば異常だからな、アルベリヒの件もあるから警戒するのは分かる。でも、ヤツを野放しにすればするほどこの世界はより崩壊していくし、またプレイヤーが捕らえられ実験が行われるだろう。それを阻むためには一刻も早く捕らえる必要がある。その為にも使える手段、方法は全て取らなければならない――賽は、既に投げられた。ヴァベルを警戒して身の安全を保証しても、アルベリヒを捕らえない限りは仮初だ」

 

 ぐっ、と青年が詰まる。彼の言葉が反論の余地を残していない程に正鵠を射たものだったからだろう。察してはいたが自覚していなかった事に気付いたのだ、青年は。だからだから嫌味や皮肉も出ない。

 実際、『彼』が言ったようにアンノウン――ヴァベルは不可解で、異常な存在だ。カーソルが出ない動的存在というだけでSAOの常識を覆している。その上、プレイヤーは勿論、NPCにも不可能だろう転移門に一切関係無い空間への瞬間転移。極めつけにSAOトップに食い込む片手剣使いである自分を、他数人がかりでも下す実力。警戒しない筈が無かった。

 だから誰も彼を責めないし、止めなかった。青年の懸念や警戒は至極当然のもの。あれには自分も反感や苛立ちは一切抱いていない。だって自分もかなり警戒心を抱いているのだから。思い返せば力になるような場面も幾度かあったが、彼を一撃で気絶させた一件はかなり響いている。擁護しているのが襲われた彼でなかったら剣を交えた事で危険性をよく理解しているだろう自分が懸念を最初に口にしていた。

 ――それは、究極的には『己の身の安全の保証』を求めての行為。

 敵がヴァベルだけだったなら、あるいは青年の言葉を、自分も支持したかもしれない。それくらいヴァベルに肩入れするメリットが無かったからだ。最大級の警戒態勢を取っても突破される可能性が高い相手を内側に入れるなんてリスクが高過ぎる。

 しかし、今はアルベリヒが野放しになってしまっている。GM権限を用いて《攻略組》を攫い、ホロウを何百体と量産するという秩序を壊す勢いの行為を平気で実行し、更には人の記憶、感情を改竄するという悪魔の所業に手を出す人間性だ。そのままにしては絶対ならないのは痛いくらいよく分かっている。被検者になったから人一倍に。

 彼は再び逃げたアルベリヒを捕らえる為に、ヴァベルの助力が必要だと言う。【不死属性】を突破出来るかは不明だが、その跳び抜けた能力、また異能は、自分達の誰も有していないユニークな代物。確実性を期すなら協力してもらう方が良い。幸いヴァベルも協力的な姿勢を見せている。

 

「……まぁ、そうだね。今は何よりもアルベリヒを捕らえるべきだよ」

 

 そう賛同を示せば、青年がぎょっとした目で見て来る。気付けば結構な人数が同じ表情。違うと言えばアスナやリーファ、シノンといった、アルベリヒの仕打ちを記憶に刻み付けている人達。

 

「本気かよっ?」

「本気だよ。そりゃあボクだってさ、アンノウン……もといヴァベルの事は凄く受け容れ難いよ」

「……ならどうして」

「ハッキリ言ってアルベリヒの方が危険だからだね。皆はどうか知らないけど、ボクは実際に感情と記憶を改竄されて、キリトに嗾けられる寸前までいった、アルベリヒの操り人形にされかけたんだ」

 

 青年の心境にはとても共感出来るので非常に認め難くはあるのだが、危険度で言えば確実にアルベリヒがダントツトップなのだ。人の記憶を、感情を――心を改竄するなんて、それだけ倫理に反した行いなのだ。禁忌へ容易に手を伸ばす輩なのだ。

 今思い出すだけでも背筋がゾッとする。

 彼に想いを告げていなかったら、それだけ強い意思が無かったら――ボクはきっと、魔の手を振り払えず、彼に襲い掛かり、そして刃に倒れただろう。彼の心に決して癒えない傷を刻み付けて。

 

「それに引き換え、ヴァベルはまだ協力的だから。味方になりそうな人とまるっきり敵の人、どっちを警戒するかと言われたら、大抵後者を警戒するでしょ?」

「……そうだな……」

 

 ヴァベルとアルベリヒの、自分達にとっての立場を分かりやすく言い表せば、悩む必要が無い事に青年も気付いたらしかった。やや納得がいっていない顔ではあるが、少なくとも反論が無くなっただけでも良しとする。

 少年を見れば、無音で唇が動かされた――『あ、り、が、と、う』。

 一瞬頬が緩みかけるが、気を引き締める事で制止する。人目を集めているところでだらしない顔なんてキリト関係じゃなくても見られたくない。

 

「――《ビーター》……その、突っかかって、悪かった」

 

 ――そう考えていると、さっきの青年がキリトに対し、謝罪の言葉を口にした。軽く、また短いが、頭を下げてまでいた。

 

「……何だよその顔」

 

 頭を上げた青年が不服そうに言う。少年は信じられないとばかりに瞠目し、青年を凝視していた。

 

「いや……まさか、馴染みの面子以外の人が『俺』に謝るとは思わなくて。どういう魂胆だ?」

「素直に謝ってそれかよ、酷いな?!」

「ボス戦で助けても逆ギレしてきた面子の一人だぞ、おまえ……」

「…………やっぱ何でもない」

 

 居心地悪そうにふい、と顔を逸らす青年。同じようにばつの悪そうな表情の者が全体の半分ほど占めている。残り半分は怒り半分理解半分といった感じなので微妙な面持ちだ。

 リーファとユイに関しては割愛。

 

「――ん?」

 

 部屋が微妙な沈黙で包まれた時、ふとこちらを向いていたキリトが背後を振り返った。そちらには腕を組んで沈黙を保つヴァベルがいる。

 彼の視線は、その更に奥――反対側にある部屋の出入り口に向けられていた。

 

「プレイヤー反応。オレンジが二人、この部屋に直進して来ます」

 

 どうしたのか、と問おうとした時、制する様にユイがそう告げた。オレンジが二人と聞いて迷わず腰の黒剣を抜剣する。皆も同じ様に抜剣。ユイとヴァベルは黒と白の片刃片手剣を、キリトは何時もの二刀を手にしている。

 素早く、整然とした動きで陣形を組む。ボス部屋に比べるとかなり狭いが七十七層の迷宮区攻略の時、限定された空間での隊列編成は幾度も繰り返したから慣れたものだ。ヒースクリフを先頭にして、右にキリトとヴァベル、左に自分とユイが並ぶ。その後ろにずらりと後続のパーティーが並んだ。

 ――数秒後、うぃーんと気の抜ける音と共に扉がスライド。

 開き始めると共に飛び入って来る、二つの影。大きな黒と、小さな黒。

 

「Wow?! 待ち構えてたか!」

 

 大きな黒が抑揚のある声で驚きを顕わにした。

 

「その声――――お前はッ!」

 

 その声には覚えがあった。覚えしかなかった。かつて第五層にて取り逃して以降会話は無かったが、その声を幾度かは耳にした。

 ――キリトへの想いを自覚するよりも前に、殺意を持って剣を振るったただ一人の相手。

 レッドギルド《笑う棺桶》の首領。《アインクラッド》に於ける真の意味での最悪のプレイヤー――

 

「PoH――ッ!!!」

 

 ぎりっ、と奥歯を食い縛る。犬歯を剥き出しに威嚇するような呼び声に、駆ける黒ポンチョの男が顔を上げた。互いの視線が交錯する。

 

「Ah……?」

 

 訝しむような唸り。疾駆していた二つの黒が、ほぼ同期して足を止めた。

 

「おい、一応訊くがお前ェら、ホロウじゃねェのか?」

「生憎とまだ死んでないよ」

 

 こっちを見て問い掛けて来たので、ヒースクリフ達に代わって答える。かなり敵意をぶつけている割にはあまり好戦的な素振りを見せないのがやや引っ掛かるが、どうせそれもフリだろうと流す。

 

「オリジナル……? お前、何で此処に……」

 

 ――一緒に入って来た小さな黒。

 それはサチ達を裏切ったというホロウのキリトだった。瞳に光が無いからすぐ分かる、鎧を着ていない黒コート姿で二刀を手にしていないのが決め手だ。オリジナルは鎧を纏っていて、スレイブは黒の両手剣を装備しているからだ。

 

「それはこっちのセリフだな、ホロウの俺。お前何でサチ達を嵌めた、何故PoHと行動を共にしている」

 

 キツイ口調で問い質すキリト。《オリムライチカ》としての意識とは言え、それでも殆ど今と変わりない彼は、スレイブと同じ様に親しい者を傷付ける事を自ら禁じている。だから余計疑問を抱いているようだった。剰えPoHと行動を共にしている事が余計に敵意を抱かせているようだ。

 だが、二人のやり取りは、また別の所で疑問を浮上させる事になった。

 

「は? オイ待て、オリジナルって……え、じゃあ俺と一緒にいたお前ェは、実はホロウだったってのか?」

 

 何とPoHも一緒に居たキリトの事を把握していなかったのだ。これには思わず隣に立つ二刀の少女を顔を見合わせてしまう。

 

「ああ。あっちがオリジナルの《Kirito》、俺はAIだ」

「……マジかよ。AIって……えェ、お前ェがか……? まったく分からなかったぞ……」

 

 武器を持っていない左手でポンチョのフードに隠された顔を覆うPoH。かなり前からキリトの事を知っていたから余計分からなかったのだ。彼はホロウと言ってもオリジナルの記憶、精神の何から何まで全てを読み取られ、コピーされた存在だから。むしろ昔を知っている人ほど気付かないに違いない。

 

「……何か情報が錯綜してるせいで余計ややこしい事になってるな。どうにも殺意や敵意を感じられないし……PoHとホロウの俺は何を目的に動いてるんだ? こっちも忙しいから戦わなくて良いならそれに越した事は無いんだが」

「そりゃこっちも同じだぜ。ホロウを無制限に増やしてるヤツ、多分GM権限持ちだと思うンだが、そいつを探してンだよ」

「なに?」

 

 驚いた事に、PoHとホロウキリトの目的はGM権限持ち、つまりアルベリヒだったらしい。彼は分かるが何故PoHが同じ目的を持っているのか疑問が絶えない。

 

「……どうも互いに同じ目的らしいな」

「あ? なんだ、《攻略組》の方も同じなのかよ」

「ああ。ついさっきまでほぼ全員がアルベリヒっていうGM権限持ちのヤツに囚われててな、諸々あって逃げられたから再度捕まえに行こうと意見が固まったところだ」

「ほー……なるほど、そりゃ好都合。利害の一致って訳だ」

 

 フードの奥からニヤリと獰猛な笑みを覗かせるPoHは、それで、と言葉を繋げる。

 

「ンで、ソイツの居場所は分かってンのか?」

 

 現実的な問い。PoHのそれに答えたのは、隣で険しい面持ちをしているユイだった。

 

「管理区の地下最奥部です。今しがたスタッフNPCとしての権限で最奥部へのアクセス権行使を確認しました」

「Wow! そりゃますます都合が良いぜ! 俺達の目的地もそこなンだよ」

「……ん? アルベリヒが目的なんじゃないのか?」

「どっちもだな。GM権限持ちをのさばらしてたら俺にとっても都合が悪ィからな。ただ本命はあくまで最奥部の方だ」

 

 どうやら二人は目的が二つあったようだ。PoHはあくまでGM権限持ちの排除を二の次にしているようだが、一体最奥部に何の用があるというのだろうか。

 勘でしかないが、それがホロウキリトの動きの理由な気がする。

 

「――――そういう訳で、だ。ここは一つ、俺らとお前ェらで共闘といかねェか?」

 

 ――そこで、PoHが爆弾発言をした。

 はぁっ?! と一斉に驚愕の声が上がる。ユイなんか特に大きな声を発していた。彼女にとってPoHは致命的に相性が悪いらしい。仲間だ。

 

「莫迦言うなよ?! 誰がレッドギルドの首領なんかを信用出来るか?!」

「そうだそうだ! どうせ後ろからぐさっとやるつもりなんだろ!」

 

 次々と上がる非難の声。非難囂々とはこの事か。ヴァベルの時とは違って、今度はさっきの青年以外にも声を大にして反対の意を示していた。

 明らかな拒絶の嵐に苦笑を浮かべ、肩を竦めるPoH。ホロウキリトはばつの悪そうな顔をして、視線を彷徨わせていた。

 

「HA、俺も随分と嫌われたモンだぜ……ところで、キリト。お前ェはどう考えてンだ? さっきから無言だが」

 

 埒が明かないと思ったのか、腕を組み無言の少年にPoHが問い掛ける。それを契機に非難の嵐が一時的に鎮まった。

 部屋が、再び静寂になる。

 

「――呉越同舟。道を違え、相争う仲でも、時に同じ船に乗る事を良しとする言葉。きっと今がその時なんだろうと思っている」

 

 沈黙を切り裂く、朗々とした声が響いた。

 

「PoHはれっきとした悪人。それは事実だ――だが、莫迦じゃない。考えなしじゃないんだ。もしそうだったら俺は低層域の頃から暗躍するコイツの尻尾を掴む事も、殺す事にも、然程時間を掛けなかった」

 

 それは、かつての彼には無かった己への自負、自信に基づく推論だった。

 自身を残滓、エコーと言っていたが、違う。彼もまた前に向けて進み、成長している。義姉による粛正を受けた記憶と経験があり、それに影響されていながら、粛正を受けなかった場合である彼は、その利他主義自己犠牲の精神が徐々に修正されていっている。そうでなければ己への自信を根拠とした言葉は出て来ない。

 ――きっと、目覚めは程近い。

 己を残滓と称した『彼』が消え、己の憎悪に打ち勝った彼が戻って来る時は、すぐそこに迫っている。『彼』の言葉は真実だったのだ。

 

「そして、タガの外れた殺人快楽者を集め、そのトップになる事も無かっただろう。人心を掌握し、思いのままに操るというのは難しいからな」

 

 《ビーター》としてこれまで情報統制と印象操作をし続けて来た少年が語るだけで重みと説得力が感じられた。高い知性と巧みな話術が無ければ人を惹き付けるカリスマは発せない。ヒースクリフやディアベル、彼らとは正反対の《悪》のカリスマを持つPoHは正にそれ。

 言外に彼は、あのPoHが考えなしにそんな事は口にしないと言っている。何かしら根拠があって言っている。ダメ元では無く、こちらが受けざるを得ないカードを用意しているに違いないと確信を抱いている。

 ――ふ、とPoHが笑った。

 不敵な、それでいて少し柔らかく、喜色を感じさせる喜悦が混じらない笑み。

 そんな風に笑えるのか、と少し意外に思った。そんな心をお前も持っているのか、という意味で。

 嘲笑。悪辣。陰謀。外道。そんな印象しか無くて、性根から腐った人間の笑みなんてアルベリヒのようにどれも穢れ切ったものだと思っていたが――なかなか、どうして。この男も、マトモな部分を心に残しているではないか。

 

「だから話せ、何を考え、どうしてその目的の下に動いているのか、ホロウの俺の事も含めて何もかも。でないと俺以外が納得せん――お前もGM権限を相手にするなら一度は下したヤツを味方に引き入れたいだろう?」

 

 言外に、GM権限を確実に倒す方法を自分は持っているんだぞ、と交渉カードをちらつかせながらの言葉。提案ではなく、要求でも無く、半ば脅迫染みたそれはPoHが言った『共闘』を受ける為の条件。何を考えているか全て話さなければ自分以外が納得せず、連鎖的に自分も協力できないぞと脅しているのだ。

 いやらしいのは、絶対的な権限であるGM権限を一度は下しているという事。後ろにいる自分達が囚われていた事や、現在様々な武器で串刺しになっている男達を見れば信憑性はある。剣山のように刺さっている武器はヴァベルのものだが、最初に捕えたのはキリトだし、PoHはヴァベル、ユイ、シノンが同じ武器を使える事を知らない筈だ。それをホロウキリトが漏らすとも思えない。だからその言葉をPoHはほぼ間違いなく信じる。

 ――何より、キリトとPoHは、互いに互いの思考を読める。

 先手と後手を交代しながら、この世界で幾度と無く水面下での激戦を繰り広げ、暗躍の限りを尽くした二人組。裏側での活動について二人は師弟の間柄と言えなくも無く、PoHの方が速い段階で気付いていた以上はその積み重ねが続いていた。思考の読み合いも最初期に較べて格段に精度を増している。そうでなければキリトの、ある意味信頼していると言えるPoHの評価は決して出ない。

 それは逆も同じ。PoHもまた、キリトの事をあらゆる意味で知っていて、その上で高く評価している。それは未だに高い事が僅かな言動や態度からも窺える。

 つまりPoHは察している筈だ。《ビーター》として戦って来た少年がGM権限持ちを敵と認めている状況で、共闘出来そうな相手を騙すような嘘は吐かないと。時にハッタリは必要だ。しかしGM権限持ちを倒せるかは最終的に絶対問われる内容、これに嘘を吐くメリットよりもデメリットの方が大きすぎる。それを自分が理解しているのだ、PoHであれば当然理解している。

 ――果たして、黒ポンチョの男は喉で笑った後、『いいぜ』と軽く了承の意を返し、反対していた者達の度肝を抜いた。

 

 






 はい、如何だったでしょうか。

 ――一度人格が分裂したなら、そこから更に分裂してもおかしくないと思うんや(暴論)

 だからという訳じゃ無いけど、今話のキリトは『リーファに粛正を喰らう前の精神状態のキリト』。《オリムライチカ》として生き、未来を諦め、死を望みすらした《ビーター》としてのキリトです。

 これの詳細解説は下記参照。

 元々三つに分裂していた人格。王、白、そして獣。

 王はこれまで、無自覚の内に憎悪を抱き、復讐心を滾らせていた。それを第一の目的にしていた。

 しかし今の王は《桐ヶ谷和人》としての意識。復讐心や憎しみを二の次にして、今は己を想う人達と生きる事を最優先。

 そんな自分の憎悪(獣)に打ち克った前話までの人格を、今話キリトは『総体』と言ってる。この総体に対し、今話のキリトは『《オリムライチカ》としての意識の残滓』。オリムライチカとしてではなく、桐ヶ谷和人として生きる事を決意したため不必要になったモノ。捨てられたモノ。何れ消える定めのモノ、故に残滓であり、亡霊。

 この世界から生還した時にこの世界での己全てを亡霊にする決意を固めていた事、また織斑一夏として《獣》が戦う際に己を『桐ヶ谷和人=リーファ達と生きる事を望む者』と定義づけた事によって連鎖的に生じた遺産。

 少しでも『織斑としての自分』に立ち戻り『復讐の道』を進む事が無いよう、人格統合で弾き出されたモノ。

 須郷の研究によりヒトを構成するモノとして区分けされた『感情』『記憶』『認識』。これら三つを総じて『意識』。『心』、『魂』とも。

 記憶はシロが制限していたのでともかく、《獣》は感情だけが王との差異だったが。コレは認識が差異である。

 要素にすると以下の通り。
 メイン意識(要素)+サブ意識(要素)

 粛正前:王=織斑(感+記+認)+桐ヶ谷(感+記+認)
     白
     獣

 粛正後:王=桐ヶ谷(感+記+認)+織斑(感+記+認)
     白
     獣

 超克後:王=桐ヶ谷(感+記+認)+織斑(感+記)
       織斑(認識)

 織斑一夏としての『主体的な意識・認識』(感情を浮かべる軸・根幹)を省いた事で生じた第二の人格。それが今話のキリトの人格。これまでの《ビーター》としての意識は織斑一夏としてのものだったため、その認識がゴッソリ捨てられた。それによって生じた人格である。

 ただユウキ達の告白の記憶はあるため、『生き方を否定され、本体にも不要と捨てられたけど、『告白』=認める=『自分』の生を望まれていると考え、喜んでいる』状態。だから割かし饒舌だし間(……)を空けない。絶望してる状態で一気に幸福な記憶が流れ込んでるので内心有頂天だったりしたりしなかったり。気分の浮き沈みが割かしある。

 これでも割と機嫌が良いんやで。切羽詰まってる時に談笑してる時点で、かなり上機嫌なんや……

 ――尚、この人格はすぐ消滅する予定です!(爆)

 人格統合で王が眠ってる間にのみ活動出来る人格だからね、是非もないネ! ユウキもそれを察してるしネ!


 ――須郷が脱走した事について。

 装備されている武器は、死ねばその場にドロップでも、ログアウト(ドロップ判定皆無)ではアバターと連動して消滅すると思うんです、じゃないと服とか……なのでキリトの槍は自分の憎悪と戦いに行くべくアバターが消えると同時に消滅し、GMバリア貫通が出来ないヴァベルではアルベリヒを止められなかった。氷はカンストステで力尽く。

 PoHサンは自分が認めた人間と再会して、腹の探り合いをしてるため、機嫌がいいです。

 ――何故アルベリヒが逃げたかの原因について触れた時、キリトが自分の憎悪を二の次にした知ったら、PoHは大歓喜。

 ……どこまで情報開示したら違和感が少ないか、悩む悩む(むむ)

 今後も本作をよろしくお願い致します。

 では!


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