インフィニット・オンライン ~孤高の剣士~ 作:黒ヶ谷・ユーリ・メリディエス
新年あけましておめでとうございます。
今年一年も本作をよろしくお願い致しますm(__)m
さて、新年最初の一話という事で、今話は導入です。
地味に最初期との齟齬も回収していくで……!
視点:和人
字数:約八千
ではどうぞ。
ふぅ、と息を吐き、座り込む。
腰を掛けると、その感覚がダイレクトに伝わってきた。その質感は極めて粗雑。それも当然の事で、たった今腰を下ろしたそれは、かつてはサクラメント市に聳え経つビルを構築していた建材だ。だが《亡国事変》と呼称された騒動を経て、今や見るも無残なコンクリートの残骸へと変貌している。
そんな場所で、俺は日夜救出・支援作戦に従事していた。
――《BIA》発足以降、日々のルーチンにそれが加わった。
《バイオテロ迎撃連盟》と直訳されるこの組織の特別顧問として在籍している俺は、同じ職名の七色などと異なり、主に実働部隊での出撃が多い。
『
ともあれ未だサクラメント市跡周辺でバイオハザードの傷跡が広まっている中、《BIA》が動かない道理は無く、民間人の救出・防衛の指令は下りている。アメリカ政府や日本を含む国交のある諸外国からの連名の要請だ。
それに人員を派遣するのは当然の事。
とは言え、それでミイラ取りがミイラになるようでは意味がない。ウィルスに感染しない対策を取って行動しなければならないが、ワクチンが完成していない今、無暗に人員を派遣することは得策ではないと判断された。
自前で無毒化した俺は派遣可能な人員だが、ワクチン研究の資料でもあるから下手に動く訳にもいかない。
そこで発案されたのが、遠隔電脳ダイブでの作戦行動。
全てのコアの意志から力を借りた瞬間に二次移行を果たし、第四の単一仕様能力《王理絶征》を発現した【黒椿】を使えば世界のどこにでも、いつでも遠隔電脳ダイブ出来る。コア・ネットワークを用いる関係上、世界中に散らばったコアが座標修正を行うため、距離に応じた携帯端末の電波レベルなどは実質存在しない。だからアバターの活動圏内にコアがある必要は無いからだ。
【森羅の守護者】が【無銘】や【黒椿】など、往々にして俺が持つコアの演算領域を使うのは、偏に暴走時の俺が打てる手を制限するためでしかなく、全てのコアを使って数多のVRMMOプレイヤーを呼び出す事だって不可能ではない。
そこに注目し、結成されたのが『SEOS』。
ホワイトハッカーチーム、電子戦などを表に押し出されたこの部隊は、実のところそこまで電子戦を考えられていない。むしろ遠隔フルダイブを用いた現実での活動が最終目標だ。セフィロト・プログラムのようにIS操縦者を暴走させるものが現れても、強制的に演算能力を奪い、逆に抑え込むアバターを出現させる――それが部隊結成の理由の一つ。これは俺と【森羅の守護者】の関係性から考え出された案だ。
もちろん、救出・支援活動の簡便化も目的の一つである。
十万を超えるNGO団体、すなわち政府を補う形の組織が多い理由の一つとして、物理的な距離の問題が少なくないと考えられている。『面倒くさい』、『外国での生活は……』と人を遠ざける最大の要因だ。生身で外国を訪れる関係で命の危険を憂慮されるのも要因の一つなのは間違いない。
それらを解決する方法として《ナーヴギア》発売当時から話題にはなっていた。元よりカメラを用いた名医による遠隔手術が医療業界のごく一部にあったくらいだ。フルダイブでリアルの機械を操り作業を行う草案は、実用レベルのAIを開発するよりよっぽど現実的だとして、初期の段階から存在していた。アミューズメント以外の分野で有用と考えられた一つなのだ。
しかし、現実的とは言え途方もない考えである事には違いなく、失敗を想定した企業はどこも足踏みしていた。《SAO事件》が始まってから終わるまでの二年間、現実側で動きが少なかったのはフルダイブ技術に対する否定的な意見の影響だけではなかったのだ。
当然ながら《茅場晶彦》がこの空気を望むわけがない。
茅場は仮想世界の発芽を担った。仮想世界は人によって構築・維持され、更なる広がりを見せる。如何なるものであれ、あらゆる技術を成長させるのは人であり、世界なのだ。そして技術の成長には、必ず現実での充足も必要である。
ならば次は現実世界だ――と、息巻いた茅場が提案したのが、IS技術との融合。
これは予想だが、【黒椿】に《ソードスキル・アシスト・システム》を導入した事や【森羅の守護者】を完成させた事は、その先駆けだったに違いない。
茅場晶彦は、人が夢想したモノを実現させていっているのだ。
ゲーム世界に入り込みたいという人の夢。すなわち、現実にはない幻想的な世界観と、剣技や魔法を用いた戦闘への欲求を、茅場は仮想世界というカタチで叶えた。
そしていま、機械の体を用いて活動するという現実世界を舞台にした夢を叶えた。
現実世界にはない戦闘。
仮想世界にはない福祉。
その両方を、茅場はフルダイブ技術を用いて現実のものとした。無人では動かないとされたISを動くようにしたのは業界での今年一番の躍進に違いない。
「本当に、凄い」
浮遊城創成を終えた後、今度はIS技術にも手を出し、更なる夢を実現させた事には敬意を抱く。
あの熱意はきっと、一度は夢破れたからに違いない。
浮遊城を夢想し。しかし、現実にそれは無いと知って、仮想世界を作り、そこに城を創成した。本人はそれで満足だと言っていたが、心の奥底では燻っている筈だ。正しい意味で自身の夢を叶えた訳ではないからだ。なんなら仮想世界すらもデスゲームという形で汚されている。
そこで、ふと思考が逸れる。
首を
――おそらくだが。
現実に浮遊城はないと知り、仮想世界に創成すると決意した茅場の分岐点は《IS》にあったのだろう。
拳大のコア一つで重厚な装甲を纏い宇宙にまで羽ばたけるその翼を知った時、この世界と”あの世界”の《茅場晶彦》は道を違えた。
――背後には、瓦礫の山がある。
けれど眼前は違う。ついさっき修復したばかりの巨大なビルが、まるで新品同様の綺麗さで佇んでいる。それどころかその奥の市街地、道路なども修復されている。
《製薬会社スペクトル》突入前に記録した【黒椿】のログから構造を解析し、原子操作能力と量子変換技術と用い、再構築したのだ。
ISコアはプログラム上の設計書を現実のものとして構築する量子変換技術が備わっている。
「……なぁ、茅場」
回線を開き、現在バックアップ担当だろう男に呼びかける。
間を置かず、なにかな、と落ち着いた声が返ってきた。
「あんた、何時からこの機能を考えてたんだ?」
『――最初からだよ』
端的な答え。
そこに含まれたものは、やはり常人のものではない。異常ではない。だが異質であると、直感が告げる何かがあった。
それは、雑誌インタビュー記事に応じていた頃の男から感じたものと、おそらく同じだった。
「そっか……最初から、か」
だからか、男の答えをアッサリと受け入れた。
この男ならあり得る。
そう思った。
『信じるのだね』
「ああ」
『何故、と聞いても?』
「昔、SAO発売に先駆けて、インタビューに何回か応じていただろう。あの時から何となく、奇妙な感覚を覚えてた。デスゲーム開始時に『これか』って思った、今までもそう思ってた。けど……今の答えを聞いて、考えが改まった。あんた全然夢を諦めてないな」
『――――ふっ』
俺の言葉に、茅場は笑った。
嘲笑ではない。
あの世界から何度も見た、バレたか、と言わんばかりの肯定の笑みだと顔を見なくても悟った。
『なるほど。あの頃から、君にはバレてしまっていたか』
「隠すのが上手いな。最近のあんたからは、SAO以前にあったその感覚をあまり感じなかったのに」
ソードスキル・アシスト・システムを導入する時とか、研究している時はかなり前のめりに打ち込んでいた記憶があるが、それ以外の時はそこまででなかった記憶がある。ずっと心の裡に秘めていたのだとすれば途轍もない精神力だ。
だが、茅場は、違うのだよと答える。
『隠していた訳ではない。ただ、私は《SAO事件》から表に出られなくなっただろう? 須郷君が起こした事とは言え、当時の上司だった私の監督不行き届きなのは事実。二百余名もの人命を失った責任があった。諦めたくはなかったが……』
「諦めざるを得なかった、か」
『ああ。君の【黒椿】に手を加えたりしていたのも、諦めきれなかったからだと今なら思うよ』
つまり、本当に諦めていなかっただけで、捨てていた訳ではなかったと。さっきの笑いは『諦めていなかった』事だけに対する肯定だったらしい。
逆に言えば。
「つまり、ISであればメテオみたいに、浮遊城を現実に出現させられると考えていたと」
『半分はそうだ。ISが発表された頃からの夢だったよ、無いなら創ればいいとね』
真実現実に無いから仮想世界に創った男が言うと説得力が違う。
「それでも半分か」
『ISでどこまでの質量を構築できるか知らなかったからね。武器防具は可能でも、流石に街、城レベルとなると……だから期待半分、諦め半分だったんだ。あの事変までは、だが』
意味深にそこで区切った事から、理由を悟った。
セフィロトが【白式】コア、ネオ・コアで超巨大メテオを一つ作った事から、現実での浮遊城創成も夢じゃないと考え始めた訳だ。
実際不可能ではないだろう。コアさえあれば、超巨大構造物の滞空とて実現可能なはずだ。
『束君と意見を交えていてね、いずれ宇宙に飛び立つ際の生活拠点としてアインクラッドを採用する草案もある。流石に人口比率的に元の城をサイズアップさせなければならないから実現するのはまだまだ先だろうが、彼女や和人君と協力すれば、不可能ではないと私は考えているよ。近々宇宙研究を進めている各国機関とも協議するつもりだ』
やや熱の入った口調で男が語る。
本気だと悟るにはそれだけで十分だった。普段から冷静、泰然としている男が声に感情を籠めるとなれば、心からそう思っている証左だと経験上知っている。
なまじ、束博士の夢とも合致しているからタチが悪い。
いや、実際いいことではあるのだ。火星移住だとか、月のファーミングなどの構想と比して、地球の未来を考えた構想である事は間違いない。夢物語に近いが技術的に可能だと眼前の再構築したビル群が告げている。
「……本気で《大地切断》の伝説を再現する気か」
若干呆れ気味に言うと、うむ、と熱の籠った肯定を返される。
――《大地切断》とは、アインクラッド創成を語る伝説だ。
俺がその単語を初めて耳にしたのは《キャンペーン・クエスト》開始点である第三層、ダークエルフの女騎士NPC兼Mobと対話した時だった。
同時に、その時がSAOの《世界設定》の片鱗に触れた瞬間でもあった。
SAOベータテストの存在を知ってからあらゆる記事やレビュー、開発者インタビューを貪り読んだが、それらに乗っていた設定名の情報は『ゲームの舞台は空に浮かぶ巨大な城で、それは百層ものフィールドを積み重ねて創られている』という触り程度のものでしかなかった。SAOが初ゲームであった自分は特に疑問を抱かなかったのだが、後にクラインをはじめ数多のゲーム経験者と話をした際、マルチプレイでありシングルプレイであれ、RPGであればゲーム世界のバックグラウンド設定という|システム面と同じくらい大きな比重を持つ要素《世界がそこに至るまでの物語》が無いのはおかしいと知った。
また、ファンタジー要素定番の種族《エルフ》が魔法を使えないのは何故か、という点も話題を呼んでいたという。それを説明する要素があればいいが、世界設定らしきものが不明なため、プレイヤーは『本当に剣の世界なのだ』と納得するしかなかった。
無論、魔法的要素が絶無だった訳ではない。
回復結晶や転移結晶のように魔法的要素は僅かに存在している。エルフなら迷いの森の中にある拠点が発見されない仕掛け、その拠点に迷わずエルフは返れる理由などを世界観に沿って説明する”まじない”とよばれるものがあった。同様に人族と呼ばれたプレイヤーなら、システムウィンドウなどがそれに該当しており、同行したエルフ=SAOの住人達に違和感を持たれないようにされていた。
しかしそんな細かいところまで把握しているのも、偏にダークエルフなどその世界の住人と交流を持った俺だからで、他のプレイヤーはそこまで知らない。
ダークエルフの騎士は、まじないを『魔法とは言えない』と語った。『大地から切り離された時より、我らリュースラの民は、あらゆる魔法を失った。まじないは言わば、古の偉大なる魔法の残り香なのだ』と。
『大地から切り離れた時』、それこそが《大地切断》の伝説の触りである。
なぜ、誰がいつ起こしたのかすら、あまり詳しく触れられなかった。
それを知ったクラインは、これだけバックグラウンドが希薄なのは、舞台は用意したから物語はお前たちが創れという茅場の挑戦なんだろう、と言っていた。
全てが終わった今考えてもその推察は当たっていたのだと思う。デスゲームになる予想外の事態が起きたものの、茅場はあの世界を全力で生きてほしいと願っていたのは確かなはずだ。それは別世界の茅場晶彦が証明している。個人的には、バックグランドは所詮過去の事であり、ゲームマスターは目を向けるべきは浮遊城の完全攻略と言いたくて、敢えて世界設定を希薄にしたのではないかと思っている。
しかし、それは解釈が違ったといま理解した。
《世界設定》が希薄だったのは、現実味――いや、
時代背景まで詳細にすれば、現実との違いが克明になる。
しかし――事象だけなら、不可能ではない。
メテオの出現で構築は出来る。
星の大地を移し替える事も出来る。
滞空する事も、浮遊城内の環境を整える事も、ISで出来る。
――
思えば、選択可能な種族が人間一択で、敢えてエルフや獣人、亜人など人気らしい種族を選べなくなっていたのもその一環だったのだろう。
浮遊城での生活を、より人々がリアル
――かつて、男は弾劾された時、己がなぜ浮遊城を創成したかを語った。
夢だったからと、そう言った。
そのために人を募ったのだと。ゲームにしたのは、人々と共に作り上げたいからだと。そう本心を吐露した。現実に存在しないからこそ、仮想世界を作り出したのだと。
――だが。
「――――はっ」
ゾクリと背筋を何かが走った。
知らず、乾いた笑みが零れる。
凡人と天才の違いを久しぶりに感じた。発想も見ているものも何もかもが次元が違っていて、自分では辿り着けないと思い知らされる。
SAO時代からこれまで、ヒースクリフと対等になれたと思っていたが――――
まったくの勘違いだったようだ。
どれだけ積み重ねても、根幹からして追い抜かれている。
思えば、俺は茅場が築いたモノを無数に見てきたが、それを構想する天才としての姿を見た事がなかった。本当の夢に邁進する気力に満ち溢れた男の姿は、未だ一度も見ていない。
これが、この男の本質。
「……ホント、あんたは天才だよ」
途方もない敗北感が去来する。
いっそ清々しく感じるほどの隔絶感に苦笑しか浮かばなかった。
それからもう暫く復興作業を続け、規定時間に達したため電脳ダイブを終えた俺は、東京都六本木ヒルズの一角に構えられた国際IS委員会所有のビルの一室で目を覚ました。
俺がIS学園から場所を移った理由は、これまでと同じく世間の声に左右された部分が大きい。
創世記ウィルス保菌者だから隔離された部分もあるが、既に無毒化が立証されている。更に変異済みだが無毒化された毛髪、皮脂などの細胞片から感染する事はないし、血が掛かった明日奈が感染していない事から危険性も無い。
それでもIS学園地下から追い出されたのは、学園に在籍している子供たちの親からクレームが殺到したからだ。どれだけ安全性が確認されたと言ってもクレーマーが根絶されるわけではない。そしてIS学園に在籍する生徒の生家が上流階級で、出資しているところもあり、その声を無視するわけにはいかなかった。学園が無視しても、現状学園の運営を維持している日本政府の国庫が破綻するからだ。
政府役人や《BIA》所属の人は、来年には物理的に学園に通えるようにすると言っていた。
七色との共同研究も、主に機材組み立ての部分でやり取りが面倒になった。研究の際は学園のコアを経由した電脳ダイブでアバターを使えばいいのだが、いちいち電子申請書を書くのが面倒くさい。
早く民間レベルでこの技術が普及しないだろうかと思わなくもない。
犠牲者なしで戦争できる技術だから何十年も先になるだろうな、と諦めているが。
IS学園の寮と同じ間取りの部屋に運び込まれたデスクトップPCには、きっと今日も技術提供の要請メールが大量に届いている事だろう。それらに応じちゃダメだと束博士から言われているから返事をした事はない。なんならユイ姉やヴァベル達が逆探知で場所を特定しつつメールを削除しているから内容を見た事もないのだが、対応として大丈夫なのかなと思わなくもない。
だが、いまの俺はそれらよりもずっと不安を抱えていた。
「天才達の行動が予想を超え過ぎてる……」
一日の終わりでどっと疲れた俺はぐでっとベッドに突っ伏した。
現実でも《大地切断》を再現し、宇宙へ飛び立つ拠点《浮遊城アインクラッド》を創成する計画は、確かに不可能ではないだろう。途方もない道のりなだけで不可能ではないのだ。
しかし、まさかあそこまでぶっ飛んだ夢を抱き続けていたとは……
「まさかとは思うが、コレもその一環じゃないだろうな……」
言いながら、俺はベッド脇のアミュスフィアの傍に置いていた手のひらサイズの長方形パッケージを手に取った。
パッケージの右上には二つのリングを象った《AmuSphere》のロゴが記載されている。
パッケージイラストには広大な草原を掛ける二頭の駿馬とそれを乗りこなし、草原の彼方へと往く一組の男女が描かれていた。中世の剣士を思わせる簡素な布の服の上から皮鎧を着た二人の腰にはそれぞれ片手直剣と細剣が吊るされている。中世を舞台にしたゲーム作品である事が窺える構図。
その下部には、ゲームタイトルが見覚えのあるフォントで記載されていた。
開発元であるメーカー名は《ユーミル》。
そして、ゲームの名は――――
・今話和人の電脳ダイブについて
《王理絶征》(相手コアの協力)による演算協力が不可欠なので、和人が本格的に復讐に動き出したら実行不可能
・これまでの茅場晶彦
デスゲーム化とその責任のせいで夢を諦めざるを得なくて不貞腐れ気味(和人が癒し)な燃え尽きカヤバーン
・今話の茅場晶彦
ワンチャン行けるのでは? と思い立ったが吉日とばかりに全力フルスロットル(和人に恩義)の厄ネタ製造機スーパーカヤバーン
・最初期の齟齬とは
デスゲーム・オープニングセレモニーでのキリト視点にあった、『雑誌インタビューから感じた違和感』の事
当時は黒幕=茅場の思考だったのでこれだと思った。実際原作キリトはそう考えている
しかし本作では茅場は犯人ではなく、この予想は的外れになる
――なら、本作和人が覚えた感覚とは? という点が宙ぶらりんになったまま
それが今話の答え。『ISを知った瞬間から現実でアインクラッド創成という夢を抱いていた』
『現実でアインクラッドを作る夢がある以上デスゲームにする必要もないよね』って事で分岐した世界線。束さんとも交流があったからワンチャンあった。須郷がデスゲーム化させて、その責任を取って表舞台から去ったが、和人や《BIA》などで返り咲いたので画策を始めている
ある意味束さんグッジョブだが、現実に進出する事から悪魔的融合を果たした気がしなくもない()
プロット作成当時は《ホロリア》発表前だったので普通にALOのグランドクエストを変化させ浮遊城を創成させるつもりでしたが、公式がやってくれましたので利用させて頂く事にした所存
……創成だけで終わったイベントが、一つのゲームで展開される事になったせいでより酷くなってないかコレ?(束とわちゃわちゃしてるカヤバーンと、追加で暗躍してる菊岡を見つつ)
・仮想現実とは
現実で出来ない事が出来る世界。疑似体験し、経験を積める世界
=『理論上実害なくシミュレート出来る世界』
仮想世界で実害ある方がむしろ異常なのでこれが正常です(正気とは言ってない)
茅場は仮想世界で作り上げたアインクラッドのデータを基に現実にも作り上げる気でいた
・《大地切断》の伝説
原作プログレッシブ第二巻以降、また《ホロウ・リアリゼーション》で取り上げられるアインクラッド創成の伝説
大地を生きる人間、エルフ、ドワーフなど様々な種族、多くの国は、絶えず戦争を繰り返していた。それを憂いた双子の巫女は二つの聖大樹にそれぞれ祈りを身を捧げ、大地を切り離し、百層からなる城へと変貌させる事で、争いを止めたという伝説《アインクラッド》に存在するバックボーン(本作ALO編二十七章~自然の洗礼~より)
これを知るのはキャンペーン・クエストに参加し、更に『クエスト最初の勢力決定戦』で味方したエルフorダークエルフを助けたプレイヤーだけ
現状ではキリト、キリカの他、二人から話を聞いたごく一部の親しいプレイヤーしか知らない
・原典の《ソードアート・オリジン》とは
結局ベータ版のお話で終わっている作中作。
開発元は明かされていないが、政府関連であるのは間違いないらしい
本編最後に電脳ヒースクリフが《ザ・シード》をキリトに与え、エギルを経由して《ザ・シード連結体》が完成。GGOやアリシゼーション作成の土台が出来た
グラウンド・クエストでは六つの聖石を集め、二人の女神に捧げるストーリーまでが開発側の七色から語られている。旧SAOサーバーから移植したデータのため最終的にアインクラッド創成が行われる事には違いなかったのだろう
作品本編でティアが作り出し、中途半端のまま残った城が消されていないのは、おそらく本製品版で実装予定の物だったからだと思われる
本作開発経緯では、『キリトが第一層から居なかったら』のイフのSAOゲームが考えられていたそうで、残骸のアインクラッド登場はその名残という線も考えられている
……というか原作本編の映画もゲーム側も厄ネタだろう旧SAOサーバーを何で流用するんですかね
・本作に於ける《ソードアート・オリジン》
日本政府:トップダウン型AIの行き着く先を見る研究(菊岡関与)
茅場晶彦:現実で大地切断する予行演習場(原典グラウンドクエスト)
枳殻七色:開発側のため何かは画策している
――どいつもこいつもヤベェ事には変わりねぇな!
デバッカー和人に平穏はない()
断れるのだし休めという話だが、最前線で何が起きているか把握してないと不安な攻略組根性が根付いてる勢には無理な話なのだ……
――同一存在も、また同じである
予め計画を話しているだけマシと考えた方が精神衛生的にいいかもしれませんね(つまり打つ手なし)
・『ホント、あんたは天才だよ』
普通は諸々理解不能なので天才カヤバーンを理解してるキー坊も大概です
つまり原作キリトは天才(デスゲームで覚醒)
では、次話にてお会いしましょう。