インフィニット・オンライン ~孤高の剣士~   作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス

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 どうも、おはこんばんにちは、黒ヶ谷です。

 視点:アルゴ

 字数:約八千。

 ではどうぞ。




番外3 ~A lemnant of the Death Game~

 

 

 小さな子供が、夜の森を駆けている。

 すこし力を入れれば()()れてしまいそうな痩躯の少年。簡素な片手直剣を右手に持ち、替えの剣を左肩から出るよう斜めに吊るした剣士は、人気のない森の中で単身狩りを続けていた。

 その森に到達し、強力な片手剣を手に入れるクエストのターゲットモンスターを倒してから、十五分が経過している。その間に十匹近くの《リトルネペント》が屠られていた。

 目的のモンスターは捕食用の口の上に、大きな花を咲かせている《花付き》と通称された個体。非常に出現確率が低いので通常個体を乱獲している彼は、その傍ら、モンスターの性能検証を同時進行させていた。

 ネペントの攻撃は大別して三種類。先端が短剣状になったツタによる切り払い、突き、口からの腐食液噴射だ。攻撃軌道に幾らかパターンがあるとは言え凡そがそれである。闇雲に突進するだけだった青イノシシに較べれば遥かに多彩。しかし、ソードスキルを使うコボルドやゴブリン、三層から登場するエルフなどの人型Mobに較べれば、攻略難易度そのものは低い方に入る。

 なにより動植物系Mobはボスでもない限り能力はかなり攻撃面に傾いており、概して防御が弱い。

 システムに頼りきりでないプレイヤー――――つまり、独自の《技術》を有している者からすれば、下手な人型Mobより戦い易い部類と言えるだろう。

 しかし――その知識は、あくまで《ベータテスト時代》のものである。

 往々にしてベータテストより煩雑なパターンを組んだり、ドロップ率の下方修正を掛けられるのが正式サービスの変更点。デスゲームになったとは言え《ソードアート・オンライン》も元はMMORPGの一種だ。ベータテスターだからこそ陥る罠があってもおかしくない。

 それを、彼は幼くして悟っていたのだろう。

 あるいは、誰よりも危惧していたのか。

 自分が知る限り、《ソードアート・オンライン》に居たプレイヤーの中で最も《死》を理解していたのは、キリトとPoHの二人だ。あの二人だけは最初から《人の命》を念頭に置いて動いていたように思う。

 これはゲームである。だが命を懸けている。遊びでは、決してない。

 通常のスタイルを取っていれば死に至る。楽観的に構えていても、死に絡め取られる。警戒を強く持ち、人に対する不信を抱きながらも、共通の《敵》を見据えて行動する事を、彼らは心掛けていたのだ。

 キリトにとっての《敵》は《死》だ。それを齎すのであれば、Mobだろうがトラップだろうが――人であろうが、容赦はない。故にあらゆるサイアクを想定する。警戒する。油断は、しない。

 ――デスゲーム初日の夜で、そこまで至った者は、彼だけだったに違いない。

 多くの人間は絶望に暮れた。悲嘆に喚き、苦悶に暴れ、絶望を叫び、助けを求めていた。それに囚われる事なく行動出来たのは殆どがベータテスターだ。しかしそれは『前知識』があったから出来た事。無知でなかったから踏み出せた。

 

 ()(ねん)――未知の前には、無力に過ぎる。

 

 未知を恐れるが故に人は恐怖した。

 自分もその一人。情報屋を営む事を決意した最大の理由は、あらゆる情報を得て、その恐怖心を少しでも紛らわせたかったからだ。

 ……故に。

 ()は、あの少年に敬意と尊敬の念を抱いている。その気持ちは二年以上を経た今も変わっていない。

 ――だが、疑問はあった。

 自分が彼と合流したのは、オープニングセレモニーから実に四時間が経過した夜間帯。その時には既に【黒の剣士】と《ビーター》の表裏一体の二つ名で呼ばれる片鱗を得ていた。()()()()戦う覚悟を固めていたのだ。

 それは、不自然だ。

 あの少年はどこまでも他人本位な人間だ。故に、彼の抱く想いは、そのまま対象となる人に抱くものと等量となる。逆に言えば()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 この時点で少年が関係を築いているのは、後にカタナ使いとして名を馳せる《クライン》のみ。

 仲間を置いていけないと言った青年に対し、少年は惜しみながらも別れを告げ、傍から見れば《利己的なベータテスター》としての道を進んでいるが、その傍らで彼はモンスターやマップの情報をメモに(したた)め、青年へとフレンドメッセージで送付している。つまり『青年を置いていった』という罪悪感に対する贖罪は既に為されているのだ。

 他人の為に命を賭して必要悪を名乗り、希望を背負う剣士になる覚悟を抱くには、あまりに足りない。

 彼が命を懸ける時、同時に誰かの命を背負っているという事なのだから――

 

 *

 

 黒が駆け、青の線が迸った。

 音と光を置き去りにした一度の剣閃。遅れて、ウツボ部分と太い茎の接合部分――弱点から撃音が起き、上下に接合部が離れ、ウツボ部分が丸ごと宙に飛ぶ。

 その一撃で緑一色だったゲージ全体が真っ赤に染まり、右側から減少を開始。

 ――SAOのHPゲージは、一撃のダメージ量が莫大だと全損までに数秒の時間を有する。

 無論、その間は一応『HPは残っている』判定を受けるので、対象のMobは動くし、プレイヤーもダメージを超える量の回復――具体的には上級(ハイ)回復薬(ポーション)(ヒー)(ルク)(リス)(タル)などの使用――を瞬時に行えば死亡せずに済む。

 つまり今、一撃で全損まで体力を削られた《リトルネペント》はまだ()()()()()

 序盤だと中々多くの体力を持つMobがおらず、大抵は一秒で全損するので、三秒以上減少に時間を費やす個体は雑魚では稀だ。だからこのルールを知っていないプレイヤーは、気を抜いた瞬間倒したと思ったMobから手痛い反撃を貰ったという話も、最初期は少なからず存在した。

 そして、そのルールを見つけたのは、彼である。

 ――二本のツタが、左、右と順に繰り出される。

 ウネウネとうねりを付けながら振るわれる鞭の如しそれを見切るのはかなりの経験を要するが、彼は初撃を後退、次撃を屈んで躱した。

 直後、初撃で振り切られたツタが、鋭く突き込まれた。

 

『――ッ?!』

 

 ヒュカッ、と空気を鋭く切る音と共に突き出されたツタ。瞠目しながらも、後に全プレイヤー最大の反応速度を持つ者に与えられる《二刀流》を手にする事を裏付けるかのように、寸でのところで頭を横に逸らして躱した。

 後先を考えていない、全力の回避行動。

 ぐらりと体幹が揺らぐ。顔を顰めた少年が左手を突いて、まるで曲芸のように上下逆さまに横回転し、足を地面に付けて態勢を整える。

 改めて剣を構え直した少年の眼前には、食人植物だった青の欠片が光となり、夜の空へ散る光景が広がっていた。

 そこで軽やかなファンファーレが鳴り、金色のライトエフェクトが少年の身を包む。同時に画面――少年の頭上――に表示される数値が《3》へと増加した。今の個体を最後にレベルアップに必要な経験値量を突破したのだ。

 視界端に映るリザルトと、入手したレベルアップボーナスポイントを手早く振り分けた後、またテキストファイルを開いて何事かを呟き始めた。

 

『二度の振り払いから、突きの連続攻撃。恐らく瀕死状態で追加……ベータ時代には無かった筈……』

 

 他にもあるか調べないと、と締め括って彼はファイルをセーブ、指を振って纏めてメニューを閉じた。

 

 ――不意に、パンパン、という乾いたサウンドが連続して古森に響いた。

 

 少年が警戒を露わに剣の柄を握り直しつつ、ゆっくりと音の発信源である背後へと振り向く。

 そこに居たのは、《ホルンカ》の西の森には出現する筈のない人型モンスター――では無く、プレイヤーだった。

 見た目は平凡の一言。背丈と顔つき、雰囲気から、恐らく高校生になるかならないかくらいだろう。防具はホルンカの村で売っていると記憶している軽量な革鎧と円形盾(バックラー)。武器は彼と同じ初期装備のスモールソード。とは言え青年は剣を腰の鞘に納めており、空の両手を、体の前で打ち合わせていた。

 つまり、さっきのパンパンというサウンドは、その青年が少年のレベルアップに対して拍手した音だったのだ。

 VRMMOとして一千人のベータテスターがこぞって冒険に繰り出し、狩りに精を出していた頃、パーティーメンバーであろうとなかろうとに関わらず、近場の人間がレベルアップすれば、軽く声を掛けるなり、拍手をするなりが挨拶であり、称賛となっていた。青年はそれに則ってしただけだったのだ。

 ただ――デスゲームである状況と、人気のない森、互いにソロという幾つもの条件が悪く、少年に警戒される事になっているが。

 コメント欄で、よく驚かなかったな、という趣旨のものが幾つも流れる。

 キー坊はスキル無しでカンストハイディング見抜けるから、初期時点デ、と打っておいた。

 

『え、えーっと……その、レベルアップ、おめでとう。随分早いね』

 

 少年の警戒心で居心地が悪くなったか、やや歯切れの悪い出だしで、青年はそう言葉を発した。

 

『……ありがとう』

 

 やや間を置いて、警戒の為に構えていた剣を下ろし、少年が応じた。

 すると真面目そう、という第一印象を与える顔立ちの青年は、ほっとしたように笑みを浮かべ、右手の指を右目の辺りにもっていった。それからすぐにバツが悪そうに手を下ろす。この青年、恐らく現実世界で眼鏡を掛けていて、気を取り直す時のクセでついやってしまったのだろうな、と察した。

 

『あと、早い点に関しては、そっちも同じだと思う。誰かがこの森まで来るのにもう二、三時間は掛かると思ってた』

『あはは、僕も一番乗りだと思ってた。ここって道が分かりにくいしね』

 

 ――その台詞から分かるように。

 いや、デスゲーム開始直後に高難易度の片手剣使いには必須となるクエストの目的地に来ている時点で、この青年は少年と同じように元ベータテスターである事が分かる。ホルンカの村の位置、ブロンズソードを買っていない理由、そしてリトルネペントの大量ポップ地帯を知っていたのだ。

 世界初のVRMMOゲームたる《ソードアート・オンライン》の正式サービスが一万人のプレイヤーを集めて開始された二〇二二年十一月七日よりおよそ三ヵ月前――八月頭から九月末の約二ヵ月間に掛けて、わずか千人を抽選で公募し、ゲームの稼働試験《オープン・ベータテスト》が実施された。数十万の申し込みが一瞬で殺到したそのテストに自分や少年、青年らを含めた一千人は、学校が夏季休暇に入った事をいいことに、朝から晩まで――正確には昼から早朝まで――ダイブを続け、まだ死の檻ではなかった浮遊城を駆けまわり、剣を振り回し――そして死んだ。幾度となく、何度も、何度も。

 MMOは、そもそもあらゆる事が未知の領域。故に無限回に及ぶトライアンドエラーが攻略の大前提にある。

 その前提を崩す《ゲーム内での死=現実での死》というペナルティを課された事で、多くのゲーマーは第一層が攻略されるまでの一ヵ月間、ただ無気力に、慢性的に、(えん)(せい)的に、外部からの救出を待ち続けた。

 そんな中でスタートダッシュを決めた人間は、大きく三種類に大別される。

 ひとつ。キリトのように、あらゆるサイアクを想定し、自己強化を重要視した者。これには《(アン)(チク)(リミ)(ナル)コード》の永続に確信が持てない事、必ず生まれるプレイヤー間の不和や不信を忌避した事も含まれるだろう。特に彼の場合は《織斑一夏》の風評により、対人関係での亀裂は免れなかった。あらゆる意味で『先を見据えた者達』であると言える。いちおうヒースクリフもここに該当するだろう。

 ふたつ。ディアベルのように、デスゲームからの生還を第一義として動いた者。熱血、勇敢と言える者達。あるいは、強さを求めた者達。後に大ギルドの指導者になった青年騎士に追従していた者達の多くがここに該当していた。

 みっつ。自分やユウキ達のように、死を恐れ、先の事よりも『今』を見て動いていた者達。ここには、単身でも生きる覚悟をした者、人を率いる決断を下した者に追従し、庇護された全員が該当する。直接戦わなかった職人プレイヤーもだ。

 これらから分かるように、デスゲームに於いては《安全》と《解放》は二律背反なのだ。スタート地点が安全エリアであればそこに留まる事で命の危険は無い。だが、危険を冒して前に進まなければ、状況からの解放もあり得ない。

 そう考えれば、《解放》を目的に最初から動いていたディアベルたちは、とても勇敢なのだと思い知らされる。

 キリトと、()達は、《安全》を取っていたからだ。それが他者のものか、自己のものかは、また別である。

 ――ともあれ、街から飛び出た者達は、得てして何らかの『理由』を持っていた。

 特に恐れていた事は――それが、自覚していようとなかろうとに関わらず――同じプレイヤーとの敵対ではないかと思う。少なくもベータ時代から《情報》を売り買いし、時に恨まれる事もあった()はまず人を恐れた。

 フィクションとしてのデスゲーム物に共通するセオリーの一つとして、プレイヤーの敵はルールや罠、モンスターだけでなく、同じ人も存在する。人対人の戦いが起きなかった物語を、自分は知らない。

 SAOは、街の外は《コード圏外》――つまり、プレイヤーキルは原則可能だった。武器で脅してアイテムを奪い取るくらいの事は、現実でも強盗が起きるくらいだ、ただの一人も出て来ないとは絶対言えなかった。事実人を騙し殺す者、人を率い殺す者達は第二層から――暗躍を含めれば第一層の時点で――存在したのだから。

 敵になる可能性のある誰かが、己より圧倒的に高いステータスを備えているという状況を想像しただけで、リアルな危惧と恐怖が総身を襲ったものである。

 以上の理由から――《始まりの街》に留まり、安全と引き換えに己の強化を放棄する選択肢を、およそゲーマーと言える人間は取れなかった。何故なら、日常的にPKの横行を知っていたからだ。

 そしてレベルアップを目指すなら、ぼんやり立ち止まっている時間は無い。街周辺の比較的安全な草原フィールドは、同じく《動くと決めた者達》ですぐにいっぱいになってしまうと、少し考えれば分かる事。MMOに於けるモンスターポップはエリアごとに一定時間で何匹までと決められている事が多く、SAOもその例に漏れなかった。最初の獲物が狩り尽された後は次のポップを探して血眼になり、時として他人と奪い合いになる。MMOに於いてそれも日常茶飯事。意見の決裂が、PKへと発展していた。

 それを回避し、高効率のレベリングを図るのであれば《比較的安全》の先――《少し危険》なエリアを目指す必要がある。

 もちろん、初めてプレイする人間はそこには来れない。元ベータテスターであろうと二の足を踏む。

 その隙に突っ込み、利益を()(さら)い、まだ利用価値があるなら秘匿する者が多かった。《ビーター》の由来にはそんな多くのテスター達の非道が含まれている。

 少年は、結果的にはそれを()()()()したが、それは囚われてから一年後の事。この時点ではあらゆる情報を集め、情報屋()を介して人々に発信していた。

 ――だから、やっぱ卑怯モンや! という覚えのある鈍りのコメントの一つ下に、少年とオマエを一緒にするナ、と打っておいた。

 あれから半年も経つのに未だ怨み骨髄の男には呆れを抱くばかりである。

 

『えっと、君もやってるんだよね、《森の秘薬》クエ』

『ん』

 

 クエストのタイトルを見抜いた青年の言葉に少年は間髪入れず頷いた。そもそもその森に訪れるクエストは限られるので、主武装が《片手剣》ならほぼ一択である。

 頷きを見て、青年は再び見えない眼鏡の辺りに手をやりながら、にっと笑った。

 

『あれは片手剣使いの必須クエだからね。報酬の【アニールブレード】を貰っとけば、三層の迷宮区まで使える』

『……強化素材集めはちょっと面倒だけどね。プラス7からは二層の素材だし』

『ははっ、違いない』

 

 朗らかな声を出して笑った青年は、やがてそれを収め、一呼吸置いてから口を開いた。

 

『せっかくだからさ、クエ、協力してやらない?』

『……一人用クエを、二人で乱獲して《花付き》のポップ確率を上げる腹積もり?』

『うん。ノーマルのを狩れば狩るほど出現率が上がるからね、二人で協力した方が効率いいよ』

 

 青年の論は、実際その通りだった。ソロだと孤立しているモンスターを狙わないとリスクが高いが、二人居れば、敵も同時に二体まで相手にできる。目標を選ぶ時間を短縮出来るぶん、時間当たりで狩れる数は増える理屈だ。そして《花付き》が出る確率も上がる。

 なるほど、と頷いた少年は、次いで眉根を寄せた。ここに来て珍しく少年が躊躇いを見せたのだ。

 すると、青年が慌てたように首を振る。

 

『あっ、別にパーティーは組まなくていいよ。ここで先にやってたのは君だから、最初のキーアイテムは勿論譲る。ただ確率ブースト掛かったまま狩りを続ければ、きっとすぐに二匹目を出るだろうから、そこまで付き合ってもらえればなと……』

『別に持ち逃げを警戒した訳じゃないんだけど……でも、まぁ、個人的にパーティーは誰とも組みたくないから……それで……』

 

 

 ――持ち逃げって、MMOでそんなの出来るの?

 

 

 ふと、そんな疑問のコメントが投下された。VRMMOは《SAO事件》、ALOの責任者の人体実験の影響でプレイしている人は多くないから、多分知らないのだろう。

 ここは自分の出番だな、と張り切ってキーボードを打鍵する。

 

 

 ――従来のMMOだとドロップアイテムはドロップした人のものだケド、SAOの場合は、パーティーを組んだ場合に作られる一時的(テンポラリ)ストレージに入るから、原則的に持ち逃げ可能ダ。自分のストレージに移してすぐパーティー解散すればイイ話だからナ。

 

 

 そう打つと、なるほど、と理解を示したコメントが膨大に流れる。割と知らない人が多いのを鑑みるにやはりVRMMOへの忌避感は拭い切れないようだ。今回ALOのイメージアップに貢献していた【歌姫】の裏切りで更に深い傷跡を残すだろう。

 これでサービス終了になったらイヤだなぁと、あんな目に遭っていながら尚プレイを続ける自分自身に呆れていると、再度疑問のコメントが打たれた。

 

 

 ――このキリトっていうプレイヤーがパーティーを組みたくないって言ったのはなんで?

 

 ――キリトのリアルの風評考えれば分かるダロ?

 

 

 短く、それだけ返した。

 それを他所に、青年は自らを《コペル》と名乗り、少年と手を組んで、二匹固まっている《リトルネペント》目掛けてダッシュした。

 

 ――《コペル》という名に聞き覚えが無い時点で。

 

 ()は、この先の展開を察せてしまった。

 

 





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